JP2020199373A - 遊技機 - Google Patents

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Takashi Katayama
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Abstract

【課題】遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うとともに、より多様な情報を新規な態様で報知することができる遊技機を提供する。【解決手段】第1態様で第1の情報が表示されているときに、同じ表示態様の第2の情報が所定数以上連続して表示される場合があり、第2態様で第1の情報が表示されているときに、同じ表示態様の第2の情報が所定数以上連続して表示されない場合があり、第1の情報及び第2の情報は、先読み演出として用いられる場合があり、第1のグループに属する第2の情報が所定数以上連続して表示された場合と、第2のグループに属する第2の情報が所定数以上連続して表示された場合とで、獲得しうる遊技媒体数が異なり得る。【選択図】 図51

Description

本発明は、遊技者にとって有利な有利状態を付与可能なパチンコ遊技機などの遊技機に関する。
パチンコ遊技機などの遊技機には、遊技盤に設けられた所定の領域に遊技球が入賞(通過)することを契機として、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)を付与する否かの判定を行うとともに、識別情報を変動表示させ、有利状態を付与する旨の判定結果が得られていた場合には、識別情報を特定の表示態様で停止表示させ、当該有利状態に移行させるものがある。有利状態においては、遊技盤に設けられた可変入賞装置が開放状態となった後に閉鎖状態となるラウンド遊技が複数回実行され、開放状態の可変入賞装置に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
このような遊技機においては、所定の領域に遊技球が入賞するごとに、予め定められた個数(例えば、4個)を上限として、所定の領域に遊技球が入賞したことを示す情報(始動記憶情報)を複数個記憶(保留)することが可能であり、この始動記憶情報に基づいて、識別情報の変動表示と停止表示が順次繰り返されることにより遊技が行われる。また、始動記憶情報が記憶されると、この記憶された始動記憶情報に対応する遊技における識別情報の変動表示(当該変動)が開始される前に、有利状態を付与するか否かの判定結果を示す情報を記憶する。これにより、当該変動が開始される前に、大当り予告(有利状態に関する予告)を行うことが可能となっている。
このような遊技機において、保留された始動記憶情報の数(保留数)と、有利状態を付与するか否かの判定結果を示す情報(大当り抽選結果)と、に基づいて、保留数を示す保留球演出図柄の表示態様を変化させることにより、大当り予告としてのいわゆる「先読演出」を行うものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2013−70864号公報
しかしながら、特許文献1に示す遊技機では、保留球演出図柄の表示態様の変化パターンが、予め定められた複数の変化パターンの中から決定されるだけのものであるため、大当り予告の演出内容が単調になってしまうという問題があった。
また、このような遊技機において、保留球演出図柄の表示態様の変化で報知することができる情報には限りがあり、より多様な情報を新規な態様で報知することができる遊技機が望まれていた。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うとともに、より多様な情報を新規な態様で報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段(例えば、メインRAM63)と、
遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させる否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報に対応する第1の情報(例えば、保留球)を表示する第1情報表示手段(例えば、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、当該変動保留球表示領域703)と、
前記第1の情報と異なる第2の情報(例えば、アイテム)を複数個表示可能な第2情報表示手段(例えば、アイテム表示領域800)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記第1情報表示手段に表示される前記第1の情報の表示態様を決定する第1表示態様決定手段(例えば、図53に示す保留表示態様変化演出処理)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記第2情報表示手段により表示される前記第2の情報の表示態様を決定する第2表示態様決定手段(例えば、図51に示すRUSHモード中アイテム演出処理)と、を備え、
前記特定遊技状態は、獲得しうる遊技媒体数(例えば、実質ラウンド数)の異なる複数の特定遊技状態が含まれ、
前記第1表示態様決定手段は、
前記特定遊技状態に移行するか否かに基づいて前記第1情報表示手段に表示される前記第1の情報の表示態様を決定可能であり、
前記第1の情報の表示態様として、第1態様と、前記第1態様よりも前記特定遊技状態への移行期待度が相対的に高い第2態様と、を含む何れかの態様に決定可能であり、
前記第2表示態様決定手段は、
前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得しうる遊技媒体数の多寡に基づいて前記第2情報表示手段に表示される前記第2の情報の表示態様を決定可能であり、
前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得しうる遊技媒体数に応じて、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が連続して表示される個数が異なるように前記第2の情報の表示態様を決定可能であり、
前記第1情報表示手段に前記第1態様で前記第1の情報が表示されているときに、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が所定数以上連続して表示される場合があり、
前記第1情報表示手段に前記第2態様で前記第1の情報が表示されているときに、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が前記所定数以上連続して表示されない場合があり、
前記第1の情報及び前記第2の情報は、先読み演出として用いられる場合があり、
前記第2の情報は、第1のグループに属する情報と、前記第1のグループとは異なる第2のグループに属する情報と、が含まれ、
前記第1のグループに属する情報が前記所定数以上連続して表示された場合と、前記第2のグループに属する情報が前記所定数以上連続して表示された場合とで、前記獲得しうる遊技媒体数が異なり得ることを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うとともに、より多様な情報を新規な態様で報知することができる遊技機を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る遊技機の外観斜視図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機における遊技盤の正面図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機における遊技盤の一部拡大斜視図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機におけるLEDユニットの正面図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の制御回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の遊技状態及び演出モードを示す遷移図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機のスペックを示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の1ラウンド開閉パターンを示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の変位部材作動パターンを示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の大入賞口開閉パターン及びラウンド間インターバル時間を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機のメイン変動パターン決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の先読保留変化パターン決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の先読保留変化パターン決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の当該変動保留変化パターン決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の当該変動保留変化パターン決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の操作連動演出シナリオ決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の操作連動演出段階移行決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の操作連動演出シナリオ毎の演出内容の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の操作連動演出シナリオ毎の演出内容の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機のRUSHモード中シナリオ決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の主制御回路によるメイン処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の主制御回路によるメイン処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のタイマ割込処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のタイマ更新処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のスイッチ入力処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の特別図柄関連スイッチチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の第1始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の第2始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の第1大入賞口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の第2大入賞口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の特別図柄制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の特別図柄決定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の当り開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の当り終了インターバル処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のタイマ割込処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の押下操作ボタン操作判定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の押下操作ボタン操作判定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のコマンド解析処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のコマンド解析処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の演出パターン決定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のRUSHモード中処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のRUSHモード中アイテム演出処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の通常モード中処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の保留表示態様変化演出処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の当り開始時処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機のV入賞時処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る遊技機の操作連動演出の画面表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の操作連動演出の画面表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の操作連動演出の画面表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の引継選択操作画面の画面表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の楽曲選択操作画面の画面表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機のRUSHモード中の画面表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機のRUSHモード中アイテム演出で用いられるアイテムの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機のRUSHモード中アイテム演出の画面表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の保留表示態様変化演出の画面表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機のV入賞時演出の画面表示例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る遊技機の大入賞口を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る遊技機の大入賞口開閉パターンを示す図である。 本発明の他の実施形態に係る遊技機の変位部材作動パターンを示す図である。 本発明の他の実施形態に係る遊技機の特別図柄制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[遊技機の構造]
まず、図1〜図5を用いて、遊技機としてのパチンコ遊技機の概観について説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る遊技機の外観斜視図及び正面図である。図3は、本実施形態の遊技機に用いられる遊技盤の正面図である。図4は、遊技盤の一部拡大斜視図である。図5は、遊技盤に設けられたLEDユニットの正面図である。本実施形態の遊技機は、一例としてパチンコ遊技機に適用したものである。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機は、遊技球が転動流下可能な遊技領域を有する遊技盤1(図3参照)が着脱可能に設けられた本体枠ベース板2a(本体枠ベースともいう)を備えた本体枠2と、遊技盤1を視認可能な開口部3h(以下、表枠開口部という)が設けられた表枠ベース板3a(表枠ベースともいう)を備え、本体枠2の前方(遊技者側)において当該本体枠2により回動可能に支持された表枠3と、所定の演出表示を行うための液晶表示装置4(図3参照)が着脱可能に設けられた後枠ベース板(図示略)を備え、本体枠2の後方(反遊技者側)において当該本体枠2により回動可能に支持された後枠(図示略)とを備えている。
本実施形態に係るパチンコ遊技機は、外枠6を介して島設備(図示略)に取り付けられている。本体枠2は、本体枠ヒンジ2bを介して外枠6に回動可能に支持されている。なお、図1には、表枠3が本体枠2に対して閉じられているとともに、本体枠2が外枠6に対して閉じられた状態が示されており、かかる状態において、後枠は、外枠6内に収容されるため、図示されない。
表枠3は、表枠ベース板3aと、表枠ベース板3aに備えられる種々の表枠構成部材とを有している。表枠構成部材には、保護ガラス7、皿ユニット8、操作ユニット9、スピーカ10a〜10b、各種装飾部材(トップ飾り14、右側装飾部材15、左側装飾部材16)等がある。なお、表枠構成部材は、これらに限定されるものではなく、表枠3を構成する部材が全て含まれるものである。また、皿ユニット8は、後述する係止構造を介して表枠ベース板3aにそれぞれのカバー部材(上皿上部カバー8a、下皿カバー8b等)が取り付けられている。
表枠3において、上記した表枠開口部3hには、透過性を有する保護ガラス7が設けられている。保護ガラス7は、表枠3に備えられた表枠ベース板3aに設けた表枠開口部3h(窓部)に対して、表枠ベース板3aの裏面側(背面側)から着脱自在に取り付けられており、当該表枠3を本体枠2に対して閉じた状態において、遊技盤1の表面(前面)側に対向し、かつその表面(前面)側を覆うように構成されている。表枠3の上部には、表枠開口部3hの上方両側に、音による演出を行うためのスピーカ10a,10bが設けられている。
また、表枠3の表面(前面)には、表枠開口部3hを囲むように、美観を向上させるための装飾部材が設けられている。なお、装飾部材の一例として、表枠開口部3hの上側には、後述するパトランプ役物を内蔵したトップ飾り14が設けられているとともに、表枠開口部3hの左右には、発光表示態様を変化させることが可能な右側装飾部材15(例えば、右上レンズ15a、右中レンズ15b、右パネルカバー15c等)と、左側装飾部材16(例えば、左アウターレンズ16a等)とが設けられている。
右側装飾部材15及び左側装飾部材16の内方には、後述する副制御回路70(図6参照)によって制御される発光手段(例えば、ランプ・LED27等)が設けられている(図6参照)。ランプ・LED27から発せられた光は、右側装飾部材15及び左側装飾部材16を透過し、当該右側装飾部材15及び左側装飾部材16から美観に優れた例えば放射光や拡散光等として感知される。これにより、光による表示態様に変化を与えることができるため、遊技に対する興趣を向上させることができる。
さらに、表枠3の表面(前面)には、表枠ベース板3aの表枠開口部3hの下側に、皿ユニット8が設けられている。皿ユニット8は、貸出球や賞球を貯留するための上皿17と、上皿17の下方側に設けられ、例えば上皿17が満杯時に溢れた遊技球等を貯留可能な下皿18とが設けられている。
下皿18は、遊技球を貯留可能な下皿本体18pと、下皿本体18pの上部を覆うように取り付けられた下皿カバー8bとを備えている。一方、上皿17は、遊技球を貯留可能な上皿本体17pと、上皿本体17pの上部を覆うように表枠ベース板3aに対して着脱可能に取り付けられた上皿上部カバー8aと、上皿17の美観を向上させるための上皿装飾部材とを備えている。なお、上皿装飾部材の一例として、上皿本体17pには、上皿上部カバー8aを囲むように、上皿左飾り17a、上皿前飾り17c等が設けられており、上皿前飾り17cは、上皿上部カバー8aの左側から前側を経由し、右側へ向かう途中から下皿18に向けて屈曲した形状を成している。
表枠ベース板3aには、遊技球を上皿17に払い出すための払出口20と、上皿17に貯留された遊技球を表枠ベース板3aの背面側に排出する排出口(図示略)と、排出口から排出された遊技球を下皿18に供給する供給口21とが設けられている。表枠ベース板3aの背面側には、払出装置83(図6参照)から払い出される遊技球の球通路や、排出口と供給口21とを連通させて球通路を構成する球通路カバー(図示略)が設けられている。払出装置83から遊技球が払い出されると、当該遊技球が払出口20を介して上皿17へと送られる一方、遊技球が払い出されるものの払出口20付近に遊技球が滞留するほど上皿17が満杯状態にあるときや、上皿上部カバー8aに設けられた球抜きボタン22が押されると、上皿17に貯留された遊技球が排出口から球通路、供給口21を介して下皿18へと送られる。
本実施形態では、遊技機の前面の装飾にメッキ部材を使用しており、上皿17の前面部分を装飾する上皿前飾り17cにもメッキ部材17bを使用している。このメッキ部材17bの使用により遊技機外観デザインの装飾効果を高めて遊技者の興趣の向上を図っている。
上皿上部カバー8aには、球貸しを受けるための球貸ボタン23、図示しない遊技球を貸し出すためのカードユニット84(図6参照)からカードを返却するための返却ボタン24等のほか、所定の遊技中に遊技者が操作(押圧操作、回転操作)することで各種演出の表示態様に変化を与えるための操作ユニット9が設けられている。なお、操作ユニット9の配置構成(位置、向き)について、特に制限はないが、図面では一例として、上皿上部カバー8aから垂直方向に押下操作ボタン9Aが突出させられ、押下操作ボタン9Aの外周にジョグダイヤル9Bが配置されるように構成された操作ユニット9が示されている。
なお、表枠3については、その表面(前面)のうち、遊技者側から向かって左側(すなわち、本体枠2に回動可能に支持されている側)における部分に、例えばピアノ線等の不正部材を侵入させ、その部分の裏側近傍における当該表枠3の裏面に構築された各種構成に対して、当該不正部材による不正行為が行われる事態を想定することができる。
そこで、かかる不正行為を未然に防止するために、表枠3の裏面において、上記した不正部材による侵入行為が行われる部分には、配線保持機能付きカバー部材(図示略)が設けられている。配線保持機能付きカバー部材は、ハーネス等の配線を保持する配線保持部と、表枠3の裏面に構築された基板(図示しない)を被覆する基板被覆部と、例えばピアノ線等の不正部材の侵入を防止する不正防止部とを一体化させて構成されている。これによれば、配線保持、基板被覆部、不正防止の3つの機能を兼ね備えた単体の配線保持機能付きカバー部材を実現することができるため、これら各機能毎の部材をそれぞれ別個に用意する必要がなくなり、その分だけ低コスト化を図ることができる。
本体枠2は、本体枠ベース板2aと、本体枠ベース板2aに備えられる種々の本体枠構成部材を有する。本体枠構成部材には、発射装置26、スピーカ10c、各種制御基板・中継基板等がある。本体枠構成部材は、これらに限定されるものではなく、本体枠2を構成する部材は全て含まれるものである。
本体枠2において、上記した表枠開口部3hに対向した本体枠ベース板2aの所定位置には、当該表枠開口部3hとほぼ同形状を成した本体枠開口部(図示略)が設けられているとともに、当該本体枠ベース板2aの表面(前面)において、本体枠開口部の右下側には、遊技球を発射するための発射装置26が設けられている。
発射装置26は、当該発射装置26を本体枠ベース板2aの表面右下側に配設するためのパネル体26aと、パネル体26aの前面側に配設された発射ハンドル26bと、パネル体26aの背面側に対向した本体枠ベース板2aの表面右下側に配設され、遊技球を発射するための発射駆動装置(図示略)とを備えて構成されている。
なお、表枠3の右下側には、発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)を遊技者側に露出させるための切り欠き3pが施されている。表枠3を本体枠2に対して閉じると、発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)は、当該表枠3の切り欠き3pを介して露出し、上記した皿ユニット8に隣接して位置付けられる。このような発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)と皿ユニット8とは、相互に連続して一体化されているかの如き美的外観を呈する。
発射ハンドル26bは、支持部(図示略)と、支持部に対して回動自在に取り付けられ、時計回り・反時計回り方向に回動可能なハンドルグップ26dと、支持部内に備えられ、遊技球の発射を停止させる発射停止スイッチ(図示略)と、発射停止スイッチをON/OFF操作する発射停止ボタン26e(操作部材ともいう)と、ハンドルグリップ26dの開口上を覆うように配設されるハンドルキャップ26hとを備えている。
発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dを時計回り方向に回動させると、その回動量(回転角度)に応じて発射駆動装置の駆動力が増減変更され、そのときの駆動力によって、上皿17に貯留されている遊技球が、遊技盤1の遊技領域1p(図3参照)に向けて打ち出される。このとき、発射停止ボタン26eを操作すると、発射駆動装置が停止制御され、これにより、遊技球の発射を停止させることができる。
なお、本実施形態において、発射停止スイッチや発射ハンドル26bの操作制御にあっては、主制御回路60(図6参照)に接続されている払出・発射制御回路82(図6参照)が行なう。発射装置26の内部には、ハンドルグリップ26dを、常時、反時計回り方向に弾性的に付勢するためのバネ部材(図示略)が設けられており、遊技者は、このバネ部材の弾性に抗してハンドルグリップ26dを時計回り方向に回動操作することにより遊技球を発射させる。
また、遊技者が遊技を中断してハンドルグリップ26dから手を離すと、ハンドルグリップ26dは、バネ部材の弾性によって開始時点位置に戻される。このとき、ハンドルグリップ26dの突起(図示略)によって発射停止ボタン26eが押されることにより、遊技球の発射が停止される。
ここで、遊技球の発射強度を増減変更させる方法として、発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dの回動量(回転角度)に応じて、発射ボリューム(図示略)の抵抗値を変化させ、発射ソレノイド(図示略)に供給する電力を変化させることにより、遊技球の発射強度を増減変更させるものが知られているが、本実施形態の発射装置26には、発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dの回動操作に連動する図示しない発射用ばね(図示略)と、発射用ばねの巻き上げ(締め上げ)用ギヤ機構(図示略)とが設けられている。発射装置26においては、発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dの回動量によって巻き上げ用ギヤ機構の回動量が調整されて発射用ばねの巻き上げ(締め上げ)の程度を強めたり弱めたりすることにより、遊技球の発射強度が増減変更されるようになっている。
スピーカ10cは、本体枠2の下部中央に、音による演出を行うように設けられている。スピーカ10cから発せられた音は、表枠3の皿ユニット8の部位(具体的には、上皿17と下皿18との間の部位)に設けられたスピーカカバー10kを通して放出されるようになっている。
遊技盤1は、保護ガラス7の後方に位置するように、後枠(図示略)の前方に配設され、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1p(図3参照)を有している。なお、遊技盤1は、透光性を有する材質(例えば、ポリカーボネート等)で形成されているが、例えば、ベニヤ板等のように透光性を有しない材質で形成されていてもよい。
図3〜図5に示すように、遊技盤1は、ガイドレール30、ステージ31、第1始動口32、第2始動口33、第2始動口33を開閉する羽根部材34、通過ゲート35、第1大入賞口36、第2大入賞口37、第1大入賞口36を開閉する第1大入賞口シャッタ36A、第2大入賞口37を開閉する第2大入賞口シャッタ37A、第2大入賞口37の下方側に位置する特定領域38A及び非特定領域38B、特定領域38Aを開閉する変位部材39、複数の一般入賞口40、アウト口41、上側可動演出部材42A、下側可動演出部材42B、カバー部材43、液晶表示装置4、及びLEDユニット5を備える。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動口32、第2始動口33、通過ゲート35、第1大入賞口36、第2大入賞口37、特定領域38A、及び一般入賞口40により入賞領域が形成される。なお、図3は、カバー部材43を取り外した状態を示している。
ガイドレール30は、外レール30Aと内レール30Bとによって構成されている。外レール30Aは、本体枠2に設けられており、遊技領域1p全体を囲むように配置されている。内レール30Bは、外レールとともに遊技球を遊技盤1の上部に案内するためのものであり、遊技盤1の左側において外レールの内側に配設されている。なお、遊技盤1は、本体枠2に対してその背面側から取り付けられている。
ステージ31は、遊技領域1pにおける遊技球の流化領域を振り分けるものであり、液晶表示装置4の下縁部に沿って配置されている。
発射装置26によって発射された遊技球は、遊技盤1に打ち込まれた遊技釘(図示略)やステージ31等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1の下方に向かって流下する。この過程において、遊技球は、第1始動口32、第2始動口33、第1大入賞口36、第2大入賞口37、一般入賞口40のいずれかに入賞することで回収され、また、入賞しなかった場合や、通過ゲート35を通過してその後入賞しなかった場合にアウト口41から排出されることで回収される。
なお、入賞とは、遊技球が入賞領域を通過すること、又は入賞領域に入球することを意味する。具体的には、遊技球が入賞領域を通過又は入賞領域に入球することにより、遊技者にとって有利な状況(例えば、後述する第2始動口33の開放、図柄抽選、賞球等)を付与することを意味する。この際、遊技球による入賞領域の通過は、単なる通過を意味し、遊技球による入賞領域の入球は、アウト口41とは別に遊技球を回収することを意味するが、何れの場合も後述するセンサスイッチにより遊技球が通過することで入賞が検出されることから、通過も入球も実質的には同義である。したがって、入賞領域に対する遊技球の通過も入球も入賞につながるため、本実施形態では、特に説明する場合を除き、「入賞」という表現を用いて説明する。また、遊技球が特定領域38Aを通過することについては、「V入賞」という場合がある。
発射ハンドル26bの回転角度が比較的小さい場合、遊技球に与えられる打ち出し力が総じて小さいため、遊技球は、主としてステージ31の左側を流下する。また、発射ハンドル26bの回転角度が比較的大きい場合、遊技球に与えられる打ち出し力が総じて大きいため、遊技球は、主としてステージ31の右側を流下する。なお、一般に、ステージ31の左側に遊技球を流下させる打ち方は、「左打ち」と呼ばれ、ステージ31の右側に遊技球を流下させる打ち方は、「右打ち」と呼ばれている。
第1始動口32及び第2始動口33は、遊技球が入賞することを条件に抽選の契機を与えるとともに、抽選の結果をLEDユニット5や液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させる契機を与えるものである。本実施形態のパチンコ遊技機において、第1始動口32及び第2始動口33は、第1始動領域及び第2始動領域を実現している。
第1始動口32は、遊技盤1の中央で概ね下方位置に設けられている。第1始動口32に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出される。第1始動口32への遊技球の入賞は、第1始動口スイッチ320(図6参照)により検出される。
第2始動口33は、第1始動口32の直下に設けられている。第2始動口33に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出される。第2始動口33は、普通電動役物としての羽根部材34によって入賞困難性が決定される。第2始動口33への遊技球の入賞は、第2始動口スイッチ330(図6参照)により検出される。
羽根部材34は、遊技盤1の前後方向に前傾姿勢・後退姿勢をなすように開閉動作するものであり、第2始動口33への遊技球の入賞を可能又は容易とする開放状態と、第2始動口33への遊技球の入賞を不可能又は困難とする閉鎖状態とを切り替える、いわゆる普通電動役物である。羽根部材34は、羽根部材ソレノイド340(図6参照)により駆動される。
なお、普通電動役物としては、羽根部材34を前後方向に開閉するように動作させるものに限らず、例えば遊技盤1の左右方向に回動することで始動口を拡開するいわゆる電動チューリップ型のものや、遊技盤1の前後方向に水平移動することで始動口を開閉する舌状部材であってもよい。
通過ゲート35は、第2始動口33を開放する契機を与えるものである。通過ゲート35への遊技球の入賞は、通過ゲートスイッチ350(図6参照)により検出される。なお、この通過ゲート35に遊技球が入賞しても、賞球は発生しない。
第1大入賞口36及び第2大入賞口37は、遊技者にとって有利な有利状態である当り遊技状態(大当り遊技状態)のときに開放される。第1大入賞口36は、第1始動口32の概ね右側にあって、通過ゲート35の直下に設けられている。第2大入賞口37は、第2始動口33の概ね右側にあって、第1大入賞口36の直下に設けられている。なお、第1大入賞口36及び第2大入賞口37が配置される位置については、上述した位置に限らず、遊技機の仕様等に応じて適宜変更することができる。
第1大入賞口36は、複数の遊技球が同時に入賞し得るように比較的横長寸法が大きい開口として遊技盤1に形成されている。第1大入賞口36の近傍には、これを開閉するための第1大入賞口シャッタ36Aが設けられている。第1大入賞口36への遊技球の入賞は、第1大入賞口カウントスイッチ360(図6参照)により検出される。
第2大入賞口37は、遊技球が1個ずつ入賞し得るように比較的縦横寸法が小さい開口としてカバー部材43の上端面一部に形成されている。第2大入賞口37の近傍には、これを開閉するための第2大入賞口シャッタ37Aが設けられている。第2大入賞口37への遊技球の入賞は、第2大入賞口カウントスイッチ370(図6参照)により検出される。
第1大入賞口シャッタ36Aは、遊技盤1の前後方向に前傾姿勢・後退姿勢をなすように開閉動作することにより、第1大入賞口36を開放状態あるいは閉鎖状態に切り替えるものであり、閉鎖状態において第1大入賞口36を覆うように配置されている。すなわち、第1大入賞口シャッタ36Aは、第1大入賞口36への遊技球の入賞が可能又は容易な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように第1大入賞口シャッタソレノイド360A(図6参照)により駆動される。
第2大入賞口シャッタ37Aは、遊技盤1の前後方向に水平移動することにより、第2大入賞口37を開放状態あるいは閉鎖状態に切り替えるものであり、閉鎖状態において第2大入賞口37を覆うように配置されている。すなわち、第2大入賞口シャッタ37Aは、第2大入賞口37への遊技球の入賞が可能又は容易な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように第2大入賞口シャッタソレノイド370A(図6参照)により駆動される。
特定領域38A及び非特定領域38Bは、第2大入賞口37に入賞した遊技球がその後通過可能な領域であり、カバー部材43で覆われている。第2大入賞口37から特定領域38A及び非特定領域38Bに至る遊技球の球通路は、カバー部材43の内面に設けられた仕切り壁(図示略)により形成される。第2大入賞口37に入賞した遊技球は、特定領域38A及び非特定領域38Bのいずれか一方を通過した後、遊技盤1の背後へと導かれて回収される。第2大入賞口37から特定領域38A及び非特定領域38Bへと至るまでの球通路の途中位置には、第2大入賞口カウントスイッチ370が配置されている。特定領域38Aには、特定領域スイッチ380Aが配置されており、特定領域38Aへの遊技球のV入賞は、特定領域スイッチ380Aにより検出される。非特定領域38Bには、非特定領域スイッチ380Bが配置されており、非特定領域38Bへの遊技球の通過は、非特定領域スイッチ380Bにより検知される。また、特定領域38Aの近傍には、これを開閉するための変位部材39が設けられている。
変位部材39は、遊技盤1の前後方向に水平移動することにより、特定領域38Aを開放状態あるいは閉鎖状態に切り替えるものであり、閉鎖状態では特定領域38Aを覆うように位置する。すなわち、変位部材39は、特定領域38Aへの遊技球のV入賞が可能又は容易な開放状態(第1状態)と、V入賞が不可能又は困難な閉鎖状態(第2状態)とに変化するように変位部材ソレノイド390(図6参照)により駆動される。特定領域38Aが閉鎖状態にある場合、V入賞が不可能となった遊技球は、非特定領域38Bを通過することとなる。
本実施形態のパチンコ遊技機において、第1大入賞口36、第1大入賞口シャッタ36A、第1大入賞口シャッタソレノイド360A、及び第1大入賞口カウントスイッチ360は、第1可変入賞装置を実現している。第2大入賞口37、第2大入賞口シャッタ37A、第2大入賞口シャッタソレノイド370A、及び第2大入賞口カウントスイッチ370は、第2可変入賞装置を実現している。
一般入賞口40は、遊技盤1の適宜位置に一つ以上設けられている。この一般入賞口40に遊技球が入賞すると、抽選が行われないものの、払出装置83(図6参照)により所定数の賞球が払い出される。一般入賞口40への遊技球の入賞は、一般入賞口スイッチ400A,400Bにより検出される。
本実施形態のパチンコ遊技機では、図7に示すように、後述する主制御回路60により制御される通常遊技状態として、非確変・非時短遊技状態と、特別図柄抽選の当選確率が非確変・非時短遊技状態よりも高くなる確変遊技状態(特別遊技状態)と、普通図柄抽選の当選確率が非確変・非時短遊技状態よりも高くなる時短遊技状態と、確変・時短遊技状態(確変遊技状態であり、時短遊技状態である通常遊技状態)が存在し、通常遊技状態において特別図柄抽選に当選した場合、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行する。
時短遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率が高確率状態となるため、普通電動投物としての羽根部材34のサポートによって第2始動口33への入賞が容易となる。この状態は、いわゆる「電サポ」と呼ばれる状態であり、後述する特別図柄ゲームの保留球が貯まり易くなるとともに、第2始動口33への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。具体的にいうと、時短遊技状態とは、普通図柄抽選の当選確率が相対的に高い状態(時短遊技状態1)、特別図柄や普通図柄の変動時間が相対的に短い状態(時短遊技状態2)、普通電動役物としての羽根部材34の開放時間が相対的に長い状態(時短遊技状態3)のうち少なくともいずれか一の状態を意味する。例えば、時短遊技状態には、上記時短遊技状態1、時短遊技状態2、及び時短遊技状態3が任意の組み合わせをもって同時進行する状態も含まれる。このような時短遊技状態においては、大当り遊技状態に移行する可能性が向上する。
大当り遊技状態において特定領域38AへのV入賞に成功した当該大当り遊技状態の終了後は、確変遊技状態に必ず移行し、非確変遊技状態に移行しないようになっている。一方、特定領域38AへのV入賞に成功することなく、非V入賞のまま大当り遊技状態が終了した場合は、当該大当り遊技状態の終了後、非確変遊技状態に移行するようになっている。また、確変遊技状態で20回の特別図柄抽選(20回の特別図柄の変動表示及び停止表示)が行われたことを契機に、非確変遊技状態に移行するようになっている。このような所定回数の特別図柄抽選を行うことで終了する確変遊技状態は、ST(Special Time)遊技状態とも称される。なお、大当り遊技状態の終了後、次の大当り遊技状態に移行するまで、確変遊技状態を維持するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特定の大当り遊技状態の終了後は、時短遊技状態に必ず移行し、非時短遊技状態に移行しないようになっている。一方、特定の大当り遊技状態でない大当り遊技状態の終了後は、非時短遊技状態に移行するようになっている。また、時短遊技状態で100回の特別図柄抽選(100回の特別図柄の変動表示及び停止表示)が行われたことを契機に、非時短遊技状態に移行するようになっている。なお、特定の大当り遊技状態の終了後、次の大当り遊技状態に移行するまで、時短遊技状態を維持するようにしてもよい。
上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bは、非作動時に遊技盤1の背後に退避した状態にあり、特定の演出を行うときに液晶表示装置4の表示領域4Aの前方に出現するように配置されている。上側可動演出部材42Aは、特定の演出が行われる場合に表示領域4Aの中央部の前方に出現し、回転動作及び発光を行う。下側可動演出部材42Bは、特定の演出が行われる場合に表示領域4Aの下部の前方に出現し、発光を行う。
カバー部材43は、第2大入賞口37を形成するために設けられており、第1大入賞口36の下方に取り付けられている。カバー部材43は、その上端面の一部を開口することによって第2大入賞口37を形成している。カバー部材43が遊技盤1に取り付けられた状態において、第2大入賞口37に対応する開口には、変位部材39が位置する。また、カバー部材43の上端面の前側縁部には、遊技球を第2大入賞口37の方へと案内するためのガイド片43aが設けられている。カバー部材43の内部には、第2大入賞口37に対応する開口から第2大入賞口カウントスイッチ370を経て特定領域38A及び非特定領域38Bへと球通路が形成されている。このようなカバー部材43は、第2大入賞口カウントスイッチ370や特定領域スイッチ380A及び非特定領域スイッチ380Bを覆うように配置される。
LEDユニット5は、各遊技状態や抽選結果を遊技者に報知するものであり、図5に示すように、普通図柄表示部51、普通図柄保留表示部52、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56、及びラウンド表示部59を有している。なお、特に図示しないが、遊技盤1等に配置されたランプ・LED27(図6参照)には、キャラクタ出現報知ランプに対応するものが含まれており、大当り遊技状態への移行が確定した通常遊技状態において特別図柄の変動時の一部や、大当り遊技状態中において液晶表示装置4の表示領域4Aにスペシャルキャラクタ(以下、「SPキャラ」とも称する)が出現したときに点灯(又は点滅)するようになっている。
普通図柄表示部51は、通過ゲート35に遊技球が入賞したことを契機に普通電動役物としての羽根部材34を駆動して第2始動口33を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものである。普通図柄表示部51は、1つのLEDランプ511を含んでいる。LEDランプ511は、例えば赤色の点灯及び青色の点灯が可能であり、普通図柄ゲームにおいて、当選の場合に赤色で点灯する一方、普通図柄ゲームにおいてハズレの場合に青色で点灯する。普通図柄表示部51におけるLEDランプ511の点灯態様として例えば赤色の点灯態様となったときには、羽根部材34が所定のパターンで開閉駆動され、第2始動口33への遊技球の入賞を許容する。なお、普通図柄ゲームの当選及びハズレに応じた点灯態様としては、他の点灯態様であってもよく、例えば当選の場合に点灯状態あるいは点滅状態になる一方、ハズレの場合に消灯状態となるようにしてもよい。
普通図柄保留表示部52は、4つのLEDランプ521,522,523,524の点灯又は消灯によって、普通図柄表示部51が変動表示を行っている最中に新たな遊技球が通過ゲート35に入賞した場合に次回以降の普通図柄表示部51による変動表示を行うために保留された普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示する。4つのLEDランプ521,522,523,524は、普通図柄表示部51の左側に位置し、LEDランプ511とともに列状に並んで配置されている。LEDランプ521,522,523,524による保留表示において、例えば保留数が「1」の場合には、LEDランプ521が点灯し、LEDランプ522,523,524が消灯する。保留数が「2」の場合には、LEDランプ521,522が点灯し、LEDランプ523,524が消灯する。保留数が「3」の場合には、LEDランプ521,522,523が点灯し、LEDランプ524が消灯する。保留数が「4」の場合には、LEDランプ521,522,523,524の全てが点灯する。
第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、「特別図柄ゲーム」に対する当り抽選の結果を示すものであり、例えば、7セグメントLEDを含んでいる。第1特別図柄表示部53は、第1始動口32への遊技球の入賞を契機として識別情報となる図柄(以下において、「第1特別図柄」と称する)の変動表示を行うとともに、第1始動口32への入賞に基づく当り抽選の結果を第1特別図柄に係る停止図柄として停止表示するものである。第2特別図柄表示部54は、第2始動口33への遊技球の入賞を契機として識別情報となる図柄(以下において、「第2特別図柄」と称する)の変動表示を行うとともに、第2始動口33への入賞に基づく当り抽選の結果を第2特別図柄に係る停止図柄として停止表示するものである。本実施形態のパチンコ遊技機において、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、識別情報表示手段を実現している。
第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54による図柄の変動表示は、例えば、7セグメントLED等を用い、各セグメントが個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。当り抽選の結果は、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の各セグメントの点灯・消灯によって形成されるセグメントパターン(図柄)によって表示される。この際、第1特別図柄で表示される複数の当り図柄と第2特別図柄で表示される複数の当り図柄とは、それぞれ異なる態様となっている。第1特別図柄の当り図柄としては、大当り遊技状態への移行契機となる図柄であって、当該大当り遊技状態終了後に確変・時短遊技状態に移行し得る「大当り1」〜「大当り4」(確変時短当り)の大当り図柄と、当該大当り遊技状態終了後に確変・非時短遊技状態に移行し得る「大当り5」及び「大当り6」(時短当り)の大当り図柄と、当該大当り遊技状態終了後に原則として非確変・非時短遊技状態に移行する「大当り7」(通常当り)の大当り図柄とがある(図8参照)。第2特別図柄の当り図柄としては、大当り遊技状態への移行契機となる図柄であって、当該大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行し得る「大当り6」〜「大当り9」(時短中当り)の大当り図柄がある(図8参照)。なお、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、7セグメントLED等に限定されず、例えば2つ以上のLEDランプの点灯・消灯の組み合わせによるものでもよい。
第1特別図柄保留表示部55は、4つのLEDランプ551,552,553,554を含んでおり、これらのLEDランプ551,552,553,554の点灯又は消灯によって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示中に第1始動口32に新たな遊技球が入賞した場合の次回以降の特別図柄ゲームに対する第1特別図柄の変動表示のために保留された第1特別図柄表示部53の変動表示の実行可能回数(保留数)を表示する。第2特別図柄保留表示部56は、4つのLEDランプ561,562,563,564を含んでおり、これらのLEDランプ561,562,563,564の点灯又は消灯によって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示中に第2始動口33に新たな遊技球が入賞した場合の次回以降の特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示のために保留された第2特別図柄表示部54の変動表示の実行可能回数(保留数)を表示する。第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56のそれぞれは、上下に並んで配置されており、普通図柄保留表示部52の上側に位置する。第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56での保留数の表示態様は、普通図柄保留表示部52による保留数の表示態様と同一である。
第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第1始動口32へと通じる球通路に設けられた第1始動口スイッチ320(図6参照)、又は第2始動口33へと通じる球通路に設けられた第2始動口スイッチ330(図6参照)によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54の変動表示の実行(開始)を保留する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示されていた図柄が停止表示された場合は、保留されていた第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54における図柄の変動表示が開始される。
ここで、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1始動口32及び第2始動口33への遊技球の入賞による第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。第1特別図柄表示部53に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄表示部53に対応する第1特別図柄ゲームの情報が、メインRAM63(図6参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶(始動記憶情報)として記憶され、保留されている4回分の第1特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶(始動記憶情報)として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。したがって、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の双方、すなわち第1始動口32及び第2始動口33への入賞保留数は、合計で最大8個となる。
なお、第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56に代えて、あるいは第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56に加えて、液晶表示装置4において、第1始動口32への入賞の保留及び第2始動口33への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
ラウンド表示部59は、当り図柄停止中に点灯するものであり、大当り遊技状態が実行される際の後述するラウンドゲームに関する回数として、ラウンド数を示すものである。ラウンド表示部59は、3つのLEDランプ591,592,593を含んでおり、これらのLEDランプ591,592,593の点灯又は消灯によって、大当り遊技状態が実行される際のラウンド数を示す。本実施形態では、ラウンド数が12ラウンド(以下において、「12R」と表記する場合がある)の場合、LEDランプ591が点灯し、LEDランプ592,593が消灯する。また、例えば、本実施形態において、上記のラウンド数とは異なるラウンド数の大当り遊技状態を設定する場合には、LEDランプ592又は593が点灯し、他のLEDランプが消灯するように構成することができる。なお、ラウンド数(回数)は、ラウンドゲーム(ラウンド遊技)が実行される回数全体を意味する場合と、ラウンドゲームが順次実行される際の順番を示す順序数を意味する場合とがある。ラウンド数について、前者を意味する場合は、例えば「12ラウンド」あるいは「12R」と記し、後者を意味する場合は、例えば「12R目」と記す。また、以下の説明においては、「ラウンド遊技」を単に「ラウンド」という場合もある。
液晶表示装置4は、図3に示すように、遊技盤1の後方に配置されるとともに、その略中央に遊技者が目視可能となるように表示領域4Aが配設されており、第1始動口32及び第2始動口33への遊技球の入賞に基づく当り抽選の結果のほか、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄、通常遊技状態での演出画像、大当り遊技状態中の演出画像、デモ表示用の演出画像等を表示するものである。すなわち、液晶表示装置4は、遊技球が第1始動口32又は第2始動口33に入賞したことを条件に識別情報の変動表示を行うようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機において、液晶表示装置4は、演出表示手段を構成しており、この液晶表示装置4、スピーカ10a,10b,10c、及びランプ・LED27が演出実行手段を構成する。本実施形態のパチンコ遊技機において、これらの演出実行手段は、報知手段としても用いられる。
[遊技機の電気的構成]
次に、図6を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路について説明する。なお、図6においては、「スイッチ」を「SW」と略記し、「ソレノイド」を「SOL」と略記している。
図6に示すように、パチンコ遊技機は、遊技の制御を行う主制御手段としての主制御回路60と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御手段としての副制御回路70とを有する。
主制御回路60は、メインCPU61、読み出し専用メモリであるメインROM62、読み書き可能メモリであるメインRAM63、初期リセット回路64、I/Oポート65、コマンド送信手段としてのコマンド出カポート66、及びバックアップコンデンサ67を備えている。主制御回路60は、LEDユニット5を含む各種のデバイス(機器やスイッチ等)と接続されている。
メインCPU61は、メインROM62及びメインRAM63と接続されており、メインROM62に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。本実施形態のパチンコ遊技機において、メインCPU61は、有利状態判定手段(特定遊技状態移行判定手段)、特定遊技状態制御手段、特別遊技状態制御手段、及びラウンド遊技実行手段を実現している。
主制御回路60には、第1始動口32の後方に配置された第1始動口スイッチ320が接続されている。第1始動口スイッチ320によって遊技球が検出されると、メインCPU61によって当り抽選が行われる。すなわち、メインCPU61によって有利状態を付与するか否かが判定される。
主制御回路60には、第2始動口33の後方に配置された第2始動口スイッチ330が接続されている。第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出されると、メインCPU61によって当り抽選が行われる。すなわち、メインCPU61によって有利状態を付与するか否かが判定される。
これらの第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330は、第1始動口32及び第2始動口33に遊技球が入球したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60には、通過ゲート35の後方に配置された通過ゲートスイッチ350が接続されている。通過ゲートスイッチ350によって遊技球が検出された場合、通過ゲート35に遊技球が入賞したとして、普通図柄抽選が行われる。この普通図柄抽選の結果は、普通図柄表示部51において表示される。なお、普通図柄表示部51において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aに表示されるようにしてもよい。
通過ゲートスイッチ350は、通過ゲート35を遊技球が通過したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。これにより、通過ゲートスイッチ350は、第2始動口33を開放する契機を与えるものである。
主制御回路60には、遊技盤1の左側及び右側に位置する一般入賞口40の後方に配置された一般入賞口左スイッチ400A及び一般入賞口右スイッチ400Bが接続されている。一般入賞口左スイッチ400A及び一般入賞口右スイッチ400Bによって遊技球が検出されると、払出装置83により予め設定されている数の賞球が行われる。
主制御回路60には、第1大入賞口36の奥方に配置された第1大入賞口カウントスイッチ360が接続されている。第1大入賞口カウントスイッチ360は、第1大入賞口36への遊技球の入賞数をカウントするためのものである。第1大入賞口カウントスイッチ360により遊技球の入賞が検出されると、払出装置83は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払出口20又は供給口21を通じて上皿17又は下皿18に払い出しを行う。
主制御回路60には、第2大入賞口37の奥方に配置された第2大入賞口カウントスイッチ370が接続されている。第2大入賞口カウントスイッチ370は、第2大入賞口37への遊技球の入賞数をカウントするためのものである。第2大入賞口カウントスイッチ370により遊技球の入賞が検出されると、払出装置83は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出しを行う。
これらの第1大入賞口カウントスイッチ360及び第2大入賞口カウントスイッチ370は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37を遊技球が通過した場合に、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60には、特定領域38A及び非特定領域38Bに配置された特定領域スイッチ380A及び非特定領域スイッチ380Bが接続されている。特定領域スイッチ380Aは、大当り遊技状態において特定領域38Aを遊技球が通過したことを検出した場合にV入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。非特定領域スイッチ380Bは、大当り遊技状態において非特定領域38Bを遊技球が通過したことを検出した場合に非V入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60は、第1大入賞口36を開閉する第1大入賞口シャッタ36Aを駆動する第1大入賞口シャッタソレノイド360Aと、第2大入賞口37を開閉する第2大入賞口シャッタ37Aを駆動する第2大入賞口シャッタソレノイド370Aとを排他的に制御する。これにより、第1大入賞口シャッタ36Aは、第1大入賞口36への遊技球の入賞が可能又は容易な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動され、第1大入賞口36が少なくとも閉鎖状態とされる状況において、第2大入賞口シャッタ37Aは、第2大入賞口37への遊技球の入賞が可能又は容易な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動される。このような第1大入賞口シャッタ36A及び第2大入賞口シャッタ37Aによる第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開放駆動は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
主制御回路60は、羽根部材34を開閉する羽根部材ソレノイド340を制御する。これにより、普通図柄表示部51において所定の発光態様で普通図柄が停止表示されたときに、羽根部材34が所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口33に遊技球が入り易くなる。
例えば、本実施形態の普通図柄ゲームにおいて、時短遊技状態ではない遊技状態(すなわち、「低確率時」)における普通図柄の当り確率は1/65536であり(図8参照)、ほとんどの場合羽根部材34が開放されることはない。一方、時短遊技状態(すなわち、「高確率時」)における普通図柄の当り確率は65534/65536であり(図8参照)、ほとんどの場合羽根部材34が1.3秒間、3回開放される。なお、時短遊技状態ではない遊技状態(すなわち、「低確率時」)における普通図柄の当り確率を0(すなわち、抽選されることなく非当選が決定されるもの)としてもよい。また、時短遊技状態(すなわち、「高確率時」)における普通図柄の当り確率を1(すなわち、抽選されることなく当選が決定されるもの)としてもよい。
主制御回路60は、特定領域38Aの変位部材39を開閉するように動作させる変位部材ソレノイド390を制御する。これにより、大当り遊技状態において後述するラウンドゲームを実行中にある場合に、変位部材39が所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、遊技球を特定領域38Aに通過させることが可能又は容易となる。一方、大当り遊技状態であっても変位部材39が閉鎖状態となる場合は、遊技球を特定領域38Aに通過させることが不可能又は困難となり、遊技球は非特定領域38Bを通過し易くなる。
第1特別図柄保留表示部55は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第1始動口スイッチ320によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第1始動口32への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第1特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄に係る保留数として保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。
第2特別図柄保留表示部56は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第2始動口33への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第2特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄に係る保留数として保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の優先順位は、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも優先するように設定されているが、第1始動口32及び第2始動口33への入賞順にしたがって、対応する第1特別図柄及び第2特別図柄を入賞順通りに変動表示させるようにしてもよい。
また、特別図柄の変動表示の実行が保留される保留数には、先述したように上限が設定されており、本実施形態において、メインCPU61は、第1始動口32及び第2始動口33に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出されたときの第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の保留数を、それぞれ最大で4個(すなわち、4検出回数)まで記憶させており、5個目以降は保留数として記憶させないようになっている。この際、特別図柄の変動表示の終了により保留数が減った時には、再び保留数が4個を上限として加算される。
第1特別図柄表示部53における第1特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第1特別図柄表示部53に対応する特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
第2特別図柄表示部54における第2特別図柄ゲームについても同様に、第2特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第2特別図柄表示部54に対応する第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
したがって、第1始動口32及び第2始動口33への入賞に伴う特別図柄ゲームに係る遊技球の保留数は、合計で最大8個となり、第1特別図柄保留表示部54及び第2特別図柄保留表示部55のLED551〜554及びLED561〜564による保留表示数もそれぞれ4個となる。
第1大入賞口シャッタ36Aによる第1大入賞口36の開放状態は、第1大入賞口カウントスイッチ360によるカウント値(遊技球の入賞数)が所定数(例えば、入賞数8個)となるか、あるいは予め規定された後述の開放時間を経過するといったいずれか一方の条件を満たすまで維持される。遊技球の入賞数が所定数となった場合、又は第1大入賞口シャッタ36Aの開放時間が経過した場合は、第1大入賞口シャッタ36Aが第1大入賞口36を閉鎖するように駆動される。
第2大入賞口シャッタ37Aによる第2大入賞口37の開放状態も同様に、第2大入賞口カウントスイッチ370によるカウント値(遊技球の入賞数)が所定数(例えば、入賞数8個)となるか、あるいは予め規定された後述の開放時間を経過するといったいずれか一方の条件を満たすまで維持される。遊技球の入賞数が所定数となった場合、又は第2大入賞口シャッタ37Aの開放時間が経過した場合は、第2大入賞口シャッタ37Aが第2大入賞口37を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、後述する予め設定された大入賞口開閉パターン(当りパターン)に基づき、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開放状態と閉鎖状態とが繰り返される。大当り遊技状態において、第1大入賞口36及び第2大入賞口37のそれぞれが後述する大入賞口開閉パターン(当りパターン)に基づいて複数回数を含む所定回数にわたり開放状態及び閉鎖状態となる遊技は、「ラウンドゲーム(ラウンド遊技)」という。ラウンドゲーム(ラウンド遊技)は、単にラウンドという場合もある。1回のラウンドゲームにより第1大入賞口36又は第2大入賞口37が閉鎖状態とされてから、次回のラウンドゲームとして第1大入賞口36又は第2大入賞口37が開放状態となるまでの状態については、「ラウンド間ゲーム」又は「ラウンド間インターバル」あるいは単に「インターバル」ともいう。1回のラウンドゲームにおいては、第1大入賞口36及び第2大入賞口37のそれぞれが複数回にわたり開放状態及び閉鎖状態となる場合がある。また、1回のラウンドゲームでは、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開閉状態が排他的に制御される。すなわち、1回のラウンドゲームにおいては、一方の大入賞口が所定回数繰り返し開放状態となる間、他方の大入賞口が継続して閉鎖状態とされる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機には、大当り遊技状態とは異なる性質の遊技状態としてのいわゆる小当り遊技状態は設けられていないが、小当り遊技状態を設けることとしてもよい。小当り遊技状態は、大当り遊技状態とは異なりラウンドゲームという概念によって規定されず、例えば、第2大入賞口37が1回だけ開放状態とされるように規定される。もっとも、小当り遊技状態を設ける場合には、任意あるいは特定の大入賞口を複数回数にわたり繰り返し開放状態となるように制御してもよい。また、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態を、小当り遊技状態に移行する前の遊技状態とは異なる遊技状態に移行させることとしてもよく、小当り遊技状態に移行する前の遊技状態に復帰させることとしてもよい。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンドのようにラウンド数(回数)として計数される。例えば、1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目のラウンドゲームを第2ラウンドと称する場合がある。以下の説明(説明に伴い参照する図面を含む)において、1ラウンドあるいは第1ラウンド等の数字付の「ラウンド」に関しては、例えば、1R、2R、4R、12R、等のように、単に「R]の文字で省略する場合がある。また、1回のラウンドゲームにおいて、第1大入賞口36又は第2大入賞口37が所定回数開放状態となる前に、1ラウンドあたりの上限入賞数に到達した場合は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37が閉鎖状態となり、残りの開放回数分について第1大入賞口36及び第2大入賞口37が開放状態とされることなく、当該ラウンドゲームが終了させられる。
また、大当り遊技状態において第2大入賞口37が開放状態となる特定のラウンドゲームでは、後述する予め設定された作動パターン(変位部材作動パターン)に基づき、変位部材39が制御される。これにより、特定領域38Aは、大当り遊技状態の特定のラウンドゲームにおいて、開放状態及び閉鎖状態となる。すなわち、特定のラウンドゲームにおいては、特定領域38Aを遊技球が通過してV入賞となる可能がある一方、特定のラウンドゲーム以外のラウンドゲームでは、仮に第2大入賞口37に遊技球が入賞したとしても、特定領域38Aを遊技球が通過不可能又は困難な状態となる。すなわち、大当り遊技状態(特定遊技状態)の種類には、特定のラウンドゲームを含む大当り遊技状態(第1特定遊技状態)と、特定のラウンドゲームを含まない大当り遊技状態(第2特定遊技状態)とがある。
液晶表示装置4の表示領域4Aには、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54で表示される特別図柄の変動表示中において、特定の場合を除いて、液晶表示装置4の表示領域4Aには、数字からなる図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「7」のような数字が3列変動表示される。
一方、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいても装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様である場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される。
具体的には、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な「大当り」に対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される演出用の装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄が全て揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される。
このような主制御回路60に含まれるメインCPU61は、第1始動領域(第1始動口32)を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する第1特定遊技状態移行判定手段として機能する。また、メインCPU61は、第2始動領域(第2始動口33)を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する第2特定遊技状態移行判定手段として機能する。
また、メインCPU61は、第1又は第2特定遊技状態移行判定手段により特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段として機能する。
また、メインCPU61は、特定遊技状態において特定領域38Aを遊技媒体が通過したことを条件に、当該特定遊技状態が終了した後、特定遊技状態移行判定手段により特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態(確変遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段として機能する。
また、メインCPU61は、特定遊技状態において、第1可変入賞装置(第1大入賞口シャッタ36A)を第1態様(開放状態)及び第2態様(閉鎖状態)に変動させる第1ラウンド遊技(ラウンドゲーム)を所定回数実行する第1ラウンド遊技実行手段として機能する。第1ラウンド遊技実行手段として機能するメインCPU61は、少なくとも1回の第1ラウンド遊技の実行中、第1可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させる制御を行うことが可能である。
また、メインCPU61は、特定遊技状態において、第2可変入賞装置(第2大入賞口シャッタ37A)を第1態様(開放状態)及び第2態様(閉鎖状態)に変動させる第2ラウンド遊技(ラウンドゲーム)を所定回数実行する第2ラウンド遊技実行手段として機能する。第2ラウンド遊技実行手段として機能するメインCPU61は、少なくとも1回の第2ラウンド遊技の実行中、第2可変入賞装置を特定領域38Aへの遊技媒体の通過が相対的に容易な特定ラウンド遊技態様で第1態様及び第2態様に変動させる制御が行われる特定第2ラウンド遊技を行うことが可能である。また、他の少なくとも1回のラウンド遊技の実行中、第2可変入賞装置を特定領域38Aへの遊技媒体の通過が相対的に困難な所定ラウンド遊技態様で第1態様及び第2態様に変動させる制御を行うことも可能である。
なお、大当り遊技状態は、第1ラウンド遊技実行手段により特定回数の第1ラウンド遊技が実行されるとともに、第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の特定第2ラウンド遊技が実行される第1特定遊技状態と、第1ラウンド遊技実行手段により特定回数の第1ラウンド遊技が実行されるとともに、第2ラウンド遊技実行手段により特定第2ラウンド遊技が実行されない第2特定遊技状態とを含む。
上記した各手段を実現するメインCPU61の制御の具体例については、後述する。
メインROM62は、上記したメインCPU61の各手段としての機能を含め、後述する各種の処理をメインCPU61に実行させるためのプログラムや、各種テーブルを記憶している。
メインRAM63は、メインCPU61の一時記憶領域として、種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶する機能を有する。メインCPU61の一時記憶領域としては、メインRAM63に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路64は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU61に接続されている。
I/Oポート65は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU61に、メインCPU61からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート66は、メインCPU61からの各種コマンドを副制御回路70に送信するものである。
バックアップコンデンサ67は、電断時において、メインRAM63に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM63に記憶されている種々のデータを保持するためのものである。
主制御回路60に接続される各種のデバイスには、第1大入賞口シャッタソレノイド360A、第2大入賞口シャッタソレノイド370A、羽根部材ソレノイド340、変位部材ソレノイド390、及び外部端子板80が含まれる。
外部端子板80は、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置、あるいはホールに設置された複数のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ100等の外部機器との間でデータ通信するためのものである。
主制御回路60に接続される各種のスイッチには、第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、通過ゲートスイッチ350、第1大入賞口カウントスイッチ360、第2大入賞口カウントスイッチ370、特定領域スイッチ380A、非特定領域スイッチ380B、一般入賞口左スイッチ400A、一般入賞口右スイッチ400B、及びバックアップクリアスイッチ81が含まれる。
バックアップクリアスイッチ81は、電断時等における主制御回路60及び後述する払出・発射制御回路82のバックアップデータを、ホール管理者の操作に応じてクリアするものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路82を介して、発射装置26、払出装置83、及びカードユニット84が接続されている。
主制御回路60は、払出・発射制御回路82に賞球制御コマンドを送信する。払出・発射制御回路82は、主として発射装置26及び払出装置83を制御するものであり、発射装置26、払出装置83、及びカードユニット84が接続されている。本実施形態のパチンコ遊技機において、払出・発射制御回路82及び払出装置83は、遊技価値付与手段を実現している。
カードユニット84は、遊技者の操作に応じて遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル85と接続されており、この球貸し操作パネル85との間で信号を送受信可能である。
払出・発射制御回路82は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンドと、カードユニット84から供給される貸し球制御信号とを受け取り、払出装置83に対して所定の信号を送信することにより、払出装置83に遊技球を払い出させる。払出装置83は、例えば、第1始動口32への入賞1個あたり賞球数として3個の遊技球を払い出し、第2始動口33への入賞1個あたり賞球数として3個の遊技球を払い出し、一般入賞口40への入賞1個あたり賞球数として4個又は3個(例えば、遊技盤1の左側に位置する一般入賞口40に入賞の場合には4個、遊技盤1の右側に位置する一般入賞口40に入賞の場合には3個)の遊技球を払い出し、第1大入賞口36又は第2大入賞口37への入賞1個あたり賞球数として14個の遊技球を払い出す。
払出・発射制御回路82は、発射装置26の発射ハンドル26bが遊技者によって握持され、かつ、時計回りの方向へ回動操作された場合に、その回動量に応じて発射ソレノイド(図示略)に電力を供給し、遊技球を遊技領域1pに向けて発射させる制御を行う。
メインCPU61は、後述するメイン処理の実行中であっても、メイン処理を中断し割込処理としてのタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理は、所定時間(例えば、2ms)毎に発生する割込条件を契機として実行される。
副制御回路70は、主制御回路60に接続されており、主制御回路60からコマンドが供給されるように構成されている。
副制御回路70は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU71、プログラムROM72、ワークRAM73、コマンド入力ポート74、バックアップコンデンサ75、表示制御回路76、音声制御回路77、ランプ制御回路78、及び可動演出装置制御回路79を有する。表示制御回路76には、液晶表示装置4が接続されている。音声制御回路77には、スピーカ10a,10b,10cが接続されている。ランプ制御回路78には、ランプ・LED27が接続されている。可動演出装置制御回路79は、上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを駆動するモータや機構等を備えた可動演出装置42が接続されている。
また、副制御回路70は、押下操作ボタン9Aに設けられた押下操作ボタンスイッチ90Aが接続されているとともに、ジョグダイヤル9Bに設けられたジョグダイヤルスイッチ90Bが接続されている。押下操作ボタンスイッチ90Aは、押下操作ボタン9Aの操作を検知するものであり、ジョグダイヤルスイッチ90Bは、ジョグダイヤル9Bの回転方向や回転角度を識別するものである。副制御回路70には、押下操作ボタンスイッチ90Aから押下操作信号が供給され、ジョグダイヤルスイッチ90Bから回転操作信号が供給される。押下操作ボタン9A及びジョグダイヤル9Bは、遊技者の演出に関する操作を受付可能な操作手段として機能する。
サブCPU71は、プログラムROM72に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。液晶表示装置4は、演出表示手段として機能し、スピーカ10a,10b,10cは楽曲出力手段として機能する。特に、サブCPU71は、主制御回路60から供給される各種のコマンドにしたがって、副制御回路70全体の制御を行う。本実施形態のパチンコ遊技機において、サブCPU71は、このような演出に関する各機能を制御する演出制御手段を実現している。プログラムROM72及びワークRAM73は、記憶手段を実現している。
また、液晶表示装置4は、後述する図柄変動表示領域700において図柄変動表示手段として機能し、後述する第1保留球表示領域701及び第2保留球表示領域702において保留情報表示手段として機能し、後述する当該変動保留球表示領域703において当該変動情報表示手段として機能する。また、後述する第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702及び後述する当該変動保留球表示領域703において第1の情報(後述する保留球)を表示する第1情報表示手段として機能する。また、アイテム表示領域800において第2の情報(後述するアイテム)を表示する第2情報表示手段として機能する。
また、サブCPU71は、後述する先読保留変化演出を制御する先読期待度報知演出手段として機能し、後述する当該変動保留変化演出を制御する当該変動期待度報知演出手段として機能し、第1の情報(保留球)の表示態様を決定する第1表示態様決定手段として機能し、第2の情報(アイテム)の表示態様を決定する第2表示態様決定手段として機能する。
上記した各手段を実現するサブCPU71の制御の具体例については、後述する。
プログラムROM72は、サブCPU71が主として各種演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルを記憶している。
ワークRAM73は、サブCPU71の一時記憶領域として種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶するものである。
コマンド入力ポート74は、主制御回路60のメインCPU61から送信された各種コマンドを受信し、サブCPU71へと伝えるものである。
バックアップコンデンサ75は、電断時において、ワークRAM73に対して速やかに電源を供給することにより、ワークRAM73に記憶されている種々のデータを保持するためのものである。
表示制御回路76は、サブCPU71から供給されるデータに応じて、液晶表示装置4における表示制御を行うためのものであり、例えば画像データプロセッサ(VDP)と、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROMと、画像データを一時記憶するフレームバッファと、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータとから構成されている。なお、表示制御回路76の構成は、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
表示制御回路76は、サブCPU71から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データ、各種不正報知画像データ等が含まれる。
また、表示制御回路76は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングで、この画像信号を液晶表示装置4に供給する。液晶表示装置4の表示領域4Aには、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路77は、スピーカ10a,10b,10cから出力させる音(音声や楽曲等)に関する制御を行うためのものであり、例えば音に関する制御を行う音源IC、各種の音データを記憶する音データROM、音信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。なお、音声制御回路77の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
音源ICは、スピーカ10a,10b,10cから出力させる音の制御を行うものであり、サブCPU71から供給される音発生命令に応じて、音データROMに記憶されている複数の音データから一つの音データを選択することができる。
また、音源ICは、選択された音データを音データROMから読み出し、音データを所定の音信号に変換し、その音信号を増幅器に供給する。なお、この増幅器は、音信号を増幅させ、スピーカ10a,10b,10cから音を出力させる。
ランプ制御回路78は、装飾ランプ等を含むランプ・LED27の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。なお、ランプ制御回路78の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
可動演出装置制御回路79は、例えば、大当り遊技状態において、操作ユニット9に対する操作の有効期間中に押下操作ボタン9Aの操作等によって上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを作動(揺動等でもよい)させる等の演出動作を制御する。
[遊技機の遊技状態及び演出モード]
次に、図7を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技状態及び演出モードについて説明する。なお、遊技状態は、メインCPU61により制御されるものであり、演出モードは、サブCPU71により制御されるものである。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態以外の遊技状態として、非確変・非時短遊技状態(通常遊技状態)、確変・非時短遊技状態、非確変・時短遊技状態、及び確変・時短遊技状態が実装されており、図7では、非確変・非時短遊技状態を「非確変&非時短」と示し、確変・非時短遊技状態を「確変20回」と示し、非確変・時短遊技状態を「時短100回」と示し、確変・時短遊技状態を「確変20回&時短100回」と示している。また、図7に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機には、大当り遊技状態以外の遊技状態の演出モードとして、通常モード、特殊モード、及びRUSHモードが実装されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態として、第1特別図柄当りによる大当り遊技状態である、確変時短当り12R、確変時短当り8R−1、確変時短当り8R−2、確変時短当り4R、確変当り4R−1、確変当り4R−2、及び通常当り8R、第2特別図柄当りによる大当り遊技状態である、時短中当り12R−1、時短中当り12R−2、時短中当り8R、及び時短中当り4Rが実装されており(図8参照)、図7では、確変時短当り12R、確変時短当り8R−1、確変時短当り8R−2、及び確変時短当り4Rを「確変時短当り中」と示し、確変当り4R−1及び確変当り4R−2を「確変当り中」と示し、通常当り8Rを「通常当り中」と示し、時短中当り12R−1、時短中当り12R−2、時短中当り8R、及び時短中当り4Rを「時短中当り中」と示している。なお、図7においては図示を省略しているが、大当り遊技状態の演出モードとして複数の演出モードが実装されている。
通常モードは、非確変・非時短遊技状態に対応する演出モードであり、特殊モード、RUSHモード、又はいずれの当り中でもない場合に滞在することとなる演出モードである。例えば、特殊モードにおいて、20回の特別図柄ゲームが消化されると、特殊モードから通常モードに移行する。また、RUSHモードにおいて、100回の特別図柄ゲームが消化されると、RUSHモードから通常モードに移行する。また、通常モードから移行した確変当り中において、非V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合に、確変当り中から通常モードに移行する。また、通常モードから移行した通常当り中において、非V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合に、通常当り中から通常モードに移行する。
また、通常モードにおいて、上述した第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合、第1特別図柄当りによる大当り遊技状態である、確変時短当り中、確変当り中、又は通常当り中に移行する。なお、図7では図示を省略しているが、通常モードにおいて、上述した第2特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、第2特別図柄当りによる大当り遊技状態である、時短中当り中に移行する場合もある。
また、通常モードにおける装飾図柄の特定の表示態様としては、「1」〜「7」のいずれかの組み合わせ態様が停止表示されることとなるが、「7」の組み合わせ態様として停止表示された場合には、第1特別図柄の「大当り1」(当りパターン1)に対応する大当り図柄であることが確定する。また、「1」、「3」又は「5」の組み合わせ態様として停止表示された場合には、第1特別図柄の「大当り2」〜「大当り4」(当りパターン2〜4)に対応する大当り図柄である可能性が高く(すなわち、RUSHモードに移行する期待度が高く)、第1特別図柄の「大当り5」〜「大当り7」(当りパターン4〜7)に対応する大当り図柄である可能性が低い(すなわち、RUSHモードに移行する期待度が低い)。また、その他の組み合わせ態様として停止表示された場合には、第1特別図柄の「大当り5」〜「大当り7」(当りパターン4〜7)に対応する大当り図柄である可能性が高く(すなわち、RUSHモードに移行する期待度が低く)、第1特別図柄の「大当り2」〜「大当り4」(当りパターン2〜4)に対応する大当り図柄である可能性が低い(すなわち、RUSHモードに移行する期待度が低い)。もっとも、装飾図柄として数字以外の特定のキャラクタ図柄をさらに設け、この特定のキャラクタ図柄の組み合わせ態様として停止表示された場合には、第1特別図柄のいずれの大当り図柄である可能性があるようにしてもよい。なお、上述したように、通常モードにおいて、第2特別図柄当りによる大当り遊技状態である、時短中当り中に移行する場合には、その大当り終了後には少なくともRUSHモードに移行するものであることから、装飾図柄の組み合わせ態様として「7」の組み合わせ態様が停止表示されるようにしてもよいし、後述の特殊モード又はRUSHモードにおけるものと同様の構成で装飾図柄の組み合わせ態様が停止表示されるようにしてもよい。
通常モードの通常ステージ及び特殊ステージは、非確変・非時短遊技状態において演出態様を決定する要素となる演出ステージであり、特殊モード、RUSHモード、確変当り中、及び通常当り中から通常モードに移行した場合に、まず特殊ステージに移行し、特殊ステージにおいて10回の特別図柄ゲームを消化すると、特殊ステージから通常ステージに移行する。通常ステージと特殊ステージとでは、例えば、装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出の頻度、特定の演出の出現率等のうち1又は複数が異なるものとなっている。なお、通常ステージと特殊ステージとを、例えば、大当り判定の結果が所定の結果であることや予め定められた所定の時間が経過したこと等の他の移行条件が成立した場合に相互に移行させるようにしてもよい。このように構成することで、通常モードにおいて遊技を行っている遊技者の遊技の興趣の低下を防止することが可能となる。
特殊モードは、確変・非時短遊技状態に対応する演出モードであり、通常モードから移行した確変当り中において、V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合、又は通常モードから移行した通常当り中において、V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合に移行する演出モードである。また、特殊モードは、大当り遊技状態に移行することなく20回の特別図柄ゲームが消化されると終了する。また、特殊モードにおいて、上述した第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合、第1特別図柄当りによる大当り遊技状態に移行する。また、図7では図示を省略しているが、上述した第2特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、第2特別図柄当りによる大当り遊技状態に移行する。特殊モードでは、これら全ての大当り遊技状態(図7において「昇格当り中」)の終了後に、RUSHモードに移行するようになっている。
なお、特殊モードにおける装飾図柄の特定の表示態様としては、上述した通常モードにおけるものと同様の構成で装飾図柄の組み合わせ態様が停止表示されるようにしてもよいし、例えば、第1特別図柄の「大当り1」(当りパターン1)(あるいは、第2特別図柄の「大当り6」及び「大当り7」(当りパターン8及び9))が決定されている場合には、装飾図柄の組み合わせ態様として「7」の組み合わせ態様が停止表示され、第1特別図柄の「大当り2」〜「大当り6」(当りパターン2〜6)(あるいは、第2特別図柄の「大当り8」及び「大当り9」(当りパターン10及び11))が決定されている場合には、装飾図柄の組み合わせ態様として「1」、「3」又は「5」の組み合わせ態様が停止表示されやすく、その他の組み合わせ態様が停止表示されにくくし、第1特別図柄の「大当り7」(当りパターン7)が決定されている場合には、装飾図柄の組み合わせ態様としてその他の組み合わせ態様が停止表示されやすく、「1」、「3」又は「5」の組み合わせ態様が停止表示されにくくし、RUSHモードに移行したときの確変遊技状態の有無の期待度が示唆されるようにしてもよい。
RUSHモードは、確変・時短遊技状態又は非確変・時短遊技状態に対応する演出モードであり、通常モードから移行した確変時短当り中において大当り遊技状態が終了した場合、特殊モードから移行した昇格当り中において大当り遊技状態が終了した場合、又はいずれかのモードから移行した時短中当り中において大当り遊技状態が終了した場合に移行する演出モードである。また、RUSHモードは、確変・時短遊技状態であるか非確変・時短遊技状態であるかにかかわらず、大当り遊技状態に移行することなく100回の特別図柄ゲームが消化されると終了する。
また、RUSHモードにおいて、上述した第2特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合、第2特別図柄当りによる大当り遊技状態である、時短中当り中に移行し、時短中当り中の終了後に、再度RUSHモードに移行する。なお、図7では図示を省略しているが、RUSHモードにおいて、上述した第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、第1特別図柄当りによる大当り遊技状態に移行する場合もあるが、この大当り遊技状態の終了後は、再度RUSHモードに移行するようになっている。
なお、RUSHモードにおける装飾図柄の特定の表示態様としては、上述した通常モード又は特殊モードにおけるものと同様の構成で装飾図柄の組み合わせ態様が停止表示されるようにしてもよいし、例えば、第2特別図柄の「大当り6」及び「大当り7」(当りパターン8及び9)(あるいは、第1特別図柄の「大当り1」(当りパターン1))が決定されている場合には、装飾図柄の組み合わせ態様として「7」の組み合わせ態様が停止表示され、第2特別図柄の「大当り8」(当りパターン10)が決定されている場合には、装飾図柄の組み合わせ態様として「1」、「3」又は「5」の組み合わせ態様が停止表示されやすく、その他の組み合わせ態様が停止表示されにくくし、その他の大当りが決定されている場合には、装飾図柄の組み合わせ態様としてその他の組み合わせ態様が停止表示されやすく、「1」、「3」又は「5」の組み合わせ態様が停止表示されにくくし、RUSHモードにおける大当り遊技状態の実質ラウンド数の多寡が示唆されるようにしてもよい。
RUSHモードのバトル演出区間は、RUSHモードに移行したときから実行されるものであり、基本的に87回の特別図柄ゲームが消化されるまで継続する。このバトル演出区間では、味方キャラクタ(主人公キャラ)と敵キャラクタ(対戦キャラ)のバトルシーンを表示する演出が実行されるとともに、演出内容としてリーチを行うことが決定されると、その主人公キャラと対戦キャラとのバトル演出を実行し、その勝敗を表示することによって大当り判定の結果が報知される。また、特定のバトル演出(例えば、後述する「かけっこバトルリーチ」や「特別キャラバトルリーチ」)において勝利する演出が実行されると、その履歴(勝利済キャラ履歴)が記憶されるとともに、勝利した対戦キャラに関連する楽曲が遊技者に提供される。遊技者は、RUSHモードにおいて、獲得した楽曲(獲得済楽曲)を任意に選択して遊技を行うことができるようになる。
ここで、本実施形態では、対戦キャラとして、共通の観念を生じさせる複数の敵キャラクタが設定されている。具体的には、例えば、12支や12星座、あるいは1〜12月といった共通の観念を生じさせる12個の対戦キャラ(キャラ1〜12)が設定されており、RUSHモードの継続度合い(すなわち、RUSHモード中の大当りの連荘回数)に応じて、勝利済キャラや獲得済楽曲の達成度が更新され、あるいは一連のストーリーが進行し、遊技の興趣を高めることが可能となっている。
なお、RUSHモードのバトル演出区間では、遊技状態が確変遊技状態であるか否かにかかわらず、演出内容が同様に決定されるようにし、また、変動パターンも同様に決定されるようになっている(図12参照)。すなわち、RUSHモードのバトル演出区間は、確変・時短遊技状態と非確変・時短遊技状態との間をまたがって実行することが可能となっている。このように構成することで、確変遊技状態であるか否かにかかわらず、RUSHモード中における遊技者の期待感を継続し、遊技の興趣を高めることが可能となっている。
RUSHモードの変身演出区間は、RUSHモードのバトル演出区間が終了したときから実行されるものであり、基本的にRUSHモードの終了まで継続する。この変身演出区間では、RUSHモード中における88回目〜99回目の特別図柄ゲームにおいて、上述した12個の対戦キャラが1個ずつ出現し、出現した対戦キャラが変身するか否か(すなわち、キャラクタの表示態様が変化するか否か)によって大当り判定の結果が報知される。また、RUSHモード中における100回目の特別図柄ゲームにおいて、上述した主人公キャラが出現し、出現した主人公キャラが変身するか否か(すなわち、キャラクタの表示態様が変化するか否か)によって大当り判定の結果が報知される。
確変時短当り中は、上述したように、通常モードにおいて、第1特別図柄当りによる大当り遊技状態である、確変時短当り12R、確変時短当り8R−1、確変時短当り8R−2、又は確変時短当り4Rに移行したことを示すものである。確変時短当り中において、V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合には、確変・時短遊技状態としてのRUSHモードに移行し、非V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合には、非確変・時短遊技状態としてのRUSHモードに移行する。なお、確変時短当り中において、例えば、大当りの種類によって選択確率が異なる複数の演出モードを設定するようにしてもよい。
確変当り中は、上述したように、通常モードにおいて、第1特別図柄当りによる大当り遊技状態である、確変当り4R−1又は確変当り4R−2に移行したことを示すものである。また、通常当り中は、上述したように、通常モードにおいて、第1特別図柄当りによる大当り遊技状態である通常当り8Rに移行したことを示すものである。確変当り中又は通常当り中において、V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合には、確変・非時短遊技状態としての特殊モードに移行し、非V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合には、非確変・非時短遊技状態としての通常モードに移行する。
昇格当り中は、上述したように、特殊モードにおいて、いずれかの大当り遊技状態に移行したことを示すものである。昇格当り中において、V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合には、確変・時短遊技状態としてのRUSHモードに移行し、非V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合には、非確変・時短遊技状態としてのRUSHモードに移行する。なお、昇格当り中において、例えば、大当りの種類によって選択確率が異なる複数の演出モードを設定するようにしてもよい。
時短中当り中は、上述したように、RUSHモードにおいて、第2特別図柄当りによる大当り遊技状態である、時短中当り12R−1、時短中当り12R−2、時短中当り8R、又は時短中当り4Rに移行したことを示すものである。時短中当り中において、V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合には、確変・時短遊技状態としてのRUSHモードに移行し、非V入賞となって大当り遊技状態が終了した場合には、非確変・時短遊技状態としてのRUSHモードに移行する。なお、時短中当り中において、例えば、大当りの種類によって選択確率が異なる複数の演出モードを設定するようにしてもよい。
なお、各演出モード間は、図示及び説明をしない場合であっても、遊技状態の移行等に伴って移行可能であるものとし、図示及び説明をした範囲に限られるものではない。
[遊技機のスペック]
次に、図8を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技特性に関するスペックについて説明する。
図8に示すように、本実施形態において、特別図柄の当り確率は、低確率時(非確変遊技状態)にあっては1/149.97(437/65536)、高確率時(確変遊技状態)にあっては1/19.56(3351/65536)となっている。第1特別図柄と第2特別図柄との消化順序は、第2特別図柄による抽選を優先して消化する。確率変動性能(確変遊技状態の仕様)としては、確変遊技状態がゲーム回数(特別図柄の変動回数)として最大20回まで継続するST遊技状態が実装されている。
特別図柄の振り分けについては、以下のようになっている。すなわち、第1特別図柄の大当り図柄「大当り1」は、大入賞口開閉パターン(当りパターン)が当りパターン1となり、ラウンドゲームのラウンド数として12R(そのうち大入賞口に入賞容易な実質ラウンド数は12R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(確変時短当り12R)。第1特別図柄の大当り図柄として「大当り1」となる確率(突入率)は、12/100に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「大当り2」は、当りパターン2となり、ラウンド数8R(そのうち実質ラウンド数4R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(確変時短当り8R−1)。第1特別図柄の大当り図柄「大当り2」の突入率は、3/100に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「大当り3」は、当りパターン3となり、ラウンド数8R(そのうち実質ラウンド数4R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(確変時短当り8R−2)。第1特別図柄の大当り図柄「大当り3」の突入率は、2/100に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「大当り4」は、当りパターン4となり、ラウンド数4R(そのうち実質ラウンド数4R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(確変時短当り4R)。第1特別図柄の大当り図柄「大当り4」の突入率は、3/100に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「大当り5」は、当りパターン5となり、ラウンド数4R(そのうち実質ラウンド数4R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、非確変・非時短遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態とならず、非時短遊技状態となる。ただし、非確変・時短遊技状態、確変・非時短遊技状態、及び確変・時短遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(確変当り4R−1)。第1特別図柄の大当り図柄「大当り5」の突入率は、20/100に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「大当り6」は、当りパターン6となり、ラウンド数4R(そのうち実質ラウンド数4R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、非確変・非時短遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態とならず、非時短遊技状態となる。ただし、非確変・時短遊技状態、確変・非時短遊技状態、及び確変・時短遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(確変当り4R−2)。第1特別図柄の大当り図柄「大当り6」の突入率は、20/100に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「大当り7」は、当りパターン7となり、ラウンド数8R(そのうち実質ラウンド数7R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが設定されておらず、非確変・非時短遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態とならず、非時短遊技状態となる。ただし、非確変・時短遊技状態、確変・非時短遊技状態、及び確変・時短遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(通常当り8R)。第1特別図柄の大当り図柄「大当り7」の突入率は、40/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「大当り6」では、当りパターン8となり、ラウンド数12R(そのうち実質ラウンド数12R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(時短中当り12R−1)。第2特別図柄の大当り図柄「大当り6」の突入率は、9/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「大当り7」では、当りパターン9となり、ラウンド数12R(そのうち実質ラウンド数12R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(時短中当り12R−2)。第2特別図柄の大当り図柄「大当り7」の突入率は、3/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「大当り8」では、当りパターン10となり、ラウンド数8R(そのうち実質ラウンド数8R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(時短中当り8R)。第2特別図柄の大当り図柄「大当り8」の突入率は、45/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「大当り9」では、当りパターン11となり、ラウンド数4R(そのうち実質ラウンド数4R)が付与され、V入賞が容易となるラウンドが4R目に設定され、大当り遊技状態の終了後には時短遊技状態となる(時短中当り4R)。第2特別図柄の大当り図柄「大当り9」の突入率は、43/100に設定されている。
大入賞口カウント数は、1ラウンドあたりの上限入賞数として、第1大入賞口36及び第2大入賞口37のいずれも8個まで計数するように設定されている。時短性能(時短遊技状態の仕様)としては、最大100回まで時短遊技状態が継続するように設定されている。賞球数は、第1始動口32への入賞1個あたり3個となり、第2始動口33への入賞1個あたり3個となり、一般入賞口40への入賞1個あたり4個又は3個となり、大入賞口(第1大入賞口36及び第2大入賞口37)への入賞1個あたり14個となるように設定されている。
普通図柄の当り確率は、低確率時に1/65536となり、高確率時に65534/65536となるように設定されている。なお、図8では図示を省略しているが、普通図柄の当り図柄数は、2個(振り分け1/2)に設定されている。
[1ラウンド開閉パターン]
次に、図9を用いて、1ラウンドにおける大入賞口の開閉パターンについて説明する。
図9に示すように、第1大入賞口36及び第2大入賞口37における1ラウンドの開閉パターン(1ラウンド開閉パターン)としては、複数の開閉パターンA〜Dが規定されている。なお、本実施形態では、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の双方を示すものとして単に「大入賞口」として説明する場合がある。なお、図9に示す開閉パターンA〜Dは、あくまでも一例であり、開閉パターンを規定する具体的な時間等は図示以外のものであってもよい。
開閉パターンAは、第1大入賞口36(大入賞口1)の開放状態が27.996sにわたり継続する開閉パターンである。開閉パターンAは、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。ラウンド区間は、他の開閉パターンでも同様に、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間として規定されている。開放状態が27.996sとなる区間は、第1大入賞口36の開放状態が相対的に長いロング開放となる。すなわち、開閉パターンAは、第1大入賞口36のロング開放が1回発生するものであり、開閉パターンAの合計開放時間は、27.996sとなる。
開閉パターンBは、第1大入賞口36(大入賞口1)の開放状態が0.102sの間しか継続しない開閉パターンである。開放状態が0.102sとなる区間は、第1大入賞口36の開放状態が相対的に短いショート開放となる。すなわち、開閉パターンBは、第1大入賞口36のショート開放が1回発生するものであり、開閉パターンBの合計開放時間は、0.102sとなる。
開閉パターンCは、第2大入賞口37(大入賞口2)の開放状態が最初に0.048sあった後、閉鎖状態が3sあり、その後再び開放状態が27.948sにわたり続く開閉パターンである。開放状態が0.048sとなる区間は、第2大入賞口37の開放状態が相対的に短いショート開放となり、開放状態が27.948sとなる区間は、第2大入賞口37の開放状態が相対的に長いロング開放となる。すなわち、開閉パターンCは、第2大入賞口37のショート開放が1回発生した後、閉鎖状態を1回経てロング開放が1回発生するものであり、開閉パターンCの合計開放時間は、27.996sとなる。なお、ショート開放となる開放状態では、大入賞口への遊技球の入賞が極めて困難になる一方、ロング開放となる開放状態では、大入賞口への遊技球の入賞が十分可能で容易になっている。このようなショート開放は、後述する開閉パターンDでも同様である。
開閉パターンDは、第2大入賞口37(大入賞口2)の開放状態が0.048sの間しか継続しない開閉パターンである。開放状態が0.048sとなる区間は、第2大入賞口37の開放状態が相対的に短いショート開放となる。すなわち、開閉パターンDは、第2大入賞口37のショート開放が1回発生するものであり、開閉パターンDの合計開放時間は、0.048sとなる。
このように、大当り遊技状態における実質ラウンド遊技は、上述した開閉パターンA又はCに基づいて開閉制御される際のラウンド遊技が該当する。そして、開閉パターンB又はDに基づいて開閉制御される際のラウンド遊技は、実質ラウンド遊技に該当しない非実質ラウンド遊技となる。
[変位部材作動パターン]
次に、図10を用いて、特定領域38Aを開閉する変位部材39の作動パターンについて説明する。
変位部材39は、基本的に第2大入賞口37の開閉状態に連動して作動するようになっている。図10に示すように、変位部材39の作動パターン(変位部材作動パターン)は、原則として、特定領域38Aを開放状態とする作動期間が最初に0.036sあった後、特定領域38Aを閉鎖状態とする非作動期間が4.012sあり、その後再び作動期間が最長で29.144sにわたり継続する作動パターンとして規定されている。変位部材作動パターンの合計作動時間は、29.180sとなる。0.036sの作動期間は、特定領域38Aの開放状態が相対的に短くなるので、特定領域38AへのV入賞が極めて困難になる。一方、最長で29.144sとなる作動期間は、特定領域38Aの開放状態が相対的に長くなるので、特定領域38AへのV入賞が比較的容易になる。もっとも、最長29.144sとなる作動期間については、第2大入賞口37が開閉状態となる1ラウンドにおいて、例えば大入賞口カウント数が上限入賞数に達することで第2大入賞口37が閉鎖状態となり、後述する残留球に関する所定の監視処理時間を経たときは、予め規定された最長29.144sが経過する前であっても変位部材39が非作動となって特定領域38Aが閉鎖状態となることがある。
なお、本実施形態では、変位部材39の作動・非作動により実質的にV入賞を容易とし、あるいは困難とする制御を行うようにしており、特定領域スイッチ380Aは、変動部材39の作動・非作動にかかわらず特定領域38Aを遊技球が通過したことを検出可能としている。すなわち、V入賞が有効となる期間を設定しないようにしている。しかしながら、V入賞を容易とし、あるいは困難とする制御の態様はこれに限られるものではなく、例えば、変位部材39の作動・非作動と連動して特定領域スイッチ380Aの検出状態を変動させるものであってもよい。具体的には、変移部材39が作動している場合(開放状態の場合)には、特定領域スイッチ380Aは、特定領域38Aを遊技球が通過したことを検出可能とし、変移部材39が作動していない場合(閉鎖状態の場合)には、特定領域スイッチ380Aは、特定領域38Aを遊技球が通過したことを検出不能としてもよい。すなわち、V入賞が有効となる期間を設定するようにしてもよい。この場合、V入賞が有効となる期間以外の期間において、特定領域38Aを遊技球が通過したとしてもV入賞とならず、確変遊技状態には移行しないようにすることができる。
[大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバル]
次に、図11を用いて、大当り遊技状態における大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバルについて説明する。
図11に示すように、大入賞口開閉パターン(当りパターン)としては、複数の当りパターン1〜11が規定されている。当りパターン1は、確変時短当り12Rに対応する当りパターンであり、総じて開放状態となるラウンドについて規定されたラウンド数(以下、「規定ラウンド数」と称する)が12Rであり、大入賞口への入賞が可能となる実質ラウンド数が12Rとして規定された当りパターンである。また、ラウンド間インターバルは、一のラウンドにおいて大入賞口が最後に閉鎖状態となった後、次のラウンドにおいて最初に大入賞口が開放状態となるまでの大入賞口が閉鎖状態となる区間に相当し、同図に示すように、ラウンド間インターバルのパターンとしては、閉鎖状態となる時間(閉鎖時間)が2034msとなるインターバルパターンaと、300msとなるインターバルパターンbと、3000msとなるインターバルパターンcとが規定されている。当りパターン1は、3R目と4R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、4R目と5R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンcであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとして規定されている。また、4R目において第2大入賞口37が開閉パターンCになるとともに、1R目〜3R目及び5R目〜12R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン1は、実質ラウンド数が1R目〜12R目の12ラウンドであり、4R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン2及び3は、確変時短当り8R−1及び確変時短当り8R−2に対応する当りパターンであり、規定ラウンド数が8Rでそのうち実質ラウンド数が4Rとして規定された当りパターンである。当りパターン2及び3は、3R目と4R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、4R目と5R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンcであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとして規定されている。また、4R目において第2大入賞口37が開閉パターンCになるとともに、1R目〜3R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン2及び3は、実質ラウンド数が1R目〜4R目の4ラウンドであり、4R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン4は、確変時短当り4Rに対応する当りパターンであり、規定ラウンド数が4Rでそのうち実質ラウンド数が4Rとして規定された当りパターンである。当りパターン4は、3R目と4R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとして規定されている。また、4R目において第2大入賞口37が開閉パターンCになるとともに、1R目〜3R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン4は、実質ラウンド数が1R目〜4R目の4ラウンドであり、4R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン5及び6は、確変当り4R−1及び確変当り4R−2に対応する当りパターンであり、規定ラウンド数が4Rでそのうち実質ラウンド数が4Rとして規定された当りパターンである。当りパターン4は、3R目と4R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとして規定されている。また、4R目において第2大入賞口37が開閉パターンCになるとともに、1R目〜3R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン4は、実質ラウンド数が1R目〜4R目の4ラウンドであり、4R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン7は、通常当り8Rに対応する当りパターンであり、規定ラウンド数が8Rでそのうち実質ラウンド数が7Rとして規定された当りパターンである。当りパターン7は、3R目と4R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、4R目と5R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンcであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとして規定されている。また、1R目〜3R目及び5R目〜8R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン7は、実質ラウンド数が1R目〜3R目及び5R目〜8R目の7ラウンドであり、特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドは実行されない。
当りパターン8及び9は、時短中当り12R−1及び時短中当り12R−2に対応する当りパターンであり、規定ラウンド数が12Rでそのうち実質ラウンド数が12Rとして規定された当りパターンである。当りパターン8及び9は、3R目と4R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、4R目と5R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンcであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとして規定されている。また、4R目において第2大入賞口37が開閉パターンCになるとともに、1R目〜3R目及び5R目〜12R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン8及び9は、実質ラウンド数が1R目〜12R目の12ラウンドであり、4R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン10は、時短中当り8Rに対応する当りパターンであり、規定ラウンド数が8Rでそのうち実質ラウンド数が8Rとして規定された当りパターンである。当りパターン10は、3R目と4R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、4R目と5R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンcであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとして規定されている。また、4R目において第2大入賞口37が開閉パターンCになるとともに、1R目〜3R目及び5R目〜8R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン10は、実質ラウンド数が1R目〜8R目の8ラウンドであり、4R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン11は、時短中当り4Rに対応する当りパターンであり、規定ラウンド数が4Rでそのうち実質ラウンド数が4Rとして規定された当りパターンである。当りパターン11は、3R目と4R目のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとして規定されている。また、4R目において第2大入賞口37が開閉パターンCになるとともに、1R目〜3R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン11は、実質ラウンド数が1R目〜4R目の4ラウンドであり、4R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
なお、当りパターン1〜6及び8〜11において、4R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンド(特定第2ラウンド遊技)が実行されることとしているが、これに限られるものではなく、例えば、他のラウンド(1〜3R目及び5〜12R目)において特定第2ラウンド遊技が実行されることとしてもよい。また、これらの当りパターンにおいて、複数回の特定第2ラウンド遊技が実行されることとしてもよい。また、これらの当りパターンを含む上述した各当りパターンにおいて、第2大入賞口37が開放状態となるが、特定領域38AへのV入賞が困難なラウンド(通常第2ラウンド遊技)を実行することとしてもよい。また、図11において、ラウンド間インターバルとして、インターバルパターンaが規定される箇所をインターバルパターンb又はcとして規定してもよく、インターバルパターンbが規定される箇所をインターバルパターンa又はcとして規定してもよく、インターバルパターンcが規定される箇所をインターバルパターンa又はbとして規定してもよい。すなわち、大当り遊技状態の演出モードにおける演出態様に応じて、種々の変形を行うことができる。
このように、本実施形態では、当りパターン1、8及び9によって大当り遊技状態が制御される場合に、実質ラウンド数が12ラウンドであることから、遊技者が獲得しうる遊技媒体数(獲得期待遊技媒体数)が最も多く、当りパターン10によって大当り遊技状態が制御される場合に、実質ラウンド数が8ラウンドであることから、獲得期待遊技媒体数が2番目に多く、当りパターン7によって大当り遊技状態が制御される場合に、実質ラウンド数が7ラウンドであることから、獲得期待遊技媒体数が3番目に多く、その他の当りパターンによって大当り遊技状態が制御される場合に、実質ラウンド数が4ラウンドであることから、獲得期待遊技媒体数が最も少なくなっている。
もっとも、獲得期待遊技媒体数を異ならせる態様はこれに限られるものではない。例えば、第1大入賞口36に遊技球が入球したときの賞球数と、第2大入賞口37に遊技球が入球したときの賞球数とを異ならせることで、獲得期待遊技媒体数を異ならせるようにしてもよい。具体的には、第1大入賞口36に遊技球が入球したときの賞球数を8個とし、第2大入賞口37に遊技球が入球したときの賞球数を4個とする。そして、上述したように複数回の第2ラウンド遊技を実行可能とした場合に、当りパターン9においては、当りパターン8よりも第2ラウンド遊技が実行される回数が多くなるようにする。また、例えば、第1大入賞口36の上限入賞数と、第2大入賞口37の上限入賞数とを異ならせることで、獲得期待遊技媒体数を異ならせるようにしてもよい。具体的には、第1大入賞口36の上限入賞数を8個とし、第2大入賞口37の上限入賞数を4個とする。そして、上述したように複数回の第2ラウンド遊技を実行可能とした場合に、当りパターン9においては、当りパターン8よりも第2ラウンド遊技が実行される回数が多くなるようにする。このようにしても、獲得期待遊技媒体数を異ならせることが可能となる。
[各種テーブル]
次に、図12〜18及び図21を用いて、メインCPU61又はサブCPU71により参照される各種のテーブルについて説明する。なお、テーブルには、所定の乱数範囲から抽出(抽選)した抽選値(乱数値)に基づいて所定の事項を決定付けるための抽選値(乱数値)情報が規定されているが、これらの抽選値情報は、いわゆる抽選率と同義である。抽選値情報(抽選率)は、適宜変更することができる。以下の説明においては、「乱数値」を単に「乱数」という場合もある。
<メイン変動パターン決定テーブル>
図12は、メイン変動パターン決定テーブルの一例を示す図である。メイン変動パターン決定テーブルは、メインCPU61が、特別図柄の変動表示及び停止表示の態様(変動パターン)、及び特別図柄が変動表示してから停止表示するまでの時間(変動時間)を決定するために用いられるテーブルであり、遊技状態(通常モードに対応する非確変・非時短遊技状態、特殊モードに対応する確変・非時短遊技状態、又はRUSHモードに対応する確変・時短遊技状態若しくは非確変・時短遊技状態)、大当り判定の結果(当落)、リーチ判定用乱数範囲(0〜250)、及び演出選択用乱数範囲(0〜99)等の各種のパラメータに応じて、決定される変動パターンの種類が規定されているとともに、遊技状態がRUSHモードに対応する確変・時短遊技状態若しくは非確変・時短遊技状態である場合には、遊技回数が「1〜87回」であるか(RUSHモードのバトル演出区間であるか)、又は「88〜99」若しくは「100回」であるか(RUSHモードの変身演出区間であるか)に応じて異なる変動パターンの種類が規定されている。
メインCPU61は、メイン変動パターン決定テーブルを用いて変動パターン及び変動時間を決定することで、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に表示される特別図柄の変動内容を決定するとともに、この特別図柄の変動内容を認識可能な変動パターン指定コマンドをサブCPU71に送信することで、サブCPU71が、特別図柄の変動内容に連動した装飾図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。なお、図12に示すメイン変動パターン決定テーブルは一例を示したものであり、決定される変動パターンや変動時間あるいはその他の要素についてはこれに限られない。例えば、変動パターンをさらに細分化し、後述する先読保留変化パターン(図13及び14参照)や当該変動保留変化パターン(図15及び16参照)、あるいは疑似連(特別図柄の変動中に、装飾図柄のみ仮停止・再変動を行うことであたかも疑似的に複数回の図柄変動が行われたかのように見せるもの)が実行される回数(疑似連数)が決定されるようにしてもよい。すなわち、メインCPU61が変動パターンを決定する際に、これらの要素が決定されるようにすることも可能である。
リーチ判定用乱数範囲は、リーチを実行すること、あるいはリーチを実行しないことを決定するリーチ判定用乱数の範囲を規定する。リーチ判定用乱数値は、それぞれの遊技状態において遊技球が第1始動口32又は第2始動口33に入賞したときに、図示しないリーチ判定用カウンタから抽出され、メインRAM73に格納される。また、演出選択用乱数範囲は、リーチ判定用乱数範囲に対して、変動パターン、変動時間及び演出内容を決定する演出選択用乱数の範囲を規定する。演出選択用乱数値は、それぞれの遊技状態において遊技球が第1始動口32又は第2始動口33に入賞したときに、図示しない演出選択用カウンタから抽出され、メインRAM73に格納される。
図12に示す変動パターン決定テーブルでは、例えば、通常モードにおいて、大当り判定の結果がハズレであり、リーチを実行することが決定されている場合には、20/100の選択率で、変動パターンとして「08H」が選択される。変動パターン「08H」は、変動時間が120000ms(120s)であり、演出内容が「操作連動演出成功→スーパーリーチCハズレ」である変動パターンである。変動パターンとして「08H」が選択された場合には、後述する操作連動演出が実行されるとともに、操作連動演出の実行後に演出が発展し(操作連動演出成功)、他のリーチ演出と比較して大当り期待度の高いスーパーリーチC演出が実行され、最終的に装飾図柄が特定の表示態様とならずに大当り判定の結果がハズレであることが示されるようになっている。
また、通常モードにおいて、大当り判定の結果がハズレであり、リーチを実行しないことが決定されている場合には、10/100の選択率で、変動パターンとして「04H」が選択される。変動パターン「04H」は、変動時間が30000ms(30s)であり、演出内容が「操作連動演出失敗」である変動パターンである。変動パターンとして「04H」が選択された場合には、後述する操作連動演出が実行されるが、操作連動演出の実行後に演出は発展せず(操作連動演出失敗)、最終的に装飾図柄が特定の表示態様とならずに大当り判定の結果がハズレであることが示されるようになっている。
また、通常モードにおいて、大当り判定の結果が当りである場合には、30/100の選択率で、変動パターンとして「12H」が選択される。変動パターン「12H」は、変動時間が121000ms(121s)であり、演出内容が「操作連動演出成功→スーパーリーチC当り」である変動パターンである。変動パターンとして「12H」が選択された場合には、後述する操作連動演出が実行されるとともに、操作連動演出の実行後に演出が発展し(操作連動演出成功)、他のリーチ演出と比較して大当り期待度の高いスーパーリーチC演出が実行され、最終的に装飾図柄が特定の表示態様となって大当り判定の結果が当りであることが示されるようになっている。
なお、図12に示す変動パターン決定テーブルでは、特殊モードにおいては、通常モードと同様に変動パターンが決定されるものとし、決定される変動パターン、変動時間及び演出内容についての記載は省略している。もっとも、これに限られず、特殊モードにおいては、異なる選択確率で上述した変動パターンが決定されるようにしてもよいし、特殊モード固有の変動パターンが1又は複数設定されるようにしてもよい。
また、RUSHモードの1〜87回目において、大当り判定の結果がハズレであり、リーチを実行することが決定されている場合には、50/100の選択率で、変動パターンとして「14H」が選択される。変動パターン「14H」は、変動時間が100000ms(100s)であり、演出内容が「かけっこバトルリーチハズレ」である変動パターンである。変動パターンとして「14H」が選択された場合には、後述するRUSHモード中シナリオの決定順、あるいは抽選により決定された対戦キャラと、主人公キャラとが競走によりバトルする演出が実行されるとともに、競走の結果、主人公キャラが敗北して大当り判定の結果がハズレであることが示されるようになっている。
また、RUSHモードの1〜87回目において、大当り判定の結果が当りである場合には、50/100の選択率で、変動パターンとして「17H」が選択される。変動パターン「17H」は、変動時間が101000ms(101s)であり、演出内容が「かけっこバトルリーチ当り」である変動パターンである。変動パターンとして「17H」が選択された場合には、後述するRUSHモード中シナリオの決定順、あるいは抽選により決定された対戦キャラと、主人公キャラとが競走によりバトルする演出が実行されるとともに、競走の結果、主人公キャラが勝利して大当り判定の結果が当りであることが示されるようになっている。
また、RUSHモードの1〜87回目において、大当り判定の結果が当りである場合には、10/100の選択率で、変動パターンとして「18H」が選択される。変動パターン「18H」は、変動時間が81000ms(81s)であり、演出内容が「特別キャラバトルリーチ当り」である変動パターンである。変動パターンとして「18H」が選択された場合には、後述するRUSHモード中シナリオの決定順にかかわらず、対戦キャラとしてキャラ1が選択され、キャラ1と、主人公キャラとが競走によりバトルする演出が実行されるとともに、競走の結果、主人公キャラが勝利して大当り判定の結果が当りであることが示されるようになっている。なお、「かけっこバトルリーチ当り」と「特別キャラバトルリーチ当り」とで、実行されるバトル演出の演出内容を異ならせるようにしてもよい。また、この変動パターン「18H」は、大当り判定の結果が、付与される利益が最も多い特定の大当り(例えば、時短中当り12R−1又は12R−2)である場合にのみ選択されるようにしてもよい。すなわち、「特別キャラバトルリーチ当り」の演出は、付与される利益が最も多い特定の大当りが確定する演出であってもよい。
また、RUSHモードの88〜99回目において、大当り判定の結果がハズレであり、リーチを実行することが決定されている場合には、50/100の選択率で、変動パターンとして「19H」が選択される。変動パターン「19H」は、変動時間が10000ms(10s)であり、演出内容が「ノーマルリーチ(変身失敗)ハズレ」である変動パターンである。変動パターンとして「19H」が選択された場合には、RUSHモードのゲーム数に応じた対戦キャラ(例えば、88回目はキャラ1、・・・99回目はキャラ12)が変身するか否か(表示態様が変化するか否か)を示す変身演出が実行されるとともに、最終的に変身せず(表示態様が変化せず)に(変身失敗)、大当り判定の結果がハズレであることが示されるようになっている。
また、RUSHモードの88〜99回目において、大当り判定の結果が当りである場合には、50/100の選択率で、変動パターンとして「21H」が選択される。変動パターン「21H」は、変動時間が11000ms(11s)であり、演出内容が「ノーマルリーチ(変身成功)当り」である変動パターンである。変動パターンとして「21H」が選択された場合には、RUSHモードのゲーム数に応じた対戦キャラ(例えば、88回目はキャラ1、・・・99回目はキャラ12)が変身するか否か(表示態様が変化するか否か)を示す変身演出が実行されるとともに、最終的に変身し(表示態様が変化し)て(変身成功)、大当り判定の結果が当りであることが示されるようになっている。
なお、RUSHモードの88〜99回目においては、必ず変身演出が行われる変動パターンが選択されるようにしてもよい。すなわち、大当り判定の結果がハズレである場合には、RUSHモードのゲーム数に応じた対戦キャラが変身失敗となる演出を実行し、大当り判定の結果が当りである場合には、RUSHモードのゲーム数に応じた対戦キャラが変身成功となる演出を実行するようにしてもよい。このように構成することで、大当り判定の結果がハズレである場合であっても全ての対戦キャラが出現する演出が実行されるため、遊技の興趣が低下してしまうことを防止でき、また、複数のキャラクタを用いた演出の興趣を向上させることが可能となる。
また、RUSHモードの100回目において、大当り判定の結果がハズレである場合には、100/100の選択率で、変動パターンとして「23H」が選択される。変動パターン「23H」は、変動時間が15000ms(15s)であり、演出内容が「変身失敗(ハズレ)→出玉表示」である変動パターンである。変動パターンとして「23H」が選択された場合には、主人公キャラが変身するか否か(表示態様が変化するか否か)を示す変身演出が実行されるとともに、最終的に変身せず(表示態様が変化せず)に(変身失敗)、大当り判定の結果がハズレであることが示されるようになっている。また、変身失敗となった場合には、RUSHモード中に獲得した遊技球数が表示されるようになっている。
また、RUSHモードの100回目において、大当り判定の結果が当りである場合には、100/100の選択率で、変動パターンとして「24H」が選択される。変動パターン「24H」は、変動時間が20000ms(20s)であり、演出内容が「変身成功(当り)」である変動パターンである。変動パターンとして「24H」が選択された場合には、主人公キャラが変身するか否か(表示態様が変化するか否か)を示す変身演出が実行されるとともに、最終的に変身し(表示態様が変化し)て(変身成功)、大当り判定の結果が当りであることが示されるようになっている。
<先読保留変化パターン決定テーブル>
図13及び図14は、先読保留変化パターン決定テーブルの一例を示す図である。先読保留変化パターン決定テーブルは、サブCPU71の制御による保留表示態様変化演出処理(後述の図53参照)において参照されるテーブルであり、大当り判定の結果(当落)、第1特別図柄ゲーム又は第2特別図柄ゲームの保留数(保留数)、変動パターン、及びサブ演出選択用乱数範囲等の各種のパラメータに応じて、決定される先読保留変化パターンの種類(先読保留変化演出内容)が規定されている。当該テーブルを用いた先読保留変化演出の具体的な制御については後述する。
本実施形態では、液晶表示装置4の表示領域4Aに、第1特別図柄の始動記憶(保留球)の各々を所定の表示態様で表示する第1保留球表示領域701、第2特別図柄の始動記憶数(保留数)の各々を所定の表示態様で表示する第2保留球表示領域702、及び第1保留球表示領域701又は第2保留球表示領域702で表示されていた保留球のうち、今回の遊技(当該変動)で消化される保留球を所定の表示態様で表示する当該変動保留球表示領域703が設けられており(後述の図61参照)、いずれの演出モードであってもこれらの保留球の表示が行われるようになっている。また、本実施形態では、始動口(第1始動口32及び第2始動口33)を遊技球が通過した時点で、当りか否か、当りの種類、及び演出内容が予め決定されるようになっている。
図13及び図14に示す先読保留変化パターン決定テーブルは、第1保留球表示領域701及び第2保留球表示領域702に表示される保留球の表示態様を、当該変動として消化される前に変化させるか否かを決定するために用いられるものであり、保留球の表示態様の変化による大当り期待度の報知を、いわゆる「先読演出」の実行によって可能としている。
なお、本実施形態では、保留球の表示態様の一例として、表示態様(白)、表示態様(青)、表示態様(黄)、表示態様(緑)、表示態様(赤)、及び表示態様(虹)が設けられており、表示態様(白)が通常の表示態様となっている。大当り期待度(すなわち、大当り判定の結果が当りである可能性)は、表示態様(白)が最も低く、表示態様(青)、表示態様(黄)、表示態様(緑)、表示態様(赤)に移行するにしたがって高くなるようになっている。また、表示態様(虹)は、大当りが確定するものとなっている。もっとも、表示態様(虹)は、大当り期待度が極めて高いが大当りが確定するものではなく、大当り判定の結果がハズレである場合にも出現するようにしてもよい。
図13に示す先読保留変化パターン決定テーブルでは、例えば、通常モードにおいて、大当り判定の結果がハズレであり、第1特別図柄の始動記憶数(保留数)が「1」であり、変動パターンとして「05H」が決定されている場合には、11/100の選択率で、先読保留変化パターンとして「先読保留変化パターン104」が選択される。「先読保留変化パターン104」が選択された場合には、第1始動口32を遊技球が通過したときに、次の変動で用いられる保留球を示すものとして、表示態様(青)の保留球が第1保留球表示領域701に表示され、その保留球が示す変動が開始するときにその保留球を表示態様(黄)に変化させる演出が行われる。
なお、「先読保留変化パターン104」は、例えば、第1始動口32を遊技球が通過したときに、次の変動で用いられる保留球を示すものとして、通常の表示態様である表示態様(白)の保留球が第1保留球表示領域701に表示され、その保留球が示す変動が開始する前にその保留球を表示態様(青)に変化させ、その保留球が示す変動が開始するときにその保留球を表示態様(黄)に変化させる演出が行われるものであってもよい。すなわち、選択された先読保留変化パターンが、最初から保留球の表示態様を変化させるものである場合、始動口を遊技球が通過したときから当該変動が開始する前までのいずれのタイミングで保留球の表示態様を変化させるものであってもよい。他の先読保留変化パターンも同様である。
また、通常モードにおいて、大当り判定の結果がハズレであり、第1特別図柄の始動記憶数(保留数)が「4」であり、変動パターンとして「05H」が決定されている場合には、1/100の選択率で、先読保留変化パターンとして「先読保留変化パターン405」が選択される。「先読保留変化パターン405」が選択された場合には、第1始動口32を遊技球が通過したときに、4回後の変動で用いられる保留球を示すものとして、通常の表示態様である表示態様(白)の保留球が第1保留球表示領域701に表示され、次の変動が開始するときにその保留球を表示態様(青)に変化させ、次の変動が開始するときにその保留球を表示態様(黄)に変化させ、次の変動が開始するときにその保留球を表示態様(緑)に変化させ、その保留球が示す変動が開始するときにその保留球を表示態様(赤)に変化させる演出が行われる。
図14に示す先読保留変化パターン決定テーブルでは、例えば、通常モードにおいて、大当り判定の結果が当りであり、第1特別図柄の始動記憶数(保留数)が「1」であり、変動パターンとして「09H」が決定されている場合には、1/100の選択率で、先読保留変化パターンとして「先読保留変化パターン111」が選択される。「先読保留変化パターン111」が選択された場合には、第1始動口32を遊技球が通過したときに、次の変動で用いられる保留球を示すものとして、表示態様(青)の保留球が第1保留球表示領域701に表示され、その保留球が示す変動が開始するときにその保留球を表示態様(虹)に変化させる演出が行われる。このように、本実施形態の先読保留変化パターンには、上述した大当り期待度の順に順次表示態様が変化する先読保留変化パターンのみならず、1回の変化で大当り期待度が複数段階変化するように表示態様を変化させる先読保留変化パターンを含む。
また、通常モードにおいて、大当り判定の結果が当りであり、第1特別図柄の始動記憶数(保留数)が「4」であり、変動パターンとして「09H」が決定されている場合には、1/100の選択率で、先読保留変化パターンとして「先読保留変化パターン416」が選択される。「先読保留変化パターン416」が選択された場合には、第1始動口32を遊技球が通過したときに、4回後の変動で用いられる保留球を示すものとして、通常の表示態様である表示態様(青)の保留球が第1保留球表示領域701に表示され、次の変動が開始するときにその保留球を表示態様(黄)に変化させ、次の変動が開始するときにその保留球を表示態様(緑)に変化させ、次の変動が開始するときにその保留球を表示態様(赤)に変化させ、その保留球が示す変動が開始するときにその保留球を表示態様(虹)に変化させる演出が行われる。
<当該変動保留変化パターン決定テーブル>
図15及び図16は、当該変動保留変化パターン決定テーブルの一例を示す図である。当該変動保留変化パターン決定テーブルは、サブCPU71の制御による保留表示態様変化演出処理(後述の図53参照)において参照されるテーブルであり、大当り判定の結果(当落)、当該変動において行われる疑似連の回数(疑似連数)、変動パターン、及びサブ演出選択用乱数範囲等の各種のパラメータに応じて、決定される当該変動保留変化パターンの種類(当該変動保留変化演出内容)が規定されている。当該テーブルを用いた当該変動保留変化演出の具体的な制御については後述する。
図15及び図16に示す当該変動保留変化パターン決定テーブルは、当該変動保留球表示領域703に表示される保留球の表示態様を、当該変動として消化されるときに変化させるか否かを決定するために用いられるものであり、保留球の表示態様の変化による大当り期待度の報知を可能としている。
図15に示す当該変動保留変化パターン決定テーブルでは、例えば、通常モードにおいて、大当り判定の結果がハズレであり、当該変動において行われる疑似連の回数(疑似連数)が「1」であり、変動パターンとして「05H」が決定されている場合であって、現在の保留球の表示態様が表示態様(青)である場合には、30/100の選択率で、当該変動保留変化パターンとして「当該変動保留変化パターン205」が選択される。「当該変動保留変化パターン205」が選択された場合には、当該変動で用いられる保留球を示すものとして、表示態様(青)の保留球が当該変動保留球表示領域703に表示されているときに、1回目の疑似連の実行時(疑似連1)においてその保留球を表示態様(黄)に変化させる演出が行われる。
なお、「先読保留変化パターン205」は、例えば、当該変動で用いられる保留球を示すものとして、当該変動の開始前に通常の表示態様である表示態様(白)の保留球が当該変動保留球表示領域703に表示されているときに、当該変動の開始時においてその保留球を表示態様(青)に変化させ、1回目の疑似連の実行時(疑似連1)においてその保留球を表示態様(黄)に変化させる演出が行われるものであってもよい。すなわち、当該変動保留変化パターンは、当該変動の開始前と当該変動の開始時との間で保留球の表示態様を変化させる演出を行う保留変化パターンであってもよい。他の当該変動保留変化パターンも同様である。
例えば、図15では図示を省略している疑似連数が「0」である場合の当該変動保留変化パターンとして、当該変動の開始前の保留球の表示態様が表示態様(白)であるときに、当該変動の開始時の保留球の表示態様を表示態様(青)に変化させる当該変動保留変化パターンや、当該変動の開始前の保留球の表示態様が表示態様(青)であるときに、当該変動の開始時の保留球の表示態様を表示態様(緑)に変化させる当該変動保留変化パターン等を設定することが可能である。
また、通常モードにおいて、大当り判定の結果がハズレであり、当該変動において行われる疑似連の回数(疑似連数)が「4」であり、変動パターンとして「05H」が決定されている場合であって、現在の保留球の表示態様が表示態様(白)である場合には、10/100の選択率で、当該変動保留変化パターンとして「当該変動保留変化パターン505」が選択される。「当該変動保留変化パターン505」が選択された場合には、当該変動で用いられる保留球を示すものとして、表示態様(白)の保留球が当該変動保留球表示領域703に表示されているときに、1回目の疑似連の実行時(疑似連1)においてその保留球を表示態様(青)に変化させ、2回目の疑似連の実行時(疑似連2)においてその保留球を表示態様(黄)に変化させ、3回目の疑似連の実行時(疑似連3)においてその保留球を表示態様(緑)に変化させ、4回目の疑似連の実行時(疑似連4)においてその保留球を表示態様(赤)に変化させる演出が行われる。
図16に示す当該変動保留変化パターン決定テーブルでは、例えば、通常モードにおいて、大当り判定の結果が当りであり、当該変動において行われる疑似連の回数(疑似連数)が「1」であり、変動パターンとして「09H」が決定されている場合であって、現在の保留球の表示態様が表示態様(緑)である場合には、30/100の選択率で、当該変動保留変化パターンとして「当該変動保留変化パターン212」が選択される。「当該変動保留変化パターン212」が選択された場合には、当該変動で用いられる保留球を示すものとして、表示態様(緑)の保留球が当該変動保留球表示領域703に表示されているときに、1回目の疑似連の実行時(疑似連1)においてその保留球を表示態様(虹)に変化させる演出が行われる。このように、本実施形態の当該変動保留変化パターンには、上述した大当り期待度の順に順次表示態様が変化する当該変動保留変化パターンのみならず、1回の変化で大当り期待度が複数段階変化するように表示態様を変化させる当該変動保留変化パターンを含む。
また、通常モードにおいて、大当り判定の結果が当りであり、当該変動において行われる疑似連の回数(疑似連数)が「4」であり、変動パターンとして「09H」が決定されている場合であって、現在の保留球の表示態様が表示態様(白)である場合には、10/100の選択率で、当該変動保留変化パターンとして「当該変動保留変化パターン510」が選択される。「当該変動保留変化パターン510」が選択された場合には、当該変動で用いられる保留球を示すものとして、表示態様(青)の保留球が当該変動保留球表示領域703に表示されているときに、1回目の疑似連の実行時(疑似連1)においてその保留球を表示態様(黄)に変化させ、2回目の疑似連の実行時(疑似連2)においてその保留球を表示態様(緑)に変化させ、3回目の疑似連の実行時(疑似連3)においてその保留球を表示態様(赤)に変化させ、4回目の疑似連の実行時(疑似連4)においてその保留球を表示態様(虹)に変化させる演出が行われる。
<操作連動演出シナリオ決定テーブル>
図17は、操作連動演出シナリオ決定テーブルの一例を示す図である。操作連動演出シナリオ決定テーブルは、サブCPU71の制御による通常モード中処理(後述の図52参照)において参照されるテーブルであり、大当り判定の結果(当落)、変動パターン、及びサブ演出選択用乱数範囲等の各種のパラメータに応じて、決定される操作連動演出における演出内容を管理するための情報(操作連動演出シナリオ)が規定されている。なお、図17、図18、及び図21においては、乱数範囲(確率分母)を32768とした場合の抽選値情報を規定するものとし、例えば、抽選値が32768の場合の抽選率は32768/32768、すなわち、100%となる。
図17に示す操作連動演出シナリオ決定テーブルでは、操作連動演出の演出内容として最終的に成功となる可能性のあるシナリオ1(成功)〜シナリオ5(成功)と、操作連動演出の演出内容として最終的に成功となる可能性のない(失敗となる)シナリオ6(失敗)〜シナリオ10(失敗)が規定されており、変動パターンとして「08H」又は「12H」が決定されている場合には、シナリオ1(成功)〜シナリオ5(成功)のいずれかのシナリオが抽選により決定され、変動パターンとして「04H」が決定されている場合には、シナリオ6(失敗)〜シナリオ10(失敗)のいずれかのシナリオが抽選により決定される。なお、各シナリオの内容については、図18〜20を用いて後述する。
図17に示すように、変動パターンとして「08H」又は「12H」が決定されている場合、7768/32768の抽選率でシナリオ1(成功)が決定され、7000/32768の抽選率でシナリオ2(成功)が決定され、6000/32768の抽選率でシナリオ3(成功)〜シナリオ5(成功)のいずれかが決定される。なお、変動パターンとして「08H」が決定されている場合と、変動パターンとして「12H」が決定されている場合とで抽選率を異ならせてもよい。例えば、変動パターンとして「08H」が決定されている場合(すなわち、大当り判定の結果がハズレの場合)よりも、変動パターンとして「12H」が決定されている場合(すなわち、大当り判定の結果が当りの場合)のほうが、特定のシナリオ(例えば、シナリオ2(成功))を高い確率で決定するように抽選率を規定するようにしてもよい。
また、図17に示すように、変動パターンとして「04H」が決定されている場合、7768/32768の抽選率でシナリオ6(失敗)が決定され、7000/32768の抽選率でシナリオ7(失敗)が決定され、6000/32768の抽選率でシナリオ8(失敗)〜シナリオ10(失敗)のいずれかが決定される。
<操作連動演出段階移行決定テーブル>
図18は、操作連動演出段階移行決定テーブルの一例を示す図である。操作連動演出段階移行決定テーブルは、サブCPU71の制御による押下操作ボタン操作判定処理(後述の図45及び図46参照)において参照されるテーブルであり、現在の段階、操作連動演出シナリオの種類、及びサブ演出選択用乱数範囲等の各種のパラメータに応じて、操作連動演出における演出の段階を移行させるか否かを決定するための情報(段階移行の有無)が規定されている。当該テーブルを用いた操作連動演出の具体的な制御については後述する。
図18に示す操作連動演出段階移行決定テーブルでは、決定されている操作連動演出シナリオ(図17参照)毎に、押下操作ボタン9Aが操作されたときに、現在の段階から次の段階に段階移行させること(段階移行「有」)が決定される抽選値と、押下操作ボタン9Aが操作されたときに、現在の段階から次の段階に移行させないこと(段階移行「無」)が決定される抽選値とが規定されており、サブ演出選択用乱数範囲がいずれの範囲に属するかに応じて、段階を移行させるか否かが決定される。
例えば、操作連動演出シナリオとして「シナリオ1(成功)」が決定されている場合であって、押下操作ボタン9Aが操作されたときに、現在の段階が「0」又は「1」であれば、24576/32768の抽選率で段階移行「有」が決定され、8192/32768の抽選率で段階移行「無」が決定される。また、現在の段階が「2」〜「5」のいずれかであれば、16384/32768の抽選率で段階移行「有」が決定され、16384/32768の抽選率で段階移行「無」が決定される。また、現在の段階が「6」であれば、14107/32768の抽選率で段階移行「有」が決定され、18661/32768の抽選率で段階移行「無」が決定される。また、現在の段階が「8」〜「11」のいずれかであれば、10922/32768の抽選率で段階移行「有」が決定され、21846/32768の抽選率で段階移行「無」が決定される。なお、現在の段階が「7」である場合には、段階を移行させるか否かが抽選によって決定されず、後述する所定の移行条件が成立した後に押下操作ボタン9Aが操作された場合に、段階を移行させることが決定されるようになっている。もっとも、図18に示す操作連動演出段階移行決定テーブルにおいて、その所定の移行条件が成立した後に押下操作ボタン9Aが操作された場合には、32768/32768の抽選率で段階移行「有」が決定され、段階移行「無」は決定されず、その所定の移行条件が成立する前に押下操作ボタン9Aが操作された場合には、32768/32768の抽選率で段階移行「無」が決定され、段階移行「有」は決定されないように構成してもよい。
ここで、「シナリオ1(成功)」における段階「7」は、条件付段階移行期間として設定されている。条件付段階移行期間は、操作連動演出シナリオにおける各段階のうち、所定の移行条件が成立した後に押下操作ボタン9Aが操作された場合には、必ず次の段階に段階が移行するように設けられた期間であり、本実施形態において、所定の移行条件は、条件付段階移行期間を経過したこととしている。すなわち、本実施形態では、例えば、「シナリオ1(成功)」における段階「7」に移行した場合に、条件付段階移行期間(例えば、90フレーム分の画像を表示することが可能な1.5秒(1500ms))を経過するまでは、押下操作ボタン9Aが操作された場合であっても段階を移行させることが決定されないが、条件付段階移行期間の経過後に押下操作ボタン9Aが操作された場合には、段階を移行させることが必ず決定されるようになっている。また、条件付段階移行期間の経過後であっても押下操作ボタン9Aが操作されない場合には、段階を移行させることが決定されないようになっている。「シナリオ2(成功)」における段階「7」及び「11」、「シナリオ4(成功)」、「シナリオ5(成功)」、「シナリオ9(失敗)」、及び「シナリオ10(失敗)」における段階「8」、「シナリオ6(失敗)」及び「シナリオ7(失敗)」における段階「7」も同様に条件付段階移行期間として設定されている。一方、「シナリオ3(成功)」及び「シナリオ8(失敗)」では、条件付段階移行期間は設定されておらず、全ての段階において、押下操作ボタン9Aが操作されたときに、段階を移行させるか否かが抽選により決定されるようになっている。このように、本実施形態では、操作連動演出において、条件付段階移行期間として設定される演出段階を設けるようにしたことで、演出段階移行の過程における所定の期間(条件付段階移行期間)は必ず段階移行しない状態を作り出すことができるため、その演出段階まで順調に演出段階を移行させることができていた遊技者に対して違和感を与えることができ、演出を多様化させることが可能となる。
なお、所定の移行条件は、上述したものに限られない。例えば、所定の移行条件として、条件付段階移行期間において押下操作ボタン9Aが所定回数(例えば、10回)以上操作されたことを採用することもできる。この場合、押下操作ボタン9Aが所定回数(例えば、10回)以上操作された後、さらに押下操作ボタン9Aが操作されたときには、直ぐに次の段階に移行させるようにしてもよいし、条件付段階移行期間の経過後に次の段階に移行させるようにしてもよい。また、所定の移行条件として、条件付段階移行期間内における特定期間(例えば、条件付段階移行期間の開始からX秒(例えば、0.5秒)経過後であって、Y秒(例えば、1秒)経過前までの期間)において押下操作ボタン9Aが操作されたことを採用することもできる。この場合、特定期間において押下操作ボタン9Aが操作された後、さらに押下操作ボタン9Aが操作されたときには、直ぐに次の段階に移行させるようにしてもよいし、条件付段階移行期間の経過後に次の段階に移行させるようにしてもよい。このようにすることで、操作連動演出において、意図的に押下操作ボタン9Aの操作回数を増加させ、あるいは操作タイミングを変化させることができ、演出を多様化させることが可能となる。
また、条件付段階移行期間も、操作連動演出の実行可能時間として予め定められた時間(操作連動演出有効時間)内であれば、上述したものに限られず、適宜設定可能である。例えば、段階「7」を条件付段階移行期間として設定する場合には、条件付段階移行期間として、90フレーム分の画像を表示することが可能な1.5秒(1500ms)を設定し、段階「8」を条件付段階移行期間として設定する場合には、条件付段階移行期間として、120フレーム分の画像を表示することが可能な2秒(2000ms)を設定し、段階「11」を条件付段階移行期間として設定する場合には、条件付段階移行期間として、240フレーム分の画像を表示することが可能な4秒(4000ms)を設定するようにしてもよい。すなわち、条件付段階移行期間として設定される段階が後の段階であればあるほど、条件付段階移行期間を長くするようにしてもよい。あるいは、条件付段階移行期間として設定される段階が後の段階であればあるほど、条件付段階移行期間を短くするようにすることもできる。上述した特定期間も同様である。このようにすることで、いずれの段階を条件付段階移行期間として設定するかによって、条件付段階移行期間から次の段階に移行させるタイミングを異ならせることができるため、演出を多様化させることが可能となる。
また、段階を移行させるか否かを決定するための抽選率も、上述したものに限られない。例えば、条件付段階移行期間以外の段階において段階移行「有」が決定される抽選率が32768/32768である操作連動演出シナリオを規定するようにしてもよい。具体的には、「シナリオ1(成功)」において、段階「7」を条件付段階移行期間として規定するとともに、段階「1」〜「6」及び「8」〜「11」における段階移行「有」が決定される抽選率を32768/32768として規定する。このようにすることで、条件付段階移行期間以外の段階においては直ぐに次の段階に移行し、条件付段階移行期間においては所定の移行条件が成立しなければ次の段階に移行しないようになるため、よりメリハリのある演出を行うが可能となる。
また、この場合、「シナリオ1(成功)」と対になる「シナリオ6(失敗)」においても同様の抽選率を規定するようにしてもよい。もっとも、この場合、「シナリオ6(失敗)」は、最終的に操作連動演出失敗となるものであることから、条件付段階移行期間として予め定められた期間を「シナリオ1(成功)」におけるものよりも長くし(例えば、「シナリオ1(成功)」における条件付段階移行期間を1.5秒とした場合、「シナリオ6(失敗)」における条件付段階移行期間を9秒とし)、又は、条件付段階移行期間において所定の移行条件が成立した後に押下操作ボタン9Aが操作された場合であっても、次の段階に移行させず(例えば、段階移行「有」が決定される抽選率を0/32768とし)、若しくは、次の段階に移行させる確率を低くする(例えば、段階移行「有」が決定される抽選率を8192/32768とする)ようにしてもよい。すなわち、「シナリオ1(成功)」における条件付段階移行期間において所定の条件が成立した場合よりも、「シナリオ6(成功)」における条件付段階移行期間において所定の条件が成立した場合のほうが、次の段階に移行しにくくなるようにしてもよい。このようにすることで、例えば、段階「7」において条件付段階移行期間が発生した場合には、操作連動演出シナリオとして「シナリオ1(成功)」又は「シナリオ6(失敗)」が決定されている可能性が高まり、所定の移行条件が成立した後に次の段階に移行した場合には、「シナリオ1(成功)」が決定されている可能性が高まることから、同時に大当り期待度が高いことを認識させることができるようになる。すなわち、条件付段階移行期間から次の段階に移行するか否かで、大当り期待度を変化させることができる。これにより、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
<操作連動演出の演出内容の一例>
ここで、図19及び図20を用いて、操作連動演出の演出内容の一例を説明する。図19及び図20は、操作連動演出シナリオ毎の演出内容の一例を示す図である。なお、以下の説明では、操作連動演出シナリオとして「シナリオ1(成功)」が決定されている場合を例に挙げて説明する。
図19に示すように、現在の段階が「0」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、24576/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、8192/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「0」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「0」のままとなる。
また、現在の段階が「1」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、24576/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1に加えてキャラ2を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、8192/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ2を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「1」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「1」のままとなる。
また、現在の段階が「2」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、16384/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1・2に加えてキャラ3を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、16384/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ3を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「2」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「2」のままとなる。
また、現在の段階が「3」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、16384/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1〜3に加えてキャラ4を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、16384/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ4を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「3」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「3」のままとなる。
また、現在の段階が「4」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、16384/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1〜4に加えてキャラ5を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、16384/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ5を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「4」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「4」のままとなる。
また、現在の段階が「5」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、16384/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1〜5に加えてキャラ6を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、16384/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ6を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「5」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「5」のままとなる。
また、図20に示すように、現在の段階が「6」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、14107/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1〜6に加えてキャラ7を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、18661/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ7を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「6」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「6」のままとなる。
また、現在の段階が「7」である場合には、条件付段階移行期間であることから、条件付段階移行期間の経過後に押下操作ボタン9Aが操作された場合に、表示領域4Aにおいてキャラ1〜7に加えてキャラ8を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、条件付段階移行期間の経過前に押下操作ボタン9Aが操作された場合、又は、条件付段階移行期間の経過後であっても押下操作ボタン9Aが操作されない場合には、表示領域4Aにキャラ7を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、現在の段階は「7」のままとなる。なお、この条件付段階移行期間においては、押下操作ボタン9Aが無効化されるようにして、操作連動演出の演出内容に変化を持たせるようにしている。
また、現在の段階が「8」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、10922/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1〜8に加えてキャラ9を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、21846/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ9を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「8」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「8」のままとなる。
また、現在の段階が「9」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、10922/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1〜9に加えてキャラ10を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、21846/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ10を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「9」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「9」のままとなる。
また、現在の段階が「10」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、10922/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1〜10に加えてキャラ11を表示するとともに、次の段階に移行させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、21846/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ11を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「10」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「10」のままとなる。
また、現在の段階が「11」である場合に、押下操作ボタン9Aが操作され、10922/32768の抽選率で段階移行「有」が決定された場合には、表示領域4Aにおいてキャラ1〜11に加えてキャラ12を表示するとともに、操作連動演出を終了させ、演出をスーパーリーチCに発展させる。一方、押下操作ボタン9Aが操作されたが、21846/32768の抽選率で段階移行「無」が決定された場合には、表示領域4Aにキャラ12を表示せず、次の段階に移行させない。この場合、再度押下操作ボタン9Aが操作され、段階移行「有」が決定されるまで、現在の段階は「11」のままとなる。また、押下操作ボタン9Aが操作されない場合にも、現在の段階は「11」のままとなる。なお、「シナリオ6(失敗)」〜「シナリオ10(失敗)」において、現在の段階が「11」である場合には、押下操作ボタン9Aが操作されても、段階移行「有」が決定される場合がない(図18参照)ようにして、演出がスーパーリーチCに発展しない(すなわち、操作連動演出が失敗する)ようにしている。
また、現在の段階が「0」〜「11」のいずれの場合であっても、操作連動演出有効時間が経過した場合には、操作連動演出が終了するようになっている。したがって、遊技者が、操作連動演出において最終の演出段階を確認したい場合には、操作連動演出有効時間から条件付段階移行期間を減じた期間の範囲内で、早く段階を移行させることが必要となる。すなわち、条件付段階移行期間以外の段階では、早く段階移行「有」が決定されるようにと、押下操作ボタン9Aを連打するようになる。これにより、操作手段を用いた演出の興趣を向上させることが可能となる。
<RUSHモード中シナリオ決定テーブル>
図21は、RUSHモード中シナリオ決定テーブルの一例を示す図である。RUSHモード中シナリオ決定テーブルは、サブCPU71の制御による押下操作ボタン操作判定処理(後述の図45及び図46参照)において参照されるテーブルであり、サブ演出選択用乱数範囲等の各種のパラメータに応じて、RUSHモードでの「かけっこバトルリーチ」演出における対戦キャラ決定順を決定するための情報(RUSHモード中シナリオ)が規定されている。当該テーブルを用いた「かけっこバトルリーチ」演出の具体的な制御については後述する。
図21に示すRUSHモード中シナリオ決定テーブルでは、RUSHモード中シナリオとして、対戦キャラの決定順が各々異なるシナリオ1〜24が規定されるとともに、その各々に対して抽選値が規定されており、サブ演出選択用乱数範囲がいずれの範囲に属するかに応じて、いずれかのシナリオが決定される。
ここで、図21に示すように、キャラ1は他の対戦キャラと比べて相対的に決定されにくくなっており(例えば、シナリオ1〜12)、全ての対戦キャラを勝利済キャラとする上での難易度が高く設定されている。その意味で、キャラ1は特別キャラともいい得る。
[メインCPUによる制御]
次に、図22〜41を用いて、メインCPU61により実行される処理について以下に説明をする。
[メインCPUによるメイン処理]
図22及び図23は、メインCPU61により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、以下のステップ単位に実行される。図22に示すように、S10において、メインCPU61は、ウォッチドッグタイマのディセーブル設定処理を行う。この処理を終了した場合、S11に処理を移す。
S11において、メインCPU61は、入出力ポートの設定処理を行う。この処理を終了した場合、S12に処理を移す。
S12において、メインCPU61は、電断検出状態であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、電断検出信号がHIGH(高レベル)であるか否かを判定する。電断検出信号がHIGHでない場合には電断検出状態であると判定してS12に処理を移し、電断検出信号がHIGHである場合には電断検出状態でないと判定してS13に処理を移す。
S13において、メインCPU61は、サブ制御受信受付ウェイト処理を行う。この処理において、メインCPU61は、副制御回路70が信号を受け付けるようになるまで待機する処理を行う。この処理を終了した場合、S14に処理を移す。
S14において、メインCPU61は、メインRAM63への書き込みを許可する処理を行う。この処理を終了した場合、S15に処理を移す。
S15において、メインCPU61は、バックアップクリアスイッチ81(図6参照)がONであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、バックアップクリアスイッチ81がONであると判定した場合には、S30(図23参照)に処理を移し、バックアップクリアスイッチ81がONでないと判定した場合には、S16に処理を移す。
S16において、メインCPU61は、電断検出フラグがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、電断検出フラグがあると判定した場合には、S17に処理を移し、電断検出フラグがないと判定した場合には、S30(図23参照)に処理を移す。
S17において、メインCPU61は、作業領域の損傷チェックを行い、作業損傷チェック値を算出する処理を行う。この処理を終了した場合、S18に処理を移す。
S18において、メインCPU61は、作業損傷チェック値が正常値か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、作業損傷チェック値が正常値であると判定した場合には、S19に処理を移し、作業損傷チェック値が正常値でないと判定した場合には、S30(図23参照)に処理を移す。
S19において、メインCPU61は、スタックポインタに7FFEHを設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S20に処理を移す。
S20において、メインCPU61は、復電時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理を終了した場合、S21に処理を移す。
S21において、メインCPU61は、復電時の確変状態表示報知設定処理を行う。具体的に、メインCPU61は、確変遊技状態の場合に、大当りの当選確率が高確率状態であることを報知する表示が行われるようにする。この処理を終了した場合、S22に処理を移す。なお、報知する表示は、電源投入後の最初の変動開始又は変動終了時に終了する構成としてもよい。
S22において、メインCPU61は、復電時のコマンドを送信する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、副制御回路70に、電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信する処理を行う。この処理を終了した場合、S23に処理を移す。
S23において、メインCPU61は、メインCPU61周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理を終了した場合には、S24に処理を移し、電断前のアドレス、すなわちスタックエリアより復帰されたプログラムカウンタの示すプログラムアドレスへ復帰する。
図23に示すように、S30において、メインCPU61は、スタックポインタに8000Hを設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S31に処理を移す。
S31において、メインCPU61は、当り判定関連の乱数の初期値を取得する処理を行う。この処理を終了した場合、S32に処理を移す。
S32において、メインCPU61は、全作業領域クリア処理を行う。この処理を終了した場合、S33に処理を移す。
S33において、メインCPU61は、当り判定関連の乱数の初期値を設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S34に処理を移す。
S34において、メインCPU61は、RAMの初期化時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理を終了した場合、S35に処理を移す。
S35において、メインCPU61は、メインRAM63の初期化時のコマンドを副制御回路70に送信する処理を行う。また、副制御回路70において、メインCPU61は、受信したコマンドに基づいて初期化が実行される。この処理を終了した場合、S36に処理を移す。
S36において、メインCPU61は、メインCPU61周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理を終了した場合、S37に処理を移す。
S37において、メインCPU61は、割込禁止処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理を禁止する処理を行う。この処理を終了した場合、S38に処理を移す。
S38において、メインCPU61は、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、初期乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合、S39に処理を移す。
S39において、メインCPU61は、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理を許可する処理を行う。この処理を終了した場合、S40に処理を移す。
S40において、メインCPU61は、演出条件選択用乱数を更新する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、演出条件選択用乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合、S41に処理を移す。なお、この処理において、リーチ判定用乱数値及び演出選択用乱数値を更新するようにしてもよい。
S41において、メインCPU61は、システムタイマ監視タイマ値が3以上であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上である場合には、S42に処理を移し、システムタイマ監視タイマ値が3以上でない場合には、S37に処理を移す。
S42において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を3減算する処理を行う。この処理を終了した場合、S43に処理を移す。
S43において、メインCPU61は、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、主制御回路60と副制御回路70との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、不正行為があったと検出された場合にメインCPU61から外部端子板80を介してホールコンピュータ100に出力されるセキュリティ信号の最低出力期間を計測するためのセキュリティ信号出力タイマ等、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理を終了した場合には、S44に処理を移す。
S44において、メインCPU61は、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、第1始動入賞口スイッチ320、第2始動入賞口スイッチ330からの検出信号に応じて、当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値とを抽出し、メインROM62に記憶される大当り判定テーブル(図示略)を参照し、特別図柄抽選(大当りの抽選)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM63に記憶する処理を行う。なお、S44の特別図柄制御処理については、図32を用いて後述する。この処理を終了した場合、S45に処理を移す。
S45において、メインCPU61は、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350からの検出信号に応じて、普通図柄の当り確率(図8参照)に基づいて、ハズレ図柄及び当り図柄の何れにするかを判定し、判定の結果を記憶する処理を行う。普通図柄抽選に当選した場合は当り図柄を示す判定の結果が記憶され、非当選の場合にはハズレ図柄を示す判定の結果が記憶される。当り図柄を示す判定の結果が記憶された場合、羽根部材34は、例えば1.3秒間で3回開放し、あるいは1.4秒問で4回開放し、若しくは1.8秒間で6回開放する。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合、羽根部材34が開放するようになっており、羽根部材34が開放状態になると第2始動口33に遊技球が入賞し易くなる。なお、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350からの検出信号に応じて、普通図柄判定用乱数値及び普通図柄決定用乱数値を抽出し、抽出した普通図柄判定用乱数値とメインROM62に記憶される普通図柄当選テーブル(図示略)とに基づいて、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、この判定の結果と普通図柄決定用乱数値とメインROM62に記憶される普通図柄決定テープル(図示略)とに基づいて、ハズレ図柄及び当り図柄の何れにするかを判定することとしてもよい。この処理を終了した場合、S46に処理を移す。
S46において、メインCPU61は、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、S44、S45でメインRAM63に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、LEDユニット5を駆動するための制御信号をメインRAM63に記憶する処理を行う。これにより、LEDユニット5は、受信した制御信号に基づき第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54にて第1特別図柄又は第2特別図柄を変動表示及び停止表示する。また、LEDユニット5の普通図柄表示部51は、受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理を終了した場合、S47に処理を移す。
S47において、メインCPU61は、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU61は、台コンピュータ又はホールコンピュータ100に送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM63に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合、S48に処理を移す。
S48において、メインCPU61は、図柄保留数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU61は、後述するタイマ割込処理における特別図柄関連スイッチチェック処理及び普通図柄関連スイッチチェック処理(図26のS91,S92)にて検出される第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、及び通過ゲートスイッチ350からの検出信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM63に記憶された保留数データの更新結果に基づいて、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56及び普通図柄保留表示部52を駆動するための制御信号をメインRAM63に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合、S49に処理を移す。
S49において、メインCPU61は、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU61は、上記のステップ等でメインRAM63に記憶される制御信号を各ポートより出力する処理を行う。具体的には、メインCPU61は、外部端子板80を介したホールコンピュータ100へのセキュリティ信号の出力及びLED点灯のためのLED電源(コモン信号)や第1大入賞口シャッタ36A及び第2大入賞口シャッタ37Aの開閉や羽根部材34の開閉を行うソレノイド駆動のためのソレノイド電源の供給を行う。この処理を終了した場合、S50に処理を移す。
S50において、メインCPU61は、入賞口関連コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、入賞口関連コマンドを制御する処理を行う。この処理を終了した場合には、S37に処理を移す。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、メインCPU61によるメイン処理のS38〜S50における処理が遊技処理を構成する。
[メインCPU61によるタイマ割込処理]
図24は、メインCPU61により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、以下のステップ単位に実行される。メインCPU61は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。このタイマ割込処理は、図示しないクロックパルス発生回路から所定の周期(例えば、2ms)ごとに発生されるクロックパルスに応じて行う処理である。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、メインCPU61によるタイマ割込処理が割込処理を構成する。
図24に示すように、S60において、メインCPU61は、レジスタ退避処理を行う。この処理において、メインCPU61は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合、S61に処理を移す。
S61において、メインCPU61は、タイマ更新処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を+1する処理を行う。なお、システムタイマ監視タイマは、所定の処理(特別図柄制御処理等)をタイマ割込処理の所定回数(3回)の起動を条件として実行させるための監視タイマである。S61のタイマ更新処理については、図25を用いて後述する。この処理を終了した場合、S62に処理を移す。
S62において、メインCPU61は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットするとともに、ウォッチドッグ出力データに基づく制御信号を初期リセット回路64に送信する。初期リセット回路64は、受信した制御信号に基づいてコンデンサの電圧を開放する。なお、初期リセット回路64に設けられるウォッチドッグタイマがクリアされてから初期リセット回路64に接続されたコンデンサの容量で決定される所定時間(例えば、3100ms)が経過すると、初期リセット回路64からメインCPU61へとシステムリセット信号が出力される。メインCPU61は、この初期リセット回路64からシステムリセット信号が入力されるとシステムリセット状態となる。この処理を終了した場合、S63に処理を移す。
S63において、メインCPU61は、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数を更新する処理を行う。例えば、メインCPU61は、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタ、リーチ判定用カウンタ、演出選択用カウンタ等の乱数を更新する。なお、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠けるものとなってしまうため、これを担保するために2ms毎の決まったタイミングで更新を行うようにしている。この処理を終了した場合、S64に処理を移す。
S64において、メインCPU61は、スイッチ入力処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、各入賞領域等に対応する各スイッチが、入賞を検出したか否かを判定する。メインCPU61は、例えば入賞を検出した場合には、入賞があったと判定した入賞領域に対応するbitを「1(ON)」にする。S64のスイッチ入力処理については、図26を用いて後述する。この処理を終了した場合、S65に処理を移す。
S65において、メインCPU61は、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口36、第2大入賞口37、第1始動口32、第2始動口33、一般入賞口40に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路82に送信する。すなわち、メインCPU61は、遊技球の入賞に伴ってbitが「1(ON)」となっている入賞領域に対応する賞球を払出装置83から払い出すためのコマンドをセットするとともに、セットしたコマンドを払出・発射制御回路82に送信する処理を行う。また、このコマンドをセットした際には、コマンドセットの契機となった入賞領域に対応するbitを「0(OFF)」に制御する。この処理を終了した場合、S66に処理を移す。
S66において、メインCPU61は、コマンド送信制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、セットした各コマンドをコマンド出力ポート66により副制御回路70のコマンド入力ポート74に送信する。この処理を終了した場合、S67に処理を移す。
S67において、メインCPU61は、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理前のアドレスにレジスタを復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、このタイマ割込処理ルーチンを終了する。
[タイマ更新処理]
図25は、メインCPU61により実行されるタイマ更新処理を示すフローチャートである。このタイマ更新処理は、以下のステップ単位に実行される。図18に示すように、S70において、メインCPU61は、システムタイマ監視タイマの値を1加算する。システムタイマ監視タイマは、タイマ割込処理の実行(起動)回数を計数するためのタイマである。本実施形態では、タイマ割込処理の実行(起動)回数が所定の条件(3回)に達すると、所定の処理(特別図柄制御処理等)を実行させる。この処理を終了した場合、S71に処理を移す。
S71において、メインCPU61は、待ち時間タイマの値を1減算する。待ち時間タイマは、各種の実行待ち時間を計時するためのタイマである。この処理を終了した場合、S72に処理を移す。
S72において、メインCPU61は、残留球監視タイマの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。残留球監視タイマは、第1大入賞口36から第1大入賞口カウントスイッチ360に至るまでの球通路や、第2大入賞口37から第2大入賞口カウントスイッチ370に至るまでの球通路に残存する残留球を監視するための残留球監視処理時間を計時するためのタイマである。この処理において、メインCPU61は、残留球監視タイマの値が「0」であると判定した場合には、S77に処理を移し、残留球監視タイマの値が「0」でないと判定した場合には、S73に処理を移す。なお、残留球監視タイマの値が「0」であり、かつ、ラウンド遊技中でないとき、大入賞口カウントスイッチが遊技球を検出した場合には、エラーを報知するようにしてもよい。
S73において、メインCPU61は、残留球監視タイマの値を1減算する。この処理を終了した場合、S74に処理を移す。
S74において、メインCPU61は、再び残留球監視タイマの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、残留球監視タイマの値が「0」でないと判定した場合には、S77に処理を移し、残留球監視タイマの値が「0」であると判定した場合には、S75に処理を移す。
S75において、メインCPU61は、特定領域38Aが開放中であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特定領域38Aが開放中でないと判定した場合には、S77に処理を移し、特定領域38Aが開放中であると判定した場合には、S76に処理を移す。
S76において、メインCPU61は、特定領域閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特定領域38Aを閉鎖するためのデータをセットするとともに、このデータに基づく制御信号に基づいて変位部材ソレノイド390を駆動する。これにより、変位部材39は、特定領域38Aを閉鎖状態とするように駆動される。この処理を終了した場合、S77に処理を移す。このように、本実施形態においては、第2大入賞口37がロング開放(開放状態が27.948sの区間)を終了して閉鎖状態になってから、残留球監視タイマの値が「0」となると、変位部材39が強制的に作動状態から非作動状態に制御されることにより、特定領域38Aが開放状態から閉鎖状態となる。すなわち、特定領域38Aは、図10に示した変位部材作動パターンにより最長作動時間として規定された29.144sよりも若干短い時間の開放状態を経て閉鎖状態となる。
S77において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。排出監視タイマは、第2大入賞口37に入賞して排出される排出球を監視するための排出球監視処理時間を計時するためのタイマである。この処理において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」であると判定した場合には、S80に処理を移し、排出監視タイマの値が「0」でないと判定した場合には、S78に処理を移す。なお、本実施形態においては、排出監視タイマよりも残留球監視タイマに小さな値(短い時間)がセットされるが、同一にしてもよいし、大きな値(長い時間)にしてもよい。
S78において、メインCPU61は、排出監視タイマの値を1減算する。この処理を終了した場合、S79に処理を移す。
S79において、メインCPU61は、再び排出監視タイマの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」でないと判定した場合には、このタイマ更新処理ルーチンを終了し、排出監視タイマの値が「0」であると判定した場合には、S80に処理を移す。
S80において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が「10」であるか否かを判定する処理を行う。大入賞口開放回数カウンタは、第2大入賞口37が開閉する4R目を識別するために用いられるカウンタである。そのため、大入賞口開放回数カウンタの値は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37が実際に開放状態となる回数を計数するものではなく、1ラウンドごとに1加算されるものである。この処理において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が「4」でないと判定した場合には、S82に処理を移し、大入賞口開放回数カウンタの値が「4」であると判定した場合には、S81に処理を移す。
S81において、メインCPU61は、後述する制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合には、このタイマ更新処理ルーチンを終了し、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には、S82に処理を移す。
S82において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも大きいか否かを判定する処理を行う。第2大入賞口入賞カウンタは、第2大入賞口カウントスイッチ370により検出された第2大入賞口37への入賞数を計数するためのカウンタである。排出球カウンタは、特定領域スイッチ380A及び非特定領域スイッチ380Bにより検知された遊技球の排出球数を計数するためのカウンタである。基本的に、第2大入賞口入賞カウンタの値と排出球カウンタの値とは同一になる。この処理において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも大きくない場合には、このタイマ更新処理ルーチンを終了し、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも大きい場合には、S83に処理を移す。なお、排出監視タイマにセットされる値は、遊技球が第2大入賞口カウントスイッチ370に検出されてから特定領域スイッチ380A又は非特定領域スイッチ380Bに検出されるまでに必要な時間よりも長い時間に相当する。よって、この処理において第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも大きいと判定される場合は、第2大入賞口37の内部における球詰まりや、いわゆるゴト行為による第2大入賞口カウントスイッチ370のみの検出が想定される。
S83において、メインCPU61は、排出エラーコマンドをセットする処理を行う。排出エラーコマンドは、正常に排出されていない旨を報知するためのコマンドに相当する。この排出エラーコマンドは、タイマ割込処理におけるコマンド送信制御処理において送信される。この処理を終了した場合、S84に処理を移す。
S84において、メインCPU61は、排出球カウンタに第2大入賞口入賞カウンタの値をセットする処理を行う。これにより、排出エラーコマンドが繰り返し送信されないようになる。この処理を終了した場合、タイマ更新処理ルーチンを終了する。なお、S84の処理を行うことなく、排出エラーコマンドを繰り返し送信するようにしてもよい。
[スイッチ入力処理]
図26は、メインCPU61により実行されるスイッチ入力処理を示すフローチャートである。このスイッチ入力処理は、以下のステップ単位に実行される。図26に示すように、S90において、メインCPU61は、不正検出スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特に図示しない電波を検出可能な電波センサ、磁気を検出可能な磁気センサ、振動を検出可能な振動センサ等の検出状態を確認する。この処理を終了した場合には、S91に処理を移す。なお、上記したいずれかのセンサが検出した状態にある場合は、エラー報知を行ってもよいし、その際に例えば大入賞口カウントスイッチが遊技球の入賞を検出しても当該入賞を無効とするようにしてもよい。
S91において、メインCPU61は、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う。この特別図柄関連スイッチチェック処理については、図27を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S92に処理を移す。
S92において、メインCPU61は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば、4個)である否かを判定し、上限であると判定した場合には、この処理を終了する。上限でないと判定した場合には、検知信号を出力する処理を行う。この処理を終了した場合には、S93に処理を移す。
S93において、メインCPU61は、賞球関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、一般入賞口左スイッチ400A、一般入賞口右スイッチ400B、第1始動入賞口スイッチ320、第2始動入賞口スイッチ330の入力があったか否かを判定する処理を行う。一般入賞口左スイッチ400A又は一般入賞口右スイッチ400Bの入力があったと判定した場合には、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、第1始動入賞口スイッチ320又は第2始動入賞口スイッチ330の入力があったと判定した場合には、それぞれに対応する始動口入賞カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、このスイッチ入力処理ルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図27は、メインCPU61により実行される特別図柄関連スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄関連スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図27に示すように、S100において、メインCPU61は、第1始動口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図28を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S101に処理を移す。
S101において、メインCPU61は、第2始動口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図29を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S102に処理を移す。
S102において、メインCPU61は、第1大入賞口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図30を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S103に処理を移す。
S103において、メインCPU61は、第2大入賞口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図31を用いて後述する。この処理を終了した場合には、この特別図柄関連スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第1始動口スイッチチェック処理]
図28は、メインCPU61により実行される第1始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第1始動口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図28に示すように、S110において、メインCPU61は、第1始動口32への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第1始動口スイッチ320からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1始動口スイッチ320からの検出信号に対応する第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」であるか否かを判定し、第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」である場合には、S111に処理を移し、第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」でない場合には、この第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S111において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数、すなわち保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であると判定した場合には、この第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、保留数が4以上でないと判定した場合には、S112に処理を移す。
S112において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数に「1」を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている第1特別図柄の保留数の値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S113に処理を移す。
S113において、メインCPU61は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU61は、いわゆる特別図柄抽選により当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの当り判定用乱数値を抽出し、当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、さらに、リーチ判定用カウンタからリーチ判定用乱数値を抽出し、演出選択用カウンタから演出選択用乱数値を抽出して、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。
本実施形態において、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであり、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、第1特別図柄によって導出表示され、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第1始動口32に遊技球が入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。この処理を終了した場合、S114に処理を移す。
S114において、メインCPU61は、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S115に処理を移す。
S115において、メインCPU61は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理を終了した場合、S116に処理を移す。
S116において、メインCPU61は、始動入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。この始動入賞コマンドには、当り判定用乱数を示す情報及び当り図柄決定用乱数を示す情報が含まれている。始動入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、遊技球の入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動入賞コマンドのデータには、S115の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば複数回の遊技にわたって継続するような演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶に基づいて演出を実行するといった、いわゆる「先読演出」が可能となる。この処理を終了した場合、第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第2始動口スイッチチェック処理]
図29は、メインCPU61により実行される第2始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第2始動口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図29に示すように、S120において、メインCPU61は、第2始動口33への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第2始動口スイッチ330からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2始動口スイッチ330からの検出信号に対応する第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」であるか否かを判定し、第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」である場合には、S121に処理を移し、第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」でない場合には、この第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S121において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数、すなわち保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であると判定した場合には、この第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、保留数が4以上でないと判定した場合には、S122に処理を移す。
S122において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数に「1」を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている第2特別図柄の保留数の値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S123に処理を移す。
S123において、メインCPU61は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU61は、いわゆる特別図柄抽選により当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの当り判定用乱数値を抽出し、当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、さらに、リーチ判定用カウンタからリーチ判定用乱数値を抽出し、演出選択用カウンタから演出選択用乱数値を抽出して、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。
本実施形態において、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであり、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、第2特別図柄によって導出表示され、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第2始動口33に遊技球が入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。この処理を終了した場合、S124に処理を移す。
S124において、メインCPU61は、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S125に処理を移す。
S125において、メインCPU61は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理を終了した場合、S126に処理を移す。
S126において、メインCPU61は、始動入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。始動入賞コマンドは、上述した通りである。この処理を終了した場合、第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第1大入賞口スイッチチェック処理]
図30は、メインCPU61により実行される第1大入賞口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第1大入賞口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図30に示すように、S130において、メインCPU61は、第1大入賞口36への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第1大入賞口カウントスイッチ360からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口36への遊技球の入賞が検出されたと判定した場合には、S131に処理を移し、第1大入賞口36への遊技球の入賞が検出されないと判定した場合には、この第1大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S131において、メインCPU61は、第1大入賞口入賞カウンタの値を1加算する処理を行う。第1大入賞口入賞カウンタは、1ラウンドあたりの上限入賞数に到達したか否かを判定するためのカウンタである。この処理を終了した場合には、S132に処理を移す。
S132において、メインCPU61は、第1大入賞口入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。第1大入賞口入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、第1大入賞口36への遊技球の入賞を認識するようになる。これにより、例えばRUSHモード中の総払出数(払出賞球数)の加算表示等が可能となる。この処理を終了した場合、第1大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第2大入賞口スイッチチェック処理]
図31は、メインCPU61により実行される第2大入賞口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第2大入賞口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図31に示すように、S140において、メインCPU61は、第2大入賞口37への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第2大入賞口カウントスイッチ370からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2大入賞口37への遊技球の入賞が検出されたと判定した場合には、S141に処理を移し、第2大入賞口37への遊技球の入賞が検出されないと判定した場合には、S143に処理を移す。
S141において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値を1加算する処理を行う。第2大入賞口入賞カウンタは、1ラウンドあたりの上限入賞数に到達したか否かを判定するためのカウンタである。この処理を終了した場合には、S142に処理を移す。
S142において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。第2大入賞口入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、第2大入賞口37への遊技球の入賞を認識するようになる。これによっても、例えばRUSHモード中の総払出数(払出賞球数)の加算表示等が可能となる。この処理を終了した場合、S143に処理を移す。
S143において、メインCPU61は、特定領域38Aへの遊技球のV入賞が検出されたか否かを、特定領域スイッチ380Aからの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特定領域38Aへの遊技球のV入賞が検出されたと判定した場合には、S144に処理を移し、特定領域38Aへの遊技球のV入賞が検出されないと判定した場合には、S152に処理を移す。
S144において、メインCPU61は、排出球カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S145に処理を移す。
S145において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が「4」であるか否かを判定する処理を行う。大入賞口開放回数カウンタは、先述した通りである。この処理において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が「4」でないと判定した場合には、S152に処理を移し、大入賞口開放回数カウンタの値が「4」であると判定した場合には、S146に処理を移す。
S146において、メインCPU61は、後述する制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合には、S149に処理を移し、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には、S147に処理を移す。
S147において、メインCPU61は、後述する制御状態フラグが大入賞口再開前放待ち時間管理処理を示す値(05H)又は当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが「05H」又は「06H」であると判定した場合には、S148に処理を移し、制御状態フラグが「05H」及び「06H」のいずれでもないと判定した場合には、S152に処理を移す。
S148において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」よりも大きいか否かを判定する処理を行う。排出監視タイマは、先述した通りである。この処理において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」よりも大きいと判定した場合には、S149に処理を移し、排出監視タイマの値が「0」よりも大きくないと判定した場合には、S152に処理を移す。なお、この処理において、排出監視タイマの値が「0」よりも大きくないと判定した場合には、不正入賞が発生したと判断し、副制御回路70にエラーコマンドを送信することでエラーを報知するようにしてもよい。
S149において、メインCPU61は、特定領域通過フラグの値が「01H」であるか否かを判定する処理を行う。特定領域通過フラグは、特定領域スイッチ380Aにより遊技球のV入賞が検出された場合に値を「01H」としてセットされる内部フラグである。この処理において、メインCPU61は、特定領域通過フラグの値が「01H」であると判定した場合には、S152に処理を移し、特定領域通過フラグの値が「01H」でないと判定した場合には、S150に処理を移す。
S150において、メインCPU61は、特定領域通過フラグの値に「01H」をセットする処理を行う。この特定領域通過フラグの値「01H」は、大当り遊技状態の終了後において確変遊技状態への移行を決定付けることを示す内部情報としても用いられる。この処理を終了した場合には、S151に処理を移す。
S151において、メインCPU61は、特定領域通過コマンドをセットする処理を行う。特定領域通過コマンドは、特定領域38Aに対して遊技球が通過(V入賞)した旨を示すコマンドである。特定領域通過コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、特定領域38AへのV入賞を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S152に処理を移す。
S152において、メインCPU61は、非特定領域38Bへの遊技球の通過が検出されたか否かを、非特定領域スイッチ380Bからの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、非特定領域38Bへの遊技球の通過が検出されたと判定した場合には、S153に処理を移し、非特定領域38Bへの遊技球の通過が検出されないと判定した場合には、S154に処理を移す。
S153において、メインCPU61は、排出球カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S154に処理を移す。
S154において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも小さいか否かを判定する処理を行う。つまり、第2大入賞口カウントスイッチ370によっては遊技球が検出されることなく、メインCPU61は、特定領域スイッチ380A又は非特定領域スイッチ380Bのみに遊技球が検出された状態であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも小さくない場合には、この第2大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも小さい場合には、S155に処理を移す。
S155において、メインCPU61は、排出エラーコマンドをセットする処理を行う。排出エラーコマンドは、先述した通りである。この処理を終了した場合、S156に処理を移す。
S156において、メインCPU61は、排出球カウンタに第2大入賞口入賞カウンタの値をセットする処理を行う。これにより、排出エラーコマンドが繰り返し送信されないようになる。この処理を終了した場合、第2大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。なお、S156の処理を行うことなく、排出エラーコマンドを繰り返し送信するようにしてもよい。
[特別図柄制御処理]
図32は、メインCPU61により実行される特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この特別図柄制御処理は、以下のステップ単位に実行される。なお、図32において、S161からS168の側方に示す数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、メインRAM63における制御状態フラグの記憶領域に記憶されている。メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップを実行する。これにより、特別図柄ゲームが進行することになる。
図32に示すように、最初のS160において、メインCPU61は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグをメインRAM63から読み出す。この処理を終了した場合、S161に処理を移す。
なお、後述するS161からS168において、メインCPU61は、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S161からS168における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU61は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前において、メインCPU61は、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。また、メインCPU61は、所定の周期でタイマ割込処理も実行する。
S161において、メインCPU61は、特別図柄記憶チェック処理を実行する。なお、S161の詳細については、図33を用いて後述する。この処理を終了した場合、S162に処理を移す。
S162において、メインCPU61は、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば540ms)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、S163の処理を実行するように設定する。なお、このS162の詳細については、図35を用いて後述する。この処理を終了した場合、S163に処理を移す。
S163において、メインCPU61は、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判定する。メインCPU61は、大当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値(03H)を制御状態フラグにセットし、当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、S164の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU61は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。つまり、S168の処理を実行するように設定する。なお、このS163の詳細については、図36を用いて後述する。この処理を終了した場合、S164に処理を移す。
S164において、メインCPU61は、当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM62から読み出された第1大入賞口シャッタ36Aや第2大入賞口シャッタ37Aを開放させるためのデータ及び変位部材39を開放させるためのデータをメインRAM63に記憶する。そして、メインCPU61は、図23のS49の処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶された第1大入賞口シャッタ36Aや第2大入賞口シャッタ37Aを開放させるためのデータ及び変位部材39を開放させるためのデータを読み出し、これらのデータに基づく制御信号を、第1大入賞口シャッタソレノイド360A、第2大入賞口シャッタソレノイド370A及び変位部材ソレノイド390に供給する。これにより、メインCPU61は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開閉制御を行う。なお、このS164の詳細については、図37を用いて後述する。この処理を終了した場合、S165に処理を移す。
S165において、メインCPU61は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンド間インターバル(インターバルパターンa〜c)に対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを「1」増加するように記憶更新する。メインCPU61は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする。メインCPU61は、開放上限時間(例えば、開閉パターンAの27.996s)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、S166の処理を実行するように設定する。この処理において、メインCPU61は、変位部材39を開閉制御するための処理も行う。なお、このS165の詳細については、図38を用いて後述する。この処理を終了した場合、S166に処理を移す。
S166において、メインCPU61は、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが「9」以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU61は、いずれかの条件を満たした場合に、第1大入賞口36又は第2大入賞口37を閉鎖させるために、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU61は、最終ラウンドである場合に、当り終了インターバルを示す値(06H)を制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を制御状態フラグにセットする。なお、このS166の詳細については、図39を用いて後述する。この処理を終了した場合、S167に処理を移す。
S167において、メインCPU61は、当り終了インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバルを示す値(06H)であり、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。つまり、S168の処理を実行するように設定する。なお、このS167の詳細については、図40を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S168に処理を移す。
S168において、メインCPU61は、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄ゲーム終了時の処理(例えば、外部端子板80からの1遊技の終了を示す1遊技終了信号や大当り遊技状態中を示す大当り信号を出力するための処理等)を実行し、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。つまり、S161の処理を実行するように設定するのである。なお、このS168の詳細については、図41を用いて後述する。この処理を終了した場合には、特別図柄制御処理ルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU61は、大当り遊技状態でない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを(00H)、(01H)、(02H)、(07H)と順にセットすることにより、図32に示すS161、S162、S163、S168の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU61は、大当り遊技状態でない場合において、当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを(00H)、(01H)、(02H)と順にセットすることにより、図32に示すS161、S162、S163の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を開始することになる。さらに、メインCPU61は、大当り遊技状態である場合には、制御状態フラグを(03H)、(04H)、(05H)と順にセットすることにより、図32に示すS164、S166、S165の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を実行することとなる。なお、大当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、(04H)、(06H)、(07H)と順にセットすることにより、図32に示すS165、S167からS168の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することになる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図33は、メインCPU61により実行される特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄記憶チェック処理は、以下のステップ単位に実行される。
図33に示すように、S170において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判定した場合、S171に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)でないと判定した場合には、この特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
S171において、メインCPU61は、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合、S172に処理を移す。一方、メインCPU61は、始動記憶があると判定した場合、S173に処理を移す。
S172において、メインCPU61は、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶(当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域又は第2特別図柄始動記憶領域)が「0」になった状態が所定時間(例えば、30s)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU61は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71にデモ表示コマンドとして供給される。これにより、デモ表示が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて実行されることとなる。この処理を終了した場合、特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
S173において、メインCPU61は、第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」である、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合、S174に処理を移す。第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」でない、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合、S175に処理を移す。
S174において、メインCPU61は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM63の所定領域にセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S176に処理を移す。
S175において、メインCPU61は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM63の所定領域にセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S176に処理を移す。
S176において、メインCPU61は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S177に処理を移す。
S177において、メインCPU61は、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合、第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合、第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理を終了した場合、S178に処理を移す。
S178において、メインCPU61は、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、遊技状態フラグが確変遊技状態を示しているか否かに応じて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる図示しない複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。すなわち、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値である場合、大当り判定値の数が多い高確率用の大当り判定テーブルが参照され、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値でない場合、大当り判定値が少ない非確変遊技状態用の大当り判定テーブルが参照される。このように、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値である場合、つまり遊技状態が特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行し易い特別遊技状態としての確変遊技状態である場合、大当り遊技状態に移行する確率は、特別遊技状態としての確変遊技状態よりも特定遊技状態に移行し難い非特別遊技状態としての非確変遊技状態よりも向上することとなる。
なお、本実施形態において、特別遊技状態は、確変・時短遊技状態(例えばRUSHモードの1〜20回目)となる場合、又は確変・非時短遊技状態(例えば特殊モード)となる場合があり、非特別遊技状態は、非確変・非時短遊技状態(例えば通常モード)となる場合、又は非確変・時短遊技状態(例えばRUSHモードの21〜100回目)となる場合がある。
そして、メインCPU61は、遊技球の入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU61は、当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合、大当りであると判定する。つまり、メインCPU61は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。
なお、通常遊技状態の第1始動口32への入賞による大当り確率は、第2始動口33への入賞による大当り確率よりも、大きくしてもあるいは小さくしてもよい。通常遊技状態の第1始動口32への入賞による大当り確率は、第2始動口33への入賞による大当り確率よりも、大きくしてもあるいは小さくしてもよい。
このように、S178の処理では、特別図柄ゲームの結果として大当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理を終了した場合、S179に処理を移す。
S179において、メインCPU61は、特別図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、大当り判定の結果が大当り当選の場合、大当り図柄を決定し、ハズレの場合、ハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、このS179の詳細については、図34を用いて後述する。この処理を終了した場合、S180に処理を移す。
S180において、メインCPU61は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、遊技状態(モード)と、大当り判定の結果(当落)と、及びリーチ判定用乱数値とに基づいて、変動パターン決定テーブルを選択する。そして、メインCPU61は、演出選択用乱数値と選択した変動パターン決定テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM63の所定領域に記憶する。メインCPU61は、このような変動パターンが示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54における特別図柄の変動表示態様を決定する。なお、変動パターンの決定に際して用いられる各種のパラメータは、第1始動口32又は第2始動口33への遊技球の入賞が検出されたときに取得される(図28のS113又は図29のS123参照)ものであることから、第1始動口32又は第2始動口33への遊技球の入賞が検出されたときに変動パターンが決定されるように構成することも可能である。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、LEDユニット5の第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給される。これによって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路70のサブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理を終了した場合、S181に処理を移す。
S181において、メインCPU61は、特別図柄変動時間設定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、決定した特別図柄の変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットし、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する。この処理を終了した場合、S182に処理を移す。
そして、S182において、メインCPU61は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する。この処理を終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
[特別図柄決定処理]
図34は、メインCPU61により実行される特別図柄決定処理を示すフローチャートである。この特別図柄決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
図34に示すように、S190において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、大当りであると判定した場合には、S191に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合には、S198に処理を移す。
S191において、メインCPU61は、S190で判定した大当りの変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)である場合にはS192に処理を移す。一方、メインCPU61は、変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)でない場合、すなわち、変動状態番号が第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)の場合にはS194に処理を移す。
S192において、メインCPU61は、当り図柄決定用乱数値に基づいて、第1特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、第1特別図柄の大当り図柄(図8の第1特別図柄大当り図柄振り分けに示す大当り1〜6の何れかに該当する図柄)を決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S193に処理を移す。
S193において、メインCPU61は、決定した第1特別図柄の大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53に供給する。第1特別図柄表示部53は、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第1特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)が大当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S196に処理を移す。
S194において、メインCPU61は、第2特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、第2特別図柄の大当り図柄(図8の第2特別図柄大当り図柄振り分けに示す大当り6〜9に該当する図柄)を決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S195に処理を移す。
S195において、メインCPU61は、決定した第2特別図柄の大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第2特別図柄表示部54に供給する。第2特別図柄表示部54は、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第2特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)が大当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S196に処理を移す。
S196において、メインCPU61は、当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データセット処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データをメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S197に処理を移す。
S197において、メインCPU61は、大入賞口開放回数関連データセット処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開放回数に関する大入賞口開放回数関連データ、すなわち、第1特別図柄による大当り1〜6、あるいは第2特別図柄による大当り6〜9に対応するデータをメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、この特別図柄決定処理ルーチンを終了する。
一方、S198において、メインCPU61は、S190において大当りではない、すなわち、ハズレであると判断した場合には、ハズレ図柄のデータセット及びハズレ図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54は、特別図柄を変動表示させて、特別図柄のハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、ハズレ図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)がハズレ停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、この特別図柄決定処理ルーチンを終了する。
[特別図柄変動時間管理処理]
図35は、メインCPU61により実行される特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図35に示すように、S210において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合には、S211に処理を移す。一方、メインCPU61は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)でないと判定した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
S211において、メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には、S212に処理を移す。待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
S212において、メインCPU61は、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセット(記憶)する処理を行い、S213に処理を移す。
S213において、メインCPU61は、図柄停止コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、図柄停止コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、図柄停止コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に図柄停止コマンドとして供給されることにより、副制御回路70が図柄停止を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S214に処理を移す。
S214において、メインCPU61は、メインRAM63における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定後待ち時間をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図36は、メインCPU61により実行される特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図36に示すように、S220において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合には、S221に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)でないと判定した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S221において、メインCPU61は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」である場合にはS222に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でない場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S222において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合にはS223に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合にはS224に処理を移す。
S223において、メインCPU61は、遊技状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、メインCPU61は、遊技状態フラグに非確変・非時短遊技状態を示す値(00H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、S234に処理を移す。
S224において、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタは、時短遊技状態における残りのゲーム回数(図柄変動回数)を計数するためのカウンタである。メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」である場合にはS228に処理を移す。一方、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」でない場合には、S225に処理を移す。
S225において、メインCPU61は、時短回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S226に処理を移す。
S226において、メインCPU61は、再び時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」である場合にはS227に処理を移す。一方、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」でない場合には、S228に処理を移す。
S227において、メインCPU61は、時短終了コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、時短遊技状態の終了を示す時短終了コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、時短終了コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に遊技状態を示すコマンドとして供給されることにより、副制御回路70が時短遊技状態の終了を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S232に処理を移す。
S228において、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。確変回数カウンタは、確変遊技状態における残りのゲーム回数(図柄変動回数)を計数するためのカウンタである。メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」である場合にはS233に処理を移す。一方、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」でない場合には、S229に処理を移す。
S229において、メインCPU61は、確変回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S230に処理を移す。
S230において、メインCPU61は、再び確変回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」である場合にはS231に処理を移す。一方、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」でない場合には、S233に処理を移す。
S231において、メインCPU61は、確変終了コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、確変遊技状態の終了を示す確変終了コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、確変終了コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に遊技状態を示すコマンドとして供給されることにより、副制御回路70が確変遊技状態の終了を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S232に処理を移す。
S232において、メインCPU61は、遊技状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、メインCPU61は、確変・時短遊技状態(03H)において、確変遊技状態が終了した場合に、遊技状態フラグに非確変・時短遊技状態を示す値(01H)をセットし、確変・非時短遊技状態(02H)において、確変遊技状態が終了した場合に、遊技状態フラグに非確変・非時短遊技状態を示す値(00H)をセットし、非確変・時短遊技状態(01H)において、時短遊技状態が終了した場合に、遊技状態フラグに非確変・非時短遊技状態を示す値(00H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、S233に処理を移す。
S233において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグとして特別図柄ゲームの終了処理を示す値(07H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S234において、メインCPU61は、特別図柄に対応する当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値を、メインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S235に処理を移す。なお、本実施形態においては、大当り図柄が第1特別図柄の「大当り1」及び第2特別図柄の「大当り6」である場合には、当り開始インターバル時間として9996msが設定され、その他の大当り図柄である場合には、非時短遊技状態からの当り開始時であれば、当り開始インターバル時間として9996msが設定され、時短遊技状態からの当り開始時であれば、当り開始インターバル時間として3996msが設定される。
S235において、メインCPU61は、特別図柄に対応する当り開始表示コマンドをセットする処理を行う。この処理において、当り開始表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が大当り遊技状態の開始を認識するようになる。当り開始表示コマンドには、大当り遊技状態の開始を示すとともに、具体的な当りパターンを示すデータが含まれている。当り開始表示コマンドに含まれる当りパターンを示すデータにより、サブCPU71は、大当り遊技状態における演出パターンを決定する。この処理を終了した場合には、S236に処理を移す。
S236において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S237に処理を移す。
S237において、メインCPU61は、当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)をメインRAM63の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
[当り開始インターバル管理処理]
図37は、メインCPU61により実行される当り開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り開始インターバル管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図37に示すように、S240において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定した場合にはS241に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)でないと判定した場合には当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S241において、メインCPU61は、当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS242に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S242において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放回数カウンタ上限値をセット(記憶)する処理を行い、S243に処理を移す。
S243において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタに「1」を加算する処理を行い、S244に処理を移す。
S244において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大当り図柄の種類に応じた大入賞口開閉パターンを示す当りパターンデータをセット(記憶)する処理を行う。なお、特定領域38Aを開閉させるための変位部材作動パターンデータもここでセットされる。メインCPU61は、このS244において決定された大当り図柄に対応する、図11に示すパターン(当りパターン)に基づいてラウンド制御を行う。この処理を終了した場合には、S245に処理を移す。
S245において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、S246に処理を移す。
S246において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S247に処理を移す。
S247において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S248に処理を移す。
S248において、メインCPU61は、メインRAM63の排出球カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S249に処理を移す。
S249において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。待ち時間タイマの値は、大入賞口開放回数カウンタの値(ラウンド数)に応じた時間、例えば、第1特別図柄の大当り図柄が「大当り1」であれば、27.996sがセットされる。この処理を終了した場合には、S250に処理を移す。
S250において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口36又は第2大入賞口37を開放させるために、メインROM62から読み出されたデータに基づいて、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、第1大入賞口シャッタソレノイド360A又は第2大入賞口シャッタソレノイド370Aを駆動して第1大入賞口36又は第2大入賞口37を開放状態とすることとなる。この処理を終了した場合には、当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
[大入賞口再開放前待ち時間管理処理]
図38は、メインCPU61により実行される大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すフローチャートである。この大入賞口再開放前待ち時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図38に示すように、S260において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定した場合にはS261に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)でないと判定した場合には大入賞口再開放前待ち時間管理処理ルーチンを終了する。
S261において、メインCPU61は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS262に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には大入賞口再開放前待ち時間管理処ルーチンを終了する。
S262において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口開放回数カウンタの値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S263に処理を移す。
S263において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この処理を終了した場合には、S264に処理を移す。
S264において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S265に処理を移す。
S265において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S266に処理を移す。
S266において、メインCPU61は、メインRAM63の排出球カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S267に処理を移す。
S267において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S268に処理を移す。
S268において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、大入賞口再開放前待ち時間管理処理ルーチンを終了する。
[大入賞口開放中処理]
図39は、メインCPU61により実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。この大入賞口開放中処理は、以下のステップ単位に実行される。
図39に示すように、S270において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合にはS271に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
S271において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「8」以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「8」以上であると判定した場合にはS272に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「8」以上でないと判定した場合にはS274に処理を移す。
S272において、メインCPU61は、大当りの種類と現在ラウンドとにおいて、セットしたラウンド毎の開閉パターンに応じた大入賞口開閉処理を実行し、S273に処理を移す。
S273において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合にはS274に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
S274において、メインCPU61は、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口を閉鎖させるために、メインROM62から読み出されたデータに基づいて、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、第1大入賞口シャッタソレノイド360A又は第2大入賞口シャッタソレノイド370Aを閉鎖状態とするものである。この処理を終了した場合には、S275に処理を移す。
S275において、メインCPU61は、残留球監視タイマに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、所定値として例えば1098msに対応する値がセットされる。この処理を終了した場合には、S276に処理を移す。
S276において、メインCPU61は、閉鎖した大入賞口が第2大入賞口37であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、閉鎖した大入賞口が第2大入賞口37であると判定した場合にはS277に処理を移す。一方、メインCPU61は、閉鎖した大入賞口が第2大入賞口37でない、すなわち、第1大入賞口36であると判定した場合には、S278に処理を移す。
S277において、メインCPU61は、排出監視タイマに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、所定値として例えば1998msに対応する値がセットされる。この処理を終了した場合には、S278に処理を移す。
S278において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている大入賞口開放回数カウンタの値と大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値とを比較して、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上であるか否かを判定する。ここで、大入賞口開放回数の上限値とは、12回(12R)となる。メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が入賞口開放回数の上限値以上であると判定した場合にはS282に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上でないと判定した場合にはS279に処理を移す。
S279において、メインCPU61は、当りパターン及びラウンド数に基づいて、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。すなわち、当りパターンと現在のラウンド数とに基づいて、インターバルパターンa〜cのいずれかに対応する時間がセットされる(図11参照)。なお、ラウンド間インターバル表示時間は、インターバルパターンa〜cに対応する時間とは異なる時間がセットされるようにしてもよい。この処理を終了した場合には、S280に処理を移す。
S280において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S281に処理を移す。
S281において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、ラウンド間表示コマンドをセットする処理を行う。ラウンド間表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
一方、S282において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S283に処理を移す。なお、本実施形態においては、非時短遊技状態からの当り終了時である場合には、大当り図柄が第1特別図柄の「大当り1」〜「大当り4」及び第2特別図柄の「大当り6」〜「大当り9」であれば、当り終了インターバル表示時間として9996msが設定され、大当り図柄が第1特別図柄の「大当り5」〜「大当り7」であれば、当り終了インターバル表示時間として6000msが設定され、非時短遊技状態からの当り終了時である場合には、いずれの大当り図柄であっても、当り終了インターバル表示時間として3996msが設定される。
S283において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S284に処理を移す。
S284において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、当り終了表示コマンドをセットする処理を行う。当り終了表示コマンドは、大当り遊技状態の終了を示すコマンドとして、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
[当り終了インターバル管理処理]
図40は、メインCPU61により実行される当り終了インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り終了インターバル管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
S290において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定した場合には、S291に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)でないと判定した場合には、S298に処理を移す。
S291において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS292に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には、S298に処理を移す。
S292において、メインCPU61は、メインRAM63の特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。この処理を終了した場合には、S293に処理を移す。
S293において、メインCPU61は、メインRAM63の特定領域通過フラグが「01H」であるか否かを判定する処理を行う。特定領域通過フラグが「01H」であると判定した場合には、S294に処理を移す。特定領域通過フラグが「01H」でないと判定した場合には、S295に処理を移す。
S294において、メインCPU61は、メインRAM63の遊技状態フラグに「02H」をセットし、メインRAM63の確変回数カウンタの値に「20」をセットし、メインRAM63の特定領域通過フラグに「00H」をセットする処理を行う。なお、遊技状態フラグの「02H」は、確変遊技状態を示す。この処理を終了した場合には、S295に処理を移す。
S295において、メインCPU61は、当りパターン5〜7の終了時、すなわち、第1特別図柄の「大当り5」〜「大当り7」に基づく大当り遊技状態に終了時であるか否かを判定する処理を行う。当りパターン5〜7の終了時であると判定した場合には、S296に処理を移す。当りパターン5〜7の終了時でないと判定した場合には、S297に処理を移す。
S296において、メインCPU61は、通常遊技状態での当り、すなわち、非確変・非時短遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了時であるか否かを判定する処理を行う。通常遊技状態での当りであると判定した場合には、S298に処理を移す。通常遊技状態での当りでないと判定した場合には、S297に処理を移す。
S297において、メインCPU61は、メインRAM63の遊技状態フラグに「01H」をセットし、メインRAM63の時短回数カウンタの値に「100」をセットする処理を行う。なお、遊技状態フラグの「01H」は、時短遊技状態を示す。また、遊技状態フラグとして「02H」(00000010B)がセットされるとともに、遊技状態フラグとして「01H」(00000001B)がセットされた場合には、遊技状態フラグは、確変・時短遊技状態を示す「03H」(00000011B)となる。この処理を終了した場合には、S298に処理を移す。
S298において、メインCPU61は、遊技状態コマンドをセットし、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。遊技状態コマンドは、大当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態、及び時短回数としての残り回数を示す情報に加え、終了した当り遊技状態の種類を示す情報を含むコマンドであり、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、大当り終了後の遊技状態等を認識するようになる。
[特別図柄ゲーム終了処理]
図41は、メインCPU61により実行される特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。この特別図柄ゲーム終了処理は、以下のステップ単位に実行される。
図41に示すように、S300において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定した場合には、S301に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)でないと判定した場合には、この特別図柄ゲーム終了処理ルーチンを終了する。
S301において、メインCPU61は、大当りの種類と現在ラウンドとにおいて、セットしたラウンド毎の開閉パターンに応じた特別図柄ゲーム終了時処理を実行し、S302に処理を移す。この特別図柄ゲーム終了時処理において、メインCPU61は、外部端子板80からホールコンピュータ100へ1遊技終了信号や大当り信号を出力するための処理等を実行する。
S302において、メインCPU61は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄ゲーム終了処理ルーチンを終了する。
[サブCPUによる制御]
次に、図42〜55を用いて、サブCPU71により実行される処理について以下に説明をする。副制御回路70のサブCPU71は、主制御回路60からの各種コマンドを受信して、表示制御処理等の様々な処理を行う。
[サブCPUによるメイン処理]
図42は、サブCPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、以下のステップ単位に実行される。
図42に示すように、S310において、サブCPU71は、電源投入に応じて初期化する処理を行う。この処理を終了した場合には、S311に処理を移す。
S311において、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される乱数値(演出決定用乱数カウンタ値及び停止図柄決定用乱数カウンタ値等)を更新する処理を行う。この処理を終了した場合には、S312に処理を移す。
S312において、サブCPU71は、コマンド解析処理を行う。この処理の詳細は後述するが、サブCPU71は、主制御回路60から受信してワークRAM73の受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う。この処理を終了した場合には、S313に処理を移す。なお、コマンド解析処理については、図47及び図48を用いて後述する。
S313において、サブCPU71は、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示を行うためのデータを表示制御回路76に送信する。VDP(Video Display Processor)を含む表示制御回路76は、サブCPU71からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させる。この処理を終了した場合には、S314に処理を移す。
S314において、サブCPU71は、音声制御回路77を介してスピーカ10a,10b,10cから発生させる音を制御する音声制御処理を行う。この処理を終了した場合には、S315に処理を移す。
S315において、サブCPU71は、ランプ制御回路78を介してランプ・LED27の発光(点灯・点滅)を制御するランプ制御処理を実行する。この処理を終了した場合には、S316に処理を移す。
S316において、サブCPU71は、可動演出装置制御回路79を介して可動演出装置制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを駆動する可動演出装置42を制御する制御処理を実行する。この処理を終了した場合には、S311に処理を移し、以降、S311〜S316の処理を繰り返し行う。
一方、サブCPU71は、メイン処理を実行している状態であっても、このメイン処理を中断させ、コマンド受信割込処理やタイマ割込処理を実行する場合がある。以下、図43を用いてコマンド受信割込処理、図44を用いてタイマ割込処理について説明する。
[コマンド受信割込処理]
図43は、サブCPU71により実行されるコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、以下のステップ単位に実行される。
図43に示すように、S320において、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合には、S321に処理を移す。
S321において、サブCPU71は、入力されたコマンドを受信バッファへ格納する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、入力されたコマンドをワークRAM73の受信バッファ領域へ格納する処理を行う。例えば、サブCPU71は、主制御回路60から送信された各種のコマンドを受信する。この処理において、格納されたコマンドは、図47及び図48のコマンド解析処理にて解析される。この処理を終了した場合には、S322に処理を移す。
S322において、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S320で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド受信割込処理ルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
図44は、サブCPU71により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、以下のステップ単位に実行される。
図44に示すように、S330において、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理を終了した場合には、S331に処理を移す。
S331において、サブCPU71は、各種のタイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出制御のためにセットされるタイマの値を更新(加算・減算)する処理を行う。この処理を終了した場合には、S332に処理を移す。
S332において、サブCPU71は、押下操作ボタン操作判定処理を行う。この処理の詳細は後述するが、サブCPU71は、押下操作ボタン9A及びジョグダイヤル9Bの操作の有無を検出する処理を行う。この処理を終了した場合には、S333に処理を移す。なお、押下操作ボタン操作判定処理については、図45及び図46を用いて後述する。
S333において、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S330で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、タイマ割込処理ルーチンを終了する。
[押下操作ボタン操作判定処理]
図45及び図46は、サブCPU71により実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理は、以下のステップ単位に実行される。
図45に示すように、S340において、サブCPU71は、操作連動演出中であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、変動パターンとして「04H」、「08H」、又は「12H」が決定されたことに基づく操作連動連出の実行中であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、操作連動演出中であると判定した場合には、S341に処理を移す。一方、サブCPU71は、操作連動演出中でないと判定した場合には、S359(図46参照)に処理を移す。
S341において、サブCPU71は、条件付段階移行期間中であるか否かを判定する処理を行う。条件付段階移行期間は、上述したように、条件付段階移行期間中においては押下操作ボタン9Aへの押下操作が行われても次の段階に移行することはないが、条件付段階移行期間経過後に押下操作ボタン9Aへの押下操作が行われた場合には、必ず次の段階に段階が移行するように設けられた期間である(図18〜20参照)。この処理において、サブCPU71は、条件付段階移行期間中であると判定した場合には、S342に処理を移す。一方、サブCPU71は、条件付段階移行期間中でないと判定した場合には、S344に処理を移す。
S342において、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過したか否かを判定する処理を行う。ここで、操作連動演出有効時間は、決定されている変動パターンに対応する変動時間内において、操作連動演出が行える時間として予め定められた時間であり、例えば「28000ms」とすることができる。この処理において、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過したと判定した場合には、S356に処理を移す。一方、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過していないと判定した場合には、S343に処理を移す。
S343において、サブCPU71は、押下操作ボタンを無効化する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、押下操作ボタン9Aへの押下操作を無効化する処理を行う。なお、この処理では、押下操作ボタンSW90Aによる検出を無効化するものとしてもよいし、ワークRAM73に押下操作ボタンの操作回数を記憶しないようにするものとしてもよい。また、この処理では、押下操作ボタン9Aへの押下操作を無効化するかわりに、段階移行「有」が決定される抽選率を0/32768としてセットする処理を行うようにしてもよい。すなわち、押下操作ボタン9Aへの押下操作が行われた場合に、段階移行「有」が決定されないように抽選率を設定するようにしてもよい。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S344において、サブCPU71は、条件付段階移行期間の終了であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、決定されている操作連動演出シナリオにおいて、現在の段階が条件付段階移行期間として設定された段階であり、条件付段階移行期間として設定された期間(例えば、1.5秒)を経過したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、条件付段階移行期間の終了であると判定した場合には、S345に処理を移す。一方、サブCPU71は、条件付段階移行期間の終了でないと判定した場合には、S350に処理を移す。なお、サブCPU71は、この処理において、条件付段階移行期間の終了であると判定した場合に、後述のS347の処理を行うことなく、S348及びS349の処理を行うようにしてもよい。すなわち、サブCPU71は、条件付段階移行期間が終了したときに、次の段階があれば必ず次の段階に移行させるようにしてもよい。
S345において、サブCPU71は、押下操作ボタンを有効化する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、押下操作ボタン9Aへの押下操作を有効化する処理を行う。なお、この処理では、押下操作ボタン9Aへの押下操作を有効化するかわりに、段階移行「有」が決定される抽選率を32768/32768としてセットする処理を行うようにしてもよい。すなわち、押下操作ボタン9Aへの押下操作が行われた場合に、段階移行「有」が必ず決定されるように抽選率を設定するようにしてもよい。この処理を終了した場合には、S346に処理を移す。なお、条件付段階移行期間が終了したときに、この処理で一度押下操作ボタン9Aへの押下操作が有効化された後、再度S344の処理で条件付段階移行期間の終了であると判定された場合には、再度この処理を行うことなく、S346に処理を移すようにしてもよい。
S346において、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過したと判定した場合には、S356に処理を移す。一方、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過していないと判定した場合には、S347に処理を移す。
S347において、サブCPU71は、押下操作ボタンの操作があるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、押下操作ボタン9Aが押下操作されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、押下操作ボタンの操作があると判定した場合には、S348に処理を移す。一方、サブCPU71は、押下操作ボタンの操作がないと判定した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。なお、この処理において、サブCPU71は、押下操作ボタンの操作がないと判定した場合に、S355に処理を移すようにしてもよい。すなわち、条件付段階移行期間経過後に、押下操作ボタン9Aが操作されなかった場合には、操作連動演出を終了させるようにしてもよい。
S348において、サブCPU71は、次の段階があるか否かを判定する処理を行う。本実施形態では、操作連動演出における段階は0〜11段階に設定されているため(図19及び図20参照)、サブCPU71は、この処理において、現在の段階が11段階目であるか否かを判定する処理を行う。サブCPU71は、次の段階があると判定した場合には、S349に処理を移す。一方、サブCPU71は、次の段階がないと判定した場合には、S376(図46参照)に処理を移す。
S349において、サブCPU71は、操作連動演出の段階を次の段階に移行させる処理を行う。例えば、操作連動演出シナリオとして「シナリオ1(成功)」が決定されており、条件付段階移行期間としての7段階目であった場合には、サブCPU71は、操作連動演出の8段階目に移行させる処理を行う。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S350において、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過したと判定した場合には、S356に処理を移す。一方、サブCPU71は、操作連動演出有効時間が経過していないと判定した場合には、S351に処理を移す。
S351において、サブCPU71は、押下操作ボタンの操作があるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、押下操作ボタン9Aが押下操作されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、押下操作ボタンの操作があると判定した場合には、S352に処理を移す。一方、サブCPU71は、押下操作ボタンの操作がないと判定した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S352において、サブCPU71は、図18に示した操作連動演出段階移行決定テーブルを参照し、現在の段階から次の段階に移行させるか否かを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S353に処理を移す。
S353において、サブCPU71は、S352の処理における決定結果が、段階移行あり(すなわち、次の段階に移行に移行させるもの)であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、段階移行あり(すなわち、段階移行「有」が決定された)と判定した場合には、S354に処理を移す。一方、サブCPU71は、段階移行なし(すなわち、段階移行「無」が決定された)と判定した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S354において、サブCPU71は、次の段階があるか否かを判定する処理を行う。上述したように、サブCPU71は、この処理において、現在の段階が11段階目であるか否かを判定する処理を行う。サブCPU71は、次の段階があると判定した場合には、S355に処理を移す。一方、サブCPU71は、次の段階がないと判定した場合には、S376(図46参照)に処理を移す。
S355において、サブCPU71は、操作連動演出の段階を次の段階に移行させる処理を行う。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S356において、サブCPU71は、変動パターンは操作連動演出成功であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、変動パターンが「08H」又は「12H」(図12参照)であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、変動パターンは操作連動演出成功であると判定した場合には、S357に処理を移す。一方、サブCPU71は、変動パターンは操作連動演出成功でないと判定した場合には、S358に処理を移す。
S357において、サブCPU71は、「操作連動演出失敗→逆転」演出データをセットし、スーパーリーチCに移行させる処理を行う。「操作連動演出失敗→逆転」演出データは、変動パターンが操作連動演出成功の場合であっても、最終の演出段階に移行する前に、操作連動演出有効時間が経過した場合には、操作連動演出としては失敗となるが、当該変動の演出としてはスーパーリーチCに発展する旨を示す演出を行うための演出データである。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S358において、サブCPU71は、「操作連動演出失敗」演出データをセットする処理を行う。「操作連動演出失敗」演出データは、変動パターンが操作連動演出失敗の場合であって、操作連動演出有効時間が経過した場合に、操作連動演出として失敗となる旨を示す演出を行うための演出データである。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
図46に示すように、S359において、サブCPU71は、RUSHモードの移行時であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、大当り遊技状態の終了後であって時短遊技状態が開始されるときであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、RUSHモードの移行時であると判定した場合には、S360に処理を移す。一方、サブCPU71は、RUSHモードの移行時でないと判定した場合には、S369に処理を移す。
S360において、サブCPU71は、勝利済キャラ履歴の引継選択操作画面を表示する処理を行う。この引継選択操作画面の詳細については、図59を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S361に処理を移す。なお、この処理で一度引継選択操作画面が表示させた後、再度S359の処理でRUSHモードの移行時であると判定された場合には、再度この処理を行うことなく、S361に処理を移すようにしてもよい。
S361において、サブCPU71は、遊技者による、引継選択操作があったか否かを判定する処理を行う。例えば、サブCPU71は、ジョグダイヤル9Bの回転操作により勝利済キャラを引き継ぐ旨が選択され、押下操作ボタン9Aの押下操作によりその旨が決定されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、引継選択操作があったと判定した場合には、S366に処理を移す。一方、サブCPU71は、引継選択操作がなかったと判定した場合には、S362に処理を移す。
S362において、サブCPU71は、引継選択操作有効時間が経過したか否かを判定する処理を行う。ここで、引継選択操作有効時間は、引継選択操作が行える時間として予め定められた時間であり、例えば「10000ms」とすることができる。なお、当り終了インターバル表示時間において引継選択操作を可能とするようにしてもよい。この場合には、当り終了インターバル表示時間以下の任意の時間を、引継選択操作有効時間としてもよい。この処理において、サブCPU71は、引継選択操作有効時間が経過したと判定した場合には、S363に処理を移す。一方、サブCPU71は、引継選択操作有効時間が経過していないと判定した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S363において、サブCPU71は、勝利済キャラ履歴を初期化する処理を行う。ここで、本実施形態では、RUSHモードにおいて、変動パターンとして「かけっこバトルリーチ当り」又は「特別キャラバトルリーチ当り」が決定されて大当り遊技状態に移行した場合には、そのバトルリーチにおいて出現した対戦キャラが勝利済キャラ履歴としてワークRAM73に記憶されるようになっている。この処理において、サブCPU71は、遊技者による引継選択操作が行わなかったことに基づいて、この勝利済キャラ履歴を0クリア(初期化)する処理を行う。これにより、例えば、遊技者が、RUSHモードにおける自らの勝利済キャラ履歴を新たに蓄積できるようにしている。この処理を終了した場合には、S364に処理を移す。
S364において、サブCPU71は、獲得済楽曲履歴を初期化する処理を行う。ここで、本実施形態では、上述したバトルリーチにおいて出現した対戦キャラが勝利済キャラ履歴としてワークRAM73に記憶された場合に、その対戦キャラに対応する楽曲を遊技者が新たに選択できるようになり、この選択可能となった楽曲が獲得済楽曲履歴としてワークRAM73に記憶されるようになっている。この処理において、サブCPU71は、遊技者による引継選択操作が行わなかったことに基づいて、この獲得済楽曲履歴を0クリア(初期化)する処理を行う。これにより、例えば、遊技者が、RUSHモードにおける自らの獲得済楽曲履歴を新たに蓄積できるようにしている。この処理を終了した場合には、S365に処理を移す。
S365において、サブCPU71は、図21に示したRUSHモード中シナリオ決定テーブルを参照し、RUSHモード中のシナリオを決定する処理を行う。すなわち、本実施形態では、引継選択操作が行われずに勝利済キャラ履歴(獲得済楽曲履歴)が引き継がれなかった場合には、それに連動してRUSHモード中シナリオ(対戦キャラ決定順)も引き継がれず、新たにRUSHモード中シナリオ(対戦キャラ決定順)が決定されるように構成される。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S366において、サブCPU71は、勝利済キャラ履歴を復帰する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、遊技者による引継選択操作が行われたことに基づいて、この勝利済キャラ履歴を復帰(引き継ぎ)する処理を行う。これにより、例えば、遊技者が、前回のRUSHモードにおいて蓄積された自らの又は他の遊技者の勝利済キャラ履歴を、今回のRUSHモードでも引き継いで遊技を行えるようにしている。この処理を終了した場合には、S367に処理を移す。
S367において、サブCPU71は、獲得済楽曲履歴を復帰する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、遊技者による引継選択操作が行われたことに基づいて、この獲得済楽曲履歴を復帰(引き継ぎ)する処理を行う。これにより、例えば、遊技者が、前回のRUSHモードにおいて蓄積された自らの又は他の遊技者の獲得済楽曲履歴を、今回のRUSHモードでも引き継いで遊技を行えるようにしている。この処理を終了した場合には、S368に処理を移す。
S368において、サブCPU71は、前回のRUSHモードのシナリオを復帰する処理を行う。すなわち、本実施形態では、引継選択操作が行われて勝利済キャラ履歴(獲得済楽曲履歴)が引き継がれた場合には、それに連動してRUSHモード中シナリオ(対戦キャラ決定順)も引き継がれるように構成される。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S369において、サブCPU71は、RUSHモード中の当り開始時であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、時短遊技状態において大当り判定結果の結果が当りとなり、この大当り判定の結果に基づいて大当り遊技状態が開始されるときであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、RUSHモード中の当り開始時であると判定した場合には、S370に処理を移す。一方、サブCPU71は、RUSHモード中の当り開始時でないと判定した場合には、S377に処理を移す。
S370において、サブCPU71は、獲得済楽曲があるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、獲得済楽曲履歴を参照し、既定の楽曲(デフォルトとして規定された楽曲)以外の楽曲が選択可能であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、獲得済楽曲があると判定した場合には、S371に処理を移す。一方、サブCPU71は、獲得済楽曲がないと判定した場合には、S374に処理を移す。
S371において、サブCPU71は、獲得済楽曲の楽曲選択操作画面を表示する処理を行う。この楽曲選択操作画面の詳細については、図60を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S372に処理を移す。なお、この処理で一度楽曲選択操作画面が表示させた後、再度S370の処理で獲得済楽曲があると判定された場合には、再度この処理を行うことなく、S372に処理を移すようにしてもよい。
S372において、サブCPU71は、遊技者による、楽曲選択操作があったか否かを判定する処理を行う。例えば、サブCPU71は、ジョグダイヤル9Bの回転操作により楽曲が選択され、押下操作ボタン9Aの押下操作によりその楽曲が決定されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、楽曲選択操作があったと判定した場合には、S375に処理を移す。一方、サブCPU71は、楽曲選択操作がなかったと判定した場合には、S373に処理を移す。
S373において、サブCPU71は、楽曲選択操作有効時間が経過したか否かを判定する処理を行う。ここで、楽曲選択操作有効時間は、楽曲選択操作が行える時間として予め定められた時間であり、例えば「10000ms」とすることができる。なお、当り開始インターバル時間において楽曲選択操作を可能とするようにしてもよい。この場合には、当り開始インターバル時間以下の任意の時間を、楽曲選択操作有効時間としてもよい。この処理において、サブCPU71は、楽曲選択操作有効時間が経過したと判定した場合には、S374に処理を移す。一方、サブCPU71は、楽曲選択操作有効時間が経過していないと判定した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S374において、サブCPU71は、既定の楽曲を設定する処理を行う。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S375において、サブCPU71は、選択された楽曲を設定する処理を行う。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S376において、サブCPU71は、「操作連動演出成功」演出データをセットし、スーパーリーチCに移行させる処理を行う。「操作連動演出成功」演出データは、変動パターンが操作連動演出成功の場合であって、最後の段階(例えば、11段階目)が条件付段階移行期間以外の段階であり、押下操作ボタン9Aが操作され段階移行ありが決定された場合、又は最後の段階(例えば、11段階目)が条件付段階移行期間であり、条件付段階移行期間の経過後に押下操作ボタン9Aが操作された場合に、操作連動演出として成功となり、当該変動の演出としてスーパーリーチCに発展する旨を示す演出を行うための演出データである。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
S377において、サブCPU71は、その他押下操作ボタン操作判定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、例えば、遊技者を認証するためのログイン・ログアウト操作に対応する処理や、その他の押下操作ボタンへの押下操作に連動する演出が行われる場合に、押下操作に連動して演出内容を変動させるための処理を行う。この処理を終了した場合には、この押下操作ボタン操作判定処理ルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図47及び図48は、サブCPU71により実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理は、以下のステップ単位に実行される。
図47に示すように、S390において、サブCPU71は、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、コマンドを受信したと判定した場合には、S391に処理を移す。一方、サブCPU71は、コマンドを受信していないと判定した場合には、このコマンド解析処理ルーチンを終了する。
S391において、サブCPU71は、受信したコマンドのデータを読み出し、そのコマンドのデータに応じた処理を以降のステップにて行う。サブCPU71は、受信したコマンドのデータの読み出しが終了した場合には、S392に処理を移す。
S392において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信したと判定した場合には、S393に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信していないと判定した場合には、S394に処理を移す。
S393において、サブCPU71は、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、装飾図柄の変動表示態様を含む演出パターンを決定する。サブCPU71は、装飾図柄の変動表示態様を含む演出パターンを決定した場合、決定した演出パターンデータをワークRAM73の所定の記憶領域にセットする。この演出パターン決定処理については、図49を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
なお、演出パターンの決定については、上述のように、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて行うこととしてもよく、受信した始動入賞コマンドに基づいて行うこととしてもよい。また、これらのコマンドに含まれる各情報を総合して行うこととしてもよい。
S394において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信したと判定した場合には、S395に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信していないと判定した場合には、S396に処理を移す。
S395において、サブCPU71は、停止図柄決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、メインCPU61から受信した図柄指定コマンドに対応する停止装飾図柄を決定する。サブCPU71は、停止装飾図柄が決定した場合、決定した停止装飾図柄データをワークRAM73の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
なお、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示する装飾図柄としては、例えば、数字の「1」〜「7」まであり、これらの装飾図柄(数字)が所定数(例えば、3つ(3桁))が同じ装飾図柄(数字)で揃った場合(特定の表示態様の場合)に、大当り遊技状態に移行することとしている。また、ハズレに対応する装飾図柄は、これら以外のバラケ目であるが、そのうち、特定数(例えば、2つ)が同じ装飾図柄(数字)で停止表示され(リーチとなり)、残り(例えば、1つ)が異なる装飾図柄(数字)で停止表示されるものをリーチハズレ目という。もっとも、バラケ目であっても、特定の意味を示唆する特定のバラケ目(例えば、七五三を意味する「753」等)が停止表示された場合にも、大当り遊技状態に移行することとしてもよい。
S396において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信したと判定した場合には、S397に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信していないと判定した場合には、S398に処理を移す。
S397において、サブCPU71は、変動表示している装飾図柄を停止表示するための装飾図柄停止処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S398において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したと判定した場合には、S399に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S401に処理を移す。
S399において、サブCPU71は、当り演出パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、メインCPU61から受信した当り開始表示コマンドに含まれる大当りの種類や演出モードに基づいて、大当り遊技状態において行われる演出の内容を決定する。この処理を終了した場合には、S400に処理を移す。
S400において、サブCPU71は、当り開始時処理を実行する。この当り開始時処理については、図54を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S401において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして大入賞口入賞コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口入賞コマンドを受信したと判定した場合には、S402に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口入賞コマンドを受信していないと判定した場合には、S403に処理を移す。
S402において、サブCPU71は、賞球カウンタ加算処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、大入賞口(第1大入賞口36及び第2大入賞口37)に入賞した遊技球の数に応じて、大当り遊技状態(又は、RUSHモードである場合にはそのRUSHモード中に移行した全ての大当り遊技状態)における賞球数をカウントするとともに、そのカウントした賞球数を表示する処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S403において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして特定領域通過コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして特定領域通過コマンドを受信したと判定した場合には、S404に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして特定領域通過コマンドを受信していないと判定した場合には、S405に処理を移す。
S404において、サブCPU71は、V入賞時処理を実行する。このV入賞時処理については、図55を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S405において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとしてラウンド間表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとしてラウンド間表示コマンドを受信したと判定した場合には、S406に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとしてラウンド間表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S407に処理を移す。
S406において、サブCPU71は、ラウンド間演出処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、例えば、ラウンド間インターバル表示時間に応じた演出データをセットする等の処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S407において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信したと判定した場合には、S408に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S409(図48参照)に処理を移す。
S408において、サブCPU71は、ラウンド中演出処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、当該ラウンドにおける残りの可能入賞数や大入賞口開放時間を表示するための演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
図48に示すように、S409において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信したと判定した場合には、S410に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S411に処理を移す。
S410において、サブCPU71は、当り終了演出処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、メインCPU61から受信した当り終了表示コマンドに含まれる大当りの種類に基づいて、大当り遊技状態終了時に行われる演出の内容を決定する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S411において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして遊技状態コマンドを受信したと判定した場合には、S412に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして遊技状態コマンドを受信していないと判定した場合には、S413に処理を移す。
S412において、サブCPU71は、演出モード変更処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、受信した遊技状態コマンドが、確変・時短遊技状態を示すコマンドであれば、演出モードフラグの値に「03H」をセットし、非確変・時短遊技状態を示すコマンドであれば、演出モードフラグの値に「01H」をセットして、演出モードとしてRUSHモードを設定する。また、サブCPU71は、受信した遊技状態コマンドが、確変・非時短遊技状態を示すコマンドであれば、演出モードフラグの値に「02H」をセットして、演出モードとして特殊モードを設定する。また、サブCPU71は、受信した遊技状態コマンドが、非確変・非時短遊技状態を示すコマンドであれば、演出モードフラグの値に「00H」をセットして、演出モードとして通常モードを設定する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S413において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして時短終了コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして時短終了コマンドを受信したと判定した場合には、S414に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして時短終了コマンドを受信していないと判定した場合には、S415に処理を移す。
S414において、サブCPU71は、時短モード終了処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、演出モードフラグの値を「01H」から「00H」に更新し、演出モードをRUSHモードから通常モードを更新する。また、サブCPU71は、例えば、時短モード終了後の所定ゲーム回数においては、相対的に期待度の高い演出パターンが選択されやすくなる図示しない特別の演出内容決定テーブルをセットする等の処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S415において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして確変終了コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして確変終了コマンドを受信したと判定した場合には、S416に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして確変終了コマンドを受信していないと判定した場合には、S417に処理を移す。
S416において、サブCPU71は、STモード終了処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、演出モードフラグの値を「02H」から「00H」に更新し、演出モードを特殊モードから通常モードを更新する。なお、演出モードフラグの値を「03H」から「01H」に更新する場合には、演出モードの更新は行われない。また、サブCPU71は、例えば、特殊モード終了後の所定ゲーム回数においては、相対的に期待度の高い演出パターンが選択されやすくなる図示しない特別の演出内容決定テーブルをセットする等の処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S417において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして排出エラーコマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして排出エラーコマンドを受信したと判定した場合には、S418に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして排出エラーコマンドを受信していないと判定した場合には、S419に処理を移す。
S418において、サブCPU71は、排出エラー報知処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、第2大入賞口37におけるエラーの発生を報知するための演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S419において、サブCPU71は、その他、受信したコマンドに対応した処理を実行する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
[演出パターン決定処理]
図49は、サブCPU71により実行される演出パターン決定処理を示すフローチャートである。この演出パターン決定処理は、演出内容としての演出パターンを決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図49に示すように、S430において、サブCPU71は、演出モードフラグの値が「01H」又は「03H」であるか否かを判定する処理を行う。演出モードフラグは、演出モードの種類を示す内部フラグである。本実施形態において、演出モードフラグは、通常モードに対応する値が「00H」、非確変・時短遊技状態としてのRUSHモードに対応する値が「01H」、特殊モードに対応する値が「02H」、確変・時短遊技状態としてのRUSHモードに対応する値が「03H」となる。このような演出モードフラグの値に応じて、背景画像や演出内容が異ならせることが可能となっている。すなわち、サブCPU71は、演出モードがRUSHモードであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出モードフラグの値が「01H」又は「03H」であると判定した場合には、S431に処理を移す。一方、演出モードフラグの値が「01H」又は「03H」でないと判定した場合には、S433に処理を移す。
S431において、サブCPU71は、RUSHモード中処理を実行する。このRUSHモード中処理については、図50を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S432に処理を移す。
S432において、サブCPU71は、RUSHモード中アイテム演出処理を実行する。このRUSHモード中アイテム演出処理については、図51を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S436に処理を移す。
S433において、サブCPU71は、演出モードフラグの値が「02H」であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、演出モードが特殊モードであるか否かを判定する処理を行う。演出モードフラグの値が「02H」であると判定した場合には、S434に処理を移す。一方、演出モードフラグの値が「02H」でないと判定した場合には、S435に処理を移す。
S434において、サブCPU71は、特殊モード中処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、図示しない特殊モード中用サブ演出内容決定テーブルを参照し、大当り判定の結果(当落)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)等とに基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S436に処理を移す。なお、この特殊モード中処理においては、後述する通常モード中処理と同様の処理を行うようにしてもよい。
S435において、サブCPU71は、通常モード中処理を実行する。この通常モード中処理については、図52を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S436に処理を移す。
S436において、サブCPU71は、保留表示態様変化演出処理を実行する。この保留表示態様変化演出処理については、図53を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S437に処理を移す。
S437において、サブCPU71は、決定された演出パターンの種類に応じた演出データをセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
なお、本実施形態においては、変動パターン指定コマンドを受信したときに、サブCPU71が、保留表示態様変化演出の実行の可否を決定することとしているが、これに限られるものではない。例えば、図28に示した第1始動口スイッチチェック処理のS115、又は図29に示した第2始動口スイッチチェック処理のS125の入賞演出判定処理において、メインCPU61により「先読演出」を行うことが決定された場合に、保留表示態様変化演出が実行されることとしてもよい。すなわち、保留表示態様変化演出を実行するか否かをメインCPU61側で制御することとしてもよい。この場合、変動パターン指定コマンド、あるいは始動入賞コマンドに、メインCPU61による「先読演出」の可否に関する情報を含ませることとしてもよいし、サブCPU71が、受信した変動パターン指定コマンド、あるいは始動入賞コマンドに含まれる「先読演出」の可否に関する情報を保持しておき、その保持した情報も参照して保留表示態様変化演出の演出内容を決定することとしてもよい。
また、保留表示態様変化演出の演出内容(例えば、図13及び図14に示した先読保留変化パターン、図15及び図16に示した当該変動保留変化パターン)をメインCPU61側で決定することとしてもよい。この場合、保留表示態様変化演出の演出内容ごとに変動パターンを定めておき、決定された変動パターンに対応する変動パターン指定コマンド、あるいは始動入賞コマンドの内容に基づいてサブCPU71が保留表示態様変化演出を行うこととしてもよいし、特定の変動パターンが選択された場合に、保留表示態様変化演出の演出内容を別途決定し、その決定された演出内容の情報を含む変動パターン指定コマンド、あるいは始動入賞コマンドが送信されることで、サブCPU71が保留表示態様変化演出を行うこととしてもよい。すなわち、本実施形態においては、メインCPU61が、保留表示態様変化演出を実行するか否かを決定するととともに、保留表示態様変化演出の演出内容を決定する態様、メインCPU61が、保留表示態様変化演出を実行するか否かを決定し、サブCPU71が、保留表示態様変化演出の演出内容を決定する態様、サブCPU71が、保留表示態様変化演出を実行するか否かを決定するととともに、保留表示態様変化演出の演出内容を決定する態様のいずれの態様も含むものとする。
また、決定主体がメインCPU61であるか、サブCPU71であるかにかかわらず、保留表示態様変化演出を実行するか否かと、保留表示態様変化演出を実行する場合の保留表示態様変化演出の演出内容とを、各々異なる抽選により決定することとしてもよく、一括抽選により同時に決定することとしてもよい。すなわち、保留表示態様変化演出を実行するか否かと、保留表示態様変化演出を実行する場合の保留表示態様変化演出の演出内容とを、複数の処理によって決定することとしてもよく、1の処理によって決定することとしてもよい。
[RUSHモード中処理]
図50は、サブCPU71により実行されるRUSHモード中処理を示すフローチャートである。このRUSHモード中処理は、RUSHモードにおける演出内容を決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図50に示すように、S440において、サブCPU71は、RUSHモード管理カウンタの値を(加算)更新する処理を行う。RUSHモード管理カウンタは、RUSHモード、すなわち、時短遊技状態における遊技回数を計数するためのカウンタであり、この処理において、サブCPU71は、1回の変動でRUSHモード管理カウンタを1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S441の処理に移る。
S441において、サブCPU71は、RUSHモード管理カウンタの値は88以上であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、RUSHモードの変身演出区間であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、RUSHモード管理カウンタの値は88以上であると判定した場合には、S442に処理を移す。一方、サブCPU71は、RUSHモード管理カウンタの値は88以上でない(すなわち、RUSHモードのバトル演出区間である)と判定した場合には、S443に処理を移す。
S442において、サブCPU71は、変動パターンに応じた演出データをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図示しないRUSHモード中用サブ演出内容決定テーブルを参照し、大当り判定の結果(当落)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)等とに基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、RUSHモード中処理ルーチンを終了する。
S443において、サブCPU71は、変動パターンとして「14H」又は「17H」が決定されているか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、変動パターンが「かけっこバトルリーチ」演出を行うものであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、変動パターンとして「14H」又は「17H」が決定されていると判定した場合には、S444に処理を移す。一方、サブCPU71は、変動パターンとして「14H」又は「17H」が決定されていないと判定した場合には、S451に処理を移す。
S444において、サブCPU71は、全ての対戦キャラに勝利済であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、勝利済キャラ履歴として、キャラ1〜12の全ての対戦キャラに勝利した履歴が記憶されているか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、全ての対戦キャラに勝利済であると判定した場合には、S445に処理を移す。一方、サブCPU71は、全ての対戦キャラに勝利済でないと判定した場合には、S446に処理を移す。
S445において、サブCPU71は、対戦キャラを抽選により決定し、決定した対戦キャラと変動パターンとに応じた演出データをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、抽選により決定した対戦キャラがキャラ1である場合に、変動パターンが「14H」であれば、キャラ1と主人公キャラが競走して主人公キャラが敗北する「かけっこバトルリーチハズレ」に対応する演出データをセットし、変動パターンが「17H」であれば、キャラ1と主人公キャラが競走して主人公キャラが勝利する「かけっこバトルリーチ当り」に対応する演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、RUSHモード中処理ルーチンを終了する。
なお、サブCPU71は、S444の処理において、全ての対戦キャラに勝利済であると判定した場合であって、変動パターンが「17H」である場合には、一連のストーリーの最終段階の演出(エンディング演出)の導入時の演出を行うための演出データをセットし、当り演出パターン決定処理(図47のS399参照)において、エンディング演出を行うための演出データをセットするようにして、全ての対戦キャラに勝利済であることの特典を付与するようにしてもよい。また、エンディング演出の導入時の演出及びエンディング演出が所定回数(例えば、3回)行われた場合には、再度勝利済キャラ履歴を0クリア(初期化)して、勝利済キャラ履歴を新たに蓄積できるようにしてもよい。もっとも、この場合、獲得済楽曲履歴は0クリア(初期化)されず、全ての楽曲が選択可能なままとすればよい。また、サブCPU71は、S444の処理において、全ての対戦キャラに勝利済であると判定した場合に、S445の処理を行うことはそのままに、当り演出パターン決定処理(図47のS399参照)において、エンディング演出を行うための演出データをセットし、このエンディング演出が所定回数(例えば、3回)行われた場合(すなわち、RUSHモードにおいてさらに大当り遊技状態が連荘した場合)に、再度勝利済キャラ履歴を0クリア(初期化)するようにしてもよい。
S446において、サブCPU71は、決定されているシナリオの決定順に沿った対戦キャラを選択するか否かを決定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、80/100の確率で決定されているシナリオの決定順に沿った対戦キャラを選択すると決定し、20/100の確率で決定されているシナリオの決定順にかかわらず抽選により一の対戦キャラを選択すると決定する。この処理を終了した場合には、S447に処理を移す。
S447において、サブCPU71は、S446の決定結果に応じて、決定されているシナリオの決定順又は抽選により対戦キャラを決定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、RUSHモード中シナリオとしてシナリオ1が決定されている場合に、決定されているシナリオの決定順に沿った対戦キャラを選択することが決定されている場合には、キャラ2が勝利済となっていなければ、対戦キャラ決定順が「1」であるキャラ2を対戦キャラとして決定する。一方、決定されているシナリオの決定順にかかわらず抽選により一の対戦キャラを選択することが決定されている場合には、キャラ1〜12の中から一の対戦キャラを抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S448に処理を移す。
S448において、サブCPU71は、変動パターンとして「14H」が決定され、且つ対戦キャラとして勝利済のキャラが決定されているか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、変動パターンとして「14H」が決定され、且つ対戦キャラとして勝利済のキャラが決定されていると判定した場合には、S449に処理を移す。一方、変動パターンとして「14H」が決定されていない、又は対戦キャラとして勝利済のキャラが決定されていないと判定した場合には、S450に処理を移す。
S449において、サブCPU71は、決定されているRUSHモード中シナリオの対戦キャラ決定順に沿って対戦キャラを変更する処理を行う。本実施形態では、「かけっこバトルリーチ」演出において、勝利済のキャラが対戦キャラとして出現した場合には、原則として大当り判定の結果が当りであることが確定するようになっている。したがって、サブCPU71は、大当り判定の結果が当りでなく、且つ対戦キャラとして勝利済のキャラが決定されている場合には、この処理において、対戦キャラを他の勝利済でないキャラに変更するようにしている。具体的には、例えば、RUSHモード中シナリオとしてシナリオ1が決定されており、対戦キャラ決定順が「1」であるキャラ2に勝利済である場合に、S447において決定された対戦キャラがキャラ2であれば、対戦キャラを対戦キャラ決定順が「2」であるキャラ11に変更する。この処理を終了した場合には、S450に処理を移す。
なお、サブCPU71は、S449の処理において対戦キャラを変更する場合には、決定されているRUSHモード中シナリオにおける対戦キャラ決定順の値がより低い(順位がより高い)キャラのうち、勝利済でないキャラを対戦キャラとして変更するようにしている(すなわち、対戦キャラ決定順「1」を始点とし、そこから決定されているRUSHモード中シナリオにおける対戦キャラ決定順に沿って勝利済でないキャラを順次検索し、検索結果に応じて対戦キャラを変更するようにしている)が、これに限られるものではない。例えば、変更前に対戦キャラとして決定されていたキャラに対応する対戦キャラ決定順を始点とし、そこから勝利済でないキャラを順次検索して対戦キャラを変更するようにしてもよい。また、例えば、対戦キャラ決定順を考慮することなく、キャラ1〜12において予め検索順序を定めておき、この検索順序に応じて勝利済でないキャラを順次検索して対戦キャラを変更するようにしてもよい。この場合、例えば、「キャラ12」を始点とし、「キャラ1」を終点とするように検索順序を定めておけばよい。また、その他の任意の始点から勝利済でないキャラを順次検索して対戦キャラを変更することも可能である。
S450において、サブCPU71は、決定した対戦キャラと変動パターンとに応じた演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、RUSHモード中処理ルーチンを終了する。
S451において、サブCPU71は、変動パターンに応じた演出データをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図示しないRUSHモード中用サブ演出内容決定テーブルを参照し、大当り判定の結果(当落)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)等とに基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、RUSHモード中処理ルーチンを終了する。
このように、本実施形態では、特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、有利状態(例えば、大当り遊技状態)を付与することが決定されている場合に、特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)が行われる場合には、その特定の演出表示における出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)が勝利済キャラとして記憶されるとともに、その勝利済キャラに対応する楽曲が獲得済楽曲となって新たに選択可能となるように構成されている。また、特定の演出状態において、有利状態を付与することが決定されていない場合に、特定の演出表示が行われる場合には、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタは決定されないように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特定の演出表示が行われる場合に、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタが出現した場合には、有利状態の付与が確定するようになっている。
したがって、本実施形態では、選択可能となる楽曲が増加するのにしたがって、特定の演出状態において特定の演出表示が行われる場合の大当り期待度を変化させるという付加価値を与えることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、特定の演出状態における出現キャラクタの決定順(例えば、RUSHモード中シナリオ)が決定されるとともに、特定の演出表示が行われる場合に、その決定順に沿って出現キャラクタが決定される場合もあれば、抽選により出現キャラクタが決定される場合もあるように構成されている。さらに、本実施形態では、有利状態を付与することが決定されていない場合において、特定の演出表示が行われる場合には、その決定順に沿って勝利済キャラとして記憶されていない出現キャラクタを決定するように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特定の演出表示が行われる場合に、大当り期待度に齟齬が生じない範囲で、出現キャラクタを作為又は不作為に決定することができるようになっている。
したがって、本実施形態では、特定の演出状態において特定の演出表示が行われる場合の出現キャラクタのランダム性を確保しつつ、大当り期待度の整合を図ることができ、興趣の向上を図ることができる。
[RUSHモード中アイテム演出処理]
図51は、サブCPU71により実行されるRUSHモード中アイテム演出処理を示すフローチャートである。このRUSHモード中アイテム演出処理は、RUSHモードにおけるアイテム演出を制御するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図51に示すように、S460において、サブCPU71は、RUSHモード管理カウンタの値は1であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、RUSHモードの開始時であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、RUSHモード管理カウンタの値は1であると判定した場合には、S461に処理を移す。一方、サブCPU71は、RUSHモード管理カウンタの値は1でないと判定した場合には、S462に処理を移す。
S461において、サブCPU71は、抽選により初期アイテムを決定する処理を行う。本実施形態では、図61を用いて後述するように、RUSHモード中の表示領域4Aにおいて、複数個のアイテムを表示可能なアイテム表示領域800(アイテムエリア)が設けられている。アイテム表示領域800は、1つ目のアイテムを表示する第1アイテム表示領域801、2つ目のアイテムを表示する第2アイテム表示領域802、3つ目のアイテムを表示する第3アイテム表示領域803、及び4つ目のアイテムを表示する第4アイテム表示領域804からなるとともに、アイテム表示領域800の第1アイテム表示領域801〜第4アイテム表示領域804を除く領域は、アイテムエリア枠表示領域として枠表示態様による演出表示が行われることを可能としている。この処理において、サブCPU71は、第1アイテム表示領域801に表示されるアイテムの種類を抽選により決定する処理を行う。第1アイテム表示領域801〜第4アイテム表示領域804に表示されるアイテムの種類については、後述する。この処理を終了した場合には、S470に処理を移す。
S462において、サブCPU71は、アイテム先読パターンの実行中であるか否か判定する処理を行う。アイテム先読パターンは、「先読演出」によってアイテムの種類を決定するための演出パターンである。この処理において、サブCPU71は、アイテム先読パターンの実行中であると判定した場合には、S465に処理を移す。一方、サブCPU71は、アイテム先読パターンの実行中でないと判定した場合には、S463に処理を移す。
S463において、サブCPU71は、保留数と、保留内の当りの有無と、当りの種類と、現在のアイテムとに基づいて、アイテム先読パターンを実行するか否かを決定する。この処理において、サブCPU71は、例えば、保留数が「4」であり、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り6」又は「大当り7」(時短中当り12R−1又は時短中当り12R−2)であり、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示されている場合には、所定確率で、第1アイテム表示領域801〜第2アイテム表示領域804に、「アイテム1」が4つ表示される(「アイテム1」が4つ揃いとなる)アイテム先読パターンを実行すると決定する。
また、例えば、保留数が「4」であり、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り8」(時短中当り8R)であり、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示されている場合には、所定確率で、第1アイテム表示領域801〜第2アイテム表示領域804に、「アイテム1」が3つ表示される(「アイテム1」が3つ揃いとなる)アイテム先読パターンを実行すると決定する。
また、例えば、保留数が「4」であり、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り9」(時短中当り4R)であり、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示されている場合には、所定確率で、第1アイテム表示領域801〜第2アイテム表示領域804に、「アイテム1」が2つ表示される(「アイテム1」が2つ揃いとなる)アイテム先読パターンを実行すると決定する。この処理を終了した場合には、S464に処理を移す。
すなわち、本実施形態では、保留内に当りが含まれる場合に、その当りによって移行する大当り遊技状態でのラウンド数に応じてアイテムエリアに表示されるアイテムが揃う個数を異なるものとしている。したがって、アイテムエリアにアイテムが2つ揃いしている状態で大当り遊技状態に移行した場合には、ラウンド数が4Rであり、獲得しうる遊技媒体数が最も少ない可能性が高く、アイテムエリアにアイテムが3つ揃いしている状態で大当り遊技状態に移行した場合には、ラウンド数が8Rであり、獲得しうる遊技媒体数が中程度である可能性が高く、アイテムエリアにアイテムが4つ揃いしている状態で大当り遊技状態に移行した場合には、ラウンド数が12Rであり、獲得しうる遊技媒体数が最も多い可能性が高い。このようにして、本実施形態では、大当り期待度のみならず、大当り遊技状態に移行した場合の獲得しうる遊技媒体数の多寡に関する情報(獲得期待遊技媒体数)についても、報知することを可能としている。
もっとも、上述の一例において、保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り9」(時短中当り4R)の場合にも、アイテムが3つ揃いとなるアイテム先読パターンが決定されるようにしてもよいし、アイテムが4つ揃いとなるアイテム先読パターンが決定されるようにしてもよい。また、保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り8」(時短中当り8R)の場合にも、アイテムが2つ揃いとなるアイテム先読パターンが決定されるようにしてもよいし、アイテムが4つ揃いとなるアイテム先読パターンが決定されるようにしてもよい。また、保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り6」又は「大当り7」(時短中当り12R−1又は時短中当り12R−2)の場合にも、アイテムが2つ揃いとなるアイテム先読パターンが決定されるようにしてもよいし、アイテムが3つ揃いとなるアイテム先読パターンが決定されるようにしてもよい。すなわち、揃ったアイテムの個数が多い場合には、相対的に獲得期待遊技媒体数が高く、揃ったアイテムの個数が少ない場合には、相対的に獲得期待遊技媒体数が低くなるものとすればよい。
S464において、サブCPU71は、S463の決定結果が、アイテム先読パターンの実行を決定するものであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、アイテム先読パターンの実行を決定するものであると判定した場合には、S465に処理を移す。一方、サブCPU71は、アイテム先読パターンの実行を決定するものでないと判定した場合には、S466に処理を移す。
S465において、サブCPU71は、アイテム先読パターンに応じたアイテムを決定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、アイテムが2つ揃いとなるアイテム先読パターンが決定されている場合には、第1アイテム表示領域801に表示されているアイテムと同一のアイテムを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S470に処理を移す。
S466において、サブCPU71は、保留数と、保留内の当りの有無と、当りの種類と、現在のアイテムとに基づいて、抽選によりアイテムを決定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、保留数が「4」であり、保留内に当りがあり、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示されている場合には、相対的に高い確率で「アイテム1」を決定する(すなわち、「アイテム1」が2つ揃い以上となりやすくする)。一方、保留数が「4」であり、保留内に当りがなく、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示されている場合には、相対的に高い確率で「アイテム1」以外のアイテムを決定する(すなわち、「アイテム1」が2つ揃い以上となりにくくする)。
また、例えば、保留数が「4」であり、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り6」〜「大当り8」(時短中当り12R−1、時短中当り12R−2、又は時短中当り8R)であり、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示され、第2アイテム表示領域802に「アイテム1」が表示されている場合には、相対的に高い確率で「アイテム1」を決定する(すなわち、「アイテム1」が3つ揃い以上となりやすくする)。一方、保留数が「4」であり、保留内に当りがないか、あるいは、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り9」(時短中当り4R)であり、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示され、第2アイテム表示領域802に「アイテム1」が表示されている場合には、相対的に高い確率で「アイテム1」以外のアイテムを決定する(すなわち、「アイテム1」が3つ揃い以上となりにくくする)。
また、例えば、保留数が「4」であり、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り6」又は「大当り7」(時短中当り12R−1又は時短中当り12R−2)であり、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示され、第2アイテム表示領域802に「アイテム1」が表示され、第3アイテム表示領域803に「アイテム1」が表示されている場合には、相対的に高い確率で「アイテム1」を決定する(すなわち、「アイテム1」が4つ揃い以上となりやすくする)。一方、保留数が「4」であり、保留内に当りがないか、あるいは、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り8」又は「大当り9」(時短中当り8R又は時短中当り4R)であり、現在のアイテムとして、第1アイテム表示領域801に「アイテム1」が表示され、第2アイテム表示領域802に「アイテム1」が表示され、第3アイテム表示領域803に「アイテム1」が表示されている場合には、相対的に高い確率で「アイテム1」以外のアイテムを決定する(すなわち、「アイテム1」が4つ揃い以上となりにくくする)。この処理を終了した場合には、S467に処理を移す。
S467において、サブCPU71は、保留表示態様に「虹」があるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、先読保留変化演出内容又は当該変動保留変化演出内容として、大当りが確定しあるいは大当り期待度が極めて高い表示態様(虹)が決定されているか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、保留表示態様に「虹」があると判定した場合には、S468に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留表示態様に「虹」がないと判定した場合には、S470に処理を移す。
S468において、サブCPU71は、S465の処理又はS466の処理により、決定されたアイテムでアイテム3つ揃い以上となるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、決定されたアイテムでアイテム3つ揃い以上となると判定した場合には、S469に処理を移す。一方、サブCPU71は、決定されたアイテムでアイテム3つ揃い以上とならないと判定した場合には、S470に処理を移す。なお、この処理においては、決定されたアイテムでアイテム2つ揃い以上となるか否かを判定するようにしてもよいし、決定されたアイテムでアイテム4つ揃い以上となるか否かを判定するようにしてもよい。
S469において、サブCPU71は、決定されたアイテムのグループとは異なるグループのアイテムから抽選によりアイテムを再決定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、保留表示態様に「虹」がある場合には、アイテムが3つ揃い(又は、2つ揃い若しくは4つ揃い)以上とならないようにアイテムを変更する処理を行う。また、このとき、再決定するアイテムを、第1アイテム表示領域801に表示されているアイテムのグループとは異なるグループの中から決定する。アイテムのグループについては、図62を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S470に処理を移す。
すなわち、本実施形態では、保留表示態様として大当り期待度の高い特定の表示態様(例えば、表示態様(虹))が表示される場合には、RUSHモード中アイテム演出として、所定数(例えば、3つ)以上のアイテムが揃わないように制御される。すなわち、大当り期待度が高いことが報知されている場合には、獲得期待遊技媒体数の報知を行わないようにしている。
S470において、サブCPU71は、S465の処理、S466の処理、又はS469の処理により、決定されたアイテムに応じてアイテムエリア表示を更新する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、今回決定されたアイテムが「アイテム1」である場合には、この「アイテム1」を第1アイテム表示領域801に表示し、それまで第1アイテム表示領域801に表示されていたアイテムを第2アイテム表示領域802にシフトして表示し、それまで第2アイテム表示領域802に表示されていたアイテムを第3アイテム表示領域803にシフトして表示し、それまで第3アイテム表示領域803に表示されていたアイテムを第4アイテム表示領域804にシフトして表示し、それまで第4アイテム表示領域804に表示されていたアイテムをクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S471に処理を移す。
S471において、サブCPU71は、アイテム表示領域800(アイテムエリア)に表示されているアイテムとして、アイテム3つ揃い以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、アイテム3つ揃い以上であると判定した場合には、S472に処理を移す。一方、サブCPU71は、アイテム3つ揃い以上でないと判定した場合には、S473に処理を移す。なお、この処理においては、アイテム2つ揃い以上であるか否かを判定するようにしてもよいし、アイテム4つ揃い以上であるか否かを判定するようにしてもよい。
S472において、サブCPU71は、サブCPU71は、保留内の当りの有無と、当りの種類とに基づいて、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を特別態様とするか否かを決定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り6」〜「大当り8」(時短中当り12R−1、時短中当り12R−2又は時短当り中8R)であり、アイテム3つ揃いの場合には、所定確率で、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を、通常態様としての枠表示態様(白)から特別態様としての枠表示態様(緑)に変化させることを決定する。
また、例えば、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り6」又は「大当り7」(時短中当り12R−1又は時短中当り12R−2)であり、アイテム4つ揃いの場合には、所定確率で、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を、通常態様としての枠表示態様(白)(あるいは、特別態様としての枠表示態様(緑))から特別態様としての枠表示態様(赤)に変化させることを決定する。なお、保留内に当りがないか、あるいは、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り9」(時短中当り4R)であり、アイテム3つ揃い以上の場合にも、所定確率よりも低い確率で、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を、特別態様としての枠表示態様(緑)又は枠表示態様(赤)にすることを決定してもよい。この処理を終了した場合には、S475に処理を移す。
S473において、サブCPU71は、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様は特別態様であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、アイテム3つ揃い未満である場合に、引き続きアイテムエリア枠表示領域における枠表示態様が特別態様のままであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様は特別態様であると判定した場合には、S474に処理を移す。一方、サブCPU71は、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様は特別態様でないと判定した場合には、RUSHモード中アイテム演出処理ルーチンを終了する。
S474において、サブCPU71は、保留内の当りの有無と、当りの種類とに基づいて、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を通常態様とするか否かを決定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、保留内に当りがない場合には、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を、特別態様としての枠表示態様(緑)又は枠表示態様(赤)から通常態様としての枠表示態様(白)に変化させることを決定する。また、例えば、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り9」(時短中当り4R)である場合には、所定確率で、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を特別態様のままとすることを決定する。
また、例えば、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り6」〜「大当り8」(時短中当り12R−1、時短中当り12R−2又は時短当り中8R)であって、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様が特別態様としての枠表示態様(緑)である場合、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を特別態様のままとすることを決定する。
また、例えば、保留内に当りがあり、この保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り6」〜「大当り8」(時短中当り12R−1、時短中当り12R−2又は時短当り中8R)であって、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様が特別態様としての枠表示態様(赤)である場合、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を特別態様のままとすることを決定する。なお、保留内の当りの種類が第2特別図柄の「大当り8」(時短中当り8R)である場合には、所定確率で、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様を通常態様としての枠表示態様(白)に変化させることを決定してもよい。この処理を終了した場合には、S475に処理を移す。
すなわち、本実施形態では、RUSHモード中アイテム演出において、所定数(例えば、3つ)以上のアイテムが揃った場合には、さらにアイテムエリア自体の表示内容(例えば、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様)も変化する場合があり、変化した場合には、大当り期待度及び獲得期待遊技媒体数も高まるように制御される。
また、本実施形態では、RUSHモード中アイテム演出において、アイテムエリア自体の表示内容が変化した後に、所定数以上のアイテムが揃っていない状態となった場合であっても、アイテムエリア自体の表示内容が変化したままであれば、引き続き大当り期待度及び獲得期待遊技媒体数が維持されるように制御される。これにより、特定の表示領域において表示されるアイテムの態様が所定の期待度を満たすものでなくなった場合であっても、大当りへの期待感を維持させて、遊技の興趣が低下してしまうことを防止している。
S475において、サブCPU71は、S472又はS474の決定結果に応じたアイテムエリアの枠表示態様を更新する処理を行う。この処理を終了した場合には、RUSHモード中アイテム演出処理ルーチンを終了する。
このように、本実施形態では、第1情報表示手段(例えば、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、当該変動保留球表示領域703)に表示される第1の情報(例えば、保留球)の表示態様によって大当り期待度を報知するとともに、第2情報表示手段(例えば、アイテム表示領域800)により表示される第2の情報(例えば、アイテム)の表示態様によって獲得期待遊技媒体数を報知することができるように構成されている。すなわち、これらの情報を総合して、いずれの特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行する期待度が高いのかを推測することができるようになっている。このように構成することで、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うとともに、より多様な情報を新規な態様で報知することができる。
また、本実施形態では、第1の情報の表示態様が大当り期待度の高い特定の表示態様(例えば、表示態様(虹))である場合には、第2情報表示手段に同じ表示態様の第2の情報を所定数(例えば、3個)以上連続して表示しないように構成されている。このように構成することで、例えば、大当り期待度が高いことが報知されているにもかかわらず、獲得期待遊技媒体数が低いことが報知されて、遊技の興趣が低下することを防止することができる。また、例えば、大当り期待度が高いことが報知されているにもかかわらず、さらに複雑な報知がなされることで遊技者が困惑してしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、第2情報表示手段に表示される第2の情報について所定の条件(例えば、アイテム3つ揃い以上)が満たされた場合には、さらに第2情報表示手段自体の表示内容(例えば、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様)も変化する場合があり、変化した場合には、大当り期待度及び/又は獲得期待遊技媒体数が変化するように構成されている。このように構成することで、第2情報表示手段における報知内容を多様化し、遊技の興趣を高めることができる。
[通常モード中処理]
図52は、サブCPU71により実行される通常モード中処理を示すフローチャートである。この通常モード中処理は、通常モードにおける演出内容を決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図52に示すように、S480において、サブCPU71は、変動パターンとして「04H」、「08H」又は「12H」が決定されているか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、変動パターンが操作連動演出を行うものであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、変動パターンとして「04H」、「08H」又は「12H」が決定されていると判定した場合には、S481に処理を移す。一方、サブCPU71は、変動パターンとして「04H」、「08H」又は「12H」が決定されていないと判定した場合には、S482に処理を移す。
S481において、サブCPU71は、図17に示した操作連動演出シナリオ決定テーブルを参照し、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)とに基づいて、操作連動演出のシナリオ(操作連動演出シナリオ)を決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、通常モード中処理ルーチンを終了する。
S482において、サブCPU71は、図示しない通常モード中用サブ演出内容決定テーブルを参照し、大当り判定の結果(当落)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)等とに基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、通常モード中処理ルーチンを終了する。
[保留表示態様変化演出処理]
図53は、サブCPU71により実行される保留表示態様変化演出処理を示すフローチャートである。この保留表示態様変化演出処理は、先読保留変化演出及び当該変動保留変化演出を制御するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図53に示すように、S490において、サブCPU71は、先読保留変化パターンの実行中であるか否かを判定する処理を行う。先読保留変化パターンは、図13及び図14において一例を示した、「先読演出」によって保留表示態様を変化させる演出(先読保留表示態様変化演出)を実行するための演出パターンである。この処理において、サブCPU71は、先読保留変化パターンの実行中であると判定した場合には、S494に処理を移す。一方、サブCPU71は、先読保留変化パターンの実行中でないと判定した場合には、S491に処理を移す。
S491において、サブCPU71は、対象変動について先読保留表示態様変化演出を実行するか否かを決定する処理を行う。対象変動とは、その先読保留表示態様変化演出の対象となる保留球(始動記憶)を示すものである。これに対して、当該変動とは、今回の特別図柄ゲーム(当該遊技)において用いられる保留球(始動記憶)を示すものである。すなわち、サブCPU71は、保留表示態様の変化による「先読演出」を実行するか否かを決定する処理を行う。なお、上述したように、保留表示態様の変化による「先読演出」を実行するか否かは、メインCPU61により決定されるようにしてもよい。この処理を終了した場合には、S492に処理を移す。
S492において、サブCPU71は、S491の決定結果が、先読保留表示態様変化演出を実行するものであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、先読保留表示態様変化演出を実行するものであると判定した場合には、S493に処理を移す。一方、サブCPU71は、先読保留表示態様変化演出を実行するものでないと判定した場合には、S496に処理を移す。
S493において、サブCPU71は、図13及び図14に示した先読保留変化パターン決定テーブルを参照し、当り抽選結果と、保留数と、先読の対象変動に対応付けられた変動パターン(図12参照)とに基づいて、先読保留変化パターンを決定する処理を行う。なお、先読保留変化パターンを決定するための各種のパラメータは適宜設定可能であり、例えば、この処理において、サブCPU71は、当り抽選結果及び保留数に基づいて先読保留変化パターンを決定してもよいし、当り抽選結果又は保留数に基づいて先読保留変化パターンを決定してもよい。この処理を終了した場合には、S494に処理を移す。
S494において、サブCPU71は、先読の対象変動の変動開始であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、先読保留表示態様変化演出の対象となる保留球(始動記憶)が、今回の特別図柄ゲーム(当該遊技)において用いられるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、先読の対象変動の変動開始であると判定した場合には、S496に処理を移す。一方、サブCPU71は、先読の対象変動の変動開始でないと判定した場合には、S495に処理を移す。
S495において、サブCPU71は、先読保留変化パターンに応じて保留表示態様を更新する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、「先読保留変化パターン405」が決定されている場合に、第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(4)に記憶される始動記憶(保留4)に対応する保留球の表示態様を、表示態様(白)として表示し、その後当該始動記憶が第1特別図柄始動記憶領域(3)又は第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフトして記憶されるのにしたがって、当該始動記憶(保留3)に対応する保留球の表示態様を、表示態様(青)として表示し、その後当該始動記憶が第1特別図柄始動記憶領域(2)又は第2特別図柄始動記憶領域(2)にシフトして記憶されるのにしたがって、当該始動記憶(保留2)に対応する保留球の表示態様を、表示態様(黄)として表示し、その後当該始動記憶が第1特別図柄始動記憶領域(1)又は第2特別図柄始動記憶領域(1)にシフトして記憶されるのにしたがって、当該始動記憶(保留1)に対応する保留球の表示態様を、表示態様(緑)として表示する処理を行う。この処理を終了した場合には、保留表示態様変化演出処理ルーチンを終了する。
S496において、サブCPU71は、当該変動の保留表示態様は表示態様(虹)であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、当該変動の保留表示態様は表示態様(虹)であると判定した場合には、保留表示態様変化演出処理ルーチンを終了する。本実施形態では、表示態様(虹)が保留表示態様として最も大当り期待度が高いものとなっているため、当該変動の保留表示態様が表示態様(虹)である場合には、後述する当該変動保留変化パターンの決定は行われないこととしている。一方、サブCPU71は、当該変動の保留表示態様は表示態様(虹)でないと判定した場合には、後述する当該変動保留変化パターンの決定を行うため、S497に処理を移す。
S497において、サブCPU71は、図15及び図16に示した当該変動保留変化パターン決定テーブルを参照し、当り抽選結果と、疑似連数と、当該変動に対応付けられた変動パターン(図12参照)とに基づいて、当該変動保留変化パターンを決定する処理を行う。なお、当該変動保留変化パターンを決定するための各種のパラメータは適宜設定可能であり、例えば、この処理において、サブCPU71は、当り抽選結果及び疑似連数に基づいて当該変動保留変化パターンを決定してもよいし、当り抽選結果又は疑似連数に基づいて当該変動保留変化パターンを決定してもよい。この処理を終了した場合には、S498に処理を移す。
S498において、サブCPU71は、当該変動保留変化パターンに応じて保留表示態様を更新する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えば、「当該変動保留変化パターン505」が決定されている場合に、当該変動の開始時において表示態様(白)として表示されていた保留球の表示態様を、1回目の疑似連の実行時(疑似連1)において表示態様(青)として表示し、2回目の疑似連の実行時(疑似連2)において表示態様(黄)として表示し、3回目の疑似連の実行時(疑似連3)において表示態様(緑)として表示し、4回目の疑似連の実行時(疑似連4)において表示態様(赤)として表示する処理を行う。この処理を終了した場合には、保留表示態様変化演出処理ルーチンを終了する。
なお、本実施形態では、先読保留変化パターンの実行中において、その対象変動が当該変動となった場合に、当該変動保留変化パターンを実行するか否かを決定するようにしているが、これに限られず、例えば、先読保留変化パターンの実行中においても、当該変動保留変化パターンを実行するか否かを決定するようにしてもよい。この場合、先読保留変化パターンと当該変動保留変化パターンとが並行して実行されるようにしてもよい。また、この場合、当該変動保留変化パターンを実行することが決定されたときは、その決定結果に応じて、先読保留変化パターンを変更するようにしてもよいし、先読保留変化パターンについて、当該変動保留変化パターンによる保留表示態様の変化を考慮して予め複数の分岐を設けておくようにしてもよい。また、この場合、先読保留変化パターンについて、当該変動保留変化パターンによる保留表示態様の変化が可能である先読保留変化パターンと、当該変動保留変化パターンによる保留表示態様の変化が不能である先読保留変化パターンとを予め定めておくこととしてもよい。
このように、本実施形態では、始動記憶情報に対応する情報(例えば、保留球)の表示態様を、その始動記憶情報を用いた識別情報の変動表示が開始する前に変化させるか否かを決定し、決定結果に応じてその表示態様を変化させることにより大当り予告を行うのみならず、その始動記憶情報を用いた識別情報の変動表示が開始するときにも変化させるか否かを決定し、決定結果に応じてその表示態様を変化させることにより大当り予告を行うように構成されている。すなわち、いわゆる「先読演出」によって保留球の表示態様を変化させるか否かが決定されるのみならず、当該変動においても保留球の表示態様を変化させるか否かが決定されるようになっている。このように構成することで、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うことができる。
また、本実施形態では、始動記憶情報に対応する情報の表示態様を当該変動において変化させる場合には、特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行するか否かと、特定図柄変動表示(例えば、疑似連)の回数(例えば、疑似連数)とに基づいて、その表示態様の変化の内容を決定するように構成されている。このように構成することで、例えば、当該変動が開始するまでは始動記憶情報に対応する情報の表示態様が変化していない場合であっても、当該変動において始動記憶情報に対応する情報の表示態様が変化する場合があることから、すべての変動において大当りの期待感を与えることができる。また、疑似連数によってその表示態様の変化の内容が決定されることから、当該変動において、疑似連の実行と保留球の表示態様の変化とによる興趣の高い大当り予告を行うことができる。
また、本実施形態では、始動記憶情報に対応する情報の表示態様を当該変動において変化させる場合に、その表示態様が、当該変動が開始する前に変化されている場合には、その変化後の表示態様と、特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行するか否かとに基づいて、その表示態様の変化の内容を決定するように構成されている。このように構成することで、当該変動が開始する前に変化した始動記憶情報に対応する情報の表示態様が示す大当り期待度が当該変動において引き継がれ、さらに、当該変動においてその表示態様が変化してその表示態様が示す大当り期待度が高くなる場合があることから、いわゆる「先読演出」による保留球の表示態様の変化と、当該変動における保留球の表示態様の変化とを連動させて興趣の高い大当り予告を行うことができる。
また、本実施形態では、当該変動が開始する前に変化した始動記憶情報に対応する情報の表示態様が、大当り期待度の高い特定の表示態様(例えば、表示態様(虹))となっている場合には、当該変動においてその表示態様を変化させないように構成されている。このように構成することで、大当り期待度が高いことが報知されているにもかかわらず、さらに複雑な報知がなされることで遊技者が困惑してしまうことが防止でき、また、当該変動における制御負担を低減することができる。
[当り開始時処理]
図54は、サブCPU71により実行される当り開始時処理を示すフローチャートである。この当り開始時処理は、上述した勝利済キャラ履歴及び獲得済楽曲履歴を更新するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図54に示すように、S500において、サブCPU71は、RUSHモード中の当り開始時であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、RUSHモード中の当り開始時であると判定した場合には、S501に処理を移す。一方、サブCPU71は、RUSHモード中の当り開始時ではないと判定した場合には、当り開始時処理ルーチンを終了する。
S501において、サブCPU71は、変動パターンとして「17H」が決定されていたか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、変動パターンが「かけっこバトルリーチ当り」演出を行うものであったか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、変動パターンとして「17H」が決定されていたと判定した場合には、S502に処理を移す。一方、サブCPU71は、変動パターンとして「17H」が決定されていなかったと判定した場合には、S505に処理を移す。
S502において、サブCPU71は、対戦キャラは勝利済キャラであったか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、今回の「かけっこバトルリーチ当り」演出において出現した対戦キャラが、勝利済キャラ履歴に記憶されているキャラであったか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、対戦キャラは勝利済キャラであったと判定した場合には、当り開始時処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、対戦キャラは勝利済キャラでなかったと判定した場合には、S503に処理を移す。
S503において、サブCPU71は、対戦キャラを勝利済キャラに更新する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、今回の「かけっこバトルリーチ当り」演出において出現した対戦キャラを、勝利済キャラ履歴において勝利済として記憶する処理を行う。この処理を終了した場合には、S504に処理を移す。
S504において、サブCPU71は、対戦キャラに応じた楽曲を獲得済楽曲に更新する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、今回の「かけっこバトルリーチ当り」演出において出現した対戦キャラに対応する楽曲を、獲得済楽曲履歴において獲得済として記憶する処理を行う。この処理を終了した場合には、S509に処理を移す。
S505において、サブCPU71は、変動パターンとして「18H」が決定されていたか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、変動パターンが「特別キャラバトルリーチ当り」演出を行うものであったか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、変動パターンとして「18H」が決定されていたと判定した場合には、S506に処理を移す。一方、サブCPU71は、変動パターンとして「18H」が決定されていなかったと判定した場合には、当り開始時処理ルーチンを終了する。
S506において、サブCPU71は、キャラ1は勝利済キャラであったか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、今回の「特別キャラバトルリーチ当り」演出において出現したキャラ1が、勝利済キャラ履歴に記憶されているキャラであったか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、キャラ1は勝利済キャラであったと判定した場合には、当り開始時処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、キャラ1は勝利済キャラでなかったと判定した場合には、S507に処理を移す。
S507において、サブCPU71は、キャラ1を勝利済キャラに更新する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、今回の「特別キャラバトルリーチ当り」演出において出現したキャラ1を、勝利済キャラ履歴において勝利済として記憶する処理を行う。この処理を終了した場合には、S508に処理を移す。
S508において、サブCPU71は、キャラ1に応じた楽曲を獲得済楽曲に更新する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、今回の「特別キャラバトルリーチ当り」演出において出現したキャラ1に対応する楽曲を、獲得済楽曲履歴において獲得済として記憶する処理を行う。この処理を終了した場合には、S509に処理を移す。
S509において、サブCPU71は、全てのキャラに勝利済であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、勝利済キャラ履歴においてキャラ1〜12の全てが勝利済として記憶されているか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、全てのキャラに勝利済であると判定した場合には、S510に処理を移す。一方、サブCPU71は、全てのキャラに勝利済でないと判定した場合には、当り開始時処理ルーチンを終了する。
S510において、サブCPU71は、特別楽曲を獲得済楽曲に更新する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、全てのキャラに勝利した(勝利済とした)ことに対する特別の特典として、特別楽曲を獲得済楽曲履歴において獲得済として記憶する処理を行う。この処理を終了した場合には、当り開始時処理ルーチンを終了する。
このように、本実施形態では、特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、有利状態(例えば、大当り遊技状態)が付与されるか否かを報知する特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)と、有利状態が付与されることを報知する特別の演出表示(例えば、「特別キャラバトルリーチ」演出)とが行えるように構成されている。また、本実施形態では、特定の演出表示において出現する出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)の決定順(例えば、RUSHモード中シナリオ)が決定されるとともに、特定の演出表示が行われる場合に、この決定順で出現キャラクタを決定するか否かがさらに決定されるように構成されている。そして、本実施形態では、特定の演出表示が行われる場合に、その決定順で出現キャラクタを決定することが決定されている場合には、その決定順に沿って出現キャラクタが決定され、その決定順で出現キャラクタを決定することが決定されていない場合には、抽選により出現キャラクタが決定されるように構成されている。さらに、本実施形態では、特別の演出表示において出現する特定のキャラクタ(例えば、キャラ1)が、特定の演出表示において、その決定順に沿って出現キャラクタが決定される場合に、決定される順位が相対的に低いものとなるように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特別の演出表示が行われる場合には、有利状態の付与が確定するのみならず、通常は出現しにくいキャラクタも出現するようになっている。
したがって、本実施形態では、所定の遊技区間(例えば、RUSHモード)において実行される一連の演出(例えば、バトル演出)に関する興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、特定の演出状態において、有利状態を付与することが決定されている場合に、特定の演出表示が行われる場合には、その特定の演出表示における出現キャラクタが勝利済キャラとして記憶され、有利状態を付与することが決定されていない場合に、特定の演出表示が行われる場合には、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタは決定されないように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特定の演出表示が行われる場合に、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタが出現した場合には、有利状態の付与が確定するようになっている。また、本実施形態では、特定の演出状態において、特別の演出表示が行われる場合には、特定のキャラクタも勝利済キャラとして記憶されるようになっている。
したがって、本実施形態では、所定の遊技区間において実行される一連の演出が進行するのにしたがって、特定の演出表示における大当り期待度を変化させることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、特定の演出状態に移行したときに、前回の特定の演出状態における勝利済キャラ履歴を引き継ぎ可能にするとともに、勝利済キャラ履歴が引き継がれた場合には、決定されている出現キャラクタの決定順も引き継がれるように構成されている。このように構成することで、引継選択操作の有無により、所定の遊技区間において実行される一連の演出を、遊技者の所望する状態から開始させることができるとともに、特定の演出表示における大当り期待度も変化させることができ、興趣の向上を図ることができる。
[V入賞時処理]
図55は、サブCPU71により実行されるV入賞時処理を示すフローチャートである。このV入賞時処理は、図65を用いて後述するV入賞時演出の演出内容を決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図55に示すように、S520において、サブCPU71は、RUSHモード中であるか否かを判定する処理を行う。より詳細には、サブCPU71は、RUSHモードから移行したいずれかの大当り遊技状態において、V入賞したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、RUSHモード中であると判定した場合には、S521に処理を移す。一方、サブCPU71は、RUSHモード中でないと判定した場合には、V入賞時処理ルーチンを終了する。なお、サブCPU71は、この処理を行うことなく、S521の処理を行うようにしてもよい。すなわち、サブCPU71は、例えば、通常モードや特殊モードにおいても、以下のS521〜S523の処理を行うようにしてもよい。
S521において、サブCPU71は、保留内に当りがあるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に記憶されている始動記憶のうち、抽選結果が当りとなっているものがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、保留内に当りがあると判定した場合には、S522に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留内に当りがないと判定した場合には、S523に処理を移す。なお、本実施形態では、特別図柄ゲームにおいて、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に記憶されている始動記憶よりも、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に記憶されている始動記憶のほうが優先して用いられるため、この処理においては、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に記憶されている始動記憶のうち、抽選結果が当りとなっているものがあるか否かのみを判定するようにしてもよい。
S522において、サブCPU71は、特別V入賞時演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、V入賞時処理ルーチンを終了する。なお、特別V入賞時演出データに基づくV入賞時演出の例は、図65を用いて後述する。
S523において、サブCPU71は、通常V入賞時演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、V入賞時処理ルーチンを終了する。なお、通常V入賞時演出データに基づくV入賞時演出の例は、図65を用いて後述する。
なお、このV入賞時処理においては、さらに、S520において、RUSHモード中でないと判定された場合に、大当り遊技状態の終了後に時短遊技状態に移行する大当り(例えば、第1特別図柄の「大当り1」〜「大当り4」)であるか否かを判定し、時短遊技状態に移行する大当りであると判定した場合に、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に記憶されている始動記憶のうち、抽選結果が当りとなっているものがあるか否かのみを判定し、抽選結果が当りとなっているものがあると判定した場合には、S522の処理を行い、抽選結果が当りとなっているものがないと判定した場合には、S523の処理を行うようにしてもよい。すなわち、通常モードからRUSHモードに移行することとなる最初の大当り遊技状態においてV入賞したときに、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に記憶されている始動記憶のうち、抽選結果が当りとなっているものがあることを示唆するようにしてもよい。また、サブCPU71は、S520において、RUSHモード中である判定された場合にも、これらの処理を行うようにしてもよい。すなわち、RUSHモードにおいてV入賞したときにも、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に記憶されている始動記憶のうち、抽選結果が当りとなっているものがあることを示唆するようにしてもよい。これにより、その後の遊技でRUSHモードが終了して通常モードに移行する場合であっても、再度RUSHモードに移行することができるかもしれないという期待感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
[遊技機において行われる演出]
次に、図56〜65を用いて、本実施形態における各種の演出について、画面表示例等を用いて説明する。
[操作連動演出の画面表示例]
図56〜58は、操作連動演出の画面表示例を示す図である。なお、図56〜58では、操作連動演出シナリオとして「シナリオ1(成功)」が決定されている場合を例に挙げて説明する。
図56に示すように、操作連動演出において表示領域4Aには、現在の段階が「0」〜「3」であるときには、押下操作ボタン9Aへの押下操作を促すために、「連打!」という文字とともに、押下操作ボタン9Aへの押下操作を模式的に表した画像を表示している。
また、図56に示すように、各段階において、段階が移行する場合(すなわち、押下操作ボタン9Aが操作され段階移行「有」が決定された場合)には、キャラ1〜3に対応する画像を順次増加させて表示している。一方、段階が移行しない場合(すなわち、押下操作ボタン9Aが操作されたが段階移行「無」が決定された場合、又は押下操作ボタン9Aが操作されない場合)には、現在の段階が維持され、キャラ1〜3に対応する画像は増加しない。そして、各段階において、操作連動演出有効時間が経過したときは、変動パターン「04H」(操作連動演出失敗)の場合には、操作連動演出の失敗となって、演出が発展しないことを報知するための、「残念・・・全員集合ならず・・・」という文字を表示し、変動パターン「08H」又は「12H」(操作連動演出成功)の場合には、操作連動演出に失敗したが逆転となって、演出が発展することを報知するための、「残念・・・と思いきやリーチに発展!」という文字を表示している。
図57に示すように、操作連動演出において表示領域4Aには、現在の段階が「4」〜「7」であるときには、押下操作ボタン9Aへの押下操作を促すために、「連打!」という文字とともに、押下操作ボタン9Aへの押下操作を模式的に表した画像を表示している。なお、現在の段階が「7」であるときには、条件付段階移行期間であることから、本来であれば、押下操作ボタン9Aへの押下操作を促す必要はないが、あえて他の段階と同じ内容を表示することで、遊技者に押下操作ボタン9Aを押下操作してもなかなか次の段階に移行しないという違和感を感じさせるようにしている。もっとも、現在の段階が条件付段階移行期間である場合には、他の段階とは異なる画像を表示してもよい。例えば、「?」という文字とともに、押下操作ボタン9Aへの押下操作が無効化されていること(押下操作ボタン9Aを操作しても段階移行することがないこと)を模式的に表した画像を表示したり、あるいは、背景の色や文字の色を異ならせた画像を表示してもよい。
また、図57に示すように、各段階において、段階が移行する場合(すなわち、現在の段階が「4」〜「6」の場合は、押下操作ボタン9Aが操作され段階移行「有」が決定された場合、現在の段階が「7」の場合は、条件付段階移行期間経過後に押下操作ボタン9Aが操作された場合)には、キャラ4〜7に対応する画像を順次増加させて表示している。一方、段階が移行しない場合(すなわち、現在の段階が「4」〜「6」の場合は、押下操作ボタン9Aが操作されたが段階移行「無」が決定された場合、又は押下操作ボタン9Aが操作されない場合、現在の段階が「7」の場合は、押下操作ボタン9Aが操作されない場合)には、現在の段階が維持され、キャラ4〜7に対応する画像は増加しない。そして、各段階において、操作連動演出有効時間が経過したときは、変動パターン「04H」(操作連動演出失敗)の場合には、操作連動演出の失敗となって、演出が発展しないことを報知するための、「残念・・・全員集合ならず・・・」という文字を表示し、変動パターン「08H」又は「12H」(操作連動演出成功)の場合には、操作連動演出に失敗したが逆転となって、演出が発展することを報知するための、「残念・・・と思いきやリーチに発展!」という文字を表示している。
図58に示すように、操作連動演出において表示領域4Aには、現在の段階が「8」〜「11」であるときには、押下操作ボタン9Aへの押下操作を促すために、「連打!」という文字とともに、押下操作ボタン9Aへの押下操作を模式的に表した画像を表示している。
また、図58に示すように、現在の段階が「8」〜「10」であるときにおいて、段階が移行する場合(すなわち、押下操作ボタン9Aが操作され段階移行「有」が決定された場合)には、キャラ8〜11に対応する画像を順次増加させて表示している。また、現在の段階が「11」であるときにおいて、段階が移行する場合(すなわち、押下操作ボタン9Aが操作され段階移行「有」が決定された場合)には、キャラ12に対応する画像を増加させて表示した後、操作連動演出の成功となって、演出が発展することを報知するための、「全員集合!!リーチに発展!」という文字を表示している。一方、各段階において、段階が移行しない場合(すなわち、押下操作ボタン9Aが操作されたが段階移行「無」が決定された場合、又は押下操作ボタン9Aが操作されない場合)には、現在の段階が維持され、キャラ8〜12に対応する画像を増加させない。そして、各段階において、操作連動演出有効時間が経過したときは、変動パターン「04H」(操作連動演出失敗)の場合には、操作連動演出の失敗となって、演出が発展しないことを報知するための、「残念・・・全員集合ならず・・・」という文字を表示し、変動パターン「08H」又は「12H」(操作連動演出成功)の場合には、操作連動演出に失敗したが逆転となって、演出が発展することを報知するための、「残念・・・と思いきやリーチに発展!」という文字を表示している。
このように、本実施形態では、複数の演出段階(例えば、「0」〜「11」)を順次移行し、最終の演出段階に移行した場合には、所定の演出(例えば、スーパーリーチC)が行われる特定の演出(例えば、操作連動演出)において、現在の演出段階が、所定の演出段階である場合には、所定の操作(例えば、押下操作ボタン9Aへの押下操作)が行われたことを条件に、次の演出段階に移行させるか否かを抽選により決定し、特定の演出段階(例えば、条件付段階移行期間)である場合には、所定の移行条件成立後(例えば、条件付段階移行期間を経過した後)に所定の操作が行われたことを条件に、必ず次の演出段階に移行させるように構成されている。このように構成することで、より興趣の高い大当り予告を行うことができる。
また、本実施形態では、現在の演出段階が特定の演出段階である場合に、所定の期間(例えば、条件付段階移行期間)を経過した後に所定の操作が行われた場合には、必ず次の演出段階に移行させ、所定の期間を経過する前に所定の操作が行われた場合には、次の演出段階に移行させることがないように構成されている。このように構成することで、特定の演出において、所定の操作が行われても演出段階が移行することがない状態と、所定の操作が行なわれれば必ず演出段階が移行する状態とを作り出すことができるため、演出段階を順調に移行させることができていた遊技者に対して違和感を与えることができ、演出を多様化させることができる。
また、本実施形態では、現在の演出段階が特定の演出段階である場合に、所定の期間では所定の操作が無効化されるように構成されている。このように構成することで、特定の演出段階において、より遊技者の操作に連動するように演出を制御することができ、演出に関する興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、最終の演出段階に移行する可能性がある特定の演出パターン(例えば、操作連動演出成功)に基づいて特定の演出が行われる場合であっても、最終の演出段階に移行しない場合があるが、この場合には、所定の演出が行われることを予告する予告演出(例えば、操作連動演出失敗→逆転演出)を行ってから所定の演出を行うように構成されている。このように構成することで、演出段階の移行を多様化しながらも、特定の演出が行われた際には、大当りに対する一定の期待感が与えられるようにすることができる。
[引継選択操作画面の画面表示例]
図59は、引継選択操作画面の画面表示例を示す図である。図59及び後述の図60において表示領域4Aには、ジョグダイヤル9Bの回転により選択操作が可能である旨、及び押下操作ボタン9Aの押下により決定操作が可能である旨を案内する操作ガイド表示領域710が設けられている。
図59に示すように、引継選択操作画面において表示領域4Aには、引継選択操作有効時間を示す「残り10秒」という文字を表示するとともに、勝利済キャラ履歴の引き継ぎの諾否の決定を促すための、「勝利済キャラ履歴を引き継ぎますか?」及び「はい/いいえ」という文字を表示している。遊技者は、ジョグダイヤル9Bを回転させて、「はい」を選択し、押下操作ボタン9Aを押下することで、勝利済キャラ履歴を引き継ぐことができる。また、ジョグダイヤル9Bを回転させて、「いいえ」を選択し、押下操作ボタン9Aを押下することで、勝利済キャラ履歴を引き継がないようにすることができる。また、何も操作せずに、引継選択操作有効時間を経過させることで、勝利済キャラ履歴を引き継がないようにすることもできる。
また、図59に示すように、引継選択操作画面において表示領域4Aには、勝利済キャラ履歴を引き継ぐことに付随して、獲得済楽曲も引き継がれること、及びRUSHモード中シナリオも引き継がれることを示す「勝利済キャラ履歴を引き継ぐと、○獲得済楽曲/○対戦キャラ出現確率も引き継がれます。」という文字を表示している。
[楽曲選択操作画面の画面表示例]
図60は、楽曲選択操作画面の画面表示例を示す図である。
図60に示すように、楽曲選択操作画面において表示領域4Aには、楽曲選択操作有効時間を示す「残り10秒」という文字を表示するとともに、楽曲の選択を促すための、「楽曲を選択してね!」という文字と、現在選択中の楽曲を示す「楽曲1」という文字と、三角形のカーソル画像を表示している。遊技者は、ジョグダイヤル9Bを回転させて、現在選択中の楽曲を変動させ、押下操作ボタン9Aを押下することで、所望の楽曲を選択することができる。また、何も操作せずに、楽曲選択操作有効時間を経過させることで、既定の楽曲を選択することもできる。
[RUSHモード中の画面表示例]
図61は、RUSHモード中の画面表示例を示す図である。図61に示すように、RUSHモード中において表示領域4Aには、複数の装飾図柄を変動表示及び停止表示する図柄変動表示領域700と、上述した第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、及び当該変動保留球表示領域703とが設けられている。なお、本実施形態において、図柄変動表示領域700、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、及び当該変動保留球表示領域703は、他の演出モード(例えば、通常モードや特殊モード)においても表示されるようになっている。
また、図61に示すように、RUSHモード中において表示領域4Aには、上述したアイテム表示領域800が設けられるとともに、このアイテム表示領域800には、上述した第1アイテム表示領域801、第2アイテム表示領域802、第3アイテム表示領域803、及び第4アイテム表示領域804が設けられている。なお、本実施形態において、RUSHモード以外の演出モード(例えば、通常モードや特殊モード)中にも、RUSHモード中と同様のアイテム演出を行うようにしてもよく、この場合、アイテム表示領域800、第1アイテム表示領域801、第2アイテム表示領域802、第3アイテム表示領域803、及び第4アイテム表示領域804は、他の演出モード(例えば、通常モードや特殊モード)においても表示されるようにしてもよい。
なお、表示領域4Aにおいて、図柄変動表示領域700、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、当該変動保留球表示領域703、及びアイテム表示領域800が設けられる位置、大きさ、範囲等は、図61に示したもの限られず、適宜設定可能である。例えば、第2保留球表示領域702とアイテム表示領域800とを平行に配置し、第2保留球表示領域702において表示される保留球の表示態様の更新と、アイテム表示領域800において表示されるアイテムの更新とが連動して表示されるようにしてもよい。
[RUSHモード中アイテム演出で用いられるアイテムの一例]
図62は、RUSHモード中アイテム演出で用いられるアイテムの一例を示す図である。
図62に示すように、本実施形態では、キャラ1〜12の各々に対応する12個のアイテム「アイテム1」〜「アイテム12」が規定されており、これらのアイテムのうちの1つが、第1アイテム表示領域801〜第4アイテム表示領域804の各々に表示されるようになっている。
なお、「アイテム1」〜「アイテム12」は、キャラ1〜12そのものを模式的に示す画像であってもよいし、キャラ1〜12の各々の装飾品(例えば、武器等)を示す画像であってもよい。また、キャラ1〜12に対応しない特別のアイテムを規定し、この特別のアイテムが表示される場合には、「アイテム1」〜「アイテム12」が表示される場合よりも大当り期待度や獲得期待遊技媒体数が高くなるようにしてもよい。
また、図62に示すように、本実施形態では、奇数のキャラに対応するアイテム、アイテム1,3,5,7,9,11は第1のグループ(奇数グループ)を構成し、偶数のキャラに対応するアイテム、アイテム2,4,6,8,10,12は第2のグループ(偶数グループ)を構成するようになっている。このグループ(組み分け)は、図51のS469で参照されるものとなっているが、他の目的で参照されるようにすることもできる。例えば、実質ラウンド数が奇数回(例えば、7R)である所定の大当り(例えば、第1特別図柄の「大当り7」)の期待度を示唆したい場合には、第1のグループからアイテムを選択するようにし、実質ラウンド数が偶数回(例えば、8R)である特定の大当り(例えば、第1特別図柄の「大当り2」)の期待度を示唆したい場合には、第2のグループからアイテムを選択するようにしてもよい。
また、本実施形態では、第1アイテム表示領域801〜第4アイテム表示領域804の各々に表示される情報(第2の情報)として、「アイテム1」〜「アイテム12」を例に挙げて説明しているが、第2の情報は、必ずしも「アイテム」に限られるものではなく、遊技者が異なる情報であることを認識可能な複数種類の表示態様を具備する情報であれば、他の情報を用いることもできる。例えば、12種類の文字や数字、あるいはキャラクタからなる情報を用いてもよい。また、第2の情報は、少なくとも2種類以上の異なる表示態様を具備していればよく、その種類も12種類に限られるものではない。
[RUSHモード中アイテム演出の画面表示例]
図63は、RUSHモード中アイテム演出の画面表示例を示す図である。なお、図63においては、表示領域4Aの一部であるアイテム表示領域800(アイテムエリア)内の表示ついて説明している。
図63の(a)では、アイテムエリアにおける第1アイテム表示領域801に、1個目のアイテムとして「アイテム1」を表示している。このとき、2個目のアイテムとして「アイテム3」を表示することが決定された場合には、図63の(b)に示すように、第1アイテム表示領域801に表示されていた「アイテム1」が、第2アイテム表示領域802にシフトして表示されるとともに、「アイテム3」が新たに第1アイテム表示領域801に表示される。一方、2個目のアイテムとして「アイテム1」を表示することが決定された場合には、図63の(c)に示すように、第1アイテム表示領域801に表示されていた「アイテム1」が、第2アイテム表示領域802にシフトして表示されるとともに、「アイテム1」が新たに第1アイテム表示領域801に表示される。
次に、3個目のアイテムとして「アイテム4」を表示することが決定された場合には、図63の(d)に示すように、第1アイテム表示領域801及び第2アイテム表示領域802に表示されていた「アイテム1」が、第2アイテム表示領域802及び第3アイテム表示領域803にシフトして表示されるとともに、「アイテム4」が新たに第1アイテム表示領域801に表示される。ここで、図63の(c)及び(d)の状態では、「アイテム1」が2つ揃いとなっている。したがって、このときに大当り遊技状態に移行した場合には、実質ラウンド数が4Rである大当り(例えば、時短中当り4R)である可能性が高くなるようになっている。すなわち、後述の3つ揃いや4つ揃いの場合と比べて、獲得期待遊技媒体数が低くなっている。
一方、3個目のアイテムとして「アイテム1」を表示することが決定された場合には、図63の(e)に示すように、第1アイテム表示領域801及び第2アイテム表示領域802に表示されていた「アイテム1」が、第2アイテム表示領域802及び第3アイテム表示領域803にシフトして表示されるとともに、「アイテム1」が新たに第1アイテム表示領域801に表示される。また、このとき、アイテムエリアの枠表示態様を特別態様に変更することが決定された場合には、アイテムエリアの枠表示態様が特別態様(緑)に変化する。この場合、アイテムエリアの枠表示態様が通常態様(白)である場合と比べて、大当り期待度が高くなる。
次に、4個目のアイテムとして「アイテム2」を表示することが決定された場合には、図63の(f)に示すように、第1アイテム表示領域801〜第3アイテム表示領域803に表示されていた「アイテム1」が、第2アイテム表示領域802〜第4アイテム表示領域804にシフトして表示されるとともに、「アイテム2」が新たに第1アイテム表示領域801に表示される。ここで、図63の(e)及び(f)の状態では、「アイテム1」が3つ揃いとなっている。したがって、このときに大当り遊技状態に移行した場合には、実質ラウンド数が8Rである大当り(例えば、時短中当り8R)である可能性が高くなるようになっている。すなわち、上述の2つ揃いの場合と比べて、獲得期待遊技媒体数が高く、後述の4つ揃いの場合と比べて、獲得期待遊技媒体数が低くなっている。
一方、4個目のアイテムとして「アイテム1」を表示することが決定された場合には、図63の(g)に示すように、第1アイテム表示領域801〜第3アイテム表示領域803に表示されていた「アイテム1」が、第2アイテム表示領域802〜第4アイテム表示領域804にシフトして表示されるとともに、「アイテム1」が新たに第1アイテム表示領域801に表示される。ここで、図63の(g)の状態では、「アイテム1」が4つ揃いとなっている。したがって、このときに大当り遊技状態に移行した場合には、実質ラウンド数が12Rである大当り(例えば、時短中当り12R−1,12R−2)である可能性が高くなるようになっている。すなわち、上述の2つ揃いや3つ揃いの場合と比べて、獲得期待遊技媒体数が高くなっている。また、このとき、アイテムエリアの枠表示態様を特別態様に変更することが決定された場合には、アイテムエリアの枠表示態様が特別態様(赤)に変化する。この場合、アイテムエリアの枠表示態様が通常態様(白)である場合と比べて、大当り期待度が高くなる。
また、図63の(f)の状態において、5個目のアイテムとして「アイテム5」を表示することが決定された場合には、図63の(h)に示すように、第4アイテム表示領域に表示されていた「アイテム1」が消去され、第2アイテム表示領域802及び第3アイテム表示領域803に表示されていた「アイテム1」が、第3アイテム表示領域803及び第4アイテム表示領域804にシフトして表示され、第1アイテム表示領域801に表示されていた「アイテム2」が、第2アイテム表示領域802にシフトして表示されるとともに、「アイテム5」が新たに第1アイテム表示領域801に表示される。また、このとき、アイテムエリアの枠表示態様を通常態様に変更することが決定された場合には、アイテムエリアの枠表示態様が通常態様(白)に変化する。なお、このとき、アイテムエリアの枠表示態様を通常態様に変更することが決定されず、アイテムエリアの枠表示態様が特別態様に維持される場合には、アイテムが3つ揃いとはなっていないものの、アイテム3つ揃いの場合と同等の大当り期待度及び獲得期待遊技媒体数が維持されるようになっている。
[保留表示態様変化演出の画面表示例]
図64は、保留表示態様変化演出の画面表示例を示す図である。なお、図64においては、表示領域4Aの一部である第2保留球表示領域702又は当該変動保留球表示領域703内の表示ついて説明している。また、図64では、先読保留変化パターンとして「先読保留変化パターン408」が決定され、当該変動保留変化パターンとして、当該変動の開始時の保留表示態様が表示態様(緑)である場合に、1回目の疑似連の実行時(疑似連1)において保留表示態様を表示態様(赤)に変化させ、2回目の疑似連の実行時(疑似連2)において保留表示態様を表示態様(虹)に変化させる当該変動保留変化パターン(例えば、「当該変動保留変化パターン310」とする)が決定されている場合を例に挙げて説明する。
図64に示すように、先読の対象変動が第2保留球表示領域702における4個目の保留球(保留4)である場合、第2保留球表示領域702における4個目の保留球の表示態様を表示態様(青)に変化させる。
次に、先読の対象変動が第2保留球表示領域702における3個目の保留球(保留3)となった場合、第2保留球表示領域702における3個目の保留球の表示態様を表示態様(黄)に変化させる。
次に、先読の対象変動が第2保留球表示領域702における2個目の保留球(保留2)となった場合、第2保留球表示領域702における2個目の保留球の表示態様を表示態様(緑)に変化させる。
次に、先読の対象変動が第2保留球表示領域702における3個目の保留球(保留1)となった場合、第2保留球表示領域702における1個目の保留球の表示態様を表示態様(緑)のまま維持する。
次に、先読の対象変動が当該変動保留球表示領域703における保留球(当該変動)となった場合、当該変動保留球表示領域703における保留球の表示態様を表示態様(緑)のまま維持する。
次に、先読の対象変動が当該変動保留球表示領域703における保留球となっており、1回目の疑似連が実行される場合(疑似連1)、当該変動保留球表示領域703における保留球の表示態様を表示態様(赤)に変化させる。
次に、先読の対象変動が当該変動保留球表示領域703における保留球となっており、2回目の疑似連が実行される場合(疑似連2)、当該変動保留球表示領域703における保留球の表示態様を表示態様(虹)に変化させる。
なお、図64においては、便宜上、説明に用いた先読の対象変動以外の保留球の表示態様を通常の表示態様である表示態様(白)であるとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、説明に用いた先読の対象変動以外の保留球の表示態様についても、先読保留変化パターンや当該変動保留変化パターンが決定されて、順次保留表示態様を変化させることが可能である。
また、本実施形態では、保留球の表示態様の変化の一例として、保留球の表示色の変化で順次大当り期待度を異ならせる態様について説明しているが、これに限られるものではない。例えば、保留球の表示態様の変化として、保留球の形状や模様の変化で順次大当り期待度を異ならせる態様としてもよい。また、上述したアイテムエリアに表示される各アイテムが大当り期待度に対応付けられるものとし、保留球の各アイテムの形態に変化させることで順次大当り期待度を異ならせる態様としてもよい。
[V入賞時演出の画面表示例]
図65は、V入賞時演出の画面表示例を示す図である。なお、図65の上段には、通常V入賞時演出データに基づくV入賞時演出の画面表示例を示し、図65の下段には、特別V入賞時演出データに基づくV入賞時演出の画面表示例を示している。
図65の上段に示すように、通常V入賞時演出データに基づくV入賞時演出では、保留内に当りがないことから、V入賞した旨を報知するための、「V入賞 おめでとうございます!」という文字を表示している。
一方、図65の下段に示すように、特別V入賞時演出データに基づくV入賞時演出では、保留内に当りがあることから、V入賞した旨を報知するための、「V入賞 おめでとうございます!」という文字とともに、保留内に当りがあることを示唆するための、「そして・・・???」という文字を表示している。
なお、特別V入賞時演出データに基づくV入賞時演出では、保留内に当りがあることを直接的に報知するための表示を行うようにしてもよい。例えば、保留内に当りがあることを報知するための、「保留内での連荘 おめでとうございます!!」という文字を表示するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)において、特定領域(例えば、特定領域38A)を遊技媒体が通過(V入賞)し、特別遊技状態(例えば、確変遊技状態)への移行条件を満たしたときに、特定の演出(例えば、V入賞時演出)が行われるが、この場合、保留されている始動記憶情報に、特定遊技状態に移行することが決定される始動記憶情報がある場合には、特定遊技状態に移行することが決定される始動記憶情報がない場合とは異なる演出が行われるように構成されている。すなわち、V入賞して特定遊技状態の終了後の遊技状態が確定したときに、その旨とともに、保留連荘すること(あるいはその可能性)が報知されるようになっている。このように構成することで、特定遊技状態が保留連荘することを、適切に、且つ興趣が向上するように報知することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、少なくとも以下に示す第1乃至第10の発明に係る遊技機を提供することができる。
[第1及び第2の発明に係る遊技機]
パチンコ遊技機などの遊技機において、保留された始動記憶情報の数(保留数)と、有利状態を付与するか否かの判定結果を示す情報(大当り抽選結果)と、に基づいて、保留数を示す保留球演出図柄の表示態様を変化させることにより、大当り予告としてのいわゆる「先読演出」を行うものが提案されている(先行技術文献1:特開2013−70864号公報参照)。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、保留球演出図柄の表示態様の変化パターンが、予め定められた複数の変化パターンの中から決定されるだけのものであるため、大当り予告の演出内容が単調になってしまうという問題があった。
第1及び第2の発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第1の発明は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段(例えば、メインRAM63)と、
前記始動記憶情報記憶手段に前記始動記憶情報が記憶される毎に、遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報の変動表示に応じて、図柄の変動表示を行う図柄変動表示手段(例えば、図柄変動表示領域700)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報のうち、次回以降の前記識別情報の変動表示に用いられる前記始動記憶情報に対応する情報(例えば、保留球)を表示する保留情報表示手段(例えば、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報のうち、今回の前記識別情報の変動表示に用いられる前記始動記憶情報に対応する情報を表示する当該変動情報表示手段(例えば、当該変動保留球表示領域703)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、前記保留情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させるか否かを決定し、決定結果に応じて前記保留情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させることで、前記特定遊技状態に移行する期待度を報知する演出(例えば、先読保留変化演出)を行う先読期待度報知演出手段(例えば、サブCPU71)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、前記当該変動情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させるか否かを決定し、決定結果に応じて前記当該変動情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させることで、前記特定遊技状態に移行する期待度を報知する演出(例えば、当該変動保留変化演出)を行う当該変動期待度報知演出手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記図柄変動表示手段は、前記識別情報の変動表示が停止されるまでの間に、前記図柄の変動表示を疑似的に停止させてから再度変動表示する特定図柄変動表示(例えば、疑似連)を複数回行うことが可能であり、
前記当該変動期待度報知演出手段は、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果と、前記特定図柄変動表示の回数(例えば、疑似連数)とに基づいて、前記当該変動情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させることを特徴とする遊技機である。
第1の発明では、始動記憶情報に対応する情報(例えば、保留球)の表示態様を、その始動記憶情報を用いた識別情報の変動表示が開始する前に変化させるか否かを決定し、決定結果に応じてその表示態様を変化させることにより大当り予告を行うのみならず、その始動記憶情報を用いた識別情報の変動表示が開始するときにも変化させるか否かを決定し、決定結果に応じてその表示態様を変化させることにより大当り予告を行うように構成されている。すなわち、いわゆる「先読演出」によって保留球の表示態様を変化させるか否かが決定されるのみならず、当該変動においても保留球の表示態様を変化させるか否かが決定されるようになっている。このように構成することで、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うことができる。
また、第1の発明では、始動記憶情報に対応する情報の表示態様を当該変動において変化させる場合には、特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行するか否かと、特定図柄変動表示(例えば、疑似連)の回数(例えば、疑似連数)とに基づいて、その表示態様の変化の内容を決定するように構成されている。このように構成することで、例えば、当該変動が開始するまでは始動記憶情報に対応する情報の表示態様が変化していない場合であっても、当該変動において始動記憶情報に対応する情報の表示態様が変化する場合があることから、すべての変動において大当りの期待感を与えることができる。また、疑似連数によってその表示態様の変化の内容が決定されることから、当該変動において、疑似連の実行と保留球の表示態様の変化とによる興趣の高い大当り予告を行うことができる。
第2の発明は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段(例えば、メインRAM63)と、
前記始動記憶情報記憶手段に前記始動記憶情報が記憶される毎に、遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報の変動表示に応じて、図柄の変動表示を行う図柄変動表示手段(例えば、図柄変動表示領域700)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報のうち、次回以降の前記識別情報の変動表示に用いられる前記始動記憶情報に対応する情報(例えば、保留球)を表示する保留情報表示手段(例えば、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報のうち、今回の前記識別情報の変動表示に用いられる前記始動記憶情報に対応する情報を表示する当該変動情報表示手段(例えば、当該変動保留球表示領域703)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、前記保留情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させるか否かを決定し、決定結果に応じて前記保留情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させることで、前記特定遊技状態に移行する期待度を報知する演出(例えば、先読保留変化演出)を行う先読期待度報知演出手段(例えば、サブCPU71)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、前記当該変動情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させるか否かを決定し、決定結果に応じて前記当該変動情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させることで、前記特定遊技状態に移行する期待度を報知する演出(例えば、当該変動保留変化演出)を行う当該変動期待度報知演出手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記当該変動期待度報知演出手段は、前記先読期待度報知演出手段によって前記保留情報表示手段に表示される情報の表示態様が変化されている場合には、当該変化後の表示態様と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、前記当該変動情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させることを特徴とする遊技機である。
第2の発明では、始動記憶情報に対応する情報(例えば、保留球)の表示態様を、その始動記憶情報を用いた識別情報の変動表示が開始する前に変化させるか否かを決定し、決定結果に応じてその表示態様を変化させることにより大当り予告を行うのみならず、その始動記憶情報を用いた識別情報の変動表示が開始するときにも変化させるか否かを決定し、決定結果に応じてその表示態様を変化させることにより大当り予告を行うように構成されている。すなわち、いわゆる「先読演出」によって保留球の表示態様を変化させるか否かが決定されるのみならず、当該変動においても保留球の表示態様を変化させるか否かが決定されるようになっている。このように構成することで、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うことができる。
また、第2の発明では、始動記憶情報に対応する情報の表示態様を当該変動において変化させる場合に、その表示態様が、当該変動が開始する前に変化されている場合には、その変化後の表示態様と、特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行するか否かとに基づいて、その表示態様の変化の内容を決定するように構成されている。このように構成することで、当該変動が開始する前に変化した始動記憶情報に対応する情報の表示態様が示す大当り期待度が当該変動において引き継がれ、さらに、当該変動においてその表示態様が変化してその表示態様が示す大当り期待度が高くなる場合があることから、いわゆる「先読演出」による保留球の表示態様の変化と、当該変動における保留球の表示態様の変化とを連動させて興趣の高い大当り予告を行うことができる。
また、第2の発明は、
前記当該変動期待度報知演出手段は、前記先読期待度報知演出手段により、前記保留情報表示手段に表示される情報の表示態様が、前記特定遊技状態移行判定手段によって前記特定遊技状態に移行させると判定されている期待度が高い特定の表示態様(例えば、表示態様(虹))に変化されている場合には、前記当該変動情報表示手段に表示される情報の表示態様を変化させると決定しないことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第2の発明では、当該変動が開始する前に変化した始動記憶情報に対応する情報の表示態様が、大当り期待度の高い特定の表示態様(例えば、表示態様(虹))となっている場合には、当該変動においてその表示態様を変化させないように構成されている。このように構成することで、大当り期待度が高いことが報知されているにもかかわらず、さらに複雑な報知がなされることで遊技者が困惑してしまうことが防止でき、また、当該変動における制御負担を低減することができる。
第1及び第2の発明によれば、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うことができる遊技機を提供することができる。
[第3の発明に係る遊技機]
パチンコ遊技機などの遊技機において、外部入力スイッチへの操作を遊技者に促す演出を表示し、外部入力スイッチが操作された場合には、大当り遊技状態に移行する確率の高さを表す大当り期待度の表示を行うことで、大当り予告を行うものが提案されている(先行技術文献2:特開2007−105247号公報参照)。
しかしながら、先行技術文献2に示す遊技機では、外部入力スイッチが操作されたか否かに応じて大当り期待度が表示されるか否かが決定されるだけのものであるため、大当り予告の演出内容が単調になってしまうという問題があった。
第3の発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、より興趣の高い有利状態に関する予告を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第3の発明は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)を付与する否かを判定する有利状態判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記有利状態判定手段による判定結果に基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
演出を行う演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記演出実行手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、
遊技者の所定の操作を受付可能な操作手段(例えば、押下操作ボタン9A)と、を備え、
前記演出実行手段は、特定の演出(例えば、操作連動演出)を行うことが可能であり、
前記特定の演出は、複数の演出段階(例えば、「0」〜「11」)を順次移行していくものであって、最終の演出段階に移行した場合には、所定の演出(例えば、スーパーリーチC)が行われるものであり、
前記複数の演出段階には、所定の演出段階と特定の演出段階(例えば、条件付段階移行期間)とが含まれ、
前記演出制御手段は、前記特定の演出において、
現在の演出段階が前記所定の演出段階である場合には、前記所定の操作が行われたことを条件に、次の演出段階に移行させるか否かを抽選により決定し、決定結果に応じて次の演出段階に移行させ、
現在の演出段階が前記特定の演出段階である場合には、所定の移行条件成立後(例えば、条件付段階移行期間を経過した後)に前記所定の操作が行われたことを条件に、必ず次の演出段階に移行させることを特徴とする遊技機である。
第3の発明では、複数の演出段階(例えば、「0」〜「11」)を順次移行し、最終の演出段階に移行した場合には、所定の演出(例えば、スーパーリーチC)が行われる特定の演出(例えば、操作連動演出)において、現在の演出段階が、所定の演出段階である場合には、所定の操作(例えば、押下操作ボタン9Aへの押下操作)が行われたことを条件に、次の演出段階に移行させるか否かを抽選により決定し、特定の演出段階(例えば、条件付段階移行期間)である場合には、所定の移行条件成立後(例えば、条件付段階移行期間を経過した後)に所定の操作が行われたことを条件に、必ず次の演出段階に移行させるように構成されている。このように構成することで、より興趣の高い大当り予告を行うことができる。
また、第3の発明は、前記所定の移行条件は、前記特定の演出段階において、所定の期間(例えば、条件付段階移行期間)を経過した場合に成立することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第3の発明では、現在の演出段階が特定の演出段階である場合に、所定の期間(例えば、条件付段階移行期間)を経過した後に所定の操作が行われた場合には、必ず次の演出段階に移行させ、所定の期間を経過する前に所定の操作が行われた場合には、次の演出段階に移行させることがないように構成されている。このように構成することで、特定の演出において、所定の操作が行われても演出段階が移行することがない状態と、所定の操作が行なわれれば必ず演出段階が移行する状態とを作り出すことができるため、演出段階を順調に移行させることができていた遊技者に対して違和感を与えることができ、演出を多様化させることができる。
また、第3の発明は、
前記操作手段は、前記特定の演出において、現在の演出段階が前記特定の演出段階である場合に、前記所定の期間では前記所定の操作の受付を不能とすることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第3の発明では、現在の演出段階が特定の演出段階である場合に、所定の期間では所定の操作が無効化されるように構成されている。このように構成することで、特定の演出段階において、より遊技者の操作に連動するように演出を制御することができ、演出に関する興趣を向上させることができる。
また、第3の発明は、
前記特定の演出には、最終の演出段階に移行する可能性がある第1の特定の演出パターン(例えば、操作連動演出成功)と、最終の演出段階に移行する可能性がない第2の特定の演出パターン(例えば、操作連動演出失敗)と、が含まれ、
前記演出制御手段は、前記第1の特定の演出パターンに基づいて前記特定の演出が行われる場合又は前記第2の特定の演出パターンに基づいて前記特定の演出が行われる場合のいずれの場合であっても、前記特定の演出が開始してから特定の時間(例えば、操作連動演出有効時間)を経過した場合には、前記特定の演出を終了させ、
前記第1の特定の演出パターンに基づいて行われた前記特定の演出を終了させるときに、最終の演出段階に移行していなかった場合には、前記所定の演出が行われることを予告する予告演出(例えば、操作連動演出失敗→逆転演出)を行った後、前記所定の演出を行うことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第3の発明では、最終の演出段階に移行する可能性がある特定の演出パターン(例えば、操作連動演出成功)に基づいて特定の演出が行われる場合であっても、最終の演出段階に移行しない場合があるが、この場合には、所定の演出が行われることを予告する予告演出(例えば、操作連動演出失敗→逆転演出)を行ってから所定の演出を行うように構成されている。このように構成することで、演出段階の移行を多様化しながらも、特定の演出が行われた際には、大当りに対する一定の期待感が与えられるようにすることができる。
第3の発明によれば、より興趣の高い有利状態に関する予告を行うことができる遊技機を提供することができる。
[第4及び第5の発明に係る遊技機]
パチンコ遊技機などの遊技機において、有利状態中に演奏される楽曲を遊技者が選択可能としたものが提案されている(先行技術文献3:特開2008−125519号公報参照)。
ところで、先行技術文献3に示す遊技機では、遊技者が選択可能な楽曲が予め定められていることから、ある程度遊技を行うと楽曲の選択に関する興味が低下してしまうという問題があった。
これに対し、ある程度の遊技、例えば、一定回数の遊技が行われる毎に、選択可能な楽曲を増加させるようにすることも考えられるが、このようにした場合であっても、興趣の向上を十分に図ることができるとは言い難い。
第4及び第5の発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技者が選択可能とする楽曲を増加させる場合に付加価値を与えることで、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
第4の発明は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)を付与する否かを判定する有利状態判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記有利状態判定手段による判定結果に基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
遊技者の演出に関する操作を受付可能な操作手段(例えば、押下操作ボタン9A、ジョグダイヤル9B)と、
演出表示を行う演出表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
楽曲を出力する楽曲出力手段(例えば、スピーカ10)と、
前記演出表示手段及び前記楽曲出力手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記演出表示手段は、特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、予め定められた複数のキャラクタ(例えば、キャラ1〜12)の中から一のキャラクタが出現し、当該出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)と所定のキャラクタ(例えば、主人公キャラ)とが対戦し、対戦結果によって前記有利状態が付与されるか否かを報知する特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)を行うことが可能であり、
前記特定の演出表示には、前記対戦結果が前記所定のキャラクタの勝利となって前記有利状態が付与されることが報知される第1の特定の演出表示パターン(例えば、「かけっこバトルリーチ当り」)と、前記対戦結果が前記出現キャラクタの勝利となって前記有利状態が付与されないことが報知される第2の特定の演出表示パターン(例えば、「かけっこバトルリーチハズレ」)と、が含まれ、
前記楽曲出力手段は、前記複数のキャラクタに対応する複数の楽曲を出力することが可能であり、
前記演出制御手段は、
前記特定の演出状態において、前記有利状態判定手段により前記有利状態を付与すると判定されている場合であって、前記第1の特定の演出表示パターンを選択する場合に、前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定する当り時キャラクタ決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS447の処理)と、
前記当り時キャラクタ決定手段により決定された前記出現キャラクタを記憶する当り時キャラクタ履歴記憶手段(例えば、図54に示す当り開始時処理におけるS503の処理)と、
遊技者により前記操作手段への楽曲選択操作がなされる場合に、前記当り時キャラクタ履歴記憶手段により記憶された前記出現キャラクタに基づいて、選択可能な楽曲を増加させる楽曲増加手段(例えば、図54に示す当り開始時処理におけるS504の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記有利状態判定手段により前記有利状態を付与しないと判定されている場合であって、前記第2の特定の演出表示パターンを選択する場合に、前記当り時キャラクタ履歴記憶手段により記憶された前記出現キャラクタを除く前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定するハズレ時キャラクタ決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS448及びS449の処理)と、を備えたことを特徴とする遊技機である。
第4の発明では、特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、有利状態(例えば、大当り遊技状態)を付与することが決定されている場合に、特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)が行われる場合には、その特定の演出表示における出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)が勝利済キャラとして記憶されるとともに、その勝利済キャラに対応する楽曲が獲得済楽曲となって新たに選択可能となるように構成されている。また、特定の演出状態において、有利状態を付与することが決定されていない場合に、特定の演出表示が行われる場合には、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタは決定されないように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特定の演出表示が行われる場合に、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタが出現した場合には、有利状態の付与が確定するようになっている。
したがって、第4の発明では、選択可能となる楽曲が増加するのにしたがって、特定の演出状態において特定の演出表示が行われる場合の大当り期待度を変化させるという付加価値を与えることができ、興趣の向上を図ることができる。
第5の発明は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)を付与する否かを判定する有利状態判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記有利状態判定手段による判定結果に基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
遊技者の演出に関する操作を受付可能な操作手段(例えば、押下操作ボタン9A,ジョグダイヤル9B)と、
演出表示を行う演出表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
楽曲を出力する楽曲出力手段(例えば、スピーカ10)と、
前記演出表示手段及び前記楽曲出力手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記演出表示手段は、特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、予め定められた複数のキャラクタ(例えば、キャラ1〜12)の中から一のキャラクタが出現し、当該出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)と所定のキャラクタ(例えば、主人公キャラ)とが対戦し、対戦結果によって前記有利状態が付与されるか否かを報知する特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)を行うことが可能であり、
前記特定の演出表示には、前記対戦結果が前記所定のキャラクタの勝利となって前記有利状態が付与されることが報知される第1の特定の演出表示パターン(例えば、「かけっこバトルリーチ当り」)と、前記対戦結果が前記出現キャラクタの勝利となって前記有利状態が付与されないことが報知される第2の特定の演出表示パターン(例えば、「かけっこバトルリーチハズレ」)と、が含まれ、
前記楽曲出力手段は、前記複数のキャラクタに対応する複数の楽曲を出力することが可能であり、
前記演出制御手段は、
前記特定の演出状態において、前記特定の演出表示を行う場合に、前記複数のキャラクタの決定順が予め定められた複数のキャラクタ決定順(例えば、シナリオ1〜24)の中から一のキャラクタ決定順を決定するキャラクタ決定順決定手段(例えば、図46に示す押下操作ボタン操作判定処理におけるS362の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記特定の演出表示を行う場合に、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順を使用して前記出現キャラクタを決定するか否かを決定するキャラクタ決定順使用決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS446の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記有利状態判定手段により前記有利状態を付与すると判定されている場合であって、前記第1の特定の演出表示パターンを選択する場合に、前記キャラクタ決定順使用決定手段により前記キャラクタ決定順を使用することが決定されている場合には、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順に沿って前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定し、前記キャラクタ決定順使用決定手段により前記キャラクタ決定順を使用することが決定されていない場合には、抽選により前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定する当り時キャラクタ決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS447の処理)と、
前記当り時キャラクタ決定手段により決定された前記出現キャラクタを記憶する当り時キャラクタ履歴記憶手段(例えば、図54に示す当り開始時処理におけるS503の処理)と、
遊技者により前記操作手段への楽曲選択操作がなされる場合に、前記当り時キャラクタ履歴記憶手段により記憶された前記出現キャラクタに基づいて、選択可能な楽曲を増加させる楽曲増加手段(例えば、図54に示す当り開始時処理におけるS504の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記有利状態判定手段により前記有利状態を付与しないと判定されている場合であって、前記第2の特定の演出表示パターンを選択する場合に、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順に沿って前記当り時キャラクタ履歴記憶手段により記憶された前記出現キャラクタを除く前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定するハズレ時キャラクタ決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS448及びS449の処理)と、を備えたことを特徴とする遊技機である。
第5の発明では、特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、有利状態(例えば、大当り遊技状態)を付与することが決定されている場合に、特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)が行われる場合には、その特定の演出表示における出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)が勝利済キャラとして記憶されるとともに、その勝利済キャラに対応する楽曲が獲得済楽曲となって新たに選択可能となるように構成されている。また、特定の演出状態において、有利状態を付与することが決定されていない場合に、特定の演出表示が行われる場合には、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタは決定されないように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特定の演出表示が行われる場合に、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタが出現した場合には、有利状態の付与が確定するようになっている。
したがって、第5の発明では、選択可能となる楽曲が増加するのにしたがって、特定の演出状態において特定の演出表示が行われる場合の大当り期待度を変化させるという付加価値を与えることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、第5の発明では、特定の演出状態における出現キャラクタの決定順(例えば、RUSHモード中シナリオ)が決定されるとともに、特定の演出表示が行われる場合に、その決定順に沿って出現キャラクタが決定される場合もあれば、抽選により出現キャラクタが決定される場合もあるように構成されている。さらに、第5の発明では、有利状態を付与することが決定されていない場合において、特定の演出表示が行われる場合には、その決定順に沿って勝利済キャラとして記憶されていない出現キャラクタを決定するように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特定の演出表示が行われる場合に、大当り期待度に齟齬が生じない範囲で、出現キャラクタを作為又は不作為に決定することができるようになっている。
したがって、第5の発明では、特定の演出状態において特定の演出表示が行われる場合の出現キャラクタのランダム性を確保しつつ、大当り期待度の整合を図ることができ、興趣の向上を図ることができる。
第4及び第5の発明によれば、遊技者が選択可能とする楽曲を増加させる場合に付加価値を与えることで、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することができる。
[第6及び第7の発明に係る遊技機]
パチンコ遊技機などの遊技機において、有利状態を付与する旨の判定結果が得られやすい特別遊技状態(確変遊技状態)中に、特定リーチを発生させて有利状態に移行させると、一連の演出におけるストーリーが進行していくものが提案されている(先行技術文献4:特開2011−115444号公報参照)。
しかしながら、先行技術文献4に示す遊技機では、一連の演出におけるストーリーが予め定められた順序で進行していくだけのものであるため、一連の演出が単調であり、面白みに欠けるという問題があった。
第6及び第7の発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、所定の遊技区間において実行される一連の演出に関する興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
第6の発明は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)を付与する否かを判定する有利状態判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記有利状態判定手段による判定結果に基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
演出表示を行う演出表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記演出表示手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記演出表示手段は、
特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、予め定められた複数のキャラクタ(例えば、キャラ1〜12)の中から一のキャラクタが出現し、当該出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)と所定のキャラクタ(例えば、主人公キャラ)とが対戦し、対戦結果によって前記有利状態が付与されるか否かを報知する特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)と、
前記特定の演出状態において、前記複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタ(例えば、キャラ1)が出現し、当該特定のキャラクタと前記所定のキャラクタとが対戦し、対戦結果によって前記有利状態が付与されることを報知する特別の演出表示(例えば、「特別キャラバトルリーチ」演出)と、を行うことが可能であり、
前記演出制御手段は、
前記特定の演出状態において、前記特定の演出表示を行う場合に、前記複数のキャラクタの決定順が予め定められた複数のキャラクタ決定順(例えば、シナリオ1〜24)の中から一のキャラクタ決定順を決定するキャラクタ決定順決定手段(例えば、図46に示す押下操作ボタン操作判定処理におけるS362の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記特定の演出表示を行う場合に、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順を使用して前記出現キャラクタを決定するか否かを決定するキャラクタ決定順使用決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS446の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記特定の演出表示を行う場合に、前記キャラクタ決定順使用決定手段により前記キャラクタ決定順を使用することが決定されている場合には、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順に沿って前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定し、前記キャラクタ決定順使用決定手段により前記キャラクタ決定順を使用することが決定されていない場合には、抽選により前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定するキャラクタ決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS447の処理)と、を備え、
前記複数のキャラクタ決定順において、前記特定のキャラクタは、前記キャラクタ決定手段により前記出現キャラクタとして決定される順位が相対的に低くなっていることを特徴とする遊技機である。
第6の発明では、特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、有利状態(例えば、大当り遊技状態)が付与されるか否かを報知する特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)と、有利状態が付与されることを報知する特別の演出表示(例えば、「特別キャラバトルリーチ」演出)とが行えるように構成されている。また、第6の発明では、特定の演出表示において出現する出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)の決定順(例えば、RUSHモード中シナリオ)が決定されるとともに、特定の演出表示が行われる場合に、この決定順で出現キャラクタを決定するか否かがさらに決定されるように構成されている。そして、第6の発明では、特定の演出表示が行われる場合に、その決定順で出現キャラクタを決定することが決定されている場合には、その決定順に沿って出現キャラクタが決定され、その決定順で出現キャラクタを決定することが決定されていない場合には、抽選により出現キャラクタが決定されるように構成されている。さらに、第6の発明では、特別の演出表示において出現する特定のキャラクタ(例えば、キャラ1)が、特定の演出表示において、その決定順に沿って出現キャラクタが決定される場合に、決定される順位が相対的に低いものとなるように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特別の演出表示が行われる場合には、有利状態の付与が確定するのみならず、通常は出現しにくいキャラクタも出現するようになっている。
したがって、第6の発明では、所定の遊技区間(例えば、RUSHモード)において実行される一連の演出(例えば、バトル演出)に関する興趣を向上させることができる。
第7の発明は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)を付与する否かを判定する有利状態判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記有利状態判定手段による判定結果に基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
演出表示を行う演出表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記演出表示手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記演出表示手段は、
特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、予め定められた複数のキャラクタ(例えば、キャラ1〜12)の中から一のキャラクタが出現し、当該出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)と所定のキャラクタ(例えば、主人公キャラ)とが対戦し、対戦結果によって前記有利状態が付与されるか否かを報知する特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)と、
前記特定の演出状態において、前記複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタ(例えば、キャラ1)が出現し、当該特定のキャラクタと前記所定のキャラクタとが対戦し、対戦結果によって前記有利状態が付与されることを報知する特別の演出表示(例えば、「特別キャラバトルリーチ」演出)と、を行うことが可能であり、
前記特定の演出表示には、前記対戦結果が前記所定のキャラクタの勝利となって前記有利状態が付与されることが報知される第1の特定の演出表示パターン(例えば、「かけっこバトルリーチ当り」)と、前記対戦結果が前記出現キャラクタの勝利となって前記有利状態が付与されないことが報知される第2の特定の演出表示パターン(例えば、「かけっこバトルリーチハズレ」)と、が含まれ、
前記演出制御手段は、
前記特定の演出状態において、前記特定の演出表示を行う場合に、前記複数のキャラクタの決定順が予め定められた複数のキャラクタ決定順(例えば、シナリオ1〜24)の中から一のキャラクタ決定順を決定するキャラクタ決定順決定手段(例えば、図46に示す押下操作ボタン操作判定処理におけるS362の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記特定の演出表示を行う場合に、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順を使用して前記出現キャラクタを決定するか否かを決定するキャラクタ決定順使用決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS446の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記有利状態判定手段により前記有利状態を付与すると判定されている場合であって、前記第1の特定の演出表示パターンを選択する場合に、前記キャラクタ決定順使用決定手段により前記キャラクタ決定順を使用することが決定されている場合には、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順に沿って前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定し、前記キャラクタ決定順使用決定手段により前記キャラクタ決定順を使用することが決定されていない場合には、抽選により前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定する当り時キャラクタ決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS447の処理)と、
前記当り時キャラクタ決定手段により決定された前記出現キャラクタを記憶する当り時キャラクタ履歴記憶手段(例えば、図54に示す当り開始時処理におけるS503の処理)と、
前記特定の演出状態において、前記有利状態判定手段により前記有利状態を付与しないと判定されている場合であって、前記第2の特定の演出表示パターンを選択する場合に、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順に沿って前記当り時キャラクタ履歴記憶手段により記憶された前記出現キャラクタを除く前記複数のキャラクタの中から前記出現キャラクタを決定するハズレ時キャラクタ決定手段(例えば、図50に示すRUSHモード中処理におけるS448及びS449の処理)と、を備え、
前記複数のキャラクタ決定順において、前記特定のキャラクタは、前記キャラクタ決定手段により前記出現キャラクタとして決定される順位が相対的に低くなっており、
前記当り時キャラクタ履歴記憶手段は、前記特定の演出状態において、前記特別の演出表示が行われた場合に、前記特定のキャラクタを前記出現キャラクタとして記憶することを特徴とする遊技機である。
第7の発明では、特定の演出状態(例えば、RUSHモード)において、有利状態(例えば、大当り遊技状態)が付与されるか否かを報知する特定の演出表示(例えば、「かけっこバトルリーチ」演出)と、有利状態が付与されることを報知する特別の演出表示(例えば、「特別キャラバトルリーチ」演出)とが行えるように構成されている。また、第7の発明では、特定の演出表示において出現する出現キャラクタ(例えば、対戦キャラ)の決定順(例えば、RUSHモード中シナリオ)が決定されるとともに、特定の演出表示が行われる場合に、この決定順で出現キャラクタを決定するか否かがさらに決定されるように構成されている。そして、第7の発明では、特定の演出表示が行われる場合に、その決定順で出現キャラクタを決定することが決定されている場合には、その決定順に沿って出現キャラクタが決定され、その決定順で出現キャラクタを決定することが決定されていない場合には、抽選により出現キャラクタが決定されるように構成されている。さらに、第7の発明では、特別の演出表示において出現する特定のキャラクタ(例えば、キャラ1)が、特定の演出表示において、その決定順に沿って出現キャラクタが決定される場合に、決定される順位が相対的に低いものとなるように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特別の演出表示が行われる場合には、有利状態の付与が確定するのみならず、通常は出現しにくいキャラクタも出現するようになっている。
したがって、第7の発明では、所定の遊技区間(例えば、RUSHモード)において実行される一連の演出(例えば、バトル演出)に関する興趣を向上させることができる。
また、第7の発明では、特定の演出状態において、有利状態を付与することが決定されている場合に、特定の演出表示が行われる場合には、その特定の演出表示における出現キャラクタが勝利済キャラとして記憶され、有利状態を付与することが決定されていない場合に、特定の演出表示が行われる場合には、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタは決定されないように構成されている。すなわち、特定の演出状態において、特定の演出表示が行われる場合に、勝利済キャラとして記憶されている出現キャラクタが出現した場合には、有利状態の付与が確定するようになっている。また、第7の発明では、特定の演出状態において、特別の演出表示が行われる場合には、特定のキャラクタも勝利済キャラとして記憶されるようになっている。
したがって、第7の発明では、所定の遊技区間において実行される一連の演出が進行するのにしたがって、特定の演出表示における大当り期待度を変化させることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、第7の発明は、
遊技者の演出に関する操作を受付可能な操作手段(例えば、押下操作ボタン9A、ジョグダイヤル9B)を備え、
前記特定の演出状態に移行したときに、遊技者により前記操作手段への引継選択操作がなされた場合には、前回の前記特定の演出状態において前記当り時キャラクタ履歴記憶手段により記憶された前記出現キャラクタが引き継がれるとともに、前記キャラクタ決定順決定手段により決定された前記キャラクタ決定順も引き継がれることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第7の発明では、特定の演出状態に移行したときに、前回の特定の演出状態における勝利済キャラ履歴を引き継ぎ可能にするとともに、勝利済キャラ履歴が引き継がれた場合には、決定されている出現キャラクタの決定順も引き継がれるように構成されている。このように構成することで、引継選択操作の有無により、所定の遊技区間において実行される一連の演出を、遊技者の所望する状態から開始させることができるとともに、特定の演出表示における大当り期待度も変化させることができ、興趣の向上を図ることができる。
第6及び第7の発明によれば、所定の遊技区間において実行される一連の演出に関する興趣を向上させることができる遊技機を提供することができる。
[第8及び第9の発明に係る遊技機]
パチンコ遊技機などの遊技機において、保留された始動記憶情報の数(保留数)と、有利状態を付与するか否かの判定結果を示す情報(大当り抽選結果)と、に基づいて、保留数を示す保留球演出図柄の表示態様を変化させることにより、大当り予告としてのいわゆる「先読演出」を行うものが提案されている(先行技術文献1:特開2013−70864号公報参照)。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、保留球演出図柄の表示態様の変化パターンが、予め定められた複数の変化パターンの中から決定されるだけのものであるため、大当り予告の演出内容が単調になってしまうという問題があった。
また、このような遊技機において、保留球演出図柄の表示態様の変化で報知することができる情報には限りがあり、より多様な情報を新規な態様で報知することができる遊技機が望まれていた。
第8及び第9の発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うとともに、より多様な情報を新規な態様で報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
第8の発明は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段(例えば、メインRAM63)と、
前記始動記憶情報記憶手段に前記始動記憶情報が記憶される毎に、遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報の変動表示に応じて、図柄の変動表示を行う図柄変動表示手段(例えば、図柄変動表示領域700)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報に対応する第1の情報(例えば、保留球)を表示する第1情報表示手段(例えば、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、当該変動保留球表示領域703)と、
前記第1の情報と異なる第2の情報(例えば、アイテム)を複数個表示可能な第2情報表示手段(例えば、アイテム表示領域800)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記第1情報表示手段に表示される前記第1の情報の表示態様を決定する第1表示態様決定手段(例えば、図53に示す保留表示態様変化演出処理)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記第2情報表示手段により表示される前記第2の情報の表示態様を順次決定する第2表示態様決定手段(例えば、図51に示すRUSHモード中アイテム演出処理)と、を備え、
前記特定遊技状態は、獲得しうる遊技媒体数(例えば、実質ラウンド数)の異なる複数の特定遊技状態が含まれ、
前記第1情報表示手段は、前記第1表示態様決定手段により、前記特定遊技状態に移行するか否かに基づいて前記第1情報表示手段に表示される前記第1の情報の表示態様が決定されることで、前記特定遊技状態に移行するか否かを示す大当り期待度を報知することが可能であり、
前記第2情報表示手段は、前記第2表示態様決定手段により、前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得しうる遊技媒体数の多寡に基づいて前記第2情報表示手段に表示される前記第2の情報の表示態様が決定されることで、前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得しうる遊技媒体数の多寡を示す獲得期待遊技媒体数を報知することが可能であることを特徴とする遊技機である。
また、第8の発明は、
前記第2表示態様決定手段は、前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得期待遊技媒体数が多いほど、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が連続して表示される個数が多くなるように前記第2の情報の表示態様を決定することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
第8の発明では、第1情報表示手段(例えば、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、当該変動保留球表示領域703)に表示される第1の情報(例えば、保留球)の表示態様によって大当り期待度を報知するとともに、第2情報表示手段(例えば、アイテム表示領域800)により表示される第2の情報(例えば、アイテム)の表示態様によって獲得期待遊技媒体数を報知することができるように構成されている。すなわち、これらの情報を総合して、いずれの特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行する期待度が高いのかを推測することができるようになっている。このように構成することで、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うとともに、より多様な情報を新規な態様で報知することができる。
また、第8の発明は、
前記第2情報表示手段には、複数個の前記第2情報の各々を表示する複数の第2情報表示領域(例えば、第1アイテム表示領域801〜第4アイテム表示領域804)と、当該複数の第2情報表示領域以外の枠表示領域(例えば、アイテムエリア枠表示領域)と、が含まれ、
前記第2表示態様決定手段により、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が所定数(例えば、3個)以上連続して表示されることが決定された場合に、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記枠表示領域の表示態様を特別態様とするか否かを決定する枠表示態様決定手段(例えば、図51に示すRUSHモード中アイテム演出処理)を備えたことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第8の発明では、第2情報表示手段に表示される第2の情報について所定の条件(例えば、アイテム3つ揃い以上)が満たされた場合には、さらに第2情報表示手段自体の表示内容(例えば、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様)も変化する場合があり、変化した場合には、大当り期待度及び/又は獲得期待遊技媒体数が変化するように構成されている。このように構成することで、第2情報表示手段における報知内容を多様化し、遊技の興趣を高めることができる。
第9の発明は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段(例えば、メインRAM63)と、
前記始動記憶情報記憶手段に前記始動記憶情報が記憶される毎に、遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報の変動表示に応じて、図柄の変動表示を行う図柄変動表示手段(例えば、図柄変動表示領域700)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報に対応する第1の情報(例えば、保留球)を表示する第1情報表示手段(例えば、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、当該変動保留球表示領域703)と、
前記第1の情報と異なる第2の情報(例えば、アイテム)を複数個表示可能な第2情報表示手段(例えば、アイテム表示領域800)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記第1情報表示手段に表示される前記第1の情報の表示態様を決定する第1表示態様決定手段(例えば、図53に示す保留表示態様変化演出処理)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記第2情報表示手段により表示される前記第2の情報の表示態様を順次決定する第2表示態様決定手段(例えば、図51に示すRUSHモード中アイテム演出処理)と、を備え、
前記特定遊技状態は、獲得しうる遊技媒体数(例えば、実質ラウンド数)の異なる複数の特定遊技状態が含まれ、
前記第1情報表示手段は、前記第1表示態様決定手段により、前記特定遊技状態に移行するか否かに基づいて前記第1情報表示手段に表示される前記第1の情報の表示態様が決定されることで、前記特定遊技状態に移行するか否かを示す大当り期待度を報知することが可能であり、
前記第2情報表示手段は、前記第2表示態様決定手段により、前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得しうる遊技媒体数の多寡に基づいて前記第2情報表示手段に表示される前記第2の情報の表示態様が決定されることで、前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得しうる遊技媒体数の多寡を示す獲得期待遊技媒体数を報知することが可能であり、
前記第2表示態様決定手段は、前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得期待遊技媒体数が多いほど、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が連続して表示される個数が多くなるように前記第2の情報の表示態様を決定するが、前記第1情報表示手段に前記大当り期待度が高い特定の表示態様(例えば、表示態様(虹))で前記第1の情報が表示されている場合には、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が所定数(例えば、3個)以上連続して表示されないように前記第2の情報の表示態様を決定することを特徴とする遊技機である。
第9の発明では、第1情報表示手段(例えば、第1保留球表示領域701、第2保留球表示領域702、当該変動保留球表示領域703)に表示される第1の情報(例えば、保留球)の表示態様によって大当り期待度を報知するとともに、第2情報表示手段(例えば、アイテム表示領域800)により表示される第2の情報(例えば、アイテム)の表示態様によって獲得期待遊技媒体数を報知することができるように構成されている。すなわち、これらの情報を総合して、いずれの特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行する期待度が高いのかを推測することができるようになっている。このように構成することで、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うとともに、より多様な情報を新規な態様で報知することができる。
また、第9の発明では、第1の情報の表示態様が大当り期待度の高い特定の表示態様(例えば、表示態様(虹))である場合には、第2情報表示手段に同じ表示態様の第2の情報を所定数(例えば、3個)以上連続して表示しないように構成されている。このように構成することで、例えば、大当り期待度が高いことが報知されているにもかかわらず、獲得期待遊技媒体数が低いことが報知されて、遊技の興趣が低下することを防止することができる。また、例えば、大当り期待度が高いことが報知されているにもかかわらず、さらに複雑な報知がなされることで遊技者が困惑してしまうことを防止することができる。
また、第9の発明は、
前記第2情報表示手段には、複数個の前記第2情報の各々を表示する複数の第2情報表示領域(例えば、第1アイテム表示領域801〜第4アイテム表示領域804)と、当該複数の第2情報表示領域以外の枠表示領域(例えば、アイテムエリア枠表示領域)と、が含まれ、
前記第2表示態様決定手段により、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が所定数(例えば、3個)以上連続して表示されることが決定された場合に、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記枠表示領域の表示態様を特別態様とするか否かを決定する枠表示態様決定手段(例えば、図51に示すRUSHモード中アイテム演出処理)を備えたことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第9の発明では、第2情報表示手段に表示される第2の情報について所定の条件(例えば、アイテム3つ揃い以上)が満たされた場合には、さらに第2情報表示手段自体の表示内容(例えば、アイテムエリア枠表示領域における枠表示態様)も変化する場合があり、変化した場合には、大当り期待度及び/又は獲得期待遊技媒体数が変化するように構成されている。このように構成することで、第2情報表示手段における報知内容を多様化し、遊技の興趣を高めることができる。
第8及び第9の発明によれば、遊技者の期待感をより高める大当り予告を行うとともに、より多様な情報を新規な態様で報知することができる遊技機を提供することができる。
[第10の発明に係る遊技機]
パチンコ遊技機などの遊技機において、大当り遊技状態に移行したときに、保留されている始動記憶情報の中に大当り遊技状態に移行させると判定されるものがある場合には、その大当り遊技状態中に実行する予定のラウンド数に、次の大当り遊技状態中に実行する予定のラウンド数を加算して表示することで、いわゆる「保留連荘」の報知を行うものが提案されている(先行技術文献5:特開2006−130192号公報参照)。
しかしながら、先行技術文献5に示す遊技機では、例えば、実行されるラウンド数が少ない大当り遊技状態が保留連荘することが決定されて上述のような報知が行われた場合には、かえって遊技の興趣を低下させてしまう場合があり、また、例えば、その遊技機の仕様によっては上述のような報知を適切に行えない場合があるという問題があった。
第10の発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、大当り遊技状態が保留連荘することを、適切に、且つ興趣が向上するように報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
第10の発明は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能であり、遊技媒体が通過可能な特定領域(例えば、特定領域38A)を内部に有する可変入賞装置(例えば、大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したこと示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段(例えば、メインRAM63)と、
前記始動記憶情報記憶手段に前記始動記憶情報が記憶される毎に、遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報と、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果とに基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報表示手段に停止表示した前記識別情報が特定の表示態様となったことを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過したことを条件に、当該特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態(例えば、確変遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
演出を行う演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記演出実行手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、少なくとも前記特定遊技状態中の特定期間(例えば、特定第2ラウンド遊技)において、前記特定領域への遊技媒体の通過が相対的に容易となる制御を行うことが可能であり、
前記演出実行手段は、前記特定遊技状態において、前記特定領域を遊技媒体が通過し、前記特別遊技状態への移行条件を満たしたときに、その旨を示す特定の演出(例えば、V入賞時演出)を行うことが可能であり、
前記演出制御手段は、前記特定遊技状態において、前記特定領域を遊技媒体が通過し、前記特別遊技状態への移行条件を満たしたときに、前記始動記憶情報記憶手段に記憶されている前記始動記憶情報に、前記特定遊技状態移行判定手段によって前記特定遊技状態に移行させると判定される前記始動記憶情報が含まれる場合には、前記特定の演出として第1の演出(例えば、特別V入賞時演出データに基づくV入賞時演出)を前記演出実行手段に実行させ、前記特定遊技状態移行判定手段によって前記特定遊技状態に移行させると判定される前記始動記憶情報が含まれない場合には、前記特定の演出として前記第1の演出とは異なる第2の演出(例えば、通常V入賞時演出データに基づくV入賞時演出)を前記演出実行手段に実行させることを特徴とする遊技機である。
第10の発明では、特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)において、特定領域(例えば、特定領域38A)を遊技媒体が通過(V入賞)し、特別遊技状態(例えば、確変遊技状態)への移行条件を満たしたときに、特定の演出(例えば、V入賞時演出)が行われるが、この場合、保留されている始動記憶情報に、特定遊技状態に移行することが決定される始動記憶情報がある場合には、特定遊技状態に移行することが決定される始動記憶情報がない場合とは異なる演出が行われるように構成されている。すなわち、V入賞して特定遊技状態の終了後の遊技状態が確定したときに、その旨とともに、保留連荘すること(あるいはその可能性)が報知されるようになっている。このように構成することで、特定遊技状態が保留連荘することを、適切に、且つ興趣が向上するように報知することができる。
第10の発明によれば、大当り遊技状態が保留連荘することを、適切に、且つ興趣が向上するように報知することができる遊技機を提供することができる。
[他の実施形態の例]
次に、図66〜69を用いて、他の実施形態の例について説明する。
図66は、本発明の他の実施形態に係る遊技機の大入賞口を示す斜視図である。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。また、図66に示す実施形態の遊技機は、大入賞口が1つだけ設けられたものである。
図66に示すように、遊技盤の一部には、大入賞口37が設けられている。大入賞口37の内部には、下方へと遊技球を導くための球通路37Bが形成されている。球通路37Bの下端には、左右に隣接するように特定領域38Aと非特定領域38Bとが設けられている。大入賞口37から球通路へと進入する位置には、大入賞口カウントスイッチ370が配置されている。特定領域38Aには、特定領域スイッチ380Aが配置されており、特定領域38Aへの遊技球のV入賞は、特定領域スイッチ380Aにより検出される。非特定領域38Bには、非特定領域スイッチ380Bが配置されており、非特定領域38Bへの遊技球の通過は、非特定領域スイッチ380Bにより検知される。そして、球通路37Bの内部において特定領域38A及び非特定領域38Bの近傍には、左右に変位可能な変位部材39’が設けられている。図66において変位部材39’を実線で示す位置が変位後の位置であり、図66において変位部材39’を仮想線で示す位置が初期位置である。
変位部材39’は、特定領域38Aを開放状態あるいは閉鎖状態に切り替えるものである。図66において実線で示すように、変位部材39’は、特定領域38Aから最も離れた左側の定位置にあるとき、特定領域38Aを開放状態とし、当該特定領域38Aへの遊技球のV入賞を容易な状態とする。このとき、変位部材39’は、球通路37Bの右側壁との間に遊技球が十分通過し得る隙間を形成する。これにより、球通路37Bの上方から導かれてきた遊技球は、球通路37Bの右側壁と変位部材39’との間を通って下方へと導かれ、特定領域38Aを通過することが可能である。また、変位部材39’が左側の定位置にあるときは、球通路37Bの左側壁と変位部材39’の間に遊技球が通過し得る隙間が形成される。これにより、球通路37Bの上方から導かれてきた遊技球は、球通路37Bの左側壁と変位部材39’との間を通って非特定領域38Bを通過することもある。
なお、特定領域を開放状態とする場合には、非特定領域を遊技球が通過し得ない位置まで変位部材を移動させるようにしてもよい。また、特定領域を開放状態とする場合には、非特定領域を遊技球が通過し得るような変位部材の第1位置と、非特定領域を遊技球が通過し得ないような変位部材の第2位置とのうち、いずれかの位置に変位部材を定置可能とし、遊技モード等に応じて変位部材を第1位置又は第2位置へと移動させるように制御してもよい。例えば、変位部材を第2位置に定置させた場合、大入賞口に入賞すれば必ず特定領域を遊技球が通過することになるため、先述した実施形態によるものよりも遊技者にとってより有利な遊技モードを提供することができる。
一方、図66において仮想線で示すように、変位部材39’は、特定領域38Aに対して最も近い右側の定位置にあるとき、特定領域38Aを閉鎖状態とし、当該特定領域38Aへの遊技球のV入賞を不可能な状態とする。このとき、変位部材39’は、球通路37Bの左側壁との間に遊技球が通過し得る隙間を形成する。これにより、球通路37Bの上方から導かれてたきた遊技球は、球通路37Bの左側壁と変位部材39’との間を通って下方へと導かれ、必ず非特定領域38Bを通過することとなる。
このような変位部材39’を用いたパチンコ遊技機でも、大当り遊技状態において特定領域38AへのV入賞に成功した当該大当り遊技状態の終了後は、確変遊技状態等に移行させることができる。すなわち、図66に示す大入賞口37によれば、1つの大入賞口(可変入賞装置)しか設けない場合であっても、特定領域38Aへの遊技球の通過を相対的に困難とする第1ラウンド遊技と、特定領域38Aへの遊技球の通過を相対的に容易とする特定第2ラウンド遊技とを実行することが可能となるため、遊技盤上に2つの大入賞口(可変入賞装置)を設置するスペースを確保することが困難である場合であっても、特定遊技状態における大入賞口(可変入賞装置)の開放パターンに応じて、特別遊技状態に移行させることを容易とし、あるいは困難とするという遊技性を有する遊技機を提供することが可能となる。
図67は、本発明の他の実施形態に係る遊技機の大入賞口開閉パターン(変形例)を示す図である。図68は、図67の大入賞口開閉パターンに対応した変位部材作動パターンを示す図である。なお、図67及び図68に示す大入賞口開閉パターン及び変位部材作動パターンは、図66に示す実施形態の遊技機に適用されたものである。
図67に示すように、大入賞口開閉パターンの変形例は、基本的には図11に示す大入賞口開閉パターンと同一であり、特定領域が設けられた1つの大入賞口に対して適用可能な大入賞口開閉パターンである。このような大入賞口開閉パターンでは、図68に示すように、特定領域38Aを開閉する変位部材39’が一例として4R目においてのみ作動状態とされ、図66に実線で示す位置にある状態となる。一方、1〜3R目及び5〜12R目においては、変位部材39’が未作動状態とされ、図66に仮想線で示す位置にある状態となる。このような大入賞口開閉パターンを1つの大入賞口に対して適用したパチンコ遊技機においても、先述した実施形態によるものと同様の効果を実現することができる。
図69は、本発明の他の実施形態に係る遊技機の特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この特別図柄制御処理は、大入賞口を1つだけ設けられる一方で特定領域が設けらず、大当り図柄の種類に応じて確変遊技状態に移行するか否かをメインCPUにより決定するパチンコ遊技機に適用されるものである。
図69に示すように、まず、S1000において、メインCPUは、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPUは、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち特別図柄始動記憶領域(0)〜特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合、データが記憶されるまでこの処理を繰り返し行う。一方、メインCPUは、始動記憶があると判定した場合、S1001に処理を移す。
S1001において、メインCPUは、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPUは、遊技状態フラグが確変遊技状態を示しているか否かに応じて、大当り判定値の数が多い高確率用の大当り判定テーブル又は大当り判定値の数が少ない低確率用の大当り判定テーブルを参照する。また、メインCPUは、遊技球の入賞時に抽出され、特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPUは、当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合、大当りであると判定する。つまり、メインCPUは、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。すなわち、特別図柄ゲームの結果として大当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理を終了した場合、S1002に処理を移す。
S1002において、メインCPUは、S1001の判定結果は大当りであるか否かを判定する。この処理において、メインCPUは、大当りであると判定した場合には、S1003に処理を移す。一方、メインCPUは、大当りでないと判定した場合、すなわち、大当りでないと判定した場合には、S1000に処理を移す。
S1003において、メインCPUは、大当り遊技状態の制御を行う。すなわち、メインCPUは、大入賞口開放中表示コマンドや大入賞口開放中データのセット等を行う。この処理を終了した場合、S1004に処理を移す。
S1004において、メインCPUは、S1003にて実行した大当り遊技状態の制御が確変大当りの特別図柄に基づくものであるか否かを判定する処理を行う。確変大当りの特別図柄に基づくものと判定した場合、S1006に処理を移す。確変大当りの特別図柄に基づくものではないと判定した場合、S1005に処理を移す。
S1005において、メインCPUは、S1003にて制御を開始した大当り遊技状態の終了後に、非確変遊技状態の制御を行う。すなわち、確変大当り以外の特別図柄に基づく大当り遊技状態では、その終了後に非確変遊技状態に移行することとなる。このような非確変遊技状態に移行すると、メインCPUは、再びS1000に処理を移す。
S1006において、メインCPUは、S1003にて制御を開始した大当り遊技状態の終了後に、確変遊技状態の制御を行う。すなわち、確変大当りの特別図柄に基づく大当り遊技状態では、その終了後に必ず確変遊技状態に移行することとなる。このような確変遊技状態に移行すると、メインCPUは、再びS1000に処理を移す。
このような特別図柄制御処理が適用されたパチンコ遊技機では、先述した実施形態と同様の演出モード等を設けることにより、大入賞口への入賞容易なラウンドについて遊技の興趣を高めることができる。
以上、本発明について、本実施形態及び他の実施形態を用いて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。すなわち、本発明が備える各手段などの具体的構成については上述した本実施形態及び他の実施形態において採用した例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形が可能である。
例えば、本実施形態及び他の実施形態において示した、メインCPU61、又はサブCPU71の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その管理態様を適宜変更することができる。例えば、「加算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、「減算」により管理されることとしてもよい。この場合、「〜以上」であるか否かの判断は、「〜以下」であるか否かの判断と読み替え、「〜を超える」か否かの判断は、「〜未満」か否かの判断と読み替えることができる。また、例えば、「減算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、「加算」により管理されることとしてもよい。この場合、「〜以下」であるか否かの判断は、「〜以上」であるか否かの判断と読み替え、「〜未満」か否かの判断は、「〜を超える」か否かの判断と読み替えることができる。
また、例えば、本実施形態及び他の実施形態において示した、メインCPU61の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU71の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU71の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU61の制御により管理されることとしてもよい。
また、例えば、本実施形態及び他の実施形態において示した、メインCPU61の制御により管理される各種の遊技状態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU71の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU71の制御により管理される各種の演出モードは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU61の制御により管理されることとしてもよい。
なお、本実施形態及び他の実施形態に記載された全ての発明は、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で、パチスロ機、スロットマシン、ゲームマシン、弾球遊技機及びその他全ての遊技機において適用することができる。
特に、パチスロ機は、主制御回路と副制御回路とを具備し、遊技媒体(例えば、メダル)が投入されたことに基づいて、開始操作(例えば、スタートレバーへの操作)の検出を可能とし、開始操作が行われたことに基づいて、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ビッグボーナス(BB)、ミドルボーナス(MB)、レギュラーボーナス(RB)、リプレイタイム(RT)、アシストタイム(AT)、アシストリプレイタイム(ART))を付与するか否か、あるいは所定の利益(例えば、メダルの払い出し、再遊技の作動)を付与するか否かを判定する(この判定結果を「内部当選役」という。)とともに、識別情報(例えば、複数の図柄、シンボル)が付された複数のリールの回転を開始し、停止操作(例えば、ストップボタンへの操作)が行われたことに基づいて、内部当選役に応じた図柄の組合せが停止するように複数のリールの回転を停止制御し、停止した図柄の組合せに応じて、遊技者にとって有利な有利状態に移行させたり、所定の利益を付与したりするものであるため、本実施形態及び他の実施形態に記載された発明を適用することが容易である。
すなわち、本実施形態及び他の実施形態に記載された発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、複数のリール)と、開始操作を行う開始操作手段(例えば、スタートレバー)と、開始操作が行われたことに基づいて内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、主制御回路)と、開始操作が行われたことに基づいて図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、主制御回路)と、停止操作を行う停止操作手段(例えば、ストップボタン)と、停止操作が行われたこと及び決定された内部当選役に基づいて図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、主制御回路)と、図柄変動停止制御手段により図柄表示手段による図柄の変動表示が停止され、図柄表示手段に停止表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、主制御回路)と、演出表示を行う演出表示手段(例えば、液晶表示装置)と、前記演出表示手段を制御する演出制御手段(例えば、副制御回路又は主制御回路)と、を備えた遊技機であるパチスロ機に適用することが容易である。
1 遊技盤
1p 遊技領域
4 液晶表示装置
32 第1始動口
33 第2始動口
36 第1大入賞口
36A 第1大入賞口シャッタ
37 第2大入賞口
37 第2大入賞口シャッタ
38A 特定領域
38B 非特定領域
39,39’ 変位部材
61 メインCPU
71 サブCPU
73 ワークRAM
83 払出装置

Claims (1)

  1. 遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域と、
    前記始動領域を遊技媒体が通過したことを示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段と、
    遊技者に有利となる特定遊技状態に移行させる否かを判定する特定遊技状態移行判定手段と、
    前記始動記憶情報記憶手段に記憶された前記始動記憶情報に対応する第1の情報を表示する第1情報表示手段と、
    前記第1の情報と異なる第2の情報を複数個表示可能な第2情報表示手段と、
    前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記第1情報表示手段に表示される前記第1の情報の表示態様を決定する第1表示態様決定手段と、
    前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記第2情報表示手段に表示される前記第2の情報の表示態様を決定する第2表示態様決定手段と、を備え、
    前記特定遊技状態は、獲得しうる遊技媒体数の異なる複数の特定遊技状態が含まれ、
    前記第1表示態様決定手段は、
    前記特定遊技状態に移行するか否かに基づいて前記第1情報表示手段に表示される前記第1の情報の表示態様を決定可能であり、
    前記第1の情報の表示態様として、第1態様と、前記第1態様よりも前記特定遊技状態への移行期待度が相対的に高い第2態様と、を含む何れかの態様に決定可能であり、
    前記第2表示態様決定手段は、
    前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得しうる遊技媒体数の多寡に基づいて前記第2情報表示手段に表示される前記第2の情報の表示態様を決定可能であり、
    前記特定遊技状態に移行する場合の前記獲得しうる遊技媒体数に応じて、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が連続して表示される個数が異なるように前記第2の情報の表示態様を決定可能であり、
    前記第1情報表示手段に前記第1態様で前記第1の情報が表示されているときに、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が所定数以上連続して表示される場合があり、
    前記第1情報表示手段に前記第2態様で前記第1の情報が表示されているときに、前記第2情報表示手段に同じ表示態様の前記第2の情報が前記所定数以上連続して表示されない場合があり、
    前記第1の情報及び前記第2の情報は、先読み演出として用いられる場合があり、
    前記第2の情報は、第1のグループに属する情報と、前記第1のグループとは異なる第2のグループに属する情報と、が含まれ、
    前記第1のグループに属する情報が前記所定数以上連続して表示された場合と、前記第2のグループに属する情報が前記所定数以上連続して表示された場合とで、前記獲得しうる遊技媒体数が異なり得ることを特徴とする遊技機。
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