JP2020537720A - 坑井間トレーサの統合による貯留層生産最適化の強化 - Google Patents

坑井間トレーサの統合による貯留層生産最適化の強化 Download PDF

Info

Publication number
JP2020537720A
JP2020537720A JP2020521511A JP2020521511A JP2020537720A JP 2020537720 A JP2020537720 A JP 2020537720A JP 2020521511 A JP2020521511 A JP 2020521511A JP 2020521511 A JP2020521511 A JP 2020521511A JP 2020537720 A JP2020537720 A JP 2020537720A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
production
computer
reservoir
past
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020521511A
Other languages
English (en)
Inventor
チェン,シェ
イー. ポイチェ,マーティン
イー. ポイチェ,マーティン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saudi Arabian Oil Co
Original Assignee
Saudi Arabian Oil Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saudi Arabian Oil Co filed Critical Saudi Arabian Oil Co
Publication of JP2020537720A publication Critical patent/JP2020537720A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/20Design optimisation, verification or simulation
    • G06F30/28Design optimisation, verification or simulation using fluid dynamics, e.g. using Navier-Stokes equations or computational fluid dynamics [CFD]
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B43/00Methods or apparatus for obtaining oil, gas, water, soluble or meltable materials or a slurry of minerals from wells
    • E21B43/16Enhanced recovery methods for obtaining hydrocarbons
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B49/00Testing the nature of borehole walls; Formation testing; Methods or apparatus for obtaining samples of soil or well fluids, specially adapted to earth drilling or wells
    • E21B49/08Obtaining fluid samples or testing fluids, in boreholes or wells
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B47/00Survey of boreholes or wells
    • E21B47/10Locating fluid leaks, intrusions or movements
    • E21B47/11Locating fluid leaks, intrusions or movements using tracers; using radioactivity

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Geophysics (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)

Abstract

貯留層での炭化水素生成物の生産に関連付けられた過去の生産データが取得される。生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータが取得される。改善された地質モデルを生成するために、過去の生産データと過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングが実行される。最適化制御を予測することと、予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新することとを含む、改善された地質モデルを用いて生産最適化が実行される。将来の生産を最適化するために、予測された最適化制御が貯留層に適用される。

Description

[優先権の主張]
この出願は、2017年10月17日に出願された米国特許出願第15/786,372号の優先権を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
炭化水素回収産業では、様々な種類の坑井間トレーサを用いて、流体が炭化水素貯留層をどのように流れるかを定性的又は定量的に測定することができる。坑井間トレーサは、油田生産監視プログラムの目玉となる可能性がある。トレーサを注入井(圧入井)に注入し、生産井から回収して、坑井の接続性と、坑井間での流体流の振り分けとを特定できる。生産井から回収されたトレーサ(トレーサ破過)は、圧力、流量、水切り条件など、従来からの監視対象である生産情報を補う追加情報である。トレーサの相対的なコストは、その種類、数、及び使用によって変わる。トレーサの使用を通じて特定された情報を適用して圧力干渉の検討、検層、追加の坑井掘削、断層撮影などの既存の技術を置き換えたり強化したりすることができる。
本開示は、坑井間トレーサを統合することにより貯留層生産の最適化を強化するための様々な技術について述べる。例えば、この技術を貯留層の分析及び管理システムに統合すると、最適化制御パラメータを直接及び自動的に用いて注水レートと流体生産レートとを制御することができる。
実施において、コンピュータで実施される方法は:貯留層での炭化水素生成物の生産に関連付けられた過去の生産データを取得するステップと;生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータを取得するステップと;改善された地質モデルを生成するために、過去の生産データと過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを実行するステップと;最適化制御を予測するステップと、予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新するステップとを含む、改善された地質モデルを用いて生産最適化を実行するステップと;将来の生産を最適化するために、予測された最適化制御を貯留層に適用するステップと;を備える。
先に述べた実施を含む、記載の主題の実施は:コンピュータで実施される方法と;コンピュータで実施される方法を実行するためのコンピュータ読取り可能命令を格納する非一時的コンピュータ読取り可能媒体と;1つ又は複数のコンピュータと相互作動可能に結合される1つ又は複数のコンピュータメモリデバイスを備えるコンピュータで実施されるシステムであって、1つ又は複数のコンピュータによって実行されると、コンピュータで実施される方法/非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体に格納されたコンピュータ読み取り可能な命令を、実行する命令を記憶する有形の非一時的なマシン読み取り可能媒体を有するコンピュータで実施されるシステムと:を用いて実施されることができる。
本明細書に記載する主題は、以下の利点の1つ又は複数を実現するために特定の実施で実行できる。第1に、貯留層モデリングのヒストリーマッチングの品質を向上させることができ、現在用いられている技術により提供されるよりも中味の濃い属性リストを提供して、マッチングを制約する(より絞り込む)ことができる。第2に、アルゴリズムは、統合された生産データとトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを行う機能を高め、現在提供されている技術よりも高い予測精度による精確な貯留層地質モデルを生成できる。他の利点は、当業者には明らかであろう。
本明細書の主題の1つ又は複数の実施の詳細は、詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付の図面で明らかにされる。主題の他の特徴、態様、及び利点は、詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付の図面から明らかになろう。
本特許又は本願の書類は、カラーで作成された少なくとも1枚のカラー図面を含む。カラー図面を添付した本特許出願公開公報は、特許庁に請求して必要な料金を支払えば、手に入れることができる。
図1は、本開示の実施による、坑井間トレーサテストデータを統合することにより、地下の炭化水素貯留層生産の最適化を強化する方法の実施例を示すフローチャートである。
図2は、本開示の実施による、貯留層モデルを更新する方法の実施例を示すフローチャートである。
図3は、本開示の実施による、アンサンブルベース最適化(EnOpt)アルゴリズムを実施する方法の実施例を示すフローチャートである。
図4は、本開示の実施による、統合的なフラクチャ貯留層モデルの実施例を示す。
図5Aは、本開示の実施による、選択された生産井の過去の生産データ及びトレーサ破過データの例を示すグラフを表す。 図5Bは、本開示の実施による、選択された生産井の過去の生産データ及びトレーサ破過データの例を示すグラフを表す。
図6Aは、時間の経過に伴う現地生産レートの実施例を示す。 図6Bは、時間の経過に伴う現地生産レートの実施例を示す。 図6Cは、時間の経過に伴う現地生産レートの実施例を示す。
図7Aは、本開示の実施による、地質モデルの例を示すデータのプロットを表す。 図7Bは、本開示の実施による、地質モデルの例を示すデータのプロットを表す。 図7Cは、本開示の実施による、地質モデルの例を示すデータのプロットを表す。
図8Aは、本開示の実施による、日数で測定された時間経過に伴う動的な注入レート及び生産レートの例を示すグラフを表す。 図8Bは、本開示の実施による、日数で測定された時間経過に伴う動的な注入レート及び生産レートの例を示すグラフを表す。
図9A及び図9Bは、本開示の実施による、地質モデルの履歴に対して最適化制御パラメータを用いて将来の生産における将来の石油生産レートのための推定例を示すグラフを表す。
図10は、本開示の実施による、異なる制御パラメータから作り出された仮想の「リアル(実際の)」NPVの箱ひげ図(ボックスプロット)の例を示す。
図11は、本開示の実施による、本開示で述べる、記載のアルゴリズム、方法、機能、工程、フロー、及び手順に関連付けられたコンピュータによる機能を提供するために用いられるコンピュータシステムの実施例を示すブロック図である。
様々な図面における同様の符号及び名称は、同様の要素を示す。
以下の詳細な記載は、坑井間トレーサを統合することにより貯留層生産の最適化を強化するための様々な技術について述べ、1つ又は複数の特定の実施の文脈において開示された主題を当業者が作成し、これを使えるように提示される。開示された実施の様々な修正、変更、及び置換を行うことができ、それは当業者には容易に明らかになり、そして定義された一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施及び用途に適用できる。場合によっては、記載する主題の理解にとって必要ではない詳細は、記載する1つ又は複数の実施をあいまいにしてしまわないように、またそのような詳細が当業者の技能の範囲内であるかぎりにあっては、省略することができる。本開示は、説明又は図示された実施に限定されるものではなく、記載する原理及び特徴と一致する最も広い範囲が付与されることを意図する。
本開示は、(短期間の調査ではなく)長期間にわたる、連続するトレーサの到達(又は非到達)の使用と、定量的又は半定量的な比例配分の使用とを含む実施について説明する。これらの実施及び他の実施により、貯留層モデリングのヒストリーマッチングの品質を高めることができ、現在用いられている技術よりも中味の濃い属性リストを提供して、マッチングを制約できる。一部の実施は、単位材料コストが低く連続して注入できる坑井間トレーサの使用を含むことができる。坑井間トレーサは、生産井間に配置され自動化及びネットワーク化された高感度の検出ユニットを用いて、リアルタイムで連続して監視及び検出できる。坑井間トレーサは、圧力、流量、及び水切り条件の監視など、油田生産パラメータの監視プログラムの目玉となる可能性がある。トレーサ注入を利用するための計画及び戦略では、坑底圧力など、他の潜在的に入手可能な数量を考慮に入れることができる。最小限の全体の機器及びサービスコストで最大の全体情報を提供するためにこれらのさまざまな監視要素の相対コストを分析に含めることができ、それにより、注入井及び坑井区域での注水レートを最適化して石油の回収を増やすことができる。
これまでに、様々な種類のトレーサテストが多くの生産現地で用いられてきた。しかしながら、トレーサテストの多くは、本開示に記載する技術によって提供されるデータの潜在的な部分を完全に利用することなく、定性的にのみ用いられてきた。例えば、本技術は、材料と検出のスキームを含む高度なトレーサシステムの開発と使用を含むことができる。本開示は、トレーサシステムの潜在能力を最大限に活用できる「対応成果物」も提供する。トレーサデータを含めると、トレーサデータを含まない従来のヒストリーマッチング工程と比較して、ヒストリーマッチング工程の制約が大幅に増える可能性がある。トレーサを用いて坑井の連結性を理解することは、圧力干渉の検討、検層、追加の井戸掘削、及び断層撮影など、商用で利用可能な代替手段と比較して、費用対効果が高く、押し付けではない方法である。
一部の実施は、坑井間トレーサテストデータを統合することにより、貯留層生産の最適化を強化するためのワークフローに依存することができる。トレーサデータ(ES−MDA−Tracer)と複数のデータを同化するアンサンブルスムーザ(ensemble smoother)のようなアルゴリズムを用いることができる。このアルゴリズムは、統合された生産データとトレーサテストデータとを用いて行うヒストリーマッチング機能を向上させ、予測精度が高い精確な貯留層地質モデルを生成できる。その後に、貯留層の地質モデルを生産の最適化に用いることができる。
図1は、本開示の実施による、坑井間トレーサテストデータを統合することにより、地下の炭化水素貯留層の生産の最適化を強化する方法100の実施例を示すフローチャートである。提示を明確にするために、以下の記載は、本明細書における他の図との文脈で、方法100を一般的に説明する。しかしながら、方法100は、例えば、任意の適切なシステム、環境、ソフトウェア、及びハードウェア、又は、必要に応じてシステム、環境、ソフトウェア、及びハードウェアの組み合わせによって実行されてもよいことが理解されよう。実施によっては、方法100の様々なステップは、並行して、組み合わせて、ループで、又は任意の順序で実行できる。
ステップ102では、貯留層での炭化水素生成物(ガス及び石油など)の生産に関連付けられた過去の生産データが取得される。例えば、過去の生産データは貯留層から取得できる。例えば、過去の生産データは、石油又はガス生産レート、水生産レート、坑底圧力、坑口圧力、水注入レート、ガス注入レート、及び注入圧のうち1つ又は複数を含むことができる。生産データは、例えば、過去の生産時間の関数としてガス・石油分離プラント(GOSP)で測定されたデータであって、個々の坑井又は坑井群の組み合わせに適用できる。
過去の生産データは、事業者の一元化されたデータベース又は地域の現地レベルのデータサーバから取得できる。データ形式は、例えば、プレーンテキストファイルやスプレッドシートとすることができる。実施によっては、ステップ102に続くステップを実行するために、過去の生産データをプレーンテキストファイル又は他のいくつかの標準形式に変換できる。方法100はステップ102からステップ104へ進む。
ステップ104では、生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータが取得される。トレーサテストデータは、坑井間トレーサテストから取得できるが、このテストは、注入井に注入される、又は、生産井から生産される化学物質の使用を含む、又は、それら化学物質に基づく。過去のトレーサテストデータは、以前に収集されたトレーサテストデータから取得できる、又は、他のトレーサテストを実行して他のデータを収集できる。実施によっては、個々の坑井又は坑井群の組み合わせからの生産時間の関数として、生産されたトレーサ濃度をプロットすることができるトレーサ破過曲線を用いて、トレーサテストデータを説明できる。注入される化学物質は、イオン、小分子、高分子、及びナノ材料である。
過去のトレーサデータ及び他のトレーサテストデータは、事業者の一元化されたデータベース又は地域の現地レベルのデータサーバから取得できる。データ形式は、プレーンテキストファイル、スプレッドシート、又は他のデータ記憶媒体である。実施によっては、ステップ104に続くステップを実行するために、過去の生産データをプレーンテキストファイル又は他のいくつかの標準形式に変換できる。方法100はステップ104からステップ106へ進む。
ステップ106では、過去の生産データと過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを実行し、改善された地質モデルを生成する。ヒストリーマッチングステップは、モデルが貯留層の過去の挙動を綿密に再現するまで、貯留層モデルを調整するステップを含むことができる。貯留層モデルは通常、貯留層の気孔率分布、浸透率(透過率)分布、亀裂分布、石油/ガス/水の物理的特性、及び帯水層との相互作用を含む、又は、それらを用いることができる。本開示は、複数のデータとトレーサとの同化を伴うアンサンブルスムーザ(ES−MDA−Tracer)というアルゴリズムについて及びその利用についても述べる。
ES−MDA−Tracerアルゴリズムは、内製したアプリケーション及び貯留層シミュレータパッケージを有するワークステーションコンピュータを用いて実行される。そのアプリケーションは、ステップ102及びステップ104から出力できるプレーンテキストファイル形式で、過去の生産及びトレーサテストデータを読み取ることができる。このアプリケーションは、アルゴリズムを実行して、その後に保存可能なプレーンテキストファイル形式で地質モデルを出力することができる。方法100はステップ106からステップ108へ進む。
ステップ108では、最適化制御を予測するステップと、予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新するステップとを含む生産最適化が、改善された地質モデルを用いて実行される。例えば、生産の最適化は改善された地質モデルを用いて実行され、最適化制御を予測できる。生産最適化は、例えば、最も高い総石油回収量、最も高い正味の現在価値(NPV,Net Present Value)、及び最も低い注水量などの生産目標を達成するために生産制御パラメータを調整する工程を含むことができる。生産中に生産制御パラメータを調整でき、生産目標を達成できる。制御パラメータは、他の可能な制御パラメータの中でも、注水レート、流体生産レート、及び新井戸の追加(インフィル掘削)を含むことができる。生産最適化は、既存の地質モデルに依存することがある。生産最適化の実行では、生産データとトレーサテストデータとの組み合わせ(ステップ106など)とヒストリーマッチングされる地質モデルに対して、任意の最適化アルゴリズム(又はオプティマイザ)を用いることができる。適切なオプティマイザは、例えば、ES−MDA−Tracerアルゴリズムと統合できるアンサンブルベース最適化(EnOpt)アルゴリズムを含むことができる。
ワークステーションコンピュータを実行するアプリケーションを用いて生産最適化アルゴリズムを実行できる。アプリケーションは内製することもでき、貯留層シミュレータパッケージを用いることもできる。アプリケーションは、ステップ106からの出力のようにプレーンテキストファイル形式で出力された地質モデルを読み取ることができる。アプリケーションはアルゴリズムを実行し、最適化制御パラメータをプレーンテキストファイル形式で出力できる。方法100はステップ108からステップ110へ進む。
ステップ110では、予測された最適化制御が炭化水素貯留層に適用され、将来の生産を最適化する。例えば、将来の生産の最適化のために、貯留層に戻って最適化制御を適用できる。例えば、最適化制御は、ステップ106及びステップ108で生成された最適化制御パラメータに基づくことができる。最適化制御パラメータは、例えば、個々の注入井の動的水注入レート及び生産井の流体生産レートを含むことができ、将来の生産のために実際の現地に適用できる。
実際の現地運用は、事業者の本部にある中央サーバから地域の現地レベルのサーバ、さらには坑口の個々の流量制御弁に至る統合化された設備を通常に含む貯留層管理システムに依存することができる。本開示で述べるアルゴリズムは、中央サーバ又は地域サーバに組み込むことができる。プレーンテキストファイル形式の最適化制御パラメータを含むステップ108からの出力を貯留層管理システムが直接に用いることにより、実際の生産のために個々の流量弁を制御できる。貯留層管理システムの特定のファイル形式は、それらのシステムの特定の設計に依存することができる。ステップ110の後、方法100は停止する。実施によっては、方法100のステップは、貯留層の生涯の間、繰り返し実行することができる。
図1のステップ106を参照して先に述べたES−MDA−Tracerアルゴリズムの実施例をここに要約する。モデルパラメータの分析されたベクトルmは以下のように記述できる:

上式で、j=1,2,・・・,N、Nはアンサンブルメンバ(ensemble members)の数を示す。項CMD は、モデルパラメータの以前のベクトルmと予測データのベクトルdとの間の相互共分散(cross-covariance)行列である。CDD は、予測データのN×N自動共分散(auto-covariance)行列であり、Nは同化された測定の合計数を表す。duc〜N(dobs,C)は摂動観測のベクトルであり、dobsは現地から観測された実際のデータを示し、Cは観測されたデータ測定誤差についてユーザ定義のN×N自動共分散の行列を示す。項α,i=1,2,・・・,Nは、

を満たす定義済みのインフレ係数(inflation coefficient)であり、Nは、データ同化の反復数を示す。
石油生産レート(opr)、水生産レート(wpr)、及びトレーサ濃度(c、k=1,2,・・・,N、Nは識別可能なトレーサの総数を示す)において、N次元データベクトルは以下のように記述できる:

は、過去のデータの同化タイムステップの総数を示す。
アルゴリズムを実行するには、トレーサをシミュレートする機能を持つ貯留層シミュレータを用いることができる。貯留層シミュレーションとデータ同化(式(1))の反復をN回実行して、ヒストリーマッチングが行われた貯留層モデルを改良できる。
図2は、本開示の実施による、貯留層モデルを更新する方法200の実施例を示すフローチャートである。提示を明確にするために、以下の記載は、本明細書における他の図との文脈で方法200を一般的に説明する。しかしながら、方法200は、例えば、任意の適切なシステム、環境、ソフトウェア、及びハードウェア、又は、必要に応じて、システム、環境、ソフトウェア、及びハードウェアの組み合わせ、によって実行されてもよいことが理解されよう。実施によっては、方法200の様々なステップは、並行して、組み合わせて、ループで、又は任意の順序で実行できる。
ステップ202では、初期の貯留層モデルは、汎用の地質学的ソフトウェアを用いて生成される又はアドホック推定によって設計される、既存モデルから取得される。モデルはプレーンテキストファイル形式に変換できる。方法200はステップ202からステップ204へ進む。
ステップ204では、貯留層シミュレーションは貯留層シミュレータを用いて実行される。例えば、先のステップの貯留層モデルを、特定の貯留層シミュレータから読み取り可能な形式に変換できる。予測された生産とトレーサの破過データは、プレーンテキストファイルなど、シミュレータが必要とするフォーマットに変えることができる。方法200はステップ204からステップ206へ進む。
ステップ206では、内製されたアプリケーションを用いるなどして、データ同化が計算され、過去の生産データとトレーサの破過データとがプレーンテキストファイル形式で読み取られ、計算が実行され、更新された貯留層モデルがプレーンテキスト形式で出力される。方法200はステップ206からステップ208へ進む。
ステップ208では、反復が終了したかどうかが判定される。反復が終了していない場合、次に、方法200はステップ204へ進む。反復が終了した場合、ステップ208の後、方法200は停止する。
実施によっては、これから詳細に説明するEnOptアルゴリズムを用いて、図1のステップ108を実施することができる。完全な制御パラメータは、[(N+N)*N]次元ベクトルで記述できる:

ここで、wi,ni とwp,np は、それぞれタイムステップnでのn番目の注入井とn番目の生産井の、注水レートと流体生産レートであり、Nは注入井の数、Nは生産井の数、Nは最適化ステップの総数である。最適化アルゴリズムの目標(ゴール)は、以下のような目的関数J(u)を最大化することである:

ここで、rは石油価格、rは水処理コスト、bは割引率、qは石油生産レート、qは水の生産レート、Δtはそれぞれの時間ステップのステップサイズ、tは経過した生産時間である。最急上昇法のアルゴリズムを用いて制御パラメータを更新できる:

ここで、kは反復インデックス、αは最急上昇法のアルゴリズムのステップサイズ、Cはパラメータを制御するための共分散行列、及びdは、以下から計算できる近似勾配である:

ここで、Nはアンサンブルサイズであり、u^は摂動制御パラメータのセットであり、以下のように設定できる:

ここで、Zの要素は、独立した標準ランダム正規偏差である。制約付きの最適化目標の場合、最急上昇法のアルゴリズムを用いる前に、(式(3)などの)制御パラメータにさまざまな変換関数(対数変換など)を適用できる。
図3は、本開示の実施による、アンサンブルベース最適化(EnOpt)アルゴリズムを実施するための方法300の実施例を示すフローチャートである。提示を明確にするために、以下の記載は、本明細書における他の図との文脈で方法300を一般的に説明する。しかしながら、方法300は、例えば、任意の適切なシステム、環境、ソフトウェア、及びハードウェア、又は、必要に応じて、システム、環境、ソフトウェア、及びハードウェアの組み合わせ、によって実行されてもよいことが理解されよう。実施によっては、方法300の様々なステップは、並行して、組み合わせて、ループで、又は任意の順序で実行できる。
ステップ302では、アドホック推定を用いて初期制御パラメータを生成でき、初期制御パラメータをプレーンテキスト形式で保存できる。方法300はステップ302からステップ304へ進む。
ステップ304では、摂動制御(perturbed control)パラメータのセットが決定される。例えば、摂動制御パラメータのセットは、式(7)を用いて決定できる。方法300はステップ304からステップ306へ進む。
ステップ306では、貯留層シミュレーションは貯留層シミュレータを用いて実行される。先のステップからの摂動制御パラメータは、特定の貯留層シミュレータで読み取り可能な形式に変換できる。貯留層シミュレーションが実行された後、特定のシミュレータからの出力を入力として用いて、例えば式(4)を用いることにより、予測NPVを計算できる。予測されたNPVは、出力としてテキスト形式で保存できる。方法300はステップ306からステップ308へ進む。
ステップ308では、改善された新しい制御パラメータが決定される。例えば、式(5)及び式(6)に基づく計算を用いて新しい制御パラメータを決定することができ、改善された新しい制御パラメータをプレーンテキスト形式で出力することができる。方法300はステップ308からステップ310へ進む。
ステップ310では、貯留層シミュレーションは貯留層シミュレータを用いて実行される。先のステップの改善された新しいパラメータは、特定の貯留層シミュレータから読み取り可能な形式に変換できる。貯留層シミュレーションが実行された後、特定のシミュレータからの出力を入力として用いて、例えば、式(4)を用いることにより、予測NPVを計算できる。予測されたNPVは、出力としてテキスト形式で保存できる。方法300はステップ310からステップ312へ進む。
ステップ312では、制御パラメータの特定の数の再摂動に対してNPVが増加していないかのような、終了基準が満たされているかどうかが判定される。|J(uk+1)−J(uk)|/|J(uk)|<c、又は、||uk+1−u||/max(||u||,1.0)<cなどの他の終了基準も適用できる。ここで、c及びcは小さな数字である。方法300はステップ312からステップ314へ進む。
ステップ314では、終了基準が存在するかどうかが判定される。終了基準が存在しない場合、方法300はステップ304へ進む。終了基準が存在する場合、ステップ314の後、方法300は停止する。
実験を行って、開示された方法とアルゴリズムとを検証した。例えば、図4乃至図10に実験の詳細を示す。実験の結果により、ヒストリーマッチングにトレーサテストデータを含めると貯留層モデルの予測精度が高まるという事実が補強された。次に、改良された貯留層モデルは貯留層生産オプティマイザに用いられて、より優れた生産及びより大きな正味の現在価値をもたらす、より優れた制御パラメータを生成できる。実施によっては、トレーサをシミュレートできるテキサス大学の化学組成シミュレータ(UTCHEM)を用いて、実験的な貯留層シミュレーションを実行できる。
図4は、本開示の実施による、フラクチャ貯留層の合成モデル400の実施例を示す。フラクチャ貯留層モデル400は、注入井402、主たる亀裂404、二次的な亀裂406、及び生産井408を含む。図4に示すように、主たる亀裂404及び二次的な亀裂406の陰影は、例えば、グラデーションスケール410によるものであり、グラデーションスケール410上のより大きな数は、主たる亀裂に、より対応している。このモデルは、トレーサテスト、ヒストリーマッチング、及び生産の最適化を用いることを含み、実験が行われた以下の数値例で仮想の「リアル(実際の)」貯留層として役立てることができる。図示のモデルは、60ft(フィート)×60ft×20ft(60ft=18m,20ft=6.1m)の一定の個々のブロックサイズを持つ50×50×1グリッドのブロックシステムで作成されている。合計フィールドサイズは3000ft×3000ft×20ft(3000ft=914.4m)である。多孔率と初期水飽和度は、それぞれ0.2と0.1に設定されている。このフィールドには、ラインドライブパターン(line drive pattern)を持つ9基の注入井と9基の生産井がある。岩石流体の特性(界面張力、粘度、密度など)は既知であると仮定する。
一定の注入レート及び生産レートq=100ft/日(100ft=2.83m)は、貯留層シミュレーションの最初の10,000日間のすべての注入井と生産井に対して実験中に用いられた。これらの生産データは既知であると想定され、ヒストリーマッチングのターゲットと見なされた。これらのレートは、例えば、方法100のステップ102及びステップ104に対応する。この実施例では、t=5,000(又は5000番目の日)に1つのトレーサテストが実行された。
図5A及び図5Bは、本開示の実施による、選択された生産井の過去の生産データ502及びトレーサ破過データ504の例を示すグラフ500a及び500bを表す。グラフ513a乃至グラフ513eに示すように、生産データ502に対して、時間510の増加と共に石油の生産レート(opr)506は徐々に減少し、一方、水の生産レート(wpr)508は、徐々に増加した。生産井512のp1、p4、及びp7からのグラフ513a乃至グラフ513cの生産データは類似していることに留意されたい。これは、一意の地質モデルに対してのヒストリーマッチングについての課題を生む可能性がある。トレーサテストデータはグラフ514a乃至グラフ514eに示されている。トレーサの破過は、グラフ514a乃至グラフ514dの生産井512のp1、p4、p7及びp8から観察できる。図5Bは、それぞれトレーサtr1からトレーサtr9に対するトレーサ破過516aから破過516iを含むトレーサ破過516を表す。p1、p4、p7、及びp8から観察されたトレーサは、主に注入井2(tr2トレーサ破過516b)、注入井5(tr5トレーサ破過516e)、注入井8(tr8トレーサ破過516h)、及び注入井9(tr9トレーサ破過516i)からのものであることに留意されたい。これは貯留層モデルの亀裂パターン(図4を参照)と一致する。
過去の生産データとトレーサ破過データとが仮想の「リアル(実際の)」貯留層から収集された後、貯留層のヒストリーマッチングは、トレーサデータの有無にかかわらず、複数のデータの同化を伴うアンサンブルスムーザ(ES−MDA又はES−MDA−トレーサ)アルゴリズムを用いて実行できる。このマッチングは、例えば、方法100のステップ106に対応する。具体的には、実験では、ES−MDA(トレーサデータ無し)に対して、生産データ502のみが用いられ、一方、ES−MDA−Tracer(トレーサデータ有り)に対しては、生産データ502とトレーサ破過データ504の両方が用いられた。
図2に対応するような、ヒストリーマッチングアルゴリズムについて、N=100のアンサンブルメンバがN=20回の反復で用いられた。初期のアンサンブルメンバの9つの独立したセットが、最適化されたバリオグラムを用いて地理統計ソフトウェアから生成された。
図6A乃至図6Cは、時間の経過606に伴う現地の生産レート604の例を示す。グラフ602aは、本開示の実施による、ヒストリーマッチング前の生産レートを表す。グラフ602b及びグラフ602cは、ヒストリーマッチング後の生産レート604を示し、グラフ602bにおけるヒストリーマッチングはトレーサデータ無しで行われ、グラフ602cにおけるヒストリーマッチングはトレーサデータ有りで行われる。グラフ602b及びグラフ602cに示すように、トレーサデータを含めても含めなくても、生産データのためのヒストリーマッチングをより良好に達成することができる。この結果は、後で示すように、トレーサがヒストリーマッチングを改善しないことを暗示するが、トレーサデータを含めてヒストリーマッチングを行った貯留層モデルでは、予測精度が向上し、より良好な生産の最適化をもたらすことができる。図6Aは、実際の現地データからの石油生産レート608と、ヒストリーマッチング前の地質モデルからの予測された石油生産レート610とを示す。図6Bは、トレーサデータ無しでヒストリーマッチングされた地質モデルからの予測される石油生産レート612を示す。図6Cは、トレーサデータ有りでヒストリーマッチングされた地質モデルからの予測される石油生産レート614を示す。
図7A乃至図7Cは、本開示の実施による、地質モデル例702a乃至702cを示すデータプロットを表す。例えば、地質モデル702aは、ヒストリーマッチング前の浸透性マップに対応する。地質モデル702c及び702bは、ヒストリーマッチング後の浸透性マップに対応しており、それぞれトレーサ有り、又はトレーサ無しである。これらの地質モデル702a乃至702cは、例えば、方法100のステップ106に関連付けられたマッチングに対応する。亀裂パターン708は、トレーサデータ無しでヒストリーマッチングを行った地質モデルから取得される。亀裂パターン710は、トレーサデータ有りでヒストリーマッチングを行った地質モデルから取得される。仮想の「リアル(実際の)」貯留層亀裂パターンを図4に示す。地質モデル702cのトレーサデータ有りでヒストリーマッチングを行った地質モデルが、亀裂パターンの極めて精確な詳細を捉えられることがはっきりと分かる。しかしながら、トレーサ有り又はトレーサ無しの両方のヒストリーマッチングを行った地質モデル(地質モデル702b及び702c)は、(グラフ602b及び602cに示す)貯留層の過去の生産データを再現することができた。実際の状況では、通常、詳細な貯留層の亀裂パターンは不明であるため、過去の生産データの再現では地質モデルの精度を判断するには不十分な場合がある。データプロット上の軸には、X座標704、Y座標705、及びln(k/mD)で与えられる浸透性カラースケール706が含まれる。
ヒストリーマッチングを行ったモデルを用いて、オプティマイザを用いた貯留層の最適化を適用できる。図3を参照して先に述べた方法300のような工程で最適化を行うことができる。例えば、修正されたアンサンブルベース最適化(EnOpt)アルゴリズムを適用して、10,000日から20,000日の将来の生産に対する正味の現在価値(NPV)を最大化できる。NPV関数は以下のように定義できる:

ここでr=$50(50ドル)は石油価格、r=$5は水処理コスト、b=0.1は割引率、qは石油生産レート、qは水の生産レート、Nprodは生産井の総数、NはステップサイズΔtでの総生産ステップ数、tは生産時間である。
図8A及び図8Bは、本開示の実施による、日数で測定された時間経過810に伴う動的な注入レート及び生産レートの例801を示すグラフを表す。例えば、図8Aは、地質モデル702bを用いるすべての坑井の動的注入レート及び生産レートを含む代表的な最適化制御パラメータを示す。図8Bは、地質モデル702cを用いるすべての坑井の動的注入レート及び生産レートを含む代表的な最適化制御パラメータを示す。最適化制御パラメータを、例えば、方法100のステップ110で用いることができる。この数値の例では、最適化制御パラメータを仮想の「リアル(実際の)」フィールド(図4)に適用して戻すことができ、そこから最適化制御の品質を測定できる。実際のアプリケーションでは、制御パラメータは実際の生産のための実際の炭化水素貯留層に適用される。制御パラメータ802は、トレーサデータなしでヒストリーマッチングを行った地質モデルに対して最適化された高い注入レートの注入井803用である。制御パラメータ804は、トレーサデータ無しでヒストリーマッチングを行った地質モデルに対して最適化された高い生産レートの生産井805用である。制御パラメータ806は、トレーサデータ有りでヒストリーマッチングを行った地質モデルに対して最適化された高噴射レート注入井803用である。制御パラメータ808は、トレーサデータ有りでヒストリーマッチングを行った地質モデルに対して最適化された高い生産レートの生産井805用である。
図9A及び図9Bは、本開示の実施による、地質モデルの履歴に対して最適化制御パラメータを用いることにより将来の生産の将来の石油生産レート902a及び902bための推定例を示すグラフを表す。将来の生産レート903の推定値902a及び902bは、それぞれ、トレーサデータ有り及びトレーサデータ無しの最適化のためのグラフ904b及び904aに示されている。推定値は、t=10,000の日より前の時間907の過去の生産レート906に基づいて、t=10,000日から20,000日に適用される。推定値は、より良い統計のために9つの独立したヒストリーマッチングを行った地質モデルと9つの最適化制御パラメータとを生成した結果とすることができる。図9Bは、また、生産の最適化が実行されておらず、注入井及び生産井が生産時間を通して一定レートで作動していた間の基準線の生産レート908を表す。最適化された生産を基準線と比較すると、最適化された生産はすべて、t=10,000日から11,000日あたりに初期の生産スパイク910があることが分かる。ただし、トレーサデータ有りでヒストリーマッチングを行った地質モデルから最適化制御からの生産(推定値902b)は、トレーサデータ無しの場合(推定値902a)と比較して、より緩やかな下降曲線を示す。将来の石油の生産レート902a及び902bは、それぞれトレーサデータ無しの場合及び有りの場合のヒストリーマッチングを行った地質モデルに対しての最適化制御パラメータに基づくことができる。
図10は、本開示の実施による、異なる制御パラメータから作り出された仮想の「リアル(実際の)」NPVの箱ひげ図の例1000を示す。NPVは、トレーサデータの有無にかかわらず、地質モデルに対して最適化制御パラメータを用いた生産データから計算できる。プロット1002は、トレーサデータ無しでヒストリーマッチングを行ったモデルに対して最適化制御を用いた場合を表す。プロット1004は、トレーサデータ有りでヒストリーマッチングを行ったモデルに対して最適化制御を用いた場合を表す。両方のプロット1002及び1004は、基準線1008を超えるNPV値1006を示す。トレーサデータ有りでヒストリーマッチングを行った地質モデルから最適化制御のNPV値1006(プロット1004)は、トレーサデータ無しの場合(プロット1002)よりも大幅に大きいことが分かる。
要約すると、この数値例は、坑井間トレーサテストデータを統合することにより、貯留層生産の最適化を強化するためのワークフロー及び有効性を示している。
図11は、本開示の実施による、記載のアルゴリズム、方法、機能、工程、フロー、及び手順に関連付けられたコンピュータによる機能を提供するために用いられるコンピュータシステム例1100を示すブロック図である。図示のコンピュータ1102は、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ/ノートブックコンピュータ、無線データポート、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピューティングデバイス、これらデバイス内の1つ又は複数のプロセッサ、別のコンピューティングデバイス、又は、コンピューティングデバイスの物理インスタンス若しくは仮想インスタンスを含め、コンピューティングデバイスの組み合わせ、又は、コンピューティングデバイスの物理インスタンス若しくは仮想インスタンスの組み合わせ、などの任意のコンピューティングデバイスを包含するものである。さらに、コンピュータ1102は、キーパッド、キーボード、タッチスクリーン、別の入力デバイス、又は、ユーザ情報を受け入れることができる入力デバイスの組み合わせ、などの入力デバイスと;グラフィカルタイプのユーザインタフェース(UI)(又はGUI)又は他のUI上の、デジタルデータ、視覚情報、音声情報、別のタイプの情報、又は情報の組み合わせ、を含むコンピュータ1102の作動に関連付けられた情報を伝達する出力デバイスと;を含むコンピュータを含むことができる。
コンピュータ1102は、クライアント、ネットワークコンポーネント(構成部品)、サーバ、データベース若しくは別のパーシステンシ(持続可能な機能)、別の役割、又は、本開示で述べる主題を実行するための役割の組み合わせ、としてコンピュータシステム内で役割を果たすことができる。図示のコンピュータ1102は、ネットワーク1130と通信可能に結合されている。実施によっては、コンピュータ1102の1つ又は複数のコンポーネントは、クラウドコンピューティングベースの環境、ローカル環境、グローバル環境、別の環境、又は、組み合わされた環境を含む環境内で作動するように構成することができる。
概括的に言えば、コンピュータ1102は、記載の主題に関連付けられたデータ及び情報を受信、送信、処理、格納、又は管理するように作動可能な電子コンピューティングデバイスである。実施によっては、コンピュータ1102は、また、アプリケーションサーバ、電子メールサーバ、ウェブサーバ、キャッシングサーバ、ストリーミングデータサーバ、別のサーバ、又はサーバの組み合わせを含むサーバを含む、又は、それらと通信可能に結合できる。
コンピュータ1102は、(例えば、別のコンピュータ1102で実行中のクライアントアプリケーションから)ネットワーク1130を介して要求を受信し、ソフトウェアアプリケーション又はソフトウェアアプリケーションの組み合わせを用いて、受信した要求を処理することにより受信した要求に応答できる。さらに、要求は、内部ユーザ(例えば、コマンドコンソールから、又は他の内部アクセス方法によって)、外部又はサードパーティ、又は、他のエンティティ(事業体)、個人、システム、又はコンピュータからコンピュータ1102へ送信することもできる。
コンピュータ1102の各コンポーネントは、システムバス1103を用いて通信できる。実施によっては、ハードウェア又はソフトウェア(又はハードウェアとソフトウェアの両方の組み合わせ)を含むコンピュータ1102のコンポーネントのいずれか又はすべては、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)1112、サービスレイヤ1113、又はAPI1112とサービスレイヤ1113との組み合わせを用いてシステムバス1103を介してインタフェースで接続することができる。API1112は、ルーチン、データ構造、及びオブジェクトクラスの仕様を含むことができる。API1112は、コンピュータ言語に独立的又は従属的のいずれでもよく、完全なインタフェース、単一の機能、又はAPIのセットさえも指すことができる。サービスレイヤ1113は、コンピュータ1102又はコンピュータ1102に通信可能に結合された他のコンポーネントに(図示の有無にかかわらず)ソフトウェアサービスを提供する。コンピュータ1102の機能は、このサービスレイヤを用いるすべてのサービス消費者にとってアクセス可能である。サービスレイヤ1113によって提供されるようなソフトウェアサービスは、定義されたインタフェースを通じて再利用可能な定義された機能を提供する。例えば、インタフェースは、JAVA(登録商標)、C++、別のコンピュータ言語、又は、拡張可能なマークアップ言語(XML)フォーマット、別のフォーマット若しくはフォーマットの組み合わせでデータを提供するコンピュータ言語の組み合わせで書かれたソフトウェアでもよい。コンピュータ1102の一体化されたコンポーネントとして示されているが、代替の実装として、コンピュータ1102の他のコンポーネントに関連した、又はコンピュータ1102に通信可能に結合されている他のコンポーネント(図示の有無にかかわらず)に関連するスタンドアロンコンポーネントとしてAPI1112又はサービスレイヤ1113を示してもよい。さらに、API1112又はサービスレイヤ1113のいずれか又はすべての部分は、本開示の範囲から逸脱することなく、別のソフトウェアモジュール、エンタープライズアプリケーション、又はハードウェアモジュールの子モジュール又はサブモジュールとして実施してもよい。
コンピュータ1102は、インタフェース1104を含む。図11では単一のインタフェース1104として示されているが、2つ以上のインタフェース1104が、コンピュータ1102の特定の必要性、要望、又は特定の実施に従って用いられてもよい。インタフェース1104は、分散環境において(図示の有無にかかわらず)ネットワーク1130に通信可能に接続されている別のコンピューティングシステムと通信するためにコンピュータ1102によって用いられる。一般に、インタフェース1104は、ネットワーク1130と通信するように作動可能であり、ソフトウェア、ハードウェア、又は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせで符号化された論理を備える。より具体的には、インタフェース1104は、ネットワーク1130又はインタフェースのハードウェアが図示のコンピュータ1102の内外で物理信号を通信するように作動可能であるように、通信に関連する1つ又は複数の通信プロトコルをサポートするソフトウェアを備えることができる。
コンピュータ1102は、プロセッサ1105を含む。図11では単一のプロセッサ1105として示されているが、2つ以上のプロセッサが、コンピュータ1102の特定の必要性、要望、又は特定の実施に従って用いられてもよい。一般に、プロセッサ1105は、命令を実行し、データを操作して、コンピュータ1102の作動、及び本開示で説明するようなアルゴリズム、方法、機能、工程、フロー、及び手順を実行する。
コンピュータ1102は、また、コンピュータ1102、(図示の有無にかかわらず)ネットワーク1130に接続できる別のコンポーネント、又はコンピュータ1102及び別のコンポーネントの組み合わせのデータを保持できるデータベース1106を含む。例えば、データベース1106は、インメモリ、従来型、又は本開示と一致するデータを格納する他のタイプのデータベースであってもよい。実施によっては、データベース1106は、コンピュータ1102及び説明された機能の特定の必要性、要望、又は特定の実施に従って、2つ以上の異なるデータベースタイプ(例えば、ハイブリッドインメモリ及び従来のデータベース)の組み合わせであってもよい。図11では単一のデータベース1106として示されているが、同じタイプ又は異なるタイプの組み合わせの2つ以上のデータベースが、コンピュータ1102及び説明された機能の特定の必要性、要望、又は特定の実施に従って用いることができる。データベース1106は、コンピュータ1102の一体化されたコンポーネントとして示されているが、代替の実施では、データベース1106は、コンピュータ1102の外部にあってもよい。
コンピュータ1102は、また、コンピュータ1102、(図示の有無にかかわらず)ネットワーク1130に接続できる別の単一の若しくは複数のコンポーネント、又はコンピュータ1102及び別のコンポーネントの組み合わせのためにデータを保持できるメモリ1107を含む。メモリ1107は、本開示と一致する任意のデータを格納できる。実施によっては、メモリ1107は、コンピュータ1102及び説明された機能の特定の必要性、要望、又は特定の実施に従って、2つ以上の異なるタイプのメモリの組み合わせ(例えば、半導体及び磁気ストレージの組み合わせ)であってもよい。図11では単一のメモリ1107として示されているが、同じタイプ又は異なるタイプの組み合わせの2つ以上のメモリ1107が、コンピュータ1102及び説明された機能の特定の必要性、要望、又は特定の実施に従って用いることができる。メモリ1107は、コンピュータ1102の一体化されたコンポーネントとして示されているが、代替の実装では、メモリ1107は、コンピュータ1102の外部にあってもよい。
アプリケーション1108は、特に本開示で述べる機能に関して、コンピュータ1102の特定の必要性、要望、又は特定の実施に従って機能を提供するアルゴリズムのソフトウェアエンジンである。例えば、アプリケーション1108は、1つ又は複数のコンポーネント、モジュール、又はアプリケーションとして機能できる。さらに、単一のアプリケーション1108として示されているが、アプリケーション1108を、コンピュータ1102上の複数のアプリケーション1108として実装してよい。さらに、コンピュータ1102に一体化されるものとして示されているが、代替の実施では、アプリケーション1108は、コンピュータ1102の外部にあってもよい。
コンピュータ1102は、また、電源1114を含むことができる。電源1114は、ユーザ交換可能又は非ユーザ交換可能であるように構成できる充電式又は非充電式バッテリを含むことができる。実施によっては、電源1114は、電力変換回路又は管理回路(再充電、スタンバイ、又は別の電力管理機能を含む)を含むことができる。実施によっては、電源1114は、例えばコンピュータ1102に給電するために、又は、充電式電池を再充電できるようにするために、コンピュータ1102が壁のソケット又は他の電源に差し込む電源プラグを含むことができる。
コンピュータ1102を含むコンピュータシステムに関連付けられた、又はそのコンピュータシステムの外部にある、任意の数のコンピュータ1102を有して、各コンピュータ1102はネットワーク1130を介して通信するようにしてもよい。さらに、用語「クライアント」、「ユーザ」、及び他の適切な用語は、本開示の範囲から逸脱することなく、必要に応じて交換可能に用いてもよい。さらに、本開示は、複数のユーザが1つのコンピュータ1102を用いることができること、又は、1人のユーザが複数のコンピュータ1102を用いることができることも想定している。
記載する主題の実施は、単独で又は組み合わせて、1つ又は複数の特徴を含むことができる。
例えば、第1の実施において、コンピュータで実施される方法は:貯留層での炭化水素生成物の生産に関連付けられた過去の生産データを取得するステップと;生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータを取得するステップと;改善された地質モデルを生成するために、過去の生産データと過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを実行するステップと;最適化制御を予測するステップと、予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新するステップとを含む、改善された地質モデルを用いて生産最適化を実行するステップと;将来の生産を最適化するために、予測された最適化制御を貯留層に適用するステップと;を含む。
先に述べた実施及び他に記載の実施は、以下の特徴の1つ又は複数を任意に含むことができる。
以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第1の特徴であって、コンピュータで実施される方法が、過去のトレーサテストデータを利用できない場合に、過去のトレーサテストデータを生成するために、トレーサテストを実行するステップを更に備える。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第2の特徴であって、トレーサテストは、注入井に注入された化学物質を用いて、及び生産井から生産された化学物質に基づいて実行される。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第3の特徴であって、炭化水素生成物は石油である。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第4の特徴であって、ヒストリーマッチングを実行するステップは、貯留層モデルが貯留層の過去の挙動をより綿密に再現するまで貯留層モデルを調整するステップを含む。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第5の特徴であって、貯留層モデルは、貯留層の気孔率分布、浸透(又は透過)率分布、亀裂分布、帯水層との相互の影響、石油、ガス、水の物理的特性を含む。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第6の特徴であって、炭化水素生成物はガスである。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第7の特徴であって、生産の最適化は、最も高い総石油回収量、最も高い正味現在価値(NPV)、及び最も低い注水量からなるグループから選択された生産目標を達成するために生産管理パラメータを調整する工程を含む。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第8の特徴であって、化学物質は、イオン、小分子、高分子、及びナノ材料からなるグループから選択される 。
第2の実施において、操作を実行するためにコンピュータシステムで実行可能な1つ又は複数の命令を格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体は:貯留層での炭化水素生成物の生産に関連付けられた過去の生産データを取得する操作;生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータを取得する操作;改善された地質モデルを生成するために、過去の生産データと過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを実行する操作;最適化制御を予測する操作及び予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新する操作とを含む、改善された地質モデルを用いた生産最適化を実行する操作;及び、将来の生産を最適化するために、予測された最適化制御を貯留層に適用する操作;を含む。
先に述べた実施及び他に記載の実施は、以下の特徴の1つ又は複数を任意に含むことができる。
以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第1の特徴であって、操作は、過去のトレーサテストデータを利用できない場合に、過去のトレーサテストデータを生成するために、トレーサテストを実行する操作を更に含む。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第2の特徴であって、トレーサテストは、注入井に注入された化学物質を用いて、及び、生産井から生産された化学物質に基づいて実行される。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第3の特徴であって、炭化水素生成物は石油である。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第4の特徴であって、ヒストリーマッチングを実行する操作は、貯留層モデルが貯留層の過去の挙動をより綿密に再現するまで、貯留層モデルを調整する操作を含む。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第5の特徴であって、貯留層モデルは、貯留層の気孔率分布、浸透率分布、亀裂分布、帯水層との相互の影響、並びに、石油、ガス、及び水の物理的特性を含む。
第3の実施において、コンピュータで実施されるシステムは:1つ又は複数のコンピュータと;1つ又は複数のコンピュータと相互作動可能に結合され、1つ又は複数のコンピュータによって作動されると操作を実行する命令を格納する有形の非一時的なマシン読み取り可能媒体を有する1つ又は複数のコンピュータメモリデバイスと;を備え、前記操作は:貯留層での炭化水素生成物の生産に関連付けられた過去の生産データを取得する操作と;生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータを取得する操作と;改善された地質モデルを生成するために、過去の生産データと過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを実行する操作と;最適化制御を予測する操作と、予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新する操作とを含む、改善された地質モデルを用いて生産最適化を実行する操作と;将来の生産を最適化するために、予測された最適化制御を貯留層に適用する操作と;を含む。
先に述べた実施及び他に記載の実施は、以下の特徴の1つ又は複数を任意に含むことができる。
以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第1の特徴であって、操作は、過去のトレーサテストデータを利用できない場合に、過去のトレーサテストデータを生成するために、トレーサテストを実行する操作を更に含む。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第2の特徴であって、トレーサテストは、注入井に注入された化学物質を用いて、及び生産井から生産された化学物質に基づいて実行される。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第3の特徴であって、炭化水素生成物は石油である。
先の又は以下の特徴のいずれとも組み合わせ可能な第4の特徴であって、ヒストリーマッチングを実行する操作は、貯留層モデルが貯留層の過去の挙動をより綿密に再現するまで、貯留層モデルを調整する操作を含む。
本明細書に記載する主題及び機能上の作動の実施は、デジタル電子回路において、又は、明白に具現化されたコンピュータソフトウェア若しくはファームウェアにおいて、又は、本明細書に開示する構造と、それらの構造上の均等物とを含むコンピュータハードウェアにおいて、又は、それらのうちの1つ若しくは複数の組み合わせにおいて実施できる。記載する主題のソフトウェアの実施は、1つ又は複数のコンピュータプログラムとして、すなわち、データ処理装置の作動によって実行又は制御するための有形で非一時的なコンピュータ読取り可能なコンピュータ記憶媒体にエンコードされたコンピュータプログラム命令の1つ又は複数のモジュールとして、実施できる。代替として、又は、さらに、このプログラム命令は、人為的に生成された伝搬信号、例えば、データ処理装置によって実行するために、受信装置へ送信される情報をエンコードするために生成される機械(マシン)生成による電気信号、光信号、若しくは電磁信号に、又は、その上にエンコードすることができる。コンピュータ記憶媒体は、機械(マシン)読取り可能な記憶デバイス、機械(マシン)読取り可能な記憶基板、ランダム若しくはシリアルアクセスメモリデバイス、又は、コンピュータ記憶媒体の組み合わせであってもよい。1つ又は複数のコンピュータを構成するということは、1つ又は複数のコンピュータが、搭載されたハードウェア、又はファームウェア、又はソフトウェア(又は、ハードウェアとファームウェアとソフトウェアとの組み合わせ)を有し、よって、1つ又は複数のコンピュータによってソフトウェアが実行されると、特定のコンピューティング操作が実行されることを意味する。
用語「リアル−タイム」、「リアル タイム」、「リアルタイム)」、「リアル(高速)タイム(RFT)」、「近リアルタイム(NRT)」、「準リアルタイム」、又は(当業者が理解できる)類似する用語は、個人が、ほとんど同時に発生する行動及び応答を感じ取るように、行動及び応答が時間的に近接していることを意味する。例えば、データにアクセスする個人の行為に続くデータ表示の応答(又は表示の開始)の時間差は、1ミリ秒未満、1秒未満、又は5秒未満であってよい。要求されたデータが直ちに表示される(又は表示が開始される)必要はないが、記載のコンピューティングシステムの処理限度と、例えばデータの収集、精確な測定、分析、処理、保存、又は送信に必要な時間とを考慮して、意図的に遅延されることなく表示(又は表示が開始)される。
用語「データ処理装置」、「コンピュータ」、又は「電子コンピュータデバイス」(又は当業者により理解される均等物)は、データ処理ハードウェアを指し、例えば、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、又は、マルチプルプロセッサ及びマルチコンピュータを含め、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、及び機械(マシン)を包含する。装置は、CPU、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、又はASIC(特定用途向け集積回路)等の専用論理回路であってもよく、さらにそれらを含む装置であってもよい。実施によっては、データ処理装置、又は専用論理回路(又は、データ処理装置と専用論理回路との組み合わせ)は、ハードウェアに基づく又はソフトウェアに基づく(又はハードウェア及びソフトウェアの両方に基づく組み合わせ)ものであってもよい。装置は、コンピュータプログラムの実行環境を作り出すコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又は、実行環境の組み合わせを構成するコードを、任意であるが含むことができる。本開示は、オペレーティングシステム、例えば、LINUX(登録商標)、UNIX(登録商標)、WINDOWS(登録商標)、MAC OS、ANDROID(登録商標)、IOS、他のオペレーティングシステム、又は、オペレーティングシステムの組み合わせを伴うデータ処理装置の使用について考慮している。
プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、ユニット、モジュール、ソフトウェアモジュール、スクリプト、コード、又は他のコンポーネントとして参照される若しくは記述されるコンピュータプログラムは、コンパイル若しくはインタプリットされた言語、又は、宣言型若しくは手続き型言語を含め、プログラミング言語の任意の形式で記述でき、さらに、コンピューティング環境での使用に、例えば、スタンドアロンプログラム、モジュール、コンポーネント、又は、サブルーチンとして、任意の形式で展開できる。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応できるが、対応する必要はない。プログラムは、他のプログラム若しくはデータ、例えば、マークアップ言語ドキュメントに保存された、当のプログラムに専用である単一ファイルに保存された、又は、多数の連携ファイル、例えば、1つ若しくは複数のモジュール、サブプログラム、若しくは、コードの各部分を保存するファイルに保存された、1つ若しくは複数のスクリプトを保持するファイルの一部分に格納されることができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、又は、1つのサイトに配置されている、若しくは、通信ネットワークによって相互接続され、複数のサイトに分散配置されている、複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
様々な図に示すプログラムの各部分は、多様なオブジェクト、方法、又は他の工程を用いて記載の特徴及び機能性を実施する、ユニットやモジュールといった、個別のコンポーネントとして図示されているが、そのプログラムには、代わりに、多数のサブユニット、サブモジュール、サードパーティのサービス、コンポーネント、ライブラリ、及び、必要に応じて他のコンポーネントを含めることができる。逆に、必要に応じて、多様なコンポーネントの特徴及び機能を複数の単一コンポーネントに組み合わせることができる。コンピュータによる判定に用いられるしきい値は、静的、動的、又は静的及び動的の両方で特定できる。
記載する方法、工程、又は論理フローは、本開示に一致する機能性の1つ又は複数の実施例を表しており、本開示を、記載する又は図示する実施に限定するものではなく、記載する原理及び特徴に一致する最も広い範囲に依るものである。記載する方法、工程、又は論理フローは、入力データを操作し出力データを生成することによって機能を実行するための1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラム可能なコンピュータによって実行できる。その方法、工程又は論理フローは、例えば、CPU、FPGA、又はASIC等の専用論理回路によっても実行でき、装置も同じように実施できる。
コンピュータプログラムを実行するためのコンピュータは、汎用若しくは専用マイクロプロセッサ、又はその両方、又は他の種類のCPUに基づくことができる。一般に、CPUはメモリから命令及びデータを受信し、それらをメモリに書き込む。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのCPU、並びに、命令及びデータを格納するための1つ又は複数のメモリデバイスである。一般に、コンピュータは、例えば、磁気、光磁気、若しくは光ディスク等のデータを格納するための1つ若しくは複数の大容量記憶デバイスを含む、又は、それらとの間でのデータの受信、転送、若しくは、その両方を行うように作動可能にそれらに結合される。しかし、コンピュータは必ずしもそのようなデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータを、別のデバイス、例えば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオ若しくはビデオプレーヤ、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、又は、ポータブル記憶保存デバイスに組み込むことができる。
コンピュータプログラムの命令とデータとを保存するための非一時的なコンピュータ読取り可能媒体は、すべての方式の永久/非永久又は揮発性/不揮発性メモリ、媒体、及びメモリデバイスを含み、その例として、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、相変化メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、消去可能でプログラム可能な読取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能でプログラム可能な読取り専用メモリ(EEPROM)、及びフラッシュメモリデバイス等の半導体メモリデバイス、例えば、テープ、カートリッジ、カセット、内蔵/リムーバブルディスク等の磁気デバイス、光磁気ディスク、さらには、例えば、デジタルビデオディスク(DVD)、CD−ROM、DVD+/−R、DVD−RAM、DVD−ROM、HD−DVD、BLURAY、及びその他の光メモリ技術の光メモリデバイスが挙げられる。メモリは、キャッシュ、クラス、フレームワーク、アプリケーション、モジュール、バックアップデータ、ジョブ、Webページ、Webページテンプレート、データ構造、データベーステーブル、動的情報を格納するリポジトリ、及び、任意のパラメータ、変数、アルゴリズム、命令、ルール、制約、又は参照、を含むその他適切な情報を含む、様々なオブジェクト又はデータを格納できる。さらに、メモリは、ログ、ポリシ、セキュリティ若しくはアクセスデータ、又はリポートファイル等、他の適切なデータを含むことができる。プロセッサとメモリは、専用論理回路によって補完されることができる、又は、専用論理回路に組み込むことができる。
ユーザとの相互作用(インタラクション)対話を提供するために、本明細書に記載する主題の実施は、ユーザに情報を表示するための、例えば、CRT(陰極線管)、LCD(液晶ディスプレイ)、LED(発光ダイオード)、又はプラズマモニタのようなディスプレイデバイスと、ユーザがコンピュータに入力を提供する、キーボードと、例えばマウス、トラックボール又はトラックパッドのようなポインティングデバイスとを有するコンピュータ上で実施できる。例えば、感圧性を持つタブレットコンピュータサーフェス、静電容量式又は電気式感知を用いるマルチタッチスクリーン、他の種類のタッチスクリーン等のタッチスクリーンを用いてコンピュータに入力を提供することができる。他の種類のデバイスを用いてユーザと相互に作用することができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、感覚フィードバックの任意の形態(視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、触覚的フィードバック、又はフィードバックの種類の組み合わせ)であってよい。また、ユーザからの入力は、音響、音声、又は触覚による入力を含め、任意の形態で受け取ることができる。さらに、コンピュータは、ユーザが使っているクライアントコンピューティングデバイスとの間でドキュメントを送受信することにより(例えば、Webブラウザから受信した要求に応答して、ユーザのモバイルコンピューティングデバイスのWebブラウザへWebページを送信することにより)、ユーザと相互に作用することができる
用語「グラフィカルユーザインタフェース」又は「GUI」は、単数形又は複数形で用いて1つ又は複数のグラフィカルユーザインタフェース及び特定のグラフィカルユーザインタフェースの各ディスプレイを表すことができる。したがって、GUIは、情報を処理し、ユーザに情報の結果を効率的に提示する任意のグラフィカルユーザインタフェースを表すことができ、任意のグラフィカルユーザインタフェースはWebブラウザ、タッチスクリーン、又はコマンドラインインタフェース(CLI)を含むが、それらに限定されない。一般に、GUIは、インタラクティブフィールド、及びプルダウンリスト、ボタン等、一部又はすべてがWebブラウザに関連付けられた複数のユーザインタフェース(UI)要素を含むことができる。これら及び他のUI要素はWebブラウザの機能に関連付けることができる、又は、Webブラウザの機能を表すことができる。
本明細書に記載する主題の実施は、例えばデータサーバとしてのバックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステムで、又は、ミドルウェアコンポーネント、例えばアプリケーションサーバ、を含むコンピューティングシステムで、又は、フロントエンドコンポーネント、例えば、ユーザが本明細書に記載する主題の実施との間で相互に作用することができるグラフィカルユーザインタフェース若しくはWebブラウザを有するクライアントコンピュータを含むコンピューティングシステムで、又は、1つ若しくは複数のそのようなバックエンド、ミドルウェア、若しくはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムで実施することができる。このシステムのコンポーネントは、例えば通信ネットワークのような、有線又は無線(又は、両方の組み合わせ)のデジタルデータ通信の任意の形態又は媒体によって相互に接続することができる。通信ネットワークの例として、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線アクセスネットワーク(RAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WIMAX)、例えば、802.11a/b/g/n若しくは802.20(若しくは802.11x及び802.20の組み合わせ、若しくは本開示に一致する他のプロトコル)を用いる無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、インターネットの全体若しくは一部、別の通信ネットワーク、又は、通信ネットワークの組み合わせ、が挙げられる。この通信ネットワークは、例えば、インターネットプロトコル(IP)パケット、フレームリレーフレーム、非同期転送モード(ATM)セル、音声、ビデオ、データ、又は、ネットワークノード間の他の情報を用いて通信することができる。
コンピューティングシステムは、クライアントとサーバを含むことができる。クライアントとサーバは、一般に、互いに離れていて、通常、通信ネットワークを介して相互に作用する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され且つ互いのクライアント/サーバ関係を持つコンピュータプログラムにより生まれる。
本明細書は、特定の実施の詳細を多く含んでいるが、これらは、いずれの発明の範囲に対しても特許請求の範囲に対してもそれらの制限として解釈するものではなく、特定の発明の特定の実施に特定し得る特徴の記述として解釈するものである。個別の実施の文脈の中で、本明細書に記載するいくつかの特徴を、組合せで、単一つの実施で、実施することもできる。逆に、ある一つの実施の文脈で述べる多様な特徴を、複数の実施で個別に、又は、任意の下位の組み合わせで実施することもできる。さらに、先に述べた特徴を、特定の組み合わせで作用するように記述することができ、最初からそのように請求することもできるが、請求した組み合わせの1つ又は複数の特徴を、場合によっては、組み合わせから削除でき、請求した組み合わせは、下位の組み合わせ、又は、下位の組み合わせの変種に向けたものであってもよい。
主題の特定の実施について述べた。当業者には明らかであるように、記載する実施の他の実施、変更、及び置換は、以下の特許請求の範囲に含まれる。操作については特定の順序で図面又は請求項に示すが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような操作を示された特定の順序で、又は順番で実行すること、又は(一部の操作は任意であると見なすことができる)すべての図示された操作の実行が必要であると理解するものではない。状況によっては、マルチタスク又は並列処理(又はマルチタスクと並列処理との組み合わせ)が有利となり得、適切であると見なして実行することができる。
さらに、先に述べた実施による様々なシステムモジュール及びコンポーネントの分離又は統合は、すべての実施においてそのような分離又は統合が必要と理解するものではなく、記載するプログラムコンポーネント及びシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品の中に一緒に一体化することもでき、複数のソフトウェア製品にパッケージ化することもできるものである。
したがって、先に述べた実施例は、本開示を定義することも制約することもない。本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく、他の変更、置換、及び代替が可能である。
さらに、請求されるいずれの実施も、少なくとも:コンピュータによる実施の方法;コンピュータによる実施の方法を実行するためのコンピュータ読取り可能命令を格納する非一時的コンピュータ読取り可能媒体;及び、コンピュータにより実行される方法又は非一時的なコンピュータ読取り可能媒体に格納された命令を実行するように構成されたハードウェアプロセッサと相互運用可能に結合されたコンピュータメモリを含むコンピュータシステム;に適用可能であるとみなされる。

Claims (20)

  1. コンピュータで実施される方法であって:
    貯留層での炭化水素生成物の生産に関連付けられた過去の生産データを取得するステップと;
    前記生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータを取得するステップと;
    改善された地質モデルを生成するために、前記過去の生産データと前記過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを実行するステップと;
    最適化制御を予測するステップと、前記予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新するステップとを含む、前記改善された地質モデルを用いて生産最適化を実行するステップと;
    将来の生産を最適化するために、前記予測された最適化制御を前記貯留層に適用するステップと;を備える、
    コンピュータで実施される方法。
  2. 過去のトレーサテストデータが利用できない場合には、前記過去のトレーサテストデータを生成するために、トレーサテストを実行するステップを更に備える、
    請求項1に記載のコンピュータで実施される方法。
  3. 前記トレーサテストは、前記注入井に注入された化学物質を用いて、及び、生産井から生成された化学物質に基づいて、実行される、
    請求項2に記載のコンピュータで実施される方法。
  4. 前記炭化水素生成物は、石油である、
    請求項1に記載のコンピュータで実施される方法。
  5. 前記ヒストリーマッチングを実行するステップは、貯留層モデルが前記貯留層の過去の挙動をより綿密に再現するまで、前記貯留層モデルを調整するステップを含む、
    請求項1に記載のコンピュータで実施される方法。
  6. 前記貯留層モデルは、貯留層の気孔率分布、浸透率分布、亀裂分布、帯水層との相互作用、並びに、石油、ガス、及び水の物理的特性を含む、
    請求項5に記載のコンピュータで実施される方法。
  7. 前記炭化水素生成物は、ガスである、
    請求項1に記載のコンピュータで実施される方法。
  8. 前記生産最適化は、最も高い総石油回収量、最も高い正味現在価値(NPV)、及び最も低い注水量からなるグループから選択された生産目標を達成するために生産管理パラメータを調整する工程を含む、
    請求項1に記載のコンピュータで実施される方法。
  9. 前記化学物質は、イオン、小分子、高分子、及びナノ材料からなるグループから選択される、
    請求項3に記載のコンピュータで実施される方法。
  10. 操作を実行するためにコンピュータシステムで実行可能な1つ又は複数の命令を格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記操作は:
    貯留層での炭化水素生成物の生産に関連付けられた過去の生産データを取得する操作と;
    前記生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータを取得する操作と;
    改善された地質モデルを生成するために、前記過去の生産データと前記過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを実行する操作と;
    最適化制御を予測する操作と、前記予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新する操作とを含む、前記改善された地質モデルを用いて生産最適化を実行する操作と;
    将来の生産を最適化するために、前記予測された最適化制御を前記貯留層に適用する操作と;を備える、
    非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
  11. 前記操作は、過去のトレーサテストデータが利用できない場合には、前記過去のトレーサテストデータを生成するために、トレーサテストを実行する操作を更に備える、
    請求項10に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
  12. 前記トレーサテストは、前記注入井に注入された化学物質を用いて、及び、生産井から生成された化学物質に基づいて、実行される、
    請求項11に記載の非一時なコンピュータ読み取り可能媒体。
  13. 前記炭化水素生成物は、石油である、
    請求項10に記載の非一時なコンピュータ読み取り可能媒体。
  14. 前記ヒストリーマッチングを実行する操作は、貯留層モデルが前記貯留層の過去の挙動をより綿密に再現するまで、前記貯留層モデルを調整する操作を含む、
    請求項10に記載の非一時なコンピュータ読み取り可能媒体。
  15. 前記貯留層モデルは、貯留層の気孔率分布、浸透率分布、亀裂分布、帯水層との相互作用、並びに、石油、ガス、及び水の物理的特性を含む、
    請求項14に記載の非一時なコンピュータ読み取り可能媒体。
  16. コンピュータで実施されるシステムであって:
    1つ又は複数のコンピュータと;
    前記1つ又は複数のコンピュータと相互作動可能に結合された1つ又は複数以上のコンピュータメモリデバイスであって、前記1つ又は複数のコンピュータによって作動されると操作を実行する命令を格納する有形の非一時的なマシン読み取り可能媒体を有するコンピュータメモリデバイスと;を備え、
    前記操作は:
    貯留層での炭化水素生成物の生産に関連付けられた過去の生産データを取得する操作と;
    前記生産に関連付けられた過去のトレーサテストデータを取得する操作と;
    改善された地質モデルを生成するために、前記過去の生産データと前記過去のトレーサテストデータとを用いてヒストリーマッチングを実行する操作と;
    最適化制御を予測する操作と、前記予測された最適化制御を用いて個々の注入井の注水レート及び生産井の流体生産レートを更新する操作とを含む、前記改善された地質モデルを用いて生産最適化を実行する操作と;
    将来の生産を最適化するために、前記予測された最適化制御を前記貯留層に適用する操作と;を備える、
    コンピュータで実施されるシステム。
  17. 前記操作は、過去のトレーサテストデータが利用できない場合には、前記過去のトレーサテストデータを生成するために、トレーサテストを実行する操作を更に備える、
    請求項16に記載のコンピュータで実施されるシステム。
  18. 前記トレーサテストは、前記注入井に注入された化学物質を用いて、及び、生産井から生成された化学物質に基づいて、実行される、
    請求項17に記載のコンピュータで実施されるシステム。
  19. 前記炭化水素生成物は、石油である、
    請求項16に記載のコンピュータで実施されるシステム。
  20. 前記ヒストリーマッチングを実行する操作は、貯留層モデルが前記貯留層の過去の挙動をより綿密に再現するまで、前記貯留層モデルを調整する操作を含む、
    請求項16に記載のコンピュータで実施されるシステム。
JP2020521511A 2017-10-17 2018-10-15 坑井間トレーサの統合による貯留層生産最適化の強化 Pending JP2020537720A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/786,372 US10858931B2 (en) 2017-10-17 2017-10-17 Enhancing reservoir production optimization through integrating inter-well tracers
US15/786,372 2017-10-17
PCT/US2018/055813 WO2019079152A1 (en) 2017-10-17 2018-10-15 IMPROVING THE OPTIMIZATION OF THE PRODUCTION OF A DEPOSITION BY INTEGRATION OF INTER-WELL PLOTTERS

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020537720A true JP2020537720A (ja) 2020-12-24

Family

ID=64110124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020521511A Pending JP2020537720A (ja) 2017-10-17 2018-10-15 坑井間トレーサの統合による貯留層生産最適化の強化

Country Status (7)

Country Link
US (1) US10858931B2 (ja)
EP (1) EP3698017A1 (ja)
JP (1) JP2020537720A (ja)
CN (1) CN111247308A (ja)
CA (1) CA3079352A1 (ja)
SA (1) SA520411676B1 (ja)
WO (1) WO2019079152A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3625431B1 (en) * 2017-05-16 2022-12-07 BP Corporation North America Inc. Tools for selecting and sequencing operating parameter changes to control a hydrocarbon production system
US11970935B2 (en) * 2018-05-30 2024-04-30 Schlumberger Technology Corporation Tracer tracking for control of flow control devices on injection wells
US11674366B2 (en) * 2018-06-25 2023-06-13 ExxonMobil Technology and Engineering Company Method and system of producing hydrocarbons using physics-based data-driven inferred production
CN111894537B (zh) * 2019-05-06 2023-04-07 中国石油天然气股份有限公司 一种油田高含水期开采方法和装置
US11965998B2 (en) 2019-05-13 2024-04-23 Schlumberger Technology Corporation Training a machine learning system using hard and soft constraints
CN110644975B (zh) * 2019-09-27 2022-10-21 西安石油大学 一种缝洞型油藏示踪剂曲线定量解释方法
US11775705B2 (en) * 2020-04-23 2023-10-03 Saudi Arabian Oil Company Reservoir simulation model history matching update using a one-step procedure
US11512580B2 (en) 2020-05-11 2022-11-29 Saudi Arabian Oil Company Real-time estimation of reservoir porosity from mud gas data
US11867604B2 (en) * 2020-05-11 2024-01-09 Saudi Arabian Oil Company Real-time estimation of formation hydrocarbon mobility from mud gas data
US11773715B2 (en) * 2020-09-03 2023-10-03 Saudi Arabian Oil Company Injecting multiple tracer tag fluids into a wellbore
US11808148B2 (en) * 2020-12-30 2023-11-07 Tachyus Corporation Systems and methods for back-allocation of oil produced by waterflooding
US11660595B2 (en) 2021-01-04 2023-05-30 Saudi Arabian Oil Company Microfluidic chip with multiple porosity regions for reservoir modeling
US11534759B2 (en) 2021-01-22 2022-12-27 Saudi Arabian Oil Company Microfluidic chip with mixed porosities for reservoir modeling
US11994020B2 (en) 2022-09-21 2024-05-28 Saudi Arabian Oil Company Mapping inter-well porosity using tracers with different transport properties

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004095259A1 (en) * 2003-03-26 2004-11-04 Exxonmobil Upstream Research Company Performance prediction method for hydrocarbon recovery processes

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6585044B2 (en) * 2000-09-20 2003-07-01 Halliburton Energy Services, Inc. Method, system and tool for reservoir evaluation and well testing during drilling operations
CA2523474C (en) * 2003-05-12 2008-08-05 Herbert L. Stone Method for improved vertical sweep of oil reservoirs
US7472748B2 (en) 2006-12-01 2009-01-06 Halliburton Energy Services, Inc. Methods for estimating properties of a subterranean formation and/or a fracture therein
CA2801657A1 (en) * 2010-06-24 2011-12-29 Chevron U.S.A. Inc. A system and method for conformance control in a subterranean reservoir
MX346226B (es) * 2012-03-30 2017-03-07 Inst Mexicano Del Petróleo Método de análisis integral de pruebas de trazadores entre pozos petroleros.
EP3674516B1 (en) * 2014-08-22 2024-02-28 Chevron U.S.A. Inc. Flooding analysis tool and method thereof
CN104963657B (zh) * 2015-05-27 2017-12-01 中国石油天然气股份有限公司 基于高含水期监测数据约束的油藏数值模拟方法及装置
EP3362640B1 (en) 2015-10-14 2023-07-26 Landmark Graphics Corporation History matching of hydrocarbon production from heterogenous reservoirs
US10458207B1 (en) * 2016-06-09 2019-10-29 QRI Group, LLC Reduced-physics, data-driven secondary recovery optimization
CN106295199B (zh) * 2016-08-15 2018-06-26 中国地质大学(武汉) 基于自动编码器和多目标优化的自动历史拟合方法及系统

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004095259A1 (en) * 2003-03-26 2004-11-04 Exxonmobil Upstream Research Company Performance prediction method for hydrocarbon recovery processes

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019079152A1 (en) 2019-04-25
US10858931B2 (en) 2020-12-08
SA520411676B1 (ar) 2022-05-19
US20190112914A1 (en) 2019-04-18
EP3698017A1 (en) 2020-08-26
CA3079352A1 (en) 2019-04-25
CN111247308A (zh) 2020-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020537720A (ja) 坑井間トレーサの統合による貯留層生産最適化の強化
US11053789B2 (en) Machine learning for production prediction
EP3500725A1 (en) Fluid production network leak detection
US10961826B2 (en) Subsurface modeler workflow and tool
US20140303951A1 (en) Integrated system for production design assistance
JP2021512241A (ja) 多成分系貯留層シミュレーションにおける相平衡計算のための機械学習に基づくモデル
WO2021026425A1 (en) Representation learning in massive petroleum network systems
US11126694B2 (en) Automatic calibration for modeling a field
US8942960B2 (en) Scenario analyzer plug-in framework
US20190265375A1 (en) Cloud Framework System
EP3912060A1 (en) Reservoir performance system
US20240086600A1 (en) Petro-Technical Global Fluid Identity Repository
US20210349226A1 (en) Construction of a high-resolution advanced 3d transient model with multiple wells by integrating pressure transient data into static geological model
Thomas et al. NRAP Recommended Practices for Containment Assurance and Leakage Risk Quantification
US11416276B2 (en) Automated image creation and package management for exploration and production cloud-based applications
US20230214559A1 (en) Methodology for fluid characterization of wide range oil properties reservoirs using limited fluid data
US11852011B2 (en) Application of field shut-down pressure transient to define boundaries of reservoir heterogeneities
US20220372873A1 (en) Estimated ultimate recovery forecasting in unconventional reservoirs based on flow capacity
Sylvester et al. Software for reservoir performance prediction
Descubes et al. Stochastic uncertainty analysis in compositional simulation for giant gas-condensate field reservoir performance prediction
Dilmore et al. Computational Tools and Workflows for Quantitative Risk Assessment and Decision Support for Geologic Carbon Storage Sites: Progress and Insights from the US DOE’s National Risk Assessment Partnership
Moreno Workflow to Enable Effective Uncertaimty Propagation and Decreasing Bias on Predictive Models Used For Field Development Decisions

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211012

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20211012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230307