JP2020529581A - アクティブpcsk9アッセイの最適化 - Google Patents

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Abstract

【課題】LDLレセプタに結合するために、サンプル中のアクティブPCSK9の量を検出すること。【解決方法】LDLレセプタに結合するために、サンプル中のアクティブPCSK9の量を検出する。アクティブPCSK9は、LDLレセプタに結合していないPCSK9であり、LDLレセプタに結合できる。LDLレセプタとPCSK9抗体を使用して、PCSK9/LDLレセプタ複合体を識別、検出または定量化するステップを含むアッセイおよび方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、アクティブPCSK9アッセイの最適化に関する。
アテローム性動脈硬化関連疾患の主な原因である高コレステロール血症(総コレステロールが高く、かつ低密度リポタンパク質(LDL)も高い症状)は、2014年からのCDCレポートによれば、世界的に深刻な健康問題となっており、アメリカだけでも8500万人以上の患者が存在する。血漿LDLレベルの主要な決定要因は、肝LDLレセプタである。この受容体の発現は、プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン-9(PCSK9)によってコントロールされている。PCSK9は主に肝細胞によって合成され、血清に放出される。血清に入ると、PCSK9のC末端ドメインは、細胞表面のLDLレセプタの上皮成長因子様リピートA(EGF-A)ドメインと結合する。結合によって生成されたPCSK9/LDLレセプタ複合体はエンドソーム経路に入る。LDLレセプタとリポタンパク質粒子との結合の場合と異なり、LDLレセプタに対するPCSK9の親和性は、エンドソームの酸性pHにより増加する。エンドソームにおけるPCSK9の放出に失敗すると、受容体リサイクルが妨げられ、LDLレセプタはリソソーム内で分解される。
高コレステロール血症患者の治療の第一選択肢であるスタチンは、アテローム性動脈硬化を発症するリスクのある個人の生存率を改善するために使用されている。それにもかかわらず、患者の16〜53%は、スタチン治療をしてもLDLコレステロールレベルの目標を達成できない(スタチン耐性)。これは主に、PCSK9タンパク質レベルの望ましくない増加が原因である。PCSK9レベルが増加すると、LDLレセプタタンパク質の分解速度も増加するからである。実際、ヒトおよび動物モデルでは、スタチン治療により血漿中のPCSK9レベルが増加し、LDLレセプタの発現に対するスタチンの効果が部分的に減衰することが示されている。したがって、PCSK9は、一部の患者で報告されているスタチン耐性の原因であると考えられる。興味深いことに、PCSK9は、その多型性がスタチン耐性と関連している遺伝子の1つとして同定されている。
その結果として、そして、PCSK9の機能喪失(LOF)変異が低コレステロール血症、および心血管疾患のリスク低下と関連していることが発見されたことにより、(特にスタチンとの併用で)高コレステロール血症を治療するPCSK9阻害剤の開発が開始された。現在、LDLレセプタのPCSK9依存性劣化を防止することを最終的な目的とする2つの治療薬、Praluent(alirocumab)(https://www.praluent.com)およびRepatha(evolocumab)(https://www.repatha.com)が、高コレステロール血症患者の治療薬として、米国FDAによって承認されている。
J. Davignonらによる" The influence of PCSK9 polymorphisms on serum low-density lipoprotein cholesterol and risk of atherosclerosis" Curr. Atheroscler. Rep. 2:308-315頁. 2010年 M.C. McNuttらによる"Antagonism of secreted PCSK9 increases low density lipoprotein receptor expression in HepG2 cells" J. Biol. Chem. 284:10561-10570頁, 2009年 Y.W. Qianらによる, "Secreted PCSK9 downregulates low density lipoprotein receptor through receptor-mediated endocytosis" J. Lipid Res. 48:1488-1498頁 2007年 K. Tvetenらによる, "Interaction between the ligand-binding domain of the LDL receptor and the C-terminal domain of PCSK9 is required for PCSK9 to remain bound to the LDL receptor during endosomal acidification"Hum. Mol. Genet. 21:1402-1409頁 2012年 D.I. Chasmanらによる"Genetic determinants of statin-induced low-density lipoprotein cholesterol reduction: the Justification for the Use of Statins in Prevention: an Intervention Trial Evaluating Rosuvastatin (JUPITER) trial"Circ. Cardiovasc. Genet. 5:257-264頁, 2012年 H.E. Careskeyらによる., Atorvastatin increases human serum levels of proprotein convertase subtilisin/kexin type 9. J. Lipid Res. 49:394-398, 2008. G.C. Nessらによる, "G. C., Z. Zhao, and D. Lopez. 1996. Inhibitors of cholesterol biosynthesis increase hepatic low-density lipoprotein receptor protein degradation" Arch. Biochem. Biophys. 325: 242-248頁, 1996年 S. Rashidらによる、"Decreased plasma cholesterol and hypersensitivity to statins in mice lacking PCSK9"PNAS USA 102:5374-5379頁, 2005年 G. Welderらによる"High-dose atorvastatin causes a rapid sustained increase in human serum PCSK9 and disrupts its correlation with LDL cholesterol" J. Lipid Res. 51:2714-2721頁, 2010年 G. Dubucらによる"A new method for measurement of total plasma PCSK9" clinical applications. J. Lipid Res. 51:140-149頁、2010年 Z. Awanらによる" Rosuvastatin, proprotein convertase subtilisin/kexin type 9 concentrations, and LDL cholesterol response " the JUPITER trial. Clin. Chem. 58:183-189頁、2012年 A.V. Kheraらによる" Effects of niacin, statin, and fenofibrate on circulating proprotein convertase subtilisin/kexin type 9 levels in patients with dyslipidemia" Am. J. Card. 115:178-182頁、2015年 Z.ライナーによる、" Resistance and intolerance to statins " Nutr. Metab. Cardiovasc. Dis. 24:1057-1066頁、2014年。 J. Mayneらによる、" Novel loss-of-function PCSK9 variant is associated with low plasma LDL cholesterol in a French-Canadian family and with impaired processing and secretion in cell culture " Clin Chem 57:1415- 1423頁2011年
これらの治療薬やPCSK9に対する他の医薬品および治療の効率を判断し、これらおよびスタチンなどの他の治療オプションに適格な患者を特定するには、サンプルのアクティブPCSK9レベルを判断する必要がある。トータルPCSK9レベルを決定する分析方法については2014年発行の「Arch Biochem Biophys」の545巻124-132ページに記載されている。ここで参照することにより、上記文献の全体が本明細書に組み込まれるものとする。
トータルPCSK9レベルを決定する分析方法とは、サンプルに存在する全てのPCSK9(アクティブPCSK9および非アクティブPCSK9)を検出する分析方法である。以下に説明する分析方法は、検体のアクティブPCSK9レベルを決定するために使用することを目的としている。他の用途の中でも、アクティブなPCSK9レベルを決定する分析方法が、PCSK9を阻害する薬剤が期待どおりに機能するかどうかを確認するため、および/またはこれらの薬剤および/または他の治療で治療すべき患者を決定するために使用される。
アクティブPCSK9レベルの分析を行う構成を示す図である。 アクティブPCSK9レベルの典型的な変化を示す図である。 80人のランダムな人間の血清サンプルにおけるトータルPCSK9レベルをプットしたグラフである。 80人のランダムな人間の血清サンプルにおけるアクティブPCSK9レベルをプロットしたグラフである。 80人のランダムな人間の血清サンプルにおけるトータルPCSK9レベルに対するアクティブPCSK9レベルの比をプロットしたグラフである。 人間の血清サンプルにおけるトータルPCSK9レベルとアクティブPCSK9レベルの相関を示すグラフである。
動作例以外、または特に指示のない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量、反応条件、時間などを表す全ての数字は、「約」という言葉を付加することができると理解されるべきである。
本発明の技術思想を決定する数値範囲およびパラメータは近似値であるが、それにもかかわらず、以下の実施例に示される数値は可能な限り正確に報告されている。ただし、いずれの数値にも、それぞれのテスト測定で見つかった標準偏差から必然的に生じるある程度の誤差が本質的に含まれている。
したがって、特に言及しない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって得られる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。各数値パラメータは、特許請求の範囲に対して均等論を適用することを制限するものではなく、報告された有効数字の数を考慮して、通常の近似法を適用することにより、少なくとも最低限の範囲として解釈されるべきである。
また、本明細書に列挙された数値範囲は、いずれも、そこに含まれる全ての下位範囲を含むことを意図していることを理解すべきである。例えば、「1〜10」の範囲は、最小値1と最大値10とを含みそれらの間の全ての値を含むこと、つまり、1以上10以下であることを示す。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される名詞は、明示的かつ明確に1つの指示対象に限定されない限り、複数の指示対象を含む。
本明細書の内容が容易に理解され、現実的な効果がもたらされるように、例示的な実施形態について添付の図面を参照して説明する。添付の図は、詳細な説明とともに、本明細書に組み込まれて明細書の一部を形成する。そして、実施形態をさらに例示し、様々な原理および利点を説明するのに役立つ。本明細書に提示される本発明の開示および様々な例はそれぞれ、本発明の範囲をそれらのみに限定するものではない。
以下の詳細な説明および特許請求の範囲で使用される以下の用語は以下に示される意味を有する。
「抗体」という用語は、本明細書では最も広い意味で使用され、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多価抗体および多重特異性抗体のほか、生物学的活性を示す全ての抗体断片を含む。
「アッセイ(assay)」と「テスト」という言葉は同じ意味である。イムノアッセイは分析の一種である。
「キャリア」は最も広い意味で使用され、ウェルプレート、96ウェルプレート、高親和性96ウェルプレート、ELISAプレート、高結合ELISAプレート、マイクロタイタープレートまたは他の同様のプレートを意味するが、これらに限定されない。ここで説明する方法を実行できるこの種のものであればよい。
「検知」および「検出」という用語は、定性的測定および定量的測定の少なくともいずれかを含む最も広い意味で使用される。
特に「検出」は、例えばPCSK9またはPCSK9/LDL複合体を検出するために使用される方法(moiery)または技術を使用して実施できる。
「サンプル」は最も広い意味で使用される。「サンプル」は通常、血液、血漿、血清、細胞培養培地、またはそれらの組み合わせから選択される。
あるサンプルでLDLレセプタに結合できるアクティブPCSK9の量を検出するアッセイと方法が開発された。アクティブPCSK9は、LDLレセプタに結合していないPCSK9であり、LDLレセプタに結合できる。
この方法は、抗原抗体複合体が形成されるのに十分な時間および条件下で、PCSK9を含むまたは含むと予想されるサンプルを接触させ、次に抗原抗体複合体の形成を検出することを含む。ここでの条件は、アッセイの感度と有用性が最大になるように選択される。
本発明の一態様は、PCSK9/LDLレセプタ複合体を同定、検出または定量するためのLDLレセプタおよびPCSK9抗体の使用を伴う間接サンドイッチELISAであるアッセイである。本発明の一態様では、PCSK9/LDLレセプタ複合体は、LDLレセプタを含む担体またはプレートにサンプルを加えることにより形成される。
アッセイおよび方法は、LDLレセプタをプレートに結合するためのLDLレセプタ抗体の使用を含む。LDLレセプタは、組換えLDL(rLDL)受容体でもよい。アクティブPCSK9がLDLレセプタに結合した後、PCSK9/LDLレセプタ複合体は、PCSK9抗体を使用して検出される。PCSK9抗体は、検出剤を使用して間接的に検出される。PCSK9抗体は、ビオチン化PCSK9抗体でもよい。検出剤としては、ストレプトアビジン-HRP(西洋わさびペルオキシダーゼ)またはアビジン-HRPなどの検出剤を使用できる。
検出剤の追加に続いて、試薬検出剤が追加される。発色を止めるには、別の試薬を追加する。試薬検出剤は、発色基質を含んでもよい。発色基質は、テトラメチルベンジジン(TMB)または2,2'-アジノビス[3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸]-ジアンモニウム塩(ABTS)または別の発色基質でもよい。H2O2/TMBを試薬検出剤として使用できる。発色は別の試薬で止めることができる。発色を止めるために、硫酸または塩酸を使用できる。結果として生じる色の強度は、アクティブPCSK9とLDLレセプタの間に形成される複合体の数に正比例する。
本発明によるアッセイの概略図を図1に示す。
キャリアまたは高親和性96ウェルプレートなどのウェルプレートは、このアッセイまたは方法で使用できる。キャリアまたはウェルプレートを、バッファで希釈したラット抗ヒトLDLレセプタ抗体などのLDLレセプタ抗体を用いて、少なくとも数時間、好ましくは一晩、室温でコーティングする。一晩インキュベートした後、コーティング溶液を吸引し、洗浄液でウェルを複数回洗浄する。
ブロッキングはブロッキング溶液で行われる。ブロッキング溶液を加えた後、プレートを室温で1〜2時間、好ましくは1.5時間インキュベートする。次に、ウェルを洗浄する。アクティブPCSK9の検出に使用されるウェルは、ブロッキング溶液で希釈されたLDLレセプタとともにインキュベートされる。本発明の一態様では、5ng/mlのLDLレセプタまたは5ng/mlのrLDL(組換えLDL)受容体を使用することができる。コーティングとブロッキングの後、複合体標準液(in vitroで調製したPCSK9/LDLレセプタ複合体)と患者の血液や血清などの希釈サンプル、または細胞培養培地サンプルをウェルに追加する。複合体の標準液に使用するウェルは、同量のブロッキング溶液とインキュベートする。
プレートを、例えば、ラップまたはプレートシーラーで覆い、室温で1時間インキュベートした後、洗浄バッファで洗浄する。その後、37℃で1時間インキュベーションを行い、サンプル中のLDLレセプタとPCSK9の間に複合体を形成させる。次に、ウェルを洗浄バッファで洗浄する。
コーティング抗体(LDLレセプタ抗体)に結合したPCSK9/LDLレセプタ複合体の検出は、PCSK9抗体を使用して実行される。ブロッキングバッファで希釈されたPCSK9抗体を加え、プレートを室温で1時間インキュベートする。PCSK9抗体はビオチン化されていてもよい。使用できるPCSK9抗体としては、ヒツジ抗ヒトPCSK9抗体が挙げられるがこれに限定されない。PCSK9抗体としては、ビオチン化ヒツジ抗ヒトPCSK9抗体が挙げられるがこれに限定されない。本発明の一態様では、PCSK9抗体の濃度は100ng/mLである。
インキュベーション後、プレートを洗浄バッファで洗浄し、ブロッキングバッファで希釈した検出剤を加える。
検出剤としては、ストレプトアビジン-HRPおよびアビジン-HRPが挙げられるがこれに限定されない。検出剤をブロッキングバッファで希釈し(例えば200倍に希釈し)、プレートに加える。そのプレートを室温で30分間インキュベートする。インキュベーション後、プレートを洗浄バッファで洗浄する。試薬検出剤(基質溶液)をウェルに加え、室温において30分間暗所でインキュベートする。使用できる試薬検出剤としては、0.01%H2O2と0.2 g/Lテトラメチルベンジジンが挙げられる。1または2N硫酸または0.5m塩酸などの停止剤を添加して、反応を停止する。
アッセイまたはメソッドの全ての洗浄ステップで同じ洗浄バッファを使用する必要がある。本発明の一態様では、担体、ウェルまたはプレートが洗浄バッファを3回ずつ洗浄する。
本明細書および特許請求の範囲に記載されているアッセイおよび方法で使用できるバッファは、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)である。明細書および請求項に記載されているアッセイおよび方法で使用できる洗浄バッファは、PBS/0.05%Tween 20である。本明細書および特許請求の範囲に記載のアッセイおよび方法で使用できるブロッキング溶液/バッファは、PBS中の1%ウシ血清アルブミン(BSA)である。
添加される複合体標準液(PCSK9/LDLレセプタ複合体のin vitro)の数と濃度は、アッセイに基づいて決定される。本発明の一態様では、標準液はブロッキングバッファで希釈される。例えば、0〜40ng/mLの範囲の濃度の8つの標準液を準備できる。次に、患者の血清や細胞培養培地のサンプルなどの希釈サンプルを対応するウェルに加える。本発明の一態様では、サンプルはPBSのみを使用して希釈される。
得られた着色製品の光学密度は、450および540nmで読み取るための正しいフィルターを備えたプレートリーダーを使用して決定される。BMG Labtech PHERAstarTMプレートリーダーなどのプレートリーダーを使用できる。プレートの光学的不完全性の補正は、540nmでプレートを読み取ることにより実行され、これらの読み取り値は450nmの読み取り値から差し引かれた。このアッセイの典型的な標準曲線を図2に示す。このアッセイで使用されるLDLレセプタ/ PCSK9複合体標準液の濃度は0〜40ng/mLであった。
アッセイは、濃度の全範囲にわたって比較的線形であった。R2 = 0.9996。このグラフの式は、Y = 0.0928X + 0.0051である。Yは修正されたODに対応する。Xはサンプル濃度に対応する。
使用されるサンプルは、血液、血漿、血清、細胞培養培地、またはそれらの組み合わせから選択される。特定の実施形態では、サンプルは対象のサンプルであり、対象はヒトまたは非ヒトであり得る。非ヒトは好ましくは哺乳動物である。対象は患者であってもよい。
別の態様では、新たに開発されたアクティブPCSK9アッセイ(ここで説明)と、以前に” Arch. Biochem. Biophys. 545:124-132, 2014”で説明されたトータルPCSK9アッセイのバリエーションを使用して、サンプルを分析した。トータルPCSK9アッセイでは、サンプルに存在する全てのPCSK9(アクティブおよび非アクティブ)が検出される。これは、このアッセイではPCSK9特異抗体がプレートにコーティングされているためである。
サンプル中のトータルPCSK9タンパク質レベルを検出するために、サンドイッチ型ELISAを使用した。バッファ中のPCSK9抗体でウェルプレートを室温でコーティングした。一晩インキュベートした後、コーティング溶液を吸引し、ウェルを洗浄バッファで洗浄した。ブロッキングは、室温で1時間、ブロッキングバッファで行った。その後、プレートを洗浄バッファで洗浄した。上述したPCSK9/LDL標準液とPCSK9を含む希釈サンプルとをプレートに加え、プレートをカバーして、室温でインキュベートした。ウェルの内容物を捨て、プレートを洗浄バッファで洗浄した。コーティング抗体に結合したPCSK9タンパク質の検出は、ブロッキングバッファで希釈した異なるPCSK9抗体を使用して実施した。洗浄バッファで洗浄した後、ブロッキングバッファ中の検出剤をウェルに加えた。プレートを覆い、室温でインキュベートした。プレートを洗浄バッファで洗浄した。試薬検出剤を追加した。プレートにカバーをし、室温でインキュベートした。各ウェルに停止試薬を加えることにより、反応を停止させた。プレートをプレートリーダーで450および540nmで読み取り、光学密度を測定した。
アッセイまたはメソッドの全ての洗浄ステップで同じ洗浄バッファを使用する必要がある。本発明の一態様では、担体、ウェルまたはプレートを3回ずつ洗浄バッファで洗浄する。
本発明の別の態様では、サンプル中のトータルPCSK9タンパク質レベルは、サンドイッチ型ELISAを使用して検出される。ウェルプレートはPCSK9抗体でコーティングされている。PCSK9抗体はバッファで希釈される。適切な希釈の例は(2μg/mL)である。ラット抗ヒトPCSK9抗体を使用できる。プレートを室温で一晩インキュベートする。一晩インキュベートした後、コーティング溶液を吸引し、ウェルを洗浄バッファで3回洗浄する。ブロッキングは、室温で1.5時間、ブロッキングバッファで行う。その後、プレートを洗浄バッファで3回洗浄する。濃度が0〜20ng/mLのPCSK9標準液とPCSK9を含む希釈サンプルをプレートに加え、プレートを覆い、室温で1時間インキュベートする。ウェルの内容物は廃棄され、プレートは洗浄バッファで3回洗浄される。コーティング抗体に結合したPCSK9タンパク質の検出は、異なるPCSK9抗体(PCSK9検出抗体)を使用して実行される。抗体はビオチン化されていてもよい。使用できるPCSK9抗体としては、ヒツジ抗ヒトPCSK9抗体が挙げられるがこれに限定されない。PCSK9抗体としては、ビオチン化ヒツジ抗ヒトPCSK9抗体が挙げられるがこれに限定されない。抗体をブロッキングバッファで、例えば(100ng/mL)の濃度に希釈する。プレートを室温で1時間インキュベートする。この後、プレートを洗浄バッファで3回洗浄し、ブロッキングバッファ中の検出剤、例えばストレプトアビジン-HRPまたはアビジン-HRPをウェルに加える。プレートを覆い、室温で20分間インキュベートした。プレートを洗浄バッファで3回洗浄した後、室温で発色剤を含む試薬検出剤(基質溶液)でインキュベートする。各ウェルに停止試薬を加えて、反応を停止させた。プレートをプレートリーダーで450および540nmで読み取り、光学密度を測定した。
このアッセイまたは方法で使用できるバッファは、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)である。このアッセイまたは方法で使用できる洗浄バッファは、PBS/0.05%Tween 20である。使用できるブロッキング溶液/バッファは、PBS中の1%ウシ血清アルブミン(BSA)である。
検出剤としては、ストレプトアビジン-HRPおよびアビジン-HRPが挙げられるがこれに限定されない。
使用できる検出剤としては、0.01%H2O2と0.2 g/Lテトラメチルベンジジンが挙げられるがこれに限定されない。停止剤としては、1Nまたは2Nの硫酸または0.5Mの塩酸が挙げられるがこれに限定されない。
アクティブPCSK9を検出するアッセイと比較してトータルPCSK9を検出するアッセイを使用する場合、同じバッファ、洗浄バッファ、ブロッキングバッファ、検出剤、試薬検出剤、および停止試薬を使用する必要がある。
トータルPCSK9アッセイとアクティブPCSK9アッセイを使用してサンプルをテストする場合、両方のアッセイで同じPCSK9検出抗体を使用することが好ましい。
同じPCSK9抗体を使用すると、よりよい比較結果が得られる。
本発明の一実施形態では、ブロッキングバッファで初期ブロッキングを実施し、プレートを洗浄した後、プレートを4℃などの低温で最長2週間保存することができる。貯蔵のためにウェルの中に液体がある必要はない。本開示はさらに、サンプル中のPCSK9を検出し、任意で定量化するために使用できるキットに関する。このキットは、LDLレセプタ抗体などのキャプチャ抗体と、PCSK9抗体などの検出抗体と、検出剤と、試薬検出剤と、バッファ、洗浄バッファ、ブロッキングバッファおよび停止溶液またはそれらの組合せから選択された構成要素を含むことができる。キットにはプレートまたはキャリアが含まれてもよい。キットにはPCSK9標準液が含まれてもよい。キットには、使用説明書が含まれてもよい。
この出願に記載されているアクティブPCSK9アッセイの臨床的使用は、単独で、または文献(Arch. Biochem. Biophys. 545:124-132, 2014)に記載されているトータルPCSK9アッセイなどの他のアッセイと組み合わせて考えられている。本明細書に記載されているトータルPCSK9アッセイを使用して、心血管疾患、スタチンに対する不耐性または耐性、および糖尿病に対する感受性を発症する可能性が高い患者を特定することができる。医師はこの種の情報を提供できる検査を利用して、患者にとってよりよい治療オプションを特定し、それにより副作用のリスクを減らすことができる。
これらのテストは、治療開始後の患者の進行を監視するために使用できる。これらのテストを使用して、PraluentやRepathaなどの承認済みPCSK9阻害剤が患者に利益をもたらすかどうかを判断できる。これらの阻害剤は、さまざまな患者の高コレステロール血症を減らすのにスタチンよりも効率的であるように見えるが、そのコストは多くの患者が完全にアクセスすることを妨げる。ここで説明するアッセイは、例えば、高い費用や副作用が発生する前に、これらの新薬の恩恵を受ける患者を特定することもできる。
トータルPCSK9アッセイとアクティブPCSK9アッセイの組み合わせの別の潜在的な用途は、機能獲得(平均よりも大きい比率)および機能喪失(平均よりも低い比率)のPCSK9変異を持つ患者を特定することである。これは、遺伝子検査に取って代わるか、補足する可能性がある。これらのテストを使用して、PCSK9のリン酸化、選択的スプライシング、またはフリン切断によるトータルPCSK9レベルとアクティブPCSK9レベルの差を決定できる。
以下の実施例は、本発明の様々な態様を例示することを意図しており、決して本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
《実施例》
〔詳細なアッセイの説明〕
(アクティブPCSK9アッセイ)
消耗品のリストとそれらの準備方法:
・高結合ELISAプレート:Cat#2592、Corning(Fisher Scientificからも入手可能)
・PBS(pH = 7.2から7.4):(バッファ)は、指定された量の各化学物質を指定された量の脱イオン水に溶解する(最終濃度= 137 mM NaCl、2.7 mM KCl、8.1 mM Na2HPO4、1.5 mM KH2PO4)。pHを確認し、指示された範囲内にない場合は調整する。 0.2μMフィルターを使用して溶液をろ過する。
Figure 2020529581

・LDLRコーティング抗体:Cat#MAB2148-500、R&D SystemsまたはFisher Scientific。PBSでキャプチャ(コーティング)抗体を最終濃度500μg/mLに再構成する。例えば、500μgバイアルの場合、PBS 1mLを追加して、最終濃度500μg/mLにする。ボルテックスしない。チューブの底にある全てのものを収集するために、30秒間微量遠心する。20μLに分注し、-80°Cで保存する。10mLのPBS(最終濃度= 1μg/mL)に希釈した20μLの500μg/mLで1つのプレートをコーティングできる。
・洗浄バッファ:0.05%のTween 20を添加した500mLのPBSを調製する。室温で保管する。
・BSA(ELISAグレード):Cat#sc-2323、Santa Cruz Biotechnology、またはCat#MP219989890、Fisher Scientific。 2mLのBSAを100mLのPBSに溶解して準備する。
・試薬希釈液(ブロッキングバッファも含む):1%BSA in PBS。 4oCで保管する。3日以内に使用する。
・rLDLR CF:(組換えLDLレセプタタンパク質キャリアフリー)Cat#2148-LD、R&D SystemsまたはFisher Scientific。25μg/mLの最終濃度になるように、1mLのPBSで25μgバイアルを希釈する。ボルテックスしない。チューブの底にあるものを全て収集するために、30秒間反転して微量遠心分離して混合する。100μLに分注し、-80°Cで保存する。次に、PBSで2.5μg/mLに希釈する。この希釈を行うには、100μLのrLDLR(25μg/mLストック)+ 900μLのPBSを加える。ボルテックスしない。転倒混和してから、100μLに分注し、-80℃で保存する。実験には、5ng/mLのrLDLR CFを使用する。これは、25μLの2.5μg/mLストックを12.5mLの試薬希釈液で希釈することによって作成される。
・複合体標準液(in vitroで調製されたPCSK9/LDLレセプタ複合体):Cat#842916 R&D SystemsまたはFisher Scientific。510ng/mLの最終濃度になるように試薬希釈液で希釈する。例えば、135ngのバイアルの場合、265μLの試薬希釈液を追加する。ボルテックスしない。チューブの底に全てを収集するために、約30秒間反転して微量遠心分離して混合する。140μLのアリコートに分割する。アリコートを使用する準備ができるまで、-80oCで保存する。標準セットを準備するには、2つの80μLアリコートが必要である。
・PCSK9検出抗体:Cat#BAF3888、R&D SystemsまたはFisher Scientific。試薬希釈液で検出抗体を最終濃度72μg/mLに再構成する。例えば、50μgのサンプルの場合、714μLの試薬希釈液を追加する。反転して混ぜる。再構成後、この抗体を15μLのアリコートに分け、-80oCで保存する。各バイアルは96ウェルプレートに十分である。
・ストレプトアビジン-HRP:Part#890803; R&DシステムまたはFisher Scientific。使用から30分以内に、ストックバイアルの指示に従って、試薬希釈液中のストレプトアビジン-HRPの使用希釈液(プレートあたり)10mLを準備する(通常200倍希釈)。200倍希釈の10mLを準備するには、10mLの試薬希釈液で50μLのストレプトアビジン-HRP溶液を希釈する。
・基質溶液(試薬検出剤)(0.01%H2O2および0.2 g/LテトラメチルベンジジンまたはTMB):Part#34021、Thermo Scientific Pierce。プレートごとに5mLのColor Reagent A(過酸化水素)溶液と5mLのColor Reagent B(TMB)を混合して、基質溶液をプレートに追加して5分以内に準備する。待っている間にチューブをホイルで覆う。
・停止液:2N H2SO4または0.5M塩酸。
[実施例1]
手順:
1日目−LDLR特異抗体によるコーティング:
a)1枚のプレートをコーティングするのに十分なLDLRキャプチャ抗体を準備する。10mLのPBSで20μLのアリコートを希釈し、少なくとも6回反転させて混合する。ボルテックスしない。
b)100μLの希釈したキャプチャ抗体(コーティングの最終濃度= 1.0μg/mL)をELISAプレートの各ウェルに加える。プレートをラップで覆い、振とうしながら室温で一晩インキュベートする。
2日目-ブロッキング:
a)翌日、一晩のインキュベーションからプレートを取り出す。各ウェルを吸引し、洗浄バッファで合計3回洗浄する。注:洗浄するには、300μLの洗浄バッファを全てのウェルに加えてから、合計3回吸引する。
b)150μLの試薬希釈液(ブロッキングバッファまたはブロッキング溶液)(PBS/1%BSA)を各ウェルに加える。プレートをラップで覆い、室温で1.5時間振盪しながらインキュベートする。
c)洗浄ステップを3回繰り返す。
d)この時点で、プレートはラップで覆われた4°Cで保管するか(2週間以内に使用)、次のステップで使用できる。保存のためにウェルに液体を有する必要はない。
アクティブPCSK9を検出するためにrLDLRを加える:
a)標準液のみに使用するウェルに100μLの試薬希釈液を追加する。
サンプル中のアクティブPCSK9の検出に使用するウェルに、100μLのrLDLR(上記のように調製した5ng/mL溶液)を追加する。
b)プレートをラップで覆い、室温で1時間インキュベートする。
c)上記のように3回洗浄する。
サンプルの準備:上記のブロッキング手順を待つ間に、標準液とサンプルを準備できる。全てのサンプルを室温で準備する。
1.次のような標準液を調整する。
Figure 2020529581

次の標準液を調整するのに必要な量をとる前に、各サンプルを(数回反転させて)よく混ぜる。以前のLDLレセプタ/PCSK9複合体の調製により、検出されたPCSK9の各分子がLDLレセプタに結合することが保証される。
次のサンプルを準備する。サンプルを−80度の格納庫から取り出し、室温で溶かす。次のようにそれらを希釈する。
・ヒト血清サンプル:100倍に希釈する(990μLのPBS中で10μLのサンプル-10μLのアリコートを採取する前に数回反転させてよく混ぜる)。サンプルをプレートに追加する前に反転させてサンプルを数回混合する。残りの元のタンパク質サンプルを-80℃で保存する。必要に応じて、さらに希釈が行われる。
・ミディアムサンプル− 96ウェルプレート:4倍に希釈する(50μLのサンプルを150μLのPBSに希釈)。必要に応じて、さらに希釈が行われる。
・ミディアムサンプル− 6または12ウェルプレート:10倍に希釈する(900μLのPBSで100μLのサンプル)。必要に応じて、さらに希釈が行われる。
・ミディアムサンプル−フラスコ:50倍に希釈する(980μLのPBSで20μLのサンプル)。
(アッセイ):プレートに添加する前に、全てのサンプルと溶液を室温にする必要がある。
1)プレートから不要なストリップを取り除き、ラップで覆われた4oCで保管する。
アッセイのテンプレートを準備する。
2)残りのストリップに、準備したテンプレートに従って、100μLの標準液とサンプルを2つずつ並べて追加する。一部の実験では、サンプルはシングレットまたはトリプリケートで実行されるため、サンプルのテンプレートを確立することが重要である。16サンプルの実験用のテンプレートの例を次に示す。
Figure 2020529581

3)プレートをラップで覆い、37℃で1時間振とうしながらインキュベートする。
4)上記のようにプレートを3回洗浄する。
5)10mLの試薬希釈液で15μLの検出抗体のアリコートを希釈し、少なくとも6回反転させて混合する。
希釈した検出抗体(プレート内の最終濃度= 100ng/mL)の100μLを各ウェルに加える。
プレートをラップで覆い、室温で1時間インキュベートする。
6)プレートを洗浄バッファで3回洗浄する。
7)100μLの希釈ストレプトアビジン-HRP(上記の手順を参照)を各ウェルに追加する
プレートをラップで覆い、室温で30分間インキュベートする。
プレートをアルミホイルまたはアルミ製シーリングテープで覆い、光に直接さらされないようにする。
8)インキュベーション後、洗浄バッファで3回洗浄する。
9)100μLの基質溶液(試薬検出剤)(上記の指示を参照)を各ウェルに加える。
ラップとアルミホイルでプレートを覆い、室温で30分間インキュベートする。
このインキュベーションの終わりに青色が見られる。
10)インキュベーション後、50μLの停止液(2 N硫酸)を各ウェルに加える。
プレートを軽くたたいて、完全に混合する。
黄色が見えるはずである。
11)450および540nmでプレートを読み取る。
12)計算:
サンプルごとに、450nmの読み取り値(修正された読み取り値)から540nmの読み取り値を引く。各サンプルの重複修正値を平均する。サンプルごとに、全ての平均補正OD測定値(最終OD)から平均補正ブランク(標準曲線から、0ng/mL)を引く。この修正後、標準「0」の最終ODはゼロになる。散布図を使用して、標準の最終OD(y軸)対濃度(x軸)をプロットする。
Figure 2020529581

線形であるグラフの領域を選択し、トレンドラインを追加する(フォーマットのトレンドラインセクションで[方程式を表示]および[チャートにR-2乗値を表示]を選択する)。
-方程式の形式は次のとおりである。
y(OD)=勾配* x(濃度)+切片。
-次のようにサンプルを計算する。
濃度=希釈係数*(最終OD-切片)/勾配。
[実施例2]
培地サンプル中のトータルPCSK9タンパク質レベルを検出するために、R&D SystemsのHuman PCSK9 DuoSet ELISA開発システムを使用してサンドイッチELISAを最適化した。高親和性96ウェルプレートを、室温でPBS中のラット抗ヒトPCSK9抗体(2μg/mL)で一晩コーティングした。一晩インキュベートした後、コーティング溶液を吸引し、ウェルをPBS/0.05%Tween20で3回洗浄した。ブロッキングは、1%BSA/PBSで、室温で1.5時間行った。PBS/0.05%Tween20での洗浄を3回行った。PCSK9を含む8つのrPCSK9標準液(濃度0から20ng/mL)および希釈培地サンプル(上記の処理済みウェルから保存)100μLをプレートに加え、ラップで覆い、1時間振とうしてインキュベートした。室温。内容物は廃棄し、プレートはPBS/0.05%Tween20で3回洗浄した。コーティング抗体に結合したPCSK9タンパク質の検出は、穏やかに回転させながら室温で1時間、ブロッキングバッファで希釈したビオチン化ヒツジ抗ヒトPCSK9抗体(100ng/mL)を用いて行った。PBS/0.05%Tween20で3回洗浄した後、ブロッキングバッファで200倍に希釈した100μLのストレプトアビジン-HRPをウェルに加えた。プレートをアルミホイルで覆い、穏やかに回転させながら室温で20分間インキュベートした。3回洗浄した後、穏やかに回転させながら室温で100μLのELISA TMB基質と15分間インキュベートし、プレートをアルミホイルで覆った。各ウェルに50μLの2M硫酸で反応を停止させた。プレートをプレートリーダーで450および540nmで読み取り、光学密度を測定した。
図3は、ランダムなヒト血清サンプルのトータルPCSK9レベルを示している。トータルPCSK9アッセイでは、中央値220ng/mL、平均235ng/mLのPCSK9レベルが検出された。トータルPCSK9レベルの範囲は108〜395ng/mLであった。
これらの人間のサンプル間の変動係数は30.76%であった。同じサンプルの繰り返し間の変動係数は5.78%であった。GrapPad Prism 7ソフトウェアを使用して、分析とグラフ作成を実施した。
図4は、アクティブPCSK9アッセイを使用して分析した同じヒトサンプルのアクティブPCSK9レベルを示している。アクティブPCSK9アッセイでは、中央値179ng/mL、平均202ng/mLのPCSK9レベルが検出された。アクティブなPCSK9レベルの範囲は55-583ng/mLであった。これらの人間のサンプル間の変動係数は44.13%であった。同じサンプルの繰り返し間の変動係数は2.388%であった。GrapPad Prism 7ソフトウェアを使用して、分析とグラフ作成を実施した。
図5は、サンプルあたりのトータルPCSK9に対するアクティブPCSK9の比率を示している。図に含まれる値これらの計算では3と4が使用された。比率は、アクティブなPCSK9の値を各サンプルのトータルPCSK9の値で割ることによって計算された。アクティブ/トータルPCSK9比の範囲は0.29-2.05であった。GrapPad Prism 7ソフトウェアを使用して、分析とグラフ作成を実施した。比率の中央値は0.82であったが、平均は0.90であった。これは、ヒト血清サンプルに存在するPCSK9タンパク質の大部分(約90%)がアクティブであったことを示している。異なる比率間の変動係数は40.79%であった。このサンプル集団のトータルPCSK9レベルとアクティブPCSK9レベルの相関関係は僅かに正であり(図6)、R2 = 0.1556であった。

Claims (16)

  1. サンプル内のアクティブPCSK9を検出する方法であって、
    LDLレセプタ抗体とLDLレセプタによってコーティングされた担体に、PCSK9を含むサンプルを加えるステップと、
    PCSK9抗体を加えて、PCSK9/LDLレセプタ複合体を検出することにより、前記サンプル内のアクティブPCSK9を検出するステップと、
    を含む検出方法。
  2. アクティブPCSK9を検出する方法であって、
    LDLレセプタ抗体によってプレートをコーティングするステップと、
    LDLレセプタを加えるステップと、
    PCSK9を含むサンプルを加えるステップと、
    PCSK9抗体を加えるステップと、
    PCSK9/LDLレセプタ複合体を検出するステップと、
    を含む検出方法。
  3. 前記サンプルは、血液、血漿、血清、細胞培養培地またはそれらの組合せである請求項1または2に記載の検出方法。
  4. PCSK9/LDLレセプタ複合体を、ビオチン化PCSK9抗体を用いて検出する請求項1、2または3に記載の検出方法。
  5. 前記アクティブPCSK9はストレプトアビジン-HRPおよびアビジンHRPから選択された検出剤を用いて検出される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検出方法。
  6. 発色基質を含む試薬検出剤をさらに用いる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の検出方法。
  7. 前記発色基質は、2,2'-アジノビス[3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸]-ジアンモニウム塩(ABTS)またはテトラメチルベンジジン(TMB)である請求項6に記載の検出方法。
  8. 前記試薬検出剤は、H2O2/TMBである請求項7に記載の検出方法。
  9. サンプル内のアクティブPCSK9を検出する方法であって、
    LDLレセプタとLDLレセプタ抗体によってコーティングされた担体に、PCSK9を含むサンプルを加えるステップと、
    PCSK9抗体を加えるステップと、
    検出剤を加えるステップと、
    試薬検出剤を加えるステップと、
    PCSK9/LDLレセプタ複合体を検出することにより、前記サンプル内のアクティブPCSK9を検出するステップと、
    を含む検出方法。
  10. 抗原抗体複合体が形成されるのに十分な時間および条件の下で、PCSK9を有する対象から採取された生物学的サンプルに接触するステップと、
    抗原抗体複合体の形成を検出するステップとをさらに含む請求項1乃至9のいずれか1項に記載の検出方法。
  11. トータルPCSK9をアクティブPCSK9と比較する方法であって、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の検出方法でアクティブPCSK9の量を判定するステップと、
    トータルPCSK9の量を判定するステップとを含む比較方法。
  12. サンプルのアクティブPCSK9を検出するアッセイ。
  13. アクティブPCSK9とトータルPCSK9とを検出するアッセイ。
  14. サンプル中のアクティブPCSK9を検出し定量化するキットであって、
    PCSK9抗体を含む検出抗体と、
    1つ以上のキャプチャ抗体と、
    検出剤と、
    試薬検出剤と、
    バッファと、
    洗浄バッファと、
    ブロッキングバッファと、
    停止溶液と、を含むキット。
  15. 1つ以上のプレート、担体、および使用説明書をさらに含む請求項14に記載のキット。
  16. トータルPCSK9を検出する第2PCSK9抗体をさらに含む請求項14または15に記載のキット。
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