(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S121Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S121A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には第1特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114Aの第1ゲート通過待ち処理は、第4特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この第1ゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには第1特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115Aの第1大当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この第1大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、第1大当り開放前処理は終了する。
ステップS116Aの第1大当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この第1大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、第1特図プロセスフラグの値が“7”に更新し、第1大当り開放中処理を終了する。
ステップS117Aの第1大当り開放後処理は、第1特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この第1大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1大当り開放後処理は終了する。
ステップS118Aの第1大当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この第1大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1大当り終了処理は終了する。
ステップS119Aの第1小当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この第1小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、第1特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、第1小当り開放前処理は終了する。
ステップS120Aの第1小当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この第1小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、第1特図プロセスフラグの値が“11”に更新され、第1小当り開放中処理は終了する。
ステップS121Aの第1小当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“11”のときに実行される。この第1小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1小当り終了処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部138IWに関する説明)
次に、特徴部138IWについて説明する。まず、本特徴部138IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部138IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部138IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部138IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される場合がないのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される場合があるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部138IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部138IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
図8−1(A)は、大当り判定テーブル138IW130aを示す説明図である。大当り判定テーブル138IW130aとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、大当り判定用乱数と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブル138IW130aには、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図8−1(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8−1(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8−1(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8−1(B),(C)は、小当り判定テーブル138IW130b,130cを示す説明図である。このうち、図8−1(B)は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に用いる第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bを示している。また、図8−1(C)は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に用いる第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cを示している。小当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、大当り判定用乱数と比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブル138IW130b,130cには、それぞれ、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時小当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時小当り判定テーブルとがある。非確変時小当り判定テーブルには、図8−1(B),(C)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時小当り判定テーブルには、図8−1(B),(C)の右欄に記載されている各数値が設定されている。また、図8−1(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
本例では、図8−1(B)に示すように、第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bには、小当り判定値が割り振られておらず、大当りと決定されなかった場合には小当りとなる場合はない。すなわち、大当りと決定されなかった場合には全てはずれとなり、小当り確率は0%である。また、図8−1(C)に示すように、第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cには、非確変時小当り判定テーブルでは、非確変状態(低確率状態)における大当り判定値(0〜224)を除く全ての判定値(225〜65535)が小当り判定値として割り振られており、確変時小当り判定テーブルでは、確変状態(高確率状態)における大当り判定値(0〜2249)を除く全ての判定値(2250〜65535)が小当り判定値として割り振られており、大当りと決定されなかった場合には必ず小当りとなり、小当り確率は100%である。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8−1(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。なお、図8−1(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示しており、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して、大当りになる確率が10倍になっている。また、図8−1(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8−1(D),(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル138IW131a,131bを示す説明図である。大当り種別判定テーブル138IW131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、「9R確変大当り」、または「16R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−1(D)に示すように、この特徴部138IWでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「16R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図8−1(E)に示すように、この特徴部138IWでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「16R確変大当り」と決定され、50%の確率で「9R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「9R確変大当り」とは、9ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
この特徴部138IWでは、「16R確変大当り」、「9R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、この特徴部138IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図8−20参照)。
図8−2〜図8−4は、この特徴部138IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図8−2〜図8−4に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図8−2〜図8−4に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#32の32種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜07または01〜32)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−2(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−2(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部138IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部138IWでは、図8−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部138IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部138IWでは、図8−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−3(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図8−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部138IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部138IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−3(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。また、図8−3(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図8−3(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
この特徴部138IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14や第2変動パターン#15に決定される。また、図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、この特徴部138IWでは、図8−2に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部138IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部138IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや9R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−4(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや9R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図8−4(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図8−4(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図8−4(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#32のいずれかに決定される。
なお、図8−4(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#30に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#31に決定される。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#32に決定される。
なお、図8−3および図8−4に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図8−5(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図8−5(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図8−5(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部138IWでは、図8−5(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図8−5(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図8−5(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部138IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部138IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図8−5(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部138IWでは、図8−5(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部138IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図8−5(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
なお、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合にのみ小当りが発生し、KT状態では第2特別図柄の変動表示の頻度を高くすることにより小当りが発生しやすい状態とし、さらに賞球が得られにくい第1KT状態と賞球が得られやすい第2KT状態とを設けることによって、特に小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(本例では、第2KT状態)を実現する場合を示しているが、そのような態様にかぎれない。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とのいずれであっても、大当りでなければ100%小当りとなるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には賞球が得られにくく、第2特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には賞球が得られやすくすることにより、小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(第2特別図柄の変動表示での小当りによる遊技価値が増加しやすい遊技状態)が実現されるように構成してもよい。そのように何らかの形式で、同じKT状態でも賞球が期待できない状態がある一方で、賞球が期待できる小当りRUSHの状態が実現されるように構成されていればよい。
また、本特徴部138IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部138IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部138IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部138IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図8−5(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図8−5(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図8−5(1)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図8−5(2)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部138IWでは、図8−5に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部138IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図8−6および図8−7は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−6に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8030(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8030(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を16R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(16R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を9R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(9R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部138IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、15R確変大当り/9R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部138IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図8−6および図8−7に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図8−6および図8−7に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図8−8は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ138IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ138IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS55A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ138IWS56A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ138IWS57A以降の処理を行うことなくステップ138IWS66Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ138IWS56Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ138IWS58Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップ138IWS56Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ138IWS57A〜138IWS62Aの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップ138IWS57A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS58A)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS59A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ138IWS60A)。そして、大当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ138IWS61A)、大当り種別を記憶し(ステップ138IWS62A)、ステップ138IWS66Aへ移行する。
また、ステップ138IWS59Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS63A)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS64A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ138IWS65A)。そして、ステップ138IWS66Aへ移行する。
なお、本例では、図8−1(B)に示したように、第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bには、小当り判定値が割り振られていないので、ステップ138IWS63Aにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、100%の確率で小当りとしないこと(はずれとすること)に決定する。
なお、本例で示した処理態様にかぎらず、例えば、大当りとしないことに決定した場合には、小当りとするか否かの抽選処理を行うことなく、そのまま無条件にステップ138IWS66Aへ移行することにより、100%の確率ではずれとするように構成してもよい。そのように構成すれば、ステップ138IWS63A〜S65Aの処理は不要となる。また、また、大当りとしないことに決定した場合に、低い確率で小当りとすることに決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップ138IWS66Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS66A)。なお、図示は省略したが、ステップ138IWS66Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ138IWS58Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図8−9は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図8−2〜図8−4参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ138IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ138IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ138IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図8−2に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ138IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ138IWS1704A)。
また、ステップ138IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ138IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ138IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS1707A)
図8−10は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果5指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ138IWS1120A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ138IWS1121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ138IWS1122A)、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS1123A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS1124A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ138IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、ステップ138IWS1123Aに移行して演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS1123A)とともに、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS1124A)。
ステップ138IWS1125Aの処理が実行されることによって、この特徴部138IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップS111Aで送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップ138IWS1125AのN)、そのまま処理を終了する。
図8−11は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ138IWS2010A)、「0」である場合、ステップ138IWS2015Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ138IWS2011A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ138IWS2012A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ138IWS2015Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、CPU103は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ138IWS2013A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ138IWS2014A)。そして、ステップ138IWS2015Aに移行する。
この特徴部138IWでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を終了すると、ステップ138IWS2012A,S2012BでYと判定されてステップ138IWS2013A,S2013Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ138IWS2014A,S2014Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ138IWS2015A)。次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ138IWS2016A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2022A)。本特徴部138IWでは、ステップ138IWS2022Aで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ138IWS2024A)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ138IWS2025A)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップ138IWS2026A)、第1特図プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2027A)。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ138IWS2016AのN)、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2028A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されている。
ただし、本例では、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
また、例えば、通過ゲート41での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口や特殊入賞口での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部138IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図8−12は、第1特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(ステップS114A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ138IWS2501A)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ138IWS2504A)。次いで、CPU103は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ138IWS2505A)、第1特図プロセスフラグの値を第1大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2506A)。
この特徴部138IWでは、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−13および図8−14は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS118A)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ138IWS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ138IWS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップ138IWS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ138IWS2203A)、処理を終了する。
ステップ138IWS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ138IWS2204A)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ138IWS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ138IWS2205AのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS2206A)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2207A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2208A)。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。なお、16R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
16R確変大当りでなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS2209A)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2212A)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ138IWS2213A)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2214A)。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第1ゲート通過待ち処理のステップ138IWS2504A参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄停止処理のステップ138IWS2010AでYと判定されてステップ138IWS2011Aの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ138IWS2219A)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2220A)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ138IWS2221A)。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。従って、6R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS110A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS2223A)。
図8−15は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ138IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ138IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS55B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS55Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ138IWS56B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ138IWS57B以降の処理を行うことなくステップ138IWS66Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ138IWS56Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ138IWS58Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、ステップ138IWS56Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ138IWS57B〜S62Bの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップ138IWS57B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS58B)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS59B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ138IWS60B)。そして、大当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、9R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ138IWS61B)、大当り種別を記憶し(ステップ138IWS62B)、ステップ138IWS66Bへ移行する。
また、ステップ138IWS59Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS63B)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS64B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ138IWS65B)。そして、ステップ138IWS66Bへ移行する。
なお、本例では、図8−1(C)に示したように、第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cには、非確変時小当り判定テーブルでは、非確変状態(低確率状態)における大当り判定値(0〜224)を除く全ての判定値(225〜65535)が小当り判定値として割り振られ、確変時小当り判定テーブルでは、確変状態(高確率状態)における大当り判定値(0〜2249)を除く全ての判定値(2250〜65535)が小当り判定値として割り振られているので、ステップ138IWS63Bにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、100%の確率で小当りとすることに決定する。
なお、本例で示した処理態様にかぎらず、例えば、大当りとしないことに決定した場合には、小当りとするか否かの抽選処理を行うことなく、そのまま無条件に第2小当りフラグをセットすることにより、100%の確率で小当りとするように構成してもよい。そのように構成すれば、ステップ138IWS63B,S64Bの処理は不要となる。また、大当りとしないことに決定した場合に、低い確率ではずれとすることに決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップ138IWS66Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS66B)。なお、図示は省略したが、ステップ138IWS66Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ138IWS58Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図8−9に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図8−9に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ138IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−3(D)〜図8−4(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−3(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図8−3(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図8−3(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−4(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図8−4(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図8−4(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
第2特別図柄変動処理は、図8−10に示した第1特別図柄変動処理(ステップS112A)と同様である。すなわち、図8−10に示す第1特別図柄変動処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動処理が説明されたことになる。
図8−16は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ138IWS2010B)、「0」である場合、ステップ138IWS2015Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ138IWS2011B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ138IWS2012B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ138IWS2015Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、CPU103は、高ベースフラグをリセットする(ステップ138IWS2013B)とともに、特図時短フラグをリセットする(ステップ138IWS2014B)。そして、ステップ138IWS2015Bに移行する。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ138IWS2015B)。次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ138IWS2016B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS2021B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、そのままステップ138IWS2024Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態中であれば)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2022B)。本特徴部138IWでは、ステップ138IWS2022Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ138IWS2024B)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ138IWS2025B)、ラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップ138IWS2026B)、第2特図プロセスフラグの値を第2ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2027B)。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ138IWS2016BのN)、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2028B)。
図8−17は、第2特別図柄プロセス処理における第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。第2ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ138IWS2501B)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS2502B)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、そのままステップ138IWS2504Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態中でなければ)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2503B)。特徴部138IWでは、ステップ138IWS2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ138IWS2504B)。次いで、CPU103は、第2大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ138IWS2505B)、第2特図プロセスフラグの値を第2大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2506B)。
この特徴部138IWでは、第2ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−18および図8−19は、第2特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ138IWS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ138IWS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップ138IWS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ138IWS2203B)、処理を終了する。
ステップ138IWS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ138IWS2204B)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ138IWS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ138IWS2205BのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS2206B)。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップ138IWS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2207B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2208B)。そして、ステップ138IWS2223Bに移行する。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
16R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が9R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS2209B)。なお、9R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップ138IWS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。9R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2212B)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ138IWS2213B)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2214B)。そして、ステップ138IWS2223Bに移行する。従って、9R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、9R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第2ゲート通過待ち処理のステップ138IWS2504B参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、9R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第2特別図柄停止処理でステップ138IWS2010BでYと判定されてステップ138IWS2011Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
9R確変大当りでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ138IWS2219B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2220B)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ138IWS2221B)。そして、ステップ138IWS2223Bに移行する。従って、2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS2223B)。
ここで、この特徴部138IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図8−20は、この特徴部138IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部138IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として16R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図8−20に示すように、低確率/低ベース状態において16R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206A〜S2208A参照)。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2209A,S2212A〜S2214A参照)。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2219A〜S2221A参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部138IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として16R確変大当り、9R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図8−20に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。なお、この特徴部138IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、9R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2219B〜S2221B参照)。
図8−20に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2219B〜S2221B参照)。なお、この特徴部138IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図8−20に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ138IWS2010A〜S2014A参照)。
図8−20に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B参照)。なお、この特徴部138IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、16R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2219B〜S2221B参照)。
なお、図8−20では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、9R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−20では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−20では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−20では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
図8−21は、パチンコ遊技機1が出力する外部出力信号を説明するための説明図である。外部出力端子板の端子01には、賞球信号が割り当てられている。賞球信号とは、賞球を所定個数(本例では、10個)払い出すごとに外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子05には、大当り信号1が割り当てられている。大当り信号1は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、大当り遊技中であることを示す信号)である。また、外部出力端子板の端子06には、大当り信号2が割り当てられている。大当り信号2は、全ての大当り遊技の期間中およびKT状態中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、連荘中であることを示す信号)である。また、外部出力端子坂の端子07には、特殊入賞口信号が割り当てられている。特殊入賞口入賞信号は、特殊入賞口への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子09には、賞球予定数信号が割り当てられている。賞球予定数信号とは、賞球の払出予定数が所定個数(本例では、10個)になるごとに外部出力される信号である。
なお、図8−21に示す各外部信号は、例えば、賞球を10個払い出したタイミングや、大当り発生のタイミング、特殊入賞口への入賞発生のタイミング、賞球予定数が10個に達したタイミングで外部信号の出力に対応したフラグ(例えば、ステップ138IWS2021A,S2023A,S2022B,S2023B,S2503B参照)やタイマがセットされ、それらのフラグやタイマがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されることによってホールコンピュータなどに外部出力される。
次に、外部出力信号のうち大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングについて説明する。図8−22は、大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明するための説明図である。本例では、遊技状態が通常状態であるときにステップ138IWS2022A,S2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1および大当り信号2の外部出力が開始される。その後、情報出力処理(ステップS23)において、大当り遊技を終了したタイミングで大当り信号1の外部出力が停止される。また、情報出力処理(ステップS23)において、KT状態を終了したタイミングで大当り信号2の外部出力が停止される。一方、遊技状態がKT状態であるときにステップ138IWS2022A,S2022Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1の外部出力が開始される。なお、この場合、KT状態中であるので、大当り信号2は継続して外部出力されている。その後、情報出力処理(ステップS23)において、大当り遊技を終了したタイミングで大当り信号1の外部出力が停止される。
まず、図8−22(1)を用いて、遊技状態が通常状態(低確率/非KT状態)である場合の大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明する。図8−22(1)に示すように、遊技状態が通常状態である場合、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始されるとともに、大当り信号2の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022A参照)。一方、遊技状態が通常状態である場合、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、大当り図柄が導出表示されたタイミングでは大当り信号1および大当り信号2の外部出力は開始されず、通過ゲート41を遊技球が通過したいタイミングで大当り信号1の外部出力が開始されるとともに大当り信号2の外部出力が開始される(ステップ138IWS2503B参照)。
次に、図8−22(2)を用いて、遊技状態がKT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合の大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明する。図8−22(2)に示すように、遊技状態がKT状態である場合、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022A参照)。また、遊技状態がKT状態である場合、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合にも、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022B参照)。なお、図8−22(2)に示すように、KT状態中である場合には、大当り信号2は継続して外部出力されている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS29)について説明する。図8−23は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21がオン状態となったことを検出すると(ステップ138IWS5111)、ゲート通過指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ138IWS5112)。そして、CPU103は、ゲートスイッチ通過処理(ステップ138IWS5113)を実行する。
この特徴部138IWでは、ステップ138IWS5111〜S5113の処理が実行されることによって、通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には、ゲート通過指定コマンドが送信される。なお、この特徴部138IWでは、通過ゲート41は兼用ゲートとして構成され作動領域の役割も担っているのであるが、大当り図柄を停止表示した後大当り遊技を開始する前のゲート通過待ち状態であるか否かには関係なく、ゲート通過指定コマンドが送信される。
そして、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップ138IWS5100〜S5104に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
なお、この特徴部138IWでは、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、ステップ138IWS5111で通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合にはステップ138IWS5113のゲートスイッチ通過処理が実行されて普通図柄の変動表示が実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、ゲート通過待ち状態でないときに通過ゲート41を遊技球が通過した場合にのみ普通図柄の変動表示を実行するようにし、ゲート通過待ち状態では通過ゲート41を遊技球が通過しても普通図柄の変動表示を実行しないように構成してもよい。
また、この特徴部138IWでは、通過ゲート41は普通始動領域と作動領域との兼用ゲートとして用いられているのであるが、タイマ割込処理内において特別図柄プロセス処理(ステップS25A,S25B参照)は普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)よりも先に実行されるので、作動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理を行った後に普通始動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理が行われる。そのため、大当り遊技の開始のための処理を早く実行することができる。
ゲートスイッチ通過処理(ステップ138IWS5113):CPU103は、ゲート通過記憶カウンタ(通過ゲート41を通過した遊技球数をカウントするためのカウンタ)のカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普図保留表示器25CのLEDが点灯される。そして、CPU103は、普通図柄当り判定用乱数の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップ138IWS5100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器20に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置6Bの開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置6Bの開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図8−24は、普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ138IWS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップ138IWS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップ138IWS5121のN)、CPU103は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出す(ステップ138IWS5122)。そして、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU103は、普通図柄当りとするか否かを決定するための普通図柄判定テーブルを用いて、乱数(普通図柄当り判定用乱数値)にもとづく抽選処理を行い、普通図柄当りとするか否かを決定する(ステップ138IWS5127)。なお、この特徴部138IWでは、ステップ138IWS5127において、CPU103は、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に99/100の確率で普通図柄当りとすることに決定する。
ステップ138IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内である場合(当りである場合)、CPU103は、表示結果として当り図柄を設定し(ステップ138IWS5128)、ステップ138IWS5130へ移行する。また、ステップ138IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合(はずれである場合)、CPU103は表示結果としてはずれ図柄を設定し(ステップ138IWS5129)、ステップ138IWS5130へ移行する。
ステップ138IWS5130において、CPU103は、高ベースフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS5130のY,S5131)。また、高ベースフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS5130のN,S5132)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップ138IWS5133)。
図8−25は、普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ138IWS3701)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ138IWS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ138IWS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップ138IWS3702のY)、CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップ138IWS5127にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップ138IWS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップ138IWS5127にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップ138IWS3703のN)、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップ138IWS3708)。
ステップ138IWS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップ138IWS3703のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS3704)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3706)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3705)。
次いで、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップ138IWS3707)
図8−26は、普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ138IWS3801)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ138IWS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ138IWS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(ステップ138IWS3802のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS3803)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3805)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3804)。
このように、本特徴部138IWでは、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置6Bの下流に設けられている特殊可変入賞球装置17に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、この特徴部138IWで示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置6Bを多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU103は、可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する(ステップ138IWS3806)。具体的には、ソレノイド81を駆動して可変入賞球装置6Bを開状態にする。
そして、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップ138IWS3807)。
次に、演出制御手段の動作について説明する。図8−27は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ138IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ138IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ138IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ138IWS614)、演出制御用CPU120は、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球をカウントするための小当り連続中賞球数カウンタの値を15加算する(ステップ138IWS615)。次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球数を示す小当り連続中賞球数表示1が表示されていれば、小当り連続中賞球数表示1を更新する制御を行う(ステップ138IWS616)。
なお、本例では、小当り連続中賞球数表示1は、通常状態や第1KT状態中に16R確変大当りや2R確変大当りが発生したときに表示が開始され、16R確変大当りや2R確変大当り以外の大当りが発生したとき(すなわち、第2KT状態を終了するとき)に表示が終了される。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっているか否かを確認する(ステップ138IWS617)。加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値に応じた小当り連続中賞球数表示2を表示する制御を行う(ステップ138IWS618)。例えば、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値が1000や、1005、1010となっていれば、今回の大入賞口への入賞で賞球数が1000個に達したことを意味しているので、閾値「1000」に到達したと判定し、賞球数が1000個に達した旨の小当り連続中賞球数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示2として「1000OVER」などの文字表示を表示する。
受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ138IWS619)、演出制御用CPU120は、小当り連続中賞球数カウンタの値を10加算する(ステップ138IWS620)。次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示1が表示されていれば、小当り連続中賞球数表示1を更新する制御を行う(ステップ138IWS621)。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっているか否かを確認する(ステップ138IWS622)。加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値に応じた小当り連続中賞球数表示2を表示する制御を行う(ステップ138IWS623)。例えば、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値が1000や、1005となっていれば、今回の大入賞口への入賞で賞球数が1000個に達したことを意味しているので、閾値「1000」に到達したと判定し、賞球数が1000個に達した旨の小当り連続中賞球数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示2として「1000OVER」などの文字表示を表示する。
なお、本例では、大入賞口や特殊入賞口への入賞にもとづいて小当り連続中賞球数表示1を更新したり小当り連続中賞球数表示2を表示したりする場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態中の小当り連続中に一般入賞口10への入賞が発生した場合にも、その一般入賞口10への入賞に対する賞球数に相当する値を小当り連続中賞球数カウンタに加算し、小当り連続中賞球数表示1を更新したり小当り連続中賞球数表示2を表示したりしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ138IWS624)。例えば、変動パターンコマンドを受信した場合には、RAM122に設けられた変動パターンコマンド格納領域に変動パターンコマンドを格納するとともに、変動パターンコマンド受信フラグをセットする。そして、ステップ138IWS611に移行する。
また、本特徴部138IWでは、演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)は、例えば、演出制御プロセス処理(ステップS76)において、デモ表示制御処理を実行する。図8−28および図8−29は、デモ表示制御処理を示すフローチャートである。デモ表示制御処理において、演出制御用CPU120は、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かを判定し(ステップ138IWS4701)、受信していなければステップ138IWS4706へ移行する。受信している場合には、通常状態であるか否かを判定し(ステップ138IWS4702)、通常状態でなければステップ138IWS4705へ移行する。具体的に、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグおよび第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ通常状態であると判定する。
なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信した場合に、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットするようにし、ステップ138IWS4701では、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
また、第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、低確/第1KT背景指定コマンドや、高確/第1KT背景指定コマンド、高確/第2KT背景指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる。
通常状態であれば、演出制御用CPU120は、第1デモ表示を開始するまでの時間(例えば、30秒)に相当する値を計測するための第1デモ待機タイマをセットし(ステップ138IWS4703)、第1デモ表示の待機中であることを示す第1デモ待機中フラグをセットする(ステップ138IWS4704)。そして、第1デモ受信フラグをリセットする(ステップ138IWS4705)。
その後、演出制御用CPU120は、第1デモ待機中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS4706)、セットされている場合には第1特別図柄変動が開始される場合(ステップ138IWS4707のY)、または第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合(ステップ138IWS4708のY)、ステップ138IWS4712へ移行する。これにより、第1特別図柄変動が開始されるか第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合には第1デモ表示を実行しないようになっている。具体的に、ステップ138IWS4707では第1特別図柄の変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合には第1特別図柄変動が開始されたと判定する。また、ステップ138IWS4708では第2大当り開始指定コマンドを受信した場合に第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されると判定する。
第1デモ待機中フラグがセットされており、第1特別図柄変動が開始されず(ステップ138IWS4707のN)、第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されない場合(ステップ138IWS4708のN)、第1デモ待機タイマの値を1減算し(ステップ138IWS4709)、第1デモ待機タイマがタイムアウトした場合には(ステップ138IWS4710のY)、第1デモ表示を開始し(ステップ138IWS4711)、第1デモ待機フラグをリセットする(ステップ138IWS4712)。
その後、演出制御用CPU120は、第1デモ表示中である場合(ステップ138IWS4713のY)、第1特別図柄の変動が開始されるか(ステップ138IWS4714のY)、または第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合(ステップ138IWS4715のY)、第1デモ表示を終了する(ステップ138IWS4716)。
また、演出制御用CPU120は、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かを判定し(ステップ138IWS4801)、受信していなければステップ138IWS4806へ移行する。受信している場合には、KT状態であるか否かを判定し(ステップ138IWS4802)、KT状態でなければステップ138IWS4805へ移行する。具体的に、第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれかがセットされていればKT状態であると判定する。
なお、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信した場合に、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットするようにし、ステップ138IWS4801では、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
KT状態であれば、演出制御用CPU120は、第2デモ表示を開始するまでの時間(例えば、30秒)に相当する値を計測するための第2デモ待機タイマをセットし(ステップ138IWS4803)、第2デモ表示の待機中であることを示す第2デモ待機中フラグをセットする(ステップ138IWS4804)。そして、第2デモ受信フラグをリセットする(ステップ138IWS4805)。
その後、演出制御用CPU120は、第2デモ待機中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS4806)、セットされている場合には第2特別図柄変動が開始される場合(ステップ138IWS4807のY)、またはKT状態でない場合(ステップ138IWS4808のN)、ステップ138IWS4812へ移行する。これにより、第2特別図柄変動が開始されるかKT状態が終了した場合には第2デモ表示を実行しないようになっている。具体的に、ステップ138IWS4807では第2特別図柄の変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合には第2特別図柄変動が開始されたと判定する。また、ステップ138IWS4808では第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれかもセットされていなければKT状態が終了したと判定する。
第2デモ待機中フラグがセットされており、第2特別図柄変動が開始されず(ステップ138IWS4807のN)、KT状態が終了していない場合(ステップ138IWS4808のY)、第2デモ待機タイマの値を1減算し(ステップ138IWS4809)、第2デモ待機タイマがタイムアウトした場合には(ステップ138IWS4810のY)、第2デモ表示を開始し(ステップ138IWS4811)、第2デモ待機フラグをリセットする(ステップ138IWS4812)。
その後、演出制御用CPU120は、第2デモ表示中である場合(ステップ138IWS4813のY)、第2特別図柄の変動が開始されるか(ステップ138IWS4814のY)、またはKT状態が終了した場合(ステップ138IWS4815のN)、第2デモ表示を終了する(ステップ138IWS4816)。
図8−30は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ138IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ138IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS812)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ138IWS813)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#07を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ138IWS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ138IWS814)。なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#32を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ138IWS816)。
ステップ138IWS812〜S815の処理が実行されることによって、この特徴部138IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
図8−31は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ138IWS920)。なお、この特徴部138IWでは、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(16R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が奇数図柄のうち図柄「7」で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドや表示結果4指定コマンドを受信した場合(9R確変大当りや6R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が「7」以外の奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果6指定コマンドを受信した場合(2R確変大当りと決定されている場合)には、中の飾り図柄が特殊図柄(本例では、図柄「R」)を含む図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果5指定コマンドや表示結果7指定コマンドを受信した場合(6R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果8指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、今回開始される変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ138IWS921)。なお、大当り変動であるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果7指定コマンドのいずれかであるか否かを確認することにより判定できる。大当り変動でなければ、そのままステップ138IWS933に移行する。
大当り変動であれば、演出制御用CPU120は、再抽選演出がストックされている状態であることを示す再抽選ストックフラグがセットされているか否かを確認する(ステップIWS922)。再抽選ストックフラグがセットされていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されている再抽選ストック画像を消去する制御を行う(ステップ138IWS923)とともに、再抽選ストックフラグをリセットする(ステップ138IWS924)。また、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する飾り図柄の変動パターンおよび再抽選放出演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS925)。そして、ステップ138IWS934に移行する。
なお、本特徴部138IWでは、ステップ138IWS925で選択したプロセステーブルに従って後述するステップ138IWS935および可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に再抽選放出演出が実行される。
再抽選ストックフラグがセットされていなければ、演出制御用CPU120は、今回開始される変動表示が2R確変大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ138IWS926)。なお、2R確変大当りとなる変動表示であるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果6指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。2R確変大当りとなる変動表示でなければ、そのままステップ138IWS932に移行する。
2R確変大当りとなる変動表示であれば、演出制御用CPU120は、再抽選演出やゲート通過時報知を実行するか否かを決定する演出決定処理を実行する(ステップ138IWS927)。本例では、既に説明したように、2R確変大当りとなると、大当り遊技のラウンド数は2ラウンドと少なく他の大当りと比べると賞球が期待できないが、確変状態に制御されるとともに、KT状態の中でも特に有利な第2KT状態に制御される点で有利な大当りである。そこで、本特徴部138IWでは、2R確変大当りとなる場合には、再抽選演出やゲート通過時報知が実行されることによって、一旦通常大当りであるかのような表示を行った後に第2KT状態に制御されることを報知して、遊技に対する興趣を高めることができるようにしている。
「再抽選演出」とは、飾り図柄の変動表示中に一旦通常大当り図柄(非確変大当り図柄)を仮停止表示した後、飾り図柄を再度変動表示させ、最終的な変動表示結果が報知される演出である。なお、本例では、再抽選演出が実行されると、その後、さらにKT状態(本例では、第2KT状態)に移行することを示すKT突入演出が実行される。
なお、本例では、再抽選演出が実行される場合には、一旦通常大当り図柄が仮停止表示されるように構成し、16R確変大当り図柄が仮停止表示されて再抽選演出やKT突入演出が実行される場合がないように構成している。そのように構成することによって、最も有利な16R確変大当り図柄が表示されたにもかかわらず、その後、却って不利な状態が報知される(有利度が成り下がるような報知が行われる)事態を防止することができ、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
また、本例では、再抽選演出が実行される場合には、通常大当り図柄が仮停止表示された後、必ず2R確変大当り図柄が最終停止表示される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、6R通常大当りや2R通常大当りとなる場合にも再抽選演出を実行可能に構成し、再抽選演出を実行して通常大当り図柄が仮停止表示された後、最終的に6R通常大当りや2R通常大当りであることを報知する場合があるように構成してもよい。また、例えば、16R確変大当りや9R確変大当り、6R確変大当りとなる場合にも再抽選演出を実行可能に構成し、再抽選演出を実行して通常大当り図柄が仮停止表示された後、最終的に16R確変大当りや9R確変大当り、6R確変大当りであることを報知する場合があるように構成してもよい。
「ゲート通過時報知」とは、飾り図柄の変動表示では通常大当り図柄を最終停止表示し、その後、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて2R確変大当りであることを報知するものである。
ステップ138IWS927では、演出制御用CPU120は、再抽選演出またはゲート通過時報知を実行するか否かを決定するための演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、再抽選演出またはゲート通過時報知を実行するか否かを決定する。図8−32は、演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−32に示すように、本例では、30%の確率で再抽選演出を実行することに決定し、30%の確率でゲート通過時報知を実行することに決定するものとする。なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、ゲート通過時報知よりも再抽選演出の方を高い割合で決定するように構成してもよいし、再抽選演出よりもゲート通過時報知の方を高い割合で決定するように構成してもよい。
再抽選演出を実行することに決定した場合には(ステップ138IWS928のY)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する飾り図柄の変動パターン、再抽選演出およびKT突入演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS929)。そして、ステップ138IWS934に移行する。
なお、本特徴部138IWでは、ステップ138IWS929で選択したプロセステーブルに従って後述するステップ138IWS935および可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に再抽選演出およびKT突入演出が実行される。
一方、ゲート通過時報知を実行することに決定した場合には(ステップ138IWS930のY)、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として通常大当り図柄を再決定する(ステップ138IWS931)。本例では、通常大当り図柄として、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを再決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS932)。そして、ステップ138IWS934に移行する。
また、大当り変動でなかった場合には(ステップ138IWS921のN)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS933)。そして、ステップ138IWS934に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ138IWS925,S929,S932,S933で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ138IWS934)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ138IWS935)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ138IWS936)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ138IWS937)。
図8−33〜図8−35は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ138IWS9706に移行する。この特徴部138IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ138IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ138IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ138IWS9706に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ138IWS9721に移行する。この特徴部138IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ138IWS9720で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ138IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ138IWS9721に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ138IWS9703)。
ステップ138IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ138IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ138IWS9705)。
次いで、演出制御用CPU120は、いずれかの大当り開始指定コマンド(第1大当り開始指定コマンド、第2大当り開始指定コマンド)を受信したか否かを確認する(ステップ138IWS9706)。いずれかの大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ138IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、今回の変動表示で再抽選演出を実行していれば(ステップ138IWS9708のY)、画像表示装置5において再抽選ストック画像を表示する制御を行う(ステップ138IWS9709)とともに、再抽選ストックフラグをセットする(ステップ138IWS9710)。そして、ステップ138IWS9713に移行する。
本例では、飾り図柄の変動表示において再抽選演出が実行された場合には、再抽選ストック画像が表示され、恰も再抽選演出をストックしている状態であるかのような表示が行われる。そして、その後、大当りとなる変動表示が発生すると、その大当り変動において再び再抽選演出を実行して、恰もストック状態であった再抽選演出を放出して実行するかのような演出(再抽選放出演出)が実行される。
また、再抽選演出を実行していなければ、演出制御用CPU120は、ゲート通過時報知の実行を決定している場合であれば(ステップ138IWS9711のY)、画像表示装置5に表示されている飾り図柄の組み合わせを通常大当り図柄から2R確変大当り図柄に差し替える制御を行う(ステップ138IWS9712)。
なお、本特徴部138IWでは、大当り図柄が停止表示された後、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで大当り開始指定コマンドが送信されるので(ステップ138IWS2501A,S2505A,S2501B,S2505B参照)、ステップ138IWS9706でYと判定されたことにもとづいてステップ138IWS9712の処理が実行されることによって、通常大当り図柄を停止表示した後、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで2R確変大当り図柄への差し替え表示が行われることになる。
次いで、演出制御用CPU120は、今回発生した大当りの大当り種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS9713)。なお、大当り種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。16R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、そのままステップ138IWS9715に移行する。
16R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、第2KT状態中であった場合には今回の大当り遊技の終了後に第2KT状態が終了することを意味している。この場合、演出制御用CPU120は、第2KT状態中に小当りが連続して発生した回数をカウントするための小当り連続数カウンタ、および小当り連続中賞球数カウンタの値を0クリアする(ステップ138IWS9714)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS9715)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ138IWS9716)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ138IWS9717)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ138IWS9718)。
ステップ138IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ138IWS9704のN)、ステップ138IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ138IWS9719のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ138IWS9720)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ138IWS9721)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ138IWS9722)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出の実行中であることを示す小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS9723)。小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされていなければ(小当りRUSH継続示唆演出の実行中でなければ)、演出制御用CPU120は、第2KT状態に制御されているか否かを確認する(ステップ138IWS9724)。なお、第2KT状態に制御されているか否かは、例えば、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2KT状態に制御されていれば、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示中であるか否かを確認する(ステップ138IWS9725)。なお、第1特別図柄の変動表示中であるか否かは、例えば、第1変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄の変動表示中でなければ、演出制御用CPU120は、第1保留記憶があるか否かを確認する(ステップ138IWS9726)。なお、第1保留記憶があるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第1保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。第1保留記憶がなければ、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップ138IWS9727)。第2保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第2保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。
第2保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示に対する全ての先読み判定結果コマンドを読み出す(ステップ138IWS9728)。
本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、第1特別図柄プロセス処理の第1始動入賞判定処理(ステップS101A)において、第1始動入賞口への始動入賞が発生したときに、その始動入賞に対する第1特別図柄の変動表示が大当りとなるか否かや変動パターンの種別(変動カテゴリ)を先読み判定し、その判定結果を示す先読み判定結果コマンドを送信する。また、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄プロセス処理の第2始動入賞判定処理においても同様に、第2始動入賞口への始動入賞が発生したときに、その始動入賞に対する第2特別図柄の変動表示が大当りとなるか否かや変動パターンの種別(変動カテゴリ)を先読み判定し、その判定結果を示す先読み判定結果コマンドを送信する。
演出制御用CPU120は、コマンド解析処理(ステップS75)において、先読み判定結果コマンドを受信すると、RAM122に設けられた先読み判定結果コマンド格納領域に、受信した先読み判定結果コマンドを格納する。本例では、第1保留記憶数および第2保留記憶数の上限数は4であることから、先読み判定結果コマンド格納領域は、第1保留記憶および第2保留記憶に対応してそれぞれ4つの格納領域が設けられているものとする。
次いで、演出制御用CPU120は、読み出した先読み判定結果コマンドの中に大当りの先読み判定結果を示すものがあるか否かを確認する(ステップ138IWS9729)。大当りの先読み判定結果を示すものがなければ(ステップ138IWS9729のN)、演出制御用CPU120は、小当りの発生を報知する小当り報知の表示色を決定する(ステップ138IWS9730)。
ステップ138IWS9730では、演出制御用CPU120は、小当り報知の表示色を決定するための小当り報知表示色決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当り報知の表示色を決定する。図8−36は、小当り報知表示色決定テーブルの具体例を示す説明図である。本例では、図8−36に示すように、90%の確率で小当り報知の表示色を赤色にすると決定され、10%の確率で小当り報知の表示色を金色にすると決定される。
小当り報知の表示色を金色にすると決定した場合には(ステップ138IWS9731のY)、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグをセットする(ステップ138IWS9732)とともに、画像表示装置5において金色の表示色で小当り報知を表示する制御を行う(ステップ138IWS9733)。
一方、第2KT状態でない場合(ステップ138IWS9724のN)や、第1特別図柄の変動表示中である場合(ステップ138IWS9725のY)、第1保留記憶がある場合(ステップ138IWS9726のY)、第2保留記憶数が2以上でない場合(ステップ138IWS9727のN)、大当りの先読み判定結果を示す先読み判定結果コマンドがある場合(ステップ138IWS9729のY)、小当り報知の表示色を赤色に決定した場合(ステップ138IWS9731のN)には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において赤色の表示色で小当り報知を表示する制御を行う(ステップ138IWS9743)。
本例では、第2KT状態に制御されている場合には、大当りが発生すると、例えば、9R確変大当りや2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に第1KT状態に制御されることになり、第2KT状態が終了することになる点で却って不利であるともいえる。一方、大当りが発生しない間は遊技状態の変化が生じないのであるから、第2KT状態という有利な状態が継続することになる。そこで、本例では、ステップ138IWS9729でNと判定した場合には(すなわち、大当りとなる保留がないのであるから、現在の保留記憶数分は第2KT状態が継続することが予見される場合には、ステップ138IWS9730〜S9733の処理が実行されることにより、金色の表示色で小当り報知が表示されることによって、第2KT状態が継続することを示唆することができるようにしている。
なお、本例では、金色の表示色で小当り報知が報知されて小当りRUSH継続示唆演出が開始されると、後述するように、画像表示装置5における背景画像も小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更される(ステップ138IWS9909参照)ことにより、小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされている場合には(すなわち、既に小当りRUSH継続示唆演出の実行中である場合には)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示中であるか否かを確認する(ステップ138IWS9734)。なお、第1特別図柄の変動表示中であるか否かは、例えば、第1変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄の変動表示中でなければ、演出制御用CPU120は、第1保留記憶があるか否かを確認する(ステップ138IWS9735)。なお、第1保留記憶があるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第1保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。第1保留記憶がなければ、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップ138IWS9736)。第2保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第2保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。
第2保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示に対する全ての先読み判定結果コマンドを読み出す(ステップ138IWS9737)。次いで、演出制御用CPU120は、読み出した先読み判定結果コマンドの中に大当りの先読み判定結果を示すものがあるか否かを確認する(ステップ138IWS9738)。大当りの先読み判定結果を示すものがなければ(ステップ138IWS9738のN)、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出を終了するか否かを決定する(ステップ138IWS9739)。
ステップ138IWS9739では、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出を終了するか否かを決定するための小当りRUSH継続示唆演出終了決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当りRUSH継続示唆演出を終了するか否かを決定する。図8−37は、小当りRUSH継続示唆演出終了決定テーブルの具体例を示す説明図である。本例では、図8−37に示すように、90%の確率で小当りRUSH継続示唆演出を継続すると決定され、10%の確率で小当りRUSH継続示唆演出を終了すると決定される。
そして、第1特別図柄の変動表示中である場合(ステップ138IWS9734のY)や、第1保留記憶がある場合(ステップ138IWS9735のY)、第2保留記憶数が2以上でない場合(ステップ138IWS9736のN)、大当りの先読み判定結果を示す先読み判定結果コマンドがある場合(ステップ138IWS9738のY)、小当りRUSH継続示唆演出を終了すると決定した場合(ステップ138IWS9740のY)には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像から通常の背景画像に変更する制御を行い(ステップ138IWS9741)、小当りRUSH継続示唆演出を終了する。また、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグをリセットする(ステップ138IWS9742)。
一方、小当りRUSH継続示唆演出を継続すると決定した場合(ステップ138IWS9740のN)には、演出制御用CPU120は、そのままステップ138IWS9743に移行する。
その後、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において赤色の表示色で小当り報知を表示する制御を行う(ステップ138IWS9743)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り連続数カウンタの値を1加算する(ステップ138IWS9744)。また、演出制御用CPU120は、更新後の小当り連続数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、第2KT状態中における小当りの連続回数を示す小当り連続数表示1が表示されていれば、小当り連続数表示1を更新する制御を行う(ステップ138IWS9745)。
なお、本例では、小当り連続数表示1は、通常状態や第1KT状態中に16R確変大当りや2R確変大当りが発生したときに表示が開始され、16R確変大当りや2R確変大当り以外の大当りが発生したとき(すなわち、第2KT状態を終了するとき)に表示が終了される。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続数カウンタの値がいずれかの閾値となっているか否かを確認する(ステップ138IWS9746)。加算後の小当り連続数カウンタの値がいずれかの閾値となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続数カウンタの値に応じた小当り連続数表示2を表示する制御を行う(ステップ138IWS9747)。例えば、加算後の小当り連続数カウンタの値が10となっていれば、今回の小当り発生で小当り連続数が10回に達したことを意味しているので、閾値「10」に到達したと判定し、小当り連続数が10回に達した旨の小当り連続数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続数表示2として「10COMBO」などの文字表示を表示する。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS9748)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ138IWS9749)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ138IWS9750)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ138IWS9751)。
ステップ138IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ138IWS9704のN、且つステップ138IWS9719のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ138IWS9752)。
図8−38は、演出制御プロセス処理における小当り終了演出処理(ステップS175)を示すフローチャートである。小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップ138IWS9901)。なお、演出期間計測タイマは、小当り中演出処理(ステップS174)において小当り遊技を終了すること(例えば、小当り終了指定コマンドを受信したこと)にもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU120は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ138IWS9902)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップ138IWS9902のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ138IWS9903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R等)を制御する処理を実行する(ステップ138IWS9904)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ138IWS9905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ138IWS9906)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ138IWS9907)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップ138IWS9902のY)、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS9908)。小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされてれいば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示される背景画像を小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更する制御を行う(ステップ138IWS9909)。
なお、ステップ138IWS9909が実行されて小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更されると、その後、いずれかの小当りRUSH継続示唆演出の終了条件が成立して小当りRUSH継続示唆演出が終了するまで(ステップ138IWS9734〜S9742参照)、複数の変動表示にわたって小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像が表示される。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ138IWS9910)。
次に、本特徴部138IWにおいて実行される演出の演出態様について説明する。まず、再抽選演出の演出態様について説明する。図8−39〜図8−41は、再抽選演出の演出態様を説明するための説明図である。なお、図8−39〜図8−41において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
本例では、2R確変大当りとなる飾り図柄の変動表示を実行するものとし、その変動開始時に再抽選演出を実行することに決定したものとする。図8−39(A)に示すように、左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、飾り図柄の仮停止タイミングとなると、図8−39(B)に示すように、画像表示装置5において、通常大当り図柄(非確変大当り図柄)の飾り図柄の組み合わせ(本例では、図柄「666」の組み合わせ)が仮停止表示される。なお、仮停止表示とは、見た目上は飾り図柄が停止しているように見えるが、例えば、飾り図柄を僅かに上下に変動させたり揺れ変動させたりすることにより完全には停止していない状態である。
次いで、図8−39(C)に示すように、画像表示装置5において、左中右の飾り図柄の変動表示が再び開始されるとともに、「再抽選」などの文字表示138IW001が表示され、再抽選演出が実行される。
次いで、図8−39(D)に示すように、画像表示装置5の表示画面がブラックアウト(暗転)し、KT状態(本例では、第2KT状態)に移行することを示すKT突入演出が実行される。なお、本例では、図8−39(D)に示すように、KT突入演出の実行中で表示画面が暗転している状態であっても、飾り図柄の変動表示が画像表示装置5の表示画面の右上端部に僅かに視認できるものとする。
次いで、図8−40(E)に示すように、画像表示装置5において、所定のキャラクタ画像138IW002が表示されるとともに、キャラクタのセリフとして「小当りRUSH」などの文字表示138IW003が表示され、第2KT状態に移行することが報知される。なお、本例では、画像表示装置5の表示画面の右上端部にも、飾り図柄の停止図柄として2R確変大当り図柄(本例では、特殊図柄「R」を含む図柄の組み合わせ)が縮小表示されるものとする。
次いで、第2KT状態に制御されると、図8−40(F)に示すように、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示138IW004が表示され、第2KT状態中であることを認識可能な表示が行われる。また、図8−40(F)に示すように、画像表示装置5において「STANDBY」などの文字表示が再抽選ストック画像138IW005として表示され、2R確変大当りが発生した変動表示で開始された再抽選演出を恰もストックした状態であるかのような表示が行われる。
次いで、第2KT状態中に大当りとなる変動表示が開始されたものとする。その大当りとなる変動表示において、飾り図柄の仮停止タイミングとなると、図8−40(G)に示すように、画像表示装置5において、通常大当り図柄(非確変大当り図柄)の飾り図柄の組み合わせ(本例では、図柄「666」の組み合わせ)が仮停止表示される。
次いで、図8−40(H)に示すように、画像表示装置5において、左中右の飾り図柄の変動表示が再び開始されるとともに、再抽選ストック画像138IW005が消去され、「再抽選」などの文字表示138IW006が表示され、再抽選演出が実行される。すなわち、恰もストックしていた再抽選演出を放出するような態様で再抽選放出演出が実行される。
そして、変動時間を終了すると、図8−41(I)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄が停止表示される。なお、図8−41(I)に示す例では、16R確変大当りとなることにもとづいて、16R確変大当り図柄(本例では、「777」の図柄の組み合わせ)が停止表示される場合が示されている。
次に、ゲート通過時報知の演出態様について説明する。図8−42は、ゲート通過時報知の演出態様を説明するための説明図である。なお、図8−42において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
本例では、2R確変大当りとなる飾り図柄の変動表示を実行するものとし、その変動開始時にゲート通過時報知を実行し、飾り図柄の停止図柄として通常図柄(非確変大当り図柄)を再決定したものとする。そして、図8−42(A)に示すように、左中右の飾り図柄の変動表示を実行し、変動時間が経過すると、図8−42(B)に示すように、画像表示装置5において、通常大当り図柄(非確変大当り図柄)の飾り図柄の組み合わせ(本例では、図柄「666」の組み合わせ)が停止表示される。従って、2R確変大当りと決定した場合であるが、恰も通常大当り(6R通常大当りまたは2R通常大当り)となったかのような表示が行われる。
次いで、通常大当り図柄が停止表示された後、通過ゲート41を遊技球が通過すると、図8−42(C)に示すように、画像表示装置5において停止表示されている飾り図柄の停止図柄が2R確変大当り図柄(本例では、特殊図柄「R」を含む図柄の組み合わせ)に差し替え表示される。すなわち、2R確変大当りであることが事後的に報知される表示が行われる。
次いで、第2KT状態に制御されると、図8−42(D)に示すように、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示138IW004が表示され、第2KT状態中であることを認識可能な表示が行われる。
次に、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様について説明する。図8−43および図8−44は、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。なお、図8−43および図8−44において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
第2KT状態中である場合には、図8−43(A)に示すように、画像表示装置5において、第2KT状態中における小当りの連続回数を示す小当り連続数表示1が表示されるとともに、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球数を示す小当り連続中賞球数表示1が表示される。本例では、16R確変大当りが発生して第2KT状態に移行された後、現時点までに小当りが19回発生しているものとし、図8−43(A)に示すように、小当り連続数表示1として「19回目」などの文字表示138IW007が表示されている場合が示されている。また、最初の16R確変大当りにもとづく大当り遊技中に15個×10球×16ラウンド=2400個の賞球が得られ、その後の小当り毎に10個×3球=30個の賞球が得られ、19回の小当り発生により30個×19=570個の賞球が得られたことにより、合計で2970個の賞球が得られていることにもとづいて、図8−43(A)に示すように、小当り連続中賞球数表示1として「2970PT」などの文字表示138IW008が表示されている場合が示されている。
次いで、変動時間が経過し、図8−43(B)に示すように、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄(本例では、「135」の図柄の組み合わせ)が停止表示され、小当りが発生したものとする。また、図8−43(B)に示すように、「GET」などの文字表示138IW009が表示され、小当り報知が表示される。なお、図8−43(B)に示す例では、赤色の表示色で小当り報知が表示される場合が示されている。また、図8−43(B)に示すように、小当り連続数表示1が「20回目」に更新されるともに、第2KT状態中の小当り連続回数が20回目に達したことにもとづいて、小当り連続数表示2として「20COMBO」などの文字表示138IW010が表示される。
次いで、小当り遊技中に特殊入賞口に遊技球が3個入賞し、賞球数がさらに10個×3球=30個増加して合計で3000個になったものとする。この場合、図8−43(C)に示すように、小当り連続中賞球数表示1が「3000PT」に更新されるとともに、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球数が3000個に達したことにもとづいて、小当り連続中賞球数表示2として「3000OVER」などの文字表示138IW011が表示される。
次いで、小当り遊技を終了して、図8−43(D)に示すように、次の飾り図柄の変動表示を開始したものとする。次いで、変動時間が経過し、図8−44(E)に示すように、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄(本例では、「135」の図柄の組み合わせ)が停止表示され、小当りが発生したものとする。ここで、読み出した全ての先読み判定コマンドにもとづいて大当りとなる保留記憶がないと判定し、小当り報知の表示色を決定する処理を実行し、小当り報知の表示色を金色に決定したものとする(ステップ138IWS9728〜S9731参照)。この場合、図8−44(E)に示すように、小当り報知として金色の表示色で「GET」などの文字表示138IW012が表示され、小当りRUSH継続示唆演出の一部として小当りが継続することが報知される。
次いで、図8−44(F)に示すように、小当り遊技に制御され、その後、小当り遊技を終了するときに、図8−44(G)に示すように、画像表示装置5において小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更される。例えば、通常の背景画像として青色の表示色の背景画像が表示されるのに対して、小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像として虹色の表示色の背景画像が表示される。そして、その後、小当りRUSH継続示唆演出を終了するまで、図8−44(H)に示すように、画像表示装置5において小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像の表示が継続される。
なお、本例では、小当り連続中賞球数表示1および小当り連続中賞球数表示2として、第2KT状態中における賞球数を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態および第2KT状態を含めたKT状態における大入賞口や特殊入賞口への入賞にもとづく賞球をカウントし、小当り連続中賞球数表示1および小当り連続中賞球数表示2として表示するように構成してもよい。
以上に説明したように、本特徴部138IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能であり、所定条件が成立(例えば、大当り図柄を導出表示)した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、通常状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能であり、通常状態において第1識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)。そのため、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。また、遊技者が遊技していない非遊技状態中に、特にKT状態を終了したが保留が残っており、見た目上空き台の状態になっている場合であっても、所定条件の成立(大当り図柄の導出表示)では直ちに特定信号を出力しないようにすることによって、特に非遊技状態中を考慮して、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
また、本特徴部138IWによれば、特定信号は、有利状態への制御を特定可能な信号(例えば、大当り信号1)であり、特定信号出力手段は、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて特定信号を出力可能である(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技機の外部において有利状態に制御されていることを特定することができる。
また、特に、パチンコ遊技機では、大当り信号を受信したことに応じて、データランプ(いわゆる呼び出しランプ)において大当りに対応する発光表示および液晶表示を行い、大当り回数を1加算する。そのため、遊技者が遊技していない非遊技状態で第2特別図柄で大当り図柄が停止表示された場合には、非遊技状態であるにもかかわらずデータランプが発光表示されたままとなり、空き台であるにもかかわらず、元の遊技者が戻ってくる可能性があると判断して他の遊技者が遊技を敬遠する可能性があり、パチンコ遊技機の稼働率が低下してしまう可能性がある。従って、本特徴部138IWでは、非遊技状態で第2特別図柄で大当り図柄が停止表示されても大当り信号1の外部出力を開始せず、データランプの発光表示が開始されないようにして、そのようなパチンコ遊技機の稼働率が低下してしまうことを抑止できるようにしている。
また、本特徴部138IWによれば、特別状態および有利状態に対応する特別信号(例えば、大当り信号2)を出力可能であり、特定信号とは異なる出力端子を用いて特別信号を出力可能である(例えば、図8−21に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、大当り信号2は端子番号「06」の出力端子から外部出力する)。また、特定信号の出力開始のタイミングと共通のタイミングにおいて特別信号の出力を開始する(例えば、図8−22に示すように、通常状態において、大当り信号1と同様に、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号2の外部出力を開始し、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合には、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号2の外部出力を開始する)。そのため、適切に特別信号を出力することができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態において遊技媒体が進入可能な第1領域(例えば、大入賞口)と、特殊状態において遊技媒体が進入可能な第2領域(例えば、特殊入賞口)とを備える。また、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応する特殊信号(例えば、特殊入賞口入賞信号)を出力可能であり、特定信号とは異なる出力端子を用いて特殊信号を出力可能である(例えば、図8−21に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、特殊入賞口入賞信号は端子番号「07」の出力端子から外部出力する)。そのため、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部で監視することができる。
また、本特徴部138IWによれば、第1識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合、および特別状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したか否かにかかわらず、特定信号を出力可能である(例えば、図8−22(1),(2)に示すように、第1特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始し、図8−22(2)に示すように、KT状態において第2特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始する)。そのため、遊技中の状態に対応した信号出力を行うことができる。
なお、主基板11からの信号により大当りのラウンド数に対応する表示を表示可能な表示手段(ラウンドランプ)を別途設けるように構成してもよい。この場合、所定条件の成立(大当り図柄の導出表示)後には表示手段は消灯状態で、通過ゲート41を遊技球が通過したことに応じて大当りのラウンド数に対応する態様にて表示手段の表示を行わせるように構成してもよい。そのような構成によれば、特別図柄の大当り図柄を停止表示した状態で飾り図柄として非確変図柄(偶数図柄)の大当り図柄が停止表示した状態では、遊技者が表示手段(ラウンドランプ)を確認しても非確変大当りであるか2R確変大当り(小当りRUSH)であるかを認識困難とし、遊技球が通過ゲート41を通過することにより画像表示装置5で小当りRUSHへの突入演出が実行されて小当りRUSHを認識可能となる点で、昇格演出の演出効果を高めることができる。
また、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(偶数図柄)の大当り図柄を停止表示した状態で遊技球が通過ゲート41を通過することにより、16R確変大当り(RUSH)への昇格を報知するように構成してもよい。また、非確変図柄(偶数図柄)の大当り図柄を停止表示した後の大当り遊技中に昇格報知を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能である。また、有利状態として、少なくとも、有利状態の終了後に非特別状態に制御される第1有利状態(例えば、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御される第2有利状態(例えば、16R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御され第2有利状態よりも有利度合いが低い第3有利状態(例えば、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知可能である(例えば、再抽選演出およびKT突入演出を実行したり、ゲート通過時報知を実行したりする)。そのため、有利状態の終了後に遊技者にとってより有利な状況となることが報知されるので、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、第1有利状態に制御されることを報知した後に再報知演出(例えば、図8−39(C)に示す再抽選演出)を実行し、再報知演出の実行開始後に第3有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能である。そのため、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、再報知演出の実行開始後に特別演出を実行した場合に、特別状態において再報知演出に対応する特定画像(例えば、図8−40(F)に示す再抽選ストック画像138IW005)を表示可能である。また、特定画像を表示した後に再報知演出(例えば、図8−40(H)に示す再抽選演出(再抽選放出演出))を実行可能である。そのため、再報知演出に関する興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部138IWでは、再抽選ストック画像が表示された後、次の大当り発生時に再抽選ストック画像が消去されて再抽選放出演出が実行される(ストックされていた再抽選ストック画像が1回の大当りで放出される)場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態に移行し再抽選ストック画像を表示した後、複数回の大当りが発生しても継続して再抽選ストック画像を表示し、複数回の大当りで繰り返し再抽選放出演出を実行する(1つの再抽選ストック画像で再抽選放出演出をループして実行する)ように構成してもよい。
また、本特徴部138IWによれば、第2有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知しない(例えば、図8−39(B)に示すように、通常大当り図柄を仮停止表示した後に、図8−39(C)〜図8−40(E)に示すように、再抽選演出およびKT突入演出を実行する。すなわち、16R確変大当り図柄を仮停止表示した後に再抽選演出やKT突入演出が実行される場合はない。)。そのため、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
また、本特徴部138IWによれば、所定条件が成立(例えば、大当り図柄の導出表示)した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能である。また、第1有利状態に制御されることを報知した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて第3有利状態に制御されることを報知可能である(例えば、図8−42(B)に示すように、通常大当り図柄を導出表示した後に、図8−42(C)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて2R確変大当り図柄を差し替え表示する)。そのため、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態(高確率状態))に制御可能である。また、第2有利状態および第3有利状態の終了後に特定状態に制御可能であり(例えば、図8−20に示すように、16R確変大当りや2R確変大当りとなった場合には、確変状態(高確率状態)に制御される)、第1有利状態の終了後に特定状態に制御しない(例えば、図8−20に示すように、6R通常大当りや2R通常大当りとなった場合には、低確率状態に制御される)。そのため、第3有利状態の終了後が第1有利状態の終了後よりもより一層有利度合いが高い点で、第1有利状態よりも第3有利状態に制御されることに遊技者の注目度合いを高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利度合いが異なる複数種類の有利状態(例えば、6R通常大当りや、2R通常大当り、16R確変大当り、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)に制御可能である。また、有利状態に制御されることを報知した後に、所定の演出態様により有利状態の種類を報知する再報知演出(例えば、図8−39(C)に示す再抽選演出)を実行可能であり、再報知演出の実行開始後の演出結果が表示される前に、再報知演出とは演出態様が異なり特定の有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能である。また、特別演出の実行後に、再報知演出の実行を示唆する特別画像(例えば、図8−40(F)に示す再抽選ストック画像138IW005)を表示可能である。そのため、再報知演出に関して遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能である。また、有利状態への制御に対応して特別状態の制御を終了する(例えば、図8−20に示すように、高確率/第2KT状態中に9R確変大当りや2R通常大当りになると、第2KT状態を終了し、高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態に移行する)。また、特別状態において、判定手段の判定結果(例えば、先読み判定結果)にもとづいて、後の可変表示において特別状態が継続することを示唆する示唆演出(例えば、小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能である。そのため、遊技価値が付与されやすい特別状態が継続することが示唆されるので、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、特殊状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、小当り報知)を複数種類の態様(例えば、金色の表示色と赤色の表示色)により実行可能であり、複数種類の態様のうちの特別態様(例えば、金色の表示色)により報知演出を実行する(例えば、図8−44(E)に示すように、金色の表示色で小当り報知138IW012を表示する)。そのため、報知演出の態様に注目させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、特別態様により報知演出を実行した後に、可変表示の演出態様を特殊態様に変化させる態様の示唆演出を実行可能である(例えば、図8−44(G),(H)に示すように、画像表示装置5の背景画像を小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更する)。そのため、示唆演出の演出効果を高めて遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部138IWでは、小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像を表示することによって小当りRUSH継続示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態の継続を示唆するテロップ表示を表示したり、所定のキャラクタ画像を表示したりすることによって、小当りRUSH継続示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部138IWによれば、複数の可変表示にわたって特別状態が継続することを示唆する態様により示唆演出を実行可能である(例えば、小当りRUSH継続示唆演出を終了するまで、複数の変動表示にわたって小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像を表示する)。そのため、複数の可変表示にわたって遊技者に安堵感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能である。また、特別状態として、第2識別情報の可変表示の実行頻度が高く且つ第2識別情報の可変表示により特殊状態に制御される頻度が高い状態に制御可能である(例えば、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される)。また、第1識別情報の可変表示が実行されていないことを条件に示唆演出を実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示中でない場合に、金色の表示色で小当り報知を表示可能である)。そのため、第1識別情報の可変表示に伴う不安定な状態(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行され、第1特別図柄の変動表示によって遊技状態の変化が生じ得る状態)での示唆演出の実行を制限することができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態に制御される保留記憶が記憶されたこと、保留記憶手段が記憶する保留記憶数が減少したこと、示唆演出を終了するか否かの判定処理によって示唆演出を終了すると判定されたこと、または第1識別情報の可変表示に関する保留記憶が記憶されたことのうちの少なくともいずれか1つにもとづいて、示唆演出を終了する(例えば、先読み判定結果にもとづいて大当りとなる保留があること、第2保留記憶数が2以上でないこと、抽選処理により小当りRUSH継続示唆演出を終了すると決定したこと、第1保留記憶が記憶されたことにもとづいて、小当りRUSH継続示唆演出を終了する)。そのため、示唆演出の終了の契機を適切に確保することができる。
また、本特徴部138IWによれば、特殊状態に制御された回数である所定回数(例えば、小当り連続数カウンタを用いて計数する第2KT状態中の小当り連続数)を集計するとともに、特殊状態において付与された遊技価値(例えば、小当り連続中賞球数カウンタを用いて計数する第2KT状態中の賞球数)を集計する。また、所定回数に応じた特別演出(例えば、図8−43(B)に示す小当り連続数表示2(「20COMBO」などの文字表示138IW010))を実行可能であり、遊技価値に対応する特殊演出(例えば、図8−43(C)に示す小当り連続中賞球数表示2(「3000OVER」などの文字表示138IW011))を実行可能である。そのため、遊技者に特別感を与えることにより遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部138IWでは、第2KT状態中である場合には、大当りが発生しなければ概ね小当りが発生するので、小当り連続数カウンタを用いて第2KT状態中に発生した小当りの連続回数をカウントするものとなっている。ただし、厳密には強制はずれが発生する場合もあるので、強制はずれを挟んで間欠的な小当りの発生回数を累積的にカウントする場合もある。なお、第2KT状態中に大当りが発生しなければ必ず小当りとなるように構成して、第2KT状態中の小当りの連続回数をカウントするように構成してもよい。また、必ずしも第2KT状態中の小当りの連続数をカウントする必要はなく、第2KT状態中であっても低い割合ではずれとなる場合があるように構成した場合には、間欠的な小当りの発生回数を累積的にカウントするように構成してもよい。
また、上記のように、第2KT状態中であっても低い割合ではずれとなる(100%小当りでない)ように構成した場合、小当りRUSH継続示唆演出の実行中にはずれ変動が実行される場合がありうるが、はずれ変動中も小当りRUSH継続示唆演出を継続して実行(例えば、小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像を継続して表示)するように構成してもよい。
また、小当りRUSH継続示唆演出を実行するだけでなく、小当りRUSH終了示唆演出を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、先読み判定結果にもとづいて小当りRUSHが終了するか否かを判定して小当りRUSH終了示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、確変状態が所定回数(確変回数)の変動表示の実行により終了し、確変回数の到達とともに小当りRUSHも終了するように構成する場合や、確変終了抽選処理により確変状態を終了するとともに小当りRUSHも終了するように構成する場合、その小当りRUSH終了の前に事前に小当りRUSH終了示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、小当りRUSHの終了を事前に煽る演出を実行可能とすることにより、小当りRUSHが実際に終了するかまたは継続するかに遊技者を注目させることができ、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上記の小当りRUSH終了示唆演出は、小当りRUSH継続示唆演出とは異なる演出態様で実行するように構成してもよい。例えば、背景画像を暗転させる態様で小当りRUSH終了示唆演出を実行したり、「RUSH終了?」などのテロップ状の文字表示を表示したりするように構成してもよい。
また、複数種類の演出態様の小当りRUSH終了示唆演出を実行可能に構成し、いずれの演出態様により小当りRUSH終了示唆演出が実行されるかに応じて、実際に小当りRUSHが終了する割合が異なるように構成してもよい。そのように構成すれば、遊技者に小当りRUSH終了示唆演出の演出態様に注目させることができる。
また、本特徴部138IWで示した構成を、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わるように構成されたパチンコ遊技機に適用するように構成してもよい。図8−45は、設定値を変更可能に構成する場合を説明するための説明図である。このうち、図8−45(A)は、非確変状態(低確率状態)における設定値ごとの大当りの当選確率や小当りの当選確率を示している。また、図8−45(B)は、確変状態(高確率状態)における設定値ごとの大当りの当選確率や小当りの当選確率を示している。また、図8−45に示す例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
図8−45(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「255/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図8−45(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2550/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図8−45(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図8−45(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。なお、図8−45(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
なお、本特徴部138IWには、以下に示すような課題を解決するための構成が開示されている。すなわち、遊技機において、特定信号を出力可能に構成されたものがある。例えば、特開2014−200506号公報には、全ての大当り状態中に大当り信号(特定信号)を外部出力端子から出力することが記載されている。
しかしながら、特開2014−200506号公報に記載された遊技機では、通常状態であるか特別状態であるかや、第1識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合であるか第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合であるかについては何ら考慮されていない。従って、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力できるようにする必要がある。
そこで、本特徴部138IWでは、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力できるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(5)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、通常状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、特定信号出力手段は、通常状態において第1識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする。そのような構成によれば、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
(手段2)手段1において、特定信号は、有利状態への制御を特定可能な信号(例えば、大当り信号1)であり、特定信号出力手段は、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて特定信号を出力可能である(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技機の外部において有利状態に制御されていることを特定することができる。
(手段3)手段1または手段2において、特別状態および有利状態に対応する特別信号(例えば、大当り信号2)を出力可能な特別信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2503Bを実行する部分)を備え、特別信号出力手段は、特定信号とは異なる出力端子を用いて特別信号を出力可能であり(例えば、図8−21に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、大当り信号2は端子番号「06」の出力端子から外部出力する)、特定信号の出力開始のタイミングと共通のタイミングにおいて特別信号の出力を開始する(例えば、図8−22に示すように、通常状態において、大当り信号1と同様に、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号2の外部出力を開始し、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合には、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号2の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、適切に特別信号を出力することができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、有利状態において遊技媒体が進入可能な第1領域(例えば、大入賞口)と、特殊状態において遊技媒体が進入可能な第2領域(例えば、特殊入賞口)と、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応する特殊信号(例えば、特殊入賞口入賞信号)を出力可能な特殊信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23を実行する部分)とを備え、特殊信号出力手段は、特定信号とは異なる出力端子を用いて特殊信号を出力可能である(例えば、図8−21に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、特殊入賞口入賞信号は端子番号「07」の出力端子から外部出力する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部で監視することができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、特定信号出力手段は、第1識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合、および特別状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したか否かにかかわらず、特定信号を出力可能である(例えば、図8−22(1),(2)に示すように、第1特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始し、図8−22(2)に示すように、KT状態において第2特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技中の状態に対応した信号出力を行うことができる。
また、本特徴部138IWには、以下に示すような課題を解決するための構成も開示されている。すなわち、遊技機において、有利状態に制御されることを報知した後にさらに報知を行うように構成されたものがある。例えば、特開2017−104227号公報には、演出図柄が偶数図柄揃いまたは「7」以外の数字図柄揃いで一旦仮停止表示状態となった後、再抽選演出を実行することが記載されている。
しかしながら、特開2017−104227号公報では、特殊状態に制御されやすく遊技価値が付与されやすい特別状態に制御可能な遊技機に適用した場合に、有利状態に制御されることの報知に関して遊技に対する興趣を十分に向上させることはできない。
そこで、本特徴部138IWでは、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(6)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2208Bを実行する部分)とを備え、有利状態制御手段は、有利状態として、少なくとも、有利状態の終了後に非特別状態に制御される第1有利状態(例えば、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御される第2有利状態(例えば、16R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御され第2有利状態よりも有利度合いが低い第3有利状態(例えば、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS929で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行したり、ステップ138IWS9712を実行したりする部分)を備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態の終了後に遊技者にとってより有利な状況となることが報知されるので、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、報知手段は、第1有利状態に制御されることを報知した後に再報知演出(例えば、図8−39(C)に示す再抽選演出)を実行し、再報知演出の実行開始後に第3有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能であるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段3)手段2において、再報知演出の実行開始後に特別演出を実行した場合に、特別状態において再報知演出に対応する特定画像(例えば、図8−40(F)に示す再抽選ストック画像138IW005)を表示可能な特定画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9709を実行する部分)と、特定画像を表示した後に再報知演出(例えば、図8−40(H)に示す再抽選演出(再抽選放出演出))を実行可能な再報知演出再実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS925で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行する部分)とを備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、再報知演出に関する興趣を向上させることができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、報知手段は、第2有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知しない(例えば、図8−39(B)に示すように、通常大当り図柄を仮停止表示した後に、図8−39(C)〜図8−40(E)に示すように、再抽選演出およびKT突入演出を実行する。すなわち、16R確変大当り図柄を仮停止表示した後に再抽選演出やKT突入演出が実行される場合はない。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、有利状態制御手段は、所定条件が成立(例えば、大当り図柄の導出表示)した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能であり、報知手段は、第1有利状態に制御されることを報知した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて第3有利状態に制御されることを報知可能である(例えば、図8−42(B)に示すように、通常大当り図柄を導出表示した後に、図8−42(C)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて2R確変大当り図柄を差し替え表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態(高確率状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2207A,S2212A,S2207B,S2212Bを実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、第2有利状態および第3有利状態の終了後に特定状態に制御可能であり(例えば、図8−20に示すように、16R確変大当りや2R確変大当りとなった場合には、確変状態(高確率状態)に制御される)、第1有利状態の終了後に特定状態に制御しない(例えば、図8−20に示すように、6R通常大当りや2R通常大当りとなった場合には、低確率状態に制御される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第3有利状態の終了後が第1有利状態の終了後よりもより一層有利度合いが高い点で、第1有利状態よりも第3有利状態に制御されることに遊技者の注目度合いを高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWには、以下に示すような課題を解決するための構成も開示されている。すなわち、遊技機において、有利状態に制御されることを報知した後にさらに報知を行うように構成されたものがある。例えば、特開2017−104227号公報には、演出図柄が偶数図柄揃いまたは「7」以外の数字図柄揃いで一旦仮停止表示状態となった後、再抽選演出(再報知演出)を実行することが記載されている。
しかしながら、特開2017−104227号公報では、再報知演出に関して遊技に対する興趣を十分に向上させることはできない。
そこで、本特徴部138IWでは、再報知演出に関して遊技に対する興趣を向上させることができるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(6)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)を備え、有利状態制御手段は、有利度合いが異なる複数種類の有利状態(例えば、6R通常大当りや、2R通常大当り、16R確変大当り、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態に制御されることを報知した後に、所定の演出態様により有利状態の種類を報知する再報知演出(例えば、図8−39(C)に示す再抽選演出)を実行可能な再報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS929で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行する部分)と、再報知演出の実行開始後の演出結果が表示される前に、再報知演出とは演出態様が異なり特定の有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS929で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行する部分)と、特別演出の実行後に、再報知演出の実行を示唆する特別画像(例えば、図8−40(F)に示す再抽選ストック画像138IW005)を表示可能な特別画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9709を実行する部分)とを備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、再報知演出に関して遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、有利状態とは異なる遊技者にとって有利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2208Bを実行する部分)とを備え、有利状態制御手段は、有利状態として、少なくとも、有利状態の終了後に非特別状態に制御される第1有利状態(例えば、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御される第2有利状態(例えば、16R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御され第2有利状態よりも有利度合いが低い第3有利状態(例えば、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、再報知演出実行手段は、第1有利状態に制御されることを報知した後に再報知演出を実行可能であり、特別演出実行手段は、再報知演出の実行開始後に第3有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能であるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段3)手段2において、特定画像を表示した後に再報知演出(例えば、図8−40(H)に示す再抽選演出(再抽選放出演出))を実行可能な再報知演出再実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS925で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、再報知演出に関する興趣を向上させることができる。
(手段4)手段2から手段3のうちのいずれかにおいて、第2有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知しない(例えば、図8−39(B)に示すように、通常大当り図柄を仮停止表示した後に、図8−39(C)〜図8−40(E)に示すように、再抽選演出およびKT突入演出を実行する。すなわち、16R確変大当り図柄を仮停止表示した後に再抽選演出やKT突入演出が実行される場合はない。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
(手段5)手段2から手段4のうちのいずれかにおいて、有利状態制御手段は、所定条件が成立(例えば、大当り図柄の導出表示)した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能であり、第1有利状態に制御されることを報知した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて第3有利状態に制御されることを報知可能(例えば、図8−42(B)に示すように、通常大当り図柄を導出表示した後に、図8−42(C)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて2R確変大当り図柄を差し替え表示する)な報知手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9712を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態(高確率状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2207A,S2212A,S2207B,S2212Bを実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、第2有利状態および第3有利状態の終了後に特定状態に制御可能であり(例えば、図8−20に示すように、16R確変大当りや2R確変大当りとなった場合には、確変状態(高確率状態)に制御される)、第1有利状態の終了後に特定状態に制御しない(例えば、図8−20に示すように、6R通常大当りや2R通常大当りとなった場合には、低確率状態に制御される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第3有利状態の終了後が第1有利状態の終了後よりもより一層有利度合いが高い点で、第1有利状態よりも第3有利状態に制御されることに遊技者の注目度合いを高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWには、以下に示すような課題を解決するための構成も開示されている。すなわち、遊技機において、有利状態とは異なる遊技者にとって有利な特殊状態に制御可能であり、非特別状態に比べて特殊状態に制御される頻度を高めた特別状態に制御可能に構成されたものがある。例えば、特開2015−156952号公報には、小当り遊技状態(特殊状態)でも、大当り遊技状態よりも少ないものの、遊技者が出玉を得ることができるような開放態様であることが記載されている。また、通常状態よりも小当りが発生しやすい状態(特別状態)に制御することが記載されている。
しかしながら、特開2015−156952号公報に記載された遊技機では、特別状態に関する遊技性が単調であり、遊技に対する興趣を十分に向上させることはできない。
そこで、本特徴部138IWでは、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(7)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2208Bを実行する部分)と、有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS58A,S58Bを実行する部分)と、決定手段の決定前に、有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS101Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS101Aと同様の処理を実行する部分)とを備え、特別状態制御手段は、有利状態への制御に対応して特別状態の制御を終了し(例えば、図8−20に示すように、高確率/第2KT状態中に9R確変大当りや2R通常大当りになると、第2KT状態を終了し、高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態に移行する)、特別状態において、判定手段の判定結果(例えば、先読み判定結果)にもとづいて、後の可変表示において特別状態が継続することを示唆する示唆演出(例えば、小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9733,S9909を実行する部分)を備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、遊技価値が付与されやすい特別状態が継続することが示唆されるので、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、示唆演出実行手段は、特殊状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、小当り報知)を複数種類の態様(例えば、金色の表示色と赤色の表示色)により実行可能であり、複数種類の態様のうちの特別態様(例えば、金色の表示色)により報知演出を実行することによって示唆演出を実行する(例えば、図8−44(E)に示すように、金色の表示色で小当り報知138IW012を表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、報知演出の態様に注目させることができる。
(手段3)手段2において、示唆演出実行手段は、特別態様により報知演出を実行した後に、可変表示の演出態様を特殊態様に変化させる態様の示唆演出を実行可能である(例えば、図8−44(G),(H)に示すように、画像表示装置5の背景画像を小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、示唆演出の演出効果を高めて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、示唆演出実行手段は、複数の可変表示にわたって特別状態が継続することを示唆する態様により示唆演出を実行可能である(例えば、小当りRUSH継続示唆演出を終了するまで、複数の変動表示にわたって小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像を表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数の可変表示にわたって遊技者に安堵感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)を備え、特別状態制御手段は、特別状態として、第2識別情報の可変表示の実行頻度が高く且つ第2識別情報の可変表示により特殊状態に制御される頻度が高い状態に制御可能であり(例えば、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される)、示唆演出実行手段は、第1識別情報の可変表示が実行されていないことを条件に示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ138IWS9725でNと判定したときにステップ138IWS9728〜S9733を実行することにより、第1特別図柄の変動表示中でない場合に、金色の表示色で小当り報知を表示可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示に伴う不安定な状態での示唆演出の実行を制限することができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、可変表示に関する情報を保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファ)を備え、示唆演出実行手段は、有利状態に制御される保留記憶が記憶されたこと、保留記憶手段が記憶する保留記憶数が減少したこと、示唆演出を終了するか否かの判定処理によって示唆演出を終了すると判定されたこと、または第1識別情報の可変表示に関する保留記憶が記憶されたことのうちの少なくともいずれか1つにもとづいて、示唆演出を終了する(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ138IWS9735でYと判定したとき、ステップ138IWS9736でNと判定したとき、ステップ138IWS9738でYと判定したとき、およびステップ138IWS9736でNと判定したとき、ステップ138IWS9740でYと判定したときに、ステップ138IWS9741,S9742を実行して小当りRUSH継続示唆演出を終了する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、示唆演出の終了の契機を適切に確保することができる。
(手段7)手段1から手段6のうちのいずれかにおいて、特殊状態に制御された回数である所定回数(例えば、小当り連続数カウンタを用いて計数する第2KT状態中の小当り連続数)を集計するとともに、特殊状態において付与された遊技価値(例えば、小当り連続中賞球数カウンタを用いて計数する第2KT状態中の賞球数)を集計する集計手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS615,S620およびステップ138IWS9744を実行する部分)と、所定回数に応じた特別演出(例えば、図8−43(B)に示す小当り連続数表示2(「20COMBO」などの文字表示138IW010))を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9747を実行する部分)と、遊技価値に対応する特殊演出(例えば、図8−43(C)に示す小当り連続中賞球数表示2(「3000OVER」などの文字表示138IW011))を実行可能な特殊演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS618,S623を実行する部分)とを備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技者に特別感を与えることにより遊技に対する興趣を向上させることができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、通常状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、特定信号出力手段は、通常状態において第1識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力せず(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)、さらに、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、タイトル報知手段は、示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図10(D)、(F))遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。また、演出効果を高めることができる。
さらに、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができ、また、演出効果を高めることができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、タイトル報知手段は、示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図10(D)、(F))遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例の特徴部について説明する。次に、この実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図9は、この実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図9(A)に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図9(B)に示すように、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図9(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図9(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図9(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図9(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、この実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図10、図11は、この実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図10(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図10(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図10(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図10(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図10(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図10(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図10(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図10(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図10(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図10(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図10(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図10(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図10(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図10(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図10(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図10(I)では、図10(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図10(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図11(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図10(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図10(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図10(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図11(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図11(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図11(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図10、図11に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図12(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図12(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図12(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図12(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図12に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図12(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図10(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図13(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図13(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図13(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図13(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図13(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図13(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図13(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図13(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図13(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図13(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図13(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図13(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図13(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図13では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図14(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図14(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図14(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。なお、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図15(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図15(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図15に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図16は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図17(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図17(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図15に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図17(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図17(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図17(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図17(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図17に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図11(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図18、図19は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図18(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図18(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図18(C)〜(F)、図19(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図18(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図18(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図18(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図19(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図19(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図19(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図19(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図19(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図19(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図19(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図18、図19に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図18、図19に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図16のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。なお、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図20は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図20(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図20(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図20(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図20(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図20(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図20(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図20(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図20(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図20(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図20(a)に示すシャッター画像31AK061と図20(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図16のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図16のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図16のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(特徴部112IWに関する説明)
次に、特徴部112IWについて説明する。先ず、図21−1及び図21−2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠112IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)112IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠112IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠112IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠112IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠112IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠112IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠112IW003及びガラス扉枠112IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース112IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー112IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ112IW052が設けられている。
これら設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース112IW201内に収容されており、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、基板ケース112IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース112IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052を有する基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠112IW003を開放することで操作が可能となる。また、設定キー112IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー112IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部112IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース112IW201には、表示モニタ112IW029と、該表示モニタ112IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ112IW030が配置されている。これら表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース112IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、基板ケース112IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠112IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠112IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部112IWにおける設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052は、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部112IWでは、図21−2及び図21−3に示すように外枠112IW001aの右端部には、遊技機用枠112IW003の閉鎖時に、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー112IW500Aが取り付けられている。このセキュリティカバー112IW500Aは、前後方向を向く短片112IW500Aaと、該短片112IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片112IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片112IW500Aaの上下寸法は、基板ケース112IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー112IW500Aは、短片112IW500Aaの前端部を介して外枠112IW001aの右端部に固定されている。
尚、図21−2に示すように、長片112IW500Abは、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース112IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、長片112IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図21−3に示すように、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とは、遊技機用枠112IW003とともに移動して長片112IW500Abから離間することによって長片112IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠112IW003を開放しない限り設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠112IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠112IW003が閉鎖され、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む基板ケース112IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー112IW500Aを通して、基板ケース112IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部112IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図21−4及び図21−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図21−4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図21−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図21−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図21−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図21−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。
(表示結果判定テーブル)
図21−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図21−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。
また、図21−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。
また、図21−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図21−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図21−4(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図21−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部112IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図21−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図21−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図21−7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図21−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部112IWにおける大当り種別について、図21−5(B)を用いて説明すると、本特徴部112IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図21−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部112IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部112IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図21−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図21−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図21−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図21−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図21−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図21−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図21−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図21−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図21−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部112IWでは、図21−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、演出図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図21−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図21−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図21−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、演出図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部112IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部112IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部112IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(表示モニタ112IW029)
本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1において、各入賞口(大入賞口、第2大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比、ベースなどの各種の入賞情報を算出可能である。
具体的には、表示モニタ112IW029は、4桁の表示部を備えている。各桁の表示部は、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。
1桁目の表示部と2桁目の表示部には表示内容が表示され、3桁目の表示部と4桁目の表示部には数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。
尚、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ112IW029においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本特徴部112IWでは、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ112IW029にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ112IW029には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図21−8および図21−9は、特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部112IWにおいて、ステップ112IWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ112IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ112IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ112IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ112IWS004に戻り、ステップ112IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ112IWS006に移行する。
ステップ112IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ112IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであることを示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行されたときにクリアされる)がセットされるようにしておき、ステップ112IWS006では、この工場出荷時設定フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示す値(例えば、「0」や「−」)をセットするようにし、ステップ112IWS006で設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ112IWS006;Yes)、ステップ112IWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ112IWS006;No)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ112IWS007)。具体的には、ステップ112IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ112IWS007;No)、ステップ112IWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ112IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ112IWS008)。ステップ112IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ112IWS008;No)、ステップ112IWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ112IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ112IWS009;Yes)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ112IWS010に移行する。
ステップ112IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ112IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ112IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS011)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS012)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ112IWS014)。RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。そして、ステップ112IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ112IWS011のN)、設定キー112IW051がオフである場合(ステップ112IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ112IWS013のN)には、ステップ112IWS014には移行せず、ループ処理に移行する。
ステップ112IWS006〜S014の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ112IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ112IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ112IWS009のY)には、遊技機用枠112IW003が開放された状態で設定キー112IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ112IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠112IW003が開放され、設定キー112IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ112IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS016)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS017)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始することを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS018)。演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を実行する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS021)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS016のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS023)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ112IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。図21−8、図21−9に示す遊技制御メイン処理では、クリアスイッチからの出力信号がオンであると判定された場合、直ちにRAMクリア処理(RAMクリア2処理)が実行されるようになっているが、クリアスイッチからの出力信号がオンであると判定された場合に、クリアスイッチがオンであることを示すフラグをセットしておき、起動時に必要な処理(扉開放センサ112IW090や設定キー112IW051の確認、設定確認処理、設定変更処理等)を実行した後に当該フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合にRAMクリア処理を実行するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS025)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS026)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットする(ステップ112IWS027)。
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS028)。演出制御基板12側では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を実行する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ112IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS031)。また、設定変更処理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS032)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS025のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS033)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
なお、本特徴部112IWにおいて、ステップ112IWS034〜S036の処理は、図3で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
次に、設定確認処理(ステップ112IWS019)について説明する。図21−10(A)は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を示すフローチャートである。
設定確認処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSA01)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA02)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA03)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA02に移行し、ステップ112IWSA02〜SA03の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間は設定値を表示モニタ112IW029に表示する。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定確認エラー処理を実行する(ステップ112IWSA04)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSA04では、例えば、CPU103は、設定確認エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定確認エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定確認エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA05)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA05の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定確認処理を終了する。
次に、設定変更処理(ステップ112IWS029)について説明する。図21−10(B)は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を示すフローチャートである。
設定変更処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSB01)。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB02)。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンでなければ、ステップ112IWSB05に移行する。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンとであれば(ステップ112IWSB02のY)、CPU103は、表示モニタ112IW029に表示されている設定値を更新表示する(ステップ112IWSB03)。例えば、表示モニタ112IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「2」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「3」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「1」に更新表示すればよい。また、CPU103は、表示モニタ112IW029に表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ112IWSB04)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB05)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB06)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB02に移行し、ステップ112IWSB02〜SB06の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間はステップ112IWSB02〜SB06の処理が繰り返し実行される。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定変更エラー処理を実行する(ステップ112IWSB07)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSB07では、例えば、CPU103は、設定変更エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定変更エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定変更エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。なお、この場合、ステップ112IWS027で設定変更中フラグがセットされたままとなっていることから、電源が再投入された後、RAMクリア1処理が実行されて(ステップ112IWS009のY、112IWS014参照)、エラー状態が解除されることになる。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB08)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB08の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定変更処理を終了する。
なお、設定確認処理のステップ112IWSA01において、特定した設定値を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。また、設定変更処理の112IWSB01において、特定した設定値を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。そして、以降の処理が画像表示装置5を用いて実行されるようにしてもよい。
また、図21−10で示した設定確認処理および設定変更処理の実行中は、特別図柄表示装置4A,4Bを通常遊技中では表示されない態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを点灯または点滅させる態様)とするようにしてもよい。このように特別図柄表示装置4A,4Bを用いて報知することで、好適に設定確認状態や設定変更状態であることを遊技者に報知することができる。なお、特別図柄表示装置4A,4Bを、設定確認状態中と設定変更状態中とで異なる態様としてもよい。
また、図21−10で示した設定変更処理の実行中に電源断となった場合には、再度、設定変更処理が実行されて更新後の設定値がRAM102(バックアップRAM)に記憶されることによって設定変更が完了しない限り、エラーとするようにしてもよい。具体的には、設定変更処理の開始時に、設定値を記憶するバックアップRAMと同じバックアップRAMに設定変更フラグ(RAMクリアされても消去されない)を格納し、設定変更処理の終了時に、その設定変更フラグをオフにし、設定変更処理以外の処理(たとえば、遊技制御メイン処理)を実行する場合に設定変更フラグがオンであればエラーとする。上述のように、設定変更処理が途中で正常に進行しなくなるような状況においては、遊技場の店員が設定変更が完了していないのに完了したと勘違いする場合がある。このような場合に、設定変更が完了してなければエラーとなるようにすることで、設定変更の確実な完了を担保することができる。
また、図21−10のステップ112IWSA01およびステップ112IWSB01で、バックアップRAMから現在の設定値を読出し、当該設定値を表示させるようにしている。しかし、バックアップRAMへのバックアップが正常に行われなかったときは、画像表示装置5にエラーであることを示す情報を表示するとともに、特別図柄表示装置4A,4Bを、通常遊技中とは異なる態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを消灯させる態様、設定確認処理および設定変更処理中が全点灯であれば、全点滅させる態様)とするようにしてもよい。
図21−11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部112IWでは、図21−11に示すように、電源投入時に設定キー112IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ112IWS005〜S010)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ112IWS015〜S017)が実行される。また、電源投入時に設定キー112IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップS8)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップS6)が実行される。
次に、設定変更処理における表示モニタ112IW029の表示態様について説明する。先ず、図21−12(A)及び図21−12(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ112IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図21−12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー112IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ112IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ112IW029にて設定値が表示されている状態において、図21−12(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ112IW052の操作を検出する毎に表示モニタ112IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ112IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図21−12(E)に示すように、CPU103は、設定キー112IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ112IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、表示モニタ112IW029に、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を表示させる。また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図21−12(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
また、図21−12(F)に示すように、CPU103は、設定値が記憶されるRAM102にエラーが発生したことに基づいて、表示モニタ112IW029に「E.E.E.E.」と表示させることが可能である。
尚、本特徴部112IWにおける設定変更処理では、表示モニタ112IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ112IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部112IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部112IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部112IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図21−13および図21−14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ112IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ112IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ112IWS103)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ112IWS104)。
ステップ112IWS102〜S104の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ112IWS105)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ112IWS106)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ112IWS107)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS108)。本特徴部112では、既に説明したように、ステップ112IWS011の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ112IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS011参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS108参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ112IWS109)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図21−4参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ112IWS110のN)、ステップ112IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ112IWS110のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ112IWS113)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図21−5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ112IWS114)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ112IWS115)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ112IWS116)。例えば、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ112IWS117)。
本特徴部112IWには、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第1発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図21−5参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第1発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なり(例えば、図21−5参照)、
さらに、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記有利状態と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能であって、
第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、
所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、
前記特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、
通常状態よりも前記特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、
特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、
前記特定信号出力手段は、
通常状態において第1識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、
通常状態において第2識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。また、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
更には、第1発明の手段2の遊技機として、
有利状態におけるファンファーレ制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図21−5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段3の遊技機として、
有利状態におけるインターバル制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図21−5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段4の遊技機として、
有利状態におけるエンディング制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図21−5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段5の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
有利状態における所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図21−5(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段6の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段を備えた
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段7の遊技機として、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値に関わらず、共通の演出(例えば、共通のファンファーレ演出やインターバル演出、エンディング演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段8の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段9の遊技機として、
複数種類の有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技制御手段は、設定されている設定値にもとづいて異なる割合により複数種類の前記有利状態(例えば、大当り種別A〜C)のいずれかに制御可能であり、
前記有利状態における所定の制御期間は、前記有利状態の種類に応じて異なる(例えば、図21−5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段10の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図21−12に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第1発明の手段2〜手段10と手段1との対応関係は、手段2〜手段10と手段Aとの対応関係に適用することができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第2発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図21−7参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第2発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なり(例えば、図21−7参照)、
さらに、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記有利状態と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能であって、
第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、
所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、
前記特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、
通常状態よりも前記特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、
特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、
前記特定信号出力手段は、
通常状態において第1識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、
通常状態において第2識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。また、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
可変表示期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図21−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
可変表示の表示結果が表示される期間は、設定されている設定値に応じて異なる
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
可変表示に関する所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図21−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により可変表示期間が異なる複数の可変表示パターンのいずれかに決定する(例えば、図21−7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段7の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図21−12に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第2発明の手段2〜手段7と手段1との対応関係は、手段2〜手段7と手段Aとの対応関係に適用することができる。
なお、この特徴部112IWで示した構成は、特徴部31AKなど他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、この特徴部112IWで示した遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行する場合に、遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出の開始から所定期間経過したときに、特徴部31AKと同様の態様で遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出に対応したタイトルを報知可能に構成してもよい。
(特徴部248F〜特徴部250Fに関する説明)
次に、特徴部248F〜特徴部250Fについて説明する。特徴部248Fは継続率示唆演出に関し、特徴部249Fは設定示唆演出パターンAに関し、特徴部250Fは設定示唆演出パターンBに関しそれぞれ特徴を有している。
(スペックについて)
図22−1は、各設定値におけるスペックを説明するための図である。図22−1に示すように、設定1では、非確変時の大当り確率が1/319、確変時の大当り確率が1/95、ST継続率が65.29%である。設定2では、非確変時の大当り確率が1/280、確変時の大当り確率が1/75、ST継続率が73.87%である。設定3では、非確変時の大当り確率が1/250、確変時の大当り確率が1/60、ST継続率は81.37%である。ここで、ST継続率とは、ST状態が継続する確率を示している。ST状態とは、大当り遊技状態後に確変状態に制御され、所定回数の特図ゲームが実行されるまで確変状態が継続する状態をいう。特徴部248F〜特徴部250Fでは、大当り遊技状態後にSTが100回継続する。なお、継続率とは、有利状態である大当り遊技状態に繰返し制御される確率、同じ遊技状態(例えば、確変)に繰返し制御される確率、高ベース状態に繰返し制御される確率(例えば、確変、時短、確変の順に制御される確率)を含む概念である。
図22−1に示すデータの設定により、設定1の場合には、非確変時の大当り確率と確変時の大当り確率とST継続率のいずれもが設定値の中で最も低くなっている。一方、設定3の場合には、非確変時の大当り確率と確変時の大当り確率とST継続率のいずれもが設定値の中で最も高くなっている。したがって、設定1<設定2<設定3の関係で遊技者に有利となっている。なお、設定値は、さらに複数の段階が設けられていてもよく、例えば、1〜6の段階で遊技者にとって有利となるように設けられていてもよい。
(特徴部248F〜特徴部250Fの各種演出の流れについて)
図22−2は、各種演出の流れを示すタイミングチャートである。図22−2(A)は特徴部248Fの演出である継続率示唆演出の流れを示し、図22−2(B)は特徴部249Fの演出である設定示唆演出(パターンA)の流れを示し、図22−2(C)は特徴部250Fの演出である設定示唆演出(パターンB)の流れを示している。
まず、図22−2(A)に示す、特徴部248Fの演出である継続率示唆演出について説明する。継続率示唆演出とは、設定値毎に異なるSTの継続率を示唆する演出である。なお、継続率は設定値毎に異なっているため、継続率を示唆するということは、言い換えれば、設定値を示唆することにもなる。図22−2(A)に示すように、継続率示唆演出は、大当り遊技状態後のエンディング期間において実行される演出である。大当り遊技状態が終了した後は、所定期間の間、STに突入することや出玉の獲得数等の情報が遊技者に映像として示される。そのエンディング期間において継続率示唆演出が実行されることがある。その後、ST期間として変動100回の間、ST状態が継続する。
次に、図22−2(B)に示す、特徴部249Fの演出である設定示唆演出(パターンA)について説明する。設定示唆演出とは、複数段階の設定値のうちいずれに設定されているかを示唆する演出である。パターンAの設定示唆演出では、大当り遊技状態およびエンディング期間が終了した後の100回のST期間のうち、早い回数である1〜20回転の可変表示の間で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。また、パターンAの設定示唆演出では、21〜100回転の可変表示の間で大当りとなった場合には設定示唆演出が実行されることがない。つまり、パターンAの設定示唆演出では、遊技者にとって有利なST期間のうち、1〜20回転目のいずれかの回数で大当り遊技状態に制御されたときは、21〜100回転目のいずれかの回数で大当り遊技状態に制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(100:0の割合)と言える。
次に、図22−2(C)に示す、特徴部250Fの演出である設定示唆演出(パターンB)について説明する。パターンBではパターンAと同様に設定示唆演出が実行される。パターンBの設定示唆演出では、大当り遊技状態およびエンディング期間が終了した後の100回のST期間のうち、早い回数である1〜20回転の可変表示の期間が第1設定示唆演出期間となっている。第1設定示唆演出期間中の可変表示で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。また、パターンBの設定示唆演出では、ST期間のうち21〜100回転の可変表示の期間が第2設定示唆演出期間となっている。第2設定示唆演出期間中の可変表示で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。ここで、第1設定示唆演出期間と第2設定示唆演出期間とでは、大当り遊技状態に制御されたときに実行される設定示唆演出の演出態様が異なっている。また、遊技者にとって有利なST期間のうち、1〜20回転目の第1設定示唆演出期間で大当り遊技状態に制御されたときは、21〜100回転目の第2設定示唆演出期間で大当り遊技状態に制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高くなっている。
ここで、設定値の無い遊技機においてはST状態の継続率は一定である。よって、そのような遊技機に継続率示唆演出を実行しても面白みに欠ける。しかしながら、図22−2(A)に示すように、ST状態において大当り遊技状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出が設定値のある遊技機で実行されるため、設定を示唆する演出について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、継続率示唆演出は、比較的長い時間の取れるエンディング期間に実行される演出である。よって、大当り遊技状態の終了時に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、パターンAの設定示唆演出は、ラウンド中に実行される。このようにすれば、ラウンド遊技に着目させることができ、ラウンド遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。
また、パターンBの設定示唆演出も、ラウンド中に実行される。このようにすれば、ラウンド遊技に着目させることができ、ラウンド遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部248Fについて)
次に、特徴部248Fの演出である継続率示唆演出について詳細に説明する。図22−3は、継続率示唆演出決定テーブルを示す図である。継続率示唆演出決定テーブルは、後述する継続率示唆演出処理、または、保留連演出処理において用いられるテーブルである。継続率示唆演出決定テーブルを用いて、演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかが決定される。継続率示唆演出決定テーブルは、ROM121に格納されている。
継続率示唆演出決定テーブルに示すように、設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は87%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は1%である。
図22−3に示すデータの設定により、継続率示唆演出処理において、演出無しが選択される割合が高くなっており、継続率示唆演出はなかなか実行されないようになっている。また、演出が実行される場合の割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA>キャラクタD」となっている。つまり、設定値に応じてキャラクタの出現率が異なるため、設定値毎に異なるST継続率をキャラクタの態様から示唆することが可能となる。また、キャラクタDは、最も有利な設定3においてのみ出現するため、キャラクタDの決定割合は最も低いが出現したときは高設定である設定3となっていることが確定する。なお、演出無しに決定されることがなく100%の割合でいずれのキャラクタが表示されるようにしてもよい。
図22−3に示すように、キャラクタA〜Cはいずれの設定値であっても実行可能な態様である。よって、実行割合の異なるこれらキャラクタの態様により好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
また、図22−3に示すように、継続率示唆演出の演出態様には、高継続率の設定3に設定されていることが確定するキャラクタDが含まれる。これによれば、実行割合が低いキャラクタDが出現したときは高設定が確定するため、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
図22−4は、継続率示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。継続率示唆演出処理は、エンディング演出処理(S177)の中で実行される処理である。
まず、演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りであるか否かを判定する(248FS001)。通常状態からの大当りであるいわゆる初当りであるか否かは、遊技状態を指定するコマンドに基づいて判断される。演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りであると判定した場合には(248FS001でY)、処理を終了する。つまり、初当りにおいては継続率示唆演出が実行されないように制御される。なお、初当りにおいて継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。一方、演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りではないと判定した場合には(248FS001でN)、設定値に応じた継続率示唆演出決定テーブルにより、継続率示唆演出の演出内容を決定し(248FS002)、248FS003へ移行する。
248FS003において、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行すると判定した場合には(248FS003でY)、決定された継続率示唆演出を実行するように設定し(248FS004)、処理を終了する。これにより、エンディング期間の所定期間において継続率示唆演出が実行されるように設定される。一方、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行しないと判定した場合には(248FS003でN)、処理を終了する。
なお、継続率示唆演出は、実行が決定されているときに所定期間となれば必ず実行されるものではなく、所定条件の成立により実行されるようにしてもよい。例えば、遊技者が操作可能なプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて継続率示唆演出が実行され、操作可能期間にプッシュボタン31Bが操作されなければ継続率示唆演出が実行されないようにしてもよい。このようにすれば、遊技者の操作意欲を向上させることができる。また、操作手段を用いて継続率示唆演出を実行する場合には、操作手段への操作を促進させる促進画像を表示してもよいし、促進画像を表示しないようにしてもよい。
また、継続率示唆演出は、実行されない場合も多かったが100%の割合でキャラクタA〜Dによる継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。このような場合であっても、設定3が確定するキャラクタDの出現率は他のキャラクタの出現率よりも低くすることが望ましい。これにより、設定値がすぐに遊技者にバレてしまうことを防ぐことができる。
図22−5は保留連演出決定テーブル及び保留連演出有り時演出決定テーブルの一例を示す図である。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。特徴部248Fにおいては、保留連演出が実行されることがある。保留連演出とは、可変表示に関する保留記憶情報(保留情報)内に大当りとなる保留記憶情報(所謂保留連となる保留記憶情報)が含まれているか否か(保留連となるかどうか)を先読みする処理を行い、大当りとなる保留記憶情報が含まれているときには、大当りとなる保留記憶情報が含まれていることを示唆する演出(保留連示唆演出)を演出制御用CPU120により実行する演出である。保留連演出では、前述の継続率示唆演出と同様のキャラクタを用いた演出が実行される。そして、保留連演出で実行されるキャラクタの態様により現在の設定値が示唆される。
図22−5(A)の保留連演出決定テーブルは、大当りの保留記憶情報がある場合に保留連演出を実行するか否かを決定するために用いられる。図22−5(A)に示すように、保留連演出を実行する割合は70%、保留連演出を実行しない割合は30%となるように設定されている。なお、大当りとなる保留記憶情報がある場合には、100%の割合で保留連演出が実行されるようにしてもよい。
図22−5(B)の保留連演出有り時演出決定テーブルは、保留連演出を実行すると決定された場合に、いずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられる。図22−5(B)に示すように、設定1では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は20%、キャラクタCに決定される割合は10%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。また、設定2では、キャラクタAに決定される割合は10%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は20%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。また、設定3では、キャラクタAに決定される割合は10%、キャラクタBに決定される割合は20%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。
図22−5(B)に示すデータの設定により、保留連演出処理において、保留連演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、いずれの設定値においても、キャラクタDが最も高く、その割合も設定値によらずに一定である。つまり、継続率示唆演出の設定3のみに出現するキャラクタDは、保留連演出においては、設定値を示唆する演出ではない。しかし、キャラクタDは、継続率示唆演出が実行された場合に極めて低い確率でしか出現しないため、保留連演出が実行されたときにはその演出が高い割合で出現するため、遊技の興趣を向上させることができる。また、キャラクタDが出現したにも関わらず保留連とならなかった場合には高設定が確定すると言える。
キャラクタD以外に注目すると、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。このような設定により、保留連演出が実行されることにより設定値が示唆されることとなる。
図22−6は、保留連演出処理の一例を示すフローチャートである。保留連演出処理は、エンディング演出処理(S177)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、保留記憶バッファ内を確認し(248FS010)、大当りの保留記憶があるか否かを判定する(248FS011)。演出制御用CPU120は、大当りの保留記憶があると判定した場合には(248FS011でY)、保留連演出決定テーブルにより、保留連演出の実行有無を決定し(248FS012)、248FS013へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、大当りの保留記憶がないと判定した場合には(248FS011でN)、248FS015へ移行する。
248FS013では、演出制御用CPU120は、保留連演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、保留連演出を実行すると判定した場合には(248FS013でY)、保留連演出有り時演出決定テーブルにより、演出内容を決定し(248FS014)、248FS016へ移行する。次いで、演出制御用CPU120は、決定された内容を実行するように設定し(248FS016)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、保留連演出を実行しないと判定した場合には(248FS013でN)、248FS015へ移行する。
248FS015では、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出決定テーブルにより、演出内容を決定する。ここで、大当りの保留記憶が無い場合及び保留連演出を実行しない場合のいずれであっても図22−3で示す継続率示唆演出決定テーブルが用いられる。これにより、保留連演出が実行されない大当りの場合であっても毎回継続率示唆演出の抽選が実行されるため、大当りに対する興趣を向上させることができる。次いで、演出制御用CPU120は、決定された内容を実行するように設定し(248FS016)、処理を終了する。
なお、前述した継続率示唆演出処理と継続率示唆演出処理とをまとめて同じフロー内において実行するようにしてもよい。このような場合において、通常状態からの大当りの場合には、保留連演出を実行しないようにしてもよい。
また、保留連演出では、継続率示唆演出と同様のキャラクタを出現させるため、継続率示唆演出と保留連演出とを組合せることにより、遊技の興趣を向上させることができる。なお、保留連演出と継続率示唆演出とで異なるキャラクタを表示するようにしてもよい。
(特徴部249Fで実行される設定示唆演出について)
次に、特徴部249Fにおいて実行される設定示唆演出について説明する。図22−7は、設定示唆演出の演出動作例を示す図である。図22−7は、図22−2(B)で示した設定示唆演出パターンAにおいて、ST1〜20回転目以内で大当りしたときの例を示している。図22−7(A)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示249F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図22−7(A)では、3回転目の残り97回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中の期間において図22−7(B)の設定示唆演出が実行される。設定示唆演出では、ST20回までの残り回数に応じた回数分の設定示唆演出として、プッシュボタン31Bを用いた設定示唆演出が実行される。画面の右側には、残りの設定示唆演出の回数を示す設定示唆残画像249F002が表示される。また、画面の中央には、プッシュボタン31Bを模したボタン画像249F003が表示され、その上部には、残りの設定示唆演出回数が「チャンスは17回!」という文字により示される。このように、ST期間においてはできる限り早く大当りとなった方が、設定示唆演出の実行回数が増えるため、所定期間としてのST1〜20回転目において早い回数目で大当りに当選する方が設定示唆演出の実行割合を高くすることができる。
図22−7(C)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図22−7(C)に示すように、設定示唆演出が実行されないパターンが選択されていた場合やプッシュボタン31Bを操作しなかった場合には、設定示唆演出が実行されず画面上には何も表示されない。それに対し、図22−7(D)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図22−7(D)に示すように、設定示唆演出が実行されるパターンが選択され、遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合には、設定示唆演出としてキャラクタ画像249F004が画面上に表示される。
なお、図22−7(B)で示すボタン画像249F003を複数種類設けるようにしてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像を設け、スティックコントローラ31Aが操作された場合には、プッシュボタン31Bが操作されるよりもキャラクタ画像249F004が出現する割合が高いようにしてもよい。また、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像が表示された場合には、複数種類のキャラクタ画像249F004のうちいずれか1つのキャラクタ画像の出現する割合が高くなるようにしてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像が表示された場合には高設定を示唆するキャラクタDが高い割合で出現するようにしてもよいし、必ず出現する(キャラクタDが確定する)ようにしてもよい。また、操作手段は1つであってもボタン画像の形や色等の態様の変化により出現するキャラクタ画像の出現割合が異なるようにしてもよい。
また、図22−7(D)で示すキャラクタ画像249F004は、ボタン画像249F003による設定示唆演出が複数回実行されるため、2回以上出現する可能性がある。このようなときに、2回目以降のキャラクタ画像249F004が表示されるときは前回の操作で表示されていたキャラクタ画像249F004と並列して表示するようにしてもよい。また、前回の表示を更新して新たなキャラクタ画像249F004が表示されるようにしてもよい。また、前回のキャラクタ画像249F004の表示態様を変更することで設定示唆演出の信頼度が高くなるようにしてもよい(例えば、設定示唆演出の信頼度が高いポーズを取る、服の色を信頼度の高い色に変える等)。また、複数のキャラクタ画像249F004とともに信頼度をパーセント表示して、実際の設定値に対応するキャラクタ画像249F004に対応するパーセント表示を高くしていくような演出をしてもよい。このようにすれば、複数回実行される設定示唆演出の実行回数に対応して設定示唆演出の信頼度を向上させることができる。
図22−8は、設定示唆演出決定テーブルを示す説明図である。設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST期間のうち1〜20回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に格納されている。
設定示唆演出決定テーブルに示すように、設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は87%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は1%である。
図22−8に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始から1〜20回転以内での大当りである場合に、演出無しが選択される割合が高く、設定示唆演出が実行され難くなっている。また、設定示唆演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。つまり、設定値に応じてキャラクタの出現率が異なるため、キャラクタの態様から設定値を示唆することが可能となる。また、キャラクタDは、最も有利な設定3においてのみ出現するため、キャラクタDの決定割合は最も低いが出現したときは高設定である設定3となっていることが確定する。なお、演出無しに決定されることがなく100%の割合でいずれのキャラクタが表示されるようにしてもよい。
図22−9は、設定示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆演出処理は、大当り中演出処理(S176)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りであるか否かを判定する(249FS001)。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から1〜20回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りであると判定した場合には(249FS001でY)、設定値に応じた設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(249FS002)、249FS003へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りでないと判定した場合には(249FS001でN)、処理を終了する。
249FS003では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(249FS003でY)、ST残り回数に応じた設定示唆演出を実行するように設定し(249FS004)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(249FS003でN)、処理を終了する。
ここで、図22−9に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の実行割合が異なるようになっている(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない)。このようにすれば、ST状態においてST開始から1〜20回転目のいずれかの回数目で大当り遊技状態に制御されたときと、ST開始から21〜100回転目のいずれかの回数目で大当り遊技状態に制御されたときとで、設定示唆演出の実行割合が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
特に、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない)ため、ST開始から1〜20回転目で大当り遊技状態に制御されることで、大当り遊技状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
また、ST開始から21〜100回転目は、1〜20回転目よりも後の回数であるため、ST状態に制御された際に21〜100回転目よりも早い1〜20回転目で大当り遊技状態に制御されたとしても損をした(例えば、ST中のみ見ることの演出を十分に見ることができない等)と思わせないようにすることができる。
また、ST開始後20回転目以内までの期間は、1〜20回転目を含むが21〜100回転目は含まない期間として設定されている。このようにすれば、所定期間内に大当り遊技状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。なお、ST開始後20回転目以内までの期間は、大当り遊技状態に制御されると設定示唆演出が実行される可能性のある特別な期間であることを示す演出が実行されるようにすればよい。例えば、ST開始後20回転目までの期間では背景を変化させたり、特別な期間であることを示すテロップが表示されるようにすればよい。
また、1〜20回転目を含むが21〜100回転目は、同じテーブルにより設定示唆演出の抽選が実行されるのではなく、可変表示1回毎、あるいは複数回毎に異なるテーブルを用いて抽選が実行されるようにしてもよい。このような場合、早い回数目の方が設定示唆演出の実行される割合や信頼度が高くなるようにすればよい。
また、図22−8に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない)、設定示唆演出の信頼度が高い。設定示唆演出の信頼度が高いとは、設定差がより顕著になることで遊技者がいずれの設定値であるかを推測しやすくなることである。このようにすれば、ST状態において1〜20回転目で大当りに制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(特徴部249Fの変形例について)
図22−10は、変形例の設定示唆演出決定テーブルを示す説明図である。図22−10(A)はST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルを、図22−10(B)はST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルを示す。図22−10に示すように、変形例においては、ST1〜20回転とST21〜100回転とで、別のテーブルが用いられるが、いずれの変動回数であっても設定示唆演出が実行される。また、変形例ではいずれのST回数で大当りになった場合であっても何等かのキャラクタが出現する設定示唆演出が実行される。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。
図22−10(A)のST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルは、ST開始から1〜20回転以内での大当りである場合に、いずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、キャラクタAに決定される割合は50%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は20%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、キャラクタAに決定される割合は20%、キャラクタBに決定される割合は50%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、キャラクタAに決定される割合は20%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は40%、キャラクタDに決定される割合は10%である。
図22−10(B)のST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から21〜100回転以内での大当りである場合に、いずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、キャラクタAに決定される割合は40%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は40%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は35%、キャラクタDに決定される割合は5%である。
図22−10(A),(B)に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始からSTが終了するまでに大当りとなった場合には、演出無しが選択されることはなく、必ず、いずれかの演出が実行されるようになっている。実行される演出として選択される割合は、ST開始から1〜20回転以内の場合とST開始から21〜100回転以内の場合とで異なっている。ST開始から1〜20回転以内の場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA>キャラクタD」となっている。また、ST開始から21〜100回転以内の場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB=キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタA=キャラクタC」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタA=キャラクタB>キャラクタD」となっている。
このような設定により、ST開始から1〜20回転以内の場合とST開始から21〜100回転以内の場合とでいずれも設定値に対応するキャラクタは、設定1ではキャラクタA、設定2ではキャラクタB、設定3ではキャラクタCの出現率が高くなっている。しかしながら、各設定値で最も出現率の高いキャラクタの出現割合は、いずれもST開始から1〜20回転以内の場合の方がST開始から21〜100回転以内の場合よりも高くなっている。よって、ST開始から1〜20回転以内の場合の方が、ST開始から21〜100回転以内の場合よりもキャラクタに対する設定値の信頼度が高いと言える。また、いずれの変動回数であってもキャラクタDが出現した場合には、設定3となることが確定する。なお、ST開始から1〜20回転以内の場合とST開始から21〜100回転以内の場合とで実行される演出内容を異ならせるようにしてもよい。
(特徴部250Fで実行される設定示唆演出について)
次に、特徴部250Fにおいて実行される設定示唆演出について説明する。図22−11は、設定示唆演出の演出動作例を示す図である。図22−11は、図22−2(C)で示した設定示唆演出パターンBにおいて、ST1〜20回転目以内で大当りしたときと、ST21〜100回転目以内で大当りしたときとの例を示している。ST1〜20回転目以内で大当りしたときである図22−11(A)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示250F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図22−11(A)では、ST開始後3回転目の残り97回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中において図22−11(B)に示す第1設定示唆演出が実行される。第1設定示唆演出では、「○」と「×」とが描かれた的画像250F004に向けて矢画像250F002を当てるダーツ演出が実行される。ST1〜20回転目以内で大当りしたときは、いずれの回転数であっても矢を4回投げることができる演出が実行される。的画像250F004の上部の「チャンスは4回!」は、4回矢を投げることができる演出があることを示す文字である。画面右下に表示されるプッシュボタン31Bを模したボタン画像250F003が表示されているときにプッシュボタン31Bを押下すると、矢画像250F002が的画像250F004に向けて飛んで行く。
図22−11(C)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図22−11(C)に示すように、矢画像250F002が的画像250F004の「×」に当たった場合には、設定示唆演出が失敗したことを示す失敗画像250F005である「×」が画面の中央に表示される。それに対し、図22−11(D)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図22−11(D)に示すように、矢画像250F002が的画像250F004の「○」に当たった場合には、設定示唆演出が成功したとして複数のキャラクタから、例えばキャラクタD画像250F006が表示される。
ST21〜100回転目以内で大当りしたときである図22−11(E)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示250F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図22−11(E)では、ST開始後55回転目の残り45回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中において図22−11(F)に示す第2設定示唆演出が実行される。第2設定示唆演出では、6本のピン画像250F008に向けてボール画像250F007を投げることでピン画像250F008を倒すボーリング演出が実行される。ST21〜100回転目以内で大当りしたときは、いずれの回転数であってもボールを2回投げることができるボーリング演出が実行される。ピン画像250F008の上部の「チャンスは2回!」は、2回ボールを投げることができる演出があることを示す文字である。画面右下に表示されるプッシュボタン31Bを模したボタン画像250F003が表示されているときにプッシュボタン31Bを押下すると、ボール画像250F007がピン画像250F008に向かって転がって行く。
図22−11(G)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図22−11(G)に示すように、ピン画像250F008にボール画像250F007が当らなかった場合、あるいは一投でピン画像250F008が全て倒れなかった場合には、設定示唆演出が失敗したことを示す失敗画像250F005である「×」が画面の中央に表示される。それに対し、図22−11(H)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図22−11(H)に示すように、ピン画像250F008にボール画像250F007が当たり、ピン画像250F008が全て倒れた場合には、設定示唆演出が成功したとして複数のキャラクタから、例えばキャラクタC画像250F009が表示される。
図22−11に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の演出態様が異なる。このようにすれば、ST状態において1〜20回転目で大当り遊技状態に制御されたときと、21〜100回転目で大当り遊技状態に制御されたときとで、設定示唆演出の演出態様が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
図22−12は、設定示唆演出決定テーブルを示す図である。図22−12(A)はST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルを、図22−12(B)はST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルを示す。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。
図22−12(A)のST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から1〜20回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、演出無しに決定される割合は82%、キャラクタAに決定される割合は7%、キャラクタBに決定される割合は6%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は82%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は7%、キャラクタCに決定される割合は6%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は77%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は6%、キャラクタCに決定される割合は7%、キャラクタDに決定される割合は5%である。
図22−12(B)のST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から21〜100回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は86%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は2%である。
図22−12(A),(B)に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始から1〜20回転以内での大当りである場合には、ST開始からの回転数によらず、演出無しが選択される割合が高く、設定示唆演出が実行され難くなっている。また、演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。
このような設定により、ST開始から1〜20回転以内の場合とST開始から21〜100回転以内の場合とでいずれも設定値に対応するキャラクタは、設定1ではキャラクタA、設定2ではキャラクタB、設定3ではキャラクタCの出現率が高くなっている。しかしながら、その出現割合は、いずれもST開始から1〜20回転以内の場合の方がST開始から21〜100回転以内の場合よりも高くなっている。よって、ST開始から1〜20回転以内の場合の方が、ST開始から21〜100回転以内の場合よりもキャラクタに対する設定値の信頼度が高いと言える。また、いずれの変動回数であってもキャラクタDが出現した場合には、設定3となることが確定する。
また、図22−12に示すようにST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い。このようにすれば、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されることで、大当り遊技状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
また、ST開始から21〜100回転目は、1〜20回転目よりも後の回数であるため、ST状態に制御された際に21〜100回転目よりも早い1〜20回転目で大当り遊技状態に制御されたとしても損をした(例えば、ST中のみ見ることの演出を十分に見ることができない等)と思わせないようにすることができる。
また、ST開始後20回転目以内までの期間は、1〜20回転目を含むが21〜100回転目は含まない期間として設定されている。このようにすれば、所定期間内に大当り遊技状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。なお、ST開始後20回転目以内までの期間は、大当り遊技状態に制御されると設定示唆演出が実行される割合が21回転目以降よりも高い特別な期間であることを示す演出が実行されるようにすればよい。例えば、ST開始後20回転目までの期間では背景を変化させたり、特別な期間であることを示すテロップが表示されるようにすればよい。
また、図22−12に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行される。設定示唆演出の信頼度が高いとは、設定差がより顕著になることで遊技者がいずれの設定値であるかを推測しやすくなることである。このようにすれば、ST状態において1〜20回転目で大当りに制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
図22−13は、設定示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆演出処理は、大当り中演出処理(S176)の中で実行される処理である。
まず、演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りであるか否かを判定する(250FS001)。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から1〜20回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りであると判定した場合には(250FS001でY)、ST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(250FS002)、250FS003へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りではないと判定した場合には(250FS001でN)、250FS005へ移行する。
250FS003では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(250FS003でY)、設定示唆演出としてダーツ演出を4回やることに設定し(250FS004)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(250FS003でN)、処理を終了する。
250FS005では、演出制御用CPU120は、ST開始から21〜100回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から21〜100回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から21〜100回転以内での大当りであると判定した場合には(250FS005でY)、ST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(250FS006)、250FS007へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から21〜100回転以内での大当りではないと判定した場合には(250FS005でN)、処理を終了する。
250FS007では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(250FS007でY)、設定示唆演出としてボーリング演出を2回やることに設定し(250FS008)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(250FS007でN)、処理を終了する。
なお、設定示唆演出は、ST中に大当りとなった場合に必ず実行されるようにしてもよい。そのような場合であっても、ST開始から1〜20回転以内での大当りである方が、ST開始から21〜100回転以内での大当りであるよりも設定示唆演出が高い割合で実行されるようにすることが望ましい。また、設定値に対応して最も出現率の高いキャラクタのみの出現率がST開始からの回転数により異なるようにしてもよい。
(特徴部の変形例について)
以上、特徴部248F〜250Fを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。以下に、特徴部248F〜250Fの変形例について説明する。
図22−2(A)の継続率示唆演出について、特別状態開始時であるST状態の開始時で特別状態の終了時であるST状態の終了時に実行するようにしてもよい。具体的には、ST期間の開始時(ST1回転目)あるいはST期間の終了時(ST100回転目)のうち少なくともいずれか一方において継続率示唆演出を実行してもよい。このような場合には、変動パターンとしてST2〜99回転目では選択されない変動パターンが選択されるようにすればよい。とくに100回転目では、獲得出玉を表示するために長い変動パターンが選択されるようになっているため、その出玉表示期間中に合わせて継続率示唆演出が実行されるようにすればよい。また、継続率示唆演出としては、画像表示装置5の画面の周囲のエフェクトの色で示唆する演出、キャラクタの態様により示唆する演出、文字の表示内容により示唆する演出、役物態様により示唆する演出(例えば、側方から入射される光を反射させて前面側に出射する導光板の色等)のうち少なくとも1つ以上が実行されるようにすればよい。
また、継続率示唆演出を実行するときには、パチンコ遊技機1側で自動的に実行されるのではなく、通常とは異なるタイミングや異なる方法により遊技者が操作手段を操作することで実行されるようにしてもよい。具体的には、ボタンの長押しや十字キー等のコマンドの入力による裏ボタン操作が実行されたことに伴って、継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。
表示結果を指定する演出制御コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により、演出制御用CPU120側に送信されるようになっている。そして、上述した保留連演出は、当該コマンドを受信したことに基づいて実行されるようにすればよい。このような場合、何等かの影響により表示結果を指定する演出制御コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が継続率示唆演出と同様の演出態様の保留連演出の実行を制限するようにすればよい。このようにすれば、誤った情報を遊技者に示唆することを防ぐことができる。なお、高設定が確定するキャラクタDが出現する演出のみ実行しない等、制限する演出を予め決めてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図21−9のステップ112IWS031,図21−13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、図22−4に示すように、設定値に関する情報に基づいて継続率示唆演出を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が高継続確定の継続率示唆演出の実行を制限するようにしてもよい。このようにすれば、継続率示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、制限するのではなく、低継続を示唆する継続率示唆演出を実行してもよい。
継続率示唆演出や保留連演出は、単にキャラクタを登場させるような演出ではなく、上述したルーレット演出やボーリング演出等の何らかの演出が実行された結果として継続率等が示されるような演出であってもよい。
継続率示唆演出について、通常状態からの大当りではない場合に、継続率示唆演出を実行する場合を説明した。しかしながら、通常状態からの大当りである場合にも継続率示唆演出を実行してもよい。また、そのような場合には、保留連演出を同時に実行するようにしてもよいし、保留連演出の実行に制限をかけるようにしてもよい(初当りで保留連演出を実行しない等)。
継続率示唆演出は、継続してST状態に突入することにより、信頼度が高くなっていくようにしてもよい。このようにすれば、ST状態が継続するときの遊技の興趣が向上する。また、逆にST状態がすぐに終わってしまった場合(例えば、ST1回で終了)のST終了時に継続率示唆演出を実行し、その場合には、信頼度が高いテーブルにより継続率示唆演出が実行されるようにすればよい。このようにすれば、ST状態が早い段階で終了したとしても設定値が示唆されるため、高設定への可能性を示唆した場合には、遊技者に遊技を継続させることを促すことができ、興趣が向上する。
図22−9に示すように、設定示唆演出は、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも実行割合が高くなっていた。しかし、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。具体的には、ST終了間際の回数のときには、ST開始後すぐの回数のときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。このようにすれば、ST状態に制御された際にST開始後の回数よりも遅い回数で大当り遊技状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図21−9のステップ112IWS031,図21−13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、設定値に関する情報に基づいて図22−9の設定示唆演出処理を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、低設定の設定示唆演出を実行するような仮決め(仮設定)をせずに、高設定確定のパターンのみを実行しないようにして、その中から抽選で選択された設定示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出を実行しないようにしてもよい。
図22−7に示すように、特徴部249Fに関する発明においては、ST20回転目までの残り回数分の操作手段を用いた演出が実行される場合を説明した。しかし、操作手段を用いた演出を実行しないようにしてもよい。また、残り回数分毎回抽選するのではなく、複数回分を1回の設定示唆演出として抽選を実行してもよい。
図22−12に示すように、設定示唆演出は、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも実行割合が高くなっていた。しかし、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。具体的には、ST終了間際の回数のときには、ST開始後すぐの回数のときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。このようにすれば、ST状態に制御された際にST開始後の回数よりも遅い回数で大当り遊技状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図21−9のステップ112IWS031,図21−13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、設定値に関する情報に基づいて図22−13の設定示唆演出処理を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、低設定の設定示唆演出を実行するような仮決め(仮設定)をせずに、高設定確定のパターンのみを実行しないようにして、その中から抽選で選択された設定示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出を実行しないようにしてもよい。
図22−3の継続率示唆演出、図22−8の設定示唆演出、図22−12の設定示唆演出は、演出の有無と演出が実行されるときのキャラクタとが同時に決定されていた。しかし、演出の有無を決定するテーブルと、演出が実行されるときのキャラクタを決定するテーブルとを別で設けるようにしてもよい。
継続率示唆演出や設定示唆演出は、大当りに制御される場合のみではなく、はずれの場合であっても実行されるようにしてもよい。また、このような場合には、大当りが実行されずにST期間が終了することや、そのような状態が複数回継続したことにより、各種演出が実行されるようにしてもよい。
設定示唆演出パターンAや設定示唆演出パターンBが実行されるラウンドは予め決定されていてもよい。また、ランダムな抽選により実行するラウンドが決定されてもよい。また、これらの演出がエンディング期間において実行されるようにしてもよい。また、STの残り回数に応じて実行されるタイミングが異なるようにしてもよい。
なお、上記特徴部における制御は、互いに組合せて適用してもよい。これにより、設定示唆に関する演出を好適に実行することができる。
(特徴部248Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部248Fには、上述した特徴部248Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010−200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011−218044号公報参照)。
しかし、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出について改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部248Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図22−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出を実行可能である(例えば、図22−2(A)に示すように、継続率示唆演出を実行可能である)。
このような構成によれば、特別状態において有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出が実行されるため、設定を示唆する演出について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合の問題を解決する特徴部248Fに係る遊技機として、
(A) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図22−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出を実行可能であり(例えば、図22−2(A)に示すように、継続率示唆演出を実行可能である)、
さらに、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記有利状態と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能であって、
第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、
所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、
前記特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、
通常状態よりも前記特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、
特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、
前記特定信号出力手段は、
通常状態において第1識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、
通常状態において第2識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、特別状態において有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出が実行されるため、設定を示唆する演出について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。また、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記継続率示唆演出は、前記有利状態の終了時に実行される演出である(例えば、継続率示唆演出は、エンディング期間に実行される)。
このような構成によれば、有利状態の終了時に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記継続率示唆演出の演出態様は複数種類設けられ、いずれの設定値であっても実行可能な演出態様を含む(例えば、図22−3に示すように、キャラクタA〜Cはいずれの設定値であっても実行可能)。
このような構成によれば、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
(4) 上記(3)の遊技機において、
複数種類の前記継続率示唆演出には、遊技者にとって有利度が高い高継続率に設定されていることが確定する演出態様を含む(例えば、図22−3に示すように、高継続率の設定3に設定されていることが確定するキャラクタDが含まれる)。
このような構成によれば、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、RAM102)と、
前記有利状態とするか否かを保留記憶情報に基づいて決定する決定手段(例えば、図5のS110)と、
前記決定手段の決定よりも前に、前記有利状態とするか否かを判定する判定手段(例えば、図5のS101)と、
前記有利状態中において、前記判定手段の判定結果に基づいて前記保留記憶手段に前記有利状態に制御されると判定された保留記憶情報が記憶されている場合に、前記有利状態に制御されることを示唆する保留連演出を実行可能な保留連演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、図22−6の保留連演出を実行する)とをさらに備え、
前記保留連演出実行手段は、前記継続率示唆演出と同様の演出態様の前記保留連演出を実行可能である(例えば、図22−5に示すように、保留連演出で継続率示唆演出と同様のキャラクタを出現させる)。
このような構成によれば、継続率示唆演出と保留連演出とを組合せることにより、遊技の興趣が向上する。
(6) 上記(5)の遊技機において、
前記判定手段の判定結果に関する判定情報(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンド)を出力可能な判定情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103)をさらに備え、
前記保留連演出実行手段は、
前記判定情報出力手段から出力された前記判定情報に基づいて前記保留連演出を実行し(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンドに基づいて保留連演出を実行する)、
前記判定情報出力手段から出力された前記判定情報が正常でなかった場合、少なくとも前記継続率示唆演出と同様の演出態様の前記保留連演出の実行を制限する(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が継続率示唆演出と同様の演出態様の保留連演出の実行を制限する)。
このような構成によれば、誤った情報を遊技者に示唆することを防ぐことができる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、プッシュボタン31B)をさらに備え、
前記継続率示唆演出は、前記操作手段が操作されたことに基づいて実行される(例えば、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて継続率示唆演出が実行される)。
このような構成によれば、遊技者の操作意欲を向上させることができる。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図21−9のステップ112IWS031,図21−13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記継続率示唆演出を実行可能な継続率示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図22−4の継続率示唆演出)とをさらに備え、
前記継続率示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、少なくとも遊技者にとって有利度が高い所定の継続率に設定されていることが確定する前記継続率示唆演出の実行を制限する(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が高設定確定の継続率示唆演出の実行を制限する)。
このような構成によれば、継続率示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
なお、上記した特徴部248Fにおける(2)〜(8)と(1)との対応関係は、(2)〜(8)と(A)との対応関係に適用することができる。
(特徴部249Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部249Fには、上述した特徴部249Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010−200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011−218044号公報参照)。
しかし、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出の実行契機については改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部249Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図22−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の実行割合が異なる(例えば、図22−9に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の実行割合が異なる(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない))。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の実行割合が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合の問題を解決する特徴部249Fに係る遊技機として、
(A) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図22−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の実行割合が異なり(例えば、図22−9に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の実行割合が異なる(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない))、
さらに、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記有利状態と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能であって、
第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、
所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、
前記特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、
通常状態よりも前記特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、
特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、
前記特定信号出力手段は、
通常状態において第1識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、
通常状態において第2識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の実行割合が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。また、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記有利状態は、複数回の所定遊技を繰返すことにより構成される状態であり(例えば、ラウンド遊技を繰返す状態)、
前記設定示唆演出は、前記所定遊技中に実行される演出である(例えば、設定示唆演出がラウンド中に実行される)。
このような構成によれば、所定遊技に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、前記第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記設定示唆演出の実行割合が高い(例えば、図22−9に示すようにST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(211〜100回目では設定示唆演出が実行されない))。
このような構成によれば、第1回数目で有利状態に制御されることで、有利状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2回数目は前記第1回数目より後の回数である(例えば、21〜100回転目は、1〜20回転目よりも後の回数である)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも早い回数で有利状態に制御されたとしても損をしたと思わせないようにすることができる。
(5) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第1回数目は前記第2回数目より後の回数である(例えば、第1回数目をST終了間際の回数、第2回数目をST開始後すぐの回数とする)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも遅い回数で有利状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記特別状態中には、前記第1回数目を含むが前記第2回数目を含まない所定期間が設けられている(例えば、ST開始後20回転目以内までの期間は、第1回数目である1〜20回転目を含むが21〜100回転目は含まない等)。
このような構成によれば、所定期間内に有利状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図21−9のステップ112IWS031,図21−13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図22−9の設定示唆演出処理)とをさらに備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行する)。
このような構成によれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
(8) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図22−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の信頼度が高い(例えば、図22−8に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない)、設定示唆演出の信頼度が高い)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、上記した特徴部249Fにおける(2)〜(8)と(1)との対応関係は、(2)〜(8)と(A)との対応関係に適用することができる。
(特徴部250Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部250Fには、上述した特徴部250Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010−200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011−218044号公報参照)。
しかし、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出の実行契機については改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部250Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図22−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の演出態様が異なる(例えば、図22−11に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の演出態様が異なる)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の演出態様が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合の問題を解決する特徴部250Fに係る遊技機として、
(A) 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図22−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の演出態様が異なり(例えば、図22−11に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の演出態様が異なる)、
さらに、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記有利状態と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能であって、
第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、
所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、
前記特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、
通常状態よりも前記特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、
特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、
前記特定信号出力手段は、
通常状態において第1識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、
通常状態において第2識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の演出態様が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。また、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記有利状態は、複数回の所定遊技を繰返すことにより構成される状態であり(例えば、ラウンド遊技を繰返す状態)、
前記設定示唆演出は、前記所定遊技中に実行される演出である(例えば、設定示唆演出がラウンド中に実行される)。
このような構成によれば、所定遊技に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、前記第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記設定示唆演出の実行割合が高い(例えば、図22−12に示すようにST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い)。
このような構成によれば、第1回数目で有利状態に制御されることで、有利状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2回数目は前記第1回数目より後の回数である(例えば、21〜100回転目は、1〜20回転目よりも後の回数である)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも早い回数で有利状態に制御されたとしても損をしたと思わせないようにすることができる。
(5) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第1回数目は前記第2回数目より後の回数である(例えば、第1回数目をST終了間際の回数、第2回数目をST開始後すぐの回数とする)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも遅い回数で有利状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記特別状態中には、前記第1回数目を含むが前記第2回数目を含まない所定期間が設けられている(例えば、ST開始後20回転目以内までの期間は、第1回数目である1〜20回転目を含むが21〜100回転目は含まない等)。
このような構成によれば、所定期間内に有利状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図21−9のステップ112IWS031,図21−13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図22−13の設定示唆演出処理)とをさらに備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行する)。
このような構成によれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
(8) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図22−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の信頼度が高い(例えば、図22−12に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため、設定示唆演出の信頼度が高い)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、上記した特徴部250Fにおける(2)〜(8)と(1)との対応関係は、(2)〜(8)と(A)との対応関係に適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(特徴部109AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部109AKについて説明する。図1に示したパチンコ遊技機1の正面図では、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普通図柄表示器20、普図保留表示器25Cといった複数種類の表示装置(表示器)が別個の場所に設けられていたが、これらの表示装置をまとめて設けるようにしてもよい。例えば、遊技に関する遊技関連情報(図柄の表示結果、保留記憶数等)を複数表示する情報表示手段として、図23−1(A)に示すような情報表示装置109AK001を、図1に示した表示装置(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普通図柄表示器20、普図保留表示器25C)に代えて設けるようにしてもよい。情報表示装置109AK001は、パチンコ遊技機1の所定位置(例えば遊技者が正面から視認可能な位置、遊技領域に左下、右下等)に設けられていればよい。
図23−1(A)、(B)に示すように、情報表示装置109AK001は、LED等のランプにより構成される複数の表示部位を備え、各表示部位の点灯消灯状況により遊技関連情報を表示する。情報表示装置109AK001の各表示部位は、第1特別図柄表示装置109AK4A、第2特別図柄表示装置109AK4B、第1保留表示器109AK25A、第2保留表示器109AK25B、普通図柄表示器109AK20、及び、普図保留表示器109AK25Cとなっている。また、情報表示装置109AK001は、大当り遊技状態において当該大当り遊技状態の総ラウンド数を示すラウンド数表示器109AK011、時短状態であることを示す時短状態表示器109AK012、及び、確変状態であることを示す確変状態表示器109AK013となる表示部位を備える。このように、情報表示装置109AK001は、複数種類の遊技関連情報を表示するための1つのモジュールとなっている。情報表示装置109AK001における各表示部位は、例えば同一のLEDにより構成される。このようにすることで、製造コストを抑えることができる。
第1特別図柄表示装置109AK4A、及び、第2特別図柄表示装置109AK4Bは、それぞれ8つの表示部位(LED)により構成され、8つの表示部位の点灯消灯の組合せ(点灯パターン)により、表示結果(当りの種別)を表示する。いずれの点灯パターンをハズレまたは当り種別に割り当てるかは任意でよい。
第1保留表示器109AK25A、及び、第2保留表示器109AK25Bは、それぞれ4つの表示部位(LED)により構成され、その点灯数により第1保留記憶数と第2保留記憶数とを表示する。
普通図柄表示器109AK20は、4つの表示部位(LED)により構成され、4つの表示部位の点灯パターンにより、表示結果(当りの種別)を表示する。いずれの点灯パターンをハズレまたは当り種別に割り当てるかは任意でよい。
普図保留表示器109AK25Cは、4つの表示部位(LED)により構成され、その点灯数により普図保留記憶数を表示する。
ラウンド数表示器109AK011は、6つの表示部位(LED)により構成され、6つの表示部位の点灯パターンにより、大当り遊技状態において当該大当り遊技状態の総ラウンド数を表示する。いずれの点灯パターンをいずれのラウンド数に割り当てるかは任意でよい。
時短状態表示器109AK012は、1つの表示部位(LED)により構成され、点灯することにより時短状態であることを表示する。確変状態表示器109AK013は、1つの表示部位(LED)により構成され、点灯することにより確変状態であることを表示する。
情報表示装置109AK001の形状や表示部位の数、形状、配置は、各種遊技関連情報を表示できれば任意でよい。例えば、情報表示装置109AK001の表示部位が、7セグメントのLEDで構成されてもよい。また、情報表示装置109AK001に、上記に示した遊技関連情報以外の情報を表示してもよいし、一部の遊技関連情報が表示されないようにしてもよい。
この実施例では、パチンコ遊技機1の起動時に、起動時の状態(操作)に応じてRAM102をクリア(初期化)する範囲が異なるRAMクリア処理が実行されるようになっている。図23−2に示すように、起動時に初期化操作(クリアスイッチがオン、設定キー112IW051がオフで電源投入)がされた場合、RAM102の記憶内容は全てクリアされる。起動時に停電復旧操作(クリアスイッチ及び設定キー112IW051がオフで電源投入)がされた場合、RAM102の記憶内容は全て保持される。起動時に設定変更操作(クリアスイッチ及び設定キー112IW051がオンで電源投入)がされた場合、RAM102の記憶内容のうち、特図表示結果と普図表示結果に関する情報は保持され、他の情報はクリアされる。起動時に設定変更操作がされて、設定値を変更可能な状態を変更許可状態ともいう。なお、起動時に設定変更操作がされた場合、表示結果に関する情報は保持されるが、遊技状態に関する情報や保留記憶情報はクリアさせるため、初期化操作がされた場合と設定変更操作がされた場合とで遊技者にとっての有利度合いは、設定値を除いて差が出ることはない。これにより、公平な遊技を提供することができる。なお、図23−2には、RAM102に記憶される情報のうち一部を示しているが、他の情報(各種フラグや決定結果等)は、起動時に初期化操作された場合、全ての情報がクリアされ、起動時に停電復旧操作された場合、全ての情報が保持される。起動時に設定変更操作された場合、他の情報はクリアされてもよいし、任意の情報が保持されるようにしてもよい。
図23−3〜図23−6は、パチンコ遊技機1の起動中に電源OFFとなり、その後電源ONとなった場合の情報表示装置109AK001の表示動作例である。
図23−3(A)では、パチンコ遊技機1が起動中(電源ON)であり、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、第1保留表示器109AK25Aに第1保留記憶数が3個であることが表示されている。また、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示され、普図保留表示器109AK25Cに普図保留記憶数が1個であることが表示されている。そして、時短状態表示器109AK012が点灯していることで、遊技状態が時短状態であることが表示されている。ここで、パチンコ遊技機1の電源がOFFとなった場合には、図23−3(B)に示すように、情報表示装置109AK001の表示部位は全て消灯する。その後、電源投入時に停電復旧操作がされた場合、RAM102の記憶内容は全て保持されており、当該記憶内容に基づいて遊技関連情報を表示するための制御が再度実行される。そして、図23−3(C)に示すように、情報表示装置109AK001は、電源がOFFとなる前の表示状態に復旧される。
図23−4(A)では、パチンコ遊技機1が起動中であり、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示されている。ここで、パチンコ遊技機1の電源がOFFとなった場合には、図23−4(B)に示すように、情報表示装置109AK001の表示部位は全て消灯する。その後、電源投入時に停電復旧操作がされた場合には、RAM102の記憶内容は全て保持されており、当該記憶内容に基づいて遊技関連情報を表示するための制御が再度実行される。そして、図23−4(C)に示すように、情報表示装置109AK001は、電源がOFFとなる前の表示状態に復旧される。
図23−5(A)では、パチンコ遊技機1が起動中であり、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、第1保留表示器109AK25Aに第1保留記憶数が3個であることが表示されている。また、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示され、普図保留表示器109AK25Cに普図保留記憶数が1個であることが表示されている。そして、時短状態表示器109AK012が点灯していることで、遊技状態が時短状態であることが表示されている。ここで、パチンコ遊技機1の電源がOFFとなった場合には、図23−5(B)に示すように、情報表示装置109AK001の表示部位は全て消灯する。その後、電源投入時に初期化操作がされた場合には、RAM102の記憶内容は全て消去される。そして、図23−5(C)に示すように、情報表示装置109AK001は、電源投入後も全消灯状態となる。
図23−6(A)では、パチンコ遊技機1が起動中であり、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示されている。ここで、パチンコ遊技機1の電源がOFFとなった場合には、図23−6(B)に示すように、情報表示装置109AK001の表示部位は全て消灯する。その後、電源投入時に設定変更操作がされた場合には、図23−6(C)に示すように、設定変更中は(変更許可状態では)情報表示装置109AK001の表示部位が全て点灯状態となる。変更許可状態が終了すると、RAM102の記憶内容のうち特図表示結果と普図表示結果に関する情報は保持されており、当該記憶内容に基づいて遊技関連情報を表示するための制御が再度実行される。そして、図23−6(D)に示すように、第1特別図柄表示装置109AK4Aにハズレ図柄が表示され、普通図柄表示器109AK20に普図ハズレ図柄が表示され、電源がOFFとなる前の表示状態と同様になる。
図23−2に示したように、この実施の形態では、電源投入時(起動時)に設定変更操作がされた場合には、特図表示結果と普図表示結果に関する情報が保持されるようになっている。従って、図23−6(D)に示すように、電源投入時に設定変更した場合でも、電源がOFFとなる前と同様に第1特別図柄表示装置109AK4A及び普通図柄表示器109AK20に表示結果を表示することができる。なお、この情報表示装置109AK001の表示状態は、図23−4(C)に示したように、停電復旧操作が実行された場合と同様である。従って、ホールの開店時等に遊技者が情報表示装置109AK001を確認しても、停電復旧操作が実行されたか設定変更操作が実行されたかを把握することが困難となる。また、起動時の情報表示装置109AK001の表示状態により設定変更の有無を把握できないため、一部の遊技機を設定変更した場合に、残りの遊技機を初期化操作する必要がないため、ホール従業者が複数台の遊技機を起動させる作業の簡易化が図れる。
また、起動時の画像表示装置5の表示も、起動時の操作によらず共通(例えば起動したことを示す画面等)とすることが好ましい。これにより、画像表示装置5の表示により、起動時にいずれの操作をされたかを遊技者が把握できていしまうことを防止できる。なお、ホール従業者等による確認を可能とするとために、起動時の画像表示装置5に実行した処理(初期化処理、復旧処理、設定変更処理等)を表示するようにしてもよい。
なお、電源投入時(起動時)に設定変更操作がされた場合には、特図表示結果と普図表示結果に関する情報以外の情報はクリアされるため、電源OFF時に第1保留表示器109AK25A、第2保留表示器109AK25B、普図保留表示器109AK25C、ラウンド数表示器109AK011、時短状態表示器109AK012、確変状態表示器109AK013が点灯していた場合でも、設定変更操作時にこれらの表示に関する情報はクリアされるため、設定変更操作後はこれらの表示部位は消灯状態となる。
(特徴部109AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。例えば、特徴部248F〜250Fの少なくとも一部の構成を本特徴部に導入してもよい。
上記実施例では、電源投入時に初期化操作がされた場合、情報表示装置109AK001は、電源投入後全消灯状態となるようになっていたが、電源投入時に初期化操作がされた場合、第1特別図柄表示装置109AK4A(または第2特別図柄表示装置109AK4B)及び普通図柄表示器109AK20に、最も出現頻度の多い図柄(例えばハズレ図柄)を表示するようにしてもよい。このようにすることで、初期化操作時にも、起動時の情報表示装置109AK001の表示を、停電復旧操作時や設定変更操作時と同様(例えば図23−3(C)や図23−6(D))とすることが可能となり、起動時にいずれの操作がされたかによらず略共通の表示とすることができる。これにより、情報表示装置109AK001を確認しても、いずれの操作が実行されたかを把握することがより困難となる。
上記実施例では、起動時に設定変更操作がされた場合、RAM102の記憶内容のうち、特図表示結果と普図表示結果に関する情報は保持され、他の情報はクリアされるようになっていたが、他の情報のうち一部が保持されるようにしてもよい。また、全ての情報がクリアされるようにしてもよい。この場合、電源投入時に設定変更操作がされた場合、第1特別図柄表示装置109AK4A(または第2特別図柄表示装置109AK4B)及び普通図柄表示器109AK20に、最も出現頻度の多い図柄(例えばハズレ図柄)を表示するようにしてもよい。このようにすることで、設定変更操作時に初期化操作時と同様のRAMクリア処理を実行しても、起動時の情報表示装置109AK001の表示を、停電復旧操作時や設定変更操作時と同様(例えば図23−3(C)や図23−6(D))とすることが可能となり、起動時にいずれの操作がされたかによらず略共通の表示とすることができる。
(特徴部109AKに係る手段の説明)
設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものが提案されている。特開2010−200902号公報に記載の遊技機では、設定変更処理を行ったときに、設定値以外の記憶内容をクリアするようになっている。
このような遊技機において、設定変更時に保持されていた情報の扱いに関して改善の余地があった。
特徴部109AKに係る遊技機は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定変更時に情報を好適に保持して、設定変更の有無の判別を困難にした遊技機を提供することを目的とする。
(1)特徴部109AKに係る遊技機は、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定変更許可操作にもとづいて前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6、Sa12を実行するCPU103など)と、
遊技に関する遊技関連情報を複数表示する情報表示手段(例えば情報表示装置109AK001)と、を備え、
前記情報表示手段は、
停電復旧操作がされた場合、該停電復旧操作前に表示されていたうちの全ての前記遊技関連情報を表示する制御を再度実行し(例えば図23−3、図23−4)、
前記設定変更許可操作にもとづいて前記変更許可状態に制御された場合、前記変更許可状態の終了後に(該変更許可操作前に表示されていたうちの)一部の前記遊技関連情報を表示する制御を実行する(例えば図23−6)。
このような構成によれば、設定変更の有無の判別を困難にすることができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する特徴部109AKに係る遊技機として、
(A)遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定変更許可操作にもとづいて前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6、Sa12を実行するCPU103など)と、
遊技に関する遊技関連情報を複数表示する情報表示手段(例えば情報表示装置109AK001)と、を備え、
前記情報表示手段は、
停電復旧操作がされた場合、該停電復旧操作前に表示されていたうちの全ての前記遊技関連情報を表示する制御を再度実行し(例えば図23−3、図23−4)、
前記設定変更許可操作にもとづいて前記変更許可状態に制御された場合、前記変更許可状態の終了後に(該変更許可操作前に表示されていたうちの)一部の前記遊技関連情報を表示する制御を実行し(例えば図23−6)、
さらに、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記有利状態と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能であって、
第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、
所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、
前記特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、
通常状態よりも前記特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、
特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、
前記特定信号出力手段は、
通常状態において第1識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、
通常状態において第2識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、設定変更の有無の判別を困難にすることができる。また、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
可変表示を実行する可変表示手段を備え、
前記遊技関連情報は、保留された可変表示の数に関する情報(例えば第1保留記憶数、第2保留記憶数)を少なくとも含むようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技に関する重要な情報を表示できる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
初期化操作がされた場合と、前記設定変更許可操作にもとづいて前記変更許可状態に制御された場合と、で記憶領域の初期化範囲が異なる初期化処理を実行可能である(例えば図23−2)ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じた適切な初期化処理を実行できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記変更許可状態が終了した後に表示される前記遊技関連情報は、少なくとも特別図柄及び普通図柄の表示結果を含むようにしてもよい。
このような構成によれば、設定変更の有無の判別を困難にすることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
初期化操作がされた場合と、前記設定変更許可状態を終了した場合と、で遊技機の有利度合いは同一である(図23−2に示すように遊技状態に関する情報はクリアされる)ようにしてもよい。
このような構成によれば、初期化操作時と設定変更時とで遊技者にとっての有利度合いの差を無くすことができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて表示手段の表示制御を実行する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、初期化操作がされた場合と、前記変更許可状態を終了した場合と、で同一の表示制御を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、設定変更の有無の判別を困難にすることができる。
なお、上記した特徴部109AKに係る(2)〜(6)と(1)との対応関係は、(2)〜(6)と(A)との対応関係に適用することができる。
(特徴部110AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部110AKについて説明する。図23−7は、特徴部110AKに係る計数演出設定処理の一例を示すフローチャートである。特徴部110AKでは、画像表示装置5に数値(例えば「3」の数値)を表示して当該数値をカウントダウン表示する計数演出が実行可能になっているそして、計数演出において当該数値が特定値(例えば「0」)になると実行中の可変表示の期待度(大当り信頼度等)が高いことを報知する特定演出が実行されるようになっている。計数演出設定処理は、計数演出を実行するか否かや実行する場合の演出態様(計数値)を決定するための処理である。計数演出設定処理は、例えば、図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で演出制御用CPU120により実行される。
計数演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、計数演出の実行有無を決定する(ステップ110AKS001)。この実施例では、主基板11から送信される変動表示結果通知コマンド等から特定される表示結果に基づいて、計数演出の実行有無が決定されるようになっている。また、パチンコ遊技機1の設定値がいずれであるかによって異なる割合で計数演出の実行有無が決定されるようになっている。
図23−8は、ステップ110AKS001における計数演出の実行有無の決定割合を示している。図23−8(A)は、設定値が3の場合の決定割合(計数演出の実行割合)であり、図23−8(B)は、設定値が2の場合の決定割合(計数演出の実行割合)であり、図23−8(C)は、設定値が1の場合の決定割合(計数演出の実行割合)である。
図23−8に示すように、表示結果が大当りである場合には、表示結果がスーパーリーチハズレやその他(非リーチハズレやノーマルリーチハズレ)である場合よりも計数演出が実行されやすくなっている。また、表示結果がスーパーリーチハズレである場合には、その他(非リーチハズレやノーマルリーチハズレ)である場合よりも計数演出が実行されやすくなっている。このようにすることで、計数演出が実行された場合には、実行されない場合よりも大当りやスーパーリーチとなる割合が高くなり、計数演出により遊技者の期待感を高めることができる。
また、図23−8に示すように、特徴部110AKでは、設定値に応じて計数演出の実行割合が異なっている。具体的には、大当り確率の最も高い設定値3である場合に計数演出が実行される割合が最も高く、大当り確率の最も低い設定値1である場合に計数演出が実行される割合が最も低くなっている。このように、設定値が高いほど計数演出を実行することに決定されやすくなっている。このようにすることで、計数演出の実行頻度によって、遊技者に設定値を示唆することができる。高設定値であることが示唆された場合、遊技者の長期的な遊技を促すことができ、パチンコ遊技機1の稼働率の向上が図れる。図23−8では表示結果が大当りの場合の計数演出の実行割合は、設定値によらず一定(50%)であったが、設定値によって計数演出の実行割合を異ならせてもよい。
ステップ110AKS001にて計数演出の実行有無を決定した後には、計数演出を実行すると決定されたか否かを判定する(ステップ110AKS002)。計数演出を実行しないと決定された場合には(ステップ110AKS002;No)、計数演出設定処理を終了する。
計数演出を実行すると決定された場合(ステップ110AKS002;Yes)、計数演出における最終的な計数値(初期値の「3」からいくつまでカウントダウンするか)を決定する(ステップ110AKS003)。この実施例では、主基板11から送信される変動表示結果通知コマンド等から特定される表示結果に基づいて、計数演出における最終的な計数値が決定されるようになっている。また、パチンコ遊技機1の設定値がいずれであるかによって異なる割合で計数演出における最終的な計数値が決定されるようになっている。
図23−9は、ステップ110AKS003における最終的な計数値の決定割合を示している。図23−9における計数値「3」の計数演出は、図23−10に示すように、「3」の数値が表示されそのまま数値が消去される計数演出となっている。図23−9における計数値「2」の計数演出は、図23−10に示すように、「3」の数値が表示され「3」→「2」と変化した後、数値が消去される計数演出となっている。図23−9における計数値「1」の計数演出は、図23−10に示すように、「3」の数値が表示され「3」→「2」→「1」と段階的に変化した後、数値が消去される計数演出となっている。図23−9における計数値「0」の計数演出は、図23−10に示すように、「3」の数値が表示され「3」→「2」→「1」→「0」と段階的に変化した後、数値が消去され、その後高期待度であることを報知する特定演出が実行される計数演出となっている。
図23−9に示すように、表示結果が大当りである場合には、計数値「0」に決定されやすくなっており、表示結果がその他(非リーチハズレやノーマルリーチハズレ)である場合には計数値「0」に決定されないようになっている。このようにすることで、計数演出により「0」まで数値がカウントダウン(計数)され特定演出が実行された場合の大当りとなる確率(大当り信頼度)を高くすることができるとともに、特定演出が実行された場合には少なくともスーパーリーチハズレとなるため、計数演出及び特定演出により遊技者の期待感を高めることができる。
また、図23−9に示すように、特徴部110AKでは、設定値に応じて最終的な計数値の決定割合が異なっている。具体的には、表示結果がスーパーリーチハズレとなる場合には、設定値が高いほど計数値「0」に決定されにくくなっているとともに、設定値が高いほど大きな数値に決定されやすくなっている。また、表示結果がその他となる場合には、設定値が高いほど大きな数値に決定されやすくなっている。即ち、設定値が高いほど、特定演出が実行されずに計数演出が終了する確率が高く、また、カウントダウン(計数)が進まない段階(途中)で計数演出が終了する確率が高くなっている。このようにすることで、計数演出が実行されたものの、カウントダウン(計数)が進まない段階で計数演出が終了して特定演出が実行されずに遊技者は落胆するもの、設定値が高いことを示唆することができるので、計数演出の演出効果を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。また、設定値が低い場合には、カウントダウン(計数)が進みやすく、計数値が「0」となって特定演出が実行されやすくなっている。よって、設定値が低い場合には、数値が特定値となって特定演出が実行されることを遊技者に期待させることができ、計数演出の演出効果が向上する。
また、図23−9に示す決定割合では、計数値「3」で終了した場合は、設定値が3である割合が高く、計数値「2」で終了した場合は、設定値が2である割合が高く、計数値「1」で終了した場合は、設定値が1である割合が高くなっている。よって、計数値「3」で終了した場合は、設定値が3であることを示唆し、計数値「2」で終了した場合は、設定値が2であることを示唆し、計数値「1」で終了した場合は、設定値が1であることを示唆することができる。このように、計数演出が途中で終了した婆愛、終了した時点の計数値に対応した設定値を示唆するようになっているので、計数演出が途中で終了した場合の設定値の示唆がわかりやすくなる。
なお、図23−8、図23−9に示した決定割合は一例であり、高設定値であるほど計数演出が実行されやすく、高設定値であるほど計数値が大きな数値の段階で終了しやすくなっているとともに、低設定値であるほど計数が進みやすく計数値が「0」となりやすくなっていれば、計数演出の実行割合や計数値の決定割合は任意でよい。即ち、上記実施例と同様の効果を奏することができれば、決定割合は任意でよい。
ステップ110AKS003にて計数演出における最終的な計数値を決定した後には、当該決定結果に対応した演出制御パターンをRAM122の所定領域にセットして(ステップ110AKS004)、計数演出設定処理を終了する。ステップ110AKS004でセットされた演出制御パターンは、図7のステップS172の可変表示中演出処理内で読み込まれることで、決定結果に対応した計数演出が実行される。
図23−11、図23−12は、計数演出が実行される場合の演出動作例である。図23−11(A)は、画像表示装置5の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となっていることを示している。その後、スーパーリーチに発展する場合、図23−11(B)に示すように、画像表示装置5にスーパーリーチであることを示す画像が表示され、飾り図柄は左上部分に縮小して表示される。
ここで、計数演出設定処理において、最終的な計数値を「0」とする計数演出を実行する旨が決定された場合、図23−11(C)に示すように、リーチ演出の実行中に、画像表示装置5の所定位置(例えば右下部分)に「3」の数値が表示され、図23−11(D)〜(F)に示すように、その数値が「3」→「2」→「1」→「0」と段階的に変化する。そして、図23−11(G)に示すように、数値が消去され、「熱」という文字画像が表示される特定演出が実行される。
続いて他の演出動作例を説明する。図23−12(A)は、画像表示装置5の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となっていることを示している。その後、スーパーリーチに発展する場合、図23−12(B)に示すように、画像表示装置5にスーパーリーチであることを示す画像が表示され、飾り図柄は左上部分に縮小して表示される。
ここで、計数演出設定処理において、最終的な計数値を「3」とする計数演出を実行する旨が決定された場合、図23−12(C)に示すように、リーチ演出の実行中に、画像表示装置5の所定位置(例えば右下部分)に「3」の数値が表示される。その後、その数値がカウントダウンせず、図23−12(D)に示すように、数値が消去される。そして、例えば、図23−12(E)に示すように、ハズレ組合せの飾り図柄が導出表示される。このように、計数演出の数値が「3」の段階で終了することで、当該可変表示の大当り信頼度は低くなるが、設定値が高いことが示唆されるので、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図23−11、図23−12では、リーチ成立後に計数演出が実行される例を示したが、リーチとなる前(左右図柄停止前)に計数演出が開始されるようにしてもよい。
(特徴部110AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。例えば、特徴部248F〜250Fの少なくとも一部の構成を本特徴部に導入してもよい。
上記実施例では、計数演出における数値の初期値は「3」であり特定値は「0」であったが、それ以外の数値であってもよい。例えば、初期値は複数種類のいずれかになるようにしてもよい。このようにすることで、数値の初期値が特定値に近いほど数値が特定値になることを期待できるので、演出の興趣が向上する。また、計数演出における数値はカウントダウンするものに限定されず、カウントアップするものであってもよい。この場合カウントアップした数値が特定値になった場合に特定演出が実行されればよい。また、計数する数値は必ずしも連続的に計数するものでなくてもよい。
計数演出の演出態様(数値の色、計数速度、数値の字体、数値の初期値、数値の表示位置等)が複数種類あってもよい。また、計数演出の途中で演出態様(数値の色等)が変化するようにしてもよい。そして、計数演出の演出態様に応じて、特定値になる割合、大当り信頼度、スーパーリーチとなる割合等が異なるようにしてもよい。また、計数演出の演出態様によって設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、数値の色として赤と白を設けて、赤の方が白よりも特定値に達しやすい(大当りとなりやすい)ようにしてもよい。また、赤の方が白よりも計数演出が途中で終了した場合に示唆する設定値の確度が高いようにしてもよい。また、計数速度を複数設けて、計数速度に応じて特定値に達する(大当りとなる)割合を異ならせてもよい。また、計数速度に応じて計数演出が途中で終了した場合に示唆する設定値の確度が異なるようにしてもよい。このようにすることで、計数演出により注目させることができる。
また、計数を一時中断してその後計数を再開する計数演出を実行するようにしてもよい。例えば、計数演出の実行中に他の演出(予告演出、リーチ演出等)が実行される場合には、当該他の演出の実行期間には計数演出(計数)を中断し、当該他の演出の終了後に計数演出(計数)を再開するようにしてもよい。
また、上記実施例では、計数演出は当該可変表示の期待度を示す演出(当該変動予告予告演出)であったが、実行前の可変表示の期待度を示す演出(先読み予告演出)であってもよい。また、計数演出が複数回の可変表示に跨がって実行されるようにしてもよい。計数演出が大当り遊技状態において実行するようにしてもよい。
また、上記実施例では、特定演出は大当り信頼度が高いことを示す演出(大当りとなることを示唆する演出)であったが、遊技者にとって有利となることを示唆する演出であればよい。例えば、有利な大当り種別となることを示唆する演出(大当りとなったときのラウンド数や確変大当りか否かを示唆する演出)や、遊技状態を報知しない場合において遊技状態が確変状態であることを示唆する演出等であってもよい。また、計数演出を大当り遊技状態において実行する場合には、大当りのラウンド数を示唆する演出や、確変大当りに昇格することを示す演出であってもよい。大入賞口内の特定領域に遊技球が進入したことに基づいて確変状態に制御可能な遊技機において、特定領域に遊技球が進入したことを示す演出であってもよい。
(特徴部110AKに係る手段の説明)
設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものが提案されている。特開2010−200902号公報に記載の遊技機では、設定値の示唆を行う演出が実行可能である。
このような遊技機において、演出の方法に改善の余地があった。
特徴部110AKに係る遊技機は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、演出を改善して、遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
(1)特徴部110AKに係る遊技機は、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
数値を変化させて表示する数値表示手段(例えば計数演出を実行する演出制御用CPU120)と、
前記数値表示手段が表示する数値が特定値(例えば「0」)となったことにより特定演出(例えば図23−11(G))を実行可能な特定演出実行手段(例えば特定演出を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記数値表示手段は、
数値を前記特定値まで変化させた後に数値の表示を終了するとき(例えば図23−11)と、数値を前記特定値まで変化させる前に数値の表示を終了するとき(例えば図23−12)と、があり、
設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、数値を前記特定値まで変化させる前に数値の表示を終了する割合が高い(例えば、110AKS003にて設定値が高いほど計数値「0」に決定されにくくなっている)。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する特徴部110AKに係る遊技機として、
(A)遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
数値を変化させて表示する数値表示手段(例えば計数演出を実行する演出制御用CPU120)と、
前記数値表示手段が表示する数値が特定値(例えば「0」)となったことにより特定演出(例えば図23−11(G))を実行可能な特定演出実行手段(例えば特定演出を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記数値表示手段は、
数値を前記特定値まで変化させた後に数値の表示を終了するとき(例えば図23−11)と、数値を前記特定値まで変化させる前に数値の表示を終了するとき(例えば図23−12)と、があり、
設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、数値を前記特定値まで変化させる前に数値の表示を終了する割合が高く(例えば、110AKS003にて設定値が高いほど計数値「0」に決定されにくくなっている)、
さらに、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記有利状態と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能であって、
第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、
所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、
前記特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、
通常状態よりも前記特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、
特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、
前記特定信号出力手段は、
通常状態において第1識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、
通常状態において第2識別情報の可変表示により前記所定条件が成立したことにもとづいて前記特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、遊技の興趣が向上する。また、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
なお、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)や特別状態(例えば、通常状態よりも小当り遊技状態による賞球等を獲得しやすいKT状態)における演出の態様によって設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、演出を行うキャラクタを特殊状態や特別状態の発生毎に複数種類の中から抽選等により選択するとともに、設定されている設定値によって各キャラクタの選択割合を異ならせることにより、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、特定種類のキャラクタによる演出が行われやすくなるようにしてもよい。このようにすれば、設定値の示唆が数値表示手段とキャラクタの出現割合とにより行われることとなり、複数の要素で設定値の示唆が行われるので、単一の要素で設定値の示唆が行われる場合に比べ、示唆の機会や示唆の態様が豊富になって遊技の興趣が向上する。
(2)上記(1)の遊技機において、
設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、前記数値表示手段により数値が表示されやすい(例えば、110AKS001にて設定値が高いほど計数演出を実行することに決定されやすくなっている)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記数値表示手段により数値が表示されたときに、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、変化の少ない段階で数値の表示を終了する割合が高い(例えば、110AKS003にて設定値が高いほど高い計数値に決定されやすくなっている)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記数値表示手段による数値の表示態様が複数種類あるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記数値表示手段による数値の変化速度が複数種類あるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記数値表示手段は、数値を変化させて表示する際に、数値を一時的に非表示とすることが可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
なお、上記した特徴部110AKにおける(2)〜(6)と(1)との対応関係は、(2)〜(6)と(A)との対応関係に適用することができる。