JP2020194129A - Optical filter, spectrometer, and spectroscopic camera - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、光学フィルタ、分光検出器および分光カメラに関する。 The present invention relates to optical filters, spectroscopic detectors and spectroscopic cameras.
従来から、透過波長を連続的に変化させるために干渉膜の膜厚をくさび状に形成した干渉フィルタが知られている(例えば、特許文献1)。しかし、不要な干渉光の影響を除くために別のフィルタを併用する必要がある。 Conventionally, an interference filter in which the film thickness of the interference film is formed in a wedge shape in order to continuously change the transmission wavelength has been known (for example, Patent Document 1). However, it is necessary to use another filter together to eliminate the influence of unnecessary interference light.
第1の態様によれば、光学フィルタは、キャビティ層と、前記キャビティ層を挟んで対向する一対の反射層とを含むファブリペロー型共振器を備えた光学フィルタであって、前記光学フィルタは、主面の少なくとも一つの方向に沿って透過帯の中心波長が変化する、面内特性分布を有するバンドパスフィルタであり、前記主面内の、前記透過帯の中心波長が前記共振器のn次の共振波長に対応する位置において、前記一対の反射層のうち少なくとも一方の反射層における、前記共振器のn+1次の共振波長の光の吸収率が、前記共振器のn次の共振波長の光の吸収率よりも大きい。 According to the first aspect, the optical filter is an optical filter including a fabric perot type resonator including a cavity layer and a pair of reflection layers facing each other with the cavity layer interposed therebetween. A bandpass filter having an in-plane characteristic distribution in which the central wavelength of the transmission band changes along at least one direction of the main surface, and the center wavelength of the transmission band in the main surface is the nth order of the resonator. At the position corresponding to the resonance wavelength of the above, the absorption rate of light of the n + 1th order resonance wavelength of the resonator in at least one reflection layer of the pair of reflection layers is the light of the nth order resonance wavelength of the resonator. Is greater than the absorption rate of.
本発明の態様の光学フィルタは、キャビティ層と、キャビティ層を挟んで対向する一対の反射層とを含むファブリペロー型共振器であり、光学フィルタの主面の少なくとも一つの方向に沿って透過帯の中心波長が変化する面内特性分布を有するバンドパスフィルタとして機能する。光学フィルタの主面内の、透過帯の中心波長が共振器のn次の共振波長に対応する位置において、一対の反射層のうち少なくとも一方の反射層における、共振器のn+1次の共振波長の光の吸収率は、共振器のn次の共振波長の光の吸収率よりも大きい。これにより、光学フィルタは、n+1次の共振波長の光の透過を抑制して、広い波長領域においてn次の共振波長の光を透過させることを可能にしている。以下、詳細に説明する。 The optical filter according to the embodiment of the present invention is a Fabry-Perot type cavity including a cavity layer and a pair of reflective layers facing each other with the cavity layer interposed therebetween, and a transmission band along at least one direction of the main surface of the optical filter. It functions as a bandpass filter having an in-plane characteristic distribution in which the center wavelength of is changed. At a position in the main surface of the optical filter where the central wavelength of the transmission band corresponds to the nth-order resonance wavelength of the resonator, the n + 1th-order resonance wavelength of the resonator in at least one reflection layer of the pair of reflection layers. The light absorption rate is larger than the light absorption rate of the nth-order resonance wavelength of the resonator. As a result, the optical filter suppresses the transmission of light having an n + 1th-order resonance wavelength and makes it possible to transmit light having an nth-order resonance wavelength in a wide wavelength region. The details will be described below.
図面を参照しながら、一実施の形態による光学フィルタについて説明する。なお、本実施の形態は、発明の趣旨の理解のために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。 An optical filter according to an embodiment will be described with reference to the drawings. It should be noted that the present embodiment is specifically described for understanding the gist of the invention, and is not limited to the present invention unless otherwise specified.
図1は、本実施の形態による光学フィルタ1の構造の一例を模式的に例示する図である。図1(a)は光学フィルタ1の外観を示す平面図であり、図1(b)は光学フィルタ1の断面構造を示す図である。なお、以下の説明においては、X軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を図1に示すように設定する。また、図1(b)は、薄膜の構成を理解しやすくするため、膜厚方向(Z方向)に縮尺倍率を拡大して記載した。本実施の形態の光学フィルタ1は、Z方向に進む光に対してバンドパスフィルタとして機能するための構造を有している。本明細書においては、X方向の位置に依存して、透過帯の中心波長が380nm以上950nm以下の範囲で変化するバンドパスフィルタである光学フィルタ1を例に挙げて説明を行う。 FIG. 1 is a diagram schematically illustrating an example of the structure of the optical filter 1 according to the present embodiment. FIG. 1A is a plan view showing the appearance of the optical filter 1, and FIG. 1B is a diagram showing a cross-sectional structure of the optical filter 1. In the following description, the Cartesian coordinate system including the X-axis, the Y-axis, and the Z-axis is set as shown in FIG. Further, FIG. 1B shows the scale magnification enlarged in the film thickness direction (Z direction) in order to make it easier to understand the structure of the thin film. The optical filter 1 of the present embodiment has a structure for functioning as a bandpass filter for light traveling in the Z direction. In the present specification, an optical filter 1 which is a bandpass filter in which the central wavelength of the transmission band changes in the range of 380 nm or more and 950 nm or less depending on the position in the X direction will be described as an example.
光学フィルタ1は、基板10と、第1反射層11と、第2反射層12と、キャビティ層13とを有する。第1反射層11と、第2反射層12と、キャビティ層13とは、Z軸−側から、第1反射層11、キャビティ層13、第2反射層12の順序にて基板10上に成膜される。第1反射層11と第2反射層12とは、キャビティ層13を挟んで互いに対向する一対の反射層であり、ファブリペロー型の共振器を構成する。
The optical filter 1 has a
基板10は、例えば、合成シリカガラスやBK−7(ボロシリケートクラウンガラス)等の光学ガラスやサファイヤや蛍石等の光学結晶を用いた板状の部材である。図1においては、基板10の平面形状は、X方向に沿った長辺と、Y方向に沿った短辺とを有する矩形形状である場合を一例として示すが、基板10の平面形状は矩形に限定されず、円形、楕円形、リング状、三角形、五角形以上の多角形等の種々の形状を有することができる。
The
キャビティ層13は、例えば、Al2O3、SiO2、Ta2O5、Nb2O5、MgF2、CaF2等の誘電体材料を用いて構成される。
一般に、ファブリペロー型の光学フィルタは、反射層による吸収(およびその波長分散)を無視して考えれば、中心波長(n次の共振波長)の光に対して透過率が極大値を示し、共振波長から外れるに従って透過率が低下するような、バンドパス特性を有する透過フィルタである。
本実施の形態によるファブリペロー型共振器を有する光学フィルタ1は、面内特性分布を有するバンドパスフィルタである。ここで、面内特性分布とは、主面の少なくとも1つの方向に沿って、透過する光の透過帯の中心波長が変化する特性である。本実施の形態では、上記の1つの方向をX方向とした場合を例に挙げて説明を行う。
The
In general, a Fabry-Perot type optical filter has a maximum transmittance for light at the center wavelength (nth-order resonance wavelength) and resonates, ignoring absorption by the reflective layer (and its wavelength dispersion). It is a transmission filter having a bandpass characteristic such that the transmittance decreases as the wavelength deviates from the wavelength.
The optical filter 1 having a Fabry-Perot type resonator according to the present embodiment is a bandpass filter having an in-plane characteristic distribution. Here, the in-plane characteristic distribution is a characteristic in which the central wavelength of the transmission band of transmitted light changes along at least one direction of the main surface. In the present embodiment, the case where one of the above directions is the X direction will be described as an example.
上記の面内特性分布を有するようにするために、キャビティ層13は、その膜厚(Z方向の大きさ)がX方向に沿って異なるように成膜される。キャビティ層13は、その膜厚がX方向に沿って連続的に異なるように成膜されてもよいし、段階的(階段状)に異なるように成膜されてもよい。各位置におけるキャビティ層13の膜厚は、それぞれの位置において透過させようとする光の中心波長に基づいて設定される。図1は、X方向+側ほどキャビティ層13の膜厚が増加するように成膜された場合を一例として示す。光学フィルタ1においては、X方向+側ほど透過する光の透過帯の中心波長が長い。なお、キャビティ層13の膜厚がX方向−側ほど増加するように成膜されてよい。この場合、X方向−側ほど光学フィルタ1を透過する光の透過帯の中心波長が長い。
なお、光学フィルタ1の基板10が円形やリング状の場合には、面内特性分布は、例えば、円弧に沿った方向(円周方向)に沿って、透過する透過光の透過帯の中心波長が異なるようにキャビティ層13が成膜される。すなわち、キャビティ層13は、その膜厚が円周に沿った方向に沿って連続的または段階的に異なるように成膜される。
In order to have the above-mentioned in-plane characteristic distribution, the
When the
第1反射層11と第2反射層12とは、金属層である。第1反射層11と第2反射層12とは、X方向に沿って膜厚(すなわちZ方向の大きさ)が一定に成膜される。第1反射層11と第2反射層12とは、光学フィルタ1に入射した光の一部を透過し、一部を反射する半透過膜である。
第1反射層11と第2反射層12に用いられる金属は、金属中の自由電子の集団的振動(プラズマ振動)の振動数(プラズマ振動数)のよりも高いエネルギー(高周波数)側において、光の吸収率がより大きい。第1反射層11と第2反射層12のうち少なくとも一方は、透過する光の中心波長がn次の共振波長に対応するX方向での位置において、n次の共振波長の光の吸収率よりもn+1次の共振波長の光(すなわち、n次の共振波長の光よりも高周波数の光)の吸収率の方が大きい特性を有する。このため、第1反射層11と第2反射層12との少なくとも一方においては、n次の共振波長の光は透過するが、n+1次の共振波長の光は透過がより低減される。例えば、第1反射層11と第2反射層12のうち少なくとも一方は、透過する光の中心波長(1次の共振波長)に対応するX方向での位置において、2次の共振波長の光の吸収率は、中心波長(1次の共振波長)の吸収率よりも大きい。このため、第1反射層11と第2反射層12との少なくとも一方においては、2次の共振波長の光の透過がより低減される。
1次の共振波長の光が透過し、2次の共振波長の光の透過がより低減されるようにするために、第1反射層11と第2反射層12とに用いられる金属は、ある波長を境界として急激に吸収率が増加する性質を有しているとよい。第1反射層11と第2反射層12とに用いられる金属として、貴金属(例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)等)が一例として挙げられる。貴金属では、バンド間遷移による誘電率と自由電子の誘電率との効果により、プラズマ振動数よりも高エネルギー側で吸収率が急激に大きくなる。銅(Cu)では波長が600nm近傍よりも短い光に対して吸収率が急激に大きくなるため、金属層としてCu層を用いる場合、600nmより短い2次の共振波長の光の透過が抑制される。銀(Ag)では波長が380nm近傍よりも短い光に対して吸収率が急激に大きくなるため、金属層としてAg層を用いる場合、380nmより短い2次の共振波長の光の透過が抑制される。
The first
The metal used for the first
There are metals used in the first
第1反射層11および第2反射層12のそれぞれは、面内の少なくとも一部において銅(Cu)層と銀(Ag)層とが積層された金属層により構成される。なお、Cuに代えて金(Au)を用いてもよい。なお、第1反射層11および第2反射層12の一方がCu層とAg層とを積層させて構成されてもよい。X方向において、光学フィルタ1を透過する光の中心波長が長い位置(X方向+側)ほど、第1反射層11および/または第2反射層12においてAgに対するCuの割合が大きい。その理由は後に説明する。図1に示す例においては、X方向+側ほど第1反射層11および第2反射層12において、Cu層は厚く、X方向−側ほどAg層が厚い。
第1反射層11および第2反射層12のうちAg層が成膜された位置では、波長が800nm以下の光、本実施の形態では、380nm〜800nmの光がX方向の位置に応じて選択的に透過する。また、第1反射層11および第2反射層12のうちCu層が成膜された位置では、波長が600nm以上の光、本実施の形態では、700nm〜950nmの光が選択的に透過する。第1反射層11および第2反射層12のうちCu層とAg層とが積層された位置では、700nm〜800nmの光が選択的に透過する。
Each of the first
At the position where the Ag layer is formed among the first
以下の説明においては、第1反射層11のうち、Cu層が成膜された領域を第1領域11−1と呼び、Ag層が成膜された領域を第2領域11−2と呼び、Cu層とAg層との積層膜が成膜された領域を第3領域11−3と呼ぶ。同様に、第2反射層12のうち、Cu層が成膜された領域を第1領域12−1と呼び、Ag層が成膜された領域を第2領域12−2と呼び、Cu層とAg層との積層膜が成膜された領域を第3領域12−3と呼ぶ。
光学フィルタ1において、第1反射層11の第1領域11−1および第2反射層12の第1領域12−1を含む部分(図1にて一点鎖線で囲まれた部分)を第1部分1−1と呼ぶ。光学フィルタ1において、第1反射層11の第2領域11−2および第2反射膜12の第2領域12−2を含む部分(図1にて破線で囲まれた部分)を第2部分1−2と呼ぶ。光学フィルタ1において、第1反射層11の第3領域11−3および第2反射膜12の第3領域12−3を含む部分(図1にて二点鎖線で囲まれた部分)を第3部分1−3と呼ぶ。本実施の形態においては、光学フィルタ1は、X方向+側から第1部分1−1、第3部分1−3、第2部分1−2を有する。
In the following description, of the first
In the optical filter 1, the portion including the first region 11-1 of the first
以下の説明においては、光学フィルタ1のZ方向+側から白色光を入射させるものとする。なお、白色光に代えて所定の波長成分を持つ光を入射させても良く、その場合は入射光の波長成分ごとの強度に応じて、光学フィルタ1の各位置における出射光のスペクトルが変化することは言うまでもない。
第1部分1−1においては、光学フィルタ1に入射した光は、入射した位置に応じてキャビティ層13において共振し、その結果、中心波長が800nm〜950nmの範囲のいずれかの光として出射する。すなわち、光学フィルタ1の第1部分1−1は、光の入射位置に応じて中心波長が800nm〜950nmのバンドパスフィルタとして機能する。波長が800nm〜950nmの光が1次光としてキャビティ層13において共振しているとき、その2次光の波長は400nm〜475nmである。これらの2次光に対する第1部分1−1における第1反射層11または第2反射層12のうちの少なくとも一方の吸収率は、1次光に対する吸収率よりも大きい。その結果、2次光の透過は1次光の透過よりも低減される。3次光以降の光についても同様に第1部分1−1の透過は1次光の透過よりも低減される。
In the following description, it is assumed that white light is incident from the Z direction + side of the optical filter 1. In addition, light having a predetermined wavelength component may be incident instead of white light, and in that case, the spectrum of the emitted light at each position of the optical filter 1 changes according to the intensity of each wavelength component of the incident light. Needless to say.
In the first portion 1-1, the light incident on the optical filter 1 resonates in the
第2部分1−2においては、入射した光は、入射した位置に応じてキャビティ層13において共振し、その結果、中心波長が380nm〜700nmの範囲のいずれかの光として出射する。すなわち、光学フィルタ1の第2部分1−2は、光の入射位置に応じて中心波長が380nm〜700nmのバンドパスフィルタとして機能する。波長が380nm〜700nmの光が1次光としてキャビティ層13において共振しているとき、その2次光の波長は190nm〜350nmである。これらの2次光に対する第2部分1−2における第1反射層11または第2反射層12のうちの少なくとも一方の吸収率は、1次光に対する吸収率よりも大きい。その結果、2次光の透過は1次光の透過よりも低減される。3次光以降の光についても同様に第2部分1−2の透過は1次光の透過よりも低減される。
In the second portion 1-2, the incident light resonates in the
第3領域11−3、12−3においては、CuとAgとが積層される。第3領域11−3、12−3では、X方向+側ほどCu層が厚くAg層が薄い。図1(b)は、第3領域11−3、12−3において、X方向+側ほどCu層が厚く、かつ、Ag層が薄い場合を一例として示している。図1(b)においては、Cu層とAg層の膜厚の割合が直線的に変化する場合を例示している。すなわち、Cu層とAg層との境界が、直線的な傾斜を有している。しかし、Cu層とAg層との膜厚の境界が図1(b)に示すような直線的に変化する場合に限定されない。例えば図1(c)に示すように、曲線状であってもよい。図1(c)は、第1反射層1の第3領域11−3の近傍を拡大して示す図である。また、第3領域11−3が、Cu層とAg層とにより積層される場合に限定されず、Cu粒子とAg粒子とが混合された状態で層が形成されてもよいし、CuとAgとの合金により層が形成されてもよい。このような層が形成される場合、第3領域11−3において、Cuの含有量とAgの含有量との比率がX方向に沿って変化するように成膜されてよい。
第2反射層12の第3領域12−3についても、同様の形状を適用させることができる。
In the third regions 11-3 and 12-3, Cu and Ag are laminated. In the third regions 11-3 and 12-3, the Cu layer is thicker and the Ag layer is thinner toward the + side in the X direction. FIG. 1B shows, as an example, the case where the Cu layer is thicker and the Ag layer is thinner toward the + side in the X direction in the third regions 11-3 and 12-3. FIG. 1B illustrates a case where the ratio of the film thicknesses of the Cu layer and the Ag layer changes linearly. That is, the boundary between the Cu layer and the Ag layer has a linear slope. However, it is not limited to the case where the boundary between the film thicknesses of the Cu layer and the Ag layer changes linearly as shown in FIG. 1 (b). For example, as shown in FIG. 1 (c), it may be curved. FIG. 1 (c) is an enlarged view showing the vicinity of the third region 11-3 of the first reflective layer 1. Further, the third region 11-3 is not limited to the case where the Cu layer and the Ag layer are laminated, and the layer may be formed in a state where the Cu particles and the Ag particles are mixed, or the Cu and Ag may be formed. Layers may be formed by alloying with. When such a layer is formed, the film may be formed in the third region 11-3 so that the ratio of the Cu content and the Ag content changes along the X direction.
The same shape can be applied to the third region 12-3 of the second
第3部分1−3においては、入射した光は、入射した位置に応じてキャビティ層13において共振し、その結果、中心波長が700nm〜800nmの範囲のいずれかの光として出射する。すなわち、光学フィルタ1の第3部分1−3は、光の入射位置に応じて中心波長が700nm〜800nmのバンドパスフィルタとして機能する。波長が700nm〜800nmの光が1次光としてキャビティ層13において共振しているとき、その2次光の波長は350nm〜400nmである。これらの2次光に対する第3部分1−3における第1反射層11または第2反射層12のうちの少なくとも一方の吸収率は、1次光に対する吸収率よりも大きい。その結果、2次光の透過は1次光の透過よりも低減される。3次光以降の光についても同様に第3部分1−3の透過は1次光の透過よりも低減される。
In the third portion 1-3, the incident light resonates in the
上記のように、第1部分1−1と、第2部分1−2と、第3部分1−3とのそれぞれにおいて、透過する光(1次光)の2次以降の光の透過が抑制される。したがって、光学フィルタ1は、380nm〜950nmの広い中心波長範囲に対して、2次以降の光の影響が抑制されたバンドパスフィルタとして機能する。 As described above, in each of the first portion 1-1, the second portion 1-2, and the third portion 1-3, the transmission of the transmitted light (primary light) after the secondary is suppressed. Will be done. Therefore, the optical filter 1 functions as a bandpass filter in which the influence of the second and subsequent light is suppressed over a wide central wavelength range of 380 nm to 950 nm.
なお、光学フィルタ1の基板10が円形やリング状の場合には、上述したように、面内特性分布は円弧に沿った方向となるようにキャビティ層13が成膜される。この場合、上記の第1領域11−1、12−1、第2領域11−2、12−2、第3領域11−3、12−3は、面内特性分布に沿った方向である円弧に沿った方向に成膜される。
When the
[実施例]
本実施の形態における光学フィルタ1の実施例について説明する。
図2は、実施例における光学フィルタ1の構造を模式的に示す図であり、図2(a)は光学フィルタ1の外観を示し、図2(b)は光学フィルタ1の断面構造を示す。なお、図2においては、直交座標系は図1に示す場合と同様に設定されている。
[Example]
An embodiment of the optical filter 1 in this embodiment will be described.
2A and 2B are views schematically showing the structure of the optical filter 1 in the embodiment, FIG. 2A shows the appearance of the optical filter 1, and FIG. 2B shows the cross-sectional structure of the optical filter 1. In FIG. 2, the Cartesian coordinate system is set in the same manner as in the case shown in FIG.
基板10は、合成シリカガラスを用いて製造され、長辺が112mm、短辺が22mm、厚さが0.3mmの平板部材である。この基板10の表面(XY平面に平行な面)のうち、外縁から1mm内側の110mm×20mmの領域に、第1反射層11と、第2反射層12と、キャビティ層13と、第1誘電体層14と、第2誘電体層15とが成膜される。基板10上には、Z方向−側から、第1誘電体層14、第1反射層11、キャビティ層13、第2反射層12、第2誘電体層15の順番にて各層が成膜される。キャビティ層13と、第1誘電体層14と、第2誘電体層15とはそれぞれ、Al2O3層により構成される。なお、本実施例においては、光学フィルタ1の透過率を向上させることを目的として、光学フィルタ1が第1誘電体層14と第2誘電体層15とを有する場合を示すが、第1誘電体層14と第2誘電体層15とを備えていなくてもよい。第1誘電体層14は基板10上において、X方向+側ほど厚さが増加するように成膜される。
The
図3は、X=0mm(X方向−側端部)、4mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mm、110mm(X方向+側端部)における、第1反射層11と、第2反射層12と、キャビティ層13と、第1誘電体層14と、第2誘電体層15との物理膜厚を示す。第1誘電体層14の物理膜厚は、X=0mmの位置(X方向−側端部)においては45nmであり、Xの値が増加するに従って直線的に増加する。X=110mmの位置(X方向+側端部)においては、物理膜厚が125nmである。第1誘電体層14の膜厚は、X方向の各位置において、所望の波長(あるいは波長帯域)の光の透過率が最大となるように、通常用いられる薄膜最適化計算によって決定される。なお、光学フィルタ1の両端(すなわちX=0mmとX=110mm)の位置において透過する光の波長に基づいて第1誘電体層14の両端の膜厚が最適化により決定され、0mm<X<110mmの範囲の第1誘電体層14の膜厚は、上記の両端の位置の膜厚に基づいて、直線補間にて決定されてよい。
FIG. 3 shows the first at X = 0 mm (X direction-side end), 4 mm, 10 mm, 20 mm, 30 mm, 40 mm, 50 mm, 60 mm, 70 mm, 80 mm, 90 mm, 100 mm, 110 mm (X direction + side end). The physical film thicknesses of the first
第1誘電体層14上には、第1反射層11が成膜される。図3に示すように、第1反射層11の物理膜厚は一定であり、38nmである。第1反射層11のうち、Xの値が0mm以上50mm以下の範囲(すなわち第2領域11−2)には、上述したようにAg層が成膜される。第1反射層11のうち、Xの値が80mm以上110mmの範囲(すなわち第1領域11−1)には、上述したようにCu層が成膜される。
第1反射層11のうち、Xの値が50mmから80mmの範囲(すなわち第3領域11−3)では、上述したようにAg層とCu層とが積層される。図3に示すように、第3領域11−3のうちX=60mmの位置では、Z方向−側に厚さ13nmのCu層と、Z方向+側に厚さ25nmのAg層とが積層される。第3領域11−3のうちX=70mmの位置では、Z方向−側に厚さ25nmのCu層と、Z方向+側に13nmのAg層とが積層される。
A first
In the first
第1反射層11上には、キャビティ層13が成膜される。キャビティ層13の物理膜厚は、X=0mmの位置(X方向−側端部)においては67nmであり、X方向の位置が増加するほど直線的に増加する。X=110mmの位置(X方向+側端部)においては、物理膜厚が236nmである。本実施例では、キャビティ層13は、第1誘電体層14の膜厚および後述する第2誘電体層15の膜厚よりも大きい膜厚を有する。
A
キャビティ層13上には、第2反射層12が成膜される。第2反射層12は、第1反射層11と同様に物理膜厚は一定であり、38nmである(図3参照)。第2反射層12のうちXの値が0mm以上50mm以下の範囲(すなわち第2領域12−2)には、上述したようにAg層が成膜される。第2反射層12のうちXの値が80mm以上110mmの範囲(すなわち第1領域12−1)には、上述したようにCu層が成膜される。
第2反射層12のうちXが50mm以上80mm未満の範囲(すなわち第3領域12−3)では、上述したようにAg層とCu層とが積層される。図3に示すように、第3領域12−3のうちX=60mmの位置では、Z方向−側に厚さ13nmのCu層と、Z方向+側に厚さ25nmのAg層とが積層される。第3領域11−3のうちX=70mmの位置では、Z方向−側に厚さ25nmのCu層と、Z方向+側に厚さ13nmのAg層とが積層される。
A second
In the range where X is 50 mm or more and less than 80 mm (that is, the third region 12-3) of the second
第2反射層12上には、第2誘電体層15が成膜される。第2誘電体層15の物理膜厚は、第1誘電体層14の物理膜厚と同様に、X=0mmの位置(X方向−側端部)においては厚さ45nmであり、Xの値が増加するに従って直線的に増加する。X=110mmの位置(X方向+側端部)においては、厚さが125nmである。第2誘電体層15の膜厚は、第1誘電体層14の膜厚を決定した場合と同様に、通常用いられる薄膜最適化計算にて決定されてもよいし、光学フィルタ1の両端部にて最適化した膜厚の値に基づいて、直線補間によって決定されてもよい。
第2誘電体層15は光学フィルタ1の表面(Z方向+側)に成膜されることにより、第2反射層12の保護膜としての効果を有する。
A
The
図4(a)は、上記の構造を有する実施例の光学フィルタ1の分光透過率を示す。光学フィルタ1は、連続的な波長成分を有する光に対して、X方向の入射位置に応じた中心波長を有するバンドパスフィルタとして機能するが、図4(a)においては、離散的に幾つかの波長を中心波長とする光の透過率を示している。図4(a)に示すように、光学フィルタ1はX方向の位置により、透過光の中心波長を380nm〜950nmとするバンドパスフィルタとして機能する。図4(a)において、波長350nmより短波長側に数個のピークが認められる。これらのピークは、700nm以下の光の透過帯に対応する2次光のピークを示している。しかし、350nmより長い波長域では2次光に相当するピークは無視できる程度に小さい。すなわち、800nmを超える波長域の光の2次光のピークは無視できる程度に小さく、これらの波長域に中心波長を有するバンドパスフィルタ領域では、2次光が透過することを低減できていることがわかる。すなわち、光学フィルタ1は、380nm〜950nmの広い中心波長範囲に対して、2次光のピークの影響を抑えた面内特性分布を有するバンドパスフィルタとして機能することがわかる。 FIG. 4A shows the spectral transmittance of the optical filter 1 of the embodiment having the above structure. The optical filter 1 functions as a bandpass filter having a center wavelength corresponding to the incident position in the X direction with respect to light having a continuous wavelength component, but in FIG. 4A, some of them are discrete. It shows the transmittance of light with the wavelength of. As shown in FIG. 4A, the optical filter 1 functions as a bandpass filter having a central wavelength of transmitted light of 380 nm to 950 nm depending on the position in the X direction. In FIG. 4A, several peaks are observed on the shorter wavelength side than the wavelength of 350 nm. These peaks indicate the peaks of secondary light corresponding to the light transmission band of 700 nm or less. However, in the wavelength range longer than 350 nm, the peak corresponding to the secondary light is negligibly small. That is, the peak of the secondary light of the light in the wavelength range exceeding 800 nm is so small that it can be ignored, and the transmission of the secondary light can be reduced in the bandpass filter region having the center wavelength in these wavelength ranges. I understand. That is, it can be seen that the optical filter 1 functions as a bandpass filter having an in-plane characteristic distribution that suppresses the influence of the peak of the secondary light over a wide central wavelength range of 380 nm to 950 nm.
[比較例]
上記の実施例の光学フィルタ1に対する比較例は、第1反射層11と第2反射層12とが共にAg層で構成されることを除いて、実施例の光学フィルタ1と同様の構成を有する。すなわち、比較例においては、第1反射層11と第2反射層12は共にCuを含まない。図4(b)は、比較例の光学フィルタの第1領域のうち中心波長が約850nmとなる部分の分光透過率スペクトルを示す。図4(b)に示すように、2次光のピークが波長400nmよりも長い中心波長を有するピークとして観察されていることがわかる。すなわち、比較例の光学フィルタでは、波長500nmを下回るような短い波長域の光に対してはバンドパスフィルタとして機能しないことがわかる。
[Comparison example]
The comparative example with respect to the optical filter 1 of the above embodiment has the same configuration as the optical filter 1 of the embodiment except that the first
次に、図5を参照しながら、上述した実施の形態または実施例の光学フィルタ1の製造方法について説明する。本実施の形態においては、光学フィルタ1はスパッタリング装置を用いて製造される。
図5は、スパッタリング装置3の要部構成の一例を模式的に示すブロック図である。スパッタリング装置3は、第1カソード31と、第2カソード32と、第3カソード33と、ステージ34と、マスク35と、制御装置36とを有する。なお、図5(a)は、スパッタリング装置3のXY平面上における構成の概要を示し、図5(b)は、ZX平面における構成の概要を示す。
Next, a method of manufacturing the optical filter 1 of the above-described embodiment or example will be described with reference to FIG. In the present embodiment, the optical filter 1 is manufactured by using a sputtering apparatus.
FIG. 5 is a block diagram schematically showing an example of the main configuration of the
第1カソード31はアルミナ(Al2O3)ターゲットを有し、スパッタリング装置3は、第1カソード31を用いてスパッタリングすることにより、後述するステージ34上に設けられた基板10に、キャビティ層13、第1誘電体層14、第2誘電体層15を成膜する。第2カソード32は銀(Ag)ターゲットを有し、第3カソード33は銅(Cu)ターゲットを有する。スパッタリング装置3は、第2カソード32と第3カソード33とを用いてスパッタリングすることにより、基板10に、第1反射層11と、第2反射層12とを成膜する。
The
ステージ34は、上面(Z方向+側)に基板10を載置する。ステージ34上の基板10は、ホルダー(不図示)により固定される。基板10は、ステージ34上に、長辺がX方向となるように載置され、固定される。ステージ34は、例えばX方向に沿って設けられるガイドレールやモーター等の移動機構により、X方向に沿って、第1カソード31、第2カソード32および第3カソード33の下部(Z方向−側)を移動する。なお、図5においては、ステージ34は、3枚の基板10を載置可能な場合を一例として示している。しかし、ステージ34は1枚の基板10を載置可能であってもよいし、2枚の基板10を載置可能であってもよいし、3枚以上の基板10を載置可能であってもよい。
なお、以下の説明では、基板10の中心の位置を中心位置Cと呼ぶ。
The
In the following description, the position of the center of the
マスク35は、ステージ34のホルダーに設けられ、ステージ34上に載置された基板10を成膜する領域を制限する。マスク35は、矩形の開口351を有し、この開口351の範囲内において、基板10上に第1反射層11、第2反射層12、キャビティ層13、第1誘電体層14および第2誘電体層15が成膜される。マスク35は、例えばX方向に沿ったガイドレールやモーター等のマスク移動機構により、X方向に沿って移動する。
なお、マスク35は、基板10の表面(Z方向+側の面)から所定の距離(例えば3mm)離れた位置に設けられる。なお、上記の所定の距離は3mmに限られない。この距離(隙間)が大きいほど、後述するようにスパッタリングにより発生した粒子がこの隙間を通り抜け(回り込み)易くなるため、マスク35の開口部分境界において、成膜される層の膜厚変化はなだらかとなる。
The
The
図6に、XY平面における、マスク35と基板10との位置関係を模式的に示す。図6(a)は、マスク35の開口351の内側に基板10の全領域が含まれるようにマスク35のX方向の位置が設定された場合を示す。図6(b)は、図6(a)に示す状態から、マスク移動機構によりマスク35がX方向−側に移動した場合を示す。基板10のうち基板10の中心からX方向+側の領域はマスク35により被覆され、基板10の中心位置CからX方向−側の領域がマスク35の開口351の内側に含まれる。この場合、基板10の中心位置CからX方向−側の領域に成膜を行うことができる。図6(c)は、図6(a)に示す状態から、マスク移動機構によりマスク35がX方向+側に移動した場合を示す。基板10の中心からX方向−側の領域はマスク35により被覆され、基板10の中心位置CからX方向+側の領域がマスク35の開口351の内側に含まれる。この場合、基板10の中心からX方向+側の領域に成膜を行うことができる。
FIG. 6 schematically shows the positional relationship between the
図5の制御装置36は、マイクロプロセッサやその周辺回路等を有しており、不図示の記憶媒体(例えばフラッシュメモリ等)に予め記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、スパッタリング装置3の各部を制御するプロセッサーである。制御装置36は、移動機構を制御して、ステージ34の移動速度を制御する。制御装置36は、マスク移動機構を制御して、マスク35を移動させ、基板10上の成膜される領域の範囲を制御する。
The
上述した構成を有するスパッタリング装置3により、次のようにして光学フィルタ1が製造される。なお、以下の説明においては、第1誘電体層14と第2誘電体層15とを有する光学フィルタ1を製造する場合を例に挙げて説明を行う。第1誘電体層14と第2誘電体層15とを有さない光学フィルタ1を製造する場合には、スパッタリング装置3は、以下の説明のうち、第1誘電体層14と第2誘電体層15とを成膜するための処理を行わないようにすればよい。
まず、スパッタリング装置3は基板10に第1誘電体層14を成膜する。基板10は、ステージ34に載置され、ホルダーにより固定される。制御装置36は、マスク移動機構を制御して、マスク35の開口351の内側に基板10の全領域が含まれるように(すなわち、図6(a)に示す位置関係が得られるように)、マスク35のX方向の位置を制御する。
The optical filter 1 is manufactured as follows by the
First, the
マスク35の位置が定まると、制御装置36は、移動機構を制御して、ステージ34をX方向+側へ一定の速度で移動させる。ステージ34が第1カソード31の下部(Z方向−側)を通過することにより、基板10への第1誘電体層14の成膜が行われる。制御装置36は、一定の速度で移動していたステージ34が所定の位置に到達すると、移動機構を制御して、ステージ34のX方向+側への移動速度を増加させる。この場合、所定の位置とは、例えば、X方向において、ステージ34上の基板10の中心位置Cが第1カソード34の中心点と揃う位置である。なお、ステージ34のX方向の位置は、エンコーダー(不図示)により検出される。
When the position of the
上記のようにステージ34の移動速度が制御されるため、上述したように、第1誘電体層14は、X方向+側ほど膜厚が厚くなるように成膜される。すなわち、ステージ34が一定の速度で移動している間、基板10のX方向+側の端部から徐々に成膜領域に曝されるため、基板10の中心位置Cが上記の所定の位置に到達した時点では、基板10のX方向+側の端部の成膜時間が最も長く、基板10のX方向−側の端部の成膜時間が最も短くなる。このため、基板10のX方向+側での膜厚は、基板10のX方向−側での膜厚よりも厚くなる。
Since the moving speed of the
ステージ34の速度が増加することにより、ステージ34の速度が増加後に基板10の中心位置CからX方向−側の領域が成膜領域に曝される時間は、ステージ34の速度が増加する前に基板10の中心位置CからX方向+側の領域が成膜領域に曝される時間よりも短い。すなわち、基板10上において、ステージ34の速度が増加した後に基板10の中心位置CからX方向−側の領域に成膜される膜厚は、ステージ34の速度が一定のときに基板10の中心位置CからX方向+側の領域に成膜された膜厚よりも薄くなる。これにより、基板10上には、第1誘電体層14が、X方向+側ほど膜厚が厚くなるように成膜される。
なお、制御装置36は、基板10上に成膜する膜厚に基づいて、ステージ34の移動速度を設定する。膜厚と移動速度との関係は、予め各種試験やシミュレーション等により得られた結果に基づいて関連付けされたデータとして制御装置36の所定の記憶装置(不図示)に記憶され、成膜を行う際に制御装置36がこのデータを参照して移動速度を決定するとよい。
As the speed of the
The
次に、スパッタリング装置3は、第1誘電体層14の上部に第1反射層11を成膜する。すなわち、制御装置36は、マスク移動機構を制御して、マスク35の開口351の内側に基板10の中心位置CからX方向−側の領域が含まれるように(すなわち、図6(b)に示す位置関係となるように)、マスク35をX方向−側へ移動させる。マスク35と基板10との位置関係が図6(b)に示すように設定されると、制御装置36は、ステージ34を一定の速度にてX方向+側へ移動させる。ステージ34が第2カソード32の下部(Z方向−側)を通過することにより、基板10のうちX方向−側の半分の領域に対してAg層が成膜される。ステージ34の移動速度は一定であるため、成膜されるAg層の膜厚は一定である。なお、基板10の表面とマスク35とはZ方向に所定の距離だけ離れているので、この間隔を介してAgの粒子が基板10の中心位置CからX方向+側の領域の一部に回り込む。
Next, the
Ag層の成膜が終了すると、制御装置36は、マスク移動機構を制御して、マスク35の開口351の内側に基板10の中心位置CからX方向+側の領域が含まれるように(すなわち、図6(c)に示す位置関係となるように)、マスク35をX方向+側へ移動させる。マスク35と基板10との位置関係が図6(c)に示すように設定されると、制御装置36は、ステージ34を一定の速度にてX方向+側へ移動させる。ステージ34が第3カソード33の下部(Z方向−側)を通過することにより、基板10のうち中心位置CからX方向+側の領域に対してCu層が成膜される。ステージ34の移動速度は一定であるため、成膜されるCu層の膜厚は一定である。なお、基板10の表面とマスク35とはZ方向に所定の距離だけ離れているので、この間隔を介してCuの粒子が基板10の中心位置CからX方向−側の領域の一部に回り込む。これにより、Agの粒子とCuの粒子とが回り込んだ領域では、Ag層とCu層との積層膜が成膜される。
When the film formation of the Ag layer is completed, the
上記のようにマスク35の位置を制御することにより、基板10上に、Cu層が成膜される第1領域11−1と、Ag層が成膜される第2領域11−2と、Ag層とCu層とが積層される第3領域11−3とを有する第1反射層11が形成される。上記の通り、第2カソード32および第3カソード33の下部を通過するステージ34の移動速度が一定であるため、第1反射層11の膜厚は一定となる。なお、Ag粒子はX方向+側に向けて回り込むことによりAg層は成膜され、Cu粒子はX方向−側に回り込むことによりCu層は成膜される。このため、第3領域11−3において、X方向+側ほどAg層は薄く、逆に、X方向−側ほどCu層は薄い。
By controlling the position of the
第1反射層11の成膜が終了すると、ステージ34を再び第1カソード31の下部を通過させることにより、キャビティ層13を成膜する。キャビティ層13を成膜する際も、制御装置36は、第1誘電体層14を成膜する場合と同様にしてステージ34の移動速度を制御して、膜厚がX方向+側ほど厚いキャビティ層13を成膜する。その後、制御装置36は、ステージ34を第2カソード32および第3カソード33の下部を通過させ、キャビティ層13上に第2反射層12を成膜する。このとき、制御装置36は、第1反射層11を成膜したときと同様にしてマスク35の位置を制御することにより、第2反射層12は、Cu層が成膜される第1領域12−1と、Ag層が成膜される第2領域12−2と、Ag層とCu層とが積層される第3領域12−3とを有するように形成される。第2反射層12においても、X方向+側に回り込むAg粒子とX方向−側に回り込むCu粒子とにより、第3領域12−3において、X方向+側ほどAg層は薄く、X方向−側ほどCu層は薄い。
第2反射層12の成膜が終了すると、ステージ34を再び第1カソード31の下部を通過させることにより、第2誘電体層15を成膜する。第2誘電体層15を成膜する際も、制御装置36は、第1誘電体層14を成膜する場合と同様にしてステージ34の移動速度を制御して、膜厚がX方向+側ほど厚い第2誘電体層15を成膜する。
When the film formation of the first
When the film formation of the second
なお、上述した説明においては、スパッタリング装置3が、図5に示すように、X方向に沿って一直線上に配置された第1カソード31、第2カソード32および第3カソード33を有する場合を例に挙げたがこの例に限定されない。例えば、図7に示すように、スパッタリング装置3が、円周に沿って配置された第1カソード31と、第2カソード32と、第3カソード33とを有してよい。この場合、制御装置36は、ステージ34を円周(例えば、図7に示す矢印A1)に沿って移動させることにより、基板10上に成膜を行うことができる。
また、上述した説明においては、スパッタリング装置3は、基板10を第1カソード31、第2カソード32および第3カソード33の下部(Z方向−側)にて移動させながら成膜する、いわゆるスパッタリングダウンの構成を有する。しかし、スパッタリング装置3は、基板10を第1カソード31、第2カソード32および第3カソード33の上部(Z方向+側)にて移動させながら成膜するスパッタリングアップの構成であってもよいし、あるいは、基板10に対して横方向から成膜するサイドスパッタリングの構成であってもよい。
In the above description, as shown in FIG. 5, the
Further, in the above description, the
なお、上述したスパッタリング装置3はマグネトロンカソードを備えたマグネトロンスパッタリング装置である場合を例示したが、イオンビームスパッタリング装置でもよい。
図8を参照しながら、イオンビームスパッタリング装置300による光学フィルタ1の製造方法について説明する。図8(a)は、イオンビームスパッタリング装置300の構成の一例を模式的に示す概略構成図である。イオンビームスパッタリング装置300は、基板10を載置するステージ310と、領域制限用マスク308と、膜厚調整用マスク309と、ターゲット部313と、ビーム出射部314と、制御装置315と、を有する。
なお、図8(a)においては、領域制限用マスク308と膜厚調整用マスク309とのZ方向の配置に関して、膜厚調整用マスク309がターゲット部313に近い側に配置された例を示しているが、領域制限用マスク308がターゲット部313に近い側に配置されてもよい。
Although the above-mentioned
A method of manufacturing the optical filter 1 by the ion
Note that FIG. 8A shows an example in which the film
ビーム出射部314は、ターゲット部313へ向けて(図8(a)においては矢印A2に示す方向)イオンビームを出射する。
ターゲット部313は、第1ターゲット313−1と、第2ターゲット313−2と、第3ターゲット313−3とを回転可能に有する。第1ターゲット313−1はアルミナ(Al2O3)、第2ターゲット313−2は銀(Ag)、第3ターゲット313−3は銅(Cu)によりそれぞれ構成される。ターゲット部313は、ビーム出射部314からのイオンビームを照射してスパッタリングを行うターゲットを、第1ターゲット313−1(アルミナ)、第2ターゲット313−2(Ag)および第3ターゲット313−3(Cu)のうちから選択可能な構成を有する。具体的には、ターゲット部313は、モーター等の駆動機構(不図示)により、X軸に平行な回転軸Arを中心に回転することにより、ビーム出射部314が照射されるターゲットを切り替える。
The
The
イオンビームの照射を受けてターゲット部313から出射した粒子はZ方向−側(図8(a)においては矢印A3)に向けて進み、ステージ310に載置された基板10の表面に成膜される。
図8(b)は、Z方向+側から見たステージ310と、ステージ310に載置された基板10とを模式的に示す。ステージ310は、ターゲット部313側(図8(a)、(b)に示す例ではZ方向+側)の面に基板10を載置する。基板10はホルダー(不図示)によりステージ310に固定される。ステージ310はZ軸に平行な回転軸Azを有し、モーター等の回転機構(不図示)により回転する。ステージ310に載置された基板10は、ステージ310の回転とともに回転する。本実施の形態においては、基板10は、基板10の長手方向がステージ310の回転軸Azからの放射方向(径方向)に沿うように載置される。なお、図8(b)に示す例においては、2つの基板10がステージ310に載置された場合を示しているが、3つ以上の基板10がステージ310に載置されてもよい。ステージ310の回転はターゲット部313からのスパッタ粒子を成膜する際に行われる。
The particles emitted from the
FIG. 8B schematically shows the
領域制限用マスク308は、第1領域制限用マスク308Aと、第2領域制限用マスク308B(図8(c)参照)とを有し、ステージ310のホルダーに着脱可能に設けられる。領域制限用マスク308は、基板10に第1反射層11と第2反射層12とを成膜する際に装着される。領域制限用マスク308の中心は、ステージ310の回転軸Azと一致させるように配置され、ステージ310とともに回転する。領域制限用マスク308は、ガイドレールやモーター等の駆動機構により装着されてもよいし、ユーザにより手動で装着されてもよい。
なお、領域制限用マスク308は、図6を参照して説明したスパッタリング装置が有するマスク35と同様に、基板10の表面から所定の距離離れた位置に設けられる。
The
The
図8(c)に、Z方向+側から見た場合の第1領域制限用マスク308Aおよび第2領域制限用マスク308Bの外観と、ステージ310と、基板10とを示す。第1領域制限用マスク308Aは、例えば矩形状の部材であり、ステージ310に載置された基板10のうち、基板10の中心から回転軸Azに近い側の領域を遮蔽する。第2領域制限用マスク308Bは、例えば円板状の部材のうちステージ310に載置された基板10の中心から回転軸Azに近い側の領域に矩形状の開口部308B1を有し、基板10のうち基板10の中心から回転軸Azとは逆側の領域を遮蔽する。
FIG. 8C shows the appearance of the first region limiting mask 308A and the second region limiting mask 308B when viewed from the + side in the Z direction, the
膜厚調整用マスク309は、第1マスク311と第2マスク312(図8(d)参照)とを有し、ステージ310とターゲット部313との間に着脱可能に設けられ、ステージ310に載置された基板10に形成される各層の膜厚を調整する。第1マスク311および第2マスク312の中心は共に、ステージ310の回転軸Azと一致させるように配置される。第1マスク311と第2マスク312とは、ガイドレールやモーター等の駆動機構により装着されてもよいし、ユーザにより手動で装着されてもよい。
なお、上記の説明ではステージ310が回転するものに代えて、第1マスク311と第2マスク312とが回転可能な構成を有してもよいし、ステージ310と第1マスク311と第2マスク312とが回転可能な構成を有してもよい。
The film
In the above description, instead of rotating the
次に、第1マスク311と第2マスク312について詳細に説明する。イオンビームの照射を受けてターゲット部313から出射する粒子の密度は、ステージ310上において回転軸Azに近いほど大きくなる傾向がある。したがって、第1マスク311または第2マスク312を用いない場合には、基板10の表面に成膜される膜厚は、ステージ310の回転軸Azに近い側ほど厚くなるように傾斜する傾向がある。以後の説明では、この傾向を傾斜傾向と呼ぶ。
Next, the
図8(d)に、第1マスク311と第2マスク312の外観形状の一例を模式的に示す。第1マスク311と第2マスク312は、例えば円板状の部材の一部の領域を切り欠いた形状に作製される。第1マスク311と第2マスク312は、それぞれ遮蔽部311a1、311a2、312a1、312a2と、開口部311b1、311b2、312b1、312b2とを有する。第1マスク311においては、遮蔽部311a1と開口部311b1の境界の311cは、第1マスク311の中心から径方向に直線状に作製される。遮光部311a1と開口部311b2との境界311dは、第1マスク311の中心から径方向に曲線状に作製される。境界311dの形状は、遮蔽部311a1を扇状の形状311e(図8(d)に破線で示す)とした場合と比較して、第1マスク311の中心に近い領域ほど円周方向の見込み角が小さくなるように作製される。遮光部311a2と、開口部311b1および311b2との境界も同様の形状を有する。すなわち、第1マスク311の中心に近い位置(すなわち、ステージ310の回転軸Azの近傍)ほど、開口部311b1、311b2は、開口を扇状とした場合と比較して、円周方向の見込み角が大きい。このため、第1マスク311の中心に近い位置ほどターゲット部313からのスパッタ粒子に曝される時間が長くなり、上記の傾斜傾向はさらに助長されて、回転するステージ310に載置された基板10のうち、回転軸Azに近い領域ほど成膜される膜厚はさらに厚くなる。これにより、所望の膜厚傾斜を得ることが可能となる。
FIG. 8D schematically shows an example of the appearance shapes of the
第2マスク312においては、遮蔽部312a1と開口部312b1の境界312cは、第2マスク312の中心から径方向に沿って伸びる直線状に作製される。遮光部312a1と開口部312b2との境界312dは、第2マスク312の中心から周へ向けて曲線状に作製される。境界312dの形状は、遮蔽部312a1を扇状の形状312e(図8(d)に破線で示す)とした場合と比較して、第2マスク312の中心に近い領域ほど円周方向の見込み角が大きくなるように作製される。遮光部312a2と、開口部312b1および312b2との境界も同様の形状を有する。すなわち、第2マスク312の中心に近い位置(すなわち、ステージ310の回転軸Azの近傍)ほど、開口部312b1、312b2は、開口を扇状とした場合と比較して、円周方向の見込み角が小さい。このため、第2マスク312の中心に近い位置ほどターゲット部313からのスパッタ粒子に曝される時間が短くなり、上記の傾斜傾向はキャンセルされて、回転するステージ310に載置された基板10の全域で成膜される膜厚がほぼ等しくなる。
In the
制御装置315は、マイクロプロセッサやその周辺回路等を有しており、不図示の記憶媒体(例えばフラッシュメモリ等)に予め記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、イオンビームスパッタリング装置300の各部を制御するプロセッサーである。制御装置315は、回転機構を制御してステージ310の回転を制御する。制御装置315は、駆動機構を制御して、ビーム出射部314に対向するターゲットを切り替える。
The
上記の構成を有するイオンビームスパッタリング装置300による光学フィルタ1の製造は次のようにして行われる。
まず、第1誘電体層14が成膜される際には、制御装置315は、第1ターゲット313−1がビーム出射部314に対向するようにターゲット部313を回転させる。制御装置315は、回転機構を制御してステージ310を回転させる。領域制限用マスク308が取り外され、第1マスク311が装着され、第2マスク312が取り外された状態にて、制御装置315はビーム出射部314にイオンビームを出射させる。イオンビームの照射により第1ターゲット313から出射したスパッタ粒子は、第1マスク311の開口部311bを通過して、回転するステージ310の基板10に成膜される。上述したように、第1マスク311を用いる場合、回転するステージ310に載置された基板10のうち、回転軸Azに近い領域ほど膜厚が厚い所望の膜厚傾斜の第1誘電体層14が成膜される。
The optical filter 1 is manufactured by the ion
First, when the
次に、第1反射層11の成膜が行われる際には、制御装置315は、第2ターゲット313−2がビーム出射部314に対向するようにターゲット部313を回転させ、Agによる成膜が行われるようにする。第1領域制限用マスク308Aが装着され、第2領域制限用マスク308Bは取り外され、第1マスク311は取り外され、第2マスク312が装着された状態にて、制御装置315はビーム出射部314にイオンビームを出射させる。イオンビームの照射による第2ターゲット313−2からのスパッタ粒子が第2マスク312の開口部312bと第1領域制限用マスク308Aの外部とを通過して、回転するステージ310の基板10の第1誘電体層14上に成膜される。上述したように、第2マスク312を用いる場合、回転するステージ310に載置された基板10の全域で成膜される膜厚がほぼ等しくなる。このため、基板10において、基板10の中心位置Cから回転軸Azとは逆側の領域でほぼ等しい膜厚を有するAg層が成膜される。
なお、基板10の表面と領域制限用マスク308とはZ方向に所定の距離だけ離れているので、この間隔を介してAgの粒子が基板10の中心位置Cから回転軸Az側の領域の一部に回り込む。
Next, when the first
Since the surface of the
Ag層が成膜されると、制御装置315は、第3ターゲット313−3がビーム出射部314に対向するようにターゲット部313を回転させ、Cuによる成膜が行われるようにする。Cuによる成膜を行う際には、第1領域制限用マスク308Aは取り外され、第2領域制限用マスク308Bが装着され、第1マスク311は取り外され、第2マスク312が装着された状態で成膜が行われる。これにより、イオンビームの照射による第3ターゲット313−3からのスパッタ粒子が、第2マスク312の開口部312bと第2領域制限用マスク308Bの開口部308B1とを通過して、回転するステージ310に載置された基板10の第1誘電体層14上に成膜される。これにより、基板10のうち、基板10の中心位置Cから回転軸Azに近い側の領域にほぼ等しい膜厚を有するCu層が成膜される。
なお、基板10の表面と領域制限用マスク308とはZ方向に所定の距離だけ離れているので、この間隔を介してCuの粒子が基板10の中心位置Cから回転軸Azとは逆側の領域の一部に回り込む。これにより、Agの粒子とCuの粒子とが回り込んだ領域では、Ag層とCu層との積層膜が成膜される。
このようにして、第1領域制限用マスク308Aと第2領域制限用マスク308Bとを切り替えて使用することにより、第1反射層11が成膜される。
キャビティ層13、第2誘電体層15は、第1誘電体層14を成膜するときと同様にして成膜される。第2反射層12は、第1反射層11を成膜するときと同様にして成膜される。
When the Ag layer is formed, the
Since the surface of the
In this way, the first
The
上述した例においては、成膜方法としてスパッタリングを行う場合を説明した。しかし、本実施の形態においては、成膜方法としてスパッタリングを行うものに限定されず、要求される精度にて各層(第1反射層11、第2反射層12、キャビティ層13等)ごとの膜厚分布を制御可能な方法を適用することができれば、スパッタリング以外の成膜方法を採用してもよい。例えば、第1反射層11および第2反射層12の成膜には蒸着等を適用することができる。
In the above-mentioned example, the case where sputtering is performed as a film forming method has been described. However, in the present embodiment, the film thickness method is not limited to the one in which sputtering is performed, and a film for each layer (first
次に、上記のようにして製造された光学フィルタ1を有する分光検出器について説明する。
図9は、分光検出器としての分光測定装置40の一例を模式的に示す概略構成図である。図9(a)に示す分光測定装置40は、検出器41と、光学フィルタ1と、光学フィルタ1と検出器41との相対位置を変化させる駆動機構42と、制御装置43とを有する。本実施の形態の分光測定装置40では、光源(不図示)からの光ビームL(白色光)が試料9に照射され、照射された光ビームのうち試料9を透過した透過光が光学フィルタ1を介して検出器41に入射する。なお、本実施の形態においては、試料9の上流側(Z方向+側)には、420nmより短波長の光をカットするカットフィルタ(不図示)が設けられている。
なお、図9においては、検出器41の検出面と光学フィルタ1の基板10とに平行な面がXY平面となるようにX軸およびY軸を設定し、光ビームLの進行方向に沿ってZ軸を設定して説明を行う。なお、X軸は、光学フィルタ1の長手方向に沿って設定されている。
Next, a spectroscopic detector having the optical filter 1 manufactured as described above will be described.
FIG. 9 is a schematic configuration diagram schematically showing an example of a
In FIG. 9, the X-axis and the Y-axis are set so that the surface parallel to the detection surface of the
検出器41は、例えば、PINフォトダイオードやSiアバランシェ・フォトダイオード(SiAPD)等のシリコン検出器であり、試料9および光学フィルタ1を透過した光ビームを受光する。
駆動機構42は、光学フィルタ1を載置するステージと、ステージをX方向に沿って移動させるガイドレールやモーター等とを有する。駆動機構42は、ステージをX方向に沿って移動させることにより、光学フィルタ1をX方向に移動させる。これにより、駆動機構42は、X方向における検出器41に対する光学フィルタ1の相対位置を変化させる。
The
The
制御装置43は、マイクロプロセッサやその周辺回路等を有しており、不図示の記憶媒体(例えばフラッシュメモリ等)に予め記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、上記の駆動機構42による光学フィルタ1の移動量を制御するプロセッサーである。光学フィルタ1がX方向に移動されることにより、試料9を透過した光ビームの光学フィルタ1への入射位置が光学フィルタ1の長手方向(X方向)に沿って変化する。上述したように、光学フィルタ1は、X方向に沿って透過帯の中心波長が変化する面内特性分布を有し、かつ第1反射層11や第2反射層12におけるn+1次の共振波長の光(例えば2次光)の吸収率がn次の共振波長の光(例えば1次光)の吸収率より大きい(すなわち、より高次の共振波長の光が透過しにくい)という特性を有する。このため、光学フィルタ1のX方向の位置が変化されるごとに、例えば、2次光の発生が抑制された状態で透過帯の異なる中心波長の光ビームが透過し、透過した光ビームは検出器41に入射する。これにより、2次光の影響を受けることなく、420nm〜950nmの範囲で試料9の透過率情報を取得することが可能になる。
The control device 43 includes a microprocessor and peripheral circuits thereof, and by reading and executing a control program stored in advance in a storage medium (for example, a flash memory) (not shown), the
なお、分光測定装置40は、上記の構成に加えて光源の強度をモニターする構成を有することもできる。図9(b)は、この場合の分光測定装置40の一例を模式的に示す概略構成図である。
分光測定装置40は、図9(a)に示す検出器41と、光学フィルタ1と、駆動機構42と、制御装置43に加えて、強度検出用検出器44と、強度検出用光学フィルタ45と、強度検出用駆動機構46と、光分岐部47と、を有する。なお、この場合の分光測定装置40も、光分岐部47の上流側(Z方向+側)には、420nmより短波長の光をカットするカットフィルタ(不図示)が設けられている。
In addition to the above configuration, the
The
光分岐部47は、例えばハーフミラーであり、試料9よりも上流側(Z方向+側)に配置される。光分岐部47は、光源からのレーザ光LをX方向+側とZ方向−側とに分岐する。強度検出用検出器44は、検出器41と同様のシリコン検出器であり、受光面がYZ平面に平行となるように配置される。強度検出用検出器44の前段(X方向−側)には、光学フィルタ1と同様の強度検出用光学フィルタ45が配置される。強度検出用光学フィルタ45は、強度検出用光学フィルタ45を載置するステージと、ステージをZ方向に沿って移動させるガイドレールやモーター等とを有する強度検出用駆動機構46により、Z方向に沿って移動する。上記の構成により、光分岐部47でX方向+側に反射された光ビームは、試料9を透過することなく、強度検出用光学フィルタ45を介して強度検出用検出器44へ入射する。
The optical branching portion 47 is, for example, a half mirror, and is arranged on the upstream side (Z direction + side) of the sample 9. The optical branching portion 47 branches the laser beam L from the light source into the + side in the X direction and the − side in the Z direction. The
制御装置43は、強度検出用駆動機構46による強度検出用光学フィルタ45の移動量も制御する。強度検出用光学フィルタ45がZ方向に移動されることにより、光分岐部47にて分岐した光ビームの強度検出用光学フィルタ45への入射位置が強度検出用光学フィルタ45の長手方向(Z方向)に沿って変化する。制御装置43は、光学フィルタ1の移動量と、強度検出用光学フィルタ45の移動量とを制御して、光学フィルタ1を透過する光ビームの透過帯の中心波長と、強度検出用光学フィルタ45を透過する光ビームの透過帯の中心波長とを揃える。これにより、検出器41で検出される光ビームが有する透過帯の中心波長と同一の中心波長の光ビームが強度検出用検出器44により検出される。この結果、試料9を透過する光ビームが有する強度情報を、強度検出用検出器44の出力に基づいて取得することが可能になる。
The control device 43 also controls the amount of movement of the intensity detection
上述した光学フィルタ1を有する分光検出器を撮像装置に適用することができる。
図10は、撮像装置としての分光カメラ50の一例を模式的に示す概略構成図である。図10(a)に示す分光カメラ50は、結像光学系51と、光学フィルタ1と、撮像素子52と、光学フィルタ1と撮像素子52との相対位置を変化させる駆動機構53と、制御装置54とを有する。本実施の形態の分光カメラ50では、被写体(不図示)からの光は結像光学系51を通過し、光学フィルタ1を介して撮像素子52に入射する。
なお、図10においては、撮像素子52の撮像面と光学フィルタ1の基板10とに平行な面がXY平面となるようにX軸およびY軸を設定し、被写体(不図示)からの光の進行方向に沿ってZ軸を設定して説明を行う。なお、X軸は、光学フィルタ1の長手方向に沿って設定されている。
The spectroscopic detector having the optical filter 1 described above can be applied to an imaging device.
FIG. 10 is a schematic configuration diagram schematically showing an example of a
In FIG. 10, the X-axis and the Y-axis are set so that the plane parallel to the image pickup surface of the image pickup element 52 and the
結像光学系51は、被写体からの光を撮像素子52の撮像面上に結像させる。撮像素子52は、例えばCCDやCMOSにより構成される。撮像素子52は、XY平面上に二次元状に配置された複数の画素を有し、各画素により被写体からの光が光電変換されて生成された電気信号を出力する。
駆動機構53は、上述した分光測定装置40が有する駆動機構42と同様の構成を有し、撮像素子52の前段(Z方向+側)に配置される光学フィルタ1をX方向に移動させる。これにより、駆動機構53は、X方向における撮像素子52に対する光学フィルタ1の相対位置を変化させる。制御装置54は、マイクロプロセッサやその周辺回路等を有しており、不図示の記憶媒体(例えばフラッシュメモリ等)に予め記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、上記の駆動機構53による光学フィルタ1の移動量を制御する。
The imaging
The drive mechanism 53 has the same configuration as the
図10(a)に示す例では、光学フィルタ1のX方向に沿った位置X1を透過した光束L1は、撮像素子52のうちY方向に沿った所定の画素行C1に配置された複数の画素に入射する。同様に、光学フィルタ1の位置X2、X3を透過した光束L2、L3は、それぞれ画素行C2、C3に配置された画素に入射する。上述したように、光学フィルタ1は、X方向に沿って透過帯の中心波長が変化する面内特性分布を有しているため、画素行C1、C2、C3にそれぞれ入射する光束L1、L2、L3は透過帯の中心波長が異なる。すなわち、撮像素子52は、画素行ごとに異なる波長領域の光束を受光する。この場合も、光学フィルタ1により2次光の影響が低減されている。
撮像素子52は、上記のようにして受光した光を光電変換して電気信号を出力する。
In the example shown in FIG. 10A, the luminous flux L1 transmitted through the position X1 along the X direction of the optical filter 1 is a plurality of pixels arranged in a predetermined pixel row C1 along the Y direction of the image sensor 52. Incident in. Similarly, the luminous fluxes L2 and L3 transmitted through the positions X2 and X3 of the optical filter 1 are incident on the pixels arranged in the pixel rows C2 and C3, respectively. As described above, since the optical filter 1 has an in-plane characteristic distribution in which the central wavelength of the transmission band changes along the X direction, the luminous fluxes L1, L2, which are incident on the pixel rows C1, C2, and C3, respectively, L3 has a different central wavelength in the transmission band. That is, the image sensor 52 receives a light flux in a wavelength region different for each pixel row. In this case as well, the influence of the secondary light is reduced by the optical filter 1.
The image sensor 52 photoelectrically converts the light received as described above and outputs an electric signal.
分光カメラ50においては、光学フィルタ1と撮像素子52とのX方向における位置関係がわかっているので、画素行C1、C2、C3と光学フィルタ1上の位置X1、X2、X3との位置関係も既知である。これらの関係から、光束L1、L2、L3の波長領域を判別することができる。制御装置54は、例えばエンコーダー(不図示)により検出された光学フィルタ1の位置を示す情報を取得し、光学フィルタ1の位置X1を透過して画素行C1に入射した光束L1の波長領域を、光学フィルタ1の位置X1に基づいて判別する。制御装置54は、他の画素行に入射した光束の波長領域に対しても、同様に、それぞれの画素行に対応する光学フィルタ1の位置に基づいて判別する。制御装置54は、判別した光束の波長領域と、その光束が入射した画素行とを関連付けて透過波長情報を生成する。生成された透過波長情報は、撮像素子52から出力された電気信号と関連付けされて、メモリ等の記憶媒体(不図示)に一時的に格納される。
In the
駆動機構53により光学フィルタ1がX方向に移動されると、撮像素子52の画素行C1に入射する光束L1は、光学フィルタ1のX方向の位置のうち図10(a)に示す位置X1とは異なる位置を透過する。撮像素子52の画素行C2、C3に入射する光束L2、L3についても、図10(a)に示す位置X2、X3とは異なる位置を透過する。これにより、光学フィルタ1を透過し画素行C1、C2、C3に入射した光束L1、L2、L3は、光学フィルタ1の移動が行われる前に透過したときの波長領域とは異なる波長領域の光束である。すなわち、光学フィルタ1のX方向の移動により、撮像素子52の各画素は、光学フィルタ1の移動前とは異なる中心波長領域の光束を受光する。撮像素子52は、画素行ごとに異なる波長領域の光束を受光して光電変換を行い、電気信号を出力する。 When the optical filter 1 is moved in the X direction by the drive mechanism 53, the luminous flux L1 incident on the pixel row C1 of the image sensor 52 is the position X1 shown in FIG. 10A among the positions of the optical filter 1 in the X direction. Is transparent to different positions. The luminous fluxes L2 and L3 incident on the pixel rows C2 and C3 of the image sensor 52 also pass through positions different from the positions X2 and X3 shown in FIG. 10A. As a result, the luminous fluxes L1, L2, and L3 transmitted through the optical filter 1 and incident on the pixel rows C1, C2, and C3 are the luminous fluxes in a wavelength region different from the wavelength region when transmitted before the movement of the optical filter 1 is performed. Is. That is, due to the movement of the optical filter 1 in the X direction, each pixel of the image sensor 52 receives a light flux in a central wavelength region different from that before the movement of the optical filter 1. The image sensor 52 receives light fluxes in different wavelength regions for each pixel row, performs photoelectric conversion, and outputs an electric signal.
制御装置54は、移動後の光学フィルタ1の位置を示す情報をエンコーダー等からの出力に基づいて取得し、この情報に基づいて、撮像素子52の各画素行に入射した光束の波長領域を判別する。制御装置54は、判別した光束の波長領域と、その光束が入射した画素行とを関連付けて透過波長情報を生成する。撮像素子52から出力された電気信号と関連付けされて、メモリ等の記憶媒体(不図示)に一時的に格納される。 The control device 54 acquires information indicating the position of the optical filter 1 after movement based on the output from the encoder or the like, and determines the wavelength region of the luminous flux incident on each pixel row of the image sensor 52 based on this information. To do. The control device 54 generates transmission wavelength information by associating the determined wavelength region of the luminous flux with the pixel row on which the luminous flux is incident. It is temporarily stored in a storage medium (not shown) such as a memory in association with the electric signal output from the image sensor 52.
上記の光学フィルタ1の位置を変更するごとに生成された電気信号に基づいて、ある波長領域における被写体の画像データが生成される。この場合、透過波長情報に基づいて、選択された波長領域の光束を受光した画素行の画素から出力された電気信号を抽出し、抽出した電気信号から被写体の画像データが生成される。これにより、光学フィルタ1の位置X1を透過した光束のみに基づく画像データや、位置X2を透過した光束のみに基づく画像データや、位置X3を透過した光束のみに基づく画像データが生成される。上記の処理は、分光カメラ50が有する画像処理部(不図示)が行ってもよいし、分光カメラ50とは異なる外部装置が有する画像処理部が行ってもよい。
Image data of the subject in a certain wavelength region is generated based on the electric signal generated each time the position of the optical filter 1 is changed. In this case, based on the transmitted wavelength information, an electric signal output from the pixels of the pixel row that has received the luminous flux in the selected wavelength region is extracted, and image data of the subject is generated from the extracted electric signal. As a result, image data based only on the luminous flux transmitted through the position X1 of the optical filter 1, image data based only on the luminous flux transmitted through the position X2, and image data based only on the luminous flux transmitted through the position X3 are generated. The above processing may be performed by an image processing unit (not shown) included in the
なお、上述した分光カメラ50においては、撮像素子52の近傍に光学フィルタ1を配置した場合を例に挙げたが、この例に限定されない。例えば、図10(b)の分光カメラ50の概略構成図に示すように、第1結像光学系51−1と第2結像光学系51−2とを有し、第1結像光学系51−1と第2結像光学系51−2との間に光学フィルタ1を配置してよい。この場合、光学フィルタ1は、第1結像光学系51−1の結像面の位置に配置される。第2結像光学系51−2は、第1結像光学系51−1の結像面の位置における像を撮像素子52上に結像する。分光カメラ50のその他の構成は、図10(a)に示す構成と同様である。
In the
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)光学フィルタ1は、キャビティ層13と、キャビティ層13を挟んで対向する一対の第1反射層11および第2反射層12とを含むファブリペロー型共振器である。光学フィルタ1は、主面の少なくとも一つの方向に沿って透過帯の中心波長が変化する、面内特性分布を有するバンドパスフィルタである。光学フィルタ1は、主面内の、透過帯の中心波長が共振器のn次の共振波長に対応する位置において、一対の第1反射層11および第2反射層12のうち少なくとも一方の反射層における、共振器のn+1次の共振波長の光の吸収率が、共振器のn次の共振波長の光の吸収率よりも大きい。これにより、光学フィルタ1は2次以降の光をより多く吸収するため、2次以降の光の影響により透過可能となる波長領域が狭い範囲に制限されることを防ぐことができる。すなわち、光学フィルタ1は、2次以降の光の透過を抑制した状態にて、広い波長領域の光を透過させるバンドパスフィルタとして機能することができる。
According to the above-described embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The optical filter 1 is a Fabry-Perot type resonator including a
(2)第1反射層11および第2反射層12の少なくとも一方は、銅(Cu)を含む。これにより、光学フィルタ1は、中心波長の長い光を透過させることができる。
(2) At least one of the first
(3)第1反射層11および第2反射層12の少なくとも一方は、銅(Cu)と銀(Ag)とを含み、透過帯の中心波長が長い光が透過する位置ほど、CuのAgに対する割合が多い。このため、光学フィルタ1は、中心波長の長い光が透過する位置と、中心波長が短い光が透過する位置とを、X方向に沿って異ならせることができる。透過させる光の中心波長に応じて、光を透過させる位置をX方向に沿って異ならせることにより、1つの光学フィルタ1を、短い波長領域の光から長い波長領域の光に渡って、2次以降の光の影響を抑制したバンドパスフィルタとして機能させることができる。
(3) At least one of the first
(4)Cu層とAg層とが積層されている。これにより、光学フィルタ1は、Cuにより共振する波長領域の光と、Agにより共振する波長領域の光とを透過させることができるので、広い波長領域の光を透過させるバンドパスフィルタとして機能することができる。 (4) The Cu layer and the Ag layer are laminated. As a result, the optical filter 1 can transmit light in a wavelength region resonating with Cu and light in a wavelength region resonating with Ag, and thus functions as a bandpass filter that transmits light in a wide wavelength region. Can be done.
(5)Cu層とAg層との少なくとも一方の膜厚が、主面2の一つの方向(X方向)に沿って傾斜している。これにより、第1反射膜11と第2反射膜12とにおいて、Cu層が成膜された第1領域11−1、12−1と、Ag層が成膜された第2領域11−2、12−2との境界となる第3領域11−3、12−3においても、X方向に沿って透過帯の中心波長を連続的に変化させることができる。
(5) The film thickness of at least one of the Cu layer and the Ag layer is inclined along one direction (X direction) of the
(6)分光測定装置40は、光学フィルタ1と、光学フィルタ1を透過した光を検出する検出器41と、を備える。これにより、可視光領域から近赤外領域にわたる広い範囲での波長の測定を、2次以降の光の影響が抑制された状態にて行うことができる。また、回折格子等を用いた従来の分光測定装置と比較して、簡易な構成で分光測定が可能となる。
(6) The
(7)分光測定装置40は、検出器41に対する光学フィルタ1の相対位置を、一つの方向に沿って変化させる駆動機構42を備える。光学フィルタ1の位置を移動させることにより、2次以降の光の影響が抑制された状態にて、細かい波長間隔ごとに分光測定が可能となる。
(7) The
(8)分光カメラ50は、結像光学系51と、二次元状に配置された画素を有する撮像素子52と、光学フィルタ1とを備える。これにより、可視光領域から近赤外領域にわたる広い範囲での波長の光に対して、2次以降の光の影響が抑制された状態にて撮像を行うことができる。
(8) The
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。 The present invention is not limited to the above-described embodiment as long as the features of the present invention are not impaired, and other embodiments considered within the scope of the technical idea of the present invention are also included within the scope of the present invention. ..
1…光学フィルタ
10…基板
11…第1反射層
12…第2反射層
13…キャビティ層
40…分光測定装置
41…検出器
42…駆動機構
50…分光カメラ
51…結像光学系
52…撮像素子
53…駆動機構
1 ...
Claims (14)
前記光学フィルタは、主面の少なくとも一つの方向に沿って透過帯の中心波長が変化する、面内特性分布を有するバンドパスフィルタであり、
前記主面内の、前記透過帯の中心波長が前記共振器のn次の共振波長に対応する位置において、
前記一対の反射層のうち少なくとも一方の反射層における、前記共振器のn+1次の共振波長の光の吸収率が、前記共振器のn次の共振波長の光の吸収率よりも大きい、光学フィルタ。 An optical filter including a Fabry-Perot type resonator including a cavity layer and a pair of reflective layers facing each other across the cavity layer.
The optical filter is a bandpass filter having an in-plane characteristic distribution in which the central wavelength of the transmission band changes along at least one direction of the main surface.
At a position in the main surface where the central wavelength of the transmission band corresponds to the nth-order resonance wavelength of the resonator.
An optical filter in which the absorption rate of light having an n + 1th-order resonance wavelength of the resonator in at least one of the pair of reflection layers is larger than the absorption rate of light having an n-th order resonance wavelength of the resonator. ..
前記少なくとも一方の反射層がCuを含む、光学フィルタ。 In the optical filter according to claim 1,
An optical filter in which at least one of the reflective layers contains Cu.
前記少なくとも一方の反射層がCuとAgとを含み、前記透過帯の中心波長が長い位置における前記少なくとも一方の反射層ほど、前記Cuの前記Agに対する割合が多い、光学フィルタ。 In the optical filter according to claim 2,
An optical filter in which the at least one reflective layer contains Cu and Ag, and the ratio of the Cu to the Ag is higher in the at least one reflective layer at a position where the central wavelength of the transmission band is longer.
前記Cuと前記Agとが積層されている、光学フィルタ。 In the optical filter according to claim 3,
An optical filter in which the Cu and the Ag are laminated.
前記Cuと前記Agとの少なくとも一方の膜厚が、前記一つの方向に沿って傾斜している、光学フィルタ。 In the optical filter according to claim 4,
An optical filter in which the film thickness of at least one of the Cu and the Ag is inclined along the one direction.
前記キャビティ層は誘電体である光学フィルタ。 In the optical filter according to any one of claims 1 to 5,
The cavity layer is an optical filter that is a dielectric material.
前記透過帯の中心波長が380nm以上である、光学フィルタ。 The optical filter according to any one of claims 1 to 6.
An optical filter having a center wavelength of 380 nm or more in the transmission band.
前記透過帯の中心波長が950nm以下である、光学フィルタ。 In the optical filter according to any one of claims 1 to 7.
An optical filter having a center wavelength of the transmission band of 950 nm or less.
前記一つの方向が、前記主面上の一つの直線に沿った方向である、光学フィルタ。 In the optical filter according to any one of claims 1 to 8.
An optical filter in which the one direction is a direction along a straight line on the main surface.
前記一つの方向が、前記主面上の一つの円弧に沿った方向である、光学フィルタ。 In the optical filter according to any one of claims 1 to 8.
An optical filter in which the one direction is along one arc on the main surface.
前記光学フィルタを透過した光を検出する検出器と、を備えた分光検出器。 The optical filter according to any one of claims 1 to 10.
A spectroscopic detector comprising a detector for detecting light transmitted through the optical filter.
前記検出器に対する前記光学フィルタの相対位置を、前記一つの方向に沿って変化させる駆動機構を備える、分光検出器。 In the spectroscopic detector according to claim 11,
A spectroscopic detector comprising a driving mechanism that changes the relative position of the optical filter with respect to the detector along the one direction.
前記検出器が二次元撮像素子である、分光検出器。 In the spectroscopic detector according to claim 11 or 12.
A spectroscopic detector in which the detector is a two-dimensional image sensor.
結像光学系と、を備える分光カメラ。
The spectroscopic detector according to claim 13,
A spectroscopic camera equipped with an imaging optical system.
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DE112022003075T5 (en) | 2021-06-16 | 2024-03-28 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Component data management method, component data management device and component data management program |
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