JP2020517649A - 生体外心臓灌流のための方法及びシステム - Google Patents

生体外心臓灌流のための方法及びシステム Download PDF

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ラオ,ヴィヴェク
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ユニバーシティ ヘルス ネットワーク
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Abstract

心臓についての灌流及び収縮性評価を実施するためのシステム及び方法が提供される。システムは、ランゲンドルフモード、ポンプ支持作動モード、受動作動モード、及び右側作動モードのいずれかで動作することができる。システムは、リザーバを含み、リザーバから、1つ又はそれよりも多くのポンプが心臓に流体を供給し且つ心臓から出力される流体を収集するように動作可能である。ランゲンドルフモード、ポンプ支持作動モード、受動作動モード、及び右側作動モードを切り替えるために、1つ又はそれよりも多くのクランプを使用することができる。

Description

(関連出願の参照)
この出願は、2017年4月21日に出願された米国仮特許出願第62/488,123号の利益を主張し、その全文を参照によって本明細書に援用する。
これは隔離された心臓の保存及び評価に関し、特に複数の動作モードにおける心臓に対する灌流のパフォーマンス(性能)に関する。
心臓移植は、多くの重症心不全患者にとって重要な治療オプションである。しかしながら、その広範な適用は、適格なレシピエントと比較して少ない使用可能なドナー心臓によって制限される。心臓切除と移植との間の臓器保存のために容認されている方法である低温静止貯蔵(cold static storage)は、可逆的な損傷を有するグラフト(移植片)と不可逆的な損傷を有するグラフトとの間を区別する手段を提供しない。ドナー心臓の生存力(viability)を蘇生させる(reanimating)ための並びに評価するためのプラットフォームを提供することによって、ドナー臓器の不足に対処するために、生体外心臓灌流(Ex-Vivo Heart Perfusion)(EVHP)システムが開発されている。
EVHPの1つの共通モードであるランゲンドルフモード(Langendorff mode)は、酸素化された灌流を逆行方向において大動脈に供給することによって隔離された心臓を蘇生させることを含む。十分に確立されているが、ランゲンドルフモード灌流は、非作動モード(non-working mode)であり、生理学的に関連する収縮機能の評価を妨げる。
幾つかの既存のEVHPシステムは、いわゆる作動モード(working mode)を容易にすることによって、心臓の左側の機能的評価を可能にすることがある。しかしながら、移植後の臓器転帰にとって重要な予測因子となることがある右心室機能パラメータは、探究されていないままである。保存及び両心室心臓評価の両方を容易にすることができるシステムが有利である。
本発明の1つの態様によれば、左心房と、右心房と、肺動脈と、大動脈とを有する心臓に対して灌流を行うシステムが提供され、当該システムは、流体を収容するリザーバと、流体の第1の部分を左側ラインに送達するように構成される第1のポンプと、左心房ラインクランプを介して左側ラインに接続される左心房ラインであって、左心房に接続するように構成される左心房ラインと、大動脈ラインクランプを介して左側ラインに接続される大動脈ラインであって、心臓の大動脈に接続するように構成される大動脈ラインと、遠位端でリザーバに接続されるリザーバ還流ラインであって、リザーバ還流クランプを介して近位端で大動脈ラインに更に接続されるリザーバ還流ラインと、遠位端でリザーバに接続される肺還流ラインであって、近位端で肺動脈に接続されるように構成される肺還流ラインとを含む。
幾つかの実施形態では、第2のポンプがリザーバに接続され、第2のポンプは流体の第2の部分を右側ラインにポンプ送りするように構成され、右側ラインは、右心房に接続するように構成される。
幾つかの実施形態において、左心房ラインは、調整可能な抵抗器を含む。
幾つかの実施形態において、当該システムは、バイパスクランプを介してリザーバ還流ラインと並列に接続される還流バイパスラインを更に含む。
幾つかの実施形態において、還流バイパスラインは、エネルギを貯蔵し且つ放出するように構成される第1の後負荷を含む。
幾つかの実施形態において、肺還流ラインは、エネルギを貯蔵し且つ放出するように構成される第2の後負荷を含む。
幾つかの実施形態において、左側ラインは、気泡(gas bubbles)の流れを防止するように構成される第1の弁を含む。
幾つかの実施形態において、リザーバ還流ラインは、リザーバから大動脈ラインへの空気の流れを防止するように構成される第2の弁を含む。
幾つかの実施形態において、当該システムは、第3の弁を介して前記左側ラインに接続されるサンプリングポートであって、前記流体のサンプルの抽出を容易にするように構成されるサンプリングポートを更に含む。
幾つかの実施形態において、第1のポンプ及び第2のポンプのうちの少なくとも1つは、遠心ポンプである。
幾つかの実施形態において、第2のポンプは、特定の圧力で流体の第2の部分を右心房にポンプ送りするように構成される。
幾つかの実施形態において、大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、左心房ラインクランプは開放位置に設定され、リザーバ還流クランプは開放位置に設定される。
幾つかの実施形態において、大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、左心房ラインクランプは開放位置に設定され、リザーバ還流クランプは開放位置に設定される。
幾つかの実施形態において、当該システムは、バイパスクランプを介してリザーバ還流ラインと並列に接続される還流バイパスラインを更に含み、大動脈ラインクランプは閉鎖位置に設定され、左心房ラインクランプは開放位置に設定され、リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定され、バイパスクランプは開放位置に設定される
幾つかの実施形態において、大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、左心房ラインクランプは閉鎖位置に設定され、リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定される。
幾つかの実施形態において、大動脈ラインクランプは閉鎖位置に設定され、左心房ラインクランプは開放位置に設定され、リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定され、バイパスクランプは開放位置に設定される。
幾つかの実施形態において、大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、左心房ラインクランプは閉鎖位置に設定され、リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定される。
本発明の別の態様によれば、左心房と、右心房と、肺動脈と、大動脈とを有する心臓に対して灌流を行う方法が提供され、当該方法は、流体を収容するリザーバを提供するステップと、流体の第1の部分を左側ラインに送達するように構成される第1のポンプを提供するステップと、左心房ラインクランプを介して左側ラインに接続される左心房ラインを提供するステップであって、左心房ラインは左心房に接続するように構成される、ステップと、大動脈ラインクランプを介して左側ラインに接続される大動脈ラインを提供するステップであって、大動脈ラインは大動脈に接続するように構成される、ステップと、リザーバ還流クランプを介して、近位端で前大動脈ラインに接続される、リザーバ還流ラインを提供するステップであって、リザーバ還流ラインは、遠位端でリザーバに更に接続される、ステップと、遠位端でリザーバに接続される、肺還流ラインを提供するステップであって、肺還流ラインは、近位端で肺動脈に接続するように構成される、ステップとを含む。
幾つかの実施形態において、当該方法は、右心房に接続するように構成される右側ラインを提供するステップと、リザーバに接続される第2のポンプを提供するステップとを更に含み、第2のポンプは、流体の第2の部分を右側ラインにポンプ送りするように構成される。
幾つかの実施形態において、大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、左心房ラインクランプは閉鎖位置に設定され、リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定され、当該方法は、大動脈ラインを介して、流体の前記第1の部分を前記大動脈に送達するステップと、心臓の冠動脈、心臓組織、及び冠静脈を通じて、流体の前記第1の部分を循環させるステップと、肺還流ラインを介して肺動脈からリザーバに出力流体を還流させる(戻す)ステップとを更に含む。
幾つかの実施形態において、肺還流ラインは、エネルギを貯蔵し且つ放出するように構成される第2の後負荷を含む。
幾つかの実施形態において、大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、左心房ラインクランプは開放位置に設定され、リザーバ還流クランプは開放位置に設定される。
幾つかの実施形態において、当該方法は、大動脈ラインを介して流体の第1の部分の少なくとも一部を大動脈に送達するステップと、左心房ラインを介して流体の第1の部分の少なくとも一部を左心房に送達するステップとを更に含む。
幾つかの実施形態において、当該方法は、第1の時間期間の間に、心臓の冠動脈、心臓組織、及び冠静脈のうちの1つ又はそれよりも多くを通じて、流体の第1の部分の少なくとも一部を循環させるステップと、第2の時間期間の間に、リザーバ還流ラインを介して、流体の第1の部分の少なくとも一部をリザーバに送達するステップとを更に含む。
幾つかの実施形態において、当該方法は、左心房ライン内の可変抵抗器を調整することによって左心房における圧力を制御するステップを更に含む。
幾つかの実施形態において、当該方法は、右心房に接続するように構成された右側ラインを提供するステップと、流体の第2の部分を右心房にポンプ送りするように構成された、リザーバに接続された第2のポンプを提供するステップとを更に含む。
幾つかの実施形態において、当該方法は、バイパスクランプを介してリザーバ還流ラインと並列に接続されるバイパスラインを提供するステップを更に含み、大動脈ラインクランプは閉鎖位置に設定され、左心房ラインクランプは開放位置に設定され、リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定され、バイパスクランプは開放位置に設定される。
幾つかの実施形態において、当該方法は、左心房ラインを介して流体の第1の部分を前記左心房に送達するステップと、大動脈ライン、リザーバ還流ライン、及びバイパスラインを介して、大動脈からリザーバへ出力流体を還流させるステップとを更に含む。
幾つかの実施形態において、大動脈からリザーバへ出力流体を還流させるステップは、バイパスライン内の第1の後負荷を通じて進む出力流体を含み、第1の後負荷は、エネルギを貯蔵し且つ放出するように構成される。
幾つかの実施形態において、大動脈からリザーバへ出力流体を還流させるステップは、リザーバからの逆流を防止するように構成される弁を通じて進む出力流体を含む。
幾つかの実施形態において、当該方法は、右心房に接続するように構成された右側ラインを提供するステップと、リザーバに接続された第2のポンプを提供するステップとを更に含み、第2のポンプは、流体の第2の部分を右心房にポンプ送りするように構成される。
幾つかの実施形態において、当該方法は、右心房に接続するように構成される右側ラインを提供するステップと、リザーバに接続された第2のポンプを提供するステップとを更に含み、第2のポンプは、流体の第2の部分を右心房にポンプ送りするように構成される。
図において、例示的な実施形態を描写する。
心臓に対して灌流を行う例示的なシステムのブロック図である。
灌流を行うための例示的なシステムの代替的な実施形態のブロック図である。
ランゲンドルフモードで動作するように構成された図1Aの例示的なシステムのブロック図である。
ランゲンドルフモードで動作するように構成された図1Bの例示的なシステムのブロック図である。
動作中の図2A及び図2Bの例示的なシステムの単純化されたブロック図である。
ポンプ支持作動モードで動作するように構成された図1Aの例示的なシステムのブロック図である。
動作中の図3Aの例示的なシステムの単純化されたブロック図である。
ポンプ支持作動モードで動作するように構成された図1Bの例示的なシステムのブロック図である。
動作中の図3Cの例示的なシステムの単純化されたブロック図である。
受動作動モードで動作するように構成された図1Aの例示的なシステムのブロック図である。
動作中の図4Aの例示的なシステムの単純化されたブロック図である。
受動作動モードで動作するように構成された図1Bの例示的なシステムのブロック図である。
動作中の図4Cの例示的なシステムの単純化されたブロック図である。
右側作動モードで動作するように構成された図1Aの例示的なシステムのブロック図である。
右側作動モードで動作するように構成された図1Bの例示的なシステムのブロック図である。
動作中の図5A及び図5Bの例示的なシステムの単純化されたブロック図である。
幾つかの実施形態に従った、心臓に対して灌流を行う例示的な方法についてのフローチャートである。
生体外灌流(Ex-Vivo Perfusion)のための幾つかの戦略は、灌流中のグラフト(移植片)評価を可能にする異なる作動モード(working modes)に焦点を当てる。第1の戦略によれば、血液が左心房にのみ提供され、左心室から放出されて冠動脈を灌流する、2チャンバ作動モードを利用することができる。別の戦略によれば、左心房に負荷をかけるためのポンプと、重力によって右心房に負荷をかけるためのリザーバとを使用する、4チャンバ作動心臓プラットフォームを利用することができる。しかしながら、装荷システム(loading system)の分断設計(decoupled design)は、左側及び右側の予負荷(preload)を個別に操作することを困難にすることがある。加えて、そのようなシステムは、灌流期間を通じて心房装荷の正確な制御を容易にするシステムの能力を制限し得る、右心房圧を制御するためのリザーバ高さの使用に依存することがある。
図1Aは、心臓200に対して灌流を行うための例示的なシステム100のブロック図である。幾つかの実施形態において、心臓200は、動物の心臓である。幾つかの実施形態において、心臓200は、人間の心臓である。図示のように、心臓200は、冠動脈225、心臓組織230、及び冠静脈235を更に含む。図1Aにおいて、RAは、右心房を示し、LAは、左心房を示し、RVは、右心室を示し、LVは、左心室を示し、PAは、肺動脈を示し、Aは、心臓200の大動脈を示している。
図示のように、例示的なシステム100は、リザーバ110(reservoir)、人工肺120(oxygenator)、第1のポンプ131、第2のポンプ132、リザーバクランプ141、大動脈ラインクランプ142、左心房ラインクランプ143、バイパスクランプ144、リザーバ還流クランプ145(reservoir return clamp)、プライミングクランプ146(priming
clamp)、後負荷151,152(afterloads)、可変抵抗器160、フィルタ170、サンプリングポート115(sampling port)、及び複数の弁191〜193を含む。システム100は、流体を輸送するように動作可能な複数のライン181〜189を更に含む。システム100は、心臓200上の1以上(1つ又はそれよりも多く)の場所205、210、215、220に接続するように動作可能である。図示のように、クランプ141〜146は、クランプシンボルを使用して例示されている。本明細書及び図面を通じて、クランプがラインに対して平行であるように示されているとき、これはクランプが開放位置にあることを表している。クランプがラインに対して垂直であるように例示されているとき、これはクランプが開放位置にあることを表している。図1Aにおいて、クランプ141〜146の各々は、「開放」位置で例示されている。
図1Aに図示するシステム100の例示的な実施形態は一例であり、様々な実施形態は、図1Aに図示する全ての単一の要素を含む必要はないことが理解されるべきである。システム100の更なる例示的な構成は、図1Aに関して上記で略述した構成要素の一部又は全部を含んでよい。
リザーバ110は、流体のための容器として使用される。本明細書では、以下、灌流のために使用される流体を灌流液と呼ぶ。灌流液は、例えば、血液、及び/又は灌流のために使用される他の移動可能な物質を含んでよい。幾つかの実施態様において、リザーバ110内の灌流液は、脱酸素化される。リザーバ110は、第1のポンプ131に接続される。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、リザーバ110よりも低い垂直高さに配置され、それによって、重力がリザーバ110から第1のポンプ131への灌流液の流れを補助することを可能にする。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、リザーバ110に吸引圧力を加えて、リザーバ110から灌流液を引き出すことを補助することができる。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、遠心ポンプである。
幾つかの実施形態では、第2のポンプ132が、リザーバクランプ141を介して、リザーバ110から下流に接続される。リザーバクランプ141は、(灌流液が第2のポンプ132に流れることを可能にする)開放状態と(リザーバ110から第2のポンプ132への灌流液の流れを妨げる)閉鎖状態との間で切り替え可能である。幾つかの実施形態において、第1及び第2のポンプ131,132の一方又は両方は、遠心ポンプである。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132の出力は、右側ライン189を介して心臓200の接続点205に接続される。幾つかの実施形態において、心臓200の接続点205は、心臓200の右心房に対応する。
図示のように、灌流液は、第1のポンプ131から人工肺120に流れる。幾つかの実施形態において、人工肺120は、熱交換器を更に含む。幾つかの実施形態では、人工肺120の出力が、パージライン181を介してリザーバ110に接続される。パージライン181は、ガスが人工肺120から排出されてリザーバ110内に戻ることを可能にするように動作可能(operable)である。
幾つかの実施形態では、人工肺120からの出力ラインが、フィルタ170に更に接続される。フィルタ170は、流体から様々な物質を濾過するために使用されてよい。フィルタ170は、灌流液から白血球(white blood cells)(例えば、白血球(leukocytes))を濾過するために使用されることがある、動脈フィルタであってよい。フィルタ170は、脱気デバイス又は気泡トラップ(bubble trap)として機能することもある。幾つかの実施形態では、一方向弁191が、フィルタ170から下流に接続される。一方向弁191は、左側ライン182内へのあらゆる気泡(air bubbles)の流れを防止するのに有用なことがある。幾つかの実施形態において、ライン182を通じて流れる灌流液は、最終的に心臓200の左側の1以上の部分に流れてよい。心臓200への気泡の導入は、冠動脈225における空気塞栓症を引き起こすことがあり、それは細動を引き起こすことがある。これは心臓200に損傷をもたらすことがあり、或いは心臓200の損失をもたらすことさえある。よって、弁191の使用を通じて左側ライン182内への気泡の流れを防止することが望ましい。
弁191から、左側ライン182は、左心房ライン183及び大動脈ライン184に分離するまで進行する。幾つかの実施態様において、左側ライン182及び左心房ライン183は、左心房ラインクランプ143によって分離される。幾つかの実施態様において、左側ライン182及び大動脈ライン184は、大動脈ラインクランプ142によって分離される。幾つかの実施態様において、左心房ライン183は、可変抵抗器160に接続される。可変抵抗器160の後に、左心房ライン183は、次に、心臓200の接続部210に接続されるように動作可能である。幾つかの実施形態において、接続部210は、心臓200の左心房に対応する。
幾つかの実施態様において、大動脈ライン184は、心臓200の接続部220に接続される。幾つかの実施態様において、接続部220は、心臓200の大動脈に対応する。幾つかの実施態様において、大動脈ライン184は、プライミングクランプ146を介して肺還流ライン188に更に接続される。プライミングクランプ146は、(大動脈ライン184を肺還流ライン188に接続する)開放状態と(大動脈ライン184及び肺還流ライン188を切断する)閉鎖状態との間で切り替え可能である。肺還流ライン188は、心臓200の接続部215に接続される。幾つかの実施形態において、接続部215は、心臓200の肺動脈に対応する。
図1Aに図示するように、肺還流ライン188は、リザーバ還流ライン186を介してリザーバ110に更に接続されて、排出される。幾つかの実施態様では、バイパスライン185が、バイパスクランプ144を介してリザーバ還流ライン186と並列に接続される。幾つかの実施形態において、バイパスライン185は、エネルギを貯蔵及び放出するように構成される後負荷151を含む。幾つかの実施形態において、リザーバ還流ライン186は、一方向弁192を含む。一方向弁192は、リザーバ110からリザーバ還流ライン186への気泡の逆流を防止するように動作可能である。これはリザーバ110からの気泡が心臓200に到達して潜在的に損傷を引き起こすことを防止することがある。図1Aは、リザーバ還流ライン186及びバイパスライン185の両方を含むが、幾つかの実施形態において、バイパスライン185は省略されてよいことが留意されるべきである。
幾つかの実施形態において、リザーバ還流ライン186は、大動脈ライン184に接続する。幾つかの実施形態では、リザーバ還流クランプ145が、大動脈ライン184からリザーバ110への流れを可能にする。リザーバ還流クランプ145は、(灌流液が、任意的に一方向弁192を介して、大動脈ライン184からリザーバ110に流れる)開放状態から変更されてよい。バイパスクランプ144は、(灌流液が、後負荷151を介してバイパスライン185を介してリザーバ還流ライン186に流れ、任意的に一方向弁192を介して、最終的にリザーバ110に流れる)開放状態から変更されてよい。幾つかの実施態様において、クランプ144及び145は、動作中に同時に開放状態にない。幾つかの実施形態において、クランプ144及び145の両方が閉鎖されてよい。任意的に、追加的なクランプ(図示せず)を、大動脈ライン184と、バイパスライン185がリザーバ還流ライン186から分岐する点との間に含めることができ、それはクランプ144及び145の両方が閉鎖されるときに大動脈ライン184から出る灌流液の量を最小限に抑えることがある。
システム100の代替的な実施形態が図1Bに示されている。図1Bに図示するように、肺還流ライン188は、第1の還流ライン1850又は第2の還流ライン1860を介してリザーバ110に更に接続され、リザーバ内に排出される。幾つかの実施形態において、第1の還流ライン1850は、後負荷152を含む。幾つかの実施態様において、第1の還流ライン1850及び第2の還流ライン1860は、接合部で接合して、リザーバ還流ライン187を形成する。幾つかの実施形態において、リザーバ還流ライン187は、一方向弁192を含む。低流量状態の間、リザーバ110からの空気は心臓200に流れる傾向を有することがある。上述のように、気泡が心臓200に進むことを許容しないことが好ましい。一方向弁192は、リザーバ110からの空気の逆流を防止し、よって、空気がリザーバ110から心臓200に進む可能性を減少させる。図1Bは、第1の還流ライン1850及び第2の還流ライン1860の両方を含むが、幾つかの実施形態では、ライン1850及び1860のうちの1つで十分であることが留意されるべきである。幾つかの実施形態では、ライン1850及び1860のいずれも存在しない。
幾つかの実施態様(例えば、図1B)において、第1の還流ライン1850は、第1の還流クランプ148を介して、大動脈ライン184を後負荷151に接続する。第1の還流クランプ148は、(第1の還流ライン1850を後負荷151に接続する)開放状態と(第1の還流ライン1850が後負荷151と流体連通することを妨げる)閉鎖状態との間で切り替え可能である。次に、後負荷151は、第1の還流ライン1850を介して、リザーバ還流ライン187に接続し、リザーバ還流ライン187は、リザーバ110に接続する。幾つかの実施形態では、一方向弁192が、リザーバ還流ライン187及びリザーバ110を分離する。
幾つかの実施形態(例えば、図1B)において、第2の還流ライン1860は、リザーバ還流ライン187に接続する。次に、リザーバ還流ライン187は、リザーバ110に接続する。幾つかの実施形態では、第2の還流ライン1860が、第2の還流クランプ149を介してリザーバ還流ライン187に接続する。第2還流クランプ149は、(第2還流ライン1860をリザーバ還流ライン187に接続する)開放状態と(第2還流ライン1860がリザーバ還流ライン187と流体連通することを妨げる)閉鎖状態との間で切り替え可能である。
幾つかの実施態様は、後負荷151、152を含む。後負荷151、152は、(例えば、弾性ポテンシャルエネルギの形態の)エネルギを貯蔵し、引き続き、その貯蔵したエネルギを放出するように動作可能な、要素である。貯蔵されるエネルギは、特定の状況では反対方向に働かされることがある。後負荷要素は、例えば、バルーン、ウインドケッセル(Windkessel)、部分的にガスで満たされた膜、バネ荷重されたピストン、又はエネルギを貯蔵するように動作可能なコンプライアントな膜(適合的な膜)を含んでよい。幾つかの実施形態では、後負荷要素が、(高圧条件において膨張し、圧力が低下するときにそれらの休止サイズに戻る(或いは受動的に収縮する)ことが知られている)血管の挙動をシミュレートする。
灌流液が後負荷要素151、152に流入すると、エネルギが徐々に蓄積される(例えば、バルーンが充填されると、エネルギは、バルーンが伸長するに応じて弾性ポテンシャルエネルギの形態で蓄積される)。同様に、流体は、バネ荷重されたピストンに対して圧力を加え、バネに弾性ポテンシャルエネルギを蓄積させる。後負荷素子151、152は、心臓200の外部の循環系によって引き起こされる圧力をシミュレートするのに有用なことがある。例えば、循環系の通常に機能する動作中、血管は、圧力の上昇に曝されるときに(例えば、心筋が収縮し、血液が血管内に押し込まれる、収縮期の間に)、伸長することがある。(例えば、心筋が弛緩し、心腔が血液で満たされる、拡張期に)、その血圧の上昇が鎮静すると、血管は、それらの休止時のサイズに戻る(或いは受動的に収縮する)ことがある。
人工肺120は、流体を酸素に曝す。例えば、人工肺120は、入力として脱酸素化された灌流液を受け入れ、酸素化された灌流液を出力することがある。幾つかの実施形態において、人工肺120の出力は、一方向弁193を介してサンプリングポート115に更に接続されてよい。次に、サンプリングポート115は、リザーバ110に接続される。サンプリングポート115は、分析のために血液又は灌流液のサンプルを抽出するために使用されてよい。サンプルを採取して、例えば、pH、乳酸、ヘモグロビン、ヘマトクリット、酸素飽和度、電解質、乳酸、血液ガス、他の代謝産物(例えば、肝酵素、クレアチニン、尿素、グルコース)のレベル、並びに酸素の分圧、及び同等のものを分析してよい。サンプリングされる灌流液を貯蔵して、後に(例えば、エンドセリン−1、トロポニン1、酸化ストレスマーカ、又は類似物の定量化のために)アッセイのために使用することができる。
幾つかの実施形態において、システム100は、複数の異なる動作モードの間で切り替わるように動作可能である。図2Aは、ランゲンドルフモードで動作するように構成された図1Aの例示的なシステムのブロック図である。図2Bは、ランゲンドルフモードで動作するように構成された図1Bの例示的なシステムのブロック図である。ランゲンドルフモードは、候補心臓を心停止(cardiac arrest)、不全収縮(asystole)、又は低温貯蔵(cold storage)の状態から蘇生させ(reanimate)且つ/或いは生き返らせて(resuscitate)、細動を受けている心臓を除細動するために移用されてよく、候補心臓200と関連付けられる様々な機械的及び電気生理学的なパラメータのパフォーマンスを試験するために使用されてもよい。
図2A及び図2Bに図示するように、リザーバクランプ141は、(クランプ141が、第2のポンプ132に至るラインに対して垂直であることによって示される)閉鎖位置にあり、第2のポンプ132は、オフにされる。以下、図中の線に対して垂直であるクランプの例示は、クランプが閉鎖していることを示す。よって、灌流液は、ライン189を介して心臓200の入力部205に送られない。左心房クランプ143は閉鎖位置にあり、左側ライン182内で運ばれる灌流液は、左心房ライン183又は可変抵抗器160に流れない。大動脈ラインクランプ142は開放位置にあり、それは灌流液が左側ライン182から大動脈ライン184に進んで、心臓200の入力部に進むことを可能にする。
図2Aにおいて、バイパスクランプ144及びリザーバ還流クランプ145は両方とも閉鎖され、それによって、大動脈ライン184からリザーバ110へのあらゆる流れを妨げる。図2Bにおいて、第1の還流クランプ148及び第2の還流クランプ149は閉鎖位置にあり、それによって、ライン1850、1860及び187のいずれか、並びに後負荷151を通じる流体の流れを妨げる。プライミングクランプ146は閉鎖位置にあり、従って、大動脈ライン184及び肺還流ライン188は、流体連通しない。
図2Bは、動作中の図2A及び図2Bの例示的なシステムの簡略化されたブロック図であり、流体を運ぶために動作可能でないラインは示されていない。動作中、リザーバ110からの灌流液は、第1のポンプ131に流れる。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、リザーバ110よりも低い高さに配置され、ポンプ131への流体流は、重力によって助けられる。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、遠心ポンプである。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、約1500rpmに設定されるが、任意の適切な速さを選択することができる。次に、灌流液は、第1のポンプ131から人工肺120に流れ、人工肺120は、灌流液を酸素に曝す。幾つかの実施形態において、人工肺120は、熱交換器を更に含む。余分なガスは、パージライン181を介してリザーバ110に戻されてよい。幾つかの実施形態において、人工肺120から出力される酸素化された灌流液の一部は、一方向弁193を通過し、サンプリングポート115に進み、次に、リザーバ110に戻る。幾つかの実施形態において、一方向弁193及びサンプリングポート115を有する上述のラインは存在しない。
酸素化された灌流液は、人工肺120からフィルタ170に流れ、次に、一方向弁191を通じる。幾つかの実施形態において、一方向弁191は、気泡(gas bubbles)が左側ライン182を通じて流れるのを防止するように動作可能である。上述のように、気泡が心臓200まで進むのを許容するならば、気泡は心臓200に損傷を引き起こすことがある。
次に、酸素化され、濾過された灌流液は、(第1のポンプ131からの圧力の下で)左側ライン182を通じて大動脈ライン184まで流れる。酸素化され、濾過された灌流液は、最終的に心臓200の接続部220まで流れる。幾つかの実施態様において、接続部220は、心臓200の大動脈に対応する。大動脈弁は一方向弁であるので、心臓200の左心室への進入は防止され、灌流液は、方向転換される(diverted)。
酸素化され、濾過された灌流液は、心臓200の大動脈弁に圧力を加える。幾つかの実施形態では、圧力は、大動脈弁で約50mmHgである。この圧力は、大動脈弁を閉鎖させることがあり、灌流液は左心室に入ることができないので、灌流液は、代わりに冠動脈225を通過するように強制される。灌流液が様々な心臓組織(例えば、心臓組織230として示される−筋肉及び他の細胞)を通過すると、灌流液中の酸素が消費される。次に、脱酸素化された灌流液は、冠静脈235を通じて心臓200の右心房に流入し、右心房を空にする。次に、脱酸素化された灌流液は、右心房から右心室に流れ、接続部215で肺動脈から出て、肺還流ライン188に流入する。次に、脱酸素化された灌流液は、後負荷152を通過し、最終的に貯蔵器110に進む。
理解されるように、第1のポンプ131によって生成される圧力は、灌流液を、人工肺120、フィルタ170、弁191、左側ライン182、大動脈ライン184、冠動脈225、心臓組織230及び冠静脈235を通じて流れさせるのに十分である。幾つかの実施形態では、灌流液がひとたび右心房に入ると、心臓200のポンピング機構(ポンプ送り機構)は、灌流液を右心室に移動させ、最終的に右心室から出て、肺動脈に入り、肺還流ライン188に入る。幾つかの実施形態では、肺動脈内に負圧が存在する状態を防止することが望ましい。上述のように、後負荷152は、流体が後負荷152を通じて流れるときに弾性ポテンシャルエネルギを貯蔵するように動作可能であり、減圧の瞬間(例えば、拡張期)の間に、後負荷152は、肺動脈内の負圧の状態を防止することがある逆圧を加える。
ランゲンドルフモードは、心筋酸素消費、乳酸抽出、代謝産物生成、又は同等のことを非限定的に含む、候補心臓200の特定の特性を測定するのに有用なことがある。灌流液をサンプリングポート115でサンプリングして、本明細書に記載する任意の数のパラメータについて分析することができる。一般的に、ランゲンドルフモードは、候補心臓が生体外(即ち、身体外側)試験中に曝される最初のモードである。
幾つかの実施形態において、システム100は、ポンプ支持作動モード(pump-supported working mode)で動作するように更に動作可能である。図3Aは、ポンプ支持作動モードで動作するように構成された図1Aの例示的なシステムのブロック図である。図3Cは、ポンプ支持動作モードで動作するように構成された図1Bの例示的なシステムのブロック図である。
図3Aに図示するように、ポンプ支持作動モードでは、大動脈ラインクランプ142が開放され、左心房クランプ143が開放され、バイパスクランプ144が閉鎖され、リザーバ還流クランプ145が開放され、プライミングクランプ146が閉鎖される。図3Cに図示するように、ポンプ支持作動モードでは、大動脈ラインクランプ142が開放され、左心房クランプ143が開放され、第1の還流クランプ148が閉鎖され、第2の還流クランプ149が開放され、プライミングクランプ146が閉鎖される。任意的に、リザーバクランプ141は、開放状態に設定されてよく、第2のポンプ132は、アクティブ化(起動)させられてよい。図3A、図3B、図3C及び図3Dは、リザーバクランプ141が開放されている例示的な実施形態を図示しているが、ポンプ支持作動モードにある間にリザーバクランプ141が閉鎖される実施形態が想定される。図3B及び図3Dは、それぞれ、リザーバクランプ141が開放されて、第2のポンプ132がアクティブ化させられた、動作中の図3A及び図3Cの例示的なシステムの簡略化されたブロック図である。
ポンプ支持作動モードにおける動作中、灌流液は、リザーバ110から第1のポンプ131に流れる。次に、灌流液は、人工肺120、フィルタ170、及びバルブ191にポンプ送り(ポンピング)され、そして、左側ライン182にポンプ送りされる。次に、灌流液は、左側ライン182から左心房ライン183及び大動脈ライン184の両方に流れる。灌流液の第1の部分が左心房ライン183に流入し、灌流液の第2の部分が大動脈ライン184に流入する。左心房ライン183内の流体の第1の部分は、可変抵抗器160を介して心臓200の接続部210に流れる。幾つかの実施形態において、接続部210は、心臓200の左心房に対応する。大動脈ライン184内の流体の第2の部分は、心臓200の接続部220に流入する。幾つかの実施態様において、接続部220は、心臓200の大動脈に対応する。
左心房ライン183と大動脈ライン184との間の流体の相対的な流れは、可変抵抗器160の抵抗を調整することによって制御されてよい。幾つかの実施形態において、可変抵抗器160は、調節可能な管組織クランプ、(類似の断面積に亘って灌流液が受ける摩擦を増加させる)小さいチューブのクラスタ、又は管組織内の曲げのシステムのいずれかであり得る。幾つかの実施形態において、可変抵抗器160は、左心房圧が約5〜10mmHgの間であるように調整される。拡張期圧(即ち、拡張期中の大動脈内の圧力)は、ポンプ支持作動モードにおいて約30mmHgに維持されてよい。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、遠心ポンプである。幾つかの実施形態において、第1のポンプは、ポンプ支持作動モードにおいて約2000rpmの回転速度を有する。当業者は、所望の動作条件を達成するために、第1のポンプ131の回転速度を調節することができることを理解するであろう。
(図3B及び図3Dに文字Dを備える矢印によって示す)拡張期の間に、大動脈ライン184を通じて流れる灌流液は、(大動脈に対応してよい)心臓200の接続部220に流れる。心臓200の大動脈弁は、流体が左心室に流入することを許容しないので、灌流液は、冠動脈225、心臓組織230、及び冠静脈235を通じて流れ、次に、心臓200の右心房に流入する。次に、灌流液は、肺動脈を介して右心室から流出し、次に、肺還流ライン188、後負荷152を通じて、リザーバ110に流入する。
(図3B及び図3Dに文字Sを備える矢印によって示す)収縮期中、拡張期中に左心室に入った灌流液は、大動脈220からポンプで送り出される。収縮期の間に、第1のポンプ131は、大動脈ライン184を介して大動脈に対して背圧を提供しているが、収縮期の間に心臓200によって加えられる圧力は、その背圧を克服するのに十分であり、灌流液は、大動脈から流出して、大動脈ライン184に流入し、灌流液は、一方向弁192を通じてリザーバ110に流入する。図3Bに図示するように、灌流液は、大動脈220から大動脈ライン184に流れ、次に、リザーバ還流ライン186を通じて弁192に流れる。図3Dに図示するように、灌流液は、大動脈220から大動脈ライン184に流れ、次に、第2の還流ライン1860を通じてリザーバ還流ライン187に流れ、次に、弁192に流れる。
幾つかの実施形態では、収縮期の間に、第1のポンプ131によってポンプ送りされる大動脈ライン184内の灌流液の一部は、依然として心臓200の方向に進んでいることが留意されるべきである。よって、収縮期の間に心臓200によって排出される流体は、第1のポンプ131によってポンプ送りされる流体に対して逆方向に進むが、ポンプ送りされる流体の一部は、それにも拘わらず、大動脈に到達することができ、よって、冠動脈225、心臓組織230、及び冠静脈235への流体の流れは、ポンプ支持作動モードを通じて維持される。
幾つかの実施形態では、拡張期の間に、低容積の灌流液がリザーバ還流ライン186(図3Bの場合)又は第2の還流ライン1860(図3Dの場合)に流入する可能性が高く、或いは場合によっては灌流液がリザーバ還流ライン186(図3Bの場合)又は第2の還流ライン1860(図3Dの場合)に流入しない可能性が高い。幾つかの実施形態において、灌流液は、大動脈ライン184に従って下向きに流れ続ける。しかしながら、収縮期の間に、大動脈を介して心臓200からポンプで送り出される流体は、灌流液を大動脈ライン184内で蓄積させ、その結果、放出される流体は、「S」方向に大動脈ライン184を登るのに十分な圧力で、大動脈から流出し、最終的に、リザーバ還流ライン186(図3B)又は第2還流ライン1860(図3D)内に流入し、次に、リザーバ110内に流入する。
幾つかの実施形態では、ポンプ支持作動モードにおいて、リザーバクランプ141は開放位置にあり、灌流液が第2のポンプ132によってポンプ送りされることを可能にする。次に、灌流液は、右側ライン189を介して心臓200の接続部205に流れる。幾つかの実施態様において、接続部205は、心臓200の右心房に対応する。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132は、遠心ポンプである。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132は、約500rpmの回転速度を有する。標的条件を達成するために第2のポンプ132の回転速度を調節し得ることが理解されるであろう。幾つかの実施形態において、右心房は、約5〜10mmHgの圧力で負荷される。次に、第2のポンプ132によってポンプ送りされる灌流液の部分は、肺還流ライン188及び後負荷152を介してリザーバ110にポンプ送りされて戻る。
図3A、図3B、図3C及び図3Dに図示するように、ポンプ支持作動モードは、開放状態に設定されるリザーバクランプ141と、アクティブ化される第2のポンプ132とを含む。幾つかの実施形態では、ポンプ支持作動モードにおいて、リザーバクランプ141は閉鎖され、第2のポンプ132は作動しないことが留意されるべきである。
ポンプ支持作動モードは、(不十分な収縮がある事態において)大動脈圧が許容できないレベルまで低下するリスクが減少させられた、心臓200の収縮機能を評価する能力を提供することがある。何故ならば、第1のポンプ132は、冠動脈225が灌流されたままであるよう、拡張期圧の維持を助けるからである。ポンプ支持作動モードは、ランゲンドルフモードと比較して、生理学的条件をシミュレートするのにより近い条件を提供することがある。何故ならば、心臓200は、負荷されるからである。
幾つかの実施形態において、システム100は、受動作動モード(passive working mode)に切り替わるように更に動作可能である。図4Aは、受動作動モードで動作するように構成された図1Aの例示的なシステム100のブロック図である。図4Cは、受動作動モードで動作するように構成された図1Bの例示的なシステム100のブロック図である。
図4A及び図4Cでは、受動作動モードにおいて、大動脈ラインクランプ142は閉鎖され、それによって、左側ライン182と大動脈ライン184との間の流体連通を防止する。左心房クランプ143は開放され、それによって、流体が左側ライン182から左心房ライン183に流れることを可能にする。プライミングクランプ146は閉鎖される。図4Aにおいて、リザーバ還流クランプ145は閉鎖され、バイパスクランプ144は開放され、それによって、灌流液を大動脈ライン184からリザーバ還流ライン186に流れさせ、次に、ライン185を流れさせ、次に、リザーバ還流ライン186に流れさせ、弁192及びリザーバ110に流入させる。図4Cにおいて、第2の還流クランプ149は閉鎖され、それによって、流体が第2の還流ライン1860を通じて流れるのを防止する。第1の還流クランプ148は開放され、それによって、流体が大動脈ライン184から第1の還流ライン1850及び後負荷151に流入することを可能にする。
図4B及び図4Dは、それぞれ、動作中の図4A及び図4Cの例示的なシステムの簡略化されたブロック図であり、流体を運ばないラインは示されていない。図示のように、灌流液は、第1のポンプ131によってリザーバ110から引き出される。灌流液は、人工肺120及びフィルタ170を通じてポンプ送りされ、一方向弁191を介して左側ライン182に進む。左側ライン182内の灌流液は、全体的に左心房ライン183に流入する。次に、左心房ライン183内の流体は、可変抵抗器160に直面し、可変抵抗器160は、左心房圧を制御するために使用されてよい。幾つかの実施形態において、左房圧は、約5〜10mmHgである。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、遠心ポンプである。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、約700rpmの回転速度を有する。所望の圧力を達成するために、受動作動モードにおける第1のポンプ131の回転速度を調節し得ることが理解されるであろう。
灌流液は、可変抵抗器160の後に接続部210に流れる。幾つかの実施形態において、接続部210は、心臓200の左心房に対応する。左心房は、灌流液で満たされ、灌流液は、心臓200によって左心室にポンプ送りされる。次に、左心室内の灌流液は、大動脈を介して大動脈ライン184にポンプで送り出される。ランゲンドルフ作動モード及びポンプ支持作動モードとは異なり、受動作動モードにおいて、第1のポンプ131によってポンプ送りされる灌流液の部分は、心臓200の大動脈弁で圧力を加えるために、大動脈ライン184を通じてポンプ送りされない。
収縮期の間に、圧力は上昇し、心臓200の左心室からポンプで送り出される灌流液の一部は、冠動脈225、心臓組織230、及び冠静脈235を介して、より低い抵抗経路を取る。図4Bに図示するように、収縮期の間に、左心室から大動脈ライン184にポンプ送りされる灌流液の大部分も、リザーバ還流ライン186及びバイパスライン185を介して後負荷151に流れる。図4Dに図示するように、収縮期の間に、左心室から大動脈ライン184にポンプ送りされる灌流液の大部分も、第1の還流ライン1850を介して後負荷151に流れる。後負荷151は、(例えば、収縮期の間に)弾性ポテンシャルの形態でエネルギを貯蔵するように動作可能である。よって、流体が大動脈ライン184から後負荷151にポンプ送りされ、最終的にリザーバ110にポンプ送りされると、後負荷151は、ポテンシャルエネルギを貯蔵する。
拡張期の間に、大動脈ライン184内の圧力は低下する。よって、(図4Bの場合における)バイパスライン185及び(図4Dの場合における)第1の還流ライン185内の圧力は低下し、後負荷151は、大動脈ライン184内で逆方向に圧力を加えるように作動可能であり、それは大動脈弁を閉じさせるのに十分な圧力を大動脈で加える。その上、大動脈ライン184内の灌流液の一部は、後負荷151から大動脈に向かう圧力に曝される。次に、この圧力は、灌流液の一部を、冠動脈225、心臓組織230、及び冠静脈235を通じて流れるようにさせる。幾つかの実施形態において、拡張期の間の後負荷151からの負圧は、心臓200を損傷させる可能性を回避又は低下させるために、十分な灌流液が心臓組織230を通じて循環させられることを保証することがある。よって、心臓組織230は、心臓200が機能するために、受動作動モードを通じて十分な量の酸素化された灌流液を受け取ることがある。
任意的に、受動作動モードにおいて、リザーバクランプ141は開放されてよく、それによって、第2のポンプ132がリザーバ110から灌流液の一部をポンプ送りすることを可能にする。次に、第2のポンプ132が、灌流液を、右側ライン189を通じて心臓200の接続部205にポンプ送りしてよい。幾つかの実施態様において、接続部205は、心臓200の右心房に対応する。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132は、遠心ポンプである。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132は、約500rpmで動作するが、当業者は、所望の条件を達成するために、回転速度を調節し得ることを理解するであろう。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132は、約5mmHg〜10mmHgの間の圧力にある流体で心臓200の右心房を装荷するように動作可能である。右心房内の流体(即ち、心臓組織230を通過した後の灌流液)は、最終的に右心房から右心室にポンプ送りされ、それは、次に、肺還流ライン188からポンプで送り出される。肺還流ライン188内に排出される流体は、次に、後負荷152を介して進み、次に、リザーバ110内に進む。
受動作動モードは、ポンプ支持作動モードに関して上記で略述した利点と類似の利点をもたらすことがある。受動作動モードが心臓200のより生理学的な灌流を可能にすることがあるという点で、受動作動モードは、追加的な潜在的な利点をもたらすことがある。何故ならば、大動脈内の収縮期圧及び拡張期圧を独立して(即ち、幾つかの実施形態では、より生体内条件により密接に適合するよう)制御することができるからである。よって、受動作動モードでは、特定の患者についての心臓パフォーマンスをシミュレートするために、特定の圧力を加えることができる。ポンプ作動モードでは、大動脈内の収縮期圧及び拡張期圧を独立して制御することが可能でないことがある。幾つかの実施形態において、受動作動モードにおいて動作することは、冠状組織及び心臓組織の損傷の減少、より少ない浮腫、並びに心臓200内のより良好な保存、長期の生存力(viability)及び収縮機能のうちの1以上を潜在的にもたらすこともある。
幾つかの実施形態において、システム100は、右側作動モードに切り替わるように更に動作可能である。図5Aは、右側作動モードで動作するように構成された図1Aの例示的なシステムのブロック図である。図5Bは、右側作動モードで動作するように構成された図1Bの例示的なシステムのブロック図である。
図5A及び図5Bに図示するように、リザーバクランプ141及び大動脈クランプ142のみが右側作動モードにおいて開放される。よって、図5Aにおいて、左心房クランプ143、バイパスクランプ144、リザーバ還流クランプ145及びプライミングクランプ146は、右側作動モードにおいて閉鎖される。同様に、図5Bにおいて、左心房クランプ143、第1の還流クランプ148、第2の還流クランプ149及びプライミングクランプ146は、右側作動モードにおいて閉鎖される。従って、灌流液は、リザーバ110から第1のポンプ131及び第2のポンプ132の両方に引き込まれる。右側作動モードは、ランゲンドルフモードと同様に動作することがあるが、第2のポンプ132が同様に作動し、(リザーバクランプ141が閉鎖されて、第2のポンプ132がアクティブでない)、上述のランゲンドルフモードに関して、同様に動作中の第2のポンプを備える。図5Cは、動作中の図5A及び図5Bの例示的なシステムの簡略化されたブロック図であり、流体を運ばないラインは示されていない。
第2のポンプ132は、灌流液を右側ライン189を介して心臓200の接続部205にポンプ送りするように動作可能である。幾つかの実施態様において、接続部205は、心臓200の右心房に対応する。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132は、遠心ポンプである。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132は、約500rpmの回転速度で動作する。幾つかの実施形態において、第2のポンプ132は、約5〜10mmHgの間の圧力にある流体で右心房を装荷する。所望の動作条件を達成するために、第2のポンプ132の回転速度を調節し得ることが理解されるであろう。灌流液は、右心室から肺還流ライン188にポンプで送り出される。次に、肺還流ライン188内の流体は、後負荷152を通過し、次に、リザーバ110に至る。
第1のポンプ131は、灌流液を、人工肺120、フィルタ170、及び一方向弁191を通じて左側ライン182にポンプ送りするように動作可能である。左心房クランプ143、バイパスクランプ144、及びリザーバ還流クランプ145は、右側作動モードにおいて閉鎖されるので(同様に、図5Bにおいて、左心房クランプ143、第1の還流クランプ148、及び第2の還流クランプ149が閉鎖されるので)、第1のポンプ131によってポンプ送りされる灌流液の全ては、左側ライン182から大動脈ライン184に流れ、大動脈ライン184は、心臓200の接続部220に接続する。幾つかの実施態様において、接続部220は、心臓200の大動脈に対応する。心臓200の大動脈弁は、一方向弁であり、第1のポンプ131からポンプ送りされる灌流液の圧力に曝されるときに閉じる。次に、灌流液は、冠動脈225、心臓組織230、及び冠静脈235内に進み、最終的に心臓200の右心房内に排出される。次に、灌流液は、右心室に移動し、灌流液は、肺還流ライン188及び後負荷152を介してリザーバ110にポンプ送りされて戻る。
右側作動モードは、候補心臓200の右側の機能に関するデータの収集を容易にすることがある。心臓200の右側に関するそのようなデータは、臨床的観点からの重要な洞察を提供することがある。
幾つかの実施形態において、システム100は、ランゲンドルフモード、ポンプ支持作動モード、受動作動モード、及び右側作動モードのいずれかにおいて、人工肺120の出力から分岐するサンプリングラインを更に含む。サンプリングラインは、流体がサンプリングポート115を通過し、次に、リザーバ110に戻ることを可能にする、一方向弁193を含む。
ランゲンドルフモード、ポンプ支持作動モード、受動作動モード、及び右側モードの各々において、大動脈ライン184と肺還流ライン188とを接続するラインの存在は任意的である。大動脈ライン184と肺還流ライン188とを接続するラインを含む実施形態では、プライミングクランプ146が提供される。そのようなラインは、例えば、ラインが液体のみを含むが、気体を含まないことを保証するために、プライミングシステム100において有用なことがあり、本明細書に記載する動作モードのいずれにも存在する必要はない。ラインを含む実施形態において、プライミングクランプ146は、ランゲンドルフモード、ポンプ支持作動モード、受動作動モード、及び右側作動モードの各々について閉鎖位置において保持される。
システム100の幾つかの実施形態は、ランゲンドルフモード、ポンプ支持作動モード、受動作動モード、及び右側モードのいずれかの間で切り替わるように動作可能である。例えば、ランゲンドルフモードからポンプ支持作動モードへの切り替えは、先ず、高い抵抗を提供するように可変抵抗器160を設定することによって達成されてよい。幾つかの実施形態において、可変抵抗器160は、全ての流体流を妨げるように設定される。可変抵抗器160を締め付けた後に、左心房クランプ143が開放され、それによって、左側ライン182から左心房ライン183への多少の灌流液の通過を可能にする。次に、第1のポンプ131は、大動脈に(例示的な実施形態に関して上述した50mmHgではなく)約30mmHgの圧力を提供するように調節されてよい。次に、可変抵抗器160を徐々に緩めて、灌流液が左心房に移動するのを可能にすることができる。可変抵抗器160は、灌流液が約5〜10mmHgの間の圧力で左心房内にポンプ送りされるように調整される。次に、心臓200の左側は、作動モードで作動する。この例で与えられる圧力値及び回転速度値は例に過ぎず、異なる値を使用するようにシステムを調整することができることが理解されるべきである。
任意的に、灌流液の一部が第2のポンプ132に流れるように、リザーバクランプ141を閉鎖位置から開放位置に切り替えることができる。次に、第2のポンプ132は、心臓200の右心房への灌流液のポンピングを開始する。次に、望ましい圧力レベル(例えば、右心房内の5〜10mmHg)に達するまで、第2のポンプ132の速度を徐々に増加させることができる。次に、システム100は、心臓200の両側が作動する(本明細書において両心室とも呼ぶ)完全ポンプ支持作動モードにおいて作動する。
幾つかの実施形態では、心臓の様々な部分の圧力を調整することが望ましい場合がある。例えば、心臓200の右側を所望の圧力まで完全に装荷することができ、心臓の左側の圧力を低く(例えば、例示的な実施形態に関連して記載し5〜10mmHgではなくむしろ2mmHgに)維持することができる。心臓の異なる側の圧力を調整することは、さもなければ従来的な灌流システムを用いては可能でないか或いは便利でないことがある、心臓の特定領域の機能的評価及び支持を容易にすることがある。
システム100は、心臓の様々な部分を試験する際に柔軟性を提供することがある。例えば、リザーバクランプ141が閉鎖されるとき、灌流液は(冠静脈235からの偶発的な排液(ドレナージ)を除いて)心臓の右側に流れない。同様に、幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、灌流液を(左心房ライン183及び大動脈ライン184のうちの1以上を通じて)専ら心臓200の左側にポンプ送りし、第2のポンプ132は、流体を専ら心臓200の右側にポンプ送りする。
更なる例として、図1Bに示すシステム100をポンプ支持作動モードから受動作動モードに移行させることができる。リザーバクランプ141及び第2のポンプ132がアクティブ化されているか否かに拘わらず、幾つかの実施形態では、先ず第1の還流クランプ148を開放し、第2の還流クランプ149を閉鎖し、大動脈ラインクランプ142を閉鎖することによって、システム100をポンプ支持作動モードから受動作動モードに移行させることができる。大動脈ラインクランプ142を閉鎖することは、第1のポンプ131によってポンプ送りされる灌流液の全てを、可変抵抗器160を通じて、左心房ライン183を介して、左心房へポンプ送りさせる。よって、灌流液は、いずれも、大動脈に圧力を加えるように、大動脈ライン184を流れ下らない。しかしながら、第1の還流クランプ148が開放状態にあるとき、後負荷151は、収縮期の間に流体が第1の還流ライン1850を通過するに応じてエネルギを貯蔵し、次に、後負荷151は、貯蔵されたエネルギを放出し、拡張期の間に大動脈ライン184に逆圧を加えて、少なくとも多少の逆流が、冠動脈225、心臓組織230、及び冠静脈235を通じて進むことを保証する。
更なる例として、システム100をランゲンドルフモードから受動作動モードに移行されることができる。図1Bに示すシステムに関して、可変抵抗器160の抵抗を比較的高い抵抗まで増加させ、第1のポンプ131のポンピング力を減少させることによって、この移行を達成することができる。左心房クランプ143を開放することができ、大動脈ラインクランプ142を閉鎖することができ、それは流体が可変抵抗器160に流れることを可能にし、流体が大動脈ライン184を流れ下るのを停止させる。灌流液が第1の還流ライン1850及び後負荷151に流れるのを可能にするために、第1の還流クランプ148も開放される。次に、心臓200の左心房で所望の圧力を達成するために、第1のポンプ131及び可変抵抗器160を調整することができる。
更なる例として、システム100を受動作動モードからランゲンドルフモードに移行させることができる。そのような移行は、例えば、心臓200が細動し始めるならば望ましいことがある。ランゲンドルフモードに切り替えて戻すことは、心臓200に回復する時間を許容し、次に、作動モードに戻ることを可能にする。図1Bに示すシステムに関して、例えば、第1の還流クランプ148及び左心房クランプ143を閉鎖し、そして、大動脈ラインクランプ142を開放することによって、この移行を行うことができる。可変抵抗器160は、左心房クランプ143を閉鎖する前に締め付けられてよい。
更なる例として、システム100をランゲンドルフモードから右側作動モードに移行させることができる。リザーバクランプ141を開放し、次に、右心房における所望の圧力が達成されるまで第2のポンプ132の速度を徐々に上昇させることによって、この移行を達成することができる。
幾つかの実施形態では、システム100を、ランゲンドルフモード、ポンプ支持作動モード、受動作動モード、及び右側作動モードの任意の1つから、ランゲンドルフモード、ポンプ支持作動モード、受動作動モード、及び右側作動モードの任意の1つに移行されることができる。
幾つかの実施形態において、収縮期圧及び拡張期圧のうちの1以上は、システム100によって制御されてよい。例えば、ポンプ支持作動モードでは、左心房に流入する流体についての特定の圧力を調整するように可変抵抗器160及び第1のポンプ131を設定することができる。右心房に流入する流体についての圧力を制御するように第2のポンプ132を調整することができる。よって、可変抵抗器160を調節することによって心臓200の収縮期圧を制御することができる。その上、第1のポンプ131及び後負荷151のうちの1以上を使用して様々な動作モードにおいてシステム100内の拡張期圧を制御することができる。例えば、第1のポンプ131の速度を減少させることは、ひいては、ランゲンドルフモード、受動作動モード、及び右側作動モードにおける大動脈での圧力を減少させる。別の例として、受動作動モードにおいて後負荷151を選択又は修正するは、後負荷151によって加えられる背圧を調整されることを可能にする。例えば、後負荷151として使用されるバネ荷重ピストンの場合、拡張期の間に加えられる背圧の量を調整するために、異なるバネ定数kを有するバネ(又は異なるバネ荷重ピストン全体)を選択することができる。
幾つかの実施形態において、収縮期及び拡張期の圧力の調整は、候補心臓の機能に対する追加的な洞察を提供することがある。例えば、心臓移植候補レシピエントが高血圧(即ち、平均以上の血圧)に罹患しているならば、心臓200が上昇した圧力の下で適切に機能する蓋然性を評価するために、候補心臓200を上昇した収縮期圧及び/又は拡張期圧の下で試験することができる。
図6は、幾つかの実施形態に従った、心臓に対して灌流を実施する例示的な方法についてのフローチャートである。
方法600は、602で始まり、602で、心臓200に送達する流体を収容するリザーバ110を提供する。604で、リザーバ110内の流体の一部を左側ライン182に送達するように構成された第1のポンプ131を提供する。幾つかの実施形態において、第1のポンプ131は、人工肺120、フィルタ170、及び一方向弁191のうちの1以上を介して、左側ライン182に接続される。
606で、左心房ライン183を提供する。左心房ライン183は、左心房ラインクランプ143を介して左側ライン182に接続されてよい。左心房ライン183は、心臓200の左心房に更に接続されてよい。608で、大動脈ライン184を提供する。大動脈ラインは、大動脈ラインクランプ142を介して左側ライン182に接続されてよい。大動脈ライン184は、心臓200の大動脈に更に接続されてよい。
610で、リザーバ還流ライン186を提供する。幾つかの実施形態では、リザーバ還流ライン186と並列に接続されるバイパスライン185が提供されてよい。幾つかの実施態様において、バイパスライン185は、後負荷151を含む。リザーバ還流ライン186は、近位端で、リザーバ還流クランプ145を介して大動脈ライン184に接続されてよい。リザーバ還流ライン186は、場合によっては一方向弁192を介して、遠位端でリザーバ110に更に接続されてよい。本明細書で使用するとき、接続部又は部品は、その接続部又は部品が、遠位であると称される第2の接続部又は部品に対して、心臓200により近いときに、近位であるとして記載される。例えば、リザーバ還流ライン186の遠位端は、リザーバ還流ライン186の近位端よりも心臓200から更に離れている。任意的に、別個の第1の還流ライン1850及び第2の還流ライン1860が提供され、それらは両方とも、それぞれの近位端で、(図1Bに示すように)大動脈ライン184に接続される。ライン1850及び1860を特徴とする実施形態において、ライン1850及び1860は、リザーバ還流ライン187を形成するよう合併する。
612で、肺還流ライン188を提供する。肺還流ライン188は、遠位端で、リザーバ110に接続されてよい。肺還流ライン188は、近位端で、心臓200の肺動脈に更に接続されてよい。
任意的に、幾つかの実施態様では、614で、右側線189を提供する。右側ライン189は、心臓200の右心房に接続されてよい。616で、第2のポンプ132を提供する。第2のポンプ132は、リザーバ132に接続されてよい。第2のポンプ132は、右側ライン189に接続されてもよい。第2のポンプ132は、リザーバ110から心臓200の右心房へ流体をポンプ送りするように構成されてよい。
本出願の範囲は、本明細書に記載するプロセス、機械、製造者、物質の組成物、手段、方法及びステップの特定の実施形態に限定されることを意図しない。当業者は、現存しようが後に開発されようが、本発明の開示から、本明細書に記載する対応する実施形態が利用される場合があるときに、実質的に同じ機能を実行し或いは実質的に同じ結果を達成する、プロセス、機械、製造者、物質の組成、手段、方法、又はステップを容易に理解するであろう。従って、添付の請求項は、それらの範囲内に、そのようなプロセス、機械、製造者、物質の組成、手段、方法、又はステップを含むことが意図されている。
理解することができるように、上述の及び例示の詳細な実施形態は、例であることが意図されるに過ぎない。様々な代替的な構成、代替的な組成及び修正が、これらの例示的な実施形態に対して行われてよい。本発明は、請求項によって画定される。

Claims (32)

  1. 左心房と、右心房と、肺動脈と、大動脈とを有する心臓に対して灌流を行うシステムであって、
    流体を収容するリザーバと、
    前記流体の第1の部分を左側ラインに送達するように構成される第1のポンプと、
    左心房ラインクランプを介して前記左側ラインに接続される左心房ラインであって、左心房に接続するように構成される左心房ラインと、
    大動脈ラインクランプを介して前記左側ラインに接続される大動脈ラインであって、前記心臓の前記大動脈に接続するように構成される大動脈ラインと、
    遠位端で前記リザーバに接続されるリザーバ還流ラインであって、リザーバ還流クランプを介して近位端で前記大動脈ラインに更に接続されるリザーバ還流ラインと、
    遠位端で前記リザーバに接続される肺還流ラインであって、近位端で前記肺動脈に接続されるように構成される肺還流ラインとを含む、
    システム。
  2. 前記リザーバに接続される第2のポンプであって、前記流体の第2の部分を右側ラインにポンプ送りするように構成される第2のポンプを更に含み、
    前記右側ラインは、前記右心房に接続するように構成される、
    請求項1に記載のシステム。
  3. 前記左心房ラインは、調整可能な抵抗器を含む、請求項1に記載のシステム。
  4. バイパスクランプを介して前記リザーバ還流ラインと並列に接続される還流バイパスラインを更に含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記還流バイパスラインは、エネルギを貯蔵し且つ放出するように構成される第1の後負荷を含む、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記肺還流ラインは、エネルギを貯蔵し且つ放出するように構成される第2の後負荷を含む、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記左側ラインは、気泡の流れを防止するように構成される第1の弁を含む、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記リザーバ還流ラインは、前記リザーバから前記大動脈ラインへの空気の流れを防止するように構成される第2の弁を含む、請求項1に記載のシステム。
  9. 第3の弁を介して前記左側ラインに接続されるサンプリングポートであって、前記流体のサンプルの抽出を容易にするように構成されるサンプリングポートを更に含む、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記第1のポンプ及び前記第2のポンプのうちの少なくとも1つは、遠心ポンプである、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記第2のポンプは、特定の圧力で前記流体の前記第2の部分を前記右心房にポンプ送りするように構成される、請求項2に記載のシステム。
  12. 前記大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、前記左心房ラインクランプは開放位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは開放位置に設定される、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、前記左心房ラインクランプは開放位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは開放位置に設定される、請求項2に記載のシステム。
  14. バイパスクランプを介して前記リザーバ還流ラインと並列に接続される還流バイパスラインを更に含み、
    前記大動脈ラインクランプは閉鎖位置に設定され、前記左心房ラインクランプは開放位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定され、前記バイパスクランプは開放位置に設定される、
    請求項2に記載のシステム。
  15. 前記大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、前記左心房ラインクランプは閉鎖位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定される、請求項2に記載のシステム。
  16. 前記大動脈ラインクランプは閉鎖位置に設定され、前記左心房ラインクランプは開放位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定され、前記バイパスクランプは開放位置に設定される、請求項4に記載のシステム。
  17. 前記大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、前記左心房ラインクランプは閉鎖位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定される、請求項1に記載のシステム。
  18. 左心房と、右心房と、肺動脈と、大動脈とを有する心臓に対して灌流を行う方法であって、
    流体を収容するリザーバを提供するステップと、
    前記流体の第1の部分を左側ラインに送達するように構成される第1のポンプを提供するステップと、
    左心房ラインクランプを介して前記左側ラインに接続される左心房ラインを提供するステップであって、該左心房ラインは前記左心房に接続するように構成される、ステップと、
    大動脈ラインクランプを介して前記左側ラインに接続される大動脈ラインを提供するステップであって、前記大動脈ラインは前記大動脈に接続するように構成される、ステップと、
    リザーバ還流クランプを介して、近位端で前記大動脈ラインに接続される、リザーバ還流ラインを提供するステップであって、リザーバ還流ラインは、遠位端で前記リザーバに更に接続される、ステップと、
    遠位端で前記リザーバに接続される、肺還流ラインを提供するステップであって、該肺還流ラインは、近位端で前記肺動脈に接続するように構成される、ステップとを含む、
    方法。
  19. 前記右心房に接続するように構成される右側ラインを提供するステップと、
    前記リザーバに接続される第2のポンプを提供するステップとを更に含み、該第2のポンプは、前記流体の第2の部分を前記右側ラインにポンプ送りするように構成される、
    請求項18に記載の方法。
  20. 前記大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、前記左心房ラインクランプは閉鎖位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定され、
    当該方法は、
    前記大動脈ラインを介して、前記流体の前記第1の部分を前記大動脈に送達するステップと、
    前記心臓の冠動脈、心臓組織、及び冠静脈を通じて、前記流体の前記第1の部分を循環させるステップと、
    前記肺還流ラインを介して前記肺動脈から前記リザーバに出力流体を還流させるステップとを更に含む、
    請求項18に記載の方法。
  21. 前記肺還流ラインは、エネルギを貯蔵し且つ放出するように構成される第2の後負荷を含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記大動脈ラインクランプは開放位置に設定され、前記左心房ラインクランプは開放位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは開放位置に設定される、請求項18に記載の方法。
  23. 前記大動脈ラインを介して前記流体の前記第1の部分の少なくとも一部を前記大動脈に送達するステップと、
    前記左心房ラインを介して前記流体の前記第1の部分の少なくとも一部を前記左心房に送達するステップとを更に含む、
    請求項22に記載の方法。
  24. 第1の時間期間の間に、前記心臓の冠動脈、心臓組織、及び冠静脈のうちの1つ又はそれよりも多くを通じて、前記流体の前記第1の部分の少なくとも一部を循環させるステップと、
    第2の時間期間の間に、前記リザーバ還流ラインを介して、前記流体の前記第1の部分の少なくとも一部を前記リザーバに送達するステップとを更に含む、
    請求項23に記載の方法。
  25. 前記左心房ライン内の可変抵抗器を調整することによって前記左心房における圧力を制御するステップを更に含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記右心房に接続するように構成された右側ラインを提供するステップと、
    前記流体の第2の部分を前記右心房にポンプ送りするように構成された、前記リザーバに接続された第2のポンプを提供するステップとを更に含む、
    請求項22に記載の方法。
  27. バイパスクランプを介して前記リザーバ還流ラインと並列に接続されるバイパスラインを提供するステップを更に含み、
    前記大動脈ラインクランプは閉鎖位置に設定され、前記左心房ラインクランプは開放位置に設定され、前記リザーバ還流クランプは閉鎖位置に設定され、前記バイパスクランプは開放位置に設定される、請求項18に記載の方法。
  28. 前記左心房ラインを介して前記流体の前記第1の部分を前記左心房に送達するステップと、
    前記大動脈ライン、前記リザーバ還流ライン、及び前記バイパスラインを介して、前記大動脈から前記リザーバへ出力流体を還流させるステップとを更に含む、
    請求項27に記載の方法。
  29. 前記大動脈から前記リザーバへ前記出力流体を還流させるステップは、前記バイパスライン内の第1の後負荷を通じて進む前記出力流体を含み、前記第1の後負荷は、エネルギを貯蔵し且つ放出するように構成される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記大動脈から前記リザーバへ前記出力流体を還流させるステップは、前記リザーバからの逆流を防止するように構成される弁を通じて進む前記出力流体を含む、請求項28に記載の方法。
  31. 前記右心房に接続するように構成された右側ラインを提供するステップと、
    前記リザーバに接続された第2のポンプを提供するステップとを更に含み、該第2のポンプは、前記流体の第2の部分を前記右心房にポンプ送りするように構成される、
    請求項27に記載の方法。
  32. 前記右心房に接続するように構成される右側ラインを提供するステップと、
    前記リザーバに接続された第2のポンプを提供するステップとを更に含み、該第2のポンプは、前記流体の第2の部分を前記右心房にポンプ送りするように構成される、
    請求項20に記載の方法。
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