<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ機10の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域PA内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12と、を有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15と、を備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿55aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は操作ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37及び普図ユニット38等がそれぞれ設けられている。一般入賞口31は合計で4個設けられており、それ以外はそれぞれ1個ずつ設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への1個の遊技球の入球が発生した場合又は第2作動口34への1個の遊技球の入球が発生した場合には、1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への1個の遊技球の入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。
なお、上記賞球個数は任意であり、例えば、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が少ない構成としてもよく、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけではなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
第1作動口33及び第2作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。第1作動口33及び第2作動口34は共に上向きに開放されている。また、第1作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物34aが設けられている。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。
第2作動口34よりも遊技球の流下方向の上流側に、スルーゲート35が設けられている。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PAを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられた普図ユニット38の普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が電役開放当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部38aの変動表示が終了された場合に普電開放状態へ移行する。普電開放状態では、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部38aは、LEDによる複数の表示用セグメントが所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部38aにて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図ユニット38において、普図表示部38aに隣接した位置には、普図保留表示部38bが設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部38bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図ユニット37及び可変表示ユニット36の図柄表示装置41における表示演出を通じて明示される。
特図ユニット37について詳細には、特図ユニット37には特図表示部37aが設けられている。特図表示部37aの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭い。特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。なお、特図表示部37aは、LEDによる複数の表示用セグメントが所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部37aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット37において、特図表示部37aに隣接した位置には、特図保留表示部37bが設けられている。遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部37bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づき特図表示部37aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。例えば、図柄表示装置41の表示面41aには、複数の表示領域として上段・中段・下段の3つの図柄列が設定され、各図柄列において「1」〜「9」の数字が付された主図柄が昇順又は降順で配列された状態でスクロール表示される。このスクロール表示においては、最初に全図柄列におけるスクロール表示が開始され、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順にスクロール表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。そして、遊技結果が大当たり結果となる遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aにおいて予め設定されている有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示される。具体的には、後述する最有利大当たり結果となる場合には同一の奇数図柄の組み合わせが停止表示され、後述する低確大当たり結果となる場合には同一の偶数図柄の組み合わせが停止表示され、後述する低入賞高確大当たり結果となる場合には同一の図柄の組み合わせではないものの低入賞高確大当たり結果ではない場合には停止表示されない図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけではなく、当たり当選となった後に移行する開閉実行モード中の表示演出などが行われる。また、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、特図表示部37a及び図柄表示装置41にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。特電入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉32aを備えている。開閉扉32aは、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉32aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、当たり結果となった場合に移行することとなるモードである。なお、閉鎖状態では入賞が不可ではないが開放状態よりも入賞が発生しづらい状態となる構成としてもよい。
図4は、遊技領域PAを流下した遊技球の排出に関する構成を説明するための説明図である。
既に説明したとおり、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技領域PAから排出される。換言すれば、遊技球発射機構27から発射されて遊技領域PAに流入した遊技球は一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球することにより遊技領域PAから排出されることとなる。一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技盤24の背面側に導かれる。
遊技盤24の背面には、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのそれぞれに対応させて排出通路部42〜48が形成されている。排出通路部42〜48に流入した遊技球はその流入した排出通路部42〜48を流下することにより、遊技盤24の背面側において遊技盤24の下端部に導かれ図示しない排出球回収部にて回収される。そして、排出球回収部にて回収された遊技球は、遊技ホールにおいてパチンコ機10が設置された島設備の球循環装置に排出される。
各排出通路部42〜48には遊技球を検知するための各種検知センサ42a〜48aが設けられている。これら排出通路部42〜48及び検知センサ42a〜48aについて以下に説明する。一般入賞口31は既に説明したとおり4個設けられているため、それら4個のそれぞれに対応させて排出通路部42〜44が存在している。この場合、最も左の一般入賞口31に対応する第1排出通路部42及びその右隣りの一般入賞口31に対応する第2排出通路部43のそれぞれに対しては1個ずつ検知センサ42a,43aが設けられている。具体的には、第1排出通路部42の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1入賞口検知センサ42aが設けられているとともに、第2排出通路部43の途中位置に検知範囲が存在するように第2入賞口検知センサ43aが設けられている。最も左の一般入賞口31に入球した遊技球は第1排出通路部42を通過する途中で第1入賞口検知センサ42aにて検知され、その右隣りの一般入賞口31に入球した遊技球は第2排出通路部43を通過する途中で第2入賞口検知センサ43aにて検知される。また、右側2個の一般入賞口31に対しては途中位置で合流するように形成された第3排出通路部44が設けられている。当該第3排出通路部44は、2個の一般入賞口31のそれぞれに対応する入口側領域を有しているとともに、それら入口側領域が途中で合流することで1個の出口側領域を有している。第3排出通路部44における出口側領域の途中位置に検知範囲が存在するように第3入賞口検知センサ44aが設けられている。右側2個のいずれかの一般入賞口31に入球した遊技球は第3排出通路部44を通過する途中で第3入賞口検知センサ44aにて検知される。
特電入賞装置32に対応させて第4排出通路部45が存在している。第4排出通路部45の途中位置に検知範囲が存在するようにして特電検知センサ45aが設けられており、特電入賞装置32に入球した遊技球は第4排出通路部45を通過する途中で特電検知センサ45aにて検知される。第1作動口33に対応させて第5排出通路部46が存在している。第5排出通路部46の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1作動口検知センサ46aが設けられており、第1作動口33に入球した遊技球は第5排出通路部46を通過する途中で第1作動口検知センサ46aにて検知される。第2作動口34に対応させて第6排出通路部47が存在している。第6排出通路部47の途中位置に検知範囲が存在するようにして第2作動口検知センサ47aが設けられており、第2作動口34に入球した遊技球は第6排出通路部47を通過する途中で第2作動口検知センサ47aにて検知される。アウト口24aに対応させて第7排出通路部48が存在している。第7排出通路部48の途中位置に検知範囲が存在するようにしてアウト口検知センサ48aが設けられており、アウト口24aに入球した遊技球は第7排出通路部48を通過する途中でアウト口検知センサ48aにて検知される。
なお、各種検知センサ42a〜48aのうちいずれか1個の検知センサ42a〜48aにて検知対象となった遊技球は他の検知センサ42a〜48aの検知対象となることはない。また、スルーゲート35に対してもゲート検知センサ49aが設けられており、遊技領域PAを流下する途中でスルーゲート35を通過する遊技球はゲート検知センサ49aにて検知される。
各種検知センサ42a〜49aとしては、いずれも電磁誘導型の近接センサが用いられているが、遊技球を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。また、各種検知センサ42a〜49aは後述する主制御装置60と電気的に接続されており、各種検知センサ42a〜49aの検知結果は主制御装置60に出力される。具体的には、各種検知センサ42a〜49aは、遊技球を検知していない状況ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状況ではHIレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなくHI及びLOWの関係が逆であってもよい。
図2に示すように、上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部51が形成されている。窓部51は、略楕円形状をなし、窓パネル52が嵌め込まれている。窓パネル52は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル52を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部51の上方には表示発光部53が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部54が設けられている。また、窓部51の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部55と下側膨出部56とが上下に並設されている。上側膨出部55内側には上方に開口した上皿55aが設けられており、下側膨出部56内側には同じく上方に開口した下皿56aが設けられている。上皿55aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿56aは、上皿55a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置60が搭載されている。図5は主制御装置60の正面図である。
主制御装置60は、図5に示すように、主制御基板61が基板ボックス60aに収容されてなる。主制御基板61の一方の板面である素子搭載面には、MPU62が搭載されている。基板ボックス60aは当該基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス60aは無色透明に形成されているが、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されている。したがって、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面を露出させることにより、基板ボックス60aの対向壁部60bを目視することが可能となるとともに当該対向壁部60bを通じてMPU62を目視することが可能となる。
基板ボックス60aは複数のケース体60cを前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体60cには、これらケース体60cの分離を阻止するとともにこれらケース体60cの分離に際してその痕跡を残すための結合部60eが設けられている。結合部60eは、略直方体形状の基板ボックス60aにおける一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部60eを利用してケース体60cの分離を阻止している状態において当該一部の結合部60eを破壊してケース体60cを分離したとしても、その後に別の結合部60eを結合状態とすることでケース体60cの分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体60cの分離に際して結合部60eが破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部60eを目視確認することでケース体60cの分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス60aにおいて結合部60eが並設された一辺とは逆の一辺にはケース体60c間の境界を跨ぐようにして封印シール60fが貼り付けられている。封印シール60fはその引き剥がしに際して粘着層がケース体60cに残る。これにより、ケース体60cの分離に際して封印シール60fが剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
上記構成の主制御装置60において主制御基板61には、パチンコ機10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更する契機を生じさせるために遊技ホールの管理者が所有する設定キーが挿入されてON操作される設定キー挿入部68aと、設定キー挿入部68aに対するON操作後においてパチンコ機10の設定状態を順次変更させるために操作される更新ボタン68bと、主制御装置60のMPU62に設けられた後述する主側RAM65のデータをクリアするために操作されるリセットボタン68cと、遊技履歴の管理結果を報知するための第1〜第3報知用表示装置69a〜69cと、が設けられている。また、主制御基板61に搭載されたMPU62には、遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)を外部装置にて読み取るために当該外部装置の接続端子を接続するための読み取り用端子68dが設けられている。なお、パチンコ機10の設定状態は「設定1」〜「設定6」の6段階に限定されることはなく複数段階であれば任意である。
これら設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c、読み取り用端子68d(すなわちMPU62)及び第1〜第3報知用表示装置69a〜69cはいずれも主制御基板61の素子搭載面に設けられている。また、主制御基板61の素子搭載面は既に説明したとおり基板ボックス60aの対向壁部60bと対向しているが、設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c及び読み取り用端子68dは対向壁部60bにより覆われていない。つまり、対向壁部60bには設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c及び読み取り用端子68dのそれぞれと対向する領域が個別の開口部とされている。これにより、基板ボックス60aの開放を要することなく、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入することが可能であり、更新ボタン68bを押圧操作することが可能であり、リセットボタン68cを押圧操作することが可能であり、読み取り用端子68dに外部装置の接続端子を接続することが可能である。
設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して所定方向に回転操作することにより設定キー挿入部68aがON操作された状態となる。その状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させることで(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させることで)、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態となる。そして、この状態において更新ボタン68bを1回押圧操作する度にパチンコ機10の設定状態が「設定1」〜「設定6」の範囲において昇順で1段階ずつ変更される。なお、「設定6」の状態で更新ボタン68bが操作された場合には「設定1」に更新される。また、設定キー挿入部68aに挿入している設定キーをON操作の位置から所定方向とは反対方向に回転操作して初期位置に復帰させることにより設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となる。設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となることで上記変更可能状態が終了し、その時点における設定値の状態で遊技を行うことが可能な状態となる。つまり、変更可能状態が終了した後に更新ボタン68bを操作しても設定値を変更することはできない。
設定キー挿入部68aに対するON操作はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後に設定キー挿入部68aに対するON操作を行ったとしても設定値を変更することはできない。
パチンコ機10の設定状態は当該パチンコ機10における単位時間当たりの有利度を定めるものであり、「設定n」(nは「1」〜「6」の整数)のnが大きい値ほど(すなわち設定値が高いほど)有利度が高くなる。詳細は後述するが大当たり結果の当選確率を決定する当否抽選モードとして相対的に当選確率が低くなる低確率モードと相対的に当選確率が高くなる高確率モードとが存在しており、設定値が高いほど低確率モードにおける大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。一方、いずれの設定値であっても高確率モードにおける大当たり結果の当選確率は一定となっている。
リセットボタン68cは上記のとおり主側RAM65のデータをクリアするために操作されるが、当該データのクリアを発生させるためにはリセットボタン68cを押圧操作した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させる必要がある(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させる必要がある)。リセットボタン68cに対するON操作はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後にリセットボタン68cを押圧操作したとしても主側RAM65のデータのクリアを行うことはできない。
読み取り用端子68dは既に説明したとおり遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)を外部装置にて読み取るために当該外部装置の接続端子が接続されるが、外部装置への外部出力を行うためには読み取り用端子68dに外部装置の接続端子を接続した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させる必要がある(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させる必要がある)。読み取り用端子68dに対する外部装置の接続はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後に読み取り用端子68dに外部装置を接続したとしても当該外部装置への外部出力は行われない。
第1〜第3報知用表示装置69a〜69cはいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1〜第3報知用表示装置69a〜69cはいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示面を目視することが可能となる。また、既に説明したとおり主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示面を目視することが可能となる。
第1報知用表示装置69aの表示面においては「0」〜「9」の数字だけではなく、アルファベット文字を含めた各種文字が表示される。一方、第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69cにおいては「0」〜「9」の数字が表示される。第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを利用して遊技履歴の管理結果が報知されるが、この報知内容については後に詳細に説明する。また、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては現状の設定値に対応する値が第3報知用表示装置69cにて表示される。なお、当該設定値に対応する値が第1報知用表示装置69aにて表示される構成としてもよく、第2報知用表示装置69bにて表示される構成としてもよい。また、変更可能状態となる前における設定値が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cのうちの一の報知用表示装置にて表示されるとともに現状の設定値が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cのうちの他の一の報知用表示装置にて表示される構成としてもよい。
図2に示すように、主制御装置60を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿55a又は下皿56aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源・発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板67と、を具備している。主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である主側CPU63の他に、主側ROM64、主側RAM65及び管理用IC66が内蔵されている。なお、MPU62には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
主側ROM64は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。主側ROM64は、主側CPU63により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
主側RAM65は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。主側RAM65は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に主側ROM64よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。主側RAM65は、主側ROM64内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
管理用IC66は、主側CPU63から供給された情報に基づいて遊技履歴を管理する管理装置である。詳細は後述するが、管理用IC66にて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aへの遊技球の入球履歴が把握されるとともに、その把握された入球履歴に応じて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球頻度が把握される。また、管理用IC66にて後述する開閉実行モード及び高頻度サポートモードの発生頻度が把握される。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には主制御装置60に設けられた停電監視基板67及び払出制御装置77が接続されている。停電監視基板67には動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置78が接続されており、MPU62には停電監視基板67を介して動作電力が供給される。
MPU62の入力側には、各入球検知センサ42a〜49aといった各種センサが接続されている。各入球検知センサ42a〜49aには、既に説明したとおり、第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a及びゲート検知センサ49aが含まれる。これら入球検知センサ42a〜49aの検知結果に基づいて、主側CPU63にて各入球部への入球判定が行われる。また、主側CPU63では第1作動口33への入賞に基づいて各種抽選が実行されるとともに第2作動口34への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の入力側には、主制御基板61に設けられた設定キー挿入部68a、更新ボタン68b及びリセットボタン68cが設けられている。設定キー挿入部68aには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより当該設定キー挿入部68aがON操作の位置及びOFF操作の位置のいずれに配置されているのかが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて設定キー挿入部68aがON操作の位置及びOFF操作の位置のいずれに配置されているのかを特定する。更新ボタン68bには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより更新ボタン68bが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて更新ボタン68bが押圧操作されているか否かを特定する。リセットボタン68cには図示しないセンサが設けられており、当該センサによりリセットボタン68cが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを特定する。
MPU62の出力側には、停電監視基板67、払出制御装置77及び音声発光制御装置81が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球部のうち入球の発生が遊技球の払い出しに対応する賞球対応入球部に遊技球が入球したことに基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置81には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。
MPU62の出力側には、特電入賞装置32の開閉扉32aを開閉動作させる特電用の駆動部32b、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、特図ユニット37及び普図ユニット38が接続されている。ちなみに、特図ユニット37には、特図表示部37a及び特図保留表示部37bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット38には、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部及び各種表示部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては特電入賞装置32が開閉されるように、主側CPU63において特電用の駆動部32bの駆動制御が実行される。また、普電役物34aの開放状態当選となった場合には、普電役物34aが開閉されるように、主側CPU63において普電用の駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、主側CPU63において特図表示部37aの表示制御が実行される。また、普電役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、主側CPU63において普図表示部38aの表示制御が実行される。また、第1作動口33若しくは第2作動口34への入賞が発生した場合、又は特図表示部37aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において特図保留表示部37bの表示制御が実行され、スルーゲート35への入賞が発生した場合、又は普図表示部38aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において普図保留表示部38bの表示制御が実行される。
MPU62の出力側には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cが接続されている。また、管理用IC66における遊技履歴の管理結果が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示を通じて報知される。また、パチンコ機10の設定状態の変更に際しては第3報知用表示装置69cにて現状の設定値が表示される。この場合、第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bは管理用IC66により表示制御され主側CPU63により表示制御されないのに対して、第3報知用表示装置69cは主側CPU63により表示制御されるとともに管理用IC66により表示制御される。第3報知用表示装置69cの表示は管理用IC66による表示制御よりも主側CPU63による表示制御が優先される。
但し、これに限定されることはなく第3報知用表示装置69cについても管理用IC66により表示制御され主側CPU63により表示制御されない構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の変更に際して第3報知用表示装置69cにて現状の設定値を表示する場合には主側CPU63から管理用IC66に設定値の表示指示が行われる構成とするとよい。
MPU62には読み取り用端子68dが設けられている。読み取り用端子68dには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより読み取り用端子68dに外部装置の接続端子が接続されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて読み取り用端子68dに外部装置の接続端子が接続されているか否かを特定する。また、読み取り用端子68dに外部装置が接続されている場合、管理用IC66における遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)が当該外部装置に外部出力される。
停電監視基板67は、主制御基板61と電源・発射制御装置78とを中継し、電源・発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源・発射制御装置78にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60の主側RAM65及び払出制御装置77に記憶保持用の電力が供給される。また、電源・発射制御装置78は遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構27は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、払出機構部73には既に説明したとおり電源スイッチが設けられており、電源スイッチがON操作されることによりパチンコ機10への動作電力の供給が開始され、電源スイッチがOFF操作されることによりパチンコ機10への動作電力の供給が停止される。
音声発光制御装置81は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示発光部53及びスピーカ部54を駆動制御するとともに、表示制御装置82を制御するものである。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から受信したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。
<主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図7を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部37aの表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部38aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部37a及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動口34の普電役物34aを普電開放状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、主側RAM65に取得情報記憶手段として設けられた保留格納エリア65aに格納される。
保留格納エリア65aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第1作動口33又は第2作動口34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、特図表示部37aの変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングで主側RAM65の普電保留エリア65cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって普電役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、普電役物34aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2作動口34の普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、普電役物開放カウンタC4を用いた普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普電開放状態当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて普電開放状態当選となり普電役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部38aにおける1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部38aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
ここで、既に説明したとおりパチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、低頻度サポートモードにおける普電役物34aの開放頻度及び開放態様はいずれの設定値であっても同一であるとともに、高頻度サポートモードにおける普電役物34aの開放頻度及び開放態様もいずれの設定値であっても同一となっている。但し、これに限定されることはなく、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードの少なくとも一方について普電役物34aの開放頻度及び開放態様の少なくとも一方がパチンコ機10の設定状態に応じて変動する構成としてもよい。例えば設定値が高いほど、低頻度サポートモードにおいて普電役物34aの開放頻度が高くなる構成としてもよく、低頻度サポートモードにおいて普電役物34aが1回開放状態となる場合における第2作動口34への遊技球の入球確率が高くなる構成としてもよい。また、設定値が高いほど、高頻度サポートモードにおいて普電役物34aの開放頻度が高くなる構成としてもよく、高頻度サポートモードにおいて普電役物34aが1回開放状態となる場合における第2作動口34への遊技球の入球確率が高くなる構成としてもよい。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで主側RAM65の保留格納エリア65aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。図8は主側ROM64に記憶されている各種テーブルを説明するための説明図である。当否テーブルとして、低確率モード用の低確当否テーブル64a〜64fと、高確率モード用の高確当否テーブル64gとが記憶されている。
低確当否テーブル64a〜64fは、「設定1」〜「設定6」の設定状態に1対1で対応させて設けられている。つまり、パチンコ機10の設定状態が「設定1」である場合に参照される設定1用の低確当否テーブル64aと、パチンコ機10の設定状態が「設定2」である場合に参照される設定2用の低確当否テーブル64bと、パチンコ機10の設定状態が「設定3」である場合に参照される設定3用の低確当否テーブル64cと、パチンコ機10の設定状態が「設定4」である場合に参照される設定4用の低確当否テーブル64dと、パチンコ機10の設定状態が「設定5」である場合に参照される設定5用の低確当否テーブル64eと、パチンコ機10の設定状態が「設定6」である場合に参照される設定6用の低確当否テーブル64fと、が存在している。
これら低確当否テーブル64a〜64fは高い設定値ほど大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。具体的には、設定1用の低確当否テーブル64aが参照された場合には約1/320で大当たり結果となり、設定2用の低確当否テーブル64bが参照された場合には約1/310で大当たり結果となり、設定3用の低確当否テーブル64cが参照された場合には約1/300で大当たり結果となり、設定4用の低確当否テーブル64dが参照された場合には約1/290で大当たり結果となり、設定5用の低確当否テーブル64eが参照された場合には約1/280で大当たり結果となり、設定6用の低確当否テーブル64fが参照された場合には約1/270で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
一方、高確当否テーブル64gは、「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。高確当否テーブル64gは「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても低確当否テーブル64a〜64fよりも大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。具体的には、高確当否テーブル64gが参照された場合には約1/30で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態に関係なく高確率モードを低確率モードよりも有利な状態とすることが可能となる。また、最も低い設定状態である「設定1」であっても高確率モードとなることで最も高い設定状態である「設定6」の低確率モードよりも大当たり結果となる確率を高くすることが可能となる。また、高確率モードについてはパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、高確当否テーブル64gを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア65aに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の第2作動口34の普電役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードのいずれであっても、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。
ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続期間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大当たり結果が契機となった開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンドに設定されている。
また、本パチンコ機10では、特電入賞装置32の1回の開放態様が、特電入賞装置32が開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29秒に設定された長時間態様と、開放継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.06秒に設定された短時間態様と、が設定されている。
本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32に対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32への入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける特電入賞装置32の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
大当たり種別カウンタC2に対する大当たり結果の振分先は、図8に示すように主側ROM64に振分テーブル64hとして記憶されている。そして、振分テーブル64hにおいては大当たり結果となった場合における大当たり結果の振分先として、低確大当たり結果と、低入賞高確大当たり結果と、最有利大当たり結果とが設定されている。
低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
低入賞高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
最有利大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。また、遊技結果として、低入賞高確大当たり結果が設定されていない構成としてもよい。また、低入賞高確大当たり結果における開閉実行モードでは、ラウンド遊技の回数が低確大当たり結果及び最有利大当たり結果の場合よりも少ない回数である構成としてもよい。
振分テーブル64hでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確大当たり結果に対応しており、「10〜14」が低入賞高確大当たり結果に対応しており、「15〜29」が最有利大当たり結果に対応している。
振分テーブル64hは、「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。これにより、大当たり結果の振分態様についてパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、振分テーブル64hを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態に応じて大当たり結果の振分態様が相違する構成としてもよい。例えば、高い設定値ほど最有利大当たり結果に振り分けられる確率を高くする構成としてもよく、高い設定値ほど最有利大当たり結果又は低入賞高確大当たり結果に振り分けられる確率を高くする構成としてもよい。この場合、高い設定値ほど大当たり結果となった後に高確率モードとなる確率を高くすることが可能となる。また、高い設定値ほど低入賞高確大当たり結果に振り分けられる確率を低くする構成としてもよく、高い設定値では低入賞高確大当たり結果に振り分けられないのに対して低い設定値では低入賞高確大当たり結果に振り分けられ得る構成としてもよい。この場合、高い設定値ほど高頻度入賞モードの開閉実行モードが発生する確率を高くすることが可能となる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置41の表示面41aにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組合せが停止表示されない大当たり結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、外れ結果に対応した遊技回では、主側ROM64に記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置81において行われる。この場合、音声発光制御装置81は、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
ここで、外れ結果となる遊技回においてリーチ表示の発生となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても同一である。これにより、外れ結果となる遊技回においてリーチ表示が発生する確率に関してパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、高い設定値ほど外れ結果となる遊技回においてリーチ表示が発生する確率が高くなる構成としてもよい。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部37aにおける表示継続時間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続時間とを主側CPU63において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述するタイマ割込み処理が1回実行される毎に1回更新され、次回のタイマ割込み処理が実行されるまでの残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主側CPU63の処理構成について>
次に、主側CPU63にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかる主側CPU63の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図9のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS101)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS102)。
その後、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かを判定する(ステップS103)。設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップS103:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS104)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS104:YES)、主側RAM65においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアを除いて、主側RAM65の各エリアを「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う(ステップS105)。つまり、設定キー挿入部68aのON操作を伴わずにリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には設定値の情報についてはパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前の状態に維持したまま主側RAM65のクリア処理が実行されるとともにそのクリア処理が実行された記憶エリアに対して初期設定が行われる。これにより、設定値の変更を要することなく主側RAM65の他のエリアを初期化させることが可能となる。なお、ステップS105では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS104:NO)、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS106)。停電フラグは主側RAM65に設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、チェックサムの算出結果が電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否かすなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS107)。ステップS105の処理を実行した場合、又はステップS107にて肯定判定をした場合、主側RAM65を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
ステップS106〜ステップS108のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行した後に(ステップS109)、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、後述する全部クリア処理(ステップS117)が実行されることにより解除される。
ステップS106〜ステップS108の全てにおいて肯定判定をした場合には電源投入設定処理を実行する(ステップS110)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM65の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。また、ステップS110の処理を実行した後は、管理用IC66に各種情報を認識させるための認識用処理(ステップS111)、及びMPU62の読み取り用端子68dに接続された外部装置に各種データを出力するためのデータ出力用処理を実行する(ステップS112)。これら認識用処理及びデータ出力用処理の詳細については後に説明する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS112の処理が完了してステップS113の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS112のデータ出力用処理が終了して、ステップS113の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS113〜ステップS116の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS113〜ステップS116の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS113〜ステップS116の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まずステップS113にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS114では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS115にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、主側RAM65の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS116にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS116の処理を実行した場合、ステップS113に戻り、ステップS113〜ステップS116の処理を繰り返す。
一方、設定キー挿入部68aがON操作されている場合(ステップS103:YES)、主側RAM65においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアも含めて、主側RAM65の全てのエリアを「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う(ステップS117)。つまり、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われている場合にはリセットボタン68cが押圧操作されていなくても主側RAM65の全てのエリアが「0」クリアされるとともにそのクリア処理が実行された記憶エリアに対して初期設定が行われる。また、ステップS117では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。なお、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われている場合であってもリセットボタン68cが押圧操作されていない場合には主側RAM65の全部クリア処理が実行されずに、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われているとともにリセットボタン68cが押圧操作されている場合に全部クリア処理が実行される構成としてもよい。
その後、ステップS118にて設定値更新処理を実行し、ステップS119にて設定値更新信号の出力処理を実行した後に、ステップS110の処理に移行する。以下、設定値更新処理について説明する。なお、設定値更新信号の出力処理については後に詳細に説明する。図10は設定値更新処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM65に設けられた設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS201)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、設定値の表示開始処理を実行する(ステップS202)。設定値の表示開始処理では、「設定1」に対応する「1」の数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は設定値の変更に際しては第3報知用表示装置69cを確認することでパチンコ機10の現状の設定状態を把握することが可能となる。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていないことを条件として(ステップS203:NO)、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS204)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS204にて否定判定をした場合、ステップS203の処理に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS204:YES)、主側RAM65の設定値カウンタの値を1加算する(ステップS205)。また、1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合(ステップS206:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS207)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS206にて否定判定をした場合、又はステップS207の処理を実行した場合、設定値の表示更新処理を実行する(ステップS208)。設定値の表示更新処理では、主側RAM65の設定値カウンタの値に対応する数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は第3報知用表示装置69cを確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS208の処理を実行した後はステップS203に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。OFF操作されていない場合(ステップS203:NO)、ステップS204以降の処理を再度実行する。OFF操作されている場合(ステップS203:YES)、設定値の表示終了処理を実行する(ステップS209)。設定値の表示終了処理では、第3報知用表示装置69cにおける設定値の表示を終了させる。
<タイマ割込み処理>
次に、図11のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。タイマ割込み処理は定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。
まず停電情報記憶処理を実行する(ステップS301)。停電情報記憶処理では、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、主側RAM65の停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを保存する。
その後、抽選用乱数更新処理を実行する(ステップS302)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS303ではステップS114と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS304にてステップS115と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。
その後、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(ステップS305)。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、主側RAM65に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする。続くステップS306では、上記遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定する。ステップS306にて否定判定をした場合に、ステップS307以降の処理を実行する。
ステップS307では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
その後、読み込み処理を実行する(ステップS308)。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、入球検知処理を実行する(ステップS309)。当該入球検知処理では、各入球検知センサ42a〜49aから受信している信号を読み込み、その読み込み結果に基づいて、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入球の有無を特定する。なお、入球検知処理の詳細については後に説明する。
その後、主側RAM65に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(ステップS310)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
その後、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(ステップS311)。発射操作装置28への発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6秒に1個の遊技球が発射される。続くステップS312では、入力状態監視処理として、ステップS308の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入球検知センサ42a〜49aの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
その後、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する(ステップS313)。特図特電制御処理については後に詳細に説明する。
その後、普図普電制御処理を実行する(ステップS314)。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。この場合、サポートモードが低頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行され、サポートモードが高頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行される。また、開閉実行モードである場合にはその直前のサポートモードが高頻度サポートモードであったとしても低頻度サポートモードとなる。
続くステップS315では、直前のステップS313及びステップS314の処理結果に基づいて、特図表示部37aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部37bに反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aに係る保留情報の増減個数を普図保留表示部38bに反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS315では、直前のステップS313及びステップS314の処理結果に基づいて、特図表示部37aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
その後、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(ステップS316)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(ステップS317)。また、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS318)。その後、遊技領域PAにおける遊技球の入球結果に対応する情報を管理用IC66に出力するための管理用出力処理を実行する(ステップS319)。管理用出力処理の詳細については後に説明する。
次に、ステップS313の特図特電制御処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
まず保留情報の取得処理を実行する(ステップS401)。保留情報の取得処理では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には保留格納エリア65aにおける保留数が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。保留数が上限値未満である場合には、保留数を1加算するとともに、前回のステップS302にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリアに格納する。なお、第1作動口33及び第2作動口34への入賞が同時に発生している場合には、保留情報の取得処理を1回実行する範囲内において、上記保留情報を取得するための処理を複数回実行する。また、保留情報の新たな取得が行われた場合にはそれに対応する取得時コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信した場合、図柄表示装置41における保留情報の個数を示す画像の表示を保留情報の増加に対応する表示内容に更新させる。
その後、主側RAM65に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出すとともに(ステップS402)、主側ROM64に設けられた特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップS403)。そして、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップS404)、ステップS406〜ステップS412の処理のうちその取得した開始アドレスが示す処理にジャンプする(ステップS405)。特図特電カウンタは、ステップS406〜ステップS412の各種処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルは、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、ステップS406〜ステップS412の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
ステップS406では特図変動開始処理を実行する。図13は特図変動開始処理を示すフローチャートである。
特図変動開始処理では保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が1以上であることを条件として(ステップS501:YES)、データ設定処理を実行する(ステップS502)。データ設定処理では、まず保留数を1減算するとともに、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であり、詳細には、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータをシフトさせた後に第4保留エリアRE4を「0」クリアする。この際、保留エリアのデータのシフトが行われたことを認識させるためのシフト時コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信した場合、図柄表示装置41における保留情報の個数を示す画像の表示を保留情報の減少に対応する表示内容に更新させる。
データ設定処理を実行した後は当否テーブルを主側ROM64から読み出す(ステップS503)。具体的には、まず主側RAM65の当否抽選モードを示す情報を読み出すことにより現状の当否抽選モードを把握する。高確率モードである場合には主側ROM64から高確当否テーブル64gを読み出す。一方、低確率モードである場合には主側RAM65の設定値カウンタの値を読み出すことによりパチンコ機10の設定状態を把握する。そして、その把握した設定値に対応する低確当否テーブル64a〜64fを主側ROM64から読み出す。
その後、ステップS503にて読み出した当否テーブル64a〜64gを参照して当否判定処理を実行する(ステップS504)。当否判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が、ステップS503にて読み出した当否テーブル64a〜64gに設定された大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
当否判定処理の結果が大当たり当選結果である場合には(ステップS505:YES)、振分判定処理を実行する(ステップS506)。振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を読み出す。そして、主側ROM64に設けられた振分テーブル64hを参照して、上記読み出した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、低確大当たり結果、低入賞高確大当たり結果及び最有利大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS507)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部37aに停止表示される絵柄の態様の情報が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されている。
その後、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する(ステップS508)。具体的には、主側RAM65には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS508では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS506の振分判定処理の結果に対応したフラグに「1」をセットする。
一方、ステップS505にて大当たり当選結果ではないと判定した場合には、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS509)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS508及びステップS509のいずれかの処理を実行した後は、遊技回の継続期間の把握処理を実行する(ステップS510)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が低確大当たり結果又は最有利大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でもなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。ちなみに、リーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における遊技回の継続期間は、保留用エリアREに格納されている保留情報の数が多いほど遊技回の継続期間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い遊技回の継続期間が選択されるようにリーチ非発生用継続期間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留情報の数やサポートモードに応じて遊技回の継続期間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における遊技回の継続期間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に継続期間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた遊技回の継続期間の振分が行われることとなる。
その後、ステップS510にて取得した遊技回の継続期間の情報を、主側RAM65に設けられた特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS511)。特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、タイマ更新処理(ステップS310)にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示と図柄表示装置41における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置41では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で最終停止期間(例えば0.5秒)に亘って最終停止表示される。この場合に、ステップS510にて取得される遊技回の継続期間は1遊技回分のトータル時間となっている。
その後、変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS512)。変動用コマンドには、遊技回の継続期間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、音声発光制御装置81では遊技回の継続期間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。
音声発光制御装置81は変動用コマンド及び種別コマンドを主側CPU63から受信した場合、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41において遊技回用の演出が実行されるようにする。この場合、当該遊技回用の演出は変動用コマンド及び種別コマンドの内容に対応する態様で行われる。また、図柄表示装置41では遊技回用の演出として図柄の変動表示が行われ、当該遊技回用の演出が終了する場合には当否判定処理及び振分判定処理の結果に対応する図柄の組み合わせが停止表示される。
その後、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示を開始させる(ステップS513)。そして、特図特電カウンタを1加算する(ステップS514)。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。その後、主側RAM65に設けられた第11出力フラグに「1」をセットする(ステップS515)。第11出力フラグは、遊技回が開始されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
特図特電制御処理(図52)の説明に戻り、ステップS407では特図変動中処理を実行する。特図変動中処理では、遊技回の継続時間中であって最終停止表示前のタイミングであるか否かを判定し、最終停止表示前であれば特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。最終停止表示させるタイミングとなった場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。なお、本実施形態においては主側CPU63から音声発光制御装置81に最終停止コマンドは送信されない。
ステップS408では特図確定中処理を実行する。特図確定中処理では、特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、特図確定中処理では、最終停止期間が経過したか否かを判定し、当該期間が経過している場合には開閉実行モードへの移行が発生するか否かの判定を行う。開閉実行モードへの移行が発生しない場合には特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアする。開閉実行モードへの移行が発生する場合には特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図確定中処理に対応したものから特電開始処理に対応したものに更新する。
ステップS409では特電開始処理を実行する。特電開始処理では今回の開閉実行モードにおけるオープニング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、オープニング期間のセット処理を実行する。また、オープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はオープニングコマンドを受信することにより、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にてオープニング演出が実行されるようにする。オープニング期間が経過している場合、最初のラウンド遊技を開始させるための開始用処理を実行する。当該開始用処理では、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。この終了条件の設定に際しては、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32を開放状態に継続させる場合の上限継続期間をセットするとともに、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32に入賞可能な遊技球の上限個数を主側RAM65に設けられた入賞個数カウンタにセットする。
ステップS410では特電開放中処理を実行する。特電開放中処理ではラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立している場合には特電入賞装置32を閉鎖状態とする。そして、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技でなければ特図特電カウンタの数値情報を1加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新し、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技であれば特図特電カウンタの数値情報を2加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
ステップS411では特電閉鎖中処理を実行する。特電閉鎖中処理では、ラウンド遊技間のインターバル期間が経過したか否かを判定する。インターバル期間は前回のラウンド遊技が終了する場合に設定される。インターバル期間が経過した場合には、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。そして、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
ステップS412では特電終了処理を実行する。特電終了処理では、今回の開閉実行モードにおけるエンディング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、エンディング期間(例えば5秒)をセットするとともに、エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はエンディングコマンドを受信することにより、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にてエンディング演出が実行されるようにする。エンディング期間が経過した場合には、開閉実行モードの終了後における当否抽選モード及びサポートモードのそれぞれを、今回の開閉実行モードの開始契機となった大当たり結果に対応するモードに設定する。
次に、主側CPU63にて、各入球検知センサ42a〜49aの検知結果に基づき、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球の有無を特定するための構成について説明する。図14は主側CPU63に入球検知センサ42a〜49aの検知結果が入力されるようにする構成を説明するための説明図である。
主側CPU63には入力ポート63aが設けられている。入力ポート63aは、8種類の信号を同時に扱うことができるように8ビットのパラレルインターフェースとして構成されている。そして、各信号の電圧に応じて「0」又は「1」の情報が格納されるエリアが、各端子に1対1で対応させて設けられている。つまり、当該エリアとして、第0ビットD0〜第7ビットD7を備えている。また、入力ポート63aには8種類を超える信号が入力されることとなるが、同時に入力される対象を8種類に制限するために、入力ポート63aへの入力対象となる信号群はドライバICによる切換制御を通じて切り換えられる。
タイマ割込み処理(図11)の入球検知処理(ステップS309)では、入力ポート63aへの入力対象となる信号群が各入球検知センサ42a〜49aからの信号群に設定される。かかる設定がなされた状況では、第0ビットD0は第1入賞口検知センサ42aからの検知信号に対応した情報が格納され、第1ビットD1は第2入賞口検知センサ43aからの検知信号に対応した情報が格納され、第2ビットD2は第3入賞口検知センサ44aからの検知信号に対応した情報が格納され、第3ビットD3は特電検知センサ45aからの検知信号に対応した情報が格納され、第4ビットD4は第1作動口検知センサ46aからの検知信号に対応した情報が格納され、第5ビットD5は第2作動口検知センサ47aからの検知信号に対応した情報が格納され、第6ビットD6はアウト口検知センサ48aからの検知信号に対応した情報が格納され、第7ビットD7はゲート検知センサ49aからの検知信号に対応した情報が格納される。
上記各入球検知センサ42a〜49aは、遊技球の通過を検知していない場合には検知信号として非検知中であることを示すLOWレベル信号を出力し、遊技球の通過を検知している場合には検知信号として検知中であることを示すHIレベル信号を出力する。そして、入力ポート63aではLOWレベル信号を受信している場合に該当するビットに対して「0」の情報を格納し、HIレベル信号を受信している場合に該当するビットに対して「1」の情報を格納する。つまり、入球検知センサ42a〜49aにおいて遊技球の通過が検知されていない状況では該当するビットに対して非検知中を示す情報に対応した「0」の情報が格納され、遊技球の通過が検知されている状況では該当するビットに対して検知中を示す情報に対応した「1」の情報が格納される。
図15はタイマ割込み処理(図11)のステップS309にて実行される入球検知処理を示すフローチャートである。
第0ビットD0に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS601:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第1出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS602)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS603)。第1出力フラグは、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。10個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS317の払出出力処理にて10個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、10個賞球コマンドを1回出力した場合には10個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は10個賞球コマンドを受信した場合、10個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第1ビットD1に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS604:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第2出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS605)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS606)。第2出力フラグは、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第2ビットD2に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS607:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第3出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS608)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS609)。第3出力フラグは、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第3ビットD3に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS610:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた特電入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS611)、主側RAM65に設けられた第4出力フラグに「1」をセットし(ステップS612)、さらに主側RAM65に設けられた15個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS613)。特電入賞フラグは開閉実行モードのラウンド遊技において特電入賞装置32に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図11)の特図特電制御処理(ステップS313)では特電入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生したことを特定し、ラウンド遊技における特電入賞装置32への残りの入球可能個数を1減算する。かかる入球可能個数を1減算する処理を実行した場合に特電入賞フラグを「0」クリアする。第4出力フラグは、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。15個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS317の払出出力処理にて15個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、15個賞球コマンドを1回出力した場合には15個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は15個賞球コマンドを受信した場合、15個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第4ビットD4に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS614:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第1作動入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS615)、主側RAM65に設けられた第5出力フラグに「1」をセットし(ステップS616)、さらに主側RAM65に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS617)。第1作動入賞フラグは第1作動口33に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図11)の特図特電制御処理(ステップS313)では第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特電特電制御処理(ステップS313)にて第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第1作動入賞フラグを「0」クリアする。第5出力フラグは、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。1個賞球用カウンタは、1個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS317の払出出力処理にて1個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、1個賞球コマンドを1回出力した場合には1個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は1個賞球コマンドを受信した場合、1個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第5ビットD5に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS618:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第2作動入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS619)、主側RAM65に設けられた第6出力フラグに「1」をセットし(ステップS620)、さらに主側RAM65に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS621)。第2作動入賞フラグは第2作動口34に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図11)の特図特電制御処理(ステップS313)では第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特電特電制御処理(ステップS313)にて第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第2作動入賞フラグを「0」クリアする。第6出力フラグは、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第6ビットD6に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS622:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第7出力フラグに「1」をセットする(ステップS623)。第7出力フラグは、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第7ビットD7に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、ゲート検知センサ49aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS624:YES)。この場合、主側RAM65に設けられたゲート入賞フラグに「1」をセットする(ステップS625)。ゲート入賞フラグはスルーゲート35に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図11)の普図普電制御処理(ステップS314)ではゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、普電保留エリア65cに格納されている普図側の保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、現状の普電役物開放カウンタC4の数値情報を普図側の保留情報として普電保留エリア65cに格納する処理を実行する。普図普電制御処理(ステップS314)にてゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合にゲート入賞フラグを「0」クリアする。
なお、タイマ割込み処理(図11)は既に説明したとおり4ミリ秒周期で起動されるため、1個の入球検知センサ42a〜49aにて1個の遊技球の検知が開始された場合、当該入球検知センサ42a〜49aにてその1個の遊技球の検知を継続している状況において当該入球検知センサ42a〜49aにて1個の遊技球が検知されたことの特定が主側CPU63にて行われる。したがって、第1〜第7出力フラグはそれぞれ1個ずつ設けられていれば十分である。
次に、払出制御装置77にて実行される処理内容について説明する。まず払出制御装置77及び当該払出制御装置77との間で通信を行う各種装置の電気的構成について、図16のブロック図を参照しながら説明する。
払出制御装置77はMPU91を備えている。MPU91には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である払出側CPU92の他に、払出側ROM93、払出側RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
払出側ROM93は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。払出側ROM93は、払出側CPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
払出側RAM94は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。払出側RAM94は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に払出側ROM93よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。払出側RAM94は、払出側ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
払出側CPU92は、主側CPU63と双方向通信を行うことが可能となっている。払出側CPU92は主側CPU63から賞球コマンドを受信することにより、その賞球コマンドに対応する個数の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。また、払出側CPU92は、遊技球の払い出しを正常に行うことが可能な状態であるか否かを監視し、正常に行うことが可能ではない状態であると特定した場合には払出側RAM94に未払出の賞球個数情報が記憶されている状況であっても払出装置76を停止させる。また、払出側CPU92は、このように正常に払い出しを行うことが可能ではない状態であることを示す払出制限コマンドを主側CPU63に送信する。主側CPU63は当該払出制限コマンドを受信した場合、遊技球の払い出しを正常に行うことが可能ではない状態であることを示す報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるように音声発光制御装置81に報知用コマンドを送信する。遊技球の払い出しを正常に行うことが可能ではない状態として、下皿56aが遊技球で満タンとなる満タン状態と、タンク75に遊技球が補充されていない球無状態と、払出装置76が正常に動作しない払出異常状態と、遊技機本体12が外枠11から開放された本体開放状態と、前扉枠14が内枠13から開放された前扉開放状態と、が存在している。
払出装置76から下皿56aへと通じる遊技球通路の途中位置には図示しない満タン検知センサが設けられており、当該満タン検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、満タン検知センサにおいて遊技球が継続して検知された場合に満タン状態であると特定し、満タン検知センサにて遊技球が継続して検知される状態が解除された場合に満タン状態が解除されたと特定する。
タンク75から払出装置76へと通じる遊技球通路の途中位置に図示しない球無検知センサが設けられており、当該球無検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、球無検知センサにおいて遊技球が継続して検知されない場合に球無状態であると特定し、球無検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に球無状態が解除されたと特定する。
払出装置76には当該払出装置76から払い出される遊技球を検知するための図示しない払出検知センサが設けられており、当該払出検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、払出検知センサにて遊技球が検知された場合に払出装置76から1個の遊技球が払い出されたと特定する。また、払出側CPU92は、遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御しているにも関わらず払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない場合に払出異常状態であると特定し、払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に払出異常状態が解除されたと特定する。
内枠13の前面部には前扉開放センサ95が設けられており(図2参照)、当該前扉開放センサ95の検知結果は払出側CPU92に入力される。この場合、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合に前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を払出側CPU92に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を払出側CPU92に送信する。払出側CPU92は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。また、払出側CPU92は、前扉枠14が閉鎖状態から開放状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に前扉開放コマンドを送信し、前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に前扉閉鎖コマンドを送信する。主側CPU63は、前扉開放コマンドを受信した場合に前扉枠14が開放状態となったと特定し、前扉閉鎖コマンドを受信した場合に前扉枠14が閉鎖状態となったと特定する。
裏パックユニット15の前面部には本体開放センサ96が設けられており(図2参照)、当該本体開放センサ96の検知結果は払出側CPU92に入力される。この場合、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を払出側CPU92に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を払出側CPU92に送信する。払出側CPU92は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。また、払出側CPU92は、遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に本体開放コマンドを送信し、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に本体閉鎖コマンドを送信する。主側CPU63は、本体開放コマンドを受信した場合に遊技機本体12が開放状態となったと特定し、本体閉鎖コマンドを受信した場合に遊技機本体12が閉鎖状態となったと特定する。
図17のフローチャートを参照しながら、払出側CPU92にて実行されるタイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、予め定められた周期(例えば2ミリ秒)で繰り返し起動されるものである。
まず満タン用処理を実行する(ステップS701)。満タン用処理では、既に説明したとおり満タン検知センサの検知結果に基づいて満タン状態であるか否かを特定し、満タン状態である場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、満タン状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、満タン状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、満タン状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、球無用処理を実行する(ステップS702)。球無用処理では、既に説明したとおり球無検知センサの検知結果に基づいて球無状態であるか否かを特定し、球無状態である場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、球無状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、球無状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、球無状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、払出異常監視処理を実行する(ステップS703)。払出異常監視処理では、既に説明したとおり払出検知センサの検知結果に基づいて払出異常状態であるか否かを特定し、払出異常状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、払出異常状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、払出異常状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、払出異常状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、前扉開放監視処理を実行する(ステップS704)。前扉開放監視処理では、既に説明したとおり前扉開放センサ95の検知結果に基づいて前扉枠14が開放状態であるか否かを特定し、前扉枠14が開放状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、前扉開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、前扉枠14が閉鎖された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、前扉閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。
その後、本体開放監視処理を実行する(ステップS705)。本体開放監視処理では、既に説明したとおり本体開放センサ96の検知結果に基づいて遊技機本体12が開放状態であるか否かを特定し、遊技機本体12が開放状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、本体開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、遊技機本体12が閉鎖された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、本体閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。
その後、コマンド読込処理を実行する(ステップS706)。当該コマンド読込処理では、主側CPU63が送信した賞球コマンドを読み込む処理を実行し、その賞球コマンドを払出側RAM94に格納する。そして、その受信した賞球コマンドに対応する個数を払出側RAM94における未払出の賞球個数情報に加算するための賞球設定処理を実行した後に(ステップS707)、払出装置76による遊技球の払い出しの実行制御を行うための払出制御処理を実行する(ステップS708)。払出制御処理では、払出側RAM94に記憶されている未払出の賞球個数情報が1以上の値である場合に払出装置76の駆動制御を行い、払出検知センサにて1個の遊技球を検知した場合に賞球個数情報の値を1減算する。そして、賞球個数情報の値が「0」となった場合には払出装置76の駆動制御を停止する。その後、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS709)。
次に、遊技ホールに設けられたホールコンピュータHCにパチンコ機10から情報を外部出力するための構成について説明する。
図2に示すように、裏パックユニット15には外部端子板97が設けられている。外部端子板97には多数の外部端子が設けられており、一部の外部端子であって複数の外部端子が主側CPU63と電気的に接続されているとともに、一部の外部端子であって複数の外部端子が払出側CPU92と電気的に接続されている。このように主側CPU63及び払出側CPU92のそれぞれが外部端子板97と電気的に接続されていることにより、図16に示すように、主側CPU63及び払出側CPU92はホールコンピュータHCに情報を外部出力することが可能である。
外部端子板97の1個の外部端子は前扉開放センサ95と電気的に接続されているとともに、外部端子板97の1個の外部端子は本体開放センサ96と電気的に接続されている。この電気的な接続の構成について詳細には、前扉開放センサ95から払出側CPU92に向けた信号経路の途中位置には信号中継基板98が設けられている。当該信号中継基板98には、前扉開放センサ95から払出側CPU92に向けた信号経路SL1から分岐させて分岐経路SL2が設けられている。そして、当該分岐経路SL2は外部端子板97における前扉開放用の外部端子に接続されている。したがって、前扉開放センサ95における検知結果に対応した電気信号は、払出側CPU92に入力されるだけでなく、外部端子板97における前扉開放用の外部端子にも入力される。これにより、払出側CPU92による制御を介することなく、前扉枠14が開放状態であるか否かを示す信号をホールコンピュータHCに外部出力することが可能となる。
本体開放センサ96について詳細には、信号中継基板98には、本体開放センサ96から払出側CPU92に向けた信号経路SL3から分岐させて分岐経路SL4が設けられている。そして、当該分岐経路SL4は外部端子板97における本体開放用の外部端子に接続されている。したがって、本体開放センサ96における検知結果に対応した電気信号は、払出側CPU92に入力されるだけでなく、外部端子板97における本体開放用の外部端子にも入力される。これにより、払出側CPU92による制御を介することなく、遊技機本体12が開放状態であるか否かを示す信号をホールコンピュータHCに外部出力することが可能となる。
次に、主側CPU63及び払出側CPU92からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容について説明する。まず主側CPU63からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容について説明する。
主側CPU63はタイマ割込み処理(図11)における外部情報設定処理(ステップS318)にて、外部端子板97において主側CPU63に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。主側CPU63から外部端子板97に出力される情報として、開閉実行モード中であることを示す情報と、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報と、一の遊技回が終了したことを示す情報と、所定個数(例えば100個)の遊技球がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかを通じて遊技領域PAから排出されたことを示す情報と、第1作動口33に遊技球が入球したことを示す情報と、第2作動口34に遊技球が入球したことを示す情報と、が含まれている。
払出側CPU92はタイマ割込み処理(図17)における外部情報設定処理(ステップS709)にて、外部端子板97において払出側CPU92に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。払出側CPU92から外部端子板97に出力される情報として、10個の遊技球の払い出しが行われたことを示す情報が含まれている。
ホールコンピュータHCでは外部端子板97を通じてパチンコ機10から受信する各種情報に応じて、当該パチンコ機10における遊技球の払い出しの実行態様などを把握することが可能である。例えば、
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した遊技球の払出個数の割合である出玉率
・開閉実行モード及び高頻度サポートモードではない通常遊技状態における出玉率(以下、この出玉率を「B」とする)
・開閉実行モードにおける出玉率
・高頻度サポートモードにおける出玉率
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに実行された遊技回の回数(以下、この割合を「S」とする)
・B−S×「第1作動口33及び第2作動口34への入賞に対する賞球個数」
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した第1作動口33への遊技球の入球個数(以下、この割合を「S1」とする)
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した第2作動口34への遊技球の入球個数(以下、この割合を「S2」とする)
・B−(S1×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+S2×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
・単位遊技回当たりにおける開閉実行モードの発生確率
・単位遊技回当たりにおける高頻度サポートモードの発生確率
などが算出される。これにより、ホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10の遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を管理することが可能となる。なお、賞球個数とは対応する入球部に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数のことである。
<遊技球の入賞態様を管理するための構成>
次に、管理用IC66を利用して遊技履歴を管理するための構成について説明する。まず図18のブロック図を参照しながら、管理用IC66の電気的構成について説明する。
既に説明したとおり主制御装置60のMPU62は、主側CPU63、主側ROM64、主側RAM65、及び管理用IC66を備えている。また、MPU62は、これら以外にもI/F101を備えているとともに、既に説明した読み取り用端子68dを備えている。
I/F101は、MPU62の外部の機器との間で信号を送受信するためのインターフェースである。I/F101は、内部バス103を介して主側CPU63と電気的に接続されている。I/F101の入力ポートを通じて各入球検知センサ42a〜49aなどのセンサからの検知結果、及び払出側CPU92からのコマンドなどがMPU62に入力され、その入力された検知結果及びコマンドの内容に基づいて既に説明したとおり主側CPU63にて各種処理が実行される。また、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、特電用の駆動部32bなどの機器へ信号出力が行われる場合には当該信号出力はI/F101の出力ポートを通じて行われるとともに、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、払出側CPU92及び音声発光制御装置81へコマンド出力が行われる場合には当該コマンド出力はI/F101の出力ポートを通じて行われる。
管理用IC66は、管理側I/F111と、管理側CPU112と、管理側ROM113と、管理側RAM114と、RTC115と、対応関係用メモリ116と、履歴用メモリ117と、演算結果用メモリ131と、を備えている。これら各装置は管理用IC66に設けられた内部バス66aを通じて双方向通信可能に接続されている。
管理側I/F111は、MPU62に内蔵された単方向通信用の信号経路群118を介して主側CPU63から各種信号を受信するとともに、MPU62に内蔵された単方向通信用の信号経路群119を介して読み取り用端子68dに各種信号を送信するためのインターフェースである。主側CPU63からの各種信号は管理側I/F111の入力ポートに入力され、読み取り用端子68dへの各種信号は管理側I/F111の出力ポートから出力される。なお、主側CPU63はMPU62に内蔵された双方向通信用の信号経路群120を介して読み取り用端子68dと電気的に接続されている。
管理側CPU112は、制御部及び演算部を含む演算処理装置である。管理側ROM113は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。管理側ROM113は、管理側CPU112により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。管理側RAM114は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。管理側RAM114は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に管理側ROM113よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。管理側RAM114は管理側ROM113内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
RTC115はリアルタイムクロックであり、年月日情報及び時刻情報を常時計測し、管理側CPU112からの指示に従い、その計測している年月日情報及び時刻情報(以下、日時情報ともいう)を出力することが可能な構成である。なお、RTC115にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても年月日情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。
対応関係用メモリ116は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。対応関係用メモリ116は、管理側I/F111の入力ポート121に設けられた各バッファ122a〜122pとそれらバッファ122a〜122pに入力される信号の種類との対応関係の情報を記憶しておくために利用される。対応関係用メモリ116の内容の詳細については後に説明する。
履歴用メモリ117は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。履歴用メモリ117は、管理側I/F111を通じて主側CPU63から受信した遊技履歴に関する情報を記憶しておくために利用される。履歴用メモリ117の内容の詳細については後に説明する。
演算結果用メモリ131は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。演算結果用メモリ131は、履歴用メモリ117に格納されている履歴情報を利用して管理側CPU112にて演算された各種パラメータを順次記憶するために利用される。演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータの内容は、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて順次表示されるとともに、読み取り用端子68dに接続された外部装置に出力される。
次に、管理側I/F111に設けられた入力ポート121の構成について説明する。図19は管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
入力ポート121には複数のバッファ122a〜122pが設けられている。具体的には第1〜第16バッファ122a〜122pが設けられている。第1〜第16バッファ122a〜122pのそれぞれには信号経路118a〜118pを通じて1種類の信号を入力可能となっており、第1〜第16バッファ122a〜122pのそれぞれは入力対象となっている信号がLOWレベルである場合に第1データとして「0」の情報が格納され、入力対象となっている信号がHIレベルである場合に第2データとして「1」の情報が格納される。なお、これらLOW及びHIと第1データ及び第2データとの関係が逆であってもよい。
第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1入賞口検知センサ42aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第1信号を出力し、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第1信号を出力する。この特定期間は、第1バッファ122aにHIレベルの第1信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2入賞口検知センサ43aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第2信号を出力し、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第2信号を出力する。この特定期間は、第2バッファ122bにHIレベルの第2信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力される。この場合、主側CPU63は第3入賞口検知センサ44aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第3信号を出力し、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第3信号を出力する。この特定期間は、第3バッファ122cにHIレベルの第3信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力される。この場合、主側CPU63は特電検知センサ45aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第4信号を出力し、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第4信号を出力する。この特定期間は、第4バッファ122dにHIレベルの第4信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1作動口検知センサ46aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第5信号を出力し、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第5信号を出力する。この特定期間は、第5バッファ122eにHIレベルの第5信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2作動口検知センサ47aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第6信号を出力し、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第6信号を出力する。この特定期間は、第6バッファ122fにHIレベルの第6信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力される。この場合、主側CPU63はアウト口検知センサ48aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第7信号を出力し、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第7信号を出力する。この特定期間は、第7バッファ122gにHIレベルの第7信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第8バッファ122hには開閉実行モードの期間中であるか否かに対応する第8信号が入力される。この場合、主側CPU63は開閉実行モードではない状況ではLOWレベルの第8信号を継続して出力し、開閉実行モードである状況ではHIレベルの第8信号を継続して出力する。
第9バッファ122iには高頻度サポートモードの期間中であるか否かに対応する第9信号が入力される。この場合、主側CPU63は高頻度サポートモードではない状況ではLOWレベルの第9信号を継続して出力し、高頻度サポートモードである状況ではHIレベルの第9信号を継続して出力する。
第10バッファ122jには前扉枠14が開放されている期間中であるか否かに対応する第10信号が入力される。この場合、主側CPU63は前扉枠14が閉鎖状態である状況ではLOWレベルの第10信号を継続して出力し、前扉枠14が開放状態である状況ではHIレベルの第10信号を継続して出力する。
第11バッファ122kには遊技回が開始されたか否かに対応する第11信号が入力される。この場合、主側CPU63は遊技回が開始される前まではLOWレベルの第11信号を継続して出力し、遊技回が開始された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第11信号を出力する。この特定期間は、第11バッファ122kにHIレベルの第11信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第15バッファ122oには主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを管理側CPU112に認識させるための設定値更新信号が入力される。この場合、主側CPU63はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われていない状況ではLOWレベルの設定値更新信号を出力し、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にHIレベルの設定値更新信号が特定期間に亘って維持されるパルス信号をその新たに設定された設定値に対応する数分出力する。この特定期間は、第15バッファ122oにHIレベルの設定値更新信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第16バッファ122pには履歴用メモリ117に格納された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを読み取り用端子68dに出力する契機を管理側CPU112に認識させるための出力指示信号が入力される。この場合、主側CPU63は履歴情報を出力する必要がない状況ではLOWレベルの出力指示信号を出力し、履歴情報を出力する必要がある場合に特定期間に亘ってHIレベルの出力指示信号を出力する。この特定期間は、第16バッファ122pにHIレベルの出力指示信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第12バッファ122l、第13バッファ122m及び第14バッファ122nは、主側CPU63からの信号を入力可能ではあるものの、本パチンコ機10では通常の信号が入力されないブランクとなっている。このように管理側I/F111の入力ポート121として本パチンコ機10において主側CPU63から管理用IC66に出力される信号の種類よりも多くの数のバッファ122a〜122pが設けられていることにより、管理用IC66を本パチンコ機10とは異なる機種にも流用することが可能となる。これにより、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。ちなみに、主側CPU63と第1〜第16バッファ122a〜122pのそれぞれとの間には第1〜第16バッファ122a〜122pに1対1で対応するように信号経路118a〜118pが形成されているが、これに限定されることはなく、ブランク対象となるバッファ122l〜122nとの間には信号経路118l〜118nが形成されていない構成としてもよい。
第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されること及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112は第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることび第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1〜第14バッファ122a〜122nにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。管理側CPU112におけるこれら信号の種類の特定は、詳細は後述するが、MPU62への動作電力の供給開始に伴い主側CPU63及び管理側CPU112において制御が開始された場合に主側CPU63から管理側CPU112に種類識別コマンドが送信されることにより行われる。この場合、種類識別コマンドにより提供された各種信号の種類の情報は対応関係用メモリ116に記憶され、動作電力が供給されている状況において各種信号の種類を管理側CPU112にて特定する場合には対応関係用メモリ116に記憶された情報が参照される。
図20は対応関係用メモリ116の構成を説明するための説明図である。対応関係用メモリ116には、管理側I/F111の入力ポート121に設けられた第1〜第14バッファ122a〜122nに1対1で対応させて第1〜第14対応関係エリア123a〜123nが設けられている。
第1対応関係エリア123aには第1バッファ122aに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第1対応関係エリア123aには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。第2対応関係エリア123bには第2バッファ122bに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第2対応関係エリア123bには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。第3対応関係エリア123cには第3バッファ122cに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第3対応関係エリア123cには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。
第4対応関係エリア123dには第4バッファ122dに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、特電入賞装置32であることを示す情報が格納される。また、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32であることを示す情報とともに特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(15個)も格納される。第5対応関係エリア123eには第5バッファ122eに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、第1作動口33であることを示す情報が格納される。また、第5対応関係エリア123eには第1作動口33であることを示す情報とともに第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)も格納される。第6対応関係エリア123fには第6バッファ122fに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、第2作動口34であることを示す情報が格納される。また、第6対応関係エリア123fには第2作動口34であることを示す情報とともに第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)も格納される。第7対応関係エリア123gには第7バッファ122gに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、アウト口24aであることを示す情報が格納される。
第8対応関係エリア123hには第8バッファ122hに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、開閉実行モードであることを示す情報が格納される。第9対応関係エリア123iには第9バッファ122iに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、高頻度サポートモードであることを示す情報が格納される。第10対応関係エリア123jには第10バッファ122jに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、前扉枠14であることを示す情報が格納される。第11対応関係エリア123kには第11バッファ122kに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、遊技回の開始であることを示す情報が格納される。
第12対応関係エリア123lには第12バッファ122lに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第13対応関係エリア123mには第13バッファ122mに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第14対応関係エリア123nには第14バッファ122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。
上記のように第1〜第14バッファ122a〜122nにどのような種類の信号が入力されるのかが、主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される構成とすることで、管理用IC66を本パチンコ機10とは異なる機種にも流用することが可能となる。これにより、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
また、第1〜第14バッファ122a〜122nに履歴情報の記憶に対応する信号出力を行う度にその信号の種類を認識させるための情報を出力するのではなく、事前に信号の種類を認識させるための情報を出力するとともにその出力された情報に基づき第1〜第14バッファ122a〜122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報が対応関係用メモリ116に格納される構成である。これにより、第1〜第14バッファ122a〜122nに履歴情報の記憶に対応する信号出力を行う度にその信号の種類を認識させるための情報が出力される構成に比べ、都度の信号出力に際して主側CPU63から管理側CPU112に出力される情報量を抑えることが可能となる。
また、第1〜第14バッファ122a〜122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報の出力は、動作電力の供給開始時に行われる。これにより、本パチンコ機10にて遊技が開始される状況においては、第1〜第14バッファ122a〜122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定することが可能となる。
また、第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることの情報設定及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることの情報設定が管理用IC66の設計段階において行われている。これにより、本パチンコ機10に限らず管理用IC66を利用する他の機種のパチンコ機であっても確実に使用する設定値更新信号及び出力指示信号については、第15バッファ122o及び第16バッファ122pに入力される信号の種類を特定するための処理を省略することが可能となる。よって、かかる信号の種類を特定するための処理の処理負荷を抑えることが可能となる。
次に、管理用IC66の履歴用メモリ117について説明する。図21は履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117には、履歴情報を順次記憶するための履歴用エリア124が設けられている。履歴用エリア124には、複数のポインタ情報が連番で設定されているとともに、各ポインタ情報に1対1で対応させて履歴情報格納エリア125が設定されている。履歴情報格納エリア125には、RTC情報と対応関係情報との組合せを格納可能となっている。この場合、各履歴情報格納エリア125は2バイトのデータ容量となっており、RTC情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられており、対応関係情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられている。第1〜第14バッファ122a〜122n(本パチンコ機10の場合は実際には第1〜第11バッファ122a〜122k)に入力されている信号に応じて対応関係情報を格納する必要が生じた場合には、まず現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125のRTC情報を格納するためのエリアに、現状のRTC115において計測されている日時情報を格納する。その後、今回の情報格納契機となったバッファ122a〜122nに対応する対応関係情報を対応関係用メモリ116における当該バッファ122a〜122nに対応する対応関係エリア123a〜123nから読み出し、その読み出した対応関係情報を現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア125に格納される対応関係情報について具体的には、第1〜第7バッファ122a〜122gは既に説明したとおり入球検知センサ42a〜48aの検知結果に対応する信号が入力されるため、対応関係用メモリ116における第1〜第7対応関係エリア123a〜123gには入球検知センサ42a〜48aの種類に対応する情報が格納されている。より詳細には、入球検知センサ42a〜48aのそれぞれに対応する入球部の種類に対応する情報が、第1〜第7対応関係エリア123a〜123gに格納されている。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1〜第3入賞口検知センサ42a〜44aはいずれも一般入賞口31に入球した遊技球を検知するものであるため、これら第1〜第3入賞口検知センサ42a〜44aに対応する第1〜第3対応関係エリア123a〜123cにはいずれも一般入賞口31であることを示す情報が格納されている。また、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32であることを示す情報が格納されており、第5対応関係エリア123eには第1作動口33であることを示す情報が格納されており、第6対応関係エリア123fには第2作動口34であることを示す情報が格納されており、第7対応関係エリア123gにはアウト口24aであることを示す情報が格納されている。今回の情報格納契機となったバッファ122a〜122nが第1〜第7バッファ122a〜122gのいずれかである場合には、そのバッファ122a〜122gに対応する入球部の種類の情報が第1〜第7対応関係エリア123a〜123gのいずれかから読み出され、その読み出された入球部の種類の情報が履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアにそのまま格納される。
一方、第8バッファ122hは開閉実行モード中であるか否かを示す信号が入力され、第9バッファ122iは高頻度サポートモード中であるか否かを示す信号が入力され、第10バッファ122jは前扉枠14が開放中であるか否かを示す信号が入力され、第11バッファ122kは遊技回が開始されたか否かを示す信号が入力される。したがって、第8対応関係エリア123hには開閉実行モードであることを示す情報が格納され、第9対応関係エリア123iには高頻度サポートモードであることを示す情報が格納され、第10対応関係エリア123jには前扉枠14であることを示す情報が格納され、第11対応関係エリア123kには遊技回であることを示す情報が格納される。
主側CPU63は既に説明したとおり開閉実行モードではない状況ではLOWレベルの第8信号を継続して出力し、開閉実行モードである状況ではHIレベルの第8信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に開閉実行モードが開始されたと特定し、第8信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合に開閉実行モードが終了したと特定することが可能となる。そして、第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第8対応関係エリア123hから読み出した開閉実行モードであることを示す情報だけではなく開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第8信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第8対応関係エリア123hから読み出した開閉実行モードであることを示す情報だけではなく終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり高頻度サポートモードではない状況ではLOWレベルの第9信号を継続して出力し、高頻度サポートモードである状況ではHIレベルの第9信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に高頻度サポートモードが開始されたと特定し、第9信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合に高頻度サポートモードが終了したと特定することが可能となる。そして、第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第9対応関係エリア123iから読み出した高頻度サポートモードであることを示す情報だけではなく開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第9信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第9対応関係エリア123iから読み出した高頻度サポートモードであることを示す情報だけではなく終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり前扉枠14が閉鎖状態である状況ではLOWレベルの第10信号を継続して出力し、前扉枠14が開放状態である状況ではHIレベルの第10信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に前扉枠14が開放されたと特定し、第10信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合にが前扉枠14が閉鎖されたと特定することが可能となる。そして、第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第10対応関係エリア123jから読み出した前扉枠14であることを示す情報だけではなく開放開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第10信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第10対応関係エリア123jから読み出した前扉枠14であることを示す情報だけではなく開放終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり遊技回の開始タイミングとなるまではLOWレベルの第11信号を継続して出力し、遊技回の開始タイミングとなった場合に特定期間に亘ってHIレベルの第11信号を出力する。したがって、管理側CPU112は第11信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に遊技回が開始されたと特定する。つまり、第11信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第11対応関係エリア123kから読み出した遊技回であることを示す情報を、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア125は、仮に開店から閉店まで本パチンコ機10における遊技球の発射が継続される営業日が10日間連続したとしてもその間に発生した各履歴情報を全て記憶しておくことを可能とする数分設けられている。例えば1日に履歴情報が60000回発生するとした場合、600000個以上の履歴情報格納エリア125が設けられている。これにより、少なくとも10日間は全ての履歴情報を履歴用メモリ117において記憶保持することが可能である。
履歴用メモリ117には履歴用エリア124とは別にポインタ用エリア126が設けられている。ポインタ用エリア126には、履歴用メモリ117において現状の書き込み対象となっているポインタ情報を管理側CPU112にて特定するための情報が格納されている。具体的には、パチンコ機10の出荷段階ではポインタ用エリア126には「0」のポインタ情報を書き込み対象に指定する情報が設定されている。そして、1個の履歴情報が履歴情報格納エリア125に新たに格納される度に、書き込み対象となるポインタ情報の値が1加算されるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。最後の順番のポインタ情報が書き込み対象となり当該最後の順番のポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に履歴情報が格納された場合には、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。これにより、格納可能な履歴情報の個数を超えて履歴情報の格納契機が発生した場合には、古い履歴情報が格納されている履歴情報格納エリア125から順に新しい履歴情報に上書きされていくこととなる。
また、外部装置による履歴用メモリ117からの履歴情報の読み取りが発生した場合には、履歴情報格納エリア125が全て「0」クリアされるとともに、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。これにより、一旦読み取り対象となった履歴情報が再度読み取り対象となってしまうことを阻止することが可能となる。
次に、管理用IC66を利用して遊技履歴を管理するための具体的な処理構成について説明する。まず管理側I/F111の入力ポート121に設けられた第1〜第14バッファ122a〜122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理構成について説明する。図22は主側CPU63にて実行される認識用処理を示すフローチャートである。なお、認識用処理はメイン処理(図9)におけるステップS111にて実行される。
まず主側RAM65に設けられた認識用出力カウンタに「14」をセットする(ステップS801)。認識用出力カウンタは、管理側I/F111における入力ポート121の第1〜第14バッファ122a〜122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるための情報出力の残りの必要回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。既に説明したとおり第1〜第14バッファ122a〜122nの14個が信号の種類の認識対象となるため、認識用出力カウンタには「14」をセットする。
その後、識別開始コマンドの出力処理を実行する(ステップS802)。主側CPU63は、第1〜第14バッファ122a〜122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるために当該管理側CPU112に各種コマンドを出力する。このコマンド出力に際しては第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される第1〜第8信号が利用される。つまり、履歴情報の格納契機を管理側CPU112に指示するために利用される第1〜第8信号(すなわち第1〜第8信号経路118a〜118h)を利用して、第1〜第14バッファ122a〜122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるためのコマンド出力が行われる。これにより、当該コマンド出力を行うための信号経路を、第1〜第16バッファ122a〜122pに信号出力するための信号経路118a〜118pとは別に設ける構成に比べて、信号経路の数を減らすことが可能となり構成を簡素化させることが可能となる。識別開始コマンドは8ビットのデータ容量となっており各ビットのデータがそれぞれ第1〜第8信号として第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される。また、識別開始コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別開始コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別開始コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別開始コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別開始コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1〜第14バッファ122a〜122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理を開始すべきことを特定する。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの現状の値に対応する種類識別コマンドを主側ROM64から読み出す(ステップS803)。この場合、第1バッファ122aが最初に信号種類の設定対象となり、その後は第nバッファの次に第n+1バッファが信号種類の設定対象となるように、第1〜第14バッファ122a〜122nに対応する信号種類の認識設定が行われる。したがって、認識用出力カウンタが「14」〜「12」であれば一般入賞口31であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「11」であれば特電入賞装置32であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「10」であれば第1作動口33であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「9」であれば第2作動口34であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「8」であればアウト口24aであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「7」であれば開閉実行モードであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「6」であれば高頻度サポートモードであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「5」であれば前扉枠14であることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「4」であれば遊技回であることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「3」〜「1」であればブランクであることを示す種類識別コマンドを読み出す。
その後、読み出した種類識別コマンドの出力処理を実行する(ステップS804)。種類識別コマンドは、識別開始コマンドと同様に8ビットのデータ容量となっており、各ビットのデータがそれぞれ第1〜第8信号として第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される。また、識別種類コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別種類コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別種類コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別種類コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別種類コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1〜第14バッファ122a〜122nのうち今回の設定対象となっているバッファに対応する対応関係エリア123a〜123nに、その識別種類コマンドに対応する情報を格納する。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの値を1減算し(ステップS805)、その1減算後における認識用出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS806)。認識用出力カウンタの値が1以上である場合には(ステップS806:NO)、1減算後における認識用出力カウンタの値に対応する種類識別コマンドを出力するための処理を実行する(ステップS803及びステップS804)。
一方、認識用出力カウンタの値が「0」である場合には(ステップS806:YES)、識別終了コマンドの出力処理を実行する(ステップS807)。識別終了コマンドは8ビットのデータ容量となっており、各ビットのデータがそれぞれ第1〜第8信号として第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される。また、識別終了コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別終了コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別終了コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別終了コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別終了コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1〜第14バッファ122a〜122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理が完了したことを特定する。
次に、管理側CPU112にて実行される管理処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。管理処理は、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合に開始される。なお、管理側CPU112の処理速度は主側CPU63の処理速度よりも速い構成であり、主側CPU63において1回のタイマ割込み処理(図11)が開始されてから次回のタイマ割込み処理(図11)が開始されるまでに、管理処理におけるステップS908以降の処理の組合せが16回以上実行される。
まず主側CPU63から識別開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS901)。識別開始コマンドを受信していない場合(ステップS901:NO)、設定更新認識用処理を実行した後に(ステップS902)、ステップS901に戻る。設定更新認識用処理では、詳細は後述するが主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にそれに対応する処理を実行する。
主側CPU63から識別開始コマンドを受信した場合(ステップS901:YES)、管理側RAM114に設けられた設定対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS903)。設定対象カウンタは、信号の種類の設定対象となっているバッファ122a〜122nの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。第1バッファ122aが最初に信号種類の設定対象となり、その後は第nバッファの次に第n+1バッファが信号種類の設定対象となる。
その後、主側CPU63から種類識別コマンドを受信していることを条件として(ステップS904:YES)、対応関係設定処理を実行する(ステップS905)。対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1〜第14対応関係エリア123a〜123nのうち、管理側RAM114の設定対象カウンタにおける現状の値に対応する対応関係エリアに、今回受信した種類識別コマンドに設定されている信号種類の情報を格納する。その後、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を1加算する(ステップS906)。
ステップS904にて否定判定をした場合、又はステップS906の処理を実行した場合、主側CPU63から識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS907)。識別終了コマンドを受信していない場合(ステップS907:NO)、ステップS904に戻り、主側CPU63から種類識別コマンドを新たに受信することを条件として(ステップS904:YES)、ステップS905及びステップS906の処理を再度実行する。
主側CPU63から識別終了コマンドを受信している場合(ステップS907:YES)、ステップS908〜ステップS910の処理を繰り返し実行する。ステップS908では詳細は後述するが、主側CPU63から受信した信号の種類に対応する履歴情報を履歴用メモリ117に格納するための履歴設定処理を実行する。ステップS909では、詳細は後述するが、履歴用メモリ117に格納された履歴情報を利用して各種パラメータを演算するとともにその演算結果を第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて報知するための表示出力処理を実行する。ステップS910では、詳細は後述するが、履歴用メモリ117に格納された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを読み取り用端子68dに出力するための外部出力用処理を実行する。
図24は第1〜第14バッファ122a〜122nとこれらバッファ122a〜122nに入力される信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリ116に格納される様子を示すタイムチャートである。図24(a)は第1〜第8信号(すなわち第1〜第8信号経路118a〜118h)を利用して主側CPU63から管理側CPU112にコマンドが出力されている期間を示し、図24(b)は第9信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図24(c)は第1〜第14バッファ122a〜122nとこれらバッファ122a〜122nに入力される信号の種類との対応関係を識別するための処理が実行される識別状態の実行期間を示し、図24(d)は管理側CPU112にて対応関係設定処理(ステップS905)が実行されるタイミングを示す。
主側CPU63及び管理側CPU112への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで図24(a)に示すように第1〜第8信号を利用した識別開始コマンドの出力が開始される。また、当該t1のタイミングで図24(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、識別開始コマンドの出力が継続されている状況であるt2のタイミングで、図24(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されていることを特定し、第1〜第8バッファ122a〜122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、識別開始コマンドを受信しているため、管理側CPU112は管理処理(図23)のステップS901にて肯定判定をすることで識別状態となる。その後、t3のタイミングで図24(a)に示すように識別開始コマンドの出力が停止される。
その後、t4のタイミングで図24(a)に示すように第1〜第8信号を利用した1個目の種類識別コマンドの出力が開始される。また、当該t4のタイミングで図24(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、種類識別コマンドの出力が継続されている状況であるt5のタイミングで、図24(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されたことを特定し、第1〜第8バッファ122a〜122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、1個目の種類識別コマンドを受信しているため、管理側CPU112はt5のタイミングで図24(d)に示すように対応関係設定処理を実行する。当該対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1対応関係エリア123aに一般入賞口31であることを示す情報及びその賞球個数の情報を格納する。その後、t6のタイミングで図24(a)に示すように種類識別コマンドの出力が停止される。
その後、t7のタイミング〜t9のタイミング、t10のタイミング〜t12のタイミング、t13のタイミング〜t15のタイミング、及びt16のタイミング〜t18のタイミングのそれぞれにおいて、t4のタイミング〜t6のタイミングと同様に、主側CPU63から出力された種類識別コマンドに対応する対応関係設定処理が管理側CPU112にて実行される。この場合、t16のタイミング〜t18のタイミングにおいて14個目の種類識別コマンドに対応する対応関係設定処理が完了する。
その後、t19のタイミングで図24(a)に示すように第1〜第8信号を利用した識別終了コマンドの出力が開始される。また、当該t19のタイミングで図24(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、識別終了コマンドの出力が継続されている状況であるt20のタイミングで、図24(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されたことを特定し、第1〜第8バッファ122a〜122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、識別終了コマンドを受信しているため、t20のタイミングで図24(c)に示すように管理側CPU112の識別状態が終了する。その後、t21のタイミングで図24(a)に示すように識別終了コマンドの出力が停止される。
上記のように第9信号を利用してコマンドが出力されている状況であるか否かを管理側CPU112に認識させる構成であることにより、履歴情報の格納契機を管理側CPU112に指示するために利用される第1〜第8信号(すなわち第1〜第8信号経路)を利用してコマンド出力が行われる構成であってもコマンドが出力されている状況であることを管理側CPU112に明確に認識させることが可能となる。
次に、履歴情報を履歴用メモリ117に格納させるための処理構成について説明する。図25は主側CPU63にて実行される管理用出力処理を示すフローチャートである。なお、管理用出力処理はタイマ割込み処理(図11)におけるステップS319にて実行される。
まず主側RAM65に設けられた管理対象カウンタに「11」をセットする(ステップS1001)。管理対象カウンタは、今回の管理用出力処理において管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かの特定対象となっていない管理対象が存在しているか否かを主側CPU63にて特定するとともに、いずれの管理対象について管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1回の管理用出力処理にて、管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定する対象となる管理対象は、7個の入球検知センサ42a〜48a、開閉実行モードの実行の有無、高頻度サポートモードの実行の有無、前扉枠14の開閉の有無、及び遊技回の開始の有無の合計11個である。したがって、最初に管理対象カウンタに「11」をセットする。
その後、現状の管理対象カウンタの値に対応する管理対象についての管理側CPU112への信号の出力状態がHIレベルであるか否かを判定する(ステップS1002)。HIレベルではない場合(ステップS1002:NO)、管理対象カウンタの値が5以上であるか否かを判定することで、管理対象カウンタの値に対応する管理対象が7個の入球検知センサ42a〜48aのいずれかであるかを特定する(ステップS1003)。
ステップS1003にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する主側RAM65の出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1004)。具体的には、管理対象カウンタの値が「11」であり第1入賞口検知センサ42aに対応している場合には第1出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「10」であり第2入賞口検知センサ43aに対応している場合には第2出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「9」であり第3入賞口検知センサ44aに対応している場合には第3出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「8」であり特電検知センサ45aに対応している場合には第4出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「7」であり第1作動口検知センサ46aに対応している場合には第5出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「6」であり第2作動口検知センサ47aに対応している場合には第6出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「5」でありアウト口24aに対応している場合には第7出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。なお、これら第1〜第7出力フラグには既に説明したとおり、入球検知処理(図15)にて「1」がセットされる。
管理対象カウンタの値に対応する出力フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1004:YES)、第1〜第7信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS1005)。その後、管理対象カウンタの値に対応する出力フラグを「0」クリアする(ステップS1006)。
ステップS1003にて否定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS1007)。具体的には、管理対象カウンタの値が「4」である場合には開閉実行モードへの移行が発生したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「3」である場合には高頻度サポートモードへの移行が発生したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」である場合には前扉枠14が開放状態となったか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「1」である場合には第11出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで遊技回が開始されたか否かを判定する。ステップS1007にて肯定判定をした場合には、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS1008)。なお、管理対象カウンタの値が「1」である場合にステップS1008の処理を実行した場合、第11出力フラグを「0」クリアする。
ステップS1002にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS1009)。具体的には管理対象カウンタの値が5以上又は「1」であり現状の管理対象がいずれかの入球検知センサ42a〜48a又は遊技回の開始である場合には、第1〜第7信号及び第11信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換えてからHI出力継続期間(具体的には10ミリ秒)が経過したか否かを判定する。このHI出力継続期間は管理側CPU112において管理処理(図23)の履歴設定処理(ステップS908)の最長処理間隔よりも長い期間に設定されており、LOWレベルからHIレベルに切り換わった信号の出力状態を管理側CPU112にて確実に特定することが可能な期間となっている。また、管理対象カウンタの値が「4」であり現状の管理対象が開閉実行モードである場合には開閉実行モードが終了したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「3」であり現状の管理対象が高頻度サポートモードである場合には高頻度サポートモードが終了したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」であり現状の管理対象が前扉枠14である場合には前扉枠14が閉鎖状態であるか否かを判定する。管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生している場合(ステップS1009:YES)、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに設定する(ステップS1010)。
ステップS1004にて否定判定をした場合、ステップS1006の処理を実行した場合、ステップS1007にて否定判定をした場合、ステップS1008の処理を実行した場合、ステップS1009にて否定判定をした場合、又はステップS1010の処理を実行した場合、主側RAM65の管理対象カウンタの値を1減算する(ステップS1011)。そして、その1減算後における管理対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1012)。管理対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS1012:NO)、新たな管理対象カウンタの値に対応する管理対象について、ステップS1002以降の処理を実行する。
次に、管理側CPU112にて実行される履歴設定処理について図26のフローチャートを参照しながら説明する。履歴設定処理は、管理処理(図23)のステップS908にて実行される。
まず管理側RAM114に設けられた確認対象カウンタに、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS1101)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1〜第14対応関係エリア123a〜123nのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1〜第11対応関係エリア123a〜123kにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS1101では確認対象カウンタに「11」をセットする。
その後、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS1102)。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第nバッファ122a〜122nが数値情報の確認対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第11バッファ122kが数値情報の確認対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5バッファ122eが数値情報の確認対象となる。
ステップS1102にて肯定判定をした場合には、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1103)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1104)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1103にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a〜123nから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。また、対応関係情報が、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のうちいずれかである場合には、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に対応関係情報だけではなく開始情報を書き込む。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第n対応関係エリア123a〜123nが対応関係情報の読み出し対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第11対応関係エリア123kが対応関係情報の読み出し対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5対応関係エリア123eが対応関係情報の読み出し対象となる。
上記のように書き込み処理が実行されることにより、確認対象カウンタの値がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及び遊技回のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及び遊技回のいずれかであることを示す対応関係情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。また、確認対象カウンタの値が開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のうちいずれかであることを示す対応関係情報と、開始情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1105)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
ステップS1102にて否定判定をした場合、又はステップS1105の処理を実行した場合、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a〜123nに、信号出力がLOWレベルに切り換えられたか否かを確認すべき対象となる対応関係情報が格納されているか否かを判定する(ステップS1106)。具体的には、現状の確認対象カウンタの値が「8」〜「10」である場合には対応する対応関係エリア123h〜123jに、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のいずれかが格納されているため、ステップS1106にて肯定判定をする。
ステップS1106にて肯定判定をした場合、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が「1」から「0」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS1107)。ステップS1107にて肯定判定をした場合には、ステップS1103と同様にRTC情報を読み出し(ステップS1108)、さらに履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1109)。当該書き込み処理では、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1108にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a〜123nから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。また、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に対応関係情報だけではなく終了情報を書き込む。このように書き込み処理が実行されることにより、確認対象カウンタの値が開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のうちいずれかであることを示す対応関係情報と、終了情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。その後、ステップS1105と同様に対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1110)。
ステップS1106にて否定判定をした場合、ステップS1107にて否定判定をした場合、又はステップS1110の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS1111)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1112)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS1112:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS1102以降の処理を実行する。
次に、履歴用メモリ117に履歴情報が格納されていく様子について、図27のタイムチャートを参照しながら説明する。図27(a)は第1〜第7,第11バッファ122a〜122g,122kのいずれかにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図27(b)は第8バッファ122hにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図27(c)は第9バッファ122iにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図27(d)は第10バッファ122jにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図27(e)は履歴用メモリ117への履歴情報の書き込みタイミングを示す。
t1のタイミングで、図27(a)に示すように第1〜第7,第11バッファ122a〜122g,122kのいずれかに入力されている信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。したがって、当該t1のタイミングで図27(e)に示すように履歴用メモリ117に履歴情報が書き込まれる。その後、t2のタイミングで、図27(a)に示すようにt1のタイミングでHIレベルに切り換えられた信号がLOWレベルに切り換えられる。しかしながら、当該信号は第1〜第7,第11バッファ122a〜122g,122kのいずれかに入力されている信号であり、LOWレベルの切り換えが履歴情報の格納対象となっていないため、当該t2のタイミングでは図27(e)に示すように履歴情報の書き込みは実行されない。
その後、t3のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t9のタイミング、t10のタイミング、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれにおいて、図27(a)に示すように、第1〜第7,第11バッファ122a〜122g,122kのいずれかに入力されている信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。したがって、これら各タイミングにおいて図27(e)に示すように履歴情報が書き込まれる。
図27(b)に示すようにt4のタイミング〜t7のタイミングに亘って、第8バッファ122hに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第8バッファ122hは開閉実行モードの発生の有無に対応している。したがって、図27(e)に示すように第8バッファ122hに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt4のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt7のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t4のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t7のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで開閉実行モードの実行期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が開閉実行モード中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が開閉実行モード中のものか否かを区別することが可能となる。
図27(c)に示すようにt8のタイミング〜t11のタイミングに亘って、第9バッファ122iに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第9バッファ122iは高頻度サポートモードの発生の有無に対応している。したがって、図27(e)に示すように第9バッファ122iに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt8のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt11のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t8のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t11のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで高頻度サポートモードの実行期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が高頻度サポートモード中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が高頻度サポートモード中のものか否かを区別することが可能となる。
図27(d)に示すようにt12のタイミング〜t15のタイミングに亘って、第10バッファ122jに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第10バッファ122jは前扉枠14の開放の有無に対応している。したがって、図27(e)に示すように第10バッファ122jに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt12のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt15のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t12のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t15のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで前扉枠14が開放状態となっている期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が前扉枠14の開放中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が前扉枠14の開放中のものか否かを区別することが可能となる。
次に、主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の設定が行われた場合に実行される設定値更新信号の出力処理について説明する。図28は主側CPU63にて実行される設定値更新信号の出力処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新信号の出力処理はメイン処理(図9)におけるステップS119にて実行される。
主側RAM65に設けられたパルス個数カウンタに今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する値を設定する(ステップS1201)。具体的には、主側RAM65の設定値カウンタの値をパルス個数カウンタに設定する。その後、管理側CPU112に向けた設定値更新信号がHIレベルとなっているか否かを判定する(ステップS1202)。既に説明したとおり、設定値更新信号は管理用IC66における入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている。ここで、設定値更新信号の出力処理は、メイン処理(図9)において入力ポート121の第1〜第14バッファ122a〜122nに入力される信号の種類を管理側CPU112に特定させるための処理である認識用処理よりも前のタイミングで実行される。これに対して、第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることはパチンコ機10の設計段階において管理用IC66に設定されているため、認識用処理よりも前に設定値更新信号の出力処理が実行されたとしても、管理側CPU112において第15バッファ122oに入力されている信号が設定値更新信号であることを特定することが可能となる。
ステップS1202にて否定判定をした場合、主側RAM65に設けられたLOWレベルカウンタの値を1減算し(ステップS1203)、その1減算後におけるLOWレベルカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1204)。LOWレベルカウンタは設定値更新信号がHIレベルとなるパルスを複数出力する間において当該設定値更新信号をLOWレベルに所定期間に亘って維持したか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。LOWレベルカウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1204:YES)、設定値更新信号をHIレベルに設定するタイミングとなっていることを意味するため、設定値更新信号をHIレベルに設定する(ステップS1205)。
その後、主側RAM65に設けられたHIレベルカウンタに「20」を設定する(ステップS1206)。HIレベルカウンタは設定値更新信号をHIレベルに維持する期間を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。HIレベルカウンタに設定された値は約10マイクロ秒周期で1減算されるため、1パルスの出力に際して設定値更新信号は200マイクロ秒に亘ってHIレベルに維持される。このHIレベルの維持期間は管理側CPU112において設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに変更されたことを特定するのに十分な期間となっている。
設定値更新信号がHIレベルである場合(ステップS1202:YES)、主側RAM65のHIレベルカウンタの値を1減算し(ステップS1207)、その1減算後におけるHIレベルカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1208)。HIレベルカウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1208:YES)、設定値更新信号をLOWレベルに設定するタイミングとなっていることを意味するため、設定値更新信号をLOWレベルに設定する(ステップS1209)。
その後、主側RAM65のパルス個数カウンタの値を1減算し(ステップS1210)、その1減算後におけるパルス個数カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1211)。パルス個数カウンタの値が「0」となっていない場合(ステップS1211:NO)、今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号の出力が完了していないことを意味するため、主側RAM65のLOWレベルカウンタに「20」を設定する(ステップS1212)。LOWレベルカウンタに設定された値は約10マイクロ秒周期で1減算されるため、設定値更新信号による複数のパルス出力間において200マイクロ秒に亘ってLOWレベルに維持される。このLOWレベルの維持期間は管理側CPU112において設定値更新信号がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを特定するのに十分な期間となっている。
パルス個数カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1211:YES)、今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号の出力が完了したことを意味するため、設定値識別終了コマンドの出力処理を実行する(ステップS1213)。設定値識別終了コマンドは、今回設定されたパチンコ機10の設定値を管理側CPU112に認識させるための設定値更新信号の出力が完了したことを管理側CPU112に認識させるためのコマンドである。設定値識別終了コマンドの出力に際しては識別開始コマンド、種類識別コマンド及び識別終了コマンドと同様に第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される第1〜第8信号が利用される。但し、設定値識別終了コマンドの信号パターンは識別開始コマンド、種類識別コマンド及び識別終了コマンドとは異なっている。
上記のとおり設定値更新信号の出力処理では、今回の動作電力の供給開始時に設定されたパチンコ機10の設定値の値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号を管理用IC66に出力する。管理側CPU112は設定更新認識用処理を実行することにより、当該設定値更新信号によるパルス信号の数を把握して、それに基づき今回設定されたパチンコ機10の設定値を把握する。
図29は管理側CPU112にて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。なお、設定更新認識用処理は、管理処理(図23)のステップS902にて実行される。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1301)。ステップS1301にて肯定判定をした場合、管理側RAM114に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS1302)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1303)。ステップS1303にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS1304)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS1303にて否定判定をした場合、又はステップS1304の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1305)。ステップS1305にて否定判定をした場合、ステップS1303の処理に戻る。
ステップS1305にて肯定判定をした場合、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1306)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1307)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1306にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1308)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記のように設定更新認識用処理が実行されることにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合には、当該設定が行われたこと、当該設定が行われた日時、及び当該設定が行われた場合の設定値の組合せが履歴情報として履歴用エリア124に格納される。これにより、読み取り用端子68dに接続した外部装置を利用して履歴用メモリ117に格納された情報を読み出して解析することにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された日時及び当該設定が行われた場合の設定値の内容を把握することが可能となる。
ここで、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたとしても履歴用メモリ117に記憶されている情報はそのまま維持される。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたとしても履歴用メモリ117の履歴情報が消去されないようにすることが可能となるとともに後述する各種パラメータはパチンコ機10の設定状態の変更タイミングの前後を跨いで存在する履歴情報を利用して算出される。この場合に、上記のとおりパチンコ機10の設定状態が新たに設定された日時は履歴用メモリ117に記憶されるため、読み取り用端子68dに外部装置を接続して履歴用メモリ117に格納された情報を読み取ることで、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたタイミング以後であって当該設定状態が維持されている期間における各種パラメータを演算することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される表示出力処理について、図30のフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示出力処理は、管理処理(図23)のステップS909にて実行される。
まず演算タイミングであるか否かを判定する(ステップS1401)。管理側CPU112への動作電力の供給が開始されてから51秒が経過した場合、又は前回ステップS1401にて肯定判定をしてから51秒が経過した場合、ステップS1401にて肯定判定をする。ステップS1401にて肯定判定をした場合、通常時の各種入球個数を演算する(ステップS1402)。具体的には、まず履歴用メモリ117の履歴用エリア124においてアウト口24aであることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、アウト口24aへの入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において一般入賞口31であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、一般入賞口31への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において特電入賞装置32であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、特電入賞装置32への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において第1作動口33であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、第1作動口33への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において第2作動口34であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、第2作動口34への入球個数を演算する。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1403)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも前扉枠14が開放状態におけるものとして扱う。
その後、ステップS1402及びステップS1403の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1404)。具体的には、まずステップS1402で算出した各入球個数から、ステップS1403にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第1〜第8パラメータを演算する。なお、ステップS1402にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1403にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K1とし、ステップS1402にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1403にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K2とし、ステップS1402にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1403にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K3とし、ステップS1402にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1403にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K4とし、ステップS1402にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1403にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K5とする。
・第1パラメータ:遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D1」とする)
・第2パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K2/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合
・第3パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K3/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合
・第4パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K4/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D2」とする)
・第5パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K5/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D3」とする)
・第6パラメータ:D1−(D2×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D3×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
・第7パラメータ:(K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第8パラメータ:K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
ステップS1404では演算結果である上記第1〜第8パラメータを演算結果用メモリ131における通常時用記憶エリアに記憶させる。当該通常時用記憶エリアに記憶された上記第1〜第8パラメータは次回のステップS1404が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1404が実行されて上記第1〜第8パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第1〜第8パラメータが通常時用記憶エリアに記憶されることで、それまで通常時用記憶エリアに記憶されていた前回の第1〜第8パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、開閉実行モードである状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1405)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも開閉実行モードにおけるものとして扱う。
その後、ステップS1405にて特定した開閉実行モードである期間のうち、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1406)。これら入球個数の演算の方法は、ステップS1405にて特定した開閉実行モードである期間を前提とする点を除き、ステップS1403の場合と同様である。
その後、ステップS1405及びステップS1406の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1407)。具体的には、まずステップS1405にて算出した各入球個数から、ステップS1406にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第11〜第18パラメータを演算する。なお、ステップS1405にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1406にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K11とし、ステップS1405にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1406にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K12とし、ステップS1405にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1406にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K13とし、ステップS1405にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1406にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K14とし、ステップS1405にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1406にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K15とする。
・第11パラメータ:遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D11」とする)
・第12パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K12/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合
・第13パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K13/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合
・第14パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K14/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D12」とする)
・第15パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K15/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D13」とする)
・第16パラメータ:D11−(D12×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D13×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
・第17パラメータ:(K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第18パラメータ:K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
ステップS1407では演算結果である上記第11〜第18パラメータを演算結果用メモリ131における開閉実行モード時用記憶エリアに記憶させる。当該開閉実行モード時用記憶エリアに記憶された上記第11〜第18パラメータは次回のステップS1407が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1407が実行されて上記第11〜第18パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第11〜第18パラメータが開閉実行モード時用記憶エリアに記憶されることで、それまで開閉実行モード時用記憶エリアに記憶されていた前回の第11〜第18パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、高頻度サポートモードである状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1408)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも高頻度サポートモードにおけるものとして扱う。
その後、ステップS1408にて特定した高頻度サポートモードである期間のうち、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1409)。これら入球個数の演算の方法は、ステップS1408にて特定した高頻度サポートモードである期間を前提とする点を除き、ステップS1403の場合と同様である。
その後、ステップS1408及びステップS1409の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1410)。具体的には、まずステップS1408にて算出した各入球個数から、ステップS1409にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第21〜第26パラメータを演算する。なお、ステップS1408にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1409にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K21とし、ステップS1408にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1409にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K22とし、ステップS1408にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1409にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K23とし、ステップS1408にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1409にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K24とし、ステップS1408にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1409にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K25とする。
・第21パラメータ:遊技球の合計払出個数(K22×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K23×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K24×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K25×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D11」とする)
・第22パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K22/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合
・第23パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K23/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合
・第24パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K24/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D22」とする)
・第25パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K25/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D23」とする)
・第26パラメータ:D21−(D22×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D23×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
ステップS1410では演算結果である上記第21〜第26パラメータを演算結果用メモリ131における高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶させる。当該高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶された上記第21〜第26パラメータは次回のステップS1410が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1410が実行されて上記第21〜第26パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第21〜第26パラメータが高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶されることで、それまで高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶されていた前回の第21〜第26パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、開閉実行モードの発生頻度を演算して記憶する(ステップS1411)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、開閉実行モードの発生回数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、遊技回の発生回数を演算する。そして、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を演算する。なお、開閉実行モードの発生回数を発生回数K31とし、遊技回の発生回数を発生回数K32とする。
・第31パラメータ:K31/K32
ステップS1411では演算結果である上記第31パラメータを演算結果用メモリ131における開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶させる。当該開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶された上記第31パラメータは次回のステップS1411が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1411が実行されて上記第31パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第31パラメータが開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶されることで、それまで開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶されていた前回の第31パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、高頻度サポートモードの発生頻度を演算して記憶する(ステップS1412)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、高頻度サポートモードの発生回数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、遊技回の発生回数を演算する。そして、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を演算する。なお、高頻度サポートモードの発生回数を発生回数K41とし、遊技回の発生回数を発生回数K42とし、ステップS1411にて演算された開閉実行モードの発生回数を発生回数K43とする。
・第41パラメータ:K41/K42
・第42パラメータ:K41/K43
ステップS1412では演算結果である上記第41〜第42パラメータを演算結果用メモリ131における高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶させる。当該高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶された上記第41〜第42パラメータは次回のステップS1412が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1412が実行されて上記第41〜第42パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第41〜第42パラメータが高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶されることで、それまで高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶されていた前回の第41〜第42パラメータの演算結果が上書きされる。
ステップS1401にて否定判定をした場合、又はステップS1412の処理を実行した場合、表示用処理を実行する(ステップS1413)。図31は表示用処理を示すフローチャートである。
まず管理側RAM114に設けられた更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS1501)。更新タイミングカウンタは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける遊技履歴の管理結果の表示内容を更新するタイミングであることを管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。管理側CPU112は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを表示制御することにより、上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータの演算結果を報知する。この場合、第1報知用表示装置69aでは報知対象となっているパラメータの種類に対応する情報が表示される。また、報知対象となっているパラメータを100倍した値のうち、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示される。そして、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおいては、上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータの演算結果に対応する表示が予め定められた順序に従って順次切り換えられ、最後の順番の表示対象である第42パラメータの演算結果が表示された後は最初の順番の表示対象である第1パラメータの演算結果が表示される。この場合、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は2秒となっている。
ここで、管理側CPU112における上記各種パラメータの演算周期は51秒となっている。これに対して、各種パラメータの数は25個となっているとともに、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は2秒となっている。したがって、管理側CPU112にて演算された各種パラメータは少なくとも1回は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示対象となる。
ステップS1501の処理を実行した場合、1減算後における更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS1502)。ステップS1502にて肯定判定をした場合、管理側RAM114に設けられている表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS1503)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「24」を超えた場合(ステップS1504:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1505)。
表示対象カウンタは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示対象となっているパラメータの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータと、「0」〜「24」の表示対象カウンタの取り得る値とは1対1で対応している。例えば表示対象カウンタの値が「0」である場合、最初の表示対象である第1パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示対象となり、表示対象カウンタの値が「24」である場合、最後の表示対象である第42パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示対象となる。
ステップS1504にて否定判定をした場合、又はステップS1505の処理を実行した場合、表示対象カウンタの値に対応するパラメータの種類に対応する情報が表示されるように第1報知用表示装置69aを表示制御する(ステップS1506)。また、表示対象カウンタの値に対応するパラメータを演算結果用メモリ131から読み出すとともに、その読み出したパラメータを100倍し、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示されるようにする(ステップS1507)。ステップS1506及びステップS1507により第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて表示された内容は次回の更新タイミングとなるまで、又は管理側CPU112への動作電力の供給が停止されるまで継続される。その後、管理側RAM114の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として2秒に対応する値を設定する(ステップS1508)。
上記のように表示用処理が実行されることにより、管理側CPU112に動作電力の供給が開始されている場合、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて遊技履歴の管理結果が表示される。当該遊技履歴の管理結果の表示は遊技が継続されているか否かに関係なく行われるとともに、遊技機本体12が外枠11に対して開放操作されて主制御装置60がパチンコ機10の前方から視認可能となっているか否かに関係なく行われる。このように遊技の状況やパチンコ機10の状態に関係なく第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示制御が実行されるようにすることにより、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを表示制御するための処理構成を簡素化することが可能となる。
第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける遊技履歴の管理結果の表示は管理側CPU112への動作電力の供給が開始された後であって主側CPU63から識別終了コマンドを受信した後に開始される。この場合、演算結果用メモリ131に記憶されている情報は履歴用メモリ117に記憶されている情報と同様に、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている場合であっても記憶保持されるため、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合には当該管理側CPU112への動作電力の供給が停止される前に算出された遊技履歴の管理結果が表示される。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にパチンコ機10の設定状態の設定が行われる場合、変更途中の設定値に対応する情報が第3報知用表示装置69cにて表示されることとなるが、当該設定値に対応する情報の表示は主側CPU63から識別終了コマンドが送信される前に行われるのに対して、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける遊技履歴の管理結果の表示は主側CPU63から識別終了コマンドが送信された後に開始される。これにより、第3報知用表示装置69cが設定値に対応する情報の表示と遊技履歴の管理結果の表示とを行うための表示装置として兼用されている構成であっても、これらの表示の表示期間が重複してしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値に対応する情報の表示が行われる場合には第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bが非表示とされる。これに対して、遊技履歴の管理結果の表示が行われている場合、第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bが非表示とならない。これにより、第3報知用表示装置69cにおいて設定値に対応する情報の表示及び遊技履歴の管理結果の表示のうちいずれが行われているのかを識別することが可能となる。
次に、MPU62の読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置に、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを出力するための処理構成について説明する。図32(a)は主側CPU63にて実行されるデータ出力用処理を示すフローチャートである。なお、データ出力用処理はメイン処理(図9)におけるステップS112にて実行される。
データ出力用処理では、まず読み取り用端子68dに外部装置が電気的に接続されていることを示す接続信号を、読み取り用端子68dから受信しているか否かを判定する(ステップS1601)。ステップS1601にて否定判定をした場合にはそのまま本データ出力用処理を終了する。この場合、データ出力用処理が実行されるようにするためには主側CPU63への動作電力の供給が再度開始されるようにする必要がある。これにより、履歴情報及び各種パラメータの外部出力が行われるようにするためには、読み取り用端子68dに外部装置を電気的に接続した状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始されるようにする必要がある。主側CPU63への動作電力の供給の停止操作及び開始操作を行うための電源スイッチは裏パックユニット15の背面に搭載された払出機構部73に設けられているため、これら停止操作及び開始操作を行うためには外枠11に対して遊技機本体12を開放させて裏パックユニット15の背面を露出させる必要がある。このような事情において、履歴情報及び各種パラメータの外部出力が行われるようにするためには読み取り用端子68dに外部装置を電気的に接続した状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始されるようにする必要がある構成とすることで、履歴情報及び各種パラメータを読み取る操作を遊技ホールの管理者以外が行おうとしても、それを行いづらくさせることが可能となる。
ステップS1601にて肯定判定をした場合、読み取り用端子68dから制御情報確認用の信号を受信しているか否かを判定することで、読み取り用端子68dへの外部装置の今回の接続が主側ROM64の制御情報(プログラム及びデータ)の確認に対応しているか否かを判定する(ステップS1602)。外部装置は制御情報の確認と、履歴情報及び各種パラメータの確認との両方を行うことが可能な構成であり、外部装置に対する手動操作により制御情報の確認が選択されている場合には外部装置から制御情報確認用の信号が送信され、外部装置に対する手動操作により履歴情報及び各種パラメータの確認が選択されている場合には外部装置から履歴確認用の信号が送信される。なお、これに限定されることはなく、制御情報確認用の外部装置と履歴確認用の外部装置とが別である構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに制御情報確認用の外部装置が電気的に接続されている場合には当該外部装置から制御情報確認用の信号が送信され、読み取り用端子68dに履歴確認用の外部装置が電気的に接続されている場合には当該外部装置から履歴確認用の信号が送信される。
ステップS1602にて肯定判定をした場合には、制御情報確認用の出力処理を実行する(ステップS1603)。当該出力処理では、主側ROM64から制御情報としてプログラム及びデータを読み出し、その読み出した制御情報を読み取り用端子68dに出力する。これにより、当該読み取り用端子68dに電気的に接続されている外部装置において制御情報を読み取ることが可能となり、制御情報が正規のものであるか否か又は正常なものであるか否かの確認を行うことが可能となる。
ステップS1602にて否定判定をした場合には、管理側CPU112に出力指示信号を送信する(ステップS1604)。具体的には、出力指示信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換える。このHIレベルの出力状態は特定期間に亘って継続される。この特定期間は、第16バッファ122pにHIレベルの出力指示信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。出力指示信号の出力状態がHIレベルに切り換えられることにより、管理側CPU112において履歴情報を出力するための処理が実行される。
具体的には、図32(b)のフローチャートに示すように管理側CPU112は入力ポート121の第16バッファ122pに入力されている出力指示信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS1701:YES)、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータを読み出し、その読み出した履歴情報及び各種パラメータを読み取り用端子68dに出力する(ステップS1702)。これにより、当該読み取り用端子68dに電気的に接続されている外部装置において履歴情報及び各種パラメータを読み取ることが可能となり、遊技履歴の管理結果の情報を解析することが可能となる。また、管理側CPU112は履歴情報を読み取り用端子68dに出力した場合、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS1703)。履歴用メモリ117の履歴情報は外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合にのみ消去される。
データ出力用処理(図32(a))の説明に戻り、ステップS1603の処理を実行した場合、又はステップS1604の処理を実行した場合、読み取り用端子68dへの外部装置の電気的な接続が継続されているか否かを判定する(ステップS1605)。継続されている場合には(ステップS1605:YES)、そのままステップS1605にて待機する。これにより、読み取り用端子68dに対する外部装置の接続が解除されるまでは、データ出力用処理よりも後の実行順序に設定されている処理が実行されないようにすることが可能となる。読み取り用端子68dへの外部装置の接続が解除された場合(ステップS1605:NO)、本データ出力用処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかに遊技球が入球した場合に遊技球が払い出されるため、遊技者はこれら入球部のいずれかに遊技球が入球することを期待しながら遊技を行うこととなる。当該構成において、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34(以下、履歴対象入球部ともいう)のいずれかへの遊技球の入球が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が管理用IC66の履歴用メモリ117にて記憶されることとなる。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度を管理するための情報をパチンコ機10にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで各履歴対象入球部への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、履歴情報がパチンコ機10自身にて記憶保持されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
遊技領域PAから遊技球を排出させる全ての入球部が、履歴情報の記憶処理の実行対象となるとともに履歴情報を利用した管理の対象となる。これにより、任意の履歴対象入球部についての入球頻度を、履歴情報を利用して管理することが可能となる。また、遊技領域PAから排出される遊技球の個数に対する各履歴対象入球部への遊技球の入球個数の割合を、履歴情報を利用して管理することが可能となる。
履歴情報には当該履歴情報を記憶させる契機となった履歴対象入球部に遊技球が入球したタイミングに対応する情報であるRTC情報が含まれている。これにより、履歴情報を利用することで、履歴対象入球部への遊技球の入球履歴を詳細に把握することが可能となる。
履歴用メモリ117には、履歴対象入球部に遊技球が入球したことに対応する履歴情報だけではなく、開閉実行モード中であるか否かを示す履歴情報、高頻度サポートモード中であるか否かを示す履歴情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かを示す履歴情報が記憶される。これにより、これら各状況であるか否かを区別して、履歴対象入球部への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
履歴用メモリ117に格納された履歴情報を、パチンコ機10外部の装置である外部装置に出力することが可能である。これにより、外部装置にて履歴情報を読み取り、その読み取った履歴情報を利用して履歴対象入球部への遊技球の入球態様を分析することが可能となる。
MPU62には読み取り用端子68dが設けられており、当該読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置により主側ROM64からプログラムを読み出すことが可能である。これにより、プログラムが正常なものであるか否かを確認することが可能となる。当該構成において、プログラムを外部出力するための読み取り用端子68dを利用して、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報が外部出力される。これにより、構成が複雑化してしまうことを阻止しながら、履歴情報を外部出力することが可能となる。
読み取り用端子68dから出力すべき情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれであるかを特定し、その特定結果に対応する側の情報が読み取り用端子68dを通じて外部出力される。これにより、プログラムを外部出力するための読み取り用端子68dを利用して履歴情報が外部出力される構成において、外部出力の対象となる情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれであるのかがパチンコ機10側にて特定され、その特定された情報が外部出力される。よって、読み取り用端子68dが兼用される構成であっても必要な情報のみを読み出すことが可能となる。
読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置から受信する情報に基づき、当該読み取り用端子68dから出力すべき情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれの情報であるのかが特定される。これにより、外部出力の対象となる情報の選択に関する構成が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
プログラムを予め記憶する主側ROM64を有するMPU62が、管理用IC66及び読み取り用端子68dを有する。これにより、読み取り用端子68dに対する信号経路をMPU62内に集約することが可能となる。よって、読み取り用端子68dへの信号経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づき遊技球が払い出されるようにするための処理を実行する主側CPU63とは別に管理側CPU112が設けられており、当該管理側CPU112にて履歴用メモリ117に履歴情報が記憶されるようにするための処理が実行される。これにより、主側CPU63の処理負荷が極端に増加してしまわないようにしながら、各履歴対象入球部への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
主側CPU63と管理側CPU112とがMPU62として同一のチップに設けられている。これにより、これら主側CPU63と管理側CPU112との間の信号経路への不正なアクセスを阻止することが可能となる。
主側CPU63は各入球検知センサ42a〜48aの検知結果に対応する情報を、入球検知センサ42a〜48aのそれぞれに対応する信号経路を利用して、管理用IC66の入力ポート121の各バッファ122a〜122gに送信する。これにより、主側CPU63から送信される情報の種類と各バッファ122a〜122g(すなわち各信号経路)とが対応することとなり、管理側CPU112にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63は開閉実行モード中であるか否かに対応する情報、高頻度サポートモード中であるか否かに対応する情報、前扉枠14が開放中であるか否かに対応する情報、及び遊技回が開始されたことに対応する情報を、これら各状況のそれぞれに対応する信号経路を利用して、管理用IC66の入力ポート121の各バッファ122h〜122kに送信する。これにより、これら各状況に対応する情報の種類と各バッファ122h〜122k(すなわち各信号経路)とが対応することとなり、管理側CPU112にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63は、各バッファ122a〜122k(すなわち各信号経路118a〜118k)がいずれの種類の情報に対応しているのかを示す対応関係情報を管理側CPU112に送信する。これにより、当該対応関係情報を管理用IC66において予め記憶しておく必要が生じない。よって、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に当該主側CPU63から管理用IC66に対応関係情報が送信される。これにより、履歴対象入球部への遊技球の入球が発生し得る状況においては、主側CPU63から送信される情報と履歴対象入球部との対応関係を管理用IC66にて特定可能となるようにすることが可能となる。
履歴対象入球部への遊技球の入球の有無を示す情報を送信するための信号経路118a〜118gを利用して、対応関係情報が主側CPU63から管理用IC66に送信される。これにより、対応関係情報を送信するための専用の信号経路を設ける構成に比べて通信に関する構成を簡素化することが可能となる。
管理用IC66には対応関係用メモリ116が設けられており、主側CPU63から管理用IC66に送信された対応関係情報は対応関係用メモリ116にて記憶される。これにより、送信対象の情報に対応する履歴対象入球部を管理用IC66にて特定可能とする情報を、主側CPU63から各入球検知センサ42a〜48aの検知結果の情報を送信する度に提供する必要がなくなる。よって、主側CPU63から送信される各入球検知センサ42a〜48aの検知結果の情報の情報量を抑えることが可能となる。
主側CPU63から管理用IC66に出力されている出力指示信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わることにより、管理用IC66から読み取り用端子68dへの情報出力が行われる。この場合に、第16バッファ122pに対応する信号経路が出力指示信号に対応していることは、主側CPU63からの対応関係情報を受信しなくても管理側CPU112にて特定可能となっている。これにより、対応関係情報の送信に関する構成が極端に複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
管理用IC66には、主側CPU63からの情報を受信することが可能なバッファ122a〜122pとして、主側CPU63から管理用IC66に送信する必要がある情報の種類数よりも多い数のバッファが設けられている。これにより、パチンコ機10の機種に応じて当該情報の種類数が増減する場合であってもバッファ122a〜122pに関する構成を変更することなく対応することが可能となる。よって、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
管理用IC66から履歴情報が読み取り用端子68dに送信される場合、当該履歴情報に対応する履歴対象入球部の種類を示す対応関係情報が各履歴情報に含まれている。これにより、読み取った履歴情報を利用して、各履歴対象入球部への遊技球の入球態様を特定することが可能となる。
管理用IC66において、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することにより、所定の期間における遊技領域PAの遊技球の入球態様に対応する各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ、第41〜第42パラメータ)が演算される。そして、これら演算された結果の各種パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて順次表示される。これにより、履歴情報を利用して演算した結果である各種パラメータをパチンコ機10にて報知することが可能となる。
前扉枠14が開放中である状況に対応する履歴情報を除外した状態で各種パラメータが演算される。これにより、前扉枠14が閉鎖状態である正常な状況における各種パラメータを導き出すことが可能となる。また、開閉実行モードである状況及び高頻度サポートモードである状況のそれぞれに対応した各種パラメータが演算される。これにより、各状況に応じた遊技球の入球態様を遊技ホールの管理者などが把握することが可能となる。
履歴用メモリ117の履歴情報が外部装置に出力された場合、履歴用メモリ117のクリア処理が実行されることにより当該履歴用メモリ117が初期化される。これにより、履歴用メモリ117の記憶容量を超えてしまうほどの履歴情報が履歴用メモリ117への記憶対象となってしまい、本来なら記憶保持されるべき履歴情報が上書きによって消去されてしまうという事象を発生しづらくさせることが可能となる。
第1作動口33や第2作動口34への遊技球の入球が発生した場合にそれに対応する外部出力が外部端子板97を通じて行われる構成において、履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される。これにより、外部端子板97を通じて外部出力される情報を利用することで第1作動口33や第2作動口34への遊技球の入球個数及び入球頻度を簡易的に把握しながら、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することで履歴対象入球部への遊技球の入球個数及び入球頻度を正確に把握することが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率が「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する。これにより、単一のパチンコ機10であっても低確率モードにおいて大当たり結果となる確率について有利又は不利となる状況を生じさせることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率については「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する一方、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率についてはパチンコ機10の設定状態に応じて変動しない。これにより、大当たり結果となる確率に対するパチンコ機10の設定状態の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。また、高確率モードにおいて参照される高確当否テーブル64gをパチンコ機10の設定状態のいずれであっても共通のものとすることが可能となるため、主側ROM64において当否テーブル64a〜64gを予め記憶するための記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率については「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する一方、大当たり結果の種類の振分態様はパチンコ機10の設定状態に応じて変動しない。これにより、パチンコ機10の設定状態の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。また、大当たり結果の種類を振り分ける場合に参照される振分テーブル64hをパチンコ機10の設定状態のいずれであっても共通のものとすることが可能となるため、主側ROM64において振分テーブル64hを予め記憶するための記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもそれまでの履歴情報を履歴用メモリ117に継続して記憶させておくことが可能となり、長期間に亘って履歴用メモリ117に累積された履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持されている構成において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはそれに対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる前の履歴情報と行われた後の履歴情報とを区別することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われることで履歴用メモリ117にそれに対応する履歴情報が記憶される場合、その設定値に対応する情報が当該履歴情報に含まれる。これにより、履歴情報を参照することにより過去に設定された設定値の内容を特定することが可能となる。
設定値更新処理(図10)が開始された場合、予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われる。これにより、設定値更新処理(図10)が開始される前における使用対象の設定値に関係なく、設定値更新処理(図10)においては一定の開始対応の設定値から当該設定値の変更操作を行うことが可能となる。よって、設定値の変更操作の作業内容が作業者にとって分かり易いものとなる。
上記開始対応の設定値は具体的には有利度が最も低い「設定1」となっている。したがって、設定値更新処理(図10)が開始された場合には有利度が最も低い「設定1」から設定値の変更が行われる。これにより、遊技ホールの管理者が設定値更新処理(図10)の開始直後に意図せずに当該設定値更新処理(図10)を終了させてしまったとしても有利度が最も低い設定値となるため、このような状況において遊技ホールに意図しない不利益が生じてしまわないようにすることが可能となる。
なお、演算タイミングとなることで各種パラメータを演算する場合、履歴用メモリ117においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対応する履歴情報を基準として、それよりも後に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータを演算する構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後のタイミングにおける遊技履歴の管理結果を各種パラメータとして導出することが可能となる。
また、演算タイミングとなることで各種パラメータを演算する場合、履歴用メモリ117においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対応する履歴情報であって設定値の変更に対応する履歴情報を基準として、それよりも後に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータを演算する構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態が変更された後のタイミングにおける遊技履歴の管理結果を各種パラメータとして導出することが可能となる。
また、主制御装置60の基板ボックス60aに読み取り用端子68dを露出させるための開口部が設けられている構成としたが、当該開口部が設けられておらず読み取り用端子69dが対向壁部60bにより覆われている構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに外部装置を接続するためには基板ボックス60aを開放させる必要が生じる。
<第2の実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10の設定状態に対応する当否テーブルの内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図33は本実施形態における主側ROM64に記憶されている各種テーブルを説明するための説明図である。
図33に示すように主側ROM64には設定1用エリア161と、設定2用エリア162と、設定3用エリア163と、設定4用エリア164と、設定5用エリア165と、設定6用エリア166と、が設けられている。設定1用エリア161には、パチンコ機10の設定状態が「設定1」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定1用の低確当否テーブル161aと、パチンコ機10の設定状態が「設定1」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定1用の高確当否テーブル161bと、が記憶されている。設定2用エリア162には、パチンコ機10の設定状態が「設定2」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定2用の低確当否テーブル162aと、パチンコ機10の設定状態が「設定2」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定2用の高確当否テーブル162bと、が記憶されている。設定3用エリア163には、パチンコ機10の設定状態が「設定3」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定3用の低確当否テーブル163aと、パチンコ機10の設定状態が「設定3」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定3用の高確当否テーブル163bと、が記憶されている。
設定4用エリア164には、パチンコ機10の設定状態が「設定4」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定4用の低確当否テーブル164aと、パチンコ機10の設定状態が「設定4」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定4用の高確当否テーブル164bと、が記憶されている。設定5用エリア165には、パチンコ機10の設定状態が「設定5」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定5用の低確当否テーブル165aと、パチンコ機10の設定状態が「設定5」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定5用の高確当否テーブル165bと、が記憶されている。設定6用エリア166には、パチンコ機10の設定状態が「設定6」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定6用の低確当否テーブル166aと、パチンコ機10の設定状態が「設定6」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定6用の高確当否テーブル166bと、が記憶されている。
低確当否テーブル161a〜166aのそれぞれに設定されている大当たり結果の当選確率は相互に異なっている。具体的には、設定1用の低確当否テーブル161aが参照された場合には約1/320で大当たり結果となり、設定2用の低確当否テーブル162aが参照された場合には約1/310で大当たり結果となり、設定3用の低確当否テーブル163aが参照された場合には約1/300で大当たり結果となり、設定4用の低確当否テーブル164aが参照された場合には約1/290で大当たり結果となり、設定5用の低確当否テーブル165aが参照された場合には約1/280で大当たり結果となり、設定6用の低確当否テーブル166aが参照された場合には約1/270で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
高確当否テーブル161b〜166bのそれぞれに設定されている大当たり結果の当選確率は相互に異なっている。具体的には、設定1用の高確当否テーブル161bが参照された場合には約1/45で大当たり結果となり、設定2用の高確当否テーブル162bが参照された場合には約1/40で大当たり結果となり、設定3用の高確当否テーブル163bが参照された場合には約1/35で大当たり結果となり、設定4用の高確当否テーブル164bが参照された場合には約1/30で大当たり結果となり、設定5用の高確当否テーブル165bが参照された場合には約1/25で大当たり結果となり、設定6用の高確当否テーブル166bが参照された場合には約1/20で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
つまり、上記第1の実施形態では低確率モードにおける大当たり結果の当選確率はパチンコ機10の設定状態が高い設定値であるほど高くなる一方、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率は「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となる構成としたが、本実施形態では低確率モードにおける大当たり結果の当選確率及び高確率モードにおける大当たり結果の当選確率の両方が、パチンコ機10の設定状態が高い設定値であるほど高くなる構成となっている。これにより、高い設定値が設定されていることに対する遊技者の有利度を高めることが可能となる。
また、最も高い設定状態である「設定6」の場合における低確率モードの大当たり結果の当選確率であっても、最も低い設定状態である「設定1」の場合における高確率モードの大当たり結果の当選確率よりも低く設定されている。これにより、パチンコ機10の設定状態が「設定1」である場合の遊技者の有利度が極端に低くなってしまわないようにすることが可能となるとともに、パチンコ機10の設定状態が「設定6」である場合の遊技者の有利度が極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
一方、振分テーブル64hは上記第1の実施形態と同様に、「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。これにより、大当たり結果の振分態様についてパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、振分テーブル64hを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
なお、低確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高くなる一方、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低くなる構成としてもよい。この場合、低確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値ほど遊技者にとって有利となり、高確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が低い設定値ほど遊技者にとって有利となるようにすることが可能となる。
また、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高くなる一方、低確率モードにおける大当たり結果の当選確率については「設定1」〜「設定6」の設定状態において一定である構成としてもよい。この場合、高確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値ほど遊技者にとって有利となり、低確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合における遊技履歴の管理結果の扱いが上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
管理用IC66には情報を記憶するためのメモリとして上記第1の実施形態における各メモリに加えて別保存用メモリ171が設けられている。図34は別保存用メモリ171を説明するための説明図である。別保存用メモリ171は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。
別保存用メモリ171には第1別保存エリア172、第2別保存エリア173、第3別保存エリア174、第4別保存エリア175及び第5別保存エリア176が設けられている。これら第1〜第5別保存エリア172〜176にはパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合に算出された遊技履歴の管理結果の情報、より具体的には上記第1の実施形態で説明した各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ、第41〜第42パラメータ)が順次記憶される。この場合、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合、まず第1別保存エリア172に各種パラメータが記憶され、その後はパチンコ機10の設定状態が新たに設定される毎に第n別保存エリア172〜176→第n+1別保存エリア172〜176となるように記憶対象となるエリアが切り換えられる。そして、第5別保存エリア176に各種パラメータが記憶された後にパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合には第1別保存エリア172に各種パラメータが再度記憶される。この際、既に第1別保存エリア172に記憶されていた各種パラメータは消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が5回実行されるまでにおける各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶されることとなり、5回を超える分については最も古い各種パラメータを消去することで記憶される。
第1〜第5別保存エリア172〜176に記憶された各種パラメータは、読み取り用端子68dに外部装置を接続することにより当該外部装置にて読み取ることが可能である。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について図35のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS1801:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS1802)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1803)。ステップS1803にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS1804)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS1803にて否定判定をした場合、又はステップS1804の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1805)。ステップS1805にて否定判定をした場合、ステップS1803の処理に戻る。
ステップS1805にて肯定判定をした場合、繰り返し変更の監視処理を実行する(ステップS1806)。繰り返し変更の監視処理では詳細は後述するが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し発生した場合にそれを報知するための処理を実行する。パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる度に各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される構成においては、所定期間に亘って遊技が行われた場合における遊技履歴の管理結果を意図的に消去させるべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われることが想定される。これに対して、繰り返し変更の監視処理が実行されることで、このような行為が行われた場合にはそれに対応する報知が実行されることとなる。
その後、各種演算処理を実行する(ステップS1807)。各種演算処理では上記第1の実施形態における表示出力処理(図30)のステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する。これにより、その時点における履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータ)が算出される。
その後、ステップS1807にて算出した各種パラメータを別保存用メモリ171の第1〜第5別保存エリア172〜176のうち今回の記憶対象となっているエリアに記憶させる(ステップS1808)。別保存用メモリ171には第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となるエリアを管理側CPU112にて特定可能とするためのポインタ情報エリアが設定されている。当該ポインタ情報エリアの情報は、第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となっているエリアに各種パラメータが記憶された場合に次の順番のエリアに記憶対象が変更されるように更新される。ステップS1808の処理が実行されることにより、今回のパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対してその時点における各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶されることとなる。
その後、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS1809)。つまり、本実施形態では読み取り用端子68dに接続された外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合だけではなく、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合にも、履歴用メモリ117の履歴情報が消去される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1810)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1811)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1810にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1812)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
次に、ステップS1806にて実行される繰り返し変更の監視処理について、図36のフローチャートを参照しながら説明する。
まずパチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する(ステップS1901)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、パチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数を把握し、さらにその把握した遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する。
ステップS1901にて肯定判定をした場合、別保存用メモリ171に設けられた繰り返し変更カウンタの値を1加算する(ステップS1902)。別保存用メモリ171は既に説明したとおり記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリであるため、繰り返し変更カウンタの値についても記憶保持に外部からの電力供給が不要となっている。
その後、1加算後における繰り返し変更カウンタの値が報知基準値である「5」を超えているか否かを判定する(ステップS1903)。報知基準値は別保存用メモリ171に設けられた第1〜第5別保存エリア172〜176の数に対応している。したがって、ステップS1903では、基準回数を超える遊技回の実行を間に挟むことなくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返された回数が第1〜第5別保存エリア172〜176の数を超えたか否かを判定している。
ステップS1903にて肯定判定をした場合、繰り返し変更の表示処理を実行する(ステップS1904)。繰り返し変更の表示処理では第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示内容を、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間において報知基準値を超える回数繰り返されたことに対応する繰り返し変更の表示内容とする。当該繰り返し変更の表示内容は、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの全てにおいて「E」を表示する表示内容となっており、この表示内容は他の状況においては発生しない。また、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおいて繰り返し変更の表示内容が表示された状態は、別保存用メモリ171に設けられた繰り返し変更フラグが「0」クリアされるまで継続される。繰り返し変更フラグは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおいて繰り返し変更の表示内容を表示させるべき状況であることを管理側CPU112にて特定するためのフラグである。また、繰り返し変更フラグに「1」がセットされており第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて繰り返し変更の表示内容が表示されている場合、上記第1の実施形態における表示用処理(図31)は実行されない。その後、別保存用メモリ171の繰り返し変更フラグに「1」をセットする(ステップS1905)。
ステップS1901にて否定判定をした場合、別保存用メモリ171の繰り返し変更カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1906)。その後、別保存用メモリ171の繰り返し変更フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS1907:YES)、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける繰り返し変更の表示内容の表示を終了させ(ステップS1908)、繰り返し変更フラグを「0」クリアする(ステップS1909)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後に実行された遊技による履歴情報を履歴用メモリ117に残すことが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその時点における履歴用メモリ117の履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果として各種パラメータが算出される。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合に履歴用メモリ117の履歴情報が消去されるとしても、当該消去対象となる履歴情報による遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われた場合にその時点における履歴用メモリ117の履歴情報を利用して各種パラメータが算出される構成において、この算出された各種パラメータは別保存用メモリ171に記憶される。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われたとしても、その後の任意のタイミングで当該設定が行われる前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
別保存用メモリ171に複数の別保存エリア172〜176が設けられていることにより、複数回分の設定状態の設定タイミングに対応する各種パラメータを記憶することが可能となる。これにより、設定状態の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して算出された各種パラメータが別保存用メモリ171に残っている可能性を高めることが可能となる。
第1〜第5別保存エリア172〜176に記憶された各種パラメータは、読み取り用端子68dに外部装置を接続することにより当該外部装置にて読み取ることが可能である。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる度に各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される構成においては、所定期間に亘って遊技が行われた場合における遊技履歴の管理結果を意図的に消去させるべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われることが想定される。これに対して、繰り返し変更の監視処理が実行されることで、このような行為が行われた場合にはそれに対応する報知が実行されることとなる。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことを管理者などに報知することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて行われる。これにより、遊技履歴の管理結果を報知するための第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを利用して、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を行うことが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を行うべき状況においては、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cでは繰り返し変更の表示内容が表示され続け、通常時の遊技履歴の管理結果の報知は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて行われない。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を強調することが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAから排出された遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に入球した遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから履歴用メモリ117に新たに記憶された履歴情報の合計個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が監視基準期間(例えば600秒)内に報知基準値を超えて実行された場合に、それに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で設定値が変更された事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定を契機とした各種パラメータが演算される事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、それに加えて又は代えて、遊技の進行が所定期間(例えば1時間)に亘って制限される構成としてもよい。
<第4の実施形態>
本実施形態では繰り返し変更の監視処理が主側CPU63にて実行される点で上記第3の実施形態と相違している。以下、上記第3の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図37は主側CPU63にて実行される繰り返し変更の監視処理を示すフローチャートである。なお、繰り返し変更の監視処理はメイン処理(図9)において設定値更新処理(ステップS118)が実行された場合に実行される。つまり、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合に繰り返し変更の監視処理が実行される。但し、これに限定されることはなく設定値が変更された場合に繰り返し変更の監視処理が実行される構成としてもよい。
まずパチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する(ステップS2001)。主側RAM65にはパチンコ機10の設定状態が新たに設定されてから実行された遊技回の回数を計測するための遊技回数カウンタが設けられており、主側CPU63は遊技回が新たに実行される度に遊技回数カウンタの値を1加算する。当該遊技回数カウンタは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
ステップS2001にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた繰り返し変更カウンタの値を1加算する(ステップS2002)。当該繰り返し変更カウンタは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
その後、1加算後における繰り返し変更カウンタの値が報知基準値である「5」を超えているか否かを判定する(ステップS2003)。報知基準値は別保存用メモリ171に設けられた第1〜第5別保存エリア172〜176の数に対応している。したがって、ステップS2003では、基準回数を超える遊技回の実行を間に挟むことなくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返された回数が第1〜第5別保存エリア172〜176の数を超えたか否かを判定している。
ステップS2003にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた繰り返し変更フラグに「1」をセットする(ステップS2004)。繰り返し変更フラグは繰り返し変更の報知を行うべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。当該繰り返し変更フラグは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
ステップS2001にて否定判定をした場合、主側RAM65の繰り返し変更カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2005)。その後、主側RAM65の繰り返し変更フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS2006:YES)、繰り返し変更フラグを「0」クリアする(ステップS2007)。
繰り返し変更の監視処理では、主側RAM65の繰り返し変更フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2008:YES)、繰り返し変更の報知コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS2009)。音声発光制御装置81は繰り返し変更の報知コマンドを受信した場合、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54において繰り返し変更の報知が行われるようにする。当該繰り返し変更の報知は音声発光制御装置81への動作電力の供給が停止されるまで継続される。
上記構成によれば、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を主側CPU63による制御に基づき行うことが可能となる。また、当該報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて行われるため、外枠11に対して遊技機本体12を前方に開放させなくても、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことを管理者に認識させることが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われた場合には繰り返し変更の報知コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信される構成に加えて又は代えて、それに対応する外部出力が行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63において本実施形態における繰り返し変更の監視処理が実行されるとともに、管理側CPU112において上記第3の実施形態における繰り返し変更の監視処理が実行される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われるか否かの監視を厳重に行うことが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では管理側CPU112における設定更新認識用処理の処理構成が上記第3の実施形態と相違している。以下、上記第3の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図38は管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理を示すフローチャートである。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2101:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2102)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2103)。ステップS2103にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2104)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2103にて否定判定をした場合、又はステップS2104の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2105)。ステップS2105にて否定判定をした場合、ステップS2103の処理に戻る。
ステップS2105にて肯定判定をした場合、履歴用メモリ117に所定数以上の所定の履歴情報が存在しているか否かを判定する(ステップS2106)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、パチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数を把握し、さらにその把握した遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)を超えているか否かを判定する。但し、これに限定されることはなく、遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数が基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。また、所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に遊技球が入球したことを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数が基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。また、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報の総数基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAから排出された遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に入球した遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから履歴用メモリ117に新たに記憶された履歴情報の合計個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
ステップS2106にて肯定判定をした場合、各種演算処理を実行する(ステップS2107)。各種演算処理では上記第1の実施形態における表示出力処理(図30)のステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する。これにより、その時点における履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータ)が算出される。
その後、ステップS2107にて算出した各種パラメータを別保存用メモリ171の第1〜第5別保存エリア172〜176のうち今回の記憶対象となっているエリアに記憶させる(ステップS2108)。別保存用メモリ171には第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となるエリアを管理側CPU112にて特定可能とするためのポインタ情報エリアが設定されている。当該ポインタ情報エリアの情報は、第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となっているエリアに各種パラメータが記憶された場合に次の順番のエリアに記憶対象が変更されるように更新される。ステップS2108の処理が実行されることにより、今回のパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対してその時点における各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶されることとなる。
ステップS2106にて否定判定をした場合、又はステップS2108の処理を実行した場合、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS2109)。つまり、本実施形態では読み取り用端子68dに接続された外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合だけではなく、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合にも、履歴用メモリ117の履歴情報が消去される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2110)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS2111)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2110にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2112)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記構成によれば、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合、履歴用メモリ117に所定数以上の履歴情報が記憶されていることを条件として、当該履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるとともに当該各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、別保存用メモリ171には実質的に遊技が行われた結果としての遊技履歴の管理結果の情報が格納されるようにすることが可能となる。
なお、ステップS2109の処理がステップS2107及びステップS2108の処理が実行されたことを条件として実行される構成としてもよい。つまり、履歴用メモリ117に所定数以上の履歴情報が記憶されていることを条件として、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報が消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、履歴用メモリ117の履歴情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図39は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117には、合計用エリア141と、第1状態用エリア142と、第2状態用エリア143と、第3状態用エリア144と、が設けられている。これら各エリア141〜144のそれぞれには、第1〜第14カウンタ141a〜141n,142a〜142n,143a〜143n,144a〜144nが設けられている。各エリア141〜144の第1カウンタ141a〜144aには第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第2カウンタ141b〜144bには第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第3カウンタ141c〜144cには第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第4カウンタ141d〜144dには第4バッファ122dに入力される第4信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第5カウンタ141e〜144eには第5バッファ122eに入力される第5信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第6カウンタ141f〜144fには第6バッファ122fに入力される第6信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第7カウンタ141g〜144gには第7バッファ122gに入力される第7信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第8カウンタ141h〜144hには第8バッファ122hに入力される第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第9カウンタ141i〜144iには第9バッファ122iに入力される第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第10カウンタ141j〜144jには第10バッファ122jに入力される第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第11カウンタ141k〜144kには第11バッファ122kに入力される第11信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第12カウンタ141l〜144lには第12バッファ122lに入力される第12信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第13カウンタ141m〜144mには第13バッファ122mに入力される第13信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第14カウンタ141n〜144nには第14バッファ122nに入力される第14信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。
図40は管理側CPU112にて実行される本実施形態における履歴設定処理を示すフローチャートである。
まず管理側RAM114の確認対象カウンタに、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS2201)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1〜第14対応関係エリア123a〜123nのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では第1〜第11対応関係エリア123a〜123kにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS2201では確認対象カウンタに「11」をセットする。
その後、現状の確認対象カウンタに対応するバッファ122a〜122nが状態情報の信号が入力されるバッファであるか否かを判定する(ステップS2202)。具体的には、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a〜123nに、対応関係情報として、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のいずれかが格納されているか否かを判定する。
ステップS2202にて肯定判定をした場合、状態情報の設定処理を実行する(ステップS2203)。当該設定処理では、開閉実行モード中か否かを示す第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には開閉実行モード中であることを示す第1状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第8信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第1状態の情報を管理側RAM114から消去する。また、高頻度サポートモード中か否かを示す第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には高頻度サポートモード中であることを示す第2状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第2状態の情報を管理側RAM114から消去する。また、前扉枠14が開放中か否かを示す第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には前扉枠14が開放中であることを示す第3状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第10信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第3状態の情報を管理側RAM114から消去する。
ステップS2202にて否定判定をした場合、又はステップS2203の処理を実行した場合、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS2204)。なお、現状の確認対象カウンタの値が第8バッファ122hに対応する値である状況において第8バッファ122hに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第1状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。また、現状の確認対象カウンタの値が第9バッファ122iに対応する値である状況において第9バッファ122iに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第2状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。また、現状の確認対象カウンタの値が第10バッファ122jに対応する値である状況において第10バッファ122jに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第3状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。
ステップS2204にて肯定判定をした場合、対応する合計用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2205)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の合計用エリア141における合計用の第1〜第14カウンタ141a〜141nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば合計用の第11カウンタ141kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば合計用の第5カウンタ141eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば合計用の第1カウンタ141aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第1状態であるか否か、すなわち開閉実行モード中であるか否かを判定する(ステップS2206)。第1状態である場合には(ステップS2206:YES)、対応する第1状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2207)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第1状態用エリア142における第1状態用の第1〜第14カウンタ142a〜142nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第1状態用の第11カウンタ142kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第1状態用の第5カウンタ142eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第1状態用の第1カウンタ142aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第2状態であるか否か、すなわち高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(ステップS2208)。第2状態である場合には(ステップS2208:YES)、対応する第2状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2209)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第2状態用エリア143における第2状態用の第1〜第14カウンタ143a〜143nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第2状態用の第11カウンタ143kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第2状態用の第5カウンタ143eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第2状態用の第1カウンタ143aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第3状態であるか否か、すなわち前扉枠14が開放中であるか否かを判定する(ステップS2210)。第3状態である場合には(ステップS2210:YES)、対応する第3状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2211)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第3状態用エリア144における第3状態用の第1〜第14カウンタ144a〜144nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第3状態用の第11カウンタ144kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第3状態用の第5カウンタ144eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第3状態用の第1カウンタ144aが加算対象となる。
ステップS2204にて否定判定をした場合、ステップS2210にて否定判定をした場合、又はステップS2211の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS2212)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2213)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2213:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS2202以降の処理を実行する。
上記のように履歴設定処理が実行されることにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球回数、開閉実行モードの発生回数、高頻度サポートモードの発生回数、及び遊技回の発生回数が、上記第1の実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
このように履歴情報ではなく回数情報として記憶される構成であることにより、各種パラメータの演算に際して履歴情報から回数情報を導出する処理を実行する必要が生じない。これにより、各種パラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2301:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2302)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2303)。ステップS2303にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2304)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2303にて否定判定をした場合、又はステップS2304の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2305)。ステップS2305にて否定判定をした場合、ステップS2303の処理に戻る。
ステップS2305にて肯定判定をした場合、履歴用メモリ117における合計用エリア141において遊技回の実行回数を計測している合計用の第11カウンタ141k、履歴用メモリ117における合計用エリア141において開閉実行モードの発生回数を計測している合計用の第8カウンタ141h、及び履歴用メモリ117における合計用エリア141において高頻度サポートモードの発生回数を計測している合計用の第9カウンタ141iのそれぞれを「0」クリアする(ステップS2306〜ステップS2308)。これにより、遊技回の実行回数、開閉実行モードの発生回数及び高頻度サポートモードの発生回数の各回数情報はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを契機として「0」クリアされる。したがって、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を示す第31パラメータ、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数を示す第41パラメータ、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を示す第42パラメータの演算結果は、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなる。パチンコ機10の設定値が変更された場合には大当たり結果の当選確率が変更される構成において、上記のように第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果がパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなるようにすることで、現状の設定値を基準としてそれら第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果が適切であるか否かを判断することが可能となる。
その一方、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても、履歴用メモリ117において合計用の第8カウンタ141h、合計用の第9カウンタ141i及び第11カウンタ141k以外のカウンタは「0」クリアされない。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度の管理については、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に影響されることなく長期の遊技履歴に基づいて行うことが可能となる。
上記構成によれば、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球回数、開閉実行モードの発生回数、高頻度サポートモードの発生回数、及び遊技回の発生回数が、上記第1の実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
また、このように履歴情報ではなく回数情報として記憶される構成であることにより、各種パラメータの演算に際して履歴情報から回数情報を導出する処理を実行する必要が生じない。これにより、各種パラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。
遊技回の実行回数、開閉実行モードの発生回数及び高頻度サポートモードの発生回数の各回数情報はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを契機として「0」クリアされる。したがって、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を示す第31パラメータ、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数を示す第41パラメータ、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を示す第42パラメータの演算結果は、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなる。パチンコ機10の設定値が変更された場合には大当たり結果の当選確率が変更される構成において、上記のように第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果がパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなるようにすることで、現状の設定値を基準としてそれら第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果が適切であるか否かを判断することが可能となる。
その一方、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても、履歴用メモリ117において合計用の第8カウンタ141h、合計用の第9カウンタ141i及び第11カウンタ141k以外のカウンタは「0」クリアされない。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度の管理については、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に影響されることなく長期の遊技履歴に基づいて行うことが可能となる。
なお、本実施形態のような履歴用メモリ117の構成を上記第1〜第5の実施形態や本実施形態以降に記載されている実施形態に対して適用してもよい。例えば上記第1の実施形態に適用した場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117の情報はそのまま維持される。また、第3の実施形態に適用した場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117の全体が「0」クリアされる。
また、パチンコ機10の設定値が変更された場合に設定更新認識用処理(図41)においてステップS2306〜ステップS2308の処理が実行される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもその前後で設定値が変更されない場合には遊技回の実行回数の情報、開閉実行モードの発生回数の情報及び高頻度サポートモードの発生回数の情報が「0」クリアされることはなく、パチンコ機10の設定値が変更された場合に遊技回の実行回数の情報、開閉実行モードの発生回数の情報及び高頻度サポートモードの発生回数の情報が「0」クリアされるようにすることが可能となる。
また、設定更新認識用処理(図41)においてステップS2306〜ステップS2308の処理が実行される前に履歴用メモリ117の各カウンタ141〜144を利用して各種パラメータが演算されるとともにその演算された各種パラメータが演算結果用メモリ131に記憶される構成としてもよい。
<第7の実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図42は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117として、パチンコ機10の設定状態である「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応する履歴用メモリ181〜186が設けられている。具体的には、「設定1」に対応させて設定1用の履歴用メモリ181が設けられており、「設定2」に対応させて設定2用の履歴用メモリ182が設けられており、「設定3」に対応させて設定3用の履歴用メモリ183が設けられており、「設定4」に対応させて設定4用の履歴用メモリ184が設けられており、「設定5」に対応させて設定5用の履歴用メモリ185が設けられており、「設定6」に対応させて設定6用の履歴用メモリ186が設けられている。
設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186のそれぞれには、上記第1の実施形態における履歴用メモリ117の履歴用エリア124及びポインタ用エリア126の組わせが設けられている。これにより、「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態のそれぞれに対応させて履歴情報を記憶していくことが可能となる。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その新たな設定が行われた設定値に対応する履歴用メモリ181〜186が履歴情報の記憶対象とされるため、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に際して履歴情報の消去を行わなくても設定値ごとに区別して履歴情報を記憶することが可能となる。また、現状設定されているパチンコ機10の設定状態に対応する履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるため、各設定値に対応する各種パラメータを適切に導出することが可能となる。
なお、設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186のそれぞれに、上記第6の実施形態における合計用エリア141、第1状態用エリア142、第2状態用エリア143及び第3状態用エリア144の組合せが設定されている構成としてもよい。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2401:YES)、演算結果用メモリ131に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2402)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。また、本実施形態では記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設定値把握カウンタが設けられているため管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても設定値把握カウンタに記憶された値は記憶保持される。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2403)。ステップS2403にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2404)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2403にて否定判定をした場合、又はステップS2404の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2405)。ステップS2405にて否定判定をした場合、ステップS2403の処理に戻る。
ステップS2405にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131の設定値把握カウンタの値に対応する履歴用メモリ181〜186を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する(ステップS2406)。具体的には、設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」に設定されたことを意味するため、設定1用の履歴用メモリ181を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「2」であれば「設定2」に設定されたことを意味するため、設定2用の履歴用メモリ182を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「3」であれば「設定3」に設定されたことを意味するため、設定3用の履歴用メモリ183を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「4」であれば「設定4」に設定されたことを意味するため、設定4用の履歴用メモリ184を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「5」であれば「設定5」に設定されたことを意味するため、設定5用の履歴用メモリ185を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」に設定されたことを意味するため、設定6用の履歴用メモリ186を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2407)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS2408)。当該書き込み処理では、設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186のうちステップS2406にて履歴情報の記憶対象として設定された履歴用メモリ181〜186を選択する。そして、その記憶対象となっている履歴用メモリ181〜186においてポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2407にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2409)。当該更新処理では、設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186のうちステップS2406にて履歴情報の記憶対象として設定された履歴用メモリ181〜186を選択し、その履歴用メモリ181〜186のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記構成によれば、履歴用メモリ117として、「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応するように設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186が設けられている。これにより、「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態のそれぞれに対応させて遊技履歴を記憶していくことが可能となる。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その新たな設定が行われた設定値に対応する履歴用メモリ181〜186が履歴情報の記憶対象とされるため、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に際して履歴情報の消去を行わなくても設定値ごとに区別して履歴情報を記憶することが可能となる。また、現状設定されているパチンコ機10の設定状態に対応する履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるため、各設定値に対応する各種パラメータを適切に導出することが可能となる。
なお、履歴用メモリ117として、設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186の6個のメモリが設けられている構成に限定されることはなく、1個のメモリに対して、設定1用の履歴用メモリ181に対応するエリアと、設定2用の履歴用メモリ182に対応するエリアと、設定3用の履歴用メモリ183に対応するエリアと、設定4用の履歴用メモリ184に対応するエリアと、設定5用の履歴用メモリ185に対応するエリアと、設定6用の履歴用メモリ186に対応するエリアとが設定されている構成としてもよい。
<第8の実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図44は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117として、第1履歴用メモリ191と第2履歴用メモリ192とが設けられている。第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のそれぞれには、上記第1の実施形態における履歴用メモリ117の履歴用エリア124及びポインタ用エリア126の組合せが設けられている。この場合、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち一方の履歴用メモリ191,192を利用して履歴情報の記憶を行っている状況においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その後に所定数以上の履歴情報が他方の履歴用メモリ191,192に記憶されるまでは上記一方の履歴用メモリ191,192の履歴情報を消去することなく残すことが可能となるとともに、上記他方の履歴用メモリ191,192に所定数以上の履歴情報が記憶されるまでは両方の履歴用メモリ191,192において履歴情報を新たに記憶しておくことが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2501:YES)、管理側RAM114に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2502)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2503)。ステップS2503にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2504)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2503にて否定判定をした場合、又はステップS2504の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2505)。ステップS2505にて否定判定をした場合、ステップS2503の処理に戻る。
ステップS2505にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131に設けられた設定変更発生フラグに「1」をセットする(ステップS2506)。設定変更発生フラグは、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうちそれまで履歴情報の記憶対象と設定されていた履歴用メモリ191,192だけではなくもう一方の履歴用メモリ191,192も履歴情報の記憶対象とする状況であるか否かを管理側CPU112にて特定するためのフラグである。また、記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設定変更発生フラグが設けられているため管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても設定変更発生フラグに記憶された値は記憶保持される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2507)。そして、各履歴用メモリ191,192への書き込み処理を実行する(ステップS2508)。当該書き込み処理では、まず第1履歴用メモリ191のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2507にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として第1履歴用メモリ191に記憶された状態となる。また、当該書き込み処理では、第2履歴用メモリ192のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2507にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として第2履歴用メモリ192に記憶された状態となる。
その後、各対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2509)。当該更新処理では、まず第1履歴用メモリ191のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。また、当該更新処理では、第2履歴用メモリ192のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における履歴設定処理について、図46のフローチャートを参照しながら説明する。
演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2601:NO)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側にのみ履歴情報を記憶させるべき状況であることを意味する。この場合、まず現状の記憶対象となっている履歴用メモリ191,192を把握する(ステップS2602)。演算結果用メモリ131には記憶対象フラグが設けられており、記憶対象フラグの値が「0」である場合には第1履歴用メモリ191が記憶対象となり、記憶対象フラグの値が「1」である場合には第2履歴用メモリ192が記憶対象となる。なお、記憶対象フラグは記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設けられているため、管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても記憶対象フラグの値は記憶保持される。
その後、記憶対象となっている履歴用メモリ191,192に対して履歴設定の実行処理を実行する(ステップS2603)。具体的には、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192に対して上記第1の実施形態における履歴設定処理(図26)のステップS1101〜ステップS1112の処理を実行する。これにより、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192に履歴情報が記憶される。
一方、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2601:YES)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側だけではなく他方にも履歴情報を記憶させるべき状況であることを意味する。この場合、両方の履歴用メモリ191,192に対して履歴設定の実行処理を実行する(ステップS2604)。具体的には、まず第1履歴用メモリ191に対して上記第1の実施形態における履歴設定処理(図26)のステップS1101〜ステップS1112の処理を実行する。これにより、第1履歴用メモリ191に履歴情報が記憶される。その後に、第2履歴用メモリ192に対して上記第1の実施形態における履歴設定処理(図26)のステップS1101〜ステップS1112の処理を実行する。これにより、第2履歴用メモリ192に履歴情報が記憶される。
ステップS2603の処理を実行した場合、又はステップS2604の処理を実行した場合、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2605)。ステップS2605にて肯定判定をした場合、非記憶対象の履歴用メモリ191,192において所定数以上の球排出履歴が存在しているか否かを判定する(ステップS2606)。具体的には、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「0」である場合には第1履歴用メモリ191が記憶対象となっているため、第2履歴用メモリ192に遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定する。また、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「1」である場合には第2履歴用メモリ192が記憶対象となっているため、第1履歴用メモリ191に遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定する。なお、遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定するのではなく、遊技回が実行されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「100」)以上記憶されているか否かを判定する構成としてもよい。
ステップS2606にて肯定判定をした場合、記憶対象の変更処理を実行する(ステップS2607)。記憶対象の変更処理では、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値を2値の間で現状の値とは異なる値に設定することで第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となる側を変更する。具体的には、記憶対象フラグの値が「0」であれば記憶対象フラグに「1」をセットすることで記憶対象を第1履歴用メモリ191から第2履歴用メモリ192に変更する。また、記憶対象フラグの値が「1」であれば記憶対象フラグを「0」クリアすることで記憶対象を第2履歴用メモリ192から第1履歴用メモリ191に変更する。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において実行された遊技による履歴情報のみが記憶された履歴用メモリ191,192が記憶対象として設定される。そして、この新たに記憶対象となった履歴用メモリ191,192の履歴情報を利用して各種パラメータが算出されることにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において実行された遊技による各種パラメータを導出することが可能となる。
その後、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうちそれまで記憶対象となっていた側のクリア処理を実行する(ステップS2608)。具体的には、記憶対象フラグの値が「0」であれば第2履歴用メモリ192を「0」クリアし、記憶対象フラグの値が「1」であれば第1履歴用メモリ191を「0」クリアする。その後、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグを「0」クリアする(ステップS2609)。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における表示出力処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
演算タイミングである場合(ステップS2701:YES)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側を把握する(ステップS2702)。具体的には、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「0」であれば第1履歴用メモリ191を記憶対象として把握し、記憶対象フラグの値が「1」であれば第2履歴用メモリ192を記憶対象として把握する。その後、ステップS2702にて把握した記憶対象の履歴用メモリ191,192に記憶された履歴情報を利用して上記第1の実施形態における表示出力処理(図30)のステップS1402〜ステップS1412を実行することで、各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ、第41〜第42パラメータ)を算出するとともに、その算出した各種パラメータを演算結果用メモリ131に記憶させる(ステップS2703)。この場合、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされていることにより第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192の両方に対して履歴情報が記憶される状況であったとしても、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192を利用して各種パラメータが算出される。
ステップS2701にて否定判定をした場合、又はステップS2703の処理を実行した場合、表示用処理を実行する(ステップS2704)。表示用処理の処理内容は上記第1の実施形態における表示用処理(図31)と同一である。
上記構成によれば、履歴用メモリ117として第1履歴用メモリ191と第2履歴用メモリ192とが設けられており、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはそれまで記憶対象となっていた履歴用メモリ191,192がそのまま記憶対象とされながら、記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192にも履歴情報が記憶される。そして、記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192に遊技領域PAから遊技球が排出されたことに対応する履歴情報が所定数以上記憶された場合に、その記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192がそのまま記憶対象とされ、それまで記憶対象となっていた側の履歴用メモリ191,192は「0」クリアされる。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその新たに設定された設定値において行われた遊技の履歴情報のみを利用して各種パラメータを算出することが可能となる。
その一方、上記構成によれば、各種パラメータの算出を適切に行わせないようにすべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、記憶対象となる履歴用メモリ191,192は変更されることなく維持される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、それまでの遊技履歴の管理結果を適切に導出することが可能となる。
なお、履歴用メモリ117として、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192の2個のメモリが設けられている構成に限定されることはなく、1個のメモリに対して第1履歴用メモリ191に対応する第1履歴用エリアと第2履歴用メモリ192に対応する第2履歴用エリアとが設定されている構成としてもよい。
また、1個の履歴用メモリ117のみが設けられた構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が所定個数以上となった場合にパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報が消去され、当該設定が行われたタイミング以降の履歴情報は消去されることなく記憶保持される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定数以上の履歴情報が貯まったタイミングで、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報が消去されるようにすることが可能となる。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングでそれに対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶されるようにすることで、履歴用メモリ117において上記設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報と後の履歴情報とを区別することが可能となる。
また、履歴情報を消去するタイミングは、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が所定個数以上となった場合に限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が所定回数以上となった場合としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもその前後で設定値が変更されていない場合には上記のような記憶対象の履歴用メモリ191,192の変更及び履歴情報の消去は行われないようにし、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合であってその前後で設定値が変更された場合に上記のような記憶対象の履歴用メモリ191,192の変更及び履歴情報の消去が行われる構成としてもよい。
<第9の実施形態>
本実施形態では、管理側I/F111における入力ポート121の第1〜第16バッファ122a〜122pのうち、入力される信号の種類が管理用IC66の設計段階において決定されているバッファの種類が上記第1の実施形態と相違している。また、入力される信号の種類を管理側CPU112に特定させるために主側CPU63にて実行される処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図48は本実施形態における管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
第1〜第7バッファ122a〜122g及び第16バッファ122pには、上記第1の実施形態と同一の種類の信号が入力される。詳細には、第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力され、第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力され、第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力され、第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力され、第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力され、第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力され、第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力され、第16バッファ122pには出力指示信号が入力される。
一方、上記第1の実施形態では開閉実行モードに対応する信号が第8信号として第8バッファ122hに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号が第9信号として第9バッファ122iに入力され、前扉枠14に対応する信号が第10信号として第10バッファ122jに入力され、遊技回の開始に対応する信号が第11信号として第11バッファ122kに入力され、設定値更新信号が第15バッファ122oに入力される構成としたが、本実施形態ではこれら信号の入力対象となるバッファが異なっている。具体的には遊技回の開始に対応する信号は遊技回信号として第11バッファ122kに入力され、設定値更新信号は第12バッファ122lに入力され、開閉実行モードに対応する信号は開閉実行モード中信号として第13バッファ122mに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号は高頻度サポートモード中信号として第14バッファ122nに入力され、前扉枠14に対応する信号は扉開放中信号として第15バッファ122oに入力される。
第11バッファ122kに遊技回信号が入力されること、第12バッファ122lに設定値更新信号が入力されること、第13バッファ122mに開閉実行モード中信号が入力されること、第14バッファ122nに高頻度サポートモード中信号が入力されること、第15バッファ122oに扉開放中信号が入力されること、及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112はこれら第11〜第16バッファ122k〜122pにそれぞれに対応する上記各信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1〜第10バッファ122a〜122jにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。この信号の種類を特定するための処理は、上記第1の実施形態と同様に、主側CPU63及び管理側CPU112に動作電力の供給が開始された場合に実行される。
図49は主側CPU63にて実行される本実施形態の認識用処理を示すフローチャートである。なお、認識用処理は上記第1の実施形態と同様にメイン処理(図9)におけるステップS111にて実行される。
まず主側RAM65の認識用出力カウンタに、信号の種類の認識対象となる第1〜第10バッファ122a〜122jの数である「10」をセットする(ステップS2801)。その後、識別開始信号の出力処理を実行する(ステップS2802)。当該出力処理では、第1バッファ122aに入力される第1信号、第13バッファ122mに入力される開閉実行モード中信号、第14バッファ122nに入力される高頻度サポートモード中信号のそれぞれの出力状態をHIレベルに設定することで、識別開始信号の出力を開始する。これら信号をHIレベルに維持する期間は、これら信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの現状の値に対応する出力回数の情報を主側ROM64から読み出し、その読み出した出力回数の情報を主側RAM65に設けられた出力回数カウンタにセットする(ステップS2803)。出力回数カウンタは、種類識別用信号の出力回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
本実施形態では、第1バッファ122a〜第10バッファ122jに入力される信号の種類を管理側CPU112に認識させる場合、その信号の種類に対応する入球部に対して設定されている賞球個数と同一回数、種類識別用信号を出力する。管理側CPU112は第1バッファ122a〜第10バッファ122jのそれぞれについて種類識別用信号を受信した回数に対応する情報を、対応関係用メモリ116の第1〜第10対応関係エリア123a〜123jに格納する。つまり、第1バッファ122a〜第10バッファ122jに入力される信号の種類が、その信号の種類に対応する入球部に対して設定されている賞球個数として把握される。
ステップS2803では、認識用出力カウンタの値が「10」、「9」及び「8」のいずれかである場合、一般入賞口31の賞球個数に対応する「10」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「7」である場合、特電入賞装置32の賞球個数に対応する「15」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「6」である場合、第1作動口33の賞球個数に対応する「1」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「5」である場合、第2作動口34の賞球個数に対応する「1」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「4」である場合、アウト口24aに対応しているものの当該アウト口24aに遊技球が入球したとしても遊技球の払い出しは実行されないため、出力回数カウンタに「0」をセットする。また、認識用出力カウンタの値が「3」〜「1」のいずれかである場合、対応する入球部が存在しておらずブランクであるため、出力回数カウンタに「0」をセットする。
その後、開始契機信号の出力処理を実行する(ステップS2804)。当該出力処理では、第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態をHIレベルに設定することで、開始契機信号の出力を開始する。第1信号をHIレベルに維持する期間は、第1信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の出力回数カウンタの値が「0」ではないことを条件として(ステップS2805:YES)、すなわちステップS2803にて1以上の値が出力回数カウンタにセットされたことを条件として、ステップS2806に進む。ステップS2806では、種類識別用信号の出力処理を実行する。当該出力処理では、第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態をHIレベルに設定することで、種類識別信号の出力を開始する。第2信号をHIレベルに維持する期間は、第2信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の出力回数カウンタの値を1減算し(ステップS2807)、その1減算後における出力回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2808)。出力回数カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2808:NO)、ステップS2806に戻る。
ステップS2805にて肯定判定をした場合、又はステップS2808にて肯定判定をした場合、終了契機信号の出力処理を実行する(ステップS2809)。当該出力処理では、第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態をHIレベルに設定することで、終了契機信号の出力を開始する。第3信号をHIレベルに維持する期間は、第3信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの値を1減算し(ステップS2810)、その1減算後における認識用出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2811)。認識用出力カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2811:NO)、ステップS2803に戻り、1減算後における認識用出力カウンタの値に対応する信号の種類を認識させるための処理を実行する。
一方、認識用出力カウンタの値が「0」である場合には(ステップS2811:YES)、識別終了信号の出力処理を実行する(ステップS2812)。当該出力処理では、第3バッファ122cに入力される第3信号、第13バッファ122mに入力される開閉実行モード中信号、第14バッファ122nに入力される高頻度サポートモード中信号のそれぞれの出力状態をHIレベルに設定することで、識別終了信号の出力を開始する。これら信号をHIレベルに維持する期間は、これら信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における管理処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。管理処理は、上記第1の実施形態と同様に管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合に開始される。
まず主側CPU63からの識別開始信号の受信を終了したか否かを判定する(ステップS2901)。識別開始信号を受信していない場合、ステップS2902にて設定更新認識用処理を実行した後にステップS2901の処理を再度実行する。設定更新認識用処理の処理内容は上記第1の実施形態と同一である。
主側CPU63からの識別開始信号の受信が終了した場合(ステップS2901:YES)、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2903)。その後、主側CPU63から開始契機信号を受信していることを条件として(ステップS2904:YES)、ステップS2905に進む。ステップS2905では、主側CPU63から種類識別用信号を受信しているか否かを判定する。種類識別用信号を受信している場合(ステップS2905:YES)、管理側RAM114に設けられた受信回数カウンタの値を1加算する(ステップS2906)。受信回数カウンタは、主側CPU63から種類識別用信号を受信した回数を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。なお、受信回数カウンタの値はステップS2904にて肯定判定をした場合に「0」クリアされる。
ステップS2905にて否定判定をした場合、又はステップS2906の処理を実行した場合、主側CPU63から終了契機信号を受信しているか否かを判定する(ステップS2907)。終了契機信号を受信していない場合(ステップS2907:NO)、ステップS2905に戻り、終了契機信号を受信している場合(ステップS2907:YES)、対応関係設定処理を実行する(ステップS2908)。対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1〜第10対応関係エリア123a〜123jのうち、管理側RAM114の設定対象カウンタにおける現状の値に対応する対応関係エリアに、受信回数カウンタにセットされている値を格納する。この場合、第1対応関係エリア123a、第2対応関係エリア123b及び第3対応関係エリア123cには一般入賞口31の賞球個数に対応する「10」がセットされ、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32の賞球個数に対応する「15」がセットされ、第5対応関係エリア123eには第1作動口33の賞球個数に対応する「1」がセットされ、第6対応関係エリア123fには第2作動口34の賞球個数に対応する「1」がセットされる。また、第7〜第12対応関係エリア123g〜123lには「0」がセットされる。その後、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を1加算する(ステップS2909)。
ステップS2904にて否定判定をした場合、又はステップS2909の処理を実行した場合、主側CPU63からの識別終了信号の受信が終了したか否かを判定する(ステップS2910)。識別終了信号の受信が終了していない場合(ステップS2910:NO)、ステップS2904に戻り、主側CPU63から開始契機信号を受信することを条件として(ステップS2904:YES)、ステップS2905以降の処理を実行する。主側CPU63からの識別終了信号の受信が終了している場合(ステップS2910:YES)、ステップS2911の履歴設定処理、ステップS2912の表示出力処理及びステップS2913の外部出力用処理を繰り返し実行する。
図51は第1〜第10バッファ122a〜122jとこれらバッファ122a〜122jに入力される信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリ116に格納される様子を示すタイムチャートである。図51(a)は第1信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(b)は第2信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(c)は第3信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(d)は開閉実行モード中信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(e)は高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(f)は第1〜第10バッファ122a〜122jとこれらバッファ122a〜122jに入力される信号の種類との対応関係を識別するための処理が実行される識別状態の実行期間を示し、図51(g)は管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算されるタイミングを示し、図51(h)は管理側CPU112にて対応関係設定処理(ステップS2908)が実行されるタイミングを示す。
主側CPU63及び管理側CPU112への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで、図51(a)、図51(d)及び図51(e)に示すように、第1信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別開始信号の出力が開始される。その後、t2のタイミングで、第1信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルからLOWベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別開始信号の出力が停止される。当該t2のタイミングで、管理側CPU112は管理処理(図50)のステップS2901にて肯定判定をすることで、図51(f)に示すように識別状態となる。
その後、t3のタイミング〜t4のタイミングに亘って図51(a)に示すように第1信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に開始契機信号が出力された状態となる。そして、t5のタイミング〜t7のタイミングに亘って図51(b)に示すように第2信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に種類識別用信号が1回出力された状態となる。この場合、t6のタイミングで、図51(g)に示すように管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算される。
その後、t8のタイミング〜t10のタイミングに亘って図51(c)に示すように第3信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に終了契機信号が出力された状態となる。この場合、t9のタイミングで、図51(h)に示すように管理側CPU112にて対応関係設定処理が実行される。当該対応関係設定処理が実行されるタイミングでは受信回数カウンタの値が「1」となっているため、対応関係用メモリ116における今回の設定対象の対応関係エリア123a〜123jに対応関係情報として「1」の情報を格納する。
その後、t11のタイミング〜t12のタイミングに亘って図51(a)に示すように第1信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に開始契機信号が出力された状態となる。そして、t13のタイミング〜t15のタイミング、t16のタイミング〜t18のタイミング、t19のタイミング〜t21のタイミング、及びt22のタイミング〜t24のタイミングのそれぞれに亘って図51(b)に示すように第2信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に種類識別用信号がそれぞれ1回出力された状態となる。この場合、t14のタイミング、t17のタイミング、t20のタイミング、t23のタイミングのそれぞれで、図51(g)に示すように管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算される。
その後、t25のタイミング〜t27のタイミングに亘って図51(c)に示すように第3信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に終了契機信号が出力された状態となる。この場合、t26のタイミングで、図51(h)に示すように管理側CPU112にて対応関係設定処理が実行される。当該対応関係設定処理が実行されるタイミングでは受信回数カウンタの値が「10」となっているため、対応関係用メモリ116における今回の設定対象の対応関係エリア123a〜123jに対応関係情報として「10」の情報を格納する。
その後、t28のタイミングで、図51(c)、図51(d)及び図51(e)に示すように、第3信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別終了信号の出力が開始される。その後、t29のタイミングで、第3信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルからLOWベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別終了信号の出力が停止される。当該t29のタイミングで、管理側CPU112は管理処理(図50)のステップS2910にて肯定判定をすることで、図51(f)に示すように識別状態が解除される。
なお、本実施形態では対応関係情報として賞球個数の情報が格納されるため、履歴用メモリ117に格納される履歴情報にはその履歴情報の格納契機となった入球部に対応する賞球個数の情報が対応関係情報として含まれる。当該構成においては、賞球個数が同一である入球部が複数種類存在している場合、履歴情報においてそれら入球部を区別することができない。具体的には、第1作動口33と第2作動口34とは賞球個数がいずれも1個であるため、履歴情報において第1作動口33と第2作動口34とを区別することができない。このような事情において第1作動口33と第2作動口34との賞球個数を異ならせてもよい。これにより、本実施形態のような履歴情報が格納される構成であっても、履歴情報において第1作動口33と第2作動口34とを区別することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、設定値更新信号及び出力指示信号だけではなく、遊技回が開始されたか否かに対応する情報、開閉実行モード中であるか否かに対応する情報、高頻度サポートモード中であるか否かに対応する情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かに対応する情報についても、これら情報に対応する信号経路であることを主側CPU63からの対応関係情報を受信しなくても管理側CPU112にて特定可能となっている。この場合、各入球検知センサ42a〜48aの検知結果に対応する情報のみが、各情報と各信号経路118a〜118jとの対応関係を主側CPU63から管理側CPU112に認識させる必要がある情報となる。そして、対応関係情報を管理側CPU112に認識させる場合、各入球検知センサ42a〜48aに対応する賞球個数と同一の数のパルス信号が第2信号を利用して主側CPU63から管理側CPU112に出力される。これにより、対応関係情報の送信に関する構成を簡素化することが可能となる。
<第10の実施形態>
本実施形態では、各入球結果の情報を管理用IC66に提供するための構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図52は各入球検知センサ42a〜48aの検知結果が主側CPU63及び管理用IC66に入力されるようにするための信号経路の構成を説明するための説明図である。
第1入賞口検知センサ42aの検知結果は第1信号経路SL11を通じて主側CPU63に入力される。また、第2入賞口検知センサ43aの検知結果は第2信号経路SL12を通じて主側CPU63に入力される。また、第3入賞口検知センサ44aの検知結果は第3信号経路SL13を通じて主側CPU63に入力される。また、特電検知センサ45aの検知結果は第4信号経路SL14を通じて主側CPU63に入力される。また、第1作動口検知センサ46aの検知結果は第5信号経路SL15を通じて主側CPU63に入力される。また、第2作動口検知センサ47aの検知結果は第6信号経路SL16を通じて主側CPU63に入力される。また、アウト口検知センサ48aの検知結果は第7信号経路SL17を通じて主側CPU63に入力される。
第1信号経路SL11の途中位置から分岐させるようにして第1分岐経路SL21が形成されており、当該第1分岐経路SL21は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第2信号経路SL12の途中位置から分岐させるようにして第2分岐経路SL22が形成されており、当該第2分岐経路SL22は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第3信号経路SL13の途中位置から分岐させるようにして第3分岐経路SL23が形成されており、当該第3分岐経路SL23は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第4信号経路SL14の途中位置から分岐させるようにして第4分岐経路SL24が形成されており、当該第4分岐経路SL24は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第5信号経路SL15の途中位置から分岐させるようにして第5分岐経路SL25が形成されており、当該第5分岐経路SL25は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第6信号経路SL16の途中位置から分岐させるようにして第6分岐経路SL26が形成されており、当該第6分岐経路SL26は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第7信号経路SL17の途中位置から分岐させるようにして第7分岐経路SL27が形成されており、当該第7分岐経路SL27は管理用IC66と電気的に接続されている。
上記構成であることにより、各入球検知センサ42a〜48aの検知結果は主側CPU63による処理を介在させることなく管理用IC66に入力される。これにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34の各入球結果を管理側CPU112に認識させるための処理を主側CPU63にて実行する必要がなくなるため、主側CPU63の処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
また、各信号経路SL11〜SL17からの各分岐経路SL21〜SL27の分岐箇所はMPU62内に存在している。これにより、当該分岐箇所及び各分岐経路SL21〜SL27に対する外部からのアクセスを行いづらくさせることが可能となり、管理用IC66にのみ異常な入球結果を入力させる不正行為を阻止することが可能となる。
<第11の実施形態>
本実施形態では遊技履歴の管理結果を表示するための表示装置の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図53は本実施形態における主制御装置60の正面図である。
上記第1の実施形態では主制御装置60に第1報知用表示装置69a、第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69cが設けられていたが、本実施形態では第1報知用表示装置201、第2報知用表示装置202、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204が設けられている。これら第1〜第4報知用表示装置201〜204は主制御基板61の素子搭載面において横並びで設けられている。
第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視することが可能となる。また、主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視することが可能となる。
第1報知用表示装置201の表示面においては「A」、「E」、「H」、「L」、「O」といったアルファベットが表示される。一方、第2報知用表示装置202、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204においては「0」〜「9」の範囲で数字が表示される。第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用して遊技履歴の管理結果が報知される。この場合、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202では報知対象となっている遊技履歴の管理結果(上記第1の実施形態における第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ、第41〜第42パラメータ)の種類に対応する表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では報知対象となっている種類の遊技履歴の管理結果の内容に対応する表示が行われる。
詳細には、遊技履歴の管理結果の種類として上記第1の実施形態における第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータが存在している。第1報知用表示装置201では報知対象となっているパラメータ群の種類に対応する表示が行われる。具体的には、第1〜第8パラメータのいずれかが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「A」が表示され、第11〜第18パラメータのいずれかが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「E」が表示され、第21〜第26パラメータのいずれかが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「H」が表示され、第31パラメータのいずれかが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「L」が表示され、第41〜第42パラメータが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「O」が表示される。
第2報知用表示装置202では報知対象となっているパラメータ群における遊技履歴の管理結果の配列順序のうち報知対象となっている遊技履歴の管理結果の種類に対応する順序の表示が行われる。第1〜第8パラメータのパラメータ群を例に挙げて説明すると、第1パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「1」が表示され、第2パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「2」が表示され、第3パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「3」が表示され、第4パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「4」が表示され、第5パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「5」が表示され、第6パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「6」が表示され、第7パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「7」が表示され、第8パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「8」が表示される。また、第21〜第26パラメータのパラメータ群を例に挙げて説明すると、第21パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「1」が表示され、第22パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「2」が表示され、第23パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「3」が表示され、第24パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「4」が表示され、第25パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「5」が表示され、第26パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「6」が表示される。
第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204の表示内容について詳細には、報知対象となっているパラメータを100倍した値のうち、10の位に対応する数字が第3報知用表示装置203にて表示され、1の位に対応する数字が第4報知用表示装置204にて表示される。
第1〜第4報知用表示装置201〜204においては、上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータの演算結果に対応する表示が予め定められた順序に従って順次切り換えられ、最後の順番の表示対象である第42パラメータの演算結果が表示された後は最初の順番の表示対象である第1パラメータの演算結果が表示される。この場合、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は2秒となっている。これに対して、管理側CPU112における上記各種パラメータの演算周期は51秒となっているとともに、各種パラメータの数は25個となっている。したがって、管理側CPU112にて演算された各種パラメータは少なくとも1回は第1〜第4報知用表示装置201〜202における報知対象となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204においては上記第1の実施形態と同様に遊技履歴の管理結果の報知だけではなく、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては現状の設定値に対応する値が表示される。具体的には、当該変更可能状態においては第1〜第3報知用表示装置201〜203が消灯状態とされるのに対して、横並びの第1〜第4報知用表示装置204において右端に存在している第4報知用表示装置204にて現状の設定値に対応する値が表示される。つまり、変更可能状態において「設定1」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「1」が表示され、変更可能状態において「設定2」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「2」が表示され、変更可能状態において「設定3」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「3」が表示され、変更可能状態において「設定4」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「4」が表示され、変更可能状態において「設定5」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「5」が表示され、変更可能状態において「設定6」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「6」が表示される。
次に、MPU62の制御に基づき第1〜第4報知用表示装置201〜204において各種表示を行うための電気的な構成について説明する。図54はMPU62の制御に基づき第1〜第4報知用表示装置201〜204において各種表示を行うための電気的な構成を説明するためのブロック図である。
既に説明したとおり主制御基板61にはMPU62及び第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。また、主制御基板61には第1表示IC205、第2表示IC206、第3表示IC207及び第4表示IC208が設けられている。
第1表示IC205は第1報知用表示装置201に対応させて設けられており、信号経路SL31によりMPU62と電気的に接続されているとともに信号経路SL32により第1報知用表示装置201と電気的に接続されている。第1表示IC205にはMPU62から受信した表示データを記憶するための記憶バッファが設けられており、当該記憶バッファに記憶されている表示データに従って第1報知用表示装置201の表示制御、すなわち各表示用セグメントの発光制御を行う。第1表示IC205は動作電力が供給されている場合には記憶バッファに記憶された表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を第1報知用表示装置201に継続して表示させる。そして、表示データがMPU62により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に第1報知用表示装置201の表示が変更される。また、第1表示IC205への動作電力の供給が開始された後であってMPU62による表示データの設定が行われていない状況においては表示データがオール「0」のデータとなるが、この場合には第1報知用表示装置201は非表示状態、すなわち消灯状態となる。
但し、当該構成に限定されることはなく第1表示IC205にバックアップ電力が供給されることでパチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても第1表示IC205にて表示データを記憶保持可能な構成としてもよい。この場合、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、パチンコ機10の動作電力の供給が停止される直前に第1報知用表示装置201にて行われていた表示が当該第1報知用表示装置201にて開始されることとなる。
第2表示IC206は第2報知用表示装置202に対応させて設けられており、信号経路SL33によりMPU62と電気的に接続されているとともに信号経路SL34により第2報知用表示装置202と電気的に接続されている。第2表示IC206にはMPU62から受信した表示データを記憶するための記憶バッファが設けられており、当該記憶バッファに記憶されている表示データに従って第2報知用表示装置202の表示制御、すなわち各表示用セグメントの発光制御を行う。第2表示IC206は動作電力が供給されている場合には記憶バッファに記憶された表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を第2報知用表示装置202に継続して表示させる。そして、表示データがMPU62により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に第2報知用表示装置202の表示が変更される。また、第2表示IC206への動作電力の供給が開始された後であってMPU62による表示データの設定が行われていない状況においては表示データがオール「0」のデータとなるが、この場合には第2報知用表示装置202は非表示状態、すなわち消灯状態となる。
但し、当該構成に限定されることはなく第2表示IC206にバックアップ電力が供給されることでパチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても第2表示IC206にて表示データを記憶保持可能な構成としてもよい。この場合、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、パチンコ機10の動作電力の供給が停止される直前に第2報知用表示装置202にて行われていた表示が当該第2報知用表示装置202にて開始されることとなる。
第3表示IC207は第3報知用表示装置203に対応させて設けられており、信号経路SL35によりMPU62と電気的に接続されているとともに信号経路SL36により第3報知用表示装置203と電気的に接続されている。第3表示IC207にはMPU62から受信した表示データを記憶するための記憶バッファが設けられており、当該記憶バッファに記憶されている表示データに従って第3報知用表示装置203の表示制御、すなわち各表示用セグメントの発光制御を行う。第3表示IC207は動作電力が供給されている場合には記憶バッファに記憶された表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を第3報知用表示装置203に継続して表示させる。そして、表示データがMPU62により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に第3報知用表示装置203の表示が変更される。また、第3表示IC207への動作電力の供給が開始された後であってMPU62による表示データの設定が行われていない状況においては表示データがオール「0」のデータとなるが、この場合には第3報知用表示装置203は非表示状態、すなわち消灯状態となる。
但し、当該構成に限定されることはなく第3表示IC207にバックアップ電力が供給されることでパチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても第3表示IC207にて表示データを記憶保持可能な構成としてもよい。この場合、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、パチンコ機10の動作電力の供給が停止される直前に第3報知用表示装置203にて行われていた表示が当該第3報知用表示装置203にて開始されることとなる。
第4表示IC208は第4報知用表示装置204に対応させて設けられており、信号経路SL37によりMPU62と電気的に接続されているとともに信号経路SL38により第4報知用表示装置204と電気的に接続されている。第4表示IC208にはMPU62から受信した表示データを記憶するための記憶バッファが設けられており、当該記憶バッファに記憶されている表示データに従って第4報知用表示装置204の表示制御、すなわち各表示用セグメントの発光制御を行う。第4表示IC208は動作電力が供給されている場合には記憶バッファに記憶された表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を第4報知用表示装置204に継続して表示させる。そして、表示データがMPU62により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に第4報知用表示装置204の表示が変更される。また、第4表示IC208への動作電力の供給が開始された後であってMPU62による表示データの設定が行われていない状況においては表示データがオール「0」のデータとなるが、この場合には第4報知用表示装置204は非表示状態、すなわち消灯状態となる。
但し、当該構成に限定されることはなく第4表示IC208にバックアップ電力が供給されることでパチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても第4表示IC208にて表示データを記憶保持可能な構成としてもよい。この場合、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、パチンコ機10の動作電力の供給が停止される直前に第4報知用表示装置204にて行われていた表示が当該第4報知用表示装置204にて開始されることとなる。
第1〜第4表示IC205〜208への表示データの出力はMPU62により行われるが、当該表示データの出力設定は主側CPU63及び管理側CPU112のそれぞれにて行われる。つまり、主側CPU63において第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が実行されるとともに管理側CPU112において第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が実行される。この場合、主側CPU63及び管理側CPU112において同時期に表示データの出力設定が行われないように、それぞれにおいて表示データの出力設定が行われる期間が調整されている。具体的には、MPU62への動作電力の供給が開始された後においてパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態においては主側CPU63による表示データの出力設定が行われるのに対して管理側CPU112による表示データの出力設定は行われない。一方、設定値の変更可能状態ではない状態においては管理側CPU112による表示データの出力設定が行われるのに対して主側CPU63による表示データの出力設定は行われない。
なお、仮に主側CPU63による表示データの出力設定と管理側CPU112による表示データの出力設定とが同期時に行われた場合には主側CPU63による表示データの出力設定が優先される。但し、これに限定されることはなく管理側CPU112による表示データの出力設定が優先される構成としてもよい。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における表示用処理について、図55のフローチャートを参照しながら説明する。
まず管理側RAM114の更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS3001)。更新タイミングカウンタは第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示内容を更新するタイミングであることを管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。その後、1減算後における更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS3002)。
ステップS3002にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS3003)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「24」を超えた場合(ステップS3004:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS3005)。表示対象カウンタは第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示対象となっているパラメータの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータと、「0」〜「24」の表示対象カウンタの取り得る値とは1対1で対応している。例えば表示対象カウンタの値が「0」である場合、最初の表示対象である第1パラメータが第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示対象となり、表示対象カウンタの値が「24」である場合、最後の表示対象である第42パラメータが第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示対象となる。
ステップS3004にて否定判定をした場合、又はステップS3005の処理を実行した場合、表示対象カウンタの値に対応するパラメータの種類に対応する表示データを管理側ROM113から読み出す(ステップS3006)。そして、第1報知用表示装置201に対応する表示データの設定処理を実行するとともに(ステップS3007)、第2報知用表示装置202に対応する表示データの設定処理を実行する(ステップS3008)。例えば表示対象カウンタの値が「0」であり第1パラメータが表示対象となっているのであれば、第1報知用表示装置201に「A」を表示するための表示データを第1表示IC205に出力するとともに、第2報知用表示装置202に「1」を表示するための表示データを第2表示IC206に出力する。また、例えば表示対象カウンタの値が「24」であり第42パラメータが表示対象となっているのであれば、第1報知用表示装置201に「O」を表示するための表示データを第1表示IC205に出力するとともに、第2報知用表示装置202に「2」を表示するための表示データを第2表示IC206に出力する。
その後、表示対象カウンタの値に対応するパラメータを演算結果用メモリ131から読み出すとともに、その読み出したパラメータを100倍した結果の10の位に対応する表示データと1の位に対応する表示データとを管理側ROM113から読み出す(ステップS3009)。そして、その結果の10の位に対応する数字が表示されるように第3報知用表示装置203を表示制御するとともに(ステップS3010)、1の位に対応する数字が表示されるように第4報知用表示装置204を表示制御する(ステップS3011)。例えば100倍した結果が「53」である場合には第3報知用表示装置203に「5」を表示するための表示データを第3表示IC207に出力するとともに、第4報知用表示装置204に「3」を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。
その後、管理側RAM114の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として2秒に対応する値を設定する(ステップS3012)。
上記のように表示用処理が実行されることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技履歴の管理結果が表示される。当該遊技履歴の管理結果の表示は遊技が継続されているか否かに関係なく行われるとともに、遊技機本体12が外枠11に対して開放操作されて主制御装置60がパチンコ機10の前方から視認可能となっているか否かに関係なく行われる。このように遊技の状況やパチンコ機10の状態に関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が実行されるようにすることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための処理構成を簡素化することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示は管理側CPU112への動作電力の供給が開始された後であって主側CPU63から識別終了コマンドを受信した後に開始される。この場合、演算結果用メモリ131に記憶されている情報は履歴用メモリ117に記憶されている情報と同様に、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている場合であっても記憶保持されるため、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合には当該管理側CPU112への動作電力の供給が停止される前に算出された遊技履歴の管理結果が表示される。
第1〜第4表示IC205〜208は動作電力が供給されている間はMPU62から出力された表示データを記憶保持するとともに、その表示データに従って対応する第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御する。したがって、遊技履歴の管理結果の表示が開始された後は第1〜第4報知用表示装置201〜204は消灯状態(すなわち非表示状態)となることはなく、何らかの表示に対応する点灯状態(すなわち表示状態)となっている。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における設定値更新処理について、図56のフローチャートを参照しながら説明する。
まず第1〜第3報知用表示装置201〜203の消灯処理を実行する(ステップS3101)。具体的には、第1〜第3表示IC205〜207に対してオール「0」となる表示データを出力する。これにより、第1〜第3報知用表示装置201〜203の表示用セグメントは全て消灯状態となり、第1〜第3報知用表示装置201〜203は非表示状態となる。なお、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後においては第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントは全て消灯状態であり第1〜第4報知用表示装置201〜204は非表示状態である。したがって、ステップS3101は、第1〜第3報知用表示装置201〜203を非表示状態に維持させる処理であるとともに、仮に何らかの影響で第1〜第3報知用表示装置201〜203のいずれかが表示状態となっていた場合にはそれを非表示状態とする処理である。
その後、主側RAM65の設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS3102)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、第4報知用表示装置204における設定値の表示開始処理を実行する(ステップS3103)。設定値の表示開始処理では、「1」を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。これにより、「設定1」に対応する「1」の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていないことを条件として(ステップS3104:NO)、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS3105)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS3105にて否定判定をした場合、ステップS3104の処理に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS3105:YES)、主側RAM65の設定値カウンタの値を1加算する(ステップS3106)。また、1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合(ステップS3107:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS3108)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS3107にて否定判定をした場合、又はステップS3108の処理を実行した場合、第4報知用表示装置204における設定値の表示更新処理を実行する(ステップS3109)。設定値の表示更新処理では、主側RAM65の設定値カウンタの値に対応する数字を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。これにより、現状の設定値に対応する数字が第4報知用表示装置204にて表示される。遊技ホールの管理者は第4報知用表示装置204を確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS3109の処理を実行した後はステップS3104に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。OFF操作されていない場合(ステップS3104:NO)、ステップS3105以降の処理を再度実行する。OFF操作されている場合(ステップS3104:YES)、第1〜第4報知用表示装置201〜204における管理結果の表示開始処理を実行する(ステップS3110)。
当該表示開始処理では主側CPU63から管理側CPU112に管理結果の表示開始コマンドが送信される。当該管理結果の表示開始コマンドを受信した管理側CPU112は演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータのうち第1パラメータを表示するための処理を実行する。この場合の処理内容は表示用処理(図55)におけるステップS3006〜ステップS3012と同様である。これにより、パチンコ機10の動作電力が前回停止される直前に演算された第1パラメータに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
次に、遊技履歴の管理結果が表示される場合及びパチンコ機10の設定状態が更新される場合のそれぞれにおける第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様について説明する。図57(a)は遊技履歴の管理結果が表示される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を説明するための説明図であり、図57(b)はパチンコ機10の設定状態が変更される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を説明するための説明図である。
遊技履歴の管理結果が表示される場合、図57(a)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメントが発光状態となる。つまり、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。そして、これは第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータのいずれが報知対象となる場合であっても同様である。これにより、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204の全てが表示状態となっていることを目視することで、第1〜第4報知用表示装置201〜204において遊技履歴の管理結果が表示されていることを把握することが可能となる。
一方、パチンコ機10の設定状態が変更される場合、図57(b)に示すように第1〜第3報知用表示装置201〜203のそれぞれにおいて全ての表示用セグメントが消灯状態となる。つまり、第1〜第3報知用表示装置201〜203のそれぞれが非表示状態となる。また、第4報知用表示装置204において「1」〜「6」のいずれかの表示が行われる。このように第4報知用表示装置204において「1」〜「6」のいずれかの表示が行われるとともに第1〜第3報知用表示装置201〜203のそれぞれが非表示状態となることにより、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値に対応する表示が行われていることを把握することが可能となるとともに、現状の設定値を明確に把握することが可能となる。
次に、図58(a)〜図58(h)のタイムチャートを参照しながら第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示状態となる様子について説明する。図58(a)はパチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態の期間を示し、図58(b)は第1〜第4報知用表示装置201〜204における設定表示の更新タイミングを示し、図58(c)は遊技履歴の管理結果を第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示する期間を示し、図58(d)は第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果に対応する表示の更新タイミングを示し、図58(e)は第1報知用表示装置201が表示状態となっている期間を示し、図58(f)は第2報知用表示装置202が表示状態となっている期間を示し、図58(g)は第3報知用表示装置203が表示状態となっている期間を示し、図58(h)は第4報知用表示装置204が表示状態となっている期間を示す。
設定キー挿入部68aがON操作された状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始されることで図58(a)に示すようにt1のタイミングでパチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態となる。当該t1のタイミングで図58(b)に示すように設定表示の更新タイミングとなり図58(h)に示すように第4報知用表示装置204が表示状態となりその表示状態が継続される。この場合、「設定1」が選択されているため、第4報知用表示装置204では「1」が表示される。一方、t1のタイミングでは図58(e)〜図58(g)に示すように第1〜第3報知用表示装置201〜203は非表示状態、すなわち全ての表示用セグメントが消灯された状態に維持される。
その後、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング及びt5のタイミングのそれぞれで更新ボタン68bの操作により設定値を変更する操作が行われることにより、図58(b)に示すようにこれら各タイミングで設定値表示の更新タイミングとなる。この場合、図58(h)に示すように第4報知用表示装置204ではそれら各タイミングにおいて、変更後における設定値に対応する数字に表示内容が切り換えられることとなるが、この表示内容の切り換えが行われる各タイミングを含めて第4報知用表示装置204は表示状態に維持される。一方、図58(e)〜図58(g)に示すようにこれら設定値表示の更新タイミングのそれぞれにおいても第1〜第3報知用表示装置201〜203は非表示状態、すなわち全ての表示用セグメントが消灯された状態に維持される。
その後、t6のタイミングで設定キー挿入部68aがOFF操作されることで図58(a)に示すように変更可能状態が終了される。この場合、当該t6のタイミングで図58(c)に示すように遊技履歴の管理結果の表示期間が開始される。具体的には、演算結果用メモリ131に記憶されている第1パラメータの表示が開始される。したがって、当該t6のタイミングで図58(e)〜図58(g)に示すように第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態から表示状態に切り換えられるとともに第4報知用表示装置204が表示内容は変更されるものの表示状態に維持される。
その後、t7のタイミング、t8のタイミング、t9のタイミング、t10のタイミング、t11のタイミング及びt12のタイミングのそれぞれで図58(d)に示すように遊技履歴の管理結果の表示の更新タイミングとなる。この場合、図58(e)〜図58(h)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204ではそれら各タイミングにおいて、更新後における遊技履歴の管理結果に対応する表示内容に切り換えられることとなるが、この表示内容の切り換えが行われる各タイミングを含めて第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも表示状態に維持される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される構成において、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態においてはそれに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を遊技履歴の管理結果を表示するためだけではなく変更可能状態においてそれに対応する表示を行うための表示装置として兼用することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204において遊技履歴の管理結果が表示される期間と、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値の変更可能状態であることに対応する表示が行われる期間とは区別されている。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示が行われている状況を把握することで、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果が表示される場合における表示態様とは異なる表示態様となるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を把握することで、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することが可能となる。
複数の報知用表示装置201〜204が設けられている。これにより、遊技履歴の管理結果に対応する表示として多種多様な表示を行うことが可能となる。また、複数の報知用表示装置201〜204が存在していることにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合と設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合とで表示態様を大きく相違させることが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果を表示する場合に非表示状態とならない第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態となる。これにより、第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態となっているか否かを確認するだけで、遊技履歴の管理結果の表示及び設定値の変更可能状態に対応する表示のうちいずれが第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われているのかを明確に特定することが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、第4報知用表示装置204が表示状態となるとともに、その表示内容は遊技履歴の管理結果を表示する場合において第4報知用表示装置204にて表示され得る表示内容である。このように第4報知用表示装置204における表示内容が重複し得るようにすることにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合及び設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合のそれぞれの表示内容に制約を与えないようにすることが可能となる。また、このように第4報知用表示装置204における表示内容が重複し得る構成であっても、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合には第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態とされるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することができる。
遊技履歴の管理結果が表示される場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合と設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合とで第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を明確に相違させることが可能となる。
遊技履歴の管理結果が表示される場合、表示対象となる遊技履歴の管理結果の種類が変更される場合であっても第1〜第4報知用表示装置201〜204は非表示状態に維持されない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示されている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204を確認したタイミングに関係なく、遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。また、第1〜第4報知用表示装置201〜204を確認したタイミングに関係なく、第1〜第4報知用表示装置201〜204において遊技履歴の管理結果の表示及び設定値の変更可能状態に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、第4報知用表示装置204の1個のみが表示状態となる。これにより、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われているか否かを把握し易くなる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204が横方向に配列されている構成において右端に配置された第4報知用表示装置204のみを利用して設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる。これにより、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われているか否かを把握し易くなる。
遊技履歴の管理結果が表示される場合には第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を利用して表示対象となる遊技履歴の管理結果の種類に対応する表示が行われるとともに第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204を利用して遊技履歴の管理結果の内容に対応する表示が行われる。これにより、遊技履歴の管理結果を把握し易くなる。この場合に、設定値の変更可能状態においては遊技履歴の管理結果の種類が表示される第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202がいずれも非表示状態となる。これにより、種類を表示するための第1,第2報知用表示装置201,202が非表示の状態が設定値の変更可能状態に対応していることとなり、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われていることを把握し易くなる。
また、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合には、遊技履歴の管理結果の種類が表示される第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202だけではなく、遊技履歴の管理結果の内容が表示される第3報知用表示装置203も非表示状態となる。これにより、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われていることを把握し易くなる。
MPU62から第1〜第4表示IC205〜208に表示データが出力され、第1〜第4表示IC205〜208はその表示データに従って第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせる構成において、第1〜第4表示IC205〜208にて表示データが記憶保持される。これにより、例えば電波検知異常や振動検知異常が発生したことで主側CPU63において遊技を進行させるための処理の実行が停止された場合であっても(ステップS306にて肯定判定をする場合)、第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示を維持させることが可能となる。
なお、第1〜第4報知用表示装置201〜204のうちパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態において非表示状態(全消灯状態)となる対象は、第1〜第3報知用表示装置201〜203に限定されることはなく第1,第2報知用表示装置201,202としてもよい。この場合、第3報知用表示装置203にて現状の設定値の内容とは異なる所定の表示(例えば「5」の表示)が行われるとともに、第4報知用表示装置204にて現状の設定値に対応する数字が表示される構成としてもよく、第4報知用表示装置204にて現状の設定値の内容とは異なる所定の表示(例えば「5」の表示)が行われるとともに、第3報知用表示装置203にて現状の設定値に対応する数字が表示される構成としてもよい。また、第1報知用表示装置201と第3報知用表示装置203とが非表示状態(全消灯状態)となり第2報知用表示装置202と第4報知用表示装置204とが表示状態となる構成としてもよく、第1報知用表示装置201と第4報知用表示装置204とが非表示状態(全消灯状態)となり第2報知用表示装置202と第3報知用表示装置203とが表示状態となる構成としてもよく、第2報知用表示装置202と第3報知用表示装置203とが非表示状態(全消灯状態)となり第1報知用表示装置201と第4報知用表示装置204とが表示状態となる構成としてもよく、第2報知用表示装置202と第4報知用表示装置204とが非表示状態(全消灯状態)となり第1報知用表示装置201と第3報知用表示装置203とが表示状態となる構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態においては、第1報知用表示装置201のみが非表示状態(全消灯状態)となる構成としてもよく、第2報知用表示装置202のみが非表示状態(全消灯状態)となる構成としてもよく、第3報知用表示装置203のみが非表示状態(全消灯状態)となる構成としてもよく、第4報知用表示装置204のみが非表示状態(全消灯状態)となる構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態においては、第1報知用表示装置201のみが表示状態となる構成としてもよく、第2報知用表示装置202のみが表示状態となる構成としてもよく、第3報知用表示装置203のみが表示状態となる構成としてもよい。
<第12の実施形態>
本実施形態では、設定値の変更可能状態における第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容が上記第11の実施形態と相違している。以下、上記第11の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第11の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図59(a)は第1報知用表示装置201の構成を説明するための説明図であり、図59(b)は第2報知用表示装置202の構成を説明するための説明図である。
図59(a)に示すように第1報知用表示装置201は7個の第1〜第7表示用セグメント201a〜201gを備えている。第1〜第7表示用セグメント201a〜201gはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の第1〜第7表示用セグメント201a〜201gは第1報知用表示装置201が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。
図59(b)に示すように第2報知用表示装置202は7個の第1〜第7表示用セグメント202a〜202gを備えている。第1〜第7表示用セグメント202a〜202gはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の第1〜第7表示用セグメント202a〜202gは第2報知用表示装置202が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。
図60は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技履歴の管理結果を表示する場合及びパチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態であることを表示する場合における第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容を説明するための説明図である。
遊技履歴の管理結果を表示する場合における第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容は上記第11の実施形態と同様である。したがって、第1報知用表示装置201では「A」、「E」、「H」、「L」、「O」のいずれかが表示され、第2報知用表示装置202では「1」〜「8」のいずれかが表示される。
この場合、第1報知用表示装置201の第1〜第7表示用セグメント201a〜201gのそれぞれは、第1報知用表示装置201における「A」、「E」、「H」、「L」、「O」の表示のうち少なくとも1種類の表示において発光対象となる。つまり、第1報知用表示装置201において「A」、「E」、「H」、「L」、「O」のいずれを表示する場合であっても発光対象とならない表示用セグメント201a〜201gは存在していない。
第2報知用表示装置202についても同様に、第2報知用表示装置202の第1〜第7表示用セグメント202a〜202gのそれぞれは、第2報知用表示装置202における「1」〜「8」の表示のうち少なくとも1種類の表示において発光対象となる。つまり、第2報知用表示装置202において「1」〜「8」のいずれを表示する場合であっても発光対象とならない表示用セグメント202a〜202gは存在していない。
パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては第1報知用表示装置201では第2表示用セグメント201bと第5表示用セグメント201eとが発光状態となる。これら第2表示用セグメント201b及び第5表示用セグメント201eは既に説明したとおり第1報知用表示装置201にて遊技履歴の管理結果を表示する場合において発光状態となり得る。さらに言うと第1報知用表示装置201にて遊技履歴の管理結果を表示する場合のいずれにおいても第2表示用セグメント201b及び第5表示用セグメント201eは発光状態となる。その一方、第1〜第7表示用セグメント201a〜201gのうち第2表示用セグメント201b及び第5表示用セグメント201eのみが発光状態となる第1報知用表示装置201の表示内容は遊技履歴の管理結果を表示する場合において存在していない。これにより、設定値の変更可能状態において、遊技履歴の管理結果を表示する場合に発光状態となり得る表示用セグメント201b,201eを利用しながら、遊技履歴の管理結果を表示する場合には表示されない表示態様を第1報知用表示装置201に表示させることが可能となる。よって、遊技履歴の管理結果を表示する場合に利用される表示用セグメント201a〜201gを兼用しながら、設定値の変更可能状態に対応する表示を第1報知用表示装置201にて行わせることが可能となる。
設定値の変更可能状態においては第2報知用表示装置202では第3表示用セグメント202cが発光状態となる。第3表示用セグメント202cは既に説明したとおり第2報知用表示装置202にて遊技履歴の管理結果を表示する場合において発光状態となり得る。その一方、第1〜第7表示用セグメント202a〜202gのうち第3表示用セグメント202cのみが発光状態となる第2報知用表示装置202の表示内容は遊技履歴の管理結果を表示する場合において存在していない。これにより、設定値の変更可能状態において、遊技履歴の管理結果を表示する場合に発光状態となり得る表示用セグメント202cを利用しながら、遊技履歴の管理結果を表示する場合には表示されない表示態様を第2報知用表示装置202に表示させることが可能となる。よって、遊技履歴の管理結果を表示する場合に利用される表示用セグメント202a〜202gを兼用しながら、設定値の変更可能状態に対応する表示を第2報知用表示装置202にて行わせることが可能となる。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における設定値更新処理について、図61のフローチャートを参照しながら説明する。
まず第1〜第2報知用表示装置201,202における設定値表示の開始処理を実行する(ステップS3201)。具体的には、第1報知用表示装置201については第2表示用セグメント201b及び第5表示用セグメント201eが発光状態となりそれ以外の表示用セグメント201a,201c,201d,201f,201gが消灯状態となる表示データを第1表示IC205に出力する。また、第2報知用表示装置202については第3表示用セグメント202cが発光状態となりそれ以外の表示用セグメント202a,202b,202d〜202gが消灯状態となる表示データを第2表示IC206に出力する。これにより、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態であることを報知するための表示が第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202にて開始される。
その後、第3報知用表示装置203の消灯処理を実行する(ステップS3202)。具体的には、第3表示IC207に対してオール「0」となる表示データを出力する。これにより、第3報知用表示装置203は全ての表示用セグメントが消灯状態となり、第3報知用表示装置203は非表示の状態となる。
その後、主側RAM65の設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS3203)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、第4報知用表示装置204における設定値の表示開始処理を実行する(ステップS3204)。設定値の表示開始処理では、「1」を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。これにより、「設定1」に対応する「1」の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていないことを条件として(ステップS3205:NO)、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS3206)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS3206にて否定判定をした場合、ステップS3205の処理に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS3206:YES)、主側RAM65の設定値カウンタの値を1加算する(ステップS3207)。また、1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合(ステップS3208:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS3209)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS3208にて否定判定をした場合、又はステップS3209の処理を実行した場合、第4報知用表示装置204における設定値の表示更新処理を実行する(ステップS3210)。設定値の表示更新処理では、主側RAM65の設定値カウンタの値に対応する数字を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。これにより、現状の設定値に対応する数字が第4報知用表示装置204にて表示される。遊技ホールの管理者は第4報知用表示装置204を確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS3210の処理を実行した後はステップS3205に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。OFF操作されていない場合(ステップS3205:NO)、ステップS3206以降の処理を再度実行する。OFF操作されている場合(ステップS3205:YES)、第1〜第4報知用表示装置201〜204における管理結果の表示開始処理を実行する(ステップS3211)。
当該表示開始処理では主側CPU63から管理側CPU112に管理結果の表示開始コマンドが送信される。当該管理結果の表示開始コマンドを受信した管理側CPU112は演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータのうち第1パラメータを表示するための処理を実行する。この場合の処理内容は表示用処理(図55)におけるステップS3006〜ステップS3012と同様である。これにより、パチンコ機10の動作電力が前回停止される直前に演算された第1パラメータに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技履歴の管理結果が表示される場合に発光状態となり得る第1,第2報知用表示装置201,202の表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gを発光状態とすることにより設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる。これにより、遊技履歴の管理結果の表示の多様化を図る上で遊技履歴の管理結果に対応する表示の内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。その一方、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202のそれぞれについて、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合に発光状態となる表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gの組合せが、遊技履歴の管理結果が表示される場合には存在しない組合せとなっている。これにより、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202のそれぞれについて発光状態となる表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gの組合せを把握することにより、遊技履歴の管理結果の表示及び設定値の変更可能状態に対応する表示のうちいずれが行われているのかを把握することが可能となる。
第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202のそれぞれについて、遊技履歴の管理結果の表示が全パターン行われたとしても発光状態とならない表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gは存在していない。これにより、遊技履歴の管理結果に対応する表示の多様化を図る上で遊技履歴の管理結果の表示内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果を表示する場合に非表示状態とならない第3報知用表示装置203が非表示状態となる。これにより、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容だけではなく、第3報知用表示装置203が非表示状態となっているか否かを確認することで、遊技履歴の管理結果の表示及び設定値の変更可能状態に対応する表示のうちいずれが第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われているのかを明確に特定することが可能となる。
なお、第1,第2報知用表示装置201,202におけるパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態に対応する表示内容の種類が1種類のみ設定されている構成に限定されることはなく、複数種類設定されている構成としてもよい。この場合、当該複数種類の表示内容は表示順序が予め定められており、変更可能状態が新たに実行される度にその表示順序に従って表示対象となる表示内容が変更される構成としてもよい。このように設定値の変更可能状態に対応する表示内容が複数種類存在している場合であっても、それら表示内容は、遊技履歴の管理結果を表示する場合に発光状態となる表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gを利用して表示されるとともに、遊技履歴の管理結果を表示する場合には表示されない表示内容となっている。
また、遊技履歴の管理結果を表示する場合及びパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態に対応する表示を行う場合のうち一方においては第1,第2報知用表示装置201,202において点滅表示が行われ、他方においては点灯を維持する表示が行われる構成としてもよい。この場合、点滅表示及び点灯表示のいずれであるかによって遊技履歴の管理結果の表示及び変更可能状態に対応する表示のうちいずれであるかを遊技ホールの管理者が特定することができるため、変更可能状態に対応する表示において発光状態とされる表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gの組合せが、遊技履歴の管理結果を表示する場合に利用される組合せであってもよく、遊技履歴の管理結果を表示する場合に利用されない組合せであってもよい。また、点滅表示における点灯期間と消灯期間とが、第1報知用表示装置201と第2報知用表示装置202とで相互に一致している構成としてもよく、完全にずれている構成としてもよく、一部だけ重複する構成としてもよい。
<第13の実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10に異常状態が発生した場合にそれに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用して行われることが上記第11の実施形態と相違している。以下、上記第11の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第11の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図62は主側RAM65に設けられた異常表示エリア211の構成を説明するための説明図である。
異常表示エリア211は、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示すべき異常状態の情報を記憶するためのエリアである。異常表示エリア211には、複数の単位エリア211a〜211dが設けられている。具体的には、第1単位エリア211a、第2単位エリア211b、第3単位エリア211c及び第4単位エリア211dが設けられている。これら第1〜第4単位エリア211a〜211dのそれぞれには1個ずつパチンコ機10の異常状態の情報を格納することが可能である。つまり、異常表示エリア211においてはパチンコ機10の異常状態の情報を最大で4個記憶保持可能である。
ここで、本実施形態ではパチンコ機10において発生する異常状態の全ての情報が主側CPU63にて特定される。例えば、遊技球の払い出しに関する異常(例えば、下皿56aの満タン、タンク75の球無し、払出装置76による払出異常)が発生した場合には、その発生した異常に対応するコマンドが払出側CPU92から主側CPU63に送信される。また、パチンコ機10には図示しない電波検知センサ及び振動検知センサが設けられており、不正な電波を電波検知センサが検知した場合にはそれに対応する異常信号が主側CPU63に送信され、異常な振動を振動検知センサが検知した場合にはそれに対応する異常信号が主側CPU63に送信される。また、各入球検知センサ42a〜49aから正常な信号の送信が行われなくなることを特定することに基づいて、これら入球検知センサ42a〜49aの断線異常の発生を特定する。
主側CPU63にて特定される異常状態の種類は、異常表示エリア211において記憶可能な異常状態の情報の最大数よりも多い数となっている。そうすると、多数の異常状態が同時に発生した場合には異常表示エリア211に既に最大数の異常状態の情報が記憶されているにも関わらず新たな異常情報が発生することが想定される。これに対して、異常状態の情報に対してはパチンコ機10の設定段階において記憶優先度が設定されており、異常表示エリア211に既に最大数の異常状態の情報が記憶されている状況において新たに異常状態が発生した場合には記憶優先度が高い異常状態の情報が異常表示エリア211に残されることとなる。これにより、記憶優先度が高い異常状態の報知を優先して実行することが可能となる。
次に、主側CPU63にて実行される異常設定処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。なお、異常設定処理はタイマ割込み処理(図11)の最初の処理として実行される。
まず異常表示対象が発生しているか否かを判定する(ステップS3301)。異常表示対象の種類は、下皿56aの満タン、タンク75の球無し、払出装置76による払出異常、電波検知異常、振動検知異常、各入球検知センサ42a〜49aの断線異常が含まれる。この異常表示対象の種類の数は異常表示エリア211に設けられた第1〜第4単位エリア211a〜211dの数よりも多い数となっている。
ステップS3301にて肯定判定をした場合、今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報が異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dのいずれかに既に記憶されているか否かを判定する(ステップS3302)。既に記憶されている場合には今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報は異常表示エリア211に記憶されない。これにより、同一種類の異常状態の情報が異常表示エリア211に重複して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS3302にて否定判定をした場合、主側RAM65に設けられた異常対象カウンタの値が最大値(具体的には「4」)であるか否かを判定する(ステップS3303)。異常対象カウンタは、異常表示エリア211における第1〜第4単位エリア211a〜211dのうち異常状態の情報が格納されているエリアの数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
異常対象カウンタの値が最大値である場合(ステップS3303:YES)、優先度の比較処理を実行する(ステップS3304)。優先度の比較処理では、まず異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dに記憶されている異常状態の情報のうち最も記憶優先度が低い異常状態の情報を特定する。記憶優先度はパチンコ機10の設計段階において予め定められており、具体的には下皿56aの満タン→タンク75の球無し→振動検知異常→払出装置76による払出異常→入球検知センサ42a〜49aの断線異常→電波検知異常の順序で記憶優先度が高くなる。優先度の比較処理では、第1〜第4単位エリア211a〜211dに記憶されている最も記憶優先度が低い異常状態の情報と、今回発生した異常表示対象とのうちいずれの記憶優先度が高いのかを比較判定する。
今回発生した異常表示対象の記憶優先度の方が低い場合には(ステップS3305:NO)、今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報を異常表示エリア211に記憶しない。これにより、異常表示対象の種類の数が異常表示エリア211に設けられた第1〜第4単位エリア211a〜211dの数よりも多い数である構成において、記憶優先度が高い異常状態の情報を異常表示エリア211に残すことが可能となる。
今回発生した異常表示対象の記憶優先度の方が高い場合には(ステップS3305:YES)、異常表示エリア211の設定処理を実行する(ステップS3306)。ステップS3305にて肯定判定をした場合に実行される異常表示エリア211の設定処理では、記憶優先度が最も低い異常状態の情報が記憶されていると特定された単位エリア211a〜211dに、今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報を上書きする。
一方、主側RAM65の異常対象カウンタの値が最大値に達していない場合には(ステップS3303:NO)、異常対象カウンタの値を1加算した後に(ステップS3307)、異常表示エリア211の設定処理を実行する(ステップS3306)。当該設定処理では、異常表示エリア211において異常状態の情報が格納されていない単位エリア211a〜211dの中から一のエリアを選択し、その選択したエリアに今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報を格納する。
なお、ステップS3306では、異常表示エリア211に記憶されている異常状態の情報が1個のみである場合にはその異常状態の情報は第1単位エリア211aに格納されるようにし、異常表示エリア211に記憶されている異常状態の情報が複数個である場合には第n単位エリア211a〜211bの「n」の値が小さいエリアから順に異常状態の情報が格納されるようにする。
異常設定処理では、異常表示対象の解除事象が発生したか否かを判定する(ステップS3308)。例えば下皿56aの満タンが解除されたこと、タンク75の球無しが解除されたこと、又は払出装置76による払出異常が解除されたことを示すコマンドを払出側CPU92から受信したか否かを判定する。また、電波検知異常の発生に対する異常解除操作が行われたか否か、振動検知異常の発生に対する異常解除操作が行われたか否か、又は断線異常の発生に対する異常解除操作が行われたか否かを判定する。
ステップS3308にて肯定判定をした場合、異常表示エリア211の消去処理を実行する(ステップS3309)。当該消去処理では、今回解除対象となった異常表示対象に対応する異常状態の情報が異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dのいずれかに格納されているか否かを特定し、格納されている場合にはその格納されているエリアを「0」クリアすることでその異常状態の情報を消去する。この場合、消去後において異常表示エリア211に記憶されている異常状態の情報が1個のみである場合にはその異常状態の情報は第1単位エリア211aに格納されるようにし、消去後において異常表示エリア211に記憶されている異常状態の情報が複数個である場合には第n単位エリア211a〜211bの「n」の値が小さいエリアから順に異常状態の情報が格納されるようにする。また、主側RAM65の異常対象カウンタの値を1減算する(ステップS3310)。
異常設定処理では、異常表示の開始操作が発生したか否かを判定する(ステップS3311)。異常表示の開始操作は、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態ではない状況において外枠11に対して遊技機本体12を前方に開放させた状態で更新ボタン68bを押圧操作することにより行われる。
ステップS3311にて肯定判定をした場合、異常表示エリア211に1個以上の異常状態の情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS3312)。異常状態の情報が記憶されていない場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204における異常表示が開始されない。これにより、報知すべき異常状態の情報が存在していないにも関わらず異常表示が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS3312にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた異常表示中フラグに「1」をセットする(ステップS3313)。異常表示中フラグは、遊技履歴の管理結果に対応する表示を中止して、異常表示エリア211に格納されている異常状態の情報に対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行うべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。なお、既に異常表示中フラグに「1」がセットされている状況で異常表示の開始操作が行われたとしてもステップS3311にて否定判定をする。
その後、管理結果の表示の中止設定処理を実行する(ステップS3314)。当該中止設定処理では、管理側CPU112に対して表示中止コマンドを送信することで、第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示の更新を一旦中止させる。管理側CPU112は当該表示中止コマンドを受信することで、表示用処理(図55)の実行を中止する。但し、管理側CPU112は表示中止コマンドを受信したとしても第1〜第4表示IC205〜208にオール「0」のデータとなる表示データを設定しない。したがって、主側CPU63から第1〜第4表示IC205〜208に表示データが送信されるまではその時点における遊技履歴の管理結果の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204において継続される。
異常設定処理では、異常表示の終了操作が発生したか否かを判定する(ステップS3315)。異常表示の終了操作は、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態ではない状況において外枠11に対して遊技機本体12を前方に開放させた状態でリセットボタン68cを押圧操作することにより行われる。ステップS3315にて肯定判定をした場合、主側RAM65の異常表示中フラグを「0」クリアする(ステップS3316)。なお、既に異常表示中フラグの値が「0」である状況で異常表示の終了操作が行われたとしてもステップS3315にて否定判定をする。
その後、管理結果の表示の中止解除処理を実行する(ステップS3317)。当該中止解除処理では、管理側CPU112に対して中止解除コマンドを送信することで、第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示の更新が中止されている状態を解除する。管理側CPU112は当該中止解除コマンドを受信することで、表示用処理(図55)の実行を再開する。但し、管理側CPU112は中止解除コマンドを受信したとしても第1〜第4表示IC205〜208にオール「0」のデータとなる表示データを設定しない。したがって、管理側CPU112から第1〜第4表示IC205〜208に表示データが送信されるまではその時点における異常表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204において継続される。また、管理側CPU112は遊技履歴の管理結果の表示の更新が中止されている状況であっても履歴情報の記憶及び各種パラメータの演算を継続しており、各種パラメータの演算を行った結果は演算結果用メモリ131に記憶されている。したがって、遊技履歴の管理結果の表示の更新が中止された状態が解除された場合には、直近の遊技履歴の管理結果についての表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204において即座に再開されることとなる。
異常設定処理では、主側RAM65の異常表示中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3318:YES)、異常表示用処理を実行する(ステップS3319)。図64は異常表示用処理を示すフローチャートである。
まず第1,第2報知用表示装置201,202の消灯処理を実行する(ステップS3401)。具体的には、第1,第2表示IC205,206に対してオール「0」となる表示データを出力する。これにより、第1,第2報知用表示装置201,202はいずれも全ての表示用セグメントが消灯状態となり、第1,第2報知用表示装置201,202は非表示の状態となる。
その後、主側RAM65に設けられた更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS3402)。更新タイミングカウンタは第1〜第4報知用表示装置201〜204における異常表示の表示内容を更新するタイミングであることを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。なお、既に更新タイミングカウンタの値が「0」となっている場合にはその状態を維持する。その後、更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS3403)。
ステップS3403にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた表示対象カウンタの更新処理を実行する(ステップS3404)。当該更新処理では、今回が主側RAM65の異常表示中フラグに「1」がセットされてから最初の異常表示処理の処理回である場合には表示対象カウンタに「0」をセットする。表示対象カウンタの値は異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dに対応しており、具体的には表示対象カウンタの「0」の値は第1単位エリア211aに対応しており、表示対象カウンタの「1」の値は第2単位エリア211bに対応しており、表示対象カウンタの「2」の値は第3単位エリア211cに対応しており、表示対象カウンタの「3」の値は第4単位エリア211dに対応している。更新処理では、今回が主側RAM65の異常表示中フラグに「1」がセットされてから最初の異常表示処理の処理回ではない場合には表示対象カウンタの値を1加算する。
その後、第1〜第4単位エリア211a〜211dのうち表示対象カウンタの現状の値に対応するエリアに異常状態の情報が格納されているか否かを判定する(ステップS3405)。ここで、既に説明したとおり異常状態の情報が1個のみ記憶されている場合にはその異常状態の情報は第1単位エリア211aに記憶されており、異常状態の情報が複数個記憶されている場合には第n単位エリア211a〜211bの「n」の値が小さいエリアから順に異常状態の情報が格納されている。したがって、表示対象カウンタの現状の値に対応するエリアに異常状態の情報が格納されていない場合には当該表示対象カウンタの値よりも大きい値に対応するエリアにも異常状態の情報が格納されていないことになる。また、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「3」を超えている場合にはそもそも対応するエリアが存在していないため、異常状態の情報は格納されていないものとして扱われる。
ステップS3405にて肯定判定をした場合、主側RAM65の表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS3406)。ここで、異常表示が行われている状況において異常表示の対象となっている異常状態の全てが解除されることが想定される。この場合、異常表示用処理が実行される状況であっても異常表示エリア211に異常状態の情報が記憶されていない状況となる。このような状況においては、第3,第4報知用表示装置203,204にて異常状態の情報が記憶されていないことを示す表示が行われる。
ステップS3405にて否定判定をした場合、又はステップS3406の処理を実行した場合、主側RAM65の表示対象カウンタの値に対応する表示対象の表示データを主側ROM64から読み出す(ステップS3407)。具体的には、異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dのうち主側RAM65の表示対象カウンタの値に対応するエリアに記憶されている情報を読み出す。そして、その情報に対応する表示データを主側ROM64から読み出す。表示データは異常状態の情報に対して1対1で対応させて設定されており、その表示データによる第3,第4報知用表示装置203,204の表示内容は異常状態の情報の種類毎に相違している。また、異常状態の情報が存在していないことに対応する表示データも存在しており、この表示データは異常状態の情報に対応する表示データと相違している。したがって、異常状態の情報が存在していない場合には、第3,第4報知用表示装置203,204の表示内容は異常状態の情報が存在している場合とは異なる表示内容となる。
一方、第3,第4報知用表示装置203,204における異常状態の情報に対応する表示の表示内容及び異常状態の情報が存在していないことに対応する表示の表示内容は、第3,第4報知用表示装置203,204にて遊技履歴の管理結果を表示する場合の表示内容及び第4報知用表示装置204における設定値の表示内容と重複している。これに対して、遊技履歴の管理結果を表示する場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204の全てが表示状態となり、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態となるとともに第4報知用表示装置204が表示状態となり、異常表示を行う場合には第1,第2報知用表示装置201,202が非表示状態となるとともに第3,第4報知用表示装置203,204が表示状態となるため、上記のように表示内容が重複しているとしてもいずれの状況に対応している表示であるのかを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
その後、ステップS3407にて読み出した表示データに従って第3報知用表示装置203を表示制御するとともに(ステップS3408)、第4報知用表示装置204を表示制御する(ステップS3409)。この場合、異常状態の情報に対応する表示を行う場合及び異常状態の情報が存在していないことに対応する表示を行う場合のいずれであっても第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204はいずれも非表示状態となることはなく(すなわち全消灯状態となることはなく)、何らかの表示状態となっている。
その後、主側RAM65の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として2秒に対応する値を設定する(ステップS3410)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される構成において、パチンコ機10の異常状態に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を遊技履歴の管理結果を表示するためだけではなく異常状態に対応する表示を行うための表示装置として兼用することが可能となる。
パチンコ機10に異常状態が発生していない場合において異常状態に対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204に行わせる場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では異常状態が発生していないことに対応する表示が行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を確認することでパチンコ機10に異常状態が発生しているか否かを明確に特定することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204において遊技履歴の管理結果が表示される期間と、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてパチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる期間とは区別されている。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示が行われている状況を把握することで、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することが可能となる。
パチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果が表示される場合における表示態様とは異なる表示態様となるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を把握することで、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することが可能となる。
複数の報知用表示装置201〜204が設けられている。これにより、遊技履歴の管理結果に対応する表示として多種多様な表示を行うことが可能となる。また、複数の報知用表示装置201〜204が存在していることにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合とパチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合とで表示態様を大きく相違させることが可能となる。
パチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果を表示する場合に非表示状態とならない第1,第2報知用表示装置201,202が非表示状態となる。これにより、第1,第2報知用表示装置201,202が非表示状態となっているか否かを確認するだけで、遊技履歴の管理結果の表示及びパチンコ機10の異常状態に対応する表示のうちいずれが第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われているのかを明確に特定することが可能となる。
パチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合、第3,第4報知用表示装置203,204が表示状態となるとともに、その表示内容は遊技履歴の管理結果を表示する場合において第3,第4報知用表示装置203,204にて表示され得る表示内容である。このように第3,第4報知用表示装置203,204における表示内容が重複し得るようにすることにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合及びパチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合のそれぞれの表示内容に制約を与えないようにすることが可能となる。また、このように第3,第4報知用表示装置203,204における表示内容が重複し得る構成であっても、パチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合には第1,第2報知用表示装置201,202が非表示状態とされるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することができる。
なお、異常表示エリア211に異常状態の情報が記憶されていない状況において異常表示の開始操作が行われた場合、その時点で第1〜第4報知用表示装置201〜204にて異常状態の情報が記憶されていないことに対応する表示が行われる構成としてもよい。
<第14の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される管理用出力処理の処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図65は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用出力処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM65に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3501)。管理開始フラグは、履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させるべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。本実施形態ではパチンコ機10への動作電力の供給が開始された後(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された後)において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させることなく、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となった場合に履歴用メモリ117への履歴情報の記憶を開始させる。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には各入球部に遊技球を手入れしてその後の動作がチェックされる。これに対して、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させないようにすることにより、上記のような動作チェック時における入球結果などが履歴情報として記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS3501にて否定判定をした場合、主側RAM65に設けられた開始時管理カウンタに「7」をセットする(ステップS3502)。開始時管理カウンタは、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況において7個の入球検知センサ42a〜48aのうちいずれのセンサについて遊技球の検知状態の特定を行う状況であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、開始時管理カウンタの値に対応する主側RAM65の出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3503)。具体的には、開始時管理カウンタの値が「7」であり第1入賞口検知センサ42aに対応している場合には第1出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「6」であり第2入賞口検知センサ43aに対応している場合には第2出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「5」であり第3入賞口検知センサ44aに対応している場合には第3出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「4」であり特電検知センサ45aに対応している場合には第4出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「3」であり第1作動口検知センサ46aに対応している場合には第5出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「2」であり第2作動口検知センサ47aに対応している場合には第6出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「1」でありアウト口24aに対応している場合には第7出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。なお、これら第1〜第7出力フラグには既に説明したとおり、入球検知処理(図15)にて「1」がセットされる。
ステップS3503にて肯定判定をした場合、開始時管理カウンタの値に対応する出力フラグを「0」クリアする(ステップS3504)。その後、主側RAM65に設けられた排出個数カウンタの値を1加算する(ステップS3505)。排出個数カウンタは、主側RAM65の管理開始フラグに「1」がセットされていない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、排出個数カウンタの値が管理開始基準値以上となっているか否かを判定する(ステップS3506)。管理開始基準値は「300」に設定されているが、これに限定されることはなく「300」よりも少ない数である構成としてもよく、「300」よりも多い数である構成としてもよい。
ステップS3503にて否定判定をした場合、又はステップS3506にて否定判定をした場合、主側RAM65の開始時管理カウンタの値を1減算する(ステップS3507)。そして、その1減算後における開始時管理カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3508)。ステップS3508にて否定判定をした場合にはステップS3503に戻り、ステップS3508にて肯定判定をした場合にはそのまま本管理用出力処理を終了する。
一方、主側RAM65の排出個数カウンタの値が管理開始基準値以上である場合(ステップS3506:YES)、主側RAM65の管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS3509)。その後、管理用処理を実行する(ステップS3510)。また、管理開始フラグに「1」がセットされておりステップS3501にて肯定判定をした場合にも管理用処理を実行する(ステップS3510)。管理用処理の処理内容は上記第1の実施形態における管理用出力処理(図25)のステップS1001〜ステップS1012と同一である。
上記構成によれば、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された後)において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させることなく、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となった場合に履歴用メモリ117への履歴情報の記憶を開始させる。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には各入球部に遊技球を手入れしてその後の動作がチェックされる。これに対して、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させないようにすることにより、上記のような動作チェック時における入球結果などが履歴情報として記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
ここで、上記のようにパチンコ機10への動作電力の供給が開始された後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報が記憶されない構成においては、その間の遊技履歴の管理結果を算出することができない。そこでこのような状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204において当該状況に対応する表示が行われる構成としてもよい。例えば第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメントを発光状態とする構成としてもよい。当該表示内容は、遊技履歴の管理結果を表示する場合及びパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態であることを表示する場合のいずれであっても表示されないため、第1〜第4報知用表示装置201〜204を確認することで上記のように履歴情報が記憶されない状況であるか否かを特定することが可能となる。
なお、パチンコ機10への動作電力の供給開始後においてパチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態となったか否かにより主側RAM65の管理開始フラグの情報の設定態様が相違する構成としてもよい。図66は主側CPU63にて実行される当該別形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。ステップS3601〜ステップS3609では上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS101〜ステップS109と同一の処理を実行し、ステップS3611〜ステップS3620では上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS110〜ステップS119と同一の処理を実行する。一方、本別形態ではステップS3608にて肯定判定をした場合には主側RAM65の管理開始フラグを「0」クリアし(ステップS3610)、ステップS3620の処理を実行した後に主側RAM65の管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS3621)。当該構成によれば、パチンコ機10の設定状態を新たに設定するための処理が実行されない場合にはパチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させないようにされ、パチンコ機10の設定状態を新たに設定するための処理が実行された場合にはパチンコ機10への動作電力の供給開始後における遊技球の排出個数に関係なく履歴用メモリ117に履歴情報が記憶される。これにより、パチンコ機10の出荷段階における動作チェックに該当しない可能性が高い状況においてはパチンコ機10への動作電力の供給開始直後から遊技履歴の管理を行うことが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われない構成に代えて、履歴用メモリ117とは別に、遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴情報を格納するためのエリアを設ける構成としてもよい。これにより、当該状況における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われない状況が発生する条件として、履歴用メモリ117に履歴情報が格納されていない状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合という条件が追加されている構成としてもよい。この場合、履歴用メモリ117に履歴情報が既に格納されている状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるか否かに関係なく当初から履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われることとなる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われない構成に加えて又は代えて、電波検知異常や振動検知異常といった異常状態となった場合には当該異常状態が解除されるまで履歴用メモリ117に履歴情報が格納されないようにしてもよい。これにより、異常状態である状況において発生した事象に対して履歴情報が格納されてしまわないようにすることが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われない構成に加えて又は代えて、遊技機本体12又は前扉枠14が開放されている状況においては履歴用メモリ117に履歴情報が格納されないようにしてもよい。これにより、遊技機本体12又は前扉枠14が開放されている状況において発生した事象に対して履歴情報が格納されてしまわないようにすることが可能となる。
<第15の実施形態>
本実施形態では遊技履歴を管理する処理の実行主体が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
上記第1の実施形態ではMPU62に管理用IC66が設けられている構成としたが、本実施形態ではMPU62に管理用IC66が設けられていない。管理用IC66が設けられていない代わりに、本実施形態では遊技履歴を管理するための処理が主側CPU63にて実行される。また、本実施形態では主側CPU63は特定制御と非特定制御とに区別して各種制御を実行する。具体的には、遊技履歴の管理に関する制御が非特定制御とされ、遊技者による遊技操作に基づき遊技を進行させるための制御を含めて非特定制御以外の制御が特定制御とされている。
特定制御について詳細には、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理(図9)による制御は全て特定制御に含まれている。なお、本実施形態では上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のうち認識用処理(ステップS111)、データ出力用処理(ステップS112)及び設定値更新信号の出力処理(ステップS119)は実行されない。また、本実施形態であってもメイン処理(図9)におけるステップS113〜ステップS116の処理に割り込むようにしてタイマ割込み処理が定期的に実行されることとなるが、当該タイマ割込み処理の各種処理のうち後述する管理用処理以外の処理はいずれも特定制御に含まれる。また、管理用処理についても一部は特定制御に含まれる。
図67は主側ROM64におけるプログラム及びデータの設定態様を説明するための説明図である。主側CPU63にて実行される制御が特定制御と非特定制御とで区別されていることに対応させて、図67に示すように、主側ROM64においても特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータと、非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータとが記憶されているエリアのアドレスが明確に区別されている。
具体的には、アドレスX(1)〜X(k+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに特定制御用のプログラムが集約して記憶されている。また、アドレスX(1)〜X(k+2)に連続するアドレスX(k+3)〜X(k+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(k+6)〜X(m+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに特定制御用のデータが集約して記憶されている。また、アドレスX(k+6)〜X(m+2)に連続するアドレスX(m+3)〜X(m+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(m+6)〜X(n+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに非特定制御用のプログラムが集約して記憶されている。また、アドレスX(m+6)〜X(n+2)に連続するアドレスX(n+3)〜X(n+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(n+6)〜X(p+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに非特定制御用のデータが集約して記憶されている。なお、上記のようなプログラム及びデータとアドレスとの関係は、主側ROM64における物理アドレス及び主側CPU63において認識されるメモリマップ上の論理アドレスの両方において設定されている。
上記のように特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータと、非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータとが、対応する制御を実行するための処理の実行順序とは関係なく、異なる範囲のアドレスのエリアに記憶されていることにより、例えば特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータのみをチェックする場合にはこれら特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータが記憶されたアドレス範囲のエリアのみをチェックすればよく、例えば非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータのみをチェックする場合にはこれら非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータが記憶されたアドレス範囲のエリアのみをチェックすればよい。よって、プログラム及びデータを特定制御と非特定制御とで区別してチェックする場合の作業を効率的に行うことが可能となる。また、それに伴ってプログラム及びデータを特定制御と非特定制御とで区別して修正する場合の作業を効率的に行うことが可能となる。
特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータが記憶されたエリアのアドレス範囲と、非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータが記憶されたエリアのアドレス範囲との間に何らデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレス範囲が設定されていることにより、特定制御用のアドレス範囲と非特定制御用のアドレス範囲との境界をチェック作業に際して把握し易くなる。
特定制御用のアドレス範囲及び非特定制御用のアドレス範囲のそれぞれにおいて、プログラムとデータとが、対応する制御を実行するための処理の実行順序とは関係なく、異なる範囲のアドレスのエリアに記憶されていることにより、プログラムとデータとで区別してチェックする場合の作業を効率的に行うことが可能となる。また、プログラムが記憶されたエリアのアドレス範囲と、データが記憶されたエリアのアドレス範囲との間に何らデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレス範囲が設定されていることにより、プログラムのアドレス範囲とデータのアドレス範囲との境界をチェック作業に際して把握し易くなる。
図68は主側RAM65における各エリアの設定態様を説明するための説明図である。主側CPU63にて実行される制御が特定制御と非特定制御とで区別されていることに対応させて、図68に示すように、主側RAM65においても特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲と、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲とが明確に区別されている。
具体的には、アドレスY(1)〜Y(r+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが特定制御用のワークエリア221として設定されている。また、アドレスY(1)〜Y(r+2)に連続するアドレスY(r+3)〜Y(r+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(r+6)〜Y(s+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが特定制御用のスタックエリア222として設定されている。また、アドレスY(r+6)〜Y(s+2)に連続するアドレスY(s+3)〜Y(s+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(s+6)〜Y(t+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが非特定制御用のワークエリア223として設定されている。また、アドレスY(s+6)〜Y(t+2)に連続するアドレスY(t+3)〜Y(t+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(t+6)〜Y(u+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが非特定制御用のスタックエリア224として設定されている。なお、上記のような各エリアとアドレスとの関係は、主側RAM65における物理アドレス及び主側CPU63において認識されるメモリマップ上の論理アドレスの両方において設定されている。
上記のように特定制御用のワークエリア221と、非特定制御用のワークエリア223とが区別して設定されていることにより、主側CPU63において特定制御を実行する場合と非特定制御を実行する場合とで、各種演算などを実行する場合において主側RAM65の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、特定制御及び非特定制御のうち一方を実行する場合に他方において必要な主側RAM65の情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各ワークエリア221,223への情報の書き込み及び各ワークエリア221,223からの情報の読み出しに際しては主側CPU63にてロード命令が行われる。
特定制御用のスタックエリア222と、非特定制御用のスタックエリア224とが区別して設定されていることにより、主側CPU63において特定制御を実行する場合と非特定制御を実行する場合とで、主側CPU63のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合において主側RAM65の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、特定制御及び非特定制御のうち一方を実行している状況において主側CPU63のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合に、他方において使用される情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各スタックエリア222,224への情報の書き込みに際しては主側CPU63にてプッシュ命令が行われ、各スタックエリア222,224からの情報の読み出しに際しては主側CPU63にてポップ命令が行われる。また、各スタックエリア222,224からの情報の読み出しに際しては当該スタックエリア222,224への書き込み順序が後の情報から先に読み出し対象となる。
ここで、主側CPU63において特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222への情報の書き込みが可能であるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222からの情報の読み出しが可能である。一方、主側CPU63において特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224からの情報の読み出しは可能であるものの、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224への情報の書き込みは不可である。これにより、特定制御に対応する処理が実行されている状況において、非特定制御に対応する処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
また、主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224への情報の書き込みが可能であるとともに、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224からの情報の読み出しが可能である。一方、主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222からの情報の読み出しは可能であるものの、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222への情報の書き込みは不可である。これにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において、特定制御に対応する処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
なお、主側RAM65にはパチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されることとなるが、当該バックアップ電力は特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の全てに供給される。これにより、これら特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に記憶された情報は、パチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されている間は記憶保持される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるタイマ割込み処理について、図69のフローチャートを参照しながら説明する。タイマ割込み処理は、上記第1の実施形態と同様にメイン処理(図9)においてステップS113〜ステップS116の処理が実行されている状況で定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。なお、タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップS3701〜ステップS3718では上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)のステップS301〜ステップS318と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。タイマ割込み処理におけるステップS3719では管理用処理を実行する。管理用処理の実行に際しては、特定制御用のプログラムに設定されている管理用処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては管理用処理の実行後におけるタイマ割込み処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理用処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すタイマ割込み処理のプログラムに復帰する。
図70は管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS3801〜ステップS3805の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図69)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS3801)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図69)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS3802)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。なお、フラグレジスタの情報量は1バイトとなっている。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS3803)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、「POP PSW」として、ポップ命令により、ステップS3802にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS3804)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS3802が実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、タイマ割込み処理(図69)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS3805)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
図71は管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS3901〜ステップS3915の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS3901)。スタックポインタは、スタックエリア222,224においてプッシュ命令による情報の書き込み対象となる記憶エリアを主側CPU63にて特定するためのアドレスの情報が設定されるエリアである。プッシュ命令が行われる度にスタックポインタの情報が、次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新され、ポップ命令が行われる度にスタックポインタの情報が、前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新される。また、非特定制御用のスタックエリア224を使用する場合、記憶対象となる情報は非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に非特定制御用のスタックエリア224における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS3901では、非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの情報をスタックポインタに設定する。このように最後のアドレスの記憶エリアから最初のアドレスの記憶エリアに向けて情報が記憶されることは、特定制御用のスタックエリア222についても同様である。
ちなみに、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれについても、全ての記憶エリアに情報が設定されているにも関わらず追加でプッシュ命令が実行された場合には、記憶処理に関して異常が発生したものとして主側RAM65の全エリアが「0」クリアされる。これにより、記憶処理に関して異常が発生しているにも関わらずそのまま遊技が進行してしまわないようにすることが可能となる。
その後、「LD (_WABUF),WA」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたWAバッファに退避させる(ステップS3902)。また、「LD (_BCBUF),BC」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたBCバッファに退避させる(ステップS3903)。また、「LD
(_DEBUF),DE」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたDEバッファに退避させる(ステップS3904)。また、「LD (_HLBUF),HL」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたHLバッファに退避させる(ステップS3905)。また、「LD (_IXBUF),IX」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIXバッファに退避させる(ステップS3906)。また、「LD (_IYBUF),IY」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIYバッファに退避させる(ステップS3907)。
主側CPU63のレジスタには、既に説明したフラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS3902〜ステップS3907では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させている。なお、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報量はいずれも2バイトとなっている。
これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップS3908)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報をチェック処理(ステップS3908)の実行に先立ち非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報を非特定制御が開始される前に退避させることが可能となる。よって、非特定制御に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、非特定制御を終了する場合には非特定制御用のワークエリア223に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態を非特定制御が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、非特定制御用のワークエリア223においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、チェック処理に際して利用可能となる非特定制御用のワークエリア223の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。なお、当然のことながら主側CPU63における各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうちWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタについては、非特定制御に対応する処理が開始される前に設定された情報が当該非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理が再開されるまで記憶保持される。
また、レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、既に説明したとおり情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
ステップS3902〜ステップS3907の処理を実行した後は、チェック処理を実行する(ステップS3908)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の詳細については後に説明する。
チェック処理を実行した後は、「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS3909)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
管理用処理(図70)のステップS3803にて管理実行処理のサブルーチンが実行される直前において特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報量は常に一定であり、それに伴って当該タイミングにおける主側CPU63のスタックポインタの情報(すなわちスタックポインタの値)は一定である。この場合に特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報としては、例えば管理実行処理(図71)が終了した後における管理用処理(図70)の戻り番地の情報、及び管理用処理(図70)が終了した後におけるタイマ割込み処理(図69)の戻り番地の情報が挙げられる。スタックポインタの上記一定の情報がY(r+α)となっている。したがって、非特定制御に対応する処理であるチェック処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には、その一定の情報であるY(r+α)を主側CPU63のスタックポインタに設定することで、当該スタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の情報に復帰させることが可能となる。このように固定の情報をスタックポインタに設定することによって当該スタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の情報に復帰させる構成とすることで、非特定制御に対応する処理を開始する前に特定制御に対応する主側CPU63のスタックポインタの情報を主側RAM65に退避させる必要がなくなる。よって、処理負荷を軽減させることが可能となるとともに当該退避させるための領域を主側RAM65において確保する必要がなくなる。
その後、「LD WA,(_WABUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のWAバッファに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップS3910)。また「LD BC,(_BCBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のBCバッファに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップS3911)。また「LD DE,(_DEBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のDEバッファに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップS3912)。また「LD HL,(_HLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のHLバッファに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS3913)。また「LD IX,(_IXBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIXバッファに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップS3914)。また「LD IY,(_IYBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIYバッファに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップS3915)。ステップS3910〜ステップS3915の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
ここで、非特定制御に対応する処理が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報は、特定制御に対応する処理が再開される場合に主側RAM65に退避されない。これにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222において上記情報を退避させるための記憶エリアを確保する必要が生じない。
また、非特定制御に対応する処理が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報は、特定制御に対応する処理への復帰後において非特定制御に対応する処理が再度開始された場合に利用されない情報である。つまり、特定制御に対応する処理を間に挟んで実行される非特定制御に対応する処理の複数回の処理回において必要な情報は非特定制御用のワークエリア223又は非特定制御用のスタックエリア224に記憶されており、主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタには記憶されていない。したがって、非特定制御に対応する処理が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報が主側RAM65に退避されないとしても、非特定制御に対応する処理を実行する上で問題が生じない。
次に、ステップS3908にてサブルーチンのプログラムが呼び出されることにより実行されるチェック処理について説明する。当該チェック処理では遊技履歴の情報を収集するための処理、遊技履歴の管理結果を導出するための処理及びその管理結果を報知するための処理を実行する。つまり、遊技履歴の情報を収集するための処理、遊技履歴の管理結果を導出するための処理及びその管理結果を報知するための処理は、非特定制御に対応する処理として実行される。
チェック処理の説明に先立ち、遊技履歴を管理するために使用される非特定制御用のワークエリア223の各種エリア231〜234の内容について説明する。図72は遊技履歴を管理するために使用される非特定制御用のワークエリア223の各種エリア231〜234を説明するための説明図である。
非特定制御用のワークエリア223には、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233が設けられている。これら各エリア231〜233のそれぞれには、一般入賞カウンタ231a,232a,233a、特電入賞カウンタ231b,232b,233b、第1作動カウンタ231c,232c,233c、第2作動カウンタ231d,232d,233d、及びアウトカウンタ231e,232e,233eが設けられている。一般入賞カウンタ231a,232a,233aは所定の計測開始契機からの一般入賞口31への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。特電入賞カウンタ231b,232b,233bは所定の計測開始契機からの特電入賞装置32への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第1作動カウンタ231c,232c,233cは所定の計測開始契機からの第1作動口33への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第2作動カウンタ231d,232d,233dは所定の計測開始契機からの第2作動口34への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。アウトカウンタ231e,232e,233eは所定の計測開始契機からのアウト口24aへの遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。
通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モードである状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって高頻度サポートモードである状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。
なお、前扉枠14が開放状態となっている状況が計測対象外となっているのは、前扉枠14を開放した状態で入球部24a,31〜34に手入れで遊技球が入球された場合の入球個数を計測対象から除外するためである。但し、これに限定されることはなく前扉枠14が開放状態となっている状況も前扉枠14が閉鎖状態となっている状況と同様に計測対象とする構成としてもよい。
非特定制御用のワークエリア223には、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233以外にも演算結果記憶エリア234が設けられている。演算結果記憶エリア234は、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を利用して算出した遊技履歴の管理結果の情報を記憶するためのエリアである。演算結果記憶エリア234に記憶された遊技履歴の管理結果の情報は、遊技履歴の管理結果の情報が新たに算出されることで当該新たに算出された情報が上書きされるまで記憶保持される。
図73はステップS3908にてサブルーチンのプログラムが呼び出されることにより実行されるチェック処理を示すフローチャートである。なお、チェック処理におけるステップS4001〜ステップS4008の処理はサブルーチンの処理も含めて、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。また、サブルーチンの処理を実行する場合には当該サブルーチンの処理の実行後における戻り番地の情報を非特定制御用のスタックエリア224において主側CPU63の現状のスタックポインタの値に対応する記憶エリアに書き込むとともに、当該スタックポインタの値を次の順番の記憶対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。また、サブルーチンの処理が完了した場合には主側CPU63の現状のスタックポインタの値に対して手前の順番の値に対応する記憶エリアから戻り番地の情報を読み出してその戻り番地の情報に対応するプログラムに復帰するとともに、当該スタックポインタの値をその戻り番地の情報の読み出し元となった記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
チェック処理では、前扉枠14が開放状態である場合には(ステップS4001:YES)、通常の入球管理処理(ステップS4004)、開閉実行モード中の入球管理処理(ステップS4005)及び高頻度サポートモード中の入球管理処理(ステップS4006)のいずれも実行することなく、後述する結果演算処理(ステップS4007)及び表示用処理(ステップS4008)を実行する。前扉枠14に設けられた窓パネル52の裏面と遊技盤24の前面によって前後に区画された空間によって遊技領域PAが形成されているため、前扉枠14が開放状態となった場合には遊技領域PAが前方に向けて開放された状態となりその状況で遊技領域PAに向けて遊技球が発射されたとしてもその遊技球は遊技領域PAを正常に流下することはできない。また、前扉枠14が開放状態である状況で入球部24a,31〜34への遊技球の入球が発生する場合というのは、メンテナンスや不具合の解消のために遊技ホールの管理者により前扉枠14が開放状態とされて手入れなどにより遊技球の入球が発生する場合である。このような遊技球の入球は正規の遊技の実行状況における遊技球の入球ではないため、そのような遊技球の入球を管理対象とする必要がない。したがって、チェック処理では上記のとおり前扉枠14が開放状態である場合にはステップS4004〜ステップS4006のいずれの処理も実行しない。
前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない場合(ステップS4001〜ステップS4003:NO)、通常の入球管理処理を実行する(ステップS4004)。また、前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モードである場合(ステップS4001:NO、ステップS4002:YES)、開閉実行モード中の入球管理処理を実行する(ステップS4005)。また、前扉枠14が閉鎖状態であって高頻度サポートモードである場合(ステップS4001:NO、ステップS4003:YES)、高頻度サポートモード中の入球管理処理を実行する(ステップS4006)。
図74は、ステップS4004における通常の入球管理処理を示すフローチャートである。
第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4101:YES)、すなわち第1入賞口検知センサ42aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4103:YES)、すなわち第2入賞口検知センサ43aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、又は第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4105:YES)、すなわち第3入賞口検知センサ44aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用の一般入賞カウンタ231aの値を1加算する(ステップS4102、ステップS4104、ステップS4106)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4102、ステップS4104及びステップS4106に対応する処理として開閉実行モード用の一般入賞カウンタ232aの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4102、ステップS4104及びステップS4106に対応する処理として高頻度サポートモード用の一般入賞カウンタ233aの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図69)の入球検知処理(ステップS3709)においても第1〜第3入賞口検知センサ42a〜44aの検知結果が監視され、第1〜第3入賞口検知センサ42a〜44aのいずれかにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合には一般入賞口31に対応する個数の遊技球が払い出されるようにするための処理を実行する。
特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4107:YES)、すなわち特電検知センサ45aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用の特電入賞カウンタ231bの値を1加算する(ステップS4108)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4108に対応する処理として開閉実行モード用の特電入賞カウンタ232bの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4108に対応する処理として高頻度サポートモード用の特電入賞カウンタ233bの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図69)の入球検知処理(ステップS3709)においても特電検知センサ45aの検知結果が監視され、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合には特電入賞装置32に対応する個数の遊技球が払い出されるようにするための処理を実行するとともにラウンド遊技の終了契機を特定するための処理を実行する。
第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4109:YES)、すなわち第1作動口検知センサ46aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用の第1作動カウンタ231cの値を1加算する(ステップS4110)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4110に対応する処理として開閉実行モード用の第1作動カウンタ232cの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4110に対応する処理として高頻度サポートモード用の第1作動カウンタ233cの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図69)の入球検知処理(ステップS3709)においても第1作動口検知センサ46aの検知結果が監視され、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合には第1作動口33に対応する個数の遊技球が払い出されるようにするための処理を実行するとともに特図用の保留情報の取得契機を特定するための処理を実行する。
第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4111:YES)、すなわち第2作動口検知センサ47aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用の第2作動カウンタ231dの値を1加算する(ステップS4112)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4112に対応する処理として開閉実行モード用の第2作動カウンタ232dの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4112に対応する処理として高頻度サポートモード用の第2作動カウンタ233dの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図69)の入球検知処理(ステップS3709)においても第2作動口検知センサ47aの検知結果が監視され、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合には第2作動口34に対応する個数の遊技球が払い出されるようにするための処理を実行するとともに特図用の保留情報の取得契機を特定するための処理を実行する。
アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4113:YES)、すなわちアウト口検知センサ48aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用のアウトカウンタ231eの値を1加算する(ステップS4114)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4114に対応する処理として開閉実行モード用のアウトカウンタ232eの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4114に対応する処理として高頻度サポートモード用のアウトカウンタ233eの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図69)の入球検知処理(ステップS3709)においてはアウト口検知センサ48aの検知結果は監視されない。
以上のようにステップS4004〜ステップS4006の処理が実行されることにより、一般入賞口31への遊技球の入球個数が一般入賞カウンタ231a,232a,233aを利用して計測され、特電入賞装置32への遊技球の入球個数が特電入賞カウンタ231b,232b,233bを利用して計測され、第1作動口33への遊技球の入球個数が第1作動カウンタ231c,232c,233cを利用して計測され、第2作動口34への遊技球の入球個数が第2作動カウンタ231d,232d,233dを利用して計測され、アウト口24aへの遊技球の入球個数がアウトカウンタ231e,232e,233eを利用して計測される。これにより、各入球部24a,31〜34への入球履歴を主側CPU63にて把握することが可能となる。また、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233のそれぞれが区別して設けられていることにより、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況と、開閉実行モードである状況と、高頻度サポートモードである状況とのそれぞれを区別して各入球部24a,31〜34への入球履歴を主側CPU63にて把握することが可能となる。
チェック処理(図73)の説明に戻り、ステップS4001にて肯定判定をした場合、ステップS4004の処理を実行した場合、ステップS4005の処理を実行した場合、又はステップS4006の処理を実行した場合、ステップS4007にて結果演算処理を実行し、ステップS4008にて表示用処理を実行する。
図75はステップS4007の結果演算処理を示すフローチャートである。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4201)。管理開始フラグは、遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。本実施形態ではパチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された場合)、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行することなく、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となった場合に遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行する。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には各入球部に遊技球を手入れしてその後の動作がチェックされる。これに対して、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行させないようにすることにより、上記のような動作チェック時における入球結果などが遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴として収集されてしまわないようにすることが可能となる。
ここで、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された場合)、管理開始フラグの値は「0」となっている。この場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値も「0」となっている。一方、管理開始フラグの値が「1」である状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が停止され、その後に主側RAM65にバックアップ電力が供給されている状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には管理開始フラグの値が「1」のままとなる。この場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値もパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前の状態に維持される。上記構成であることにより管理開始フラグの値が「0」である場合には通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値も「0」となる。
ちなみに、メイン処理(図9)におけるステップS105又はステップS117にて主側RAM65のクリア処理が実行される場合、そのクリア処理の対象となるのは特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222であり、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はクリア処理の対象から除外される。これにより、遊技ホールの管理者が意図的に非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアすることができない構成となっている。
また、主側CPU63は後述するタイマ割込み処理(図69)において非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生していないか否かを確認し、異常の発生を確認した場合には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされる構成としてもよい。これにより、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生した場合には初期化することが可能となる。また、当該構成において非特定制御用のワークエリア223に異常が発生した場合には非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアすることなく非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアし、非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生した場合には非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアすることなく非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアする構成としてもよい。また、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生したとしても演算結果記憶エリア234は「0」クリアの対象から除外される構成としてもよい。
ステップS4201にて否定判定をした場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップS4202)。そして、その算出した合計個数が管理開始基準値である「300」よりも多い個数となっているか否かを判定する(ステップS4203)。
ステップS4203にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223の管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS4204)。また、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231e、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232e、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eを全て「0」クリアする(ステップS4205)。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された後)において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでに収集された遊技履歴の情報が全て消去されることとなる。よって、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行させないようにすることが可能となる。
ステップS4201にて肯定判定をした場合、ステップS4202と同様に合計個数の演算処理を実行する(ステップS4206)。つまり、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値を全て合計することで合計個数を算出する。そして、その算出した合計個数が演算基準個数である「6000」以上の個数となっているか否かを判定する(ステップS4207)。
ステップS4207にて肯定判定をした場合、各種パラメータの演算処理を実行する(ステップS4208)。具体的には、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK61〜K65とし、開閉実行モード用カウンタエリア232の各種カウンタ232a〜232eの値をK71〜K75とし、高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各種カウンタ233a〜233eの値をK81〜K85とした場合において以下の第61パラメータ〜第68パラメータを算出する。
・第61パラメータ:遊技球の合計払出個数(「K61+K71+K81」×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K63+K73+K83」×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合
・第62パラメータ:通常時における遊技球の合計払出個数(K61×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K62×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K63×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K64×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/通常時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65)の割合
・第63パラメータ:開閉実行モード時における遊技球の合計払出個数(K71×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K72×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K73×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K74×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/開閉実行モード時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K71+K72+K73+K74+K75)の割合
・第64パラメータ:高頻度サポートモード時における遊技球の合計払出個数(K81×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K82×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K83×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K84×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/高頻度サポートモード時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K81+K82+K83+K84+K85)の割合
・第65パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数(K61+K71+K81)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合
・第66パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数(K63+K73+K83)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合
・第67パラメータ:(「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(「K61+K71+K81」×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K63+K73+K83」×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第68パラメータ:「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(「K61+K71+K81」×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K63+K73+K83」×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
その後、ステップS4208にて算出した第61〜第68パラメータを演算結果記憶エリア234に上書きする(ステップS4209)。この場合、演算結果記憶エリア234に既に記憶されていた前回の処理回における演算結果の第61〜第68パラメータは消去される。なお、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても主側RAM65にはバックアップ電力が供給されるため、当該バックアップ電力が供給されている状況であればパチンコ機10への動作電力の供給開始直後であっても演算結果記憶エリア234にはパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に算出された第61〜第68パラメータの情報が記憶されている。
その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231e、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232e、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eを全て「0」クリアする(ステップS4210)。これにより、第61〜第68パラメータが演算されたことを契機として、その時点で遊技履歴の情報を一旦消去することが可能となる。
なお、管理開始フラグに「1」がセットされた直後においては遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が演算基準個数から管理開始基準値を減算した値以上となった場合にステップS4208〜ステップS4210の処理を実行し、その後は遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が演算基準個数以上となった場合にステップS4208〜ステップS4210の処理を実行する構成としてもよい。
図76はチェック処理(図73)におけるステップS4008の表示用処理を示すフローチャートである。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS4301)。更新タイミングカウンタは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける遊技履歴の管理結果の表示内容を更新するタイミングであることを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。主側CPU63は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを表示制御することにより、上記第61〜第68パラメータの演算結果を報知する。この場合、第1報知用表示装置69aでは報知対象となっているパラメータの種類に対応する情報が表示される。また、報知対象となっているパラメータを100倍した値のうち、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示される。そして、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおいては、上記第61〜第68パラメータの演算結果に対応する表示が予め定められた順序に従って順次切り換えられ、最後の順番の表示対象である第68パラメータの演算結果が表示された後は最初の順番の表示対象である第61パラメータの演算結果が表示される。この場合、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は10秒となっている。
ここで、主側CPU63における上記第61〜第68パラメータの演算周期は最短で60分となっている。これに対して、第61〜第68パラメータの数は8個となっているとともに、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は10秒となっている。したがって、主側CPU63にて演算された第61〜第68パラメータは少なくとも1回は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示対象となる。
ステップS4301の処理を実行した場合、1減算後における更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS4302)。ステップS4302にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS4303)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「7」を超えた場合(ステップS4304:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS4305)。
表示対象カウンタは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示対象となっているパラメータの種類を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。上記第61〜第68パラメータと、「0」〜「7」の表示対象カウンタの取り得る値とは1対1で対応している。例えば表示対象カウンタの値が「0」である場合、最初の表示対象である第61パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示対象となり、表示対象カウンタの値が「7」である場合、最後の表示対象である第68パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示対象となる。
ステップS4304にて否定判定をした場合、又はステップS4305の処理を実行した場合、表示対象カウンタの値に対応するパラメータの種類に対応する情報が表示されるように第1報知用表示装置69aを表示制御する(ステップS4306)。また、表示対象カウンタの値に対応するパラメータを演算結果記憶エリア234から読み出すとともに、その読み出したパラメータを100倍し、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示されるようにする(ステップS4307)。
ここで、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cのそれぞれに対応させて表示ICが設けられている。ステップS4306では主側CPU63は第1報知用表示装置69aに対応する表示ICに表示データを出力し、ステップS4307では主側CPU63は第2報知用表示装置69bに対応する表示IC、及び第3報知用表示装置69cに対応する表示ICのそれぞれに表示データを出力する。これら表示ICは動作電力が供給されている場合には表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を対応する報知用表示装置69a〜69cに継続して表示させる。そして、表示データが主側CPU63により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に報知用表示装置69a〜69cの表示が変更される。これにより、非特定制御に対応する処理である管理実行処理(図71)が終了して特定制御に対応する処理に復帰した後においても、非特定制御に対応する処理の実行状況において設定された表示データに対応する表示が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて継続されることとなる。
その後、非特定制御用のワークエリア223の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として10秒に対応する値を設定する(ステップS4308)。
上記のように表示用処理が実行されることにより、主側CPU63に動作電力の供給が開始されている場合、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて遊技履歴の管理結果が表示される。当該遊技履歴の管理結果の表示は遊技が継続されているか否かに関係なく行われるとともに、遊技機本体12が外枠11に対して開放操作されて主制御装置60がパチンコ機10の前方から視認可能となっているか否かに関係なく行われる。このように遊技の状況やパチンコ機10の状態に関係なく第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示制御が実行されるようにすることにより、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを表示制御するための処理構成を簡素化することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主側RAM65には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222と、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224とが設けられている。そして、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222は、特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であるのに対して、非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して非特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の読み出しは可能ではあるものの情報の記憶が不可である。また、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は、非特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であるのに対して、特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の読み出しは可能ではあるものの情報の記憶が不可である。これにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を特定制御に対応する処理の専用の記憶領域として扱うとともに、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を非特定制御に対応する処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。したがって、特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで主側RAM65における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、特定制御に対応する処理及び非特定制御に対応する処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御に対応する処理には遊技の進行を制御するための処理が含まれ、非特定制御に対応する処理には遊技履歴を管理するための処理が含まれる。そして、上記のとおり特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222は特定制御に対応する処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は非特定制御に対応する処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して、遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報、例えば通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
遊技履歴を管理するための情報が記憶される通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234が主側RAM65に設けられている。これにより、主側CPU63にて遊技履歴を管理するための処理を完結することが可能となる。また、遊技履歴の情報及び当該遊技履歴の情報を利用して算出された各種パラメータの情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合には主側CPU63の各種レジスタの情報が主側RAM65に退避される。これにより、非特定制御に対応する処理が実行される場合に、特定制御に対応する処理の実行に際して主側CPU63の各種レジスタに記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、非特定制御に対応する処理を終了する場合又は終了した後に、主側RAM65に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。これにより、非特定制御に対応する処理が終了した場合には当該非特定制御に対応する処理の実行前における主側CPU63の各種レジスタの状態から特定制御に対応する処理を実行することが可能となる。
特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合、主側CPU63の各種レジスタのうち一部のレジスタの情報が主側RAM65に退避される。これにより、主側RAM65において主側CPU63のレジスタの情報を退避させるために必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合、主側CPU63の各種レジスタのうち非特定制御に対応する処理にて情報の記憶対象となるレジスタの情報が主側RAM65に退避される。これにより、非特定制御に対応する処理が終了した場合には当該非特定制御に対応する処理の実行前における主側CPU63のレジスタの状態から特定制御に対応する処理を再開することを可能としながら、主側RAM65において主側CPU63のレジスタの情報を退避させるために必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
非特定制御に対応する処理が開始される場合、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御に対応する処理において特定制御用のスタックエリア222に退避され、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報が非特定制御に対応する処理において非特定制御用のワークエリア223に退避される。これにより、主側CPU63の各種レジスタに記憶された各情報にとって好ましいタイミングで退避を行うことが可能となるとともに、情報を退避させるための処理を特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで分散させて実行することが可能となる。
フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。この場合に、フラグレジスタの情報は非特定制御に対応する処理が開始される前において特定制御に対応する処理にて、特定制御用のスタックエリア222に退避される。これにより、非特定制御に対応するサブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合に主側CPU63のスタックポインタの情報は固定の情報となる構成であり、当該スタックポインタの情報は非特定制御に対応する処理の開始に際して主側RAM65に退避されない。これにより、主側RAM65においてスタックポインタの情報を退避させるための容量を確保する必要がないため、主側RAM65の記憶容量をそれだけ抑えることが可能となる。また、このようにスタックポインタの情報が退避されない構成であっても、特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合において主側CPU63のスタックポインタの情報は固定の情報となるため、上記のようにスタックポインタの情報を退避させなくても非特定制御に対応する処理が終了した場合には当該非特定制御に対応する処理が開始される前におけるスタックポインタの情報に復帰させることが可能である。
なお、非特定制御に対応する処理が実行される場合に主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、当該フラグレジスタの情報が非特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了した後において主側CPU63のフラグレジスタへの情報の復帰が特定制御に対応する処理において行われる構成としたが、これに限定されることはなく、当該フラグレジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理において行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報が非特定制御に対応する処理が開始された後において当該非特定制御に対応する処理にて主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、これらレジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了する場合において上記各レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理にて行われる構成としたが、これに限定されることはなく、上記各レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて行われる構成としてもよい。
<第16の実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図77は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS4401〜ステップS4405の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図69)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS4401)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図69)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「LD (_PSWBUF),PSW」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に設定されたPSWバッファに退避させる(ステップS4402)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化してしまう前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させておくことが可能となる。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS4403)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合には、「LD PSW,(_PSWBUF)」として、ロード命令により、ステップS4402にて特定制御用のワークエリア221におけるPSWバッファに退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS4404)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS4402が前回実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、タイマ割込み処理(図69)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS4405)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば特定制御から非特定制御に切り換わる直前における主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222ではなく特定制御用のワークエリア221に退避される。これにより、特定制御用のスタックエリア222の容量を抑えながらフラグレジスタの情報を退避させることが可能となる。
なお、特定制御用のワークエリア221におけるPSWバッファは専用エリアとして確保されているがこれに限定されることはなく、他の情報も書き込まれ得る兼用エリアである構成としてもよい。つまり、管理用処理が実行されない状況においては特定制御に対応する主側CPU63のフラグレジスタの情報を退避させる必要がないため、管理用処理が実行されない状況における特定制御に対応する処理にて所定の演算処理を実行する場合などにPSWバッファとしても利用される兼用エリアを利用する構成としてもよい。この場合、当該兼用エリアは管理用処理の実行に際してフラグレジスタの情報を退避させるために確実に利用されることとなるため、フラグレジスタの情報以外の情報として、管理用処理が実行される前に不要となる情報が兼用エリアに書き込まれる構成とする必要がある。
<第17の実施形態>
本実施形態では管理実行処理の処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図78は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS4501〜ステップS4515の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901と同様に「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS4501)。
その後、「PUSH WA」として、プッシュ命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4502)。この場合、ステップS4501にて主側CPU63のスタックポインタに設定した固定アドレスに対応する記憶エリアにWAレジスタの情報を退避させる。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH BC」として、プッシュ命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4503)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH DE」として、プッシュ命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4504)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4505)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH IX」として、プッシュ命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4506)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH IY」として、プッシュ命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4507)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
ステップS4502〜ステップS4507の処理を実行した後は、チェック処理を実行する(ステップS4508)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなる。当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報を、プッシュ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに書き込む。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報を読み出し、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の内容は上記第15の実施形態と同一である。
その後、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3909と同様に「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS4509)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
その後、「POP IY」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップS4510)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP IX」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップS4511)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS4512)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP DE」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップS4513)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP BC」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップS4514)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP WA」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップS4515)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
ステップS4510〜ステップS4515の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS4502〜ステップS4507では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のスタックエリア224に退避させている。これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップS4508)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報をチェック処理(ステップS4508)の実行に先立ち非特定制御用のスタックエリア224に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報を非特定制御が開始される前に退避させることが可能となる。よって、非特定制御に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、非特定制御を終了する場合には非特定制御用のスタックエリア224に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態を非特定制御が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のスタックエリア224に退避させることにより、非特定制御用のスタックエリア224においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、チェック処理に際して利用可能となる非特定制御用のスタックエリア224の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。
<第18の実施形態>
本実施形態では管理実行処理の処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図79は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS4601〜ステップS4605の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901と同様に「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS4601)。
その後、「LD (_ALLBUF),ALL」として、ロード命令により、主側CPU63の全レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたALLバッファに退避させる(ステップS4602)。これにより、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用されるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタだけではなく、それ以外のレジスタも含めて、全てのレジスタの情報がまとめて非特定制御用のワークエリア223のALLバッファに退避されることとなる。このように主側CPU63の全レジスタを非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、主側CPU63のレジスタの情報を選択的に退避させる必要が生じない。
ここで、退避対象となるレジスタにはフラグレジスタも含まれる。フラグレジスタの情報は管理用処理(図70)のステップS3802にて特定制御用のスタックエリア222に退避されているが、ステップS4602においてはフラグレジスタの情報が非特定制御用のワークエリア223に退避される。これにより、フラグレジスタの情報も含めて、主側CPU63のレジスタの情報の選択的な退避を行う必要が生じない。また、このようにフラグレジスタの情報が重複させて退避されるとしても、当該管理実行処理の終了後において管理用処理(図70)のステップS3804にて特制御用のスタックエリア222から主側CPU63のフラグレジスタへの情報の復帰が行われるため、特定制御に対応する処理に復帰する場合には主側CPU63のフラグレジスタの情報を管理実行処理が実行される直前の状態に復帰させることが可能となる。
その後、チェック処理を実行する(ステップS4603)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなる。当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報を、プッシュ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに書き込む。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報を読み出し、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の内容は上記第15の実施形態と同一である。
その後、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3909と同様に「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS4604)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
その後、「LD ALL,(_ALLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のALLバッファに退避された情報を主側CPU63のそれぞれに対応するレジスタに上書きする(ステップS4605)。これにより、主側CPU63の全レジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
上記構成によれば、主側CPU63のレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
また、主側CPU63のレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させる場合、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用されるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタだけではなく、それ以外のレジスタも含めて、全てのレジスタの情報がまとめて非特定制御用のワークエリア223のALLバッファに退避されることとなる。このように主側CPU63の全レジスタを非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、主側CPU63のレジスタの情報を選択的に退避させる必要が生じない。
なお、主側CPU63の全レジスタの情報が非特定制御に対応する処理が開始された後において当該非特定制御に対応する処理にて主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、全レジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了する場合において全レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理にて行われる構成としたが、これに限定されることはなく、全レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて行われる構成としてもよい。
<第19の実施形態>
本実施形態では管理実行処理の処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図80は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS4701〜ステップS4706の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず「LD (_SPBUF),SP」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたSPバッファに退避させる(ステップS4701)。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される直前の特定制御に対応するスタックポインタの情報が非特定制御用のワークエリア223に退避されることとなる。
その後、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901と同様に「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS4702)。
その後、「PUSH ALL」として、プッシュ命令により、主側CPU63の全レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアから連続する記憶エリアに退避させる(ステップS4703)。この場合、主側CPU63の全レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における一の記憶エリアに記憶させることができないため、上記のとおり非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアから連続する記憶エリアをレジスタの情報の退避先とする。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を全レジスタの情報の退避に際して最後の情報を記憶させた記憶エリアに対して次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、チェック処理を実行する(ステップS4704)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなる。当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報を、プッシュ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに書き込む。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報を読み出し、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の内容は上記第15の実施形態と同一である。
その後、「POP ALL」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアから連続する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のそれぞれに対応するレジスタに上書きする(ステップS4705)。これにより、主側CPU63の全レジスタの情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
その後、「LD SP,(_SPBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のSPバッファに退避された情報を主側CPU63のスタックポインタに上書きする(ステップS4706)。これにより、主側CPU63のスタックポインタの情報が非特定制御に対応する処理が開始される直前の特定制御に対応する情報に復帰することとなる。
上記構成によれば、主側CPU63のレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させる場合、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用されるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタだけではなく、それ以外のレジスタも含めて、全てのレジスタの情報がまとめて非特定制御用のスタックエリア224に退避されることとなる。このように主側CPU63の全レジスタを非特定制御用のスタックエリア224に退避させることにより、主側CPU63のレジスタの情報を選択的に退避させる必要が生じない。
非特定制御に対応する処理が開始される直前の特定制御に対応するスタックポインタの情報が非特定制御用のワークエリア223に退避される。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応するスタックポインタの情報が変動し得る構成であったとしても、非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には、主側CPU63のスタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
なお、主側CPU63の全レジスタの情報が非特定制御に対応する処理が開始された後において当該非特定制御に対応する処理にて主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、全レジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了する場合において全レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理にて行われる構成としたが、これに限定されることはなく、全レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて行われる構成としてもよい。
<第20の実施形態>
本実施形態では管理用処理及び管理実行処理の処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図81は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS4801〜ステップS4811の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図69)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS4801)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図69)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS4802)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化してしまう前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
その後、「LD WA,0」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタを「0」クリアする(ステップS4803)。また、「LD BC,0」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタを「0」クリアする(ステップS4804)。また、「LD DE,0」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタを「0」クリアする(ステップS4805)。また、「LD HL,0」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタを「0」クリアする(ステップS4806)。また、「LD IX,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタを「0」クリアする(ステップS4807)。また、「LD IY,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタを「0」クリアする(ステップS4808)。
主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS4803〜ステップS4808では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタのそれぞれを「0」クリアする。これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップS4902)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS4809)の実行に先立ち「0」クリアすることにより、これらレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
また、非特定制御に対応する処理が開始される前におけるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報は、当該非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理において不要な情報である。よって、これらレジスタの情報が退避されることなく「0」クリアされたとしても、非特定制御に対応する処理が終了した後に復帰した特定制御に対応する処理において問題が生じない。
ステップS4803〜ステップS4808の処理を実行した後は、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS4809)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、「POP PSW」として、ポップ命令により、ステップS4802にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS4810)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS4802が前回実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、タイマ割込み処理(図69)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS4811)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
図82は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS4901〜ステップS4909の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901と同様に「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS4901)。
その後、チェック処理を実行する(ステップS4902)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の内容は上記第15の実施形態と同一である。
その後、「LD WA,0」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタを「0」クリアする(ステップS4903)。また、「LD BC,0」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタを「0」クリアする(ステップS4904)。また、「LD DE,0」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタを「0」クリアする(ステップS4905)。また、「LD HL,0」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタを「0」クリアする(ステップS4906)。また、「LD IX,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタを「0」クリアする(ステップS4907)。また、「LD IY,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタを「0」クリアする(ステップS4908)。
これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは既に説明したとおり非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップS4902)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタを非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰に先立ち「0」クリアすることにより、これらレジスタの状態を特定制御に対応する処理への復帰前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
また、特定制御に対応する処理が開始される前におけるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報は、当該特定制御に対応する処理が終了した後における非特定制御に対応する処理において不要な情報である。よって、これらレジスタの情報が退避されることなく「0」クリアされたとしても、特定制御に対応する処理が終了した後に復帰した非特定制御に対応する処理において問題が生じない。
その後、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3909と同様に「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS4909)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
上記構成によれば、特定制御に対応する処理が実行されている状況から非特定制御に対応する処理が開始される場合に主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、れら各レジスタの情報を主側RAM65に退避させる必要が生じない。よって、これら各情報を退避させるための容量を確保する必要が生じない。
また、非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰させる場合にも主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、特定制御に対応する処理に復帰させる場合には、これら各レジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
上記各レジスタが「0」クリアされた状態は、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合の状態である。これにより、非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合において上記各レジスタを所定状態に設定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合において「0」クリアの実行対象となるレジスタは主側CPU63の各種レジスタのうち一部のレジスタである。これにより、非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合において上記各レジスタを所定状態に設定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合にWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成において、それ以外のレジスタは「0」クリアしない。これにより、特定制御に対応する処理において必要な情報を非特定制御に対応する処理の開始に際して消去してしまわないようにすることが可能となる。
また、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタの情報は非特定制御に対応する処理の開始に際して主側RAM65に退避されない。これにより、これら情報を退避させるための領域を主側RAM65において確保する必要が生じない。
非特定制御に対応する処理が開始される前における主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報は、非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて利用されない情報である。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される場合に上記各レジスタが「0」クリアされる構成であったとしても、非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理に影響を与えないようにすることが可能となる。
なお、管理用処理(図81)におけるステップS4803〜ステップS4808にて主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成に代えて、これらレジスタを初期化する構成としてもよい。つまり、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、これら主側CPU63の各レジスタは一旦「0」クリアされた後に、初期状態となるように各レジスタの情報設定が行われるが、ステップS4803〜ステップS4808ではこの初期状態となるように各レジスタの設定を行う構成としてもよい。この場合、ステップS4903〜ステップS4908においても上記初期状態となるように各レジスタの設定が行われる構成とすることで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはこれら各レジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、管理用処理(図81)におけるステップS4803〜ステップS4808にて主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成に代えて、これらレジスタの全てに「1」を設定する構成としてもよい。この場合、ステップS4903〜ステップS4908においても上記各レジスタの全てに「1」を設定することで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはこれら各レジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、非特定制御に対応する処理が実行される場合に主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、当該フラグレジスタの情報が非特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了した後において主側CPU63のフラグレジスタへの情報の復帰が特定制御に対応する処理において行われる構成としたが、これに限定されることはなく、当該フラグレジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理において行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする処理が非特定制御に対応する処理が開始される前において特定制御に対応する処理にて実行される構成としたが、これに限定されることはなく、これらレジスタを「0」クリアする処理が非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了する場合において上記各レジスタを「0」クリアする処理が非特定制御に対応する処理にて行われる構成としたが、これに限定されることはなく、上記各レジスタを「0」クリアする処理が非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて行われる構成としてもよい。
また、管理用処理(図81)においてステップS4802における「PUSH PSW」の処理がステップS4803〜ステップS4808にて各レジスタに「0」を設定する前に実行される構成としたが、これに代えて、ステップS4802における「PUSH PSW」の処理がステップS4803〜ステップS4808にて各レジスタに「0」を設定した後であってステップS4809にて管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが読み出される前に実行される構成としてもよい。これにより、ステップS4803〜ステップS4808のロード命令により変化した後におけるフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させることが可能となる。
<第21の実施形態>
本実施形態では遊技履歴の情報を収集するための構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図83は本実施形態における電気的構成を説明するための説明図である。
MPU62には上記第15の実施形態と同様に主側CPU63、主側ROM64及び主側RAM65が設けられている。また、MPU62には上記第15の実施形態と異なり、MPU62に管理用RAM241が電気的に接続されている。つまり、MPU62に内蔵されている主側RAM65とは別に管理用RAM241が設けられており、当該管理用RAM241はMPU62に外付けされている。
主側RAM65には上記第15の実施形態と同様に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が設けられている。したがって、主側CPU63にて主側ROM64における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して特定制御に対応する処理を実行する場合には主側RAM65における特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を利用し、主側CPU63にて主側ROM64における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して非特定制御に対応する処理を実行する場合には主側RAM65における非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を利用する。
管理用RAM241には通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234が設けられている。これら各エリア231〜234の内容は上記第15の実施形態と同一である。本実施形態においても主側CPU63における非特定制御に対応する処理としてチェック処理を含む管理実行処理が実行される。そして、当該チェック処理において上記第15の実施形態と同様に通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の更新を通じて遊技履歴の収集が行われるとともに、その収集された遊技履歴を利用して算出された第61〜第68パラメータは演算結果記憶エリア234に書き込まれる。つまり、管理用RAM241は主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合に利用されることとなるため、管理用RAM241は非特定制御用のワークエリアとして利用されることとなる。
また、遊技履歴の収集やその収集された履歴情報を利用して第61〜第68パラメータを算出する場合に主側RAM65の非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が適宜利用される。
上記構成によれば、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234がMPU62に外付けされた管理用RAM241に設けられている。これにより、主側RAM65における非特定制御用のワークエリア223において必要な記憶容量を増加させないようにしながら、収集した遊技履歴の情報を記憶することが可能となるとともに、当該遊技履歴を利用して算出された第61〜第68パラメータを記憶することが可能となる。また、汎用的なMPU62を利用しながら、遊技履歴の情報を記憶するための記憶容量を増大化させることが可能となる。
遊技履歴の収集やその収集された履歴情報を利用して第61〜第68パラメータを算出する場合に主側RAM65の非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が適宜利用される。これにより、履歴情報に関する処理を実行する場合における処理速度が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
なお、管理用RAM241に通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234が設けられる構成に加えて又は代えて、上記第1の実施形態などにおける履歴用メモリ117に対応する記憶エリアが設定されている構成としてもよい。この場合、履歴情報を記憶するために必要な記憶容量を増大化させる必要があるが、MPU62に外付けされた管理用RAM241が当該履歴情報を記憶するための記憶手段として利用される構成であるため、記憶容量の増大化に柔軟に対応することが可能となる。
<第22の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図84は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS5001〜ステップS5019の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS5001)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS5002)。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定し(ステップS5003)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS5004)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5005)、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS5006)。
本実施形態では内枠13に対して前扉枠14が開放状態となっているか否かを検知するための前扉開放センサ95が主側CPU63と電気的に接続されており、前扉開放センサ95の検知結果は主側CPU63に入力される。この場合、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合に前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。
また、本実施形態では外枠11に対して遊技機本体12が開放状態となっているか否かを検知するための本体開放センサ96が主側CPU63と電気的に接続されており、本体開放センサ96の検知結果は主側CPU63に入力される。この場合、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって(ステップS5003:YES)、ステップS5004〜ステップS5006のいずれかにて否定判定をした場合、非設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS5007)。非設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、非設定更新時のクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。また、非設定更新時のクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。
非設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、リセットボタン68cを押圧操作した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始したとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS5003:NO)、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS5008)。停電フラグは特定制御用のワークエリア221に設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、チェックサムの算出結果が電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否かすなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS5009)。ステップS5007にて非設定更新時のクリア処理を実行した場合、又はステップS5009にて肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS5010)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
ステップS5008〜ステップS5010のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行した後に(ステップS5011)、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、後述する設定更新時のクリア処理(ステップS5018)が実行されることにより解除される。
ステップS5008〜ステップS5010の全てにおいて肯定判定をした場合には電源投入設定処理を実行する(ステップS5012)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった特定制御用のワークエリア221の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS5012の処理が完了してステップS5013の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS5012の電源投入設定処理が終了して、ステップS5013の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS5013〜ステップS5016の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS5013〜ステップS5016の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS5013〜ステップS5016の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップS5013〜ステップS5016では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって(ステップS5003:YES)、ステップS5004〜ステップS5006の全てで肯定判定をした場合、設定値を更新するための処理を実行する。具体的には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS5017)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される設定更新時のクリア処理(ステップS5018)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該設定値更新時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値(すなわちパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前における当該パチンコ機10の設定値)を把握することが可能となる。
その後、設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS5018)。設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221における当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリア及び上記コピー領域を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。これにより、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、設定更新時のクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。また、設定更新時のクリア処理ではパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタを「0」クリアする。また、設定更新時のクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。
その一方、設定更新時のクリア処理では当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアを「0」クリアしないため、設定値更新処理(ステップS5019)が実行されたとしても当否抽選モードをパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前におけるモードに維持させることが可能となる。また、設定更新時のクリア処理ではコピー領域を「0」クリアしないため、設定更新時のクリア処理が実行される前に設定されていた設定値をその後に特定することが可能となる。
設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、パチンコ機10の設定値を変更することが可能な設定値更新処理が実行されたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
その後、ステップS5019にて設定値更新処理を実行した後に、ステップS5012の処理に移行する。以下、設定値更新処理について説明する。図85は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップS5101〜ステップS5114の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS5101)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、設定値の表示開始処理を実行する(ステップS5102)。設定値の表示開始処理では、「設定1」に対応する「1」の数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は設定値の変更に際しては第3報知用表示装置69cを確認することでパチンコ機10の現状の設定状態を把握することが可能となる。
その後、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたか否かを判定する(ステップS5103)。具体的にはアウト口検知センサ48aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS5103にて否定判定をした場合、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS5104)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS5104にて否定判定をした場合、ステップS5103の処理に戻り、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球を検知したか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS5104:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を1加算する(ステップS5105)。また、1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合(ステップS5106:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS5107)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS5106にて否定判定をした場合、又はステップS5107の処理を実行した場合、設定値の表示更新処理を実行する(ステップS5108)。設定値の表示更新処理では、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値に対応する数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は第3報知用表示装置69cを確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS5108の処理を実行した後はステップS5103に戻り、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたか否かを判定する。アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球を検知していない場合(ステップS5103:NO)、ステップS5104以降の処理を再度実行する。アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球を検知している場合(ステップS5103:YES)、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップS5109)。この場合、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かが特定されるのではなく、ON状態からOFF状態への切り換わりが発生したか否かが特定され、当該切り換わりが発生したと特定された場合にステップS5109にて肯定判定をする。
OFF状態に切り換わっていない場合(ステップS5109:NO)、ステップS5109の処理を再度実行する。これにより、設定キー挿入部68aがOFF操作されるまで処理の進行を待機することとなる。OFF状態に切り換わった場合(ステップS5109:YES)、設定値の表示終了処理を実行する(ステップS5110)。設定値の表示終了処理では、第3報知用表示装置69cにおける設定値の表示を終了させる。この場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算結果記憶エリア234に記憶された各種パラメータの情報の表示が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて開始される。
その後、設定値の比較処理を実行する(ステップS5111)。設定値の比較処理では特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの情報が、特定制御用のワークエリア221におけるコピー領域に記憶された情報と一致しているか否かを判定する。つまり、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一であるか否かを判定する。
パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一である場合(ステップS5112:NO)、非変更時の報知用処理を実行する(ステップS5113)。非変更時の報知用処理では設定値が変更されなかったことを示す設定維持コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該設定維持コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定維持に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定維持です。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定維持です。」という文字画像が表示されるようにする。
これら報知は設定維持コマンドが送信されてから報知実行期間(例えば10秒)が経過するまでは維持され、報知実行期間が経過した場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は設定値が維持されたことを把握することが可能となる。なお、非変更時の報知用処理では、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの少なくとも一の表示装置における表示内容を設定維持に対応する表示内容とすることで設定値が維持されたことを報知する構成としてもよく、設定値が維持されたことを示す外部出力を行う構成としてもよい。
パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一ではない場合(ステップS5112:YES)、変更時の報知用処理を実行する(ステップS5114)。変更時の報知用処理では設定値が変更されたことを示す設定変更コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該設定変更コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定変更に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更です。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更です。」という文字画像が表示されるようにする。
これら報知は設定変更コマンドが送信されてから報知実行期間(例えば10秒)が経過するまでは維持され、報知実行期間が経過した場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は設定値が変更されたことを把握することが可能となる。なお、変更時の報知用処理では、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの少なくとも一の表示装置における表示内容を設定変更に対応する表示内容とすることで設定値が変更されたことを報知する構成としてもよく、設定値が変更されたことを示す外部出力を行う構成としてもよい。
上記のとおり本実施形態では設定値更新処理が実行されるためには、設定キー挿入部68aがON操作されるだけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されており、前扉枠14が開放状態とされており、遊技機本体12が開放状態とされている必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値更新処理が実行されるためには前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態である必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させようとしたとしても、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態となっているため当該不正行為が目立つこととなり、遊技ホールの管理者は当該不正行為を発見し易くなる。
特に、設定値更新処理が実行されるためには、主制御装置60を露出させるために必要な遊技機本体12の開放操作だけではなく、前扉枠14の開放操作も必要とすることにより、上記不正行為の作業を煩雑なものとすることが可能となるとともに、上記不正行為を目立たせることが可能となる。
また、設定値更新処理が完了しない場合には遊技を進行させるための処理に復帰しない構成において、設定値更新処理において選択した設定値を確定させて当該設定値更新処理を終了させるためには、アウト口24aに遊技球を入球させてアウト口検知センサ48aに遊技球を検知させ、その後に設定キー挿入部68aをOFF操作する必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させたとしても、その後に設定値更新処理を終了させて遊技を進行させるための処理に復帰させるための操作を行いづらくさせることが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、設定値更新処理にて選択された設定値とが比較され、両設定値が同一であるか否かに対応する報知が実行される。これにより、遊技ホールの管理者は設定値更新処理によって設定値を変更させることができたか否かを容易に把握することが可能となる。
図86は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、メイン処理(図84)においてステップS5013〜ステップS5016の処理が実行されている状況で定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。なお、タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップS5201〜ステップS5205では上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)のステップS301〜ステップS305と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
その後、設定確認用処理を実行する(ステップS5206)。設定確認用処理の実行に際しては、特定制御用のプログラムに設定されている設定確認用処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては設定確認用処理の実行後におけるタイマ割込み処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、設定確認用処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すタイマ割込み処理のプログラムに復帰する。
図87は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップS5301〜ステップS5312の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず第3報知用表示装置69cにて特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの情報に対応する設定値の表示が行われているか否かを判定する(ステップS5301)。ステップS5301にて否定判定をした場合、遊技回及び開閉実行モードのいずれでもないか否かを判定し(ステップS5302)、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示回及び普電役物34aが開放状態となり得る普電開放状態のいずれでもないか否かを判定し(ステップS5303)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5304)、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5305)、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かを判定する(ステップS5306)。前扉枠14が開放状態であるか否かの判定はメイン処理(図84)におけるステップS5005と同様に前扉開放センサ95の検知結果に基づき行い、遊技機本体12が開放状態であるか否かの判定はメイン処理(図84)におけるステップS5006と同様に本体開放センサ96の検知結果に基づき行う。
ステップS5302〜ステップS5306のいずれかにて否定判定をした場合、ステップS5307〜ステップS5309の処理を実行することなく本設定確認用処理を終了する。ステップS5302〜ステップS5306の全てにて肯定判定をした場合、設定値の表示開始処理を実行する(ステップS5307)。設定値の表示開始処理では、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの情報に対応する設定値の数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は設定値の確認に際しては第3報知用表示装置69cを目視することでパチンコ機10の現状の設定状態を把握することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS5308)。遊技停止フラグは、タイマ割込み処理(図86)においてステップS5207にて肯定判定をしてステップS5208〜ステップS5221の処理を実行しない状況、すなわち遊技を進行させるための処理の実行を停止すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、タイマ割込み処理(図86)のステップS5207にて肯定判定をすることでステップS5208〜ステップS5221の処理が実行されない状況となる。これにより、遊技を進行させるための処理の実行が停止されている状況において設定値の確認が行われることとなる。但し、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であってもタイマ割込み処理(図86)におけるステップS5201〜ステップS5205の処理が実行されるため、設定値の確認が行われている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
その後、確認報知開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5309)。音声発光制御装置81は当該確認報知開始コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定確認中に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定確認中です。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定確認中です。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知は主側CPU63から確認報知終了コマンドを受信するまで継続される。なお、設定値の確認中であることを示す外部出力を行う構成としてもよい。
上記のとおり遊技回及び開閉実行モードのいずれでもなく、さらに普図表示部38aにおける絵柄の変動表示回及び普電役物34aが開放状態となり得る普電開放状態のいずれでもないことを条件として、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにすることにより、遊技が行われている状況において設定値の確認作業が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、設定キー挿入部68aがON操作されるだけではなく、前扉枠14が開放状態とされており、遊技機本体12が開放状態とされている必要がある。これにより、設定値の確認用の表示を不正に行わせようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態である必要がある。これにより、設定値の確認用の表示を不正に行わせようとしたとしても、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態となっているため当該不正行為が目立つこととなり、遊技ホールの管理者は当該不正行為を発見し易くなる。
特に、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、主制御装置60を露出させるために必要な遊技機本体12の開放操作だけではなく、前扉枠14の開放操作も必要とすることにより、上記不正行為の作業を煩雑なものとすることが可能となるとともに、上記不正行為を目立たせることが可能となる。
ステップS5301にて肯定判定をした場合、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する(ステップS5310)。OFF操作されている場合(ステップS5310:YES)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグを「0」クリアする(ステップS5311)。これにより、タイマ割込み処理(図86)のステップS5207にて否定判定をすることでステップS5208〜ステップS5221の処理が実行される状況となる。これにより、遊技を進行させるための処理の実行が停止されている状態が解除される。
その後、確認報知終了コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5312)。音声発光制御装置81は当該確認報知終了コマンドを受信することにより、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54における設定値の確認中であることを示す報知を終了させる。
タイマ割込み処理(図86)の説明に戻り、ステップS5206の設定確認用処理を終了した後は、遊技停止中か否かを判定する(ステップS5207)。この場合、ステップS5206の設定確認用処理にて特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされている場合にはステップS5207にて肯定判定をしてステップS5208〜ステップS5221の処理を実行しない。また、ステップS5205の不正検知処理にて不正の発生を検知している場合にもステップS5207にて肯定判定をしてステップS5208〜ステップS5221の処理を実行しない。
ステップS5208〜ステップS5219では上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)のステップS307〜ステップS318と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、ステップS5221では上記第15の実施形態におけるタイマ割込み処理(図69)のステップS3719と同一の処理を実行する。
一方、ステップS5220ではRAM監視処理を実行する。RAM監視処理の実行に際しては、特定制御用のプログラムに設定されているRAM監視処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはRAM監視処理の実行後におけるタイマ割込み処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、RAM監視処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すタイマ割込み処理のプログラムに復帰する。
図88はRAM監視処理を示すフローチャートである。なお、RAM監視処理におけるステップS5401〜ステップS5412の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の監視処理を実行する(ステップS5401)。当該監視処理ではノイズなどの原因で特定制御用のワークエリア221に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視する。この監視方法は任意であるが、例えば特定制御用のワークエリア221において主側CPU63における各種制御にて情報の書き込みが行われない記憶エリアの状態が初期状態とは異なる状態となっているか否かを監視し、初期状態とは異なる状態となっている場合に異常発生と判定する方法が挙げられる。この場合、記憶エリアの初期状態が「0」の値である状態とした場合には当該記憶エリアに「1」が記憶されている場合に異常発生と判定し、記憶エリアの初期状態が「1」の値である状態とした場合には当該記憶エリアが「0」の値となっている場合に異常発生と判定する。また、上記監視方法以外にも所定のバイトの値が正常な状態において設定され得る値とは異なる値となっている場合に異常発生と判定する構成としてもよい。
ステップS5401にて異常有りと判定した場合(ステップS5402:YES)、ステップS5409〜ステップS5412の処理を実行する。ステップS5401にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5402:NO)、ステップS5403に進む。
ステップS5403では、特定制御用のスタックエリア222の監視処理を実行する。当該監視処理ではノイズなどの原因で特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視する。この監視方法は任意であるが、例えば特定制御用のスタックエリア222において主側CPU63における各種制御にて情報の書き込みが行われない記憶エリアの状態が初期状態とは異なる状態となっているか否かを監視し、初期状態とは異なる状態となっている場合に異常発生と判定する方法が挙げられる。この場合、記憶エリアの初期状態が「0」の値である状態とした場合には当該記憶エリアに「1」が記憶されている場合に異常発生と判定し、記憶エリアの初期状態が「1」の値である状態とした場合には当該記憶エリアが「0」の値となっている場合に異常発生と判定する。また、上記監視方法以外にも所定のバイトの値が正常な状態において設定され得る値とは異なる値となっている場合に異常発生と判定する構成としてもよい。
ステップS5403にて異常有りと判定した場合(ステップS5404:YES)、ステップS5409〜ステップS5412の処理を実行する。ステップS5403にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5404:NO)、ステップS5405に進む。
ステップS5405では、非特定制御用のワークエリア223の監視処理を実行する。当該監視処理ではノイズなどの原因で非特定制御用のワークエリア223に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視する。この監視方法は任意であるが、例えば非特定制御用のワークエリア223において主側CPU63における各種制御にて情報の書き込みが行われない記憶エリアの状態が初期状態とは異なる状態となっているか否かを監視し、初期状態とは異なる状態となっている場合に異常発生と判定する方法が挙げられる。この場合、記憶エリアの初期状態が「0」の値である状態とした場合には当該記憶エリアに「1」が記憶されている場合に異常発生と判定し、記憶エリアの初期状態が「1」の値である状態とした場合には当該記憶エリアが「0」の値となっている場合に異常発生と判定する。また、上記監視方法以外にも所定のバイトの値が正常な状態において設定され得る値とは異なる値となっている場合に異常発生と判定する構成としてもよい。
ステップS5405にて異常有りと判定した場合(ステップS5406:YES)、ステップS5409〜ステップS5412の処理を実行する。ステップS5405にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5406:NO)、ステップS5407に進む。
ステップS5407では、非特定制御用のスタックエリア224の監視処理を実行する。当該監視処理ではノイズなどの原因で非特定制御用のスタックエリア224に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視する。この監視方法は任意であるが、例えば非特定制御用のスタックエリア224において主側CPU63における各種制御にて情報の書き込みが行われない記憶エリアの状態が初期状態とは異なる状態となっているか否かを監視し、初期状態とは異なる状態となっている場合に異常発生と判定する方法が挙げられる。この場合、記憶エリアの初期状態が「0」の値である状態とした場合には当該記憶エリアに「1」が記憶されている場合に異常発生と判定し、記憶エリアの初期状態が「1」の値である状態とした場合には当該記憶エリアが「0」の値となっている場合に異常発生と判定する。また、上記監視方法以外にも所定のバイトの値が正常な状態において設定され得る値とは異なる値となっている場合に異常発生と判定する構成としてもよい。
ステップS5407にて異常有りと判定した場合(ステップS5408:YES)、ステップS5409〜ステップS5412の処理を実行する。具体的には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS5409)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される異常時のクリア処理(ステップS5410)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該異常時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値を把握することが可能となる。
その後、異常時のクリア処理を実行する(ステップS5410)。異常時のクリア処理では、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアする。また、「0」クリアした後に初期設定を行う。つまり、RAM監視処理では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれか1つでも異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアする。これにより、主側RAM65において何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理及び非特定制御に対応する処理のいずれもが実行されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合、RAM監視処理の実行後における戻り番地の情報も消去されてしまう。そこで、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合にはステップS5412の処理を終了した後に、所定のプログラムに一義的に復帰する。具体的には、メイン処理(図22)におけるステップS5013の処理に一義的に復帰する構成とする。但し、一義的に復帰するプログラムはステップS5013に限定されることはなく、タイマ割込み処理(図86)におけるステップS5221であってもよい。また、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合には主側CPU63のスタックポインタも特定制御用のスタックエリア222における記憶順序が最初の記憶エリアのアドレスに設定される。
その後、異常時のクリア処理が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5411)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は主側RAM65が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS5412)。つまり、異常時のクリア処理が発生した場合には特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタを含めて「0」クリアが実行されることとなるため、パチンコ機10の設定値の再設定を行うために設定値更新処理を実行する。設定値更新処理の処理内容はメイン処理(図84)のステップS5019と同一である。したがって、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に設定値が1段階ずつ更新され、アウト口検知センサ48aにて遊技球を検知することで選択中の設定値が確定される。更新途中の設定値及び確定した設定値は第3報知用表示装置69cにて表示される。その後、設定キー挿入部68aのON状態からOFF状態への切り換わりが発生した場合に設定値更新処理の終了条件が成立したと判定する。
ここで、設定キー挿入部68aがOFF状態となっているだけでは終了条件が成立したと判定されることはなく、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わった場合に終了条件が成立したと判定する。RAM監視処理(図88)にて設定値更新処理が実行される場合、当該設定値更新処理の開始時には設定キー挿入部68aがOFF状態となっているため、当該設定値更新処理の終了条件を成立させるためには設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して一旦ON操作を行った後にOFF操作を行う必要がある。これにより、遊技ホールの管理者による正規の操作が行われていないにも関わらず設定値更新処理が終了してしまわないようにすることが可能となる。
設定キー挿入部68aのON状態からOFF状態への切り換わりが発生して設定値更新処理の終了条件が成立した場合には、設定値更新処理(図85)におけるステップS5111を実行することで、特定制御用のワークエリア221におけるコピー領域に記憶された設定値と、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタに今回設定された設定値とが同一であるか否かを比較する。つまり、異常時のクリア処理(ステップS5410)が実行される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一であるか否かを判定する。両設定値が同一である場合(ステップS5112:NO)、非変更時の報知用処理(ステップS5113)を実行することで、既に説明した設定維持報知が行われるようにする。一方、両設定値が異なる場合(ステップS5112:YES)、変更時の報知用処理(ステップS5114)を実行することで、既に説明した設定変更報知が行われるようにする。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるためには、設定キー挿入部68aがON操作されるだけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されており、前扉枠14が開放状態とされており、遊技機本体12が開放状態とされている必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
設定値更新処理が実行されるためには前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態である必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させようとしたとしても、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態となっているため当該不正行為が目立つこととなり、遊技ホールの管理者は当該不正行為を発見し易くなる。
特に、設定値更新処理が実行されるためには、主制御装置60を露出させるために必要な遊技機本体12の開放操作だけではなく、前扉枠14の開放操作も必要とすることにより、上記不正行為の作業を煩雑なものとすることが可能となるとともに、上記不正行為を目立たせることが可能となる。
設定値更新処理が完了しない場合には遊技を進行させるための処理に復帰しない構成において、設定値更新処理において選択した設定値を確定させて当該設定値更新処理を終了させるためには、アウト口24aに遊技球を入球させてアウト口検知センサ48aに遊技球を検知させ、その後に設定キー挿入部68aをOFF操作する必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させたとしても、その後に設定値更新処理を終了させて遊技を進行させるための処理に復帰させるための操作を行いづらくさせることが可能となる。
パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、設定値更新処理にて選択された設定値とが比較され、両設定値が同一であるか否かに対応する報知が実行される。これにより、遊技ホールの管理者は設定値更新処理によって設定値を変更させることができたか否かを容易に把握することが可能となる。
遊技回及び開閉実行モードのいずれでもなく、さらに普図表示部38aにおける絵柄の変動表示回及び普電役物34aが開放状態となり得る普電開放状態のいずれでもないことを条件として、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにすることにより、遊技が行われている状況において設定値の確認作業が行われてしまわないようにすることが可能となる。
設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、設定キー挿入部68aがON操作されるだけではなく、前扉枠14が開放状態とされており、遊技機本体12が開放状態とされている必要がある。これにより、設定値の確認用の表示を不正に行わせようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態である必要がある。これにより、設定値の確認用の表示を不正に行わせようとしたとしても、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態となっているため当該不正行為が目立つこととなり、遊技ホールの管理者は当該不正行為を発見し易くなる。
特に、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、主制御装置60を露出させるために必要な遊技機本体12の開放操作だけではなく、前扉枠14の開放操作も必要とすることにより、上記不正行為の作業を煩雑なものとすることが可能となるとともに、上記不正行為を目立たせることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれか1つでも異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアする。これにより、主側RAM65に対して何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理及び非特定制御に対応する処理のいずれもが実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御に対応する処理にて、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生しているか否かが監視される。これにより、特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで分けて情報異常が発生しているか否かを監視する構成に比べて処理構成を簡素化させることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれか1つでも異常が発生していると特定した場合には、特定制御に対応する処理にて、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされる。これにより、特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで分けて「0」クリアを行う構成に比べて処理構成を簡素化させることが可能となる。
情報異常が発生していることにより異常時のクリア処理が実行された場合には設定値更新処理が実行される。これにより、設定値が設定されていないにも関わらず遊技が進行してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、異常時のクリア処理が実行される前に設定されていた設定値と、異常時のクリア処理の実行後における設定値更新処理にて設定された設定値とが同一である場合には設定維持報知が行われる。これにより、異常時のクリア処理が実行されたとしてもその前の状況において設定されていた設定値を再設定することで設定維持報知が行われることとなり、異常時のクリア処理が実行されたとしても設定値が変化していないことを遊技者に明示することが可能となる。ちなみに、遊技ホールにおいては設置された各パチンコ機10の設定値を記録するのが一般的であるため、その記録された設定値となるように異常時のクリア処理の実行後における設定値更新処理を実行することが可能である。
なお、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるための条件を上記実施形態とは異なる条件としてもよい。図89は別形態となるメイン処理を示すフローチャートである。当該メイン処理ではステップS5501〜ステップS5506及びステップS5508〜ステップS5520にて上記実施形態におけるメイン処理(図84)のステップS5001〜ステップS5019と同一の処理を実行する。一方、当該メイン処理ではステップS5507にて遊技領域PAに遊技球を発射させるために操作される発射操作装置28の操作ハンドルが初期回転位置から回動操作されているか否かを判定する。そして、リセットボタン68cが押圧操作されており(ステップS5503:YES)、設定キー挿入部68aがON操作されており(ステップS5504:YES)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態とされており(ステップS5505:YES)、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態とされており(ステップS5506:YES)、発射操作装置28の操作ハンドルが初期回転位置から回動操作されている場合に(ステップS5507:YES)、設定値更新処理(ステップS5520)が実行される。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるためには設定キー挿入部68aに設定キーを挿入してON操作を行うだけではなく、発射操作装置28の操作ハンドルを回動操作した状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始されるようにする必要が生じる。よって、設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。なお、ステップS5507にて発射操作装置28の操作ハンドルが初期回転位置から回動操作されているか否かを判定するのではなく、発射操作装置28が遊技者により触れられているか否かを判定する構成としてもよい。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるための条件として、内枠13に対して前扉枠14が開放状態となっていること及び外枠11に対して遊技機本体12が開放状態となっていることという両方の条件が設定されている構成としたが、これら条件のうち一方のみが設定されている構成としてもよい。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるための条件として、リセットボタン68cが押圧操作されていることという条件が設定されている構成としたが、当該条件が設定されていない構成としてもよい。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるための条件として、ゲート検知センサ49aにおいて遊技球が検知されている状況でパチンコ機10への動作電力の供給が開始されたことという条件が設定されている構成としてもい。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるためには設定キー挿入部68aに設定キーを挿入してON操作を行うだけではなく、スルーゲート35に遊技球を滞留させた状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始されるようにする必要が生じる。よって、設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値更新処理において設定値を確定させるための操作の内容を上記実施形態とは異なる内容としてもよい。図90は別形態となる設定値更新処理を示すフローチャートである。当該設定値更新処理ではステップS5601〜ステップS5602及びステップS5604〜ステップS5614にて上記実施形態における設定値更新処理(図85)のステップS5101〜ステップS5102及びステップS5104〜ステップS5114と同一の処理を実行する。一方、当該設定値更新処理ではステップS5603にて、アウト口検知センサ48aにて遊技球を検知したか否かを判定するのではなく、ゲート検知センサ49aからON信号が継続して出力されているON継続期間が終了基準期間(具体的には5秒)以上となっているか否かを判定する。そして、ステップS5603にて肯定判定をした場合に選択中の設定値を確定させてステップS5609に進む。当該構成によれば、選択中の設定値を確定させるためにはスルーゲート35に遊技球を終了基準期間以上に亘って意図的に滞留させる必要がある。スルーゲート35に遊技球が終了基準期間以上に亘って滞留することは通常の遊技が行われている状況においては発生しない。これにより、選択中の設定値を確定させるための条件が通常の遊技が行われている状況においては成立しない又は成立しづらくなるようにすることが可能となる。また、不正により設定値更新処理が開始されたとしても、当該設定値更新処理にて選択中の設定値を確定させるための操作を行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値更新処理において、発射操作装置28の操作ハンドルが初期回転位置から回動操作された場合に選択中の設定値が確定される構成としてもよく、発射操作装置28が遊技者により触れられた場合に選択中の設定値が確定される構成としてもよい。
また、設定値更新処理において、開閉部材が設けられた特電入賞装置32に遊技球が入球したことが特電検知センサ45aにて検知された場合に選択中の設定値が確定される構成としてもよく、開閉部材が設けられた第2作動口34に遊技球が入球したことが第2作動口検知センサ47aにて検知された場合に選択中の設定値が確定される構成としてもよい。この場合、選択中の設定値を確定させるためには対象となる入球部を手動で開放状態とした後に遊技球を手入れする必要が生じるため、不正に設定値を変更する行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値更新処理において、第1の入球部に遊技球が入球したことが検知された後に第2の入球部に遊技球が入球したことが検知されたことに基づいて選択中の設定値が確定される構成としてもよい。この場合、選択中の設定値を確定させるためには所定の順序に従って複数の入球部に手入れにより遊技球を入球させる必要が生じるため、不正に設定値を変更する行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合、第1の入球部及び第2の入球部をいずれも開閉部材が設けられていない入球部とすることで、正規の作業の作業性が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理では設定キー挿入部68aをON状態からOFF状態に切り換えることで、選択中の設定値が確定されるとともに設定値更新処理の終了条件が成立する構成としてもよい。
また、設定値更新処理において設定値を1段階更新させるための操作が更新ボタン68bの押圧操作である構成に限定されることはなく、リセットボタン68cが押圧操作されることで設定値が1段階更新される構成としてもよい。
また、リセットボタン68cが押圧操作されている状況であって設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作されている状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合であって、内枠13に対して前扉枠14が開放状態ではない場合又は外枠11に対して遊技機本体12が開放状態ではない場合、非設定更新時のクリア処理(ステップS5007)が実行される構成に限定されることはなく、非設定更新時のクリア処理が実行されない構成としてもよい。これにより、遊技ホールの管理者の意思に反して非設定更新時のクリア処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、リセットボタン68cが押圧操作されている状況であって設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作されていない状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合であって、内枠13に対して前扉枠14が開放状態ではない場合又は外枠11に対して遊技機本体12が開放状態ではない場合、非設定更新時のクリア処理(ステップS5007)が実行される構成に限定されることはなく、非設定更新時のクリア処理が実行されない構成としてもよい。これにより、不正に非設定更新時のクリア処理を実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
<第23の実施形態>
本実施形態ではメイン処理の処理構成が上記第22の実施形態と相違している。以下、上記第22の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第22の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図91は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS5701〜ステップS5720の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS5701)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS5702)。
その後、前扉開放センサ95の検知結果に基づき内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5703)、本体開放センサ96の検知結果に基づき外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5704)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS5705)。ステップS5703〜ステップS5705のいずれかにて否定判定をした場合、ステップS5706〜ステップS5714の処理を実行する。これらステップS5706〜ステップS5714の処理は上記第22の実施形態におけるメイン処理(図84)のステップS5008〜ステップS5016と同一である。
ステップS5703〜ステップS5705の全てにて肯定判定をした場合、選択用処理を実行する(ステップS5715)。選択用処理では、非設定更新時のクリア処理を実行し設定値更新処理を実行しない状況、及び設定更新時のクリア処理を実行するとともに設定値更新処理を実行する状況のうちいずれの状況とするのかを遊技ホールの管理者による選択操作に基づき決定する処理を実行する。具体的には、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に上記各状況のうち一方の状況が選択されている状態から他方の状況が選択されている状態に切り換わるようにする。なお、当該選択操作がリセットボタン68cの操作により行われる構成としてもよく、他の操作部の操作により行われる構成としてもよい。また、非設定更新時のクリア処理を実行し設定値更新処理を実行しない状況を選択している場合には第1報知用表示装置69aにおいて「O」を表示するとともに第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69cを消灯状態とし、設定更新時のクリア処理を実行するとともに設定値更新処理を実行する状況を選択している場合には第2報知用表示装置69bにおいて「O」を表示するとともに第1報知用表示装置69a及び第3報知用表示装置69cを消灯状態とする。また、リセットボタン68cが確定選択期間(具体的には10秒)以上に亘って継続して押圧操作された場合に、上記各状況のうち選択されている側の状況を今回の選択対象として確定する。
なお、更新ボタン68bが確定選択期間(具体的には10秒)以上に亘って継続して押圧操作された場合に上記各状況のうち選択されている側の状況を今回の選択対象として確定する構成としてもよく、他の操作部が確定選択期間(具体的には10秒)以上に亘って継続して押圧操作された場合に上記各状況のうち選択されている側の状況を今回の選択対象として確定する構成としてもよい。また、発射操作装置28の操作ハンドルが回動操作されることにより上記各状況のうち選択されている側の状況を今回の選択対象として確定する構成としてもよい。
選択用処理において、非設定更新時のクリア処理を実行し設定値更新処理を実行しない状況が今回の選択対象として確定された場合(ステップS5716:NO)、非設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS5717)。非設定更新時のクリア処理の処理内容は、上記第22の実施形態におけるメイン処理(図84)のステップS5007と同一である。
選択用処理において、設定更新時のクリア処理を実行するとともに設定値更新処理を実行する状況が今回の選択対象として確定された場合(ステップS5716:YES)、設定値のコピー処理を実行し(ステップS5718)、設定更新時のクリア処理を実行し(ステップS5719)、設定値更新処理を実行する(ステップS5720)。これらステップS5718〜ステップS5720の処理内容は上記第22の実施形態におけるメイン処理(図84)のステップS5017〜ステップS5019と同一である。
上記構成によれば、設定キー挿入部68aが設けられていない構成であっても、非設定更新時のクリア処理を実行し設定値更新処理を実行しない状況、及び設定更新時のクリア処理を実行するとともに設定値更新処理を実行する状況のうちいずれの状況とするのかを遊技ホールの管理者が選択することが可能となる。
また、設定値更新処理を実行する場合だけではなく非設定更新時のクリア処理を実行する場合であっても、リセットボタン68cが押圧操作されている状況でパチンコ機10への動作電力の供給を開始するだけではなく、内枠13に対して前扉枠14を開放状態とするとともに外枠11に対して遊技機本体12を開放状態とする必要がある。これにより、不正に非設定更新時のクリア処理を実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
なお、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に選択用処理が実行されるための条件として、内枠13に対して前扉枠14が開放状態となっていること及び外枠11に対して遊技機本体12が開放状態となっていることの両方の条件が設定されている構成としたが、これら条件のうち一方のみが設定されている構成としてもよい。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に選択用処理が実行されるための条件として、発射操作装置28の発射ハンドルが回動操作されていることという条件が追加されている構成としてもよく、発射操作装置28が触れられていることという条件が追加されている構成としてもよく、ゲート検知センサ49aにおいて遊技球を検知していることという条件が追加されている構成としてもよい。
<第24の実施形態>
本実施形態ではRAM監視処理の処理構成が上記第22の実施形態と相違している。以下、上記第22の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第22の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図92は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるRAM監視処理を示すフローチャートである。なお、RAM監視処理におけるステップS5801〜ステップS5814の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の監視処理を実行する(ステップS5801)。当該監視処理の内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)のステップS5401と同一である。ステップS5801にて異常有りと判定した場合(ステップS5802:YES)、ステップS5805〜ステップS5808の処理を実行する。
ステップS5801にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5802:NO)、特定制御用のスタックエリア222の監視処理を実行する(ステップS5803)。当該監視処理の内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)のステップS5403と同一である。ステップS5803にて異常有りと判定した場合(ステップS5804:YES)、ステップS5805〜ステップS5808の処理を実行する。
ステップS5805〜ステップS5808の処理について詳細には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS5805)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される異常時のクリア処理(ステップS5806)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該異常時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値を把握することが可能となる。
その後、異常時のクリア処理を実行する(ステップS5806)。異常時のクリア処理では、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。また、「0」クリアした後に初期設定を行う。一方、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の「0」クリアは実行しない。つまり、本実施形態におけるRAM監視処理では、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のいずれかで異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に対して何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生していたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされないことにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222における情報異常を契機として非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合、RAM監視処理の実行後における戻り番地の情報も消去されてしまう。そこで、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合にはステップS5808の処理を終了した後に、所定のプログラムに一義的に復帰する。具体的には、メイン処理(図22)におけるステップS5013の処理に一義的に復帰する構成とする。但し、一義的に復帰するプログラムはステップS5013に限定されることはなく、タイマ割込み処理(図86)におけるステップS5221であってもよい。また、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合には主側CPU63のスタックポインタも特定制御用のスタックエリア222における記憶順序が最初の記憶エリアのアドレスに設定される。
その後、異常時のクリア処理が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5807)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS5808)。設定値更新処理の処理内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)におけるステップS5412と同一である。
ステップS5801及びステップS5803の両方にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5802及びステップS5804:NO)、非特定制御用のワークエリア223の監視処理を実行する(ステップS5809)。当該監視処理の内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)のステップS5405と同一である。ステップS5809にて異常有りと判定した場合(ステップS5810:YES)、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアするとともに初期設定を行う(ステップS5811)。この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233、演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグの全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。
その一方、ステップS5811では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のワークエリア223に情報異常が発生したとしても、それを理由に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
なお、ステップS5811では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234を「0」クリアするものの管理開始フラグは「0」クリアしない構成としてもよい。また、ステップS5811では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び管理開始フラグを「0」クリアするものの演算結果記憶エリア234は「0」クリアしない構成としてもよい。また、ステップS5811では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアするものの演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグは「0」クリアしない構成としてもよい。
ステップS5810にて否定判定をした場合又はステップS5811の処理を実行した場合、非特定制御用のスタックエリア224の監視処理を実行する(ステップS5812)。当該監視処理の内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)のステップS5407と同一である。ステップS5812にて異常有りと判定した場合(ステップS5813:YES)、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアするとともに初期設定を行う(ステップS5814)。これにより、非特定制御用のスタックエリア224における情報異常を解消することが可能となる。
その一方、ステップS5814では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生したとしても、それを理由に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
上記構成によれば、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のいずれかで異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に対して何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生していたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222における情報異常を契機として非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされてしまわないようにすることが可能となる。
非特定制御用のワークエリア223に情報異常が発生していたとしても、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を契機として特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生していたとしても、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のスタックエリア224における情報異常を契機として特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
なお、特定制御用のワークエリア221に情報異常が発生していた場合にはコピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221が「0」クリアされる一方、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされない構成としてもよい。
また、特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生している場合には特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされる一方、特定制御用のワークエリア221が「0」クリアされない構成としてもよい。この場合、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされたとしてもステップS5805〜ステップS5808の処理を実行しない構成としてもよい。
<第25の実施形態>
本実施形態では主側RAM65の各エリア221〜224に情報異常が発生しているか否かを監視するための処理構成が上記第22の実施形態と相違している。以下、上記第22の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第22の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図93は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるRAM監視処理を示すフローチャートである。なお、RAM監視処理におけるステップS5901〜ステップS5908の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の監視処理を実行する(ステップS5901)。当該監視処理の内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)のステップS5401と同一である。ステップS5901にて異常有りと判定した場合(ステップS5902:YES)、ステップS5905〜ステップS5908の処理を実行する。
ステップS5901にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5902:NO)、特定制御用のスタックエリア222の監視処理を実行する(ステップS5903)。当該監視処理の内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)のステップS5403と同一である。ステップS5903にて異常有りと判定した場合(ステップS5904:YES)、ステップS5905〜ステップS5908の処理を実行する。
ステップS5905〜ステップS5908の処理について詳細には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS5905)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される異常時のクリア処理(ステップS5906)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該異常時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値を把握することが可能となる。
その後、異常時のクリア処理を実行する(ステップS5906)。異常時のクリア処理では、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。また、「0」クリアした後に初期設定を行う。一方、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の「0」クリアは実行しない。つまり、本実施形態におけるRAM監視処理では、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のいずれかで異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に対して何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生していたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされないことにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222における情報異常を契機として非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされてしまわないようにすることが可能となる。
その後、異常時のクリア処理が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5907)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「特定制御に関して強制クリアが実行されました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「特定制御に関して強制クリアが実行されました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS5908)。設定値更新処理の処理内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)におけるステップS5412と同一である。
上記のとおり特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行されるRAM監視処理では、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222について情報異常の監視が実行されるものの、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224について情報異常の監視は実行されない。これら非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224についての情報異常の監視は非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータが利用される非特定制御に対応する処理にて実行される。
図94は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理は上記第15の実施形態と同様に管理用処理(図70)にてサブルーチンのプログラムが読み出されることにより実行される。また、管理実行処理におけるステップS6001〜ステップS6016の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップS6001〜ステップS6008及びステップS6010〜ステップS6016では上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901〜ステップS3915と同一の処理を実行する。また、ステップS6009では別監視処理を実行する。別監視処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されている別監視処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては別監視処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、別監視処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。
図95は別監視処理を示すフローチャートである。なお、別監視処理におけるステップS6101〜ステップS6108の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア223の監視処理を実行する(ステップS6101)。当該監視処理の内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)のステップS5405と同一である。ステップS6101にて異常有りと判定した場合(ステップS6102:YES)、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアするとともに初期設定を行う(ステップS6103)。この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233、演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグの全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。
その一方、ステップS6103では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のワークエリア223に情報異常が発生したとしても、それを理由に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
なお、ステップS6103では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234を「0」クリアするものの管理開始フラグは「0」クリアしない構成としてもよい。また、ステップS6103では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び管理開始フラグを「0」クリアするものの演算結果記憶エリア234は「0」クリアしない構成としてもよい。また、ステップS6103では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアするものの演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグは「0」クリアしない構成としてもよい。
その後、クリア報知処理を実行する(ステップS6104)。クリア報知処理では非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされたことを示すコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信することにより、表示発光部53を非特定制御用のワークエリア223の強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「履歴情報が強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「履歴情報が強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は非特定制御用のワークエリア223が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
ステップS6102にて否定判定をした場合又はステップS6104の処理を実行した場合、非特定制御用のスタックエリア224の監視処理を実行する(ステップS6105)。当該監視処理の内容は上記第22の実施形態におけるRAM監視処理(図88)のステップS5407と同一である。ステップS6105にて異常有りと判定した場合(ステップS6106:YES)、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアするとともに初期設定を行う(ステップS6107)。これにより、非特定制御用のスタックエリア224における情報異常を解消することが可能となる。
その一方、ステップS6107では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生したとしても、それを理由に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
その後、クリア報知処理を実行する(ステップS6108)。クリア報知処理では非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされたことを示すコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信することにより、表示発光部53を非特定制御用のスタックエリア224の強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「非特定制御のスタックが強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「非特定制御のスタックが強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は非特定制御用のスタックエリア224が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
なお、非特定制御用のスタックエリア224が強制クリアされた場合、別監視処理の実行後における戻り番地の情報として管理実行処理(図94)におけるステップS6010のプログラムのアドレスが一義的に設定される。これにより、非特定制御用のスタックエリア224が強制クリアされたとしても、管理実行処理において本来復帰すべきプログラムに復帰することが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224が強制クリアされた場合には主側CPU63のスタックポインタも非特定制御用のスタックエリア224における記憶順序が最初の記憶エリアのアドレスに設定される。
上記構成によれば、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生しているか否かの監視が主側CPU63における特定制御に対応する処理にて実行され、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生しているか否かの監視が主側CPU63における非特定制御に対応する処理にて実行される。これにより、特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで、利用対象となる主側RAM65のエリア221〜224を明確に区別するだけではなく、監視対象となる主側RAM65のエリア221〜224も明確に区別することが可能となる。
なお、非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされた場合、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報であって非特定制御用のワークエリア223に退避された情報も「0」クリアされる。この場合、非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰したとしても非特定制御に対応する処理が開始される前の状態に復帰することができないおそれがある。したがって、非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされた場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222も「0」クリアされる構成としてもよい。また、当該構成においては特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタも「0」クリアされてしまうため、非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理に復帰した場合には特定制御に対応する処理として設定値更新処理が最初に実行される構成としてもよい。
<第26の実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第20の実施形態と相違している。以下、上記第20の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第20の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図96は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS6201〜ステップS6219の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図69)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS6201)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図69)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「LD HL,SP」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6202)。この場合、スタックポインタの情報量は16ビットとなっているとともにHレジスタ及びLレジスタのそれぞれの情報量は8ビットとなっているため、スタックポインタの上位側から連続する8ビットの情報がHレジスタに上書きされ、スタックポインタの下位側から連続する8ビットの情報がLレジスタに上書きされる。
その後、「LD (HL),0」として、ロード命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のHLレジスタに記憶されたスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアを「0」クリアする(ステップS6203)。なお、主側CPU63のHLレジスタにはステップS6202にて主側CPU63のスタックポインタの情報が上書きされているとともに、ステップS6203の処理が実行されるまでに主側CPU63のスタックポインタは情報の更新が行われていないため、ステップS6203では特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアを「0」クリアしたことになる。
その後、「LD SP,SP−1」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する(ステップS6204)。特定制御用のスタックエリア222を使用する場合、記憶対象となる情報は特定制御用のスタックエリア222における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に特定制御用のスタックエリア222における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS6204では、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における1個分アドレスが小さい側の記憶エリアに対応するアドレスの情報に更新している。ステップS6204の処理を実行することにより、ステップS6203にて「0」クリアした記憶エリアに対して次の順番の記憶エリアが次回のプッシュ命令による情報の記憶対象として設定されるとともに、ステップS6203にて「0」クリアした記憶エリアが次回のポップ命令による情報の読み出し対象として設定される。
その後、「LD WA,0」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタを「0」クリアする(ステップS6205)。また、「LD BC,0」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタを「0」クリアする(ステップS6206)。また、「LD DE,0」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタを「0」クリアする(ステップS6207)。また、「LD HL,0」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタを「0」クリアする(ステップS6208)。また、「LD IX,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタを「0」クリアする(ステップS6209)。また、「LD IY,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタを「0」クリアする(ステップS6210)。
主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS6205〜ステップS6210では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタのそれぞれを「0」クリアする。これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6212)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6212)の実行に先立ち「0」クリアすることにより、これらレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
また、非特定制御に対応する処理が開始される前におけるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報は、当該非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理において不要な情報である。よって、これらレジスタの情報が退避されることなく「0」クリアされたとしても、非特定制御に対応する処理が終了した後に復帰した特定制御に対応する処理において問題が生じない。
その後、「POP PSW」として、ポップ命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアから情報を読み出し、その読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きする(ステップS6211)。ステップS6211のポップ命令が実行される直前における主側CPU63のスタックポインタの情報は、ステップS6203にて「0」クリアした特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となっている。したがって、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアは、ステップS6203にて「0」クリアした記憶エリアとなる。そして、この記憶エリアから読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きすることにより、当該フラグレジスタが「0」クリアされた状態となる。なお、特定制御用のスタックエリア222における1個の記憶エリアは8ビット(1バイト)の情報量となっているとともに主側CPU63のフラグレジスタも8ビット(1バイト)の情報量となっている。フラグレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6212)の実行に先立ち「0」クリアすることにより、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS6212)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
なお、管理実行処理の処理内容は上記第20の実施形態における管理実行処理(図82)と同一である。したがって、管理実行処理においてチェック処理が終了した後は、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは「0」クリアされる。これにより、非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰に先立ちこれらレジスタが「0」クリアされることとなり、これらレジスタの状態を特定制御に対応する処理への復帰前に主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアするための処理を実行する。詳細には、まず「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6213)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてHLレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「LD HL,SP」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6214)。この場合、スタックポインタの情報量は16ビットとなっているとともにHレジスタ及びLレジスタのそれぞれの情報量は8ビットとなっているため、スタックポインタの上位側から連続する8ビットの情報がHレジスタに上書きされ、スタックポインタの下位側から連続する8ビットの情報がLレジスタに上書きされる。
その後、「LD (HL),0」として、ロード命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のHLレジスタに記憶されたスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアを「0」クリアする(ステップS6215)。なお、主側CPU63のHLレジスタにはステップS6214にて主側CPU63のスタックポインタの情報が上書きされているとともに、ステップS6215の処理が実行されるまでに主側CPU63のスタックポインタは情報の更新が行われていないため、ステップS6215では特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアを「0」クリアしたことになる。
その後、「LD SP,SP−1」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する(ステップS6216)。特定制御用のスタックエリア222を使用する場合、記憶対象となる情報は特定制御用のスタックエリア222における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に特定制御用のスタックエリア222における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS6216では、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における1個分アドレスが小さい側の記憶エリアに対応するアドレスの情報に更新している。ステップS6216の処理を実行することにより、ステップS6215にて「0」クリアした記憶エリアに対して次の順番の記憶エリアが次回のプッシュ命令による情報の記憶対象として設定されるとともに、ステップS6215にて「0」クリアした記憶エリアが次回のポップ命令による情報の読み出し対象として設定される。
その後、「POP PSW」として、ポップ命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアから情報を読み出し、その読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きする(ステップS6217)。ステップS6217のポップ命令が実行される直前における主側CPU63のスタックポインタの情報は、ステップS6215にて「0」クリアした特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となっている。したがって、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアは、ステップS6215にて「0」クリアした特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアとなる。そして、この記憶エリアから読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きすることにより、当該フラグレジスタが「0」クリアされた状態となる。なお、特定制御用のスタックエリア222における1個の記憶エリアは8ビット(1バイト)の情報量となっているとともに主側CPU63のフラグレジスタも8ビット(1バイト)の情報量となっている。フラグレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6212)の実行後に「0」クリアすることにより、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が終了した後に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。また、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が1個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6213にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6218)。なお、HLレジスタは管理実行処理(ステップS6212)が終了する直前において「0」クリアされているため、ステップS6213ではその「0」クリアされた情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されているとともに、ステップS6218ではその「0」クリアされた情報が主側CPU63のHLレジスタに復帰されるため、結果的に主側CPU63のHLレジスタが「0」クリアされた状態となる。また、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、タイマ割込み処理(図69)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS6219)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば上記第20の実施形態にて説明した効果に加え以下の効果を奏することが可能である。
特定制御に対応する処理が実行されている状況から非特定制御に対応する処理が開始される場合に主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理にて利用されるフラグレジスタの情報を主側RAM65に退避させておく必要が生じない。よって、当該情報を退避させるための容量を確保する必要が生じない。
また、非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰させた場合にも主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、特定制御に対応する処理に復帰させる場合には、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
フラグレジスタが「0」クリアされた状態は、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合の状態である。これにより、非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合においてフラグレジスタを所定状態に設定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
非特定制御に対応する処理が開始される前における主側CPU63のフラグレジスタの情報は、非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて利用されない情報である。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される場合にフラグレジスタが「0」クリアされる構成であったとしても非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理に影響を与えないようにすることが可能となる。
特定制御用のスタックエリア222の所定の記憶エリアを「0」クリアし、その「0」クリアした記憶エリアの情報をポップ命令によりフラグレジスタに上書きすることにより、当該フラグレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、フラグレジスタに対する「0」クリアをロード命令により直接的に行うことが規制されている構成であっても、当該フラグレジスタを「0」クリアすることが可能となる。
なお、フラグレジスタを「0」クリアする構成に代えて、フラグレジスタを初期化する構成としてもよい。つまり、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、主側CPU63のフラグレジスタは一旦「0」クリアされた後に、初期状態となるように情報設定が行われるが、ステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211ではこの初期状態となるようにフラグレジスタの設定を行う構成としてもよい。この場合、ステップS6213〜ステップS6218においても上記初期状態となるようにフラグレジスタの設定が行われる構成とすることで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはフラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、ステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211では主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成に代えて、フラグレジスタの全てに「1」を設定する構成としてもよい。この場合、ステップS6213〜ステップS6218においてもフラグレジスタの全てに「1」を設定することで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはフラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、ステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211の処理に代えて、「LD PSW,0」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタを直接的に「0」クリアする構成としてもよい。また、ステップS6213〜ステップS6218の処理に代えて、「LD PSW,0」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタを直接的に「0」クリアする構成としてもよい。
また、ステップS6213及びステップS6218の処理を実行する構成に代えて、「LD HL,0」としてロード命令によりHLレジスタを「0」クリアする構成としてもよい。この場合であっても、HLレジスタの状態を非特定制御に対応する処理である管理実行処理が実行される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、フラグレジスタを「0」クリアする処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
<第27の実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第20の実施形態と相違している。以下、上記第20の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第20の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図97は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS6301〜ステップS6323の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図69)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS6301)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図69)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH AF」として、プッシュ命令により、主側CPU63のAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報のそれぞれを特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6302)。主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Aレジスタの情報及びフラグレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6302にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6303)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたAレジスタの情報が主側CPU63のHレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のLレジスタに上書きされる。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっている。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,0」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタを「0」クリアする(ステップS6304)。そして、「LD L,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のLレジスタに上書きするとともに(ステップS6305)、「LD H,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のHレジスタに上書きする(ステップS6306)。AレジスタはステップS6304にて「0」クリアされているため、そのAレジスタの情報をLレジスタ及びHレジスタのそれぞれに上書きすることでこれらLレジスタ及びHレジスタのそれぞれが「0」クリアされた状態となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6307)。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Hレジスタの情報及びLレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD BC,0」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタを「0」クリアする(ステップS6308)。また、「LD DE,0」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタを「0」クリアする(ステップS6309)。また、「LD IX,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタを「0」クリアする(ステップS6310)。また、「LD IY,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタを「0」クリアする(ステップS6311)。
主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS6308〜ステップS6311では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるBCレジスタ、DEレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタのそれぞれを「0」クリアする。また、ステップS6305及びステップS6306にてHLレジスタが「0」クリアされている。これらBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6313)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6313)の実行に先立ち「0」クリアすることにより、これらレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
また、非特定制御に対応する処理が開始される前におけるBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報は、当該非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理において不要な情報である。よって、これらレジスタの情報が退避されることなく「0」クリアされたとしても、非特定制御に対応する処理が終了した後に復帰した特定制御に対応する処理において問題が生じない。
その後、「POP AF」として、ポップ命令により、ステップS6307にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHレジスタの情報及びLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタに上書きする(ステップS6312)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報が主側CPU63のAレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに上書きされる。特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報及びLレジスタの情報はいずれもオール「0」の情報であるため、ステップS6312の処理が実行されることにより主側CPU63のAレジスタが「0」クリアされた状態となるとともに主側CPU63のフラグレジスタが「0」クリアされた状態となる。これにより、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS6313)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
なお、管理実行処理においてチェック処理が終了した後は、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは「0」クリアされる。これにより、非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰に先立ちこれらレジスタが「0」クリアされることとなり、これらレジスタの状態を特定制御に対応する処理への復帰前に主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアするための処理を実行する。詳細には、まず「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6314)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてHLレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「PUSH AF」として、プッシュ命令により、主側CPU63のAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報のそれぞれを特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6315)。主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Aレジスタの情報及びフラグレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6315にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6316)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたAレジスタの情報が主側CPU63のHレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のLレジスタに上書きされる。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっている。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,0」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタを「0」クリアする(ステップS6317)。そして、「LD L,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のLレジスタに上書きするとともに(ステップS6318)、「LD H,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のHレジスタに上書きする(ステップS6319)。AレジスタはステップS6317にて「0」クリアされているため、そのAレジスタの情報をLレジスタ及びHレジスタのそれぞれに上書きすることでこれらLレジスタ及びHレジスタのそれぞれが「0」クリアされた状態となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6320)。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Hレジスタの情報及びLレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP AF」として、ポップ命令により、ステップS6320にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHレジスタの情報及びLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタに上書きする(ステップS6321)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報が主側CPU63のAレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに上書きされる。特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報及びLレジスタの情報はいずれもオール「0」の情報であるため、ステップS6321の処理が実行されることにより主側CPU63のAレジスタが「0」クリアされた状態となるとともに主側CPU63のフラグレジスタが「0」クリアされた状態となる。フラグレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6313)の実行後に「0」クリアすることにより、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が終了した後に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6314にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6322)。なお、HLレジスタは管理実行処理(ステップS6313)が終了する直前において「0」クリアされているため、ステップS6314ではその「0」クリアされた情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されているとともに、ステップS6322ではその「0」クリアされた情報が主側CPU63のHLレジスタに復帰されるため、結果的に主側CPU63のHLレジスタが「0」クリアされた状態となる。また、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、タイマ割込み処理(図69)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS6323)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば、特定制御用のスタックエリア222における所定の記憶エリアをロード命令により「0」クリアするという処理を実行することなく、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアすることが可能となる。これにより、特定制御用のスタックエリア222における所定の記憶エリアに対する「0」クリアをロード命令により行うことが規制されている構成であっても、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアすることが可能となる。
なお、フラグレジスタを「0」クリアする構成に代えて、フラグレジスタを初期化する構成としてもよい。つまり、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、主側CPU63のフラグレジスタは一旦「0」クリアされた後に、初期状態となるように情報設定が行われるが、ステップS6302〜ステップS6307及びステップS6312ではこの初期状態となるようにフラグレジスタの設定を行う構成としてもよい。この場合、ステップS6314〜ステップS6322においても上記初期状態となるようにフラグレジスタの設定が行われる構成とすることで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはフラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、ステップS6302〜ステップS6307及びステップS6312では主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成に代えて、フラグレジスタの全てに「1」を設定する構成としてもよい。この場合、ステップS6314〜ステップS6322においてもフラグレジスタの全てに「1」を設定することで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはフラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、ステップS6302及びステップS6303の処理が実行されない構成としてもよい。この場合、処理構成を簡素化することが可能となる。
また、ステップS6315及びステップS6316の処理が実行されない構成としてもよい。この場合、処理構成を簡素化することが可能となる。
また、ステップS6302〜ステップS6306の処理を実行する構成に代えて、「LD HL,0」として、ロード命令により、HLレジスタを「0」クリアした後に、その「0」クリアしたHLレジスタをプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に退避させた後にポップ命令によりその退避させた情報をAFレジスタに復帰させることで、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成としてもよい。
また、フラグレジスタを「0」クリアする処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
<第28の実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図98は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS6401〜ステップS6416の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図69)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS6401)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図69)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH WA」として、プッシュ命令により、主側CPU63のWAレジスタ(すなわちWレジスタ及びAレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6402)。主側CPU63のWレジスタ及びAレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Wレジスタ及びAレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,PSW」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタに上書きする(ステップS6403)。この場合、フラグレジスタ及びAレジスタはいずれも情報量が8ビット(1バイト)となっている。そして、「LD (_FGBUF),A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に設定されたFGバッファに退避させる(ステップS6404)。AレジスタにはステップS6403にてフラグレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6404が実行されることによりフラグレジスタの情報が特定制御用のワークエリア221に退避された状態となる。
その後、「POP WA」として、ポップ命令により、ステップS6402にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたWAレジスタの情報を主側CPU63のWAレジスタに復帰させる(ステップS6405)。これにより、フラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させるためにAレジスタが利用されたとしても、当該Aレジスタの状態を当該退避が行われる前の状態に復帰させることが可能となる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS6406)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
なお、管理実行処理の処理内容は上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)と同一である。したがって、管理実行処理においてチェック処理が開始される前に主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報が非特定制御用のワークエリア223に退避されるとともに、管理実行処理においてチェック処理が終了した後にその非特定制御用のワークエリア223に退避された各情報が主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタに復帰される。これにより、チェック処理の前後で主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの状態を同一の状態とすることが可能となる。
但し、これに限定されることはなく管理実行処理の処理内容が上記第17の実施形態における管理実行処理(図78)と同一である構成としてもよく、上記第18の実施形態における管理実行処理(図79)と同一である構成としてもよく、上記第19の実施形態における管理実行処理(図80)と同一である構成としてもよい。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、主側CPU63のフラグレジスタの情報を管理実行処理が実行される前の状態に復帰させるための処理を実行する。詳細にはまず「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6407)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてHLレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「PUSH WA」として、プッシュ命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6408)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてWAレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「LD HL,SP」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6409)。この場合、スタックポインタの情報量は16ビットとなっているとともにHレジスタ及びLレジスタのそれぞれの情報量は8ビットとなっているため、スタックポインタの上位側から連続する8ビットの情報がHレジスタに上書きされ、スタックポインタの下位側から連続する8ビットの情報がLレジスタに上書きされる。
その後、「LD A,(_FGBUF)」として、ロード命令により、ステップS6406にて特定制御用のワークエリア221におけるFGバッファに退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタに上書きする(ステップS6410)。そして、「LD (HL),A」として、ロード命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のHLレジスタに記憶されたスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアに、主側CPU63のAレジスタの情報を記憶させる(ステップS6411)。これにより、ステップS6404にて特定制御用のワークエリア221におけるFGバッファに退避させたフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避された状態となる。
その後、「LD SP,SP−1」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する(ステップS6412)。特定制御用のスタックエリア222を使用する場合、記憶対象となる情報は特定制御用のスタックエリア222における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に特定制御用のスタックエリア222における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS6412では、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における1個分アドレスが小さい側の記憶エリアに対応するアドレスの情報に更新している。ステップS6412の処理を実行することにより、ステップS6411にてAレジスタの情報を退避させた記憶エリアに対して次の順番の記憶エリアが次回のプッシュ命令による情報の記憶対象として設定されるとともに、ステップS6411にてAレジスタの情報を退避させた記憶エリアが次回のポップ命令による情報の読み出し対象として設定される。
その後、「POP PSW」として、ポップ命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアから情報を読み出し、その読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きする(ステップS6413)。ステップS6413のポップ命令が実行される直前における主側CPU63のスタックポインタの情報は、ステップS6411にてAレジスタの情報を退避させた記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となっている。したがって、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアは、ステップS6411にてAレジスタの情報を退避させた記憶エリアとなる。そして、この記憶エリアから読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きすることにより、ステップS6404にて特定制御用のワークエリア221におけるFGバッファに退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されることとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が1個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP WA」として、ポップ命令により、ステップS6408にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたWAレジスタの情報を主側CPU63のWAレジスタに復帰させる(ステップS6414)。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。また、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6407にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6415)。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、タイマ割込み処理(図69)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS6416)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば、特定制御に対応する処理が実行されている状況から非特定制御に対応する処理が開始される場合に主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222ではなく特定制御用のワークエリア221に退避させることが可能となる。そして、非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰させた場合には特定制御用のワークエリア221に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰される。これにより、主側CPU63のスタックポインタの情報を参照することなくプログラム上において指定された特定制御用のワークエリア221の記憶エリアから主側CPU63のフラグレジスタに情報を復帰させればよいため、主側CPU63のスタックポインタの情報がノイズなどの原因で書き換えられてしまった場合であっても主側CPU63のフラグレジスタに情報を復帰させることが可能となる。
また、フラグレジスタの情報を主側RAM65に退避させる処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。また、主側RAM65に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
<第29の実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図99は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS6501〜ステップS6519の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図69)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS6501)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図69)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6502)。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Hレジスタ及びLレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「PUSH AF」として、プッシュ命令により、主側CPU63のAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報のそれぞれを特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6503)。主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Aレジスタの情報及びフラグレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6503にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6504)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたAレジスタの情報が主側CPU63のHレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のLレジスタに上書きされる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,L」として、ロード命令により、主側CPU63のLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタに上書きする(ステップS6505)。LレジスタにはステップS6504にて主側CPU63のフラグレジスタの情報が上書きされているため、そのLレジスタの情報をAレジスタに上書きすることで当該Aレジスタにフラグレジスタの情報が上書きされた状態となる。そして、「LD (_FGBUF),A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に設定されたFGバッファに退避させる(ステップS6506)。AレジスタにはステップS6505にてフラグレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6506が実行されることによりフラグレジスタの情報が特定制御用のワークエリア221に退避された状態となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6507)。この場合、HLレジスタにはステップS6504にてAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6507ではそのAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させたことになる。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP AF」として、ポップ命令により、ステップS6507にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHレジスタの情報及びLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタに上書きする(ステップS6508)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報が主側CPU63のAレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに上書きされる。特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報はステップS6503の時点におけるAレジスタの情報であり、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報はステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報である。したがって、ステップS6508の処理が実行されることにより、主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタの状態がステップS6503の時点における状態に復帰することとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6502にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6509)。これにより、主側CPU63のHLレジスタの状態がステップS6502の時点における状態に復帰することとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS6510)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
なお、管理実行処理ではチェック処理が開始される前に主側CPU63のBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報が非特定制御用のワークエリア223に退避されるとともに、管理実行処理においてチェック処理が終了した後にその非特定制御用のワークエリア223に退避された各情報が主側CPU63のBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタに復帰される。これにより、チェック処理の前後で主側CPU63のBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの状態を同一の状態とすることが可能となる。
但し、これに限定されることはなく管理実行処理の処理内容が上記第17の実施形態における管理実行処理(図78)と同一である構成としてもよく、上記第18の実施形態における管理実行処理(図79)と同一である構成としてもよく、上記第19の実施形態における管理実行処理(図80)と同一である構成としてもよい。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、主側CPU63のフラグレジスタの情報を管理実行処理が実行される前の状態に復帰させるための処理を実行する。詳細にはまず「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6511)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてHLレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「PUSH AF」として、プッシュ命令により、主側CPU63のAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報のそれぞれを特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6512)。主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Aレジスタの情報及びフラグレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6512にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6513)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたAレジスタの情報が主側CPU63のHレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のLレジスタに上書きされる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,(_FGBUF)」として、ロード命令により、ステップS6506にて特定制御用のワークエリア221におけるFGバッファに退避させたステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタに上書きする(ステップS6514)。そして、「LD L,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のLレジスタに上書きする(ステップS6515)。AレジスタにはステップS6514にてステップS6503の時点における主側CPU63のフラグレジスタの情報が復帰されているため、そのAレジスタの情報をLレジスタに上書きすることで当該LレジスタにステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報が上書きされた状態となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6516)。この場合、HレジスタにはステップS6513にて当該ステップS6512の時点におけるAレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6516ではそのAレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させたことになる。また、LレジスタにはステップS6515にてステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6516ではそのフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させたことになる。
その後、「POP AF」として、ポップ命令により、ステップS6516にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHレジスタの情報及びLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタに上書きする(ステップS6517)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報が主側CPU63のAレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに上書きされる。特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報はステップS6512の時点におけるAレジスタの情報であり、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報はステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報である。したがって、ステップS6517の処理が実行されることにより、主側CPU63のAレジスタの状態がステップS6512の状態に復帰するとともに、フラグレジスタの状態がステップS6503の時点における状態に復帰することとなる。
ちなみに、管理実行処理においては主側CPU63のAレジスタは利用されない。したがって、ステップS6512の時点におけるAレジスタの状態はステップS6508の時点におけるAレジスタの状態であり、ステップS6508の時点におけるAレジスタの状態はステップS6503の時点におけるAレジスタの状態である。したがって、ステップS6517の処理が実行されることにより、主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタの状態がステップS6503の時点における状態に復帰することとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6511にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6518)。これにより、主側CPU63のHLレジスタの状態がステップS6511の時点における状態に復帰することとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、タイマ割込み処理(図69)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS6519)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタから当該主側CPU63の他のレジスタに当該フラグレジスタの情報を直接上書きする処理を実行することなく、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させることが可能となる。
なお、ステップS6505〜ステップS6508の処理を実行することなく、その代わりに、ステップS6504の処理を実行した後に、「LD (_FGBUF),L」として、ロード命令により、フラグレジスタの情報が上書きされたLレジスタの情報をFGバッファに退避させることにより、フラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させる構成としてもよい。
また、ステップSステップS6514及びステップS6515の処理を実行することなく、その代わりに、ステップS6513の処理を実行した後に、「LD L,(_FGBUF)」として、ロード命令により、特定制御用のワークエリア221に退避されたフラグレジスタの情報をLレジスタに上書きする構成としてもよい。
また、フラグレジスタの情報を主側RAM65に退避させる処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。また、主側RAM65に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
<第30の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図100は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS6601〜ステップS6621の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS6601)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS6602)。
その後、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS6603)。停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップS6603:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS6604)。
チェックサムの算出方法は任意であるが、例えばチェックサムの演算対象となる記憶エリアの全ての数値を加算する算出方法が挙げられる。このチェックサムの算出方法は後述する停電時処理におけるチェックサムの算出方法と同一の算出方法となっている。後述する停電時処理において算出されたチェックサムは特定制御用のワークエリア221に記憶されることとなるが、このチェックサムが記憶される特定制御用のワークエリア221の記憶エリアはチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアから除外される。
つまり、チェックサムの算出に際しては特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222において一部の記憶エリアが演算対象となる。この演算対象となる記憶エリアは、MPU62への動作電力の供給が停止される場合における停電時処理においてチェックサムを算出してからMPU62への動作電力の供給が再開されてステップS6604の処理が実行されるまで、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222へのバックアップ電力といった電力供給が継続された場合には基本的には情報の書き換えが行われない記憶エリアである。したがって、MPU62への動作電力の供給が停止されてから当該MPU62への動作電力の供給が再開されるまでに特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の情報が変更されていない場合には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムはMPU62への動作電力の供給が停止される直前と同一である。なお、このチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。
その後、MPU62への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップS6604にて算出したチェックサムと比較する(ステップS6605)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS6606)。
ここで、図101のフローチャートを参照しながら主側CPU63にて実行される停電情報記憶処理について説明する。なお、停電情報記憶処理は後述するタイマ割込み処理(図103)におけるステップS6801にて実行される。
停電情報記憶処理では、まず特定制御用のワークエリア221に設けられた繰り返しカウンタに停電信号用の繰り返し回数情報である「10」の情報をセットするとともに(ステップS6701)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電検知カウンタを「0」クリアする(ステップS6702)。
その後、MPU62の入力ポートに受信している停電信号の情報を読み込む処理を実行する(ステップS6703)。この場合、電源遮断が発生していないことに対応した停電信号(LOWレベルの停電信号)を受信している場合には入力ポートに非電断情報として「0」の情報が格納されており、電源遮断が発生していることに対応した停電信号(HIレベルの停電信号)を受信している場合には入力ポートに電断発生情報として「1」の情報が格納されている。ステップS6703では、かかる停電信号の情報を主側CPU63のレジスタに読み込む処理を実行する。
ステップS6703にて読み込んだ停電信号の情報が停電の発生(電断の発生)に対応したものである場合(ステップS6704:YES)、停電検知カウンタの数値情報を1加算する(ステップS6705)。ステップS6704にて否定判定をした場合又はステップS6705の処理を実行した場合、繰り返しカウンタの数値情報を1減算する(ステップS6706)。そして、その1減算後における繰り返しカウンタの数値情報が「0」であるか否かを判定する(ステップS6707)。ステップS6707にて否定判定をした場合には、ステップS6703に戻りステップS6703〜ステップS6706の処理を繰り返す。一方、ステップS6707にて肯定判定をした場合には、ステップS6708に進む。
ステップS6708では、停電検知カウンタの現状の数値情報が、停電発生に対応した契機基準回数以上となっているか否かを判定する。契機基準回数未満である場合には、そのまま本停電情報記憶処理を終了する。一方、契機基準回数以上である場合には、ステップS6709〜ステップS6712の停電時処理を実行する。
具体的には、まず特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットする(ステップS6709)。これにより、正常に停電時処理が実行されるとともに主側RAM65における情報の記憶保持が正常に行われた場合には、主側CPU63への動作電力の供給が再度開始された場合に特定制御用のワークエリア221の停電フラグに「1」がセットされていることとなる。
その後、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS6710)。この場合、チェックサムの算出に際して演算対象となる特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアは、メイン処理(図100)のステップS6604にてチェックサムの演算対象となる特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアと同一である。また、このチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。そして、その算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221における当該チェックサムを記憶するための記憶エリアであってチェックサムの算出対象から除外されている記憶エリアに記憶させる。
その後、主側CPU63のレジスタにおける出力ポートの情報を全て「0」にセットするとともに(ステップS6711)、主側RAM65へのアクセスを禁止する(ステップS6712)。そして、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、タイマ割込み処理の最初の処理として停電情報記憶処理を実行するようにしたことにより、復電後にタイマ割込み処理の途中から実行する必要がなくなる。これにより、停電発生時に実行していた処理のアドレスをスタック情報として主側RAM65に記憶する必要がなくなり、停電発生時の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。
メイン処理(図100)の説明に戻り、ステップS6603又はステップS6606にて否定判定をした場合、非設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS6607)。非設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、非設定更新時のクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、非設定更新時のクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。
一方、非設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、停電時処理が正常に実行されなかったことで停電フラグに「1」がセットされていなかったとしても非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。また、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムに関して異常が発生したとしても非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
ステップS6603又はステップS6606にて否定判定をした場合においてステップS6607にて非設定更新時のクリア処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS6608)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。設定値が異常である場合(ステップS6608:NO)、後述する設定値を新たに設定するための処理(ステップS6619〜ステップS6621)を実行する。これにより、ステップS6603又はステップS6606にて否定判定をして非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される場合であっても設定値が正常であるか否かを監視することが可能となるとともに、設定値が異常である場合には設定値の再設定を行うようにすることが可能となる。
設定値が正常である場合(ステップS6608:YES)、電源投入設定処理を実行する(ステップS6609)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった特定制御用のワークエリア221の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS6609の処理が完了してステップS6610の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS6609の電源投入設定処理が終了して、ステップS6610の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS6610〜ステップS6613の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS6610〜ステップS6613の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS6610〜ステップS6613の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップS6610〜ステップS6613では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
上記のとおり本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において、特定制御用のワークエリア221の停電フラグに「1」がセットされていない場合、又はチェックサムが一致しない場合、非設定更新時のクリア処理を実行した後に、設定値が正常であれば(ステップS6608:YES)、遊技を進行させるための処理に移行する。これにより、停電時処理が正常に実行されなかったことで停電フラグに「1」がセットされていなかったとしても、主側CPU63への動作電力の供給が開始された後に再度の電源のON・OFF操作をする必要がない。また、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムに関して異常が発生したとしても、主側CPU63への動作電力の供給が開始された後に再度の電源のON・OFF操作をする必要がない。
ステップS6603及びステップS6606の両方にて肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS6614)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。設定値が異常である場合(ステップS6614:NO)、後述する設定値を新たに設定するための処理(ステップS6619〜ステップS6621)を実行する。
設定値が正常である場合(ステップS6614:YES)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定し(ステップS6615)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS6616)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かを判定し(ステップS6617)、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS6618)。
本実施形態では内枠13に対して前扉枠14が開放状態となっているか否かを検知するための前扉開放センサ95が主側CPU63と電気的に接続されており、前扉開放センサ95の検知結果は主側CPU63に入力される。この場合、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合に前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。
また、本実施形態では外枠11に対して遊技機本体12が開放状態となっているか否かを検知するための本体開放センサ96が主側CPU63と電気的に接続されており、本体開放センサ96の検知結果は主側CPU63に入力される。この場合、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS6615:NO)、ステップS6609にて電源投入設定処理を実行した後に、ステップS6610〜ステップS6613の残余処理を繰り返す。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のクリア処理を実行することなく、遊技の進行を制御するための処理に移行する。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって(ステップS6615:YES)、ステップS6616〜ステップS6618のいずれかにて否定判定をした場合、非設定更新時のクリア処理を実行した後に(ステップS6607)、設定値が正常であることを条件として(ステップS6608:YES)、ステップS6609以降における遊技の進行を制御するための処理に移行する。非設定更新時のクリア処理の処理内容は既に説明したとおりである。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって(ステップS6615:YES)、ステップS6616〜ステップS6618の全てで肯定判定をした場合、設定値を更新するための処理を実行する。また、ステップS6608又はステップS6614にて設定値が異常であると判定した場合にも、設定値を更新するための処理を実行する。
具体的には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS6619)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される設定更新時のクリア処理(ステップS6620)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該設定値更新時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値(すなわちパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前における当該パチンコ機10の設定値)を把握することが可能となる。
その後、設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS6620)。設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221における当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリア及び上記コピー領域を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、設定更新時のクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、設定更新時のクリア処理ではパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタを「0」クリアする。また、設定更新時のクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。
その一方、設定更新時のクリア処理では当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアを「0」クリアしないため、設定値更新処理(ステップS6621)が実行されたとしても当否抽選モードをパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前におけるモードに維持させることが可能となる。また、設定更新時のクリア処理ではコピー領域を「0」クリアしないため、設定更新時のクリア処理が実行される前に設定されていた設定値をその後に特定することが可能となる。なお、上記構成に限定されることはなく設定更新時のクリア処理ではパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタを「0」クリアしない構成としてもよく、設定更新時のクリア処理では当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアを「0」クリアする構成としてもよい。
設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、パチンコ機10の設定値を変更することが可能な設定値更新処理が実行されたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
その後、ステップS6621にて設定値更新処理を実行する。設定値更新処理の処理内容は上記第22の実施形態における設定値更新処理(図85)と同一である。設定値更新処理を実行した後は、ステップS6609以降の遊技の進行を制御するための処理に移行する。
上記構成によれば設定値が異常であった場合、遊技ホールの管理者による特別な操作を要することなく設定値更新処理が開始される。そして、設定値更新処理が完了した場合には遊技の進行を制御するための処理に移行する。これにより、正常な設定値に設定された状況において遊技が行われるようにすることが可能となる。その一方、設定値更新処理を完了させるためには設定キー挿入部68aに対する設定キーによるOFF操作などを要するため、遊技ホールの管理者以外の者により設定値が勝手に設定されて遊技が開始されてしまうという事象の発生を阻止することが可能となる。
次に、主側CPU63にて各種処理を正常に行うことができない状況となった場合に遊技の進行を強制的に停止させるための構成について説明する。図102(a)はMPU62の構成を説明するためのブロック図である。
図102(a)に示すようにMPU62には主側CPU63、主側ROM64及び主側RAM65が設けられているとともに、リセット信号出力部251及びプログラム監視部252が設けられている。リセット信号出力部251は主側CPU63にリセット信号を出力する機能を有している。具体的には、リセット信号出力部251は、電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合であって出力不可条件が成立していない場合にHIレベルの信号としてリセット信号を主側CPU63に出力し、電源・発射制御装置78から動作電力が供給されていない場合又は動作電力が供給されている場合であっても出力不可条件が成立している場合にはリセット信号を主側CPU63に出力しない。主側CPU63は電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合であってリセット信号出力部251からリセット信号を受信している場合に各種処理を実行し、電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合であってもリセット信号出力部251からリセット信号を受信していない場合には各種処理を実行しない。また、主側CPU63は電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合においてリセット信号出力部251からリセット信号を受信していない状況からリセット信号を受信している状況に切り換わった場合にメイン処理(図100)を開始する。
プログラム監視部252は主側CPU63にて各種処理を正常に行うことができる状況であるか否かを監視する機能を有している。具体的には、プログラム監視部252は、主側CPU63に設けられたプログラムカウンタの値が異常な値であるか否かを監視する。プログラムカウンタは主側CPU63において実行すべき命令が格納されているアドレスを記憶するためのものである。プログラムカウンタは取り得る値が定められており、プログラム監視部252はプログラムカウンタの値が取り得る値以外の値となっているか否かを監視する。また、プログラム監視部252は、ロード命令により情報を特定制御用のワークエリア221に書き込む場合にその書き込み先のエリアとして指定されたアドレスが異常なアドレスか否かを監視する。なお、プログラム監視部252は、ロード命令により情報を特定制御用のワークエリア221から読み出す場合にその読み出し対象のエリアとして指定されたアドレスが異常なアドレスか否かを監視する構成としてもよい。
プログラム監視部252は、プログラムカウンタの値が異常な値であると判断した場合、又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスであると判断した場合、リセット信号出力部251に監視異常信号を出力する。リセット信号出力部251はプログラム監視部252から監視異常信号を受信した場合には電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合であってもリセット信号の出力を一旦停止させ、停止継続期間に亘ってリセット信号の出力を停止させた後にリセット信号の出力を再開させる。停止継続期間はリセット信号の出力が停止されていることを主側CPU63にて特定するのに十分な期間となっている。これにより、プログラムカウンタの値が異常な値となった場合、又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスとなった場合には、リセット信号のOFF・ONを通じて主側CPU63にてメイン処理が実行されることとなる。
図102(b)はリセット信号出力部251によるリセット信号の出力の様子を示すタイムチャートである。図102(b1)は電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている期間を示し、図102(b2)はリセット信号出力部251からリセット信号が出力されている期間を示し、図102(b3)はプログラム監視部252から監視異常信号が出力されるタイミングを示す。
まずプログラム監視部252から監視異常信号が出力されない場合について説明すると、t1のタイミングで図102(b1)に示すように電源・発射制御装置78からMPU62への動作電力の供給が開始されることで、t2のタイミングで図102(b)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力が開始される。その後、t3のタイミングで図102(b1)に示すように電源・発射制御装置78からMPU62への動作電力の供給が停止されることで、t4のタイミングで図102(b2)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力が停止される。
次にプログラム監視部252から監視異常信号が出力される場合について説明すると、t5のタイミングで図102(b1)に示すように電源・発射制御装置78からMPU62への動作電力の供給が開始されることで、t6のタイミングで図102(b)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力が開始される。その後、t7のタイミングで、プログラムカウンタの値が異常な値となる又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスとなることにより、図102(b3)に示すようにプログラム監視部252からリセット信号出力部251に監視異常信号が出力される。これにより、図102(b2)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力がt7のタイミングで一旦停止され、その後のt8のタイミングで再開される。
この場合、主側CPU63はt7のタイミングで各種処理の実行を停止し、リセット信号の立ち上がりを確認したタイミングであるt8のタイミングでメイン処理(図100)を開始する。但し、主側CPU63の各種処理の実行の停止に際して停電時処理は実行されていないため、特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされていない状況でメイン処理(図100)が開始されるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムが保存されることなくメイン処理(図100)が開始される。したがって、メイン処理(図100)ではステップS6603又はステップS6606にて否定判定をすることとなり、非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)を実行する。これにより、プログラムカウンタの値が異常な値となる又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスとなることによりプログラム監視部252から監視異常信号が出力された場合には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のうち所定の記憶エリアが「0」クリアされることとなる非設定更新時のクリア処理が実行されるようにすることが可能となる。
但し、非設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、プログラムカウンタの値が異常な値となる又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスとなることによりプログラム監視部252から監視異常信号が出力されたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
図102(b)の説明に戻り、その後、t9のタイミングで図102(b1)に示すように電源・発射制御装置78からMPU62への動作電力の供給が停止されることで、t10のタイミングで図102(b2)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力が停止される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるタイマ割込み処理について、図103のフローチャートを参照しながら説明する。タイマ割込み処理は、メイン処理(図100)においてステップS6610〜ステップS6613の処理が実行されている状況で定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。なお、タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップS6801〜ステップS6819では上記第22の実施形態におけるタイマ割込み処理(図86)のステップS5201〜ステップS5219と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。その後、設定監視処理を実行する(ステップS6820)。図104は設定監視処理を示すフローチャートである。
特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS6901)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
設定値が異常である場合(ステップS6901:NO)、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS6902)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される設定値更新処理の実行前における本パチンコ機10の設定値を把握することが可能となる。
その後、設定値の異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS6903)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定値異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定値の異常を検出しました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定値の異常を検出しました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は設定値異常が発生したことを把握することが可能となる。
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS6904)。つまり、タイマ割込み処理(図103)が実行される度に設定値に異常が発生しているか否かが監視され、設定値異常の発生を特定した場合にはパチンコ機10の設定値の再設定を行うために設定値更新処理を実行する。設定値更新処理の処理内容は上記第22の実施形態における設定値更新処理(図85)と同一である。したがって、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に設定値が1段階ずつ更新され、アウト口検知センサ48aにて遊技球を検知することで選択中の設定値が確定される。更新途中の設定値及び確定した設定値は第3報知用表示装置69cにて表示される。その後、設定キー挿入部68aのON状態からOFF状態への切り換わりが発生した場合に設定値更新処理の終了条件が成立したと判定する。設定値更新処理を実行した後は、タイマ割込み処理(図103)に復帰する。
ここで、設定値更新処理では、設定キー挿入部68aがOFF状態となっているだけでは終了条件が成立したと判定されることはなく、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わった場合に終了条件が成立したと判定する。設定監視処理にて設定値更新処理が実行される場合、当該設定値更新処理の開始時には設定キー挿入部68aがOFF状態となっているため、当該設定値更新処理の終了条件を成立させるためには設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して一旦ON操作を行った後にOFF操作を行う必要がある。これにより、遊技ホールの管理者による正規の操作が行われていないにも関わらず設定値更新処理が終了してしまわないようにすることが可能となる。
設定キー挿入部68aのON状態からOFF状態への切り換わりが発生して設定値更新処理の終了条件が成立した場合には、設定値更新処理(図85)におけるステップS5111を実行することで、特定制御用のワークエリア221におけるコピー領域に記憶された設定値と、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタに今回設定された設定値とが同一であるか否かを比較する。つまり、設定値更新処理(ステップS6904)が実行される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一であるか否かを判定する。両設定値が同一である場合(ステップS5112:NO)、非変更時の報知用処理(ステップS5113)を実行することで、既に説明した設定維持報知が行われるようにする。一方、両設定値が異なる場合(ステップS5112:YES)、変更時の報知用処理(ステップS5114)を実行することで、既に説明した設定変更報知が行われるようにする。
設定値異常が発生している場合には設定値更新処理が実行される構成において、当該設定値更新処理が実行される前に設定されていた設定値と、当該設定値更新処理にて設定された設定値とが同一である場合には設定維持報知が行われる。これにより、設定値異常により設定値更新処理が実行されたとしてもその前の状況において設定されていた設定値を再設定することで設定維持報知が行われることとなり、設定値異常による設定値更新処理が実行されたとしても設定値が変化していないことを遊技者に明示することが可能となる。ちなみに、遊技ホールにおいては設置された各パチンコ機10の設定値を記録するのが一般的であるため、その記録された設定値となるように設定値異常による設定値更新処理を実行することが可能である。
タイマ割込み処理(図103)の説明に戻り、ステップS6820にて設定監視処理を実行した後は、ステップS6821にて管理用処理を実行する。管理用処理の実行に際しては、特定制御用のプログラムに設定されている管理用処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては管理用処理の実行後におけるタイマ割込み処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理用処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すタイマ割込み処理のプログラムに復帰する。
図105は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS7001〜ステップS7005の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図103)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS7001)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図103)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「LD (_PSWBUF),PSW」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に設定されたPSWバッファに退避させる(ステップS7002)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化してしまう前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させておくことが可能となる。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS7003)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合には「LD PSW,(_PSWBUF)」として、ロード命令により、ステップS7002にて特定制御用のワークエリア221におけるPSWバッファに退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS7004)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS7002が前回実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、タイマ割込み処理(図103)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS7005)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
図106は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS7101〜ステップS7116の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップS7101〜ステップS7108及びステップS7110〜ステップS7116では上記第17の実施形態における管理実行処理(図78)のステップS4501〜ステップS4515と同一の処理を実行する。また、ステップS7109では別監視処理を実行する。別監視処理の実行に際しては非特定制御用のプログラムに設定されている別監視処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては別監視処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、別監視処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。
図107は別監視処理を示すフローチャートである。なお、別監視処理におけるステップS7201〜ステップS7206の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
別監視処理では、非特定制御用のプログラムにおいて実行している処理の処理位置を示すポインタの値が正常な数値範囲を超えた値となっているか否かを判定する(ステップS7201)。また、非特定制御用のワークエリア223に設けられた通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233に記憶されている情報が明らかに異常な情報となっているか否かを判定する(ステップS7202)。例えば通常用カウンタエリア231において通常用のアウトカウンタ231eの値が「0」であるにも関わらず通常用の一般入賞カウンタ231aの値が1000以上となっている場合には異常と判定する。また、非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算結果記憶エリア234に記憶されている情報が明らかに異常な情報となっているか否かを判定する(ステップS7203)。例えば第61パラメータが「0」であるにも関わらず第62〜第64パラメータのいずれかが「0」ではない場合には異常と判定する。
ステップS7201〜ステップS7203のいずれかにて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223について情報異常が発生しているとして、非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理を実行する(ステップS7204)。当該一部クリア処理では非特定制御用のワークエリア223において管理開始フラグ以外の記憶エリアを「0」クリアする。この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234の全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。
また、管理開始フラグを「0」クリアしないようにすることにより管理開始フラグに既に「1」がセットされている状態を維持させることが可能となり、既にパチンコ機10が遊技ホールにて継続して使用されているにも関わらず履歴情報の収集に関してパチンコ機10の出荷段階の規制を生じさせてしまわないようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなくステップS7204では管理開始フラグを含めて非特定制御用のワークエリア223の全体を「0」クリアする構成としてもよい。
また、ステップS7204では非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。非特定制御用のスタックエリア224には管理実行処理(図106)におけるステップS7102〜ステップS7107にて特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報が退避されている。この場合に、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしないようにすることにより、この特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報であって非特定制御用のスタックエリア224に退避されている情報を消去してしまわないようにすることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224には別監視処理が終了した後における管理実行処理(図106)の戻り番地の情報が格納されているが、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしないようにすることにより、この戻り番地の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、初期設定処理を実行する(ステップS7205)。初期設定処理では、非特定制御用のワークエリア223においてステップS7204にて「0」クリアの対象となった記憶エリアに対して初期設定を行う。
その後、クリア報知処理を実行する(ステップS7206)。クリア報知処理では非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされたことを示すコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信することにより、表示発光部53を非特定制御用のワークエリア223の強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「履歴情報が強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「履歴情報が強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は非特定制御用のワークエリア223が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
ステップS7201〜ステップS7203の全てにて否定判定をした場合、又はステップS7206の処理を実行した場合、別監視処理を終了して監視実行処理(図106)に復帰する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
プログラム監視部252においてロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスであることが特定された場合、リセット信号出力部251によりリセット信号のOFF→ONが行われることにより主側CPU63では動作電力の供給が新たに開始された場合と同様にメイン処理(図100)が実行される。そして、リセット信号のOFF→ONが行われた場合には特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされていないとともに停電時におけるチェックサムが特定制御用のワークエリア221に記憶されていないため、強制的に非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される。非設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値が記憶された記憶エリア以外の記憶エリアが「0」クリアされるとともに特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされ、さらにこれらエリアの初期設定処理が実行される。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に関して情報異常が発生している可能性がある場合には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に対して「0」クリア処理と初期設定処理とを実行することで当該情報異常が解消されるようにすることが可能となる。
プログラム監視部252において主側CPU63のプログラムカウンタの値が異常な値であることが特定された場合、リセット信号出力部251によりリセット信号のOFF→ONが行われることにより主側CPU63では動作電力の供給が新たに開始された場合と同様にメイン処理(図100)が実行される。そして、リセット信号のOFF→ONが行われた場合には特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされていないとともに停電時におけるチェックサムが特定制御用のワークエリア221に記憶されていないため、強制的に非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される。非設定更新時のクリア処理では、各種レジスタを含めた主側CPU63の内部記憶エリアが「0」クリアされるとともに初期設定処理が実行される。これにより、主側CPU63の内部記憶エリアに関して情報異常が発生している可能性がある場合には、主側CPU63の内部記憶エリアに対して「0」クリア及び初期設定処理を実行することで当該情報異常が解消されるようにすることが可能となる。
一方、非設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、上記のようにプログラム監視部252において情報異常が特定されたことで主側CPU63の内部記憶エリア、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に対して「0」クリアと初期設定処理とが実行される場合であっても、遊技履歴の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となるとともに、遊技履歴の管理結果の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合のメイン処理(図100)にて停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しない場合には非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される構成において、プログラム監視部252にて情報異常の発生が特定された場合にはリセット信号のOFF→ONを行うことで停電フラグに「1」がセットされていないとともにチェックサムが記憶されていない状況にてメイン処理(図100)が実行されるようにする。これにより、動作電力の供給開始時において情報異常を解消するための構成を利用して、プログラム監視部252にて特定された情報異常を解消することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合のメイン処理(図100)にてチェックサムが正常であるか否かが監視される構成において、当該チェックサムの算出対象には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が含まれ、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は含まれない。これにより、主側RAM65において特定制御に対応する記憶エリアのみについて情報異常が発生しているか否かを特定することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合のメイン処理(図100)にてチェックサムが異常であることが特定された場合には非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行されることとなるが、当該非設定更新時のクリア処理では特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222には「0」クリアする処理と初期設定処理とが実行されるのに対して、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224には「0」クリアする処理が実行されない。これにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生しているにも関わらずそのままの状態で特定制御に対応する処理が継続して実行されてしまわないようにすることが可能となるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の情報異常を契機として主側RAM65の非特定制御に対応する記憶エリアまで「0」クリアされてしまわないようにすることが可能となる。
停電情報記憶処理(図101)の停電時処理(ステップS6709〜ステップS6712)では特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムが算出されるのに対して、主側RAM65の非特定制御に対応する記憶エリアについてはチェックサムが算出されない。これにより、停電時処理を完了するまでに要する処理期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
非特定制御に対応する処理にて実行される別監視処理(図107)にて非特定制御用のワークエリア223に記憶された情報について異常の発生を特定した場合には、非特定制御に対応する処理である当該別監視処理(図107)にて非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアするとともに初期設定処理を実行する。これにより、非特定制御用のワークエリア223に何らかの異常が発生しているにも関わらず非特定制御用のワークエリア223の情報がそのまま保持された状態で非特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアする処理及び初期設定する処理は非特定制御に対応する処理にて実行されるため、非特定制御用のワークエリア223の情報の更新に関して特定制御に対応する処理が介在してしまわないようにすることが可能となる。
非特定制御に対応する処理である別監視処理(図107)において非特定制御用のワークエリア223に異常が発生しているか否かの監視が実行されるとともに、異常が発生している場合には当該非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアする処理と初期設定する処理とが実行される。これにより、非特定制御用のワークエリア223に異常が発生しているか否かの監視と当該非特定制御用のワークエリア223の初期化の実行とを非特定制御に対応する処理における一連の処理として実行することが可能となる。
非特定制御に対応する処理にて実行される別監視処理(図107)にて非特定制御用のワークエリア223に記憶された情報について異常の発生を特定した場合には、非特定制御用のワークエリア223に対して「0」クリアする処理及び初期設定する処理を実行するものの、非特定制御用のスタックエリア224に対しては「0」クリアする処理及び初期設定する処理を実行しない。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消可能としながら、非特定制御用のスタックエリア224に退避された特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報及び別管理処理が終了した後における戻り番地の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定する処理は特定制御に対応する処理にて実行され、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアするとともに初期設定する処理は非特定制御に対応する処理にて実行される。これにより、このような初期化の処理に関しても、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるとともに、非特定制御用のワークエリア223が非特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるようにすることが可能となる。
なお、メイン処理(図100)ではステップS6608及びステップS6614にて設定値が正常であるか否かの監視を実行する構成としたが、これら設定値が正常であるか否かを監視する処理が実行されない構成としてもよい。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行される動作電力の供給開始時の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。また、このように動作電力の供給開始時の処理では設定値が正常であるか否かの監視が行われないとしても、当該動作電力の供給開始時の処理が終了した後に実行されるタイマ割込み処理(図103)の設定監視処理(ステップS6820)にて設定値が正常であるか否かの監視が行われるため、設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS6820)がタイマ割込み処理(図103)が起動される度に実行される構成に限定されることはなく、例えばタイマ割込み処理(図103)が複数として定められた契機回数(例えば10000回)実行される度に設定監視処理(ステップS6820)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値が正常であるか否かの監視を定期的に行うようにしながらも、当該監視の実行頻度を抑えることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS6820)がメイン処理(図100)における残余処理(ステップS6610〜ステップS6613)にて実行される構成としてもよい。この場合、タイマ割込み処理が実行されていない状況における空き時間を利用して設定値が正常であるか否かの監視を行うことが可能となる。
また、遊技回が新たに開始される場合に設定監視処理(ステップS6820)が実行される構成としてもよい。より具体的には遊技回が新たに開始される場合において当否判定処理が実行される前に設定監視処理(ステップS6820)が実行される構成としてもよい。これにより、設定値が異常な状況で当否判定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS6820)において設定値が異常であることを特定した場合には、設定値更新処理(ステップS6904)に移行する構成に代えて、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする構成としてもよい。この場合、タイマ割込み処理(図103)においてステップS6807にて肯定判定をすることでステップS6808〜ステップS6821の処理が実行されないため、設定値が異常である場合には遊技の進行が停止されることとなる。但し、ステップS6801〜ステップS6806の処理は実行されるため、停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。また、遊技停止フラグに「1」をセットした場合には設定値を更新すべきことを示す報知が実行されるようにすることで、設定値更新処理の実行を促すようにしてもよい。この場合、当該報知を確認した遊技ホールの管理者が、電源OFF操作を行った後に、設定値更新処理が実行される態様で電源のON操作を行うことで、遊技停止フラグが「0」クリアされて遊技の進行が停止された状態が解除されるとともに、設定値更新処理が実行されて正常な設定値が設定されることとなる。
また、設定監視処理(ステップS6820)において設定値が異常であることを特定した場合には、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定異常フラグに「1」をセットした状態でメイン処理(図100)を開始する構成としてもよく、当該設定異常フラグに「1」をセットした状態で遊技の進行を停止させるとともに当該遊技の進行が停止された状態を解除するためには電源のOFF→ONが必要である構成としてもよい。この場合、メイン処理(図100)では設定値更新処理が実行されるようにするための操作が行われないとしても、設定異常フラグに「1」がセットされている場合には強制的に設定値更新処理が実行されるようにすることで、メイン処理(図100)に設定された設定値更新処理を利用して設定値の新たな設定を強制的に行わせることが可能となる。
また、プログラム監視部252にて情報異常の発生が特定されてリセット信号が強制的にOFF→ONされた場合には、特定制御用のワークエリア221に対して初期化処理が実行されることで、パチンコ機10の設定値が「設定1」となる構成としてもよい。また、プログラム監視部252にて情報異常の発生が特定されてリセット信号が強制的にOFF→ONされた場合には、特定制御用のワークエリア221に対して初期化処理が実行された後に設定値更新処理が実行される構成としてもよい。
また、プログラム監視部252にて情報異常の発生が特定された場合にはリセット信号が強制的にOFF→ONされることなく、非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される構成としてもよく、設定更新時のクリア処理(ステップS6620)及び設定値更新処理(ステップS6621)が実行される構成としてもよい。
また、非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)では特定制御用のワークエリア221において設定値の情報を記憶する記憶エリアを初期化することでパチンコ機10の設定値が「設定1」となる構成としてもよく、「設定1」以外の予め定められた設定値となる構成としてもよい。これにより、非設定更新時のクリア処理が実行された場合には予め定められた設定値とすることが可能となる。
また、非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされない構成としたが「0」クリアされる構成としてもよい。
また、別監視処理(図107)におけるステップS7204では管理開始フラグを「0」クリアしない構成としたが、管理開始フラグを「0」クリアする構成としてもよい。また、別監視処理(図107)におけるステップS7204では通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアしない構成としてもよく、演算結果記憶エリア234を「0」クリアしない構成としてもよい。
また、別監視処理(図107)におけるステップS7204では非特定制御用のワークエリア223だけではなく非特定制御用のスタックエリア224に対しても「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行する構成としてもよい。この場合、非特定制御用のスタックエリア224において別監視処理の終了後における管理実行処理の戻り番地の情報及び非特定制御用のスタックエリア224に退避された特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報は消去しないようにすることが好ましい。
また、別監視処理(図107)では非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生しているか否かを監視し、異常が発生していることが特定された場合には非特定制御用のスタックエリア224に対して「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行する構成としてもよい。この場合、非特定制御用のスタックエリア224において別監視処理の終了後における管理実行処理の戻り番地の情報は消去しないようにすることが好ましい。
また、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の両方がチェックサムの算出対象である構成に限定されることはなく、特定制御用のワークエリア221のみがチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222のみがチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
<第31の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第30の実施形態と相違している。以下、上記第30の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第30の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図108は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS7301〜ステップS7322の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS7301)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS7302)。
その後、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS7303)。停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップS7303:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS7304)。チェックサムの算出方法は上記第30の実施形態におけるメイン処理(図100)のステップS6604と同一である。
その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップS7304にて算出したチェックサムと比較する(ステップS7305)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS7306)。
ステップS7306にて肯定判定をした場合、ステップS7307〜ステップS7320の処理を実行する。この場合、ステップS7307〜ステップS7314の処理内容は上記第30の実施形態におけるメイン処理(図100)のステップS6614〜ステップS6621と同一であり、ステップS7316〜ステップS7320は上記第30の実施形態におけるメイン処理(図100)のステップS6609〜ステップS6613と同一である。
また、リセットボタン68cが押圧操作されているのに対して(ステップS7308:YES)、ステップS7309〜ステップS7311のいずれかにて否定判定をした場合、非設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS7315)。非設定更新時のクリア処理の処理内容は上記第30の実施形態におけるメイン処理(図100)のステップS6607と同一である。但し、本実施形態では非設定更新時のクリア処理を実行した後は設定値が正常であるか否かの判定を行うことなくステップS7316〜ステップS7320の処理に進む。ステップS7309〜ステップS7311のいずれかにて否定判定をした場合にのみ非設定更新時のクリア処理(ステップS7315)が実行されることとなるが、ステップS7309〜ステップS7311の処理が実行される前にステップS7307にて設定値が正常であるか否かの判定を行っているため、非設定更新時のクリア処理を実行した後に設定値が正常であるか否かの判定を行う必要がない。
ステップS7303又はステップS7306にて否定判定をした場合、すなわち特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサム異常が発生した場合、異常時のクリア処理を実行する(ステップS7321)。図109は異常時のクリア処理を示すフローチャートである。なお、異常時のクリア処理におけるステップS7401〜ステップS7405の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221のクリア処理を実行する(ステップS7401)。当該クリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。
その後、特定制御用のスタックエリア222のクリア処理を実行する(ステップS7402)。当該クリア処理では、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を行う。
その後、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS7403)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を非特定制御用のクリア処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。なお、フラグレジスタの情報量は1バイトとなっている。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている非特定制御用のクリア処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該非特定制御用のクリア処理を開始する(ステップS7404)。この場合、当該非特定制御用のクリア処理の実行後における異常時のクリア処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、非特定制御用のクリア処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す異常時のクリア処理のプログラムに復帰する。
非特定制御用のクリア処理の実行後において異常時のクリア処理のプログラムに復帰した場合、「POP PSW」として、ポップ命令により、ステップS7402にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS7405)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS7402が実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
図110は非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。なお、非特定制御用のクリア処理におけるステップS7501〜ステップS7516の処理は主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS7501)。この場合、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901と同様に、非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの情報をスタックポインタに設定する。
その後、「LD (_WABUF),WA」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたWAバッファに退避させる(ステップS7502)。また、「LD (_BCBUF),BC」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたBCバッファに退避させる(ステップS7503)。また、「LD
(_DEBUF),DE」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたDEバッファに退避させる(ステップS7504)。また、「LD (_HLBUF),HL」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたHLバッファに退避させる(ステップS7505)。また、「LD (_IXBUF),IX」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIXバッファに退避させる(ステップS7506)。また、「LD (_IYBUF),IY」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIYバッファに退避させる(ステップS7507)。
主側CPU63のレジスタには、既に説明したフラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS7502〜ステップS7507では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させている。なお、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報量はいずれも2バイトとなっている。
これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理である非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理(ステップS7508)及び初期設定処理(ステップS7509)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報を非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理(ステップS7508)及び初期設定処理(ステップS7509)の実行に先立ち非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報を非特定制御が開始される前に退避させることが可能となる。よって、非特定制御に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、非特定制御を終了する場合には非特定制御用のワークエリア223に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態を非特定制御が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理である非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理(ステップS7508)及び初期設定処理(ステップS7509)にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、非特定制御用のワークエリア223においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理(ステップS7508)及び初期設定処理(ステップS7509)に際して利用可能となる非特定制御用のワークエリア223の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。なお、当然のことながら主側CPU63における各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうちWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタについては、非特定制御に対応する処理が開始される前に設定された情報が当該非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理が再開されるまで記憶保持される。
また、レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、既に説明したとおり情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
ステップS7502〜ステップS7507の処理を実行した後は、非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理を実行する(ステップS7508)。当該一部クリア処理では非特定制御用のワークエリア223の各記憶エリアのうち、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報が退避された記憶エリア以外の記憶エリアを「0」クリアする。具体的には、非特定制御用のワークエリア223の各記憶エリアのうちWAバッファ、BCバッファ、DEバッファ、HLバッファ、IXバッファ及びIYバッファは「0」クリアしない一方、これら各種バッファ以外の記憶エリアを「0」クリアする。
この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233、演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグの全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。また、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報が退避された記憶エリアを「0」クリアしないようにすることにより、非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には主側CPU63の各種レジスタに特定制御に対応する処理にて利用される情報を復帰させることが可能となる。
また、ステップS7508では非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。非特定制御用のスタックエリア224には非特定制御用のクリア処理が終了した後における異常時のクリア処理(図109)の戻り番地の情報が格納されているが、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしないようにすることにより、この戻り番地の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、初期設定処理を実行する(ステップS7509)。初期設定処理では、非特定制御用のワークエリア223においてステップS7508にて「0」クリアの対象となった記憶エリアに対して初期設定を行う。
その後、「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3909と同様に、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS7510)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
その後、「LD WA,(_WABUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のWAバッファに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップS7511)。また「LD BC,(_BCBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のBCバッファに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップS7512)。また「LD DE,(_DEBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のDEバッファに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップS7513)。また「LD HL,(_HLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のHLバッファに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS7514)。また「LD IX,(_IXBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIXバッファに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップS7515)。また「LD IY,(_IYBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIYバッファに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップS7516)。ステップS7511〜ステップS7516の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
上記構成によれば、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理(図108)にて停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが異常である場合には、異常時のクリア処理(ステップS7321)が実行されることにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく非特定制御用のワークエリア223も「0」クリアされるとともに初期設定される。特定制御用のワークエリア221について情報異常が発生している場合には非特定制御用のワークエリア223も情報異常が発生している可能性があるが、異常時のクリア処理において非特定制御用のワークエリア223も初期化されることにより非特定制御用のワークエリア223に情報異常が発生しているにも関わらずそのままの状態で非特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
異常時のクリア処理(ステップS7321)において非特定制御用のワークエリア223に対して「0」クリアする処理及び初期設定する処理が実行される場合であっても、当該非特定制御用のワークエリア223に退避された特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報は「0」クリアされない。これにより、非特定制御に対応する処理が終了した後に特定制御に対応する処理にて利用される情報を消去しないようにしながら、非特定制御用のワークエリア223に対して「0」クリアする処理及び初期設定する処理を実行することが可能となる。
異常時のクリア処理(ステップS7321)において非特定制御用のワークエリア223に対して「0」クリアする処理及び初期設定する処理が実行される場合であっても、非特定制御用のスタックエリア224に対しては「0」クリアする処理及び初期設定する処理は実行されない。これにより、非特定制御用のクリア処理(図110)が終了した後における戻り番地の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする処理と初期設定する処理とは特定制御に対応する処理にて実行され、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアする処理と初期設定する処理とは非特定制御に対応する処理にて実行される。これにより、「0」クリアする処理及び初期設定する処理に関しても、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるとともに、非特定制御用のワークエリア223が非特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるようにすることが可能となる。
なお、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の両方がチェックサムの算出対象である構成に限定されることはなく、特定制御用のワークエリア221のみがチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222のみがチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
また、非特定制御用のワークエリア223がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221及び非特定制御用のワークエリア223がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
また、非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
また、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
また、非特定制御用のクリア処理(図110)におけるステップS7508及びステップS7509では非特定制御用のワークエリア223だけではなく非特定制御用のスタックエリア224に対しても「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行する構成としてもよい。この場合、非特定制御用のクリア処理の終了後における異常時のクリア処理の戻り番地の情報は消去しないようにすることが好ましい。
また、非特定制御用のクリア処理(図110)におけるステップS7508では管理開始フラグを「0」クリアする構成としたが、管理開始フラグを「0」クリアしない構成としてもよい。また、非特定制御用のクリア処理(図110)におけるステップS7508では通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアしない構成としてもよく、演算結果記憶エリア234を「0」クリアしない構成としてもよい。
<第32の実施形態>
本実施形態ではチェックサムを利用した主側RAM65の情報異常の監視に関する処理構成が上記第30の実施形態と相違している。以下、上記第30の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第30の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図111は主側CPU63にて実行される本実施形態における停電情報記憶処理を示すフローチャートである。なお、停電情報記憶処理はタイマ割込み処理(図103)におけるステップS6801にて実行される。また、停電情報記憶処理におけるステップS7601〜ステップS7613の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
停電情報記憶処理におけるステップS7601〜ステップS7608では上記第30の実施形態における停電情報記憶処理(図101)のステップS6701〜ステップS6708と同一の処理を実行する。停電の発生を特定した場合、ステップS7608にて肯定判定をしてステップS7609〜ステップS7613の停電時処理を実行する。
具体的には、まず特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットする(ステップS7609)。これにより、正常に停電時処理が実行されるとともに主側RAM65における情報の記憶保持が正常に行われた場合には、主側CPU63への動作電力の供給が再度開始された場合に特定制御用のワークエリア221の停電フラグに「1」がセットされていることとなる。
その後、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS7610)。この場合、特定制御用のチェックサムの算出に際して演算対象となる特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアは、後述するチェックサムの監視処理(図112)のステップS7701にて特定制御用のチェックサムの演算対象となる特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアと同一である。また、この特定制御用のチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。そして、その算出した特定制御用のチェックサムを特定制御用のワークエリア221における当該特定制御用のチェックサムを記憶するための記憶エリアであって特定制御用のチェックサムの算出対象から除外されている記憶エリアに記憶させる。
その後、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224についてチェックサムを算出する(ステップS7611)。この場合、非特定制御用のチェックサムの算出に際して演算対象となる非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224における記憶エリアは、後述するチェックサムの監視処理(図112)のステップS7706にて非特定制御用のチェックサムの演算対象となる非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224における記憶エリアと同一である。そして、その算出した非特定制御用のチェックサムを特定制御用のワークエリア221における当該非特定制御用のチェックサムを記憶するための記憶エリアであって特定制御用のチェックサムの算出対象から除外されている記憶エリアに記憶させる。
その後、主側CPU63のレジスタにおける出力ポートの情報を全て「0」にセットするとともに(ステップS7612)、主側RAM65へのアクセスを禁止する(ステップS7613)。そして、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
次に、図112のフローチャートを参照しながら主側CPU63にて実行されるチェックサムの監視処理について説明する。なお、チェックサムの監視処理はメイン処理(図100)においてステップS6604〜ステップS6606の代わりに実行される。また、チェックサムの監視処理におけるステップS7701〜ステップS7711の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222について特定制御用のチェックサムを算出する(ステップS7701)。当該特定制御用のチェックサムの算出方法は停電情報記憶処理(図111)におけるステップS7610と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理のステップS7610にて算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出した特定制御用のチェックサムを、ステップS7701にて算出した特定制御用のチェックサムと比較する(ステップS7702)。そして、それら特定制御用のチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS7703)。
特定制御用のチェックサムが一致していない場合(ステップS7703:NO)。特定制御用のワークエリア221のクリア処理を実行する(ステップS7704)。当該クリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、当該クリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。また、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する(ステップS7705)。
ステップS7703にて肯定判定をした場合、又はステップS7705の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224について非特定制御用のチェックサムを算出する(ステップS7706)。当該非特定制御用のチェックサムの算出方法は停電情報記憶処理(図111)におけるステップS7611と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理のステップS7611にて算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された非特定制御用のチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出した非特定制御用のチェックサムを、ステップS7706にて算出した非特定制御用のチェックサムと比較する(ステップS7707)。そして、それら非特定制御用のチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS7708)。
非特定制御用のチェックサムが一致していない場合(ステップS7708:NO)、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS7709)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を非特定制御用のクリア処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。なお、フラグレジスタの情報量は1バイトとなっている。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている非特定制御用のクリア処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該非特定制御用のクリア処理を開始する(ステップS7710)。この場合、当該非特定制御用のクリア処理の実行後におけるチェックサムの監視処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、非特定制御用のクリア処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すチェックサムの監視処理のプログラムに復帰する。
非特定制御用のクリア処理の実行後において異常時のクリア処理のプログラムに復帰した場合、「POP PSW」として、ポップ命令により、ステップS7709にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS7711)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS7709が実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
図113は非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。なお、非特定制御用のクリア処理におけるステップS7801〜ステップS7818の処理は主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
非特定制御用のクリア処理におけるステップS7801〜ステップS7807では上記第31の実施形態における非特定制御用のクリア処理(図110)におけるステップS7501〜ステップS7507と同一の処理を実行する。
その後、非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理を実行する(ステップS7808)。当該一部クリア処理では非特定制御用のワークエリア223の各記憶エリアのうち、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報が退避された記憶エリア以外の記憶エリアを「0」クリアする。具体的には、非特定制御用のワークエリア223の各記憶エリアのうちWAバッファ、BCバッファ、DEバッファ、HLバッファ、IXバッファ及びIYバッファは「0」クリアしない一方、これら各種バッファ以外の記憶エリアを「0」クリアする。
この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233、演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグの全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。また、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報が退避された記憶エリアを「0」クリアしないようにすることにより、非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には主側CPU63の各種レジスタに特定制御に対応する処理にて利用される情報を復帰させることが可能となる。
その後、初期設定処理を実行する(ステップS7809)。初期設定処理では、非特定制御用のワークエリア223においてステップS7808にて「0」クリアの対象となった記憶エリアに対して初期設定を行う。
その後、非特定制御用のスタックエリア224の一部クリア処理を実行する(ステップS7810)。当該一部クリア処理では非特定制御用のスタックエリア224の各記憶エリアのうち、非特定制御用のクリア処理が終了した後におけるチェックサムの監視処理(図112)の戻り番地の情報が格納された記憶エリア以外の記憶エリアを「0」クリアする。これにより、非特定制御用のクリア処理が終了した後におけるチェックサムの監視処理(図112)の戻り番地の情報が消去されてしまわないようにしながら、非特定制御用のスタックエリア224の情報異常を解消することが可能となる。
その後、初期設定処理を実行する(ステップS7811)。初期設定処理では、非特定制御用のスタックエリア224においてステップS7810にて「0」クリアの対象となった記憶エリアに対して初期設定を行う。
その後、ステップS7812〜ステップS7818の処理を実行する。これらステップS7812〜ステップS7818の処理は上記第31の実施形態における非特定制御用のクリア処理(図110)におけるステップS7510〜ステップS7516と同一の処理を実行する。
上記構成によれば、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムと、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224についてのチェックサムとが個別に算出される。これにより、主側RAM65における特定制御に対応する記憶エリアと、主側RAM65における非特定制御に対応する記憶エリアとのそれぞれについて個別に情報異常を特定することが可能となる。
特定制御用のチェックサムに異常がある場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に対して「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行し、非特定制御用のチェックサムに異常がある場合には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に対して「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行する。これにより、「0」クリアの処理及び初期設定処理を実行する対象を、チェックサムの異常が特定されたエリアに絞ることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする処理と初期設定する処理とは特定制御に対応する処理にて実行され、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアする処理と初期設定する処理とは非特定制御に対応する処理にて実行される。これにより、「0」クリアする処理及び初期設定処理に関しても、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるとともに、非特定制御用のワークエリア223が非特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるようにすることが可能となる。
なお、非特定制御用のクリア処理(図113)におけるステップS7808では管理開始フラグを「0」クリアする構成としたが、管理開始フラグを「0」クリアしない構成としてもよい。また、非特定制御用のクリア処理(図113)におけるステップS7808では通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアしない構成としてもよく、演算結果記憶エリア234を「0」クリアしない構成としてもよい。
<第33の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される処理構成が上記第15の実施形態と相違している。以下、上記第15の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第15の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図114は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS7901〜ステップS7924の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップS7901)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップS7902)。内部機能レジスタ設定処理では、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図117)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図123)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態ではタイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理と第2タイマ割込み処理とが存在している。第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理は第2タイマ割込み処理に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理よりも優先して起動される処理であると言える。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップS7903)。立ち上げ処理中フラグは、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理は実行されることはなく当該第1タイマ割込み処理が終了されることとなる。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップS7904)。これにより、第1タイマ割込み処理(図117)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図123)が第2割込み周期で割り込んで起動される。但し、ステップS7903にて立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理が終了される。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS7905)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第11の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS7905:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS7906)。後述する第1タイマ割込み処理(図117)の停電情報記憶処理(ステップS8202)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップS7906:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS7907)。チェックサムの算出方法は任意であるが、後述する第1タイマ割込み処理(図117)の停電情報記憶処理(ステップS8202)における停電時処理においてチェックサムが算出される場合の算出方法と同一の算出方法となっている。当該停電時処理において算出されたチェックサムは特定制御用のワークエリア221に記憶されることとなるが、このチェックサムが記憶される特定制御用のワークエリア221の記憶エリアはチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアから除外される。
つまり、チェックサムの算出に際しては特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222において一部の記憶エリアである演算対象となる記憶エリアが演算対象となる。この演算対象となる記憶エリアは、MPU62への動作電力の供給が停止される場合における停電時処理においてチェックサムを算出してからMPU62への動作電力の供給が再開されてステップS7907の処理が実行されるまで、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222へのバックアップ電力といった電力供給が継続された場合には基本的には情報の書き換えが行われない記憶エリアである。したがって、MPU62への動作電力の供給が停止されてから当該MPU62への動作電力の供給が再開されるまでに特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の情報が変更されていない場合には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムはMPU62への動作電力の供給が停止される直前と同一である。また、このチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。なお、上記チェックサムの演算対象には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は含まれていない。
その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップS7907にて算出したチェックサムと比較する(ステップS7908)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS7909)。
ステップS7906又はステップS7909にて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しなかった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS7910)。遊技停止フラグは、後述する第1タイマ割込み処理(図117)においてステップS8207にて肯定判定をしてステップS8208〜ステップS8221の処理を実行しない状況、すなわち遊技を進行させるための処理の実行を停止すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、後述する第1タイマ割込み処理(図117)のステップS8207にて肯定判定をすることでステップS8208〜ステップS8221の処理が実行されない状況となる。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合には遊技の進行が停止された状態となるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合には遊技の進行が停止された状態となる。
この場合に、チェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには上記のとおり特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。したがって、前回の電源遮断時の後において設定値異常が発生している場合にはチェックサムが一致しないこととなり、遊技の進行が停止された状態となる。
その一方、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であっても第1タイマ割込み処理(図117)におけるステップS8202〜ステップS8206の処理が実行される。したがって、遊技の進行が停止されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
その後、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS7911)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。
遊技の進行が停止されている状況において上記報知を確認した遊技ホールの管理者は、パチンコ機10への動作電力の供給を一旦停止させて、その後にパチンコ機10への動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるようにするための操作を行うこととなる。これにより、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生した場合には設定値更新処理(ステップS7918)にて設定値の新たな設定が行われるようにすることが可能となる。
特に、チェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには上記のとおり特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれているため、チェックサムに異常が発生している場合には設定値に異常が発生している可能性がある。これに対して、上記のようにチェックサムに関して異常が発生した場合には設定値更新処理(ステップS7918)の実行が促されることにより、異常な設定値のまま遊技が行われてしまわないようにすることが可能となる。
停電フラグに「1」がセットされているとともにチェックサムが正常である場合(ステップS7906及びステップS7909:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS7912)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS7913)。内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かの検知は上記第30の実施形態と同様に前扉開放センサ95が利用され、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かの検知は上記第30の実施形態と同様に本体開放センサ96が利用される。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されており(ステップS7912:YES)、さらに内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合(ステップS7913:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップS7914)。設定確認用処理では、遊技履歴の管理結果である各種パラメータを表示するために利用される第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行うための処理を実行する。
図115は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップS8001〜ステップS8003の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップS8001)。設定確認表示フラグは、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、後述する第2タイマ割込み処理(図123)にてそれに対応する表示制御が第1〜第4報知用表示装置201〜204に対して行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してOFF操作されているか否かを判定する(ステップS8002)。この場合、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する構成としてもよく、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かを判定する構成としてもよい。設定キー挿入部68aがOFF操作されていない場合(ステップS8002:NO)、そのままステップS8002の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがOFF操作されている場合(ステップS8002:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップS8003)。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では遊技履歴の管理結果を示す表示が開始されることとなる。
上記のとおり本実施形態ではリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理にて遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
遊技の進行が継続される状況において設定値の確認が行われる場合を想定すると、例えば遊技回の実行途中において設定値の確認が行われた場合には、設定値の確認が行われている途中で開閉実行モードへの移行が発生してしまうおそれがある。この場合、開閉実行モードが開始されているにも関わらず特電入賞装置32に向けて遊技球を発射することができないおそれがある。また、開閉実行モードの実行途中において設定値の確認が行われた場合、設定値の確認が行われている状況下において開閉実行モードが進行することとなるため、この場合にも特電入賞装置32に向けて遊技球を発射することができないおそれがある。
設定値の確認が行われる場合には遊技の進行が停止される場合を想定すると、遊技が行われている状況において設定値の確認が開始された場合には、遊技の進行を途中で停止させるための処理が複雑化してしまうおそれがある。例えば遊技回の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、遊技回を途中で停止させるための処理が必要となる。この場合、設定値の確認が開始された場合に図柄表示装置41における図柄の変動表示を途中で停止させて、設定値の確認が終了した場合に図柄表示装置41における図柄の変動表示を再開させようとすると、それだけ複雑な処理を要することとなる。また、例えば開閉実行モードの実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、開閉実行モードを途中で停止させるための処理が必要となる。また、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、当該絵柄の変動表示を途中で停止させるための処理が必要となる。また、普電役物34aの開放実行状態の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、当該開放実行状態を途中で停止させるための処理が必要となる。その一方、全ての遊技が終了するまで待って設定値の確認が行われる構成も考えられるが、この場合、遊技回、開閉実行モード、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示、及び普電役物34aの開放実行状態のいずれもが実行されない状況まで待つ必要が生じ、設定値の確認を開始させるまでの待ち時間が長くなってしまうおそれがある。
これに対して、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理において遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で設定確認用処理が実行されるため、遊技の進行が既に停止されている状況において設定値の確認が行われることとなる。これにより、遊技が進行している状況で設定値の確認が行われないようにすることが可能となるとともに、設定値の確認に際して遊技の進行を途中で停止させたり、遊技の進行が停止されるまで設定値の確認を待つ必要が生じない。よって、設定値の確認を適切に行うことが可能となる。
メイン処理(図114)の説明に戻り、リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS7905:YES)、RAMクリア処理を実行する(ステップS7915)。RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップS7902の内部機能レジスタ設定処理(ステップS7902)と同様の処理を実行する。
一方、RAMクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、遊技ホールの管理者によるクリア操作によっては非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS7916)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS7917)。内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かの検知は上記第30の実施形態と同様に前扉開放センサ95が利用され、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かの検知は上記第30の実施形態と同様に本体開放センサ96が利用される。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されており(ステップS7916:YES)、さらに内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合(ステップS7917:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップS7918)。
図116は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップS8101〜ステップS8107の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップS8101)。設定更新表示フラグは、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、後述する第2タイマ割込み処理(図123)にてそれに対応する表示制御が第1〜第4報知用表示装置201〜204に対して行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値が「設定1」に対応する1以上であって「設定6」に対応する6以下であるか否かを判定する(ステップS8102)。設定値カウンタの値が「0」である場合又は7以上である場合、ステップS8102にて否定判定をして、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS8103)。これにより、パチンコ機10の設定値が「設定1」となる。
ステップS8102にて肯定判定をした場合又はステップS8103の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してOFF操作されているか否かを判定する(ステップS8104)。この場合、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する構成としてもよく、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かを判定する構成としてもよい。
設定キー挿入部68aがOFF操作されていない場合(ステップS8104:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップS8105:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を1加算する(ステップS8106)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS8105:NO)又は設定値カウンタの値を1加算した場合にはステップS8102の処理に戻ることとなるが、ステップS8102にて設定値カウンタの値が7以上であると判定されると、ステップS8103にて設定値カウンタに「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがOFF操作されている場合(ステップS8104:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグを「0」クリアする(ステップS8107)。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では遊技履歴の管理結果を示す表示が開始されることとなる。
上記のとおり本実施形態ではリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作された状態となり、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かに関係なくRAMクリア処理(ステップS7915)が実行される。これにより、リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うという操作内容が、RAMクリア処理(ステップS7915)の実行に一義的に結びつくこととなり、RAMクリア処理(ステップS7915)を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
RAMクリア処理(ステップS7915)が実行されたとしても特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタは「0」クリアされないとともに設定値カウンタの情報は変更されない。これにより、RAMクリア処理(ステップS7915)が実行されたとしても設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、RAMクリア処理(ステップS7915)だけではなく設定値更新処理(ステップS7918)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(ステップS7914)が実行される。これにより、設定値に関する処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定値に関する処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理及び設定値更新処理のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理及び設定値更新処理のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理よりも設定値更新処理を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図114)の説明に戻り、ステップS7911の処理を実行した場合、ステップS7912若しくはステップS7913にて否定判定をした場合、ステップS7914の処理を実行した場合、ステップS7916若しくはステップS7917にて否定判定をした場合、又はステップS7918の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップS7919)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップS7919では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS7920)。復帰コマンドには、特図表示部37a用の保留情報の数を示す情報、現状の当否抽選モードを示す情報、現状のサポートモードを示す情報、開閉実行モードの実行途中であるか否かを示す情報、及び遊技回の実行途中であるか否かを示す情報が含まれている。これら情報は特定制御用のワークエリア221に記憶された情報に基づき設定される。音声発光制御装置81は復帰コマンドを受信することにより、図柄表示装置41の表示内容、表示発光部53の発光内容及びスピーカ部54の音出力内容を、復帰コマンドに設定されている各種情報に対応する内容とする。
ここで、パチンコ機10の設定値の確認を行う場合、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う必要がある。そうすると、例えば遊技回の実行途中に設定値を確認する必要が生じた場合には、遊技回の実行途中でパチンコ機10の電源OFF操作が行われ、その後に設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作が行われることとなる。この場合に、音声発光制御装置81に設けられたRAMにはバックアップ電力が供給されないため、パチンコ機10の電源OFF操作が行われた段階で、音声発光制御装置81のRAMにおける遊技回用の演出を制御するための情報は消去されてしまう。これに対して、主側RAM65にはバックアップ電力が供給されるとともに設定値の確認に際しては主側RAM65のクリア処理は実行されないため、遊技回の実行途中でパチンコ機10の電源OFF操作が行われ、その後に設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作が行われた場合には、設定確認用処理の実行後には特図表示部37aにて絵柄の変動表示が再開されることとなる。そうすると特図表示部37aでは絵柄の変動表示が行われているにも関わらず、図柄表示装置41では図柄の変動表示が行われない状況が発生してしまう。
これに対して、設定確認用処理が終了した後に復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信されるとともに当該復帰コマンドには遊技回の実行途中であるか否かを示す情報が含まれている。そして、音声発光制御装置81は復帰コマンドを受信した場合には図柄表示装置41において図柄の変動表示を開始させる。これにより、特図表示部37aでは絵柄の変動表示が行われているにも関わらず図柄表示装置41では図柄の変動表示が行われない状況が発生してしまわないようにすることが可能となる。この図柄の変動表示は変動表示中の各図柄が遊技者にとって識別不可又は識別しづらくなるように相対的に速い速度で行われる。また、復帰コマンドには再開対象となる遊技回の当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果が含まれていないとともに再開対象となる遊技回の終了タイミングを示す情報も含まれていない。したがって、音声発光制御装置81は復帰コマンドに基づき図柄表示装置41における図柄の変動表示を開始させた場合、再開対象の遊技回が外れ結果に対応しているのであれば次の遊技回の開始を示すコマンド又はデモ表示を図柄表示装置41にて開始すべきコマンドを受信した場合に復帰コマンドに基づく図柄の変動表示を終了させてその新たに受信したコマンドに対応する表示を開始させ、再開対象の遊技回が大当たり結果に対応しているのであれば開閉実行モードの開始を示すオープニングコマンドを受信した場合に復帰コマンドに基づく図柄の変動表示を終了させてオープニング演出を開始させる。
また、復帰コマンドに開閉実行モードの実行途中であることを示す情報が含まれている場合には、音声発光制御装置81は開閉実行モードであることを示す表示演出が図柄表示装置41にて開始されるようにする。これにより、開閉実行モードが実行されていることを遊技者に認識させることが可能となる。
その後、ステップS7921〜ステップS7924の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図117)及び第2タイマ割込み処理(図123)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS7921〜ステップS7924の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS7921〜ステップS7924の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップS7921〜ステップS7924では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、主側CPU63にて実行される第1タイマ割込み処理について、図117のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第1タイマ割込み処理は既に説明したとおり第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。また、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
まず特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8201)。既に説明したとおり立ち上げ処理中フラグにはメイン処理(図114)のステップS7903にて「1」がセットされる。そして、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS8201:YES)、ステップS8202〜ステップS8221の各種処理を実行することなく第1タイマ割込み処理を終了する。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図114)が開始された場合には早期に第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の実行が許可される構成であっても、動作電力の供給開始時の処理が終了して遊技の進行を制御するための処理の実行が許可されるまでは第1タイマ割込み処理において遊技の進行を制御するための各種処理が実行されないようにすることが可能となる。
既に説明したとおり立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図114)において動作電力の供給開始時の処理が終了した場合にステップS7919にて「0」クリアされる。第1タイマ割込み処理では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS8201:NO)、ステップS8202以降の処理を実行する。
ステップS8202〜ステップS8219及びステップS8221では上記第15の実施形態におけるタイマ割込み処理(図69)のステップS3701〜ステップS3719と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。この場合に、既に説明したとおりメイン処理(図114)において停電フラグに「1」がセットされていないと判定した場合(ステップS7906:NO)又はチェックサムが一致していないと判定した場合(ステップS7909:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS7910)。遊技停止フラグに「1」がセットされている場合、第1タイマ割込み処理ではステップS8201〜ステップS8206の処理は実行するものの、ステップS8207にて肯定判定をすることでステップS8208〜ステップS8221の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合には遊技の進行が停止された状態となるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合には遊技の進行が停止された状態となる。例えばステップS8212の処理が実行されないことで遊技球の発射が禁止される。また、ステップS8214の処理が実行されないことで遊技回及び開閉実行モードの実行が禁止される。また、ステップS8218の処理が実行されないことで遊技球の払い出しが禁止される。
その一方、このように遊技の進行が停止されている状況であってもステップS8202による停電監視が実行されるとともに、ステップS8203及びステップS8204による当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらにステップS8206による不正の検知が実行される。
第1タイマ割込み処理ではステップS8220にて設定監視処理を実行する。図118は設定監視処理を示すフローチャートである。なお、設定監視処理におけるステップS8301〜ステップS8303の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS8301)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
設定値が異常である場合(ステップS8301:NO)、メイン処理(図114)におけるステップS7910と同様に、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS8302)。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図117)のステップS8207にて肯定判定をすることでステップS8208〜ステップS8221の処理が実行されない状況となる。これにより、設定値が異常であることが特定された場合には遊技の進行が停止された状態となる。その一方、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であっても第1タイマ割込み処理(図117)におけるステップS8202〜ステップS8206の処理が実行されるため、遊技の進行が停止されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
その後、設定値が異常であることを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS8303)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定値異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしてもメイン処理(図114)の設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。
遊技の進行が停止されている状況において上記報知を確認した遊技ホールの管理者は、パチンコ機10への動作電力の供給を一旦停止させて、その後にパチンコ機10への動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるようにするための操作を行うこととなる。これにより、設定値異常が発生した場合には設定値更新処理(ステップS7918)にて設定値の新たな設定が行われるようにすることが可能となる。
ここで、設定値が異常であるか否かの監視処理が定期的に起動される第1タイマ割込み処理(図117)にて実行される。これにより、設定値が異常であるか否かの監視を遊技が行われている状況であっても行うことが可能となる。よって、設定値が異常であるにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。また、設定値が異常であるか否かの監視は監視契機が発生する度に実行される。これにより、設定値が異常であるか否かを監視する頻度を高めることが可能となる。
メイン処理(図114)には設定値が正常であるか否かを監視するための処理は設定されていない。メイン処理(図114)における動作電力の供給開始時の処理において設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていると、動作電力の供給開始時において停電フラグ及びチェックサムの監視を行うだけではなく設定値が正常であるか否かの監視を行う必要が生じ、監視負荷が高くなってしまう。さらに動作電力の供給開始時において設定値が異常であることを特定した場合にはRAMクリア処理(ステップS7915)及び設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるようにしようとすると、それだけ処理構成が複雑化してしまう。これに対して、メイン処理(図114)には設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていないことにより、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を好適なものとすることが可能となる。また、このように動作電力の供給開始時の処理において設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていないとしても、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図117)にて設定監視処理(ステップS8220)を実行する構成であるため、設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。
第1タイマ割込み処理が上記のように実行される構成において、本実施形態では既に説明したとおりタイマ割込み処理として第1タイマ割込み処理(図117)とは別に第2タイマ割込み処理(図123)が存在しているとともに、当該第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理の実行途中であっても当該第1タイマ割込み処理に対して割り込んで起動される。この場合に、第1タイマ割込み処理では図示は省略するが、ステップS8201〜ステップS8221の各処理の前後においてタイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とを行っている。例えば、抽選用乱数更新処理(ステップS8203)を実行する前にタイマ割込み処理を禁止し、抽選用乱数更新処理(ステップS8203)を実行した後にタイマ割込み処理を許可する。これにより、抽選用乱数更新処理が実行されている途中で第2タイマ割込み処理が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、特図特電制御処理(ステップS8214)を実行する前にタイマ割込み処理を禁止し、特図特電制御処理(ステップS8214)を実行した後にタイマ割込み処理を許可する。これにより、特図特電制御処理が実行されている途中で第2タイマ割込み処理が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
次に、主側CPU63にて各種表示部を表示制御するための構成について説明する。図119は主側CPU63にて各種表示部を表示制御するための構成を説明するためのブロック図である。
主側CPU63にて表示制御が行われる対象として、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204が存在している。これらはいずれもLEDによる表示用セグメントが複数配列されたセグメント表示部として設けられている。これらセグメント表示部は、発光状態に対応するデータ(例えば2値データのうち一方である「1」のデータ)が設定されることにより発光状態となり、消灯状態に対応するデータ(例えば2値データのうち他方である「0」のデータ)が設定されることにより消灯状態となる。
主制御基板61には、特図表示部37aに対応させて第1表示回路261が設けられており、特図保留表示部37bに対応させて第2表示回路262が設けられており、普図表示部38aに対応させて第3表示回路263が設けられており、普図保留表示部38bに対応させて第4表示回路264が設けられており、第1〜第4報知用表示装置201〜204に対応させて第5表示回路265が設けられている。なお、上記第11の実施形態では主制御基板61に第1〜第4報知用表示装置201〜204に1対1で対応させて第1〜第4表示IC205〜208が設けられている構成としたが、本実施形態ではこれら第1〜第4表示IC205〜208は設けられていない。
第1表示回路261は供給された表示データに対応するデータを特図表示部37aの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第1表示回路261に提供された表示データに対応する態様で特図表示部37aの各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第1表示回路261は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第1表示回路261に提供された表示データによって発光状態となっている特図表示部37aの表示用セグメントは新たな表示データが第1表示回路261に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより特図表示部37aの表示内容が変更される場合だけではなく特図表示部37aの表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第1表示回路261に供給される。
特図表示部37aに設けられた表示用セグメントの数は8個である。したがって、特図表示部37aを表示制御するための表示データとして8ビットのデータが第1表示回路261に提供される。
第2表示回路262は供給された表示データに対応するデータを特図保留表示部37bの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第2表示回路262に提供された表示データに対応する態様で特図保留表示部37bの各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第2表示回路262は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第2表示回路262に提供された表示データによって発光状態となっている特図保留表示部37bの表示用セグメントは新たな表示データが第2表示回路262に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより特図保留表示部37bの表示内容が変更される場合だけではなく特図保留表示部37bの表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第2表示回路262に供給される。
特図保留表示部37bに設けられた表示用セグメントの数は4個である。したがって、特図保留表示部37bを表示制御するための表示データとして4ビットのデータが第2表示回路262に提供される。但し、表示データの提供は8ビット単位で行われるため、第2表示回路262に表示データが提供される場合にも8ビットのデータが提供されるが、そのうちの4ビットが特図保留表示部37bを表示制御するための表示データとして利用される。
第3表示回路263は供給された表示データに対応するデータを普図表示部38aの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第3表示回路263に提供された表示データに対応する態様で普図表示部38aの各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第3表示回路263は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第3表示回路263に提供された表示データによって発光状態となっている普図表示部38aの表示用セグメントは新たな表示データが第3表示回路263に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより普図表示部38aの表示内容が変更される場合だけではなく普図表示部38aの表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第3表示回路263に供給される。
普図表示部38aに設けられた表示用セグメントの数は8個である。したがって、普図表示部38aを表示制御するための表示データとして8ビットのデータが第3表示回路263に提供される。
第4表示回路264は供給された表示データに対応するデータを普図保留表示部38bの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第4表示回路264に提供された表示データに対応する態様で普図保留表示部38bの各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第4表示回路264は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第4表示回路264に提供された表示データによって発光状態となっている普図保留表示部38bの表示用セグメントは新たな表示データが第4表示回路264に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより普図保留表示部38bの表示内容が変更される場合だけではなく普図保留表示部38bの表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第4表示回路264に供給される。
普図保留表示部38bに設けられた表示用セグメントの数は4個である。したがって、普図保留表示部38bを表示制御するための表示データとして4ビットのデータが第4表示回路264に提供される。但し、表示データの提供は8ビット単位で行われるため、第4表示回路264に表示データが提供される場合にも8ビットのデータが提供されるが、そのうちの4ビットが普図保留表示部38bを表示制御するための表示データとして利用される。
第5表示回路265は供給された表示データに対応するデータを第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれに設けられた複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第5表示回路265に提供された表示データに対応する態様で第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第5表示回路265は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第5表示回路265に提供された表示データによって発光状態となっている第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントは新たな表示データが第5表示回路265に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容が変更される場合だけではなく第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第5表示回路265に供給される。
第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれには表示用セグメントが7個設けられている。これに対して、表示データの提供は8ビット単位で行われる。第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示データが第5表示回路265に提供される場合、第1報知用表示装置201に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、その後に第2報知用表示装置202に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、その後に第3報知用表示装置203に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、最後に第4報知用表示装置204に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供される。
上記のように第1〜第5表示回路261〜265が設けられた構成において、主側CPU63は表示IC266に対して表示データを供給する。つまり、第1〜第5表示回路261〜265に1対1で表示IC266が設けられているのではなく、第1〜第5表示回路261〜265の全てに対して共通となるように1個の表示IC266が設けられている。そして、主側CPU63は表示IC266に表示データを供給する場合、その表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示す種別データも表示IC266に供給する。
主側CPU63と表示IC266との電気的な接続について詳細には、主側CPU63と表示IC266とは、種別データ信号線LN1と、種別クロック信号線LN2と、表示データ信号線LN3と、表示クロック信号線LN4とを利用して電気的に接続されている。これら信号線LN1〜LN4はいずれも主側CPU63から表示IC266に一方向通信で信号を送信するための信号線である。
種別データ信号線LN1を利用して主側CPU63から表示IC266に種別データがシリアル通信で送信される。この場合、シリアル通信による種別データの各1ビットの区切りが、種別クロック信号線LN2を利用して主側CPU63から表示IC266に送信される種別クロック信号により示される。種別データは送信対象となっている表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示すデータである。種別データは第1ビット〜第5ビットによる5ビットのデータとして送信される。表示データが第1表示回路261に対応している場合には第1ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。表示データが第2表示回路262に対応している場合には第2ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。表示データが第3表示回路263に対応している場合には第3ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。表示データが第4表示回路264に対応している場合には第4ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。表示データが第5表示回路265に対応している場合には第5ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。
表示データ信号線LN3を利用して主側CPU63から表示IC266に表示データがシリアル通信で送信される。この場合、シリアル通信による表示データの各1ビットの区切りが、表示クロック信号線LN4を利用して主側CPU63から表示IC266に送信される表示クロック信号により示される。表示データは第1〜第8ビットによる8ビット単位で送信される。
主側CPU63は後述する第2タイマ割込み処理(図123)にて、第1〜第5表示回路261〜265のそれぞれに対応する表示データを表示IC266に送信する。この場合、第2タイマ割込み処理の1回の処理回では第1〜第5表示回路261〜265のうち1個の表示回路に対して表示データを送信するとともに、第n表示回路→第n+1表示回路となる順序に従って第2タイマ割込み処理の新たな処理回が発生する度に表示データの送信対象となる表示回路261〜265が1個ずつ変更される。また、当該順序において最後の順番となる第5表示回路265に対応する表示データを送信した処理回の次の処理回における第2タイマ割込み処理では上記順序において最初の順番となる第1表示回路261に対応する表示データを送信する。なお、第1〜第4表示回路261〜264のいずれかに表示データを送信する第2タイマ割込み処理の処理回では8ビット単位の表示データが1個のみ送信されるが、第5表示回路265に表示データを送信する第2タイマ割込み処理の処理回では8ビット単位の表示データが第1〜第4報知用表示装置201〜204の数に対応させて4個送信される。
上記のように主側CPU63が表示データを送信する構成において特定制御用のワークエリア221及び非特定制御用のワークエリア223には表示データを送信するために主側CPU63により参照される各種記憶エリアが設定されている。図120(a)は特定制御用のワークエリア221に設けられた各種バッファ271〜275を説明するための説明図であり、図120(b)は非特定制御用のワークエリア223に設けられた各種記憶エリア234,276を説明するための説明図である。
図120(a)に示すように特定制御用のワークエリア221には第1表示データバッファ271と、第2表示データバッファ272と、第3表示データバッファ273と、第4表示データバッファ274と、第5表示データバッファ275とが設けられている。
第1表示データバッファ271には第1表示回路261に供給するための表示データが格納される。第1表示回路261は既に説明したとおり特図表示部37aに対応させて設けられているため、第1表示データバッファ271には特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。この場合、第1表示データバッファ271に対する表示データの格納は第1タイマ割込み処理(図117)における特図特電制御処理(ステップS8214)の内容を踏まえて表示制御処理(ステップS8216)にて行われる。また、第1表示回路261に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図123)の処理回となった場合には、第1表示データバッファ271に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第1表示データバッファ271に格納された表示データが表示IC266に送信される。
第2表示データバッファ272には第2表示回路262に供給するための表示データが格納される。第2表示回路262は既に説明したとおり特図保留表示部37bに対応させて設けられているため、第2表示データバッファ272には特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。この場合、第2表示データバッファ272に対する表示データの格納は第1タイマ割込み処理(図117)における特図特電制御処理(ステップS8214)の内容を踏まえて表示制御処理(ステップS8216)にて行われる。また、第2表示回路262に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図123)の処理回となった場合には、第2表示データバッファ272に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第2表示データバッファ272に格納された表示データが表示IC266に送信される。
第3表示データバッファ273には第3表示回路263に供給するための表示データが格納される。第3表示回路263は既に説明したとおり普図表示部38aに対応させて設けられているため、第3表示データバッファ273には普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。この場合、第3表示データバッファ273に対する表示データの格納は第1タイマ割込み処理(図117)における普図普電制御処理(ステップS8215)の内容を踏まえて表示制御処理(ステップS8216)にて行われる。また、第3表示回路263に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図123)の処理回となった場合には、第3表示データバッファ273に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第3表示データバッファ273に格納された表示データが表示IC266に送信される。
第4表示データバッファ274には第4表示回路264に供給するための表示データが格納される。第4表示回路264は既に説明したとおり普図保留表示部38bに対応させて設けられているため、第4表示データバッファ274には普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。この場合、第4表示データバッファ274に対する表示データの格納は第1タイマ割込み処理(図117)における普図普電制御処理(ステップS8215)の内容を踏まえて表示制御処理(ステップS8216)にて行われる。また、第4表示回路264に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図123)の処理回となった場合には、第4表示データバッファ274に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第4表示データバッファ274に格納された表示データが表示IC266に送信される。
第5表示データバッファ275には第5表示回路265に供給するための表示データが格納される。第5表示回路265は既に説明したとおり第1〜第4報知用表示装置201〜204に対応させて設けられているため、第5表示データバッファ275には第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。第5表示回路265に表示データを送信する第2タイマ割込み処理の処理回となった場合には、第5表示データバッファ275に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第5表示データバッファ275に格納された表示データが表示IC266に送信される。
ここで、第1〜第4報知用表示装置201〜204では遊技履歴の管理結果に対応する表示が行われるとともに、設定確認用処理(図115)又は設定値更新処理(図116)が実行される場合には現状の設定値に対応する表示が行われる。この場合に、第5表示データバッファ275は特定制御用のワークエリア221に設けられているため、第5表示データバッファ275に表示データを格納する処理は特定制御に対応する処理として行われる。一方、遊技履歴の管理結果を導出するための処理は非特定制御に対応する処理として行われるとともに、遊技履歴の管理結果である第61パラメータ〜第68パラメータは第1〜第4報知用表示装置201〜204において順次表示対象となる。
そこで、図120(b)に示すように非特定制御用のワークエリア223には第61パラメータ〜第68パラメータを格納するための演算結果記憶エリア234だけではなく、それら第61パラメータ〜第68パラメータのうち第1〜第4報知用表示装置201〜204への表示対象となるパラメータを格納するための表示対象設定エリア276が設けられている。本実施形態であっても上記第15の実施形態と同様に一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は10秒となっているため、非特定制御に対応する処理にて、10秒が経過する毎に予め定められた表示順序に従って表示対象となるパラメータの演算結果が演算結果記憶エリア234から読み出され、その読み出されたパラメータの演算結果が表示対象設定エリア276に格納される。そして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技履歴の管理結果を表示する状況である場合には、特定制御に対応する処理である第2タイマ割込み処理(図123)にて、表示対象設定エリア276に格納された表示データが読み出され、その読み出された表示データが第5表示データバッファ275に格納される。
一方、設定確認用処理(図115)が実行されている状況である場合には、特定制御に対応する処理である第2タイマ割込み処理(図123)にて、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてパチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われるようにするための表示データが第5表示データバッファ275に格納される。また、設定値更新処理(図116)が実行されている状況である場合には、特定制御に対応する処理である第2タイマ割込み処理(図123)にて、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われるようにするための表示データが第5表示データバッファ275に格納される。
上記のように第1〜第5表示データバッファ271〜275が設けられた構成において、主側CPU63は第2タイマ割込み処理(図123)の各処理回にて、その処理回に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出し、その読み出した表示データを表示IC266に送信するとともに、その表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示す種別データを表示IC266に送信する。図121は表示IC266の電気的な構成を説明するための説明図である。
表示IC266は図121に示すように、種別データバッファ281と、選択信号出力部282と、表示データバッファ283と、表示データ出力部284と、を備えている。表示データバッファ283には主側CPU63から受信した表示データが格納される。表示データ出力部284は表示データバッファ283に格納された表示データを第1〜第5表示回路261〜265に送信する。種別データバッファ281には主側CPU63から受信した種別データが格納される。選択信号出力部282は第1〜第5表示回路261〜265のうち種別データバッファ281に格納されている種別データに対応する表示回路261〜265を表示データの受信先として指定するための選択信号を出力する。
詳細には図119に示すように、表示IC266と第1表示回路261とは表示用信号群291を利用して電気的に接続されている。表示用信号群291は8ビットの表示データを一度に送信することを可能とするように設けられており、8ビット単位の表示データはパラレル通信で表示IC266から送信される。また、表示用信号群291から分岐させて分岐信号群292が設けられており、当該分岐信号群292は第2表示回路262、第3表示回路263、第4表示回路264及び第5表示回路265のそれぞれと電気的に接続されている。分岐信号群292は表示用信号群291と同様に8ビットの表示データを一度に送信することを可能とするように設けられており、8ビット単位の表示データはパラレル通信で表示IC266から送信される。
上記のように表示用信号群291及び分岐信号群292が設けられていることにより、表示データバッファ283に格納された表示データが表示データ出力部284により送信された場合、その表示データは第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給される。この場合に、その供給された表示データを受信して利用すべき表示回路261〜265を指定するために第1〜第5選択信号線301〜305が設けられている。
第1選択信号線301は表示IC266と第1表示回路261とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第1表示回路261に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第1表示回路261に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第1選択信号線301を通じて第1表示回路261に第1選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第1表示回路261のみにおいて受信されて利用される。
第2選択信号線302は表示IC266と第2表示回路262とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第2表示回路262に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第2表示回路262に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第2選択信号線302を通じて第2表示回路262に第2選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第2表示回路262のみにおいて受信されて利用される。
第3選択信号線303は表示IC266と第3表示回路263とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第3表示回路263に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第3表示回路263に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第3選択信号線303を通じて第3表示回路263に第3選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第3表示回路263のみにおいて受信されて利用される。
第4選択信号線304は表示IC266と第4表示回路264とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第4表示回路264に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第4表示回路264に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第4選択信号線304を通じて第4表示回路264に第4選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第4表示回路264のみにおいて受信されて利用される。
第5選択信号線305は表示IC266と第5表示回路265とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第5表示回路265に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第5表示回路265に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第5選択信号線305を通じて第5表示回路265に第5選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第5表示回路265のみにおいて受信されて利用される。
図122は、主側CPU63から表示IC266に種別データ及び表示データが送信されるとともに、表示IC266から送信された表示データが第1表示回路261又は第2表示回路262にて受信される様子を示すタイムチャートである。図122(a)は主側CPU63から表示IC266への種別データ信号の送信期間を示し、図122(b)は主側CPU63から表示IC266への種別クロック信号の送信期間を示し、図122(c)は主側CPU63から表示IC266への表示データ信号の送信期間を示し、図122(d)は主側CPU63から表示IC266への表示クロック信号の送信期間を示し、図122(e)は表示IC266から第1表示回路261への第1選択信号の送信期間を示し、図122(f)は表示IC266から第2表示回路262への第2選択信号の送信期間を示し、図122(g)は表示IC266から第1〜第5表示回路261〜265への表示データの送信期間を示す。なお、第3〜第5表示回路263〜265において表示データが受信される場合についても同様である。
主側CPU63、表示IC266及び第1〜第5表示回路261〜265を含めてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された後におけるt1のタイミングで、主側CPU63から表示IC266への種別データ及び表示データの送信が開始される。具体的には、図122(b)に示すようにt1のタイミング、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング及びt5のタイミングのそれぞれでパルス状の種別クロック信号が送信されるとともに、図122(a)に示すようにt1のタイミングにおけるパルス状の種別クロック信号の送信に対応させてパルス状の種別データ信号が送信される。これにより、表示IC266の種別データバッファ281には第1表示回路261に対応する情報が格納される。
また、図122(d)に示すようにt1のタイミング、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t7のタイミング及びt8のタイミングのそれぞれでパルス状の表示クロック信号が送信されるとともに、図122(c)に示すようにt2のタイミング、t3のタイミング、t5のタイミング及びt7のタイミングにおけるパルス状の表示クロック信号の送信に対応させてパルス状の表示データ信号が送信される。これにより、表示IC266の表示データバッファ283には上記情報形態に対応する表示データが格納される。
そして、t9のタイミングで図122(d)に示すように8ビット目の表示クロック信号の送信が完了することで、当該t9のタイミングで図122(e)に示すように、種別データバッファ281に格納された種別データに対応する第1表示回路261に向けて表示IC266の選択信号出力部282により第1選択信号の送信が開始されるとともに、当該t9のタイミングで図122(g)に示すように表示IC266の表示データ出力部284により表示データバッファ283に格納された表示データの送信が開始される。これにより、第1表示回路261にて表示データが受信されて利用される。
その後、t10のタイミングで、図122(a)〜図122(d)に示すように、主側CPU63から表示IC266への種別データ及び表示データの送信が新たに開始される。この場合、当該t10のタイミングで、図122(e)及び図122(g)に示すように表示IC266から第1表示回路261に向けた第1選択信号の送信が停止されるとともに、表示IC266から第1〜第5表示回路261〜265に向けた表示データの送信が停止される。
種別データ及び表示データの新たな送信について詳細には、図122(b)に示すようにt10のタイミング、t11のタイミング、t12のタイミング、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれでパルス状の種別クロック信号が送信されるとともに、図122(a)に示すようにt11のタイミングにおけるパルス状の種別クロック信号の送信に対応させてパルス状の種別データ信号が送信される。これにより、表示IC266の種別データバッファ281には第2表示回路262に対応する情報が格納される。
また、図122(d)に示すようにt10のタイミング、t11のタイミング、t12のタイミング、t13のタイミング、t14のタイミング、t15のタイミング、t16のタイミング及びt17のタイミングのそれぞれでパルス状の表示クロック信号が送信されるとともに、図122(c)に示すようにt10のタイミング、t11のタイミング、t12のタイミング、t15のタイミング、t16のタイミング及びt17のタイミングにおけるパルス状の表示クロック信号の送信に対応させてパルス状の表示データ信号が送信される。これにより、表示IC266の表示データバッファ283には上記情報形態に対応する表示データが格納される。
そして、t18のタイミングで図122(d)に示すように8ビット目の表示クロック信号の送信が完了することで、当該t18のタイミングで図122(f)に示すように種別データバッファ281に格納された種別データに対応する第2表示回路262に向けて表示IC266の選択信号出力部282により第2選択信号の送信が開始されるとともに、当該t18のタイミングで図122(g)に示すように表示IC266の表示データ出力部284により表示データバッファ283に格納された表示データの送信が開始される。これにより、第2表示回路262にて表示データが受信されて利用される。
なお、第1〜第4表示回路261〜264については表示データの送信対象となる第2タイマ割込み処理(図123)において1個の表示データのみが送信されるが、第5表示回路265については表示データの送信対象となる第2タイマ割込み処理(図123)において第1〜第4報知用表示装置201〜204の数に対応させて4個の表示データが送信される。第2タイマ割込み処理(図123)は既に説明したとおり第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)で起動されることとなるが、4個の表示データを送信する処理回であっても第2割込み周期未満で1処理回が終了するように各処理時間が設定されている。
上記構成であることにより1個の表示IC266を利用して複数の表示回路261〜265に表示データを送信することが可能となる。ここで、既に説明したとおり第1〜第5表示回路261〜265のそれぞれは提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。この場合において各表示回路261〜265における表示データの受信が所定期間を超えてしまうと、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示内容が変更されていない状況であっても発光状態である表示用セグメントが一時的に消灯状態に近付くこととなり、結果的に表示用セグメントにおける光の点滅が生じてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)で起動される第1タイマ割込み処理(図117)とは別に、当該第1割込み周期よりも短い第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)で起動される第2タイマ割込み処理(図123)が設定されており、当該第2タイマ割込み処理において表示IC266への表示データの送信が集約して行われる。
以下、第2タイマ割込み処理について図123のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップS8401〜ステップS8413の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず第1タイマ割込み処理(図117)及び第2タイマ割込み処理(図123)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS8401)。第1タイマ割込み処理(図117)の発生が禁止されることにより、第1割込み周期が経過したとしても第2タイマ割込み処理(図123)に対して第1タイマ割込み処理(図117)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図123)の発生が禁止されることにより、第2タイマ割込み処理(図123)の実行途中において仮に第2割込み周期が経過してしまったとしても第2タイマ割込み処理(図123)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8402)。設定更新表示フラグは主側CPU63にて設定値更新処理(図116)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。既に説明したとおり設定値更新処理(図116)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図114)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図123)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定値更新処理(図116)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図123)は割り込んで起動される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図123)の今回の処理回が主側CPU63にて設定値更新処理(図116)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップS8402にて肯定判定をした場合、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS8403)。当該設定処理では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。
第5表示データバッファ275に格納された当該表示データが表示IC266を介して第5表示回路265に送信された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では図124(a)の説明図に示す表示が行われる。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値を更新している状況であることを示す表示が行われる場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメントが発光状態となる。つまり、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。これにより、設定値を更新している状況であることを示す表示が行われている場合であっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204が故障していないことを遊技ホールの管理者は把握することが可能となる。なお、遊技履歴の管理結果が表示される場合であっても第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメントが発光状態となり、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれの表示内容について詳細には、第1報知用表示装置201では中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても第1報知用表示装置201における中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第1報知用表示装置201の表示内容には中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を更新している状況における第1報知用表示装置201の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。
第2報知用表示装置202では第1報知用表示装置201と同様に、中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても第2報知用表示装置202における中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第2報知用表示装置202の表示内容には中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を更新している状況における第2報知用表示装置202の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。
第3報知用表示装置203では「H」の文字が表示されるように一部の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。この場合に発光状態となる表示用セグメントは遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第3報知用表示装置203の表示内容には「H」の文字が表示される表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を更新している状況における第3報知用表示装置203の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。また、設定値を確認している状況における第3報知用表示装置203の表示内容にも「H」の文字が表示される表示内容は含まれていない。これにより、第3報知用表示装置203において「H」を表示することにより、設定値を更新している状況であることを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
第4報知用表示装置204では現状の設定値に対応する表示が行われるように一部の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。図124(a)の場合においては現状の設定値が「設定2」であるため、第4報知用表示装置204においては「設定2」に対応する「2」が表示されている。第4報知用表示装置204を確認することで、遊技ホールの管理者は現状の設定値を把握することが可能となる。なお、設定値を更新している状況における第4報知用表示装置204の表示内容は遊技履歴の管理結果が表示される状況及び設定値を確認している状況のいずれにおいても表示され得る。
第2タイマ割込み処理(図123)の説明に戻り、ステップS8402にて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8404)。設定確認表示フラグは主側CPU63にて設定確認用処理(図115)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。既に説明したとおり設定確認用処理(図115)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図114)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図123)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定確認用処理(図115)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図123)は割り込んで起動される。
設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図123)の今回の処理回が主側CPU63にて設定確認用処理(図115)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップS8404にて肯定判定をした場合、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS8405)。当該設定処理では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。
第5表示データバッファ275に格納された当該表示データが表示IC266を介して第5表示回路265に送信された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では図124(b)の説明図に示す表示が行われる。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値を更新している状況であることを示す表示が行われる場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメントが発光状態となる。つまり、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。これにより、設定値を確認している状況であることを示す表示が行われている場合であっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204が故障していないことを遊技ホールの管理者は把握することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれの表示内容について詳細には、第1報知用表示装置201では中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても第1報知用表示装置201における中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第1報知用表示装置201の表示内容には中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を確認している状況における第1報知用表示装置201の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。
第2報知用表示装置202では第1報知用表示装置201と同様に、中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても第2報知用表示装置202における中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第2報知用表示装置202の表示内容には中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を確認している状況における第2報知用表示装置202の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。
ここで、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202における表示内容は設定値を更新している状況及び設定値を確認している状況のいずれであっても同一となる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示対象が遊技履歴の管理結果ではなく設定値に関するものであることを、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示により遊技ホールの管理者に明確に報知することが可能となる。
第3報知用表示装置203では「k」の文字が表示されるように一部の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。この場合に発光状態となる表示用セグメントは遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第3報知用表示装置203の表示内容には「k」の文字が表示される表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を確認している状況における第3報知用表示装置203の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。また、設定値を更新している状況では第3報知用表示装置203に「H」が表示されるのに対して、設定値を確認している状況では第3報知用表示装置203に「k」が表示される。これにより、第3報知用表示装置203の表示内容を確認することにより、設定値を更新している状況及び設定値を確認している状況のいずれであるのかを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
第4報知用表示装置204では現状の設定値に対応する表示が行われるように一部の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。図124(b)の場合においては現状の設定値が「設定2」であるため、第4報知用表示装置204においては「設定2」に対応する「2」が表示されている。第4報知用表示装置204を確認することで、遊技ホールの管理者は現状の設定値を把握することが可能となる。なお、設定値を確認している状況における第4報知用表示装置204の表示内容は遊技履歴の管理結果が表示される状況及び設定値を更新している状況のいずれにおいても表示され得る。
第2タイマ割込み処理(図123)の説明に戻り、ステップS8404にて否定判定をした場合、通常時における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS8406)。この場合、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276から情報を読み出し、その読み出した情報に対応するパラメータの表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204に行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。当該表示データが表示IC266を介して第5表示回路265に送信されることで、第1〜第4報知用表示装置201〜204では第61〜第68パラメータのうち現状の表示対象のパラメータの演算結果が表示される。
ステップS8403、ステップS8405又はステップS8406の処理を実行した場合、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2を通じた信号の送信状態をOFF状態とするとともに(ステップS8407)、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4を通じた信号の送信状態をOFF状態とする(ステップS8408)。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた種別カウンタの更新処理を実行する(ステップS8409)。
種別カウンタは、第2タイマ割込み処理の今回の処理回において第1〜第5表示データバッファ271〜275のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となる。種別カウンタの更新処理では種別カウンタの値を1加算するとともに、その1加算後における種別カウンタの値が上限値である「5」を超えた場合には種別カウンタの値を「1」に設定する。これにより、第2タイマ割込み処理の各処理回ごとに第1〜第5表示データバッファ271〜275において表示データの送信対象が順次変更される。
その後、種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出す(ステップS8410)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示回路261に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示回路262に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示回路263に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示回路264に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示回路265に対応する種別データを主側ROM64から読み出す。
その後、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出す(ステップS8411)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示データバッファ271から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示データバッファ272から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示データバッファ273から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示データバッファ274から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示データバッファ275から表示データを読み出す。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップS8412)。当該送信処理では、ステップS8410にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、当該送信処理では、ステップS8411にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。
その後、第1タイマ割込み処理(図117)及び第2タイマ割込み処理(図123)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップS8413)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
リセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源のON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図114)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理にて遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理が実行される。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
遊技の進行が継続される状況において設定値の確認が行われる場合を想定すると、例えば遊技回の実行途中において設定値の確認が行われた場合には、設定値の確認が行われている途中で開閉実行モードへの移行が発生してしまうおそれがある。この場合、開閉実行モードが開始されているにも関わらず特電入賞装置32に向けて遊技球を発射することができないおそれがある。また、開閉実行モードの実行途中において設定値の確認が行われた場合、設定値の確認が行われている状況下において開閉実行モードが進行することとなるため、この場合にも特電入賞装置32に向けて遊技球を発射することができないおそれがある。
設定値の確認が行われる場合には遊技の進行が停止される場合を想定すると、遊技が行われている状況において設定値の確認が開始された場合には、遊技の進行を途中で停止させるための処理が複雑化してしまうおそれがある。例えば遊技回の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、遊技回を途中で停止させるための処理が必要となる。この場合、設定値の確認が開始された場合に図柄表示装置41における図柄の変動表示を途中で停止させて、設定値の確認が終了した場合に図柄表示装置41における図柄の変動表示を再開させようとすると、それだけ複雑な処理を要することとなる。また、例えば開閉実行モードの実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、開閉実行モードを途中で停止させるための処理が必要となる。また、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、当該絵柄の変動表示を途中で停止させるための処理が必要となる。また、普電役物34aの開放実行状態の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、当該開放実行状態を途中で停止させるための処理が必要となる。その一方、全ての遊技が終了するまで待って設定値の確認が行われる構成も考えられるが、この場合、遊技回、開閉実行モード、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示、及び普電役物34aの開放実行状態のいずれもが実行されない状況まで待つ必要が生じ、設定値の確認を開始させるまでの待ち時間が長くなってしまうおそれがある。
これに対して、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理において遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で設定確認用処理が実行されるため、遊技の進行が既に停止されている状況において設定値の確認が行われることとなる。これにより、遊技が進行している状況で設定値の確認が行われないようにすることが可能となるとともに、設定値の確認に際して遊技の進行を途中で停止させたり、遊技の進行が停止されるまで設定値の確認を待つ必要が生じない。よって、設定値の確認を適切に行うことが可能となる。
リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源のON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図114)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作された状態となり、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かに関係なくRAMクリア処理(ステップS7915)が実行される。これにより、リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行うという操作内容が、RAMクリア処理(ステップS7915)の実行に一義的に結びつくこととなり、RAMクリア処理(ステップS7915)を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
RAMクリア処理(ステップS7915)が実行されたとしても特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタは「0」クリアされないとともに設定値カウンタの情報は変更されない。これにより、RAMクリア処理(ステップS7915)が実行されたとしても設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行うことに基づき、RAMクリア処理(ステップS7915)だけではなく設定値更新処理(ステップS7918)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(ステップS7914)が実行される。これにより、設定値に関する処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定値に関する処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理及び設定値更新処理のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理及び設定値更新処理のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理よりも設定値更新処理を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
設定値が異常であるか否かの監視処理が定期的に起動される第1タイマ割込み処理(図117)にて実行される。これにより、設定値が異常であるか否かの監視を遊技が行われている状況であっても行うことが可能となる。よって、設定値が異常であるにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。
設定値が異常であるか否かの監視は監視契機が発生する度に実行される。より詳細には第1タイマ割込み処理(図117)が起動される度に実行される。これにより、設定値が異常であるか否かを監視する頻度を高めることが可能となる。
メイン処理(図114)には設定値が正常であるか否かを監視するための処理は設定されていない。メイン処理(図114)における動作電力の供給開始時の処理において設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていると、動作電力の供給開始時において停電フラグ及びチェックサムの監視を行うだけではなく設定値が正常であるか否かの監視を行う必要が生じ、監視負荷が高くなってしまう。さらに動作電力の供給開始時において設定値が異常であることを特定した場合にはRAMクリア処理(ステップS7915)及び設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるようにしようとすると、それだけ処理構成が複雑化してしまう。これに対して、メイン処理(図114)には設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていないことにより、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を好適なものとすることが可能となる。また、このように動作電力の供給開始時の処理において設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていないとしても、第1タイマ割込み処理(図117)にて設定監視処理(ステップS8220)を実行する構成であるため、設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。
主側CPU63から送信された表示データに従って表示IC266にて第1〜第5表示回路261〜265に対する表示設定が行われることで、当該表示データに対応する表示内容となるように特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。これにより、主側CPU63の処理負荷を軽減することが可能となる。この場合に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204といったように複数の表示部が設けられた構成においてそれら複数の表示部に1対1で対応させて表示IC266が設けられているのではなく、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用されている。これにより、表示IC266の数の増加を抑えながら表示制御対象となる表示部の数を増加させることが可能となる。また、主側CPU63から表示IC266への表示データの送信間隔は、各表示部において表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示部に対応する表示回路261〜265に対して表示IC266による表示設定が行われることとなる送信間隔に設定されている。これにより、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用される構成であっても、各表示部において表示データに対応する表示を適切に行わせることが可能となる。
主側CPU63は表示データを表示IC266に送信する場合、その表示データの設定対象となる表示回路261〜265の種類を特定可能とする種別データを表示IC266に送信する。これにより、表示IC266は、主側CPU63から表示データが送信された場合には主側CPU63から送信されている種別データに対応する表示回路261〜265に対してその表示データを設定すればよい。よって、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用される構成であっても、表示IC266の構成を簡素なものとすることが可能となる。
主側CPU63は、複数の表示部が予め定められた順序で1回ずつ表示データの設定対象となることを更新周回の1回とした場合に、当該更新周回が繰り返されるように表示データの送信を行う。これにより、主側CPU63は予め定められた順序に従って表示データの送信対象となる表示部を変更すればよいため、主側CPU63の処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
主側CPU63は、一の表示部に対する表示データの内容が当該表示部を送信対象として前回送信した場合における表示データの内容と同一であったとしても、当該表示部が送信対象となった場合にはその表示データを送信する。これにより、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用される構成であっても、所定の表示部にて同一の表示を継続させることが可能となる。
主側CPU63は第2割込み周期となった場合に他の処理に割り込んで起動される第2タイマ割込み処理(図123)にて表示IC266に表示データを送信するための処理を実行する。これにより、各表示部に表示データが設定される周期を所定の周期とすることが可能となる。よって、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用される構成であっても、各表示部において表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示部に対して表示IC266による表示データの設定が行われるようにすることが可能となる。
表示IC266により表示設定の対象となる第1〜第5表示回路261〜265に対して表示データを送信するための処理は、第2タイマ割込み処理(図123)に集約されている。これにより、第1〜第5表示回路261〜265に表示データが設定される周期を同一の周期とすることが可能となる。
主側CPU63は第1割込み周期となった場合に他の処理に割り込んで第1タイマ割込み処理(図117)を実行する。この場合に、第2タイマ割込み処理(図123)の第2割込み周期は第1タイマ割込み処理(図117)の第1割込み周期よりも短い周期に設定されている。これにより、第1タイマ割込み処理(図117)にて表示IC266に表示データを送信する処理が実行される構成に比べて短い周期で表示データを送信することが可能となる。
また、遊技を進行させるための処理が設定されている第1タイマ割込み処理(図117)よりも割込み周期が短い第2タイマ割込み処理(図123)に表示IC266に表示データを送信する処理が設定されている。これにより、遊技を進行させるための処理を実行する上で適切な周期で第1タイマ割込み処理(図117)が起動されるようにしながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図123)は第1タイマ割込み処理(図117)が実行されている状況であっても割り込んで起動される。これにより、表示データの送信周期を所定の周期とすることが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図123)が開始される場合に第1タイマ割込み処理(図117)の割込みが禁止され、第2タイマ割込み処理(図123)が終了される場合に第1タイマ割込み処理(図117)の割込みが許可される。これにより、第2タイマ割込み処理(図123)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図117)が割り込んで実行されてしまわないようにすることが可能となる。よって、表示データを送信するための処理を優先させることが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図123)はメイン処理(図114)において動作電力の供給開始時の処理(ステップS7901〜ステップS7918)が実行されている状況であっても割り込んで起動される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても複数の表示部を表示制御することが可能となる。また、動作電力の供給開始時の処理に対して第2タイマ割込み処理(図123)が割り込んで起動される構成であるため、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を複雑化させなくても、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において複数の表示部を表示制御することが可能となる。
メイン処理(図114)にて設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている状況においても第2タイマ割込み処理(図123)が割り込んで起動されるとともに、当該状況においては第2タイマ割込み処理(図123)にて現状の設定値を第4報知用表示装置204に表示させるための表示データが送信される。これにより、メイン処理(図114)の処理構成を複雑化させなくても、設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている状況において現状の設定値が第4報知用表示装置204にて表示されるようにすることが可能となる。
メイン処理(図114)にて動作電力の供給開始時の処理が実行された後であっても第2割込み周期が経過する度に第2タイマ割込み処理(図123)が割り込んで起動される。これにより、第2タイマ割込み処理(図123)を利用することで、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況及び当該動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況のいずれにおいても複数の表示部を表示制御することが可能となる。
なお、上記第1の実施形態と同様に更新ボタン68bが設けられており、設定値更新処理(図116)においてはリセットボタン68cが押圧操作される度に設定値が1段階更新されるのではなく更新ボタン68bが押圧操作される度に設定値が1段階更新される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して回動操作をした場合における回動操作位置として「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応する位置が設定されており、設定キー挿入部68aの回動操作位置に対応する設定値が設定される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図116)では設定キー挿入部68aをOFF操作することで選択中の設定値が確定されるとともに、さらにリセットボタン68cが押圧操作されることにより設定値更新処理が終了される構成としてもよい。また、更新ボタン68bが設けられた構成においては、設定値更新処理(図116)では設定キー挿入部68aをOFF操作することで選択中の設定値が確定されるとともに、さらに更新ボタン68bが押圧操作されることにより設定値更新処理が終了される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図116)が実行されるための条件として、遊技機本体12が開放状態であることという条件が設定されていない構成としてもよく、前扉枠14が開放状態であることという条件が設定されていない構成としてもよく、遊技機本体12が開放状態であることという条件及び前扉枠14が開放状態であることという条件の両方が設定されていない構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図115)が実行されるための条件として、遊技機本体12が開放状態であることという条件が設定されていない構成としてもよく、前扉枠14が開放状態であることという条件が設定されていない構成としてもよく、遊技機本体12が開放状態であることという条件及び前扉枠14が開放状態であることという条件の両方が設定されていない構成としてもよい。
また、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理(図114)において停電フラグに「1」がセットされていないこと又はチェックサムが異常であることが特定された場合には、RAMクリア処理(ステップS7915)が実行される構成としてもよい。この場合、RAMクリア処理(ステップS7915)が実行された後は、設定値更新処理(ステップS7918)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(ステップS7918)を実行すべきことを示す報知を実行するとともに遊技の進行を停止させる構成としてもよく、遊技の進行を制御するための処理が開始される構成としてもよい。
また、メイン処理(図114)において設定確認用処理(ステップS7914)が停電フラグに「1」がセットされているか否かの判定処理及びチェックサムの比較処理よりも後に実行される構成に代えて、これら処理よりも前に実行される構成としてもよい。この場合、設定値を確認させるための処理を優先させることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS8220)が第1タイマ割込み処理(図117)が起動される度に実行される構成に限定されることはなく、例えば第1タイマ割込み処理(図117)が複数として定められた契機回数(例えば10000回)実行される度に設定監視処理(ステップS8220)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値が正常であるか否かの監視を定期的に行うようにしながらも、当該監視の実行頻度を抑えることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS8220)がメイン処理(図114)における残余処理(ステップS7921〜ステップS7924)にて実行される構成としてもよい。この場合、第1タイマ割込み処理(図117)及び第2タイマ割込み処理(図123)が実行されていない状況における空き時間を利用して設定値が正常であるか否かの監視を行うことが可能となる。
また、遊技回が新たに開始される場合に設定監視処理(ステップS8220)が実行される構成としてもよい。より具体的には遊技回が新たに開始される場合において当否判定処理が実行される前に設定監視処理(ステップS8220)が実行される構成としてもよい。これにより、設定値が異常な状況で当否判定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS8220)において設定値が異常であることを特定した場合には、設定値更新処理(ステップS7918)に移行する構成としてもよい。
また、設定監視処理(ステップS8220)において設定値が異常であることを特定した場合には、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定異常フラグに「1」をセットした状態でメイン処理(図114)を開始する構成としてもよく、当該設定異常フラグに「1」をセットした状態で遊技の進行を停止させるとともに当該遊技の進行が停止された状態を解除するためには電源のOFF→ONが必要である構成としてもよい。この場合、メイン処理(図114)では設定値更新処理が実行されるようにするための操作が行われないとしても、設定異常フラグに「1」がセットされている場合には強制的に設定値更新処理が実行されるようにすることで、メイン処理(図114)に設定された設定値更新処理を利用して設定値の新たな設定を強制的に行わせることが可能となる。
また、第1作動口33に遊技球が入球した場合に取得される保留情報と第2作動口34に遊技球が入球した場合に取得される保留情報とが区別して記憶されるとともに、特図表示部37aとしてそれら保留情報に対応させて第1特図表示部と第2特図表示部とが設けられている構成としてもよい。この場合、第1特図表示部における絵柄の変動表示と第2特図表示部における絵柄の変動表示とが重複して実行され得るとともに、所定の遊技状態となった場合にはいずれか一方の特図表示部における絵柄の変動表示の継続期間が極端に長くなる構成としてもよい。当該構成においては遊技が行われていない状況となるまで設定値の確認を待機しようとすると、その待機時間が長くなってしまう。これに対して、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理にて設定確認用処理(ステップS7914)が実行されるようにすることで、上記のような待機時間を生じさせることなく設定値を確認することが可能となる。
また、低頻度サポートモードにおいては普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の継続期間が極端に長くなる構成としてもよい。当該構成においては遊技が行われていない状況となるまで設定値の確認を待機しようとすると、その待機時間が長くなってしまう。これに対して、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理にて設定確認用処理(ステップS7914)が実行されるようにすることで、上記のような待機時間を生じさせることなく設定値を確認することが可能となる。
また、設定確認用処理(図115)が実行される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容は上記実施形態における表示内容に限定されることはなく、例えば第3報知用表示装置203において「k」の文字が表示されるのではなく第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202と同様に中央の表示用セグメントのみが発光状態となる構成としてもよい。また、第1〜第3報知用表示装置201〜203は消灯状態となり第4報知用表示装置204において現状の設定値に対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図116)が実行される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容は上記実施形態における表示内容に限定されることはなく、例えば第3報知用表示装置203において「H」の文字が表示されるのではなく第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202と同様に中央の表示用セグメントのみが発光状態となる構成としてもよい。また、第1〜第3報知用表示装置201〜203は消灯状態となり第4報知用表示装置204において現状の設定値に対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63は表示IC266に対して種別データと表示データとを同時に送信する構成に代えて、種別データの送信を開始した後に表示データの送信を開始する構成としてもよい。この場合、種別データの送信途中において表示データの送信が開始される構成としてもよく、種別データの送信が完了した後に表示データの送信が開始される構成としてもよい。また、表示データの送信を開始した後に種別データの送信を開始する構成としてもよい。この場合、表示データの送信途中において種別データの送信が開始される構成としてもよく、表示データの送信が完了した後に種別データの送信が開始される構成としてもよい。
また、表示IC266は第1〜第5表示回路261〜265に対して共通となるように1個のみ設けられている構成に限定されることはなく、第1〜第5表示回路261〜265のそれぞれに1対1で対応させて設けられている構成としてもよい。当該構成において、第1〜第5表示回路261〜265に1対1で対応させて設けられた各表示ICにて表示データを記憶保持する期間が短い場合には各表示ICへの表示データの提供周期によっては各表示部にて意図しない点滅が発生してしまうおそれがある。これに対して、上記実施形態と同様に相対的に割込み周期が短い第2タイマ割込み処理(図123)に表示データを送信するための処理を集約させることにより、各表示ICへの表示データの提供周期を短くすることが可能となり、各表示部にて意図しない点滅が発生してしまわないようにすることが可能となる。
また、当たり乱数カウンタC1が主側RAM65に設けられている構成に代えて、当否判定処理にて取得される乱数を更新するための乱数回路が設けられている構成としてもよい。この場合、メイン処理(図114)における内部機能レジスタ設定処理において当該乱数回路の乱数を当否判定処理にて取得される乱数として対応付けるための設定が行われることとなる。
また、第1タイマ割込み処理(図117)ではステップS8201〜ステップS8221の各処理の前後においてタイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とを行う構成としたがこれを変更してもよい。例えば、第1タイマ割込み処理(図117)の一部の処理についてはその前後においてタイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とを行う一方、第1タイマ割込み処理(図117)のその他の処理についてはその前後においてタイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とを行わない構成としてもよい。また、第1タイマ割込み処理(図117)に含まれる複数の処理を間に挟むようにして、タイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とが設定されている構成としてもよい。
また、第1タイマ割込み処理(図117)では第2タイマ割込み処理(図123)の割込みを禁止する設定が行われない構成としてもよい。この場合、第1タイマ割込み処理(図117)よりも第2タイマ割込み処理(図123)が優先して実行されることとなるため、複数の表示部の表示制御を優先させることが可能となる。また、当該構成において第1タイマ割込み処理(図117)では第1タイマ割込み処理(図117)が重複して起動されることを阻止するために第1タイマ割込み処理(図117)の割込みは禁止される一方、第2タイマ割込み処理(図123)の割込みは禁止されない構成としてもよい。
また、第1タイマ割込み処理(図117)及び第2タイマ割込み処理(図123)の両方の割込み契機が発生した場合、第2タイマ割込み処理(図123)の実行が第1タイマ割込み処理(図117)の実行よりも優先される構成に代えて、第1タイマ割込み処理(図117)の実行が第2タイマ割込み処理(図123)の実行よりも優先される構成としてもよく、割込み契機が発生した順序が早い方のタイマ割込み処理から先に開始される構成としてもよい。
また、第2タイマ割込み処理(図123)が実行されている状況においては第1タイマ割込み処理(図117)の実行が禁止される構成に代えて、第2タイマ割込み処理(図123)が実行されている状況であっても第1タイマ割込み処理(図117)が割り込んで起動される構成としてもよい。これにより、複数の表示部の表示制御よりも遊技を進行させるための処理の実行を優先させることが可能となる。
また、第2タイマ割込み処理(図123)が設定されておらず、当該第2タイマ割込み処理(図123)の各種処理がメイン処理(図114)及び第1タイマ割込み処理(図117)のそれぞれにおいて分散して実行される構成としてもよい。例えば、メイン処理(図114)における設定確認用処理(ステップS7914)に、設定確認中であることを示す表示及び現状の設定値に対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせるための処理が設定されている構成としてもよい。また、メイン処理(図114)における設定値更新処理(ステップS7918)に、設定更新中であることを示す表示及び現状の設定値に対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせるための処理が設定されている構成としてもよい。また、第1タイマ割込み処理(図117)に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための処理が設定されている構成としてもよい。
また、第2タイマ割込み処理(図123)では複数の表示部を表示制御するための処理のみが実行される構成に限定されることはなく、複数の表示部を表示制御するための処理に加えて又は代えて、複数の表示部を表示制御するための処理とは異なる処理が実行される構成としてもよい。例えば、遊技を進行させるための処理の一部が第1タイマ割込み処理(図117)にて実行され、残りが第2タイマ割込み処理(図123)にて実行される構成としてもよい。この場合、実行周期が相対的に短い方が好ましい処理を割込み周期が相対的に短い第2タイマ割込み処理(図123)にて実行し、実行周期が相対的に長くても問題が生じない処理を割込み周期が相対的に長い第1タイマ割込み処理(図117)にて実行する構成とすることが好ましい。また、上記実施形態の第1タイマ割込み処理(図117)におけるステップS8202〜ステップS8221の処理のうち、停電情報記憶処理(ステップS8202)が第2タイマ割込み処理(図123)にて実行され、それ以外の処理が第1タイマ割込み処理(図117)にて実行される構成としてもよい。この場合、停電監視を相対的に短い周期で繰り返し実行することが可能となる。また、当該構成に加えて又は代えて、不正検知処理(ステップS8206)が第2タイマ割込み処理(図123)にて実行され、それ以外の処理が第1タイマ割込み処理(図117)にて実行される構成としてもよい。この場合、不正監視を相対的に短い周期で繰り返し実行することが可能となる。
また、表示IC266により表示データの表示設定が行われる対象となる表示回路261〜265の数は5個に限定されることはなく、2個、3個、4個又は6個以上である構成としてもよい。また、第5表示回路265に対して第1〜第4報知用表示装置201〜204が対応付けられている構成に限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204に1対1で対応させて表示回路が設けられている構成としてもよい。
<第34の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される設定値更新処理の処理構成が上記第33の実施形態と相違している。以下、上記第33の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。また、本実施形態では主制御基板61に上記第1の実施形態と同様に更新ボタン68bが設けられている。
図125は主側CPU63にて実行される本実施形態における設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップS8501〜ステップS8508の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップS8501)。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値が「設定1」に対応する1以上であって「設定6」に対応する6以下であるか否かを判定する(ステップS8502)。設定値カウンタの値が「0」である場合又は7以上である場合、ステップS8502にて否定判定をして、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS8503)。これにより、パチンコ機10の設定値が「設定1」となる。
ステップS8502にて肯定判定をした場合又はステップS8503の処理を実行した場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS8504)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS8504:NO)、更新ボタン68bが押圧操作されていることを条件として(ステップS8505:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を1加算する(ステップS8506)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、更新ボタン68bが押圧操作されていない場合(ステップS8505:NO)又は設定値カウンタの値を1加算した場合にはステップS8502の処理に戻ることとなるが、ステップS8502にて設定値カウンタの値が7以上であると判定されると、ステップS8503にて設定値カウンタに「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS8504:YES)、現状の設定値を確定させてステップS8507に進む。ステップS8507では、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してOFF操作されているか否かを判定する。この場合、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する構成としてもよく、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かを判定する構成としてもよい。設定キー挿入部68aがOFF操作されていない場合(ステップS8507:NO)、ステップS8507の処理を再度実行する。
設定キー挿入部68aがOFF操作されている場合(ステップS8507:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグを「0」クリアする(ステップS8508)。
上記構成によれば、更新ボタン68bが押圧操作されることにより設定値が更新される構成においてリセットボタン68cが押圧操作されることにより設定値が確定され、設定キー挿入部68aがOFF操作されることにより設定値更新処理が終了される。つまり、設定値更新処理において設定値を更新させた後に当該設定値更新処理を終了させるためには、設定キー挿入部68aをOFF操作するだけではなくリセットボタン68cを押圧操作する必要がある。これにより、不正に設定値を更新させた後にその設定値にて遊技を行おうとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
<第35の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御に関する処理構成が上記第33の実施形態と相違している。以下、上記第33の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図126は非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算結果記憶エリア234の電気的構成を説明するための説明図である。
演算結果記憶エリア234には、主側CPU63により算出されるベース値の情報が記憶される。ベース値とは、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合のことである。
ベース値の算出に関して詳細には、本実施形態では非特定制御用のワークエリア223に通常用カウンタエリア231は設けられているものの、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233は設けられていない。通常用カウンタエリア231には上記第15の実施形態と同様に通常用の一般入賞カウンタ231a、通常用の特電入賞カウンタ231b、通常用の第1作動カウンタ231c、通常用の第2作動カウンタ231d及び通常用のアウトカウンタ231eが設けられている。大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合には通常用の一般入賞カウンタ231aの値が1加算され、特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合には通常用の特電入賞カウンタ231bの値が1加算され、第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第1作動カウンタ231cの値が1加算され、第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第2作動カウンタ231dの値が1加算され、アウト口24aに1個の遊技球が入球した場合には通常用のアウトカウンタ231eの値が1加算される。そして、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK91〜K95とした場合にベース値は以下のものとなる。
・ベース値:遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)の割合。
ベース値の算出は、後述する第1タイマ割込み処理(図133)の管理用処理(ステップS8920)にて後述する結果演算処理(図130)が実行される度に行われるが、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値は、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされていない状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となることで「0」クリアされるとともに、管理開始フラグに「1」がセットされている状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数となることで「0」クリアされる。
管理開始基準個数は、上記第15の実施形態と同様にシフト基準個数よりも少ない個数である300個に設定されている。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には各入球部に遊技球を手入れしてその後の動作がチェックされる。このような状況下におけるベース値は通常の遊技が行われる状況とは異なる値となり得る。したがって、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数よりも少ない個数である管理開始基準個数となった段階で一旦、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eを「0」クリアすることで、パチンコ機10の出荷後において通常の遊技が行われている状況におけるベース値に対する上記動作チェックの影響を低減することが可能となる。なお、管理開始基準個数は300個に限定されることはなく複数個数であれば任意であり、300個よりも少ない個数に設定されていてもよく、300個よりも多い個数に設定されていてもよい。
シフト基準個数は、60000個に設定されている。パチンコ機10では1分間に最大で100個の遊技球の発射が行われるため、60000個は10時間における最大の発射個数となる。この場合に遊技ホールにおける一般的な営業時間は13時間程度であり、そのうち大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技が行われる時間は10時間程度となる。したがって、シフト基準個数は概ね1営業日における遊技球の最大発射個数を想定して設定されている。シフト基準個数となる度に通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eを「0」クリアすることで、シフト基準個数の範囲においてベース値を算出することが可能となる。なお、シフト基準個数は60000個に限定されることはなく複数個数であれば任意であり、60000個よりも少ない個数に設定されていてもよく、60000個よりも多い個数に設定されていてもよい。
演算結果記憶エリア234には上記ベース値の情報を格納するための記憶エリアとして、現状エリア311と、第1履歴エリア312と、第2履歴エリア313と、第3履歴エリア314とが設けられている。これら各種エリア311〜314はいずれも同一の記憶容量となっており、具体的にはベース値の情報を格納可能とするように1バイトの容量となっている。
現状エリア311には直近の結果演算処理(図130)にて算出されたベース値が格納される。つまり、現状エリア311には直近のベース値が格納されることとなる。
第1履歴エリア312には1回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。この場合、1回前の算出期間が管理開始フラグに「1」がセットされた後である状況であれば、第1履歴エリア312には、1回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。また、1回前の算出期間が経過することで管理開始フラグに「1」がセットされたのであれば、第1履歴エリア312には、1回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。
第2履歴エリア313には2回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。この場合、2回前の算出期間が管理開始フラグに「1」がセットされた後である状況であれば、第2履歴エリア313には、2回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。また、2回前の算出期間が経過することで管理開始フラグに「1」がセットされたのであれば、第2履歴エリア313には、2回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。
第3履歴エリア314には3回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。この場合、3回前の算出期間が管理開始フラグに「1」がセットされた後である状況であれば、第3履歴エリア314には、3回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。また、3回前の算出期間が経過することで管理開始フラグに「1」がセットされたのであれば、第3履歴エリア314には、3回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。
現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に格納されたベース値は、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。具体的には、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で報知対象となるベース値が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となるベース値の切り換えが繰り返される。
図127(a)〜図127(d)は管理開始フラグに「1」がセットされている状況において各種エリア311〜314に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を説明するための説明図である。図127(a)は現状エリア311に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容の一例を示し、図127(b)は第1履歴エリア312に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容の一例を示し、図127(c)は第2履歴エリア313に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容の一例を示し、図127(d)は第3履歴エリア314に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容の一例を示す。
図127(a)〜図127(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも8個の表示用セグメント321〜324を有している。8個の表示用セグメント321〜324のうち7個の表示用セグメント321〜324はいずれも同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。一方、1個の表示用セグメント321〜324は円形状の発光領域となっており、「8」の字状に配列されている7個の表示用セグメント321〜324に対して右下の位置に設けられている。各種エリア311〜314のいずれのベース値を報知する場合であっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメント321〜324が発光状態となる。
第1報知用表示装置201では、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値を報知している状況であることを示す表示が行われる。具体的には、各種エリア311〜314のいずれのベース値を報知する場合であっても第1報知用表示装置201には「b」の文字が表示される。第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値以外の情報が報知される場合には第1報知用表示装置201にて「b」の文字が表示されることはない。これにより、第1報知用表示装置201にて「b」の文字が表示されていることを確認することで、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が報知されていることを把握することが可能となる。
第2報知用表示装置202では、各種エリア311〜314のうちいずれのベース値を報知している状況であるのかを示す表示が行われる。具体的には、現状エリア311のベース値が報知されている状況においては図127(a)に示すように第2報知用表示装置202にて「L.」の文字が表示される。第1履歴エリア312のベース値が報知されている状況においては図127(b)に示すように第2報知用表示装置202にて「1.」の文字が表示される。第2履歴エリア313のベース値が報知されている状況においては図127(c)に示すように第2報知用表示装置202にて「2.」の文字が表示される。第3履歴エリア314のベース値が報知されている状況においては図127(d)に示すように第2報知用表示装置202にて「3.」の文字が表示される。これにより、第2報知用表示装置202に表示されている文字を確認することで、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知されているベース値がいずれの算出期間におけるものであるのかを把握することが可能となる。
第2報知用表示装置202では各種エリア311〜314のうちいずれのベース値を報知している状況であっても円形状の表示用セグメント321〜324が発光状態となる。後述するように第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204ではベース値に対応する表示として「0」〜「9」のいずれかの数字が表示されることとなる。この場合に、第2報知用表示装置202にて「1」〜「3」のいずれかの数字が表示されると、第2〜第4報知用表示装置202〜204にて3個の数字が並ぶこととなり、ベース値を把握しづらくなってしまう。これに対して、第2報知用表示装置202の右下に設けられた円形状の表示用セグメント321〜324が発光状態となることにより、第2報知用表示装置202にて「1」〜「3」のいずれかの数字が表示される場合であっても、その第2報知用表示装置202に表示される数字と第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204に表示される数字とを区別して把握することが可能となる。
第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では、報知対象となっているベース値の数字が表示される。ベース値は小数点第2位までの少数として算出されることとなるが、当該ベース値のうち小数点第1位の数字が第3報知用表示装置203にて表示され、当該ベース値のうち小数点第2位の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。ここで、ベース値が「1.00」の場合には第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204のそれぞれにて「0」の数字が表示される。一方、報知対象となっているエリア311〜314にベース値が未だ格納されていない場合には、図128(a)の説明図に示すように第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204のそれぞれにて「−」の文字が表示される。これにより、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204の2個の表示装置にて小数点第2位までの少数として算出されるベース値を報知する場合であっても、ベース値が「1.00」の場合と、報知対象となっているエリア311〜314にベース値が未だ格納されていない場合とで表示内容を区別することが可能となる。
なお、ベース値が「1.00」の場合とベース値が「0.00」の場合とでは第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204の組合せの表示内容が同一となる。これに対して、両者を区別するために前者及び後者のうち一方では「00」の表示の発光状態が維持され、他方では「00」の表示が点滅状態とされる構成としてもよい。
次に、図129のタイムチャートを参照しながら管理開始フラグに「1」がセットされている状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にて各種エリア311〜314のベース値が報知される様子を説明する。図129(a)は現状エリア311に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図129(b)は第1履歴エリア312に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図129(c)は第2履歴エリア313に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図129(d)は第3履歴エリア314に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図129(e)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達するまでの期間を示す。
t1のタイミングで図129(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図127(a)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では現状エリア311に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では現状エリア311に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
ここで、図129(e)に示すようにt1のタイミング〜t2のタイミングに亘って演算初期表示が行われる。具体的には、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達するまでの期間において、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202において表示対象となる文字の点灯を継続させるのではなく、演算初期表示として当該表示対象となる文字が点滅表示される。算出期間が開始された直後においてはベース値を算出するための遊技履歴の情報が少ないため、ベース値の実測値がベース値の理論値範囲から大きく外れた値となり得る。これに対して、このように算出期間が開始された直後においては演算初期表示を行わせることで、算出期間が開始された直後であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
また、演算初期表示ではベース値に対応する数字が表示される第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では当該数字の点灯を継続させるのに対して、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202において表示対象となる文字が点滅表示される。これにより、ベース値の視認性を低下させないようにしながら、算出期間が開始された直後であることを報知することが可能となる。なお、これに限定されることはなく演算初期表示であっても第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204の少なくとも一方において点滅表示が行われる構成としてもよく、これら両方において点滅表示が行われる構成としてもよく、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の一方のみにおいて点滅表示が行われる構成としてもよい。また、初期基準個数は6000個に限定されることはなく複数個数であれば任意であり、6000個よりも少ない個数に設定されていてもよく、6000個よりも多い個数に設定されていてもよい。
t2のタイミングで、t1のタイミングから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達することで、図129(e)に示すように演算初期表示が終了される。これにより、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204だけではなく第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202においても点灯表示が開始される。
その後、t3のタイミングでt1のタイミングから表示継続期間が経過することで、図129(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了されて、図129(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、第1履歴エリア312に格納されたベース値は1回前の算出期間における最終的なベース値の算出結果であるため演算初期表示は行われない。
その後、t4のタイミングでt3のタイミングから表示継続期間が経過することで、図129(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が終了されて、図129(c)に示すように第2履歴エリア313に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、第2履歴エリア313に格納されたベース値は2回前の算出期間における最終的なベース値の算出結果であるため演算初期表示は行われない。
その後、t5のタイミングでt4のタイミングから表示継続期間が経過することで、図129(c)に示すように第2履歴エリア313に格納されたベース値の報知が終了されて、図129(d)に示すように第3履歴エリア314に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、第3履歴エリア314に格納されたベース値は3回前の算出期間における最終的なベース値の算出結果であるため演算初期表示は行われない。
その後、t6のタイミングでt5のタイミングから表示継続期間が経過することで、図129(d)に示すように第3履歴エリア314に格納されたベース値の報知が終了されて、図129(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達するまでの期間であることを報知するために、t6のタイミング〜t7のタイミングに亘って図129(e)に示すように演算初期表示が行われる。
その後、t8のタイミングでt6のタイミングから表示継続期間が経過することで、図129(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了されて、図129(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、第1履歴エリア312に格納されたベース値は1回前の算出期間における最終的なベース値の算出結果であるため演算初期表示は行われない。
次に、上記のようなベース値の報知を可能とするための処理構成について説明する。
後述する第1タイマ割込み処理(図133)における管理用処理(ステップS8920)では上記第15の実施形態における管理用処理(図70)と同様にステップS3803にて非特定制御に対応する処理である管理実行処理のプログラムを読み出す。そして、この管理実行処理(図71)では上記第15の実施形態と同様にステップS3908にてチェック処理を実行する。
チェック処理では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の一般入賞カウンタ231aの値を1加算し、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の特電入賞カウンタ231bの値を1加算し、第1作動口33への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の第1作動カウンタ231cの値を1加算し、第2作動口34への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の第2作動カウンタ231dの値を1加算し、アウト口24aへの1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用のアウトカウンタ231eの値を1加算する。また、チェック用処理では、結果演算処理及び表示用処理を実行する。
図130は結果演算処理を示すフローチャートである。なお、結果演算処理におけるステップS8601〜ステップS8615の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まずベース値の演算処理を実行する(ステップS8601)。当該演算処理では、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を利用してベース値を算出する。ベース値の演算方法は既に説明したとおりである。そして、その算出したベース値を現状エリア311に上書きする(ステップS8602)。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8603)。管理開始フラグは、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が管理開始フラグを含めて「0」クリアされて初期化された場合にも管理開始フラグの値は「0」となる。管理開始フラグが「0」の値である状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となることで管理開始フラグに「1」がセットされる。また、管理開始フラグに「1」がセットされる場合に、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が「0」クリアされて新たな算出期間が開始される。これにより、パチンコ機10の出荷段階における動作チェックの影響が、パチンコ機10の出荷後において通常の遊技が行われている状況におけるベース値に対して及びづらくさせることが可能となる。
ステップS8603にて否定判定をした場合、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップS8604)。そして、その算出した合計個数が管理開始基準個数である300個よりも多い個数であるか否かを判定する(ステップS8605)。
ステップS8605にて肯定判定をした場合、管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS8606)。その後、データシフト処理を実行する(ステップS8607)。データシフト処理では、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトする。これにより、2回前の算出期間における最終的なベース値が3回前の算出期間における最終的なベース値として第3履歴エリア314に記憶され、1回前の算出期間における最終的なベース値が2回前の算出期間における最終的なベース値として第2履歴エリア313に記憶され、現状の算出期間において最後に算出されたベース値が1回前の算出期間における最終的なベース値として第1履歴エリア312に記憶される。データシフト処理では、上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。
但し、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては基本的に第1〜第3履歴エリア312〜314にベース値の情報が記憶されていないため、ステップS8607では実質的に、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況における算出期間の最終的なベース値の第1履歴エリア312へのシフトのみが行われる。その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする(ステップS8608)。
ステップS8603にて肯定判定をした場合、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップS8609)。そして、その算出した合計個数が初期基準個数である6000個よりも多い個数であるか否かを判定する(ステップS8610)。ステップS8610にて否定判定をした場合には非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算初期フラグに「1」をセットし(ステップS8611)、ステップS8610にて肯定判定をした場合には当該演算初期フラグを「0」クリアする(ステップS8612)。演算初期フラグは、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップS8611又はステップS8612の処理を実行した場合、ステップS8609にて算出した合計個数がシフト基準個数である60000個以上であるか否かを判定する(ステップS8613)。ステップS8613にて肯定判定をした場合、データシフト処理を実行する(ステップS8614)。データシフト処理ではステップS8607と同様に演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトする。これにより、2回前の算出期間における最終的なベース値が3回前の算出期間における最終的なベース値として第3履歴エリア314に記憶され、1回前の算出期間における最終的なベース値が2回前の算出期間における最終的なベース値として第2履歴エリア313に記憶され、現状の算出期間において最後に算出されたベース値が1回前の算出期間における最終的なベース値として第1履歴エリア312に記憶される。データシフト処理では、上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする(ステップS8615)。
図131は表示用処理を示すフローチャートである。なお、表示用処理におけるステップS8701〜ステップS8714の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8701)。ステップS8701にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた切換タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS8702)。切換タイミングカウンタは、演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値のうち第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象となるベース値を切り換えるタイミングであることを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。既に説明したとおり表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で報知対象となるベース値が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となるベース値の切り換えが繰り返される。
ステップS8702の処理を実行した場合、1減算後における切換タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、現状の報知対象となっているベース値が報知対象となってから表示継続期間が経過したか否かを判定する(ステップS8703)。ステップS8703にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS8704)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「3」を超えた場合(ステップS8705:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS8706)。
表示対象カウンタは、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値のうち第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象となるベース値を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。具体的には表示対象カウンタの値が「0」である場合には現状エリア311に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「1」である場合には第1履歴エリア312に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「2」である場合には第2履歴エリア313に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「3」である場合には第3履歴エリア314に記憶されたベース値が報知対象となる。
ステップS8705にて否定判定をした場合、又はステップS8706の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに次回の報知対象の切換タイミングに対応する値として表示継続期間(具体的には5秒)に対応する値を設定する(ステップS8707)。
ステップS8703にて否定判定をした場合、又はステップS8707の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象設定エリア276に今回の報知対象となっているベース値に対応する表示データを設定するための処理を実行する。具体的には、まず表示対象カウンタの値に対応する表示種別データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップS8708)。表示種別データは、第1〜第4報知用表示装置201〜204の報知対象がベース値であることを示す表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、報知対象のベース値が演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうちいずれに対応しているのかを示す表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データとを含む。
その後、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうち表示対象カウンタの値に対応するエリアからベース値を読み出し、その読み出したベース値における少数点第1位の数字及び少数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップS8709)。演算結果データは、報知対象のベース値における小数点第1位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、報知対象のベース値における小数点第2位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。
上記のように表示対象設定エリア276に表示種別データと演算結果データとからなる表示データが設定される。後述する第2タイマ割込み処理(図134)にて当該表示データが表示IC266に送信されることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて当該表示データに対応する表示が行われる。
また、ステップS8709の処理は報知対象のベース値の切換タイミングとは関係なく表示用処理(図131)が実行される度に実行される。既に説明したとおり演算結果記憶処理(図130)が実行される度に通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eにおける現状の値を利用してベース値が算出され、その算出されたベース値が演算結果記憶エリア234の現状エリア311に記憶される。この場合に、上記のとおり演算結果データを表示対象設定エリア276に設定するためのステップS8709の処理が報知対象のベース値の切換タイミングとは関係なく表示用処理(図131)が実行される度に実行されることにより、現状エリア311のベース値が報知対象となっている状況において当該ベース値が変更された場合にはその変更されたベース値を報知することが可能となる。
その後、表示対象カウンタの値に基づき現状エリア311のベース値が報知対象となっているか否かを判定するとともに(ステップS8710)、非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8711)。演算初期フラグは既に説明した通り、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。ステップS8710及びステップS8711の両方にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた初期表示フラグに「1」をセットし(ステップS8712)、ステップS8710及びステップS8711のいずれかにて否定判定をした場合、初期表示フラグを「0」クリアする(ステップS8713)。
初期表示フラグは、現状エリア311のベース値が報知対象となっている状況において当該ベース値が算出期間の開始後における演算初期のベース値であることを報知するために第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を点滅表示させるべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。後述する第2タイマ割込み処理(図134)にて初期表示フラグに「1」がセットされていることを特定した場合、表示対象設定エリア276に記憶された表示データを表示IC266に送信するだけではなく、当該表示データに対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせる場合に第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を点滅表示させるとともに第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204を点灯表示させる。なお、後述する第2タイマ割込み処理(図134)にて初期表示フラグに「1」がセットされていないことを特定した場合、表示対象設定エリア276に記憶された表示データに対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせる場合に第1〜4報知用表示装置201〜204の全てを点灯表示させる。
一方、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされておらずステップS8701にて否定判定をした場合、表示対象カウンタの値に関係なく、現状エリア311からベース値を読み出し、その読み出したベース値における小数点第1位の数字及び小数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップS8714)。当該演算結果データに対応する表示データが表示IC266に送信されることにより、現状エリア311のベース値における小数点第1位の数字が第3報知用表示装置203にて表示され、現状エリア311のベース値における小数点第2位の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。上記構成であることにより、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては過去の算出期間におけるベース値は報知されることなく、現状の算出期間において算出されているベース値のみが報知される。
管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては表示対象設定エリア276に演算結果データは設定されるものの表示種別データは設定されない。詳細は後述するが管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においてベース値の報知が行われる場合には第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容が、管理開始フラグに「1」がセットされている状況においてベース値の報知が行われる場合とは異なる表示内容となる。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理について、図132のフローチャートを参照しながら説明する。なお、メイン処理におけるステップS8801〜ステップS8825の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップS8801)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップS8802)。内部機能レジスタ設定処理では、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図133)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図134)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第33の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理と第2タイマ割込み処理とが存在している。第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理は第2タイマ割込み処理に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理が第2タイマ割込み処理よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップS8803)。立ち上げ処理中フラグは、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
図133は主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理は既に説明したとおり第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。また、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップS8901〜ステップS8905では上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)のステップS301〜ステップS305と同一の処理を実行する。すなわち、ステップS8901にて停電情報記憶処理を実行することで停電監視を実行する。具体的には、上記第30の実施形態における停電情報記憶処理(図101)と同様に、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存する。また、ステップS8902にて抽選用乱数更新処理を実行することで当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の各数値情報を更新し、ステップS8903にて乱数初期値更新処理を実行することで乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新し、ステップS8904にて変動用カウンタ更新処理を実行することで変動種別カウンタCSの数値情報を更新する。また、ステップS8905にて不正検知処理を実行することで不正用の監視対象として設定されている事象が発生しているか否かを監視する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、これら複数種類の事象のうちいずれかが発生していることを確認することで、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする。
ステップS8901〜ステップS8905の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8906)。遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップS8906:NO)、ステップS8907〜ステップS8920の処理を実行する。ステップS8907〜ステップS8919では上記第33の実施形態における第1タイマ割込み処理(図117)のステップS8208〜ステップS8220と同一の処理を実行する。また、ステップS8920では上記第33の実施形態における第1タイマ割込み処理(図117)のステップS8221と同様に管理用処理を実行するものの、当該管理用処理において呼び出される管理実行処理のチェック処理の内容は既に説明した内容となっている。当該チェック処理にて通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの更新処理が実行されるとともに、結果演算処理(図130)及び表示用処理(図131)が実行される。
一方、遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグの少なくとも一方に「1」がセットされている場合(ステップS8906:YES)、ステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することなく本第1タイマ割込み処理を終了する。つまり、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況だけではなく立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にも、第1タイマ割込み処理においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。
立ち上げ処理中フラグは、上記第33の実施形態と同様にメイン処理(図132)において動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が開始されて割込許可(ステップS8805)を行う前に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理が終了して残余処理(ステップS8822〜ステップS8825)が開始される前に「0」クリアされる。この場合に、上記のとおり第1タイマ割込み処理では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では既に説明したとおり、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定値更新処理(ステップS8819)の途中で停電が発生した場合であってもその時点で選択されている設定値を現状のパチンコ機10の設定値として記憶保持することが可能となる。よって、設定値更新処理の実行途中で停電が発生したとしても、動作電力の供給が再度開始された場合に設定値更新処理を再度実行する必要がなくなる。
ちなみに、設定値更新処理が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定値更新処理を含めてメイン処理(図132)において第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図132)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図132)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
メイン処理(図132)の説明に戻り、ステップS8803にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する値をセットする(ステップS8804)。本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に設けられた各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るかどうかを遊技ホールの管理者に確認させるために、ステップS8804の処理が開始されてから初期チェック期間が経過するまで、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。当該チェック用表示として具体的には、図128(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が発光状態に維持される。ステップS8804では、この初期チェック期間に対応する情報をチェック中カウンタに設定する。
なお、初期チェック期間は、メイン処理において後述するステップS8811、ステップS8812、ステップS8815及びステップS8819のいずれの処理も実行されなかった場合に遊技の進行を制御するための処理が開始されるまでに要する最長時間よりも長い時間に設定されている。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況において遊技が開始されることがある。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップS8805)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。但し、ステップS8803にて立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理が終了される。
その後、ステップS8806〜ステップS8825では上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7905〜ステップS7924と同様の処理を実行する。具体的には、ステップS8806にてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第33の実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第11の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS8806:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8807)。第1タイマ割込み処理(図133)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップS8807:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS8808)。チェックサムの算出方法は上記第33の実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップS8808にて算出したチェックサムと比較する(ステップS8809)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS8810)。
ステップS8807又はステップS8810にて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しなかった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS8811)。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、又は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS8812)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(ステップS8819)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。
停電フラグに「1」がセットされているとともにチェックサムが正常である場合(ステップS8807及びステップS8810:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS8813)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS8814)。内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かの検知は上記第30の実施形態と同様に前扉開放センサ95が利用され、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かの検知は上記第30の実施形態と同様に本体開放センサ96が利用される。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されており(ステップS8813:YES)、さらに内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合(ステップS8814:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップS8815)。設定確認用処理の詳細については後に説明する。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS8806:YES)、RAMクリア処理を実行する(ステップS8816)。RAMクリア処理の内容は上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7915と同一である。その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されており(ステップS8817:YES)、さらに内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合(ステップS8818:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップS8819)。設定値更新処理の詳細については後に説明する。
ステップS8812の処理を実行した場合、ステップS8813若しくはステップS8814にて否定判定をした場合、ステップS8815の処理を実行した場合、ステップS8817若しくはステップS8818にて否定判定をした場合、又はステップS8819の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップS8820)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップS8820では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS8821)。復帰コマンドに含まれている情報の内容及び復帰コマンドを受信した場合における音声発光制御装置81の処理内容は、上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7920の場合と同一である。
その後、ステップS8822〜ステップS8825の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS8822〜ステップS8825の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS8822〜ステップS8825の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップS8822〜ステップS8825では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における第2タイマ割込み処理について、図134のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップS9001〜ステップS9014の処理は主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS9001)。第1タイマ割込み処理(図133)の発生が禁止されることにより、第1割込み周期が経過したとしても第2タイマ割込み処理(図134)に対して第1タイマ割込み処理(図133)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図134)の発生が禁止されることにより、第2タイマ割込み処理(図134)の実行途中において仮に第2割込み周期が経過してしまったとしても第2タイマ割込み処理(図134)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、チェック中カウンタの更新処理を実行する(ステップS9002)。チェック中カウンタの更新処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタの値が1以上である場合に当該チェック中カウンタの値を1減算する。これにより、チェック中カウンタを利用して初期チェック期間を計測している状況である場合、当該チェック中カウンタの値が第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に定期的に減算されることとなる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9003)。設定更新表示フラグは主側CPU63にて設定値更新処理(図137)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。既に説明したとおり設定値更新処理(図137)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図132)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図134)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定値更新処理(図137)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図134)は割り込んで起動される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図134)の今回の処理回が主側CPU63にて設定値更新処理(図137)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップS9003にて肯定判定をした場合、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS9004)。当該設定処理では、上記第33の実施形態における第2タイマ割込み処理(図123)のステップS8403と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。これにより、上記第33の実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
ステップS9003にて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9005)。設定確認表示フラグは主側CPU63にて設定確認用処理(図136)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。既に説明したとおり設定確認用処理(図136)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図132)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図134)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定確認用処理(図136)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図134)は割り込んで起動される。
設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図134)の今回の処理回が主側CPU63にて設定確認用処理(図137)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップS9005にて肯定判定をした場合、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS9006)。当該設定処理では、上記第33の実施形態における第2タイマ割込み処理(図123)のステップS8405と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。これにより、上記第33の実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
ステップS9005にて否定判定をした場合、通常時の設定処理を実行する(ステップS9007)。通常時の設定処理については後に詳細に説明する。
ステップS9004、ステップS9006又はステップS9007の処理を実行した場合、ステップS9008〜ステップS9014の処理を実行する。これらステップS9008〜ステップS9014の処理内容は上記第33の実施形態における第2タイマ割込み処理(図123)のステップS8407〜ステップS8413と同一である。
具体的には、まず種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2を通じた信号の送信状態をOFF状態とするとともに(ステップS9008)、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4を通じた信号の送信状態をOFF状態とする(ステップS9009)。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた種別カウンタの更新処理を実行する(ステップS9010)。
種別カウンタは、第2タイマ割込み処理の今回の処理回において第1〜第5表示データバッファ271〜275のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となる。種別カウンタの更新処理では種別カウンタの値を1加算するとともに、その1加算後における種別カウンタの値が上限値である「5」を超えた場合には種別カウンタの値を「1」に設定する。これにより、第2タイマ割込み処理の各処理回ごとに第1〜第5表示データバッファ271〜275において表示データの送信対象が順次変更される。
その後、種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出す(ステップS9011)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示回路261に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示回路262に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示回路263に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示回路264に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示回路265に対応する種別データを主側ROM64から読み出す。
その後、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出す(ステップS9012)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示データバッファ271から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示データバッファ272から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示データバッファ273から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示データバッファ274から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示データバッファ275から表示データを読み出す。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップS9013)。当該送信処理では、ステップS9011にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、当該送信処理では、ステップS9012にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。
その後、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップS9014)。
図135は第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9007における通常時の設定処理を示すフローチャートである。なお、通常時の設定処理におけるステップS9101〜ステップS9109の処理は主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS9101)。チェック中カウンタの値が1以上である場合(ステップS9101:YES)、初期チェック期間であることを意味する。この場合、チェック用表示のデータを特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9102)。第5表示データバッファ275に設定された表示データは既に説明したとおり第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための表示データである。また、チェック用表示のデータは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせるための表示データ、すなわち第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324を発光状態とするための表示データである。当該チェック用表示のデータが表示IC266に供給されることにより、図128(b)の説明図に示すように、チェック用表示として、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324が発光状態となる。これにより、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るか否かを把握することが可能となる。
ここで、初期チェック期間は設定確認又は設定値更新に際してキャンセル可能な構成となっている。かかるキャンセル可能な構成について説明する。図136はメイン処理(図132)のステップS8815にて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップS9201〜ステップS9206の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず操作指示コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS9201)。音声発光制御装置81は当該操作指示コマンドを受信することにより、スピーカ部54から「リセットボタン68cを操作して下さい。」という音声を出力させる。当該報知はリセットボタン68cが押圧操作されるまで継続される。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されたか否かを判定する(ステップS9202)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合にはステップS9202にて待機する。リセットボタン68cが押圧操作された場合(ステップS9202:YES)、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタを「0」クリアする(ステップS9203)。これにより、初期チェック期間がキャンセルされる。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップS9204)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることで、第2タイマ割込み処理(図134)では既に説明したとおりステップS9005にて肯定判定をして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する(ステップS9006)。これにより、上記第33の実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていることを条件として(ステップS9205:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップS9206)。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値を示す表示が開始されることとなる。
上記のとおり設定確認用処理が開始された場合、リセットボタン68cが押圧操作されたことを条件として、初期チェック期間が途中で解除されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値が報知される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて当該主側CPU63にてメイン処理(図132)が開始された場合には、当該メイン処理における動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間が開始されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であったとしても、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定値を確認する場合には初期チェック期間をキャンセルして第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、初期チェック期間が経過するのを待つことなく設定値を確認することが可能となる。
また、メイン処理(図132)において設定確認用処理(図136)が実行される場合であっても初期チェック期間が先に開始されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るかどうかを確認した後に設定値を確認することが可能となる。これにより、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。
図137はメイン処理(図132)のステップS8819にて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップS9301〜ステップS9310の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず更新開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS9301)。音声発光制御装置81は当該更新開始コマンドを受信することにより、スピーカ部54から「設定変更中です。」という音声を出力させる。当該報知は本設定値更新処理が終了されるまで継続される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値が「設定1」に対応する1以上であって「設定6」に対応する6以下であるか否かを判定する(ステップS9302)。設定値カウンタの値が「0」である場合又は7以上である場合、ステップS9302にて否定判定をして、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS9303)。これにより、パチンコ機10の設定値が「設定1」となる。
ステップS9302にて肯定判定をした場合又はステップS9303の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してOFF操作されているか否かを判定する(ステップS9304)。この場合、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する構成としてもよく、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かを判定する構成としてもよい。
設定キー挿入部68aがOFF操作されていない場合(ステップS9304:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS9305)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS9305:YES)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS9306:NO)、当該設定更新表示フラグに「1」をセットするとともに(ステップS9307)、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタを「0」クリアする(ステップS9308)。
チェック中カウンタが「0」クリアされることで、初期チェック期間がキャンセルされる。また、設定更新表示フラグに「1」がセットされることで、第2タイマ割込み処理(図134)では既に説明したとおりステップS9003にて肯定判定をして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する(ステップS9004)。これにより、上記第33の実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
ステップS9306にて肯定判定をした場合、又はステップS9308の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を1加算する(ステップS9309)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS9305:NO)又は設定値カウンタの値を1加算した場合にはステップS9302の処理に戻ることとなるが、ステップS9302にて設定値カウンタの値が7以上であると判定されると、ステップS9303にて設定値カウンタに「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがOFF操作されている場合(ステップ9304:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグを「0」クリアする(ステップS9310)。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値を示す表示が開始されることとなる。
上記のとおり設定値更新処理が実行された場合、リセットボタン68cが押圧操作されたことを条件として、初期チェック期間が途中で解除されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値が報知される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて当該主側CPU63にてメイン処理(図132)が開始された場合には、当該メイン処理における動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間が開始されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であったとしても、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定値を更新する場合には初期チェック期間をキャンセルして第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、初期チェック期間が経過するのを待つことなく、現状の設定値を確認しながら設定値を更新することが可能となる。
また、メイン処理(図132)において設定値更新処理(図137)が実行される場合であっても初期チェック期間が先に開始されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るかどうかを確認した後に設定値を更新することが可能となる。これにより、設定値の更新を正確に行うことが可能となる。
また、設定値更新処理(図137)において設定値を更新させるためにリセットボタン68cが押圧操作された場合に初期チェック期間がキャンセルされる。これにより、設定値を更新するためにリセットボタン68cを押圧操作した場合にはそれに伴って初期チェック期間がキャンセルされることとなり、初期チェック期間をキャンセルするための操作性を向上させることが可能となる。
通常時の設定処理(図135)の説明に戻り、チェック中カウンタの値が「0」であり初期チェック期間ではない場合(ステップS9101:NO)、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9103)。管理開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS9103:NO)、第1,第2報知用表示装置201,202について管理開始前表示の設定処理を実行する(ステップS9104)。当該設定処理では、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322を発光状態とするための表示データを第5表示データバッファ275に設定する。なお、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322を発光状態とする構成に限定されることはなく、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322にて点滅表示が行われるようにする構成としてもよい。
その後、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に設定された演算結果データを読み出し(ステップS9105)、その読み出した演算結果データを第3,第4報知用表示装置203,204に適用する表示データとして第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9106)。既に説明したとおり表示用処理(図131)では管理開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS8701:NO)、現状エリア311からベース値を読み出し、その読み出したベース値における小数点第1位の数字及び小数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップS8714)。ステップS9106ではこの演算結果データを第3,第4報知用表示装置203,204に適用する表示データとして第5表示データバッファ275に設定する。
ステップS9104及びステップS9106にて第5表示データバッファ275に設定された表示データが表示IC266に供給されることにより、図128(c)の説明図に示すように、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322が発光状態となっている状況において、第3報知用表示装置203にて現状の算出期間において算出されているベース値の小数点第1位の数字が表示されるとともに、第4報知用表示装置204にて現状の算出期間において算出されているベース値の小数点第2位の数字が表示される。第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322を発光状態としながら第3,第4報知用表示装置203,204にてベース値に対応する数字を表示することにより、現状報知されているベース値が管理開始フラグに「1」がセットされていない状況におけるベース値であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
また、管理開始フラグに「1」がセットされている状況においては、既に説明したとおり表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知対象となるベース値が切り換えられるのに対して、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては現状エリア311のベース値が報知対象として維持される。これにより、パチンコ機10の出荷段階においてパチンコ機10の動作チェックが行われる場合には、現状のベース値を任意のタイミングで確認することが可能となる。
管理開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS9103:YES)、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に設定された表示データを読み出し、その読み出した表示データを第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9107)。当該表示データが表示IC266に供給されることにより、現状エリア311のベース値が報知対象となっているのであれば図127(a)の説明図に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第1履歴エリア312のベース値が報知対象となっているのであれば図127(b)の説明図に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第2履歴エリア313のベース値が報知対象となっているのであれば図127(c)の説明図に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第3履歴エリア314のベース値が報知対象となっているのであれば図127(d)の説明図に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた初期表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9108)。初期表示フラグは、既に説明したとおり現状エリア311のベース値が報知対象となっている状況において当該ベース値が算出期間の開始後における演算初期のベース値であることを報知するために第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を点滅表示させるべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。初期表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップS9108:YES)、第1,第2報知用表示装置201,202について点滅設定処理を実行する(ステップS9109)。
当該点滅設定処理では、第5表示データバッファ275に現状設定されている表示データに対応する表示が第1,第2報知用表示装置201,202にて行われる場合に、当該表示が点滅表示されるようにするための設定を行う。点滅表示されるようにするための設定として、具体的には第1,第2報知用表示装置201,202に対する表示データの送信については第5表示データバッファ275に現状設定されている表示データに対応するデータを所定点灯期間(例えば0.5秒)が経過するまでは表示IC266に送信し、その後に第1,第2報知用表示装置201,202の全ての表示用セグメント321,322を消灯状態とするデータを所定消灯期間(例えば0.5秒)が経過するまでは表示IC266に送信し、その後はこれら所定点灯期間と所定消灯期間とが交互に繰り返されるようにする。これにより、ベース値の新たな算出期間が開始された直後において現状エリア311のベース値が報知対象となった場合には第1,第2報知用表示装置201,202にて演算初期表示が行われることとなり、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知されている現状のベース値が新たな算出期間の開始直後のものであることを遊技ホールの管理者に把握させることが可能となる。
次に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容について、図138のタイムチャートを参照しながら説明する。図138(a)は初期チェック期間を示し、図138(b)は管理開始フラグに「1」がセットされていない状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が報知される管理開始前表示期間を示し、図138(c)は演算結果記憶エリア234の各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される通常表示期間を示し、図138(d)はパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる設定更新中表示期間を示し、図138(e)はパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる設定確認中表示期間を示し、図138(f)はリセットボタン68cが押圧操作されたタイミングを示す。
まず管理開始フラグに「1」がセットされていない状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定確認用処理(図136)及び設定値更新処理(図137)が実行されない場合について説明する。
t1のタイミングで図138(a)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、図128(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。
その後、t2のタイミングで図138(a)に示すように初期チェック期間が途中でキャンセルされることなく終了する。この場合、当該t2のタイミングで図138(b)に示すように管理開始前表示期間が開始される。管理開始前表示期間では、図128(c)の説明図に示すように第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202においては全ての表示用セグメント321,322が発光状態となり、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204においては現状のベース値に対応する数字が表示される。
その後、t3のタイミングで、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数よりも少ない個数である管理開始基準個数に達する。これにより、管理開始フラグに「1」がセットされることで、図138(b)に示すように管理開始前表示期間が終了する。この場合、当該t3のタイミングで図138(c)に示すように通常表示期間が開始される。通常表示期間では、図127(a)〜図127(d)に示すように演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。
次に、管理開始フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定確認用処理(図136)及び設定値更新処理(図137)が実行されない場合について説明する。
t4のタイミングで図138(a)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、図128(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。
その後、t5のタイミングで図138(a)に示すように初期チェック期間が途中でキャンセルされることなく終了する。この場合、当該t5のタイミングで図138(c)に示すように通常表示期間が開始される。通常表示期間では、図127(a)〜図127(d)に示すように演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。
次に、管理開始フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定値更新処理(図137)が実行される場合について説明する。
t6のタイミングで図138(a)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、図128(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。
その後、初期チェック期間の途中において設定値更新処理(図137)が開始されて、t7のタイミングで図138(f)に示すようにリセットボタン68cが押圧操作される。これにより、当該t7のタイミングで図138(a)に示すように初期チェック期間が途中で終了されるとともに、当該t7のタイミングで図138(d)に示すように設定更新中表示期間が開始される。
その後、t8のタイミングで図138(d)に示すように設定更新中表示期間が終了する。この場合、当該t8のタイミングで図138(c)に示すように通常表示期間が開始される。通常表示期間では、図127(a)〜図127(d)に示すように演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。
次に、管理開始フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定確認用処理(図136)が実行される場合について説明する。
t9のタイミングで図138(a)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、図128(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。
その後、初期チェック期間の途中において設定確認用処理(図136)が開始されて、t10のタイミングで図138(f)に示すようにリセットボタン68cが押圧操作される。これにより、当該t10のタイミングで図138(a)に示すように初期チェック期間が途中で終了されるとともに、当該t10のタイミングで図138(e)に示すように設定確認中表示期間が開始される。
その後、t11のタイミングで図138(e)に示すように設定確認中表示期間が終了する。この場合、当該t11のタイミングで図138(c)に示すように通常表示期間が開始される。通常表示期間では、図127(a)〜図127(d)に示すように演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。
なお、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定確認用処理(図136)又は設定値更新処理(図137)が実行されて初期チェック期間が途中でキャンセルされた場合、設定更新中表示期間又は設定確認中表示期間が終了された後に、管理開始前表示期間が開始されることとなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
チェック用表示として第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が発光状態となる初期チェック期間が発生し得る。これにより、各表示用セグメント321〜324のそれぞれについて発光状態となるか否かの確認を行うことが可能となり、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204の初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かの確認を早期に行うことが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始される度に第1〜第4報知用表示装置201〜204の初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給が開始される度に第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、特別な操作を要することなく第1〜第4報知用表示装置201〜204の初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かの確認作業を容易なものとすることが可能となる。
初期チェック期間が経過していなくてもキャンセル契機が発生した場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204における上記チェック用表示が途中で終了される。これにより、初期チェック期間の途中であっても上記チェック用表示を終了させて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて他の表示を行わせることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって遊技の進行を制御するための処理が実行される前に初期チェック期間が開始されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて上記チェック用表示が開始される。これにより、遊技が開始される前に、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かの確認を行うことが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図136)及び設定値更新処理(図137)といった所定の設定関連処理が実行される構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理に対して、所定の設定関連処理だけではなく初期チェック期間を開始させるための処理を集約させることが可能となる。
設定確認用処理(図136)及び設定値更新処理(図137)では第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値に対応する表示が行われる構成において、これら所定の設定関連処理が実行される前に初期チェック期間が開始されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて上記チェック用表示が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認した後に、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用して現状の設定値を確認することが可能となる。よって、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。
初期チェック期間である状況において設定確認用処理(図136)又は設定値更新処理(図137)が実行されたことに基づいて当該初期チェック期間が経過していなくても第1〜第4報知用表示装置201〜204における上記チェック用表示が途中で終了される。これにより、設定確認用処理(図136)又は設定値更新処理(図137)が実行された場合には初期チェック期間が経過することを待たなくても第1〜第4報知用表示装置201〜204における上記チェック用処理を終了させて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、現状の設定値の確認を早期に行うことが可能となる。
初期チェック期間である状況において設定確認用処理(図136)又は設定値更新処理(図137)が実行された場合であってリセットボタン68cが押圧操作された場合に当該初期チェック期間が経過していなくても第1〜第4報知用表示装置201〜204における上記チェック用表示が途中で終了される。これにより、設定確認用処理(図136)又は設定値更新処理(図137)が開始された後の任意のタイミングで初期チェック期間を終了させることが可能となる。例えば設定確認用処理(図136)又は設定値更新処理(図137)が開始された場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であることを遊技ホールの管理者が十分に確認した後に、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204において上記チェック用表示を終了させて現状の設定値の表示を開始させることが可能となる。
また、設定値更新処理(図137)においてはリセットボタン68cが押圧操作されることで選択対象の設定値が更新される。この場合に、上記のとおりリセットボタン68cが押圧操作された場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にて上記チェック用表示が終了されて現状の設定値の表示が開始されるようにすることで、チェック用表示を終了させて現状の設定値の表示を開始させるための専用の操作が必要なくなる。よって、設定値を更新するための作業の作業性を向上させることが可能となる。
演算結果記憶エリア234には、異なる期間における通常用カウンタエリア231の情報を利用して導出された複数のベース値が記憶される。これにより、複数の期間におけるベース値を把握することが可能となるため、遊技領域PAに供給された遊技球の個数に対する賞球個数の割合を正確に把握することが可能となる。
演算結果記憶エリア234には、直近のベース値が記憶される現状エリア311と、それよりも前に導出されたベース値が記憶される第1〜第3履歴エリア312〜314とが設けられている。これにより、遊技領域PAに供給された遊技球の個数に対する賞球個数の割合を直近のものだけではなく過去のものも把握することが可能となる。
一の算出期間が経過する前において比較的短い周期で繰り返し算出されるベース値は現状エリア311に記憶されるとともに、一の算出期間が経過した場合に算出されたベース値が第1〜第3履歴エリア312〜314に記憶される。これにより、遊技領域PAに供給された遊技球の個数に対する賞球個数の割合について直近のものを把握することが可能となるとともに、一の算出期間の単位での過去の上記割合を把握することが可能となる。また、第1〜第3履歴エリア312〜314には一の算出期間の単位でのベース値が記憶されるため、第1〜第3履歴エリア312〜314に記憶されるベース値の数を抑えることが可能となる。
一の算出期間が経過したことに基づいて通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eが「0」クリアされる。これにより、通常用カウンタエリア231において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。また、このように通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eが「0」クリアされる構成であったとしても、一の算出期間が経過した場合に算出されたベース値が第1〜第3履歴エリア312〜314に記憶されるため、過去の算出期間における遊技領域PAに供給された遊技球の個数に対する賞球個数の割合を後から把握することが可能となる。
過去のベース値を記憶するためのエリアとして複数の履歴エリア312〜314が設けられている。これにより、過去の複数の算出期間におけるベース値を比較することが可能となる。
現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値は、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次表示される。これにより、報知用表示装置201〜204の数を抑えながら、複数の算出期間におけるベース値を個別に把握することが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることで停電の発生が監視されるとともに停電の発生が特定された場合には停電時処理が実行される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電が発生した場合にはそれに対して適切に対処することが可能となる。
第1タイマ割込み処理(図133)に停電情報記憶処理(ステップS8901)が含まれている構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても第1タイマ割込み処理が割り込んで起動される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電の発生の監視を定期的に行うことが可能となる。
第1タイマ割込み処理(図133)は動作電力の供給開始時の処理が終了した後において残余処理が実行されている状況であっても割り込んで起動される。これにより、残余処理に割り込んで起動される第1タイマ割込み処理を利用して、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電の発生の監視を定期的に行うことが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)が割り込んで起動された場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされていることで遊技を進行させるための処理は実行されない。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても第1タイマ割込み処理が割り込んで起動されることで停電の発生の監視を定期的に行う構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定値更新処理(図137)が実行される構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行される。これにより、使用対象となる設定値の設定を行っている途中で停電が発生したとしてもそれに対して適切に対処することが可能となる。
なお、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が、初期チェック期間が経過した場合に終了される構成に限定されることはなく、当該チェック用表示を終了させるための操作が行われるまでは当該チェック用表示が継続される構成としてもよい。当該終了させるための操作としては、例えば設定確認用処理(図136)及び設定値更新処理(図137)のいずれかが実行されているか否かに関係なくリセットボタン68cが操作されることとしてもよく、リセットボタン68c以外の操作部が操作されることとしてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値又は設定値を確認するタイミングとなるまで第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示が継続されることとなるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認した後にベース値又は設定値を確認することが可能となる。また、操作部の操作に基づきチェック用表示が終了されるため、所望のタイミングでチェック用表示を終了させることが可能となる。
また、動作電力の供給が開始された場合かどうかに関係なく更新ボタン68bやリセットボタン68cといった所定の操作部が操作された場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、ベース値又は設定値を確認する場合における所望のタイミングでチェック用表示を開始させることが可能となる。また、当該構成において所定期間(例えば5秒)が経過した場合にチェック用表示が終了される構成としてもよく、チェック用表示を開始させるために操作された上記所定の操作部又はそれとは別の操作部が操作された場合にチェック用表示が終了される構成としてもよい。
また、更新ボタン68bといったリセットボタン68c以外の特定の操作部が操作された状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始され、当該特定の操作部が操作されることなく主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはチェック用表示が開始されない構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始されたことを契機としてチェック用表示が行われる構成において、遊技ホールの管理者の操作によりチェック用表示を開始させるか否かを選択することが可能となる。
また、遊技機本体12が開放状態であるか否かに関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成に限定されることはなく、遊技機本体12が開放状態となっていることが本体開放センサ96の検知結果に基づき特定されている場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成としてもよい。この場合、遊技機本体12が開放状態となった場合にはまず第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始され、その後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成としてもよい。これにより、ベース値を確認する場合にはその前に第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。また、当該構成において所定期間(例えば5秒)が経過した場合にチェック用表示が終了される構成としてもよく、チェック用表示を開始させるために操作された上記所定の操作部又はそれとは別の操作部が操作された場合にチェック用表示が終了される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図136)が実行される条件を満たした状態でメイン処理(図132)が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定確認用処理が実行される条件を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の確認が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理(図137)が実行される条件を満たした状態でメイン処理(図132)が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定値更新処理が実行される条件を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の更新が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
また、設定確認用処理(図136)が実行される条件及び設定値更新処理(図137)が実行される条件のいずれかを満たした状態でメイン処理(図132)が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定確認用処理が実行される条件及び設定値更新処理が実行される条件の両方を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の確認又は設定値の更新が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
また、チェック用表示では第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が発光状態に維持される構成に限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が点滅状態とされる構成としてもよい。また、チェック用表示では、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて各表示用セグメント321〜324が1個ずつ又は一部の複数個ずつ順次発光状態となり、初期チェック期間の範囲内で各表示用セグメント321〜324が少なくとも1回は発光状態となる構成としてもよい。
また、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせる処理が特定制御に対応する処理として実行される構成に限定されることはなく、非特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。
また、演算結果記憶エリア234の第1〜第3履歴エリア312〜314のいずれかにベース値が記憶されていない場合には、その履歴エリア312〜314は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知対象とならない構成としてもよい。この場合、例えば現状エリア311及び第1履歴エリア312にベース値が記憶されている一方、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314にはベース値が記憶されていない場合には、表示継続期間が経過する度に、現状エリア311と第1履歴エリア312との間で第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象が切り換えられ、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314は報知対象とならないことになる。
また、演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314には、少数点第2位までの少数として表されるベース値が記憶される構成としたが、これに限定されることはなく、当該ベース値のうち小数点第1位の数字と少数点第2位の数字との組合せの情報が記憶される構成としてもよく、ベース値を算出することを可能とするための遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)と、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)との組合せの情報が記憶される構成としてもよい。前者の場合には各種エリア311〜314の情報をそのまま表示対象設定エリア276に設定することが可能となり、後者の場合には各種エリア311〜314の情報を利用してベース値を算出した後に当該ベース値から抽出した小数点第1位の数字と小数点第2位の数字との情報を表示対象設定エリア276に設定することとなる。
また、演算結果記憶エリア234にはベース値を記憶するためのエリアとして、現状エリア311及び第1履歴エリア312のみが設けられている構成としてもよく、現状エリア311、第1履歴エリア312及び第2履歴エリア313のみが設けられている構成としてもよい。また、過去のベース値の情報を記憶するための履歴エリアとして4個以上のエリアが設けられている構成としてもよい。
また、演算結果記憶エリア234は各種エリア311〜314がアドレス上固定されており、必要に応じてベース値がそれら各種エリア311〜314においてシフトされる構成に限定されることはなく、各種エリア311〜314がリングバッファとして設けられている構成としてもよい。
また、態様情報としてベース値が算出される構成に代えて、上記第15の実施形態のように第61パラメータ〜第68パラメータが算出される構成としてもよい。この場合、演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれには第61〜第68パラメータの全てが記憶される構成としてもよく、現状エリア311には第61〜第68パラメータが記憶されるものの第1〜第3履歴エリア312〜314には第61パラメータのみといったように一部のパラメータが記憶される構成としてもよい。
また、態様情報としてベース値に加えて又は代えて、大当たり結果の発生確率が算出されて記憶される構成としてもよく、高頻度サポートモードの発生確率が算出されて記憶される構成としてもよい。
また、演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314においてベース値のシフトが行われる契機は、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がシフト基準個数以上となった場合に限定されることはなく、所定期間(例えば8時間)が経過した場合にシフトが行われる構成としてもよく、主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合にシフトが行われる構成としてもよく、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にシフトが行われる構成としてもよく、パチンコ機10の設定値が変更された場合にシフトが行われる構成としてもよい。またシフトが行われる契機が複数種類存在している構成としてもよい。
また、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされるまでは、第1,第2報知用表示装置202のそれぞれにおける表示用セグメント321,322が発光状態に維持される構成に限定されることはなく、第1,第2報知用表示装置202のそれぞれにおける表示用セグメント321,322が点滅状態とされる構成としてもよい。また、管理開始フラグに「1」がセットされるまでは、第1〜第4報知用表示装置201〜204において「bL.−−」→「b1.−−」→「b2.−−」→「b3.−−」という表示が繰り返される構成としてもよい。
また、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされるまでは、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける表示用セグメント321〜324が発光状態となるチェック用表示が行われずに、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおける各表示用セグメント321,322が発光状態又は点滅状態となるとともに、第3,第4報知用表示装置203,204にて現状のベース値に対応する表示が行われるといったように、管理開始フラグに「1」がセットされていないことに対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、停電フラグに「1」がセットされていない又はチェックサムが一致しないことにより遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止される場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示と同様に各表示用セグメント321〜324が発光状態となる構成としてもよく、各表示用セグメント321〜324が点滅状態となる構成としてもよい。
また、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が主側CPU63により行われる構成に限定されることはなく、専用の制御手段により行われる構成としてもよく、音声発光制御装置81により行われる構成としてもよく、表示制御装置82により行われる構成としてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値を表示する場合には報知対象となるベース値が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなり、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値を表示する場合には報知対象となる設定値が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなる。また、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理が実行される場合には当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始されるように、チェック用表示の開始に対応する情報が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなる。
<第36の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図139は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS9401〜ステップS9426の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップS9401〜ステップS9403では上記第35の実施形態におけるメイン処理(図132)のステップS8801〜ステップS8803と同一の処理を実行する。その後、割込み許可の設定を行う(ステップS9404)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。但し、ステップS9403にて立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップS9405)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。
その後、チェック中カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS9406)。そして、チェック中カウンタの値が「0」となるまで、ステップS9406にて待機する。これにより、ステップS9405にてセットされた初期チェック期間が経過するまでは、第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が継続される。
その後、ステップS9407〜ステップS9426の処理を実行する。これらステップS9407〜ステップS9426の処理内容は、上記第35の実施形態におけるメイン処理(図132)のステップS8806〜ステップS8825と同一である。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始されて当該主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理が開始された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとともにその状況で初期チェック期間が経過するまで動作電力の供給開始時の処理の進行が停止される。これにより、初期チェック期間の途中で設定確認及び設定値更新が実行されないようにすることが可能となり、処理負荷の増加を抑えることが可能となる。また、初期チェック期間の途中で遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
<第37の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図140は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS9501〜ステップS9525の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップS9501〜ステップS9518では上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7901〜ステップS7918と同一の処理を実行する。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップS9519)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
その後、ステップS9520以降の処理を実行する。ステップS9520〜ステップS9525の処理内容は上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7919〜ステップS7924と同一である。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップS9501〜ステップS9518)が終了した後であって残余処理(ステップS9522〜ステップS9525)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)は動作電力の供給開始時の処理として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における状況に関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63のメイン処理(図140)には、設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても共通して実行される処理であって、設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれかが実行される場合にはこれら設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)よりも実行順序が後の処理として、第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させる処理が設定されている。このように第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させるための処理が共通処理として設定されていることにより、処理構成の簡素化を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行されている状況であっても主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始され得る。これにより、設定確認用処理(ステップS9514)又は設定値更新処理(ステップS9518)の実行後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であっても遊技を進行させるための処理の開始タイミングが遅れてしまわないようにすることが可能となる。
なお、初期チェック期間が経過するまでステップS9520以降の処理が開始されない構成としてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況で遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
<第38の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される通常時の設定処理の処理構成が上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図141は主側CPU63にて実行される本実施形態における通常時の設定処理を示すフローチャートである。なお、通常時の設定処理におけるステップS9601〜ステップS9605の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9601)。管理開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS9601:NO)、チェック用表示のデータを特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9602)。当該チェック用表示のデータが表示IC266に供給されることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324が発光状態となる。これにより、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るか否かを把握することが可能となる。
管理開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS9601:YES)、ステップS9603〜ステップS9605の処理を実行する。ステップS9603〜ステップS9605の処理内容は上記第35の実施形態における通常時の設定処理(図135)におけるステップS9107〜ステップS9109と同一である。ステップS9603〜ステップS9605の処理が実行されることにより、演算結果記憶エリア234の各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知されるとともに、新たな算出期間の開始直後において現状エリア311のベース値が報知される場合には第1,第2報知用表示装置201,202にて演算初期表示が行われる。
上記構成によれば管理開始フラグに「1」がセットされていない場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる初期チェック期間となる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に初期チェック期間となる状況をパチンコ機10の出荷段階などにおいて管理開始フラグに「1」がセットされていない状況に制限することが可能となる。
<第39の実施形態>
本実施形態では設定値に関する構成が上記第33の実施形態と相違している。以下、上記第33の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図142(a)〜図142(d)は主側ROM64に設けられた設定対応記憶エリア325を説明するための説明図である。
設定対応記憶エリア325には、パチンコ機10の設定値に対応させて低確率モードの当否テーブル、高確率モードの当否テーブル、並びに設定確認用処理(図115)及び設定値更新処理(図116)において第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状の設定値を表示させるために利用される設定値の表示データが設定されている。より詳細には、設定対応記憶エリア325には第1設定情報記憶エリア325a、第2設定情報記憶エリア325b、第3設定情報記憶エリア325c、第4設定情報記憶エリア325d、第5設定情報記憶エリア325e及び第6設定情報記憶エリア325fが設けられている。
第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのそれぞれには、当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアと、当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアと、設定確認用処理(図115)及び設定値更新処理(図116)において第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状の設定値を表示させるために利用される設定値の表示データを記憶するための記憶エリアとが設けられている。第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのそれぞれにおいて、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアとして所定の複数バイトのエリアが確保されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアとして所定の複数バイトのエリアが確保されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアとして1バイトのエリアが確保されている。したがって、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのそれぞれは複数バイトの記憶容量となっている。この場合、第1設定情報記憶エリア325aの開始アドレスはA(1)となっており、第2設定情報記憶エリア325bの開始アドレスはA(2)となっており、第3設定情報記憶エリア325cの開始アドレスはA(3)となっており、第4設定情報記憶エリア325dの開始アドレスはA(4)となっており、第5設定情報記憶エリア325eの開始アドレスはA(5)となっており、第6設定情報記憶エリア325fの開始アドレスはA(6)となっている。
上記構成において本実施形態における第1形態のパチンコ機10では、当該パチンコ機10の設定値として上記33の実施形態と同様に「設定1」〜「設定6」の6段階の設定値が設定されている。この場合、「設定1」〜「設定6」のそれぞれで低確率モードにおいて大当たり結果となる確率は相違する一方、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は相互に同一となっている。したがって、図142(a)に示すように第1設定情報記憶エリア325aには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1低確当否テーブルLT(1)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「1」を表示するための表示データが記憶されている。第2設定情報記憶エリア325bには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定2」に対応する第2低確当否テーブルLT(2)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「2」を表示するための表示データが記憶されている。
第3設定情報記憶エリア325cには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定3」に対応する第3低確当否テーブルLT(3)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「3」を表示するための表示データが記憶されている。第4設定情報記憶エリア325dには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定4」に対応する第4低確当否テーブルLT(4)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「4」を表示するための表示データが記憶されている。
第5設定情報記憶エリア325eには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定5」に対応する第5低確当否テーブルLT(5)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「5」を表示するための表示データが記憶されている。第6設定情報記憶エリア325fには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定6」に対応する第6低確当否テーブルLT(6)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「6」を表示するための表示データが記憶されている。
上記第1形態の構成の場合、低確率モードにおいて大当たり結果となる確率は大きい設定値ほど高くなる。その一方、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率はいずれの設定値であっても同一となる。なお、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は1/30であるため、「設定1」であっても高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は「設定6」における低確率モードの大当たり確率よりも高い確率となる。
設定値として「設定1」〜「設定6」が設定された第1形態において、特図変動開始処理(図13)のステップS504にて当否判定処理を実行するために、ステップS503にて実行される当否テーブルの読み出し処理について説明する。図143は当否テーブルの読み出し処理を示すフローチャートである。なお、当否テーブルの読み出し処理におけるステップS9701〜ステップS9705の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値を読み出す(ステップS9701)。設定値カウンタは、当否テーブルを読み出す場合及び設定値の表示データを読み出す場合のそれぞれにおいて設定対応記憶エリア325における第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのうちいずれを参照すべきであるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、設定対応記憶エリア325における第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのうち、ステップS9701にて読み出した設定値カウンタの値に対応する記憶エリアを選択する(ステップS9702)。設定値カウンタは上記第33の実施形態と同様に「1」〜「6」のいずれかの値を取るように構成されており、設定値カウンタの値が「1」である場合には第1設定情報記憶エリア325aを選択し、設定値カウンタの値が「2」である場合には第2設定情報記憶エリア325bを選択し、設定値カウンタの値が「3」である場合には第3設定情報記憶エリア325cを選択し、設定値カウンタの値が「4」である場合には第4設定情報記憶エリア325dを選択し、設定値カウンタの値が「5」である場合には第5設定情報記憶エリア325eを選択し、設定値カウンタの値が「6」である場合には第6設定情報記憶エリア325fを選択する。
この選択に際しては主側ROM64に予め記憶された対応テーブルが参照される。当該対応テーブルには設定値カウンタの値と第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fの開始アドレスとの対応関係が定められている。詳細には、設定値カウンタの「1」の値に対応させて第1設定情報記憶エリア325aの開始アドレスであるA(1)が設定されており、設定値カウンタの「2」の値に対応させて第2設定情報記憶エリア325bの開始アドレスであるA(2)が設定されており、設定値カウンタの「3」の値に対応させて第3設定情報記憶エリア325cの開始アドレスであるA(3)が設定されており、設定値カウンタの「4」の値に対応させて第4設定情報記憶エリア325dの開始アドレスであるA(4)が設定されており、設定値カウンタの「5」の値に対応させて第5設定情報記憶エリア325eの開始アドレスであるA(5)が設定されており、設定値カウンタの「6」の値に対応させて第6設定情報記憶エリア325fの開始アドレスであるA(6)が設定されている。
その後、現状の当否抽選モードが低確率モードであれば(ステップS9703:NO)、ステップS9702にて選択した設定情報記憶エリア325a〜325fから低確率モードの当否テーブルを読み出す(ステップS9704)。一方、現状の当否抽選モードが高確率モードであれば(ステップS9703:YES)、ステップS9702にて選択した設定情報記憶エリア325a〜325fから高確率モードの当否テーブルを読み出す(ステップS9705)。
上記のように当否テーブルの読み出し処理が実行されることにより、設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325a〜325fから、現状の当否抽選モードに対応する当否テーブルが読み出される。そして、特図変動開始処理(図13)の当否判定処理(ステップS504)では、その読み出した当否テーブルを利用して、今回の遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。
次に、主側CPU63におけるメイン処理(図114)にて設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている状況で第2タイマ割込み処理(図123)が割り込んで起動された場合における処理について説明する。この場合、第2タイマ割込み処理(図123)では設定値更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS8403)。図144は設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を示すフローチャートである。なお、当該設定処理におけるステップS9801〜ステップS9805の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値を読み出す(ステップS9801)。その後、設定対応記憶エリア325における第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのうち、ステップS9801にて読み出した設定値カウンタの値に対応する記憶エリアを選択する(ステップS9802)。設定値カウンタは上記第33の実施形態と同様に「1」〜「6」のいずれかの値を取るように構成されており、設定値カウンタの値が「1」である場合には第1設定情報記憶エリア325aを選択し、設定値カウンタの値が「2」である場合には第2設定情報記憶エリア325bを選択し、設定値カウンタの値が「3」である場合には第3設定情報記憶エリア325cを選択し、設定値カウンタの値が「4」である場合には第4設定情報記憶エリア325dを選択し、設定値カウンタの値が「5」である場合には第5設定情報記憶エリア325eを選択し、設定値カウンタの値が「6」である場合には第6設定情報記憶エリア325fを選択する。この選択に際しては当否テーブルの読み出し処理(図143)と同様に主側ROM64に予め記憶された対応テーブルが参照される。
その後、ステップS9802にて選択した設定情報記憶エリア325a〜325fから設定値の表示データを読み出す(ステップS9803)。そして、その読み出した設定値の表示データを第4報知用表示装置204に適用するための表示データとして特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9804)。また、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示を第1〜第3報知用表示装置201〜203に表示させるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9805)。
上記のように設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理が実行されることにより、ステップS9805にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第1〜第3報知用表示装置201〜203にて行われるとともに、ステップS9804にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第4報知用表示装置204にて行われる。これにより、例えば図124(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
なお、主側CPU63におけるメイン処理(図114)にて設定確認用処理(ステップS7914)が実行されている状況で第2タイマ割込み処理(図123)が割り込んで起動された場合に実行される設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS8405)においても、設定値の表示データの設定に関して、上記設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図144)と同様の処理が実行される。
ここで、第1形態のパチンコ機10においては当該パチンコ機10の設定値として「設定1」〜「設定6」の6段階の設定値が設定されていたが、パチンコ機10の機種や型式によっては6段階よりも少ない設定値が利用される場合がある。具体的には、図142(b)の説明図に示す第2形態のパチンコ機10では「設定1」、「設定3」及び「設定6」の3段階の設定値が設定されており、図142(c)の説明図に示す第3形態のパチンコ機10では「設定1」、「設定2」、「設定3」及び「設定4」の4段階の設定値が設定されており、図142(d)の説明図に示す第4形態のパチンコ機10では「設定1」の1段階の設定値のみが設定されている。この場合に、第2〜第4形態のいずれのパチンコ機10であっても第1形態のパチンコ機10と同様に、6段階の設定値の設定を可能とする第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fを有する設定対応記憶エリア325が利用される。
第2形態のパチンコ機10において設定対応記憶エリア325が利用される場合について詳細には、図142(b)の説明図に示すように、第1設定情報記憶エリア325a及び第4設定情報記憶エリア325dには「設定1」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第1設定情報記憶エリア325a及び第4設定情報記憶エリア325dには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1低確当否テーブルLT(1)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1高確当否テーブルHT(1)が記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「1」を表示するための表示データが記憶されている。
第2設定情報記憶エリア325b及び第5設定情報記憶エリア325eには「設定3」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第2設定情報記憶エリア325b及び第5設定情報記憶エリア325eには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定3」に対応する第3低確当否テーブルLT(3)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定3」に対応する第3高確当否テーブルHT(3)が記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「3」を表示するための表示データが記憶されている。
第3設定情報記憶エリア325c及び第6設定情報記憶エリア325fには「設定6」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第3設定情報記憶エリア325c及び第6設定情報記憶エリア325fには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定6」に対応する第6低確当否テーブルLT(6)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定6」に対応する第6高確当否テーブルHT(6)が記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「6」を表示するための表示データが記憶されている。
上記第2形態の構成の場合、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fを有する設定対応記憶エリア325が利用される構成であっても、これら第1〜6設定情報記憶エリア325a〜325fの数である6個よりも少ない段階数の設定値が設定されている。そして、低確率モードにおいて大当たり結果となる確率は大きい設定値ほど高くなり、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率も大きい設定値ほど高くなる。なお、「設定1」における高確率モードの大当たり確率は、「設定6」における低確率モードの大当たり確率よりも高い確率である。
上記第2形態の構成の場合、当否テーブルの読み出し処理(図143)では、設定値カウンタの値が「1」の場合及び「4」の場合のいずれであっても「設定1」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「2」の場合及び「5」の場合のいずれであっても「設定3」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「3」の場合及び「6」の場合のいずれであっても「設定6」に対応する当否テーブルが読み出される。
当否テーブルの読み出し処理(図143)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から当否テーブルを読み出す構成である。これにより、3段階の設定値が設定されている場合であっても、当否テーブルの読み出し処理(図143)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
上記第2形態の構成の場合、6段階の設定値を設定可能である設定対応記憶エリア325が利用される場合において3段階の設定値が設定されているため、設定対応記憶エリア325において設定可能な設定値の段階数を、使用対象となる設定値の段階数で割り切ることが可能である。つまり、使用対象となる設定値の段階数は、設定対応記憶エリア325において設定可能な設定値の最大の段階数の約数であって、当該最大の段階数とは異なる数となっている。この場合に、使用対象となる設定値のそれぞれに対して同一数の設定情報記憶エリア325a〜325fが割り当てられているとともに、3段階の設定値が昇順で1個ずつ配列された態様を1グループとした場合にそのグループが繰り返されるように第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fに対する設定値の割り当てが行われている。これにより、設定値更新処理(図116)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「3」→「6」→「1」→「3」→「6」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。つまり、リセットボタン68cの1回の操作に対して異なる設定値の表示に変更されるとともに、設定可能な設定値が1回ずつ表示される場合を1表示周回とした場合に一定の態様の表示周回が繰り返されることとなる。よって、設定値の更新操作を行い易くなる。
設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図144)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から設定値の表示データを読み出す構成である。これにより、3段階の設定値が設定されている場合であっても、当該設定処理(図144)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
なお、第2形態のパチンコ機10において第1設定情報記憶エリア325a及び第2設定情報記憶エリア325bに「設定1」に対応する各種情報が記憶されており、第3設定情報記憶エリア325c及び第4設定情報記憶エリア325dに「設定3」に対応する各種情報が記憶されており、第5設定情報記憶エリア325e及び第6設定情報記憶エリア325fに「設定6」に対応する各種情報が記憶されている構成としてもよい。つまり、使用対象となる設定値のそれぞれに対して同一数の設定情報記憶エリア325a〜325fが割り当てられているとともに、同一の設定値が設定値カウンタの値との関係で連続する設定情報記憶エリア325a〜325fに設定されている構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図116)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「1」→「3」→「3」→「6」→「6」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。
第3形態のパチンコ機10において設定対応記憶エリア325が利用される場合について詳細には、図142(c)の説明図に示すように、第1設定情報記憶エリア325a及び第2設定情報記憶エリア325bには「設定1」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第1設定情報記憶エリア325a及び第2設定情報記憶エリア325bには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1低確当否テーブルLT(1)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「1」を表示するための表示データが記憶されている。
第3設定情報記憶エリア325c及び第4設定情報記憶エリア325dには「設定2」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第3設定情報記憶エリア325c及び第4設定情報記憶エリア325dには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定2」に対応する第2低確当否テーブルLT(2)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「2」を表示するための表示データが記憶されている。
第5設定情報記憶エリア325eには「設定3」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第5設定情報記憶エリア325eには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定3」に対応する第3低確当否テーブルLT(3)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「3」を表示するための表示データが記憶されている。
第6設定情報記憶エリア325fには「設定4」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第6設定情報記憶エリア325fには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定4」に対応する第4低確当否テーブルLT(4)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「4」を表示するための表示データが記憶されている。
上記第3形態の構成の場合、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fを有する設定対応記憶エリア325が利用される構成であっても、これら第1〜6設定情報記憶エリア325a〜325fの数である6個よりも少ない段階数の設定値が設定されている。そして、低確率モードにおいて大当たり結果となる確率は大きい設定値ほど高くなり、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率はいずれの設定値であっても同一となる。なお、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は1/30であるため、「設定1」であっても高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は「設定4」における低確率モードの大当たり確率よりも高い確率となる。
上記第3形態の構成の場合、当否テーブルの読み出し処理(図143)では、設定値カウンタの値が「1」の場合及び「2」の場合のいずれであっても「設定1」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「3」の場合及び「4」の場合のいずれであっても「設定2」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「5」の場合には「設定3」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「6」の場合には「設定4」に対応する当否テーブルが読み出される。
当否テーブルの読み出し処理(図143)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から当否テーブルを読み出す構成である。これにより、4段階の設定値が設定されている場合であっても、当否テーブルの読み出し処理(図143)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
上記第3形態の構成の場合、6段階の設定値を設定可能である設定対応記憶エリア325が利用される場合において4段階の設定値が設定されているため、設定対応記憶エリア325において設定可能な設定値の段階数を、使用対象となる設定値の段階数で割り切ることができない。この場合に、「設定1」及び「設定2」のそれぞれについては設定値カウンタの値との関係で連続する2個の設定情報記憶エリア325a〜325dが割り当てられているとともに、「設定3」及び「設定4」のそれぞれについては1個の設定情報記憶エリア325e,325fが割り当てられている。これにより、設定値更新処理(図116)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「1」→「2」→「2」→「3」→「4」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。
設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図144)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から設定値の表示データを読み出す構成である。これにより、4段階の設定値が設定されている場合であっても、当該設定処理(図144)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
なお、設定値更新処理(図116)においてリセットボタン68cの1回の操作に対して、第1〜第4報知用表示装置201〜204における設定値の表示が変更されるようにする上では、設定値カウンタの値との関係で連続する設定情報記憶エリア325a〜325fに同一の設定値に対応する各種情報が設定されてないようにすることが好ましい。例えば、第1設定情報記憶エリア325aに「設定1」に対応する各種情報を設定し、第2設定情報記憶エリア325bに「設定2」に対応する各種情報を設定し、第3設定情報記憶エリア325cに「設定3」に対応する各種情報を設定し、第4設定情報記憶エリア325dに「設定4」に対応する各種情報を設定し、第5設定情報記憶エリア325eに「設定1」に対応する各種情報を設定し、第6設定情報記憶エリア325fに「設定2」に対応する各種情報を設定する構成が考えられる。この場合、設定値更新処理(図116)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「2」→「3」→「4」→「1」→「2」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。
第4形態のパチンコ機10において設定対応記憶エリア325が利用される場合について詳細には、図142(d)の説明図に示すように、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fの全てに「設定1」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1低確当否テーブルLT(1)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「1」を表示するための表示データが記憶されている。
上記第4形態の構成の場合、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fを有する設定対応記憶エリア325が利用される構成であっても、1種類の設定値のみが設定されている。このように1種類の設定値のみが設定されている構成であっても、当否テーブルの読み出し処理(図143)では設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から当否テーブルを読み出す構成である。これにより、1種類の設定値のみが設定されている場合であっても、当否テーブルの読み出し処理(図143)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
上記第4形態の構成の場合、設定値を設定する必要がないため基本的には設定値更新処理(図116)を実行する必要がないが、設定値の異常が発生した場合には設定値更新処理(図116)が実行され得る。この場合、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fの全てに対して「設定1」が割り当てられている。したがって、設定値更新処理(図116)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「1」→「1」→「1」→「1」→「1」→「1」→・・・というように「1」の表示が継続されることとなる。
設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図144)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から設定値の表示データを読み出す構成である。これにより、1種類の設定値のみが設定されている場合であっても、当該設定処理(図144)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、第2形態〜第4形態のパチンコ機10では、設定値に対応する当否テーブルを記憶するための設定情報記憶エリア325a〜325fが第1所定数(具体的には6個)設けられている構成において使用対象となる設定値の種類数は第1所定数よりも少ない数となっている。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数である第1形態のパチンコ機10と設定対応記憶エリア325に関する構成を共通化させることが可能となり、設定値の種類数を変更する場合におけるパチンコ機10の設計作業を簡易的に行うことが可能となる。
設定値更新処理(ステップS7918)ではリセットボタン68cが操作される度に特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの数値情報が変更されることで使用対象となる設定値が変更され、その変更された数値情報に対応する設定情報記憶エリア325a〜325fの当否テーブルが当否判定処理にて利用されることで使用対象の設定値に対応する態様で当否判定処理が実行されることとなる。この場合に、設定され得る設定値の各当否テーブルは少なくとも1個の設定情報記憶エリア325a〜325fに記憶されている構成であって、第1所定数の一部であって複数の設定情報記憶エリア325a〜325fには同一の当否テーブルが記憶されている構成であることにより、第1所定数の設定情報記憶エリア325a〜325fの全てに当否テーブルが記憶されている。これにより、第1所定数の設定情報記憶エリア325a〜325fをそのまま利用するとともに設定値カウンタを利用して使用対象となる設定値を決定する構成をそのまま利用しながら、使用対象となる設定値の種類数を第1所定数よりも少ない数とすることが可能となる。
設定値カウンタの数値情報に対応する設定情報記憶エリア325a〜325fから当否テーブルを読み出し、その読み出した当否テーブルを利用して当否判定処理を実行する構成である。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数よりも少ない数である構成であったとしても、当否判定処理の実行に際して当否テーブルを読み出す構成をそのまま利用することが可能となる。
設定値更新処理(ステップS7918)が実行される状況においては、設定値カウンタの数値情報に対応する設定情報記憶エリア325a〜325fから設定値の表示データを読み出し、その読み出した設定値の表示データに対応する表示を第4報知用表示装置204にて行わせる構成である。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数よりも少ない数である構成であったとしても、設定値に対応する表示の実行に際して設定値の表示データを読み出す構成をそのまま利用することが可能となる。
使用対象となる設定値の段階数は、設定対応記憶エリア325において設定可能な設定値の最大の段階数の約数であって、当該最大の段階数とは異なる数となっている。この場合に、使用対象となる設定値のそれぞれに対して同一数の設定情報記憶エリア325a〜325fが割り当てられているとともに、3段階の設定値が昇順で1個ずつ配列された態様を1グループとした場合にそのグループが繰り返されるように第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fに対する設定値の割り当てが行われている。これにより、設定値更新処理(図116)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「3」→「6」→「1」→「3」→「6」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。つまり、リセットボタン68cの1回の操作に対して異なる設定値の表示に変更されるとともに、設定可能な設定値が1回ずつ表示される場合を1表示周回とした場合に一定の態様の表示周回が繰り返されることとなる。よって、設定値の更新操作を行い易くなる。
なお、高確率モードの当否テーブルが設定値に応じて変化しない構成においては、高確率モードの当否テーブルが、設定対応記憶エリア325の第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fに記憶されているのではなく、主側ROM64における設定対応記憶エリア325とは異なる記憶エリアに記憶されている構成としてもよい。
また、使用対象となる設定値が1個のみである場合にはその設定値に対応する当否テーブルが1個の設定情報記憶エリア325a〜325fのみに設定されるとともに残りの設定情報記憶エリア325a〜325fには当否テーブルが設定されない構成としてもよい。また、使用対象となる設定値が複数段階ではあるもののその段階数が第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fの数よりも少ない場合には、それら各設定値に対応する当否テーブルはそれぞれ対応する1個の設定情報記憶エリア325a〜325fのみに設定されるとともに残りの設定情報記憶エリア325a〜325fには当否テーブルが設定されない構成としてもよい。当該構成においては当否テーブルが設定されていない設定情報記憶エリア325a〜325fに対応する数値情報が設定値カウンタにおいて選択され得ない数値情報とすることで、当否テーブルが設定されていない設定情報記憶エリア325a〜325fが、当否テーブルの読み出しや設定値の表示データの読み出しに際して選択されてしまわないようにすることが可能となる。
<第40の実施形態>
上記第39の実施形態では6段階の設定値を設定することが可能な設定対応記憶エリア325を利用する構成としたが、本実施形態では3段階の設定値を設定することが可能な設定対応記憶エリア326を利用する。
図145(a)〜図145(c)は主側ROM64に予め記憶されている設定対応記憶エリア326を説明するための説明図である。
設定対応記憶エリア326には、第1設定情報記憶エリア326a、第2設定情報記憶エリア326b及び第3設定情報記憶エリア326cが設けられている。図145(a)に示す第1形態のパチンコ機10では第1設定情報記憶エリア326aに「設定1」に対応する各種情報が設定されており、第2設定情報記憶エリア326bに「設定2」に対応する各種情報が設定されており、第3設定情報記憶エリア326cに「設定3」に対応する各種情報が設定されている。つまり、第1形態のパチンコ機10では設定対応記憶エリア326において設定可能な最大数分の設定値が設定されている。
図145(b)に示す第2形態のパチンコ機10では第1〜第3設定情報記憶エリア326a〜326cの全てに「設定1」に対応する各種情報が設定されている。つまり、第2形態のパチンコ機10では3段階の設定値を設定可能な設定対応記憶エリア326を利用して、1種類の設定値のみが設定されている。
図145(c)に示す第3形態のパチンコ機10では、第1設定情報記憶エリア326a及び第2設定情報記憶エリア326bに「設定1」に対応する各種情報が設定されており、第3設定情報記憶エリア326cに「設定3」に対応する各種情報が設定されている。つまり、第3形態のパチンコ機10では3段階の設定値を設定可能な設定対応記憶エリア326を利用して、2段階の設定値が設定されている。
上記構成によれば3段階の設定値を設定することが可能な設定対応記憶エリア326を、3段階の設定値よりも少ない段階数の設定値が使用対象となる第2形態及び第3形態のパチンコ機10に対してそのまま流用することが可能となる。また、上記第39の実施形態と同様に、当否テーブルの読み出し処理(図143)の処理構成及び設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図144)の処理構成を、第1〜第3形態のパチンコ機10において共通して利用することが可能となる。
<第41の実施形態>
本実施形態では主側CPU63におけるメイン処理(図114)にて設定確認用処理(ステップS7914)又は設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている場合に、パチンコ機10の前面側から視認可能となる表示部にて所定の報知が実行される点で上記第33の実施形態と相違している。以下、上記第33の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図146(a)は、パチンコ機10の前面を生じさせる窓パネル52を通じてパチンコ機10前方から視認可能となる領域に設けられた各種表示部を説明するための説明図である。
各種表示部として、特図表示部37aと、特図保留表示部37bと、普図表示部38aと、普図保留表示部38bとが設けられている。これらの機能は上記第1の実施形態と同一である。特図表示部37a及び普図表示部38aは横並びとなるように設けられているが、これら特図表示部37a及び普図表示部38aに対して横並びとなるようにしてラウンド表示部330が設けられている。
ラウンド表示部330は、特図表示部37a及び普図表示部38aと同様に、7個の表示用セグメント331〜337を有している。7個の表示用セグメント331〜337はいずれも同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。7個の表示用セグメント331〜337は個別に発光制御される。
ラウンド表示部330では、大当たり結果となったことを契機とした開閉実行モードにて発生するラウンド遊技の回数が報知される。本実施形態では当否判定処理にて大当たり当選となった場合に選択され得る大当たり結果として、ラウンド遊技の実行回数が相対的に少ない開閉実行モードへの移行契機となる第1大当たり結果と、ラウンド遊技の実行回数が相対的に多い開閉実行モードへの移行契機となる第2大当たり結果とが存在している。具体的には、第1大当たり結果を契機とした開閉実行モードではラウンド遊技が2回実行され、第2大当たり結果を契機とした開閉実行モードではラウンド遊技が16回実行される。
なお、第1大当たり結果には、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たり結果と、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果とが存在している。また、第2大当たり結果には、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たり結果と、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果とが存在している。
図146(b)はラウンド表示部330の表示内容を説明するための説明図である。
ラウンド表示部330は、いずれかの大当たり結果を契機とした開閉実行モードが開始される場合に、全ての表示用セグメント331〜337が消灯状態となった非表示状態から、少なくとも一部の表示用セグメント331〜337が発光状態となる表示状態となる。開閉実行モードが継続している状況においては当該開閉実行モードの開始時にラウンド表示部330に表示された表示内容が維持される。そして、開閉実行モードが終了する場合にラウンド表示部330が表示状態から非表示状態となる。
2回のラウンド遊技が実行されることとなる開閉実行モードにおいては図146(b)に示すように、ラウンド表示部330の第1〜第4表示用セグメント331〜334が消灯状態となり、第5〜第7表示用セグメント335〜337が点灯状態となる。16回のラウンド遊技が実行されることとなる開閉実行モードにおいては図146(b)に示すように、ラウンド表示部330の第1〜第4表示用セグメント331〜334が点灯状態となり、第5〜第7表示用セグメント335〜337が消灯状態となる。これにより、遊技ホールの管理者はパチンコ機10にて開閉実行モードが実行されている場合にはラウンド表示部330を確認することで、その開閉実行モードがいずれの種類の開閉実行モードに対応しているのかを把握することが可能となる。
主側CPU63におけるメイン処理(図114)にて設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている場合にはラウンド表示部330にてそれに対応する表示が行われる。具体的には、設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている場合には図146(b)に示すように、ラウンド表示部330の第1表示用セグメント331、第3表示用セグメント333、第5表示用セグメント335及び第7表示用セグメント337が消灯状態となり、第2表示用セグメント332、第4表示用セグメント334及び第6表示用セグメント336が点灯状態となる。
設定値更新処理(ステップS7918)に対応するラウンド表示部330における表示は、設定値更新処理(ステップS7918)が開始された場合に開始され、設定値更新処理(ステップS7918)が終了された場合に終了される。この表示内容は、開閉実行モードが実行される場合にラウンド表示部330に表示される表示内容とは異なっており、さらに後述する設定確認用処理(ステップS7914)が実行される場合にラウンド表示部330に表示される表示内容とも異なっている。これにより、遊技ホールの管理者はラウンド表示部330を確認することで設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている状況であるか否かを容易に把握することが可能となる。また、このような把握を、ラウンド表示部330を利用して行うことが可能となる。
主側CPU63におけるメイン処理(図114)にて設定確認用処理(ステップS7914)が実行されている場合にはラウンド表示部330にてそれに対応する表示が行われる。具体的には、設定確認用処理(ステップS7914)が実行されている場合には図146(b)に示すように、ラウンド表示部330の第1表示用セグメント331、第3表示用セグメント333、第5表示用セグメント335及び第7表示用セグメント337が点灯状態となり、第2表示用セグメント332、第4表示用セグメント334及び第6表示用セグメント336が消灯状態となる。
設定確認用処理(ステップS7914)に対応するラウンド表示部330における表示は、設定確認用処理(ステップS7914)が開始された場合に開始され、設定確認用処理(ステップS7914)が終了された場合に終了される。この表示内容は、開閉実行モードが実行される場合にラウンド表示部330に表示される表示内容とは異なっており、さらに設定値更新処理(ステップS7918)が実行される場合にラウンド表示部330に表示される表示内容とも異なっている。これにより、遊技ホールの管理者はラウンド表示部330を確認することで設定確認用処理(ステップS7914)が実行されている状況であるか否かを容易に把握することが可能となる。また、このような把握を、ラウンド表示部330を利用して行うことが可能となる。
メイン処理(図114)において設定確認用処理(ステップS7914)及び設定値更新処理(ステップS7918)が実行される状況では、遊技を進行させるための処理は実行されない。したがって、開閉実行モードが実行されている状況において設定確認用処理(ステップS7914)及び設定値更新処理(ステップS7918)が実行されることはない。また、設定確認用処理(ステップS7914)及び設定値更新処理(ステップS7918)のうち一方が実行されている状況において他方が実行されることもない。したがって、ラウンド表示部330をそれぞれの表示を行うための表示部として兼用したとしても、各表示を行うべき状況が重複して発生してしまうことはない。
なお、ラウンド表示部330の表示内容は上記の表示内容に限定されることはなく、それぞれの状況であることをラウンド表示部330の表示内容から区別することが可能であれば任意であり、例えば設定確認用処理(ステップS7914)に対応する表示及び設定値更新処理(ステップS7918)のうち一方は第1〜第7表示用セグメント331〜337の全てが点灯状態となる構成としてもよい。また、設定確認用処理(ステップS7914)に対応する表示及び設定値更新処理(ステップS7918)のうち一方は第1〜第7表示用セグメント331〜337の全てが点灯状態となるとともにその状態が維持され、他方は第1〜第7表示用セグメント331〜337の全てが点滅状態となる構成としてもよい。
また、ラウンド表示部330にて設定確認用処理に対応する表示及び設定値更新処理に対応する表示が行われる構成に代えて、特図表示部37aにてこれら表示が行われる構成としてもよく、普図表示部38aにてこれら表示が行われる構成としてもよい。また、特図表示部37a、普図表示部38a及びラウンド表示部330のいずれか1個の表示部にて設定確認用処理に対応する表示が行われ、他の1個の表示部にて設定値更新処理に対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、第1作動口33への遊技球の入球に基づき取得された保留情報と第2作動口34への遊技球の入球に基づき取得された保留情報とが区別して記憶されるとともに、特図表示部37aとして、第1作動口33に対応する保留情報を契機とした遊技回が実行される第1特図表示部と、第2作動口34に対応する保留情報を契機とした遊技回が実行される第2特図表示部とが設けられた構成においては、第1特図表示部にて設定確認用処理に対応する表示及び設定値更新処理に対応する表示が行われる構成としてもよく、第2特図表示部にて設定確認用処理に対応する表示及び設定値更新処理に対応する表示が行われる構成としてもよく、第1特図表示部にて設定確認用処理に対応する表示が行われるとともに第2特図表示部にて設定値更新処理に対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、設定確認用処理が実行されている状況であることを表示するための専用の表示部が設けられている構成としてもよく、設定値更新処理が実行されている状況であることを表示するための専用の表示部が設けられている構成としてもよく、設定確認用処理が実行されている状況であること又は設定値更新処理が実行されている状況であることを表示するための専用の表示部が設けられている構成としてもよい。この場合、当該専用の表示部が主側CPU63により表示制御される構成としてもよく、音声発光制御装置81又は表示制御装置82により表示制御される構成としてもよい。
<第42の実施形態>
本実施形態ではメイン処理及び第1タイマ割込み処理の処理構成が上記第33の実施形態と相違している。以下、上記第33の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図147は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS9901〜ステップS9923の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップS9901)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップS9902)。内部機能レジスタ設定処理では、上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7902と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図148)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図123)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
その後、第2タイマ割込み処理(図123)について割込み許可の設定を行う(ステップS9903)。これにより、第2タイマ割込み処理(図123)が第2割込み周期で割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図148)については割込み許可の設定が行われない。これにより、第1タイマ割込み処理(図148)は依然として割込みが禁止された状態に維持される。
その後、ステップS9904〜ステップS9917の処理を実行する。これらステップS9904〜ステップS9917の処理内容は上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7905〜ステップS7918と同一である。
ステップS9904〜ステップS9917の処理を終了した後は、第1タイマ割込み処理(図148)について割込み許可の設定を行う(ステップS9918)。これにより、第1タイマ割込み処理(図148)が第1割込み周期で割り込んで起動される。つまり、第1タイマ割込み処理(図117)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図123)が第2割込み周期で割り込んで起動される。その後、ステップS9919〜ステップS9923では上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7920〜ステップS7924と同一の処理を実行する。
図148は主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理は既に説明したとおり第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。また、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
まず第1タイマ割込み処理(図148)及び第2タイマ割込み処理(図123)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップSA101)。第1タイマ割込み処理(図148)の発生が禁止されることにより、第1タイマ割込み処理(図148)の発生が禁止されることにより、第1タイマ割込み処理(図148)の実行途中において仮に第1割込み周期が経過してしまったとしても第1タイマ割込み処理(図148)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図123)の発生が禁止されることにより、第2割込み周期が経過したとしても第1タイマ割込み処理(図148)に対して第2タイマ割込み処理(図123)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、ステップSA102〜ステップSA121では上記第33の実施形態における第1タイマ割込み処理(図117)のステップS8202〜ステップS8221と同一の処理を実行する。ステップSA107にて肯定判定をした場合、又はステップSA121の処理を実行した場合、第1タイマ割込み処理(図148)及び第2タイマ割込み処理(図123)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップSA122)。
上記構成によればメイン処理(図147)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況においては第2タイマ割込み処理(図123)の割込みは許可される一方、第1タイマ割込み処理(図148)の割込みは許可されない。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図123)による第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御の実行は可能とする一方、第1タイマ割込み処理(図148)による遊技の進行を制御するための処理は実行されないようにすることが可能となる。
また、第1タイマ割込み処理(図148)は第2タイマ割込み処理(図123)に対して割り込んで起動されないとともに、第2タイマ割込み処理(図123)は第1タイマ割込み処理(図148)に対して割り込んで起動されない。これにより、タイマ割込み処理が重複して起動されないようにすることが可能となる。
<第43の実施形態>
本実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値を表示するための構成が上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態であっても上記第35の実施形態と同様に、非特定制御用のワークエリア223には通常用カウンタエリア231が設けられている。通常用カウンタエリア231には上記第15の実施形態と同様に通常用の一般入賞カウンタ231a、通常用の特電入賞カウンタ231b、通常用の第1作動カウンタ231c、通常用の第2作動カウンタ231d及び通常用のアウトカウンタ231eが設けられている。大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合には通常用の一般入賞カウンタ231aの値が1加算され、特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合には通常用の特電入賞カウンタ231bの値が1加算され、第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第1作動カウンタ231cの値が1加算され、第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第2作動カウンタ231dの値が1加算され、アウト口24aに1個の遊技球が入球した場合には通常用のアウトカウンタ231eの値が1加算される。そして、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK91〜K95とした場合にベース値は以下のものとなる。
・ベース値:遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)の割合。
非特定制御用のワークエリア223には通常用カウンタエリア231以外にも演算結果記憶エリア234が設けられている。演算結果記憶エリア234には上記第35の実施形態と同様に、ベース値の情報を格納するための記憶エリアとして、現状エリア311と、第1履歴エリア312と、第2履歴エリア313と、第3履歴エリア314とが設けられている(図126参照)。現状エリア311には結果演算処理(図149)にて算出された直近のベース値が格納される。第1履歴エリア312には1回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。第2履歴エリア313には2回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。第3履歴エリア314には3回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。
図149は主側CPU63にて実行される本実施形態における結果演算処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理(図133)における管理用処理(ステップS8920)では上記第15の実施形態における管理用処理(図70)と同様にステップS3803にて非特定制御に対応する処理である管理実行処理のプログラムを読み出す。そして、この管理実行処理(図71)では上記第15の実施形態と同様にステップS3908にてチェック処理を実行する。このチェック処理において結果演算処理を実行するとともに後述する表示用処理(図150)を実行する。また、結果演算処理におけるステップSA201〜ステップSA217の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まずベース値の演算処理を実行する(ステップSA201)。当該演算処理では、上記第35の実施形態と同様に通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を利用してベース値を算出する。ここで、本実施形態ではベース値の演算が結果演算処理の1回の処理回で完了するのではなく、結果演算処理の処理回が所定の複数回実行されることにより完了する。
具体的には、新たにベース値の演算が開始されることとなる結果演算処理の所定の処理回ではステップSA201にて、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK91〜K95とした場合に、K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」と、K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」と、K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」と、K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」と、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)と、を演算して、それら各演算結果を非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算中記憶エリアに記憶させる。その後、上記所定の処理回に対して1回後の処理回の結果演算処理のステップSA201において、上記演算中記憶エリアに記憶された各種情報を利用して、遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)を演算して、その演算結果を上記演算中記憶エリアに記憶させる。その後、上記所定の処理回に対して2回後の処理回の結果演算処理のステップSA201において、上記演算中記憶エリアに記憶された各種情報を利用して、上記ベース値を演算する。
つまり、本実施形態では一のベース値を算出するために結果演算処理を3回実行する必要がある。この場合に、結果演算処理は第1タイマ割込み処理(図133)にて呼び出されて実行されるため、第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)が経過する度に実行されることとなる。したがって、一のベース値は約12ミリ秒周期で算出されることとなる。但し、これに限定されることはなく一のベース値が算出される周期は12ミリ秒周期よりも短い周期としてもよく、12ミリ秒周期よりも長い周期としてもよい。
上記のように結果演算処理の処理回を複数回実行することで一のベース値を算出する構成とすることにより、ベース値を算出するための処理負荷を軽減することが可能となる。特に、結果演算処理は非特定制御に対応する処理として実行されるため、結果演算処理を実行するためには非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを読み出す処理だけではなく、特定制御に対応する処理において利用された主側CPU63の各種レジスタの情報を退避させる必要がある。この場合に、ベース値を算出するための処理負荷を軽減することで、結果演算処理の処理負荷を軽減することが可能となり、結果的に非特定制御に対応する処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
一のベース値を算出するために結果演算処理の処理回が複数回実行される構成であっても、結果演算処理の各処理回におけるベース値の算出途中の各情報は非特定制御用のワークエリア223に書き込まれる。これにより、結果演算処理の一の処理回と次の処理回との間で特定制御に対応する処理が実行されることに伴って、非特定制御に対応する処理において利用された主側CPU63の各種レジスタの情報が消去されるとしても、ベース値の算出途中の各情報を記憶保持することが可能となる。
一のベース値を算出するために結果演算処理の処理回が複数回実行される構成であっても、新たなベース値を算出するための結果演算処理の最初の処理回において通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が全て抽出され、その抽出された値を利用してその算出回のベース値が算出される。これにより、一のベース値を算出している途中で通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が変更されたとしても、その値の変更の影響を受けないようにしながら一のベース値を算出することが可能となる。
ステップSA201にてベース値の演算処理を実行した後は、今回の処理回の結果演算処理にて一のベース値の算出が完了したか否かを判定する(ステップSA202)。一のベース値の算出が完了していない場合(ステップSA202:NO)、ステップSA203〜SA205の処理を実行しないことにより演算結果記憶エリア234の現状エリア311へのベース値の上書きを実行しない。
一のベース値の算出が完了している場合(ステップSA202:YES)、その算出が完了したベース値を現状エリア311に上書きする(ステップSA203)。その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられたシフト契機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA204)。本実施形態では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)となった後に新たなベース値の算出が完了した場合に、演算結果記憶エリア234におけるデータシフト処理(ステップSA216)が実行される。このデータシフト処理では、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトした後に、現状エリア311を「0」クリアする。シフト契機フラグは、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した後であってデータシフト処理を実行する前の状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
シフト契機フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA204:YES)、非特定制御用のワークエリア223に設けられたシフト時の演算完了フラグに「1」をセットする(ステップSA205)。シフト時の演算完了フラグは、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した後において一のベース値の算出が完了したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSA202にて否定判定をした場合、ステップSA204にて否定判定をした場合、又はステップSA205の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA206)。管理開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSA206:NO)、管理開始前用処理を実行する(ステップSA207)。管理開始前用処理では、上記第35の実施形態における結果演算処理(図130)のステップS8604〜ステップS8608の処理を実行する。
管理開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA206:YES)、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト契機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA208)。シフト契機フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSA208:NO)、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップSA209)。そして、その算出した合計個数がシフト基準個数である60000個以上であるか否かを判定する(ステップSA210)。
ステップSA210にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト契機フラグに「1」をセットする(ステップSA211)。また、非特定制御用のワークエリア223に設けられたシフト前表示フラグに「1」をセットする(ステップSA212)。シフト前表示フラグは、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことに対応するシフト前表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
シフト契機フラグに「1」がセットされておりステップSA208にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト時の演算完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA213)。シフト時の演算完了フラグは、既に説明したとおり上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した後において一のベース値の算出が完了した場合に「1」がセットされる。ステップSA213にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト契機フラグを「0」クリアする(ステップSA214)。また、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト時の演算完了フラグを「0」クリアする(ステップSA215)。
その後、データシフト処理を実行する(ステップSA216)。データシフト処理では、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトした後に、現状エリア311を「0」クリアする。これにより、2回前の算出期間における最終的なベース値が3回前の算出期間における最終的なベース値として第3履歴エリア314に記憶され、1回前の算出期間における最終的なベース値が2回前の算出期間における最終的なベース値として第2履歴エリア313に記憶され、現状の算出期間において上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した後に算出されたベース値が1回前の算出期間における最終的なベース値として第1履歴エリア312に記憶される。また、現状エリア311はベース値が何ら記憶されていない状態となる。なお、データシフト処理では上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする(ステップSA217)。
図150は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示用処理を示すフローチャートである。なお、表示用処理におけるステップSA301〜ステップSA320の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア223における管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA301)。ステップSA301にて否定判定をした場合、上記第35の実施形態における表示用処理(図131)のステップS8714と同様に、現状エリア311からベース値を読み出し、その読み出したベース値における小数点第1位の数字及び小数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSA302)。当該演算結果データに対応する表示データが表示IC266に送信されることにより、現状エリア311のベース値における小数点第1位の数字が第3報知用表示装置203にて表示され、現状エリア311のベース値における小数点第2位の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。上記構成であることにより、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては過去の算出期間におけるベース値は報知されることなく、現状の算出期間において算出されているベース値のみが報知される。なお、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においてベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容は上記第35の実施形態と同様である。
ステップSA301にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた切換タイミングカウンタの値を1減算する(ステップSA303)。切換タイミングカウンタは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値に関する表示を行う状況において当該第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を切り換えるタイミングを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
本実施形態では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数に達していない状況においては、現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値の報知が表示継続期間(具体的には5秒)に亘って実行されるとともに、それらベース値の報知の間において報知対象となるベース値の切り換えが発生することを報知するためにインターバル用非表示がインターバル期間(具体的には1秒)に亘って実行される。インターバル用非表示として具体的に、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324が消灯状態となることで第1〜第4報知用表示装置201〜204が非表示状態となる。現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で報知対象となるベース値が切り換えられる前にインターバル用非表示が行われることにより、報知対象となるベース値が切り換えられることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204にてそれに対応するシフト前表示が行われる。シフト前表示として具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて「A.」の表示が行われる。「A.」の表示内容はベース値に対応する表示の表示継続期間及びインターバル用非表示となるインターバル期間のいずれにおいても第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示されない表示内容である。これにより、シフト前表示が行われる状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の全体の表示内容を、ベース値に対応する表示の表示継続期間及びインターバル用非表示となるインターバル期間とは異なる表示内容とすることが可能となる。よって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われていることを遊技ホールの管理者が確認することで、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことでベース値のシフトが行われる状況であることを把握することが可能となる。
シフト前表示の表示内容は、チェック用表示が行われている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容、管理開始前フラグに「1」がセットされていない状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容、設定確認用処理(図136)が実行されている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容、及び設定値更新処理(図137)が実行されている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容とも異なっている。この点からも、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われていることを遊技ホールの管理者が確認することで、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことでベース値のシフトが行われる状況であることを把握することが可能となる。
シフト前表示の実行期間はインターバル用非表示が行われるインターバル期間(具体的には1秒)よりも長い期間に設定されている。また、シフト前表示の実行期間はベース値に対応する表示の表示継続期間(具体的には5秒)よりも長い期間に設定されている。具体的には、シフト前表示の実行期間は8秒に設定されている。なお、これに限定されることはなくシフト前表示の実行期間が、インターバル期間よりも長くベース値に対応する表示の表示継続期間以下である構成としてもよく、インターバル期間以下である構成としてもよい。但し、シフト前表示が行われていることを遊技ホールの管理者に明確に認識させるためには、シフト前表示の実行期間がインターバル期間よりも長い期間に設定されていることが好ましい。
既に説明したとおり一のベース値の算出が完了するためには結果演算処理(図149)の処理回が複数回実行される必要があり、具体的には一のベース値が算出される周期は12ミリ秒周期となっている。また、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達することで演算結果記憶エリア234の各種エリア311〜314間でベース値の情報がシフトされるデータシフト処理(ステップSA216)は、シフト基準個数に達した後において一のベース値が新たに算出された後に実行される。この場合に、シフト前表示の実行期間は、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを契機としてデータシフト処理(ステップSA216)が完了するまでに要する最長の期間よりも長い期間に設定されている。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われている状況において一のベース値の新たな算出及びベース値のデータシフト処理(ステップSA216)を完了させることが可能となる。
表示用処理(図150)の説明に戻り、ステップSA303の処理を実行した場合、1減算後における切換タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、ベース値の表示継続期間、インターバル用非表示が行われるインターバル期間及びシフト前表示の実行期間のうち現状の計測対象の期間が経過したか否かを判定する(ステップSA304)。ステップSA304にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、シフト前表示を開始すべき状況であるか否かを判定する(ステップSA305)。ステップSA305にて否定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられたインターバルフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA306)。インターバルフラグはインターバル用非表示を開始すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSA306にて否定判定をした場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて今回の切換タイミングを契機として報知を開始すべき対象がベース値であることを意味する。この場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象カウンタの値を1加算する(ステップSA307)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「3」を超えた場合(ステップSA308:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップSA309)。
表示対象カウンタは、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値のうち第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象となるベース値を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。具体的には表示対象カウンタの値が「0」である場合には現状エリア311に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「1」である場合には第1履歴エリア312に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「2」である場合には第2履歴エリア313に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「3」である場合には第3履歴エリア314に記憶されたベース値が報知対象となる。
ステップSA308にて否定判定をした場合、又はステップSA309の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに次回の切換タイミングに対応する値として、ベース値を表示するための表示継続期間(具体的には5秒)に対応する値を設定する(ステップSA310)。その後、非特定制御用のワークエリア223におけるインターバルフラグに「1」をセットする(ステップSA311)。これにより、次回の切換タイミングとなるまでに非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグに「1」がセットされていない場合には、次回の切換タイミングとなった場合にはインターバル用非表示が行われることとなる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象設定エリア276に今回の報知対象となっているベース値に対応する表示データを設定するための処理を実行する。具体的には、上記第35の実施形態における表示用処理(図131)のステップS8708と同様に、表示対象カウンタの値に対応する表示種別データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSA312)。表示種別データは、第1〜第4報知用表示装置201〜204の報知対象がベース値であることを示す表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、報知対象のベース値が演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうちいずれに対応しているのかを示す表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データとを含む。
その後、上記第35の実施形態における表示用処理(図131)のステップS8709と同様に、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうち表示対象カウンタの値に対応するエリアからベース値を読み出し、その読み出したベース値における少数点第1位の数字及び少数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSA313)。演算結果データは、報知対象のベース値における小数点第1位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、報知対象のベース値における小数点第2位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。
表示種別データ及び演算結果データからなる表示データが表示対象設定エリア276に設定されることにより、上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)にて当該表示データが表示IC266に送信され、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて当該表示データに対応する表示が行われる。つまり、現状エリア311のベース値が報知対象となっている場合には一例として図127(a)に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第1履歴エリア312のベース値が報知対象となっている場合には一例として図127(b)に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第2履歴エリア313のベース値が報知対象となっている場合には一例として図127(c)に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第3履歴エリア314のベース値が報知対象となっている場合には一例として図127(d)に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
非特定制御用のワークエリア223におけるインターバルフラグに「1」がセットされていることでステップSA306にて肯定判定をした場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて今回の切換タイミングを契機として報知を開始すべき対象がインターバル用非表示であることを意味する。この場合、インターバルの設定処理を実行する(ステップSA314)。当該設定処理では、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに次回の切換タイミングに対応する値として、インターバル期間(具体的には1秒)に対応する値を設定する。その後、非特定制御用のワークエリア223におけるインターバルフラグを「0」クリアする(ステップSA315)。これにより、次回の切換タイミングとなるまでに非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグに「1」がセットされていない場合には、次回の切換タイミングとなった場合にはベース値の表示が行われることとなる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象設定エリア276にインターバルデータを設定する(ステップSA316)。インターバルデータは第1〜第4報知用表示装置201〜204にインターバル用非表示を行わせるためのデータであり、具体的には第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324を消灯状態とするためのデータである。表示データとしてインターバルデータが表示対象設定エリア276に設定されることにより、第2タイマ割込み処理(図134)にて当該インターバルデータが表示IC266に送信され、第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも非表示状態となる。第1〜第4報知用表示装置201〜204が非表示状態となっていることを確認した遊技ホールの管理者は、インターバル期間であることを把握することが可能となる。
非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグに「1」がセットされていることでステップSA305にて肯定判定をした場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて今回の切換タイミングを契機として報知を開始すべき対象がシフト前表示であることを意味する。この場合、シフト前表示期間の設定処理を実行する(ステップSA317)。当該設定処理では、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに次回の切換タイミングに対応する値として、シフト前表示の実行期間(具体的には8秒)に対応する値を設定する。
その後、非特定制御用のワークエリア223におけるインターバルフラグを「0」クリアするとともに非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグを「0」クリアし(ステップSA318)、さらに非特定制御用のワークエリア223における表示対象カウンタに最大値である「3」をセットする(ステップSA319)。インターバルフラグを「0」クリアすることでシフト前表示の実行期間が経過した場合には次の報知対象がベース値となる。そして、表示対象カウンタに最大値をセットすることで、ベース値を報知すべくステップSA306にて否定判定をした場合にはステップSA307にて表示対象カウンタの値を1加算した後における当該表示対象カウンタの値が最大値を超えることとなり、ステップSA308にて肯定判定をして表示対象カウンタの値を「0」クリアする。これにより、シフト前表示の実行期間が経過した場合には次の報知対象がベース値となるとともに、そのベース値は演算結果記憶エリア234の現状エリア311のベース値となる。
つまり、シフト前表示が行われた場合には、そのシフト前表示が行われる前における報知対象がベース値及びインターバル用非表示のいずれであたっとしてもベース値の報知から開始される。これにより、シフト前表示が終了した場合にはインターバル期間の経過を待たずにベース値の確認を行うことが可能となる。また、シフト前表示が行われる前において最後に報知対象となったベース値が演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のいずれであったとしても、シフト前表示が終了した場合には現状エリア311のベース値から報知が開始される。これにより、現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314におけるベース値の報知順序を最初の報知順序に戻すことが可能となり、ベース値のシフトが発生した直後であることを遊技ホールの管理者に認識させ易くすることが可能となる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象設定エリア276にシフト前表示データを設定する(ステップSA320)。シフト前表示データは第1〜第4報知用表示装置201〜204にシフト前表示を行わせるためのデータであり、具体的には第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて「A.」の表示を行わせるためのデータである。表示データとしてシフト前表示データが表示対象設定エリア276に設定されることにより、第2タイマ割込み処理(図134)にて当該シフト前表示データが表示IC266に送信され、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて「A.」が表示される。第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われていることを確認した遊技ホールの管理者は、シフト前表示の実行期間であることを把握することが可能となる。
次に、図151のタイムチャートを参照しながら管理開始フラグに「1」がセットされている状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にて各種エリア311〜314のベース値が報知される様子を説明する。図151(a)は現状エリア311に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図151(b)は第1履歴エリア312に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図151(c)は第2履歴エリア313に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図151(d)は第3履歴エリア314に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図151(e)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてインターバル用非表示が行われる期間を示し、図151(f)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われる期間を示し、図151(g)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達したタイミングを示す。
t1のタイミングで図151(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図127(a)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では現状エリア311に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では現状エリア311に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
その後、t2のタイミングでt1のタイミングから表示継続期間が経過することで、図151(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了され、図151(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt2のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt3のタイミングで図151(e)に示すように終了される。
t3のタイミングで図151(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図127(b)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では第1履歴エリア312に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
その後、t4のタイミングでt3のタイミングから表示継続期間が経過することで、図151(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が終了され、図151(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt4のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt5のタイミングで図151(e)に示すように終了される。
t5のタイミングで図151(c)に示すように第2履歴エリア313に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図127(c)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では第2履歴エリア313に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では第2履歴エリア313に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
その後、t6のタイミングでt5のタイミングから表示継続期間が経過することで、図151(c)に示すように第2履歴エリア313に格納されたベース値の報知が終了され、図151(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt6のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt7のタイミングで図151(e)に示すように終了される。
t7のタイミングで図151(d)に示すように第3履歴エリア314に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図127(d)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では第3履歴エリア314に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では第3履歴エリア314に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
その後、t8のタイミングでt7のタイミングから表示継続期間が経過することで、図151(d)に示すように第3履歴エリア314に格納されたベース値の報知が終了され、図151(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt8のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt9のタイミングで図151(e)に示すように終了される。
その後、t9のタイミング〜t10のタイミングに亘ってt1のタイミング〜t2のタイミングと同様に、図151(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、さらにt10のタイミング〜t11のタイミングに亘ってt2のタイミング〜t3のタイミングと同様に、図151(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。そして、t11のタイミングでt3のタイミングと同様に、図151(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
その後、第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が行われている途中のタイミングであるt12のタイミングで、図151(g)に示すように、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達する。但し、当該t12のタイミングでは、t11のタイミングにて第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が開始されてから表示継続期間が経過していないため、図151(b)に示すように第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が継続される。これにより、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達するタイミングが任意である構成であったとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204における現状の報知対象の表示を予定通りの期間に亘って行った後に当該第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示を開始することが可能となる。
その後、t13のタイミングでt11のタイミングから表示継続期間が経過することで、図151(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が終了され、図151(f)に示すようにシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。なお、他のベース値の報知が行われている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合であってもそのベース値の報知についての表示継続継続が経過した場合にシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。また、インターバル用非表示が行われている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合であってもそのインターバル用非表示についてのインターバル期間が経過した場合にシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
その後、t14のタイミングでt13のタイミングからシフト前表示の実行期間が経過することで、図151(f)に示すようにシフト前表示が終了され、図151(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。つまり、シフト前表示が開始される場合における報知対象が第1履歴エリア312のベース値であったとしても、シフト前表示が終了した場合にはベース値の報知順序における最初の報知順序に対応する現状エリア311のベース値から報知が開始される。
その後、t15のタイミングでt14のタイミングから表示継続期間が経過することで、図151(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了され、図151(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt15のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt16のタイミングで図151(e)に示すように終了され、図151(b)に示すように第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次表示される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204の数を抑えながらも、異なる期間に対応するそれぞれのベース値を個別に報知することが可能となる。また、予め定められた順序に従って各ベース値が表示されるため、表示対象となっているベース値の種類を遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに対応付けてベース値の表示順序が定められている。これにより、ベース値の表示を新たに開始する場合において表示対象となるベース値の種類を特定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
一のベース値が表示されている状況から次のベース値が表示される状況となる前に、第1〜第4報知用表示装置201〜204はインターバル用非表示の状態となる。これにより、表示対象となっているベース値の種類が切り換わったことを遊技ホールの管理者が明確に把握することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が順次表示される構成において、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達した場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用して、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを報知することが可能となる。
上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には演算結果記憶エリア234において現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶されているベース値が記憶順序の後側の記憶エリアにシフトされるとともに、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eが「0」クリアされて新たな算出期間のベース値の算出が開始される。したがって、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを契機として第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるベース値の報知内容が変更されることとなる。この場合に、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合にはシフト前表示が行われた後にベース値の報知が再開されるため、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを契機としてベース値の報知内容が変更されることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
ベース値が表示されている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合、そのベース値の表示の表示継続期間が経過した後にシフト前表示が開始される。これにより、既に行われているベース値の表示を邪魔しないようにしながら、シフト前表示を開始することが可能となる。
演算結果記憶エリア234に記憶された複数のベース値が所定表示順序に従って順次表示される構成において、シフト前表示が行われた後は、所定表示順序における最初の順番のベース値から表示される。これにより、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には、所定表示順序における最初の順番のベース値から改めて確認することが可能となる。
結果演算処理(図149)にてベース値を算出する構成において、一のベース値の算出を開始してから当該ベース値の算出が完了するまでに結果演算処理が複数回実行される。これにより、1回の結果演算処理にてベース値の算出を完了させる構成に比べて、結果演算処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には当該シフト基準個数に達したタイミングにおいてベース値が新たに導出された後にベース値のデータシフト処理(ステップSA216)が実行される構成において、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われる。これにより、ベース値が新たに導出されてベース値のデータシフト処理が行われている状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示を行うことが可能となり、シフト基準個数に達したにも関わらずそれ以前のベース値の表示がそのまま継続されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、ベース値の算出期間が開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達するまでは上記第35の実施形態と同様に、現状エリア311のベース値が表示される場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて演算初期表示が行われる構成としてもよい。
また、第1〜第4報知用表示装置201〜204がインターバル用非表示である状態において上記遊技球の合計個数がシフト基準個数(具体的には60000個)に達した場合には即座にシフト前表示が開始され、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示されている状況において上記遊技球の合計個数がシフト基準個数(具体的には60000個)に達した場合にはそのベース値の表示の表示継続期間が経過した場合にシフト前表示が開始される構成としてもよい。これにより、既に行われているベース値の表示が途中で終了されてしまわないようにしながら、シフト前表示を早期に開始させることが可能となる。
また、シフト前表示の表示内容は上記のものに限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204の少なくとも一部における表示内容は他の状況においても表示され得る表示内容ではあるものの、第1〜第4報知用表示装置201〜204の全体の表示内容は他の状況においては表示されない表示内容である構成としてもよい。また、シフト前表示が行われる場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメント321〜324が点灯状態となる構成としたが、第1〜第4報知用表示装置201〜204の一部については全ての表示用セグメント321〜324が消灯状態となる構成としてもよい。また、シフト前表示が行われる場合には当該シフト前表示の表示内容がシフト前表示の実行期間に亘って維持される構成に限定されることはなく、シフト前表示の表示内容がシフト前表示の実行期間に亘って点滅される構成としてもよい。
また、シフト前表示の実行期間が固定である構成に限定されることはなく、例えば上記遊技球の合計個数がシフト基準個数(具体的には60000個)に達してから新たなベース値が算出されてベース値のデータシフト処理が完了するまでに要した期間に応じて、シフト前表示の実行期間が変動する構成としてもよい。
また、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には、その時点で第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われている各ベース値の表示周回のうち最後の順番のベース値(すなわち第3履歴エリア314に格納されたベース値)の表示が完了した後にシフト前表示が開始される構成としてもよい。これにより、各ベース値の表示周回が完了した後にシフト前表示を経由して新たな各ベース値の表示周回を開始させることが可能となる。
また、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合にはその時点における通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eを利用してベース値の算出が開始され、そのベース値の算出が完了した場合にデータシフト処理(ステップSA216)が行われる構成としてもよい。この場合、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したタイミングにおけるベース値を正確に算出することが可能となる。
また、インターバル期間においてはインターバル用非表示が行われることに代えて、第1〜第4報知用表示装置201〜204の少なくとも一部では所定の表示が行われるとともに第1〜第4報知用表示装置201〜204の全体の表示としてはベース値が報知される状況において発生し得る表示内容とは異なる表示内容となるインターバル用表示が行われる構成としてもよい。例えば、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて中央の表示用セグメント321〜324のみが点灯状態となることで「−」の表示が行われる構成としてもよく、第1〜第4報知用表示装置201〜204の一部の表示装置において「−」の表示が行われるとともに残りの表示装置は非表示状態となる構成としてもよい。
また、インターバル期間が設定されていない構成としてもよい。この場合、一のベース値について表示継続期間が経過した場合には、次の順番の表示対象となるベース値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始されることとなる。
<第44の実施形態>
本実施形態ではシフト前表示の開始タイミングが上記第43の実施形態と相違している。以下、上記第43の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第43の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態におけるシフト前表示の開始タイミングについて図152のタイムチャートを参照しながら説明する。図152(a)は現状エリア311に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図152(b)は第1履歴エリア312に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図152(c)は第2履歴エリア313に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図152(d)は第3履歴エリア314に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図152(e)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてインターバル用非表示が行われる期間を示し、図152(f)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われる期間を示し、図152(g)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達したタイミングを示す。
t1〜t11のタイミングでは、上記第43の実施形態における図151(a)〜図151(g)のタイムチャートと同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、表示継続期間に亘るベース値に対応する表示と、インターバル期間におけるインターバル用非表示の実行とが繰り返されるとともに、ベース値に対応する表示は演算結果記憶エリア234の現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314の順序で繰り返される。そして、t11のタイミングで図152(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
その後、第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が行われている途中のタイミングであるt12のタイミングで、図152(g)に示すように、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達する。この場合、当該t12のタイミングでは、t11のタイミングにて第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が開始されてから表示継続期間が経過していないものの、図152(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が終了され、図152(f)に示すようにシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
なお、他のベース値の報知が行われている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合であってもそのタイミングでシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。また、インターバル用非表示が行われている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合であってもそのタイミングでシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
その後、t13のタイミングでt12のタイミングからシフト前表示の実行期間が経過することで、図152(f)に示すようにシフト前表示が終了され、図152(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。つまり、シフト前表示が開始される場合における報知対象が第1履歴エリア312のベース値であったとしても、シフト前表示が終了した場合にはベース値の報知順序における最初の報知順序に対応する現状エリア311のベース値から報知が開始される。
その後、t14のタイミングでt13のタイミングから表示継続期間が経過することで、図152(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了され、図152(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt14のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt15のタイミングで図152(e)に示すように終了され、図152(b)に示すように第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
上記構成によれば、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達した場合には、そのタイミングで第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が開始される。これにより、シフト前表示を早期に開始することが可能となり、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを早期に報知することが可能となる。
<第45の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図153は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSA401〜ステップSA425の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSA401)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSA402)。内部機能レジスタ設定処理では上記第35の実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図133)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図134)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図133)と第2タイマ割込み処理(図134)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図133)は第2タイマ割込み処理(図134)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図134)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図133)が第2タイマ割込み処理(図134)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図133)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図134)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSA403)。立ち上げ処理中フラグは上記第35の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図133)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、上記第35の実施形態と同様にメイン処理(図153)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が開始されて割込許可(ステップSA404)を行う前に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理が終了して残余処理(ステップSA422〜ステップSA425)が開始される前に「0」クリアされる。この場合に、上記第35の実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第35の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(ステップSA415)又は設定値更新処理(ステップSA418)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(ステップSA415)又は設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(ステップSA415)及び設定値更新処理(ステップSA418)を含めてメイン処理(図153)において第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図153)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図153)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSA403にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、割込み許可の設定を行う(ステップSA404)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。但し、ステップSA403にて立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSA405)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第11の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSA405:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA406)。第1タイマ割込み処理(図133)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA406:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップSA407)。チェックサムの算出方法は上記第33の実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップSA407にて算出したチェックサムと比較する(ステップSA408)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップSA409)。
ステップSA406又はステップSA409にて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しなかった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSA410)。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、又は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSA411)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(ステップSA418)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。
停電フラグに「1」がセットされているとともにチェックサムが正常である場合(ステップSA406及びステップSA409:YES)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA412)。設定更新表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定値更新処理(ステップSA418)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(ステップSA418)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(ステップSA418)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態はRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるか、又は設定値更新処理(ステップSA418)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSA412にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSA413)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSA413:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSA415)。また、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であっても(ステップSA413:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA414:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSA415)。設定確認用処理については後に説明する。
設定確認表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定確認用処理(ステップSA415)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状設定されている設定値を示す表示が行われる。設定確認表示フラグは、設定確認用処理(ステップSA415)が開始された場合に「1」がセットされ設定確認用処理(ステップSA415)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されていない状況においては基本的に設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態はRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるか、又は設定確認用処理(ステップSA415)において設定確認表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSA405:YES)、RAMクリア処理を実行する(ステップSA416)。RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には後述する設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた後述する設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSA402の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSA417)。ON操作されている場合(ステップSA417:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSA418)。設定値更新処理については後に説明する。
ステップSA411の処理を実行した場合、ステップSA414にて否定判定をした場合、ステップSA415の処理を実行した場合、ステップSA417にて否定判定をした場合、又はステップSA418の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSA419)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が終了した後であって残余処理(ステップSA422〜ステップSA425)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSA415)及び設定値更新処理(ステップSA418)は動作電力の供給開始時の処理として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSA420)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSA420では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSA421)。復帰コマンドに含まれている情報の内容及び復帰コマンドを受信した場合における音声発光制御装置81の処理内容は、上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7920の場合と同一である。
その後、ステップSA422〜ステップSA425の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSA422〜ステップSA425の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSA422〜ステップSA425の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSA422〜ステップSA425では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、本実施形態における設定値に関する構成について説明する。図154は特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値に関する記憶エリアの内容を説明するための説明図である。
図154に示すように特定制御用のワークエリア221には設定参照用エリア341と設定更新用エリア342とが設けられている。設定参照用エリア341は現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。特図変動開始処理(図13)におけるステップS503では設定参照用エリア341に格納されている情報によりパチンコ機10の現状の設定値を特定し、その特定した設定値に対応する当否テーブルを読み出す。そして、ステップS504ではその読み出した当否テーブルを利用して当否判定処理を実行する。また、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況においては設定参照用エリア341に格納されている情報に対応する設定値の表示が第4報知用表示装置204にて行われる。
設定参照用エリア341には設定値の情報として数値情報が格納される。具体的には、設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。
設定更新用エリア342は設定値更新処理(ステップSA418)において更新途中の設定値の情報が格納される。つまり、設定値更新処理(ステップSA418)ではリセットボタン68cが押圧操作される度に選択対象の設定値の情報を更新することとなるが、この更新に際しては設定参照用エリア341に格納された設定値の情報は変更されることなく、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が変更される。これにより、設定値更新処理(ステップSA418)が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定値の更新を行うことが可能となる。設定値更新処理(ステップSA418)が終了される場合にその時点における設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が設定参照用エリア341に上書きされる。これにより、設定値更新処理(ステップSA418)にて更新された結果の設定値が、現状のパチンコ機10の設定値として設定されることとなる。また、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況においては設定更新用エリア342に格納されている情報に対応する設定値の表示が第4報知用表示装置204にて行われる。
設定更新用エリア342には設定値の情報として数値情報が格納される。具体的には、設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
図155はメイン処理(図153)のステップSA415にて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップSA501〜ステップSA504の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップSA501:NO)、設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップSA502)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9005にて肯定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)を実行する。
図156は設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を示すフローチャートである。なお、当該設定処理におけるステップSA601〜ステップSA603の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の設定参照用エリア341に格納された設定値の情報に対応する設定値の表示データを読み出す(ステップSA601)。そして、その読み出した設定値の表示データを第4報知用表示装置204に適用するための表示データとして特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップSA602)。また、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示を第1〜第3報知用表示装置201〜203に行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する(ステップSA603)。
上記のように設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理が実行されることにより、ステップSA603にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第1〜第3報知用表示装置201〜203にて行われるとともに、ステップSA602にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第4報知用表示装置204にて行われる。これにより、例えば図124(b)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
設定確認用処理(図155)の説明に戻り、ステップSA501にて肯定判定をした場合又はステップSA502の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSA503)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSA503にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSA503:NO)、ステップSA503の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSA503:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップSA504)。これにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9005にて否定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図153)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理(図153)にて遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図155)が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
図157はメイン処理(図153)のステップSA418にて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSA701〜ステップSA710の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA701)。設定更新表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSA701:NO)、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSA702)。その後、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341に格納された設定値の情報を特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342に上書きする(ステップSA703)。これにより、動作電力の供給が前回停止された場合に設定されていた設定値の情報が設定更新用エリア342に設定された状態となる。
一方、設定値更新処理が実行されている途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開されてメイン処理(図153)のRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理が開始されたことにより設定更新表示フラグに既に「1」がセットされている場合(ステップSA701:YES)、ステップSA703の処理は実行されない。この場合、動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理において設定更新用エリア342に設定されていた設定値の情報がそのまま維持された状態で、ステップSA704以降の処理を実行することとなる。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。
図158は設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を示すフローチャートである。なお、当該設定処理におけるステップSA801〜ステップSA803の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の設定更新用エリア342に格納された設定値の情報に対応する設定値の表示データを読み出す(ステップSA801)。そして、その読み出した設定値の表示データを第4報知用表示装置204に適用するための表示データとして特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップSA802)。また、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示を第1〜第3報知用表示装置201〜203に行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する(ステップSA803)。
上記のように設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理が実行されることにより、ステップSA803にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第1〜第3報知用表示装置201〜203にて行われるとともに、ステップSA802にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第4報知用表示装置204にて行われる。これにより、例えば図124(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
設定値更新処理(図157)の説明に戻り、ステップSA701にて肯定判定をした場合又はステップSA703の処理を実行した場合、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSA704)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSA704:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSA705)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSA704にて肯定判定をした場合又はステップSA705の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSA706)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSA706にて否定判定をする。
ステップSA706にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSA707:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSA708)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSA707:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSA704の処理に戻ることとなるが、ステップSA704にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSA705にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSA706:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSA709)。これにより、今回の設定値更新処理にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグを「0」クリアする(ステップSA710)。これにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9003にて否定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が行われる状態が解除される。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、RAMクリア処理(ステップSA416)だけではなく設定値更新処理(図157)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(図155)が実行される。これにより、設定値に関する設定関連処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定関連処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理及び設定値更新処理のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理及び設定値更新処理のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理よりも設定値更新処理を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
次に、設定値更新処理(図157)又は設定確認用処理(図155)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容について図159の説明図を参照しながら説明する。
まず設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容について説明する。
設定キー挿入部68aがON操作されることなくさらにリセットボタン68cが押圧操作されることなく動作電力の供給が再開された場合(すなわち「操作無し」の場合)、メイン処理(図153)ではRAMクリア処理(ステップSA416)、設定値更新処理(ステップSA418)及び設定確認用処理(ステップSA415)のいずれも実行されない。設定キー挿入部68aがON操作されないのに対してリセットボタン68cが押圧操作されながら動作電力の供給が再開された場合(すなわち「RAMクリア操作」が行われた場合)、メイン処理(図153)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される一方、設定値更新処理(ステップSA418)及び設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。設定キー挿入部68aがON操作されるとともにリセットボタン68cが押圧操作されながら動作電力の供給が再開された場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)、メイン処理(図153)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA418)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。設定キー挿入部68aがON操作されるもののリセットボタン68cが押圧操作されることなく動作電力の供給が再開された場合(すなわち「設定確認操作」が行われた場合)、設定確認用処理(ステップSA415)が実行される一方、RAMクリア処理(ステップSA416)及び設定値更新処理(ステップSA418)は実行されない。
次に、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容について説明する。
「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図153)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される一方、設定値更新処理(ステップSA418)及び設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。つまり、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われた場合には設定値更新処理(ステップSA418)の再開及び新たな実行を行うことなく、RAMクリア処理(ステップSA416)を実行する。これにより、「RAMクリア操作」に対するRAMクリア処理(ステップSA416)のみの実行を優先させることが可能となる。この場合、設定値更新処理(ステップSA418)においてステップSA709の処理が実行される前に停電時処理が実行されたのであれば、当該設定値更新処理(ステップSA418)において更新された設定値(すなわち変更された設定値)の情報は設定参照用エリア341に設定されていないため、当該設定値更新処理(ステップSA418)が開始される前に設定されていた設定値が、動作電力の供給の再開後においても使用対象となる。なお、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることで設定更新表示フラグは「0」クリアされる。
「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図153)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA418)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。つまり、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合にはRAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA418)が新たに開始される。
RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された場合には既に説明したとおり特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグが「0」クリアされるため、設定値更新処理(図157)ではステップSA701にて否定判定をすることで、設定参照用エリア341に格納された設定値の情報を設定更新用エリア342に上書きする。したがって、動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理(ステップSA418)においてステップSA709の処理が実行される前に停電時処理が実行されたのであれば、当該設定値更新処理(ステップSA418)において更新された設定値の情報は設定参照用エリア341に設定されていないため無効化される。この場合、動作電力の供給の再開後における設定値更新処理(ステップSA418)では、動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理(ステップSA418)が開始される前に設定されていた設定値から当該設定値の更新が行われることとなる。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、又は「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図153)では停電フラグ及びチェックサムに関して異常が発生していないことを条件としてステップSA412にて肯定判定をすることで、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理(ステップSA418)が実行される。RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されない場合には特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態が維持されるため、設定値更新処理(図157)ではステップSA701にて肯定判定をすることで設定更新用エリア342の設定値の情報がそのまま維持される。したがって、動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理(ステップSA418)にて更新途中となっている設定値から当該設定値の更新が再開されることとなる。これにより、設定値更新処理(ステップSA418)の途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われなかった場合には、「設定変更操作」が行われなかったとしても設定値更新処理(ステップSA418)を再開させることが可能となる。
特に、設定値更新処理(ステップSA418)を実行している途中において間違ってパチンコ機10の電源のOFF操作を行ってしまうことが想定され、この場合には即座にパチンコ機10の電源のON操作が行われることが考えられる。この場合、設定キー挿入部68aがON操作された状態のままリセットボタン68cを押圧操作することなくパチンコ機10の電源のON操作が行われることが想定され、そうすると「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開されることとなる。このような状況において上記のとおり設定値更新処理(ステップSA418)が実行されるとともに、当該設定値更新処理(ステップSA418)において動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理(ステップSA418)にて更新途中となっている設定値から当該設定値の更新が再開される。これにより、上記のような事象が発生したとしても、問題なく設定値の更新を再開させることが可能となる。
次に、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容について説明する。
「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図153)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される一方、設定値更新処理(ステップSA418)及び設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。つまり、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われた場合には設定確認用処理(ステップSA415)を新たに実行することなく、RAMクリア処理(ステップSA416)を実行する。これにより、「RAMクリア操作」に対するRAMクリア処理(ステップSA416)のみの実行を優先させることが可能となる。なお、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることで設定確認表示フラグは「0」クリアされる。
「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図153)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA418)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。つまり、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合には設定確認用処理(ステップSA415)を新たに実行することなく、RAMクリア処理(ステップSA416)の実行後に設定値更新処理(ステップSA418)を実行する。これにより、「設定変更操作」に対するRAMクリア処理(ステップSA416)及び設定値更新処理(ステップSA418)の実行を優先させることが可能となる。また、このように設定確認用処理(ステップSA415)が実行されなかったとしても、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されることで更新対象の設定値が第4報知用表示装置204にて表示されるとともに設定値更新処理(ステップSA418)の終了に際してその時点で更新対象となっている設定値の情報が設定参照用エリア341に設定されるため、遊技ホールの管理者は現状のパチンコ機10の設定値を確認することができる。なお、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることで設定確認表示フラグは「0」クリアされる。
「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図153)では停電フラグ及びチェックサムに関して異常が発生していないことを条件として設定確認用処理(ステップSA415)を実行する。これにより、設定確認用処理(ステップSA415)の途中で停電時処理が実行されたとしても、動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」を行うことで設定値の確認を再開することが可能となる。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図153)では停電フラグ及びチェックサムに関して異常が発生していないことを条件としてステップSA414にて肯定判定をすることで、設定キー挿入部68aがON操作されていなくても設定確認用処理(ステップSA415)が実行される。これにより、設定確認用処理(ステップSA415)の途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の状況であったとしても設定値の確認を再開させることが可能となる。
次に、設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)の設定キー挿入部68aの操作状態との関係での終了タイミングについて、図160のタイムチャートを参照しながら説明する。図160(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図160(b)は設定キー挿入部68aがON操作されている期間を示し、図160(c)は設定値更新処理(図157)が実行されている期間を示し、図160(d)は設定確認用処理(図155)が実行されている期間を示し、図160(e)は停電時処理が実行されている期間を示す。
まず通常の流れで設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)のそれぞれが実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt2のタイミングで図160(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作も行われている。したがって、t3のタイミングで図160(c)に示すように設定値更新処理(図157)が開始される。その後に、t4のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された状態となる。これにより、図160(c)に示すように設定値更新処理(図157)が終了する。
また、t5のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt6のタイミングで図160(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作が行われていない。したがって、t7のタイミングで図160(d)に示すように設定確認用処理(図155)が開始される。その後に、t8のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された状態となる。これにより、図160(d)に示すように設定確認用処理(図155)が終了する。
次に、設定値更新処理(図157)の実行途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開時に「操作無し」の状況であった場合について説明する。
t9のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt10のタイミングで図160(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作も行われている。したがって、t11のタイミングで図160(c)に示すように設定値更新処理(図157)が開始される。そして、当該設定値更新処理(図157)の実行途中であるt12のタイミングでパチンコ機10の電源OFF操作又は商用電源の突然の停電の発生などにより図160(a)に示すように電源がOFF状態となることで、図160(e)に示すように停電時処理が開始される。この場合、当該t12のタイミングで図160(c)に示すように設定値更新処理(図157)が終了し、t13のタイミングで図160(e)に示すように停電時処理が終了する。
その後、t14のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となり、その状態でt15のタイミングで図160(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作は行われていない。つまり、「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源ON操作が行われている。但し、前回のパチンコ機10の電源OFF時には設定値更新処理(図157)の途中で停電時処理が実行されている。したがって、t16のタイミングで図160(c)に示すように設定値更新処理(図157)が開始される。この場合、設定値更新処理(図157)は設定キー挿入部68aがON操作された状態からOFF操作された状態に切り換わったことを特定した場合に終了されるため、設定値更新処理(図157)の開始タイミングから設定キー挿入部68aがOFF操作された状態に維持されているとしても設定値更新処理(図157)の終了条件が成立したことにならない。
その後、設定値更新処理(図157)が実行されている途中であるt17のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt18のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された状態となる。これにより、図160(c)に示すように設定値更新処理(図157)が終了する。
次に、設定確認用処理(図155)の実行途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開時に「操作無し」の状況であった場合について説明する。
t19のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt20のタイミングで図160(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作は行われていない。したがって、t21のタイミングで図160(d)に示すように設定確認用処理(図155)が開始される。そして、当該設定確認用処理(図155)の実行途中であるt22のタイミングでパチンコ機10の電源OFF操作又は商用電源の突然の停電の発生などにより図160(a)に示すように電源がOFF状態となることで、図160(e)に示すように停電時処理が開始される。この場合、当該t22のタイミングで図160(d)に示すように設定確認用処理(図155)が終了し、t23のタイミングで図160(e)に示すように停電時処理が終了する。
その後、t24のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となり、その状態でt25のタイミングで図160(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作は行われていない。つまり、「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源ON操作が行われている。但し、前回のパチンコ機10の電源OFF時には設定確認用処理(図155)の途中で停電時処理が実行されている。したがって、t26のタイミングで図160(d)に示すように設定確認用処理(図155)が開始される。この場合、設定確認用処理(図155)は設定キー挿入部68aがON操作された状態からOFF操作された状態に切り換わったことを特定した場合に終了されるため、設定確認用処理(図155)の開始タイミングから設定キー挿入部68aがOFF操作された状態に維持されているとしても設定確認用処理(図155)の終了条件が成立したことにならない。
その後、設定確認用処理(図155)が実行されている途中であるt27のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt28のタイミングで図160(b)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された状態となる。これにより、図160(d)に示すように設定確認用処理(図155)が終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(図157)が実行されるようにするためには動作電力の供給が開始される場合に、設定キー挿入部68aをON操作するとともにリセットボタン68cを押圧操作することで「設定変更操作」を行う必要がある。これにより、設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われていなくても設定値更新処理(図157)が実行され得る。これにより、設定値更新処理(図157)の実行を優先させることが可能となる。
設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開される場合に設定値を確認するための「設定確認操作」が行われた場合、設定確認用処理(図155)が実行されるのではなく設定値更新処理(図157)が実行される。これにより、設定値の確認よりも設定値の変更を優先させることが可能となり、使用対象の設定値の変更が実際には完了していないにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
設定値更新処理(図157)が実行されている状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204にて更新対象として選択されている設定値が表示される。これにより、更新対象として選択されている設定値を把握しながら設定値の変更作業を行うことが可能となる。また、このように更新対象として選択されている設定値が表示されることにより、動作電力の供給が再開される場合に「設定確認操作」が行われたにも関わらず設定値更新処理(図157)が優先される構成であっても、実質的に設定値の確認も行うことが可能となる。
設定値更新処理(図157)が実行されている状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204にて更新対象として選択されている設定値に対応する表示だけではなく設定値更新処理(図157)が実行されている状況に対応する表示も行われる。これにより、動作電力の供給が再開される場合に「設定確認操作」を行ったにも関わらず設定値更新処理(図157)が開始されたとしても、当該設定値更新処理(図157)が開始されたことを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開される場合に「操作無し」であった場合又は「設定確認操作」が行われた場合、動作電力の供給が停止される前に選択されていた設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、動作電力の供給が停止される前に選択されていた設定値から当該設定値の変更を継続することが可能となる。
設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われた場合、現状の使用対象となっている設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、設定値の変更を開始する場合における初期の設定値を、動作電力の供給が再開される場合における操作内容に応じて異ならせることが可能となる。
設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であっても動作電力の供給が再開される場合に「RAMクリア操作」が行われた場合には設定値更新処理(図157)が実行されない。これにより、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であってもその後に設定値更新処理(図157)を実行する必要がない場合には、動作電力の供給が開始される場合に「RAMクリア操作」を行うことで設定値更新処理(図157)が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
設定確認用処理(図155)が実行されるようにするためには動作電力の供給が開始される場合に、設定キー挿入部68aをON操作することで「設定確認操作」を行う必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給が再開される場合に「設定確認操作」が行われていなくても設定確認用処理(図155)が実行され得る。これにより、設定確認用処理(図155)の実行を優先させることが可能となる。
設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であっても動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われた場合には設定確認用処理(図155)が実行されることなく設定値更新処理(図157)が実行される。これにより設定値の確認作業よりも設定値の変更作業を優先させることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221には設定参照用エリア341と設定更新用エリア342とが設けられており、使用対象の設定値に対応する情報は設定参照用エリア341に記憶され、設定値更新処理(図157)が実行されている状況における変更途中の設定値に対応する情報は設定更新用エリア342に記憶される。これにより、設定値更新処理(図157)が開始される前に設定されていた設定値の情報を設定参照用エリア341にて記憶保持しながら、設定値更新処理(図157)において更新対象の設定値を変更することが可能となる。
設定値更新処理(図157)が実行されている途中で動作電力の供給が停止された場合、その後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の場合又は「設定確認操作」が行われた場合には設定更新用エリア342に記憶されている情報に対応する設定値から当該設定値の変更を開始させ、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合には設定参照用エリア341に記憶されている情報に対応する設定値から当該設定値の変更を開始させればよい。これにより、これら各状況を適切に生じさせることが可能となる。
設定値更新処理(図157)を開始させるためには設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON操作する必要があるため、設定値更新処理(図157)を不正に開始させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定値更新処理(図157)は設定キー挿入部68aがOFF操作されているだけでは終了されることはなく設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された場合に終了される。これにより、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」であることにより設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理(図157)が開始されたとしても、即座に設定値更新処理(図157)が終了されることはなく、設定キー挿入部68aを一旦ON操作した後に更にOFF操作することで設定値更新処理(図157)が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで設定値更新処理(図157)を終了させることが可能となる。
設定確認用処理(図155)を開始させるためには設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON操作する必要があるため、設定確認用処理(図155)を不正に開始させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定確認用処理(図155)は設定キー挿入部68aがOFF操作されているだけでは終了されることはなく設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された場合に終了される。これにより、設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」であることにより設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理(図155)が開始されたとしても、即座に設定確認用処理(図155)が終了されることはなく、設定キー挿入部68aを一旦ON操作した後に更にOFF操作することで設定確認用処理(図155)が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで設定確認用処理(図155)を終了させることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が終了した後であって残余処理(ステップSA422〜ステップSA425)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)は動作電力の供給開始時の処理として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における状況に関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63のメイン処理(図153)には、設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても共通して実行される処理であって、設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)のいずれかが実行される場合にはこれら設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)よりも実行順序が後の処理として、第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させる処理が設定されている。このように第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させるための処理が共通処理として設定されていることにより、処理構成の簡素化を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行されている状況であっても主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始され得る。これにより、設定確認用処理(図155)又は設定値更新処理(図157)の実行後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であっても遊技を進行させるための処理の開始タイミングが遅れてしまわないようにすることが可能となる。
なお、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「操作無し」の場合には、設定値更新処理(図157)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成に限定されることはなく設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「操作無し」の場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図157)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「操作無し」の場合には設定値更新処理(図157)が実行されない構成としてもよい。この場合、次回の設定値更新処理(図157)の開始に際して設定参照用エリア341に記憶されている設定値の情報が設定更新用エリア342に上書きされる構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「操作無し」の場合には設定確認用処理(図155)が実行されない構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「RAMクリア操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図157)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよく、設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「RAMクリア操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図157)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図157)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよく、設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「RAMクリア操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定確認用処理(図155)が実行される構成としてもよく、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定確認用処理(図155)が実行される構成としてもよく、設定確認用処理(図155)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、設定値更新処理(図157)が設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としたが、設定値更新処理(図157)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図157)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図157)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよく、設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、設定値更新処理(図157)が設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としたが、設定値更新処理(図157)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図157)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、設定確認用処理(図155)が実行されて設定値更新処理(図157)が実行されない構成としてもよく、設定確認用処理(図155)が実行された後に設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図157)が実行された後に設定確認用処理(図155)が実行される構成としてもよい。また、設定確認用処理(図155)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)の両方が実行されない構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には、設定値更新処理(図157)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成に限定されることはなく、設定値更新処理(図157)が設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図157)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には設定値更新処理(図157)が実行されることなく設定確認用処理(図155)が実行される構成としてもよい。この場合、次回の設定値更新処理(図157)の開始に際して設定参照用エリア341に記憶されている設定値の情報が設定更新用エリア342に上書きされる構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には、設定確認用処理(図155)が実行された後に設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図157)が実行された後に設定確認用処理(図155)が実行される構成としてもよい。また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には、設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)の両方が実行されない構成としてもよい。
また、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況で動作電力の供給が開始された場合には電源投入初期設定処理(ステップSA401)にてウエイト用の所定時間が経過した後において第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが許可されることで、設定値を更新している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342に記憶されている情報に対応する設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される構成に限定されることはなく、上記ウエイト用の所定時間の経過を待つことなくこれらの表示が開始される構成としてもよい。また、設定更新表示フラグに「1」がセットされていたとしても設定値更新処理(図157)が実行されている状況であることを条件として、設定値を更新している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342に記憶されている情報に対応する設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図157)が実行されていない状況においてこれらの表示が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況で動作電力の供給が開始された場合には電源投入初期設定処理(ステップSA401)にてウエイト用の所定時間が経過した後において第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが許可されることで、設定値を確認している状況であることを示す表示及び設定参照用エリア341に記憶されている情報に対応する設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される構成に限定されることはなく、上記ウエイト用の所定時間の経過を待つことなくこれらの表示が開始される構成としてもよい。また、設定確認表示フラグに「1」がセットされていたとしても設定確認用処理(図155)が実行されている状況であることを条件として、設定値を確認している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342に記憶されている情報に対応する設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる構成としてもよい。この場合、設定確認用処理(図155)が実行されていない状況においてこれらの表示が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理(図157)が実行されている状況においては、図柄表示装置41にて設定値を更新している状況であることを示す画像が表示される構成としてもよく、当該表示に加えて又は代えて、設定値を更新するための操作手順を示す画像が表示される構成としてもよく、表示発光部53又はスピーカ部54にて設定値を更新している状況であることを示す報知が行われる構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図157)が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
また、設定確認用処理(図155)が実行されている状況においては、図柄表示装置41にて設定値を確認している状況であることを示す画像が表示される構成としてもよく、当該表示に加えて又は代えて、設定値を確認するための操作手順を示す画像が表示される構成としてもよく、表示発光部53又はスピーカ部54にて設定値を確認している状況であることを示す報知が行われる構成としてもよい。この場合、設定確認用処理(図155)が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
また、設定値更新処理(図157)にて設定値を更新させるために操作される操作部はリセットボタン68cに限定されることはなく、更新ボタン68bといった専用の操作部であってもよく、異常状態を解除するために主制御装置60に設けられた操作部であってもよい。また、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して回動操作をした場合における回動操作位置として「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応する位置が設定されており、設定キー挿入部68aの回動操作位置に対応する設定値が設定される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行される場合にはパチンコ機10から遊技ホールの管理コンピュータにそれに対応する信号が外部出力される構成としてもよい。この場合、当該信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる構成としてもよく、設定値更新処理(図157)が実行されている間は当該信号出力が継続される構成としてもい。これにより、パチンコ機10にて設定値更新処理(図157)が実行されたことを遊技ホールの管理コンピュータにて把握することが可能となる。
また、設定確認用処理(図155)が実行される場合にはパチンコ機10から遊技ホールの管理コンピュータにそれに対応する信号が外部出力される構成としてもよい。この場合、当該信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる構成としてもよく、設定確認用処理(図155)が実行されている間は当該信号出力が継続される構成としてもい。これにより、パチンコ機10にて設定確認用処理(図155)が実行されたことを遊技ホールの管理コンピュータにて把握することが可能となる。
また、キー挿入部がON状態からOFF状態に変更されたことを契機として処理を終了させる構成を、設定確認用処理(図155)及び設定値更新処理(図157)以外の処理に適用してもよい。例えば、ベース値を第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示させるためには所定のキー挿入部がON位置に操作される必要がある構成とするとともに、所定のキー挿入部がON状態からOFF状態に変更されたことを特定した場合に当該表示が終了される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が開始される条件として遊技機本体12及び前扉枠14のうち少なくとも一方である開放対象が開放操作されているという条件が設定されている構成としてもよい。当該構成においては、設定値更新処理(図157)が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合であって動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の場合又は「設定確認操作」が行われた場合には、上記開放対象が開放操作されていなくても設定値更新処理(図157)が開始される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図155)が開始される条件として遊技機本体12及び前扉枠14のうち少なくとも一方である開放対象が開放操作されているという条件が設定されている構成としてもよい。当該構成においては、設定確認用処理(図155)が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合であって動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の場合には、上記開放対象が開放操作されていなくても設定確認用処理(図155)が開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が実行される前に実行されるRAMクリア処理と、設定値更新処理が実行されることなく実行されるRAMクリア処理とで、主側RAM65において初期化の対象となるエリアが異なっている構成としてもよい。
また、設定更新表示フラグに「1」がセットされていない状況で設定値更新処理(図157)が開始された場合には、設定参照用エリア341に記憶されている情報に対応する設定値から当該設定値の変更が行われるようにする構成に限定されることはなく、予め定められた初期値の設定値から当該設定値の変更が行われるようにする構成としてもよい。当該初期値としては例えば「設定1」としてもよく、「設定6」としてもよく、これら以外の設定値としてもよい。
また、設定値更新処理(図157)が動作電力の供給開始時の処理として実行される構成に加えて又は代えて、動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況において「設定変更操作」が行われたことに基づいて設定値更新処理(図157)が実行される構成としてもよい。当該構成であっても通常の終了契機が発生する前に設定値更新処理(図157)が終了した場合には「設定変更操作」が行われていなくても設定値更新処理(図157)が実行される構成とすることで設定値の変更作業を優先させることが可能となる。
また、設定確認用処理(図155)が動作電力の供給開始時の処理として実行される構成に加えて又は代えて、動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況において「設定確認操作」が行われたことに基づいて設定確認用処理(図155)が実行される構成としてもよい。当該構成であっても通常の終了契機が発生する前に設定確認用処理(図155)が終了した場合には「設定確認操作」が行われていなくても設定確認用処理(図155)が実行される構成とすることで設定値の確認作業を優先させることが可能となる。
<第46の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第45の実施形態と相違している。以下、上記第45の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第45の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図161は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSA901〜ステップSA925の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSA901〜ステップSA904では上記第45の実施形態におけるメイン処理(図153)のステップSA401〜ステップSA404と同一の処理を実行する。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA905)。設定値更新処理(ステップSA918)を実行している状況において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された場合には、設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況においてメイン処理が開始されることとなる。
ステップSA905にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSA906)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSA906:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA907)。第1タイマ割込み処理(図133)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA907:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップSA908)。チェックサムの算出方法は上記第33の実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップSA908にて算出したチェックサムと比較する(ステップSA909)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップSA910)。
ステップSA907又はステップSA910にて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しなかった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSA911)。また、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSA912)。これらステップSA911及びステップSA912の処理内容は上記第45の実施形態におけるメイン処理(図153)のステップSA410及びステップSA411と同一である。
停電フラグに「1」がセットされているとともにチェックサムが正常である場合(ステップSA907及びステップSA910:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSA913)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSA913:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSA914)。設定確認用処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。つまり、本実施形態では特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていたとしても設定キー挿入部68aがON操作されていない限り設定確認用処理は実行されない。したがって、設定確認用処理が実行されている状況で動作電力の供給が停止されたとしても、「設定確認操作」を行った状況で動作電力の供給が再開されない限り設定確認用処理は実行されない。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA905:YES)、又はリセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSA906:YES)、RAMクリア処理を実行する(ステップSA915)。RAMクリア処理の処理内容は上記第45の実施形態におけるメイン処理(図153)のRAMクリア処理(ステップSA416)と同一である。
その後、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には(ステップSA916:YES)、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かに関係なく設定値更新処理を実行する(ステップSA918)。一方、設定更新表示フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップSA916:NO)、設定キー挿入部68aがON操作されていることを条件として(ステップSA917:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSA918)。つまり、設定値更新処理が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際しての操作内容がいずれであったとしても、RAMクリア処理(ステップSA915)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA918)が新たに開始される。
ステップSA912の処理を実行した場合、ステップSA913にて否定判定をした場合、ステップSA914の処理を実行した場合、ステップSA917にて否定判定をした場合、又はステップSA918の処理を実行した場合、ステップSA919〜ステップSA925の処理を実行する。ステップSA919〜ステップSA925の処理内容は上記第45の実施形態におけるメイン処理(図153)のステップSA419〜ステップSA425と同一である。
図162は、設定値更新処理(ステップSA918)又は設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図161)にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。
設定値更新処理(ステップSA918)及び設定確認用処理(ステップSA914)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図161)にて実行される処理の内容は上記第45の実施形態と同様である。つまり、「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図161)ではRAMクリア処理(ステップSA915)、設定値更新処理(ステップSA918)及び設定確認用処理(ステップSA914)のいずれも実行されない。また、「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図161)ではRAMクリア処理(ステップSA915)が実行される一方、設定値更新処理(ステップSA918)及び設定確認用処理(ステップSA914)は実行されない。「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図161)ではRAMクリア処理(ステップSA915)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA918)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA914)は実行されない。「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図161)では設定確認用処理(ステップSA914)が実行される一方、RAMクリア処理(ステップSA915)及び設定値更新処理(ステップSA918)は実行されない。
次に、設定値更新処理(ステップSA918)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図161)にて実行される処理の内容について説明する。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、及び「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合のいずれであっても、メイン処理(図161)ではRAMクリア処理(ステップSA915)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA918)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA914)は実行されない。つまり、設定値更新処理(ステップSA918)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際しての操作内容がいずれであったとしても、RAMクリア処理(ステップSA915)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA918)が新たに開始される。
上記構成であることにより、設定値更新処理(ステップSA918)の途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際しては、パチンコ機10の電源ON時における設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cへの操作内容に関係なく、RAMクリア処理(ステップSA915)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA918)が新たに開始されるようにすることが可能となる。これにより、設定値の更新途中で動作電力の供給が停止された場合には、その後に動作電力の供給が再開された場合には設定値の更新を行った後に完了させる機会を確実に生じさせることが可能となる。よって、設定値の更新途中で動作電力の供給が停止されたにも関わらず、その後に動作電力の供給が再開された場合に前回の設定値更新処理(ステップSA918)が開始される前における設定値のまま遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理(ステップSA918)の途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際しての操作内容に関係なく一義的に、RAMクリア処理(ステップSA915)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA918)が実行されるようにすることで、各操作内容に応じて実行される処理内容を変更させる構成に比べて処理構成を簡素化しながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
次に、設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図161)にて実行される処理の内容について説明する。
設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図161)にて実行される処理の内容は、設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図161)にて実行される処理の内容と同一である。つまり、設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況において動作電力の供給が停止されたとしても、その後に動作電力の供給が再開された場合にはパチンコ機10の電源ON操作に際しての操作内容に対応する処理が実行される。
設定値の確認は設定値の変更と異なり、途中で終了されてそのまま再開されなかったとしても遊技への影響はない。したがって、設定値の確認の実行途中で動作電力の供給が停止されたとしてもパチンコ機10の電源ON操作に際しての操作内容に対応する処理が実行されるようにすることで、遊技ホールの管理者による電源ON操作に際しての操作内容を優先させることが可能となる。
<第47の実施形態>
本実施形態では、設定値更新処理(ステップSA918)又は設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図161)にて実行される処理の内容が上記第45の実施形態と相違している。以下、上記第45の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第45の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図163は、設定値更新処理(図157)又は設定確認用処理(図155)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。
設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容は上記第45の実施形態と同様である。また、設定確認用処理(ステップ図155)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容は上記第46の実施形態と同様である。
設定値更新処理(図157)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容は、「操作無し」の場合及び「設定確認操作」の場合は上記第45の実施形態と同様に、設定値更新処理(図157)の再開である。また、「RAMクリア操作」及び「設定変更操作」の場合は、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に、設定値更新処理(図157)の再開である。この場合、RAMクリア処理(ステップSA416)では特定制御用のワークエリア221に設けられた設定参照用エリア341だけではなく、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定更新用エリア342が初期化の対象から除外されている。したがって、設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況でRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されたとしても、その後の設定値更新処理(図157)の開始に際しては設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となり、設定更新用エリア342にその時点で記憶されている設定値の情報から設定値の更新が開始される。
上記構成であることにより、設定値の更新途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して設定値更新処理(図157)が確実に実行されるだけではなく、動作電力の供給が停止される直前における更新途中の設定値から当該設定値の更新を再開させることが可能となる。これにより、設定値の変更作業をそのまま継続させることが可能となる。
<第48の実施形態>
本実施形態では、設定値更新処理(ステップSA918)又は設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図161)にて実行される処理の内容が上記第45の実施形態と相違している。以下、上記第45の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第45の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図164は、設定値更新処理(図157)又は設定確認用処理(図155)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。
設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容は上記第45の実施形態と同様である。また、設定確認用処理(ステップ図155)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容は上記第46の実施形態と同様である。
設定値更新処理(図157)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容は、「操作無し」の場合、「RAMクリア操作」の場合及び「設定確認操作」の場合には設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図153)にて実行される処理の内容と同一である。つまり、「操作無し」の場合にはRAMクリア処理(ステップSA416)、設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)はいずれも実行されることはなく、「RAMクリア操作」の場合にはRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるものの設定値更新処理(図157)及び設定確認用処理(図155)は実行されることはなく、「設定確認操作」の場合には設定確認用処理(図155)が実行されるもののRAMクリア処理(ステップSA416)及び設定値更新処理(図157)は実行されない。
これに対して、「設定変更操作」の場合にはRAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(図157)が再開される。この場合、RAMクリア処理(ステップSA416)では特定制御用のワークエリア221に設けられた設定参照用エリア341だけではなく、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定更新用エリア342が初期化の対象から除外されている。したがって、設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況でRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されたとしても、その後の設定値更新処理(図157)の開始に際しては設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となり、設定更新用エリア342にその時点で記憶されている設定値の情報から設定値の更新が開始される。
上記構成であることにより、設定値の更新が行われている途中で動作電力の供給が停止されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際しての遊技ホールの管理者による操作内容に対応する処理の実行を優先させることが可能となる。
また、設定値の更新が行われている途中で動作電力の供給が停止された場合において「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合には、動作電力の供給が停止される直前における更新途中の設定値から当該設定値の更新を再開させることが可能となる。これにより、設定値の変更作業をそのまま継続させることが可能となる。
<第49の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第45の実施形態と相違している。以下、上記第45の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第45の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図165は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSB101〜ステップSB128の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSB101)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSB102)。内部機能レジスタ設定処理では上記第35の実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図133)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図134)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図133)と第2タイマ割込み処理(図134)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図133)は第2タイマ割込み処理(図134)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図134)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図133)が第2タイマ割込み処理(図134)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図133)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図134)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSB103)。立ち上げ処理中フラグは上記第35の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図133)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図165)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了して残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前に「0」クリアされる。上記第35の実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)のうち後述する設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)のうち後述する設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)のうち後述する設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第35の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)において第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図165)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図165)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSB103にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB104)。第1タイマ割込み処理(図133)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSB104:YES)、チェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップSB105)。具体的には、まず特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する。チェックサムの算出方法は上記第33の実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、今回のメイン処理にて上記のように算出したチェックサムと比較する。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する。
チェックサムが一致している場合(ステップSB105:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図154参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSB106)。設定参照用エリア341は上記第45の実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSB106では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する。
ステップSB104〜ステップSB106の全てで肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB107)。設定更新表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定値更新処理(図167)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(図167)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(図167)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(図167)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(図167)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図167)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSB107にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB108)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第11の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB108:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB109)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSB109にて肯定判定をした場合、後述するステップSB121及びステップSB122の処理を実行する。
ステップSB109にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSB110)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB110:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSB112)。また、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であっても(ステップSB110:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSB111:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSB112)。
設定確認表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定確認用処理(図166)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状設定されている設定値を示す表示が行われる。設定確認表示フラグは、設定確認用処理(図166)が開始された場合に「1」がセットされ設定確認用処理(図166)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定確認用処理(図166)が実行されていない状況においては基本的に設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定確認用処理(図166)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態は後述する第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行されるか、後述する設定値更新処理(図167)が実行されるか、又は設定確認用処理(図166)において設定確認表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定確認操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定確認用処理(図166)が実行されることにより、設定確認用処理(図166)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」が行われなかったとしても設定確認用処理(図166)が実行される。これにより、パチンコ機10の現状の設定値の確認を引き続き行わせることが可能となる。一方、設定確認用処理(図166)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合であってもその後の動作電力の供給の再開に際してリセットボタン68cが押圧操作された場合には、設定確認用処理(図166)が実行されることなく第1RAMクリア処理(ステップSB117)及び設定値更新処理(図167)のうち動作電力の供給の再開に際して行われた操作に対応する処理が実行される。これにより、設定確認用処理(図166)よりも第1RAMクリア処理(ステップSB117)又は設定値更新処理(図167)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSB112にて実行される設定確認用処理について説明する。図166は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップSB201〜ステップSB207の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSB201)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)では基本的に第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップSB202)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9005にて肯定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)を実行する。当該設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図124(b)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、確認開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB203)。音声発光制御装置81は確認開始コマンドを受信することにより、設定確認用処理(図166)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図166)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図166)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定確認用処理(図166)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSB204)。具体的には、上記第45の実施形態における設定確認用処理(図155)と同様に、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態がON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理(図166)が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSB204にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSB204:NO)、ステップSB204の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSB204:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップSB205)。これにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9005にて否定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSB206)。これにより、設定確認用処理(図166)を終了してメイン処理(図165)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止される。
その後、確認時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB207)。音声発光制御装置81は確認時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて設定確認用処理(図166)が実行されたことを特定する。そして、確認時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図165)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理(図165)にて遊技を進行させるための処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図166)が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
メイン処理(図165)の説明に戻り、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB110及びステップSB111:NO)、通常復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB113)。音声発光制御装置81は通常復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれもが実行されていないことを特定する。そして、通常復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
一方、ステップSB108にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSB108及びステップSB114:YES)、又はステップSB107にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、設定値更新処理を実行する(ステップSB115)。上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されている場合であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作の有無に関係なく設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定値更新処理(図167)が実行されることにより、設定値更新処理(図167)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の開始に際しての操作内容が「操作無し」、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれであったとしても設定値更新処理(図167)が実行される。これにより、設定値更新処理(図167)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSB115にて実行される設定値更新処理について説明する。図167は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSB301〜ステップSB314の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSB301)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)では基本的に第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSB302)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図124(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSB303)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB104:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSB105:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSB106:NO)、メイン処理(図165)のステップSB119にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSB303の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図167)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図154参照)に「1」を設定する(ステップSB304)。設定更新用エリア342は上記第45の実施形態と同様に設定値更新処理(図167)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSB304にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図167)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB305)。音声発光制御装置81は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図167)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図167)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図167)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図167)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSB306)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSB306:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSB307)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSB306にて肯定判定をした場合又はステップSB307の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSB308)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSB308にて否定判定をする。
ステップSB308にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSB309:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSB310)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB309:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSB306の処理に戻ることとなるが、ステップSB306にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSB307にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSB308:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSB311)。これにより、今回の設定値更新処理(図167)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSB312)。これにより、設定値更新処理(図167)を終了してメイン処理(図165)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止される。
その後、第2RAMクリア処理を実行する(ステップSB313)。第2RAMクリア処理では、上記第45の実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。また、第2RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、第2RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSB102の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、更新時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB314)。音声発光制御装置81は更新時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて設定値更新処理(図167)が実行されたことを特定する。そして、更新時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定値更新処理(図167)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(図166)が実行される。これにより、設定値に関する設定関連処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定関連処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理(図166)が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理(図167)が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理(図166)よりも設定値更新処理(図167)を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理(図167)を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図165)の説明に戻り、ステップSB108にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSB114:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB116)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB116:NO)、第1RAMクリア処理を実行する(ステップSB117)。第1RAMクリア処理では、上記第45の実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、第1RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、第1RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSB102の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。
なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)の処理内容は設定値更新処理(図167)における第2RAMクリア処理(ステップSB313)の処理内容と同一であるが、これら処理内容の一部が相違している構成としてもよい。例えば、第1RAMクリア処理(ステップSB117)では「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアが第2RAMクリア処理(ステップSB313)では「0」クリア及び初期設定の対象とはならない構成としてもよく、第2RAMクリア処理(ステップSB313)では「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアが第1RAMクリア処理(ステップSB117)では「0」クリア及び初期設定の対象とはならない構成としてもよい。
その後、クリア時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB118)。音声発光制御装置81はクリア時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行されたことを特定する。そして、クリア時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
メイン処理(図165)においてステップSB104〜ステップSB106のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSB119)。既に説明したとおり遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB120)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB120:NO)、動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB121)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図167)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSB122)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなく遊技停止フラグに「1」がセットされている状況下においては異常信号の信号出力が継続され、遊技停止フラグが「0」クリアされることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。また、異常信号は、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常とは異なる異常が発生した場合にも出力され得る。例えば、第1タイマ割込み処理(図133)の不正検知処理(ステップS8905)において監視対象の不正(不正な電波の検知や不正の磁気の検知)が発生したことを特定した場合にも異常信号が外部出力される。但し、このように異常信号が兼用される構成に限定されることはなく、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常に対して専用となる異常信号が外部出力される構成としてもよく、停電フラグに関する異常、チェックサムに関する異常及び設定値に関する異常のそれぞれに対応する異常信号が外部出力される構成としてもよい。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSB120:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSB114)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB114及びステップSB120:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB115)。設定値更新処理の処理内容は既に説明したとおりである。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSB104〜ステップSB106のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(図167)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。また、設定値更新処理(図167)では既に説明したとおりステップSB303にて開始時の初期設定が実行されることで遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(図167)が実行された場合には、設定値の更新が完了した後に、主側RAM65について異常が発生している状態を解消させることが可能となる。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されているものの設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSB120:YES、ステップSB114:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB116)。ステップSB119にて遊技停止フラグに「1」がセットされた後におけるステップSB116の処理では当然のことながら遊技停止フラグに「1」がセットされているため、ステップSB116にて肯定判定をする。この場合、ステップSB121にて音声発光制御装置81に異常コマンドを送信するとともに、ステップSB122にて異常信号を外部出力する。
つまり、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してステップSB104〜ステップSB106のいずれかにて否定判定をした場合、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても第1RAMクリア処理(ステップSB117)は実行されない。また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であって「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にも第1RAMクリア処理(ステップSB117)は実行されない。これにより、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が解消されないようにすることが可能となる。これに対して、「設定変更操作」が行われている場合には遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく設定値更新処理(図167)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図167)の開始時の初期設定(ステップSB303)にて遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図167)を実行する必要が生じることとなる。よって、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく、設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、「設定変更操作」が行われていない場合、すなわち「操作無し」の場合又は「RAMクリア操作」若しくは「設定確認操作」が行われた場合、ステップSB109又はステップSB116にて肯定判定をすることで、ステップSB121にて異常コマンドを送信するとともにステップSB122にて異常時の外部出力処理を実行する。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合には、その後のメイン処理におけるステップSB104〜ステップSB106の処理結果に関係なく、設定値更新処理(図167)が実行されない限り、主側CPU63への動作電力の供給が開始される度にパチンコ機10における異常報知及びパチンコ機10の外部への異常時の外部出力が行われる。よって、遊技ホールの管理者に設定値を変更すべきことを認識させることが可能となる。
ステップSB112の処理を実行した場合、ステップSB113の処理を実行した場合、ステップSB115の処理を実行した場合、ステップSB118の処理を実行した場合、又はステップSB122の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB123)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後であって残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSB124)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSB124では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSB125〜ステップSB128の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSB125〜ステップSB128の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSB125〜ステップSB128の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSB125〜ステップSB128では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが許可される様子について図168のタイムチャートを参照しながら説明する。図168(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図168(b)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている期間を示し、図168(c)は特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている期間を示し、図168(d)は残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行されている期間を示し、図168(e)は割込みが許可されている期間を示し、図168(f)は第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図134)が実行されている期間を示し、図168(g)は設定値更新処理(図167)が実行されている期間を示し、図168(h)は設定確認用処理(図166)が実行されている期間を示す。
まず動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)の両方が実行されない場合について説明する。
t1のタイミングで図168(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれもが行われない「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t1のタイミングで、図168(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。また、図168(c)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態となる。
その後、t2のタイミングで、図168(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了して、図168(d)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される。また、当該t2のタイミングで図168(c)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされる。なお、残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始されたタイミングでは図168(e)に示すように割込みは許可されない。
その後、t3のタイミングで、図168(d)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が終了するとともに図168(e)に示すように割込みが許可される。これにより、図168(f)に示すようにタイマ割込み処理が開始される。この場合、第2タイマ割込み処理(図134)が先に実行され当該第2タイマ割込み処理(図134)が終了した場合に第1タイマ割込み処理(図133)が実行される。但し、これに限定されることはなく、第1タイマ割込み処理(図133)が先に実行され当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了した場合に第2タイマ割込み処理(図134)が実行される構成としてもよい。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定値更新処理(図167)が実行される場合について説明する。
t4のタイミングで図168(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t4のタイミングで、図168(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。また、図168(c)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態となる。
その後、t5のタイミングで図168(g)に示すように設定値更新処理(図167)が開始される。この場合、当該t5のタイミングで図168(e)に示すように割込みが許可される。割込みが許可されることでt6のタイミングで図168(f)に示すようにタイマ割込み処理が開始される。この場合、第2タイマ割込み処理(図134)が先に実行され当該第2タイマ割込み処理(図134)が終了した場合に第1タイマ割込み処理(図133)が実行される。但し、これに限定されることはなく、第1タイマ割込み処理(図133)が先に実行され当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了した場合に第2タイマ割込み処理(図134)が実行される構成としてもよい。また、第1タイマ割込み処理(図133)が実行されたとしても図168(c)に示すように立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理は実行されない。
タイマ割込み処理は図168(f)に示すようにt7のタイミングで終了し、その後、t8のタイミングで図168(g)に示すように設定値更新処理(図167)が終了する。そして、当該t8のタイミングで図168(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了するとともに図168(c)に示すように立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされる。また、当該t8のタイミングで図168(d)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図166)が実行される場合について説明する。
t9のタイミングで図168(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定確認操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t9のタイミングで、図168(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。また、図168(c)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態となる。
その後、t10のタイミングで図168(h)に示すように設定確認用処理(図166)が開始される。この場合、当該t10のタイミングで図168(e)に示すように割込みが許可される。割込みが許可されることでt11のタイミングで図168(f)に示すようにタイマ割込み処理が開始される。この場合、第2タイマ割込み処理(図134)が先に実行され当該第2タイマ割込み処理(図134)が終了した場合に第1タイマ割込み処理(図133)が実行される。但し、これに限定されることはなく、第1タイマ割込み処理(図133)が先に実行され当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了した場合に第2タイマ割込み処理(図134)が実行される構成としてもよい。また、第1タイマ割込み処理(図133)が実行されたとしても図168(c)に示すように立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理は実行されない。
タイマ割込み処理は図168(f)に示すようにt12のタイミングで終了し、その後、t13のタイミングで図168(h)に示すように設定確認用処理(図166)が終了する。そして、当該t13のタイミングで図168(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了するとともに図168(c)に示すように立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされる。また、当該t13のタイミングで図168(d)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される。
上記のとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されない場合には動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)の途中でタイマ割込み処理が割り込んで起動されないようにすることで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)を早期に完了させることが可能となる。
その一方、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行される場合には遊技ホールの管理者の操作に応じた処理が実行されるため、これら処理に滞在する期間が長くなる。この場合に設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されている状況であってもタイマ割込み処理の割込みが禁止されたままであるとすると、タイマ割込み処理の実行開始タイミングが極端に遅くなってしまう。これに対して、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行される場合にはタイマ割込み処理の割込みが許可される。これにより、タイマ割込み処理の実行開始タイミングが極端に遅くなってしまわないようにすることが可能となる。また、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されている状況において、第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための処理が実行される第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで実行されることにより、第2タイマ割込み処理(図134)を利用して第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値に関する表示を行わせることが可能となる。
また、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている。したがって、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。
次に、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常が発生した場合における処理の進行態様について図169のタイムチャートを参照しながら説明する。図169(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図169(b)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている期間を示し、図169(c)は残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行されている期間を示し、図169(d)は第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図134)が実行されている期間を示し、図169(e)は特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされている期間を示し、図169(f)は異常信号が外部出力されている期間を示し、図169(g)は設定値更新処理(図167)が実行されている期間を示す。
t1のタイミングで図169(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれもが行われない「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t1のタイミングで、図168(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。
その後、t2のタイミングで停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関する異常の発生が特定されることにより、図169(e)に示すように特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされた状態となる。また、当該t2のタイミングで図169(f)に示すように異常信号の外部出力が開始される。これにより、パチンコ機10において停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関する異常が発生したことを遊技ホールの管理コンピュータにおいて特定することが可能となる。
その後、t3のタイミングで図169(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了するとともに図169(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される。また、t4のタイミングで図169(f)に示すように異常信号の外部出力が終了される。t2のタイミング〜t4のタイミングの所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って異常信号の外部出力が継続されることにより、パチンコ機10において停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関する異常が発生したことを遊技ホールの管理コンピュータにおいて正確に特定することが可能となる。また、異常信号の外部出力が継続される期間が所定期間で一定となっていることにより、当該異常信号の外部出力を行うための処理構成を簡素化することが可能となる。なお、異常信号の外部出力だけではなく、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54における異常報知も実行される。
その後、t5のタイミングで図169(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が終了する。そして、t5のタイミング〜t6のタイミングに亘って図169(d)に示すようにタイマ割込み処理が実行され、t6のタイミング〜t7のタイミングに亘って図169(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行され、t7のタイミング〜t8のタイミングに亘って図169(d)に示すようにタイマ割込み処理が実行される。但し、図169(e)に示すように遊技停止フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が実行されたとしても、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行されるものの、遊技を進行させるための処理は実行されない。t8のタイミングで第1タイマ割込み処理(図133)にて停電時処理が実行され、図169(a)に示すようにパチンコ機10の電源がOFF状態となる。
その後、t9のタイミングで、図169(a)に示すようにパチンコ機10の電源が再度ON状態となり、図169(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。この場合、図169(e)に示すように特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされている。したがって、t10のタイミング〜t12のタイミングに亘って図169(f)に示すように異常信号の外部出力が行われる。これにより、パチンコ機10において停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関する異常が発生していることを遊技ホールの管理コンピュータに再度認識させることが可能となる。なお、異常信号の外部出力だけではなく、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54における異常報知も実行される。
また、図169(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)はt11のタイミングで終了し、当該t11のタイミング〜t13のタイミングに亘って図169(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行される。そして、図169(d)に示すようにt13のタイミングでタイマ割込み処理が実行される。但し、図169(e)に示すように遊技停止フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が実行されたとしても、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行されるものの、遊技を進行させるための処理は実行されない。t14のタイミングで第1タイマ割込み処理(図133)にて停電時処理が実行され、図169(a)に示すようにパチンコ機10の電源がOFF状態となる。
その後、t15のタイミングで、図169(a)に示すようにパチンコ機10の電源が再度ON状態となり、図169(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。そして、図169(g)に示すようにt16のタイミング〜t17のタイミングに亘って設定値更新処理(図167)が実行される。設定値更新処理(図167)が実行されることにより設定値が変更されるだけではなく、図169(e)に示すように特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に起因して遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状態が解消される。その後、t17のタイミング〜t18のタイミングに亘って図169(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行され、t18のタイミングで図169(d)に示すようにタイマ割込み処理が開始される。
上記のとおり停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してメイン処理(図165)におけるステップSB104〜ステップSB106のいずれかにて否定判定をした場合には特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされることで、遊技を進行させるための処理が実行されない状況となる。これにより、特定制御用のワークエリア221の情報異常が発生しているにも関わらず遊技が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図167)が実行されない限り解消されない。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図167)を実行する必要が生じることとなり、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
次に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容について、図170のタイムチャートを参照しながら説明する。図170(a)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている期間を示し、図170(b)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後の処理が実行されている期間を示し、図170(c)は初期チェック期間を示し、図170(d)は設定値更新処理(図167)が実行されている期間を示し、図170(e)はパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる設定更新中表示期間を示し、図170(f)は設定確認用処理(図166)が実行されている期間を示し、図170(g)はパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる設定確認中表示期間を示す。
まず動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)の両方が実行されない場合について説明する。
t1のタイミング〜t2のタイミングに亘って図170(a)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行される。そして、t2のタイミングで図170(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後の処理が開始される。この場合、当該t2のタイミングでメイン処理(図165)におけるステップSB122にてチェック中カウンタの設定処理が実行されることで初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される(図128(b)参照)。当該初期チェック期間であっても遊技を進行させるための処理は実行されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況において遊技が行われ得る。その後、t3のタイミングで図170(c)に示すように初期チェック期間が終了する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値の表示が開始される。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定値更新処理(図167)が実行される場合について説明する。
t4のタイミングで図170(a)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。そして、t5のタイミング〜t6のタイミングに亘って図170(d)に示すように設定値更新処理(図167)が実行される。この場合、図170(e)に示すようにt5のタイミング〜t6のタイミングに亘って設定更新中表示期間となる。
その後、t6のタイミングで図170(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後の処理が開始される。この場合、当該t6のタイミングでメイン処理(図165)におけるステップSB122にてチェック中カウンタの設定処理が実行されることで初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される(図128(b)参照)。当該初期チェック期間であっても遊技を進行させるための処理は実行されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況において遊技が行われ得る。その後、t7のタイミングで図170(c)に示すように初期チェック期間が終了する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値の表示が開始される。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図166)が実行される場合について説明する。
t8のタイミングで図170(a)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。そして、t9のタイミング〜t10のタイミングに亘って図170(f)に示すように設定確認用処理(図166)が実行される。この場合、図170(g)に示すようにt9のタイミング〜t10のタイミングに亘って設定確認中表示期間となる。
その後、t10のタイミングで図170(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後の処理が開始される。この場合、当該t10のタイミングでメイン処理(図165)におけるステップSB122にてチェック中カウンタの設定処理が実行されることで初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される(図128(b)参照)。当該初期チェック期間であっても遊技を進行させるための処理は実行されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況において遊技が行われ得る。その後、t11のタイミングで図170(c)に示すように初期チェック期間が終了する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値の表示が開始される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後であって残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
次に、設定値更新処理(図167)又は設定確認用処理(図166)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図165)にて実行される処理の内容について図171の説明図を参照しながら説明する。
設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図165)にて実行される処理の内容をまず説明する。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図165)では第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれも実行されない。また、「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図165)では第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行される一方、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)は実行されない。「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図165)では設定値更新処理(図167)が実行される一方、第1RAMクリア処理(ステップSB117)及び設定確認用処理(図166)は実行されない。「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図165)では設定確認用処理(図166)が実行される一方、第1RAMクリア処理(ステップSB117)及び設定値更新処理(図167)は実行されない。
次に、設定値更新処理(図167)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図165)にて実行される処理の内容について説明する。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、及び「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合のいずれであっても、メイン処理(図165)では設定値更新処理(図167)が実行される一方、設定確認用処理(図166)は実行されない。つまり、設定値更新処理(図167)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際しての操作内容がいずれであったとしても設定値更新処理(図167)が新たに開始される。
上記構成であることにより、設定値更新処理(図167)の途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際しては、パチンコ機10の電源ON時における設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cへの操作内容に関係なく設定値更新処理(図167)が新たに開始されるようにすることが可能となる。これにより、設定値の更新を完了させる機会を確実に生じさせることが可能となる。よって、設定値の更新が完了していないにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理(図167)の途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際しての操作内容に関係なく一義的に設定値更新処理(図167)が実行されるようにすることで、各操作内容に応じて実行される処理内容を変更させる構成に比べて処理構成を簡素化しながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
次に、設定確認用処理(図166)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図165)にて実行される処理の内容について説明する。
「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図165)では第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行される一方、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)は実行されない。つまり、設定確認用処理(図166)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われた場合には設定確認用処理(図166)を新たに実行することなく、第1RAMクリア処理(ステップSB117)を実行する。これにより、「RAMクリア操作」に対する第1RAMクリア処理(ステップSB117)の実行を優先させることが可能となる。なお、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行されることで設定確認表示フラグは「0」クリアされる。
「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図165)では設定値更新処理(図167)が実行される一方、設定確認用処理(図166)は実行されない。つまり、設定確認用処理(図166)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合には設定確認用処理(図166)を新たに実行することなく、設定値更新処理(図167)を実行する。これにより、「設定変更操作」に対する設定値更新処理(図167)の実行を優先させることが可能となる。また、このように設定確認用処理(図166)が実行されなかったとしても、設定値更新処理(図167)が実行されることで更新対象の設定値が第4報知用表示装置204にて表示されるとともに設定値更新処理(図167)の終了に際してその時点で更新対象となっている設定値の情報が設定参照用エリア341に設定されるため、遊技ホールの管理者は現状のパチンコ機10の設定値を確認することができる。なお、設定値更新処理(図167)において第2RAMクリア処理(ステップSB313)が実行されることで設定確認表示フラグは「0」クリアされる。
「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図165)では停電フラグ、チェックサム及び設定値に関して異常が発生していないことを条件として設定確認用処理(図166)を実行する。これにより、設定確認用処理(図166)の途中で停電時処理が実行されたとしても、動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」を行うことで設定値の確認を再開することが可能となる。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図165)では停電フラグ、チェックサム及び設定値に関して異常が発生していないことを条件として、設定キー挿入部68aがON操作されていなくても設定確認用処理(図166)が実行される。これにより、設定確認用処理(図166)の途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の状況であったとしても設定値の確認を再開させることが可能となる。
次に、音声発光制御装置81にて実行される処理について説明する。当該処理の説明に先立ち音声発光制御装置81の電気的構成について図172の説明図を参照しながら説明する。
音声発光制御装置81は音声発光制御基板351を備えている。音声発光制御基板351には音光側MPU352が搭載されている。音光側MPU352には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である音光側CPU353の他に、音光側ROM354及び音光側RAM355が内蔵されている。また、音光側MPU352には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
音光側ROM354は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。音光側ROM354は、音光側CPU353により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
音光側RAM355は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。音光側RAM355は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光側ROM354よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。音光側RAM355は、音光側ROM354内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
音声発光制御基板351には音光側MPU352以外にもRTC356及びRTC用メモリ357が搭載されている。RTC356はリアルタイムクロックであり、年月日情報及び時刻情報を常時計測し、音光側CPU353からの指示に従い、その計測している年月日情報及び時刻情報(以下、日時情報ともいう)を出力することが可能な構成である。なお、RTC356にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても年月日情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。また、RTC356において日時情報が計測される構成に限定されることはなく、時刻情報のみが計測される構成としてもよい。
RTC用メモリ357はSRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。RTC用メモリ357には音光側CPU353からの指示に従いRTC356の日時情報が格納される。また、RTC用メモリ357に格納された日時情報は必要に応じて音光側CPU353にて読み出される。音光側CPU353はRTC用メモリ357に格納された日時情報に基づき基準時間を把握するとともに、その基準時間を基準として所定時間(例えば1時間)が経過する毎に時間対応演出が実行されるようにするための処理を実行する。なお、RTC用メモリ357にはRTC356に対して設けられたバックアップ電源からバックアップ電力が供給される構成となっており、パチンコ機10の電源遮断中においても日時情報が記憶保持される。但し、これに限定されることはなくRTC用メモリ357が情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要としないEEPROMなどであってもよい。
次に、音光側CPU353にて実行される演出制御処理について図173のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御処理は音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
主側CPU63から更新開始コマンドを受信している場合(ステップSB401:YES)、更新時報知の設定処理を実行する(ステップSB402)。更新開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図167)が開始された場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の設定処理では、設定値更新処理(図167)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図167)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図167)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から確認開始コマンドを受信している場合(ステップSB403:YES)、確認時報知の設定処理を実行する(ステップSB404)。確認開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図166)が開始される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の設定処理では、設定確認用処理(図166)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図166)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図166)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
ステップSB401〜ステップSB404の処理を実行した場合、主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップSB405)。通常復帰コマンドは第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。クリア時の復帰コマンドは第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。確認時の復帰コマンドは設定確認用処理(図166)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。更新時の復帰コマンドは設定値更新処理(図167)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。
これら復帰コマンドを受信していない場合(ステップSB405:NO)、ステップSB401の処理に戻る。主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合にいずれかの復帰コマンドを音光側CPU353に送信する。この場合に上記のとおり音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSB406以降の処理を実行しない。これにより、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている間は音光側CPU353にて通常の演出の実行制御が開始されないようにすることが可能となる。
また、いずれの復帰コマンドも受信していない状況においては主側CPU63から更新開始コマンド又は確認開始コマンドを受信する可能性があり、更新開始コマンドを受信した場合には既に説明したとおり設定値更新処理(図167)が実行されることに対応する報知が行われるようにする必要があり、確認開始コマンドを受信した場合には既に説明したとおり設定確認用処理(図166)が実行されることに対応する報知が行われるようにする必要がある。この場合に、音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSB406以降の処理を実行しないことにより、更新開始コマンド又は確認開始コマンドを受信した場合にそれに対応する報知を好適に開始させることが可能となる。
主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信した場合(ステップSB405:YES)、その受信した復帰コマンドが通常復帰コマンドであるか否かを判定する(ステップSB406)。通常復帰コマンドは既に説明したとおり、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。通常復帰コマンドを受信した場合(ステップSB406:YES)、RTC356の現状の日時情報を読み出し、その読み出した日時情報をRTC用メモリ357に格納させる(ステップSB407)。これにより、時間対応演出を実行するタイミングを特定する場合に基準となる日時情報がRTC用メモリ357に格納された状態となる。
今回受信した復帰コマンドが通常復帰コマンドではなく(ステップSB406:NO)、更新時の復帰コマンドである場合(ステップSB408:YES)、更新時報知の終了処理を実行する(ステップSB409)。更新時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図167)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の終了処理では、ステップSB402にて開始した設定値更新処理(図167)に対応する報知を終了させる。
今回受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンドではなく(ステップSB408:NO)、確認時の復帰コマンドである場合(ステップSB410:YES)、確認時報知の終了処理を実行する(ステップSB411)。確認時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図166)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の終了処理では、ステップSB404にて開始した設定確認用処理(図166)に対応する報知を終了させる。
ステップSB407の処理を実行した場合、ステップSB409の処理を実行した場合、ステップSB410にて否定判定をした場合、又はステップSB411の処理を実行した場合、通常の演出の実行制御を行うための処理を実行する。具体的には、まず時間対応演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップSB412)。
時間対応演出とは、RTC用メモリ357に格納された日時情報に対応する基準時間を基準として所定時間(例えば1時間)が経過する度に実行される演出である。時間対応演出では、表示発光部53において時間対応演出に対応する発光演出が行われ、スピーカ部54において時間対応演出に対応する音出力演出が行われ、図柄表示装置41において時間対応演出に対応する表示演出が行われる。
なお、遊技回用の演出が実行されている状況において時間対応演出が開始された場合には表示発光部53及びスピーカ部54では遊技回用の演出よりも時間対応演出が優先して実行される一方、図柄表示装置41では遊技回用の演出に対応する画像表示が図柄表示装置41の表示面の一部に縮小表示された状態で時間対応演出に対応する画像表示が行われる。また、開閉実行モード用の演出が実行されている状況において時間対応演出が開始された場合には表示発光部53及びスピーカ部54では開閉実行モード用の演出よりも時間対応演出が優先して実行される一方、図柄表示装置41では開閉実行モード用の演出に対応する画像表示が図柄表示装置41の表示面の一部に縮小表示された状態で時間対応演出に対応する画像表示が行われる。
RTC用メモリ357に格納された日時情報に対応する基準時間を基準として所定時間(例えば1時間)が経過する度に時間対応演出が実行される構成であることにより、遊技ホールにおいて隣接する複数のパチンコ機10の基準時間が一致しているのであればそれら複数のパチンコ機10にて時間対応演出を同時に開始させることが可能となる。なお、遊技ホールにおいては複数のパチンコ機10の電源が同時にON状態とされるため、基本的にはそれら複数のパチンコ機10の基準時間は一致することとなる。
ステップSB412では、RTC用メモリ357に格納された日時情報に基づき基準時間を把握する。また、RTC356の現状の日時情報を読み出す。そして、RTC356から読み出した現状の日時情報に対応する時間に対する基準時間の差分の時間が所定時間の整数倍となっているか否かを判定する。ステップSB412にて肯定判定をした場合、時間対応演出の設定処理を実行する(ステップSB413)。時間対応演出の設定処理では、表示発光部53及びスピーカ部54にて時間対応演出を実行させるための設定を行うとともに、図柄表示装置41にて時間対応演出を実行させるためのコマンドを表示制御装置82に送信する。なお、RTC用メモリ357に格納された日時情報に対応する基準時間を基準とした場合における時間対応演出の実行回数に応じて当該時間対応演出の実行内容が異なる構成としてもよい。
ステップSB412にて否定判定をした場合又はステップSB413の処理を実行した場合、その他の処理を実行する(ステップSB414)。その他の処理では、遊技回用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を開始させるための設定を行い、遊技回用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を進行させるための設定を行い、遊技回用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を終了させるための設定を行う。また、その他の処理では、開閉実行モード用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を開始させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を進行させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を終了させるための設定を行う。
次に、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて実行された処理の内容に対応する作用について、図174の説明図を参照しながら説明する。
主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれもが実行されなかった場合、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合に主側CPU63は音光側CPU353に通常復帰コマンドを送信する。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信した場合、それに対して報知に関する制御は実行しない。一方、音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信した場合、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納する。これにより、時間対応演出の実行契機を特定するために参照される基準時間に対応する情報がRTC用メモリ357に新たに格納されることとなる。
主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合に主側CPU63は音光側CPU353にクリア時の復帰コマンドを送信する。音光側CPU353はクリア時の復帰コマンドを受信した場合、それに対して報知に関する制御は実行しない。また、音光側CPU353はクリア時の復帰コマンドを受信したとしても、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納しない。RTC用メモリ357にはバックアップ用の電力が供給されるため、RTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しなかった場合にはパチンコ機10の電源がOFFされる前にRTC用メモリ357に格納されていた日時情報がそのまま記憶保持される。
主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて設定値更新処理(図167)が実行された場合、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合に主側CPU63は音光側CPU353に更新時の復帰コマンドを送信する。音光側CPU353は更新時の復帰コマンドを受信した場合、設定値更新処理(図167)が実行されることに対応する報知を終了させる。また、音光側CPU353は更新時の復帰コマンドを受信したとしても、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納しない。RTC用メモリ357にはバックアップ用の電力が供給されるため、RTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しなかった場合にはパチンコ機10の電源がOFFされる前にRTC用メモリ357に格納されていた日時情報がそのまま記憶保持される。
主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて設定確認用処理(図166)が実行された場合、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合に主側CPU63は音光側CPU353に確認時の復帰コマンドを送信する。音光側CPU353は確認時の復帰コマンドを受信した場合、設定確認用処理(図166)が実行されることに対応する報知を終了させる。また、音光側CPU353は確認時の復帰コマンドを受信したとしても、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納しない。RTC用メモリ357にはバックアップ用の電力が供給されるため、RTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しなかった場合にはパチンコ機10の電源がOFFされる前にRTC用メモリ357に格納されていた日時情報がそのまま記憶保持される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(図167)が開始された場合、予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われる。これにより、設定値更新処理(図167)が開始される前における使用対象の設定値に関係なく、設定値更新処理(図167)においては一定の開始対応の設定値から当該設定値の変更操作を行うことが可能となる。よって、設定値の変更操作の作業内容が作業者にとって分かり易いものとなる。
上記開始対応の設定値は具体的には有利度が最も低い「設定1」となっている。したがって、設定値更新処理(図167)が開始された場合には有利度が最も低い「設定1」から設定値の変更が行われる。これにより、遊技ホールの管理者が設定値更新処理(図167)の開始直後に意図せずに当該設定値更新処理(図167)を終了させてしまったとしても有利度が最も低い設定値となるため、このような状況において遊技が開始されたとしても遊技ホールに意図しない不利益が生じてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221には設定参照用エリア341と設定更新用エリア342とが設けられており、使用対象の設定値に対応する情報は設定参照用エリア341に記憶され、設定値更新処理(図167)が実行されている状況における変更途中の設定値に対応する情報は設定更新用エリア342に記憶される。これにより、設定値更新処理(図167)が開始される前に設定されていた設定値の情報を設定参照用エリア341にて記憶保持しながら、設定値更新処理(図167)において更新対象の設定値を変更することが可能となる。
主側CPU63は動作電力の供給が開始された場合において、第1RAMクリア処理(ステップSB117)を実行した場合にクリア時の復帰コマンドを送信し、設定値更新処理(図167)を実行した場合に更新時の復帰コマンドを送信し、設定確認用処理(図166)を実行した場合に確認時の復帰コマンドを送信し、これら第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれも実行しなかった場合に通常復帰コマンドを送信する。これにより、動作電力の供給が開始された場合における開始状況の種類に対応する制御が主側CPU63だけではなく音光側CPU353にて行われるようにすることが可能となる。
音光側CPU353は通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、更新時の復帰コマンド及び確認時の復帰コマンドのいずれを受信した場合であっても演出制御処理(図173)のステップSB405にて肯定判定をしてステップSB412〜ステップSB414の処理を実行する状態となる。その一方、通常復帰コマンドを受信した場合にはRTC用メモリ357への書き込み処理(ステップSB407)を実行し、更新時の復帰コマンドを受信した場合には更新時報知の終了処理(ステップSB409)を実行し、確認時の復帰コマンドを受信した場合には確認時報知の終了処理(ステップSB411)を実行し、クリア時の復帰コマンドを受信した場合には専用の処理を実行しない。これにより、各復帰コマンドのうちいずれか一の復帰コマンドの受信を契機として音光側CPU353にて遊技の進行に対応する処理が開始されるようにしながら、各復帰コマンドに対応する制御が音光側CPU353にて実行されるようにすることが可能となる。
主側CPU63はいずれかの復帰コマンドを送信した後に動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)を終了して遊技の進行を制御するための処理(ステップS8907〜ステップS8920)を開始し、音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを受信した場合に遊技の進行内容に対応する演出の実行制御を行う。これにより、主側CPU63にて遊技の進行を制御するための処理が実行される状況となった後に音光側CPU353にて遊技の進行内容に対応する演出の実行制御が行われるようにすることが可能となる。この場合に、音光側CPU353は各復帰コマンドに対応する処理を実行する。これにより、音光側CPU353における動作電力の供給開始時の処理の実行内容を相違させる複数の復帰コマンドを利用して、遊技の進行内容に対応する演出の実行制御の開始契機を音光側CPU353に認識させることが可能となる。
RTC用メモリ357に記憶されている日時情報を基準として時間対応演出の実行タイミングとなった場合に時間対応演出が実行されるため、所定の時刻となったタイミングで時間対応演出が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)又は設定確認用処理(図166)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない一方、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されなかった場合にRTC356において計測されている現状の日時情報がRTC用メモリ357に格納される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に主側CPU63にて実行される処理内容に応じて、RTC用メモリ357に日時情報が新たに記憶される状況と、RTC用メモリ357に日時情報が新たに記憶されない状況とを生じさせることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において「RAMクリア操作」が行われた場合には第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行され、「設定変更操作」が行われた場合には設定値更新処理(図167)が実行され、「設定確認操作」が行われた場合には設定確認用処理(図166)が実行される。一方、「操作無し」の状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されない。この場合に、上記のとおり主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)又は設定確認用処理(図166)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない一方、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されなかった場合にRTC356において計測されている現状の日時情報がRTC用メモリ357に格納される。これにより、パチンコ機10の電源のON操作を行う場合に、RTC用メモリ357に日時情報が新たに記憶される状況とするのか、RTC用メモリ357に日時情報が新たに記憶されない状況とするのかを遊技ホールの管理者が選択することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後であって残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における状況に関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63のメイン処理(図165)には、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても共通して実行される処理であって、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれかが実行される場合にはこれら設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)よりも実行順序が後の処理として、第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させる処理が設定されている。このように第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させるための処理が共通処理として設定されていることにより、処理構成の簡素化を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行されている状況であっても主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始され得る。これにより、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)の実行後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であっても遊技を進行させるための処理の開始タイミングが遅れてしまわないようにすることが可能となる。
主側CPU63において動作電力の供給が開始された場合に実行される動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて、使用対象の設定値が正常な範囲であるか否かを監視するための処理が実行される。そして、使用対象の設定値が異常である場合には遊技を進行させるための処理が開始されない規制状態となる。これにより、使用対象の設定値が異常であるにも関わらず遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
使用対象の設定値が正常な範囲であるか否かを監視するための処理は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後においても第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8919にて実行される。これにより、遊技が進行していく過程で使用対象の設定値が異常なものとなってしまったとしても、それに対処することが可能となる。
主側CPU63において動作電力の供給が開始された場合に実行される動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて、使用対象の設定値が正常な範囲であるか否かの監視だけではなく、特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされているか否かの監視が実行されるとともに特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のチェックサムが正常か否かの監視が実行される。そして、停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが異常である場合には遊技を進行させるための処理が開始されない規制状態となる。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生しているにも関わらず遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
上記規制状態は動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合に再開される。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生していることで遊技を進行させるための処理の実行が規制された状態は動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
上記規制状態は設定値更新処理(図167)が実行されることで解除される。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生していることで遊技の進行が規制された状態の解除に際して、使用対象の設定値の新たな設定を行わせることが可能となる。
上記規制状態であっても停電監視や各種カウンタの更新処理が実行される。これにより、上記のように遊技の進行が規制された状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。特に、停電監視が実行されることにより、遊技の進行が規制された状態であっても停電が発生した場合にはそれに対して適切に対処することが可能となる。
上記規制状態となった場合には使用対象の設定値を変更すべきことが報知される。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生した場合にはそれを解消するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
主側RAM65に関して情報異常が発生している場合には遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号が外部出力される。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生した場合にはそれを解消するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
主側RAM65に関して情報異常が発生している場合とは異なる異常の発生時にも遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号が外部出力される。これにより、外部出力を行うための構成を兼用することが可能となる。
主側RAM65に関して情報異常が発生していることで遊技の進行が規制された規制状態において主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合において未だに規制状態が解除されない場合には異常信号の外部出力が再度行われる。これにより、規制状態においては動作電力の供給が再開される度に異常信号が外部出力されることとなる。よって、主側RAM65に関して情報異常が発生していることを遊技ホールの管理者に認識させ易くなる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されない場合には動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)の途中でタイマ割込み処理が割り込んで起動されないようにすることで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)を早期に完了させることが可能となる。
その一方、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行される場合には遊技ホールの管理者の操作に応じた処理が実行されるため、これら処理に滞在する期間が長くなる。この場合に設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されている状況であってもタイマ割込み処理の割込みが禁止されたままであるとすると、タイマ割込み処理の実行開始タイミングが極端に遅くなってしまう。これに対して、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行される場合にはタイマ割込み処理の割込みが許可される。これにより、タイマ割込み処理の実行開始タイミングが極端に遅くなってしまわないようにすることが可能となる。また、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)が実行されている状況において、第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための処理が実行される第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで実行されることにより、第2タイマ割込み処理(図134)を利用して第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値に関する表示を行わせることが可能となる。
また、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている。したがって、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。
なお、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されない場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれかが実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成に限定されない。例えば、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されない場合、又は第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されない場合、又は設定値更新処理(図167)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されない場合、又は設定確認用処理(図166)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。
また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されない場合、設定値更新処理(図167)が実行された場合、又は設定確認用処理(図166)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されない場合、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合、又は設定確認用処理(図166)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれもが実行されない場合、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合、又は設定値更新処理(図167)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。
また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。また、設定値更新処理(図167)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。また、設定確認用処理(図166)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)又は設定値更新処理(図167)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。第1RAMクリア処理(ステップSB117)又は設定確認用処理(図166)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。また、設定値更新処理(図167)又は設定確認用処理(図166)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図167)が実行された場合には開始時の初期設定(ステップSB303)において設定参照用エリア341及び設定更新用エリア342を含めた特定制御用のワークエリア221の全エリアを「0」クリアするとともに初期化を実行する構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図167)において第2RAMクリア処理(ステップSB313)が実行されない構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図167)が開始された場合には「設定1」以外の予め定められた設定値から設定値の変更が開始される構成としてもよい。例えば、「設定2」から設定値の変更が開始される構成としてもよく、「設定3」から設定値の変更が開始される構成としてもよく、「設定4」から設定値の変更が開始される構成としてもよく、「設定5」から設定値の変更が開始される構成としてもよく、「設定6」から設定値の変更が開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図167)が開始された場合には上記第45の実施形態と同様に設定参照用エリア341に記憶されている設定値の情報が設定更新用エリア342に上書きされることで、それまで使用対象として設定されていた設定値から設定値の変更が開始される構成としてもよい。
また、メイン処理(図165)において各種復帰コマンドを送信するための処理が、残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前の処理として設定されている構成としてもよい。この場合、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれかの処理が実行された場合にはそれに対応するフラグをセットし、上記各種復帰コマンドを送信するための処理ではそのフラグの状態に対応する復帰コマンドを音光側CPU353に送信する構成としてもよい。
また、RTC用メモリ357に格納された日時情報を基準として所定の時間が経過する度に時間対応演出が実行される構成に加えて又は代えて、RTC用メモリ357に格納された日時情報を基準として所定の時間が経過する度に所定の異常が発生しているか否かの監視が行われる構成としてもよく、RTC用メモリ357に格納された日時情報を基準として所定の時間が経過する度にベース値の報知が行われる構成としてもよい。この場合、RTC356及びRTC用メモリ357が主制御基板61に設けられており、主側CPU63にて上記異常監視又は上記ベース値の報知が行われる構成としてもよい。遊技ホールに設置された複数のパチンコ機10にて同時に異常監視が実行されてその結果が例えば図柄表示装置41などにて報知されることにより、所定の異常が発生しているか否かの定期的な監視を複数のパチンコ機10に対してまとめて行うことが可能となる。また、遊技ホールに設定された複数のパチンコ機10にて図柄表示装置41などにて同時にベース値の報知が行われることにより、ベース値の定期的な監視を複数のパチンコ機10に対してまとめて行うことが可能となる。なお、上記各種報知はパチンコ機10自身にて行われる構成に限定されることはなく、遊技ホールの管理コンピュータへの外部出力により行われる構成としてもよい。
また、メイン処理(図165)において停電フラグに「1」がセットされていないと判定した場合、チェックサムが異常であると判定した場合、又は設定参照用エリア341の設定値が異常であると判定した場合には、「設定変更操作」が行われているか否かに関係なく設定値更新処理(図165)が強制的に実行される構成としてもよい。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生している場合には即座に設定値を変更させることが可能となる。
<第50の実施形態>
本実施形態では音光側CPU353にて実行される演出制御処理の処理構成が上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図175は音光側CPU353にて実行される本実施形態における演出制御処理を示すフローチャートである。
ステップSB501〜ステップSB505では上記第49の実施形態における演出制御処理(図173)のステップSB401〜ステップSB405と同一の処理を実行する。主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合(ステップSB505:YES)、今回受信した復帰コマンドが通常復帰コマンド以外の復帰コマンドであるか否かを判定する(ステップSB506)。
今回受信した復帰コマンドがクリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかである場合(ステップSB506:YES)、上記第49の実施形態における演出制御処理(図173)のステップSB407と同様に、RTC356の現状の日時情報を読み出し、その読み出した日時情報をRTC用メモリ357に格納させる(ステップSB407)。これにより、時間対応演出を実行するタイミングを特定する場合に基準となる日時情報がRTC用メモリ357に格納された状態となる。
ステップSB508〜ステップSB514では上記第49の実施形態における演出制御処理(図173)のステップSB408〜ステップSB414と同一の処理を実行する。
図176は、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて実行された処理の内容に対応する作用を説明するための説明図である。
上記第49の実施形態と同様に、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)のいずれもが実行されなかった場合には主側CPU63は音光側CPU353に通常復帰コマンドを送信し、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合には主側CPU63は音光側CPU353にクリア時の復帰コマンドを送信し、設定値更新処理(図167)が実行された場合には主側CPU63は音光側CPU353に更新時の復帰コマンドを送信し、設定確認用処理(図166)が実行された場合には主側CPU63は音光側CPU353に確認時の復帰コマンドを送信する。
音光側CPU353は上記第49の実施形態と同様に、更新時の復帰コマンドを受信した場合には設定値更新処理(図167)が実行されることに対応する報知を終了させるとともに、確認時の復帰コマンドを受信した場合には設定確認用処理(図166)が実行されることに対応する報知を終了させる。また、音光側CPU353は上記第49の実施形態と同様に、通常復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドを受信したとしてもそれに対して報知に関する制御は実行しない。
音光側CPU353は、クリア時の復帰コマンド、更新時の復帰コマンド及び確認時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納する。これにより、時間対応演出の実行契機を特定するために参照される基準時間に対応する情報がRTC用メモリ357に新たに格納されることとなる。一方、音光側CPU353は、通常復帰コマンドを受信したとしても、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納しない。RTC用メモリ357にはバックアップ用の電力が供給されるため、RTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しなかった場合にはパチンコ機10の電源がOFF操作される前にRTC用メモリ357に格納されていた日時情報がそのまま記憶保持される。
上記構成によれば動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれかが実行された場合には、RTC用メモリ357に格納されている日時情報がRTC356において計測されている現状の日時情報に書き換えられるのに対して、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)のいずれも実行されなかった場合には、RTC用メモリ357に格納されている日時情報が書き換えられない。これにより、遊技ホールの営業中においてパチンコ機10のメンテナンスや動作チェックのためにパチンコ機10の電源が一旦OFF操作されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源のON操作を行うことで、RTC用メモリ357に格納されている日時情報が書き換えられないようにすることが可能となる。よって、遊技ホールの営業中にパチンコ機10の電源を一旦OFF操作した後に動作電力の供給を再開させる場合において、遊技ホールにおける周囲のパチンコ機10との間で時間対応演出の基準時間を同一としながら当該パチンコ機10への動作電力の供給を再開させるための操作性を高めることが可能となる。
また、「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源のON操作を行うことでRTC用メモリ357に格納されている日時情報が書き換えられないことにより、RTC用メモリ357に格納されている日時情報が書き換えられないようにパチンコ機10の電源のON操作を行った場合に、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図167)及び設定確認用処理(図166)といった目的外の処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
<第51の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図177は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSB601〜ステップSB630の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSB601〜ステップSB622は上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB101〜ステップSB122と同一の処理を実行する。
ステップSB612の処理を実行した場合、ステップSB613の処理を実行した場合、ステップSB615の処理を実行した場合、ステップSB618の処理を実行した場合、又はステップSB622の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB623)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB601〜ステップSB622)が終了した後であって残余処理(ステップSB627〜ステップSB630)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB601〜ステップSB622)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップSB624)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動された場合、チェック中カウンタに1以上の値が設定されている状況においてはチェック用表示が行われるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。
その後、特定制御用のワークエリア221におけるチェック中カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップSB625)。そして、チェック中カウンタの値が「0」となるまで、ステップSB625にて待機する。この場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態が維持されているため、第1タイマ割込み処理(図133)が割り込んで起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。したがって、ステップSB623にてセットされた初期チェック期間が経過するまでは、遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSB626)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSB626では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSB627〜ステップSB630の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSB627〜ステップSB630の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSB627〜ステップSB630の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSB627〜ステップSB630では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
上記構成によれば、遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、遊技が行われない状況下において第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かのチェックを行うことが可能となる。
<第52の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図178は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSB701〜ステップSB734の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
本実施形態のメイン処理では上記第49の実施形態と異なり電源投入初期設定処理を実行しない。したがって、メイン処理が起動された場合にはウエイト用の所定時間が経過することを待つことなくステップSB701以降の処理を開始する。なお、電源投入初期設定処理は実行しないが、メイン処理を開始した場合に主側RAM65のアクセスを許可する。
メイン処理ではまず上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB102と同様に内部機能レジスタ設定処理を実行するとともに(ステップSB701)、上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB103と同様に特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSB702)。その後、停電フラグに「1」がセットされており、チェックサムが正常であり、設定値が正常であり、さらに特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップSB703〜ステップSB705:YES、ステップSB706:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB707)。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB707:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB708)。遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合であって設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB708:NO、ステップSB709:YES)、又は遊技停止フラグに「1」がセットされておらずさらに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSB708及びステップSB709:NO、ステップSB710:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSB711)。設定確認用処理では上記第49の実施形態における設定確認用処理(図166)においてステップSB201〜ステップSB202及びステップSB204〜ステップSB207の処理を実行する。
つまり、本実施形態の設定確認用処理では確認開始コマンドを音光側CPU353に送信しない。したがって、本実施形態では設定確認用処理が実行されたとしても、設定確認用処理に対応する報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されない。本実施形態では既に説明したとおりメイン処理が起動された場合にはウエイト用の所定時間が経過することを待つことなくステップSB701以降の処理を開始するため設定確認用処理が開始されたタイミングにおいて図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了していない可能性がある。これに対して、上記のとおり設定確認用処理に対応する報知が図柄表示装置41にて実行されないようにすることにより、初期設定が完了していない状況において図柄表示装置41の表示制御が開始されてしまわないようにすることが可能となる。なお、設定確認用処理に対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて行われるものの図柄表示装置41にて行われない構成としてもよい。
設定確認用処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB712)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。つまり、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB701〜ステップSB729)にて設定確認用処理が実行される場合には、設定確認用処理が終了した後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始されるとともに、当該チェック用表示は処理の進行が待機されていない状況で行われる。
リセットボタン68cが押圧操作されていないとともに遊技停止フラグに「1」がセットされておらずさらに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB707〜ステップSB710:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB713)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップSB714)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動された場合、チェック中カウンタに1以上の値が設定されている状況においてはチェック用表示が行われるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。
その後、ウエイト用処理を実行する(ステップSB715)。ウエイト用処理では、特定制御用のワークエリア221におけるチェック中カウンタの値が「0」となるまで待機する。この場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態が維持されているため、第1タイマ割込み処理(図133)が割り込んで起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。したがって、ステップSB713にてセットされた初期チェック期間が経過するまでは、遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。また、ウエイト用処理にて待機している時間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。つまり、図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了するまで遊技を進行させるための処理の実行を阻止するためのウエイト期間を利用して、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせることが可能となる。ウエイト用処理(ステップSB715)が終了した後は、上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB113と同様に通常復帰コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSB716)。
リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB707及びステップSB717:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB718)。また、上記のような「設定変更操作」が行われているか否かに関係なく特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にも(ステップSB706:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB717)。設定値更新処理では上記第49の実施形態における設定値更新処理(図167)においてステップSB301〜ステップSB304及びステップSB306〜ステップSB314の処理を実行する。
つまり、本実施形態の設定値更新処理では更新開始コマンドを音光側CPU353に送信しない。したがって、本実施形態では設定値更新処理が実行されたとしても、設定値更新処理に対応する報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されない。本実施形態では既に説明したとおりメイン処理が起動された場合にはウエイト用の所定時間が経過することを待つことなくステップSB701以降の処理を開始するため設定値更新処理が開始されたタイミングにおいて図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了していない可能性がある。これに対して、上記のとおり設定値更新処理に対応する報知が図柄表示装置41にて実行されないようにすることにより、初期設定が完了していない状況において図柄表示装置41の表示制御が開始されてしまわないようにすることが可能となる。なお、設定値更新処理に対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて行われるものの図柄表示装置41にて行われない構成としてもよい。
設定値更新処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB719)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。つまり、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB701〜ステップSB729)にて設定値更新処理が実行される場合には、設定値更新処理が終了した後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始されるとともに、当該チェック用表示は処理の進行が待機されていない状況で行われる。
リセットボタン68cが押圧操作されている一方、設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSB707:YES、ステップSB717:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップSB720:NO)、第1RAMクリア処理を実行する(ステップSB721)。第1RAMクリア処理の処理内容は上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)の第1RAMクリア処理(ステップSB117)と同一である。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB722)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップSB723)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動された場合、チェック中カウンタに1以上の値が設定されている状況においてはチェック用表示が行われるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。
その後、ウエイト用処理を実行する(ステップSB724)。ウエイト用処理では、特定制御用のワークエリア221におけるチェック中カウンタの値が「0」となるまで待機する。この場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態が維持されているため、第1タイマ割込み処理(図133)が割り込んで起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。したがって、ステップSB722にてセットされた初期チェック期間が経過するまでは、遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。また、ウエイト用処理にて待機している時間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。つまり、図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了するまで遊技を進行させるための処理の実行を阻止するためのウエイト期間を利用して、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせることが可能となる。ウエイト用処理(ステップSB724)が終了した後は、上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB118と同様にクリア時の復帰コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSB725)。
ステップSB703〜ステップSB705のいずれかにて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットした後に(ステップSB726)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB727)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB717及びステップSB727:YES)、ステップSB718にて設定値更新処理を実行するとともにステップSB719にてチェック中カウンタの設定処理を実行する。これら処理の内容は既に説明したとおりである。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB727:NO)、ステップSB720にて遊技停止フラグに「1」がセットされていると判定した場合、又はステップSB708にて遊技停止フラグに「1」がセットされていると判定した場合、ステップSB728及びステップSB729の処理を実行する。これらステップSB728及びステップSB729の処理内容は上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB121及びステップSB122と同一である。
ステップSB712の処理を実行した場合、ステップSB716の処理を実行した場合、ステップSB719の処理を実行した場合、ステップSB725の処理を実行した場合、又はステップSB729の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSB730)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSB730では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSB731〜ステップSB734の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSB731〜ステップSB734の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSB731〜ステップSB734の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSB731〜ステップSB734では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
上記構成によれば、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB701〜ステップSB729)にて設定確認用処理(ステップSB711)及び設定値更新処理(ステップSB718)が実行されない場合には、ウエイト用処理にて処理の進行を待機している状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。これにより、図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了するまで遊技を進行させるための処理の実行を阻止するためのウエイト期間を利用して、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせることが可能となる。また、遊技を進行させるための処理が開始される前に、第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示を確認する機会を担保することが可能となる。
一方、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)は少なくとも遊技ホールの管理者により設定キー挿入部68aがOFF操作されないと終了しないため、これら設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が終了されるまでに、図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了するまでに要する時間以上の時間が経過していることとなる。この場合に、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が実行される場合にはウエイト用処理が実行されないようにすることにより、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が実行された場合において遊技を進行させるための処理が開始されるまでに要する時間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が実行される場合、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が終了した後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにしながら、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行うことが可能となる。
<第53の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図179は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSB801〜ステップSB826の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSB801)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSB802)。内部機能レジスタ設定処理では上記第35の実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図133)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図134)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図133)と第2タイマ割込み処理(図134)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図133)は第2タイマ割込み処理(図134)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図134)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図133)が第2タイマ割込み処理(図134)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図133)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図134)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSB803)。立ち上げ処理中フラグは上記第35の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図133)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図165)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理が終了して残余処理(ステップSB819〜ステップSB822)が開始される前に「0」クリアされる。上記第35の実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)のうち後述する設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図181)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)のうち後述する設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図181)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)のうち後述する設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図181)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第35の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図181)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図181)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図181)において第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図179)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図179)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSB803にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB804)。第1タイマ割込み処理(図133)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSB804:YES)、チェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップSB805)。具体的には、まず特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する。チェックサムの算出方法は上記第33の実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、今回のメイン処理にて上記のように算出したチェックサムと比較する。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する。
チェックサムが一致している場合(ステップSB805:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図154参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSB806)。設定参照用エリア341は上記第45の実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSB806では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する。
ステップSB804〜ステップSB806の全てで肯定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB807)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第11の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB807:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB808)。
遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
設定更新表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定値更新処理(図181)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(図181)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(図181)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(図181)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(図181)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図181)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
遊技停止フラグ及び設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSB808にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSB809)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB809:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSB810)。設定確認用処理の処理内容は上記第49の実施形態における設定確認用処理(図166)と同一である。なお、本実施形態では設定確認用処理を実行している途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開される場合に「設定確認操作」が行われない限り設定確認用処理は実行されない。
設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合(ステップSB809:NO)、通常復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB811)。通常復帰コマンドを受信した場合に音声発光制御装置81にて実行される処理内容は上記第49の実施形態と同一である。
一方、ステップSB807にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSB807及びステップSB812:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB813)。つまり、本実施形態では特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされていたとしても、主側CPU63への動作電力の供給開始時に「設定変更操作」が行われない限り設定値更新処理は実行されない。設定値更新処理の詳細については後に説明する。
ステップSB807にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSB812:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB814)。
遊技停止フラグ及び設定更新表示フラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップSB814:NO)、第1RAMクリア処理を実行する(ステップSB815)。第1RAMクリア処理では、上記第45の実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、第1RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、第1RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSB802の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、クリア時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB816)。クリア時の復帰コマンドを受信した場合に音声発光制御装置81にて実行される処理内容は上記第49の実施形態と同一である。
ステップSB810の処理を実行した場合、ステップSB811の処理を実行した場合、ステップSB813の処理を実行した場合、又はステップSB816の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB817)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了した後であって残余処理(ステップSB819〜ステップSB822)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSB810)及び設定値更新処理(図181)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSB818)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSB818では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSB819〜ステップSB822の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSB819〜ステップSB822の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSB819〜ステップSB822の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSB819〜ステップSB822では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
メイン処理(図179)においてステップSB804〜ステップSB806のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSB823)。既に説明したとおり遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB824)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB824:NO)、動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB825)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図181)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再開されることとなる。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSB826)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなくステップSB826の処理の実行契機となる事象が発生している状況においては異常信号の信号出力が継続され、ステップSB826の処理の実行契機となる事象が発生していない状況となることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。また、異常信号は、ステップSB826においてのみ出力されるのではなく、他の処理によっても出力され得る。例えば、第1タイマ割込み処理(図133)の不正検知処理(ステップS8905)において監視対象の不正(不正な電波の検知や不正の磁気の検知)が発生したことを特定した場合にも異常信号が外部出力される。但し、このように異常信号が兼用される構成に限定されることはなく、ステップSB826の専用となる異常信号が外部出力される構成としてもよい。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSB824:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSB812)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB812及びステップSB824:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB813)。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSB804〜ステップSB806のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(図181)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されているものの設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSB824:YES、ステップSB812:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB814)。ステップSB823にて遊技停止フラグに「1」がセットされた後におけるステップSB814の処理では当然のことながら遊技停止フラグに「1」がセットされているため、ステップSB814にて肯定判定をする。この場合、ステップSB825にて音声発光制御装置81に異常コマンドを送信するとともに、ステップSB826にて異常信号を外部出力する。その後、ステップSB817及びステップSB818の処理を実行することなく、ステップSB819〜ステップSB822の残余処理に移行する。
つまり、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してステップSB804〜ステップSB806のいずれかにて否定判定をした場合、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても第1RAMクリア処理(ステップSB815)は実行されない。また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であって「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にも第1RAMクリア処理(ステップSB815)は実行されない。これにより、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が解消されないようにすることが可能となる。これに対して、「設定変更操作」が行われている場合には遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく設定値更新処理(図181)が実行されるとともに詳細は後述するが当該設定値更新処理(図181)の開始時の初期設定にて遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図181)を実行する必要が生じることとなる。よって、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく、設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
ここで、ステップSB807にてリセットボタン68cが押圧操作されていないと判定した場合においてステップSB808にて特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、ステップSB825にて音声発光制御装置81に異常コマンドを送信するとともに、ステップSB826にて異常信号を外部出力する。そして、これらの処理を実行した後は、ステップSB817及びステップSB818の処理を実行することなく、ステップSB819〜ステップSB822の残余処理に移行する。また、ステップSB807にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定するとともにステップSB812にて設定キー挿入部68aがON操作されていないと判定した場合(すなわち「RAMクリア操作」が行われた場合)であっても、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にはステップSB814にて肯定判定をして、ステップSB825にて音声発光制御装置81に異常コマンドを送信するとともに、ステップSB826にて異常信号を外部出力する。そして、これらの処理を実行した後は、ステップSB817及びステップSB818の処理を実行することなく、ステップSB819〜ステップSB822の残余処理に移行する。
次に、設定値更新処理(図181)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合におけるその後の処理の様子について図180のタイムチャートを参照しながら説明する。図180(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図180(b)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が実行されている期間を示し、図180(c)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了した後の処理が実行されている期間を示し、図180(d)は設定値更新処理(図181)が実行されている期間を示し、図180(e)は特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている期間を示し、図180(f)は特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている期間を示し、図180(g)は異常信号が外部出力されている期間を示す。
t1のタイミングで図180(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t1のタイミングで図180(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が開始されるとともに、図180(f)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされる。
その後、t2のタイミングで図180(d)に示すように設定値更新処理(図181)が開始される。この場合、当該t2のタイミングで図180(e)に示すように特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされる。
その後、図180(d)に示すように設定値更新処理(図181)が実行されている途中の状況であるt3のタイミングでパチンコ機10の電源のOFF操作が行われることで主側CPU63への動作電力の供給が停止される。したがって、図180(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了するとともに図180(d)に示すように設定値更新処理(図181)が終了する。
その後、t4のタイミングで図180(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が再度行われる。この場合、「RAMクリア操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t4のタイミングで図180(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が開始される。また、図180(e)及び図180(f)に示すように前回の動作電力の供給停止前から引き続き特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグ及び立ち上げ処理中フラグの両方に「1」がセットされている。
今回は設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況において「RAMクリア操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われているため、第1RAMクリア処理(ステップSB815)が実行されることなく、図180(g)に示すようにt5のタイミング〜t7のタイミングの所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って異常信号の外部出力が行われる。また、t5のタイミングで異常コマンドの送信に基づく異常報知が開始される。
図180(b)に示すようにt4のタイミングで開始された動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)はt6のタイミングで終了する。そして、当該t6のタイミングで動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了した後の処理が開始される。
この場合、図180(f)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理は実行されない。その後、t8のタイミングで図180(a)に示すようにパチンコ機10の電源のOFF操作が行われることで主側CPU63への動作電力の供給が停止される。また、当該t8のタイミングで図180(c)に示すように供給後の処理が終了する。
その後、t9のタイミングで図180(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が再度行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t9のタイミングで図180(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が開始される。また、図180(e)及び図180(f)に示すように前回の動作電力の供給停止前から引き続き特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグ及び立ち上げ処理中フラグの両方に「1」がセットされている。
その後、t10のタイミング〜t11のタイミングに亘って図180(d)に示すように設定値更新処理(図181)が実行される。この場合、当該設定値更新処理(図181)は正常に終了する。そして、この終了したタイミングであるt11のタイミングで、図180(e)に示すように設定更新表示フラグが「0」クリアされる。また、当該t11のタイミングで図180(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了する。これにより、当該t11のタイミングで、図180(f)に示すように立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされる。そして、当該t11のタイミングで図180(c)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了した後の処理が開始される。この場合、立ち上げ処理中フラグは既に「0」クリアされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合には停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理だけではなく、遊技を進行させるための処理が実行される。
上記のとおり設定値更新処理(図181)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、主側CPU63への動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われない限り、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)では音声発光制御装置81への異常コマンドの送信及び異常信号の外部出力が実行され、仮に「RAMクリア操作」が行われていたとしても第1RAMクリア処理(ステップSB815)が実行されることはなく、「設定確認操作」が行われていたとしても設定確認用処理(ステップSB810)が実行されることはない。さらにまた、音声発光制御装置81への異常コマンドの送信及び異常信号の外部出力が実行された場合には、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする処理(ステップSB818)が実行されることなく残余処理(ステップSB819〜ステップSB822)が実行されるため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理は実行されない。これにより、設定値更新処理(図181)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、「設定変更操作」を行った状況で主側CPU63への動作電力の供給を再開させて設定値更新処理(図181)を実行させる必要が生じる。よって、設定値の変更を確実に行わせることが可能となる。
次に、メイン処理(図179)のステップSB813にて実行される本実施形態における設定値更新処理について、図181のフローチャートを参照しながら説明する。なお、設定値更新処理におけるステップSB901〜ステップSB918の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずOFF確認フラグ361に「1」をセットする(ステップSB901)。OFF確認フラグ361は図182の説明図に示すように特定制御用のワークエリア221に設けられている。本実施形態であっても設定値更新処理(図181)ではリセットボタン68cが押圧操作される度に特定制御用のワークエリア221の設定更新用エリア342の値、すなわち更新対象の設定値が1加算される。この場合に、リセットボタン68cの1回の押圧操作に対して更新対象の設定値が「1」のみ加算されるようにすべく、リセットボタン68cが非操作状態から操作状態となった場合、すなわちリセットボタン68cの操作を検知する検知センサからの検知信号が操作非検知の状態から操作検知の状態に切り換わった場合に、設定更新用エリア342の値を1加算することで更新対象の設定値を1加算する構成となっている。
当該構成においてOFF確認フラグ361は設定値更新処理(図181)にてリセットボタン68cが押圧操作されたか否かを確認する場合においてリセットボタン68cの押圧操作が開始されたタイミングであるか否かを確認するためのフラグである。設定値更新処理(図181)にてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かの判定処理(ステップSB910)を実行した後において、リセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合に「1」がセットされ又は「1」のセット状態が維持され、リセットボタン68cが押圧操作されていないと判定した場合に「0」クリアされる又は「0」の状態が維持される。
ここで、設定値更新処理(図181)は既に説明したとおりメイン処理(図179)のステップSB807又はステップSB824にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定したことを条件として実行される。これらステップSB807又はステップSB824では主側CPU63はリセットボタン68cの押圧操作の有無を検知する検知センサからの検知信号が入力される入力ポートを直接監視することでリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する。この場合、リセットボタン68cの押圧操作の開始タイミングや終了タイミングを確認するのではなく、リセットボタン68cが押圧操作されている状態となっているか否かを確認する。したがって、ステップSB807又はステップSB824ではOFF確認フラグ361を確認することなく、リセットボタン68cが押圧操作されていることに対応する信号が入力ポートに入力されている場合には肯定判定をする。
但し、当該構成においては設定値更新処理(図181)を開始させるためのパチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作の終了タイミングと設定値更新処理(図181)の開始タイミングとの関係によっては、当該押圧操作が更新対象の設定値を1加算する契機となる場合と当該契機とならない場合とが発生することとなる。そうすると、パチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作の終了タイミングに応じて更新対象の設定値の更新態様が変化することとなってしまい操作性が低下してしまう。これに対して、OFF確認フラグ361に「0」がセットされている状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合に更新対象の設定値を1加算する構成において、設定値更新処理(図181)が開始された場合にはリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する処理よりも先に実行されるステップSB901にてOFF確認フラグ361に「1」をセットする構成とすることにより、パチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作に起因して更新対象の設定値が1加算されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップSB901の処理を実行した後は、割込み許可の設定を行う(ステップSB902)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。本実施形態においては上記第49の実施形態と同様に動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)では基本的に第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(ステップSB810)及び設定値更新処理(図181)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)において設定確認用処理(ステップSB810)及び設定値更新処理(図181)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図181)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図181)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSB903)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図124(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSB904)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB804:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSB805:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSB806:NO)、メイン処理(図179)のステップSB823にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSB904の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図181)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図154参照)に「1」を設定する(ステップSB905)。設定更新用エリア342は上記第45の実施形態と同様に設定値更新処理(図181)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSB905にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図181)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB906)。音声発光制御装置81は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図181)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図181)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図181)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図181)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSB907)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSB907:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSB908)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSB907にて肯定判定をした場合又はステップSB908の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSB909)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。
ステップSB909にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB910)。具体的には、リセットボタン68cの押圧操作の有無を検知する検知センサからの検知信号が入力される入力ポートを直接監視することでリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB910:NO)、特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361を「0」クリアした後に(ステップSB911)、ステップSB907の処理に戻る。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSB910:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361の値が「0」であるか否かを判定する(ステップSB912)。OFF確認フラグ361に「1」がセットされている場合には(ステップSB912:NO)、今回の確認タイミングがリセットボタン68cの押圧操作の開始タイミングではなく、リセットボタン68cの押圧操作が継続されている状況であることを意味するため、更新対象の設定値を1加算することなくステップSB907の処理に戻る。
OFF確認フラグ361の値が「0」である場合(ステップSB912:YES)、今回の確認タイミングがリセットボタン68cの押圧操作の開始タイミングであることを意味する。この場合、OFF確認フラグ361に「1」をセットした後に(ステップSB913)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSB914)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB910:NO)、OFF確認フラグ361に「1」がセットされている場合(ステップSB912:NO)、又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合(ステップSB914)にはステップSB907の処理に戻ることとなるが、ステップSB907にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSB908にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSB909:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSB915)。これにより、今回の設定値更新処理(図181)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSB916)。これにより、設定値更新処理(図181)を終了してメイン処理(図179)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止される。
その後、第2RAMクリア処理を実行する(ステップSB917)。第2RAMクリア処理では、上記第45の実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。また、第2RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、第2RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSB802の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、更新時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB918)。更新時の復帰コマンドを受信した場合に音声発光制御装置81にて実行される処理内容は上記第49の実施形態と同一である。
次に、更新対象の設定値が更新される様子について図183のタイムチャートを参照しながら説明する。図183(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図183(b)は設定キー挿入部68aの操作状況を示し、図183(c)はリセットボタン68cの操作状況を示し、図183(d)は設定値更新処理(図181)が実行されている期間を示し、図183(e)はOFF確認フラグ361の設定状況を示し、図183(f)は設定値の更新タイミングを示す。
まず設定値更新処理(図181)が開始された場合にOFF確認フラグ361に「1」がセットされない比較例について説明する。
t1のタイミングで図183(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されるとともに図183(c)に示すようにリセットボタン68cが押圧操作される。そして、設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が継続されている状況であるt2のタイミングで図183(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われていることになるため、t3のタイミングで図183(d)に示すように設定値更新処理(図181)が開始される。
当該比較例では設定値更新処理(図181)が開始された場合にOFF確認フラグ361に「1」がセットされないため、図183(e)に示すようにt3のタイミングではOFF確認フラグ361の値は「0」となっている。その後、電源のON操作時におけるリセットボタン68cの押圧操作が継続されている状況であるt4のタイミングで、OFF確認フラグ361の値が「0」である状況でリセットボタン68cが押圧操作されていることが特定されることで図183(f)に示すように更新対象の設定値が1加算される。また、当該t4のタイミングで図183(e)に示すようにOFF確認フラグ361に「1」がセットされる。
つまり、上記比較例では電源のON操作時におけるリセットボタン68cの押圧操作が設定値更新処理(図181)の開始後も継続されることで、当該押圧操作を契機として更新対象の設定値が1加算されることとなる。この場合、遊技ホールの管理者は更新対象の設定値を更新する意図がないにも関わらず、更新対象の設定値が更新されることとなってしまう。
次に、設定値更新処理(図181)が開始された場合にOFF確認フラグ361に「1」がセットされる本実施形態について説明する。
t5のタイミングで図183(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されるとともに図183(c)に示すようにリセットボタン68cが押圧操作される。そして、設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が継続されている状況であるt6のタイミングで図183(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われていることになるため、t7のタイミングで図183(d)に示すように設定値更新処理(図181)が開始される。設定値更新処理(図181)が開始された場合にはステップSB901にてOFF確認フラグ361に「1」をセットする処理が実行される。したがって、t7のタイミングで図183(e)に示すようにOFF確認フラグ361に「1」がセットされた状態となる。このOFF確認フラグ361に「1」をセットするタイミングは設定値更新処理(図181)においてリセットボタン68cが押圧操作されたか否かを判定するタイミングよりも前のタイミングであるため、図183(f)に示すように電源のON操作時におけるリセットボタン68cの押圧操作が継続されているとしても更新対象の設定値は1加算されない。その後、t8のタイミングで図183(c)に示すようにリセットボタン68cの押圧操作が終了されることで図183(e)に示すようにOFF確認フラグ361は「0」クリアされる。
その後、図183(c)に示すようにt9のタイミング〜t10のタイミング、t11のタイミング〜t12のタイミング、及びt13のタイミング〜t14のタイミングのそれぞれにおいてリセットボタン68cの押圧操作が行われる。この場合、t9のタイミング、t11のタイミング及びt13のタイミングのそれぞれにおいてOFF確認フラグ361の値が「0」である状況でリセットボタン68cが押圧操作されることとなるため、図183(f)に示すようにこれらの各タイミングにおいて更新対象の設定値が1加算される。
その後、t15のタイミングで図183(b)に示すように設定キー挿入部68aがOFF操作される、これにより、当該t15のタイミングで図183(d)に示すように設定値更新処理(図181)が終了する。
上記のとおりOFF確認フラグ361に「0」がセットされている状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合に更新対象の設定値を1加算する構成において、設定値更新処理(図181)が開始された場合にはリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する処理よりも先に実行されるステップSB901にてOFF確認フラグ361に「1」をセットする構成である。これにより、パチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作に起因して更新対象の設定値が1加算されてしまわないようにすることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(図181)が開始された場合、予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われる。これにより、設定値更新処理(図181)が開始される前における使用対象の設定値に関係なく、設定値更新処理(図181)においては一定の開始対応の設定値から当該設定値の変更操作を行うことが可能となる。よって、設定値の変更操作の作業内容が作業者にとって分かり易いものとなる。
上記開始対応の設定値は具体的には有利度が最も低い「設定1」となっている。したがって、設定値更新処理(図181)が開始された場合には有利度が最も低い「設定1」から設定値の変更が行われる。これにより、遊技ホールの管理者が設定値更新処理(図181)の開始直後に意図せずに当該設定値更新処理(図181)を終了させてしまったとしても有利度が最も低い設定値となるため、このような状況において遊技が開始されたとしても遊技ホールに意図しない不利益が生じてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221には設定参照用エリア341と設定更新用エリア342とが設けられており、使用対象の設定値に対応する情報は設定参照用エリア341に記憶され、設定値更新処理(図181)が実行されている状況における変更途中の設定値に対応する情報は設定更新用エリア342に記憶される。これにより、設定値更新処理(図181)が開始される前に設定されていた設定値の情報を設定参照用エリア341にて記憶保持しながら、設定値更新処理(図181)において更新対象の設定値を変更することが可能となる。
設定値更新処理(図181)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための処理が開始されない規制状態となる。これにより、設定値更新処理(図181)が完了していないにも関わらず遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
設定値更新処理(図181)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合であっても、その後に主側CPU63への動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われた場合には上記規制状態とならない。これにより、設定値の変更が行われる場合にまで遊技を進行させるための処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
上記規制状態であっても停電監視や各種カウンタの更新処理が実行される。これにより、上記のように遊技の進行が規制された状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。特に、停電監視が実行されることにより、遊技の進行が規制された状態であっても停電が発生した場合にはそれに対して適切に対処することが可能となる。
上記規制状態は動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合に再開される。これにより、設定値更新処理(図181)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止されることで遊技を進行させるための処理の実行が規制された状態は動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361に「0」がセットされている状況でリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合に更新対象の設定値を1加算する構成において、設定値更新処理(図181)が開始された場合にはリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する処理よりも先に実行されるステップSB901にてOFF確認フラグ361に「1」をセットする構成である。これにより、パチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作に起因して更新対象の設定値が1加算されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、設定値更新処理(図181)の途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合であって、その後の主側CPU63への動作電力の供給の再開に際して設定確認用処理(ステップSB810)が実行される場合には設定更新表示フラグが「0」クリアされて遊技を進行させるための処理の実行が規制されない構成としてもよい。設定確認用処理(ステップSB810)が実行されることで現状の使用対象の設定値が報知されるため、遊技ホールの管理者が使用対象の設定値を把握することが可能である。このような場合には遊技を進行させるための処理の実行を規制しなくても、遊技ホールの管理者が想定していない設定値のまま遊技が進行されてしまうことがない。
また、設定値更新処理(図181)の途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われているか否かに関係なく設定値更新処理(図181)が強制的に実行される構成としてもよい。これにより、強制的に設定値を変更させることが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSB810)の途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して遊技を進行させるための処理の実行が規制される規制状態となる構成としてもよい。この場合、動作電力の供給の再開に際して設定確認用処理(ステップSB810)が実行される場合には上記規制状態とならない構成としてよく、当該構成に加えて又は代えて、動作電力の供給の再開に際して設定値更新処理(図181)が実行される場合には上記規制状態とならない構成としてもよい。
また、設定確認用処理(ステップSB810)の途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」が行われているか否かに関係なく設定確認用処理(ステップSB810)が強制的に実行される構成としてもよい。これにより、強制的に設定値を確認させることが可能となる。
また、設定値更新処理(図181)では連続する2回の処理回において前側の処理回にてリセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定されて後側の処理回にてリセットボタン68cが押圧操作されていることが特定された場合に選択対象の設定値が変更される構成としたが、これに限定されることはなく、過去の連続する複数の処理回のそれぞれにてリセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定されて、その状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていることが1処理回又は連続する複数の処理回にて特定された場合に選択対象の設定値が変更される構成としてもよい。この場合であっても設定値更新処理(図181)が開始された場合には過去の連続する複数の処理回におけるリセットボタン68cの押圧操作の確認履歴に関する情報をリセットボタン68cが押圧操作されていることに対応する情報に書き換えることで、設定値更新処理(図181)を開始させるためのリセットボタン68cの押圧操作によって設定値更新処理(図181)において選択対象の設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
<第54の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第53の実施形態と相違している。以下、上記第53の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第53の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図184は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSC101〜ステップSC128の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSC101〜ステップSC106では上記第53の実施形態におけるメイン処理(図179)のステップSB801〜ステップSB806と同一の処理を実行する。ステップSC104〜ステップSC106の全てにて肯定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSC107)。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合には(ステップSC107:NO)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSC108)。リセットボタン68cが押圧操作されておらず、さらに設定更新表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSC107及びステップSC108:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSC109)。遊技停止フラグに「1」がセットされている場合、ステップSC127にて異常コマンドを送信するとともにステップSC128にて異常時の外部出力処理を実行する。
遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSC109:NO)、ステップSC110に進む。ステップSC110〜ステップSC112では上記第53の実施形態におけるメイン処理(図179)のステップSB809〜ステップSB811と同一の処理を実行する。
ステップSC107にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合、又はステップSC108にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、ステップSC113にて設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する。そして、設定キー挿入部68aがON操作されていると判定した場合(ステップSC113:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361に「1」をセットした後に(ステップSC114)、設定値更新処理を実行する(ステップSC115)。なお、ステップSC116〜ステップSC128では上記第53の実施形態におけるメイン処理(図179)のステップSB114〜ステップSB826と同一の処理を実行する。
つまり、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC115)の実行途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合、「操作無し」である状況又は「RAMクリア操作」が行われた状況で主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合には上記第53の実施形態と同様に遊技を進行させるための処理が阻止された状況が継続される一方、「設定変更操作」が行われた状況で主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合だけではなく「設定確認操作」が行われた状況で主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合にも設定値更新処理(ステップSC115)が実行される。これにより、設定値更新処理(ステップSC115)の実行途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された後において主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に設定値更新処理(ステップSC115)が実行され易くなる。
特に、「設定変更操作」に際しては設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON操作するとともにリセットボタン68cを押圧操作する必要があるとともに「設定確認操作」に際しては設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON操作する必要がある構成において、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にはリセットボタン68cが押圧操作されていなくても設定キー挿入部68aがON操作されていることで設定値更新処理(ステップSC115)が実行される。これにより、「設定変更操作」を行った状況でパチンコ機10の電源のON操作を行うことで設定値更新処理(ステップSC115)を開始させたもののその途中で例えば電源のOFF操作を誤って行った場合に、その後に急いで電源のON状態に復帰させるために、設定キー挿入部68aがON操作された状態を維持する一方、リセットボタン68cを押圧操作しなかった場合であっても、設定値更新処理(ステップSC115)が実行されるようにすることが可能となる。
また、本実施形態ではステップSC112にて設定キー挿入部68aがON操作されていると判定した場合、設定値更新処理(ステップSC115)が開始される前に、ステップSC114にて特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361に「1」をセットする。これにより、設定値更新処理(ステップSC115)が開始された場合にOFF確認フラグ361に「1」をセットする処理を行わなくても、電源のON操作時におけるリセットボタン68cの押圧操作を契機として更新対象の設定値が1加算されてしまわないようにすることが可能となる。ちなみに、本実施形態における設定値更新処理(ステップSC115)では上記第53の実施形態における設定値更新処理(図181)のうちステップSB901の処理は実行されることなくステップSB902〜ステップSB918の処理が実行される。
なお、設定値更新処理(ステップSC115)では連続する2回の処理回において前側の処理回にてリセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定されて後側の処理回にてリセットボタン68cが押圧操作されていることが特定された場合に選択対象の設定値が変更される構成としたが、これに限定されることはなく、過去の連続する複数の処理回のそれぞれにてリセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定されて、その状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていることが1処理回又は連続する複数の処理回にて特定された場合に選択対象の設定値が変更される構成としてもよい。この場合であっても設定値更新処理(ステップSC115)が開始される場合には過去の連続する複数の処理回におけるリセットボタン68cの押圧操作の確認履歴に関する情報をリセットボタン68cが押圧操作されていることに対応する情報に書き換えることで、設定値更新処理(図181)を開始させるためのリセットボタン68cの押圧操作によって設定値更新処理(図181)において選択対象の設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
<第55の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図185は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSC201〜ステップSC230の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSC201)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSC202)。内部機能レジスタ設定処理では上記第35の実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図133)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図188)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図133)と第2タイマ割込み処理(図188)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図188)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図188)は第1タイマ割込み処理(図133)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図133)は第2タイマ割込み処理(図188)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図188)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図188)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図188)は第1タイマ割込み処理(図133)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図133)が第2タイマ割込み処理(図188)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図133)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図188)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSC203)。立ち上げ処理中フラグは上記第35の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図133)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図185)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了して残余処理(ステップSC227〜ステップSC230)が開始される前に「0」クリアされる。上記第35の実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)のうち設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)のうち設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)のうち設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第35の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図188)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)において第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図188)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図185)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図185)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた表示開始フラグを「0」クリアする(ステップSC204)。表示開始フラグは、主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御を開始すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
その後、ステップSC205〜ステップSC225にて上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB104〜ステップSB124と同一の処理を実行する。この場合、前回の動作電力の供給停止時における状況と今回の動作電力の供給開始時における操作内容との組合せの関係でメイン処理(図185)にて実行される処理内容は、上記第49の実施形態と同様に図171の説明図に示す処理内容となる。例えば、設定確認用処理(ステップSC213)及び設定値更新処理(ステップSC216)のいずれもが実行されていない状況で停電時処理が実行された場合、又は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況で停電時処理が実行された場合において、その後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われた場合には、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理(ステップSC218)が実行される。また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況で停電時処理が実行された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際していずれの操作が行われたとしても設定値更新処理(ステップSC216)にて第2RAMクリア処理(第49の実施形態における図167のステップSB313)が実行されるとともに、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されていない状況で停電時処理が実行された場合であってもその後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合には設定値更新処理(ステップSC216)にて第2RAMクリア処理(第49の実施形態における図49のステップSB313)が実行される。
第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371を「0」クリアするとともに初期設定を実行する一方、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に対しては「0」クリア及び初期設定を実行しない。図186は特定制御用のワークエリア221に設けられたクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372を説明するための説明図である。
本実施形態においても上記第1の実施形態と同様にパチンコ機10の電源がOFF状態であることで主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であっても、電源・発射制御装置78に設けられた電断時用電源部から主側RAM65に記憶保持用の電力としてバックアップ電力が供給される。このように主側RAM65にバックアップ電力が供給されることで、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224にもバックアップ電力が供給される。そして、特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されることでクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372にバックアップ電力が供給される。これにより、パチンコ機10の電源がOFF状態であることで主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であってもクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372にバックアップ電力が供給され、これらクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372において情報の記憶保持が行われる。
クリア対象エリア371には、第2表示データバッファ272、第4表示データバッファ274及び第5表示データバッファ275が含まれる。第2表示データバッファ272は上記第33の実施形態と同様に特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが設定されるエリアである。特図特電制御処理(図12)における保留情報の取得処理(ステップS401)にて特図表示部37a用の保留情報が保留格納エリア65aに新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該格納後において保留格納エリア65aに格納されている特図表示部37a用の保留情報の数に対応する表示データが第2表示データバッファ272に設定される。また、特図変動開始処理(図13)におけるデータ設定処理(ステップS502)にて特図表示部37a用の保留情報が遊技回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該消化後において保留格納エリア65aに格納されている特図表示部37a用の保留情報の数に対応する表示データが第2表示データバッファ272に設定される。
第4表示データバッファ274は上記第33の実施形態と同様に普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納されるエリアである。第1タイマ割込み処理(図133)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38a用の保留情報が普電保留エリア65cに新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該格納後において普電保留エリア65cに格納されている普図表示部38a用の保留情報の数に対応する表示データが第4表示データバッファ274に設定される。また、第1タイマ割込み処理(図133)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38a用の保留情報が普図表示部38aの変動表示回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該消化後において普電保留エリア65cに格納されている普図表示部38a用の保留情報の数に対応する表示データが第4表示データバッファ274に設定される。
第5表示データバッファ275は上記第33の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが設定されるエリアである。当該第5表示データバッファ275への表示データの設定は後述する第2タイマ割込み処理(図188)におけるステップSC403、ステップSC405及びステップSC406にて実行される。
クリア対象エリア371には上記第2表示データバッファ272、第4表示データバッファ274及び第5表示データバッファ275以外にも、特図表示部37a用の保留情報が格納される保留格納エリア65a及び普図表示部38a用の保留情報が格納される普電保留エリア65cが含まれている。したがって、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には特図表示部37a用の保留情報及び普図表示部38a用の保留情報が消去される。この場合に上記のとおりクリア対象エリア371に第2表示データバッファ272及び第4表示データバッファ274が含まれている。これにより、保留格納エリア65aが初期化されることで特図表示部37a用の保留情報が0個となった場合には特図保留表示部37bの表示内容も特図表示部37a用の保留情報が0個である表示内容とすることが可能となるとともに、普電保留エリア65cが初期化されることで普図表示部38a用の保留情報が0個となった場合には普図保留表示部38bの表示内容も普図表示部38a用の保留情報が0個である表示内容とすることが可能となる。
また、第1〜第4報知用表示装置201〜204では上記第49の実施形態などと同様に動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後においては基本的にベース値の情報が表示されることとなるが、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)においては設定確認用処理(ステップSC213)が実行されるのであれば現状のパチンコ機10の設定値が表示されるとともに設定値更新処理(ステップSC216)が実行されるのであれば更新途中の設定値が表示され、さらに動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した場合にはチェック用表示が行われる。つまり、第1〜第4報知用表示装置201〜204では、動作電力の供給が再開された場合には動作電力の供給が停止される前に表示されていたベース値の情報とは異なる情報が表示されることとなる。したがって、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合に第5表示データバッファ275が初期化されたとしても第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容として問題が生じない。
クリア対象エリア371には、上記各エリア以外にも特図特電制御用のエリア及び普図普電制御用のエリアが含まれている。したがって、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグが「0」クリアされ、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342が「0」クリアされる。また、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされるとともに初期設定が実行される。また、主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアされた後に初期設定が実行される。この初期設定ではステップSC202の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。
なお、第1RAMクリア処理の処理内容は設定値更新処理における第2RAMクリア処理の処理内容と同一であるが、これら処理内容の一部が相違している構成としてもよい。例えば、第1RAMクリア処理では「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアが第2RAMクリア処理では「0」クリア及び初期設定の対象とはならない構成としてもよく、第2RAMクリア処理では「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアが第1RAMクリア処理では「0」クリア及び初期設定の対象とはならない構成としてもよい。
クリア対象外エリア372には、第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273及び初期表示済みフラグ373が含まれる。第1表示データバッファ271は上記第33の実施形態と同様に特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納されるエリアである。特図変動開始処理(図13)におけるステップS513にて特図表示部37aにおいて絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて特図表示部37aの変動開始時の表示に対応する表示データが第1表示データバッファ271に設定される。また、特図特電制御処理(図12)における特図変動中処理(ステップS407)にて特図表示部37aの表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて特図表示部37aの絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第1表示データバッファ271に設定される。また、特図特電制御処理(図12)における特図確定中処理(ステップS408)にて特図表示部37aの表示内容を今回の遊技回における当否判定処理(ステップS504)及び振分判定処理(ステップS506)の処理結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて特図表示部37aに今回の遊技回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第1表示データバッファ271に設定される。この場合に設定される表示データは今回の遊技回の開始時において特図変動開始処理(図13)のステップS507又はステップS509にて選択された表示データとなる。また、この場合に設定された表示データは特図表示部37aにて新たな遊技回を開始させる状況となるまで第1表示データバッファ271に記憶保持される。
第3表示データバッファ273は上記第33の実施形態と同様に普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納されるエリアである。第1タイマ割込み処理(図133)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38aにおいて絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて普図表示部38aの変動開始時の表示に対応する表示データが第3表示データバッファ273に設定される。また、第1タイマ割込み処理(図133)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38aの表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて普図表示部38aの絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第3表示データバッファ273に設定される。また、第1タイマ割込み処理(図133)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38aの表示内容を今回の変動表示回における普電開放抽選の結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて普図表示部38aに今回の変動表示回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第3表示データバッファ273に設定される。この場合に設定された表示データは普図表示部38aにて新たな変動表示回を開始させる状況となるまで第3表示データバッファ273に記憶保持される。
初期表示済みフラグ373は工場の出荷段階における特図表示部37a及び普図表示部38aの初期表示を完了した後における状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。クリア対象外エリア372に初期表示済みフラグ373が含まれていることにより、工場の出荷段階における特図表示部37a及び普図表示部38aの初期表示を一旦確認した後は、その後の動作電力の供給の再開に際して当該初期表示が行われないようにすることが可能となる。
クリア対象外エリア372に第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273が含まれていることにより、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしても、動作電力の供給が再開された後において特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始された場合におけるこれら特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を動作電力の供給が停止される前における表示内容に復帰させることが可能となる。これにより、動作電力の供給が再開された後に遊技者が特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたか否かを特定することができなくなる。
特に、第2RAMクリア処理はパチンコ機10の設定値を変更することを可能とする設定値更新処理(ステップSC216)にて実行されるため、第2RAMクリア処理が実行された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aの少なくとも一方の表示内容が第2RAMクリア処理の実行に対応する表示内容となったり、動作電力の供給が停止される前における表示内容から変更されたりすると、その表示内容となる特図表示部37a又は普図表示部38aを確認することでパチンコ機10の設定値の変更の有無を予測することができてしまう。これに対して、第2RAMクリア処理が実行されたとしても動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始された場合におけるこれら特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が動作電力の供給が停止される前における表示内容に復帰することとなる。これにより、特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
なお、クリア対象外エリア372には上記各エリア以外にも、パチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)が含まれる。これにより、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしてもパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報はそのまま維持される。また、クリア対象外エリア372には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224も含まれる。
ちなみに、音声発光制御装置81及び表示制御装置82のRAMにはバックアップ電力が供給されないため、パチンコ機10の電源がOFF操作されて音声発光制御装置81及び表示制御装置82への動作電力の供給が停止された場合にはこれら音声発光制御装置81及び表示制御装置82のRAMに記憶されている情報は消去される。但し、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には主側CPU63から音声発光制御装置81に演出の実行状態を動作電力の供給が停止される直前の状態に復帰させるためのコマンドが送信されることで、音声発光制御装置81及び表示制御装置82における演出の実行制御の内容が動作電力の供給が停止される直前の状態に復帰することとなる。
メイン処理(図185)の説明に戻り、ステップSC225の処理を実行した後は、表示開始処理を実行する(ステップSC226)。その後、ステップSC227〜ステップSC230にて残余処理を実行する。これらステップSC227〜ステップSC230の処理内容は上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB125〜ステップSB128と同一である。
次に、メイン処理(図185)のステップSC226にて実行される表示開始処理について、図187のフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示開始処理におけるステップSC301〜ステップSC305の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示済みフラグ373に「1」がセットされていない場合(ステップSC301:NO)、特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定するとともに(ステップSC302)、普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC303)。そして、初期表示済みフラグ373に「1」をセットする(ステップSC304)。
第1表示データバッファ271に格納された特図用の初期表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいて初期表示が行われる。特図表示部37aにおける初期表示の表示内容は任意であるが、例えば特図表示部37aに設けられた複数の発光部の全てが発光状態となる構成としてもよく、特図表示部37aに設けられた複数の発光部の一部の発光部が発光状態となる構成としてもよい。一部の発光部が発光状態となる場合、発光状態となる発光部と消灯状態に維持される発光部とが配列順序において交互となる構成としてもよい。また、第3表示データバッファ273に格納された普図用の初期表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいて初期表示が行われる。普図表示部38aにおける初期表示の表示内容は任意であるが、例えば普図表示部38aに設けられた複数の発光部の全てが発光状態となる構成としてもよく、普図表示部38aに設けられた複数の発光部の一部の発光部が発光状態となる構成としてもよい。一部の発光部が発光状態となる場合、発光状態となる発光部と消灯状態に維持される発光部とが配列順序において交互となる構成としてもよい。
一方、初期表示済みフラグ373に「1」がセットされている場合(ステップSC301:YES)、ステップSC302及びステップSC303の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。また、既に説明したとおり第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273はクリア対象外エリア372に設けられているため、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたとしても、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。
ステップSC301にて肯定判定をした場合、又はステップSC304の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC305)。表示開始フラグは、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
既に説明したとおりメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図187)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における第2タイマ割込み処理について、図188のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSC401〜ステップSC415の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、第2タイマ割込み処理は設定確認用処理(ステップSC213)が開始される場合に割込みが許可されるとともに設定確認用処理(ステップSC213)が終了される場合に割込みが禁止される。また、第2タイマ割込み処理は設定値更新処理(ステップSC216)が開始される場合に割込みが許可されるとともに設定値更新処理(ステップSC216)が終了される場合に割込みが禁止される。また、第2割込み処理はメイン処理(図185)のステップSC230にて割込許可の設定が行われてからメイン処理(図185)のステップSC227にて割込禁止の設定が行われるまで割込みが許可される。これらは第1タイマ割込み処理(図133)も同様である。
ステップSC401〜ステップSC409では上記第33の実施形態における第2タイマ割込み処理(図123)のステップS8401〜ステップS8409と同一の処理を実行する。その後、種別カウンタの値が「5」であるか否かを判定する(ステップSC410)。上記第33の実施形態と同様に、種別カウンタは、第2タイマ割込み処理の今回の処理回において第1〜第5表示データバッファ271〜275のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となる。
種別カウンタの値が「1」〜「4」のいずれかである場合、すなわち特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bのいずれかを表示制御する状況である場合(ステップSC410:NO)、特定制御用のワークエリア221の表示開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSC411)。種別カウンタの値が「5」である場合(ステップSC410:YES)、又は種別カウンタの値が「1」〜「4」のいずれかであって表示開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップSC410:NO、ステップSC411:YES)、ステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する。
ステップSC412〜ステップSC414の処理では、まず種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出す(ステップSC412)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示回路261に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示回路262に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示回路263に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示回路264に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示回路265に対応する種別データを主側ROM64から読み出す。
その後、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出す(ステップSC413)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示データバッファ271から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示データバッファ272から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示データバッファ273から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示データバッファ274から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示データバッファ275から表示データを読み出す。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップSC414)。当該送信処理では、ステップSC412にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、当該送信処理では、ステップSC413にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。
一方、種別カウンタの値が「1」〜「4」のいずれかであって表示開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSC410及びステップSC411:NO)、ステップSC412〜ステップSC414の処理を実行しない。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても表示開始フラグに「1」がセットされるまでは、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始されることなく、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが消灯状態に維持される。
ステップSC411にて否定判定をした場合、又はステップSC414の処理を実行した場合、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップSC415)。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図189は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
工場の出荷段階においては初期表示済みフラグ373に未だ「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合、これら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて初期表示が開始される。特図表示部37aにおける初期表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける初期表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。
工場の出荷段階ではない場合、すなわち初期表示済みフラグ373に既に「1」がセットされている場合には、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合、設定値更新処理が実行された場合、設定確認用処理が実行された場合、及びこれらの処理が実行されなかった場合のいずれであっても、動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるようにこれら特図表示部37a及び普図表示部38aが表示制御される。これにより、特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
特に、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合における表示内容と、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aが表示内容とが同一である。これにより、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認して覚えた上で動作電力の供給開始後において特図表示部37a及び普図表示部38aにて最初に表示される表示内容を確認したとしても、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の実行対象外となるクリア対象外エリア372に第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273を設定することで、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合における表示内容を、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aが表示内容と同一とする構成である。つまり、特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたか否かを特定することができないようにするために特別な処理を必要としない。よって、処理負荷の増加を抑制しながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、クリア対象外エリア372に第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273の両方が設けられている構成に限定されることはなく、第1表示データバッファ271はクリア対象外エリア372に設けられているが、第3表示データバッファ273はクリア対象エリア371に設けられている構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には特図表示部37aにおいては動作電力の供給が停止される前における表示内容から表示が開始されることとなるが、普図表示部38aにおいては初期表示が行われることとなる。また、これに代えて、第3表示データバッファ273はクリア対象外エリア372に設けられているが、第1表示データバッファ271はクリア対象エリア371に設けられている構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には普図表示部38aにおいては動作電力の供給が停止される前における表示内容から表示が開始されることとなるが、特図表示部37aにおいては初期表示が行われることとなる。
また、主側CPU63により表示制御される表示部として、大当たり結果となったことを契機とした開閉実行モードにて発生するラウンド遊技の回数を報知するためのラウンド表示部が設けられている構成においては、当該ラウンド表示部に表示を行わせるための表示データが記憶されるエリアがクリア対象外エリア372に設けられている構成としてもよい。この場合、ラウンド表示部において所定の表示が行われている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしてもラウンド表示部において所定の表示が再開されることとなる。
また、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bを含めて主側CPU63により直接的に表示制御される表示部は全て、表示を行うための表示データが記憶されるエリアが第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理により初期化されない構成としてもよい。この場合、主側CPU63により直接的に表示制御される表示部はいずれも、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしても、動作電力の供給が停止される前における表示内容による表示が行われることとなる。なお、当該構成においては特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bにて動作電力の供給が停止される前における表示内容による表示が一旦開始されるものの、その後に対応する保留情報が0個であることに対応する表示内容に切り換わる構成としてもよい。
また、特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bにて表示を行わせるための表示データが記憶されるエリアは第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合に初期化されるものの、対応する保留情報の個数が遊技者にとって分かりづらい態様で特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bの表示が行われる構成としてもよい。この場合、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されることで特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bのそれぞれにて対応する保留情報が0個であることを示す表示が行われたとしても、遊技者にとっては保留情報が0個であることを示す表示が行われていることが分かりづらいものとなるため、特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bを確認したとしても第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたことを特定しづらくなる。
<第56の実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第55の実施形態と相違している。以下、上記第55の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第55の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図190は特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた各エリアを説明するための説明図である。
クリア対象エリア371には、特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第2表示データバッファ272、普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第4表示データバッファ274、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納される第5表示データバッファ275だけではなく、特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第1表示データバッファ271、及び普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第3表示データバッファ273が設けられている。したがって、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理(ステップSC218)が実行された場合又は設定値更新処理(ステップSC216)の第2RAMクリア処理が実行された場合には、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容に対応する表示データは消去されることとなる。
クリア対象エリア371には第1〜第5表示データバッファ271〜275以外にも初期表示用フラグ375が設けられている。初期表示用フラグ375は特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示を行う必要がある状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。初期表示用フラグ375がクリア対象エリア371に設けられていることにより、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には初期表示用フラグ375は「0」クリアされることとなる。したがって、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が実行された後において特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われることとなる。
図191は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSC501〜ステップSC511の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSC501:NO)、特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定するとともに(ステップSC502)、普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC503)。そして、初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSC504)。
第1表示データバッファ271に格納された特図用の初期表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいて初期表示が行われる。特図表示部37aにおける初期表示の表示内容は任意であるが、例えば特図表示部37aに設けられた複数の発光部の全てが発光状態となる構成としてもよく、特図表示部37aに設けられた複数の発光部の一部の発光部が発光状態となる構成としてもよい。一部の発光部が発光状態となる場合、発光状態となる発光部と消灯状態に維持される発光部とが配列順序において交互となる構成としてもよい。また、特図表示部37aにおける初期表示の表示内容は特図表示部37aにて遊技回の遊技結果を報知するために停止表示される表示内容とは異なる表示内容となっている。また、特図表示部37aにおける初期表示の表示内容は特図表示部37aにて絵柄の変動表示が行われている状況において表示される表示内容とは異なる表示内容となっている。これにより、特図表示部37aにて初期表示が行われていることを明確に特定することが可能となる。
第3表示データバッファ273に格納された普図用の初期表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいて初期表示が行われる。普図表示部38aにおける初期表示の表示内容は任意であるが、例えば普図表示部38aに設けられた複数の発光部の全てが発光状態となる構成としてもよく、普図表示部38aに設けられた複数の発光部の一部の発光部が発光状態となる構成としてもよい。一部の発光部が発光状態となる場合、発光状態となる発光部と消灯状態に維持される発光部とが配列順序において交互となる構成としてもよい。また、普図表示部38aにおける初期表示の表示内容は普図表示部38aにて変動表示回における振電開放抽選の結果を報知するために停止表示される表示内容とは異なる表示内容となっている。また、普図表示部38aにおける初期表示の表示内容は普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われている状況において表示される表示内容とは異なる表示内容となっている。これにより、普図表示部38aにて初期表示が行われていることを明確に特定することが可能となる。
ステップSC501にて肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における遊技回の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、遊技回の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSC505)。当該記憶エリアには遊技回が開始される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が格納され、遊技回が終了される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における開閉実行モードの実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、開閉実行モードの実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSC506)。当該記憶エリアには開閉実行モードが開始される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が格納され、開閉実行モードが終了される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもなかった場合(ステップSC505及びステップSC506:NO)、特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSC507)。第1表示データバッファ271に格納された特図用の初期表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいて既に説明した初期表示が行われる。一方、前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであった場合(ステップSC505又はステップSC506:YES)、特図用の初期表示データが第1表示データバッファ271に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第1表示データバッファ271に格納された状態となる。したがって、特図表示部37aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSC505にて肯定判定をした場合、ステップSC506にて肯定判定をした場合、又はステップSC507の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普図表示部38aの変動表示中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSC508)。当該記憶エリアには普図表示部38aにて絵柄の変動表示が開始される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中あることを示す情報が格納され、普図表示部38aにて絵柄の変動表示が終了される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普電開放状態の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普電開放状態の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSC509)。当該記憶エリアには普電開放状態が開始される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が格納され、普電開放状態が終了される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもなかった場合(ステップSC508及びステップSC509:NO)、普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC510)。第3表示データバッファ273に格納された普図用の初期表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいて既に説明した初期表示が行われる。一方、前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであった場合(ステップSC508又はステップSC509:YES)、普図用の初期表示データが第3表示データバッファ273に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第3表示データバッファ273に格納された状態となる。したがって、普図表示部38aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における普図表示部38aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSC504の処理を実行した場合、ステップSC508にて肯定判定をした場合、ステップSC509にて肯定判定をした場合、又はステップSC510の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC511)。表示開始フラグは上記第55の実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第55の実施形態と同様にメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図191)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図191)では既に説明したとおりメイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況であっても第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の初期表示データを設定することがある。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図191)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図192は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合、これら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて初期表示が開始される。特図表示部37aにおける初期表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける初期表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されることとなる。
上記のように「RAMクリア操作」に基づき第1RAMクリア処理が実行された場合、及び「設定変更操作」に基づき設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもない状況であった場合には特図表示部37aにて表示が開始される場合に特図表示部37aにて初期表示が開始される。また、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもない状況であった場合には普図表示部38aにて表示が開始される場合に普図表示部38aにて初期表示が開始される。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
その一方、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように特図表示部37aが表示制御される。また、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、普図表示部38aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように普図表示部38aが表示制御される。これにより、動作電力の供給が再開された場合に動作電力の供給が停止される直前における遊技状況が再開される場合には、その遊技状況の再開に対応する態様で特図表示部37a及び普図表示部38aの表示を開始することが可能となる。
なお、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合と第2RAMクリア処理が実行された場合とで特図表示部37aに表示される初期表示の内容が相違している構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合と第2RAMクリア処理が実行された場合とで普図表示部38aに表示される初期表示の内容が相違している構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、特図表示部37aにて初期表示が行われるのに対して普図表示部38aでは動作電力の供給が停止される前の表示内容が表示される構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、普図表示部38aにて初期表示が行われるのに対して特図表示部37aでは動作電力の供給が停止される前の表示内容が表示される構成としてもよい。
また、特図表示部37aの初期表示が複数種類存在しており、動作電力の供給が開始された場合において当該特図表示部37aにて初期表示が行われる場合には抽選にて選択された初期表示が特図表示部37aにて行われる構成としてもよい。また、普図表示部38aの初期表示が複数種類存在しており、動作電力の供給が開始された場合において当該普図表示部38aにて初期表示が行われる場合には抽選にて選択された初期表示が普図表示部38aにて行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63により表示制御される表示部として、大当たり結果となったことを契機とした開閉実行モードにて発生するラウンド遊技の回数を報知するためのラウンド表示部が設けられている構成においては、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合並びに第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されなかった場合のいずれであってもラウンド表示部にて初期表示が行われる構成としてもよい。これにより、ラウンド表示部を確認したとしても第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたか否かを特定することができない。
また、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bを含めて主側CPU63により直接的に表示制御される表示部は全て、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合並びに第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されなかった場合のいずれであっても初期表示が行われる構成としてもよい。なお、当該構成においては特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bにて初期表示が一旦開始されるものの、その後に対応する保留情報が0個であることに対応する表示内容に切り換わる構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図191)のステップSC502〜ステップSC503が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図191)のステップSC502〜ステップSC503が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図191)のステップSC502〜ステップSC503が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図191)のステップSC502〜ステップSC503が実行されない構成としてもよい。
<第57の実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第56の実施形態と相違している。以下、上記第56の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第56の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図193は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSC601〜ステップSC605の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に第1〜第5表示データバッファ271〜275及び初期表示用フラグ375が設けられている。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSC601:NO)、特図用の外れ表示データを第1表示データバッファ271に設定するとともに(ステップSC602)、普図用の外れ表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC603)。そして、初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSC604)。
特図用の外れ表示データは特図変動開始処理(図13)の当否判定処理(ステップS504)の結果が外れ結果であった場合に外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)にて選択される表示データである。つまり、特図用の外れ表示データは、当否判定処理の結果が外れ結果である遊技回において特図表示部37aにて最終的に外れ表示を行わせるための表示データである。特図用の外れ表示データは1種類のみ設定されているため、特図表示部37aにおける外れ表示の種類も1種類となっている。また、当否判定処理の結果が当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される当たり表示は複数種類設定されているが、外れ表示はこれら複数種類の当たり表示とは異なる表示内容となっている。
第1表示データバッファ271に格納された特図用の外れ表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいて外れ表示が行われる。外れ表示の表示内容は任意であるが、例えば特図表示部37aに設けられた複数の発光部のうち1個の発光部のみが発光状態となる構成としてもよく、複数個の発光部が発光状態となる構成としてもよい。
普図用の外れ表示データは第1タイマ割込み処理(図133)の普図普電制御処理(ステップS8914)における普電開放抽選の結果が外れ結果であった場合に当該普電開放抽選の実行に対応する普図表示部38aの変動表示回において当該普図表示部38aに最終的に外れ表示を行わせるための表示データである。普図用の外れ表示データは1種類のみ設定されているため、普図表示部38aにおける外れ表示の種類も1種類となっている。また、普電開放抽選の結果が当たり結果である普図表示部38aの変動表示回において普図表示部38aに最終的に表示される当たり表示は1種類のみ設定されているが、外れ表示は当該当たり表示とは異なる表示内容となっている。
第3表示データバッファ273に格納された普図用の外れ表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいて外れ表示が行われる。外れ表示の表示内容は任意であるが、例えば普図表示部38aに設けられた複数の発光部のうち1個の発光部のみが発光状態となる構成としてもよく、複数個の発光部が発光状態となる構成としてもよい。
ステップSC601にて肯定判定をした場合、又はステップSC604の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC605)。表示開始フラグは上記第55の実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第55の実施形態と同様にメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図193)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図193)では既に説明したとおりメイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の外れ表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の外れ表示データを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に外れ表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図191)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSC601:YES)、ステップSC602及びステップSC603の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図194は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて外れ表示が開始される。特図表示部37aにおける外れ表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける外れ表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合、特図表示部37aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で特図表示部37aにおける表示が開始されるとともに、普図表示部38aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で普図表示部38aにおける表示が開始される。ここで、遊技ホールの営業終了時間においては遊技回及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況でパチンコ機10の電源が遮断されることがほとんどであり、さらには普図表示部38aの変動表示回及び普電開放状態のいずれもが実行されていない状況でパチンコ機10の電源が遮断されることがほとんどである。つまり、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は基本的に外れ表示である。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
なお、特図表示部37aの外れ表示が複数種類存在している構成において、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合にはそれら複数種類の外れ表示のうち予め定められた1種類の外れ表示が特図表示部37aにて行われる構成としてもよい。また、普図表示部38aの外れ表示が複数種類存在している構成において、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合にはそれら複数種類の外れ表示のうち予め定められた1種類の外れ表示が普図表示部38aにて行われる構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図193)のステップSC602〜ステップSC603が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図193)のステップSC602〜ステップSC603が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図193)のステップSC602〜ステップSC603が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図193)のステップSC602〜ステップSC603が実行されない構成としてもよい。
<第58の実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第55の実施形態と相違している。以下、上記第55の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第55の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図195は特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372に設けられた各エリアを説明するための説明図である。
クリア対象エリア371には、特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第2表示データバッファ272、普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第4表示データバッファ274、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納される第5表示データバッファ275だけではなく、特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第1表示データバッファ271、及び普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第3表示データバッファ273が設けられている。したがって、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理(ステップSC218)が実行された場合又は設定値更新処理(ステップSC216)の第2RAMクリア処理が実行された場合には、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容に対応する表示データは消去されることとなる。
クリア対象エリア371には第1〜第5表示データバッファ271〜275以外にも初期表示用フラグ375が設けられている。初期表示用フラグ375は特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示として外れ表示を行う必要がある状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。初期表示用フラグ375がクリア対象エリア371に設けられていることにより、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には初期表示用フラグ375は「0」クリアされることとなる。したがって、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が実行された後において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示として外れ表示が行われることとなる。
クリア対象外エリア372には特図用の初期表示カウンタ381及び普図用の初期表示カウンタ382が設けられている。特図用の初期表示カウンタ381は特図表示部37aの表示が開始される場合に当該特図表示部37aにて初期表示として外れ表示を行わせる場合に、複数種類存在している特図用の外れ表示のうちいずれの種類の特図用の外れ表示を行わせるのかを抽選により決定するためのカウンタである。特図用の初期表示カウンタ381がとり得る数値範囲は「0〜59」となっているがこれに限定されることはなく任意である。
普図用の初期表示カウンタ382は普図表示部38aの表示が開始される場合に当該普図表示部38aにて初期表示として外れ表示を行わせる場合に、複数種類存在している普図用の外れ表示のうちいずれの種類の普図用の外れ表示を行わせるのかを抽選により決定するためのカウンタである。普図用の初期表示カウンタ382がとり得る数値範囲は「0〜59」となっているがこれに限定されることはなく任意である。
特図用の初期表示カウンタ381及び普図用の初期表示カウンタ382は上記のとおりクリア対象外エリア372に設けられている。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況において主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されるのであれば、メイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしても特図用の初期表示カウンタ381及び普図用の初期表示カウンタ382は初期化されることなく動作電力の供給が停止される直前における数値情報が記憶された状態が維持される。
特図用の初期表示カウンタ381の数値情報及び普図用の初期表示カウンタ382の数値情報は第1タイマ割込み処理の起動が許可されている状況において当該第1タイマ割込み処理にて定期的に更新される。図196は主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理におけるステップSC701〜ステップSC722の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSC705〜ステップSC705では上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8901〜ステップS8905と同一の処理を実行する。その後、特図用の初期表示カウンタ更新処理を実行する(ステップSC706)。当該更新処理では、特図用の初期表示カウンタ381から現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算した後に、その1加算後における数値情報を特図用の初期表示カウンタ381に上書きする。この場合、カウンタ値が最大値(具体的には「59」)を超えた際に「0」にクリアする。
その後、ステップSC707では特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する。いずれかのフラグに「1」がセットされている場合には(ステップSC707:YES)、ステップSC708〜ステップSC722の処理を実行することなく本第1タイマ割込み処理を終了する。いずれのフラグにも「1」がセットされていない場合(ステップSC707:NO)、普図用の初期表示カウンタ更新処理を実行する(ステップSC708)。当該更新処理では、普図用の初期表示カウンタ382から現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算した後に、その1加算後における数値情報を普図用の初期表示カウンタ382に上書きする。この場合、カウンタ値が最大値(具体的には「59」)を超えた際に「0」にクリアする。ステップSC709〜ステップSC722では上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8907〜ステップS8920と同一の処理を実行する。
ここで、特図用の初期表示カウンタ更新処理(ステップSC706)は遊技停止フラグ又は立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく実行される処理として設定されているのに対して、普図用の初期表示カウンタ更新処理(ステップSC708)は遊技停止フラグ又は立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合に実行されない処理として設定されている。これにより、特図用の初期表示カウンタ381と普図用の初期表示カウンタ382とで更新頻度を異ならせることが可能となり、特図用の初期表示カウンタ381と普図用の初期表示カウンタ382とが同期してしまわないようにすることが可能となる。
図197は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSC801〜ステップSC807の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSC801:NO)、特図用の外れ表示データの抽選処理を実行する(ステップSC802)。特図用の外れ表示データの抽選処理では、主側ROM64に予め記憶された特図用の外れ表示抽選テーブル383を参照する。図198(a)は特図用の外れ表示抽選テーブル383を説明するための説明図である。図198(a)に示すように特図用の外れ表示データとして、特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データが存在している。
特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データは特図変動開始処理(図13)の当否判定処理(ステップS504)の結果が外れ結果であった場合に外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)にて抽選により選択され得る表示データである。つまり、特図用の第1〜第3外れ表示データは、当否判定処理の結果が外れ結果である遊技回において特図表示部37aにて最終的に外れ表示を行わせるための表示データである。特図用の第1外れ表示データは特図用の第1外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第2外れ表示データは特図用の第2外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第3外れ表示データは特図用の第3外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータである。これら特図用の第1外れ表示、特図用の第2外れ表示及び特図用の第3外れ表示の表示内容は相互に異なっている。また、当否判定処理の結果が当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される当たり表示は複数種類設定されているが、特図用の第1〜第3外れ表示はこれら複数種類の当たり表示とは異なる表示内容となっている。なお、外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)においても特図用の初期表示カウンタ381及び特図用の外れ表示抽選テーブル383を利用して、特図表示部37aに表示させる外れ表示の種類を特図用の第1〜第3外れ表示の中から選択する。
特図用の外れ表示抽選テーブル383には、特図用の第1〜第3外れ表示データのそれぞれに対して特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。具体的には、特図用の第1外れ表示データに対して「0〜19」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2外れ表示データに対して「20〜39」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3外れ表示データに対して「40〜59」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。つまり、特図用の外れ表示データの抽選処理における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データの選択確率は「1/3」で同一となっている。
特図用の外れ表示データの抽選処理では特図用の外れ表示抽選テーブル383を読み出した後に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に設けられた特図用の初期表示カウンタ381の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を特図用の外れ表示抽選テーブル383に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データの中から選択する。
特図用の外れ表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSC803)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する外れ表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3外れ表示が行われる。
その後、普図用の外れ表示データの抽選処理を実行する(ステップSC804)。普図用の外れ表示データの抽選処理では、主側ROM64に予め記憶された普図用の外れ表示抽選テーブル384を参照する。図198(b)は普図用の外れ表示抽選テーブル384を説明するための説明図である。図198(b)に示すように普図用の外れ表示データとして、普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データが存在している。
普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データは、第1タイマ割込み処理(図196)における普図普電制御処理(ステップSC716)において普電役物34aを開放状態とするか否かを決定するために普電役物開放カウンタC4を利用して実行された普電開放抽選の結果が外れ結果であった場合に、普図表示部38aの変動表示回において当該普図表示部38aに最終的に普図用の外れ表示を行わせるための表示データである。普図用の第1外れ表示データは普図用の第1外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第2外れ表示データは普図用の第2外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第3外れ表示データは普図用の第3外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータである。これら普図用の第1外れ表示、普図用の第2外れ表示及び普図用の第3外れ表示の表示内容は相互に異なっている。また、普電開放抽選の結果が当たり結果である変動表示回において普図表示部38aに最終的に表示される当たり表示は複数種類設定されているが、普図用の第1〜第3外れ表示はこれら複数種類の当たり表示とは異なる表示内容となっている。なお、普図普電制御処理(ステップSC716)においても普図用の初期表示カウンタ382及び普図用の外れ表示抽選テーブル384を利用して、普図表示部38aに表示させる外れ表示の種類を普図用の第1〜第3外れ表示の中から選択する。
普図用の外れ表示抽選テーブル384には、普図用の第1〜第3外れ表示データのそれぞれに対して普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。具体的には、普図用の第1外れ表示データに対して「0〜19」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第2外れ表示データに対して「20〜39」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第3外れ表示データに対して「40〜59」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。つまり、普図用の外れ表示データの抽選処理における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データの選択確率は「1/3」で同一となっている。
普図用の外れ表示データの抽選処理では普図用の外れ表示抽選テーブル384を読み出した後に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に設けられた普図用の初期表示カウンタ382の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を普図用の外れ表示抽選テーブル384に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データの中から選択する。
普図用の外れ表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC805)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する外れ表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3外れ表示が行われる。
ステップSC802〜ステップSC805の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSC806)。
ステップSC801にて肯定判定をした場合、又はステップSC806の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC807)。表示開始フラグは上記第55の実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第55の実施形態と同様にメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図197)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図197)では既に説明したとおりメイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の第1〜第3外れ表示データのいずれかを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の第1〜第3外れ表示データのいずれかを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に外れ表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図197)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSC801:YES)、ステップSC802〜ステップSC805の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
以上詳述したように、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて外れ表示が開始される。特図表示部37aにおける外れ表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける外れ表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合、特図表示部37aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で特図表示部37aにおける表示が開始されるとともに、普図表示部38aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で普図表示部38aにおける表示が開始される。ここで、遊技ホールの営業終了時間においては遊技回及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況でパチンコ機10の電源が遮断されることがほとんどであり、さらには普図表示部38aの変動表示回及び普電開放状態のいずれもが実行されていない状況でパチンコ機10の電源が遮断されることがほとんどである。つまり、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は基本的に外れ表示である。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
特に、特図用の外れ表示が複数種類存在している構成において第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にはそれら複数種類の外れ表示の中から抽選により選択された種類の外れ表示が特図表示部37aにて行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合において特図表示部37aに最初に表示される外れ表示の種類から第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理のいずれかの実行の有無を特定しようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
同様に普図用の外れ表示が複数種類存在している構成において第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にはそれら複数種類の外れ表示の中から抽選により選択された種類の外れ表示が普図表示部38aにて行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合において普図表示部38aに最初に表示される外れ表示の種類から第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理のいずれかの実行の有無を特定しようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
なお、表示開始処理(図197)にて実行される特図用の外れ表示データの抽選処理(ステップSC802)における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図197)にて実行される特図用の外れ表示データの抽選処理(ステップSC802)における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率が、外れ結果となる遊技回における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率と同一である構成としたが、これに限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図197)にて実行される普図用の外れ表示データの抽選処理(ステップSC804)における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、相互に大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図197)にて実行される普図用の外れ表示データの抽選処理(ステップSC804)における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率が、外れ結果となる変動表示回における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率と同一である構成としたが、これに限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図197)のステップSC802〜ステップSC805が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図197)のステップSC802〜ステップSC805が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図197)のステップSC802〜ステップSC805が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図197)のステップSC802〜ステップSC805が実行されない構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図197)のステップSC802にて特図用の第1〜第3外れ表示データが抽選により選択される構成に限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合においてステップSC802の処理が実行される度に特図用の第1外れ表示データ→特図用の第2外れ表示データ→特図用の第3外れ表示データ→特図用の第1外れ表示データ→・・・といったように選択対象となる特図用の外れ表示データが予め定められた順序で順次変更される構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図197)のステップSC804にて普図用の第1〜第3外れ表示データが抽選により選択される構成に限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合においてステップSC804の処理が実行される度に普図用の第1外れ表示データ→普図用の第2外れ表示データ→普図用の第3外れ表示データ→普図用の第1外れ表示データ→・・・といったように選択対象となる普図用の外れ表示データが予め定められた順序で順次変更される構成としてもよい。
<第59の実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第58の実施形態と相違している。以下、上記第58の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第58の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図199は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSC901〜ステップSC907の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSC901:NO)、特図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSC902)。特図用の初期表示データの抽選処理では、主側ROM64に予め記憶された特図用の初期表示抽選テーブル385を参照する。図200(a)は特図用の初期表示抽選テーブル385を説明するための説明図である。図200(a)に示すように特図用の初期表示データとして、特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データが存在している。
特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データは特図変動開始処理(図13)の当否判定処理(ステップS504)の結果が外れ結果であった場合に外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)にて抽選により選択され得る表示データである。また、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データは特図変動開始処理(図13)の当否判定処理(ステップS504)の結果が当たり結果であった場合に大当たり結果用の停止結果設定処理(ステップS507)にて抽選により選択され得る表示データである。つまり、特図用の第1〜第3外れ表示データは当否判定処理の結果が外れ結果である遊技回において特図表示部37aにて最終的に外れ表示を行わせるための表示データであり、特図用の第1〜第3当たり表示データは当否判定処理の結果が当たり結果である遊技回において特図表示部37aにて最終的に当たり表示を行わせるための表示データである。
特図用の第1外れ表示データは特図用の第1外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第2外れ表示データは特図用の第2外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第3外れ表示データは特図用の第3外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータである。また、特図用の第1当たり表示データは特図用の第1当たり表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第2当たり表示データは特図用の第2当たり表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第3当たり表示データは特図用の第3当たり表示を特図表示部37aに表示させるためのデータである。特図用の第1当たり表示は特図変動開始処理(図13)の当否判定処理(ステップS504)の結果が当たり結果であって振分判定処理(ステップS506)の結果が低確大当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される。また、特図用の第2当たり表示は特図変動開始処理(図13)の当否判定処理(ステップS504)の結果が当たり結果であって振分判定処理(ステップS506)の結果が低入賞高確大当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される。また、特図用の第3当たり表示は特図変動開始処理(図13)の当否判定処理(ステップS504)の結果が当たり結果であって振分判定処理(ステップS506)の結果が最有利大当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される。これら特図用の第1外れ表示、特図用の第2外れ表示、特図用の第3外れ表示、特図用の第1当たり表示、特図用の第2当たり表示及び特図用の第3当たり表示の表示内容は相互に異なっている。
特図用の初期表示抽選テーブル385には、特図用の第1〜第3外れ表示データ及び特図用の第1〜第3当たり表示データのそれぞれに対して特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。具体的には、特図用の第1外れ表示データに対して「0〜9」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2外れ表示データに対して「10〜19」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3外れ表示データに対して「20〜29」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第1当たり表示データに対して「30〜39」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2当たり表示データに対して「40〜49」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3当たり表示データに対して「50〜59」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。つまり、特図用の初期表示データの抽選処理における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データの選択確率は「1/6」で同一となっている。
特図用の初期表示データの抽選処理では特図用の初期表示抽選テーブル385を読み出した後に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に設けられた特図用の初期表示カウンタ381の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を特図用の初期表示抽選テーブル385に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データの中から選択する。
特図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSC903)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する外れ表示又は当たり表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3外れ表示が行われる。また、第1表示データバッファ271に特図用の第1当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1当たり表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2当たり表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3当たり表示が行われる。
その後、普図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSC904)。普図用の初期表示データの抽選処理では、主側ROM64に予め記憶された普図用の初期表示抽選テーブル386を参照する。図200(b)は普図用の初期表示抽選テーブル386を説明するための説明図である。図200(b)に示すように普図用の初期表示データとして、普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データが存在している。
普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データは、第1タイマ割込み処理(図196)における普図普電制御処理(ステップSC716)において普電役物34aを開放状態とするか否かを決定するために普電役物開放カウンタC4を利用して実行された普電開放抽選の結果が外れ結果であった場合に、普図表示部38aの変動表示回において当該普図表示部38aに最終的に普図用の外れ表示を行わせるための表示データである。また、普図用の当たり表示データは、上記普電開放抽選の結果が当たり結果であった場合に、普図表示部38aの変動表示回において当該普図表示部38aに最終的に普図用の当たり表示を行わせるための表示データである。
普図用の第1外れ表示データは普図用の第1外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第2外れ表示データは普図用の第2外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第3外れ表示データは普図用の第3外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータである。また、普図用の当たり表示データは普図用の当たり表示を普図表示部38aに表示させるためのデータである。これら普図用の第1外れ表示、普図用の第2外れ表示、普図用の第3外れ表示及び普図用の当たり表示の表示内容は相互に異なっている。
普図用の初期表示抽選テーブル386には、普図用の第1〜第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのそれぞれに対して普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。具体的には、普図用の第1外れ表示データに対して「0〜14」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第2外れ表示データに対して「15〜29」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第3外れ表示データに対して「30〜44」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の当たり表示データに対して「45〜59」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。つまり、普図用の初期表示データの抽選処理における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データの選択確率は「1/4」で同一となっている。
普図用の初期表示データの抽選処理では普図用の初期表示抽選テーブル386を読み出した後に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に設けられた普図用の初期表示カウンタ382の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を普図用の初期表示抽選テーブル386に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データの中から選択する。
普図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC905)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する外れ表示又は当たり表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の当たり表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の当たり表示が行われる。
ステップSC902〜ステップSC905の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSC906)。
ステップSC901にて肯定判定をした場合、又はステップSC906の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC907)。表示開始フラグは上記第55の実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第55の実施形態と同様にメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図199)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図199)では既に説明したとおりメイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の第1〜第3外れ表示データ及び特図用の第1〜第3当たり表示データのいずれかを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の第1〜第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのいずれかを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に外れ表示又は当たり表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図199)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSC901:YES)、ステップSC902〜ステップSC905の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図201は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて外れ表示又は当たり表示が開始される。特図表示部37aにおける外れ表示又は当たり表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける外れ表示又は当たり表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合、特図表示部37aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で特図表示部37aにおける表示が開始されるとともに、普図表示部38aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で普図表示部38aにおける表示が開始される。つまり、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は動作電力の供給が停止されたタイミングにおける状況に依存することとなり、表示内容は多様なものとなる。これに対して、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合には特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が抽選により決定されて表示される。これにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合であっても、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合と同様に、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を多様化させることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始された場合にその表示を確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定しづらくさせることが可能となる。
また、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合に選択され得る特図表示部37a及び普図表示部38aの表示データは、通常の遊技に際して選択され得る表示データである。これにより、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示データのデータ容量を増大化させないようにしながら、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を多様化させることが可能となる。
なお、表示開始処理(図199)にて実行される特図用の初期表示データの抽選処理(ステップSC902)における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。大きく異なる選択確率である構成としては、例えば特図用の第1〜第3外れ表示データの合計の選択確率が特図用の第1〜第3当たり表示データの合計の選択確率よりも高い構成としてもよく、低い構成としてもよい。
また、表示開始処理(図199)にて実行される普図用の初期表示データの抽選処理(ステップSC904)における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図199)にて実行される特図用の初期表示データの抽選処理(ステップSC902)において選択される表示データとして、遊技回の停止結果に含まれない表示を行わせるための表示データが含まれている構成としてもよい。また、表示開始処理(図199)にて実行される普図用の初期表示データの抽選処理(ステップSC904)において選択される表示データとして、変動表示回の停止結果に含まれない表示を行わせるための表示データが含まれている構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図199)のステップSC902〜ステップSC905が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図199)のステップSC902〜ステップSC905が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図199)のステップSC902〜ステップSC905が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図199)のステップSC902〜ステップSC905が実行されない構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図199)のステップSC902にて特図用の第1〜第3外れ表示データ及び特図用の第1〜第3当たり表示データが抽選により選択される構成に限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合においてステップSC902の処理が実行される度に特図用の第1外れ表示データ→特図用の第2外れ表示データ→特図用の第3外れ表示データ→特図用の第1当たり表示データ→特図用の第2当たり表示データ→特図用の第3当たり表示データ→特図用の第1外れ表示データ→・・・といったように選択対象となる表示データが予め定められた順序で順次変更される構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図199)のステップSC904にて普図用の第1〜第3外れ表示データ及び普図用の第1〜第3当たり表示データが抽選により選択される構成に限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合においてステップSC904の処理が実行される度に普図用の第1外れ表示データ→普図用の第2外れ表示データ→普図用の第3外れ表示データ→普図用の当たり表示データ→普図用の第1外れ表示データ→・・・といったように選択対象となる表示データが予め定められた順序で順次変更される構成としてもよい。
<第60の実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第59の実施形態と相違している。以下、上記第59の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第59の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図202は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSD101〜ステップSD115の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSD101:NO)、ステップSD102〜ステップSD106の処理を実行する。ステップSD102〜ステップSD106の処理内容は上記第59の実施形態における表示開始処理(図199)のステップSC901〜ステップSC906と同一である。これにより、第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合には上記第59の実施形態と同様に、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合において外れ表示又は当たり表示が行われる。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSD101:YES)、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における遊技回の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、遊技回の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD107)。当該記憶エリアには遊技回が開始される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が格納され、遊技回が終了される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における開閉実行モードの実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、開閉実行モードの実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD108)。当該記憶エリアには開閉実行モードが開始される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が格納され、開閉実行モードが終了される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもなかった場合(ステップSD107及びステップSD108:NO)、特図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD109)。特図用の初期表示データの抽選処理の処理内容はステップSD102と同一であり、さらに言うと上記第59の実施形態における表示開始処理(図199)のステップSC902と同一である。これにより、特図表示部37aの表示を開始する場合に当該特図表示部37aに外れ表示又は当たり表示を行わせるための表示データとして、特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データのいずれかが選択される。
特図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSD110)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する外れ表示又は当たり表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3外れ表示が行われる。また、第1表示データバッファ271に特図用の第1当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1当たり表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2当たり表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3当たり表示が行われる。
一方、前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであった場合(ステップSD107又はステップSD108:YES)、特図用の初期表示データが第1表示データバッファ271に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第1表示データバッファ271に格納された状態となる。したがって、特図表示部37aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSD107にて肯定判定をした場合、ステップSD108にて肯定判定をした場合、又はステップSD110の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普図表示部38aの変動表示中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD111)。当該記憶エリアには普図表示部38aにて絵柄の変動表示が開始される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中あることを示す情報が格納され、普図表示部38aにて絵柄の変動表示が終了される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普電開放状態の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普電開放状態の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD112)。当該記憶エリアには普電開放状態が開始される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が格納され、普電開放状態が終了される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもなかった場合(ステップSD111及びステップSD112:NO)、普図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD113)。普図用の初期表示データの抽選処理の処理内容はステップSD104と同一であり、さらに言うと上記第59の実施形態における表示開始処理(図199)のステップSC904と同一である。これにより、普図表示部38aの表示を開始する場合に当該普図表示部38aに外れ表示又は当たり表示を行わせるための表示データとして、普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのいずれかが選択される。
普図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSD114)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する外れ表示又は当たり表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の当たり表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の当たり表示が行われる。
一方、前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであった場合(ステップSD111又はステップSD112:YES)、普図用の初期表示データが第3表示データバッファ273に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第3表示データバッファ273に格納された状態となる。したがって、普図表示部38aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における普図表示部38aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSD106の処理を実行した場合、ステップSD111にて肯定判定をした場合、ステップSD112にて肯定判定をした場合、又はステップSD114の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSD115)。表示開始フラグは上記第55の実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第55の実施形態と同様にメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図202)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図202)では既に説明したとおりメイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況であっても第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の初期表示データを設定することがある。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図202)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図203は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて外れ表示又は当たり表示が開始される。特図表示部37aにおける外れ表示又は当たり表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける外れ表示又は当たり表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもない状況であった場合には特図表示部37aにて表示が開始される場合に特図表示部37aにて外れ表示又は当たり表示が開始される。また、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもない状況であった場合には普図表示部38aにて表示が開始される場合に普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が開始される。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
その一方、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように特図表示部37aが表示制御される。また、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、普図表示部38aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように普図表示部38aが表示制御される。これにより、動作電力の供給が再開された場合に動作電力の供給が停止される直前における遊技状況が再開される場合には、その遊技状況の再開に対応する態様で特図表示部37a及び普図表示部38aの表示を開始することが可能となる。
なお、表示開始処理(図202)にて実行される特図用の初期表示データの抽選処理(ステップSD102、ステップSD109)における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。大きく異なる選択確率である構成としては、例えば特図用の第1〜第3外れ表示データの合計の選択確率が特図用の第1〜第3当たり表示データの合計の選択確率よりも高い構成としてもよく、低い構成としてもよい。
また、表示開始処理(図202)にて実行される普図用の初期表示データの抽選処理(ステップSD104、ステップSD113)における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図202)にて実行される特図用の初期表示データの抽選処理(ステップSD102、ステップSD109)において選択される表示データとして、遊技回の停止結果に含まれない表示を行わせるための表示データが含まれている構成としてもよい。また、表示開始処理(図202)にて実行される普図用の初期表示データの抽選処理(ステップSD104、ステップSD113)において選択される表示データとして、変動表示回の停止結果に含まれない表示を行わせるための表示データが含まれている構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図202)のステップSD102〜ステップSD105が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図202)のステップSD102〜ステップSD105が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図202)のステップSD102〜ステップSD105が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図202)のステップSD102〜ステップSD105が実行されない構成としてもよい。
<第61の実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第56の実施形態と相違している。以下、上記第56の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第56の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図204は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSD201〜ステップSD219の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSD201:NO)、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた抽選対象カウンタに、特図表示部37aに設けられた発光部の数に相当する「7」をセットする(ステップSD202)。抽選対象カウンタはステップSD203〜ステップSD207の処理又はステップSD211〜ステップSD215の処理を実行する必要があるか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、抽選対象カウンタの値に対応する特図用乱数回路から乱数値を取得する(ステップSD203)。本実施形態では主制御基板61に特図表示部37aに設けられた発光部の数に対応する数の特図用乱数回路が設けられている。具体的には、特図表示部37aには7個の発光部が設けられているため7個の特図用乱数回路が設けられている。これら7個の特図用乱数回路は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に比較的短期間周期(例えば1マイクロ秒〜7マイクロ秒)であってそれぞれ異なる周期で自身が保持する乱数値を更新する構成であり、さらに主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されることにより主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前における乱数値を記憶保持することが可能な構成である。
特図表示部37aの7個の発光部を第1〜第7発光部とするとともに7個の特図用乱数回路を第1〜第7特図用乱数回路とした場合に、第1特図用乱数回路が第1発光部に対応しており、第2特図用乱数回路が第2発光部に対応しており、第3特図用乱数回路が第3発光部に対応しており、第4特図用乱数回路が第4発光部に対応しており、第5特図用乱数回路が第5発光部に対応しており、第6特図用乱数回路が第6発光部に対応しており、第7特図用乱数回路が第7発光部に対応している。また、抽選対象カウンタの値が「7」である場合には第1発光部及び第1特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「6」である場合には第2発光部及び第2特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「5」である場合には第3発光部及び第3特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「4」である場合には第4発光部及び第4特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「3」である場合には第5発光部及び第5特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「2」である場合には第6発光部及び第6特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「1」である場合には第7発光部及び第7特図用乱数回路に対応している。なお、第1〜第7特図用乱数回路はいずれも乱数の数値範囲が同一となっている(例えば「0〜255」)。
その後、特図用の点灯抽選処理を実行する(ステップSD204)。特図用の点灯抽選処理では主側ROM64から特図用の点灯抽選テーブルを読み出す。特図用の点灯抽選テーブルには第1〜第7特図用乱数回路において取り得る乱数値のうち半分の乱数値が当選乱数値として設定されている。そして、ステップSD203にて取得した乱数値を特図用の点灯抽選テーブルに対して照合する。
特図用の点灯抽選処理の結果が点灯当選である場合(ステップSD205:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371のうち現状の抽選対象カウンタの値に対応するエリアに点灯情報を記憶させる(ステップSD206)。なお、抽選対象カウンタに対応させて設けられた各エリアはステップSD202の処理を実行した場合に「0」クリアされる。
その後、抽選対象カウンタの値を1減算し(ステップSD207)、その1減算後における抽選対象カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップSD208)。ステップSD208にて否定判定をした場合、ステップSD203〜ステップSD207の処理を再度実行する。
ステップSD208にて肯定判定をした場合、特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSD209)。特図用の初期表示データは、抽選対象カウンタの値が「1」〜「7」のそれぞれに対応する点灯情報の有無によって定められる。例えば抽選対象カウンタの値が「7」、「5」及び「1」の場合に対応する点灯情報が記憶されている一方、抽選対象カウンタのそれ以外の値に対応する点灯情報が記憶されていない場合には、特図表示部37aの第1発光部、第3発光部及び第7発光部が発光状態となるとともに第2発光部、第4発光部、第5発光部及び第6発光部が消灯状態となる特図用の初期表示を可能とする特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定する。
第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。初期表示として特図表示部37aに表示され得る表示内容には、通常の遊技において特図表示部37aに表示され得る表示内容が含まれるとともに、通常の遊技において特図表示部37aに表示されない表示内容も含まれる。また、初期表示として特図表示部37aに表示され得る表示内容であって通常の遊技において特図表示部37aに表示され得る表示内容として、外れ結果の遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される特図用の外れ表示及び当たり結果の遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される特図用の当たり表示が含まれる。
その後、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた抽選対象カウンタに、普図表示部38aに設けられた発光部の数に相当する「7」をセットする(ステップSD210)。
その後、抽選対象カウンタの値に対応する普図用乱数回路から乱数値を取得する(ステップSD211)。本実施形態では主制御基板61に普図表示部38aに設けられた発光部の数に対応する数の普図用乱数回路が設けられている。具体的には、普図表示部38aには7個の発光部が設けられているため7個の普図用乱数回路が設けられている。これら7個の普図用乱数回路は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に比較的短期間周期(例えば1マイクロ秒〜7マイクロ秒)であってそれぞれ異なる周期で自身が保持する乱数値を更新する構成であり、さらに主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されることにより主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前における乱数値を記憶保持することが可能な構成である。
普図表示部38aの7個の発光部を第1〜第7発光部とするとともに7個の普図用乱数回路を第1〜第7普図用乱数回路とした場合に、第1普図用乱数回路が第1発光部に対応しており、第2普図用乱数回路が第2発光部に対応しており、第3普図用乱数回路が第3発光部に対応しており、第4普図用乱数回路が第4発光部に対応しており、第5普図用乱数回路が第5発光部に対応しており、第6普図用乱数回路が第6発光部に対応しており、第7普図用乱数回路が第7発光部に対応している。また、抽選対象カウンタの値が「7」である場合には第1発光部及び第1普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「6」である場合には第2発光部及び第2普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「5」である場合には第3発光部及び第3普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「4」である場合には第4発光部及び第4普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「3」である場合には第5発光部及び第5普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「2」である場合には第6発光部及び第6普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「1」である場合には第7発光部及び第7普図用乱数回路に対応している。なお、第1〜第7普図用乱数回路はいずれも乱数の数値範囲が同一となっている(例えば「0〜255」)。
その後、普図用の点灯抽選処理を実行する(ステップSD212)。普図用の点灯抽選処理では主側ROM64から普図用の点灯抽選テーブルを読み出す。普図用の点灯抽選テーブルには第1〜第7普図用乱数回路において取り得る乱数値のうち半分の乱数値が当選乱数値として設定されている。そして、ステップSD211にて取得した乱数値を普図用の点灯抽選テーブルに対して照合する。
普図用の点灯抽選処理の結果が点灯当選である場合(ステップSD213:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371のうち現状の抽選対象カウンタの値に対応するエリアに点灯情報を記憶させる(ステップSD214)。なお、抽選対象カウンタに対応させて設けられた各エリアはステップSD210の処理を実行した場合に「0」クリアされる。
その後、抽選対象カウンタの値を1減算し(ステップSD215)、その1減算後における抽選対象カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップSD216)。ステップSD216にて否定判定をした場合、ステップSD211〜ステップSD215の処理を再度実行する。
ステップSD216にて肯定判定をした場合、普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSD217)。普図用の初期表示データは、抽選対象カウンタの値が「1」〜「7」のそれぞれに対応する点灯情報の有無によって定められる。例えば抽選対象カウンタの値が「7」、「5」及び「1」の場合に対応する点灯情報が記憶されている一方、抽選対象カウンタのそれ以外の値に対応する点灯情報が記憶されていない場合には、普図表示部38aの第1発光部、第3発光部及び第7発光部が発光状態となるとともに第2発光部、第4発光部、第5発光部及び第6発光部が消灯状態となる普図用の初期表示の実行を可能とする普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する。
第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。初期表示として普図表示部38aに表示され得る表示内容には、通常の遊技において普図表示部38aに表示され得る表示内容が含まれるとともに、通常の遊技において普図表示部38aに表示されない表示内容も含まれる。また、初期表示として普図表示部38aに表示され得る表示内容であって通常の遊技において普図表示部38aに表示され得る表示内容として、外れ結果の変動表示回において普図表示部38aに最終的に表示される普図用の外れ表示及び当たり結果の変動表示回において普図表示部38aに最終的に表示される普図用の当たり表示が含まれる。
ステップSD202〜ステップSD217の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSD218)。
ステップSD201にて肯定判定をした場合、又はステップSD218の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSD219)。表示開始フラグは上記第55の実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第55の実施形態と同様にメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図204)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図204)では既に説明したとおりメイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の初期表示データを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図204)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSD201:YES)、ステップSD202〜ステップSD218の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
以上詳述したように、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて初期表示が開始される。特図表示部37aにおける初期表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける初期表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合、特図表示部37aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で特図表示部37aにおける表示が開始されるとともに、普図表示部38aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で普図表示部38aにおける表示が開始される。つまり、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は動作電力の供給が停止されたタイミングにおける状況に依存することとなり、表示内容は多様なものとなる。これに対して、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合には特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が抽選により決定されて表示される。これにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合であっても、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合と同様に、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を多様化させることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始された場合にその表示を確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定しづらくさせることが可能となる。
特に、初期表示の表示内容の決定に際しては特図表示部37a及び普図表示部38aのそれぞれについて各発光部の単位で点灯抽選処理が実行される構成である。これにより、初期表示として選択され得る表示内容を多様化させることが可能となる。
なお、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも表示開始処理(図204)のステップSD202〜ステップSD218の処理が実行される構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。また、当該構成において動作電力の供給が停止される直前において特図表示部37aにて絵柄の変動表示が実行されている途中であった場合又は開閉実行モードの途中であった場合には表示開始処理(図204)のステップSD202〜ステップSD209の処理を実行しないようにすることで動作電力の供給が停止される前における表示内容の表示が特図表示部37aにて再開される構成としてもよい。また、動作電力の供給が停止される直前において普図表示部38aにて絵柄の変動表示が実行されている途中であった場合又は普電開放状態の途中であった場合には表示開始処理(図204)のステップSD210〜ステップSD217の処理を実行しないようにすることで動作電力の供給が停止される前における表示内容の表示が特図表示部37aにて再開される構成としてもよい。
また、表示開始処理(図204)の特図用の点灯抽選処理(ステップSD204)では特図表示部37aの各発光部のそれぞれに対して個別に点灯させるか否かの抽選を行うのではなく、2個又は3個といった所定の複数個の単位で点灯させるか否かの抽選を行う構成としてもよい。また、表示開始処理(図204)の普図用の点灯抽選処理(ステップSD212)では普図表示部38aの各発光部のそれぞれに対して個別に点灯させるか否かの抽選を行うのではなく、2個又は3個といった所定の複数個の単位で点灯させるか否かの抽選を行う構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図204)のステップSD202〜ステップSD217が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図204)のステップSD202〜ステップSD217が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図204)のステップSD202〜ステップSD217が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図204)のステップSD202〜ステップSD217が実行されない構成としてもよい。
<第62の実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第58の実施形態と相違している。以下、上記第58の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第58の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図205は主側CPU63のメイン処理(図185)におけるステップSC216にて実行される本実施形態における設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSD301〜ステップSD316の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSD301)。これにより、第1タイマ割込み処理(図196)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図188)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)では基本的に第1タイマ割込み処理(図196)及び第2タイマ割込み処理(図188)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(ステップSC213)及び設定値更新処理(図205)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)において設定確認用処理(ステップSC213)及び設定値更新処理(図205)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図196)及び第2タイマ割込み処理(図188)の実行が禁止され、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(図205)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図196)及び第2タイマ割込み処理(図188)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(図205)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図196)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図196)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図196)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSD302)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図188)のステップSC402にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップSC403)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図124(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSD303)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSC205:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSC206:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSC207:NO)、メイン処理(図185)のステップSC220にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図196)においてステップSC701〜ステップSC706の処理を実行する一方、ステップSC707にて肯定判定をすることでステップSC708〜ステップSC722の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSD303の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図205)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図154参照)に「1」を設定する(ステップSD304)。設定更新用エリア342は上記第45の実施形態と同様に設定値更新処理(図205)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSD304にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図205)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSD305)。音声発光制御装置81は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図205)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図205)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図205)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図205)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSD306)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSD306:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSD307)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSD306にて肯定判定をした場合又はステップSD307の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSD308)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSD308にて否定判定をする。
ステップSD308にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSD309:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSD310)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSD309:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSD306の処理に戻ることとなるが、ステップSD306にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSD307にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSD308:YES)、設定更新用エリア342に格納された情報に対応する設定値が設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値以上であるか否かを判定することで、今回の設定値更新処理(図205)が開始される前に選択されていた設定値の有利度以上の設定値が今回の設定値更新処理(図205)にて選択されたか否かを判定する(ステップSD311)。ステップSD311にて肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた上昇期待フラグに「1」をセットする(ステップSD312)。上昇期待フラグは、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にてそれまでに選択されていた設定値の有利度以上となる設定値が設定されたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSD311にて否定判定をした場合、又はステップSD312の処理を実行した場合、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSD313)。これにより、今回の設定値更新処理(図205)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSD314)。これにより、設定値更新処理(図205)を終了してメイン処理(図185)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図196)及び第2タイマ割込み処理(図188)の割込みが禁止される。
その後、第2RAMクリア処理を実行する(ステップSD315)。第2RAMクリア処理では、メイン処理(図185)の第1RAMクリア処理(ステップSC218)と同様に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられたエリアを「0」クリアするとともに初期設定を実行する。なお、パチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)はクリア対象エリア371ではなくクリア対象外エリア372に設けられている。
その後、更新時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSD316)。音声発光制御装置81は更新時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて設定値更新処理(図205)が実行されたことを特定する。そして、上記第49の実施形態と同様に更新時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。
図206は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSD401〜ステップSD413の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSD401:NO)、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371の上昇期待フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSD402)。上昇期待フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSD402:NO)、主側ROM64に設けられた特図用の第1表示振分テーブル391を読み出し(ステップSD403)、上昇期待フラグに「1」がセットされている場合(ステップSD402:YES)、主側ROM64に設けられた特図用の第2表示振分テーブル392を読み出す(ステップSD404)。
図207(a)は特図用の第1表示振分テーブル391を説明するための説明図であり、図207(b)は特図用の第2表示振分テーブル392を説明するための説明図である。特図用の第1表示振分テーブル391及び特図用の第2表示振分テーブル392のいずれにも特図用の初期表示データとして、特図用の第1初期表示データ、特図用の第2初期表示データ及び特図用の第3初期表示データが存在している。
特図用の第1初期表示データは特図用の第1初期表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第2初期表示データは特図用の第2初期表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第3初期表示データは特図用の第3初期表示を特図表示部37aに表示させるためのデータである。これら特図用の第1初期表示、特図用の第2初期表示及び特図用の第3初期表示の表示内容は相互に異なっている。
特図用の第1初期表示データ、特図用の第2初期表示データ及び特図用の第3初期表示データは特図変動開始処理(図13)における大当たり結果用の停止結果設定処理(ステップS507)及び外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)のいずれにおいても選択されない表示データである。したがって、特図用の第1初期表示、特図用の第2初期表示及び特図用の第3初期表示は遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示され得る表示内容とは異なっている。さらにまた特図用の第1初期表示、特図用の第2初期表示及び特図用の第3初期表示は遊技回において特図表示部37aにて絵柄の変動表示が行われる場合に表示対象として選択されない表示内容である。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37aにおける表示の開始に際して特図用の第1初期表示、特図用の第2初期表示及び特図用の第3初期表示のいずれかが行われた場合には、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを把握することが可能となる。
特図用の第1表示振分テーブル391及び特図用の第2表示振分テーブル392のそれぞれには、図207(a)及び図207(b)に示すように、特図用の第1〜第3初期表示データのそれぞれに対して特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。特図用の初期表示カウンタ381は上記第58の実施形態と同様にクリア対象外エリア372に設けられているため、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況において主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されるのであれば、第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されたとしても初期化されることなく動作電力の供給が停止される直前における数値情報が記憶された状態が維持される。また、特図用の初期表示カウンタ381の数値情報は上記第58の実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図196)におけるステップSC706にて更新される。
特図用の第1表示振分テーブル391においては図207(a)に示すように、特図用の第1初期表示データに対して「0〜39」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2初期表示データに対して「40〜54」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3初期表示データに対して「55〜59」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。つまり、特図用の第1表示振分テーブル391においては、特図用の第1初期表示データの選択確率が2/3であることで最も選択確率が高く、特図用の第2初期表示データの選択確率が1/4であることで2番目に選択確率が高く、特図用の第3初期表示データの選択確率が1/12であることで最も選択確率が低い。
特図用の第2表示振分テーブル392においては図207(b)に示すように、特図用の第1初期表示データに対して「0〜9」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2初期表示データに対して「10〜39」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3初期表示データに対して「40〜59」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。つまり、特図用の第2表示振分テーブル392においては、特図用の第2初期表示データの選択確率が1/2であることで最も選択確率が高く、特図用の第3初期表示データの選択確率が1/3であることで2番目に選択確率が高く、特図用の第1初期表示データの選択確率が1/6であることで最も選択確率が低い。
表示開始処理(図206)の説明に戻り、ステップSD403の処理又はステップSD404の処理を実行した後は特図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD405)。特図用の初期表示データの抽選処理では、特図用の初期表示カウンタ381の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報をステップSD403にて主側ROM64から読み出した特図用の第1表示振分テーブル391又はステップSD404にて主側ROM64から読み出した特図用の第2表示振分テーブル392に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを特図用の第1初期表示データ、特図用の第2初期表示データ及び特図用の第3初期表示データの中から選択する。
特図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSD406)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1初期表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2初期表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3初期表示が行われる。
その後、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371の上昇期待フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSD407)。当該上昇期待フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSD407:NO)、主側ROM64に設けられた普図用の第1表示振分テーブル393を読み出し(ステップSD408)、上昇期待フラグに「1」がセットされている場合(ステップSD407:YES)、主側ROM64に設けられた普図用の第2表示振分テーブル394を読み出す(ステップSD409)。
図207(c)は普図用の第1表示振分テーブル393を説明するための説明図であり、図207(d)は普図用の第2表示振分テーブル394を説明するための説明図である。普図用の第1表示振分テーブル393及び普図用の第2表示振分テーブル394のいずれにも普図用の初期表示データとして、普図用の第1初期表示データ、普図用の第2初期表示データ及び普図用の第3初期表示データが存在している。
普図用の第1初期表示データは普図用の第1初期表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第2初期表示データは普図用の第2初期表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第3初期表示データは普図用の第3初期表示を普図表示部38aに表示させるためのデータである。これら普図用の第1初期表示、普図用の第2初期表示及び普図用の第3初期表示の表示内容は相互に異なっている。
普図用の第1初期表示データ、普図用の第2初期表示データ及び普図用の第3初期表示データは、第1タイマ割込み処理(図196)における普図普電制御処理(ステップSC716)において普電役物34aを開放状態とするか否かを決定するために普電役物開放カウンタC4を利用して実行された普電開放抽選の結果が外れ結果であった場合及び当たり結果であった場合のいずれにおいても選択されない表示データである。したがって、普図用の第1初期表示、普図用の第2初期表示及び普図用の第3初期表示は変動表示回において普図表示部38aに最終的に停止表示され得る表示内容とは異なっている。さらにまた普図用の第1初期表示、普図用の第2初期表示及び普図用の第3初期表示は変動表示回において普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる場合に表示対象として選択されない表示内容である。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて普図表示部38aにおける表示の開始に際して普図用の第1初期表示、普図用の第2初期表示及び普図用の第3初期表示のいずれかが行われた場合には、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを把握することが可能となる。
普図用の第1表示振分テーブル393及び普図用の第2表示振分テーブル394のそれぞれには、図207(c)及び図207(d)に示すように、普図用の第1〜第3初期表示データのそれぞれに対して普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。普図用の初期表示カウンタ382は上記第58の実施形態と同様にクリア対象外エリア372に設けられているため、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況において主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されるのであれば、第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されたとしても初期化されることなく動作電力の供給が停止される直前における数値情報が記憶された状態が維持される。また、普図用の初期表示カウンタ382の数値情報は上記第58の実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図196)におけるステップSC708にて更新される。
普図用の第1表示振分テーブル393においては図207(c)に示すように、普図用の第1初期表示データに対して「0〜29」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第2初期表示データに対して「30〜49」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第3初期表示データに対して「50〜59」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。つまり、普図用の第1表示振分テーブル393においては、普図用の第1初期表示データの選択確率が1/2であることで最も選択確率が高く、普図用の第2初期表示データの選択確率が1/3であることで2番目に選択確率が高く、普図用の第3初期表示データの選択確率が1/6であることで最も選択確率が低い。
普図用の第2表示振分テーブル394においては図207(d)に示すように、普図用の第1初期表示データに対して「0〜19」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第2初期表示データに対して「20〜29」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第3初期表示データに対して「30〜59」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。つまり、普図用の第2表示振分テーブル394においては、普図用の第3初期表示データの選択確率が1/2であることで最も選択確率が高く、普図用の第1初期表示データの選択確率が1/3であることで2番目に選択確率が高く、普図用の第2初期表示データの選択確率が1/6であることで最も選択確率が低い。
表示開始処理(図206)の説明に戻り、ステップSD408の処理又はステップSD409の処理を実行した後は普図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD410)。普図用の初期表示データの抽選処理では、普図用の初期表示カウンタ382の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報をステップSD408にて主側ROM64から読み出した普図用の第1表示振分テーブル393又はステップSD409にて主側ROM64から読み出した普図用の第2表示振分テーブル394に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを普図用の第1初期表示データ、普図用の第2初期表示データ及び普図用の第3初期表示データの中から選択する。
普図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSD411)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1初期表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2初期表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3初期表示が行われる。
ステップSD402〜ステップSD411の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSD412)。
ステップSD401にて肯定判定をした場合、又はステップSD412の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSD413)。表示開始フラグは上記第55の実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第55の実施形態と同様にメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図206)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図206)では既に説明したとおりメイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の第1〜第3初期表示データのいずれかを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の第1〜第3初期表示データのいずれかを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。これに対して、表示開始処理(図206)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSD401:YES)、ステップSD402〜ステップSD412の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
以上詳述したように、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて初期表示が開始される。特図表示部37aにおける初期表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける初期表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
一方、設定値更新処理(図205)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図205)にてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が選択された場合には特図表示部37aに行わせる初期表示を決定するためのテーブルとして特図用の第2表示振分テーブル392が選択されるのに対して、設定値更新処理(図205)が実行されなかった場合又は設定値更新処理(図205)にてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が選択されなかった場合には特図表示部37aに行わせる初期表示を決定するためのテーブルとして特図用の第1表示振分テーブル391が選択される。そして、これら特図用の第1表示振分テーブル391と特図用の第2表示振分テーブル392とで初期表示の選択態様が異なっている。これにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37aの表示が開始される場合における初期表示の内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを予測することが可能となる。
また、同様に、設定値更新処理(図205)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図205)にてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が選択された場合には普図表示部38aに行わせる初期表示を決定するためのテーブルとして普図用の第2表示振分テーブル394が選択されるのに対して、設定値更新処理(図205)が実行されなかった場合又は設定値更新処理(図205)にてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が選択されなかった場合には普図表示部38aに行わせる初期表示を決定するためのテーブルとして普図用の第1表示振分テーブル393が選択される。そして、これら普図用の第1表示振分テーブル393と普図用の第2表示振分テーブル394とで初期表示の選択態様が異なっている。これにより、動作電力の供給が開始されて普図表示部38aの表示が開始される場合における初期表示の内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを予測することが可能となる。
また、上記のとおり動作電力の供給が開始されて表示が開始される場合における初期表示の内容によってそれまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを予測することを可能とする表示部として、特図表示部37a及び普図表示部38aという複数の表示部が存在している。これにより、それまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを予測する上での判断材料が多くなるため、遊技者による当該予測の精度を高めることが可能となる。
なお、設定値更新処理(図205)においてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定された場合に上昇期待フラグに「1」がセットされて初期表示データの抽選に際して特図用の第2表示振分テーブル392又は普図用の第2表示振分テーブル394が参照される構成に限定されることはなく、設定値更新処理(図205)においてそれまでの設定値よりも有利な設定値が設定された場合に上昇期待フラグに「1」がセットされて初期表示データの抽選に際して特図用の第2表示振分テーブル392又は普図用の第2表示振分テーブル394が参照される構成としてもよく、設定値更新処理(図205)が実行された場合にはいずれの設定値が新たに設定されたとしても上昇期待フラグに「1」がセットされて初期表示データの抽選に際して特図用の第2表示振分テーブル392又は普図用の第2表示振分テーブル394が参照される構成としてもよい。
また、特図用の第1表示振分テーブル391を参照した場合に選択され得る特図用の初期表示データと特図用の第2表示振分テーブル392を参照した場合に選択され得る特図用の初期表示データとが完全に一致している構成に限定されることはなく、特図用の第1表示振分テーブル391に設定されている特図用の初期表示データと特図用の第2表示振分テーブル392に設定されている特図用の初期表示データとが完全に一致していない構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図205)にて上昇期待フラグに「1」がセットされたか否かによって特図表示部37aの表示内容が明確に相違することとなる。よって、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37aの表示内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたか否かを明確に特定することが可能となる。
また、特図用の第1表示振分テーブル391及び特図用の第2表示振分テーブル392のそれぞれに対して共通となる特図用の初期表示データが設定されているものの、特図用の第1表示振分テーブル391及び特図用の第2表示振分テーブル392の一方に設定されており他方に設定されていない特図用の初期表示データが存在している構成としてもよい。この場合、特図用の第1表示振分テーブル391にのみ設定されている特図用の初期表示データに対応する初期表示が特図表示部37aにて実行された場合にはそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されなかったことを特定することが可能となる。その一方、特図用の第2表示振分テーブル392にのみ設定されている特図用の初期表示データに対応する初期表示が特図表示部37aにて実行された場合にはそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたことを特定することが可能となる。
また、普図用の第1表示振分テーブル393を参照した場合に選択され得る普図用の初期表示データと普図用の第2表示振分テーブル394を参照した場合に選択され得る普図用の初期表示データとが完全に一致している構成に限定されることはなく、普図用の第1表示振分テーブル393に設定されている普図用の初期表示データと普図用の第2表示振分テーブル394に設定されている普図用の初期表示データとが完全に一致していない構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図205)にて上昇期待フラグに「1」がセットされたか否かによって普図表示部38aの表示内容が明確に相違することとなる。よって、動作電力の供給が開始された場合における普図表示部38aの表示内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたか否かを明確に特定することが可能となる。
また、普図用の第1表示振分テーブル393及び普図用の第2表示振分テーブル394のそれぞれに対して共通となる普図用の初期表示データが設定されているものの、普図用の第1表示振分テーブル393及び普図用の第2表示振分テーブル394の一方に設定されており他方に設定されていない普図用の初期表示データが存在している構成としてもよい。この場合、普図用の第1表示振分テーブル393にのみ設定されている普図用の初期表示データに対応する初期表示が普図表示部38aにて実行された場合にはそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されなかったことを特定することが可能となる。その一方、普図用の第2表示振分テーブル394にのみ設定されている普図用の初期表示データに対応する初期表示が普図表示部38aにて実行された場合にはそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたことを特定することが可能となる。
また、特図用の初期表示データが抽選により決定される構成に限定されることはなく、上昇期待フラグに「1」がセットされている場合に選択される特図用の初期表示データが1種類のみであるとともに、上昇期待フラグに「1」がセットされていない場合に選択される特図用の初期表示データが1種類のみであり、さらにそれら各特図用の初期表示データが相違している構成としてもよい。この場合、それまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたか否かによって特図表示部37aの表示内容が相違することとなる。
また、普図用の初期表示データが抽選により決定される構成に限定されることはなく、上昇期待フラグに「1」がセットされている場合に選択される普図用の初期表示データが1種類のみであるとともに、上昇期待フラグに「1」がセットされていない場合に選択される普図用の初期表示データが1種類のみであり、さらにそれら各普図用の初期表示データが相違している構成としてもよい。この場合、それまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたか否かによって普図表示部38aの表示内容が相違することとなる。
<第63の実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第62の実施形態と相違している。以下、上記第62の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第62の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図208は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSD501〜ステップSD514の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSD501:NO)、初期表示用の抽選処理を実行する(ステップSD502)。初期表示用の抽選処理では、上記第62の実施形態における表示開始処理(図206)のステップSD402〜ステップSD411と同一の処理を実行する。これにより、第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合には上記第62の実施形態と同様に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合において初期表示が行われる。その後、初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSD503)。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSD501:YES)、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における遊技回の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、遊技回の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD504)。当該記憶エリアには遊技回が開始される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が格納され、遊技回が終了される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における開閉実行モードの実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、開閉実行モードの実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD505)。当該記憶エリアには開閉実行モードが開始される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が格納され、開閉実行モードが終了される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもなかった場合(ステップSD504及びステップSD505:NO)、主側ROM64から特図用の第1表示振分テーブル391を読み出す(ステップSD506)。そして、特図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD507)。特図用の初期表示データの抽選処理では、特図用の初期表示カウンタ381の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報をステップSD506にて主側ROM64から読み出した特図用の第1表示振分テーブル391に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを特図用の第1初期表示データ、特図用の第2初期表示データ及び特図用の第3初期表示データの中から選択する。
特図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSD508)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1初期表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2初期表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3初期表示が行われる。
一方、前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであった場合(ステップSD504又はステップSD505:YES)、特図用の初期表示データが第1表示データバッファ271に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第1表示データバッファ271に格納された状態となる。したがって、特図表示部37aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSD504にて肯定判定をした場合、ステップSD505にて肯定判定をした場合、又はステップSD508の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普図表示部38aの変動表示中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD509)。当該記憶エリアには普図表示部38aにて絵柄の変動表示が開始される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中あることを示す情報が格納され、普図表示部38aにて絵柄の変動表示が終了される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普電開放状態の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普電開放状態の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD510)。当該記憶エリアには普電開放状態が開始される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が格納され、普電開放状態が終了される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもなかった場合(ステップSD509及びステップSD510:NO)、主側ROM64から普図用の第1表示振分テーブル393を読み出す(ステップSD511)。そして、普図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD512)。普図用の初期表示データの抽選処理では、普図用の初期表示カウンタ382の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報をステップSD511にて主側ROM64から読み出した普図用の第1表示振分テーブル393に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを普図用の第1初期表示データ、普図用の第2初期表示データ及び普図用の第3初期表示データの中から選択する。
普図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSD513)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1初期表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2初期表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3初期表示が行われる。
一方、前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであった場合(ステップSD509又はステップSD510:YES)、普図用の初期表示データが第3表示データバッファ273に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第3表示データバッファ273に格納された状態となる。したがって、普図表示部38aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における普図表示部38aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSD503の処理を実行した場合、ステップSD509にて肯定判定をした場合、ステップSD510にて肯定判定をした場合、又はステップSD513の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSD514)。表示開始フラグは上記第55の実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第55の実施形態と同様にメイン処理(図185)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図188)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図202)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図202)では既に説明したとおりメイン処理(図185)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況であっても第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の初期表示データを設定することがある。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。これに対して、表示開始処理(図208)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
上記構成によれば、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもない状況であった場合には特図表示部37aにて表示が開始される場合に特図表示部37aにて初期表示が開始される。また、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもない状況であった場合には普図表示部38aにて表示が開始される場合に普図表示部38aにて初期表示が開始される。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
また、第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されない場合において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われる場合、初期表示データの抽選処理に際して特図用の第1表示振分テーブル391及び普図用の第1表示振分テーブル393が参照される。これにより、設定値更新処理(図205)が実行された場合であってそれまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定された場合にのみ初期表示データの抽選処理に際して特図用の第2表示振分テーブル392及び普図用の第2表示振分テーブル394が参照されるようにすることが可能となる。よって、上記のように第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにした構成であっても、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合における初期表示の内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを遊技者に予測させることが可能となる。
その一方、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように特図表示部37aが表示制御される。また、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、普図表示部38aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように普図表示部38aが表示制御される。これにより、動作電力の供給が再開された場合に動作電力の供給が停止される直前における遊技状況が再開される場合には、その遊技状況の再開に対応する態様で特図表示部37a及び普図表示部38aの表示を開始することが可能となる。
<第64の実施形態>
本実施形態では遊技の実行内容が上記第56の実施形態と相違している。以下、上記第56の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第56の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図209は本実施形態における遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部401と外レール部402とが取り付けられており、これら内レール部401と外レール部402とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413、スルー入賞部414、振分入賞装置415、特電入賞装置416、可変表示ユニット421、特図ユニット422及び普図ユニット423等がそれぞれ設けられている。一般入賞部411は合計で4個設けられており、それ以外はそれぞれ1個ずつ設けられている。
スルー入賞部414への遊技球の入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413、振分入賞装置415及び特電入賞装置416のいずれかへの遊技球の入球が発生した場合、遊技者が使用可能な遊技媒体数を増加させるべく所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、一般入賞部411への遊技球の入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行され、第1作動部412への遊技球の入球が発生した場合には3個の遊技球の払い出しが実行され、第2作動部413への遊技球の入球が発生した場合には1個の遊技球の払い出しが実行され、振分入賞装置415への遊技球の入球が発生した場合には15個の遊技球の払い出しが実行され、特電入賞装置416への遊技球の入球が発生した場合には振分入賞装置415への入球が発生した場合と同一の15個の遊技球の払い出しが実行される。
なお、振分入賞装置415には後述するように排出通路領域445bとV入賞通路領域445cとが設けられており、振分入賞装置415に入球した遊技球は排出通路領域445b及びV入賞通路領域445cのいずれかを通過することとなるが、排出通路領域445b及びV入賞通路領域445cのいずれを遊技球が通過したとしても同一個数(具体的には15個)の遊技球の払い出しが実行される。また、上記賞球個数は任意であり、例えば第1作動部412及び第2作動部413の賞球個数が同一である構成としてもよく、振分入賞装置415の賞球個数の方が特電入賞装置416の賞球個数よりも多い構成としてもよく少ない構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが設けられているとともに、風車等の各種部材が設けられている。
遊技領域PAの中央部を含むようにして可変表示ユニット421が設けられている。当該可変表示ユニット421の周縁部が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PAに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PAにおいて可変表示ユニット421の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PA1と、当該上側領域PA1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット421よりも左方の領域である左側領域PA2と、上側領域PA1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット421よりも右方の領域である右側領域PA3と、左側領域PA2及び右側領域PA3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット421よりも下方の領域である下側領域PA4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PA1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、上側領域PA1→左側領域PA2→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PA1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、上側領域PA1→右側領域PA3→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。つまり、遊技者は発射操作装置28の回動操作量を調整することで、左側領域PA2及び右側領域PA3のうち左側領域PA2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PA3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。ちなみに、最大回動量で発射操作装置28の操作が行われた場合、上側領域PA1→右側領域PA3→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。
第1作動部412は、下側領域PA4に設置されている。第1作動部412は上向きに開放されており、第1作動部412への遊技球の入球を阻止するための開閉部材といった部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第1作動部412への入賞確率は一定となっている。換言すれば、第1作動部412は、遊技領域PAを当該第1作動部412に向けて流下する遊技球が常時入球可能となっている。また、第1作動部412は可変表示ユニット421に形成されたステージ421aの真下に配置されており、可変表示ユニット421に形成された誘導通路を介してステージ421a上に流入した遊技球であってステージ421aの横方向の中央から可変表示ユニット421外に排出される遊技球は第1作動部412に入賞し易くなっている。第1作動部412には検知センサ412aが設けられており、当該検知センサ412aにより第1作動部412に入賞した遊技球が検知される。検知センサ412aは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、検知センサ412aの検知結果に基づき主側CPU63にて第1作動部412への入賞の有無が特定される。
上記のように第1作動部412は下側領域PA4に設けられているが、第1作動部412に対して右側領域PA3に向けた上流側には当該右側領域PA3を流下した遊技球が第1作動部412に到達することを不可とするように規制釘24cが設けられている。また、ステージ421aへの誘導通路の入口が左側領域PA2に対して設けられており、右側領域PA3に対して設けられていない。これらの構成により、左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には第1作動部412への入賞は可能であるが、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には第1作動部412への入賞が不可となる。但し、これに限定されることはなく、規制釘24cが設けられていない又はステージ421aへの誘導通路の入口が右側領域PA3に設けられていることにより、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合であっても第1作動部412への入賞が可能である構成としてもよい。
第2作動部413は、右側領域PA3に設置されている。つまり、第2作動部413は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
第2作動部413の構成について図210(a)を参照しながら説明する。図210(a)は非誘導状態である場合における第2作動部413の縦断面図である。第2作動部413は、遊技領域PAから流入した遊技球を遊技盤24の後方に排出するための排出通路433が形成されたベースユニット431と、遊技領域PAを流下する遊技球を排出通路433に誘導するための誘導ユニット432とを備えている。排出通路433の入口部433aは、遊技球1個分以上の開口面積を有しており、パチンコ機10前方に向けて開放されている。排出通路433の出口部433b側には検知センサ434が設けられており、当該検知センサ434により第2作動部413に入賞した遊技球が検知される。検知センサ434は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、検知センサ434の検知結果に基づき主側CPU63にて第2作動部413への入賞の有無が特定される。
誘導ユニット432は、遊技領域PAにおける入口部433aの前方領域を流下する遊技球を下方から受け、その受けた遊技球を排出通路433内に誘導するためのガイド部材435と、排出通路433内への遊技球の誘導を不可とする初期位置と当該誘導を可能とする誘導位置との間でガイド部材435を変位させるためのガイド駆動部436と、ガイド部材435が初期位置に配置されている状況において排出通路433への遊技球の流入を阻止する阻止位置に配置されガイド部材435が誘導位置に配置されている状況において排出通路433への遊技球の流入を阻止しない非阻止位置に配置される阻止部材437とを備えている。ガイド部材435及び阻止部材437はガイド部材435が下方となるようにして縦方向に所定の間隔を置いて対向配置されている。これらガイド部材435及び阻止部材437にガイド駆動部436の駆動力を伝達するように伝達ユニット438が設けられている。
ガイド駆動部436が非駆動状態である場合には図示しないバネなどといった付勢手段の付勢力によってガイド部材435は初期位置に配置され、阻止部材437は阻止位置に配置される。この場合、ガイド部材435及び阻止部材437はその全体が排出通路433内に埋没しており遊技領域PA内に突出していない。これにより、遊技領域PAにおける排出通路433の入口部433aの前方領域を流下する遊技球がガイド部材435及び阻止部材437によって排出通路433内に誘導されることはなく、つまり当該遊技球が第2作動部413に入球することなく遊技領域PAを下方へと流下する。また、阻止部材437が阻止位置に配置されていることにより、排出通路433の入口部433aの実質的な開口面積が遊技球1個分未満となる。これにより、ガイド部材435が初期位置に配置されている状況においては第2作動部413への遊技球の入球を確実に阻止することが可能となる。
ガイド駆動部436が駆動状態となることにより、ガイド部材435及び阻止部材437が上記付勢手段の付勢力に抗して変位し、ガイド部材435が誘導位置に配置されるとともに阻止部材437が非阻止位置に配置される。図210(b)は誘導状態である場合における第2作動部413の縦断面図である。
ガイド部材435が誘導位置に配置されている場合、当該ガイド部材435の先端側が排出通路433の入口部433aから遊技領域PA側に突出する。この突出量は遊技領域PAにおける入口部433aの前方領域を流下する遊技球を下方から受けることが可能な程度となっている。そして、このガイド部材435の先端側は上面が排出通路433の入口部433aに向けて下り傾斜となっていることにより、ガイド部材435の先端側において下方から受けられた遊技球はガイド部材435の上面を転がって排出通路433内に誘導されることとなる。また、阻止部材437が非阻止位置に配置されている場合、当該阻止部材437はその先端部が阻止位置よりも上方の位置となるように変位されているため、ガイド部材435の上面を転がる遊技球は阻止部材437に干渉することなく排出通路433内に流入する。これにより、ガイド駆動部436が駆動状態となることにより、遊技領域PAにおける入口部433aの前方領域を流下する遊技球が第2作動部413に入球することとなる。以下、説明の便宜上、ガイド駆動部436が非駆動状態でありガイド部材435が初期位置に配置され阻止部材437が阻止位置に配置されている状態を誘導ユニット432の非誘導状態又は第2作動部413の閉鎖状態といい、ガイド駆動部436が駆動状態でありガイド部材435が誘導位置に配置され阻止部材437が非阻止位置に配置されている状態を誘導ユニット432の誘導状態又は第2作動部413の開放状態という。
第2作動部413は、排出通路433の入口部433aに対してパチンコ機10前方から対向するようにして設けられたカバー部材439を備えている。カバー部材439は、遊技領域PAにおける入口部433aの前方領域において鉛直方向の通路部439aを形成するようにゲート状に形成されており、当該入口部433aの前方領域を同時に通過する遊技球を1個に制限するとともに当該遊技球のパチンコ機10前方への移動及び横方向への移動を規制するように設けられている。これにより、第2作動部413の誘導ユニット432が誘導状態となった場合に複数の遊技球が同時に第2作動部413の排出通路433内に誘導されてしまうことが阻止されているとともに、当該誘導状態において入口部433aの前方領域を通過する遊技球を排出通路433内に確実に誘導することが可能となる。なお、ガイド駆動部436は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63にてガイド駆動部436の駆動制御が実行される。
図209に示すように、右側領域PA3において第2作動部413の上方にはスルー入賞部414が設けられている。つまり、スルー入賞部414は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。スルー入賞部414は縦方向に貫通した貫通孔を有している。また、スルー入賞部414の鉛直下方の位置には第2作動部413が設けられており、さらには右側領域PA3において第2作動部413よりも下流側には特電入賞装置416及び振分入賞装置415が設けられている。したがって、スルー入賞部414に入賞した遊技球が、第2作動部413、特電入賞装置416又は振分入賞装置415へ入賞することが可能となっている。
第2作動部413及びスルー入賞部414が集約配置された右側領域PA3は、左方が可変表示ユニット421において遊技盤24の盤面よりもパチンコ機10前方に膨出している側壁421bにより規定されているとともに、右方が内枠13の樹脂ベース21に設けられ遊技盤24の盤面よりもパチンコ機10前方に突出した規制壁により規定されている。当該右側領域PA3は、下側領域PA4よりも横方向の寸法が狭く設定されており、その横方向の寸法は遊技球の入球装置を同じ高さ位置において横方向に並べることが不可な程度となっている。これにより、右側領域PA3を流下する遊技球の流下軌道を所定の範囲に制限することが可能となり、第2作動部413及びスルー入賞部414への遊技球の入球が発生し易くなっている。
右側領域PA3においてスルー入賞部414よりも上流側における複数の釘24bの配列態様が、右側領域PA3を流下する遊技球をスルー入賞部414に誘導するように設定されている。これにより、右側領域PA3を流下する遊技球がスルー入賞部414に入球し易くなっており、スルー入賞部414に入球し易いことに伴って第2作動部413に入球し易くなっている。スルー入賞部414には検知センサ414aが設けられており、当該検知センサ414aによりスルー入賞部414に入賞した遊技球が検知される。検知センサ414aは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、検知センサ414aの検知結果に基づき主側CPU63にてスルー入賞部414への入賞の有無が特定される。
スルー入賞部414への入賞に基づき第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態から誘導状態に切り換えられる。具体的にはスルー入賞部414への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である左下の隅部に設けられた普図ユニット423の普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が誘導実行状態の当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部423aにおける絵柄の変動表示が終了された場合に誘導実行状態へ移行する。誘導実行状態では、誘導ユニット432が所定の態様で誘導状態となる。
普図表示部423aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されている。この場合、普図表示部423aにおいて図柄表示装置424のような複雑な表示を行うことは不可であるが、普図表示部423aを表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。但し、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部423aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
普図ユニット423において、普図表示部423aに隣接した位置には、普図保留表示部423bが設けられている。遊技球がスルー入賞部414に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部423bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。普図表示部423a及び普図保留表示部423bは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63にて普図表示部423a及び普図保留表示部423bの表示制御が実行される。
ちなみに、普図表示部423aの表示範囲は図柄表示装置424の表示面よりも狭い範囲となっている。さらには、普図表示部423aと普図保留表示部423bとの両方分の表示範囲も、図柄表示装置424の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、普図表示部423a及び普図保留表示部423bよりも図柄表示装置424への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
本パチンコ機10では、誘導ユニット432の誘導状態の発生頻度が相違するようにサポートモードとして複数種類のモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、誘導ユニット432が単位時間当たりに誘導状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとは、スルー入賞部414への遊技球の入球に基づく誘導状態抽選にて誘導状態当選となる確率は同一(具体的には4/5)となっているが、高頻度サポートモードは低頻度サポートモードよりも、誘導状態当選となった際に誘導ユニット432が誘導状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の誘導制御の実行回において誘導ユニット432が誘導状態に維持される上限誘導期間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにて誘導状態当選となり誘導ユニット432の誘導状態が複数回発生する場合において、1回の誘導状態が終了してから次の誘導状態が開始されるまでの閉鎖期間は、1回の上限誘導期間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードは低頻度サポートモードよりも、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部423aにおける1回の絵柄の変動表示の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動部413への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動部413よりも第1作動部412への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動部412よりも第2作動部413への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動部413への入賞が発生した場合には所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに誘導状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば誘導状態抽選における誘導状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルー入賞部414への入賞に基づき普図表示部423aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、誘導状態の実行回数を多くする、上限誘導期間を長くする、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、この確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くすることのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
第1作動部412又は第2作動部413への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われる。当たり抽選が行われた場合には特図ユニット422において絵柄の変動表示が行われ、最終的にその当たり抽選の結果に対応した結果が表示される。
特図ユニット422は遊技領域PAの右下側の隅部であって前方を遊技球が流下しない位置に設けられている。また、特図ユニット422は前扉枠14が閉鎖位置に配置されている状況であっても窓パネル52を通じてパチンコ機10前方から視認可能な位置に設けられている。したがって、遊技ホールの管理者は遊技機本体12の開放操作及び前扉枠14の開放操作を要することなく特図ユニット422に設けられた各種表示部425〜429の表示内容を目視することが可能となる。
図209(b)は特図ユニット422を説明するための説明図である。特図ユニット422について詳細には、特図ユニット422には第1特図表示部425及び第2特図表示部426が設けられている。第1特図表示部425では、第1作動部412への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示が行われ、最終的に抽選結果に対応した結果が表示される。また、第2特図表示部426では、第2作動部413への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示が行われ、最終的に抽選結果に対応した結果が表示される。第1特図表示部425及び第2特図表示部426のいずれかにて絵柄の変動表示が開始され、その絵柄の変動表示が所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。
第1特図表示部425は7個の表示用セグメント425aを備えている。これら表示用セグメント425aはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の表示用セグメント425aは第1特図表示部425が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。第1特図表示部425は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により各表示用セグメント425aの点灯及び消灯が個別に制御される。第1特図表示部425において図柄表示装置424のような複雑な表示を行うことは不可であるが、第1特図表示部425を表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、表示用セグメント425aが円形状に形成されており、これら表示用セグメント425aが直線状又は円形状に配列されている構成としてもよい。また、第1特図表示部425が液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1特図表示部425にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
第2特図表示部426は7個の表示用セグメント426aを備えている。これら表示用セグメント426aはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の表示用セグメント426aは第2特図表示部426が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。第2特図表示部426は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により各表示用セグメント426aの点灯及び消灯が個別に制御される。第2特図表示部426において図柄表示装置424のような複雑な表示を行うことは不可であるが、第2特図表示部426を表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、表示用セグメント426aが円形状に形成されており、これら表示用セグメント426aが直線状又は円形状に配列されている構成としてもよい。また、第2特図表示部426が液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第2特図表示部426にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット422において、第1特図表示部425に隣接した位置には第1特図保留表示部427が設けられている。遊技球が第1作動部412に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1特図保留表示部427の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、第2特図表示部426に隣接した位置には第2特図保留表示部428が設けられている。遊技球が第2作動部413に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2特図保留表示部428の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。第1特図保留表示部427及び第2特図保留表示部428は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により第1特図保留表示部427及び第2特図保留表示部428の表示制御が実行される。
特図ユニット422において、第2特図表示部426に隣接した位置には特別表示部429が設けられている。特電入賞装置416が開放状態となる開閉実行モードが開始される場合に所定の表示状態となるように特別表示部429が表示制御され、当該開閉実行モードが終了して新たな遊技回が開始される場合にその所定の表示状態が終了して消灯状態となるように特別表示部429が表示制御される。
特別表示部429は7個の表示用セグメント429aを備えている。これら表示用セグメント429aはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の表示用セグメント429aは特別表示部429が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。特別表示部429は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により各表示用セグメント429aの点灯及び消灯が個別に制御される。特別表示部429において図柄表示装置424のような複雑な表示を行うことは不可であるが、特別表示部429を表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、表示用セグメント429aが円形状に形成されており、これら表示用セグメント429aが直線状又は円形状に配列されている構成としてもよい。また、特別表示部429が液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特別表示部429にて表示される内容としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
第1特図表示部425及び第2特図表示部426の表示範囲は図柄表示装置424の表示面よりも狭い範囲となっている。また、第1特図表示部425、第2特図表示部426、第1特図保留表示部427、第2特図保留表示部428及び特別表示部429の全体分の表示範囲も、図柄表示装置424の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、第1特図表示部425、第2特図表示部426、第1特図保留表示部427、第2特図保留表示部428及び特別表示部429よりも図柄表示装置424への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、すなわち遊技回が実行されている場合、可変表示ユニット421に設けられた図柄表示装置424においてそれに合わせて表示演出が行われる。また、図柄表示装置424では、第1作動部412又は第2作動部413への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり結果となった後などに移行する開閉実行モード中の表示演出及び小当たり結果となった後に移行する振分実行モード中の表示演出などが行われる。また、開閉実行モード、振分実行モード及び高頻度サポートモードにおいては右側領域PA3を狙って遊技球の発射を行うべきことを報知するための右打ち報知画像が図柄表示装置424にて表示される。
図柄表示装置424は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、表示制御装置82により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置424は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
遊技回の実行中に図柄表示装置424にて行われる表示演出の内容について図211を参照しながら説明する。図211は遊技回が実行される場合における図柄表示装置424の表示内容を説明するための説明図である。
図211(a)に示すように、図柄表示装置424の表示面には、複数の表示領域として上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。つまり、遊技回が実行される場合、図柄表示装置424の表示面の全体を利用して図柄の変動表示が行われる。
図212は各図柄列Z1〜Z3にて変動表示される主図柄及び副図柄を説明するための説明図である。図212(a)〜図212(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図211(b)に示すように、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示面では、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。図柄表示装置424は、図柄列Z1〜Z3毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、図柄表示装置424には図211(a)に示すように、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
第1作動部412又は第2作動部413への入賞に基づいて表示面において図柄の変動表示が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、基本的には上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。また、図柄の変動表示が終了する場合、内部抽選の結果が後述する15R大当たり結果であった場合にはいずれかの有効ライン上に「7」図柄の組合せが形成され、内部抽選の結果が後述する6R大当たり結果であった場合にはいずれかの有効ライン上に「7」図柄以外の同一の奇数図柄の組合せが形成され、内部抽選の結果が後述する第1〜第3小当たり結果のいずれかであった場合にはいずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組合せが形成される。
上記のように各図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示が行われる構成において、遊技回が実行される場合における図柄表示装置424の表示演出として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄表示装置424における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、大当たり結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や大当たり結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、複数の図柄列Z1〜Z3のうち上図柄列Z1及び下図柄列Z3について同一の種類の図柄を停止表示させることでリーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの中図柄列Z2において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。大当たり結果又は小当たり結果となる遊技回であればリーチ図柄の組合せを形成している図柄と同一の種類の図柄が中図柄列Z2におけるリーチライン上に停止表示され、大当たり結果及び小当たり結果のいずれにもならない遊技回であればリーチ図柄の組合せを形成している図柄とは異なる種類の図柄が中図柄列Z2におけるリーチライン上に停止表示される。
予告表示には、各図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列Z1〜Z3であって複数の図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
第1作動部412又は第2作動部413への入賞に基づき実行された内部抽選にて6R大当たり結果及び15R大当たり結果のいずれかが選択された場合、当該大当たり結果に対応する遊技回が終了した後に開閉実行モードに移行する。開閉実行モードにおいては特電入賞装置416への入賞が可能となる。図209に示すように、特電入賞装置416は、右側領域PA3において第2作動部413の下方であって振分入賞装置415よりも上方の位置に設けられている。つまり、特電入賞装置416は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
特電入賞装置416は、図209に示すように、遊技球が通過可能な大きさに形成された大入賞口416aを備えているとともに、当該大入賞口416aを遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える特電側開閉部材416bを備えている。特電側開閉部材416bは特電用の駆動部416cにより図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。特電入賞装置416は大入賞口416aが入口部分となるようにして遊技球通路を備えており、大入賞口416aを通じて遊技球通路に流入した遊技球は遊技球通路に設けられた特電入賞検知センサ416dにより検知された後に、遊技盤24の後方に排出される。特電入賞検知センサ416dは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、特電入賞検知センサ416dの検知結果に基づき主側CPU63にて特電入賞装置416への入賞の有無が特定される。また、特電用の駆動部416cは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により特電用の駆動部416cの駆動制御が実行される。
開閉実行モードでは複数回数(具体的には5回、6回、8回、14回又は16回)のラウンド遊技が実行される。ラウンド遊技とは、特電入賞装置416の開閉回数が上限回数となること、及び予め定められた上限入賞個数の遊技球が特電入賞装置416に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。本実施形態では1回のラウンド遊技において特電入賞装置416の開閉が1回行われるとともに、各ラウンド遊技における開放継続期間が29秒に設定されている。また、特電入賞装置416への上限入賞個数は10個に設定されている。発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、ラウンド遊技の開放継続期間は遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限入賞個数との積よりも長い時間に設定されていることとなる。よって、各ラウンド遊技において特電入賞装置416に上限入賞個数以上の遊技球が入賞することを期待することができる。
第2作動部413への入賞に基づき実行された内部抽選にて第1小当たり結果〜第3小当たり結果のいずれかが選択された場合、当該小当たり結果に対応する遊技回が終了した後に振分実行モードに移行する。振分実行モードにおいては振分入賞装置415への入賞が可能となる。
振分入賞装置415は、図209に示すように、右側領域PA3において特電入賞装置416よりも下方の位置に設けられている。つまり、振分入賞装置415は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
振分入賞装置415の構成について図209に加えて図213を参照しながら説明する。図213は振分入賞装置415の内部構成を説明するための縦断面図である。
振分入賞装置415は、図209に示すように、遊技球が通過可能な大きさの振分入口441を備えているとともに、当該振分入口441を遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える振分側開閉部材442を備えている。振分側開閉部材442は振分入口用の駆動部443により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。振分入口用の駆動部443は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63にて振分入口用の駆動部443の駆動制御が実行される。
振分入口441に入賞した遊技球は、図213に示すように、振分入賞装置415のベース体444に形成された分岐通路445に導出される。分岐通路445は、分岐通路445の入口部分から当該分岐通路445の途中位置に亘って通路方向が横方向に下り傾斜となるように設定された上流通路領域445aと、当該上流通路領域445aの下流側端部に連続し通路方向が鉛直下方となるように設定された排出通路領域445bと、当該排出通路領域445bの途中位置から分岐させて設けられ排出通路領域445bとは異なる側に遊技球を導くためのV入賞通路領域445cとを備えている。この場合、上流通路領域445aは通路方向に対して直交する方向の寸法が遊技球1個分以上であって遊技球2個分未満となっているため、通路方向に対して直交する方向に複数の遊技球が並んだ状態で上流通路領域445aを遊技球が通過することが阻止される。よって、排出通路領域445bにおけるV入賞通路領域445cへの分岐位置に複数の遊技球が同時に到達することが阻止される。
排出通路領域445bにおけるV入賞通路領域445cへの分岐箇所には、排出通路領域445bに流入した遊技球をV入賞通路領域445cに誘導するための切換片446が設けられている。切換片446は、ベース体444における排出通路領域445bを基準としてV入賞通路領域445c側とは逆側の領域に回動可能に支持されており、排出通路領域445bの外部に全体が退避した退避位置と、排出通路領域445b内に突出したV誘導位置との間で変位可能となっている。切換片446には図示しない伝達ユニットを通じて切換用駆動部447の駆動力が伝達される。切換片446は、切換用駆動部447が非駆動状態である場合には図示しないバネなどの付勢手段の付勢力によって退避位置に配置され、切換用駆動部447が駆動状態となることでその付勢力に抗して切換片446が変位してV誘導位置に配置される。切換用駆動部447は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63にて切換用駆動部447の駆動制御が実行される。
切換片446が退避位置に配置されている場合には、分岐通路445に流入した遊技球はV入賞通路領域445cに誘導されることなく排出通路領域445bを流下する。そして、その遊技球は、排出通路領域445bにおいて切換片446による分岐位置よりも下流に設けられたカウント検知センサ448により検知された後に遊技盤24の後方に排出される。カウント検知センサ448は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、カウント検知センサ448の検知結果に基づき主側CPU63にてカウント検知センサ448における遊技球の検知の有無が特定される。
一方、切換片446がV誘導位置に配置されている場合には、分岐通路445に流入した遊技球は切換片446により下方から受けられる。V誘導位置に配置されている状態における切換片446の上面は、V入賞通路領域445cに向けて下り傾斜となっている。これにより、切換片446により下方から受けられた遊技球は自重により、V入賞通路領域445cに流入し、当該V入賞通路領域445cを流下する。そして、その遊技球は、V入賞通路領域445cに設けられたV入賞検知センサ449により検知された後に、遊技盤24の後方に排出される。V入賞検知センサ449は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、V入賞検知センサ449の検知結果に基づき主側CPU63にてV入賞通路領域445cの遊技球の通過の有無が特定される。
振分側開閉部材442が開放状態となる場合、当該開放状態に維持される期間は遊技球の発射周期よりも長い期間である10秒で一定となっているとともに、振分実行モードにおいて振分入賞装置415に入球可能な遊技球の上限入賞個数は10個で一定となっている。また、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、右側領域PA3を流下する遊技球は途中で第2作動部413又は特電入賞装置416に入球しない限り振分側開閉部材442の位置に到達する。そうすると、振分側開閉部材442が開放状態となった場合には振分入賞装置415に向けて遊技球が流下するように遊技球の発射を継続するのであれば当該振分入賞装置415に上限入賞個数以上の遊技球を入賞させることが可能となる。
これに対して、切換片446は振分側開閉部材442が開放状態となったタイミングから2秒経過したタイミングで退避位置からV誘導位置に配置され、その後、12秒間に亘ってV誘導位置に保持される。そして、12秒が経過した場合にV誘導位置から退避位置に復帰する。この場合、上記のとおり発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、切換片446がV誘導位置に配置されたタイミングにおいては未だ振分入賞装置415への入賞個数が振分実行モードの上限入賞個数に到達しておらず振分側開閉部材442の開放状態が維持される。また、上記のとおり右側領域PA3を流下する遊技球は途中で第2作動部413又は特電入賞装置416に入球しない限り振分側開閉部材442の位置に到達する。したがって、振分側開閉部材442が開放状態となった場合には振分入賞装置415に向けて遊技球が流下するように遊技球の発射を継続するのであれば、振分側開閉部材442が開放状態となってから2秒経過後に振分入賞装置415に入賞した遊技球が切換片446の位置に到達したタイミングにおいて当該切換片446がV誘導位置に配置されていることとなる。よって、振分実行モードにおいては基本的にV入賞検知センサ449にて遊技球が検知されることとなる。
カウント検知センサ448により遊技球が検知された場合及びV入賞検知センサ449により遊技球が検知された場合のいずれであっても、振分入賞装置415に対応する同一個数の賞球の払い出しが実行される。また、振分実行モードにおいてV入賞検知センサ449にて遊技球が検知された場合には、当該振分実行モード後に開閉実行モードが発生する。一方、V入賞検知センサ449にて遊技球が検知されることなく振分実行モードが終了した場合には開閉実行モードが発生しない。
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図214を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、当たり発生抽選、特図表示部425,426の表示の設定、図柄表示装置424の図柄表示の設定、普図表示部423aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図214に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別及び小当たり種別を判定する際に使用する種別カウンタC2と、図柄表示装置424が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部425,426及び図柄表示装置424における遊技回の表示継続期間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、第2作動部413の誘導ユニット432を誘導実行状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動部412又は第2作動部413への入賞が発生した場合に、主側RAM65に設けられた特図保留エリア451に格納される。特図保留エリア451は、第1特図保留エリア452と、第2特図保留エリア453と、特図用の実行エリア454とを備えている。
第1特図保留エリア452は第1エリア452a、第2エリア452b、第3エリア452c及び第4エリア452dを備えており、第1作動部412への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア452a〜452dに格納される。この場合、第1エリア452a〜第4エリア452dには、第1作動部412への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア452a→第2エリア452b→第3エリア452c→第4エリア452dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア452a〜452dが設けられていることにより、第1作動部412への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、第1特図保留エリア452において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2特図保留エリア453は第1エリア453a、第2エリア453b、第3エリア453c及び第4エリア453dを備えており、第2作動部413への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア453a〜453dに格納される。この場合、第1エリア453a〜第4エリア453dには、第2作動部413への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア453a→第2エリア453b→第3エリア453c→第4エリア453dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア453a〜453dが設けられていることにより、第2作動部413への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、第2特図保留エリア453において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
特図用の実行エリア454は、いずれかの特図表示部425,426にて変動表示を開始する際に、特図用の当否判定や種別判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部425の変動表示を開始する際には、第1特図保留エリア452の第1エリア452aに格納された保留情報が特図用の実行エリア454に移動される。一方、第2特図表示部426の変動表示を開始する際には、第2特図保留エリア453の第1エリア453aに格納された保留情報が特図用の実行エリア454に移動される。なお、以下の説明では第1特図保留エリア452に格納された保留情報及び当該第1特図保留エリア452から特図用の実行エリア454に移動された保留情報を第1特図側の保留情報といい、第2特図保留エリア453に格納された保留情報及び当該第2特図保留エリア453から特図用の実行エリア454に移動された保留情報を第2特図側の保留情報という。
普電役物開放カウンタC4に対応した情報は、スルー入賞部414への入賞が発生した場合に、主側RAM65に設けられた普図保留エリア455に格納される。普図保留エリア455は、第1エリア455a、第2エリア455b、第3エリア455c及び第4エリア455dを備えており、スルー入賞部414への入賞履歴に合わせて、普電役物開放カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア455a〜455dに格納される。この場合、第1エリア455a〜第4エリア455dには、スルー入賞部414への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア455a→第2エリア455b→第3エリア455c→第4エリア455dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア455a〜455dが設けられていることにより、スルー入賞部414への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、普図保留エリア455において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
普図保留エリア455には普図用の実行エリア456が設けられている。普図用の実行エリア456は、普図表示部423aにて変動表示を開始する際に、誘導ユニット432を誘導状態とするか否かを決定するための誘導状態抽選を行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部423aの変動表示を開始する際には、普図保留エリア455の第1エリア455aに格納された保留情報が普図用の実行エリア456に移動される。
上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4について詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルー入賞部414に遊技球が入賞したタイミングで主側RAM65の普図保留エリア455に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって誘導ユニット432を誘導状態に制御するか否かを決定するための誘導状態抽選が行われる。既に説明したとおり誘導ユニット432のサポートモード(すなわち第2作動部413のサポートモード)として高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されており、誘導ユニット432の誘導状態(第2作動部413の開放状態)の制御はその時点におけるサポートモードの種類に対応する態様で行われる。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、0〜9999の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜9999)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納された当たり乱数カウンタC1の値を利用して当否判定処理が行われる。
当否判定処理に際して当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとして、第1特図側の保留情報に対応させて第1特図の当否テーブル461が設けられているとともに、第2特図側の保留情報に対応させて第2特図の当否テーブル462が設けられている。また、本実施形態では当否抽選モードとして、大当たり結果となる確率を相違させる複数種類のモードが存在しているのではなく、同一の設定値であれば大当たり結果となる確率が一定となるように1種類のモードが設定されている。
図215(a)は第1特図の当否テーブル461を説明するための説明図であり、図215(b)は第2特図の当否テーブル462を説明するための説明図である。
図215(a)及び図215(b)に示すように当否判定処理の当否結果として、大当たり結果と、小当たり結果と、外れ結果とが存在している。大当たり結果は、特電入賞装置416が開閉制御される開閉実行モードへの移行契機となるとともに、サポートモードの移行契機となり得る当否結果である。小当たり結果は、振分入賞装置415が開閉制御される振分実行モードへの移行契機となり、当該振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合には開閉実行モード及びサポートモードの移行契機となる一方、当該振分実行モードにおいてV入賞が発生しなかった場合には開閉実行モード及びサポートモードの移行契機とならない当否結果である。外れ結果は、開閉実行モード及び振分実行モードへの移行契機とならずに、さらにサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
図215(a)に示すように第1特図の当否テーブル461には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果及び外れ結果は設定されているが小当たり結果は設定されていない。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9950個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9948個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9946個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9944個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9942個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9940個が設定されている。
つまり、「設定1」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は1/200である。「設定2」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/192である。「設定3」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/185である。「設定4」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/179である。「設定5」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/172である。「設定6」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/167である。なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
図215(b)に示すように第2特図の当否テーブル462には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7950個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7948個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7946個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7944個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7942個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7940個が設定されている。
つまり、「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる1/200である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/192である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/185である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/179である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/172である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/167である。
第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となる1/5である。この小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても大当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
上記のとおり第1特図側の保留情報を契機とした場合及び第2特図側の保留情報を契機とした場合のいずれであっても高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高くなるように設定されていることにより高い設定値ほど遊技者にとって有利となる。また、開閉実行モードは単位時間当たりにおける遊技者の持ち球の増加量が最も多くなる期間であり、当該開閉実行モードの移行契機となる大当たり結果の確率が設定値に応じて変動することにより、設定値に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
このように大当たり結果となる確率が設定値に応じて変動する構成において、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となっている。これにより、遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測をしづらくさせることが可能となる。
また、第2特図の当否テーブル462においてはいずれの設定値であっても小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が多い構成において、大当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の設定値による変動分が、外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。この点からも設定値の推測をしづらくさせることが可能となる。
次に、種別カウンタC2について説明する。種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納された種別カウンタC2の値を利用して種別判定処理が行われる。
種別カウンタC2を利用した種別判定処理は、当否判定処理において大当たり結果となった場合及び小当たり結果となった場合のそれぞれにおいて行われる。つまり、本実施形態では大当たり結果が複数種類設定されているとともに小当たり結果が複数種類設定されている。そして、当否判定処理において大当たり結果が選択された場合には、主側ROM64に予め記憶された大当たり用の種別テーブル463及び種別カウンタC2を利用して大当たり結果の種類が選択される。また、当否判定処理において小当たり結果が選択された場合には、主側ROM64に予め記憶された小当たり用の種別テーブル464及び種別カウンタC2を利用して小当たり結果の種類が選択される。以下、大当たり結果の種類及び小当たり結果の種類について説明する。
図216(a)は第1特図側の保留情報又は第2特図側の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に大当たり結果の種類を振り分けるために参照される大当たり用の種別テーブル463を説明するための説明図である。また、図216(b)は複数種類の大当たり結果のそれぞれの内容について説明するための説明図である。
大当たり用の種別テーブル463は第1特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に参照されるとともに、第2特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に参照される。つまり、第1特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合及び第2特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合のいずれであっても、同一の大当たり用の種別テーブル463が参照される。
大当たり用の種別テーブル463には図216(a)に示すように、大当たり結果の種類として、6R大当たり結果と15R大当たり結果とが設定されている。そして、「0〜26」の種別カウンタC2の数値情報が6R大当たり結果に対応しており、「27〜29」の種別カウンタC2の数値情報が15R大当たり結果に対応している。つまり、当否判定処理において大当たり結果が選択された場合には、9/10の確率で6R大当たり結果が選択され、1/10の確率で15R大当たり結果が選択される。
6R大当たり結果となった場合、図216(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が6回発生する。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、6R大当たり結果の発生の契機となった保留情報が第1特図側の保留情報であった場合には、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が1回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。既に説明したとおり第2特図保留エリア453には第1〜第4エリア453a〜453dが設けられており第2特図側の保留情報を4個保留記憶することが可能となっている。したがって、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした最初の遊技回が実行されている状況において高頻度サポートモードの態様で制御される第2作動部413に4個の遊技球を入球させることで、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を5回実行させることが可能となる。
一方、6R大当たり結果の発生の契機となった保留情報が第2特図側の保留情報であった場合には、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が5回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。既に説明したとおり第2特図保留エリア453には第1〜第4エリア453a〜453dが設けられており第2特図側の保留情報を4個保留記憶することが可能となっている。したがって、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした5回目の遊技回が実行されている状況において高頻度サポートモードの態様で制御される第2作動部413に4個の遊技球を入球させることで、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。
15R大当たり結果となった場合、図216(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が15回発生する。したがって、少なくともラウンド遊技の実行回数という点で15R大当たり結果は6R大当たり結果よりも有利となっている。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、15R大当たり結果の発生の契機となった保留情報が第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報のいずれであったとしても第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が5回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。既に説明したとおり第2特図保留エリア453には第1〜第4エリア453a〜453dが設けられており第2特図側の保留情報を4個保留記憶することが可能となっている。したがって、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした5回目の遊技回が実行されている状況において高頻度サポートモードの態様で制御される第2作動部413に4個の遊技球を入球させることで、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。
図216(c)は第2特図側の保留情報を契機とした当否判定処理において小当たり結果が選択された場合に小当たり結果の種類を振り分けるために参照される小当たり用の種別テーブル464を説明するための説明図である。また、図216(d)は複数種類の小当たり結果のそれぞれの内容について説明するための説明図である。なお、既に説明したとおり第1特図側の保留情報を契機とした当否判定処理において小当たり結果が選択されることはないため、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において小当たり用の種別テーブル464が参照されることはない。
小当たり用の種別テーブル464には図216(c)に示すように、小当たり結果の種類として、第1小当たり結果と第2小当たり結果と第3小当たり結果とが設定されている。そして、「0〜9」の種別カウンタC2の数値情報が第1小当たり結果に対応しており、「10〜19」の種別カウンタC2の数値情報が第2小当たり結果に対応しており、「20〜29」の種別カウンタC2の数値情報が第3小当たり結果に対応している。つまり、当否判定処理において小当たり結果が選択された場合には、1/3の確率で第1小当たり結果が選択され、1/3の確率で第2小当たり結果が選択され、1/3の確率で第3小当たり結果が選択される。
第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれであっても、図216(d)に示すように最初に振分実行モードが開始される。この振分実行モードでは振分入賞装置415が1回開閉される。振分入賞装置415の開放状態は、既に説明したとおり開放継続期間である10秒が経過した場合、及び振分入賞装置415に入球した遊技球の個数が上限入賞個数である10個に到達した場合のいずれか一方の条件が成立するまで継続される。そして、振分入賞装置415の開放状態が継続されている状況において当該振分入賞装置415に向けて遊技球が流下するように発射操作を継続することで、振分入賞装置415に入球した遊技球がV入賞検知センサ449にて検知されるV入賞が発生することとなる。なお、1回の振分実行モードにおいてV入賞検知センサ449にて複数個の遊技球が検知されたとしても、V入賞の発生回数は1回として扱われる。
V入賞が発生することでその後に開閉実行モードが発生する。この場合、第1小当たり結果を契機とした振分実行モードの後であれば5回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードとなり、第2小当たり結果を契機とした振分実行モードであれば8回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードとなり、第3小当たり結果を契機とした振分実行モードであれば14回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードとなる。したがって、少なくともラウンド遊技の実行回数という点で第1小当たり結果よりも第2小当たり結果の方が有利であり、第2小当たり結果よりも第3小当たり結果の方が有利である。
第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれかとなり更に振分実行モードにおいてV入賞が発生して開閉実行モードが発生した場合には、当該開閉実行モードが終了した後に振分実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれを契機としている場合であっても、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が5回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。既に説明したとおり第2特図保留エリア453には第1〜第4エリア453a〜453dが設けられており第2特図側の保留情報を4個保留記憶することが可能となっている。したがって、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした5回目の遊技回が実行されている状況において高頻度サポートモードの態様で制御される第2作動部413に4個の遊技球を入球させることで、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。なお、第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれかとなったことを契機とした振分実行モードにおいてV入賞が発生しなかった場合には、振分実行モードが終了した後に開閉実行モードが発生することはなく、さらに振分実行モードの開始前におけるサポートモードが維持される。
以上のように当否テーブル461,462及び種別テーブル463,464が設定されていることによる遊技の流れについて説明する。遊技ホールの営業開始時には基本的にサポートモードが低頻度サポートモードとなる。低頻度サポートモードにおいては第1作動部412への入賞を狙って発射操作が行われ、第1作動部412への入賞が発生することで第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されるとともに図柄表示装置424にて図柄の変動表示が行われる遊技回が実行される。この遊技回の開始時に実行された当否判定処理において大当たり結果が選択されることで当該遊技回の終了後に開閉実行モードが発生する。この開閉実行モードは、6R大当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が6回実行され、15R大当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が15回実行される。
開閉実行モードが終了した後は高頻度サポートモードとなる。この場合に当該高頻度サポートモードは、開閉実行モードの発生の契機となった大当たり結果が6R大当たり結果であれば第2特図表示部426における遊技回が1回実行された場合に終了され、開閉実行モードの発生の契機となった大当たり結果が15R大当たり結果であれば第2特図表示部426における遊技回が5回実行された場合に終了される。第2特図表示部426における遊技回が1回実行された場合に高頻度サポートモードが終了される場合は第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を5回実行させることが可能となり、第2特図表示部426における遊技回が5回実行された場合に高頻度サポートモードが終了される場合は第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。
高頻度サポートモードにおいては第2作動部413への入賞を狙って発射操作が行われ、第2作動部413への入賞が発生することで第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が実行されるとともに図柄表示装置424にて図柄の変動表示が行われる遊技回が実行される。第2特図側の保留情報を契機とした遊技回では1/5という高い確率で小当たり結果となる。小当たり結果となった場合には振分実行モードとなり当該振分実行モードでは振分入賞装置415への入賞を狙って発射操作が継続されることで基本的にV入賞が発生する。V入賞が発生した場合にはその後に開閉実行モードが発生する。この開閉実行モードは、第1小当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が5回実行され、第2小当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が8回実行され、第3小当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が14回実行される。そして、開閉実行モードが終了した後は発生契機が第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれであったとしても高頻度サポートモードとなるとともに当該高頻度サポートモードは第2特図表示部426における遊技回が5回実行された場合に終了される。この場合、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。
つまり、高頻度サポートモードへの移行が発生した場合には第2特図側の保留情報を契機とした遊技回にて小当たり結果が発生することで、振分実行モード及び開閉実行モードを発生させることが可能となるとともに、その後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。これにより、遊技者は高頻度サポートモードへの移行が発生することを期待するとともに、高頻度サポートモードへの移行が発生した場合には第2特図側の保留情報を契機とした遊技回にて小当たり結果となることを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。なお、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回においても大当たり結果が発生し得るとともに大当たり結果が発生した場合には開閉実行モードが発生する。また、開閉実行モードの終了後には発生契機となった大当たり結果の種類に関係なく、高頻度サポートモードとなるとともに当該高頻度サポートモードは第2特図表示部426における遊技回が5回実行された場合に終了される。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を利用して外れ結果となる遊技回においてリーチ表示を発生させるか否かが決定される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置424における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置424を備え、大当たり結果又は小当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置424における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置424の表示面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置424の表示面において図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回、すなわち大当たり結果又は小当たり結果に対応する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、主側ROM64に記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置81において行われる。この場合、音声発光制御装置81は、いずれかの大当たり結果又は小当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置424にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部425,426における絵柄の変動表示の表示継続期間と、図柄表示装置424における図柄の変動表示の表示継続期間とを主側CPU63において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは繰り返し更新され、特図表示部425,426における絵柄の変動開始時及び図柄表示装置424による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。
<普図普電制御処理>
次に、主側CPU63にて実行される各種処理について説明する。図217は主側CPU63にて実行される普図普電制御処理を示すフローチャートである。なお、普図普電制御処理は第1タイマ割込み処理(図133)におけるステップS8914にて実行される。また、普図普電制御処理におけるステップSD601〜ステップSD610の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず普図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップSD601)。当該取得処理では、スルー入賞部414への入賞が発生しており、さらに普図保留エリア455に上限個数分の普図側の保留情報が取得されていない場合に、普電役物開放カウンタC4の数値情報を普図保留エリア455に格納する。この場合、第1エリア455a→第2エリア455b→第3エリア455c→第4エリア455dの順序で普図側の保留情報が格納されるようにする。
その後、主側RAM65に設けられた普図普電カウンタの数値情報を読み出すとともに(ステップSD602)、主側ROM64に設けられた普図普電アドレステーブルを読み出す(ステップSD603)。そして、普図普電アドレステーブルから普図普電カウンタの数値情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップSD604)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップSD605)。
普図普電カウンタは、普図普電制御処理におけるステップSD606〜ステップSD610の各処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、普図普電アドレステーブルには、普図普電カウンタの数値情報に対応させて、ステップSD606〜ステップSD610の各処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。普図普電カウンタの値が「0」である場合にはステップSD606の普図変動開始処理にジャンプし、普図普電カウンタの値が「1」である場合にはステップSD607の普図変動中処理にジャンプし、普図普電カウンタの値が「2」である場合にはステップSD608の普図確定中処理にジャンプし、普図普電カウンタの値が「3」である場合にはステップSD609の普電開放中処理にジャンプし、普図普電カウンタの値が「4」である場合にはステップSD610の普電閉鎖中処理にジャンプする。
ステップSD606の普図変動開始処理では、普図保留エリア455に普図側の保留情報が保留記憶されていることを条件に、普図保留エリア455に保留記憶されている普図側の保留情報をシフトする処理を実行する。具体的には、普図保留エリア455の第1エリア455aに格納されている普図側の保留情報を普図用の実行エリア456にシフトし、その後に第2エリア455b→第1エリア455a、第3エリア455c→第2エリア455b、及び第4エリア455d→第3エリア455cとなるように普図側の保留情報をシフトする。そして、普図用の実行エリア456に新たににシフトされた普図側の保留情報を抽選値として誘導状態抽選処理を実行する。本実施形態では既に説明したとおりサポートモードとして低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが存在している。但し、誘導状態抽選処理にて誘導状態当選となる確率は低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとで同一となっている(具体的には4/5)。
普図変動開始処理では誘導状態抽選処理を実行した場合、普図表示部423aにおける絵柄の変動表示を開始させる処理を実行する。この場合に、普図表示部423aにて絵柄を変動表示させる表示継続期間の情報を主側RAM65に設けられた普図普電タイマカウンタにセットする。当該普図普電タイマカウンタにセットされた値は第1タイマ割込み処理(図133)のタイマ更新処理(ステップS8910)が実行される度に1減算される。この場合に、当該表示継続期間は高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも短くなっている。具体的には、高頻度サポートモードであれば当該表示継続期間は1秒であり、低頻度サポートモードであれば当該表示継続期間は10秒である。その後、普図表示部423aにおける絵柄の変動表示を開始させた後に、普図普電カウンタの値を「0」から「1」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図変動中処理となる。
ステップSD607の普図変動中処理では、普図表示部423aにおける絵柄の表示を更新させるための処理を実行する。また、普図変動開始処理にて主側RAM65の普図普電タイマカウンタにセットした値が「0」となっている場合には、普図側の確定期間の情報を主側RAM65の普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図表示部423aにおける今回の絵柄の変動表示回の実行契機となった誘導状態抽選処理の結果に対応する絵柄を普図表示部423aに停止表示させるための処理を実行する。そして、普図普電カウンタの値を「1」から「2」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図確定中処理となる。
ステップSD608の普図確定中処理では、普図普電タイマカウンタの値が「0」となっている場合に、今回の絵柄の変動表示回の実行契機となった誘導状態抽選処理の結果が誘導状態当選であるか否かを判定する。誘導状態当選ではない場合、普図普電カウンタの値を「0」クリアする。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図変動開始処理となる。
誘導状態当選である場合、第2作動部413の誘導ユニット432を誘導状態とするための処理を実行する。この場合、高頻度サポートモードであれば誘導ユニット432が誘導状態となる回数として3回を設定するとともに各誘導状態の実行回における上限誘導期間を2秒に設定する。一方、低頻度サポートモードであれば誘導ユニット432が誘導状態となる回数として1回を設定するとともに当該誘導状態の実行回における上限誘導期間を0.6秒に設定する。誘導状態の実行回数の情報は主側RAM65に設けられた普電開放回数カウンタにセットし、上限誘導期間の情報は普図普電タイマカウンタにセットする。また、高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードのいずれであっても誘導状態当選となった場合における第2作動部413への遊技球の上限入賞個数は10個となっている。上限入賞個数の情報は主側RAM65に設けられた普電入賞カウンタにセットする。普電入賞カウンタの値が「0」となった場合には今回の誘導状態当選を契機とした誘導状態の実行を終了させる。また、ガイド駆動部436への駆動信号の出力を開始することにより誘導ユニット432を非誘導状態から誘導状態に切り換える。上記のような誘導状態の実行を可能とするための設定を行った後は、普図普電カウンタの値を「2」から「3」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普電開放中処理となる。
ステップSD609の普電開放中処理では、第2作動部413への入賞が発生している場合にその入賞個数に対応する値を主側RAM65の普電入賞カウンタの値から減算する。そして、普電入賞カウンタの値が「0」である場合には、ガイド駆動部436への駆動信号の出力を停止することで誘導ユニット432を誘導状態から非誘導状態に切り換えた後に、普図普電カウンタの値を「0」クリアする。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図変動開始処理となる。また、普電入賞カウンタの値が「0」ではない場合であっても普図普電タイマカウンタの値が「0」である場合には、ガイド駆動部436への駆動信号の出力を停止することで誘導ユニット432を誘導状態から非誘導状態に切り換えるとともに普電開放回数カウンタの値を1減算する。そして、普電開放回数カウンタの値が「0」ではない場合には誘導ユニット432の非誘導継続期間の情報を普図普電タイマカウンタにセットした後に普図普電カウンタの値を「3」から「4」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普電閉鎖中処理となる。普電開放回数カウンタの値が「0」である場合には普図普電カウンタの値を「0」クリアする。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図変動開始処理となる。
ステップSD610の普電閉鎖中処理では、普図普電タイマカウンタの値が「0」となっていることを条件として、ガイド駆動部436への駆動信号の出力を開始することで誘導ユニット432を非誘導状態から誘導状態に切り換えるとともに上限誘導期間の情報を普図普電タイマカウンタにセットする。そして、普図普電カウンタの値を「4」から「3」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普電開放中処理となる。
以上のように普電普電制御処理が実行されることにより、スルー入賞部414への入賞が発生することを契機として普図表示部423aにおいて絵柄の変動表示が行われる。そして、誘導状態抽選処理において誘導状態当選となった場合には第2作動部413の誘導ユニット432が誘導状態となる。第2作動部413が誘導状態となることで当該第2作動部413への遊技球の入賞が可能となり、第2作動部413に遊技球が入賞することで第2特図側の保留情報が第2特図保留エリア453に格納される。
<特図特電制御処理>
図218は主側CPU63にて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。なお、特図特電制御処理は第1タイマ割込み処理(図133)におけるステップS8913にて実行される。また、特図特電制御処理におけるステップSD701〜ステップSD713の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず保留情報の取得処理を実行する(ステップSD701)。保留情報の取得処理では第1作動部412への入賞が発生している場合、第1特図保留エリア452に記憶されている第1特図側の保留情報の数が上限記憶数(具体的には4個)未満であることを条件として、第1特図側の保留情報の格納処理を実行する。当該格納処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第1特図側の保留情報として、第1特図保留エリア452の第1エリア452a〜第4エリア452dにおける第1特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。なお、第1特図側の保留情報を取得した場合には、第1特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて第1特図保留表示部427の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、第1特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第1特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第1特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
第2作動部413への入賞が発生している場合、第2特図保留エリア453に記憶されている第2特図側の保留情報の数が上限記憶数(具体的には4個)未満であることを条件として、第2特図側の保留情報の格納処理を実行する。当該格納処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第2特図側の保留情報として、第2特図保留エリア453の第1エリア453a〜第4エリア453dにおける第2特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。なお、第2特図側の保留情報を取得した場合には、第2特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて第2特図保留表示部428の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、第2特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第2特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第2特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
保留情報の取得処理を実行した後は、主側ROM64に記憶されている特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップSD702)。そして、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの数値情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップSD703)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップSD704)。
特図特電カウンタは、特図特電制御処理におけるステップSD705〜ステップSD713の各処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、ステップSD705〜ステップSD713の各処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。特図特電カウンタの値が「0」である場合にはステップSD705の特図変動開始処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「1」である場合にはステップSD706の特図変動中処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「2」である場合にはステップSD707の特図確定中処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「3」である場合にはステップSD708の振分開始用処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「4」である場合にはステップSD709の振分用処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「5」である場合にはステップSD710の特電開始処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「6」である場合にはステップSD711の特電開放中処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「7」である場合にはステップSD712の特電閉鎖中処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「8」である場合にはステップSD713の特電終了処理にジャンプする。以下、ステップSD705〜ステップSD713の各処理について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
まずステップSD705の特図変動開始処理について、図219のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図変動開始処理におけるステップSD801〜ステップSD818の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特図変動開始処理では、第1特図側の保留情報又は第2特図側の保留情報が記憶されていることを条件として(ステップSD801:YES)、データ設定処理を実行する(ステップSD802)。データ設定処理では、第2特図保留エリア453に第2特図側の保留情報が記憶されている場合、第1特図保留エリア452に当該第2特図側の保留情報よりも先に取得された第1特図側の保留情報が取得されているか否かに関係なく、第2特図保留エリア453の第1エリア453aに記憶されている第2特図側の保留情報を遊技回の実行対象とすべく特図用の実行エリア454に移動させる。これにより、第2特図側の保留情報を第1特図側の保留情報よりも当否判定処理の実行契機として優先させることが可能となるとともに、遊技回の実行契機として優先させることが可能となる。
第2特図保留エリア453の第1エリア453aに記憶されている第2特図側の保留情報を特図用の実行エリア454に移動させた場合、その後に第2特図保留エリア453に格納された第2特図側の保留情報をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア453a〜453dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、第2エリア453b→第1エリア453a、第3エリア453c→第2エリア453b、第4エリア453d→第3エリア453cといった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに第4エリア453dを「0」クリアする。また、データ設定処理では、第2特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて第2特図保留表示部428の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第2特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第2特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
一方、データ設定処理では、第2特図保留エリア453に第2特図側の保留情報が記憶されていない場合、第1特図保留エリア452の第1エリア452aに格納されたデータを特図用の実行エリア454に移動する。その後、第1特図保留エリア452に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア452a〜452dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、第2エリア452b→第1エリア452a、第3エリア452c→第2エリア452b、第4エリア452d→第3エリア452cといった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに第4エリア452dを「0」クリアする。また、データ設定処理では、第1特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて第1特図保留表示部427の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第1特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第1特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
データ設定処理を実行した後は当否判定処理を実行する(ステップSD803)。当否判定処理では、特図用の実行エリア454に第1特図側の保留情報が格納されており今回の遊技回が第1特図側の保留情報を契機としている場合には、現状のパチンコ機10の設定値に対応する第1特図の当否テーブル461(図215(a)参照)を主側ROM64から読み出す。そして、今回の遊技回の開始契機となった第1特図側の保留情報のうち当たり乱数カウンタC1についての数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記第1特図の当否テーブル461に対して照合することで今回の当否判定処理の結果が大当たり結果及び外れ結果のいずれであるのかを特定する。
一方、当否判定処理では、特図用の実行エリア454に第2特図側の保留情報が格納されており今回の遊技回が第2特図側の保留情報を契機としている場合には、現状のパチンコ機10の設定値に対応する第2特図の当否テーブル462(図215(b)参照)を主側ROM64から読み出す。そして、今回の遊技回の開始契機となった第2特図側の保留情報のうち当たり乱数カウンタC1についての数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記第2特図の当否テーブル462に対して照合することで今回の当否判定処理の結果が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれであるのかを特定する。
当否判定処理の結果が大当たり結果である場合(ステップSD804:YES)、大当たり時の種別判定処理を実行する(ステップSD805)。大当たり時の種別判定処理では、図216(a)に示す大当たり用の種別テーブル463を主側ROM64から読み出す。また、第1特図側の保留情報が今回の遊技回の契機である場合には当該第1特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出し、第2特図側の保留情報が今回の遊技回の契機である場合には当該第2特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出す。そして、その読み出した種別カウンタC2についての数値情報が上記大当たり用の種別テーブル463において設定されている6R大当たり結果及び15R大当たり結果のうちいずれの種類の大当たり結果の数値範囲に対応しているのかを特定する。
大当たり時の種別判定処理を実行した後は、当該種別判定処理にて特定した大当たり結果の種類に対応する主側RAM65のフラグに「1」をセットする(ステップSD806)。この「1」がセットされたフラグの状態は、開閉実行モードが終了する場合に「0」クリアされる。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSD807)。具体的には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち遊技回の実行対象となっている側に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、第1特図表示部425又は第2特図表示部426に停止表示される絵柄の停止態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップSD807では、ステップSD805にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM65に記憶する。なお、各大当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の大当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている大当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
当否判定処理の結果が小当たり結果である場合(ステップSD808:YES)、小当たり時の種別判定処理を実行する(ステップSD809)。なお、既に説明したとおり第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合には小当たり結果が選択されることはなく、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合に小当たり結果が選択され得る。小当たり時の種別判定処理では、図216(c)に示す小当たり用の種別テーブル464を主側ROM64から読み出す。また、今回の遊技回の契機となっている第2特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出す。そして、その読み出した種別カウンタC2についての数値情報が上記小当たり用の種別テーブル464において設定されている第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のうちいずれの種類の小当たり結果の数値範囲に対応しているのかを特定する。
小当たり時の種別判定処理を実行した後は、当該種別判定処理にて特定した小当たり結果の種類に対応する主側RAM65のフラグに「1」をセットする(ステップSD810)。この「1」がセットされたフラグの状態は、振分実行モードの終了後に開閉実行モードが発生しない場合には振分実行モードが終了する場合に「0」クリアされ、振分実行モードの終了後に開閉実行モードが発生する場合には開閉実行モードが終了する場合に「0」クリアされる。
その後、小当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSD811)。具体的には、第2特図表示部426に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている小当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この小当たり結果用の停止結果テーブルには、第2特図表示部426に停止表示される絵柄の停止態様の種類が、小当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップSD811では、ステップSD809にて特定した小当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM65に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。なお、各小当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の小当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている小当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
当否判定処理の結果が大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもない場合(ステップSD804及びステップSD808:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSD812)。具体的には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち遊技回の実行対象となっている側に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び小当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
いずれかの停止結果設定処理を実行した後は、表示継続期間の把握処理を実行する(ステップSD813)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置424にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回がいずれかの大当たり結果又はいずれかの小当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果及びいずれの小当たり結果でもない場合であっても、特図用の実行エリア454に格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の表示継続期間を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の表示継続期間を取得する。ちなみに、リーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の表示継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の表示継続期間と異なっている。
その後、今回の当否判定処理及び種別判定処理の結果、現状のサポートモードの種類、並びにステップSD813の処理結果に対応する変動用コマンド及び種別コマンドを主側ROM64から選択する(ステップSD814)。そして、その選択した変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSD815)。音声発光制御装置81は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用の演出が実行されるようにするための制御を実行する。
その後、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち今回の遊技回の実行対象となっている側における絵柄の変動表示を開始させる(ステップSD816)。第1特図表示部425又は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示を行わせる場合に主側CPU63に参照されるテーブルとして、第1特図表示部425及び第2特図表示部426に対して共通となる特図用の変動表示テーブルが主側ROM64に予め記憶されている。第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が実行される場合には、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく同一の変動表示テーブルが使用される。第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、所定のパターンによる絵柄の変動表示が繰り返されることとなるが、特図用の変動表示テーブルにはその所定のパターンによる絵柄の変動表示における1周分の制御データが設定されている。したがって、第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、ステップSD813にて決定した遊技回の表示継続期間が経過するまで特図用の変動表示テーブルが繰り返し使用されることとなる。
なお、第1特図表示部425及び第2特図表示部426における絵柄の変動表示の内容は任意であり、例えば全ての表示用セグメント425a,426aが所定の順序で発光状態となることで絵柄の変動表示が行われる構成としてもよく、2個又は3個といったように一部の表示用セグメント425a,426aが所定の順序で発光状態となることで絵柄の変動表示が行われる構成としてもよく、全ての表示用セグメント425a,426aが点滅することで絵柄の変動表示が行われる構成としてもよく、1個又は2個といった一部の表示用セグメント425a,426aが点滅することで絵柄の変動表示が行われる構成としてもよい。
その後、特別表示部429の消灯処理を実行する(ステップSD817)。特別表示部429においては、開閉実行モードが発生した場合に当該開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数に対応する情報が表示される。つまり、6R大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて6回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、15R大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて15回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、第1小当たり結果を契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて5回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、第2小当たり結果を契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて8回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、第3小当たり結果を契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて14回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。上記構成において特図変動開始処理のステップSD817にて特別表示部429の消灯処理が実行されることにより、開閉実行モードが開始される場合に開始された特別表示部429におけるラウンド遊技の回数に対応する表示は当該開閉実行モードが終了した後において新たな遊技回が開始される場合に終了される。そして、特別表示部429は開閉実行モードが新たに発生するまで消灯状態に維持される。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSD818)。特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「0」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特図変動中処理(ステップSD706)に対応する「1」となる。
<特図変動中処理>
次に、特図特電制御処理(図218)のステップSD706にて実行される特図変動中処理について説明する。
今回の遊技回の表示継続期間が経過していない場合であって、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426の表示内容の更新タイミングである場合、特図用の変動表示テーブルを参照することにより特図表示部425,426の表示内容を更新するためのデータ設定を行う。これにより、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426における絵柄の表示内容が次の順番の表示内容に更新される。なお、主側RAM65には第1特図表示部425において絵柄の更新タイミングとなった場合に絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出するために参照される第1表示順序カウンタが設けられている。また、主側RAM65には第2特図表示部426において絵柄の更新タイミングとなった場合に絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出するために参照される第2表示順序カウンタが設けられている。
特図表示部425,426における絵柄の変動表示の開始時の態様、及び絵柄の変動表示の更新態様は、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく一定の態様で行われるとともに、図柄表示装置424における遊技回用の演出の内容に関係なく一定の態様で行われる。例えば、所定の複数回の更新タイミングが発生することで絵柄の表示内容が1周するとともに表示順序が一定の順序である表示パターンが繰り返し行われ、遊技回の表示継続期間が経過した場合には当該表示パターンのいずれの順序の表示が行われている状況であっても、その遊技回の開始時に決定された停止結果が表示される。これにより、特図表示部425,426を表示制御するための処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
一方、遊技回の表示継続期間が経過している場合、遊技回の開始時に主側RAM65に記憶された特図表示部425,426の絵柄の停止態様の情報を読み出すとともにその絵柄の停止態様となるように今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426を表示制御する。これにより、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426において今回の遊技回の当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。特図表示部425,426において停止表示された絵柄の態様は、振分実行モード及び開閉実行モードであるか否かに関係なく、その特図表示部425,426における次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持される。また、主側RAM65のタイマカウンタに最終停止期間(例えば0.5sec)の情報をセットする。これにより、最終停止期間の計測が開始される。
その後、最終停止コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は、主側CPU63から最終停止コマンドを受信した場合、表示制御装置82に最終停止コマンドを送信する。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から最終停止コマンドを受信した場合、今回の遊技回における停止図柄の組合せを最終停止期間に亘って停止表示させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置424において今回の遊技回に対応する停止図柄の組合せが最終停止期間に亘って停止表示されることとなる。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する。特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「1」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は特図確定中処理(ステップSD707)に対応する「2」となる。
<特図確定中処理>
次に、特図特電制御処理(図218)のステップSD707にて実行される特図確定中処理について、図220のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図確定中処理におけるステップSD901〜ステップSD915の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
最終停止期間が経過している場合であって今回の遊技回が大当たり結果に対応している場合(ステップSD901及びステップSD902:YES)、特別表示部429の表示開始処理を実行する(ステップSD903)。特別表示部429の表示開始処理では、今回の大当たり結果が6R大当たり結果である場合には6回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。また、特別表示部429の表示開始処理では、今回の大当たり結果が15R大当たり結果である場合には15回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。その後、特図特電カウンタの値を3加算する(ステップSD904)。特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値が「2」であるため、3加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電開始処理(ステップSD710)に対応する「5」となる。
最終停止期間が経過している場合であって今回の遊技回が大当たり結果に対応していない場合(ステップSD901:YES、ステップSD902:NO)、主側RAM65に設けられたサポートフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSD905)。サポートフラグは高頻度サポートモードである場合に「1」がセットされ、低頻度サポートモードである場合に「0」となるフラグである。したがって、ステップSD905ではサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定していることになる。
高頻度サポートモードでありサポートフラグに「1」がセットされている場合(ステップSD905:YES)、今回終了した遊技回が第2特図側の保留情報を契機とした遊技回であるか否かを判定する(ステップSD906)。今回終了した遊技回が第2特図側の保留情報を契機とした遊技回である場合(ステップSD906:YES)、主側RAM65に設けられた第2特図用カウンタの値を1減算するとともに(ステップSD907)、主側RAM65に設けられた合計用カウンタの値を1減算する(ステップSD908)。一方、今回終了した遊技回が第1特図側の保留情報を契機とした遊技回である場合(ステップSD906:NO)、主側RAM65に設けられた第1特図用カウンタの値を1減算するとともに(ステップSD909)、主側RAM65の合計用カウンタの値を1減算する(ステップSD910)。ステップSD908又はステップSD910の処理を実行した後は、第1特図用カウンタ、第2特図用カウンタ及び合計用カウンタのいずれかの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップSD911)。ステップSD911にて肯定判定をした場合、主側RAM65のサポートフラグを「0」クリアする(ステップSD912)。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
既に説明したとおり開閉実行モードが終了した場合にはサポートモードが高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは開閉実行モードが終了した後における遊技回の実行回数が終了基準回数となった場合に終了し低頻度サポートモードに移行する。第1特図用カウンタ、第2特図用カウンタ及び合計用カウンタはいずれも上記終了基準回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。第1特図用カウンタは開閉実行モードが終了した後における第1特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数を計測するためのカウンタであり、第2特図用カウンタは開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数を計測するためのカウンタであり、合計用カウンタは開閉実行モードが終了した後における第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の合計の実行回数を計測するためのカウンタである。開閉実行モードの発生契機となった大当たり結果又は小当たり結果がいずれの種類であったとしても、第1特図用カウンタ及び合計用カウンタには開閉実行モードが終了する場合に「100」がセットされる。一方、第2特図用カウンタには、第1特図側の保留情報による6R大当たり結果を契機とした開閉実行モードである場合には「1」がセットされ、それ以外を契機とした開閉実行モードである場合には「5」がセットされる。
上記のとおり第1特図側の保留情報を契機とした遊技回が実行された場合には第1特図用カウンタ及び合計用カウンタの値がそれぞれ1減算され、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が実行された場合には第2特図用カウンタ及び合計用カウンタの値がそれぞれ1減算される。そして、第1特図用カウンタ、第2特図用カウンタ及び合計用カウンタのいずれかの値が「0」となった場合には、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。したがって、高頻度サポートモードは、開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が1回若しくは5回となった場合、開閉実行モードが終了した後における第1特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が100回となった場合、又は開閉実行モードが終了した後における第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の合計回数が100回となった場合に終了する。
但し、高頻度サポートモードにおいては基本的に右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われる。したがって、高頻度サポートモードは基本的に、開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が1回又は5回となった場合に終了することとなる。なお、開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が1回となった場合に終了するとは、開閉実行モードが終了した後における最初の第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が終了した場合に高頻度サポートモードが終了することである。また、開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が5回となった場合に終了するとは、開閉実行モードが終了した後における5回目の第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が終了した場合に高頻度サポートモードが終了することである。
ステップSD905にて否定判定をした場合、ステップSD911にて否定判定をした場合、又はステップSD912の処理を実行した場合、今回の遊技回が小当たり結果に対応しているか否かを判定する(ステップSD913)。今回の遊技回が小当たり結果に対応していない場合(ステップSD913:NO)、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSD914)。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSD705)に対応する「0」となる。一方、今回の遊技回が小当たり結果に対応している場合(ステップSD913:YES)、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSD915)。特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値が「2」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は振分開始用処理(ステップSD708)に対応する「3」となる。
<振分開始用処理>
次に、特図特電制御処理(図218)のステップSD708にて実行される振分開始用処理について説明する。
まず振分開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は、主側CPU63から振分開始コマンドを受信した場合、振分実行モード中であることを示す演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81は表示制御装置82に振分開始コマンドを送信する。表示制御装置82は音声発光制御装置81から振分開始コマンドを受信した場合、振分実行モードが開始されたことを示す表示演出が実行された後に、振分実行モード中であることを示す表示演出が実行されるように図柄表示装置424を表示制御する。
その後、主側RAM65に設けられた振分入賞カウンタに「10」をセットする。振分入賞カウンタは、振分実行モードにおいて開放状態となっている振分入賞装置415に入球した遊技球の個数との関係で当該振分入賞装置415を開放状態から閉鎖状態に切り換える契機を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。また、振分開放期間のセット処理を実行する。振分開放期間のセット処理では、振分入賞装置415が開放状態に維持される期間が振分開放期間である10秒となるように当該10秒に対応する情報を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。そして、振分入賞装置415を開放状態とするために振分入口用の駆動部443への駆動信号の出力を開始する。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する。振分開始用処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「3」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は振分用処理(ステップSD709)に対応する「4」となる。
<振分用処理>
次に、特図特電制御処理(図218)のステップSD709にて実行される振分用処理について、図221のフローチャートを参照しながら説明する。なお、振分用処理におけるステップSE101〜ステップSE118の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず振分入賞装置415の切換片446を退避位置からV誘導位置に切り換えるタイミングとなったか否かを判定する(ステップSE101)。振分入賞装置415が開放状態となってから2秒経過した場合にステップSE101にて肯定判定をする。ステップSE101にて肯定判定をした場合、切換片446が退避位置からV誘導位置に移動するように切換用駆動部447に駆動信号を出力する(ステップSE102)。これにより、切換片446がV誘導位置に配置され、その後に切換片446の位置に到達した遊技球は切換片446によってV入賞通路領域445cに誘導されてV入賞検知センサ449にて検知される。
振分入賞装置415のV入賞検知センサ449にて遊技球が検知されている場合(ステップSE103:YES)、主側RAM65に設けられたV入賞フラグに「1」をセットする(ステップSE104)。V入賞フラグは、V入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。また、V入賞コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSE105)。音声発光制御装置81は主側CPU63からV入賞コマンドを受信した場合、V入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたことに対応する演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81は表示制御装置82にV入賞コマンドを送信する。表示制御装置82は、音声発光制御装置81からV入賞コマンドを受信した場合、V入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたことを示す表示演出が実行されるように図柄表示装置424を表示制御する。
振分入賞装置415が開放状態である状況において、主側RAM65のタイマカウンタを利用して計測している振分開放期間が経過したか否かを判定する(ステップSE106)。振分開放期間が経過していない場合(ステップSE106:NO)、振分入賞装置415のカウント検知センサ448又はV入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたか否かを判定することで振分入賞装置415への入賞が発生したか否かを判定する(ステップSE107)。振分入賞装置415への入賞が発生している場合(ステップSE107:YES)、主側RAM65の振分入賞カウンタの値を1減算する(ステップSE108)。そして、その1減算後における振分入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップSE109)。
ステップSE106にて肯定判定をした場合、又はステップSE109にて肯定判定をした場合、振分入賞装置415の閉鎖条件が成立しているため、振分入口用の駆動部443への駆動信号の出力を停止することで振分入賞装置415を閉鎖状態とする(ステップSE110)。その後、振分入賞装置415内に確実に遊技球が存在しなくなるまで振分実行モードの終了を待機するために、主側RAM65のタイマカウンタに待機期間に対応する情報をセットする(ステップSE111)。待機期間は、振分入賞装置415に入球した遊技球がカウント検知センサ448及びV入賞検知センサ449のいずれかに検知されるまでに要する最長期間よりも長い期間として設定されている。具体的には4秒に設定されている。このように待機期間が経過するまで振分実行モードの終了を待機することで、振分入賞装置415を閉鎖状態とする直前に当該振分入賞装置415に入球した遊技球が仮にV入賞検知センサ449にて検知された場合にそれを有効なものとして扱うことが可能となる。
主側RAM65のタイマカウンタにて計測している待機期間が経過している場合(ステップSE112:YES)、切換片446がV誘導位置から退避位置に復帰するように切換用駆動部447への駆動信号の出力を停止する(ステップSE113)。これにより、切換片446が退避位置に復帰する。
その後、主側RAM65のV入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の振分実行モードにおいてV入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたか否かを判定する(ステップSE114)。V入賞フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE114:YES)、特別表示部429の表示開始処理を実行する(ステップSE115)。特別表示部429の表示開始処理では、今回の振分実行モードが第1小当たり結果を契機としている場合には5回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。また、特別表示部429の表示開始処理では、今回の振分実行モードが第2小当たり結果を契機としている場合には8回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。また、特別表示部429の表示開始処理では、今回の振分実行モードが第3小当たり結果を契機としている場合には14回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSE116)。振分用処理が実行される場合における特図特電カウンタの値が「4」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電開始処理(ステップSD710)に対応する「5」となる。なお、ステップSE114にて肯定判定をした場合にはV入賞フラグを「0」クリアする。
V入賞フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSE114:NO)、フラグクリア処理を実行する(ステップSE117)。フラグクリア処理では、小当たり結果の種類を特定するためのフラグなどを「0」クリアする。その後、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSE118)。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSD705)に対応する「0」となる。
<特電開始処理>
次に、特図特電制御処理(図218)のステップSD710にて実行される特電開始処理について説明する。
特電開始処理では、オープニング期間の開始前であればオープニング期間(例えば4秒)の計測を開始するとともにオープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はオープニングコマンドを受信した場合、オープニング演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81はオープニングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はオープニングコマンドを受信した場合、オープニング演出が実行されるように図柄表示装置424の表示制御を実行する。
特電開始処理では、オープニング期間が経過した場合、主側RAM65に設けられたラウンドカウンタに今回の開閉実行モードのラウンド遊技の実行回数に対応する情報をセットする。ラウンドカウンタは、開閉実行モードにおいて残りのラウンド遊技の回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタであり、ラウンド遊技が1回実行される度にラウンドカウンタの値が1減算される。また、主側RAM65のタイマカウンタにラウンド遊技の開放継続期間の情報(具体的には29秒)をセットするとともに、主側RAM65に設けられた入賞カウンタに1回のラウンド遊技における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。そして、特電用の開放設定処理を実行する。当該開放設定処理では、特電入賞装置416が開放状態となるように特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を開始する。その後、特図特電カウンタの値を1加算する。これにより、特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップSD711)に対応する「6」となる。
<特電開放中処理>
次に、特図特電制御処理(図218)のステップSD711にて実行される特電開放中処理について説明する。
特電開放中処理では、特電入賞装置416の開放継続期間が経過している場合又は特電入賞装置416に上限入賞個数の遊技球の入賞が発生している場合、閉鎖設定処理を実行する。当該閉鎖設定処理では、特電入賞装置416が閉鎖状態となるように特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を停止する。その後、主側RAM65のラウンドカウンタの値を1減算する。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」ではない場合、閉鎖継続期間に対応する情報(具体的には2秒)を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。その後、特図特電カウンタの値を1加算する。これにより、特図特電カウンタの値は特電閉鎖中処理(ステップSD712)に対応する「7」となる。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」である場合、エンディング期間に対応する情報(具体的には10秒)を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。また、エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はエンディングコマンドを受信した場合、エンディング演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81はエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はエンディングコマンドを受信した場合、エンディング演出が実行されるように図柄表示装置424の表示制御を実行する。その後、特図特電カウンタの値を2加算する。これにより、特図特電カウンタの値は特電終了処理(ステップSD713)に対応する「8」となる。
<特電閉鎖中処理>
次に、特図特電制御処理(図218)のステップSD712にて実行される特電閉鎖中処理について説明する。
閉鎖継続期間が経過している場合、主側RAM65のタイマカウンタにラウンド遊技の開放継続期間の情報(具体的には29秒)をセットするとともに、主側RAM65の入賞カウンタに1回のラウンド遊技における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。そして、特電用の開放設定処理を実行することで特電入賞装置416を開放状態とする。その後、特図特電カウンタの値を1減算する。これにより、特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップSD711)に対応する「6」となる。
<特電終了処理>
次に、特図特電制御処理(図218)のステップSD713にて実行される特電終了処理について、図222のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特電終了処理におけるステップSE201〜ステップSE209の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
エンディング期間が経過している場合(ステップSE201:YES)、主側RAM65の合計用カウンタに「100」をセットするとともに(ステップSE202)、主側RAM65の第1特図用カウンタに「100」をセットする(ステップSE203)。その後、今回の開閉実行モードが第2特図側の保留情報を契機としているか否かを判定する(ステップSE204)。また、今回の開閉実行モードが第1特図側の保留情報を契機としている場合には(ステップSE204:NO)、今回の開閉実行モードが15R大当たり結果を契機としているか否かを判定する(ステップSE205)。ステップSE204又はステップSE205にて肯定判定をした場合には主側RAM65の第2特図用カウンタに「5」をセットし(ステップSE206)、ステップSE204及びステップSE205の両方にて否定判定をした場合には主側RAM65の第2特図用カウンタに「1」をセットする(ステップSE207)。上記ステップSE202〜ステップSE207の処理により開閉実行モードが終了した後における高頻度サポートモードの終了条件が設定される。
ステップSE206又はステップSE207の処理を実行した場合、主側RAM65のサポートフラグに「1」をセットする(ステップSE208)。これにより、開閉実行モードが終了した後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。その後、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSE209)。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSD705)に対応する「0」となる。
<設定関連処理の実行中であることの報知>
次に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に起動されるメイン処理(図185)にて設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知するための構成について説明する。
図223は特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた各エリアを説明するための説明図である。
クリア対象エリア371には上記第56の実施形態と同様に、第1表示データバッファ271、第2表示データバッファ272、第3表示データバッファ273、第4表示データバッファ274及び第5表示データバッファ275が設けられている。また、クリア対象エリア371には第1〜第5表示データバッファ271〜275以外にも、第6表示データバッファ471、第7表示データバッファ472及び第8表示データバッファ473が設けられている。
第1表示データバッファ271には第1特図表示部425に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。特図変動開始処理(図219)におけるステップSD816にて第1特図表示部425において絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて第1特図表示部425の変動開始時の表示に対応する表示データが第1表示データバッファ271に設定される。また、特図特電制御処理(図218)における特図変動中処理(ステップSD706)にて第1特図表示部425の表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて第1特図表示部425の絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第1表示データバッファ271に設定される。また、特図特電制御処理(図218)における特図変動中処理(ステップSD706)にて第1特図表示部425の表示内容を今回の遊技回における当否判定処理(ステップSD803)及び大当たり時の種別判定処理(ステップSD805)の処理結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて第1特図表示部425に今回の遊技回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第1表示データバッファ271に設定される。この場合に設定される表示データは今回の遊技回の開始時において特図変動開始処理(図219)のステップSD807又はステップSD812にて選択された表示データとなる。また、この場合に設定された表示データは第1特図表示部425にて新たな遊技回を開始させる状況となるまで第1表示データバッファ271に記憶保持される。なお、第1特図表示部425に対応させて第1表示回路261が設けられており、第1表示データバッファ271に格納された表示データが第1表示回路261に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第1特図表示部425にて行われる。
第2表示データバッファ272には第1特図保留表示部427に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。特図特電制御処理(図218)における保留情報の取得処理(ステップSD701)にて第1特図側の保留情報が第1特図保留エリア452に新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該格納後において第1特図保留エリア452に格納されている第1特図側の保留情報の数に対応する表示データが第2表示データバッファ272に設定される。また、特図変動開始処理(図219)におけるデータ設定処理(ステップSD802)にて第1特図側の保留情報が遊技回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該消化後において第1特図保留エリア452に格納されている第1特図側の保留情報の数に対応する表示データが第2表示データバッファ272に設定される。なお、第1特図保留表示部427に対応させて第2表示回路262が設けられており、第2表示データバッファ272に格納された表示データが第2表示回路262に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第1特図保留表示部427にて行われる。
第3表示データバッファ273には普図表示部423aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される。普図普電制御処理(図217)の普図変動開始処理(ステップSD606)にて普図表示部423aにおける絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて普図表示部423aの変動開始時の表示に対応する表示データが第3表示データバッファ273に設定される。また、普図普電制御処理(図217)の普図変動中処理(ステップSD607)にて普図表示部423aの表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて普図表示部423aの絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第3表示データバッファ273に設定される。また、普図普電制御処理(図217)の普図変動中処理(ステップSD607)にて普図表示部423aの表示内容を今回の変動表示回における誘導状態抽選の結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて普図表示部423aに今回の変動表示回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第3表示データバッファ273に設定される。この場合に設定された表示データは普図表示部423aにて新たな変動表示回を開始させる状況となるまで第3表示データバッファ273に記憶保持される。なお、普図表示部423aに対応させて第3表示回路263が設けられており、第3表示データバッファ273に格納された表示データが第3表示回路263に供給されることにより当該表示データに対応する表示が普図表示部423aにて行われる。
第4表示データバッファ274には普図保留表示部423bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される。普図普電制御処理(図217)の普図側の保留情報の取得処理(ステップSD601)にて普図側の保留情報が普図保留エリア455に新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該格納後において普図保留エリア455に格納されている普図側の保留情報の数に対応する表示データが第4表示データバッファ274に設定される。また、普図普電制御処理(図217)の普図変動開始処理(ステップSD606)にて普図側の保留情報が普図表示部423aの変動表示回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該消化後において普図保留エリア455に格納されている普図側の保留情報の数に対応する表示データが第4表示データバッファ274に設定される。なお、普図保留表示部423bに対応させて第4表示回路264が設けられており、第4表示データバッファ274に格納された表示データが第4表示回路264に供給されることにより当該表示データに対応する表示が普図保留表示部423bにて行われる。
第5表示データバッファ275には第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。当該第5表示データバッファ275への表示データの設定は後述する第2タイマ割込み処理(図224)におけるステップSE303、ステップSE307及びステップSE310にて実行される。なお、第1〜第4報知用表示装置201〜204に対応させて第5表示回路265が設けられており、第5表示データバッファ275に格納された表示データが第5表示回路265に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
第6表示データバッファ471には第2特図表示部426に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。特図変動開始処理(図219)におけるステップSD816にて第2特図表示部426において絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて第2特図表示部426の変動開始時の表示に対応する表示データが第6表示データバッファ471に設定される。また、特図特電制御処理(図218)における特図変動中処理(ステップSD706)にて第2特図表示部426の表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて第2特図表示部426の絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第6表示データバッファ471に設定される。また、特図特電制御処理(図218)における特図変動中処理(ステップSD706)にて第2特図表示部426の表示内容を今回の遊技回における当否判定処理(ステップSD803)、大当たり時の種別判定処理(ステップSD805)及び小当たり時の種別判定処理(ステップSD809)の処理結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて第2特図表示部426に今回の遊技回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第6表示データバッファ471に設定される。この場合に設定される表示データは今回の遊技回の開始時において特図変動開始処理(図219)のステップSD807、ステップSD811又はステップSD812にて選択された表示データとなる。また、この場合に設定された表示データは第2特図表示部426にて新たな遊技回を開始させる状況となるまで第6表示データバッファ471に記憶保持される。なお、第2特図表示部426に対応させて第6表示回路が設けられており、第6表示データバッファ471に格納された表示データが第6表示回路に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第2特図表示部426にて行われる。
第7表示データバッファ472には第2特図保留表示部428に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。特図特電制御処理(図218)における保留情報の取得処理(ステップSD701)にて第2特図側の保留情報が第2特図保留エリア453に新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該格納後において第2特図保留エリア453に格納されている第2特図側の保留情報の数に対応する表示データが第7表示データバッファ472に設定される。また、特図変動開始処理(図219)におけるデータ設定処理(ステップSD802)にて第2特図側の保留情報が遊技回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて当該消化後において第2特図保留エリア453に格納されている第2特図側の保留情報の数に対応する表示データが第7表示データバッファ472に設定される。なお、第2特図保留表示部428に対応させて第7表示回路が設けられており、第7表示データバッファ472に格納された表示データが第7表示回路に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第2特図保留表示部428にて行われる。
第8表示データバッファ473には特別表示部429に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。大当たり結果に対応する遊技回において特図確定中処理(図220)における特別表示部429の表示開始処理(ステップSD903)にてラウンド遊技の回数の情報が設定された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にてそのラウンド遊技の回数の情報に対応する表示データが第8表示データバッファ473に格納される。また、振分実行モードとなることで振分用処理(図221)における特別表示部429の表示開始処理(ステップSE115)にてラウンド遊技の回数の情報が設定された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にてそのラウンド遊技の回数の情報に対応する表示データが第8表示データバッファ473に格納される。また、特図変動開始処理(図219)にて特別表示部429の消灯処理(ステップSD817)が実行された場合には、第1タイマ割込み処理(図133)における表示制御処理(ステップS8915)にて第8表示データバッファ473の表示データが「0」クリアされる。なお、特別表示部429に対応させて第8表示回路が設けられており、第8表示データバッファ473に格納された表示データが第8表示回路に供給されることにより当該表示データに対応する表示が特別表示部429にて行われる。
クリア対象エリア371に第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473が含まれていることにより、メイン処理(図185)の第1RAMクリア処理(ステップSC218)又は設定値更新処理(ステップSC216)の第2RAMクリア処理が実行された場合には第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473に設定されている表示データが「0」クリアされる。なお、クリア対象エリア371には、第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473以外にも特図特電制御用のエリア及び普図普電制御用のエリアが含まれている。したがって、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前におけるサポートモードに関係なくサポートモードは低頻度サポートモードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部423aが変動表示されていない状況であって第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグが「0」クリアされ、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342が「0」クリアされる。また、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされるとともに初期設定が実行される。また、主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアされた後に初期設定が実行される。
図224は主側CPU63にて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSE301〜ステップSE317の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、第2タイマ割込み処理はメイン処理(図185)の設定確認用処理(ステップSC213)が開始される場合に割込みが許可されるとともに設定確認用処理(ステップSC213)が終了される場合に割込みが禁止される。また、第2タイマ割込み処理はメイン処理(図185)の設定値更新処理(ステップSC216)が開始される場合に割込みが許可されるとともに設定値更新処理(ステップSC216)が終了される場合に割込みが禁止される。また、第2タイマ割込み処理はメイン処理(図185)のステップSC230にて割込許可の設定が行われてからメイン処理(図185)のステップSC227にて割込禁止の設定が行われるまで割込みが許可される。これらは第1タイマ割込み処理(図133)も同様である。
まず第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図224)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップSE301)。第1タイマ割込み処理(図133)の発生が禁止されることにより、第1割込み周期が経過したとしても第2タイマ割込み処理(図224)に対して第1タイマ割込み処理(図133)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図224)の発生が禁止されることにより、第2タイマ割込み処理(図224)の実行途中において仮に第2割込み周期が経過してしまったとしても第2タイマ割込み処理(図224)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE302)。設定更新表示フラグは主側CPU63にて設定値更新処理(ステップSC216)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。上記第56の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図224)は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であっても割り込んで起動される。ステップSE302にて肯定判定をした場合、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE303)。当該設定処理では上記第33の実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる。この表示は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている間は継続される。
その後、設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理を実行する(ステップSE304)。図225(a)は設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理を示すフローチャートである。なお、設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理におけるステップSE401〜ステップSE405の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
当該設定処理では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において第1特図表示部425にて遊技回が実行されている場合と同様に絵柄の変動表示が行われるようにするための処理を実行する。また、当該設定処理では、この絵柄の変動表示を第1特図表示部425にて行わせるために、特図変動中処理(ステップSD706)にて利用される特図用の変動表示テーブル及び第1表示順序カウンタを利用する。
具体的には、まず今回が第1特図表示部425の表示内容の更新タイミングとなっているか否かを判定する(ステップSE401)。第1特図表示部425の絵柄の表示内容を更新する周期は、遊技回において第1特図表示部425の絵柄の表示内容が更新される周期と同一となっている。表示内容の更新タイミングである場合(ステップSE401:YES)、主側RAM65の第1表示順序カウンタの値を1加算する(ステップSE402)。そして、その1加算後における第1表示順序カウンタの値が最大値(例えば「20」)を超えた場合には(ステップSE403:YES)、第1表示順序カウンタの値を「0」クリアする(ステップSE404)。第1表示順序カウンタは既に説明したとおり第1特図表示部425において絵柄の更新タイミングとなった場合に特図用の変動表示テーブルから導出すべき絵柄の表示内容を特定するためのカウンタである。
ステップE401にて否定判定をした場合、ステップSE403にて否定判定をした場合、又はステップSE404の処理を実行した場合、第1表示順序カウンタの現状の値に対応する絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出し、その導出した絵柄の表示内容に対応する表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSE405)。これにより、当該表示データに対応する絵柄が第1特図表示部425にて表示される。
上記構成であることにより設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて遊技回が実行されている場合と同様に、表示順序が一定の順序である表示パターンによる絵柄の変動表示が第1特図表示部425にて繰り返されることとなる。この場合に、当該絵柄の変動表示を行わせるために利用される特図用の変動表示テーブル及び第1表示順序カウンタは第1特図表示部425にて遊技回が実行される場合に利用されるものである。これにより、必要な記憶容量の増大化を抑制しながら、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において第1特図表示部425にて絵柄の変動表示を行わせることが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図224)の説明に戻り、設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理(ステップSE304)を実行した後は、設定更新中における第8表示データバッファ473への設定処理を実行する(ステップSE305)。当該設定処理では特別表示部429にて所定の表示を行わせるための表示データを第8表示データバッファ473に設定する。具体的には、特図確定中処理(図220)における特別表示部429の表示開始処理(ステップSD903)において15R大当たり結果となった場合におけるラウンド遊技の実行回数に対応する表示設定が行われた場合に第8表示データバッファ473に設定される表示データと同一の表示データを第8表示データバッファ473に設定する。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて遊技回の場合と同様に絵柄の変動表示が行われるだけではなく、特別表示部429にて15R大当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示が行われる。
ステップSE304にて第1表示データバッファ271に設定された表示データ及びステップSE305にて第8表示データバッファ473に設定された表示データは、設定値更新処理(ステップSC216)が終了する場合に実行される第2RAMクリア処理(ステップSB313)にて「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が終了する場合に、第1特図表示部425における絵柄の変動表示及び特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示を終了させることが可能となる。その後、メイン処理(図185)のステップSC226にて表示開始処理(図191)が実行されることにより、第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データが設定される。これにより、上記第56の実施形態と同様に第1特図表示部425にて初期表示が開始される。一方、特別表示部429は次回の開閉実行モードが開始されるまで消灯状態に維持される。
なお、ステップSE305にて第8表示データバッファ473に設定する表示データはラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示を行わせるための表示データである構成に限定されない。例えば6R大当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第1小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が5回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第2小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が8回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第3小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が14回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよい。これらの場合であっても開閉実行モードが発生する場合に特別表示部429に所定の表示を行わせるために利用される表示データを利用して、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知を特別表示部429において行うことが可能となる。
ステップSE302にて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE306)。設定確認表示フラグは主側CPU63にて設定確認用処理(ステップSC213)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。上記第56の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図224)は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であっても割り込んで起動される。ステップSE306にて肯定判定をした場合、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE307)。当該設定処理では上記第33の実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる。この表示は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている間は継続される。
その後、設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理を実行する(ステップSE308)。図225(b)は設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理を示すフローチャートである。なお、設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理におけるステップSE501〜ステップSE505の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
当該設定処理では設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において第2特図表示部426にて遊技回が実行されている場合と同様に絵柄の変動表示が行われるようにするための処理を実行する。また、当該設定処理では、この絵柄の変動表示を第2特図表示部426にて行わせるために、特図変動中処理(ステップSD706)にて利用される特図用の変動表示テーブル及び第2表示順序カウンタを利用する。
具体的には、まず今回が第2特図表示部426の表示内容の更新タイミングとなっているか否かを判定する(ステップSE501)。第2特図表示部426の絵柄の表示内容を更新する周期は、遊技回において第2特図表示部426の絵柄の表示内容が更新される周期と同一となっている。表示内容の更新タイミングである場合(ステップSE501:YES)、主側RAM65の第2表示順序カウンタの値を1加算する(ステップSE502)。そして、その1加算後における第2表示順序カウンタの値が最大値(例えば「20」)を超えた場合には(ステップSE503:YES)、第2表示順序カウンタの値を「0」クリアする(ステップSE504)。第2表示順序カウンタは既に説明したとおり第2特図表示部426において絵柄の更新タイミングとなった場合に特図用の変動表示テーブルから導出すべき絵柄の表示内容を特定するためのカウンタである。
ステップE501にて否定判定をした場合、ステップSE503にて否定判定をした場合、又はステップSE504の処理を実行した場合、第2表示順序カウンタの現状の値に対応する絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出し、その導出した絵柄の表示内容に対応する表示データを第6表示データバッファ471に設定する(ステップSE505)。これにより、当該表示データに対応する絵柄が第2特図表示部426にて表示される。
上記構成であることにより設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて遊技回が実行されている場合と同様に、表示順序が一定の順序である表示パターンによる絵柄の変動表示が第2特図表示部426にて繰り返されることとなる。この場合に、当該絵柄の変動表示を行わせるために利用される特図用の変動表示テーブル及び第2表示順序カウンタは第2特図表示部426にて遊技回が実行される場合に利用されるものである。これにより、必要な記憶容量の増大化を抑制しながら、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において第2特図表示部426にて絵柄の変動表示を行わせることが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図224)の説明に戻り、設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理(ステップSE308)を実行した後は、設定確認中における第8表示データバッファ473への設定処理を実行する(ステップSE309)。当該設定処理では特別表示部429にて所定の表示を行わせるための表示データを第8表示データバッファ473に設定する。具体的には、特図確定中処理(図220)における特別表示部429の表示開始処理(ステップSD903)において6R大当たり結果となった場合におけるラウンド遊技の実行回数に対応する表示設定が行われた場合に第8表示データバッファ473に設定される表示データと同一の表示データを第8表示データバッファ473に設定する。これにより、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて遊技回の場合と同様に絵柄の変動表示が行われるだけではなく、特別表示部429にて6R大当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示が行われる。この特別表示部429の表示内容は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況における特別表示部429の表示内容と異なっている。
ステップSE308にて第6表示データバッファ471に設定された表示データ及びステップSE309にて第8表示データバッファ473に設定された表示データは、設定確認用処理(ステップSC213)が終了する場合に「0」クリアされる。これにより、設定確認用処理(ステップSC213)が終了する場合に、第2特図表示部426における絵柄の変動表示及び特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示を終了させることが可能となる。その後、メイン処理(図185)のステップSC226にて表示開始処理(図191)が実行されることにより、第6表示データバッファ471に特図用の初期表示データが設定される。これにより、第2特図表示部426にて初期表示が開始される。一方、特別表示部429は次回の開閉実行モードが開始されるまで消灯状態に維持される。
なお、ステップSE309にて第8表示データバッファ473に設定する表示データは、ラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示を行わせるための表示データである構成に限定されない。例えば15R大当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第1小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が5回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第2小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が8回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第3小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が14回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよい。これらの場合であっても開閉実行モードが発生する場合に特別表示部429に所定の表示を行わせるために利用される表示データを利用して、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されていることを示す報知を特別表示部429において行うことが可能となる。
ステップSE306にて否定判定をした場合にはステップSE310の処理を実行する。ステップSE310の処理内容は上記第33の実施形態における第2タイマ割込み処理(図123)のステップS8406と同一である。
ステップSE305、ステップSE309又はステップSE310の処理を実行した場合、上記第33の実施形態と同様に、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2を通じた信号の送信状態をOFF状態とするとともに(ステップSE311)、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4を通じた信号の送信状態をOFF状態とする(ステップSE312)。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた種別カウンタの更新処理を実行する(ステップSE313)。
種別カウンタは、第2タイマ割込み処理の今回の処理回において第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「6」である場合、第6表示データバッファ471の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「7」である場合、第7表示データバッファ472の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「8」である場合、第8表示データバッファ473の表示データが送信対象となる。種別カウンタの更新処理では種別カウンタの値を1加算するとともに、その1加算後における種別カウンタの値が上限値である「8」を超えた場合には種別カウンタの値を「1」に設定する。これにより、第2タイマ割込み処理の各処理回ごとに第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473において表示データの送信対象が順次変更される。
その後、種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出す(ステップSE314)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示回路261に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示回路262に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示回路263に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示回路264に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示回路265に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「6」である場合には第6表示回路に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「7」である場合には第7表示回路に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「8」である場合には第8表示回路に対応する種別データを主側ROM64から読み出す。
その後、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275,471〜473から表示データを読み出す(ステップSE315)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示データバッファ271から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示データバッファ272から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示データバッファ273から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示データバッファ274から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示データバッファ275から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「6」である場合には第6表示データバッファ471から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「7」である場合には第7表示データバッファ472から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「8」である場合には第8表示データバッファ473から表示データを読み出す。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップSE316)。当該送信処理では、ステップSE314にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、当該送信処理では、ステップSE315にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。
その後、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図224)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップSE317)。
次に、パチンコ機10の状態に応じて第1特図表示部425、第2特図表示部426及び特別表示部429の表示内容が変化する様子について図226のタイムチャートを参照しながら説明する。図226(a)は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている期間を示し、図226(b)は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている期間を示し、図226(c)は第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されている期間を示し、図226(d)は第1特図表示部425にて所定の絵柄が停止表示されている期間を示し、図226(e)は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が実行されている期間を示し、図226(f)は第2特図表示部426にて所定の絵柄が停止表示されている期間を示し、図226(g)は特別表示部429にて所定の表示が行われている期間を示す。
まず設定値更新処理(ステップSC216)及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されていない状況について説明する。
t1のタイミングで第1特図側の保留情報を契機とした遊技回を開始させる状況となることで図226(c)に示すように第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が開始される。そして、t2のタイミングで遊技回の表示継続期間が経過することで、図226(c)及び図226(d)に示すように第1特図表示部425における絵柄の変動表示が終了されて、当該遊技回における当否判定処理及び種別判定処理の結果に対応する絵柄の表示が第1特図表示部425にて開始される。この場合、当該遊技回では15R大当たり結果が選択されている。したがって、t2のタイミングでは15R大当たり結果に対応する絵柄の停止表示が第1特図表示部425にて開始される。
その後、t3のタイミングで絵柄の停止表示の最終停止期間が経過することで大当たり結果に対応する遊技回が終了して開閉実行モードが開始される。この場合、当該t3のタイミングで図226(g)に示すように特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示が開始される。なお、t3のタイミングまでは特別表示部429は消灯状態となっている。
その後、t4のタイミングで開閉実行モードが終了するとともに図226(e)に示すように第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が開始される。この場合、当該t4のタイミングで図226(g)に示すように特別表示部429が消灯状態となる。そして、t5のタイミングで遊技回の表示継続期間が経過することで、図226(e)及び図226(f)に示すように第2特図表示部426における絵柄の変動表示が終了されて、当該遊技回における当否判定処理及び種別判定処理の結果に対応する絵柄の表示が第2特図表示部426にて開始される。この場合、当該遊技回では第1小当たり結果が選択されている。したがって、t5のタイミングでは第1小当たり結果に対応する絵柄の停止表示が第2特図表示部426にて開始される。
その後、絵柄の停止表示の最終停止期間が経過することで振分実行モードが開始され、当該振分実行モードがt6のタイミングで終了する。当該振分実行モードにおいてV入賞が発生していることでt6のタイミングで開閉実行モードが開始される。この場合、当該t6のタイミングで図226(g)に示すように特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数が5回であることに対応する表示が開始される。なお、t6のタイミングまでは特別表示部429は消灯状態となっている。その後、t7のタイミングで開閉実行モードが終了するものの特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が5回であることに対応する表示は、第1特図表示部425又は第2特図表示部426における新たな遊技回が開始されるまで継続される。
上記のとおり遊技が行われている場合には、第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われることはなく、同様に特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われている状況において第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われることはない。また、上記のとおり遊技が行われている場合には、第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われることはなく、同様に特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われている状況において第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われることはない。
次に、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況について説明する。
t8のタイミングで図226(a)に示すように設定値更新処理(ステップSC216)が開始される。この場合、当該t8のタイミングで図226(c)に示すように第1特図表示部425は消灯状態から絵柄の変動表示を行う状態に切り換わる。また、当該t8のタイミングで図226(g)に示すように特別表示部429は消灯状態からラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示を行う状態に切り換わる。
その後、t9のタイミングで図226(a)に示すように設定値更新処理(ステップSC216)が終了する。これにより、当該t9のタイミングで図226(c)に示すように第1特図表示部425における絵柄の変動表示が終了される。この場合、図226(d)に示すように第1特図表示部425では初期表示が開始される。初期表示の内容は上記第56の実施形態における特図表示部37aの初期表示の内容と同様である。また、当該t9のタイミングで図226(g)に示すように特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示が終了される。この場合、特別表示部429は消灯状態となる。
次に、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況について説明する。
t10のタイミングで図226(b)に示すように設定確認用処理(ステップSC213)が開始される。この場合、当該t10のタイミングで図226(e)に示すように第2特図表示部426は消灯状態から絵柄の変動表示を行う状態に切り換わる。また、当該t10のタイミングで図226(g)に示すように特別表示部429は消灯状態からラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示を行う状態に切り換わる。
その後、t11のタイミングで図226(b)に示すように設定確認用処理(ステップSC213)が終了する。これにより、当該t11のタイミングで図226(e)に示すように第2特図表示部426における絵柄の変動表示が終了される。この場合、図226(f)に示すように第2特図表示部426では初期表示が開始される。初期表示の内容は上記第56の実施形態における特図表示部37aの初期表示の内容と同様である。また、当該t11のタイミングで図226(g)に示すように特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示が終了される。この場合、特別表示部429は消灯状態となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われるとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。遊技が行われている場合には第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われることはない。したがって、遊技ホールの管理者は第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われているとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われていることを確認することで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを把握することが可能となる。
特に、第1特図表示部425及び特別表示部429は遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能な領域に設けられている。このような第1特図表示部425及び特別表示部429にて設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知が行われることにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かの確認を簡易的に行うことが可能となる。
また、遊技が行われている場合には遊技回が実行された後に開閉実行モードが発生するため、第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われた後に特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。このような実行期間が前後する両者の表示を設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては同時に行わせることにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを明確に報知することが可能となる。
第1特図表示部425及び特別表示部429の表示内容の組合せにより設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知が行われる。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとするためには第1特図表示部425及び特別表示部429のそれぞれに対して不正を施す必要が生じる。よって、当該不正行為を行いづらくさせることが可能となる。
第1特図表示部425及び特別表示部429は遊技が実行されている場合に使用される表示部である。このような表示部を利用して設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知を行うことにより、構成の複雑化を抑制しながら当該報知を行うことが可能となる。
設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知が行われる場合、第1特図表示部425では絵柄の変動表示が行われ、特別表示部429ではラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。第1特図表示部425における絵柄の変動表示は遊技が実行されている場合にも発生する表示内容であるとともに、特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数に対応する表示は遊技が実行されている場合にも発生する表示内容である。これにより、遊技が実行されている場合に発生する表示内容を利用して設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。
第1特図表示部425及び特別表示部429は特図ユニット422として所定の範囲に集約させて設けられている。これにより、第1特図表示部425及び特別表示部429のそれぞれの表示内容の確認を行い易くすることが可能となる。
遊技が実行されている状況においては特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われている場合には特電入賞装置416が開閉される。これに対して、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われている状況において特電入賞装置416が閉鎖状態に維持される。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。
設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われるとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。遊技が行われている場合には第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われることはない。したがって、遊技ホールの管理者は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われているとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われていることを確認することで設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを把握することが可能となる。
また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のいずれであっても特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる一方、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われるのに対して設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)及び設定確認用処理(ステップSC213)のいずれが実行されている状況であるのかを遊技ホールの管理者は明確に区別することが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果となる確率に影響を与えないようにしながら、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率を変動させることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数はいずれの設定値であっても同一である。これにより、全ての設定値において第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とすることが可能となる。また、このように第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とした構成であっても、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値の変動分は外れ結果が選択される確率の変動分により吸収されるため、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数は各設定値のいずれであっても最も多い。これにより、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値における変動分を第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果が選択される確率の変動分で吸収する構成であっても、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果となる確率については複数段階の設定値間で大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。
なお、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われるとともに第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる構成としてもよい。遊技が行われている場合には第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち一方にて絵柄の変動表示が行われている場合には他方にて絵柄の変動表示が行われない構成である。この場合に上記のとおり設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425及び第2特図表示部426のそれぞれにて絵柄の変動表示を行う構成とすることで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。当該構成において設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知する場合には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のそれぞれにおける絵柄の変動表示に加えて普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われる構成としてもよく、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のそれぞれにおける絵柄の変動表示に加えて特別表示部429にて所定の表示が行われる構成としてもよい。
また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において特別表示部429にて表示される表示内容はラウンド遊技の実行回数に対応する表示内容である構成に限定されることはなく、ラウンド遊技の実行回数に対応する表示内容ではないものの特別表示部429における少なくとも1個の表示用セグメント429aが発光状態となることで所定の表示が行われる構成としてもよい。遊技が行われている場合には第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われている場合には特別表示部429は全ての表示用セグメント429aが消灯状態となった非表示状態となるため、第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429が非表示状態となっていないことで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。また、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われるとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示ではないものの所定の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知するための専用の表示部が、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能となる領域に設けられている構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知するための専用の表示部が、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能となる領域に設けられている構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知するための専用の表示部及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知するための専用の表示部のそれぞれが、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能となる領域に設けられている構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)及び設定確認用処理(ステップSC213)のいずれかが実行されている状況であることを報知するための専用の表示部が、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能となる領域に設けられている構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のいずれであっても同一の専用の表示部にて報知が行われる。また、当該構成において設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況と設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況とでその同一の専用の表示部における表示内容が相違している構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のいずれであっても同一の報知が実行される構成としてもよい。また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況の一方については報知されるものの他方については報知されない構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、上記第55の実施形態のように設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたとしても動作電力の供給開始時の処理の実行後において第1特図表示部425にて前回の電断時の表示が再開される構成においては、設定値更新処理(ステップSC216)が開始される場合に上記前回の電断時の表示に対応する表示データが第1表示データバッファ271から主側RAM65において第2RAMクリア処理の実行に際して「0」クリア及び初期化が実行されないエリアに退避され、設定値更新処理(ステップSC216)が終了した場合にその退避された表示データが第1表示データバッファ271に復帰される構成としてもよい。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においてはそれに対応する表示を第1特図表示部425にて行うようにしながら、設定値更新処理(ステップSC216)が終了した後は前回の電断時の表示が再開されるようにすることが可能となる。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、振分実行モードである状況において当該振分実行モードであることを示す表示を行う振分実行対応の表示部が設けられている構成としてもよい。当該振分実行対応の表示部は、振分実行モードが開始された場合に非表示状態(すなわち全消灯状態)から所定の表示状態に切り換えられ、振分実行モードが終了する場合に所定の表示状態から非表示状態に切り換えられる。当該構成において、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている場合には振分実行対応の表示部が所定の表示状態となるとともに特別表示部429が所定の表示状態となることで、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。また、このような報知に関する構成を設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況に対して適用してもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、第1特図側の保留情報が当否判定処理の対象となった場合にも小当たり結果が選択され得る構成としてもよい。この場合であっても第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。この場合、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合に小当たり結果が選択される確率が各設定値において同一である構成としてもよい。また、上記構成に代えて第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に代えて、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、当否判定処理にて大当たり結果であると判定される確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在している構成としてもよい。また、当該構成において第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合にも小当たり結果が選択され得る構成とするとともに、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行されて小当たり結果が選択された場合及び第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行されて小当たり結果が選択された場合のいずれであっても振分実行モードではなく開閉実行モードに移行する構成としてもよい。当該開閉実行モードでは特電入賞装置416において1秒程度の短開放が2回程度の少ない回数実行される構成とする。上記のような構成において大当たり結果の種類として、開閉実行モードにおいては特電入賞装置416が小当たり結果となった場合と同様の態様で開放状態となり、開閉実行モードの終了後は高確率モードとなるものの開閉実行モードの開始前におけるサポートモードが低頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードが維持される潜伏確変大当たり結果が存在している構成としてもよい。この場合、低確率モードであって低頻度サポートモードである状況において第1特図側の保留情報を契機として特電入賞装置416において1秒程度の短開放が2回程度の少ない回数実行された場合には、それが小当たり結果及び潜伏確変大当たり結果のいずれを契機としているのかを遊技者に予測させることが可能となる。また、当該構成において少なくとも第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合に小当たり結果が選択される確率が、当否抽選モード及び設定値がいずれであっても同一又は略同一である構成とすることで、小当たり結果の発生頻度からは設定値だけではなく当否抽選モードも遊技者に把握されないようにすることが可能となる。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、いずれかの小当たり結果となった振分実行モードにてV入賞となることで開閉実行モードが発生する場合には、既に終了した振分実行モードを1ラウンド分として特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる構成としてもよい。この場合、第1小当たり結果を契機とした開閉実行モードでは6回のラウンド遊技に対応する表示が特別表示部429にて行われ、第2小当たり結果を契機とした開閉実行モードでは9回のラウンド遊技に対応する表示が特別表示部429にて行われ、第3小当たり結果を契機とした開閉実行モードでは15回のラウンド遊技に対応する表示が特別表示部429にて行われる。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、小当たり結果は1種類のみ存在しており振分実行モードにおいてV入賞が発生した際にその後の開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が抽選により決定される構成としてもよい。この場合、遊技者はV入賞が発生するタイミングに注目することとなる。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、大当たり結果の種類の振分確率が設定値に応じて変動する構成としてもよい。この場合、当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率も設定値に応じて変動する構成としてもよく、当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率は設定値に応じて変動することなく一定である構成としてもよい。
<第65の実施形態>
本実施形態では第2タイマ割込み処理の処理構成が上記第64の実施形態と相違している。以下、上記第64の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第64の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図227は本実施形態における第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSE601〜ステップSE615の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE301と同様に割込み禁止の設定を行う(ステップSE601)。その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE602)。設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE602:YES)、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE603)。当該設定処理の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE303と同様である。
その後、設定更新中における全点灯表示の設定処理を実行する(ステップSE604)。当該設定処理では、普図表示部423aの全ての表示用セグメント、普図保留表示部423bの全ての発光部、第1特図表示部425の全ての表示用セグメント425a、第2特図表示部426の全ての表示用セグメント426a、第1特図保留表示部427の全ての発光部、第2特図保留表示部428の全ての発光部、及び特別表示部429の全ての表示用セグメント429aを発光状態とする。つまり、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部の全てを発光状態とする。この全点灯状態は設定値更新処理(ステップSC216)が終了する場合に終了される。上記のような全点灯状態は遊技が行われている状況を含めた他の状況においては発生しない。したがって、遊技ホールの管理者は上記のような全点灯状態が行われているか否かを確認することで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されているか否かを把握することが可能となる。
ステップSE602にて否定判定をした場合、設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE605)。設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE605:YES)、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE606)。当該設定処理の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE307と同様である。
その後、設定確認中における全点灯表示の設定処理を実行する(ステップSE607)。当該設定処理では、第1特図表示部425の全ての表示用セグメント425a、第2特図表示部426の全ての表示用セグメント426a、第1特図保留表示部427の全ての発光部、第2特図保留表示部428の全ての発光部、及び特別表示部429の全ての表示用セグメント429aを発光状態とする。つまり、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部のうち普図表示部423a及び普図保留表示部423b以外の表示部の全てを発光状態とする。この全点灯状態は設定確認用処理(ステップSC213)が終了する場合に終了される。上記のような全点灯状態は遊技が行われている状況を含めた他の状況においては発生しない。したがって、遊技ホールの管理者は上記のような全点灯状態が行われているか否かを確認することで設定確認用処理(ステップSC213)が実行されているか否かを把握することが可能となる。
ステップSE605にて否定判定をした場合にはステップSE608〜ステップSE615の処理を実行する。また、ステップSE604又はステップSE607の処理を実行した場合にはステップSE609〜ステップSE615の処理を実行する。これらステップSE608〜ステップSE615の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE310〜ステップSE317と同様である。
上記構成によれば、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている間は、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部の全てが発光状態となる。このような全点灯状態は遊技が行われている状況を含めた他の状況においては発生しない。したがって、遊技ホールの管理者は上記のような全点灯状態が行われているか否かを確認することで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されているか否かを把握することが可能となる。また、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部の全てが発光状態となることで、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かを特定し易くなる。
また、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている間は、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部のうち普図表示部423a及び普図保留表示部423b以外の表示部の全てが発光状態となる。このような全点灯状態は遊技が行われている状況を含めた他の状況においては発生しない。したがって、遊技ホールの管理者は上記のような全点灯状態が行われているか否かを確認することで設定確認用処理(ステップSC213)が実行されているか否かを把握することが可能となる。
なお、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において全ての表示用セグメントが発光状態となる表示部は、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部の全てである構成に限定されることはなく、一部の表示部である構成としてもよい。例えば、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては、第1特図表示部425及び特別表示部429のそれぞれの表示用セグメント425a,429aの全てが発光状態となる構成としてもよく、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のそれぞれの表示用セグメント425a,426aの全てが発光状態となる構成としてもよく、普図表示部423a及び特別表示部429のそれぞれの表示用セグメントの全てが発光状態となる構成としてもよく、普図表示部423a、第2特図表示部426及び特別表示部429のそれぞれの表示用セグメントの全てが発光状態となる構成としてもよい。また、当該構成を設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知するための構成として適用してもよい。
<第66の実施形態>
本実施形態では第2タイマ割込み処理及び設定値更新処理の処理構成が上記第64の実施形態と相違している。以下、上記第64の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第64の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図228は本実施形態における第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSE701〜ステップSE715の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE301と同様に割込み禁止の設定を行う(ステップSE701)。その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE702)。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE702:YES)、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE703)。当該設定処理の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE303と同様である。その後、設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理を実行する(ステップSE704)。当該設定処理の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE304と同様である。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われる。一方、本実施形態では上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE305の処理は実行されない。したがって、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において特別表示部429にて所定の表示が行われることはなく消灯状態が維持される。
ステップSE702にて否定判定をした場合、設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE705)。設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE705:YES)、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE706)。当該設定処理の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE307と同様である。その後、設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理を実行する(ステップSE707)。当該設定処理の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE308と同様である。これにより、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる。一方、本実施形態では上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE309の処理は実行されない。したがって、本実施形態では設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において特別表示部429にて所定の表示が行われることはなく消灯状態が維持される。
ステップSE705にて否定判定をした場合にはステップSE708〜ステップSE715の処理を実行する。また、ステップSE704又はステップSE707の処理を実行した場合にはステップSE709〜ステップSE715の処理を実行する。これらステップSE708〜ステップSE715の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE310〜ステップSE317と同様である。
図229は本実施形態における設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSE801〜ステップSE816の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSE801)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図228)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
その後、特電入賞装置416の開放処理を実行する(ステップSE802)。当該開放処理では、特電入賞装置416に設けられた特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を開始する。これにより、特電入賞装置416が開放状態となる。その後、ステップSE803〜ステップSE812にて設定値を更新するための処理を実行し、ステップSE813にて割込み禁止の設定を行い、ステップSE814にて第2RAMクリア処理を実行し、ステップSE815にて更新時の復帰コマンドを送信する。これらステップSE803〜ステップSE815の処理内容は上記第49の実施形態における設定値更新処理(図167)のステップSB302〜ステップSB314と同一である。
その後、特電入賞装置416の閉鎖処理を実行する(ステップSE816)。当該閉鎖処理では、特電入賞装置416に設けられた特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を停止する。これにより、特電入賞装置416が閉鎖状態となる。
上記構成であることにより、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されるとともに特電入賞装置416が開放状態となる。遊技が行われている場合には、大当たり結果に対応する遊技回が実行されて第1特図表示部425にて大当たり結果に対応する絵柄が停止表示されている状況で特電入賞装置416が開放状態となる。つまり、遊技が行われている場合には第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されている状況において特電入賞装置416が開放状態となることはない。これに対して、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されるとともに特電入賞装置416が開放状態となる。これにより、第1特図表示部425及び特電入賞装置416を利用して、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。
また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては特電入賞装置416が開放状態となっているにも関わらず特別表示部429は非表示状態に維持される。遊技が行われている場合には、特電入賞装置416が開放状態となる場合には特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。したがって、遊技ホールの管理者は特電入賞装置416が開放状態となっているにも関わらず特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われていないことを確認することで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを把握することが可能となる。
特に、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては特電入賞装置416が開放状態となっているにも関わらず、特別表示部429の全ての表示用セグメント429aが消灯状態に維持されることで当該特別表示部429は非表示状態とされる。これにより、遊技ホールの管理者は特電入賞装置416が開放状態となっている状況において特別表示部429に何らかの表示が行われているか否かを確認することで、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを明確に把握することが可能となる。
ここで、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においても設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況と同様に特電入賞装置416が開放状態となる。また、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる。遊技が行われている場合には、大当たり結果又は小当たり結果に対応する遊技回が実行されて第2特図表示部426にて大当たり結果又は小当たり結果に対応する絵柄が停止表示されている状況で特電入賞装置416が開放状態となる。つまり、遊技が行われている場合には第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が実行されている状況において特電入賞装置416が開放状態となることはない。これに対して、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が実行されるとともに特電入賞装置416が開放状態となる。これにより、第2特図表示部426及び特電入賞装置416を利用して、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。
なお、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われるようにするとともに第2作動部413の誘導ユニット432を誘導状態とする構成としてもよい。遊技が行われている場合には普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われている状況と第2作動部413の誘導ユニット432が誘導状態となる状況とが同時に発生することはないため、これらの状況を同時に発生させることにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知することが可能となる。
また、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、振分入賞装置415と特電入賞装置416との両方を開放状態とする構成としてもよい。遊技が行われている場合には振分入賞装置415及び特電入賞装置416の両方が開放状態となる状況が発生することはないため、振分入賞装置415及び特電入賞装置416の両方を開放状態とすることにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知することが可能となる。
また、上記実施形態の構成に代えて、開閉実行モードにおいて開放状態となる特電入賞装置416が複数設けられているとともに遊技が行われている場合にはそれら複数の特電入賞装置416が同時に開放状態となることはない構成においては、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、それら複数の特電入賞装置416を同時に開放状態とする構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、特電入賞装置416を開放状態とするもののその開放の度合いを遊技が行われいてる場合の開放状態よりも少なくする構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、振分実行モードである場合には所定の表示が行われる振分実行対応の表示部を備えるとともに、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、特電入賞装置416が開放状態となっている状況において特別表示部429及び振分実行対応の表示部の両方が消灯状態となる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、特電入賞装置416が開放状態となるとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示とは異なる表示が行われる構成としてもよい。
<第67の実施形態>
本実施形態では第2タイマ割込み処理の処理構成が上記第64の実施形態と相違している。以下、上記第64の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第64の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図230は本実施形態における第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSE901〜ステップSE915の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE301と同様に割込み禁止の設定を行う(ステップSE901)。その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE902)。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE902:YES)、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE903)。当該設定処理の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE303と同様である。
その後、設定更新中表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSE904)。この設定更新中表示データは設定値更新処理(ステップSC216)にて第2RAMクリア処理が実行されるまでは第1表示データバッファ271にて格納され続け、当該第2RAMクリア処理が実行されることで「0」クリアされる。
設定更新中表示データは第1特図表示部425に設定更新中表示を行わせるための表示データである。設定更新中表示は、遊技回において第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われる場合に表示される表示内容に含まれておらず、さらに遊技回における当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果を報知するために第1特図表示部425に停止表示される絵柄の表示内容にも含まれていない。つまり、設定更新中表示は遊技が実行されている状況においては第1特図表示部425に表示されない表示内容となっている。さらに、設定更新中表示は、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されていない状況においては第1特図表示部425に表示されない表示内容となっている。これにより、第1特図表示部425にて設定更新中表示が行われているか否かを確認することで、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かを把握することが可能となる。
設定更新中表示の表示内容について具体的には、第1特図表示部425の全ての表示用セグメント425aが発光状態となる表示内容となっている。つまり、設定更新中表示においては、遊技が行われている状況において発光状態となり得る表示用セグメント425aが発光状態となるが、発光状態となる表示用セグメント425aの組合せは遊技が行われている状況において選択されない組合せとなっている。なお、設定更新中表示の表示内容は上記のものに限定されることはなく、遊技が行われている状況において発光状態とならない表示用セグメント425aのみが発光状態となる表示内容としてもよい。
一方、本実施形態では上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE305の処理は実行されない。したがって、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において特別表示部429にて所定の表示が行われることはなく消灯状態が維持される。
ステップSE902にて否定判定をした場合、設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE905)。設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE905:YES)、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE906)。当該設定処理の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE307と同様である。
その後、設定確認中表示データを第6表示データバッファ471に設定する(ステップSE907)。この設定確認中表示データは設定確認用処理(ステップSC213)が終了するまでは第6表示データバッファ471にて格納され続け、設定確認用処理(ステップSC213)が終了する場合に「0」クリアされる。
設定確認中表示データは第2特図表示部426に設定確認中表示を行わせるための表示データである。設定確認中表示は、遊技回において第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる場合に表示される表示内容に含まれておらず、さらに遊技回における当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果を報知するために第2特図表示部426に停止表示される絵柄の表示内容にも含まれていない。つまり、設定確認中表示は遊技が実行されている状況においては第2特図表示部426に表示されない表示内容となっている。さらに、設定確認中表示は、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されていない状況においては第2特図表示部426に表示されない表示内容となっている。これにより、第2特図表示部426にて設定確認中表示が行われているか否かを確認することで、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であるか否かを把握することが可能となる。
設定確認中表示の表示内容について具体的には、第2特図表示部426の全ての表示用セグメント426aが発光状態となる表示内容となっている。つまり、設定確認中表示においては、遊技が行われている状況において発光状態となり得る表示用セグメント426aが発光状態となるが、発光状態となる表示用セグメント426aの組合せは遊技が行われている状況において選択されない組合せとなっている。なお、設定確認中表示の表示内容は上記のものに限定されることはなく、遊技が行われている状況において発光状態とならない表示用セグメント426aのみが発光状態となる表示内容としてもよい。
一方、本実施形態では上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE309の処理は実行されない。したがって、本実施形態では設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において特別表示部429にて所定の表示が行われることはなく消灯状態が維持される。
ステップSE905にて否定判定をした場合にはステップSE908〜ステップSE915の処理を実行する。また、ステップSE904又はステップSE907の処理を実行した場合にはステップSE909〜ステップSE915の処理を実行する。これらステップSE908〜ステップSE915の処理内容は上記第64の実施形態における第2タイマ割込み処理(図224)のステップSE310〜ステップSE317と同様である。
上記構成によれば設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて設定値更新処理(ステップSC216)の実行中であることを示す専用の表示内容である設定更新中表示が行われる。これにより、第1特図表示部425を利用して設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かを報知することが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて設定確認用処理(ステップSC213)の実行中であることを示す専用の表示内容である設定確認中表示が行われる。これにより、第2特図表示部426を利用して設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であるか否かを報知することが可能となる。
なお、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、特別表示部429にて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、第1特図表示部425及び特別表示部429の両方にて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、第2特図表示部426及び特別表示部429の両方にて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、第1特図表示部425及び第2特図表示部426の両方にて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、普図表示部423aにて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
<第68の実施形態>
本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であること及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知するための構成が上記第64の実施形態と相違している。以下、上記第64の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第64の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図231(a)は本実施形態における特別表示部429の構成を説明するための説明図である。
特別表示部429には4個の発光部481〜484が等間隔となるように横並びで設けられている。4個の発光部481〜484のうち左端の発光部481はラウンド遊技が15回実行されることを報知するための15R表示部481であり、その右隣りの表示部482はラウンド遊技が9回実行されることを報知するための9R表示部482であり、その右隣りの表示部483はラウンド遊技が6回実行されることを報知するための6R表示部483であり、右端の表示部484は振分実行モードであることを報知するための小当たり表示部484である。
15R表示部481に隣接した位置(具体的には下方の位置)に当該15R表示部481が15回のラウンド遊技の実行に対応していることを示す15R明示部485として「15」の数字が印字されている。9R表示部482に隣接した位置(具体的には下方の位置)に当該9R表示部482が9回のラウンド遊技の実行に対応していることを示す9R明示部486として「9」の数字が印字されている。6R表示部483に隣接した位置(具体的には下方の位置)に当該6R表示部483が6回のラウンド遊技の実行に対応していることを示す6R明示部487として「6」の数字が印字されている。一方、小当たり表示部484に隣接した位置には当該小当たり表示部484が振分実行モードの実行に対応していることを示す明示部が設けられていない。
当否判定処理及び種別判定処理の結果が15R大当たり結果となり開閉実行モードが開始される場合、15R表示部481が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は15R表示部481が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に15R表示部481が発光状態から消灯状態となる。また、当否判定処理及び種別判定処理の結果が第3小当たり結果となったことを契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで14回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードが開始される場合、15R表示部481が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は15R表示部481が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に15R表示部481が発光状態から消灯状態となる。
当否判定処理及び種別判定処理の結果が第2小当たり結果となったことを契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで8回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードが開始される場合、9R表示部482が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は9R表示部482が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に9R表示部482が発光状態から消灯状態となる。
当否判定処理及び種別判定処理の結果が6R大当たり結果となり開閉実行モードが開始される場合、6R表示部483が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は6R表示部483が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に6R表示部483が発光状態から消灯状態となる。また、当否判定処理及び種別判定処理の結果が第1小当たり結果となったことを契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで5回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードが開始される場合、6R表示部483が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は6R表示部483が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に6R表示部483が発光状態から消灯状態となる。
当否判定処理及び種別判定処理の結果が第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれかとなり振分実行モードが開始される場合、小当たり表示部484が消灯状態から発光状態となる。そして、当該振分実行モードが実行されている間は小当たり表示部484が発光状態に維持され、当該振分実行モードが終了する場合に小当たり表示部484が発光状態から消灯状態となる。
上記構成であることにより遊技が行われている状況においては15R表示部481、9R表示部482、6R表示部483及び小当たり表示部484のうちの複数の表示部481〜484が同時に発光状態となることはない。これに対して、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において、15R表示部481、9R表示部482、6R表示部483及び小当たり表示部484のうちの複数の表示部481〜484が同時に発光状態となる。
図231(b)は設定値更新処理(ステップSC216)又は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況における15R表示部481、6R表示部483及び小当たり表示部484の表示内容を示すタイムチャートである。図231(b1)は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている期間を示し、図231(b2)は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている期間を示し、図231(b3)は15R表示部481が発光状態となっている期間を示し、図231(b4)は6R表示部483が発光状態となっている期間を示し、図231(b5)は小当たり表示部484が発光状態となっている期間を示す。
t1のタイミングで図231(b1)に示すように設定値更新処理(ステップSC216)が開始される。この場合、当該t1のタイミングで図231(b3)に示すように15R表示部481が消灯状態から発光状態に切り換わるとともに図231(b5)に示すように小当たり表示部484が消灯状態から発光状態に切り換わる。そして、これら15R表示部481及び小当たり表示部484の発光状態は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている間は継続される。
その後、t2のタイミングで図231(b1)に示すように設定値更新処理(ステップSC216)が終了する。これにより、当該t2のタイミングで図231(b3)に示すように15R表示部481が発光状態から消灯状態に切り換わるとともに図231(b5)に示すように小当たり表示部484が発光状態から消灯状態に切り換わる。
また、t3のタイミングで図231(b2)に示すように設定確認用処理(ステップSC213)が開始される。この場合、当該t3のタイミングで図231(b3)に示すように15R表示部481が消灯状態から発光状態に切り換わるとともに図231(b4)に示すように6R表示部483が消灯状態から発光状態に切り換わる。そして、これら15R表示部481及び6R表示部483の発光状態は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている間は継続される。
その後、t4のタイミングで図231(b2)に示すように設定確認用処理(ステップSC213)が終了する。これにより、当該t4のタイミングで図231(b3)に示すように15R表示部481が発光状態から消灯状態に切り換わるとともに図231(b4)に示すように6R表示部483が発光状態から消灯状態に切り換わる。
上記構成によれば設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては15R表示部481及び小当たり表示部484の両方が発光状態となる。これら15R表示部481及び小当たり表示部484の両方が発光状態となる状況は、遊技が実行されている状況を含めて設定値更新処理(ステップSC216)が実行されていない状況においては発生しない。これにより、15R表示部481及び小当たり表示部484を利用して設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かを報知することが可能となる。
設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては15R表示部481及び6R表示部483の両方が発光状態となる。これら15R表示部481及び6R表示部483の両方が発光状態となる状況は、遊技が実行されている状況を含めて設定確認用処理(ステップSC213)が実行されていない状況においては発生しない。これにより、15R表示部481及び6R表示部483を利用して設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であるか否かを報知することが可能となる。
<第69の実施形態>
本実施形態では遊技の実行内容が上記64の実施形態と相違している。以下、上記第64の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第64の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図232は本実施形態における遊技盤24の正面図である。
本実施形態であっても遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部401と外レール部402とが取り付けられており、これら内レール部401と外レール部402とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413、スルー入賞部414、特電入賞装置416、可変表示ユニット421、特図ユニット422及び普図ユニット423等がそれぞれ設けられている。また、遊技領域PAは可変表示ユニット421により上側領域PA1、左側領域PA2、右側領域PA3及び下側領域PA4に区画されている。一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413、スルー入賞部414、特電入賞装置416、可変表示ユニット421、特図ユニット422及び普図ユニット423の構成は上記第64の実施形態と同一であるとともに遊技領域PAにおける配置位置も上記第64の実施形態と同一である。但し、本実施形態では上記第64の実施形態における振分入賞装置415は設けられていない。
スルー入賞部414への遊技球の入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413及び特電入賞装置416のいずれかへの遊技球の入球が発生した場合、遊技者が使用可能な遊技媒体数を増加させるべく所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、一般入賞部411への遊技球の入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行され、第1作動部412への遊技球の入球が発生した場合には3個の遊技球の払い出しが実行され、第2作動部413への遊技球の入球が発生した場合には1個の遊技球の払い出しが実行され、特電入賞装置416への遊技球の入球が発生した場合には15個の遊技球の払い出しが実行される。
右側領域PA3におけるスルー入賞部414よりも上方の領域に、右側領域PA3を流下する遊技球の全てをスルー入賞部414に誘導する第1誘導釘491aが設けられている。第1誘導釘491aが設けられていることにより、右側領域PA3を流下する遊技球は全てスルー入賞部414を通過することとなる。但し、スルー入賞部414に入賞した遊技球はそのまま右側領域PA3の流下を継続することとなるため、右側領域PA3においてスルー入賞部414よりも下流側に設けられた第2作動部413及び特電入賞装置416への入賞が発生し得る。なお、右側領域PA3に流入した遊技球が全てスルー入賞部414に入賞する構成に限定されることはなく、右側領域PA3に流入した遊技球は9/10の確率といったように高い確率でスルー入賞部414に入賞する構成としてもよい。
右側領域PA3におけるスルー入賞部414よりも下方であって第2作動部413よりも上方の領域に、右側領域PA3を流下する遊技球の全てを第2作動部413に誘導する第2誘導釘491bが設けられている。第2誘導釘491bが設けられていることにより、右側領域PA3を流下する遊技球は全て第2作動部413のカバー部材439によって形成された通路部439aに確実に流入することとなる。したがって、第2作動部413の誘導ユニット432が誘導状態である状況において右側領域PA3に流入して第2誘導釘491bにより第2作動部413に誘導された遊技球は確実に第2作動部413に入球することとなる。一方、第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態である状況において右側領域PA3に流入して第2誘導釘491bにより第2作動部413に誘導された遊技球は第2作動部413のカバー部材439による通路部439aに流入するものの第2作動部413に入球しない。この遊技球は通路部439aを通過して第2作動部413よりも下流側を流下することとなる。例えば特電入賞装置416が開放状態となっている場合にはこの遊技球は高い確率で特電入賞装置416に入球することとなる。なお、特電入賞装置416が開放状態となっている場合にはこの遊技球が確実に特電入賞装置416に入球する構成としてもよい。
上記構成において、第2作動部413への遊技球の入球が発生した場合における遊技球の払出個数は1個であるため第2作動部413への入球が頻繁に発生したとしても実質的に遊技者が所有している遊技球は増加しない。一方、第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態である場合には第2誘導釘491bに誘導された遊技球であっても第2作動部413に入球しない。したがって、サポートモードが高頻度サポートモードとなり誘導ユニット432が高い頻度で誘導状態となる状況であったとしても、開閉実行モードが発生して特電入賞装置416への遊技球の入球が発生しない限り、遊技者が所有している遊技球が減りづらくなったとしても増加はしない。
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図233を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、当たり発生抽選、特図表示部425,426の表示の設定、図柄表示装置424の図柄表示の設定、普図表示部423aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図233に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する種別カウンタC2と、図柄表示装置424が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部425,426及び図柄表示装置424における遊技機の表示継続期間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動部413の誘導ユニット432を誘導実行状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動部412又は第2作動部413への入賞が発生した場合に、主側RAM65に設けられた特図保留エリア451に格納される。特図保留エリア451は、第1特図保留エリア452と、第2特図保留エリア453と、特図用の実行エリア492とを備えている。
第1特図保留エリア452は第1エリア452a、第2エリア452b、第3エリア452c及び第4エリア452dを備えており、第1作動部412への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア452a〜452dに格納される。この場合、第1エリア452a〜第4エリア452dには、第1作動部412への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア452a→第2エリア452b→第3エリア452c→第4エリア452dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア452a〜452dが設けられていることにより、第1作動部412への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、第1特図保留エリア452において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2特図保留エリア453は第1エリア453a、第2エリア453b、第3エリア453c及び第4エリア453dを備えており、第2作動部413への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア453a〜453dに格納される。この場合、第1エリア453a〜第4エリア453dには、第2作動部413への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア453a→第2エリア453b→第3エリア453c→第4エリア453dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア453a〜453dが設けられていることにより、第2作動部413への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、第2特図保留エリア453において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
特図用の実行エリア492は第1特図用の実行エリア493と第2特図用の実行エリア494とを備えている。第1特図用の実行エリア493は第1特図表示部425にて絵柄の変動表示を開始する際に、特図用の当否判定処理や種別判定処理などを行う対象の第1特図側の保留情報が格納されるエリアである。第2特図用の実行エリア494は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示を開始する際に、特図用の当否判定処理や種別判定処理などを行う対象の第2特図側の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部425における絵柄の変動表示を開始する際には、第1特図保留エリア452の第1エリア452aに格納された第1特図側の保留情報が第1特図用の実行エリア493に移動される。一方、第2特図表示部426における絵柄の変動表示を開始する際には、第2特図保留エリア453の第1エリア453aに格納された第2特図側の保留情報が第2特図用の実行エリア494に移動される。
普電役物開放カウンタC4に対応した情報は、スルー入賞部414への入賞が発生した場合に、主側RAM65に設けられた普図保留エリア455に格納される。普図保留エリア455は、第1エリア455a、第2エリア455b、第3エリア455c及び第4エリア455dを備えており、スルー入賞部414への入賞履歴に合わせて、普電役物開放カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア455a〜455dに格納される。この場合、第1エリア455a〜第4エリア455dには、スルー入賞部414への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア455a→第2エリア455b→第3エリア455c→第4エリア455dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア455a〜455dが設けられていることにより、スルー入賞部414への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、普図保留エリア455において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
普図保留エリア455には、普図用の実行エリア456が設けられている。普図用の実行エリア456は、普図表示部423aにて変動表示を開始する際に、誘導ユニット432を誘導状態とするか否かを決定するための誘導状態抽選を行う対象の普図側の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部423aの変動表示を開始する際には、普図保留エリア455の第1エリア455aに格納された普図側の保留情報が普図用の実行エリア456に移動される。
上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4のうちリーチ乱数カウンタC3、乱数初期値カウンタCINI及び普電役物開放カウンタC4に関する構成は上記第64の実施形態と同一である。一方、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及び変動種別カウンタCSに関する構成は上記第64の実施形態と相違している。以下、これら当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及び変動種別カウンタCSに関する構成について説明する。なお、本実施形態では小当たり結果に対応する遊技回では図柄表示装置424においてリーチ表示が発生することはなく、さらに図柄の変動表示後に同一図柄の組合せが停止表示されない。
まず当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、0〜9999の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜9999)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納された当たり乱数カウンタC1の数値情報を利用して当否判定処理が行われる。
当否判定処理に際して当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとして、第1特図側の保留情報に対応させて第1当否テーブル495,496が設けられているとともに、第2特図側の保留情報に対応させて第2当否テーブル497,498が設けられている。また、本実施形態では当否抽選モードとして、大当たり結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在している。
図234(a)は低確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第1当否テーブル495を説明するための説明図であり、図234(b)は高確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第1当否テーブル496を説明するための説明図であり、図234(c)は低確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第2当否テーブル497を説明するための説明図であり、図234(d)は高確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第2当否テーブル498を説明するための説明図である。
図234(a)〜図234(d)に示すように上記第64の実施形態と同様に当否判定処理の結果として、大当たり結果と、小当たり結果と、外れ結果とが存在している。大当たり結果は、複数回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードへの移行契機となるとともに、当否抽選モード及びサポートモードの移行契機となり得る当否結果である。小当たり結果は、特電入賞装置416が開閉制御される開閉実行モードへの移行契機となる一方、当否抽選モード及びサポートモードの移行契機とならない当否結果である。外れ結果は、開閉実行モードの移行契機とならずに、さらに当否抽選モード及びサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
図234(a)に示すように低確率時の第1当否テーブル495には当否判定処理の結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8950個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8948個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8946個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8944個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8942個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8940個が設定されている。
図234(b)に示すように高確率時の第1当否テーブル496には当否判定の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8500個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として520個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8480個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8460個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として560個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8440個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として580個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8420個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として600個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8400個が設定されている。
「設定1」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には1/200であり高確率モードである場合にはその10倍の1/20である。「設定2」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/192であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/19.2である。「設定3」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/185であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/18.5である。「設定4」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/179であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.9である。「設定5」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/172であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.2である。「設定6」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/167であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/16.7である。つまり、「設定1」〜「設定6」のいずれであっても第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は高確率モードである場合には低確率モードである場合に対して10倍となる。
一方、第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となる1/10である。また、第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モード及び高確率モードのいずれであっても同一となる1/10となる。つまり、第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく一定となっている。また、第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。但し、第1特図側の保留情報を契機とした場合、設定状態及び当否抽選モードに関係なく外れ結果となる確率が最も高い確率となっている。さらに言うと第1特図側の保留情報を契機とした場合に外れ結果となる確率は、設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果及び小当たり結果の合成確率よりも高い確率となっている。
なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
図234(c)に示すように低確率時の第2当否テーブル497には当否判定処理の結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として550個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として548個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として546個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として544個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として542個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されている。
図234(d)に示すように高確率時の第2当否テーブル498には当否判定処理の結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として100個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として520個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として80個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として560個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として40個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として580個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として20個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として600個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数は0個となっている。
「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には1/200であり高確率モードである場合にはその10倍の1/20である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/192であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/19.2である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/185であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/18.5である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/179であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.9である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/172であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.2である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/167であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/16.7である。つまり、「設定1」〜「設定6」のいずれであっても第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は高確率モードである場合には低確率モードである場合に対して10倍となる。また、設定状態及び当否抽選モードの組合せが同一となる組合せで比較した場合に大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで同一となっている。
一方、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となる約1/1.06である。また、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モード及び高確率モードのいずれであっても同一となる1/1.06となる。つまり、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく一定となっている。この第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。また、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。また、第2特図側の保留情報を契機とした場合、設定状態及び当否抽選モードに関係なく小当たり結果となる確率が外れ結果となる確率よりも高い確率となっている。さらに言うと第2特図側の保留情報を契機とした場合に小当たり結果となる確率は、設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果及び外れ結果の合成確率よりも高い確率となっている。
なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
上記のとおり第1特図側の保留情報を契機とした場合及び第2特図側の保留情報を契機とした場合のいずれであっても高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高くなるように設定されていることにより高い設定値ほど遊技者にとって有利となる。また、開閉実行モードは単位時間当たりにおける遊技者の持ち球の増加量が最も多くなる期間であり、当該開閉実行モードの移行契機となる大当たり結果の確率が設定値に応じて変動することにより、設定値に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
また、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たり結果となる確率が高くなる構成において、いずれの「設定1」〜「設定6」のいずれであっても高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は低確率モードにおいて大当たり結果となる確率に対して「1」よりも大きい数である一定数倍(具体的には10倍)高い確率となっている。これにより、いずれの設定状態であっても低確率モードと高確率モードとの間における大当たり結果となる確率の変動率を一定とすることが可能となる。
また、設定状態及び当否抽選モードの組合せが同一となる組合せで比較した場合に大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで同一となっている。これにより、第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで大当たり結果の発生確率に差異が生じないようにすることが可能となる。
また、第1特図側の保留情報を契機とした場合に小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるとともに当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずであっても同一となっている。また、第2特図側の保留情報を契機とした場合に小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるとともに当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずであっても同一となっている。これにより、遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測を行いづらくさせることが可能となる。
その一方、小当たり結果となる確率は第2特図側の保留情報を契機とした場合の方が第1特図側の保留情報を契機とした場合よりも高い確率となっている。これにより、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合と第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合とで小当たり結果の発生頻度を異ならせることが可能となる。
また、第1当否テーブル495,496にて小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が多い構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。そして、外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数が最も多い。これにより、設定値による大当たり結果の確率変動分を吸収するための設定値による外れ結果の確率変動分を少なくすることが可能となる。よって、第1特図側の保留情報を契機とした場合において遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測を行いづらくさせることが可能となる。
また、第2当否テーブル497,498にて小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が少ない構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。そして、大当たり結果及び小当たり結果の合成確率が最も高くなる状況である「設定6」であって高確率モードである場合に第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が行われた状況において外れ結果となる確率は0%となっている。これにより、「設定6」であって高確率モードである場合に第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が行われた状況における大当たり結果及び小当たり結果の合成確率を好適に高めることが可能となる。
次に、種別カウンタC2について説明する。種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納された種別カウンタC2の値を利用して種別判定処理が行われる。
種別カウンタC2を利用した種別判定処理は、当否判定処理において大当たり結果となった場合に行われる。一方、当否判定処理において小当たり結果となった場合には種別判定処理は行われない。つまり、本実施形態では大当たり結果が複数種類設定されているのに対して小当たり結果は1種類のみ設定されている。当否判定処理において大当たり結果が選択された場合には、主側ROM64に予め記憶された種別テーブル499及び種別カウンタC2を利用して大当たり結果の種類が選択される。以下、各種類の大当たり結果の内容及び小当たり結果の内容について説明する。
図235(a)は第1特図側の保留情報又は第2特図側の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に大当たり結果の種類を振り分けるために参照される種別テーブル499を説明するための説明図である。また、図235(b)は複数種類の大当たり結果のそれぞれの内容及び1種類の小当たり結果の内容を説明するための説明図である。
種別テーブル499は第1特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に参照されるとともに、第2特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に参照される。つまり、第1特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合及び第2特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合のいずれであっても、同一の種別テーブル499が参照される。
種別テーブル499には図235(a)に示すように、大当たり結果の種類として、6R通常大当たり結果と6R高確大当たり結果と16R高確大当たり結果とが設定されている。そして、「0〜10」の種別カウンタC2の数値情報が6R通常大当たり結果に対応しており、「11〜26」の種別カウンタC2の数値情報が6R高確大当たり結果に対応しており、「27〜29」の種別カウンタC2の数値情報が16R高確大当たり結果に対応している。つまり、当否判定処理において大当たり結果が選択された場合には、11/30の確率で6R通常大当たり結果が選択され、16/30の確率で6R高確大当たり結果が選択され、3/30の確率で16R高確大当たり結果が選択される。
6R通常大当たり結果となった場合、図235(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が6回発生する。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前における当否抽選モードに関係なく低確率モードとなるとともに、当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。但し、この高頻度サポートモードは第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の合計回数が50回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。
なお、ラウンド遊技は上記第64の実施形態と同様に、特電入賞装置416の開閉回数が上限回数となること、及び予め定められた上限入賞個数の遊技球が特電入賞装置416に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。本実施形態では1回のラウンド遊技において特電入賞装置416の開閉が1回行われるとともに、各ラウンド遊技における開放継続期間が29秒に設定されている。また、特電入賞装置416への上限入賞個数は10個に設定されている。発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、ラウンド遊技の開放継続期間は遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限入賞個数との積よりも長い時間に設定されていることとなる。よって、各ラウンド遊技において特電入賞装置416に上限入賞個数以上の遊技球が入賞することを期待することができる。
6R高確大当たり結果となった場合、図235(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が6回発生する。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前における当否抽選モードに関係なく高確率モードとなるとともに、当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは次回の大当たり結果となる遊技回が終了するまで継続する。但し、これに限定されることはなくこれら高確率モード及び高頻度サポートモードは遊技回の実行回数が終了基準回数に到達した場合に終了することとなるものの、その終了基準回数が大当たり結果となる確率に比べて非常に多い回数であることにより実質的に次回の大当たり結果となる遊技回が終了するまで高確率モード及び高頻度サポートモードが継続する構成としてもよい。
16R高確大当たり結果となった場合、図235(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が16回発生する。したがって、少なくともラウンド遊技の実行回数という点で16R高確大当たり結果は最も有利な大当たり結果となっている。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前における当否抽選モードに関係なく高確率モードとなるとともに、当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく低頻度サポートモードとなる。これら高確率モード及び低頻度サポートモードは次回の大当たり結果となる遊技回が終了するまで継続する。但し、これに限定されることはなくこれら高確率モード及び低頻度サポートモードは遊技回の実行回数が終了基準回数に到達した場合に終了することとなるものの、その終了基準回数が大当たり結果となる確率に比べて非常に多い回数であることにより実質的に次回の大当たり結果となる遊技回が終了するまで高確率モード及び低頻度サポートモードが継続する構成としてもよい。
小当たり結果となった場合、図235(b)に示すようにその後の開閉実行モードでは特電入賞装置416が1回開放される。この1回の開放回は2秒が経過すること及び特電入賞装置416への入賞個数が10個に到達したことのいずれか一方の条件が成立した場合に終了する。この場合に、既に説明したとおり発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、当該開放回の開放継続期間は遊技球の発射周期と当該開放回の上限入賞個数との積よりも短い時間に設定されていることとなる。よって、当該開放回においては基本的に特電入賞装置416に上限入賞個数以上の遊技球が入賞することはなく、開放継続期間である2秒が経過することで特電入賞装置416が閉鎖状態となる。また、小当たり結果が発生したとしても当否抽選モード及びサポートモードは開閉実行モードの開始前におけるモードが維持される。
既に説明したとおり第1特図側の保留情報を契機とした場合及び第2特図側の保留情報を契機とした場合のいずれであっても当否判定処理において小当たり結果が選択され得る。但し、第2特図側の保留情報を契機とした場合の方が第1特図側の保留情報を契機とした場合よりも小当たり結果が選択される確率が高い。より詳細には、第2特図側の保留情報を契機とした場合には当否判定処理において小当たり結果が選択される確率は大当たり結果及び外れ結果の合成確率よりも高い確率であるのに対して、第1特図側の保留情報を契機とした場合には当否判定処理において小当たり結果が選択される確率よりも外れ結果が選択される確率の方が高い。したがって、第2作動部413への入賞頻度が高くなる高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも単位発射個数当たりで小当たり結果となる確率が高くなる。しかしながら、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となった場合に特電入賞装置416への入賞が発生する遊技球の期待個数は低頻度サポートモードの方が高頻度サポートモードよりも多い。このような事象が発生する理由について以下に説明する。
図235(c)はサポートモードの内容を説明するための説明図である。低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードのいずれであっても、第2作動部413の誘導ユニット432を誘導状態に制御するか否かを決定するための誘導状態抽選において誘導状態当選となる確率は95%で同一となっている。但し、これに限定されることはなく誘導状態当選となる確率が低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとで略同一である構成としてもよく、高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも誘導状態当選となる確率が高い構成としてもよい。
誘導状態抽選が実行された場合に実行される普図表示部423aにおける絵柄の変動表示の表示継続期間は、低頻度サポートモードである場合には4秒であるのに対して、高頻度サポートモードである場合には0.1秒である。普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われている間は普図保留エリア455に普図側の保留情報が保留記憶されていたとしても第2作動部413の誘導ユニット432は誘導状態とならない。そして、第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態である場合には、右側領域PA3に流入した遊技球が第2作動部413の下流側に存在している特電入賞装置416の位置に到達し得る。
誘導状態当選となった場合における誘導ユニット432の誘導状態の実行態様は、低頻度サポートモードである場合には誘導ユニット432が2秒に亘って1回のみ誘導状態となるのに対して、高頻度サポートモードである場合には誘導ユニット432が6秒に亘って1回のみ誘導状態となる。なお、誘導ユニット432の誘導状態は第2作動部413への入賞個数が上限入賞個数である10個に到達した場合にも終了することとなるが、既に説明したとおり発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、低頻度サポートモードであれば誘導ユニット432が2秒に亘って誘導状態となるとともに高頻度サポートモードであれば誘導ユニット432が6秒に亘って誘導状態となる。
上記構成であることにより高頻度サポートモードにおいては誘導ユニット432の誘導状態当選となる確率が95%という高確率であるとともに普図表示部423aにおける絵柄の表示継続期間が0.1秒という遊技球の発射周期よりも短い時間であり、さらに誘導状態においては6秒に亘って誘導ユニット432が誘導状態となる。また、既に説明したとおり右側領域PA3を流下する遊技球は、基本的にスルー入賞部414に入賞するとともに誘導ユニット432が誘導状態であれば基本的に第2作動部413に入賞する。したがって、高頻度サポートモードにおいては右側領域PA3を流下するように遊技球の発射が継続された場合には基本的に誘導ユニット432が誘導状態となっているとともに第2作動部413への入賞が発生することで第2作動部413よりも下流側に遊技球が流入しない。よって、高頻度サポートモードである場合には第2作動部413への入賞が高頻度で発生するものの、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果が発生して特電入賞装置416が開放状態となったとしても当該特電入賞装置416に入球可能な位置に遊技球が到達しないため特電入賞装置416への入賞は基本的に発生しない。ちなみに、第2作動部413への入賞が発生したとしても払い出される遊技球の個数は1個であるため、高頻度サポートモードにおいて第2作動部413への入賞が高頻度で発生したとしても遊技者が所有している遊技球は増加しない。
一方、低頻度サポートモードにおいては誘導ユニット432の誘導状態当選となる確率が95%という高確率であるとともに普図表示部423aにおける絵柄の表示継続期間が4秒という遊技球の発射周期よりも長い時間であり、さらに誘導状態においては2秒に亘って誘導ユニット432が誘導状態となる。また、既に説明したとおり右側領域PA3を流下する遊技球は、基本的にスルー入賞部414に入賞するとともに誘導ユニット432が誘導状態であれば基本的に第2作動部413に入賞する。したがって、低頻度サポートモードにおいては右側領域PA3を流下するように遊技球の発射が継続された場合には誘導ユニット432が誘導状態となることで第2作動部413への入賞は発生し得るものの第2作動部413よりも下流側の特電入賞装置416の位置に遊技球が到達し得る。よって、低頻度サポートモードである場合には第2作動部413への入賞頻度は高頻度サポートモードよりも低くなるものの、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となったことで開放状態となっている特電入賞装置416への入賞が発生し得る。
低頻度サポートモードにおいては第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となったことで開放状態となっている特電入賞装置416への入賞が発生し得る構成において、第2特図表示部426における遊技回の表示継続期間を当否抽選モードが低確率モードである場合と高確率モードである場合とで相違させることにより、低確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように発射操作を行ったとしても単位時間当たりの利益が極端に低くなる一方、高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように発射操作を行った場合には単位時間当たりの利益が高くなる構成としている。以下、当該構成について説明する。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部425,426における絵柄の変動表示の表示継続期間(すなわち絵柄の変動表示期間)と図柄表示装置424における図柄の表示継続期間(すなわち図柄の変動表示期間)とを主側CPU63において決定する上で用いられる(これら表示継続期間を遊技回の表示継続期間ともいう)。変動種別カウンタCSは繰り返し更新され、特図表示部425,426における変動表示の開始時及び図柄表示装置424による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。遊技回の表示継続期間の設定態様について図236の説明図を参照しながら説明する。なお、図236における「0〜99」の数字は変動種別カウンタCSの値に対応している。
低確率モードにおいて第1特図表示部425における遊技回の表示継続期間の設定態様は通常設定態様となる。通常設定態様においては、図236に示すように、当否判定処理の結果が外れ結果であってリーチ演出が発生しない完全外れ時であれば、第1特図保留エリア452に上限個数(具体的には4個)の第1特図側の保留情報が記憶されている状況にて新たな遊技回が開始される場合には遊技回の表示継続期間として2秒が選択され、第1特図保留エリア452に上限個数の第1特図側の保留情報が記憶されていない状況にて新たな遊技回が開始される場合には遊技回の表示継続期間として10秒、20秒及び30秒のいずれかが選択される。また、通常設定態様において当否判定処理の結果が外れ結果ではあるもののリーチ演出が発生する外れリーチ時の場合、当否判定処理の結果が大当たり結果である場合及び当否判定処理の結果が小当たり結果である場合のいずれかである場合には、遊技回の表示継続期間として20秒、30秒、40秒、50秒、1分、1分30秒及び2分のいずれかが選択される。この場合、大当たり結果又は小当たり結果の方が外れリーチ時よりも長い継続期間が選択され易くなっているとともに、選択される平均継続期間も大当たり結果又は小当たり結果の方が外れリーチ時よりも長くなっている。
一方、低確率モードにおいて第2特図表示部426における遊技回の表示継続期間の設定態様は長期間設定態様となる。長期間設定態様においては、選択される遊技回の表示継続期間は1種類のみとなっており、対象となる遊技回の当否判定結果及び種別判定結果に関係なくその1種類の遊技回の表示継続期間が選択される。この選択される遊技回の表示継続期間は10分となっている。当該表示継続期間は、通常選択態様において選択される最長の遊技回の表示継続期間である2分よりも長い時間となっている。これにより、低確率モードにおいては第2特図表示部426における遊技回の実行頻度が第1特図表示部425における遊技回の実行頻度よりも低くなる。
高確率モードでは遊技回の表示継続期間の設定態様が低確率モードと異なっている。具体的には、高確率モードにおいて第1特図表示部425における遊技回の表示継続期間は、当否判定結果が外れ結果である場合にはリーチ演出が発生するか否かに関係なく1種類のみが選択対象となり、当否判定結果が大当たり結果又は小当たり結果である場合にも1種類のみが選択対象となる。この場合、大当たり結果又は小当たり結果となる場合における遊技回の表示継続期間は外れ結果となる場合における遊技回の表示継続期間よりも長く設定されており、具体的には外れ結果となる場合における遊技回の表示継続期間が10秒であるのに対して大当たり結果又は小当たり結果となる場合における遊技回の表示継続期間が30秒となっている。
高確率モードにおいて第2特図表示部426における遊技回の表示継続期間は、当否判定結果が外れ結果又は小当たり結果である場合には9/10の確率で0.5秒が選択され1/10の確率で1分30秒が選択される。一方、当否判定結果が大当たり結果である場合には1分30秒の1種類のみが選択対象となる。
高確率モードにおいて第2特図表示部426にて遊技回が実行される場合であって小当たり結果となる場合には遊技回の表示継続期間が高い確率で0.5秒となることにより、遊技回の最終停止期間を含めて当該遊技回の合計期間は1秒となる。これに対して、既に説明したとおり低頻度サポートモードにおいては普図表示部423aの表示継続期間が4秒であるとともに誘導ユニット432の誘導状態が継続する期間が2秒であり、さらに第2作動部413への入賞が発生した場合には高い確率で小当たり結果となるとともに小当たり結果となった場合の開閉実行モードにおいて特電入賞装置416が開放状態となる期間は2秒である。そうすると高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように遊技球の発射操作を行うことで小当たり結果を契機として開放状態となっている特電入賞装置416への入賞が発生する頻度が他の状況よりも高くなる。そして、この入賞頻度は、高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように遊技球の発射操作を行った場合には遊技者が所有する遊技球の個数が増加する入賞頻度に設定されている。
高確率モードであって低頻度サポートモードとなる状況を生じさせる契機は既に説明したとおり16R高確大当たり結果である。また、16R高確大当たり結果となった場合にはラウンド遊技が16回発生する開閉実行モードが行われた後に新たに大当たり結果が発生するまでは高確率モードであって低頻度サポートモードとなる状況が継続する。そして、上記のとおり高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように遊技球の発射操作を行うことで小当たり結果を契機として開放状態となっている特電入賞装置416への入賞が発生する頻度は、高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように遊技球の発射操作を行った場合には遊技者が所有する遊技球の個数が増加する入賞頻度に設定されている。したがって、16R高確大当たり結果となり開閉実行モードが終了した後は新たに大当たり結果が発生するまでに実行された第2特図表示部426における遊技回の回数が多いほど遊技者が所有する遊技球の個数が増加することとなる。よって、当該状況において遊技者は大当たり結果が発生しないことを期待することとなる。
大当たり結果が発生したとしてもそれが16R高確大当たり結果であれば、ラウンド遊技が16回発生する開閉実行モードが行われた後に高確率モードであって低頻度サポートモードである状況が再度発生することとなる。よって、遊技者は大当たり結果が発生しないことを期待しながらも、大当たり結果となるのであれば16R高確大当たり結果となることを期待することとなる。
6R高確大当たり結果が発生した場合にはラウンド遊技が6回発生する開閉実行モードが行われた後に高確率モードであって高頻度サポートモードである状況となる。当該状況は大当たり結果が新たに発生するまで継続する。当該状況においては既に説明したとおり右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことで第2作動部413への入賞が高頻度で発生するものの小当たり結果を契機として開放状態となっている特電入賞装置416への入賞は基本的に発生しない。したがって、当該状況においては遊技者が所有する遊技球の個数を増加させることはできないもののあまり減らさないようにしながら次回の大当たり結果を発生させることが可能となる。よって、当該状況において遊技者は大当たり結果が早期に発生することを期待することとなる。
6R通常大当たり結果が発生した場合にはラウンド遊技が6回発生する開閉実行モードが行われた後に低確率モードであって高頻度サポートモードである状況となる。当該状況においても右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことで第2作動部413への入賞が高頻度で発生するものの小当たり結果を契機として開放状態となっている特電入賞装置416への入賞は基本的に発生しない。但し、当否抽選モードは低確率モードであるとともに遊技回の実行回数が50回となることで高頻度サポートモードが終了して低頻度サポートモードに移行する。したがって、当該状況においては、遊技者が所有する遊技球の個数をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる範囲において次回の大当たり結果が発生することを遊技者は期待することとなる。
低確率モードであって低頻度サポートモードとなった場合には右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行ったとしても第2特図表示部426における遊技回の表示継続期間は極端に長い10分となる。この場合、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行ったとしても遊技の消化効率が悪くなるため、遊技者は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行うこととなる。左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われることで第1特図表示部425における遊技回が実行されることとなる。この場合の遊技回の表示継続期間は既に説明したとおり通常設定態様となる。
<第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理>
次に、主側CPU63にて実行される第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理について説明する。本実施形態では上記第64の実施形態と異なり、第1特図表示部425において遊技回が実行されている状況であっても第2特図表示部426において遊技回が開始され得るとともに、第2特図表示部426において遊技回が実行されている状況であっても第1特図表示部425において遊技回が開始され得る。したがって、第1特図表示部425についての特図特電制御処理として第1特図特電制御処理が設定されているとともに、第2特図表示部426についての特図特電制御処理として第2特図特電制御処理が設定されている。これら第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理は上記第64の実施形態における特図特電制御処理の代わりに実行されるものであり、第1タイマ割込み処理(図133)におけるステップS8913にて実行される。
図237は第1特図特電制御処理を示すフローチャートであり、図238は第2特図特電制御処理を示すフローチャートである。なお、第1特図特電制御処理におけるステップSF101〜ステップSF111の処理及び第2特図特電制御処理におけるステップSF201〜ステップSF211の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
第1特図特電制御処理(図237)ではまず第1特図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップSF101)。当該取得処理では第1作動部412への入賞が発生している場合、第1特図保留エリア452に記憶されている第1特図側の保留情報の数が上限記憶数(具体的には4個)未満であることを条件として、第1特図側の保留情報の格納処理を実行する。当該格納処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第1特図側の保留情報として、第1特図保留エリア452の第1エリア452a〜第4エリア452dにおける第1特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。なお、第1特図側の保留情報を取得した場合には、第1特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて第1特図保留表示部427の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、第1特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第1特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第1特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
第2特図特電制御処理(図238)ではまず第2特図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップSF201)。当該取得処理では第2作動部413への入賞が発生している場合、第2特図保留エリア453に記憶されている第2特図側の保留情報の数が上限記憶数(具体的には4個)未満であることを条件として、第2特図側の保留情報の格納処理を実行する。当該格納処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第2特図側の保留情報として、第2特図保留エリア453の第1エリア453a〜第4エリア453dにおける第2特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。なお、第2特図側の保留情報を取得した場合には、第2特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて第2特図保留表示部428の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、第2特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第2特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第2特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
第1特図特電制御処理(図237)及び第2特図特電制御処理(図238)の説明に戻り、保留情報の取得処理(ステップSF101又はステップSF201)を実行した後は、主側ROM64に記憶されている特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップSF101、ステップSF202)。そして、第1特図特電制御処理(図237)であれば特図特電アドレステーブルから第1特図特電カウンタの数値情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップSF103)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップSF104)。また、第2特図特電制御処理(図238)であれば特図特電アドレステーブルから第2特図特電カウンタの数値情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップSF203)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップSF204)。
第1特図特電カウンタは、第1特図特電制御処理(図237)におけるステップSF105〜ステップSF111の各処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタである。第2特図特電カウンタは、第2特図特電制御処理(図238)におけるステップSF205〜ステップSF211の各処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタである。特図特電アドレステーブルには、第1特図特電カウンタの数値情報に対応させてステップSF105〜ステップSF111の各処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されているとともに第2特図特電カウンタの数値情報に対応させてステップSF205〜ステップSF211の各処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「0」である場合にはステップSF105又はステップSF205の特図変動開始処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「1」である場合にはステップSF106又はステップSF206の特図変動中処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「2」である場合にはステップSF107又はステップSF207の特図確定中処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「3」である場合にはステップSF108又はステップSF208の特電開始処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「4」である場合にはステップSF109又はステップSF209の特電開放中処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「5」である場合にはステップSF110又はステップSF210の特電閉鎖中処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「6」である場合にはステップSF111又はステップSF211の特電終了処理にジャンプする。以下、ステップSF105〜ステップSF111及びステップSF205〜ステップSF211の各処理について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
まずステップSF105及びステップSF205の特図変動開始処理について、図239のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図変動開始処理におけるステップSF301〜ステップSF317の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特図変動開始処理では、まず今回の特図特電制御処理(図237、図238)に対応しない側において開閉実行モード用の処理が実行されているか否かを判定する(ステップSF301)。既に説明したとおり第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち一方において遊技回が実行されている状況であっても他方において遊技回が実行され得る。この場合に、ステップSF301が実行され、今回の特図特電制御処理(図237、図238)に対応しない側において開閉実行モード用の処理が実行されている場合にはステップSF302以降の処理が実行されずに新たな遊技回の開始が規制される。これにより、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち一方における遊技回を契機として開閉実行モードが実行されている状況においては、他方における遊技回が新たに開始されないように規制される。よって、開閉実行モードへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。なお、今回が第1特図特電制御処理(図237)における特図変動開始処理であれば第2特図特電カウンタの値が3以上であるか否かをステップSF301にて判定し、3以上である場合にはステップSF302以降の処理を実行しない構成である。また、今回が第2特図特電制御処理(図238)における特図変動開始処理であれば第1特図特電カウンタの値が3以上であるか否かをステップSF301にて判定し、3以上である場合にはステップSF302以降の処理を実行しない構成である。
ステップSF301にて否定判定をした場合には、対応する保留個数が1個以上であるか否かを判定する(ステップSF302)。今回が第1特図特電制御処理(図237)における特図変動開始処理であれば第1特図保留エリア452に第1特図側の保留情報が1個以上記憶されているか否かを判定し、今回が第2特図特電制御処理(図238)における特図変動開始処理であれば第2特図保留エリア453に第2特図側の保留情報が1個以上記憶されているか否かを判定する。
ステップSF302にて肯定判定をした場合には、データ設定処理を実行する(ステップSF303)。データ設定処理では、今回が第1特図特電制御処理(図237)であれば、第1特図保留エリア452の第1エリア452aに格納されたデータを第1特図用の実行エリア493に移動する。その後、第1特図保留エリア452の記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア452a〜452dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、第2エリア452b→第1エリア452a、第3エリア452c→第2エリア452b、第4エリア452d→第3エリア452cといった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに第4エリア452dを「0」クリアする。また、データ設定処理では、第1特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて第1特図保留表示部427の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第1特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第1特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
データ設定処理では、今回が第2特図特電制御処理(図238)であれば、第2特図保留エリア453の第1エリア453aに格納されたデータを第2特図用の実行エリア494に移動する。その後、第2特図保留エリア453の記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア453a〜453dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、第2エリア453b→第1エリア453a、第3エリア453c→第2エリア453b、第4エリア453d→第3エリア453cといった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに第4エリア453dを「0」クリアする。また、データ設定処理では、第2特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて第2特図保留表示部428の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第2特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第2特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
データ設定処理を実行した後は当否判定処理を実行する(ステップSF304)。当否判定処理では、今回の遊技回が第1特図側の保留情報を契機としている場合には、現状のパチンコ機10の設定値及び当否抽選モードに対応する第1当否テーブル495,496(図234(a)及び図234(b)参照)を主側ROM64から読み出す。そして、今回の遊技回の開始契機となった第1特図側の保留情報のうち当たり乱数カウンタC1についての数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記第1当否テーブル495,496に対して照合することで今回の当否判定処理の結果が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれであるのかを特定する。一方、当否判定処理では、今回の遊技回が第2特図側の保留情報を契機としている場合には、現状のパチンコ機10の設定値及び当否抽選モードに対応する第2当否テーブル497,498(図234(c)及び図234(d)参照)を主側ROM64から読み出す。そして、今回の遊技回の開始契機となった第2特図側の保留情報のうち当たり乱数カウンタC1についての数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記第2当否テーブル497,498に対して照合することで今回の当否判定処理の結果が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれであるのかを特定する。
当否判定処理の結果が大当たり結果である場合(ステップSF305:YES)、種別判定処理を実行する(ステップSF306)。種別判定処理では、図235(a)に示す種別テーブル499を主側ROM64から読み出す。また、第1特図側の保留情報が今回の遊技回の契機である場合には当該第1特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出し、第2特図側の保留情報が今回の遊技回の契機である場合には当該第2特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出す。そして、その読み出した種別カウンタC2についての数値情報が上記種別テーブル499において設定されている6R通常大当たり結果、6R高確大当たり結果及び16R高確大当たり結果のうちいずれの種類の大当たり結果の数値範囲に対応しているのかを特定する。
種別判定処理を実行した後は当該種別判定処理にて特定した大当たり結果の種類に対応する主側RAM65のフラグに「1」をセットする(ステップSF307)。この「1」がセットされたフラグの状態は、開閉実行モードが終了する場合に「0」クリアされる。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSF308)。具体的には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち遊技回の実行対象となっている側に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、第1特図表示部425又は第2特図表示部426に停止表示される絵柄の停止態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップSF308では、ステップSF306にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM65に記憶する。なお、各大当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の大当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている大当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
当否判定処理の結果が小当たり結果である場合(ステップSF309:YES)、小当たり結果に対応する主側RAM65のフラグに「1」をセットする(ステップSF310)。この「1」がセットされたフラグの状態は開閉実行モードが終了する場合に「0」クリアされる。
その後、小当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSF311)。具体的には、第1特図表示部425又は第2特図表示部426に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を主側ROM64から読み出し、その読み出した情報を主側RAM65に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
当否判定処理の結果が大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもない場合(ステップSF305及びステップSF309:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSF312)。具体的には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち遊技回の実行対象となっている側に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び小当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
いずれかの停止結果設定処理を実行した後は、表示継続期間の把握処理を実行する(ステップSF313)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得するとともに、現状の状況及び変動種別カウンタCSの数値情報に対応する表示継続期間の情報を図236の説明図に示す態様で選択する。
その後、今回の当否判定処理及び種別判定処理の結果、現状の当否抽選モードの種類、現状のサポートモードの種類、並びにステップSF313の処理結果に対応する変動用コマンド及び種別コマンドを主側ROM64から選択する。そして、その選択した変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSF314)。音声発光制御装置81は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用の演出が実行されるようにするための制御を実行する。
その後、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち今回の遊技回の実行対象となっている側における絵柄の変動表示を開始させる(ステップSF315)。第1特図表示部425又は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示を行わせる場合に主側CPU63に参照されるテーブルとして、第1特図表示部425及び第2特図表示部426に対して共通となる特図用の変動表示テーブルが主側ROM64に予め記憶されている。第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が実行される場合には、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく同一の変動表示テーブルが使用される。第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、所定のパターンによる絵柄の変動表示が繰り返されることとなるが、特図用の変動表示テーブルにはその所定のパターンによる絵柄の変動表示における1周分の制御データが設定されている。したがって、第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、ステップSF313にて決定した遊技回の表示継続期間が経過するまで特図用の変動表示テーブルが繰り返し使用されることとなる。
その後、特別表示部429の消灯処理を実行する(ステップSF316)。特別表示部429においては、開閉実行モードが発生した場合に当該開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数に対応する情報が表示される。つまり、6R通常大当たり結果又は6R高確大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて6回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、16R高確大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて16回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、小当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて小当たり結果に対応する表示が行われる。上記構成において特図変動開始処理のステップSF316にて特別表示部429の消灯処理が実行されることにより、開閉実行モードが開始される場合に開始された特別表示部429における表示は当該開閉実行モードが終了した後において新たな遊技回が開始される場合に終了される。そして、特別表示部429は開閉実行モードが新たに発生するまで消灯状態に維持される。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSF317)。特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「0」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特図変動中処理(ステップSF106、ステップSF206)に対応する「1」となる。
<特図変動中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図237)のステップSF106及び第2特図特電制御処理(図238)のステップSF206にて実行される特図変動中処理について説明する。
今回の遊技回の表示継続期間が経過していない場合であって、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426の表示内容の更新タイミングである場合、特図用の変動表示テーブルを参照することにより特図表示部425,426の表示内容を更新するためのデータ設定を行う。これにより、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426における絵柄の表示内容が次の順番の表示内容に更新される。なお、主側RAM65には第1特図表示部425において絵柄の更新タイミングとなった場合に絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出するために参照される第1表示順序カウンタが設けられている。また、主側RAM65には第2特図表示部426において絵柄の更新タイミングとなった場合に絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出するために参照される第2表示順序カウンタが設けられている。
特図表示部425,426における絵柄の変動表示の開始時の態様、及び絵柄の変動表示の更新態様は、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく一定の態様で行われるとともに、図柄表示装置424における遊技回用の演出の内容に関係なく一定の態様で行われる。例えば、所定の複数回の更新タイミングが発生することで絵柄の表示内容が1周するとともに表示順序が一定の順序である表示パターンが繰り返し行われ、遊技回の表示継続期間が経過した場合には当該表示パターンのいずれの順序の表示が行われている状況であっても、その遊技回の開始時に決定された停止結果が表示される。これにより、特図表示部425,426を表示制御するための処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
一方、遊技回の表示継続期間が経過している場合、遊技回の開始時に主側RAM65に記憶された特図表示部425,426の絵柄の停止態様の情報を読み出すとともにその絵柄の停止態様となるように今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426を表示制御する。これにより、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426において今回の遊技回の当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。特図表示部425,426において停止表示された絵柄の態様は、開閉実行モードであるか否かに関係なく、その特図表示部425,426における次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持される。また、主側RAM65のタイマカウンタに最終停止期間(例えば0.5sec)の情報をセットする。これにより、最終停止期間の計測が開始される。
その後、最終停止コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は、主側CPU63から最終停止コマンドを受信した場合、表示制御装置82に最終停止コマンドを送信する。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から最終停止コマンドを受信した場合、今回の遊技回における停止図柄の組合せを最終停止期間に亘って停止表示させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置424において今回の遊技回に対応する停止図柄の組合せが最終停止期間に亘って停止表示されることとなる。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する。特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「1」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特図確定中処理(ステップSF107、ステップSF207)に対応する「2」となる。
<特図確定中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図237)のステップSF107及び第2特図特電制御処理(図238)のステップSF207にて実行される特図確定中処理について、図240のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図確定中処理におけるステップSF401〜ステップSF409の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
最終停止期間が経過している場合であって今回の遊技回が大当たり結果に対応している場合(ステップSF401及びステップSF402:YES)、大当たり用の設定処理を実行する(ステップSF403)。大当たり用の設定処理では、今回の大当たり結果が6R通常大当たり結果又は6R高確大当たり結果である場合には6回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。また、大当たり用の設定処理では、今回の大当たり結果が16R高確大当たり結果である場合には16回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。
最終停止期間が経過している場合であって今回の遊技回が小当たり結果に対応している場合(ステップSF401及びステップSF404:YES)、小当たり用の設定処理を実行する(ステップSF405)。小当たり用の設定処理では、小当たり結果に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。
ステップSF403又はステップSF405の処理を実行した場合、今回の特図特電制御処理(図237、図238)に対応しない側の特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSF406)。これにより、今回の特図特電制御処理(図237、図238)に対応しない側の特図特電制御処理(図237、図238)にて遊技回の実行制御が行われていたとしても当該遊技回が強制的に終了される。つまり、第1特図表示部425及び第2特図表示部426の両方にて遊技回が実行されている状況において大当たり結果又は小当たり結果となる一方の遊技回が終了した場合には他方の遊技回も途中で終了することとなる。その後、他方の遊技回の終了処理を実行する(ステップSF407)。当該終了処理では、遊技回の強制終了の対象となった側の特図表示部425,426にて外れ結果に対応する表示が行われるようにする。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSF408)。特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「2」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電開始処理(ステップSF108、ステップSF208)に対応する「3」となる。
今回の遊技回が外れ結果である場合(ステップSF404:NO)、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を「0」クリアし、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSF409)。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSF105、ステップSF205)に対応する「0」となる。
<特電開始処理>
次に、第1特図特電制御処理(図237)のステップSF108及び第2特図特電制御処理(図238)のステップSF208にて実行される特電開始処理について説明する。
特電開始処理では、オープニング期間の開始前であればオープニング期間(例えば4秒)の計測を開始するとともにオープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はオープニングコマンドを受信した場合、オープニング演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81はオープニングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はオープニングコマンドを受信した場合、オープニング演出が実行されるように図柄表示装置424の表示制御を実行する。
特電開始処理では、オープニング期間が経過した場合、今回がいずれかの大当たり結果を契機としているのであれば、主側RAM65に設けられたラウンドカウンタに今回の開閉実行モードのラウンド遊技の実行回数に対応する情報をセットする。ラウンドカウンタは、開閉実行モードにおいて残りのラウンド遊技の回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタであり、ラウンド遊技が1回実行される度にラウンドカウンタの値が1減算される。また、主側RAM65のタイマカウンタにラウンド遊技の開放継続期間の情報(具体的には29秒)をセットするとともに、主側RAM65に設けられた入賞カウンタに1回のラウンド遊技における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。一方、今回が小当たり結果を契機としているのであれば、主側RAM65に設けられたラウンドカウンタに「1」をセットする。また、主側RAM65に設けられたタイマカウンタに小当たり結果の開放継続期間の情報(具体的には2秒)をセットするとともに、主側RAM65に設けられた入賞カウンタに小当たり結果における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。
その後、特電用の開放設定処理を実行する。当該開放設定処理では、特電入賞装置416が開放状態となるように特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を開始する。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する。特電開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「3」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップSF109、ステップSF209)に対応する「4」となる。
<特電開放中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図237)のステップSF109及び第2特図特電制御処理(図238)のステップSF209にて実行される特電開放中処理について説明する。
特電開放中処理では、特電入賞装置416の開放継続期間が経過している場合又は特電入賞装置416に上限入賞個数の遊技球の入賞が発生している場合、閉鎖設定処理を実行する。当該閉鎖設定処理では、特電入賞装置416が閉鎖状態となるように特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を停止する。その後、主側RAM65のラウンドカウンタの値を1減算する。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」ではない場合、閉鎖継続期間に対応する情報(具体的には2秒)を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する。特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「4」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電閉鎖中処理(ステップSF110、ステップSF210)に対応する「5」となる。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」である場合、エンディング期間に対応する情報(具体的には10秒)を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。また、エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はエンディングコマンドを受信した場合、エンディング演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81はエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はエンディングコマンドを受信した場合、エンディング演出が実行されるように図柄表示装置424の表示制御を実行する。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を2加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を2加算する。特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「4」であるため、2加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電終了処理(ステップSF111、ステップSF211)に対応する「6」となる。
<特電閉鎖中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図237)のステップSF110及び第2特図特電制御処理(図238)のステップSF210にて実行される特電閉鎖中処理について説明する。
閉鎖継続期間が経過している場合、主側RAM65のタイマカウンタにラウンド遊技の開放継続期間の情報(具体的には29秒)をセットするとともに、主側RAM65の入賞カウンタに1回のラウンド遊技における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。そして、特電用の開放設定処理を実行することで特電入賞装置416を開放状態とする。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1減算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1減算する。特電閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「5」であるため、1減算されることでその減算対象となった特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップSF109、ステップSF209)に対応する「4」となる。
<特電終了処理>
次に、第1特図特電制御処理(図237)のステップSF111及び第2特図特電制御処理(図238)のステップSF211にて実行される特電終了処理について説明する。
エンディング期間が経過している場合、開閉実行モードの終了時の移行処理を実行する。当該移行処理では今回の開閉実行モードの契機が6R通常大当たり結果であった場合には当否抽選モードを低確率モードに設定するとともにサポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、遊技回の合計回数が50回に達した場合に当該高頻度サポートモードを終了させるための情報の設定も行う。今回の開閉実行モードの契機が6R高確大当たり結果であった場合には当否抽選モードを高確率モードに設定するとともにサポートモードを高頻度サポートモードに設定する。今回の開閉実行モードの契機が16R高確大当たり結果であった場合には当否抽選モードを高確率モードに設定するとともにサポートモードを低頻度サポートモードに設定する。一方、今回の開閉実行モードの契機が小当たり結果であった場合には当否抽選モード及びサポートモードを開閉実行モードの開始前から変更させるための処理を実行しない。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図237)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を「0」クリアし、今回の処理が第2特図特電制御処理(図238)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を「0」クリアする。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSF105、ステップSF205)に対応する「0」となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果となる確率に影響を与えないようにしながら、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率を変動させることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数はいずれの設定値であっても同一である。これにより、全ての設定値において第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とすることが可能となる。また、このように第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とした構成であっても、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値の変動分は外れ結果が選択される確率の変動分により吸収されるため、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数は各設定値のいずれであっても最も多い。これにより、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値における変動分を第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果が選択される確率の変動分で吸収する構成であっても、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果となる確率については複数段階の設定値間で大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果となる確率に影響を与えないようにしながら、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率を変動させることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数はいずれの設定値であっても同一である。これにより、全ての設定値において第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とすることが可能となる。また、このように第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とした構成であっても、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値の変動分は外れ結果が選択される確率の変動分により吸収されるため、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率が最も高くなる状況である設定値が「設定6」であって当否抽選モードが高確率モードである状況において、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数が0個となる。これにより、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率の各設定値における変動分を第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成において、上記のように大当たり結果となる確率が最も高くなる状況において当該大当たり結果となる確率を極力高くすることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果となる確率は、設定値及び当否抽選モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている。これにより、小当たり結果となる確率からは設定値及び当否抽選モードの両方について遊技者が推測できないようにすることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理だけではなく第2特図側の保留情報に対する当否判定処理においても小当たり結果となる確率は、設定値及び当否抽選モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている。これにより、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理及び第2特図側の保留情報に対する当否判定処理のいずれであっても、小当たり結果となる確率からは設定値及び当否抽選モードの両方について遊技者が推測できないようにすることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率と第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率とは相違している。これにより、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理だけではなく第2特図側の保留情報に対する当否判定処理においても小当たり結果となる確率は設定値及び当否抽選モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている構成において、小当たり結果となる確率を相違させる状況を生じさせることが可能となる。
なお、上記実施形態の構成に代えて、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に代えて、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。
また、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合に小当たり結果が選択され得る構成としたが、これに代えて、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合には小当たり結果が選択されない構成としてもよい。
<第70の実施形態>
本実施形態では当否判定処理において参照される当否テーブルの内容が上記第69の実施形態と相違している。以下、上記第69の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第69の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図241(a)は低確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第1当否テーブル495を説明するための説明図であり、図241(b)は高確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第1当否テーブル496を説明するための説明図であり、図241(c)は低確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第2当否テーブル501を説明するための説明図であり、図241(d)は高確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第2当否テーブル502を説明するための説明図である。
図241(a)及び図241(b)に示すように低確率時の第1当否テーブル495及び高確率時の第1当否テーブル496の内容は上記第69の実施形態と同様である。一方、図241(c)に示す低確率時の第2当否テーブル501及び図241(d)に示す高確率時の第2当否テーブル502の内容は上記第69の実施形態と相違している。これら低確率時の第2当否テーブル501及び高確率時の第2当否テーブル502について以下に説明する。
図241(c)に示すように低確率時の第2当否テーブル501には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として650個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として648個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として646個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として644個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として642個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として640個が設定されている。
図241(d)に示すように高確率時の第2当否テーブル502には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として200個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として520個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として180個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として160個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として560個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として140個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として580個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として120個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として600個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として100個が設定されている。
「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には1/200であり高確率モードである場合にはその10倍の1/20である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/192であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/19.2である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/185であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/18.5である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/179であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.9である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/172であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.2である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/167であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/16.7である。つまり、「設定1」〜「設定6」のいずれであっても第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は高確率モードである場合には低確率モードである場合に対して10倍となる。また、設定状態及び当否抽選モードの組合せが同一となる組合せで比較した場合に大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで同一となっている。
一方、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となる約1/1.08である。また、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モード及び高確率モードのいずれであっても同一となる1/1.08となる。つまり、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく一定となっている。この第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。また、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。また、第2特図側の保留情報を契機とした場合、設定状態及び当否抽選モードに関係なく小当たり結果となる確率が外れ結果となる確率よりも高い確率となっている。さらに言うと第2特図側の保留情報を契機とした場合に小当たり結果となる確率は、設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果及び外れ結果の合成確率よりも高い確率となっている。
なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
上記構成によれば、第2当否テーブル497,498にて小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が少ない構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。この場合に、大当たり結果及び小当たり結果の合成確率が最も高くなる状況である「設定6」であって高確率モードである場合において第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が行われた状況であっても外れ結果となる確率が1/100となっている。これにより、「設定6」であって高確率モードである場合に第2特図側の保留情報に対して当否判定が行われた状況であっても外れ結果が選択され得るようにすることが可能となる。
<第71の実施形態>
本実施形態では当否判定処理において参照される当否テーブルの内容が上記第69の実施形態と相違している。以下、上記第69の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第69の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図242(a)は低確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第1当否テーブル495を説明するための説明図であり、図242(b)は高確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第1当否テーブル496を説明するための説明図であり、図242(c)は低確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第2当否テーブル503を説明するための説明図であり、図242(d)は高確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第2当否テーブル504を説明するための説明図である。
図242(a)及び図242(b)に示すように低確率時の第1当否テーブル495及び高確率時の第1当否テーブル496の内容は上記第69の実施形態と同様である。一方、図242(c)に示す低確率時の第2当否テーブル503及び図242(d)に示す高確率時の第2当否テーブル504の内容は上記第69の実施形態と相違している。これら低確率時の第2当否テーブル503及び高確率時の第2当否テーブル504について以下に説明する。
図242(c)に示すように低確率時の第2当否テーブル503には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど小当たり結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、外れ結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9450個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9448個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9446個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9444個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9442個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9440個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。
図242(d)に示すように高確率時の第2当否テーブル504には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど小当たり結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、外れ結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として520個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8980個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8960個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として560個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8940個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として580個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8920個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として600個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8900個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数は500個となっている。
「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には1/200であり高確率モードである場合にはその10倍の1/20である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/192であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/19.2である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/185であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/18.5である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/179であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.9である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/172であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.2である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/167であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/16.7である。つまり、「設定1」〜「設定6」のいずれであっても第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は高確率モードである場合には低確率モードである場合に対して10倍となる。また、設定状態及び当否抽選モードの組合せが同一となる組合せで比較した場合に大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで同一となっている。
また、「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0582であり高確率モードである場合には約1/1.111である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0584であり高確率モードである場合には約1/1.113である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0586であり高確率モードである場合には約1/1.116である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0589であり高確率モードである場合には約1/1.119である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0591であり高確率モードである場合には約1/1.121である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0593であり高確率モードである場合には約1/1.124である。
なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
上記構成によれば第1当否テーブル495,496にて小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の値の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の値の数の方が多い構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。そして、いずれの設定値であっても外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数が最も多い。これにより、設定値による大当たり結果の確率変動分を吸収するための設定値による外れ結果の確率変動分を少なくすることが可能となる。よって、第1特図側の保留情報を契機とした場合において遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測を行いづらくさせることが可能となる。
また、第2当否テーブル503,504にて外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が多い構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。そして、いずれの設定値であっても小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数が最も多い。これにより、設定値による大当たり結果の確率変動分を吸収するための設定値による小当たり結果の確率変動分を少なくすることが可能となる。よって、第1特図側の保留情報を契機とした場合において遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測をしづらくさせることが可能となる。
<第72の実施形態>
本実施形態では動作電力の供給が開始された場合における処理構成が上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図243は本実施形態における遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には上記第1の実施形態と同様に、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。また、遊技領域PAには上記第1の実施形態と同様に一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37及び普図ユニット38等がそれぞれ設けられている。
ここで、本実施形態では可変表示ユニット36において図柄表示装置41の周囲を囲むようにして設けられたセンターフレーム511に可動体512が設けられている。可動体512は、図示しないリンク機構を介して可動体用駆動部513に連結されており、可動体用駆動部513が変位用の状態となることで駆動されて初期位置から所定方向に移動するとともに、可動体用駆動部513が復帰用の状態となることで初期位置に復帰するように移動する。そして、当該可動体512が動作する様子が窓パネル52を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっている。つまり、可動体512が動作する様子は遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から視認可能となっている。
可動体512について詳細には、可動体512は初期位置と移動限界位置との間で移動可能となっており、初期位置から移動限界位置に向けて移動することで、表示面41aの前方に配置され、初期位置の場合よりも表示面41aに対してその前方にて対向する範囲が広くなる。具体的には、初期位置では、その全体が表示面41aよりも外方であってセンターフレーム511内に配置されており、表示面41aを正面から見た状態では可動体512が視認不可又は視認しづらい構成となっている。一方、移動限界位置では、その全体が表示面41aに対してその前方から対向し、初期位置の場合よりも可動体512の視認性は向上するが、表示面41aの視認性を低下させる状態となる。なお、これに限定されることはなく初期位置に配置されている場合及び移動限界位置に配置されている場合のいずれであっても可動体512が視認可能である構成としてもよい。
可動体512は、移動限界位置に配置された場合において遊技者が視認可能な面である表面(すなわち遊技機前方を向く面)に装飾が付された可動式の装飾体であり、所定のキャラクタ(例えば「魚」)を模した形態となっているが、具体的な形態は任意である。可動体512の初期位置から移動限界位置への移動は、表示面41aにおける遊技回用の演出と連動して行われ、所定の演出が終了した場合に初期位置へ復帰する。このように可動体512の移動は、表示面41aにおける画像演出と一体的な演出を行うために利用される。
本パチンコ機10では、遊技回用の演出の途中(例えばリーチ中)で可動体512の初期位置からの移動が行われた場合には、当該移動が行われない場合に比べて、開閉実行モードへの移行の期待度が高い構成となっている。但し、これに限定されることはなく、当該構成に加えて又は代えて、開閉実行モード後に当否抽選の確率が高確率となる当否判定の結果となった場合に遊技回用の演出では同一の偶数の数字が付された図柄の組合せといった高確率を明示しない結果を停止表示しながら、開閉実行モード中に高確率への昇格が発生したかのような演出を行う構成において、当該昇格用の演出として可動体512の初期位置からの移動が行われる構成としてもよい。
次に、主制御装置60及び音声発光制御装置81の電気的構成について図244の説明図を参照しながら説明する。
主制御装置60には上記第49の実施形態と同様に主制御基板61が設けられているとともに、当該主制御基板61には上記第49の実施形態と同様に主側CPU63、主側ROM64及び主側RAM65が内蔵されたMPU62が設けられている。また、主制御基板61には上記第49の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される表示内容は上記第35の実施形態と同様である。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204では主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には初期チェック期間に亘ってチェック用表示が行われるとともに、その後にベース値を報知するための表示が行われる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204は上記第11の実施形態と同様に主制御基板61の素子搭載面において横並びで設けられている(図53参照)。第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視することが可能となる。また、主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視することが可能となる。
図244に示すように音声発光制御装置81は音声発光制御基板351を備えている。音声発光制御基板351には音光側MPU352が搭載されている。音光側MPU352には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である音光側CPU353の他に、音光側ROM354及び音光側RAM355が内蔵されている。また、音光側MPU352には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
音光側ROM354は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。音光側ROM354は、音光側CPU353により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
音光側RAM355は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。音光側RAM355は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光側ROM354よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。音光側RAM355は、音光側ROM354内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
音光側MPU352の入力側には主制御装置60のMPU62が電気的に接続されており、音光側MPU352の出力側には表示発光部53、スピーカ部54、表示制御装置82及び可動体用駆動部513が電気的に接続されている。音光側MPU352は主制御装置60のMPU62から受信した各種コマンドに基づいて、表示発光部53、スピーカ部54及び可動体用駆動部513を駆動制御するとともに、表示制御装置82を制御する。表示制御装置82は、音光側MPU352から受信したコマンドに基づいて図柄表示装置41の表示制御を実行する。これにより、遊技回や開閉実行モードが実行されている状況において、図柄表示装置41、表示発光部53、スピーカ部54及び可動体512にて各種演出や各種報知が実行される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理について図245のフローチャートを参照しながら説明する。なお、メイン処理におけるステップSF501〜ステップSF529の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSF501)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSF502)。内部機能レジスタ設定処理では上記第35の実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図133)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図134)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図133)と第2タイマ割込み処理(図134)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図133)は第2タイマ割込み処理(図134)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図134)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図133)が第2タイマ割込み処理(図134)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図133)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図134)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSF503)。立ち上げ処理中フラグは上記第35の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図133)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図245)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了して残余処理(ステップSF526〜ステップSF529)が開始される前に「0」クリアされる。上記第35の実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)のうち後述する設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)のうち後述する設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)のうち後述する設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第35の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムの算出処理(図253)を実行してその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)において第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図245)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図245)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSF503にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF504)。第1タイマ割込み処理(図133)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSF504:YES)、停電時処理の場合と同様にチェックサムの算出処理(図253)を実行した後に(ステップSF505)、その算出したチェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップSF506)。詳細は後述するが停電時処理及びステップSF505のそれぞれにおけるチェックサムの算出処理(図253)では、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する。ステップSF506では、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップSF505にて算出したチェックサムと比較する。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する。
チェックサムが一致している場合(ステップSF506:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図154参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSF507)。設定参照用エリア341は上記第45の実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSF507では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する。
ステップSF504、ステップSF506及びステップSF507の全てで肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF508)。設定更新表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定値更新処理(図247)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(図247)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(図247)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(図247)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(図247)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図247)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSF508にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSF509)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSF509:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF510)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSF510にて肯定判定をした場合、後述するステップSF522及びステップSF523の処理を実行する。
ステップSF510にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSF511)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSF511:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSF513)。また、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であっても(ステップSF511:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSF512:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSF513)。
設定確認表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定確認用処理(図246)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状設定されている設定値を示す表示が行われる。設定確認表示フラグは、設定確認用処理(図246)が開始された場合に「1」がセットされ設定確認用処理(図246)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定確認用処理(図246)が実行されていない状況においては基本的に設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定確認用処理(図246)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態は後述するRAMクリア処理(図250)が実行されるか、又は設定確認用処理(図246)において設定確認表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定確認操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定確認用処理(図246)が実行されることにより、設定確認用処理(図246)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」が行われなかったとしても設定確認用処理(図246)が実行される。これにより、パチンコ機10の現状の設定値の確認を引き続き行わせることが可能となる。一方、設定確認用処理(図246)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合であってもその後の動作電力の供給の再開に際してリセットボタン68cが押圧操作された場合には、設定確認用処理(図246)が実行されることなくRAMクリア処理(図250)及び設定値更新処理(図247)のうち動作電力の供給の再開に際して行われた操作に対応する処理が実行される。これにより、設定確認用処理(図246)よりもRAMクリア処理(図250)又は設定値更新処理(図247)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSF513にて実行される設定確認用処理について説明する。図246は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップSF601〜ステップSF607の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSF601)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)では基本的に第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)において設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップSF602)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9005にて肯定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)を実行する。当該設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図124(b)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、確認開始コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF603)。音光側CPU353は確認開始コマンドを受信することにより、設定確認用処理(図246)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図246)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図246)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定確認用処理(図246)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSF604)。具体的には、上記第45の実施形態における設定確認用処理(図155)と同様に、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態がON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理(図246)が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSF604にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSF604:NO)、ステップSF604の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSF604:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップSF605)。これにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9005にて否定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSF606)。これにより、設定確認用処理(図246)を終了してメイン処理(図245)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止される。
その後、確認時の復帰コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF607)。音光側CPU353は確認時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にて設定確認用処理(図246)が実行されたことを特定する。そして、確認時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図245)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理(図245)にて遊技を進行させるための処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図246)が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
メイン処理(図245)の説明に戻り、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSF511及びステップSF512:NO)、通常復帰コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF514)。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にてRAMクリア処理(図250)、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のいずれもが実行されていないことを特定する。そして、通常復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSF509及びステップSF515:YES)、又はステップSF508にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、設定値更新処理を実行する(ステップSF516)。上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されている場合であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作の有無に関係なく設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定値更新処理(図247)が実行されることにより、設定値更新処理(図247)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の開始に際しての操作内容が「操作無し」、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれであったとしても設定値更新処理(図247)が実行される。これにより、設定値更新処理(図247)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSF516にて実行される設定値更新処理について説明する。図247は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSF701〜ステップSF714の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSF701)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)では基本的に第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)において設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSF702)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図124(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSF703)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSF504:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSF506:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSF507:NO)、メイン処理(図245)のステップSF520にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSF703の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図247)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図154参照)に「1」を設定する(ステップSF704)。設定更新用エリア342は上記第45の実施形態と同様に設定値更新処理(図247)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSF704にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図247)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF705)。音光側CPU353は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図247)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図247)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図247)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図247)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSF706)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSF706:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSF707)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSF706にて肯定判定をした場合又はステップSF707の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSF708)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSF708にて否定判定をする。
ステップSF708にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSF709:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSF710)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSF709:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSF706の処理に戻ることとなるが、ステップSF706にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSF707にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSF708:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSF711)。これにより、今回の設定値更新処理(図247)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSF712)。これにより、設定値更新処理(図247)を終了してメイン処理(図245)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止される。
その後、RAMクリア処理を実行する(ステップSF713)。RAMクリア処理では、上記第45の実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。また、RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSF502の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、更新時の復帰コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF714)。音光側CPU353は更新時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にて設定値更新処理(図247)が実行されたことを特定する。そして、更新時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定値更新処理(図247)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(図246)が実行される。これにより、設定値に関する設定関連処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定関連処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理(図246)が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理(図247)が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理(図246)よりも設定値更新処理(図247)を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理(図247)を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図245)の説明に戻り、ステップSF509にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSF515:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF517)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSF517:NO)、RAMクリア処理を実行する(ステップSF518)。RAMクリア処理の内容は、設定値更新処理(図247)におけるステップSF713のRAMクリア処理の内容と同一である。
その後、クリア時の復帰コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF519)。音光側CPU353はクリア時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にて設定値更新処理(図247)が実行されていない状況においてRAMクリア処理(ステップSF518)が実行されたことを特定する。そして、クリア時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
メイン処理(図245)においてステップSF504、ステップSF506及びステップSF507のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSF520)。既に説明したとおり遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSF521)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSF521:NO)、動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF522)。音光側CPU353は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図247)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSF523)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなく遊技停止フラグに「1」がセットされている状況下においては異常信号の信号出力が継続され、遊技停止フラグが「0」クリアされることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。また、異常信号は、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常とは異なる異常が発生した場合にも出力され得る。例えば、第1タイマ割込み処理(図133)の不正検知処理(ステップS8905)において監視対象の不正(不正な電波の検知や不正の磁気の検知)が発生したことを特定した場合にも異常信号が外部出力される。但し、このように異常信号が兼用される構成に限定されることはなく、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常に対して専用となる異常信号が外部出力される構成としてもよく、停電フラグに関する異常、チェックサムに関する異常及び設定値に関する異常のそれぞれに対応する異常信号が外部出力される構成としてもよい。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSF521:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSF515)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSF515及びステップSF521:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSF516)。設定値更新処理の処理内容は既に説明したとおりである。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSF504、ステップSF506及びステップSF507のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(図247)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。また、設定値更新処理(図247)では既に説明したとおりステップSF703にて開始時の初期設定が実行されることで遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(図247)が実行された場合には、設定値の更新が完了した後に、主側RAM65について異常が発生している状態を解消させることが可能となる。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されているものの設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSF521:YES、ステップSF515:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF517)。ステップSF520にて遊技停止フラグに「1」がセットされた後におけるステップSF517の処理では当然のことながら遊技停止フラグに「1」がセットされているため、ステップSF517にて肯定判定をする。この場合、ステップSF522にて音光側MPU352に異常コマンドを送信するとともに、ステップSF523にて異常信号を外部出力する。
つまり、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してステップSF504、ステップSF506及びステップSF507のいずれかにて否定判定をした場合、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしてもRAMクリア処理(ステップSF518)は実行されない。また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であって「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にもRAMクリア処理(ステップSF518)は実行されない。これにより、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が解消されないようにすることが可能となる。これに対して、「設定変更操作」が行われている場合には遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく設定値更新処理(図247)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図247)の開始時の初期設定(ステップSF703)にて遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図247)を実行する必要が生じることとなる。よって、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく、設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、「設定変更操作」が行われていない場合、すなわち「操作無し」の場合又は「RAMクリア操作」若しくは「設定確認操作」が行われた場合、ステップSF510又はステップSF517にて肯定判定をすることで、ステップSF522にて異常コマンドを送信するとともにステップSF523にて異常時の外部出力処理を実行する。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合には、その後のメイン処理におけるステップSF504、ステップSF506及びステップSF507の処理結果に関係なく、設定値更新処理(図247)が実行されない限り、主側CPU63への動作電力の供給が開始される度にパチンコ機10における異常報知及びパチンコ機10の外部への異常時の外部出力が行われる。よって、遊技ホールの管理者に設定値を変更すべきことを認識させることが可能となる。
ステップSF513の処理を実行した場合、ステップSF514の処理を実行した場合、ステップSF516の処理を実行した場合、ステップSF519の処理を実行した場合、又はステップSF523の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSF524)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、第2タイマ割込み処理(図134)における通常時の設定処理(図135)にてステップS9102の処理が実行されることにより、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した後であって残余処理(ステップSF526〜ステップSF529)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSF525)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSF525では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSF526〜ステップSF529の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSF526〜ステップSF529の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSF526〜ステップSF529の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSF526〜ステップSF529では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、主側RAM65における各エリアの設定態様について図248の説明図を参照しながら説明する。
主側RAM65には上記第15の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が設けられている。また、主側RAM65において特定制御用のワークエリア221のアドレス範囲と、特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲と、非特定制御用のワークエリア223のアドレス範囲と、非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲とが明確に区別されている。
これら各エリア221〜224のアドレス範囲について詳細に説明する。主側RAM65のアドレスは2バイトのデータとして設定されている。なお、説明の便宜上、2バイトのアドレスのデータを4桁の16進数のデータとして説明する。2バイトのデータのアドレスのうち開始アドレスである「0000」〜Y(k−1)の範囲内における連続する各アドレスのエリアは未使用のアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(k)〜「00FF」の範囲内における連続する各アドレスのエリアが特定制御用のワークエリア221として設定されている。また、アドレスY(k)〜「00FF」に連続するアドレス「0100」〜Y(l−1)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(l)〜「01FF」の範囲内における連続する各アドレスのエリアが特定制御用のスタックエリア222として設定されている。また、アドレスY(l)〜「01FF」に連続するアドレス「0200」〜Y(m−1)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(m)〜「02FF」の範囲内における連続する各アドレスのエリアが非特定制御用のワークエリア223として設定されている。また、アドレスY(m)〜「02FF」に連続するアドレス「0300」〜Y(n−1)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(n)〜「03FF」の範囲内における連続する各アドレスのエリアが非特定制御用のスタックエリア224として設定されている。
上記のような各エリアとアドレスとの関係は、主側RAM65における物理アドレス及び主側CPU63において認識されるメモリマップ上の論理アドレスの両方において設定されている。また、特定制御用のワークエリア221のアドレス範囲(Y(k)〜「00FF」)と、特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲(Y(l)〜「01FF」)と、非特定制御用のワークエリア223のアドレス範囲(Y(m)〜「02FF」)と、非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲(Y(n)〜「03FF」)とは相互に相違している。具体的には、特定制御用のワークエリア221のアドレス範囲(Y(k)〜「00FF」)が最も広く、次に非特定制御用のワークエリア223のアドレス範囲(Y(m)〜「02FF」)が広く、次に特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲(Y(l)〜「01FF」)が広く、非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲(Y(n)〜「03FF」)が最も狭くなっている。但し、これに限定されることはなく各エリア221〜224のアドレス範囲の広さが相互に同一又は略同一である構成としてもよい。
上記のように特定制御用のワークエリア221と、非特定制御用のワークエリア223とが区別して設定されていることにより、主側CPU63において特定制御を実行する場合と非特定制御を実行する場合とで、各種演算などを実行する場合において主側RAM65の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、特定制御及び非特定制御のうち一方を実行する場合に他方において必要な主側RAM65の情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各ワークエリア221,223への情報の書き込み及び各ワークエリア221,223からの情報の読み出しに際しては主側CPU63にてロード命令が行われる。
特定制御用のスタックエリア222と、非特定制御用のスタックエリア224とが区別して設定されていることにより、主側CPU63において特定制御を実行する場合と非特定制御を実行する場合とで、主側CPU63のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合において主側RAM65の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、特定制御及び非特定制御のうち一方を実行している状況において主側CPU63のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合に、他方において使用される情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各スタックエリア222,224への情報の書き込みに際しては主側CPU63にてプッシュ命令が行われ、各スタックエリア222,224からの情報の読み出しに際しては主側CPU63にてポップ命令が行われる。また、各スタックエリア222,224からの情報の読み出しに際しては当該スタックエリア222,224への書き込み順序が後の情報から先に読み出し対象となる。
主側CPU63において特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222への情報の書き込みが可能であるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222からの情報の読み出しが可能である。一方、主側CPU63において特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224からの情報の読み出しは可能であるものの、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224への情報の書き込みは不可である。これにより、特定制御に対応する処理が実行されている状況において、非特定制御に対応する処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224への情報の書き込みが可能であるとともに、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224からの情報の読み出しが可能である。一方、主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222からの情報の読み出しは可能であるものの、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222への情報の書き込みは不可である。これにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において、特定制御に対応する処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
なお、主側RAM65にはパチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されることとなるが、当該バックアップ電力は特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の全てに供給される。これにより、これら特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に記憶された情報は、パチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されている間は記憶保持される。
ここで、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも終了アドレスが、16進数であれば下位側の2桁が「FF」となり、2進数であれば下位側の8ビット(すなわち下位側の1バイト)がオール「1」となるように設定されている。一方、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の終了アドレスは、16進数であれば上位側の2桁、2進数であれば最上位のビットから続く上位側の8ビット(すなわち上位側の1バイト)が相違していることにより、全体としてはアドレスが相違している。つまり、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも、終了アドレスにおける下位側の所定範囲(下位側の1バイト)のアドレスデータが所定データで共通している。
主側CPU63はRAMクリア処理(図250)、非特定制御用のクリア処理(図252)及びチェックサムの算出処理(図253)などといったように、主側RAM65の所定範囲のエリアからデータを読み出す場合及び主側RAM65の所定範囲のエリアにデータを書き込む場合(以下、データの読み出し及びデータの書き込みをまとめて特定処理という)、まず開始アドレスを対象アドレスとして設定し、その対象アドレスに対応するエリアについて特定処理を実行する。その後、その対象アドレスに対して「1」を加算することで次のアドレスを対象アドレスとしてその対象アドレスに対応するエリアについて特定処理を実行する。そして、この対象アドレスに対して「1」を加算することで次のアドレスを対象アドレスに設定するとともにその対象アドレスに対応するエリアについて特定処理を実行することを、対象アドレスが終了アドレスとなるまで継続する。
主側CPU63には図244に示すようにアドレスカウンタ515が設けられている。図249(a)はアドレスカウンタ515の内容を説明するための説明図である。アドレスカウンタ515は上記対象アドレスのアドレスデータを設定するためのカウンタである。主側CPU63は特定処理を開始する場合にアドレスカウンタ515に開始アドレスのアドレスデータを設定するとともに対象アドレスの更新に際してはアドレスカウンタ515に「1」を加算する。そして、主側CPU63はアドレスカウンタ515を参照することで対象アドレスを把握する。
主側RAM65のアドレスが2バイトのアドレスデータとして設定されていることに対応させて、アドレスカウンタ515は2バイトのデータ容量となっている。つまり、アドレスカウンタ515は1バイトからなる上位バイト515aと1バイトからなる下位バイト515bとを備えている。対象アドレスを更新するためにアドレスカウンタ515が「1」加算される場合には下位バイト515bに「1」が加算されることとなる。
主側CPU63には図244に示すようにキャリーフラグ516が設けられている。対象アドレスにおける下位側の所定範囲のアドレスデータが所定データである状況において当該対象アドレスに対して「1」を加算することで当該対象アドレスが次のアドレスとなった場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される。具体的には、対象アドレスが、16進数であれば下位側の2桁が「FF」、2進数であれば下位側の8ビット(すなわち下位バイト515b)がオール「1」である状況において、当該対象アドレスに「1」が加算されることで、16進数であれば最上位の2桁への桁上がりが発生した場合、2進数であれば最上位のビットから続く上位側の8ビット分(すなわち上位バイト515a)への桁上がりが発生した場合に、キャリーフラグ516に「1」が設定される。
図249(b)〜図249(e)は対象アドレスが更新された結果、キャリーフラグ516に「1」が設定される様子を説明するための説明図である。
まず対象アドレスが更新された場合にキャリーフラグ516に「1」が設定されない場合について説明する。図249(b)に示すように下位バイト515bがオール「1」ではない状況(すなわち下位バイト515bが最大値ではない状況)において対象アドレスを更新するために下位バイト515bに「1」が加算されることで、図249(c)に示すように下位バイト515bのアドレスデータが「1」増加したアドレスデータとなる。この場合、下位バイト515bがオールゼロになることはなく上位バイト515aへの桁上がりが発生していないため、キャリーフラグ516は「0」に維持されるとともに上位バイト515aのアドレスデータは維持される。
次に、対象アドレスが更新された場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される場合について説明する。図249(d)に示すように下位バイト515bがオール「1」である状況(すなわち下位バイト515bが最大値である状況)において対象アドレスを更新するために下位バイト515bに「1」が加算されることで、図249(e)に示すように下位バイト515bがオールゼロとなる。この場合、キャリーフラグ516に「1」が設定され、主側CPU63はキャリーフラグ516に「1」が設定されていることを確認することで上位バイト515aへの桁上がりが発生したと認識する。したがって、上位バイト515aに「1」が加算される。
つまり、下位バイト515bに「1」が加算されることで当該下位バイト515bがオールゼロとなった場合には上位バイト515aに「1」を加算する必要が生じるが、この上位バイト515aに「1」を加算する必要があるか否かを主側CPU63にて特定するためにキャリーフラグ516が設けられている。そして、キャリーフラグ516に「1」が設定されていない場合には上位バイト515aへの「1」の加算が行われることはなく、キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合には上位バイト515aへの「1」の加算が行われる。
このような構成において上記のとおり特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも、終了アドレスにおける下位側の所定範囲のアドレスデータが所定データで共通している。具体的には、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも終了アドレスが、16進数であれば下位側の2桁が「FF」となり、2進数であれば下位側の8ビット(すなわち下位バイト515b)がオール「1」となるように設定されている。これにより、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれかに対して特定処理を実行している状況において、当該特定処理を実行している対象となっているエリア221〜224の終了アドレスに対応するエリアに対して特定処理が完了して対象アドレスが次のアドレスに更新された場合にはキャリーフラグ516に「1」が設定されることとなる。したがって、主側CPU63はキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを確認することで、特定処理を実行している対象となっているエリア221〜224の終了アドレスに対応するエリアに対して当該特定処理を実行したか否かを特定することが可能となる。よって、各エリア221〜224の終了アドレスか否かの判定に際してアドレスの比較処理を実行する必要がなくなるため、処理負荷を軽減することが可能となる。
上記桁上がりの発生に際してキャリーフラグ516に「1」を設定する処理は、対象アドレスに「1」を加算することで当該対象アドレスを更新するための処理である対象アドレスの加算処理(図251)にて実行される。この場合、対象アドレスの加算処理(図251)は、特定制御用のプログラムにおいて共通のサブルーチンとして設定されており、特定制御としていずれの種類の特定処理を実行する場合であっても対象アドレスの加算処理を実行する場合には共通のサブルーチンが呼び出されて実行される。また、対象アドレスの加算処理は非特定制御用のプログラムにも設定されている。
上記のとおり特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも終了アドレスが、16進数であれば下位側の2桁が「FF」となり、2進数であれば下位側の8ビット(すなわち下位バイト515b)がオール「1」となるように設定されていることにより、これら各エリア221〜224は終了アドレスにおける下位側の所定範囲のアドレスデータが所定データとなるようにアドレス範囲が設定されていることとなる。これに対して、各エリア221〜224に必要なエリアのアドレス数はいずれも256個未満となっている。したがって、アドレスの順番において特定制御用のワークエリア221よりも手前のアドレス範囲、特定制御用のワークエリア221と特定制御用のスタックエリア222との間のアドレス範囲、特定制御用のスタックエリア222と非特定制御用のワークエリア223との間のアドレス範囲、及び非特定制御用のワークエリア223と非特定制御用のスタックエリア224との間のアドレス範囲のそれぞれには未使用のエリアが存在している。
次に、主側CPU63にて実行されるRAMクリア処理について図250のフローチャートを参照しながら説明する。RAMクリア処理は、メイン処理(図245)のステップSF518にて実行されるとともに設定値更新処理(図247)のステップSF713にて実行される。なお、RAMクリア処理におけるステップSF801〜ステップSF810の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221においてRAMクリア処理の実行に際しての開始アドレスとなるクリア開始アドレスを対象アドレスに設定する(ステップSF801)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回のクリア開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回のクリア開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回のクリア開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。特定制御用のワークエリア221の開始アドレスに対応するエリアには設定参照用エリア341が設定されており、クリア開始アドレスは当該設定参照用エリア341に対して次の順番のアドレスに設定されている。これにより、設定参照用エリア341をRAMクリア処理の実行対象から除外することが可能となる。なお、ステップSF801ではキャリーフラグ516を「0」クリアするとともに主側CPU63に設けられたワーク完了フラグを「0」クリアする。その後、主側RAM65における対象アドレスに対応するエリアを「0」クリアする(ステップSF802)。そして、対象アドレスの加算処理を実行する(ステップSF803)。
図251は対象アドレスの加算処理を示すフローチャートである。対象アドレスの加算処理ではまず主側CPU63のアドレスカウンタ515における下位バイト515bに「1」を加算する(ステップSF901)。この場合、下位バイト515bの8ビットがオール「1」である状況において当該下位バイト515bに「1」が加算されると、下位バイト515bの8ビットがオールゼロとなる。下位バイト515bの8ビットがオールゼロとなった場合(ステップSF902:YES)、主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」を設定する(ステップSF903)。
ステップSF902にて否定判定をした場合、又はステップSF903の処理を実行した場合、ステップSF904にて主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを判定する。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合(ステップSF904:YES)、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515aに「1」を加算する(ステップSF905)。
RAMクリア処理(図250)の説明に戻り、対象アドレスの加算処理(ステップSF803)を実行した後は主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSF804)。キャリーフラグ516に「1」が設定されていない場合(ステップSF804:NO)、対象アドレスのクリア処理(ステップSF802)及び対象アドレスの加算処理(ステップSF803)を再度実行する。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合(ステップSF804:YES)、主側CPU63に設けられたワーク完了フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSF805)。ワーク完了フラグは特定制御用のワークエリア221に対するクリア処理が完了したか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ワーク完了フラグに「1」が設定されていない場合(ステップSF805:NO)、ワーク完了フラグに「1」を設定した後に(ステップSF806)、特定制御用のスタックエリア222の開始アドレスであるY(l)を対象アドレスに設定する(ステップSF807)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。なお、ステップSF807ではキャリーフラグ516を「0」クリアする。
その後、ステップSF802〜ステップSF804の処理を、ステップSF803における対象アドレスの加算処理にてキャリーフラグ516に「1」が設定されるまで繰り返す。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合であってワーク完了フラグに「1」が設定されている場合(ステップSF804及びステップSF805:YES)、主側RAM65の初期設定を実行する(ステップSF808)。その後、主側CPU63の各種レジスタを「0」クリアするとともに(ステップSF809)、当該各種レジスタの初期設定を実行する(ステップSF810)。この初期設定ではメイン処理(図245)におけるステップSF502の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。
次に、主側CPU63にて実行される非特定制御用のクリア処理について説明する。
本実施形態では上記第25の実施形態と同様に管理実行処理(図94)にて別監視処理(ステップS6009)が実行される。当該別監視処理では非特定制御用のワークエリア223の監視処理及び非特定制御用のスタックエリア224の監視処理を実行する。非特定制御用のワークエリア223の監視処理の処理内容は上記第22の実施形態におけるステップS5405と同一であり、非特定制御用のスタックエリア224の監視処理の処理内容は上記第22の実施形態におけるステップS5407と同一である。これら監視処理にて異常有りと判定した場合、非特定制御用のクリア処理を実行する。図252は非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。なお、非特定制御用のクリア処理におけるステップSG101〜ステップSG107の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア221の開始アドレスであるY(m)を対象アドレスに設定する(ステップSG101)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。なお、ステップSG101ではキャリーフラグ516を「0」クリアするとともに主側CPU63に設けられたワーク完了フラグを「0」クリアする。
その後、主側RAM65における対象アドレスに対応するエリアを「0」クリアする(ステップSG102)。そして、対象アドレスの加算処理を実行する(ステップSG103)。この場合、対象アドレスの加算処理を実行するために主側ROM64に記憶されている非特定制御用のサブルーチンを呼び出す。対象アドレスの加算処理の処理内容は図251に示すフローチャートの処理内容と同様である。つまり、アドレスカウンタ515における下位バイト515bに「1」を加算し、加算後に下位バイト515bの8ビットがオールゼロとなった場合には主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」を設定する。また、キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合にはアドレスカウンタ515における上位バイト515aに「1」を加算する。
その後、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSG104)。キャリーフラグ516に「1」が設定されていない場合(ステップSG104:NO)、対象アドレスのクリア処理(ステップSG102)及び対象アドレスの加算処理(ステップSG103)を再度実行する。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合(ステップSG104:YES)、主側CPU63に設けられたワーク完了フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSG105)。ワーク完了フラグは非特定制御用のワークエリア223に対するクリア処理が完了したか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ワーク完了フラグに「1」が設定されていない場合(ステップSG105:NO)、ワーク完了フラグに「1」を設定した後に(ステップSG106)、非特定制御用のスタックエリア224の開始アドレスであるY(n)を対象アドレスに設定する(ステップSG107)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。なお、ステップSG107ではキャリーフラグ516を「0」クリアする。
その後、ステップSG102〜ステップSG104の処理を、ステップSG103における対象アドレスの加算処理にてキャリーフラグ516に「1」が設定されるまで繰り返す。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合であってワーク完了フラグに「1」が設定されている場合(ステップSG104及びステップSG105:YES)、本非特定制御用のクリア処理を終了する。
次に、主側CPU63にて実行されるチェックサムの算出処理について図253のフローチャートを参照しながら説明する。チェックサムの算出処理は停電時処理にて実行されるとともにメイン処理(図245)のステップSF505にて実行される。なお、チェックサムの算出処理におけるステップSG201〜ステップSG208の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221においてチャックサムの算出処理の実行に際しての開始アドレスとなる加算開始アドレスを対象アドレスに設定する(ステップSG201)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の加算開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の加算開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の加算開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。特定制御用のワークエリア221の開始アドレスに対応するエリアには設定参照用エリア341が設定されており、当該エリアに対して次の順番のアドレスのエリアには停電時処理におけるチェックサムの算出処理において算出されたチェックサムの情報を記憶するための停電時の合計カウンタが設定されており、当該エリアに対して次の順番のアドレスのエリアにはメイン処理におけるチェックサムの算出処理において算出されたチェックサムの情報を記憶するための復電時の合計カウンタが設定されている。加算開始アドレスは当該復電時の合計カウンタに対して次の順番のアドレスに設定されている。これにより、チェックサムの算出処理におけるチェックサムの算出対象から、設定参照用エリア341、停電時の合計カウンタ及び復電時の合計カウンタを除外することが可能となる。なお、ステップSG201ではキャリーフラグ516を「0」クリアするとともに主側CPU63に設けられたワーク完了フラグを「0」クリアする。
その後、主側RAM65における対象アドレスのデータを読み出し(ステップSG202)、その読み出したデータの数値情報を主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた合計カウンタ(メイン処理(図245)におけるチェックサムの算出処理であれば復電時の合計カウンタ、停電時処理におけるチェックサムの算出処理であれば停電時の合計カウンタ)に加算する(ステップSG203)。そして、対象アドレスの加算処理を実行する(ステップSG204)。この場合、対象アドレスの加算処理を実行するために主側ROM64に特定制御用として記憶されている共通のサブルーチンを呼び出す。対象アドレスの加算処理の処理内容は図251に示すフローチャートの処理内容と同様である。つまり、アドレスカウンタ515における下位バイト515bに「1」を加算し、加算後に下位バイト515bの8ビットがオールゼロとなった場合には主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」を設定する。また、キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合にはアドレスカウンタ515における上位バイト515aに「1」を加算する。
その後、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSG205)。キャリーフラグ516に「1」が設定されていない場合(ステップSG205:NO)、ステップSG202〜ステップSG204の処理を再度実行する。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合(ステップSG205:YES)、主側CPU63のワーク完了フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSG206)。
ワーク完了フラグに「1」が設定されていない場合(ステップSG206:NO)、ワーク完了フラグに「1」を設定した後に(ステップSG207)、特定制御用のスタックエリア222の開始アドレスであるY(l)を対象アドレスに設定する(ステップSG208)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。なお、ステップSG208ではキャリーフラグ516を「0」クリアする。
その後、ステップSG202〜ステップSG205の処理を、ステップSG204における対象アドレスの加算処理にてキャリーフラグ516に「1」が設定されるまで繰り返す。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合であってワーク完了フラグに「1」が設定されている場合(ステップSG205及びステップSG206:YES)、本チェックサムの算出処理を終了する。
次に、音光側CPU353にて実行される演出制御処理について図254のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御処理は音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
主側CPU63から更新開始コマンドを受信している場合(ステップSG301:YES)、更新時報知の設定処理を実行する(ステップSG302)。更新開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図247)が開始された場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の設定処理では、設定値更新処理(図247)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図247)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図247)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から確認開始コマンドを受信している場合(ステップSG303:YES)、確認時報知の設定処理を実行する(ステップSG304)。確認開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図246)が開始される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の設定処理では、設定確認用処理(図246)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図246)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図246)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から異常コマンドを受信している場合(ステップSG305:YES)、異常時報知の設定処理を実行する(ステップSG306)。異常コマンドは既に説明したとおり動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことが特定された場合に音光側CPU353に送信される。異常時報知の設定処理では、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図247)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
ステップSG301〜ステップSG306の処理を実行した場合、主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップSG307)。通常復帰コマンドはRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に送信される。クリア時の復帰コマンドはRAMクリア処理(ステップSF518)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に送信される。確認時の復帰コマンドは設定確認用処理(図246)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に送信される。更新時の復帰コマンドは設定値更新処理(図247)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に送信される。
これら復帰コマンドを受信していない場合(ステップSG307:NO)、ステップSG301の処理に戻る。主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が正常に終了する場合にいずれかの復帰コマンドを音光側CPU353に送信する。この場合に上記のとおり音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSG308以降の処理を実行しない。これにより、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されている間は音光側CPU353にて通常の演出の実行制御が開始されないようにすることが可能となるとともに、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が正常に終了しなかった場合には音光側CPU353にて通常の演出の実行制御が開始されないようにすることが可能となる。
また、いずれの復帰コマンドも受信していない状況においては主側CPU63から更新開始コマンド、確認開始コマンド又は異常コマンドを受信する可能性があり、更新開始コマンドを受信した場合には既に説明したとおり設定値更新処理(図247)が実行されることに対応する報知が行われるようにする必要があり、確認開始コマンドを受信した場合には既に説明したとおり設定確認用処理(図246)が実行されることに対応する報知が行われるようにする必要があり、異常コマンドを受信した場合いは既に説明したとおり異常報知が行われるようにする必要がある。この場合に、音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSG206以降の処理を実行しないことにより、更新開始コマンド、確認開始コマンド又は異常コマンドを受信した場合にそれに対応する報知を好適に開始させることが可能となる。
主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信した場合(ステップSG307:YES)、音光側RAM355に設けられた待機カウンタに待機期間(具体的には2秒)に対応する情報を設定する(ステップSG308)。待機カウンタに設定された待機期間の情報は音光側CPU353において定期的(具体的には4ミリ秒)に起動される割込み処理にて1減算される。
その後、復帰コマンドの種類に対応する処理を実行する(ステップSG309)。具体的には、上記第49の実施形態と同様に、通常復帰コマンドを受信している場合にはRTC356の現状の日時情報を読み出し、その読み出した日時情報をRTC用メモリ357に格納させる。これにより、時間対応演出を実行するタイミングを特定する場合に基準となる日時情報がRTC用メモリ357に格納された状態となる。
今回受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンドである場合、更新時報知の終了処理を実行する。更新時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図247)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の終了処理では、ステップSG302にて開始した設定値更新処理(図247)に対応する報知を終了させる。
今回受信した復帰コマンドが確認時の復帰コマンドである場合、確認時報知の終了処理を実行する。確認時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図246)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の終了処理では、ステップSG304にて開始した設定確認用処理(図246)に対応する報知を終了させる。
その後、音光側RAM355の待機カウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、待機期間が経過したか否かを判定する(ステップSG310)。待機カウンタの値が「0」となっていない場合(ステップSG310:NO)、ステップSG310の処理を再度実行する。これにより、待機期間が経過するまでは演出制御処理(図252)におけるステップSG311以降の処理が実行されないようにすることが可能となる。なお、ステップSG310の処理が繰り返し実行されている状況であっても割込み処理の実行タイミングとなった場合には待機カウンタの値が1減算される。
ステップSG310にて肯定判定をした場合、初期動作用処理を実行する(ステップSG311)。初期動作用処理では、初期位置に配置されている可動体512を移動限界位置まで移動させた後に初期位置に復帰させるように可動体用駆動部513に駆動信号を出力する。これにより、可動体512は初期位置から移動限界位置まで移動し、その後に移動限界位置から初期位置に復帰する。遊技ホールの管理者は可動体512の当該動作を確認することで可動体512が正常に動作するか否かを把握することが可能となる。
上記のとおり音光側CPU353は主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したタイミングから待機期間が経過した場合に初期動作用処理(ステップSG311)を実行する。これにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了してから待機期間が経過してから可動体512の初期動作が行われることとなる。ここで、既に説明したとおり主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示を開始する。
これに対して、上記のとおり可動体512の初期動作は主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したタイミングから待機期間が経過した場合に開始されるため、実質的に第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示が開始された後に可動体512の初期動作が開始されることとなる。したがって、主側CPU63及び音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合には主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した後にまず第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が開始され、その後に待機期間が経過した後に可動体512にて初期動作が開始されることとなる。よって、パチンコ機10の工場からの出荷時における動作チェックや遊技ホールにおけるパチンコ機10の日常的な動作チェックに際しては、まず遊技機本体12をパチンコ機10前方に開放させて当該遊技機本体12の裏側を露出させた状態において第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常に動作するか否かを確認した後に、遊技機本体12を閉鎖して遊技機本体12の表側から可動体512が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。
初期動作用処理(ステップSG311)を実行した後は、その他の処理を繰り返し実行する(ステップSG312)。その他の処理では、遊技回用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を開始させるための設定を行い、遊技回用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を進行させるための設定を行い、遊技回用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を終了させるための設定を行う。この場合、遊技回用の演出の途中で可動体512を動作させる演出の実行が指示されている場合には、可動体512を初期位置から移動限界位置まで移動させた後に初期位置に復帰させるための設定を行う。また、その他の処理では、開閉実行モード用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を開始させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を進行させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を終了させるための設定を行う。この場合、開閉実行モード用の演出の途中で可動体512を動作させる演出の実行が指示されている場合には、可動体512を初期位置から移動限界位置まで移動させた後に初期位置に復帰させるための設定を行う。
次に、主側CPU63及び音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行されるとともに可動体512にて初期動作が実行される様子について、図255のタイムチャートを参照しながら説明する。図255(a)は主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されている期間を示し、図255(b)は主側CPU63において設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されている期間を示し、図255(c)は音光側CPU353にて主側CPU63から送信されたいずれかの復帰コマンドを受信したタイミングを示し、図255(d)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行される初期チェック期間の実行期間を示し、図255(e)は音光側CPU353にて待機期間を計測している期間を示し、図255(f)は可動体512の初期動作が実行されている期間を示す。
まず動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)において、RAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のいずれもが実行されない場合について説明する。
t1のタイミングで主側CPU63及び音光側CPU353への動作電力の供給が開始される。この場合、図255(a)に示すように当該t1のタイミングで主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が開始される。なお、当該t1のタイミングで図柄表示装置41において画像の表示が開始される。今回の動作電力の供給の開始に際しては「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれもが実行されない。したがって、RAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のいずれもが実行されることなくt2のタイミングで動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了する。この場合、当該t2のタイミングで図255(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が発光状態に維持される。但し、チェック用表示として第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が点滅表示される構成としてもよい。
また、t2のタイミングで図255(c)に示すように主側CPU63から通常復帰コマンドが送信され、当該通常復帰コマンドが音光側CPU353にて受信される。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信することでt2のタイミングで図255(e)に示すように待機期間の計測を開始する。そして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている途中であるt3のタイミングで図255(e)に示すように待機期間が経過することで、図255(f)に示すように可動体512の初期動作が開始される。
その後、t4のタイミングで図255(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が終了される。また、その後のt5のタイミングで図255(f)に示すように可動体512における初期動作が終了される。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)において、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行される場合について説明する。
t6のタイミングで主側CPU63及び音光側CPU353への動作電力の供給が開始される。この場合、図255(a)に示すように当該t6のタイミングで主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が開始される。なお、当該t6のタイミングで図柄表示装置41において画像の表示が開始される。今回の動作電力の供給の開始に際しては「設定変更操作」又は「設定確認操作」が実行されている。したがって、図255(b)に示すようにt7のタイミング〜t8のタイミングに亘って設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行される。
t8のタイミングで図255(b)に示すように設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のうち今回の実行対象である設定関連処理が終了することで図255(a)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了する。この場合、当該t8のタイミングで図255(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が発光状態に維持される。但し、チェック用表示として第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が点滅表示される構成としてもよい。
また、t8のタイミングで図255(c)に示すように主側CPU63から確認時の復帰コマンド又は更新時の復帰コマンドが送信され、当該復帰コマンドが音光側CPU353にて受信される。音光側CPU353は当該復帰コマンドを受信することでt8のタイミングで図255(e)に示すように待機期間の計測を開始する。そして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている途中であるt9のタイミングで図255(e)に示すように待機期間が経過することで、図255(f)に示すように可動体512の初期動作が開始される。
その後、t10のタイミングで図255(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が終了される。また、その後のt11のタイミングで図255(f)に示すように可動体512における初期動作が終了される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
RAMクリア処理(図250)、非特定制御用のクリア処理(図251)及びチェックサムの算出処理(図252)を実行する場合には対象アドレスが順次更新されるとともに、更新された後の対象アドレスに対応する主側RAM65のエリアを対象として「0」クリア処理又はチェックサムの算出処理が実行される(これらの処理を以下、特定処理ともいう)。これにより、主側RAM65における複数のエリアを順次、特定処理の実行対象とすることが可能となる。この場合に、更新された後の対象アドレスが基準アドレス(特定アドレス)となる場合には主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定され、キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合に特定処理の実行が終了される。これにより、実行対象とすべき主側RAM65のエリアの全てに対して特定処理の実行が完了したか否かの特定に際してはキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定するだけでよいため、当該特定を行うための処理負荷を軽減することが可能となる。
基準アドレスが複数存在している構成において、いずれの基準アドレスも、当該基準アドレスに対して直前のアドレスが対象アドレスとして設定されている状況において当該対象アドレスが更新されることでキャリーフラグ516に「1」が設定されることとなるアドレスとなっている。これにより、いずれの基準アドレスを基準とする場合であっても、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
対象アドレスは主側CPU63のアドレスカウンタ515に設定される。アドレスカウンタ515は上位バイト515aと下位バイト515bとを備えている。対象アドレスの更新が行われる場合には下位バイト515bに「1」が加算されることとなるが、下位バイト515bに最大値としてオール「1」が設定されている状況において下位バイト515bに「1」が加算された場合には、下位バイト515bは最小値であるオールゼロが設定された状態となるとともに上位バイト515aに「1」を加算する必要がある。この場合に、下位バイト515bが最大値から最小値に変更される場合にはキャリーフラグ516に「1」が設定されるため、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで上位バイト515aに「1」を加算する必要があるか否かを特定することが可能となる。当該構成においてキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象とすべき主側RAM65のエリアの全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。これにより、上位バイト515aに「1」を加算する必要があるか否かを特定するための構成を利用して、実行対象とすべき主側RAM65のエリアの全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも、主側RAM65のアドレス範囲における最後の順番のアドレスにおける下位バイト515bは最大値となっている。これにより、各エリア221〜224のいずれについても主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを確認することで、特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。よって、特定処理の実行が完了したか否かの特定を行うための処理負荷を軽減することが可能となる。
特定処理として、RAMクリア処理(図250)、非特定制御用のクリア処理(図251)及びチェックサムの算出処理(図252)が設定されている構成において、これら特定処理のいずれが実行されている状況であっても主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の終了契機を特定することが可能となる。よって、特定処理の終了契機を特定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合に可動体512にて初期動作が行われるため、動作電力の供給の開始に際して可動体512が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。この場合に、可動体512における初期動作の開始タイミングが遅延されることにより、動作電力の供給が開始された直後において上記初期動作の確認を行う必要はなく、余裕を持って上記初期動作の確認を行うことが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるため、動作電力の供給の開始に際して第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。また、第1〜第4報知用表示装置201〜204はパチンコ機10の背面側を露出させることで視認可能となるのに対して可動体512はパチンコ機10の前面側から視認可能となるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示及び可動体512の初期動作のそれぞれを確認するためにはパチンコ機10の背面側及び前面側のそれぞれを視認する必要がある。この場合に、可動体512における初期動作の開始タイミングが遅延される。これにより、パチンコ機10の背面側を露出させて第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示を確認した後に、遊技機本体12を閉鎖状態として可動体512における初期動作を確認することが可能となり、それぞれの初期動作の確認を好適に行うことが可能となる。
待機期間を計測することにより可動体512の初期動作が遅延される。これにより、可動体512の初期動作を遅延させるための処理構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63から送信された復帰コマンドを受信したタイミングを基準として待機期間の計測が行われる。これにより、主側CPU63における制御の進行状況を基準として可動体512の初期動作を遅延させることが可能となる。また、主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了する場合に復帰コマンドを送信する。これにより、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したタイミングを基準として可動体512の初期動作を遅延させることが可能となる。
主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)の実行内容に応じて異なる種類の復帰コマンドを送信するため、音光側CPU353は主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)の実行内容に応じた制御を実行することが可能となる。この場合に、いずれの種類の復帰コマンドが送信された場合であっても可動体512の初期動作を遅延させるための待機期間が設定されるため、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)の実行内容に関係なく可動体512の初期動作を遅延させることが可能となる。
主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行された場合に送信された復帰コマンドを音光側CPU353が受信した後に可動体512にて初期動作が行われる。これにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行された後に可動体512にて初期動作が行われるようにすることが可能となる。また、主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了する場合に復帰コマンドを送信する。これにより、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したタイミングを基準として可動体512にて初期動作を行わせることが可能となる。
なお、対象アドレスの更新が加算式で行われる構成に限定されることはなく減算式で行われる構成としてもよい。この場合、対象アドレスの更新が行われる場合にはアドレスカウンタ515の下位バイト515bの値が「1」減算されることとなる。そして、下位バイト515bの8ビットがオールゼロである状況(すなわち下位バイト515bの数値情報が最小値である状況)において下位バイト515bの値が「1」減算された場合には主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されるとともに上位バイト515aの値が「1」減算される。当該構成においては特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の各アドレス範囲における最後の順番のアドレスにおける下位バイト515bがオールゼロとなる構成とすることで、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象となっている主側RAM65のエリアの全てが特定処理の実行対象となったか否かを特定することが可能となる。
また、対象アドレスの更新が行われる場合に下位バイト515bに対して加算又は減算される更新用数値は「1」に限定されることはなく、「2」であってもよく、「3」であってもよく、「4」であってもよい。
また、下位バイト515bの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更される場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される構成に代えて、上位バイト515aの最下位ビットよりも上位側の所定のビットの数値が変更される場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される構成としてもよい。当該構成においては特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の各アドレス範囲における最後の順番のアドレスは、当該最後の順番のアドレスから次の順番のアドレスに更新された場合に上記所定のビットの数値が変更されることとなるアドレスとする。これにより、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象となっている主側RAM65のエリアの全てが特定処理の実行対象となったか否かを特定することが可能となる。
また、主側RAM65のアドレスは2バイトに限定されることはなく1バイト、3バイト又は4バイト以上である構成としてもよい。3バイトである場合には下位2バイトから上位1バイトへの桁上がりが発生する場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される構成としてもよい。当該構成においては特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の各アドレス範囲における最後の順番のアドレスは、当該最後の順番のアドレスから次の順番のアドレスに更新された場合に下位2バイトから上位1バイトへの桁上がりが発生することとなるアドレスとする。これにより、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象となっている主側RAM65のエリアの全てが特定処理の実行対象となったか否かを特定することが可能となる。
また、1バイトである場合には当該1バイトの最下位ビットよりも上位側の所定のビットの数値が変更される場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される構成とする。当該構成においては特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の各アドレス範囲における最後の順番のアドレスは、当該最後の順番のアドレスから次の順番のアドレスに更新された場合に上記所定のビットの数値が変更されることとなるアドレスとする。これにより、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象となっている主側RAM65のエリアの全てが特定処理の実行対象となったか否かを特定することが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に特定処理がまとめて実行される構成に限定されることはなく、特定制御用のワークエリア221に対する特定処理と特定制御用のスタックエリア222に対する特定処理とが個別に行われる構成としてもよい。この場合であっても、それぞれの特定処理においてキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、当該特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、非特定制御用のワークエリア223と非特定制御用のスタックエリア224とに特定処理がまとめて実行される構成に限定されることはなく、非特定制御用のワークエリア223に対する特定処理と非特定制御用のスタックエリア224に対する特定処理とが個別に行われる構成としてもよい。この場合であっても、それぞれの特定処理においてキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、当該特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221と特定制御用のスタックエリア222との間のアドレスに空白エリアが設定されている構成に限定されることはなく、特定制御用のワークエリア221と特定制御用のスタックエリア222とが連続となるアドレスとなるように設定されている構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のうち後側のエリアにおける最後の順番のアドレスが、次の順番のアドレスへの更新に際してキャリーフラグ516に「1」が設定されるアドレスとすることで、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に対して特定処理がまとめて実行される場合において、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、主側RAM65における非特定制御用のワークエリア223と非特定制御用のスタックエリア224との間のアドレスに空白エリアが設定されている構成に限定されることはなく、非特定制御用のワークエリア223と非特定制御用のスタックエリア224とが連続となるアドレスとなるように設定されている構成としてもよい。この場合、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のうち後側のエリアにおける最後の順番のアドレスが、次の順番のアドレスへの更新に際してキャリーフラグ516に「1」が設定されるアドレスとすることで、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に対して特定処理がまとめて実行される場合において、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221に割り当てられているアドレスの数が257個以上である構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221における最後の順番のアドレスだけではなく途中の順番のアドレスも下位側の8ビットがオール「1」が設定されたアドレスとなる。当該構成においてはキャリーフラグ516に「1」が設定された回数を計測するとともに、その計測回数が、特定制御用のワークエリア221において下位側の8ビットがオール「1」となるアドレスの数である終了基準数となった場合に特定制御用のワークエリア221に対する特定処理の実行が完了したと特定する構成とする。これにより、キャリーフラグ516を利用して特定処理の終了契機を特定することが可能となる。
また、主側CPU63にてプログラムを利用して対象アドレスの加算処理(図251)が実行される構成に代えて、専用回路により対象アドレスの更新が行われる構成としてもよい。この場合、当該専用回路による対象アドレスの更新に際しても、下位バイト515bが最小値及び最大値のうち一方から他方に変更された場合にはキャリーフラグ516に「1」が設定されるとともに上位バイト515aが更新される構成とする。これにより、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224における最後の順番のアドレスが、下位側の8ビットが最大値となるように設定されている構成に限定されることはなく、下位側の8ビットが最小値となるように設定されている構成としてもよい。この場合、最後の順番のアドレスに対して直前のアドレスから最後の順番のアドレスへの更新が行われた場合にキャリーフラグ516に「1」が設定されることとなるため、キャリーフラグ516に「1」が設定されていることを特定した場合にはその時点における対象アドレスのエリアに対して特定処理を実行した後に当該特定処理を終了させる構成とする。
また、キャリーフラグ516に「1」が設定されていることを契機として特別処理を実行する構成を、対象アドレスの全てにのエリアに対して特定処理が実行されたか否かを特定するため以外に利用してもよい。
例えば、複数バイトからなる乱数カウンタを備えた構成において、下位バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合にキャリーフラグ516に「1」が設定されるとともにキャリーフラグ516に「1」が設定されている場合に上位バイトの数値情報が更新される構成とし、さらにキャリーフラグ516に「1」が設定された場合には上記乱数カウンタとは別の乱数カウンタの更新が開始される構成としてもよい。この場合、複数の乱数カウンタを同時に更新する場合において乱数カウンタの更新開始タイミングを一定間隔でずらすことが可能となるとともに、当該一定間隔でずらす契機を特定する場合にはキャリーフラグ516を確認するだけでよいため処理負荷を軽減することが可能となる。
例えば、複数バイトからなるタイマカウンタを備えた構成において、下位バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合にキャリーフラグ516に「1」を設定するとともにキャリーフラグ516に「1」が設定されている場合に上位バイトの数値情報が更新される構成とし、さらにキャリーフラグ516に「1」が設定された場合には上記タイマカウンタとは別のタイマカウンタによる期間の計測が開始される構成としてもよい。この場合、複数のタイマカウンタを利用して複数の期間を計測する場合において各期間の計測開始タイミングを一定間隔でずらすことが可能となるとともに、当該一定間隔でずらす契機を特定する場合にはキャリーフラグ516を確認するだけでよいため処理負荷を軽減することが可能となる。
また、動作電力の供給が開始された場合には可動体512の初期動作の開始タイミングが遅延されることで第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が開始された後に可動体512における初期動作が開始される構成に限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示の開始タイミングが遅延されることで可動体512における初期動作が開始された後に第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が開始される構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合には可動体512の初期動作の開始タイミングが遅延されることで第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が開始された後に可動体512における初期動作が開始される構成において、第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が終了したタイミング以降で可動体512の初期動作が開始される構成としてもよい。
また、可動体512の初期動作の開始タイミングが遅延されない構成としてもよい。つまり、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されて復帰コマンドが送信された場合には当該復帰コマンドを受信したタイミングで可動体512の初期動作が開始される構成としてもよい。この場合、可動体512の初期動作の開始タイミングが遅延されないものの、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したタイミングで可動体512の初期動作を開始することが可能となる。当該構成においては主側CPU63の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にて設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行されるか否かに応じて可動体512の初期動作が開始されるタイミングが相違することとなる。つまり、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)が実行されない場合には動作電力の供給が開始された場合に即座に可動体512における初期動作が開始されるのに対して、設定確認用処理(図246)又は設定値更新処理(図247)が実行された場合には動作電力の供給が開始されたタイミングに対して遅れたタイミングで可動体512における初期動作が開始される。
また、動作電力の供給が開始された場合において初期動作の開始タイミングが遅延される対象又は主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に初期動作が実行される対象は可動体512に限定されることはなく任意である。例えば可動体512に加えて又は代えて、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41のいずれかであってもよい。また、音光側CPU353により制御される全ての制御対象が、動作電力の供給が開始された場合において初期動作の開始タイミングが遅延される又は主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に初期動作が実行される構成としてもよい。
<第73の実施形態>
本実施形態では音光側CPU253にて実行される演出制御処理の処理内容が上記第72の実施形態と相違している。以下、上記第72の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第72の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図256は本実施形態における演出制御処理を示すフローチャートである。
ステップSG401〜ステップSG406では上記第72の実施形態における演出制御処理(図254)のステップSG301〜ステップSG306と同一の処理を実行する。ステップSG401〜ステップSG406の処理を実行した場合、主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップSG407)。これら復帰コマンドを受信していない場合(ステップSG407:NO)、ステップSG401の処理に戻る。
主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信した場合(ステップSG407:YES)、復帰コマンドの種類に対応する処理を実行する(ステップSG408)。当該処理の処理内容は上記第72の実施形態における演出制御処理(図254)のステップSG309の処理と同一である。
その後、今回受信した復帰コマンドが通常復帰コマンドとは異なる復帰コマンド、すなわちクリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかであることを条件として(ステップSG409:NO)、音光側RAM355に設けられた待機カウンタに待機期間(具体的には2秒)に対応する情報を設定する(ステップSG410)。待機カウンタに設定された待機期間の情報は音光側CPU353において定期的(具体的には4ミリ秒)に起動される割込み処理にて1減算される。
その後、音光側RAM355の待機カウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、待機期間が経過したか否かを判定する(ステップSG411)。待機カウンタの値が「0」となっていない場合(ステップSG411:NO)、ステップSG411の処理を再度実行する。これにより、主側CPU63からクリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合には待機期間が経過するまでは演出制御処理(図256)におけるステップSG412以降の処理が実行されないようにすることが可能となる。なお、ステップSG411の処理を繰り返し実行されている状況であっても割込み処理の実行タイミングとなった場合には待機カウンタの値が1減算される。
ステップSG409にて肯定判定をした場合、又はステップSG411にて肯定判定をした場合、初期動作用処理を実行する(ステップSG412)。初期動作用処理では、初期位置に配置されている可動体512を移動限界位置まで移動させた後に初期位置に復帰させるように可動体用駆動部513に駆動信号を出力する。これにより、可動体512は初期位置から移動限界位置まで移動し、その後に移動限界位置から初期位置に復帰する。遊技ホールの管理者は可動体512の当該動作を確認することで可動体512が正常に動作するか否かを把握することが可能となる。
その後、その他の処理を実行する(ステップSG413)。その他の処理の処理内容は上記第72の実施形態における演出制御処理(図254)のステップSG312の処理と同一である。
上記構成によれば主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)においてRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のいずれかが実行された場合に音光側CPU353にて待機期間が計測された後に可動体512の初期動作が行われ、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)においてRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のいずれもが実行されなかった場合には音光側CPU353にて待機期間が計測されることなく可動体512の初期動作が行わる。遊技ホールにおいて営業が開始される場合にはパチンコ機10の電源をON操作した状態のまま各パチンコ機10に動作電力を供給するための主電源をOFF状態からON状態に切り換えることが行われる場合がある。このような電源ON操作が行われた場合には遊技機本体12が開放されることなくパチンコ機10への動作電力の供給が開始されることとなる。そして、このような状況においては主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)においてRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のいずれもが実行されないため、待機期間が計測されることなく可動体512の初期動作が開始される。これにより、可動体512の初期動作を即座に確認することが可能となる。
その一方、「RAMクリア操作」、「設定確認操作」及び「設定変更操作」のいずれかが行われる場合には遊技機本体12を開放させた状態で行われる。そして、このような状況においては主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)においてRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図246)及び設定値更新処理(図247)のいずれかが実行されるため、待機期間が計測された後に可動体512の初期動作が開始される。これにより、遊技機本体12が閉鎖された後に可動体512の初期動作が開始されるようにすることが可能となる。
なお、可動体512の初期動作の開始タイミングを遅延させるために待機期間が計測される構成に限定されることはなく、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったことを開閉検知センサにて検知したことを条件として可動体512の初期動作を開始させる構成とすることで可動体512の初期動作の開始タイミングを遅延させる構成としてもよい。この場合、遊技機本体12が閉鎖状態となってから可動体512の初期動作が開始されるようにすることが可能となる。
また、当該構成においては遊技機本体12が閉鎖状態である状況で動作電力の供給が開始された場合には可動体512の初期動作が行われないこととなるが、これに限定されることはなく、遊技機本体12が閉鎖状態である状況で動作電力の供給が開始された場合には主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了して復帰コマンドが送信された場合に可動体512の初期動作が開始される構成としてもよい。
また、上記構成において遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったとしてもその時点で主側CPU63から復帰コマンドを受信していない場合には可動体512の初期動作が開始されることはなく、復帰コマンドを受信した後に可動体512の初期動作が開始される構成としてもよい。つまり、主側CPU63から復帰コマンドを受信しているとともに遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となった場合に可動体512の初期動作が開始されることとなる。
また、上記実施形態の構成において通常復帰コマンドを受信した場合には可動体512の初期動作が行われない構成としてもよい。これにより、遊技ホールの営業開始時に可動体512の初期動作が行われないようにすることが可能となる。
<第74の実施形態>
本実施形態では動作電力の供給が開始された場合における処理構成が上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図257は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSG501〜ステップSG527の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSG501)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSG502)。内部機能レジスタ設定処理では上記第35の実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図133)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図134)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図133)と第2タイマ割込み処理(図134)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図133)は第2タイマ割込み処理(図134)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図134)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図133)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図133)が第2タイマ割込み処理(図134)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図133)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図134)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSG503)。立ち上げ処理中フラグは上記第35の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図133)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図257)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了して残余処理(ステップSG524〜ステップSG527)が開始される前に「0」クリアされる。上記第35の実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)のうち後述する設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図133)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)のうち後述する設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)のうち後述する設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第35の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムの算出処理を実行してその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)において第1タイマ割込み処理(図133)又は第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図257)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図257)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSG503にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG504)。第1タイマ割込み処理(図133)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSG504:YES)、停電時処理の場合と同様にチェックサムを算出し、そのチェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップSG505)。停電時処理及びステップSG505のそれぞれでは、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する。ステップSG505では、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存されたチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、当該ステップSG505にて算出したチェックサムと比較することで、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する。
チェックサムが一致している場合(ステップSG505:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図154参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSG506)。設定参照用エリア341は上記第45の実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSG506では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する。
ステップSG504、ステップSG505及びステップSG506の全てで肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG507)。設定更新表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定値更新処理(図259)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(図259)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(図259)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(図259)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(図259)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図259)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSG507にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSG508)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第35の実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSG508:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG509)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSG509にて肯定判定をした場合、後述するステップSG520及びステップSG521の処理を実行する。
ステップSG509にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSG510)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSG510:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSG512)。また、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であっても(ステップSG510:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSG511:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSG512)。
設定確認表示フラグは上記第35の実施形態と同様に設定確認用処理(図258)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状設定されている設定値を示す表示が行われる。設定確認表示フラグは、設定確認用処理(図258)が開始された場合に「1」がセットされ設定確認用処理(図258)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定確認用処理(図258)が実行されていない状況においては基本的に設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定確認用処理(図258)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態は後述するRAMクリア処理(図260)が実行されるか、又は設定確認用処理(図258)において設定確認表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定確認操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定確認用処理(図258)が実行されることにより、設定確認用処理(図258)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」が行われなかったとしても設定確認用処理(図258)が実行される。これにより、パチンコ機10の現状の設定値の確認を引き続き行わせることが可能となる。一方、設定確認用処理(図258)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合であってもその後の動作電力の供給の再開に際してリセットボタン68cが押圧操作された場合には、設定確認用処理(図258)が実行されることなくRAMクリア処理(図260)及び設定値更新処理(図259)のうち動作電力の供給の再開に際して行われた操作に対応する処理が実行される。これにより、設定確認用処理(図258)よりもRAMクリア処理(図260)又は設定値更新処理(図259)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSG512にて実行される設定確認用処理について説明する。図258は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップSG601〜ステップSG607の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSG601)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)では基本的に第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図258)及び設定値更新処理(図259)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)において設定確認用処理(図258)及び設定値更新処理(図259)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップSG602)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9005にて肯定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)を実行する。当該設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図124(b)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、確認開始コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG603)。音光側CPU353は確認開始コマンドを受信することにより、設定確認用処理(図258)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図258)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図258)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定確認用処理(図258)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSG604)。具体的には、上記第45の実施形態における設定確認用処理(図155)と同様に、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態がON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理(図258)が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSG604にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSG604:NO)、ステップSG604の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSG604:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップSG605)。これにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9005にて否定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSG606)。これにより、設定確認用処理(図258)を終了してメイン処理(図257)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止される。
その後、確認時の復帰コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG607)。音光側CPU353は確認時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)にて設定確認用処理(図258)が実行されたことを特定する。そして、確認時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図257)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理(図257)にて遊技を進行させるための処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図258)が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
メイン処理(図257)の説明に戻り、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSG510及びステップSG511:NO)、通常復帰コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG513)。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)にてRAMクリア処理(図260)、設定確認用処理(図258)及び設定値更新処理(図259)のいずれもが実行されていないことを特定する。そして、通常復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSG508及びステップSG514:YES)、又はステップSG507にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、設定値更新処理を実行する(ステップSG515)。上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されている場合であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作の有無に関係なく設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定値更新処理(図259)が実行されることにより、設定値更新処理(図259)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の開始に際しての操作内容が「操作無し」、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれであったとしても設定値更新処理(図259)が実行される。これにより、設定値更新処理(図259)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSG515にて実行される設定値更新処理について説明する。図259は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSG701〜ステップSG713の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSG701)。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図134)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)では基本的に第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図258)及び設定値更新処理(図259)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)において設定確認用処理(図258)及び設定値更新処理(図259)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が禁止され、設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図258)又は設定値更新処理(図259)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図133)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図133)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSG702)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第45の実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図124(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSG703)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSG504:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSG505:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSG506:NO)、メイン処理(図257)のステップSG518にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSG703の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図259)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図154参照)に「1」を設定する(ステップSG704)。設定更新用エリア342は上記第45の実施形態と同様に設定値更新処理(図259)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSG704にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図259)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG705)。音光側CPU353は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図259)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図259)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図259)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図259)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSG706)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSG706:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSG707)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSG706にて肯定判定をした場合又はステップSG707の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSG708)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSG708にて否定判定をする。
ステップSG708にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSG709:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSG710)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSG709:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSG706の処理に戻ることとなるが、ステップSG706にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSG707にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSG708:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSG711)。これにより、今回の設定値更新処理(図259)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSG712)。これにより、設定値更新処理(図259)を終了してメイン処理(図257)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止される。
その後、RAMクリア処理を実行する(ステップSG713)。RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSF502の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。RAMクリア処理の詳細については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定値更新処理(図259)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(図258)が実行される。これにより、設定値に関する設定関連処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定関連処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理(図258)が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理(図259)が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理(図258)及び設定値更新処理(図259)のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理(図258)及び設定値更新処理(図259)のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理(図258)よりも設定値更新処理(図259)を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理(図259)を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図257)の説明に戻り、ステップSG508にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSG514:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG516)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSG516:NO)、RAMクリア処理を実行する(ステップSG517)。RAMクリア処理の内容は、設定値更新処理(図259)におけるステップSG713のRAMクリア処理の内容と同一である。つまり、メイン処理(図257)のステップSG517及び設定値更新処理(図259)のステップSG713では同一のサブルーチンを呼び出してRAMクリア処理を実行する。
図260はメイン処理(図257)のステップSG517及び設定値更新処理(図259)のステップSG713にて実行されるRAMクリア処理を示すフローチャートである。なお、RAMクリア処理におけるステップSG801〜ステップSG808の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221においてRAMクリア処理の実行に際しての開始アドレスとなるクリア開始アドレスを対象アドレスに設定する(ステップSG801)。特定制御用のワークエリア221の開始アドレスに対応するエリアには設定参照用エリア341が設定されており、クリア開始アドレスは当該設定参照用エリア341に対して次の順番のアドレスに設定されている。これにより、設定参照用エリア341をRAMクリア処理の実行対象から除外することが可能となる。
その後、クリア処理を実行する(ステップSG802)。ステップSG802のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221において現状の対象アドレスに対応するエリアを「0」クリアするとともに、対象アドレスを特定制御用のワークエリア221における次の順番のアドレスに設定する。そして、この「0」クリアする処理及び対象アドレスを更新する処理を、特定制御用のワークエリア221における最後の順番のアドレスに対して次の順番のアドレスが対象アドレスとなるまで実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。
その後、特定制御用のスタックエリア222の開始アドレスを対象アドレスに設定する(ステップSG803)。その後、クリア処理を実行する(ステップSG804)。ステップSG804のクリア処理では、特定制御用のスタックエリア222において現状の対象アドレスに対応するエリアを「0」クリアするとともに、対象アドレスを特定制御用のスタックエリア222における次の順番のアドレスに設定する。そして、この「0」クリアする処理及び対象アドレスを更新する処理を、特定制御用のスタックエリア222における最後の順番のアドレスに対して次の順番のアドレスが対象アドレスとなるまで実行する。
その後、主側RAM65の初期設定を実行する(ステップSG805)。また、主側CPU63の各種レジスタを「0」クリアするとともに(ステップSG806)、当該各種レジスタの初期設定を実行する(ステップSG807)。この初期設定ではメイン処理(図257)におけるステップSG502の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。
その後、クリア完了コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG808)。音光側CPU353はクリア完了コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)にて、ステップSG517のRAMクリア処理又は設定値更新処理(図259)のステップSG713のRAMクリア処理が実行されたことを特定する。そして、クリア完了コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
メイン処理(図257)においてステップSG504、ステップSG505及びステップSG506のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSG518)。既に説明したとおり遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSG519)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSG519:NO)、動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG520)。音光側CPU353は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図259)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSG521)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなく遊技停止フラグに「1」がセットされている状況下においては異常信号の信号出力が継続され、遊技停止フラグが「0」クリアされることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。また、異常信号は、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常とは異なる異常が発生した場合にも出力され得る。例えば、第1タイマ割込み処理(図133)の不正検知処理(ステップS8905)において監視対象の不正(不正な電波の検知や不正の磁気の検知)が発生したことを特定した場合にも異常信号が外部出力される。但し、このように異常信号が兼用される構成に限定されることはなく、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常に対して専用となる異常信号が外部出力される構成としてもよく、停電フラグに関する異常、チェックサムに関する異常及び設定値に関する異常のそれぞれに対応する異常信号が外部出力される構成としてもよい。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSG519:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSG514)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSG514及びステップSG519:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSG515)。設定値更新処理の処理内容は既に説明したとおりである。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSG504、ステップSG505及びステップSG506のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(図259)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。また、設定値更新処理(図259)では既に説明したとおりステップSG703にて開始時の初期設定が実行されることで遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(図259)が実行された場合には、設定値の更新が完了した後に、主側RAM65について異常が発生している状態を解消させることが可能となる。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されているものの設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSG519:YES、ステップSG514:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG516)。ステップSG518にて遊技停止フラグに「1」がセットされた後におけるステップSG516の処理では当然のことながら遊技停止フラグに「1」がセットされているため、ステップSG516にて肯定判定をする。この場合、ステップSG520にて音光側CPU353に異常コマンドを送信するとともに、ステップSG521にて異常信号を外部出力する。
つまり、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してステップSG504、ステップSG505及びステップSG506のいずれかにて否定判定をした場合、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしてもRAMクリア処理(ステップSG517)は実行されない。また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であって「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にもRAMクリア処理(ステップSG517)は実行されない。これにより、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が解消されないようにすることが可能となる。これに対して、「設定変更操作」が行われている場合には遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく設定値更新処理(図259)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図259)の開始時の初期設定(ステップSG703)にて遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図259)を実行する必要が生じることとなる。よって、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく、設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、「設定変更操作」が行われていない場合、すなわち「操作無し」の場合又は「RAMクリア操作」若しくは「設定確認操作」が行われた場合、ステップSG509又はステップSG516にて肯定判定をすることで、ステップSG520にて異常コマンドを送信するとともにステップSG521にて異常時の外部出力処理を実行する。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合には、その後のメイン処理におけるステップSG504、ステップSG505及びステップSG506の処理結果に関係なく、設定値更新処理(図259)が実行されない限り、主側CPU63への動作電力の供給が開始される度にパチンコ機10における異常報知及びパチンコ機10の外部への異常時の外部出力が行われる。よって、遊技ホールの管理者に設定値を変更すべきことを認識させることが可能となる。
ステップSG512の処理を実行した場合、ステップSG513の処理を実行した場合、ステップSG515の処理を実行した場合、ステップSG517の処理を実行した場合、又はステップSG521の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSG522)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第35の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、第2タイマ割込み処理(図134)における通常時の設定処理(図135)にてステップS9102の処理が実行されることにより、上記第35の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了した後であって残余処理(ステップSG524〜ステップSG527)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図258)及び設定値更新処理(図259)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSG523)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSG523では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSG524〜ステップSG527の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図133)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSG524〜ステップSG527の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSG524〜ステップSG527の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSG524〜ステップSG527では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図9)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、主側CPU63にて実行される開閉監視処理について図261のフローチャートを参照しながら説明する。開閉監視処理は第1タイマ割込み処理(図133)における入力状態監視処理(ステップS8912)の一部の処理として実行される。なお、開閉監視処理におけるステップSG901〜ステップSG908の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず遊技機本体12の開放操作が行われたか否かを判定する(ステップSG901)。本実施形態においても上記第1の実施形態と同様に裏パックユニット15の前面部には本体開放センサ96が設けられている(図2参照)。この場合に、本実施形態では本体開放センサ96の検知結果が払出側CPU92ではなく主側CPU63に入力される。そして、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。ステップSG901では、前回の処理回における開閉監視処理(図261)にて本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信していることを特定していた場合において、今回の処理回における開閉監視処理(図261)にて本体開放センサ96から開放検知信号を受信しているか否かを判定する。
遊技機本体12の開放操作が行われたと判定した場合(ステップSG901:YES)、音光側CPU353に本体開放コマンドを送信する(ステップSG902)。音光側CPU353は本体開放コマンドを受信することによりそれに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
開閉監視処理ではさらに遊技機本体12の閉鎖操作が行われたか否かを判定する(ステップSG903)。当該ステップSG903では、前回の処理回における開閉監視処理(図261)にて本体開放センサ96から開放検知信号を受信していることを特定していた場合において、今回の処理回における開閉監視処理(図261)にて本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信しているか否かを判定する。
遊技機本体12の閉鎖操作が行われたと判定した場合(ステップSG903:YES)、音光側CPU353に本体閉鎖コマンドを送信する(ステップSG904)。音光側CPU353は本体閉鎖コマンドを受信することによりそれに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
開閉監視処理ではさらに前扉枠14の開放操作が行われたか否かを判定する(ステップSG905)。本実施形態においても上記第1の実施形態と同様に内枠13の前面部には前扉開放センサ95が設けられている(図2参照)。この場合に、本実施形態では前扉開放センサ95の検知結果が払出側CPU92ではなく主側CPU63に入力される。そして、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合には前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。ステップSG905では、前回の処理回における開閉監視処理(図261)にて前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信していることを特定していた場合において、今回の処理回における開閉監視処理(図261)にて前扉開放センサ95から開放検知信号を受信しているか否かを判定する。
前扉枠14の開放操作が行われたと判定した場合(ステップSG905:YES)、音光側CPU353に前扉開放コマンドを送信する(ステップSG906)。音光側CPU353は前扉開放コマンドを受信することによりそれに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
開閉監視処理ではさらに前扉枠14の閉鎖操作が行われたか否かを判定する(ステップSG907)。当該ステップSG907では、前回の処理回における開閉監視処理(図261)にて前扉開放センサ95から開放検知信号を受信していることを特定していた場合において、今回の処理回における開閉監視処理(図261)にて前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信しているか否かを判定する。
前扉枠14の閉鎖操作が行われたと判定した場合(ステップSG907:YES)、音光側CPU353に前扉閉鎖コマンドを送信する(ステップSG908)。音光側CPU353は前扉閉鎖コマンドを受信することによりそれに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
次に、音声発光制御装置81にて実行される処理について説明する。当該処理の説明に先立ち音声発光制御装置81の電気的構成について図262の説明図を参照しながら説明する。
音声発光制御装置81は上記第49の実施形態と同様に音声発光制御基板351を備えている。音声発光制御基板351には音光側MPU352が搭載されている。音光側MPU352には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である音光側CPU353の他に、音光側ROM354及び音光側RAM355が内蔵されている。また、音光側MPU352には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
音光側ROM354は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。音光側ROM354は、音光側CPU353により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
音光側RAM355は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。音光側RAM355は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光側ROM354よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。音光側RAM355は、音光側ROM354内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
なお、上記第49の実施形態では音声発光制御基板351にRTC356及びRTC用メモリ357が設けられていたが、本実施形態ではこれらRTC356及びRTC用メモリ357は音声発光制御基板351に設けられていない。
ここで、既に説明したとおり主側CPU63はメイン処理(図257)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)にて確認時の復帰コマンド及びクリア完了コマンドを音光側CPU353に送信し得るとともに、開閉監視処理(図261)にて本体開放コマンド、本体閉鎖コマンド、前扉開放コマンド及び前扉閉鎖コマンドを音光側CPU353に送信し得る。これらコマンドのいずれかを受信した場合、音光側CPU353は受信したコマンドに対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるようにするための処理を実行する。これら報知の実行に際しては、音光側ROM354に予め記憶されている各種報知用テーブル521〜526を利用する。
各種報知用テーブル521〜526として、確認時の復帰コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される確認後報知用テーブル521と、クリア完了コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照されるクリア後報知用テーブル522と、本体開放コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される本体開放報知用テーブル523と、本体閉鎖コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される本体閉鎖報知用テーブル524と、前扉開放コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される前扉開放報知用テーブル525と、前扉閉鎖コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される前扉閉鎖報知用テーブル526とが存在している。
これら各種報知用テーブル521〜526には、報知期間の各更新タイミングのそれぞれに対応させて、表示発光部53を所定の態様で発光制御するための発光制御用データ、及びスピーカ部54を所定の態様で音出力制御するための音出力制御用データが設定されている。各種報知用テーブル521〜526のデータ構成について確認後報知用テーブル521を例に挙げて説明する。図263は確認後報知用テーブル521の内容を説明するための説明図である。
図263に示すように確認後報知用テーブル521には報知期間における報知内容の各更新タイミングのそれぞれに対応させて複数のポインタ情報が設定されている。また、これら複数のポインタ情報のそれぞれに対応させて発光制御用データ及び音出力制御用データの組合せが設定されている。複数のポインタ情報は連番の数値情報として配列されており、予め設定されている40ミリ秒の更新周期が経過する度に参照対象のポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新される。そして、その更新後における参照対象のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データを利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに音出力制御用データを利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。なお、更新周期は40ミリ秒に限定されることはなく任意である。
確認後報知用テーブル521を利用して表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御が行われる場合、まず「0」のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データ(X(0))を利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに、当該「0」のポインタ情報に対応させて設定されている音出力制御用データ(Y(0))を利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。これにより、設定確認用処理(図258)が実行されたことを示す確認後報知が開始される。
その後、報知内容の更新周期である40ミリ秒が経過する度に参照対象のポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新され、その新たに参照対象となったポインタ情報に対応させて設定された発光制御用データを利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに音出力制御用データを利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。例えば、「0」のポインタ情報が参照対象となっている状況において40ミリ秒の更新周期が経過することで参照対象が「1」のポインタ情報に更新され、当該「1」のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データ(X(1))を利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに、当該「1」のポインタ情報に対応させて設定されている音出力制御用データ(Y(1))を利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。また、「1」のポインタ情報が参照対象となっている状況において40ミリ秒の更新周期が経過することで参照対象が「2」のポインタ情報に更新され、当該「2」のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データ(X(2))を利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに、当該「2」のポインタ情報に対応させて設定されている音出力制御用データ(Y(2))を利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。そして、確認後報知用テーブル521において最後の順番である「k」のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データ(X(k))を利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに音出力制御用データ(Y(k))を利用してスピーカ部54の音出力制御が行われることで、確認後報知用テーブル521を利用した報知の実行制御が終了されて、確認後報知が終了されることとなる。
つまり、確認後報知用テーブル521が利用対象となった場合、当該確認後報知用テーブル521に設定されている最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまで、当該確認後報知用テーブル521が利用対象として維持される。そして、詳細は後述するが確認後報知は同時期に実行され得る他の報知よりも実行優先度が高く設定されている。したがって、確認後報知用テーブル521が利用対象となった場合には当該確認後報知用テーブル521に対応させて設定されている報知期間が経過するまで確認後報知が継続されることとなる。
クリア後報知用テーブル522、本体開放報知用テーブル523、本体閉鎖報知用テーブル524、前扉開放報知用テーブル525及び前扉閉鎖報知用テーブル526についても、発光制御用データ及び音出力制御用データの内容は相違するものの基本的なデータ構成は図263に示す確認後報知用テーブル521と同様となっている。つまり、各種報知用テーブル521〜526はいずれも複数のポインタ情報が設定されているとともに、各ポインタ情報のそれぞれに対応させて発光制御用データ及び音出力制御用データの組合せが設定されている。また、ポインタ情報の更新周期はいずれの報知用テーブル521〜526であっても同一となっているが、これに限定されることはなく報知用テーブル521〜526の種類に応じてポインタ情報の更新周期が相違している構成としてもよい。発光制御用データ及び音出力制御用データの内容は各種報知用テーブル521〜526のそれぞれにおいて相違している。したがって、確認後報知用テーブル521を利用して実行される確認後報知、クリア後報知用テーブル522を利用して実行されるクリア後報知、本体開放報知用テーブル523を利用して実行される本体開放報知、本体閉鎖報知用テーブル524を利用して実行される本体閉鎖報知、前扉開放報知用テーブル525を利用して実行される前扉開放報知、及び前扉閉鎖報知用テーブル526を利用して実行される前扉閉鎖報知の内容は相互に相違している。したがって、表示発光部53の発光内容及びスピーカ部54からの音出力内容を確認することでいずれの種類の報知が実行されているのかを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
上記のとおり確認後報知用テーブル521が利用対象となった場合、当該確認後報知用テーブル521に設定されている最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまで当該確認後報知用テーブル521が利用対象として維持されるとともに、最後の順番のポインタ情報に対応する報知の実行制御が完了した場合には当該確認後報知用テーブル521が利用対象から解除される。このように最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまで利用対象として維持されるとともに最後の順番のポインタ情報に対応する報知の実行制御が完了した場合に利用対象から除外される報知用テーブルは、確認後報知用テーブル521以外にも、クリア後報知用テーブル522、本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526が存在している。
一方、本体開放報知用テーブル523及び前扉開放報知用テーブル525が利用対象となった場合、これら報知用テーブル523,525に設定されている最後の順番のポインタ情報が参照対象となったとしても所定の利用解除条件が成立していない場合には参照対象が最初の順番のポインタ情報に復帰されることで当該報知用テーブル523,525が利用対象として維持される。また、これら報知用テーブル523,525が利用対象となっている場合には参照対象のポインタ情報がいずれであったとしても所定の利用解除条件が成立した場合には利用対象から解除される。当該所定の利用解除条件について詳細には、本体開放報知用テーブル523が利用対象に設定されている場合には遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となった場合に所定の利用解除条件が成立したとして当該本体開放報知用テーブル523が利用対象から解除される。また、前扉開放報知用テーブル525が利用対象に設定されている場合には前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となった場合に所定の利用解除条件が成立したとして当該前扉開放報知用テーブル525が利用対象から解除される。
上記各種報知用テーブル521〜526は、音光側RAM355に設けられた各種実行エリア531〜533に読み出されることで利用対象として設定される。各種実行エリア531〜533として、第1実行エリア531と、第2実行エリア532と、第3実行エリア533とが設けられている。これら各種実行エリア531〜533のそれぞれは1種類の報知用テーブル521〜526を読み出すことが可能な記憶容量となっているものの、複数種類の報知用テーブル521〜526を同時に読み出すことが不可である記憶容量となっている。
各種実行エリア531〜533には制御実行対象について予め優先度が設定されている。具体的には、第1実行エリア531が最も高い優先度に設定されており、第2実行エリア532が2番目に高い優先度に設定されており、第3実行エリア533が最も低い優先度に設定されている。第1実行エリア531、第2実行エリア532及び第3実行エリア533のそれぞれに利用対象となる報知用テーブルが設定されている場合、ポインタ情報の更新タイミングとなることで第1〜第3実行エリア531〜533のそれぞれに設定されている報知用テーブルにおいて参照対象となるポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新されるものの、発光制御用データ及び音出力制御用データは第1実行エリア531に設定されている報知用テーブルから読み出され、第2実行エリア532及び第3実行エリア533のそれぞれに設定されている報知用テーブルからは読み出されない。また、第2実行エリア532及び第3実行エリア533のそれぞれに利用対象となる報知用テーブルが設定されている場合、ポインタ情報の更新タイミングとなることで第2,第3実行エリア532,533のそれぞれに設定されている報知用テーブルにおいて参照対象となるポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新されるものの、発光制御用データ及び音出力制御用データは第2実行エリア532に設定されている報知用テーブルから読み出され、第3実行エリア533に設定されている報知用テーブルからは読み出されない。また、第3実行エリア533のみに利用対象となる報知用テーブルが設定されている場合、ポインタ情報の更新タイミングとなることで第3実行エリア533に設定されている報知用テーブルにおいて参照対象となるポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新されるとともに、発光制御用データ及び音出力制御用データは第3実行エリア533に設定されている報知用テーブルから読み出される。
上記のように第1〜第3実行エリア531〜533が設けられていることにより、複数の報知用テーブルを同時に利用対象として設定することを可能としながら、それら複数の報知用テーブルのうち優先度が高い報知用テーブルに対応する報知を実行することが可能となる。
また、優先度が高い報知用テーブルに対応する報知が実行されている場合であっても、優先度が高くない側の報知用テーブルについても更新タイミングとなった場合には参照対象のポインタ情報が更新される。そして、優先度が高い報知用テーブルに対応する報知が終了した場合において優先度が高くない側の報知用テーブルが未だ利用対象として設定されている場合には、当該優先度が高くない側の報知用テーブルにおいて現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データ及び音出力制御用データが読み出されて表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御が行われる。これにより、優先度が高い報知用テーブルに対応する報知が終了したタイミングで優先度が高くない側の報知用テーブルに対応する報知を実行することが可能となる。また、優先度が高くない側の報知用テーブルの実行期間のうち、当該報知用テーブルが利用対象となってから優先度が高い報知用テーブルに対応する報知が終了するまでの期間が経過した後の残りの期間に亘って、優先度が高くない側の報知用テーブルに対応する報知が実行されるため、優先度が高い報知用テーブルに対応する報知に続けて優先度が高くない側の報知用テーブルに対応する報知が実行される場合であってもそれら報知が実行されている合計期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
各種報知用テーブル521〜526のそれぞれは読み出し対象となる実行エリア531〜533の種類が予め定められている。図264は各種報知用テーブル521〜526と読み出し対象となる実行エリア531〜533の種類との関係を説明するための説明図である。
図264に示すように、確認後報知用テーブル521及びクリア後報知用テーブル522は最も優先度が高い第1実行エリア531に読み出される。この場合、確認後報知用テーブル521は主側CPU63にて設定確認用処理(図258)が実行された場合に利用対象となり、クリア後報知用テーブル522は主側CPU63にてRAMクリア処理(図260)が実行された場合に利用対象となる。設定確認用処理(図258)及びRAMクリア処理(図260)の両方が1回のメイン処理(図257)にて実行されることはない。また、音声発光制御装置81への動作電力の供給が停止された場合には音光側RAM355に記憶された情報は消去される。したがって、確認後報知用テーブル521及びクリア後報知用テーブル522のうち一方が第1実行エリア531に設定されている状況において他方が第1実行エリア531に設定されることはない。
本体開放報知用テーブル523及び前扉開放報知用テーブル525は2番目に優先度が高い第2実行エリア532に読み出される。この場合、本体開放報知用テーブル523は遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となった場合に利用対象となり、前扉開放報知用テーブル525は前扉枠14が閉鎖状態から開放状態となった場合に利用対象となる。したがって、遊技機本体12と前扉枠14との両方が開放状態となっている場合には本体開放報知用テーブル523及び前扉開放報知用テーブル525の両方が第2実行エリア532への読み出し対象となるが、この場合には後のタイミングで読み出し対象となった開放報知用テーブル523,525が第2実行エリア532に読み出された状態となる。これにより、第2実行エリア532に複数種類の開放報知用テーブル523,525が同時に設定されないようにすることが可能となる。また、このように一方の開放報知用テーブル523,525のみが設定される構成であっても、本体開放報知用テーブル523が利用対象となった場合には遊技機本体12が開放状態となったことを示す本体開放報知が実行され、前扉開放報知用テーブル525が利用対象となった場合には前扉枠14が開放状態となったことを示す前扉開放報知が実行されるため、いずれの開放報知用テーブル523,525が設定されたとしても基本的には閉鎖状態である開閉体が開放状態となっていることを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526は最も優先度が低い第3実行エリア533に読み出される。この場合、本体閉鎖報知用テーブル524は遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となった場合に利用対象となり、前扉閉鎖報知用テーブル526は前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となった場合に利用対象となる。したがって、遊技機本体12と前扉枠14との両方が開放状態から閉鎖状態となった場合には本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526の両方が第3実行エリア533への読み出し対象となるが、この場合には後のタイミングで読み出し対象となった閉鎖報知用テーブル524,526が第3実行エリア533に読み出された状態となる。これにより、第3実行エリア533に複数種類の閉鎖報知用テーブル524,526が同時に設定されないようにすることが可能となる。また、このように一方の閉鎖報知用テーブル524,526のみが設定される構成であっても、本体閉鎖報知用テーブル524が利用対象となった場合には遊技機本体12が閉鎖状態となったことを示す本体閉鎖報知が実行され、前扉閉鎖報知用テーブル526が利用対象となった場合には前扉枠14が閉鎖状態となったことを示す前扉閉鎖報知が実行されるため、いずれの閉鎖報知用テーブル524,526が設定されたとしても基本的には閉鎖状態である開閉体が開放状態から閉鎖状態となったことを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
ここで、既に説明したとおり確認後報知用テーブル521、クリア後報知用テーブル522、本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526は、最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまで利用対象として維持されるとともに最後の順番のポインタ情報に対応する報知の実行制御が完了した場合に利用対象から除外される。つまり、これら報知用テーブル521,522,524,526が利用対象となる期間は固定の期間となる。当該固定の期間は報知用テーブル521,522,524,526の種類に応じて相違している。具体的には、図264に示すように確認後報知用テーブル521及びクリア後報知用テーブル522は固定の期間として第1固定期間(特定関連期間、第1報知期間)である30秒が設定されており、本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526は固定の期間として上記第1固定期間よりも長い第2固定期間(所定対象関連期間、第2報知期間)である33秒が設定されている。なお、本体開放報知用テーブル523及び前扉開放報知用テーブル525には利用対象となる期間は定められておらず、本体開放報知用テーブル523は遊技機本体12が開放状態となってから閉鎖状態となるまで利用対象となり、前扉開放報知用テーブル525は前扉枠14が開放状態となってから閉鎖状態となるまで利用対象となる。
次に、確認後報知と本体閉鎖報知との関係、及びクリア後報知と本体閉鎖報知との関係について、図265のタイムチャートを参照しながら説明する。図265(a)は遊技機本体12が開放状態となっている期間を示し、図265(b)は設定確認用処理(図258)が実行されている期間を示し、図265(c)は設定値更新処理(図259)が実行されている期間を示し、図265(d)は第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521又はクリア後報知用テーブル522が設定されている期間を示し、図265(e)は第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されている期間を示し、図265(f)は確認後報知が実行されている期間を示し、図265(g)はクリア後報知が実行されている期間を示し、図265(h)は本体閉鎖報知が実行されている期間を示す。
まず設定確認用処理(図258)が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図265(a)に示すように遊技機本体12が開放状態とされることで設定キー挿入部68aがパチンコ機10前方に露出される。そして、その露出された設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作された状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることで、主側CPU63にてメイン処理(図257)が開始されるとともに、t2のタイミングで図265(b)に示すように設定確認用処理(図258)が開始される。なお、遊技機本体12が開放状態であることを報知する本体開放報知は主側CPU63における開閉監視処理(図261)にて遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となったことが特定されたことに基づき実行されるため、遊技機本体12を開放状態としながら動作電力の供給が開始されたとしても本体開放報知は実行されない。但し、これに限定されることはなく、この状況であっても本体開放報知が実行される構成としてもよい。
設定確認用処理(図258)が実行されている状況においては遊技機本体12が開放状態とされることでパチンコ機10前方から視認可能となった第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値が表示される。その後、t3のタイミングで図265(b)に示すように設定確認用処理(図258)が終了する。この場合、主側CPU63から音光側CPU353に確認時の復帰コマンドが送信されることで、当該t3のタイミングで図265(d)に示すように確認後報知用テーブル521が音光側ROM354から読み出されて音光側RAM355の第1実行エリア531に書き込まれる。これにより、当該t3のタイミングで図265(f)に示すように表示発光部53及びスピーカ部54にて確認後報知が開始される。遊技ホールの管理者は当該確認後報知を確認することで設定値の確認が行われた後の状況であることを把握することが可能となる。
その後、t4のタイミングで図265(a)に示すように遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態とされる。この場合、主側CPU63から音光側CPU353に本体閉鎖コマンドが送信されることで、当該t4のタイミングで図265(e)に示すように本体閉鎖報知用テーブル524が音光側ROM354から読み出されて音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込まれる。但し、当該t4のタイミングでは図265(d)に示すように報知実行の優先度が高い第1実行エリア531に未だ確認後報知用テーブル521が設定されているため、図265(f)に示すように確認後報知が継続され、図265(h)に示すように本体閉鎖報知は開始されない。その一方、報知実行の優先度が高い第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521が設定されていたとしても第3実行エリア533に設定された本体閉鎖報知用テーブル524における参照対象のポインタ情報は更新タイミングとなる度に更新される。
その後、t5のタイミングでt3のタイミングから確認後報知の報知期間である30秒が経過する。したがって、当該t5のタイミングで図265(d)に示すように第1実行エリア531から確認後報知用テーブル521が消去されるとともに、それに伴って図265(f)に示すように確認後報知が終了される。また、当該t5のタイミングではt4のタイミングから本体閉鎖報知の報知期間である33秒が経過していないため、図265(e)に示すように第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定された状態が維持されている。したがって、t5のタイミングで図265(h)に示すように本体閉鎖報知が開始される。
当該本体閉鎖報知の実際の報知期間は、本体閉鎖報知用テーブル524により定められている本体閉鎖報知の報知期間(33秒)から、確認後報知の実行によって報知の実行が保留されていた期間(t4のタイミング〜t5のタイミングの期間)を引いた残りの期間となる。第3実行エリア533に設定された本体閉鎖報知用テーブル524における参照対象のポインタ情報の更新はt4のタイミング〜t5のタイミングの期間であっても更新タイミングとなる度に行われている。したがって、t5のタイミングで参照対象となっているポインタ情報から本体閉鎖報知の実行制御を開始することで、本体閉鎖報知の実際の報知期間は自ずと上記の残りの期間となる。
t6のタイミングでt4のタイミングから本体閉鎖報知の報知期間である33秒が経過する。したがって、当該t6のタイミングで図265(e)に示すように第3実行エリア533から本体閉鎖報知用テーブル524が消去されるとともに、それに伴って図265(h)に示すように本体閉鎖報知が終了される。
ここで、設定確認用処理(図258)が実行された場合、当該設定確認用処理(図258)が終了した後に遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となる。したがって、第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521が設定された後に第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されることとなる。よって、本体閉鎖報知が先に開始された直後に確認後報知が開始されるといった事象が発生しない。
また、報知の実行優先度が低い側である本体閉鎖報知用テーブル524に定められている報知期間の方が、報知の実行優先度が高い側である確認後報知用テーブル521に設定されている報知期間よりも長い期間となっている。そして、上記のとおり第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521が設定された後に第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されることとなる。これにより、確認後報知が完了した後に、本体閉鎖報知が実行されるようにすることが可能となる。
また、確認後報知の実行後において本体閉鎖報知が実行される場合、当該本体閉鎖報知の実際の実行期間は、本体閉鎖報知用テーブル524により定められている本体閉鎖報知の報知期間(33秒)から、確認後報知の実行によって報知の実行が保留されていた期間(t4のタイミング〜t5のタイミングの期間)を引いた残りの期間となる。これにより、確認後報知の完了後に続けて本体閉鎖報知が実行される場合において、確認後報知及び本体閉鎖報知の合計の報知期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
次に、設定値更新処理(図259)が実行される場合について説明する。
t7のタイミングで図265(a)に示すように遊技機本体12が開放状態とされることで設定キー挿入部68aがパチンコ機10前方に露出される。そして、その露出された設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作されるとともにリセットボタン68cが押圧操作された状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることで、主側CPU63にてメイン処理(図257)が開始されるとともに、t8のタイミングで図265(c)に示すように設定値更新処理(図259)が開始される。なお、遊技機本体12が開放状態であることを報知する本体開放報知は主側CPU63における開閉監視処理(図261)にて遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となったことが特定されたことに基づき実行されるため、遊技機本体12を開放状態としながら動作電力の供給が開始されたとしても本体開放報知は実行されない。
設定値更新処理(図259)が実行されている状況においては遊技機本体12が開放状態とされることでパチンコ機10前方から視認可能となった第1〜第4報知用表示装置201〜204にて更新途中の設定値が表示される。その後、t9のタイミングで図265(c)に示すように設定値更新処理(図259)が終了する。この場合、主側CPU63から音光側CPU353にクリア完了コマンドが送信されることで、当該t9のタイミングで図265(d)に示すようにクリア後報知用テーブル522が音光側ROM354から読み出されて音光側RAM355の第1実行エリア531に書き込まれる。これにより、当該t9のタイミングで図265(g)に示すように表示発光部53及びスピーカ部54にてクリア後報知が開始される。遊技ホールの管理者は当該クリア後報知を確認することで設定値更新処理(図259)が行われた後の状況又は設定値更新処理(図259)の実行を伴わない主側RAM65のクリア処理が行われた後の状況であることを把握することが可能となる。
その後、t10のタイミングで図265(a)に示すように遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態とされる。この場合、主側CPU63から音光側CPU353に本体閉鎖コマンドが送信されることで、当該t10のタイミングで図265(e)に示すように本体閉鎖報知用テーブル524が音光側ROM354から読み出されて音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込まれる。但し、当該t10のタイミングでは図265(d)に示すように報知実行の優先度が高い第1実行エリア531に未だクリア後報知用テーブル522が設定されているため、図265(g)に示すようにクリア後報知が継続され、図265(h)に示すように本体閉鎖報知は開始されない。その一方、報知実行の優先度が高い第1実行エリア531にクリア後報知用テーブル522が設定されていたとしても第3実行エリア533に設定された本体閉鎖報知用テーブル524における参照対象のポインタ情報は更新タイミングとなる度に更新される。
その後、t11のタイミングでt9のタイミングからクリア後報知の報知期間である30秒が経過する。したがって、当該t11のタイミングで図265(d)に示すように第1実行エリア531からクリア後報知用テーブル522が消去されるとともに、それに伴って図265(g)に示すようにクリア後報知が終了される。また、当該t11のタイミングではt10のタイミングから本体閉鎖報知の報知期間である33秒が経過していないため、図265(e)に示すように第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定された状態が維持されている。したがって、t11のタイミングで図265(h)に示すように本体閉鎖報知が開始される。
当該本体閉鎖報知の実際の報知期間は、本体閉鎖報知用テーブル524により定められている本体閉鎖報知の報知期間(33秒)から、クリア後報知の実行によって報知の実行が保留されていた期間(t10のタイミング〜t11のタイミングの期間)を引いた残りの期間となる。第3実行エリア533に設定された本体閉鎖報知用テーブル524における参照対象のポインタ情報の更新はt10のタイミング〜t11のタイミングの期間であっても更新タイミングとなる度に行われている。したがって、t11のタイミングで参照対象となっているポインタ情報から本体閉鎖報知の実行制御を開始することで、本体閉鎖報知の実際の報知期間は自ずと上記の残りの期間となる。
t12のタイミングでt10のタイミングから本体閉鎖報知の報知期間である33秒が経過する。したがって、当該t12のタイミングで図265(e)に示すように第3実行エリア533から本体閉鎖報知用テーブル524が消去されるとともに、それに伴って図265(h)に示すように本体閉鎖報知が終了される。
ここで、設定値更新処理(図259)が実行された場合、当該設定値更新処理(図259)が終了した後に遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となる。したがって、第1実行エリア531にクリア後報知用テーブル522が設定された後に第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されることとなる。よって、本体閉鎖報知が先に開始された直後にクリア後報知が開始されるといった事象が発生しない。
また、報知の実行優先度が低い側である本体閉鎖報知用テーブル524に定められている報知期間の方が、報知の実行優先度が高い側であるクリア後報知用テーブル522に設定されている報知期間よりも長い期間となっている。そして、上記のとおり第1実行エリア531にクリア後報知用テーブル522が設定された後に第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されることとなる。これにより、クリア後報知が完了した後に、本体閉鎖報知が実行されるようにすることが可能となる。
また、クリア後報知の実行後において本体閉鎖報知が実行される場合、当該本体閉鎖報知の実際の実行期間は、本体閉鎖報知用テーブル524により定められている本体閉鎖報知の報知期間(33秒)から、クリア後報知の実行によって報知の実行が保留されていた期間(t10のタイミング〜t11のタイミングの期間)を引いた残りの期間となる。これにより、クリア後報知の完了後に続けて本体閉鎖報知が実行される場合において、クリア後報知及び本体閉鎖報知の合計の報知期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
次に、音光側CPU353にて実行される演出制御処理について図266のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御処理は音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に比較的短い周期(例えば5ミリ秒)で繰り返し実行される。
主側CPU63から確認開始コマンドを受信している場合(ステップSH101:YES)、確認時報知の設定処理を実行する(ステップSH102)。確認開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図258)が開始される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の設定処理では、設定確認用処理(図258)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図258)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図258)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から更新開始コマンドを受信している場合(ステップSH103:YES)、更新時報知の設定処理を実行する(ステップSH104)。更新開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図259)が開始された場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の設定処理では、設定値更新処理(図259)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図259)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図259)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から確認時の復帰コマンドを受信している場合(ステップSH105:YES)、確認時報知の終了処理を実行する(ステップSH106)。確認時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図258)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の終了処理では、ステップSH102にて開始した設定確認用処理(図258)に対応する報知を終了させる。その後、確認後報知用テーブル521を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第1実行エリア531に書き込む(ステップSH107)。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54にて確認後報知が開始される。
主側CPU63からクリア完了コマンドを受信している場合(ステップSH108:YES)、更新時報知の終了処理を実行する(ステップSH109)。クリア完了コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図259)が終了される場合又は設定値更新処理(図259)の実行を伴わない主側RAM65のクリア処理が終了される場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の終了処理では、ステップSH104にて更新時報知の設定処理が実行された後である状況であれば、当該更新時報知の設定処理にて開始した設定値更新処理(図259)に対応する報知を終了させる。その後、クリア後報知用テーブル522を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第1実行エリア531に書き込む(ステップSH110)。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54にてクリア後報知が開始される。
主側CPU63から本体開放コマンド又は前扉開放コマンドを受信している場合(ステップSH111:YES)、今回受信した開放コマンドに対応する開放報知用テーブル523,525を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第2実行エリア532に書き込む(ステップSH112)。具体的には、本体開放コマンドを受信している場合には本体開放報知用テーブル523を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第2実行エリア532に書き込む。また、前扉開放コマンドを受信している場合には前扉開放報知用テーブル525を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第2実行エリア532に書き込む。これにより、第1実行エリア531に報知用テーブル521,522が設定されていないことを条件として、第2実行エリア532に設定された開放報知用テーブル523,525に対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて開始される。
主側CPU63から本体閉鎖コマンド又は前扉閉鎖コマンドを受信している場合(ステップSH113:YES)、今回受信した閉鎖コマンドに対応する閉鎖報知用テーブル524,526を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込む(ステップSH114)。具体的には、本体閉鎖コマンドを受信している場合には本体閉鎖報知用テーブル524を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込む。また、前扉閉鎖コマンドを受信している場合には前扉閉鎖報知用テーブル526を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込む。これにより、第1実行エリア531に報知用テーブル521,522が設定されていないこと及び第2実行エリア532に報知用テーブル523,525が設定されていないことを条件として、第3実行エリア533に設定された閉鎖報知用テーブル524,526に対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて開始される。
演出制御処理では上記各処理以外にもステップSH115にてその他の処理を実行し、ステップSH116にてタスク処理を実行する。その他の処理では、遊技回用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を開始させるための設定を行い、遊技回用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を進行させるための設定を行い、遊技回用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を終了させるための設定を行う。また、その他の処理では、開閉実行モード用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を開始させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を進行させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を終了させるための設定を行う。
上記各種演出を実行させる場合、当該演出を実行させるために参照される演出実行用テーブルが音光側RAM355に設けられた演出実行用エリア534に読み出される(図262参照)。演出実行用エリア534は第1実行エリア531、第2実行エリア532及び第3実行エリア533よりも実行優先度が低いエリアに設定されている。したがって、演出実行用エリア534に設定された演出実行用テーブルに対応する演出が表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されている状況において第1実行エリア531、第2実行エリア532及び第3実行エリア533のいずれかに報知用テーブル521〜526が設定された場合には、表示発光部53及びスピーカ部54においてはその報知用テーブル521〜526に対応する報知が演出よりも優先して実行される。
その一方、演出実行用エリア534に設定された演出実行用テーブルに対応する演出は図柄表示装置41においても行われ、当該図柄表示装置41における表示演出は報知用テーブル521〜526に対応する報知が優先して実行されている状況であっても継続して実行される。これにより、報知用テーブル521〜526に対応する報知の実行に伴って全ての演出の実行が停止されてしまうという事象が発生してしまわないようにすることが可能となる。
また、報知用テーブル521〜526に対応する報知が演出よりも優先して実行されている状況であっても演出実行用エリア534に設定された演出演出用テーブルにおける参照対象のポインタ情報の更新は更新タイミングとなる度に実行される。したがって、優先して実行されている報知が終了して表示発光部53及びスピーカ部54における演出の実行が再開された場合に、図柄表示装置41におけるその時点の表示演出に対応する演出を表示発光部53及びスピーカ部54にて再開させることが可能となる。
次に、ステップSH116にて実行されるタスク処理について図267のフローチャートを参照しながら説明する。
第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521又はクリア後報知用テーブル522が設定されている場合(ステップSH201:YES)、第1実行エリア531のポインタ更新処理を実行する(ステップSH202)。当該ポインタ更新処理では、第1実行エリア531に設定されている報知用テーブル521,522における参照対象のポインタ情報を前回更新してから40ミリ秒の更新周期が経過していることを条件として、当該報知用テーブル521,522における参照対象のポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。また、当該ポインタ情報の更新後において参照対象のポインタ情報が報知用テーブル521,522における最後の順番のポインタ情報を超えた場合には第1実行エリア531から報知用テーブル521,522を消去する。
ステップSH201にて否定判定をした場合、又はステップSH202の処理を実行した場合、第2実行エリア532に本体開放報知用テーブル523又は前扉開放報知用テーブル525が設定されているか否かを判定する(ステップSH203)。ステップSH203にて肯定判定をした場合、第2実行エリア532のポインタ更新処理を実行する(ステップSH204)。当該ポインタ更新処理では、第2実行エリア532に設定されている報知用テーブル523,525における参照対象のポインタ情報を前回更新してから40ミリ秒の更新周期が経過していることを条件として、当該開放報知用テーブル523,525における参照対象のポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。また、当該ポインタ情報の更新後において参照対象のポインタ情報が開放報知用テーブル523,525における最後の順番のポインタ情報を超えた場合には参照対象のポインタ情報を最初の順番のポインタ情報に修正する。また、第2実行エリア532に本体開放報知用テーブル523が設定されている状況であれば主側CPU63から本体閉鎖コマンドを受信している場合には第2実行エリア532から本体開放報知用テーブル523を消去し、第2実行エリア532に前扉開放報知用テーブル525が設定されている状況であれば主側CPU63から前扉閉鎖コマンドを受信している場合には第2実行エリア532から前扉開放報知用テーブル525を消去する。
ステップSH203にて否定判定をした場合、又はステップSH204の処理を実行した場合、第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524又は前扉閉鎖報知用テーブル526が設定されているか否かを判定する(ステップSH205)。ステップSH205にて肯定判定をした場合、第3実行エリア533のポインタ更新処理を実行する(ステップSH206)。当該ポインタ更新処理では、第3実行エリア533に設定されている閉鎖報知用テーブル524,526における参照対象のポインタ情報を前回更新してから40ミリ秒の更新周期が経過していることを条件として、当該閉鎖報知用テーブル524,526における参照対象のポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。また、当該ポインタ情報の更新後において参照対象のポインタ情報が閉鎖報知用テーブル524,526における最後の順番のポインタ情報を超えた場合には第3実行エリア533から報知用テーブル524,526を消去する。
ステップSH205にて否定判定をした場合、又はステップSH206の処理を実行した場合、演出実行用エリア534に演出実行用テーブルが設定されているか否かを判定する(ステップSH207)。ステップSH207にて肯定判定をした場合、演出実行用エリア534のポインタ更新処理を実行する(ステップSH208)。当該ポインタ更新処理では、演出実行用エリア534に設定されている演出実行用テーブルにおける参照対象のポインタ情報を前回更新してから40ミリ秒の更新周期が経過していることを条件として、当該演出実行用テーブルにおける参照対象のポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。また、当該ポインタ情報の更新後において参照対象のポインタ情報が演出実行用テーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えた場合には演出実行用エリア534から演出実行用テーブルを消去する。
ステップSH207にて否定判定をした場合、又はステップSH208の処理を実行した場合、第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521又はクリア後報知用テーブル522が設定されているか否かを判定する(ステップSH209)。ステップSH209にて肯定判定をした場合、第1実行エリア531に設定されている報知用テーブル521,522における現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データを利用して表示発光部53を発光制御するとともに当該参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用データを利用してスピーカ部54を音出力制御する(ステップSH210)。ステップSH210の処理を実行した後、本タスク処理を終了する。
ステップSH209にて否定判定をした場合、第2実行エリア532に本体開放報知用テーブル523又は前扉開放報知用テーブル525が設定されているか否かを判定する(ステップSH211)。ステップSH211にて肯定判定をした場合、第2実行エリア532に設定されている報知用テーブル523,525における現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データを利用して表示発光部53を発光制御するとともに当該参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用データを利用してスピーカ部54を音出力制御する(ステップSH212)。ステップSH212の処理を実行した後、本タスク処理を終了する。
ステップSH211にて否定判定をした場合、第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524又は前扉閉鎖報知用テーブル526が設定されているか否かを判定する(ステップSH213)。ステップSH213にて肯定判定をした場合、第3実行エリア533に設定されている報知用テーブル524,526における現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データを利用して表示発光部53を発光制御するとともに当該参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用データを利用してスピーカ部54を音出力制御する(ステップSH214)。ステップSH214の処理を実行した後、本タスク処理を終了する。
ステップSH213にて否定判定をした場合、演出実行用エリア534に演出実行用エリアが設定されているか否かを判定する(ステップSH215)。ステップSH215にて肯定判定をした場合、演出実行用エリア534に設定されている演出実行用テーブルにおける現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データを利用して表示発光部53を発光制御するとともに当該参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用データを利用してスピーカ部54を音出力制御する(ステップSH216)。ステップSH215にて否定判定をした場合又はステップSH216の処理を実行した後、本タスク処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(図259)が実行された場合にはRAMクリア処理(図260)が実行されることで特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のそれぞれの初期化対象のエリアが初期化される。これにより、設定値更新処理(図259)が実行された場合には初期化対象のエリアが初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。また、このように初期化対象のエリアが初期化される場合であっても現状の設定値の情報が記憶された設定参照用エリア341は初期化の対象から除外される。これにより、設定値に変動を与えないようにしながら、設定値更新処理(図259)が実行された場合には初期化対象のエリアが初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。
設定値更新処理(図259)が実行されてRAMクリア処理(図260)が実行された場合には主側CPU63から音光側CPU353にクリア完了コマンドが送信されることでクリア後報知が実行される。遊技ホールの管理者はこのクリア後報知が実行されていることを確認することでRAMクリア処理(図260)が実行されたことを把握することが可能となるとともに設定値更新処理(図259)が実行された可能性があることを把握することが可能となる。
クリア後報知は表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるため、遊技ホールの管理者は遊技機本体12の開放操作を要することなくクリア後報知を確認することが可能となる。よって、遊技ホールの管理者はRAMクリア処理(図260)が実行されたことを把握し易くなるとともに設定値更新処理(図259)が実行された可能性があることを把握し易くなる。
クリア後報知は設定値更新処理(図259)が実行された後に30秒が経過するまで実行されるため、クリア後報知が実行されていることを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
クリア後報知が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が実行されるため、遊技の進行を阻害しないようにしながらクリア後報知を実行することが可能となる。
設定キー挿入部68aがON操作されていない状況であってもリセットボタン68cを押圧操作しながら電源のON操作が行われた場合には、設定値更新処理(図259)が実行されない状況においてRAMクリア処理(図260)が実行される。この場合に、設定値更新処理(図259)においてRAMクリア処理(図260)が実行される場合及び設定値更新処理(図259)が実行されない状況でRAMクリア処理(図260)が実行される場合のいずれであっても同一のサブルーチンが呼び出されることで、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のそれぞれの初期化対象のエリアが初期化されるとともにクリア後報知を実行させるための処理が実行される。これにより、処理構成の簡素化を図りながら、上記各状況において、初期化対象のエリアを初期化するための処理及びクリア後報知を実行させるための処理を実行することが可能となる。
遊技機本体12を開放状態として設定キー挿入部68aをON操作するとともにリセットボタン68cを押圧操作した状態で電源のON操作を行うことで設定値更新処理(図259)が実行される構成において、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったことに基づいて本体閉鎖報知が実行される。これにより、設定値更新処理(図259)を不正に実行させるべく遊技機本体12を開放状態とした後に実際には設定値更新処理(図259)を不正に実行させることなく遊技機本体12が閉鎖状態とされた場合であっても、当該閉鎖状態とされた後において本体閉鎖報知が実行されるため、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
クリア後報知の方が本体閉鎖報知よりも実行の優先度が高く設定されている。これにより、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態とされたか否かを報知することを可能としながら、設定値更新処理(図259)が実行されたことを直接的に報知することが可能となる。
本体閉鎖報知は報知実行の優先度の関係で実行が阻害されない場合には遊技機本体12が閉鎖状態となってから33秒に亘って実行される構成において、本体閉鎖報知よりもクリア後報知が優先して実行された場合であって遊技機本体12が閉鎖状態とされた後に33秒が経過する前にクリア後報知が終了した場合、当該33秒の残り期間に亘ってクリア後報知が実行される。これにより、クリア後報知の方が本体閉鎖報知よりも実行の優先度を高くした構成において、クリア後報知が終了した後に本体閉鎖報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このようにクリア後報知が終了した後に本体閉鎖報知が実行される場合であってもその実行期間は、遊技機本体12が閉鎖状態とされた後にクリア後報知が終了するまでに要した期間を33秒から減算した残りの期間となる。これにより、クリア後報知の終了後に本体閉鎖報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
本体閉鎖報知の実行期間はクリア後報知の実行期間よりも長い期間に設定されている。これにより、本体閉鎖報知よりもクリア後報知が優先して実行される場合であってもクリア後報知の終了後には本体閉鎖報知の実行期間を担保することが可能となる。
設定確認用処理(図258)が実行された場合には主側CPU63から音光側CPU353に確認時の復帰コマンドが送信されることで確認後報知が実行される。遊技ホールの管理者はこの確認後報知が実行されていることを確認することで設定確認用処理(図258)が実行されたことを把握することが可能となる。
確認後報知は表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるため、遊技ホールの管理者は遊技機本体12の開放操作を要することなく確認後報知を確認することが可能となる。よって、遊技ホールの管理者は設定確認用処理(図258)が実行されたことを把握し易くなる。
確認後報知は設定確認用処理(図258)が実行された後に30秒が経過するまで実行されるため、確認後報知が実行されていることを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
確認後報知が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が実行されるため、遊技の進行を阻害しないようにしながら確認後報知を実行することが可能となる。
遊技機本体12を開放状態として設定キー挿入部68aをON操作した状態で電源のON操作を行うことで設定確認用処理(図258)が実行される構成において、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったことに基づいて本体閉鎖報知が実行される。これにより、設定確認用処理(図258)を不正に実行させるべく遊技機本体12を開放状態とした後に実際には設定確認用処理(図258)を不正に実行させることなく遊技機本体12が閉鎖状態とされた場合であっても当該閉鎖状態とされた後において本体閉鎖報知が実行されるため、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
確認後報知の方が本体閉鎖報知よりも実行の優先度が高く設定されている。これにより、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態とされたか否かを報知することを可能としながら設定確認用処理(図258)が実行されたことを直接的に報知することが可能となる。
本体閉鎖報知は報知実行の優先度の関係で実行が阻害されない場合には遊技機本体12が閉鎖状態となってから33秒に亘って実行される構成において、本体閉鎖報知よりも確認後報知が優先して実行された場合であって遊技機本体12が閉鎖状態とされた後に33秒が経過する前に確認後報知が終了した場合、当該33秒の残り期間に亘って確認後報知が実行される。これにより、確認後報知の方が本体閉鎖報知よりも実行の優先度を高くした構成において、確認後報知が終了した後に本体閉鎖報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このように確認後報知が終了した後に本体閉鎖報知が実行される場合であってもその実行期間は、遊技機本体12が閉鎖状態とされた後に確認後報知が終了するまでに要した期間を33秒から減算した残りの期間となる。これにより、確認後報知の終了後に本体閉鎖報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
本体閉鎖報知の実行期間は確認後報知の実行期間よりも長い期間に設定されている。これにより、本体閉鎖報知よりも確認後報知が優先して実行される場合であっても確認後報知の終了後には本体閉鎖報知の実行期間を担保することが可能となる。
なお、設定確認用処理(図258)が実行された場合にもRAMクリア処理(図260)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値の確認が行われて設定キー挿入部68aがOFF操作された場合にRAMクリア処理(図260)が実行されることで特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341以外のエリアが初期化されるとともに特定制御用のスタックエリア222が初期化され、さらにクリア完了コマンドが送信されることで表示発光部53及びスピーカ部54にてクリア後報知が行われることとなる。当該構成においてはクリア後報知が実行されるため確認後報知が実行されない。つまり、当該構成においては設定確認用処理(図258)、設定値更新処理(図259)及びRAMクリア処理(図260)のいずれが実行された場合であっても共通の報知が実行されることとなる。
また、設定値更新処理(図259)が実行された場合及びRAMクリア処理(図260)が単独で実行された場合のいずれであっても共通のクリア後報知が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、設定値更新処理(図259)が実行された場合とRAMクリア処理(図260)が実行された場合とで異なる報知が実行される構成としてもよい。
また、本体閉鎖報知の報知期間は33秒に限定されることはなく33秒よりも長い期間としてもよく33秒よりも短い期間としてもよい。また、本体閉鎖報知の報知期間が確認後報知及びクリア後報知の報知期間である30秒よりも長い期間である構成に限定されることはなく、本体閉鎖報知の報知期間が確認後報知及びクリア後報知の報知期間と同一である構成としてもよく、本体閉鎖報知の報知期間が確認後報知及びクリア後報知の報知期間よりも短い構成としてもよい。
また、本体開放報知の報知期間は遊技機本体12が開放状態となってから閉鎖状態となるまでである構成に限定されることはなく、遊技機本体12が開放状態となってから予め定められた固定期間に亘って本体開放報知が実行される構成としてもよい。この場合、確認後報知及びクリア後報知の方が本体開放報知よりも報知の実行優先度が高く設定されているため、確認後報知又はクリア後報知が終了した段階において本体開放報知の報知期間が残っている場合にはその残り期間に亘って本体開放報知が実行されることとなる。
また、遊技機本体12を開放状態としながらパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合には本体開放報知が行われない構成に代えて、遊技機本体12を開放状態としながらパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合であっても本体開放報知が行われる構成としてもよい。この場合、設定確認用処理(図258)や設定値更新処理(図259)が実行されている状況であっても表示発光部53及びスピーカ部54にて本体開放報知の実行が継続されることとなる。また、確認後報知又はクリア後報知を実行すべき状況となった場合には報知実行の優先度の関係で本体開放報知が終了される。確認後報知又はクリア後報知が実行されている状況において遊技機本体12が閉鎖された場合にはそのまま本体開放報知は実行されないことになる。この場合、確認後報知又はクリア後報知が終了した後に本体閉鎖報知が当該本体閉鎖報知の実行期間の残り期間に亘って実行されることとなる。一方、確認後報知又はクリア後報知が実行されている状況において遊技機本体12が閉鎖されなかった場合には確認後報知又はクリア後報知が終了した後に本体開放報知が再開される。
また、設定値更新処理(図259)では開始時の初期設定(ステップSG703)に代えてRAMクリア処理(図260)が実行されることでステップSG713ではRAMクリア処理(図260)が実行されない構成としてもよい。この場合、当該RAMクリア処理(図260)にてクリア完了コマンドが送信される構成としてもよく、当該RAMクリア処理(図260)ではクリア完了コマンドが送信されることなくその代わりにステップSG708にて肯定判定をした後にクリア完了コマンドが送信される構成としてもよい。
また、主側CPU63から音光側CPU353に確認時の復帰コマンドが送信される場合には設定確認用処理(図258)が実行されたことに対応する外部出力が遊技ホールの管理コンピュータに対して行われる構成としてもよい。また、主側CPU63から音光側CPU353にクリア完了コマンドが送信される場合にはRAMクリア処理(図260)が実行されたことに対応する外部出力が遊技ホールの管理コンピュータに対して行われる構成としてもよい。
<第75の実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10の有利度を決定付ける「設定1」〜「設定6」の設定値のうち現状のパチンコ機10において設定されている設定値を遊技者に予測させることを可能とする演出が実行される点で上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図268は主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理におけるステップSH301〜ステップSH320の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、第1タイマ割込み処理は上記第35の実施形態と同様に第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。
ステップSH301〜ステップSH305では上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)のステップS301〜ステップS305及び上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8901〜ステップS8905と同一の処理を実行する。すなわち、ステップSH301にて停電情報記憶処理を実行することで停電監視を実行する。具体的には、上記第30の実施形態における停電情報記憶処理(図101)と同様に、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存する。また、ステップSH302にて抽選用乱数更新処理を実行することで当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の各数値情報を更新し、ステップSH303にて乱数初期値更新処理を実行することで乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新し、ステップSH304にて変動用カウンタ更新処理を実行することで変動種別カウンタCSの数値情報を更新する。また、ステップSH305にて不正検知処理を実行することで不正用の監視対象として設定されている事象が発生しているか否かを監視する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、これら複数種類の事象のうちいずれかが発生していることを確認することで、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする。
ステップSH301〜ステップSH305の処理を実行した後は、上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8906と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSH306)。立ち上げ処理中フラグは、上記第35の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図268)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図268)に設定されている各種処理のうち停電監視(ステップSH301)、各種カウンタの更新(ステップSH302〜ステップSH304)及び不正監視(ステップSH305)を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理(ステップSH307〜ステップSH320)を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図268)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。なお、立ち上げ処理中フラグは、上記第35の実施形態と同様にメイン処理(図132)が立ち上げられて動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が開始された場合に「1」がセットされ、当該動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が終了する場合に「0」クリアされる。
遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグの少なくとも一方に「1」がセットされている場合(ステップSH306:YES)、ステップSH307〜ステップSH320の処理を実行することなく本第1タイマ割込み処理(図268)を終了する。つまり、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況だけではなく立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にも、第1タイマ割込み処理(図268)においてステップSH301〜ステップSH305の処理を実行する一方、ステップSH307〜ステップSH320の処理を実行しない。
遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップSH306:NO)、ステップSH307〜ステップSH320の処理を実行する。具体的には、ステップSH307では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回の第1タイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。
その後、読み込み処理を実行する(ステップSH308)。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、入球検知処理を実行する(ステップSH309)。当該入球検知処理では、各入球検知センサ42a〜49aから受信している信号を読み込み、その読み込み結果に基づいて、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入球の有無を特定する。
その後、主側RAM65に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(ステップSH310)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
その後、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(ステップSH311)。発射操作装置28への発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6秒に1個の遊技球が発射される。続くステップSH312では、入力状態監視処理として、ステップSH308の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入球検知センサ42a〜49aの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
その後、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する(ステップSH313)。特図特電制御処理については後に説明する。
その後、普図普電制御処理を実行する(ステップSH314)。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。この場合、サポートモードが低頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行され、サポートモードが高頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行される。また、開閉実行モードである場合にはその直前のサポートモードが高頻度サポートモードであったとしても低頻度サポートモードとなる。
続くステップSH315では、直前のステップSH313及びステップSH314の処理結果に基づいて、特図表示部37aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部37bに反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aに係る保留情報の増減個数を普図保留表示部38bに反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップSH315では、直前のステップSH313及びステップSH314の処理結果に基づいて、特図表示部37aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
その後、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(ステップSH316)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(ステップSH317)。また、今回の第1タイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップSH318)。
その後、設定監視処理を実行し(ステップSH319)、さらに管理用処理を実行する(ステップSH320)。設定監視処理では、上記第33の実施形態における第1タイマ割込み処理(図117)のステップS8220と同様の処理を実行する。具体的には、主側RAM65の特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値が「設定1」〜「設定6」のいずれかに対応しているか否かを判定する。設定値カウンタの値が「0」又は「7」以上である場合には設定値が異常であると判定し、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする。
遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図268)のステップSH306にて肯定判定をすることでステップSH307〜ステップSH320の処理が実行されない状況となる。これにより、設定値が異常であることが特定された場合には遊技の進行が停止された状態となる。その一方、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であっても第1タイマ割込み処理(図268)におけるステップSH301〜ステップSH305の処理が実行されるため、遊技の進行が停止されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
遊技停止フラグに「1」をセットした後は、設定値が異常であることを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定値異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。また、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても上記第35の実施形態におけるメイン処理(図132)の設定値更新処理(ステップS8819)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続されるとともに遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が維持される。遊技の進行が停止されている状況において上記報知を確認した遊技ホールの管理者は、パチンコ機10への動作電力の供給を一旦停止させて、その後にパチンコ機10への動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS8819)が実行されるようにするための操作を行うこととなる。これにより、設定値異常が発生した場合には設定値更新処理(ステップS8819)にて設定値の新たな設定が行われるようにすることが可能となる。
設定値が異常であるか否かの監視処理が、定期的に起動される第1タイマ割込み処理(図268)にて実行される。これにより、設定値が異常であるか否かの監視を遊技が行われている状況であっても行うことが可能となる。よって、設定値が異常であるにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。また、設定値が異常であるか否かの監視は監視契機が発生する度に実行される。これにより、設定値が異常であるか否かを監視する頻度を高めることが可能となる。
次に、ステップSH320にて実行される管理用処理について説明する。管理用処理では上記第15の実施形態における管理用処理(図70)と同様に管理実行処理を実行するとともに、当該管理実行処理においては非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用してチェック処理を実行する。図269は主側CPU63にて実行されるチェック処理を示すフローチャートである。
チェック処理では、前扉枠14が開放状態である場合には(ステップSH401:YES)、通常の入球管理処理(ステップSH404)、開閉実行モード中の入球管理処理(ステップSH405)及び高頻度サポートモード中の入球管理処理(ステップSH406)のいずれも実行することなく、結果演算処理(ステップSH407)及び表示用処理(ステップSH408)を実行する。前扉枠14に設けられた窓パネル52の裏面と遊技盤24の前面によって前後に区画された空間によって遊技領域PAが形成されているため、前扉枠14が開放状態となった場合には遊技領域PAが前方に向けて開放された状態となりその状況で遊技領域PAに向けて遊技球が発射されたとしてもその遊技球は遊技領域PAを正常に流下することはできない。また、前扉枠14が開放状態である状況で入球部24a,31〜34への遊技球の入球が発生する場合というのは、メンテナンスや不具合の解消のために遊技ホールの管理者により前扉枠14が開放状態とされて手入れなどにより遊技球の入球が発生する場合である。このような遊技球の入球は正規の遊技の実行状況における遊技球の入球ではないため、そのような遊技球の入球を管理対象とする必要がない。したがって、チェック処理では上記のとおり前扉枠14が開放状態である場合にはステップSH404〜ステップSH406のいずれの処理も実行しない。
前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない場合(ステップSH401〜ステップSH403:NO)、通常の入球管理処理を実行する(ステップSH404)。また、前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モードである場合(ステップSH401:NO、ステップSH402:YES)、開閉実行モード中の入球管理処理を実行する(ステップSH405)。また、前扉枠14が閉鎖状態であって高頻度サポートモードである場合(ステップSH401:NO、ステップSH403:YES)、高頻度サポートモード中の入球管理処理を実行する(ステップSH406)。通常の入球管理処理(ステップSH404)の処理内容は上記第15の実施形態におけるチェック処理(図73)のステップS4004と同様であり、開閉実行モード中の入球管理処理(ステップSH405)の処理内容は上記第15の実施形態におけるチェック処理(図73)のステップS4005と同様であり、高頻度サポートモード中の入球管理処理(ステップSH406)の処理内容は上記第15の実施形態におけるチェック処理(図73)のステップS4006と同様である。
つまり、本実施形態においては上記第15の実施形態と同様に、非特定制御用のワークエリア223には、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233が設けられている(図72参照)。これら各エリア231〜233のそれぞれには、一般入賞カウンタ231a,232a,233a、特電入賞カウンタ231b,232b,233b、第1作動カウンタ231c,232c,233c、第2作動カウンタ231d,232d,233d、及びアウトカウンタ231e,232e,233eが設けられている。一般入賞カウンタ231a,232a,233aは所定の計測開始契機からの一般入賞口31への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。特電入賞カウンタ231b,232b,233bは所定の計測開始契機からの特電入賞装置32への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第1作動カウンタ231c,232c,233cは所定の計測開始契機からの第1作動口33への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第2作動カウンタ231d,232d,233dは所定の計測開始契機からの第2作動口34への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。アウトカウンタ231e,232e,233eは所定の計測開始契機からのアウト口24aへの遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。
通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。この遊技球の個数の計測が通常の入球管理処理(ステップSH404)にて実行される。開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モードである状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。この遊技球の個数の計測が開閉実行モード中の入球管理処理(ステップSH405)にて実行される。高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって高頻度サポートモードである状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。この遊技球の個数の計測が高頻度サポートモード中の入球管理処理(ステップSH406)にて実行される。
なお、前扉枠14が開放状態となっている状況が計測対象外となっているのは、前扉枠14を開放した状態で入球部24a,31〜34に手入れで遊技球が入球された場合の入球個数を計測対象から除外するためである。但し、これに限定されることはなく前扉枠14が開放状態となっている状況も前扉枠14が閉鎖状態となっている状況と同様に計測対象とする構成としてもよい。
非特定制御用のワークエリア223には、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233以外にも演算結果記憶エリア234が設けられている。演算結果記憶エリア234は、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を利用して算出した遊技履歴の管理結果の情報を記憶するためのエリアである。演算結果記憶エリア234に記憶された遊技履歴の管理結果の情報は、遊技履歴の管理結果の情報が新たに算出されることで当該新たに算出された情報が上書きされるまで記憶保持される。
チェック処理(図269)の説明に戻り、ステップSH401にて肯定判定をした場合、ステップSH404の処理を実行した場合、ステップSH405の処理を実行した場合、又はステップSH406の処理を実行した場合、ステップSH407にて結果演算処理を実行し、ステップSH408にて表示用処理を実行する。
ステップSH408の表示用処理では上記第15の実施形態における表示用処理(図76)と同様の処理を実行する。但し、ステップS4306では表示対象カウンタの値に対応するパラメータの種類に対応する表示種別データを表示対象設定エリア276に設定する。表示種別データは、第1〜第4報知用表示装置201〜204の報知対象が第61〜第68パラメータのうちいずれであるのかを示す表示を第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202に行わせるための表示データである。また、ステップS4307では表示対象カウンタの値に対応するパラメータを演算結果記憶エリア234から読み出し、その読み出したパラメータにおける少数点第1位の数字及び少数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する。
上記のように設定された表示種別データ及び演算結果データは第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9007にて第5表示データバッファ275に設定されることで、これら表示種別データ及び演算結果データに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。この場合、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202では第61〜第68パラメータのうちいずれのパラメータが報知対象となっているのかを示す表示が行われる。また、報知対象のパラメータにおける小数点第1位の数字に対応する表示が第3報知用表示装置203にて行われるとともに、報知対象のパラメータにおける小数点第2位の数字に対応する表示が第4報知用表示装置204にて行われる。なお、第1〜第4報知用表示装置201〜204における一のパラメータの表示は10秒間継続され、10秒間継続された後に次の順番の報知対象となるパラメータの表示に切り換えられる。
図270はステップSH407の結果演算処理を示すフローチャートである。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSH501)。管理開始フラグは、遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。本実施形態ではパチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された場合)、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行することなく、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となった場合に遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行する。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には遊技球の試打ちが行われることがある。これに対して、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行させないようにすることにより、上記のような動作チェック時における入球結果などが遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴として収集されてしまわないようにすることが可能となる。
ここで、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された場合)、管理開始フラグの値は「0」となっている。この場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値も「0」となっている。一方、管理開始フラグの値が「1」である状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が停止され、その後に主側RAM65にバックアップ電力が供給されている状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には管理開始フラグの値が「1」のままとなる。この場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値もパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前の状態に維持される。上記構成であることにより管理開始フラグの値が「0」である場合には通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値も「0」となる。
ちなみに、メイン処理(図132)におけるステップS8816にてRAMクリア処理が実行される場合、そのクリア処理の対象となるのは特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222であり、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はクリア処理の対象から除外される。これにより、遊技ホールの管理者が意図的に非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアすることができない構成となっている。
ステップSH501にて否定判定をした場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップSH502)。そして、その算出した合計個数が管理開始基準値である「300」よりも多い個数となっているか否かを判定する(ステップSH503)。
ステップSH503にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223の管理開始フラグに「1」をセットする(ステップSH504)。また、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231e、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232e、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eを全て「0」クリアする(ステップSH505)。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された後)において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでに収集された遊技履歴の情報が全て消去されることとなる。よって、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行させないようにすることが可能となる。
ステップSH501にて肯定判定をした場合、ステップSH502と同様に合計個数の演算処理を実行する(ステップSH506)。つまり、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値を全て合計することで合計個数を算出する。そして、その算出した合計個数が演算基準個数である「60000」以上の個数となっているか否かを判定する(ステップSH507)。パチンコ機10では1分間に最大で100個の遊技球の発射が行われるため、60000個は10時間における最大の発射個数となる。この場合に遊技ホールにおける一般的な営業時間は13時間程度であり、そのうち大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技が行われる時間は10時間程度となる。したがって、演算基準個数は概ね1営業日における遊技球の最大発射個数を想定して設定されている。なお、演算基準個数は60000個に限定されることはなく、例えば6000個といったように60000個よりも少ない個数としてもよく、90000個といったように60000個よりも多い個数としてもよい。
ステップSH507にて肯定判定をした場合、各種パラメータの演算処理を実行する(ステップSH508)。具体的には、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK61〜K65とし、開閉実行モード用カウンタエリア232の各種カウンタ232a〜232eの値をK71〜K75とし、高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各種カウンタ233a〜233eの値をK81〜K85とした場合において以下の第61パラメータ〜第68パラメータを算出する。
・第61パラメータ:遊技球の合計払出個数(「K61+K71+K81」×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K63+K73+K83」×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合
・第62パラメータ:通常時における遊技球の合計払出個数(K61×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K62×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K63×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K64×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/通常時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65)の割合
・第63パラメータ:開閉実行モード時における遊技球の合計払出個数(K71×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K72×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K73×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K74×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/開閉実行モード時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K71+K72+K73+K74+K75)の割合
・第64パラメータ:高頻度サポートモード時における遊技球の合計払出個数(K81×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K82×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K83×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K84×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/高頻度サポートモード時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K81+K82+K83+K84+K85)の割合
・第65パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数(K61+K71+K81)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合
・第66パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数(K63+K73+K83)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合
・第67パラメータ:通常時における第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の合計入球個数(K63+K64)/(通常時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65)+通常時における遊技球の合計払出個数(K61×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K62×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K63×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K64×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」))の割合
・第68パラメータ:(「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(「K61+K71+K81」×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K63+K73+K83」×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合。
その後、ステップSH508にて算出した第61〜第68パラメータを演算結果記憶エリア234に上書きする(ステップSH509)。この場合、演算結果記憶エリア234に既に記憶されていた前回の処理回における演算結果の第61〜第68パラメータは消去される。なお、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても主側RAM65にはバックアップ電力が供給されるため、当該バックアップ電力が供給されている状況であればパチンコ機10への動作電力の供給開始直後であっても演算結果記憶エリア234にはパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に算出された第61〜第68パラメータの情報が記憶されている。
その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231e、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232e、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eを全て「0」クリアする(ステップSH510)。これにより、第61〜第68パラメータが演算されたことを契機として、その時点で遊技履歴の情報を一旦消去することが可能となる。
なお、管理開始フラグに「1」がセットされた直後においては遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が演算基準個数から管理開始基準値を減算した値以上となった場合にステップSH508〜ステップSH510の処理を実行し、その後は遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が演算基準個数以上となった場合にステップSH508〜ステップSH510の処理を実行する構成としてもよい。
その後、今回新たに演算結果記憶エリア234に書き込まれた第61〜第68パラメータのうち所定のパラメータが示唆基準範囲であるか否かを判定する(ステップSH511)。具体的には、第67パラメータの内容が1/20〜1/10の範囲に含まれているか否かを判定する。なお、この示唆基準範囲はパチンコ機10の仕様に応じて定まるものであり具体的な数値範囲は任意である。
第67パラメータの内容が示唆基準範囲に含まれる場合(ステップSH511:YES)、非特定制御用のワークエリア223に設けられた示唆基準フラグに「1」をセットし(ステップSH512)、第67パラメータの内容が示唆基準範囲に含まれていない場合(ステップSH511:NO)、示唆基準フラグを「0」クリアする(ステップSH513)。示唆基準フラグは、直近の結果演算処理にて演算された第67パラメータの内容が示唆基準範囲であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。示唆基準フラグは非特定制御用のワークエリア223に設けられているため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されたとしてもバックアップ電力が主側RAM65に供給されることで示唆基準フラグの情報の記憶状態は維持されるとともに、メイン処理(図132)のステップS8816にてRAMクリア処理が実行されたとしても「0」クリアされない。
次に、第1タイマ割込み処理(図268)のステップSH313にて実行される特図特電制御処理について図271のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図特電制御処理におけるステップSH601〜ステップSH612の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSH601〜ステップSH609では上記第1の実施形態における特図特電制御処理(図12)のステップS401〜ステップS409と同一の処理を実行し、ステップSH611〜ステップSH612では上記第1の実施形態における特図特電制御処理(図12)のステップS411〜ステップS412と同一の処理を実行する。ステップSH610では特電開放中処理を実行する。図272はステップSH610の特電開放中処理を示すフローチャートである。なお、特電開放中処理におけるステップSH701〜ステップSH709の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずラウンド遊技の進行用処理を実行する(ステップSH701)。ラウンド遊技の進行用処理では、特電入賞装置32への入賞が発生している場合に、主側RAM65に設けられた特電入賞装置32への遊技球の入賞個数を計測するためのカウンタの更新処理を実行する。その後、ラウンド遊技の終了条件が成立しているか否かを判定する(ステップSH702)。具体的には、今回のラウンド遊技において発生した特電入賞装置32への遊技球の入賞個数がラウンド遊技の上限個数以上となっている場合にはラウンド遊技の終了条件が成立していると判定する。また、今回のラウンド遊技における特電入賞装置32の開放継続期間が上限継続期間に達している場合にもラウンド遊技の終了条件が成立していると判定する。
ラウンド遊技の終了条件が成立している場合(ステップSH702:YES)、閉鎖設定処理を実行することで特電入賞装置32を閉鎖状態とする(ステップSH703)。また、主側RAM65に設けられたラウンドカウンタの値を1減算する(ステップSH704)。ラウンドカウンタは開閉実行モードにおいて発生させる残りのラウンド遊技の回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」ではない場合(ステップSH705:NO)、インターバル期間の設定処理を実行する(ステップSH706)。インターバル期間の設定処理では次回のラウンド遊技を開始するタイミングとなるまで特電入賞装置32の閉鎖状態を維持させるためのインターバル期間を設定する。その後、特図特電カウンタの値を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新する(ステップSH707)。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」である場合(ステップSH705:YES)、エンディング用処理を実行する(ステップSH708)。その後、特図特電カウンタの値を2加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する(ステップSH709)。
図273はステップSH708のエンディング用処理を示すフローチャートである。なお、エンディング用処理におけるステップSH801〜ステップSH809の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずエンディング期間の設定処理を実行する(ステップSH801)。エンディング期間の設定処理では今回の開閉実行モードにおけるエンディング期間(例えば10秒)を設定する。特図特電制御処理(図271)の特電終了処理(ステップSH612)ではエンディング期間が経過していることを条件として、開閉実行モードの終了後における当否抽選モード及びサポートモードのそれぞれを今回の開閉実行モードの開始契機となった大当たり結果に対応するモードに設定し、その後に特図特電カウンタの値を「0」クリアすることで今回の開閉実行モードを終了させる。
ステップSH801の処理を実行した後はステップSH802〜ステップSH809にて、今回のエンディング期間において表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にてエンディング演出を実行させるための処理を実行する。本実施形態では図柄表示装置41におけるエンディング演出において本パチンコ機10に設定されている現状の設定値を遊技者に予測させることを可能とする設定値の示唆演出が実行され得る。
図274(a)及び図274(b)は図柄表示装置41にて実行されるエンディング演出の一例を説明するための説明図である。なお、図274(a)及び図274(b)はそれぞれ異なる実行回の開閉実行モードにおけるエンディング演出として図柄表示装置41に表示される。図274(a)及び図274(b)のいずれにおいても図柄表示装置41にはエンディング期間であることを示す画像としてエンディング画像CH1(具体的には「END」の文字画像)が表示されている。また、図274(a)においてはエンディング画像CH1以外にも第1示唆用キャラクタ画像CH2が表示されるとともに、図274(b)においてはエンディング画像CH1以外にも第2示唆用キャラクタ画像CH3が表示されている。
第1示唆用キャラクタ画像CH2はエンディング演出における第1示唆演出として表示される画像である。第1示唆演出は、「設定1」〜「設定6」のいずれが設定されている状況であってもエンディング演出として最も高い確率で選択される演出である。一方、第2示唆用キャラクタ画像CH3はエンディング演出における第5示唆演出として表示される画像である。第5示唆演出は、「設定1」〜「設定6」のいずれが設定されている状況であってもエンディング演出として最も低い確率で選択される演出であるとともに、「設定1」〜「設定6」のうち遊技者の有利度が高い設定値ほどエンディング演出として選択される確率が高い演出である。したがって、エンディング期間において図柄表示装置41にて第1示唆用キャラクタ画像CH2が表示されたとしても遊技者はパチンコ機10の現状の設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれであるのかを予測することができないのに対して、エンディング期間において図柄表示装置41にて第2示唆用キャラクタ画像CH3が表示された場合には遊技者はパチンコ機10の現状の設定値が「設定6」といった有利度が高い設定値であるのではないかと予測することが可能となる。
なお、エンディング演出には第1示唆演出及び第5示唆演出以外にも第2示唆演出、第3示唆演出及び第4示唆演出が存在している。これら第1〜第5示唆演出においてはいずれもエンディング画像CH1が表示されるとともに示唆用キャラクタ画像(第1示唆演出であれば第1示唆用キャラクタ画像CH2、第5示唆演出であれば第2示唆用キャラクタ画像CH3)が表示されるが、示唆用キャラクタ画像の内容が第1〜第5示唆演出のそれぞれにおいて相互に相違している。したがって、遊技者は示唆用キャラクタ画像の内容を確認することでエンディング演出として第1〜第5示唆演出のいずれが実行されているのかを把握することが可能となる。
エンディング用処理(図273)におけるステップSH802以降の処理について詳細には、まずパチンコ機10の現状の設定値が正常であるか否かを判定する(ステップSH802)。具体的には、主側RAM65の特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値が「設定1」〜「設定6」のいずれかに対応しているか否かを判定する。設定値カウンタの値が「0」又は「7」以上である場合には設定値が異常であると判定し(ステップSH802:NO)、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に第1示唆演出情報を記憶する(ステップSH803)。第1示唆演出情報は、詳細は後述するが、今回のエンディング期間の演出として、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にて第1示唆演出を実行すべきことを主側CPU63にて特定するとともに音声発光制御装置81に認識させるための情報である。
設定値カウンタの値が「設定1」〜「設定6」のいずれかに対応している場合には設定値が正常であると判定し(ステップSH802:YES)、主側RAM65の非特定制御用のワークエリア223における示唆基準フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSH804)。示唆基準フラグは既に説明したとおり、直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が示唆基準範囲であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
示唆基準フラグに「1」がセットされている場合(ステップSH804:YES)、すなわち直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常である場合、主側ROM64に予め記憶された通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541から設定値に対応する抽選テーブル541a〜541f(図275参照)を読み出す(ステップSH805)。一方、示唆基準フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSH804:NO)、すなわち直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常ではない場合又は未だ第67パラメータの演算が行われていない場合、主側ROM64に予め記憶された示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542から設定値に対応する抽選テーブル542a〜542f(図275参照)を読み出す(ステップSH806)。詳細は後述するがステップSH805又はステップSH806にて読み出される抽選テーブルには、第1示唆演出、第2示唆演出、第3示唆演出、第4示唆演出及び第5示唆演出のうち選択対象となるエンディング演出の種類の情報が設定されているとともに、それら選択対象となるエンディング演出の選択確率が所定の確率となるように選択対象となるエンディング演出のそれぞれに対応させて当選となる抽選値が設定されている。
ステップSH805又はステップSH806の処理を実行した後は、設定値示唆の抽選処理を実行する(ステップSH807)。設定値示唆の抽選処理では、主側RAM65の特定制御用のワークエリア221において定期的に更新されるエンディング演出用の乱数カウンタから抽選値を取得するとともに、その取得した抽選値をステップSH805及びステップSH806のいずれかにて読み出した抽選テーブルに対して照合することで、今回のエンディング演出にて実行対象となる示唆演出に対応する示唆演出情報(第1示唆演出情報、第2示唆演出情報、第3示唆演出情報、第4示唆演出情報及び第5示唆演出情報のいずれか)を読み出す。
ここで、通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541及び示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542について説明する。図275は主側ROM64のデータ構成を説明するための説明図である。主側ROM64には通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541と示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542とが予め記憶されている。通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541には、パチンコ機10の設定値が「設定1」である場合に参照される通常示唆時の設定1用テーブル541aと、パチンコ機10の設定値が「設定2」である場合に参照される通常示唆時の設定2用テーブル541bと、パチンコ機10の設定値が「設定3」である場合に参照される通常示唆時の設定3用テーブル541cと、パチンコ機10の設定値が「設定4」である場合に参照される通常示唆時の設定4用テーブル541dと、パチンコ機10の設定値が「設定5」である場合に参照される通常示唆時の設定5用テーブル541eと、パチンコ機10の設定値が「設定6」である場合に参照される通常示唆時の設定6用テーブル541fとが存在している。示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542には、パチンコ機10の設定値が「設定1」である場合に参照される示唆制限時の設定1用テーブル542aと、パチンコ機10の設定値が「設定2」である場合に参照される示唆制限時の設定2用テーブル542bと、パチンコ機10の設定値が「設定3」である場合に参照される示唆制限時の設定3用テーブル542cと、パチンコ機10の設定値が「設定4」である場合に参照される示唆制限時の設定4用テーブル542dと、パチンコ機10の設定値が「設定5」である場合に参照される示唆制限時の設定5用テーブル542eと、パチンコ機10の設定値が「設定6」である場合に参照される示唆制限時の設定6用テーブル542fとが存在している。
図276は各種テーブル541a〜541f,542a〜542fのそれぞれが選択された場合における第1〜第5示唆演出情報の選択確率を説明するための説明図である。
通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fのいずれかが参照される場合、第1〜第5示唆演出情報のいずれであっても選択され得る。但し、通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fのいずれであっても第1示唆演出情報が選択される確率が最も高く設定されている。具体的には、通常示唆時の設定1〜3用テーブル541a〜541cでは第1示唆演出情報が選択される確率は50%を超えているとともに、通常示唆時の設定4〜6用テーブル541d〜541fであっても約50%の確率で第1示唆演出情報が選択される。したがって、第1示唆演出が実行されたとしても遊技者は現状の設定値を予測することは難しい。
第2示唆演出情報は、通常示唆時の設定1,3,5用テーブル541a,541c,541eにおいては25%の確率で選択されるのに対して、通常示唆時の設定2,4,6用テーブル541b,541d,541fにおいては10%の確率で選択される。一方、第3示唆演出情報は、通常示唆時の設定1,3,5用テーブル541a,541c,541eにおいては10%の確率で選択されるのに対して、通常示唆時の設定2,4,6用テーブル541b,541d,541fにおいては25%の確率で選択される。つまり、第2示唆演出は奇数の設定値が設定されている場合に実行され易く、第3示唆演出は偶数の設定値が設定されている場合に実行され易い。したがって、第2示唆演出が実行された場合には遊技者は奇数の設定値が設定されている可能性が高いことを予測することが可能であり、第3示唆演出が実行された場合には遊技者は偶数の設定値が設定されている可能性が高いことを予測することが可能である。
第4示唆演出情報は、通常示唆時の設定1〜3用テーブル541a〜541cにおいては4%の確率で選択されるのに対して、通常示唆時の設定4〜6用テーブル541d〜541fにおいては10%の確率で選択される。つまり、第4示唆演出は設定値が低い側に相当する「設定1」〜「設定3」である場合には実行される確率が低く、設定値が高い側に相当する「設定4」〜「設定6」である場合には「設定1」〜「設定3」である場合に比べて実行される確率が2倍以上となっている。したがって、第4示唆演出が実行された場合には遊技者は設定値が高い側である「設定4」〜「設定6」が設定されている可能性が高いことを予測することが可能である。
第5示唆演出情報は、通常示唆時の設定1,2用テーブル541a,541bにおいては1%の確率で選択され、通常示唆時の設定3用テーブル541cにおいては4%の確率で選択され、通常示唆時の設定4用テーブル541dにおいては6%の確率で選択され、通常示唆時の設定5用テーブル541eにおいては8%の確率で選択され、通常示唆時の設定6用テーブル541fにおいては10%の確率で選択される。つまり、第5示唆演出は「設定1」及び「設定2」においては実行される確率が非常に低く、「設定3」においては実行される確率が「設定1」及び「設定2」の場合よりも高いものの依然として低く、「設定4」→「設定5」→「設定6」という順序で実行される確率が順次高くなっている。したがって、第5示唆演出が実行された場合には遊技者は有利度が高い設定値が設定されている可能性が高いことを予測することが可能である。
示唆制限時の設定1〜6用テーブル542a〜542fのいずれかが参照される場合、第1〜第3示唆演出情報は選択され得るのに対して第4,第5示唆演出情報は選択されない。具体的には、示唆制限時の設定1,3,5用テーブル542a,542c,542eにおいては第1示唆演出情報が65%の確率で選択され、第2示唆演出情報が25%の確率で選択され、第3示唆演出情報が10%の確率で選択されるのに対して、第4示唆演出情報及び第5示唆演出情報はいずれも選択されない。また、示唆制限時の設定2,4,6用テーブル542b,542d,542fにおいては第1示唆演出情報が65%の確率で選択され、第2示唆演出情報が10%の確率で選択され、第3示唆演出情報が25%の確率で選択されるのに対して、第4示唆演出情報及び第5示唆演出情報はいずれも選択されない。つまり、示唆制限時の設定1〜6用テーブル542a〜542fのいずれかが参照される場合には第1〜第3示唆演出のいずれかが実行され、第4示唆演出及び第5示唆演出は実行されない。
既に説明したとおり直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常である場合には通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541に含まれる通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fから設定値に対応する抽選テーブルが選択されるのに対して、直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が異常である場合には示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542に含まれる示唆制限時の設定1〜6用テーブル542a〜542fから設定値に対応する抽選テーブルが選択される。この場合に上記のとおり示唆制限時の設定1〜6用テーブル542a〜542fのいずれかが参照される場合には第1〜第3示唆演出のいずれかが実行され、第4示唆演出及び第5示唆演出は実行されない。これにより、第67パラメータの内容、すなわち通常時における第1作動口33又は第2作動口34への入賞確率が正常ではない場合には、設定値が高い側であることを示唆する演出が実行されないようにすることが可能となる。よって、第1作動口33又は第2作動口34への入賞確率が正常ではない状況であるにも関わらず、設定値が高い側であることを示唆する演出を確認した遊技者が止めるに止められずに遊技を継続するという状況が発生してしまわないようにすることが可能となる。
一方、示唆制限時の設定1〜6用テーブル542a〜542fが参照される場合であっても第1示唆演出だけではなく第2示唆演出及び第3示唆演出が実行され得る。そして、通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fが参照される場合と同様に、第2示唆演出は奇数の設定値が設定されている場合に実行され易く、第3示唆演出は偶数の設定値が設定されている場合に実行され易い。したがって、第1作動口33又は第2作動口34への入賞確率が正常ではない状況であっても奇数の設定値の示唆及び偶数の設定値の示唆は行うことが可能となる。
エンディング用処理(図273)におけるステップSH802にて設定値が異常であると判定した場合には設定値示唆の抽選処理(ステップSH807)が実行されることなく、エンディングコマンドに第1示唆演出情報が設定される。これにより、設定値が異常である場合にはエンディング演出として第1示唆演出のみが実行されるようにすることが可能となる。なお、これに限定されることはなく、設定値が異常である場合には設定値異常であることを示す専用の演出がエンディング演出として実行される構成としてもよい。
結果演算処理(図270)では演算された第67パラメータの内容が正常である場合に非特定制御用のワークエリア223における示唆基準フラグに「1」をセットする。そして、示唆基準フラグに「1」がセットされている場合には設定値示唆の抽選処理に際して通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541を参照し、示唆基準フラグに「1」がセットされていない場合には設定値示唆の抽選処理に際して示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542を参照する。したがって、第67パラメータが未だ導出されていない状況においては示唆基準フラグに「1」がセットされていない状況となることで、設定値示唆の抽選処理に際して示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542が参照されることとなる。これにより、第67パラメータが正常であるか否かが未だ特定できていない状況において、設定値が高い側であることを示唆する演出が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
第67パラメータが未だ導出されていない状況であっても第67パラメータの内容が異常である場合と同様に示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542が参照される。これにより、第67パラメータが未だ導出されていない状況における専用のテーブル群を用意する必要がないため、必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
エンディング用処理(図273)の説明に戻り、ステップSH807にて設定値示唆の抽選処理を実行した後は、主側ROM64からエンディングコマンドを読み出すとともに、その読み出したエンディングコマンドに対して、ステップSH803にて特定制御用のワークエリア221に記憶した第1示唆演出情報、又はステップSH807にて読み出した示唆演出情報を設定する(ステップSH808)。そして、そのエンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSH809)。
図277は音声発光制御装置81に設けられたCPUにて実行されるエンディング演出制御処理を示すフローチャートである。なお、エンディング演出制御処理は主側CPU63からエンディングコマンドを受信した場合に起動される。
今回受信したエンディングコマンドに第1示唆演出情報が設定されている場合(ステップSH901:YES)、第1示唆演出の設定処理を実行する(ステップSH902)。第1示唆演出の設定処理ではエンディング演出として表示発光部53及びスピーカ部54にて第1示唆演出が実行されるようにするための演出実行テーブルを音声発光制御装置81に設けられたROMから音声発光制御装置81に設けられたRAMに読み出す。これにより、第1示唆演出に対応するエンディング演出が表示発光部53の発光演出として実行されるとともにスピーカ部54における音出力演出として実行される。また、第1示唆演出の設定処理では第1示唆演出に対応するエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は当該エンディングコマンドを受信することで図柄表示装置41にて第1示唆演出に対応するエンディング演出が実行されるようにする。
今回受信したエンディングコマンドに第2示唆演出情報が設定されている場合(ステップSH903:YES)、第2示唆演出の設定処理を実行する(ステップSH904)。第2示唆演出の設定処理ではエンディング演出として表示発光部53及びスピーカ部54にて第2示唆演出が実行されるようにするための演出実行テーブルを音声発光制御装置81に設けられたROMから音声発光制御装置81に設けられたRAMに読み出す。これにより、第2示唆演出に対応するエンディング演出が表示発光部53の発光演出として実行されるとともにスピーカ部54における音出力演出として実行される。また、第2示唆演出の設定処理では第2示唆演出に対応するエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は当該エンディングコマンドを受信することで図柄表示装置41にて第2示唆演出に対応するエンディング演出が実行されるようにする。
今回受信したエンディングコマンドに第3示唆演出情報が設定されている場合(ステップSH905:YES)、第3示唆演出の設定処理を実行する(ステップSH906)。第3示唆演出の設定処理ではエンディング演出として表示発光部53及びスピーカ部54にて第3示唆演出が実行されるようにするための演出実行テーブルを音声発光制御装置81に設けられたROMから音声発光制御装置81に設けられたRAMに読み出す。これにより、第3示唆演出に対応するエンディング演出が表示発光部53の発光演出として実行されるとともにスピーカ部54における音出力演出として実行される。また、第3示唆演出の設定処理では第3示唆演出に対応するエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は当該エンディングコマンドを受信することで図柄表示装置41にて第3示唆演出に対応するエンディング演出が実行されるようにする。
今回受信したエンディングコマンドに第4示唆演出情報が設定されている場合(ステップSH907:YES)、第4示唆演出の設定処理を実行する(ステップSH908)。第4示唆演出の設定処理ではエンディング演出として表示発光部53及びスピーカ部54にて第4示唆演出が実行されるようにするための演出実行テーブルを音声発光制御装置81に設けられたROMから音声発光制御装置81に設けられたRAMに読み出す。これにより、第4示唆演出に対応するエンディング演出が表示発光部53の発光演出として実行されるとともにスピーカ部54における音出力演出として実行される。また、第4示唆演出の設定処理では第4示唆演出に対応するエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は当該エンディングコマンドを受信することで図柄表示装置41にて第4示唆演出に対応するエンディング演出が実行されるようにする。
今回受信したエンディングコマンドに第5示唆演出情報が設定されている場合(ステップSH907:NO)、第5示唆演出の設定処理を実行する(ステップSH909)。第5示唆演出の設定処理ではエンディング演出として表示発光部53及びスピーカ部54にて第5示唆演出が実行されるようにするための演出実行テーブルを音声発光制御装置81に設けられたROMから音声発光制御装置81に設けられたRAMに読み出す。これにより、第5示唆演出に対応するエンディング演出が表示発光部53の発光演出として実行されるとともにスピーカ部54における音出力演出として実行される。また、第5示唆演出の設定処理では第5示唆演出に対応するエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は当該エンディングコマンドを受信することで図柄表示装置41にて第5示唆演出に対応するエンディング演出が実行されるようにする。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常である場合には通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541に含まれる通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fから設定値に対応する抽選テーブルが選択されるのに対して、直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が異常である場合には示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542に含まれる示唆制限時の設定1〜6用テーブル542a〜542fから設定値に対応する抽選テーブルが選択される。この場合に、示唆制限時の設定1〜6用テーブル542a〜542fのいずれかが参照される場合には第1〜第3示唆演出のいずれかが実行され、第4示唆演出及び第5示唆演出は実行されない。これにより、第67パラメータの内容が正常ではない場合、すなわち通常時における第1作動口33又は第2作動口34への入賞確率が正常ではない場合には、設定値が高い側であることを示唆する演出が実行されないようにすることが可能となる。よって、第1作動口33又は第2作動口34への入賞確率が正常ではない状況であるにも関わらず、設定値が高い側であることを示唆する演出を確認した遊技者が止めるに止められずに遊技を継続するという状況が発生してしまわないようにすることが可能となる。
一方、示唆制限時の設定1〜6用テーブル542a〜542fが参照される場合であっても第1示唆演出だけではなく第2示唆演出及び第3示唆演出が実行され得る。そして、通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fが参照される場合と同様に、第2示唆演出は奇数の設定値が設定されている場合に実行され易く、第3示唆演出は偶数の設定値が設定されている場合に実行され易い。したがって、第1作動口33又は第2作動口34への入賞確率が正常ではない状況であっても奇数の設定値の示唆及び偶数の設定値の示唆は行うことが可能となる。
第67パラメータの内容が正常である場合には通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541を参照し、第67パラメータの内容が異常である場合には示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542を参照する構成である。これにより、処理負荷の軽減を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
結果演算処理(図270)では演算された第67パラメータの内容が正常である場合に非特定制御用のワークエリア223における示唆基準フラグに「1」をセットする。そして、示唆基準フラグに「1」がセットされている場合には設定値示唆の抽選処理に際して通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541を参照し、示唆基準フラグに「1」がセットされていない場合には設定値示唆の抽選処理に際して示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542を参照する。したがって、第67パラメータが未だ導出されていない状況においては示唆基準フラグに「1」がセットされていない状況となることで、設定値示唆の抽選処理に際して示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542が参照されることとなる。これにより、第67パラメータが正常であるか否かが未だ特定できていない状況において、設定値が高い側であることを示唆する演出が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
第67パラメータが未だ導出されていない状況であっても第67パラメータの内容が異常である場合と同様に示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542が参照される。これにより、第67パラメータが未だ導出されていない状況における専用のテーブル群を用意する必要がないため、必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
なお、示唆演出として「設定6」である場合にのみ選択される確定演出が存在している構成としてもよい。この場合、当該確定演出を確認した遊技者はパチンコ機10の設定値が「設定6」であることを確信することとなるため優越感に浸りながら遊技を行うこととなる。当該構成においては、第67パラメータの内容が正常である場合にはパチンコ機10の設定値が「設定6」であれば確定演出が実行され得るのに対して、第67パラメータの内容が異常である場合にはパチンコ機10の設定値が「設定6」であっても確定演出が実行されない構成としてもよい。また、このような構成を示唆演出として確定演出のみが設定されている構成に適用してもよい。この場合、確定演出が実行されない状況においては設定値の示唆に寄与しない演出が実行されることとなる。また、第67パラメータが未だ導出されていない状況においては、パチンコ機10の設定値が「設定6」であっても確定演出が実行されない構成としてもよい。
また、第67パラメータの内容が異常である場合であってもパチンコ機10の設定値が奇数の設定値であることを示す第2示唆演出及びパチンコ機10の設定値が偶数の設定値であることを示す第3示唆演出が実行され得る構成としたが、これに限定されることはなく、第67パラメータの内容が異常である場合には設定値を予測させることを可能とする示唆演出が一切実行されない構成としてもよい。この場合、第67パラメータの内容が異常である場合にはパチンコ機10の設定値に関係なく第1示唆演出が実行されることとなる。
また、第67パラメータの内容が異常である場合には、第67パラメータの内容が正常である場合には実行されない演出がエンディング演出として実行される構成としてもよい。この場合、第67パラメータの内容が異常である場合に実行されるエンディング演出の種類がパチンコ機10の設定値に関係なく1種類に設定されている又は第67パラメータの内容が異常である場合に実行されるエンディング演出の種類がパチンコ機10の設定値に関係なく決定される構成としてもよい。これにより、第67パラメータの内容が異常であるにも関わらずパチンコ機10の設定値を示唆する演出が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、第67パラメータが未だ導出されていない場合には、第67パラメータの内容が正常である場合には実行されない演出がエンディング演出として実行される構成としてもよい。この場合、第67パラメータが未だ導出されていない場合に実行されるエンディング演出の種類がパチンコ機10の設定値に関係なく1種類に設定されている又は第67パラメータが未だ導出されていない場合に実行されるエンディング演出の種類がパチンコ機10の設定値に関係なく決定される構成としてもよい。これにより、第67パラメータが未だ導出されていないにも関わらずパチンコ機10の設定値を示唆する演出が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、第67パラメータの内容が異常である場合には第4示唆演出及び第5示唆演出が実行されなくなる構成に代えて、第67パラメータの内容が異常である場合には第67パラメータの内容が正常である場合に比べて第4示唆演出及び第5示唆演出が実行される確率が低くなる構成としてもよい。
また、第67パラメータの基準値として第1基準値と第2基準値とを設定し、第67パラメータが第1基準値未満である場合には示唆演出の種類の選択が第1態様で行われ、第67パラメータが第1基準値以上であって第2基準値未満である場合には示唆演出の種類の選択が第2態様で行われ、第67パラメータが第2基準値以上である場合には示唆演出の種類の選択が第3態様で行われる構成としてもよい。
また、第2示唆演出はパチンコ機10の設定値が奇数である場合及び偶数である場合のいずれであっても実行され得るもののパチンコ機10の設定値が奇数である場合の方が実行対象として選択される確率が高くなる構成としたが、これに限定されることはなく、第2示唆演出はパチンコ機10の設定値が奇数である場合にのみ実行される構成としてもよい。
また、第3示唆演出はパチンコ機10の設定値が奇数である場合及び偶数である場合のいずれであっても実行され得るもののパチンコ機10の設定値が偶数である場合の方が実行対象として選択される確率が高くなる構成としたが、これに限定されることはなく、第3示唆演出はパチンコ機10の設定値が偶数である場合にのみ実行される構成としてもよい。
また、設定値は6段階に限定されることはなく2段階、3段階、4段階、5段階、7段階、8段階又は9段階以上であってもよい。また、設定値が連番である構成に限定されることはなく、「設定a」、「設定b」、「設定c」及び「設定e」として設定されている構成としてもよい。この場合、「設定a」→「設定b」→「設定c」→「設定e」の順序で遊技者の有利度が高くなる構成とする。当該構成においては、使用対象の設定値が「設定a」及び「設定c」のいずれかである場合には第2示唆演出が実行される又は第2示唆演出が実行される確率が高くなり、使用対象の設定値が「設定b」及び「設定d」のいずれかである場合には第3示唆演出が実行される又は第3示唆演出が実行される確率が高くなる構成としてもよい。
また、第67パラメータの内容は上記実施形態のものに限定されない。例えば、第67パラメータが、
通常時における第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の合計入球個数(K63+K64)/(通常時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65))の割合
として導出される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定値を示唆する演出が開閉実行モードのエンディング演出として実行される構成に限定されることはなく、これに加えて又は代えて、エンディング演出とは異なる演出として、パチンコ機10の設定値を示唆する演出が実行される構成としてもよい。例えば、遊技回において実行される遊技回用演出にてパチンコ機10の設定値を示唆する演出が実行される構成としてもよく、開閉実行モードのオープニング演出としてパチンコ機10の設定値を示唆する演出が実行される構成としてもよく、開閉実行モードのラウンド遊技における演出としてパチンコ機10の設定値を示唆する演出が実行される構成としてもよい。
<第76の実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるエンディング用処理の処理構成が上記第75の実施形態と相違している。以下、上記第75の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第75の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図278は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるエンディング用処理を示すフローチャートである。なお、エンディング用処理におけるステップSI101〜ステップSI109の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずエンディング期間の設定処理を実行する(ステップSI101)。エンディング期間の設定処理では今回の開閉実行モードにおけるエンディング期間(例えば10秒)を設定する。特図特電制御処理(図271)の特電終了処理(ステップSH612)ではエンディング期間が経過していることを条件として、開閉実行モードの終了後における当否抽選モード及びサポートモードのそれぞれを今回の開閉実行モードの開始契機となった大当たり結果に対応するモードに設定し、その後に特図特電カウンタの値を「0」クリアすることで今回の開閉実行モードを終了させる。
その後、パチンコ機10の現状の設定値が正常であるか否かを判定する(ステップSI102)。具体的には、主側RAM65の特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値が「設定1」〜「設定6」のいずれかに対応しているか否かを判定する。設定値カウンタの値が「0」又は「7」以上である場合には設定値が異常であると判定し(ステップSI102:NO)、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に第1示唆演出情報を記憶する(ステップSI107)。この場合、第1示唆演出情報をエンディングコマンドに設定するとともに(ステップSI108)、当該エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSI109)。これにより、上記第75の実施形態と同様にエンディング演出として第1示唆演出が実行される。よって、設定値に異常がある状況においてはエンディング演出において設定値の予測を可能とする演出が実行されないようにすることが可能となる。
設定値カウンタの値が「設定1」〜「設定6」のいずれかに対応している場合には設定値が正常であると判定し(ステップSI102:YES)、主側ROM64から現状の設定値に対応する抽選テーブルを読み出す(ステップSI103)。本実施形態では設定値示唆の抽選処理にて参照されるテーブル群として示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542は用意されておらず、通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541が用意されている。通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541には上記第75の実施形態と同様に通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fが存在しており、これら通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fの内容は上記第75の実施形態と同様である。ステップSI103では通常示唆時の設定1〜6用テーブル541a〜541fのうちパチンコ機10の設定値に対応するテーブルを主側ROM64から読み出す。
その後、設定値示唆の抽選処理を実行する(ステップSI104)。設定値示唆の抽選処理では、主側RAM65の特定制御用のワークエリア221において定期的に更新されるエンディング演出用の乱数カウンタから抽選値を取得するとともに、その取得した抽選値をステップSI103にて読み出した抽選テーブルに対して照合することで、今回のエンディング演出にて実行対象となる示唆演出に対応する示唆演出情報(第1示唆演出情報、第2示唆演出情報、第3示唆演出情報、第4示唆演出情報及び第5示唆演出情報のいずれか)を読み出す。
その後、主側RAM65の非特定制御用のワークエリア223における示唆基準フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI105)。示唆基準フラグは上記第75の実施形態と同様に、直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が示唆基準範囲であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
示唆基準フラグに「1」がセットされている場合(ステップSI105:YES)、すなわち直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常である場合、設定値示唆の抽選処理(ステップSI104)にて選択した示唆演出情報をエンディングコマンドに設定するとともに(ステップSI108)、当該エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSI109)。これにより、設定値示唆の抽選処理(ステップSI104)にて選択した示唆演出情報に対応する示唆演出がエンディング演出として実行される。よって、遊技者はエンディング演出の内容からパチンコ機10の設定値を予測することが可能となる。
一方、示唆基準フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSI105:NO)、すなわち直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常ではない場合、設定値示唆の抽選処理(ステップSI104)にて選択した示唆演出情報が第4示唆演出情報又は第5示唆演出情報であるか否かを判定する(ステップSI106)。設定値示唆の抽選処理(ステップSI104)にて選択した示唆演出情報が第1示唆演出情報、第2示唆演出情報又は第3示唆演出情報である場合(ステップSI106:NO)、設定値示唆の抽選処理(ステップSI104)にて選択した示唆演出情報をエンディングコマンドに設定するとともに(ステップSI108)、当該エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSI109)。これにより、直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常ではない状況であっても、現状の設定値が奇数及び偶数のいずれであるかを予測させることを可能とする第2示唆演出又は第3示唆演出が実行され得るようにすることが可能となる。
設定値示唆の抽選処理(ステップSI104)にて選択した示唆演出情報が第4示唆演出情報又は第5示唆演出情報である場合(ステップSI106:YES)、その選択された示唆演出情報を無効化して第1示唆演出情報を記憶する(ステップSI107)。この場合、第1示唆演出情報をエンディングコマンドに設定するとともに(ステップSI108)、当該エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSI109)。これにより、上記第75の実施形態と同様にエンディング演出として第1示唆演出が実行される。よって、直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常ではない状況においては現状の設定値が高い側の設定値であることを示唆する第4示唆演出及び第5示唆演出が実行されないようにすることが可能となる。
上記構成によれば、設定値示唆の抽選処理(ステップSI104)にて参照するテーブル群として示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542を用意しなくても、直近の結果演算処理(図270)にて演算された第67パラメータの内容が正常ではない状況においては現状の設定値が高い側の設定値であることを示唆する第4示唆演出及び第5示唆演出が実行されないようにすることが可能となる。よって、記憶容量の増大化を抑制しながら設定値の示唆演出を好適に行うことが可能となる。
<第77の実施形態>
本実施形態では遊技の進行が停止された状態となったことに基づいて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントが消灯される点で上記第49の実施形態と相違している。また、開始待ち演出が行われる点で上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
まず遊技の進行が停止された状態となった場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントを消灯状態とするための構成について説明する。第1〜第4報知用表示装置201〜204では、上記第49の実施形態と同様に、遊技履歴の管理結果に対応する表示が行われるとともに、設定確認用処理(図166)又は設定値更新処理(図167)が実行される場合には現状の設定値に対応する表示が行われる。
上記第33の実施形態において図119を参照しながら既に説明したとおり、主制御基板61には、供給された表示データに対応するデータを特図表示部37aの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する第1表示回路261と、供給された表示データに対応するデータを特図保留表示部37bの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する第2表示回路262と、供給された表示データに対応するデータを普図表示部38aの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する第3表示回路263と、供給された表示データに対応するデータを普図保留表示部38bの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する第4表示回路264と、供給された表示データに対応するデータを第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれに設けられた複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する第5表示回路265と、が設けられている。
上記第33の実施形態と同様に、第1〜第5表示回路261〜265は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメントは、新たな表示データが対応する表示回路261〜265に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。本実施形態では、遊技の進行が停止された状態となった場合、第1〜第5表示回路261〜265に対する新たな表示データの提供が行われない状態とすることにより、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメントを非表示状態、すなわち消灯状態とする。
上記第33の実施形態において図119を参照しながら既に説明したとおり、第1〜第5表示回路261〜265の全てに対して共通となるように1個の表示IC266が設けられている。主側CPU63と表示IC266とは、種別データ信号線LN1と、種別クロック信号線LN2と、表示データ信号線LN3と、表示クロック信号線LN4とを利用して電気的に接続されており、主側CPU63は当該表示IC266に対して表示データ、及びその表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示す種別データを供給する。
上記第33の実施形態において図121を参照しながら既に説明したとおり、表示IC266は、主側CPU63から受信した種別データが格納される種別データバッファ281と、第1〜第5表示回路261〜265のうち種別データバッファ281に格納されている種別データに対応する表示回路261〜265を表示データの受信先として指定するための選択信号を出力する選択信号出力部282と、主側CPU63から受信した表示データが格納される表示データバッファ283と、表示データバッファ283に格納された表示データを第1〜第5表示回路261〜265に送信する表示データ出力部284と、を備えている。表示データ出力部284は、種別データバッファ281に格納されている種別データがオール「0」の種別データとなった場合、第1〜第5表示回路261〜265のいずれにも表示データを送信しない状態となる。本実施形態では、遊技の進行が停止された状態となった場合、主側CPU63から表示IC266にオール「0」の種別データが送信され、種別データバッファ281に当該オール「0」の種別データが格納される。これにより、第1〜第5表示回路261〜265のいずれにも表示データが送信されない状態となる。
上記第33の実施形態において図120(a)を参照しながら既に説明したとおり、特定制御用のワークエリア221には、特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第1表示データバッファ271と、特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第2表示データバッファ272と、普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第3表示データバッファ273と、普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第4表示データバッファ274と、第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納される第5表示データバッファ275とが設けられている。
本実施形態では、遊技の進行が停止されていない場合、主側CPU63は後述する第2タイマ割込み処理(図281)の各処理回にて、その処理回に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出し、その読み出した表示データを表示IC266に送信するとともに、その表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示す種別データを表示IC266に送信する。当該送信された種別データは表示IC266の種別データバッファ281に格納されるとともに、当該送信された表示データは表示データバッファ283に格納される。そして、種別データバッファ281に格納されている種別データが選択信号出力部282から送信されるとともに、表示データバッファ283に格納されている表示データが表示データ出力部284から送信される。これにより、種別データにより特定される表示回路261〜265に表示データが提供されて、当該表示データに対応する態様で特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、又は第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメントが発光する。
一方、遊技の進行が停止された状態となった場合、本実施形態では、後述する第2タイマ割込み処理(図281)において種別データ及び表示データの表示IC226への送信が行われないようにする。表示IC266に新たな種別データ及び表示データが提供されない状態とすることにより、種別データバッファ281にオール「0」の種別データが格納されている状態を継続させるとともに、第1〜第5表示回路261〜265のいずれにも表示データが送信されない状態を継続させることができる。これにより、遊技の進行が停止された状態となった場合には、当該状態が解除されるまで特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメントの消灯状態を継続させることができる。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理について、図279のフローチャートを参照しながら説明する。第1タイマ割込み処理の割込みは、上記第49の実施形態と同様に、メイン処理(図165)のステップSB112にて設定確認用処理(図166)が実行される場合、ステップSB115にて設定値更新処理(図167)が実行される場合、及びステップSB128にて割込み許可の設定が行われた場合に許可される。なお、第1タイマ割込み処理におけるステップSI201〜ステップSI220の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、第1タイマ割込み処理は上記第35の実施形態と同様に第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。
ステップSI201〜ステップSI204では上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8901〜ステップS8904と同様の処理を実行する。具体的には、ステップSI201にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、上記第30の実施形態における停電情報記憶処理(図101)と同様に、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存する。
ステップSI201にて停電情報記憶処理を行った後、ステップSI202にて抽選用乱数更新処理を実行することで当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の各数値情報を更新し、ステップSI203にて乱数初期値更新処理を実行することで乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新し、ステップSI204にて変動用カウンタ更新処理を実行することで変動種別カウンタCSの数値情報を更新する。
その後、不正検知処理を実行する(ステップSI205)。本実施形態では、不正検知処理における監視対象の不正として不正な電波の検知、不正な磁気の検知及び異常な振動の検知が設定されている。不正検知処理の説明に先立ち、不正を監視するためのセンサについて説明する。図280(a)は不正を監視するためのセンサを説明するための説明図である。
図280(a)に示すように、MPU62の入力側には、不正な電波を検知するための電波検知センサ551、不正な磁気を検知するための磁気検知センサ552、及び異常な振動を検知するための振動検知センサ553が接続されている。電波検知センサ551が不正な電波を検知した場合には電波異常信号が主側CPU63に送信され、磁気検知センサ552が不正な磁気を検知した場合には磁気異常信号が主側CPU63に送信され、振動検知センサ553が異常な振動を検知した場合には振動異常信号が主側CPU63に送信される。主側CPU63はこれらの異常信号を受信した場合に監視対象の不正が発生したことを特定する。
次に、主側CPU63にて実行される不正検知処理について図280(b)のフローチャートを参照しながら説明する。なお、不正検知処理におけるステップSI301〜ステップSI311の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、不正検知処理は第1タイマ割込み処理(図279)のステップSI205にて実行される。
不正検知処理では、まず主側RAM65の特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI301)。遊技停止フラグは、第1タイマ割込み処理(図279)において後述するステップSI206にて肯定判定をしてステップSI207〜ステップSI219の処理を実行しない状況、すなわち遊技を進行させるための処理の実行を停止すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図279)のステップSI206にて肯定判定をすることでステップSI207〜ステップSI219の処理が実行されない状況となる。
ステップSI301にて遊技停止フラグに「1」がセットされていないと判定した場合には、監視対象の不正が発生したか否かを判定する(ステップSI302)。具体的には、電波検知センサ551から電波異常信号を受信した場合、磁気検知センサ552から磁気異常信号を受信した場合、又は振動検知センサ553から振動異常信号を受信した場合に監視対象の不正が発生したと判定する。
監視対象の不正が発生したと判定した場合(ステップSI302:YES)には、遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSI303)。上述したとおり、遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図279)の後述するステップSI206にて肯定判定が行われてステップSI207〜ステップSI219の処理が実行されない状況、すなわち遊技を進行させるための処理の実行が停止された状態となる。このように、監視対象の不正が発生した場合には遊技の進行が停止された状態となる。一方、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であっても第1タイマ割込み処理(図279)におけるステップSI201〜ステップSI205の処理は実行される。したがって、遊技の進行が停止されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
一方、ステップSI301にて遊技停止フラグに「1」がセットされていると判定した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止対応フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI304)。遊技停止対応フラグは、遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止された状態となった後に表示IC266(図121)の種別データバッファ281及び表示データバッファ283(図121)をクリアするための処理(ステップSI306〜ステップSI310の処理)が実行されたことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。遊技停止対応フラグには、後述するステップSI311にて「1」がセットされる。また、遊技停止対応フラグは、上記第49の実施形態の設定値更新処理(図167)において第2RAMクリア処理(ステップSB313)が実行された場合に「0」クリアされる。監視対象の不正が発生したことによりステップSI302にて肯定判定が行われた場合には、後述するステップSI311にて遊技停止対応フラグに「1」がセットされるため、不正検知処理(図280(b))の次回以降の処理回ではステップSI304にて肯定判定が行われることとなる。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、メイン処理(図165)のステップSB104において停電フラグに「1」がセットされていないと判定された場合、ステップSB105においてチェックサムが正常でないと判定された場合、又はステップSB106において設定参照用エリア341が正常な範囲でないと判定された場合にも遊技停止フラグに「1」がセットされる(ステップSB119)。ステップSB119において遊技停止フラグに「1」がセットされた後、リセットボタン68cの押圧操作が行われていない場合(ステップSB120:NO)、又はリセットボタン68cの押圧操作は行われており設定キー挿入部68aのON操作が行われていない場合(ステップSB120:YES、ステップSB114:NO)には、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態のままステップSB128において第1タイマ割込み処理(図279)の割込みが許可され、当該第1タイマ割込み処理のステップSI205において不正検知処理(図280(b))が実行されることとなる。この場合における不正検知処理では、遊技停止フラグに「1」がセットされていることに基づいてステップSI301にて肯定判定が行われた後、遊技停止対応フラグに「1」がセットされていないことに基づいてステップSI304にて否定判定が行われる。
遊技停止対応フラグは、遊技停止フラグに「1」がセットされていることを1つの条件として「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグ及び遊技停止対応フラグに「1」がセットされている状態は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された後、リセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作が行われている状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始され、設定値更新処理(図167)が実行されることを条件として解除される。上記第49の実施形態において既に説明したとおり、メイン処理(図165)のステップSB119において遊技停止フラグに「1」がセットされた後、リセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作が行われている場合(ステップSB120:YES、ステップSB114:YES)には、設定値更新処理が実行される(ステップSB115)。遊技停止フラグは当該設定値更新処理(図167)のステップSB303において開始時の初期設定が行われることにより「0」クリアされるとともに、遊技停止対応フラグは当該設定値更新処理(図167)の第2RAMクリア処理(ステップSB313)が実行されることにより「0」クリアされる。
不正検知処理(図280(b))の説明に戻り、ステップSI303にて遊技停止フラグに「1」をセットした場合、又はステップSI304にて遊技停止対応フラグに「1」がセットされていないと判定した場合には、表示データバッファのクリア処理を実行する(ステップSI305)。表示データバッファのクリア処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられた第1〜第5表示データバッファ271〜275(図120(a))を「0」クリアする。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態でパチンコ機10への動作電力の供給が停止された後、設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が行われた状態でパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)に、第1〜第5表示データバッファ271〜275に動作電力の供給停止前の表示データが残っている状態で設定値更新処理(図167)が開始されてしまうことを防止することができる。
その後、ステップSI306〜ステップSI310では、表示IC266の種別データバッファ281及び表示データバッファ283をクリアするための処理を実行する。具体的には、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2(図119)を通じた信号の送信状態をOFF状態として種別データの送信が行われていない状態とする(ステップSI306)。また、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4(図119)を通じた信号の送信状態をOFF状態として表示データの送信が行われていない状態とする(ステップSI307)。
その後、表示IC266への送信対象の種別データとしてオール「0」の種別データを設定する(ステップSI308)。オール「0」の種別データは、表示IC266の種別データバッファ281を「0」クリアするためのデータである。既に説明したとおり、種別データバッファ281は表示IC266が表示データバッファ283に格納されている表示データの送信先を把握するために参照するバッファである。種別データバッファ281が「0」クリアされることにより表示IC266による表示データの送信が行われない状態となる。ステップSI308においてオール「0」の種別データを設定した後、表示IC266への送信対象の表示データとしてオール「0」の表示データを設定する(ステップSI309)。オール「0」の表示データは、表示IC266の表示データバッファ283を「0」クリアするためのデータである。表示データバッファ283を「0」クリアすることにより、種別データバッファ281に格納されている種別データに対応しない表示データが表示データバッファ283に残っている状態が解消される。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップSI310)。各種信号の送信処理では、ステップSI308にて設定したオール「0」の種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。これにより、表示IC266の種別データバッファ281が「0」クリアされて、第1〜第5表示回路261〜265のいずれにも表示データが提供されない状態となる。また、ステップSI310における各種信号の送信処理では、ステップSI309にて設定したオール「0」の表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。これにより、表示IC266の表示データバッファ283が「0」クリアされ、種別データバッファ281に格納されている種別データに対応しない表示データが表示データバッファ283に残っている状態が解消される。
ステップSI310にて各種信号の送信処理を実行した後、特定制御用のワークエリア221における遊技停止対応フラグに「1」をセットして(ステップSI311)、本不正検知処理を終了する。遊技停止対応フラグに「1」がセットされることにより、不正検知処理(図280(b))の次回の処理回ではステップSI304にて肯定判定が行われて、ステップSI305〜ステップSI311の処理が実行されなくなる。
上記のとおり、遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止された状態となった場合、表示IC266の種別データバッファ281が「0」クリアされることにより、第1〜第5表示回路261〜265のいずれにも表示データが提供されない状態となる。
第1タイマ割込み処理(図279)の説明に戻り、ステップSI205にて不正検知処理を実行した場合には、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI206)。立ち上げ処理中フラグは上記第49の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図279)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図279)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図279)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップSI206:NO)には、ステップSI207〜ステップSI220の処理を実行する。ステップSI207〜ステップSI219では上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8907〜ステップS8919と同一の処理を実行する。
一方、ステップSI206にて遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグの少なくとも一方に「1」がセットされていると判定した場合には、ステップSI207〜ステップSI219の処理を実行することなくステップSI220に進む。このように、遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグの少なくとも一方に「1」がセットされている場合には遊技を進行するための処理が実行されなくなる。
ステップSI206にて肯定判定を行った場合、又はステップSI219の処理を行った場合には、管理用処理を実行して(ステップSI220)、本第1タイマ割込み処理を終了する。ステップSI220における管理用処理では、上記第15の実施形態における管理用処理(図70)と同様にステップS3803にて非特定制御に対応する処理である管理実行処理(図71)のプログラムを読み出す。そして、この管理実行処理では上記第15の実施形態と同様にステップS3908にてチェック処理(図73)を実行する。チェック処理(図73)では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の一般入賞カウンタ231aの値を1加算し、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の特電入賞カウンタ231bの値を1加算し、第1作動口33への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の第1作動カウンタ231cの値を1加算し、第2作動口34への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の第2作動カウンタ231dの値を1加算し、アウト口24aへの1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用のアウトカウンタ231eの値を1加算する。また、チェック用処理では、通常の入球管理処理(図74)、結果演算処理(図130)及び表示用処理(図131)を実行する。
上記第35の実施形態において既に説明したとおり、ベース値は、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合である。遊技停止フラグに「1」がセットされた場合、第1タイマ割込み処理(図279)において発射制御処理(ステップSI211)が実行されなくなることにより、新たな遊技球の発射は禁止される。しかし、遊技停止フラグに「1」がセットされたタイミングにおいて遊技領域PAに遊技球が存在している場合、当該遊技領域PAに存在している遊技球は遊技停止フラグに「1」がセットされた後に遊技領域PAから排出されることとなる。
例えば、遊技領域PAに遊技球が存在している状況において不正検知処理(図280(b))が実行され、当該不正検知処理(図280(b))にて監視対象の不正が検知された場合、遊技領域PAに存在している遊技球が排出される前に遊技停止フラグに「1」がセットされる可能性が考えられる。
遊技停止フラグに「1」がセットされた場合に通常の入球管理処理(図74)が実行されなくなる構成とすると、遊技停止フラグに「1」がセットされた後に遊技領域PAから排出された遊技球の数が通常用のアウトカウンタ231eに加算されなくなってしまう。これに対して、本実施形態では、遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止された状態となった後も通常用の入球管理処理(図74)が実行される構成である。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた後に遊技領域PAから排出された遊技球の数を通常用のアウトカウンタ231eにてカウントすることが可能となり、遊技停止フラグに「1」がセットされた後に遊技領域PAから排出された遊技球の数が反映されたベース値を算出することが可能となる。
本実施形態では、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態においても結果演算処理(図130)が実行される。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、結果演算処理(図130)では、ベース値の演算処理を実行する(ステップS8601)。当該演算処理では、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231e(上述した通常用の一般入賞カウンタ231a、通常用の特電入賞カウンタ231b、通常用の第1作動カウンタ231c、通常用の第2作動カウンタ231d、及び通常用のアウトカウンタ231e)の値を利用してベース値を算出し、当該算出したベース値を非特定制御用のワークエリア223の演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)に上書きする(ステップS8602)。上記第35の実施形態において図126を参照しながら既に説明したとおり、非特定制御用のワークエリア223には演算結果記憶エリア234が設けられており、演算結果記憶エリア234には、直近のベース値が格納される現状エリア311と、1回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第1履歴エリア312と、2回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第2履歴エリア313と、3回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第3履歴エリア314とが設けられている。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8603)。管理開始フラグは、上記第35の実施形態と同様に、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が管理開始フラグを含めて「0」クリアされて初期化された場合にも管理開始フラグの値は「0」となる。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、管理開始フラグが設けられていることにより、パチンコ機10の出荷段階における動作チェックの影響が、パチンコ機10の出荷後において通常の遊技が行われている状況におけるベース値に対して及びづらくさせることが可能となる。
ステップS8603において管理開始フラグに「1」がセットされていないと判定した場合には、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を全て合計することで合計個数を算出し(ステップS8604)、その算出して合計個数が管理開始基準個数である300個よりも多い個数である場合(ステップS8605:YES)に、管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS8606)。その後、後述するデータシフト処理を実行し(ステップS8607)、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする(ステップS8608)。
一方、ステップS8603において管理開始フラグに「1」がセットされていると判定した場合には、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップS8609)。そして、当該算出した合計個数が初期基準個数(具体的には6000個)以下である場合(ステップS8610:NO)には非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算初期フラグに「1」をセットし(ステップS8611)、当該算出した合計個数が初期基準個数(具体的には6000個)よりも多い個数である場合(ステップS8610:YES)には当該演算初期フラグを「0」クリアする(ステップS8612)。演算初期フラグは、上記第35の実施形態と同様に、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップS8611又はステップS8612の処理を実行した場合、ステップS8609にて算出した合計個数がシフト基準個数(具体的には60000個)以上である場合(ステップS8613:YES)に、データシフト処理を実行する(ステップS8614)。ステップS8607及びステップS8614におけるデータシフト処理では、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトする。これにより、2回前の算出期間における最終的なベース値が3回前の算出期間における最終的なベース値として第3履歴エリア314に記憶され、1回前の算出期間における最終的なベース値が2回前の算出期間における最終的なベース値として第2履歴エリア313に記憶され、現状の算出期間において最後に算出されたベース値が1回前の算出期間における最終的なベース値として第1履歴エリア312に記憶される。データシフト処理が行われた場合、現状エリア311は「0」クリアされる。当該現状エリア311には、本結果演算処理(図130)の次回以降の処理回において、上述したステップS8601にて算出されたベース値が上書きされる(ステップS8602)。
本実施形態では、遊技停止フラグに「1」がセットされた後も結果演算処理(図130)が実行される構成であることにより、遊技の進行が停止された状態となった後もベース値を算出するための演算及びベース値を算出するためのデータ管理が継続される。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた後に遊技領域PAから排出された遊技球の数まで反映されたベース値を算出することが可能となる。また、遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止された状態となった後に遊技領域PAから排出された遊技球の数まで反映されたベース値に基づいて、上述した管理開始フラグの状態設定、演算初期フラグの状態設定、及びデータシフト処理(ステップ8607及びステップS8614)を行うことが可能となる。
次に、主側CPU63にて実行される第2タイマ割込み処理について、図281のフローチャートを参照しながら説明する。第2タイマ割込み処理の割込みは、上記第49の実施形態と同様に、メイン処理(図165)のステップSB112にて設定確認用処理(図166)が実行される場合、ステップSB115にて設定値更新処理(図167)が実行される場合、及びステップSB128にて割込み許可の設定が行われた場合に許可される。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSI401〜ステップSI415の処理は主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
第2タイマ割込み処理では、まず特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI401)。既に説明したとおり、遊技停止フラグには、監視対象の不正が発生した場合に不正検知処理(図280(b))のステップSI303にて「1」がセットされる。また、遊技停止フラグには、上記第49の実施形態において既に説明したとおり、メイン処理(図165)において停電フラグに「1」がセットされていないと判定された場合(ステップSB104:NO)、チェックサムが正常でないと判定された場合(ステップSB105:NO)、又は設定参照用エリア341が正常な範囲でないと判定された場合(ステップSB106:NO)にステップSB119にて「1」がセットされる。
ステップSI401にて遊技停止フラグに「1」がセットされていないと判定した後、ステップSI402〜ステップSI415では上記第35の実施形態における第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9001〜ステップS9014と同一の処理を実行する。具体的には、ステップSI402にて割込み禁止の設定を行うことで第1タイマ割込み処理(図279)及び第2タイマ割込み処理(図281)の発生を禁止する。
その後、チェック中カウンタの更新処理を実行する(ステップSI403)。チェック中カウンタの更新処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタの値が1以上である場合に当該チェック中カウンタの値を1減算する。これにより、チェック中カウンタを利用して初期チェック期間を計測している状況である場合、当該チェック中カウンタの値は第2タイマ割込み処理(図281)が起動される度に定期的に減算されることとなる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSI404:YES)、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行することで、第1〜第4報知用表示装置201〜204(図53)にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する(ステップSI405)。これにより、上記第33の実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
一方、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSI404:NO)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI406)。そして、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSI406:YES)、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行することで、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。これにより、上記第33の実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
一方、設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSI406:NO)、通常時の設定処理を実行する(ステップSI408)。上記第35の実施形態と同様に、通常時の設定処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタの値が1以上である場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。また、チェック中カウンタの値が「0」であるとともに非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされていない場合には、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況におけるベース値の表示が行われる。また、管理開始フラグに「1」がセットされている状況においては、現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314(図126)のベース値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次実行される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知対象となるベース値は、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で切り換えられる。この場合において、非特定制御用のワークエリア223に設けられた初期表示フラグに「1」がセットされている場合には、第1,第2報知用表示装置201,202にて演算初期表示が行われる。演算初期表示では、第5表示データバッファ275に現状設定されている表示データに対応する表示が第1,第2報知用表示装置201,202にて行われる場合に、当該表示が点滅表示される。
ステップSI405の処理を実行した場合、ステップSI407の処理を実行した場合、又はステップSI408の処理を実行した場合には、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2を通じた信号の送信状態をOFF状態とするとともに(ステップSI409)、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4を通じた信号の送信状態をOFF状態とする(ステップSI410)。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた種別カウンタの更新処理を実行する(ステップSI411)。種別カウンタは、遊技停止フラグに「1」がセットされていない状態における第2タイマ割込み処理の処理回において、第1〜第5表示データバッファ271〜275のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となる。ステップSI411における種別カウンタの更新処理では種別カウンタの値を1加算するとともに、その1加算後における種別カウンタの値が上限値である「5」を超えた場合には種別カウンタの値を「1」に設定する。これにより、第2タイマ割込み処理の各処理回ごとに第1〜第5表示データバッファ271〜275において表示データの送信対象が順次変更される。
その後、種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出し(ステップSI412)、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出す(ステップSI413)。そして、各種信号の送信処理を実行する(ステップSI414)。各種信号の送信処理では、ステップSI412にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、各種信号の送信処理では、ステップSI413にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。その後、割込み許可の設定を行って(ステップSI415)、本第2タイマ割込み処理を終了する。ステップSI415では、第1タイマ割込み処理(図279)及び第2タイマ割込み処理(図281)の発生を許可する。
一方、ステップSI401にて遊技停止フラグに「1」がセットされていると判定した場合には、ステップSI402〜ステップSI415の各種処理を実行することなく本第2タイマ割込み処理を終了する。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止された状態となった場合、表示IC266に対して新たな種別データ及び表示データが送信されない状態とすることができる。
既に説明したとおり、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合には、不正検知処理(図280(b))のステップSI306〜ステップSI311の処理が実行されることにより表示IC266の種別データバッファ281及び表示データバッファ283が「0」クリアされて第1〜第5表示回路261〜265に対して表示データが提供されない状態となる。また、上記のとおり、遊技停止フラグに「1」がセットされている場合には、第2タイマ割込み処理(図281)におけるステップSI402〜ステップSI415の各種処理が実行されなくなるため、表示IC266に対して新たな種別データ及び表示データの送信が行われなくなる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされている状態が解除されるまで、第1〜第5表示回路261〜265に対して新たな表示データの提供が行われない状態を継続させることができる。
既に説明したとおり、第1〜第5表示回路261〜265は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。このため、第1〜第5表示回路261〜265に対して新たな表示データが提供されない状態となった場合、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントが非表示状態、すなわち消灯状態となる。
既に説明したとおり、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値の表示が行われる。遊技の進行が停止された状態においても第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値の表示が継続される構成とすると、第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示からは遊技の進行が停止された状態であることが判別できない。このため、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示されているベース値を見た遊技ホールの管理者は遊技の進行が停止された状態ではないと誤解してしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、遊技の進行が停止された状態となった場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントが消灯状態となるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204の状態に基づいて遊技の進行が停止された状態であることを容易に判別することが可能となる。
また、本実施形態では、遊技の進行が停止された状態となった場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に加えて、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bも消灯状態となる。遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させることなく外部から視認することができる特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示用セグメントが消灯状態となることにより、遊技の進行が停止された状態であることをパチンコ機10の外部から容易に判別することが可能となる。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、設定確認用処理(図166)はメイン処理(図165)にて遊技停止フラグに「1」がセットされていないこと(ステップSB109:NO)を1つの条件として実行される。このため、設定値を確認している状況において遊技停止フラグには「1」がセットされておらず、当該状況において実行される第2タイマ割込み処理(図281)ではステップSI402〜ステップSI415の処理が実行される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204において、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われるようにすることができる。
また、上記第49の実施形態において既に説明したとおり、設定値更新処理(図167)では開始時の初期設定(ステップSB303)が実行されることにより遊技停止フラグが「0」クリアされる。このため、設定値を変更している状況において遊技停止フラグには「1」がセットされておらず、当該状況において実行される第2タイマ割込み処理(図281)ではステップSI402〜ステップSI415の処理が実行される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204において、設定値を変更している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われるようにすることができる。
次に、開始待ち演出を実行するための構成の説明に先立ち、音光側CPU353が主側CPU63から受信する復帰コマンドについて説明する。上記第49の実施形態と同様に、主側CPU63は、メイン処理(図165)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを音光側CPU353に送信する。本実施形態では、音光側CPU353がいずれかの復帰コマンドを受信した場合に開始待ち状態となる。なお、開始待ち状態の詳細については後述する。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、確認時の復帰コマンドは、リセットボタン68cの押圧操作が行われることなく設定キー挿入部68aのON状態が行われている状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわち動作電力の供給開始に際して「設定確認操作」が行われた場合)に、主側CPU63から音光側CPU353に送信される。具体的には、メイン処理(図165)においてリセットボタン68cの押圧操作が行われておらず設定キー挿入部68aのON操作が行われている場合(ステップSB108:NO、ステップSB110:YES)には、特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」が設定されていること(ステップSB104:YES)、チェックサムが正常であること(ステップSB105:YES)、設定参照用エリア341が正常な範囲であること(ステップSB106:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」が設定されていないこと(ステップSB107:NO)、及び特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」が設定されていないこと(ステップSB109:NO)を条件として、設定確認用処理(ステップSB112)を実行する。また、設定確認用処理(ステップSB112)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された後、動作電力の供給が再開されて実行されるメイン処理(図165)では、設定キー挿入部68aのON操作が行われることなくパチンコ機10の電源ON操作が行われた場合(ステップSB110:NO)であっても、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」が設定されていること(ステップSB111:YES)に基づいて、設定確認用処理を実行する(ステップSB112)。そして、設定確認用処理(図166)のステップSB207にて確認時の復帰コマンドが音光側CPU353に送信される。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、更新時の復帰コマンドは、設定キー挿入部68aのON状態及びリセットボタン68cの押圧操作が行われている状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわち動作電力の供給開始に際して「設定変更操作」が行われた場合)に、主側CPU63から音光側CPU353に送信される。具体的には、メイン処理(図165)においてリセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作が行われている場合(ステップSB108又はステップSB120:YES、ステップSB114:YES)、ステップSB115にて設定値更新処理(図167)が実行される。そして、当該設定値更新処理(図167)のステップSB314にて更新時の復帰コマンドが音光側CPU353に送信される。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、クリア時の復帰コマンドは、設定キー挿入部68aのON操作が行われることなくリセットボタン68cの押圧操作が行われている状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわち動作電力の供給開始に際して「RAMクリア操作」が行われた場合)に、主側CPU63から音光側CPU353に送信される。具体的には、メイン処理(図165)においてリセットボタン68cの押圧操作が行われており(ステップSB108又はステップSB120:YES)、設定キー挿入部68aのON操作が行われていない場合(ステップSB114:NO)、遊技停止フラグに「1」がセットされていないこと(ステップSB116:NO)を条件として、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行される。そして、当該第1RAMクリア処理(ステップSB117)の終了後にクリア時の復帰コマンドが音光側CPU353に送信される(ステップSB118)。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、通常復帰コマンドは、設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が行われることなくパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわち動作電力の供給開始に際して「操作無し」の場合)に主側CPU63から音光側CPU353に送信される。具体的には、メイン処理(図165)においてリセットボタン68cの押圧操作が行われておらず(ステップSB108:NO)、設定キー挿入部68aのON操作が行われていない場合(ステップSB110:NO)、停電フラグに「1」が設定されていること(ステップSB104:YES)、チェックサムが正常であること(ステップSB105:YES)、設定参照用エリア341が正常な範囲であること(ステップSB106:YES)、設定更新表示フラグに「1」が設定されていないこと(ステップSB107:NO)、遊技停止フラグに「1」が設定されていないこと(ステップSB109:NO)、及び確認表示フラグに「1」が設定されていないこと(ステップSB111:NO)を条件として、音光側CPU353に通常復帰コマンドが送信される(ステップSB113)。
次に、開始待ち演出を実行するための構成について説明する。上述したとおり、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後、音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合に開始待ち状態となる。開始待ち状態は、音光側CPU353が主側CPU63から変動用コマンド及び種別コマンドを受信して遊技回用の演出(以下、「遊技回用演出」ともいう。)が開始される場合に終了する。また、遊技回用演出及び開閉実行モード用の演出のいずれもが実行されていない期間が予め定められた期間(具体的には10分間)となった場合にも開始待ち状態となる。
開始待ち状態において実行される開始待ち演出として、図柄表示装置41(図3)において10秒間に亘ってデモ動画表示が行われるデモ演出と、デモ演出が終了してから次のデモ演出が開始されるまでの間に図柄表示装置41において開始待ち用の図柄画像が表示される待機図柄表示とが存在している。デモ演出及び待機図柄表示では、パチンコ機10のタイトルを含む共通のタイトル背景画像が表示される。デモ演出では、当該タイトル背景画像の前方で、所定のキャラクタが動作するキャラクタ動画の表示が行われる。また、待機図柄表示では、当該タイトル背景画像の前方で、予め定められた開始待ち用の左図柄画像、中図柄画像及び右図柄画像の組合せが停止している停止図柄の表示が行われる。
本実施形態において行われるデモ演出は1種類であるとともに、本実施形態において行われる待機図柄表示は1種類である。開始待ち状態では、後述するデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値となるタイミングでデモ演出が開始される。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングは、デモ開始用タイマカウンタ554aが「0」クリアされた後、当該デモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるタイミングを基準として、当該タイミングから15秒間隔で発生する。
開始待ち状態であるという条件、及びデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値であるという条件の両方が満たされた場合に図柄表示装置41においてデモ演出が開始される。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値となったタイミングにおいて開始待ち状態であるという条件が満たされていなかった場合には、開始待ち状態となった後、当該開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値となるタイミングでデモ演出が開始される。開始待ち状態においてデモ演出が開始された場合、図柄表示装置41では、当該開始待ち状態が終了するまで10秒間に亘るデモ演出と5秒間に亘る待機図柄表示とが繰り返し実行される。
パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合、音光側CPU353は図柄表示装置41にて初期画像及び機種情報画像の表示が行われるように表示制御装置82の表示制御を行う。図柄表示装置41には、まず初期画像が表示される。初期画像は、図柄表示装置41の表示面41aの全ドットを発光状態とする画像であり、図柄表示装置41において当該初期画像が正常に表示されていることを確認することにより、図柄表示装置41の液晶の表示面41aが正常であることを確認することができる。初期画像が所定の時間(例えば3秒間)に亘って表示された後、図柄表示装置41の表示内容は、初期画像から機種情報画像に切り替わる。機種情報画像は、図柄表示装置41の下側領域にメーカー名及び機種名を表示させて、パチンコ機10のメーカー名及び機種名を確認可能とする画像である。上記第49の実施形態において既に説明した設定値更新処理(図167)が行われている状態であることを示す更新時報知、及び上記第49の実施形態において既に説明した設定確認用処理(図166)が行われている状態であることを示す確認時報知は、メーカー名及び機種名の表示よりも上側の領域において行われる。なお、更新時報知及び確認時報知の詳細については後述する。
図柄表示装置41では、機種情報画像が表示されている状況において開始待ち状態となり、当該開始待ち状態において後述するデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値となることにより、当該機種情報画像の表示が終了してデモ演出が開始される。
デモ演出及び待機図柄表示を実行するための具体的な処理構成の説明に先立ち、音光側RAM355における記憶エリアについて説明する。図282は音光側RAM355における記憶エリアを説明するための説明図である。なお、本実施形態における音声発光制御基板351(図172)には、上記第49の実施形態におけるRTC356(図172)及びRTC用メモリ357(図172)は設けられていない。
図282に示すように、本実施形態における音光側RAM355には、後述する音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)における「0」クリア及び初期設定の対象から除外されている初期化対象外エリア554と、当該音光側RAM初期化処理における「0」クリア及び初期設定の対象に設定されている初期化対象エリア555とが設けられている。初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合にバックアップ電力が供給されない記憶エリアである。
初期化対象外エリア554には、デモ開始用タイマカウンタ554aが設けられている。デモ開始用タイマカウンタ554aは、開始待ち状態におけるデモ演出の開始タイミングを音光側CPU353において把握可能とするタイマカウンタである。デモ開始用タイマカウンタ554aは、後述する音光側タイマ割込み処理(図284)が実行される度に1加算され、予め定められた最大値(具体的には2999)に達した後に「0」に戻るループカウンタである。音光側タイマ割込み処理(図284)では、開始待ち状態であるか否かに関わらず、デモ開始用タイマカウンタ554aを更新する処理が実行される。音光側タイマ割込み処理(図284)は5ミリ秒間隔で実行され、デモ開始用タイマカウンタ554aは15秒間隔で最大値に達する。上述したとおり、開始待ち状態では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達する度にデモ演出が開始される。一方、開始待ち状態でない場合には、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達したとしてもデモ演出は開始されない。
初期化対象エリア555には、待ち状態用タイマカウンタ555aと、待ち状態フラグ555bとが設けられている。待ち状態用タイマカウンタ555aは、遊技回用演出及び開閉実行モード用の演出のいずれもが実行されていない期間が予め定められた期間(具体的には10分間)となったことを音光側CPU353にて把握可能とするタイマカウンタである。待ち状態用タイマカウンタ555aの最大値は予め「120000」に設定されており、待ち状態用タイマカウンタ555aは、設定値の確認が行われている状態、設定値の変更が行われている状態、遊技回用演出が実行されている状態、開閉実行モードである状態及び開始待ち状態のいずれにも該当しない場合に、5ミリ秒間隔で1加算されて更新される。
待ち状態フラグ555bは、開始待ち状態であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。待ち状態フラグ555bには、音光側CPU353が通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合に「1」がセットされるとともに、遊技回用演出及び開閉実行モード用の演出のいずれもが実行されていない期間が予め定められた期間(具体的には10分間)となった場合(待ち状態用タイマカウンタ555aの値が最大値に達した場合)にも「1」がセットされる。また、待ち状態フラグ555bは、開始待ち状態において音光側CPU353が主側CPU63から変動用コマンド及び種別コマンドを受信して遊技回用演出が開始される場合に「0」クリアされる。
次に、デモ演出及び待機図柄表示を実行するための具体的な処理構成について説明する。先ず音光側CPU353にて実行される音光側立ち上げ処理について、図283のフローチャートを参照しながら説明する。なお、音光側立ち上げ処理はパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
音光側立ち上げ処理では、まず音光側RAMクリア処理を実行する(ステップSI501)。音光側RAMクリア処理では、音光側RAM355における初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555を「0」クリアした後、当該初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555の初期設定を行う。上述したとおり、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合、初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555にはバックアップ電力は供給されない。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後、初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555の記憶エリアは不定な状態となっている。ステップSI501にて音光側RAMクリア処理を実行することにより、初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555の記憶エリアにおける当該不定な状態を解消することができる。その後、音光側RAMクリア処理では、図柄表示装置41において初期画像及び機種情報画像の表示が行われるように表示制御装置82の表示制御を行う。これにより、図柄表示装置41では、まず初期画像の表示が開始される。既に説明したとおり、初期画像が所定の時間(例えば3秒間)に亘って表示された後、図柄表示装置41の表示内容は、初期画像から機種情報画像に切り替わる。
その後、音光側RAM355の初期化対象エリア555に設けられた初期設定フラグに「1」をセットする(ステップSI502)。初期設定フラグは、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されて音光側RAMクリア処理(ステップSI501)が実行された後、主側CPU63からいずれかの復帰コマンド(通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれか)を受信していないことを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。初期設定フラグは、いずれかの復帰コマンドを受信して後述する音光側RAM初期化処理(ステップSI509)が実行されることにより「0」クリアされる。初期設定フラグに「1」がセットされている間、後述する音光側タイマ割込み処理(図284)では、デモ開始用タイマカウンタ554aを更新するための処理(ステップSI601)が行われる一方、待ち状態用タイマカウンタ555aを更新するための処理(ステップSI603〜ステップSI621)は行われない状態となる。このため、設定値の確認又は設定値の変更が行われている状況において待ち状態用タイマカウンタ555aの値が最大値に達したことに基づいて開始待ち状態となることが防止されている。これにより、設定値の確認又は設定値の変更が行われる状況においてデモ演出及び待機図柄表示が実行されることが防止されている。
その後、音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みを許可する(ステップSI503)。これにより、デモ開始用タイマカウンタ554aを更新するための処理が実行される状態となる。本実施形態では、「設定変更操作」、「設定確認操作」及び「RAMクリア操作」の有無に関わらず、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したことに基づいて行われる処理(ステップSI504以降の処理)よりも先に音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みを許可して、デモ開始用タイマカウンタ554aの更新が行われる状態とする。
パチンコ機10に動作電力の供給が開始されたタイミングからデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるタイミングまでの期間は、外部からの操作に影響されない。また、当該期間を変更するための抽選等の処理も行われない。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始することで、当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるタイミングを同一又は略同一として揃えることができる。
複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始される場合とは、例えば、1つの島設備に複数のパチンコ機10が設置されており、当該複数のパチンコ機10の電源スイッチがONになっている状態で当該島設備の電源装置のON操作が行われる場合である。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。島設備は複数のパチンコ機10を設置可能である。島設備は、電源装置(図示略)を備えており、島設備の電源装置がON操作されることにより当該島設備に設置されているパチンコ機10への動作電力の供給が可能となるとともに、島設備の電源装置がOFF操作されることにより当該島設備に設置されているパチンコ機10への動作電力の供給が停止される。島設備に設置されているパチンコ機10への動作電力の供給は、パチンコ機10の電源スイッチ及び島設備の電源装置の両方がON状態となった場合に開始される。このため、島設備に設置されている複数のパチンコ機10の電源スイッチがONになっている状態で当該島設備の電源装置のON操作を行うことにより、当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10への動作電力の供給を一斉に開始することができる。
音光側立ち上げ処理(図283)の説明に戻り、ステップSI503にて音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みを許可した後、ステップSI504〜ステップSI508では、上記第49の実施形態の演出制御処理(図173)におけるステップSB401〜ステップSB405と同様の処理を実行する。具体的には、主側CPU63から更新開始コマンドを受信している場合(ステップSI504:YES)、更新時報知の設定処理を実行する(ステップSI505)。更新開始コマンドは主側CPU63にて設定値更新処理(図167)が開始された場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の設定処理では、設定値更新処理(図167)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図167)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。本実施形態においてこれらの画像は、機種情報画像よりも前方に存在している態様で、機種情報画像におけるメーカー名及び機種名の表示よりも上側の領域に表示される。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図167)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から確認開始コマンドを受信している場合(ステップSI506:YES)、確認時報知の設定処理を実行する(ステップSI507)。確認開始コマンドは主側CPU63にて設定確認用処理(図166)が開始される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の設定処理では、設定確認用処理(図166)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図166)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。本実施形態においてこれらの画像は、機種情報画像よりも前方に存在している態様で、機種情報画像におけるメーカー名及び機種名の表示よりも上側の領域に表示される。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図166)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
ステップSI504〜ステップSI507の処理を実行した場合、主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップSI508)。既に説明したとおり、通常復帰コマンドは、メイン処理(図165)において設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合にステップSB113にて送信される。クリア時の復帰コマンドは既に説明したとおりメイン処理(図165)のステップSB117にて第1RAMクリア処理が終了した場合にステップSB118にて送信される。確認時の復帰コマンドは設定確認用処理(図166)のステップSB207にて音光側CPU353に送信される。更新時の復帰コマンドは設定値更新処理(図167)のステップSB314にて音光側CPU353に送信される。
これら復帰コマンドを受信していない場合(ステップSI508:NO)、ステップSI504の処理に戻る。音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを受信するまでステップSI509以降の処理を実行しない。これにより、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている間は音光側CPU353にて通常の演出の実行制御が開始されないようにすることが可能となる。また、既に説明したとおり、いずれかの復帰コマンドを受信して音光側RAM初期化処理(ステップSI509)が実行されるまで初期化対象エリア555の初期設定フラグに「1」がセットされている状態が解除されないため、待ち状態用タイマカウンタ555aを更新するための処理が実行されない。このため、待ち状態用タイマカウンタ555aの値が最大値に達したことに基づいて開始待ち状態となることはない。
本実施形態では、ステップSI504〜ステップSI508の処理が実行されるよりも先であるステップSI503にて後述する音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みを許可してデモ開始用タイマカウンタ554aの更新を開始させる。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されるタイミングからデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるタイミングまでの期間は、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信するタイミングに影響されない。これにより、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によってデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるタイミングがずれてしまうことが防止されている。また、デモ開始用タイマカウンタ554aの値は、デモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるよりも先に音光側RAMクリア処理(ステップSI501)にて「0」クリアされている。このため、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によって当該デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達するタイミングがずれてしまうことが防止されている。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)は、設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON状態からOFF状態に切り換える操作が行われた場合に終了する。設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)の終了タイミングは人の操作(遊技ホールの管理者による操作)が行われるタイミングによって変化するため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから音光側CPU353が確認時の復帰コマンド又は更新時の復帰コマンドを受信するまでの期間は、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから音光側CPU353が通常復帰コマンド又はクリア時の復帰コマンドを受信するまでの期間とは異なる期間となる。
音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信するタイミングに応じてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新開始のタイミングが変化してしまう構成では、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始する場合であって当該動作電力の供給開始時に当該複数のパチンコ機10のうち一部のパチンコ機10に対して「設定確認操作」又は「設定変更操作」を行う場合、「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われたパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングと、「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われなかったパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングとにずれが生じてしまう。既に説明したとおり、デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングで開始される。このため、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングがずれることにより、開始待ち状態においてデモ演出が開始されるタイミングがずれてしまう。この場合、デモ演出の開始タイミングに基づいて「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうおそれがある。設定値は遊技者の有利度に対応する値であり、上記第1の実施形態において既に説明したとおり、設定値が高いほど有利度が高くなる。デモ演出の開始タイミングに基づいて、遊技者の有利度に対応する設定値を確認する「設定確認操作」、又は当該設定値を変更する「設定変更操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことは問題である。
これに対して、本実施形態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるタイミングは、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信するタイミングに影響されない。このため、「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無によってデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングにずれが生じてしまうことを防止することができるとともに、開始待ち状態におけるデモ演出の開始タイミングにずれが生じてしまうことを防止することができる。これにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されている。
主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信した場合(ステップSI508:YES)には、音光側RAM初期化処理を実行する(ステップSI509)。音光側RAM初期化処理では、音光側RAM355における初期化対象エリア555の「0」クリア及び初期設定を行う一方、音光側RAM355における初期化対象外エリア554の「0」クリア及び初期設定は行わない。ステップSI509における音光側RAM初期化処理では、初期化対象エリア555の「0」クリア及び初期設定に際して、更新時報知が行われている場合には当該更新時報知を終了させるとともに、確認時報知が行われている場合には当該確認時報知を終了させる。一方、音光側RAM初期化処理が実行されても図柄表示装置41における機種情報画像の表示は終了しない。機種情報画像は、デモ演出が開始されるまで図柄表示装置41に表示され続ける。初期化対象エリア555の「0」クリア及び初期設定が行われることにより、初期設定フラグが「0」クリアされる。これにより、後述する音光側タイマ割込み処理(図284)においてステップSI603〜ステップSI621の処理が実行される状態となる。
一方、ステップSI509における音光側RAM初期化処理では初期化対象外エリア554の「0」クリア及び初期設定は行われないため、音光側RAM初期化処理が実行されたとしても初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値は「0」クリアされない。これにより、ステップSI509における音光側RAM初期化処理が実行されるタイミングに応じてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達するタイミングがずれてしまうことが防止されている。
その後、初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bに「1」をセットして開始待ち状態とする(ステップSI510)。既に説明したとおり、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達することで図柄表示装置41においてデモ演出が開始される。
その後、主側CPU63から受信した復帰コマンドが通常復帰コマンドである場合(ステップSI511:YES)には、通常復帰報知の設定処理を実行する(ステップSI512)。通常復帰報知の設定処理では、メイン処理(図165)において設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを示す画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。本実施形態において当該画像は、機種情報画像よりも前方に存在している態様で、機種情報画像におけるメーカー名及び機種名の表示よりも上側の領域に表示される。これにより、設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
ステップSI511にて否定判定を行った場合には、主側CPU63から受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンドであるか否かを判定し(ステップSI513)、更新時の復帰コマンドを受信している場合(ステップSI513:YES)には更新後報知の設定処理を実行する(ステップSI514)。更新後報知の設定処理では、設定値更新処理(図167)が実行されたことを示す画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。本実施形態において当該画像は、機種情報画像よりも前方に存在している態様で、機種情報画像におけるメーカー名及び機種名の表示よりも上側の領域に表示される。これにより、設定値更新処理が終了したことを遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
ステップSI513にて否定判定を行った場合には、主側CPU63から受信した復帰コマンドが確認時の復帰コマンドであるか否かを判定し(ステップSI515)、確認時の復帰コマンドを受信している場合(ステップSI515:YES)には確認後報知の設定処理を実行する(ステップSI516)。確認後報知の設定処理では、設定確認用処理(図166)が実行されたことを示す画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。本実施形態において当該画像は、機種情報画像よりも前方に存在している態様で、機種情報画像におけるメーカー名及び機種名の表示よりも上側の領域に表示される。これにより、設定確認用処理が終了したことを遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
ステップSI511、ステップSI513及びステップSI515にて否定判定を行った場合には、主側CPU63から受信した復帰コマンドがクリア時の復帰コマンドであることを意味するため、クリア復帰報知の設定処理を実行して(ステップSI517)、本音光側立ち上げ処理を終了する。クリア復帰報知の設定処理では、第1RAMクリア処理(メイン処理(図165)のステップSB117)が実行されたことを示す画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。本実施形態において当該画像は、機種情報画像よりも前方に存在している態様で、機種情報画像におけるメーカー名及び機種名の表示よりも上側の領域に表示される。これにより、第1RAMクリア処理が終了したことを遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
次に、音光側CPU353にて実行される音光側タイマ割込み処理について、図284のフローチャートを参照しながら説明する。なお、音光側タイマ割込み処理は音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI503において割込みが許可された後に比較的短い周期(例えば5ミリ秒)で繰り返し実行される。
音光側タイマ割込み処理では、まずデモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理を実行する(ステップSI601)。デモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値を1加算し、当該1加算後のデモ開始用タイマカウンタ554aの値が「3001」となった場合にはデモ開始用タイマカウンタ554aの値を「0」クリアする。
その後、初期化対象エリア555における初期設定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI602)。既に説明したとおり、初期設定フラグは、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されて音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)が実行された後、主側CPU63からいずれかの復帰コマンド(通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれか)を受信していないことを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。初期設定フラグに「1」がセットされている場合(ステップSI602:YES)には、ステップSI603〜ステップSI621の処理を実行することなく本音光側タイマ割込み処理を終了する。
一方、初期設定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSI602:NO)には、主側CPU63からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップSI603)。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、オープニングコマンドは特電開始処理(特図特電制御処理(図12)のステップS409)において、今回の開閉実行モードにおけるオープニング期間を開始させるための処理が未だ実行されていない場合に主側CPU63から送信される。
オープニングコマンドを受信している場合(ステップSI603:YES)、開閉実行モード用の演出設定処理を実行する(ステップSI604)。開閉実行モード用の演出設定処理では、開閉実行モード用のデータテーブルを音光側ROM354から音光側RAM355の初期化対象エリア555に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54において開閉実行モード用の演出が実行される。また、オープニングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はオープニングコマンドを受信することにより、開閉実行モード用の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
その後、初期化対象エリア555に設けられた開閉実行モード演出フラグに「1」をセットする(ステップSI605)。開閉実行モード演出フラグは開閉実行モード用の演出を実行している状態であることを音光側CPU353にて特定するためのフラグである。
ステップSI603にて否定判定を行った場合、又はステップSI605の処理を実行した場合には、主側CPU63からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップSI606)。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、エンディングコマンドは特電終了処理(特図特電制御処理(図12)のステップS412)において、今回の開閉実行モードにおけるエンディング期間を開始させるための処理が未だ実行されていない場合に主側CPU63から送信される。
エンディングコマンドを受信している場合(ステップSI606:YES)、エンディング用の演出設定処理を実行する(ステップSI607)。エンディング用の演出設定処理では、エンディング用のデータテーブルを音光側ROM354から音光側RAM355の初期化対象エリア555に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54においてエンディング期間の演出が実行される。また、エンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はエンディングコマンドを受信することにより、エンディング期間の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
ステップSI606にて否定判定を行った場合、又はステップSI607の処理を実行した場合には、主側CPU63から変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSI608)。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、変動用コマンド及び種別コマンドは特図変動開始処理(図13)のステップS512において主側CPU63から送信される。
変動用コマンド及び種別コマンドを受信している場合(ステップSI608:YES)には、初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI609)。待ち状態フラグ555bに「1」がセットされている場合(ステップSI609:YES)には、開始待ち演出の終了処理を実行する(ステップSI610)。開始待ち演出の終了処理では、デモ演出を実行している場合に当該デモ演出を終了するための処理を実行するとともに、待機図柄表示を実行している場合に当該待機図柄表示を終了するための処理を実行する。
その後、初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bを「0」クリアして開始待ち状態を終了させる(ステップSI611)。そして、初期化対象エリア555に設けられた開始待ち演出フラグを「0」クリアする(ステップSI612)。開始待ち演出フラグは、開始待ち演出としてデモ演出及び待機図柄表示のいずれかを実行している状態であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。
このように、開始待ち状態において音光側CPU353が主側CPU63から変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合には、開始待ち演出(デモ演出及び待機図柄表示)が終了するとともに、開始待ち状態が終了する。
ステップSI609にて否定判定を行った場合、又はステップSI612の処理を実行した場合には、遊技回用の演出設定処理を実行する(ステップSI613)。遊技回用の演出設定処理では、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用演出を実行するためのデータテーブルを音光側ROM354から音光側RAM355の初期化対象エリア555に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54において遊技回用演出が実行される。また、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用演出コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は当該遊技回用演出コマンドを受信することにより、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、遊技回用演出では、図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われ、当該遊技回用演出が終了する場合に特図変動開始処理(図13)における当否判定処理(ステップS504)及び振分判定処理(ステップS506)の結果に対応する図柄の組み合わせが停止表示される。
デモ演出が行われている状況で音光側CPU353が変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合、図柄表示装置41では、上述したタイトル背景画像の前方で所定のキャラクタが動作するキャラクタ動画の表示が行われる状態(デモ演出が行われている状態)から、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用演出が実行されている状態に切り替わる。また、待機図柄表示が行われている状況で音光側CPU353が変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合、図柄表示装置41では、上述したタイトル背景画像の前方で予め定められた開始待ち用の左図柄画像、中図柄画像及び右図柄画像の組合せが停止している停止図柄の表示が行われている状態(待機図柄表示が行われている状態)から、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用演出が実行されている状態に切り替わる。
その後、初期化対象エリア555に設けられた遊技回用演出フラグに「1」をセットする(ステップSI614)。遊技回用演出フラグは、遊技回用演出の実行中であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。
ステップSI608にて否定判定を行った場合、又はステップSI614の処理を行った場合には、演出更新用処理を実行する(ステップSI615)。演出更新用処理では、開閉実行モード用の演出を実行している場合には当該開閉実行モード用の演出を更新するための処理を実行するとともに、遊技回用演出を実行している場合には当該遊技回用演出を更新するための処理を実行する。
その後、ステップSI615における演出更新用処理において開閉実行モード用の演出が終了したか否かを判定し(ステップSI616)、開閉実行モード用の演出が終了した場合(ステップSI616:YES)には初期化対象エリア555における開閉実行モード演出フラグを「0」クリアする(ステップSI617)。
ステップSI616にて否定判定を行った場合には、ステップSI615における演出更新用処理において遊技回用演出が終了したか否かを判定し(ステップSI618)、遊技回用演出が終了した場合(ステップSI618:YES)には初期化対象エリア555における遊技回用演出フラグを「0」クリアする(ステップSI619)。
ステップSI617の処理を行った場合、又はステップSI619の処理を行った場合には、初期化対象エリア555における待ち状態用タイマカウンタ555aを「0」クリアする(ステップSI620)。既に説明したとおり、待ち状態用タイマカウンタ555aは、遊技回用演出及び開閉実行モード用の演出のいずれもが実行されていない期間が予め定められた期間(具体的には10分間)となったことを音光側CPU353にて把握可能とするタイマカウンタである。待ち状態用タイマカウンタ555aの値が予め定められた最大値(具体的には120000)に達した場合に開始待ち状態となる。開閉実行モード用の演出が終了した場合及び遊技回用演出が終了した場合に待ち状態用タイマカウンタ555aを「0」クリアすることにより、開閉実行モード用の演出が終了したタイミング又は遊技回用演出が終了したタイミングから開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出のいずれもが実行されていない期間のカウントを開始することができる。
ステップSI618にて否定判定を行った場合、又はステップSI620の処理を行った場合には、開始待ち演出用処理を実行して(ステップSI621)、本音光側タイマ割込み処理を終了する。図285は開始待ち演出用処理を示すフローチャートである。
開始待ち演出用処理では、まず初期化対象エリア555における開閉実行モード演出フラグ及び遊技回用演出フラグの状態を参照し、開閉実行モード用の演出又は遊技回用演出を実行中であるか否かを判定する(ステップSI701)。開閉実行モード用の演出又は遊技回用演出を実行中である場合(ステップSI701:YES)には、ステップSI702〜ステップSI712の処理を実行することなく、そのまま本開始待ち演出用処理を終了する。
一方、開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出を実行していない場合(ステップSI701:NO)には、初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI702)。待ち状態フラグ555bに「1」がセットされていない場合(ステップSI702:NO)、すなわち開始待ち状態でない場合には、初期化対象エリア555における待ち状態用タイマカウンタ555aの値を1加算し(ステップSI703)、当該1加算後の待ち状態用タイマカウンタ555aの値が最大値(具体的には120000)であるか否かを判定する(ステップSI704)。既に説明したとおり、待ち状態用タイマカウンタ555aの値は、開閉実行モード用の演出又は遊技回用演出が終了したタイミングで「0」クリアされる。ステップSI704にて肯定判定を行った場合には、開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出のいずれもが実行されていない状態が予め定められた期間(具体的には10分間)に亘って継続されたことを意味するため、初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bに「1」をセットして開始待ち状態を開始させる(ステップSI705)。
ステップSI702にて肯定判定を行った場合、又はステップSI705の処理を行った場合には、初期化対象エリア555における開始待ち演出フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSI706)。既に説明したとおり、開始待ち演出フラグは、開始待ち演出としてデモ演出及び待機図柄表示のいずれかを実行している状態であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。開始待ち演出フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSI706:NO)には、初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)であるか否かを判定する(ステップSI707)。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値でない場合(ステップSI707:NO)には、デモ演出を開始することなく、そのまま本開始待ち演出用処理を終了する。
一方、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値である場合(ステップSI707:YES)には、開始待ち演出フラグに「1」をセットし(ステップSI708)、デモ演出の開始設定処理を実行して(ステップSI709)、本開始待ち演出用処理を終了する。ステップSI709におけるデモ演出の開始設定処理は、待機図柄表示が行われている状況においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)となった場合(後述するステップSI712にて肯定判定が行われた場合)にも実行される。当該デモ演出の開始設定処理では、図柄表示装置41にて機種情報画像の表示が行われている場合には当該機種情報画像の表示が終了するように表示制御装置82を表示制御するとともに、図柄表示装置41にて待機図柄表示が実行されている場合には当該待機図柄表示が終了するように表示制御装置82を表示制御する。そして、図柄表示装置41にてデモ演出が実行されるように表示制御装置82を表示制御する。なお、デモ演出用の発光態様で表示発光部53が発光するように表示発光部53の発光制御を実行する構成としてもよく、デモ演出用の音出力が行われるようにスピーカ部54を音出力制御する構成としてもよい。
ステップSI706にて肯定判定を行った場合、すなわち既に開始待ち演出(デモ演出及び待機図柄表示)を実行中である場合には、初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値が「1999」であるか否かを判定する(ステップSI710)。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「1999」である場合(ステップSI710:YES)には、デモ演出が10秒間に亘って実行されて当該デモ演出の終了タイミングとなったことを意味するため、待機図柄表示の開始設定処理を実行して(ステップSI711)、本開始待ち演出用処理を終了する。ステップSI711における待機図柄表示の開始設定処理では、図柄表示装置41において実行されているデモ演出が終了するとともに当該図柄表示装置41において待機図柄表示が開始されるように表示制御装置82を表示制御する。なお、待機図柄表示用の発光態様で表示発光部53が発光するように表示発光部53の発光制御を実行する構成としてもよく、待機図柄表示用の音出力が行われるようにスピーカ部54を音出力制御する構成としてもよい。
ステップSI710にて否定判定を行った場合には、初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値である「2999」であるか否かを判定する(ステップSI712)。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)でない場合(ステップSI712:NO)には、そのまま本開始待ち演出用処理を終了する。一方、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)である場合(ステップSI712:YES)には、前回のデモ演出の開始タイミングから15秒が経過して新たなデモ演出の開始タイミングとなったことを意味するため、ステップSI709におけるデモ演出の開始設定処理を実行して、本開始待ち演出用処理を終了する。これにより、図柄表示装置41では待機図柄表示が終了して新たなデモ演出が開始される。
次に、図286のタイムチャートを参照しながらパチンコ機10への動作電力の供給開始後にデモ演出が実行される様子を説明する。図286(a)はデモ演出の実行期間を示し、図286(b)は待機図柄表示の実行期間を示し、図286(c)は初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを示し、図286(d)はデモ開始用タイマカウンタ554aのクリアタイミングを示し、図286(e)は音光側立ち上げ処理(図283)にて音光側RAMクリア処理(ステップSI501)が実行されるタイミングを示し、図286(f)は音光側立ち上げ処理(図283)にて音光側RAM初期化処理(ステップSI509)が実行されるタイミングを示し、図286(g)は初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bの状態を示し、図286(h)は設定値の更新が行われている状態を示し、図286(i)はパチンコ機10への動作電力の供給が開始されるタイミングを示す。
まずパチンコ機10への動作電力の供給開始に際して「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」が行われない場合について説明する。
t1のタイミングで図286(i)に示すように設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が行われることなくパチンコ機10への動作電力の供給が開始されると、当該t1のタイミングで図286(e)に示すように音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)が実行される。既に説明したとおり、音光側RAMクリア処理では音光側RAM355の初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555の「0」クリア及び初期設定が行われる。このため、当該t1のタイミングで図286(d)に示すように初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされる。そして、音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されることによりデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始される。
その後、音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンドを受信するt2のタイミングで、図286(f)に示すように音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)が実行される。デモ開始用タイマカウンタ554aが設けられている初期化対象外エリア554は音光側RAM初期化処理における「0」クリア及び初期設定の対象から除外されているため、図286(d)に示すように当該t2のタイミングではデモ開始用タイマカウンタ554aは「0」クリアされない。当該t2のタイミングでは、図286(g)に示すように待ち状態フラグ555bに「1」がセットされて開始待ち状態となる。
その後、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されたt1のタイミングから略15秒が経過したt3のタイミングで、図286(c)に示すようにデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達する。図286(g)に示すように当該t3のタイミングにおいてパチンコ機10は開始待ち状態であるため、図286(a)に示すように当該t3のタイミングで図柄表示装置41においてデモ演出が開始される。
その後、t3のタイミングから10秒が経過したt4のタイミングで図286(a)に示すようにデモ演出が終了し、図286(b)に示すように図柄表示装置41において待機図柄表示が開始される。その後、t3のタイミングから15秒が経過したt5のタイミングで図286(c)に示すようにデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達すると、図286(b)に示すように待機図柄表示が終了し、図286(a)に示すように図柄表示装置41においてデモ演出が開始される。
上記のとおり、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」が行われることなくパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)が実行されてデモ開始用タイマカウンタ554aが「0」クリアされた後、当該デモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始される。パチンコ機10に動作電力の供給が開始されたタイミング(t1のタイミング)から最初にデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミング(t3のタイミング)までの期間は、外部からの操作に影響されない。また、当該期間を変更するための抽選等の処理も行われない。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始することで、当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最初に最大値(具体的には2999)に達するタイミングを同一又は略同一として揃えることができる。
図柄表示装置41ではパチンコ機10への動作電力の供給開始から略15秒後に1回目のデモ演出が開始される。音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンドを受信して実行される音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)ではデモ開始用タイマカウンタ554aの値は「0」クリアされないため、音光側CPU353が通常復帰コマンドを受信するタイミングはデモ演出が開始されるタイミングに影響を与えない。
既に説明したとおり、「RAMクリア処理」が行われてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンドに代えてクリア時の復帰コマンドを受信するが、当該クリア時の復帰コマンドを受信して実行される音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)でもデモ開始用タイマカウンタ554aの値は「0」クリアされない。このため、音光側CPU353がクリア時の復帰コマンドを受信するタイミングはデモ演出が開始されるタイミングに影響を与えない。これにより、「RAMクリア操作」の有無によってデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが変化してしまうことが防止されているとともに、デモ演出の開始タイミングが変化してしまうことが防止されている。なお、「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われてパチンコ機10への動作電力の供給が開始される場合については後述する。
デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aが最大値(具体的には2999)に達する度に開始され、図柄表示装置41では10秒間に亘るデモ演出と5秒間に亘る待機図柄表示とが開始待ち状態が終了するまで繰り返し実行される。
次に、設定キー挿入部68aがON操作されるとともにリセットボタン68cが押圧操作されながら動作電力の供給が開始される場合(すなわち「設定変更操作」が行われる場合)について説明する。
t6のタイミングで図286(i)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されるとともにリセットボタン68cが押圧操作されながら動作電力の供給が開始されると、当該t6のタイミングで図286(e)に示すように音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)が実行される。これにより、図286(d)に示すようにデモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされる。そして、音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されることによりデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始される。また、図286(h)に示すように当該t6のタイミングにおいて設定値の更新が行われている状態となる。
その後、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されたt6のタイミングから略15秒が経過したt7のタイミングで図286(c)に示すようにデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達する。図286(g)に示すように当該t7のタイミングにおいて初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bには「1」がセットされておらずパチンコ機10は開始待ち状態ではない。このため、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達したとしても図286(a)に示すように当該t7のタイミングではデモ演出は開始されない。
その後、t8のタイミングで図286(h)に示すように設定値の更新が行われている状態が終了すると、音光側CPU353が主側CPU63から更新時の復帰コマンドを受信する。これにより、当該t8のタイミングで図286(f)に示すように音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)が実行される。デモ開始用タイマカウンタ554aが設けられている初期化対象外エリア554は音光側RAM初期化処理における「0」クリア及び初期設定の対象から除外されているため、図286(d)に示すように当該t8のタイミングではデモ開始用タイマカウンタ554aは「0」クリアされない。当該t8のタイミングでは、図286(g)に示すように待ち状態フラグ555bに「1」がセットされて開始待ち状態となる。
その後、t7のタイミングから15秒が経過したt9のタイミングで図286(c)に示すようにデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達する。図286(g)に示すように当該t9のタイミングにおいてパチンコ機10は開始待ち状態であるため、図286(a)に示すように当該t9のタイミングで図柄表示装置41においてデモ演出が開始される。
上記のとおり、パチンコ機10への動作電力の供給開始に際して「設定変更操作」が行われて設定値の更新が行われる場合、設定値の変更が行われている状況においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達する場合がある。また、パチンコ機10への動作電力の供給開始時に「設定確認操作」が行われて設定値の確認が行われる場合には、設定値の確認が行われている状況においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達する場合がある。設定値の確認又は変更が行われている状態においてパチンコ機10は開始待ち状態ではないため、設定値の確認又は変更が行われている状況においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達したとしてもデモ演出は開始されない。
パチンコ機10への動作電力の供給開始時に「設定変更操作」が行われて設定値の変更が行われる場合、設定値の変更が終了するまで主側CPU63は更新時の復帰コマンドを送信しない。このため、音光側CPU353が更新時の復帰コマンドを受信した場合に行われる音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)の実行タイミングは設定値の変更が行われる時間の長さに応じて変化する。また、パチンコ機10への動作電力の供給開始に際して「設定確認操作」が行われて設定値の確認が行われる場合、設定値の確認が終了するまで主側CPU63は確認時の復帰コマンドを送信しない。このため、音光側CPU353が確認時の復帰コマンドを受信した場合に行われる音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)の実行タイミングは設定値の確認が行われる時間の長さに応じて変化する。本実施形態では音光側RAM初期化処理が実行されてもデモ開始用タイマカウンタ554aの値は「0」クリアされない構成であるため、音光側CPU353が更新時の復帰コマンド又は確認時の復帰コマンドを受信するタイミングはデモ演出が開始されるタイミングに影響を与えない。これにより、「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無によってデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが変化してしまうことが防止されているとともに、デモ演出の開始タイミングが変化してしまうことが防止されている。
次に、図287のタイムチャートを参照しながら開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出のいずれもが実行されていない状態が予め設定された期間(具体的には10分間)となった後にデモ演出が開始される様子を説明する。図287(a)はデモ演出の実行期間を示し、図287(b)は初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを示し、図287(c)は初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bの状態を示し、図287(d)は遊技回用演出の実行期間を示し、図287(e)は音光側CPU353が主側CPU63から変更用コマンド及び種別コマンドを受信するタイミングを示す。
開始待ち状態であるとともに図柄表示装置41においてデモ演出が実行されているt1のタイミングで図287(e)に示すように音光側CPU353が変動用コマンド及び種別コマンドを受信すると、図287(a)に示すように図柄表示装置41においてデモ演出が終了するとともに、図287(c)に示すように初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bが「0」クリアされて開始待ち状態が終了する。そして、当該t1のタイミングで図287(d)に示すように表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41において遊技回用演出が開始される。
その後、t2のタイミングで図287(b)に示すように初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達する。図287(c)に示すように当該t2のタイミングにおいて待ち状態フラグ555bには「1」がセットされておらずパチンコ機10は開始待ち状態ではない。このため、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達したとしても図287(a)に示すように当該t2のタイミングではデモ演出は開始されない。
その後、t3のタイミングで図287(d)に示すように遊技回用演出が終了する。その後、t4のタイミングで図287(b)に示すようにデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達する。図287(c)に示すように当該t4のタイミングにおいて待ち状態フラグ555bには「1」がセットされておらずパチンコ機10は開始待ち状態ではないため、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達したとしても図287(a)に示すようにデモ演出は開始されない。
その後、t3のタイミングから10分が経過したt5のタイミングまで遊技回用演出が実行されていない状態が継続すると、当該t5のタイミングで図287(c)に示すように待ち状態フラグ555bに「1」がセットされて開始待ち状態となる。開始待ち状態となっても当該t5のタイミングではデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達するという条件が満たされていないため、図287(a)に示すようにデモ演出は開始されない。
その後、開始待ち状態であるt6のタイミングで図287(b)に示すようにデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達すると、図287(a)に示すように当該t6のタイミングで図柄表示装置41においてデモ演出が開始される。
上記のとおり、デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達したタイミングで開始される。デモ開始用タイマカウンタ554aの更新は、音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI503において音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてからパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまで、開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出の有無に関わらず実行される。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後、開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出の実行タイミング、実行期間及び実行回数によってデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが変化してしまうことが防止されている。
複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、各パチンコ機10においてその後に行われる開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出の実行タイミング、実行期間及び実行回数が異なっている状態となったとしても当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達するタイミングを同一又は略同一とすることができるとともに、当該複数のパチンコ機10においてデモ演出が開始されるタイミングを同一又は略同一として揃えることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止された状態となった場合、第5表示回路265に対して新たな表示データが提供されなくなることで、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントが消灯状態となる。遊技の進行が停止された状態においても第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値の表示が継続される構成とすると、第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示からは遊技の進行が停止された状態であることが判別できず、当該ベース値の表示を見た遊技ホールの管理者は遊技の進行が停止された状態ではないと誤解してしまうおそれがある。これに対して、遊技の進行が停止された状態となった場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントが消灯される構成であることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204の状態に基づいて遊技の進行が停止された状態であることを容易に判別することが可能となる。
遊技の進行が停止された状態となった場合、第1〜第4表示回路261〜264に対しても新たな表示データが提供されなくなる。特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示用セグメントは、対応する表示回路261〜264に新たな表示データが提供されなくなった場合に消灯状態となる。第1〜第4報知用表示装置201〜204に加えて、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させることなく外部から視認することができる特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bも消灯状態となる構成とすることにより、遊技の進行が停止された状態であることをパチンコ機10の外部から容易に判別可能とすることができる。
遊技の進行が停止された状態となった場合、当該状態が解除されるまで第1〜第5表示回路261〜265に対して新たな表示データが提供されない状態が維持される。このため、遊技の進行が停止された状態が解除されるまで、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントの消灯状態を継続させることができる。これにより、遊技の進行が停止された状態であることを分かり易いものとすることができる。
通常用の入球管理処理(図74)は遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止された状態となった後も実行される。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた後に遊技領域PAから排出された遊技球の数を通常用のアウトカウンタ231eにてカウントすることが可能となり、遊技の進行が停止された状態となった後に遊技領域PAから排出された遊技球の数が反映されたベース値を算出することが可能となる。
パチンコ機10に動作電力の供給が開始されたタイミングから最初にデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達するタイミングまでの期間は、外部からの操作に影響されない。また、当該期間を変更するための抽選等の処理も行われない。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始することで、当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最初に最大値に達するタイミングを同一又は略同一として揃えることができる。また、音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可された後、デモ開始用タイマカウンタ554aの値は、開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出の実行の有無に関わらず、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまで音光側タイマ割込み処理(図284)が実行される度に更新される。これにより、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始することで、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまで当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを同一又は略同一として揃えることができるとともに、当該複数のパチンコ機10においてデモ演出が開始されるタイミングを揃えることができる。複数のパチンコ機10においてデモ演出を一斉に開始させることにより、当該複数のパチンコ機10におけるデモ演出に一体感を持たせて、パチンコ機10への遊技者の関心を高めることができる。
デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達したことを契機として開始される。パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後、音光側立ち上げ処理(図283)では、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したことに基づいて実行される処理(ステップSI504以降の処理)よりも先に音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始される。このため、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によりデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが変化してしまうことが防止されている。これにより、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始することで当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを同一又は略同一のタイミングとして揃えることができるとともに、デモ演出が開始されるタイミングを同一又は略同一のタイミングとして揃えることができる。
音光側CPU353がいずれかの復帰コマンドを受信した場合に実行される音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値は「0」クリアされない。このため、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によってデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが変化してしまうことが防止されているとともに、デモ演出の開始タイミングが変化してしまうことが防止されている。
「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によってデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが変化してしまう構成では、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始する場合であって当該動作電力の供給開始時に当該複数のパチンコ機10のうち一部のパチンコ機10に対して「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」のいずれかを行う場合、「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10においてデモ演出が開始されるタイミングと、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」が行われなかったパチンコ機10においてデモ演出が開始されるタイミングとにずれが生じてしまう。この場合、デモ演出の開始タイミングに基づいて「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によってデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが変化しない構成であることにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」のいずれかが行われたパチンコ機10が特定されてしまうことが防止されている。
音光側タイマ割込み処理(図284)が許可された後にデモ開始用タイマカウンタ554aの値が所定の間隔(具体的には15秒間隔)で最大値に達する構成であり、開始待ち状態において当該デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達したことを契機としてデモ演出が開始される。デモ開始用タイマカウンタ554aは、開始待ち状態であるか否かに関わらず音光側タイマ割込み処理(図284)が実行される度に更新される。このため、開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出が実行されることにより開始待ち状態が一旦解除された後、開始待ち状態が再開される場合におけるデモ演出の開始タイミングが、開始待ち状態が解除されなかった場合におけるデモ演出の開始タイミングからずれてしまうことが防止されている。これにより、複数のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングを揃えた場合、その後に各パチンコ機10において開閉実行モード用の演出及び遊技回用演出の実行タイミング、実行期間及び実行回数が異なるものとなったとしても、当該複数のパチンコ機10において開始待ち状態でデモ演出が開始されるタイミングがずれてしまうことを防止することができる。
パチンコ機10への動作電力の供給が開始されたことに基づいて音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)が実行されるとともに、主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期化処理(ステップSI509)が実行される。音光側RAMクリア処理では、音光側RAM355における初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555の「0」クリア及び初期設定が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された後、早期に初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555における情報が不定な状態を解消することができる。一方、音光側RAM初期化処理では初期化対象エリア555の「0」クリア及び初期設定のみが行われ、デモ開始用タイマカウンタ554aが設けられている初期化対象外エリア554の「0」クリア及び初期設定は行われない。これにより、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によりデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングがずれてしまうことが防止されているとともに、デモ演出の開始タイミングがずれてしまうことが防止されている。
なお、第1〜第5表示回路261〜265に提供された表示データが記憶保持される期間が所定期間(例えば16ミリ秒)である構成に限定されることはなく、第1〜第5表示回路261〜265に提供された表示データが当該表示回路261〜265への動作電力の供給が停止されるまで記憶保持される構成としてもよい。本構成では、不正検知処理(図280(b))のステップSI303にて遊技停止フラグに「1」をセットした場合、又はステップSI304にて遊技停止対応フラグに「1」がセットされていないと判定した場合、第1〜第5表示回路261〜265の全てに対してオール「0」の表示データを送信するための処理を実行するとともに、第2タイマ割込み処理(図281)におけるステップSI402〜ステップSI415の処理が実行されないようにする。これにより、遊技の進行が停止された状態となってから当該状態が解除されるまでの間、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントを消灯状態とすることができる。
また、管理用処理(図70)が第1タイマ割込み処理(図279)のステップSI220にて実行される構成に限定されることはなく、管理用処理がメイン処理(図165)のステップSB125以降において繰り返し実行される残余処理の中で実行される構成としてもよい。当該構成としても、遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止された状態となった場合に管理用処理が実行されなくなってしまうことを防止することができる。本構成では、更新タイミングカウンタは特定制御用のワークエリア221に設けられている。更新タイミングカウンタの更新は、遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグの状態に関わらず、第1タイマ割込み処理(図279)において実行される。更新タイミングカウンタの更新が行われて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を更新するタイミングとなった場合には、特定制御用のワークエリア221に設けられた更新タイミングフラグに「1」をセットする。管理用処理(図70)の中で実行される表示用処理(図131)では、特定制御用のワークエリア221における更新タイミングフラグの状態を参照し、更新タイミングフラグに「1」がセットされている場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を更新するタイミングであることを特定する。これにより、非定期的に実行される残余処理において管理用処理が実行される構成としても、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を定期的に更新することができる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされたことに基づいて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントとともに特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示用セグメントを消灯状態とする構成に限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントのみが消灯状態となり特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bにおける表示は継続される構成としてもよい。具体的には、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合、第2タイマ割込み処理(図281)におけるステップSI403〜ステップSI408の処理が実行されなくなるようにする。また、種別カウンタの更新処理(ステップSI411)では、遊技停止フラグに「1」がセットされている場合、特定制御用のワークエリア221における種別カウンタの値に「1」を加算した後、その加算後の種別カウンタの値が「5」となった場合には種別カウンタに「1」をセットする。この場合、第1〜第4表示回路261〜264には新たな表示データが提供される一方、第5表示回路265には新たな表示データが提供されなくなる。これにより、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bにおける表示を継続させながら、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントのみを消灯状態とすることができる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされたことに基づいて特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示用セグメントとともに第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントを消灯状態とする構成に限定されることはなく、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示用セグメントが消灯状態となり、第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示は継続される構成としてもよい。具体的には、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合、種別カウンタの更新処理(第2割込み処理(図281)のステップSI411)では、特定制御用のワークエリア221における種別カウンタに「5」のみをセットする。この場合、第5表示回路265には新たな表示データが提供される一方、第1〜第4表示回路261〜264には新たな表示データが提供されなくなる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示を継続させながら、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示用セグメントを消灯状態とすることができる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされたことに基づいて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントが消灯状態となる構成に限定されることはなく、遊技停止フラグに「1」がセットされたことに基づいて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技の進行が停止された状態に対応する表示が行われる構成としてもよい。例えば、遊技の進行が停止された状態に対応する表示として、第1〜第4報知用表示装置201〜204における全ての表示用セグメントが点滅表示される構成(第1〜第4報知用表示装置201〜204の全てにおいて「8」が点滅表示される構成)としてもよい。具体的には、第5表示データバッファ275に第1〜第4報知用表示装置201〜204の全表示用セグメントを点灯状態とするための表示データ(第1〜第4報知用表示装置201〜204の全てに「8」を表示させるための表示データ)を設定する。そして、所定の点灯期間(例えば0.5秒間)に亘って、当該表示データと、当該表示データが第5表示回路265に対応していることを示す種別データとを表示IC266に対して送信するとともに、所定の消灯期間(例えば0.5秒間)に亘って、当該表示データ及び当該種別データが表示IC266に送信されないようにする。これらの所定の点灯期間と所定の消灯期間とが交互に繰り返されるようにすることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204における全ての表示用セグメントを点滅表示させて、遊技の進行が停止された状態であることを遊技ホールの管理者に把握させることができる。なお、遊技の進行が停止された状態に対応する表示として、第1〜第4報知用表示装置201〜204における一部の表示用セグメントが点滅表示される構成としてもよく、第1〜第4報知用表示装置201〜204における全ての表示用セグメントが点灯表示される構成としてもよい。第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技の進行が停止された状態に対応する表示が行われる構成とすることによっても、遊技の進行が停止された状態であることを分かり易いものとすることができる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされたことに基づいて特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示用セグメントが消灯状態となる構成に限定されることはなく、遊技停止フラグに「1」がセットされたことに基づいて特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bにて遊技の進行が停止された状態に対応する表示が行われる構成としてもよい。当該構成としても、遊技の進行が停止された状態であることを分かり易いものとすることができる。
また、遊技停止フラグに「1」をセットする処理を行った場合には第2タイマ割込み処理(図281)の割込みを禁止する処理を行い、遊技停止フラグを「0」クリアする処理を行った場合には第2タイマ割込み処理(図281)の割込みを許可する処理を行う構成としてもよい。当該構成によっても、遊技の進行が停止された状態において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントを消灯状態とすることができるとともに、遊技の進行が停止された状態が解除された場合に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示を開始することができる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に所定のバックアップ期間(例えば10秒間)に亘って音光側RAM355に情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される構成としてもよい。具体的には、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されたことに基づいて実行される音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)では、動作電力の供給が停止されてから当該動作電力の供給が再開されるまでの期間が上述した所定のバックアップ期間(例えば10秒間)を超えており、音光側RAM355の情報が不定な状態となっている場合、音光側RAM355の全記憶エリアの「0」クリア及び初期設定を行う。この場合、デモ開始用タイマカウンタ554aは、当該音光側RAMクリア処理において「0」クリアされる。その後、上記第77の実施形態と同様に、音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI503)にて音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始される。このため、動作電力の供給が停止されてから上述した所定のバックアップ期間が経過している複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始することにより、上記第77の実施形態と同様に、当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを揃えることができるとともに、開始待ち状態においてデモ演出が開始されるタイミングを揃えることができる。
一方、動作電力の供給が停止されてから当該動作電力の供給が再開されるまでの期間が上述した所定のバックアップ期間に収まっており、音光側RAM355の情報が記憶保持されている場合、デモ開始用タイマカウンタ554aは、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)における「0」クリア及び初期設定の対象から除外される。このため、複数のパチンコ機10においてデモ演出の開始タイミングが揃えられている状況において、当該複数のパチンコ機10のうち一部のパチンコ機10に対して個別に、動作電力の供給を停止するとともにその直後に(上述した所定のバックアップ期間が経過する前に)「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」を行いながら動作電力の供給を再開させる操作を行うことで、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされてしまうことを回避しながらデモ開始用タイマカウンタ554aの更新を再開させることができる。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされることを回避することにより、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングがずれてしまうことを抑制することができるとともに、開始待ち状態においてデモ演出が開始されるタイミングがずれてしまうことを抑制することができる。これにより、同時に動作電力の供給が開始された後に個別に「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまう可能性を低減することができる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において音光側RAM355に情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される構成としてもよい。具体的には、上記第77の実施形態において既に説明したとおり、デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングで開始される。開始待ち状態となっても、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するまではデモ演出の開始は待機される。本構成におけるデモ開始用タイマカウンタ554aは、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されたことに基づいて実行される音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)において、「0」クリア及び初期設定の対象から除外されている。パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状態においても音光側RAM355における情報の記憶保持が行われるため、デモ開始用タイマカウンタ554aは動作電力の供給開始直後に不定な状態となっていない。上記第77の実施形態において既に説明したとおり、当該音光側RAMクリア処理が実行された後に音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始される。その後、本構成では、音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンドを受信した場合、音光側第1RAM初期化処理が実行される。音光側第1RAM初期化処理では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされる。複数のパチンコ機10に対して、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」を行うことなく動作電力の供給が同時に開始された場合、当該複数のパチンコ機10において音光側第1RAM初期化処理が実行されるタイミングが揃うとともに、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされるタイミングが揃う。上述したとおり、音光側第1RAM初期化処理が実行されるよりも先に音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されているため、音光側第1RAM初期化処理が実行されるタイミングを揃えることにより、当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを揃えることができるとともに、開始待ち状態におけるデモ演出の開始タイミングを揃えることができる。
一方、本構成では、音光側CPU353が主側CPU63から確認時の復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、又はクリア時の復帰コマンドを受信した場合、音光側第2RAM初期化処理が実行される。デモ開始用タイマカウンタ554aは、音光側第2RAM初期化処理における「0」クリア及び初期設定の対象から除外されており、音光側第2RAM初期化処理が行われてもデモ開始用タイマカウンタ554aの値は「0」クリアされない。複数のパチンコ機10においてデモ演出の開始タイミングが揃えられている状況において、当該複数のパチンコ機10のうち一部のパチンコ機10に対して個別に、動作電力の供給を停止するとともにその直後に「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」を行いながら動作電力の供給を再開させる操作が行われた場合、動作電力の供給が開始されたことに基づいて音光側RAMクリア処理が実行されるとともに、その後に主側CPU63から確認時の復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、又はクリア時の復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側第2RAM初期化処理が実行される。既に説明したとおり、音光側RAMクリア処理及び音光側第2RAM初期化処理が実行されたとしてもデモ開始用タイマカウンタ554aの値は「0」クリアされない。このため、複数のパチンコ機10に対して動作電力の供給が同時に開始された後、個別に「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングと、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」が行われなったパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングとがずれてしまうことが抑制されている。これにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて、個別に「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまう可能性を低減することが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において音光側RAM355に情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給されるとともに、パチンコ機10への動作電力の供給開始時にデモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされない構成としてもよい。具体的には、デモ開始用タイマカウンタ554aは、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)及び音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)において「0」クリアの対象から除外されている。パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において音光側RAM355にバックアップ電力が供給されない構成では、パチンコ機10への動作電力の供給開始直後に音光側RAM355の記憶エリアが不定な状態となっているため、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)にて音光側RAM355の全記憶エリアを「0」クリアするとともに、初期設定を行う必要がある。これに対して、本構成では、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において音光側RAM355にバックアップ電力が供給されるため、パチンコ機10への動作電力の供給開始直後に音光側RAM355の記憶エリアが不定な状態とならない。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)及び音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)においてデモ開始用タイマカウンタ554aを「0」クリアすることなく、パチンコ機10への動作電力の供給停止時にデモ開始用タイマカウンタ554aに格納されていた値からデモ開始用タイマカウンタ554aの更新を再開させることができる。
上記第77の実施形態において既に説明したとおり、デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングで開始される。開始待ち状態となっても、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するまではデモ演出の開始は待機される。本構成では、複数のパチンコ機10において前回の動作電力の供給停止時にデモ開始用タイマカウンタ554aに格納されていた値が異なっている場合、当日に当該複数のパチンコ機10への動作電力の供給が同時に開始されたとしても、当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングは異なるタイミングとなるとともに、開始待ち状態においてデモ演出が開始されるタイミングは異なるタイミングとなる。デモ演出の開始タイミングに過去のデモ開始用タイマカウンタ554aの更新態様まで反映される構成とすることにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて当日に「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
また、開始待ち状態においてデモ演出の開始タイミングとなる時間間隔が一定である構成に限定されることはなく、開始待ち状態においてデモ演出の開始タイミングとなる時間間隔が複数種類存在している構成としてもよい。具体的には、音光側ROM354にはデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が複数設定されている最大値テーブルが予め記憶されている。最大値テーブルにおける「0」のポインタ情報にはデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として「2999」が設定されており、「1」のポインタ情報にはデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として「3999」が設定されており、「2」のポインタ情報にはデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として「4999」が設定されている。また、初期化対象外エリア554にはデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を音光側CPU353にて把握可能とする最大値カウンタが設けられている。
音光側立ち上げ処理(図283)では、ステップSI503にて音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みを許可する場合に、最大値テーブルを音光側ROM354から初期化対象外エリア554に読み出す。そして、当該最大値テーブルにおける「0」のポインタ情報に設定されている「2999」の数値情報をデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として初期化対象外エリア554における最大値カウンタにセットする。デモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理(音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI601)では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値である状態で当該更新処理(ステップSI601)が実行されてデモ開始用タイマカウンタ554aの値を「0」クリアした場合に、最大値テーブルのポインタ情報を更新する。具体的には、現状のポインタ情報を1加算するとともに、当該1加算後のポインタ情報が「3」となった場合には当該ポインタ情報を「0」クリアする。そして、当該更新後のポインタ情報に設定されている数値情報(「2999」、「3999」又は「4999」の数値情報)をデモ開始用タイマカウンタ554aの新たな最大値として初期化対象外エリア554における最大値カウンタにセットする。これにより、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が更新される。
デモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理(音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI601)において、最大値テーブルのポインタ情報は、デモ開始用タイマカウンタ554aの更新と連動する態様で更新される。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始してデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを揃えることで、当該複数のパチンコ機10における最大値テーブルのポインタ情報の更新タイミングも揃えることができる。これにより、開始待ち状態においてデモ演出の開始タイミングとなる時間間隔を複数種類としながら、複数のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングを揃えることができる。
<第78の実施形態>
本実施形態では開始待ち状態においてデモ演出を開始するタイミングを把握するための構成が上記第77の実施形態と相違している。以下、上記第77の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第77の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態では、上記第49の実施形態と同様に、音声発光制御基板351(図172)にRTC356(図172)及びRTC用メモリ357(図172)が搭載されている。上記第49の実施形態において既に説明したとおり、RTC356はリアルタイムクロックであり、年月日情報及び時刻情報を常時計測し、音光側CPU353からの指示に従い、その計測している年月日情報及び時刻情報(日時情報ともいう)を出力することが可能な構成である。RTC356にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても年月日情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。なお、RTC356において日時情報が計測される構成に限定されることはなく、時刻情報のみが計測される構成としてもよい。
また、上記第49の実施形態において既に説明したとおり、RTC用メモリ357はSRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。RTC用メモリ357には音光側CPU353からの指示に従いRTC356の日時情報が格納される。また、RTC用メモリ357に格納された日時情報は必要に応じて音光側CPU353にて読み出される。なお、RTC用メモリ357にはRTC356に対して設けられたバックアップ電源からバックアップ電力が供給される構成となっており、パチンコ機10の電源遮断中においても日時情報が記憶保持される。但し、これに限定されることはなくRTC用メモリ357が情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要としないEEPROMなどであってもよい。
本実施形態における音光側RAM355には、上記第77の実施形態における初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555は設けられていない。後述する音光側立ち上げ処理(図288)における音光側RAMクリア処理(ステップSI801)及び音光側RAM初期化処理(ステップSI808)では、音光側RAM355の全ての記憶エリアが「0」クリア及び初期設定の対象となる。
音光側RAM355には、上記第77の実施形態におけるデモ開始用タイマカウンタ554aは設けられていない。本実施形態では、パチンコ機10への動作電力が開始された後にRTC356から日時情報を取得し、当該取得した日時情報をデモ演出の基準時間情報としてRTC用メモリ357に記憶する。開始待ち状態では、RTC用メモリ357に格納されているデモ演出の基準情報と、RTC356における現状の日時情報との差分が所定時間(具体的には15秒間)の整数倍となった場合に図柄表示装置41においてデモ演出を開始させる。
図288は本実施形態における音光側CPU353にて実行される音光側立ち上げ処理を示すフローチャートである。なお、音光側立ち上げ処理はパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
ステップSI801では、音光側RAMクリア処理を実行する(ステップSI801)。上述したとおり、音光側RAMクリア処理では、音光側RAM355の「0」クリア及び初期設定を行う。パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合、音光側RAM355にはバックアップ電力は供給されない。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後、音光側RAM355の記憶エリアは不定な状態となっている。ステップSI801にて音光側RAMクリア処理を実行することにより、音光側RAM355の記憶エリアにおける当該不定な状態を解消することができる。その後、音光側RAMクリア処理では、上記第77の実施形態と同様に、図柄表示装置41において初期画像及び機種情報画像の表示が行われるように表示制御装置82の表示制御を行う。これにより、図柄表示装置41では、まず初期画像の表示が開始される。上記第77の実施形態において既に説明したとおり、初期画像が所定の時間(例えば3秒間)に亘って表示された後、図柄表示装置41の表示内容は、初期画像から機種情報画像に切り替わる。
その後、RTC356の日時情報をデモ演出の基準時間情報としてRTC用メモリ357に格納する(ステップSI802)。既に説明したとおり、音光側CPU353は開始待ち状態において、RTC用メモリ357に格納されているデモ演出の基準時間情報とRTC356における現状の日時情報との差分が所定時間(具体的には15秒間)の整数倍となるタイミングで図柄表示装置41においてデモ演出が開始されるようにする。ステップSI802にてRTC用メモリ357に格納されたデモ演出の基準時間情報は、後述する音光側RAM初期化処理(ステップSI808)が実行されてもクリアされない。これにより、音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを受信するタイミングによってデモ演出の基準時間がずれてしまうことが防止されている。
その後、ステップSI803〜ステップSI807では、上記第77の実施形態における音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI504〜ステップSI508と同一の処理を実行する。具体的には、主側CPU63から更新開始コマンドを受信した場合(ステップSI803:YES)に更新時報知の設定処理を実行し(ステップSI804)、主側CPU63から確認開始コマンドを受信した場合(ステップSI805:YES)に確認時報知の設定処理を実行する(ステップSI806)。そして、ステップSI807にて主側CPU63から通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを受信していないと判定した場合には、いずれかの復帰コマンドを受信するまでステップSI803〜ステップSI807の処理を繰り返し実行する。更新時報知の設定処理(ステップSI804)及び確認時報知の設定処理(ステップSI806)の内容は、上記第77の実施形態において既に説明したとおりである。
ステップSI807にて主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したと判定した場合には、音光側RAM初期化処理を実行する(ステップSI808)。音光側RAM初期化処理では、音光側RAM355の「0」クリア及び初期設定に際して、更新時報知が行われている場合には当該更新時報知を終了させるとともに、確認時報知が行われている場合には当該確認時報知を終了させる。一方、音光側RAM初期化処理が実行されても図柄表示装置41における機種情報画像の表示は終了しない。機種情報画像は、デモ演出が開始されるまで図柄表示装置41に表示され続ける。音光側RAM初期化処理では、既に説明したとおり、音光側RAM355の全ての記憶エリアの「0」クリア及び初期設定を行う。音光側RAM初期化処理が実行されてもステップSI802にてRTC用メモリ357に格納されたデモ演出の基準時間情報はクリアされない。これにより、音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを受信するタイミングによってデモ演出の基準時間がずれてしまうことが防止されている。
ステップSI808にて音光側RAM初期化処理を実行した後、音光側RAM355に設けられた待ち状態フラグ555bに「1」をセットする(ステップSI809)。待ち状態フラグ555bは、上記第77の実施形態と同様に、開始待ち状態であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。待ち状態フラグ555bに「1」がセットされることにより開始待ち状態となる。
その後、ステップSI810〜ステップSI816では、上記第77の実施形態における音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI511〜ステップSI517と同一の処理を実行する。ステップSI811にて通常復帰報知の設定処理を実行した場合、ステップSI813にて更新後報知の設定処理を実行した場合、ステップSI815にて確認後報知の設定処理を実行した場合、又はステップSI816にてクリア復帰報知の設定処理を実行した場合には、音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みを許可して(ステップSI817)、本音光側立ち上げ処理を終了する。
次に、音光側CPU353にて実行される開始待ち演出用処理について、図289のフローチャートを参照しながら説明する。なお、開始待ち演出用処理は、上記第77の実施形態と同様に、音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI621にて実行される。
ステップSI901〜ステップSI905では、上記第77の実施形態における開始待ち演出用処理(図285)のステップSI701〜ステップSI705と同一の処理を実行する。
ステップSI902にて音光側RAM355における待ち状態フラグ555bに「1」がセットされていると判定した場合、又はステップSI905にて待ち状態フラグ555bに「1」をセットした場合、すなわち開始待ち状態である場合には、RTC用メモリ357に記憶されているデモ演出の基準時間情報に基づいてデモ演出の基準時間を把握し(ステップSI906)、RTC356における現状の日時情報を取得する(ステップSI907)。その後、音光側RAM355に設けられた開始待ち演出フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。開始待ち演出フラグは、上記第77の実施形態と同様に、開始待ち演出としてデモ演出及び待機図柄表示のいずれかを実行している状態であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。
開始待ち演出フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSI908:NO)には、ステップSI906にて把握したデモ演出の基準時間とステップSI907にて取得した日時情報とに基づいてデモ演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップSI909)。具体的には、デモ演出の基準時間からの経過時間が15秒の整数倍であるか否かを判定し、当該経過時間が15秒の整数倍である場合にデモ演出の開始タイミングであると判定する。
ステップSI909においてデモ演出の開始タイミングであると判定した場合にはステップSI910に進む。ステップSI910〜ステップSI911では、上記第77の実施形態における開始待ち演出用処理(図285)のステップSI708〜ステップSI709と同様の処理を実行する。具体的には、音光側RAM355における開始待ち演出フラグに「1」をセットし(ステップSI910)、デモ演出の開始設定処理を実行して(ステップSI911)、本開始待ち演出用処理を終了する。ステップSI911におけるデモ演出の開始設定処理は、待機図柄表示が行われている状況においてデモ演出の基準時間からの経過時間が15秒間の整数倍となった場合(後述するステップSI914にて肯定判定が行われた場合)にも実行される。当該デモ演出の開始設定処理では、図柄表示装置41にて機種情報画像の表示が行われている場合には当該機種情報画像の表示が終了するように表示制御装置82を表示制御するとともに、図柄表示装置41にて待機図柄表示が実行されている場合には当該待機図柄表示が終了するように表示制御装置82を表示制御する。そして、図柄表示装置41にてデモ演出が実行されるように表示制御装置82を表示制御する。なお、デモ演出用の発光態様で表示発光部53が発光するように表示発光部53の発光制御を実行する構成としてもよく、デモ演出用の音出力が行われるようにスピーカ部54を音出力制御する構成としてもよい。
ステップSI908にて肯定判定を行った場合、すなわち既に開始待ち演出(デモ演出及び待機図柄表示)を実行中である場合には、ステップSI906にて把握したデモ演出の基準時間とステップSI907にて取得した日時情報とに基づいてデモ演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップSI912)。具体的には、ステップSI911にてデモ演出を開始してから10秒間が経過している場合にデモ演出の終了タイミングであると判定する。デモ演出の終了タイミングである場合(ステップSI911:YES)には、待機図柄表示の開始設定処理を実行して(ステップSI913)、本開始待ち演出用処理を終了する。ステップSI913における待機図柄表示の開始設定処理では、図柄表示装置41において実行されているデモ演出が終了するとともに当該図柄表示装置41において待機図柄表示が開始されるように表示制御装置82を表示制御する。なお、待機図柄表示用の発光態様で表示発光部53が発光するように表示発光部53の発光制御を実行する構成としてもよく、待機図柄表示用の音出力が行われるようにスピーカ部54を音出力制御する構成としてもよい。
ステップSI912にて否定判定を行った場合には、ステップSI906にて把握したデモ演出の基準時間とステップSI907にて取得した日時情報とに基づいてデモ演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップSI914)。具体的には、デモ演出の基準時間からの経過時間が15秒の整数倍であるか否かを判定し、当該経過時間が15秒の整数倍である場合にデモ演出の開始タイミングであると判定する。デモ演出の開始タイミングでない場合(ステップSI914:NO)には、そのまま本開始待ち演出用処理を終了する。一方、デモ演出の開始タイミングである場合(ステップSI914:YES)には、前回のデモ演出の開始タイミングから15秒が経過して新たなデモ演出の開始タイミングとなったことを意味するため、ステップSI911におけるデモ演出の開始設定処理を実行して、本開始待ち演出用処理を終了する。これにより、図柄表示装置41では待機図柄表示が終了して新たなデモ演出が開始される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に実行される音光側立ち上げ処理(図288)においてRT356から日時情報が取得されるとともに、当該日時情報がデモ演出の基準時間情報としてRTC用メモリ357に格納される。開始待ち状態では、RTC用メモリ357におけるデモ演出の基準時間と、RTC356における現状の日時情報とに基づいてデモ演出の開始タイミングが把握される。音光側立ち上げ処理(図288)では、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてからRTC用メモリ357にデモ演出の基準時間情報を設定する処理が実行されるまでの間に外部からの操作を必要とする処理は行われない。また、デモ演出の基準時間情報を取得するタイミングを変更する抽選等も行われない。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始することで、当該複数のパチンコ機10におけるデモ演出の基準時間を同一又は略同一の時間として揃えることができる。
開始待ち状態においてRTC用メモリ357におけるデモ演出の基準時間情報とRTC356における現状の日時情報との差分が所定時間(具体的には15秒間)の整数倍となるタイミングで、図柄表示装置41にてデモ演出が開始される。このため、同一又は略同一のデモ演出の基準時間が同一又は略同一の時間に揃えられている複数のパチンコ機10において、開始待ち状態にてデモ演出が一斉に開始される状況を作り出すことが可能となる。これにより、当該複数のパチンコ機10におけるデモ演出に一体感を持たせて、パチンコ機10への遊技者の関心を高めることができる。
RTC用メモリ357に格納されているデモ演出の基準時間情報は、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信して音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図288)のステップSI808)が実行されてもクリアされない。このため、パチンコ機10への動作電力の供給開始時における「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によってデモ演出の基準時間がずれてしまうことが防止されている。
「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」の有無によってデモ演出の基準時間が変化しない構成であるため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合であって当該複数のパチンコ機10のうち一部のパチンコ機10に対して「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われた場合に、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」が行われなかったパチンコ機10におけるデモ演出の基準時間と、「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10におけるデモ演出の基準時間とを同一の時間として揃えることができる。これにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて、「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
なお、デモ演出の開始タイミングが設定されている開始タイミングテーブルが音光側ROM354に予め記憶されており、デモ演出の開始タイミングが当該開始タイミングテーブルに基づいて把握される構成としてもよい。具体的には、開始タイミングテーブルには、デモ演出の開始タイミングとしてRTC356における日時情報の秒数部分が「00」秒、「15」秒、「33」秒及び「47」秒となるタイミングが設定されている。本構成では、開始タイミングテーブルは、音光側立ち上げ処理(図288)のステップSI817にて音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可される前に音光側ROM354から音光側RAM355に読み出される。開始待ち演出用処理(図289)では、開始待ち状態である場合、ステップSI907にてRTC356から取得した現状の日時情報の秒数部分を開始タイミングテーブルと照合し、当該秒数部分が「00」秒、「15」秒、「33」秒又は「47」秒のいずれかである場合にデモ演出の開始タイミングであると判定して(ステップSI909:YES)、デモ演出を開始させる。RTC356から取得した現状の日時情報の秒数部分が「00」秒であることに基づいてデモ演出が開始された場合には次回のデモ演出が15秒後に開始され、現状の日時情報の秒数部分が「15」秒であることに基づいてデモ演出が開始された場合には次回のデモ演出が18秒後に開始され、現状の日時情報の秒数部分が「33」秒であることに基づいてデモ演出が開始された場合には次回のデモ演出が14秒後に開始され、現状の日時情報の秒数部分が「47」秒であることに基づいてデモ演出が開始された場合には次回のデモ演出が13秒後に開始される。このように、開始待ち状態において、RTC356における現状の日時情報の秒数部分が開始タイミングテーブルに設定されている秒数と一致した場合にデモ演出を開始する構成としても、複数のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングを揃えることができる。本構成では、複数のパチンコ機10に対して異なるタイミングで動作電力の供給を開始した場合においても、当該複数のパチンコ機10におけるRTC356の日時情報が揃っていることを条件として、当該複数のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングを揃えることができる。これにより、複数の島設備に設置されている複数のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングを揃えることが可能となる。また、本構成では、1つのデモ演出の開始タイミングから次回のデモ演出の開始タイミングまでの時間間隔として、複数パターンの時間間隔が存在する態様で、複数のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングを揃えることが可能となる。
<第79の実施形態>
本実施形態ではデモ演出の開始タイミングを変更するか否かを決定するタイミング変更抽選が行われる点で上記第77の実施形態と相違している。以下、上記第77の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第77の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
上記第77の実施形態において既に説明したとおり、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には「2999」)に達するタイミングで図柄表示装置41においてデモ演出が開始される。本実施形態では、音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンド、確認時の復帰コマンド、更新時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合に、音光側CPU353にて、上述したタイミング変更抽選が行われる。タイミング変更抽選には、デモ演出の開始タイミングを変更しない抽選結果と、デモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果とが存在している。これにより、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングを変更しない抽選結果となったパチンコ機10と、デモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果となったパチンコ機10との両方が存在している状況となる可能性が高められている。
タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報は、主側CPU63から音光側CPU353に対して送信される。音光側CPU353がタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報を取得するための構成について説明する。図290(a)は本実施形態における特定制御用のワークエリア221に設けられた記憶エリアを説明するための説明図である。本実施形態における主側RAM65の特定制御用のワークエリア221には、図290(a)に示すように、音光側CPU353にて実行されるタイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報が設定される送信乱数記憶カウンタ556が設けられている。
送信乱数記憶カウンタ556は10ビットの記憶容量となっており、送信乱数記憶カウンタ556には「0」〜「599」のいずれかの数値情報が設定される。本実施形態では、メイン処理(図165)のステップSB105においてチェックサムが正常であると判定された場合、特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIに格納されている「0」〜「599」のいずれかの数値情報が送信乱数記憶カウンタ556に設定される。一方、ステップSB105においてチェックサムが正常でないと判定された場合には、送信乱数記憶カウンタ556に「0」の数値情報が設定される。
上記第1の実施形態において既に説明したとおり、乱数初期値カウンタCINIは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値(具体的には「599」)に達した後に「0」に戻るループカウンタである。乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新する乱数初期値更新処理は、上記第77の実施形態において既に説明した第1タイマ割込み処理(図279)のステップSI203、及び上記第49の実施形態において既に説明したメイン処理(図165)のステップSB126にて実行される。乱数初期値カウンタCINIの数値情報は、第1タイマ割込み処理(図279)のステップSI203にて定期的に更新されるとともに、メイン処理(図165)のステップSB126にて非定期的に更新される。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、メイン処理(図165)における残余処理(ステップSB125〜SB128)は、第1タイマ割込み処理(図279)及び第2タイマ割込み処理(図281)の処理完了時間に応じて変動する不規則な時間を利用して行われる。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるタイミングにおいて、乱数初期値カウンタCINIに格納されている数値情報が特定の数値範囲に偏ることはない。第1タイマ割込み処理(図279)の処理完了時間は、遊技者による発射操作装置28の操作態様及び遊技球の入球態様等によって変動する。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるタイミングにおいて、乱数初期値カウンタCINIに格納されている数値情報は、偶然一致の場合を除いて、複数のパチンコ機10において異なる値となっている。
本実施形態では、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても、電源・発射制御装置78に設けられた電断時用電源部から特定制御用のワークエリア221を含む主側RAM65に記憶保持用の電力としてバックアップ電力が供給される。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIの値の記憶保持が行われる。
乱数初期値カウンタCINIの値は、停電情報記憶処理(第1タイマ割込み処理(図279)のステップSI201)にて停電の発生が特定されてから、パチンコ機10への動作電力の供給が停止し、その後に当該動作電力の供給が再開されて送信乱数記憶カウンタ556に設定されるまでの間にクリアされない。このため、メイン処理(図165)のステップSB105においてチェックサムが正常でないと判定された場合を除いて、送信乱数記憶カウンタ556には、パチンコ機10への動作電力の供給停止時に乱数初期値カウンタCINIに記憶されていた数値情報が設定される。なお、既に説明したとおり、メイン処理(図165)のステップSB105においてチェックサムが正常でないと判定された場合には送信乱数記憶カウンタ556に「0」が設定される。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、メイン処理(図165)では、パチンコ機10への動作電力の供給開始に際して、設定キー挿入部68aのON操作が行われることなくリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合(ステップSB108又はステップSB120:YES、ステップSB114:NO)、遊技停止フラグに「1」がセットされていないこと(ステップSB116:NO)を条件として、第1RAMクリア処理が実行される(ステップSB117)。また、上記第49の実施形態において既に説明したとおり、メイン処理(図165)では、パチンコ機10への動作電力の供給開始に際して、設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合(ステップSB108又はステップSB120:YES、ステップSB114:YES)、設定値更新処理(図167)が実行される(ステップSB115)。当該設定値更新処理では、ステップSB313にて第2RAMクリア処理が実行される。これらの第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221が「0」クリアされるとともに初期設定が実行される。このため、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、乱数初期値カウンタCINIの値が「0」クリアされてしまう。本実施形態において、乱数初期値カウンタCINIに格納されている数値情報が送信乱数記憶カウンタ556に設定されるタイミングは、メイン処理(図165)のステップSB105においてチェックサムが正常と判定されたタイミングであり、第1RAMクリア処理(メイン処理(図165)のステップSB117)及び第2RAMクリア処理(設定値更新処理(図167)のステップSB313)が実行されるタイミングよりも前のタイミングである。また、送信乱数記憶カウンタ556は、これらの第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理において「0」クリアされない。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給開始に際してリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合にも、「0」クリアされる前の乱数初期値カウンタCINIに格納されている数値情報を音光側CPU353に送信することが可能となっている。
主側CPU63は、音光側CPU353に対して通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを送信する場合、タイミング変更抽選用の抽選用乱数情報として、特定制御用のワークエリア221における送信乱数記憶カウンタ556に格納されている数値情報を当該送信する復帰コマンドに設定する。
上記第49の実施形態において既に説明したとおり、通常復帰コマンドは、メイン処理(図165)において設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合にステップSB113にて送信される。クリア時の復帰コマンドは既に説明したとおりメイン処理(図165)のステップSB117にて第1RAMクリア処理が終了した場合にステップSB118にて送信される。確認時の復帰コマンドは設定確認用処理(図166)のステップSB207にて音光側CPU353に送信される。更新時の復帰コマンドは設定値更新処理(図167)のステップSB314にて音光側CPU353に送信される。
送信乱数記憶カウンタ556は、第1RAMクリア処理(メイン処理(図165)のステップSB117)及び第2RAMクリア処理(設定値更新処理(図167)のステップSB313)において「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアから除外されている。このため、送信乱数記憶カウンタ556の値は、メイン処理(図165)のステップSB105にてチェックサムが正常であると判定されて乱数初期値カウンタCINIの値が設定されてからいずれかの復帰コマンドが送信されるまでの間にクリアされない。このため、メイン処理(図165)のステップSB105においてチェックサムが正常であると判定された場合、主側CPU63から音光側CPU353に送信されるいずれかの復帰コマンドには、タイミング変更抽選用の抽選用乱数情報として、パチンコ機10への動作電力の供給停止時に特定制御用のワークエリア221の乱数初期値カウンタCINIに記憶されていた数値情報が設定される。
図290(b)は音光側RAM355における初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555を説明するための説明図である。図290(b)に示すように、音光側RAM355の初期化対象外エリア554には、受信乱数記憶カウンタ554bが設けられている。受信乱数記憶カウンタ554bは、音光側CPU353が主側CPU63から受信したいずれかの復帰コマンドに設定されているタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報が格納されるカウンタである。受信乱数記憶カウンタ554bは10ビットの記憶エリアとなっており、受信乱数記憶カウンタ554bには主側CPU63から受信した「0」〜「599」のいずれかの抽選用乱数情報が格納される。上記第77の実施形態において既に説明したとおり、初期化対象外エリア554は音光側RAM初期化処理(後述する音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ110)における「0」クリア及び初期設定の対象から除外されている。このため、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信して実行される音光側RAM初期化処理(後述する音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ110)において受信乱数記憶カウンタ554bの値は変更されない。
音光側CPU353が主側CPU63から受信して受信乱数記憶カウンタ554bに格納されたタイミング変更用の抽選用乱数情報は、そのままタイミング変更抽選に用いられる。これにより、数値範囲に偏りのない抽選用乱数情報を用いてタイミング変更抽選を行うことが可能となっている。また、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合においても、偶然一致の場合を除いて、当該複数のパチンコ機10においてタイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報を異なる値とすることができる。
上記第77の実施形態と同様に、音光側RAM355の初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合にバックアップ電力が供給されない記憶エリアである。パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後、初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555の記憶エリアは不定な状態となっている。このため、初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555の記憶エリアにおける当該不定な状態を解消するために音光側RAMクリア処理(後述する音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ101)を実行する必要がある。
既に説明したとおり、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において、音光側RAM355にはバックアップ電力が供給されない。パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後、音光側RAM355の記憶エリアは不定な状態となっており、音光側RAMクリア処理(後述する音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ101)にて初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555を「0」クリアして、初期設定を行う必要がある。このため、音光側RAM355にタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報を更新する乱数更新カウンタが設けられており、主側CPU63からタイミング変更抽選用の抽選用乱数を受信することなく当該乱数更新カウンタにおける抽選用乱数情報をタイミング変更抽選に用いる構成とすると、音光側RAMクリア処理において当該乱数更新カウンタも「0」クリアする必要が生じてしまう。当該構成では、音光側RAMクリア処理(後述する音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ101)にて当該乱数更新カウンタが「0」クリアされてからタイミング変更抽選が行われるまでに当該抽選用乱数情報が更新される回数が毎回同一又は略同一となりタイミング変更抽選の結果が常に同一の結果となってしまうおそれがある。また、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始した場合に、当該複数のパチンコ機10におけるタイミング変更抽選の結果が全て同一となってしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、音光側CPU353が主側CPU63から受信するいずれかの復帰コマンドにタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報が設定されており、当該抽選用乱数情報を用いてタイミング変更抽選が行われる構成である。これにより、タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報が特定の数値範囲に偏ってしまうことが防止されており、当該タイミング変更抽選の抽選結果が設計段階で意図された確率とは異なる確率で発生してしまうことが防止されている。また、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始した場合でも、当該複数のパチンコ機10におけるタイミング変更抽選の結果が全て同一となってしまう可能性が低減されている。
音光側CPU353が主側CPU63から受信する抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまで、特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIにおいて更新されていた数値情報であり、メイン処理(図165)において設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)が行われるよりも先に送信乱数記憶カウンタ556に設定された数値情報である。タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給開始時における「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によって影響を受けない。これにより、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によってタイミング変更抽選の結果に設計段階で意図しない偏りが生じることが防止されているとともに、デモ演出の開始タイミングに基づいて動作電力の供給開始時に「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されている。
次に、本実施形態における音光側CPU353にて実行される音光側立ち上げ処理について、図291のフローチャートを参照しながら説明する。なお、音光側立ち上げ処理はパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
ステップSJ101〜ステップSJ108では、上記第77の実施形態における音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501〜ステップSI508と同一の処理を実行する。ステップSJ108にて主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したと判定した場合、当該受信した復帰コマンドに設定されているタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報を初期化対象外エリア554における受信乱数記憶カウンタ554bに記憶する(ステップSJ109)。既に説明したとおり、主側CPU63から受信するタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給停止時に特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIに記憶されていた「0」〜「599」の数値情報であり、特定の数値範囲に偏っていない数値情報である。また、既に説明したとおり、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始した場合、当該複数のパチンコ機10において音光側CPU353が主側CPU63から受信するタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報は、偶然一致の場合を除いて、それぞれ異なった値となる。
その後、音光側RAM初期化処理を実行する(ステップSJ110)。既に説明したとおり、デモ開始用タイマカウンタ554a及び受信乱数記憶カウンタ554bは初期化対象外エリア554に設けられており、当該初期化対象外エリア554は音光側RAM初期化処理の「0」クリア及び初期化の対象から除外されている。このため、ステップSJ110にて音光側RAM初期化処理が実行されてもデモ開始用タイマカウンタ554aの値及び受信乱数記憶カウンタ554bの値は変更されない。その後、タイミング変更抽選用処理を実行する(ステップSJ111)。図292(a)はタイミング変更抽選用処理を示すフローチャートである。
タイミング変更抽選用処理では、タイミング変更抽選に用いるタイミング変更抽選テーブルを音光側ROM354から音光側RAM355の初期化対象エリア555に読み出す(ステップSJ201)。図292(b)はタイミング変更抽選テーブル557を説明するための説明図である。図292(b)に示すように、タイミング変更抽選テーブル557には、デモ演出の開始タイミングが変更されない抽選結果と、デモ演出の開始タイミングが変更される抽選結果とが設定されている。
タイミング変更抽選では、受信乱数記憶カウンタ554bにおける抽選用乱数が「0」〜「539」の数値範囲である場合にデモ演出の開始タイミングが変更されない抽選結果となるとともに、当該抽選用乱数が「540」〜「599」の数値範囲である場合にデモ演出の開始タイミングが変更される抽選結果となる。タイミング変更抽選において、デモ演出の開始タイミングが変更されない抽選結果となる確率は9/10に設定されているとともに、デモ演出の開始タイミングが変更される抽選結果となる確率は1/10に設定されている。
このため、1つの島設備に複数のパチンコ機10が設置されている場合、タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングが変更されない抽選結果となるパチンコ機10の数の方が、デモ演出の開始タイミングが変更される抽選結果となるパチンコ機10の数よりも多い状況となる可能性が高められている。さらに言うと、1つの島設備に設置されている複数のパチンコ機10の一部であり多数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングが変更されずに揃っているとともに、残りの少数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングが変更されて当該多数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングからずれている状況となる可能性が高められている。
当該多数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングを揃えることによりデモ演出に一体感を持たせて遊技の興趣向上を図ることができる。そして、デモ演出の開始タイミングが当該多数側のパチンコ機10とはずれている少数側のパチンコ機10について、遊技者に特別感を感じさせ、当該少数側のパチンコ機10に対する遊技者の関心を高めることができる。例えば、デモ演出の開始タイミングが多数側のパチンコ機10とはずれている少数側のパチンコ機10について、パチンコ機10への動作電力の供給開始時に当該少数側のパチンコ機10のみに対して「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたのではないかと推測させることができる。
タイミング変更抽選用処理(図292(a))の説明に戻り、ステップSJ201にてタイミング変更抽選テーブル557を読み出した後、初期化対象外エリア554の受信乱数記憶カウンタ554bに記憶されている抽選用乱数の数値情報を把握する(ステップSJ202)。その後、ステップSJ202にて把握した抽選用乱数の数値情報をステップSJ201にて読み出したタイミング変更抽選テーブル557と照合することによりデモ演出の開始タイミングを変更するか否かを特定する。
デモ演出の開始タイミングを変更しない抽選結果となった場合(ステップSJ203:NO)には、デモ開始用タイマカウンタ554aの加算処理(ステップSJ204)を実行することなく、そのまま本タイミング変更抽選用処理を終了する。一方、デモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果となった場合(ステップSJ203:YES)には、デモ開始用タイマカウンタ554aの加算処理を実行して(ステップSJ204)、本タイミング変更抽選用処理を終了する。
ステップSJ204におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの加算処理では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値に「1400」を加算する。既に説明したとおり、デモ開始用タイマカウンタ554aは「0」〜「2999」の数値範囲で更新されるループカウンタである。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「1600」以上である状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの加算処理が行われた場合、当該「1400」加算後のデモ開始用タイマカウンタ554aの値は最大値である「2999」を上回って1周するため、デモ開始用タイマカウンタ554aの値は当該「1400」加算後の値から「3000」を減算した値となる。
このように、タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果となった場合には、デモ演出の開始タイミングを変更しない抽選結果となった場合と比較して、デモ演出の開始タイミングが7秒前倒しされる。複数のパチンコ機10に対して動作電力の供給が同時に開始された場合、タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果となったパチンコ機10では、デモ演出の開始タイミングを変更しない抽選結果となったパチンコ機10と比較して、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が7秒早く最大値(具体的には「2999」)に達する状態となるとともに、開始待ち状態においてデモ演出が7秒早く開始される状態となる。
音光側立ち上げ処理(図291)の説明に戻り、ステップSJ111にてタイミング変更抽選用処理を実行した後、初期化対象エリア555における待ち状態フラグ555bに「1」をセットして開始待ち状態とする(ステップSJ112)。上記第77の実施形態と同様に、開始待ち状態では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達したことに基づいて、図柄表示装置41にてデモ演出が開始される。
その後、ステップSJ113〜ステップSJ119では、上記第77の実施形態の音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI511〜ステップSI517と同一の処理を実行して、本音光側立ち上げ処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ101)においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされた後、タイミング変更抽選が行われる。当該タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果となった場合には、デモ開始用タイマカウンタ554aに所定の数値(具体的には「1400」)が加算されてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には「2999」)に達するタイミングがずれる。複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果となった一部のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングが、デモ演出の開始タイミングを変更しない抽選結果となった残りのパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングからずれている状況となる可能性を高めることができる。デモ演出の開始タイミングが2通り存在している状況を作り出すことにより、デモ演出の開始タイミングがいずれか一方であるパチンコ機10のみに対して遊技者にとって有利な設定値が設定されているのではないかと推測させて、当該パチンコ機10への遊技者の関心を高めることができる。
タイミング変更抽選において、デモ演出の開始タイミングが変更されない抽選結果となる確率が90%に設定されているとともに、デモ演出の開始タイミングが変更される抽選結果となる確率が10%に設定されている。これにより、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始される場合、当該複数のパチンコ機10のうち一部であり多数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングが揃っているとともに、残りの少数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングが当該多数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングからずれている状況となる可能性が高められている。当該多数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングを揃えることによりデモ演出に一体感を持たせて、パチンコ機10への遊技者の関心を高めることができる。また、デモ演出の開始タイミングが当該多数側のパチンコ機10とはずれている当該少数側のパチンコ機10について、遊技者に特別感を感じさせ、当該少数側のパチンコ機10に対する遊技者の関心をさらに高めることができる。例えば、デモ演出の開始タイミングが多数側のパチンコ機10とはずれている少数側のパチンコ機10について、パチンコ機10への動作電力の供給開始時に当該少数側のパチンコ機10のみに対して「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われたのではないかと推測させて、当該少数側のパチンコ機10への遊技者の関心を高めることができる。
パチンコ機10への動作電力の供給が開始されたことに基づいて実行される音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ101)ではデモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされる。一方、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したことに基づいて行われる音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ110)ではデモ開始用タイマカウンタ554aの値は「0」クリアされない。また、デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングで開始される。このため、「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無によって、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが変化してしまうことが防止されているとともに、「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無によって、デモ演出の開始タイミングが変化してしまうことが防止されている。これにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて「設定確認操作」及び「設定変更操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されている。
デモ演出の開始タイミングに基づいて「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無が特定され易くなってしまうことが防止されている構成において、タイミング変更抽選の抽選結果としてデモ演出の開始タイミングを変更しない抽選結果と、デモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果とが存在している。このため、遊技者にとって有利な設定値が設定されているパチンコ機10をデモ演出の開始タイミングに基づいて特定することを実際にはできない構成としながら、複数のパチンコ機10のうち少数側のパチンコ機10に対して遊技者にとって有利な設定値の設定が行われているのではないかという期待感を持たせることができる。これにより、パチンコ機10への遊技者の関心を高めることができる。
音光側CPU353が主側CPU63から受信する抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまで、特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIにおいて更新されていた数値情報であり、メイン処理(図165)において設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)が行われるよりも先に送信乱数記憶カウンタ556に設定された数値情報である。タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給開始時における「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によって影響を受けない。これにより、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によってタイミング変更抽選の結果に設計段階で意図しない偏りが生じることが防止されているとともに、デモ演出の開始タイミングに基づいて動作電力の供給開始時に「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されている。
主側CPU63は、パチンコ機10への動作電力の供給停止時に特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIに記憶されていた数値情報を、タイミング変更抽選用の抽選用乱数情報として音光側CPU353に送信する。音光側CPU353が主側CPU63からタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報を受信する構成であることにより、音光側RAM355にバックアップ電力を供給するための構成を不要としながら、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後、早期に数値範囲に偏りのない抽選用乱数情報を用いてタイミング変更抽選を行うことができる。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給開始後、早期にタイミング変更抽選を実行することが可能となっており、遊技ホールの営業時間の開始時に、1つの島設備に設置されている複数のパチンコ機10のうち一部であって多数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングが変更されずに揃っているとともに、残りの少数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングが変更されて当該多数側のパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミングからずれている状況となる可能性が高められている。
なお、音声発光制御基板351に、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される記憶メモリが設けられており、当該記憶メモリにおいてタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報が更新される構成としてもよい。具体的には、音声発光制御基板351に設けられている記憶メモリには、タイミング変更抽選用の抽選用乱数情報が更新される抽選用乱数カウンタが設けられている。抽選用乱数カウンタは、「0」〜「599」の数値範囲で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタである。音光側CPU353は、音光側タイマ割込み処理(図284)において開始待ち状態であることを条件として抽選用乱数カウンタを更新する。開始待ち状態の期間は遊技者による発射操作装置28の操作態様及び遊技球の入球態様等によって変動する期間である。このため、パチンコ機10への動作電力の供給停止時に抽選用乱数カウンタに記憶されている抽選用乱数情報が特定の数値範囲に偏ってしまうことを防止することができる。また、偶然一致の場合を除いて、複数のパチンコ機10における抽選用乱数カウンタに記憶されている抽選用乱数情報を異なる値とすることができる。上述したとおり、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態においても記憶メモリにはバックアップ電力が供給され、抽選用乱数カウンタに格納されている抽選用乱数情報の記憶保持が行われる。このため、パチンコ機10への動作電力の供給開始後、早期に数値範囲に偏りのない抽選用乱数情報を取得することができる。また、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始した場合に当該複数のパチンコ機10において取得される抽選用乱数情報が同一となる可能性を低減することができる。
また、音光側RAM355にタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報が更新される抽選用乱数カウンタが設けられており、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状態において、音光側RAM355に情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される構成としてもよい。具体的には、抽選用乱数カウンタは、「0」〜「599」の数値範囲で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタである。音光側CPU353は、音光側タイマ割込み処理(図284)において開始待ち状態であることを条件として抽選用乱数カウンタを更新する。開始待ち状態の期間は遊技者による発射操作装置28の操作態様及び遊技球の入球態様等によって変動する期間である。このため、パチンコ機10への動作電力の供給停止時に抽選用乱数カウンタに記憶されている抽選用乱数情報が特定の数値範囲に偏ってしまうことを防止することができる。また、偶然一致の場合を除いて、複数のパチンコ機10における抽選用乱数カウンタに記憶されている抽選用乱数情報を異なる値とすることができる。本構成において、音光側RAM355における抽選用乱数カウンタは、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ101)及び音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ110)において「0」クリアの対象から除外されている。パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態においても音光側RAM355にバックアップ電力が供給される構成であることにより、パチンコ機10への動作電力の供給開始直後に音光側RAM355の記憶エリアが不定な状態となることが防止されている。これにより、音光側RAMクリア処理及び音光側RAM初期化処理において抽選用乱数カウンタの値を「0」クリアすることなく、前回のパチンコ機10への動作電力の供給停止時に抽選用乱数カウンタに記憶されていた値から当該抽選用乱数カウンタの更新を再開させることができる。このため、パチンコ機10への動作電力の供給開始後、早期に数値範囲に偏りのない抽選用乱数情報を取得することができる。また、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始した場合に当該複数のパチンコ機10において取得される抽選用乱数情報が同一となる可能性を低減することができる。
また、情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要としないEEPROMが音声発光制御基板351に設けられており、当該EEPROMにおいてタイミング変更抽選用の抽選用乱数情報が更新される構成としてもよい。具体的には、EEPROMには、タイミング変更抽選用の抽選用乱数情報が更新される抽選用乱数カウンタが設けられている。抽選用乱数カウンタは、「0」〜「599」の数値範囲で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタである。音光側CPU353は、音光側タイマ割込み処理(図284)において開始待ち状態であることを条件として抽選用乱数カウンタを更新する。開始待ち状態の期間は遊技者による発射操作装置28の操作態様及び遊技球の入球態様等によって変動する期間である。このため、パチンコ機10への動作電力の供給停止時に抽選用乱数カウンタに記憶されている抽選用乱数情報が特定の数値範囲に偏ってしまうことを防止することができる。また、偶然一致の場合を除いて、複数のパチンコ機10における抽選用乱数カウンタに記憶されている抽選用乱数情報を異なる値とすることができる。パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態においてもEEPROMに格納されている抽選用乱数情報は記憶保持される。このため、バックアップ電力を供給するための構成を不要としながら、パチンコ機10への動作電力の供給開始後、早期に数値範囲に偏りのない抽選用乱数情報を取得することができる。また、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始した場合に当該複数のパチンコ機10において取得される抽選用乱数情報が同一となる可能性を低減することができる。
また、タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングを変更する抽選結果となった場合に、デモ開始用タイマカウンタ554aの加算処理(タイミング変更抽選用処理(図292(b)のステップSJ204)に代えて、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を変更する処理を行う構成としてもよい。具体的には、音光側RAM355の初期化対象外エリア554には、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が設定される最大値カウンタが設けられている。最大値カウンタには、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ101)において初期設定が行われた場合に第1最大値(例えば「2999」)が設定される。最大値カウンタは初期化対象外エリア554に設けられているため、最大値カウンタの値は音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ110)では変更されない。タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングが変更されない抽選結果となった場合には最大値カウンタの値は変更されない。この場合、デモ開始用タイマカウンタ554aの値は15秒間隔で第1最大値(具体的には「2999」)に達する。一方、タイミング変更抽選においてデモ演出の開始タイミングが変更される抽選結果となった場合には最大値カウンタに第2最大値(例えば「3399」)が設定される。この場合、デモ開始用タイマカウンタ554aの値は17秒間隔で最大値(具体的には「3399」)に達する。このように、タイミング変更抽選の結果に応じてデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を変更する構成としても、タイミング変更抽選の結果に応じてデモ演出の開始タイミングを異なるものとすることができる。
<第80の実施形態>
本実施形態ではタイミング変更抽選用処理の内容が上記第79の実施形態と相違している。以下、上記第79の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第79の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図293(a)は本実施形態における音光側CPU353にて実行されるタイミング変更抽選用処理を示すフローチャートである。なお、タイミング変更抽選用処理は、上記第79の実施形態と同様に、音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ111にて実行される。
タイミング変更抽選用処理では、タイミング変更抽選に用いるタイミング変更抽選テーブルを音光側ROM354から音光側RAM355の初期化対象エリア555に読み出す(ステップSJ301)。図293(b)はタイミング変更抽選テーブル558を説明するための説明図である。図293(b)に示すように、タイミング変更抽選テーブル558には、タイミング変更抽選後にデモ開始用タイマカウンタ554aに設定される値として「0」、「800」、「1600」及び「2400」の数値情報が設定されている。
タイミング変更抽選では、受信乱数記憶カウンタ554bに格納されている抽選用乱数情報が「0」〜「149」の数値範囲である場合にはデモ開始用タイマカウンタ554aに「0」が設定され、当該抽選用乱数情報が「150」〜「299」の数値範囲である場合にはデモ開始用タイマカウンタ554aに「800」が設定され、当該抽選用乱数情報が「300」〜「449」の数値範囲である場合にはデモ開始用タイマカウンタ554aに「1600」が設定され、当該抽選用乱数情報が「450」〜「599」の数値範囲である場合にはデモ開始用タイマカウンタ554aに「2400」が設定される。タイミング変更抽選において、当該タイミング変更抽選後にデモ開始用タイマカウンタ554aに「0」が設定される確率、デモ開始用タイマカウンタ554aに「800」が設定される確率、デモ開始用タイマカウンタ554aに「1600」が設定される確率、及びデモ開始用タイマカウンタ554aに「2400」が設定される確率は「1/4」で同一となっている。これにより、複数のパチンコ機10に対して動作電力の供給が同時に開始された後、タイミング変更抽選によって当該複数のパチンコ機10におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値を均等に分散させることが可能となっている。
タイミング変更抽選用処理(図293(a))の説明に戻り、ステップSJ301にてタイミング変更抽選テーブル557を読み出した後、初期化対象外エリア554の受信乱数記憶カウンタ554bに格納されている抽選用乱数情報を把握する(ステップSJ302)。上記第79の実施形態において既に説明したとおり、受信乱数記憶カウンタ554bに格納されている抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまで、特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIにおいて更新されていた数値情報である。これにより、タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報の値が特定の数値範囲に偏ることが防止されている。また、当該乱数用数値情報は、メイン処理(図165)において設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)が行われるよりも先に送信乱数記憶カウンタ556に設定された数値情報である。このため、タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給開始時における「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によって影響を受けない。これにより、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によってタイミング変更抽選の結果に設計段階で意図しない偏りが生じることが防止されているとともに、デモ演出の開始タイミングに基づいて動作電力の供給開始時に「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されている。
その後、ステップSJ302にて把握した抽選用乱数情報をステップSJ301にて読み出したタイミング変更抽選テーブル558と照合することによりデモ開始用タイマカウンタ554aに設定する数値情報を特定し(ステップSJ303)、当該特定した数値情報をデモ開始用タイマカウンタ554aに設定して(ステップSJ304)、本タイミング変更抽選用処理を終了する。これにより、タイミング変更抽選の抽選結果に対応する態様で初期化対象外エリア554におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には「2999」)に達するタイミングが変更されるとともに、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達してデモ演出が開始されるタイミングが変更される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
タイミング変更抽選では、受信乱数記憶カウンタ554bに記憶されている抽選用乱数に対応する態様で、デモ開始用タイマカウンタ554aに設定される4通りの数値情報(「0」、「800」、「1600」及び「2400」)のいずれかが選択される。タイミング変更抽選においてデモ開始用タイマカウンタ554aに設定される数値情報として、当該4通りの数値情報が選択される確率は「1/4」で同一である。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始した場合に、当該複数のパチンコ機10においてデモ演出が開始されるタイミングを均等に分散させることができる。
タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまで、特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIにおいて更新されていた数値情報である。これにより、タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報の値が特定の数値範囲に偏ることが防止されている。また、当該乱数用数値情報は、メイン処理(図165)において設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)が行われるよりも先に送信乱数記憶カウンタ556に設定された数値情報である。このため、タイミング変更抽選に用いられる抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給開始時における「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によって影響を受けない。これにより、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によってタイミング変更抽選の結果に設計段階で意図しない偏りが生じることが防止されているとともに、デモ演出の開始タイミングに基づいて動作電力の供給開始時に「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されている。
なお、タイミング変更抽選によってデモ開始用タイマカウンタ554aに設定する数値情報を決定する構成に代えて、タイミング変更抽選によってデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を決定する構成としてもよい。具体的には、音光側RAM355の初期化対象外エリア554には、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が設定される最大値カウンタが設けられている。最大値カウンタには、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ101)において初期設定が行われた場合に第1最大値(例えば「2999」)が設定される。最大値カウンタは初期化対象外エリア554に設けられているため、最大値カウンタの値は音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ110)では変更されない。タイミング変更抽選では、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として第1最大値(具体的には「2999」)が選択される抽選結果、第2最大値(具体的には「3199」)が選択される抽選結果、第3最大値(具体的には「3399」)が選択される抽選結果、及び第4最大値(具体的には「3599」)が選択される抽選結果がそれぞれ「1/4」の確率で発生する。デモ開始用タイマカウンタ554aの値は、当該デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として第1最大値が設定された場合には15秒間隔で当該第1最大値に達し、第2最大値が設定された場合には16秒間隔で当該第2最大値に達し、第3最大値が設定された場合には17秒間隔で第3最大値に達し、第4最大値が設定された場合には18秒間隔で当該第4最大値に達する。このように、タイミング変更抽選の結果に応じてデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を変更する構成としても、タイミング変更抽選の結果に応じてデモ演出の開始タイミングを異なるものとすることができる。
また、デモ演出の開始タイミングを変更するための構成は、タイミング変更抽選の抽選結果に対応する数値情報がデモ開始用タイマカウンタ554aに設定される構成に限定されない。例えば、抽選が行われることなくデモ開始用タイマカウンタ554aに数値情報が設定される構成としてもよい。具体的には、音光側CPU353は、上記第80の実施形態と同様に、主側CPU63から受信した復帰コマンド(通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれか)に設定されている「0」〜「599」のいずれかの数値情報を受信乱数記憶カウンタ554bに記憶する。上記第80の実施形態において既に説明したとおり、復帰コマンドに設定されている数値情報は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまで、特定制御用のワークエリア221における乱数初期値カウンタCINIにおいて更新されていた数値情報であり、特定の数値範囲に偏ることが防止されている数値情報である。音光側CPU353は、音光側立ち上げ処理(図291)のステップSJ110にて音光側RAM初期化処理を実行した後、上記第80の実施形態におけるタイミング変更抽選用処理(ステップSJ111)を実行することなく、受信乱数記憶カウンタ554bに記憶されている「0」〜「599」のいずれかの数値情報をデモ開始用タイマカウンタ554aにセットする。これにより、音光側RAM初期化処理後にデモ開始用タイマカウンタ554aにセットされる数値情報に応じて、デモ開始用タイマカウンタ554aが最初に最大値(具体的には2999)に達するタイミングを変動させることができる。複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合には、音光側RAM初期化処理後にデモ開始用タイマカウンタ554aにセットされる数値情報に応じて、当該複数の遊技機においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを異なるタイミングとすることができるとともに、デモ演出の開始タイミングを異なるタイミングとすることができる。音光側RAM初期化処理後にデモ開始用タイマカウンタ554aにセットされる数値情報は、メイン処理(図165)において設定確認用処理(ステップSB112)、設定値更新処理(ステップSB115)及び第1RAMクリア処理(ステップSB117)が行われるよりも先に送信乱数記憶カウンタ556に設定された数値情報である。このため、当該数値情報は、パチンコ機10への動作電力の供給開始時における「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によって影響を受けない。これにより、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア」の有無によって、音光側RAM初期化処理後にデモ開始用タイマカウンタ554aにセットされる数値情報に設計段階で意図しない偏りが生じることが防止されている。また、デモ演出の開始タイミングに基づいて動作電力の供給開始時に「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されている。
<第81の実施形態>
本実施形態では複数種類のデモ演出及び待機図柄表示が実行される点で上記第77の実施形態と相違している。以下、上記第77の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第77の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態では、図柄表示装置41にて実行されるデモ演出として、第1デモ演出、第2デモ演出及び第3デモ演出の3種類が存在しているとともに、図柄表示装置41にて実行される待機図柄表示として、第1待機図柄表示、第2待機図柄表示及び第3待機図柄表示の3種類が存在している。第1〜第3デモ演出のそれぞれの実行期間は10秒間である。
図294は本実施形態における音光側RAM355の構成を説明するための説明図である。図294に示すように、本実施形態では、音光側RAM355の初期化対象外エリア554にデモ開始用タイマカウンタ554aに加えてデモ演出用種別カウンタ554cが設けられている。デモ演出用種別カウンタ554cは、実行対象とするデモ演出の種類及び待機図柄表示の種類を音光側CPU353にて把握可能とするカウンタである。デモ演出用種別カウンタ554cには「0」〜「2」のいずれかの数値情報がセットされる。デモ演出用種別カウンタ554cの値が「0」である場合には第1デモ演出及び第1待機図柄表示が実行対象となり、デモ演出用種別カウンタ554cの値が「1」である場合には第2デモ演出及び第2待機図柄表示が実行対象となり、デモ演出用種別カウンタ554cの値が「3」である場合には第3デモ演出及び第3待機図柄表示が実行対象となる。
本実施形態におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理(音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI601)では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には「2999」)である状態で当該更新処理(ステップSI601)が実行されてデモ開始用タイマカウンタ554aの値を「0」クリアした場合、デモ演出用種別カウンタ554cの更新処理を実行する。デモ演出用種別カウンタ554cの更新処理では、デモ演出用種別カウンタ554cの値を1加算するとともに、当該1加算後のデモ演出用種別カウンタ554cの値が「3」となった場合には当該デモ演出用種別カウンタ554cの値を「0」クリアする。これにより、図柄表示装置41において実行対象となるデモ演出及び待機図柄表示の種類が更新される。
本実施形態では、デモ演出の開始設定処理(開始待ち演出用処理(図285)のステップSI709)において、デモ演出用種別カウンタ554cの値に対応するデモ演出を実行するための設定を行う。具体的には、デモ演出用種別カウンタ554cの値が「0」である場合に第1デモ演出を開始するための設定を行い、デモ演出用種別カウンタ554cの値が「1」である場合に第2デモ演出を開始するための設定を行い、デモ演出用種別カウンタ554cの値が「3」である場合に第3デモ演出を開始するための設定を行う。また、待機図柄表示の開始設定処理(開始待ち演出用処理(図285)のステップSI711)において、デモ演出用種別カウンタ554cの値に対応する待機図柄表示を実行するための設定を行う。具体的には、デモ演出用種別カウンタ554cの値が「0」である場合に第1待機図柄表示を開始するための設定を行い、デモ演出用種別カウンタ554cの値が「1」である場合に第2待機図柄表示を開始するための設定を行い、デモ演出用種別カウンタ554cの値が「3」である場合に第3待機図柄表示を開始するための設定を行う。
デモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理(音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI601)において、デモ演出用種別カウンタ554cの値は、デモ開始用タイマカウンタ554aの更新と連動する態様で更新される。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始してデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には「2999」)に達するタイミングを揃えることで、当該複数のパチンコ機10におけるデモ演出用種別カウンタ554cの値も揃えることができる。これにより、図柄表示装置41において実行可能なデモ演出及び待機図柄表示を複数種類としながら、複数のパチンコ機10において同時に開始されるデモ演出及び待機図柄表示の種類を揃えることができる。
デモ開始用タイマカウンタ554a及びデモ演出用種別カウンタ554cは初期化対象外エリア554に設けられているため、デモ開始用タイマカウンタ554a及びデモ演出用種別カウンタ554cは、音光側RAMクリア処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI501)では「0」クリアされる一方、音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI509)では「0」クリアされない。このため、パチンコ機10への動作電力の供給開始時における「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア処理」の有無によってデモ開始用タイマカウンタ554a及びデモ演出用種別カウンタ554cの値は変更されない。
複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア処理」の有無によってデモ演出の開始タイミングがずれることが防止されているとともに、デモ演出及び待機図柄表示の種類がずれることが防止されている。これにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア処理」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されているとともに、デモ演出及び待機図柄表示の種類のずれに基づいて「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア処理」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことが防止されている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
図柄表示装置41にて複数種類のデモ演出及び待機図柄表示を実行可能としながら、動作電力の供給が同時に開始された複数のパチンコ機10においてデモ演出が開始されるタイミングを揃えることができるとともに、当該タイミングにおいて実行対象となるデモ演出の種類を揃えることができる。また、当該複数のパチンコ機10において待機図柄表示が開始されるタイミングを揃えることができるとともに、当該タイミングにおいて実行対象となる待機図柄表示の種類を揃えることができる。これにより、複数のパチンコ機10におけるデモ演出及び待機図柄表示に一体感を持たせて、パチンコ機10への遊技者の関心を高めることができる。
複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合であって当該複数のパチンコ機10のうち一部のパチンコ機10に対して「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われた場合に、「設定確認操作」、「設定変更操作」及び「RAMクリア操作」が行われなかったパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミング及びデモ演出の種類と、「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10におけるデモ演出の開始タイミング及びデモ演出の種類を揃えることができる。これにより、デモ演出の開始タイミング及びデモ演出の種類のずれに基づいて、「設定確認操作」、「設定変更操作」又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
<第82の実施形態>
本実施形態ではベース値の正常範囲に対するベース値の状態を示すデータがパチンコ機10の外部に出力される点で上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
上記第35の実施形態において既に説明したとおり、ベース値とは、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合のことである。ベース値は、上記第35の実施形態と同様にベース値の演算処理(結果演算処理(図130)のステップS8601)にて小数点第2位までの小数として算出される。上記第35の実施形態において図126を参照しながら既に説明したとおり、非特定制御用のワークエリア223には演算結果記憶エリア234が設けられており、演算結果記憶エリア234には、直近のベース値が格納される現状エリア311と、1回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第1履歴エリア312と、2回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第2履歴エリア313と、3回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第3履歴エリア314とが設けられている。
本実施形態では、設計段階で想定されたベース値の正常範囲であるベース正常範囲として「0.30」〜「0.40」の数値範囲が設定されている。ベース値がベース正常範囲の下限(0.30)を下回った場合には遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスを実施する必要が生じるとともに、ベース値がベース正常範囲の上限(0.40)を上回った場合には遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する必要が生じる。
本実施形態では、ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握可能とする代表値のデータとして代表値データがパチンコ機10の外部に出力される。ベース値が「0」〜「0.99」の数値範囲に入っている場合における代表値は、当該ベース値の小数点第1位の数字である。ベース値が「0」〜「0.99」の数値範囲に入っている場合には、ベース値の小数点第1位の数字が同一であれば、小数点第2位の数字が異なっていても同一の代表値データが出力される。また、ベース値が「1.00」である場合における代表値は、「9」である。代表値データは4ビットの数値情報であり、具体的には2進数表記で「0000」〜「1001」(10進数表記で「0」〜「9」)のいずれかの数値情報である。
図295(a)は本実施形態における代表値データの外部出力を行うための構成を説明する説明図である。図295(a)に示すように、MPU62には主側CPU63から代表値データを出力するための主側出力端子TA1が設けられているとともに、外部端子板97には当該主側出力端子TA1から出力される代表値データを受信するための外部側受信端子TB1が設けられている。主側出力端子TA1と外部側受信端子TB1とは外部出力用信号線群561を利用して電気的に接続されている。外部出力用信号線群561は、4ビット単位の代表値データを送信するための4本のデータ信号線と、代表値データを受信する外部装置(後述するデータ表示器DI)においてデータ取得のタイミングを把握可能とするパルス状の制御信号を送信するための1本の制御信号線とで構成されている。主側CPU63は、4ビットの代表値データが4本のデータ信号線に出力されている状態とした後、制御信号線にパルス状の制御信号を出力する。これにより、4ビット単位の代表値データを外部端子板97に一度に送信することが可能となっている。
外部端子板97には外部側受信端子TB1にて受信した代表値データを外部出力するための外部側出力端子TC1が設けられている。外部側出力端子TC1は、パチンコ機10の外部に設けられているデータ表示器DI等の外部装置に接続可能となっている。データ表示器DIはパチンコ機10に1対1で対応させて設けられている。データ表示器DIは1桁の数字を表示可能な表示面を備えており、当該表示面ではデータ表示器DIがパチンコ機10から受信した代表値データに基づく代表値の表示が行われる。遊技ホールの管理者は、データ表示器DIの表示に基づいてパチンコ機10の代表値を把握することができる。
ホールコンピュータHCは、遊技ホールに設置されている多数のパチンコ機に1対1で対応させて設けられているデータ表示器DIと電気的に接続されている。データ表示器DIは、パチンコ機10から受信した代表値データと、当該データ表示器DIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。ホールコンピュータHCは、データ表示器DIから受信する識別子データに基づいてパチンコ機10を識別するとともに、当該識別データと同時に受信する代表値データに基づいて当該パチンコ機10における代表値(「0」〜「9」のいずれかの数値)を把握する。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10から外部出力される代表値を把握することが可能となっている。
ホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10から外部出力される代表値を把握可能とすることにより、ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握可能とすることができる。具体的には、代表値が「0」〜「2」である場合にはベース値がベース正常範囲の下限(0.30)を下回っている状態であることを把握可能とすることができるとともに、代表値が「5」〜「9」である場合にはベース値がベース正常範囲の上限(0.40)を大きく上回っている状態であることを把握可能とすることができる。また、データ表示器DIにおける代表値の表示に基づいてパチンコ機10から外部出力される代表値を監視可能であることにより、パチンコ機10から外部出力される代表値を容易に把握することが可能となっており、遊技ホールの管理者による代表値の監視負担が軽減されている。
ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいてベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)の下限(0.30)を下回っていることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスの契機を与えることができる。また、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいてベース値がベース正常範囲の上限(0.40)を大きく上回っていることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができる。
ベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)から外れている異常状態となった場合には、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信したパチンコ機10の代表値データに基づいて、ベース値の異常の程度を把握することができる。具体的には、当該受信した代表値データが示す代表値が「2」以下である場合に、当該代表値が小さいほど現状エリア311におけるベース値がベース正常範囲から大きく外れており早期に対応が必要であることを把握することができる。また、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信したパチンコ機10の代表値データが示す代表値が「5」以上である場合に、当該代表値が大きいほど現状エリア311におけるベース値がベース正常範囲から大きく外れており早期に対応が必要であることを把握することができる。
図295(b)は特定制御用のワークエリア221における代表値データの外部出力用の記憶エリアを説明するための説明図である。図295(b)に示すように、特定制御用のワークエリア221には代表値データカウンタ562が設けられている。代表値データカウンタ562は4ビットのデータ容量となっており、代表値データカウンタ562には代表値データとして4ビットの数値情報が格納される。
ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握可能とするためのデータとしてベース値の下2桁の数字(小数点第1位及び小数点第2位の数字)を外部出力する構成では、8ビットの数値情報を外部出力する必要があるとともに、ベース値の全体(1の位、小数点第1位及び小数点第2位)を出力する構成では、12ビットの数値情報を外部出力する必要がある。これに対して本実施形態では、代表値(ベース値に対応する「0」〜「9」のいずれかの数字)を示す4ビットの数値情報のみを代表値データとしてデータ表示器DIに外部出力する構成である。これにより、ベース正常範囲に対するベース値の状態を把握可能とするデータをパラレル通信でMPU62から外部端子板97に出力するための信号線の数を低減することが可能となっているとともに、特定制御用のワークエリア221において当該データを記憶するための記憶容量を低減することが可能となっている。また、当該データを受信して記憶するための記憶容量が小さく設定されているデータ表示器DI及びホールコンピュータHCに対しても代表値データを外部出力することが可能となっているとともに、1桁の数字のみを表示可能なデータ表示器DIに対しても本パチンコ機10を接続して代表値データを外部出力することが可能となっている。
次に、代表値データを外部出力するための具体的な処理構成について説明する。図296は主側CPU63にて実行される外部情報設定処理を示すフローチャートである。なお、外部情報設定処理は上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8918にて実行される。また、外部情報設定処理におけるステップSJ401〜ステップSJ406の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
外部情報設定処理では、まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSJ401)。演算初期フラグは、上記第35の実施形態と同様に、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSJ401にて演算初期フラグに「1」がセットされていないと判定した場合には、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していることを意味するため、外部端子板97を介して代表値データをデータ表示器DIに外部出力するための処理(ステップSJ402〜ステップSJ405の処理)を実行する。
具体的には、特定制御用のワークエリア221における代表値データカウンタ562を「0」クリアする(ステップSJ402)。その後、演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)を参照して現状のベース値を把握する(ステップSJ403)。既に説明したとおり、ベース値は小数点第2位までの小数である。その後、ステップSJ403にて把握したベース値に対応する代表値データを代表値データカウンタ562に設定する(ステップSJ404)。具体的には、ステップSJ403にて把握したベース値が「0」〜「0.99」の数値範囲に入っている場合には当該ベース値の小数点第1位の数字を示す数値情報を代表値データとして設定するとともに、ステップSJ403にて把握したベース値が「1.00」である場合には「9」の数値情報を代表値データとして設定する。これにより、代表値データカウンタ562には「0」〜「9」のいずれかの数字に対応する4ビットの代表値データが設定されている状態となる。
その後、代表値データの外部出力処理を実行する(ステップSJ405)。代表値データの外部出力処理では、4ビットの代表値データが外部出力用信号線群561における4本のデータ信号線に出力されている状態とした後、外部出力用信号線群561における制御信号線にパルス状の制御信号を出力する。これにより、4ビット単位の代表値データが外部端子板97を介してデータ表示器DIに外部出力される。データ表示器DIは、パルス状の制御信号を受信するタイミングで4本のデータ信号線に出力されている4ビット単位の代表値データを取得する。既に説明したとおり、データ表示器DIではパチンコ機10から受信した代表値データに基づいて代表値の表示が行われる。また、データ表示器DIは、パチンコ機10から受信した代表値データと、当該データ表示器DIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。遊技ホールの管理者は、データ表示器DI及びホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10の代表値を確認することができる。
ステップSJ401にて肯定判定を行った場合、又はステップSJ405の処理を行った場合には、その他の外部出力処理を実行して(ステップSJ406)、本外部情報設定処理を終了する。ステップSJ406におけるその他の外部出力処理では、開閉実行モード中であることを示す情報、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報、一の遊技回が終了したことを示す情報、所定個数(例えば100個)の遊技球がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかを通じて遊技領域PAから排出されたことを示す情報、第1作動口33に遊技球が入球したことを示す情報、及び第2作動口34に遊技球が入球したことを示す情報をホールコンピュータHCに外部出力するための処理を実行する。
上記のとおり、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達している場合には、現状エリア311におけるベース値の代表値(ベース値の小数点第1位の数字)を示す代表値データが外部端子板97を介してデータ表示器DIに外部出力される。
ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握可能とするデータがパチンコ機10の外部に出力されない構成とすると、ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握しようとする場合、遊技ホールの管理者は、遊技ホールにおいて本パチンコ機10が設置されている場所まで移動するとともに遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視する作業を行う必要がある。また、遊技ホールに設定されている複数のパチンコ機10のベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握しようとする場合、当該作業を1台毎に行う必要があり遊技ホールの管理者の監視負担が大きいものとなってしまう。これに対して、本実施形態ではベース値の代表値(ベース値に対応する「0」〜「9」のいずれか1つの数字)を示す代表値データをデータ表示器DIに外部出力する構成である。また、既に説明したとおり、データ表示器DIはパチンコ機10から受信した代表値データと、当該データ表示器DIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、データ表示器DI及びホールコンピュータHCにおいてベース正常範囲に対するベース値の状態を把握可能とすることができる。また、複数のパチンコ機10が設置されている場合には、ホールコンピュータHCにおいて当該複数のパチンコ機10の代表値を一括して把握可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。
ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない場合には、代表値データの外部出力は行われない。算出期間が開始された直後においてはベース値を算出するための遊技履歴の情報が少ないため、ベース値の実測値がベース値の理論値範囲から大きく外れた値となり得る。ベース値を算出するための遊技履歴の情報が十分でない状態では代表値データの外部出力が実行されない構成であることにより、データ表示器DI及びホールコンピュータHCが不安定なベース値に基づく代表値データを受信してしまうことが防止されている。これにより、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンス、及び遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無の確認が頻繁に行われてしまうことが防止されている。
次に、図297のタイムチャートを参照しながらデータ表示器DIに外部出力される代表値データに基づいてベース値の異常が把握可能となる様子を説明する。図297(a)はホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいてベース値の異常が把握可能となるタイミングを示し、図297(b)は主側CPU63から「3」のベース値が外部出力される期間を示し、図297(c)は主側CPU63から「2」のベース値が外部出力される期間を示し、図297(d)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達している期間を示し、図297(e)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達するタイミングを示す。
t1のタイミングで図297(d)に示すようにベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達すると、代表値データのデータ表示器DIへの外部出力が開始される。図297(b)に示すように、t1のタイミングでは「3」の代表値を示す代表値データが外部出力される。これにより、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいて、本パチンコ機10における現状のベース値の小数点第1位の数字が「3」であり、メンテナンス及び不正な行為の確認が不要な状態であることを把握することが可能となる。
その後、図297(b)及び図297(c)に示すようにt2のタイミングでデータ表示器DIに外部出力されている代表値データの代表値が「3」から「2」に変化する。これにより、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する代表値データが示す代表値も「3」から「2」に変化する。図297(a)に示すように、当該t2のタイミングでホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいてパチンコ機10におけるベース値の異常を把握することが可能となる。具体的には、本パチンコ機10における現状のベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)の下限(0.30)を下回っており、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスが必要な状態であることを把握することが可能となる。
その後、図297(e)に示すように、t3のタイミングでベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準数(具体的には60000個)に達すると、データシフト処理(結果演算処理(図130)のステップS8607)が実行される。データシフト処理では、上記第35の実施形態と同様に、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報が、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトした後に、現状エリア311が「0」クリアされる。これにより、図297(d)に示すように、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない状態となり、図297(c)に示すように、当該t3のタイミングで代表値データの外部出力が終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
現状エリア311におけるベース値が「0」〜「0.99」の数値範囲に入っている場合には代表値データとして当該ベース値の小数点第1位の数字を示す4ビットの数値情報がデータ表示器DIに外部出力されるとともに、現状エリア311におけるベース値が「1.00」である場合には代表値データとして「9」を示す4ビットの数値情報がデータ表示器DIに外部出力される。データ表示器DIは、パチンコ機10から受信した代表値データと、当該データ表示器DIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。このため、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する代表値データが示す代表値に基づいて、ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握可能とすることができる。また、ホールコンピュータHCにおいて複数のパチンコ機10における代表値を一括して把握可能とすることができる。これにより、パチンコ機10のベース値を管理するために必要となる遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。
4ビットの代表値データをデータ表示器DIに外部出力する構成であることにより、ベース値の下2桁を示す数値情報又はベース値の全体を把握可能とする数値情報をデータ表示器DIに外部出力する構成と比較して、ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握可能とするデータのデータ量が低減されている。これにより、当該データをパラレル通信でMPU62から外部端子板97に出力するために必要となる信号線の数を低減することが可能となっているとともに、特定制御用のワークエリア221において当該データを記憶するための記憶容量を低減することが可能となっている。また、当該データを受信して記憶するための記憶容量が小さく設定されているデータ表示器DI及びホールコンピュータHCに対しても代表値データを外部出力することが可能となっているとともに、1桁の数字のみを表示可能なデータ表示器DIに対しても本パチンコ機10を接続して代表値データを外部出力することが可能となっている。
ベース正常範囲が「0.30」〜「0.40」の数値範囲に設定されている構成において、現状エリア311におけるベース値が「0」〜「0.99」の数値範囲に入っている場合にはデータ表示器DIに当該ベース値の小数点第1位の数字を代表値とする代表値データが外部出力されるとともに、現状エリア311におけるベース値が「1.00」である場合にはデータ表示器DIに「9」を代表値とする代表値データが外部出力される。これにより、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する代表値データが示す代表値が「2」以下である場合にパチンコ機10の現状のベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)の下限(0.30)を下回っていること把握可能とすることができるとともに、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する代表値データが示す代表値が「5」以上である場合にパチンコ機10の現状のベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)の上限(0.40)を大きく上回っている状態であることを把握可能とすることができる。また、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する代表値データが示す代表値が「2」以下である場合には、当該代表値が小さいほど現状エリア311におけるベース値がベース正常範囲から大きく外れており早期に対応が必要であることを把握可能とすることができるとともに、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する代表値データが示す代表値が「5」以上である場合には、当該代表値が大きいほど現状エリア311におけるベース値がベース正常範囲から大きく外れており早期に対応が必要であることを把握可能とすることができる。
ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない場合には、代表値データの外部出力は行われない。ベース値を算出するための遊技履歴の情報が十分でない状態では代表値データの外部出力が実行されない構成であることにより、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが不安定なベース値に基づく代表値データを受信してしまうことが防止されている。これにより、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンス、及び遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無の確認が頻繁に行われてしまうことが防止されている。
なお、代表値データの外部出力が行われる時間間隔を所定の時間間隔(例えば10分間隔)としてもよい。具体的には、外部情報設定処理(図296)のステップSJ401にて演算初期フラグに「1」がセットされていないと判定した場合、前回の代表値データの外部出力処理(ステップSJ405)を実行してから所定の時間(例えば10分間)が経過したことを条件として代表値データの外部出力処理(ステップSJ405)を実行する。これにより、ベース値の異常が発生してから所定の時間(例えば10分間)以内にデータ表示器DIにおける代表値の表示に基づいて当該ベース値の異常を把握可能としながら、代表値データの外部出力処理(ステップSJ405)の実行頻度を低減することができる。
また、代表値データのデータ表示器DIへの外部出力がパラレル通信で行われる構成に代えて、代表値データのデータ表示器DIへの外部出力がシリアル通信で行われる構成としてもよい。代表値データの外部出力をシリアル通信で行う構成とすることにより、代表値データをMPU62から外部端子板97に出力するための信号線の数を減らすことができる。上記第82の実施形態において既に説明したとおり、4ビット単位の代表値データを外部出力する構成であることにより、ベース値の下2桁を示す数値情報、又はベース値の全体を示す数値情報を外部出力するための構成と比較して、ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握可能とするためのデータのデータ容量が低減されている。これにより、当該データをシリアル通信で外部出力するために要する時間が短縮されている。
また、代表値データに代えて、ベース値の全体を把握可能とするベース値データをデータ表示器DIに外部出力する構成としてもよい。具体的には、ベース値データは、「0」〜「1.00」のいずれかの数値情報であるベース値に「100」を掛けて得られる「0」〜「100」のいずれかの数値情報を示す7ビット単位のデータである。データ表示器DIは、パチンコ機10から受信したベース値データと、当該データ表示器DIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。このため、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいてパチンコ機10におけるベース値の全体を把握可能とすることができる。ベース値データが「0」〜「29」の数値情報である場合に、遊技ホールの管理者に対して、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスを行う契機を与えることができる。また、ベース値データが「41」〜「100」である場合に、遊技ホールの管理者に対して、遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができる。
<第83の実施形態>
本実施形態ではデータ表示器DIに外部出力されるデータの構成が上記第82の実施形態と相違している。以下、上記第82の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第82の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態では、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスが必要となるベース値の異常範囲(以下、ベース異常範囲ともいう。)として、「0」〜「0.29」の数値範囲が設定されている。本実施形態では、演算結果記憶エリア234の現状エリア311(図126)におけるベース値とベース異常範囲(0〜0.29)との関係を示す加工代表値のデータとして、2ビット単位の加工代表値データがデータ表示器DIに外部出力される。
ベース値は、上記第35の実施形態と同様にベース値の演算処理(結果演算処理(図130)のステップS8601)にて小数点第2位までの小数として算出される。ベース値は、「0」〜「1.00」のいずれかの数値情報である。加工代表値は、現状エリア311(図126)におけるベース値が「0」〜「0.29」の数値範囲に入っている場合には当該ベース値の小数点第1位の数字であるとともに、現状エリア311におけるベース値が「0.30」〜「1.00」の数値範囲に入っている場合には「3」の数字である。加工代表値データは、2進数表記で「00」〜「11」のいずれかの2ビットの数値情報(10進数表記で「0」〜「3」のいずれかの数値情報)である。
上記第35の実施形態において既に説明したとおり、第1タイマ割込み処理(図133)のステップ8905において不正検知処理が実行される。本実施形態では、当該不正検知処理において、不正な電波の検知、不正な磁気の検知、及び異常な振動の検知のいずれかが行われた場合に、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)のステップS(906にて否定判定が行われて、ステップS8907〜ステップS8920の処理が実行されない状態、すなわち遊技の進行が停止された状態となる。このため、不正な電波、不正な磁気、又は異常な振動によりベース値を高める不正が行われた場合には、遊技の進行が停止された状態とすることにより対処することができる。
一方、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等が原因となって入賞異常が発生している状態は、第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8905における不正検知処理では検知されない。本実施形態では、パチンコ機10からホールコンピュータHCに外部出力される加工代表値が「2」以下であることに基づいて遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等が原因となって入賞異常が発生している状態を把握することを可能としている。これにより、ホールコンピュータHCにおいて不正検知処理では検知されないベース値の異常状態を把握することが可能となっている。
図298(a)は本実施形態における加工代表値データを外部出力するための構成を説明するためのブロック図である。図298(a)に示すように、MPU62には主側CPU63から加工代表値データを出力するための主側出力端子TA2が設けられているとともに、外部端子板97には当該主側出力端子TA2から出力される加工代表値データを受信するための外部側受信端子TB2が設けられている。主側出力端子TA2と外部側受信端子TB2とは外部出力用信号線群563を利用して電気的に接続されている。
外部出力用信号線群563は、2ビット単位の加工代表値データを送信するための2本のデータ信号線と、加工代表値データを受信するデータ表示器DIにおいてデータ取得のタイミングを把握可能とするパルス状の制御信号を送信するための1本の制御信号線とで構成されている。主側CPU63は、2ビットの加工代表値データが2本のデータ信号線に出力されている状態とした後、制御信号線にパルス状の制御信号を出力する。これにより、2ビット単位の加工代表値データを外部端子板97に一度に送信することが可能となっている。
外部端子板97には外部側受信端子TB2にて受信した加工代表値データを外部出力するための外部側出力端子TC2が設けられている。外部側出力端子TC2は、パチンコ機10の外部に設けられているデータ表示器DI等の外部装置に接続可能となっている。データ表示器DIは1桁の数字を表示可能な表示面を備えており、当該表示面ではデータ表示器DIがパチンコ機10から受信した加工代表値データに基づく加工代表値の表示が行われる。遊技ホールの管理者は、データ表示器DIの表示に基づいてパチンコ機10の加工代表値を把握することができる。
データ表示器DIは、パチンコ機10から受信した加工代表値データと、当該データ表示器DIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。ホールコンピュータHCは、データ表示器DIから受信する識別子データに基づいてパチンコ機10を識別するとともに、当該識別データと同時に受信する加工代表値データに基づいて当該パチンコ機10における加工代表値(「0」〜「3」のいずれかの数値)を把握する。遊技ホールの管理者は、ホールコンピュータHCにおいてもパチンコ機10の加工代表値を把握することができる。
上述したとおり、ベース異常範囲は「0」〜「0.29」の数値範囲である。本実施形態では、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する加工代表値データが示す加工代表値に基づいて、ベース値がベース異常範囲(0〜0.29)に入っており、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等が原因となって入賞異常が発生している状態であるか否かを把握可能とすることができる。具体的には、加工代表値が「0」〜「2」である場合に、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等が原因となって入賞異常が発生している状態であることを把握可能とすることができる。
ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいてベース値がベース異常範囲(0〜0.29)に入っている状態となったことを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスの契機を与えることができる。ベース値がベース異常範囲に入っている状態となった場合、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する加工代表値データが示す加工代表値に基づいて、ベース値の異常の程度を把握することができる。具体的には、加工代表値が「2」である場合にはベース値がベース異常範囲(0〜0.29)の上限(0.29)に近い状態であることを把握することができるとともに、加工代表値が「1」又は「0」である場合にはベース値の異常が深刻であり、迅速な対応が必要であることを把握することができる。
図298(b)は特定制御用のワークエリア221に設けられた加工代表値データの外部出力用の記憶エリアを説明するための説明図である。図298(b)に示すように、特定制御用のワークエリア221には加工代表値データカウンタ564が設けられている。加工代表値データカウンタ564は2ビットのデータ容量となっており、加工代表値データカウンタ564には加工代表値データとして2ビットの数値情報が格納される。
2ビットの加工代表値データをデータ表示器DIに外部出力する構成であることにより、ベース値の下2桁を示す数値情報又はベース値の全体を把握可能とする数値情報をデータ表示器DIに外部出力する構成と比較して、ベース異常範囲(0〜0.29)に対するベース値の状態を把握可能とするデータのデータ量が低減されている。これにより、当該データをパラレル通信でMPU62から外部端子板97に出力するために必要となる信号線の数を低減することが可能となっているとともに、特定制御用のワークエリア221において当該データを記憶するための記憶容量を低減することが可能となっている。また、当該データを受信して記憶するための記憶容量が小さく設定されているデータ表示器DI及びホールコンピュータHCに対しても加工代表値データを外部出力することが可能となっているとともに、1桁の数字のみを表示可能なデータ表示器DIに対しても本パチンコ機10を接続して加工代表値データを外部出力することが可能となっている。
次に、主側CPU63にて実行される外部情報設定処理について、図299のフローチャートを参照しながら説明する。なお、外部情報設定処理は上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8918にて実行される。また、外部情報設定処理におけるステップSJ501〜ステップSJ508の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSJ501では、上記第82の実施形態における外部情報設定処理(図296)のステップSJ401と同様の処理を実行する。具体的には、非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSJ501)。ステップSJ501にて演算初期フラグに「1」がセットされていないと判定した場合には、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していることを意味するため、外部端子板97を介して加工代表値データをデータ表示器DIに外部出力するための処理(ステップSJ502〜ステップSJ507の処理)を実行する。
具体的には、特定制御用のワークエリア221における加工代表値データカウンタ564を「0」クリアする(ステップSJ502)。その後、演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)を参照して現状のベース値を把握する(ステップSJ503)。
その後、ステップSJ503にて把握したベース値が「0.30」以上であるか否かを判定し、(ステップSJ504)、ベース値が「0.30」以上である場合(ステップSJ504:YES)には、特定制御用のワークエリア221における加工代表値データカウンタ564に「3」(2進数表記で「11」)の数値情報をセットする(ステップSJ505)。一方、ステップSJ504にて否定判定を行った場合には、ステップSJ504にて把握した現状のベース値における小数点第1位の数字(「0」〜「2」の数値情報(2進数表記で「00」〜「10」の数値情報))をそのまま加工代表値データカウンタ564にセットする(ステップSJ506)。
ステップSJ505の処理を行った場合、又はステップSJ506の処理を行った場合には、加工代表値データの外部出力処理を実行する(ステップSJ507)。加工代表値データの外部出力処理では、2ビットの加工代表値データが外部出力用信号線群563における2本のデータ信号線に出力されている状態とした後、外部出力用信号線群563における制御信号線にパルス状の制御信号を出力する。これにより、2ビット単位の加工代表値データが外部端子板97を介してデータ表示器DIに外部出力される。データ表示器DIは、パルス状の制御信号を受信するタイミングで2本のデータ信号線に出力されている2ビット単位の加工代表値データを取得する。既に説明したとおり、データ表示器DIではパチンコ機10から受信した代表値データに基づいて加工代表値の表示が行われる。また、データ表示器DIは、パチンコ機10から受信した加工代表値データと、当該データ表示器DIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。遊技ホールの管理者は、データ表示器DI及びホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10の加工代表値を確認することができる。
ステップSJ501にて肯定判定を行った場合、又はステップSJ507の処理を行った場合には、その他の外部出力処理を実行して(ステップSJ508)、本外部情報設定処理を終了する。その他の外部出力処理では、上記第82の実施形態の外部情報設定処理(図296)におけるその他の外部出力処理(ステップSJ406)と同様に、開閉実行モード中であることを示す情報、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報、一の遊技回が終了したことを示す情報、所定個数(例えば100個)の遊技球がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかを通じて遊技領域PAから排出されたことを示す情報、第1作動口33に遊技球が入球したことを示す情報、及び第2作動口34に遊技球が入球したことを示す情報をホールコンピュータHCに外部出力するための処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
演算結果記憶エリア234の現状エリア311(図126)におけるベース値が「0」〜「0.29」の数値範囲に入っている場合には当該ベース値の小数点第1位の数字を示す数値情報が加工代表値データとしてデータ表示器DIに外部出力されるとともに、ベース値が「0.30」〜「1.00」の数値範囲に入っている場合には「3」の数値情報が加工代表値データとしてデータ表示器DIに外部出力される。データ表示器DIは、パチンコ機10から受信した加工代表値データと、当該データ表示器DIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。このため、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する加工代表値データが示す加工代表値に基づいてベース値がベース異常範囲(0〜0.29)に入っており、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等が原因となって入賞異常が発生している状態であるか否かを把握可能とすることができる。また、ホールコンピュータHCにおいて複数のパチンコ機10における加工代表値を一括して把握可能とすることができる。これにより、パチンコ機10のベース値を管理するために必要となる遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。
ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する加工代表値データが示す加工代表値が「0」〜「2」である場合に、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等が原因となって入賞異常が発生している状態であることを把握可能とすることができる。これにより、不正検知処理(第1タイマ割込み処理(図133)のステップ8905)では検知されない入賞異常の発生を把握することが可能となっている。ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいてベース値がベース異常範囲に入っている状態となったことを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスの契機を与えることができる。
ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが受信する加工代表値データが示す加工代表値に基づいて、ベース値の異常の程度を把握することができる。具体的には、加工代表値が「2」である場合にはベース値がベース異常範囲(0〜0.29)の上限(0.29)に近い状態であることを把握することができるとともに、加工代表値が「1」又は「0」である場合にはベース値の異常が深刻であり、迅速な対応が必要であることを把握することができる。
2ビットの加工代表値データをデータ表示器DIに外部出力する構成であることにより、ベース値の下2桁を示す数値情報又はベース値の全体を把握可能とする数値情報をデータ表示器DIに外部出力する構成と比較して、ベース異常範囲(0〜0.29)に対するベース値の状態を把握可能とするデータのデータ量が低減されている。これにより、当該データをパラレル通信でMPU62から外部端子板97に出力するために必要となる信号線の数を低減することが可能となっているとともに、特定制御用のワークエリア221において当該データを記憶するための記憶容量を低減することが可能となっている。また、当該データを受信して記憶するための記憶容量が小さく設定されているデータ表示器DI及びホールコンピュータHCに対しても加工代表値データを外部出力することが可能となっているとともに、1桁の数字のみを表示可能なデータ表示器DIに対しても本パチンコ機10を接続して加工代表値データを外部出力することが可能となっている。
ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない場合には、加工代表値データの外部出力は行われない。ベース値を算出するための遊技履歴の情報が十分でない状態では加工代表値データの外部出力が実行されない構成であることにより、ホールコンピュータHC及びデータ表示器DIが不安定なベース値に基づく加工代表値データを受信してしまうことが防止されている。これにより、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスが頻繁に行われてしまうことが防止されている。
なお、ベース値が「0」〜「0.29」の数値範囲に入っている場合に加工代表値として当該ベース値の小数点第1位の数字が設定され、ベース値が「0.30」〜「1.00」の数値範囲に入っている場合に加工代表値として「3」が設定される加工代表値の設定態様に代えて、ベース値が「0」〜「0.29」の数値範囲に入っている場合に加工代表値として「1」が設定され、ベース値が「0.41」〜「1.00」の数値範囲に入っている場合に加工代表値として「2」が設定され、ベース値が「0.30」〜「0.40」の数値範囲に入っている場合に加工代表値として「3」が設定される設定態様としてもよい。これにより、設計段階におけるベース値の正常範囲が「0.30」〜「0.40」に設定されている場合、加工代表値を2ビットの数値情報としながらベース値が当該正常範囲(0.30〜0.40)よりも小さい異常状態と、ベース値が当該正常範囲よりも大きい異常状態とを識別可能な態様で加工代表値データの外部出力を行うことを可能とすることができる。
また、ベース値がベース異常範囲(0〜0.29)に入っている場合に「1」の数値情報をデータ表示器DIに外部出力し、ベース値がベース異常範囲(0〜0.29)に入っていない場合に「0」の数値情報をデータ表示器DIに外部出力する構成としてもよい。これにより、データ表示器DIに外部出力する数値情報のデータ量を1ビットに抑えながら、ホールコンピュータHD及びデータ表示器DIにおいて遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスが必要であるか否かを把握可能とすることができる。
また、加工代表値データの外部出力が行われる時間間隔を所定の時間間隔(例えば10分間隔)としてもよい。具体的には、外部情報設定処理(図299)のステップSJ501にて演算初期フラグに「1」がセットされていないと判定した場合、前回の加工代表値データの外部出力処理(ステップSJ507)を実行してから所定の時間(例えば10分間)が経過したことを条件として加工代表値データの外部出力処理(ステップSJ507)を実行する。これにより、ベース値がベース異常範囲(0〜0.29)に入っている異常状態が発生してから所定の時間(例えば10分間)以内にデータ表示器DIにおける加工代表値の表示に基づいて当該異常状態を把握可能としながら、加工代表値データの外部出力処理(ステップSJ507)の実行頻度を低減することができる。
また、加工代表値データのデータ表示器DIへの外部出力がパラレル通信で行われる構成に代えて、加工代表値データのデータ表示器DIへの外部出力がシリアル通信で行われる構成としてもよい。加工代表値データの外部出力をシリアル通信で行う構成とすることにより、代表値データをMPU62から外部端子板97に出力するための信号線の数を減らすことができる。上記第83の実施形態において既に説明したとおり、2ビット単位の加工代表値データを外部出力する構成であることにより、ベース値の下2桁を示す数値情報、又はベース値の全体を示す数値情報を外部出力するための構成と比較して、ベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を把握可能とするためのデータのデータ容量が低減されている。これにより、当該データをシリアル通信で外部出力するために要する時間が短縮されている。
また、ベース異常範囲が「0」〜「0.29」の数値範囲に設定されている構成に代えて、ベース値異常範囲が「0.41」〜「1.00」の数値範囲に設定されている構成としてもよい。本構成では、外部情報設定処理(図299)において現状エリア311におけるベース値が「0」〜「0.40」の数値範囲に収まっている場合には「0」の数値情報を外部出力するとともに、現状エリア311におけるベース値が「0.40」を超えている場合には当該ベース値に対応する数値情報を外部出力する。具体的には、現状エリア311におけるベース値が「0.41」〜「0.60」の数値範囲に入っている場合には「1」の数値情報を外部出力し、現状エリア311におけるベース値が「0.61」〜「0.80」の数値範囲に入っている場合には「2」の数値情報を外部出力し、現状エリア311におけるベース値が「0.81」〜「1.00」の数値範囲に入っている場合には「3」の数値情報を外部出力する。これにより、パチンコ機10からデータ表示器DIに外部出力する数値情報のデータ量を2ビットに抑えながら、現状エリア311におけるベース値が「0.40」を超える異常状態の有無、及び当該ベース値が「0.40」を超えている場合における異常の程度をホールコンピュータHC及びデータ表示器DIにおいて把握可能とすることができる。
<第84の実施形態>
本実施形態ではベース値の異常を示すベース値異常信号の外部出力が行われる点で上記第82の実施形態と相違している。以下、上記第82の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第82の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
ベース値は、上記第35の実施形態と同様にベース値の演算処理(結果演算処理(図130)のステップS8601)にて小数点第2位までの小数として算出される。本実施形態では、設計段階で想定されたベース値の正常範囲であるベース正常範囲として「0.35」〜「0.40」の数値範囲が設定されている。ベース正常範囲の下側閾値として「0.35」が設定されているとともに、ベース正常範囲の上側閾値として「0.40」が設定されている。ベース値が下側閾値(0.35)を下回った場合、及びベース値が上側閾値(0.40)を上回った場合に、ベース値の異常を示すベース値異常信号の外部装置(後述する異常報知器EI)への外部出力が行われる。
図300(a)は本実施形態におけるベース値異常信号を外部出力するための構成を説明するためのブロック図である。図300(a)に示すように、MPU62には主側CPU63からベース値異常信号を出力するための主側出力端子TA3が設けられているとともに、外部端子板97には当該主側出力端子TA3から出力されるベース値異常信号を受信するための外部側受信端子TB3が設けられている。主側出力端子TA3と外部側受信端子TB3とはデータ信号線LN5と、クロック信号線LN6とを利用して電気的に接続されている。これら信号線LN5〜LN6はいずれも主側CPU63から外部端子板97に一方向通信で信号を送信するための信号線である。
データ信号線LN5を利用して主側CPU63から外部端子板97にベース値異常信号がシリアル通信で送信される。この場合、シリアル通信によるベース値異常信号の各1ビットの区切りが、クロック信号線LN6を利用して主側CPU63から外部端子板97に送信されるクロック信号により示される。
外部端子板97には外部側受信端子TB3にて受信したベース値異常信号を外部出力するための外部側出力端子TC3が設けられている。外部側出力端子TC3は、パチンコ機10の外部に設けられている異常報知器EI等の外部装置に接続可能となっている。異常報知器EIはパチンコ機10に1対1で対応させて設けられている。異常報知器EIは発光部を備えており、異常報知器EIは、パチンコ機10からベース値異常信号を受信した場合、ベース値の異常を報知するための発光態様で当該発光部を発光させてベース値の異常報知を行う。遊技ホールの管理者は、異常報知器EIにおける異常報知に基づいてパチンコ機10においてベース値の異常が発生したことを把握することができる。
ホールコンピュータHCは、遊技ホールに設置されている多数のパチンコ機に1対1で対応させて設けられている異常報知器EIと電気的に接続されている。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信したベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。ホールコンピュータHCは、異常報知器EIから受信する識別子データに基づいてパチンコ機10を識別するとともに、当該識別子データと同時に受信するベース値異常信号に基づいて当該パチンコ機10におけるベース値の異常を把握する。遊技ホールの管理者は、ホールコンピュータHCがベース値異常信号を受信した場合に、パチンコ機10においてベース値の異常が発生したことを把握することができる。
ホールコンピュータHC及び異常報知器EIがベース値異常信号を受信したことに基づいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている異常状態であることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスの契機、及び遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができる。
ベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力する構成であることにより、ベース値を示す数値情報を異常報知器EIに外部出力する構成と比較して、ベース値の異常を把握可能とするために外部出力するデータのデータ量が低減されている。これにより、ベース値の異常を把握可能とするためのデータをシリアル通信で外部出力するために要する時間が短縮されているとともに、当該データを受信して記憶する記憶領域の記憶容量が小さく設定されている異常報知器EIに対しても本パチンコ機10を接続してベース値の異常を報知することが可能となっている。
図300(b)は特定制御用のワークエリア221に設けられたベース値異常信号の外部出力用の記憶エリアを説明するための説明図である。図300(b)に示すように、特定制御用のワークエリア221にはベース値異常フラグ565が設けられている。ベース値異常フラグ565は、ベース値の異常が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。
主側CPU63では、主側CPU63への動作電力の供給開始時に演算結果記憶エリア234における第1履歴エリア312〜第3履歴エリア314(図126)に格納されているベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)に収まっているか否かの判定が行われる。また、主側CPU63への動作電力の供給開始後、演算結果記憶エリア234の現状エリア311(図126)におけるベース値がベース正常範囲に収まっているか否かの判定が行われる。これらの判定では、ベース値が上側閾値(0.40)を上回っている場合、又はベース値が下側閾値(0.35)を下回っている場合にベース値が異常であると判定されて、特定制御用のワークエリア221におけるベース値異常フラグ565に「1」がセットされる。
主側ROM64には、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)に収まっているか否かを判定する際に参照される閾値テーブルが予め記憶されている。図300(c)は閾値テーブル566を説明するための説明図である。図300(c)に示すように閾値テーブル566には、ベース値正常範囲の上側閾値として「0.40」が設定されているとともに、ベース値正常範囲の下側閾値として「0.35」が設定されている。主側ROM64に閾値テーブル566が予め記憶されていることにより、主側CPU63にてベース値の異常の有無及び異常の種類を判定して、ベース値の異常の種類に対応するベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力することが可能となっている。
本実施形態では、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてから所定の時間(具体的には1時間)おきに、ベース値異常信号の出力契機が発生する。主側CPU63は、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされている状態において、当該ベース値異常信号の出力契機が発生したことに基づいてベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力する。これにより、ベース値の異常が発生してから所定の時間(具体的には1時間)以内に、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいて、当該ベース値の異常の発生を把握可能とすることができる。
次に、ベース値異常信号を外部出力するための具体的な処理構成について説明する。図301は主側CPU63にて実行される外部情報設定処理を示すフローチャートである。なお、外部情報設定処理は上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8918にて実行される。また、外部情報設定処理におけるステップSJ601〜ステップSJ613の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
外部情報設定処理では、まず特定制御用のワークエリア221におけるベース値異常フラグ565に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSJ601)。ベース値異常フラグ565に「1」がセットされていない場合(ステップSJ601:NO)には、非特定制御用のワークエリア223における演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSJ602)。演算初期フラグは、上記第35の実施形態と同様に、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSJ602にて演算初期フラグに「1」がセットされていないと判定した場合には、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していることを意味する。この場合には、演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)を参照して現状のベース値を把握する(ステップSJ603)。
その後、主側ROM64から閾値テーブル566(図300(c))を読み出す(ステップSJ604)。そして、ステップSJ603にて把握したベース値が、ステップSJ604にて読み出した閾値テーブル566に設定されている上側閾値(0.40)を上回っているか否かを判定する(ステップSJ605)。ステップSJ605にて否定判定を行った場合には、ステップSJ603にて把握したベース値が、ステップSJ604にて読み出した閾値テーブル566に設定されている下側閾値(0.35)を下回っているか否かを判定する(ステップSJ606)。
ステップSJ605にて肯定判定を行った場合、又はステップSJ606にて肯定判定を行った場合、すなわち、現状エリア311(図126)におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合には、特定制御用のワークエリア221におけるベース値異常フラグ565に「1」をセットする(ステップSJ607)。これにより、ベース値異常信号の出力契機が発生した場合にベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される状態となる。
ステップSJ601にて肯定判定を行った場合、ステップSJ606にて否定判定を行った場合、又はステップSJ607の処理を行った場合には、特定制御用のワークエリア221に設けられたベース値用タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定する(ステップSJ608)。ベース値用タイマカウンタは、ベース値異常信号の出力契機を主側CPU63にて把握可能とするタイマカウンタである。ベース値用タイマカウンタには、後述するステップSJ609及び後述するベース値初期出力用処理(図303)のステップSJ812にて1時間に対応する数値情報が設定される。ベース値用タイマカウンタの更新は、タイマ更新処理(第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8910)にて行われる。ベース値用タイマカウンタの値は、タイマ更新処理が実行される度に1減算される。ベース値用タイマカウンタの値が1減算されて、当該ベース値用タイマカウンタの値が「0」となることにより、ベース値異常信号の出力契機が発生する。既に説明したとおり、主側CPU63は、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされている状態において、ベース値異常信号の出力契機が発生したことに基づいてベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力する。
ステップSJ608にてベース値用タイマカウンタの値が「0」であると判定した場合には、ベース値用タイマカウンタに対して1時間に対応する数値情報をセットする(ステップSJ609)。このように、ベース値用タイマカウンタの値が「0」となりベース値異常信号の出力契機が発生した場合、ベース値用タイマカウンタに対して1時間に対応する数値情報がセットされる。これにより、ベース値異常信号の出力契機を所定の時間間隔(具体的には1時間間隔)で発生させることができる。
その後、特定制御用のワークエリア221におけるベース値異常フラグ565に「1」がセットされている場合(ステップSJ610:YES)には、ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSJ611)。ベース値異常信号の外部出力処理では、MPU62における主側出力端子TA3からクロック信号線LN6に対してパルス状のクロック信号が出力されている状況において当該主側出力端子TA3からデータ信号線LN5に出力されている信号をLOWからHIに立ち上げた後、当該信号をHIからLOWに立ち下げる。これにより、ベース値異常信号が外部端子板97を介して異常報知器EIに外部出力される。
このように、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされている状態において、ベース値異常信号の出力契機が発生したことに基づいてベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。既に説明したとおり、異常報知器EIでは、パチンコ機10からベース値異常信号を受信したことに基づいて、ベース値の異常報知が行われる。また、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信したベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。遊技ホールの管理者は、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてパチンコ機10におけるベース値の異常を把握することができる。
ステップSJ602にて肯定判定を行った場合、ステップSJ608にて否定判定を行った場合、ステップSJ610にて否定判定を行った場合、又はステップSJ612の処理を行った場合には、その他の外部出力処理を実行して(ステップSJ613)、本外部情報設定処理を終了する。ステップSJ613におけるその他の外部出力処理では、上記第82の実施形態の外部情報設定処理(図296)におけるその他の外部出力処理(ステップSJ406)と同様に、開閉実行モード中であることを示す情報、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報、一の遊技回が終了したことを示す情報、所定個数(例えば100個)の遊技球がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかを通じて遊技領域PAから排出されたことを示す情報、第1作動口33に遊技球が入球したことを示す情報、及び第2作動口34に遊技球が入球したことを示す情報をホールコンピュータHCに外部出力するための処理を実行する。
上記のとおり、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達している状態において、現状エリア311におけるベース値が上側閾値(0.40)を上回った場合、又は現状エリア311におけるベース値が下側閾値(0.35)を下回った場合にベース値異常フラグ565に「1」がセットされる。
閾値テーブル566が主側ROM64に予め記憶されていることにより、主側CPU63においてベース値の異常の有無を判定するとともに、ベース値が異常であると判定して場合にはベース値異常信号を外部出力することが可能となっている。ベース値の正常範囲であるベース正常範囲はパチンコ機の機種毎に異なる場合が考えられる。パチンコ機10が汎用の異常報知器EIに接続される場合、当該異常報知器EIに対してパチンコ機10のベース値そのものを外部出力する構成とすると、異常報知器EIにおいてパチンコ機10から受信したベース値が当該パチンコ機10のベース正常範囲に収まっているか否かを直ちには判別できない。また、ベース正常範囲の異なる複数の機種に対応する異常報知器EIと接続されるホールコンピュータHCにおいても、異常報知器EIを介して受信したベース値が当該パチンコ機10のベース正常範囲に収まっているか否かを直ちには判別できない。これに対して、本実施形態では主側CPU63にてベース値が異常であると判定された場合にベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力する構成である。これにより、当該ベース値異常信号を受信する異常報知器EI及びホールコンピュータHCにおいて、パチンコ機10のベース値が異常であるか否かの判別を容易なものとすることができる。
ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない場合には、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)に収まっているか否かの判定が行われない。算出期間が開始された直後においてはベース値を算出するための遊技履歴の情報が少ないため、ベース値の実測値がベース値の理論値範囲から大きく外れた値となり得る。ベース値を算出するための遊技履歴の情報が十分でない状態ではベース値異常信号の外部出力が実行されない構成であることにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIが不安定なベース値に基づくベース値異常信号を受信してしまうことが防止されている。これにより、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンス、及び遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無の確認が頻繁に行われてしまうことが防止されており、ベース値異常信号の信頼性が高められている。
ベース値異常信号の出力契機を所定の時間間隔(具体的には1時間間隔)で発生させるとともに、ベース値異常信号の出力契機の発生を1つの条件としてベース値異常信号が外部出力される構成であることにより、ベース値異常信号の外部出力処理(ステップSJ611)の実行回数が低減されている。現状エリア311におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態となった場合、所定の時間おきに(具体的には1時間おきに)ベース値異常信号を外部出力することができる。これにより、ベース値異常信号の外部出力が短期間に連続して実行されてしまうことを防止しながら、複数回に亘ってベース値異常信号を外部出力することが可能となっている。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理について、図302のフローチャートを参照しながら説明する。なお、メイン処理におけるステップSJ701〜ステップSJ726の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSJ701〜ステップSJ702では、上記35の実施形態のメイン処理(図132)におけるステップS8801〜ステップS8802と同一の処理を実行する。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSJ703)。立ち上げ処理中フラグは、上記第35の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8907〜ステップS8920の処理が実行されない状態となる。このため、上述した外部情報設定処理(図301)も実行されない状態となる。
その後、ステップSJ704〜ステップSJ715では、上記第35の実施形態のメイン処理(図132)におけるステップS8804〜ステップS8815と同一の処理を実行する。上記第35の実施形態と同様に、主側CPU63への動作電力の供給開始時にリセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSJ706:YES)、RAMクリア処理が実行される(ステップSJ716)。RAMクリア処理の内容は上記第33の実施形態におけるメイン処理(図114)のステップS7915と同一である。RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221が「0」クリアされるとともに初期設定が実行される。このため、RAMクリア処理(ステップSJ716)が実行された場合には特定制御用のワークエリア221におけるベース値異常フラグ565も「0」クリアされる。
一方、RAMクリア処理(ステップSJ716)では非特定制御用のワークエリア223は「0」クリアされない。このため、RAMクリア処理が実行されたとしても、非特定制御用のワークエリア223における演算結果記憶エリア234の現状エリア311に格納されている直近のベース値、第1履歴エリア312に格納されている1回前の算出期間における最終的なベース値、第2履歴エリア313に格納されている2回前の算出期間における最終的なベース値、及び第3履歴エリア314に格納されている3回前の算出期間における最終的なベース値は「0」クリアされない。
ステップSJ717〜ステップSJ719では、上記第35の実施形態のメイン処理(図132)におけるステップS8817〜ステップS8819と同一の処理を実行する。ステップSJ712の処理を行った場合、ステップSJ713にて否定判定を行った場合、ステップSJ714にて否定判定を行った場合、ステップSJ715の処理を行った場合、ステップSJ717にて否定判定を行った場合、ステップSJ718にて否定判定を行った場合、又はステップSJ719の処理を行った場合には、ベース値初期出力用処理を実行する(ステップSJ720)。ベース値初期出力用処理では、演算結果記憶エリア234における第1履歴エリア312〜第3履歴エリア314(図126)に格納されている過去のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)に収まっていない場合にベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力する。なお、ベース値初期出力用処理の詳細については後述する。
ステップSJ720にてベース値初期出力用処理を実行した後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSJ721)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動されたとしても遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。これにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合に上述した外部状態設定処理(図301)が実行される状態となる。
その後、ステップSJ722〜ステップSJ726では、上記第35の実施形態におけるメイン処理(図132)のステップS8821〜ステップS8825と同一の処理を実行する。
本実施形態では、ステップSJ705にて第1タイマ割込み処理(図133)の割込みが許可されるよりも先に、ステップSJ703にて特定制御用のワークエリア221における立ち上げ中フラグに「1」がセットされて、外部情報設定処理(図301)が実行されない状態となる。そして、ステップSJ721にて立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされるよりも先に、ステップSJ720にてベース値初期出力用処理が実行される。このため、ベース値初期出力用処理よりも先に外部情報設定処理(図301)が実行されることはない。これにより、ベース値初期出力用処理が実行される前に外部情報設定処理(図301)のステップSJ605〜ステップSJ607の処理が実行されてベース値異常フラグ565に「1」がセットされてしまうことが防止されているとともに、ベース値初期出力用処理が実行されるよりも前にベース値異常信号の外部出力処理(ステップSJ611)が実行されてベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されてしまうことが防止されている。
次に、主側CPU63にて実行されるベース値初期出力用処理について、図303のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ベース値初期出力用処理はメイン処理(図302)のステップSJ720にて実行される。また、ベース値初期出力用処理におけるステップSJ801〜ステップSJ812の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ベース値初期出力用処理では、まず特定制御用のワークエリア221におけるベース値異常フラグ565に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSJ801)。上記第15の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221が設けられている主側RAM65にはパチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給される。このため、特定制御用のワークエリア221におけるベース値異常フラグ565にセットされた「1」の数値情報は、パチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されている間は記憶保持される。パチンコ機10への動作電力の供給再開に際してリセットボタン68cの押圧操作が行われなかった場合には、RAMクリア処理(メイン処理(図302)のステップSJ716)が実行されないため、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされた状態のままベース値初期出力用処理(図303)が実行されることとなり、ステップSJ801において肯定判定が行われる。一方、パチンコ機10への動作電力の供給再開に際してリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合には、メイン処理(図302)のステップSJ716にてRAMクリア処理が実行され、ベース値異常フラグ565が「0」クリアされる。この場合には、ステップSJ801にて否定判定が行われる。
ステップSJ801にてベース値異常フラグ565に「1」がセットされていないと判定した場合には、主側ROM64から閾値テーブル566を読み出し(ステップSJ802)、非特定制御用のワークエリア223における演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSJ803)。既に説明したとおり、演算初期フラグは、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
演算初期フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSJ803:NO)には、演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)を参照対象エリアに設定する(ステップSJ804)。一方、演算初期フラグに「1」がセットされている場合(ステップSJ803:YES)には、現状エリア311に格納されている直近のベース値を算出するためのサンプル数が十分でない状態であることを意味するため、演算結果記憶エリア234における第1履歴エリア312(図126)を参照対象エリアに設定する(ステップSJ805)。
その後、現状の参照対象エリアにおけるベース値が、ステップSJ802にて読み出した閾値テーブル566に設定されている上側閾値(0.40)を上回っているか否かを判定する(ステップSJ806)。ステップSJ806にて否定判定を行った場合には、現状の参照対象エリアにおけるベース値が、ステップSJ802にて読み出した閾値テーブル566に設定されている下側閾値(0.35)を下回っているか否かを判定する(ステップSJ807)。
ステップSJ807にて否定判定を行った場合には、現状の参照対象エリアにおけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)に収まっていることを意味するため、現状の参照対象エリアが第3履歴エリア314(図126)であるか否かを判定する(ステップSJ808)。現状の参照対象エリアが第3履歴エリア314でない場合(ステップSJ808:NO)には、演算結果記憶エリア234(図126)における参照対象エリアを更新し(ステップSJ809)、ステップSJ806に戻る。ステップSJ809では、演算結果記憶エリア234における参照対象エリアを現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314の順番で更新する。
ステップSJ806〜ステップSJ808のいずれかで肯定判定が行われるまでステップSJ806〜ステップSJ809の処理が繰り返し実行され、ステップSJ806又はステップSJ807にて肯定判定が行われた場合にはステップSJ810におけるベース値異常信号の外部出力処理が実行される。このため、現状エリア311に格納されている直近のベース値、第1履歴エリア312に格納されている1回前の算出期間における最終的なベース値、第2履歴エリア313に格納されている2回前の算出期間における最終的なベース値、及び第3履歴エリア314に格納されている3回前の算出期間における最終的なベース値の少なくとも1つがベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合(ステップSJ806:YES又はステップSJ807:YES)にステップSJ810におけるベース値異常信号の外部出力処理が実行される。
ステップSJ801にて肯定判定を行った場合、ステップSJ806にて肯定判定を行った場合、又はステップSJ807にて肯定判定を行った場合には、ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSJ810)。ステップSJ810では、既に説明した外部情報設定処理(図301)におけるベース値異常信号の外部出力処理(ステップSJ611)と同一の処理を実行する。具体的には、MPU62における主側出力端子TA3からクロック信号線LN6に対してパルス状のクロック信号が出力されている状況において当該主側出力端子TA3からデータ信号線LN5に出力されている信号をLOWからHIに立ち上げた後、当該信号をHIからLOWに立ち下げる。これにより、ベース値異常信号が外部端子板97を介して異常報知器EIに外部出力される。
既に説明したとおり、異常報知器EIでは、パチンコ機10からベース値異常信号を受信したことに基づいて、ベース値の異常報知が行われる。また、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信したベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。このため、遊技ホールの管理者は、パチンコ機10への動作電力の供給開始直後に、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてパチンコ機10における直近のベース値及び過去の3つのベース値のうちいずれかのベース値が異常であることを把握することができる。例えば、動作電力の供給開始直後に異常報知器EIにおいて、これまでベース値の異常が把握されていなかったパチンコ機10について、ベース値の異常報知が行われた場合、当該パチンコ機10におけるベース値の異常が見落とされていたことを把握することができる。
ステップSJ810にてベース値異常信号の外部出力処理を実行した後、ベース値異常フラグ565を「0」クリアする(ステップSJ811)。ベース値初期出力用処理(図303)が終了した後は、外部情報設定処理(図301)において、現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態となったことに基づいてベース値異常フラグ565に「1」をセットする処理(ステップSJ607の処理)が実行される一方、第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されている過去のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れていることに基づいてベース値異常フラグ565に「1」をセットする処理は実行されない。ステップSJ811にてベース値異常フラグ565を「0」クリアすることにより、過去のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れていることに基づくベース値異常信号の外部出力が実行されなくなる。遊技ホールの管理者は、パチンコ機10への動作電力の供給を開始した直後以外のタイミングで、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIがベース値異常信号を受信した場合、現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態であることを把握することができる。
ステップSJ808にて肯定判定を行った場合、又はステップSJ811の処理を行った場合には、特定制御用のワークエリア221におけるベース値用タイマカウンタに1時間に対応する数値情報をセットして(ステップSJ812)、本ベース値初期出力用処理を終了する。ベース値用タイマカウンタに1時間に対応する数値情報がセットされることにより、主側CPU63に対して動作電力の供給が開始されてから略1時間後にベース値異常信号の出力契機を発生させることができる。
上記のとおり、主側CPU63に対して動作電力の供給が開始された直後に実行されるベース値初期出力用処理(図303)では、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達している状態において現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合、及び第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されている過去の3つのベース値のいずれかがベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合に、ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。
遊技盤24に稙設されている釘24bの状態を遊技者にとって不利な状態に変更する行為が行われて1つの算出期間における最終的なベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回った状態となった場合、その後に当該釘24bの状態を正常な状態に戻す行為が行われたとしても、当該算出期間におけるベース値は第1〜第3履歴エリア312〜314に残る。また、ベース値を不正に高める行為が行われて1つの算出期間における最終的なベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回った状態となった場合、その後に当該不正な行為の痕跡を消そうとしても、当該算出期間におけるベース値は第1〜第3履歴エリア312〜314に残る。これらの不正な行為が行われた算出期間における最終的なベース値が第1〜第3履歴エリア312〜314のいずれかに残っている間、パチンコ機10への動作電力の供給が開始される度にパチンコ機10に対応する異常報知器EIにおいてベース値の異常報知を行うことができるとともに、ホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10のベース値の異常を把握可能とすることができる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給停止前にベース値の異常が発生していたことが見逃されてしまう可能性を低減することができる。
遊技ホールの管理者の一部が釘24bの状態を遊技者にとって不利な状態に変更する不正な行為、又はベース値を不正に高める行為に関与しており、当該管理者がパチンコ機10におけるベース値の異常の有無を監視する役割を担当している場合、現状エリア311における直近のベース値に基づくベース値異常信号の外部出力だけを行う構成では、パチンコ機10におけるベース値の異常を他の管理者が把握できない可能性がある。これに対して、第1〜第3履歴エリア312〜314における過去のベース値に基づくベース値異常信号の外部出力も行う構成とすることにより、パチンコ機10におけるベース値の異常を遊技ホールの複数の管理者が把握する可能性を高めることができる。
次に、図304のタイムチャートを参照しながら現状エリア311におけるベース値の異常に基づいてベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される様子について説明する。図304(a)はベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されるタイミングを示し、図304(b)はベース値異常フラグ565の状態を示し、図304(c)はベース値異常信号の出力契機が発生するタイミングを示し、図304(d)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達している期間を示し、図304(e)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達するタイミングを示し、図304(f)は主側CPU63への動作電力の供給が開始されるタイミングを示し、図304(g)は主側CPU63への動作電力の供給が停止されるタイミングを示す。
t1のタイミングで図304(d)に示すようにベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達する。その後、t2のタイミングで現状エリア311(図126)におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れると、図304(b)に示すようにベース値異常フラグ565に「1」がセットされる。
その後、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされている状況において図304(c)に示すようにt3のタイミングでベース値異常信号の出力契機が発生すると、図304(a)に示すようにベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。これにより、本パチンコ機10においてベース値の異常が発生したことをホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいて把握可能となる。また、図304(b)に示すように、当該t3のタイミングでベース値異常フラグ565が「0」クリアされる。
次に、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされている状態で、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達する場合について説明する。
ベース値異常フラグ565に「1」がセットされているt4のタイミングで図304(e)に示すようにベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達すると、データシフト処理(結果演算処理(図130)のステップS8607)が実行される。データシフト処理では、上記第35の実施形態と同様に、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報が、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトした後に、現状エリア311が「0」クリアされる。これにより、図304(d)に示すように、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない状態となる。図304(b)に示すように当該t4のタイミングにおいてベース値異常フラグ565には「1」がセットされたままである。
その後、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされているt5のタイミングで図304(c)に示すようにベース値異常信号の出力契機が発生すると、図304(a)に示すようにベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。これにより、本パチンコ機10のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れていることをホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいて把握可能となる。また、図304(b)に示すように、当該t5のタイミングでベース値異常フラグ565が「0」クリアされる。
このように、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされた後、ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される前にデータシフト処理が実行されて現状エリア311が「0」クリアされた場合には、その後にベース値異常信号の出力契機が発生したタイミングで、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされていることに基づいてベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力が行われる。これにより、データシフト処理の実行前にベース値の異常が発生していたことをホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいて把握可能とすることができる。
次に、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされている状態で主側CPU63への動作電力の供給が停止され、その後にリセットボタン68cが押圧操作されることなく主側CPU63への動作電力の供給が開始される場合について説明する。
ベース値異常フラグ565に「1」がセットされているt6のタイミングで図304(g)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が停止される。その後、t7のタイミングで図304(f)に示すようにリセットボタン68cの押圧操作が行われることなく主側CPU63への動作電力の供給が開始される。この場合にはRAMクリア処理(メイン処理(図302)のステップSJ716)が実行されないため、図304(b)に示すようにベース値異常フラグ565は「0」クリアされない。
その後、t8のタイミングでベース値初期出力用処理(メイン処理(図302)のステップSJ720)が実行されると、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされていることに基づいて、ベース値異常信号の外部出力処理(ステップSJ810)が実行される。これにより、図304(a)に示すようにベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。また、当該t8のタイミングで図304(b)に示すようにベース値異常フラグ565が「0」クリアされる。
このように、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされた状態で主側CPU63への動作電力の供給が停止し、その後にリセットボタン68cの押圧操作が行われることなく主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされていることに基づいて動作電力の供給開始時にベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力が行われる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給停止時にベース値の異常が発生していたことをホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいて把握可能とすることができる。
次に、図305のタイムチャートを参照しながら第1履歴エリア312〜第3履歴エリア314におけるベース値の異常に基づいてベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される様子について説明する。図305(a)はベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されるタイミングを示し、図305(b)はベース値異常フラグ565の状態を示し、図305(c)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達している期間を示し、図305(d)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達するタイミングを示し、図305(e)は主側CPU63への動作電力の供給が開始されるタイミングを示し、図305(f)は主側CPU63への動作電力の供給が停止されるタイミングを示す。
図305(c)に示すように、t1のタイミングにおいて、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)は初期基準個数(具体的には6000個)に達している。当該t1のタイミングで現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れると、図305(b)に示すようにベース値異常フラグ565に「1」がセットされる。
その後、ベース値異常信号の出力契機が発生するよりも前であるt2のタイミングで、図305(d)に示すようにベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達すると、データシフト処理(結果演算処理(図130)のステップS8607)が実行される。データシフト処理では、上記第35の実施形態と同様に、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報が、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトした後に、現状エリア311が「0」クリアされる。これにより、第1履歴エリア312に格納されているベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態となる。また、図305(c)に示すように、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない状態となる。図305(b)に示すように当該t2のタイミングにおいてベース値異常フラグ565には「1」がセットされたままである。
その後、t3のタイミングで図305(f)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が停止される。その後、t4のタイミングで図305(e)に示すようにリセットボタン68cの押圧操作が行われながら主側CPU63への動作電力の供給が再開される。この場合にはRAMクリア処理(メイン処理(図302)のステップSJ716)が実行されるため、当該t4のタイミングで図305(b)に示すようにベース値異常フラグ565が「0」クリアされる。この場合には、現状エリア311における直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れたことに基づいてベース値異常フラグ565に「1」がセットされたにも関わらず、当該ベース値異常フラグ565に「1」がセットされていることに基づいてベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力が行われることなくベース値異常フラグ565が「0」クリアされてしまう。また、t2のタイミングにおいて実行されたデータシフト処理により現状エリア311に格納されていたベース値は第1履歴エリア312にシフトしている。このため、現状エリア311には異常となったベース値が残っておらず、t4のタイミング以降において外部情報設定処理(図301)が実行されても当該ベース値に基づくベース値異常信号の外部出力は行われない。本実施形態では、ベース値初期出力用処理(図303)において過去のベース値に基づくベース値異常信号の外部出力を実行することにより、ベース値異常信号の外部出力が行われないまま第1履歴エリア312にシフトした異常なベース値(ベース正常範囲から外れているベース値)が存在していることを把握可能としている。
その後、t5のタイミングでベース値初期出力用処理(メイン処理(図302)のステップSJ720)が開始されると、演算結果記憶エリア234の第1履歴エリア312(図126)に格納されているベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れていることに基づいて、図305(b)に示すようにベース値異常フラグ565に「1」がセットされる。そして、当該ベース値初期出力用処理において、ベース値異常フラグ565に「1」がセットされていることに基づいてベース値異常信号の外部出力処理(ステップSJ810)が実行される。これにより、t6のタイミングで図305(a)に示すようにベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。また、当該t6のタイミングで図305(b)に示すように、ベース値異常フラグ565が「0」クリアされる。
このように、現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れた状態となっても、当該ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れていることに基づいてベース値異常信号の外部出力が行われない場合が考えられる。現状エリア311におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れた場合だけベース値異常信号を外部出力する構成では、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態が発生したことが見逃されてしまう可能性がある。これに対して、本実施形態では、主側CPU63への動作電力の供給開始時に第1〜第3履歴エリア312〜314におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合にもベース値異常信号を外部出力する構成である。これにより、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態が発生したことが見逃されてしまうことが防止されている。
また、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に行われるベース値初期出力用処理(図303)では、データシフト処理が実行されてベース正常範囲から外れている異常なベース値が現状エリア311から第1履歴エリア312にシフトする前に、当該異常なベース値に基づくベース値異常信号の外部出力が実行されていたとしても、第1履歴エリア312に格納されている当該異常なベース値に基づくベース値異常信号の外部出力が再度行われる。これにより、ベース値の異常が見落とされてしまう可能性が低減されている。また、遊技ホールにおける複数の管理者がベース値の異常を把握する可能性を高めることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主側ROM64に予め記憶されている閾値テーブル566に基づいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)に収まっているか否かの判定が行われる。そして、ベース値がベース正常範囲から外れていると判定された場合にのみベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。このため、ベース正常範囲の異なる複数の機種に対して使用される汎用の異常報知器EIに対してパチンコ機10が接続される場合においても、パチンコ機10のベース値がベース正常範囲に収まっているか否かの判別を異常報知器EIにおいて容易なものとすることができる。また、ベース正常範囲の異なる複数の機種に対応する異常報知器EIと接続されるホールコンピュータHCにおいても、パチンコ機10に対応する異常報知器EIから受信するベース値異常信号に基づいてパチンコ機10のベース値がベース正常範囲に収まっているか否かの判別を容易なものとすることができる。
ベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力する構成であることにより、ベース値を示す数値情報を異常報知器EIに外部出力する構成と比較して、ベース値の異常を把握可能とするために外部出力するデータのデータ量が低減されている。これにより、ベース値の異常を把握可能とするデータを受信して記憶する記憶領域の記憶容量が小さく設定されている異常報知器EI及びホールコンピュータHCに対してもベース値異常信号を外部出力することが可能となっている。
ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない場合には、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)に収まっているか否かの判定が行われない。ベース値を算出するための遊技履歴の情報が十分でない状態ではベース値異常信号の外部出力が実行されない構成であることにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIが不安定なベース値に基づくベース値異常信号を受信してしまうことが防止されている。これにより、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンス、及び遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無の確認が頻繁に行われてしまうことが防止されており、ベース値異常信号の信頼性が高められている。
主側CPU63への動作電力の供給が開始されるタイミングにおいて第1履歴エリア312〜第3履歴エリア314に格納されている過去のベース値のいずれかがベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合には、当該動作電力の供給開始時にベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。これにより、ベース正常範囲から外れている異常なベース値が現状エリア311に格納されている状況において当該異常なベース値に基づくベース値異常信号の外部出力が行われなかった場合には、第1〜第3履歴エリア312〜314のいずれかに格納されている当該異常なベース値に基づくベース値異常信号の外部出力によってベース値の異常が発生していたことを把握可能とすることができる。
ベース正常範囲から外れている異常なベース値が現状エリア311に格納されている状態となったことに基づいてベース値異常信号の外部出力が行われた後、当該異常なベース値が第1〜第3履歴エリア312〜314にシフトした場合、パチンコ機10への動作電力の供給開始時にベース値初期出力用処理(図303)が実行されて、当該異常なベース値に基づくベース値異常信号の外部出力が再度実行される。これにより、ベース値の異常が見逃されてしまうことを防止することができるとともに、遊技ホールにおける複数の管理者がベース値の異常を把握する可能性を高めることができる。ベース値の異常を遊技ホールの複数の管理者が把握することにより、遊技ホールの管理者の一部が釘24bの状態を遊技者にとって不利な状態に変更する不正な行為、又はベース値を不正に高める行為に関与しており、当該管理者がパチンコ機10におけるベース値の異常の有無を監視する役割を担当している場合であっても、これらの不正な行為を他の管理者が発見することを可能とすることができる。
ベース値異常フラグ565に「1」がセットされている状態においてベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達して現状エリア311が「0」クリアされ、その後に主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても、主側CPU63への動作電力の供給が再開されるタイミングにおいてベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。これにより、本パチンコ機10におけるベース値の異常が見逃されてしまう可能性が低減されている。
ベース値異常信号の出力契機を所定の時間間隔(具体的には1時間間隔)で発生させるとともに、ベース値異常信号の出力契機の発生を1つの条件としてベース値異常信号が外部出力される構成であることにより、外部情報設定処理(図301)においてベース値異常信号の外部出力処理(ステップSJ611)が実行される回数が低減されている。現状エリア311におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態となった場合、所定の時間おきに(具体的には1時間おきに)ベース値異常信号を外部出力することができる。これにより、ベース値異常信号の外部出力が短期間に連続して実行されてしまうことを防止しながら、複数回に亘ってベース値異常信号を外部出力することが可能となっている。
ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回った場合、又はベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回った場合にベース値異常フラグ565に「1」をセットする処理(外部情報設定処理(図301)におけるステップSJ603〜ステップSJ607の処理)は、遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされていない状況において第1タイマ割込み処理(図133)が実行される度に行われる。これらの処理が比較的短い周期(具体的には4ミリ秒周期)で実行される構成であることにより、ベース値が一時的にベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れた状態となり、ベース値異常信号の出力契機が発生する前にベース正常範囲(0.35〜0.40)に戻った場合においても、ベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力することができる。これにより、所定の時間間隔(具体的には1時間間隔)でベース値異常信号の出力契機を発生させる構成において、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIが受信するベース値異常信号に基づいて、ベース値の一時的な異常を把握可能とすることが可能となっている。
なお、外部情報設定処理(図301)において、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っているか否かを判定する処理(ステップSJ605の処理)、及びベース値が下側閾値(0.35)を下回っているか否かを判定する処理(ステップSJ606の処理)がベース値異常信号の出力契機の発生タイミングのみにおいて実行される構成としてもよい。当該構成では、ベース値用タイマカウンタの値が「0」となったタイミングにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている場合、及び下側閾値(0.35)を下回っている場合に異常報知器EIにベース値異常信号を外部出力することができる。当該構成では、現状エリア311におけるベース値が一時的にベース正常範囲(0.30〜0.40)から外れ、ベース値異常信号の出力契機が発生する前にベース正常範囲に戻る場合、ベース値異常信号の外部出力が行われない。当該構成では、現状エリア311におけるベース値がベース正常範囲から外れている状態が継続している場合にのみベース値異常信号を外部出力して、遊技ホールの管理者に対応を促すことができる。また、当該構成では、ベース値異常フラグ565を不具備としてベース値異常信号の外部出力を実行するための構成を簡素化することができる。
また、主側CPU63への動作電力の供給開始時に直近のベース値及び過去のベース値に基づいてベース値異常信号の外部出力を行う構成に代えて、主側CPU63への動作電力の供給開始時に過去のベース値のみに基づいてベース値異常信号の外部出力を行う構成としてもよい。具体的には、ベース値初期出力用処理(図303)では、まずベース値異常フラグ565を「0」クリアする。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が停止される前からベース値異常フラグ565にセットされている「1」の情報が記憶保持されていた場合に当該ベース値異常フラグ565の状態に基づいてベース値異常信号の外部出力が行われることが回避される。また、ベース値初期出力用処理(図303)では、第1〜第3履歴エリア312〜314を参照対象エリアとしてステップSJ806〜807の処理を実行する一方、現状エリア311は参照対象エリアとして設定しない。これにより、第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されている過去の3つのベース値のいずれかがベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合にベース値異常信号を異常報知器EIが外部出力する一方、現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れていてもベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されない。当該構成では、パチンコ機10への動作電力の供給を開始した直後にホールコンピュータHC及び異常報知器EIがベース値異常信号を受信した場合、遊技ホールの管理者は、ベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れているベース値が第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されている過去のいずれかのベース値であることを把握することができる。
<第85の実施形態>
本実施形態では2種類のベース値異常信号の外部出力が行われる点で上記第84の実施形態と相違している。以下、上記第84の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第84の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
上記第84の実施形態と同様に、ベース正常範囲として「0.35」〜「0.40」の数値範囲が設定されており、当該ベース正常範囲の上側閾値として「0.40」が設定されているとともに、当該ベース正常範囲の下側閾値として「0.35」が設定されている。本実施形態では、ベース値がベース正常範囲の上側閾値(0.40)を上回った場合に上側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されるとともに、ベース値がベース正常範囲の下側閾値(0.35)を下回った場合に下側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。
図306(a)は本実施形態における上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を外部出力するための構成を説明するためのブロック図である。図306(a)に示すように、MPU62には主側CPU63から上側ベース値異常信号を出力するための主側出力端子TA4が設けられているとともに、外部端子板97には当該主側出力端子TA4から出力される上側ベース値異常信号を受信するための外部側受信端子TB4が設けられている。主側出力端子TA4と外部側受信端子TB4とは上側データ信号線LN7と、上側クロック信号線LN8とを利用して電気的に接続されている。これら信号線LN7〜LN8はいずれも主側CPU63から外部端子板97に一方向通信で信号を送信するための信号線である。
上側データ信号線LN7を利用して主側CPU63から外部端子板97に上側ベース値異常信号がシリアル通信で送信される。この場合、シリアル通信による上側ベース値異常信号の各1ビットの区切りが、上側クロック信号線LN8を利用して主側CPU63から外部端子板97に送信されるクロック信号により示される。
図306(a)に示すように、MPU62には主側CPU63から下側ベース値異常信号を出力するための主側出力端子TA5が設けられているとともに、外部端子板97には当該主側出力端子TA5から出力される下側ベース値異常信号を受信するための外部側受信端子TB5が設けられている。主側出力端子TA5と外部側受信端子TB5とは下側データ信号線LN9と、下側クロック信号線LN10とを利用して電気的に接続されている。これら信号線LN9〜LN10はいずれも主側CPU63から外部端子板97に一方向通信で信号を送信するための信号線である。
下側データ信号線LN9を利用して主側CPU63から外部端子板97に下側ベース値異常信号がシリアル通信で送信される。この場合、シリアル通信による下側ベース値異常信号の各1ビットの区切りが、下側クロック信号線LN10を利用して主側CPU63から外部端子板97に送信されるクロック信号により示される。
外部端子板97には、外部側受信端子TB4にて受信した上側ベース値異常信号を外部出力するための外部側出力端子TC4と、外部側受信端子TB5にて受信した下側ベース値異常信号を外部出力するための外部側出力端子TC5とが設けられている。これらの外部側出力端子TC4,TC5は、パチンコ機10の外部に設けられている異常報知器EI等の外部装置に接続可能となっている。異常報知器EIはパチンコ機10に1対1で対応させて設けられている。異常報知器EIは発光部を備えている。異常報知器EIは、パチンコ機10から上側ベース値異常信号を受信した場合にベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている異常を報知するための発光態様で当該発光部を発光させてベース値の上側異常報知を行うとともに、パチンコ機10から下側ベース値異常信号を受信した場合にベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている異常を報知するための発光態様で当該発光部を発光させてベース値の下側異常報知を行う。具体的には、上側異常報知にて発光部が黄色に発光するとともに、下側異常報知にて発光部が赤色に発光する。遊技ホールの管理者は、異常報知器EIにおける上側異常報知及び下側異常非報知に基づいて、パチンコ機10におけるベース値の異常の有無及び異常の種類を把握することができる。
ホールコンピュータHCは、遊技ホールに設置されている多数のパチンコ機に1対1で対応させて設けられている異常報知器EIと電気的に接続されている。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信したベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。異常報知器EIからホールコンピュータHCへのベース値異常信号の出力は、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を識別可能な態様で行われる。ホールコンピュータHCは、異常報知器EIから受信する識別子データに基づいてパチンコ機10を識別するとともに、当該識別子データと同時に受信するベース値異常信号に基づいて、当該パチンコ機10におけるベース値の異常の有無及び異常の種類を把握する。遊技ホールの管理者は、ホールコンピュータHCにおいても、パチンコ機10におけるベース値の異常の有無及び異常の種類を把握することができる。
ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている異常状態であることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができる。また、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている異常状態であることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスの契機を与えることができる。
異常報知器EIにおいてベース値の上側異常報知が行われることによりベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている異常状態であることを容易に把握することが可能となっているとともに、異常報知器EIにおいてベース値の下側異常報知が行われることによりベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている異常状態であることを容易に把握することが可能となっている。
図306(b)は特定制御用のワークエリア221に設けられた上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号の外部出力用の記憶エリアを説明するための説明図である。図306(b)に示すように、特定制御用のワークエリア221には上側ベース値異常フラグ567及び下側ベース値異常フラグ568が設けられている。上側ベース値異常フラグ567は、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグであるとともに、下側ベース値異常フラグ568は、ベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。
主側CPU63では、上記第84の実施形態と同様に、主側CPU63への動作電力の供給開始時に演算結果記憶エリア234における第1履歴エリア312〜第3履歴エリア314(図126)に格納されているベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)に収まっているか否かの判定が行われる。また、上記第84の実施形態と同様に、主側CPU63への動作電力の供給開始後、演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)におけるベース値がベース正常範囲に収まっているか否かの判定が行われる。これらの判定では、ベース値が上側閾値(0.40)を上回っている場合に上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされるとともに、ベース値が下側閾値(0.35)を下回っている場合に下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされる。
上記第84の実施形態と同様に、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてから所定の時間(具体的には1時間)おきに、ベース値異常信号の出力契機が発生する。上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされている状態において、当該ベース値異常信号の出力契機が発生したことに基づいて上側ベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力が実行されるとともに、下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされている状態において、当該ベース値異常信号の出力契機が発生したことに基づいて下側ベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力が実行される。
次に、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を外部出力するための具体的な処理構成について説明する。図307は主側CPU63にて実行される外部情報設定処理を示すフローチャートである。なお、外部情報設定処理は第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8918にて実行される。また、外部情報設定処理におけるステップSJ901〜ステップSJ908の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
外部情報設定処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSJ901)。演算初期フラグは、上記第35の実施形態と同様に、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSJ901にて演算初期フラグに「1」がセットされていないと判定した場合には、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していることを意味する。この場合には、演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)を参照して現状のベース値を把握する(ステップSJ902)。
その後、主側ROM64から閾値テーブル566(図300(c))を読み出し(ステップSJ903)、当該読み出した閾値テーブル566に基づいて異常フラグ設定用処理を実行する(ステップSJ904)。図308は異常フラグ設定用処理を示すフローチャートである。
異常フラグ設定用処理では、まず特定制御用のワークエリア221における上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK101)。既に説明したとおり、上側ベース値異常フラグ567は、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。ステップSK101にて否定判定を行った場合には、現状エリア311におけるベース値が閾値テーブル566に設定されている上側閾値(0.40)を上回っているか否かを判定し(ステップSK102)、ベース値が上側閾値を上回っている場合(ステップSK102:YES)には、上側ベース値異常フラグ567に「1」をセットする(ステップSK103)。
ステップSK101にて肯定判定を行った場合、又はステップSK102にて否定判定を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK104)。既に説明したとおり、下側ベース値異常フラグ568は、ベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。ステップSK104にて否定判定を行った場合、現状エリア311におけるベース値が閾値テーブル566に設定されている下側閾値(0.35)を下回っているか否かを判定し(ステップSK105)、ベース値が下側閾値を下回っている場合(ステップSK105:YES)には、下側ベース値異常フラグ568に「1」をセットして(ステップSK106)、本異常フラグ設定処理を終了する。
外部情報設定処理(図307)の説明に戻り、ステップSJ901にて肯定判定を行った場合、又はステップSJ904にて異常フラグ設定用処理を行った場合には、ステップSJ905に進む。ステップSJ905〜ステップSJ906では、上記第84の実施形態の外部情報設定処理(図301)におけるステップSJ608〜ステップSJ609と同様の処理を実行する。具体的には、特定制御用のワークエリア221に設けられたベース値用タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定する(ステップSJ905)。上記第84の実施形態と同様に、ベース値用タイマカウンタは、ベース値異常信号の出力契機を主側CPU63にて把握可能とするタイマカウンタである。ベース値用タイマカウンタには、後述するステップSJ906及び後述するベース値初期出力用処理(図310)のステップSK307にて1時間に対応する数値情報が設定される。上記第84の実施形態と同様に、ベース値用タイマカウンタの値は、タイマ更新処理(第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8910)にて更新される。
ステップSJ905にて肯定判定を行った場合には、ベース値用タイマカウンタに対して1時間に対応する数値情報をセットする(ステップSJ906)。これにより、1時間後に再びベース値異常信号の出力契機を発生させることができる。その後、異常信号出力用処理を実行する(ステップSJ907)。図309は異常信号出力用処理を示すフローチャートである。なお、異常信号出力用処理は、後述するベース値初期出力用処理(図310)のステップSK306においても実行される。
異常信号出力用処理では、特定制御用のワークエリア221における上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされている場合(ステップSK201:YES)、上側ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSK202)。上側ベース値異常信号の外部出力処理では、MPU62における主側出力端子TA4から上側クロック信号線LN8に対してパルス状のクロック信号が出力されている状況において当該主側出力端子TA4から上側データ信号線LN7に出力されている信号をLOWからHIに立ち上げた後、当該信号をHIからLOWに立ち下げる。これにより、外部端子板97を介して上側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。既に説明したとおり、異常報知器EIは、パチンコ機10から上側ベース値異常信号を受信した場合に、当該上側ベース値異常信号と、識別子データとをホールコンピュータHCに出力する。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。その後、上側ベース値異常フラグ567を「0」クリアする(ステップSK203)。
ステップSK201にて否定判定を行った場合、又はステップSK203の処理を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK204)。下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされている場合(ステップSK204:YES)には、下側ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSK205)。下側ベース値異常信号の外部出力処理では、MPU62における主側出力端子TA5から下側クロック信号線LN10に対してパルス状のクロック信号が出力されている状況において当該主側出力端子TA5から下側データ信号線LN9に出力されている信号をLOWからHIに立ち上げた後、当該信号をHIからLOWに立ち下げる。これにより、外部端子板97を介して下側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。既に説明したとおり、異常報知器EIは、パチンコ機10から下側ベース値異常信号を受信した場合に、当該下側ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとをホールコンピュータHCに出力する。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。その後、下側ベース値異常フラグ568を「0」クリアして(ステップSK206)、本異常信号出力用処理を終了する。
外部情報設定処理(図307)の説明に戻り、ステップSJ905にて否定判定を行った場合、又はステップSJ907の処理を行った場合には、その他の外部出力処理を実行して(ステップSJ908)、本外部情報設定処理を終了する。ステップSJ908におけるその他の外部情報出力処理(ステップSJ908)では、上記第82の実施形態の外部情報設定処理(図296)におけるその他の外部出力処理(ステップSJ406)と同様に、開閉実行モード中であることを示す情報、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報、一の遊技回が終了したことを示す情報、所定個数(例えば100個)の遊技球がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかを通じて遊技領域PAから排出されたことを示す情報、第1作動口33に遊技球が入球したことを示す情報、及び第2作動口34に遊技球が入球したことを示す情報を異常報知器EIに外部出力するための処理を実行する。
上記のとおり、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達している状態において、現状エリア311におけるベース値が上側閾値(0.40)を上回った場合には上側ベース値異常信号の外部出力が行われるとともに、当該ベース値が下側閾値(0.35)を下回った場合には下側ベース値異常信号の外部出力が行われる。
ベース値が上側閾値(0.40)を上回った場合に異常報知器EIに外部出力されるベース値異常信号(上側ベース値異常信号)と、ベース値が下側閾値(0.35)を下回った場合に異常報知器EIに外部出力されるベース値異常信号(下側ベース値異常信号)とが識別可能である。また、既に説明したとおり、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信したベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。異常報知器EIからホールコンピュータHCへのベース値異常信号の出力は、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を識別可能な態様で行われる。このため、1種類のベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される構成と比較して、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース正常範囲(0.30〜0.40)に対するベース値の状態を詳細に把握可能とすることができる。
ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない場合には、異常フラグ設定用処理(ステップSJ904)が実行されない。算出期間が開始された直後においてはベース値を算出するための遊技履歴の情報が少ないため、ベース値の実測値がベース値の理論値範囲から大きく外れた値となり得る。ベース値を算出するための遊技履歴の情報が十分でない状態では異常フラグ設定用処理(ステップSJ904)が実行されない構成であることにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIが不安定なベース値に基づく上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を受信してしまうことが防止されている。これにより、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンス、及び遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無の確認が頻繁に行われてしまうことが防止されている。
次に、主側CPU63にて実行されるベース値初期出力用処理について、図310のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ベース値初期出力用処理はメイン処理(図302)のステップSJ720にて実行される。また、ベース値初期出力用処理におけるステップSK301〜ステップSK309の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSK301〜ステップSK304では、上記第84の実施形態のベース値初期出力用処理(図303)におけるステップSJ802〜ステップSJ805と同様の処理を行う。具体的には、まず主側ROM64から閾値テーブル566(図300(c))を読み出す(ステップSK301)。その後、非特定制御用のワークエリア223における演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK302)。既に説明したとおり、演算初期フラグは、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
演算初期フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSK302:NO)には、演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)を参照対象エリアに設定する(ステップSK303)。一方、演算初期フラグに「1」がセットされている場合(ステップSK302:YES)には、現状エリア311に格納されている直近のベース値を算出するためのサンプル数が十分でない状態であることを意味するため、演算結果記憶エリア234における第1履歴エリア312(図126)を参照対象エリアに設定する(ステップSK304)。
ステップSK303の処理を行った場合、又はステップSK304の処理を行った場合には、現状の参照対象エリアについてステップSK305〜ステップSK307の処理を実行する。具体的には、まず図308を参照しながら既に説明した異常フラグ設定用処理を実行する(ステップSK305)。これにより、特定制御用のワークエリア221における上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされていない状態において現状の参照対象エリアにおけるベース値がステップSK301にて読み出した閾値テーブル566に設定されている上側閾値(0.40)を上回っている場合には上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされる。また、特定制御用のワークエリア221における下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされていない状態において現状の参照対象エリアにおけるベース値がステップSK301にて読み出した閾値テーブル566に設定されている下側閾値(0.35)を下回っている場合には下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされる。
その後、現状の参照対象エリアが第3履歴エリア314であるか否かを判定する(ステップSK306)。現状の参照対象エリアが第3履歴エリア314でない場合(ステップSK306:NO)には、演算結果記憶エリア234(図126)における参照対象エリアを更新して(ステップSK307)、ステップSK305に戻る。ステップSK307では、演算結果記憶エリア234における参照対象エリアを現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314の順番で更新する。これにより、参照対象エリアが現状エリア311、第1履歴エリア312である状態、参照対象エリアが第2履歴エリア313である状態、及び参照対象エリアが第3履歴エリア314である状態においてステップSK303における異常フラグ設定用処理(図308)を行うことができる。このため、第1履歴エリア312に格納されている1回前の算出期間における最終的なベース値、第2履歴エリア313に格納されている2回前の算出期間における最終的なベース値、及び第3履歴エリア314に格納されている3回前の算出期間における最終的なベース値の少なくとも1つがベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている場合(ステップSK102:YES)にステップSK103にて上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされるとともに、これらの最終的なベース値の少なくとも1つがベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている場合(ステップSK105:YES)にステップSK106にて下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされる。
ステップSK306にて肯定判定を行った場合には、図309を参照しながら既に説明した異常信号出力用処理を実行する(ステップSK308)。これにより、特定制御用のワークエリア221における上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされている場合には上側ベース値異常信号の外部出力処理が実行されて、上側ベース値異常フラグ567が「0」クリアされる。上側ベース値異常信号の外部出力処理では、上側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。また、特定制御用のワークエリア221における下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされている場合には下側ベース値異常信号の外部出力処理が実行されて、下側ベース値異常フラグ568が「0」クリアされる。下側ベース値異常信号の外部出力処理では、下側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。
その後、特定制御用のワークエリア221におけるベース値用タイマカウンタに対して1時間に対応する数値情報をセットして(ステップSK309)、本ベース値初期出力用処理を終了する。ベース値用タイマカウンタに1時間に対応する数値情報をセットすることにより、主側CPU63に対して動作電力の供給が開始されてから略1時間後にベース値異常信号の出力契機を発生させることができる。
上記のとおり、主側CPU63に対して動作電力の供給が開始された直後に実行されるベース値初期出力用処理(図310)では、現状エリア311に格納されている直近のベース値及び第1履歴エリア312〜第3履歴エリア314に格納されている過去の3つのベース値のいずれかが上側閾値(0.40)を上回っている場合に上側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されるとともに、下側閾値(0.35)を下回っている場合に下側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。これにより、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れるベース値の異常が見逃されてしまう可能性が低減されている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
ベース値が上側閾値(0.40)を上回った場合に上側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されるとともに、下側閾値(0.35)を下回った場合に下側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信したベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。異常報知器EIからホールコンピュータHCへのベース値異常信号の出力は、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を識別可能な態様で行われる。このため、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいて、パチンコ機10のベース値の異常の有無だけでなく、異常の種類も判別することが可能となっている。これにより、遊技ホールの管理者は発生したベース値の異常の種類に対応する措置を迅速に行うことが可能となっている。
異常報知器EIは、パチンコ機10から上側ベース値異常信号を受信した場合に上側異常報知を行うとともに、パチンコ機10から下側ベース値異常信号を受信した場合に下側異常報知を行う。これにより、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている異常状態であること、及びベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている異常状態であることを容易に把握可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者によるベース値の異常を把握するための監視負担が軽減されている。
主側ROM64には、ベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値及び下側閾値が設定された閾値テーブル566が予め記憶されている。これにより、主側CPU63にてベース値の異常の有無及び異常の種類を判定して、ベース値の異常の種類に対応するベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力することが可能となっている。
なお、パチンコ機10からのベース値異常信号を受信するための端子を1つしか備えていない異常報知器EIに対して上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号のいずれか一方のみを外部出力する接続態様を選択してもよい。具体的には、外部端子板97における外部側出力端子TC4が異常報知器EIと電気的に接続されている一方、外部側出力端子TC5が異常報知器EIと電気的に接続されていない接続態様としてもよい。この場合には、上側ベース値異常信号のみを異常報知器EIに外部出力可能として、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っていることを外部に報知可能とすることができる。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した上側ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。このため、ホールコンピュータHCにおいてもベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っていること把握可能とすることができる。また、外部端子板97における外部側出力端子TC5が異常報知器EIと電気的に接続されている一方、外部側出力端子TC4が異常報知器EIと電気的に接続されていない接続態様としてもよい。この場合には、下側ベース値異常信号のみを異常報知器EIに外部出力可能として、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っていることを外部に報知可能とすることができる。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した下側ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。このため、ホールコンピュータHCにおいてもベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っていること把握可能とすることができる。
また、ベース値異常信号の出力契機が発生してから次のベース値異常信号の出力契機が発生するまでの1時間の間に、現状エリア311のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている状態と、現状エリア311のベース値が下側閾値(0.35)を下回っている状態との両方が発生した場合には、後から発生した状態に対応するベース値異常信号のみが異常報知器EIに外部出力される構成としてもよい。具体的には、異常フラグ設定用処理(図308)では、下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされている状況において現状エリア311のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っていると判定した場合(ステップSK102:YES)には、下側ベース値異常フラグ568を「0」クリアするとともに、上側ベース値異常フラグ567に「1」をセットする。また、上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされている状況において現状エリア311のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っていると判定した場合(ステップSK105:YES)には、上側ベース値異常フラグ567を「0」クリアするとともに、下側ベース値異常フラグ568に「1」をセットする。これにより、異常信号出力用処理(図309)では、後から発生したベース値の異常状態に対応するベース値異常信号のみが異常報知器EIに外部出力される。また、ホールコンピュータHCは、当該後から発生したベース値の異常状態に対応するベース値異常信号のみを受信する。よって、遊技ホールの管理者は、現状エリア311における最新のベース値に対応するベース値異常信号に基づいて、遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンス、又は遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無の確認を行うことができる。
また、主側CPU63への動作電力の供給開始時に直近のベース値及び過去のベース値に基づいて上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号の外部出力を行う構成に代えて、主側CPU63への動作電力の供給開始時に過去のベース値のみに基づいて上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号の外部出力を行う構成としてもよい。具体的には、ベース値初期出力用処理(図310)では、まず上側ベース値異常フラグ567及び下側ベース値異常フラグ568を「0」クリアする。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が停止される前から上側ベース値異常フラグ567に「1」の情報が記憶保持されていた場合に当該上側ベース値異常フラグ567の状態に基づいて上側ベース値異常信号の外部出力が行われることが回避されるとともに、主側CPU63への動作電力の供給が停止される前から下側ベース値異常フラグ568に「1」の情報が記憶保持されていた場合に当該下側ベース値異常フラグ568の状態に基づいて下側ベース値異常信号の外部出力が行われることが回避される。また、ベース値初期出力用処理(図310)では、第1〜第3履歴エリア312〜314を参照対象エリアとしてステップSK303の処理を実行する一方、現状エリア311は参照対象エリアとして設定しない。これにより、第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されている過去の3つのベース値のいずれかがベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合に対応するベース値異常フラグ(上側ベース値異常フラグ567又は下側ベース値異常フラグ568)に「1」がセットされる一方、現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れていてもベース値異常フラグ(上側ベース値異常フラグ567及び下側ベース値異常フラグ568)に「1」はセットされない。当該構成では、ベース値初期出力用処理(図310)において実行される異常信号出力用処理において、過去のベース値のみに基づくベース値異常信号(上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)の外部出力が行われる。第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されている過去の3つのベース値のいずれかがベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合にベース値異常信号を異常報知器EIが外部出力する一方、現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れていてもベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されない。当該構成では、パチンコ機10への動作電力の供給を開始した直後にホールコンピュータHC及び異常報知器EIが上側ベース値異常信号又は下側ベース値異常信号を受信した場合、遊技ホールの管理者は、ベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れているベース値が第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されている過去のいずれかのベース値であることを把握することができる。
<第86の実施形態>
本実施形態ではベース正常範囲に2段階の下側閾値が設定されている点で上記第85の実施形態と相違している。以下、上記第85の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第85の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態では、ベース正常範囲(0.35〜0.40)における下側の1段階目の閾値として下側第1閾値「0.35」が設定されているとともに、下側の2段階目の閾値として下側第2閾値「0.30」が設定されている。また、ベース正常範囲における上側の閾値として、上記第85の実施形態と同様に、上側閾値「0.40」が設定されている。
本実施形態では、ベース値が上側閾値(0.40)を上回ったことを示す上側ベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力と、ベース値が下側第1閾値(0.35)を下回ったことを示す下側第1ベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力と、ベース値が下側第2閾値(0.30)を下回ったことを示す下側第2ベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力とが行われる。
図311(a)は本実施形態における特定制御用のワークエリア221に設けられた上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号の外部出力用の記憶エリアを説明するための説明図である。図311(a)に示すように、特定制御用のワークエリア221には上側ベース値異常フラグ567、下側第1ベース値異常フラグ571及び下側第2ベース値異常フラグ572が設けられている。上側ベース値異常フラグ567は、上記第85の実施形態と同様に、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。下側第1ベース値異常フラグ571は、ベース値がベース正常範囲の下側第1閾値(0.35)を下回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグであるとともに、下側第2ベース値異常フラグ572は、ベース値がベース正常範囲の下側第2閾値(0.30)を下回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。
本実施形態では、ベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値、下側第1閾値及び下側第2閾値が設定された閾値テーブルが主側ROM64に予め記憶されている。図311(b)は閾値テーブル573を説明するための説明図である。図311(b)に示すように閾値テーブル573には、ベース値の下側第1閾値として「0.35」が設定されているとともに、ベース値の下側第2閾値として「0.30」が設定されている。また、ベース値の上側閾値として「0.40」が設定されている。主側ROM64に閾値テーブル573が予め記憶されていることにより、主側CPU63にてベース値の異常の有無及び異常の種類を判定して、ベース値の異常の種類に対応するベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力することが可能となっている。
主側CPU63では、主側CPU63への動作電力の供給開始時に演算結果記憶エリア234における現状エリア311及び第1履歴エリア312〜第3履歴エリア314(図126)に格納されているベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)の下側第1閾値(0.35)を下回っているか否かを判定する判定処理、下側第2閾値(0.40)を下回っているか否かを判定する判定処理、及び上側閾値(0.40)を上回っているか否かを判定する判定処理が行われる。また、主側CPU63への動作電力の供給開始後、演算結果記憶エリア234における現状エリア311(図126)におけるベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)の下側第1閾値(0.35)を下回っているか否かを判定する判定処理、下側第2閾値(0.40)を下回っているか否かを判定する判定処理、及び上側閾値(0.40)を上回っているか否かを判定する判定処理が行われる。
これらの判定処理では、ベース値が下側第1閾値(0.35)を下回っている場合に下側第1ベース値異常フラグ571に「1」がセットされるとともに、ベース値が下側第2閾値(0.30)を下回っている場合に下側第2ベース値異常フラグ572に「1」がセットされる。また、ベース値が上側閾値(0.40)を上回っている場合に上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされる。
上記第85の実施形態と同様に、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてから所定の時間(具体的には1時間)おきに、ベース値異常信号の出力契機が発生する。下側第1ベース値異常フラグ571に「1」がセットされている状態において、当該ベース値異常信号の出力契機が発生したことに基づいて下側第1ベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力が実行されるとともに、下側第2ベース値異常フラグ572に「1」がセットされている状態において、当該ベース値異常信号の出力契機が発生したことに基づいて下側第2ベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力が実行される。また、上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされている状態において、当該ベース値異常信号の出力契機が発生したことに基づいて上側ベース値異常信号の異常報知器EIへの外部出力が実行される。
ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下限(0.35)を下回ったことに基づく下側ベース値異常信号の外部出力が、ベース値の異常の程度に応じて2段階で行われる構成であることにより、ベース値がベース正常範囲の下限を下回った場合におけるベース値の異常状態の種類を異常報知器EIにて詳細に把握可能とすることができる。
図311(c)は上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号を外部出力するための構成を説明するための説明図である。図311(c)に示すように、MPU62には出力ポート574が設けられている。出力ポート574には、外部端子板97にベース値異常信号を出力するための1バイトのベース値異常データが設定される送信用バッファ575と、送信用バッファ575から1バイトのベース値異常データの転送を受けて、外部端子板97に対してベース値異常信号をシリアル出力する送信用シフトレジスタ576と、送信用バッファ575から送信用シフトレジスタ576への1バイトのベース値異常データの転送が完了した場合に送信用バッファ575に新規のベース値異常データを設定可能であることを示す1ビットのデータが設定される設定可能フラグ577とが設けられている。出力ポート574において、設定可能フラグ577には、送信用バッファ575から送信用シフトレジスタ576への1バイトのベース値異常データの転送が完了した場合に「1」がセットされる。
主側CPU63は、ベース値異常データの出力タイミングとなった場合、設定可能フラグ577に「1」がセットされていることを条件として、ベース値異常データを送信用バッファ575に設定する。具体的には、上側ベース値異常信号を外部出力する場合に上側ベース値異常データとして「00000010」の1バイトデータを送信用バッファ575に設定し、下側第1ベース値異常信号を外部出力する場合に下側第1ベース値異常データとして「00001010」の1バイトデータを送信用バッファ575に設定し、下側第2ベース値異常信号を外部出力する場合に下側第2ベース値異常データとして「00101010」の1バイトデータを送信用バッファ575に設定する。
送信用バッファ575に設定されたベース値異常データは、送信用シフトレジスタ576に転送されてシリアル通信で外部端子板97に出力される。送信用バッファ575に上側ベース値異常データが設定された場合には、後述するデータ信号線LN11におけるデータ信号のLOW状態からHI状態への立ち上がりが1回である上側ベース値異常信号が出力される。また、送信用バッファ575に下側第1ベース値異常データが設定された場合には、後述するデータ信号線LN11におけるデータ信号のLOW状態からHI状態への立ち上がりが2回である下側第1ベース値異常信号が出力されるとともに、送信用バッファ575に下側第2ベース値異常データが設定された場合には、後述するデータ信号線LN11におけるデータ信号のLOW状態からHI状態への立ち上がりが3回である下側第2ベース値異常信号が出力される。これら3種類のベース値異常信号は、後述するデータ信号線LN11におけるデータ信号の波形(LOW状態からHI状態に立ち上がる回数)に基づいて識別可能となっている。
出力ポート574にはベース値異常信号を出力するための主側出力端子TA6が設けられているとともに、外部端子板97には当該主側出力端子TA5から出力されるベース値異常信号を受信するための外部側受信端子TB6が設けられている。主側出力端子TA6と外部側受信端子TB6とはデータ信号線LN11と、クロック信号線LN12とを利用して電気的に接続されている。これら信号線LN11〜LN12はいずれもMPU62の出力ポート574から外部端子板97に一方向通信で信号を送信するための信号線である。上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号の外部出力は、共通のデータ信号線LN11及びクロック信号線LN12を利用して行われる。
ここで、下側第2ベース値異常信号が外部出力される場合を例として、ベース値異常信号が外部出力される様子について説明する。図312(a)は出力ポート574から外部端子板97へのデータ信号の送信期間を示し、図312(b)は出力ポート574から外部端子板97へのクロック信号の送信期間を示し、図312(c)は送信用バッファ575に下側第2異常データが設定されるタイミングを示し、図312(d)は送信用シフトレジスタ576に下側第2異常データが転送されるタイミングを示し、図312(e)は設定可能フラグ577の状態を示す。
主側CPU63は、出力ポート574における設定可能フラグ577に「1」がセットされていることを確認して、t1のタイミングで図312(c)に示すように出力ポート574における送信用バッファ575に下側第2ベース値異常データ(具体的には「00101010」の1バイトデータ)を設定する。出力ポート574では、当該t1のタイミングで図312(e)に示すように設定可能フラグ577の値が「1」から「0」に切り替わる。
その後、出力ポート574では、t2のタイミングで図312(d)に示すように、送信用バッファ575に設定された下側第2ベース値異常データが送信用シフトレジスタ576に転送される。また、当該t2のタイミングで図312(e)に示すように設定可能フラグ577の値が「0」から「1」に切り替わる。これにより、送信用バッファ575に新たなベース値異常データを設定することが可能な状態となる。
その後、図312(a)及び図312(b)に示すように、t3のタイミング〜t15のタイミングに亘って出力ポート574から外部端子板97への下側第2ベース値異常信号の出力が行われる。具体的には、図312(b)に示すように、HI状態に固定されていたクロック信号線LN12のクロック信号がt3のタイミングで立ち下げられ、t4、t5、t7、t9、t11、t13、t15及びt17のタイミングで立ち上げられる態様でクロック信号が出力される。図312(a)に示すように、データ信号線L11におけるデータ信号は、t6のタイミング〜t8のタイミング、t10のタイミング〜t12のタイミング、及びt14のタイミング〜t16のタイミングに亘ってHI状態となるように3回立ち上げられる。
図312(a)及び図312(b)に示すように、クロック信号が1回目に立ち上がるt4のタイミング、2回目に立ち上がるt5のタイミング、4回目に立ち上がるt9のタイミング、6回目に立ち上がるt13のタイミング及び8回目に立ち上がるt17のタイミングにおけるデータ信号はLOW状態であるとともに、クロック信号が3回目に立ち上がるt7のタイミング、5回目に立ち上がるt11のタイミング、及び7回目に立ち上がるt15のタイミングにおけるデータ信号はHI状態である。このように、下側第2ベース値異常信号の外部出力では、出力ポート574から外部端子板97に対して、「00101010」の順番で信号出力が行われる。
外部端子板97の外部側受信端子TB6にて受信されたデータ信号及びクロック信号は、外部側出力端子TC6から異常報知器EIに対して出力される。これにより、パチンコ機10から異常報知器EIに対して下側第2ベース値異常信号が外部出力される。異常報知器EIは、外部端子板97から受信するデータ信号が3回立ち上がったことに基づいて下側第2ベース値異常信号を受信したことを把握する。
異常報知器EIでは、パチンコ機10から上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号のいずれかを受信した場合、当該受信したベース値異常信号に対応する態様でパチンコ機10におけるベース値の異常を報知する異常報知が行われる。具体的には、パチンコ機10から上側ベース値異常データを受信した場合に、パチンコ機10のベース値が上側閾値(0.40)を上回っていることを示す上側異常報知が行われる。また、パチンコ機10から下側第1ベース値異常データを受信した場合に、パチンコ機10のベース値が下側第1閾値(0.35)を下回っていることを示す下側第1異常報知が行われるとともに、パチンコ機10から下側第2ベース値異常データを受信した場合に、パチンコ機10のベース値が下側第2閾値(0.30)を下回っていることを示す下側第2異常報知が行われる。
異常報知器EIは、パチンコ機10から受信したベース値異常信号(上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号のいずれか)と、異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。異常報知器EIからホールコンピュータHCへのベース値異常信号の出力は、ベース値異常信号の種類を把握可能な態様で行われる。ホールコンピュータHCは、異常報知器EIから受信する識別子データに基づいて対応するパチンコ機10を把握するとともに、異常報知器EIから受信するベース値異常信号に基づいてベース値の異常の有無及び異常の種類を把握する。遊技ホールの管理者は、ホールコンピュータHCにおいてもパチンコ機10におけるベース値の異常の有無、及び当該ベース値の異常の種類を把握することができる。
上記のとおり、上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号は、共通のデータ信号線及びクロック信号線(データ信号線LN11及びクロック信号線LN12)を利用して外部端子板97に出力される。このため、各ベース値異常信号を外部端子板97に出力するためのデータ信号線及びクロック信号線を別々に備えている構成と比較して、データ信号線及びクロック信号線の数を抑えながら、3種類のベース値異常信号を出力することが可能となっている。また、パチンコ機10からのベース値異常信号を受信するための端子を1つしか備えていない異常報知器EIに対しても本パチンコ機10を接続して3種類のベース値異常信号を送信することが可能となっている。これにより、当該異常報知器EIにおいて、パチンコ機10におけるベース値の異常の種類を詳細に把握可能とする上側異常報知、下側第1異常報知及び下側第2異常報知を行うことが可能となっているとともに、ホールコンピュータHCにおいてベース値の異常の有無及び異常の種類を詳細に把握することが可能となっている。
主側CPU63が送信用バッファ575にベース値異常データを設定した後、当該ベース値異常データに対応するベース値異常信号の外部端子板97へのシリアル出力は、主側CPU63による制御を不要とする態様で、出力ポート574にて進行する。これにより、主側CPU63においてベース値異常信号を外部出力するための処理に要する時間が短縮されている。
次に、主側CPU63にて実行される異常フラグ設定用処理について、図313のフローチャートを参照しながら説明する。なお、異常フラグ設定用処理は上記第85の実施形態における外部情報設定処理(図307)のステップSJ904、及びベース値初期出力用処理(図310)のステップSK305にて実行される。また、異常フラグ設定用処理におけるステップSK401〜ステップSK409の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSK401〜ステップSK403では、上記第85の実施形態における異常フラグ設定用処理(図308)のステップSK101〜ステップSK103と同様の処理を実行する。具体的には、まず特定制御用のワークエリア221における上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK401)。既に説明したとおり、上側ベース値異常フラグ567は、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。ステップSK401にて否定判定を行った場合には、現状エリア311におけるベース値が閾値テーブル573に設定されている上側閾値(0.40)を上回っているか否かを判定し(ステップSK402)、ベース値が上側閾値を上回っている場合(ステップSK402:YES)には、上側ベース値異常フラグ567に「1」をセットする(ステップSK403)。
ステップSK401にて肯定判定を行った場合、又はステップSK402にて否定判定を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における下側第1ベース値異常フラグ571に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK404)。既に説明したとおり、下側第1ベース値異常フラグ571は、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側第1閾値(0.35)を下回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。ステップSK404にて否定判定を行った場合、現状エリア311におけるベース値が閾値テーブル573に設定されている下側第1閾値(0.35)を下回っているか否かを判定し(ステップSK405)、ベース値が下側第1閾値を下回っている場合(ステップSK405:YES)には、下側第1ベース値異常フラグ571に「1」をセットする(ステップSK406)。
ステップSK404にて肯定判定を行った場合、ステップSK405にて否定判定を行った場合、又はステップSK406の処理を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における下側第2ベース値異常フラグ572に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK407)。既に説明したとおり、下側第2ベース値異常フラグ572は、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側第2側閾値(0.30)を下回る異常状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。ステップSK407にて否定判定を行った場合、現状エリア311におけるベース値が閾値テーブル573に設定されている下側第2閾値(0.30)を下回っているか否かを判定し(ステップSK408)、ベース値が下側第2閾値を下回っている場合(ステップSK408:YES)には、下側第2ベース値異常フラグ572に「1」をセットして(ステップSK409)、本異常フラグ設定用処理を終了する。
次に、主側CPU63にて実行される異常信号出力用処理について、図314のフローチャートを参照しながら説明する。なお、異常信号出力用処理は上記第85の実施形態における外部情報設定処理(図307)のステップSJ907、及びベース値初期出力用処理(図310)のステップSK308にて実行される。また、異常信号出力用処理におけるステップSK501〜ステップSK509の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSK501〜ステップSK503では、上記第85の実施形態における異常信号出力用処理(図309)のステップSK201〜ステップSK203と同様の処理を実行する。具体的には、特定制御用のワークエリア221における上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされている場合(ステップSK501:YES)、上側ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSK502)。上側ベース値異常信号の外部出力処理では、出力ポート574における送信用バッファ575に上側ベース値異常データ(具体的には「00000010」の1バイトデータ)を設定する。これにより、外部端子板97を介してシリアル通信で、異常報知器EIに上側ベース値異常信号が外部出力される。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信するデータ信号が1回立ち上がったことに基づいて上側ベース値異常信号を受信したことを把握する。その後、上側ベース値異常フラグ567を「0」クリアする(ステップSK503)。
ステップSK501にて否定判定を行った場合、又はステップSK503の処理を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における下側第1ベース値異常フラグ571に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK504)。下側第1ベース値異常フラグ571に「1」がセットされている場合(ステップSK504:YES)には、下側第1ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSK505)。下側第1ベース値異常信号の外部出力処理では、出力ポート574における送信用バッファ575に下側第1ベース値異常データ(具体的には「00001010」の1バイトデータ)を設定する。これにより、外部端子板97を介してシリアル通信で、異常報知器EIに下側第1ベース値異常信号が外部出力される。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信するデータ信号が2回立ち上がったことに基づいて下側第1ベース値異常信号を受信したことを把握する。その後、下側第1ベース値異常フラグ571を「0」クリアする(ステップSK506)。
ステップSK504にて否定判定を行った場合、又はステップSK506の処理を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における下側第2ベース値異常フラグ572に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK507)。下側第2ベース値異常フラグ572に「1」がセットされている場合(ステップSK507:YES)には、下側第2ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSK508)。下側第2ベース値異常信号の外部出力処理では、出力ポート574における送信用バッファ575に下側第2ベース値異常データ(具体的には「00101010」の1バイトデータ)を設定する。これにより、外部端子板97を介してシリアル通信で、異常報知器EIに下側第2ベース値異常信号が外部出力される。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信するデータ信号が3回立ち上がったことに基づいて下側第2ベース値異常信号を受信したことを把握する。その後、下側第2ベース値異常フラグ572を「0」クリアして(ステップSK509)、本異常信号出力用処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
ベース値が下側第1閾値(0.35)を下回った場合に下側第1ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力されるとともに、ベース値が下側第2閾値(0.30)を下回った場合に下側第2ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信したベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータに出力する。異常報知器EIからホールコンピュータHCへのベース値異常信号の出力は、ベース値異常信号の種類を把握可能とする態様で行われる。ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下限(0.35)を下回ったことに基づく下側ベース値異常信号の外部出力が、ベース値の異常の程度に応じて2段階で行われる構成であることにより、ベース値がベース正常範囲の下限を下回った場合におけるベース値の異常状態の種類をホールコンピュータHC及び異常報知器EIにて詳細に把握可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者は発生したベース値の異常の種類に対応する措置を迅速に行うことが可能となっている。
ベース値が下側第2閾値(0.30)を下回った場合には下側第2ベース値異常信号の外部出力が行われる。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値の異常が深刻であることを把握可能として、ベース値が第2閾値(0.30)を下回るような深刻な異常状態であることが気付かれずに放置されてしまう可能性を低減することができる。
上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号は共通のデータ信号線及びクロック信号線(データ信号線LN11及びクロック信号線LN12)を利用して異常報知器EIに外部出力される。このため、各ベース値異常信号を外部端子板97に出力するためのデータ信号線及びクロック信号線を別々に備えている構成と比較して、データ信号線及びクロック信号線の数を抑えながら、3種類のベース値異常信号を出力することが可能となっている。また、パチンコ機10からのベース値異常信号を受信するための端子を1つしか備えていない異常報知器EIに対しても本パチンコ機10を接続して3種類のベース値異常信号を送信することが可能となっている。
主側CPU63が送信用バッファ575にベース値異常データを設定した後、当該ベース値異常データに対応するベース値異常信号の外部端子板97へのシリアル出力は、主側CPU63による制御を不要とする態様で、出力ポート574にて進行する。これにより、主側CPU63においてベース値異常信号を外部出力するための処理に要する時間が短縮されている。
主側ROM64には、ベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値、下側第1閾値及び下側第2閾値が設定された閾値テーブル573が予め記憶されている。これにより、主側CPU63にてベース値の異常の有無及び異常の種類を判定して、ベース値の異常の種類に対応するベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力することが可能となっている。
なお、主側出力端子TA6から出力されるデータ信号の波形(立ち上がりの回数)に基づいて上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号を識別可能とする構成に代えて、パルス状のデータ信号が出力される回数によってこれらのベース値異常信号を識別可能とする構成としてもよい。具体的には、上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされている状態でベース値異常信号の出力契機が発生した場合には、外部情報設定処理(図307)の1回の処理回においてパルス状のデータ信号を異常報知器EIに外部出力する。下側第1ベース値異常フラグ571に「1」がセットされている状態でベース値異常信号の出力契機が発生した場合には、外部情報設定処理(図307)の2回の処理回に亘ってパルス状のデータ信号を異常報知器EIに外部出力する。下側第2ベース値異常フラグ572に「1」がセットされている状態でベース値異常信号の出力契機が発生した場合には、外部情報設定処理(図307)の3回の処理回に亘ってパルス状のデータ信号を異常報知器EIに外部出力する。異常報知器EIは、ベース値異常信号を受信する度に、ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。当該構成において、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIは、パルス状のデータ信号を単独で受信した場合に上側ベース値異常信号を受信したことを把握し、パルス状のデータ信号を2回連続で受信した場合に下側第1ベース値異常信号を受信したことを把握し、パルス状のデータ信号を3回連続で受信した場合に下側第2ベース値異常信号を受信したことを把握することができる。
また、上側ベース値異常信号の外部出力、下側第1ベース値異常信号の外部出力及び下側第2ベース値異常信号の外部出力が共通のデータ信号線及びクロック信号線を利用して行われる構成に代えて、上側ベース値異常信号の外部出力、下側第1ベース値異常信号の外部出力及び下側第2ベース値異常信号の外部出力が異なるデータ信号線及びクロック信号線を利用して行われる構成としてもよい。当該構成では、上側ベース値異常信号の波形、下側第1ベース値異常信号の波形及び下側第2ベース値異常信号の波形を同一のものとしながらベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている異常状態と、ベース値が下側第1閾値(0.35)を下回っている異常状態と、ベース値が下側第2閾値(0.30)を下回っている異常状態とを識別可能な態様でベース値異常信号の外部出力を実行可能とすることができる。
また、異常報知器EIに3種類のベース値異常信号を外部出力するための構成は、シリアル通信でベース値異常信号を外部出力する構成に限定されない。例えば、MPU62と外部端子板97とが2ビット単位のベース値異常信号をパラレル通信で出力可能な1つの信号経路で接続されている構成としてもよい。この場合、例えば、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている場合には2進数表記で「01」のデータ信号を異常報知器EIに外部出力し、ベース値が下側第1閾値(0.35)を下回っている場合には2進数表記で「10」のデータ信号を異常報知器EIに外部出力し、ベース値が下側第2閾値(0.30)を下回っている場合に2進数表記で「11」のデータ信号を異常報知器EIに外部出力する。異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した「01」、「10」及び「11」のいずれかのデータ信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいて、ベース値が上側閾値を上回っている異常状態と、ベース値が下側第1閾値を下回っている異常状態と、ベース値が下側第2閾値を下回っている異常状態とを識別可能な態様で、ベース値の異常状態を把握することが可能となる。
<第87の実施形態>
本実施形態では異常報知器EIに外部出力可能なベース値異常信号の数及び種類が上記第85の実施形態を相違している。以下、上記第85の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第85の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態では、ベース値の異常を示す信号として共通ベース値異常信号と、上側ベース値異常信号と、下側ベース値異常信号とを異常報知器EIに外部出力することが可能となっている。共通ベース値異常信号は、ベース値が上側閾値(0.40)を上回った場合と、ベース値が下側閾値(0.35)を下回った場合との両方の場合に共通して外部出力されるベース値異常信号である。上記第85の実施形態と同様に、上側ベース値異常信号はベース値が上側閾値(0.40)を上回った場合に外部出力されるベース値異常信号であるとともに、下側ベース値異常信号はベース値が下側閾値(0.35)を下回った場合に外部出力されるベース値異常信号である。
図315(a)及び図315(b)は本実施形態における共通ベース値異常信号、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を外部出力するための構成を説明するためのブロック図である。図315(a)及び図315(b)に示すように、MPU62には、上記第85の実施形態と同様に、主側CPU63から上側ベース値異常信号を出力ための主側出力端子TA4と、主側CPU63から下側ベース値異常信号を出力するための主側出力端子TA5とが設けられている。また、外部端子板97には、上記第85の実施形態と同様に、上側ベース値異常信号を受信するための外部側受信端子TB4と、下側ベース値異常信号を受信するための外部側受信端子TB5とが設けられている。上記第85の実施形態と同様に、主側出力端子TA4と外部側受信端子TB4とは上側データ信号線LN7及び上側クロック信号線LN8を利用して電気的に接続されているとともに、主側出力端子TA5と外部側受信端子TB5とは下側データ信号線LN9及び下側クロック信号線LN10を利用して電気的に接続されている。
本実施形態におけるMPU62には、主側CPU63から共通ベース値異常信号を出力するための主側出力端子TA7が設けられているとともに、本実施形態における外部端子板97には、当該共通ベース値異常信号を受信するための外部側受信端子TB7が設けられている。主側出力端子TA7と外部側受信端子TB7とは共通データ信号線LN13及び共通クロック信号線LN14を利用して電気的に接続されている。これらの信号線LN7〜LN10,LN13,LN14はいずれも主側CPU63から外部端子板97に一方向通信で信号を送信するための信号線である。
共通データ信号線LN13を利用して主側CPU63から外部端子板97に共通ベース値異常信号がシリアル通信で送信される。この場合、シリアル通信による共通ベース値異常信号の各1ビットの区切りが、共通クロック信号線LN14を利用して主側CPU63から外部端子板97に送信されるクロック信号により示される。
外部端子板97には、上記第85の実施形態と同様に、外部側受信端子TB4にて受信した上側ベース値異常信号を異常報知器EIに出力するための外部側出力端子TC4と、外部側受信端子TB5にて受信した下側ベース値異常信号を異常報知器EIに出力するための外部側出力端子TC5とが設けられている。また、本実施形態における外部端子板97には、外部側受信端子TB7にて受信した共通ベース値異常信号を異常報知器EIに出力するための外部側出力端子TC7が設けられている。
本実施形態では、異常報知器EIに対して共通ベース値異常信号のみを出力する接続態様と、異常報知器EIに対して上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を出力する接続態様とを遊技ホールにおいて選択可能となっている。
異常報知器EIに対して共通ベース値異常信号のみを外部出力する接続態様では、図315(a)に示すように、外部端子板97における外部側出力端子TC7と異常報知器EIとが電気的に接続される一方、外部側出力端子TC4,TC5と異常報知器EIとは電気的に接続されない。異常報知器EIでは、パチンコ機10から共通ベース値異常信号を受信したことに基づいてパチンコ機10のベース値の異常を報知する共通異常報知が行われる。また、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した共通ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子とを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、パチンコ機10におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態であることを異常報知器EI及びホールコンピュータHCにおいて把握可能となる。
異常報知器EIに対して上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を外部出力する接続態様では、図315(b)に示すように、外部端子板97における外部側出力端子TC4,TC5と異常報知器EIとが電気的に接続される一方、外部側出力端子TC7と異常報知器EIとは電気的に接続されない。
異常報知器EIでは、パチンコ機10から上側ベース値異常信号を受信したことに基づいてパチンコ機10におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている状態であることを報知する上側異常報知が行われる。また、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した上側ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子とを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、パチンコ機10におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている状態であることを異常報知器EI及びホールコンピュータHCにおいて把握可能となる。
異常報知器EIでは、パチンコ機10から下側ベース値異常信号を受信したことに基づいてパチンコ機10におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている状態であることを報知する下側異常報知が行われる。また、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した下側ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子とを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、パチンコ機10におけるベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている状態であることを異常報知器EI及びホールコンピュータHCにおいて把握可能となる。
このように、異常報知器EIに対して1つの信号経路を用いて1種類のベース値異常信号(共通ベース値異常信号)を外部出力する接続態様と、2つの信号経路を用いて2種類のベース値異常信号(上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)を外部出力する接続態様とを選択可能であることにより、パチンコ機10からのベース値異常信号を受信するための端子を1つしか備えていない異常報知器EI及びパチンコ機10からのベース値異常信号を受信するための端子を2つ備えている異常報知器EIのいずれに対してもベース値異常信号を送信することが可能となっている。
異常報知器EIに対して共通ベース値異常信号を外部出力する接続態様(図315(a))では、異常報知器EI及びホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている状態であることを把握可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスを行う契機、及び遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができる。
異常報知器EIに対して上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を外部出力する接続態様(図315(b))では、異常報知器EI及びホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている状態であることを把握可能として、遊技ホールの管理者に対して、遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができるとともに、ベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている状態であることを把握可能として、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスを行う契機を与えることができる。
次に、主側CPU63にて実行される異常信号出力用処理について、図316のフローチャートを参照しながら説明する。なお、異常信号出力用処理は上記第85の実施形態における外部情報設定処理(図307)のステップSJ907、及びベース値初期出力用処理(図310)のステップSK308にて実行される。また、異常信号出力用処理におけるステップSK601〜ステップSK608の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
異常信号出力用処理では、まず特定制御用のワークエリア221における上側ベース値異常フラグ567及び下側ベース値異常フラグ568のいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK601)。ステップSK601にて肯定判定を行った場合には、共通ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSK602)。共通ベース値異常信号の外部出力処理では、MPU62における主側出力端子TA7から共通クロック信号線LN14に対してパルス状のクロック信号が出力されている状況において当該主側出力端子TA7から共通データ信号線LN13に出力されている信号をLOWからHIに立ち上げた後、当該信号をHIからLOWに立ち下げる。これにより、外部端子板97における外部側出力端子TC7と異常報知器EIとが電気的に接続されている場合には、外部端子板97を介して共通ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。既に説明したとおり、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した共通ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている異常状態であること把握可能とすることができる。
その後、ステップSK603〜ステップSK608では、上記第85の実施形態の異常信号出力用処理(図309)におけるステップSK201〜ステップSK206の処理と同様の処理を実行する。具体的には、特定制御用のワークエリア221における上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされている場合(ステップSK603:YES)、上側ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSK604)。上側ベース値異常信号の外部出力処理では、MPU62における主側出力端子TA4から上側クロック信号線LN8に対してパルス状のクロック信号が出力されている状況において当該主側出力端子TA4から上側データ信号線LN7に出力されている信号をLOWからHIに立ち上げた後、当該信号をHIからLOWに立ち下げる。これにより、外部端子板97における外部側出力端子TC4と異常報知器EIとが電気的に接続されている場合には、外部端子板97を介して、上側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。既に説明したとおり、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した上側ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。その後、上側ベース値異常フラグ567を「0」クリアする(ステップSK605)。
ステップSK603にて否定判定を行った場合、又はステップSK605の処理を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSK606)。下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされている場合(ステップSK606:YES)には、下側ベース値異常信号の外部出力処理を実行する(ステップSK607)。下側ベース値異常信号の外部出力処理では、MPU62における主側出力端子TA5から下側クロック信号線LN10に対してパルス状のクロック信号が出力されている状況において当該主側出力端子TA5から下側データ信号線LN9に出力されている信号をLOWからHIに立ち上げた後、当該信号をHIからLOWに立ち下げる。これにより、外部端子板97における外部側出力端子TC5と異常報知器EIとが電気的に接続されている場合には、外部端子板97を介して、下側ベース値異常信号が異常報知器EIに外部出力される。既に説明したとおり、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した下側ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。その後、下側ベース値異常フラグ568を「0」クリアして(ステップSK608)、本異常信号出力用処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
外部端子板97には、主側CPU63から受信した共通ベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力するための外部側出力端子TC7と、主側CPU63から受信した上側ベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力するための外部側出力端子TC4と、主側CPU63から受信した下側ベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力するための外部側出力端子TC5とが設けられている。外部端子板97と異常報知器EIとの接続態様として、1つの信号経路を用いて共通ベース値異常信号のみを外部出力する接続態様と、2つの信号経路を用いて上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号を出力する接続態様とを選択可能である。これにより、パチンコ機10からのベース値異常信号を受信するための端子を1つ備えている異常報知器EI、及びパチンコ機10からのベース値異常信号を受信するための端子を2つ備えている異常報知器EIのいずれに対してもベース値の異常を報知することを可能とすることができる。
外部端子板97と異常報知器EIとが1つの信号経路を用いて電気的に接続されている場合、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した共通ベース値異常信号と、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている異常状態であることを把握可能とすることができる。また、外部端子板97と異常報知器EIとが2つの信号経路を用いて電気的に接続されている場合、異常報知器EIは、パチンコ機10から受信した上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号のいずれかと、当該異常報知器EIの識別子データとを含む情報をホールコンピュータHCに出力する。これにより、ホールコンピュータHC及び異常報知器EIにおいてベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の上側閾値(0.40)を上回っている異常状態であること、及びベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)の下側閾値(0.35)を下回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。
<第88の実施形態>
本実施形態では不規則なタイミングでデモ演出が開始される点で上記第77の実施形態と相違している。以下、上記第77の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第77の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
上記第77の実施形態と同様に、デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングで開始される。本実施形態では、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として設定される数値情報が複数(具体的には4種類)存在している。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達している状態でデモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理(音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI601)が行われ、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされる度にデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を決定するための最大値抽選が行われる。そして、当該最大値抽選の抽選結果に対応する態様でデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が変更される。このため、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングが不規則となり、不規則なタイミングでデモ演出を開始することが可能となる。
図317は本実施形態における音声発光制御基板351の電気的構成を説明するための説明図である。図317に示すように、音声発光制御基板351には、音光側MPU352と、乱数用メモリ578とが搭載されている。上記第49の実施形態で説明したとおり、音光側MPU352には、音光側CPU353、音光側ROM354及び音光側RAM355が内蔵されている。上記第77の実施形態と同様に、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において、音光側RAM355には情報を記憶保持するためのバックアップ電力は供給されない。
本実施形態における音光側RAM355には、上記第77の実施形態における初期化対象外エリア554及び初期化対象エリア555は設けられていない。図317に示すように、音光側RAM355には、デモ開始用タイマカウンタ554a、最大値カウンタ579、待ち状態用タイマカウンタ555a及び待ち状態フラグ555bが設けられている。
デモ開始用タイマカウンタ554aは、上記第77の実施形態と同様に、開始待ち状態におけるデモ演出の開始タイミングを音光側CPU353において把握可能とするタイマカウンタである。また、最大値カウンタ579は、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を音光側CPU353にて把握可能とするカウンタである。最大値カウンタ579には、最大値抽選の結果に応じて「2599」、「2999」、「3399」及び「3799」のいずれかの数値情報が設定される。
上記第77の実施形態と同様に、待ち状態用タイマカウンタ555aは、遊技回用演出及び開閉実行モード用の演出のいずれもが実行されていない期間が予め定められた期間(具体的には10分間)となったことを音光側CPU353にて把握可能とするタイマカウンタであるとともに、待ち状態フラグ555bは、開始待ち状態であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。待ち状態用タイマカウンタ555aの最大値は予め「120000」に設定されている。
乱数用メモリ578はSRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。乱数用メモリ578には、上述した最大値抽選に用いられる抽選用乱数情報が格納される抽選用乱数カウンタ578aが設けられている。抽選用乱数カウンタ578aは、「0」〜「255」の数値範囲で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタである。
抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報は、後述する抽選用乱数の更新処理(音光側立ち上げ処理(図318)のステップSK718)において更新される。抽選用乱数の更新処理において、音光側CPU353は、抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報を読み出し、その読み出した抽選用乱数情報に「1」を加算する処理を実行した後に、当該「1」加算後の抽選用乱数情報を抽選用乱数カウンタ578aに上書きする処理を実行する。抽選用乱数の更新処理では、当該「1」加算後の抽選用乱数情報が最大値(具体的には「255」)を超えた場合、更新後の抽選用乱数情報として、抽選用乱数カウンタ578aに「0」の数値情報を上書きする。
乱数用メモリ578には、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態においても抽選用乱数カウンタ578aにおける抽選用乱数情報が記憶保持される。但し、これに限定されることはなく乱数用メモリ578が情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要としないEEPROMなどであってもよい。
次に、本実施形態における音光側CPU353にて実行される音光側立ち上げ処理について、図318のフローチャートを参照しながら説明する。なお、音光側立ち上げ処理はパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
音光側立ち上げ処理では、まず音光側RAMクリア処理を実行する(ステップSK701)。音光側RAMクリア処理では、音光側RAM355における全記憶エリアの「0」クリア及び初期設定を行う。上述したとおり、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合、音光側RAM355にはバックアップ電力は供給されない。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後、音光側RAM355の記憶エリアは不定な状態となっている。ステップSK701にて音光側RAMクリア処理を実行することにより、音光側RAM355の記憶エリアにおける当該不定な状態を解消することができる。
その後、ステップSK702〜ステップSK706では、上記第77の実施形態における音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI504〜ステップSI508と同一の処理を実行する。ステップSK706にて主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したと判定した場合、音光側RAM初期設定処理を実行する(ステップSK707)。音光側RAM初期設定処理では、音光側RAM355の全記憶エリアの「0」クリア及び初期設定を行う。また、当該音光側RAM355の全記憶エリアの「0」クリア及び初期設定に際して、更新時報知が行われている場合には当該更新時報知を終了させるとともに、確認時報知が行われている場合には当該確認時報知を終了させる。
ステップSK707における音光側RAM初期設定処理では、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされる。本実施形態では、音光側CPU353が主側CPU63から受信した復帰コマンドが通常復帰コマンド、確認時の復帰コマンド、更新時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれであっても音光側RAM初期化初期設定処理が実行されてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が「0」クリアされる。また、ステップSK707における音光側RAM初期設定処理では、音光側RAM355における最大値カウンタ579の値が「0」クリアされる。最大値カウンタ579には、デモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるよりも先に、後述する最大値設定処理(ステップSK716)にてデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が設定される。
ステップSK707にて音光側RAM初期設定処理を実行した後、音光側RAM355における待ち状態フラグ555bに「1」をセットして、開始待ち状態を開始させる(ステップSK708)。その後、ステップSK709〜ステップSK715では、上記第77の実施形態における音光側立ち上げ処理(図283)のステップSI511〜ステップSI517と同一の処理を実行する。
ステップSK710にて通常復帰報知の設定処理を実行した場合、ステップSK712にて更新後報知の設定処理を実行した場合、ステップSK714にて確認後報知の設定処理を実行した場合、又はステップSK715にてクリア復帰報知の設定処理を実行した場合には、最大値設定処理を実行する(ステップSK716)。最大値設定処理では、最大値抽選を行い、当該最大値抽選の抽選結果に対応する数値情報を音光側RAM355における最大値カウンタ579に設定することにより、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を設定する。なお、最大値設定処理の詳細については後述する。
音光側CPU353は、上記第77の実施形態と同様に、音光側タイマ割込み処理(図284)を定期的に実行する構成であるが、音光側立ち上げ処理(図318)が開始された段階においては音光側タイマ割込み処理(図284)の発生が禁止されている。この音光側タイマ割込み処理(図284)の発生が禁止された状態は、ステップSK716の処理が完了してステップSK717の処理が実行される前のタイミングで解除され、音光側タイマ割込み処理(図284)の実行が許可される。このため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後、ステップSK716における最大値設定処理が行われて最大値カウンタ579にデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が設定されるまで、音光側タイマ割込み処理(図284)は実行されない。最大値カウンタ579にデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が設定された後に、音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始される。
その後、ステップSK717〜ステップSK719の音光側残余処理に進む。上述したとおり、音光側CPU353は音光側タイマ割込み処理(図284)を定期的に実行する構成であるが、1の音光側タイマ割込み処理と次の音光側タイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は音光側タイマ割込み処理(図284)の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSK717〜ステップSK719の音光側残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSK717〜ステップSK719の音光側残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
音光側残余処理では、まずステップSK717にて、音光側タイマ割込み処理(図284)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップSK718では、抽選用乱数の更新処理を実行する。既に説明したとおり、ステップSK718における抽選用乱数の更新処理では、乱数用メモリ578における抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報を読み出し、その読み出した抽選用乱数情報に「1」を加算する処理を実行した後に、当該「1」加算後の抽選用乱数情報を抽選用乱数カウンタ578aに上書きする。抽選用乱数の更新処理では、当該「1」加算後の抽選用乱数情報が最大値(具体的には「255」)を超えた場合、更新後の抽選用乱数情報として、抽選用乱数カウンタ578aに「0」の数値情報を上書きする。その後、ステップSK719にて、音光側タイマ割込み処理(図284)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップSK719の処理を実行した場合、ステップSK717に戻り、ステップSK717〜ステップSK719の音光側残余処理を繰り返す。
上記のとおり、音光側タイマ割込み処理(図284)の処理完了時間に応じて変動する不規則な残余時間を利用して抽選用乱数カウンタ578aにおける抽選用乱数情報が更新される構成である。これにより、最大値抽選に用いられる抽選用乱数情報が特定の数値範囲に偏ってしまうことが防止されているとともに、最大値抽選の結果に設計段階で意図していない傾向が生じてしまうことが防止されている。
既に説明したとおり、抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態においても記憶保持される。また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから音光側立ち上げ処理(図318)のステップSK716にて最大値設定処理が行われるまでに抽選用乱数カウンタ578aの値は「0」クリアされない。これにより、複数のパチンコ機10において、動作電力の供給が開始されてから音光側立ち上げ処理(図318)のステップSK716にて最大値設定処理が行われるまでの時間が略同一の時間であったとしても、偶然一致の場合を除いて、最大値抽選に用いられる抽選用乱数情報の値を異なる値とすることが可能となっている。これにより、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給を開始した場合に、当該複数のパチンコ機10において最初に実行される最大値抽選の結果が全て同一となってしまうことが防止されている。
上記第77の実施形態において既に説明したとおり、設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)は、設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON状態からOFF状態に切り換える操作が行われることを条件として終了する。設定確認用処理(図166)及び設定値更新処理(図167)の終了タイミングは人の操作(遊技ホールの管理者による操作)が行われるタイミングによって変動するため、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから音光側CPU353が確認時の復帰コマンド又は更新時の復帰コマンドを受信するまでの期間は、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから音光側CPU353が通常復帰コマンド又はクリア時の復帰コマンドを受信するまでの期間とは異なる期間となる。本実施形態では、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したことに基づいて行われる処理(ステップSK702〜ステップSK715の処理)が終了した後に音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始される。このため、複数のパチンコ機10に対して動作電力の供給が同時に開始されたとしても、当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始されるタイミングは、「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無によって異なるタイミングとなる。
既に説明したとおり、デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングで開始される。デモ開始用タイマカウンタ554aの更新が開始された後、定期的にデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達する構成では、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、当該動作電力の供給開始に際して「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われたパチンコ機10と、「設定確認操作」及び「設定変更操作」が行われなかったパチンコ機10とにおいて、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングにずれが生じるとともに、開始待ち状態におけるデモ演出の開始タイミングにずれが生じる。このため、当該構成では、デモ演出の開始タイミングに基づいて「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうおそれがある。
これに対して本実施形態では、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が不規則に更新されることにより、動作電力の供給開始時における「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無に関わらず、意図的に、複数のパチンコ機10においてデモ演出の開始タイミングがずれている状況が作り出される構成である。これにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて、複数のパチンコ機10の中から「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
次に、音光側CPU353にて実行される最大値設定処理について、図319(a)のフローチャートを参照しながら説明する。なお、最大値設定処理は、音光側立ち上げ処理(図318)のステップSK716、及び後述するデモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理(図320)のステップSK905にて実行される。
最大値設定処理では、最大値抽選に用いる最大値抽選テーブルを音光側ROM354から音光側RAM355に読み出す(ステップSK801)。図319(b)は最大値抽選テーブル581を説明するための説明図である。図319(b)に示すように、最大値抽選テーブル581には、当該最大値抽選後に音光側RAM355における最大値カウンタ579にデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として設定される数値情報として「2599」、「2999」、「3399」及び「3799」が設定されている。
最大値抽選では、抽選用乱数カウンタ578aから読み出される抽選用乱数情報が「0」〜「63」の数値範囲である場合には最大値カウンタ579に「2599」が設定され、当該抽選用乱数情報が「64」〜「127」の数値範囲である場合には最大値カウンタ579に「2999」が設定され、当該抽選用乱数情報が「128」〜「191」の数値範囲である場合には最大値カウンタ579に「3399」が設定され、当該抽選用乱数情報が「192」〜「255」の数値範囲である場合には最大値カウンタ579に「3799」が設定される。最大値抽選において、当該最大値抽選後に最大値カウンタ579に「2599」が設定される確率、最大値カウンタ579に「2999」が設定される確率、最大値カウンタ579に「3399」が設定される確率、及び最大値カウンタ579に「3799」が設定される確率は、「1/4」で同一となっている。
最大値設定処理(図319(a))の説明に戻り、ステップSK801にて最大値抽選テーブル581を読み出した後、乱数用メモリ578における抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報を読み出す(ステップSK802)。その後、ステップSK802にて読み出した抽選用乱数情報をステップSK801にて読み出した最大値抽選テーブル581と照合することによりデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として最大値カウンタ579に設定する数値情報を特定する(ステップSK803)。そして、当該特定した数値情報を最大値カウンタ579に設定して(ステップSK804)、本最大値設定処理を終了する。これにより、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が更新される。
上記第77の実施形態において既に説明したとおり、開始待ち演出用処理(図285)では、音光側RAM355における開始待ち演出中フラグに「1」がセットされている場合(ステップSI706:YES)、すなわち図柄表示装置41において開始待ち演出(デモ演出又は待機図柄表示のいずれか)が行われている場合には、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が「1999」である場合(ステップSI710:YES)に、待機図柄表示の開始設定処理が実行される(ステップSI711)。また、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値である場合(ステップSI712:YES)に、デモ演出の開始設定処理が実行される(ステップSI709)。本実施形態では、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として「2599」が設定された場合、10秒間に亘ってデモ演出が実行された後、3秒間に亘って待機図柄表示が実行される。デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として「2999」が設定された場合、10秒間に亘ってデモ演出が実行された後、5秒間に亘って待機図柄表示が実行される。デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として「3399」が設定された場合、10秒間に亘ってデモ演出が実行された後、7秒間に亘って待機図柄表示が実行される。デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値として「3799」が設定された場合、10秒間に亘ってデモ演出が実行された後、9秒間に亘って待機図柄表示が実行される。
次に、音光側CPU353にて実行されるデモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理について図320のフローチャートを参照しながら説明する。なお、デモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理は音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI601にて実行される。
デモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理では、まず音光側RAM355におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの値を1加算する(ステップSK901)。その後、最大値カウンタ579に設定されているデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を把握する(ステップSK902)。そして、ステップSK901にて1加算した後のデモ開始用タイマカウンタ554aの値がステップSK902にて把握した最大値を上回っているか否かを判定する(ステップSK903)。
ステップSK903にてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値を上回っていないと判定した場合には、そのまま本デモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理を終了する。一方、ステップSK903にてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値を上回っていると判定した場合には、デモ開始用タイマカウンタ554aの値を「0」クリアする(ステップSK904)。その後、図319(a)を参照しながら既に説明した最大値設定処理を実行して(ステップSK905)、本デモ開始用タイマカウンタ554aの更新処理を終了する。ステップSK905における最大値設定処理が実行されることにより、最大値抽選における抽選結果に対応する態様でデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が更新される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
デモ演出は、開始待ち状態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達したタイミングで開始される。デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達した後、「0」クリアされたタイミングで最大値抽選が行われ、当該最大値抽選における抽選結果に対応する態様でデモ開始用タイマカウンタ554aの最大値が更新される。これにより、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを不規則なタイミングとして、開始待ち状態において不規則なタイミングでデモ演出を開始させることができる。また、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、当該動作電力の供給開始時における「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無に関わらず、意図的に、複数のパチンコ機10においてデモ演出の開始タイミングがずれている状況を作り出すことができる。これにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて、複数のパチンコ機10の中から「設定確認操作」又は「設定変更操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
最大値抽選に用いられる抽選用乱数情報は、音光側タイマ割込み処理(図284)の処理完了時間に応じて変動する不規則な残余時間を利用して更新される。これにより、最大値抽選に用いられる抽選用乱数情報が特定の数値範囲に偏ってしまうことが防止されているとともに、最大値抽選の結果に設計段階で意図していない傾向が生じてしまうことが防止されている。
音光側タイマ割込み処理(図284)の処理完了時間は、遊技者による発射操作装置28の操作態様及び遊技球の入球態様等によって変動する。また、抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報は、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態においても記憶保持される。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始され、当該動作電力の供給が開始されてから最初に最大値抽選が行われるまでの時間が略同一の時間であったとしても、偶然一致の場合を除き、当該複数のパチンコ機10において最大値抽選に用いられる抽選用乱数情報の値を異なるものとすることができる。これにより、複数のパチンコ機10において、最大値抽選に用いられる抽選用乱数の値を異なるものとすることが可能となっているとともに、当該複数のパチンコ機10において動作電力の供給開始直後に実行される最大値抽選の結果が全て同一となってしまうことが防止されている。
なお、複数のパチンコ機10において最大値抽選に用いられる抽選用乱数情報を異なる値とするための構成は、抽選用乱数情報の更新を非定期的に実行される音光側残余処理の中で行う構成に限定されない。例えば、音光側タイマ割込み処理(図284)において、開始待ち状態であることを条件として、抽選用乱数の更新処理(音光側立ち上げ処理(図318)のステップSK718)が実行される構成としてもよい。開始待ち状態の開始タイミング及び終了タイミングは遊技者による発射操作装置28の操作態様及び遊技球の入球態様等によって変動する。このため、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合であっても、その後に抽選用乱数の更新処理(音光側立ち上げ処理(図318)のステップSK718)が実行される回数は、遊技者による発射操作装置28の操作態様及び遊技球の入球態様等によって変動する。これにより、複数のパチンコ機10において最大値抽選に用いられる抽選用乱数情報を異なる値とすることができる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後に特定の数値範囲に偏ることのない抽選用数値情報を取得するための構成は、音声発光制御基板351に情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される乱数用メモリ578を設ける構成に限定されない。例えば、上記第79の実施形態と同様に、主側CPU63が音光側CPU353に送信する復帰コマンド(通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれか)に抽選用乱数情報が設定される構成としてもよい。具体的には、上記第79の実施形態と同様に、主側CPU63は、メイン処理(図165)のステップSB105にてチェックサムが正常であると判定した場合に特定制御用のワークエリア221の乱数初期値カウンタCINIに格納されている数値情報を送信乱数記憶カウンタ556(図290)に設定する。上記第79の実施形態において既に説明したとおり、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された状態において特定制御用のワークエリア221には情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される構成であり、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後に乱数初期値カウンタCINIには特定の数値範囲に偏ることのない数値情報が格納されている。主側CPU63は、音光側CPU353に対していずれかの復帰コマンドを送信する場合に、送信乱数記憶カウンタ556に設定されている数値情報を抽選用乱数情報として当該復帰コマンドに設定する。このように、音光側CPU353が主側CPU63から特定の数値範囲に偏ることが防止されている抽選用乱数情報を受信する構成とすることにより、音声発光制御基板351にバックアップ電力が供給される記憶エリアを設けることなく、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後に特定の数値範囲に偏ることのない抽選用数値情報を取得することができる。
また、デモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達する度に最大値抽選を行って当該デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値を設定する構成に代えて、パチンコ機10への動作電力の供給開始時に複数の数値情報の中からデモ開始用タイマカウンタ554aに初期値として設定する数値情報を決定するための初期値抽選が行われる構成としてもよい。具体的には、デモ開始用タイマカウンタ554aの最大値は「2999」に固定されている。初期値抽選は、音光側CPU353が主側CPU63から通常復帰コマンド、更新時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合に実行される。パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後、当該動作電力の供給が停止されるまでに初期値抽選が実行される回数は1回のみである。初期値抽選は、上記第88の実施形態において既に説明した抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報を用いて行われる。上記第88の実施形態において既に説明したとおり、抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報は「0」〜「255」のいずれかの数値情報であり、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後に抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報は特定の数値範囲に偏ることのない数値情報である。
音光側ROM354には、初期値抽選に用いられる初期値抽選テーブルが記憶されており、初期値抽選テーブルには、複数種類(具体的には4種類)の初期値が設定されている。初期値抽選では、抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用乱数情報が「0」〜「63」の数値範囲である場合にデモ開始用タイマカウンタ554aに初期値として「0」が設定され、当該抽選用乱数情報が「64」〜「127」の数値範囲である場合にデモ開始用タイマカウンタ554aに初期値として「999」が設定され、当該抽選用乱数情報が「128」〜「191」の数値範囲である場合にデモ開始用タイマカウンタ554aに初期値として「1999」が設定され、当該抽選用乱数情報が「192」〜「255」の数値範囲である場合にデモ開始用タイマカウンタ554aに初期値として「2998」が設定される。初期値抽選において、初期値としてデモ開始用タイマカウンタ554aに「0」が設定される確率、デモ開始用タイマカウンタ554aに「999」が設定される確率、デモ開始用タイマカウンタ554aに「1999」が設定される確率、及びデモ開始用タイマカウンタ554aに「2998」が設定される確率は「1/4」で同一となっている。
初期値抽選において、デモ開始用タイマカウンタ554aの初期値が「0」となった場合には音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてから15秒後に図柄表示装置41にてデモ演出が開始され、デモ開始用タイマカウンタ554aの初期値が「999」となった場合には音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてから10秒後にデモ演出が開始され、デモ開始用タイマカウンタ554aの初期値が「1999」となった場合には音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可されてから5秒後にデモ演出が開始される。また、初期値抽選において、デモ開始用タイマカウンタ554aの初期値が「2998」となった場合には、音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可された後、最初に行われる音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI601にてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値(具体的には2999)に達する。この場合には、当該処理回における音光側タイマ割込み処理(図284)のステップSI621にて開始待ち演出用処理が実行されることにより、デモ演出が開始される。つまり、音光側タイマ割込み処理(図284)の割込みが許可された直後に図柄表示装置41にてデモ演出が開始される。
抽選用乱数カウンタ578aにおける抽選用乱数情報が特定の数値範囲に偏ってしまうことが防止されていることにより、初期値抽選の結果に特定の傾向が生じてしまうことが防止されている。また、上記第88の実施形態において既に説明したとおり、パチンコ機10への動作電力の供給開始時に抽選用乱数カウンタ578aに格納されている抽選用数値情報が「0」クリアされない構成であり、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始されたとしても、当該複数のパチンコ機10において初期値抽選に用いられる抽選用乱数情報は、偶然一致の場合を除いて異なる値となる。このため、パチンコ機10への動作電力の供給開始時に1度だけ初期値抽選が行われ、当該初期値抽選の抽選結果に対応する数値情報をデモ開始用タイマカウンタ554aの初期値として設定する構成としても、複数のパチンコ機10に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、当該複数のパチンコ機10においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達するタイミングを初期値抽選の抽選結果に応じて異なるタイミングとすることができるとともに、開始待ち状態においてデモ演出が開始されるタイミングを異なるタイミングとすることができる。複数のパチンコ機10においてデモ演出の開始タイミングがずれている状況は、動作電力の供給開始時における「設定確認操作」及び「設定変更操作」の有無に関わらず、意図的に作り出される。これにより、デモ演出の開始タイミングに基づいて、「設定確認操作」、「設定変更操作」、又は「RAMクリア操作」が行われたパチンコ機10が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
<第89の実施形態>
本実施形態では遊技履歴の管理結果を報知するための表示装置における表示内容が上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図321は本実施形態における主制御装置60の正面図である。
図321に示すように、本実施形態における主制御装置60には、上記第35の実施形態における第1〜第4報知用表示装置201〜204に代えて、第1報知用表示装置591、第2報知用表示装置592、第3報知用表示装置593、第4報知用表示装置594及び第5報知用表示装置595が設けられている。第1〜第5報知用表示装置591〜595は主制御基板61の素子搭載面において横並びで設けられている。
第1〜第5報知用表示装置591〜595はいずれも、LEDによる表示用セグメントが複数配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1報知用表示装置591には8個の表示用セグメントが配列されているとともに、第2〜第5報知用表示装置592〜595には7個の表示用セグメントが配列されている。第1〜第5報知用表示装置591〜595はいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示面を目視することが可能となる。また、主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示面を目視することが可能となる。なお、第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示内容については後述する。
図322は遊技履歴を管理するために使用される非特定制御用のワークエリア223の各種エリアを説明するための説明図である。
図322に示すように、非特定制御用のワークエリア223には、上記第35の実施形態における通常用カウンタエリア231に代えて、入球個数カウンタエリア596が設けられている。入球個数カウンタエリア596には、一般入賞カウンタ596a、特電入賞カウンタ596b、第1作動カウンタ596c、第2作動カウンタ596d、及びアウトカウンタ596eが設けられている。入球個数カウンタエリア596における各種カウンタ596a〜596eでは、遊技状態を区別することなく全遊技状態における遊技球の入球個数が計測される。全遊技状態とは、具体的には、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態と、開閉実行モードである遊技状態と、高頻度サポートモードである遊技状態とである。一般入賞カウンタ596aは所定の計測開始契機からの一般入賞口31への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。特電入賞カウンタ596bは所定の計測開始契機からの特電入賞装置32への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第1作動カウンタ596cは所定の計測開始契機からの第1作動口33への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第2作動カウンタ596dは所定の計測開始契機からの第2作動口34への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。アウトカウンタ596eは所定の計測開始契機からのアウト口24aへの遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。
入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。具体的には、上述した全遊技状態において、一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合には一般入賞カウンタ596aの値が1加算され、特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合には特電入賞カウンタ596bの値が1加算され、第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合には第1作動カウンタ596cの値が1加算され、第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合には第2作動カウンタ596dの値が1加算され、アウト口24aに1個の遊技球が入球した場合にはアウトカウンタ596eの値が1加算される。
なお、前扉枠14が開放状態となっている状況が計測対象外となっているのは、前扉枠14を開放した状態で入球部24a,31〜34に手入れで遊技球が入球された場合の入球個数を計測対象から除外するためである。但し、これに限定されることはなく前扉枠14が開放状態となっている状況も前扉枠14が閉鎖状態となっている状況と同様に計測対象とする構成としてもよい。
本実施形態では、主側CPU63により複数種類の出玉率が算出される。出玉率とは、全遊技状態におけるパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数に対する合計払出個数の割合である。入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値をK101〜K105とした場合に出玉率は以下のものとなる。
・出玉率:遊技球の合計払出個数(K101×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K102×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K103×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K104×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K101+K102+K103+K104+K105)の割合。
本実施形態では、主側CPU63により現状の出玉率と、単位算出期間における出玉率と、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率と、第1算出期間における出玉率と、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率と、第2算出期間における出玉率とが算出される。
現状の出玉率とは、現状の入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値に基づいて算出される出玉率である。現状の出玉率は、上述した遊技球の合計払出個数(K101×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K102×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K103×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K104×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)を遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K101+K102+K103+K104+K105)で除算して100倍した百分率のデータとして算出される。現状の出玉率は、遊技球の合計払出個数と、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数とが同一である場合に100%となり、遊技球の合計払出個数が遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数よりも多い場合に100%を上回る値となり、遊技球の合計払出個数が遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数よりも少ない場合には100%を下回る値となる。現状の出玉率の情報(以下、現状の出玉率データともいう。)は、「0%」〜「999%」の範囲の数値情報として記憶される。現状の出玉率は10進数表記で3桁の数値情報である。
上記第1の実施形態において既に説明したとおり、第1作動口33への1個の遊技球の入球が発生した場合又は第2作動口34への1個の遊技球の入球が発生した場合には、1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への1個の遊技球の入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。現状の出玉率が「999%」を上回る場合、当該現状の出玉率は「999%」として記憶される。なお、上記賞球個数は任意であり、例えば、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が少ない構成としてもよく、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が多い構成としてもよい。
単位算出期間とは、全遊技状態においてパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の数が単位基準個数(具体的には6000個)に達するまでの期間である。1つの単位算出期間が終了すると次の単位算出期間が開始される。入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値は、単位算出期間が終了する度に「0」クリアされる。パチンコ機10では1分間に最大で100個の遊技球の発射が行われるため、単位基準個数である6000個は1時間における最大の発射個数となる。遊技領域PAから排出された遊技球の数が1時間における最大の発射個数となった場合に1つの単位算出期間が終了し、新たな単位算出期間が開始される。なお、単位基準個数は6000個に限定されることはなく複数個数であれば任意であり、6000個よりも少ない個数に設定されていてもよく、6000個よりも多い個数に設定されていてもよい。
本実施形態では、単位算出期間が終了する度に当該終了した単位算出期間における最終的な出玉率(以下、単位算出期間における出玉率ともいう。)が算出される。単位算出期間における出玉率は、単位算出期間の終了時に入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値に基づいて算出される。単位算出期間における出玉率は、現状の出玉率と同様に、上述した遊技球の合計払出個数(K101×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K102×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K103×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K104×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)を、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K101+K102+K103+K104+K105)で除算して100倍した百分率のデータとして算出される。単位算出期間における出玉率の情報(以下、単位算出期間における出玉率データともいう。)は、「0%」〜「999%」の範囲の数値情報として記憶される。単位算出期間における出玉率は10進数表記で3桁の数値情報である。
直近4回分の単位算出期間全体における出玉率は、直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率の合計値を「4」で除算することにより算出される。直近4回分の単位算出期間全体における出玉率の情報(以下、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データともいう。)は、「0%」〜「999%」の範囲の数値情報として記憶される。直近4回分の単位算出期間全体における出玉率は10進数表記で3桁の数値情報である。
第1算出期間とは、単位算出期間の4回分の期間であり、全遊技状態において、パチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が単位基準個数(具体的には6000個)の4倍である24000個に達するまでの期間である。遊技領域PAから排出された遊技球の数が4時間における最大の発射個数となった場合に1つの第1算出期間が終了し、新たな第1算出期間が開始される。単位算出期間が4回終了する度に1つの第1算出期間が終了する。
第1算出期間における出玉率は、当該第1算出期間に含まれる4回分の各単位算出期間における4個の出玉率の合計値を「4」で除算することにより算出される。第1算出期間における出玉率の情報(以下、第1算出期間における出玉率データともいう。)は、単位算出期間における出玉率の情報と同様に、「0%」〜「999%」の範囲の数値情報として記憶される。第1算出期間における出玉率は10進数表記で3桁の数値情報である。
直近10回分の単位算出期間全体における出玉率は、直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率の合計値を「10」で除算することにより算出される。直近10回分の単位算出期間全体における出玉率の情報(以下、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データともいう。)は、「0%」〜「999%」の範囲の数値情報として記憶される。直近10回分の単位算出期間全体における出玉率は10進数表記で3桁の数値情報である。
第2算出期間とは、単位算出期間の10回分の期間であり、全遊技状態において、パチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が単位基準個数(具体的には6000個)の10倍である60000個に達するまでの期間である。遊技領域PAから排出された遊技球の数が10時間における最大の発射個数となった場合に1つの第2算出期間が終了し、新たな第2算出期間が開始される。単位算出期間が10回終了する度に1つの第2算出期間が終了する。
第2算出期間における出玉率は、当該第2算出期間に含まれる10回分の単位算出期間における10個の出玉率の合計値を「10」で除算することにより算出される。第2算出期間における出玉率の情報(以下、第2算出期間における出玉率データともいう。)は、単位算出期間における出玉率の情報と同様に、「0%」〜「999%」の範囲の数値情報として記憶される。第2算出期間における出玉率は10進数表記で3桁の数値情報である。
第1〜第5報知用表示装置591〜595では、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、及び第2算出期間における出玉率の表示が行われる。第1〜第5報知用表示装置591〜595では、これらの出玉率に対応する3桁の数字(「000」〜「999」のいずれかの数字)の表示が行われる。なお、第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示内容の詳細については後述する。
パチンコ機10では、設計段階で想定された直近4回分の単位算出期間全体における出玉率及び第1算出期間における出玉率の正常な範囲である第1正常範囲として41%〜149%の数値範囲が設定されている。また、設計段階で想定された直近10回分の単位算出期間全体における出玉率及び第2算出期間における出玉率の正常な範囲である第2正常範囲として51%〜133%の数値範囲が設定されている。第1〜第5報知用表示装置591〜595にて直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲の下限である41%を下回っている状況であること、第1算出期間における出玉率が第1正常範囲の下限である41%を下回っている状況であること、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲の下限である51%を下回っている状況であること、又は第2算出期間における出玉率が第2正常範囲の下限である51%を下回っている状況であることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスを行う契機を与えることができる。また、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲の上限である149%を上回っている状況であること、第1算出期間における出玉率が第1正常範囲の上限である149%を上回っている状況であること、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲の上限である133%を上回っている状況であること、又は第2算出期間における出玉率が第2正常範囲の上限である133%を上回っている状況であることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができる。
第1〜第5報知用表示装置591〜595にて、「000」〜「999」の数値範囲で直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、及び第2算出期間における出玉率の表示が行われる構成であることにより、これらの出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)の下限(第1正常範囲では41%、第2正常範囲では51%)を下回っている場合に、出玉率が正常範囲の下限を下回る異常の有無だけでなく、当該異常の程度まで把握することが可能となっている。具体的には、これらの出玉率が低い値であるほど当該異常が深刻であり迅速な対応が必要であることを把握することが可能となっている。また、これらの出玉率が正常範囲の上限(第1正常範囲では149%、第2正常範囲では133%)を上回っている場合に、これらの出玉率が正常範囲の上限を上回る異常の有無だけでなく、当該異常の程度まで把握することが可能となっている。具体的には、こられの出玉率が高い値であるほど当該異常が深刻であり迅速な対応が必要であることを把握することが可能となっている。
図322に示すように、非特定制御用のワークエリア223には算出開始フラグ597が設けられている。算出開始フラグ597は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が算出開始フラグ597を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも算出開始フラグ597の値は「0」となる。算出開始フラグ597には、全遊技状態において、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が算出開始基準個数(具体的には300個)となることで「1」がセットされる。算出開始フラグ597に「1」がセットされる場合、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値が「0」クリアされて最初の単位算出期間、第1算出期間及び第2算出期間が開始される。
パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には遊技球の試打ちが行われることがある。このような状況下における出玉率は通常の遊技が行われる状況とは異なる値となり得る。したがって、算出開始フラグ597に「1」がセットされていない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が単位基準個数(具体的には6000個)よりも少ない個数である算出開始基準個数(300個)となった段階で一旦、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eを「0」クリアすることで、パチンコ機10の出荷後において通常の遊技が行われている状況における出玉率に対する上記動作チェックの影響を低減することが可能となる。なお、算出開始基準個数は300個に限定されることはなく複数個数であれば任意であり、300個よりも少ない個数に設定されていてもよく、300個よりも多い個数に設定されていてもよい。
図322に示すように、非特定制御用のワークエリア223には、演算エリア598と、現状出玉率エリア599と、第1管理バッファ601と、第2管理バッファ602とが設けられている。
演算エリア598は、各種出玉率(現状の出玉率、単位算出期間における出玉率、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、及び第2算出期間における出玉率)の演算に利用される記憶エリアである。演算エリア598は「0」〜「65535」の数値範囲の数値情報を設定可能な2バイトの記憶容量となっている。
現状出玉率エリア599は、上述した現状の出玉率データが格納されるカウンタである。現状出玉率エリア599は、現状の出玉率データ(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を格納可能とするように10ビットの記憶容量となっている。
第1管理バッファ601は、第1算出期間における出玉率を算出するための情報(具体的には直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データ)が格納されるリングバッファである。第1管理バッファ601には、単位算出期間における出玉率データが格納される記憶エリアとして、第0記憶エリア601a〜第3記憶エリア601dが設けられている。これらの記憶エリア601a〜601dはいずれも同一の記憶容量となっており、具体的には単位算出期間における出玉率データ(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を格納可能とするように10ビットの容量となっている。
単位算出期間における最終的な合計払出個数の情報のデータ量は単位算出期間における出玉率データのデータ量よりも大きい。このため、第1管理バッファ601に直近4回分の各単位算出期間における4個の合計払出個数の情報を記憶し、当該4個の合計払出個数の合計値を単位基準個数(具体的には6000個)の4倍である「24000」で除算することにより直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出する構成とすると、第1管理バッファ601の各記憶エリア601a〜601dの記憶容量を増加させる必要が生じてしまう。これに対して本実施形態では、第1管理バッファ601に直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データを記憶し、当該4個の出玉率の合計値を「4」で除算することにより第1算出期間における出玉率を算出する構成である。これにより、第1管理バッファ601の各記憶エリア601a〜601dの記憶容量を低減することが可能となっている。
非特定制御用のワークエリア223には、第1書き込みポインタ603が設けられている。第1書き込みポインタ603は、第1管理バッファ601の4個の記憶エリア601a〜601dのうち今回の書き込み先となる記憶エリア601a〜601dを主側CPU63にて把握可能とするためのカウンタである。第1書き込みポインタ603は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値(具体的には「3」)に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。第1書き込みポインタ603の「n」の値(nは0〜3のいずれか整数)は書き込み先が第n記憶エリア601a〜601dである状態に対応している。例えば、第1書き込みポインタ603の「0」の値は書き込み先が第0記憶エリア601aである状態に対応しているとともに、第1書き込みポインタ603の「2」の値は書き込み先が第2記憶エリア601cである状態に対応している。
主側CPU63は、単位算出期間が終了する度に、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値に基づいて今回終了した単位算出期間における最終的な出玉率を算出する。そして、当該算出した出玉率の情報を、第1書き込みポインタ603の値に対応する第1管理バッファ601の記憶エリア601a〜601dに書き込む。第1書き込みポインタ603の値は、第1管理バッファ601に出玉率の情報が書き込まれる度に1加算され、当該1加算後の値が最大値(具体的には「3」)を超える場合に「0」クリアされる。このため、第1管理バッファ601における第0〜第3記憶エリア601a〜601dには、直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが設定されている状態となる。
第1書き込みポインタ603の値は、単位算出期間における出玉率データが第1管理バッファ601に4回書き込まれることにより1周して「0」となる。主側CPU63は、第1書き込みポインタ603の値が1周して「0」となったことに基づいて第1算出期間が終了したことを把握する。このため、第1算出期間の終了タイミングを把握するための専用のカウンタが第1書き込みポインタ603とは別に設けられている構成と比較して、第1算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量が低減されている。
第2管理バッファ602は、第2算出期間における出玉率を算出するための情報(具体的には直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データ)が格納されるリングバッファである。第2管理バッファ602には、単位算出期間における出玉率データが格納される記憶エリアとして、第0記憶エリア602a〜第9記憶エリア602jが設けられている。これらの記憶エリア602a〜602jはいずれも同一の記憶容量となっており、具体的には単位算出期間における出玉率データ(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を格納可能とするように10ビットの容量となっている。
単位算出期間における最終的な合計払出個数の情報のデータ量は単位算出期間における出玉率データのデータ量よりも大きい。このため、第2管理バッファ602に直近10回分の単位算出期間における10個の合計払出個数の情報を記憶し、当該10個の合計払出個数の合計値を単位基準個数の10倍である「60000」で除算することにより直近10回分の単位算出期間における出玉率を算出する構成とすると、第2管理バッファ602の各記憶エリア602a〜602jの記憶容量を増加させる必要が生じてしまう。これに対して本実施形態では、第2管理バッファ602に直近10回分の単位算出期間における10個の出玉率の情報を記憶し、当該10個の出玉率の合計値を「10」で除算することにより第2算出期間における出玉率を算出する構成である。これにより、第2管理バッファ602の各記憶エリア602a〜602jの記憶容量を低減することが可能となっている。
非特定制御用のワークエリア223には、第2書き込みポインタ604が設けられている。第2書き込みポインタ604は、第2管理バッファ602の10個の記憶エリア602a〜602jのうち今回の書き込み先となる記憶エリア602a〜602jを主側CPU63にて把握可能とするためのカウンタである。第2書き込みポインタ604は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値(具体的には「9」)に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。第2書き込みポインタ604の「m」の値(mは0〜9のいずれか整数)は書き込み先が第m記憶エリア602a〜602jである状態に対応している。例えば、第2書き込みポインタ604の「0」の値は書き込み先が第0記憶エリア602aである状態に対応しているとともに、第2書き込みポインタ604の「2」の値は書き込み先が第2記憶エリア602cである状態に対応している。
主側CPU63は、単位算出期間が終了する度に、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値に基づいて今回終了した単位算出期間における最終的な出玉率を算出する。そして、当該算出した出玉率の情報を、第2書き込みポインタ604の値に対応する第2管理バッファ602の記憶エリア602a〜602jに書き込む。第2書き込みポインタ604の値は、第2管理バッファ602に出玉率の情報が書き込まれる度に1加算され、当該1加算後の値が最大値(具体的には「9」)を超える場合に「0」クリアされる。このため、第2管理バッファ602における第0〜第9記憶エリア602a〜602jには、直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが設定されている状態となる。
第2書き込みポインタ604の値は、単位算出期間における出玉率データが第2管理バッファ602に10回書き込まれることにより1周して「0」となる。主側CPU63は、第2書き込みポインタ604の値が1周して「0」となったことに基づいて第2算出期間が終了したことを把握する。このため、第2算出期間の終了タイミングを把握するための専用のカウンタが第2書き込みポインタ604とは別に設けられている構成と比較して、第1算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量が低減されている。
単位算出期間が終了する度に第2管理バッファ602に格納される単位算出期間における出玉率データは、単位算出期間が終了する度に第1管理バッファ601に格納される単位算出期間における出玉率データと同一のデータである。上述したとおり、第1管理バッファ601の第0〜第3記憶エリア601a〜601dには直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている状態となるとともに、第2管理バッファ602の第0〜第9記憶エリア602a〜602jには直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが格納されている状態となる。第1管理バッファ601の各記憶エリア601a〜601dに格納されているデータは、第2管理バッファ602の第0〜第9記憶エリア602a〜602jにおいて直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが記憶されている4個の記憶エリアに記憶されているデータと一致する。
図322に示すように、非特定制御用のワークエリア223には、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示対象となる第1表示対象エリア606と、第2表示対象エリア607とが設けられている。第1表示対象エリア606は、4回分の単位算出期間全体における出玉率データ(具体的には、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データ及び第1算出期間における出玉率データ)が格納されるエリアであるとともに、第2表示対象エリア607は、10回分の単位算出期間における出玉率データ(具体的には、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データ及び第2算出期間における出玉率データ)が格納されるエリアである。
第1表示対象エリア606には、第1単位更新エリア606aと、第1算出期間の直近エリア606bと、第1算出期間の第1履歴エリア606cと、第1算出期間の第2履歴エリア606dとが設けられている。これら各エリア606a〜606dは、いずれも同一の記憶容量となっており、具体的には各出玉率データ(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を格納可能とするように10ビットの容量となっている。
第1単位更新エリア606aは、直近4回分の単位算出期間における出玉率データが格納されるカウンタである。第1単位更新エリア606aは単位算出期間が終了する度に更新される。具体的には、1つの単位算出期間が終了して当該単位算出期間における最終的な出玉率データが第1管理バッファ601に書き込まれた後、第1管理バッファ601に格納されている直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データに基づいて直近4回分の単位算出期間における出玉率が算出され、当該算出された出玉率の情報が第1単位更新エリア606aに格納される。
単位算出期間が終了することにより第1算出期間が終了した場合、第1管理バッファ601の第0〜第3記憶エリア601a〜601dには今回終了した第1算出期間に含まれる直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている状態となる。このため、第1算出期間が終了した場合、第1単位更新エリア606aには今回終了した第1算出期間における出玉率データが格納されることとなる。
第1算出期間の直近エリア606bは、直近の第1算出期間における出玉率データが格納されるカウンタである。第1算出期間の直近エリア606bは第1算出期間が終了する度に更新される。具体的には、1つの第1算出期間が終了して今回終了した第1算出期間における出玉率データが第1単位更新エリア606aに格納された後、当該第1単位更新エリア606aに格納された第1算出期間における出玉率データが第1算出期間の直近エリア606bにも格納される。第1単位更新エリア606aに格納された第1算出期間における出玉率データは次の単位算出期間が終了することにより更新されるが、第1算出期間の直近エリア606bに格納された第1算出期間における出玉率データは次の第1算出期間が終了するまで保持される。このため、第1算出期間の直近エリア606bには直近の第1算出期間における出玉率データが継続して格納されている状態となる。
第1算出期間の第1履歴エリア606cは、1回前の第1算出期間における出玉率データが格納されるカウンタである。第1算出期間の第1履歴エリア606cは第1算出期間が終了する度に更新される。具体的には、1つの第1算出期間が終了した場合、第1算出期間の直近エリア606bに今回終了した第1算出期間における出玉率データが格納されるよりも前のタイミングで、第1算出期間の直近エリア606bに格納されていた出玉率データが第1算出期間の第1履歴エリア606cに格納される。これにより、第1算出期間の第1履歴エリア606cに1回前の第1算出期間における出玉率データが格納されている状態となる。
第1算出期間の第2履歴エリア606dは、2回前の第1算出期間における出玉率データが格納されるカウンタである。第1算出期間の第2履歴エリア606dは第1算出期間が終了する度に更新される。具体的には、1つの第1算出期間が終了した場合、第1算出期間の直近エリア606bに格納されていた出玉率データが第1算出期間の第1履歴エリア606cに格納されるよりも前のタイミングで、第1算出期間の第1履歴エリア606cに格納されていた出玉率データが第1算出期間の第2履歴エリア606dに格納される。これにより、第1算出期間の第2履歴エリア606dに2回前の第1算出期間における出玉率データが格納されている状態となる。
第1表示対象エリア606に第1算出期間の第1履歴エリア606c及び第1算出期間の第2履歴エリア606dが設けられていることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて1回前の第1算出期間における出玉率の表示及び2回前の第1算出期間における出玉率の表示を行うことが可能となっている。過去の第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)に収まっているか否かを把握可能とすることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示を確認する頻度を低減させて、遊技ホールの管理者の出玉率についての監視負担を軽減させることができる。また、直近の第1算出期間における出玉率の異常が確認された場合に、当該出玉率の異常がいつから発生していたのかを遡って把握可能とすることができる。
直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データは単位算出期間が終了する度に更新されるため、当該出玉率データを複数個記憶して過去の当該出玉率データを把握可能とする構成とすると、複数個の当該出玉率データに対応する単位算出期間の数が少なくなってしまう。具体的には、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データを3個記憶する構成とすると、当該3個の出玉率データに対応する範囲は直近6回分の単位算出期間となる。これに対して本実施形態では、第1算出期間が終了する度に更新される第1算出期間における出玉率データを3個記憶する構成である。この場合、3個の出玉率データに対応する範囲は直近12回分の単位算出期間となる。これにより、過去の広い範囲に亘って4回分の単位算出期間全体における出玉率の異常を把握可能とすることができる。
直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データの更新頻度は、第1算出期間における出玉率データの更新頻度よりも高い。このため、第1算出期間における出玉率データが格納される第1算出期間の直近エリア606bとは別に、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される第1単位更新エリア606aが設けられていることにより、4回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が発生した場合に、当該異常を早期に発見可能とすることができる。
第2表示対象エリア607には、第2単位更新エリア607aと、第2算出期間の直近エリア607bと、第2算出期間の第1履歴エリア607cと、第2算出期間の第2履歴エリア607dとが設けられている。これら各エリア607a〜607dは、いずれも同一の記憶容量となっており、具体的には出玉率の情報(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を格納可能とするように10ビットの容量となっている。
第2単位更新エリア607aは、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納されるカウンタである。第2単位更新エリア607aは単位算出期間が終了する度に更新される。具体的には、1つの単位算出期間が終了して当該単位算出期間における最終的な出玉率データが第2管理バッファ602に書き込まれた後、第2管理バッファ602に格納されている直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データに基づいて直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が算出され、当該算出された出玉率の情報が第2単位更新エリア607aに格納される。
単位算出期間が終了することにより第2算出期間が終了した場合、第2管理バッファ602の第0〜第9記憶エリア602a〜602jには今回終了した第2算出期間に含まれる直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが格納されている状態となる。このため、第2算出期間が終了した場合、第2単位更新エリア607aには今回終了した第2算出期間における出玉率データが格納されることとなる。
第2算出期間の直近エリア607bは、直近の第2算出期間における出玉率データが格納されるカウンタである。第2算出期間の直近エリア607bは第2算出期間が終了する度に更新される。具体的には、1つの第2算出期間が終了して今回終了した第2算出期間における出玉率データが第2単位更新エリア607aに格納された後、当該第2単位更新エリア607aに格納された第2算出期間における出玉率データが第2算出期間の直近エリア607bにも格納される。第2単位更新エリア607aに格納された第2算出期間における出玉率データは次の単位算出期間が終了することにより更新されるが、第2算出期間の直近エリア607bに格納された第2算出期間における出玉率データは次の第2算出期間が終了するまで保持される。このため、第2算出期間の直近エリア607bには直近の第2算出期間における出玉率データが継続して格納されている状態となる。
第2算出期間の第1履歴エリア607cは、1回前の第2算出期間における出玉率データが格納されるカウンタである。第2算出期間の第1履歴エリア607cは第2算出期間が終了する度に更新される。具体的には、1つの第2算出期間が終了した場合、第2算出期間の直近エリア607bに今回終了した第2算出期間における出玉率データが格納されるよりも前のタイミングで、第2算出期間の直近エリア607bに格納されていた出玉率データが第2算出期間の第1履歴エリア607cに格納される。これにより、第2算出期間の第1履歴エリア607cに1回前の第2算出期間における出玉率データが格納されている状態となる。
第2算出期間の第2履歴エリア607dは、2回前の第2算出期間における出玉率データが格納されるカウンタである。第2算出期間の第2履歴エリア607dは第2算出期間が終了する度に更新される。具体的には、1つの第2算出期間が終了した場合、第2算出期間の直近エリア607bに格納されていた出玉率データが第2算出期間の第1履歴エリア607cに格納されるよりも前のタイミングで、第2算出期間の第1履歴エリア607cに格納されていた出玉率データが第2算出期間の第2履歴エリア607dに格納される。これにより、第2算出期間の第2履歴エリア607dに2回前の第2算出期間における出玉率データが格納されている状態となる。
第2表示対象エリア607に第2算出期間の第1履歴エリア607c及び第2算出期間の第2履歴エリア607dが設けられていることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて1回前の第2算出期間における出玉率の表示及び2回前の第2算出期間における出玉率の表示を行うことが可能となっている。過去の第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)に収まっているか否かを把握可能とすることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示を確認する頻度を低減させて、遊技ホールの管理者の監視負担を軽減させることができる。また、直近の第2算出期間における出玉率の異常が確認された場合に、当該出玉率の異常がいつから発生していたのかを遡って把握可能とすることができる。
直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データは単位算出期間が終了する度に更新されるため、当該出玉率データを複数個記憶して過去の当該出玉率データを把握可能とする構成とすると、複数個の当該出玉率データに対応する単位算出期間の数が少なくなってしまう。具体的には、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データを3個記憶する構成とすると、当該3個の出玉率データに対応する範囲は直近12回分の単位算出期間となる。これに対して本実施形態では、第2算出期間が終了する度に更新される第2算出期間における出玉率データを3個記憶する構成である。この場合、3個の出玉率データに対応する範囲は直近30回分の単位算出期間となる。これにより、過去の広い範囲に亘って10回分の単位算出期間全体における出玉率の異常を把握可能とすることができる。
直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データの更新頻度は、第2算出期間における出玉率データの更新頻度よりも高い。このため、第2算出期間における出玉率データが格納される第2算出期間の直近エリア607bとは別に、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される第2単位更新エリア607aが設けられていることにより、10回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が発生した場合に、当該異常を早期に発見可能とすることができる。
第1表示対象エリア606及び第2表示対象エリア607に格納された出玉率データに基づいて、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて4回分の単位算出期間全体における出玉率(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率及び第1算出期間における出玉率)及び直近10回分の単位算出期間全体における出玉率(直近10回分の単位算出期間全体における出玉率及び第2算出期間における出玉率)の表示が行われる。第1正常範囲(41%〜149%)の下限(41%)は第2正常範囲(51%〜133%)の下限(51%)よりも小さく設定されているとともに、第1正常範囲の上限(149%)は第2正常範囲の上限(133%)よりも大きく設定されている。このため、10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲から外れている状態においても4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲に収まっている状態が継続する場合が考えられる。また、出玉率が正常な数値範囲から外れる異常が一時的に発生した場合には、4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲から外れる一方、10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲に収まる場合が考えられる。これに対して本実施形態では、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて4回分の単位算出期間全体における出玉率及び10回分の単位算出期間全体における出玉率の両方の表示を行う構成であることにより、4回分の単位算出期間全体における出玉率の異常及び10回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
次に、図323のタイムチャートを参照しながら第1単位更新エリア606a、第1算出期間の直近エリア606b、第2単位更新エリア607a、及び第2算出期間の直近エリア607bが更新される様子について説明する。図323(a)は第1算出期間の直近エリア606bの更新タイミングを示し、図323(b)は第1単位更新エリア606aの更新タイミングを示し、図323(c)は第2算出期間の直近エリア607bの更新タイミングを示し、図323(d)は第2単位更新エリア607aの更新タイミングを示し、図323(e)は第1算出期間の終了タイミングを示し、図323(f)は第2算出期間の終了タイミングを示し、図323(g)は単位算出期間の終了タイミングを示す。
図323(g)に示すように、t1、t2、t3及びt4のタイミングで単位算出期間が終了すると、図323(b)に示すように、当該t1、t2、t3及びt4のタイミングで第1単位更新エリア606aが更新される。第1単位更新エリア606aには、t1、t2、t3及びt4の各タイミングにおいて第1管理バッファ601の第0〜第3記憶エリア601a〜601dに格納されている4個の出玉率データに基づいて算出された直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される。また、図323(d)に示すように、t1、t2、t3及びt4のタイミングで第2単位更新エリア607aも更新される。第2単位更新エリア607aには、t1、t2、t3及びt4の各タイミングにおいて第2管理バッファ602の第0〜第9記憶エリア602a〜602jに格納されている10個の出玉率データに基づいて算出された直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される。
t4のタイミングで図323(e)に示すように第1算出期間が終了すると、図323(a)に示すように第1算出期間の直近エリア606bが更新される。t4のタイミングにおいて、第1単位更新エリア606aには今回終了した第1算出期間における出玉率データが格納されており、第1算出期間の直近エリア606bには、当該t4のタイミングにおいて第1単位更新エリア606aに格納されている出玉率データが格納される。これにより、第1算出期間の直近エリア606bにも今回終了した第1算出期間の出玉率データが格納されている状態となる。また、既に説明したとおり、第1算出期間が終了する当該t4のタイミングにおいて、第1算出期間の第1履歴エリア606cに今回終了した第1算出期間の1回前の第1算出期間における出玉率データが格納されるとともに、第1算出期間の第2履歴エリア606dに今回終了した第1算出期間の2回前の第1算出期間における出玉率データが格納される。
その後、図323(e)に示すように、t5のタイミングで単位算出期間が終了すると、図323(b)に示すように第1単位更新エリア606aが更新されるとともに、図323(d)に示すように第2単位更新エリア607aが更新される。第1単位更新エリア606aには当該t5のタイミングにおいて第1管理バッファ601の第0〜第3記憶エリア601a〜601dに格納されている4個の出玉率データに基づいて算出された直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納されるとともに、第2単位更新エリア607aには当該t5のタイミングにおいて第2管理バッファ602の第0〜第9記憶エリア602a〜602jに格納されている10個の出玉率データに基づいて算出された直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される。
t5のタイミングで図323(f)に示すように第2算出期間が終了すると、図323(c)に示すように第2算出期間の直近エリア607bが更新される。t5のタイミングにおいて、第2単位更新エリア607aには今回終了した第2算出期間における出玉率データが格納されており、第2算出期間の直近エリア607bには、当該t5のタイミングにおいて第2単位更新エリア607aに格納されている出玉率データが格納される。これにより、第2算出期間の直近エリア607bにも今回終了した第2算出期間の出玉率データが格納されている状態となる。また、既に説明したとおり、第2算出期間が終了する当該t5のタイミングにおいて、第2算出期間の第1履歴エリア607cに今回終了した第2算出期間の1回前の第2算出期間における出玉率データが格納されるとともに、第2算出期間の第2履歴エリア607dに今回終了した第2算出期間の2回前の第2算出期間における出玉率データが格納される。
上記のとおり、第1単位更新エリア606aは単位算出期間が終了する度に更新される。第1算出期間における最終的な出玉率のみを把握可能とする構成とすると、前側の(1つ目の)第1算出期間の後半部分と、後側の(2つ目の)第1算出期間の前半部分とに亘る4回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が発生したとしても、前側の第1算出期間における最終的な出玉率、及び後側の第1算出期間における最終的な出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)に収まってしまう場合が考えられる。この場合には、4回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が発生したとしても当該異常が見逃されてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、第1算出期間における最終的な出玉率に加えて、単位算出期間が終了する度に更新される直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を把握可能とする構成である。これにより、4回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
第2単位更新エリア607aは単位算出期間が終了する度に更新される。第2算出期間における最終的な出玉率のみを把握可能とする構成とすると、前側の(1つ目の)第2算出期間の後半部分と、後側の(2つ目の)第2算出期間の前半部分とに亘る10回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が発生したとしても、前側の第2算出期間における最終的な出玉率、及び後側の第2算出期間における最終的な出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)に収まってしまう場合が考えられる。この場合には、10回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が発生したとしても当該異常が見逃されてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、第2算出期間における最終的な出玉率に加えて、単位算出期間が終了する度に更新される直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を把握可能とする構成である。これにより、10回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
次に、第1〜第5報知用表示装置591〜595における具体的な表示内容について説明する。既に説明したとおり、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに格納された出玉率の表示が行われる。また、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、上記第35の実施形態と同様に、設定確認用処理(図136)が行われている状況において設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われるとともに、設定値更新処理(図137)が行われている状況において設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。さらにまた、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、後述する初期チェック期間においてチェック用表示が行われる。なお、設定確認用処理(図136)が行われている状況における表示、設定値更新処理(図137)が行われている状況における表示、及びチェック用表示については後述する。
第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに格納された出玉率は、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて順次報知される。具体的には、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、第1単位更新エリア606a→第1算出期間の直近エリア606b→第1算出期間の第1履歴エリア606c→第1算出期間の第2履歴エリア606d→第2単位更新エリア607a→第2算出期間の直近エリア607b→第2算出期間の第1履歴エリア607c→第2算出期間の第2履歴エリア607dという予め定められた順序で報知対象となる出玉率が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となる出玉率の切り換えが繰り返される。
図324(a)〜図324(d)は算出開始フラグ597に「1」がセットされている状況において第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに格納された出玉率が報知される場合における第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容を説明するための説明図である。図324(a)は第1単位更新エリア606aに格納された出玉率が報知される場合における第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容の一例を示し、図324(b)は第1算出期間の直近エリア606bに格納された出玉率が報知される場合における第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容の一例を示し、図324(c)は第2算出期間の第1履歴エリア607cに格納された出玉率が報知される場合における第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容の一例を示し、図324(d)は第2算出期間の第2履歴エリア607dに格納された出玉率が報知される場合における第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容の一例を示す。
図324(a)〜図324(d)に示すように第1報知用表示装置591は8個の表示用セグメント611を有している。第1報知用表示装置591における8個の表示用セグメント611のうち7個の表示用セグメント611は同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。一方、1個の表示用セグメント611は円形状の発光領域となっており、「8」の字状に配列されている7個の表示用セグメント611に対して右下の位置に設けられている。
図324(a)〜図324(d)に示すように第2〜第5報知用表示装置592〜595はいずれも7個の表示用セグメント612〜615を有している。7個の表示用セグメント612〜615はいずれも同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。
第1表示対象エリア606における各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607における各種エリア607a〜607dのいずれの出玉率を報知する場合であっても、第1〜第5報知用表示装置591〜595のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメント611〜615が発光状態となる。
第1報知用表示装置591では、第1〜第5報知用表示装置591〜595において第1表示対象エリア606に格納されている出玉率を報知している状況であることを示す表示、及び第2表示対象エリア607に格納されている出玉率を報知している状況であることを示す表示が行われる。具体的には、第1表示対象エリア606における各種エリア606a〜606dのいずれかの出玉率を報知する場合、図323(a)及び図323(b)に示すように、第1報知用表示装置591には「d」の文字が表示される。また、第2表示対象エリア607における各種エリア607a〜607dのいずれかの出玉率を報知する場合、図323(c)及び図323(d)に示すように、第1報知用表示装置591には「d.」の文字が表示される。第1〜第5報知用表示装置591〜595において出玉率以外の情報が報知される場合には第1報知用表示装置591にて「d」及び「d.」の文字が表示されることはない。遊技ホールの管理者は、第1報知用表示装置591にて「d」の文字が表示されていることを確認することで、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1表示対象エリア606に格納されている出玉率が報知されていることを把握することできるとともに、第1報知用表示装置591にて「d.」の文字が表示されていることを確認することで、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第2表示対象エリア607に格納されている出玉率が報知されていることを把握することできる。
第2報知用表示装置592では、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dのうちいずれの出玉率を報知している状況であるのかを示す表示が行われる。具体的には、第1単位更新エリア606aの出玉率が報知されている状況においては図324(a)に示すように第2報知用表示装置592にて「A」の文字が表示される。また、第2単位更新エリア607aの出玉率が報知されている状況においても同様に第2報知用表示装置592にて「A」の文字が表示される。第2報知用表示装置592において第1単位更新エリア606a又は第2単位更新エリア607aの出玉率以外の情報が報知される場合には第2報知用表示装置592にて「A」の文字が表示されることはない。遊技ホールの管理者は、第2報知用表示装置592にて「A」の文字が表示されていることを確認することで、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1単位更新エリア606a又は第2単位更新エリア607aの出玉率が報知されることを把握することができる。単位更新エリア606a,607aの出玉率が表示されていることを示す表示が第1表示対象エリア606及び第2表示対象エリア607において共通していることにより、第2報知用表示装置592の表示と、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示されている出玉率の種類との対応関係が把握し易いものとなっている。
第1算出期間の直近エリア606bの出玉率が報知されている状況においては図324(a)に示すように第2報知用表示装置592にて「L」の文字が表示される。また、第2算出期間の直近エリア607bの出玉率が報知されている状況においても同様に第2報知用表示装置592にて「L」の文字が表示される。第2報知用表示装置592において第1算出期間の直近エリア606b又は第2算出期間の直近エリア607bの出玉率以外の情報が報知される場合には第2報知用表示装置592にて「L」の文字が表示されることはない。遊技ホールの管理者は、第2報知用表示装置592にて「L」の文字が表示されていることを確認することで、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1算出期間の直近エリア606b又は第2算出期間の直近エリア607bの出玉率が報知されることを把握することができる。直近エリア606b,607bの出玉率が表示されていることを示す表示が第1表示対象エリア606及び第2表示対象エリア607において共通していることにより、第2報知用表示装置592の表示と、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示されている出玉率の種類との対応関係が把握し易いものとなっている。
第2算出期間の第1履歴エリア607cの出玉率が報知されている状況においては図324(a)に示すように第2報知用表示装置592にて「F」の文字が表示される。また、第1算出期間の第1履歴エリア606cの出玉率が報知されている状況においても同様に第2報知用表示装置592にて「F」の文字が表示される。第2報知用表示装置592において第1算出期間の第1履歴エリア606c又は第2算出期間の第1履歴エリア607cの出玉率以外の情報が報知される場合には第2報知用表示装置592にて「F」の文字が表示されることはない。遊技ホールの管理者は、第2報知用表示装置592にて「F」の文字が表示されていることを確認することで、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1算出期間の第1履歴エリア606c又は第2算出期間の第1履歴エリア607cの出玉率が報知されることを把握することができる。第1履歴エリア606c,607cの出玉率が表示されていることを示す表示が第1表示対象エリア606及び第2表示対象エリア607において共通していることにより、第2報知用表示装置592の表示と、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示されている出玉率の種類との対応関係が把握し易いものとなっている。
第2算出期間の第2履歴エリア607dの出玉率が報知されている状況においては図324(a)に示すように第2報知用表示装置592にて「E」の文字が表示される。また、第1算出期間の第2履歴エリア606dの出玉率が報知されている状況においても同様に第2報知用表示装置592にて「E」の文字が表示される。第2報知用表示装置592において第1算出期間の第2履歴エリア606d又は第2算出期間の第2履歴エリア607dの出玉率以外の情報が報知される場合には第2報知用表示装置592にて「E」の文字が表示されることはない。遊技ホールの管理者は、第2報知用表示装置592にて「E」の文字が表示されていることを確認することで、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1算出期間の第2履歴エリア606d又は第2算出期間の第2履歴エリア607dの出玉率が報知されることを把握することができる。第2履歴エリア606d,607dの出玉率が表示されていることを示す表示が第1表示対象エリア606及び第2表示対象エリア607において共通していることにより、第2報知用表示装置592の表示と、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示されている出玉率の種類との対応関係が把握し易いものとなっている。
遊技ホールの管理者は、第1報知用表示装置591の表示及び第2報知用表示装置592の表示の組合せに基づいて、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dのうち報知対象となっているエリアを把握することができる。例えば、第1〜第2報知用表示装置591〜592の表示が「dA」である場合に第1単位更新エリア606aが報知対象となっていることを把握することができるとともに、第1〜第2報知用表示装置591〜592の表示が「d.L」である場合に第2算出期間の直近エリア607bが報知対象となっていることを把握することができる。
第3〜第5報知用表示装置593〜595では出玉率に対応する表示として「0」〜「9」のいずれかの数字が表示される。この場合に、第2報知用表示装置592にて数字が表示されると、第2〜第5報知用表示装置592〜595に4個の数字が並ぶこととなり、出玉率を把握しづらくなってしまう。これに対して、第2報知用表示装置592に「A」、「L」、「F」、又は「E」のアルファベットが表示されることにより、第2報知用表示装置592における表示と、第3〜第5報知用表示装置593〜595に表示される出玉率に対応する数字の表示とを区別して把握することが可能となる。
第3〜第5報知用表示装置593〜595では、報知対象となっている出玉率に対応する3個の数字が表示される。既に説明したとおり、出玉率の情報は「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として記憶される。当該出玉率のうち百の位の数字が第3報知用表示装置593にて表示され、当該出玉率のうち十の位の数字が第4報知用表示装置594にて表示され、当該出玉率のうち一の位の数字が第5報知用表示装置595にて表示される。
第1表示対象エリア606及び第2表示対象エリア607において報知対象となっているエリア606a〜606d,607a〜607dに出玉率の情報が未だ格納されていない場合には、第3〜第5報知用表示装置593〜595のそれぞれにて「0」の文字が表示される。なお、第1表示対象エリア606及び第2表示対象エリア607において報知対象となっているエリア606a〜606d,607a〜607dに出玉率の情報が未だ格納されていない場合に、第3〜第5報知用表示装置593〜595のそれぞれにてハイフン(「‐」)の記号が表示される構成としてもよい。なお、ハイフン(「‐」)の記号は、各報知用表示装置591〜595の中央の1個の表示用セグメント611〜615を発光状態とするとともに残りの表示用セグメント611〜615を消灯状態とすることにより表示される。
既に説明したとおり、出玉率の情報は「0」〜「999」の数値情報として記憶される。算出された出玉率が999%を上回る場合、当該出玉率の情報として「999」の数値情報が記憶される。出玉率の情報を4桁の数値情報として表示する場合には、第1〜第5報知用表示装置591〜595に加えてもう1つの報知用表示装置が必要となる。既に説明したとおり、第1正常範囲は41%〜149%の数値範囲であるとともに、第2正常範囲は51%〜133%の数値範囲である。このため、999%を上回る出玉率を999%として表示したとしても、出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)を上回る異常が発生しているとともに当該異常の程度が深刻であることを把握可能とすることができる。本実施形態では、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示される出玉率の上限を999%とすることにより、報知用表示装置591〜595の数が増加することを抑制しながら、出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)の上限を上回った場合に、出玉率が正常範囲の上限を上回る異常の有無だけでなく、当該異常の程度まで把握することを可能としている。
本実施形態では、設定値の確認が行われている状況において、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。具体的には、第1〜第3報知用表示装置591〜593においてハイフン(「‐」)の記号を示す表示が行われ、第4報知用表示装置594において「k」の文字を示す表示が行われ、第5報知用表示装置595にて現状の設定値に対応する数字を示す表示が行われる。例えば、現状の設定値が「2」である場合、第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示は「‐‐‐k2」となる。遊技ホールの管理者は、第4報知用表示装置594の表示が「k」であることに基づいて第1〜第5報知用表示装置591〜595にて設定値の確認が行われている状況に対応する表示が行われていることを把握することができるとともに、第5報知用表示装置595に表示されている数字を確認することにより現状の設定値を把握することができる。
本実施形態では、設定値の更新が行われている状況において、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。具体的には、第1〜第3報知用表示装置591〜593においてハイフン(「‐」)の記号を示す表示が行われ、第4報知用表示装置594において「H」の文字を示す表示が行われ、第5報知用表示装置595にて現状の設定値に対応する数字を示す表示が行われる。例えば、現状の設定値が「4」である場合、第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示は「‐‐‐H4」となる。遊技ホールの管理者は、第4報知用表示装置594の表示が「H」であることに基づいて第1〜第5報知用表示装置591〜595にて設定値の更新が行われている状況に対応する表示が行われていることを把握することができるとともに、第5報知用表示装置595に表示されている数字を確認することにより現状の設定値を把握することができる。
上記第33の実施形態において図119を参照しながら既に説明したとおり、主制御基板61には、第1〜第5表示回路261〜265が設けられている。本実施形態において第5表示回路265は、第1〜第5報知用表示装置591〜595に対応させて設けられている。また、上記第33の実施形態において既に説明したとおり、第1表示回路261は特図表示部37aに対応させて設けられており、第2表示回路262は特図保留表示部37bに対応させて設けられており、第3表示回路263は普図表示部38aに対応させて設けられており、第4表示回路264は普図保留表示部38bに対応させて設けられている。
上記第33の実施形態において既に説明したとおり、主制御基板61には、第1〜第5表示回路261〜265の全てに対して共通となるように1個の表示IC266が設けられている。主側CPU63と表示IC266とは、種別データ信号線LN1と、種別クロック信号線LN2と、表示データ信号線LN3と、表示クロック信号線LN4とを利用して電気的に接続されており、主側CPU63は当該表示IC266に対して表示データ、及びその表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示す種別データを供給する。
上記第33の実施形態において図120(a)を参照しながら既に説明したとおり、特定制御用のワークエリア221には、第1〜第5表示データバッファ271〜275が設けられている。本実施形態では、第1〜第5報知用表示装置591〜595に所定の表示を行わせるための表示データが第5表示データバッファ275に格納される。
上記第33の実施形態において図120(b)を参照しながら既に説明したとおり、非特定制御用のワークエリア223には表示対象設定エリア276が設けられている。本実施形態において表示対象設定エリア276には、表示種別データと出玉率表示データとからなる表示データが設定される。表示種別データは、第1〜第5報知用表示装置591〜595の報知対象が出玉率であることを示す表示(「d」又は「d.」の文字の表示)を第1報知用表示装置591に行わせるための表示データと、報知対象の出玉率が第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dのうちいずれに対応しているのかを示す表示(「A」、「L」、「F」、及び「E」のいずれかの文字の表示)を第2報知用表示装置592に行わせるための表示データとを含む。また、出玉率表示データは、報知対象の出玉率における百の位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置593に行わせるための表示データと、報知対象の出玉率における十の位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置594に行わせるための表示データと、報知対象の出玉率における一の位の数字に対応する表示を第5報知用表示装置595に行わせるための表示データとを含む。
本実施形態では、後述する通常時の設定処理(図328)のステップSL409にて表示対象設定エリア276に設定されている表示データが第5表示データバッファ275に設定され、第2タイマ割込み処理(図134)にて第5表示データバッファ275に設定されている表示データが表示IC266に送信される。上記第33の実施形態と同様に、表示IC266は主側CPU63から受信した表示データが第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている状況において、第5表示回路265を指定する種別データに基づいて当該表示データを第5表示回路265に受信させて利用させるための第5選択信号を送信する。これにより、第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第5表示回路265のみにおいて受信されて利用される。
第5表示回路265は供給された表示データに対応するデータを第1〜第5報知用表示装置591〜595のそれぞれに設けられた複数の表示用セグメント611〜615のそれぞれに提供する。これにより、第5表示回路265に提供された表示データに対応する態様で第1〜第5報知用表示装置591〜595の各表示用セグメント611〜615が発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第5表示回路265は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第5表示回路265に提供された表示データによって発光状態となっている第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示用セグメント611〜615は新たな表示データが第5表示回路265に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容が変更される場合だけではなく第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第5表示回路265に供給される。
既に説明したとおり、第1報知用表示装置591には表示用セグメント611が8個設けられているとともに、第2〜第5報知用表示装置592〜595のそれぞれには表示用セグメント612〜615が7個設けられている。これに対して、表示データの提供は8ビット単位で行われる。第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示データが第5表示回路265に提供される場合、第1報知用表示装置591に対応する8ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、その後に第2報知用表示装置592に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、その後に第3報知用表示装置593に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、その後に第4報知用表示装置594に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、最後に第5報知用表示装置595に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供される。
次に、上記のような各種出玉率の報知を可能とするための処理構成について説明する。
上記第35の実施形態において既に説明したとおり、主側CPU63は、第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8920において管理用処理を実行する。当該管理用処理では、上記第15の実施形態における管理用処理(図70)と同様に、ステップS3803にて非特定制御に対応する処理である管理実行処理のプログラムを読み出す。そして、この管理実行処理(図71)では、上記第15の実施形態と同様に、ステップS3908にてチェック処理を実行する。
図325はチェック処理を示すフローチャートである。なお、チェック処理におけるステップSL101〜ステップSL114の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
チェック処理では、前扉枠14が閉鎖状態である場合(ステップSL101:YES)、入球管理処理を実行する(ステップSL102)。入球管理処理は、遊技状態を区別することなく全遊技状態において実行される。入球管理処理は、具体的には、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態と、開閉実行モードである遊技状態と、高頻度サポートモードである遊技状態とにおいて実行される。入球管理処理では、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合、又は第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合に一般入賞カウンタ596aの値を1加算する。また、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合に特電入賞カウンタ596bの値を1加算し、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合に第1作動カウンタ596cの値を1加算し、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合に第2作動カウンタ596dの値を1加算し、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合にアウトカウンタ596eの値を1加算する。これにより、全遊技状態における各入球部24a,31〜34への入球履歴を主側CPU63にて把握することが可能となる。
一方、前扉枠14が開放状態である場合(ステップSL101:YES)、入球管理処理(ステップSL102)を実行することなく、ステップSL103に進む。前扉枠14に設けられた窓パネル52の裏面と遊技盤24の前面によって前後に区画された空間によって遊技領域PAが形成されているため、前扉枠14が開放状態となった場合には遊技領域PAが前方に向けて開放された状態となりその状況で遊技領域PAに向けて遊技球が発射されたとしてもその遊技球は遊技領域PAを正常に流下することはできない。また、前扉枠14が開放状態である状況で入球部24a,31〜34への遊技球の入球が発生する場合というのは、メンテナンスや不具合の解消のために遊技ホールの管理者により前扉枠14が開放状態とされて手入れなどにより遊技球の入球が発生する場合である。このような遊技球の入球は正規の遊技の実行状況における遊技球の入球ではないため、そのような遊技球の入球を管理対象とする必要がない。したがって、チェック処理では上記のとおり前扉枠14が開放状態である場合には入球管理処理(ステップSL102)を実行しない。
ステップSL101にて肯定判定を行った場合、又はステップSL102の処理を行った場合には、現状出玉率演算処理を実行する(ステップSL103)。現状出玉率演算処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における演算エリア598及び現状出玉率エリア599を「0」クリアする。その後、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値を利用して遊技球の合計払出個数を算出し、当該算出した遊技球の合計払出個数を演算エリア598にセットする。また、当該各種カウンタ596a〜596eの値を合計することにより遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を算出し、当該算出した遊技球の合計個数を現状出玉率エリア599にセットする。そして、演算エリア598にセットされている遊技球の合計払出個数を現状出玉率エリア599にセットされている遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数で除算して100倍することにより現状の出玉率を算出し、当該算出した現状の出玉率を演算エリア598に記憶する。既に説明したとおり、現状の出玉率は「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として算出する。算出結果が「999」を上回る数値となった場合には、現状の出玉率として「999」の数値情報を演算エリア598に記憶する。
その後、現状出玉率エリア599の上書き処理を実行する(ステップSL104)。当該上書き処理では、演算エリア598に記憶されている現状の出玉率データを現状出玉率エリア599に上書きする。現状出玉率エリア599に上書きされる現状の出玉率データは、現状出玉率演算処理(ステップSL103)の演算結果である。
その後、非特定制御用のワークエリア223における算出開始フラグ597に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL105)。既に説明したとおり、算出開始フラグ597は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が算出開始フラグ597を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも算出開始フラグ597の値は「0」となる。
ステップSL105にて算出開始フラグ597に「1」がセットされていないと判定した場合には、合計排出個数の演算処理を実行する(ステップSLl06)。合計排出個数の演算処理では、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値の合計値を算出することにより、全遊技状態において(開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態と、開閉実行モードである遊技状態と、高頻度サポートモードである遊技状態とにおいて)、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を算出する。
その後、ステップSL106にて算出した合計排出個数(遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数)が算出開始基準個数である300個よりも多い個数であるか否かを判定する(ステップSL107)。ステップSL107にて肯定判定をした場合、算出開始フラグ597に「1」をセットし(ステップSL108)、入球個数カウンタエリア596のクリア処理を実行する(ステップSL109)。当該クリア処理では、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値を「0」クリアする。これにより、最初の単位算出期間が開始される。
一方、ステップSL105にて算出開始フラグ597に「1」がセットされていると判定した場合には、合計排出個数の演算処理を実行する(ステップSL110)。当該演算処理では、ステップSL106における合計排出個数の演算処理と同様に、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値の合計値を算出することにより、全遊技状態において、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を算出する。その後、当該算出した合計排出個数(遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数)が単位基準個数である6000個以上の個数であるか否かを判定する(ステップSL111)。
ステップSL111にて肯定判定を行った場合には、現状出玉率エリア599に格納されている現状の出玉率データを第1管理バッファ601及び第2管理バッファ602に書き込む出玉率記憶処理を実行する(ステップSL112)。このように、出玉率記憶処理(ステップSL112)は、全遊技状態において、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が単位基準個数である6000個以上となり1つの単位算出期間が終了した場合に実行される。
図326は出玉率記憶処理を示すフローチャートである。なお、出玉率記憶処理におけるステップSL201〜ステップSL224の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
出玉率記憶処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における現状出玉率エリア599に格納されている現状の出玉率データを把握する(ステップSL201)。現状出玉率エリア599には、今回終了した単位算出期間の最終的な出玉率データが格納されている。その後、非特定制御用のワークエリア223における第1書き込みポインタ603の値に基づいて、第1管理バッファ601における第0〜第3記憶エリア601a〜601dのうち書き込み先となる記憶エリア601a〜601dを特定する(ステップSL202)。既に説明したとおり、第1書き込みポインタ603の値が「n」(nは0〜3のいずれかの整数)である場合、書き込み先の記憶エリア601a〜601dとして第n記憶エリア601a〜601dを特定する。
その後、出玉率データの上書き処理を実行する(ステップSL203)。当該上書き処理では、ステップSL201にて把握した現状の出玉率データをステップSL202にて特定した第1管理バッファ601の記憶エリア601a〜601dに上書きする。これにより、当該記憶エリア601a〜601dに今回終了した単位算出期間における出玉率データが格納される。
その後、第1書き込みポインタ603の更新処理を行う(ステップSL204)。当該更新処理では、第1書き込みポインタ603の値を1加算し、当該1加算後の値が最大値(具体的には「3」)を超える場合に第1書き込みポインタ603の値を「0」クリアする。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL205)。第1報知開始フラグ608は、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1表示対象エリア606における各種エリア606a〜606dの出玉率の表示を実行する状況であるか否かを主側CPU63にて把握するためのフラグである。第1報知開始フラグ608は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が第1報知開始フラグ608を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも第1報知開始フラグ608の値は「0」となる。第1報知開始フラグ608には、第1管理バッファ601の記憶エリア601a〜601dに4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている状況となった場合に「1」がセットされる。第1報知開始フラグ608の値が「0」である状態は、第1管理バッファ601の4個の記憶エリア601a〜601dのうち少なくとも1つの記憶エリア601a〜601dに出玉率データが格納されていない状態に対応している。第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない場合、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dに格納されている出玉率の表示が行われない。なお、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない場合における第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容の詳細については後述する。
ステップSL205にて否定判定を行った場合には、第1書き込みポインタ603の値が1周したか否かを判定する(ステップSL206)。ステップSL206では、ステップSL204にて更新された後の第1書き込みポインタ603の値が「0」である場合に第1書き込みポインタ603の値が1周したと判定する。ステップSL206にて肯定判定を行った場合には、第1管理バッファ601の記憶エリア601a〜601dに4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている状態となったことを意味するため、第1報知開始フラグ608に「1」をセットする(ステップSL207)。
ステップSL205にて肯定判定を行った場合、又はステップSL207の処理を行った場合には、第1出玉率演算処理を実行する(ステップSL208)。第1出玉率演算処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における演算エリア598を「0」クリアし、当該演算エリア598に第1管理バッファ601の第0記憶エリア601aに格納されている出玉率データ(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)をセットする。その後、演算エリア598の値に対して、第1管理バッファ601の第1〜第3記憶エリア601b〜601dに格納されている3個の出玉率を加算することにより4個の出玉率の合計値を算出する。その後、演算エリア598の値を「4」で除算することにより直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出し、当該算出した出玉率を演算エリア598に記憶する。既に説明したとおり、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率は「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として算出する。ステップSL208にて第1出玉率演算処理が実行されることにより、演算エリア598に直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが記憶されている状態となる。
その後、第1単位更新エリア606aの上書き処理を実行する(ステップSL209)。当該上書き処理では、ステップSL208にて算出した直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データを第1単位更新エリア606aに上書きする。このように、第1単位更新エリア606aに格納されている出玉率データは、1つの単位算出期間が終了する度に直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データに更新される。
ステップSL208における第1出玉率演算処理及びステップSL209における第1単位更新エリア606aの上書き処理は、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていること(ステップSL205にて肯定判定が行われること、又はステップSL207の処理が行われること)を条件として実行される。一方、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない場合(ステップSL205:NO、ステップSL206:NO)には、これらステップSL208及びステップSL209の処理は実行されない。第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない場合には、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出するための出玉率データの数が足りていないことを意味する。この場合にステップSL208及びステップSL209の処理を実行する構成とすると、直近1〜3回分の単位算出期間全体における出玉率データが第1単位更新エリア606aに格納されてしまう。第1正常範囲(41%〜149%)は、4回分の単位算出期間全体における出玉率の正常範囲であり、1〜3回分の単位算出期間全体における出玉率の正常範囲は異なる数値範囲である。このため、直近1〜3回分の単位算出期間全体における出玉率データが第1単位更新エリア606aに格納されて第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示されてしまうと、出玉率の異常の有無を正確に判断することができなくなってしまう。本実施形態では、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていることを条件としてステップSL208における第1出玉率演算処理及びステップSL209における第1単位更新エリア606aの上書き処理を実行する構成であることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて1〜3回分の単位算出期間全体における出玉率の表示が行われてしまうことを防止している。
その後、第1算出期間が終了したか否かを判定する(ステップSL210)。ステップSL210では、ステップSL204にて更新された後の第1書き込みポインタ603の値が「0」である場合に第1算出期間が終了したタイミングであると判定する。ステップSL210にて肯定判定を行った場合には、第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c及び第1算出期間の第2履歴エリア606dを更新するための処理(ステップSL211〜ステップSL212の処理)を実行する。
具体的には、まず第1データシフト処理を実行する(ステップSL211)。第1データシフト処理では、第1表示対象エリア606における第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c、及び第1算出期間の第2履歴エリア606dに記憶された情報を、第1算出期間の第1履歴エリア606c→第1算出期間の第2履歴エリア606d、第1算出期間の直近エリア606b→第1算出期間の第1履歴エリア606cの順序でシフトする。これにより、今回終了した第1算出期間の2回前の第1算出期間における出玉率データが第1算出期間の第2履歴エリア606dに記憶され、今回終了した第1算出期間の1回前の第1算出期間における出玉率データが第1算出期間の第1履歴エリア606cに記憶される。第1データシフト処理では、上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。また、ステップSL211における第1データシフト処理では、上記のような情報のシフトを行った後、第1算出期間の直近エリア606bを「0」クリアする。
その後、第1単位更新エリア606aに格納されている出玉率データを第1算出期間の直近エリア606bに格納する(ステップSL212)。既に説明したとおり、第1単位更新エリア606aには直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が格納されている。第1書き込みポインタ603の値が1周して1つの第1算出期間が終了した場合、直近4回分の単位算出期間は今回終了した第1算出期間に含まれる4回分の単位算出期間である。このため、第1単位更新エリア606aには今回終了した第1算出期間における最終的な出玉率データが格納されており、ステップSL209にて第1算出期間の直近エリア606bにも今回終了した第1算出期間における最終的な出玉率データが格納されている状態となる。
ステップSL206にて否定判定を行った場合、ステップSL210にて否定判定を行った場合、又はステップSL212の処理を行った場合には、現状出玉率エリア599に格納されている現状の出玉率データを把握する(ステップSL213)。既に説明したとおり、現状出玉率エリア599には今回終了した単位算出期間における出玉率データが格納されている。その後、非特定制御用のワークエリア223における第2書き込みポインタ604の値に基づいて、第2管理バッファ602における第0〜第9記憶エリア602a〜602jのうち書き込み先となる記憶エリア602a〜602jを特定する(ステップSL214)。既に説明したとおり、第2書き込みポインタ604の値が「m」(mは0〜9のいずれかの整数)である場合、書き込み先の記憶エリア602a〜602jとして第m記憶エリア602a〜602jを特定する。
その後、出玉率データの上書き処理を実行する(ステップSL215)。当該上書き処理では、ステップSL213にて把握した現状の出玉率データをステップSL214にて特定した第2管理バッファ602の記憶エリア602a〜602jに上書きする。これにより、当該記憶エリア602a〜602jに今回終了した単位算出期間における出玉率データが格納される。
その後、第2書き込みポインタ604の更新処理を行う(ステップSL216)。当該更新処理では、第2書き込みポインタ604の値を1加算し、当該1加算後の値が最大値(具体的には「9」)を超える場合に第2書き込みポインタ604の値を「0」クリアする。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた第2報知開始フラグ609に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL217)。第2報知開始フラグ609は、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第2表示対象エリア607における各種エリア607a〜607dの出玉率の表示を実行する状況であるか否かを主側CPU63にて把握するためのフラグである。第2報知開始フラグ609は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が第2報知開始フラグ609を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも第2報知開始フラグ609の値は「0」となる。第2報知開始フラグ609には、第2管理バッファ602の記憶エリア602a〜602jに10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが格納されている状況となった場合に「1」がセットされる。第2報知開始フラグ609の値が「0」である状態は、第2管理バッファ602の10個の記憶エリア602a〜602jのうち少なくとも1つの記憶エリア602a〜602jに出玉率データが格納されていない状態に対応している。第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに格納されている出玉率の表示が行われない。なお、第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合における第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示内容の詳細については後述する。
ステップSL217にて否定判定を行った場合には、第2書き込みポインタ604の値が1周したか否かを判定する(ステップSL218)。ステップSL218では、ステップSL216にて更新された後の第2書き込みポインタ604の値が「0」である場合に第2書き込みポインタ604の値が1周したと判定する。ステップSL218にて肯定判定を行った場合には、第2管理バッファ602の記憶エリア602a〜602jに直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが格納されている状態となったことを意味するため、第2報知開始フラグ609に「1」をセットする(ステップSL219)。
ステップSL217にて肯定判定を行った場合、又はステップSL219の処理を行った場合には、第2出玉率演算処理を実行する(ステップSL220)。第2出玉率演算処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における演算エリア598を「0」クリアし、第2管理バッファ602の第0記憶エリア602aに格納されている出玉率データ(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を当該演算エリア598にセットする。その後、演算エリア598の値に対して、第2管理バッファ602の第1〜第9記憶エリア602b〜602jに格納されている9個の出玉率を加算することにより10個の出玉率の合計値を算出する。その後、演算エリア598の値を「10」で除算することにより直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出し、当該算出した出玉率を演算エリア598に記憶する。既に説明したとおり、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率は「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として算出する。これにより、演算エリア598に直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が記憶されている状態となる。
その後、第2単位更新エリア607aの上書き処理を実行する(ステップSL221)。当該上書き処理では、ステップSL220にて算出した直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データを第2単位更新エリア607aに上書きする。このように、第2単位更新エリア607aに格納されている出玉率データは、1つの単位算出期間が終了する度に直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データに更新される。
ステップSL220における第2出玉率演算処理及びステップSL221における第2単位更新エリア607aの上書き処理は、第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていること(ステップSL217にて肯定判定が行われること、又はステップSL219の処理が行われること)を条件として実行される。一方、第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合(ステップSL217:NO、ステップSL218:NO)には、これらステップSL220及びステップSL221の処理は実行されない。第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合には、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出するための出玉率データの数が足りていないことを意味する。この場合にステップSL220及びステップSL221の処理を実行する構成とすると、直近1〜9回分の単位算出期間全体における出玉率データが第2単位更新エリア607aに格納されてしまう。第2正常範囲(51%〜133%)は、10回分の単位算出期間全体における出玉率の正常範囲であり、1〜9回分の単位算出期間全体における出玉率の正常範囲は異なる数値範囲である。このため、直近1〜9回分の単位算出期間全体における出玉率データが第2単位更新エリア607aに格納されて第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示されてしまうと、出玉率の異常の有無を正確に判断することができなくなってしまう。本実施形態では、第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていることを条件としてステップSL220における第2出玉率演算処理及びステップSL221における第2単位更新エリア607aの上書き処理を実行する構成であることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて1〜9回分の単位算出期間全体における出玉率の表示が行われてしまうことを防止している。
その後、第2算出期間が終了したか否かを判定する(ステップSL222)。ステップSL222では、ステップSL216にて更新された後の第2書き込みポインタ604の値が「0」である場合に第2算出期間が終了したタイミングであると判定する。ステップSL222にて肯定判定を行った場合には、第2算出期間の直近エリア607b、第2算出期間の第1履歴エリア607c及び第2算出期間の第2履歴エリア607dを更新するための処理(ステップSL223〜ステップSL224の処理)を実行する。
具体的には、まず第2データシフト処理を実行する(ステップSL223)。第2データシフト処理では、第2表示対象エリア607における第2算出期間の直近エリア607b、第2算出期間の第1履歴エリア607c、及び第2算出期間の第2履歴エリア607dに記憶された情報を、第2算出期間の第1履歴エリア607c→第2算出期間の第2履歴エリア607d、第2算出期間の直近エリア607b→第2算出期間の第1履歴エリア607cの順序でシフトする。これにより、今回終了した第2算出期間の2回前の第2算出期間における出玉率データが第2算出期間の第2履歴エリア607dに記憶され、今回終了した第2算出期間の1回前の第2算出期間における出玉率データが第2算出期間の第1履歴エリア607cに記憶される。第2データシフト処理では、上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。また、ステップSL223における第2データシフト処理では、上記のような情報のシフト処理を行った後、第2算出期間の直近エリア607bを「0」クリアする。
その後、第2単位更新エリア607aに格納されている出玉率データを第2算出期間の直近エリア607bに格納して(ステップSL224)、本出玉率演算処理を終了する。既に説明したとおり、第2単位更新エリア607aには直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が格納されている。第2書き込みポインタ604の値が1周して1つの第2算出期間が終了した場合、直近10回分の単位算出期間は今回終了した第2算出期間に含まれる10回分の単位算出期間である。このため、第2単位更新エリア607aには今回終了した第2算出期間における最終的な出玉率データが格納されており、ステップSL209にて第2算出期間の直近エリア607bにも今回終了した第2算出期間における最終的な出玉率データが格納されている状態となる。
チェック処理(図325)の説明に戻り、ステップSL112にて出玉率記憶処理を実行した後、入球個数カウンタエリア596のクリア処理を実行することにより、入球個数カウンタエリア596における各種カウンタ596a〜596eの値を「0」クリアする(ステップSL113)。
ステップSL107にて否定判定を行った場合、ステップSL109の処理を行った場合、ステップSL111にて否定判定を行った場合、又はステップSL113の処理を行った場合には、表示用処理を実行して(ステップSL114)、本チェック処理を終了する。
図327は表示用処理を示すフローチャートである。なお、表示用処理におけるステップSL301〜ステップSL314の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
表示用処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL301)。ステップSL301にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示切換カウンタの値を1減算する(ステップSL302)。表示切換カウンタは、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dのそれぞれに記憶された出玉率のうち第1〜第5報知用表示装置591〜595における報知対象となる出玉率を切り換えるタイミングであることを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第1報知開始フラグ608及び第2報知開始フラグ609に「1」がセットされている場合、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、第1単位更新エリア606a→第1算出期間の直近エリア606b→第1算出期間の第1履歴エリア606c→第1算出期間の第2履歴エリア606d→第2単位更新エリア607a→第2算出期間の直近エリア607b→第2算出期間の第1履歴エリア607c→第2算出期間の第2履歴エリア607dという予め定められた順序で報知対象となる出玉率が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となる出玉率の切り換えが繰り返される。また、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているとともに第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、第1単位更新エリア606a→第1算出期間の直近エリア606b→第1算出期間の第1履歴エリア606c→第1算出期間の第2履歴エリア606dという予め定められた順序で報知対象となる出玉率が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となる出玉率の切り換えが繰り返される。
その後、現状の報知対象となっている出玉率が報知対象となってから表示継続期間が経過したか否かを判定する(ステップSL303)。ステップSL303では、ステップSL302にて1減算した後における切換タイミングカウンタの値が「0」となっている場合に表示継続期間が経過したと判定する。ステップSL303にて肯定判定をした場合には、第2報知開始フラグ609に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL304)。ステップSL304にて否定判定を行った場合には、報知対象カウンタの第1更新処理を実行する(ステップSL305)。当該第1更新処理では、非特定制御用のワークエリア223に設けられた報知対象カウンタの値を1加算する。そして、当該1加算後における報知対象カウンタの値が第1最大値である「3」を超えた場合(ステップSL306:YES)、報知対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップSL307)。
報知対象カウンタは、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dのそれぞれに記憶された出玉率のうち第1〜第5報知用表示装置591〜595において報知対象となる出玉率を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているとともに第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合、報知対象カウンタはその更新の都度前回値に1が加算され、第1最大値である「3」に達した後に「0」に戻る。報知対象カウンタの値が「0」である場合には第1単位更新エリア606aに記憶された出玉率が報知対象となり、報知対象カウンタの値が「1」である場合には第1算出期間の直近エリア606bに記憶された出玉率が報知対象となり、報知対象カウンタの値が「2」である場合には第1算出期間の第1履歴エリア606cに記憶された出玉率が報知対象となり、報知対象カウンタの値が「3」である場合には第1算出期間の第2履歴エリア606dに記憶された出玉率が報知対象となる。また、報知対象カウンタの値が「4」である場合には第2単位更新エリア607aに記憶された出玉率が報知対象となり、報知対象カウンタの値が「5」である場合には第2算出期間の直近エリア607bに記憶された出玉率が報知対象となり、報知対象カウンタの値が「6」である場合には第3算出期間の第1履歴エリア607cに記憶された出玉率が報知対象となり、報知対象カウンタの値が「7」である場合には第2算出期間の第2履歴エリア607dに記憶された出玉率が報知対象となる。
このため、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているとともに第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合には、第1単位更新エリア606a、第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c、及び第1算出期間の第2履歴エリア606dに記憶された出玉率が報知対象となる。
一方、ステップSL304にて肯定判定を行った場合、報知対象カウンタの第2更新処理を実行する(ステップSL308)。当該第2更新処理では、非特定制御用のワークエリア223に設けられた報知対象カウンタの値を1加算する。そして、当該1加算後における報知対象カウンタの値が第2最大値である「7」を超えた場合(ステップSL309:YES)、報知対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップSL310)。第1報知開始フラグ608及び第2報知開始フラグ609に「1」がセットされている場合、報知対象カウンタはその更新の都度前回値に1が加算され、第2最大値である「7」に達した後に「0」に戻る。
このため、第1報知開始フラグ608及び第2報知開始フラグ609に「1」がセットされている場合には、第1単位更新エリア606a、第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c、第1算出期間の第2履歴エリア606d、第2単位更新エリア607a、第2算出期間の直近エリア607b、第2算出期間の第1履歴エリア607c、及び第2算出期間の第2履歴エリア607dに記憶された出玉率が報知対象となる。
ステップSL306にて否定判定をした場合、ステップSL307の処理を実行した場合、ステップSL309にて否定判定を行った場合、又はステップSL310の処理を行った場合には、非特定制御用のワークエリア223の表示切換カウンタに次回の報知対象の切換タイミングに対応する値として表示継続期間(具体的には5秒)に対応する値を設定する(ステップSL311)。
ステップSL303にて否定判定をした場合、又はステップSL311の処理を実行した場合には、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に今回の報知対象となっている出玉率に対応する表示データを設定するための処理(ステップSL312及びステップSL313の処理)を実行する。既に説明したとおり、表示対象設定エリア276には表示種別データと出玉率表示データとからなる表示データが設定される。
具体的には、まず報知対象カウンタの値に対応する表示種別データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSL312)。既に説明したとおり、表示種別データは、第1〜第5報知用表示装置591〜595の報知対象が出玉率であることを示す表示(「d」又は「d.」の文字の表示)を第1報知用表示装置591に行わせるための表示データと、報知対象の出玉率が第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dのうちいずれに対応しているのかを示す表示(「A」、「L」、「F」、及び「E」のいずれかの文字の表示)を第2報知用表示装置592に行わせるための表示データとを含む。
その後、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dのうち報知対象カウンタの値に対応するエリアから出玉率データを読み出し、その読み出した出玉率データに対応する出玉率表示データを表示対象設定エリア276に設定して(ステップSL313)、本表示用処理を終了する。出玉率表示データは、報知対象の出玉率における百の位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置593に行わせるための表示データと、報知対象の出玉率における十の位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置594に行わせるための表示データと、報知対象の出玉率における一の位の数字に対応する表示を第5報知用表示装置595に行わせるための表示データとを含む。
ステップSL312及びステップSL313にて表示対象設定エリア276に設定された表示種別データと出玉率表示データとからなる表示データが表示IC266に送信されることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて当該表示データに対応する出玉率の表示が行われる。
ステップSL313の処理は、報知対象の出玉率の切換タイミングとは関係なく表示用処理(図327)が実行される度に実行される。既に説明したとおり、第1単位更新エリア606a及び第2単位更新エリア607aは単位算出期間が終了する度に更新される。また、第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c及び第1算出期間の第2履歴エリア606dは第1算出期間が終了する度に更新されるとともに、第2算出期間の直近エリア607b、第2算出期間の第1履歴エリア607c、及び第2算出期間の第2履歴エリア607dは第2算出期間が終了する度に更新される。この場合に、上記のとおり出玉率表示データを表示対象設定エリア276に設定するためのステップSL313の処理が報知対象の出玉率の切換タイミングとは関係なく表示用処理(図327)が実行される度に実行されることにより、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dに記憶されている出玉率データが更新された場合には切換タイミングとならなくても当該更新後の出玉率を報知することが可能となるとともに、第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに記憶されている出玉率データが更新された場合には切換タイミングとならなくても当該更新後の出玉率を報知することが可能となる。
一方、非特定制御用のワークエリア223に設けられた第1報知開始フラグ608に「1」がセットされておらずステップSL301にて否定判定をした場合、報知対象カウンタの値に関係なく、現状出玉率エリア599に記憶されている現状の出玉率データを読み出し、その読み出した出玉率データにおける百の位の数字、十の位の数字及び一の位の数字に対応する出玉率表示データを表示対象設定エリア276に設定して(ステップSL314)、本表示用処理を終了する。当該出玉率表示データに対応する表示データが表示IC266に送信されることにより、現状出玉率エリア599に記憶されている現状の出玉率データにおける百の位の数字が第3報知用表示装置593にて表示され、現状の出玉率データにおける十の位の数字が第4報知用表示装置594にて表示され、現状の出玉率データにおける一の位の数字が第5報知用表示装置595にて表示される。上記構成であることにより、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況においては過去の単位算出期間、第1算出期間及び第2算出期間における出玉率は報知されることなく、現状出玉率エリア599における現状の出玉率のみが報知される。
第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況においては表示対象設定エリア276に出玉率表示データは設定されるものの表示種別データは設定されない。第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況において出玉率の報知が行われる場合には第1報知用表示装置591及び第2報知用表示装置592の表示内容が、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされている状況において出玉率の報知が行われる場合とは異なる表示内容となる。なお、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況における第1報知用表示装置591及び第2報知用表示装置592の表示内容の詳細については後述する。
次に、主側CPU63にて実行される通常時の設定処理について、図328のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常時の設定処理は第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9007にて実行される。また、通常時の設定処理におけるステップSL401〜ステップSL409の処理は主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSL401〜ステップSL402では、上記第35の実施形態における通常時の設定処理(図135)のステップS9101〜ステップS9102と同一の処理を実行する。具体的には、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップSL401)。チェック中カウンタは、第1〜第5報知用表示装置591〜595の各表示用セグメント611〜615が正常に発光状態となり得るか否かをチェックするためのチェック用表示を実行すべき状況を主側CPU63にて把握可能とするカウンタである。主側CPU63は、チェック中カウンタの値が「1」以上である場合にチェック用表示を実行すべき状況であることを把握する。上記第35の実施形態と同様に、メイン処理(図132)のステップS8804にて実行されるチェック中カウンタの設定処理において、チェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する値がセットされる。また、第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9002にて実行されるチェック中カウンタの更新処理にてチェック中カウンタの値が1以上である場合に当該チェック中カウンタの値が1減算される。
チェック中カウンタの値が1以上である場合(ステップSL401:YES)、初期チェック期間であることを意味する。この場合、チェック用表示のデータを特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップSL402)。第5表示データバッファ275に設定された表示データは、既に説明したとおり、第1〜第5報知用表示装置591〜595を表示制御するための表示データである。また、チェック用表示のデータは、第1〜第5報知用表示装置591〜595にてチェック用表示を行わせるための表示データ、すなわち第1〜第5報知用表示装置591〜595のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント611〜615を発光状態とするための表示データである。当該チェック用表示のデータが表示IC266に供給されることにより、チェック用表示として、第1〜第5報知用表示装置591〜595のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント611〜615が発光状態となる。これにより、遊技ホールの管理者は第1〜第5報知用表示装置591〜595の各表示用セグメント611〜615が正常に発光状態となり得るか否かを把握することが可能となる。
チェック中カウンタの値が「0」であり初期チェック期間ではない場合(ステップSL401:NO)、非特定制御用のワークエリア223に設けられた第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL403)。第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない場合(ステップSL403:NO)、第1,第2報知用表示装置591,592について初期対応表示の設定処理を実行する(ステップSL404)。当該設定処理では、第1,第2報知用表示装置591,592のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント611,612を発光状態とするための表示データを第5表示データバッファ275に設定する。なお、第1,第2報知用表示装置591,592のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント611,612を発光状態とする構成に限定されることはなく、第1,第2報知用表示装置591,592のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント611,612にて点滅表示が行われるようにする構成としてもよい。
その後、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に設定された出玉率表示データを読み出し(ステップSL405)、その読み出した出玉率表示データを第3〜第5報知用表示装置593〜595に適用する表示データとして第5表示データバッファ275に設定する(ステップSL406)。既に説明したとおり表示用処理(図327)では第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない場合(ステップSL301:NO)、現状出玉率エリア599から現状の出玉率データを読み出し、その読み出した現状の出玉率データにおける百の位の数字、十の位の数字及び一の位の数字に対応する出玉率表示データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSL314)。ステップSL406ではこの出玉率表示データを第3〜第5報知用表示装置593〜595に適用する表示データとして第5表示データバッファ275に設定する。
ステップSL404及びステップSL406にて第5表示データバッファ275に設定された表示データが表示IC266に供給されることにより、第1,第2報知用表示装置591,592のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント611,612が発光状態となっている状況において、第3報知用表示装置593にて現状出玉率エリア599に格納されている現状の出玉率データの百の位の数字が表示され、第4報知用表示装置594にて現状の出玉率データの十の位の数字が表示され、第5報知用表示装置595にて現状の出玉率データの一の位の数字が表示される。第1,第2報知用表示装置591,592のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント611,612を発光状態としながら第3〜第5報知用表示装置593〜595にて出玉率に対応する数字を表示することにより、現状報知されている出玉率が第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況における現状の出玉率であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
また、第1報知開始フラグ608及び第2報知開始フラグ609に「1」がセットされている状況においては、既に説明したとおり表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、第1単位更新エリア606a→第1算出期間の直近エリア606b→第1算出期間の第1履歴エリア606c→第1算出期間の第2履歴エリア606d→第2単位更新エリア607a→第2算出期間の直近エリア607b→第2算出期間の第1履歴エリア607c→第2算出期間の第2履歴エリア607dという予め定められた順序で報知対象となる出玉率が切り換えられるのに対して、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況においては現状出玉率エリア599における現状の出玉率が報知対象として維持される。これにより、パチンコ機10の出荷段階においてパチンコ機10の動作チェックが行われる場合には、現状の出玉率を任意のタイミングで確認することが可能となる。また、算出開始フラグ597に「1」がセットされた後においても第1表示対象エリア606に1度も出玉率が格納されていない状況において、現状の出玉率を確認することが可能となる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた算出開始フラグ597に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL407)。既に説明したとおり、算出開始フラグ597は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が算出開始フラグ597を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも算出開始フラグ597の値は「0」となる。そして、算出開始フラグ597が「0」の値である状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が算出開始基準個数(具体的には300個)となることで算出開始フラグ597に「1」がセットされる。算出開始フラグ597に「1」がセットされていない場合(ステップSL407:NO)には、第1,第2報知用表示装置591,592の点滅設定処理を実行して(ステップSL408)、本通常時の設定処理を終了する。
ステップSL408における第1,第2報知用表示装置591,592の点滅設定処理では、第5表示データバッファ275に現状設定されている表示データに対応する表示が第1,第2報知用表示装置591,592にて行われる場合に、当該表示が点滅表示されるようにするための設定を行う。点滅表示されるようにするための設定として、具体的には第1,第2報知用表示装置591,592に対する表示データの送信については第5表示データバッファ275に現状設定されている表示データに対応するデータを所定点灯期間(例えば0.5秒)が経過するまでは表示IC266に送信し、その後に第1,第2報知用表示装置591,592の全ての表示用セグメント611,612を消灯状態とするデータを所定消灯期間(例えば0.5秒)が経過するまでは表示IC266に送信し、その後はこれら所定点灯期間と所定消灯期間とが交互に繰り返されるようにする。これにより、算出開始フラグ597に「1」がセットされていない状況で出玉率の表示が行われる場合に第1,第2報知用表示装置591,592にて点滅表示が行われることとなり、当該点滅表示に基づいて遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が算出開始基準個数(具体的には300個)に達していない状況であることを把握可能とすることができる。
ステップSL403において第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていると判定した場合、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に設定された表示データを読み出し、その読み出した表示データを第5表示データバッファ275に設定して(ステップSL409)、本通常時の設定処理を終了する。当該表示データが表示IC266に供給されることにより、報知対象となっている出玉率に対応する表示が第1〜第5報知用表示装置591〜595にて行われる。既に説明したとおり、第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合には、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、第1単位更新エリア606a→第1算出期間の直近エリア606b→第1算出期間の第1履歴エリア606c→第1算出期間の第2履歴エリア606dという予め定められた順序で、第1〜第5報知用表示装置591〜595において、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dに格納されている出玉率を把握可能とすることができる。また、第2報知開始フラグ609に「1」がセットされている場合には、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、第1単位更新エリア606a→第1算出期間の直近エリア606b→第1算出期間の第1履歴エリア606c→第1算出期間の第2履歴エリア606d→第2単位更新エリア607a→第2算出期間の直近エリア607b→第2算出期間の第1履歴エリア607c→第2算出期間の第2履歴エリア607dという予め定められた順序で、第1〜第5報知用表示装置591〜595において、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d、及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに格納されている出玉率を把握可能とすることができる。
次に、図329のタイムチャートを参照しながら第1報知開始フラグ608及び第2報知開始フラグ609に「1」がセットされる様子について説明する。図329(a)は第1報知開始フラグ608の状態を示し、図329(b)は第1表示対象エリア606の更新タイミングを示し、図329(c)は最初の第1算出期間の終了タイミングを示し、図329(d)は第2報知開始フラグ609の状態を示し、図329(e)は第2表示対象エリア607の更新タイミングを示し、図329(f)は最初の第2算出期間の終了タイミングを示し、図329(g)は第1,第2報知用表示装置591,592において初期対応表示が行われる期間を示し、図329(h)は第1,第2報知用表示装置591,592において点滅表示が行われる期間を示し、図329(i)は算出開始フラグ597の状態を示し、図329(j)は初期チェック期間を示し、図329(k)は最初の単位算出期間の開始タイミングを示す。
t1のタイミングで図329(j)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にてチェック用表示が開始される。その後、t2のタイミングで図329(j)に示すように初期チェック期間が終了する。これにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にてチェック用表示が終了する。初期チェック期間が終了するt2のタイミングで図329(g)に示すように第1,第2報知用表示装置591,592にて初期対応表示が開始される。既に説明したとおり、初期対応表示では第1,第2報知用表示装置591,592に「8.8」の文字が表示される。また、当該t2のタイミングで図329(h)に示すように第1,第2報知用表示装置591,592における点滅表示期間が開始される。このため、第1,第2報知用表示装置591,592では、t2のタイミング〜t3のタイミングに亘って「8.8」の文字が点滅表示される。
その後、t3のタイミングで図329(i)に示すように算出開始フラグ597に「1」がセットされる。既に説明したとおり、算出開始フラグ597には、全遊技状態において、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が算出開始基準個数(具体的には300個)となることで「1」がセットされる。当該t3のタイミングで図329(k)に示すように最初の単位算出期間が開始される。また、当該t3のタイミング図329(h)に示すように、第1,第2報知用表示装置591,592における点滅表示期間が終了する。これにより、第1,第2報知用表示装置591,592では「8.8」の文字が点灯表示されている状態となる。
その後、t4のタイミングで図329(c)に示すように最初の第1算出期間が終了すると、図329(b)に示すように第1表示対象エリア606が更新される。具体的には、第1単位更新エリア606aに直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される。第1算出期間が終了したt4のタイミングにおいて第1管理バッファ601の第0〜第3記憶エリア601a〜601dには、第1算出期間に含まれる直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている。このため、t4のタイミングで第1単位更新エリア606aに格納される直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データは今回終了した第1算出期間における最終的な出玉率データである。また、当該t4のタイミングで、第1算出期間の直近エリア606bにも第1算出期間における最終的な出玉率データが格納される。また、t4のタイミングで図329(g)に示すように第1,第2報知用表示装置591,592における初期対応表示が終了するとともに、図329(a)に示すように第1報知開始フラグ608に「1」がセットされる。これにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dに格納されている出玉率の表示が開始される。
その後、t5のタイミングで図329(f)に示すように最初の第2算出期間が終了すると、図329(e)に示すように第2表示対象エリア607が更新される。具体的には、第2単位更新エリア607aに直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される。第2算出期間が終了したt5のタイミングにおいて第2管理バッファ602の第0〜第9記憶エリア602a〜602jには、第2算出期間に含まれる直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが格納されている。このため、t5のタイミングにおいて第2単位更新エリア607aに格納される直近10回分の単位算出期間全体における出玉率は今回終了した第2算出期間における最終的な出玉率データである。また、当該t5のタイミングで第2算出期間の直近エリア607bにも第2算出期間における最終的な出玉率データが格納される。また、t5のタイミングで図329(d)に示すように第2報知開始フラグ609に「1」がセットされる。これにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dに格納されている出玉率の表示に加えて、第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに格納されている出玉率の表示が開始される。
上記のとおり、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされるt4のタイミングまでは、第1,第2報知用表示装置591,592にて初期対応表示が行われるとともに、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて現状出玉率エリア599における現状の出玉率の表示が行われる。このため、遊技ホールの管理者は、第1,第2報知用表示装置591,592に「8.8」の文字が表示されていることに基づいて、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて現状出玉率エリア599における現状の出玉率が表示されている状況であることを把握することができる。
第1報知開始フラグ608に「1」がセットされるt4のタイミングまでは、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dは第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象とはならない。これにより、出玉率データが格納されていない状態の第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dが表示対象となって第3〜第5報知用表示装置593〜595に「000」の出玉率が連続して表示される状況となってしまうことが防止されている。
第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているとともに第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていないt4のタイミング〜t5のタイミングの期間では、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dが表示対象となる一方、第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dは表示対象とならない。これにより、出玉率データが格納されていない状態の第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dが表示対象となって第3〜第5報知用表示装置593〜595に「000」の出玉率が連続して表示される状況となってしまうことが防止されている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1〜第5報知用表示装置591〜595において、全遊技状態におけるパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数に対する遊技球の合計払出個数の割合を示す出玉率の表示が行われる。これにより、各種出玉率が正常範囲(第1正常範囲及び第2正常範囲)の上限を上回る異常状態であること、及び各種出玉率が正常範囲の下限を下回る異常状態であることを把握可能とすることができる。各種出玉率が正常範囲の上限を上回る異常状態であることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができる。また、各種出玉率が正常範囲の下限を下回る異常状態であることを把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10における遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスを行う契機を与えることができる。
第1〜第5報知用表示装置591〜595にて、「0」〜「999」の数値範囲で各種出玉率の表示が行われる構成であることにより、各種出玉率が正常範囲(第1正常範囲及び第2正常範囲)の下限(第1正常範囲では41%、第2正常範囲では51%)を下回っている場合に、当該出玉率が正常範囲の下限を下回る異常の有無だけでなく、当該異常の程度まで把握することが可能となっている。具体的には、当該出玉率が低いほど当該異常が深刻であり迅速な対応が必要であることを把握することが可能となっている。また、各種出玉率が正常範囲の上限(第1正常範囲では149%、第2正常範囲では133%)を上回っている場合に、当該出玉率が正常範囲の上限を上回る異常の有無だけでなく、当該異常の程度まで把握することが可能となっている。具体的には、当該出玉率が高いほど当該異常が深刻であり迅速な対応が必要であることを把握することが可能となっている。
各種出玉率は遊技状態を区別することなく算出される。具体的には、各種出玉率は、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態と、開閉実行モードである遊技状態と、高頻度サポートモードである遊技状態とにおける各入球部24a,31〜34への入球個数に基づいて算出される。このため、各入球部24a,31〜34への入球個数をカウントするカウンタを遊技状態毎に設けることを不要としながら、全ての遊技状態についての各種出玉率の異常の有無及び異常の程度を把握可能とすることができる。これにより、全遊技状態における各種出玉率の異常の有無及び異常の程度を把握可能とするための主側RAM65における記憶容量を低減することが可能となっている。
単位算出期間が終了する度に当該単位算出期間における出玉率を「0」〜「999」の数値範囲で算出し、当該算出した出玉率の情報(出玉率データ)を第1管理バッファ601の記憶エリア601a〜601d及び第2管理バッファ602の記憶エリア602a〜602jに記憶する構成である。単位算出期間における最終的な合計払出個数の情報のデータ量よりもデータ量が小さい出玉率の情報を記憶する構成であることにより、第1管理バッファ601の記憶エリア601a〜601d及び第2管理バッファ602の記憶エリア602a〜602jの記憶容量を低減することが可能となっている。
第1単位更新エリア606aには直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される。第1単位更新エリア606aは、第1算出期間の途中であっても単位算出期間が終了する度に更新される。第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1単位更新エリア606aの出玉率の表示を行うことにより、第1正常範囲(41%〜149%)に対する出玉率の異常が発生した場合に当該異常を早期に把握可能とすることができる。また、第2単位更新エリア607aには直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納される。第2単位更新エリア607aは、第2算出期間の途中であっても単位算出期間が終了する度に更新される。第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第2単位更新エリア607aの出玉率の表示を行うことにより、第2正常範囲(51%〜133%)に対する出玉率の異常が発生した場合に当該異常を早期に把握可能とすることができる。
第1表示対象エリア606及び第2表示対象エリア607に格納された出玉率データに基づいて、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて4回分の単位算出期間全体における出玉率(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率及び第1算出期間における出玉率)及び直近10回分の単位算出期間全体における出玉率(直近10回分の単位算出期間全体における出玉率及び第2算出期間における出玉率)の表示が行われる。第1正常範囲(41%〜149%)の下限(41%)は第2正常範囲(51%〜133%)の下限(51%)よりも小さく設定されているとともに、第1正常範囲の上限(149%)は第2正常範囲の上限(133%)よりも大きく設定されている。このため、10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲から外れている状態においても4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲に収まっている状態が継続する場合が考えられる。また、出玉率が正常な数値範囲から外れる異常が一時的に発生した場合には、4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲から外れる一方、10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲に収まる場合が考えられる。これに対して本実施形態では、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて4回分の単位算出期間全体における出玉率及び10回分の単位算出期間全体における出玉率の両方の表示を行う構成であることにより、4回分の単位算出期間全体における出玉率の異常及び10回分の単位算出期間全体における出玉率の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
単位算出期間が終了する度に第1管理バッファ601に記憶されている出玉率データに基づいて直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出する構成である。当該構成において、単位算出期間が終了することで1つの第1算出期間が終了した場合、当該直近4回分の単位算出期間全体における出玉率は、今回終了した第1算出期間における最終的な出玉率となる。このため、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出するための情報(単位算出期間における出玉率データ)を記憶するバッファと第1算出期間における最終的な出玉率を算出するための情報(単位算出期間における出玉率データ)を記憶するバッファとが別々に設けられている構成と比較して、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率及び第1算出期間における最終的な出玉率を算出するための情報を記憶するための主側RAM65における記憶容量を低減することができる。
単位算出期間が終了する度に第2管理バッファ602に記憶されている出玉率データに基づいて直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出する構成である。当該構成において、単位算出期間が終了することで1つの第2算出期間が終了した場合、当該直近10回分の単位算出期間全体における出玉率は、今回終了した第2算出期間における最終的な出玉率となる。このため、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出するための情報(単位算出期間における出玉率データ)を記憶するバッファと第2算出期間における最終的な出玉率を算出するための情報(単位算出期間における出玉率データ)を記憶するバッファとが別々に設けられている構成と比較して、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率及び第2算出期間における最終的な出玉率を算出するための情報を記憶するための主側RAM65における記憶容量を低減することができる。
第1〜第5報知用表示装置591〜595では、直近の第1算出期間における出玉率の表示に加えて、1回前の第1算出期間における出玉率の表示及び2回前の第1算出期間における出玉率の表示が行われる。過去の第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)に収まっているか否かを把握可能とすることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示を確認する頻度を低減させて、遊技ホールの管理者の監視負担を軽減させることができる。また、直近の第1算出期間における出玉率の異常が確認された場合に、当該出玉率の異常がいつから発生していたのかを遡って把握可能とすることができる。
第1〜第5報知用表示装置591〜595では、直近の第2算出期間における出玉率の表示に加えて、1回前の第2算出期間における出玉率の表示及び2回前の第2算出期間における出玉率の表示が行われる。過去の第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)に収まっているか否かを把握可能とすることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示を確認する頻度を低減させて、遊技ホールの管理者の監視負担を軽減させることができる。また、直近の第2算出期間における出玉率の異常が確認された場合に、当該出玉率の異常がいつから発生していたのかを遡って把握可能とすることができる。
第1〜第5報知用表示装置591〜595にて複数種類の出玉率の表示が行われる構成である。具体的には、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているとともに第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dの出玉率の表示が行われる。また、第1報知開始フラグ608及び第2報知開始フラグ609に「1」がセットされている場合、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dの出玉率の表示が行われる。当該構成において、これらの出玉率の表示は所定表示期間(具体的には5秒間)が終了する度に自動的に切り換わる。これにより、確認したい種類の出玉率を表示させるために必要となる操作の数を低減して、遊技ホールの管理者の負担を軽減することができる。
第1,第2報知用表示装置591,592では、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示が行われている出玉率の種類を示す表示が行われる。4回分の単位算出期間全体における出玉率の正常範囲である第1正常範囲(41%〜149%)と、10回分の単位算出期間全体における出玉率の正常範囲である第2正常範囲(51%〜133%)とは異なる数値範囲である。このため、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示が行われている出玉率の種類を誤認すると、当該出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)に収まっているか否かの判断を誤ってしまう可能性がある。第1報知用表示装置591における表示と、第2報知用表示装置592における表示との組合せにより第1〜第5報知用表示装置591〜595にて表示が行われている出玉率の種類を把握可能とすることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて複数種類の出玉率の表示が行われる構成において、当該出玉率の種類の誤認を防止して、当該出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)に収まっているか否かの判断を正確なものとすることができる。
第3〜第5報知用表示装置593〜595では出玉率の百の位の数字、出玉率の十の位の数字、及び出玉率の一の位の数字の表示が行われる。第1〜第5報知用表示装置591〜595にて出玉率を3桁の数値情報(「0」〜「999」)として把握可能とすることにより、正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)に対する出玉率の異常の有無だけでなく、異常の程度まで把握可能とすることができる。
単位算出期間における出玉率データが格納される第1管理バッファ601及び第2管理バッファ602がリングバッファであることにより、既に格納されている過去の単位算出期間における出玉率データを移動させることなく今回終了した単位算出期間における出玉率データをこれらの管理バッファ601,602に新たに格納することができる。これにより、直近複数回分の各単位算出期間における複数個の出玉率データを記憶させるための処理構成を簡略化させて、直近複数回分の各単位算出期間における複数個の出玉率データを記憶させるための処理負荷を軽減させることができる。
主側CPU63は、第1管理バッファ601における書き込み先を把握可能とする第1書き込みポインタ603の値が1周したことに基づいて第1算出期間が終了したことを把握する。このため、第1算出期間の終了タイミングを把握するための専用のカウンタが第1書き込みポインタ603とは別に設けられている構成と比較して、第1算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量を低減することができるとともに、第1算出期間の終了タイミングを把握するための処理構成を簡略化することができる。また、主側CPU63は、第2管理バッファ602における書き込み先を把握可能とする第2書き込みポインタ604の値が1周したことに基づいて第2算出期間が終了したことを把握する。このため、第2算出期間の終了タイミングを把握するための専用のカウンタが第2書き込みポインタ604とは別に設けられている構成と比較して、第2算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量を低減することができるとともに、第2算出期間の終了タイミングを把握するための処理構成を簡略化することができる。
第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況では、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dにおける出玉率の表示は行われない。これにより、出玉率データが格納されていない状態の第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dが表示対象となり、第3〜第5報知用表示装置593〜595にて「000」の出玉率の表示が連続して行われる状況となってしまうことを防止することができる。
第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況では、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて現状出玉率エリア599における現状の出玉率の表示が行われる。これにより、第1表示対象エリア606に最初の第1算出期間における出玉率データが格納されるまでの間、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて現状の出玉率を把握可能とすることができる。
第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない状況では、第1,第2報知用表示装置591,592にて初期対応表示が行われる。これにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて現状出玉率エリア599における現状の出玉率の表示が行われていることを把握可能とすることができる。
算出開始フラグ597に「1」がセットされていない状況では、第1,第2報知用表示装置591,592にて行われる初期対応表示(「8.8」の表示)を点滅させる点滅表示が行われる。これにより、第1,第2報知用表示装置591,592の表示態様に基づいて、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が算出開始基準個数(具体的には300個)に達していない状況であることを把握可能とすることができる。
第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているとともに第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない状況では、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dにおける出玉率の表示は行われない。これにより、出玉率データが格納されていない状態の第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dが表示対象となり、第3〜第5報知用表示装置593〜595にて「000」の出玉率の表示が連続して行われる状況となってしまうことを防止することができる。
<第90の実施形態>
本実施形態では共通のバッファに記憶されている単位算出期間における出玉率データに基づいて直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、及び第2算出期間における出玉率が算出される点において上記第89の実施形態と相違している。以下、上記第89の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第89の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図330は実施形態における遊技履歴を管理するために使用される非特定制御用のワークエリア223の各種エリアを説明するための説明図である。
非特定制御用のワークエリア223には、上記第89の実施形態における第1管理バッファ601及び第2管理バッファ602に代えて、図330に示すように、共通管理バッファ616が設けられている。共通管理バッファ616は、4回分の単位算出期間全体における出玉率(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率及び第1算出期間における出玉率)と、10回分の単位算出期間全体における出玉率(直近10回分の単位算出期間全体における出玉率及び第2算出期間における出玉率)とを算出するための情報(具体的には直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データ)が格納されるリングバッファである。共通管理バッファ616には、単位算出期間における出玉率データが格納される記憶エリアとして、第0記憶エリア616a〜第9記憶エリア616jが設けられている。第0〜第9記憶エリア616a〜616jはいずれも同一の記憶容量となっており、具体的には出玉率の情報(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を格納可能とするように10ビットの記憶容量となっている。
図330に示すように、非特定制御用のワークエリア223には、共通書き込みポインタ617が設けられている。共通書き込みポインタ617は、共通管理バッファ616の10個の記憶エリア616a〜616jのうち今回の書き込み先となる記憶エリア616a〜616jを主側CPU63にて把握可能とするためのカウンタである。共通書き込みポインタ617は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値(具体的には「9」)に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。共通書き込みポインタ617の「n」の値(nは0〜9のいずれか整数)は書き込み先が第n記憶エリア616a〜616jである状態に対応している。例えば、共通書き込みポインタ617の「0」の値は書き込み先が第0記憶エリア616aである状態に対応しているとともに、共通書き込みポインタ617の「2」の値は書き込み先が第2記憶エリア616cである状態に対応している。
主側CPU63は、単位算出期間が終了する度に、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値に基づいて当該終了した単位算出期間における最終的な出玉率を算出する。そして、当該算出した出玉率の情報を、共通書き込みポインタ617の値に対応する共通管理バッファ616の記憶エリア616a〜616jに書き込む。共通書き込みポインタ617の値は、共通管理バッファ616に出玉率の情報が書き込まれる度に1加算され、当該1加算後の値が最大値(具体的には「9」)を超える場合に「0」クリアされる。このため、共通管理バッファ616における第0〜第9記憶エリア616a〜616jには、直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが設定されている状態となる。
共通書き込みポインタ617の値は、単位算出期間における出玉率データが共通管理バッファ616に10回書き込まれることにより1周して「0」となる。主側CPU63は、共通書き込みポインタ617の値が1周して「0」となったことに基づいて第2算出期間が終了したことを把握する。このため、第2算出期間の終了タイミングを把握するための専用のカウンタが共通書き込みポインタ617とは別に設けられている構成と比較して、第2算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量を低減することができる。
図330に示すように、非特定制御用のワークエリア223には、周回管理フラグ618が設けられている。周回管理フラグ618は、共通書き込みポインタ617の値と組合せることにより第1算出期間の終了タイミングを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。周回管理フラグ618の状態(「0」又は「1」)は、共通書き込みポインタ617の値が1周して「0」となる度に反転する。共通書き込みポインタ617の値だけでは前回の第1算出期間が終了してから4回分の単位算出期間が経過したこと、すなわち今回の第1算出期間が終了したことを把握することはできない。主側CPU63は、周回管理フラグ618の値が「0」である場合には共通書き込みポインタ617の値が「0」、「4」又は「8」である場合に前回の第1算出期間の終了から4回分の単位算出期間が経過して今回の第1算出期間が終了したことを把握することができるとともに、周回管理フラグ618の値が「1」である場合には共通書き込みポインタ617の値が「2」又は「6」である場合に前回の第1算出期間の終了から4回分の単位算出期間が経過して今回の第1算出期間が終了したことを把握することができる。共通書き込みポインタ617に加えて、1ビットの周回管理フラグ618を設けて第1算出期間の終了タイミングを把握する構成であることにより、第1算出期間の終了タイミングを把握するための専用のカウンタを別に設ける構成と比較して、第1算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量が低減されている。
次に、主側CPU63にて実行される出玉率記憶処理について、図331のフローチャートを参照しながら説明する。なお、出玉率記憶処理は、単位算出期間が終了した場合に、チェック処理(図325)のステップSL112にて実行される。また、出玉率記憶処理におけるステップSL501〜ステップSL522の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
出玉率記憶処理では、まず現状出玉率エリア599に格納されている現状の出玉率データを把握する(ステップSL501)。その後、共通書き込みポインタ617の値に基づいて、共通管理バッファ616における第0〜第9記憶エリア616a〜616jのうち書き込み先となる記憶エリア616a〜616jを特定する(ステップSL502)。既に説明したとおり、共通書き込みポインタ617の値が「n」(nは0〜9のいずれかの整数)である場合、書き込み対象の記憶エリア616a〜616jとして第n記憶エリア616a〜616jが特定される。
その後、ステップSL501にて把握した現状の出玉率データをステップSL502にて特定した記憶エリア616a〜616jに上書きし(ステップSL503)、共通書き込みポインタ617の更新処理を行う(ステップSL504)。共通書き込みポインタ617の更新処理では、共通書き込みポインタ617の値を1加算し、当該1加算後の値が最大値である「9」を上回った場合には共通書き込みポインタ617の値を「0」クリアする。
その後、ステップSL504にて共通書き込みポインタ617の値が1周したか否かを判定する(ステップSL505)。ステップSL505では、ステップSL504にて更新された後の共通書き込みポインタ617の値が「0」である場合に共通書き込みポインタ617の値が1周したと判定する。ステップSL505にて肯定判定を行った場合には、非特定制御用のワークエリア223における周回管理フラグ618の反転処理を実行する(ステップSL506)。当該反転処理では、周回管理フラグ618の値が「0」である場合には当該周回管理フラグ618に「1」をセットするとともに、周回管理フラグ618の値が「1」である場合には当該周回管理フラグ618の値を「0」クリアする。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL507)。第1報知開始フラグ608は、上記第89の実施形態と同様に、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1表示対象エリア606における各種エリア606a〜606dの出玉率の表示を実行する状況であるか否かを主側CPU63にて把握するためのフラグである。第1報知開始フラグ608は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が第1報知開始フラグ608を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも第1報知開始フラグ608の値は「0」となる。第1報知開始フラグ608には、共通管理バッファ616の記憶エリア616a〜616jに4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている状況となった場合に「1」がセットされる。第1報知開始フラグ608の値が「0」である状態は、共通管理バッファ616の記憶エリア616a〜616jに格納されている出玉率データの数が3個以下である状態に対応している。第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない場合、上記第89の実施形態と同様に、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dに格納されている出玉率の表示が行われない。
ステップSL507にて否定判定を行った場合には、ステップSL504にて更新された後の共通書き込みポインタ617の値が「4」であるか否かを判定する(ステップSL508)。ステップSL508にて肯定判定を行った場合には、共通管理バッファ616に格納されている単位算出期間における出玉率データが4個になったことを意味するため、第1報知開始フラグ608に「1」をセットする(ステップSL509)。
ステップSL507にて肯定判定を行った場合、又はステップSL509の処理を行った場合には、第1出玉率演算処理を実行する(ステップSL510)。上記第89の実施形態と同様に、第1出玉率演算処理は、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていること(ステップSL507にて肯定判定が行われること、又はステップSL509の処理が行われること)を条件として実行される。
図332は第1出玉率演算処理を示すフローチャートである。なお、第1出玉率演算処理におけるステップSL601〜ステップSL609の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
第1出玉率演算処理では、まず演算エリア598のクリア処理を実行する(ステップSL601)。当該クリア処理では、非特定制御用のワークエリア223における演算エリア598を「0」クリアする。その後、共通書き込みポインタ617の減算処理を行う(ステップSL602)。当該減算処理では、非特定制御用のワークエリア223における共通書き込みポインタ617の値を1減算し、当該1減算後の共通書き込みポインタ617の値が「0」を下回る場合には共通書き込みポインタ617に「9」をセットする。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた減算回数カウンタ619の値を1加算する(ステップSL603)。減算回数カウンタ619は、共通書き込みポインタ617の減算処理(ステップSL602)を実行した回数を主側CPU63にて把握可能とするカウンタである。
その後、共通管理バッファ616において、ステップSL601の処理を行った後の共通書き込みポインタ617の値に対応する記憶エリア616a〜616jを把握し(ステップSL604)、当該把握した記憶エリア616a〜616jに格納されている出玉率データを演算エリア598に加算する(ステップSL605)。
その後、減算回数カウンタ619の値が「4」であるか否かを判定し(ステップSL606)、ステップSL606にて否定判定を行った場合にはステップSL602に戻り、ステップSL606にて肯定判定が行われるまでステップSL602〜ステップSL605の処理を繰り返す。ステップSL602〜ステップSL605の処理が4回行われることにより、演算エリア598に今回終了した単位算出期間における出玉率と、1回前の単位算出期間における出玉率と、2回前の単位算出期間における出玉率と、3回前の単位算出期間における出玉率とが加算される。これにより、演算エリア598に直近4回分の単位算出期間における4個の出玉率の合計値がセットされている状態となる。
ステップSL606にて肯定判定が行われた場合には、合計値の除算処理を実行する(ステップSL607)。当該除算処理では、演算エリア598に格納されている直近の4回分の出玉率の合計値を「4」で除算することにより、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出し、当該算出した出玉率を演算エリア598に記憶する。上記第89の実施形態と同様に、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率は、「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として算出される。これにより、演算エリア598に直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが記憶されている状態となる。
その後、共通書き込みポインタ617の加算処理を実行する(ステップSL608)。当該加算処理では、共通書き込みポインタ617の値を1加算する加算処理を4回繰り返すことにより、共通書き込みポインタ617の値を本第1出玉率演算処理(図322)が開始される前の値に戻す。4回繰り返される加算処理のいずれかにおいて、1加算後の共通書き込みポインタ617の値が当該共通書き込みポインタ617の最大値である「9」を超えた場合には、当該加算処理において共通書き込みポインタ617の値を「0」クリアする。共通書き込みポインタ617の値を「0」クリアした後、加算処理が残っている場合には残りの加算処理を実行する。その後、減算回数カウンタ619の値を「0」クリアして(ステップSL609)、本第1出玉率演算処理を終了する。
上記のとおり、共通書き込みポインタ617を利用して、共通管理バッファ616において直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている記憶エリア616a〜616jを特定する構成である。これにより、共通書き込みポインタ617とは別に当該記憶エリア616a〜616jを特定するための専用のカウンタを設ける構成と比較して、直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている記憶エリア616a〜616jを特定するため構成を簡略化することができる。
また、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出した後に共通書き込みポインタ617の値を第1出玉率演算処理(図332)が開始される前の値に戻す構成である。これにより、第1出玉率演算処理によって共通管理バッファ616における書き込み先が変化してしまうことを防止することができる。
出玉率記憶処理(図331)の説明に戻り、ステップSL510にて第1出玉率演算処理(図332)を実行した後、第1単位更新エリア606aの上書き処理を実行する(ステップSL511)。当該上書き処理では、ステップSL510にて算出した直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データを第1単位更新エリア606aに上書きする。
その後、第1算出期間が終了したタイミングであるか否かを判定する(ステップSL512)。ステップSL512では、周回管理フラグ618の値が「0」である場合には共通書き込みポインタ617の値が「0」、「4」、又は「8」である場合に第1算出期間が終了したと判定するとともに、周回管理フラグ618の値が「1」である場合には共通書き込みポインタ617の値が「2」又は「6」である場合に第1算出期間が終了したと判定する。ステップSL512にて肯定判定を行った場合には、第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c及び第1算出期間の第2履歴エリア606dを更新するための処理(ステップSL513〜ステップSL514の処理)を実行する。
ステップSL513〜ステップSL514では、上記第89の実施形態における出玉率記憶処理(図326)のステップSL211〜ステップSL212と同様の処理を実行する。具体的には、まず第1データシフト処理を実行する(ステップSL513)。第1データシフト処理の内容は上記第89の実施形態において既に説明したとおりである。第1データシフト処理が実行されることにより、今回終了した第1算出期間の2回前の第1算出期間における出玉率データが第1算出期間の第2履歴エリア606dに記憶され、今回終了した第1算出期間の1回前の第1算出期間における出玉率データが第1算出期間の第1履歴エリア606cに記憶され、第1算出期間の直近エリア606bが「0」クリアされる。
その後、第1単位更新エリア606aに格納されている出玉率データを第1算出期間の直近エリア606bに格納する(ステップSL514)。既に説明したとおり、第1単位更新エリア606aには直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が格納されている。ステップSL514の処理は、第1算出期間が終了したタイミングであること(ステップSL512:YES)を条件として行われる。第1算出期間が終了したタイミングにおいて、直近4回分の単位算出期間は今回終了した第1算出期間に含まれる4回分の単位算出期間となる。このため、ステップSL514の処理が行われるタイミングにおいて第1単位更新エリア606aには今回終了した第1算出期間における最終的な出玉率データが格納されており、ステップSL514にて第1算出期間の直近エリア606bにも今回終了した第1算出期間における最終的な出玉率データが格納されている状態となる。
ステップSL508にて否定判定を行った場合、ステップSL512にて否定判定を行った場合、又はステップSL514の処理を行った場合には、非特定制御用のワークエリア223における第2報知開始フラグ609に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL515)。第2報知開始フラグ609は、上記第89の実施形態と同様に、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第2表示対象エリア607における各種エリア607a〜607dの出玉率の表示を実行する状況であるか否かを主側CPU63にて把握するためのフラグである。第2報知開始フラグ609は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が第2報知開始フラグ609を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも第2報知開始フラグ609の値は「0」となる。第2報知開始フラグ609には、共通管理バッファ616の記憶エリア616a〜616jに10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが格納されている状況となった場合に「1」がセットされる。第2報知開始フラグ609の値が「0」である状態は、共通管理バッファ616の10個の記憶エリア616a〜616jのうち少なくとも1つの記憶エリア616a〜616jに出玉率データが格納されていない状態に対応している。第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合、上記第89の実施形態と同様に、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに格納されている出玉率の表示が行われない。
ステップSL515にて否定判定を行った場合には、ステップSL504における共通書き込みポインタ617の更新処理にて共通書き込みポインタ617の値が1周したか否かを判定する(ステップSL516)。ステップSL516では、ステップSL504にて更新された後の共通書き込みポインタ617の値が「0」である場合に共通書き込みポインタ617の値が1周したと判定する。ステップSL516にて肯定判定を行った場合には、第2算出期間が終了したタイミングであることを意味するため、第2報知開始フラグ609に「1」をセットする(ステップSL517)。
ステップSL515にて肯定判定を行った場合、又はステップSL517の処理を行った場合には、第2出玉率演算処理を実行する(ステップSL518)。第2出玉率演算処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における演算エリア598を「0」クリアし、共通管理バッファ616の第0記憶エリア616aに格納されている出玉率データ(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を当該演算エリア598にセットする。その後、演算エリア598の値に対して、共通管理バッファ616の第1〜第9記憶エリア616b〜616jに格納されている9個の出玉率を加算することにより10個の出玉率の合計値を算出する。その後、演算エリア598の値を「10」で除算することにより直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出し、当該算出した出玉率を演算エリア598に記憶する。既に説明したとおり、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率は「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として算出する。これにより、演算エリア598に直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が記憶されている状態となる。
その後、第2単位更新エリア607aの上書き処理を実行する(ステップSL519)。当該上書き処理では、ステップSL518にて算出した直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データを第2単位更新エリア607aに上書きする。上記第89の実施形態と同様に、第2単位更新エリア607aに格納されている出玉率データは、1つの単位算出期間が終了する度に直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データに更新される。
その後、第2算出期間が終了したタイミングであるか否かを判定する(ステップSL520)。ステップSL520では、ステップSL504にて更新された後の共通書き込みポインタ617の値が「0」である場合に第2算出期間が終了したタイミングであると判定する。ステップSL520にて否定判定を行った場合には、そのまま本出玉率記憶処理を終了する。
一方、ステップSL520にて肯定判定を行った場合には、ステップSL521に進む。ステップSL521〜ステップSL522では、上記第89の実施形態における出玉率記憶処理(図326)のステップSL223〜ステップSL224と同様の処理を実行する。具体的には、まず第2データシフト処理を実行する(ステップSL521)。第2データシフト処理の内容は上記第89の実施形態において既に説明したとおりである。第2データシフト処理が実行されることにより、今回終了した第2算出期間の2回前の第2算出期間における出玉率データが第2算出期間の第2履歴エリア607dに記憶され、今回終了した第2算出期間の1回前の第2算出期間における出玉率データが第2算出期間の第1履歴エリア607cに記憶され、第2算出期間の直近エリア607bが「0」クリアされる。
その後、第2単位更新エリア607aに格納されている出玉率データを第2算出期間の直近エリア607bに格納して(ステップSL522)、本出玉率演算処理を終了する。既に説明したとおり、第2単位更新エリア607aには直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が格納されている。第2書き込みポインタ604の値が1周して1つの第2算出期間が終了した場合、直近10回分の単位算出期間は今回終了した第2算出期間に含まれる10回分の単位算出期間である。このため、第2単位更新エリア607aには今回終了した第2算出期間における最終的な出玉率データが格納されており、ステップSL522にて第2算出期間の直近エリア607bにも今回終了した第2算出期間における最終的な出玉率データが格納されている状態となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
単位算出期間における出玉率データが共通管理バッファ616に格納され、共通管理バッファ616に格納されている出玉率データに基づいて、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率及び直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が算出される。直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出する場合に利用する4個の出玉率データが記憶されるバッファと、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出する場合に利用する10個の出玉率データが記憶されるバッファとが共通していることにより、これらのバッファが別々に設けられている構成と比較して、単位算出期間における出玉率データを記憶するための主側RAM65における記憶容量を低減することができる。
共通管理バッファ616の第0〜第9記憶エリア616a〜616jの中から書き込み先の記憶エリア616a〜616jを特定するための共通書き込みポインタ617を利用して、共通管理バッファ616において直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている記憶エリア616a〜616jを特定する構成である。これにより、共通書き込みポインタ617とは別に当該記憶エリア616a〜616jを特定するための専用のカウンタを設ける構成と比較して、直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている記憶エリア616a〜616jを特定するため構成を簡略化することができる。
直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出した後に共通書き込みポインタ617の値を第1出玉率演算処理(図332)が開始される前の値に戻す構成である。これにより、第1出玉率演算処理によって共通管理バッファ616における書き込み先が変化してしまうことを防止することができる。
主側CPU63は、周回管理フラグ618の値が「0」である場合には共通書き込みポインタ617の値が「0」、「4」又は「8」である場合に1つの第1算出期間が終了したことを把握するとともに、周回管理フラグ618の値が「1」である場合には共通書き込みポインタ617の値が「2」又は「6」である場合に1つの第1算出期間が終了したことを把握する。共通書き込みポインタ617に加えて、1ビットの周回管理フラグ618を設けて第1算出期間の終了タイミングを把握する構成であることにより、第1算出期間の終了タイミングを把握するための専用のカウンタを別に設ける構成と比較して、第1算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量が低減されている。
主側CPU63は、共通書き込みポインタ617の値が1周して「0」となったことに基づいて第2算出期間が終了したことを把握する。このため、第2算出期間の終了タイミングを把握するための専用のカウンタが共通書き込みポインタ617とは別に設けられている構成と比較して、第2算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量を低減することができる。
<第91の実施形態>
本実施形態では直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データを記憶するカウンタエリアが設けられている点において上記第90の実施形態と相違している。以下、上記第90の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第90の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図333は実施形態における遊技履歴を管理するために使用される非特定制御用のワークエリア223の各種エリアを説明するための説明図である。
非特定制御用のワークエリア223には、上記第90の実施形態における共通管理バッファ616に代えて、図333に示すように、共通管理カウンタエリア621が設けられている。共通管理カウンタエリア621は、4回分の単位算出期間全体における出玉率(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率及び第1算出期間における出玉率)と、10回分の単位算出期間全体における出玉率(直近10回分の単位算出期間全体における出玉率及び第2算出期間における出玉率)とを算出するための情報(具体的には直近10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データ)が格納されるカウンタエリアである。共通管理カウンタエリア621には、単位算出期間における出玉率データが格納されるカウンタとして、10個の出玉率カウンタ621a〜621jが設けられている。共通管理カウンタエリア621には、具体的には、直近の単位算出期間における出玉率が格納される第0出玉率カウンタ621aと、1つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第1出玉率カウンタ621bと、2つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第2出玉率カウンタ621cと、3つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第3出玉率カウンタ621dと、4つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第4出玉率カウンタ621eと、5つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第5出玉率カウンタ621fと、6つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第6出玉率カウンタ621gと、7つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第7出玉率カウンタ621hと、8つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第8出玉率カウンタ621iと、9つ前の単位算出期間における出玉率が格納される第9出玉率カウンタ621jとが設けられている。これら第0〜第9出玉率カウンタ621a〜621jはいずれも同一の記憶容量となっており、具体的には出玉率の情報(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を格納可能とするように10ビットの記憶容量となっている。
次に、主側CPU63にて実行される出玉率記憶処理について、図334のフローチャートを参照しながら説明する。なお、出玉率記憶処理は、単位算出期間が終了した場合に、チェック処理(図325)のステップSL112にて実行される。また、出玉率記憶処理におけるステップSL701〜ステップSL720の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
出玉率記憶処理では、まず共通管理カウンタエリア621のデータシフト処理を実行する(ステップSL701)。当該データシフト処理では、共通管理カウンタエリア621における第0〜第9出玉率カウンタ621a〜621jに記憶された出玉率の情報を、第8出玉率カウンタ621i→第9出玉率カウンタ621j、第7出玉率カウンタ621h→第8出玉率カウンタ621i、第6出玉率カウンタ621g→第7出玉率カウンタ621h、第5出玉率カウンタ621f→第6出玉率カウンタ621g、第4出玉率カウンタ621e→第5出玉率カウンタ621f、第3出玉率カウンタ621d→第4出玉率カウンタ621e、第2出玉率カウンタ621c→第3出玉率カウンタ621d、第1出玉率カウンタ621b→第2出玉率カウンタ621c、第0出玉率カウンタ621a→第1出玉率カウンタ621bの順序でシフトする。これにより、9回前の単位算出期間における出玉率が第9出玉率カウンタ621jに記憶され、8回前の単位算出期間における出玉率が第8出玉率カウンタ621iに記憶され、7回前の単位算出期間における出玉率が第7出玉率カウンタ621hに記憶され、6回前の単位算出期間における出玉率が第6出玉率カウンタ621gに記憶され、5回前の単位算出期間における出玉率が第5出玉率カウンタ621fに記憶され、4回前の単位算出期間における出玉率が第4出玉率カウンタ621eに記憶され、3回前の単位算出期間における出玉率が第3出玉率カウンタ621dに記憶され、2回前の単位算出期間における出玉率が第2出玉率カウンタ621cに記憶され、1回前の単位算出期間における出玉率が第1出玉率カウンタ621bに記憶される。共通管理カウンタエリア621のデータシフト処理では、上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。また、ステップSL701における共通管理カウンタエリア621のデータシフト処理では、上記のような情報のシフトを行った後、第0出玉率カウンタ621aを「0」クリアする。
その後、現状出玉率エリア599に格納されている現状の出玉率データを把握し(ステップSL702)、当該把握した現状の出玉率データを第0出玉率カウンタ621aに格納する(ステップSL703)。これにより、第0出玉率カウンタ621aに今回終了した単位算出期間における出玉率データが格納されている状態となる。共通管理カウンタエリア621において、直近の単位算出期間における出玉率データが格納されるカウンタが第0出玉率カウンタ621aに固定されていることにより、今回終了した単位算出期間における出玉率データの書き込み先を特定するための処理構成が簡略化されている。
その後、書き込み回数カウンタ622の加算処理を実行する(ステップSL704)。図333に示すように、非特定制御用のワークエリア223には単位算出期間における出玉率データが共通管理カウンタエリア621に書き込まれた回数を主側CPU63にて把握可能とする書き込み回数カウンタ622が設けられている。書き込み回数カウンタ622は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値(具体的には「19」)に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。書き込み回数カウンタ622の更新は、単位算出期間における出玉率データの共通管理カウンタエリア621への書き込みが行われる度に行われる。ステップSL704における書き込み回数カウンタ622の加算処理では、書き込み回数カウンタ622の値を1加算し、当該1加算後の書き込み回数カウンタ622の値が最大値である「19」を上回った場合に書き込み回数カウンタ622の値を「0」クリアする。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた第1報知開始フラグ608に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL705)。第1報知開始フラグ608は、上記第89の実施形態と同様に、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第1表示対象エリア606における各種エリア606a〜606dの出玉率の表示を実行する状況であるか否かを主側CPU63にて把握するためのフラグである。第1報知開始フラグ608は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が第1報知開始フラグ608を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも第1報知開始フラグ608の値は「0」となる。第1報知開始フラグ608には、共通管理カウンタエリア621の出玉率カウンタ621a〜621jに4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されている状況となった場合に「1」がセットされる。第1報知開始フラグ608の値が「0」である状態は、共通管理カウンタエリア621の出玉率カウンタ621a〜621jに記憶されている出玉率データの数が3個以下である状態に対応している。第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていない場合、上記第89の実施形態と同様に、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606dに格納されている出玉率の表示が行われない。
ステップSL705にて否定判定を行った場合には、ステップSL704にて更新された後の書き込み回数カウンタ622の値が「4」であるか否かを判定する(ステップSL706)。ステップSL706にて肯定判定を行った場合には、共通管理カウンタエリア621に格納されている単位算出期間における出玉率データが4個になったことを意味するため、第1報知開始フラグ608に「1」をセットする(ステップSL707)。
ステップSL705にて肯定判定を行った場合、又はステップSL707の処理を行った場合には、第1出玉率演算処理を実行する(ステップSL708)。上記第89の実施形態と同様に、第1出玉率演算処理は、第1報知開始フラグ608に「1」がセットされていること(ステップSL705にて肯定判定が行われること、又はステップSL707の処理が行われること)を条件として実行される。
ステップSL708における第1出玉率演算処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における演算エリア598を「0」クリアする。その後、第0出玉率カウンタ621aに格納されている出玉率データを演算エリア598にセットし、演算エリア598の値に対して第1出玉率カウンタ621b、第2出玉率カウンタ621c及び第3出玉率カウンタ621dに格納されている3個の出玉率を加算する。これにより、演算エリア598に直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率の合計値がセットされている状態となる。その後、当該合計値を「4」で除算することにより、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を算出し、当該算出した出玉率を演算エリア598に記憶する。上記第89の実施形態と同様に、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率は、「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として算出される。ステップSL708における第1出玉率演算処理が実行されることにより、演算エリア598に直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが記憶されている状態となる。
本実施形態では、共通管理カウンタエリア621において直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されるカウンタが第0〜第3出玉率カウンタ621a〜621dに固定されているため、共通管理カウンタエリア621において直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されるカウンタを特定するための処理構成が簡略化されている。
ステップSL708にて第1出玉率演算処理を実行した後、ステップSL709〜ステップSL712では、上記第90の実施形態における出玉率記憶処理(図331)のステップSL511〜ステップSL514と同様の処理を実行する。具体的には、第1単位更新エリア606aの上書き処理を実行する(ステップSL709)。当該上書き処理では、ステップSL708にて算出した直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データを第1単位更新エリア606aに上書きする。
その後、第1算出期間が終了したタイミングであるか否かを判定する(ステップSL710)。ステップSL710では、書き込み回数カウンタ622の値が「0」、「4」、「8」、「12」及び「16」のいずれかである場合に第1算出期間が終了したタイミングであると判定する。ステップSL710にて肯定判定を行った場合には、第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c及び第1算出期間の第2履歴エリア606dを更新するための処理(ステップSL711〜ステップSL712の処理)を実行する。
具体的には、まず第1データシフト処理を実行する(ステップSL711)。第1データシフト処理の内容は上記第89の実施形態において既に説明したとおりである。第1データシフト処理が実行されることにより、今回終了した第1算出期間の2回前の第1算出期間における出玉率データが第1算出期間の第2履歴エリア606dに記憶され、今回終了した第1算出期間の1回前の第1算出期間における出玉率データが第1算出期間の第1履歴エリア606cに記憶され、第1算出期間の直近エリア606bが「0」クリアされる。
その後、第1単位更新エリア606aに格納されている出玉率データを第1算出期間の直近エリア606bに格納する(ステップSL712)。既に説明したとおり、第1単位更新エリア606aには直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが格納されている。1つの第1算出期間が終了した場合、直近4回分の単位算出期間は今回終了した第1算出期間に含まれる4回分の単位算出期間である。このため、第1単位更新エリア606aには今回終了した第1算出期間における最終的な出玉率データが格納されており、ステップSL712にて第1算出期間の直近エリア606bにも今回終了した第1算出期間における最終的な出玉率データが格納されている状態となる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた第2報知開始フラグ609に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL713)。第2報知開始フラグ609は、上記第89の実施形態と同様に、第1〜第5報知用表示装置591〜595にて第2表示対象エリア607における各種エリア607a〜607dの出玉率の表示を実行する状況であるか否かを主側CPU63にて把握するためのフラグである。第2報知開始フラグ609は、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が第2報知開始フラグ609を含めて「0」クリアされて初期化された場合にも第2報知開始フラグ609の値は「0」となる。第2報知開始フラグ609には、共通管理カウンタエリア621の出玉率カウンタ621a〜621jに10回分の各単位算出期間における10個の出玉率データが格納されている状況となった場合に「1」がセットされる。第2報知開始フラグ609の値が「0」である状態は、共通管理カウンタエリア621の10個の出玉率カウンタ621a〜621jのうち少なくとも1つの出玉率カウンタ621a〜621jに出玉率データが格納されていない状態に対応している。第2報知開始フラグ609に「1」がセットされていない場合、上記第89の実施形態と同様に、第1〜第5報知用表示装置591〜595では、第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dに格納されている出玉率の表示が行われない。
ステップSL713にて否定判定を行った場合には、第2算出期間が終了しタイミングであるか否かを判定する(ステップSL714)。ステップSL714では、ステップSL704にて更新された後の書き込み回数カウンタ622の値が「0」又は「10」である場合に第2算出期間が終了したタイミングであると判定する。ステップSL714にて肯定判定を行った場合には、共通管理カウンタエリア621に格納されている単位算出期間における出玉率データが10個になったことを意味するため、第2報知開始フラグ609に「1」をセットする(ステップSL715)。
ステップSL713にて否定判定を行った場合、又はステップSL715の処理を実行した場合には、第2出玉率演算処理を実行する(ステップSL716)。第2出玉率演算処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における演算エリア598を「0」クリアし、共通管理カウンタエリア621の第0記憶エリア621aに格納されている出玉率データ(「0」〜「999」のいずれかの数値情報)を当該演算エリア598にセットする。その後、演算エリア598の値に対して、共通管理カウンタエリア621の第1〜第9出玉率カウンタ621b〜621jに格納されている9個の出玉率を加算することにより10個の出玉率の合計値を算出する。その後、演算エリア598の値を「10」で除算することにより直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出し、当該算出した出玉率を演算エリア598に記憶する。既に説明したとおり、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率は「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として算出する。これにより、演算エリア598に直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が記憶されている状態となる。
その後、第2単位更新エリア607aの上書き処理を実行する(ステップSL717)。当該上書き処理では、ステップSL716にて算出した直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データを第2単位更新エリア607aに上書きする。上記第89の実施形態と同様に、第2単位更新エリア607aに格納されている出玉率データは、1つの単位算出期間が終了する度に直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データに更新される。
その後、第2算出期間が終了したタイミングであるか否かを判定する(ステップSL718)。ステップSL718では、ステップSL704にて更新された後の書き込み回数カウンタ622の値が「0」である場合に第2算出期間が終了したタイミングであると判定する。ステップSL718にて否定判定を行った場合には、そのまま本出玉率記憶処理を終了する。
一方、ステップSL718にて肯定判定を行った場合には、ステップSL719に進む。ステップSL719〜ステップSL720では、上記第89の実施形態における出玉率記憶処理(図326)のステップSL223〜ステップSL224と同様の処理を実行する。具体的には、まず第2データシフト処理を実行する(ステップSL521)。第2データシフト処理の内容は上記第89の実施形態において既に説明したとおりである。第2データシフト処理が実行されることにより、今回終了した第2算出期間の2回前の第2算出期間における出玉率データが第2算出期間の第2履歴エリア607dに記憶され、今回終了した第2算出期間の1回前の第2算出期間における出玉率データが第2算出期間の第1履歴エリア607cに記憶され、第2算出期間の直近エリア607bが「0」クリアされる。
その後、第2単位更新エリア607aに格納されている出玉率データを第2算出期間の直近エリア607bに格納して(ステップSL720)、本出玉率演算処理を終了する。既に説明したとおり、第2単位更新エリア607aには直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が格納されている。第2書き込みポインタ604の値が1周して1つの第2算出期間が終了した場合、直近10回分の単位算出期間は今回終了した第2算出期間に含まれる10回分の単位算出期間である。このため、第2単位更新エリア607aには今回終了した第2算出期間における最終的な出玉率データが格納されており、ステップSL720にて第2算出期間の直近エリア607bにも今回終了した第2算出期間における最終的な出玉率データが格納されている状態となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
書き込み回数カウンタ622の値に基づいて第1算出期間の終了タイミング及び第2算出期間の終了タイミングが把握される。第1算出期間の終了タイミングを把握するためのカウンタと、第2算出期間の終了タイミングを把握するためのカウンタとが別々に設けられている構成では、第1算出期間及び第2算出期間の終了タイミングを把握するために当該2つのカウンタを更新する処理が必要となってしまう。これに対して本実施形態では、1つの書き込み回数カウンタ622の値に基づいて第1算出期間の終了タイミング及び第2算出期間の終了タイミングを把握する構成であることにより、第1算出期間及び第2算出期間の終了タイミングを把握するための主側RAM65における記憶容量が低減されているとともに、第1算出期間及び第2算出期間の終了タイミングを把握するための処理構成が簡略化されている。
共通管理カウンタエリア621において直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されるカウンタが第0〜第3出玉率カウンタ621a〜621dに固定されているため、共通管理カウンタエリア621において直近4回分の各単位算出期間における4個の出玉率データが格納されるカウンタを特定するための処理構成が簡略化されている。
共通管理カウンタエリア621において、直近の単位算出期間における出玉率データが格納されるカウンタが第0出玉率カウンタ621aに固定されていることにより、今回終了した単位算出期間における出玉率データの書き込み先を特定するための処理構成が簡略化されている。
<第92の実施形態>
本実施形態では表示対象となる出玉率の種類が上記第89の実施形態と相違している。以下、上記第89の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第89の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態において、非特定制御用のワークエリア223における第1表示対象エリア606には、第1算出期間の直近エリア606bが設けられている一方、上記第89の実施形態における第1単位更新エリア606a、第1算出期間の第1履歴エリア606c及び第1算出期間の第2履歴エリア606dは設けられていない。また、本実施形態における第2表示対象エリア607には、第2算出期間の直近エリア607bが設けられている一方、上記第89の実施形態における第2単位更新エリア607a、第2算出期間の第1履歴エリア607c及び第2算出期間の第2履歴エリア607dは設けられていない。
本実施形態では、主制御装置60に第1報知用表示装置591、第3報知用表示装置593、第4報知用表示装置594及び第5報知用表示装置595が設けられている一方、上記第89の実施形態における第2報知用表示装置592は設けられていない。第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595は主制御基板61の素子搭載面において横並びで設けられている。
第1算出期間の直近エリア606bに格納された直近の第1算出期間における出玉率、及び第2算出期間の直近エリア607bに格納された直近の第2算出期間における出玉率は、第1報知開始フラグ608及び第2報知開始フラグ609に「1」がセットされている状況において、第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595にて交互に報知される。具体的には、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、第1算出期間の直近エリア606b→第2算出期間の直近エリア607bという予め定められた順序で報知対象となる出玉率が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となる出玉率の切り換えが繰り返される。
図335(a)は非特定制御用のワークエリア223における算出開始フラグ597(図322)に「1」がセットされている状況において第1算出期間の直近エリア606bに格納された出玉率が報知される場合における第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595の表示内容を説明するための説明図であり、図335(b)は算出開始フラグ597に「1」がセットされている状況において第2算出期間の直近エリア607bに格納された出玉率が報知される場合における第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595の表示内容を説明するための説明図である。図335(a)は第1算出期間の直近エリア606bに格納された出玉率が報知される場合における第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595の表示内容の一例を示し、図335(b)は第2算出期間の直近エリア607bに格納された出玉率が報知される場合における第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595の表示内容の一例を示す。
上記第89の実施形態と同様に、第1報知用表示装置591では、第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595において第1表示対象エリア606に格納されている出玉率を報知している状況であることを示す表示、及び第2表示対象エリア607に格納されている出玉率を報知している状況であることを示す表示が行われる。具体的には、第1算出期間の直近エリア606bの出玉率を報知する場合、図335(a)に示すように、第1報知用表示装置591には「d」の文字が表示される。また、第2算出期間の直近エリア607bの出玉率を報知する場合、図335(b)に示すように、第1報知用表示装置591には「d.」の文字が表示される。第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595において出玉率以外の情報が報知される場合には第1報知用表示装置591にて「d」及び「d.」の文字が表示されることはない。遊技ホールの管理者は、第1報知用表示装置591にて「d」の文字が表示されていることを確認することで、第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595にて直近の第1算出期間における出玉率が報知されていることを把握することできるとともに、第1報知用表示装置591にて「d.」の文字が表示されていることを確認することで、第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595にて直近の第2算出期間における出玉率が報知されていることを把握することできる。
上記第89の実施形態と同様に、第3報知用表示装置593では、「0」〜「999」の範囲で3桁の数値情報として記憶されている出玉率の百の位の数字が表示され、第4報知用表示装置594では出玉率の十の位の数字が表示され、第5報知用表示装置595では出玉率の一の位の数字が表示される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1報知用表示装置591における表示に基づいて、第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595にて表示が行われている出玉率の種類を把握可能とすることにより、表示されている出玉率の種類を把握可能とするための報知用表示装置の数を1つとすることができる。これにより、報知用表示装置の数が増加してしまうことを抑制しながら、第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595にて3桁の出玉率の表示を行うことができる。
第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595にて直近の第1算出期間における出玉率の表示及び直近の第2算出期間における出玉率の表示が交互に行われる。これにより、報知用表示装置の数が増加してしまうことを抑制しながら、第1算出期間における出玉率の異常の有無だけでなく異常の程度まで把握可能とすることができるとともに、第2算出期間における出玉率の異常の有無だけでなく異常の程度まで把握可能とすることができる。
<第93の実施形態>
本実施形態では遊技履歴の管理に関する処理構成及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御に関する処理構成が上記第35の実施形態と相違している。以下、上記第35の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図336(a)は本実施形態における非特定制御用のワークエリア223の各種エリアを説明するための説明図である。
上記第11の実施形態と同様に、主制御基板61の素子搭載面には第1〜第4報知用表示装置201〜204(図53)が横並びで設けられている。上記第33の実施形態と同様に、設定値の確認が行われている場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われるとともに、設定値の更新が行われている場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
図336(a)に示すように、非特定制御用のワークエリア223の演算結果記憶エリア234には、上記第35の実施形態と同様に、直近のベース値が格納される現状エリア311と、1回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第1履歴エリア312と、2回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第2履歴エリア313と、3回前の算出期間における最終的なベース値が格納される第3履歴エリア314とが設けられている。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、第1〜第4報知用表示装置201〜204では、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で報知対象となるベース値が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となるベース値の切り換えが繰り返される。
上記第35の実施形態において既に説明したとおり、ベース値とは、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合のことである。図336(a)に示すように、非特定制御用のワークエリア223には、上記第35の実施形態と同様に、通常用カウンタエリア231が設けられている。そして、当該通常用カウンタエリア231には、通常用の一般入賞カウンタ231a、通常用の特電入賞カウンタ231b、通常用の第1作動カウンタ231c、通常用の第2作動カウンタ231d及び通常用のアウトカウンタ231eが設けられている。大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合には通常用の一般入賞カウンタ231aの値が1加算され、特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合には通常用の特電入賞カウンタ231bの値が1加算され、第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第1作動カウンタ231cの値が1加算され、第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第2作動カウンタ231dの値が1加算され、アウト口24aに1個の遊技球が入球した場合には通常用のアウトカウンタ231eの値が1加算される。
大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK91〜K95とした場合にベース値は以下のものとなる。
・ベース値:遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)の割合。
図336(a)に示すように、非特定制御用のワークエリア223には、合計個数エリア631及び合計払出個数エリア632が設けられている。合計個数エリア631は、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)を示す数値情報である合計個数データが格納されるカウンタである。主側CPU63は、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を合計することにより合計個数データを算出する。合計個数データは「0」〜「65535」のいずれかの数値を示す2バイトの数値情報である。
合計払出個数エリア632は、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技球の合計払出個数を示す数値情報である合計払出個数情報が格納されるカウンタである。主側CPU63は、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値に基づいて合計払出個数情報を算出する。合計払出個数エリア632は、3バイトからなり「256」の3乗から1減算した値を上限とする数値情報を格納可能である。通常用カウンタエリア231における通常用の一般入賞カウンタ231a、通常用の特電入賞カウンタ231b、通常用の第1作動カウンタ231c及び通常用の第2作動カウンタ231dの値をK91〜K94とした場合、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技球の合計払出個数は以下の式で算出される。
・合計払出個数:K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」。
本実施形態では、メイン処理(図132)において後述する残余処理(図347)が行われる。残余処理(図347)はメイン処理(図132)の最後で繰り返し実行されるループ処理であり、当該残余処理(図347)の中でベース値の演算が行われる。主側CPU63は、合計払出個数エリア632に格納されている合計払出個数情報を把握することにより大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技球の合計払出個数を把握するとともに、合計個数エリア631に格納されている合計個数データを把握することにより大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を把握する。そして、当該把握した合計払出個数を当該把握した遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数で除算することによりベース値を小数点第4位までの数値として算出する。その後、当該算出したベース値の小数点第4位の数字を四捨五入することによりベース値を小数点第3位までの数値とする。その後、当該小数点第3位までのベース値における小数点第3位の数字を四捨五入することによりベース値を小数点第2位までの数値とする。その後、小数点第2位までのベース値を現状エリア311に上書きすることにより、現状エリア311に格納されている直近のベース値が上書きされる。
上記第35の実施形態において既に説明したとおり、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数である60000個に達した場合にベース値の一の算出期間が終了する。パチンコ機10では1分間に最大で100個の遊技球の発射が行われるため、60000個は10時間における最大の発射個数である。第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されている各ベース値は対応する算出期間における最終的なベース値である一方、現状エリア311に格納されている直近のベース値は終了していない現状の算出期間におけるベース値である。このため、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される直近のベース値は、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される過去のベース値(第1〜第3履歴エリア312〜314に格納されているベース値)と比較して、収束の程度が低い。
現状エリア311に格納されている直近のベース値は、現状の算出期間において、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が少ないほど収束の程度が低くなるとともに、当該遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が多いほど収束の程度が高くなる。
本実施形態では、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される直近のベース値についての収束の程度を把握可能とする目的で、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が行われる。また、上記第35の実施形態と同様に、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が演算初期個数である6000個に達していない状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近のベース値の表示が行われる場合には演算初期表示が行われる。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、演算初期表示は、第1,第2報知用表示装置201,202に表示される文字(「b」及び「L.」の文字)を点滅表示させることにより、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が演算初期個数(具体的には6000個)に達していない状況であることを把握可能とする表示である。
まず合計個数情報の表示について説明する。本実施形態では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近のベース値の表示が行われている状況でリセットボタン68c(図53)の押圧操作が行われた場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に合計個数データの上位4桁の数字が表示される合計個数情報の表示が行われる。ベース値の現状の算出期間における合計個数データを把握可能とすることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。
図336(b)は合計個数情報の表示が行われている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を説明するための説明図である。上述したとおり、合計個数データは「0」〜「65535」のいずれかの数値を示す2バイトの数値情報である。図336(b)に示すように、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が行われる場合、第1報知用表示装置201には合計個数データにおける万の位の数字(図366(b)では「1」)が表示され、第2報知用表示装置202には合計個数データにおける千の位の数字(図366(b)では「2」)が表示され、第3報知用表示装置203には合計個数データにおける百の位の数字(図366(b)では「3」)が表示され、第4報知用表示装置204には合計個数データにおける十の位の数字(図366(b)では「0」)が表示される。これにより、合計個数データの上位4桁の数字(図366(b)では「1230」)を把握可能とすることができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。
遊技ホールの管理者は、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示されている直近のベース値がベース値の理論値範囲から外れていることに気付いた場合、リセットボタン68cを押圧操作することにより第1〜第4報知用表示装置201〜204に合計個数データの上位4桁の数字(合計個数情報)を表示させることができる。第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される合計個数情報(合計個数データの上位4桁の数値)に基づいて把握される合計個数データがベース値の算出期間における最終的な合計個数データ(具体的には60000個)と比較して小さい場合には、直近のベース値についての収束の程度が低いことを把握することができる。また、当該合計個数情報に基づいて把握される合計個数データがベース値の算出期間における最終的な合計個数データ(具体的には60000個)に近い場合には、直近のベース値についての収束の程度が高いことを把握することができる。例えば、図366(b)に示す表示内容では、合計個数データが「12300」〜「12309」のいずれかを示す数値情報であり、合計個数データが「60000」となる最終的な状態と比較して、直近のベース値についての収束の程度が低いことを把握することができる。
遊技ホールの管理者は、直近のベース値がベース値の理論値範囲から外れている場合、直近のベース値についての収束の程度が低い状況であれば、現状の算出期間における最終的なベース値がベース値の理論値範囲に収まる可能性があることを把握することができる。また、直近のベース値についての収束の程度が高い状況であれば、現状の算出期間における最終的なベース値がベース値の理論値範囲から外れる可能性が高いことを把握することができる。
合計個数情報として、「0」〜「65535」のいずれかの数値情報である合計個数データの上位4桁の数字を表示する構成であることにより、合計個数データの全体(5桁の数字)を表示する構成と比較して、報知用表示装置201〜204の数の増加を抑えながら、直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。
合計個数情報の表示は、合計個数データが演算初期個数(具体的には6000個)に達しているか否かに関わらず実行される。すなわち、合計個数情報の表示は、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて演算初期表示が行われる期間であるか否かに関わらず実行される。このため、合計個数データが演算初期個数に達して演算初期表示が行われる期間が終了した後も、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近のベース値の表示が行われている状況でリセットボタン68cの押圧操作を行うことにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204に合計個数情報を表示させて、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
合計個数情報の表示継続期間は、ベース値の表示継続期間と同様に5秒である。第1〜第4報知用表示装置201〜204では、合計個数情報の表示が5秒間継続された後、直近のベース値の表示が開始される。ベース値の表示と、合計個数情報の表示とが共通の第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる構成であることにより、ベース値を監視する遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。
次に、合計個数情報(合計個数データの上位4桁の数字)の表示を行うための主側RAM65の構成について説明する。図336(a)に示すように、主側RAM65の非特定制御用のワークエリア223には、上記第33の実施形態と同様に、表示対象設定エリア276が設けられている。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、ベース値の表示継続期間(具体的には5秒)が経過する毎に予め定められた表示順序に従って表示対象となるベース値の演算結果が現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313、及び第3履歴エリア314から読み出され、その読み出されたベース値の演算結果データが表示対象設定エリア276に格納される。ベース値の演算結果データは、報知対象のベース値における小数点第1位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、報知対象のベース値における小数点第2位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。また、上記第35の実施形態において既に説明したとおり、表示対象設定エリア276には表示種別データも設定される。表示種別データは、第1〜第4報知用表示装置201〜204の報知対象がベース値であることを示す表示(具体的には「b」の文字の表示)を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、報知対象のベース値が演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうちいずれに対応しているのかを示す表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データとを含む。第2報知用表示装置202には、報知対象のベース値が現状エリア311のベース値である場合には「L.」の文字が表示され、報知対象のベース値が第1履歴エリア312のベース値である場合には「1.」の文字が表示され、報知対象のベース値が第2履歴エリア313のベース値である場合には「2.」の文字が表示され、報知対象のベース値が第3履歴エリア314のベース値である場合には「3.」の文字が表示される。
上記第33の実施形態において図119を参照しながら既に説明したとおり、主制御基板61には、第1〜第4報知用表示装置201〜204(図53)に対応させて第5表示回路265が設けられているとともに、第1〜第5表示回路261〜265の全てに対して共通となるように1個の表示IC266が設けられている。また、上記第33の実施形態において図120(a)を参照しながら既に説明したとおり、特定制御用のワークエリア221には、第5表示回路265に供給するための表示データが格納される第5表示データバッファ275が設けられている。第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技履歴の管理結果を表示する状況である場合には、後述する第2タイマ割込み処理(図346)にて、表示対象設定エリア276に格納された表示データが読み出され、その読み出された表示データが第5表示データバッファ275(図120(a))に格納される。第5表示データバッファ275に格納された表示データは、表示IC266(図119)に送信され、当該表示データが表示IC266から第5表示回路265(図119)に提供されることにより第1〜第4報知用表示装置201〜204(図53)にて当該表示データに基づく表示が行われる。
本実施形態では、第1〜第4報知用表示装置201〜204に直近のベース値が表示されている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合、直近のベース値に対応する表示データ及び表示種別データに代えて、合計個数エリア631に格納されている合計個数データに対応する合計個数情報の表示データが表示対象設定エリア276に設定される。合計個数情報の表示データは、合計個数データにおける万の位の数字に対応する表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、合計個数データにおける千の位の数字に対応する表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データと、合計個数データにおける百の位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、合計個数データにおける十の位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。
後述する第2タイマ割込み処理(図346)にて、表示対象設定エリア276に格納された合計個数情報の表示データが読み出され、その読み出された合計個数情報の表示データが第5表示データバッファ275(図120(a))に格納される。第5表示データバッファ275に格納された合計個数情報の表示データは、表示IC266(図119)に送信され、当該合計個数情報の表示データが表示IC266から第5表示回路265(図119)に提供されることにより第1〜第4報知用表示装置201〜204(図53)にて当該合計個数情報の表示データに基づく表示が行われる。
次に、図337のタイムチャートを参照しながら第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が行われる様子を説明する。図337(a)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が行われる期間を示し、図337(b)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状エリア311におけるベース値の表示が行われる期間を示し、図337(c)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて第3履歴エリア314におけるベース値の表示が行われる期間を示し、図337(d)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて第1履歴エリア312におけるベース値の表示が行われる期間を示し、図337(e)はリセットボタン68cの操作タイミングを示す。
t1のタイミングで、図337(c)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われていた第3履歴エリア314におけるベース値の表示が終了すると、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204にて図337(b)に示すように現状エリア311に格納されている直近のベース値の表示が開始される。
その後、直近のベース値の表示が行われているt2のタイミングで図337(e)に示すようにリセットボタン68cの押圧操作が行われると、当該t2のタイミングで、図337(b)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われていた直近のベース値の表示が途中で終了するとともに、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204にて図337(a)に示すように合計個数情報の表示が開始される。既に説明したとおり、合計個数情報の表示では、第1〜第4報知用表示装置201〜204に合計個数データの上位4桁の数字が表示される。
図337(a)に示すように、合計個数情報の表示は、t2のタイミングからt3のタイミングまで表示継続期間(具体的には5秒間)に亘って行われる。第1〜第4報知用表示装置201〜204では、合計個数情報の表示が終了するt3のタイミングで、図337(b)に示すように現状エリア311に格納されている直近のベース値の表示が開始される。図337(b)に示すように直近のベース値の表示は、合計個数情報の表示が開始される前に直近のベース値の表示が行われていた期間(t1のタイミングからt2のタイミングまでの期間)の長さに関わらず、t3のタイミングからt4のタイミングまでベース値の表示継続期間(具体的には5秒間)に亘って行われる。第1〜第4報知用表示装置201〜204では、直近のベース値の表示が終了するt4のタイミングで、図337(d)に示すように第1履歴エリア312におけるベース値の表示が開始される。
上記のとおり、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近のベース値の表示が行われている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が行われる。遊技ホールの管理者は、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示されている直近のベース値がベース値の理論値範囲から外れていることを発見した場合にリセットボタン68cを押圧操作して合計個数データの上位4桁の数字を表示させて、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
合計個数情報の表示が終了した後、第1〜第4報知用表示装置201〜204では直近のベース値の表示が行われる。これにより、合計個数情報の表示に基づいて直近のベース値についての収束の程度を把握した後に、再び直近のベース値を確認可能とすることができる。合計個数情報の表示が終了した後に開始される直近のベース値の表示は、合計個数情報の表示が開始されるまでに直近のベース値が表示されていた期間に関わらず、ベース値の表示継続期間(具体的には5秒間)に亘って行われる。合計個数情報の表示が終了した後に直近のベース値についての表示継続期間の計測が再開される構成とすると、合計個数情報の表示が開始されるまでに直近のベース値が表示されていた期間に応じて当該合計個数情報の表示終了後における直近のベース値についての表示継続期間が変動することとなる。当該構成では、直近のベース値の表示が終了する直前にリセットボタン68cの押圧操作を行って合計個数情報の表示を開始させた場合、当該合計個数情報の表示終了後における直近のベース値についての表示継続期間が極端に短くなってしまう。これに対して本実施形態では、合計個数情報の表示が終了した後に直近のベース値についての表示継続期間の計測が新たに開始される構成である。このため、直近のベース値の表示が終了する直前にリセットボタン68cの押圧操作を行って合計個数情報の表示を開始させた場合においても、当該合計個数情報の表示が終了した後に表示される直近のベース値の表示期間が極端に短くなってしまうことを防止することができる。
上述したとおり、本実施形態においても演算初期表示が行われる。上記第33の実施形態と同様に、非特定制御用のワークエリア223には演算初期フラグが設けられている。演算初期フラグは、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。演算初期フラグに「1」がセットされている状態は、当該遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が初期基準個数に達していない状態に対応している。演算初期フラグに「1」がセットされている場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では、直近のベース値の表示において演算初期表示が行われる。
上記第35の実施形態において図127(a)を参照しながら既に説明したとおり、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近のベース値の表示が行われる場合、第1報知用表示装置201には「b」の文字が表示され、第2報知用表示装置202には「L.」の文字が表示され、第3報知用表示装置203にはベース値の小数点第1位の数字が表示され、第4報知用表示装置204ではベース値の小数点第2位の数字が表示される。演算初期表示では、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202において表示対象となる文字(「b」及び「L.」の文字)の点滅表示が行われる。算出期間が開始された直後においてはベース値を算出するための遊技履歴の情報が少ないため、ベース値の実測値がベース値の理論値範囲から大きく外れた値となり得る。これに対して、このように算出期間が開始された直後においては演算初期表示を行わせることで、算出期間が開始された直後であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。遊技ホールの管理者は、演算初期表示が行われている場合には、リセットボタン68cの操作を行わなくても、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示されている直近のベース値についての収束の程度が低いことを把握することができる。
次に、主側CPU63の内部構成について説明する。上記第15の実施形態において既に説明したとおり、主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。なお、フラグレジスタの情報量は1バイトとなっている。
本実施形態における主側CPU63は、プログラムカウンタと、命令レジスタと、命令デコーダとを備えている。主側CPU63は、プログラムカウンタが示す番地に設定されている命令を命令レジスタに格納し、プログラムカウンタを次に実行する命令まで進める。命令デコーダは、命令レジスタに格納された命令をデコードして、そのデコード結果に応じて主側CPU63の各部を制御する。これにより、主側CPU63において各種命令が実行される。
本実施形態では、非特定制御に対応する処理として、後述する第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL807にて実行される試射試験実行処理(図339)と、当該第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL821にて実行される管理実行処理(図340)と、後述する残余処理(図347)のステップSM806にて実行される集計除算実行処理(図348)とが存在しており、主側CPU63は、CALLI命令により、これら3つの非特定制御に対応する処理を実行する。なお、試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)及び集計除算実行処理(図348)の処理内容については後述する。
CALLI命令により非特定制御に対応する処理が実行される場合、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、後述する第1タイマ割込み処理(図338)及び後述する第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止される。そして、非特定制御用のプログラムに設定されている非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、又は集計除算実行処理(図348))に対応するサブルーチンのプログラムが実行される。
フラグレジスタの情報を非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、又は集計除算実行処理(図348))のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該非特定制御に対応する処理のコールや当該非特定制御に対応する処理の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。また、非特定制御に対応する処理のプログラムが開始される前に第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止することにより、非特定制御に対応する処理の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
CALLI命令により非特定制御に対応する処理を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、非特定制御に対応する処理の実行前に主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、当該非特定制御に対応する処理のプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、非特定制御に対応する処理のプログラムを開始させるための命令とを個別に設ける場合と比較して、非特定制御に対応する処理を実行するために第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラム及び残余処理(図347)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラム及び残余処理(図347)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
本実施形態において主側CPU63は、非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、又は集計除算実行処理(図348))が終了するとともに特定制御に対応する処理に復帰する場合、RETI命令を実行する。RETI命令が実行されることにより、当該非特定制御に対応する処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰するとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
非特定制御に対応する処理が終了するとともに特定制御に対応する処理に復帰する場合にRETI命令を実行する構成であることにより、一の命令(「RETI」)により、当該非特定制御に対応する処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えることができる。このため、非特定制御に対応する処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための命令とを個別に設ける場合と比較して、非特定制御に対応する処理のプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、非特定制御に対応する処理のプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
次に、主側CPU63にて実行される第1タイマ割込み処理(図338)の説明に先立ち、非特定制御用のワークエリア223に設けられた試射試験情報エリア633(図336(a))について説明する。
試射試験情報エリア633は、試射試験において外部装置である試射試験装置(図示略)に出力するための試射試験情報が格納されるエリアである。試射試験は、パチンコ機10が遊技ホールに設置されるよりも前に行われる。試射試験が行われている状況では、主制御装置60のMPU62の出力側から中継基板(図示略)を介して外部装置である試射試験装置に対して試射試験情報が出力される。試射試験情報は、全遊技状態におけるパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の数を示す情報、全遊技状態における遊技球の払出個数を示す情報、低確大当たり結果が発生したことを示す情報、低入賞高確大当たり結果が発生したことを示す情報、及び最有利大当たり結果が発生したことを示す情報を含む。ここで、全遊技状態とは、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態と、開閉実行モードである遊技状態と、高頻度サポートモードである遊技状態とである。
次に、主側CPU63にて実行される第1タイマ割込み処理(図338)について説明する。上記第33の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として、第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される第1タイマ割込み処理(図338)と、第2割込み周期である2ミリ秒周期で定期的に起動される第2タイマ割込み処理(図346)とが存在している。第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理はいずれもメイン処理(図132)に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理は第2タイマ割込み処理に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の両方が実行されていない状況において第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)及び第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理よりも優先して起動される処理であると言える。
図338は主側CPU63にて実行される第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。第1タイマ割込み処理におけるステップSL801〜ステップSL821の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。本実施形態では、第1タイマ割込み処理の起動に際して第1割込み処理及び第2割込み処理(図346)の起動が禁止されない。このため、第1タイマ割込み処理に対して第2タイマ割込み処理が割り込んで起動することが可能となっている。後述する第2タイマ割込み処理(図346)では、上記第35の実施形態と同様に、第1〜第5表示回路261〜265に対して表示データを提供するための処理が実行される。上記第33の実施形態において既に説明したとおり、第1〜第5表示回路261〜265は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付く構成である。当該構成において、第2タイマ割込み処理の起動が遅延することを防止することにより、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示にちらつきが生じてしまうことが防止されている。
第1タイマ割込み処理(図338)におけるステップSL801〜ステップSL805及びステップSL808〜ステップSL820の各種処理は、CALLS命令により実行される。CALLS命令によりこれらの処理を実行する構成であることにより、CALL命令(コール命令)によりこれらの処理を実行する構成と比較して、第1タイマ割込み処理(図338)を実行するためのプログラムのデータ容量を減らすことができる。なお、第1タイマ割込み処理におけるステップSL801〜ステップSL805及びステップSL808〜ステップSL820の各種処理をCALL命令(コール命令)により実行する構成としてもよい。
ステップSL801では、CALLS命令により停電情報記憶処理を実行することで停電監視を実行する(ステップSL801)。停電情報記憶処理では、具体的には、上記第30の実施形態における停電情報記憶処理(図101)と同様に、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存する。
ステップSL801にて停電情報記憶処理を行った後、CALLS命令により抽選用乱数更新処理を実行する(ステップSL802)。抽選用乱数更新処理では、上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)の抽選用乱数更新処理(ステップS302)と同様に、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の各数値情報の更新を行う。
その後、CALLS命令により乱数初期値更新処理を実行する(ステップSL803)。乱数初期値更新処理では、上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)の乱数初期値更新処理(ステップS303)と同様に、乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新する。その後、CALLS命令により変動用カウンタ更新処理を実行する(ステップSL804)。変動用カウンタ更新処理では、上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)の変動用カウンタ更新処理(ステップS304)と同様に、変動種別カウンタCSの数値情報を更新する。
その後、CALLS命令により不正検知処理を実行する(ステップSL805)。不正検知処理では、上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)の不正検知処理(ステップS305)と同様に、不正用の監視対象として設定されている事象が発生しているか否かを監視する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、これら複数種類の事象のうちいずれかが発生していることを確認することで、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする。遊技停止フラグは、第1タイマ割込み処理(図338)においてステップSL806にて肯定判定をしてステップSL807〜ステップSL821の処理を実行しない状況、すなわち遊技を進行させるための処理の実行を停止すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、ステップSL807〜ステップSL821の処理が実行されない状況となる。
ステップSL805にて不正検知処理を行った後、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSL806)。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図132)のステップS8803にて「1」がセットされるとともに、ステップS8820にて「0」クリアされるフラグである。ステップSL806にて肯定判定を行った場合には、ステップSL807〜ステップSL821の処理を実行することなく本第1タイマ割込み処理を終了する。
一方、ステップSL806にて否定判定を行った場合には、CALLI命令により、後述する試射試験実行処理(図339)を実行する(ステップSL807)。上述したとおり、試射試験実行処理(図339)は、非特定制御に対応する処理である。
CALLI命令により試射試験実行処理(図339)が実行される場合、まず主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。既に説明したとおり、フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を試射試験実行処理(図339)のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該試射試験実行処理(図339)のコールや当該試射試験実行処理(図339)の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
CALLI命令により試射試験実行処理(図339)が実行される場合には、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避された後、第1タイマ割込み処理(図338)及び後述する第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止される。これにより、非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理(図339)の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
CALLI命令により試射試験実行処理(図339)が実行される場合には、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避され、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止された後、後述する試射試験実行処理(図339)に対応するプログラムが開始される。
このように、CALLI命令により試射試験実行処理(図339)を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止される。そして、試射試験実行処理(図339)に対応するプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、試射試験実行処理(図339)のプログラムを開始するための命令とを個別に設ける場合と比較して、試射試験実行処理(図339)を実行するために第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
図339は主側CPU63にて実行される試射試験実行処理を示すフローチャートである。なお、試射試験実行処理におけるステップSL901〜ステップSL916の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSL901〜ステップSL907では、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901〜ステップS3907と同一の処理を実行する。具体的には、まず「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとして、非特定制御用のスタックエリア224(図68)における最後のアドレスの情報であるY(u+2)を設定する(ステップSL901)。上記第15の実施形態において既に説明したとおり、スタックポインタは、スタックエリア222,224(図68)においてプッシュ命令による情報の書き込み対象となる記憶エリアを主側CPU63にて特定するためのアドレスの情報が設定されるエリアである。プッシュ命令が行われる度にスタックポインタの情報が、次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新され、ポップ命令が行われる度にスタックポインタの情報が、前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新される。また、非特定制御用のスタックエリア224を使用する場合、記憶対象となる情報は非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に非特定制御用のスタックエリア224における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップSL901では、非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの情報をスタックポインタに設定する。
その後、「LD (_WABUF),WA」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたWAバッファに退避させる(ステップSL902)。また、「LD (_BCBUF),BC」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたBCバッファに退避させる(ステップSL903)。また、「LD
(_DEBUF),DE」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたDEバッファに退避させる(ステップSL904)。また、「LD (_HLBUF),HL」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたHLバッファに退避させる(ステップSL905)。また、「LD (_IXBUF),IX」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIXバッファに退避させる(ステップSL906)。また、「LD (_IYBUF),IY」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIYバッファに退避させる(ステップSL907)。
既に説明したとおり、主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップSL902〜ステップSL907では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させている。なお、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報量はいずれも2バイトとなっている。
これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理である試射試験処理(ステップSL908)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報を試射試験処理(ステップSL908)の実行に先立ち非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報を試射試験処理(ステップSL908)が開始される前に退避させることが可能となる。よって、試射試験処理(ステップSL908)の実行に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、試射試験処理(ステップSL908)が終了する場合には非特定制御用のワークエリア223に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態を試射試験処理(ステップSL908)が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理である試射試験処理(ステップSL908)にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、非特定制御用のワークエリア223においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、試射試験処理(ステップSL908)に際して利用可能となる非特定制御用のワークエリア223の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。なお、当然のことながら主側CPU63における各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうちWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタについては、非特定制御に対応する処理が開始される前に設定された情報が当該非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理が再開されるまで記憶保持される。
また、レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、既に説明したとおり情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
ステップSL902〜ステップSL907の処理を実行した後は、試射試験処理を実行する(ステップSL908)。試射試験処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されている試射試験処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては試射試験処理の実行後における試射試験実行処理(図339)の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、試射試験処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す試射試験実行処理(図339)のプログラムに復帰する。
試射試験処理(ステップSL908)は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。試射試験処理(ステップSL908)では、試射試験情報を生成し、その生成した試射試験情報を非特定制御用のワークエリア223における試射試験情報エリア633に格納する。既に説明したとおり、試射試験情報は、全遊技状態におけるパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の数を示す情報、全遊技状態における遊技球の払出個数を示す情報、低確大当たり結果が発生したことを示す情報、低入賞高確大当たり結果が発生したことを示す情報、及び最有利大当たり結果が発生したことを示す情報を含む。既に説明したとおり、全遊技状態とは、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態と、開閉実行モードである遊技状態と、高頻度サポートモードである遊技状態とである。試射試験情報エリア633に格納された試射試験情報は、第1タイマ割込み処理(図338)のポート出力処理(ステップSL808)にて試射試験装置に出力される。
ステップSL908にて試射試験処理を実行した後は、「LD SP,Y(r+β)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+β)を設定する(ステップSL909)。Y(r+β)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222(図68)におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL807にて試射試験実行処理のサブルーチンが実行される直前において特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報量は常に一定であり、それに伴って当該タイミングにおける主側CPU63のスタックポインタの情報(すなわちスタックポインタの値)は一定である。この場合に特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報としては、例えば試射試験実行処理(図339)が終了した後における第1タイマ割込み処理(図338)の戻り番地の情報が挙げられる。スタックポインタの上記一定の情報がY(r+β)となっている。したがって、非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理(図339)が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には、その一定の情報であるY(r+β)を主側CPU63のスタックポインタに設定することで、当該スタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の情報に復帰させることが可能となる。このように固定の情報をスタックポインタに設定することによって当該スタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の情報に復帰させる構成とすることで、非特定制御に対応する処理を開始する前に特定制御に対応する主側CPU63のスタックポインタの情報を主側RAM65に退避させる必要がなくなる。よって、処理負荷を軽減させることが可能となるとともに当該退避させるための領域を主側RAM65において確保する必要がなくなる。
その後、ステップSL910〜ステップSL915では、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3910〜ステップS3915と同一の処理を実行する。具体的には、「LD WA,(_WABUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のWAバッファに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップSL910)。また「LD BC,(_BCBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のBCバッファに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップSL911)。また「LD DE,(_DEBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のDEバッファに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップSL912)。また「LD HL,(_HLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のHLバッファに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップSL913)。また「LD IX,(_IXBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIXバッファに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップSL914)。また「LD IY,(_IYBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIYバッファに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップSL915)。ステップSL910〜ステップSL915の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
既に説明したとおり、非特定制御に対応する処理として、試射試験実行処理(第1タイマ割込み処理(図338)におけるステップSL807)と、後述する管理実行処理(第1タイマ割込み処理(図338)におけるステップSL821)と、後述する集計除算実行処理(後述する残余処理(図347)におけるステップSM806)とが存在している。これら非特定制御に対応する処理が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報は、特定制御に対応する処理が再開される場合に主側RAM65に退避されない。これにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222において上記情報を退避させるための記憶エリアを確保する必要が生じない。
また、非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理)が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報は、特定制御に対応する処理への復帰後において非特定制御に対応する処理が再度開始された場合に利用されない情報である。つまり、特定制御に対応する処理を間に挟んで実行される非特定制御に対応する処理の複数回の処理回において必要な情報は非特定制御用のワークエリア223又は非特定制御用のスタックエリア224に記憶されており、主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタには記憶されていない。したがって、非特定制御に対応する処理が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報が主側RAM65に退避されないとしても、非特定制御に対応する処理を実行する上で問題が生じない。
ステップSL915の処理を行った後、「RETI」として、RETI命令を実行して(ステップSL916)、本試射試験実行処理を終了する。既に説明したとおり、RETI命令が実行されることにより、試射試験実行処理(図339)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰するとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
RETI命令を実行する構成であることにより、一の命令(「RETI」)により、試射試験実行処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えることができる。このため、試射試験実行処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための命令とを個別に設ける場合と比較して、試射試験実行処理に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、試射試験実行処理に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
上述したとおり、RETI命令が実行されることにより第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生が許可される。このため、非特定制御に対応する処理が残っている状況においてRETI命令が実行されてしまうと非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)又は第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまう。これに対して、非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理(図339)の最後のステップであるステップSL916にてRETI命令を実行する構成であることにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)又は第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまうことを防止しながら、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰した状態で特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)に戻すことができる。
第1タイマ割込み処理(図338)の説明に戻り、ステップSL807にて試射試験実行処理(図339)を行った後、ステップSL808では、CALLS命令により、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、試射試験処理(試射試験実行処理(図339)のステップSL908)にて非特定制御用のワークエリア223における試射試験情報エリア633に格納された試射試験情報を外部装置である試射試験装置に対して出力するための処理を実行する。既に説明したとおり、試射試験情報は中継基板(図示略)を介して試射試験装置に対して出力される。なお、試射試験装置が接続されていない場合には、試射試験処理(試射試験実行処理(図339)のステップSL908)にて生成された試射試験情報が出力されることなくクリアされる。
ステップSL808におけるポート出力処理では、上記第35の実施形態の第1タイマ割込み処理(図133)におけるポート出力処理(ステップS8907)と同様に、前回の第1タイマ割込み処理(図338)において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
その後、CALLS命令により、読み込み処理を実行する(ステップSL809)。読み込み処理では、上記第35の実施形態の第1タイマ割込み処理(図133)における読み込み処理(ステップS8908)と同様に、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、CALLS命令により、入球検知処理を実行する(ステップSL810)。入球検知処理では、上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)の入球検知処理(ステップS309)と同様に、各入球検知センサ42a〜49aから受信している信号を読み込み、その読み込み結果に基づいて、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入球の有無を特定する。
その後、ステップSL811〜ステップSL816では、CALLS命令により、上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8910〜ステップS8915と同一の処理を実行する。その後、CALLS命令により、合計個数表示用設定処理(図343)を実行する(ステップSL817)。合計個数表示用設定処理では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて上述した合計個数情報の表示が行われるようにするための設定を行う。なお、合計個数表示用設定処理(図343)の詳細については後述する。その後、ステップSL818〜ステップSL820では、CALLS命令により、上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8916〜ステップS8918と同一の処理を実行する。
その後、CALLI命令により、管理実行処理(図340)を実行して(ステップSL821)、本第1タイマ割込み処理を終了する。上述したとおり、管理実行処理(図340)は、非特定制御に対応する処理である。
CALLI命令により管理実行処理(図340)が実行される場合、まず主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。当該フラグレジスタの情報を管理実行処理(図340)のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該管理実行処理(図340)のコールや当該管理実行処理(図340)の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
CALLI命令により管理実行処理(図340)が実行される場合には、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避された後、第1タイマ割込み処理(図338)及び後述する第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止される。これにより、非特定制御に対応する処理である管理実行処理(図340)の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
CALLI命令により管理実行処理(図340)が実行される場合には、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止された後、後述する管理実行処理(図340)に対応するプログラムが開始される。
このように、CALLI命令により管理実行処理(図340)を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、後述する管理実行処理(図340)に対応するプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、管理実行処理(図340)のプログラムを開始するための命令とを個別に設ける場合と比較して、管理実行処理(図340)を実行するために第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
図340は主側CPU63にて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップSM101〜ステップSM116の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSM101〜ステップSM115では、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901〜ステップS3915と同一の処理を実行する。具体的には、まず「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップSM101)。既に説明したとおり、Y(u+2)は、非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの情報である。
その後、「LD (_WABUF),WA」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたWAバッファに退避させる(ステップSM102)。また、「LD (_BCBUF),BC」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたBCバッファに退避させる(ステップSM103)。また、「LD
(_DEBUF),DE」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたDEバッファに退避させる(ステップSM104)。また、「LD (_HLBUF),HL」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたHLバッファに退避させる(ステップSM105)。また、「LD (_IXBUF),IX」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIXバッファに退避させる(ステップSM106)。また、「LD (_IYBUF),IY」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIYバッファに退避させる(ステップSM107)。
ステップSM102〜ステップSM107の処理を実行することにより、主側CPU63に存在している各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させることができる。これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップSM108)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報をチェック処理(ステップSM108)の実行に先立ち非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報をチェック処理(ステップSM108)が開始される前に退避させることが可能となる。よって、チェック処理(ステップSM108)の実行に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、チェック処理(ステップSM108)が終了する場合には非特定制御用のワークエリア223に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態をチェック処理(ステップSM108)が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップSM108)にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、非特定制御用のワークエリア223においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、チェック処理(ステップSM108)に際して利用可能となる非特定制御用のワークエリア223の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。なお、当然のことながら主側CPU63における各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうちWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタについては、チェック処理(ステップSM108)が開始される前に設定された情報が当該チェック処理(ステップSM108)が終了して特定制御に対応する処理が再開されるまで記憶保持される。
また、レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、既に説明したとおり情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
ステップSM102〜ステップSM107の処理を実行した後は、チェック処理(図341)を実行する(ステップSM108)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理(図340)の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、チェック処理(ステップSM108)が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理(図340)のプログラムに復帰する。チェック処理(図341)の詳細については後に説明する。
チェック処理を実行した後は、「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップSM109)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL821にて管理実行処理のサブルーチンが実行される直前において特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報量は常に一定であり、それに伴って当該タイミングにおける主側CPU63のスタックポインタの情報(すなわちスタックポインタの値)は一定である。この場合に特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報としては、例えば管理実行処理(図340)が終了した後における第1タイマ割込み処理(図338)の戻り番地の情報が挙げられる。スタックポインタの上記一定の情報がY(r+α)となっている。したがって、非特定制御に対応する処理である管理実行処理(図340)が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には、その一定の情報であるY(r+α)を主側CPU63のスタックポインタに設定することで、当該スタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の情報に復帰させることが可能となる。このように固定の情報をスタックポインタに設定することによって当該スタックポインタの情報を管理実行処理(図340)が開始される直前の情報に復帰させる構成とすることで、管理実行処理(図340)を開始する前に特定制御に対応する主側CPU63のスタックポインタの情報を主側RAM65に退避させる必要がなくなる。よって、処理負荷を軽減させることが可能となるとともに当該退避させるための領域を主側RAM65において確保する必要がなくなる。
その後、「LD WA,(_WABUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のWAバッファに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップSM110)。また「LD BC,(_BCBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のBCバッファに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップSM111)。また「LD DE,(_DEBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のDEバッファに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップSM112)。また「LD HL,(_HLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のHLバッファに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップSM113)。また「LD IX,(_IXBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIXバッファに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップSM114)。また「LD IY,(_IYBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIYバッファに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップSM115)。ステップSM110〜ステップSM115の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
その後、「RETI」として、RETI命令を実行して(ステップSM116)、本管理実行処理を終了する。RETI命令が実行されることにより、管理実行処理(図340)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰するとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
RETI命令を実行する構成であることにより、一の命令(「RETI」)により、管理実行処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えることができる。このため、管理実行処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための命令とを個別に設ける場合と比較して、管理実行処理に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、管理実行処理に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
上述したとおり、RETI命令が実行されることにより第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生が許可される。このため、非特定制御に対応する処理が残っている状況においてRETI命令が実行されてしまうと非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)又は第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまう。これに対して、非特定制御に対応する処理である管理実行処理(図340)の最後のステップであるステップSM116にてRETI命令を実行する構成であることにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)又は第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまうことを防止しながら、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰した状態で特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)に復帰させることができる。
図341は管理実行処理(図340)のステップSM108にてサブルーチンのプログラムが呼び出されることにより実行されるチェック処理を示すフローチャートである。なお、チェック処理におけるステップSM201〜ステップSM206の処理はサブルーチンの処理も含めて、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。また、サブルーチンの処理を実行する場合には当該サブルーチンの処理の実行後における戻り番地の情報を非特定制御用のスタックエリア224において主側CPU63の現状のスタックポインタの値に対応する記憶エリアに書き込むとともに、当該スタックポインタの値を次の順番の記憶対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。また、サブルーチンの処理が完了した場合には主側CPU63の現状のスタックポインタの値に対して手前の順番の値に対応する記憶エリアから戻り番地の情報を読み出してその戻り番地の情報に対応するプログラムに復帰するとともに、当該スタックポインタの値をその戻り番地の情報の読み出し元となった記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
チェック処理(図341)では、前扉枠14が開放状態である場合には(ステップSM201:YES)、通常の入球管理処理(ステップSM204)を実行することなく、後述する結果演算処理(ステップSM205)及び表示用処理(ステップSM206)を実行する。上記第15の実施形態において既に説明したとおり、前扉枠14に設けられた窓パネル52の裏面と遊技盤24の前面によって前後に区画された空間によって遊技領域PAが形成されているため、前扉枠14が開放状態となった場合には遊技領域PAが前方に向けて開放された状態となりその状況で遊技領域PAに向けて遊技球が発射されたとしてもその遊技球は遊技領域PAを正常に流下することはできない。また、前扉枠14が開放状態である状況で入球部24a,31〜34への遊技球の入球が発生する場合というのは、メンテナンスや不具合の解消のために遊技ホールの管理者により前扉枠14が開放状態とされて手入れなどにより遊技球の入球が発生する場合である。このような遊技球の入球は正規の遊技の実行状況における遊技球の入球ではないため、そのような遊技球の入球を管理対象とする必要がない。したがって、チェック処理では上記のとおり前扉枠14が開放状態である場合には通常の入球管理処理(ステップSM204)を実行しない。
一方、前扉枠14が開放状態でない場合(ステップSM201:NO)には、開閉実行モード中であるか否かを判定し(ステップSM202)、開閉実行モード中でない場合(ステップSM202:NO)には、高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(ステップSM203)。開閉実行モード中である場合(ステップSM202:YES)、又は高頻度サポートモード中である場合(ステップSM203:YES)には、通常の入球管理処理(ステップSM204)を実行することなく結果演算処理(ステップSM205)及び表示用処理(ステップSM206)を実行する。一方、前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない場合(ステップSM201〜ステップSM203:NO)には、通常の入球管理処理を実行する(ステップSM204)。
通常の入球管理処理(ステップSM204)では、上記第15の実施形態における通常の入球管理処理(図74)と同様の処理を実行する。具体的には、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4101:YES)、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4103:YES)、又は第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4105:YES)に、通常用の一般入賞カウンタ231aの値を1加算する(ステップS4102、ステップS4104、ステップS4106)。また、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4107:YES)に、通常用の特電入賞カウンタ231bの値を1加算し(ステップS4108)、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4109:YES)に、通常用の第1作動カウンタ231cの値を1加算し(ステップS4110)、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4111:YES)に、通常用の第2作動カウンタ231dの値を1加算し(ステップS4112)、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4113:YES)に、通常用のアウトカウンタ231eの値を1加算する(ステップS4114)。
以上のように通常の入球管理処理(ステップSM204)が実行されることにより、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における一般入賞口31への遊技球の入球個数が通常用の一般入賞カウンタ231aを利用して計測され、特電入賞装置32への遊技球の入球個数が通常用の特電入賞カウンタ231bを利用して計測され、第1作動口33への遊技球の入球個数が通常用の第1作動カウンタ231cを利用して計測され、第2作動口34への遊技球の入球個数が通常用の第2作動カウンタ231dを利用して計測され、アウト口24aへの遊技球の入球個数が通常用のアウトカウンタ231eを利用して計測される。これにより、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における各入球部24a,31〜34への入球履歴を主側CPU63にて把握することが可能となる。
チェック処理(図341)の説明に戻り、ステップSM201〜ステップSM203のいずれかにて肯定判定を行った場合、又はステップSM204の処理を行った場合には、結果演算処理を実行する(ステップSM205)。図342は結果演算処理を示すフローチャートである。なお、結果演算処理におけるステップSM301〜ステップSM315の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
結果演算処理では、まず非特定制御用のワークエリア223に設けられたシフト待ちフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM301)。シフト待ちフラグは、結果演算処理(図342)の開始時にデータシフト処理(ステップSM302)を実行すべきことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。シフト待ちフラグには、管理開始フラグの値が「0」である状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数である300個に達した場合に後述するステップSM311にて「1」がセットされる。また、シフト待ちフラグには、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数である60000個に達した場合に後述するステップSM317にて「1」がセットされる。
ステップSM301にて肯定判定を行った場合には、データシフト処理を実行する(ステップSM302)。本実施形態では、後述する残余処理(図347)の中で後述する集計除算処理(図349)が実行されることにより直近のベース値が算出され、その算出されたベース値が非特定制御用のワークエリア223における現状エリア311に格納される。また、本実施形態では、第1タイマ割込み処理(図338)が終了した後、当該第1タイマ割込み処理(図338)の次の処理回が開始されるまでの間に後述する残余処理(図347)におけるステップSM801〜ステップSM808の処理が少なくとも1回は実行されるように、第1タイマ割込み処理(図338)の実行期間及び残余処理(図347)の実行期間が調整されている。このため、シフト待ちフラグに「1」がセットされた状態で第1タイマ割込み処理(図338)が終了した場合、当該第1タイマ割込み処理(図338)の次の処理回が開始されるまでの間に、現状エリア311に今回終了した算出期間における最終的なベース値が格納されている状態となる。このため、データシフト処理(ステップSM302)は、現状エリア311に今回終了した算出期間における最終的なベース値が格納されている状態で行われる。
ステップSM302におけるデータシフト処理では、上記第35の実施形態におけるデータシフト処理(結果演算処理(図130)のステップS8607及びステップS8614)と同様に、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトする。これにより、2回前の算出期間における最終的なベース値が3回前の算出期間における最終的なベース値として第3履歴エリア314に記憶され、1回前の算出期間における最終的なベース値が2回前の算出期間における最終的なベース値として第2履歴エリア313に記憶され、現状の算出期間において最後に算出されたベース値が1回前の算出期間における最終的なベース値として第1履歴エリア312に記憶される。データシフト処理では、上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。また、ステップSM306におけるデータシフト処理では、上記のような情報のシフト処理を行った後、現状エリア311を「0」クリアする。
但し、管理開始フラグの値が「0」である状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数である300個に達したことに基づいてシフト待ちフラグに「1」がセットされていた場合には、基本的に第1〜第3履歴エリア312〜314にベース値の情報が記憶されていないため、実質的に、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況における算出期間の最終的なベース値の第1履歴エリア312へのシフトのみが行われる。
その後、シフト待ちフラグを「0」クリアする(ステップSM303)。これにより、データシフト処理(ステップSM302)の実行が待機されている状態が解除される。ステップSM301にて否定判定を行った場合、又はステップSM303の処理を実行した場合には、合計払出個数の演算処理を実行する(ステップSM304)。合計払出個数の演算処理では、非特定制御用のワークエリア223の通常用カウンタエリア231(図336(a))における通常用の一般入賞カウンタ231a、通常用の特電入賞カウンタ231b、通常用の第1作動カウンタ231c及び通常用の第2作動カウンタ231dの値に基づいて、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技球の合計払出個数を算出する。当該合計払出個数の算出方法については、既に説明したとおりである。
その後、ステップSM304にて算出した合計払出個数の情報である合計払出個数情報を非特定制御用のワークエリア223における合計払出個数エリア632に格納する(ステップSM305)。既に説明したとおり、合計払出個数エリア632は、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技球の合計払出個数を示す数値情報である合計払出個数情報が格納されるカウンタである。
その後、合計個数の演算処理を実行する(ステップSM306)。合計個数の演算処理では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)を算出する。具体的には、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を合計することで合計個数データを算出する。既に説明したとおり、合計個数情報は、「0」〜「65535」のいずれかである2バイトの数値情報である。その後、ステップSM306にて算出した合計個数データを非特定制御用のワークエリア223における合計個数エリア631に格納する(ステップSM307)。
その後、ステップSM308〜ステップSM310では、上記第35の実施形態における結果演算処理(図130)のステップS8603、ステップS8605及びステップS8606と同様の処理を実行する。具体的には、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM308)。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、管理開始フラグは、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が管理開始フラグを含めて「0」クリアされて初期化された場合にも管理開始フラグの値は「0」となる。管理開始フラグが「0」の値である状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数である300個となることで管理開始フラグに「1」がセットされる。また、管理開始フラグに「1」がセットされる場合に、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が「0」クリアされてベース値の新たな算出期間が開始される。これにより、パチンコ機10の出荷段階における動作チェックの影響が、パチンコ機10の出荷後において通常の遊技が行われている状況におけるベース値に対して及びづらくさせることが可能となる。
その後、合計個数の演算処理(ステップSM306)にて算出した合計個数が管理開始基準個数である300個よりも多い個数であるか否かを判定し(ステップSM309)、当該合計個数が管理開始基準個数よりも多い個数である場合(ステップSM309:YES)には、非特定制御用のワークエリア223における管理開始フラグに「1」をセットする(ステップSM310)。これにより、次回以降の結果演算処理(図342)ではステップSM308にて肯定判定が行われてステップSM313以降の処理が実行されることとなる。
ステップSM310の処理を行った後、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト待ちフラグに「1」をセットする(ステップSM311)。これにより、結果演算処理(図342)の次の処理回ではステップSM301にて肯定判定が行われて上述したデータシフト処理(ステップSM302)が実行されることとなる。その後、各種カウンタのクリア処理を実行する(ステップSM312)。当該クリア処理では、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする。
ステップSM308にて肯定判定をした場合には、合計個数の演算処理(ステップSM306)にて算出した合計個数が初期基準個数である6000個よりも多い個数であるか否かを判定する(ステップSM313)。ステップSM313にて否定判定をした場合には非特定制御用のワークエリア223における演算初期フラグに「1」をセットし(ステップSM314)、ステップSM313にて肯定判定をした場合には当該演算初期フラグを「0」クリアする(ステップSM315)。既に説明したとおり、演算初期フラグは、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSM314の処理を実行した場合、又はステップSM315の処理を実行した場合には、合計個数エリア631に格納されている合計個数データに基づいて、合計個数の演算処理(ステップSM306)にて算出した合計個数がシフト基準個数である60000個以上であるか否かを判定し(ステップSM316)、当該合計個数がシフト基準個数以上である場合(ステップSM316:YES)には、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト待ちフラグに「1」をセットする(ステップSM317)。これにより、結果演算処理(図342)の次の処理回ではステップSM301にて肯定判定が行われて上述したデータシフト処理(ステップSM302)が実行されることとなる。その後、各種カウンタのクリア処理を実行して(ステップSM318)、本結果演算処理を終了する。各種カウンタのクリア処理では、ステップSM312における各種カウンタのクリア処理と同様に、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする。
上記のとおり、ベース値の算出期間が終了した場合には、シフト待ちフラグに「1」がセットされるとともに、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が「0」クリアされる。ベース値の算出期間が終了した処理回で通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をリセットして次の算出期間を開始させることにより、ベース値の算出期間が切り替わるタイミングで遊技領域PAから排出された遊技球が計測されなくなってしまう事態を回避することができる。また、ベース値の算出期間が終了した処理回ではシフト待ちフラグに「1」をセットして結果演算処理を終了し、シフト待ちフラグに「1」がセットされている状態で開始される結果演算処理の次回の処理回にてデータシフト処理が実行される。第1タイマ割込み処理(図338)が終了した後、当該第1タイマ割込み処理の次の処理回が開始されるまでの間に後述する残余処理(図347)が少なくとも1回は実行される。このため、終了した算出期間における最終的なベース値が現状エリア311に格納されている状態でデータシフト処理(ステップSM302)を実行することができる。これにより、データシフト処理(ステップSM302)にて現状エリア311から第1履歴エリア312にシフトされるベース値を今回終了した算出期間における最終的なベース値とすることができる。
チェック処理(図341)の説明に戻り、ステップSM205にて結果演算処理を実行した後、後述する表示用処理を実行して(ステップSM206)、本チェック処理を終了する。
次に、主側CPU63にて実行される表示用処理(図344)の説明に先立ち、第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL817にて実行される合計個数表示用設定処理について図343のフローチャートを参照しながら説明する。なお、合計個数表示用設定処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
合計個数表示用設定処理では、まず第1タイマ割込み処理(図338)における読み込み処理(ステップSL809)の結果に基づいて、リセットボタン68cの押圧操作が行われたか否かを判定する(ステップSM401)。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、リセットボタン68cには図示しないセンサが設けられており、当該センサによりリセットボタン68cが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを特定する。ステップSM401では、読み込み処理(ステップSL809)においてリセットボタン68cの状態を検知する検知センサから受信している信号のOFF状態からON状態への立ち上がりが検出されていた場合にリセットボタン68cの押圧操作が行われたと判定する。
ステップSM401にて肯定判定を行った場合には、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM402)。上記第35の実施形態と同様に、設定確認表示フラグは、主側CPU63にて設定確認用処理(図136)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況は、設定確認用処理(図136)を実行している状況に対応している。設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSM402:NO)には、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM403)。上記第35の実施形態と同様に、設定更新表示フラグは、主側CPU63にて設定値更新処理(図137)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況は、設定値更新処理(図137)を実行している状況に対応している。
ステップSM403にて否定判定を行った場合には、非特定制御用のワークエリア223における表示対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップSM404)。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、表示対象カウンタは、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値のうち第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象となるベース値を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。具体的には表示対象カウンタの値が「0」である場合には現状エリア311に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「1」である場合には第1履歴エリア312に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「2」である場合には第2履歴エリア313に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「3」である場合には第3履歴エリア314に記憶されたベース値が報知対象となる。上記第15の実施形態において既に説明したとおり、非特定制御用のワークエリア223は、特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の記憶は不可であるものの情報の読み出しは可能である。このため、特定制御用のプログラムを利用して実行されるステップSM404において非特定制御用のワークエリア223における表示対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定することができる。
ステップSM404にて肯定判定を行った場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状エリア311に格納されている直近のベース値の表示が行われている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われたことを意味するため、特定制御用のワークエリア221に設けられた合計個数表示操作フラグに「1」をセットして(ステップSM405)、本合計個数表示用設定処理を終了する。合計個数表示操作フラグは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示を開始すべきことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。
このように、合計個数表示操作フラグには、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状エリア311に格納されている直近のベース値の表示が行われている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合に「1」がセットされる。ステップSM405にて合計個数表示操作フラグに「1」がセットされることにより、後述する合計個数表示用処理(図345)のステップSM601にて肯定判定が行われて非特定制御用のワークエリア223に設けられた合計個数表示中フラグに「1」がセットされることとなる。合計個数表示中フラグは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示を行うべき状況であることを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。そして、合計個数表示中フラグに「1」がセットされることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示を行うための処理(ステップSM605の処理)が実行されることとなる。
一方、ステップSM401にて否定判定を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における合計個数表示操作フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM406)。合計個数表示操作フラグに「1」がセットされている場合(ステップSM406:YES)には、非特定制御用のワークエリア223における合計個数表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM407)。既に説明したとおり、非特定制御用のワークエリア223は、特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の記憶は不可であるものの情報の読み出しは可能である。このため、特定制御用のプログラムを利用して実行されるステップSM407において非特定制御用のワークエリア223における合計個数表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定することができる。
ステップSM407にて肯定判定を行った場合には、合計個数表示操作フラグを「0」クリアして(ステップSM408)、本合計個数表示用設定処理を終了する。このように、特定制御用のワークエリア221における合計個数表示操作フラグの値は、非特定制御用のワークエリア223における合計個数表示中フラグに「1」がセットされて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が開始された場合に「0」クリアされる。これにより、1度のリセットボタン68cの操作に基づいて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて何度も合計個数情報の表示が開始されてしまうことを防止することができる。
次に、主側CPU63にて実行される表示用処理について図344のフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示用処理はチェック処理(図341)のステップSM206にて実行される。また、表示用処理におけるステップSM501〜ステップSM518の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
表示用処理では、まず非特定制御用のワークエリア223における管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定し(ステップSM501)、管理開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップSM501:YES)には、合計個数表示用処理を実行する(ステップSM502)。
図345は合計個数表示用処理を示すフローチャートである。なお、合計個数表示用処理に対応するプログラムは、非特定制御用のプログラムに設定されている。
合計個数表示用処理では、まず特定制御用のワークエリア221における合計個数表示操作フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM601)。上記第15の実施形態において既に説明したとおり、特定制御用のワークエリア221は、非特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の記憶は不可であるものの情報の読み出しは可能である。このため、非特定制御用のプログラムを利用して実行されるステップSM601において特定制御用のワークエリア221における合計個数表示操作フラグに「1」がセットされているか否かの判定を行うことができる。
ステップSM601にて肯定判定を行った場合には、非特定制御用のワークエリア223に設けられた合計個数表示中フラグに「1」をセットする(ステップSM602)。既に説明したとおり、合計個数表示中フラグは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報(合計個数データの上位4桁の数字)の表示を行うべき状況であることを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。
その後、切換タイミングカウンタの設定処理を実行する(ステップSM603)。切換タイミングカウンタの設定処理では、非特定制御用のワークエリア223に設けられた切換タイミングカウンタに次回の報知対象の切換タイミングを把握可能とする値として表示継続期間(具体的には5秒)に対応する値を設定する。本実施形態における切換タイミングカウンタは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知対象となっているベース値又は合計個数情報の表示継続期間(具体的には5秒)が経過したことを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。既に説明したとおり、合計個数情報の継続表示期間は、ベース値の継続表示期間と同様に、5秒である。
ステップSM601にて否定判定を行った場合、又はステップSM603の処理を行った場合には、合計個数表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM604)。ステップSM604にて肯定判定を行った場合には、非特定制御用のワークエリア223の合計個数エリア631に格納されている合計個数データに対応する合計個数情報の表示データを表示対象設定エリア276にセットして(ステップSM605)、本合計個数表示用設定処理を終了する。既に説明したとおり、合計個数情報の表示データは、合計個数データ(「0」〜「65535」のいずれかの数値情報)における万の位の数字に対応する表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、合計個数における千の位の数字に対応する表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データと、合計個数における百の位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、合計個数における十の位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含んでいる。
上記のとおり、合計個数情報の表示継続時間(具体的には5秒)は、ベース値の表示継続時間(具体的には5秒)を把握可能とするための切換タイミングカウンタを利用して把握される。これにより、切換タイミングカウンタとは別に合計個数情報の表示継続時間(具体的には5秒)を把握するためのタイミングカウンタを設ける構成と比較して、合計個数情報の表示継続時間(具体的には5秒)を把握可能とするための構成が簡略化されている。
表示用処理(図344)の説明に戻り、ステップSM502にて合計個数表示用処理を実行した後、非特定制御用のワークエリア223における切換タイミングカウンタの値を1減算する(ステップSM503)。そして、その1減算後の切換タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、現状の報知対象となっているベース値又は合計個数情報が報知対象となってから表示継続期間(具体的には5秒間)が経過したか否かを判定する(ステップSM504)。ステップSM504にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた合計個数表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM505)。
ステップSM505にて否定判定を行った場合、すなわち現状の報知対象がいずれかのベース値である場合には、ステップSM506に進む。ステップSM506〜ステップSM508では、上記第35の実施形態における表示用処理(図131)のステップS8704〜ステップS8706と同様の処理を実行する。具体的には、まず表示対象カウンタの更新処理を実行する(ステップSM506)。当該更新処理では、表示対象カウンタの値を1加算する。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「3」を超えた場合(ステップSM507:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップSM508)。このように、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のいずれかのベース値の表示が行われている状況において表示継続期間(具体的には5秒間)が終了した場合には、予め定められている順序(現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314)で表示対象のベース値が更新される。そして、当該予め定められた順序による報知対象となるベース値の切り換えが繰り返される。
一方、ステップSM505にて肯定判定を行った場合、すなわち現状の報知対象が合計個数情報である場合には、合計個数表示中フラグを「0」クリアして(ステップSM509)、ステップSM508に進む。ステップSM508では、既に説明したとおり、表示対象カウンタの値を「0」クリアする。これにより、現状エリア311のベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象となる。このように、第1〜第4報知用表示装置201〜204における合計個数情報の表示期間が終了した場合、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204では、現状エリア311のベース値の表示が行われる。このため、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示に基づいて合計個数情報を把握した遊技ホールの管理者は、当該合計個数情報の表示終了後に再び直近のベース値を確認することができる。
ステップSM507にて否定判定を行った場合、又はステップSM508の処理を行った場合には、切換タイミングカウンタの設定処理を実行する(ステップSM510)。切換タイミングカウンタの設定処理では、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに、次回の報知対象の切換タイミングに対応する値として、表示継続期間(具体的には5秒)に対応する値を設定する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるベース値の表示期間が5秒間となる。
ステップSM504にて否定判定を行った場合、又はステップSM510の処理を実行した場合には、非特定制御用のワークエリア223における合計個数表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM511)。ステップSM511にて肯定判定を行った場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204における現状の報知対象が合計個数情報であることを意味するため、そのまま本表示用処理を終了する。この場合には、合計個数表示用処理(図345)のステップSM605にて表示対象設定エリア276に設定された合計個数情報の表示データに基づいて、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が行われる。
一方、合計個数表示中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSM511:NO)には、ステップSM512に進む。ステップSM512〜ステップSM517では、上記第35の実施形態における表示用処理(図131)のステップS8708〜ステップS8713と同様の処理を実行する。具体的には、まず非特定制御用のワークエリア223における表示対象カウンタの値に対応する表示種別データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSM512)。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、表示種別データは、第1〜第4報知用表示装置201〜204の報知対象がベース値であることを示す表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、報知対象のベース値が演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうちいずれに対応しているのかを示す表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データとを含む。
その後、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうち表示対象カウンタの値に対応するエリアからベース値を読み出し、その読み出したベース値における小数点第1位の数字及び小数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSM513)。ベース値の演算結果データは、報知対象のベース値における小数点第1位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、報知対象のベース値における小数点第2位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。
上記のように、表示対象設定エリア276には表示種別データと演算結果データとからなる表示データが設定される。後述する第2タイマ割込み処理(図346)にて当該表示データが表示IC266を介して第5表示回路265に送信されることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて当該表示データに対応する表示が行われる。
その後、非特定制御用のワークエリア223における表示対象カウンタの値に基づいて現状エリア311のベース値が報知対象となっているか否かを判定するとともに(ステップSM514)、非特定制御用のワークエリア223における演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM515)。ステップSM513及びステップSM514の両方にて肯定判定をした場合には、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない状況において、現状エリア311に格納されている直近のベース値が報知対象となったことを意味するため、非特定制御用のワークエリア223に設けられた初期表示フラグに「1」をセットして(ステップSM516)、本表示用処理を終了する。一方、ステップSM514及びステップSM515のいずれかにて否定判定をした場合には、当該初期表示フラグを「0」クリアして(ステップSM517)、本表示用処理を終了する。
初期表示フラグは、現状エリア311のベース値が報知対象となっている状況において当該ベース値が算出期間の開始後における演算初期のベース値であることを報知するために第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を点滅表示させるべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。後述する第2タイマ割込み処理(図346)にて初期表示フラグに「1」がセットされていることを特定した場合、表示対象設定エリア276に記憶された表示データを表示IC266に送信するだけではなく、当該表示データに対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせる場合に第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を点滅表示させるとともに第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204を点灯表示させる。なお、後述する第2タイマ割込み処理(図346)にて初期表示フラグに「1」がセットされていないことを特定した場合には、表示対象設定エリア276に記憶された表示データに対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせる場合に第1〜4報知用表示装置201〜204の全てを点灯表示させる。
一方、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされておらずステップSM501にて否定判定をした場合、表示対象カウンタの値に関係なく、現状エリア311からベース値を読み出し、その読み出したベース値における小数点第1位の数字及び小数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSM518)。当該演算結果データに対応する表示データが表示IC266に送信されることにより、現状エリア311のベース値における小数点第1位の数字が第3報知用表示装置203にて表示され、現状エリア311のベース値における小数点第2位の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。上記構成であることにより、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては過去の算出期間におけるベース値は報知されることなく、現状の算出期間において算出されている直近のベース値のみが報知される。なお、上記第35の実施形態において既に説明したとおり、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においてベース値の報知が行われる場合には第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容が、管理開始フラグに「1」がセットされている状況においてベース値の報知が行われる場合とは異なる表示内容となる。
次に、主側CPU63にて実行される第2タイマ割込み処理について、図346のフローチャートを参照しながら説明する。なお、既に説明したとおり、第2タイマ割込み処理は第2割込み周期(2ミリ秒)で起動される。また、第2タイマ割込み処理におけるステップSM701〜ステップSM716の処理は主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
第2タイマ割込み処理では、まず「DI」として、DI命令により、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止する(ステップSM701)。第1タイマ割込み処理(図338)の発生が禁止されることにより、第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)が経過したとしても第2タイマ割込み処理(図346)に対して第1タイマ割込み処理(図338)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図346)の発生が禁止されることにより、第2タイマ割込み処理(図346)の実行途中において仮に第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)が経過してしまったとしても第2タイマ割込み処理(図346)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、ステップSM702〜ステップSM706では、上記第35の実施形態における第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9002〜ステップS9006と同様の処理を実行する。具体的には、まずチェック中カウンタの更新処理を実行する(ステップSM702)。チェック中カウンタの更新処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタの値が1以上である場合に当該チェック中カウンタの値を1減算する。上記第35の実施形態と同様に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に設けられた各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るかどうかを遊技ホールの管理者に確認させるために、メイン処理(図132)のステップS8804の処理が開始されてから初期チェック期間(具体的には5秒間)が経過するまで、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて当該第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が発光状態に維持されるチェック用表示が行われる(図128(b)参照)。チェック中カウンタは、初期チェック期間であることを主側CPU63にて把握可能とするカウンタである。ステップSM702にてチェック中カウンタの更新処理が実行されることにより、チェック中カウンタを利用して初期チェック期間を計測している状況である場合、当該チェック中カウンタの値が第2タイマ割込み処理(図346)が起動される度に定期的に減算されることとなる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM703)。既に説明したとおり、設定更新表示フラグは主側CPU63にて設定値更新処理(図137)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、設定値更新処理(図137)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図132)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図346)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定値更新処理(図137)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図346)は割り込んで起動される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図346)の今回の処理回が主側CPU63にて設定値更新処理(図137)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップSM703にて肯定判定をした場合、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSM704)。当該設定処理では、上記第35の実施形態における第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9004と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
ステップSM703にて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM705)。既に説明したとおり、設定確認表示フラグは主側CPU63にて設定確認用処理(図136)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。上記第35の実施形態において既に説明したとおり設定確認用処理(図136)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図132)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図346)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定確認用処理(図136)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図346)は割り込んで起動される。
設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図346)の今回の処理回が主側CPU63にて設定確認用処理(図137)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップSM705にて肯定判定をした場合、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSM706)。当該設定処理では、上記第35の実施形態における第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9006と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
ステップSM705にて否定判定を行った場合には、非特定制御用のワークエリア223における合計個数表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSM707)。既に説明したとおり、合計個数表示中フラグは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示を行うべき状況であることを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。
ステップSM707にて肯定判定を行った場合には、合計個数表示中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSM708)。当該設定処理では、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に格納されている合計個数情報の表示データを読み出し、その読み出した合計個数情報の表示データを特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に格納する。
既に説明したとおり、非特定制御用のワークエリア223は、特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の記憶は不可であるものの情報の読み出しは可能である。このため、特定制御用のプログラムを利用して実行されるステップSM707にて非特定制御用のワークエリア223における合計個数表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定することができるとともに、特定制御用のプログラムを利用して実行されるステップSM708において非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に格納されている合計個数情報の表示データを読み出すことができる。
既に説明したとおり、合計個数情報の表示データは、合計個数における万の位の数字に対応する表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、合計個数における千の位の数字に対応する表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データと、合計個数における百の位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、合計個数における十の位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含んでいる。ステップSM708にて第5表示データバッファ275に格納された表示データに従って第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が行われることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示(合計個数データの上位4桁の表示)が行われる。
ステップSM707にて否定判定を行った場合には、通常時の設定処理(図135)を実行する(ステップSM709)。通常時の設定処理の処理内容は、上記第35の実施形態において図135のフローチャートを参照しながら既に説明したとおりである。
ステップSM704の処理を行った場合、ステップSM706の処理を行った場合、ステップSM708の処理を行った場合、又はステップSM709の処理を行った場合には、ステップSM710に進む。ステップSM710〜ステップSM715では、上記第35の実施形態における第2タイマ割込み処理(図134)のステップS9008〜ステップS9013と同一の処理を実行する。
ステップSM715にて各種信号の送信処理を実行した場合には、「EI」として、EI命令により、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を許可する設定を行って(ステップSM716)、本第2タイマ割込み処理を終了する。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の新たな実行が可能となる。
次に、主側CPU63にて実行されるメイン処理について説明する。なお、メイン処理に対応するプログラムは、特定制御用のプログラムに設定されている。
本実施形態におけるメイン処理では、まず上記第35の実施形態におけるメイン処理(図132)のステップS8801〜ステップS8821と同一の処理を実行する。本実施形態におけるメイン処理では、ステップS8821にて復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信した後、残余処理(図347)を実行する。
図347は残余処理を示すフローチャートである。残余処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。主側ROM64(図67)において残余処理に対応するプログラムが記憶されているアドレスは「RS_L」である。「RS_L」は、上記第15の実施形態において図67を参照しながら説明した主側ROM64におけるアドレスX(1)〜X(k+2)の範囲内のアドレスである。
残余処理では、まず「DI」として、DI命令により、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止する(ステップSM801)。第1タイマ割込み処理(図338)の発生が禁止されることにより、第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)が経過したとしても残余処理(図347)に対して第1タイマ割込み処理(図338)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図346)の発生が禁止されることにより、第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)が経過したとしても残余処理(図347)に対して第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、ステップSM802及びステップSM803では、上記第35の実施形態におけるメイン処理(図132)のステップS8823及びステップS8824と同一の処理を実行する。具体的には、ステップSM802にて乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップSM803にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、主側RAM65の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。
その後、「CP (IY+SETTEI),N_SETMAX」として、CP命令により、設定監視処理を実行する(ステップSM804)。設定監視処理では、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する。具体的には、設定値カウンタに設定された値が「設定1」〜「設定6」のいずれかに対応する値である場合に正常であると判定し、「設定1」〜「設定6」のいずれにも対応しない値である場合に以上であると判定する。
その後、「JRS F,FATAL」として、JRS命令により、遊技停止用処理を実行する(ステップSM805)。遊技停止用処理では、ステップSM804における設定監視処理にて設定値カウンタに設定された設定値が異常であると判定された場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL808にて肯定判定が行われてステップSL809〜ステップSL821の処理が実行されない状況となる。これにより、設定値が異常であることが特定された場合には遊技の進行が停止された状態となる。その後、設定値が異常であることを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定値異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしてもメイン処理(図132)の設定値更新処理(ステップS8819)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。遊技の進行が停止されている状況において上記報知を確認した遊技ホールの管理者は、パチンコ機10への動作電力の供給を一旦停止させて、その後にパチンコ機10への動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS8819)が実行されるようにするための操作を行うこととなる。これにより、設定値異常が発生した場合には設定値更新処理(ステップS8819)にて設定値の新たな設定が行われるようにすることが可能となる。このように、残余処理(図347)にて設定値の異常を監視することにより、設定値が異常であるか否かの監視を遊技が行われている状況であっても行うことが可能となる。よって、設定値が異常であるにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。また、設定値が異常であるか否かを監視する頻度を高めることが可能となる。
その後、CALLI命令により、集計除算実行処理(図348)を実行する(ステップSM806)。既に説明したとおり、集計除算実行処理(図348)は、非特定制御に対応する処理である。
CALLI命令により集計除算実行処理(図348)が実行される場合、まず主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。フラグレジスタの情報を集計除算実行処理(図348)のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該集計除算実行処理(図348)のコールや当該集計除算実行処理(図348)の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
CALLI命令により集計除算実行処理(図348)が実行される場合、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避された後、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止される。これにより、非特定制御に対応する処理である集計除算実行処理(図348)の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
CALLI命令により集計除算実行処理(図348)が実行される場合には、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止された後に、後述する集計除算実行処理(図348)に対応するプログラムが開始される。
このように、CALLI命令により集計除算実行処理(図348)を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、後述する集計除算実行処理(図348)に対応するプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、集計除算実行処理(図348)のプログラムを開始するための命令とを個別に設ける場合と比較して、非特定制御に対応する処理を実行するために残余処理(図347)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、残余処理(図347)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
図348は主側CPU63にて実行される集計除算実行処理を示すフローチャートである。なお、集計除算実行処理におけるステップSM901〜ステップSM916の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSM901〜ステップSM907では、上記第15の実施形態における管理実行処理(図71)のステップS3901〜ステップS3907と同一の処理を実行する。具体的には、まず「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップSM901)。既に説明したとおり、Y(u+2)は、非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの情報である。
その後、「LD (_WABUF),WA」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたWAバッファに退避させる(ステップSM902)。また、「LD (_BCBUF),BC」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたBCバッファに退避させる(ステップSM903)。また、「LD
(_DEBUF),DE」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたDEバッファに退避させる(ステップSM904)。また、「LD (_HLBUF),HL」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたHLバッファに退避させる(ステップSM905)。また、「LD (_IXBUF),IX」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIXバッファに退避させる(ステップSM906)。また、「LD (_IYBUF),IY」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIYバッファに退避させる(ステップSM907)。
ステップSM902〜ステップSM907の処理を実行することにより、主側CPU63に存在している各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させることができる。これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理である集計除算処理(ステップSM908)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報を集計除算処理(ステップSM908)の実行に先立ち非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報を集計除算処理(ステップSM908)が開始される前に退避させることが可能となる。よって、集計除算処理(ステップSM908)の実行に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、集計除算処理(ステップSM908)が終了する場合には非特定制御用のワークエリア223に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態を集計除算処理(ステップSM908)が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理である集計除算処理(ステップSM908)にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、非特定制御用のワークエリア223においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、集計除算処理(ステップSM908)に際して利用可能となる非特定制御用のワークエリア223の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。なお、当然のことながら主側CPU63における各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうちWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタについては、集計除算処理(ステップSM908)が開始される前に設定された情報が当該集計除算処理(ステップSM908)が終了して特定制御に対応する処理が再開されるまで記憶保持される。
また、レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、既に説明したとおり情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
ステップSM902〜ステップSM907の処理を実行した後は、集計除算処理(図349)を実行する(ステップSM908)。集計除算処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されている集計除算処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては集計除算処理の実行後における集計除算実行処理(図348)の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、集計除算処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す集計除算実行処理(図348)のプログラムに復帰する。集計除算処理(ステップSM908)の詳細については後に説明する。
ステップSM908にて集計除算処理を実行した後は、「LD SP,Y(r+γ)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+γ)を設定する(ステップSM909)。Y(r+γ)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
残余処理(図347)のステップSM806にて集計除算実行処理のサブルーチンが実行される直前において特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報量は常に一定であり、それに伴って当該タイミングにおける主側CPU63のスタックポインタの情報(すなわちスタックポインタの値)は一定である。この場合に特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報としては、例えば集計除算実行処理(図348)が終了した後における残余処理(図347)の戻り番地の情報が挙げられる。スタックポインタの上記一定の情報がY(r+γ)となっている。したがって、非特定制御に対応する処理である集計除算実行処理(図348)が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には、その一定の情報であるY(r+γ)を主側CPU63のスタックポインタに設定することで、当該スタックポインタの情報を集計除算実行処理(図348)が開始される直前の情報に復帰させることが可能となる。このように固定の情報をスタックポインタに設定することによって当該スタックポインタの情報を集計除算実行処理(図348)が開始される直前の情報に復帰させる構成とすることで、集計除算実行処理(図348)を開始する前に特定制御に対応する主側CPU63のスタックポインタの情報を主側RAM65に退避させる必要がなくなる。よって、処理負荷を軽減させることが可能となるとともに当該退避させるための領域を主側RAM65において確保する必要がなくなる。
その後、「LD WA,(_WABUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のWAバッファに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップSM910)。また「LD BC,(_BCBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のBCバッファに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップSM911)。また「LD DE,(_DEBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のDEバッファに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップSM912)。また「LD HL,(_HLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のHLバッファに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップSM913)。また「LD IX,(_IXBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIXバッファに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップSM914)。また「LD IY,(_IYBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIYバッファに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップSM915)。ステップSM910〜ステップSM915の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、集計除算実行処理(図348)が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
その後、「RETI」として、RETI命令を実行して(ステップSM916)、本集計除算実行処理を終了する。RETI命令が実行されることにより、集計除算実行処理(図348)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰するとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
RETI命令を実行する構成であることにより、一の命令(「RETI」)により、集計除算実行処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えることができる。このため、集計除算実行処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための命令とを個別に設ける場合と比較して、集計除算実行処理に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、集計除算実行処理に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
上述したとおり、RETI命令が実行されることにより第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生が許可される。このため、非特定制御に対応する処理が残っている状況においてRETI命令が実行されてしまうと非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)又は第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまう。これに対して、非特定制御に対応する処理である集計除算実行処理(図348)の最後のステップであるステップSM916にてRETI命令を実行する構成であることにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)又は第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまうことを防止しながら、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰した状態で特定制御に対応する処理である残余処理(図347)に戻すことができる。
次に、集計除算実行処理(図348)のステップSM908にてサブルーチンのプログラムが呼び出されることにより実行される集計除算処理について説明する。図349は主側CPU63にて実行される集計除算処理を示すフローチャートである。なお、集計除算処理におけるステップSN101〜ステップSN105の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
既に説明したとおり、チェック処理(図341)では、ステップSM204にて非特定制御用のワークエリア223における通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が更新され、ステップSM205にて結果演算処理が実行される。そして、結果演算処理(図342)のステップSM304にて合計払出個数情報が算出されるとともに、ステップSM306にて合計個数データが算出される。このため、集計除算処理(図349)は、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eにおける現状の値に基づいて算出された合計払出個数情報が合計払出個数エリア632に格納されているとともに、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eにおける現状の値に基づいて算出された合計個数データが合計個数エリア631に格納されている状態で開始される。
集計除算処理では、まず大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技球の合計払出個数を把握する(ステップSN101)。具体的には、非特定制御用のワークエリア223における合計払出個数エリア632に格納されている合計払出個数情報を把握する。
その後、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)を把握する(ステップSN102)。具体的には、非特定制御用のワークエリア223における合計個数エリア631に格納されている合計個数データを把握する。
その後、ベース値用除算処理を実行する(ステップSN103)。ベース値用除算処理では、ステップSN101にて把握した遊技球の合計払出個数をステップSN102にて把握した合計個数で除算することによりベース値を小数点第4位までの数値として算出する。その後、ベース値用端数処理を実行する(ステップSN104)。ベース値用端数処理では、まずステップSN103にて算出したベース値の小数点第4位の数字を四捨五入することによりベース値を小数点第3位までの数値とする。その後、当該小数点第3位までのベース値における小数点第3位の数字を四捨五入することによりベース値を小数点第2位までの数値とする。
その後、現状エリア311の上書き処理を実行して(ステップSN105)、本集計除算処理を終了する。現状エリア311の上書き処理では、ステップSN103にて算出してステップSN104にて四捨五入した後の小数点第2位までのベース値を現状エリア311に上書きする。これにより、現状エリア311に格納されている直近のベース値が更新される。
上記のとおり、集計除算処理(図349)の開始時に合計払出個数エリア632に格納されている合計払出個数情報及び合計個数エリア631に格納されている合計個数データを用いてベース値用除算処理(ステップSN103)を実行する構成である。これにより、集計除算処理において通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値に基づいて合計払出個数情報及び合計個数データを算出する処理を省略することができる。よって、主側CPU63におけるベース値を算出するための処理負荷を軽減することができる。
既に説明した表示用処理(図344)におけるステップSM513の処理は、報知対象のベース値の切換タイミングとは関係なく表示用処理(図344)が実行される度に実行される。上述したとおり、集計除算処理(図349)のステップSN105にて現状エリア311に格納されている直近のベース値が更新される。この場合に、既に説明したとおり演算結果データを表示対象設定エリア276に設定するためのステップSM513の処理が報知対象のベース値の切換タイミングとは関係なく表示用処理(図344)が実行される度に実行されることにより、現状エリア311のベース値が報知対象となっている状況において当該ベース値が変更された場合には、報知対象のベース値の切り換えタイミングとなるまで待機することなく、その変更されたベース値を報知することが可能となる。
ベース値用除算処理(ステップSN103)にて算出するベース値の桁数が多い場合、ベース値を小数点第2位までの数値情報とするベース値用端数処理(ステップSN104)の実行期間が延びてしまう。第1タイマ割込み処理(図338)の中でベース値を演算する構成とすると、第1タイマ割込み周期(具体的には4ミリ秒)とベース値用端数処理の実行期間との兼ね合いによりベース値除算用処理にて算出できるベース値の桁数が減少してしまう。本実施形態では、残余処理(図347)においてベース値を演算する構成であることにより、ベース値用除算処理にて算出するベース値の桁数を増加させることができるとともに、現状エリア311に格納されるベース値の精度を高めることができる。これにより、正確なベース値に基づいてベース値の異常の有無を把握可能とすることができる。
残余処理(図347)の説明に戻り、ステップSM806にて集計除算実行処理(図348)を行った後、「EI」として、EI命令により、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定を行う(ステップSM807)。
その後、「JR RS_L」として、JR命令により、「RS_L」のアドレスにジャンプする(ステップSM808)。既に説明したとおり、「RS_L」は、主側ROM64(図67)において残余処理に対応するプログラムが記憶されているアドレスである。このため、ステップSM801に戻る。このように、残余処理(図347)は、ステップSM801〜ステップSM808の処理が繰り返し実行されるループ処理である。
上記のとおり、残余処理(図347)では、ステップSM801にて第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の起動が禁止された後、当該第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の起動が禁止された状態でステップSM802〜ステップSM806の処理が実行される。そして、ステップSM806の処理が終了した後、ステップSM801に戻る前に第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の割込みが許可される。第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理が禁止された状態でステップSM802〜ステップSM806の処理が実行される構成であることにより、ステップSM802〜ステップSM806の処理が実行されている状況において第1タイマ割込み処理又は第2タイマ割込み処理が割り込んで起動されてしまうことを防止することができる。
残余処理(図347)において第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の起動が禁止された状態で行われるステップSM802〜ステップSM806の処理では、先に特定制御に対応する処理であるステップM802〜ステップSM805の処理が実行された後、ステップSM806にて非特定制御に対応する処理である集計除算実行処理(図348)が実行される。集計除算実行処理(図348)の最後でRETI命令を実行した場合には、当該集計除算実行処理(図348)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。このため、残余処理(図347)におけるステップSM802〜ステップSM806の途中で集計除算実行処理(図348)が実行される構成とすると、当該集計除算実行処理(図348)の最後でRETI命令を実行した後、ステップSM802〜ステップSM806における残りの処理を実行する前に第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止する処理を行う必要が生じてしまう。これに対して、残余処理(図347)におけるステップSM802〜ステップSM806の最後(ステップSM806)で集計除算実行処理(図348)が実行される構成であることにより、当該集計除算実行処理(図348)の実行後に第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止する処理を不要とすることができる。また、残余処理(図347)において、特定制御に対応する処理であるステップSM802〜ステップSM805の処理を連続して実行することが可能となっている。
残余処理(図347)のステップSM807にて第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが許可されることにより、第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)が経過している場合には第1タイマ割込み処理を起動させることができるとともに、第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)が経過している場合には第2タイマ割込み処理を起動させることができる。既に説明したとおり、第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合には、第2タイマ割込み処理が優先的に起動される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近のベース値の表示が行われている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が行われる。合計個数情報の表示では、合計個数データの上位4桁の数字が表示される。遊技ホールの管理者は、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される合計個数情報に基づいて、現状エリア311に格納されている直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される合計個数情報(合計個数データの上位4桁の数値)に基づいて把握される合計個数データがベース値の算出期間における最終的な合計個数データ(具体的には60000個)と比較して小さい場合には、直近のベース値についての収束の程度が低いことを把握することができる。また、当該合計個数情報に基づいて把握される合計個数データがベース値の算出期間における最終的な合計個数データ(具体的には60000個)に近い場合には、直近のベース値についての収束の程度が高いことを把握することができる。
直近のベース値がベース値の理論値範囲から外れている場合、直近のベース値についての収束の程度が低い状況であれば、現状の算出期間における最終的なベース値がベース値の理論値範囲に収まる可能性があることを把握することができる。また、直近のベース値についての収束の程度が高い状況であれば、現状の算出期間における最終的なベース値がベース値の理論値範囲から外れる可能性が高いことを把握することができる。
合計個数情報として、「0」〜「65535」のいずれかの数値情報である合計個数データの上位4桁の数字を表示する構成であることにより、合計個数データの全体(5桁の数字)を表示する構成と比較して、報知用表示装置201〜204の数の増加を抑えながら、直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。
合計個数情報の表示継続時間(具体的には5秒)は、ベース値の表示継続時間(具体的には5秒)を把握可能とするための切換タイミングカウンタを利用して把握される。これにより、切換タイミングカウンタとは別に合計個数情報の表示継続時間(具体的には5秒)を把握するためのタイミングカウンタを設ける構成と比較して、合計個数情報の表示継続時間(具体的には5秒)を把握可能とするための構成が簡略化されている。
ベース値の表示と、合計個数情報の表示とが共通の第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる構成であることにより、ベース値を監視する遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。
合計個数情報の表示が終了した後、第1〜第4報知用表示装置201〜204では直近のベース値の表示が行われる。これにより、合計個数情報の表示に基づいて直近のベース値の収束度合を把握した後に、再び直近のベース値を確認可能とすることができる。合計個数情報の表示が終了した後に開始される直近のベース値の表示は、合計個数情報の表示が開始されるまでに直近のベース値が表示されていた期間に関わらず、5秒間に亘って行われる。このため、直近のベース値の表示が終了する直前にリセットボタン68cの押圧操作を行って合計個数情報の表示を開始させた場合においても、当該合計個数情報の表示が終了した後に表示される直近のベース値の表示期間が極端に短くなってしまうことを防止することができる。
ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達していない場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では、直近のベース値の表示において演算初期表示が行われる。遊技ホールの管理者は、演算初期表示が行われている場合には、リセットボタン68cの操作を行わなくても、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示されている直近のベース値についての収束の程度が低いことを把握することができる。合計個数データが初期基準個数(具体的には6000個)に達していない場合には、ベース値がベース値の理論値範囲から外れる可能性が高い。合計個数データが初期基準個数(具体的には6000個)に達していないことを容易に把握可能とすることにより、合計個数情報の表示を確認しなければならない状況が発生する頻度を低減することができる。これにより、遊技ホールの管理者によるベース値の監視負担を軽減することができる。
CALLI命令により非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、又は集計除算実行処理(図348))が実行される場合、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止される。そして、非特定制御用のプログラムに設定されている非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、又は集計除算実行処理(図348))に対応するサブルーチンのプログラムが実行される。フラグレジスタの情報を非特定制御に対応する処理のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該非特定制御に対応する処理のコールや当該非特定制御に対応する処理の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。また、非特定制御に対応する処理のプログラムが開始される前に第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止することにより、非特定制御に対応する処理の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
CALLI命令により試射試験実行処理(図339)を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、試射試験実行処理(図339)の実行前に主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、当該試射試験実行処理(図339)のプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、試射試験実行処理(図339)のプログラムを開始させる処理を実行するための命令とを個別に設ける場合と比較して、試射試験実行処理(図339)を実行するために第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
CALLI命令により管理実行処理(図340)を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、管理実行処理(図340)の実行前に主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、当該管理実行処理(図340)のプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、管理実行処理(図340)のプログラムを開始させる処理を実行するための命令とを個別に設ける場合と比較して、管理実行処理(図340)を実行するために第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
CALLI命令により集計除算実行処理(図348)を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、集計除算実行処理(図348)の実行前に主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、当該集計除算実行処理(図348)のプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、集計除算実行処理(図348)のプログラムを開始させる処理を実行するための命令とを個別に設ける場合と比較して、集計除算実行処理(図348)を実行するために残余処理(図347)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、残余処理(図347)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
主側CPU63は、非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、又は集計除算実行処理(図348))が終了するとともに特定制御に対応する処理が開始される場合に、RETI命令を実行する。RETI命令が実行されることにより、当該非特定制御に対応する処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰するとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、又は集計除算実行処理(図348))が終了するとともに特定制御に対応する処理が開始される場合にRETI命令を実行する構成であることにより、一の命令(「RETI」)により、当該非特定制御に対応する処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えることができる。このため、非特定制御に対応する処理の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための命令とを個別に設ける場合と比較して、非特定制御に対応する処理のプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、非特定制御に対応する処理のプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
第1タイマ割込み処理(図338)において管理実行処理(ステップSL821)が実行されるとともに、残余処理(図347)において集計除算実行処理(ステップSM806)が実行される構成である。集計除算処理(図349)におけるベース値用除算処理(ステップSN103)にて算出するベース値の桁数が多い場合、ベース値を小数点第2位までの数値情報とするベース値用端数処理(ステップSN104)の実行期間が延びてしまう。第1タイマ割込み処理(図338)の中でベース値を演算する構成とすると、第1タイマ割込み周期(具体的には4ミリ秒)とベース値用端数処理の実行期間との兼ね合いによりベース値除算用処理にて算出できるベース値の桁数が減少してしまう。これに対して、残余処理(図347)においてベース値を演算する構成であることにより、ベース値用除算処理(ステップSN103)にて算出するベース値の桁数を増加させることができるとともに、現状エリア311に格納されるベース値の精度を高めることができる。これにより、正確なベース値に基づいてベース値の異常の有無を把握可能とすることができる。
第1タイマ割込み処理(図338)には、非特定制御に対応する処理として試射試験実行処理及び管理実行処理が含まれており、第1タイマ割込み処理においてこれらの処理は分散して設定されている。第1タイマ割込み処理では、特定制御に対応する処理として、遊技を進行するための処理が実行される。非特定制御に対応する処理が第1タイマ割込み処理内に分散させて設定されている構成であることにより、遊技を進行するための処理が実行されない状況が長く継続することを防止することができる。また、第1タイマ割込み処理(図338)において特定制御に対応する処理が実行されている状況では、当該第1タイマ割込み処理に対して第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動することができる。一方、第1タイマ割込み処理において非特定制御に対応する処理が実行される場合、当該非特定制御に対応する処理の開始に際して第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の起動が禁止され、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の起動が禁止された状態で非特定制御に対応する処理が実行される。このため、第1タイマ割込み処理において非特定制御に対応する処理が実行されている状況が長く継続すると、第2タイマ割込み処理が起動できない状況が長く継続することになってしまう。これに対して、非特定制御に対応する処理が第1タイマ割込み処理内に分散させて設定されている構成であることにより、第2割込み周期が経過したにも関わらず第2タイマ割込み処理(図346)が開始できない状況が長く継続してしまうことを防止することができる。
残余処理(図347)では、ステップSM801にて第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の起動が禁止された後、当該第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の起動が禁止された状態でステップSM802〜ステップSM806の処理が実行される。そして、ステップSM806の処理が終了した後、ステップSM801に戻る前に第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の割込みが許可される。第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理が禁止された状態でステップSM802〜ステップSM806の処理が実行される構成であることにより、ステップSM802〜ステップSM806の処理が実行されている状況において第1タイマ割込み処理又は第2タイマ割込み処理が割り込んで起動されてしまうことを防止することができる。
残余処理(図347)において第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の起動が禁止された状態で行われるステップSM802〜ステップSM806の処理では、先に特定制御に対応する処理であるステップM802〜ステップSM805の処理が実行された後、ステップSM806にて非特定制御に対応する処理である集計除算実行処理(図348)が実行される。集計除算実行処理(図348)の最後でRETI命令を実行した場合には、当該集計除算実行処理(図348)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。このため、残余処理(図347)におけるステップSM802〜ステップSM806の途中で集計除算実行処理(図348)が実行される構成とすると、当該集計除算実行処理(図348)の最後でRETI命令を実行した後、ステップSM802〜ステップSM806における残りの処理を実行する前に第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止する処理を行う必要が生じてしまう。これに対して、残余処理(図347)におけるステップSM802〜ステップSM806の最後(ステップSM806)で集計除算実行処理(図348)が実行される構成であることにより、当該集計除算実行処理(図348)の実行後に第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止する処理を不要とすることができる。また、残余処理(図347)において、特定制御に対応する処理であるステップSM802〜ステップSM805の処理を連続して実行することが可能となっている。
なお、残余処理(図347)のステップSM806にて、CALLI命令により集計除算実行処理を実行した後、上記第93の実施形態における残余処理(図347)のステップSM807の処理を省略し、上記第93の実施形態における残余処理(図347)のステップSM808と同様に、「JR RS_L」としてステップSM801に戻る構成としてもよい。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、集計除算処理(図348)の最後のステップであるステップSM916ではRETI命令が実行される。そして、RETI命令が実行される場合には、集計除算実行処理(図348)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。これにより、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。このように、残余処理(図347)において、「JR RS_L」とするステップの1つ前のステップにおいてCALLI命令により集計除算実行処理を実行する構成とすることにより、「JR RS_L」とするステップの1つ前のステップに別途EI命令を設けることなく、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を許可することができる。これにより、残余処理(図347)に対応するプログラムに設定する命令の数を低減することができるとともに、当該残余処理(図347)に対応するプログラムを記憶するための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
また、合計個数情報の表示が終了した後に第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示されるベース値の種類は、現状エリア311に格納されている直近のベース値に限定されることはない。合計個数情報の表示が終了した後に第1〜第4報知用表示装置201〜204に第1履歴エリア312に格納されているベース値、第2履歴エリア313に格納されているベース値、及び第3履歴エリア314に格納されているベース値のいずれかが表示される構成としてもよい。
また、設定値の確認が行われている状況及び設定値の更新が行われている状況のいずれでもない状況においてリセットボタン68cの操作が行われた場合には、当該操作が行われたタイミングにおいて第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示されているベース値の種類に関わらず当該第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が開始される構成としてもよい。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近のベース値の表示が終了した場合に、次に直近のベース値の表示が開始されるまで待つことなく合計個数情報の表示を開始させることができる。
また、非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、又は集計除算実行処理(図348))から特定制御に対応する処理に復帰する場合にRETI命令が実行される構成に代えて、ポップ命令及びEI命令が実行される構成としてもよい。具体的には、試射試験実行処理(図339)では、ステップSL915の処理が終了した後、まず「POP PSW」として、ポップ命令により、試射試験実行処理(図339)の開始前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、試射試験実行処理(図339)の開始前の情報に復帰することとなる。その後、「EI」として、EI命令を実行する。EI命令が実行されることにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定が行われる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の新たな実行が可能となる。また、管理実行処理(図340)では、ステップSM115の処理が終了した後、まず「POP PSW」として、ポップ命令により、管理実行処理(図340)の開始前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、管理実行処理(図340)の開始前の情報に復帰することとなる。その後、「EI」として、EI命令を実行する。EI命令が実行されることにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定が行われる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の新たな実行が可能となる。さらにまた、集計除算実行処理(図348)では、ステップSM915の処理が終了した後、まず「POP PSW」として、ポップ命令により、集計除算実行処理(図348)の開始前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、集計除算実行処理(図348)の開始前の情報に復帰することとなる。その後、「EI」として、EI命令を実行する。EI命令が実行されることにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定が行われる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の新たな実行が可能となる。このように、非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理に復帰する場合にポップ命令及びEI命令が実行される構成としても、当該非特定制御に対応する処理の開始前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定を行うことができる。
また、非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(図339)、管理実行処理(図340)、及び集計除算実行処理(図348))の最後のステップにてRETI命令を実行する構成に代えて、当該非特定制御に対応する処理の終了後にRETI命令を実行する構成としてもよい。具体的には、第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL807にて試射試験実行処理(図339)のステップSL901〜ステップSL915の処理を実行した後、第1タイマ割込み処理(図338)に戻り、ステップSL808におけるポート出力処理の実行前にRETI命令を実行する。これにより、試射試験実行処理の開始前に退避させた主側CPU63のフラグレジスタの情報を当該フラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行を可能とすることができる。また、第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL821にて管理実行処理(図340)のステップSM101〜ステップSM115の処理を実行した後、第1タイマ割込み処理(図338)に戻り、RETI命令を実行する。これにより、管理実行処理の開始前に退避させた主側CPU63のフラグレジスタの情報を当該フラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行を可能とすることができる。また、残余処理(図347)のステップSM806にて集計除算実行処理(図348)のステップSM901〜ステップSM915の処理を実行した後、残余処理(図347)に戻り、ステップSM807においてEI命令に代えてRETI命令を実行する。これにより、集計除算実行処理の開始前に退避させた主側CPU63のフラグレジスタの情報を当該フラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行を可能とすることができる。
<第94の実施形態>
本実施形態では試射試験実行処理及び管理実行処理を実行するための処理構成が上記第93の実施形態と相違している。以下、上記第93の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第93の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図350は本実施形態における主側CPU63にて実行される第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、上記第93の実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理は第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。また、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップSN201〜ステップSN205では、コール命令(CALL命令)により、上記第93の実施形態における第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL801〜ステップSL805と同一の処理を実行する。なお、ステップSN201〜ステップSN205において、上記第93の実施形態と同様に、CALLS命令により、第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL801〜ステップSL805と同一の処理を実行する構成としてもよい。
その後、上記第93の実施形態における第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL806と同様に、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSN206)。ステップSN206にて肯定判定を行った場合には、ステップSN207〜ステップSN225の処理を実行することなく、本第1タイマ割込み処理を終了する。
一方、ステップSN206にて否定判定を行った場合には、ステップSN207に進む。ステップSN207〜ステップSN218では、コール命令(CALL命令)により、上記第93の実施形態における第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL809〜ステップSL820と同一の処理を実行する。なお、ステップSN207〜ステップSN218において、上記第93の実施形態と同様に、CALLS命令により、第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL809〜ステップSL820と同一の処理を実行する構成としてもよい。
その後、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップSN219)。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。ステップSN221にて実行される試射試験実行処理及びステップSN222にて実行される管理実行処理は、非特定制御に対応する処理である。主側CPU63のフラグレジスタの情報を非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理(ステップSN221)及び管理実行処理(ステップSN222))のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該非特定制御に対応する処理のコールや当該非特定制御に対応する処理の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
その後、「DI」として、DI命令により、第1タイマ割込み処理(図350)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止する(ステップSN220)。これにより、非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理(ステップSN221)及び管理実行処理(ステップSN222)の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図350)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、コール命令(CALL命令)により、試射試験実行処理を実行する(ステップSN221)。図351は主側CPU63にて実行される試射試験処理を示すフローチャートである。なお、試射試験実行処理におけるステップSN301〜ステップSN308の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSN301〜ステップSN307では、上記第93の実施形態における試射試験実行処理(図339)のステップSL901〜ステップSL907と同一の処理を実行する。これにより、主側CPU63のレジスタに存在している各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させることができる。
その後、ステップSN308では、上記第93の実施形態における試射試験実行処理(図339)のステップSL908と同様に、コール命令(CALL命令)により試射試験処理を実行する。試射試験処理では、上記第93の実施形態と同様に、外部装置である試射試験装置に対して出力するための試射試験情報を生成し、非特定制御用のワークエリア223における試射試験情報エリア633に格納する。その後、上記第93の実施形態における試射試験実行処理(図339)のステップSL909〜ステップSL916の処理を実行することなく、そのまま本試射試験実行処理を終了する。本実施形態では、試射試験処理(ステップSN308)の開始前に非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させた主側CPU63の一部のレジスタ(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ)の各情報を復帰させることなく、次の処理(具体的には管理実行処理)に進む。
第1タイマ割込み処理(図350)の説明に戻り、ステップSN221にて試射試験実行処理を行った後、コール命令(CALL命令)により管理実行処理を実行する(ステップSN222)。このように、非特定制御に対応する試射試験実行処理(ステップSN221)及び管理実行処理(ステップSN222)は、特定制御に対応する第1タイマ割込み処理(図350)において連続して実行される。
図352は主側CPU63にて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップSN401〜ステップSN408の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
本実施形態における管理実行処理では、まず上記第93の実施形態における管理実行処理(図340)のステップSM108と同様に、コール命令(CALL命令)によりチェック処理を実行する(ステップSN401)。上述したとおり、試射試験処理(試射試験実行処理(図351)のステップSN308)の開始前に非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させた主側CPU63の一部のレジスタ(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ)の各情報は、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避したままとなっている。このため、本実施形態における管理実行処理では、上記第93の実施形態における管理実行処理(図340)のステップSM101〜ステップSM107の処理を実行することなく、ステップSN401にてチェック処理を実行する。これにより、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させていた主側CPU63の一部のレジスタ(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ)の各情報を試射試験処理の実行後に復帰させる処理と、チェック処理の実行前に主側CPU63の一部のレジスタ(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ)の各情報を非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させる処理とを省略することができる。よって、プログラムを記憶するための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
ステップSN401にて実行されるチェック処理の内容は、上記第93の実施形態において既に説明したチェック処理(図341)の内容と同一である。その後、上記第93の実施形態における管理実行処理(図340)のステップSM109〜ステップSM115と同一の処理を実行する。これにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。なお、本実施形態における管理実行処理(図352)では、上記第93の実施形態における管理実行処理(図340)におけるSM116の処理は実行しない。
第1タイマ割込み処理(図350)の説明に戻り、ステップSN222にて管理実行処理を行った後、「POP PSW」として、ポップ命令により、試射試験実行処理(ステップSN221)の実行前であるステップSN219にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップSN223)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップSN219の処理の開始時の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、「EI」として、EI命令を実行する(ステップSN224)。EI命令が実行されることにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定が行われる。これにより、第1タイマ割込み処理(図350)及び第2タイマ割込み処理(図346)の新たな実行が可能となる。
その後、コール命令(CALL命令)によりポート出力処理を実行して(ステップSN225)、本第1タイマ割込み処理を終了する。ステップSN225におけるポート出力処理では、上記第93の実施形態における第1タイマ割込み処理(図338)のポート出力処理(ステップSL808)と同様に、試射試験処理(試射試験実行処理(図351)のステップSN308)にて非特定制御用のワークエリア223における試射試験情報エリア633に格納された試射試験情報を外部装置である試射試験装置に対して出力するための処理を実行する。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、試射試験情報は中継基板(図示略)を介して試射試験装置に対して出力される。なお、試射試験装置が接続されていない場合には、試射試験処理にて生成された試射試験情報が出力されることなくクリアされる。また、ステップSN224におけるポート出力処理では、上記第93の実施形態における第1タイマ割込み処理(図338)のポート出力処理(ステップSL808)と同様に、前回の第1タイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図350)の中で、非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理(ステップSN221)及び管理実行処理(ステップSN222)が連続して実行される構成である。これにより、第1タイマ割込み処理(図350)において、特定制御に対応する処理から非特定制御に対応する処理への切り換え、及び非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰の回数を1回に抑えることができる。よって、非特定制御に対応する処理を実行するための主側CPU63における処理負荷を軽減することができる。
特定制御に対応する処理から非特定制御に対応する処理への切り換えに際しては、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる処理(ステップSN219の処理)が実行されるとともに、非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰に際しては、ポップ命令により、特定制御用のスタックエリア222に退避させた当該フラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる処理(ステップSN223の処理)が実行される。第1タイマ割込み処理(図350)において、特定制御に対応する処理から非特定制御に対応する処理への切り換え、及び非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰の回数を1回に抑えることにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる処理、及び特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる処理の実行回数を抑えて、主側CPU63の処理負荷を軽減することができる。
試射試験実行処理(ステップSN221)の最後のステップで試射試験処理が実行されるとともに、管理実行処理(ステップSN222)の最初のステップでチェック処理が実行される。このため、試射試験処理及びチェック処理が連続して実行される。これにより、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタに設定されている情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させる処理の実行回数を1回に抑えることができる。また、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させる処理の実行回数を1回に抑えることができる。これにより、主側CPU63の処理負荷を軽減することができる。
なお、第1タイマ割込み処理(図350)のステップSN221にて試射試験実行処理が実行されるとともにステップSN222にて管理実行処理が実行される構成に代えて、第1タイマ割込み処理(図350)のステップSN221にて管理実行処理が実行されるとともにステップSN222にて試射試験実行処理が実行される構成としてもよい。本構成においても、ステップSN219にて主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるとともに、ステップSN220にて第1タイマ割込み処理(図350)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止した後、非特定制御に対応する処理である管理実行処理及び試射試験実行処理を連続的に実行することができる。その後、特定制御用のスタックエリア222に退避させていた主側CPU63のフラグレジスタの情報を復帰させ、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の割込みを許可する。これにより、第1タイマ割込み処理(図350)において、特定制御に対応する処理から非特定制御に対応する処理への切り換え、及び非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰の回数を1回に抑えることができる。
<第95の実施形態>
本実施形態では試射試験実行処理及び管理実行処理を実行するための処理構成が上記第94の実施形態と相違している。以下、上記第94の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第94の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図353は本実施形態における主側CPU63にて実行される第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理は第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。また、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップSN501〜ステップSN518では、CALLS命令により、上記第94の実施形態における第1タイマ割込み処理(図350)のステップSN201〜ステップSN218と同一の処理を実行する。なお、ステップSN501〜ステップSN518において、上記第94の実施形態と同様に、コール命令(CALL命令)により、上記第94の実施形態における第1タイマ割込み処理(図350)のステップSN201〜ステップSN218と同一の処理を実行する構成としてもよい。
その後、CALLI命令により、試射試験実行処理及び管理実行処理を実行する(ステップSN519)。上記第94の実施形態と同様に、試射試験実行処理及び管理実行処理は、非特定制御に対応する処理である。
CALLI命令により試射試験実行処理及び管理実行処理が実行される場合、まず主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。当該フラグレジスタの情報を非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理及び管理実行処理)のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該非特定制御に対応する処理のコールや当該非特定制御に対応する処理の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
CALLI命令により試射試験実行処理及び管理実行処理が実行される場合、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避された後、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止される。これにより、非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理及び管理実行処理の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
CALLI命令により試射試験実行処理及び管理実行処理が実行される場合には、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避され、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止された後に、試射試験実行処理に対応するプログラムが開始される。試射試験実行処理の処理内容は、上記第94の実施形態において既に説明したとおりである。その後、管理実行処理(図354)に対応するプログラムが開始される。なお、管理実行処理(図354)の詳細については後述する。
このように、CALLI命令により試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、試射試験実行処理(図351)に対応するプログラムすることができるとともに、当該試射試験実行処理(図351)の終了後に、管理実行処理(図354)に対応するプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、試射試験実行処理(図351)のプログラムを開始するための命令と、管理実行処理(図354)のプログラムを開始するための命令とを個別に設ける場合と比較して、試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)を実行するために第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
図354は主側CPU63にて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップSN601〜ステップSN609の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSN601〜ステップSN608では、上記第94の実施形態における管理実行処理(図352)のステップSN401〜ステップSN408と同一の処理を実行する。その後、上記第93の実施形態における管理実行処理(図340)のステップSM116と同様に、「RETI」として、RETI命令を実行して(ステップSN609)、本管理実行処理を終了する。RETI命令が実行されることにより、試射試験実行処理(図351)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰するとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
RETI命令を実行する構成であることにより、一の命令(「RETI」)により、試射試験実行処理(図351)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理(図353)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えることができる。このため、試射試験実行処理(図351)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図353)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための命令とを個別に設ける場合と比較して、管理実行処理(図354)に対応する処理のプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、管理実行処理(図354)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
上述したとおり、RETI命令が実行されることにより第1タイマ割込み処理(図353)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生が許可される。このため、非特定制御に対応する処理が残っている状況においてRETI命令が実行されてしまうと非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図353)又は第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまう。これに対して、非特定制御に対応する処理である管理実行処理(図354)の最後のステップであるステップSN609にてRETI命令を実行する構成であることにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図353)又は第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまうことを防止しながら、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰した状態で特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図353)に復帰することができる。
特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図353)の中で、非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)が連続して実行される構成である。このため、試射試験実行処理(図351)の最後でRETI命令を実行することなく管理実行処理(図354)を実行し、当該管理実行処理の最後でRETI命令を実行する構成とすることができる。これにより、試射試験実行処理(図351)に対応するプログラムにRETI命令を設定することを不要とすることができる。よって、試射試験実行処理(図351)に対応するプログラムを記憶するための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
第1タイマ割込み処理(図353)の説明に戻り、ステップSN519にて試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)を実行した後、CALLS命令により、上記第94の実施形態における第1タイマ割込み処理(図350)のステップSN225と同様に、ポート出力処理を実行して(ステップSN520)、本第1タイマ割込み処理(図353)を終了する。ポート出力処理の処理内容は、上記第94の実施形態において既に説明したとおりである。なお、ステップSN520において、上記第94の実施形態と同様に、コール命令(CALL命令)により、ポート出力処理を実行する構成としてもよい。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
CALLI命令により試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)を実行する構成であることにより、一の命令(「CALLI」)により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、試射試験実行処理(図351)に対応するプログラムを開始させることができるとともに、当該試射試験実行処理(図351)の終了後に、管理実行処理(図354)に対応するプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、試射試験実行処理(図351)のプログラムを開始するための命令と、管理実行処理(図354)のプログラムを開始するための命令とを個別に設ける場合と比較して、試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)を実行するために第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
管理実行処理(図354)の最後のステップであるステップSN609にてRETI命令を実行する構成であることにより、一の命令(「RETI」)により、試射試験実行処理(図351)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えることができる。このため、試射試験実行処理(図351)の実行前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための命令とを個別に設ける場合と比較して、管理実行処理(図354)に対応する処理のプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、管理実行処理(図354)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図353)の中で、非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)が連続して実行される構成である。これにより、第1タイマ割込み処理(図353)において、特定制御に対応する処理から非特定制御に対応する処理への切り換え、及び非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰の回数を1回に抑えることができる。よって、非特定制御に対応する処理を実行するための主側CPU63における処理負荷を軽減することができる。非特定制御に対応する処理である試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)が連続して実行される構成であることにより、試射試験実行処理(図351)の最後でRETI命令を実行することなく管理実行処理(図354)を実行し、当該管理実行処理の最後でRETI命令を実行する構成とすることができる。これにより、試射試験実行処理(図351)に対応するプログラムにRETI命令を設定することを不要とすることができる。よって、試射試験実行処理(図351)に対応するプログラムを記憶するための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
なお、管理実行処理(図354)の最後のステップであるステップSN609にてRETI命令が実行される構成に代えて、ポップ命令及びEI命令が実行される構成としてもよい。具体的には、管理実行処理(図354)にて、ステップSN608の処理が終了した後、まず「POP PSW」として、ポップ命令により、試射試験実行処理(図351)の開始前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、試射試験実行処理(図351)の開始前の情報に復帰することとなる。その後、「EI」として、EI命令を実行する。EI命令が実行されることにより、第1タイマ割込み処理(図353)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定が行われる。これにより、第1タイマ割込み処理(図353)及び第2タイマ割込み処理(図346)の新たな実行が可能となる。このように、RETI命令に代えてポップ命令及びEI命令が実行される構成としても、管理実行処理(図354)の開始前に特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理(図353)及び第2タイマ割込み処理(図346)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定を行うことができる。
また、管理実行処理(図354)の最後のステップ(ステップSN609)にてRETI命令を実行する構成に代えて、当該管理実行処理の終了後にRETI命令を実行する構成としてもよい。具体的には、第1タイマ割込み処理(図353)のステップSN519にて試射試験実行処理(図351)及び管理実行処理(図354)のステップSN601〜ステップSN608の処理を実行した後、第1タイマ割込み処理(図353)に戻り、ステップSN520におけるポート出力処理の実行前にRETI命令を実行する。これにより、試射試験実行処理の開始前に退避させた主側CPU63のフラグレジスタの情報を当該フラグレジスタに復帰させることができるとともに、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行を可能とすることができる。
また、第1タイマ割込み処理(図353)のステップSN519にて、CALLI命令により、管理実行処理→試射試験実行処理の順番で管理実行処理及び試射試験実行処理が実行される構成としてもよい。本構成においても、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるとともに、第1タイマ割込み処理(図353)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止した後、非特定制御に対応する処理である管理実行処理及び試射試験実行処理を連続的に実行することができる。その後、特定制御用のスタックエリア222に退避させていた主側CPU63のフラグレジスタの情報を復帰させ、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の割込みを許可する。これにより、第1タイマ割込み処理(図353)において、特定制御に対応する処理から非特定制御に対応する処理への切り換え、及び非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰の回数を1回に抑えることができる。
<第96の実施形態>
本実施形態では合計個数データに対応する情報の表示態様が上記第93の実施形態と相違している。以下、上記第93の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第93の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図355(a)は本実施形態における遊技盤24の正面図である。遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部には、上記第1の実施形態における特図ユニット37(図3)に代えて特図ユニット641が設けられているとともに、上記第1の実施形態における普図ユニット38(図3)に代えて普図ユニット642が設けられている。
特図ユニット641には、発光可能な8個のLEDが横一列に並べられた特図表示部641aが設けられている。特図表示部641aの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭い。特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果表示が行われる。これらの変動表示、所定の表示及び結果表示は、特図表示部37aにおける8個のLEDの発光制御が行われることにより実行される。
特図ユニット641において、特図表示部641aの下方には、発光可能な4個のLEDが横一列に並べられた特図保留表示部641bが設けられている。遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部641bのLEDの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
普図ユニット642は、特図ユニット641の下方に設けられている。普図ユニット642には、発光可能な8個のLEDが横一列に並べられた普図表示部642aが設けられている。上記第1の実施形態と同様に、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、普図表示部642aにて変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が電役開放当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部642aの変動表示が終了された場合に、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる普電開放状態へ移行する。当該変動表示は、普図表示部642aにおける8個のLEDの発光制御が行われることにより実行される。
普図ユニット642において、普図表示部642aの下方には、発光可能な4個のLEDが横一列に並べられた普図保留表示部642bが設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部642bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
上記第93の実施形態において既に説明したとおり、第1〜第4報知用表示装置201〜204に直近のベース値が表示されている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合、合計個数データにおける上位4桁の数字が第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される合計個数情報の表示が行われる。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、合計個数データは「0」〜「65535」のいずれかの数値を示す2バイトの数値情報である。
上記第93の実施形態において既に説明したとおり、設定値の確認が行われている状況では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われるとともに、設定値の更新が行われている状況では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。このため、設定値の確認が行われている状況及び設定値の更新が行われている状況では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示は行われない。
本実施形態では、設定値の更新が行われている状況、及び設定値の確認が行われている状況において、特図表示部641aの8個のLED及び普図表示部642aの8個のLEDを利用して合計個数データを示す合計個数表示が行われる。これにより、遊技ホールの管理者は、設定値の確認が行われている状況及び設定値の更新が行われている状況においても、合計個数データの情報を把握することができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
図355(b)は合計個数表示が行われている状況における特図表示部641a及び普図表示部642aの状態を説明するための説明図である。特図表示部641a及び普図表示部642aを利用して行われる合計個数表示では、2バイトデータである合計個数データの下位8ビット(第0〜第7ビット)に対応する態様で特図表示部641aにおける8個のLEDの発光制御が行われるとともに、当該合計個数データの上位8ビット(第8ビット〜第15ビット)に対応する態様で普図表示部642aにおける8個のLEDの発光制御が行われる。
特図表示部641aにおける8個のLEDは、合計個数データの下位8ビット(第0ビット〜第7ビット)と1対1で対応している。具体的には、特図表示部641aにおける右からn番目(nは1〜8のいずれかの整数)のLEDは、合計個数データにおける第(n−1)ビットに対応している。また、普図表示部642aにおける8個のLEDは、合計個数データの上位8ビット(第8ビット〜第15ビット)と1対1で対応している。具体的には、普図表示部642aにおける右からm番目(mは1〜8のいずれかの整数)のLEDは、合計個数データにおける第(m+7)ビットに対応している。合計個数表示では、LEDに対応するビットの値が「1」である場合に当該LEDが点灯状態となるとともに、LEDに対応するビットの値が「0」である場合に当該LEDが消灯状態となるように特図表示部641a及び普図表示部642aにおける各LEDの発光制御が行われる。
例えば、合計個数データが2進数表記で「0111010100110000」(10進数表記で「30000」)の場合、合計個数データの第4ビット、第5ビット、第8ビット、第10ビット、及び第12〜第14ビットの値が「1」であるため、図355(b)に示すように、特図表示部641aにおける右から5番目及び6番目のLEDが点灯状態となるとともに、普図表示部642aにおける右から1番目、3番目及び5〜7番目のLEDが点灯状態となる。また、合計個数データの第0〜第3ビット、第6ビット、第7ビット、第9ビット、第11ビット、及び第15ビットの値が「0」であるため、図355(b)に示すように、特図表示部641aでは右から1〜4番目、7番目及び8番目のLEDが消灯状態となるとともに、普図表示部642aでは右から2番目、4番目及び8番目のLEDが消灯状態となる。
このように、特図表示部641a及び普図表示部642aにおける合計16個のLEDを利用して2バイトの合計個数データの全体が2進数で表示される。これにより、合計個数データの全体を把握可能とすることができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。
上記第33の実施形態と同様に、主制御基板61には、特図表示部641aに対応させて第1表示回路261(図119)が設けられており、特図保留表示部641bに対応させて第2表示回路262(図119)が設けられており、普図表示部642aに対応させて第3表示回路263(図119)が設けられており、普図保留表示部642bに対応させて第4表示回路264(図119)が設けられており、第1〜第4報知用表示装置201〜204に対応させて第5表示回路265(図119)が設けられている。そして、主制御基板61には、これら第1〜第5表示回路261〜265の全てに対して共通となるように1個の表示IC266(図119)が設けられている。
上記第33の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221には、第1表示回路261に供給するための表示データが格納される第1表示データバッファ271(図120(a))と、第2表示回路262に供給するための表示データが格納される第2表示データバッファ272(図120(a))と、第3表示回路263に供給するための表示データが格納される第3表示データバッファ273(図120(a))と、第4表示回路264に供給するための表示データが格納される第4表示データバッファ274(図120(a))と、第5表示回路265に供給するための表示データが格納される第5表示データバッファ275(図120(a))とが設けられている。
上記第33の実施形態と同様に、第1表示データバッファ271には特図表示部641aに所定の表示を行わせるための表示データが格納され、第1表示回路261に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図346)の処理回となった場合には、第1表示データバッファ271に格納された表示データが表示IC266に送信される。第2表示データバッファ272には特図保留表示部641bに所定の表示を行わせるための表示データが格納され、第2表示回路262に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図346)の処理回となった場合には、第2表示データバッファ272に格納された表示データが表示IC266に送信される。第3表示データバッファ273には普図表示部642aに所定の表示を行わせるための表示データが格納され、第3表示回路263に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図346)の処理回となった場合には、第3表示データバッファ273に格納された表示データが表示IC266に送信される。第4表示データバッファ274には普図保留表示部642bに所定の表示を行わせるための表示データが格納され、第4表示回路264に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図346)の処理回となった場合には、第4表示データバッファ274に格納された表示データが表示IC266に送信される。
後述する表示制御処理(図356)では、設定値の更新が行われている状況、又は設定値の確認が行われている状況である場合、合計個数エリア631に格納されている合計個数データの下位8ビットが表示データとして第1表示データバッファ271に設定されるとともに、合計個数データの上位8ビットが表示データとして第3表示データバッファ273に設定される。これにより、合計個数データの下位8ビットに対応する態様で特図表示部641aにおける8個のLEDの表示制御が行われるとともに、合計個数データの上位8ビットに対応する態様で普図表示部642aにおける8個のLEDの表示制御が行われる。
このように、2バイトデータである合計個数データの各ビットの値に基づいて当該ビットに対応するLEDの発光状態を制御する構成であることにより、合計個数データをそのまま特図表示部641a及び普図表示部642aの表示データとして利用することができる。合計個数データに基づいて特図表示部641a及び普図表示部642aにおいて合計個数表示を行うための表示データを生成する処理を省略することができるため、特図表示部641a及び普図表示部642aにおいて合計個数表示を実行するための処理構成を簡略化することができるとともに、主側CPU63の処理負荷を軽減することができる。
次に、主側CPU63にて実行される表示制御処理について図356のフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示制御処理は第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL816にて実行される。また、表示制御処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
表示制御処理では、まず特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSN701)。上記第93の実施形態と同様に、設定更新表示フラグは、主側CPU63にて設定値更新処理(図137)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況は、設定値更新処理(図137)を実行している状況に対応している。ステップSN701にて否定判定を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSN702)。上記第93の実施形態と同様に、設定確認表示フラグは、主側CPU63にて設定確認用処理(図136)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況は、設定確認用処理(図136)を実行している状況に対応している。
設定値更新処理(図137)を実行している状況及び設定確認用処理(図136)を実行している状況のいずれでもない場合(ステップSN701:NO,ステップSN702:NO)には、第1表示データバッファ271の設定処理を実行する(ステップSN703)。第1表示データバッファ271の設定処理では、第1タイマ割込み処理(図338)における特図特電制御処理(ステップSL814)の結果に対応する表示データを第1表示データバッファ271に格納する。これにより、特図表示部641aにて特図特電制御処理の結果に対応する所定の表示が行われることとなる。
その後、第3表示データバッファ273の設定処理を実行する(ステップSN704)。第3表示データバッファ273の設定処理では、第1タイマ割込み処理(図338)における普図普電制御処理(ステップSL815)の結果に対応する表示データを第3表示データバッファ273に格納する。これにより、普図表示部642aにて普図普電制御処理の結果に対応する所定の表示が行われることとなる。
一方、設定値更新処理(図137)が行われている状況である場合(ステップSN701:YES)、又は設定確認用処理(図136)が行われている状況である場合(ステップSN702:YES)には、非特定制御用のワークエリア223における合計個数エリア631に格納されている合計個数データを把握する(ステップSN705)。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、非特定制御用のワークエリア223は、特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の記憶は不可であるものの情報の読み出しは可能である。このため、特定制御用のプログラムを利用して実行されるステップSN705において非特定制御用のワークエリア223における合計個数エリア631に格納されている合計個数データを把握することができる。
その後、ステップSN705にて把握した合計個数データの下位8ビットを表示データとして第1表示データバッファ271に格納する(ステップSN706)。これにより、合計個数データの下位8ビットの値(「0」又は「1」の情報)に対応する態様で、特図表示部641aにおける8個のLEDの発光制御が行われることとなる。その後、ステップSN705にて把握した合計個数データの上位8ビットを表示データとして第3表示データバッファ273に格納する(ステップSN707)。これにより、合計個数データの上位8ビットの値(「0」又は「1」の情報)に対応する態様で、普図表示部642aにおける8個のLEDの発光制御が行われることとなる。
ステップSN704の処理を実行した場合、又はステップSN707の処理を実行した場合には、第2表示データバッファ272の設定処理を実行する(ステップSN708)。第2表示データバッファ272の設定処理では、第1タイマ割込み処理(図338)における特図特電制御処理(ステップSL814)の結果に対応する表示データを第2表示データバッファ272に格納する。これにより、特図保留表示部641bにて特図特電制御処理の結果に対応する所定の表示が行われることとなる。
その後、第4表示データバッファ274の設定処理を実行する(ステップSN709)。第4表示データバッファ274の設定処理では、第1タイマ割込み処理(図338)における普図普電制御処理(ステップSL815)の結果に対応する表示データを第4表示データバッファ274に格納する。これにより、普図保留表示部642bにて普図普電制御処理の結果に対応する所定の表示が行われることとなる。
その後、第5表示データバッファ275の設定処理を実行して(ステップSN710)、本表示制御処理を終了する。第5表示データバッファ275の設定処理では、非特定制御用のワークエリア223の表示対象設定エリア276に設定されている表示データを把握し、その把握した表示データを第5表示データバッファ275に格納する。これにより、設定値を確認している状況であれば第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われるとともに、設定値を更新している状況であれば第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。また、設定値を確認している状況及び設定値を更新している状況のいずれでもない場合には、現状エリア311におけるベース値、第1履歴エリア312におけるベース値、第2履歴エリア313におけるベース値、第3履歴エリア314におけるベース値、及び合計個数情報のうち、報知対象となっている情報に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。既に説明したとおり、非特定制御用のワークエリア223は、特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の記憶は不可であるものの情報の読み出しは可能である。このため、特定制御用のプログラムを利用して実行されるステップSN710において非特定制御用のワークエリア223の表示対象設定エリア276に格納されている表示データを把握することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
特図表示部641aの8個のLED及び普図表示部642aの8個のLEDを利用して合計個数データを示す合計個数表示が行われる。これにより、特図表示部641a及び普図表示部642aにて行われる合計個数表示に基づいて、合計個数データの情報を把握可能とすることができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握可能することができる。遊技ホールの管理者は、特図表示部641a及び普図表示部642aにて行われる合計個数表示に基づいて合計個数データがシフト基準個数(具体的には60000個)と比較して少ないことを把握した場合に直近のベース値についての収束の程度が低いことを把握することができるとともに、特図表示部641a及び普図表示部642aにて行われる合計個数表示に基づいて合計個数データがシフト基準個数(具体的には60000個)に近いことを把握した場合に直近のベース値についての収束の程度が高いことを把握することができる。
2バイトデータである合計個数データの各ビットの値に基づいて当該ビットに対応するLEDの発光状態を制御する構成である。このため、合計個数データをそのまま特図表示部641a及び普図表示部642aの表示データとして利用することができる。合計個数データに基づいて特図表示部641a及び普図表示部642aにおいて合計個数表示を行うための表示データを生成する処理を省略することができるため、特図表示部641a及び普図表示部642aにおいて合計個数表示を実行するための処理構成を簡略化することができるとともに、主側CPU63の処理負荷を軽減することができる。
特図表示部641a及び普図表示部642aにおける合計16個のLEDを利用して2バイトの合計個数データの全体が2進数で表示される。これにより、合計個数データの全体を把握可能とすることができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。
特図表示部641a及び普図表示部642aでは、設定値の更新が行われている状況及び設定値の確認が行われている状況において、特図表示部641aの8個のLED及び普図表示部642aの8個のLEDを利用して合計個数データを示す合計個数表示が行われる。このため、遊技ホールの管理者は、設定値の更新が行われている状況及び設定値の確認が行われている状況において、特図表示部641a及び普図表示部642aの表示に基づいて合計個数データの情報を把握することができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
設定値の更新が行われている状況では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。このため、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値の更新に対応する表示が行われている状況において、特図表示部641a及び普図表示部642aの表示に基づいて合計個数データの情報を把握することができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。また、設定値の確認が行われている状況では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。このため、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値の確認に対応する表示が行われている状況において、特図表示部641a及び普図表示部642aの表示に基づいて合計個数データの情報を把握することができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
なお、8個のLEDが横一列に並べられた特図表示部641a及び普図表示部642aに代えて、「8」の字を生じさせるように配列された7個の表示用セグメントと、当該7個の表示用セグメントの右下の位置に円形状の発光領域として設けられた1個の表示用セグメントとを有する特図表示部及び普図表示部が設けられている構成としてもよい。具体的には、特図表示部及び普図表示部は、いずれも8個の表示用セグメントを有している。8個の表示用セグメントのうち7個の表示用セグメントはいずれも同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。一方、1個の表示用セグメントは円形状の発光領域となっており、「8」の字状に配列されている7個の表示用セグメントに対して右下の位置に設けられている。合計個数データの下位8ビットは、特図表示部における8個の表示用セグメントと1対1で対応している。特図表示部における各表示用セグメントは、合計個数データの下位8ビットのうち対応するビットの値が「1」であれば点灯状態となり、対応するビットの値が「0」であれば消灯状態となる。また、合計個数データの上位8ビットは、普図表示部における8個の表示用セグメントと1対1で対応している。普図表示部における各表示用セグメントは、合計個数データの上位8ビットのうち対応するビットの値が「1」であれば点灯状態となり、対応するビットの値が「0」であれば消灯状態となる。当該構成としても、特図表示部及び普図表示部において合計個数データの表示を行う場合に、合計個数データの下位8ビットを利用して特図表示部の表示制御を実行することができるとともに、合計個数データの上位8ビットを利用して普図表示部の表示制御を実行することができる。また、特図特電制御処理(第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL814)の結果に対応する表示、及び普図普電制御処理(第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL815)の結果に対応する表示を8個の表示用セグメントを利用して行うことができる。
また、特図表示部641a及び普図表示部642aを利用して合計個数データが2進数として表示される構成に代えて、特図表示部641a及び普図表示部642aのLEDが合計個数データに対応する数だけ点灯する構成としてもよい。具体的には、「0」〜「65535」のいずれかの数値情報である合計個数データを「4096」で除算した場合における商に対応する数だけ特図表示部641a及び普図表示部642aにおけるLEDが点灯する。合計個数データが「4096×(p−1)」〜「4096×p」の数値範囲である場合(pは1〜16のいずれかの整数)にp個のLEDが点灯する。「p」が1〜8の数値範囲である場合には、特図表示部641aにおける8個のLEDのうち右端から「p」個のLEDが点灯する。また、「p」が9〜16の数値範囲である場合には、特図表示部641aにおける8個のLEDが全て点灯するとともに、普図表示部642aにおける8個のLEDのうち右端から「p−8」個のLEDが点灯する。これにより、特図表示部641a及び普図表示部642aを利用して行われる合計個数データの表示を分かり易いものとすることができる。
また、特図表示部641a及び普図表示部642aにおけるLEDの数は8個に限定されることはなく、特図表示部641a及び普図表示部642aにおけるLEDの数が9個以上である構成としてもよく、特図表示部641a及び普図表示部642aにおけるLEDの数が8個未満である構成としてもよい。例えば、上記第96の実施形態における特図表示部641aに代えて6個のLEDを有する特図表示部が設けられているとともに、上記第96の実施形態における普図表示部642aに代えて6個のLEDを有する普図表示部が設けられている。特図表示部における6個のLEDは、合計個数データの第4ビット〜第9ビットに対応しているとともに、普図表示部における6個のLEDは、合計個数データの第10〜第15ビットに対応している。特図表示部及び普図表示部における合計12個のLEDは、合計個数データにおいて対応するビットの値が「1」である場合に点灯状態となるとともに、合計個数データにおいて対応するビットの値が「0」である場合に消灯状態となる。これにより、特図表示部及び普図表示部における表示に基づいて合計個数データの上位12ビットを把握可能とすることができる。よって、直近のベース値についての収束の程度を大まかに把握可能とすることができる。
また、前扉枠14が開放状態であることに基づいて、特図表示部641a及び普図表示部642aにて合計個数表示が行われる構成としてもよい。これにより、特図表示部641a及び普図表示部642aにて合計個数表示を行わせるための操作を容易化することができる。よって、遊技ホールの管理者によるベース値の監視負担を軽減することができる。
<第97の実施形態>
本実施形態ではメイン処理及び第1タイマ割込み処理の処理構成が上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図357(a)は主側CPU63の一部のレジスタとして設けられた判定用レジスタ651を説明するための説明図である。
主側CPU63には、後述するメイン処理(図358)にて実行すべき処理を主側CPU63にて特定するための記憶領域として判定用レジスタ651が設けられている。判定用レジスタ651は1バイト(8ビット)のデータ容量となっている。判定用レジスタ651には主側CPU63への動作電力の供給が行われている場合に記憶保持用の電力が供給され、主側CPU63への動作電力の供給が行われていない場合には記憶保持用の電力が供給されない。したがって、パチンコ機10の電源がON状態であり主側CPU63への動作電力の供給が行われている場合には判定用レジスタ651において情報が記憶保持され、パチンコ機10の電源がOFF状態となり主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には判定用レジスタ651の情報が記憶保持されることなく消去される。よって、パチンコ機10の電源がON操作された直後においては判定用レジスタ651の各ビットはオール「0」の状態となっている。なお、判定用レジスタ651は主側CPU63に設けられているため、主側CPU63における情報の読み出し速度は主側RAM65から読み出す場合よりも判定用レジスタ651から読み出す場合の方が速い。
判定用レジスタ651の最上位のビットである第7ビットB7は、主制御装置60に設けられた設定キー挿入部68aに対して設定キーによるON操作が行われているか否かを主側CPU63にて特定するための情報が設定される設定キーフラグとして設定されている。後述する操作判定処理(図363)にて設定キー挿入部68aに対して設定キーによるON操作が行われていることが特定された場合に設定キーフラグ(第7ビットB7)に「1」がセットされ、設定キー挿入部68aがOFF状態であることが特定された場合には設定キーフラグ(第7ビットB7)は「0」の状態で維持される。
判定用レジスタ651の2番目に上位のビットである第6ビットB6は、主制御装置60に設けられたリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを主側CPU63にて特定するための情報が設定されるリセットボタンフラグとして設定されている。後述する操作判定処理(図363)にてリセットボタン68cが押圧操作されていることが特定された場合にリセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」がセットされ、リセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定された場合にはリセットボタンフラグ(第6ビットB6)は「0」の状態で維持される。
判定用レジスタ651の3番目に上位のビットである第5ビットB5は、パチンコ機10の異常の発生に対してパチンコ機10の有利度を決定付ける設定値を変更するための処理が実行されていない状況であるか否かを主側CPU63にて特定するための情報が設定される異常フラグとして設定されている。なお、設定値は上記各実施形態と同様に「設定1」〜「設定6」の6段階として設定されているが、複数段階であればその段階数は任意である。後述する異常判定処理(図359)にて主側RAM65に異常が発生していることが特定された場合に異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。また、後述する第1タイマ割込み処理(図365)の不正検知処理(ステップSP405)にて監視対象となっている所定の事象が発生したことが特定された場合であってその後に設定値を変更するための処理が実行されていない状況であることが特定された場合に異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。また、後述する第1タイマ割込み処理(図365)の払出状態受信処理(ステップSP418)又は後述する設定対応処理(図367)の払出状態受信処理(ステップSP602)にて遊技球の払い出しに関する異常が発生したことが特定された場合であってその後に設定値を変更するための処理が実行されていない状況であることが特定された場合に異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。一方、上記各種異常の発生が特定されなかった場合には異常フラグ(第5ビットB5)は「0」の状態で維持される。
判定用レジスタ651の4番目に上位のビットである第4ビットB4は、パチンコ機10の電源が前回遮断された状況が設定値を変更するための処理を実行している途中の状況であるか否かを主側CPU63にて特定するための情報が設定される設定変更中電断フラグとして設定されている。また、判定用レジスタ651の5番目に上位のビットである第3ビットB3は、パチンコ機10の電源が前回遮断された状況が設定値を確認するための処理を実行している途中の状況であるか否かを主側CPU63にて特定するための情報が設定される設定確認中電断フラグとして設定されている。
なお、判定用レジスタ651の6番目に上位のビットである第2ビットB2、判定用レジスタ651の7番目に上位のビットである第1ビットB1及び判定用レジスタ651の最下位のビットである第0ビットB0はフラグとしての機能が割り当てられておらずブランクとなっている。
図357(b)は主側RAM65に設けられた状態特定用エリア652を説明するための説明図である。
状態特定用エリア652は主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられている。状態特定用エリア652は1バイト(8ビット)のデータ容量となっている。状態特定用エリア652はバックアップ電力が供給される主側RAM65に設けられているため、パチンコ機10の電源がOFF状態である状況であっても当該バックアップ電力の供給によって状態特定用エリア652の情報は記憶保持される。
状態特定用エリア652の最上位のビットである第7ビットB17は、設定値を変更するための処理の実行途中であるか否かを主側MPU63にて特定するための情報が設定される設定変更状態フラグとして設定されている。後述するメイン処理(図358)において設定用処理(ステップSN810)が開始される前に設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされ、後述する設定用処理(図366)において設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことが特定された場合に設定変更状態フラグ(第7ビットB17)が「0」クリアされる。
設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされている状況でパチンコ機10の電源OFFが発生して主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合、当該設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされている状態は主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されている場合は維持される。そして、その後にパチンコ機10の電源ONが発生して主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には後述する判定用レジスタ651への状態設定処理(図362)にて、判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされる。設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされている場合、主側CPU63は設定値を変更するための処理を再開する。これにより、設定値を変更するための処理の実行途中でパチンコ機10の電源OFFが発生した場合、その後のパチンコ機10の電源ONに際して設定変更操作が行われていなかったとしても、設定値を変更するための処理が実行されるようにすることが可能となる。
状態特定用エリア652の2番目に上位のビットである第6ビットB16は、設定値を確認するための処理の実行途中であるか否かを主側MPU63にて特定するための情報が設定される設定確認状態フラグとして設定されている。後述するメイン処理(図358)において設定用処理(ステップSN810)が開始される前に設定確認状態フラグ(第bビットB16)に「1」がセットされ、後述する設定用処理(図366)において設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことが特定された場合に設定確認状態フラグ(第6ビットB16)が「0」クリアされる。
設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」がセットされている状況でパチンコ機10の電源OFFが発生して主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合、当該設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」がセットされている状態は主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されている場合は維持される。そして、その後にパチンコ機10の電源ONが発生して主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には後述する判定用レジスタ651への状態設定処理(図362)にて、判定用レジスタ651の設定確認中電断フラグ(第3ビットB3)に「1」がセットされる。設定確認中電断フラグ(第3ビットB3)に「1」がセットされている場合、主側CPU63は設定値を確認するための処理を再開する。これにより、設定値を確認するための処理の実行途中でパチンコ機10の電源OFFが発生した場合、その後のパチンコ機10の電源ONに際して設定確認操作が行われていなかったとしても、設定値を確認するための処理が実行されるようにすることが可能となる。
状態特定用エリア652の3番目に上位のビットである第5ビットB15は、パチンコ機10の異常の発生に対してパチンコ機10の有利度を決定付ける設定値を変更するための処理が実行されていない状況であるか否かを主側CPU63にて特定するための情報が設定される異常状態フラグとして設定されている。後述する異常判定処理(図359)にて主側RAM65に異常が発生していることが特定された場合に異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされる。また、後述する第1タイマ割込み処理(図365)の不正検知処理(ステップSP405)にて監視対象となっている所定の事象が発生したことが特定された場合に異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされる。また、後述する第1タイマ割込み処理(図365)の払出状態受信処理(ステップSP418)又は後述する設定対応処理(図367)の払出状態受信処理(ステップSP602)にて遊技球の払い出しに関する異常が発生したことが特定された場合に異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされる。異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている状態は、設定値を更新するための処理が実行されて後述する設定用処理(図366)の第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行された場合に「0」クリアされる。
異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている状況でパチンコ機10の電源OFFが発生して主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合、当該異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている状態は主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されている場合は維持される。そして、その後にパチンコ機10の電源ONが発生して主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には後述する判定用レジスタ651への状態設定処理(図362)にて、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされている場合、主側CPU63は後述するメイン処理(図358)の異常用処理(ステップSN812)を実行して、その後に処理の進行を停止させる。これにより、上記各種異常のいずれかが発生した場合には、その後のパチンコ機10の電源ONに際して設定値を変更するための処理が実行されるまで、遊技を進行させるための処理が開始されないようにすることが可能となる。なお、状態特定用エリア652の第4〜第0ビットB14〜B10はフラグとしての機能が割り当てられておらずブランクとなっている。
図358は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSN801〜ステップSN822の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、メイン処理が開始された場合には後述する第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みは禁止されている。
まず電入時処理を実行する(ステップSN801)。電入時処理では、上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB101〜ステップSB103と同一の処理を実行する。具体的には、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
電入時処理では、内部機能レジスタ設定処理を実行する。内部機能レジスタ設定処理では、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図365)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図134)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第49の実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図365)と第2タイマ割込み処理(図134)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図365)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図365)は第2タイマ割込み処理(図134)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図134)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図134)は第1タイマ割込み処理(図365)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図365)が第2タイマ割込み処理(図134)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図365)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図134)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。但し、これら割込み周期が主側CPU63のレジスタに設定されたとしても、第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)の割込みが禁止された状態は維持される。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
電入時処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする。立ち上げ処理中フラグは、第1タイマ割込み処理(図365)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図365)に設定されている各種処理のうち停電情報記憶処理、各種更新処理、不正検知処理、設定対応処理及びセキュリティ信号対応処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図365)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図358)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が終了して残余処理(ステップSN822)が開始される前に「0」クリアされる。第1タイマ割込み処理(図365)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップSP409〜ステップSP421の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)のうち後述する設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図365)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップSP401〜ステップSP407の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)のうち後述する設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況であっても、停電情報記憶処理、各種更新処理、不正検知処理、設定対応処理及びセキュリティ信号対応処理が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップSP401)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)のうち後述する設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理において第1タイマ割込み処理(図365)又は第2タイマ割込み処理(図134)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図358)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図358)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
メイン処理(図358)において電入時処理(ステップSN801)を実行した後は異常判定処理を実行する(ステップSN802)。図359は異常判定処理を示すフローチャートである。なお、異常判定処理におけるステップSN901〜ステップSN906の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず前回のパチンコ機10の電源OFFに際して算出されたチェックサムが正常であるか否かを判定するための処理を実行する(ステップSN901及びステップSN902)。図360は主側RAM65の各種エリアの内容を説明するための説明図である。図360に示すように主側RAM65にはチェックサム格納エリア653と、その他のエリア654とが設けられている。チェックサム格納エリア653には後述する第1タイマ割込み処理(図365)の停電情報記憶処理(ステップSP401)にて停電の発生が特定された場合に算出されるチェックサムの数値情報が格納される。なお、チェックサム格納エリア653は特定制御用のワークエリア221に設けられている。その他のエリア654は主側RAM65に設けられた各種エリアのうちチェックサム格納エリア653以外のエリアである。当該その他のエリア654には特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が含まれている。
図361は第1タイマ割込み処理(図365)のステップSP401にて実行される停電情報記憶処理を示すフローチャートである。なお、停電情報記憶処理におけるステップSN911〜ステップSN924の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSN911〜ステップSN918では上記第30の実施形態における停電情報記憶処理(図101)のステップS6701〜ステップS6708と同一の処理を実行する。これにより、停電が発生しているか否かが特定される。そして、停電が発生していることを特定した場合(ステップSN918:YES)、ステップSN919〜ステップSN924の停電時処理を実行する。
具体的には、まず特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットする(ステップSN919)。正常に停電時処理が実行されるとともに主側RAM65における情報の記憶保持が正常に行われた場合には、主側CPU63への動作電力の供給が再度開始された場合に特定制御用のワークエリア221の停電フラグに「1」がセットされていることとなる。また、主側CPU63のレジスタにおける出力ポートの情報を全て「0」クリアする(ステップSN920)。
その後、主側RAM65の全エリアの合計値を算出する(ステップSN921)。この合計値の算出対象となるエリアは主側RAM65の全エリアであるため、当該算出対象となるエリアにはその他のエリア654だけではなく、チェックサム格納エリア653が含まれる。合計値を算出するための具体的な内容について詳細には、主側RAM65には1バイトを単位エリアとして当該単位エリアが10000個設けられていることにより、主側RAM65のデータ容量は10Kバイトとなっている。なお、主側RAM65のデータ容量は複数バイトであれば任意である。そして、それら単位エリアが、チェックサム格納エリア653として割り当てられているとともに、その他のエリア654に含まれる各エリアとして割り当てられている。
チェックサム格納エリア653は1個の単位エリアが割り当てられているため1バイトのデータ容量となっている。合計値の算出に際しては主側RAM65の先頭アドレスに設定されている単位エリアから順に8ビットの数値情報を、主側CPU63における8ビットの計算用レジスタに加算していく。チェックサム格納エリア653は主側RAM65における最終アドレスの単位エリアが割り当てられているため、当該チェックサム格納エリア653の8ビットの数値情報が上記計算用レジスタに加算された場合に合計値の算出が終了される。このようにチェックサムの算出に際して主側RAM65の全エリアを算出対象とすることで、チェックサムの算出に際して合計値の算出対象とする主側RAM65のアドレス範囲を指定する必要がない。よって、チェックサムを算出するための処理負荷を軽減することが可能となる。
詳細は後述するが停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)にて主側RAM65の全エリアの合計値を算出する状況においてチェックサム格納エリア653は基本的にオール「0」のデータ(すなわち8ビットの全てが「0」となっている状態)となっている。したがって、ステップSN921にて算出される主側RAM65の全エリアの合計値は主側RAM65におけるその他のエリア654の合計値と同一となり、ステップSN923にてチェックサム格納エリア653に格納される2の補数は主側RAM65におけるその他のエリア654の合計値に対する2の補数と同一となる。そして、この状況において主側RAM65の全エリアの合計値を算出すると、その合計値は「0」となる。
その後、ステップSN921にて算出した合計値の2の補数を算出する(ステップSN922)。具体的には、合計値は8ビットの2進数として表示されるデータであるが、この合計値の各ビットの2値を反転させる。つまり、合計値の各ビットにおいて「1」がセットされているビットは「0」となり、合計値の各ビットにおいて「0」であるビットは「1」がセットされる。そして、その反転させた8ビットの2進数に対して「1」を加算することで、合計値の2の補数が算出される。なお、ステップS921にて算出した合計値に対してステップS922にて算出した2の補数を加算した場合には当然のことながら加算結果は「0」となる。その後、ステップSN922にて算出した2の補数の数値情報をチェックサム格納エリア653に格納する(ステップSN923)。これにより、チェックサム格納エリア653には、ステップSN922にて算出された2の補数の数値情報が格納された状態となる。その後、主側RAM65へのアクセスを禁止する(ステップSN924)。そして、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
異常判定処理(図359)の説明に戻り、ステップSN901では主側RAM65の全エリアの合計値を算出する。この合計値を算出するための具体的な内容は停電情報記憶処理(図361)のステップSN921と同一である。つまり、主側RAM65の先頭アドレスに設定されている単位エリアから順に8ビットの数値情報を、主側CPU63における8ビットの計算用レジスタに加算していく。チェックサム格納エリア653は主側RAM65における最終アドレスの単位エリアが割り当てられているため、当該チェックサム格納エリア653の8ビットの数値情報が上記計算用レジスタに加算された場合に合計値の算出が終了される。
停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)では既に説明したとおり主側RAM65の全エリアの合計値が算出されるとともにその算出された合計値の2の補数が算出される。そして、その算出された2の補数の数値情報はオール「0」のデータとなっているチェックサム格納エリア653に格納される。したがって、前回の電源OFFに際して停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)が正常に実行されているとともにその後に主側RAM65のデータの記憶保持が正常に継続されていた場合には、ステップSN901にて算出される主側RAM65の全エリアの合計値は「0」となる。一方、前回の電源OFFに際して停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)が正常に実行されていない場合、電源遮断中における主側RAM65のデータの記憶保持が正常に継続されていない場合、又は前回の電源OFFに際しての停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)が開始された場合にチェックサム格納エリア653がオール「0」のデータとなっていなかった場合には、ステップSN901にて算出される主側RAM65の全エリアの合計値は「0」とならない。
ステップSN901にて算出した主側RAM65の全エリアの合計値が「0」ではない場合(ステップSN902:NO)、主側RAM65にデータ異常が発生していることを意味する。この場合、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」をセットするとともに(ステップSN905)、状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」をセットする(ステップSN906)。
ステップSN901にて算出した主側RAM65の全エリアの合計値が「0」である場合(ステップSN902:YES)、主側RAM65の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSN903)。停電情報記憶処理(図361)にて停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)が実行された場合、既に説明したとおり主側RAM65の停電フラグに「1」がセットされる。
停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSN903:NO)、主側RAM65にデータ異常が発生していることを意味する。この場合、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」をセットするとともに(ステップSN905)、状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」をセットする(ステップSN906)。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSN903:YES)、主側RAM65の特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図154参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSN904)。設定参照用エリア341は上記第45の実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「0」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSN904では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「0」〜「5」のいずれかであるか否かを判定する。
設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合(ステップSN904:NO)、主側RAM65にデータ異常が発生していることを意味する。この場合、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」をセットするとともに(ステップSN905)、状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」をセットする(ステップSN906)。設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲である場合(ステップSN904:YES)、そのまま本異常判定処理を終了する。
メイン処理(図358)の説明に戻り、ステップSN802にて異常判定処理を実行した後は、ステップSN803にて判定用レジスタ651への状態設定処理を実行する。図362は判定用レジスタ651への状態設定処理を示すフローチャートである。なお、判定用レジスタ651への状態設定処理におけるステップSP101〜ステップSP106の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされている場合(ステップSP101:YES)、前回のパチンコ機10の電源OFFが設定値を変更するための処理の実行途中で発生したことを意味する。この場合、判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」をセットする(ステップSP102)。これにより、今回の電源ONに際して設定変更操作が行われていなかったとしても設定値を変更するための処理が実行され得ることとなる。
判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされたとしても状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされた状態は維持される。これにより、判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされた後であって設定値を変更するための処理が開始される前に停電が発生したとしても、その後の電源ONに際して判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に再度「1」がセットされるようにすることが可能となる。
状態特定用エリア652の設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」がセットされている場合(ステップSP103:YES)、前回のパチンコ機10の電源OFFが設定値を確認するための処理の実行途中で発生したことを意味する。この場合、判定用レジスタ651の設定確認中電断フラグ(第3ビットB3)に「1」をセットする(ステップSP104)。これにより、今回の電源ONに際して設定確認操作が行われていなかったとしても設定値を確認するための処理が実行され得ることとなる。
判定用レジスタ651の設定確認中電断フラグ(第3ビットB3)に「1」がセットされたとしても状態特定用エリア652の設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」がセットされた状態は維持される。これにより、判定用レジスタ651の設定確認中電断フラグ(第3ビットB3)に「1」がセットされた後であって設定値を確認するための処理が開始される前に停電が発生したとしても、その後の電源ONに際して判定用レジスタ651の設定確認中電断フラグ(第3ビットB3)に再度「1」がセットされるようにすることが可能となる。
状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている場合(ステップSP105:YES)、各種異常のいずれかが発生している状況において前回のパチンコ機10の電源OFFが発生したことを意味する。この場合、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」をセットする(ステップSP106)。これにより、今回の電源ONに際して実行された異常判定処理(図359)にて主側RAM65のデータ異常の発生が特定されていなかったとしても後述する異常用処理(ステップSN812)が実行され得るとともに処理の進行が停止され得ることとなる。
判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされたとしても状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされた状態は維持される。これにより、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされた後であって設定値を変更するための処理が開始される前に停電が発生したとしても、その後の電源ONに際して判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に再度「1」がセットされるようにすることが可能となる。
メイン処理(図358)の説明に戻り、ステップSN803にて判定用レジスタ651への状態設定処理を実行した後は、ステップSN804にて投入時のクリア処理を実行する。投入時のクリア処理では主側RAM65のチェックサム格納エリア653を「0」クリアする。これにより、チェックサム格納エリア653はオール「0」のデータとなる。そして、チェックサム格納エリア653がオール「0」のデータとなっている状態は停電情報記憶処理(図361)にて停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)が実行されて、主側RAM65における全エリアの合計値に対する2の補数がチェックサム格納エリア653に格納されるまで維持される。
既に説明したとおり停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)ではチェックサム格納エリア653を含めて主側RAM65の全エリアについて合計値が算出されるとともにその算出された合計値の2の補数が算出されて、その算出された2の補数がチェックサム格納エリア653に格納される。また、異常判定処理(図359)では主側RAM65の全エリアについて合計値が算出されて、その算出された合計値が「0」ではない場合、主側RAM65にデータ異常が発生していると特定される。このようにチェックサムの算出に際してチェックサム格納エリア653を含めて主側RAM65の全エリアの合計値が算出されることにより、チェックサムの算出に際して合計値の算出対象とする主側RAM65のアドレス範囲を指定する必要がない。よって、停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)及び異常判定処理(図359)にて、チェックサムを算出するための処理負荷を軽減することが可能となる。
但し、上記のようにチェックサムの算出が行われる構成においては、停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)にてチェックサムの算出が行われる直前におけるチェックサム格納エリア653がオール「0」のデータとなっていないと、ステップSN921にて算出される主側RAM65の全エリアの合計値が主側RAM65におけるその他のエリア654の合計値と同一となることはなく、それに伴って、ステップSN923にてチェックサム格納エリア653に格納される2の補数が主側RAM65におけるその他のエリア654の合計値に対する2の補数と同一となることはない。そして、この状況において主側RAM65の全エリアの合計値を算出するとその合計値は「0」とならないため、異常判定処理(図359)のステップSN902にて否定判定されて判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされるとともに状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされてしまう。
これに対して、停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)が開始された場合にチェックサム格納エリア653の全ビットを「0」クリアする構成も考えられる。しかしながら、この場合、停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)の処理負荷が高くなってしまう。
このような事情において本実施形態ではメイン処理(図358)が開始された場合であって異常判定処理(図359)にてチェックサムが正常であるか否かの監視が行われた後に投入時のクリア処理(ステップSN804)が実行されることで、主側RAM65のチェックサム格納エリア653の全ビットが「0」クリアされて、チェックサム格納エリア653はオール「0」のデータとなる。これにより、チェックサムを算出するための処理負荷を軽減するとともに停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)の処理負荷を軽減しながら、チェックサムを利用した主側RAM65のデータ異常の有無の監視を適切に行うことが可能となる。
特に、投入時のクリア処理(ステップSN804)は、異常用処理(ステップSN812)を実行すべき異常状態であるか否かを判定するための処理(ステップSN811)、設定値を変更するための処理を開始する処理(ステップSN807〜ステップSN810)及び設定値を確認するための処理を開始する処理(ステップSN810、ステップSN818〜ステップSN819)よりも前に実行される。これにより、異常用処理(ステップSN812)、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が開始される前にチェックサム格納エリア653をオール「0」のデータとすることが可能となる。これら異常用処理(ステップSN812)、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理は、比較的長い期間に亘って継続することとなるため、その途中で停電が発生する確率が高くなる。この場合に、これらの処理が開始される前にチェックサム格納エリア653をオール「0」のデータとすることにより、チェックサムを利用した主側RAM65のデータ異常の有無の監視を適切に行うことが可能となる。
メイン処理(図358)では投入時のクリア処理(ステップSN804)を実行した後に操作判定処理を実行する(ステップSN805)。図363は操作判定処理を示すフローチャートである。なお、操作判定処理におけるステップSP201〜ステップSP204の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
操作判定処理では、設定キー挿入部68aに対して設定キーによるON操作が行われている場合(ステップSP201:YES)、判定用レジスタ651の設定キーフラグ(第7ビットB7)に「1」をセットする(ステップSP202)。また、リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSP203:YES)、判定用レジスタ651のリセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」をセットする(ステップSP204)。
メイン処理(図358)の説明に戻り、ステップSN805にて操作判定処理を実行した後は、判定用レジスタ651の判定値が設定変更基準値以上であるか否かを判定する(ステップSN806)。判定用レジスタ651は既に説明したとおり8ビットのデータ容量となっており、判定用レジスタ651の判定値はその8ビットのデータが上位側から下位側へと配列された8桁の2進数となる。この場合、判定用レジスタ651の上位側のビットに「1」がセットされているほど当該判定値は大きな値となる。判定用レジスタ651の最上位のビットである第7ビットB7は既に説明したとおり設定キーフラグとして設定されており、判定用レジスタ651の2番目に上位のビットである第6ビットB6は既に説明したとおりリセットボタンフラグとして設定されている。これに対して、設定変更基準値は「11000000」に設定されている。したがって、判定用レジスタ651の設定キーフラグ(第7ビットB7)及びリセットボタンフラグ(第6ビットB6)のそれぞれに「1」がセットされている場合には、判定用レジスタ651における第5ビットB5〜第0ビットB0の状態に関係なく、判定用レジスタ651の判定値は設定変更基準値以上となる。一方、判定用レジスタ651の設定キーフラグ(第7ビットB7)及びリセットボタンフラグ(第6ビットB6)のいずれか一方に「1」がセットされていない場合には、判定用レジスタ651における第5ビットB5〜第0ビットB0の状態に関係なく、判定用レジスタ651の判定値は設定変更基準値未満となる。
判定用レジスタ651の判定値が設定変更基準値以上である場合(ステップSN806:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作されているとともにリセットボタン68cが押圧操作されている状況でパチンコ機10の電源ONが行われたことを意味する。この場合、ステップSN807〜ステップSN809に示す設定値の変更を開始するための処理を実行した後に、ステップSN810の設定用処理を実行する。これらの処理の詳細については後に説明する。
判定用レジスタ651の判定値が設定変更基準値未満である場合(ステップSN806:NO)、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSN811)。既に説明したとおり異常判定処理(図359)にて主側RAM65にデータ異常が発生していることが特定された場合、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。また、後述する第1タイマ割込み処理(図365)の不正検知処理(ステップSP405)にて監視対象となっている所定の事象が発生した場合であってその後に設定値を変更するための処理が実行されていない状況である場合、判定用レジスタ651への状態設定処理(図362)にて異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。また、後述する第1タイマ割込み処理(図365)の払出状態受信処理(ステップSP418)又は後述する設定対応処理(図367)の払出状態受信処理(ステップSP602)にて遊技球の払い出しに関する異常が発生した場合であってその後に設定値を変更するための処理が実行されていない状況である場合、判定用レジスタ651への状態設定処理(図362)にて異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。
判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされている場合(ステップSN811:YES)、異常用処理を実行する(ステップSN812)。異常用処理では、第1〜第4報知用表示装置201〜204に異常用の表示を行わせるためのデータ設定を行うとともに第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)の実行を許可する。また、異常用処理では異常コマンドを払出制御装置77及び音声発光制御装置81のそれぞれに送信する。払出制御装置77は異常コマンドを受信することで遊技球の払い出しを禁止する。音声発光制御装置81は異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。また、異常用処理では主側CPU63のレジスタにおける出力ポートの情報を全て「0」にセットする。ステップSN812にて異常用処理を実行した後は処理の進行を停止して待機する。
判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされていない場合(ステップSN811:NO)、判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSN813)。設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされている場合(ステップSN813:YES)、設定値を変更するための処理の実行途中において電源OFFが発生したことを意味するため、当該設定値を変更するための処理を再開すべく設定用処理を実行する(ステップSN810)。この処理の詳細については後に説明する。
判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされていない場合(ステップSN813:NO)、判定用レジスタ651のリセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSN814)。リセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」がセットされている場合(ステップSN814:YES)、第1RAMクリア処理を実行する(ステップSN815)。
第1RAMクリア処理では、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアである設定参照用エリア341(図154参照)及び状態特定用エリア652を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、第1RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。なお、第1RAMクリア処理では、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。第1RAMクリア処理を実行した後は、セキュリティ信号の出力開始処理を実行する(ステップSN816)。この処理の詳細については後に説明する。
判定用レジスタ651のリセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」がセットされていない場合(ステップSN814:NO)、判定用レジスタ651の全ビットが「0」であるか否かを判定する(ステップSN817)。ステップSN806、ステップSN811、ステップSN813及びステップSN814の全てにて否定判定をした状況において判定用レジスタ651の全ビットが「0」ではない場合、電源ONに際して設定確認操作が行われている状況(すなわち判定用レジスタ651の設定キーフラグ(第7ビットB7)に「1」がセットされているとともにリセットボタンフラグ(第6ビットB6)が「0」である状況)、又は設定値を確認するための処理の実行途中において電源OFFが発生した後に電源ONが発生した状況(すなわち判定用レジスタ651の設定確認中電断フラグ(第3ビットB3)に「1」がセットされている状況)であることを意味する。この場合、ステップSN818及びステップSN819に示す設定値の確認を開始するための処理を実行した後に、ステップSN810の設定用処理を実行する。これらの処理の詳細については後に説明する。
判定用レジスタ651の全ビットが「0」である場合(ステップSN817:YES)、電入時コマンド送信処理を実行する(ステップSN820)。この処理の詳細については後に説明する。その後、判定用レジスタ651の初期化処理を実行する(ステップSN821)。当該初期化処理では判定用レジスタ651の全ビットを「0」クリアする。その後、ステップSN822の残余処理を繰り返し実行する。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用して残余処理を繰り返し実行する。この点、残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
図364は残余処理を示すフローチャートである。なお、残余処理におけるステップSP301〜ステップSP306の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップSP301)。その後、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに(ステップSP302)、変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する(ステップSP303)。これらの更新処理では、主側RAM65の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。
その後、主側RAM65の特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図154参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSP304)。ステップSP304の処理内容は異常判定処理(図359)におけるステップSN904と同一であり、具体的には設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「0」〜「5」のいずれかであるか否かを判定する。
設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合(ステップSP304:NO)、異常用処理を実行する(ステップSP305)。異常用処理の処理内容はメイン処理(図358)のステップSN812と同一である。ステップSP305にて異常用処理を実行した後は処理の進行を停止して待機する。
設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲である場合(ステップSP304:YES)、第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)の発生を許可するために割込み許可の設定を行った後に(ステップSP306)、本残余処理を終了する。
上記のとおり本実施形態におけるメイン処理(図358)では、動作電力の供給が開始された状態に対応する情報を主側CPU63の判定用レジスタ651に設定するとともに、当該判定用レジスタ651に設定した情報を利用して当該メイン処理(図358)にて実行すべき処理の種類を特定する。これにより、動作電力の供給が開始された状態の詳細をまとめて特定し、その特定結果を踏まえて今回のメイン処理(図358)にて実行すべき最適な処理を把握することが可能となる。
判定用レジスタ651を利用することで、設定変更操作に基づく設定値を変更するための処理の実行>異常の発生に対する異常状態の設定>設定変更中電断に対する設定値を変更するための処理の再開>RAMクリア操作に基づく第1RAMクリア処理の実行>設定確認操作に基づく設定値を確認するための処理の実行又は設定確認中電断に対する設定値を確認するための処理の再開>通常の復電処理の実行という優先度に従ってメイン処理(図358)にて実行すべき処理を特定することが可能となる。
判定用レジスタ651の各ビットに設定された情報に基づき特定される判定値に応じてメイン処理(図358)にて実行すべき処理が特定される。具体的には、判定値がオール「0」であるか否かを判定することで、設定値を確認するための処理を実行すべき状況であるか否かが判定される。これにより、メイン処理(図358)にて実行すべき処理を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
図365は主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理におけるステップSP401〜ステップSP421の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、第1タイマ割込み処理は上記第35の実施形態と同様に第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。
まず停電情報記憶処理を実行する(ステップSP401)。停電情報記憶処理の処理内容は既に説明したとおりである。また、抽選用乱数更新処理(ステップSP402)を実行することで当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の各数値情報を更新し、乱数初期値更新処理(ステップSP403)を実行することで乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新し、変動用カウンタ更新処理(ステップSP404)を実行することで変動種別カウンタCSの数値情報を更新する。また、不正検知処理(ステップSP405)を実行することで不正用の監視対象として設定されている事象が発生しているか否かを監視する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、これら複数種類の事象のうちいずれかが発生していることを確認することで、状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」をセットする。その後、設定対応処理(ステップSP406)及びセキュリティ信号対応処理(ステップSP407)を実行する。これらの処理の詳細については後に説明する。
その後、状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)及び特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSP408)。異常状態フラグ(第5ビットB15)には既に説明したとおり、メイン処理(図358)の異常判定処理(図359)にて主側RAM65のデータ異常が発生していることが特定された場合に「1」がセットされるとともに、第1タイマ割込み処理(図365)の不正検知処理(ステップSP405)、第1タイマ割込み処理(図365)の払出状態受信処理(ステップSP418)又は設定対応処理(図367)の払出状態受信処理(ステップSP602)にて異常の発生が特定された場合にも「1」がセットされる。異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされた状態は設定値を変更するための処理が終了する場合に「0」クリアされる。立ち上げ処理中フラグには、メイン処理(図358)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が終了して残余処理(ステップSN822)が開始される前に「0」クリアされる。
異常状態フラグ(第5ビットB15)及び立ち上げ処理中フラグの少なくとも一方に「1」がセットされている場合(ステップSP408:YES)、ステップSP409〜ステップSP421の処理を実行することなく本第1タイマ割込み処理(図365)を終了する。つまり、異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている状況だけではなく立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にも、第1タイマ割込み処理(図365)においてステップSP401〜ステップSP407の処理を実行する一方、ステップSP409〜ステップSP421の処理を実行しない。
異常状態フラグ(第5ビットB15)及び立ち上げ処理中フラグのいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップSP408:NO)、ステップSP409〜ステップSP421の処理を実行する。具体的には、ステップSP409ではポート出力処理を実行し、ステップSP410では読み込み処理を実行し、ステップSP411では入球検知処理を実行し、ステップSP412ではタイマ更新処理を実行し、ステップSP413では発射制御処理を実行し、ステップSP414では入力状態監視処理を実行し、ステップSP415では特図特電制御処理を実行し、ステップSP416では普図普電制御処理を実行し、ステップSP417では表示制御処理を実行し、ステップSP418では払出状態受信処理を実行し、ステップSP419では払出出力処理を実行し、ステップSP420では外部情報設定処理を実行し、ステップSP421では管理用処理を呼び出す。これらステップSP409〜ステップSP421の処理内容は第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8907〜ステップS8918及びステップS8920の処理内容と同一となっている。
<設定関連処理>
次に、設定関連処理について説明する。設定関連処理として設定値を変更するための処理と設定値を確認するための処理とが設定されている。
設定値を変更するための処理は既に説明したとおり、判定用レジスタ651の判定値が設定変更基準値以上である場合に実行される。具体的には、メイン処理(図358)において判定用レジスタ651の判定値が設定変更基準値以上であると判定した場合(ステップSN806:YES)、まず第1RAMクリア処理を実行する(ステップSN807)。第1RAMクリア処理の処理内容は、判定用レジスタ651のリセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」がセットされていると判定した場合(ステップSN814:YES)に実行するステップSN815の第1RAMクリア処理と同一である。
既に説明したとおり第1RAMクリア処理では、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアである設定参照用エリア341(図154参照)及び状態特定用エリア652を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、第1RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。なお、第1RAMクリア処理では、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
第1RAMクリア処理では状態特定用エリア652は「0」クリアされない。したがって、状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている状態で設定値を変更するための処理が開始されたとしても、当該異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている状態が維持される。これにより、異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている状態で設定値を変更するための処理が開始されたとしてもその途中で停電が発生した場合には、異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされた状態が維持されるようにすることが可能となる。また、詳細は後述するように設定値を変更するための処理が終了される場合に状態特定用エリア652は「0」クリアされる。これにより、異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされた状態は、設定値を変更するための処理が正常に完了するまでは維持され、設定値を変更するための処理が正常に完了した場合に「0」クリアされることとなる。
第1RAMクリア処理を実行した後は、現状の設定値(すなわち前回の電源OFFが発生した際に設定されていた設定値)を第4報知用表示装置204に表示させるための処理を実行する(ステップSN808)。具体的には、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアである設定参照用エリア341(図154参照)の情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342(図154参照)にセットする。
設定更新用エリア342は設定値を変更するための処理において変更途中の設定値の情報が格納される。つまり、設定値を変更するための処理ではリセットボタン68cが押圧操作される度に選択対象の設定値の情報を更新することとなるが、この更新に際しては設定参照用エリア341に格納された設定値の情報は変更されることなく、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が変更される。これにより、設定値を変更するための処理が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定値の変更を行うことが可能となる。設定値を変更するための処理が終了される場合にその時点における設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が設定参照用エリア341に上書きされる。これにより、設定値を変更するための処理にて更新された結果の設定値が、現状のパチンコ機10の設定値として設定されることとなる。また、設定値を変更するための処理が実行されている状況においては、設定更新用エリア342に格納されている情報に対応する設定値の表示が第4報知用表示装置204にて行われる。
設定更新用エリア342には設定値の情報として数値情報が格納される。具体的には、設定更新用エリア342に「0」の数値情報が格納されている場合には選択対象の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には選択対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には選択対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には選択対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には選択対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には選択対象の設定値は「設定6」となる。
その後、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」をセットする(ステップSN809)。なお、設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に既に「1」がセットされている場合にはその状態を維持する。また、ステップSN809にて設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」をセットした場合、状態特定用エリア652の設定確認状態フラグ(第6ビットB16)を「0」クリアする。その後、設定用処理を実行する(ステップSN810)。
当該設定用処理は判定用レジスタ651の判定値が設定変更基準値未満である場合であっても判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされている場合にも実行される。具体的には、メイン処理(図358)において設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットさていると判定した場合(ステップSN813:YES)、設定用処理を実行する(ステップSN810)。
ここで、設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされていることに起因して設定用処理(ステップSN810)が実行される場合、ステップSN807及びステップSN808の処理が実行されない。つまり、ステップSN807の第1RAMクリア処理が実行されないことで設定更新用エリア342が「0」クリアされない。また、ステップSN808の処理が実行されないことで設定参照用エリア341の情報が設定更新用エリア342にセットされない。これにより、設定値を変更するための処理の実行途中で電源OFFが発生した場合であってその後の電源ONに際して設定値を変更するための処理が再開された場合、前回の電源OFF時において選択対象となっていた設定値から当該設定値を変更するための処理を再開させることが可能となる。
なお、設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされていることに起因して設定用処理(ステップSN810)が実行される場合、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」をセットする処理(ステップSN809)も実行されない。しかしながら、設定値を変更するための処理が実行されている状況においては設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされているため、設定値を変更するための処理の実行途中で電源OFFが発生しその後の電源ONに際して設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされていることに起因して設定用処理(ステップSN810)が実行される場合、設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされた状態が維持される。
判定用レジスタ651の判定値が設定変更基準値未満であるとともに判定用レジスタ651の設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)に「1」がセットされていない状況であっても、判定用レジスタ651の設定キーフラグ(第7ビットB7)又は設定確認中電断フラグ(第3ビットB3)に「1」がセットされていることで判定用レジスタ651の判定値が「0」ではない場合、設定用処理が実行される。具体的には、メイン処理(図358)において判定用レジスタ651の判定値が「0」ではないと判定した場合(ステップSN817:NO)、ステップSN818及びステップSN819の処理を実行した後に設定用処理を実行する(ステップSN810)。ステップSN818では、状態特定用エリア652の設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」をセットする。なお、設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に既に「1」がセットされている場合にはその状態を維持する。また、ステップSN818にて設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」をセットした場合、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)を「0」クリアする。ステップSN819では、ステップSN808と同様に、設定参照用エリア341の情報を設定更新用エリア342にセットする。これにより、現状の設定値(すなわち前回の電源OFFが発生した際に設定されていた設定値)が第4報知用表示装置204に表示される。
図366はメイン処理(図358)におけるステップSN810の設定用処理を示すフローチャートである。なお、設定用処理におけるステップSP501〜ステップSP519の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされている場合(ステップSP501:YES)、設定変更用コマンドを音声発光制御装置81に送信するとともに(ステップSP502)、電源投入コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSP503)。音声発光制御装置81は設定変更用コマンドを受信することにより、設定値を変更するための処理の実行中であることを示す報知が実行されるようにする。また、音声発光制御装置81は電源投入コマンドを受信することにより、主側CPU63との間の通信が正常に開始されたことを特定するとともに主側RAM65の所定のエリアが「0」クリアされたことを示す報知が実行されるようにする。その後、セキュリティ信号の出力開始処理を実行する(ステップSP504)。この処理の詳細については後に説明する。
設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされていない場合(ステップSP501:NO)、設定確認用コマンドを音声発光制御装置81に送信するとともに(ステップSP505)、電源復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSP506)。音声発光制御装置81は設定確認用コマンドを受信することにより、設定値を確認するための処理の実行中であることを示す報知が実行されるようにする。また、音声発光制御装置81は電源復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63との間の通信が正常に開始されたことを特定する。
ステップSP504又はステップSP506の処理を実行した場合、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた送信済みフラグに「1」をセットする(ステップSP507)。送信済みフラグは、電源投入コマンド又は電源復帰コマンドを既に送信済みであることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSP508)。既に説明したとおり設定値を変更するための処理が実行されるようにするためには動作電力の供給開始時に設定変更操作として設定キー挿入部68aがON操作されているとともにリセットボタン68cが押圧操作されている必要がある。また、設定値を変更するための処理が実行されている状況においては詳細は後述するようにリセットボタン68cに対する押圧操作が1回行われる度に選択対象の設定値が1段階変更される。この場合に、設定用処理(図366)が開始された直後において未だリセットボタン68cが押圧操作されている状況というのは、設定変更操作のためのリセットボタン68cの押圧操作が継続されていることを意味する。このような状況においてはステップSP508にて肯定判定をすることで、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられたON継続フラグに「1」をセットする(ステップSP509)。ON継続フラグは、設定変更操作のためのリセットボタン68cの押圧操作が設定値を変更するための処理が開始された後であっても継続されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。詳細は後述するがON継続フラグに「1」がセットされている状況においてはリセットボタン68cが押圧操作されていることが特定されたとしても選択対象の設定値が変更されない。これにより、設定変更操作のためのリセットボタン68cの押圧操作が継続されていることを契機として、選択対象の設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップSP508にて否定判定をした場合、又はステップSP509の処理を実行した場合、設定用開始時処理を実行する(ステップSP510)。設定用開始時処理では、設定関連処理(設定値を変更するための処理、設定値を確認するための処理)を実行している状況であることを報知するために特図表示部37aの全ての表示用セグメントを発光状態とするためのデータを設定する。当該データが設定された状況で第2タイマ割込み処理(図134)が実行されることで特図表示部37aの全ての表示用セグメントが発光状態となる。特図表示部37aの全ての表示用セグメントが発光状態となった状態は今回の設定関連処理が完了した場合に終了される。遊技が行われている状況においては特図表示部37aの全ての表示用セグメントが発光状態となることはない。したがって、特図表示部37aの全ての表示用セグメントが発光状態となっていることを確認した遊技ホールの管理者は、設定関連処理が実行されている状況であることを把握することが可能となる。なお、全ての表示用セグメントが発光状態となる表示部は特図表示部37aに限定されることはなく、特図表示部37aに加えて又は代えて、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bであってもよい。
設定用開始時処理では、今回が設定値を変更するための処理の実行中である場合には設定値を変更している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342の情報に対応する設定値の表示を行わせるための表示データを特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275(図120参照)に格納する。また、設定用開始時処理では、今回が設定値を確認するための処理の実行中である場合には設定値を確認している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342の情報に対応する設定値の表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。本実施形態における第2タイマ割込み処理(図134)ではステップS9003〜ステップS9006の処理が設定されておらず、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)又は設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」がセットされている場合、ステップS9007の処理を実行することなくステップS9008〜ステップS9014の処理を実行する。上記のような表示データが第5表示データバッファ275に格納されている状況において第2タイマ割込み処理(図134)が実行されることにより、今回が設定値を変更するための処理の実行中であれば設定値を変更している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342の情報に対応する設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、今回が設定値を確認するための処理の実行中であれば設定値を確認している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342の情報に対応する設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップSP511)。このタイミングで既に第1割込み周期が既に経過している場合には第1タイマ割込み処理(図365)が開始される。また、このタイミングで既に第2割込み周期が既に経過している場合には第2タイマ割込み処理(図134)が開始される。また、このタイミングで既に第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が既に経過している場合には第2タイマ割込み処理(図134)が実行された後に第1タイマ割込み処理(図365)が実行される。その後、第1タイマ割込み処理(図365)及び第2タイマ割込み処理(図134)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップSP512)。
その後、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSP513)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定用処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSP513にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSP513:NO)、ステップSP511及びステップSP512の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSP513:YES)、設定用終了コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSP514)。音声発光制御装置81は設定用終了コマンドを受信することにより、設定値を変更するための処理の実行中であることを示す報知が実行されている状況であれば当該報知を終了させ、設定値を確認するための処理の実行中であることを示す報知が実行されている状況であれば当該報知を終了させる。
その後、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされている場合(ステップSP515:YES)、設定更新用エリア342の情報を設定参照用エリア341にセットする(ステップSP516)。これにより、今回の設定値を変更するための処理にて選択された設定値が現状のパチンコ機10の設定値として設定される。
その後、第2RAMクリア処理を実行する(ステップSP517)。第2RAMクリア処理では、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアである設定参照用エリア341を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。この場合、「0」クリアの対象となるエリアには、第1RAMクリア処理(ステップSN807)において「0」クリアの対象となるエリアだけでではなく状態特定用エリア652が含まれる。したがって、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)は「0」クリアされる。また、状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされている状況で設定値を変更するための処理が開始された場合には、当該設定値を変更するための処理の完了に際して当該異常状態フラグ(第5ビットB15)が「0」クリアされる。これにより、パチンコ機10の異常状態は設定値を変更するための処理が完了することで解除されることとなる。その後、セキュリティ信号の出力開始処理を実行する(ステップSP518)。この処理の詳細については後に説明する。
一方、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされていない場合(ステップSP515:NO)、今回完了した設定関連処理が設定値を確認するための処理であることを意味する。この場合、状態特定用エリア652の設定確認状態フラグ(第6ビットB16)を「0」クリアする(ステップSP519)。
上記のとおり設定用処理(図366)において設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったことが特定されるまでは、割込み許可(ステップSP511)及びお割込み禁止(ステップSP512)が繰り返される。既に説明したとおり割込み許可(ステップSP511)が行われたタイミングで第1割込み周期が既に経過している場合には第1タイマ割込み処理(図366)が実行されることとなる。設定用処理(図366)が実行されている状況においては特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、設定用処理(図366)が実行されている状況で起動される第1タイマ割込み処理(図365)では、停電情報記憶処理(ステップSP401)、抽選用乱数更新処理(ステップSP402)、乱数初期値更新処理(ステップSP403)、変動用カウンタ更新処理(ステップSP404)、不正検知処理(ステップSP405)、設定対応処理(ステップSP406)及びセキュリティ信号対応処理(ステップSP407)を実行するが、ステップSP408にて肯定判定をすることでステップSP409〜ステップSP421の遊技を進行させるための処理は実行しない。これにより、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理の実行中において停電の監視、乱数の更新、不正の監視、設定対応処理及びセキュリティ信号の出力制御を行うことを可能としながら、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理の実行中において遊技が進行してしまわないようにすることが可能となる。
図367は第1タイマ割込み処理(図365)のステップSP406にて実行される設定対応処理を示すフローチャートである。なお、設定対応処理におけるステップSP601〜ステップSP610の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)又は設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSP601)。設定変更状態フラグ(第7ビットB17)及び設定確認状態フラグ(第6ビットB16)のいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップSP601:NO)、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理のいずれも実行中ではないことを意味する。この場合、そのまま本設定対応処理を終了する。
設定変更状態フラグ(第7ビットB17)又は設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」がセットされている場合(ステップSP601:YES)、払出状態受信処理を実行する(ステップSP602)。払出状態受信処理では遊技球の払い出しに関する異常が発生していることを示すコマンドを払出制御装置77から受信しているか否かを監視し、当該コマンドを受信していることを特定した場合には状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」をセットするとともに異常報知コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は異常報知コマンドを受信した場合、遊技球の払い出しに関する異常が発生していることを示す報知が実行されるように表示発光部53及びスピーカ部54を制御するとともに当該報知が図柄表示装置41にて実行されるように表示制御装置82にコマンドを送信する。また、払出状態受信処理では遊技機本体12が開放状態であることを示すコマンドを払出制御装置77から受信しているか否かを監視し、当該コマンドを受信していることを特定した場合には本体開放コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は本体開放コマンドを受信した場合、遊技機本体12が開放状態であることを示す報知が実行されるように表示発光部53及びスピーカ部54を制御するとともに当該報知が図柄表示装置41にて実行されるように表示制御装置82にコマンドを送信する。また、払出状態受信処理では前扉枠14が開放状態であることを示すコマンドを払出制御装置77から受信しているか否かを監視し、当該コマンドを受信していることを特定した場合には前扉開放コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は前扉開放コマンドを受信した場合、前扉枠14が開放状態であることを示す報知が実行されるように表示発光部53及びスピーカ部54を制御するとともに当該報知が図柄表示装置41にて実行されるように表示制御装置82にコマンドを送信する。
上記のように設定対応処理(図367)にて払出状態受信処理(ステップSP602)が実行されることにより、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況であっても遊技球の払い出しに関する異常が発生しているか否かの監視、遊技機本体12が開放状態となっているか否かの監視及び前扉枠14が開放状態となっているか否かの監視を行うことが可能となる。なお、上記払出状態受信処理の処理内容は第1タイマ割込み処理(図365)のステップSP418にて実行される払出状態受信処理と同一である。
ここで、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況における処理の実行態様について図368のタイムチャートを参照しながら説明する。図368(a)は主側CPU63に動作電力が供給されている期間を示し、図368(b)は設定用処理(図366)が開始されてから当該設定用処理(図366)が完了するまで(すなわちステップSP518又はステップSP519が実行されるまで)の期間を示し、図368(c)は設定対応処理(図367)が実行されるタイミングを示し、図368(d)は設定対応処理(図367)の払出状態受信処理(ステップSP602)が実行されるタイミングを示す。
t1のタイミングで図368(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。今回の動作電力の供給の開始に際しては設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行される。したがって、その後のt2のタイミングで図368(b)に示すように設定用処理(図366)が開始される。
設定用処理(図366)ではステップSP501〜ステップSP510の処理が実行された後は設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことが特定されるまでは割込み許可(ステップSP511)及び割込み禁止(ステップSP512)が繰り返される。したがって、t3のタイミング、t4のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t7のタイミング及びt8のタイミングのそれぞれにおいて図368(c)に示すように第1タイマ割込み処理(図365)が起動されて設定対応処理(図367)が実行される。また、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況において設定対応処理(図367)が実行されることで、これらt3のタイミング、t4のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t7のタイミング及びt8のタイミングのそれぞれにおいて図368(d)に示すように設定対応処理(図367)の払出状態受信処理(ステップSP602)が実行される。その後、t9のタイミングで図368(b)に示すように設定用処理(図366)が終了する。
なお、第1タイマ割込み処理(図365)が起動され得るt2のタイミング〜t9のタイミングにおいては第2タイマ割込み処理(図134)も起動され得る。第2タイマ割込み処理(図134)が起動されることで第1〜第4報知用表示装置201〜204を含めた各種表示装置の表示制御が実行される。
上記のとおりメイン処理(図358)の設定用処理(図366)及び第1タイマ割込み処理(図365)の設定対応処理(図367)の両方が実行されることにより、設定関連処理(設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理)が実行される。設定関連処理の一部がメイン処理(図358)にて実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理における途中の処理として設定関連処理を実行することが可能となる。また、設定関連処理の一部が第1タイマ割込み処理(図365)にて実行されることにより、設定関連処理において定期的に実行すべき処理の処理周期が過剰に短くなってしまわないようにすることを第1タイマ割込み処理(図365)を利用して実現することが可能となる。
設定対応処理(図367)の説明に戻り、ステップSP602にて払出状態受信処理を実行した後は、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSP603)。設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされていない場合(ステップSP603:NO)、設定値を確認するための処理の実行中であることを意味するため、そのまま本設定対応処理を終了する。
設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされている場合(ステップSP603:YES)、設定値を変更するための処理の実行中であることを意味するため、ステップSP604〜ステップSP610に示す選択対象の設定値を変更するための処理を実行する。具体的には、まずリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSP604)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSP604:NO)、特定制御用のワークエリア221におけるON継続フラグを「0」クリアする(ステップSP605)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSP604:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるON継続フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSP606)。ON継続フラグに「1」がセットされている場合(ステップSP606:YES)、そのまま本設定対応処理を終了する。これにより、設定変更操作のためのリセットボタン68cの押圧操作が継続されていることを契機として、選択対象の設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合であってON継続フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSP604:YES、ステップSP606:NO)、今回のリセットボタン68cの押圧操作に対して選択対象の設定値を1段階更新する。具体的には、まず設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSP607)。そして、その1加算後における設定更新用エリア342の値が最大値である「5」を超えた場合(ステップSP608:YES)、設定更新用エリア342を「0」クリアする(ステップSP609)。
ステップSP608にて否定判定をした場合又はステップSP609の処理を実行した場合、表示データの設定処理を実行する(ステップSP610)。表示データの設定処理では、設定値を変更している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342の情報に対応する設定値の表示を行わせるための表示データを特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275(図120参照)に格納する。本実施形態における第2タイマ割込み処理(図134)では既に説明したとおりステップS9003〜ステップS9006の処理が設定されておらず、状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされている場合、ステップS9007の処理を実行することなくステップS9008〜ステップS9014の処理を実行する。上記のような表示データが第5表示データバッファ275に格納されている状況において第2タイマ割込み処理(図134)が実行されることにより、設定値を変更している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342の情報に対応する設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
次に、メイン処理(図358)において設定変更操作に基づく設定値を変更するための処理の実行が異常の発生に対する異常状態の設定よりも優先される様子について、図369のタイムチャートを参照しながら説明する。図369(a)は主側CPU63に動作電力が供給されている期間を示し、図369(b)は判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされている期間を示し、図369(c)は異常状態に設定されている期間を示し、図369(d)は設定変更操作が行われている期間を示し、図369(e)は設定値を変更するための処理が実行されている期間を示し、図369(f)は遊技を進行させるための処理(具体的には第1タイマ割込み処理(図365)のステップSP409〜ステップSP421)が実行されている期間を示す。
まず設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われた場合について説明する。
t1のタイミングで図369(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。今回の動作電力の供給の開始に際して設定変更操作は行われていない。その後、メイン処理(図358)における異常判定処理(図359)にて主側RAM65のデータ異常の発生が特定されることで、t2のタイミングで図369(b)に示すように判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。そして、異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされることで、t3のタイミングで図369(c)に示すように異常状態に設定される。つまり、異常用処理(ステップSN812)が実行されるとともに処理の進行が停止される。これにより、遊技ホールの管理者に異常に対処するように促すことが可能となる。
次に、設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われた場合について説明する。
t4のタイミングで図369(d)に示すように設定変更操作が開始される。そして、設定変更操作が行われている状態においてt5のタイミングで図369(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。
その後、メイン処理(図358)における異常判定処理(図359)にて主側RAM65のデータ異常の発生が特定されることで、t2のタイミングで図369(b)に示すように判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされる。また、判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされた場合には、状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)にも「1」がセットされる。
但し、今回は設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われているため異常状態の設定が行われるのではなく、t7のタイミングで図369(e)に示すように設定値を変更するための処理が開始される。当該設定値を変更するための処理の開始に際して第1RAMクリア処理(ステップSN807)が実行されるが、当該第1RAMクリア処理では判定用レジスタ651及び状態特定用エリア652は「0」クリアされない。
その後、t8のタイミングで図369(d)に示すように設定変更操作が終了される。この場合、設定値を変更するための処理の開始後においても設定変更操作が継続されているためリセットボタン68cが押圧操作された状態で設定値を変更するための処理が開始されることとなるが、このような場合には主側RAM65のON継続フラグに「1」がセットされることで、当該リセットボタン68cの押圧操作の継続によって選択対象となる設定値の更新が行われないようにすることが可能となる。
その後、t9のタイミングで図369(e)に示すように設定値を変更するための処理が終了される。この場合、第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行されることで状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)が「0」クリアされる。また、メイン処理(図358)のステップSN821の処理が実行されることで図369(b)に示すように判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)も「0」クリアされる。これにより、図369(f)に示すように設定値を変更するための処理が終了した場合には遊技を進行させるための処理が開始されることとなる。
上記のとおり設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われた場合には当該電源ONを契機に開始されたメイン処理(図358)にて主側RAM65のデータ異常が特定されたとしても、異常状態に設定されることなく設定値を変更するための処理が開始される。設定値を変更するための処理が実行された場合には、主側RAM65の「0」クリア及び初期化が実行されるとともに設定値の新たな設定が行われる。このような事情において異常状態の設定よりも設定値を変更するための処理の開始を優先させることにより、再度の電源OFF・ON操作を必要とすることなく主側RAM65のデータ異常を解消させることが可能となる。
設定変更操作が行われていない状態で電源ONが行われた場合であっても前回の電源OFFが設定値を変更するための処理の途中で発生している場合には設定値を変更するための処理が再開され得る構成において、前回の電源OFFが設定値を変更するための処理の途中で発生した場合であっても今回の電源ONを契機としたメイン処理(図358)にて主側RAM65のデータ異常の発生が特定された場合には設定値を変更するための処理が優先されるのではなく異常状態に設定される。これにより、異常状態の設定よりも優先される処理を、設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われた場合における設定値を変更するための処理に制限することが可能となる。
<電源ON時のコマンド送信に関する処理>
次に、電源ON時における主側CPU63から音声発光制御装置81に対するコマンド送信に関する処理について説明する。
図370はメイン処理(図358)のステップSN820にて実行される電入時コマンド送信処理を示すフローチャートである。電入時コマンド送信処理は主側CPU63の動作電力の供給開始時に音声発光制御装置81に電源投入コマンド又は電源復帰コマンドを送信するための処理である。なお、電入時コマンド送信処理におけるステップSP701〜ステップSP705の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず主側RAM65における特定制御用のワークエリア221の送信済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSP701)。送信済みフラグに「1」がセットされている場合(ステップSP701:YES)、送信済みフラグを「0」クリアした後に(ステップSP702)、電源投入コマンド及び電源復帰コマンドを送信することなく本電入時コマンド送信処理を終了する。既に説明したとおり設定値を変更するための処理が開始される場合には設定用処理(図366)にて設定変更用コマンドだけではなく電源投入コマンドが送信される。また、既に説明したとおり設定値を確認するための処理が開始される場合には設定用処理(図366)にて設定確認用コマンドだけではなく電源復帰コマンドが送信される。そして、設定用処理(図366)では電源投入コマンド又は電源復帰コマンドを送信した場合には送信済みフラグに「1」をセットする。この場合に上記のとおり電入時コマンド送信処理(図370)では送信済みフラグに「1」がセットされている場合には電源投入コマンド及び電源復帰コマンドが送信されないようにすることにより、既に電源投入コマンド又は電源復帰コマンドが送信済みであるにも関わらず電源投入コマンド又は電源復帰コマンドが再度送信されてしまわないようにすることが可能となる。
送信済みフラグに「1」がセットされていない場合(ステップSP701:NO)、判定用レジスタ651のリセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」がセットされているか否かを判定することで、今回のメイン処理(図358)にてRAMクリア操作に基づく第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行されているか否かを判定する(ステップSP703)。ステップSP703にて肯定判定をした場合には電源投入コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSP704)。音声発光制御装置81は電源投入コマンドを受信することにより、主側CPU63との間の通信が正常に開始されたことを特定するとともに主側RAM65の所定のエリアが「0」クリアされたことを示す報知が実行されるようにする。ステップSP703にて否定判定をした場合には電源復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSP705)。音声発光制御装置81は電源復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63との間の通信が正常に開始されたことを特定するとともに主側RAM65における所定のエリアの「0」クリア及び初期化が実行されることなく電源の復帰が行われたことを示す報知が実行されるようにする。
上記のとおり動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が実行されることなく第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行された場合には電源投入コマンドが音声発光制御装置81に送信される。また、動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理、設定値を確認するための処理及び第1RAMクリア処理(ステップSN815)のいずれもが実行されなかった場合には電源復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信される。また、既に説明したとおり動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理が実行された場合には設定用処理(図366)にて設定変更用コマンドだけではなく電源投入コマンドが送信され、動作電力の供給が開始された場合において設定値を確認するための処理が実行された場合には設定用処理(図366)にて設定確認用コマンドだけではなく電源復帰コマンドが送信される。
つまり、動作電力の供給が開始された場合において異常状態の設定が行われなかった場合には電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれかが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信されることとなる。音声発光制御装置81は動作電力の供給開始後において立ち上げ後管理期間が経過するまでに電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれかを受信した場合には通信異常報知を実行しない一方、動作電力の供給開始後において立ち上げ後管理期間が経過するまでに電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれも受信しなかった場合には通信異常報知を実行する。これにより、動作電力の供給が開始された場合に主側CPU63と音声発光制御装置81との間の信号経路が正常であるか否かを監視することが可能となるとともに当該信号経路に異常が発生している場合にはそれに対処するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が実行されることなく第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行された場合には電源投入コマンドが音声発光制御装置81に送信される構成において、設定値を変更するための処理が実行される場合にも電源投入コマンドが音声発光制御装置81に送信される。設定値を変更するための処理が実行される場合には既に説明したとおり第1RAMクリア処理(ステップSN807)及び第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行される。この場合に、設定値を変更するための処理が実行される場合にも電源投入コマンドが音声発光制御装置81に送信されるようにすることで、主側RAM65における所定のエリアの「0」クリア及び初期化が実行される場合には電源投入コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信されるようにすることが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理、設定値を確認するための処理及び第1RAMクリア処理(ステップSN815)のいずれもが実行されなかった場合には電源復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信される構成において、設定値を確認するための処理が実行される場合にも電源復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信される。設定値を確認するための処理が実行される場合には既に説明したとおり第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれもが実行されない。この場合に、設定値を確認するための処理が実行される場合にも電源復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信されるようにすることで、主側RAM65における所定のエリアの「0」クリア及び初期化が実行されない場合には電源復帰コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信されるようにすることが可能となる。
図371は音声発光制御装置81のCPUにて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。なお、コマンド対応処理は音声発光制御装置81のCPUにて比較的短い周期(例えば4ミリ秒)で繰り返し実行される。
まず立ち上げ後管理期間であるか否かを判定する(ステップSP801)。立ち上げ後管理期間は音声発光制御装置81のCPUへの動作電力の供給が開始された後に主側CPU63から電源投入コマンド又は電源復帰コマンドを受信したか否かを監視する期間である。立ち上げ後管理期間は5秒に設定されているが具体的な期間は任意である。
立ち上げ後管理期間である場合(ステップSP801:YES)、主側CPU63から電源投入コマンド又は電源復帰コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSP802)。電源投入コマンド又は電源復帰コマンドを受信した場合(ステップSP802:YES)、音声発光制御装置81のRAMに設けられた管理カウンタを「0」クリアする(ステップSP803)。管理カウンタは立ち上げ後管理期間を音声発光制御装置81のCPUにて計測するためのカウンタであり、音声発光制御装置81のCPUに動作電力の供給が開始された場合に管理カウンタに立ち上げ後管理期間に対応する数値情報がセットされる。
ステップSP803の処理を実行した後は、電源投入コマンドを今回受信している場合には当該電源投入コマンドとともに設定変更用コマンドを受信しているか否かを判定し、電源復帰コマンドを今回受信している場合には当該電源復帰コマンドとともに設定確認用コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップSP804)。ステップSP804にて肯定判定をした場合、電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのうち今回受信したコマンドをその後の処理に際して参照するために音声発光制御装置81のRAMにおけるコマンド格納エリアに格納する(ステップSP805)。
ステップSP804にて否定判定をした場合、電源復帰コマンドを今回受信しているのであれば(ステップSP806:YES)、電源復帰報知用処理を実行し(ステップSP807)、電源投入コマンドを今回受信しているのであれば(ステップSP806:NO)、RAMクリア報知用処理を実行する(ステップSP808)。電源復帰報知用処理では、主側RAM65における所定のエリアの「0」クリア及び初期化が実行されることなく電源の復帰が行われたことを示す報知が実行されるように表示発光部53及びスピーカ部54を制御するとともに当該報知が図柄表示装置41にて実行されるように表示制御装置82にコマンドを送信する。当該電源復帰報知は電源復帰報知期間(例えば5秒)に亘って継続される。RAMクリア報知用処理では、主側RAM65における所定のエリアの「0」クリア及び初期化が実行された状態で電源の復帰が行われたことを示す報知が実行されるように表示発光部53及びスピーカ部54を制御するとともに当該報知が図柄表示装置41にて実行されるように表示制御装置82にコマンドを送信する。当該RAMクリア報知はRAMクリア報知期間(例えば5秒)に亘って継続される。
立ち上げ後管理期間において電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれも受信していないと判定した場合(ステップSP801:YES、ステップSP802:NO)、音声発光制御装置81のRAMにおける管理カウンタの値を1減算する(ステップSP809)。そして、その1減算後における管理カウンタの値が「0」となった場合(ステップSP810:YES)、音声発光制御装置81のCPUへの動作電力の供給が開始されてから立ち上げ後管理期間が経過するまでに主側CPU63から電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれも受信していないことを意味する。この場合、通信異常報知用処理を実行する(ステップSP811)。
通信異常報知用処理では、主側CPU63と音声発光制御装置81との間の信号経路に異常が発生していることを示す報知が実行されるように表示発光部53及びスピーカ部54を制御するとともに当該報知が図柄表示装置41にて実行されるように表示制御装置82にコマンドを送信する。当該通信異常報知は動作電力の供給が停止されるまで継続される。なお、通信異常報知が実行される場合、主側CPU63と音声発光制御装置81との間の信号経路に異常が発生しているため、通信異常報知が開始される前に他の報知は実行されていない。
コマンド対応処理では、主側CPU63から設定変更用コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップSP812)。設定変更用コマンドを受信している場合(ステップSP812:YES)、設定変更報知用処理を実行する(ステップSP813)。設定変更報知用処理では、設定値を変更するための処理が実行されている状況であることを示す報知が実行されるように表示発光部53及びスピーカ部54を制御するとともに当該報知が図柄表示装置41にて実行されるように表示制御装置82にコマンドを送信する。
コマンド対応処理では、主側CPU63から設定確認用コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップSP814)。設定確認用コマンドを受信している場合(ステップSP814:YES)、設定確認報知用処理を実行する(ステップSP815)。設定確認報知用処理では、設定値を確認するための処理が実行されている状況であることを示す報知が実行されるように表示発光部53及びスピーカ部54を制御するとともに当該報知が図柄表示装置41にて実行されるように表示制御装置82にコマンドを送信する。
コマンド対応処理では、主側CPU63から設定用終了コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップSP816)。設定用終了コマンドを受信している場合(ステップSP816:YES)、設定関連報知の終了処理を実行する(ステップSP817)。設定関連報知の終了処理が実行されることにより、設定値を変更するための処理に対応する報知が実行されている状況であれば当該報知が終了され、設定値を確認するための処理に対応する報知が実行されている状況であれば当該報知が終了される。
その後、音声発光制御装置81のRAMにおけるコマンド格納エリアに電源復帰コマンドが格納されているか否かを判定する(ステップSP818)。電源復帰コマンドが格納されている場合(ステップSP818:YES)、今回終了対象となった報知は設定値を確認するための処理に対応する報知であり、当該報知の開始契機となった設定確認用コマンドを受信した場合に電源復帰コマンドも受信していることを意味する。この場合、電源復帰報知用処理を実行する(ステップSP819)。電源復帰報知用処理の処理内容はステップSP807と同一である。これにより、電源復帰報知が電源復帰報知期間(例えば5秒)に亘って実行される。
電源復帰コマンドが格納されていない場合(ステップSP818:NO)、今回終了対象となった報知は設定値を変更するための処理に対応する報知であり、当該報知の開始契機となった設定変更用コマンドを受信した場合に電源投入コマンドも受信していることを意味する。この場合、RAMクリア報知用処理を実行する(ステップSP820)。RAMクリア報知用処理の処理内容はステップSP808と同一である。これにより、RAMクリア報知がRAMクリア報知期間(例えば5秒)に亘って実行される。
コマンド対応処理では、上記各種処理以外にもその他の処理を実行する(ステップSP821)。その他の処理では例えば主側CPU63の設定対応処理(図367)における払出状態受信処理(ステップSP602)にて送信されたコマンドに対応する報知が実行されるようにするための処理を実行する。また、当該処理以外にも主側CPU63においてメイン処理(図358)の異常用処理(ステップSN812)が実行されることで異常コマンドが送信された場合には当該異常コマンドに対応する報知が実行されるようにするための処理を実行する。また、当該処理以外にも遊技を進行させるための処理が実行されることで主側CPU63から送信されたコマンドに対応する報知が実行されるようにするための処理を実行する。
次に、動作電力の供給が開始された場合に主側CPU63から音声発光制御装置81にコマンドが送信される様子について図372のタイムチャートを参照しながら説明する。図372(a)は主側CPU63に動作電力が供給されている期間を示し、図372(b)は主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が実行されている期間を示し、図372(c)は主側CPU63から電源投入コマンド又は電源復帰コマンドが送信されたタイミングを示し、図372(d)は主側CPU63にて設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている期間を示し、図372(e)は主側CPU63から設定変更用コマンド又は設定確認用コマンドが送信されたタイミングを示し、図372(f)は音声発光制御装置81のCPUにて立ち上げ後管理期間が計測されている期間を示し、図372(g)は通信異常報知が実行されている期間を示す。
まず設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が実行されない状況において主側CPU63と音声発光制御装置81との間の通信が正常に行われる場合について説明する。
t1のタイミングで図372(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。この場合、当該t1のタイミングで、主側CPU63では図372(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が開始され、音声発光制御装置81では図372(f)に示すように立ち上げ後管理期間の計測が開始される。
その後、t2のタイミングで図372(c)に示すように主側CPU63から電源投入コマンド又は電源復帰コマンドが送信され、その送信されたコマンドが音声発光制御装置81にて受信される。この場合、音声発光制御装置81にて計測されている立ち上げ後管理期間が経過する前に当該音声発光制御装置81にて電源投入コマンド又は電源復帰コマンドが受信されているため通信異常報知が実行されない。
次に、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が実行されない状況において主側CPU63と音声発光制御装置81との間の通信が正常に行われない場合について説明する。
t3のタイミングで図372(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。この場合、当該t3のタイミングで、主側CPU63では図372(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が開始され、音声発光制御装置81では図372(f)に示すように立ち上げ後管理期間の計測が開始される。
その後、t4のタイミングで図372(c)に示すように主側CPU63から電源投入コマンド又は電源復帰コマンドが送信される。但し、主側CPU63と音声発光制御装置81との間の信号経路に異常が発生しているため当該コマンドは音声発光制御装置81にて受信されない。
その後、t5のタイミングで図372(f)に示すように音声発光制御装置81において計測されている立ち上げ後管理期間が経過する。この場合、音声発光制御装置81にて電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれも受信することなく立ち上げ後管理期間が経過しているため、図372(g)に示すように通信異常報知が開始される。
次に、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行される状況において主側CPU63と音声発光制御装置81との間の通信が正常に行われる場合について説明する。
t6のタイミングで図372(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。この場合、当該t6のタイミングで、主側CPU63では図372(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が開始され、音声発光制御装置81では図372(f)に示すように立ち上げ後管理期間の計測が開始される。
その後、t7のタイミングで図372(d)に示すように主側CPU63にて設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が開始される。この場合、設定値を変更するための処理であればt7のタイミングで図372(e)に示すように主側CPU63から設定変更用コマンドが送信されるとともに図372(c)に示すように主側CPU63から電源投入コマンドが送信される。また、設定値を確認するための処理であればt7のタイミングで図372(e)に示すように主側CPU63から設定確認用コマンドが送信されるとともに図372(c)に示すように主側CPU63から電源復帰コマンドが送信される。ここで送信された電源投入コマンド又は電源復帰コマンドは音声発光制御装置81にて受信される。したがって、当該t7のタイミングで図372(f)に示すように音声発光制御装置81における立ち上げ後管理期間の計測が終了される。
その後、t8のタイミングで図372(d)に示すように設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が終了され、さらに主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が終了される。
<セキュリティ信号の外部出力に関する処理>
次に、主側CPU63からパチンコ機10の外部(例えば遊技ホールの管理コンピュータ)にセキュリティ信号を出力するための処理について説明する。
図373(a)はセキュリティ信号の出力開始処理を示すフローチャートである。セキュリティ信号の出力開始処理は、RAMクリア操作が行われた状態で電源ONが行われたことに基づきメイン処理(図358)にて第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行された場合に当該メイン処理(図358)のステップSN816にて実行される。また、設定値を変更するための処理が開始される場合に第1RAMクリア処理(ステップSN807)が実行された場合にも設定用処理(図366)のステップSP504にて実行されるとともに、設定値を変更するための処理が終了される場合に設定用処理(図366)の第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行された場合にも当該設定用処理(図366)のステップSP518にて実行される。なお、セキュリティ信号の出力開始処理におけるステップSP901〜ステップSP902の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた出力継続カウンタに出力継続期間(200ミリ秒)に対応する情報をセットする(ステップSP901)。出力継続カウンタはセキュリティ信号を外部出力している状況であるか否か及びセキュリティ信号の外部出力を継続している期間が出力継続期間に達したか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、セキュリティ信号の出力を開始する(ステップSP902)。これにより、パチンコ機10の外部端子板から遊技ホールの管理コンピュータに向けたセキュリティ信号の外部出力が開始される。
上記のとおりRAMクリア操作が行われた状態で電源ONが行われたことに基づきメイン処理(図358)にて第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行された場合にセキュリティ信号の外部出力が開始される。また、設定値を変更するための処理が開始される場合に第1RAMクリア処理(ステップSN807)が実行された場合にもセキュリティ信号の外部出力が開始されるとともに、設定値を変更するための処理が終了される場合に第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行された場合にもセキュリティ信号の外部出力が開始される。これにより、主側RAM65の所定のエリアが「0」クリアされるとともに初期化される場合には出力継続期間以上に亘ってセキュリティ信号が外部出力されるようにすることが可能となる。よって、主側RAM65の所定のエリアが「0」クリアされるとともに初期化されたことを遊技ホールの管理コンピュータにおいて把握することが可能となる。
設定値を変更するための処理が開始される場合及び終了される場合のそれぞれにおいてセキュリティ信号の出力開始処理が実行される構成においては、設定値を変更するための処理が早期に終了する場合、当該設定値を変更するための処理の開始時に開始されたセキュリティ信号の外部出力が継続されている状況において設定値を変更するための処理の終了時におけるセキュリティ信号の出力開始処理が実行されることが想定される。この場合、セキュリティ信号の出力開始処理では出力継続カウンタの値が「0」であるか否かに関係なく、すなわち出力継続期間の計測中であるか否かに関係なく、出力継続カウンタに対する出力継続期間に対応する情報のセットが行われる。つまり、設定値を変更するための処理の開始時に開始されたセキュリティ信号の外部出力が継続されている状況において設定値を変更するための処理の終了時におけるセキュリティ信号の出力開始処理が実行された場合、セキュリティ信号の外部出力が継続されている状況において出力継続期間の再セットが行われる。これにより、セキュリティ信号の出力開始処理の処理負荷を軽減しながら、セキュリティ信号の出力開始契機が発生した場合にはセキュリティ信号の外部出力の途中の状況であるか否かに関係なく当該出力開始契機が発生したタイミングから出力継続期間に亘ってセキュリティ信号が外部出力されるようにすることが可能となる。
図373(b)はセキュリティ信号対応処理を示すフローチャートである。セキュリティ信号対応処理は、第1タイマ割込み処理(図365)のステップSP407にて実行される。なお、セキュリティ信号対応処理におけるステップSP911〜ステップSP914の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特定制御用のワークエリア221における出力継続カウンタの値が1以上である場合(ステップSP911:YES)、当該出力継続カウンタの値を1減算する(ステップSP912)。そして、その1減算後における出力継続カウンタの値が「0」である場合(ステップSP913:YES)、セキュリティ信号の外部出力を停止する(ステップSP914)。
次に、セキュリティ信号が外部出力される様子について図374のタイムチャートを参照しながら説明する。図374(a)は主側CPU63に動作電力が供給されている期間を示し、図374(b)は主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が実行されている期間を示し、図374(c)は主側CPU63にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されるタイミングを示し、図374(d)は主側CPU63にて設定値を変更するための処理が実行されている期間を示し、図374(e)はセキュリティ信号の出力開始処理が実行されるタイミングを示し、図374(f)はセキュリティ信号が外部出力されている期間を示す。
まずRAMクリア操作が行われた状態で電源ONが行われたことに基づきメイン処理(図358)にて第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行された場合にセキュリティ信号の外部出力が開始される場合について説明する。
t1のタイミングで図374(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。この場合、当該t1のタイミングで、主側CPU63では図374(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が開始される。
その後、t2のタイミングで図374(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が終了されるとともに図374(c)に示すように第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行される。この場合、当該t2のタイミングで図374(e)に示すようにセキュリティ信号の出力開始処理(図373(a))が実行されることで図374(f)に示すようにセキュリティ信号の外部出力が開始される。このセキュリティ信号の外部出力は出力継続期間に亘って行われ、図374(f)に示すようにt3のタイミングで終了される。
次に、設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われたことに基づき設定値を変更するための処理が実行される場合であって当該設定値を変更するための処理の開始時及び終了時のそれぞれで出力継続期間に亘るセキュリティ信号の外部出力が個別に行われる場合について説明する。
t4のタイミングで図374(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。この場合、当該t4のタイミングで、主側CPU63では図374(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が開始される。
その後、t5のタイミングで図374(d)に示すように設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われたことに基づき主側CPU63にて設定値を変更するための処理が開始される。この場合、当該t5のタイミングで図374(c)に示すように第1RAMクリア処理(ステップSN807)が実行される。また、当該t5のタイミングで図374(e)に示すようにセキュリティ信号の出力開始処理(図373(a))が実行されることで図374(f)に示すようにセキュリティ信号の外部出力が開始される。このセキュリティ信号の外部出力は出力継続期間に亘って行われ、図374(f)に示すようにt6のタイミングで終了される。
その後、t7のタイミングで図374(d)に示すように設定値を変更するための処理が終了される。この場合、当該t7のタイミングで図374(c)に示すように第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行される。また、当該t7のタイミングで図374(e)に示すようにセキュリティ信号の出力開始処理(図373(a))が実行されることで図374(f)に示すようにセキュリティ信号の外部出力が開始される。このセキュリティ信号の外部出力は出力継続期間に亘って行われ、図374(f)に示すようにt8のタイミングで終了される。
上記のとおり設定値を変更するための処理がセキュリティ信号の出力継続期間よりも長い期間に亘って継続される場合には、設定値を変更するための処理の開始時に開始されたセキュリティ信号の外部出力が終了された後に、設定値を変更するための処理の終了時におけるセキュリティ信号の外部出力が開始される。これにより、設定値を変更するための処理の開始時及び終了時のそれぞれにおけるRAMクリア処理の実行タイミングを遊技ホールの管理コンピュータに把握させることが可能となる。
次に、設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われたことに基づき設定値を変更するための処理が実行される場合であって当該設定値を変更するための処理の開始時におけるセキュリティ信号の出力継続期間に対して終了時におけるセキュリティ信号の出力継続期間が統合される場合について説明する。
t9のタイミングで図374(a)に示すように主側CPU63への動作電力の供給が開始される。この場合、当該t9のタイミングで、主側CPU63では図374(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSN801〜ステップSN821)が開始される。
その後、t10のタイミングで図374(d)に示すように設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われたことに基づき主側CPU63にて設定値を変更するための処理が開始される。この場合、当該t10のタイミングで図374(c)に示すように第1RAMクリア処理(ステップSN807)が実行される。また、当該t10のタイミングで図374(e)に示すようにセキュリティ信号の出力開始処理(図373(a))が実行されることで図374(f)に示すようにセキュリティ信号の外部出力が開始される。
その後、セキュリティ信号の外部出力が継続されている状況であるt11のタイミングで図374(d)に示すように設定値を変更するための処理が終了される。この場合、当該t11のタイミングで図374(c)に示すように第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行される。また、当該t11のタイミングで図374(e)に示すようにセキュリティ信号の出力開始処理(図373(a))が実行されることでセキュリティ信号の出力継続期間が再セットされる。出力継続期間が再セットされたセキュリティ信号の外部出力は図374(f)に示すようにt12のタイミングで終了される。
上記のとおり設定値を変更するための処理がセキュリティ信号の出力継続期間よりも短い期間で終了する場合には、設定値を変更するための処理の開始時に開始されたセキュリティ信号の外部出力が継続されている状況において設定値を変更するための処理が終了することを契機として出力継続期間が再セットされる。これにより、セキュリティ信号を出力するための処理負荷を軽減しながら、RAMクリア処理が少なくとも1回実行されたことを遊技ホールの管理コンピュータに把握させることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
メイン処理(図358)では、動作電力の供給が開始された状態に対応する情報を主側CPU63の判定用レジスタ651に設定するとともに、当該判定用レジスタ651に設定した情報を利用して当該メイン処理(図358)にて実行すべき処理の種類を特定する。これにより、動作電力の供給が開始された状態の詳細をまとめて特定し、その特定結果を踏まえて今回のメイン処理(図358)にて実行すべき最適な処理を把握することが可能となる。
判定用レジスタ651は複数のビットから構成されており、動作電力の供給が開始された状態に対応させてそれら複数のビットのそれぞれが「0」及び「1」の二値のうちいずれかとなるように数値情報の設定が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された状態の内容をまとめて特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
判定用レジスタ651の各ビットに設定された情報に基づき特定される判定値に応じてメイン処理(図358)にて実行すべき処理が特定される。具体的には判定値が設定変更基準値以上であるか否かを判定することで設定値を変更するための処理を実行すべき状況であるか否かが判定される。また、判定値がオール「0」であるか否かを判定することで、設定値を確認するための処理を実行すべき状況であるか否かが判定される。これにより、判定用レジスタ651の複数のビットに格納されている数値を個別に特定しなくても、今回のメイン処理(図358)にて実行すべき最適な処理を把握することが可能となる。
判定用レジスタ651の各ビットに設定された情報に基づき特定される判定値に応じてメイン処理(図358)にて実行すべき処理が特定されるだけではなく、判定用レジスタ651の所定のビットに「1」がセットされているか否かに応じてメイン処理(図358)にて実行すべき処理が特定される。これにより、今回のメイン処理(図358)にて実行すべき処理の種類を特定する方法が多様化され、実行すべき処理の種類の特定を好適に行うことが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合に設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作されているか否かが判定され、ON操作されている場合には判定用レジスタ651の設定キーフラグ(第7ビットB7)に「1」がセットされる。また、動作電力の供給が開始された場合にリセットボタン68cが押圧操作されているか否かが判定され、押圧操作されている場合には判定用レジスタ651のリセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」がセットされる。そして、設定キーフラグ(第7ビットB7)及びリセットボタンフラグ(第6ビットB6)の両方に「1」がセットされている場合には設定値を変更するための処理が実行され、設定キーフラグ(第7ビットB7)の値が「0」でありリセットボタンフラグ(第6ビットB6)に「1」がセットされている場合には第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行され、設定キーフラグ(第7ビットB7)に「1」がセットされておりリセットボタンフラグ(第6ビットB6)の値が「0」である場合には設定値を確認するための処理が実行される。これにより、設定値を変更するための処理を実行すべきか否かを特定する場合、第1RAMクリア処理(ステップSN815)を実行すべきか否かを特定する場合及び設定値を確認するための処理を実行すべきか否かを特定する場合のそれぞれにおいて、設定キー挿入部68aがON操作されているか否か及びリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを特定する必要はなく、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かを一度判定して設定キーフラグ(第7ビットB7)の情報の設定を行った後は判定用レジスタ651を参照するだけでよく、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを一度判定してリセットボタンフラグ(第6ビットB6)の情報の設定を行った後は判定用レジスタ651を参照するだけでよい。よって、処理負荷を軽減することが可能となる。
判定用レジスタ651を利用することで、設定変更操作に基づく設定値を変更するための処理の実行>異常の発生に対する異常状態の設定>設定変更中電断に対する設定値を変更するための処理の再開>RAMクリア操作に基づく第1RAMクリア処理の実行>設定確認操作に基づく設定値を確認するための処理の実行又は設定確認中電断に対する設定値を確認するための処理の再開>通常の復電処理の実行という優先度に従ってメイン処理(図358)にて実行すべき処理を特定することが可能となる。
上記各処理のうち優先度が相対的に高い処理を実行することに対応する情報と上記各処理のうち優先度が相対的に低い処理を実行することに対応する情報との両方が判定用レジスタ651に設定されている場合、優先度が相対的に高い処理のみが実行され、優先度が相対的に低い処理は実行されない。これにより、メイン処理(図358)の処理負荷を軽減することが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合においてRAMクリア操作が発生している場合に第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行されて主側RAM65の一部のエリアが「0」クリアされるだけではなく、動作電力の供給が開始された場合においてRAMクリア操作が発生していない場合であっても投入時のクリア処理(ステップSN804)が実行されることで主側RAM65の一部のエリアが「0」クリアされる。これにより、動作電力の供給が開始された場合にはRAMクリア操作が発生していない場合であっても主側RAM65の所定のエリアに情報が記憶されていない状態とすることが可能となる。
停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)ではチェックサム格納エリア653を含めて主側RAM65の全エリアについて合計値が算出されるとともにその算出された合計値の2の補数が算出されて、その算出された2の補数がチェックサム格納エリア653に格納される。また、異常判定処理(図359)では主側RAM65の全エリアについて合計値が算出されて、その算出された合計値が「0」ではない場合、主側RAM65にデータ異常が発生していると特定される。このようにチェックサムの算出に際してチェックサム格納エリア653を含めて主側RAM65の全エリアの合計値が算出されることにより、チェックサムの算出に際して合計値の算出対象とする主側RAM65のアドレス範囲を指定する必要がない。よって、停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)及び異常判定処理(図359)にて、チェックサムを算出するための処理負荷を軽減することが可能となる。
但し、上記のようにチェックサムの算出が行われる構成においては、停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)にてチェックサムの算出が行われる直前におけるチェックサム格納エリア653がオール「0」のデータとなっていないとすると、ステップSN921にて算出される主側RAM65の全エリアの合計値が主側RAM65におけるその他のエリア654の合計値と同一となることはなく、それに伴ってステップSN923にてチェックサム格納エリア653に格納される2の補数が主側RAM65におけるその他のエリア654の合計値に対する2の補数と同一となることはない。そして、この状況において主側RAM65の全エリアの合計値を算出するとその合計値は「0」とならないため、異常判定処理(図359)のステップSN902にて否定判定されて判定用レジスタ651の異常フラグ(第5ビットB5)に「1」がセットされるとともに状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされてしまう。これに対して、停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)が開始された場合にチェックサム格納エリア653の全ビットを「0」クリアする構成も考えられる。しかしながら、この場合、停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)の処理負荷が高くなってしまう。
このような事情において本実施形態ではメイン処理(図358)が開始された場合であって異常判定処理(図359)にてチェックサムが正常であるか否かの監視が行われた後に投入時のクリア処理(ステップSN804)が実行されることで、主側RAM65のチェックサム格納エリア653の全ビットが「0」クリアされて、チェックサム格納エリア653はオール「0」のデータとなる。これにより、チェックサムを算出するための処理負荷を軽減するとともに停電時処理(ステップSN919〜ステップSN924)の処理負荷を軽減しながら、チェックサムを利用した主側RAM65のデータ異常の有無の監視を適切に行うことが可能となる。
特に、投入時のクリア処理(ステップSN804)は、異常用処理(ステップSN812)を実行すべき異常状態であるか否かを判定するための処理(ステップSN811)、設定値を変更するための処理を開始する処理(ステップSN807〜ステップSN810)及び設定値を確認するための処理を開始する処理(ステップSN810、ステップSN818〜ステップSN819)よりも前に実行される。これにより、異常用処理(ステップSN812)、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が開始される前にチェックサム格納エリア653をオール「0」のデータとすることが可能となる。これら異常用処理(ステップSN812)、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理は、比較的長い期間に亘って継続することとなるため、その途中で停電が発生する確率が高くなる。この場合に、これらの処理が開始される前にチェックサム格納エリア653をオール「0」のデータとすることにより、チェックサムを利用した主側RAM65のデータ異常の有無の監視を適切に行うことが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が実行されることなく第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行された場合には電源投入コマンドが音声発光制御装置81に送信される。また、動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理、設定値を確認するための処理及び第1RAMクリア処理(ステップSN815)のいずれもが実行されなかった場合には電源復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信される。また、動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理が実行された場合には設定用処理(図366)にて設定変更用コマンドだけではなく電源投入コマンドが送信され、動作電力の供給が開始された場合において設定値を確認するための処理が実行された場合には設定用処理(図366)にて設定確認用コマンドだけではなく電源復帰コマンドが送信される。つまり、動作電力の供給が開始された場合において異常状態の設定が行われなかった場合には電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれかが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信されることとなる。音声発光制御装置81は動作電力の供給開始後において立ち上げ後管理期間が経過するまでに電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれかを受信した場合には通信異常報知を実行しない一方、動作電力の供給開始後において立ち上げ後管理期間が経過するまでに電源投入コマンド及び電源復帰コマンドのいずれも受信しなかった場合には通信異常報知を実行する。これにより、動作電力の供給が開始された場合に主側CPU63と音声発光制御装置81との間の信号経路が正常であるか否かを監視することが可能となるとともに当該信号経路に異常が発生している場合にはそれに対処するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合に設定値を変更するための処理が実行される場合には主側CPU63から音声発光制御装置81に電源投入コマンドだけではなく設定変更用コマンドが送信される。音声発光制御装置81は電源投入コマンドを受信することで主側CPU63との間の信号経路に異常が発生していないことを特定する。また、音声発光制御装置81は設定変更用コマンドを受信することで設定値を変更するための処理が実行されていることが報知されるようにする。このように電源投入コマンド及び設定変更用コマンドの両方が送信される構成とすることにより、電源投入コマンドの受信の有無によって信号経路に異常が発生しているか否かを特定する構成を利用しながら、設定値を変更するための処理が実行される場合にはそれに対応する報知を実行することが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合に設定値を確認するための処理が実行される場合には主側CPU63から音声発光制御装置81に電源復帰コマンドだけではなく設定確認用コマンドが送信される。音声発光制御装置81は電源復帰コマンドを受信することで主側CPU63との間の信号経路に異常が発生していないことを特定する。また、音声発光制御装置81は設定確認用コマンドを受信することで設定値を確認するための処理が実行されていることが報知されるようにする。このように電源復帰コマンド及び設定確認用コマンドの両方が送信される構成とすることにより、電源復帰コマンドの受信の有無によって信号経路に異常が発生しているか否かを特定する構成を利用しながら、設定値を確認するための処理が実行される場合にはそれに対応する報知を実行することが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が実行されることなく第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行された場合には電源投入コマンドが音声発光制御装置81に送信される構成において、設定値を変更するための処理が実行される場合にも電源投入コマンドが音声発光制御装置81に送信される。設定値を変更するための処理が実行される場合には既に説明したとおり第1RAMクリア処理(ステップSN807)及び第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行される。この場合に、設定値を変更するための処理が実行される場合にも電源投入コマンドが音声発光制御装置81に送信されるようにすることで、主側RAM65における所定のエリアの「0」クリア及び初期化が実行される場合には電源投入コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信されるようにすることが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合において設定値を変更するための処理、設定値を確認するための処理及び第1RAMクリア処理(ステップSN815)のいずれもが実行されなかった場合には電源復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信される構成において、設定値を確認するための処理が実行される場合にも電源復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信される。設定値を確認するための処理が実行される場合には既に説明したとおり第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれもが実行されない。この場合に、設定値を確認するための処理が実行される場合にも電源復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信されるようにすることで、主側RAM65における所定のエリアの「0」クリア及び初期化が実行されない場合には電源復帰コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信されるようにすることが可能となる。
音声発光制御装置81は電源投入コマンド及び設定変更用コマンドの両方を受信した場合、設定値を変更するための処理が実行されていることに対応する報知を優先して実行し、当該報知が終了した後に電源投入コマンドに対応する報知を実行する。これにより、設定値を変更するための処理が実行されている場合にはそれに対応する報知が優先して実行されるようにしながら、電源投入コマンドに対応する報知も個別に実行されるようにすることが可能となる。
音声発光制御装置81は電源復帰コマンド及び設定確認用コマンドの両方を受信した場合、設定値を確認するための処理が実行されていることに対応する報知を優先して実行し、当該報知が終了した後に電源復帰コマンドに対応する報知を実行する。これにより、設定値を確認するための処理が実行されている場合にはそれに対応する報知が優先して実行されるようにしながら、電源復帰コマンドに対応する報知も個別に実行されるようにすることが可能となる。
定期的に起動される第1タイマ割込み処理(図365)において遊技を進行させるための処理(ステップSP409〜ステップSP421)だけではなく、設定値に関する処理(ステップSP603〜ステップSP610)を実行するための設定対応処理(ステップSP406)も実行される。これにより、設定値に関する処理を予め定められた周期に従って定期的に実行することが可能となる。
第1タイマ割込み処理(図365)にて設定値に関する処理(ステップSP603〜ステップSP610)が実行される状況においては主側RAM65の立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされていることで、当該第1タイマ割込み処理(図365)にて遊技を進行させるための処理(ステップSP409〜ステップSP421)が実行されない。これにより、1回の第1タイマ割込み処理(図365)の処理負荷が大きくなってしまわないようにすることが可能となる。
メイン処理(図358)にて実行される設定用処理(図366)にて割込み許可の処理(ステップSP511)が実行されることに基づき第1タイマ割込み処理(図365)にて設定値に関する処理(ステップSP603〜ステップSP610)が実行される状態となる。これにより、設定値に関する処理(ステップSP603〜ステップSP610)が実行されるようにするためには動作電力の供給を一旦停止させてその後に動作電力の供給を開始させる必要が生じ、設定値に関する処理(ステップSP603〜ステップSP610)を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図358)にて実行される設定用処理(図366)にて割込み許可の処理(ステップSP511)が実行される状態となった場合には設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことが特定されるまでは当該設定用処理(図366)が終了されない。そして、設定用処理(図366)が終了されるまでは遊技を進行させるための処理(ステップSP409〜ステップSP421)が実行されない。これにより、設定値に関する処理(ステップSP603〜ステップSP610)が実行され得る状況においては遊技を進行させるための処理(ステップSP409〜ステップSP421)が実行されないようにすることが可能となる。
第1タイマ割込み処理(図365)にて設定値に関する処理(ステップSP603〜ステップSP610)が実行される状況であっても当該第1タイマ割込み処理(図365)にて払出状態受信処理(ステップSP602)が実行される。これにより、設定値に関する処理(ステップSP603〜ステップSP610)が実行されている状況であっても各種状況が発生しているか否かを監視することが可能となる。
RAMクリア操作が行われた状態で電源ONが行われたことに基づきメイン処理(図358)にて第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行された場合にセキュリティ信号の外部出力が開始される。また、設定値を変更するための処理が開始される場合に第1RAMクリア処理(ステップSN807)が実行された場合にもセキュリティ信号の外部出力が開始されるとともに、設定値を変更するための処理が終了される場合に第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行された場合にもセキュリティ信号の外部出力が開始される。これにより、主側RAM65の所定のエリアが「0」クリアされるとともに初期化される場合には出力継続期間以上に亘ってセキュリティ信号が外部出力されるようにすることが可能となる。よって、主側RAM65の所定のエリアが「0」クリアされるとともに初期化されたことを遊技ホールの管理コンピュータにおいて把握することが可能となる。
設定値を変更するための処理がセキュリティ信号の出力継続期間よりも長い期間に亘って継続される場合には、設定値を変更するための処理の開始時に開始されたセキュリティ信号の外部出力が終了された後に、設定値を変更するための処理の終了時におけるセキュリティ信号の外部出力が開始される。これにより、設定値を変更するための処理の開始時及び終了時のそれぞれにおけるRAMクリア処理の実行タイミングを遊技ホールの管理コンピュータに把握させることが可能となる。
設定値を変更するための処理が開始される場合及び終了される場合のそれぞれにおいてセキュリティ信号の出力開始処理が実行される構成においては、設定値を変更するための処理が早期に終了する場合、当該設定値を変更するための処理の開始時に開始されたセキュリティ信号の外部出力が継続されている状況において設定値を変更するための処理の終了時におけるセキュリティ信号の出力開始処理が実行されることが想定される。この場合、セキュリティ信号の出力開始処理では出力継続カウンタの値が「0」であるか否かに関係なく、すなわち出力継続期間の計測中であるか否かに関係なく、出力継続カウンタに対する出力継続期間に対応する情報のセットが行われる。つまり、設定値を変更するための処理の開始時に開始されたセキュリティ信号の外部出力が継続されている状況において設定値を変更するための処理の終了時におけるセキュリティ信号の出力開始処理が実行された場合、セキュリティ信号の外部出力が継続されている状況において出力継続期間の再セットが行われる。これにより、セキュリティ信号の出力開始処理の処理負荷を軽減しながら、セキュリティ信号の出力開始契機が発生した場合にはセキュリティ信号の外部出力の途中の状況であるか否かに関係なく当該出力開始契機が発生したタイミングから出力継続期間に亘ってセキュリティ信号が外部出力されるようにすることが可能となる。
設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われた場合には当該電源ONを契機に開始されたメイン処理(図358)にて主側RAM65のデータ異常が特定されたとしても、異常状態に設定されることなく設定値を変更するための処理が開始される。設定値を変更するための処理が実行された場合には、主側RAM65の「0」クリア及び初期化が実行されるとともに設定値の新たな設定が行われる。このような事情において異常状態の設定よりも設定値を変更するための処理の開始を優先させることにより、再度の電源OFF・ON操作を必要とすることなく主側RAM65のデータ異常を解消させることが可能となる。
設定値を変更するための処理の実行が異常状態の設定よりも優先された場合、設定値を変更するための処理が終了した後に異常状態の設定が行われることなく遊技を進行させるための処理(ステップSP409〜ステップSP421)が開始される。これにより、設定値を変更するための処理の実行が優先される構成において、遊技を進行させるための処理(ステップSP409〜ステップSP421)が円滑に開始されるようにすることが可能となる。
設定値を変更するための処理が開始される場合に第1RAMクリア処理(ステップSN807)が実行され、設定値を変更するための処理が終了される場合に第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行される構成において、第1RAMクリア処理(ステップSN807)が実行されたとしても状態特定用エリア652の異常状態フラグ(第5ビットB15)が「0」クリアされないのに対して、第2RAMクリア処理(ステップSP517)が実行された場合に当該異常状態フラグ(第5ビットB15)が「0」クリアされる。これにより、設定値を変更するための処理が終了した後は異常状態に設定されないようにしながら、設定値を変更するための処理の途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給が開始された場合に異常状態フラグ(第5ビットB15)に「1」がセットされているようにすることが可能となる。
設定変更操作が行われていない状態で電源ONが行われた場合であっても前回の電源OFFが設定値を変更するための処理の途中で発生している場合には設定値を変更するための処理が再開され得る構成において、前回の電源OFFが設定値を変更するための処理の途中で発生した場合であっても今回の電源ONを契機としたメイン処理(図358)にて主側RAM65のデータ異常の発生が特定された場合には設定値を変更するための処理が優先されるのではなく異常状態に設定される。これにより、異常状態の設定よりも優先される処理を、設定変更操作が行われた状態で電源ONが行われた場合における設定値を変更するための処理に制限することが可能となる。
なお、判定用レジスタ651の各ビットに割り当てられているフラグとしての役割が上記実施形態と相違している構成としてもよい。例えば、判定用レジスタ651の第7ビットB7がリセットボタンフラグとして割り当てられており、判定用レジスタ651の第6ビットB6が設定キーフラグとして割り当てられている構成としてもよい。また、判定用レジスタ651の第7ビットB7が異常フラグとして割り当てられており、判定用レジスタ651の第6ビットB6が設定変更中電断フラグとして割り当てられており、判定用レジスタ651の第5ビットB5が設定確認中電断フラグとして割り当てられており、判定用レジスタ651の第4ビットB4が設定キーフラグとして割り当てられており、判定用レジスタ651の第3ビットB3がリセットボタンフラグとして割り当てられている構成としてもよい。この場合、設定変更操作が行われたことに基づく設定値を変更するための処理を実行すべき状況か否かの判定に際しては、設定キーフラグ(第4ビットB4)及びリセットボタンフラグ(第3ビットB3)の両方に「1」がセットされているか否かを判定するようにすればよい。
また、判定用レジスタ651に設定変更中電断フラグ及び設定確認中電断フラグが設定されていない構成としてもよい。この場合、メイン処理(図358)にて状態特定用エリア652の設定変更状態フラグ(第7ビットB17)に「1」がセットされているか否かを特定することで、前回の動作電力の供給が停止された時に設定値を変更するための処理の実行途中であったか否かを特定する構成としてもよい。また、メイン処理(図358)にて状態特定用エリア652の設定確認状態フラグ(第6ビットB16)に「1」がセットされているか否かを特定することで、前回の動作電力の供給が停止された時に設定値を確認するための処理の実行途中であったか否かを特定する構成としてもよい。
また、所定の状況であるか否かを特定するためのエリアとして判定用レジスタ651の複数のビットが割り当てられている構成としてもよい。例えば、異常フラグの代わりに2ビットからなる異常エリアが設定されており、異常エリアへの数値の設定対象となる異常の種類が2種類設定されている構成としてもよい。この場合、払出装置76の故障といった機器故障が発生している場合には2ビットの異常エリアに「10」の数値情報がセットされ、主側RAM65のデータ異常が発生している場合には2ビットの異常エリアに「01」の数値情報がセットされるようにする。そして、異常エリアに「10」の数値情報がセットされている場合には設定変更操作が行われている場合であっても異常状態に設定される構成とする。この場合、設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cとは別に異常確認ボタンを主制御装置60に設け、設定変更操作に加えて当該異常確認ボタンが押圧操作されている場合に当該異常状態が解除される構成としてもよい。また、異常エリアに「01」の数値情報がセットされている場合には設定変更操作が行われているのであれば設定値を変更するための処理の実行が優先される一方、設定変更操作が行われていない場合には異常状態に設定される構成とする。これにより、パチンコ機10の異常を複数段階で特定することが可能となるとともに、異常として特定された段階に応じた処理がメイン処理(図358)にて実行されるようにすることが可能となる。
また、メイン処理(図358)にて投入時のクリア処理(ステップSN804)が実行される順序は判定用レジスタ651への状態設定処理(ステップSN803)の後である構成に限定されることはなく、例えば異常判定処理(ステップSN802)の後であって判定用レジスタ651への状態設定処理(ステップSN803)よりも前である構成としてもよい。この場合、主側RAM65にデータ異常が発生していないか否かが特定された直後にチェックサム格納エリア653が「0」クリアされることとなる。また、操作判定処理(ステップSN805)の後であってステップSN806よりも前に投入時のクリア処理(ステップSN804)が実行される構成としてもよい。この場合であっても、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理が開始される前にチェックサム格納エリア653を「0」クリアすることが可能となる。
また、上記実施形態では停電情報記憶処理(図361)においてチェックサムとして主側RAM65における全エリアの合計値を算出するとともにその合計値の2の補数を算出し、その算出した結果をチェックサム格納エリア653に格納する構成としたがこれに限定されない。例えば、停電情報記憶処理(図361)では主側RAM65における全エリアの合計値を算出してその算出した結果をチェックサム格納エリア653に格納し、異常判定処理(図359)では主側RAM65のうちチェックサム格納エリア653以外のエリアの合計値を算出するとともにその算出した合計値がチェックサム格納エリア653に格納されている数値と同一であるか否かを判定する構成としてもよい。当該構成であってもメイン処理(図358)における投入時のクリア処理(ステップSN804)にてチェックサム格納エリア653を「0」クリアすることで、停電情報記憶処理(図361)が実行された場合にチェックサム格納エリア653の「0」クリアを実行しなくても、主側RAM65にデータ異常が発生しているか否かの特定を行うことが可能となる。
また、メイン処理(図358)における投入時のクリア処理(ステップSN804)にて「0」クリアの対象となる主側RAM65のエリアはチェックサム格納エリア653に限定されない。例えば、投入時のクリア処理(ステップSN804)ではチェックサム格納エリア653に加えて又は代えて、遊技機本体12が開放状態であるか否かを主側CPU63にて特定するために参照されるエリアが「0」クリアされる構成としてもよく、前扉枠14が開放状態であるか否かを主側CPU63にて特定するために参照されるエリアが「0」クリアされる構成としてもよく、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示データが格納されるエリアが「0」クリアされる構成としてもよい。
また、主側CPU63と音声発光制御装置81との間の信号経路に異常が発生しているか否かを特定するためのコマンドとして、電源投入コマンド及び電源復帰コマンドの2種類のコマンドが利用される構成としたがこれに限定されることはなく、例えば1種類の通信確認用コマンドが利用される構成としてもよい。この場合、設定値を変更するための処理が実行された場合には通信確認用コマンド及び設定変更用コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信され、設定値を確認するための処理が実行された場合には通信確認用コマンド及び設定確認用コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信され、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理のいずれもが実行されないとともに異常状態に設定されなかった場合には第1RAMクリア処理(ステップSN815)が実行されたか否かに関係なく通信確認用コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信される。本構成によればコマンドの種類を少なくすることが可能となる。
また、音声発光制御装置81は設定変更用コマンド及び電源投入コマンドの両方を受信した場合、設定値を変更するための処理に対応する報知を実行した後に電源投入コマンドに対応する報知を実行する構成としたがこれに限定されることはなく、設定値を変更するための処理に対応する報知を実行し電源投入コマンドに対応する報知を実行しない構成としてもよい。また、設定値を変更するための処理に対応する報知と電源投入コマンドに対応する報知とを交互に実行する構成としてもよい。
また、音声発光制御装置81は設定確認用コマンド及び電源復帰コマンドの両方を受信した場合、設定値を確認するための処理に対応する報知を実行した後に電源復帰コマンドに対応する報知を実行する構成としたがこれに限定されることはなく、設定値を確認するための処理に対応する報知を実行し電源復帰コマンドに対応する報知を実行しない構成としてもよい。また、設定値を確認するための処理に対応する報知と電源復帰コマンドに対応する報知とを交互に実行する構成としてもよい。
また、第1タイマ割込み処理(図365)にて設定対応処理(図367)が実行される構成において設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換えられたか否かを特定するための処理(ステップSP513)はメイン処理(図358)にて実行される構成としたがこれに限定されることはなく、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換えられたか否かを特定するための処理(ステップSP513)が設定対応処理(図367)にて実行される構成としてもよい。この場合であっても、設定対応処理(図367)にて設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換えられたことが特定された場合に立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする構成とすることで、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況において遊技を進行させるための処理(ステップSP409〜ステップSP421)が実行されないようにすることが可能となる。
また、第1タイマ割込み処理(図365)にて設定対応処理(図367)が実行される構成において設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理のいずれかを開始すべきか否かを特定するための処理がメイン処理(図358)ではなく第1タイマ割込み処理(図365)にて実行される構成としてもよい。
また、第1タイマ割込み処理(図365)にて実行される設定対応処理(図367)において払出状態受信処理(ステップSP602)が実行される構成に限定されることはなく、メイン処理(図358)にて実行される設定用処理(図366)において払出状態受信処理(ステップSP602)が実行される構成としてもよい。具体的には、設定用処理(図366)におけるステップSP510の後であってステップSP511の前に払出状態受信処理(ステップSP602)が実行されるとともに、ステップSP513にて設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換えられていないと判定した場合にはその払出状態受信処理(ステップSP602)に戻る構成としてもよい。当該構成であっても設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理が実行されている状況であってもパチンコ機10の状態を監視することが可能となる。
また、設定対応処理(図367)における払出状態受信処理(ステップSP602)にて払出装置76の異常の発生や所定の不正の発生を特定した場合には、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理の実行途中であっても異常報知が実行されるとともにその後の処理の進行が停止される構成としてもよい。これにより、設定値を変更するための処理又は設定値を確認するための処理の実行途中であっても異常の発生に対して迅速に対処することが可能となる。
また、設定対応処理(図367)に払出状態受信処理(ステップSP602)が設定されているのではなく、第1タイマ割込み処理(図365)におけるステップSP401〜ステップSP408までの間の処理として払出状態受信処理(ステップSP602)が設定されている構成としてもよい。この場合、設定値を変更するための処理及び設定値を確認するための処理のいずれかの実行途中であるか否かに関係なく払出状態受信処理(ステップSP602)が実行されることとなるため、第1タイマ割込み処理(図365)においてステップSP418の払出状態受信処理が不要となる。
また、セキュリティ信号の外部出力が行われている状況において当該セキュリティ信号の新たな出力開始契機が発生した場合には、主側RAM65の出力継続カウンタに出力継続期間の情報を再セットするのではなく、出力継続カウンタに格納されている数値に固定値を一律に加算する構成としてもよい。この場合、出力継続期間の再セットではなく出力継続期間の固定値分の延長が発生することとなる。また、上記固定値として出力継続期間の情報を加算する構成としてもよい。この場合、セキュリティ信号の外部出力が行われている状況において当該セキュリティ信号の新たな出力開始契機が発生した場合には、セキュリティ信号の外部出力が行われる合計期間が出力継続期間の2倍となる。
また、信号の外部出力が行われている途中で当該信号の新たな出力開始契機が発生した場合には当該信号の出力継続期間を延長する構成を、セキュリティ信号以外の信号の外部出力に対して適用してもよい。
また、設定値を変更するための処理の実行途中に動作電力の供給が停止された場合であって、その後に動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作が行われなかった場合において、主側RAM65のデータ異常の発生が特定された場合、上記実施形態では設定値を変更するための処理の実行は優先されることなく異常状態の設定が行われる構成としたがこれに限定されることはなく、設定値を変更するための処理の実行が優先されて異常状態の設定が行われない構成としてもよい。
また、音声発光制御装置81は設定変更用コマンド又は設定確認用コマンドを受信してから設定用終了コマンドを受信するまでに設定対応処理(図367)の払出状態受信処理(ステップSP602)にて送信されるいずれかのコマンドを受信した場合、その受信したコマンドを一旦記憶しておき、設定用終了コマンドを受信して設定関連処理に対応する報知を終了した後に、上記払出状態受信処理にて送信されたコマンドに対応する報知が開始されるようにする構成としてもよい。より具体的には、設定値を変更するための処理が実行されている状況において上記払出状態受信処理にていずれかのコマンドが送信された場合には設定値を変更するための処理に対応する報知が終了し、さらに電源投入コマンドに対応する報知が終了した後に、払出状態受信処理にて送信されたコマンドに対応する報知が実行されるようにしてもよい。また、設定値を確認するための処理が実行されている状況において上記払出状態受信処理にていずれかのコマンドが送信された場合には設定値を確認するための処理に対応する報知が終了し、さらに電源復帰コマンドに対応する報知が終了した後に、払出状態受信処理にて送信されたコマンドに対応する報知が実行されるようにしてもよい。これにより、設定関連処理に対応する報知が実行されている状況において他の報知が実行されてしまわないようにすることが可能となるとともに、当該他の報知の実行も担保することが可能となる。
また、第1RAMクリア処理(ステップSN807、ステップSN815)及び第2RAMクリア処理(ステップSP517)では主側RAM65の所定のエリアが「0」クリアされるとともに初期化される構成としたがこれに限定されることはなく、「0」クリアされるものの初期化は実行されない構成としてもよい。
また、設定値を変更するための処理の実行途中で動作電力の供給が停止された場合であってその後の動作電力の供給の開始時に設定値を変更するための処理が再開される場合、その開始時にセキュリティ信号の出力開始処理(図373(a))が実行される構成としたがこれに限定されることはなく、上記のような状況においては設定値を変更するための処理の開始時にセキュリティ信号の出力開始処理(図373(a))が実行されない構成としてもよい。具体的には、設定用処理(図366)のステップSP504にてセキュリティ信号の出力開始処理を実行するのではなく、メイン処理(図358)におけるステップSN807の後であってステップSN808の前にセキュリティ信号の出力開始処理を実行する構成とする。
また、設定値を変更するための処理が実行される場合にはその開始時に主側RAM65の全てのエリアが「0」クリアされる構成としてもよい。また、設定値を変更するための処理が実行される場合にはその開始時に主側RAM65における特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の全てのエリアが「0」クリアされ、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない構成としてもよい。
<第98の実施形態>
本実施形態では記録対象の事象が発生した場合に当該事象に対応するログデータが記憶され、図柄表示装置41において当該ログデータに対応するログ対応情報の表示が行われることが上記第49の実施形態と相違している。以下、上記第49の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第49の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図375は本実施形態におけるパチンコ機10を示す斜視図である。
図375に示すように、前扉枠14の下部に設けられた下皿56aの左方には、図柄表示装置41(図3)における表示内容を変更するために手動操作される表示用操作装置661が設けられている。表示用操作装置661は、中央ボタン661aを備えているとともに、当該中央ボタン661aの左側に配置された左ボタン661b及び右側に配置された右ボタン661cを備えている。本実施形態では、図柄表示装置41において表示用操作装置661の操作を促す演出が行われる。遊技者は、表示用操作装置661を操作することにより当該操作に対応する演出を図柄表示装置41に表示させることができる。また、表示用操作装置661の各種ボタン661a〜661cは、図柄表示装置41にログ対応情報を表示させる場合及び表示対象のログデータを切り換える場合に遊技ホールの管理者により操作される。図柄表示装置41に対応する演出を表示させるために操作される表示用操作装置661を利用して図柄表示装置41にログ対応情報を表示させるための操作及び表示対象のログデータを切り換える操作が行われる構成であることにより、図柄表示装置41にログ対応情報を表示させるための操作及び表示対象のログデータを切り換える操作を行うための専用の操作装置を設ける構成と比較して、これらの操作を実行可能とするための構成が簡素化されている。なお、図柄表示装置41にログ対応情報を表示させるための操作、及び表示対象のログデータを切り換えるための操作については後述する。
表示用操作装置661は、中央ボタン661aの操作を検出する中央操作センサ(図示略)、左ボタン661bの操作を検出する左操作センサ(図示略)、及び右ボタン661cの操作を検出する右操作センサ(図示略)を備えており、こられの操作センサは音光側MPU352(図172)の入力側に電気的に接続されている。対応するボタン661a〜661cの操作が行われていない状態においてこれらの操作センサから音光側MPU352に入力される検知信号はLOW状態であるとともに、対応するボタン661a〜661cの操作が行われている状態においてこれらの操作センサから音光側MPU352に入力される検知信号はHI状態状態である。音光側MPU352は、これらの操作センサから受信する検知信号のLOW状態からHI状態への立ち上がりを検出したことに基づいて対応するボタン661a〜661cの操作が行われたことを把握する。
図376(a)は表示制御装置82の電気的構成を説明するためのブロック図である。図376(a)に示すように、表示制御装置82は表示制御基板662を備えている。表示制御基板662には表示側MPU663が搭載されている。表示側MPU663には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である表示側CPU664の他に、表示側ROM665及び表示側RAM666が内蔵されている。また、表示側MPU663には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
表示側ROM665は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。表示側ROM665は、表示側CPU664により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
表示側RAM666は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。表示側RAM666は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に表示側ROM665よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。表示側RAM666は、表示側ROM665内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
表示制御基板662には表示側MPU663以外にもログ用メモリ667が搭載されている。ログ用メモリ667は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。ログ用メモリ667には表示側CPU664からの指示に従い記録対象の事象に対応するログデータを含む情報が格納される。ログ用メモリ667に格納された情報は、パチンコ機10の電源遮断中も記憶保持される。また、ログ用メモリ667に格納された情報は必要に応じて表示側CPU664にて読み出される。なお、ログ用メモリ667としてSRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)が用いられているとともに、ログ用メモリ667に対してパチンコ機10の電源遮断中に情報を記憶保持するためのバックアップ電力を供給するバックアップ電源が設けられている構成としてもよい。
次に、ログ用メモリ667の構成について図376(b)の説明図を参照しながら説明する。
ログ用メモリ667には、記録対象の事象に対応するログデータを記憶するためのログ用エリア668が設けられている。ログ用エリア668には、複数のポインタ情報(「0」〜「79」の80個の数値情報)が連番で設定されているとともに、各ポインタ情報に1対1で対応させてログ格納エリア669が設定されている。ログ格納エリア669に格納されるログデータは、グループ情報と経過時間情報とログ種別情報とを含んでいる。グループ情報は、ログデータが格納された順番を表示側CPU664にて把握する場合に経過時間情報とともに参照される情報である。グループ情報は、「1」〜「15」のいずれかに対応する4ビットの数値情報である。図376(b)に示すように、ログ用メモリ667には、現状のグループ情報が格納されるグループ情報カウンタ671が設けられている。グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報は、表示制御装置82に対して動作電力の供給が開始される度に1加算され、当該1加算後の値が最大値である「15」を超える場合にはグループ情報カウンタ671にグループ情報の最小値である「1」がセットされる。
表示側CPU664は、ログ用エリア668に新たなログデータを格納する場合、グループ情報カウンタ671に格納されている現状のグループ情報を把握し、当該把握した現状のグループ情報を含むログデータをログ用エリア668に格納する。このため、表示制御装置82に対して動作電力の供給が開始されてから当該動作電力の供給が終了するまでの間にログ用エリア668に格納されるログデータは、同一のグループ情報を含んでいる。
経過時間情報は、表示制御装置82に対して動作電力の供給が開始されてから記録対象の事象が発生したことが特定されて当該事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されるまでに経過した時間を表示側CPU664にて把握可能とする情報である。経過時間情報は、「0」〜「23」のいずれかに対応する5ビットの数値情報である時間情報と、「0」〜「59」のいずれかに対応する6ビットの数値情報である分情報とを含んでいる。表示側RAM666には、経過時間情報を表示側CPU664にて把握可能とするログ用タイマカウンタ666a(図376(a))が設けられている。ログ用タイマカウンタ666aの値は、表示制御装置82に対して動作電力の供給が開始された場合に「0」クリアされる。その後、表示側CPU664にてログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報における分情報が1分毎に更新されるとともに、当該経過時間情報における時間情報が1時間毎に更新される。
ログ種別情報は、ログ用エリア668に格納されているログデータの種類を表示側CPU664にて把握可能とする情報である。ログ種別情報は、「1」〜「27」のいずれかに対応する5ビットの数値情報である。ログ用エリア668に記憶されるログデータは複数存在しており、これらのログデータには設定変更に対応するログデータが含まれている。なお、ログ用エリア668に記憶されるログデータの種類の詳細については後述する。
既に説明したとおり、ログ用エリア668に格納されているログデータは、電源遮断後も記憶保持される。このため、過去のログデータに基づいて当該ログデータに対応する記憶対象の事象が過去に発生したことを確認可能とすることができる。
図376(b)に示すように、ログ用メモリ667には、ログポインタカウンタ672が設けられている。ログポインタカウンタ672には、ログ用エリア668における複数のログ格納エリア669のうち書き込み対象となるログ格納エリア669を表示側CPU664にて把握可能とする情報が格納されている。パチンコ機10の出荷段階においてログポインタカウンタ672には「0」の数値情報が設定されており、「0」のポインタ情報に対応するログ格納エリア669が書き込み対象となっている。
表示側CPU664は、ログ用エリア668に新たなログデータを格納する場合、後述するログポインタカウンタ672の更新処理(図385(b))を実行する。当該更新処理では、ログポインタカウンタ672の値を1加算し、当該1加算後の値が最大値である「79」を超える場合にはログポインタカウンタ672の値を「0」クリアする。そして、当該更新後のログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669にログデータが格納されていない場合(具体的には、グループ情報及びログ種別情報が「0」である場合)、又は設定変更に対応するログデータ以外のログデータが格納されている場合には、当該ログ格納エリア669を書き込み対象として把握する。一方、更新後のログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納されている場合には、更新後のログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669にログデータが格納されていない状態、又は設定変更に対応するログデータ以外のログデータが格納されている状態となるまで、ログポインタカウンタ672の値を1加算する処理を繰り返す。その後、把握した書き込み対象のログ格納エリア669を「0」クリアするとともに、当該「0」クリア後のログ格納エリア669に対してグループ情報、経過時間情報及びログ種別情報を含む新たなログデータを格納する。当該ログデータに含まれるグループ情報はグループ情報カウンタ671の値に基づいて把握されるとともに、経過時間情報はログ用タイマカウンタ666aの値に基づいて把握される。
ログ用エリア668に格納されているログデータのうち設定変更に対応するログデータ以外のログデータは、格納された日時が古いものから順番にクリアされていく。これにより、格納された日時が新しいログデータを残しながら、新たなログデータを格納するためのログ格納エリア669を確保することができる。
一方、ログ用エリア668に格納されているログデータのうち設定変更に対応するログデータは新たなログデータの書き込みに際して書き込み対象から除外されている。これにより、新たなログデータによって設定変更に対応するログデータが上書きされて確認できなくなってしまうことが防止されている。このように、ログ用エリア668において、設定変更に対応するログデータは、他のログデータよりも優先的に保護される。
既に説明したとおり、ログ用メモリ667におけるグループ情報カウンタ671(図376(b))の値は、表示制御装置82に対して動作電力の供給が開始された場合に更新される。グループ情報カウンタ671の値が更新された場合、ログ用エリア668に格納されているログデータのうち当該更新後のグループ情報と同一のグループ情報を含むログデータは、設定変更に対応するログデータも含めて全てクリアされる。既に説明したとおり、グループ情報は「1」〜「15」のいずれかの数値情報であり、「1」から順番に昇順で更新されていく。そして、最大値である「15」を超えた場合に1周して最小値である「1」に戻る。更新後のグループ情報が「n」(nは1〜15のいずれかの整数)であり、ログ用エリア668に1周前の「n」のグループ情報を含むログデータが格納されている状態でログ用エリア668に新たなログデータを格納すると、グループ情報に基づいてログ用エリア668に格納されているログデータの新旧を判別することができなくなってしまう。これに対して、グループ情報カウンタ671の値を更新した後、当該更新後のグループ情報と同一のグループ情報を含むログデータをクリアすることにより、周回遅れで同一のグループ情報を含むログデータが格納されてしまうことを防止することができる。
ログ用エリア668に格納された設定変更に対応するログデータは、新たなログデータの書き込みに際して「0」クリアの対象とはならず、グループ情報が1周した場合にだけ「0」クリアの対象となる。このため、表示制御装置82に対する動作電力の供給開始及び供給終了が15回繰り返されるまで、ログ用エリア668において設定変更に対応するログデータを記憶保持することができる。一方、設定変更に対応するログデータ以外のログデータは、新たなログデータの書き込みに際して「0」クリアの対象となるとともに、グループ情報が1周した場合に「0」クリアの対象となる。
次に、報知対象の事象及び記録対象の事象の種類について図377の説明図を参照しながら説明する。報知対象の事象が発生した場合、表示発光部53の発光制御による報知、スピーカ部54の音出力制御による報知、図柄表示装置41の表示制御による報知及び外部出力による報知のうち少なくとも1つの報知が行われる。また、記録対象の事象が発生した場合には、当該事象に対応するログ種別情報を含むログデータがログ用エリア668(図376(b))に格納される。本実施形態では、記録対象である報知対象の事象に対して「1」〜「27」のいずれかのログ種別情報が設定されている一方、記録対象でない報知対象の事象にはログ種別情報が設定されていない。
本実施形態では、主側CPU63にて発生が特定される報知対象の事象として、「第1設定変更」〜「第6設定変更」、「設定確認開始」、「設定確認終了」、「主側RAMクリア」、「主側RAM異常」、「電波検知」、「磁気検知」、「振動検知」、「第1入賞口異常検知」、「第2入賞口異常検知」、「第3入賞口異常検知」、「大入賞口異常検知」、「第1作動口異常検知」、「第2作動口異常検知」、「アウト口異常検知」、「ゲート異常検知」及び「第1通信異常」が設定されている。
「第n設定変更」(nは1〜6のいずれかの整数)は、設定値更新処理(後述するメイン処理(図379)のステップSQ115)にて設定値が「n」に設定される事象である。主側CPU63は、設定値更新処理(図167)において、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定して(ステップSB308:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きした場合(ステップSB311)に、「第n設定変更」が発生したことを特定する。
「第n設定変更」(nは1〜6のいずれかの整数)は記録対象の事象に設定されており、「第n設定変更」には「n」のログ種別情報(具体的には、「1」〜「6」のいずれかの数値情報)が設定されている。「第1設定変更」〜「第6設定変更」に異なるログ種別情報が設定されていることにより、ログデータに含まれているログ種別情報に基づいて、設定変更が行われたことだけでなく、変更後の設定値まで表示側CPU664にて把握することが可能となっている。既に説明したとおり、ログ用エリア668において設定変更(「第n設定変更」)に対応するログデータは、他のログデータよりも優先的に保護される。表示側CPU664は、ログデータに含まれるログ種別情報が「1」〜「6」のいずれかである場合に当該ログデータが設定変更に対応するログデータであることを特定する。
「設定確認開始」は、設定確認用処理(後述するメイン処理(図379)のステップSQ112)が開始される事象である。主側CPU63は、設定確認用処理が開始された場合に「設定確認開始」が発生したことを特定する。「設定確認開始」は記録対象の事象に設定されており、「設定確認開始」には「7」のログ種別情報が設定されている。
「設定確認終了」は、設定確認用処理(後述するメイン処理(図379)のステップSQ112)が終了する事象である。上記第49の実施形態において既に説明したとおり、設定確認用処理(図166)が終了する場合、主側CPU63は音光側CPU353(図172)に対して確認時の復帰コマンドを送信する。主側CPU63は、確認時の復帰コマンドを送信する処理を行った場合に「設定確認終了」が発生したことを特定する。「設定確認終了」は記録対象の事象に設定されていない。このため、「設定確認終了」が発生しても「設定確認終了」に対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。「設定確認開始」が記録対象の事象に設定されている一方、「設定確認終了」が記録対象の事象に設定されていないことにより、設定確認用処理(後述するメイン処理(図379)のステップSQ112)が実行されたことを示す2つのログデータがログ用エリア668に重複して格納されてしまうことが防止されている。
「主側RAMクリア」は、第1RAMクリア処理(後述するメイン処理(図379)のステップSQ117)が実行される事象である。主側CPU63は、第1RAMクリア処理を実行した場合に「主側RAMクリア」が発生したことを特定する。「主側RAMクリア」は記録対象の事象に設定されており、「主側RAMクリア」には「8」のログ種別情報が設定されている。
「主側RAM異常」は、特定制御用のワークエリア221における停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関して異常が発生する事象である。主側CPU63は、後述するメイン処理(図379)のステップSQ104〜ステップSQ106のいずれかにて否定判定を行った場合に「設定値異常」が発生したことを特定する。また、第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8919における設定監視処理にて特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図154参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲(「設定1」〜「設定6」)でないと判定した場合にも「主側RAM異常」が発生したことを特定する。「主側RAM異常」は記録対象の事象に設定されており、「主側RAM異常」には「9」のログ種別情報が設定されている。
「電波検知」は不正な電波が検知される事象であり、「磁気検知」は不正な磁気が検知される事象であり、「振動検知」は不正な振動が検知される事象である。MPU62の入力側には、不正な電波を検知するための電波検知センサ(図示略)、不正な磁気を検知するための磁気検知センサ(図示略)、及び不正な振動を検知するための振動検知センサ(図示略)が接続されている。不正な電波、不正な磁気、又は不正な振動が検知されていない状態においてこれらの検知センサから主側CPU63に入力される検知信号はLOW状態であるとともに、不正な電波、不正な磁気、又は不正な振動が検知されている状態において対応する検知センサから主側CPU63に入力される検知信号はHI状態となる。主側CPU63は、これらの検知センサから受信する検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がり、当該HI状態が所定の時間(具体的には12ミリ秒間)に亘って継続した場合に不正な電波、不正な磁気、又は不正な振動が検知されたことを特定する。「電波検知」、「磁気検知」及び「振動検知」は記録対象の事象に設定されており、「電波検知」には「10」のログ種別情報が設定されており、「磁気検知」には「11」のログ種別情報が設定されており、「振動検知」には「12」のログ種別情報が設定されている。
「第1入賞口異常検知」は第1入賞口検知センサ42a(図4)から受信する検知信号に基づいて当該第1入賞口検知センサ42aに対応する一般入賞口31(図3)に異常が発生したことを把握する事象であり、「第2入賞口異常検知」は第2入賞口検知センサ43a(図4)から受信する検知信号に基づいて当該第2入賞口検知センサ43aに対応する一般入賞口31(図3)に異常が発生したことを把握する事象であり、「第3入賞口異常検知」は第3入賞口検知センサ44a(図4)から受信する検知信号に基づいて当該第3入賞口検知センサ44aに対応する一般入賞口31(図3)に異常が発生したことを把握する事象である。また、「大入賞口異常検知」は特電検知センサ45a(図4)から受信する検知信号に基づいて特電入賞装置32(図3)に異常が発生したことを把握する事象であり、「第1作動口異常検知」は第1作動口検知センサ46a(図4)から受信する検知信号に基づいて第1作動口33(図3)に異常が発生したことを把握する事象であり、「第2作動口異常検知」は第2作動口検知センサ47a(図4)から受信する検知信号に基づいて第2作動口34(図3)に異常が発生したことを把握する事象であり、「アウト口異常検知」はアウト口検知センサ48a(図4)から受信する検知信号に基づいてアウト口24a(図3)に異常が発生したことを把握する事象であり、「ゲート異常検知」はゲート検知センサ49a(図4)から受信する検知信号に基づいてスルーゲート35(図3)に異常が発生したことを把握する事象である。
本実施形態では、これらの入球検知センサ42a〜49aにおいて遊技球が検知されていない状態である場合にHI状態の検知信号が主側CPU63に入力されるとともに、これらの入球検知センサ42a〜49aにおいて遊技球が検知されている状態である場合にLOW状態の検知信号が主側CPU63に入力される。主側CPU63は、いずれかの入球検知センサ42a〜49aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がり、当該LOW状態が所定の時間(具体的には1秒間)に亘って継続した場合に当該入球検知センサ42a〜49aに対応する入球部(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、又はスルーゲート35)に異常が発生したことを特定する。これらの異常検知は記録対象の事象に設定されており、「第1入賞口異常検知」、「第2入賞口異常検知」、「第3入賞口異常検知」、「大入賞口異常検知」、「第1作動口異常検知」、「第2作動口異常検知」、「アウト口異常検知」及び「ゲート異常検知」に対して、「13」〜「20」のログ種別情報が設定されている。
「第1通信異常」は、払出側CPU92から主側CPU63へのコマンドの送信が正常に行えなくなる事象である。払出側CPU92は、払出制御装置77に対する動作電力の供給が開始されてから所定の時間(具体的には1秒間)が経過したタイミングで主側CPU63に対して第1通信確認コマンドを送信する。第1通信確認コマンドは、払出側CPU92から主側CPU72へのコマンドの送信を正常に行うことができる状態であることを主側CPU72にて確認するためのコマンドである。主側CPU63は、後述する動作電力の供給開始時の処理(メイン処理(図379)におけるステップSQ101〜ステップSQ123の処理)が終了した後に設定される初期チェック期間(具体的には5秒間)が経過するまでに第1通信確認コマンドを受信しなかったことに基づいて「第1通信異常」が発生したことを特定する。「第1通信異常」は記録対象の事象に設定されており、「第1通信異常」には「21」のログ種別情報が設定されている。
次に、音光側CPU353にて発生が特定される報知対象の事象について説明する。本実施形態では、音光側CPU353にて発生が特定される報知対象の事象として、「第2通信異常」が設定されている。「第2通信異常」は、主側CPU63から音光側CPU353へのコマンド送信が正常に行えなくなる事象である。主側CPU63は、主制御装置60に対する動作電力の供給が開始された場合、音光側CPU353に対して通常復帰コマンド、確認開始コマンド、更新開始コマンド、クリア時の復帰コマンド及び異常コマンドのいずれかを送信する。音光側CPU353は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始された後、音光側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでにこれらのコマンドのいずれかを受信しなかったことに基づいて「第2通信異常」が発生したことを特定する。「第2通信異常」は記録対象の事象に設定されており、「第2通信異常」には「22」のログ種別情報が設定されている。
主側CPU63と音光側CPU353との通信は、主側CPU63から音光側CPU353への一方向の通信であり、ログ用エリア668には音光側CPU353にて発生が特定された「第2通信異常」に対応するログデータが記憶される。このため、音光側CPU353にて発生が特定された記録対象の事象であって主側CPU63が把握していない事象に対応するログデータを後から確認可能とすることができる。
次に、表示側CPU664にて発生が特定される報知対象の事象について説明する。本実施形態では、表示側CPU664にて発生が特定される報知対象の事象として、「電源ON」、「電源OFF」、「図柄表示異常」及び「第3通信異常」が設定されている。
「電源ON」は、表示制御装置82に対して動作電力の供給が開始される事象であるとともに、「電源OFF」は、表示制御装置82に対する動作電力の供給が終了されることを特定する事象である。表示側CPU664は、表示制御装置82に対して動作電力の供給が開始された場合に「電源ON」が発生したことを特定するとともに、表示制御装置82に対する動作電力の供給が終了されることを特定した場合に「電源OFF」が発生したことを特定する。「電源ON」及び「電源OFF」は記録対象の事象に設定されており、「電源ON」には「23」のログ種別情報が設定されているとともに、「電源OFF」には「24」のログ種別情報が設定されている。
既に説明したとおり、ログデータが格納されるログ用メモリ667は表示制御基板662に設けられており、ログ用エリア668にログデータを格納する処理は表示側CPU664にて実行される。表示側CPU664以外のCPU(具体的には主側CPU63、音光側CPU353、又は払出側CPU92)にて「電源ON」又は「電源OFF」が発生したことを特定する構成とすると、「電源ON」又は「電源OFF」に対応するログデータをログ用エリア668に格納するために「電源ON」又は「電源OFF」が発生したことを示すコマンドを表示側CPU664に対して送信する処理が必要となってしまう。これに対して、表示側CPU664にて「電源ON」又は「電源OFF」が発生したことを特定して当該「電源ON」又は「電源OFF」に対応するログデータをログ用エリア668に格納する構成であることにより、「電源ON」又は「電源OFF」に対応するログデータを格納するための処理構成を簡素化することが可能となっている。また、上述した「第2通信異常」が発生している状況においても「電源ON」及び「電源OFF」に対応するログデータをログ用エリア668に格納することが可能となっている。
「図柄表示異常」は、図柄表示装置41において画像の表示が正常に行えない状態となる事象である。表示側CPU664は、図柄表示装置41から図柄異常信号を受信した場合に「図柄表示異常」が発生したことを特定する。「図柄表示異常」は記録対象の事象に設定されており、「図柄表示異常」には「25」のログ種別情報が設定されている。「図柄表示異常」に対応するログデータがログ用エリア668に格納される構成であることにより、「図柄表示異常」に対応するログデータと、当該ログデータの前後にログ用エリア668に格納されたログデータとに基づいて、「図柄表示異常」が発生した原因を特定することが可能となる可能性を高めることができる。
「第3通信異常」は、音光側CPU353から表示側CPU664へのコマンドの送信が正常に行えなくなる事象である。音光側CPU353は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始されてから所定の時間(具体的には1秒間)が経過したタイミングで表示側CPU664に対して第3通信確認コマンドを送信する。第3通信確認コマンドは、音光側CPU353から表示側CPU664へのコマンドの送信が正常に行える状態であることを表示側CPU664にて把握可能とするためのコマンドである。表示側CPU664は、表示制御装置82に対する動作電力の供給が開始された後、表示側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでに第3通信確認コマンドを受信しなかったことに基づいて「第3通信異常」が発生したことを特定する。「第3通信異常」は記録対象の事象に設定されており、「第3通信異常」には「26」のログ種別情報が設定されている。
音光側CPU353と表示側CPU664との通信は、音光側CPU353から表示側CPU664への一方向の通信であり、ログ用エリア668には表示側CPU664にて発生が特定された「電源ON」、「電源OFF」、「図柄表示異常」及び「第3通信異常」に対応するログデータが記録される。このため、表示側CPU664にて発生が特定された記録対象の事象であって音光側CPU353が把握していない事象に対応するログデータを後から確認可能とすることができる。
ログ用エリア668には、図柄表示装置41にて発生した異常(「図柄表示異常」)に対応するログデータが記憶される。これにより、図柄表示装置41にて発生した異常(「図柄表示異常」)に対応するログデータを後から確認可能とすることができる。ログ用エリア668に記憶されているログデータに基づいて、図柄表示装置41にて発生した異常(「図柄表示異常」)と、当該異常の前後に発生した記録対象の事象との関係を把握可能として、図柄表示装置41にて異常が発生した原因が特定可能となる可能性を高めることができる。
次に、払出側CPU92にて発生が特定される報知対象の事象について説明する。本実施形態では、払出側CPU92にて発生が特定される報知対象の事象として、「前扉開放」、「前扉閉鎖」、「本体開放」、「本体閉鎖」、「下皿満タン」、「下皿満タン解除」、「球無状態」、「球無状態解除」、「払出異常」、「払出異常解除」、「払出スイッチ配線異常」、「第4通信異常」及び「賞球」が設定されている。
「前扉開放」は前扉枠14が閉鎖状態から開放状態となる事象であるとともに、「前扉閉鎖」は前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となる事象である。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、内枠13の前面部には前扉開放センサ95が設けられており(図2参照)、前扉開放センサ95の検知結果が払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、前扉開放センサ95から受信する検知信号が閉鎖検知信号から開放検知信号に変化したことを検出した場合に「前扉開放」が発生したことを特定するとともに、前扉開放センサ95から受信する信号が開放検知信号から閉鎖検知信号に変化したことを検出した場合に「前扉閉鎖」が発生したことを特定する。「前扉開放」及び「前扉閉鎖」は記録対象の事象に設定されていない。このため、「前扉開放」又は「前扉閉鎖」が発生したとしてもこれらの事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。
「本体開放」は、遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となる事象であるとともに、「本体閉鎖」は、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となる事象である。本実施形態においても上記第1の実施形態と同様に裏パックユニット15の前面部には本体開放センサ96が設けられており(図2参照)、本体開放センサ96の検知結果が払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、本体開放センサ96から受信する検知信号が閉鎖検知信号から開放検知信号に変化したことを検出した場合に「本体開放」が発生したことを特定するとともに、本体開放センサ96から受信する検知信号が開放検知信号から閉鎖検知信号に変化したことを検出した場合に「本体閉鎖」が発生したことを特定する。「本体開放」及び「本体閉鎖」は記録対象の事象に設定されていない。このため、「本体開放」又は「本体閉鎖」が発生したとしてもこれらの事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。
「下皿満タン」は、下皿56a(図1)が遊技球で満タンとなる満タン状態となる事象であるとともに、「下皿満タン解除」は、下皿56aの満タン状態が解除される事象である。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、払出装置76から下皿56aへと通じる遊技球通路の途中位置には図示しない満タン検知センサが設けられており、当該満タン検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、満タン検知センサにおいて遊技球が継続して検知された場合に「下皿満タン」が発生したことを特定するとともに、満タン検知センサにて遊技球が継続して検知される状態が解除された場合に「下皿満タン解除」が発生したことを特定する。「下皿満タン」及び「下皿満タン解除」は記録対象の事象に設定されておらず、これらの事象が発生したとしてもこれらの事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。
「球無状態」は、タンク75に遊技球が補充されていない球無状態となる事象であるとともに、「球無状態解除」は、当該球無状態が解除される事象である。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、タンク75から払出装置76へと通じる遊技球通路の途中位置に図示しない球無検知センサが設けられており、当該球無検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、球無検知センサにおいて遊技球が継続して検知されない場合に「球無状態」が発生したことを特定するとともに、球無検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に「球無状態解除」が発生したことを特定する。「球無状態」及び「球無状態解除」は記録対象の事象に設定されておらず、これらの事象が発生したとしてもこれらの事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。
「払出異常」は、遊技球が払い出されるように払出装置76の駆動制御が実行されているにも関わらず払出装置76から払い出される遊技球を検知するための払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態となる事象である。また、「払出異常解除」は、遊技球が払い出されるように払出装置76の駆動制御が実行されているにも関わらず払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除される事象である。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、払出検知センサは払出装置76に設けられている。払出側CPU92は、払出検知センサにて遊技球が検知された場合に払出装置76から1個の遊技球が払い出されたと特定する。また、払出側CPU92は、遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御しているにも関わらず払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態となった場合に「払出異常」が発生したことを特定するとともに、当該状態が解除された場合に「払出異常解除」が発生したことを特定する。「払出異常」及び「払出異常解除」は記録対象の事象に設定されておらず、これらの事象が発生したとしてもこれらの事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。
「払出スイッチ配線異常」は、上述した満タン検知センサ、球無検知センサ及び払出検知センサからの正常な信号の送信が行われなくなる事象である。払出側CPU92は、これらのセンサからの信号を正常に受信できない状態となったことを把握した場合に「払出スイッチ配線異常」が発生したことを特定する。「払出スイッチ配線異常」は記録対象の事象に設定されており、「払出スイッチ配線異常」には「27」のログ種別情報が設定されている。
「第4通信異常」は、主側CPU63から払出側CPU92へのコマンドの送信が正常に行えなくなる事象である。主側CPU63は主制御装置60への動作電力の供給が開始された場合、払出側CPU92に対して第4通信確認コマンドを送信する。第4通信確認コマンドは、主側CPU63から払出側CPU92へのコマンドの送信が正常に行える状態であることを払出側CPU92にて把握可能とするコマンドである。払出側CPU92は、払出制御装置77に対する動作電力の供給が開始された後、払出側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでに第4通信確認コマンドを受信しなかったことに基づいて「第4通信異常」が発生したことを特定する。「第4通信異常」は記録対象の事象に設定されておらず、「第4通信異常」が発生しても当該「第4通信異常」に対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。
「賞球」は、払出側CPU92から外部端子板97に10個の遊技球の払い出しが行われたことを示す賞球情報が出力される事象である。払出側CPU92は、後述するタイマ割込み処理(図381)における外部情報設定処理(ステップSQ416)にて、外部端子板97に対して10個の遊技球の払い出しが行われたことを示す賞球情報を出力する。払出側CPU92は、当該賞球情報を出力した場合に「賞球」が発生したことを特定する。「賞球」は記録対象の事象に設定されておらず、「賞球」が発生しても当該「賞球」に対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。
払出側CPU92は後述するタイマ割込み処理(図381)における外部情報設定処理(ステップSQ416)にて、外部端子板97において払出側CPU92に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。払出側CPU92から外部端子板97に出力される情報として、10個の遊技球の払い出しが行われたことを示す情報が含まれている。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、遊技ホールの管理コンピュータでは外部端子板97を通じてパチンコ機10から受信する各種情報に応じて、当該パチンコ機10における遊技球の払い出しの実行態様などを把握することが可能である。
遊技球の払出個数についての情報は、主側CPU63及び払出側CPU92から遊技ホールの管理コンピュータに対して外部出力される。一方、遊技球の払出個数に対応するログデータはログ用エリア668には格納されない。遊技ホールの管理コンピュータにて管理する情報に対応するログデータまでをログ用エリア668に格納する構成とすると、これらの情報が遊技ホールの管理コンピュータとログ用エリア668とに記録されることとなり、無駄が生じてしまう。これらの情報が重複して管理されることを回避することにより、限られたデータ容量の中で確認可能な情報量を増やすことができる。
遊技球の払出は、遊技が正常に進行していても頻繁に発生する事象であるため、遊技球の払出のログデータを格納する構成とすると、そのログデータで他のログデータが上書きされて確認できなくなってしまう。これに対して、遊技球の払出の情報を遊技ホールの管理コンピュータに外部出力する構成として、遊技球の払出の情報が遊技ホールの管理コンピュータにて管理される構成とすることにより、遊技球の払出が行われる度にログ格納エリア669に格納されているログデータが上書きされてしまうことを防止することができる。
上記のとおり、報知対象の事象には、記録対象の事象に設定されている事象と、記録対象の事象に設定されていない事象とが存在しており、報知対象であるとともに記録対象である事象が発生した場合にはそれに対応するログデータがログ用エリア668に格納される一方、報知対象ではあるものの記録対象ではない事象が発生した場合にはそれに対応するログデータはログ用エリア668に格納されない。このため、後から確認する必要性の高い事象に対応するログデータをログ用エリア668に格納する構成としながら、後から確認する必要性の低い事象に対応するログデータはログ用エリア668に格納されない構成とすることができる。これにより、ログ用エリア668において、確認する必要性が低い事象に対応するログデータによって確認する必要性が高い事象に対応するログデータが上書きされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。
上述した電波検知センサ、磁気検知センサ及び振動検知センサ等のセンサから受信する検知信号の状態に基づいて発生が特定される記録対象の事象(具体的には、「電波検知」、「磁気検知」及び「振動検知」等の事象)に対応するログデータは、当該センサから受信する検知信号の立ち上がり及び立ち下がりのいずれか一方が検出された場合にログ用エリア668に格納される。このため、当該事象が発生している状態が長く継続したとしても当該事象に対応するログデータがログ用エリア668に重複して複数格納されてしまうことが防止されている。これにより、同一種類の一連の事象に対応するログデータによってログ用エリア668に記憶されている複数のログデータが上書きされて確認できなくなってしまうことが防止されている。
次に、図柄表示装置41に表示されるログ表示画面673について図378の説明図を参照しながら説明する。ログ表示画面673は、ログ用メモリ667のログ用エリア668(図376(b))に格納されているログデータに対応するログ対応情報を確認可能とする画面である。
本実施形態では、設定確認用処理(後述するメイン処理(図379)のステップSQ112)が行われている状況において、表示用操作装置661の中央ボタン661a(図375)が操作されることにより、図柄表示装置41にログ表示画面673が表示される。これにより、過去の設定変更の履歴を参照しながら現状の設定値を確認することを可能とすることができる。また、ログ対応情報を演出用の画像が表示される図柄表示装置41に表示させる構成であるため、当該ログ対応情報を表示するための専用の表示装置を不要として、ログ用エリア668に格納されているログデータの内容を確認可能とするための構成を簡素化することができる。
図378に示すように、ログ表示画面673の上部には、設定値の確認が行われている状況であることを示す「設定確認中」の文字が表示される第1表示領域673aが設けられている。また、ログ表示画面673において第1表示領域673aの下側には、ログデータに対応するログ対応情報が表示される第2表示領域673bが設けられている。
図378に示すように、ログ表示画面673の第2表示領域673bには、ログ対応情報として、ログデータの経過時間情報である時間情報674と、ログデータのログ種別情報に対応する種別情報675と、ログデータのグループ情報に対応する表示対象グループ情報676とが表示される。時間情報674は、ログデータに含まれている経過時間情報を示す画像であり、種別情報675は、ログデータに含まれているログ種別情報(具体的には、「1」〜「27」のいずれかの数値情報)に対応する文字(具体的には、図378に示す「電源ON」、「設定変更6」、「アウト口異常検知」、「振動検知」及び「電源OFF」等の文字)を示す文字画像であり、表示対象グループ情報676は、表示対象となったログデータに含まれているグループ情報を示す画像である。表示側ROM665には、「1」〜「27」のいずれかの数値情報であるログ種別情報に対応する文字画像を図柄表示装置41に表示させるための表示用のデータを表示側CPU664にて把握可能とする種別情報対応テーブルが記憶されており、表示側CPU664は、当該種別情報対応テーブルに基づいて、表示対象となったログデータに含まれているログ種別情報に対応する種別情報675を図柄表示装置41に表示させるための表示用のデータを把握する。
図376(a)に示すように、表示側RAM666には、表示対象のグループ情報を表示側CPU664にて把握可能とする表示対象カウンタ666bが設けられている。設定確認用処理(後述するメイン処理(図379)のステップSQ112)が開始された後、表示用操作装置661における中央ボタン661a(図375)の操作が検出された場合、表示側CPU664は、ログ用メモリ667のグループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報を読み出し、その読み出したグループ情報を表示対象カウンタ666bにセットする。そして、表示対象の第1更新処理を実行する。表示対象の第1更新処理では、表示対象カウンタ666bの値を1減算し、当該1減算後の値がグループ情報の最小値である「1」を下回った場合には最大値である「15」を表示対象カウンタ666bにセットする。そして、ログ用エリア668において、当該更新後の表示対象カウンタ666bの値に対応するグループ情報を含むログデータを表示対象として把握する。ログ表示画面673(図378)の表示が開始される場合、グループ情報カウンタ671の値に基づいて把握される現状のグループ情報の1つ前のグループ情報を含むログデータが表示対象となる。
上述したとおり、ログ対応情報の表示は設定確認用処理(後述するメイン処理(図379)のステップSQ112)が行われている状況において行われる。ログ対応情報の表示が開始される状況は、グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報が現状のグループ情報に更新された直後であって、当該現状のグループ情報を含むログデータがログ用エリア668にほとんど格納されていない状況である。ログ対応情報の表示が開始される場合に現状のグループ情報の1つ前のグループ情報を含むログデータが最初の表示対象として把握されることにより、過去のログ対応情報を迅速に確認可能とすることができる。遊技ホールの管理者は、ログ表示画面673に表示される表示対象グループ情報676に基づいて、ログ表示画面673に表示される対象となっているログデータのグループ情報を把握することができる。なお、ログ対応情報の表示が開始される場合に、現状のグループ情報を含むログデータが最初の表示対象として把握される構成としてもよい。
既に説明したとおり、表示制御装置82に対する動作電力の供給が開始されてから当該動作電力の供給が終了されるまでの間にログ用エリア668に格納された複数のログデータは、同一のグループ情報を含んでいる。図378に示すように、ログ表示画面673には、同一のグループ情報を含む複数のログデータに対応するログ対応情報が表示される。ログ対応情報は、第2表示領域673bの上から下に向かって経過時間が長くなる態様で配列されて表示される。これにより、表示制御装置82に対する動作電力の供給が開始されてから当該動作電力の供給が終了するまでにログ用エリア668に格納された一連のログデータを時系列に沿って確認可能とすることができる。
図378におけるログ表示画面673について具体的には、「電源ON」が発生してから3分後に設定値が「設定6」に変更されたこと、「電源ON」が発生してから9時間32分後に「アウト口異常検知」が発生したこと、その6分後に不正な振動が検知されたこと、及びその5分後に表示制御装置82に対する動作電力の供給が終了されたことを確認可能とすることができる。また、第2表示領域673bの右側下部に表示されている表示対象グループ情報676に基づいて、現状のログ表示画面673に表示されているログ対応情報が「1」のグループ情報を含むログデータに対応するログ対応情報であることを確認可能とすることができる。
表示対象のログデータの切り換えは表示用操作装置661の左ボタン661b又は右ボタン661c(図375)の操作により行われる。図柄表示装置41にログ表示画面673が表示されている状況において右ボタン661c(図375)の操作が検出された場合、表示側CPU664は表示対象の第2更新処理を実行する。表示対象の第2更新処理では、表示対象カウンタ666bの値を1加算し、当該1加算後の値がグループ情報の最大値である「15」を上回った場合には最小値である「1」を表示対象カウンタ666bにセットする。そして、ログ用エリア668において、当該更新後の表示対象カウンタ666bの値に対応するグループ情報を含むログデータを表示対象として把握する。これにより、例えば「1」のグループ情報を含むログデータが表示対象となっていた場合には「2」のグループ情報を含むログデータが表示対象となるとともに、「15」のグループ情報を含むログデータが表示対象となっていた場合には「1」のグループ情報を含むログデータが表示対象となる。
図柄表示装置41にログ表示画面673が表示されている状況において左ボタン661bの操作が検出された場合、表示側CPU664は上述した表示対象の第1更新処理を実行する。これにより、例えば「1」のグループ情報を含むログデータが表示対象となっていた場合には「15」のグループ情報を含むログデータが表示対象となるとともに、「15」のグループ情報を含むログデータが表示対象となっていた場合には「14」のグループ情報を含むログデータが表示対象となる。
既に説明したとおり、ログ用エリア668において設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータは新たなログデータの書き込みに際して「0」クリアの対象とならない。このため、ログ用エリア668において同一のグループ情報を含むログデータが連番のポインタ情報に対応するログ格納エリア669に連続的に格納されているとは限らない。グループ情報に基づいて表示対象のログデータを把握する構成であることにより、動作電力の供給が開始されてから終了するまでにログ用エリア668に格納された一連のログデータをログ表示画面673にまとめて表示することが可能となっている。
次に、報知対象の事象が発生したことを特定して対応する報知を行う処理構成及び記録対象の事象が発生したことを特定して対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理構成について説明する。
図379は主側CPU63にて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSQ101〜ステップSQ126の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSQ101〜ステップSQ112では、上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB101〜ステップSB112と同一の処理を実行する。上記第49の実施形態と同様に、設定キー挿入部68aがON操作されるもののリセットボタン68cが押圧操作されることなく動作電力の供給が開始された場合、すなわち「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が開始された場合(ステップSQ108:NO、ステップSQ110:YES)、又は設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況(ステップSQ111:YES)で設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が行われることなく動作電力の供給が開始された場合(ステップSQ108:NO、ステップSQ110:NO)、メイン処理(図379)では停電フラグ、チェックサム及び設定値に関して異常が発生していないこと(ステップSQ104〜ステップSQ106:YES)、設定更新表示フラグに「1」がセットされていないこと(ステップSQ107:NO)、及び遊技停止フラグに「1」がセットされていないこと(ステップSQ109:NO)を条件として設定確認用処理(ステップSQ112)を実行する。
ここで、本実施形態における設定確認用処理(ステップSQ112)について説明する。設定確認用処理では、まず上記第49の実施形態における設定確認用処理(図166)のステップSB201〜ステップSB202と同一の処理を実行する。その後、確認開始時のコマンド送信処理を実行する。確認開始時のコマンド送信処理では、音光側CPU353に対して確認開始コマンドを送信する。音光側CPU353は確認開始コマンドを受信した場合、設定確認用処理(ステップSQ112)が実行されていることを示す画像、設定確認用処理(ステップSQ112)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像、及びログ表示画面673(図378)を表示させるための操作内容を認識可能とする画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(ステップSQ112)を終了させるために必要な操作内容、及びログ表示画面673を表示させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。既に説明したとおり、音光側CPU353は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始された後、音光側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでに確認開始コマンドを受信したことに基づいて、主側CPU63から音光側CPU353へのコマンドの送信を正常に行える状態であることを把握する。また、確認開始時のコマンド送信処理では、払出側CPU92に対して第4通信確認コマンドを送信する。既に説明したとおり、第4通信確認コマンドは、主側CPU63から払出側CPU92へのコマンドの送信が正常に行える状態であることを払出側CPU92にて把握可能とするコマンドである。
設定確認用処理(ステップSQ112)では、確認開始時のコマンド送信処理を実行した後、上記第49の実施形態における設定確認用処理(図166)のステップSB204〜ステップSB206と同一の処理を実行する。その後、上記第49の実施形態における設定確認用処理(図166)のステップSB207と同様に、音光側CPU353に対して確認時の復帰コマンドを送信して、本設定確認用処理(ステップSQ112)を終了する。上記第49の実施形態と同様に、確認時の復帰コマンドを受信した場合、音光側CPU353は、後述する確認時報知の終了処理(音光側立ち上げ処理(図383)のステップSQ614)を実行することにより、設定確認用処理(ステップSQ112)に対応する報知を終了させる。
メイン処理(図379)の説明に戻り、ステップSQ111にて否定判定を行った場合、通常復帰時のコマンド送信処理を実行する(ステップSQ113)。通常復帰時のコマンド送信処理では、音光側CPU353に対して通常復帰コマンドを送信する。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)にて第1RAMクリア処理(ステップSQ117)、設定確認用処理(ステップSQ112)及び設定値更新処理(ステップSQ115)のいずれもが実行されていないことを特定する。既に説明したとおり、音光側CPU353は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始された後、音光側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでに通常復帰コマンドを受信したことに基づいて、主側CPU63から音光側CPU353へのコマンドの送信を正常に行える状態であることを把握する。また、通常復帰時のコマンド送信処理(ステップSQ113)では、払出側CPU92に対して第4通信確認コマンドを送信する。既に説明したとおり、第4通信確認コマンドは、主側CPU63から払出側CPU92へのコマンドの送信が正常に行える状態であることを払出側CPU92にて把握可能とするコマンドである。
一方、ステップSQ108にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSQ108及びステップSQ114:YES)、又はステップSQ107にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、設定値更新処理を実行する(ステップSQ115)。
ここで、ステップSQ115にて実行される設定値更新処理について説明する。設定値更新処理では、まず上記第49の実施形態における設定値更新処理(図167)のステップSB301〜ステップSB304と同一の処理を実行する。その後、更新開始時のコマンド送信処理を実行する。更新開始時のコマンド送信処理では、音光側CPU353に対して更新開始コマンドを送信する。音光側CPU353は更新開始コマンドを受信した場合、上記第49の実施形態と同様に、設定値更新処理(ステップSQ115)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(ステップSQ115)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(ステップSQ115)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。既に説明したとおり、音光側CPU353は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始された後、音光側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでに更新開始コマンドを受信したことに基づいて、主側CPU63から音光側CPU353へのコマンドの送信を正常に行える状態であることを把握する。また、更新開始時のコマンド送信処理では、払出側CPU92に対して第4通信確認コマンドを送信する。既に説明したとおり、第4通信確認コマンドは、主側CPU63から払出側CPU92へのコマンドの送信が正常に行える状態であることを払出側CPU92にて把握可能とするコマンドである。
設定値更新処理(ステップSQ115)では、更新開始時のコマンド送信処理を実行した後、上記第49の実施形態における設定値更新処理(図167)のステップSB306〜ステップSB313と同一の処理を実行する。その後、上記第49の実施形態における設定値更新処理(図167)のステップSB314と同様に、音光側CPU353に対して更新時の復帰コマンドを送信して、本設定値更新処理(ステップSQ115)を終了する。本実施形態では、更新時の復帰コマンドに更新後の設定値を示す数値情報(「設定1」〜「設定6」のいずれかに対応する数値情報)が設定されている。音光側CPU353は、更新時の復帰コマンドを受信した場合、後述する更新時報知の終了処理(音光側立ち上げ処理(図383)のステップSQ611)を実行することにより、設定値更新処理(ステップSQ115)に対応する報知を終了させる。また、音光側CPU353は、更新時の復帰コマンドを受信した場合、表示側CPU664に対して設定変更記録コマンドを送信する。設定変更記録コマンドには、更新後の設定値を示す情報が設定されている。表示側CPU664は、設定変更記録コマンドを受信した場合、更新後の設定値に対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理を実行する。
メイン処理(図379)の説明に戻り、ステップSQ108にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSQ114:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSQ116)。遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSQ116:NO)、第1RAMクリア処理を実行する(ステップSQ117)。第1RAMクリア処理は、上記第49の実施形態における第1RAMクリア処理(ステップSB117)と同一内容である。第1RAMクリア処理(ステップSQ117)では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。
その後、クリア時のコマンド送信処理を実行する(ステップSQ118)。クリア時のコマンド送信処理では、音光側CPU353に対してクリア時の復帰コマンドを送信する。音光側CPU353はクリア時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)にて第1RAMクリア処理(ステップSQ117)が実行されたことを特定する。既に説明したとおり、音光側CPU353は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始された後、音光側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでにクリア時の復帰コマンドを受信したことに基づいて、主側CPU63から音光側CPU353へのコマンドの送信を正常に行える状態であることを把握する。音光側CPU353は、クリア時の復帰コマンドを受信した場合、表示側CPU664に対して主側RAMクリア記録コマンドを送信する。主側RAMクリア記録コマンドは、既に説明した「主側RAMクリア」に対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理を表示側CPU664に行わせるためのコマンドである。また、クリア時のコマンド送信処理(ステップSQ118)では、払出側CPU92に対して第4通信確認コマンドを送信する。既に説明したとおり、第4通信確認コマンドは、主側CPU63から払出側CPU92へのコマンドの送信が正常に行える状態であることを払出側CPU92にて把握可能とするコマンドである。
メイン処理(図379)においてステップSQ104〜ステップSQ106のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた主側RAM異常フラグに「1」をセットする(ステップSQ119)。主側RAM異常フラグは、既に説明した記録対象の事象である「主側RAM異常」が発生したことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。
その後、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSQ120)。上記第49の実施形態において既に説明したとおり、遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSQ121)。ステップSQ109にて肯定判定を行った場合、ステップSQ116にて肯定判定を行った場合、又はステップSQ121にて否定判定を行った場合には、異常時のコマンド送信処理を実行する(ステップSQ122)。異常時のコマンド送信処理では、異常コマンドを音光側CPU353に送信する。特定制御用のワークエリア221における主側RAM異常フラグに「1」がセットされている場合、異常コマンドには「主側RAM異常」が発生したことを示す情報が設定される。音光側CPU353は異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図167)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
既に説明したとおり、音光側CPU353は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始された後、音光側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでに異常コマンドを受信したことに基づいて、主側CPU63から音光側CPU353へのコマンドの送信を正常に行える状態であることを把握する。音光側CPU353は、受信した異常コマンドに「主側RAM異常」が発生したことを示す情報が設定されていた場合、表示側CPU664に対して主側RAM異常記録コマンドを送信する。表示側CPU664は、主側RAM異常記録コマンドを受信した場合、「主側RAM異常」に対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理を実行する。また、異常時のコマンド送信処理(ステップSQ122)では、払出側CPU92に対して第4通信確認コマンドを送信する。既に説明したとおり、第4通信確認コマンドは、主側CPU63から払出側CPU92へのコマンドの送信が正常に行える状態であることを払出側CPU92にて把握可能とするコマンドである。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSQ123)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなく遊技停止フラグに「1」がセットされている状況下においては異常信号の信号出力が継続され、遊技停止フラグが「0」クリアされることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。異常時の外部出力処理(ステップSQ123)では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行した後、特定制御用のワークエリア221における主側RAM異常フラグを「0」クリアする。
このように、「主側RAM異常」が発生した場合には、「主側RAM異常」に対応するログデータがログ用エリア668に記録されるとともに、「主側RAM異常」が発生したことを報知する外部出力が行われる。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSQ121:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSQ114)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSQ114及びステップSQ121:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSQ115)。設定値更新処理の処理内容は既に説明したとおりである。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSQ104〜ステップSQ106のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(ステップSQ115)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。この場合、「主側RAM異常」に対応するログデータがログ用エリア668に記録されることはなく、「主側RAM異常」が発生したことを報知する外部出力も行われない。また、設定値更新処理(ステップSQ115)では、開始時の初期設定(上記第49の実施形態における設定値更新処理(図167)のステップSB303)が実行されることで遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(ステップSQ115)が実行された場合には、設定値の更新が完了した後に、主側RAM65について異常が発生している状態を解消させることが可能となる。なお、特定制御用のワークエリア221における主側RAM異常フラグは、設定値更新処理(ステップSQ115)において、第2RAMクリア処理(上記第49の実施形態における設定値更新処理(図167)のステップSB313)が実行されることで「0」クリアされる。
ステップSQ112の処理を実行した場合、ステップSQ113の処理を実行した場合、ステップSQ115の処理を実行した場合、ステップSQ118の処理を実行した場合、又はステップSQ123の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSQ124)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第49の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第49の実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記第49の実施形態と同様に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が終了した後であって残余処理(ステップSQ126)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。既に説明したとおり、本実施形態において主側CPU63は、初期チェック期間が終了する前に払出側CPU92から第1通信確認コマンドを受信した場合に払出側CPU92から主側CPU63へのコマンド送信が正常に行える状態であることを把握するとともに、初期チェック期間が終了するまでに払出側CPU92から第1通信確認コマンドを受信しなかった場合に「第1通信異常」が発生したことを特定する。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSQ125)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSQ124では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSQ126の残余処理に進む。残余処理(ステップSQ126)では、上記第49の実施形態におけるメイン処理(図165)のステップSB125〜ステップSB128と同一の処理を実行する。
次に、本実施形態における主側CPU63にて実行される不正検知処理について図380(a)に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、上記第35の実施形態と同様に、不正検知処理は第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8905にて実行される。
不正検知処理では、まず不正な電波、不正な磁気又は不正な振動を検知したか否かを判定する(ステップSQ201)。既に説明したとおり、MPU62の入力側には、不正な電波を検知するための電波検知センサ(図示略)、不正な磁気を検知するための磁気検知センサ(図示略)、及び不正な振動を検知するための振動検知センサ(図示略)が接続されている。ステップSQ201では、電波検知センサから受信する検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がり、当該HI状態が所定の時間(具体的には12ミリ秒間)に亘って継続したことを特定した場合に不正な電波が検知されたこと(既に説明した「電波検知」が発生したこと)を特定し、磁気検知センサから受信する検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がり、当該HI状態が所定の時間(具体的には12ミリ秒間)に亘って継続したことを特定した場合に不正な磁気が検知されたこと(既に説明した「磁気検知」が発生したこと)を特定し、振動検知センサから受信する検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がり、当該HI状態が所定の時間(具体的には12ミリ秒間)に亘って継続したことを特定した場合に不正な振動が検知されたこと(既に説明した「振動検知」が発生したこと)を特定する。ステップSQ201では、「電波検知」、「磁気検知」及び「振動検知」のいずれかが発生したことを特定した場合に肯定判定を行う。
ステップSQ201にて肯定判定を行った場合には、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSQ202)。異常時の外部出力処理では、既に説明したメイン処理(図379)のステップSQ123における異常時の外部出力処理と同様に、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。
その後、不正報知コマンドの送信処理を実行する(ステップSQ203)。不正報知コマンドの送信処理では、ステップSQ201にて「電波検知」が発生したことを特定した場合に音光側CPU353に対して電波検知報知コマンドを送信し、ステップSQ201にて「磁気検知」が発生したことを特定した場合に音光側CPU353に対して磁気検知報知コマンドを送信し、ステップSQ201にて「振動検知」が発生したことを特定した場合に音光側CPU353に対して振動検知報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、これらの報知コマンドのいずれかを受信した場合、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)のステップSQ715)にて、受信した報知コマンドに対応する報知音声がスピーカ部54から出力されるようにスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、当該報知コマンド対応処理では、電波検知報知コマンドを受信したことに基づいて表示側CPU664に対して電波検知記録コマンドを送信し、磁気検知報知コマンドを受信したことに基づいて表示側CPU664に対して磁気検知記録コマンドを送信し、振動検知報知コマンドを受信したことに基づいて表示側CPU664に対して振動検知記録コマンドを送信する。電波検知記録コマンドは「電波検知」に対応するログデータをログ用エリア668に格納させる処理を表示側CPU664に実行されるためのコマンドであり、磁気検知記録コマンドは「磁気検知」に対応するログデータをログ用エリア668に格納させる処理を表示側CPU664に実行されるためのコマンドであり、振動検知記録コマンドは「振動検知」に対応するログデータをログ用エリア668に格納させる処理を表示側CPU664に実行されるためのコマンドである。
このように、いずれかの不正検知(「電波検知」、「磁気検知」又は「振動検知」)が発生した場合には、当該不正検知が発生したことを報知する外部出力が行われるとともに、当該不正検知に対応するログデータがログ用エリア668に格納される。
不正検知処理では、ステップSQ203にて不正報知コマンドの送信処理を実行した後、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットして(ステップSQ204)、本不正検知処理を終了する。遊技停止フラグに「1」をセットすることにより、遊技の進行を行うための処理(上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8907〜ステップS8920の処理)が実行されなくなり、遊技の進行が停止された状態となる。一方、遊技停止フラグに「1」がセットされた後も、第1タイマ割込み処理(図133)におけるステップS8901〜ステップS8905の処理は実行される。
不正検知処理では、不正検知センサ(電波検知センサ、磁気検知センサ又は振動検知センサ)から受信する検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がり、HI状態が所定の時間(具体的には12ミリ秒間)に亘って継続したことに基づいて対応する検知報知コマンド(電波検知報知コマンド、磁気検知報知コマンド、又は振動検知報知コマンド)を送信した後、当該不正検知センサから受信する検知信号のHI状態が長時間に亘って継続したとしても、当該検知信号のLOW状態からHI状態への立ち上がりが検出されない場合には2回目の検知報知コマンドを送信しない。不正検知センサから受信する検知信号のHI状態が継続する時間が長くなるほど主側CPU63から不正検知報知コマンドが送信される回数が増加する構成とすると、HI状態が長く継続した場合に表示側CPU664が多数の不正検知記録コマンド(電波検知記録コマンド、磁気検知記録コマンド、又は振動検知記録コマンド)を受信し、ログ用エリア668に不正検知(「電波検知」、「磁気検知」、又は「振動検知」)に対応するログデータが多数格納されてしまう。この場合、これらの不正検知に対応するログデータによって、ログ用エリア668に格納されていた多数のログデータが上書きされて確認できなくなってしまう。これに対して本実施形態では、不正検知センサから受信する検知信号のLOW状態からHI状態への立ち上がりが検出されることを条件の1つとして不正検出報知コマンドを送信する構成であるため、検知信号のHI状態の継続時間に関わらず、一連の「不正検知」(主側CPU63が不正検知センサから受信する検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がり、当該HI状態がLOW状態に戻るまでの不正検知)に対応するログデータがログ用エリア668に1つだけ格納される。これにより、不正検知センサから受信する検知信号のHI状態が長く継続したとしてもログ用エリア668に格納されていたログデータの多くが「不正検知」のログデータによって上書きされて確認できなくなってしまう事態を防止することができる。
次に、本実施形態における主側CPU63にて実行される入球検知処理について図380(b)に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、上記第35の実施形態と同様に、入球検知処理は第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8909にて実行される。
入球検知処理では、まず入球対応情報の設定処理を実行する(ステップSQ301)。入球対応情報の設定処理では、各入球検知センサ42a〜49aから受信している信号を読み込み、その読み込み結果に基づいて、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35(図3)への入球の有無を特定する。具体的には、第1入賞口検知センサ42aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がったことを検出した場合に特定制御用のワークエリア221に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算し、第2入賞口検知センサ43aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がったことを検出した場合に10個賞球用カウンタの値を1加算し、第3入賞口検知センサ44aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がったことを検出した場合に10個賞球用カウンタの値を1加算し、特電検知センサ45aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がったことを検出した場合に特定制御用のワークエリア221に設けられた特電入賞フラグに「1」をセットするとともに特定制御用のワークエリア221に設けられた15個賞球用カウンタの値を1加算し、第1作動口検知センサ46aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がったことを検出した場合に特定制御用のワークエリア221に設けられた第1作動口入賞フラグに「1」をセットするとともに特定制御用のワークエリア221に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算し、第2作動口検知センサ47aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がったことを検出した場合に特定制御用のワークエリア221に設けられた第2作動口入賞フラグに「1」をセットするとともに特定制御用のワークエリア221に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算し、ゲート検知センサ49aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がったことを検出した場合に特定制御用のワークエリア221に設けられたゲート入賞フラグに「1」をセットする。
上記第1の実施形態と同様に、1個賞球用カウンタは、1個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタであり、10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタであり、15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1個賞球用カウンタの値が1以上である場合、払出出力処理(第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8917)にて1個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、1個賞球コマンドを1回出力した場合には1個賞球用カウンタの値を1減算する。10個賞球用カウンタの値が1以上である場合、当該払出出力処理にて10個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、10個賞球コマンドを1回出力した場合には10個賞球用カウンタの値を1減算する。15個賞球用カウンタの値が1以上である場合、当該払出出力処理にて15個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、15個賞球コマンドを1回出力した場合には15個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は、1個賞球コマンドを受信した場合に1個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御し、10個賞球コマンドを受信した場合に10個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御し、15個賞球コマンドを受信した場合に15個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
上記第1の実施形態と同様に、特電入賞フラグは開閉実行モードのラウンド遊技において特電入賞装置32に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。特図特電制御処理(上記第49の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8913)では特電入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生したことを特定し、ラウンド遊技における特電入賞装置32への残りの入球可能個数を1減算する。かかる入球可能個数を1減算する処理を実行した場合に特電入賞フラグを「0」クリアする。上記第1の実施形態と同様に、第1作動入賞フラグは第1作動口33に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。特図特電制御処理(上記第49の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8913)では第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特図特電制御処理にて第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第1作動入賞フラグを「0」クリアする。上記第1の実施形態と同様に、第2作動入賞フラグは第2作動口34に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。特図特電制御処理(上記第49の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8913)では第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特図特電制御処理にて第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第2作動入賞フラグを「0」クリアする。上記第1の実施形態と同様に、ゲート入賞フラグはスルーゲート35に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。普図普電制御処理(上記第49の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8914)ではゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、普電保留エリア65cに格納されている普図側の保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、現状の普電役物開放カウンタC4の数値情報を普図側の保留情報として普電保留エリア65cに格納する処理を実行する。普図普電制御処理にてゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合にゲート入賞フラグを「0」クリアする。
入球検知処理(図380(b))の説明に戻り、ステップSQ301にて入球対応情報の設定処理を行った後、いずれかの入球検知センサ42a〜49aに異常が発生しているか否かを判定する(ステップSQ303)。ステップSQ303では、いずれかの入球検知センサ42a〜49aから受信する検知信号がHI状態からLOW状態に立ち下がり、当該LOW状態が所定の時間(具体的には1秒間)に亘って継続した場合に対応する入球検知センサ42a〜49aの異常が発生したことを特定する。第1入賞口検知センサ42aの異常(既に説明した「第1入賞口異常検知」)、第2入賞口検知センサ43aの異常(既に説明した「第2入賞口異常検知」)、第3入賞口検知センサ44aの異常(既に説明した「第3入賞口異常検知」)、特電検知センサ45aの異常(既に説明した「大入賞口異常検知」)、第1作動口検知センサ46aの異常(既に説明した「第1作動口異常検知」)、第2作動口検知センサ47aの異常(既に説明した「第2作動口異常検知」)、アウト口検知センサ48aの異常(既に説明した「アウト口異常検知」)、及びゲート検知センサ49aの異常(既に説明した「ゲート異常検知」)のいずれかが発生したことを特定した場合(ステップSQ302:YES)、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSQ303)。
異常時の外部出力処理(ステップSQ303)では、既に説明したメイン処理(図379)のステップSQ123における異常時の外部出力処理と同様に、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。
その後、入球部異常報知コマンドの送信処理を実行する(ステップSQ304)。入球部異常報知コマンドの送信処理では、音光側CPU353に対して入球部異常報知コマンドを送信する。入球部異常報知コマンドには異常が発生した入球部(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、又はスルーゲート35)の種類を示す情報が設定されている。音光側CPU353は、入球部異常報知コマンドを受信した場合、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)のステップSQ715)にて、入球部24a,31〜35の異常が発生したことを報知する音声が出力されるようにスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、当該報知コマンド対応処理では、入球部異常報知コマンドを受信した場合、表示側CPU664に対して入球部異常記録コマンドを送信する。入球部異常記録コマンドは入球部24a,31〜35の異常に対応するログデータをログ用エリア668に格納させる処理を表示側CPU664に行わせるためのコマンドであり、入球部異常記録コマンドには異常が発生した入球部24a,31〜35の種類を示す情報が設定されている。
その後、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットして(ステップSQ305)、本入球検知処理を終了する。遊技停止フラグに「1」をセットすることにより、遊技の進行を行うための処理(上記第35の実施形態における第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8907〜ステップS8920の処理)が実行されなくなり、遊技の進行が停止された状態となる。遊技停止フラグに「1」をセットすることにより、入球検知処理が実行されなくなる。このため、異常が発生した入球部(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、又はスルーゲート35)から受信する検知センサのLOW状態が長時間に亘って継続したとしても当該入球部24a,31〜35の異常に対応する入球部異常報知コマンドが複数回に亘って重複して送信されることはない。これにより、入球部24a,31〜35の異常が発生した場合に当該入球部24a,31〜35の異常に対応する複数のログデータがログ用エリア668に重複して格納されてしまうことを防止することができる。
次に、主側CPU63にて実行される払出状態受信処理(図382)の説明に先立ち、払出側CPU92にて実行されるタイマ割込み処理について図381に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、上記第1の実施形態と同様に、タイマ割込み処理は予め定められた周期(例えば2ミリ秒)で繰り返し起動されるものである。
タイマ割込み処理では、まず払出側RAM94に設けられた払出側期間経過フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSQ401)。払出側期間経過フラグは、主側CPU63から払出側CPU92へのコマンドの送信を正常に行うことが可能な状態であることを確認する払出側確認期間が経過したことを払出側CPU92にて把握可能とするフラグである。払出側確認期間は、払出制御装置77に対する動作電力の供給が開始されてから所定の時間(具体的には5秒間)が経過するまでの期間である。払出側確認期間は、払出側RAM94に設けられた払出側タイマカウンタを利用して把握される。払出側タイマカウンタの値は、払出制御装置77に対する動作電力の供給が開始された場合に「0」クリアされ、ステップSQ402における払出側通信確認用処理にて更新される。
その後、払出側通信確認用処理を実行する(ステップSQ402)。払出側通信確認用処理では、払出側RAM94における払出側タイマカウンタの値を1減算し、当該1減算後の払出側タイマカウンタの値に基づいて払出制御装置77に対する動作電力の供給が開始されてから1秒間が経過したタイミングであるか否かを判定する。そして、当該動作電力の供給が開始されてから1秒間が経過したタイミングであると判定した場合には、主側CPU63に対して第1通信確認コマンドを送信する。既に説明したとおり、第1通信確認コマンドは、払出側CPU92から主側CPU72へのコマンドの送信を正常に行うことができる状態であることを主側CPU72にて確認するためのコマンドである。また、払出側通信確認用処理(ステップSQ402)では、主側CPU63から第4通信確認コマンドを受信した場合、払出側RAM94に設けられた第4通信確認フラグに「1」をセットする。第4通信確認フラグは、第4通信確認コマンドを受信したことを払出側CPU92にて把握可能とするフラグである。
その後、払出側確認期間が経過したか否かを判定する(ステップSQ403)。ステップSQ403では、払出側RAM94における払出側タイマカウンタの値が「0」である場合に払出側確認期間が経過したと判定する。ステップSQ403にて肯定判定を行った場合には、払出側RAM94における払出側期間経過フラグに「1」をセットする(ステップSQ404)。その後、第4通信確認フラグの値を参照して第4通信確認コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSQ405)。
第4通信確認フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSQ405:NO)には、払出側確認期間内に第4通信確認コマンドを受信しておらず、既に説明した「第4通信異常」が発生したことを意味するため、第4通信異常対応処理を実行する(ステップSQ406)。第4通信異常対応処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて払出側異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、払出側異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。
ステップSQ401にて肯定判定を行った場合、ステップSQ403にて否定判定を行った場合、ステップSQ405にて肯定判定を行った場合、又はステップSQ406の処理を実行した場合には、満タン用処理を実行する(ステップSQ407)。満タン用処理では、既に説明した満タン検知センサの検知結果に基づいて満タン状態であるか否かを特定し、満タン状態である場合、すなわち既に説明した「下皿満タン」が発生したことを特定した場合には、遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、満タン状態コマンドを主側CPU63に送信する。満タン状態コマンドは「下皿満タン」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドである。その後、遊技ホールの管理コンピュータに向けて払出側異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、払出側異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。また、満タン用処理(ステップSQ407)では、満タン状態が解除されたこと、すなわち既に説明した「下皿満タン解除」が発生したことを特定した場合には、満タン状態解除コマンドを主側CPU63に送信する。満タン状態解除コマンドは「下皿満タン解除」が発生したことを主側CPU63にて認識させるためのコマンドである。
その後、球無用処理を実行する(ステップSQ408)。球無用処理では、既に説明した球無検知センサの検知結果に基づいて球無状態であるか否かを特定し、球無状態である場合、すなわち既に説明した「球無状態」が発生したことを特定した場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、球無状態コマンドを主側CPU63に送信する。球無状態コマンドは「球無状態」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドである。その後、遊技ホールの管理コンピュータに向けて払出側異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、払出側異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。また、球無状態が解除された場合、すなわち既に説明した「球無状態解除」が発生したことを特定した場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、球無状態解除コマンドを主側CPU63に送信する。球無状態解除コマンドは「球無状態解除」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドである。
その後、払出異常監視処理を実行する(ステップSQ409)。払出異常監視処理では、既に説明した払出検知センサの検知結果に基づいて払出異常状態であるか否かを特定し、払出異常状態である場合、すなわち既に説明した「払出異常」が発生したことを特定した場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、払出異常状態コマンドを主側CPU63に送信する。払出異常状態コマンドは「払出異常」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドである。その後、遊技ホールの管理コンピュータに向けて払出側異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、払出側異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。また、払出異常状態が解除された場合、すなわち既に説明した「払出異常解除」が発生した場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、払出異常状態解除コマンドを主側CPU63に送信する。払出異常状態解除コマンドは「払出異常解除」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドである。
その後、払出スイッチ配線異常監視処理を実行する(ステップSQ410)。払出スイッチ配線異常監視処理では、払出側RAM94における払出側の信号記憶エリアに記憶されている検知信号の情報に基づいて、満タン検知センサ、球無検知センサ及び払出検知センサから検知信号を正常に受信できているか否かを監視する。既に説明したとおり、払出側CPU92は、満タン検知センサ、球無検知センサ、又は払出検知センサからの検知信号を正常に受信できない状態となったことを把握した場合に「払出スイッチ配線異常」が発生したことを特定する。払出スイッチ配線異常監視処理(ステップSQ410)では、「払出スイッチ配線異常」が発生したことを特定した場合、払出スイッチ配線異常コマンドを主側CPU63に送信する。払出スイッチ配線異常コマンドは、「払出スイッチ配線異常」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドである。その後、遊技ホールの管理コンピュータに向けて払出側異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、払出側異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。
その後、前扉開放監視処理を実行する(ステップSQ411)。前扉開放監視処理では、既に説明した前扉開放センサ95の検知結果に基づいて前扉枠14が開放状態であるか否かを特定し、前扉枠14が開放状態である場合、すなわち既に説明した「前扉開放」が発生したことを特定した場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、前扉開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、前扉枠14が閉鎖された場合、すなわち既に説明した「前扉閉鎖」が発生したことを特定した場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、前扉閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。前扉開放コマンドは「前扉開放」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドであるとともに、前扉閉鎖コマンドは「前扉閉鎖」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドである。
その後、本体開放監視処理を実行する(ステップSQ412)。本体開放監視処理では、既に説明した本体開放センサ96の検知結果に基づいて遊技機本体12が開放状態であるか否かを特定し、遊技機本体12が開放状態である場合、すなわち既に説明した「本体開放」が発生したことを特定した場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、本体開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、遊技機本体12が閉鎖された場合、すなわち既に説明した「本体閉鎖」が発生したことを特定した場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、本体閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。本体開放コマンドは「本体開放」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドであるとともに、本体閉鎖コマンドは「本体閉鎖」が発生したことを主側CPU63に認識させるためのコマンドである。
その後、コマンド読込処理を実行する(ステップSQ413)。当該コマンド読込処理では、主側CPU63が送信した賞球コマンドを読み込む処理を実行し、その賞球コマンドを払出側RAM94に格納する。そして、その受信した賞球コマンドに対応する個数を払出側RAM94における未払出の賞球個数情報に加算するための賞球設定処理を実行した後に(ステップSQ414)、払出装置76による遊技球の払い出しの実行制御を行うための払出制御処理を実行する(ステップSQ415)。払出制御処理では、払出側RAM94に記憶されている未払出の賞球個数情報が1以上の値である場合に払出装置76の駆動制御を行い、払出検知センサにて1個の遊技球を検知した場合に賞球個数情報の値を1減算する。そして、賞球個数情報の値が「0」となった場合には払出装置76の駆動制御を停止する。その後、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行して(ステップSQ416)、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、本実施形態における主側CPU63にて実行される払出状態受信処理について図382に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、上記第35の実施形態と同様に、払出状態受信処理は第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8916にて実行される。
払出状態受信処理では、まず払出側CPU92から第1通信確認コマンドを受信したか否かを判定し(ステップSQ501)、第1通信確認コマンドを受信した場合(ステップSQ501:YES)に、特定制御用のワークエリア221に設けられた第1通信確認フラグに「1」をセットする(ステップSQ502)。上述したとおり、第1通信確認コマンドは、払出制御装置77に対する動作電力の供給が開始されてから1秒間が経過したタイミングで払出側CPU92から送信される。
ステップSQ501にて否定判定を行った場合、又はステップSQ502の処理を行った場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた初期チェック終了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSQ503)。初期チェック終了フラグは、初期チェック期間が終了したタイミングであることを主側CPU72にて把握可能とするフラグである。上記第49の実施形態と同様に、初期チェック期間は、特定制御用のワークエリア221におけるチェック中カウンタを利用して特定される。既に説明したとおり、チェック中カウンタには、メイン処理(図379)のステップSQ124にて5秒間に対応する情報がセットされる。また、チェック中カウンタにセットされた値は上記第49の実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図134)が起動される度に1減算される。本実施形態では、当該1減算後のチェック中カウンタの値が「0」となった場合に初期チェック終了フラグに「1」をセットする。初期チェック終了フラグに「1」がセットされていると判定した場合(ステップSQ503:YES)には、特定制御用のワークエリア221における第1通信確認フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSQ504)。第1通信確認フラグに「1」がセットされている場合(ステップSQ504:YES)、すなわち初期チェック期間内に第1通信確認コマンドを受信した場合には、払出側CPU92から主側CPU72へのコマンドの送信が正常に行われる状態であることを意味するため、第1通信確認フラグを「0」クリアする(ステップSQ505)。
一方、第1通信確認フラグに「1」がセットされていないと判定した場合(ステップSQ504:NO)、すなわち初期チェック期間内に第1通信確認コマンドを受信していない場合には、払出側CPU92から主側CPU72へのコマンドの送信を正常に行えない状態であること、すなわち既に説明した「第1通信異常」が発生したことを意味するため、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSQ506)。異常時の外部出力処理では、既に説明したメイン処理(図379)のステップSQ123における異常時の外部出力処理と同様に、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。
その後、音光側CPU353に対して第1通信異常報知コマンドを送信する(ステップSQ507)。第1通信異常報知コマンドは、「第1通信異常」が発生したことを音光側CPU353に認識させるためのコマンドである。音光側CPU353は、第1通信異常コマンドを受信した場合、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)のステップSQ715)にて、「第1通信異常」が発生したことを報知する音声が出力されるようにスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、当該報知コマンド対応処理では、第1通信異常報知コマンドを受信した場合、表示側CPU664に対して第1通信異常記録コマンドを送信する。第1通信異常記録コマンドは、「第1通信異常」に対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理を表示側CPU664に行わせるためのコマンドである。
ステップSQ505の処理を行った場合、又はステップSQ507の処理を行った場合には、特定制御用のワークエリア221における初期チェック終了フラグを「0」クリアする(ステップSQ508)。これにより、次回以降の処理回においてステップSQ503にて否定判定が行われてステップSQ504〜ステップSQ507の処理が実行されなくなる。このように、ステップSQ504〜ステップSQ507の処理は、主側CPU63に対する動作電力の供給が開始された後に1度だけ行われる。このため、「第1通信異常」が発生している状態が継続されている状況で次回以降の払出状態受信処理(図382)が実行されても第1通信異常報知コマンドがさらに送信されることはない。これにより、「第1通信異常」が発生した場合に当該「第1通信異常」に対応する複数のログデータがログ用エリア668に重複して格納されてしまうことを防止することができる。
ステップSQ503にて否定判定を行った場合、又はステップSQ508の処理を行った場合には、満タン状態対応処理を実行する(ステップSQ509)。満タン状態対応処理では、払出側CPU92から満タン状態コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して満タン報知コマンドを送信するとともに、払出側CPU92から満タン状態解除コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して満タン解除報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)におけるステップSQ715)にて、主側CPU63から満タン報知コマンドを受信した場合に「下皿満タン」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行するとともに、主側CPU63から満タン解除報知コマンドを受信した場合に「下皿満タン解除」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行する。既に説明したとおり、「下皿満タン」及び「下皿満タン解除」は記録対象の事象ではない。
その後、球無状態対応処理を実行する(ステップSQ510)。球無状態対応処理では、払出側CPU92から球無状態コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して球無報知コマンドを送信するとともに、払出側CPU92から球無状態解除コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して球無解除報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)におけるステップSQ715)にて、主側CPU63から球無報知コマンドを受信した場合に「球無状態」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行するとともに、主側CPU63から球無解除報知コマンドを受信した場合に「球無状態解除」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行する。既に説明したとおり、「球無状態」及び「球無状態解除」は記録対象の事象ではない。
その後、払出異常状態対応処理を実行する(ステップSQ511)。払出異常状態対応処理では、払出側CPU92から払出異常状態コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して払出異常報知コマンドを送信するとともに、払出側CPU92から払出異常状態解除コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して払出異常解除報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)におけるステップSQ715)にて、主側CPU63から払出異常報知コマンドを受信した場合に「払出異常状態」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行するとともに、主側CPU63から払出異常解除報知コマンドを受信した場合に「払出異常状態解除」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行する。既に説明したとおり、「払出異常状態」及び「払出異常状態解除」は記録対象の事象ではない。
その後、払出スイッチ配線異常対応処理を実行する(ステップSQ512)。払出スイッチ配線異常対応処理では、払出側CPU92から払出スイッチ配線異常コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して払出スイッチ配線異常報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)におけるステップSQ715)にて、主側CPU63から払出スイッチ配線異常報知コマンドを受信した場合に「払出スイッチ配線異常」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行する。また、当該報知コマンド対応処理では、払出スイッチ配線異常報知コマンドを受信したことに基づいて表示側CPU664に対して払出スイッチ配線異常記録コマンドを送信する。払出スイッチ配線異常記録コマンドは、「払出スイッチ配線異常」に対応するログデータをログ用エリア668に記憶させるための処理を表示側CPU664に行わせるためのコマンドである。
その後、前扉開閉対応処理を実行する(ステップSQ513)。前扉開閉対応処理では、払出側CPU92から前扉開放コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して前扉開放報知コマンドを送信するとともに、払出側CPU92から前扉閉鎖コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して前扉閉鎖報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)におけるステップSQ715)にて、主側CPU63から前扉開放報知コマンドを受信した場合に「前扉開放」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行するとともに、主側CPU63から前扉閉鎖報知コマンドを受信した場合に「前扉閉鎖」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行する。既に説明したとおり、「前扉開放」及び「前扉閉鎖」は記録対象の事象ではない。
その後、本体開閉対応処理を実行して(ステップSQ514)、本払出状態受信処理を終了する。本体開閉対応処理では、払出側CPU92から本体開放コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して本体開放報知コマンドを送信するとともに、払出側CPU92から本体閉鎖コマンドを受信した場合に音光側CPU353に対して本体閉鎖報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)におけるステップSQ715)にて、主側CPU63から本体開放報知コマンドを受信した場合に「本体開放」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行するとともに、主側CPU63から本体閉鎖報知コマンドを受信した場合に「本体閉鎖」に対応する報知をスピーカ部54にて行うための処理を実行する。既に説明したとおり、「本体開放」及び「本体閉鎖」は記録対象の事象ではない。
次に、本実施形態における主側CPU63にて実行される設定監視処理について説明する。なお、上記第35の実施形態と同様に、設定監視処理は第1タイマ割込み処理(図133)のステップS8919にて実行される。
設定監視処理では、まず上記第33の実施形態における設定監視処理(図118)のステップS8301と同様に、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図154)の値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する。具体的には、設定参照用エリア341に設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に既に説明した「主側RAM異常」が発生したことを特定する。
「主側RAM異常」が発生したことを特定した場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする。これにより、遊技を進行させるための処理(第1タイマ割込み処理(図133)におけるステップS8907〜ステップS8920の処理)が実行されなくなり、遊技の進行が停止された状態となる。その後、異常コマンドを音光側CPU353に送信する。異常コマンドには、「主側RAM異常」が発生したことを示す情報が設定されている。既に説明したとおり、音光側CPU353は、「主側RAM異常」が発生したことを示す情報が設定されている異常コマンドを受信した場合、後述する報知コマンド対応処理(音光側タイマ割込み処理(図384)のステップSQ715)にて、表示発光部53を設定値異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。当該報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。また、既に説明したとおり、当該報知コマンド対応処理では、「主側RAM異常」が発生したことを示す情報が設定された異常コマンドを受信した場合、表示側CPU664に対して主側RAM異常記録コマンドを送信する。既に説明したとおり、主側RAM異常記録コマンドは、「主側RAM異常」に対応するログデータをログ用エリア668に記憶させるための処理を表示側CPU664に実行させるためのコマンドである。
遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図133)の次回以降の処理回において設定監視処理(ステップS8920)が実行されなくなる。このため、「主側RAM異常」が発生している状態が継続されている状況で新たな第1タイマ割込み処理(図133)が起動されても設定監視処理(ステップS8920)が実行されることはなく、「主側RAM異常」が発生したことを示す情報が設定されている異常コマンドがさらに送信されることはない。これにより、「主側RAM異常」が発生した場合に当該「主側RAM異常」に対応する複数のログデータがログ用エリア668に重複して格納されてしまうことを防止することができる。
次に、音光側CPU353にて実行される音光側立ち上げ処理について図383に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、音光側立ち上げ処理は音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
音光側立ち上げ処理では、まず音光側RAM初期化処理を実行する(ステップSQ601)。音光側RAM初期化処理では、音光側RAM355に設定されている情報をクリアするとともに、音光側RAM355の初期設定を行う。音光側RAM355には、後述する音光側タイマカウンタが設けられており、音光側RAM初期化処理(ステップSQ601)が実行されることにより音光側タイマカウンタに音光側確認期間(具体的には5秒間)に対応する数値情報がセットされる。音光側確認期間は、主側CPU63から音光側CPU353に対してコマンドの送信を正常に行うことができる状態であることを音光側CPU353にて確認するために設定された期間である。
その後、後述する音光側タイマ割込み処理(図384)の割込みを許可する(ステップSQ602)。その後、ステップSQ603〜ステップSQ606では、上記第49の実施形態における演出制御処理(図173)のステップSB401〜ステップSB404と同様の処理を実行する。具体的には、主側CPU63から更新開始コマンドを受信したか否かを判定し(ステップSQ603)、更新開始コマンドを受信している場合(ステップSQ603:YES)には、更新時報知の設定処理を実行する(ステップSQ604)。更新開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(メイン処理(図379)のステップSQ115)が開始された場合に音光側CPU353に送信される。ステップSQ604における更新時報知の設定処理では、設定値更新処理(ステップSQ115)が実行されている状況に対応する音出力が開始されるようにスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、設定値更新処理(ステップSQ115)が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。また、更新時報知の設定処理(ステップSQ604)では、更新時報知コマンドを表示側CPU664に対して送信する。表示側CPU664は、更新時報知コマンドを受信した場合、後述する画面表示用処理(図387)のその他の表示用処理(ステップSR209)において、設定値更新処理(ステップSQ115)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(ステップSQ115)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(ステップSQ115)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。
ステップSQ603にて否定判定を行った場合、又はステップSQ604の処理を実行した場合には、主側CPU63から確認開始コマンドを受信したか否かを判定し(ステップSQ605)、確認開始コマンドを受信している場合(ステップSQ605:YES)には、確認時報知の設定処理を実行する(ステップSQ606)。確認開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が開始される場合に音光側CPU353に送信される。ステップSQ606における確認時報知の設定処理では、設定確認用処理(ステップSQ112)が実行されている状況に対応する音出力が開始されるようにスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、設定確認用処理(ステップSQ112)が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。
その後、表示側CPU664に対して確認開始記録コマンドを送信する(ステップSQ607)。確認開始記録コマンドは、「設定確認開始」に対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理及び設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が開始されたことに対応する画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を表示側CPU664に実行させるためのコマンドである。表示側CPU664は、確認開始記録コマンドを受信した場合、後述する画面表示用処理(図387)のその他の表示用処理(ステップSR209)にて設定確認用処理(ステップSQ112)が実行されていることを示す画像、設定確認用処理(ステップSQ112)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像及びログ表示を開始させるための操作内容を認識可能とさせるための画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(ステップSQ112)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。また、図柄表示装置41においてログ表示を開始させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。
その後、音光側RAM355に設けられた音光側設定確認中フラグに「1」をセットする(ステップSQ608)。音光側設定確認中フラグは、設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が行われている状況であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。
ステップSQ605にて否定判定を行った場合、又はステップSQ608の処理を行った場合には、主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップSQ609)。既に説明したとおり、通常復帰コマンドは、メイン処理(図379)にて第1RAMクリア処理(ステップSQ117)、設定確認用処理(SQ112)及び設定値更新処理(SQ115)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が終了した場合に送信される。クリア時の復帰コマンドは第1RAMクリア処理(ステップSQ117)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が終了した場合に送信される。確認時の復帰コマンドは設定確認用処理(SQ112)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が終了した場合に送信される。更新時の復帰コマンドは設定値更新処理(SQ115)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が終了した場合に送信される。
これら復帰コマンドを受信していない場合(ステップSQ609:NO)、ステップSQ603の処理に戻る。主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が終了する場合にいずれかの復帰コマンドを音光側CPU353に送信する。この場合に上記のとおり音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSQ610以降の処理を実行しない。これにより、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSQ101〜ステップSQ123)が実行されている間は音光側CPU353にて通常の演出の実行制御が開始されないようにすることが可能となる。
主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信した場合(ステップSQ609:YES)、その受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンドであるか否かを判定する(ステップSQ610)。今回受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンドである場合(ステップSQ610:YES)、更新時報知の終了処理を実行する(ステップSQ611)。更新時報知の終了処理では、ステップSQ604にて開始した設定値更新処理(メイン処理(図379)のステップSQ115)に対応する報知を終了させる。
その後、表示側CPU664に対して設定変更記録コマンドを送信する(ステップSQ612)。設定変更記録コマンドは、設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータをログ用エリア668に記憶させるための処理を表示側CPU664に実行させるためのコマンドである。更新時の復帰コマンドには更新後の設定値を示す情報が設定されており、設定変更記録コマンドにも更新後の設定値を示す情報が設定される。
今回受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンドではなく(ステップSQ610:NO)、確認時の復帰コマンドである場合(ステップSQ613:YES)、確認時報知の終了処理を実行する(ステップSQ614)。確認時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の終了処理では、ステップSQ606にて開始した設定確認用処理(ステップSQ112)に対応する報知を終了させる。また、確認時報知の終了処理(ステップSQ614)では、表示側CPU664に対してログ表示終了コマンドを送信する。表示側CPU664は、図柄表示装置41にてログ表示が行われている状況でログ表示終了コマンドを受信した場合、当該ログ表示を終了させるための処理を実行する。
その後、音光側RAM355に設けられた音光側ログ表示中フラグを「0」クリアする(ステップSQ615)。音光側ログ表示中フラグは、図柄表示装置41においてログ表示が実行されている状況であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。音光側ログ表示中フラグには、後述する音光側タイマ割込み処理(図384)のステップSQ713にて「1」がセットされる。
その後、今回受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンド及び確認時の復帰コマンドではなく(ステップSQ610:NO、ステップSQ613:NO)、クリア時の復帰コマンドである場合(ステップSQ616:YES)、表示側CPU664に対して主側RAMクリア記録コマンドを送信する(ステップSQ617)。クリア時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて第1RAMクリア処理(メイン処理(図379)のステップSQ117)が実行された場合に音光側CPU353に送信される(ステップSQ118)。主側RAMクリア記録コマンドは、表示側CPU664は、主側RAMクリア記録コマンドを受信した場合、既に説明した「主側RAMクリア」に対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理を実行する。
ステップSQ612の処理を行った場合、ステップSQ615の処理を行った場合、ステップSQ616にて否定判定を行った場合、又はステップSQ617の処理を行った場合には、その他の処理を実行する(ステップSQ618)。その他の処理では、上記第49の実施形態における演出制御処理(図173)のその他の処理(ステップSB414)と同一の処理を実行する。具体的には、遊技回用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を開始させるための設定を行い、遊技回用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を進行させるための設定を行い、遊技回用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を終了させるための設定を行う。また、その他の処理では、開閉実行モード用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を開始させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を進行させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を終了させるための設定を行う。
次に、音光側CPU353にて実行される音光側タイマ割込み処理について、図384のフローチャートを参照しながら説明する。なお、音光側タイマ割込み処理は音光側立ち上げ処理(図383)のステップSQ602において割込みが許可された後に比較的短い周期(例えば5ミリ秒)で繰り返し実行される。
音光側タイマ割込み処理では、まず音光側RAM355に設けられた音光側期間経過フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSQ701)。音光側期間経過フラグは、主側CPU63から音光側CPU353へのコマンドの送信を正常に行うことが可能な状態であることを確認する音光側確認期間が経過したことを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。音光側確認期間は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始されてから所定の時間(具体的には5秒間)が経過するまでの期間である。音光側確認期間は、音光側RAM355に設けられた音光側タイマカウンタを利用して把握される。既に説明したとおり、音光側タイマカウンタには、音光側RAM初期化処理(音光側立ち上げ処理(図383)のステップSQ601)にて音光側確認期間(具体的には5秒間)に対応する数値情報がセットされる。
ステップSQ701にて否定判定を行った場合、音光側タイマカウンタの更新処理を実行する(ステップSQ702)。音光側タイマカウンタの更新処理では、音光側RAM355における音光側タイマカウンタの値を減算する。その後、第3通信確認コマンドの送信処理を実行する(ステップSQ703)。第3通信確認コマンドの送信処理では、ステップSQ702にて更新した後の音光側タイマカウンタの値を参照することにより音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始されてから1秒間が経過したか否かを判定し、肯定判定を行った場合に表示側CPU664に対して第3通信確認コマンドを送信する。第3通信確認コマンドは、音光側CPU353から表示側CPU664に対してコマンドの送信を正常に行うことができる状態であることを表示側CPU664にて把握可能とするコマンドである。既に説明したとおり、表示側CPU664は、表示制御装置82に対する動作電力の供給が開始されてから表示側確認期間(具体的には5秒間)が経過するまでの間に音光側CPU353から第3通信確認コマンドを受信しなかった場合、音光側CPU353から表示側CPU664に対してコマンドの送信を正常に行うことができない状態となったこと、すなわち既に説明した「第3通信異常」が発生したことを特定する。
その後、第2通信確認用処理を実行する(ステップSQ704)。第2通信確認用処理では、主側CPU63から第2通信確認コマンドを受信した場合、音光側RAM355に設けられた第2通信確認フラグに「1」をセットする。第2通信確認フラグは、第2通信確認コマンドを受信したことを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。
その後、音光側確認期間が経過したか否かを判定する(ステップSQ705)。ステップSQ705では、音光側RAM355における音光側タイマカウンタの値が「0」である場合に音光側確認期間が経過したと判定する。ステップSQ705にて肯定判定を行った場合には、音光側RAM355における音光側期間経過フラグに「1」をセットする(ステップSQ706)。その後、第2通信確認フラグの値を参照して第2通信確認コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSQ707)。
第2通信確認フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSQ707:NO)には、音光側確認期間内に第2通信確認コマンドを受信しておらず、既に説明した「第2通信異常」が発生したことを意味するため、第2通信異常対応処理を実行する(ステップSQ708)。第2通信異常対応処理では、「第2通信異常」が発生したことに対応する報知が行われるようにスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、第2通信異常対応処理(ステップSQ708)では、表示側CPU664に対して第2通信異常記録コマンドを送信する。第2通信異常記録コマンドは、「第2通信異常」に対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理を表示側CPU664に実行させるためのコマンドである。
ステップSQ701にて肯定判定を行った場合、ステップSQ705にて否定判定を行った場合、ステップSQ707にて肯定判定を行った場合、又はステップSQ708の処理を行った場合には、音光側RAM355における音光側設定確認中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSQ709)。音光側設定確認中フラグに「1」がセットされている場合には、設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が実行されている状況であることを意味するため、ログ表示の開始操作が検出されたか否かを判定する(ステップSQ710)。ステップSQ710では、表示用操作装置661の中央ボタン661a(図375)に対応する中央操作センサ(図示略)から受信している検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がったことが検出された場合に肯定判定を行う。
ステップSQ710にて肯定判定を行った場合には、ログ表示開始処理を実行する(ステップSQ711)。ログ表示開始処理では、表示側CPU664に対してログ表示開始コマンドを送信する。ログ表示開始コマンドは、ログ表示の開始タイミングであることを表示側CPU664に認識させるためのコマンドである。その後、音光側RAM355に設けられた音光側ログ表示中フラグに「1」をセットする(ステップSQ712)。音光側ログ表示中フラグは、図柄表示装置41においてログ表示が行われている状況であることを音光側CPU353にて把握可能とするフラグである。
ステップSQ709にて否定判定を行った場合、ステップSQ710にて否定判定を行った場合、又はステップSQ712の処理を行った場合には、音光側ログ表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSQ713)。ステップSQ713にて肯定判定を行った場合には、音光側ログ表示中処理を実行する(ステップSQ714)。音光側ログ表示中処理では、表示用操作装置661の左ボタン661bの操作が検出された場合に表示側CPU664に対して左操作コマンドを送信するとともに、右ボタン661cの操作が検出された場合に表示側CPU664に対して右操作コマンドを送信する。表示側CPU664は、左操作コマンド又は右操作コマンドを受信した場合、当該受信したコマンドに対応する態様で図柄表示装置41にて行われているログ表示において表示対象となるログデータを更新する。
ステップSQ713にて否定判定を行った場合、又はステップSQ714の処理を行った場合には、報知コマンド対応処理を実行して(ステップSQ715)、本音光側タイマ割込み処理を終了する。報知コマンド対応処理では、主側CPU63から受信した各種報知コマンド(既に説明した電波検知報知コマンド、磁気検知報知コマンド、振動検知報知コマンド、入球部異常報知コマンド、第1通信異常コマンド、満タン報知コマンド、満タン解除報知コマンド、球無報知コマンド、球無解除報知コマンド、払出異常報知コマンド、払出異常解除報知コマンド、払出スイッチ配線異常報知コマンド、前扉開放報知コマンド、前扉閉鎖報知コマンド、本体開放報知コマンド及び本体閉鎖報知コマンドのいずれか)に対応する報知を行うための処理を実行する。また、主側CPU63から受信した報知コマンドが記録対象の事象に対応する報知コマンド(既に説明した電波検知報知コマンド、磁気検知報知コマンド、振動検知報知コマンド、入球部異常報知コマンド、第1通信異常コマンド及び払出スイッチ配線異常報知コマンドのいずれか)である場合、当該受信した報知コマンドに対応する記録コマンドを表示側CPU664に対して送信する。
次に、表示側CPU664にて実行される表示側立ち上げ処理について図385(a)に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示側立ち上げ処理は表示側CPU664への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
表示側立ち上げ処理では、まず表示側RAM初期化処理を実行する(ステップSQ801)。表示側RAM初期化処理では、表示側RAM666に設定されている情報をクリアするとともに、表示側RAM666の初期設定を行う。図376(a)を参照しながら既に説明したとおり、表示側RAM666には、ログ用タイマカウンタ666a及び表示対象カウンタ666bが設けられている。表示側RAM初期化処理では、ログ用タイマカウンタ666a及び表示対象カウンタ666bの値を「0」クリアする。また、表示側RAM666には、表示側タイマカウンタが設けられている。表示側タイマカウンタは、音光側CPU353から表示側CPU664へのコマンドの送信を正常に行うことが可能な状態であることを確認する表示側確認期間が経過したことを表示側CPU664にて把握可能とするタイマカウンタである。表示側RAM初期化処理(ステップSQ801)では、表示側タイマカウンタに表示側確認期間(具体的には5秒間)に対応する数値情報をセットする。表示側タイマカウンタの値は、後述する表示側タイマ割込み処理(図386)にて更新される。なお、表示側RAM初期化処理が実行されてもログ用メモリ667に記憶されている情報はクリアされない。
その後、後述する表示側タイマ割込み処理(図386)の割込みを許可する(ステップSQ802)。これにより、後述する表示側タイマ割込み処理(図386)が比較的短い周期(例えば5ミリ秒)で繰り返し実行される。その後、グループ情報カウンタ671の更新処理を実行する(ステップSQ803)。グループ情報カウンタ671の更新処理では、ログ用メモリ667におけるグループ情報カウンタ671(図376(b))に格納されているグループ情報(「1」〜「15」のいずれかの数値情報)を読み出し、その読み出したグループ情報の値を1加算する。当該1加算後の値がグループ情報の最大値である「15」を超えない場合には当該1加算後の値をグループ情報カウンタ671に格納するとともに、当該1加算後の値が最大値である「15」を超える場合にはグループ情報の最小値である「1」をグループ情報カウンタ671に格納する。
その後、ログクリア処理を実行する(ステップSQ804)。ログクリア処理では、ログ用エリア668に設けられている80個のログ格納エリア669のうち、グループ情報カウンタ671の更新処理(ステップSQ803)を実行した後の現状のグループ情報と同一のグループ情報を含むログデータが格納されているログ格納エリア669を「0」クリアする。ログクリア処理(ステップSQ804)では、「第n設定変更」(nは1〜6のいずれかの整数)に対応するログデータが格納されているログ格納エリア669も「0」クリアする。これにより、ログ用エリア668に現状のグループ情報と同一のグループ情報を含むログデータが格納されていない状態となる。よって、「1」〜「15」のいずれかの数値情報であるグループ情報が1周した状態で新たに格納されるログデータと周回遅れのログデータとの新旧の判別ができなくなってしまうことを防止することができる。
その後、ログポインタカウンタ672の更新処理を実行する(ステップSQ805)。図385(b)はログポインタカウンタ672の更新処理を示すフローチャートである。
ログポインタカウンタ672の更新処理では、まずログ用メモリ667におけるログポインタカウンタ672(図376(b))の値を読み出し、その読み出した値を1加算する(ステップSQ901)。その後、当該1加算後の値がログポインタカウンタ672の最大値以下(具体的には「79」以下)であるか否かを判定する(ステップSQ902)。ステップSQ902にて肯定判定を行った場合には、当該1加算後の値をログポインタカウンタ672に格納することによりログポインタカウンタ672の値を更新する(ステップSQ903)。一方、ステップSQ902にて否定判定を行った場合には、ログポインタカウンタ672の値を「0」クリアする(ステップSQ904)。
ステップSQ903の処理を行った場合、又はステップSQ904の処理を行った場合には、ログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータ(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれかに対応するログデータ)が格納されているか否かを判定する(ステップSQ905)。ステップSQ905にて否定判定を行った場合には、そのまま本ログポインタカウンタ672の更新処理を終了する。一方、ステップSQ905にて肯定判定を行った場合には、ステップSQ901に戻り、ステップSQ905にて否定判定が行われるまでステップSQ901〜ステップSQ905の処理を繰り返す。これにより、設定変更に対応するログデータが格納されていないログ格納エリア669が書き込み対象に設定される。
このように、ログ用エリア668に格納されているログデータのうち設定変更に対応するログデータは新たなログデータの書き込みに際して書き込み対象から除外されている。これにより、新たなログデータによって設定変更に対応するログデータが上書きされて確認できなくなってしまうことが防止されている。
表示側立ち上げ処理(図385(a))の説明に戻り、ステップSQ805にてログポインタカウンタ672の更新処理(図385(b))を実行した後、「電源ON」のログデータ格納処理を実行する(ステップSQ806)。当該ログデータ格納処理では、グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報と、表示側RAM666のログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報と、「電源ON」に対応するログ種別情報(「23」)とを把握する。また、ログポインタカウンタ672の値に基づいて書き込み対象のログ格納エリア669を把握する。その後、当該把握したグループ情報、経過時間情報及びログ種別情報を含むログデータを書き込み対象のログ格納エリア669に格納する。これにより、「電源ON」に対応するログデータを図柄表示装置41にて後から確認することが可能となる。
その後、電源遮断が発生したか否かを判定する(ステップSQ807)。ステップSQ807にて否定判定を行った場合には、ステップSQ807の処理を繰り返して電源遮断を監視する。そして、電源遮断が発生したことを特定した場合(ステップSQ807:YES)には、ステップSQ805と同様に、ログポインタカウンタ672の更新処理を実行する(ステップSQ808)。ログポインタカウンタ672の更新処理の内容は、図385(b)のフローチャートを参照しながら既に説明したとおりである。ログポインタカウンタ672の更新処理(ステップSQ808)が実行されることにより、設定変更に対応するログデータ(「第1設定変更」〜「第6設定変更」に対応するログデータ)が格納されていないログ格納エリア669が書き込み対象に設定される。
その後、「電源OFF」のログデータ格納処理を実行した後に(ステップSQ809)、無限ループとなる。ステップSQ809における「電源OFF」のログデータ格納処理では、グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報と、表示側RAM666のログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報と、「電源OFF」に対応するログ種別情報(「24」)とを把握する。また、ログポインタカウンタ672の値に基づいて書き込み対象のログ格納エリア669を把握する。その後、当該把握したグループ情報、経過時間情報及びログ種別情報を含むログデータを書き込み対象のログ格納エリア669に格納する。これにより、「電源OFF」に対応するログデータを図柄表示装置41にて後から確認することが可能となる。
次に、表示側CPU664にて実行される表示側タイマ割込み処理について、図386のフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示側タイマ割込み処理は表示側立ち上げ処理(図385(a))のステップSQ802において割込みが許可された後に比較的短い周期(例えば5ミリ秒)で繰り返し実行される。
表示側タイマ割込み処理では、まずログ用タイマカウンタ666aの更新処理を行う(ステップSR101)。ログ用タイマカウンタ666aの更新処理では、表示側RAM666におけるログ用タイマカウンタ666a(図376(b))の更新タイミングであるか否かを判定する。既に説明したとおり、ログ用タイマカウンタ666aには、「0」〜「23」のいずれかに対応する5ビットの数値情報である時間情報と、「0」〜「59」のいずれかに対応する6ビットの数値情報である分情報とを含む経過時間情報が格納されている。ログ用タイマカウンタ666aの更新タイミングは1分周期で発生する。ステップSR101では、ログ用タイマカウンタ666aの更新タイミングである場合、ログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報を更新する。
その後、表示側RAM666に設けられた表示側期間経過フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSR102)。表示側期間経過フラグは、音光側CPU353から表示側CPU664へのコマンドの送信を正常に行うことが可能な状態であることを確認する表示側確認期間が経過したことを表示側CPU664にて把握可能とするフラグである。表示側確認期間は、表示制御装置82に対する動作電力の供給が開始されてから所定の時間(具体的には5秒間)が経過するまでの期間である。表示側確認期間は、表示側RAM666に設けられた表示側タイマカウンタを利用して把握される。既に説明したとおり、表示側タイマカウンタには、表示側RAM初期化処理(表示側立ち上げ処理(図385(a))のステップSQ801)にて表示側確認期間(具体的には5秒間)に対応する数値情報がセットされる。
ステップSR102にて否定判定を行った場合、表示側タイマカウンタの更新処理を実行する(ステップSR103)。表示側タイマカウンタの更新処理では、表示側RAM666における表示側タイマカウンタの値を1減算する。その後、第3通信確認用処理を実行する(ステップSR104)。第3通信確認用処理では、音光側CPU353から第3通信確認コマンドを受信した場合、表示側RAM666に設けられた第3通信確認フラグに「1」をセットする。第3通信確認フラグは、第3通信確認コマンドを受信したことを表示側CPU664にて把握可能とするフラグである。既に説明したとおり、第3通信確認コマンドは、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始されてから1秒後に音光側CPU353から送信される。
その後、表示側確認期間が経過したか否かを判定する(ステップSR105)。ステップSR105では、表示側RAM666における表示側タイマカウンタの値が「0」である場合に表示側確認期間が経過したと判定する。ステップSR105にて肯定判定を行った場合には、表示側RAM666における表示側期間経過フラグに「1」をセットする(ステップSR106)。その後、第3通信確認フラグの値を参照して表示側確認期間内に第3通信確認コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSR107)。
第3通信確認フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSR107:NO)には、表示側確認期間内に第3通信確認コマンドを受信しておらず、既に説明した「第3通信異常」が発生したことを意味するため、第3通信異常対応処理を実行する(ステップSR108)。第3通信異常対応処理では、「第3通信異常」が発生したことを示す画像が図柄表示装置41に表示されるように図柄表示装置41の表示制御を実行する。
その後、既に説明した表示側立ち上げ処理(図385(a))のステップSQ805と同様に、ログポインタカウンタ672の更新処理を実行する(ステップSR109)。ログポインタカウンタ672の更新処理の内容は、図385(b)のフローチャートを参照しながら既に説明したとおりである。ログポインタカウンタ672の更新処理(ステップSR109)が実行されることにより、設定変更に対応するログデータ(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれかに対応するログデータ)が格納されていないログ格納エリア669が書き込み対象に設定される。
その後、「第3通信異常」のログデータ格納処理を実行する(ステップSR110)。「第3通信異常」のログデータ格納処理では、グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報と、表示側RAM666のログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報と、「第3通信異常」に対応するログ種別情報(「26」)とを把握する。また、ログポインタカウンタ672の値に基づいて書き込み対象のログ格納エリア669を把握する。その後、当該把握したグループ情報、経過時間情報及びログ種別情報を含むログデータを書き込み対象のログ格納エリア669に格納する。これにより、「第3通信異常」に対応するログデータを図柄表示装置41にて後から確認することが可能となる。
ステップSR102にて肯定判定を行った場合、ステップSR105にて否定判定を行った場合、ステップSR107にて肯定判定を行った場合、又はステップSR110の処理を行った場合には、音光側CPU353から記録対象のコマンドを受信したか否かを判定する(ステップSR111)。ステップSR111では、音光側CPU353から既に説明した電波検知記録コマンド、磁気検知記録コマンド、振動検知記録コマンド、入球部異常記録コマンド、第1通信異常記録コマンド、第2通信異常記録コマンド、主側RAM異常記録コマンド、主側RAMクリア記録コマンド及び払出スイッチ配線異常記録コマンドのいずれかを受信した場合に肯定判定を行う。
ステップSR111にて肯定判定を行った場合には、既に説明した表示側立ち上げ処理(図385(a))のステップSQ805と同様に、ログポインタカウンタ672の更新処理を実行する(ステップSR112)。ログポインタカウンタ672の更新処理の内容は、図385(b)のフローチャートを参照しながら既に説明したとおりである。ログポインタカウンタ672の更新処理(ステップSR112)が実行されることにより、設定変更に対応するログデータ(「第1設定変更」〜「第6設定変更」に対応するログデータ)が格納されていないログ格納エリア669が書き込み対象に設定される。
その後、音光側CPU353から受信した記録対象のコマンドに対応するログデータ格納処理を実行する(ステップSR113)。ステップSR113では、グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報と、表示側RAM666のログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報と、受信した記録対象のコマンドに対応するログ種別情報とを把握する。また、ログポインタカウンタ672の値に基づいて書き込み対象のログ格納エリア669を把握する。その後、当該把握したグループ情報、経過時間情報及びログ種別情報を含むログデータを書き込み対象のログ格納エリア669に格納する。これにより、受信した記録対象のコマンドに対応するログデータを図柄表示装置41にて後から確認することが可能となる。
ステップSR111にて否定判定を行った場合、又はステップSR113の処理を行った場合には、図柄表示装置41から図柄異常信号を受信したか否かを判定する(ステップSR114)。ステップSR114にて肯定判定を行った場合には、既に説明した「図柄表示異常」が発生したことを意味するため、図柄表示異常の対応処理を実行する(ステップSR115)。図柄表示異常の対応処理では、「図柄表示異常」が発生したことを示す画像が図柄表示装置41に表示されるように図柄表示装置41の表示制御を実行する。
その後、既に説明した表示側立ち上げ処理(図385(a))のステップSQ805と同様に、ログポインタカウンタ672の更新処理を実行する(ステップSR116)。ログポインタカウンタ672の更新処理の内容は、図385(b)のフローチャートを参照しながら既に説明したとおりである。ログポインタカウンタ672の更新処理(ステップSR116)が実行されることにより、設定変更に対応するログデータ(「第1設定変更」〜「第6設定変更」に対応するログデータ)が格納されていないログ格納エリア669が書き込み対象に設定される。
その後、「図柄表示異常」のログデータ格納処理を実行する(ステップSR117)。「図柄表示異常」のログデータ格納処理では、グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報と、表示側RAM666のログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報と、「図柄表示異常」に対応するログ種別情報(「25」)とを把握する。また、ログポインタカウンタ672の値に基づいて書き込み対象のログ格納エリア669を把握する。その後、当該把握したグループ情報、経過時間情報及びログ種別情報を含むログデータを書き込み対象のログ格納エリア669に格納する。これにより、「図柄表示異常」に対応するログデータを図柄表示装置41にて後から確認することが可能となる。
ステップSR114にて否定判定を行った場合、又はステップSR117の処理を行った場合には、画面表示用処理を実行して(ステップSR118)、本表示側タイマ割込み処理を終了する。図387は画面表示用処理を示すフローチャートである。
画面表示用処理では、まず音光側CPU353からログ表示開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSR201)。ステップSR201にて肯定判定を行った場合、ログ表示の開始設定処理を実行する(ステップSR202)。ログ表示の開始設定処理では、ログ用メモリ667のグループ情報カウンタ671(図376(b))に格納されているグループ情報を読み出し、その読み出したグループ情報を表示側RAM666における表示対象カウンタ666b(図376(b))にセットする。そして、表示対象の第1更新処理を実行する。既に説明したとおり、表示対象の第1更新処理では、表示対象カウンタ666bの値を1減算し、当該1減算後の値がグループ情報の最小値である「1」を下回った場合には最大値である「15」を表示対象カウンタ666bにセットする。そして、ログ用エリア668において、当該更新後の表示対象カウンタ666bの値に対応するグループ情報を含むログデータを表示対象として把握する。ログ表示の開始設定処理(ステップSR202)では、グループ情報カウンタ671の値に基づいて把握される現状のグループ情報の1つ前のグループ情報を含むログデータが表示対象となる。その後、表示対象として把握したログデータに対応するログ表示画面673(図378)を図柄表示装置41に表示するための表示用のデータを生成し、当該表示用のデータを図柄表示装置41に出力する処理を実行する。当該表示用のデータには、図378を参照しながら既に説明した時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676を表示するためのデータが含まれている。既に説明したとおり、ログ表示画面673には、同一のグループ情報を含む複数のログデータに対応するログ対応情報が表示される。ログ対応情報(時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676)は、第2表示領域673bの上から下に向かって経過時間が長くなる態様で配列されて表示される。これにより、表示制御装置82に対する動作電力の供給が開始されてから当該動作電力の供給が終了するまでにログ用エリア668に格納された一連のログデータを時系列に沿って確認可能とすることができる。
その後、表示側RAM666に設けられた表示側ログ表示中フラグに「1」をセットする(ステップSR203)。表示側ログ表示中フラグは、図柄表示装置41においてログ表示が実行されている状況であることを表示側CPU664にて把握可能とするフラグである。
ステップSR201にて否定判定を行った場合、又はステップSR203の処理を行った場合には、表示側RAM666における表示側ログ表示中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSR204)。ステップSR204にて肯定判定を行った場合には、表示側ログ表示中処理を実行する(ステップSR205)。表示側ログ表示中処理では、音光側CPU353から表示用操作装置661における右ボタン661c(図375)の操作が検出されたことを示す右操作コマンドを受信した場合、表示対象の第2更新処理を実行する。表示対象の第2更新処理では、既に説明したとおり、表示対象カウンタ666bの値を1加算し、当該1加算後の値がグループ情報の最大値である「15」を上回った場合には最小値である「1」を表示対象カウンタ666bにセットする。そして、ログ用エリア668において、当該更新後の表示対象カウンタ666bの値に対応するグループ情報を含むログデータを表示対象として把握する。これにより、例えば「1」のグループ情報を含むログデータが表示対象となっていた場合には「2」のグループ情報を含むログデータが表示対象となるとともに、「15」のグループ情報を含むログデータが表示対象となっていた場合には「1」のグループ情報を含むログデータが表示対象となる。また、表示側ログ表示中処理(ステップSR205)では、音光側CPU353から表示用操作装置661における左ボタン661b(図375)の操作が検出されたことを示す左操作コマンドを受信した場合、表示対象の第1更新処理を実行する。表示対象の第1更新処理では、既に説明したとおり、表示対象カウンタ666bの値を1減算し、当該1減算後の値がグループ情報の最小値である「1」を下回った場合には最大値である「15」を表示対象カウンタ666bにセットする。そして、ログ用エリア668において、当該更新後の表示対象カウンタ666bの値に対応するグループ情報を含むログデータを表示対象として把握する。これにより、例えば「1」のグループ情報を含むログデータが表示対象となっていた場合には「15」のグループ情報を含むログデータが表示対象となるとともに、「15」のグループ情報を含むログデータが表示対象となっていた場合には「14」のグループ情報を含むログデータが表示対象となる。その後、表示対象として把握したログデータに対応するログ表示画面673(図378)を図柄表示装置41に表示するための表示用のデータを生成し、当該表示用のデータを図柄表示装置41に出力する処理を実行する。当該表示用のデータには、図378を参照しながら既に説明した時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676を表示するためのデータが含まれている。これにより、ログ表示画面673に表示されるログ対応情報が表示用操作装置661の操作に応じて更新される。
その後、図柄表示装置41におけるログ表示の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップSR206)。ステップSR206では、音光側CPU353からログ表示終了コマンドを受信した場合に肯定判定を行う。既に説明したとおり、ログ表示終了コマンドは、音光側立ち上げ処理(図383)のステップSQ614における確認時報知の終了処理にて送信される。
ステップSR206にて肯定判定を行った場合、ログ表示の終了設定処理を実行する(ステップSR207)。ログ表示の終了設定処理では、図柄表示装置41にログ表示画面673(図376(a))を表示させるための情報をクリアする。その後、表示側RAM666における表示側ログ表示中フラグを「0」クリアする(ステップSR208)。これにより、ステップSR204にて否定判定が行われてステップSR205〜ステップSR208の処理が実行されなくなる。
ステップSR204にて否定判定を行った場合、ステップSR206にて否定判定を行った場合、又はステップSR208の処理を行った場合には、その他の表示用処理を実行して(ステップSR209)、本画面表示用処理を終了する。ステップSR209におけるその他の表示用処理では、音光側CPU353から受信する各種コマンドに対応する画像を図柄表示装置41に表示するための処理を実行する。具体的には、既に説明したとおり、更新時報知コマンドを受信した場合、設定値更新処理(メイン処理(図379)のステップSQ115)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(ステップSQ115)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。また、確認開始記録コマンドを受信した場合、設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が実行されていることを示す画像、設定確認用処理(ステップSQ112)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像及びログ表示を開始させるための操作内容を認識可能とさせるための画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
記録対象の事象が発生した場合にそれに対応するログデータがログ用エリア668に記憶される。これにより、ログ用エリア668に記憶されているログデータに対応する記録対象の事象が発生したことを後から確認可能とすることができる。
記録対象の事象が発生していない状態から発生している状態への変化が特定された場合に当該記録対象の事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納される。一方、当該ログデータを記憶させた後に当該記録対象の事象が発生している状態が継続しても当該記録対象の事象に対応するログデータがログ用エリア668に重複して記憶されることはない。このため、記録対象の事象が発生してから終了するまでの間に当該記録対象の事象に対応するログデータがログ用エリア668に2つ以上重複して記憶されてしまうことを防止することができる。これにより、同一のログデータを複数記憶するためにログ用エリア668に記憶されていた他のログデータがクリアされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。
報知対象の事象として、記録対象の事象と記録対象でない事象とが存在している構成である。このため、全ての報知対象の事象が記録対象の事象に設定されている構成と比較して、ログ用エリア668に記憶されるログデータの種類を低減することができるとともに、ログ用エリア668の記憶容量を低減することができる。
「第4通信異常」は、報知対象の事象であるとともに記録対象でない事象である。「第4通信異常」が発生した場合には、当該「第4通信異常」が発生したことを示す異常信号が遊技ホールの管理コンピュータに外部出力される。「第4通信異常」が発生してもそれに対応するログデータがログ用エリア668に記憶されない構成において、「第4通信異常」が発生したことに基づいて当該「第4通信異常」が発生したことを示す異常信号を外部出力する構成とすることにより、「第4通信異常」の発生が気付かれずに見落とされてしまう可能性を低減することができる。
ログ用エリア668は、ログデータが記憶される複数のログ格納エリア669を備えており、表示側CPU664は、ログ用エリア668において設定変更に対応するログデータ以外のログデータが格納されているログ格納エリア669に新たなログデータを上書きする一方、優先的に記憶保持される設定変更に対応するログデータが格納されているログ格納エリア669に新たなログデータを上書きしない。これにより、ログ用エリア668に記憶されているログデータのうち設定変更に対応するログデータを優先的に記憶保持することができる。よって、設定変更に対応するログデータが記憶保持される時間を長いものとして、当該ログデータを確認可能な状態を長く継続させることができる。
書き込み対象のログ格納エリア669を把握可能とするログポインタカウンタ672が設けられている。表示側CPU664は、ログ用エリア668に新たなログデータを格納する場合、ログポインタカウンタ672の値を1加算することにより、ログ用エリア668において書き込み対象となるログ格納エリア669を順次更新する。また、表示側CPU664は、当該更新後のログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納されている場合、ログポインタカウンタ672の値を1加算することにより、ログ用エリア668において書き込み対象となるログ格納エリア669を更に更新する。これにより、設定変更に対応するログデータが記憶されているログ格納エリア669が書き込み対象となることを防止しながら、ログ用エリア668において書き込み対象となるログ格納エリア669を順次更新することができる。よって、ログ用エリア668に格納されているログデータのうち設定変更に対応するログデータ以外のログデータを古いものから順番にクリアしていくことができる。
ログ用エリア668に格納された設定変更に対応するログデータは、ログ用メモリ667に設けられたグループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報が1周した場合にクリアされる。これにより、グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報が1周するまで設定変更に対応するログデータを記憶保持することができるとともに、グループ情報が1周した場合に設定変更に対応するログデータをクリアして新たなログデータを格納するログ格納エリア669を確保することができる。
ログ用エリア668において、遊技者の有利度に対応する設定値の変更に対応するログデータ(設定変更に対応するログデータ)を、他のログデータよりも優先的に記憶保持することにより、設定変更に対応するログデータを確認可能な状態を長く継続させて、設定値の不正な変更が行われたことが見逃されてしまう可能性を低減することができる。
ログデータには、記録対象の事象が発生した順番を把握可能とするグループ情報及び経過時間情報が含まれている。このため、グループ情報及び経過時間情報に基づいて記録対象の事象が発生した順番を確認可能とすることができる。
「第1設定変更」〜「第6設定変更」には、異なるログ種別情報(「1」〜「6」)が設定されている。このため、ログデータに含まれているログ種別情報に基づいて、設定値更新処理(メイン処理(図379)のステップSQ115)が行われたことだけでなく、変更後の設定値まで確認可能とすることができる。設定値を遊技者にとって有利な設定値(例えば「設定4」〜「設定6」のいずれか)に変更する操作が行われたことを後から確認可能とすることにより、設定値を遊技者にとって有利な設定値に変更する不正が行われたことを発見し易くすることができる。また、設定値を遊技者にとって不利な設定値(例えば「設定1」〜「設定3」のいずれか)に変更する操作が行われたことを後から確認可能とすることにより、設定値を遊技者にとって有利な設定値に変更する不正が行われた状態で遊技が実行され、その後に遊技者にとって不利な設定値に戻す不正が行われた場合に、当該不正が行われたことを発見し易くすることができる。当該不正として、例えば遊技ホールの管理者の一部が設定値を遊技者にとって有利な設定値に変更した後に知人等に遊技を行わせ、その後に他の管理者に分からないように設定値を元に戻す場合が考えられる。このように、設定値を変更した後に設定値を元に戻す不正は、設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)において現状の設定値を確認するだけでは発見できない。当該不正を発見した場合、遊技ホールの管理者は、設定確認用処理において設定値が変更されていないことを確認した場合であっても、図柄表示装置41にて過去のログ対応情報を確認し、当該不正が行われたか否かを頻繁に確認するといった対策を講じることができる。これにより、当該不正が見落とされてしまうことを防止することができる。
設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が実行されている状況において表示用操作装置661の中央ボタン661aの操作が行われることにより、ログ用エリア668に記憶されているログデータに対応するログ情報が図柄表示装置41に表示される。このため、遊技ホールの管理者は、中央ボタン661aを操作することにより、ログ用エリア668に記憶されているログデータの内容を確認することができる。
ログ用エリア668に格納されているログデータに対応するログ対応情報を演出用の画像が表示される図柄表示装置41に表示させる構成であるため、当該ログ対応情報を表示するための専用の表示装置を不要として、ログ用エリア668に格納されているログデータの内容を確認可能とするための構成を簡素化することができる。
ログ対応情報(時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676)は、記録対象の事象が発生した順番に配列されて図柄表示装置41に表示される。このため、図柄表示装置41におけるログ対応情報の表示に基づいて、記録対象の事象が発生したことだけでなく、当該記録対象の事象が発生した順番も確認可能とすることができる。
グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報は、表示制御装置82に対する動作電力の供給が開始される度に更新される。また、表示側RAM666におけるログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報は動作電力の供給中に所定の周期(具体的には1分周期)で更新される。このため、電源遮断後も日時情報を更新する構成を不要としながら、グループ情報カウンタ671にて更新されるグループ情報及びログ用タイマカウンタ666aにて更新される経過時間情報に基づいて記録対象の事象が発生した順番を把握可能とすることができる。
設定確認用処理が実行されている状況において表示用操作装置661の中央ボタン661aの操作が行われることにより図柄表示装置41にログ表示画面673(図378)が表示される。設定確認用処理が実行されている状況は、設定キー挿入部68aのON操作が行われているとともにリセットボタン68cの押圧操作が行われていない状態で動作電力の供給が開始された場合、又は設定確認表示フラグに「1」がセットセットされている状況で設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が行われることなく動作電力の供給が開始された場合にのみ発生する。そして、設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況は、設定確認用処理が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合に発生する。つまり、設定確認用処理が実行されている状況を生じさせるためには設定キーを利用して設定キー挿入部68aのON操作を行う必要があり、設定確認用処理が実行されている状況は遊技者には作り出せない状況である。設定確認用処理が実行されている状況においてのみログ対応情報を確認することが可能となる構成であることにより、ログ対応情報が不正に確認されてしまう可能性が低減されている。
ログ対応情報は、設定確認用処理が実行されている状況において表示用操作装置661の中央ボタン661aが操作された場合に図柄表示装置41に表示される。このため、遊技ホールの管理者がログ対応情報を確認する意思がある場合にのみログ対応情報の表示を行うことができる。設定確認用処理が実行されている状況において図柄表示装置41にてログ対応情報を確認することができるため、過去の設定変更の履歴を参照しながら現状の設定値を確認することを可能とすることができる。
ログ用エリア668に格納されているログデータは、電源遮断後も記憶保持される。このため、過去のログデータに基づいて当該ログデータに対応する記憶対象の事象が過去に発生したことを確認可能とすることができる。
ログデータが格納されるログ用エリア668は、表示制御基板662に設けられている。このため、表示側CPU664にてログデータの管理を行うことができる。
表示側CPU664は、記録対象の事象が発生したことを特定した場合、及び記録対象の事象が発生したことを示す情報が設定されたコマンドを受信した場合に、当該記録対象の事象に対応するログデータをログ用エリア668に格納する。このため、表示側CPU664において発生が特定された記録対象の事象に対応するログデータだけでなく、主側CPU63、払出側CPU92及び音光側CPU353において発生が特定された記録対象の事象に対応するログデータもログ用エリア668に格納することができる。
主側CPU63と音光側CPU353との通信は、主側CPU63から音光側CPU353への一方向の通信であり、ログ用エリア668には音光側CPU353にて発生が特定された「第2通信異常」に対応するログデータが記憶される。このため、音光側CPU353にて発生が特定された記録対象の事象であって主側CPU63が把握していない事象に対応するログデータを後から確認可能とすることができる。
音光側CPU353と表示側CPU664との通信は、音光側CPU353から表示側CPU664への一方向の通信であり、ログ用エリア668には表示側CPU664にて発生が特定された「電源ON」、「電源OFF」、「図柄表示異常」及び「第3通信異常」に対応するログデータが記録される。このため、表示側CPU664にて発生が特定された記録対象の事象であって音光側CPU353が把握していない事象に対応するログデータを後から確認可能とすることができる。
ログ用エリア668には、図柄表示装置41にて発生した異常(「図柄表示異常」)に対応するログデータが記憶される。これにより、図柄表示装置41にて発生した異常(「図柄表示異常」)に対応するログデータを後から確認可能とすることができる。ログ用エリア668に記憶されているログデータに基づいて、図柄表示装置41にて発生した異常(「図柄表示異常」)と、当該異常の前後に発生した記録対象の事象との関係を把握可能として、図柄表示装置41にて異常が発生した原因が特定可能となる可能性を高めることができる。
なお、「第1設定変更」〜「第6設定変更」に異なるログ種別情報(「1」〜「6」)が設定されている構成に代えて、「第1設定変更」〜「第3設定変更」には共通のログ種別情報が設定されているとともに、「第4設定変更」〜「第6設定変更」には異なるログ種別情報が設定されている構成としてもよい。設定値が遊技者にとって有利な設定値(具体的には「設定4」〜「設定6」)に変更された場合には、「第4設定変更」〜「第6設定変更」のいずれかに対応するログ種別情報を含むログデータがログ用エリア668に格納される。これにより、遊技者にとって有利な設定値に変更されたことを後から確認可能とすることができる。よって、設定値を遊技者にとって有利な設定値(具体的には「設定4」〜「設定6」)に変更する不正を発見可能とすることができる。また、設定値が「設定4」〜「設定6」よりも遊技者にとって不利な設定値(具体的には「設定1」〜「設定3」のいずれか)に変更された場合には、「第1設定変更」〜「第3設定変更」に対して共通に設定されているログ種別情報を含むログデータがログ用エリア668に格納される。これにより、設定値を「設定1」〜「設定3」のいずれかに変更する操作が行われたことを後から確認することを可能とすることができるとともに、設定値が「設定1」〜「設定3」のいずれに変更されたかを後から確認できないようにすることができる。よって、誤ってログ対応情報が遊技者に表示されてしまった場合に遊技者をがっかりさせてしまうことを防止することができる。
また、「第1設定変更」〜「第6設定変更」に異なるログ種別情報(「1」〜「6」)が設定されている構成に代えて、「第1設定変更」〜「第6設定変更」に共通のログ種別情報が設定されている構成としてもよい。設定値を「設定1」〜「設定6」のいずれかに変更する操作が行われた場合、「第1設定変更」〜「第6設定変更」に対して共通に設定されているログ種別情報を含むログデータがログ用エリア668に格納される。これにより、設定値を「設定1」〜「設定6」のいずれかに変更する操作が行われたことを後から確認することを可能とすることができるとともに、設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれに変更されたかを確認できないようにすることができる。よって、不正な操作により図柄表示装置41にログ対応情報を表示させる行為が行われた場合に現状の設定値が把握されてしまうことを防止することができる。
また、設定値更新処理(メイン処理(図379)のステップSQ115)が実行されている状況においても図柄表示装置41にログ表示画面673(図378)を表示させることが可能な構成としてもよい。ログ表示画面673は、設定値更新処理(ステップSQ115)が実行されている状況において表示用操作装置661の中央ボタン661aが操作されることにより図柄表示装置41に表示される。これにより、設定値更新処理(ステップSQ115)が実行されている状況において図柄表示装置41に表示されるログ対応情報に基づいてパチンコ機10における設定値の変更履歴を把握可能とし、当該変更履歴を参考にしながら設定値を変更することを可能とすることができる。
また、ログ対応情報(時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676)を確認するために操作される操作装置(第98の実施形態では表示用操作装置661)が遊技者によって操作可能な位置(第98の実施形態では前扉枠14の前面側)に設けられている構成に代えて、遊技者によって操作できない位置に設けられている構成としてもよい。具体的には、表示制御基板662(図376(a))には、ログ用エリア668に格納されているログデータの内容を確認するために操作される確認用操作装置が設けられている。確認用操作装置は、図柄表示装置41にログ対応情報を表示させるために操作される中央ボタンと、表示対象のログデータを切り換えるために操作される左ボタン及び右ボタンとを備えている。確認用操作装置の各種ボタンは、表示制御基板662の素子搭載面に設けられており、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させることで確認用操作装置の各種ボタンを操作することが可能となる。遊技ホールの管理者は確認用操作装置の各種ボタンを操作可能である一方、遊技者は確認用操作装置の各種ボタンを操作することができない。設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が行われている状況において確認用操作装置の中央ボタンが操作されることにより図柄表示装置41においてログ対応情報の表示が開始される。表示対象のログデータは、確認用操作装置の左ボタンが操作されることにより現状において表示対象となっているグループ情報の1つ前のグループ情報を含むログデータに切り換えられるとともに、確認用操作装置の右ボタンが操作されることにより現状において表示対象となっているグループ情報の1つ後のグループ情報を含むログデータに切り換えられる。このように、遊技ホールの管理者が操作可能であるとともに、遊技者が操作できない位置にログ対応情報を確認するために操作される操作装置が設けられている構成とすることにより、ログ対応情報が遊技者によって不正な態様で確認されてしまう可能性を低減することができる。
<第99の実施形態>
本実施形態では日付情報を含むログデータがログ用メモリ667に格納される点で上記第98の実施形態と相違している。以下、上記第98の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第98の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図388(a)は本実施形態における表示側RAM666の構成を説明するための説明図である。表示側RAM666には、日付情報及び時刻情報が格納される日時情報カウンタ666cが設けられている。日付情報は、月を示す「1」〜「12」のいずれかに対応する4ビットの数値情報と、日を示す「1」〜「31」のいずれかに対応する5ビットの数値情報とを含んでいる。また、時刻情報は、時間を示す「0」〜「23」のいずれかに対応する5ビットの数値情報と、分を表す「0」〜「59」のいずれかに対応する6ビットの数値情報とを含んでいる。本実施形態における音声発光制御基板351(図172)には、上記第49の実施形態と同様に、RTC356及びRTC用メモリ357(図172)が搭載されている。RTC356はリアルタイムクロックであり、年月日情報及び時刻情報を常時計測し、音光側CPU353からの指示に従い、その計測している年月日情報及び時刻情報(以下、日時情報ともいう)を出力することが可能な構成である。上記第49の実施形態と同様に、RTC356にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても年月日情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。
RTC用メモリ357はSRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。RTC用メモリ357には音光側CPU353からの指示に従いRTC356の日時情報が格納される。また、RTC用メモリ357に格納された日時情報は必要に応じて音光側CPU353にて読み出される。音光側CPU353はRTC用メモリ357に格納された日時情報に基づき基準時間を把握するとともに、その基準時間を基準として所定時間(例えば1時間)が経過する毎に時間対応演出が実行されるようにするための処理を実行する。なお、RTC用メモリ357にはRTC356に対して設けられたバックアップ電源からバックアップ電力が供給される構成となっており、パチンコ機10の電源遮断中においても日時情報が記憶保持される。但し、これに限定されることはなくRTC用メモリ357が情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要としないEEPROMなどであってもよい。
上記第98の実施形態において既に説明したとおり、音光側CPU353は、音声発光制御装置81に対する動作電力の供給が開始されてから1秒後に表示側CPU664に対して第3通信確認コマンドを送信する。本実施形態において音光側CPU353は、第3通信確認コマンドを送信する場合、RTC356から日付情報(月及び日を示す情報)及び時刻情報(時及び分を示す情報)を取得し、当該日付情報及び時刻情報を第3通信確認コマンドにセットする。表示側CPU664は、第3通信確認コマンドを受信した場合、当該第3通信確認コマンドに設定されている日付情報及び時刻情報を表示側RAM666における日時情報カウンタ666cに格納する。
本実施形態では、上記第98の実施形態におけるログ用タイマカウンタ666aの更新処理(表示側タイマ割込み処理(図386)のステップSR101)に代えて、日時情報カウンタ666cの更新処理を実行する。日時情報カウンタ666cの更新処理では、1分毎に日時情報カウンタ666cに格納されている時刻情報を更新する。
上記第98の実施形態と同様に、ログ用メモリ667には、ログ用エリア668と、ログポインタカウンタ672(図376(b))とが設けられている。なお、本実施形態におけるログ用メモリ667は、上記第98の実施形態におけるグループ情報カウンタ671(図376(b))を不具備である。
ログ格納エリア669に格納されるログデータは、日付情報、時刻情報及びログ種別情報を含んでいる。表示側CPU664は、記録対象の事象が発生したことを特定した場合、又は記録対象のコマンドを受信した場合、表示側RAM666における日時情報カウンタ666cに格納されている日付情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した日付情報を含むログデータをログ用エリア668に格納する。
表示側CPU664は、音光側CPU353から第3通信確認コマンドを受信して日時情報カウンタ666cに日付情報及び時刻情報を格納した後に、当該日付情報を含む「電源ON」に対応するログデータをログ用エリア668に格納する。
表示側RAM666には、上記第98の実施形態における表示対象カウンタ666b(図376(a))に代えて、表示対象日付カウンタ666dが設けられている。表示側CPU664は、図柄表示装置41にてログ表示を開始する場合、表示側RAM666における日時情報カウンタ666cに格納されている日付情報に基づいて当日の日付情報を把握し、前日の日付情報を表示対象日付カウンタ666dに格納する。表示対象日付カウンタ666dに格納されている日付情報は、図柄表示装置41にてログ表示が行われている状況において表示用操作装置661の左ボタン661b(図375)の操作が検出された場合に1日前の日付情報に更新されるとともに、右ボタン661c(図375)の操作が検出された場合に1日後の日付情報に更新される。表示側CPU664は、ログ用エリア668に格納されているログデータのうち、表示対象日付カウンタ666dに格納されている日付情報と同一の日付情報を含むログデータを表示対象として把握し、当該把握したログデータに対応するログ対応情報を含むログ表示画面673(図378)を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。本実施形態におけるログ対応情報には、ログデータの時刻情報である表示対象時刻情報と、ログデータのログ種別情報に対応する種別情報675(図378)と、ログデータの日付情報に対応する表示対象日付情報とが表示される。上記第98の実施形態と同様に、ログ表示画面673においてログ対応情報(表示対象時刻情報、種別情報675及び表示対象日付情報)は時系列に沿って配列された態様で表示される。
本実施形態では、上記第98の実施形態におけるログクリア処理(表示側立ち上げ処理(図385(a)のステップSQ804)を実行しない。ログ用エリア668に格納されたログデータは、新たなログデータによって上書きされる場合にのみクリアされる。
次に、本実施形態における表示側CPU664にて実行されるログポインタカウンタ672の更新処理について図388(b)に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ステップSR301〜ステップSR305では、上記第98の実施形態におけるログポインタカウンタ672の更新処理(図385(b))のステップSQ901〜ステップSQ905と同様の処理を実行する。具体的には、まずログ用メモリ667におけるログポインタカウンタ672(図376(b))の値を読み出し、その読み出した値を1加算する(ステップSR301)。その後、当該1加算後の値がログポインタカウンタ672の最大値以下(具体的には「79」以下)であるか否かを判定する(ステップSR302)。ステップSR302にて肯定判定を行った場合には、当該1加算後の値をログポインタカウンタ672に格納することによりログポインタカウンタ672の値を更新する(ステップSR303)。一方、ステップSR302にて否定判定を行った場合には、ログポインタカウンタ672の値を「0」クリアする(ステップSR304)。
ステップSR303の処理を行った場合、又はステップSR304の処理を行った場合には、ログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータ(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれかに対応するログデータ)が格納されているか否かを判定する(ステップSR305)。ステップSR305にて否定判定を行った場合には、そのまま本ログポインタカウンタ672の更新処理を終了する。この場合には、ステップSR303にて更新された後のログポインタカウンタ672の値、又はステップSR304にて「0」がセットされた後のログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669が書き込み対象となる。
一方、ステップSR305にて肯定判定を行った場合には、当該ログデータに含まれている日付情報と、日時情報カウンタ666cに格納されている日付情報とに基づいて、当該ログデータが5日以内にログ用エリア668に格納されたログデータであるか否かを判定する(ステップSR306)。ステップSR306にて肯定判定を行った場合、すなわち対象のログ格納エリア669に格納されている設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータが5日以内にログ用エリア668に格納されたログデータである場合にはステップSR301に戻る。一方、ステップSR306にて否定判定を行った場合には、そのまま本ログポインタカウンタ672の更新処理を終了する。
このように、6日以上前にログ用エリア668に格納された設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータは新たなログデータによって上書きされて確認できなくなる一方、5日以内にログ用エリア668に格納された設定変更に対応するログデータは上書きの対象から除外される。これにより、5日以内にログ用エリア668に格納された設定変更に対応するログデータが他のログデータによって上書きされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
ログ用エリア668に格納された設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータは、ログ用エリア668に格納されてから5日間が経過するまで記憶保持される。ログデータに含まれる日付情報に基づいて当該ログデータが格納されてから5日間が経過したか否かを判定する構成であることにより、5日間のうちに「電源ON」及び「電源OFF」が発生する回数とは無関係に設定変更に対応するログデータを記憶保持することができる。
設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータはログ用エリア668に記憶されてから5日間が経過するまで記憶保持される。一方、設定変更以外の記録対象の事象に対応するログデータは、ログ用エリア668に記憶されてから5日間が経過していない場合であっても、新たなログデータがログ用エリア668に記憶される際に書き込み対象となった場合にはクリアされる。このため、設定変更に対応するログデータがログ格納エリア669に格納されてから5日間が経過するまでは、当該設定変更に対応するログデータを設定変更以外の記録対象の事象に対応するログデータよりも優先的に長く記憶保持することができる。これにより、設定変更に対応するログデータを長い期間に亘って確認可能とすることができる。
設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータはログ用エリア668に記憶されてから5日間が経過するまで記憶保持される一方、ログ用エリア668に記憶されてから5日間が経過した場合にはクリアされる。これにより、ログ用エリア668に設定変更に対応するログデータばかりが残り、設定変更以外の記録対象の事象に対応するログデータが確認できなくなってしまうことが防止されている。
RTC356は音声発光制御基板351に搭載されており、音光側CPU353は、RTC356にて更新される年月日情報及び時刻情報を利用することにより、基準時間を基準として所定時間(例えば1時間)が経過する毎に時間対応演出が実行されるようにするための処理を実行する。表示側CPU664は、表示制御装置82に対する動作電力の供給が開始される度に、音声発光制御基板351に搭載されているRTC356にて更新されている日付情報及び時刻情報が設定されたコマンドを受信する。このため、ログデータに設定する日付情報及び時刻情報を把握可能とするための専用のRTC(リアルタイムクロック)を表示制御基板662に搭載することを不要としながら、日付情報及び時刻情報を含むログデータをログ用エリア668に格納することができる。これにより、日付情報及び時刻情報を含むログデータをログ用エリア668に格納可能とするための構成を簡素化することができる。
なお、設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータが新たなログデータの格納に際して上書きの対象から除外される期間は5日間に限定されることはない。設定変更に対応するログデータが新たなログデータの格納に際して上書きの対象から除外される期間として5日間よりも短い期間(例えば3日間や4日間)が設定されている構成とすることにより、設定変更以外の記録対象の事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されてから当該ログデータが他のログデータに上書きされて確認できなくなるまでの期間を延ばすことができる。これにより、設定変更に対応するログデータを設定変更以外の記録対象の事象に対応するログデータよりも優先的に記憶保持する構成において、設定変更以外の記録対象の事象に対応するログデータを確認するために遊技ホールの管理者が頻繁にログ対応情報を確認しなければならなくなることを防止することができる。また、設定変更に対応するログデータが上書きの対象から除外される期間として5日間よりも長い期間(例えば7日間や10日間)が設定されている構成とすることにより、1週間単位や10日間単位で過去の設定変更の履歴を確認可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者が設定変更の履歴を確認する頻度を低減することができる。
また、音光側CPU353から受信する第3通信確認コマンドに基づいて表示側CPU664が日付情報及び時刻情報を把握する構成に代えて、表示制御基板662に日付情報及び時刻情報を把握可能とするRTC(リアルタイムクロック)が搭載されている構成としてもよい。具体的には、表示制御基板662に搭載されているRTCは、日付情報及び時刻情報を常時計測し、表示側CPU664からの指示に従い、その計測している日付情報及び時刻情報を出力することが可能な構成である。RTCにはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても日付情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。表示側CPU664は、記録対象の事象が発生したことを特定した場合、又は記録対象のコマンドを受信した場合、表示制御基板662におけるRTCにて計測されている日付情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した日付情報及び時刻情報を含むログデータをログ用エリア668に格納する。
ログポインタカウンタ672の更新処理(図388(b))のステップSR305において、対象のログ格納エリア669(ログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669)に設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータが格納されていると判定した場合、表示制御基板662におけるRTCにて計測されている日付情報を読み出す。そして、対象のログ格納エリア669に格納されているログデータに含まれている日付情報と、RTCから読み出した日付情報とに基づいて、当該ログデータが5日以内にログ用エリア668に格納されたログデータであるか否かを判定する。対象のログ格納エリア669に格納されている設定変更に対応するログデータが5日以内にログ用エリア668に格納されたログデータである場合にはステップSR301に戻る。このように、5日以内にログ用エリア668に格納された設定変更に対応するログデータは、新たなログデータの格納に際して上書きの対象から除外される。一方、当該ログデータがログ用エリア668に格納されてから6日以上が経過している場合には、そのままログポインタカウンタ672の更新処理(図388(b))を終了する。このように、6日以上前にログ用エリア668に格納された設定変更に対応するログデータは、新たなログデータの格納に際して上書きの対象となる。
上記のとおり、表示制御基板662にRTCが搭載されている構成とすることにより、音声発光制御基板172にRTC356が搭載されていない場合であっても日付情報及び時刻情報を含むログデータをログ用エリア668に格納することができるとともに、ログデータに含まれている日付情報に基づいて設定変更に対応するログデータを記憶保持する期間であるか否かを判定することができる。そして、5日以内にログ用エリア668に格納された設定変更に対応するログデータを、新たなログデータが格納される際の上書きの対象から除外するとともに、6日以上前にログ用エリア668に格納された設定変更に対応するログデータを、新たなログデータによって上書きされる対象とすることができる。
<第100の実施形態>
本実施形態では同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に2つ以上格納されないことが上記第98の実施形態と相違している。以下、上記第98の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第98の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図389は本実施形態における表示側CPU664にて実行される表示側タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、上記第98の実施形態と同様に、表示側タイマ割込み処理は表示側立ち上げ処理(図385(a))のステップSQ802において割込みが許可された後に比較的短い周期(例えば5ミリ秒)で繰り返し実行される。
ステップSR401〜ステップSR410では、上記第98の実施形態における表示側タイマ割込み処理(図386)のステップSR101〜ステップSR110と同一の処理を実行する。ステップSR402にて肯定判定を行った場合、ステップSR405にて否定判定を行った場合、ステップSR407にて肯定判定を行った場合、又はステップSR410の処理を行った場合には、音光側CPU353から記録対象のコマンドを受信したか否かを判定する(ステップSR411)。
ステップSR411にて肯定判定を行った場合には、ログ用メモリ667におけるグループ情報カウンタ671(図376(b))に格納されている現状のグループ情報を把握し(ステップSR412)、表示側RAM666におけるログ用タイマカウンタ666a(図376(a))に格納されている経過時間情報を把握する(ステップSR413)。また、音光側CPU353から受信した記録対象のコマンドに対応するログ種別情報を把握する(ステップSR414)。その後、5分以内に同一種類のログデータがログ用エリア668(図376(b))に格納されているか否かを判定する(ステップSR415)。ステップSR415では、ステップSR412にて把握した現状のグループ情報と同一のグループ情報、ステップSR413にて把握した経過時間情報からのずれが5分以内である経過時間情報、及びステップSR414にて把握したログ種別情報と同一のログ種別情報を含んでいるログデータがログ用エリア668(図376(b))に格納されているか否かを判定する。
同一種類のログデータが5分以内に格納されていなかった場合(ステップSR415:NO)には、ステップSR416及びステップSR417の処理を行う。ステップSR416及びステップSR417では、上記第98の実施形態における表示側タイマ割込み処理(図386)のステップSR112及びステップSR113と同様の処理を実行する。具体的には、ログポインタカウンタ672の更新処理を実行する(ステップSR416)。ログポインタカウンタ672の更新処理の内容は、上記第98の実施形態において図385(b)のフローチャートを参照しながら既に説明したとおりである。ログポインタカウンタ672の更新処理(ステップSR416)が実行されることにより、設定変更に対応するログデータ(「第1設定変更」〜「第6設定変更」に対応するログデータ)が格納されていないログ格納エリア669が書き込み対象に設定される。
その後、音光側CPU353から受信した記録対象のコマンドに対応するログデータ格納処理を実行する(ステップSR417)。ステップSR417では、ログポインタカウンタ672の値に基づいて書き込み対象のログ格納エリア669を把握する。そして、ステップSR412にて把握したグループ情報、ステップSR413にて把握した経過時間情報、及びステップSR414にて把握したログ種別情報を含むログデータを書き込み対象のログ格納エリア669に格納する。これにより、受信した記録対象のコマンドに対応するログデータを図柄表示装置41にて後から確認することが可能となる。
一方、同一種類のログデータが5分以内に格納されていた場合(ステップSR415:YES)には、ステップSR416及びステップSR417の処理を実行することなくステップSR418に進む。この場合には、音光側CPU353から受信した記録対象のコマンドに対応するログデータはログ用エリア668に格納されない。これにより、同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に2つ以上格納されてしまうことを防止することができる。
ステップSR411にて否定判定を行った場合、ステップSR415にて肯定判定を行った場合、又はステップSR417の処理を行った場合には、ステップSR418に進む。ステップSR418〜ステップSR422では、上記第98の実施形態における表示側タイマ割込み処理(図386)のステップSR114〜ステップSR118と同一の処理を実行する。
上記第98の実施形態において既に説明したとおり、不正検知処理(図380(a))において不正な電波、不正な磁気、又は不正な振動が検知された場合(ステップSQ201:YES)には、不正検知(「電波検知」、「磁気検知」及び「振動検知」のいずれか)に対応するログデータがログ用エリア668に格納されるとともに、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされる(ステップSQ204)。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、遊技を進行させるための処理(第1タイマ割込み処理(図133)におけるステップS8907〜ステップS8920)が実行されなくなる。上記第98の実施形態において既に説明したとおり、遊技停止フラグに「1」がセットされた後も第1タイマ割込み処理(図133)において不正検知処理(図380(a))は実行される。
本実施形態における不正検知処理(図380(a))では、不正検知センサ(電波検知センサ、磁気検知センサ又は振動検知センサ)から受信する検知信号がHI状態であることを検出した場合に不正な電波、不正な磁気、又は不正な振動が検知されたことを特定する。このため、不正検知センサから受信する検知信号がHI状態である状態が第1タイマ割込み処理(図133)の複数の処理回に亘って連続して検出された場合、不正検知処理(図380(a))における不正報知コマンドの送信処理(ステップSQ203)が複数回に亘って連続して実行されてしまう。この場合に、不正報知コマンドの送信処理(ステップSQ203)が実行される度に不正検知(「電波検知」、「磁気検知」、又は「振動検知」)に対応するログデータがログ用エリア668に格納されてしまうと、同一のログ種別情報を有するログデータがログ用エリア668に短期間に2つ以上重複して格納されてしまう。そして、これらのログデータによって上書きされたログデータが確認できなくなってしまう。これに対して、本実施形態では、表示側CPU664が記録対象のコマンドを受信した場合、同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に格納されていないことを条件として、当該受信した記録対象のコマンドに対応するログデータをログ用エリア668に格納する構成である。これにより、不正検知センサの検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がったことを検出するための構成を不要としながら、同一のログ種別情報を有するログデータがログ用エリア668に短期間に複数格納されてしまうことを防止することができる。
不正検知センサの検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がったか否かを判定するためには、第1タイマ割込み処理(図133)の複数の処理回に亘って不正検知センサから受信した検知信号の状態(LOW状態又はHI状態)を示す情報(「0」又は「1」の数値情報)を特定制御用のワークエリア221に記憶する必要がある。本実施形態では、同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に格納されている場合には当該ログデータがログ用エリア668に格納されない構成であることにより、不正検知センサの検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がったことを検出するための構成を省略することができる。
同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に格納されているか否かの判定は、ログ用エリア668に格納されているログデータに含まれる経過時間情報と、表示側RAM666におけるログ用タイマカウンタ666aに格納されている経過時間情報とを利用して行われる。このため、ログ用エリア668にログデータを記憶させてから次に同一種類のログデータを記憶させるまでの時間を把握するための専用のタイマカウンタを設ける構成と比較して、同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に格納されているか否かの判定を行うための構成を簡素化することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
表示側CPU664は、音光側CPU353から記録対象のコマンドを受信した場合、同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に格納されていないことを条件として、当該受信した記録対象のコマンドに対応するログデータをログ用エリア668に格納する。これにより、不正検知センサの検知信号がLOW状態からHI状態に立ち上がったことを検出するための構成を不要としながら、同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に2つ以上格納されてしまうことを防止することができる。よって、短期間に同一種類のログデータが複数格納されることによりログ用エリア668に格納されていたログデータが上書きされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。
なお、同一種類のログデータが所定の時間以内(具体的には5分以内)にログ用エリア668に格納されているか否かを判定するため構成は、経過時間情報を利用する構成に限定されることはなく、同一種類のログデータが所定の時間以内にログ用エリア668に格納されたか否かを把握可能とするタイマカウンタが設けられている構成としてもよい。具体的には、表示側RAM666(図376(a))には、各記録対象の事象に対応させて当該記録対象の事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されてから所定の時間(具体的には5分間)が経過したか否かを表示側CPU664にて把握可能とする重複回避タイマカウンタが設けられている。表示側CPU664は、いずれかの記録対象の事象に対応するログデータをログ用エリア668に格納した場合、当該記録対象の事象に対応する重複回避タイマカウンタに対して所定の時間(具体的には5分間)に対応する数値情報をセットする。重複回避タイマカウンタの値は、表示側タイマ割込み処理(図386)が起動される度に1減算される。表示側CPU664は、記録対象の事象が発生したことを特定した場合、又は記録対象の事象に対応する記録コマンドを受信した場合、当該記録対象の事象に対応する重複回避タイマカウンタの値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、対応する重複回避タイマカウンタの値が「1」以上である場合には、同一種類のログデータがログ用エリア668に格納されてから所定の時間(具体的には5分間)が経過していないことを意味するため、当該記録対象の事象に対応するログデータをログ用エリア668に格納しない。一方、対応する重複回避タイマカウンタの値が「0」である場合には、当該記録対象の事象に対応するログデータをログ用エリア668に格納するとともに、当該記録対象の事象に対応する重複回避タイマカウンタに対して所定の時間(具体的には5分間)に対応する数値情報をセットする。このように、各記録対象の事象に対応させて設けられた重複回避タイマカウンタを利用する構成としても、ログ用エリア668に同一種類のログデータが格納されてから所定の時間以内(具体的には5分以内)が経過したか否かを判定することができる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)上記第1〜第14の実施形態では、開閉実行モードの発生頻度を示すパラメータとして、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を演算する構成としたが、これに加えて又は代えて、開閉実行モードの発生回数を遊技領域PAからの遊技球の総排出個数で除算した結果を演算する構成としてもよい。また、これに加えて又は代えて、第1作動口33への入球個数と第2作動口34への入球個数との合計個数で開閉実行モードの発生回数を除算した結果を演算する構成としてもよい。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(2)上記第1〜第14の実施形態では、高頻度サポートモードの発生頻度を示すパラメータとして、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を演算する構成としたが、これに加えて又は代えて、高頻度サポートモードの発生回数を遊技領域PAからの遊技球の総排出個数で除算した結果を演算する構成としてもよい。また、これに加えて又は代えて、第1作動口33への入球個数と第2作動口34への入球個数との合計個数で高頻度サポートモードの発生回数を除算した結果を演算する構成としてもよい。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(3)開閉実行モードの発生契機となる遊技結果として大当たり結果だけではなく小当たり結果が存在している構成としてもよい。小当たり結果となった場合には開閉実行モードが発生するものの開閉実行モードの前後で当否抽選モード及びサポートモードが変更されない。また、小当たり結果となった開閉実行モードでは低頻度入賞モードとなる構成としてもよい。この場合、大当たり結果が発生した場合には大当たり結果の発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶され、小当たり結果が発生した場合には小当たり結果の発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成としてもよい。また、当該構成において、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することにより大当たり結果の発生頻度を示すパラメータと小当たり結果の発生頻度を示すパラメータとが演算される構成としてもよい。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
また、小当たり結果に当選する確率がパチンコ機10の設定状態に応じて変化する構成としてもよく、変化しない構成としてもよい。小当たり結果に当選する確率がパチンコ機10の設定状態に応じて変化する構成の場合、高い設定値ほど小当たり結果に当選する確率が高い構成としてもよく、高い設定値ほど小当たり結果に当選する確率が低い構成としてもよい。
また、小当たり結果が存在している構成において、第1作動口33に遊技球が入球した場合に取得される保留情報と第2作動口34に遊技球が入球した場合に取得される保留情報とで大当たり結果となった場合における大当たり結果の種類の振分割合が相違する構成とするとともに、第1作動口33への入球を狙う場合には遊技領域PAにおいて可変表示ユニット36よりも左側の領域を遊技球が流下するように発射操作が行われ、第2作動口34への入球を狙う場合には遊技領域PAにおいて可変表示ユニット36よりも右側の領域を遊技球が流下するように発射操作が行われる構成とし、さらに第1作動口33に遊技球が入球した場合に取得された保留情報に基づき小当たり結果が発生し得る構成としてもよい。
当該構成において遊技履歴の管理結果として、以下の第51パラメータが存在している構成としてもよい。なお、第1作動口33への入球に基づく小当たり結果を契機とした開閉実行モードの実行期間と、開閉実行モードではなく低頻度サポートモードである実行期間とを合計した期間を通常期間とする。また、通常期間におけるアウト口24aへの入球個数を入球個数K51と、通常期間における一般入賞口31への入球個数を入球個数K52とし、通常期間における特電入賞装置32への入球個数を入球個数K53とし、通常期間における第1作動口33への入球個数を入球個数K54とし、通常期間における第2作動口34への入球個数を入球個数K55とする。
・第51パラメータ:通常期間における遊技球の合計払出個数(K52×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K53×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K54×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K55×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/通常期間において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K51+K52+K53+K54+K55)の割合
上記第51パラメータが演算される構成において、小当たり結果の当選確率がパチンコ機10の設定状態に応じて変動する場合にはパチンコ機10の設定状態に応じて第51パラメータの正常値は変動することとなる。したがって、第51パラメータを算出するために利用される履歴情報はパチンコ機10の設定状態が変更された場合には消去されることが好ましい。一方、小当たり結果の当選確率がパチンコ機10の設定状態に応じて変動しない場合にはパチンコ機10の設定状態に応じて第51パラメータの正常値は変動しない。したがって、第51パラメータを算出するために利用される履歴情報はパチンコ機10の設定状態が変更されたとしても消去されないことが好ましい。
(4)上記第1〜第14の実施形態において、いずれの種類の大当たり結果が発生した場合であっても開閉実行モードの発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成に代えて、大当たり結果の種類に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成としてもよい。この場合、大当たり結果の各種類のそれぞれについて発生頻度を示すパラメータが演算される構成としてもよい。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(5)上記第1〜第14の実施形態では、定期的に各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータ)が演算される構成としたが、これに限定されることはなく、例えば遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が演算契機個数(例えば10000個)となった場合に各種パラメータが演算される構成としてもよく、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に各種パラメータが演算される構成としてもよく、遊技回の実行回数が演算契機回数(例えば1000回)となった場合に各種パラメータが演算される構成としてもよい。この場合、各種パラメータが演算されたタイミングで履歴用メモリ117が「0」クリアされる構成としてもよい。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(6)上記第1〜第14の実施形態では、各種パラメータの演算タイミングとなる度に、第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータの全てが演算される構成としたが、これに限定されることはなく、1回の演算タイミングでは上記各種パラメータのうちの一部のみが演算対象となり、演算タイミングとなる度に演算対象のパラメータグループが順次変更される構成としてもよい。例えば、一の演算タイミングでは第1〜第8パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第11〜第18パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第21〜第26パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第31パラメータ及び第41〜第42パラメータが演算され、その後は演算タイミングとなる度に上記順序による演算対象の変更が繰り返される構成としてもよい。これにより、一の演算タイミングとなった場合にパラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(7)上記第1〜第14の実施形態において、遊技が行われている状況であることを条件として履歴用メモリ117の履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。例えば遊技領域PAに遊技球が供給されていることを条件として各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。これにより、遊技が行われていないにも関わらず各種パラメータの演算が無駄に繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(8)上記第1〜第14の実施形態において、主側CPU63とは別に管理用IC66が設けられている構成に限定されることはなく、管理用IC66の機能が主側CPU63にて果たされる構成としてもよい。この場合、対応関係情報は主側ROM64に予め記憶されることとなる。また、主側RAM65とは別に履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171が設けられている構成としてもよく、主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171の機能が果たされる構成としてもよい。主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171の機能が果たされる構成においては主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行された場合に、履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアの一部又は全部が「0」クリアされる構成としてもよく、履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアは「0」クリアの対象から除外され、上記各実施形態における対応するクリア条件が成立した場合に「0」クリアされる構成としてもよい。また、主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアとそれ以外のエリアとでクリア処理を実行させるための手動操作内容が異なる構成としてもよい。また、管理用IC66の機能が音声発光制御装置81にて果たされる構成としてもよい。
(9)上記第1〜第14の実施形態においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117における履歴情報は消去されることなく記憶保持される一方、演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータが消去される構成としてもよい。これにより、設定状態の新たな設定が行われた後に、当該設定が行われる前に演算された各種パラメータの報知が行われないようにすることが可能となる。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(10)上記第3〜第5の実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても(すなわち主側CPU63にて設定値更新処理が実行されたとしても)、当該設定の前後で設定値が変更されなかった場合には履歴用メモリ117のクリア処理が実行されない構成としてもよい。これにより、設定値が変更されていないにも関わらず履歴用メモリ117の履歴情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
本構成において、主側RAM65における設定値を記憶するためのエリアは全部クリア処理(ステップS117)が実行されたとしても「0」クリアの対象外とする構成とすることで、設定値更新処理(ステップS118)の前後で設定値が変更されたか否かを主側CPU63にて特定することが可能となる。この場合、主側CPU63にて設定値が変更されていないことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されないように当該管理側CPU112に信号出力を行い、主側CPU63にて設定値が変更されたことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されるように当該管理側CPU112に信号出力を行う構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを示す信号を主側CPU63から受信した場合には管理側CPU112にて履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を参照することで設定値が変更されたか否かを特定する構成としてもよい。この場合、管理側CPU112にて設定値が変更されていないことを特定した場合には履歴用メモリ117のクリア処理を実行しないようにし、管理側CPU112にて設定値が変更されたことを特定した場合には履歴用メモリ117のクリア処理を実行するようにすることが可能となる。
(11)上記第3〜第5の実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても(すなわち主側CPU63にて設定値更新処理が実行されたとしても)、当該設定の前後で設定値が変更されなかった場合には当該設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算処理が実行されない構成としてもよい。これにより、設定値が変更されていないにも関わらず、設定状態の新たな設定を契機として各種パラメータが演算されてしまわないようにすることが可能となる。
本構成において、主側RAM65における設定値を記憶するためのエリアは全部クリア処理(ステップS117)が実行されたとしても「0」クリアの対象外とする構成とすることで、設定値更新処理(ステップS118)の前後で設定値が変更されたか否かを主側CPU63にて特定することが可能となる。この場合、主側CPU63にて設定値が変更されていないことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されないように当該管理側CPU112に信号出力を行い、主側CPU63にて設定値が変更されたことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されるように当該管理側CPU112に信号出力を行う構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを示す信号を主側CPU63から受信した場合には管理側CPU112にて履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を参照することで設定値が変更されたか否かを特定する構成としてもよい。この場合、管理側CPU112にて設定値が変更されていないことを特定した場合には今回の設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算を実行しないようにし、管理側CPU112にて設定値が変更されたことを特定した場合には今回の設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算を実行するようにすることが可能となる。
(12)第3〜第5の実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその時点で各種演算処理(ステップS1807)にて各種パラメータが演算されるのではなく、その時点で演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータを別保存用メモリ171の第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となっているエリアに記憶させるとともに、演算結果用メモリ131に記憶されている情報を「0」クリアする構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた状況下において各種パラメータを演算する必要がないため、別保存用メモリ171への各種パラメータの記憶を早期に完了させることが可能となる。
(13)第3〜第5の実施形態において、別保存用メモリ171の第1〜第5別保存エリア172〜176に記憶された各種パラメータの内容が、所定の表示開始操作が行われることにより第1〜第3報知用表示装置69a〜69c又は他の表示装置にて表示される構成としてもよい。所定の表示開始操作は、専用の操作部が操作されることとしてもよく、他の操作を行うための操作部に対して予め定められた専用の操作が行われることとしてもよい。これにより、別保存用メモリ171に記憶された各種パラメータを簡易的に確認することが可能となる。
(14)アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34の全てが履歴情報(又は入球履歴)の格納対象となる構成としたが、これに限定されることはなく、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のうちの一部のみが履歴情報の格納対象となっている構成としてもよい。例えば、一般入賞口31、特電入賞装置32及び第2作動口34のみが履歴情報の格納対象となっている構成としてもよく、一般入賞口31のみが履歴情報の格納対象となっている構成としていもよい。この場合であっても、履歴情報の格納対象となっている入球部について所定の期間における遊技球の入球態様を把握することが可能となる。
(15)第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a及び第3入賞口検知センサ44aのそれぞれに対応させて、遊技球の入球結果に対応する情報を送信するための信号経路118a〜118cが設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、同一種類の入球部についての入球結果に対応する情報は、同一種類の入球部が複数存在しているとともにそれに合わせて入球検知センサが複数存在している構成であっても、1種類の情報として送信される構成としてもよい。これにより、主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類数を抑えることが可能となる。
(16)上記第1〜第14の実施形態では主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a〜122oとの対応関係を示す対応関係情報が、主側CPU63から管理用IC66に送信される構成としたが、これに限定されることはなく、対応関係情報が管理用IC66において予め記憶されている構成としてもよい。この場合、対応関係情報を管理用IC66に認識させるための処理を実行する必要がなくなるため、主側CPU63の処理負荷を軽減することが可能となる。
(17)上記第1〜第14の実施形態では主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a〜122oとの対応関係を示す対応関係情報の主側CPU63から管理用IC66への送信が、主側CPU63への動作電力の供給開始時に行われる構成としたが、これに限定されることはなく、例えば主側CPU63と管理用IC66とを双方向通信可能とし、管理用IC66から対応関係情報の送信を要求する信号を受信した場合に主側CPU63から管理用IC66に対応関係情報が送信される構成としてもよい。この場合、対応関係用メモリ116を不揮発性メモリとして設けるとともに読み書き両用として利用する構成とし、パチンコ機10の出荷後において主側CPU63から管理用IC66に提供された対応関係情報は主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても対応関係用メモリ116に記憶保持される構成とする。これにより、対応関係情報が送信される頻度を少なくすることが可能となる。
(18)上記第1〜第14の実施形態では主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a〜122oとの対応関係を示す対応関係情報の主側CPU63から管理用IC66への送信が、各入球検知センサ42a〜48aの検知結果の情報を送信するための信号経路118a〜118gを利用して行われる構成としたが、これに限定されることはなく、対応関係情報を主側CPU63から管理用IC66に送信するための専用の信号経路が設けられている構成としてもよい。これにより、管理用IC66は、いずれの種類の情報を主側CPU63から受信しているのかを、その情報を受信するバッファ122a〜122oの種類によって把握することが可能となる。
(19)上記第1〜第14の実施形態では主側CPU63から管理用IC66には情報が送信される一方、管理用IC66から主側CPU63に情報が送信されない構成としたが、これに限定されることはなく、管理用IC66から主側CPU63に情報が送信される構成としてもよい。例えば、履歴情報に基づいて管理側CPU112にて算出された各種パラメータが主側CPU63に送信される構成としてもよい。この場合、主側CPU63はその受信した各種パラメータの内容に対応する報知が行われるようにするために報知手段の報知制御を直接的に実行する構成としてもよく、主側CPU63がその受信した各種パラメータの内容に対応するコマンドを音声発光制御装置81に送信することで、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54を利用して各種パラメータの内容に対応する報知が実行されるようにする構成としてもよい。
(20)上記第1〜第14の実施形態において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報に基づいて主側CPU63又は管理側CPU112にて各種パラメータが算出され、その算出した各種パラメータの内容が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54などを利用して報知される構成としてもよい。この場合、遊技ホールの営業開始時に直前の営業日における遊技領域PAの遊技球の入球態様が正常であったか否かを確認することが可能となる。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(21)上記第1〜第14の実施形態において履歴用メモリ117に記憶された履歴情報に基づいて算出された各種パラメータが異常な結果である場合、禁止解除操作が行われるまでそのパチンコ機10にて遊技を開始することができない構成としてもよい。遊技を開始することができないようにする構成としては、例えば遊技球の発射が禁止される構成としてもよく、各入球検知センサ42a〜49aが無効化される構成としてもよく、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生したとしても当否判定処理が実行されない構成としてもよい。また、禁止解除操作としては、リセットボタン68cが押圧操作された状態でパチンコ機10の電源を再投入する操作としてもよく、遊技機本体12を外枠11に対して開放させた場合に操作可能となる操作手段の操作としてもよい。これにより、遊技領域PAの遊技球の入球態様が異常な態様である状況でそのまま遊技が行われてしまうことを阻止することが可能となる。また、開閉実行モードの発生頻度が異常な態様である状況でそのまま遊技が行われてしまうことを阻止することが可能となる。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(22)上記第1〜第14の実施形態において入球検知センサ42a〜48aの検知結果に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶されるものの、その履歴情報を利用した各種パラメータの演算は主側CPU63及び管理側CPU112のいずれにおいても実行されない構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置にて履歴情報が読み取られ、当該読み取り作業の作業者によってその読み取った履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよく、外部装置においてその読み取った履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。この場合、主側CPU63及び管理側CPU112の処理負荷を軽減することが可能となる。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(23)上記第1〜第14の実施形態において管理用IC66には主側CPU63とは別電源が設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても、管理用IC66において履歴情報を利用した各種パラメータの演算や、履歴情報又は各種パラメータの情報出力を行うことが可能な構成としてもよい。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であっても、履歴情報や各種パラメータを外部装置にて読み取ることが可能となる。
(24)上記第1〜第14の実施形態では主側ROM64からプログラムを読み取るために利用される読み取り用端子68dが、履歴情報又は各種パラメータを外部装置にて読み取るために利用される端子として兼用される構成としたが、これに限定されることはなく、履歴情報又は各種パラメータを外部装置にて読み取るために利用される端子が、主側ROM64からプログラムを読み取るための読み取り用端子68dとは別に設けられている構成としてもよい。この場合、履歴情報又は各種パラメータを読み取るために利用される端子は、MPU62に設けられていてもよく、主制御基板61におけるMPU62とは別の位置に設けられている構成としてもよい。
(25)上記第1〜第14の実施形態において対応関係用メモリ116、履歴用メモリ117及び演算結果用メモリ131がフラッシュメモリなどの不揮発性記憶手段として設けられている構成に限定されることはなく、例えばこれらメモリ116,117,131のいずれかが情報の記憶保持に電力の供給を要する揮発性記憶手段として設けられており、そのメモリに対してバックアップ電力が供給されることで、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても情報が記憶保持される構成としてもよい。この場合、そのメモリに対して専用のバックアップ電力装置が設けられている構成としてもよく、主側RAM65にバックアップ電力を供給する電源・発射制御装置78からそのメモリにバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
(26)上記第1〜第14の実施形態において管理用IC66が汎用CPUとして管理側CPU112を備え、管理側ROM113に記憶されたプログラム及びデータに基づき履歴情報の記憶処理や各種パラメータの演算処理を実行する構成に限定されることはなく、これら機能を有するように回路設計されたハード回路が管理用IC66に形成されている構成としてもよい。当該構成について具体的には、例えば上記第1の実施形態であれば当該ハード回路は、主側CPU63からいずれかの検知センサ42a〜48aにて遊技球を検知したことを示す信号を受信した場合、その信号を受信したバッファに対応する対応関係情報が対応関係用メモリ116から履歴用メモリ117に記憶されるようにするとともに、その時点におけるRTC115の情報が履歴用メモリ117に記憶されるようにする。また、例えば上記第6の実施形態であれば当該ハード回路は、主側CPU63からいずれかの検知センサ42a〜48aにて遊技球を検知したことを示す信号を受信した場合、その信号を受信したバッファに対応するカウンタの値が1加算されるようにする。また、当該ハード回路は、上記第1の実施形態などにおける演算契機が発生した場合にはその時点における履歴情報を利用して各種パラメータを演算する。また、当該ハード回路は、読み取り用端子68dへの外部出力契機が発生した場合には、演算結果である各種パラメータを外部出力するとともに履歴情報を外部出力する。
(27)上記第1〜第14の実施形態において主側CPU63と管理用IC66とが別チップとして設けられている構成としてもよく、別基板として設けられている構成としてもよく、別の制御装置として設けられている構成としてもよい。
(28)アウト口24aへの遊技球の入球に関してはその入球個数が計測される一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34といった遊技球の賞球の払い出しや当否判定処理の契機となる特典契機入球部への入球に関してはRTC情報を含む履歴情報が格納される構成としてもよい。これにより、特典契機入球部への遊技球の入球履歴を抽出可能としながら、遊技球の総排出個数に対する各特典契機入球部への遊技球の入球頻度を算出することが可能となる。
(29)履歴情報を記憶させる契機となる所定事象として上記各実施形態におけるもの以外のものが含まれている構成としてもよい。例えば、下皿56aが満タン状態となったこと、満タン状態が開始されたタイミング及び満タン状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよく、タンク75が球無状態となったこと、球無状態が開始されたタイミング及び球無状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよく、払出装置76が異常状態となったこと、払出装置76の異常状態が開始されたタイミング及び払出装置76の異常状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよい。この場合、これら事象の発生頻度を把握することが可能となる。
(30)上記第1の実施形態では管理側I/F111における入力ポート121の第16バッファ122pが出力指示信号に対応していることが管理用IC66の設計段階において予め設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、第16バッファ122pが出力指示信号に対応していることも、主側CPU63から種類識別コマンドが送信されることにより、管理用IC66にて認識される構成としてもよい。また、上記第1の実施形態では管理側I/F111における入力ポート121の第15バッファ122oが設定値更新信号に対応していることが管理用IC66の設計段階において予め設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、第15バッファ122oが設定値更新信号に対応していることも、主側CPU63から種類識別コマンドが送信されることにより、管理用IC66にて認識される構成としてもよい。この場合、各バッファ122a〜122pとそれらバッファ122a〜122pに入力される信号の種類との対応関係を管理用IC66に事前に設定しておく必要がなくなる。
(31)上記第1〜第14の実施形態において管理用IC66は正常に動作している場合には主側CPU63に正常動作信号を送信する構成としてもよい。この場合、管理用IC66が正常に動作しているか否かを主側CPU63にて監視することが可能となる。
(32)設定値更新処理にて更新途中の設定値を表示する表示装置は第1〜第4報知用表示装置201〜204に限定されることはなく、図柄表示装置41であってもよく、専用の表示装置であってもよい。また、設定確認用処理にて設定値を表示する表示装置は第1〜第4報知用表示装置201〜204に限定されることはなく、図柄表示装置41であってもよく、専用の表示装置であってもよい。
(33)設定値更新処理にて設定値を更新させるために操作される操作部は更新ボタン68bに限定されることはなく、リセットボタン68cであってもよい。また、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して回動操作をした場合における回動操作位置として「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応する位置が設定されており、設定キー挿入部68aの回動操作位置に対応する設定値が設定される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成としてもよい。
(34)上記第1〜第10,第15〜第21の実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69cが横並びで設けられている構成としたが、縦方向に並設されている構成としてもよく、斜めに並設されている構成としてもよく、上下2段となるように並設されている構成としてもよい。また、上記第11〜第14,第22〜第76の実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204が横並びで設けられている構成としたが、縦方向に並設されている構成としてもよく、斜めに並設されている構成としてもよく、上下2段となるように並設されている構成としてもよい。また、上記第15〜第21の実施形態において遊技履歴の管理結果を表示するための表示装置として第1〜第4報知用表示装置201〜204が利用される構成としてもよい。
(35)上記第1〜第14の実施形態においてパチンコ機10の設定状態に応じて正常値が変動することとなるパラメータを算出するために利用される履歴情報(以下、変動対象の履歴情報という)と、パチンコ機10の設定状態に応じて正常値が変動しないパラメータを算出するために利用される履歴情報(以下、非変動対象の履歴情報という)とが、履歴用メモリ117においてそれぞれ異なるエリアに記憶される構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合には、履歴用メモリ117において変動対象の履歴情報が記憶されるエリアは「0」クリアされる一方、履歴用メモリ117において非変動対象の履歴情報が記憶されるエリアは「0」クリアされない構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態に応じて正常値が変動するパラメータの演算を設定値の変更後においても正確に行うことができるとともに、パチンコ機10の設定状態に応じて正常値が変動しないパラメータの演算の精度を高めることができる。また、当該構成を上記第15〜第100の実施形態に適用してもよい。
(36)上記第15〜第21の実施形態において、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224が主側RAM65において予め指定されていない構成としてもよい。この場合であっても、これらスタックエリア222,224に相当するエリアがパチンコ機10の設計段階において主側RAM65に指定されることとなるが、当該エリアの記憶容量を超えて当該エリアを指定した情報の記憶処理が実行された場合には本来予定していないエリアに本来予定していない情報が書き込まれることとなるため主側RAM65を「0」クリアする構成としてもよい。
(37)上記第15〜第21の実施形態では主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222は「0」クリアされるが、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない構成としたが、これに代えて、主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)では特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224も「0」クリアされる構成としてもよい。また、主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)では特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233は「0」クリアされるものの、演算結果記憶エリア234は「0」クリアされない構成としてもよい。この場合、演算結果記憶エリア234に記憶された情報を保護することが可能となる。
(38)上記第15〜第25の実施形態において、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするための操作と、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアするための操作とがそれぞれ異なる操作となる構成としてもよい。例えばリセットボタン68cを操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされ、更新ボタン68bを操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされる構成としてもよい。これにより、それぞれの情報を選択的に消去することが可能となる。また、当該構成において更新ボタン68b及びリセットボタン68cの両方を操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の全てが「0」クリアされる構成としてもよい。これにより、上記のように選択的な消去を可能とした構成において、各エリア221〜224の情報をまとめて消去する場合の作業性を向上させることが可能となる。
(39)上記第15〜第18,第20の実施形態において第19の実施形態と同様に、非特定制御に対応する処理の開始に際して主側CPU63のスタックポインタの情報が非特定制御用のワークエリア223に退避されるとともに特定制御に対応する処理への復帰に際してその退避された情報が主側CPU63のスタックポインタに復帰される構成としてもよい。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される場合における主側CPU63のスタックポインタの情報が変動し得る構成であったとしても、非特定制御に対応する処理が終了した場合には主側CPU63のスタックポインタの状態を当該非特定制御に対応する処理が開始される前の状態に復帰させることが可能となる。
(40)上記第15〜第25の実施形態において非特定制御に対応する処理として遊技履歴の情報を収集するための処理、その収集した履歴情報を利用して各種パラメータを演算する処理、及びその演算結果を報知するための処理が実行される構成としたが、これらの処理の一部のみが非特定制御に対応する処理として実行され、それ以外は特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。また、遊技履歴の情報を収集するための処理、その収集した履歴情報を利用して各種パラメータを演算する処理、及びその演算結果を報知するための処理に加えて又は代えて、これら処理以外の処理が非特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。例えば不正監視及び監視結果の報知のうち少なくとも一方の処理が非特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。
(41)上記第15〜第25の実施形態では主側CPU63にて非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰する場合、主側CPU63のフラグレジスタ、スタックポインタ及び各種レジスタのいずれも主側RAM65に退避されない構成としたが、これに代えて、主側CPU63にて非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰する場合に、主側CPU63のフラグレジスタ、スタックポインタ及び各種レジスタのうち少なくとも一部の情報が主側RAM65に退避され、その退避された情報が非特定制御に対応する処理が再度開始される場合に主側CPU63の対応する記憶エリアに復帰される構成としてもよい。これにより、非特定制御に対応する処理において利用される主側CPU63の情報についても持ち越して利用することが可能となる。
(42)上記第15〜第25の実施形態では遊技領域から排出された遊技球の合計個数が6000個となったことを契機として各種パラメータが演算される構成としたが、当該演算の契機となる遊技球の合計個数は6000個よりも多い数としてもよく少ない数としてもよい。例えば遊技領域から排出された遊技球の合計個数が60000個となったことを契機として各種パラメータが演算される構成としてもよい。この場合、遊技履歴の情報を記憶するために必要な記憶容量が増大化することとなるが、上記第21の実施形態のようにMPU62に外付けされた管理用RAM241にて遊技履歴の情報を記憶する構成とすることで、当該記憶容量の増大化に柔軟に対応することが可能となる。
(43)上記第15〜第25の実施形態において遊技履歴の管理結果として第61〜第68パラメータを演算する構成としたが、これに加えて又は代えて、上記第1の実施形態における第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの少なくとも一部が演算される構成としてもよい。
(44)上記第15〜第25の実施形態においてパチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224も「0」クリアされる構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合に、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234が「0」クリアされることとなる。
また、パチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233は「0」クリアされるものの、演算結果記憶エリア234は「0」クリアされない構成としてもよい。この場合、演算結果記憶エリア234に記憶された情報を保護することが可能となる。
また、パチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222は「0」クリアされるものの非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない構成としてもよい。この場合、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に記憶された情報を保護することが可能となる。
また、上記(43)の構成を備えている場合には、パチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合に、上記第1の実施形態における第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータを演算するための履歴情報は消去されるものの、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234は「0」クリアされない構成としてもよい。
(45)上記第1〜第100の実施形態において、各種パラメータを演算するために遊技領域PAから排出された遊技球の合計排出個数が利用される構成に代えて、遊技領域PAに供給された遊技球の合計供給個数が利用される構成としてもよい。この場合、例えば遊技球発射機構27から発射されて遊技領域PAに到達した遊技球を検知するように検知センサを設け、当該検知センサの検知結果に基づいて遊技領域PAに供給された遊技球の個数を計測する構成としてもよい。当該構成においてはアウト口24aから排出された遊技球の個数を計測する必要がないため、アウト口検知センサ48aが設けられていない構成としてもよい。
(46)上記第15〜第100の実施形態において、主側CPU63の各種レジスタ及びスタックポインタの情報の少なくとも一部が、特定制御用のスタックエリア222又は非特定制御用のスタックエリア224に対してロード命令により退避される構成としてもよい。この場合、スタックエリア222,224への情報の退避に際して主側CPU63のスタックポインタの情報を更新させる必要がある。また、スタックエリア222,224に退避された情報がロード命令により主側CPU63の対応する記憶エリアに復帰される構成としてもよい。この場合も、スタックエリア222,224からの情報の復帰に際して主側CPU63のスタックポインタの情報を更新させる必要がある。
(47)上記各実施形態において設定値更新処理が実行されている場合にはそれに対応する報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54のいずれかにて行われる構成としてもよい。これにより、遊技ホールの管理者は設定値更新処理が実行されていることを明確に把握することが可能となる。
(48)上記各実施形態において設定値が新たに設定されたことの履歴が主側RAM65に記憶される構成としてもよい。また、設定値が新たに設定されたことの履歴が音声発光制御装置81に設けられたRAMにて記憶される構成としてもよい。この場合、設定値更新処理が完了する度に当該設定値更新処理にて設定された設定値の情報を含むコマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信されるようにし、音声発光制御装置81はそのコマンドを受信する度に、設定値が新たに設定されたことを示す情報とその際の設定値を示す情報とを音声発光制御装置81のRAMに累積的に記憶させる構成とする。当該構成において所定の操作が行われた場合には音声発光制御装置81のRAMに累積的に記憶されている設定値の設定履歴が図柄表示装置41にて表示される構成としてもよい。
(49)上記各実施形態では設定値更新処理にて設定値が新たに設定される場合には払出制御装置77に記憶されている払出予定の遊技球の個数を示す情報が消去されない構成としたが、これに代えて、当該払出予定の遊技球の個数を示す情報が消去される構成としてもよい。また、設定値更新処理が実行されたものの設定値が変更されなかった場合には上記払出予定の遊技球の個数を示す情報が消去されずに、設定値が変更された場合には上記払出予定の遊技球の個数を示す情報が消去される構成としてもよい。
(50)上記各実施形態において設定値更新処理が実行されたものの設定値が変更されなかった場合には主側RAM65の各エリア221〜224が「0」クリアされることはなく、設定値が変更された場合には主側RAM65の各エリア221〜224のうち少なくとも一部が「0」クリアされる構成としてもよい。例えば、設定値が変更された場合には特定制御用のワークエリア221において設定値カウンタ以外のエリアが「0」クリアされる構成としてもよい。
(51)上記第22〜第100の実施形態において主側CPU63にて設定確認用処理(図87)にて設定値を確認するための処理が実行されている状況であっても遊技の利益に関与する可動物の動作が継続される構成としてもよい。例えば、開閉実行モードにおいて入球可能となる入球手段にVゾーンと非Vゾーンとが設けられているとともに入球手段に入球した遊技球をVゾーン及び非Vゾーンのうちいずれかに振り分ける振分部材を備えた構成において、設定確認用処理にて設定値を確認するための処理が実行されている状況であっても当該振分部材の動作が継続される構成としてもよい。この場合、設定確認用処理にて設定値を確認するための処理が実行される状況を不正に発生させて振分部材の動作を停止させようとしてもそれを不可とすることが可能となる。なお、設定確認用処理にて設定値を確認するための処理が実行される状況であっても動作が継続される可動物としては上記振分部材以外にも、入球手段に入球した遊技球が入球することによりその後にラウンド遊技を発生させることとなる有利口と、入球手段に入球した遊技球を有利口に入球させることなく排出させる排出口とのいずれに遊技球を振り分ける振分部材が考えられる。
(52)上記第22〜第100の実施形態において非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の少なくとも一方は情報異常の監視対象とならない構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生していることが特定されたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされない構成とすることで、情報異常の発生に基づいて非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされる状況を発生させないようにすることが可能となる。
(53)上記第22〜第100の実施形態において特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生しているか否かの監視が全て非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。また、情報異常が発生した場合における各エリア221〜224を「0」クリアするための処理が全て非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
(54)上記各実施形態において主側RAM65は情報を記憶保持するために電力供給が必要であるとともに、パチンコ機10の電源がOFFである状況であってもバックアップ電力が主側RAM65に供給される構成としたが、主側RAM65は情報の記憶保持に電力供給を必要としない不揮発性のメモリである構成としてもよい。
(55)上記各実施形態において主側RAM65の各種クリア処理では主側RAM65の対象エリアに対して「0」クリアする処理と初期設定する処理とを実行することで当該対象エリアを初期化する構成に代えて、「0」クリアする処理を実行することなく初期設定する処理を実行することで上記対象エリアを初期化する構成としてもよい。
(56)上記各実施形態において主側CPU63への動作電力の供給が開始される場合に設定キー挿入部68aがON操作されている場合には他の操作を要することなく設定値更新処理が実行される構成としてもよい。また、設定キーによりON・OFF操作される設定キー挿入部68aに代えて、手によって直接ON・OFF操作される設定スイッチが設けられている構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aが設けられておらず、主側CPU63への動作電力の供給が開始される場合にリセットボタン68cが押圧操作されている場合には他の操作を要することなく設定値更新処理が実行される構成としてもよい。この場合、リセットボタン68cを覆う閉状態と覆わない開状態とに切り換え配置可能となるようにカバー部材が設けられている構成としてもよく、このカバー部材を閉状態の位置にて施錠する施錠装置が設けられている構成としてもよい。
(57)設定値更新処理において設定キー挿入部68aがOFF位置に操作された状態が所定期間に亘って保持された場合に選択中の設定値が確定されて設定値更新処理が終了される構成としてもよい。また、設定値更新処理が開始されてから終了基準期間(例えば5分)が経過した場合には選択中の設定値が自動的に確定されて設定値更新処理が終了される構成としてもい。また、設定値更新処理において更新ボタン68b又はリセットボタン68cが終了基準期間(例えば10秒)以上に亘って長押しされた場合に選択中の設定値が確定されて設定値更新処理が終了される構成としてもよい。
(58)設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成において、設定キー挿入部68aがON位置に操作された状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に設定値の確認を可能とする設定確認用処理が開始され、設定キー挿入部68aがOFF位置に操作された場合に設定確認用処理が終了される構成としてもよい。また、更新ボタン68b又はリセットボタン68cが押圧操作された状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に設定値の確認を可能とする設定確認用処理が開始され、当該ボタンの押圧操作が解除された場合に設定確認用処理が終了される構成としてもよい。また、設定キーによりON・OFF操作される設定キー挿入部68aに代えて、手によって直接ON・OFF操作される設定スイッチが設けられている構成において、当該設定スイッチがON操作された状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に設定値の確認を可能とする設定確認用処理が開始され、当該設定スイッチがOFF操作された場合又はOFF操作の後にON操作された場合に設定確認用処理が終了される構成としてもよい。また、設定キーによりON・OFF操作される設定キー挿入部68aに代えて、手によって直接ON・OFF操作される設定スイッチが設けられている構成において、当該設定スイッチがON操作された状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に設定値の確認を可能とする設定確認用処理が開始され、リセットボタン68cが押圧操作された場合に設定確認用処理が終了される構成としてもよい。
(59)上記各実施形態において設定確認用処理又は設定値更新処理が実行される場合には、その手順に対応する画像が図柄表示装置41にて行われる構成としてもよく、それを補助するように手順に対応する音声がスピーカ部54から出力される構成としてもよい。例えば上記第33の実施形態における設定値更新処理においてはリセットボタン68cを押圧操作することで設定値が1段階変更されること及び設定キー挿入部68aをOFF操作することで設定値更新処理が終了されることが報知される構成としてもよい。これにより、設定値の更新作業を行い易くなる。なお、図柄表示装置41の表示制御及びスピーカ部54の音出力制御は音声発光制御装置81にて行われるため、設定確認用処理又は設定値更新処理が開始される場合にはそれに対応するコマンドが主側CPU63から送信され、設定確認用処理又は設定値更新処理が終了される場合にはそれに対応するコマンドが主側CPU63から送信されるようにする必要がある。
(60)上記各実施形態において第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が、初期チェック期間が経過した場合に終了されるのではなく、当該チェック用表示を終了させるための操作が行われるまでは当該チェック用表示が継続される構成としてもよい。当該終了させるための操作としては、例えば設定確認用処理及び設定値更新処理のいずれかが実行されているか否かに関係なくリセットボタン68cが操作されることとしてもよく、リセットボタン68c以外の操作部が操作されることとしてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値又は設定値を確認するタイミングとなるまで第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示が継続されることとなるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認した後にベース値又は設定値を確認することが可能となる。また、操作部の操作に基づきチェック用表示が終了されるため、所望のタイミングでチェック用表示を終了させることが可能となる。
(61)上記各実施形態において動作電力の供給が開始された場合かどうかに関係なく更新ボタン68bやリセットボタン68cといった所定の操作部が操作された場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、ベース値又は設定値を確認する場合における所望のタイミングでチェック用表示を開始させることが可能となる。また、当該構成において所定期間(例えば5秒)が経過した場合にチェック用表示が終了される構成としてもよく、チェック用表示を開始させるために操作された上記所定の操作部又はそれとは別の操作部が操作された場合にチェック用表示が終了される構成としてもよい。
(62)上記各実施形態において更新ボタン68bといったリセットボタン68c以外の特定の操作部が操作された状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始され、当該特定の操作部が操作されることなく主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはチェック用表示が開始されない構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始されたことを契機としてチェック用表示が行われる構成において、遊技ホールの管理者の操作によりチェック用表示を開始させるか否かを選択することが可能となる。
(63)上記各実施形態において遊技機本体12が開放状態であるか否かに関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示されるのではなく、遊技機本体12が開放状態となっていることが本体開放センサ96の検知結果に基づき特定されている場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成としてもよい。この場合、遊技機本体12が開放状態となった場合にはまず第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始され、その後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成としてもよい。これにより、ベース値を確認する場合にはその前に第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。また、当該構成において所定期間(例えば5秒)が経過した場合にチェック用表示が終了される構成としてもよく、チェック用表示を開始させるために操作された上記所定の操作部又はそれとは別の操作部が操作された場合にチェック用表示が終了される構成としてもよい。
(64)上記各実施形態において設定確認用処理が実行される条件を満たした状態でメイン処理が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定確認用処理が実行される条件を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の確認が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
(65)上記各実施形態において設定値更新処理が実行される条件を満たした状態でメイン処理が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定値更新処理が実行される条件を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の更新が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
(66)上記各実施形態において設定確認用処理が実行される条件及び設定値更新処理が実行される条件のいずれかを満たした状態でメイン処理が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定確認用処理が実行される条件及び設定値更新処理が実行される条件の両方を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の確認又は設定値の更新が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
(67)上記各実施形態においてチェック用表示では第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が発光状態に維持されるのではなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が点滅状態とされる構成としてもよい。また、チェック用表示では、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて各表示用セグメント321〜324が1個ずつ又は一部の複数個ずつ順次発光状態となり、初期チェック期間の範囲内で各表示用セグメント321〜324が少なくとも1回は発光状態となる構成としてもよい。
(68)上記各実施形態において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせる処理が特定制御に対応する処理として実行されるのではなく、非特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。
(69)上記各実施形態において第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が主側CPU63により行われるのではなく、専用の制御手段により行われる構成としてもよく、音声発光制御装置81により行われる構成としてもよく、表示制御装置82により行われる構成としてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値を表示する場合には報知対象となるベース値が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなり、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値を表示する場合には報知対象となる設定値が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなる。また、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理が実行される場合には当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始されるように、チェック用表示の開始に対応する情報が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなる。
(70)上記各実施形態において停電フラグに「1」がセットされていない又はチェックサムが一致しないことにより遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止される場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示と同様に各表示用セグメント321〜324が発光状態となる構成としてもよく、各表示用セグメント321〜324が点滅状態となる構成としてもよい。
(71)上記各実施形態において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合だけではなく、動作電力の供給開始時の処理が終了した後において設定変更契機が発生した場合には設定値更新処理が実行される構成としてもよい。これにより、設定値更新処理の開始に際してパチンコ機10の電源のOFF操作及びON操作を必要としないようにすることが可能となる。
(72)上記各実施形態において「設定変更操作」と「設定確認操作」とが逆の関係である構成としてもよい。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aがON操作されている場合に「設定確認操作」が行われていると特定され、リセットボタン68cが押圧操作されていなくて設定キー挿入部68aがON操作されている場合に「設定変更操作」が行われていると特定される構成としてもよい。また、「設定変更操作」と「設定確認操作」とで操作が一切重複していない構成としてもよい。
(73)上記各実施形態においてリセットボタン68cが押圧操作されている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたことに基づいて設定値更新処理が開始されるとともに、設定値更新処理においてはリセットボタン68cが押圧操作される度に選択対象の設定値が変更される構成とするのではなく、設定値更新処理を開始させるために操作される操作部と設定値更新処理において選択対象の設定値を変更させるために操作される操作部とが一致していない構成としてもよい。
(74)上記第49〜第81,第88の実施形態では設定値更新処理において設定更新用エリア342の情報を設定参照用エリア341に設定する処理、すなわち使用対象となる設定値を設定する処理を行った後に第2RAMクリア処理を実行する構成としたが、これに限定されることはなく、使用対象となる設定値を設定する処理を行う前に第2RAMクリア処理を実行する構成としてもよい。この場合、設定値更新処理において開始時の初期設定を行う代わりに第2RAMクリア処理を実行する構成としてもよい。
また、設定値更新処理においては開始時の初期設定及び第2RAMクリア処理の両方が実行されないことにより、設定値更新処理にて使用対象となる設定値の設定が行われたとしてもクリア対象エリア371の初期化が実行されない構成としてもよい。当該構成を上記第55〜第63の実施形態に適用した場合、「RAMクリア操作」が行われることで第1RAMクリア処理が実行された場合にはクリア対象エリア371の初期化が実行される一方、設定値更新処理が実行された場合にはクリア対象エリア371の初期化が実行されないことになる。また、上記構成を上記第56の実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われる構成としてもよく、当該初期表示が行われない構成としてもよい。また、上記構成を上記第57〜第58の実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われる構成としてもよく、当該外れ表示が行われない構成としてもよい。また、上記構成を上記第59〜第60の実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われる構成としてもよく、当該外れ表示又は当たり表示が行われない構成としてもよい。また、上記構成を上記第61の実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても特図表示部37aの各発光部及び普図表示部38aの各発光部に対して点灯抽選処理が実行される構成としてもよく、当該点灯抽選処理が実行されない構成としてもよい。また、上記構成を上記第62〜第76の実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても表示開始処理(図206、図208)における初期表示データの抽選処理(ステップSD405、ステップSD410、ステップSD502)が実行される構成としてもよく、当該初期表示データの抽選処理(ステップSD405、ステップSD410、ステップSD502)が実行されない構成としてもよい。
(75)上記第49〜第81,第88の実施形態において特図表示部37aに表示を行わせるための表示データが情報の記憶保持に際して電力の供給を必要とする主側RAM65に記憶される構成に代えて、当該表示データが情報の記憶保持に際して電力の供給が不要であって読み書き両用として利用されるメモリに記憶される構成としてもよい。この場合、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理に際して当該メモリに記憶された表示データが消去されない構成としてもよく、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理に際してクリア対象エリア371が初期化されるとともに上記メモリに記憶された表示データも消去される構成としてもよい。また、当該構成を普図表示部38aに表示を行わせるための表示データに対して適用してもよい。
(76)上記第55〜第76の実施形態において第1作動口33への入賞が発生したことにより取得された特図側の保留情報と第2作動口34への入賞が発生したことにより取得された特図側の保留情報とが区別して記憶されるとともに、第2作動口34側の保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、これとは逆に第1作動口33側の保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、第1作動口33であるか第2作動口34であるかに関係なく取得順序で消化される構成を適用してもよい。また、上記構成において、複数の作動口が上下に並設されているのではなく、第1作動口33と、第2作動口34とが左右に並設された構成としてもよく、これら両作動口が斜めに並設された構成としてもよい。さらにまた、発射操作装置28の操作態様に応じて、第1作動口33への入賞のみ又は第2作動口34への入賞のみを狙えるように、両作動口33,34を離間して配置する構成としてもよい。また、第1作動口33への入賞が発生したことにより取得された保留情報が当否判定の対象となった場合と、第2作動口34への入賞が発生したことにより取得された保留情報が当否判定の対象となった場合とで、遊技者が得られる利益が異なる構成としてもよい。
また、上記構成において、特図表示部37aとして、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第1特図表示部と、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第2特図表示部とを個別に設けてもよい。この場合、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第1特図表示部において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。また、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第2特図表示部において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。
上記のように第1特図表示部及び第2特図表示部が設けられた構成においては、上記第55〜第63の実施形態における動作電力の供給が開始された場合の特図表示部37aの表示内容の構成を第1特図表示部及び第2特図表示部のそれぞれに対して適用してもよく、第1特図表示部及び第2特図表示部のうち一方にのみ適用してもよい。
なお、上記のように第1特図表示部と第2特図表示部とが個別に設けられた構成においては第1特図表示部及び第2特図表示部のうち一方を絵柄の変動表示対象とする遊技回が実行されている場合には他方を絵柄の変動表示対象とする遊技回が実行されない構成としてもよい。また、第1特図表示部を絵柄の変動表示対象とする遊技回と第2特図表示部を絵柄の変動表示対象とする遊技回とが重複して実行され得る構成としてもよい。このように遊技回が重複して実行され得る構成においては第2特図表示部における遊技回の結果として、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への遊技球の入賞期待個数が大当たり結果の場合よりも少なくなる小当たり結果が設定されているとともに、その小当たり結果の当選確率が大当たり結果よりも高く設定されている構成としてもよい。当該構成においては動作電力の供給が停止された場合において特図表示部37aにて大当たり結果及び小当たり結果のいずれかの当たり結果に対応する当たり表示が行われている可能性が高くなる。したがって、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には上記第59の実施形態のように特図用の第1〜第3外れ表示データ及び特図用の第1〜第3当たり表示データのいずれかが選択される構成とすることが好ましい。
(77)上記第55〜第76の実施形態において動作電力の供給が開始された場合における特徴的な表示内容の構成が特図表示部37a及び普図表示部38aの両方に対して適用される構成に限定されることはなく、特図表示部37a及び普図表示部38aのうち一方にのみ適用される構成としてもよい。例えば動作電力の供給が開始された場合における特徴的な表示内容の構成が特図表示部37aに対してのみ適用される構成としてもよく、普図表示部38aに対してのみ適用される構成としてもよい。
(78)上記第55〜第76の実施形態においては主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても表示開始フラグに「1」がセットされるまでは特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始されない構成としたが、これに限定されることはなく、表示開始フラグが不具備となっており、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には特図表示部37a及び普図表示部38aにおける表示が開始される構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されるのであれば、特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて動作電力の供給が停止される直前の表示が開始された後に、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたことに対応する表示に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が切り換わることとなる。
(79)上記第77〜第81の実施形態においては、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期化処理と、当該受信した復帰コマンドに対応する報知の設定処理とを実行する構成としたが、これに限定されることはない。具体的には、音光側CPU353が更新時の復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期化処理及び更新後報知の設定処理のうち一方のみが実行される構成としてもよく、音光側CPU353が確認時の復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期化処理及び確認後報知の設定処理のうち一方のみが実行される構成としてもよく、音光側CPU353がクリア時の復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期化処理及びクリア復帰報知の設定処理のうち一方のみが実行される構成としてもよく、音光側CPU353が通常復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期化処理及び通常復帰報知の設定処理のうち一方のみが実行される構成としてもよい。
(80)上記第88の実施形態においては、音光側CPU353が主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期設定処理と、当該受信した復帰コマンドに対応する報知の設定処理とを実行する構成としたが、これに限定されることはない。具体的には、音光側CPU353が更新時の復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期設定処理及び更新後報知の設定処理のうち一方のみが実行される構成としてもよく、音光側CPU353が確認時の復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期設定処理及び確認後報知の設定処理のうち一方のみが実行される構成としてもよく、音光側CPU353がクリア時の復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期設定処理及びクリア復帰報知の設定処理のうち一方のみが実行される構成としてもよく、音光側CPU353が通常復帰コマンドを受信したことに基づいて音光側RAM初期設定処理及び通常復帰報知の設定処理のうち一方のみが実行される構成としてもよい。
(81)上記第82の実施形態において主側CPU63への動作電力の供給開始時に過去のベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)に収まっているか否かを判定する異常判定を行い、当該異常判定において過去のベース値がベース正常範囲から外れていると判定した場合には当該ベース値に対応する代表値データをデータ表示器DI等の外部装置に外部出力する構成としてもよい。また、上記第83の実施形態において主側CPU63への動作電力の供給開始時に過去のベース値がベース正常範囲(0.30〜0.40)に収まっているか否かを判定する異常判定を行い、当該異常判定において過去のベース値がベース正常範囲から外れていると判定した場合には当該ベース値に対応する加工代表値データをデータ表示器DI等の外部装置に外部出力する構成としてもよい。過去のベース値に対応する代表値データ又は加工代表値データを外部出力することにより、ベース値の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
(82)上記第84〜第87の実施形態では、主側CPU63への動作電力の供給開始時に過去のベース値がベース正常範囲(0.35〜0.40)から外れている場合に対応するベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力する構成としたが、これに限定されることはなく、主側CPU63への動作電力の供給開始後、所定の時間間隔(例えば4時間間隔)で第1履歴エリア312〜第3履歴エリア314における過去のベース値がベース正常範囲に収まっているか否かを判定する異常判定を実行し、当該異常判定において過去のいずれかのベース値がベース正常範囲から外れている場合には、対応するベース値異常信号を異常報知器EIに外部出力する構成としてもよい。所定の時間間隔で行われる異常判定において過去のいずれかのベース値が異常であった場合、上記第84の実施形態ではベース値異常信号を外部出力し、上記第85の実施形態では上側ベース値異常信号又は下側ベース値異常信号を外部出力し、上記第86の実施形態では上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号、又は下側第2ベース値異常信号を外部出力し、上記第87の実施形態では共通ベース値異常信号と、上側ベース値異常信号又は下側ベース値異常信号とを外部出力する。これにより、ベース値の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
(83)上記第84〜第87の実施形態では、ベース値異常信号を外部出力する構成に加えて又は代えて、パチンコ機10においてベース値の異常を報知するベース値異常報知を行う構成としてもよい。具体的には、上記第84の実施形態ではベース値異常フラグ565に「1」がセットされていることに基づいてベース値の異常を報知する発光態様で発光するように表示発光部53の発光制御を行う。これにより、パチンコ機10においてもベース値の異常の有無を容易に把握可能とすることができる。また、上記第85の実施形態及び上記第87の実施形態では上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされていることに基づいてベース値がベース正常範囲の上側閾値を上回っている異常状態を報知する発光態様で発光するように表示発光部53の発光制御を行うとともに、下側ベース値異常フラグ568に「1」がセットされていることに基づいてベース値がベース正常範囲の下側閾値を下回っている異常状態を報知する発光態様で発光するように表示発光部53の発光制御を行う。上記第86の実施形態では上側ベース値異常フラグ567に「1」がセットされていることに基づいてベース値がベース正常範囲の上側閾値を上回っている異常状態を報知する発光態様で発光するように表示発光部53の発光制御を行う。また、下側第1ベース値異常フラグ571に「1」がセットされていることに基づいてベース値がベース正常範囲の下側第1閾値を下回っている異常状態を報知する発光態様で発光するように表示発光部53の発光制御を行うとともに、下側第2ベース値異常フラグ572に「1」がセットされていることに基づいてベース値がベース正常範囲の下側第2閾値を下回っている異常状態を報知する発光態様で発光するように表示発光部53の発光制御を行う。これにより、パチンコ機10においてもベース値の異常の有無、及び異常の種類を容易に把握可能とすることができる。
(84)上記第1〜第14の実施形態において表示出力処理(図30)のS1404にて通常時の第1〜第8パラメータを算出し、ステップS1407にて開閉実行モード時にの第11〜第18パラメータを算出し、ステップS1410にて高頻度サポートモード時の第21〜第26パラメータを算出する構成に代えて、出玉率を算出する構成としてもよい。上記第89の実施形態において既に説明したとおり、出玉率は、全遊技状態における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数に対する遊技球の合計払出個数の割合である。出玉率を算出する構成とすることにより、遊技状態毎のパラメータを算出する構成と比較して、算出するパラメータの数を抑えながら、全遊技状態において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数に対する遊技球の合計払出個数の割合についての異常を把握可能とすることができる。
(85)上記第35〜第38,第42〜第100の実施形態において通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値を利用してベース値を演算する構成に代えて、出玉率を算出する構成としてもよい。具体的には、非特定制御用のワークエリア223には、通常用カウンタエリア231に代えて、上記第89の実施形態における入球個数カウンタエリア596(図322)が設けられている。上記第89の実施形態において既に説明したとおり、出玉率は、全遊技状態における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数に対する遊技球の合計払出個数の割合である。主側CPU63は、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値を利用して出玉率を算出する。出玉率を算出する構成とすることにより、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況だけでなく、開閉実行モードである状況及び高頻度サポートモードである状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数に対する遊技球の合計払出個数の割合の異常を把握可能とすることができる。
(86)上記第89〜第92の実施形態において主側CPU63にて算出された直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、及び第2算出期間における出玉率を報知するための表示が行われない構成としてもよい。これらの出玉率の情報は、主側CPU63にて算出された後に非特定制御用のワークエリア223に記憶されて把握可能となる。これらの出玉率を報知するための表示が行われない構成とすることにより、上記第89〜第91の実施形態では、報知用表示装置591〜595の数を低減することができる。
(87)上記第89〜第91の実施形態において第1〜第5報知用表示装置591〜595にて直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、及び第2算出期間における出玉率の表示が行われる構成に代えて、これらの出玉率がホールコンピュータ等の外部装置に出力される構成としてもよい。また、上記第92の実施形態において第1,第3〜第5報知用表示装置591,593〜595にて第1算出期間における出玉率及び第2算出期間における出玉率の表示が行われる構成に代えて、これらの出玉率がホールコンピュータ等の外部装置に出力される構成としてもよい。遊技ホールにおいて、パチンコ機10が設置されている場所まで移動することなく外部装置にて各種出玉率を確認可能とすることにより、遊技ホールの管理者による出玉率についての監視負担を軽減することができる。また、報知用表示装置591〜595にて各種出玉率の表示が行われない構成とすることにより、上記第89〜第91の実施形態では、報知用表示装置591〜595の数を低減することができる。
(88)上記第89〜第91の実施形態において第1〜第5報知用表示装置591〜595にて各種出玉率(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、及び第2算出期間における出玉率)の表示に加えて、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合であるベース値の表示が行われる構成としてもよい。具体的には、非特定制御用のワークエリア223には、入球個数カウンタエリア596に加えて、上記第15の実施形態における通常用カウンタエリア231が設けられている。上記第15の実施形態において既に説明したとおり、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。ベース値は、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eに記憶されている値に基づいて算出される。
大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合の異常が発生している状況においても、全遊技状態における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)に収まっている状況が発生し得る。これに対して、第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示に基づいて各種出玉率に加えてベース値を把握可能とすることにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595の表示に基づいて、各種出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)に収まっている状況において発生したベース値の異常も把握可能とすることができる。
(89)上記第89〜第91の実施形態において直近の単位算出期間における出玉率が第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象となる構成としてもよい。上記第89の実施形態では、第1管理バッファ601に単位算出期間における出玉率データが1個以上格納されている状況となった場合に第1管理バッファ601において直近の単位算出期間における出玉率データが格納されている記憶エリア601a〜601dが第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象となる。主側CPU63は、第1書き込みポインタ603の値を1減算して得られる値に対応する記憶エリア601a〜601dを表示対象として特定する。第1書き込みポインタ603の値を1減算して得られる値が「0」を下回る場合、主側CPU63は第1書き込みポインタ603の最大値である「3」に対応する第3記憶エリア601dを表示対象として特定する。上記第90の実施形態では、共通管理バッファ616に単位算出期間における出玉率データが1個以上格納されている状況となった場合に共通管理バッファ616において直近の単位算出期間における出玉率データが格納されている記憶エリア616a〜616jが第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象となる。主側CPU63は、共通書き込みポインタ617の値を1減算して得られる値に対応する記憶エリア616a〜616jを表示対象として特定する。共通書き込みポインタ617の値を1減算して得られる値が「0」を下回る場合、主側CPU63は共通書き込みポインタ617の最大値である「9」に対応する第9記憶エリア616jを表示対象として特定する。上記第91の実施形態では、共通管理カウンタエリア621に単位算出期間における出玉率データが1個以上格納されている状況となった場合に第0出玉率カウンタ621aが第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象となる。第1〜第5報知用表示装置591〜595にて直近の単位算出期間における出玉率を確認可能とすることにより、第1算出期間よりも短い単位算出期間における出玉率の異常の有無、及び当該異常の程度を把握可能とすることができる。これにより、出玉率の異常が発生した場合に早期に当該異常を把握可能とすることができる。
また、上記(89)の構成に加えて、1回前の単位算出期間における出玉率及び2回前の単位算出期間における出玉率が第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象となる構成としてもよい。上記第89の実施形態では、第1管理バッファ601に単位算出期間における出玉率データが3個以上格納されている状況となった場合に第1管理バッファ601において直近の単位算出期間における出玉率データ、1回前の単位算出期間における出玉率データ、及び2回前の単位算出期間における出玉率データが格納されている記憶エリア601a〜601dが第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象となる。主側CPU63は、第1書き込みポインタ603の値を1減算して得られる値に対応する記憶エリア601a〜601dと、第1書き込みポインタ603の値をさらに1減算して得られる値に対応する記憶エリア601a〜601dと、第1書き込みポインタ603の値をさらに1減算して得られる値に対応する記憶エリア601a〜601dとを表示対象として特定する。第1書き込みポインタ603の値を1減算して得られる値が「0」を下回る場合、主側CPU63は第1書き込みポインタ603の最大値である「3」に対応する第3記憶エリア601dを表示対象として特定する。上記第90の実施形態では、共通管理バッファ616に単位算出期間における出玉率データが3個以上格納されている状況となった場合に共通管理バッファ616において直近の単位算出期間における出玉率データ、1回前の単位算出期間における出玉率データ、及び2回前の単位算出期間における出玉率データが格納されている記憶エリア616a〜616jが第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象となる。主側CPU63は、共通書き込みポインタ617の値を1減算して得られる値に対応する記憶エリア616a〜616jと、共通書き込みポインタ617の値をさらに1減算して得られる値に対応する記憶エリア616a〜616jと、共通書き込みポインタ617の値をさらに1減算して得られる値に対応する記憶エリア616a〜616jとを表示対象として特定する。共通書き込みポインタ617の値を1減算して得られる値が「0」を下回る場合、主側CPU63は共通書き込みポインタ617の最大値である「9」に対応する第9記憶エリア616jを表示対象として特定する。上記第91の実施形態では、共通管理カウンタエリア621に単位算出期間における出玉率データが3個以上格納されている状況となった場合に第0〜第2出玉率カウンタ621a〜621cが第1〜第5報知用表示装置591〜595における表示対象となる。第1〜第5報知用表示装置591〜595にて1回前の単位算出期間における出玉率、及び2回前の単位算出期間における出玉率を把握可能とすることにより、単位算出期間における出玉率の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。また、単位算出期間における出玉率の確認頻度を低減可能として、遊技ホールの管理者による出玉率についての監視負担を軽減することができる。
(90)上記第89〜第92の実施形態において第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)から外れる異常が発生した場合、及び第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)から外れる異常が発生した場合に、当該異常を報知する信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する構成としてもよい。ホールコンピュータ等の外部装置にて第1算出期間における出玉率の異常及び第2算出期間における出玉率の異常を把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者による出玉率についての監視負担を軽減することができる。
また、上記(90)の構成において、単位算出期間における出玉率の正常な範囲である単位正常範囲として34%〜220%の数値範囲が設定されており、単位算出期間における出玉率の異常が発生していることを1つの条件として出玉率の異常を報知する信号がホールコンピュータ等の外部装置に対して出力される構成としてもよい。具体的には、第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)から外れる異常が発生した場合、及び第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)から外れる異常が発生した場合に、さらに直近の単位算出期間における出玉率の異常が発生していることを条件として当該異常を報知する信号が外部出力される。これにより、出玉率の異常が現在も発生しており、迅速な対応が必要である場合にのみ出玉率の異常を報知する信号の外部出力が行われる構成とすることができる。これにより、出玉率の異常を報知する信号が外部出力される頻度を低減しつつ、迅速な対応が必要な場合をホールコンピュータ等の外部装置において把握可能とすることができる。
(91)上記第89〜第91の実施形態において直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)の下限(41%)を下回る異常、第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)の下限(41%)を下回る異常、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)の下限(51%)を下回る異常、又は第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)の下限(51%)を下回る異常が発生した場合に、これらの異常を報知する信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する構成としてもよい。また、上記第92の実施形態において第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)の下限(41%)を下回る異常、又は第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)の下限(51%)を下回る異常が発生した場合に、これらの異常を報知する信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する構成としてもよい。ホールコンピュータ等の外部装置にて出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)の下限を下回る異常を把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者による出玉率についての監視負担を軽減することができる。また、遊技ホールの管理者に対して、パチンコ機10の遊技盤24に稙設されている釘24bの状態等を調整するメンテナンスを行う契機を与えることができる。
(92)上記第89〜第91の実施形態において直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲(149%〜149%)の上限(149%)を上回る異常、第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(149%〜149%)の上限(149%)を上回る異常、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲(133%〜133%)の上限(133%)を上回る異常、又は第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(133%〜133%)の上限(133%)を上回る異常が発生した場合に、これらの異常を報知する信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する構成としてもよい。また、上記第92の実施形態において第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(149%〜149%)の上限(149%)を上回る異常、又は第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(133%〜133%)の上限(133%)を上回る異常が発生した場合に、これらの異常を報知する信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する構成としてもよい。ホールコンピュータ等の外部装置にて出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)の上限を上回る異常を把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者による出玉率についての監視負担を軽減することができる。また、遊技ホールの管理者に対して、遊技球の合計払出個数を不正に高めるような行為の有無を確認する契機を与えることができる。
(93)上記第89〜第92の実施形態において各種出玉率(上記第89〜第91の実施形態では直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、又は第2算出期間における出玉率、上記第92の実施形態では第1算出期間における出玉率、又は第2算出期間における出玉率)が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)の上限を上回る異常が発生した場合にホールコンピュータ等の外部装置に対して上側出玉率異常信号が出力されるとともに、各種出玉率が正常範囲(第1正常範囲又は第2正常範囲)の下限を下回る異常が発生した場合にホールコンピュータ等の外部装置に対して下側出玉率異常信号が出力される構成としてもよい。本構成において、上側出玉率異常信号及び下側出玉率異常信号は外部装置にて識別可能な態様で出力される。これにより、外部装置において、各種出玉率の異常の有無だけでなく異常の種類まで把握可能とすることができる。
(94)上記第89〜第91の実施形態において直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)から外れる異常、第1算出期間における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)から外れる異常、直近10回分の単位算出期間における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)から外れる異常、又は第2算出期間における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)から外れる異常が発生した場合に、これらの異常を報知する異常信号がホールコンピュータ等の外部装置に対して出力される構成としてもよい。これにより、外部装置においてこれらの異常の全てを把握可能とすることができる。また、上記第92の実施形態において第1算出期間における出玉率が第1正常範囲から外れる異常、又は第2算出期間における出玉率が第2正常範囲から外れる異常が発生した場合に、これらの異常を報知する異常信号がホールコンピュータ等の外部装置に対して出力される構成としてもよい。これにより、外部装置においてこれらの異常の両方を把握可能とすることができる。
(95)上記第89〜第91の実施形態において直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲(41%〜149%)から外れる異常と、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲(51%〜133%)から外れる異常との両方が発生したことを条件として出玉率の異常を報知する異常信号がホールコンピュータ等の外部装置に出力される構成としてもよい。具体的には、非特定制御用のワークエリア223には、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲から外れている状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とする4回分出玉率異常フラグと、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲から外れている状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とする10回分出玉率異常フラグとが設けられている。主側CPU63は、4回分出玉率異常フラグ及び10回分出玉率異常フラグの両方に「1」がセットされている状態となったことを条件として異常信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する。このように、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が第1正常範囲から外れる異常と、直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が第2正常範囲から外れる異常との両方が発生したことを条件として異常信号が外部出力される構成とすることにより、外部装置にて異常信号を確認した場合に出玉率の異常の程度が深刻であることを把握可能として、迅速な対応を促すことができる。
また、上記第92の実施形態において第1算出期間における出玉率が第1正常範囲から外れる異常と、第2算出期間における出玉率が第2正常範囲から外れる異常との両方が発生したことを条件として出玉率の異常を報知する異常信号がホールコンピュータ等の外部装置に出力される構成としてもよい。具体的には、非特定制御用のワークエリア223には、第1算出期間における出玉率が第1正常範囲から外れている状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とする第1出玉率異常フラグと、第2算出期間における出玉率が第2正常範囲から外れている状態が発生したことを主側CPU63にて把握可能とする第2出玉率フラグとが設けられている。主側CPU63は、第1出玉率異常フラグ及び第2出玉率異常フラグの両方に「1」がセットされている状態となったことを条件として異常信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する。このように、第1算出期間における出玉率が第1正常範囲から外れる異常と、第2算出期間における出玉率が第2正常範囲から外れる異常との両方が発生したことを条件として異常信号が外部出力される構成とすることにより、外部装置にて異常信号を確認した場合に出玉率の異常の程度が深刻であることを把握可能として、迅速な対応を促すことができる。
(96)上記第89〜第92の実施形態において単位算出期間における出玉率データが複数記憶される構成に代えて、単位算出期間における最終的な遊技球の合計払出個数の情報が複数記憶される構成としてもよい。具体的には、チェック処理(図325)のステップSL110における合計排出個数の演算処理では、上記第89の実施形態において既に説明したとおり、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値の合計値を算出することにより、全遊技状態において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(合計排出個数)を算出する。その後、当該算出した合計排出個数が単位基準個数である6000個以上の個数である場合、すなわち単位算出期間が終了した場合に今回終了した単位算出期間における最終的な合計払出個数を算出する。入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値をK101〜K105とした場合、単位算出期間における最終的な遊技球の合計払出個数は、単位算出期間の終了時に入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eに記憶されている値を利用して、以下の式で算出される。
・遊技球の合計払出個数:K101×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K102×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K103×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K104×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」。
その後、上記の式で算出した単位算出期間における最終的な合計払出個数の情報(以下、単位算出期間における合計払出個数データともいう。)を記憶する。上記第89,第92の実施形態では、当該単位算出期間における合計払出個数データを、第1書き込みポインタ603の値に対応する第1管理バッファ601のいずれかの記憶エリア601a〜601dと、第2書き込みポインタ604の値に対応する第2管理バッファ602のいずれかの記憶エリア602a〜602jとに記憶する。出玉率記憶処理(図326)のステップSL208における第1出玉率演算処理では、演算エリア598を「0」クリアした後、第1管理バッファ601の第0記憶エリア601aに記憶されている単位算出期間における合計払出個数データを当該演算エリア598にセットする。その後、演算エリア598の値に対して、第1管理バッファ601の第1〜第3記憶エリア601b〜601dに記憶されている3回分の各単位算出期間における3個の合計払出個数を加算する。これにより、演算エリア598に直近4回分の単位算出期間全体における合計払出個数(直近4回分の各単位算出期間における4個の合計払出個数の合計値)がセットされている状態となる。その後、演算エリア598の値を「240」で除算する。これにより、直近4回分の単位算出期間全体における合計払出個数を単位基準個数(具体的には6000個)の4倍である「24000」で除算して100倍して得られる直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が演算エリア598に記憶されている状態となる。その後、当該算出した直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データを第1単位更新エリア606aに格納する。また、出玉率記憶処理(図326)のステップSL220における第2出玉率演算処理では、演算エリア598を「0」クリアした後、第2管理バッファ602の第0記憶エリア602aに記憶されている単位算出期間における合計払出個数データを当該演算エリア598にセットする。その後、演算エリア598の値に対して、第2管理バッファ602の第1〜第9記憶エリア602b〜602jに記憶されている9回分の各単位算出期間における9個の合計払出個数を加算する。これにより、演算エリア598に直近10回分の単位算出期間全体における合計払出個数(直近10回分の各単位算出期間における10個の合計払出個数の合計値)がセットされている状態となる。その後、演算エリア598の値を「600」で除算する。これにより、直近10回分の単位算出期間全体における合計払出個数を単位基準個数(具体的には6000個)の10倍である「60000」で除算して100倍して得られる直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が演算エリア598に記憶されている状態となる。その後、当該算出した直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データを第2単位更新エリア607aに格納する。
上記第90の実施形態では、上記の式で算出した単位算出期間における合計払出個数データを、共通書き込みポインタ617の値に対応する共通管理バッファ616のいずれかの記憶エリア616a〜616jに記憶する。第1出玉率演算処理(図332)では、演算エリア598を「0」クリアする。その後、共通書き込みポインタ617の値を1減算するとともに、減算回数カウンタ619の値を「1」加算する。上記第90の実施形態と同様に、1減算後の共通書き込みポインタ617の値が「0」を下回る場合には共通書き込みポインタ617に最大値である「9」をセットする。その後、1減算後の値に対応する共通管理バッファ616のいずれかの記憶エリア616a〜616jに格納されている単位算出期間における合計払出個数データを演算エリア598にセットする。その後、減算回数カウンタ619の値が「4」となるまで、共通書き込みポインタ617の値を1減算するとともに減算回数カウンタ619の値を1加算し、当該1減算後の共通書き込みポインタ617の値に対応する記憶エリア616a〜616jに格納されている単位算出期間における合計払出個数を演算エリア598に加算する一連の処理を繰り返す。これにより、演算エリア598に直近4回分の単位算出期間全体における合計払出個数(直近4回分の各単位算出期間における4個の合計払出個数の合計値)がセットされている状態となる。その後、演算エリア598の値を「240」で除算する。これにより、直近4回分の単位算出期間全体における合計払出個数を単位基準個数(具体的には6000個)の4倍である「24000」で除算して100倍して得られる直近4回分の単位算出期間全体における出玉率が演算エリア598に記憶されている状態となる。その後、当該算出した直近4回分の単位算出期間全体における出玉率を第1単位更新エリア606aに格納する。出玉率記憶処理(図331)のステップSL518における第2出玉率演算処理では、演算エリア598を「0」クリアした後、共通管理バッファ616の第0記憶エリア616aに記憶されている単位算出期間における合計払出個数データを演算エリア598にセットする。その後、演算エリア598の値に対して、共通管理バッファ616の第1〜第9記憶エリア616b〜616jに記憶されている9回分の各単位算出期間における9個の合計払出個数を加算する。これにより、演算エリア598に直近10回分の単位算出期間全体における合計払出個数(直近10回分の各単位算出期間における10個の合計払出個数の合計値)がセットされている状態となる。その後、演算エリア598の値を「600」で除算する。これにより、直近10回分の単位算出期間全体における合計払出個数を単位基準個数(具体的には6000個)の10倍である「60000」で除算して100倍して得られる直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が演算エリア598に記憶されている状態となる。その後、当該算出した直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データを第2単位更新エリア607aに格納する。
上記第91の実施形態では、出玉率記憶処理(図334)のステップSL701にて共通管理カウンタエリア621のデータシフト処理を実行した後に、上記の式で算出した単位算出期間における合計払出個数データを共通管理カウンタエリア621の第0出玉率カウンタ621aに格納する。出玉率記憶処理(図334)のステップSL708における第1出玉率演算処理では、演算エリア598を「0」クリアした後、共通管理カウンタエリア621の第0出玉率カウンタ621aに記憶されている単位算出期間における合計払出個数データを当該演算エリア598にセットする。その後、演算エリア598の値に対して、共通管理カウンタエリア621の第1〜第3出玉率カウンタ621b〜612dに記憶されている3回分の各単位算出期間における3個の合計払出個数を加算する。これにより、直近4回分の単位算出期間全体における合計払出個数を単位基準個数(具体的には6000個)の4倍である「24000」で除算して100倍して得られる直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データが演算エリア598に記憶されている状態となる。その後、当該算出した直近4回分の単位算出期間全体における出玉率データを第1単位更新エリア606aに格納する。出玉率記憶処理(図334)のステップSL716における第2出玉率演算処理では、演算エリア598を「0」クリアした後、共通管理カウンタエリア621の第0出玉率カウンタ621aに記憶されている単位算出期間における合計払出個数データを当該演算エリア598にセットする。その後、演算エリア598の値に対して、共通管理カウンタエリア621の第1〜第9出玉率カウンタ621b〜612jに記憶されている9回分の各単位算出期間における9個の合計払出個数を加算する。これにより、演算エリア598に直近10回分の単位算出期間全体における合計払出個数(直近10回分の各単位算出期間における10個の合計払出個数の合計値)がセットされている状態となる。その後、演算エリア598の値を「600」で除算する。これにより、直近10回分の単位算出期間全体における合計払出個数を単位基準個数(具体的には6000個)の10倍である「60000」で除算して100倍して得られる直近10回分の単位算出期間全体における出玉率が演算エリア598に記憶されている状態となる。その後、当該算出した直近10回分の単位算出期間全体における出玉率データを第2単位更新エリア607aに格納する。
このように、単位算出期間における出玉率データに代えて、単位算出期間における合計払出個数データを複数記憶し、複数の各単位算出期間における複数の合計払出個数データに基づいて直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、及び直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出する構成とすることにより、単位算出期間が終了する度に記憶しておくための単位算出期間における出玉率を算出する処理を省略することが可能となる。また、直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、及び直近10回分の単位算出期間全体における出玉率を算出する過程で行われる除算の回数を1回として、これらの出玉率の算出精度を高めることができる。
(97)上記第89〜第92の実施形態において第1〜第5報知用表示装置591〜595にて各種出玉率が「0.00」〜「9.99」の範囲で小数点第2位までの数値情報として表示される構成としてもよい。当該構成において、各種出玉率は、全遊技状態における遊技球の合計払出個数をパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数で除算することにより「0.00」〜「9.99」の範囲で3桁の数値情報として算出される。第3報知用表示装置は、上記第89の実施形態における第1報知用表示装置591と同様に、8個の表示用セグメントを有している。第3報知用表示装置における8個の表示用セグメントのうち7個の表示用セグメントは同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。一方、1個の表示用セグメントは円形状の発光領域となっており、「8」の字状に配列されている7個の表示用セグメントに対して右下の位置に設けられている。これにより、第3報知用表示装置にて1桁の数字に加えて小数点を表示可能となっている。第3報知用表示装置にて出玉率の一の位の数字と小数点との表示が行われ、第4報知用表示装置594にて出玉率の小数点第1位の数字の表示が行われ、第5報知用表示装置595にて出玉率の小数点第2位の数字の表示が行われる。当該構成としても、第3〜第5報知用表示装置593〜595の表示に基づいて3桁の出玉率を把握可能とすることができる。
(98)上記第89〜第91の実施形態において、第1報知用表示装置591にて第1表示対象エリア606の各種エリア606a〜606d及び第2表示対象エリア607の各種エリア607a〜607dのうちいずれの出玉率を報知している状況であるのかを示す表示が行われるとともに、第2報知用表示装置592にて第1〜第5報知用表示装置591〜595において第1表示対象エリア606に格納されている出玉率を報知している状況であることを示す表示、及び第2表示対象エリア607に格納されている出玉率を報知している状況であることを示す表示が行われる構成としてもよい。具体的には、第1単位更新エリア606aの出玉率が報知されている状況において第1,第2報知用表示装置591,592にて「0d」の表示が行われるとともに、第2単位更新エリア607aの出玉率が報知されている状況において第1,第2報知用表示装置591,592にて「0d.」の表示が行われる。第1算出期間の直近エリア606bの出玉率が報知されている状況において第1,第2報知用表示装置591,592にて「1d」の表示が行われるとともに、第2算出期間の直近エリア607bの出玉率が報知されている状況において第1,第2報知用表示装置591,592にて「1d.」の表示が行われる。第1算出期間の第1履歴エリア606cの出玉率が報知されている状況において第1,第2報知用表示装置591,592にて「2d」の表示が行われるとともに、第2算出期間の第1履歴エリア607cの出玉率が報知されている状況において第1,第2報知用表示装置591,592にて「2d.」の表示が行われる。第1算出期間の第2履歴エリア606dの出玉率が報知されている状況において第1,第2報知用表示装置591,592にて「3d」の表示が行われるとともに、第2算出期間の第2履歴エリア607dの出玉率が報知されている状況において第1,第2報知用表示装置591,592にて「3d.」の表示が行われる。このように、第2報知用表示装置592にて「d」又は「d.」の表示が行われる構成とすることにより、第1報知用表示装置591にて「0」〜「3」の数字の表示が行われたとしても、当該数字の表示が第3〜第5報知用表示装置593〜595における3つの数字の表示と連続することを避けることができる。これにより、第1〜第5報知用表示装置591〜595における各種出玉率の表示を分かり易いものとして、出玉率の誤認が生じる可能性を低減することができる。
(99)上記第89〜第91の実施形態において各種出玉率を算出する構成に代えて、ベース値を算出する構成としてもよい。具体的には、非特定制御用のワークエリア223には入球個数カウンタエリア596(図322)に代えて、上記第35の実施形態と同様に、通常用カウンタエリア231(図72)が設けられている。上記第35の実施形態において既に説明したとおり、ベース値は、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合である。非特定制御用のワークエリア223には、現状出玉率エリア599に代えて現状ベース値エリアが設けられている。チェック処理(図325)が実行される度に通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eに格納されている値を利用して現状のベース値が算出され、当該算出された現状のベース値が現状ベース値エリアに格納される。本構成では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がベース用単位基準個数である6000個に達した場合に単位算出期間が終了する。単位算出期間が終了した場合、現状ベース値エリアには今回終了した単位算出期間における最終的なベース値の情報(以下、単位算出期間におけるベース値データともいう。)が記憶されている状態となる。
上記第89の実施形態では、単位算出期間が終了した場合、現状ベース値得エリアに記憶されている単位算出期間におけるベース値データが第1書き込みポインタ603の値に対応する第1管理バッファ601のいずれかの記憶エリア601a〜601d、及び第2書き込みポインタ604の値に対応する第2管理バッファ602のいずれかの記憶エリア602a〜602jに格納される。単位算出期間におけるベース値の第1管理バッファ601への書き込みが行われた場合には第1書き込みポインタ603の値が1加算されて更新されるとともに、単位算出期間におけるベース値の第2管理バッファ602への書き込みが行われた場合には第2書き込みポインタ604の値が1加算されて更新される。第1管理バッファ601及び第2管理バッファ602に単位算出期間におけるベース値が格納された場合、主側CPU63は、第1管理バッファ601の4個の記憶エリア601a〜601dに記憶されている4個のベース値の合計値を「4」で除算することにより直近4回分の単位算出期間全体におけるベース値を算出する。そして、当該算出した直近4回分の単位算出期間全体におけるベース値を第1単位更新エリア606aに格納する。また、第1管理バッファ601及び第2管理バッファ602に単位算出期間におけるベース値が格納された場合、主側CPU63は、第2管理バッファ602の10個の記憶エリア602a〜602jに記憶されている10個のベース値の合計値を「10」で除算することにより直近10回分の単位算出期間全体におけるベース値を算出する。そして当該算出した直近10回分の単位算出期間全体におけるベース値を第2単位更新エリア607aに格納する。
上記第90の実施形態では、単位算出期間が終了した場合、現状ベース値エリアに記憶されている単位算出期間におけるベース値データが共通書き込みポインタ617の値に対応する共通管理バッファ616のいずれかの記憶エリア616a〜616jに格納される。単位算出期間におけるベース値の共通管理バッファ616への書き込みが行われた場合には共通書き込みポインタ617の値が1加算されて更新される。共通管理バッファ616に単位算出期間におけるベース値が格納された場合、主側CPU63は、共通書き込みポインタ617の値に基づいて共通管理バッファ616において直近4回分の各単位算出期間における4個のベース値が格納されている記憶エリア616a〜616jを特定する。そして、当該特定した記憶エリア616a〜616jに格納されている4個のベース値の合計値を「4」で除算することにより直近4回分の単位算出期間全体におけるベース値を算出する。そして、当該算出した直近4回分の単位算出期間全体におけるベース値を第1単位更新エリア606aに格納する。また、共通管理バッファ616に単位算出期間におけるベース値が格納された場合、主側CPU63は、共通管理バッファ616の10個の記憶エリア616a〜616jに記憶されている10個のベース値の合計値を「10」で除算することにより直近10回分の単位算出期間全体におけるベース値を算出する。そして当該算出した直近10回分の単位算出期間全体におけるベース値を第2単位更新エリア607aに格納する。
上記第91の実施形態では、第0〜第9出玉率カウンタ621a〜621jに代えて、第0〜第9ベース値カウンタが設けられている。単位算出期間が終了した場合、共通管理カウンタエリア621のデータシフト処理(出玉率記憶処理(図334)のステップSL701)が実行される。当該データシフト処理では、共通管理カウンタエリア621における第0〜第9ベース値カウンタに記憶された出玉率の情報を、第8ベース値カウンタ→第9ベース値カウンタ、第7ベース値カウンタ→第8ベース値カウンタ、第6ベース値カウンタ→第7ベース値カウンタ、第5ベース値カウンタ→第6ベース値カウンタ、第4ベース値カウンタ→第5ベース値カウンタ、第3ベース値カウンタ→第4ベース値カウンタ、第2ベース値カウンタ→第3ベース値カウンタ、第1ベース値カウンタ→第2ベース値カウンタ、第0ベース値カウンタ→第1ベース値カウンタの順序でシフトする。これにより、9回前の単位算出期間におけるベース値が第9ベース値カウンタに記憶され、8回前の単位算出期間におけるベース値が第8ベース値カウンタに記憶され、7回前の単位算出期間におけるベース値が第7ベース値カウンタに記憶され、6回前の単位算出期間におけるベース値が第6ベース値カウンタに記憶され、5回前の単位算出期間におけるベース値が第5ベース値カウンタに記憶され、4回前の単位算出期間におけるベース値が第4ベース値カウンタに記憶され、3回前の単位算出期間におけるベース値が第3ベース値カウンタに記憶され、2回前の単位算出期間におけるベース値が第2ベース値カウンタに記憶され、1回前の単位算出期間におけるベース値が第1ベース値カウンタに記憶される。また、共通管理カウンタエリア621のデータシフト処理では、第0ベース値カウンタの値が「0」クリアされる。その後、現状ベース値エリアに記憶されている単位算出期間におけるベース値データが共通管理カウンタエリア621の第0ベース値カウンタに格納される。共通管理カウンタエリア621に単位算出期間におけるベース値が格納された場合、主側CPU63は、第0〜第3ベース値カウンタに格納されている4個のベース値の合計値を「4」で除算することにより直近4回分の単位算出期間全体におけるベース値を算出する。そして、当該算出した直近4回分の単位算出期間全体におけるベース値を第1単位更新エリア606aに格納する。共通管理カウンタエリア621に単位算出期間におけるベース値が格納された場合、主側CPU63は、共通管理カウンタエリア621の10個のベース値カウンタに記憶されている10個のベース値の合計値を「10」で除算することにより直近10回分の単位算出期間全体におけるベース値を算出する。そして当該算出した直近10回分の単位算出期間全体におけるベース値を第2単位更新エリア607aに格納する。
(100)上記第93〜第97の実施形態において、第1〜第4報知用表示装置201〜204に合計個数情報を表示させるために操作される操作部は、リセットボタン68cに限定されることはなく、更新ボタン68bであってもよい。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204に直近のベース値が表示されている状況において更新ボタン68bの操作が行われた場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示が行われる構成としてもよい。
(101)上記第93〜第97の実施形態において、第1〜第4報知用表示装置201〜204に直近のベース値が表示されている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示継続期間(具体的に5秒間)に亘って合計個数情報の表示が行われる構成に代えて、リセットボタン68cの押圧操作が開始されてから当該押圧操作が終了するまでの期間に亘って合計個数情報の表示が継続して行われる構成としてもよい。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に格納されているいずれかのベース値の表示が行われている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が開始された場合、当該押圧操作が終了するまで、合計個数エリア631に格納されている合計個数データに対応する合計個数情報の表示データが表示対象設定エリア276に設定される。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、合計個数情報の表示データは、合計個数データにおける万の位の数字に対応する表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、合計個数データにおける千の位の数字に対応する表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データと、合計個数データにおける百の位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、合計個数データにおける十の位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含んでいる。遊技ホールの管理者は、合計個数情報を把握するまでリセットボタン68cの押圧操作を継続するとともに、合計個数情報を把握した段階でリセットボタン68cの押圧操作を終了することにより、任意のタイミングで第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるベース値の表示を再開させることができる。
(102)上記第93〜第97の実施形態において、リセットボタン68cの押圧操作が行われなくても第1〜第4報知用表示装置201〜204に合計個数情報が表示される構成としてもよい。具体的には、設定値の確認及び設定値の更新が行われていない状況において、第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象が現状エリア311のベース値→合計個数情報→第1履歴エリア312のベース値→第2履歴エリア313のベース値→第3履歴エリア314のベース値の順番で更新され、第3履歴エリア314のベース値の表示が終了した後に報知対象が現状エリア311のベース値に戻る構成としてもよく、設定値の確認及び設定値の更新が行われていない状況において、第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象が合計個数情報→現状エリア311のベース値→第1履歴エリア312のベース値→第2履歴エリア313のベース値→第3履歴エリア314のベース値の順番で更新され、第3履歴エリア314のベース値の表示が終了した後に報知対象が合計個数情報に戻る構成としてもよい。これらの構成とすることにより、リセットボタン68cの操作を不要としながら第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報を把握可能とすることができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。現状エリア311における直近のベース値の表示が終了した後に合計個数情報の表示が行われる構成では、直近のベース値を把握した状態で、合計個数情報の表示に基づいて当該直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。また、合計個数情報の表示が終了した後に現状エリア311における直近のベース値の表示が行われる構成では、直近のベース値についての収束の程度を把握した状態で、直近のベース値を把握可能とすることができる。
(103)上記第93〜第97の実施形態において、第1〜第4報知用表示装置201〜204に加えて、合計個数データにおける一の位の数字が表示される第5報知用表示装置が主制御基板61に設けられている構成としてもよい。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、合計個数データは「0」〜「65535」のいずれかの数値を示す2バイトの数値情報である。第1〜第4報知用表示装置201〜204に直近のベース値が表示されている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合、第1報知用表示装置201に合計個数データにおける万の位の数字が表示され、第2報知用表示装置202に合計個数データにおける千の位の数字が表示され、第3報知用表示装置203に合計個数データにおける百の位の数字が表示され、第4報知用表示装置204に合計個数データにおける十の位の数字が表示され、第5報知用表示装置に合計個数データにおける一の位の数字が表示される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204及び第5報知用表示装置の表示に基づいて、合計個数データの全体(5桁の数字)を把握可能とすることができる。
(104)上記第93〜第97の実施形態において、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数データに対応する表示が行われる場合に、第1報知用表示装置201において合計個数データに対応する表示が行われていることを示す表示が行われる構成としてもよい。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数データに対応する表示が行われる場合、第1報知用表示装置201には「s」の文字が表示される。第1〜第4報知用表示装置201〜204において合計個数データに対応する表示以外の表示が行われる場合には第1報知用表示装置201にて「s」の文字が表示されることはない。これにより、第1報知用表示装置201にて「s」の文字が表示されていることを確認することで、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数データに対応する表示が行われていることを把握することが可能となる。本構成では、第1〜第4報知用表示装置201〜204に直近のベース値が表示されている状況においてリセットボタン68cの押圧操作が行われた場合、第1報知用表示装置201に「s」の文字が表示され、第2報知用表示装置202に合計個数データにおける万の位の数字が表示され、第3報知用表示装置203に合計個数データにおける千の位の数字が表示され、第4報知用表示装置204に合計個数データにおける百の位の数字が表示される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数データに対応する表示が行われていることを容易に把握可能としながら、合計個数データにおける上位3桁の数字を把握可能とすることができる。
(105)上記第93〜第97の実施形態において、第1タイマ割込み処理(第93及び第96の実施形態では図338、第94の実施形態では図350、第95の実施形態では図353)及び第2タイマ割込み処理(図346)のいずれかが起動された場合にDI命令等のプログラムが実行されることにより自動的に第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の割込みが禁止される構成としてもよい。当該構成では、第1タイマ割込み処理における最初のステップにて、「EI」として、EI命令により、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるための設定を行う。これにより、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。よって、第1タイマ割込み処理の実行中に第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)が経過した場合に第2タイマ割込み処理を割り込ませて起動させることができる。一方、第2タイマ割込み処理では、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える処理を実行しない。これにより、第2タイマ割込み処理の実行中に第1タイマ割込み処理が割り込んで起動することを防止することができる。上記第33の実施形態において既に説明したとおり、第1〜第5表示回路261〜265は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付く構成である。当該構成において、第2タイマ割込み処理の起動が遅延することを防止するとともに、第2タイマ割込み処理の実行中に第1タイマ割込み処理が割り込んで起動することを防止することにより、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示にちらつきが生じてしまうことを防止することができる。
(106)上記第93〜第97の実施形態において、ベース値の算出期間として2種類の算出期間が存在しており、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて各算出期間における合計個数情報の表示が行われる構成としてもよい。具体的には、ベース値の算出期間として、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が24000個に達する度に一の算出期間が終了して次の算出期間が開始される第1算出期間と、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が60000個に達する度に一の算出期間が終了して次の算出期間が開始される第2算出期間とが存在している。パチンコ機10では1分間に最大で100個の遊技球の発射が行われるため、24000個は4時間における最大の発射個数であるとともに、60000個は10時間における最大の発射個数である。
非特定制御用のワークエリア223には、第1算出期間用の通常用カウンタエリア及び第2算出期間用の通常用カウンタエリアが設けられている。これらの通常用カウンタエリアには、上記第93の実施形態における通常用カウンタエリア231と同様に、通常用の一般入賞カウンタ、通常用の特電入賞カウンタ、通常用の第1作動カウンタ、通常用の第2作動カウンタ及び通常用のアウトカウンタが設けられている。大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合には上記2つの通常用カウンタエリアにおける通常用の一般入賞カウンタの値が1加算され、特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合には上記2つの通常用カウンタエリアにおける通常用の特電入賞カウンタの値が1加算され、第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合には上記2つの通常用カウンタエリアにおける通常用の第1作動カウンタの値が1加算され、第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合には上記2つの通常用カウンタエリアにおける通常用の第2作動カウンタの値が1加算され、アウト口24aに1個の遊技球が入球した場合には上記2つの通常用カウンタエリアにおける通常用のアウトカウンタの値が1加算される。
第1算出期間は、第1算出期間用の通常用カウンタエリアにおける各種エリアの値の合計値が24000個に達した場合に終了する。この場合には、第1算出期間用の通常用カウンタエリアにおける各種エリアの値が「0」クリアされ、次の第1算出期間が開始される。第2算出期間は、第2算出期間用の通常用カウンタエリアにおける各種エリアの値の合計値が60000個に達した場合に終了する。この場合には、第2算出期間用の通常用カウンタエリアにおける各種エリアの値が「0」クリアされ、次の第2算出期間が開始される。
非特定制御用のワークエリア223の演算結果記憶エリア234には、第1算出期間における直近のベース値が格納される第1算出期間の現状エリアと、1回前の第1算出期間における最終的なベース値が格納される第1算出期間の第1履歴エリアと、2回前の第1算出期間における最終的なベース値が格納される第1算出期間の第2履歴エリアと、3回前の第1算出期間における最終的なベース値が格納される第1算出期間の第3履歴エリアと、第2算出期間における直近のベース値が格納される第2算出期間の現状エリアと、1回前の第2算出期間における最終的なベース値が格納される第2算出期間の第1履歴エリアと、2回前の第2算出期間における最終的なベース値が格納される第2算出期間の第2履歴エリアと、3回前の第2算出期間における最終的なベース値が格納される第2算出期間の第3履歴エリアとが設けられている。第1〜第4報知用表示装置201〜204では、ベース値の表示継続期間である5秒が経過する毎に、表示対象が第1算出期間の現状エリア→第1算出期間の第1履歴エリア→第1算出期間の第2履歴エリア→第1算出期間の第3履歴エリア→第2算出期間の現状エリア→第2算出期間の第1履歴エリア→第2算出期間の第2履歴エリア→第2算出期間の第3履歴エリアという予め定められた表示順序に従って切り換えられる。そして、第2算出期間の第3履歴エリアに格納されているベース値の表示が表示継続期間(具体的には5秒)に亘って行われた後、表示対象が第1算出期間の現状エリアに戻る。
非特定制御用のワークエリア223には、第1算出期間の合計個数エリアと、第2算出期間の合計個数エリアとが設けられている。第1算出期間の合計個数エリアは、現状の第1算出期間において、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)を示す数値情報である第1算出期間の合計個数データが格納されるカウンタである。主側CPU63は、第1算出期間用の通常用カウンタエリアにおける各種カウンタの値を合計することにより第1算出期間の合計個数データを算出する。第1算出期間の合計個数データは「0」〜「65535」のいずれかの数値を示す2バイトの数値情報である。第2算出期間の合計個数エリアは、現状の第2算出期間において、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)を示す数値情報である第2算出期間の合計個数データが格納されるカウンタである。主側CPU63は、第2算出期間用の通常用カウンタエリアにおける各種カウンタの値を合計することにより第2算出期間の合計個数データを算出する。第2算出期間の合計個数データは「0」〜「65535」のいずれかの数値を示す2バイトの数値情報である。
主側CPU63は、第1〜第4報知用表示装置201〜204に第1算出期間における直近のベース値が表示されている状況でリセットボタン68cの操作が行われた場合、第1算出期間の合計個数エリアに格納されている第1算出期間の合計個数データに対応する第1算出期間における合計個数情報の表示データを生成し、その第1算出期間における合計個数情報の表示データを非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276にセットする。第1算出期間における合計個数情報の表示データは、第1算出期間の合計個数データにおける万の位の数字に対応する表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、第1算出期間の合計個数データにおける千の位の数字に対応する表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データと、第1算出期間の合計個数データにおける百の位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、第1算出期間の合計個数データにおける十の位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。
第2タイマ割込み処理(図346)にて、表示対象設定エリア276に格納された第1算出期間における合計個数情報の表示データが読み出され、その読み出された第1算出期間における合計個数情報の表示データが第5表示データバッファ275(図120(a))に格納される。第5表示データバッファ275に格納された第1算出期間における合計個数情報の表示データは、表示IC266(図119)に送信され、当該第1算出期間における合計個数情報の表示データが表示IC266から第5表示回路265(図119)に提供されることにより第1〜第4報知用表示装置201〜204(図53)にて第1算出期間における合計個数情報の表示が行われる。第1算出期間における合計個数情報の表示では、第1〜第4報知用表示装置201〜204に第1算出期間の合計個数データにおける上位4桁の数字が表示される。遊技ホールの管理者は、当該表示に基づいて、第1算出期間における直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
主側CPU63は、第1〜第4報知用表示装置201〜204に第2算出期間における直近のベース値が表示されている状況でリセットボタン68cの操作が行われた場合、第2算出期間の合計個数エリアに格納されている第2算出期間の合計個数データに対応する第2算出期間における合計個数情報の表示データを生成し、その第2算出期間における合計個数情報の表示データを非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276にセットする。第2算出期間における合計個数情報の表示データは、第2算出期間の合計個数データにおける万の位の数字に対応する表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、第2算出期間の合計個数データにおける千の位の数字に対応する表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データと、第2算出期間の合計個数データにおける百の位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、第2算出期間の合計個数データにおける十の位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。
第2タイマ割込み処理(図346)にて、表示対象設定エリア276に格納された第2算出期間における合計個数情報の表示データが読み出され、その読み出された第2算出期間における合計個数情報の表示データが第5表示データバッファ275(図120(a))に格納される。第5表示データバッファ275に格納された第2算出期間における合計個数情報の表示データは、表示IC266(図119)に送信され、当該第2算出期間における合計個数情報の表示データが表示IC266から第5表示回路265(図119)に提供されることにより第1〜第4報知用表示装置201〜204(図53)にて第2算出期間における合計個数情報の表示が行われる。第2算出期間における合計個数情報の表示では、第1〜第4報知用表示装置201〜204に第2算出期間の合計個数データにおける上位4桁の数字が表示される。遊技ホールの管理者は、当該表示に基づいて、第2算出期間における直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
上記第35の実施形態において図127(a)〜図127(d)参照しながら既に説明したとおり、第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも8個の表示用セグメント321〜324を有している。8個の表示用セグメント321〜324のうち7個の表示用セグメント321〜324はいずれも同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。一方、1個の表示用セグメント321〜324は円形状の発光領域となっており、「8」の字状に配列されている7個の表示用セグメント321〜324に対して右下の位置に設けられている。第1〜第4報知用表示装置201〜204にて第1算出期間における合計個数情報の表示が行われる場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204において右下の位置に設けられている円形状の発光領域は全て消灯状態となる。例えば、第1算出期間の合計個数データにおける上位4桁の数字が「1230」である場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に「1230」が表示される。一方、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて第2算出期間における合計個数情報の表示が行われる場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204において右下の位置に設けられている円形状の発光領域は全て点灯状態となる。例えば、第2算出期間の合計個数データにおける上位4桁の数字が「1230」である場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に「1.2.3.0.」が表示される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される第1算出期間の合計個数情報と、第2算出期間の合計個数情報との識別を容易なものとすることができる。
(107)上記第93〜第97の実施形態において、第1タイマ割込み処理(図338)の中で通常の入球管理処理(チェック処理(図341)のステップSM204)が実行されるとともに残余処理(図347)の中で集計除算実行処理(図348)が実行される構成に限定されることはなく、第1タイマ割込み処理(図338)の中で集計除算実行処理(図348)が実行されるとともに残余処理(図347)の中で通常の入球管理処理(チェック処理(図341)のステップSM204)が実行される構成としてもよい。本構成において、残余処理では、通常の入球管理処理が実行されることにより、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における各入球部24a,31〜34への入球履歴が通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eに記憶される。特定制御用のワークエリア221には記憶済みフラグが設けられている。記憶済みフラグは、第1タイマ割込み処理の終了後に通常の入球管理処理が既に実行されたことを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。記憶済みフラグには、残余処理において通常の入球管理処理が実行された場合に「1」がセットされる。また、記憶済みフラグは、第1タイマ割込み処理が実行された場合に「0」クリアされる。残余処理では、記憶済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として通常の入球管理処理が実行される。このため、第1タイマ割込み処理が終了してから次の第1タイマ割込み処理が開始されるまでの間に残余処理が複数回実行されても、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における各入球部24a,31〜34への入球の発生回数が重複してカウントされることはない。なお、残余処理は、第1タイマ割込み処理が終了してから次の第1タイマ割込み処理が開始されるまでの間に少なくとも1回は実行される。本構成において第1タイマ割込み処理では、集計除算実行処理(図348)が実行されることにより、ベース値の演算が行われて、当該演算により算出された直近のベース値が現状エリア311に上書きされる。
このように、集計除算実行処理と通常の入球管理処理とが第1タイマ割込み処理と残余処理とに分散されて設定されている構成であることにより、集計除算実行処理及び通常の入球管理処理の両方が第1タイマ割込み処理に設定されている構成と比較して、第1タイマ割込み処理の1処理回の実行期間を短縮することができる。これにより、第1タイマ割込み処理の実行期間が延びたことが原因となって第1タイマ割込み処理が終了してから次の第1タイマ割込み処理が開始されるまでの間に残余処理が1度も実行されない事態を回避することができる。また、集計除算実行処理及び通常の入球管理処理の両方が残余処理に設定されている構成と比較して、残余処理のステップSM801にて第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の発生が禁止されてからステップSM807にて第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の発生が許可されるまでに要する期間を短縮することができる。これにより、残余処理において第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の発生が禁止されている期間が延びたことが原因となって第2タイマ割込み処理が第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)で実行できない事態、及び第1タイマ割込み処理が第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)で実行できない事態を回避することができる。
(108)上記第93〜第97の実施形態において、ベース値についての収束の程度を示す表示(合計個数情報の表示)が行われる構成に代えて、出玉率についての収束の程度を示す表示が行われる構成としてもよい。出玉率とは、全遊技状態におけるパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数に対する合計払出個数の割合である。また、全遊技状態とは、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態と、開閉実行モードである遊技状態と、高頻度サポートモードである遊技状態とである。非特定制御用のワークエリア223には、上記第89の実施形態と同様に、入球個数カウンタエリア596(図322)が設けられている。入球個数カウンタエリア596には、上記第89の実施形態において図322を参照しながら既に説明したとおり、一般入賞カウンタ596a、特電入賞カウンタ596b、第1作動カウンタ596c、第2作動カウンタ596d、及びアウトカウンタ596eが設けられている。入球個数カウンタエリア596における各種カウンタ596a〜596eでは、遊技状態を区別することなく全遊技状態における遊技球の入球個数が計測される。入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。具体的には、上述した全遊技状態において、一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合には一般入賞カウンタ596aの値が1加算され、特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合には特電入賞カウンタ596bの値が1加算され、第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合には第1作動カウンタ596cの値が1加算され、第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合には第2作動カウンタ596dの値が1加算され、アウト口24aに1個の遊技球が入球した場合にはアウトカウンタ596eの値が1加算される。
全遊技状態におけるパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がシフト基準個数である60000個に達する度に、出玉率についての一の算出期間が終了して、次の算出期間が開始される。入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値は、全遊技状態におけるパチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がシフト基準個数である60000個に達した場合に「0」クリアされる。入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値をK101〜K105とした場合に出玉率は以下のものとなる。
・出玉率:遊技球の合計払出個数(K101×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K102×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K103×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K104×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K101+K102+K103+K104+K105)の割合。
非特定制御用のワークエリア223には、上記第93の実施形態における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に代えて、直近の出玉率が格納される出玉率現状エリアと、1回前の算出期間における最終的な出玉率が格納される第1出玉率履歴エリアと、2回前の算出期間における最終的な出玉率が格納される第2出玉率履歴エリアと、3回前の算出期間における最終的な出玉率が格納される第3出玉率履歴エリアとが設けられている。第1〜第4報知用表示装置201〜204では、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、出玉率現状エリア→第1出玉率履歴エリア→第2出玉率履歴エリア→第3出玉率履歴エリアという予め定められた順序で報知対象となる出玉率が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となる出玉率の切り換えが繰り返される。
非特定制御用のワークエリア223には、上記第93の実施形態における合計個数エリア631及び合計払出個数エリア632に代えて、出玉率用合計個数エリア及び出玉率用合計払出個数エリアが設けられている。出玉率用合計個数エリアは、全遊技状態における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を示す数値情報である出玉率用合計個数データが格納されるカウンタである。主側CPU63は、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値を合計することにより出玉率用合計個数データを算出する。出玉率用合計個数データは「0」〜「65535」のいずれかの数値を示す2バイトの数値情報である。
出玉率用合計払出個数エリアは、全遊技状態における遊技球の合計払出個数を示す数値情報である出玉率用合計払出個数情報が格納されるカウンタである。主側CPU63は、入球個数カウンタエリア596の各種カウンタ596a〜596eの値に基づいて出玉率用合計払出個数情報を算出する。出玉率用合計払出個数エリアは、3バイトからなり「256」の3乗から1減算した値を上限とする数値情報を格納可能である。入球個数カウンタエリア596における一般入賞カウンタ596a、特電入賞カウンタ596b、第1作動カウンタ596c及び第2作動カウンタ596dの値をK101〜K104とした場合、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技球の合計払出個数は以下の式で算出される。
・合計払出個数:K101×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K102×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K103×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K104×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」。
主側CPU63は、出玉率用合計払出個数エリアに格納されている出玉率用合計払出個数情報を把握することにより全遊技状態における遊技球の合計払出個数を把握するとともに、出玉率用合計個数エリアに格納されている出玉率用合計個数データを把握することにより全遊技状態における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を把握する。そして、当該把握した出玉率用合計払出個数を当該把握した出玉率用合計個数で除算することにより出玉率を小数点第4位までの数値として算出する。その後、当該算出した出玉率の小数点第4位の数字を四捨五入することにより出玉率を小数点第3位までの数値とする。その後、当該小数点第3位までの出玉率における小数点第3位の数字を四捨五入することにより出玉率を小数点第2位までの数値とする。その後、小数点第2位までの出玉率を出玉率現状エリアに上書きすることにより、出玉率現状エリアに格納されている直近の出玉率を更新する。
本構成では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近の出玉率の表示が行われている状況でリセットボタン68c(図53)の押圧操作が行われた場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に出玉率用合計個数データの上位4桁の数字が表示される出玉率用合計個数情報の表示が行われる。出玉率の現状の算出期間における出玉率用合計個数データを把握可能とすることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される直近の出玉率についての収束の程度を把握可能とすることができる。第1〜第4報知用表示装置201〜204にて出玉率用合計個数情報の表示が行われる場合、第1報知用表示装置201には出玉率用合計個数データにおける万の位の数字が表示され、第2報知用表示装置202には出玉率用合計個数データにおける千の位の数字が表示され、第3報知用表示装置203には出玉率用合計個数データにおける百の位の数字が表示され、第4報知用表示装置204には出玉率用合計個数データにおける十の位の数字が表示される。これにより、出玉率用合計個数データの上位4桁の数字を把握可能とすることができるとともに、直近の出玉率についての収束の程度を把握可能とすることができる。
遊技ホールの管理者は、第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示される出玉率用合計個数情報(出玉率用合計個数データの上位4桁の数値)に基づいて把握される出玉率用合計個数データが出玉率の算出期間における最終的な出玉率用合計個数データ(具体的には60000個)と比較して小さい場合には、直近の出玉率についての収束の程度が低いことを把握することができる。また、当該合計個数情報に基づいて把握される出玉率用合計個数データが出玉率の算出期間における最終的な出玉率用合計個数データ(具体的には60000個)に近い場合には、直近の出玉率についての収束の程度が高いことを把握することができる。遊技ホールの管理者は、直近の出玉率が出玉率の理論値範囲から外れている場合、直近の出玉率についての収束の程度が低い状況であれば、現状の算出期間における最終的な出玉率が出玉率の理論値範囲に収まる可能性があることを把握することができる。また、直近の出玉率についての収束の程度が高い状況であれば、現状の算出期間における最終的な出玉率が出玉率の理論値範囲から外れる可能性が高いことを把握することができる。出玉率の表示と、出玉率用合計個数情報の表示とが共通の第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる構成であることにより、出玉率を監視する遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。
(109)上記第93、第95及び第96の実施形態において、CALLI命令により非特定制御に対応する処理(試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理)が実行される場合に、ポップ命令、DI命令及びコール命令(CALL命令)を実行するサブルーチンのプログラムが読み出される構成としてもよい。当該サブルーチンのプログラムでは、まず「PUSH PSW」の命令が実行され、プッシュ命令により主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる処理が行われる。当該フラグレジスタの情報を非特定制御に対応する処理のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該非特定制御に対応する処理のコールや当該非特定制御に対応する処理の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。その後、DI命令により、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止する処理が行われる。これにより、非特定制御に対応する処理の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。その後、コール命令(CALL命令)により非特定制御に対応する処理が実行される。このように、CALLI命令により非特定制御に対応する処理が実行される場合に、ポップ命令、DI命令及びコール命令(CALL命令)を実行するサブルーチンのプログラムが読み出される構成としても、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止した状態で当該非特定制御に対応する処理を開始することができる。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、第1タイマ割込み処理(図338)及び残余処理(図347)において、CALLI命令により合計3つの非特定制御に対応する処理が実行される構成である。
このため、CALLI命令により非特定制御に対応する処理が実行される場合に読み出されるサブルーチンのプログラムとして、ポップ命令、DI命令及びコール命令(CALL命令)を実行するプログラムが主側ROM64に記憶されており、CALLI命令により上記3つの非特定制御に対応する処理が実行される場合に当該プログラムが読み出されて実行される構成としても、第1タイマ割込み処理(図338)及び残余処理(図347)を実行するためのプログラムのデータ容量を低減することができる。これにより、第1タイマ割込み処理(図338)及び残余処理(図347)を実行するためのプログラムを記憶するための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
(110)上記第93の実施形態において、管理実行処理(図340)が第1タイマ割込み処理(図338)のステップSL821にて実行される構成に代えて、当該管理実行処理が残余処理(図347)にて実行される構成としてもよい。これにより、管理実行処理が残余処理(図347)にて実行される構成とすることにより、第1タイマ割込み処理(図338)の実行期間を短縮することができる。具体的には、残余処理(図347)のステップSM806にて、CALLI命令により、管理実行処理及び集計除算実行処理が実行される。CALLI命令により管理実行処理及び集計除算実行処理が実行される場合、まず主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。当該フラグレジスタの情報を非特定制御に対応する処理(管理実行処理及び集計除算実行処理)のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該非特定制御に対応する処理のコールや当該非特定制御に対応する処理の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
CALLI命令により管理実行処理及び集計除算実行処理が実行される場合には、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避された後、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止される。このため、非特定制御に対応する処理である管理実行処理及び集計除算実行処理の実行中に、特定制御に対応する処理である第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)が割り込んで起動されることはない。
CALLI命令により管理実行処理及び集計除算実行処理が実行される場合には、フラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避され、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みが禁止された後、管理実行処理に対応するプログラムが開始される。また、当該管理実行処理の終了後に、集計除算実行処理に対応するプログラムが開始される。
このように、CALLI命令により管理実行処理及び集計除算実行処理を実行する構成とすることにより、一の命令(「CALLI」)により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させ、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止して、管理実行処理に対応するプログラムすることができるとともに、当該管理実行処理の終了後に、集計除算実行処理に対応するプログラムを開始させることができる。このため、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させるための命令と、第1タイマ割込み処理(図338)及び第2タイマ割込み処理(図346)の割込みを禁止するための命令と、管理実行処理のプログラムを開始するための命令と、集計除算実行処理のプログラムを開始するための命令とを個別に設ける場合と比較して、管理実行処理及び集計除算実行処理を実行するために残余処理(図347)に対応するプログラムに設定される命令の数を減らすことができる。これにより、残余処理(図347)に対応するプログラムを記憶しておくための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
本構成における管理実行処理では、上記第93の実施形態における管理実行処理(図340)のステップSM101〜ステップSM108の処理が実行される一方、ステップSM109〜ステップSM116の処理が実行されることなく集計除算実行処理に対応するプログラムが開始される。また、本構成における集計除算実行処理では、上記第93の実施形態における集計除算実行処理(図348)のステップSM901〜ステップSM907の処理が実行されることなく、ステップSM908〜ステップSM916の処理が実行される。非特定制御に対応する処理である管理実行処理及び集計除算実行処理が連続的に実行される構成であることにより、管理実行処理において、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させるための処理(ステップSM109〜ステップSM115)及びRETI命令を実行するための処理(ステップSM116)の処理を省略することができる。これにより、管理実行処理に対応するプログラムを記憶するための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。また、集計除算実行処理において、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとして非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの情報であるY(u+2)を設定する処理(ステップSM901)と、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させるための処理(ステップSM902〜ステップSM907)を省略することができる。これにより、集計除算実行処理に対応するプログラムを記憶するための主側ROM64における記憶容量を低減することができる。
(111)上記第94及び第95の実施形態において、非特定制御に対応する処理として直近のベース値の異常を検出するエラー検出処理が実行される構成とするとともに、当該エラー検出処理が第1タイマ割込み処理(第94の実施形態では図350、第94の実施形態では図353)における試射試験実行処理及び管理実行処理と連続して行われる構成としてもよい。上記第94及び第95の実施形態において既に説明したとおり、試射試験実行処理及び管理実行処理は、非特定制御に対応する処理である。上記第94の実施形態では、第1タイマ割込み処理(図350)のステップSN221にてコール命令(CALL命令)により試射試験実行処理を実行した後、コール命令(CALL命令)によりエラー検知処理を実行する。その後、コール命令(CALL命令)により管理実行処理を実行する。非特定制御に対応する試射試験実行処理、エラー検知処理及び管理実行処理が連続して行われる構成とすることにより、第1タイマ割込み処理(図350)において特定制御に対応する処理から非特定制御に対応する処理への切り換え及び非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰の回数が増加してしまうことを回避しながら、非特定制御に対応する処理の処理内容を増加させることができる。また、上記第95の実施形態では、第1タイマ割込み処理(図353)のステップSN519にてCALLI命令により、試射試験実行処理→エラー検知処理→管理実行処理の順番で非特定制御に対応する3つの処理を連続して実行する。これにより、第1タイマ割込み処理(図353)において特定制御に対応する処理から非特定制御に対応する処理への切り換え及び非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰の回数が増加してしまうことを回避しながら、非特定制御に対応する処理の処理内容を増加させることができる。
エラー検知処理では、まず主側ROM64から非特定制御用のデータとして予め記憶されているエラー検知用テーブルを読み出す。エラー検知用テーブルには、ベース値の理論値範囲の上限の数値情報と、ベース値の理論値範囲の下限の数値情報とが設定されている。その後、現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース値の理論値範囲に収まっているか否かを判定する。そして、直近のベース値がベース値の理論値範囲に収まっていないと判定した場合には非特定制御用のワークエリア223に設けられたベース値エラーフラグに「1」をセットするとともに、直近のベース値がベース値の理論値範囲に収まっていると判定した場合には当該ベース値エラーフラグを「0」クリアする。ベース値エラーフラグは、現状エリア311に格納されている直近のベース値がベース値の理論値範囲に収まっているか否かを主側CPU63にて把握可能とするフラグである。
本構成では、第1タイマ割込み処理(第94の実施形態では図350、第95の実施形態では図353)の外部情報設定処理(第94の実施形態ではステップSN218、第95の実施形態ではステップSN518)において、所定の時間間隔(例えば30分間隔)で非特定制御用のワークエリア223におけるベース値エラーフラグに「1」がセットされているか否かを判定し、ベース値エラーフラグに「1」がセットされている場合には、ベース値エラー報知を行う。ベース値エラー報知では、ベース値エラー信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して外部出力する。遊技ホールの管理者は、ホールコンピュータ等の外部装置にてベース値エラー信号を確認した場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状エリア311に格納されている直近のベース値が表示されている状況においてリセットボタン68cを押圧操作することにより当該第1〜第4報知用表示装置201〜204に合計個数データの上位4桁の数字を表示させることができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
(112)上記第96の実施形態において、設定値の更新が行われている状況及び設定値の確認が行われている状況において合計個数表示が行われる表示部は特図表示部641a及び普図表示部642aに限定されることはなく、当該合計個数表示が第1特図表示部及び第2特図表示部にて行われる構成としてもよい。具体的には、上記65〜第71の実施形態において、第1特図表示部425及び第2特図表示部426(図209(b))に代えて8個のLEDが横1列に並べられた第1特図表示部及び第2特図表示部が設けられている。これら第1特図表示部及び第2特図表示部は、上記第96の実施形態における特図表示部641a及び普図表示部642aと同様に、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられている。第2特図表示部における8個のLEDは、第1特図表示部における8個のLEDの下方に設けられている。
非特定制御用のワークエリア223には、上記第93の実施形態における通常用カウンタエリア231及び合計個数エリア631(図336(a))が設けられている。上記第93の実施形態において既に説明したとおり、合計個数エリア631は、現状の算出期間において、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)を示す数値情報である合計個数データが格納されるカウンタである。主側CPU63は、通常用カウンタエリア231における各種カウンタ231a〜231eの値を足し合わせることにより現状の算出期間における合計個数データを算出する。合計個数データは「0」〜「65535」のいずれかの数値を示す2バイトの数値情報である。
第1特図表示部における8個のLEDは、合計個数データの下位8ビット(第0ビット〜第7ビット)と1対1で対応している。具体的には、第1特図表示部における右からn番目(nは1〜8のいずれかの整数)のLEDは、合計個数データにおける第(n−1)ビットに対応している。また、第2特図表示部における8個のLEDは、合計個数データの上位8ビット(第8ビット〜第15ビット)と1対1で対応している。具体的には、第2特図表示部における右からm番目(mは1〜8のいずれかの整数)のLEDは、合計個数データにおける第(m+7)ビットに対応している。合計個数表示では、LEDに対応するビットの値が「1」である場合に当該LEDが点灯状態となるとともに、LEDに対応するビットの値が「0」である場合に当該LEDが消灯状態となるように第1特図表示部及び第2特図表示部における各LEDの発光制御が行われる。
上記第65の実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371(図223)には、第1特図表示部に所定の表示を行わせるための表示データが格納される第1表示データバッファ271(図223)と、第2特図表示部に所定の表示を行わせるための表示データが格納される第6表示データバッファ471(図223)とが設けられている。主側CPU63は、設定値の更新が行われている状況、又は設定値の確認が行われている状況である場合、合計個数エリア631に格納されている合計個数データの下位8ビットを表示データとして第1表示データバッファ271(図223)に設定するとともに、合計個数データの上位8ビットを表示データとして第6表示データバッファ471(図223)に設定する。これにより、合計個数データの下位8ビットに対応する態様で第1特図表示部における8個のLEDの表示制御が行われるとともに、合計個数データの上位8ビットに対応する態様で第2特図表示部における8個のLEDの表示制御が行われる。
これにより、設定値の更新が行われている状況において、設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる第1〜第4報知用表示装置201〜204とは別の表示部である第1特図表示部及び第2特図表示部を利用して合計個数データを示す合計個数表示を行うことができる。このため、遊技ホールの管理者は、設定値の更新が行われている状況であっても、合計個数データの情報を把握することができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。また、設定値の確認が行われている状況において、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる第1〜第4報知用表示装置201〜204とは別の表示部である第1特図表示部及び第2特図表示部を利用して合計個数データを示す合計個数表示を行うことができる。このため、遊技ホールの管理者は、設定値の確認が行われている状況であっても、合計個数データの情報を把握することができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握することができる。
(113)上記第96の実施形態において、設定値の更新が行われている状況及び設定値の確認が行われている状況にて、特図表示部641aの8個のLED及び普図表示部642aの8個のLEDを利用して合計個数データを示す合計個数表示が行われる一方、第1〜第4報知用表示装置201〜204では合計個数情報(合計個数データの上位4桁の数字)の表示が行われない構成としてもよい。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて合計個数情報の表示を行うための構成を不要としながら、特図表示部641a及び普図表示部642aにて行われる合計個数表示に基づいて合計個数データを把握可能とすることができるとともに、直近のベース値についての収束の程度を把握可能とすることができる。
また、上記(113)の構成において、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状エリア311に格納されている直近のベース値の表示が行われている状況でリセットボタン68cの押圧操作が行われたことに基づいて、所定の期間(具体的には5秒間)に亘って特図表示部641a及び普図表示部642aにて合計個数表示が行われる構成としてもよい。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204に直近のベース値が表示されているとともに、特図表示部641a及び普図表示部642aにて合計個数表示が行われている状況を作り出すことができる。これにより、直近のベース値と、当該直近のベース値についての収束の程度とを同時に把握可能とすることができる。
(114)上記第98の実施形態において、設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータがログ用エリア668のいずれかのログ格納エリア669に格納された後、「電源ON」が所定回数(例えば10回)以上行われた場合には、設定変更に対応する当該ログデータが格納されてからグループ情報が1周していなくても新たなログデータの格納に際して設定変更に対応する当該ログデータが上書きの対象となる構成としてもよい。具体的には、上記第98の実施形態において既に説明したとおり、ログ用メモリ667(図376(b))には、現状のグループ情報が格納されるグループ情報カウンタ671が設けられている。グループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報は、表示制御装置82に対して動作電力の供給が開始される度、すなわち「電源ON」が行われる度に1加算され、当該1加算後の値が最大値である「15」を超える場合にグループ情報の最小値である「1」に更新される。つまり、グループ情報カウンタ671に格納されている現状のグループ情報は、「電源ON」が1回行われる度に1加算され、「電源ON」が15回行われた場合に1周する。
表示側CPU664は、ログポインタカウンタ672の更新処理(図385(b))のステップSQ905において、新たなログデータを格納する対象のログ格納エリア669(ログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669)に設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータが格納されていると判定した場合、ログ用メモリ667のグループ情報カウンタ671に格納されている現状のグループ情報を読み出し、その読み出したグループ情報を表示側RAM666に設けられた回数確認カウンタにセットする。回数確認カウンタは、新たなログデータを格納する対象のログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納されている場合に、設定変更に対応する当該ログデータが格納された後に「電源ON」が所定回数(具体的には10回)以上行われたか否かを表示側CPU664にて確認するために用いられるカウンタである。回数確認カウンタは4ビットのデータ容量となっており、回数確認カウンタには「0」〜「15」のいずれかの数値情報が格納される。
その後、表示側RAM666における回数確認カウンタの値を1減算して更新するグループ更新処理を行う。グループ更新処理では、1減算後のグループ情報の値がグループ情報の最小値である「1」を下回った場合、グループ情報の最大値である「15」を回数確認カウンタにセットする。
その後、表示側RAM666に設けられた回数計測カウンタの値を1加算する回数計測処理を実行する。回数計測カウンタは、1処理回のログポインタカウンタ672の更新処理(図385(b))においてグループ更新処理が実行された回数を表示側CPU664にて把握可能とするカウンタである。1処理回のログポインタカウンタ672の更新処理では、グループ更新処理が最大で10回実行される。回数計測カウンタは4ビットのデータ容量となっており、回数計測カウンタには「0」〜「10」のいずれかの数値情報が格納される。
その後、回数計測処理にて1加算された後の回数計測カウンタの値が「9」以下であるか否かを判定する回数判定処理を実行する。回数判定処理にて否定判定を行った場合、すなわちグループ更新処理の実行回数が「9」以下であった場合には、グループ更新処理にて更新された後の回数確認カウンタの値と、対象のログ格納エリア669に格納されている設定変更に対応するログデータに含まれているグループ情報とが一致するか否かを判定する一致判定処理を実行する。一致判定処理にて否定判定を行った場合には、上述したグループ更新処理に戻る。そして、回数判定処理における否定判定及び一致判定処理における肯定判定のいずれかが行われるまで、グループ更新処理、回数計測処理、回数判定処理及び一致判定処理を繰り返し実行する。
回数判定処理にて否定判定を行った場合、すなわち回数計測カウンタの値が「9」以下でないと判定された場合には、表示側RAM666におけるグループ情報カウンタ及び回数計測カウンタの値を「0」クリアして、本ログポインタカウンタ672の更新処理を終了する。この場合には、新たなログデータが格納される対象のログ格納エリア669が更新されることなく、当該新たなログデータの格納に際して、当該対象のログ格納エリア669に格納されている設定変更に対応するログデータが上書きの対象となる。
一方、一致判定処理にて肯定判定を行った場合、すなわちグループ更新処理の実行回数が「9」以下の状態で、表示側RAM666における回数確認カウンタの値と、対象のログ格納エリア669に格納されている設定変更に対応するログデータに含まれているグループ情報とが一致した場合には、表示側RAM666における回数確認カウンタ及び回数計測カウンタの値を「0」クリアして、ステップSQ901に戻り、ログポインタカウンタ672の値を「1」加算して対象のログ格納エリア669を更新する。このように、対象のログ格納エリア669に設定変更のログデータが格納された後に行われた「電源ON」の回数が所定回数(具体的には10回)未満である場合、設定変更に対応する当該ログデータは上書きの対象から除外されて保護される。
上記のとおり、新たなログデータを格納する対象のログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納されている場合、設定変更に対応する当該ログデータがログ格納エリア669に格納された後に行われた「電源ON」が所定回数(具体的には10回)未満である場合には設定変更に対応する当該ログデータを上書きの対象から除外することができるとともに、設定変更に対応する当該ログデータがログ格納エリア669に格納された後に行われた「電源ON」が所定回数(具体的には10回)以上である場合には設定変更に対応する当該ログデータを上書きの対象とすることができる。
ログ用エリア668における一のログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納された後、「電源ON」がグループ情報の最大値である15回行われるまでの間、すなわちグループ情報カウンタ671に格納されている現状のグループ情報の値が15回更新されて1周するまでの間にログ用エリア668に格納されるログデータの数が比較的少ない場合(具体的には、ログ用エリア668に格納されるログデータの数がログ用エリア668に設けられたログ格納エリア669の数である「80」未満である場合)、設定変更に対応する当該ログデータが当該一のログ格納エリア669に格納された後、ログポインタカウンタ672の値が80回更新されて1周するよりも前に、グループ情報カウンタ671の値が15回更新されてグループ情報が1周する。このように、一のログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納された後、「電源ON」が15回行われてグループ情報カウンタ671の値が1周する間にログ用エリア668に格納されるログデータの数が少なく、新たなログデータを格納するログ格納エリア669の数に余裕がある場合、当該一のログ格納エリア669に格納さえた設定変更に対応する当該ログデータは「電源ON」が15回行われるまで記憶保持される。
一方、ログ用エリア668における一のログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納された後、「電源ON」が15回行われてグループ情報カウンタ671の値が1周するまでの間にログ用エリア668に格納されるログデータの数が比較的多い場合(具体的には、ログ用エリア668に格納されるログデータの数がログ用エリア668に設けられたログ格納エリア669の数である「80」以上である場合)、設定変更に対応する当該ログデータが当該一のログ格納エリア669に格納された後、グループ情報カウンタ671の値が15回更新されてグループ情報が1周するよりも前に、ログポインタカウンタ672の値が80回更新されてログポインタカウンタ672の値が1周する。既に説明したとおり、本構成では、一のログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納された後、ログポインタカウンタ672の値が1周して当該一のログ格納エリア669が新たなログデータを格納する対象のログ格納エリア669となったタイミングにおいて、設定変更に対応する当該ログデータが当該一のログ格納エリア669に格納されてから「電源ON」が所定回数(具体的には10回)以上行われている場合には、新たなログデータの格納に際して設定変更に対応する当該ログデータが上書きされる。一のログ格納エリア669に設定変更に対応する当該ログデータが格納された後、「電源ON」から「電源OFF」までの間にログ用エリア668に格納されるログデータの平均の数が多く、新たなログデータを格納するログ格納エリア669の数に余裕がない場合、設定変更に対応する当該ログデータは「電源ON」が15回行われてグループ情報が1周するよりも前に上書きされる。但し、一のログ格納エリア669に設定変更に対応するログデータが格納された後、「電源ON」が所定回数(具体的には10回)行われる間にログ用エリア668に格納されるログデータの数が非常に多い場合(具体的には、ログ用エリア668に格納されるログデータの数がログ用エリア668に設けられたログ格納エリア669の数である「80」以上である場合)、ログポインタカウンタ672の値が1周して当該一のログ格納エリア669が新たなログデータを格納する対象のログ格納エリア669となるタイミングにおいて、設定変更に対応する当該ログデータが格納されてから「電源ON」が所定回数(具体的には10回)以上行われていない状態となる。この場合、当該一のログ格納エリア669に格納されている設定変更に対応する当該ログデータは、新たなログデータの格納に際して上書きの対象から除外されて保護される。
このように、設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータがログ用エリア668における一のログ格納エリア669に格納された後、「電源ON」が所定回数(具体的には10回)以上行われた場合には、新たなログデータの格納に際して、設定変更に対応する当該ログデータが上書きの対象となる構成とすることにより、ログ用エリア668に格納された設定変更に対応する当該ログデータを「電源ON」が所定回数(具体的には10回)行われるまでは確実に記憶保持する構成としながら、新たなログデータを格納するログ格納エリア669の数に余裕がある場合には「電源ON」が15回行われるまで設定変更に対応する当該ログデータを記憶保持するとともに、新たなログデータを格納するログ格納エリア669の数に余裕がない場合には「電源ON」が15回行われるよりも前に設定変更に対応する当該ログデータを上書きの対象として、新たなログデータを格納するためのログ格納エリア669を確保することができる。
(115)上記第99の実施形態において、設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータが新たなログデータの格納に際して上書きの対象から除外される除外期間を遊技ホールの管理者が設定できる構成としてもよい。ログ用メモリ667には、除外期間を示す数値情報(例えば「1」〜「15」のいずれかの数値情報)が格納される除外期間カウンタが設けられている。上記第98の実施形態において既に説明したとおり、ログ用メモリ667に記憶されている情報は電源遮断後も記憶保持される。
遊技ホールの管理者は、設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が実行されている状況において表示用操作装置661の中央ボタン661aを3秒間以上に亘って長押し操作することにより図柄表示装置41に除外期間の設定画面を表示させることができる。除外期間の設定画面において、除外期間は表示用操作装置661の左ボタン661bが操作されることにより1減算されるとともに、右ボタン661cが操作されることにより1加算される。除外期間は、表示用操作装置661の中央ボタン661aが操作されることにより確定され、表示側CPU664は当該確定した除外期間をログ用メモリ667における除外期間カウンタに格納する。
表示側CPU664は、ログポインタカウンタ672の更新処理(図388(b))におけるステップSR305にて対象のログ格納エリア669(ログポインタカウンタ672の値に対応するログ格納エリア669)に設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータが格納されていると判定した場合、ログ用メモリ667における除外期間カウンタの値を読み出すことにより除外期間を把握する。その後、対象のログ格納エリア669に格納されているログデータに含まれている日付情報と、日時情報カウンタ666cに格納されている日付情報とに基づいて、当該ログデータが除外期間以内にログ用エリア668に格納されたログデータであるか否かを判定する。そして、対象のログ格納エリア669に格納されている設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータが除外期間以内にログ用エリア668に格納されたログデータである場合にはステップSR301に戻る。一方、設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータが対象のログ格納エリア669に格納されてから除外期間が経過している場合には、そのまま本ログポインタカウンタ672の更新処理(図388(b))を終了する。
このように、設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」のいずれか)に対応するログデータは、当該ログデータがログ用エリア668に格納されてから遊技ホールの管理者によって設定された除外期間が経過するまでは新たなログデータの格納に際して上書きの対象から除外される一方、除外期間が経過した後は新たなログデータの格納に際して上書きの対象となり得る。これにより、遊技ホールにおいてログ対応情報を確認する作業が行われる頻度等の遊技ホールの事情に合わせて除外期間を設定可能とすることができる。
(116)上記第98〜第100の実施形態において、所定の操作に基づいてログ用エリア668に記憶されている全てのログデータがクリアされる構成としてもよい。具体的には、主制御基板61(図53)の素子搭載面においてリセットボタン68cの右方には、ログ用エリア668に格納されている全てのログデータをクリアするために操作されるログ消去ボタンが設けられている。主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されている。このため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させることでログ消去ボタンを操作することが可能となる。遊技ホールの管理者はログ消去ボタンを操作可能である一方、遊技者はログ消去ボタンを操作することができない。主側CPU63は、動作電力の供給が行われている状況においてログ消去ボタンの長押し操作(具体的には3秒間の長押し操作)を検出した場合、音光側CPU353に対してログ消去報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、ログ消去報知コマンドを受信した場合、ログ消去に対応する報知が行われるようにスピーカ部54を音出力制御するとともに、表示側CPU664に対してログ消去実行コマンドを送信する。表示側CPU664は、ログ消去実行コマンドを受信した場合、ログ用エリア668において、設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータを含む全てのログデータをクリアする。遊技ホールの管理者は、パチンコ機10を中古機として流通させる前にログ消去ボタンの操作を行ってログ用エリア668に格納されている全てのログデータを消去することにより、設定値の情報が漏れてしまうことを防止することができる。なお、ログ消去ボタンの長押し操作が行われた場合にログ用エリア668に格納されているログデータのうち設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータのみが消去される構成としても、パチンコ機10が中古機として流通した場合に設定の情報が漏れてしまうことを防止することができる。
また、上記(116)の構成において、ログ用エリア668に格納されているログデータを消去する操作が行われた場合に当該操作に対応するログデータがログ用エリア668に残る構成としてもよい。表示側CPU664は、音光側CPU353からログ消去実行コマンドを受信した場合、ログ用エリア668に格納されている全てのログデータをクリアした後、「0」のポインタ情報に対応するログ格納エリア669にログ消去に対応するログデータを格納する。これにより、ログ用エリア668に格納されているログデータを消去する操作が行われたことを後から確認することを可能とすることができる。ログデータを消去する操作が行われたことを後から確認可能とすることにより、遊技ホールの管理者の一部の者により設定値を不正に変更する操作が行われ、その後に当該不正な操作を隠蔽する目的でログデータを消去する操作が行われた場合に、当該不正な操作が行われたことが他の管理者によって発見される可能性を高めることができる。
(117)上記第98〜第100の実施形態において、所定の操作に基づいてログ用エリア668に記憶されているログデータのうち設定変更(「第1設定変更」〜「第6設定変更」)に対応するログデータが変更後の設定値の情報を含まない「設定変更」に対応するログデータに書き換えられる構成としてもよい。具体的には、主制御基板61(図53)の素子搭載面においてリセットボタン68cの右方には、ログ用エリア668に格納されている「第1設定変更」〜「第6設定変更」に対応するログデータを「設定変更」に対応するログデータに書き換えるために操作される設定値情報消去ボタンが設けられている。主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されている。このため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させることで設定値情報消去ボタンを操作することが可能となる。遊技ホールの管理者は設定値情報消去ボタンを操作可能である一方、遊技者は設定値情報消去ボタンを操作することができない。主側CPU63は、動作電力の供給が行われている状況において設定値情報消去ボタンの長押し操作(具体的には3秒間の長押し操作)を検出した場合、音光側CPU353に対して設定値情報消去報知コマンドを送信する。音光側CPU353は、設定値情報消去報知コマンドを受信した場合、設定値情報消去に対応する報知が行われるようにスピーカ部54を音出力制御するとともに、表示側CPU664に対して設定値情報消去実行コマンドを送信する。表示側CPU664は、設定値情報消去実行コマンドを受信した場合、ログ用エリア668において、「第1設定変更」〜「第6設定変更」に対応する全てのログデータを「設定変更」に対応するログデータに書き換える。具体的には、ログ用エリア668において「1」〜「6」のログ種別情報を全て「設定変更」に対応するログ種別情報である「28」に書き換える。「28」のログ種別情報を含むログデータが表示対象となった場合、図柄表示装置41には「設定変更」とだけ表示され、変更後の設定値に関する情報は表示されない。遊技ホールの管理者は、設定値情報消去ボタンの長押し操作を行うことにより、ログ用エリア668において、設定値更新処理(メイン処理(図379)のステップSQ115)が実行されたことを示す情報を残しながら、更新後の設定値に関する情報のみを消去することができる。これにより、パチンコ機10が中古機として流通した場合に設定値の情報が漏れてしまうことを防止することができる。
(118)上記第98〜第100の実施形態において、表示側CPU664が音光側CPU353から記録対象のコマンドを受信した場合に、当該受信した記録対象のコマンドに対応するログデータをログ用エリア668に格納する処理に加えて、当該受信した記録対象のコマンドに対応する報知画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する構成としてもよい。具体的には、表示側CPU664は、表示側タイマ割込み処理(図386)のステップSR111にて音光側CPU353から記録対象のコマンドを受信したと判定した場合、ステップSR112及びステップSR113の処理を実行することにより、当該受信した記録対象のコマンドに対応するログデータをログ用エリア668に格納する。その後、本構成では、当該受信した記録対象のコマンドに対応する報知画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。具体的には、不正検知(「電波検知」、「磁気検知」、又は「振動検知」)に対応するコマンド(電波検知記録コマンド、磁気検知記録コマンド、又は振動検知記録コマンド)を受信した場合には、不正検知が発生したこと及び発生した不正検知の種類を報知する不正検知画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。また、入球部24a,31〜35の異常(「第1入賞口異常検知」〜「第3入賞口異常検知」、「大入賞口異常検知」、「第1作動口異常検知」、「第2作動口異常検知」、「アウト口異常検知」、又は「ゲート異常検知」)に対応するコマンド(入球部異常記録コマンド)を受信した場合には、入球部24a,31〜35の異常が発生したこと及び異常が発生した入球部24a,31〜35の種類を報知する入球部異常画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。さらにまた、通信異常(「第1通信異常」又は「第2通信異常」)に対応するコマンド(第1通信異常記録コマンド又は第2通信異常記録コマンド)を受信した場合には、通信異常が発生したこと及び発生した通信異常の種類を報知する通信異常報知画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。また、主側RAM異常記録コマンド、主側RAMクリア記録コマンド、又は払出スイッチ配線異常記録コマンドを受信した場合には、「主側RAM異常」、「主側RAMクリア」、又は「払出スイッチ配線異常」が発生したことを示す報知画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。
このように、記録対象の事象が発生した場合には当該事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納されるとともに当該事象に対応する報知画像が図柄表示装置41に表示される。これにより、記録対象の事象が発生している状況であることを図柄表示装置41の表示に基づいて容易に把握可能とすることができるとともに、当該記録対象の事象が発生したことを図柄表示装置41に表示されるログ対応情報に基づいて後から確認可能とすることができる。
(119)報知対象であるとともに記録対象でない事象が発生した場合に、当該事象に対応するログデータは記憶されないものの当該事象に対応する報知画像が図柄表示装置41に表示される構成としてもよい。上記第98の実施形態において既に説明したとおり、音光側CPU353は、音光側タイマ割込み処理(図384)のステップSQ715にて報知コマンド対応処理を実行する。報知コマンド対応処理では、上記第98の実施形態と同様に、主側CPU63から受信した各種報知コマンド(電波検知報知コマンド、磁気検知報知コマンド、振動検知報知コマンド、入球部異常報知コマンド、第1通信異常コマンド、満タン報知コマンド、満タン解除報知コマンド、球無報知コマンド、球無解除報知コマンド、払出異常報知コマンド、払出異常解除報知コマンド、払出スイッチ配線異常報知コマンド、前扉開放報知コマンド、前扉閉鎖報知コマンド、本体開放報知コマンド及び本体閉鎖報知コマンドのいずれか)に対応する報知を行うための処理を実行する。また、報知コマンド対応処理では、上記第98の実施形態と同様に、主側CPU63から受信した報知コマンドが記録対象の事象に対応する報知コマンド(電波検知報知コマンド、磁気検知報知コマンド、振動検知報知コマンド、入球部異常報知コマンド、第1通信異常コマンド及び払出スイッチ配線異常報知コマンドのいずれか)である場合、当該受信した報知コマンドに対応する記録コマンドを表示側CPU664に対して送信する。さらにまた、本構成における報知コマンド対応処理では、主側CPU63から受信した報知コマンドが報知対象であるとともに記録対象でない事象に対応する報知コマンド(満タン報知コマンド、満タン解除報知コマンド、球無報知コマンド、球無解除報知コマンド、払出異常報知コマンド、払出異常解除報知コマンド、前扉開放報知コマンド、前扉閉鎖報知コマンド、本体開放報知コマンド及び本体閉鎖報知コマンドのいずれか)である場合、当該受信した報知コマンドに対応する画像報知コマンドを表示側CPU664に対して送信する。画像報知コマンドは、報知対象であるとともに記録対象でない事象が発生したことを報知する報知画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を表示側CPU664に実行させるためのコマンドである。
表示側CPU664は、表示側タイマ割込み処理(図386)において、音光側CPU353からいずれかの画像報知コマンドを受信したか否かを判定する。そして、画像報知コマンドを受信している場合には、当該受信した画像報知コマンドに対応する報知画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。また、表示側CPU664は、表示側タイマ割込み処理(図386)において、音光側CPU353から記録対象のコマンドを受信した場合(ステップSR111:YES)、上記第98の実施形態と同様に、ステップSR112及びステップSR113の処理を実行することにより、当該受信した記録対象のコマンドに対応するログデータをログ用エリア668に格納する。
このように、表示側CPU664が音光側CPU353から報知対象であるとともに記録対象である事象が発生したことを示すコマンドを受信した場合には、当該事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納される。これにより、図柄表示装置41にログ対応情報を表示させることにより報知対象であるとともに記録対象である事象が発生したことを後から確認可能とすることができる。また、表示側CPU664が音光側CPU353から報知対象であるとともに記録対象でない事象が発生したことを示すコマンドを受信した場合には、当該事象に対応するログデータは記憶されないものの当該事象に対応する報知画像が図柄表示装置41に表示される。これにより、報知対象であるとともに記録対象でない事象が発生している状況であることを図柄表示装置41の表示に基づいて容易に把握可能とすることができる。よって、後から確認できない事象(報知対象であるとともに記録対象でない事象)が発生したことが見落とされてしまう可能性を低減することができる。
また、上記(118)の構成において、上記(119)と同様に、報知対象であるとともに記録対象でない事象が発生した場合に、当該事象に対応するログデータは記憶されないものの当該事象に対応する報知画像が図柄表示装置41に表示される構成としてもよい。当該構成では、表示側CPU664が音光側CPU353から報知対象の事象が発生したことを示すコマンドを受信した場合には、当該事象が記録対象であるか否かに関わらず、当該事象に対応する報知画像が図柄表示装置41に表示される。これにより、報知対象の事象が発生している状況であることを図柄表示装置41の表示に基づいて容易に把握可能とすることができる。音光側CPU353から受信したコマンドが報知対象であるとともに記録対象である事象が発生したことを示すコマンドである場合には当該事象に対応するログデータがログ用エリア668に格納される一方、音光側CPU353から受信したコマンドが報知対象であるとともに記録対象でない事象が発生したことを示すコマンドである場合には当該事象に対応するログデータは記憶されない。このため、後から確認する必要性が高い事象(記録対象の事象)に対応するログデータのみをログ用エリア668に格納することができる。これにより、後から確認する必要性が低い事象(報知対象であるとともに記録対象でない事象)に対応するログデータによって後から確認する必要性が高い事象に対応するログデータが上書きされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。
(120)上記第98〜第100の実施形態において、ログデータを記憶する処理を実行する主体は表示側CPU664に限定されることはなく、例えばログデータを記憶する処理が音光側CPU353にて実行される構成としてもよい。本構成において、ログ用メモリ667(図376)は、表示制御基板662(図376)ではなく、音声発光制御基板351(図172)に搭載されている。音光側RAM355(図172)には、上記第98の実施形態における表示側RAM666と同様に、経過時間情報を音光側CPU353にて把握可能とするログ用タイマカウンタと、表示対象のグループ情報を音光側CPU353にて把握可能とする表示対象カウンタとが設けられている。ログ用タイマカウンタの値は、音声発光制御装置81に対して動作電力の供給が開始された場合に「0」クリアされる。その後、音光側CPU353にてログ用タイマカウンタに格納されている経過時間情報が1分毎に更新される。
音光側CPU353は、音声発光制御装置80に対する動作電力の供給が開始された場合に「音光側電源ON」が発生したことを特定するとともに、音声発光制御装置80に対する動作電力の供給が停止されることを検出した場合に「音光側電源OFF」が発生したことを特定する。音光側CPU353は、記録対象の事象(「音光側電源ON」、「音光側電源OFF」及び「第2通信異常」)が発生したことを特定した場合、又は主側CPU63から記録対象の事象(「第1設定変更」〜「第6設定変更」、「設定確認開始」、「主側RAMクリア」、「主側RAM異常」、「電波検知」、「磁気検知」、「振動検知」、「第1入賞口異常検知」〜「第3入賞口異常検知」、「大入賞口異常検知」、「第1作動口異常検知」、「第2作動口異常検知」、「アウト口異常検知」、「ゲート異常検知」、「第1通信異常」及び「払出スイッチ配線異常」)が発生したことを示す報知コマンドを受信した場合、当該事象に対応する報知が行われるようにスピーカ部54を音出力制御するとともに、当該事象に対応するログデータをログ用エリア668に格納するための処理を実行する。
音光側CPU353は、記録対象の事象が発生したことを特定した場合、又は主側CPU63から記録対象の事象が発生したことを示す報知コマンドを受信した場合、ログ用メモリ667におけるグループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報と、音光側RAM355におけるログ用タイマカウンタに格納されている経過時間情報と、発生した記録対象の事象に対応するログ種別情報とを把握し、これらの情報を含むログデータをログ用エリア668に格納する。
音光側CPU353は、設定確認用処理(メイン処理(図379)のステップSQ112)が実行されている状況において、表示用操作装置661における中央ボタン661a(図375)の操作が検出された場合、ログ用メモリ667のグループ情報カウンタ671に格納されているグループ情報を読み出し、その読み出したグループ情報を表示対象カウンタにセットする。そして、上記第98の実施形態と同様に、表示対象の第1更新処理を実行することにより、グループ情報カウンタ671の値に基づいて把握される現状のグループ情報の1つ前のグループ情報を含むログデータを表示対象として把握する。その後、当該把握したログデータを含むログ表示コマンドを生成し、当該生成したログ表示コマンドを表示側CPU664に対して送信する。ログ表示コマンドは、ログ対応情報(時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676)を図柄表示装置41に表示させる処理を表示側CPU664に実行させるためのコマンドである。表示側CPU664は、受信したログ表示コマンドに基づいて、当該ログ表示コマンドに設定されているログデータに対応するログ対応情報(時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676)を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行する。音光側CPU353は、表示用操作装置661の左ボタン661b又は右ボタン661cの操作が検出された場合に音光側RAM355における表示対象カウンタに格納されている表示対象のグループ情報を更新し、その更新後のグループ情報を含むログデータを表示対象として把握する。そして、当該把握したログデータを含むログ表示コマンドを表示側CPU664に送信する。これにより、図柄表示装置41に表示されているログ対応情報が更新される。
このように、ログデータを記憶する処理が音光側CPU353にて実行される構成としても、払出側CPU92にて発生が特定された記録対象の事象、主側CPU63にて発生が特定された記録対象の事象及び音光側CPU353にて発生が特定された記録対象の事象に対応するログデータのログ対応情報を後から図柄表示装置41に表示させて確認可能とすることができる。
本構成では、外部端子板97(図2)に設けられている多数の外部端子のうち一部の外部端子が表示側CPU664と電気的に接続されており、表示側CPU664は遊技ホールの管理コンピュータに対して情報を外部出力することが可能である。表示側CPU664は、「図柄表示異常」又は「第3通信異常」が発生したことを特定した場合、対応する報知画像を図柄表示装置41に表示させるための処理を実行するとともに、対応する異常報知信号を遊技ホールの管理コンピュータに対して外部出力する。これにより、表示側CPU664にて発生した異常が見落とされてしまうことを防止することができる。
(121)上記第98〜第100の実施形態においてログ用エリア668に格納されているログデータに対応するログ対応情報(第98及び第100の実施形態では時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676、第99の実施形態では表示対象時刻情報、種別情報675及び表示対象日付情報)を図柄表示装置41に表示する構成に加えて又は代えて、ログデータを遊技ホールの管理コンピュータ等の外部装置に外部出力する構成としてもよい。具体的には、表示側MPU663の出力側には、外部端子板97における一部の端子が電気的に接続されており、表示側CPU664は外部端子板97を介してログデータを送信することが可能となっている。表示側CPU664は、動作電力の供給が開始されてから所定の時間(例えば6秒間)が経過した場合、ログ用エリア668における全てのログ格納エリア669に格納されているログデータ(上記第98及び第100の形態ではログ種別情報、グループ情報及び経過時間情報、上記第99の実施形態ではログ種別情報、日付情報及び日時情報)を遊技ホールの管理コンピュータに対して外部出力する。遊技ホールの管理コンピュータでは、パチンコ機10から受信したログデータが記憶されるとともに、当該管理コンピュータにて当該ログデータを確認可能となる。当該ログデータは、パチンコ機10から新たなログデータを受信するまで当該管理コンピュータに記憶保持される。遊技ホールの管理者は、遊技ホールの管理コンピュータにてログデータを確認することができる。このため、遊技ホールの管理者によるログデータの監視負担を軽減することができる。
(122)上記第98〜第100の実施形態においてログ用エリア668に格納されているログデータに対応するログ対応情報(第98及び第100の実施形態では時間情報674、種別情報675及び表示対象グループ情報676、第99の実施形態では表示対象時刻情報、種別情報675及び表示対象日付情報)を図柄表示装置41に表示する構成に加えて又は代えて、ログ用エリア668に格納されているログデータを外部装置により読み取り可能な構成としてもよい。具体的には、表示側MPU663には、ログ用エリア668に格納されているログデータを外部装置にて読み取るために当該外部装置の接続端子を接続するための読取用端子が設けられている。表示制御装置82に動作電力が供給されている状態において当該読取用端子に外部装置の接続端子が接続された場合、ログ用エリア668に格納されているログデータを当該外部装置にて読み取ることが可能となる。遊技ホールの管理者は、表示側MPU663に定期的に外部装置を接続してログデータの読み取りを行うことにより、ログ用エリア668に格納可能な数(具体的には80個)を超える数のログデータを外部装置に保存して管理することができる。これにより、ログ用エリア668の記憶容量を増加させることなく、管理可能なログデータの数を増加させることができる。
(123)上記第98〜第100の実施形態において、払出側CPU92にて発生が特定される報知対象の事象として、「1個賞球コマンド受信」、「10個賞球コマンド受信」及び「15個賞球コマンド受信」が設定されている構成としてもよい。上記第98の実施形態において既に説明したとおり、払出制御装置77は、主側CPU63から1個賞球コマンドを受信した場合に1個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御し、10個賞球コマンドを受信した場合に10個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御し、15個賞球コマンドを受信した場合に15個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
「1個賞球コマンド受信」は、払出側CPU92が主側CPU63から1個賞球コマンドを受信する事象であり、「10個賞球コマンド受信」は、払出側CPU92が主側CPU63から10個賞球コマンドを受信する事象であり、「15個賞球コマンド受信」は、払出側CPU92が主側CPU63から15個賞球コマンドを受信する事象である。「1個賞球コマンド受信」、「10個賞球コマンド受信」、又は「15個賞球コマンド受信」が発生した場合、払出側CPU92は、タイマ割込み処理(図381)における外部情報設定処理(ステップSQ416)にて、外部端子板97に対して今回受信した賞球コマンドに対応する情報を出力する。上記第98の実施形態において既に説明したとおり、遊技ホールの管理コンピュータでは外部端子板97を通じてパチンコ機10から受信する各種情報に応じて、当該パチンコ機10における遊技球の払い出しの実行態様などを把握することが可能である。
「1個賞球コマンド受信」、「10個賞球コマンド受信」及び「15個賞球コマンド受信」は記録対象の事象に設定されておらず、「1個賞球コマンド受信」、「10個賞球コマンド受信」及び「15個賞球コマンド受信」が発生してもそれに対応するログデータがログ用エリア668に格納されることはない。「1個賞球コマンド受信」、「10個賞球コマンド受信」及び「15個賞球コマンド受信」は、遊技が正常に進行していても頻繁に発生する事象であるため、これらの事象に対応するログデータをログ用エリア668に格納する構成とすると、これらのログデータで他のログデータが上書きされて確認できなくなってしまう。これに対して、これらのログデータをログ用エリア668に格納することなく、「1個賞球コマンド受信」、「10個賞球コマンド受信」及び「15個賞球コマンド受信」に対応する情報を外部出力する構成とすることにより、遊技ホールの管理コンピュータにおいて遊技球の払出の情報を管理することを可能としながら、遊技球の払出が行われる度にログ格納エリア669に格納されているログデータが上書きされてしまうことを防止することができる。
(124)上記第100の実施形態において表示側CPU664が音光側CPU353から5分以内に同一種類の記録対象のコマンドを複数回受信した場合、ログ用エリア668に既に格納されているログデータの経過時間情報のみが更新される構成としてもよい。具体的には、上記第100の実施形態において既に説明したとおり、表示側タイマ割込み処理(図389)のステップSR411では、音光側CPU353から記録対象のコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSR411にて肯定判定を行った場合には、ログ用メモリ667におけるグループ情報カウンタ671(図376(b))に格納されている現状のグループ情報を把握し(ステップSR412)、表示側RAM666におけるログ用タイマカウンタ666a(図376(a))に格納されている経過時間情報を把握する(ステップSR413)。また、音光側CPU353から受信した記録対象のコマンドに対応するログ種別情報を把握する(ステップSR414)。その後、5分以内に同一種類のログデータがログ用エリア668(図376(b))に格納されているか否かを判定する(ステップSR415)。ステップSR415では、ステップSR412にて把握した現状のグループ情報と同一のグループ情報、ステップSR413にて把握した経過時間情報からのずれが5分以内である経過時間情報、及びステップSR414にて把握したログ種別情報と同一のログ種別情報を含んでいるログデータがログ用エリア668(図376(b))に格納されているか否かを判定する。同一種類のログデータが5分以内に格納されていた場合(ステップSR415:YES)には、ログ用エリア668に既に格納されている当該同一種類のログデータの経過時間情報をステップSR413にて把握した今回の経過時間情報に更新する。これにより、ログ用エリア668に格納されるログデータの数を増加させることなくログデータの経過時間情報のみを更新して、ログ用エリア668に最新のログデータが格納されている状態とすることができる。
(125)上記各実施形態においてベース値の情報が表示される表示装置は、電子ペーパーなどのように、表示内容の書き換えに際して動作電力の供給が必要であり、表示内容の記憶保持に際して動作電力の供給が不要である表示装置としてもよい。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても当該表示装置を視認することでベース値の情報を把握することが可能となる。
(126)主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置81により表示制御装置82が制御される構成に代えて、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、表示制御装置82が音声発光制御装置81を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置81と表示制御装置82とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置81に送信されるコマンドの構成や、音声発光制御装置81から表示制御装置82に送信されるコマンドの構成も任意である。
(127)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
スロットマシンや、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機に本発明を適用する場合、例えばスタートレバーの操作に基づき1ゲームを開始する場合に実行された役の抽選処理の結果を履歴情報として記憶し、その履歴情報を利用して各役の実際の当選確率を演算する構成としてもよく、ボーナスゲームといった特別遊技状態への移行が発生した場合にそれを履歴情報として記憶し、その履歴情報を利用して特別遊技状態への実際の移行確率を演算する構成としてもよく、消化された総ゲーム数に対する特別遊技状態の滞在ゲーム数の割合を演算する構成としてもよい。そして、それら履歴情報や各種パラメータを外部装置にて読み取り可能としたり、各種パラメータの演算結果に対応する報知が遊技機自身にて行われる構成としてもよい。また、「設定1」〜「設定6」といったように複数段階の設定状態が存在する構成とし、当該設定状態に応じて役の抽選処理における当選確率を変動させる構成としてもよい。この場合、設定状態の設定が新たに設定された場合又は設定値が変更された場合における履歴情報の扱い、各種パラメータの演算、繰り返し変更の扱いに関して上記各実施形態における構成を適用してもよい。
(128)上記第1〜第100の実施形態の特徴的な構成を任意の組合せで相互に適用してもよい。例えば上記第1の実施形態の特徴的な構成と、上記第6の実施形態の特徴的な構成と、上記第10の実施形態の特徴的な構成と、上記第30の実施形態の特徴的な構成と、上記第45の実施形態の特徴的な構成と、上記第55の実施形態の特徴的な構成と、上記第64の実施形態の特徴的な構成と、第75の実施形態の特徴的な構成と、を組合せてもよく、上記第2の実施形態の特徴的な構成と、上記第4の実施形態の特徴的な構成と、上記第8の実施形態の特徴的な構成と、上記第11の実施形態の特徴的な構成と、上記第33の実施形態の特徴的な構成と、上記第43の実施形態の特徴的な構成と、上記第58の実施形態の特徴的な構成と、上記第65の実施形態の特徴的な構成と、上記第74の実施形態の特徴的な構成と、を組合せてもよく、上記第1の実施形態の特徴的な構成と、上記第15の実施形態の特徴的な構成と、上記第21の実施形態の特徴的な構成と、上記第29の実施形態の特徴的な構成と、上記第34の実施形態の特徴的な構成と、上記第49の実施形態の特徴的な構成と、上記第60の実施形態の特徴的な構成と、上記第69の実施形態の特徴的な構成と、上記第72の実施形態の特徴的な構成と、を組合せてもよく、上記第2の実施形態の特徴的な構成と、上記第16の実施形態の特徴的な構成と、上記第22の実施形態の特徴的な構成と、上記第35の実施形態の特徴的な構成と、上記第39の実施形態の特徴的な構成と、上記第53の実施形態の特徴的な構成と、上記第62の実施形態の特徴的な構成と、上記第71の実施形態の特徴的な構成と、上記第73の実施形態の特徴的な構成と、上記第76の実施形態の特徴的な構成と、上記第97の実施形態の特徴的な構成と、を組合せてもよい。また、上記第1〜第100の実施形態の特徴的な構成を所定の組合せで適用した構成に対して、上記別形態の構成を任意の組合せで適用してもよい。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報の少なくとも一部を消去する情報消去手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1809の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2109の処理を実行する機能、第6の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2306〜ステップS2308の処理を実行する機能、第8の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2608の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことを少なくとも一の条件として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報の少なくとも一部が消去される。これにより、使用対象となる設定値の新たな設定が行われた後の状況における所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことができるように履歴記憶手段の内容を調整することが可能となる。
なお、特徴A1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われる前に前記履歴記憶手段に記憶されていた所定の前記履歴情報が、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後においても前記履歴記憶手段に記憶保持されることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても履歴記憶手段に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持される。これにより、使用対象となる設定値の設定が行われたとしてもそれまでの履歴情報を履歴記憶手段に継続して記憶させていくことが可能となり、長期間に亘って履歴記憶手段に累積された履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
なお、特徴B1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから少なくとも前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が特定量以上記憶されるまでは前記履歴情報の消去を行わない設定後対応手段(管理側CPU112におけるステップS2506及びステップS2605〜ステップS2609の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、特定量の所定の履歴情報が履歴記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
なお、特徴C1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
当該設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として特別処理を実行する特別実行手段(第3の実施形態では管理側CPU112における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第4の実施形態では主側CPU63における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2106にて否定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として特別処理が実行される。これにより、好ましくない状況下において設定値の新たな設定が行われた場合にそれに対処することが可能となる。
なお、特徴D1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。これにより、設定値が変更される前の状況における所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
なお、特徴E1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群及び上記特徴E群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴F群>
特徴F1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
を備え、
前記付与判定手段は、前記付与判定のモードとして、前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となるように高確率モードと低確率モードとを有しており、
前記設定値に応じて少なくとも前記低確率モードにおいて前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて少なくとも低確率モードにて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。これにより、単一の遊技機であっても低確率モードにおいて付与対応結果となる確率について有利又は不利となる状況を生じさせることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、特徴F1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴F群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴G群>
特徴G1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第1の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第10の実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69c、第11〜第14の実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する第1情報表示制御手段(管理側CPU112における表示用処理を実行する機能)と、
前記態様情報とは異なる別情報に対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御する第2情報表示制御手段(第1〜第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS202及びステップS208の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS3101、ステップS3103及びステップS3109の処理を実行する機能、第12の実施形態では主側CPU63におけるステップS3201、ステップS3202、ステップS3204及びステップS3210の処理を実行する機能、第13の実施形態では主側CPU63における異常表示用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。そして、態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、情報表示手段においては態様情報に対応する表示だけではなく別情報に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段を有効利用することが可能となる。
なお、特徴G1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第1の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第10の実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69c、第11〜第14の実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する第1情報表示制御手段(管理側CPU112における表示用処理を実行する機能)と、
前記態様情報とは異なる別情報に対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御する第2情報表示制御手段(第1〜第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS202及びステップS208の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS3101、ステップS3103及びステップS3109の処理を実行する機能、第12の実施形態では主側CPU63におけるステップS3201、ステップS3202、ステップS3204及びステップS3210の処理を実行する機能、第13の実施形態では主側CPU63における異常表示用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報表示手段は、複数の単位発光部(表示用セグメント201a〜201g,202a〜202g)を有し、それら複数の単位発光部のうち発光状態となる単位発光部の組合せにより所定の表示を行うことが可能な構成であり、
前記第2情報表示制御手段は、前記複数の単位発光部のうち前記態様情報に対応する表示が行われる場合に発光状態とされ得る単位発光部を発光状態とすることにより前記別情報に対応する表示が行われるようにするものであって、当該別情報に対応する表示が行われる場合に発光状態となる前記単位発光部の組合せが前記態様情報に対応する表示が行われる場合には存在しない組合せとなるようにするものであることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。そして、態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、情報表示手段においては態様情報に対応する表示だけではなく別情報に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段を有効利用することが可能となる。
また、態様情報に対応する表示が行われる場合に発光状態とされ得る単位発光部を発光状態とすることにより別情報に対応する表示が行われることにより、態様情報に対応する表示の多様化を図る上で態様情報に対応する表示の内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。その一方、別情報に対応する表示が行われる場合に発光状態となる単位発光部の組合せが態様情報に対応する表示が行われる場合には存在しない組合せとなっている。これにより、発光状態となる単位発光部の組合せを把握することで態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを把握することが可能となる。
なお、特徴H1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴I群>
特徴I1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第1の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する第1情報表示制御手段(管理側CPU112における表示用処理を実行する機能)と、
遊技機の異常状態に対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御する第2情報表示制御手段(主側CPU63における異常表示用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。そして、態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、情報表示手段においては態様情報に対応する表示だけではなく遊技機の異常状態に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段を有効利用することが可能となる。
なお、特徴I1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴J群>
特徴J1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第1の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第10の実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69c、第11〜第14の実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する第1情報表示制御手段(管理側CPU112における表示用処理を実行する機能)と、
を備え、
当該第1情報表示制御手段は、前記情報表示手段における前記態様情報に対応する表示を順次変更させるものであって、前記態様情報に対応する表示を変更させる場合においても前記情報表示手段が非表示状態に維持されないようにすることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。そして、態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、態様情報に対応する表示が行われる場合には情報表示手段が非表示状態に維持されない。これにより、情報表示手段を確認したタイミングに関係なく、態様情報に対応する表示を特定することが可能となる。
なお、特徴J1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴K群>
特徴K1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)を備え、
当該履歴記憶実行手段は、制限状況である場合、前記所定事象が発生したとしても前記履歴情報を前記履歴記憶手段に記憶させないようにする手段(主側CPU63におけるステップS3501にて否定判定をする機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、制限状況である場合には所定事象が発生したとしても履歴情報が記憶されないため、履歴情報を記憶するのが好ましくない状況において履歴情報が記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴K1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴G群、上記特徴H群、上記特徴I群、上記特徴J群及び上記特徴K群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴L群>
特徴L1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第15の実施形態では主側CPU63におけるステップS3802及びステップS3902〜ステップS3907の処理を実行する機能、第16の実施形態では主側CPU63におけるステップS4402の処理を実行する機能、第17の実施形態では主側CPU63におけるステップS4502〜ステップS4507の処理を実行する機能、第18の実施形態では主側CPU63におけるステップS4602の処理を実行する機能、第19の実施形態では主側CPU63におけるステップS4701及びステップS4703の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第15の実施形態では主側CPU63におけるステップS3804及びステップS3910〜ステップS3915の処理を実行する機能、第16の実施形態では主側CPU63におけるステップS4404の処理を実行する機能、第17の実施形態では主側CPU63におけるステップS4510〜ステップS4515の処理を実行する機能、第18の実施形態では主側CPU63におけるステップS4605の処理を実行する機能、第19の実施形態では主側CPU63におけるステップS4705及びステップS4706の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴L1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。以上より、各種制御を好適に行うことが可能となる。
なお、特徴L1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴M群>
特徴M1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第15の実施形態では主側CPU63におけるステップS3902〜ステップS3907の処理を実行する機能、第17の実施形態では主側CPU63におけるステップS4502〜ステップS4507の処理を実行する機能、第18の実施形態では主側CPU63におけるステップS4602の処理を実行する機能、第19の実施形態では主側CPU63におけるステップS4701及びステップS4703の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第15の実施形態では主側CPU63におけるステップS3910〜ステップS3915の処理を実行する機能、第17の実施形態では主側CPU63におけるステップS4510〜ステップS4515の処理を実行する機能、第18の実施形態では主側CPU63におけるステップS4605の処理を実行する機能、第19の実施形態では主側CPU63におけるステップS4705及びステップS4706の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報をロード命令により前記所定記憶手段に退避させることを特徴とする遊技機。
特徴M1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、ロード命令により上記所定情報が所定記憶手段に退避される。これにより、スタックポインタの変更を要することなく所定情報を退避させることが可能となる。
なお、特徴M1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴N群>
特徴N1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合、前記内部記憶手段に設けられたスタックポインタの情報は固定の情報となる構成であることを特徴とする遊技機。
特徴N1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合、内部記憶手段に設けられたスタックポインタの情報は固定の情報となるため、第2所定処理を開始する場合に当該スタックポインタの情報を退避させる必要がない。これにより、スタックポインタの情報を退避させるための記憶領域を確保する必要がなくなる。また、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合にはスタックポインタの情報は固定の情報となるため、上記のようにスタックポインタの情報を退避させなくても第2所定処理が開始される前におけるスタックポインタの情報に復帰させることが可能である。
なお、特徴N1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴O群>
特徴O1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段における少なくとも一部の記憶領域である所定記憶領域(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ)の状態を所定状態にする第1状態設定手段(主側CPU63におけるステップS4803〜ステップS4808の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶領域の状態を前記所定状態にする第2状態設定手段(主側CPU63におけるステップS4903〜ステップS4908の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴O1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段の所定記憶領域の状態が所定状態に設定され、第2所定処理を終了する場合又は終了した後には再度、当該所定記憶領域の状態が所定状態に設定される。これにより、第2所定処理の前後において所定記憶領域の状態を所定状態とすることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理による所定記憶領域の状態が他方の処理に対して影響を与えてしまわないようにすることが可能となる。以上より、各種制御を好適に行うことが可能となる。
なお、特徴O1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴P群>
特徴P1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第21の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴P1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴P1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴L群、上記特徴M群、上記特徴N群、上記特徴O群及び上記特徴P群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては各種制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴Q群>
特徴Q1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(MPU62)と、
当該制御手段とは別チップとして設けられ、情報を一時的に記憶することが可能な履歴記憶手段(管理用RAM241)と、
を備え、
前記制御手段は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を前記履歴記憶手段に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理、開閉実行モード中の入球管理処理及び高頻度サポートモード中の入球管理処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴Q1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段は制御手段とは別チップとして設けられているため、汎用的な制御手段を利用しながら、履歴情報を記憶するための記憶容量を増大させることが可能となる。
なお、特徴Q1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴Q群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴R群>
特徴R1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
当該設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始された場合に第1事象及び第2事象を含む複数の事象が発生していることに基づいて、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(第22の実施形態では主側CPU63におけるステップS5003〜ステップS5006の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5503〜ステップS5507の処理を実行する機能、第23の実施形態では主側CPU63におけるステップS5703〜ステップS5705及びステップS5715の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴R1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、制御手段への動作電力の供給が開始された場合に第1事象及び第2事象を含む複数の事象が発生している必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
なお、特徴R1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴R群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機に対する不正に対処する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴S群>
特徴S1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(第22の実施形態では主側CPU63におけるステップS5003〜ステップS5006及びステップS5401〜ステップS5408の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5503〜ステップS5507の処理を実行する機能、第23の実施形態では主側CPU63におけるステップS5703〜ステップS5705及びステップS5715の処理を実行する機能、第24の実施形態では主側CPU63におけるステップS5801〜ステップS5804の処理を実行する機能、第25の実施形態では主側CPU63におけるステップS5901〜ステップS5904の処理を実行する機能)と、
前記設定可能状況となる前における前記設定値と前記設定手段により設定された前記設定値とが同一であるか否かを把握する設定値把握手段(第22の実施形態では主側CPU63におけるステップS5017及びステップS5111〜ステップS5112の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5611〜ステップS5612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴S1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、設定可能状況となる前における設定値と当該設定可能状況において設定された設定値とが同一であるか否かが把握される。これにより、設定可能状況を挟んで設定値が同一であるか否かに対応する処理を実行することが可能となる。よって、使用対象となる設定値の設定が行われた場合にその設定結果に対して好ましい状況を生じさせることが可能となり、設定値の設定作業を好適に行うことが可能となる。
なお、特徴S1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴S群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値の設定が行われた場合にそれに対して好適な状況を生じさせる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴T群>
特徴T1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第25の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第25の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
前記第1所定記憶領域が正常であるか否かを監視する第1監視実行手段(第22の実施形態では主側CPU63におけるステップS5401〜ステップS5404の処理を実行する機能、第24の実施形態では主側CPU63におけるステップS5801〜ステップS5804の処理を実行する機能、第25の実施形態では主側CPU63におけるステップS5901〜ステップS5904の処理を実行する機能、第32の実施形態では主側CPU63におけるステップS7701〜ステップS7703の処理を実行する機能)と、
前記第2所定記憶領域が正常であるか否かを監視する第2監視実行手段(第22の実施形態では主側CPU63におけるステップS5405〜ステップS5408の処理を実行する機能、第24の実施形態では主側CPU63におけるステップS5809、ステップS5810、ステップS5812及びステップS5813の処理を実行する機能、第25の実施形態では主側CPU63におけるステップS6101、ステップS6102、ステップS6105及びステップS6106の処理を実行する機能、第32の実施形態では主側CPU63におけるステップS7706〜ステップS7708の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴T1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。また、第1所定記憶領域が正常であるか否かの監視が実行されるとともに第2所定記憶領域が正常であるか否かの監視が実行されることにより、第1所定処理及び第2所定処理のそれぞれを正常に行うことが可能な状況であるか否かを特定することが可能となる。
なお、特徴T1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴U群>
特徴U1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの状態が特定状態となるようにする状態設定手段(第26の実施形態では主側CPU63におけるステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211の処理を実行する機能、第27の実施形態では主側CPU63におけるステップS6302〜ステップS6307及びステップS6312の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴U1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段のフラグレジスタの状態が特定状態に設定される。これにより、フラグレジスタの状態が予め定められた特定状態となっている状況において第2所定処理を開始することが可能となる。よって、各種制御を好適に行うことが可能となる。
なお、特徴U1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴V群>
特徴V1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの情報を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第15の実施形態では主側CPU63におけるステップS3802の処理を実行する機能、第16の実施形態では主側CPU63におけるステップS4402の処理を実行する機能、第20の実施形態では主側CPU63におけるステップS4802の処理を実行する機能、第28の実施形態では主側CPU63におけるステップS6402〜ステップS6405の処理を実行する機能、第29の実施形態では主側CPU63におけるステップS6502〜ステップS6509の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記フラグレジスタの情報を前記フラグレジスタに復帰させる復帰実行手段(第15の実施形態では主側CPU63におけるステップS3804の処理を実行する機能、第16の実施形態では主側CPU63におけるステップS4404の処理を実行する機能、第20の実施形態では主側CPU63におけるステップS4810の処理を実行する機能、第28の実施形態では主側CPU63におけるステップS6407〜ステップS6415の処理を実行する機能、第29の実施形態では主側CPU63におけるステップS6511〜ステップS6518の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴V1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合にはフラグレジスタの情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際してフラグレジスタに記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された情報がフラグレジスタに復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前におけるフラグレジスタの状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。以上より、各種制御を好適に行うことが可能となる。
なお、特徴V1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴W群>
特徴W1.各種処理を実行する制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
異常事象が発生しているか否かを監視する異常事象監視手段(プログラム監視部252)と、
当該異常事象監視手段により前記異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、情報の消去処理が少なくとも前記第1所定記憶領域に対して実行される状況を生じさせることを可能とする消去状況発生手段(リセット信号出力部251)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴W1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。また、異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、情報の消去処理が少なくとも第1所定記憶領域に対して実行される。これにより、異常事象が発生したにも関わらず第1所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴W1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴X群>
特徴X1.各種処理を実行する制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
を備え、
前記第2所定処理実行手段は、消去契機が発生したことに基づいて、前記第2所定処理として、前記第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるようにする消去実行手段(第25の実施形態では主側CPU63におけるステップS6103及びステップS6107の処理を実行する機能、第30の実施形態では主側CPU63におけるステップS7204の処理を実行する機能、第31の実施形態では主側CPU63におけるステップS7508の処理を実行する機能、第32の実施形態では主側CPU63におけるステップS7808及びステップS7810の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴X1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
また、消去契機が発生した場合には第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるため、第2所定記憶領域に何らかの異常が発生しているにも関わらず第2所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第2所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、当該情報の消去処理は第2所定処理にて実行されるため、第2所定記憶領域の情報の更新に関して第1所定処理が介在してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴X1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴Y群>
特徴Y1.各種処理を実行する制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第15〜第34の実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
前記第1所定記憶領域に記憶されている複数の情報に対応する第1参照数値情報を算出する第1算出手段(第30の実施形態では主側CPU63におけるステップS6604及びステップS6710の処理を実行する機能、第31の実施形態では主側CPU63におけるステップS7304の処理を実行する機能、第32の実施形態では主側CPU63におけるステップS7610及びステップS7701の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴Y1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、第1所定記憶領域に記憶されている複数の情報に対応する第1参照数値情報が算出される。当該第1参照数値情報を利用することにより、第1所定記憶領域のみについて情報異常が発生しているか否かを特定することが可能となる。
なお、特徴Y1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴T群、上記特徴U群、上記特徴V群、上記特徴W群、上記特徴X群及び上記特徴Y群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては各種制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴Z群>
特徴Z1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(主側CPU63におけるステップS7905、ステップS7916及びステップS7917の処理を実行する機能)と、
前記設定手段を有する制御手段(主側CPU63)への動作電力の供給が開始されて供給開始時の処理が実行されている状況において、前記設定可能状況ではない状況における前記使用対象の設定値の報知が行われるようにする設定報知手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴Z1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象として設定されている設定値を確認するためには、制御手段への動作電力の供給を一旦停止させた後に当該制御手段への動作電力の供給を再度開始させる必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、供給開始時の処理が実行されている状況において設定値の報知が行われるため、遊技を中断させた状況で設定値の報知を行う必要が生じない。よって、設定値の報知を好適に行うことが可能となる。
なお、特徴Z1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴a群>
特徴a1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(主側CPU63におけるステップS7905、ステップS7916及びステップS7917の処理を実行する機能)と、
情報の消去処理を実行する情報消去手段(主側CPU63におけるステップS7915の処理を実行する機能)と、
前記設定可能状況ではない状況における前記使用対象の設定値の報知が行われるようにする設定報知手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
第1契機事象の発生を特定する第1特定手段(主側CPU63におけるステップS7912及びステップS7916の処理を実行する機能)と、
第2契機事象の発生を特定する第2特定手段(主側CPU63におけるステップS7905の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状況発生手段は、前記設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始されて供給開始時の処理が実行されている状況において前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であって前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて、前記設定可能状況となるようにし、
前記情報消去手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて、前記情報の消去処理を実行し、
前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であって前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されていない状況である場合、前記設定可能状況とはならないものの前記情報消去手段による前記情報の消去処理が実行され、
前記設定報知手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であって前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されていない状況であることに基づいて、前記設定可能状況ではない状況における前記使用対象の設定値の報知が行われるようにすることを特徴とする遊技機。
特徴a1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、情報の消去処理が実行され得る構成であるため、情報異常が発生しているにも関わらず遊技が行われてしまわないようにすることが可能となる。また、使用対象として設定されている設定値が報知され得る構成であるため、設定値の確認を行うことが可能となる。
この場合に、使用対象として設定されている設定値を確認するためには、制御手段への動作電力の供給を開始させるとともに第1契機事象を発生させる必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、設定可能状況を発生させるためには、制御手段への動作電力の供給を開始させるとともに第1契機事象を発生させるだけではなく第2契機事象を発生させる必要がある。これにより、使用対象となる設定値の設定が行われるようにする場合、及び使用対象の設定値を報知させる場合のいずれであっても、制御手段への動作電力の供給を開始させるだけではなく第1契機事象を発生させる必要があるようにした構成において、設定可能状況を発生させるための操作をより複雑化させることが可能となる。よって、不正に使用対象となる設定値を設定させようとする行為をより重点的に阻止することが可能となる。
また、情報の消去処理を実行させるために必要な第2契機事象を利用して、設定可能状況を発生させるための条件と、設定可能状況ではない状況における使用対象の設定値の報知が行われるようにするための条件とを相違させることが可能となる。
また、制御手段への動作電力の供給が開始された場合に第1契機事象を発生させるか否かにより、情報の消去処理が実行されるとともに設定可能状況となる場合と、情報の消去処理が実行されるものの設定可能状況ならない場合とを選択することが可能となる。
なお、特徴a1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴Z群及び上記特徴a群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値の確認を好適に行うことが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴b群>
特徴b1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(主側CPU63におけるステップS7905、ステップS7916及びステップS7917の処理を実行する機能)と、
前記使用対象の設定値が異常であるか否かを監視するための設定監視処理を実行する設定監視手段(主側CPU63におけるステップS8220の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始された場合に実行される供給開始時の処理に前記設定監視処理が含まれていないことを特徴とする遊技機。
特徴b1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象の設定値が異常であるか否かを監視するための設定監視処理が実行されるため、使用対象の設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。また、供給開始時の処理に設定監視処理が含まれていないため、供給開始時の処理の処理負荷が増大化してしまわないようにしながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴b1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴b群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値の管理を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴c群>
特徴c1.所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該所定表示手段を表示制御する所定表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備え、
当該所定表示制御手段は、チェック契機が発生したことに基づいて、前記所定表示手段が正常であるか否かを確認可能とするチェック用表示を前記所定表示手段に行わせるチェック制御手段(第35の実施形態では主側CPU63におけるステップS9102の処理を実行する機能、第38の実施形態では主側CPU63におけるステップS9602の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴c1によれば、チェック契機が発生したことに基づいて、チェック用表示が所定表示手段にて行われる。これにより、所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。
なお、特徴c1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴d群>
特徴d1.所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該所定表示手段を表示制御する所定表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備え、
当該所定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において遊技の進行を制御するための処理が実行される前に、前記所定表示手段が正常であるか否かを確認可能とするチェック用表示を前記所定表示手段に行わせるチェック制御手段(第35の実施形態では主側CPU63におけるステップS9102の処理を実行する機能、第38の実施形態では主側CPU63におけるステップS9602の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴d1によれば、チェック用表示が当該所定表示手段にて行われることにより、所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。また、動作電力の供給が開始された場合において遊技の進行を制御するための処理が実行される前にチェック用表示が開始されるため、動作電力の供給が開始された場合には遊技機にて遊技が行われる前に所定表示手段が正常であるか否かの確認を行うことが可能となる。
なお、特徴d1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴c群及び上記特徴d群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定表示手段における表示が正確に行われているか否かを確認することが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴e群>
特徴e1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS8601の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(演算結果記憶エリア234)と、
を備え、
前記態様情報記憶手段は、前記情報導出手段により異なるタイミングで導出された複数の前記態様情報を記憶することが可能であることを特徴とする遊技機。
特徴e1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報が態様情報記憶手段に記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、態様情報記憶手段には、異なるタイミングで導出された複数の態様情報を記憶することが可能である。これにより、複数の期間における所定事象の発生頻度を把握することが可能となるため、所定事象の発生頻度を正確に把握することが可能となる。
なお、特徴e1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴e群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴f群>
特徴f1.動作電力の供給が開始されたことに基づいて動作電力の供給開始時の処理を実行する手段(第35の実施形態では主側CPU63におけるステップS8801〜ステップS8819の処理を実行する機能、第36の実施形態では主側CPU63におけるステップS9401〜ステップS9420の処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電の発生を監視するための停電監視処理が実行され得るようにする停電監視手段(主側CPU63におけるステップS8901の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴f1によれば、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電監視処理が実行されるため、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
なお、特徴f1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴f群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、停電の発生に対して適切に対処する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴g群>
特徴g1.遊技者の有利度に対応する設定対応情報(低確率モードの当否テーブル、高確率モードの当否テーブル)を記憶するための設定対応記憶領域(第39の実施形態では第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325f、第40の実施形態では第1〜第3設定情報記憶エリア326a〜326c)を複数である第1所定数有する設定対応記憶手段(第39の実施形態では設定対応記憶エリア325、第40の実施形態では設定対応記憶エリア326)と、
使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
当該設定手段により設定された設定値に対応する前記設定対応記憶領域に記憶された前記設定対応情報を利用して、遊技者の利益に関連する利益関連処理(ステップS504)を実行する利益関連手段(主側CPU63における特図変動開始処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定手段により設定され得る前記設定値の種類数が、前記第1所定数よりも少ないことを特徴とする遊技機。
特徴g1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、設定値に対応する設定対応情報を記憶するための設定対応記憶領域が第1所定数設けられている構成において、使用対象となる設定値の種類数は当該第1所定数よりも少ない数となっている。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数である遊技機と設定対応記憶手段に関する構成を共通化させることが可能となり、設定値の種類数を変更する場合における遊技機の設計作業を簡易的に行うことが可能となる。以上より、設定値に関する構成を好適なものとすることが可能となる。
なお、特徴g1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴g群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴h群>
特徴h1.表示手段(特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、第1〜第4報知用表示装置201〜204、第1〜第5表示回路261〜265)と、
当該表示手段に表示させる表示内容に対応する表示データ(表示データ信号、表示クロック信号)を送信する表示制御手段(主側CPU63)と、
当該表示制御手段により前記表示データが送信された場合に、当該表示データに対応する表示内容となるように前記表示手段に表示設定を行う表示実行手段(表示IC266)と、
を備えた遊技機において、
前記表示手段を複数備え、
前記表示制御手段は、複数の前記表示手段のそれぞれに対応する前記表示データを前記表示実行手段に順次送信する順次送信手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記表示実行手段は、前記表示制御手段により前記表示データが送信された場合、複数の前記表示手段のうちその表示データの設定対象となる表示手段に対して、当該表示データに対応する表示内容となるように前記表示設定を行うものであり、
前記順次送信手段から前記表示実行手段への前記表示データの送信間隔は、各表示手段において前記表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示手段に対して前記表示実行手段による前記表示設定が行われることとなる送信間隔であることを特徴とする遊技機。
特徴h1によれば、表示制御手段から送信された表示データに従って表示実行手段にて表示手段に対する表示設定が行われることで、当該表示データに対応する表示内容となるように表示手段が表示制御される。これにより、表示制御手段の処理負荷を軽減することが可能となる。この場合に、複数の表示手段が設けられた構成においてそれら複数の表示手段に1対1で対応させて表示実行手段が設けられているのではなく、複数の表示手段に対して1個の表示実行手段が兼用されている。これにより、表示実行手段の数の増加を抑えながら表示手段の数を増加させることが可能となる。また、表示制御手段から表示実行手段への表示データの送信間隔は、各表示手段において表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示手段に対して表示実行手段による表示設定が行われることとなる送信間隔に設定されている。これにより、複数の表示手段に対して1個の表示実行手段が兼用される構成であっても、各表示手段において表示データに対応する表示を適切に行わせることが可能となる。以上より、表示手段を表示制御するための構成を好適なものとすることが可能となる。
なお、特徴h1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴i群>
特徴i1.他の処理が実行されている状況において第1割込み周期が経過したことに基づいて当該他の処理に割り込んで第1割込み処理を実行する第1割込み実行手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)と、
他の処理が実行されている状況において第2割込み周期が経過したことに基づいて当該他の処理に割り込んで第2割込み処理を実行する第2割込み実行手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2割込み周期は前記第1割込み周期よりも短い周期であり、
所定の表示手段(特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御するための処理が前記第2割込み処理にて実行されることを特徴とする遊技機。
特徴i1によれば、特定割込み処理の割込み周期よりも短い周期である所定割込み処理にて所定の表示手段を表示制御するための処理が実行される。これにより、特定割込み処理にて所定の表示手段を表示制御するための処理が実行される構成に比べて短い周期で所定の表示手段の表示制御を行うことが可能となる。
なお、特徴i1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴h群及び上記特徴i群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、表示手段にて表示を行わせるための構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴j群>
特徴j1.動作電力の供給が開始されたことに基づいて動作電力の供給開始時の処理を実行する手段(第33の実施形態では主側CPU63におけるステップS7901〜ステップS7918の処理を実行する機能、第35の実施形態では主側CPU63におけるステップS8801〜ステップS8819の処理を実行する機能、第36の実施形態では主側CPU63におけるステップS9401〜ステップS9420の処理を実行する機能、第37の実施形態では主側CPU63におけるステップS9501〜ステップS9518の処理を実行する機能、第42の実施形態では主側CPU63におけるステップS9901〜ステップS9917の処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理に割り込んで所定割込み処理を実行する所定割込み実行手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能、主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴j1によれば、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても所定割込み処理が割り込んで起動されるため、動作電力の供給開始直後であっても所定割込み処理として設定されている処理の実行を優先させることが可能となる。また、動作電力の供給開始時の処理に対して所定割込み処理として設定されている処理を設定する必要がないため、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を複雑化させなくても、動作電力の供給開始直後であっても所定割込み処理として設定されている処理の実行を優先させることが可能となる。以上より、動作電力の供給が開始された場合における処理を好適に行うことが可能となる。
なお、特徴j1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴j群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給が開始された場合における処理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴k群>
特徴k1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップSA201の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する態様情報表示制御手段(主側CPU63における表示用処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
所定の表示契機が発生したことに基づいて、前記態様情報に対応する表示が新たに開始される前に所定対応表示(シフト前表示)が前記情報表示手段にて行われるようにする所定対応表示制御手段(主側CPU63におけるステップSA320の処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴k1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、所定の表示契機が発生したことに基づいて態様情報に対応する表示が新たに開始される前に所定対応表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定の表示契機が発生した場合にはそれに対応する所定対応表示を態様情報に対応する表示よりも情報表示手段にて優先して行わせることが可能となり、情報表示手段を利用して所定の表示契機が発生したことを報知することが可能となる。
なお、特徴k1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴l群>
特徴l1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップSA201の処理を実行する機能)と、
前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(演算結果記憶エリア234)と、
当該態様情報記憶手段に記憶された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する態様情報表示制御手段(主側CPU63における表示用処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備え、
前記態様情報記憶手段は、前記情報導出手段により異なるタイミングで導出された複数の前記態様情報のそれぞれを記憶することを可能とするように複数の特定記憶領域(現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313、第3履歴エリア314)を備え、
前記態様情報表示制御手段は、所定表示順序に従って前記複数の前記特定記憶領域に記憶された複数の前記態様情報のそれぞれに対応する表示が順次実行されるように前記情報表示手段を制御することを特徴とする遊技機。
特徴l1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
また、態様情報記憶手段には導出されたタイミングが異なる複数の態様情報が記憶されるとともにそれら複数の態様情報のそれぞれに対応する報知が順次実行されるため、情報表示手段の数を抑えながらも、複数の期間における所定事象の発生頻度を個別に把握することが可能となる。また、所定表示順序に従って複数の特定記憶領域に記憶された複数の態様情報のそれぞれに対応する表示が順次実行されるため、表示対象となっている態様情報の種類を遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
なお、特徴l1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴m群>
特徴m1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップSA201の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報導出手段は、処理実行契機が発生することに基づいて前記態様情報を導出するための情報導出処理を実行するものであって、前記態様情報の導出を開始してから当該態様情報の導出を完了するまでに前記情報導出処理を複数回実行するものであることを特徴とする遊技機。
特徴m1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、態様情報の導出を開始してから当該態様情報の導出が完了するまでに情報導出処理が複数回実行されるため、1回の情報導出処理にて態様情報の導出を完了させる構成に比べて情報導出処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、特徴m1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴k群、上記特徴l群及び上記特徴m群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴n群>
特徴n1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSA709の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及びステップSA417にて肯定判定をする機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能並びにステップSA917にて肯定判定をする機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記設定手段により設定されている前記使用対象となる設定値が報知されるようにする報知発生手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状況発生手段は、前記設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合、その後に動作電力の供給が開始される場合に前記第2設定関連操作が行われたとしても前記設定可能状況となるようにする開始後発生手段(第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴n1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象となる設定値を変更するためには動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作を行うことで使用対象の設定値が報知されるため、遊技ホールの管理者は必要に応じて使用対象の設定値を確認することが可能となる。
また、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合、その後に動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作が行われたとしても設定可能状況となる。これにより、使用対象となる設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して、使用対象の設定値の報知よりも使用対象の設定値の変更を優先させることが可能となり、使用対象の設定値の変更が実際には完了していないにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴n1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴o群>
特徴o1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止されたことに基づいて、その後に動作電力の供給が開始された後に前記所定の設定関連処理を途中から再開させる途中再開手段(第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及び主側CPU63におけるステップSA414にて肯定判定をする機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴o1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には所定の設定関連処理が途中から再開される。これにより、所定の設定関連処理の途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には所定の設定関連処理を引き続き継続させることが可能となる。
なお、特徴o1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴p群>
特徴p1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
所定設定関連操作(所定の設定関連処理が設定値更新処理であれば設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作、所定の設定関連処理が設定確認用処理であれば設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備え、
当該設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合、その後に動作電力の供給が開始された後に前記所定設定関連操作が行われていなくても前記所定の設定関連処理を実行する供給後実行手段(第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及び主側CPU63におけるステップSA414にて肯定判定をする機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴p1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定設定関連操作を行うことで所定の設定関連処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には所定設定関連操作が行われていなくても所定の設定関連処理が実行される。これにより、所定の設定関連処理の実行を優先させることが可能となる。
なお、特徴p1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴q群>
特徴q1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
を備え、
当該設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止されたとしても、その後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作(所定の設定関連処理が設定確認用処理であればRAMクリア操作又は設定変更操作、所定の設定関連処理が設定値更新処理であればRAMクリア操作)が行われた場合、前記所定の設定関連処理を実行しないことを特徴とする遊技機。
特徴q1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作が行われた場合には所定の設定関連処理が実行されない。これにより、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に所定の設定関連処理を実行する必要がない場合には、動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作を行うことで所定の設定関連処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴q1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴r群>
特徴r1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSA709の処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及びステップSA417にて肯定判定をする機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能並びにステップSA917にて肯定判定をする機能)と、
前記設定手段により設定された設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段(設定参照用エリア341)と、
前記設定可能状況において選択されている設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段(設定更新用エリア342)と、
を備え、
前記状況発生手段は、前記設定可能状況において変更契機が発生した場合に選択対象となっている設定値が変更されるように前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報を変更する手段(主側CPU63におけるステップSA708の処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する情報を前記設定対応情報として前記設定対応記憶手段に記憶させることにより、前記設定可能状況において選択対象となっていた設定値を使用対象として設定するものであることを特徴とする遊技機。
特徴r1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象の設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段と、設定可能状況において変更途中の設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段とが設けられていることにより、設定可能状況が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定可能状況において設定値を変更することが可能となる。
なお、特徴r1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴n群、上記特徴o群、上記特徴p群、上記特徴q群及び上記特徴r群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴s群>
特徴s1.所定キー挿入部(設定キー挿入部68a)が所定キーにより所定対応状態(ON操作された状態)とされていることに基づいて所定対応処理(設定確認用処理、設定値更新処理)を開始させる所定対応開始手段(第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA413にて肯定判定をする機能及び主側CPU63におけるステップSA417にて肯定判定をする機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA913にて肯定判定をする機能及びステップSA917にて肯定判定をする機能)と、
前記所定キー挿入部が前記所定キーにより前記所定対応状態から特定対応状態(OFF操作された状態)に変更されたことを特定したことに基づいて前記所定対応処理を終了させる所定対応終了手段(主側CPU63におけるステップSA709及びステップSA710の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴s1によれば、所定対応処理を開始させるためには所定キーを利用して所定キー挿入部を所定対応状態とする必要があるため、所定対応処理を不正に開始させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、所定対応処理は所定キー挿入部が特定対応状態であるだけでは終了することはなく所定キー挿入部が所定対応状態から特定対応状態に変更された場合に終了する。これにより、何らかの原因で所定キー挿入部が特定対応状態である状況で所定対応処理が開始されたとしても、即座に所定対応処理が終了されることはなく、所定キー挿入部を特定対応状態から所定対応状態に変更した後に更に所定対応状態から特定対応状態に変更することで所定対応処理が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで所定対応処理を終了させることが可能となる。
なお、特徴s1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴s群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば制御手段にて遊技者に有利な遊技状態を発生させるか否かを決定する抽選処理が実行される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理の進行が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴t群>
特徴t1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第1の実施形態では主側CPU63におけるステップS205〜ステップS207の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS3106〜ステップS3108の処理を実行する機能、第12の実施形態では主側CPU63におけるステップS3207〜ステップS3209の処理を実行する機能、第22の実施形態では主側CPU63におけるステップS5605〜ステップS5607の処理を実行する機能、第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB915の処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第1の実施形態では主側CPU63におけるステップS103にて肯定判定をする機能、第22の実施形態では主側CPU63におけるステップS5503〜ステップS5507にて肯定判定をする機能、第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB113にて肯定判定をする機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能)と、
前記設定可能状況となった場合、予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われるようにする開始対応手段(第1の実施形態では主側CPU63におけるステップS201の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS3102の処理を実行する機能、第12の実施形態では主側CPU63におけるステップS3203の処理を実行する機能、第22の実施形態では主側CPU63におけるステップS5601の処理を実行する機能、第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB304の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB905の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴t1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、設定可能状況となった場合には予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われる。これにより、設定可能状況となる前における使用対象の設定値に関係なく、設定可能状況においては一定の開始対応の設定値から当該設定値の変更操作を行うことが可能となる。よって、設定値の変更操作の作業内容が作業者にとって分かり易いものとなる。
なお、特徴t1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴t群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴u群>
特徴u1.第1制御手段(MPU62)と、
当該第1制御手段が送信した情報に対応する制御を実行する第2制御手段(音光側MPU352)と、
を備えた遊技機において、
前記第1制御手段は、
動作電力の供給が開始された場合において第1開始状況となっていることに基づいて第1開始対応情報(更新時の復帰コマンド)を送信する第1送信手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB314の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB918の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合において第2開始状況となっていることに基づいて第2開始対応情報(確認時の復帰コマンド又はクリア時の復帰コマンド)を送信する第2送信手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB118又はステップSB207の処理を実行する機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB618の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB725の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB816の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC118の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴u1によれば、第1制御手段が送信した情報に対応する制御が第2制御手段にて実行される構成において、第1制御手段は動作電力の供給が開始された場合に、第1開始状況となっていることに基づいて第1開始対応情報を送信し、第2開始状況となっていることに基づいて第2開始対応情報を送信する。これにより、動作電力の供給が開始された場合における開始状況の種類に対応する制御が第1制御手段だけではなく第2制御手段にて行われるようにすることが可能となる。
なお、特徴u1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴v群>
特徴v1.時刻の計測を可能とする時刻計測手段(RTC356)にて計測されている時刻対応情報を時刻対応記憶手段(RTC用メモリ357)に記憶させる時刻記憶実行手段(第49の実施形態では音光側CPU353におけるステップSB407の処理を実行する機能、第50の実施形態では音光側CPU353におけるステップSB507の処理を実行する機能)と、
前記時刻対応記憶手段に記憶されている前記時刻対応情報を基準として処理実行タイミングとなった場合に時刻対応処理を実行する時刻対応実行手段(第49の実施形態では音光側CPU353におけるステップSB413の処理を実行する機能、第50の実施形態では音光側CPU353におけるステップSB513の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記時刻記憶実行手段は、動作電力の供給が開始された場合において第1開始状況(第49の実施形態では操作無しの状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合、第50の実施形態ではRAMクリア操作、設定変更操作又は設定確認操作が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合)となっていることに基づいて前記時刻計測手段にて計測されている前記時刻対応情報を前記時刻対応記憶手段に記憶させ、動作電力の供給が開始された場合において第2開始状況(第49の実施形態ではRAMクリア操作、設定変更操作又は設定確認操作が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合、第50の実施形態では操作無しの状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合)となっていることに基づいて前記時刻計測手段にて計測されている前記時刻対応情報を前記時刻対応記憶手段に記憶させないものであることを特徴とする遊技機。
特徴v1によれば、時刻対応記憶手段に記憶されている時刻対応情報を基準として処理実行タイミングとなった場合に時刻対応処理が実行されるため、所定の時刻となったタイミングで時刻対応処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合において第1開始状況となった場合には時刻計測手段において計測されている時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶され、動作電力の供給が開始された場合において第2開始状況となった場合には当該時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶されない。これにより、時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶される状況と新たに記憶されない状況とのそれぞれを選択することが可能となる。
なお、特徴v1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴u群及び上記特徴v群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給が開始された場合における処理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴w群>
特徴w1.所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該所定表示手段を表示制御する所定表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理又は設定確認用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定表示制御手段は、
前記所定の設定関連処理が実行される場合に前記所定表示手段に前記設定値に関する表示を行わせる手段(主側CPU63におけるステップS9004及びステップS9006の処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理が実行された後に、前記所定表示手段が正常であるか否かを確認可能とするチェック用表示を前記所定表示手段に行わせるチェック制御手段(第37の実施形態では主側CPU63におけるステップS9519の処理を実行する機能、第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA419の処理を実行する機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA919の処理を実行する機能、第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB123の処理を実行する機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB623の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB712及びステップSB719の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB817の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC119の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴w1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定の設定関連処理が実行される場合に所定表示手段において設定値に関する表示が行われるため、遊技ホールの管理者は所定表示手段を確認することで現状の設定値を把握することが可能となる。また、チェック用表示が所定表示手段にて行われることにより、所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。
この場合に、動作電力の供給が開始された場合には所定の設定関連処理が実行された後に所定表示手段にてチェック用表示が行われる。これにより、所定の設定関連処理が開始された場合にはチェック用表示を途中で終了させるといった調整用の処理を必要とすることなく、所定の設定関連処理が実行される場合における設定値に関する表示をチェック用表示よりも優先させることが可能となる。
なお、特徴w1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴x群>
特徴x1.所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該所定表示手段を表示制御する所定表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されて供給開始後状況が終了した後に遊技を進行させるための処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS8907〜ステップS8920の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定表示制御手段は、前記供給開始後状況において、前記所定表示手段が正常であるか否かを確認可能とするチェック用表示を前記所定表示手段に行わせるチェック制御手段(第36の実施形態では主側CPU63におけるステップS9405の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB713及びステップSB722の処理を実行する機能)を備え、
前記所定表示手段にて前記チェック用表示が行われている状況において前記遊技を進行させるための処理の開始を遅延させることを可能とする遅延状況(第36の実施形態ではステップS9406にて否定判定をしている状況、第52の実施形態では主側CPU63にてステップSB715及びステップSB724の処理が実行されている状況)が生じ得る構成であることを特徴とする遊技機。
特徴x1によれば、動作電力の供給が開始された場合にはチェック用表示が所定表示手段にて行われることにより、所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。この場合に、チェック用表示が行われている状況においては遊技を進行させるための処理の開始を遅延させることを可能とする遅延状況が生じ得る。これにより、遊技を進行させるための処理が開始される前に、所定表示手段におけるチェック用表示を確認する機会を担保することが可能となる。また、遅延状況が生じることにより遊技を進行させるための処理が開始される前に各種機器の初期設定を完了させることが可能となる。そして、この遅延状況を利用して所定表示手段にてチェック用表示を行わせることが可能となる。
なお、特徴x1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴w群及び上記特徴x群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定表示手段における表示が正確に行われているか否かを確認することが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴y群>
特徴y1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB915の処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB114にて肯定判定をする機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB614にて肯定判定をする機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB717にて肯定判定をする機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、
前記使用対象の設定値が異常であるか否かを監視するための設定監視処理を実行する設定監視手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB106の処理を実行する機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB606の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB705の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB806の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC106の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始された場合に実行される供給開始時の処理(第49の実施形態ではステップSB101〜ステップSB122、第51の実施形態ではステップSB601〜ステップSB622、第52の実施形態ではステップSB701〜ステップSB729、第53の実施形態ではステップSB801〜ステップSB818及びステップSB823〜ステップSB826、第54の実施形態ではステップSC101〜ステップSC120及びステップSC125〜ステップSC128)に前記設定監視処理が含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴y1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象の設定値が異常であるか否かを監視するための設定監視処理が実行されるため、使用対象の設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。また、供給開始時の処理に設定監視処理が含まれているため、使用対象の設定値が異常であるにも関わらず遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴y1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴y群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値の管理を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴z群>
特徴z1.動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域(特定制御用のワークエリア221)に記憶された情報に関して所定異常が発生しているか否かを監視する所定監視手段(第33の実施形態では主側CPU63におけるステップS7906及びステップS7909の処理を実行する機能、第35の実施形態では主側CPU63におけるステップS8807及びステップS8810の処理を実行する機能、第36の実施形態では主側CPU63におけるステップS9408及びステップS9411の処理を実行する機能、第37の実施形態では主側CPU63におけるステップS9506及びステップS9509の処理を実行する機能、第42の実施形態では主側CPU63におけるステップS9905及びステップS9908の処理を実行する機能、第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA406及びステップSA409の処理を実行する機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA907及びステップSA910の処理を実行する機能、第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB104〜ステップSB106の処理を実行する機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB604〜ステップSB606の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB703〜ステップSB705の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB804〜ステップSB806の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC104〜ステップSC106の処理を実行する機能)と、
当該所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とする規制手段(第33の実施形態では主側CPU63におけるステップS7910の処理を実行する機能、第35の実施形態では主側CPU63におけるステップS8811の処理を実行する機能、第36の実施形態では主側CPU63におけるステップS9412の処理を実行する機能、第37の実施形態では主側CPU63におけるステップS9510の処理を実行する機能、第42の実施形態では主側CPU63におけるステップS9909の処理を実行する機能、第45の実施形態では主側CPU63におけるステップSA410の処理を実行する機能、第46の実施形態では主側CPU63におけるステップSA911の処理を実行する機能、第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB119の処理を実行する機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB619の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB726の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB823の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC125の処理を実行する機能)と、
前記規制状態であっても前記所定進行処理とは異なる非規制処理を実行する手段(第33の実施形態では主側CPU63におけるステップS8201〜ステップS8206の処理を実行する機能、第35の実施形態では主側CPU63におけるステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する機能、第42の実施形態では主側CPU63におけるステップSA101〜ステップSA106の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴z1によれば、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生していることを特定した場合には遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されるため、所定異常が発生しているにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。また、所定異常が発生していることで所定進行処理の実行が規制されている状況であっても非規制処理は実行されるようにすることが可能となる。これにより、規制状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。
なお、特徴z1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αA群>
特徴αA1.動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域(特定制御用のワークエリア221)に記憶された情報に関して所定異常が発生しているか否かを監視する所定監視手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB104〜ステップSB106の処理を実行する機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB604〜ステップSB606の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB703〜ステップSB705の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB804〜ステップSB806の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC104〜ステップSC106の処理を実行する機能)と、
当該所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定された場合、動作電力の供給開始時の処理の実行内容が、前記所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されなかった場合とは異なる実行内容となるようにする規制手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB119の処理を実行する機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB619の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB726の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB823の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC125の処理を実行する機能)と、
前記所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、遊技機の外部に特定出力を行う特定出力手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB122の処理を実行する機能、第51の実施形態では主側CPU63におけるステップSB622の処理を実行する機能、第52の実施形態では主側CPU63におけるステップSB729の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB826の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC128の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αA1によれば、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生していることを特定した場合には動作電力の供給開始時の処理の実行内容が所定異常の発生していない場合とは異なる実行内容となるため、所定異常が発生しているにも関わらず通常通りに処理が進行してしまわないようにすることが可能となる。また、所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて遊技機の外部に特定出力が行われる。これにより、所定異常が発生していることに対処するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
なお、特徴αA1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αB群>
特徴αB1.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理を開始する手段(第49の実施形態ではステップSB101〜ステップSB122、第51の実施形態ではステップSB601〜ステップSB622、第52の実施形態ではステップSB701〜ステップSB729、第53の実施形態ではステップSB801〜ステップSB818及びステップSB823〜ステップSB826、第54の実施形態ではステップSC101〜ステップSC120及びステップSC125〜ステップSC128)と、
定期的に起動される割込み処理を実行する手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理の一部の処理として、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理又は設定確認用処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理において前記所定の設定関連処理が実行される場合に前記割込み処理の実行が禁止されている状態から前記割込み処理の実行が許可される状態に設定する許可設定手段(第49の実施形態では主側CPU63におけるステップSB201又はステップSB301の処理を実行する機能、第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB901の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αB1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、設定値に関する所定の設定関連処理は動作電力の供給開始時の処理の一部の処理として実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
この場合に、動作電力の供給開始時の処理において所定の設定関連処理が実行される場合に割込み処理の実行が禁止されている状態から許可される状態となる。つまり、動作電力の供給開始時の処理においては基本的に割込み処理の実行を禁止する一方、所定の設定関連処理においては割込み処理が割り込んで起動され得ることとなる。動作電力の供給開始時の処理においては基本的に割込み処理の実行を禁止することで動作電力の供給開始時の処理が完了するまでに要する時間を短縮することが可能となる。その一方、所定の設定関連処理では設定値に関する処理が実行されるため処理が完了するまでに要する時間が長くなることが想定され、このような所定の設定関連処理が実行されている状況においては割込み処理の実行を許可することで処理の実行態様を好適なものとすることが可能となる。
なお、特徴αB1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴z群、上記特徴αA群及び上記特徴αB群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給が開始された場合における処理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αC群>
特徴αC1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合に、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とする規制手段(第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB808にて肯定判定をする機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC108及びステップSC116にて肯定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αC1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される。これにより、所定の設定関連処理が完了していないにも関わらず遊技を進行させるための所定進行処理が実行されてしまわなようにすることが可能となる。
なお、特徴αC1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αD群>
特徴αD1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記設定値に関する所定の別関連処理を実行する別関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合に、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とする規制手段(第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB808にて肯定判定をする機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC108及びステップSC116にて肯定判定をする機能)と、
を備え、
当該規制手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始された場合に前記特定関連操作が行われたことに基づいて前記規制状態としないものであって、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始された場合に前記所定関連操作が行われたことに基づいて前記規制状態としないものであることを特徴とする遊技機。
特徴αD1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される。これにより、所定の設定関連処理が完了していないにも関わらず遊技を進行させるための所定進行処理が実行されてしまわなようにすることが可能となる。
また、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、動作電力の供給の再開に際して特定関連操作が行われることで所定進行処理の実行が規制されない。これにより、動作電力の供給の再開に際して所定の設定関連処理が実行される場合にまで遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
また、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、動作電力の供給の再開に際して所定関連操作が行われた場合にも所定進行処理の実行が規制されない。これにより、設定値に関連する処理を実行させるための操作が行われた場合には所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴αD1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αE群>
特徴αE1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われたことに基づいて前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、
前記所定対応操作手段が操作されているか否かを特定する操作特定手段(主側CPU63におけるステップSB910の処理を実行する機能)と、
当該操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていないことが特定された場合に記憶状態が非操作対応状態となり、前記操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていることが特定された場合に記憶状態が操作対応状態となる操作対応記憶手段(OFF確認フラグ361)と、
前記設定可能状況において前記操作対応記憶手段の記憶状態が前記非操作対応状態である状況で、前記所定対応操作手段が操作されていることが前記操作特定手段により特定されたことに基づいて、選択対象となる設定値を変更させる選択対象変更手段(主側CPU63におけるステップSB914の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対象となっている設定値が前記使用対象となる設定値である構成であり、
本遊技機は、前記設定可能状況が開始される場合又は前記設定可能状況が開始された場合に前記操作対応記憶手段の記憶状態を前記操作対応状態に設定する状態設定手段(第53の実施形態では主側CPU63におけるステップSB901の処理を実行する機能、第54の実施形態では主側CPU63におけるステップSC114の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αE1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象となる設定値を変更することが可能となる設定可能状況を生じさせるためには所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われた状態で電源のON操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、設定可能状況を生じさせるために操作される所定対応操作手段が操作されたことに基づいて選択対象の設定値が変更されるため、設定値を変更するために必要な操作手段の数を抑えることが可能となる。また、設定可能状況においては操作対応記憶手段の記憶状態が非操作対応状態である状況で所定対応操作手段が操作されていることが特定されたことに基づいて選択対象となる設定値が変更されるため、所定対応操作手段の1回の操作に対して選択対象となる設定値の変更が複数回発生してしまわないようにすることが可能となる。
この場合に、設定可能状況が開始される場合又は設定可能状況が開始された場合に操作対応記憶手段の記憶状態が操作対応状態に設定される。これにより、設定可能状況を生じさせるための所定対応操作手段の操作が設定可能状況の開始後においても継続された場合に、その所定対応操作手段の操作によって選択対象となる設定値の変更が発生してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴αE1の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αC群、上記特徴αD群及び上記特徴αE群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αF群>
特徴αF1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、所定の記憶領域(第55の実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第55の実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示記憶領域は前記初期化手段により初期化されないことを特徴とする遊技機。
特徴αF1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、所定の記憶領域が初期化されたとしても特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化手段により初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を、所定の記憶領域が初期化手段により初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αF2.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第55の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αF1に記載の遊技機。
特徴αF2によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化手段により初期化されることにより、使用対象となる設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化手段により初期化されたとしても、特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化手段により初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を、使用対象となる設定値の新たな設定が行われた場合及び使用対象となる設定値の新たな設定が行われなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αF3.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第55の実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記表示記憶領域は前記別初期化手段により初期化されないことを特徴とする特徴αF2に記載の遊技機。
特徴αF3によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には使用対象となる設定値の新たな設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、使用対象となる設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が行われる場合及び所定の初期化条件が成立した場合のいずれであっても、特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を、設定値の新たな設定が行われた場合、設定値の新たな設定が行われなかった場合、所定の初期化条件が成立した場合及び所定の初期化条件が成立しなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αF4.前記特定表示制御手段に動作電力が供給されていない状況において、前記表示記憶領域及び前記所定の記憶領域にバックアップ電力を供給する手段(電源・発射制御装置78)を備えていることを特徴とする特徴αF1乃至αF3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αF4によれば、表示記憶領域及び所定の記憶領域が情報の記憶保持のために動作電力の供給が必要な構成であっても、特定表示制御手段に動作電力が供給されていない状況においては表示記憶領域及び所定の記憶領域にはバックアップ電力が供給されるため、特定表示手段に動作電力が供給されていない状況であってもこれら表示記憶領域及び所定の記憶領域において情報を記憶保持することが可能となる。
特徴αF5.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を前記所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示データ設定手段は、決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を前記表示記憶領域に設定し、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αF1乃至αF4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αF5によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、上記特徴αF1に記載された構成を備えていることにより動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域が初期化手段により初期化されたとしても特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化手段により初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を、所定の記憶領域が初期化手段により初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αF6.前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されることで前記特典付与情報が当該所定の記憶領域から消去される場合であっても、前記表示記憶領域は前記初期化手段により初期化されないことを特徴とする特徴αF5に記載の遊技機。
特徴αF6によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域が初期化された場合には特典付与情報が所定の記憶領域から消去されることにより、動作電力の供給が停止される前に特典付与情報が所定の記憶領域に記憶されていたとしても動作電力の供給が再開された場合には当該特典付与情報が消去された状態において遊技を開始させることが可能となる。この場合に、このように特典付与情報が所定の記憶領域から消去される場合であっても、特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化手段により初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることを優先させることが可能となる。
特徴αF7.前記特定表示手段として、第1特定表示手段(特図表示部37a)と、第2特定表示手段(普図表示部38a)と、を備え、
前記表示記憶領域として、第1表示記憶領域(第1表示データバッファ271)と、第2表示記憶領域(第3表示データバッファ273)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、
前記第1表示記憶領域に表示データを設定する第1表示データ設定手段(特図表示部37aに関して主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記第2表示記憶領域に表示データを設定する第2表示データ設定手段(普図表示部38aに関して主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定表示制御手段は、
前記第1表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記第1特定表示手段を表示制御する第1特定表示制御手段(特図表示部37aに関して主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
前記第2表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記第2特定表示手段を表示制御する第2特定表示制御手段(普図表示部38aに関して主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1表示記憶領域及び前記第2表示記憶領域は前記初期化手段により初期化されないことを特徴とする特徴αF1乃至αF6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αF7によれば、第1特定表示手段及び第2特定表示手段のいずれについても動作電力の供給が開始された場合における表示内容を、所定の記憶領域が初期化手段により初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が第1特定表示手段及び第2特定表示手段のいずれの表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αF8.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合、前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αF1乃至αF7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αF8によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αF9.動作電力の供給が開始されたことに基づいて、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定することが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(第55の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定可能状況が発生する場合又は前記設定可能状況が発生した後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定可能状況は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αF8に記載の遊技機。
特徴αF9によれば、設定可能状況が発生する場合及び発生しない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αF1〜αF9の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αG群>
特徴αG1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域(第56の実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第56の実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示データ設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合のいずれにおいても前記特定表示手段に特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定する対応設定手段(主側CPU63におけるステップSC502、ステップSC503、ステップSC507及びステップSC510の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αG1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αG2.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第56の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αG1に記載の遊技機。
特徴αG2によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αG3.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第56の実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合にも前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αG2に記載の遊技機。
特徴αG3によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には設定値の設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、設定値の新たな設定が行われた場合、設定値の新たな設定が行われなかった場合、所定の初期化条件が成立した場合及び所定の初期化条件が成立しなかった場合のいずれであっても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αG4.前記対応設定手段は、所定規制状況(遊技回の実行中、開閉実行モードの実行中、普図表示部38aにおける変動表示回の実行中、普電開放状態の実行中)において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データを設定しないことを特徴とする特徴αG1乃至αG3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αG4によれば、所定規制状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、所定規制状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、動作電力の供給が停止された場合における特定表示手段の表示内容から当該特定表示手段の表示を開始させることが可能となる。
特徴αG5.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を前記所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示データ設定手段は、決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を前記表示記憶領域に設定し、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αG1乃至αG4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αG5によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、上記特徴αG1に記載された構成を備えていることにより、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αG6.前記特定表示制御手段は、絵柄の変動表示が開始された後に前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御するものであり、
前記対応設定手段は、前記特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データを設定しないことを特徴とする特徴αG5に記載の遊技機。
特徴αG6によれば、特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、特定表示手段における絵柄の変動表示を再開させることが可能となる。
特徴αG7.前記特典付与手段は、前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されている場合、前記特定表示手段にて前記特典が付与されることに対応する表示が行われた後に前記特典を付与するものであり、
前記対応設定手段は、前記特典付与手段により前記特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データを設定しないことを特徴とする特徴αG5又はαG6に記載の遊技機。
特徴αG7によれば、特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、特典が付与されている状況に対応する表示内容から特定表示手段の表示を開始することが可能となる。
特徴αG8.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データが設定された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αG1乃至αG7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αG8によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αG9.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αG8に記載の遊技機。
特徴αG9によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αG10.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第56の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αG9に記載の遊技機。
特徴αG10によれば、使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αG1〜αG10の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αH群>
特徴αH1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(第55〜第57の実施形態であれば主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能、第58〜第60の実施形態であれば主側CPU63におけるステップSC717の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第55〜第60の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)と、
を備え、
動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容が、動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたこと及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われなかった所定状況であることの区別を不可とする表示内容となることを特徴とする遊技機。
特徴αH1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において使用対象となる設定値の設定が行われることにより、使用対象となる設定値の設定を行うためには動作電力の供給を新たに開始させる必要が生じることとなり、使用対象となる設定値の設定を不正に行うとしてもそれが行いづらくなる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われたこと及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われなかった所定状況であることの区別を不可とする表示内容となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αH2.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(第56〜第57の実施形態であれば主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能、第58〜第60の実施形態であれば主側CPU63におけるステップSC717の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第56〜第60の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示データ設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても、前記特定表示手段に特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定する対応設定手段(第56の実施形態では主側CPU63におけるステップSC502、ステップSC503、ステップSC507及びステップSC510の処理を実行する機能、第57の実施形態では主側CPU63におけるステップSC602及びステップSC603の処理を実行する機能、第58の実施形態では主側CPU63におけるステップSC802〜ステップSC805の処理を実行する機能、第59の実施形態では主側CPU63におけるステップSC902〜ステップSC905の処理を実行する機能、第60の実施形態では主側CPU63におけるステップSD102〜ステップSD105、ステップSD109、ステップSD110、ステップSD113及びステップSD114の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αH2によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において使用対象となる設定値の設定が行われることにより、使用対象となる設定値の設定を行うためには動作電力の供給を新たに開始させる必要が生じることとなり、使用対象となる設定値の設定を不正に行うとしてもそれが行いづらくなる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αH3.動作電力の供給が開始された場合に所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第56〜第60の実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた場合のいずれにおいても前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αH2に記載の遊技機。
特徴αH3によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には所定の記憶領域が初期化されるため、所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の設定が行われた場合及び所定の記憶領域が初期化された場合のいずれにおいても、動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定及び所定の記憶領域の初期化のうちいずれが行われたのかを区別できないようにすることが可能となる。
特徴αH4.前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する初期化手段(第56〜第60の実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αH2又はαH3に記載の遊技機。
特徴αH4によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αH5.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を前記所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示データ設定手段は、決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を前記表示記憶領域に設定し、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αH2乃至αH4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αH5によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、上記特徴αH1に記載された構成を備えていることにより、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αH6.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データとして利用される表示データであることを特徴とする特徴αH5に記載の遊技機。
特徴αH6によれば、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データを利用して動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、表示データの容量の増大化を抑制しながら、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αH7.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データのうち、前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与しないと決定された場合に利用される表示データであることを特徴とする特徴αH6に記載の遊技機。
遊技ホールの閉店時には付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容が特定表示手段にて表示された状況で遊技機の電源が遮断されることが普通である。この場合に、特徴αH7によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、その表示内容が動作電力の供給が停止される前に表示されていた表示内容であると当該遊技者に認識させることが可能となり、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αH8.前記特定対応表示データは複数種類存在しており、
前記対応設定手段は、複数種類の前記特定対応表示データの中から使用対象となった前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αH2乃至αH7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αH8によれば、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の特定対応表示の表示内容を多様化させることが可能となる。
特徴αH9.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データが設定された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αH2乃至αH8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αH9によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αH10.前記設定手段は動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記使用対象となる設定値の設定を行うものであり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αH9に記載の遊技機。
特徴αH10によれば、使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び使用対象となる設定値の設定が行われなかった場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における特定対応表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αH11.動作電力の供給が開始された場合に所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第56〜第60の実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
当該別初期化手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記所定の記憶領域を初期化するものであり、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記設定値の設定が行われた場合のいずれにおいても前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定するものであり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αH9又はαH10に記載の遊技機。
特徴αH11によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には所定の記憶領域が初期化されるため、使用対象の設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の設定が行われた場合及び所定の記憶領域が初期化された場合のいずれにおいても、動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定及び所定の記憶領域の初期化のうちいずれが行われたのかを区別できないようにすることが可能となる。また、使用対象の設定値の設定が行われた場合及び所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における特定対応表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αH1〜αH11の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αI群>
特徴αI1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を所定の記憶領域(第57〜第60の実施形態におけるクリア対象エリア371)に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に設定する表示データ設定手段(第57の実施形態であれば主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能、第58〜第60の実施形態であれば主側CPU63におけるステップSC717の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにする特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域(第57〜第60の実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第57〜第60の実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示データ設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合に前記結果対応の表示データとして利用される特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定する対応設定手段(第57の実施形態では主側CPU63におけるステップSC602及びステップSC603の処理を実行する機能、第58の実施形態では主側CPU63におけるステップSC802〜ステップSC805の処理を実行する機能、第59の実施形態では主側CPU63におけるステップSC902〜ステップSC905の処理を実行する機能、第60の実施形態では主側CPU63におけるステップSD102〜ステップSD105、ステップSD109、ステップSD110、ステップSD113及びステップSD114の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αI1によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。また、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データが表示記憶領域に設定される。これにより、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合であっても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段の決定結果を報知する場合に表示される表示内容となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αI2.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第57〜第60の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αI1に記載の遊技機。
特徴αI2によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化された場合、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データが表示記憶領域に設定される。これにより、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合であっても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段の決定結果を報知する場合に表示される表示内容となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αI3.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第57〜第60の実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合にも前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αI2に記載の遊技機。
特徴αI3によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には使用対象の設定値の設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、使用対象の設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合及び所定の初期化条件が成立することで所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データが表示記憶領域に設定される。これにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合及び所定の初期化条件が成立することで所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段の決定結果を報知する場合に表示される表示内容となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αI4.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データのうち、前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与しないと決定された場合に利用される表示データであることを特徴とする特徴αI1乃至αI3のいずれか1に記載の遊技機。
遊技ホールの閉店時には付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容が特定表示手段にて表示された状況で遊技機の電源が遮断されることが普通である。この場合に、特徴αI4によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合、特定表示手段の表示内容が付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、その表示内容が動作電力の供給が停止される前に表示されていた表示内容であると当該遊技者に認識させることが可能となり、所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αI5.前記特定対応表示データは複数種類存在しており、
前記対応設定手段は、複数種類の前記特定対応表示データの中から使用対象となった前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αI1乃至αI4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αI5によれば、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の特定対応表示の表示内容を多様化させることが可能となる。
特徴αI6.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データが設定された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αI1乃至αI5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αI6によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αI7.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αI6に記載の遊技機。
特徴αI7によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αI8.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第57〜第60の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αI7に記載の遊技機。
特徴αI8によれば、使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αI1〜αI8の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αJ群>
特徴αJ1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(第58〜第60の実施形態であれば主側CPU63におけるステップSC717の処理を実行する機能、第61の実施形態であれば主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域(第58〜第61の実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第58〜第61の実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合における前記特定表示手段の表示内容を特定対応表示となるようにする対応設定手段(第58の実施形態では主側CPU63におけるステップSC802〜ステップSC805の処理を実行する機能、第59の実施形態では主側CPU63におけるステップSC902〜ステップSC905の処理を実行する機能、第60の実施形態では主側CPU63におけるステップSD102〜ステップSD105、ステップSD109、ステップSD110、ステップSD113及びステップSD114の処理を実行する機能、第61の実施形態では主側CPU63におけるステップSD202〜ステップSD217の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定対応表示は複数種類存在していることを特徴とする遊技機。
特徴αJ1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が特定対応表示となる。そして、当該特定対応表示は複数種類存在している。これにより、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容が多様化されることとなる。よって、動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段の表示内容を確認したとしても、所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定しづらくさせることが可能となる。
特徴αJ2.前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合に前記特定表示手段に前記特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定するものであり、
前記特定対応表示データが複数種類存在していることを特徴とする特徴αJ1に記載の遊技機。
特徴αJ2によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合には複数種類の特定対応表示データのうちのいずれかの特定対応表示データを表示記憶領域に設定することで特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、予め定められた複数種類の特定対応表示データのうち1種類の特定対応表示データを選択して表示記憶領域に設定するだけで特定表示手段にて特定対応表示を行わせることが可能となるため、複数種類の特定対応表示のうちの1種類の特定対応表示を特定表示手段に行わせるための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αJ3.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を前記所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示データ設定手段は、決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を前記表示記憶領域に設定し、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにするものであり、
前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データとして利用される表示データであることを特徴とする特徴αJ2に記載の遊技機。
特徴αJ3によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データを利用して動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、表示データの容量の増大化を抑制しながら、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定しづらくさせることが可能となる。
特徴αJ4.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データのうち、前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与しないと決定された場合に利用される表示データであることを特徴とする特徴αJ3に記載の遊技機。
遊技ホールの閉店時には付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容が特定表示手段にて表示された状況で遊技機の電源が遮断されることが普通である。この場合に、特徴αJ4によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域が初期化されたとしても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、その表示内容が動作電力の供給が停止される前に表示されていた表示内容であると当該遊技者に認識させることが可能となり、所定の記憶領域が初期化されたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αJ5.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データのうち、前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与しないと決定された場合に利用される表示データ、及び前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与すると決定された場合に利用される表示データの両方を含むことを特徴とする特徴αJ3に記載の遊技機。
特徴αJ5によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合、付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定された場合における表示及び付与決定手段において遊技者に特典を付与すると決定された場合における表示のいずれかが特定対応表示として特定表示手段にて行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、その表示内容が動作電力の供給が停止される前に表示されていた表示内容であると当該遊技者に認識させることが可能となり、所定の記憶領域が初期化されたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αJ6.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第58〜第61の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αJ1乃至αJ5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αJ6によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化された場合には複数種類の特定対応表示のうちのいずれかの特定対応表示が特定表示手段にて行われる。これにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合における特定表示手段の表示内容が多様化されることとなり、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αJ7.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第58〜第61の実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた場合のいずれにおいても前記特定表示手段の表示内容を特定対応表示となるようにすることを特徴とする特徴αJ6に記載の遊技機。
特徴αJ7によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には設定値の設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、設定値の新たな設定が行われた場合及び所定の初期化条件が成立して所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αJ8.前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合においても前記特定表示手段の表示内容を前記特定対応表示となるようにすることを特徴とする特徴αJ1乃至αJ7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αJ8によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αJ9.前記対応設定手段は、所定規制状況(遊技回の実行中、開閉実行モードの実行中、普図表示部38aにおける変動表示回の実行中、普電開放状態の実行中)において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定しないことを特徴とする特徴αJ8に記載の遊技機。
特徴αJ9によれば、所定規制状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、所定規制状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、動作電力の供給が停止された場合における特定表示手段の表示内容から当該特定表示手段の表示を開始させることが可能となる。
特徴αJ10.前記特定表示制御手段は、絵柄の変動表示が開始された後に前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御するものであり、
前記対応設定手段は、前記特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定しないことを特徴とする特徴αJ8又はαJ9に記載の遊技機。
特徴αJ10によれば、特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、特定表示手段における絵柄の変動表示を再開させることが可能となる。
特徴αJ11.前記特典付与手段は、前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されている場合、前記特定表示手段にて前記特典が付与されることに対応する表示が行われた後に前記特典を付与するものであり、
前記対応設定手段は、前記特典付与手段により前記特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定しないことを特徴とする特徴αJ8乃至αJ10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αJ11によれば、特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、特典が付与されている状況に対応する表示内容から特定表示手段の表示を開始することが可能となる。
特徴αJ12.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、当該特定対応表示が行われた状態で前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αJ1乃至αJ11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αJ12によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αJ13.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αJ12に記載の遊技機。
特徴αJ13によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αJ14.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第58〜第61の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αJ13に記載の遊技機。
特徴αJ14によれば、使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αJ1〜αJ14の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αK群>
特徴αK1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を所定の記憶領域(第61の実施形態におけるクリア対象エリア371)に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に設定する表示データ設定手段(主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにする特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域(第61の実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第61の実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合における前記特定表示手段の表示内容を特定対応表示となるようにする対応設定手段(主側CPU63におけるステップSD202〜ステップSD217の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定対応表示は複数種類存在しており、
複数種類の前記特定対応表示には、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択されない表示内容が含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴αK1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が特定対応表示となる。そして、当該特定対応表示は複数種類存在しているとともに、複数種類の特定対応表示には付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択されない表示内容が含まれている。これにより、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容が多様化されることとなる。よって、動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段の表示内容を確認したとしても、所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定しづらくさせることが可能となる。
特徴αK2.複数種類の前記特定対応表示には、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択され得る表示内容と、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択されない表示内容とが含まれていることを特徴とする特徴αK1に記載の遊技機。
特徴αK2によれば、複数種類の特定対応表示には付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択され得る表示内容及び選択されない表示内容の両方が含まれているため、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容を多様化することが可能となる。
特徴αK3.前記特定表示手段は複数の発光部を有しており、
前記対応設定手段は、前記複数の発光部のそれぞれについて個別に点灯状態とするか否かの抽選処理(ステップSD204、ステップSD212)を実行し、前記複数の発光部のそれぞれに対する当該抽選処理の結果に対応する点灯パターンの表示データを前記表示記憶領域に設定することで前記特定対応表示が行われるようにすることを特徴とする特徴αK1又はαK2に記載の遊技機。
特徴αK3によれば、特定表示手段における複数の発光部のそれぞれについて点灯状態とするか否かの抽選処理が実行され、それら抽選処理の結果に対応する点灯パターンの表示内容が、所定の記憶領域が初期化された場合における特定対応表示として特定表示手段に表示される。これにより、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容を多様化することが可能となるとともに、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容を不規則なものとすることが可能となる。
特徴αK4.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第61の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αK1乃至αK3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αK4によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化された場合には複数種類の特定対応表示のうちのいずれかの特定対応表示が特定表示手段にて行われる。これにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合における特定表示手段の表示内容が多様化されることとなり、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αK5.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第61の実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた場合のいずれにおいても前記特定表示手段の表示内容を特定対応表示となるようにすることを特徴とする特徴αK4に記載の遊技機。
特徴αK5によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には設定値の設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、設定値の新たな設定が行われた場合及び所定の初期化条件が成立して所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αK6.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、当該特定対応表示が行われた状態で前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αK1乃至αK5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αK6によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αK7.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αK6に記載の遊技機。
特徴αK7によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αK8.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第56の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αK7に記載の遊技機。
特徴αK8によれば、使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αK1〜αK8の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αF群、上記特徴αG群、上記特徴αH群、上記特徴αI群、上記特徴αJ群及び上記特徴αK群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給開始時の動作を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αL群>
特徴αL1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
当該特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第62〜第63の実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定表示制御手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたこと、及び動作電力の供給が停止される前における前記設定値の有利度以上となる設定値又は動作電力の供給が停止される前における前記設定値よりも有利となる設定値が前記使用対象となる設定値として前記設定手段により設定されたことの一方である示唆対象状況となったことに基づいて、動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を前記示唆対象状況に対応する決定態様(特図用の第2表示振分テーブル392を参照する態様、普図用の第2表示振分テーブル394を参照する態様)で決定する態様決定手段(第62の実施形態では主側CPU63におけるステップSD402〜ステップSD411の処理を実行する機能、第63の実施形態では主側CPU63におけるステップSD502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αL1によれば、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を確認することで、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたこと、又は使用対象となる設定値の有利度がそれまでの設定値の有利度以上若しくはそれまでの設定値の有利度よりも高くなったことを予測することが可能となる。これにより、特定表示手段の表示内容を利用して設定値に関する予測を遊技者に行わせることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴αL2.前記態様決定手段は、動作電力の供給が停止される前における前記設定値の有利度以上となる設定値又は動作電力の供給が停止される前における前記設定値よりも有利となる設定値が前記使用対象となる設定値として前記設定手段により設定されたことに基づいて動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を前記示唆対象状況に対応する決定態様で決定し、動作電力の供給が停止される前における前記設定値の有利度よりも低い設定値が前記使用対象となる設定値として前記設定手段により設定されたことに基づいて動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を非示唆対象状況に対応する決定態様(特図用の第1表示振分テーブル391を参照する態様、普図用の第1表示振分テーブル393を参照する態様)で決定することを特徴とする特徴αL1に記載の遊技機。
特徴αL2によれば、使用対象となる設定値の有利度がそれまでの設定値の有利度以上又はそれまでの設定値の有利度よりも高くなった場合には示唆対象状況に対応する決定態様で特定表示手段の表示内容が決定されるとともに、使用対象となる設定値の有利度がそれまでの設定値よりも低くなった場合には非示唆対象状況に対応する決定態様で特定表示手段の表示内容が決定される。これにより、使用対象となる設定値の有利度がそれまでの設定値の有利度以上又はそれまでの設定値の有利度よりも高くなったか否かの予測を行い易くなる。
特徴αL3.前記態様決定手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われなかったことに基づいて動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を前記非示唆対象状況に対応する決定態様で決定することを特徴とする特徴αL2に記載の遊技機。
特徴αL3によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の新たな設定が行われなかった場合にも非示唆対象状況に対応する決定態様で動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が決定されるため、非示唆対象状況に対応する決定態様で特定表示手段の表示内容が決定された場合にその状況が使用対象となる設定値の新たな設定が行われなかった状況なのか、それとも使用対象となる設定値の有利度がそれまでよりも低くなった状況なのかを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αL4.前記態様決定手段は、前記示唆対象状況である場合には前記示唆対象状況に対応する抽選態様により前記特定表示手段の表示内容を抽選により決定することを特徴とする特徴αL1乃至αL3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αL4によれば、示唆対象状況における特定表示手段の表示内容を多様化させることが可能となる。これにより、特定表示手段を確認したとしても、示唆対象状況であるか否かを明確には特定できないようにすることが可能となる。
特徴αL5.前記態様決定手段は、前記示唆対象状況ではない場合である非示唆対象状況である場合には当該非示唆対象状況に対応する抽選態様により前記特定表示手段の表示内容を抽選により決定することを特徴とする特徴αL4に記載の遊技機。
特徴αL5によれば、非示唆対象状況における特定表示手段の表示内容を多様化させることが可能となる。これにより、特定表示手段を確認したとしても、非示唆対象状況であるか否かを明確には特定できないようにすることが可能となる。
特徴αL6.前記示唆対象状況に対応する抽選態様による前記特定表示手段の表示内容の抽選にて選択され得る表示内容及び前記非示唆対象状況に対応する抽選態様による前記特定表示手段の表示内容の抽選にて選択され得る表示内容のいずれにも共通表示内容(特図用の第1〜第3初期表示、普図用の第1〜第3初期表示)が存在しており、当該共通表示内容の選択確率が前記示唆対象状況に対応する抽選態様の場合と前記非示唆対象状況に対応する抽選態様の場合とで相違していることを特徴とする特徴αL5に記載の遊技機。
特徴αL6によれば、示唆対象状況及び非示唆対象状況のいずれであっても特定表示手段にて共通表示内容の表示が行われるため、示唆対象状況及び非示唆対象状況のいずれであるのかを明確には特定できないようにすることが可能となる。その一方、共通表示内容の選択確率は示唆対象状況である場合と非示唆対象状況である場合とで相違しているため、特定表示手段の表示内容から示唆対象状況及び非示唆対象状況のいずれであるのかを予測させることが可能となる。
特徴αL7.表示記憶領域に表示データを設定する表示データ設定手段(主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)を備え、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御するものであり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域を初期化する初期化手段(第62〜第63の実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αL1乃至αL6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αL7によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、上記特徴αL1の構成を備えていることにより、所定の記憶領域の初期化に伴って表示記憶領域が初期化される状況を利用して、特定表示手段の表示内容により示唆対象状況であるか否かを予測させることが可能となる。
特徴αL8.動作電力の供給が開始された場合に所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第62〜第63の実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記態様決定手段は、前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合、動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を非示唆対象状況に対応する決定態様で決定することを特徴とする特徴αL7に記載の遊技機。
特徴αL8によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には所定の記憶領域が初期化されるため、所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、別初期化手段により所定の記憶領域が初期化される場合には動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が非示唆対象状況に対応する決定態様で決定されるため、示唆対象状況であるか否かの予測を行い易くなる。
特徴αL9.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定表示制御手段は、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αL1乃至αL8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αL9によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、上記特徴αL1の構成を備えていることにより特定表示手段を利用して上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴αL10.前記示唆対象状況に対応する決定態様で決定された前記特定表示手段の表示内容は、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われる場合には表示されない表示内容であることを特徴とする特徴αL9に記載の遊技機。
特徴αL10によれば、示唆対象状況に対応する決定態様で決定された表示内容を、付与決定手段の決定結果に対応する表示内容と区別することが可能となる。
特徴αL11.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記態様決定手段により決定された表示内容による表示が前記特定表示手段にて行われる場合、前記態様決定手段により決定された表示内容による表示が行われた状態で前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αL1乃至αL10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αL11によれば、動作電力の供給が開始された場合において態様決定手段により決定された表示内容による表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容の表示が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴αL1〜αL11の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αL群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αM群>
特徴αM1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定値更新処理、設定確認用処理)が実行されている状況において、遊技機前方から視認可能となる所定領域の状態を対応動作状態とする対応動作制御手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSE304、ステップSE305、ステップSE308及びステップSE309の処理を実行する機能、第65の実施形態では主側CPU63におけるステップSE604及びステップSE607の処理を実行する機能、第66の実施形態では主側CPU63におけるステップSE704、ステップSE707、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能、第67の実施形態では主側CPU63におけるステップSE904及びステップSE907の処理を実行する機能、第68の実施形態では主側CPU63における15R表示部481、6R表示部483及び小当たり表示部484を表示制御する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αM1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況においては遊技機前方から視認可能となる所定領域の状態が対応動作状態となる。これにより、遊技ホールの管理者は所定の設定関連処理が実行されている状況であるか否かを容易に把握することが可能となる。
特徴αM2.遊技機前方から視認可能となる前記所定領域に設けられた所定動作手段(第65の実施形態では普図表示部423a、第1特図表示部425、第2特図表示部426及び特別表示部429、第67の実施形態では第1特図表示部425及び第2特図表示部426)を備え、
前記対応動作制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において、前記所定動作手段の動作状態を遊技が実行されている場合には発生しない動作状態とすることで前記所定領域の状態を前記対応動作状態とすることを特徴とする特徴αM1に記載の遊技機。
特徴αM2によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては所定動作手段の動作状態が、遊技が実行されている場合には発生しない動作状態となる。これにより、遊技が実行されている場合に動作する所定動作手段を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αM3.遊技機前方から視認可能となる前記所定領域に複数の所定動作手段(第64の実施形態では第1特図表示部425、第2特図表示部426及び特別表示部429、第65の実施形態では普図表示部423a、普図保留表示部423b、第1特図表示部425、第2特図表示部426、第1特図保留表示部427、第2特図保留表示部428及び特別表示部429、第66の実施形態では特電入賞装置416、第1特図表示部425及び第2特図表示部426、第68の実施形態では15R表示部481、6R表示部483及び小当たり表示部484)を含み、
前記対応動作制御手段は、前記複数の所定動作手段の動作状態の組合せを前記対応動作状態とすることを特徴とする特徴αM1又はαM2に記載の遊技機。
特徴αM3によれば、複数の所定動作手段の動作状態の組合せを利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が実行される。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αM4.前記対応動作状態は、前記複数の所定動作手段の動作状態の組合せのうち遊技が実行されている場合には発生しない組合せの動作状態であることを特徴とする特徴αM3に記載の遊技機。
特徴αM4によれば、複数の所定動作手段の動作状態の組合せを遊技が実行されている場合には発生しない組合せとすることで所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が実行される。これにより、遊技が実行されている場合に動作する複数の所定動作手段を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αM5.前記複数の所定動作手段の前記対応動作状態におけるそれぞれの個別動作状態は遊技が実行されている場合に発生し得る動作状態である一方、それら個別動作状態は遊技が実行されている場合に同時に発生しない動作状態であることを特徴とする特徴αM4に記載の遊技機。
特徴αM5によれば、複数の所定動作手段の対応動作状態におけるそれぞれの個別動作状態は遊技が実行されている場合に発生し得る動作状態であることにより、遊技が実行されている場合に発生し得る動作状態を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αM6.前記複数の所定動作手段のうち第1所定動作手段は表示手段であり、第2所定動作手段は可動手段であることを特徴とする特徴αM3乃至αM5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αM6によれば、表示手段と可動手段とのそれぞれの個別動作状態の組合せにより所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が行われるため、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを把握し易くなる。
特徴αM7.前記対応動作制御手段は、
前記所定の設定関連処理として第1設定関連処理が実行されている状況において、前記複数の所定動作手段の動作状態の組合せを前記対応動作状態として第1対応動作状態とする第1対応動作制御手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSE304及びステップSE305の処理を実行する機能、第65の実施形態では主側CPU63におけるステップSE604の処理を実行する機能、第66の実施形態では主側CPU63におけるステップSE704、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能、第68の実施形態では主側CPU63における15R表示部481及び小当たり表示部484を表示制御する機能)と、
前記所定の設定関連処理として第2設定関連処理が実行されている状況において、前記複数の所定動作手段の動作状態の組合せを前記対応動作状態として第2対応動作状態とする第2対応動作制御手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSE308及びステップSE309の処理を実行する機能、第65の実施形態では主側CPU63におけるステップSE607の処理を実行する機能、第66の実施形態では主側CPU63におけるステップSE707、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能、第68の実施形態では主側CPU63における15R表示部481及び6R表示部483を表示制御する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αM3乃至αM6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αM7によれば、複数の所定動作手段の動作状態の組合せを利用して第1設定関連処理が実行されている状況であることの報知及び第2設定関連処理が実行されている状況であることの報知のそれぞれを実行することが可能となる。
特徴αM8.前記第1設定関連処理は前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を可能とする処理であり、
前記第2設定関連処理は現状の前記設定値が報知されるようにするための処理であることを特徴とする特徴αM7に記載の遊技機。
特徴αM8によれば、複数の所定動作手段の動作状態の組合せを利用して使用対象となる設定値の設定を可能とする処理が実行されている状況であることの報知、及び使用対象となる設定値が報知されるようにするための処理が実行されている状況であることの報知のそれぞれを実行することが可能となる。
なお、特徴αM1〜αM8の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αN群>
特徴αN1.遊技が実行されている状況において第1期間(遊技回)を生じさせる第1期間発生手段(主側CPU63におけるステップSD815及びステップSD816の処理を実行する機能)と、
前記第1期間において第1期間対応状態(絵柄の変動表示が行われる状態)となるように第1所定動作手段(第1特図表示部425、第2特図表示部426)を制御する第1所定動作制御手段(主側CPU63におけるステップSD706の処理を実行する機能)と、
遊技が実行されている状況において第2期間(開閉実行モード)を生じさせる第2期間発生手段(主側CPU63におけるステップSD904及びステップSE116の処理を実行する機能)と、
前記第2期間において第2期間対応状態(開放状態)となるように第2所定動作手段(特電入賞装置416)を制御する第2所定動作制御手段(主側CPU63におけるステップSD710〜ステップSD712の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定値更新処理、設定確認用処理)が実行されている状況において、前記第1所定動作手段が前記第1期間対応状態となり、前記第2所定動作手段が前記第2期間対応状態となるようにする対応動作制御手段(主側CPU63におけるステップSE704、ステップSE707、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αN1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、遊技が実行されている状況において第1所定動作手段が第1期間対応状態となる第1期間が発生し得るとともに第2所定動作手段が第2期間対応状態となる第2期間が発生し得る構成において、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1所定動作手段が第1期間対応状態となるとともに第2所定動作手段が第2期間対応状態となる。これにより、遊技が実行されている場合に動作する第1所定動作手段及び第2所定動作手段を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
また、遊技が実行されている場合に発生し得る第1期間対応状態及び第2期間対応状態を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。また、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする場合には第1所定動作手段及び第2所定動作手段の両方に対して不正を施す必要がある。よって、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αN2.前記第2期間発生手段は、前記第1期間の後に前記第2期間を生じさせることを特徴とする特徴αN1に記載の遊技機。
特徴αN2によれば、遊技が行われている状況においては第1期間の後に第2期間が生じるため、第1所定動作手段が第1期間対応状態となるとともに第2所定動作手段が第2期間対応状態となった場合、遊技が行われている状況とは異なる特別な状況であるという認識を遊技ホールの管理者に与えることが可能となる。これにより、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αN3.前記第1所定動作手段及び前記第2所定動作手段のうち一方は表示手段であり他方は可動手段であることを特徴とする特徴αN1又はαN2に記載の遊技機。
特徴αN3によれば、表示手段と可動手段とのそれぞれの期間対応状態の組合せにより所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が行われるため、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを把握し易くなる。
特徴αN4.前記第1期間の後に前記第2期間を生じさせるか否かを決定するための期間抽選を実行する手段(主側CPU63におけるステップSD803の処理を実行する機能)を備え、
前記第1所定動作制御手段は、前記第1期間において前記第1所定動作手段を前記第1期間対応状態とした後に前記期間抽選の結果が報知されるようにし、
前記第2所定動作制御手段は、前記期間抽選の結果が前記第2期間を生じさせる結果であった場合であって前記第1期間が終了した後に前記第2期間対応状態となるように前記第2所定動作手段を制御することを特徴とする特徴αN1乃至αN3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αN4によれば、期間抽選の結果を報知するための第1所定動作手段及び期間抽選の結果が当選結果であった場合に第2期間対応状態となる第2所定動作手段を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αN5.前記第1所定動作手段は絵柄を変動表示する絵柄表示手段(第1特図表示部425、第2特図表示部426)であり、
前記第2所定動作手段は開放状態と閉鎖状態との間で切り換え可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置416)であり、
前記第1所定動作制御手段は、前記第1期間において前記絵柄の変動表示を行わせることにより前記絵柄表示手段を前記第1期間対応状態とするものであり、
前記第2所定動作制御手段は、前記第2期間において前記開放状態とすることにより前記可変入球手段を前記第2期間対応状態とするものであることを特徴とする特徴αN4に記載の遊技機。
特徴αN5によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては絵柄表示手段にて絵柄の変動表示が実行されている状況において可変入球手段が開放状態となる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αN6.前記所定の設定関連処理は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を可能とする処理、又は現状の前記設定値が報知されるようにするための処理であることを特徴とする特徴αN1乃至αN5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αN6によれば、既に説明したような優れた効果を奏しながら、使用対象となる設定値の設定を可能とする処理が実行されている状況又は現状の設定値が報知されるようにするための処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
なお、特徴αN1〜αN6の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αO群>
特徴αO1.遊技が実行されている状況において所定の表示を行う所定の表示手段(第1特図表示部425、第2特図表示部426)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定値更新処理、設定確認用処理)が実行されている状況において、当該所定の設定関連処理が実行されていることの報知が前記所定の表示手段を利用して行われるようにする実行報知制御手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSE304及びステップSE308の処理を実行する機能、第65の実施形態では主側CPU63におけるステップSE604及びステップSE607の処理を実行する機能、第66の実施形態では主側CPU63におけるステップSE704及びステップSE707の処理を実行する機能、第67の実施形態では主側CPU63におけるステップSE904及びステップSE907の処理を実行する機能、第68の実施形態では主側CPU63における15R表示部481を表示制御する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αO1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、遊技が実行されている状況において所定の表示を行う所定の表示手段を備えた構成において、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況においては当該所定の表示手段を利用して所定の設定関連処理が実行されていることの報知が実行される。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、この報知を所定の表示手段を利用して行うことが可能となる。
特徴αO2.前記実行報知制御手段は、前記設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において、遊技が実行されている状況においては発生しない特定表示が前記所定の表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αO1に記載の遊技機。
特徴αO2によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては所定の表示手段にて遊技が実行されている状況においては発生しない特定表示が行われる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを所定の表示手段の表示内容から明確に把握することが可能となる。
特徴αO3.遊技が実行されている状況において特定の表示を行う特定の表示手段(第64及び第65の実施形態では特別表示部429、第68の実施形態では6R表示部483及び小当たり表示部484)を備え、
前記実行報知制御手段は、前記設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において、当該所定の設定関連処理が実行されていることの報知が前記所定の表示手段及び前記特定の表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αO1又はαO2に記載の遊技機。
特徴αO3によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする場合には所定の表示手段及び特定の表示手段の両方に対して不正を施す必要がある。よって、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αO4.前記所定の表示手段及び前記特定の表示手段は遊技機前方から視認可能な所定範囲(特図ユニット422)に集約されていることを特徴とする特徴αO3に記載の遊技機。
特徴αO4によれば、所定の表示手段の表示内容及び特定の表示手段の表示内容の組合せを利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることの報知が実行される構成において、それら表示内容の確認を行い易くさせることが可能となる。
特徴αO5.前記実行報知制御手段は、前記設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において、前記所定の表示手段にて所定対応表示を行わせ、前記特定の表示手段にて特定対応表示を行わせるものであり、
前記所定の表示手段における前記所定対応表示は遊技が実行されている状況において発生し得る表示内容であり、
前記特定の表示手段における前記特定対応表示は遊技が実行されている状況において発生し得る表示内容であり、
前記所定の表示手段における前記所定対応表示及び前記特定の表示手段における前記特定対応表示は遊技が実行されている状況において同時に発生しないことを特徴とする特徴αO3又はαO4に記載の遊技機。
特徴αO5によれば、遊技が実行されている場合に発生し得る所定の表示手段における所定対応表示及び特定の表示手段における特定対応表示を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αO6.所定遊技状態に遊技状態を移行させるか否かを決定するための移行抽選を実行する手段(主側CPU63におけるステップSD803の処理を実行する機能)と、
絵柄の変動表示が開始された後に前記移行抽選の抽選結果に対応する停止結果が表示されるように前記所定の表示手段を表示制御する手段(主側CPU63におけるステップSD706の処理を実行する機能)と、
前記移行抽選の抽選結果が前記所定遊技状態への移行に対応する結果であった場合であってそれに対応する前記停止結果が前記所定の表示手段にて表示された後に前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる手段(主側CPU63におけるステップSD904及びステップSE116の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において状態対応表示が行われるように前記特定の表示手段を表示制御する手段(主側CPU63におけるステップSD903及びステップSE115の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定対応表示は前記絵柄の変動表示であり、前記特定対応表示は前記状態対応表示であることを特徴とする特徴αO5に記載の遊技機。
特徴αO6によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては所定の表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において特定の表示手段にて所定遊技状態であることを示す状態対応表示が行われる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αO7.前記所定の設定関連処理は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を可能とする処理、又は現状の前記設定値が報知されるようにするための処理であることを特徴とする特徴αO1乃至αO6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αO7によれば、既に説明したような優れた効果を奏しながら、使用対象となる設定値の設定を可能とする処理が実行されている状況又は現状の設定値が報知されるようにするための処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
なお、特徴αO1〜αO7の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αP群>
特徴αP1.遊技が実行されている状況において第1特定動作手段(第64の実施形態では特別表示部429、第66の実施形態では特電入賞装置416)が第1対応状態となるようにする第1対応状態実行手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSD903及びステップSE115の処理を実行する機能、第66の実施形態では主側CPU63におけるステップSD710〜ステップSD712の処理を実行する機能)と、
遊技が実行されている状況において前記第1特定動作手段が前記第1対応状態となる場合には第2特定動作手段(第64の実施形態では特別表示部429及び第2特図表示部426、第66の実施形態では特別表示部429)が第2対応状態となるようにする第2対応状態実行手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSD706の処理を実行する機能、第66の実施形態では主側CPU63におけるステップSD903及びステップSE115の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定値更新処理、設定確認用処理)が実行されている状況において、前記第1特定動作手段が前記第1対応状態となり、前記第2特定動作手段が前記第2対応状態とは異なる状態となるようにする特定対応制御手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSE304、ステップSE305、ステップSE308及びステップSE309の処理を実行する機能、第66の実施形態では主側CPU63におけるステップSE704、ステップSE707、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αP1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、遊技が実行されている状況においては第1特定動作手段が第1対応状態となる場合には第2特定動作手段が第2対応状態となる構成において、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段が第1対応状態となるのに対して第2特定動作手段が第2対応状態とは異なる状態となる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、この報知を第1特定動作手段及び第2特定動作手段を利用して行うことが可能となる。
特徴αP2.前記第1特定動作手段及び前記第2特定動作手段のうち一方は表示手段であり他方は可動手段であることを特徴とする特徴αP1に記載の遊技機。
特徴αP2によれば、表示手段と可動手段とのそれぞれの状態の組合せにより所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が行われるため、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを把握し易くなる。
特徴αP3.前記第2特定動作手段は、所定遊技状態において開放状態と閉鎖状態との間で切り換えられる可変入球手段(特電入賞装置416)であり、
前記第2対応状態は、前記第2特定動作手段が開放状態と閉鎖状態との間で切り換えられる状態であり、
前記第1特定動作手段は、前記所定遊技状態において前記第1対応状態となることで前記所定遊技状態であることを示す表示が行われる表示手段(特別表示部429)であり、
前記特定対応制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において前記第2特定動作手段を前記閉鎖状態に維持させることを特徴とする特徴αP1又はαP2に記載の遊技機。
特徴αP3によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段にて所定遊技状態であることを示す表示が行われているにも関わらず第2特定動作手段は閉鎖状態に維持される。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αP4.前記第1特定動作手段は、所定遊技状態において開放状態と閉鎖状態との間で切り換えられる可変入球手段(特電入賞装置416)であり、
前記第1対応状態は、前記開放状態であり、
前記第2特定動作手段は、前記所定遊技状態において前記第2対応状態となることで前記所定遊技状態であることを示す表示が行われる表示手段(特別表示部429)であることを特徴とする特徴αP1又はαP2に記載の遊技機。
特徴αP4によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段が開放状態となっているにも関わらず第2特定動作手段においては所定遊技状態であることを示す表示が行われない。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αP5.前記特定対応制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において前記第2特定動作手段を非表示状態とすることを特徴とする特徴αP4に記載の遊技機。
特徴αP5によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段が開放状態となっているにも関わらず第2特定動作手段は所定遊技状態であることを示す表示が行わないだけではなく非表示状態となる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αP6.所定遊技状態に遊技状態を移行させるか否かを決定するための移行抽選を実行する手段(主側CPU63におけるステップSD803の処理を実行する機能)を備え、
前記第2対応状態実行手段は、絵柄の変動表示が開始された後に前記移行抽選の抽選結果に対応する停止結果が表示されるように前記第2特定動作手段を表示制御するものであり、
本遊技機は、前記移行抽選の抽選結果が前記所定遊技状態への移行に対応する結果であった場合であってそれに対応する前記停止結果である移行停止結果が前記第2特定動作手段にて表示された後に前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる手段(主側CPU63におけるステップSD904及びステップSE116の処理を実行する機能)を備え、
前記第1対応状態実行手段は、前記所定遊技状態において前記第1特定動作手段を開放状態と閉鎖状態との間で切り換えるものであり、
前記第1対応状態は、前記開放状態であり、
前記第2対応状態は、前記移行停止結果が前記第2特定動作手段にて表示されている状態であることを特徴とする特徴αP1又はαP2に記載の遊技機。
特徴αP6によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段が開放状態となっているにも関わらず第2特定動作手段においては移行停止結果が表示されない。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αP7.前記所定の設定関連処理は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を可能とする処理、又は現状の前記設定値が報知されるようにするための処理であることを特徴とする特徴αP1乃至αP6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αP7によれば、既に説明したような優れた効果を奏しながら、使用対象となる設定値の設定を可能とする処理が実行されている状況又は現状の設定値が報知されるようにするための処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
なお、特徴αP1〜αP7の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αQ群>
特徴αQ1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開放状態と閉鎖状態との間で切り換え可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置416)と、
更新契機が発生する度に更新数値情報を更新する更新手段(主側CPU63におけるステップS8902の処理を実行する機能)と、
所定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する所定取得手段(第64の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてのステップSD701の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63におけるステップSF101の処理を実行する機能)と、
当該所定取得手段が取得した前記更新数値情報が所定遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための所定移行判定を実行する所定移行判定手段(第64の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSD803の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において前記可変入球手段を前記開放状態と前記閉鎖状態との間で切り換える切換制御手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSD710〜ステップSD712の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63におけるステップSF108〜ステップSF110及びステップSF208〜ステップSF210の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第1当選結果(大当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、遊技者の有利度に影響を与える遊技モードを前記所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前から変動させ得る第1移行手段(第64の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSD805〜ステップSD807、ステップSD904及びステップSE202〜ステップSE208の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF306〜ステップSF308及びステップSF403の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第2当選結果(小当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させる第2移行手段(第64の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSD809〜ステップSD811及びステップSD915の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF310、ステップSF311及びステップSF405の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定移行判定の結果が外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記複数段階の設定値のうち第1設定値(例えば「設定1」)よりも第2設定値(例えば「設定6」)の方が前記所定移行判定において前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が第1特定数多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記所定移行判定において前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が第2特定数少ない構成であり、
前記第2特定数は前記第1特定数以上であることを特徴とする遊技機。
特徴αQ1によれば、所定移行判定にて第1当選結果又は第2当選結果となることで可変入球手段が開放状態となる所定遊技状態に移行するため、遊技者は第1当選結果又は第2当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、所定移行判定にて第1当選結果となった場合と第2当選結果となった場合とでその後の遊技状態の態様が相違することとなるため、遊技状態の移行態様を多様化させることが可能となる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
この場合に、第1設定値と第2設定値との間における所定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の変動分が所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、所定移行判定にて第2当選結果となる確率に影響を与えないようしながら、所定移行判定にて第1当選結果となる確率を第1設定値と第2設定値との間で変動させることが可能となる。
特徴αQ2.前記複数段階の設定値の全てにおいて前記所定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分が前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αQ1に記載の遊技機。
特徴αQ2によれば、複数段階の設定値の全てにおいて所定移行判定にて第2当選結果となる確率に影響を与えないようしながら所定移行判定にて第1当選結果となる確率を変動させることが可能となる。
特徴αQ3.前記複数段階の設定値の全てにおいて前記所定移行判定にて前記第2当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が同一であることを特徴とする特徴αQ1又はαQ2に記載の遊技機。
特徴αQ3によれば、複数段階の設定値の全てにおいて所定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とすることが可能となる。また、このように所定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とした構成であっても、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値の変動分は外れ結果となる確率の変動分により吸収されるため、所定移行判定にて第1当選結果となる確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
特徴αQ4.前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のいずれであっても最も多いことを特徴とする特徴αQ1乃至αQ3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αQ4によれば、所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が各設定値のいずれであっても最も多い構成において、所定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の各設定値の変動分が所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数の変動分により吸収される。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成であっても、所定移行判定にて外れ結果となる確率については複数段階の設定値間で大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。
特徴αQ5.前記遊技モードとして、前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も高い設定値である状況であって前記遊技モードが前記高確率モードである状況において、前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が0個であることを特徴とする特徴αQ1乃至αQ4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αQ5によれば、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況において所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が0個となる。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成において、上記のように所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況において当該第1当選結果となる確率を極力高くすることが可能となる。
特徴αQ6.前記遊技モードとして、前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も高い設定値である状況であって前記遊技モードが前記高確率モードである状況において、前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が1個以上であることを特徴とする特徴αQ1乃至αQ4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αQ6によれば、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況において、所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が1個以上となる。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成において、上記のように所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況であっても所定移行判定にて外れ結果が選択され得るようにすることが可能となる。
特徴αQ7.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第69〜第70の実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第69〜第70の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、前記所定遊技状態の終了後における前記遊技モードを当該所定遊技状態の開始前から変動させ得るものであり、
前記第2移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第2当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させるものであり、
前記特定移行判定の結果が前記外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記特定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の前記設定値の相違による変動分が、前記特定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αQ1乃至αQ6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αQ7によれば、所定移行判定だけではなく特定移行判定においても、第2当選結果となる確率に影響を与えないようしながら、第1当選結果となる確率を各設定値の間で変動させることが可能となる。
特徴αQ8.前記複数段階の設定値の全てにおいて前記特定移行判定にて前記第2当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が同一であることを特徴とする特徴αQ7に記載の遊技機。
特徴αQ8によれば、所定移行判定だけではなく特定移行判定においもて、複数段階の設定値の全てにおいて第2当選結果となる確率を一定とすることが可能となる。また、このように特定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とした構成であっても、特定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値の変動分は外れ結果となる確率の変動分により吸収されるため、特定移行判定にて第1当選結果となる確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
特徴αQ9.前記特定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のいずれであっても最も多いことを特徴とする特徴αQ7又はαQ8に記載の遊技機。
特徴αQ9によれば、特定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が各設定値のいずれであっても最も多い構成において、特定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の各設定値の変動分が特定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数の変動分により吸収される。これにより、特定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を特定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成であっても、特定移行判定にて外れ結果となる確率については確率の大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。
なお、特徴αQ1〜αQ9の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αR群>
特徴αR1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開放状態と閉鎖状態との間で切り換え可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置416)と、
更新契機が発生する度に更新数値情報を更新する更新手段(主側CPU63におけるステップS8902の処理を実行する機能)と、
所定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する所定取得手段(第64の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてのステップSD701の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63におけるステップSF101の処理を実行する機能)と、
当該所定取得手段が取得した前記更新数値情報が所定遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための所定移行判定を実行する所定移行判定手段(第64の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSD803の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において前記可変入球手段を前記開放状態と前記閉鎖状態との間で切り換える切換制御手段(第64の実施形態では主側CPU63におけるステップSD710〜ステップSD712の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63におけるステップSF108〜ステップSF110及びステップSF208〜ステップSF210の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第1当選結果(大当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させる第1移行手段(第64の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSD805〜ステップSD807、ステップSD904及びステップSE202〜ステップSE208の処理を実行する機能、第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF306〜ステップSF308及びステップSF403の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定移行判定の結果として、前記所定遊技状態への移行が発生しない外れ結果及び前記第1当選結果以外にも別の当選結果が存在しており、
前記複数段階の設定値のうち第1設定値(例えば「設定1」)よりも第2設定値(例えば「設定6」)の方が前記所定移行判定において前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が第1所定数多い構成であり、
前記第1当選結果とは異なる所定対象結果(外れ結果)であると前記所定移行判定にて判定される前記更新数値情報の数は、前記第1設定値及び前記第2設定値のそれぞれにおいて最も多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記所定移行判定において前記所定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数が第2所定数少ない構成であり、
前記第2所定数は前記第1所定数以上であることを特徴とする遊技機。
特徴αR1によれば、所定移行判定にて第1当選結果となることで可変入球手段が開放状態となる所定遊技状態に移行するため、遊技者は第1当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
この場合に、所定移行判定にて所定対象結果であると判定される更新数値情報の数が第1設定値及び第2設定値のいずれであっても最も多い構成において、所定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の第1設定値と第2設定値との間での変動分が、所定移行判定にて所定対象結果であると判定される更新数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて所定対象対象となる確率の変動分で吸収する構成であっても、所定移行判定にて所定対象結果となる確率については確率の大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。よって、所定移行判定において第1当選結果が選択される確率から設定値の予測を可能としながらも、当該第1当選結果の確率の変動に応じて確率が変動することとなる所定対象結果が選択される確率からは設定値の予測を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αR2.前記所定移行判定にて前記所定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のいずれであっても最も多い構成であり、
前記複数段階の設定値の全てにおいて前記所定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分が前記所定移行判定にて前記所定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αR1に記載の遊技機。
特徴αR2によれば、複数段階の設定値の全てにおいて最も選択確率が高い所定対象結果の相対的に小さな確率の変動によって、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の変動分を吸収することが可能となる。
特徴αR3.前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も高い設定値である状況であって前記高確率モードである状況であっても、前記所定移行判定にて前記所定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数が最も多いことを特徴とする特徴αR1又はαR2に記載の遊技機。
特徴αR3によれば、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況であっても、所定移行判定にて所定対象結果であると判定される更新数値情報の数が最も多くなる。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況であっても、所定移行判定にて所定対象結果となる確率については確率の大きな変動を生じさせないようにしながら、所定移行判定にて所定対象結果となる確率の変動分により所定移行判定にて第1当選結果となる確率の変動分を吸収することが可能となる。
特徴αR4.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第69〜第70の実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第69〜第70の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させるものであり、
前記特定移行判定の結果として、前記所定遊技状態への移行が発生しない外れ結果及び前記第1当選結果以外にも別の当選結果が存在しており、
前記第1設定値及び前記第2設定値のそれぞれにおける前記特定移行判定において最も選択される確率が高い抽選結果ではない抽選結果として特定対象結果(外れ結果)が存在しており、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記特定移行判定において前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が第1特定数多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記特定移行判定において前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数が第2特定数少ない構成であり、
前記第2特定数は第1特定数以上であることを特徴とする特徴αR1乃至αR3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αR4によれば、特定移行判定においては最も高い選択確率ではない特定対象結果の確率の変動分により、特定移行判定において第1当選結果となる各設定値の確率の変動分が吸収される。これにより、特定移行判定においては第1当選結果の選択確率及び特定対象結果の選択確率のそれぞれを利用して遊技者は設定値を推測することが可能となる。
特徴αR5.前記特定対象結果は前記所定対象結果であることを特徴とする特徴αR4に記載の遊技機。
特徴αR5によれば、所定移行判定においては所定対象結果の選択確率によっては設定値の推測を行いづらくする一方、特定移行判定においては所定対象結果の選択確率によって設定値の推測を行い易くさせることが可能となる。
特徴αR6.前記複数段階の設定値の全てにおいて前記特定対象結果が前記特定移行判定にて選択される確率が最も高い抽選結果ではない構成であり、
前記複数段階の設定値の全てにおいて前記特定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分が前記特定移行判定にて前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αR4又はαR5に記載の遊技機。
特徴αR6によれば、複数段階の設定値の全てにおいて特定対象結果の相対的に大きな確率の変動によって、特定移行判定にて第1当選結果となる確率の変動分を吸収することが可能となる。
特徴αR7.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第71の実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第71の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させるものであり、
前記特定移行判定の結果として、前記所定遊技状態への移行が発生しない外れ結果及び前記第1当選結果以外にも別の当選結果が存在しており、
前記第1当選結果とは異なる特定対象結果(小当たり結果)であると前記特定移行判定にて判定される前記更新数値情報の数は、前記第1設定値及び前記第2設定値のそれぞれにおいて最も多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記特定移行判定において前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が第1特定数多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記特定移行判定において前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数が第2特定数少ない構成であり、
前記第2特定数は第1特定数以上である構成であり、
前記所定対象結果と前記特定対象結果とは異なることを特徴とする特徴αR1乃至αR3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αR7によれば、所定移行判定と特定移行判定とで選択確率が最も高い抽選結果が異なる構成であっても、所定移行判定及び特定移行判定のそれぞれにおいて最も選択確率が高い抽選結果の選択確率の変動分によって、第1当選結果の選択確率の各設定値の間での変動分が吸収される。これにより、所定移行判定及び特定移行判定のいずれにおいても第1当選結果が選択される確率から設定値の推測を可能としながらも、当該第1当選結果の確率の変動に応じて確率が変動することとなる抽選結果が選択される確率からは設定値の推測を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αR8.前記特定移行判定にて前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のいずれであっても最も多い構成であり、
前記複数段階の設定値の全てにおいて前記特定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分が前記特定移行判定にて前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αR7に記載の遊技機。
特徴αR8によれば、所定移行判定及び特定移行判定のいずれであっても複数段階の設定値の全てにおいて最も選択確率が高い抽選結果の相対的に小さな確率の変動によって、第1当選結果となる確率の変動分を吸収することが可能となる。
なお、特徴αR1〜αR8の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αS群>
特徴αS1.更新契機が発生する度に更新数値情報を更新する更新手段(主側CPU63におけるステップS8902の処理を実行する機能)と、
所定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する所定取得手段(第70の実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該所定取得手段が取得した前記更新数値情報が所定遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための所定移行判定を実行する所定移行判定手段(第70の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第1当選結果(第70の実施形態における第2特図側の保留情報が当否判定処理の対象となった場合の大当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行を可能とする第1移行手段(第70の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSF306〜ステップSF308及びステップSF403の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定移行判定の結果が外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記高確率モードである状況で前記所定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の前記複数段階の設定値の間における変動分が前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収される構成であり、
前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も高い設定値である状況であって前記高確率モードである状況において、前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が1個以上となるように、前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も低い設定値である状況であって前記高確率モードである状況において前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴αS1によれば、所定移行判定にて第1当選結果となることで所定遊技状態への移行が可能となるため、遊技者は第1当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
この場合に、高確率モードである状況で所定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の複数段階の設定値の間における変動分が所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数の変動分によって吸収される。そして、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況において、所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が1個以上となる。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成において、上記のように所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況であっても所定移行判定にて外れ結果が選択され得るようにすることが可能となる。
特徴αS2.前記所定移行判定の結果が第2当選結果(第70の実施形態における第2特図側の保留情報が当否判定処理の対象となった場合の小当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の遊技モードを継続させる第2移行手段(第70の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSF310、ステップSF311及びステップSF405の処理を実行する機能)を備え、
前記高確率モードである状況において前記所定移行判定にて前記第2当選結果であると判定される前記更新数値情報の数は前記複数段階の設定値の間において同一であることを特徴とする特徴αS1に記載の遊技機。
特徴αS2によれば、複数段階の設定値の全てにおいて所定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とすることが可能となる。また、このように所定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とした構成であっても、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値の変動分は外れ結果となる確率の変動分により吸収されるため、所定移行判定にて第1当選結果となる確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
特徴αS3.前記所定移行判定の結果が第2当選結果(第70の実施形態における第2特図側の保留情報が当否判定処理の対象となった場合の小当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の遊技モードを継続させる第2移行手段(第70の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSF310、ステップSF311及びステップSF405の処理を実行する機能)を備え、
前記高確率モードである状況において前記所定移行判定にて前記第2当選結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のそれぞれにおいて最も多いことを特徴とする特徴αS1又はαS2に記載の遊技機。
特徴αS3によれば、高確率モードである状況においては所定移行判定にて第2当選結果が選択される確率が最も高い構成であっても、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況において所定移行判定にて外れ結果が選択され得るようにすることが可能となる。
なお、特徴αS1〜αS3の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αT群>
特徴αT1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開放状態と閉鎖状態との間で切り換え可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置416)と、
更新契機が発生する度に更新数値情報を更新する更新手段(主側CPU63におけるステップS8902の処理を実行する機能)と、
所定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する所定取得手段(第69〜第71の実施形態では主側CPU63におけるステップSF101の処理を実行する機能)と、
当該所定取得手段が取得した前記更新数値情報が所定遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための所定移行判定を実行する所定移行判定手段(第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において前記可変入球手段を前記開放状態と前記閉鎖状態との間で切り換える切換制御手段(第69〜第71の実施形態では主側CPU63におけるステップSF108〜ステップSF110及びステップSF208〜ステップSF210の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第1当選結果(大当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、遊技者の有利度に影響を与える遊技モードを前記所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前から変動させ得る第1移行手段(第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF306〜ステップSF308及びステップSF403の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第2当選結果(小当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させる第2移行手段(第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF310、ステップSF311及びステップSF405の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定移行判定の結果が外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記遊技モードとして、前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記所定移行判定において前記第2当選結果となる確率は、前記設定手段によって設定されている前記使用対象となる設定値及び前記遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一であることを特徴とする遊技機。
特徴αT1によれば、所定移行判定にて第1当選結果又は第2当選結果となることで可変入球手段が開放状態となる所定遊技状態に移行するため、遊技者は第1当選結果又は第2当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、所定移行判定にて第1当選結果となった場合と第2当選結果となった場合とでその後の遊技状態の態様が相違することとなるため、遊技状態の移行態様を多様化させることが可能となる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
この場合に、所定移行判定において第2当選結果となる確率は設定値及び遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている。これにより、第2当選結果となる確率からは設定値及び遊技モードの両方について遊技者が推測できないようにすることが可能となる。
特徴αT2.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第69〜第70の実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第69〜第70の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、前記所定遊技状態の終了後における前記遊技モードを当該所定遊技状態の開始前から変動させ得るものであり、
前記第2移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第2当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させるものであり、
前記特定移行判定の結果が前記外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記特定移行判定において前記第2当選結果となる確率は、前記設定手段によって設定されている前記使用対象となる設定値及び前記遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一であることを特徴とする特徴αT1に記載の遊技機。
特徴αT2によれば、所定移行判定だけではなく特定移行判定においても第2当選結果となる確率は設定値及び遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている。これにより、所定移行判定及び特定移行判定のいずれであっても、第2当選結果となる確率からは設定値及び遊技モードの両方について遊技者が推測できないようにすることが可能となる。
特徴αT3.前記所定移行判定において前記第2当選結果となる確率と前記特定移行判定において前記第2当選結果となる確率とは相違していることを特徴とする特徴αT2に記載の遊技機。
特徴αT3によれば、所定移行判定だけではなく特定移行判定においても第2当選結果となる確率は設定値及び遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている構成において、第2当選結果となる確率が変動する状況を生じさせることが可能となる。
特徴αT4.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第69〜第71の実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第69〜第71の実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、前記所定遊技状態の終了後における前記遊技モードを当該所定遊技状態の開始前から変動させ得るものであり、
前記第2移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第2当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させるものであり、
前記特定移行判定の結果が前記外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記所定移行判定において前記第2当選結果となる確率と前記特定移行判定において前記第2当選結果となる確率とは相違していることを特徴とする特徴αT1に記載の遊技機。
特徴αT4によれば、第2当選結果となる確率が変動する状況を生じさせることが可能となる。
なお、特徴αT1〜αT4の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αM群、上記特徴αN群、上記特徴αO群、上記特徴αP群、上記特徴αQ群、上記特徴αR群、上記特徴αS群及び上記特徴αT群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αU群>
特徴αU1.アドレスが対応付けられた記憶領域を複数有し、情報を記憶する特定記憶手段(第72の実施形態における主側RAM65)と、
当該特定記憶手段における所定のアドレスを対象アドレスとして指定するアドレス指定手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF801、ステップSF803、ステップSF807、ステップSG101、ステップSG103、ステップSG107、ステップSG201、ステップSG204及びステップSG208の処理を実行する機能)と、
当該アドレス指定手段により指定された前記対象アドレスに対応する前記記憶領域を特定処理の実行対象とする特定処理実行手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF802、ステップSG102及びステップSG202の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記アドレス指定手段は、
前記特定処理実行手段による前記特定処理の実行が完了した場合に前記対象アドレスを現状の対象アドレスとなっているアドレスに対して次の順番となるアドレスに更新するアドレス更新手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF901の処理を実行する機能)と、
当該アドレス更新手段により更新された後の前記対象アドレスが特定アドレス(特定制御用のワークエリア221であれば16進数で「0100」、特定制御用のスタックエリア222であれば16進数で「0200」、非特定制御用のワークエリア223であれば16進数で「0300」、非特定制御用のスタックエリア224であれば16進数で「0400」)となる場合に所定第1情報を所定第1情報記憶領域(キャリーフラグ516)に設定する情報設定手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF903の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定処理実行手段は、前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されている場合に前記特定処理の実行を終了することを特徴とする遊技機。
特徴αU1によれば、対象アドレスが順次更新されるとともに更新された後の対象アドレスに対応する記憶領域が特定処理の実行対象となる。これにより、特定記憶手段における複数の記憶領域を順次、特定処理の実行対象とすることが可能となる。この場合に、更新された後の対象アドレスが特定アドレスとなる場合には所定第1情報が設定され、所定第1情報が設定されている場合に特定処理の実行が終了される。これにより、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かの特定に際しては所定第1情報が設定されているか否かを特定するだけでよいため、当該特定を行うための処理負荷を軽減することが可能となる。よって、特定記憶手段に記憶されている情報を好適に扱うことが可能となる。
特徴αU2.前記アドレスは、複数ビットのデータとして設定されており、
前記アドレス更新手段は、前記対象アドレスに対して更新用数値の更新を行うことで当該対象アドレスの更新を行うものであり、
前記情報設定手段は、前記対象アドレスに対して前記更新用数値の更新が行われた場合に前記複数ビットのデータにおける基準ビット(上位バイト515a)の値が変更されることで前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報を設定するものであることを特徴とする特徴αU1に記載の遊技機。
特徴αU2によれば、対象アドレスが更新されることで基準ビットの値が変更される場合に所定第1情報が設定される。これにより、所定第1情報を設定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αU3.前記アドレスは、複数ビットのデータとして設定されており、
前記アドレス更新手段は、前記対象アドレスに対して更新用数値を加算することで当該対象アドレスの更新を行うものであり、
前記情報設定手段は、前記対象アドレスに対して前記更新用数値の加算が行われた場合に前記複数ビットのデータにおいて最下位ビットとは異なる基準ビット(上位バイト515a)の値が変更されることで前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報を設定するものであることを特徴とする特徴αU1又はαU2に記載の遊技機。
特徴αU3によれば、対象アドレスに更新用数値が加算されることで基準ビットへの桁上がりが発生する場合に所定第1情報が設定される。これにより、所定第1情報を設定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αU4.前記特定アドレスは複数存在しており、
それら複数の特定アドレスはいずれも、直前の順番のアドレスが前記対象アドレスとして設定されている状況において当該対象アドレスに対して前記更新用数値の更新が行われた場合に前記基準ビットの値が変更されるアドレスであることを特徴とする特徴αU2又はαU3に記載の遊技機。
特徴αU4によれば、特定アドレスが複数存在している構成において、いずれの特定アドレスであっても直前のアドレスが対象アドレスとして設定されている状況において当該対象アドレスが更新されることで基準ビットの値が変更される。そして、基準ビットの値が変更されることで所定第1情報が設定される。これにより、複数の特定アドレスが存在している構成であっても同一の契機で所定第1情報が設定されるようにすることが可能となる。よって、特定処理の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αU5.複数バイトにより構成され、前記対象アドレスのアドレス情報が設定されるアドレス情報記憶領域(アドレスカウンタ515)を備え、
前記アドレス更新手段は、
前記アドレス情報記憶領域における第1バイト(下位バイト515b)に対して更新用数値の更新を行うことで前記対象アドレスの更新を行う第1更新手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF901の処理を実行する機能)と、
前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われることで当該第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合に前記アドレス情報記憶領域における第2バイト(上位バイト515a)の更新を行う第2更新手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF905の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定アドレスは、前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われることで当該第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更されて前記第2バイトが更新された結果のアドレスであり、
前記情報設定手段は、前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われることで当該第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合に前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報を設定するものであり、
前記第2更新手段は、前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われた場合において前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定された場合に前記第2バイトの更新を行うものであることを特徴とする特徴αU1乃至αU4のいずれか1に記載の遊技機。
第1バイトに対して更新用数値の更新が行われることで第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合には第2バイトを更新する必要がある。この場合、第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更される場合には所定第1情報が設定されるため、所定第1情報が設定されているか否かを特定することで第2バイトを更新する必要があるか否かを特定することが可能となる。この場合に、特徴αU5によれば所定第1情報が設定されているか否かを特定することで、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。これにより、第2バイトを更新する必要があるか否かを特定するための構成を利用して、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
特徴αU6.前記特定処理実行手段は、特定実行契機が発生した場合に前記特定記憶手段において特定範囲のアドレスに含まれる前記記憶領域に対して前記特定処理を実行するものであり、
前記特定範囲のアドレスにおいて前記特定処理の実行順序において最後の順序となるアドレスが前記特定アドレスとなるように又は前記特定アドレスに対して直前の順番のアドレス(特定制御用のワークエリア221であれば16進数で「00FF」、特定制御用のスタックエリア222であれば16進数で「01FF」、非特定制御用のワークエリア223であれば16進数で「02FF」、非特定制御用のスタックエリア224であれば16進数で「03FF」)となるように、前記特定範囲のアドレスが設定されていることを特徴とする特徴αU1乃至αU5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αU6によれば、所定第1情報が設定されているか否かを特定することで特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。これにより、特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かの特定を行い易くなる。
特徴αU7.前記特定記憶手段において前記特定範囲のアドレスよりも前の順番のアドレスに対応する前記記憶領域に未使用の記憶領域が存在していることを特徴とする特徴αU6に記載の遊技機。
特徴αU7によれば、特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かの特定を行い易くなるように、特定記憶手段における特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域を設定することが可能となる。
特徴αU8.前記特定範囲のアドレスとして、第1特定範囲のアドレス(例えば特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲)と、第2特定範囲のアドレス(例えば非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲)とが存在しており、
前記特定処理実行手段は、第1特定実行契機が発生した場合に前記特定記憶手段において前記第1特定範囲のアドレスに含まれる前記記憶領域に対して前記特定処理を実行し、第2特定実行契機が発生した場合に前記特定記憶手段において前記第2特定範囲のアドレスに含まれる前記記憶領域に対して前記特定処理を実行するものであり、
前記特定アドレスとして、前記第1特定範囲のアドレスに対応させて第1特定アドレスと、前記第2特定範囲のアドレスに対応させて第2特定アドレスとが少なくとも存在しており、
前記第1特定範囲のアドレスにおいて前記特定処理の実行順序において最後の順序となるアドレスが前記第1特定アドレスとなるように又は前記第1特定アドレスに対して直前の順番のアドレスとなるように、前記第1特定範囲のアドレスが設定されており、
前記第2特定範囲のアドレスにおいて前記特定処理の実行順序において最後の順序となるアドレスが前記第2特定アドレスとなるように又は前記第2特定アドレスに対して直前の順番のアドレスとなるように、前記第2特定範囲のアドレスが設定されていることを特徴とする特徴αU6又はαU7に記載の遊技機。
特徴αU8によれば、第1特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かの特定を行う場合、及び第2特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かの特定を行う場合のいずれであっても、所定第1情報が設定されているか否かを特定すればよい。これにより、特定処理の実行が完了したか否かの特定を行うための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αU9.前記特定処理は複数種類存在していることを特徴とする特徴αU1乃至αU8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αU9によれば、複数種類の特定処理のいずれが実行されている状況であっても所定第1情報が設定されているか否かを特定することで終了契機を特定することが可能となる。
特徴αU10.前記特定処理は前記対象アドレスに対応する前記記憶領域の情報をクリアするための処理であることを特徴とする特徴αU1乃至αU9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αU10によれば、特定記憶手段の記憶領域の情報をクリアする処理の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、特徴αU1〜αU10の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αU群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、情報を記憶する特定記憶手段に対する処理を好適に実行することが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αV群>
特徴αV1.複数バイトにより構成され、数値情報を記憶する数値情報記憶領域(アドレスカウンタ515)と、
前記数値情報記憶領域における第1バイト(下位バイト515b)に対して更新用数値の更新を行うことで前記数値情報の更新を行う第1更新手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF901の処理を実行する機能)と、
前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われることで当該第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合に、所定第1情報記憶領域(キャリーフラグ516)に所定第1情報を設定する情報設定手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF903の処理を実行する機能)と、
前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われた場合において前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定された場合に前記数値情報記憶領域における第2バイト(上位バイト515a)の更新を行う第2更新手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF905の処理を実行する機能)と、
前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されたことに基づいて特別処理を実行する特別処理実行手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSG805〜ステップSG810、ステップSF105〜ステップSF107及びステップSF206〜ステップSF208の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
第1バイトに対して更新用数値の更新が行われることで第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更される場合には第2バイトを更新する必要がある。この場合、第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更される場合には所定第1情報が設定されるため、所定第1情報が設定されているか否かを特定することで第2バイトを更新する必要があるか否かを特定することが可能となる。この場合に、特徴αV1によれば所定第1情報が設定されているか否かを特定することで、特別処理を実行する必要があるか否かを特定することが可能となる。これにより、第2バイトの数値情報を更新する契機を特定するための構成を利用して、特別処理を実行する契機を特定することが可能となる。よって、特別処理を実行する契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αV2.前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われた場合において前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されることで前記第2バイトの更新が行われた場合における当該第2バイトの数値情報が相違する第1状況(特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を対象とする状況)と第2状況(非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を対象とする状況)とが存在しており、
前記特別処理実行手段は、前記第1状況及び前記第2状況のいずれであっても前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されたことに基づき前記特別処理を実行することを特徴とする特徴αV1に記載の遊技機。
特徴αV2によれば、更新後における第2バイトの数値情報が異なる第1状況及び第2状況のいずれであっても所定第1情報が設定されたことに基づき特別処理が実行されるため、第1状況及び第2状況のそれぞれにおいて特別処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αV3.アドレスが対応付けられた記憶領域を複数有し、情報を記憶する特定記憶手段(第72の実施形態における主側RAM65)を備え、
前記数値情報記憶領域に記憶される前記数値情報は対象アドレスの情報であり、
本遊技機は、前記対象アドレスに対応する前記記憶領域を特定処理の実行対象とする特定処理実行手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF802、ステップSG102及びステップSG202の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αV1又はαV2に記載の遊技機。
特徴αV3によれば、対象アドレスの更新に付随して特別処理を実行する場合において、当該特別処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αV4.前記特別処理実行手段は、前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されている場合に前記特別処理として前記特定処理の実行を終了させることを特徴とする特徴αV3に記載の遊技機。
特徴αV4によれば、所定第1情報が設定されているか否かを特定することで、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。これにより、第2バイトを更新する必要があるか否かを特定するための構成を利用して、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
特徴αV5.前記特定処理は複数種類存在していることを特徴とする特徴αV4に記載の遊技機。
特徴αV5によれば、複数種類の特定処理のいずれが実行されている状況であっても所定第1情報が設定されているか否かを特定することで終了契機を特定することが可能となる。
なお、特徴αV1〜αV5の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αV群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理の実行を好適に行うことが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αW群>
特徴αW1.所定動作手段(可動体512)と、
当該所定動作手段の動作を制御する所定動作制御手段(音光側CPU353)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定動作手段に初期動作を行わせる初期動作制御手段(第72の実施形態における音光側CPU353のステップSG311の処理を実行する機能、第73の実施形態における音光側CPU353のステップSG412の処理を実行する機能)と、
前記初期動作の開始タイミングを遅延させる遅延手段(第72の実施形態における音光側CPU353のステップSG310の処理を実行する機能、第73の実施形態における音光側CPU353のステップSG411の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αW1によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定動作手段にて初期動作が行われるため、動作電力の供給の開始に際して所定動作手段が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。この場合に、所定動作手段における初期動作の開始タイミングが遅延されることにより、動作電力の供給が開始された直後において上記初期動作の確認を行う必要はなく、余裕を持って上記初期動作の確認を行うことが可能となる。
特徴αW2.特定動作手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該特定動作手段の動作を制御する特定動作制御手段(主側CPU63)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記特定動作手段に初期動作を行わせる手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF524の処理を実行する機能及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定動作手段及び前記所定動作手段のうち一方は、遊技機の背面側を露出させることで視認可能となるように設けられており、
前記特定動作手段及び前記所定動作手段のうち他方は、遊技機の前面側から視認可能となるように設けられていることを特徴とする特徴αW1に記載の遊技機。
特徴αW2によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定動作手段にて初期動作が行われるため、動作電力の供給の開始に際して特定動作手段が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。また、特定動作手段及び所定動作手段のうち一方は遊技機の背面側を露出させることで視認可能となるのに対して他方は遊技機の前面側から視認可能となるため、特定動作手段及び所定動作手段のそれぞれの初期動作を確認するためには遊技機の背面側及び前面側のそれぞれを視認する必要がある。この場合に、上記特徴αW1の構成を備え、所定動作手段における初期動作の開始タイミングが遅延される。これにより、特定動作手段における初期動作を確認した後に所定動作手段における初期動作を確認することが可能となり、それぞれの初期動作の確認を好適に行うことが可能となる。
特徴αW3.遊技機の背面側を露出させることで視認可能となるように設けられた特定動作手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該特定動作手段の動作を制御する特定動作制御手段(主側CPU63)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記特定動作手段に初期動作を行わせる手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF524の処理を実行する機能及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定動作手段は遊技機の前面側から視認可能となるように設けられていることを特徴とする特徴αW1に記載の遊技機。
特徴αW3によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定動作手段にて初期動作が行われるため、動作電力の供給の開始に際して特定動作手段が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。また、特定動作手段は遊技機の背面側を露出させることで視認可能となるのに対して所定動作手段は遊技機の前面側から視認可能となるため、特定動作手段及び所定動作手段のそれぞれの初期動作を確認するためには遊技機の背面側及び前面側のそれぞれを視認する必要がある。この場合に、上記特徴αW1の構成を備え、所定動作手段における初期動作の開始タイミングが遅延される。これにより、遊技機の背面側を露出させて特定動作手段における初期動作を確認した後に、遊技機の前面側が視認可能となる通常の状態に復帰させて所定動作手段における初期動作を確認することが可能となり、それぞれの初期動作の確認を好適に行うことが可能となる。
特徴αW4.前記遅延手段は、前記初期動作の開始タイミングを遅延させるための待機期間を設定することを特徴とする特徴αW1乃至αW3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αW4によれば、待機期間を計測することで所定動作手段の初期動作が遅延されるため、当該所定動作手段の初期動作を遅延させるための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αW5.遊技の進行を制御する進行制御手段(主側CPU63)を備え、
前記所定動作制御手段は、前記進行制御手段から送信される指示情報に基づいて前記所定動作手段の動作を制御するものであり、
前記遅延手段は、動作電力の供給が開始された後において前記進行制御手段から開始基準情報(第72の実施形態では通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド、第73の実施形態ではクリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド)を受信した場合に前記待機期間を設定することを特徴とする特徴αW4に記載の遊技機。
特徴αW5によれば、進行制御手段から送信された開始基準情報を受信したタイミングを基準として待機期間の計測が行われる。これにより、進行制御手段における制御の進行状況を基準として所定動作手段の初期動作を遅延させることが可能となる。
特徴αW6.前記進行制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523)を実行するものであって、前記動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の前記開始基準情報を送信するものであり、
前記遅延手段は、いずれの種類の前記開始基準情報を受信した場合であっても前記待機期間を設定することを特徴とする特徴αW5に記載の遊技機。
特徴αW6によれば、進行制御手段は動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の開始基準情報を送信するため、所定動作制御手段は進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じた制御を実行することが可能となる。この場合に、いずれの種類の開始基準情報が送信された場合であっても所定動作手段の初期動作を遅延させるための待機期間が設定されるため、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に関係なく所定動作手段の初期動作を遅延させることが可能となる。
特徴αW7.前記進行制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523)を実行するものであって、前記動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の前記開始基準情報を送信するものであり、
前記遅延手段は、所定の種類の前記開始基準情報(クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド)を受信した場合に前記待機期間を設定し、前記所定の種類以外の前記開始基準情報(通常復帰コマンド)を受信した場合には前記待機期間を設定しないことを特徴とする特徴αW5に記載の遊技機。
特徴αW7によれば、進行制御手段は動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の開始基準情報を送信するため、所定動作制御手段は進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じた制御を実行することが可能となる。この場合に、所定の種類の開始基準情報が送信された場合に待機期間が設定され、所定の種類以外の開始基準情報が送信された場合には待機期間が設定されない。これにより、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて所定動作手段の初期動作を遅延させる状況と遅延させない状況とを生じさせることが可能となる。
特徴αW8.前記進行制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523)を実行するものであって、当該動作電力の供給開始時の処理が終了する場合に前記開始基準情報を送信するものであることを特徴とする特徴αW5乃至αW7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αW8によれば、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理が終了したタイミングを基準として所定動作手段の初期動作を遅延させることが可能となる。
特徴αW9.前記所定動作手段は遊技機の前面側から視認可能となるように設けられており、
前記遅延手段は、動作電力の供給が開始された場合において遊技機の背面側を露出させる操作が行われている場合に前記初期動作の開始タイミングを遅延させ、動作電力の供給が開始された場合において遊技機の背面側を露出させる操作が行われていない場合には前記初期動作の開始タイミングを遅延させないことを特徴とする特徴αW1乃至αW8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αW9によれば、動作電力の供給が開始された場合において遊技機の背面側を露出させる操作が行われている場合には所定動作手段の初期動作の開始タイミングが遅延されることにより、このような状況においては遊技機の前面側が視認可能となる通常の状態に復帰させた後に所定動作手段における初期動作を確認することが可能となる。一方、動作電力の供給が開始された場合において遊技機の背面側を露出させる操作が行われていない場合には所定動作手段の初期動作の開始タイミングが遅延されないことにより、このような状況においては動作電力の供給が開始された直後に所定動作手段における初期動作を確認することが可能となる。
なお、特徴αW1〜αW9の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αW群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定動作手段が正常に動作するか否かの確認を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αX群>
特徴αX1.遊技の進行を制御する進行制御手段(主側CPU63)と、
所定動作手段(可動体512)と、
前記進行制御手段から送信される指示情報に基づいて前記所定動作手段の動作を制御する所定動作制御手段(音光側CPU353)と、
を備え、
前記進行制御手段は、
動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523)を実行する手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523の処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行された場合に開始基準情報(第72の実施形態では通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド、第73の実施形態では通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド)を送信する開始送信手段(第72の実施形態における主側CPU63のステップSF514、ステップSF519、ステップSF607及びステップSF714の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定動作制御手段は、前記開始基準情報を受信した後に前記所定動作手段に所定動作(初期動作)を行わせることを特徴とする遊技機。
特徴αX1によれば、進行制御手段において動作電力の供給開始時の処理が実行された場合に送信された開始基準情報を所定動作制御手段が受信した後に所定動作手段にて所定動作が行われる。これにより、進行制御手段において動作電力の供給開始時の処理が実行された後に所定動作手段にて所定動作が行われるようにすることが可能となる。
特徴αX2.前記開始送信手段は、前記動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の前記開始基準情報を送信するものであり、
前記所定動作制御手段は、いずれの種類の前記開始基準情報を受信した場合であっても前記所定動作手段に前記所定動作を行わせることを特徴とする特徴αX1に記載の遊技機。
特徴αX2によれば、いずれの種類の開始基準情報が送信された場合であっても所定動作手段にて所定動作が行われるため、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に関係なく所定動作手段にて所定動作を行わせることが可能となる。
特徴αX3.前記開始送信手段は、前記動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の前記開始基準情報を送信するものであり、
前記所定動作制御手段は、所定の種類の前記開始基準情報(クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド)を受信した場合と前記所定の種類以外の前記開始基準情報(通常復帰コマンド)を受信した場合とで前記所定動作手段の制御内容を相違させることを特徴とする特徴αX1又はαX2に記載の遊技機。
特徴αX3によれば、進行制御手段は動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の開始基準情報を送信するため、所定動作制御手段は進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じた制御を実行することが可能となる。この場合に、所定の種類の開始基準情報が送信された場合と所定の種類以外の開始基準情報が送信された場合とで所定動作手段の制御内容が相違している。これにより、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて所定動作手段の所定動作の実行態様を相違させることが可能となる。
特徴αX4.前記開始送信手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が終了する場合に前記開始基準情報を送信するものであることを特徴とする特徴αX1乃至αX3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αX4によれば、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理が終了したタイミングを基準として所定動作手段にて所定動作を行わせることが可能となる。
なお、特徴αX1〜αX4の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αX群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定動作手段にて所定動作を行わせるための制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αY群>
特徴αY1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶領域(設定参照用エリア341)を有する特定情報記憶手段(主側RAM65)と、
前記設定対応情報に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG701〜ステップSG712の処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理が実行された場合に、前記特定情報記憶手段における前記設定対応記憶領域とは異なる所定の記憶領域(特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222)を初期化するための初期化処理を実行する初期化実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG801〜ステップSG807の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αY1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理が実行された場合には特定情報記憶手段における所定の記憶領域が初期化されることにより、所定の設定関連処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。また、このように所定の記憶領域が初期化される場合であっても設定対応記憶領域は初期化の対象から除外されるため、設定値に変動を与えないようにしながら、所定の設定関連処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。
特徴αY2.前記所定の設定関連処理が実行された場合に特定関連報知が実行されるようにするための特定関連報知処理を実行する特定関連報知実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG808の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αY1に記載の遊技機。
特徴αY2によれば、所定の設定関連処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化される構成において所定の設定関連処理が実行された場合には特定関連報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は特定関連報知が実行されていることを確認することで所定の設定関連処理が実行されたこと及び所定の記憶領域が初期化されたことを把握することが可能となる。
特徴αY3.前記特定関連報知は、遊技機前面体(遊技機本体12)の開放操作を要することなく当該特定関連報知を確認することが可能なように実行されることを特徴とする特徴αY2に記載の遊技機。
特徴αY3によれば、遊技機前面体の開放操作を要することなく確認することが可能なように特定関連報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は所定の設定関連処理が実行されたこと及び所定の記憶領域が初期化されたことを把握し易くなる。
特徴αY4.前記特定関連報知は、前記所定の設定関連処理が実行された後に特定関連期間が経過するまで実行されることを特徴とする特徴αY2又はαY3に記載の遊技機。
特徴αY4によれば、所定の設定関連処理が実行された後に特定関連期間が経過するまで特定関連報知が実行されるため、特定関連報知が実行されていることを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
特徴αY5.前記特定関連報知が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が実行されることを特徴とする特徴αY2乃至αY4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αY5によれば、特定関連報知が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が実行されるため、遊技の進行を阻害しないようにしながら特定関連報知を実行することが可能となる。
特徴αY6.前記初期化実行手段は、前記所定の設定関連処理が実行された場合に、前記初期化処理及び前記特定関連報知処理の両方を含む所定集約処理(第74の実施形態におけるRAMクリア処理)を呼び出し、前記所定の設定関連処理が実行されていない場合であっても初期化契機(設定キー挿入部68aがOFF状態であってリセットボタン68cが押圧操作された状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始されること)が発生したことに基づいて前記所定集約処理を呼び出すことを特徴とする特徴αY2乃至αY5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αY6によれば、所定の設定関連処理が実行されていない場合であっても初期化契機が発生したことに基づいて所定の記憶領域の初期化処理及び特定関連報知処理が実行される。この場合に、設定関連処理が実行された場合及び初期化契機が発生した場合のいずれであってもこれら初期化処理及び特定関連報知処理の両方を含む所定集約処理が呼び出されることで、初期化処理及び特定関連報知処理の両方が実行される。これにより、処理構成の簡素化を図りながら上記各状況において初期化処理及び特定関連報知処理の両方を実行することが可能となる。
特徴αY7.前記設定関連実行手段は、開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっている状況において発生させる特定事象(設定キー挿入部68aのON操作)が発生していることに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、
本遊技機は、前記開閉体が開放状態から閉鎖状態となったことに基づいて閉鎖対応報知が実行されるようにする閉鎖対応報知実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴Y1乃至Y6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αY7によれば、開閉体が開放状態となっている状況において発生させる特定事象が発生していることに基づいて所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理を実行させるためには開閉体を開放状態とする必要が生じ、所定の設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、開閉体が開放状態から閉鎖状態となったことに基づいて閉鎖対応報知が実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させるべく開閉体を開放状態とした後に実際には当該所定の設定関連処理を不正に実行させることなく開閉体が閉鎖状態とされた場合であっても、当該閉鎖状態とされた後において閉鎖対応報知が実行される。よって、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
特徴αY8.前記設定関連実行手段は、開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっている状況において発生させる特定事象(設定キー挿入部68aのON操作)が発生していることに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、
本遊技機は、
前記所定の設定関連処理が実行された場合に特定関連報知が実行されるようにするための特定関連報知処理を実行する特定関連報知実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG808の処理を実行する機能)と、
前記開閉体に対して開放操作及び閉鎖操作のうち一方である所定対象操作が行われたことに基づいて所定対象報知が実行されるようにするための所定対象報知処理を実行する所定対象報知実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG904の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定関連報知の方が前記所定対象報知よりも実行の優先度が高く設定されていることを特徴とする特徴αY1乃至αY7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αY8によれば、所定の設定関連処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化される構成において所定の設定関連処理が実行された場合には特定関連報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は特定関連報知が実行されていることを確認することで所定の設定関連処理が実行されたこと及び所定の記憶領域が初期化されたことを把握することが可能となる。また、開閉体が開放状態となっている状況において発生させる特定事象が発生していることに基づいて所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理を実行させるためには開閉体を開放状態とする必要が生じ、所定の設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、開閉体に対して所定対象操作が行われたことに基づいて所定対象報知が実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させるべく開閉体を開放状態とされた場合であってもそれに対して所定対象報知が実行される。よって、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。また、特定関連報知の方が所定対象報知よりも実行の優先度が高く設定されているため、開閉体に対して所定対象操作が行われたか否かを報知することを可能としながら、所定の設定関連処理が行われていることを直接的に報知することが可能となる。
特徴αY9.前記所定対象報知は、前記開閉体に対して前記所定対象操作が行われた後に所定対象関連期間が経過するまで実行される構成であり、
前記所定対象報知実行手段は、前記所定対象報知よりも前記特定関連報知が優先して実行された場合であって前記開閉体に対して前記所定対象操作が行われた後に前記所定対象関連期間が経過する前に前記特定関連報知が終了した場合、当該所定対象関連期間の残り期間に亘って前記所定対象報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴αY8に記載の遊技機。
特徴αY9によれば、特定関連報知の方が所定対象報知よりも実行の優先度を高くした構成において、特定関連報知が終了した後に所定対象報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このように特定関連報知が終了した後に所定対象報知が実行される場合であってもその実行期間は、開閉体に対して所定対象操作が行われた後に特定関連報知が終了するまでに要した期間を所定対象関連期間から減算した残りの期間となる。これにより、特定関連報知の終了後に所定対象報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴αY10.前記特定関連報知は、前記所定の設定関連処理が実行された後に特定関連期間が経過するまで実行される構成であり、
前記所定対象関連期間は前記特定関連期間よりも長い期間に設定されていることを特徴とする特徴αY9に記載の遊技機。
特徴αY10によれば、所定対象報知よりも特定関連報知が優先して実行される場合であっても当該特定関連報知の終了後には所定対象報知の実行期間を担保することが可能となる。
特徴αY11.前記所定の設定関連処理は、前記使用対象となる設定値を変更する処理であることを特徴とする特徴αY1乃至αY10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αY11によれば、使用対象となる設定値を変更する処理が実行された場合には特定情報記憶手段における所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象となる設定値を変更する処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。また、このように所定の記憶領域が初期化される場合であっても設定対応記憶領域は初期化の対象から除外されるため、設定値に変動を与えないようにしながら、使用対象となる設定値を変更する処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。
なお、特徴αY1〜αY11の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αY群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αZ群>
特徴αZ1.第1報知契機(設定確認用処理が実行されること)が発生したことに基づいて第1報知が実行されるようにする第1報知実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG808の処理を実行する機能及び音光側CPU353のステップSH107の処理を実行する機能)と、
第2報知契機(遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となること)が発生したことに基づいて第2報知期間に亘って第2報知が実行されるようにする第2報知実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG904の処理を実行する機能及び音光側CPU353のステップSH114の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1報知の方が前記第2報知よりも実行の優先度が高く設定されており、
前記第2報知実行手段は、前記第2報知よりも前記第1報知が優先して実行された場合であって前記第2報知契機が発生した後に前記第2報知期間が経過する前に前記第1報知が終了した場合、当該第2報知期間の残り期間に亘って前記第2報知が実行されるようにすることを特徴とする遊技機。
特徴αZ1によれば、第1報知の方が第2報知よりも実行の優先度が高い構成において、第1報知が終了した後に第2報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このように第1報知が終了した後に第2報知が実行される場合であってもその実行期間は、第2報知契機が発生した後に第1報知が終了するまでに要した期間を第2報知期間から減算した残りの期間となる。これにより、第1報知の終了後に第2報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴αZ2.前記第1報知は前記第1報知契機が発生した後に第1報知期間が経過するまで実行される構成であり、
前記第2報知期間は前記第1報知期間よりも長い期間に設定されていることを特徴とする特徴αZ1に記載の遊技機。
特徴αZ2によれば、第2報知よりも第1報知が優先して実行される場合であっても当該第1報知の終了後には第2報知の実行期間を担保することが可能となる。
特徴αZ3.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっている状況において発生させる特定事象(設定キー挿入部68aのON操作)が発生していることに基づいて、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG701〜ステップSG712の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定の設定関連処理が実行された場合に前記第1報知契機が発生し、
前記開閉体に対して開放操作及び閉鎖操作のうち一方である所定対象操作が行われたことに基づいて前記第2報知契機が発生することを特徴とする特徴αZ1又はαZ2に記載の遊技機。
特徴αZ3によれば、所定の設定関連処理が実行された場合には第1報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は第1報知が実行されていることを確認することで所定の設定関連処理が実行されたことを把握することが可能となる。また、開閉体が開放状態となっている状況において発生させる特定事象が発生していることに基づいて所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理を実行させるためには開閉体を開放状態とする必要が生じ、所定の設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、開閉体に対して所定対象操作が行われたことに基づいて第2報知が実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させるべく開閉体を開放状態とされた場合であってもそれに対して第2報知が実行されるため、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。また、第1報知の方が第2報知よりも実行の優先度が高く設定されているため、開閉体に対して所定対象操作が行われたか否かを報知することを可能としながら、所定の設定関連処理が行われていることを直接的に報知することが可能となる。
特徴αZ4.前記設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理として、現状の設定値が報知されるようにするための処理を実行することを特徴とする特徴αZ3に記載の遊技機。
特徴αZ4によれば、現状の設定値を確認するための処理が実行された場合には第1報知が実行されることで、設定値の確認が行われたか否かを遊技ホールの管理者が確認することが可能となる。
なお、特徴αZ1〜αZ4の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αZ群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、報知を好適に実行する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αa群>
特徴αa1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっている状況において発生させる特定事象(設定キー挿入部68aのON操作)が発生していることに基づいて、現状の設定値が報知されるようにするための設定確認用処理を実行する手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
前記設定確認用処理が実行された場合に第1報知が実行されるようにする第1報知実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG808の処理を実行する機能及び音光側CPU353のステップSH107の処理を実行する機能)と、
前記開閉体に対して開放操作及び閉鎖操作のうち一方である所定対象操作が行われた場合に第2報知が実行されるようにする第2報知実行手段(第74の実施形態における主側CPU63のステップSG904の処理を実行する機能及び音光側CPU353のステップSH114の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1報知の方が前記第2報知よりも実行の優先度が高く設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴αa1によれば、設定確認用処理が実行された場合には第1報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は第1報知が実行されていることを確認することで設定確認用処理が実行されたことを把握することが可能となる。また、開閉体が開放状態となっている状況において発生させる特定事象が発生していることに基づいて所定の設定確認用処理が実行されるため、設定確認用処理を実行させるためには開閉体を開放状態とする必要が生じ、設定確認用処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、開閉体に対して所定対象操作が行われたことに基づいて第2報知が実行されるため、設定確認用処理を不正に実行させるべく開閉体を開放状態とされた場合であってもそれに対して第2報知が実行される。よって、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。また、第1報知の方が第2報知よりも実行の優先度が高く設定されているため、開閉体に対して所定対象操作が行われたか否かを報知することを可能としながら、設定確認用処理が行われていることを直接的に報知することが可能となる。
特徴αa2.前記第2報知は、前記開閉体に対して前記所定対象操作が行われた後に所定対象関連期間が経過するまで実行される構成であり、
前記第2報知実行手段は、前記第2報知よりも前記第1報知が優先して実行された場合であって前記開閉体に対して前記所定対象操作が行われた後に前記所定対象関連期間が経過する前に前記第1報知が終了した場合、当該所定対象関連期間の残り期間に亘って前記第2報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴αa1に記載の遊技機。
特徴αa2によれば、第1報知の方が第2報知よりも実行の優先度が高い構成において、第1報知が終了した後に第2報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このように第1報知が終了した後に第2報知が実行される場合であってもその実行期間は、開閉体に対して所定対象操作が行われた後に第1報知が終了するまでに要した期間を所定対象関連期間から減算した残りの期間となる。これにより、第1報知の終了後に第2報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴αa3.前記第1報知は、前記設定確認用処理が実行された後に特定関連期間が経過するまで実行される構成であり、
前記所定対象関連期間は前記特定関連期間よりも長い期間に設定されていることを特徴とする特徴αa2に記載の遊技機。
特徴αa3によれば、第2報知よりも第1報知が優先して実行される場合であっても当該第1報知の終了後には第2報知の実行期間を担保することが可能となる。
なお、特徴αa1〜αa3の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αb群>
特徴αb1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH404の処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(第75の実施形態における第67パラメータ)を導出する情報導出手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH508の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
使用対象として設定されている前記設定値を遊技者に把握又は予測させることを可能とする示唆演出が実行されるようにする示唆演出制御手段(第75の実施形態及び第76の実施形態における主側CPU63のエンディング用処理を実行する機能並びに音声発光制御装置81のエンディング演出制御処理を実行する機能)と、
前記情報導出手段により導出された前記態様情報に応じて、前記示唆演出の実行の有無又は前記示唆演出の実行態様を相違させる態様相違手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH804〜ステップSH806の処理を実行する機能、第76の実施形態における主側CPU63のステップSI105〜ステップSI107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αb1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
上記構成において使用対象として設定されている設定値を遊技者に把握又は予測させることを可能とする示唆演出が実行されることがある。これにより、遊技者は当該示唆演出が実行されることを期待することとなるとともに、当該示唆演出を確認することで使用対象として設定されている設定値を把握又は予測することが可能となる。
この場合に、履歴情報を利用して導出された態様情報に応じて示唆演出の実行の有無又は示唆演出の実行態様が相違することとなる。これにより、所定の期間における遊技の結果に対応する態様で示唆演出を実行することが可能となり、使用対象として設定されている設定値の示唆を好適に行うことが可能となる。よって、設定値に関する構成を好適なものとすることが可能となる。
特徴αb2.前記示唆演出として所定示唆演出(第4示唆演出及び第5示唆演出)が存在しており、
当該所定示唆演出は、使用対象として設定されている前記設定値が相対的に高い設定値である場合に演出の実行対象として選択される又は使用対象として設定されている前記設定値が相対的に高い設定値である場合に演出の実行対象として選択される確率が高くなる構成であり、
前記態様相違手段は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報が予め定められた正常範囲の情報ではないことに基づいて、少なくとも前記所定示唆演出が実行されないようにすることを特徴とする特徴αb1に記載の遊技機。
特徴αb2によれば、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合には所定示唆演出が実行されない。これにより、使用対象として設定されている設定値が相対的に高い設定値であることを示す又は使用対象として設定されている設定値が相対的に高い設定値である確率が高いことを示す所定示唆演出が、所定の期間における遊技の結果が正常ではない状況であるにも関わらず実行されてしまないようにすることが可能となる。
特徴αb3.前記示唆演出として特定示唆演出(第2示唆演出及び第3示唆演出)が存在しており、
当該特定示唆演出は、使用対象として設定されている前記設定値が相対的に高い設定値であるか否かを前記所定示唆演出が実行された場合よりも遊技者が予測しづらい演出であり、
前記情報導出手段により導出された前記態様情報が予め定められた正常範囲の情報ではなかったとしても前記特定示唆演出が実行され得ることを特徴とする特徴αb2に記載の遊技機。
特徴αb3によれば、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合には所定示唆演出が実行されない構成において、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合であっても特定示唆演出は実行される。これにより、所定の期間における遊技の結果が正常ではない状況であっても、遊技者が設定値を予測する余地を残すことが可能となる。
特徴αb4.前記示唆演出として特定示唆演出(第2示唆演出及び第3示唆演出)が存在しており、
当該特定示唆演出は、使用対象として設定されている前記設定値が複数の設定値を含む第1グループ(奇数の設定値)及び複数の設定値を含む第2グループ(偶数の設定値)のうち一方である場合に演出の実行対象として選択される、又は使用対象として設定されている前記設定値が前記第1グループ及び前記第2グループのうち一方である場合に他方である場合よりも演出の実行対象として選択される確率が高くなる構成であり、
前記第1グループには前記第2グループに含まれる前記設定値よりも有利な設定値及び不利な設定値の両方が含まれており、
前記第2グループには前記第1グループに含まれる前記設定値よりも有利な設定値及び不利な設定値の両方が含まれており、
前記情報導出手段により導出された前記態様情報が予め定められた正常範囲の情報ではなかったとしても前記特定示唆演出が実行され得ることを特徴とする特徴αb2又はαb3に記載の遊技機。
特徴αb4によれば、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合には所定示唆演出が実行されない構成において、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合であっても特定示唆演出は実行される。これにより、所定の期間における遊技の結果が正常ではない状況であっても、遊技者が設定値を予測する余地を残すことが可能となる。
また、特定示唆演出は使用対象として設定されている設定値が第1グループ及び第2グループのいずれかであることを把握又は予測させることを可能とする演出である。第1グループ及び第2グループのそれぞれには複数の設定値が含まれているため、使用対象として設定されている設定値が第1グループ及び第2グループのいずれに該当しているのかを把握又は予測できたとしても、使用対象として設定されている設定値そのものを把握又は予測することはできない。したがって、所定の期間における遊技の結果が正常ではない状況において特定示唆演出が実行されたとしても、所定示唆演出が実行される場合よりも遊技者に与える影響を抑えることが可能となる。
特徴αb5.前記態様相違手段は、前記情報導出手段により前記態様情報が導出されていない状況においては、少なくとも前記所定示唆演出が実行されないようにすることを特徴とする特徴αb2乃至αb4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αb5によれば、態様情報が未だ導出されていない状況においては所定の期間における遊技の結果が正常であるか否かを特定することができないため、このような状況においては少なくとも所定示唆演出が実行されない。これにより、使用対象として設定されている設定値が相対的に高い設定値であることを示す又は使用対象として設定されている設定値が相対的に高い設定値である確率が高いことを示す所定示唆演出が、所定の期間における遊技の結果が正常であるか否かを特定することができていない状況において実行されてしまないようにすることが可能となる。
特徴αb6.前記態様相違手段は、前記情報導出手段により前記態様情報が導出されていない状況においては、前記情報導出手段により導出された前記態様情報が前記正常範囲の情報ではない状況と同様の態様で、演出の実行対象となる前記示唆演出の種類が決定されるようにすることを特徴とする特徴αb2乃至αb5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αb6によれば、態様情報が未だ導出されていない状況においては、情報導出手段により導出された態様情報が正常範囲の情報ではない状況と同様の態様で演出の実行対象となる示唆演出の種類が決定される。これにより、態様情報が未だ導出されていない状況に対して専用となる示唆演出の実行態様を必要としないため、必要となる記憶容量を抑えながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴αb7.遊技領域を流下する遊技球が入球可能である所定入球手段(第1作動口33、第2作動口34)を備え、
前記利益付与用処理実行手段は、前記所定入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記利益付与用処理として、遊技者に有利な有利状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させるか否かを決定する処理を実行するものであって、当該処理を使用対象として設定された前記設定値に対応する態様で実行するものであり、
本遊技機は、前記利益付与用処理にて遊技状態を前記有利状態に移行させることが決定されたことに基づいて、遊技状態を前記有利状態に移行させる有利移行手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH608〜ステップSH612の処理を実行する機能)を備え、
前記履歴記憶実行手段は、少なくとも前記所定入球手段に入球した遊技球の入球個数の情報を前記履歴情報として前記履歴記憶手段に記憶させるものであり、
前記情報導出手段は、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記所定入球手段への遊技球の入球頻度に対応する情報を前記態様情報として導出するものであることを特徴とする特徴αb1乃至αb6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αb7によれば、態様情報として所定入球手段への遊技球の入球頻度が導出されるため、所定入球手段への遊技球の入球頻度を管理することが可能となる。この場合に、態様情報に応じて示唆演出の実行の有無又は示唆演出の実行態様が相違することとなる。これにより、所定入球手段への遊技球の入球頻度を踏まえた状態で示唆演出を実行することが可能となり、所定入球手段への遊技球の入球頻度との関係で適切なものとなるように示唆演出を実行することが可能となる。
特徴αb8.前記示唆演出制御手段は、
演出の実行対象となる前記示唆演出の種類を、使用対象として設定されている前記設定値に対応する態様により演出選択用情報群(通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541、示唆制限時の設定値示唆抽選テーブル群542)を参照することで決定する種類決定手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH807の処理を実行する機能)と、
当該種類決定手段により決定された種類の前記示唆演出が実行されるようにする示唆演出実行手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH808及びステップSH809の処理を実行する機能並びに音声発光制御装置81のエンディング演出制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記演出選択用情報群は、前記情報導出手段により導出され得る前記態様情報の内容に対応させて複数種類設定されており、
前記態様相違手段は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する種類の前記演出選択用情報群が前記種類決定手段により参照されるようにすることを特徴とする特徴αb1乃至αb7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αb8によれば、態様情報の内容に対応させて演出選択用情報群が複数種類設定されており、情報導出手段により導出された態様情報に対応する種類の演出選択用情報群を参照して、演出の実行対象となる示唆演出の種類が決定される。これにより、処理負荷を軽減しながら、情報導出手段により導出された態様情報に対応させて示唆演出の実行態様を相違させることが可能となる。
特徴αb9.前記示唆演出制御手段は、
演出の実行対象となる前記示唆演出の種類を、使用対象として設定されている前記設定値に対応する態様により演出選択用情報群(通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541)を参照することで決定する種類決定手段(第76の実施形態における主側CPU63のステップSI104の処理を実行する機能)と、
当該種類決定手段により決定された種類の前記示唆演出が実行されるようにする示唆演出実行手段(第76の実施形態における主側CPU63のステップSI108及びステップSI109の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記態様相違手段は、前記種類決定手段により決定された前記示唆演出の種類が前記情報導出手段により導出された前記態様情報に対応していない場合、前記種類決定手段により決定された種類の前記示唆演出が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴αb1乃至αb7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αb9によれば、使用対象として設定されている設定値に対応する態様により演出選択用情報群を参照することで演出の実行対象となる示唆演出の種類が決定されたとしても、情報導出手段により導出された態様情報の内容に応じて、その決定された種類の示唆演出が実行されないことがある。これにより、演出選択用情報群を予め記憶するための記憶容量の増大化を抑制しながら、示唆演出の実行態様を情報導出手段により導出された態様情報に対応させることが可能となる。
なお、特徴αb1〜αb9の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αc群>
特徴αc1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH404の処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(第75の実施形態における第67パラメータ)を導出する情報導出手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH508の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
使用対象として設定されている前記設定値を遊技者に把握又は予測させることを可能とする示唆演出が実行されるようにする示唆演出制御手段(第75の実施形態及び第76の実施形態における主側CPU63のエンディング用処理を実行する機能並びに音声発光制御装置81のエンディング演出制御処理を実行する機能)と、
を備え、
当該示唆演出制御手段は、
演出の実行対象となる前記示唆演出の種類を、使用対象として設定されている前記設定値に対応する態様により演出選択用情報群(通常示唆時の設定値示唆抽選テーブル群541)を参照することで決定する種類決定手段(第76の実施形態における主側CPU63のステップSI104の処理を実行する機能)と、
当該種類決定手段により決定された種類の前記示唆演出が実行されるようにする示唆演出実行手段(第76の実施形態における主側CPU63のステップSI108及びステップSI109の処理を実行する機能)と、
を備え、
本遊技機は、前記種類決定手段により決定された前記示唆演出の種類が前記情報導出手段により導出された前記態様情報に対応していない場合、前記種類決定手段により決定された種類の前記示唆演出が実行されないようにする態様相違手段(第76の実施形態における主側CPU63のステップSI105〜ステップSI107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αc1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
上記構成において使用対象として設定されている設定値を遊技者に把握又は予測させることを可能とする示唆演出が実行されることがある。これにより、遊技者は当該示唆演出が実行されることを期待することとなるとともに、当該示唆演出を確認することで使用対象として設定されている設定値を把握又は予測することが可能となる。
この場合に、使用対象として設定されている設定値に対応する態様により演出選択用情報群を参照することで演出の実行対象となる示唆演出の種類が決定されたとしても、情報導出手段により導出された態様情報の内容に応じて、その決定された種類の示唆演出が実行されないことがある。これにより、演出選択用情報群を予め記憶するための記憶容量の増大化を抑制しながら、示唆演出の実行態様を情報導出手段により導出された態様情報に対応させることが可能となる。
特徴αc2.前記示唆演出として所定示唆演出(第4示唆演出及び第5示唆演出)が存在しており、
当該所定示唆演出は、使用対象として設定されている前記設定値が相対的に高い設定値である場合に演出の実行対象として選択される又は使用対象として設定されている前記設定値が相対的に高い設定値である場合に演出の実行対象として選択される確率が高くなる構成であり、
前記態様相違手段は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報が予め定められた正常範囲の情報ではない状況において前記種類決定手段により決定された前記示唆演出の種類が前記所定示唆演出である場合、当該所定示唆演出が実行されないようにすることを特徴とする特徴αc1に記載の遊技機。
特徴αc2によれば、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合には所定示唆演出が実行されない。これにより、使用対象として設定されている設定値が相対的に高い設定値であることを示す又は使用対象として設定されている設定値が相対的に高い設定値である確率が高いことを示す所定示唆演出が、所定の期間における遊技の結果が正常ではない状況であるにも関わらず実行されてしまないようにすることが可能となる。
特徴αc3.前記示唆演出として特定示唆演出(第2示唆演出及び第3示唆演出)が存在しており、
当該特定示唆演出は、使用対象として設定されている前記設定値が相対的に高い設定値であるか否かを前記所定示唆演出が実行された場合よりも遊技者が予測しづらい演出であり、
前記情報導出手段により導出された前記態様情報が予め定められた正常範囲の情報ではなかったとしても前記特定示唆演出が実行され得ることを特徴とする特徴αc2に記載の遊技機。
特徴αc3によれば、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合には所定示唆演出が実行されない構成において、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合であっても特定示唆演出は実行される。これにより、所定の期間における遊技の結果が正常ではない状況であっても、遊技者が設定値を予測する余地を残すことが可能となる。
特徴αc4.前記示唆演出として特定示唆演出(第2示唆演出及び第3示唆演出)が存在しており、
当該特定示唆演出は、使用対象として設定されている前記設定値が複数の設定値を含む第1グループ(奇数の設定値)及び複数の設定値を含む第2グループ(偶数の設定値)のうち一方である場合に演出の実行対象として選択される、又は使用対象として設定されている前記設定値が前記第1グループ及び前記第2グループのうち一方である場合に他方である場合よりも演出の実行対象として選択される確率が高くなる構成であり、
前記第1グループには前記第2グループに含まれる前記設定値よりも有利な設定値及び不利な設定値の両方が含まれており、
前記第2グループには前記第1グループに含まれる前記設定値よりも有利な設定値及び不利な設定値の両方が含まれており、
前記情報導出手段により導出された前記態様情報が予め定められた正常範囲の情報ではなかったとしても前記特定示唆演出が実行され得ることを特徴とする特徴αc2又はαc3に記載の遊技機。
特徴αc4によれば、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合には所定示唆演出が実行されない構成において、所定の期間における遊技の結果を示す態様情報が正常範囲の情報ではない場合であっても特定示唆演出は実行される。これにより、所定の期間における遊技の結果が正常ではない状況であっても、遊技者が設定値を予測する余地を残すことが可能となる。
また、特定示唆演出は使用対象として設定されている設定値が第1グループ及び第2グループのいずれかであることを把握又は予測させることを可能とする演出である。第1グループ及び第2グループのそれぞれには複数の設定値が含まれているため、使用対象として設定されている設定値が第1グループ及び第2グループのいずれに該当しているのかを把握又は予測できたとしても、使用対象として設定されている設定値そのものを把握又は予測することはできない。したがって、所定の期間における遊技の結果が正常ではない状況において特定示唆演出が実行されたとしても、所定示唆演出が実行される場合よりも遊技者に与える影響を抑えることが可能となる。
特徴αc5.前記態様相違手段は、前記情報導出手段により前記態様情報が導出されていない状況においては、少なくとも前記所定示唆演出が実行されないようにすることを特徴とする特徴αc2乃至αc4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αc5によれば、態様情報が未だ導出されていない状況においては所定の期間における遊技の結果が正常であるか否かを特定することができないため、このような状況においては少なくとも所定示唆演出が実行されない。これにより、使用対象として設定されている設定値が相対的に高い設定値であることを示す又は使用対象として設定されている設定値が相対的に高い設定値である確率が高いことを示す所定示唆演出が、所定の期間における遊技の結果が正常であるか否かを特定することができていない状況において実行されてしまないようにすることが可能となる。
特徴αc6.前記態様相違手段は、前記情報導出手段により前記態様情報が導出されていない状況においては、前記情報導出手段により導出された前記態様情報が前記正常範囲の情報ではない状況と同様の態様で、演出の実行対象となる前記示唆演出の種類が決定されるようにすることを特徴とする特徴αc2乃至αc5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αc6によれば、態様情報が未だ導出されていない状況においては、情報導出手段により導出された態様情報が正常範囲の情報ではない状況と同様の態様で演出の実行対象となる示唆演出の種類が決定される。これにより、態様情報が未だ導出されていない状況に対して専用となる示唆演出の実行態様を必要としないため、必要となる記憶容量を抑えながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴αc7.遊技領域を流下する遊技球が入球可能である所定入球手段(第1作動口33、第2作動口34)を備え、
前記利益付与用処理実行手段は、前記所定入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記利益付与用処理として、遊技者に有利な有利状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させるか否かを決定する処理を実行するものであって、当該処理を使用対象として設定された前記設定値に対応する態様で実行するものであり、
本遊技機は、前記利益付与用処理にて遊技状態を前記有利状態に移行させることが決定されたことに基づいて、遊技状態を前記有利状態に移行させる有利移行手段(第75の実施形態における主側CPU63のステップSH608〜ステップSH612の処理を実行する機能)を備え、
前記履歴記憶実行手段は、少なくとも前記所定入球手段に入球した遊技球の入球個数の情報を前記履歴情報として前記履歴記憶手段に記憶させるものであり、
前記情報導出手段は、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記所定入球手段への遊技球の入球頻度に対応する情報を前記態様情報として導出するものであることを特徴とする特徴αc1乃至αc6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αc7によれば、態様情報として所定入球手段への遊技球の入球頻度が導出されるため、所定入球手段への遊技球の入球頻度を管理することが可能となる。この場合に、態様情報に応じて示唆演出の実行の有無又は示唆演出の実行態様が相違することとなる。これにより、所定入球手段への遊技球の入球頻度を踏まえた状態で示唆演出を実行することが可能となり、所定入球手段への遊技球の入球頻度との関係で適切なものとなるように示唆演出を実行することが可能となる。
なお、特徴αc1〜αc7の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αa群、上記αb群及び上記αc群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αd群>
特徴αd1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS8601の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する態様情報表示制御手段(主側CPU63における表示用処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備え、
前記態様情報表示制御手段は、特定事象(不正な電波の検知、不正な磁気の検知、異常な振動の検知)が発生したことに基づいて、前記情報表示手段を特定事象対応状態に変化させる特定事象対応手段(第77の実施形態における主側CPU63のステップSI305〜ステップSI311の処理を実行する機能、主側CPU63のステップSI401の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αd1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、特定事象が発生したことに基づいて情報表示手段が特定事象対応状態に変化する。このため、情報表示手段が特定事象対応状態であることに基づいて特定事象が発生したことを把握可能とすることができる。これにより、特定事象の発生の有無についての判別を容易なものとすることができる。
特徴αd2.前記特定事象対応状態は、前記情報表示手段において表示が行われない非表示状態であることを特徴とする特徴αd1に記載の遊技機。
特徴αd2によれば、情報表示手段が非表示状態となっていることに基づいて特定事象が発生したことを把握可能とすることができる。特定事象が発生したことに対応する表示を行うためのデータを予め記憶しておくことを不要としながら、特定事象が発生したことを容易に把握可能とすることができる。
特徴αd3.前記特定事象が発生したことに基づいて、遊技の進行が停止された所定停止状態(遊技停止フラグに「1」がセットされた状態)に設定する所定停止手段(主側CPU63におけるステップSI302〜ステップSI303の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αd1又はαd2に記載の遊技機。
特徴αd3によれば、上記特徴αd1の構成を備え、特定事象が発生したことに基づいて情報表示手段が特定事象対応状態に変更される構成において、特定事象が発生したことに基づいて所定停止状態に設定される。このため、情報表示手段が特定事象対応状態であることに基づいて所定停止状態であることを把握可能とすることができる。これにより、所定停止状態であるか否かについての判別を容易なものとすることができる。
特徴αd4.前記態様情報表示制御手段は、
前記情報表示手段に表示させる表示内容に対応する表示データ(表示データ信号、表示クロック信号)を送信する表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
当該表示制御手段により前記表示データが送信された場合に、当該表示データに対応する表示内容となるように前記情報表示手段に表示設定を行う表示実行手段(表示IC266)と、
を備えており、
前記特定事象対応手段は、前記特定事象が発生した場合に前記情報表示手段を前記特定事象対応状態に変更するための変更データ(オール「0」の種別データ、オール「0」の表示データ)が前記表示制御手段から送信されるようにする変更データ送信手段(第77の実施形態における主側CPU63のステップSI306〜ステップSI310の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αd1乃至αd3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αd4によれば、特定事象が発生した場合に送信される変更データに基づいて情報表示手段が特定事象態様状態に変更される構成であることにより、特定事象が発生したことに基づいて早期に情報表示手段を特定事象対応状態に変更することができる。これにより、特定事象の発生の有無について誤解が生じてしまう可能性を低減することができる。
特徴αd5.前記態様情報表示制御手段は、
前記情報表示手段に表示させる表示内容に対応する表示データ(表示データ信号、表示クロック信号)を送信する表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
当該表示制御手段により前記表示データが送信された場合に、当該表示データに対応する表示内容となるように前記情報表示手段に表示設定を行う表示実行手段(表示IC266)と、
を備えており、
前記情報表示手段は、前記表示データに対応する表示が維持できなくなる前に次の前記表示設定が行われるように前記表示データが送信されることにより前記表示データに対応する表示を維持するものであり、
前記特定事象対応手段は、前記特定事象が発生した場合、前記特定事象が発生したことに対応する状態(遊技停止フラグに「1」がセットされている状態)が解除されるまで前記表示制御手段による前記表示データの送信が行われなくなるようにすることを特徴とする特徴αd1乃至αd4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αd5によれば、特定事象が発生した場合、当該特定事象が発生したことに対応する状態が解除されるまで表示データの送信が行われなくなるため、当該状態が解除されるまで情報表示手段において特定事象対応状態を継続させることができる。これにより、情報表示手段の状態に基づいて特定事象が発生したことに対応する状態であるか否かの判別を容易なものとすることができる。
特徴αd6.前記履歴記憶実行手段は、前記特定事象が発生したことに基づいて前記情報表示手段が前記特定事象対応状態となっている状況においても、前記所定事象が発生した場合にそれに対応する前記遊技の履歴情報を前記履歴記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴αd1乃至αd5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αd6によれば、特定事象が発生した後に所定事象が発生したことに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段に記憶させることができる。これにより、特定事象が発生した後に発生した所定事象に対応する遊技の履歴情報を含む遊技の履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報を導出することを可能とすることができる。
特徴αd7.遊技機の所定異常状態を検知する異常検知手段(電波検知センサ551、磁気検知センサ552、振動検知センサ553)を備え、
前記特定事象は、前記所定異常状態が検知されることであることを特徴とする特徴αd1乃至αd6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αd7によれば、所定異常状態が検知された場合に情報表示手段が特定事象対応状態となる。このため、情報表示手段が特定事象対応状態であることに基づいて所定異常状態が検知されたことを把握することができる。これにより、所定異常状態の検知の有無についての判別を容易なものとすることができる。
特徴αd8.外部から視認可能な位置に設けられており所定情報の表示が行われる所定情報表示手段(特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b)と、
前記所定情報の表示が行われるように前記所定情報表示手段を表示制御する所定情報表示制御手段(主側CPU63におけるステップSI401〜ステップSI402及びステップSI409〜ステップSI415の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定情報表示制御手段は、前記特定事象が発生したことに基づいて、前記所定情報表示手段を特定事象対応中状態に変更する状態変更手段(主側CPU63におけるステップSI305〜ステップSI311の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSI401の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αd1乃至αd7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αd8によれば、上記特徴αd1の構成を備え、特定事象が発生したことに基づいて情報表示手段が特定事象対応状態に変更される構成において、特定事象が発生したことに基づいて所定情報表示手段が特定事象対応中状態に変更される。特定事象が発生したことに基づいて情報表示手段及び所定情報表示手段の状態が特定事象の発生に対応した状態に変更される構成であることにより、情報表示手段のみの状態が変更される構成と比較して、特定事象の発生の有無についての判別をより容易なものとすることができる。また、所定情報表示手段は外部から視認可能な位置に設けられている。このため、特定事象が発生した状態であることを遊技機の外部からも確認可能として、特定事象の発生の有無についての判別をさらに容易なものとすることができる。
特徴αd9.前記特定事象対応中状態は、前記所定情報表示手段において表示が行われない非表示状態であることを特徴とする特徴αd8に記載の遊技機。
特徴αd9によれば、所定情報表示手段が非表示状態となっていることに基づいて特定事象が発生したことを外部から容易に把握可能とすることができる。
なお、特徴αd1〜αd9の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αd群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、情報表示手段の表示制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αe群>
特徴αe1.動作電力の供給開始後に発生する特定契機(第77,第79〜第81,第88の実施形態では音光側RAMクリア処理後におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの更新開始、第78の実施形態ではデモ演出の基準時間情報の格納)を基準として定期的に発生する所定契機(第77,第79〜第81,第88の実施形態ではデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達すること、第78の実施形態ではデモ演出の基準時間からの経過時間が15秒の整数倍となること)が発生したか否かを特定する所定契機特定手段(第77,第79〜第81,第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI707及びステップSI712の処理を実行する機能、第78の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI909及びステップSI914の処理を実行する機能)と、
当該所定契機特定手段により前記所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出(デモ演出)を開始させる所定演出制御手段(第77,第79〜第81,第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI709の処理を実行する機能、第78の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI911の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αe1によれば、特定契機を基準として定期的に所定契機が発生する。このため、複数の遊技機において特定契機を基準とする所定契機の発生周期が同一である場合には、特定契機の発生タイミングを揃えることにより当該複数の遊技機における所定契機の発生タイミングを揃えることが可能となる。また、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、複数の遊技機において所定契機の発生タイミングを揃えることにより、当該複数の遊技機における所定演出の開始タイミングを揃えることが可能となる。これにより、所定演出に一体感を持たせて、遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。
特徴αe2.動作電力の供給が開始された場合に供給開始時の処理を実行する開始時処理実行手段(主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB122の処理を実行する機能)を備え、
前記供給開始時の処理にて第1処理(設定値更新処理、設定値確認処理)が実行される場合と第2処理(主側CPU63におけるステップSB113の処理、主側CPU63におけるステップSB118の処理)が実行される場合とで当該供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間が変動する構成であり、
前記供給開始時の処理にて前記第1処理が実行される場合及び前記第2処理が実行される場合のいずれであっても動作電力の供給が開始されてから前記特定契機が発生するまでに要する期間に影響を与えない構成であることを特徴とする特徴αe1に記載の遊技機。
特徴αe2によれば、供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合と、第2処理が実行される場合とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差が生じてしまうことが防止されている。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、第2処理が実行された遊技機とにおける特定契機の発生タイミングを揃えることができる。上記特徴αe1の構成を備え、所定契機は特定契機を基準として定期的に発生する。このため、複数の遊技機における特定契機の発生タイミングを揃えることにより、当該複数の遊技機における所定契機の発生タイミングの基準を揃えることができる。
特徴αe3.前記供給開始時の処理にて前記第1処理が実行される場合及び前記第2処理が実行される場合のいずれであっても前記所定契機が発生する周期に影響を与えない構成であることを特徴とする特徴αe2に記載の遊技機。
特徴αe3によれば、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理において第2処理が実行された遊技機とにおいて、特定契機を基準として所定契機が発生する周期を同一の周期とすることができる。上記特徴αe2の構成を備えていることにより、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理にて第2処理が実行された遊技機とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差は生じない。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給を開始することにより、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理にて第2処理が実行された遊技機とにおいて、特定契機の発生タイミングを揃えることができる。上記特徴αe1の構成を備え、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される構成において、複数の遊技機における特定契機の発生タイミング、及び当該特定契機を基準として定期的に発生する所定契機の発生周期を揃えることにより、当該複数の遊技機において所定演出が開始されるタイミングを揃えることができる。
上記特徴αe2の構成を備え、供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合と第2処理が実行される場合とで当該供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間は変動する。当該構成において、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給を開始した場合に、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理にて第2処理が実行された遊技機とにおいて所定演出を同時に開始可能とすることにより、所定演出の開始タイミングに基づいて、第1処理が実行された遊技機と第2処理が実行された遊技機とが判別され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αe4.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作(設定値更新処理を実行させるための設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作、又は設定確認用処理を実行させるための設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて前記供給開始時の処理にて前記第1処理として前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2処理は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて実行されるものであることを特徴とする特徴αe2又はαe3に記載の遊技機。
特徴αe4によれば、供給開始時の処理では、動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作が行われたことに基づいて所定の設定関連処理が実行されるとともに、所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて第2処理が実行される。上記特徴αe2の構成を備えていることにより、供給開始時の処理にて所定の設定関連処理が実行された遊技機と、第2処理が実行された遊技機とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差が生じてしまうことを防止することができる。上記特徴αe1の構成を備え、特定契機を基準として定期的に所定契機が発生する構成であるとともに、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される構成である。当該構成において、供給開始時の処理にて所定の設定関連処理が実行された遊技機と、第2処理が実行された遊技機とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差が生じてしまうことを防止することにより、所定演出の開始タイミングに基づいて所定の設定関連処理が実行された遊技機が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αe5.動作電力の供給が開始された場合に供給開始時の処理を実行する開始時処理実行手段(主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB122の処理を実行する機能)を有する主制御手段(MPU62)と、
前記所定契機特定手段及び前記所定演出制御手段を有する演出制御手段(音光側MPU352)と、
を備え、
前記特定契機は、前記演出制御手段に動作電力の供給が開始された場合に発生することを特徴とする特徴αe1乃至αe4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αe5によれば、演出制御手段に動作電力の供給が開始された場合に特定契機が発生する構成において、特定契機を基準として定期的に発生する所定契機が発生したか否かを特定する所定契機特定手段が演出制御手段に設けられている。これにより、所定契機特定手段による特定契機の把握が容易化されているとともに、当該特定契機を基準として定期的に発生する所定契機の把握が容易化されている。
特徴αe6.前記主制御手段は、前記供給開始時の処理が終了する場合又は終了した場合に前記演出制御手段に対して所定開始対応情報(通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド、又は更新時の復帰コマンド)を送信する所定送信手段(主側CPU63におけるステップSB113及びSB118の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSB207の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSB314の処理を実行する機能)を備えており、
前記演出制御手段は、当該所定開始対応情報を受信した場合にそれに対応する情報対応処理を実行する情報対応手段(第77,第81,第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI504〜ステップSI517の処理を実行する機能、第78の実施形態ではステップSI803〜ステップSI816の処理を実行する機能、第79,第80の実施形態ではステップSJ104〜ステップSJ119の処理を実行する機能)を備えており、
動作電力の供給が開始されてから前記演出制御手段が前記所定開始対応情報を受信するまでに要する期間は、前記所定契機が発生する周期に影響を与えないことを特徴とする特徴αe5に記載の遊技機。
特徴αe6によれば、所定契機が発生する周期は、動作電力の供給が開始されてから演出制御手段が所定開始対応情報を受信するまでに要する期間に影響されない。また、上記特徴αe1の構成を備え、所定演出は所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて開始される。このため、所定演出が開始される周期に基づいて、動作電力の供給が開始されてから主制御手段が所定開始対応情報を送信するまでに主制御手段において行われた処理の内容が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αe7.動作電力の供給が開始された場合に供給開始時の処理を実行する開始時処理実行手段(主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB122の処理を実行する機能)を備え、
前記所定演出制御手段は、前記供給開始時の処理が終了した後、前記所定契機特定手段により前記所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて前記所定演出を開始させることを特徴とする特徴αe1乃至αe6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αe7によれば、供給開始時の処理が実行されている状況において所定演出が開始されてしまうことを防止することができる。また、供給開始時の処理が終了した後、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、複数の遊技機において供給開始時の処理の終了タイミングがずれたとしても、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングが揃っている場合には、供給開始時の処理が終了した後における所定演出の開始タイミングを揃えることができる。
特徴αe8.前記所定演出よりも優先的に実行される特定演出(遊技回用演出、開閉実行モード用の演出)を実行させる特定演出制御手段(音光側CPU353におけるステップSI603〜ステップSI614の処理を実行する機能)を備え、
前記所定演出制御手段は、前記特定演出が終了した後、前記所定契機特定手段により前記所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて前記所定演出を開始させることを特徴とする特徴αe1乃至αe7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αe8によれば、特定演出が実行されている状況において所定演出が開始されてしまうことを防止することができる。また、特定演出が終了した後、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、複数の遊技機において特定演出の終了タイミングがずれたとしても、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングが揃っている場合には、特定演出が終了した後における所定演出の開始タイミングを揃えることができる。
特徴αe9.少なくとも前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させる変動手段(第79の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ201〜ステップSJ204の処理を実行する機能、第80の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ301〜ステップSJ304の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSK716の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αe1乃至αe8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αe9によれば、少なくとも所定契機が最初に発生するタイミングを変動させることが可能である。また、上記特徴αe1の構成を備え、所定演出は所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて開始される。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、所定契機が最初に発生するタイミングの変動態様に応じて、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングを異なるタイミングとすることができるととともに、所定演出の開始タイミングを異なるタイミングとすることができる。変動手段を備え、複数の遊技機において所定契機の発生タイミングがずれている状況を意図的に生じさせることにより、所定演出の開始タイミングに基づいて遊技者にとって有利な設定を行う処理などの特定の処理が実行された遊技機が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αe10.前記変動手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させるものであり、
前記変動手段による前記所定契機の変動態様は、前記所定契機の最初の発生タイミング以降における前記所定契機の発生周期に影響を与えないことを特徴とする特徴αe9に記載の遊技機。
特徴αe10によれば、変動手段による所定契機の変動態様は所定契機の最初の発生タイミング以降における所定契機の発生周期に影響を与えない。また、上記特徴αe1の構成を備え、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、所定契機の最初の発生タイミング以降において所定演出が開始される周期に基づいて所定契機の変動態様が特定されてしまうことを防止することができる。
また、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、当該複数の遊技機のうち所定契機の最初の発生タイミングの変動態様が同一となった一部の遊技機について、その後の所定契機の発生タイミングを揃えることができる。また、当該一部の遊技機における所定契機の発生タイミングと、残りの遊技機における所定契機の発生タイミングとがずれている状況が生じる可能性を高めることができる。所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される構成であるため、当該状況が生じた場合には、一部の遊技機において所定演出の開始タイミングを揃えることにより、所定演出に一体感を持たせて、遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。また、当該一部の遊技機とは所定演出の開始タイミングがずれている残りの遊技機に対して遊技者にとって有利な設定が行われたのではないかと推測させて、当該残りの遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。
特徴αe11.動作電力の供給が停止されている状況において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される主制御手段(MPU62)と、
前記変動手段を有しており動作電力の供給が停止されている状況において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給されない演出制御手段(音光側MPU352)と、を備え、
前記主制御手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させるための変動用情報(第79,第80の実施形態における抽選用乱数情報)を前記演出制御手段に提供することを特徴とする特徴αe9又はαe10に記載の遊技機。
特徴αe11によれば、動作電力の供給が停止されている状況において主制御手段にて変動用情報の記憶保持が行われる構成とすることができる。これにより、演出制御手段にバックアップ電力を供給するための構成を不具備としながら、前回の動作電力の供給停止時に主制御手段に記憶されていた変動用情報を用いて所定契機が最初に発生するタイミングを変動させることが可能となる。
特徴αe12.前記主制御手段は、
前記変動用情報が記憶される所定記憶手段(主側RAM65)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定記憶手段における初期化対象の記憶領域を初期化する所定初期化処理(第1RAMクリア処理、第2RAMクリア処理)を実行する所定初期化手段(主側CPU63におけるステップSB117の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSB313の処理を実行する機能)と、
前記所定記憶手段において前記所定初期化処理の対象から除外されている所定対象外記憶手段(第79,第80の実施形態における送信乱数記憶カウンタ556)と、
を備え、
動作電力の供給が開始された場合に、前記所定記憶手段に記憶されている前記変動用情報は、前記所定初期化処理が実行される前に前記所定対象外記憶手段に記憶されることを特徴とする特徴αe11に記載の遊技機。
特徴αe12によれば、所定初期化処理が実行される前に所定対象外記憶手段に変動用情報を記憶させることにより、動作電力の供給が停止されている状況において所定記憶手段にて記憶保持されていた変動用情報がクリアされてしまうことを回避し、当該変動用情報を演出制御手段に提供することを可能とすることができる。
特徴αe13.前記変動手段は、前記所定契機が発生するタイミングの変動態様を決定するための変動抽選処理を実行する変動抽選手段(第79の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ201〜ステップSJ203の処理を実行する機能、第80の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ301〜ステップSJ303の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるSK716の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αe9乃至αe12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αe13によれば、変動抽選処理の抽選結果に基づいて所定契機が発生するタイミングを変動させる構成であることにより、設計段階で設定された確率で所定契機が発生するタイミングの各変動態様を生じさせることが可能となる。
なお、特徴αe1〜αe13の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αf群>
特徴αf1.特定契機(第77,第79〜第81,第88の実施形態では音光側RAMクリア処理後におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの更新開始、第78の実施形態ではデモ演出の基準時間情報の格納)を基準として定期的に発生する所定契機(第77,第79〜第81,第88の実施形態ではデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達すること、第78の実施形態ではデモ演出の基準時間からの経過時間が15秒の整数倍となること)が発生したか否かを特定する所定契機特定手段(第77,第79〜第81,第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI707及びステップSI712の処理を実行する機能、第78の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI909及びステップSI914の処理を実行する機能)と、
所定の状態(第77〜第81,第88の実施形態における開始待ち状態)に設定する所定状態設定手段(第77の実施形態における音光側CPU353のステップSI510の処理を実行する機能、音光側CPU353におけるステップSI705の処理を実行する機能、第78の実施形態における音光側CPU353のステップSI809の処理を実行する機能、音光側CPU353におけるステップSI910の処理を実行する機能、第79の実施形態における音光側CPU353のステップSJ112の処理を実行する機能)と、
前記所定の状態において前記所定契機が発生したことが前記所定契機特定手段により特定されたことに基づいて所定演出(デモ演出)を開始させる所定演出制御手段(第77,第79〜第81,第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI709の処理を実行する機能、第78の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI911の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該所定演出制御手段は、前記所定の状態ではない状態(待ち状態フラグ555bに「1」がセットされていない状態)において前記所定契機が発生したとしても前記所定演出を開始させることはなく、前記所定の状態となったとしても前記所定契機が発生していない場合には前記所定演出を開始させないことを特徴とする遊技機。
特徴αf1によれば、特定契機を基準として定期的に所定契機が発生する。このため、複数の遊技機において特定契機を基準とする所定契機の発生周期が同一である場合には、特定契機の発生タイミングを揃えることにより当該複数の遊技機における所定契機の発生タイミングを揃えることが可能となる。また、所定の状態において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、複数の遊技機において所定契機の発生タイミングを揃えることにより、当該複数の遊技機において所定の状態における所定演出の開始タイミングを揃えることが可能となる。また、複数の遊技機において所定契機の発生タイミングが揃っている場合には、所定の状態となるタイミングが異なる場合であっても、所定の状態となった後に当該複数の遊技機において所定演出が開始されるタイミングを揃えることができる。これにより、所定演出に一体感を持たせて、遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。さらにまた、所定の状態でない状態では、所定契機が発生したとしても所定演出が開始されてしまうことを防止することができる。
特徴αf2.動作電力の供給が開始された場合に供給開始時の処理を実行する開始時処理実行手段(主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB122の処理を実行する機能)を備え、
前記供給開始時の処理にて第1処理(設定値更新処理、設定値確認処理)が実行される場合と第2処理(主側CPU63におけるステップSB113の処理、主側CPU63におけるステップSB118の処理)が実行される場合とで当該供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間が変動する構成であり、
前記供給開始時の処理にて前記第1処理が実行される場合及び前記第2処理が実行される場合のいずれであっても動作電力の供給が開始されてから前記特定契機が発生するまでに要する期間に影響を与えない構成であることを特徴とする特徴αf1に記載の遊技機。
特徴αf2によれば、供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合と、第2処理が実行される場合とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差が生じてしまうことが防止されている。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、第2処理が実行された遊技機とにおける特定契機の発生タイミングを揃えることができる。上記特徴αf1の構成を備え、所定契機は特定契機を基準として定期的に発生する。このため、複数の遊技機における特定契機の発生タイミングを揃えることにより、当該複数の遊技機における所定契機の発生タイミングの基準を揃えることができる。
特徴αf3.前記供給開始時の処理にて前記第1処理が実行される場合及び前記第2処理が実行される場合のいずれであっても前記所定契機が発生する周期に影響を与えない構成であることを特徴とする特徴αf2に記載の遊技機。
特徴αf3によれば、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理において第2処理が実行された遊技機とにおいて、特定契機を基準として所定契機が発生する周期を同一の周期とすることができる。上記特徴αf2の構成を備えていることにより、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理にて第2処理が実行された遊技機とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差は生じない。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給を開始することにより、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理にて第2処理が実行された遊技機とにおいて、特定契機の発生タイミングを揃えることができる。上記特徴αf1の構成を備え、所定の状態において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される構成において、複数の遊技機において特定契機の発生タイミング、及び当該特定契機を基準として定期的に発生する所定契機の発生周期を揃えることにより、当該複数の遊技機にて、所定の状態において所定演出が開始されるタイミングを揃えることができる。
上記特徴αf2の構成を備え、供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合と第2処理が実行される場合とで当該供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間は変動する。当該構成において、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給を開始した場合に、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理にて第2処理が実行された遊技機とにおいて所定演出を同時に開始可能とすることにより、所定演出の開始タイミングに基づいて、第1処理が実行された遊技機と第2処理が実行された遊技機とが判別され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αf4.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作(設定値更新処理を実行させるための設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作、又は設定確認用処理を実行させるための設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて前記供給開始時の処理にて前記第1処理として前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2処理は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて実行されるものであることを特徴とする特徴αf2又はαf3に記載の遊技機。
特徴αf4によれば、供給開始時の処理では、動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作が行われたことに基づいて所定の設定関連処理が実行されるとともに、所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて第2処理が実行される。上記特徴αf2の構成を備えていることにより、供給開始時の処理にて所定の設定関連処理が実行された遊技機と、第2処理が実行された遊技機とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差が生じてしまうことを防止することができる。上記特徴αf1の構成を備え、特定契機を基準として定期的に所定契機が発生する構成であるとともに、所定の状態において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される構成である。当該構成において、供給開始時の処理にて所定の設定関連処理が実行された遊技機と、第2処理が実行された遊技機とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差が生じてしまうことを防止することにより、所定演出の開始タイミングに基づいて所定の設定関連処理が実行された遊技機が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αf5.動作電力の供給が開始された場合に供給開始時の処理を実行する開始時処理実行手段(主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB122の処理を実行する機能)を有する主制御手段(MPU62)と、
前記所定契機特定手段及び前記所定演出制御手段を有する演出制御手段(音光側MPU352)と、
を備え、
前記特定契機は、前記演出制御手段に動作電力の供給が開始された場合に発生することを特徴とする特徴αf1乃至αf4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αf5によれば、演出制御手段に動作電力の供給が開始された場合に特定契機が発生する構成において、特定契機を基準として定期的に発生する所定契機が発生したか否かを特定する所定契機特定手段が演出制御手段に設けられている。これにより、所定契機特定手段による特定契機の把握が容易化されているとともに、当該特定契機を基準として定期的に発生する所定契機の把握が容易化されている。
特徴αf6.前記主制御手段は、前記供給開始時の処理が終了する場合又は終了した場合に前記演出制御手段に対して所定開始対応情報(通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド、又は更新時の復帰コマンド)を送信する所定送信手段(主側CPU63におけるステップSB113及びSB118の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSB207の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSB314の処理を実行する機能)を備えており、
前記演出制御手段は、当該所定開始対応情報を受信した場合にそれに対応する情報対応処理を実行する情報対応手段(第77,第81,第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI504〜ステップSI517の処理を実行する機能、第78の実施形態ではステップSI803〜ステップSI816の処理を実行する機能、第79,第80の実施形態ではステップSJ104〜ステップSJ119の処理を実行する機能)を備えており、
動作電力の供給が開始されてから前記演出制御手段が前記所定開始対応情報を受信するまでに要する期間は、前記所定契機が発生する周期に影響を与えないことを特徴とする特徴αf5に記載の遊技機。
特徴αf6によれば、所定契機が発生する周期は、動作電力の供給が開始されてから演出制御手段が所定開始対応情報を受信するまでに要する期間に影響されない。上記特徴αf1の構成を備え、所定の状態において所定契機が発生したことが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、所定の状態において所定演出が開始される周期に基づいて、動作電力の供給が開始されてから主制御手段が所定開始対応情報を送信するまでに主制御手段において行われた処理の内容が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αf7.動作電力の供給が開始された場合に供給開始時の処理を実行する開始時処理実行手段(主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB122の処理を実行する機能)を備え、
前記所定状態設定手段は、前記供給開始時の処理が終了したことに基づいて前記所定の状態に設定することを特徴とする特徴αf1乃至αf6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αf7によれば、供給開始時の処理が終了したことに基づいて所定の状態に設定される。上記特徴αf1の構成を備え、所定演出は所定の状態において所定契機が発生したことが特定された場合に開始される。このため、供給開始時の処理が実行されている状況において所定演出が開始されてしまうことを防止することができる。また、供給開始時の処理が終了した後、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出を開始させることができる。このため、複数の遊技機において供給開始時の処理の終了タイミングがずれたとしても、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングが揃っている場合には、供給開始時の処理が終了した後における所定演出の開始タイミングを揃えることができる。
特徴αf8.前記所定演出よりも優先的に実行される特定演出(遊技回用演出、開閉実行モード用の演出)を実行させる特定演出制御手段(音光側CPU353におけるステップSI603〜ステップSI614の処理を実行する機能)を備え、
前記所定状態設定手段は、
前記所定の状態において前記特定演出の開始契機が発生した場合に前記所定の状態を解除する所定解除手段(音光側CPU353におけるステップSI611の処理を実行する機能)と、
前記特定演出が終了したことに基づいて前記所定の状態に設定する所定設定手段(第77,79〜81の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI705の処理を実行する機能、第78の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI905の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αf1乃至αf7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αf8によれば、特定演出の開始契機が発生したことに基づいて所定の状態が解除されるとともに、特定演出が終了したことに基づいて所定の状態に設定される。上記特徴αf1の構成を備え、所定演出は所定の状態において所定契機が発生したことが特定された場合に開始される。このため、特定演出が実行されている状況において所定演出が開始されてしまうことを防止することができる。また、特定演出が終了した後、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出を開始させることができる。このため、複数の遊技機において特定演出の終了タイミングがずれたとしても、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングが揃っている場合には、特定演出が終了した後における所定演出の開始タイミングを揃えることができる。
特徴αf9.少なくとも前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させる変動手段(第79の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ201〜ステップSJ204の処理を実行する機能、第80の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ301〜ステップSJ304の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSK716の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αf1乃至αf8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αf9によれば、少なくとも所定契機が最初に発生するタイミングを変動させることが可能である。また、上記特徴αf1の構成を備え、所定演出は所定の状態において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて開始される。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、所定契機が最初に発生するタイミングの変動態様に応じて、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングを異なるタイミングとすることができるととともに、所定の状態における所定演出の開始タイミングを異なるタイミングとすることができる。変動手段を備え、複数の遊技機において所定契機の発生タイミングがずれている状況を意図的に生じさせることにより、所定演出の開始タイミングに基づいて遊技者にとって有利な設定を行う処理などの特定の処理が実行された遊技機が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αf10.前記変動手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させるものであり、
前記変動手段による前記所定契機の変動態様は、前記所定契機の最初の発生タイミング以降における前記所定契機の発生周期に影響を与えないことを特徴とする特徴αf9に記載の遊技機。
特徴αf10によれば、変動手段による所定契機の変動態様は所定契機の最初の発生タイミング以降における所定契機の発生周期に影響を与えない。また、上記特徴αf1の構成を備え、所定の状態において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、所定契機の最初の発生タイミング以降において所定演出が開始される周期に基づいて所定契機の変動態様が特定されてしまうことを防止することができる。
また、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、当該複数の遊技機のうち所定契機の最初の発生タイミングの変動態様が同一となった一部の遊技機について、その後の所定契機の発生タイミングを揃えることができる。また、当該一部の遊技機における所定契機の発生タイミングと、残りの遊技機における所定契機の発生タイミングとがずれている状況が生じる可能性を高めることができる。所定の状態において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される構成であるため、当該状況が生じた場合には、一部の遊技機において所定演出の開始タイミングを揃えることにより、所定演出に一体感を持たせて、遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。また、当該一部の遊技機とは所定演出の開始タイミングがずれている残りの遊技機に対して遊技者にとって有利な設定が行われたのではないかと推測させて、当該残りの遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。
特徴αf11.動作電力の供給が停止されている状況において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される主制御手段(MPU62)と、
前記変動手段を有しており動作電力の供給が停止されている状況において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給されない演出制御手段(音光側MPU352)と、を備え、
前記主制御手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させるための変動用情報(第79,第80の実施形態における抽選用乱数情報)を前記演出制御手段に提供することを特徴とする特徴αf9又はαf10に記載の遊技機。
特徴αf11によれば、動作電力の供給が停止されている状況において主制御手段にて変動用情報の記憶保持が行われる構成とすることができる。これにより、演出制御手段にバックアップ電力を供給するための構成を不具備としながら、前回の動作電力の供給停止時に主制御手段に記憶されていた変動用情報を用いて所定契機が最初に発生するタイミングを変動させることが可能となる。
特徴αf12.前記主制御手段は、
前記変動用情報が記憶される所定記憶手段(主側RAM65)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定記憶手段における初期化対象の記憶領域を初期化する所定初期化処理(第1RAMクリア処理)を実行する所定初期化手段(主側CPU63におけるステップSB117の処理を実行する機能)と、
前記所定記憶手段において前記所定初期化処理の対象から除外されている所定対象外記憶手段(第79,第80の実施形態における送信乱数記憶カウンタ556)と、
を備え、
動作電力の供給が開始された場合に、前記所定記憶手段に記憶されている前記変動用情報は、前記所定初期化処理が実行される前に前記所定対象外記憶手段に記憶されることを特徴とする特徴αf11に記載の遊技機。
特徴αf12によれば、所定初期化処理が実行される前に所定対象外記憶手段に変動用情報を記憶させることにより、動作電力の供給が停止されている状況において所定記憶手段にて記憶保持されていた変動用情報がクリアされてしまうことを回避し、当該変動用情報を演出制御手段に提供することを可能とすることができる。
特徴αf13.前記変動手段は、前記所定契機が発生するタイミングの変動態様を決定するための変動抽選処理を実行する変動抽選手段(第79の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ201〜ステップSJ203の処理を実行する機能、第80の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ301〜ステップSJ303の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるSK716の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αf9乃至αf12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αf13によれば、変動抽選処理の抽選結果に基づいて所定契機が発生するタイミングを変動させる構成であることにより、設計段階で設定された確率で所定契機が発生するタイミングの各変動態様を生じさせることが可能となる。
なお、特徴αf1〜αf13の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αg群>
特徴αg1.動作電力の供給開始後において所定契機(第79,第80,第88の実施形態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達すること)が発生したことに基づいて所定演出(デモ演出)を開始させる所定演出制御手段(第79,第80,第88の実施形態における音光側CPU353のステップSI709の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されてから前記所定契機が発生するタイミングを変動させる変動手段(第79の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ201〜ステップSJ204の処理を実行する機能、第80の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ301〜ステップSJ304の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSK716の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αg1によれば、変動手段による所定契機の発生タイミングの変動態様に応じて、動作電力の供給が開始されてから所定契機が発生するまでに要する期間を変動させることができる。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、変動手段による所定契機の発生タイミングの変動態様に応じて、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングがずれている状況を生じさせることが可能となる。所定契機が発生したことに基づいて所定演出が開始される構成であるため、動作電力の供給が同時に開始された複数の遊技機において所定演出の開始タイミングがずれている状況を生じさせることが可能となる。これにより、動作電力の供給が同時に開始された複数の遊技機のうち一部の遊技機に対して遊技者にとっての有利度を確認又は変更するための操作が行われた場合に、所定演出の開始タイミングに基づいて当該操作が行われた一部の遊技機が特定され易くなってしまう可能性を低減することが可能となる。
特徴αg2.動作電力の供給が開始された場合に供給開始時の処理を実行する開始時処理実行手段(主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB122の処理を実行する機能)を備え、
前記供給開始時の処理にて第1処理(設定値更新処理、設定値確認処理)が実行される場合と第2処理(主側CPU63におけるステップSB113の処理、主側CPU63におけるステップSB118の処理)が実行される場合とで当該供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間が変動する構成であり、
前記変動手段は、前記供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間の変動とは別に、動作電力の供給が開始されてから前記所定契機が発生するタイミングを変動させることを特徴とする特徴αg1に記載の遊技機。
特徴αg2によれば、供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合と第2処理が実行される場合とで供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間が変動する構成において、変動手段による所定契機の発生タイミングの変動態様が当該期間の影響を受けてしまうことが防止されている。上記特徴αg1の構成を備え、動作電力の供給開始後において所定契機が発生したことに基づいて所定演出が開始される。このため、所定演出の開始タイミングに基づいて、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と第2処理が実行された遊技機とが判別され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αg3.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作(設定値更新処理を実行させるための設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作、又は設定確認用処理を実行させるための設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて前記供給開始時の処理にて前記第1処理として前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2処理は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて実行されるものであることを特徴とする特徴αg2に記載の遊技機。
特徴αg3によれば、供給開始時の処理では、動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作が行われたことに基づいて所定の設定関連処理が実行されるとともに、所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて第2処理が実行される。上記特徴αg2の構成を備えていることにより、供給開始時の処理にて所定の設定関連処理が実行される場合と第2処理が実行される場合とで供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間が変動する構成において、変動手段による所定契機の発生タイミングの変動態様が当該期間の影響を受けてしまうことが防止されている。また、上記特徴αg1の構成を備え、動作電力の供給開始後において所定契機が発生したことに基づいて所定演出が開始される。このため、所定演出の開始タイミングに基づいて、供給開始時の処理にて所定の設定関連処理が実行された遊技機が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αg4.前記所定契機は定期的に発生するものであり、
前記供給開始時の処理にて前記第1処理が実行される場合及び前記第2処理が実行される場合のいずれであっても前記所定契機が発生する周期に影響を与えないことを特徴とする特徴αg2又はαg3に記載の遊技機。
特徴αg4によれば、上記特徴αg1の構成を備え、動作電力の供給開始後において所定契機が発生したことに基づいて所定演出が開始される。このため、供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合と、第2処理が実行される場合とで所定契機の発生周期が変化してしまう構成とすると、所定演出が開始される周期に基づいて供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、第2処理が実行された遊技機とが判別され易くなってしまうおそれがある。これに対して、供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合及び第2処理が実行される場合のいずれであっても所定契機が発生する周期に影響を与えない構成である。これにより、所定演出を定期的に開始させる構成としながら、所定演出が開始される周期に基づいて供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と第2処理が実行された遊技機とが判別され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αg5.前記所定契機は定期的に発生するものであり、
前記変動手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させるものであり、
前記所定契機の最初の発生タイミング以降における前記所定契機の発生周期は変動しないことを特徴とする特徴αg1乃至αg4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αg5によれば、上記特徴αg1の構成を備え、動作電力の供給開始後において所定契機が発生したことに基づいて所定演出が開始される構成において、所定契機の最初の発生タイミング以降における所定契機の発生周期は変動しない構成であることにより、所定契機の最初の発生タイミング以降において所定演出が開始される周期に基づいて所定契機が最初に発生するタイミングの変動態様が特定されてしまうことを防止することができる。
また、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、当該複数の遊技機のうち所定契機の最初の発生タイミングの変動態様が同一となった一部の遊技機について、その後の所定契機の発生タイミングを揃えることができる。また、当該一部の遊技機における所定契機の発生タイミングと、残りの遊技機における所定契機の発生タイミングとがずれている状況が生じる可能性を高めることができる。動作電力の供給開始後において所定契機が発生したことに基づいて所定演出が開始される構成であるため、当該状況が生じた場合には、一部の遊技機において所定演出の開始タイミングを揃えることにより、所定演出に一体感を持たせて、遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。また、当該一部の遊技機とは所定演出の開始タイミングがずれている残りの遊技機に対して遊技者にとって有利な設定が行われたのではないかと推測させて、当該残りの遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。
特徴αg6.前記変動手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングの変動態様を決定するための変動抽選処理を実行する変動抽選手段(第79の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ201〜ステップSJ203の処理を実行する機能、第80の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ301〜ステップSJ303の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるSK716の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αg5に記載の遊技機。
特徴α6によれば、変動抽選処理の抽選結果に基づいて所定契機が最初に発生するタイミングを変動させる構成であることにより、設計段階で設定された確率で所定契機の最初の発生タイミングの変動態様を生じさせることが可能となる。
特徴αg7.動作電力の供給が停止されている状況において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される主制御手段(MPU62)と、
前記変動手段を有しており動作電力の供給が停止されている状況において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給されない演出制御手段(音光側MPU352)と、を備え、
前記主制御手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させるための変動用情報(第79,第80の実施形態における抽選用乱数情報)を前記演出制御手段に提供することを特徴とする特徴αg1乃至αg6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αg7によれば、動作電力の供給が停止されている状況においても主制御手段において変動用情報の記憶保持が行われる構成とすることができる。このため、前回の動作電力の供給停止時に主制御手段に記憶されていた変動用情報を用いて所定契機が最初に発生するタイミングを変動させることが可能となる。
特徴αg8.前記主制御手段は、
前記変動用情報が記憶される所定記憶手段(主側RAM65)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定記憶手段における初期化対象の記憶領域を初期化する所定初期化処理(第1RAMクリア処理)を実行する所定初期化手段(主側CPU63におけるステップSB117の処理を実行する機能)と、
前記所定記憶手段において前記所定初期化処理の対象から除外されている所定対象外記憶手段(第79,第80の実施形態における送信乱数記憶カウンタ556)と、
を備え、
動作電力の供給が開始された場合に、前記所定記憶手段に記憶されている前記変動用情報は、前記所定初期化処理が実行される前に前記所定対象外記憶手段に記憶されることを特徴とする特徴αg7に記載の遊技機。
特徴αg8によれば、所定初期化処理が実行される前に所定対象外記憶手段に変動用情報を記憶させることにより、動作電力の供給が停止されている状況において所定記憶手段にて記憶保持されていた変動用情報がクリアされてしまうことを回避し、当該変動用情報を演出制御手段に提供することを可能とすることができる。
なお、特徴αg1〜αg8の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αh群>
特徴αh1.動作電力の供給が開始された場合に供給開始時の処理を実行する開始時処理実行手段(主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB122の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給開始後に発生する特定契機(第79,第80,第88の実施形態において音光側RAMクリア処理後におけるデモ開始用タイマカウンタ554aの更新開始)を基準として定期的に発生する所定契機(第79,第80,第88の実施形態においてデモ開始用タイマカウンタ554aの値が最大値に達すること)が発生したか否かを特定する所定契機特定手段(第79,第80,第88の実施形態における音光側CPU353のステップSI707及びステップSI712の処理を実行する機能)と、
前記供給開始時の処理が完了した後において前記所定契機特定手段により前記所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出(デモ演出)を開始させる所定演出制御手段(第79,第80,第88の実施形態における音光側CPU353のステップSI709の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記供給開始時の処理にて第1処理(設定値更新処理、設定値確認処理)が実行される場合と第2処理(主側CPU63におけるステップSB113の処理、主側CPU63におけるステップSB118の処理)が実行される場合とで当該供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間が変動する構成であり、
本遊技機は、少なくとも前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させる変動手段(第79の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ201〜ステップSJ204の処理を実行する機能、第80の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ301〜ステップSJ304の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSK716の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αh1によれば、少なくとも所定契機が最初に発生するタイミングを変動させることが可能であり、所定演出は所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて開始される。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、所定契機が最初に発生するタイミングの変動態様に応じて、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングを異なるタイミングとすることができるととともに、所定演出の開始タイミングを異なるタイミングとすることができる。供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合と第2処理が実行される場合とで当該供給開始時の処理が開始されてから完了するまでに要する期間が変動する構成において、複数の遊技機において所定契機の発生タイミングがずれている状況を意図的に生じさせることができる。これにより、所定演出の開始タイミングに基づいて、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と第2処理が実行された遊技機とが判別され易くなってしまうことを防止することができる。また、供給開始時の処理が完了した後において所定契機が発生したことに基づいて所定演出が開始されるため、供給開始時の処理が完了する前に所定演出が開始されてしまうことを防止することができる。
特徴αh2.前記供給開始時の処理にて前記第1処理が実行される場合及び前記第2処理が実行される場合のいずれであっても動作電力の供給が開始されてから前記特定契機が発生するまでに要する期間に影響を与えない構成であることを特徴とする特徴αh1に記載の遊技機。
特徴αh2によれば、供給開始時の処理にて第1処理が実行される場合と、第2処理が実行される場合とにおいて、動作電力の供給が開始されてから特定契機が発生するまでに要する期間に差が生じてしまうことが防止されている。このため、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合に、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、第2処理が実行された遊技機とにおける特定契機の発生タイミングを揃えることができる。上記特徴αh1の構成を備え、所定契機は特定契機を基準として定期的に発生するものであり、所定演出は供給開始時の処理が完了した後において当該所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて開始される。このため、複数の遊技機における所定契機の発生タイミングの基準を揃えることにより、所定演出の開始タイミングに基づいて供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と第2処理が実行された遊技機とが判別され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αh3.前記供給開始時の処理にて前記第1処理が実行される場合及び前記第2処理が実行される場合のいずれであっても前記所定契機が発生する周期に影響を与えない構成であることを特徴とする特徴αh2に記載の遊技機。
特徴αh3によれば、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と、供給開始時の処理において第2処理が実行された遊技機とにおいて、特定契機を基準として所定契機が発生する周期を同一の周期とすることができる。また、上記特徴αh1の構成を備え、所定演出は、供給開始時の処理が完了した後において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて開始される。このため、所定演出が開始される周期に基づいて、供給開始時の処理にて第1処理が実行された遊技機と第2処理が実行された遊技機とが判別され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αh4.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作(設定値更新処理を実行させるための設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作、又は設定確認用処理を実行させるための設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて前記供給開始時の処理にて前記第1処理として前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2処理は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて実行されるものであることを特徴とする特徴αh2又はαh3に記載の遊技機。
特徴αh4によれば、供給開始時の処理では、動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作が行われたことに基づいて所定の設定関連処理が実行されるとともに、所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて第2処理が実行される。上記特徴αh2の構成を備えていることにより、供給開始時の処理にて所定の設定関連処理が実行された場合と、第2処理が実行された場合とで、特定契機の発生タイミングに差が生じてしまうことが防止されている。上記特徴αh1の構成を備え、特定契機を基準として定期的に所定契機が発生する構成であるとともに、供給開始時の処理が完了した後において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される構成である。当該構成において、供給開始時の処理にて所定の設定関連処理が実行された場合と、第2処理が実行された場合とで、特定契機の発生タイミングに差が生じてしまうことを防止することにより、所定演出の開始タイミングに基づいて所定の設定関連処理が実行された遊技機が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αh5.前記開始時処理実行手段を有する主制御手段(MPU62)と、
前記所定契機特定手段及び前記所定演出制御手段を有する演出制御手段(音光側MPU352)と、
を備え、
前記特定契機は、前記演出制御手段に動作電力の供給が開始された場合に発生することを特徴とする特徴αh1乃至αh4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αh5によれば、演出制御手段に動作電力の供給が開始された場合に特定契機が発生する構成において、特定契機を基準として定期的に発生する所定契機が発生したか否かを特定する所定契機特定手段が演出制御手段に設けられている。これにより、所定契機特定手段による特定契機の把握が容易化されているとともに、当該特定契機を基準として定期的に発生する所定契機の把握が容易化されている。
特徴αh6.前記主制御手段は、前記供給開始時の処理が終了する場合又は終了した場合に前記演出制御手段に対して所定開始対応情報(通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド、又は更新時の復帰コマンド)を送信する所定送信手段(主側CPU63におけるステップSB113及びSB118の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSB207の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSB314の処理を実行する機能)を備えており、
前記演出制御手段は、当該所定開始対応情報を受信した場合にそれに対応する情報対応処理を実行する情報対応手段(第79,第80の実施形態ではステップSJ104〜ステップSJ119の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるステップSI504〜ステップSI517の処理を実行する機能)を備えており、
動作電力の供給が開始されてから前記演出制御手段が前記所定開始対応情報を受信するまでに要する期間は、前記所定契機が発生する周期に影響を与えないことを特徴とする特徴αh5に記載の遊技機。
特徴αh6によれば、所定契機が発生する周期は、動作電力の供給が開始されてから演出制御手段が所定開始対応情報を受信するまでに要する期間に影響されない。また、上記特徴αh1の構成を備え、供給開始時の処理が完了した後において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、所定演出が開始される周期に基づいて、動作電力の供給が開始されてから主制御手段が所定開始対応情報を送信するまでに主制御手段において行われた処理の内容が特定され易くなってしまうことを防止することができる。
特徴αh7.前記所定演出よりも優先的に実行される特定演出(遊技回用演出、開閉実行モード用の演出)を実行させる特定演出制御手段(音光側CPU353におけるステップSI603〜ステップSI614の処理を実行する機能)を備え、
前記所定演出制御手段は、前記特定演出が終了した後、前記所定契機特定手段により前記所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて前記所定演出を開始させることを特徴とする特徴αh1乃至αh6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αh7によれば、特定演出が実行されている状況において所定演出が開始されてしまうことを防止することができる。また、特定演出が終了した後、所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、複数の遊技機において特定演出の終了タイミングがずれたとしても、当該複数の遊技機において所定契機の発生タイミングが揃っている場合には、特定演出が終了した後における所定演出の開始タイミングを揃えることができる。
特徴αh8.前記変動手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させるものであり、
前記変動手段による前記所定契機の変動態様は、前記所定契機の最初の発生タイミング以降における前記所定契機の発生周期に影響を与えないことを特徴とする特徴αh1乃至α7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αh8によれば、変動手段による所定契機の変動態様は所定契機の最初の発生タイミング以降における所定契機の発生周期に影響を与えない。また上記特徴αh1の構成を備え、供給開始時の処理が完了した後において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される。このため、所定契機の最初の発生タイミング以降において所定演出が開始される周期に基づいて所定契機の変動態様が特定されてしまうことを防止することができる。
また、複数の遊技機に対して同時に動作電力の供給が開始された場合、当該複数の遊技機のうち所定契機の最初の発生タイミングの変動態様が同一となった一部の遊技機について、その後の所定契機の発生タイミングを揃えることができる。また、当該一部の遊技機における所定契機の発生タイミングと、残りの遊技機における所定契機の発生タイミングとがずれている状況が生じる可能性を高めることができる。供給開始時の処理が完了した後において所定契機が発生していることが特定されたことに基づいて所定演出が開始される構成であるため、当該状況が生じた場合には、一部の遊技機において所定演出の開始タイミングを揃えることにより、所定演出に一体感を持たせて、遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。また、当該一部の遊技機とは所定演出の開始タイミングがずれている残りの遊技機に対して遊技者にとって有利な設定が行われたのではないかと推測させて、当該残りの遊技機に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。
特徴αh9.動作電力の供給が停止されている状況において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給される主制御手段(MPU62)と、
前記変動手段を有しており動作電力の供給が停止されている状況において情報を記憶保持するためのバックアップ電力が供給されない演出制御手段(音光側MPU352)と、を備え、
前記主制御手段は、前記所定契機が最初に発生するタイミングを変動させるための変動用情報(第79,第80の実施形態における抽選用乱数情報)を前記演出制御手段に提供することを特徴とする特徴αh1乃至αh8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αh9によれば、動作電力の供給が停止されている状況においても主制御手段において変動用情報の記憶保持が行われる構成とすることができる。このため、前回の動作電力の供給停止時に主制御手段に記憶されていた変動用情報を用いて所定契機が最初に発生するタイミングを変動させることが可能となる。
特徴αh10.前記主制御手段は、
前記変動用情報が記憶される所定記憶手段(主側RAM65)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定記憶手段における初期化対象の記憶領域を初期化する所定初期化処理(第1RAMクリア処理)を実行する所定初期化手段(主側CPU63におけるステップSB117の処理を実行する機能)と、
前記所定記憶手段において前記所定初期化処理の対象から除外されている所定対象外記憶手段(第79,第80の実施形態における送信乱数記憶カウンタ556)と、
を備え、
動作電力の供給が開始された場合に、前記所定記憶手段に記憶されている前記変動用情報は、前記所定初期化処理が実行される前に前記所定対象外記憶手段に記憶されることを特徴とする特徴αh9に記載の遊技機。
特徴αh10によれば、所定初期化処理が実行される前に所定対象外記憶手段に変動用情報を記憶させることにより、動作電力の供給が停止されている状況において所定記憶手段にて記憶保持されていた変動用情報がクリアされてしまうことを回避し、当該変動用情報を演出制御手段に提供することを可能とすることができる。
特徴αh11.前記変動手段は、前記所定契機が発生するタイミングの変動態様を決定するための変動抽選処理を実行する変動抽選手段(第79の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ201〜ステップSJ203の処理を実行する機能、第80の実施形態では音光側CPU353におけるステップSJ301〜ステップSJ303の処理を実行する機能、第88の実施形態では音光側CPU353におけるSK716の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αh1乃至αh10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αh11によれば、変動抽選処理の抽選結果に基づいて所定契機が発生するタイミングを変動させる構成であることにより、設計段階で設定された確率で所定契機が発生するタイミングの各変動態様を生じさせることが可能となる。
なお、特徴αg1〜αh11の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αe群、上記特徴αf群、上記特徴αg群及び上記特徴αh群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、演出の実行制御が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αi群>
特徴αi1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS8601の処理を実行する機能)と、
前記情報導出手段により導出された前記態様情報又は前記態様情報の異常の有無を把握可能とする態様関連情報(第82の実施形態では代表値データ、第83の実施形態では加工代表値データ、第84の実施形態ではベース値異常信号、第85の実施形態では上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号、第86の実施形態では上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号、第87の実施形態では共通ベース値異常信号、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力する所定情報出力手段(第82の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ405の処理を実行する機能、第83の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ507の処理を実行する機能、第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ611の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSJ810の処理を実行する機能、第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK202及びステップSK205の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップSK502、ステップSK505及びステップSK508の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK602、ステップSK604及びステップSK607の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αi1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報が態様情報記憶手段に記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。
また、態様情報又は態様関連情報が遊技機からホールコンピュータ等の外部装置に対して外部出力される。このため、当該外部装置において少なくとも態様情報の異常の有無を把握可能とすることができる。これにより、遊技機が設置されている場所まで出向いて態様情報を確認する遊技ホールの管理者の作業を省略可能とすることができる。また、遊技ホールに複数の遊技機が設置されている場合には、外部装置において当該複数の遊技機における態様情報又は態様関連情報を一括して把握可能とすることができる。これにより、当該複数の遊技機について少なくとも態様情報の異常の有無を一括して把握可能とすることができる。よって、所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことを可能としながら、遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。
特徴αi2.前記情報導出手段により導出される前記態様情報は2以上の桁数の数値情報であり、
前記所定情報出力手段は、前記態様関連情報を外部出力する構成であり、
前記態様関連情報は、前記態様情報の一部の桁であって所定の桁(小数点第1位の桁)を含む数値に対応する情報であることを特徴とする特徴αi1に記載の遊技機。
特徴αi2によれば、態様情報の全体を把握可能とする情報を遊技機の外部に出力する構成と比較して、遊技機の外部に出力される態様関連情報のデータ量を低減することができる。これにより、態様関連情報を遊技機の外部に出力するために当該態様関連情報を記憶する記憶領域のデータ容量を低減することができる。また、態様情報の異常の有無を把握可能とする情報を記憶するための記憶容量が小さく設定されているホールコンピュータ等の外部装置に対しても態様関連情報を外部出力することができる。また、パラレル通信で態様関連情報を外部出力する構成では当該外部出力を行うための信号線の数を減少させることができる。
特徴αi3.前記態様関連情報は、前記態様情報における前記所定の桁の数値自体(第83の実施形態における2ビット単位の加工代表値データ)又は前記所定の桁の数値に対応する情報(第83の実施形態における2ビット単位の加工代表値データ)であることを特徴とする特徴αi2に記載の遊技機。
特徴αi3によれば、態様情報における所定の桁の数値自体が外部出力される場合には態様情報の異常の有無及び異常の程度を外部装置において把握可能とすることができるとともに、態様情報における所定の桁の数値に対応する情報が外部出力される場合には態様情報の異常の有無を外部装置において把握可能とすることができる。
特徴αi4.前記所定情報出力手段は、前記態様情報が所定数値範囲(第83の実施形態におけるベース異常範囲(0〜0.29))に含まれる場合には前記態様関連情報として前記態様情報に対応する情報(第83の実施形態における「0」〜「2」の加工代表値データ)を外部出力し、前記態様情報が前記所定数値範囲に含まれない場合には前記態様関連情報として前記態様情報が前記所定数値範囲に含まれないことに対応する情報(第83の実施形態における「3」の加工代表値データ)を外部出力することを特徴とする特徴αi2又はαi3に記載の遊技機。
特徴αi4によれば、態様情報が所定数値範囲に含まれる場合には当該態様情報に対応する情報がホールコンピュータ等の外部装置に対して外部出力される。このため、態様情報が所定数値範囲に含まれる場合には態様情報の詳細を把握可能とすることができる。これにより、態様情報の異常の有無だけではなく異常の程度まで把握可能とすることができる。一方、態様情報が所定数値範囲に含まれない場合には当該態様情報が所定数値範囲に含まれないことに対応する情報が外部装置に外部出力される。態様情報が所定数値範囲に含まれない場合にまで態様情報に対応する情報を外部出力する構成とすると、遊技機から外部装置に外部出力する態様関連情報のデータ量が増加してしまう。これに対して、態様情報が所定数値範囲に含まれない場合には当該態様情報が所定数値範囲に含まれないことに対応する情報を外部出力する構成とすることにより、遊技機から外部装置に外部出力する態様関連情報のデータ量を低減しながら、外部装置において態様情報が所定数値範囲に含まれていないことを把握可能とすることができる。
特徴αi5.前記態様情報が異常であるか否かを判定する異常判定手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ605及びステップSJ606の処理を実行する機能、第85,第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK102及びステップSK105の処理を実行する機能、第86の実施形態におけるステップSK402、ステップSK405及びステップSK408の処理を実行する機能)を備え、
前記所定情報出力手段は、前記異常判定手段による判定結果に対応する情報(第84の実施形態ではベース値異常信号、第85の実施形態では上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号、第86の実施形態では上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号、第87の実施形態では共通ベース値異常信号、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)を前記態様関連情報として外部出力することを特徴とする特徴αi1乃至αi4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αi5によれば、遊技機から態様関連情報を受信するホールコンピュータ等の外部装置に態様情報の正常な範囲を把握可能とする情報を設定することを不要としながら、当該外部装置において態様情報の異常の有無を把握可能とすることができる。
特徴αi6.前記態様情報の所定基準範囲(ベース正常範囲)を把握可能とする基準値情報(第84〜第85,第87の実施形態では閾値テーブル566、第86の実施形態では閾値テーブル573)が予め記憶されている所定情報記憶手段(主側ROM64)を備え、
前記異常判定手段は、前記基準値情報を利用して前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっているか否かを判定し、前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっていない場合に前記態様情報が異常であると判定することを特徴とする特徴αi5に記載の遊技機。
特徴αi6によれば、所定情報記憶手段に予め記憶されている基準値情報に基づいて態様情報の異常の有無を判定することができる。上記特徴αi5の構成を備え、遊技機からホールコンピュータ等の外部装置に対して異常判定手段による判定結果に対応する情報が外部出力される。このため、当該情報を受信する外部装置に態様情報の所定基準範囲を設定することを不要としながら、当該外部装置において態様情報の異常の有無を把握可能とすることができる。
特徴αi7.前記基準値情報には前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第84〜第87の実施形態における上側閾値)が設定されており、
前記異常判定手段は、前記態様情報が前記所定閾値を上回っている場合に前記態様情報が異常であると判定することを特徴とする特徴αi6に記載の遊技機。
特徴αi7によれば、予め記憶されている基準値情報に基づいて態様情報が所定閾値を上回っている異常状態であるか否かを判定することができる。上記特徴αi5の構成を備え、遊技機からホールコンピュータ等の外部装置に対して異常判定手段による判定結果に対応する情報が外部出力される。このため、当該情報を受信する外部装置に態様情報の所定基準範囲を設定することを不要としながら、当該外部装置において態様情報が所定閾値を上回っている異常状態であるか否かを把握可能とすることができる。
特徴αi8.前記基準値情報には前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第84〜第85,第87の実施形態では下側閾値、第86の実施形態では下側第1閾値)が設定されており、
前記異常判定手段は、前記態様情報が前記特定閾値を下回っている場合に前記態様情報が異常であると判定することを特徴とする特徴αi6又はαi7に記載の遊技機。
特徴αi8によれば、予め記憶されている基準値情報に基づいて態様情報が特定閾値を下回っている異常状態であるか否かを判定することができる。上記特徴αi5の構成を備え、遊技機からホールコンピュータ等の外部装置に対して異常判定手段による判定結果に対応する情報が外部出力される。このため、当該情報を受信する外部装置に態様情報の所定基準範囲を設定することを不要としながら、当該外部装置において態様情報が特定閾値を下回っている異常状態であるか否かを把握可能とすることができる。
特徴αi9.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第85〜第87の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第85,第87の実施形態では下側閾値、第86の実施形態では下側第1閾値)と、が設定されており、
前記所定情報出力手段は、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合に、前記態様関連情報として前記態様情報が前記所定閾値を上回っていることを示す第1所定異常情報(上側ベース値異常信号)を外部出力する第1異常情報出力手段(第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK202の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップS502の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK604の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合に、前記態様関連情報として前記態様情報が前記特定閾値を下回っていることを示す第2所定異常情報(第85,第87の実施形態では下側ベース値異常信号、第86の実施形態では下側第1ベース値異常信号)を前記第1所定異常情報とは識別可能な態様で外部出力する第2異常情報出力手段(第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK205の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップSK505の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK607の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αi6乃至αi8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αi9によれば、遊技機から態様関連情報を受信するホールコンピュータ等の外部装置において、態様情報が所定閾値を上回っている異常状態であること、及び態様情報が特定閾値を下回っている異常状態であることを識別可能な態様で把握可能とすることができる。これにより、外部装置において所定基準範囲に対する態様情報の状態を詳細に把握可能とすることができる。また、態様情報の状態に応じた対応を遊技ホールの管理者に促すことができる。
特徴αi10.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第86の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第86の実施形態における下側第1閾値)と、前記特定閾値よりも小さい特別閾値(第86の実施形態における下側第2閾値)と、が設定されており、
前記所定情報出力手段は、前記異常判定手段により前記態様情報が前記特別閾値を下回っていると判定された場合に、前記態様関連情報として前記態様情報が前記特別閾値を下回っていることを示す第3所定異常情報(第86の実施形態における下側第2ベース値異常信号)を出力する第3異常情報出力手段(第86の実施形態における主側CPU63のステップSK508の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αi6乃至αi9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αi10によれば、遊技機から態様関連情報を受信するホールコンピュータ等の外部装置において、態様情報が特別閾値を下回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。これにより、当該外部装置において、態様情報が所定基準範囲の下限を大きく下回っている状態であることを把握可能とし、遊技ホールの管理者に迅速な対応を促すことができる。
特徴αi11.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第87の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第87の実施形態における下側閾値)と、が設定されており、
前記所定情報出力手段は、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合に、前記態様関連情報として前記態様情報が前記所定閾値を上回っていることを示す第1所定異常情報(上側ベース値異常信号)を外部出力する第1異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK604の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合に、前記態様関連情報として前記態様情報が前記特定閾値を下回っていることを示す第2所定異常情報(下側ベース値異常信号)を前記第1所定異常情報とは識別可能な態様で外部出力する第2異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK607の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合、及び前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合の両方の場合に共通して、前記態様関連情報として前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっていないことを示す共通所定異常情報(共通ベース値異常信号)を外部出力する共通異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK602の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αi6乃至αi10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αi11によれば、遊技機とホールコンピュータ等の外部装置との接続態様として、当該外部装置に共通所定異常情報のみを受信させる接続態様と、第1所定異常情報及び第2所定異常情報を受信させる接続態様とを選択可能とすることができる。外部装置に共通所定異常情報のみを受信させる接続態様が選択された場合には態様情報が所定基準範囲に収まっていないことを把握可能とすることができる。また、外部装置に第1所定異常情報及び第2所定異常情報を受信させる接続態様が選択された場合には態様情報が所定閾値を上回っている状態と、態様情報が特定閾値を下回っている状態とを識別可能な態様で把握可能とすることができる。
特徴αi12.前記情報導出手段により導出された直近の前記態様情報を記憶する直近記憶領域(現状エリア311)と、
当該直近記憶領域に記憶された前記態様情報よりも前に前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する過去記憶領域(第1〜第3履歴エリア312〜314)と、を備え、
前記異常判定手段は、所定判定契機が発生したことに基づいて前記過去記憶領域に記憶されている前記態様情報が異常であるか否かを判定する過去異常判定手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ801〜ステップSJ809の処理を実行する機能、第85〜第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK301〜ステップSK307の処理を実行する機能)を備えており、
前記所定情報出力手段は、前記過去異常判定手段による判定結果に対応する情報(第84の実施形態ではベース値異常信号、第85の実施形態では上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号、第86の実施形態では上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号、第87の実施形態では共通ベース値異常信号、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)を前記態様関連情報として遊技機の外部に出力する過去異常情報出力手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ810の処理を実行する機能、第85〜第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK308の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αi5乃至αi11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αi12によれば、直近の態様情報とそれよりも前に導出された過去の態様情報とのそれぞれが記憶されるため、所定事象の発生頻度について直近のものだけではなく過去のものも把握することが可能となる。また、過去記憶領域に記憶されている態様情報が異常であるか否かの判定結果に対応する情報がホールコンピュータ等の外部装置に外部出力されるため、過去に態様情報の異常が発生していたことを把握可能とすることができる。これにより、態様情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αi13.前記所定判定契機は、動作電力の供給が開始されることであることを特徴とする特徴αi12に記載の遊技機。
特徴αi13によれば、動作電力の供給開始時に所定異常情報が遊技機の外部に出力されるか否かを確認することにより、過去に態様情報の異常が発生していたか否かを把握することができる。これにより、態様情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αi14.前記所定情報出力手段は、定期的に発生する出力契機(特定制御用のワークエリア221におけるベース値用タイマカウンタの値が「0」となること)が発生したことに基づいて前記態様情報又は前記態様関連情報を遊技機の外部に出力することを特徴とする特徴αi1乃至αi13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αi14によれば、遊技機からホールコンピュータ等の外部装置に対して態様情報又は態様関連情報が外部出力される頻度を抑えながら、当該外部装置において定期的に態様情報の異常の有無を把握可能とすることができる。また、態様情報の異常が発生した場合に、当該態様情報の異常を把握可能とする外部出力が短期間に連続して行われてしまうことを防止することができる。
特徴αi15.前記所定情報出力手段は、前記履歴記憶手段に記憶されている前記遊技の履歴情報に基づいて把握される前記所定事象の発生回数が所定基準回数(初期基準個数)以上であることを少なくとも1つの条件として前記態様関連情報を遊技機の外部に出力することを特徴とする特徴αi1乃至αi14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αi15によれば、態様情報の導出に利用される所定事象の発生回数が所定基準回数に満たない段階で導出された不安定な態様情報に基づく態様関連情報が遊技機の外部に出力されてしまうことを防止することができる。これにより、ホールコンピュータ等の外部装置が当該不安定な態様情報に基づいて生成された態様関連情報を受信したことに基づいて、遊技ホールの管理者が本来不要な対応をしてしまうことを防止することができる。
なお、特徴αi1〜αi15の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αj群>
特徴αj1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS8601の処理を実行する機能)と、
前記態様情報が異常であるか否かを判定する異常判定手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ605及びステップSJ606の処理を実行する機能、第85,第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK102及びステップSK105の処理を実行する機能、第86の実施形態におけるステップSK402、ステップSK405及びステップSK408の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が異常であると判定されたことに基づいて特別処理を実行する特別処理実行手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ611の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSJ810の処理を実行する機能、第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK202及びステップSK205の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップSK502、ステップSK505及びステップSK508の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK602、ステップSK604及びステップSK607の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αj1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報が態様情報記憶手段に記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、態様情報が異常であると判定された場合には特別処理が実行される。このため、特別処理が実行されたか否かを確認することにより態様情報の異常の有無を把握することを可能とすることができる。
特徴αj2.前記特別処理実行手段は、前記特別処理として前記異常判定手段による判定の結果に対応する判定結果対応情報(第84の実施形態ではベース値異常信号、第85の実施形態では上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号、第86の実施形態では上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号、第87の実施形態では共通ベース値異常信号、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力するための処理を実行することを特徴とする特徴αj1に記載の遊技機。
特徴αj2によれば、態様情報が異常であるか否かの判定結果に対応する判定結果対応情報がホールコンピュータ等の外部装置に対して外部出力される。このため、当該外部装置において態様情報の異常の有無を把握可能とすることができる。これにより、遊技機が設置されている場所まで出向いて態様情報を確認する遊技ホールの管理者の作業を省略可能とすることができる。また、遊技ホールに複数の遊技機が設置されている場合には、外部装置において当該複数の遊技機における態様情報の異常の有無を一括して把握可能とすることができる。これにより、所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことを可能としながら、遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。
特徴αj3.前記態様情報の所定基準範囲(ベース正常範囲)を把握可能とする基準値情報(第84〜第85,第87の実施形態では閾値テーブル566、第86の実施形態では閾値テーブル573)が予め記憶されている所定情報記憶手段(主側ROM64)を備え、
前記異常判定手段は、前記基準値情報を利用して前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっているか否かを判定し、前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっていない場合に前記態様情報が異常であると判定することを特徴とする特徴αj1又はαj2に記載の遊技機。
特徴αj3によれば、所定情報記憶手段に予め記憶されている基準値情報に基づいて態様情報の異常の有無を判定することができる。上記特徴αj1の構成を備え、態様情報が異常であると判定された場合に特別処理が実行されるため、特別処理が実行されたことに基づいて態様情報の異常を把握することを可能とすることができる。
特徴αj4.前記基準値情報には前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第84〜第87の実施形態における上側閾値)が設定されており、
前記異常判定手段は、前記態様情報が前記所定閾値を上回っている場合に前記態様情報が異常であると判定することを特徴とする特徴αj3に記載の遊技機。
特徴αj4によれば、予め記憶されている基準値情報に基づいて態様情報が所定閾値を上回っている異常状態であるか否かを判定することができる。上記特徴αj1の構成を備え、態様情報が異常であると判定された場合に特別処理が実行されるため、特別処理が実行されたことに基づいて態様情報が所定閾値を上回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。
特徴αj5.前記基準値情報には前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第84〜第85,第87の実施形態では下側閾値、第86の実施形態では下側第1閾値)が設定されており、
前記異常判定手段は、前記態様情報が前記特定閾値を下回っている場合に前記態様情報が異常であると判定することを特徴とする特徴αj3又はαj4に記載の遊技機。
特徴αj5によれば、予め記憶されている基準値情報に基づいて態様情報が特定閾値を下回っている異常状態であるか否かを判定することができる。上記特徴αj1の構成を備え、態様情報が異常であると判定された場合に特別処理が実行されるため、特別処理が実行されたことに基づいて態様情報が特定閾値を下回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。
特徴αj6.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第85〜第87の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第85,第87の実施形態では下側閾値、第86の実施形態では下側第1閾値)と、が設定されており、
前記特別処理実行手段は、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合に、前記特別処理として前記態様情報が前記所定閾値を上回っていることを示す第1所定異常情報(上側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力するための処理を実行する第1異常情報出力手段(第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK202の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップS502の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK604の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合に、前記特別処理として前記態様情報が前記特定閾値を下回っていることを示す第2所定異常情報(第85,第87の実施形態では下側ベース値異常信号、第86の実施形態では下側第1ベース値異常信号)を前記第1所定異常情報とは識別可能な態様で遊技機の外部に出力するための処理を実行する第2異常情報出力手段(第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK205の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップSK505の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK607の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αj3乃至αj5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αj6によれば、ホールコンピュータ等の外部装置が遊技機から第1所定異常情報を受信した場合に態様情報が所定閾値を上回っている異常状態であることを把握可能とすることができるとともに、当該外部装置が遊技機から第2所定異常情報を受信した場合に態様情報が特定閾値を下回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。第1所定異常情報及び第2所定異常情報が識別可能な態様で外部出力されるため、外部装置において所定基準範囲に対する態様情報の状態に応じた対応を遊技ホールの管理者に促すことができる。
特徴αj7.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第86の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第86の実施形態における下側第1閾値)と、前記特定閾値よりも小さい特別閾値(第86の実施形態における下側第2閾値)と、が設定されており、
前記特別処理実行手段は、前記異常判定手段により前記態様情報が前記特別閾値を下回っていると判定された場合に、前記特別処理として前記態様情報が前記特別閾値を下回っていることを示す第3所定異常情報(第86の実施形態における下側第2ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力するための処理を実行する第3異常情報出力手段(第86の実施形態における主側CPU63のステップSK508の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αj3乃至αj6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αj7によれば、ホールコンピュータ等の外部装置が遊技機から第3所定異常情報を受信した場合に態様情報が所定基準範囲の下限を大きく下回っている状態であることを把握可能として、遊技ホールの管理者に迅速な対応を促すことができる。
特徴αj8.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第87の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第87の実施形態における下側閾値)と、が設定されており、
前記特別処理実行手段は、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合に、前記特別処理として前記態様情報が前記所定閾値を上回っていることを示す第1所定異常情報(上側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力するための処理を実行する第1異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK604の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合に、前記特別処理として前記態様情報が前記特定閾値を下回っていることを示す第2所定異常情報(第87の実施形態における下側ベース値異常信号)を前記第1所定異常情報とは識別可能な態様で遊技機の外部に出力するための処理を実行する第2異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK607の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合、及び前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合の両方の場合に共通して、前記特別処理として前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっていないことを示す共通所定異常情報(共通ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力するための処理を実行する共通異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK602の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αj3乃至αj7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αj8によれば、遊技機とホールコンピュータ等の外部装置との接続態様として、当該外部装置に共通所定異常情報のみを受信させる接続態様と、第1所定異常情報及び第2所定異常情報を受信させる接続態様とを選択可能とすることができる。外部装置に共通所定異常情報のみを受信させる接続態様が選択された場合には態様情報が所定基準範囲に収まっていないことを把握可能とすることができる。また、外部装置に第1所定異常情報及び第2所定異常情報を受信させる接続態様が選択された場合には態様情報が所定閾値を上回っている状態と、態様情報が特定閾値を下回っている状態とを識別可能な態様で把握可能とすることができる。
特徴αj9.前記情報導出手段により導出された直近の前記態様情報を記憶する直近記憶領域(現状エリア311)と、
当該直近記憶領域に記憶された前記態様情報よりも前に前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する過去記憶領域(第1〜第3履歴エリア312〜314)と、を備え、
前記異常判定手段は、所定判定契機が発生したことに基づいて前記過去記憶領域に記憶されている前記態様情報が異常であるか否かを判定する過去異常判定手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ801〜ステップSJ809の処理を実行する機能、第85〜第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK301〜ステップSK307の処理を実行する機能)を備えており、
前記特別処理実行手段は、前記特別処理として前記過去異常判定手段による判定結果に対応する情報(第84の実施形態ではベース値異常信号、第85の実施形態では上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号、第86の実施形態では上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号、第87の実施形態では共通ベース値異常信号、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力するための処理を実行する過去異常情報出力手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ810の処理を実行する機能、第85〜第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK308の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αj1乃至αj8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αj9によれば、直近の態様情報とそれよりも前に導出された過去の態様情報とのそれぞれが記憶されるため、所定事象の発生頻度について直近のものだけではなく過去のものも把握することが可能となる。また、過去記憶領域に記憶されている態様情報が異常であるか否かの判定結果に対応する情報がホールコンピュータ等の外部装置に外部出力されるため、過去に態様情報の異常が発生していたことを把握可能とすることができる。これにより、態様情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αj10.前記所定判定契機は、動作電力の供給が開始されることであることを特徴とする特徴αj9に記載の遊技機。
特徴αj10によれば、動作電力の供給開始時に所定異常情報が遊技機の外部に出力されるか否かを確認することにより、過去に態様情報の異常が発生していたか否かを把握することができる。これにより、態様情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αj11.前記特別処理実行手段は、定期的に発生する出力契機(特定制御用のワークエリア221におけるベース値用タイマカウンタの値が「0」となること)が発生したことに基づいて前記特別処理を実行することを特徴とする特徴αj1乃至αj10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αj11によれば、特別処理が実行される頻度を抑えながら、異常判定手段により態様情報が異常であると判定された場合に定期的に特別処理を実行することができる。このため、特別処理が実行されたことを確認することにより異常判定手段により態様情報が異常であると判定されたことを定期的に把握可能とすることができる。また、異常判定手段により態様情報が異常であると判定された場合に、特別処理が短期間に連続して行われてしまうことを防止することができる。
特徴αj12.前記特別処理実行手段は、前記履歴記憶手段に記憶されている前記遊技の履歴情報に基づいて把握される前記所定事象の発生回数が所定基準回数(初期基準個数)以上であることを少なくとも1つの条件として前記特別処理を実行することを特徴とする特徴αj1乃至αj11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αj12によれば、態様情報の導出に利用される所定事象の発生回数が所定基準回数に満たない段階で導出された不安定な態様情報に基づいて異常判定手段による判定が行われ、当該判定において態様情報が異常であると判定された場合に特別処理が実行されてしまうことを防止することができる。これにより、当該不安定な態様情報に基づいて特別処理が行われて遊技ホールの管理者が本来不要な対応をしてしまうことを防止することができる。
なお、特徴αj1〜αj12の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αk群>
特徴αk1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS8601の処理を実行する機能)と、
前記態様情報の所定基準範囲(ベース正常範囲)を把握可能とする基準値情報(第84〜第85,第87の実施形態では閾値テーブル566、第86の実施形態では閾値テーブル573)が予め記憶されている所定情報記憶手段(主側ROM64)と、
前記基準値情報を利用して前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっているか否かを判定し、前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっていない場合に前記態様情報が異常であると判定する異常判定手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ605及びステップSJ606の処理を実行する機能、第85,第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK102及びステップSK105の処理を実行する機能、第86の実施形態におけるステップSK402、ステップSK405及びステップSK408の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αk1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報が態様情報記憶手段に記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、基準値情報が所定情報記憶手段に予め記憶されている。このため、遊技機において当該基準値情報に基づいて態様情報の異常の有無を判定することができる。
特徴αk2.前記基準値情報には前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第84〜第87の実施形態における上側閾値)が設定されており、
前記異常判定手段は、前記態様情報が前記所定閾値を上回っている場合に前記態様情報が異常であると判定することを特徴とする特徴αk1に記載の遊技機。
特徴αk2によれば、予め記憶されている基準値情報に基づいて態様情報が所定閾値を上回っている異常状態であるか否かを判定することができる。
特徴αk3.前記基準値情報には前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第84〜第85,第87の実施形態では下側閾値、第86の実施形態では下側第1閾値)が設定されており、
前記異常判定手段は、前記態様情報が前記特定閾値を下回っている場合に前記態様情報が異常であると判定することを特徴とする特徴αk1又はαk2に記載の遊技機。
特徴αk3によれば、予め記憶されている基準値情報に基づいて態様情報が特定閾値を下回っている異常状態であるか否かを判定することができる。
特徴αk4.前記異常判定手段による判定の結果に対応する判定結果対応情報(第84の実施形態ではベース値異常信号、第85の実施形態では上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号、第86の実施形態では上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号、第87の実施形態では共通ベース値異常信号、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力する所定情報出力手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ611の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSJ810の処理を実行する機能、第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK202及びステップSK205の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップSK502、ステップSK505及びステップSK508の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK602、ステップSK604及びステップSK607の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αk1乃至αk3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αk4によれば、態様情報が異常であるか否かの判定結果に対応する判定結果対応情報がホールコンピュータ等の外部装置に対して外部出力される。このため、当該外部装置において態様情報の異常の有無を把握可能とすることができる。これにより、遊技機が設置されている場所まで出向いて態様情報を確認する遊技ホールの管理者の作業を省略可能とすることができる。上記特徴αk1の構成を備え、所定情報記憶手段に予め記憶されている基準値情報に基づいて遊技機において態様情報の異常の有無が判定される。これにより、外部装置に態様情報の所定基準情報を設定することを不要としながら、外部装置において態様情報の異常の有無を把握可能とすることができる。また、遊技ホールに複数の遊技機が設置されている場合には、外部装置において当該複数の遊技機における態様情報の異常の有無を一括して把握可能とすることができる。これにより、所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことを可能としながら、遊技ホールの管理者の監視負担を軽減することができる。また、態様情報自体を外部出力する構成と比較して、態様情報の異常の有無を把握可能とするために外部出力する情報のデータ量を低減することができる。
特徴αk5.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第85〜第87の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第85,第87の実施形態では下側閾値、第86の実施形態では下側第1閾値)と、が設定されており、
前記所定情報出力手段は、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合に、前記判定結果対応情報として前記態様情報が前記所定閾値を上回っていることを示す第1所定異常情報(上側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力する第1異常情報出力手段(第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK202の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップS502の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK604の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合に、前記判定結果対応情報として前記態様情報が前記特定閾値を下回っていることを示す第2所定異常情報(第85,第87の実施形態では下側ベース値異常信号、第86の実施形態では下側第1ベース値異常信号)を前記第1所定異常情報とは識別可能な態様で遊技機の外部に出力する第2異常情報出力手段(第85の実施形態では主側CPU63におけるステップSK205の処理を実行する機能、第86の実施形態では主側CPU63におけるステップSK505の処理を実行する機能、第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK607の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αk4に記載の遊技機。
特徴αk5によれば、ホールコンピュータ等の外部装置が遊技機から第1所定異常情報を受信した場合に態様情報が所定閾値を上回っている異常状態であることを把握可能とすることができるとともに、当該外部装置が遊技機から第2所定異常情報を受信した場合に態様情報が特定閾値を下回っている異常状態であることを把握可能とすることができる。第1所定異常情報及び第2所定異常情報が識別可能な態様で外部出力されるため、外部装置において所定基準範囲に対する態様情報の状態に応じた対応を遊技ホールの管理者に促すことができる。
特徴αk6.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第86の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第86の実施形態における下側第1閾値)と、前記特定閾値よりも小さい特別閾値(第86の実施形態における下側第2閾値)と、が設定されており、
前記所定情報出力手段は、前記異常判定手段により前記態様情報が前記特別閾値を下回っていると判定された場合に、前記判定結果対応情報として前記態様情報が前記特別閾値を下回っていることを示す第3所定異常情報(第86の実施形態における下側第2ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力する第3異常情報出力手段(第86の実施形態における主側CPU63のステップSK508の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αk4又はαk5に記載の遊技機。
特徴αk6によれば、ホールコンピュータ等の外部装置が遊技機から第3所定異常情報を受信した場合に態様情報が所定基準範囲の下限を大きく下回っている状態であることを把握可能として、遊技ホールの管理者に迅速な対応を促すことができる。
特徴αk7.前記基準値情報には、前記所定基準範囲の上限を示す所定閾値(第87の実施形態における上側閾値)と、前記所定基準範囲の下限を示す特定閾値(第87の実施形態における下側閾値)と、が設定されており、
前記所定情報出力手段は、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合に、前記判定結果対応情報として前記態様情報が前記所定閾値を上回っていることを示す第1所定異常情報(上側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力する第1異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK604の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合に、前記判定結果対応情報として前記態様情報が前記特定閾値を下回っていることを示す第2所定異常情報(第87の実施形態における下側ベース値異常信号)を前記第1所定異常情報とは識別可能な態様で遊技機の外部に出力する第2異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK607の処理を実行する機能)と、
前記異常判定手段により前記態様情報が前記所定閾値を上回っていると判定された場合、及び前記異常判定手段により前記態様情報が前記特定閾値を下回っていると判定された場合の両方の場合に共通して、前記判定結果対応情報として前記態様情報が前記所定基準範囲に収まっていないことを示す共通所定異常情報(共通ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力する共通異常情報出力手段(第87の実施形態における主側CPU63のステップSK602の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αk4乃至αk6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αk7によれば、遊技機とホールコンピュータ等の外部装置との接続態様として、当該外部装置に共通所定異常情報のみを受信させる接続態様と、第1所定異常情報及び第2所定異常情報を受信させる接続態様とを選択可能とすることができる。外部装置に共通所定異常情報のみを受信させる接続態様が選択された場合には態様情報が所定基準範囲に収まっていないことを把握可能とすることができる。また、外部装置に第1所定異常情報及び第2所定異常情報を受信させる接続態様が選択された場合には態様情報が所定閾値を上回っている状態と、態様情報が特定閾値を下回っている状態とを識別可能な態様で把握可能とすることができる。
特徴αk8.前記情報導出手段により導出された直近の前記態様情報を記憶する直近記憶領域(現状エリア311)と、
当該直近記憶領域に記憶された前記態様情報よりも前に前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する過去記憶領域(第1〜第3履歴エリア312〜314)と、を備え、
前記異常判定手段は、所定判定契機が発生したことに基づいて前記過去記憶領域に記憶されている前記態様情報が異常であるか否かを判定する過去異常判定手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ801〜ステップSJ809の処理を実行する機能、第85〜第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK301〜ステップSK307の処理を実行する機能)を備えており、
前記所定情報出力手段は、前記判定結果対応情報として前記過去異常判定手段による判定結果に対応する情報(第84の実施形態ではベース値異常信号、第85の実施形態では上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号、第86の実施形態では上側ベース値異常信号、下側第1ベース値異常信号及び下側第2ベース値異常信号、第87の実施形態では共通ベース値異常信号、上側ベース値異常信号及び下側ベース値異常信号)を遊技機の外部に出力する過去異常情報出力手段(第84の実施形態では主側CPU63におけるステップSJ810の処理を実行する機能、第85〜第87の実施形態では主側CPU63におけるステップSK308の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αk4乃至αk7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αk8によれば、直近の態様情報とそれよりも前に導出された過去の態様情報とのそれぞれが記憶されるため、所定事象の発生頻度について直近のものだけではなく過去のものも把握することが可能となる。また、過去記憶領域に記憶されている態様情報が異常であるか否かの判定結果に対応する情報がホールコンピュータ等の外部装置に外部出力されるため、過去に態様情報の異常が発生していたことを把握可能とすることができる。これにより、態様情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αk9.前記所定判定契機は、動作電力の供給が開始されることであることを特徴とする特徴αk8に記載の遊技機。
特徴αk9によれば、動作電力の供給開始時に所定異常情報が遊技機の外部に出力されるか否かを確認することにより、過去に態様情報の異常が発生していたか否かを把握することができる。これにより、態様情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αk10.前記所定情報出力手段は、定期的に発生する出力契機(特定制御用のワークエリア221におけるベース値用タイマカウンタの値が「0」となること)が発生したことに基づいて前記判定結果対応情報を遊技機の外部に出力することを特徴とする特徴αk4乃至αk9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αk10によれば、判定結果対応情報が遊技機の外部に出力される頻度を抑えながら、異常判定手段により態様情報が異常であると判定された場合に定期的に判定結果対応情報を遊技機の外部に出力することができる。このため、遊技機から判定結果対応情報を受信するホールコンピュータ等の外部装置において態様情報の異常の有無を定期的に把握可能とすることができる。また、判定結果対応情報が短期間に連続して外部出力されてしまうことを防止することができる。
特徴αk11.前記所定情報出力手段は、前記履歴記憶手段に記憶されている前記遊技の履歴情報に基づいて把握される前記所定事象の発生回数が所定基準回数(初期基準個数)以上であることを少なくとも1つの条件として前記判定結果対応情報を遊技機の外部に出力することを特徴とする特徴αk4乃至αk10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αk11によれば、態様情報の導出に利用される所定事象の発生回数が所定基準回数に満たない段階で導出された不安定な態様情報に基づく判定結果対応情報が遊技機の外部に出力されてしまうことを防止することができる。これにより、ホールコンピュータ等の外部装置が当該不安定な態様情報に基づいて生成された判定結果対応情報を受信したことに基づいて、遊技ホールの管理者が本来不要な対応をしてしまうことを防止することができる。
なお、特徴αk1〜αk11の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αi群、上記特徴αj群、及び上記特徴αk群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αl群>
特徴αl1.遊技媒体(遊技球)を利用して遊技が行われる遊技機において、
遊技が行われることで利益付与事象(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への遊技球の入球)が発生したことに基づいて利益を付与する利益付与手段(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理を実行する機能)と、
所定期間において利用された前記遊技媒体の合計数(パチンコ機10の遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数)に対する当該所定期間において付与された前記利益の合計量(遊技球の合計払出個数)の割合に対応する所定割合情報(出玉率)を算出する所定算出手段(第89,第92の実施形態では主側CPU63におけるステップSL103の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSL208及びステップSL220の処理を実行する機能、第90の実施形態では主側CPU63におけるステップSL510及びステップSL518の処理を実行する機能、第91の実施形態では主側CPU63におけるステップSL708及びステップSL716の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αl1によれば、所定割合情報に基づいて、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された利益の合計量の割合を把握することができる。所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された利益の合計量が不自然な程度に高くなる異常、及び所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された利益の合計量が不自然な程度に低くなる異常を把握可能とすることができる。
なお、所定期間は、所定時間が経過するまでの期間としてもよく、所定基準契機が発生するまでの期間としてもよい。所定期間を所定基準契機が発生するまでの期間とした場合、当該所定基準契機は利用された遊技媒体の合計数が基準個数に到達することとしてもよい。
特徴αl2.利用された前記遊技媒体の合計数を計測する利用計測手段(主側CPU63におけるステップSL102及びステップSL103の処理を実行する機能)と、
付与された前記利益の合計量を計測する付与計測手段(主側CPU63におけるステップSL103の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定算出手段は、前記付与計測手段により計測された前記利益の合計量に対応する情報(遊技球の合計払出個数)を利用して前記所定割合情報を算出するものであり、
遊技状態として、付与される前記利益の期待値が相違することとなる第1遊技状態(開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態)及び第2遊技状態(開閉実行モードである遊技状態、高頻度サポートモードである遊技状態)が存在しており、
前記利用計測手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を区別することなく、利用された前記遊技媒体の合計数を計測し、
前記付与計測手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を区別することなく、付与された前記利益の合計量を計測することを特徴とする特徴αl1に記載の遊技機。
特徴αl2によれば、所定割合情報は、第1遊技状態及び第2遊技状態を区別することなく計測される付与された利益の合計量に対応する情報とを利用して算出される。このため、所定割合情報に基づいて、第1遊技状態において利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常、及び第2遊技状態において利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常を把握可能とすることができる。第1遊技状態において利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成と、第2遊技状態において利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成とが別々に設けられている構成と比較して、利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成を簡略化することができる。また、第1遊技状態における利益の合計量を計測するための構成と、第2遊技状態における利益の合計量を計測するための構成とが別々に設けられている構成と比較して、利益の合計量を計測するための構成を簡略化することができる。
特徴αl3.前記遊技媒体として遊技球が流下する遊技領域(遊技領域PA)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球手段(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)と、
当該所定入球手段に入球した遊技球を検知する所定検知手段(第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a)と、
当該所定検知手段に遊技球が検知されたことに基づいて、それに対応する情報が特定記憶手段(入球個数カウンタエリア596)に記憶されるようにする特定記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSL102の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記利益付与手段は、前記所定検知手段に遊技球が検知されたことに対応する情報が前記特定記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記利益の付与として、所定個数の遊技球が遊技者に付与されるようにするための処理(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理)を実行し、
本遊技機は、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能であって入球した遊技球を前記遊技領域から排出させる入球手段として、前記所定入球手段を含めて複数の入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、)を備えており、
前記遊技領域を流下する遊技球は前記複数の入球手段のいずれかに入球することで前記遊技領域から排出される構成であり、
前記複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球を検知する検知手段として、前記所定検知手段を含めて複数の検知手段(第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a)を備えており、
前記複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球は、前記複数の検知手段のいずれかにて検知される構成であり、
前記所定算出手段は、前記所定期間における前記遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報(直近4回分の単位算出期間全体の出玉率、第1算出期間における出玉率、直近10回分の単位算出期間全体の出玉率、第2算出期間における出玉率)を前記所定割合情報として算出することを特徴とする特徴αl1又はαl2に記載の遊技機。
特徴αl3によれば、遊技領域を流下する遊技球は複数の入球手段のいずれかに入球することで遊技領域から排出される構成であるとともに、複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球は、複数の検知手段のいずれかにて検知される構成である。このため、遊技領域から排出される全ての遊技球を計測することができる。また、所定割合情報は、所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報である。このため、所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に高い異常、及び所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に低い異常を把握可能とすることができる。
特徴αl4.前記所定割合情報を順次記憶する所定割合記憶手段(第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c、第1算出期間の第2履歴エリア606d、第2算出期間の直近エリア607b、第2算出期間の第1履歴エリア607c、第2算出期間の第2履歴エリア607d)を備えていることを特徴とする特徴αl1乃至αl3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αl4によれば、複数の所定割合情報を個別に把握可能とすることができる。
特徴αl5.前記所定期間は単位期間(単位算出期間)の所定数分(上記第89〜第92の実施形態では4回分又は10回分)に対応しており、
前記所定算出手段は、前記単位期間が完了する度に前記所定割合情報を算出することを特徴とする特徴αl1乃至αl4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αl5によれば、所定期間よりも短い間隔で所定割合情報を更新することができる。所定期間が終了する度に所定割合情報が更新される構成とすると、前側の(1つ目の)所定期間の後半から後側の(2つ目の)所定期間の前半に亘る期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該期間において付与された利益の合計量の割合が不自然に高くなる異常又は不自然に低くなる異常が発生したとしても、前側の所定期間における所定割合情報及び後側の所定期間における所定割合情報に基づいて当該異常が発見できない場合が考えられる。これに対して、所定期間よりも短い間隔で所定割合情報を更新する構成であることにより、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する所定期間において付与された利益の合計量の割合が不自然に高くなる異常又は不自然に低くなる異常の発生が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αl6.前記単位期間が完了した場合に前記所定算出手段により算出された前記所定割合情報を記憶する第1所定割合記憶手段(第1単位更新エリア606a、第2単位更新エリア607a)と、
前記所定期間が完了した場合に前記所定算出手段により算出された前記所定割合情報を記憶する第2所定割合記憶手段(第1算出期間の直近エリア606b、第2算出期間の直近エリア607b)と、
前記第1所定割合記憶手段に記憶された前記所定割合情報及び前記第2所定割合記憶手段に記憶された前記所定割合情報のそれぞれを認識可能とさせる報知が実行されるようにする手段(主側CPU63におけるステップSL312の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αl5に記載の遊技機。
特徴αl6によれば、単位期間が完了した場合に所定算出手段により算出された所定割合情報を記憶することにより、当該所定割合情報を把握可能とすることができる。単位期間が完了した場合に所定算出手段により算出された所定割合情報を把握可能とすることにより、所定割合情報の異常が発生した場合に当該異常を早期に把握可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者が当該異常に対する迅速な対応をとることを可能とすることができる。また、所定期間が完了した場合に所定算出手段により算出された所定割合情報を記憶することにより、当該割合情報を把握可能とすることができる。所定期間が完了した場合に所定算出手段により算出された所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間毎の所定割合情報を監視可能とすることができる。
特徴αl7.所定のタイミングで前記所定算出手段により算出された前記所定期間における前記所定割合情報を記憶する手段(第1算出期間の第1履歴エリア606c、第1算出期間の第2履歴エリア606d、第2算出期間の第1履歴エリア607c、第2算出期間の第2履歴エリア607d)と、
前記所定のタイミングにおいて算出対象となった前記所定期間が完了することで開始された前記所定期間における前記所定割合情報を記憶する手段(第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c、第2算出期間の直近エリア607b、第2算出期間の第1履歴エリア607c)と、
を備えていることを特徴とする特徴αl5又はαl6に記載の遊技機。
特徴αl7によれば、所定期間間隔で所定割合情報の履歴を記憶して把握可能とすることができる。過去の所定割合情報を把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者が所定割合情報を確認する頻度を低減し、遊技ホールの管理者による所定割合情報についての監視負担を軽減することができる。また、所定割合情報の異常が把握された場合に、当該異常がいつから発生していたのかを過去に遡って把握可能とすることができる。
上記特徴αl5の構成を備え、単位期間が終了する度に所定割合情報を算出する構成において、所定割合情報の履歴を記憶する間隔が単位期間よりも長い所定期間間隔であることにより、記憶する所定割合情報の数の増加を抑えながら、広範囲における所定割合情報を把握可能とすることができる。
特徴αl8.特定期間(10回分の単位算出期間全体の期間)において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該特定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する特定割合情報(直近10回分の単位算出期間における出玉率、第2算出期間における出玉率)を算出する特定算出手段(第89,第92の実施形態では主側CPU63におけるステップSL220の処理を実行する機能、第90の実施形態では主側CPU63におけるステップSL518の処理を実行する機能、第91の実施形態では主側CPU63におけるステップSL716の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αl1乃至αl7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αl8によれば、所定割合情報に加えて特定割合情報が算出される構成であることにより、利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合についての詳細な情報を把握可能とすることができる。これにより、利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
特徴αl9.前記特定期間の一部は前記所定期間の少なくとも一部と重複していることを特徴とする特徴αl8に記載の遊技機。
特徴αl9によれば、所定期間及び特定期間が重複している期間、及び当該期間の前後の期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該期間において付与された利益の合計量の割合についての詳細な情報を把握可能とすることができる。これにより、利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
特徴αl10.前記所定期間は単位期間(単位算出期間)の所定数分(上記第89〜第92の実施形態では4回分)に対応しており、
前記特定期間は前記単位期間の特定数分(上記第89〜第92の実施形態では10回分)に対応しており、
前記所定算出手段は、前記単位期間が完了する度に前記所定割合情報を算出し、
前記特定算出手段は、前記単位期間が完了する度に前記特定割合情報を算出することを特徴とする特徴αl8又はαl9に記載の遊技機。
特徴αl10によれば、単位期間が完了する度に、単位期間の所定数分である所定期間における所定割合情報と、単位期間の特定数分である特定期間における特定割合情報とが算出される。これにより、所定期間における所定割合情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができるとともに、特定期間における特定割合情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。また、所定割合情報を算出するタイミングと特定割合情報を算出するタイミングとが共通していることにより、所定割合情報及び特定割合情報を算出するタイミングを把握するための構成を簡略化することができる。
特徴αl11.前記所定期間は単位期間(単位算出期間)の所定数分(上記第89〜第92の実施形態では4回分)に対応しており、
本遊技機は、前記単位期間において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該単位期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する単位割合情報(単位算出期間における出玉率)及び当該単位割合情報を算出する場合に必要となる情報(単位算出期間における遊技球の合計払出個数)のうちいずれかである単位対象情報を記憶するための単位記憶領域(第1管理バッファ601の各記憶エリア601a〜601d、第2管理バッファ602の各記憶エリア602a〜602j、共通管理バッファ616の各記憶エリア616a〜616j、共通管理カウンタエリア621の各出玉率カウンタ621a〜621j)を、前記所定数以上有する単位期間対応記憶手段(第1管理バッファ601、第2管理バッファ602、共通管理バッファ616、共通管理カウンタエリア621)を備え、
前記所定算出手段は、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記所定割合情報を算出することを特徴とする特徴αl1乃至αl10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αl11によれば、単位対象情報を所定数以上記憶し、当該記憶されている複数の単位対象情報を利用して所定割合情報を算出する構成である。1つの情報を利用して所定割合情報を算出する構成と比較して、所定割合情報を算出するために利用する情報を細かく更新することができる。また、所定割合情報を算出するために記憶する情報の1つずつのデータ量を低減することができる。
特徴αl12.前記単位対象情報は前記単位割合情報であることを特徴とする特徴αl11に記載の遊技機。
特徴αl12によれば、単位割合情報を所定数以上記憶し、当該記憶されている複数の単位割合情報を利用して所定割合情報を算出する構成である。このため、単位割合情報を算出する場合に必要となる情報を複数記憶するとともに当該複数の情報を利用して所定割合情報を算出する構成と比較して、所定割合情報を算出するために記憶する情報のデータ量を低減することができる。
特徴αl13.前記所定算出手段は、前記単位期間対応記憶手段に前記単位対象情報が新たに記憶されたことに基づいて、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記所定割合情報を算出することを特徴とする特徴αl11又はαl12に記載の遊技機。
特徴αl13によれば、単位期間対応記憶手段に単位対象情報が新たに記憶されて単位算出期間対応記憶手段に記憶されている情報が更新される度に、単位算出期間対応記憶手段に記憶されている情報に基づく所定割合情報を算出することにより、高い頻度で所定割合情報を更新することができる。
特徴αl14.前記所定数は前記単位記憶領域の数よりも少ない数であり、
前記所定算出手段は、直近の前記単位対象情報が記憶された前記単位記憶領域を含めて当該直近の前記単位対象情報に対応する前記単位期間を基準として連続する前記所定数分の前記単位記憶領域に記憶された前記単位対象情報を利用して、前記所定割合情報を算出することを特徴とする特徴αl11乃至αl13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αl14によれば、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を含めて当該直近の単位対象情報に対応する単位期間を基準として連続する所定数分の単位記憶領域に記憶された単位対象情報を利用して所定割合情報を算出することにより、直近の所定数分の単位期間全体における所定割合情報を算出することができる。
特徴αl15.複数の前記単位記憶領域において前記単位対象情報が記憶される対象となる前記単位記憶領域は所定の順序で順次変更される構成であり、
本遊技機は、複数の前記単位記憶領域のうち次の前記単位対象情報を記憶させる対象となる前記単位記憶領域の種類を特定可能とする情報を記憶する記憶対象記憶手段(第1書き込みポインタ603、第2書き込みポインタ604、共通書き込みポインタ617)を備え、
前記所定算出手段は、前記記憶対象記憶手段に記憶されている情報に基づいて直近の前記単位対象情報が記憶された前記単位記憶領域を特定することを特徴とする特徴αl14に記載の遊技機。
特徴αl15によれば、複数の単位記憶領域のうち次の単位対象情報を記憶させる対象となる単位記憶領域の種類を特定するために設けられた記憶対象記憶手段を利用して、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定する。このため、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定するための専用の構成を不要としながら、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定することができる。
特徴αl16.特定期間(直近10回分の単位算出期間全体、第2算出期間)において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該特定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する特定割合情報(直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、第2算出期間における出玉率)を算出する特定算出手段(第89,第92の実施形態では主側CPU63におけるステップSL220の処理を実行する機能、第90の実施形態では主側CPU63におけるステップSL518の処理を実行する機能、第91の実施形態では主側CPU63におけるステップSL716の処理を実行する機能)を備え、
前記特定期間は前記単位期間の特定数分(10回分)に対応しており、
前記特定算出手段は、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記特定割合情報を算出することを特徴とする特徴αl11乃至αl15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αl16によれば、共通の単位期間対応記憶手段に記憶されている情報を利用して、所定割合情報及び特定割合情報が導出される。このため、所定割合情報を導出するために利用される情報が記憶される構成と、特定割合情報を導出するために利用される情報が記憶される構成とが別々に設けられている構成と比較して、所定割合情報及び特定割合情報を導出するために利用される情報を記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αl17.前記所定算出手段は、前記単位期間対応記憶手段に前記単位対象情報が新たに記憶されたことに基づいて、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記所定割合情報を算出し、
前記特定算出手段は、前記単位期間対応記憶手段に前記単位対象情報が新たに記憶されたことに基づいて、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記特定割合情報を算出することを特徴とする特徴αl16に記載の遊技機。
特徴αl17によれば、単位期間対応記憶手段に単位対象情報が新たに記憶されるタイミングにおいて、所定割合情報及び特定割合情報を更新することができる。所定割合情報及び特定割合情報の更新タイミングが共通していることにより、所定割合情報及び特定割合情報の更新タイミングを把握するための構成が簡略化されている。
特徴αl18.前記特定数は前記所定数よりも多い数であり、
前記単位期間対応記憶手段は、前記単位記憶領域を前記特定数備えていることを特徴とする特徴αl16又はαl17に記載の遊技機。
特徴αl18によれば、単位期間対応記憶手段が備えている特定数の単位記憶領域に記憶されている特定数の単位対象情報を利用して特定割合情報を算出する構成であることにより、単位期間対応記憶手段において特定割合情報を算出するために利用する情報が記憶されている単位記憶領域を把握するための構成を簡略化することができる。また、所定期間における所定割合情報と、所定期間よりも長い期間である特定期間における特定割合情報とを把握可能とすることができる。これにより、所定割合情報の異常が発生しているとともに特定割合情報の異常が発生していない場合、及び所定割合情報の異常が発生していないとともに特定割合情報の異常が発生している場合にも、これらの異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
なお、特徴αl1〜αl18の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αm群>
特徴αm1.遊技の結果として所定事象(全遊技状態において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が単位基準個数に達すること)が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1管理バッファ601、第2管理バッファ602、共通管理バッファ616、共通管理カウンタエリア621)に実行されるようにすることで所定情報(単位算出期間における出玉率)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSL203及びステップSL215の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSL503の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSL703の処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、所定期間(直近4回分の単位算出期間全体、第1算出期間)における遊技の結果に対応する所定態様情報(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率)を算出する所定算出手段(第89,第92の実施形態では主側CPU63におけるステップSL208及びステップSL220の処理を実行する機能、第90の実施形態では主側CPU63におけるステップSL510及びステップSL518の処理を実行する機能、第91の実施形態では主側CPU63におけるステップSL708及びステップSL716の処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、特定期間(直近10回分の単位算出期間全体、第2算出期間)における遊技の結果に対応する特定態様情報(直近10回分の単位算出期間における出玉率、第2算出期間における出玉率)を算出する特定算出手段(第89,第92の実施形態では主側CPU63におけるステップSL220の処理を実行する機能、第90の実施形態では主側CPU63におけるステップSL518の処理を実行する機能、第91の実施形態では主側CPU63におけるステップSL716の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αm1によれば、所定期間における遊技の結果に対応する所定態様情報と、特定期間における遊技の結果に対応する特定態様情報との両方を把握可能とすることができる。これにより、所定態様情報の異常が発生していない状態において特定態様情報の異常が発生した場合に当該特定態様情報の異常を把握可能とすることができる。また、特定態様情報の異常が発生していない状態において所定態様情報の異常が発生した場合に当該所定態様情報の異常を把握可能とすることができる。
なお、所定期間は、所定時間が経過するまでの期間としてもよく、所定基準契機が発生するまでの期間としてもよい。所定期間を所定基準契機が発生するまでの期間とした場合、当該所定基準契機は利用された遊技媒体の合計数が基準個数に到達することとしてもよい。この場合、基準個数は1種類であってもよく、複数種類であってもよい。また、特定期間は、特定時間が経過するまでの期間としてもよく、特定基準契機が発生するまでの期間としてもよい。特定期間を特定基準契機が発生するまでの期間とした場合、当該特定基準契機は利用された遊技媒体の合計数が基準個数に到達することとしてもよい。
特徴αm2.前記特定期間の一部は前記所定期間の少なくとも一部と重複していることを特徴とする特徴αm1に記載の遊技機。
特徴αm2によれば、所定期間及び特定期間が重複している期間、及び当該期間の前後の期間における遊技の結果についての詳細な情報を把握可能として、これらの期間における所定態様情報の異常及び特定態様情報の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
特徴αm3.前記所定期間は単位期間(単位算出期間)の所定数分(上記第89〜第92の実施形態では4回分)に対応しており、
前記特定期間は前記単位期間の特定数分(上記第89〜第92の実施形態では10回分)に対応しており、
前記所定算出手段は、前記単位期間が完了する度に前記所定態様情報を算出し、
前記特定算出手段は、前記単位期間が完了する度に前記特定態様情報を算出することを特徴とする特徴αm1又はαm2に記載の遊技機。
特徴αm3によれば、単位期間が完了する度に、単位期間の所定数分である所定期間における所定態様情報と、単位期間の特定数分である特定期間における特定態様情報とが算出される。これにより、所定期間における所定態様情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができるとともに、特定期間における特定態様情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。また、所定態様情報を算出するタイミングと特定態様情報を算出するタイミングとが共通していることにより、所定態様情報及び特定態様情報を算出するタイミングを把握するための構成を簡略化することができる。
特徴αm4.前記所定期間は単位期間(単位算出期間)の所定数分(上記第89〜第92の実施形態では4回分)に対応しており、
前記特定期間は前記単位期間の特定数分(上記第89〜第92の実施形態では10回分)に対応しており、
前記特定数は前記所定数よりも多い数であり、
前記所定記憶手段は、前記単位期間に対応する前記所定情報である単位対象情報(単位算出期間における出玉率)を記憶するための単位記憶領域(第1管理バッファ601の各記憶エリア601a〜601d、第2管理バッファ602の各記憶エリア602a〜602j、共通管理バッファ616の各記憶エリア616a〜616j、共通管理カウンタエリア621の各出玉率カウンタ621a〜621j)を前記特定数以上有しており、
前記所定算出手段は、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記所定態様情報を算出し、
前記特定算出手段は、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記特定態様情報を算出することを特徴とする特徴αm1乃至αm3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αm4によれば、所定記憶手段が所定数よりも多い数である特定数の単位記憶領域を備えていることにより、所定記憶手段の単位記憶領域に記憶されている情報に基づいて、所定態様情報及び特定態様情報を算出することができる。また、共通の所定記憶手段に記憶されている情報を利用して、所定態様情報及び特定態様情報が導出される。このため、所定態様情報を導出するために利用される情報が記憶される構成と、特定態様情報を導出するために利用される情報が記憶される構成とが別々に設けられている構成と比較して、所定態様情報及び特定態様情報を導出するために利用される情報を記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αm5.前記所定算出手段は、前記所定記憶手段に前記単位対象情報が新たに記憶されたことに基づいて、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記所定態様情報を算出し、
前記特定算出手段は、前記所定記憶手段に前記単位対象情報が新たに記憶されたことに基づいて、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記特定態様情報を算出することを特徴とする特徴αm4に記載の遊技機。
特徴αm5によれば、所定記憶手段に単位対象情報が新たに記憶されるタイミングにおいて、所定態様情報及び特定態様情報が更新される。所定態様情報及び特定態様情報の更新タイミングが共通していることにより、所定態様情報及び特定態様情報の更新タイミングを把握するための構成を簡略化することができる。また、所定期間及び特定期間よりも短い期間で所定態様情報及び特定態様情報が更新されることにより、所定態様情報の異常及び特定態様情報の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
特徴αm6.前記所定算出手段は、直近の前記単位対象情報が記憶された前記単位記憶領域を含めて当該直近の前記単位対象情報に対応する前記単位期間を基準として連続する前記所定数分の前記単位記憶領域に記憶された前記単位対象情報を利用して、前記所定態様情報を算出することを特徴とする特徴αm4又はαm5に記載の遊技機。
特徴αm6によれば、所定数よりも多い数の単位記憶領域の中から直近の単位対象情報に対応する単位期間を基準として連続する所定数分の単位記憶領域に記憶された単位対象情報を利用して所定態様情報を算出することができる。所定態様情報を算出するために単位記憶領域を所定数備えている別の記憶手段を設ける構成と比較して、単位対象情報を記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αm7.複数の前記単位記憶領域において前記単位対象情報が記憶される対象となる前記単位記憶領域は所定の順序で順次変更される構成であり、
本遊技機は、複数の前記単位記憶領域のうち次の前記単位対象情報を記憶させる対象となる前記単位記憶領域の種類を特定可能とする情報を記憶する記憶対象記憶手段(第1書き込みポインタ603、第2書き込みポインタ604、共通書き込みポインタ617)を備え、
前記所定算出手段は、前記記憶対象記憶手段に記憶されている情報に基づいて直近の前記単位対象情報が記憶された前記単位記憶領域を特定することを特徴とする特徴αm6に記載の遊技機。
特徴αm7によれば、複数の単位記憶領域のうち次の単位対象情報を記憶させる対象となる単位記憶領域の種類を特定するために設けられた記憶対象記憶手段を利用して、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定する。このため、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定するための専用の構成を不要としながら、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定することができる。
特徴αm8.前記所定記憶手段は、前記単位記憶領域を前記特定数備えていることを特徴とする特徴αm4乃至αm7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αm8によれば、所定記憶手段が単位記憶領域を特定数備えていることにより、特定数よりも少ない所定数の単位記憶領域に記憶されている単位対象情報を利用して所定態様情報を算出することができるとともに、特定数の単位記憶領域に記憶されている単位対象情報を利用して特定態様情報を算出することができる。特定態様情報を算出するために利用される単位対象情報の数と、所定記憶手段が備えている単位記憶領域の数とが一致していることにより、特定態様情報を算出するために利用する単位対象情報が記憶されている単位記憶領域を特定するための処理を簡略化することができる。
特徴αm9.遊技媒体を利用して遊技が行われる構成であり、
本遊技機は、遊技が行われることで利益付与事象(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への遊技球の入球)が発生したことに基づいて利益を付与する利益付与手段(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理を実行する機能)を備え、
前記所定記憶実行手段は、前記所定事象として前記利益が付与されたことに基づいてそれに対応する情報の記憶が前記所定記憶手段に実行されるようにするものであり、
前記所定態様情報は、前記所定期間において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する所定割合情報(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率)であり、
前記特定態様情報は、前記特定期間において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該特定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する特定割合情報(直近10回分の単位算出期間全体における出玉率、第2算出期間における出玉率)であることを特徴とする特徴αm1乃至αm8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αm9によれば、所定割合情報に基づいて、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する所定期間において付与された利益の合計量の割合を把握可能とすることができるとともに、特定割合情報に基づいて、特定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する特定期間において付与された利益の合計量の割合を把握可能とすることができる。所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する所定期間において付与された利益の合計量の割合が不自然な程度に高くなる異常及び不自然な程度に低くなる異常を把握可能とすることができる。また、特定割合情報を把握可能とすることにより、特定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する特定期間において付与された利益の合計量の割合が不自然な程度に高くなる異常及び不自然な程度に低くなる異常を把握可能とすることができる。
特徴αm10.利用された前記遊技媒体の合計数を計測する利用計測手段(主側CPU63におけるステップSL102及びステップSL103の処理を実行する機能)と、
付与された前記利益の合計量を計測する付与計測手段(主側CPU63におけるステップSL103の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定情報には、前記付与計測手段により計測された前記利益の合計量に対応する情報が含まれており、
前記所定算出手段は、前記付与計測手段により計測された前記利益の合計量に対応する情報(遊技球の合計払出個数)を利用して前記所定割合情報を算出するものであり、
前記特定算出手段は、前記付与計測手段により計測された前記利益の合計量に対応する情報(遊技球の合計払出個数)を利用して前記特定割合情報を算出するものであり、
遊技状態として、付与される前記利益の期待値が相違することとなる第1遊技状態(開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態)及び第2遊技状態(開閉実行モードである遊技状態、高頻度サポートモードである遊技状態)が存在しており、
前記利用計測手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を区別することなく、利用された前記遊技媒体の合計数を計測し、
前記付与計測手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を区別することなく、付与された前記利益の合計量を計測することを特徴とする特徴αm9に記載の遊技機。
特徴αm10によれば、所定割合情報及び特定割合情報は、第1遊技状態及び第2遊技状態を区別することなく計測される付与された利益の合計量に対応する情報を利用して算出される。このため、所定割合情報及び特定割合情報に基づいて、第1遊技状態において利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常、及び第2遊技状態において利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常を把握可能とすることができる。所定割合情報及び特定割合情報の両方を把握可能とすることにより、これらの異常が見逃されてしまうことを防止することができる。また、第1遊技状態において利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成と、第2遊技状態において利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成とが別々に設けられている構成と比較して、利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成を簡略化することができる。また、第1遊技状態における利益の合計量を計測するための構成と、第2遊技状態における利益の合計量を計測するための構成とが別々に設けられている構成と比較して、利益の合計量を計測するための構成を簡略化することができる。
特徴αm11.前記遊技媒体として遊技球が流下する遊技領域(遊技領域PA)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球手段(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)と、
当該所定入球手段に入球した遊技球を検知する所定検知手段(第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a)と、
当該所定検知手段に遊技球が検知されたことに基づいて、それに対応する情報が特定記憶手段に記憶されるようにする特定記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSL102の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記利益付与手段は、前記所定検知手段に遊技球が検知されたことに対応する情報が前記特定記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記利益の付与として、所定個数の遊技球が遊技者に付与されるようにするための処理(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理)を実行し、
本遊技機は、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能であって入球した遊技球を前記遊技領域から排出させる入球手段として、前記所定入球手段を含めて複数の入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)を備えており、
前記遊技領域を流下する遊技球は前記複数の入球手段のいずれかに入球することで前記遊技領域から排出される構成であり、
前記複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球を検知する検知手段として、前記所定検知手段を含めて複数の検知手段(第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a)を備えており、
前記複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球は、前記複数の検知手段のいずれかにて検知される構成であり、
前記所定算出手段は、前記所定期間における前記遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報を前記所定割合情報として算出し、
前記特定算出手段は、前記特定期間における前記遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報を前記特定割合情報として算出することを特徴とする特徴αm9又はαm10に記載の遊技機。
特徴αm11によれば、遊技領域を流下する遊技球は複数の入球手段のいずれかに入球することで遊技領域から排出される構成であるとともに、複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球は、複数の検知手段のいずれかにて検知される構成である。このため、遊技領域から排出される全ての遊技球を計測することができる。所定割合情報は、所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報である。このため、所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に高い異常、及び所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に低い異常を把握可能とすることができる。また、特定割合情報は、特定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報である。このため、特定割合情報を把握可能とすることにより、特定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に高い異常、及び特定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に低い異常を把握可能とすることができる。所定割合情報及び特定割合情報を把握可能とすることにより、遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合の異常が見逃されてしまうことを防止することができる。
なお、特徴αm1〜αm11の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αn群>
特徴αn1.遊技の結果として所定事象(全遊技状態において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が単位基準個数に達すること)が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1管理バッファ601、第2管理バッファ602、共通管理バッファ616、共通管理カウンタエリア621)に実行されるようにすることで所定情報(単位算出期間における出玉率)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSL203及びステップSL215の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSL503の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSL703の処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、所定期間(直近4回分の単位算出期間全体、第1算出期間)における遊技の結果に対応する所定態様情報(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率)を算出する所定算出手段(第89,第92の実施形態では主側CPU63におけるステップSL208及びステップSL220の処理を実行する機能、第90の実施形態では主側CPU63におけるステップSL510及びステップSL518の処理を実行する機能、第91の実施形態では主側CPU63におけるステップSL708及びステップSL716の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定期間は単位期間(単位算出期間)の所定数分(上記第89〜第92の実施形態では4回分)に対応しており、
前記所定算出手段は、前記単位期間が完了する度に前記所定態様情報を算出することを特徴とする遊技機。
特徴αn1によれば、所定態様情報に基づいて、所定期間における遊技の結果に対応
する情報を把握することができる。このため、所定態様情報を把握可能とすることにより、所定期間における遊技の結果に対応する情報の異常を把握可能とすることができる。また、所定期間よりも短い間隔で所定態様情報を更新することができる。所定期間が終了する度に所定態様情報が更新される構成とすると、前側の(1つ目の)所定期間の後半から後側の(2つ目の)所定期間の前半に亘る期間における遊技の結果に対応する情報の異常が発生したとしても、前側の所定期間における所定態様情報及び後側の所定期間における所定態様情報に基づいて当該異常が発見できない場合が考えられる。これに対して、所定期間よりも短い間隔で所定態様情報を更新する構成であることにより、所定期間における遊技の結果に対応する情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αn2.前記単位期間が完了した場合に前記所定算出手段により算出された前記所定態様情報を記憶する第1所定態様記憶手段(第1単位更新エリア606a、第2単位更新エリア607a)と、
前記所定期間が完了した場合に前記所定算出手段により算出された前記所定態様情報を記憶する第2所定態様記憶手段(第1算出期間の直近エリア606b、第2算出期間の直近エリア607b)と、
前記第1所定態様記憶手段に記憶された前記所定態様情報及び前記第2所定態様記憶手段に記憶された前記所定態様情報のそれぞれを認識可能とさせる報知が実行されるようにする手段(主側CPU63におけるステップSL312の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αn1に記載の遊技機。
特徴αn2によれば、単位期間が完了した場合に所定算出手段により算出された所定態様情報を把握可能とすることにより、所定態様情報の異常が発生した場合に当該異常を早期に把握可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者が当該異常に対する迅速な対応をとることを可能とすることができる。また、所定期間が完了した場合に所定算出手段により算出された所定態様情報を把握可能とすることにより、所定期間毎の所定態様情報を監視可能とすることができる。
特徴αn3.所定のタイミングで前記所定算出手段により算出された前記所定期間における前記所定態様情報を記憶する手段(第1算出期間の第1履歴エリア606c、第1算出期間の第2履歴エリア606d、第2算出期間の第1履歴エリア607c、第2算出期間の第2履歴エリア607d)と、
前記所定のタイミングにおいて算出対象となった前記所定期間が完了することで開始された前記所定期間における前記所定態様情報を記憶する手段(第1算出期間の直近エリア606b、第1算出期間の第1履歴エリア606c、第2算出期間の直近エリア607b、第2算出期間の第1履歴エリア607c)と、
を備えていることを特徴とする特徴αn1又はαn2に記載の遊技機。
特徴αn3によれば、所定期間間隔で所定態様情報の履歴を記憶して把握可能とすることができる。過去の所定態様情報を把握可能とすることにより、遊技ホールの管理者が所定態様情報を確認する頻度を低減し、遊技ホールの管理者による所定態様情報についての監視負担を軽減することができる。また、所定態様情報の異常が把握された場合に、当該異常がいつから発生していたのかを過去に遡って把握可能とすることができる。
上記特徴αn1の構成を備え、単位期間が終了する度に所定態様情報を算出する構成において、所定態様情報の履歴を記憶する間隔が単位期間よりも長い所定期間間隔であることにより、記憶する所定態様情報の数の増加を抑えながら、広範囲における所定態様情報を把握可能とすることができる。
特徴αn4.前記所定記憶手段は、前記単位期間に対応する前記所定情報である単位対象情報(単位算出期間における出玉率)を記憶するための単位記憶領域(第1管理バッファ601の各記憶エリア601a〜601d、第2管理バッファ602の各記憶エリア602a〜602j、共通管理バッファ616の各記憶エリア616a〜616j、共通管理カウンタエリア621の各出玉率カウンタ621a〜621j)を前記所定数以上有しており、
前記所定算出手段は、前記所定記憶手段に前記単位対象情報が新たに記憶されたことに基づいて、複数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記所定態様情報を算出することを特徴とする特徴αn1乃至αn3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αn4によれば、所定期間よりも短い期間で所定態様情報を更新することができる。所定期間が終了する度に所定態様情報が更新される構成とすると、前側の(1つ目の)所定期間の後半から後側の(2つ目の)所定期間の前半に亘る期間における遊技の結果に対応する情報の異常が発生したとしても、前側の所定期間における所定態様情報及び後側の所定期間における所定態様情報に基づいて当該異常が発見できない場合が考えられる。これに対して、所定期間よりも短い間隔で所定態様情報を更新する構成であることにより、所定期間における遊技の結果に対応する情報の異常が見逃されてしまう可能性を低減することができる。
特徴αn5.前記所定算出手段は、直近の前記単位対象情報が記憶された前記単位記憶領域を含めて当該直近の前記単位対象情報に対応する前記単位期間を基準として連続する前記所定数分の前記単位記憶領域に記憶された前記単位対象情報を利用して、前記所定態様情報を算出することを特徴とする特徴αn4に記載の遊技機。
特徴αn5によれば、所定数よりも多い数の単位記憶領域の中から直近の単位対象情報に対応する単位期間を基準として連続する所定数分の単位記憶領域に記憶された単位対象情報を利用して所定態様情報を算出することができる。所定態様情報を算出するために単位記憶領域を所定数備えている別の記憶手段を設ける構成と比較して、単位対象情報を記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αn6.複数の前記単位記憶領域において前記単位対象情報が記憶される対象となる単位記憶領域は所定の順序で順次変更される構成であり、
本遊技機は、複数の前記単位記憶領域のうち次の前記単位対象情報を記憶させる対象となる前記単位記憶領域の種類を特定可能とする情報を記憶する記憶対象記憶手段(第1書き込みポインタ603、第2書き込みポインタ604、共通書き込みポインタ617)を備え、
前記所定算出手段は、前記記憶対象記憶手段に記憶されている情報に基づいて直近の前記単位対象情報が記憶された前記単位記憶領域を特定することを特徴とする特徴αn5に記載の遊技機。
特徴αn6によれば、複数の単位記憶領域のうち次の単位対象情報を記憶させる対象となる単位記憶領域の種類を特定するために設けられた記憶対象記憶手段を利用して、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定する。このため、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定するための専用の構成を不要としながら、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定することができる。
特徴αn7.遊技媒体(遊技球)を利用して遊技が行われる構成であり、
本遊技機は、遊技が行われることで利益付与事象(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への遊技球の入球)が発生したことに基づいて利益を付与する利益付与手段(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理を実行する機能)を備え、
前記所定記憶実行手段は、前記所定事象として前記利益が付与されたことに基づいてそれに対応する情報の記憶が前記所定記憶手段に実行されるようにするものであり、
前記所定態様情報は、前記所定期間において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する所定割合情報(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率)であることを特徴とする特徴αn1乃至αn6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αn7によれば、所定割合情報に基づいて、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する所定期間において付与された利益の合計量の割合を把握可能とすることができる。所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された利益の合計量が不自然な程度に高くなる異常、及び所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された利益の合計量が不自然な程度に低くなる異常を把握可能とすることができる。
特徴αn8.利用された前記遊技媒体の合計数を計測する利用計測手段(主側CPU63におけるステップSL102及びステップSL103の処理を実行する機能)と、
付与された前記利益の合計量を計測する付与計測手段(主側CPU63におけるステップSL103の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定情報には、前記付与計測手段により計測された前記利益の合計量に対応する情報が含まれており、
前記所定算出手段は、前記付与計測手段により計測された前記利益の合計量に対応する情報(遊技球の合計払出個数)を利用して前記所定割合情報を算出するものであり、
遊技状態として、付与される前記利益の期待値が相違することとなる第1遊技状態(開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態)及び第2遊技状態(開閉実行モードである遊技状態、高頻度サポートモードである遊技状態)が存在しており、
前記利用計測手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を区別することなく、利用された前記遊技媒体の合計数を計測し、
前記付与計測手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を区別することなく、前記利益の合計量を計測することを特徴とする特徴αn7に記載の遊技機。
特徴αn8によれば、所定割合情報は、第1遊技状態及び第2遊技状態を区別することなく計測された利益の合計量に対応する情報を利用して算出される。このため、所定割合情報に基づいて、第1遊技状態において利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常、及び第2遊技状態において利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常を把握可能とすることができる。第1遊技状態において利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成と、第2遊技状態において利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成とが別々に設けられている構成と比較して、利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成を簡略化することができる。また、第1遊技状態における利益の合計量を計測するための構成と、第2遊技状態における利益の合計量を計測するための構成とが別々に設けられている構成と比較して、利益の合計量を計測するための構成を簡略化することができる。
特徴αn9.前記遊技媒体として遊技球が流下する遊技領域(遊技領域PA)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球手段(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)と、
当該所定入球手段に入球した遊技球を検知する所定検知手段(第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a)と、
当該所定検知手段に遊技球が検知されたことに基づいて、それに対応する情報が特定記憶手段に記憶されるようにする特定記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSL102の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記利益付与手段は、前記所定検知手段に遊技球が検知されたことに対応する情報が前記特定記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記利益の付与として、所定個数の遊技球が遊技者に付与されるようにするための処理(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理)を実行し、
本遊技機は、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能であって入球した遊技球を前記遊技領域から排出させる入球手段として、前記所定入球手段を含めて複数の入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)を備えており、
前記遊技領域を流下する遊技球は前記複数の入球手段のいずれかに入球することで前記遊技領域から排出される構成であり、
前記複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球を検知する検知手段として、前記所定検知手段を含めて複数の検知手段(第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a)を備えており、
前記複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球は、前記複数の検知手段のいずれかにて検知される構成であり、
前記所定算出手段は、前記所定期間における前記遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報を前記所定割合情報として算出することを特徴とする特徴αn7又はαn8に記載の遊技機。
特徴αn9によれば、遊技領域を流下する遊技球は複数の入球手段のいずれかに入球することで遊技領域から排出される構成であるとともに、複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球は、複数の検知手段のいずれかにて検知される構成である。このため、遊技領域から排出される全ての遊技球を計測することができる。また、所定割合情報は、所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報である。このため、所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に高い異常、及び所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に低い異常を把握可能とすることができる。
なお、特徴αn1〜αn9の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αo群>
特徴αo1.遊技の結果として所定事象(全遊技状態において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が単位基準個数に達すること)が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1管理バッファ601、共通管理バッファ616、共通管理カウンタエリア621)に実行されるようにすることで所定情報(単位算出期間における出玉率)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSL203の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSL503の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSL703の処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、所定期間(直近4回分の単位算出期間全体、第1算出期間)における遊技の結果に対応する所定態様情報(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率)を算出する所定算出手段(第89,第92の実施形態では主側CPU63におけるステップSL208及びステップSL220の処理を実行する機能、第90の実施形態では主側CPU63におけるステップSL510及びステップSL518の処理を実行する機能、第91の実施形態では主側CPU63におけるステップSL708及びステップSL716の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定期間は単位期間(単位算出期間)の所定数分(上記第89〜第92の実施形態では4回分)に対応しており、
前記所定記憶手段は、前記単位期間に対応する前記所定情報である単位対象情報(単位算出期間における出玉率)を記憶するための単位記憶領域(第1管理バッファ601の各記憶エリア601a〜601d、第2管理バッファ602の各記憶エリア602a〜602j、共通管理バッファ616の各記憶エリア616a〜616j、共通管理カウンタエリア621の各出玉率カウンタ621a〜621j)を前記所定数以上有しており、
前記所定算出手段は、前記所定数の前記単位記憶領域に記憶されている情報を利用して、前記所定態様情報を算出することを特徴とする遊技機。
特徴αo1によれば、所定態様情報に基づいて、所定期間における遊技の結果に対応する情報を把握可能とすることができる。所定態様情報を把握可能とすることにより、所定期間における遊技の結果に対応する情報の異常を把握可能とすることができる。所定記憶手段が所定数よりも多い数である特定数の単位記憶領域を備えていることにより、所定記憶手段の単位記憶領域に記憶されている情報に基づいて、所定態様情報を算出することができる。また、所定記憶手段に記憶されている複数の単位対象情報を利用して所定態様情報を算出する構成である。このため、1つの情報を利用して所定態様情報を算出する構成と比較して、所定態様情報を算出するために利用する情報を細かく更新することができる。
特徴αo2.前記単位記憶領域の数は前記所定数よりも多い構成であり、
前記所定算出手段は、直近の前記単位対象情報が記憶された前記単位記憶領域を含めて当該直近の前記単位対象情報に対応する前記単位期間を基準として連続する前記所定数分の前記単位記憶領域に記憶された前記単位対象情報を利用して、前記所定態様情報を算出することを特徴とする特徴αo1に記載の遊技機。
特徴αo2によれば、所定数よりも多い数の単位記憶領域の中から直近の単位対象情報に対応する単位期間を基準として連続する所定数分の単位記憶領域に記憶された単位対象情報を利用して所定態様情報を算出することができる。所定態様情報を算出するために単位記憶領域を所定数備えている別の記憶手段を設ける構成と比較して、単位対象情報を記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αo3.複数の前記単位記憶領域において前記単位対象情報が記憶される対象となる前記単位記憶領域は所定の順序で順次変更される構成であり、
本遊技機は、複数の前記単位記憶領域のうち次の前記単位対象情報を記憶させる対象となる前記単位記憶領域の種類を特定可能とする情報を記憶する記憶対象記憶手段(第1書き込みポインタ603、第2書き込みポインタ604、共通書き込みポインタ617)を備え、
前記所定算出手段は、前記記憶対象記憶手段に記憶されている情報に基づいて直近の前記単位対象情報が記憶された前記単位記憶領域を特定することを特徴とする特徴αo2に記載の遊技機。
特徴αo3によれば、複数の単位記憶領域のうち次の単位対象情報を記憶させる対象となる単位記憶領域の種類を特定するために設けられた記憶対象記憶手段を利用して、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定する。このため、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定するための専用の構成を設けることを不要としながら、直近の単位対象情報が記憶された単位記憶領域を特定することができる。
特徴αo4.遊技媒体(遊技球)を利用して遊技が行われる構成であり、
本遊技機は、遊技が行われることで利益付与事象(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への遊技球の入球)が発生したことに基づいて利益を付与する利益付与手段(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理を実行する機能)を備え、
前記所定記憶実行手段は、前記所定事象として前記利益が付与されたことに基づいてそれに対応する情報の記憶が前記所定記憶手段に実行されるようにするものであり、
前記所定態様情報は、前記所定期間において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する所定割合情報(直近4回分の単位算出期間全体における出玉率、第1算出期間における出玉率)であることを特徴とする特徴αo1乃至αo3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αo4によれば、所定割合情報に基づいて、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する所定期間において付与された利益の合計量の割合を把握可能とすることができる。所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する所定期間において付与された利益の合計量の割合が不自然な程度に高くなる異常、及び不自然な程度に低くなる異常を把握可能とすることができる。
特徴αo5.利用された前記遊技媒体の合計数を計測する利用計測手段(主側CPU63におけるステップSL102及びステップSL103の処理を実行する機能)と、
付与された前記利益の合計量を計測する付与計測手段(主側CPU63におけるステップSL103の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定情報には、前記付与計測手段により計測された前記利益の合計量に対応する情報が含まれており、
前記所定算出手段は、前記付与計測手段により計測された前記利益の合計量に対応する情報(遊技球の合計払出個数)を利用して前記所定割合情報を算出するものであり、
遊技状態として、付与される前記利益の期待値が相違することとなる第1遊技状態(開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない遊技状態)及び第2遊技状態(開閉実行モードである遊技状態、高頻度サポートモードである遊技状態)が存在しており、
前記利用計測手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を区別することなく、利用された前記遊技媒体の合計数を計測し、
前記付与計測手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態を区別することなく、前記利益の合計量を計測することを特徴とする特徴αo4に記載の遊技機。
特徴αo5によれば、所定割合情報は、第1遊技状態及び第2遊技状態を区別することなく計測された利益の合計量に対応する情報を利用して算出される。このため、所定割合情報に基づいて、第1遊技状態において利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常、及び第2遊技状態において利用された遊技媒体の合計数に対する付与された利益の合計量の割合の異常を把握可能とすることができる。第1遊技状態において利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成と、第2遊技状態において利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成とが別々に設けられている構成と比較して、利用された遊技媒体の合計数を計測するための構成を簡略化することができる。また、第1遊技状態における利益の合計量を計測するための構成と、第2遊技状態における利益の合計量を計測するための構成とが別々に設けられている構成と比較して、利益の合計量を計測するための構成を簡略化することができる。
特徴αo6.前記遊技媒体として遊技球が流下する遊技領域(遊技領域PA)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球手段(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)と、
当該所定入球手段に入球した遊技球を検知する所定検知手段(第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a)と、
当該所定検知手段に遊技球が検知されたことに基づいて、それに対応する情報が特定記憶手段に記憶されるようにする特定記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSL102の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記利益付与手段は、前記所定検知手段に遊技球が検知されたことに対応する情報が前記特定記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記利益の付与として、所定個数の遊技球が遊技者に付与されるようにするための処理(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理)を実行し、
本遊技機は、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能であって入球した遊技球を前記遊技領域から排出させる入球手段として、前記所定入球手段を含めて複数の入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)を備えており、
前記遊技領域を流下する遊技球は前記複数の入球手段のいずれかに入球することで前記遊技領域から排出される構成であり、
前記複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球を検知する検知手段として、前記所定検知手段を含めて複数の検知手段(第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a)を備えており、
前記複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球は、前記複数の検知手段のいずれかにて検知される構成であり、
前記所定算出手段は、前記所定期間における前記遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報を前記所定割合情報として算出することを特徴とする特徴αo4又はαo5に記載の遊技機。
特徴αo6によれば、遊技領域を流下する遊技球は複数の入球手段のいずれかに入球することで遊技領域から排出される構成であるとともに、複数の入球手段のいずれかに入球した遊技球は、複数の検知手段のいずれかにて検知される構成である。このため、遊技領域から排出される全ての遊技球を計測することができる。また、所定割合情報は、所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合に対応する情報である。このため、所定割合情報を把握可能とすることにより、所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に高い異常、及び所定期間における遊技領域から排出された遊技球の合計排出個数に対する遊技球の合計付与個数の割合が不自然に低い異常を把握可能とすることができる。
なお、特徴αo1〜αo6の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αl群、上記特徴αm群、上記特徴αn群、及び上記特徴αo群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αp群>
特徴αp1.単位対象情報(単位算出期間における出玉率)を記憶するための単位記憶領域(共通管理バッファ616の第0〜第9記憶エリア616a〜616j)を複数有する所定記憶手段(共通管理バッファ616)と、
記憶実行契機(全遊技状態における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が単位基準個数に達すること)が発生したことに基づいて、前記単位記憶領域に前記単位対象情報を記憶させる単位記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSL503の処理を実行する機能)と、
を備え、
複数の前記単位記憶領域において前記単位対象情報が記憶される対象となる前記単位記憶領域は所定の順序で順次変更される構成であり、
本遊技機は、
複数の前記単位記憶領域のうち次の前記単位対象情報を記憶させる対象となる前記単位記憶領域の種類を特定可能とする情報を記憶する記憶対象記憶手段(共通書き込みポインタ617)と、
複数の前記単位記憶領域のうち一部の前記単位記憶領域であって、前記記憶対象記憶手段に記憶されている情報に対応する前記単位記憶領域を基準として決定される複数の前記単位記憶領域に記憶されている前記単位対象情報を利用して第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(主側CPU63におけるステップSL601〜ステップSL609の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αp1によれば、複数の単位記憶領域において単位対象情報が記憶される対象となる単位記憶領域が所定の順序で順次変更される構成であることにより、既に複数の単位記憶領域に記憶されている単位対象情報をシフトすることなく、新たな単位対象情報を記憶することができる。また、複数の単位記憶領域のうち次の単位対象情報を記憶させる対象となる単位記憶領域の種類を特定するために設けられた記憶対象記憶手段を利用して、第1所定処理を実行する場合に利用する単位対象情報が記憶されている一部の単位記憶領域を決定する。このため、第1所定処理を実行する場合に利用する単位対象情報が記憶されている一部の単位記憶領域を決定するための専用の構成を記憶対象記憶手段とは別に設ける構成を不要としながら、第1所定処理を実行する場合に利用する単位対象情報が記憶されている一部の単位記憶領域を決定することができる。
特徴αp2.前記第1所定処理実行手段は、前記記憶対象記憶手段に記憶されている情報に対応する前記単位記憶領域と、当該単位記憶領域から前記所定の順序とは逆側の順序で連続する前記単位記憶領域とを含む複数の前記単位記憶領域に記憶されている前記単位対象情報を利用して前記第1所定処理を実行することを特徴とする特徴αp1に記載の遊技機。
特徴αp2によれば、記憶対象記憶手段に記憶されている情報に対応する単位記憶領域と、当該単位記憶領域から所定の順序とは逆側の順序で連続する単位記憶領域とを含む複数の単位記憶領域に記憶されている単位対象情報を利用して第1所定処理を実行する構成であることにより、直近の連続する複数の単位対象情報が記憶されている単位記憶領域を特定するための専用の構成を不要としながら、直近の連続する複数の単位対象情報に基づいて第1所定処理を実行することが可能となる。
特徴αp3.前記所定記憶手段における複数の前記単位記憶領域の全ての情報を利用して第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(主側CPU63におけるステップSL518の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αp1又はαp2に記載の遊技機。
特徴αp3によれば、所定記憶手段における複数の単位記憶領域の全て情報を利用して第2所定処理を実行する構成であることにより、所定記憶手段において第2所定処理に利用する情報が記憶されている単位記憶領域を特定するための処理構成を簡略化することができる。
なお、特徴αp1〜αp3の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αp群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定記憶手段に対する処理を好適に実行することが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αq群>
特徴αq1.遊技が行われることで所定利益付与対象事象(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への遊技球の入球)が発生したことに基づいて所定利益を付与する所定利益付与手段(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより特定事象(遊技領域PAから遊技球が排出されること)が発生した回数に対応する特定事象情報(第93〜第96の実施形態における合計個数データ)を算出する第1算出手段(第93〜第96の実施形態における主側CPU63のステップSM306の処理を実行する機能)と、
前記特定事象情報に対する前記所定利益の合計量の割合に対応する所定割合情報(ベース値)を算出する第2算出手段(第93〜第96の実施形態における主側CPU63のステップSN101〜ステップSN104の処理を実行する機能)と、
当該第2算出手段により算出された前記所定割合情報を報知する所定報知手段(第93〜第96の実施形態における主側CPU63のステップSM511〜ステップSM513の処理を実行する機能)と、
前記第1算出手段により算出された前記特定事象情報を報知する特定報知手段(第93〜第96の実施形態における主側CPU63のステップSM601〜ステップSM605の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αq1によれば、所定割合情報の報知に基づいて、所定割合情報が当該所定割合情報の理論値範囲に収まっているか否かを把握可能とすることができる。また、特定事象情報の報知に基づいて把握される特定事象の発生回数が多い場合には所定割合情報についての収束の程度が高いことを把握可能とすることができるとともに、特定事象情報の報知に基づいて把握される特定事象の発生回数が少ない場合には所定割合情報についての収束の程度が低いことを把握可能とすることができる。以上より、所定割合情報の監視を好適に行うことを可能とすることができるとともに、遊技機の管理を好適に行うことを可能とすることができる。
特徴αq2.遊技媒体(遊技球)を利用して遊技が行われる構成であり、
前記第1算出手段は、利用された遊技媒体の合計数に対応する情報(第93〜第96の実施形態における合計個数データ)を前記特定事象情報として算出することを特徴とする特徴αq1に記載の遊技機。
特徴αq2によれば、上記特徴αq1の構成を備え、特定事象情報の報知に基づいて利用された遊技媒体の合計数に対応する情報を把握可能とすることにより、所定割合情報についての収束の程度を把握可能とすることができる。
特徴αq3.前記特定報知手段は、報知開始操作(第1〜第4報知用表示装置201〜204にて直近のベース値の表示が行われている状況において行われるリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて前記特定事象情報の報知を開始させることを特徴とする特徴αq1又はαq2に記載の遊技機。
特徴αq3によれば、特定事象情報の確認が必要な状況となった場合に報知開始操作を行って特定事象情報の報知を開始させることができる。遊技ホールの管理者は、所定割合情報が当該所定割合情報の理論値範囲から外れていることに気付いた場合に報知開始操作を行って特定事象情報の確認を行うことができる。必要に応じて特定事象情報を確認可能とすることにより、所定割合情報についての収束の程度を容易に把握可能とすることができる。
特徴αq4.前記特定報知手段は、前記所定割合情報が報知されている状況において前記報知開始操作が行われたことに基づいて前記特定事象情報の報知を開始させることを特徴とする特徴αq3に記載の遊技機。
特徴αq4によれば、所定割合情報と特定事象情報との対応関係を分かり易いものとすることができる。また、報知されている所定割合情報が当該所定割合情報の理論値範囲から外れている場合に特定事象情報の報知を開始させて所定割合情報についての収束の程度を把握可能とすることができる。
特徴αq5.前記所定割合情報の報知及び前記特定事象情報の報知のいずれもが所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)にて行われる構成であり、
前記特定事象情報の報知が終了した後は前記所定割合情報の報知が開始されることを特徴とする特徴αq4に記載の遊技機。
特徴αq5によれば、所定割合情報の報知及び特定事象情報の報知が共通の所定表示手段にて行われる構成であることにより、所定表示手段にて所定割合情報及び特定事象情報を把握可能とすることができる。これにより、所定割合情報の報知が行われる表示手段と、特定事象情報の報知が行われる表示手段とが分かれている構成と比較して、所定割合情報及び特定事象情報の把握を容易なものとすることができる。よって、遊技ホールの監視者による所定割合情報の監視負担を軽減することができる。
特定事象情報の報知が終了した後に所定割合情報の報知が開始される構成であることにより、特定事象の発生回数に対応する情報を把握した上で所定割合情報を確認可能とすることができる。これにより、所定割合情報についての収束の程度の把握を容易なものとすることができる。
特徴αq6.前記所定報知手段は、前記所定割合情報の報知を開始した場合には所定継続期間(表示継続時間)に亘って当該所定割合情報の報知を継続する構成であって、
前記所定割合情報が報知されている状況において前記特定事象情報の報知が開始された場合には当該特定事象情報の報知が終了した後に前記所定割合情報の報知を前記所定継続期間に亘って継続させる手段(主側CPU63におけるステップSM504、ステップSM505及びステップSM508〜ステップSM513の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αq5に記載の遊技機。
特徴αq6によれば、所定割合情報の報知が所定継続期間に亘って継続される構成であることにより、所定割合情報の確認を容易なものとすることができる。当該構成において、特定事象情報の報知が開始されるまでに所定割合情報の報知が行われていた期間に関わらず、特定事象情報の報知が終了した後に所定割合情報の報知が所定継続期間に亘って行われる。特定事象情報の報知が開始された場合にそれまで行われていた所定割合情報の報知が中断し、特定事象情報の報知が終了した場合に当該所定割合情報の報知が再開される構成とすると、所定割合情報の報知期間が終了する間際に特定事象情報の報知が開始された場合に当該特定事象情報の報知終了後に行われる所定割合情報の報知期間が極端に短くなってしまうおそれがある。これに対して、特定事象情報の報知終了後に所定割合情報の報知期間が新たに開始される構成であることにより、特定事象情報の報知終了後に行われる所定割合情報の報知期間を所定継続期間に亘って確保することができる。これにより、特定事象情報の報知終了後に行われる所定割合情報の報知を分かり易いものとすることができる。
特徴αq7.前記特定事象情報が基準情報(シフト基準個数)となった場合における前記所定割合情報を履歴割合情報(第1履歴エリア312に格納されるベース値、第2履歴エリア313に格納されるベース値及び第3履歴エリア314に格納されるベース値)として記憶する順次記憶手段(第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314)を備え、
前記所定報知手段は、前記第2算出手段により現状算出されている前記所定割合情報が報知されている現状報知状態(第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状エリア311に格納されているベース値が報知されている状態)となるように所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を制御することが可能であって、前記順次記憶手段に記憶されている前記履歴割合情報が報知されている履歴報知状態(第1〜第4報知用表示装置201〜204にて第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のいずれかに格納されているベース値が報知されている状態)となるように前記所定表示手段を制御することが可能であることを特徴とする特徴αq3乃至αq6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αq7によれば、所定表示手段にて行われる報知に基づいて、現状算出されている所定割合情報を確認可能とすることができるとともに、順次記憶手段に記憶されている履歴割合情報を確認可能とすることができる。現状算出されている所定割合情報を確認可能とすることにより、現状算出されている所定割合情報が所定割合情報の理論値範囲に収まっているか否かを把握可能とすることができるとともに、履歴割合情報を確認可能とすることにより、過去に算出された所定割合情報が所定割合情報の理論値範囲に収まっているか否かを把握可能とすることができる。過去に算出された所定割合情報を確認可能とすることにより、所定割合情報が所定割合情報の理論値範囲から外れている状況が発生した時期を過去に遡って確認可能とすることができる。また、所定割合情報の確認が必要となる頻度を低減して、遊技ホールの管理者による所定割合情報の監視負担を軽減することができる。
特徴αq8.前記第2算出手段により算出されている前記所定割合情報が、前記特定事象が発生した回数が基準回数未満(初期基準個数未満)であることに対応する前記特定事象情報に対する前記所定利益の合計量の割合に対応する情報である場合、特別報知(演算初期表示)が実行されるようにする特別報知手段(主側CPU63におけるステップSM313〜ステップSM315の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM514〜ステップSM517の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αq1乃至αq7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αq8によれば、特定事象が発生した回数が基準回数未満である状況では、特定事象情報を確認するまでもなく特別報知が行われていることに基づいて第2算出手段により算出されている所定割合情報についての収束の程度が低いことを把握可能とすることができる。特定事象の発生回数が基準回数未満である場合には、所定割合情報が当該所定割合情報の理論値範囲から外れる可能性が高い。特定事象の発生回数が基準回数未満であることを容易に把握可能とすることにより、特定事象情報を確認しなければならない状況が発生する頻度を低減することができる。これにより、遊技ホールの管理者による所定割合情報の監視負担を軽減することができる。
特徴αq9.前記特別報知手段は、前記所定割合情報の報知の実行態様が特別態様(第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202にて表示対象となる文字の点滅表示が行われる態様)となるようにすることで前記特別報知が実行されるようにすることを特徴αq8に記載の遊技機。
特徴αq9によれば、特別態様で所定割合情報の報知を実行する構成であることにより、所定割合情報の報知とは別に特定事象が発生した回数が基準回数未満である状況であることを示す報知を行う構成と比較して、所定割合情報の報知を把握し易いものとすることができる。また、所定割合情報の報知とは別に特定事象が発生した回数が基準回数未満である状況であることを示す報知を行うための構成を不要としながら、特定事象が発生した回数が基準回数未満である状況であることを把握可能とすることができる。
なお、特徴αq1〜αq9の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αq群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αr群>
特徴αr1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
所定処理(非特定制御に対応する処理)を実行する所定処理実行手段(第93、第95及び第96の実施形態における主側CPU63の試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理を実行する機能)と、
当該所定処理実行手段により前記所定処理が開始される場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報(フラグレジスタの情報)を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(主側CPU63におけるステップSL807及びステップSL821の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM806の処理を実行する機能)と、
割込み処理(第1タイマ割込み処理、第2タイマ割込み処理)の実行を禁止する割込み禁止手段(主側CPU63におけるステップSL807及びステップSL821の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM806の処理を実行する機能)と、を備え、
前記制御手段のプログラムにおいて前記所定処理を開始させるための命令として一の命令である所定命令(第93、第95及び第96の実施形態におけるCALLI命令)が設定されており、
前記所定命令が実行されることにより、前記退避実行手段による前記所定記憶手段への前記所定情報の退避、前記割込み禁止手段による前記割込み処理の実行の禁止、及び前記所定処理実行手段による前記所定処理の開始が行われることを特徴とする遊技機。
特徴αr1によれば、プログラムに設定された一の所定命令により、退避実行手段による所定記憶手段への所定情報の退避、割込み禁止手段による割込み処理の実行の禁止、及び所定処理実行手段による所定処理の開始を行うことができる。このため、所定情報を退避させるとともに割込み処理の実行を禁止した状態で所定処理を開始するためのプログラムに設定される命令の数を低減することができるとともに、当該プログラムを記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αr2.前記制御手段は、特定処理(特定制御に対応する処理)を実行する特定処理実行手段(第93、第95及び第96の実施形態における主側CPU63の試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理以外の処理を実行する機能)を備え、
前記所定記憶手段は、
前記特定処理が実行される場合に情報が記憶される特定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記所定処理が実行される場合に情報が記憶される所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
を備え、
前記特定記憶領域は、前記特定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であり、
前記所定記憶領域は、前記所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記特定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であることを特徴とする特徴αr1に記載の遊技機。
特徴αr2によれば、特定記憶領域を特定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となるとともに、所定記憶領域を所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。
特徴αr3.前記割込み処理が開始された場合、前記特定処理が実行されることを特徴とする特徴αr2に記載の遊技機。
特徴αr3によれば、上記特徴αr2の構成を備え、特定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能な特定記憶領域を利用して割込み処理を実行することができる。
特徴αr4.前記特定処理が実行されている状況において前記所定命令が実行される構成であることを特徴とする特徴αr2又はαr3に記載の遊技機。
特徴αr4によれば、特定処理が実行されている状況において所定命令を実行することにより、一の命令(所定命令)により、退避実行手段による所定記憶手段への所定情報の退避及び割込み禁止手段による割込み処理の実行の禁止が行われた状態で所定処理を開始することができる。これにより、特定処理が実行されている状況において、所定情報を所定記憶手段に退避するとともに割込み処理の実行を禁止して所定処理を開始するための処理構成を簡素化することができる。
特徴αr5.前記所定処理として、第1所定処理(第93、第95及び第96の実施形態における試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理のいずれかの処理)と第2所定処理(第93、第95及び第96の実施形態における試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理のうち第1所定処理とは異なる処理)とが設定されており、
前記所定命令として、前記第1所定処理を開始させるための一の命令である第1所定命令(試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理のいずれかの処理を実行するためのCALLI命令)と、前記第2所定処理を開始させるための一の命令である第2所定命令(試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理のうち第1所定処理とは異なる処理を実行するためのCALLI命令)と、が設定されていることを特徴とする特徴αr1乃至αr4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αr5によれば、第1所定命令により、退避実行手段による所定記憶手段への所定情報の退避、割込み禁止手段による割込み処理の実行の禁止、及び所定処理実行手段による第1所定処理の開始を行うことができる。また、第2所定命令により、退避実行手段による所定記憶手段への所定情報の退避、割込み禁止手段による割込み処理の実行の禁止、及び所定処理実行手段による第2所定処理の開始を行うことができる。このため、所定情報を退避させるとともに割込み処理の実行を禁止した状態で所定処理である第1所定処理又は第2所定処理を開始するためのプログラムに設定される命令の数を低減することができるとともに、当該プログラムを記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αr6.前記所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(主側CPU63におけるステップSL916の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM116の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM916の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSN609の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αr1乃至αr5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αr6によれば、上記特徴αr1の構成を備え、所定命令により所定処理が実行される場合には、所定処理の開始前に所定記憶手段への所定情報の退避が行われる構成である。当該構成において、所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報を内部記憶手段に復帰させる構成であることにより、所定処理の実行後、当該所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。
特徴αr7.前記制御手段のプログラムにおいて前記所定処理を終了させるための命令として一の命令である特定命令(第93〜第96の実施形態におけるRETI命令)が設定されており、
前記特定命令が実行されることにより、前記復帰実行手段による前記内部記憶手段への前記所定情報の復帰、前記割込み処理の実行の許可、及び前記所定処理の終了が行われることを特徴とする特徴αr6に記載の遊技機。
特徴αr7によれば、プログラムに設定された一の特定命令により、復帰実行手段による内部記憶手段への所定情報の復帰、割込み処理の実行の許可、及び所定処理の終了を行うことができる。このため、復帰実行手段による内部記憶手段への所定情報の復帰、割込み処理の実行の許可、及び所定処理の終了を行うためのプログラムに設定される命令の数を低減することができるとともに、当該プログラムを記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αr8.前記所定情報は前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの情報であることを特徴とする特徴αr1乃至αr7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αr8によれば、所定命令を実行するにより、フラグレジスタの情報を適切に退避させて、所定処理が開始させることが可能となる。
特徴αr9.前記制御手段は、繰り返し実行される繰り返し処理(残余処理)を実行可能であり、
前記繰り返し処理の最初に前記割込み処理の実行が禁止され、前記繰り返し処理の最後で前記所定命令により前記所定処理が実行されることを特徴とする特徴αr1乃至αr8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αr9によれば、繰り返し処理の最初に割込み処理の実行を禁止することにより、繰り返し処理の実行中に割込み処理が割り込んで実行されてしまうことを防止することができる。また、繰り返し処理の途中で所定命令により所定処理を実行する構成とすると、当該所定処理の終了後に割込み処理の起動を禁止する処理を行って特定処理を実行する必要性が生じてしまう。これに対して、繰り返し処理の最後で所定命令により所定処理を実行する構成であることにより、当該所定処理の実行後に割込み処理の起動を禁止する処理を省略することができる。これにより、繰り返し処理の処理構成を簡素化することができる。
なお、特徴αr1〜αr9の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αs群>
特徴αs1.繰り返し実行される繰り返し処理(第93〜第96の実施形態における残余処理)を実行可能であって、割込み条件が成立したことに基づいて割込み処理(第1タイマ割込み処理)を実行可能である制御手段(主側CPU63)を備えた遊技機において、
前記制御手段は、
遊技が実行されることにより所定事象(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への入球)が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させるための履歴記憶処理(主側CPU63におけるSM204の処理)を実行する履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出するための情報導出処理(主側CPU63におけるステップSN101〜ステップSN104の処理)を実行する情報導出手段(主側CPU63におけるステップSN101〜ステップSN104の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記履歴記憶処理及び前記情報導出処理のうち少なくとも一方は前記繰り返し処理において実行されることを特徴とする遊技機。
特徴αs1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出される。このため、態様情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。
履歴記憶処理及び情報導出処理のうち少なくとも一方が繰り返し処理において実行される構成であることにより、履歴記憶処理及び情報導出処理の両方が割込み処理において実行される構成と比較して、割込み処理の実行期間を短縮することができる。これにより、割込み周期内に割込み処理が終了しない事態を回避することができる。
特徴αs2.繰り返し実行される繰り返し処理(第93〜第96の実施形態における残余処理)を実行可能であって、割込み条件が成立したことに基づいて割込み処理(第1タイマ割込み処理)を実行可能である制御手段(主側CPU63)を備えた遊技機において、
前記制御手段は、
遊技が実行されることにより所定事象(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への入球)が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させるための履歴記憶処理(主側CPU63におけるSM204の処理)を実行する履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出するための情報導出処理(主側CPU63におけるステップSN101〜ステップSN104の処理)を実行する情報導出手段(主側CPU63におけるステップSN101〜ステップSN104の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記履歴記憶処理及び前記情報導出処理のうち一方は前記繰り返し処理において実行され、前記履歴記憶処理及び前記情報導出処理のうち他方は前記割込み処理において実行されることを特徴とする遊技機。
特徴αs2によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出される。このため、態様情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。
履歴記憶処理及び情報導出処理のうち一方が繰り返し処理において実行され、履歴記憶処理及び情報導出処理のうち他方が割込み処理において実行される構成であることにより、履歴記憶処理及び情報導出処理の両方が割込み処理において実行される構成と比較して、割込み処理の実行期間を短縮することができる。これにより、割込み周期内に割込み処理が終了しない事態を回避することができる。また、履歴記憶処理及び情報導出処理のうち割込み処理において実行される処理を定期的に実行することが可能となる。
特徴αs3.前記履歴記憶処理が前記割込み処理において実行され、前記情報導出処理が前記繰り返し処理において実行されることを特徴とする特徴αs2に記載の遊技機。
特徴αs3によれば、遊技の履歴情報を履歴記憶手段に記憶させる履歴記憶処理を定期的に実行することにより、履歴記憶手段に記憶されている遊技の履歴情報の更新頻度を高めることが可能となる。また、繰り返し処理において情報導出処理が実行される構成とすることにより、割込み処理において情報導出処理が実行される構成と比較して、割込み処理の実行に要する時間を短縮することができる。これにより、割込み処理が割込み周期内に終了しない事態を回避することができる。
特徴αs4.前記情報導出処理が実行されている状況においては前記割込み処理の実行が禁止されることを特徴とする特徴αs3に記載の遊技機。
特徴αs4によれば、上記特徴αs2の構成を備え、前記情報導出処理では、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出される。情報導出処理が実行されている状況において割込み処理が割り込んで実行されることを禁止することにより、情報導出処理の途中で履歴記憶手段に記憶されている履歴情報が更新されてしまうことを防止することができる。また、割込み処理の開始に際して情報導出処理に利用する情報を退避させる処理、及び割込み処理の終了に際して情報導出処理に利用する情報を復帰させる処理を不要とすることができる。これにより、制御手段の処理負荷を軽減することができる。
特徴αs5.前記制御手段は、
前記履歴情報に基づいて基準契機(大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がシフト基準個数に達すること)が発生したことを特定する契機特定手段(主側CPU63におけるステップSM316の処理を実行する機能)と、
当該契機特定手段により前記基準契機が発生したことが特定されたことに基づいて、当該基準契機が発生した場合に前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記態様情報を態様情報記憶手段(第1履歴エリア312)に記憶させるための記憶実行処理(データシフト処理)を実行する記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSM302の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記記憶実行処理が前記割込み処理において実行されることを特徴とする特徴αs3又はαs4に記載の遊技機。
特徴αs5によれば、基準契機が発生した場合に履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して情報導出手段により導出された態様情報が態様情報記憶手段に記憶される構成であることにより、基準契機が発生した場合に履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して情報導出手段により導出された態様情報を把握可能とすることができる。また、記憶実行処理が割込み処理において実行される構成であることにより、契機特定手段により基準契機が発生したことが特定されてから記憶実行処理が実行されるまでの期間が長くなってしまうことを防止することができる。
特徴αs6.前記記憶実行手段は、前記契機特定手段により前記基準契機が発生していることが特定された場合、当該特定が行われた前記割込み処理の処理回よりも後の前記割込み処理の処理回において前記記憶実行処理を実行することを特徴とする特徴αs5に記載の遊技機。
特徴αs6によれば、契機特定手段により基準契機が発生していることの特定が行われた割込み処理の処理回が終了した後に行われる繰り返し処理において、情報導出処理が実行されることにより、当該基準契機が発生した状況において履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して態様情報を導出することができる。そして、当該基準契機が発生した状況において履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して情報導出手段により態様情報が導出された状態において行われる割込み処理の処理回において記憶実行処理を実行することにより、基準契機が発生した場合に履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して情報導出手段により導出された態様情報を態様情報記憶手段に記憶させることができる。
特徴αs7.遊技媒体(遊技球)を利用して遊技が行われる構成であり、
本遊技機は、遊技が行われることで利益付与事象(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への遊技球の入球)が発生したことに基づいて利益を付与する利益付与手段(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理を実行する機能)を備え、
前記履歴記憶実行手段は、前記所定事象として前記利益が付与されたことに基づいてそれに対応する情報の記憶が前記履歴記憶手段に実行されるようにするものであり、
前記態様情報は、所定期間(大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がシフト基準個数に達するまでの期間)において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する所定割合情報(ベース値)であることを特徴とする特徴αs2乃至αs6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αs7によれば、所定割合情報に基づいて、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された利益の合計量の割合について情報を把握可能とすることができる。これにより、遊技機の管理を好適に行うことができる。
特徴αs8.前記情報導出手段は、前記所定期間において付与された前記利益の合計量を前記所定期間において利用された前記遊技媒体の合計数で除算することで得られた所定桁数(第93〜第96の実施形態では小数点第4位までの桁数)の除算結果を桁調整することにより、当該所定桁数よりも桁数が少ない前記所定割合情報を導出することを特徴とする特徴αs7に記載の遊技機。
特徴αs8によれば、所定期間において付与された利益の合計量を所定期間において利用された遊技媒体の合計数で除算することで得られた所定桁数の除算結果を桁調整して所定割合情報を導出する構成であることにより、導出される所定割合情報の精度を高めることができる。上記特徴αs2の構成を備え、履歴記憶処理及び情報導出処理のうち一方は繰り返し処理において実行され、履歴記憶処理及び情報導出処理のうち他方は割込み処理において実行される構成である。履歴記憶処理及び情報導出処理が繰り返し処理及び割込み処理に分散されていることにより、除算結果の桁調整が行われる情報導出処理に要する時間が長くなってしまったとしても、割込み処理が割込み周期内で終了しない事態を回避することができる。
なお、特徴αs1〜αs8の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αt群>
特徴αt1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち特定処理(特定制御に対応する処理)を実行する特定処理実行手段(第93〜第96の実施形態における主側CPU63の試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち所定処理(非特定制御に対応する処理)を実行する所定処理実行手段(第93〜第96の実施形態における主側CPU63の試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理を実行する機能)と、
前記特定処理を実行している状況から前記所定処理を実行する状況となる場合又は前記所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報(フラグレジスタの情報)を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第93、第95及び第96の実施形態における主側CPU63のステップSL807及びステップSL821の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM806の処理を実行する機能、第94の実施形態における主側CPU63のステップSN219の処理を実行する機能)と、
前記所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第93、第95及び第96の実施形態における主側CPU63のステップSL807及びステップSL821の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM806の処理を実行する機能、第94の実施形態における主側CPU63のステップSN223の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定処理として、第1所定処理(第93〜第96の実施形態における試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理のいずれかの処理)と第2所定処理(第93〜第96の実施形態における試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理のうち第1所定処理とは異なる処理)とが設定されており、
前記第1所定処理を実行する状況となる場合又は前記第1所定処理を実行する状況となった場合に、前記退避実行手段により前記所定情報が所定記憶手段に退避され、前記第1所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報が前記復帰実行手段により前記内部記憶手段に復帰される構成であり、
前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記退避実行手段により前記所定情報が所定記憶手段に退避され、前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報が前記復帰実行手段により前記内部記憶手段に復帰される構成であることを特徴とする遊技機。
特徴αt1によれば、特定処理を実行している状況から第1所定処理を実行する状況となる場合又は第1所定処理を実行する状況となった場合には所定情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第1所定処理が実行される場合に、特定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第1所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第1所定処理が終了した場合には当該第1所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第1所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。
特定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には所定情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、特定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。
所定処理として第1所定処理及び第2所定処理が存在しており、これら第1所定処理及び第2所定処理が非連続的に実行される構成であることにより、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰されることなく第1所定処理及び第2所定処理が連続的に実行される構成と比較して、所定処理が実行されている状態が長く継続してしまうことを防止することができる。以上より、各種制御を好適に行うことが可能となる。
特徴αt2.前記所定記憶手段は、
前記特定処理が実行される場合に情報が記憶される特定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記所定処理が実行される場合に情報が記憶される所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
を備え、
前記特定記憶領域は、前記特定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であり、
前記所定記憶領域は、前記所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記特定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であることを特徴とする特徴αt1に記載の遊技機。
特徴αt2によれば、特定記憶領域を特定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となるとともに、所定記憶領域を所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。上記特徴αt1の構成を備え、所定情報が所定記憶手段に退避された状態で所定記憶領域を利用して第1所定処理を実行し、当該第1所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報を内部記憶手段に復帰させることができる。また、上記特徴αt1の構成を備え、所定情報が所定記憶手段に退避された状態で所定記憶領域を利用して第2所定処理を実行し、当該第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報を内部記憶手段に復帰させることができる。
特徴αt3.前記制御手段は、繰り返し実行される繰り返し処理(第93〜第96の実施形態における残余処理)を実行可能であって、割込み条件が成立したことに基づいて割込み処理(第1タイマ割込み処理)を実行可能であり、
前記第1所定処理は前記繰り返し処理において実行され、前記第2所定処理は前記割込み処理において実行されることを特徴とする特徴αt1又はαt2に記載の遊技機。
特徴αt3によれば、割込み処理において第2所定処理が実行される構成であることにより、第2所定処理を定期的に実行することができる。また、繰り返し処理において第1所定処理が実行される構成であることにより、第1所定処理を割込み処理が実行されない期間において繰り返し実行することができる。所定処理である第1所定処理及び第2所定処理が繰り返し処理及び割込み処理に分散されている構成であることにより、所定処理が継続して行われる期間を短縮することができる。また、第1所定処理及び第2所定処理の両方が割込み処理において実行される構成と比較して、割込み処理の実行期間を短縮することができる。これにより、割込み処理が割込み周期内に終了しなくなってしまう事態を回避することができる。
特徴αt4.前記制御手段は、繰り返し実行される繰り返し処理(第93〜第96の実施形態における残余処理)を実行可能であって、割込み条件が成立したことに基づいて割込み処理(第1タイマ割込み処理)を実行可能であり、
前記第1所定処理及び前記第2所定処理はいずれも、前記繰り返し処理及び前記割込み処理のうち一方にて実行されることを特徴とする特徴αt1又はαt2に記載の遊技機。
特徴αt4によれば、所定処理である第1所定処理及び第2所定処理のいずれもが繰り返し処理及び割込み処理のうち一方にて実行される構成であるため、繰り返し処理及び割込み処理のうち第1所定処理及び第2所定処理が実行されない側の処理の実行期間を短縮することができる。これにより、繰り返し処理の実行期間又は割込み処理の実行期間が延びて、割込み処理の実行タイミングに遅延が生じてしまうことを防止することができる。
特徴αt5.前記第1所定処理及び前記第2所定処理はいずれも、遊技の結果に対応する所定のパラメータを導出するために実行される処理であることを特徴とする特徴αt1乃至αt4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αt5によれば、所定処理である第1所定処理及び第2所定処理において遊技の結果に対応する所定のパラメータを導出するための処理が実行される。上記特徴αt1の構成を備え、第1所定処理を実行する状況となる場合又は第1所定処理を実行する状況となった場合に、所定情報が所定記憶手段に退避され、第1所定処理を終了する場合又は終了した後に、当該退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。また、第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合に、所定情報が所定記憶手段に退避され、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、当該退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。このため、特定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまうことを防止しながら、遊技の結果に対応する所定のパラメータを導出する処理を実行することが可能となる。また、遊技の結果に対応する所定のパラメータを導出する処理が終了した場合には当該処理の実行前における内部記憶手段の状態から当該処理とは異なる処理を実行することが可能となる。
上記特徴αt1の構成を備え、所定処理である第1所定処理及び第2所定処理が非連続的に実行される構成であることにより、第1所定処理及び第2所定処理が連続的に実行される構成と比較して、所定処理として遊技の結果に対応する所定のパラメータを導出する処理が実行されている状態が長く継続してしまうことを防止することができる。
特徴αt6.遊技媒体(遊技球)を利用して遊技が行われる構成であり、
本遊技機は、遊技が行われることで利益付与事象(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への遊技球の入球)が発生したことに基づいて利益を付与する利益付与手段(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理を実行する機能)を備え、
前記第1所定処理及び前記第2所定処理はいずれも、所定期間(大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がシフト基準個数に達するまでの期間)において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する所定割合情報を導出するために実行される処理であることを特徴とする特徴αt1乃至αt5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αt6によれば、所定割合情報に基づいて、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された利益の合計量の割合について情報を把握可能とすることができる。これにより、遊技機の管理を好適に行うことができる。
特徴αt7.前記制御手段のプログラムにおいて前記所定処理を開始させるための命令として一の命令である所定命令(第93、第95及び第96の実施形態におけるCALLI命令)が設定されており、
前記所定命令が実行されることにより、前記退避実行手段による前記所定記憶手段への前記所定情報の退避、割込み処理の実行の禁止、及び前記所定処理実行手段による前記所定処理の開始が行われる構成であり、
前記所定命令として、前記第1所定処理を開始させるための一の命令である第1所定命令(試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理のいずれかの処理を実行するためのCALLI命令)と、前記第2所定処理を開始させるための一の命令である第2所定命令(試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理のうち第1所定処理とは異なる処理を実行するためのCALLI命令)と、が設定されていることを特徴とする特徴αt1乃至αt6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αt7によれば、プログラムに設定された一の所定命令により、退避実行手段による所定記憶手段への所定情報の退避、割込み禁止手段による割込み処理の実行の禁止、及び所定処理実行手段による所定処理の開始を行うことができる。このため、所定情報を退避させるとともに割込み処理の実行を禁止した状態で所定処理を開始するためのプログラムに設定される命令の数を低減することができるとともに、当該プログラムを記憶するための記憶容量を低減することができる。
第1所定命令により第1所定処理を開始させる構成であることにより、所定情報を退避させるとともに割込み処理の実行を禁止した状態で第1所定処理を開始することができる。また、所定情報を退避させるとともに割込み処理の実行を禁止した状態で第1所定処理を開始するためのプログラムに設定される命令の数を低減することができるとともに、当該プログラムを記憶するための記憶容量を低減することができる。
第2所定命令により第2所定処理を開始させる構成であることにより、所定情報を退避させるとともに割込み処理の実行を禁止した状態で第2所定処理を開始することができる。また、所定情報を退避させるとともに割込み処理の実行を禁止した状態で第2所定処理を開始するためのプログラムに設定される命令の数を低減することができるとともに、当該プログラムを記憶するための記憶容量を低減することができる。
特徴αt8.前記所定情報は前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの情報であることを特徴とする特徴αt1乃至αt7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αt8によれば、第1所定処理を実行する状況となる場合又は第1所定処理を実行する状況となった場合に、フラグレジスタの情報を所定記憶手段に退避させ、第1所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避されたフラグレジスタの情報を内部記憶手段に復帰させることができる。また、第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合に、フラグレジスタの情報を所定記憶手段に退避させ、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避されたフラグレジスタの情報を内部記憶手段に復帰させることができる。
なお、特徴αt1〜αt8の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αu群>
特徴αu1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち特定処理(特定制御に対応する処理)を実行する特定処理実行手段(第94及び第95の実施形態における主側CPU63にて試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち所定処理(非特定制御に対応する処理)を実行する所定処理実行手段(第94及び第95の実施形態における主側CPU63にて試射試験実行処理、管理実行処理及び集計除算実行処理を実行する機能)と、
前記特定処理を実行している状況から前記所定処理を実行する状況となる場合又は前記所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報(フラグレジスタの情報)を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第94の実施形態における主側CPU63のステップSN219の処理を実行する機能、第95の実施形態における主側CPU63のステップSL807及びステップSL821の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM806の処理を実行する機能)と、
前記所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第94の実施形態における主側CPU63のステップSN223の処理を実行する機能、第95の実施形態における主側CPU63のステップSL807及びステップSL821の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSM806の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定処理として、制御対象が異なるように第1所定対応処理(第94及び第95の実施形態における試射試験実行処理及び管理実行処理の一方)と第2所定対応処理(第94及び第95の実施形態における試射試験実行処理及び管理実行処理の他方)とが設定されており、
前記第1所定対応処理を実行する状況となる場合又は前記第1所定対応処理を実行する状況となった場合に、前記退避実行手段により前記所定情報が前記所定記憶手段に退避され、その後に前記第1所定対応処理及び前記第2所定対応処理が実行され、前記第2所定対応処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報が前記復帰実行手段により前記内部記憶手段に復帰される構成であることを特徴とする遊技機。
特徴αu1によれば、所定情報が所定記憶手段に退避されている状態において所定処理である第1所定対応処理及び第2所定対応処理を実行することができる。これにより、第1所定処理及び第2所定処理が実行される場合に、特定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第1所定対応処理及び第2所定対応処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第1所定対応処理及び第2所定対応処理が終了した場合には当該第1所定対応処理及び第2所定対応処理の実行前における内部記憶手段の状態から第1所定対応処理及び第2所定対応処理とは異なる処理を実行することが可能となる。
所定情報が所定記憶手段に退避されている状態で第1所定対応処理が実行された後、当該所定情報が内部記憶手段に復帰することなく第2所定対応処理が実行される。これにより、第1所定対応処理の終了に際して所定情報を内部記憶手段に復帰させる処理及び第2所定対応処理の開始に際して所定情報を所定記憶手段に退避させる処理を省略することができる。これにより、所定情報が所定記憶手段に退避されている状態において所定処理である第1所定対応処理及び第2所定対応処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。
特徴αu2.前記所定記憶手段は、
前記特定処理が実行される場合に情報が記憶される特定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記所定処理が実行される場合に情報が記憶される所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
を備え、
前記特定記憶領域は、前記特定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であり、
前記所定記憶領域は、前記所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記特定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であることを特徴とする特徴αu1に記載の遊技機。
特徴αu2によれば、特定記憶領域を特定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となるとともに、所定記憶領域を所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。
特徴αu3.前記所定情報は前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの情報であることを特徴とする特徴αu1又はαu2に記載の遊技機。
特徴αu3によれば、第1所定対応処理を実行する状況となる場合又は第1所定対応処理を実行する状況となった場合に、フラグレジスタの情報を所定記憶手段に退避させ、第2所定対応処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避されたフラグレジスタの情報を内部記憶手段に復帰させることができる。
特徴αu4.前記所定処理として、第3所定対応処理(集計除算実行処理)が設定されており、
前記第3所定対応処理を実行する状況となる場合又は前記第3所定対応処理を実行する状況となった場合に、前記退避実行手段により前記所定情報が所定記憶手段に退避され、前記第3所定対応処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報が前記復帰実行手段により前記内部記憶手段に復帰される構成であることを特徴とする特徴αu1乃至αu3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αu4によれば、所定情報が所定記憶手段に退避されている状態において所定処理である第3所定対応処理を実行することができる。これにより、第3所定処理が実行される場合に、特定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第3所定対応処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第3所定対応処理が終了した場合には当該第3所定対応処理の実行前における内部記憶手段の状態から第3所定対応処理とは異なる処理を実行することが可能となる。
特徴αu5.前記第2所定対応処理及び前記第3所定対応処理はいずれも、遊技の結果に対応する所定のパラメータを導出するために実行される処理であることを特徴とする特徴αu4に記載の遊技機。
特徴αu5によれば、所定処理である第2所定処理及び第3所定処理において遊技の結果に対応する所定のパラメータを導出するための処理が実行される。上記特徴αu1の構成を備え、所定情報が所定記憶手段に退避されている状態において第1所定対応処理及び第2所定対応処理が実行されるとともに、第1所定対応処理及び第2所定対応処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。また、上記特徴αu4の構成を備え、所定情報が所定記憶手段に退避されている状態において第3所定対応処理が実行されるとともに、第3所定対応処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。このように、所定処理である第2所定処理及び第3所定処理が非連続的に実行される構成であることにより、第2所定処理及び第3所定処理が連続的に実行される構成と比較して、所定処理として遊技の結果に対応する所定のパラメータを導出するための処理が実行されている状態が長く継続してしまうことを防止することができる。
特徴αu6.遊技媒体(遊技球)を利用して遊技が行われる構成であり、
本遊技機は、遊技が行われることで利益付与事象(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34への遊技球の入球)が発生したことに基づいて利益を付与する利益付与手段(主側CPU63におけるステップS316及びステップS317の処理を実行する機能)を備え、
前記第2所定対応処理及び前記第3所定対応処理はいずれも、所定期間(大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がシフト基準個数に達するまでの期間)において利用された前記遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された前記利益の合計量の割合に対応する所定割合情報(ベース値)を導出するために実行される処理であることを特徴とする特徴αu4又はαu5に記載の遊技機。
特徴αu6によれば、所定割合情報に基づいて、所定期間において利用された遊技媒体の合計数に対する当該所定期間において付与された利益の合計量の割合について情報を把握可能とすることができる。これにより、遊技機の管理を好適に行うことができる。また、所定割合情報を導出するために実行される処理である第2所定対応処理及び第3所定対応処理が非連続的に実行される構成であることにより、第2所定処理及び第3所定処理が連続的に実行される構成と比較して、所定割合情報を導出するために実行される処理が実行されている状態が長く継続することを防止することができる。
特徴αu7.前記第2所定対応処理は、前記所定期間において利用された前記遊技媒体の合計数及び前記所定期間において付与された前記利益の合計量を計測するための処理(主側CPU63におけるステップSM304及びステップSM306の処理)であり、
前記第3所定対応処理は、前記所定期間において付与された前記利益の合計量を前記所定期間において利用された前記遊技媒体の合計数で除算することに基づき前記所定割合情報を算出する処理(主側CPU63におけるステップSN101〜ステップSN104の処理)であることを特徴とする特徴αu6に記載の遊技機。
特徴αu7によれば、所定期間において利用された遊技媒体の合計数及び所定期間において付与された利益の合計量を計測するための処理と、所定期間において付与された利益の合計量を所定期間において利用された遊技媒体の合計数で除算することに基づき所定割合情報を算出する処理とを非連続的に実行することができる。このため、これらの処理が連続的に実行される構成と比較して、所定のパラメータを導出するための処理が実行されている状態が長く継続することを防止することができる。
特徴αu8.前記制御手段は、繰り返し実行される繰り返し処理(第94及び第95の実施形態における残余処理)を実行可能であって、割込み条件が成立したことに基づいて割込み処理(第1割込み処理)を実行可能であり、
前記第2所定対応処理及び前記第3所定対応処理のうち一方は前記繰り返し処理にて実行され、前記第2所定対応処理及び前記第3所定対応処理のうち他方は前記割込み処理にて実行されることを特徴とする特徴αu4乃至αu7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αu8によれば、第2所定対応処理及び第3所定対応処理のうち一方が繰り返し処理において実行され、第2所定対応処理及び第3所定対応処理のうち他方が割込み処理において実行される構成であることにより、第2所定対応処理及び第3所定対応処理の両方が繰り返し処理において実行される構成と比較して、繰り返し処理の実行期間を短縮することができる。また、第2所定対応処理及び第3所定対応処理の両方が割込み処理において実行される構成と比較して、割込み処理の実行期間を短縮することができる。これにより、割込み処理の実行タイミングに遅延が生じてしまうことを防止することができる。また、第2所定対応処理及び第3所定対応処理のうち割込み処理において実行される処理を定期的に実行することが可能となる。
なお、特徴αu1〜αu8の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αr群、上記特徴αs群、上記特徴αt群及び上記特徴αu群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、各種制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αv群>
特徴αv1.動作電力の供給が開始された場合に供給開始対応処理(ステップSN801〜ステップSN821)を実行する供給開始対応手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN801〜ステップSN821の処理を実行する機能)を備え、
動作電力の供給が開始された場合における供給開始状況に応じて前記供給開始対応処理にて実行される処理の種類が相違する遊技機において、
動作電力の供給が開始された場合における供給開始状況の内容を特定し、その特定した結果を判定用記憶領域(判定用レジスタ651)に記憶させる特定結果記憶処理(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN802、ステップSN803及びステップSN805)を実行する特定結果記憶実行手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN802、ステップSN803及びステップSN805の処理を実行する機能)を備え、
前記供給開始対応手段は、前記特定結果記憶処理が実行された後に、前記判定用記憶領域に記憶されている情報に対応する種類の処理を前記供給開始対応処理として実行することを特徴とする遊技機。
特徴αv1によれば、動作電力の供給が開始された場合における供給開始状況の内容が特定されるとともにその特定された結果が判定用記憶領域に記憶される。そして、当該特定結果記憶処理が実行された後に判定用記憶領域に記憶されている情報に対応する種類の処理が供給開始対応処理として実行される。これにより、動作電力の供給が開始された場合における供給開始状況をまとめて特定した後に、そのまとめて特定した結果に対して最適となる種類の処理を供給開始対応処理として実行することが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合における供給開始対応処理を好適に実行することが可能となる。
特徴αv2.前記判定用記憶領域は複数のビット(第7〜第0ビットB7〜B0)から構成されており、
前記特定結果記憶実行手段は、発生している種類の供給開始状況に対応するビットが「0」及び「1」の二値のうち一方の値となり、発生していない種類の供給開始状況に対応するビットが「0」及び「1」の二値のうち他方の値となるように前記特定結果記憶処理を実行するものであることを特徴とする特徴αv1に記載の遊技機。
特徴αv2によれば、判定用記憶領域は複数のビットから構成されており、特定結果記憶処理においては特定した供給開始状況の内容に対応するビットが「0」及び「1」の二値のうちいずれかとなるようにするだけでよい。したがって、特定結果記憶処理の処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αv3.前記供給開始対応手段は、前記複数のビットから特定される数値に対応する種類の処理を前記供給開始対応処理として実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN806及びステップSN817の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αv2に記載の遊技機。
特徴αv3によれば、判定用記憶領域の複数のビットから特定される数値に対応する種類の処理が供給開始対応処理として実行され得る。これにより、判定用記憶領域の複数のビットに格納されている数値を個別に特定しなくても供給開始対応処理として実行すべき処理の種類を特定できるようにすることが可能となる。
特徴αv4.前記供給開始対応手段は、前記複数のビットのうち所定のビットに「1」が格納されている場合、所定種類の処理を前記供給開始対応処理として実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN811、ステップSN813及びステップSN814の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αv3に記載の遊技機。
特徴αv4によれば、供給開始対応処理として実行すべき処理の種類を特定する方法として、判定用記憶領域の複数のビットから特定される数値に基づき当該実行すべき処理の種類を特定する場合と、判定用記憶領域の所定のビットに「1」が格納されているか否かを特定することに基づき当該実行すべき処理の種類を特定する場合とが生じる。これにより、供給開始対応処理として実行すべき処理の種類の特定を好適に行うことが可能となる。
特徴αv5.前記判定用記憶領域は複数の単位領域(設定キーフラグ(第7ビットB7)、リセットボタンフラグ(第6ビットB6)、異常フラグ(第5ビットB5)、設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)、設定確認中電断フラグ(第3ビットB3))を備えており、
前記特定結果記憶実行手段は、
第1状況(設定キー挿入部68aがON操作されている状況又は主側RAM63のデータ異常が発生している状況)となっているか否かを特定し、当該第1状況となっていることを特定した場合に前記判定用記憶領域における前記複数の単位領域のうち第1領域(設定キーフラグ(第7ビットB7)又は異常フラグ(第5ビットB5))に第1状況情報(「1」の情報)を記憶させる手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP202の処理を実行する機能又は第97の実施形態における主側CPU63のステップSN905の処理を実行する機能)と、
第2状況(リセットボタン68cが押圧操作されている状況)となっているか否かを特定し、当該第2状況となっていることを特定した場合に前記判定用記憶領域における前記複数の単位領域のうち第2領域(リセットボタンフラグ(第6ビットB6))に第2状況情報(「1」の情報)を記憶させる手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP204の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αv1乃至αv4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αv5によれば、動作電力の供給が開始された場合における供給開始状況として第1状況となっている場合にはそれに対応する第1状況情報が判定用記憶領域の第1領域に記憶され、動作電力の供給が開始された場合における供給開始状況として第2状況となっている場合にはそれに対応する第2状況情報が判定用記憶領域の第2領域に記憶される。これにより、供給開始状況に対応する情報が判定用記憶領域に個別に記憶されるようにすることが可能となる。
特徴αv6.前記供給開始対応手段は、
前記第1領域に前記第1状況情報が記憶されており前記第2領域に前記第2状況情報が記憶されている場合に第1対応処理を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN807〜ステップSN810の処理を実行する機能)と、
前記第1領域に前記第1状況情報が記憶されておらず前記第2領域に前記第2状況情報が記憶されている場合に第2対応処理を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN815の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αv5に記載の遊技機。
特徴αv6によれば、供給開始対応処理として第1対応処理が実行されるための条件及び第2対応処理が実行されるための条件のいずれにおいても第1領域に第1状況情報が記憶されていることという条件が含まれている。この場合に、特定結果記憶処理において判定用記憶領域への情報の記憶を行った後に当該判定用記憶領域に記憶された情報に対応する種類の処理を供給開始対応処理として実行する構成とすることで、第1対応処理及び第2対応処理のうち一方を実行すべきか否かを特定した後に他方を実行すべきか否かを特定する場合においてそれぞれの特定タイミングで第1状況となっているか否かを特定する必要はなく、判定用記憶領域を確認するだけで良い。
特徴αv7.前記供給開始対応手段は、
前記第1領域に前記第1状況情報が記憶されている場合に第1対応処理を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN812の処理を実行する機能)と、
前記第2領域に前記第2状況情報が記憶されている場合に第2対応処理を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN815の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1状況情報及び前記第2状況情報の両方が記憶されている場合、前記第1対応処理の実行が優先されることを特徴とする特徴αv5に記載の遊技機。
特徴αv7によれば、判定用記憶領域に第1状況情報が記憶されている場合には第1対応処理が実行されるとともに判定用記憶領域に第2状況情報が記憶されている場合には第2対応処理が実行される構成において、第1状況情報及び第2状況情報の両方が記憶されている場合には第1対応処理の実行が優先される。これにより、判定用記憶領域に供給開始状況に対応する情報をまとめて記憶する構成であっても、予め定められた優先度に従った処理を供給開始対応処理として実行することが可能となる。
特徴αv8.前記第1状況情報及び前記第2状況情報の両方が記憶されている場合、前記第1対応処理が実行され、今回の前記供給開始対応処理において前記第2対応処理が実行されないことを特徴とする特徴αv7に記載の遊技機。
特徴αv8によれば、第1対応処理の実行が優先された場合には判定用記憶領域に第2状況情報が記憶されていたとしても第2対応処理は実行されない。これにより、供給開始対応処理の処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αv9.前記複数の単位領域には、
所定の操作手段に対する操作の有無に対応する情報が記憶される単位領域(設定キーフラグ(第7ビットB7)、リセットボタンフラグ(第6ビットB6))と、
所定異常の発生の有無に対応する情報が記憶される単位領域(異常フラグ(第5ビットB5))と、
が含まれていることを特徴とする特徴αv5乃至αv8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αv9によれば、判定用記憶領域を利用して所定の操作手段に対する操作の有無を特定することが可能となるとともに所定異常の発生の有無を特定することが可能となる。
特徴αv10.前記複数の単位領域には、前回の動作電力の供給停止時において特定処理が実行されていたか否かに対応する情報が記憶される単位領域(設定変更中電断フラグ(第4ビットB4)、設定確認中電断フラグ(第3ビットB3))が含まれていることを特徴とする特徴αv5乃至αv9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αv10によれば、判定用記憶領域を利用して、前回の動作電力の供給停止時において特定処理が実行されていたか否かを特定することが可能となる。
なお、特徴αv1〜αv10の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αv群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給開始時の処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αw群>
特徴αw1.各種処理を実行し、処理の実行に際して情報記憶手段(主側RAM65)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
前記制御手段は、
動作電力の供給が開始された場合において消去契機(RAMクリア操作)が発生していることに基づいて前記情報記憶手段に記憶されている所定の情報を消去する第1消去手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN815の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合において前記消去契機が発生していない場合であっても前記情報記憶手段の一部の記憶領域である所定記憶領域(チェックサム格納エリア653)に記憶されている情報を消去する第2消去手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN804の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αw1によれば、動作電力の供給が開始された場合において消去契機が発生している場合に情報記憶手段に記憶されている情報が消去されるだけではなく、動作電力の供給が開始された場合において消去契機が発生していない場合であっても情報記憶手段の一部の記憶領域である所定記憶領域に記憶されている情報が消去される。これにより、動作電力の供給が開始された場合には消去契機が発生していない場合であっても所定記憶領域に情報が記憶されていない状態とすることが可能となる。
特徴αw2.前記制御手段は、
動作電力の供給が停止される場合に前記情報記憶手段の全ての記憶領域についての情報の合計値を算出する停電時算出手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN921の処理を実行する機能)と、
当該停電時算出手段が算出した合計値に対して所定の演算処理(ステップSN922)を実行した結果の数値に対応する情報を前記情報記憶手段の前記所定記憶領域に記憶させる所定記憶実行手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN922及びステップSN923の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定記憶領域に記憶された情報を利用して、前記情報記憶手段に記憶されている情報が前記制御手段への前回の動作電力の供給停止時における情報から変化しているか否かを特定するための変化特定処理を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN901及びステップSN902の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2消去手段は、前記変化特定処理が実行された後に前記所定記憶領域に記憶されている情報を消去することを特徴とする特徴αw1に記載の遊技機。
特徴αw2によれば、動作電力の供給が停止される場合に情報記憶手段の全ての記憶領域についての情報の合計値が算出されるとともにその算出された合計値に対して所定の演算処理を実行した結果の数値に対応する情報が情報記憶手段の所定記憶領域に記憶される。そして、動作電力の供給が開始された場合にはその所定記憶領域に記憶された情報を利用して、情報記憶手段に記憶されている情報が前回の動作電力の供給停止時における情報から変化しているか否かを特定するための変化特定処理が実行される。これにより、動作電力の供給が開始された場合には情報記憶手段の情報が正常であるか否かを特定することが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合には上記変化特定処理が実行された後に所定記憶領域に記憶されている情報が消去される。これにより、動作電力の供給の停止が任意のタイミングで発生するとしても当該動作電力の供給が停止されたタイミングにおいて所定記憶領域に何ら情報が記憶されていない状態となっているようにすることが可能となる。
特徴αw3.前記所定の演算処理は、前記停電時算出手段が算出した合計値の2の補数を算出する処理であり、
前記所定記憶実行手段は、前記2の補数を前記所定記憶領域に記憶させるものであり、
前記変化特定処理は、前記情報記憶手段の全ての記憶領域についての情報の合計値を算出し、その算出した合計値が「0」であるか否かを判定することを特徴とする特徴αw2に記載の遊技機。
特徴αw3によれば、動作電力の供給が停止される場合には情報記憶手段の全ての記憶領域についての情報の合計値に対する2の補数が所定記憶領域に記憶されるとともに、動作電力の供給が開始された場合には情報記憶手段の全ての記憶領域についての情報の合計値が算出される。この場合に、上記特徴αw2の構成を備え動作電力の供給が開始された場合には上記変化特定処理が実行された後に所定記憶領域に記憶されている情報が消去されるため、動作電力の供給が停止される場合には情報記憶手段の情報は「0」となっている。したがって、動作電力の供給が停止された後において情報記憶手段の情報が書き換えられていない場合には、動作電力の供給が開始された場合に算出される上記合計値は「0」となる。つまり、動作電力の供給が開始された場合に算出される上記合計値が「0」であるか否かを判定することで、動作電力の供給が停止された後において情報記憶手段の情報が書き換えられていないか否かを特定することが可能となる。
特徴αw4.前記制御手段は、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)を備え、
動作電力の供給が開始された場合に前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定用処理及び設定対応処理)が実行され得る構成であり、
前記第2消去手段は、前記所定の設定関連処理が実行されるタイミングよりも前のタイミングで前記所定記憶領域に記憶されている情報を消去することを特徴とする特徴αw1乃至αw3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αw4によれば、設定関連処理が実行されるタイミングよりも前のタイミングで所定記憶領域に記憶されている情報が消去されるため、設定関連処理が実行されている途中で動作電力の供給が停止されたとしても、その時点で所定記憶領域に情報が記憶されていないようにすることが可能となる。
特徴αw5.前記制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記情報記憶手段に情報異常が発生していることが特定されたことに基づいて異常処理を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN812の処理を実行する機能)を備え、
前記第2消去手段は、前記異常処理が実行されるタイミングよりも前のタイミングで前記所定記憶領域に記憶されている情報を消去することを特徴とする特徴αw1乃至αw4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αw5によれば、異常処理が実行されるタイミングよりも前のタイミングで所定記憶領域に記憶されている情報が消去されるため、異常処理が実行されている途中で動作電力の供給が停止されたとしても、その時点で所定記憶領域に情報が記憶されていないようにすることが可能となる。
なお、特徴αw1〜αw5の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αw群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、情報を一時的に記憶するための情報記憶手段の状態を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αx群>
特徴αx1.遊技の進行を制御する進行制御手段(主側CPU63)と、
当該進行制御手段から送信される指示情報に基づいて報知が実行されるようにする報知制御手段(音声発光制御装置81)と、
を備え、
前記進行制御手段は、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて前記設定値に関する所定の設定関連処理(ステップSN807〜ステップSN810、ステップSN818〜ステップSN819及びステップSP406)を実行する設定関連実行手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN807〜ステップSN810、ステップSN818〜ステップSN819及びステップSP406の処理を実行する機能)と、
前記設定関連処理が実行される場合に第1種類の指示情報(電源投入コマンド、電源復帰コマンド)を送信する第1送信手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP503及びステップSP506の処理を実行する機能)と、
前記設定関連処理が実行される場合に第2種類の指示情報(設定変更用コマンド、設定確認用コマンド)を送信する第2送信手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP502及びステップSP505の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記報知制御手段は、
動作電力の供給が開始されてから所定期間内(立ち上げ後管理期間)に前記第1種類の指示情報を受信したか否かを特定する受信特定手段(第97の実施形態における音声発光制御装置81のステップSP801〜ステップSP803及びステップSP809〜ステップSP810の処理を実行する機能)と、
前記所定期間内に前記第1種類の指示情報を受信しなかった場合、非受信対応報知(通信異常報知)が実行されるようにする非受信対応報知実行手段(第97の実施形態における音声発光制御装置81のステップSP811の処理を実行する機能)と、
前記第2種類の指示情報を受信したことに基づいてそれに対応する報知が実行されるようにする第2受信対応報知実行手段(第97の実施形態における音声発光制御装置81のステップSP813及びステップSP815の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αx1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて設定値に関する所定の設定関連処理が実行されるため、当該所定の設定関連処理が実行されるようにするためには動作電力の供給を一旦停止させてその後に動作電力の供給を開始させる必要が生じる。よって、所定の設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
上記構成において所定の設定関連処理が実行される場合には第1種類の指示情報及び第2種類の指示情報が進行制御手段から報知制御手段に送信される。報知制御手段では動作電力の供給が開始されてから所定期間内に第1種類の指示情報を受信しなかった否かが特定され、所定期間内に第1種類の指示情報を受信しなかった場合には非受信対応報知が実行される。これにより、進行制御手段と報知制御手段との間の信号経路に異常が発生している場合にはそれに対応する報知を実行することが可能となる。また、報知制御手段では第2種類の指示情報を受信したことに基づいてそれに対応する報知が実行される。これにより、進行制御手段にて所定の設定関連処理が実行される場合にはそれを報知することが可能となる。また、所定の設定関連処理が実行される場合には第1種類の指示情報及び第2種類の指示情報の両方が送信される構成であることにより、進行制御手段と報知制御手段との間の信号経路に異常が発生しているか否かを特定させるための指示情報と、所定の設定関連処理が実行されることが報知されるようにするための指示情報とが個別に送信されるようにすることが可能となる。
特徴αx2.前記報知制御手段は、前記第1種類の指示情報を受信したことに基づいてそれに対応する報知が実行されるようにする第1受信対応報知実行手段(第97の実施形態における音声発光制御装置81のステップSP807、ステップSP808、ステップSP819及びステップSP820の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αx1に記載の遊技機。
特徴αx2によれば、報知制御手段では第1種類の指示情報を受信したことに基づいてそれに対応する報知が実行されるため、動作電力の供給開始時における状況の報知を入念に行うことが可能となる。
特徴αx3.前記第1受信対応報知実行手段は、前記第1種類の指示情報及び前記第2種類の指示情報の両方を受信した場合、前記所定の設定関連処理が終了した後に前記第1種類の指示情報に対応する報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴αx2に記載の遊技機。
特徴αx3によれば、報知制御手段は第1種類の指示情報及び第2種類の指示情報の両方を受信した場合、所定の設定関連処理が実行されることに対応する報知が実行された後に第1種類の指示情報に対応する報知が実行されるようにする。これにより、所定の設定関連処理が実行されている場合にはそれに対応する報知が優先して実行されるようにしながら、第1種類の指示情報に対応する報知も個別に実行されるようにすることが可能となる。
特徴αx4.前記第1送信手段は、動作電力の供給が開始された場合であって前記所定の設定関連処理が実行されなかった場合であっても前記第1種類の指示情報を送信し得ることを特徴とする特徴αx1乃至αx3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αx4によれば、第1種類の指示情報は動作電力の供給が開始された場合であって所定の設定関連処理が実行されなかった場合であっても進行制御手段から報知制御手段に送信される。これにより、動作電力の供給が開始された場合には動作電力の供給開始時の処理として実行される処理の内容に関係なく、第1種類の指示情報を利用して、進行制御手段と報知制御手段との間の信号経路に異常が発生していないか否かを特定することが可能となる。
特徴αx5.前記第1送信手段は、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定の設定関連処理とは異なる供給開始時の第1処理(ステップSN815)が実行された場合、前記第1種類の指示情報として第1処理対応情報(電源投入コマンド)を送信する第1処理対応送信手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP704の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定の設定関連処理とは異なる供給開始時の第2処理(ステップSN817にて肯定判定をする処理)が実行された場合、前記第1種類の指示情報として第2処理対応情報(電源復帰コマンド)を送信する第2処理対応送信手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP705の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴αx1乃至αx4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αx5によれば、動作電力の供給が開始された場合に実行された処理の内容に対応する種類の指示情報が第1種類の指示情報として送信される。これにより、進行制御手段と報知制御手段との間の信号経路に異常が発生していないか否かを特定するための第1種類の指示情報を利用して、動作電力の供給が開始された場合に実行された処理の内容を報知制御手段に認識させることが可能となる。
特徴αx6.前記所定の設定関連処理として第1設定関連処理(設定値を変更するための処理)と第2設定関連処理(設定値を確認するための処理)とが存在しており、
前記第1処理対応送信手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記第1設定関連処理が実行された場合、前記第1種類の指示情報として前記第1処理対応情報を送信し、
前記第2処理対応送信手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記第2設定関連処理が実行された場合、前記第1種類の指示情報として前記第2処理対応情報を送信することを特徴とする特徴αx5に記載の遊技機。
特徴αx6によれば、所定の設定関連処理が実行されない場合において動作電力の供給が開始された場合に実行された処理の内容に対応する種類の指示情報が第1種類の指示情報として送信される構成において、それら第1種類の指示情報のうち第1処理対応情報は所定の設定関連処理として第1設定関連処理が実行された場合にも送信され、それら第1種類の指示情報のうち第2処理対応情報は所定の設定関連処理として第2設定関連処理が実行された場合にも送信される。これにより、所定の設定関連処理が実行されない場合において動作電力の供給が開始された場合に実行された処理の内容に対応する種類の指示情報が第1種類の指示情報として送信されるようにした構成を利用して、所定の設定関連処理として実行された処理の内容に対応する第1種類の指示情報が送信されるようにすることが可能となる。
特徴αx7.前記供給開始時の第1処理及び前記第1設定関連処理では所定の状態とするための処理(ステップSN807、ステップSN815及びステップSP517)が実行され、
前記供給開始時の第2処理及び前記第2設定関連処理では前記所定の状態とするための処理が実行されないことを特徴とする特徴αx6に記載の遊技機。
特徴αx7によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定の状態とするための処理が実行される場合には所定の設定関連処理が実行されるか否かに関係なく第1種類の指示情報として第1処理対応情報が送信され、動作電力の供給が開始された場合に所定の状態とするための処理が実行されない場合には所定の設定関連処理が実行されるか否かに関係なく第1種類の指示情報として第2処理対応情報が送信される。これにより、第1種類の指示情報を利用して所定の状態とするための処理が実行されたか否かを報知制御手段に認識させることが可能となる。
なお、特徴αx1〜αx7の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αy群>
特徴αy1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
定期的に起動される割込み処理(第1タイマ割込み処理)を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63の第1タイマ割込み処理を実行する機能)と、
を備え、
前記割込み処理には、遊技を進行させるための処理(ステップSP409〜ステップSP421)と、前記設定値に関する処理を実行するための設定関連処理(ステップSP603〜ステップSP610)とが含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴αy1によれば、定期的に起動される割込み処理において遊技を進行させるための処理だけではなく、設定値に関する処理を実行するための設定関連処理も実行される。これにより、設定値に関する処理を予め定められた周期に従って定期的に実行することが可能となる。
特徴αy2.前記設定関連処理が実行される状況においては前記割込み処理にて前記遊技を進行させるための処理の実行を制限する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP408の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αy1に記載の遊技機。
特徴αy2によれば、割込み処理にて設定関連処理が実行される状況においては当該割込み処理にて遊技を進行させるための処理の実行が制限される。これにより、1回の割込み処理の処理負荷が大きくなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴αy3.動作電力の供給が開始された場合に供給開始対応処理(ステップSN801〜ステップSN821)を実行する供給開始対応手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN801〜ステップSN821の処理を実行する機能)を備え、
前記供給開始対応処理において設定対応開始処理(ステップSP501〜ステップSP511)が実行されたことに基づき、前記設定関連処理が実行される状態となることを特徴とする特徴αy1又はαy2に記載の遊技機。
特徴αy3によれば、動作電力の供給が開始された場合に実行される供給開始対応処理において設定対応開始処理が実行されたことに基づき設定関連処理が実行される状態となる。これにより、設定関連処理が実行されるようにするためには動作電力の供給を一旦停止させてその後に動作電力の供給を開始させる必要が生じ、設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
特徴αy4.前記供給開始対応処理が終了した後に終了後処理(ステップSN822)を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63の残余処理を実行する機能)を備え、
前記供給開始対応処理において設定対応終了処理(ステップSP513にて肯定判定をする処理)が実行されたことに基づき、前記設定関連処理が実行されない状態となる構成であり、
前記供給開始対応処理において前記設定対応開始処理が実行された場合、前記設定対応終了処理が実行されるまでは前記供給開始対応処理が終了しないことを特徴とする特徴αy3に記載の遊技機。
特徴αy4によれば、供給開始対応処理において設定対応開始処理が実行された場合には設定対応終了処理が実行されるまでは供給開始対応処理が終了されない。そして、供給開始対応処理が終了されるまでは終了後処理が実行されない。これにより、設定関連処理が実行され得る状況においては終了後処理が実行されないようにすることが可能となる。
特徴αy5.前記割込み処理には、所定監視対象が発生しているか否かを監視するための所定監視処理(ステップSP602)が含まれており、
前記割込み処理にて前記設定関連処理が実行される状況であっても前記所定監視処理が実行されることを特徴とする特徴αy1乃至αy4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αy5によれば、割込み処理にて設定関連処理が実行される状況であっても割込み処理にて所定監視処理が実行される。これにより、設定値に関する処理が実行されている状況であっても所定監視対象が発生しているか否かを監視することが可能となる。
特徴αy6.前記設定関連処理として、前記設定値を変更するための処理が実行されることを特徴とする特徴αy1乃至αy5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αy6によれば、設定値を変更するための処理を予め定められた周期に従って定期的に実行することが可能となる。
なお、特徴αy1〜αy6の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αz群>
特徴αz1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する処理を実行するための設定関連処理(ステップSP603〜ステップSP610)を実行する設定関連実行手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP603〜ステップSP610の処理を実行する機能)と、
前記設定関連処理が実行される状況において、所定監視対象が発生しているか否かを監視するための所定監視処理(ステップSP602)を実行する所定監視実行手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP602の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αz1によれば、設定値に関する処理を実行するための設定関連処理が実行される状況であっても所定監視対象が発生しているか否かを監視するための所定監視処理が実行される。これにより、設定関連処理が実行される状況であっても所定監視対象が発生しているか否かを監視することが可能となるとともに所定監視対象が発生した場合にはそれに対処することが可能となる。
特徴αz2.前記設定関連処理が実行される状況においては遊技を進行させるための処理の実行を制限する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP408の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αz1に記載の遊技機。
特徴αz2によれば、設定関連処理が実行される状況においては当該割込み処理にて遊技を進行させるための処理の実行が制限される。これにより、設定値に関する処理が実行されている状況において遊技が進行してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、上記特徴αz1の構成を備えていることにより、遊技を進行させるための処理の実行が制限されている状況であっても所定監視対象が発生しているか否かを監視することが可能となる。
特徴αz3.動作電力の供給が開始された場合に供給開始対応処理(ステップSN801〜ステップSN821)を実行する供給開始対応手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN801〜ステップSN821の処理を実行する機能)を備え、
前記供給開始対応処理において設定対応開始処理(ステップSP501〜ステップSP511)が実行されたことに基づき、前記設定関連処理が実行される状態となることを特徴とする特徴αz1又はαz2に記載の遊技機。
特徴αz3によれば、動作電力の供給が開始された場合に実行される供給開始対応処理において設定対応開始処理が実行されたことに基づき設定関連処理が実行される状態となるため、動作電力の供給が開始されたことに基づき設定関連処理が実行されることとなる。これにより、設定関連処理が実行されるようにするためには動作電力の供給を一旦停止させてその後に動作電力の供給を開始させる必要が生じ、設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。この場合に、上記特徴αz1の構成を備えていることにより、動作電力の供給が開始されたことに基づく供給開始対応処理が実行されている状況であっても所定監視対象が発生しているか否かを監視することが可能となる。
特徴αz4.前記供給開始対応処理が終了した後に終了後処理(ステップSN822)を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63の残余処理を実行する機能)を備え、
前記供給開始対応処理において設定対応終了処理(ステップSP513にて肯定判定をする処理)が実行されたことに基づき、前記設定関連処理が実行されない状態となる構成であり、
前記供給開始対応処理において前記設定対応開始処理が実行された場合、前記設定対応終了処理が実行されるまでは前記供給開始対応処理が終了しないことを特徴とする特徴αz3に記載の遊技機。
特徴αz4によれば、供給開始対応処理において設定対応開始処理が実行された場合には設定対応終了処理が実行されるまでは供給開始対応処理が終了されない。そして、供給開始対応処理が終了されるまでは終了後処理が実行されない。これにより、設定関連処理が実行され得る状況においては終了後処理が実行されないようにすることが可能となる。この場合に、上記特徴αz1の構成を備えていることにより、終了後処理が実行されない状況であっても所定監視対象が発生しているか否かを監視することが可能となる。
特徴αz5.定期的に起動される割込み処理(第1タイマ割込み処理)を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63の第1タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記割込み処理にて前記所定監視処理が実行されることを特徴とする特徴αz1乃至αz4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αz5によれば、定期的に起動される割込み処理において所定監視処理が実行される。これにより、所定監視対象が発生しているか否かの監視を予め定められた周期に従って定期的に実行することが可能となる。
特徴αz6.前記設定関連処理として、前記設定値を変更するための処理が実行されることを特徴とする特徴αz1乃至αz5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αz6によれば、設定関連処理として設定値を変更するための処理が実行される。設定値の変更作業を行うためにはある程度の時間を要することとなるが、上記特徴αz1の構成を備えていることにより設定値の変更作業が行われている状況であっても所定監視対象が発生しているか否かを監視することが可能となる。
なお、特徴αz1〜αz6の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αx群、上記特徴αy群及び上記特徴αz群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技者の有利度を決定付ける設定値に関する処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴βA群>
特徴βA1.所定の出力契機が発生したことに基づいて所定外部用信号(セキュリティ信号)の外部出力を開始する出力開始手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP902の処理を実行する機能)と、
前記所定の出力契機が発生したことに基づいて出力継続期間の計測が行われるようにする期間計測手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP901の処理を実行する機能)と、
前記所定外部用信号の外部出力が行われている状況において前記出力継続期間の計測が完了した場合、当該所定外部用信号の外部出力を終了する出力終了手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP914の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記期間計測手段は、前記所定外部用信号の外部出力が行われている状況において前記所定の出力契機が発生した場合、その時点で計測されている前記出力継続期間を延長する延長手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP901の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴βA1によれば、所定の出力契機が発生したことに基づいて所定外部用信号が外部出力されるため所定の出力契機が発生したことを遊技ホールの管理コンピュータに認識させることが可能となる。また、所定外部用信号の外部出力は出力継続期間に亘って継続されるため、遊技ホールの管理コンピュータにおいて所定外部用信号が外部出力されたことを認識し易くなる。
この場合に、所定外部用信号の外部出力が行われている状況において所定の出力契機が新たに発生した場合には、その時点で計測されている出力継続期間が延長される。これにより、短い期間で所定の出力契機が繰り返し発生した場合にはそれら複数の出力契機に対する所定外部用信号の外部出力を1回の出力に統合することが可能となる。よって、所定外部用信号の外部出力が開始される頻度が過剰に多くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴βA2.前記延長手段は、前記所定外部用信号の外部出力が行われている状況において前記所定の出力契機が発生した場合、前記出力継続期間の計測を新たに開始させることを特徴とする特徴βA1に記載の遊技機。
特徴βA2によれば、所定外部用信号の外部出力が行われている状況において所定の出力契機が発生した場合には出力継続期間の計測を新たに開始するだけでよいため、所定外部用信号の外部出力を行うための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴βA3.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する処理を実行するための設定関連処理(ステップSP603〜ステップSP610)を実行する設定関連実行手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSP603〜ステップSP610の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定関連処理が開始される場合に前記所定の出力契機が発生し、
前記設定関連処理が終了される場合に前記所定の出力契機が発生することを特徴とする特徴βA1又はβA2に記載の遊技機。
特徴βA3によれば、設定関連処理が開始される場合及び終了される場合のそれぞれにおいて所定の出力契機が発生して所定外部用信号の外部出力が行われるため、設定関連処理の開始タイミング及び終了タイミングを遊技ホールの管理コンピュータに認識させることが可能となる。但し、設定関連処理が出力継続期間よりも短い期間で終了することが想定される。この場合に設定関連処理の開始時及び終了時のそれぞれで所定外部用信号の外部出力を個別に行う構成とすると、所定外部用信号の外部出力が開始される頻度が多くなってしまう。これに対して、上記特徴βA1の構成を備え、短い期間で所定の出力契機が繰り返し発生した場合にはそれら複数の出力契機に対する所定外部用信号の外部出力が1回の出力に統合される。これにより、所定外部用信号の外部出力が開始される頻度が過剰に多くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴βA4.動作電力の供給が開始された場合において消去契機が発生していることに基づいて情報記憶手段に記憶されている情報を消去する消去手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN807、ステップSN815及びステップSP517の処理を実行する機能)を備え、
前記所定の出力契機は、前記消去手段による前記消去が行われた場合に発生することを特徴とする特徴βA1乃至βA3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βA4によれば、情報記憶手段に記憶されている情報が消去された場合に所定の出力契機が発生して所定外部用信号が外部出力される。これにより、情報記憶手段に記憶されている情報の消去が発生したことを遊技ホールの管理コンピュータに認識させることが可能となる。
なお、特徴βA1〜βA4の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴βA群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、信号の外部出力が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴βB群>
特徴βB1.各種処理を実行し、処理の実行に際して情報記憶手段(主側RAM65)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
前記制御手段は、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する利益付与用処理実行手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作が行われていることに基づいて、前記使用対象となる前記設定値を変更するための設定変更用処理(ステップSN807〜ステップSN810及びステップSP406)を実行する設定変更用手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN807〜ステップSN810及びステップSP406の処理を実行する機能)と、
前記設定変更用処理が実行される場合、前記情報記憶手段における少なくとも一部の記憶領域の情報を消去する消去手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN807及びステップSP517の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に所定異常が発生していることを特定する異常特定手段(第97の実施形態における主側CPU63の異常判定処理を実行する機能)と、
前記異常特定手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて異常対応状態となるようにする異常対応手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN811にて肯定判定をする機能)と、
を備え、
動作電力の供給が開始された場合に前記設定変更操作が行われている場合、前記異常特定手段により前記所定異常が発生していることが特定されたとしても前記設定変更用処理が実行されることを特徴とする遊技機。
特徴βB1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて設定変更用処理が実行されるため、当該設定変更用処理が実行されるようにするためには動作電力の供給を一旦停止させてその後に動作電力の供給を開始させる必要が生じる。よって、所定の設定変更用処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、設定変更用処理が実行される場合に情報記憶手段における少なくとも一部の記憶領域の情報が消去されるため、設定変更用処理が実行された場合には情報記憶手段に所定の情報が記憶されていない状態とすることが可能となる。また、動作電力の供給が開始された場合に所定異常が発生していることが特定された場合には異常対応状態となる。これにより、所定異常が発生しているにも関わらず遊技を進行させるための処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
上記構成において動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作が行われている場合には所定異常が発生していることが特定されたとしても設定変更用処理が実行される。これにより、設定変更操作が行われたことに基づく設定変更用処理の実行を、所定異常が発生していることに対して異常対応状態となるようにすることよりも優先させることが可能となる。また、設定変更用処理が実行された場合には情報記憶手段における少なくとも一部の記憶領域の情報が消去されるとともに使用対象となる設定値が新たに設定されるため、所定異常が解消された正常の状態となっている可能性が高い。よって、異常対応状態となるようにすることよりも設定変更用処理の実行が優先されたとしても遊技の進行に関して問題が生じない。
特徴βB2.動作電力の供給が開始された場合に前記設定変更操作が行われていることで、前記異常特定手段により前記所定異常が発生していることが特定されたとしても前記設定変更用処理が実行された場合、当該設定変更用処理が終了した後は前記異常対応状態となることなく遊技を進行させるための処理(ステップSN822及びステップSP409〜ステップSP421)が開始されることを特徴とする特徴βB1に記載の遊技機。
特徴βB2によれば、動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作が行われている場合には所定異常が発生していることが特定されたとしても設定変更用処理が実行されるだけではなく、当該設定変更用処理が終了した後は異常対応状態となることなく遊技を進行させるための処理が開始される。これにより、設定変更用処理の実行が優先される構成において遊技を進行させるための処理が円滑に開始されるようにすることが可能となる。
特徴βB3.前記異常特定手段は、前記所定異常が発生していることが特定された場合、前記情報記憶手段に異常特定情報(異常フラグ(第5ビットB5)にセットされる「1」の情報)を記憶させるものであり、
前記消去手段は、前記設定変更用処理が開始される場合に前記異常特定情報を消去することなく、前記設定変更用処理が終了される場合に前記異常特定情報を消去することを特徴とする特徴βB1又はβB2に記載の遊技機。
特徴βB3によれば、設定変更用処理の開始時には情報記憶手段から異常特定情報が消去されることはなく設定変更用処理の終了時には情報記憶手段から異常特定情報が消去される。これにより、設定変更用処理が終了した後は異常対応状態とならないようにしながら、設定変更用処理の途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給が開始された場合に情報記憶手段に異常特定情報が記憶保持されているようにすることが可能となる。
特徴βB4.前記制御手段は、前記設定変更用処理が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合、その後に動作電力の供給が開始された場合に前記設定変更操作が行われていなかったとしても前記設定変更用処理を実行する手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN813にて肯定判定をする機能)を備え、
前記設定変更用処理が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合に前記設定変更操作が行われていなかった場合において、前記異常特定手段により前記所定異常が発生していることが特定された場合、前記設定変更用処理が実行されることなく前記異常対応状態となることを特徴とする特徴βB1乃至βB3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βB4によれば、設定変更用処理が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合にはその後に動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作が行われていなかったとしても設定変更用処理が実行されるため、設定変更用処理が途中で終了してしまった場合には設定変更用処理の再開を優先させることが可能となる。この場合に、設定変更用処理が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作が行われていなかった場合において、所定異常が発生していることが特定された場合には設定変更用処理が実行されることなく異常対応状態となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作が行われていない場合には所定異常の発生に対して異常対応状態となるようにすることを優先させることが可能となる。
特徴βB5.動作電力の供給が開始された場合に消去操作が行われていることに基づいて、前記情報記憶手段における少なくとも一部の記憶領域の情報を消去するための消去処理(ステップSN815)を実行する操作対応消去手段(第97の実施形態における主側CPU63のステップSN815の処理を実行する機能)を備え、
動作電力の供給が開始された場合に前記消去操作が行われていた場合であっても、前記異常特定手段により前記所定異常が発生していることが特定された場合、前記消去処理が実行されることなく前記異常対応状態となることを特徴とする特徴βB1乃至βB4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βB5によれば、動作電力の供給が開始された場合に消去操作が行われている場合には情報記憶手段における少なくとも一部の記憶領域の情報が消去される。これにより、必要に応じて情報記憶手段に記憶されている情報を消去させることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合に消去操作が行われていた場合であっても所定異常が発生していることが特定された場合には消去処理が実行されることなく異常対応状態となる。これにより、情報記憶手段に記憶されている情報の消去よりも、所定異常の発生に対して異常対応状態となるようにすることを優先させることが可能となる。
なお、特徴βB1〜βB5の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴βB群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給開始時の処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴βC群>
特徴βC1.記録対象事象(第98〜第100の実施形態において「1」〜「27」のいずれかのログ種別情報に対応する記録対象の事象)が発生したことに基づいて当該記録対象事象に対応する記録情報(第98〜第100の実施形態におけるログデータ)を記録情報記憶手段(ログ用メモリ667におけるログ用エリア668)に記憶させる記録実行手段(表示側CPU664におけるステップSQ806及びステップSQ809の処理を実行する機能、表示側CPU664におけるステップSR110、ステップSR113及びステップSR117の処理を実行する機能)と、
前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行う情報出力手段(音光側CPU353におけるステップSQ709〜ステップS714の処理を実行する機能、表示側CPU664におけるステップSR201〜ステップSR208の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴βC1によれば、発生した記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させ、当該記録情報記憶手段に記憶されている当該記録情報を認識可能な状態とすることができる。これにより、発生した記録対象事象を後から確認可能とすることができる。
特徴βC2.前記記録実行手段は、前記記録対象事象が発生したことに基づいて当該記録対象事象に対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させた場合、その後に解除条件が成立するまで当該記録対象事象に対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させない手段(第100の実施形態における表示側CPU664のステップS415の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴βC1に記載の遊技機。
特徴βC2によれば、記録対象事象が発生して当該記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させた後、解除条件が成立するまでは、当該記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に複数重複して記憶されてしまうことを防止することができる。これにより、同一種類の記録情報を複数記憶するために記録情報記憶手段に既に記憶されていた他の記録情報がクリアされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。また、解除条件が成立した場合には、当該記録対象事象に対応する記録情報を再び記録情報記憶手段に記憶させることが可能な状態とすることができる。
特徴βC3.前記解除条件は、前記記録対象事象が発生してから所定期間(第100の実施形態ではログ格納エリア669にログデータが格納されてから5分間の期間)が経過した場合に成立することを特徴βC2に記載の遊技機。
特徴βC3によれば、記録対象事象が発生して当該記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させた後、当該記録対象事象が発生してから所定期間が経過した場合に解除条件が成立し、当該記録対象事象に対応する記録情報を再び記録情報記憶手段に記憶させることが可能な状態とすることができる。記録対象事象が発生してから所定期間が経過した場合に解除条件が成立する構成であるため、記録対象事象が発生した直後に(具体的には、所定期間が経過する前に)解除条件が成立して当該記録対象事象に対応する記録情報が短期間に重複して記憶されてしまうことを防止することができる。また、記録対象事象が発生してから解除条件が成立するまでの期間が長期間(具体的には、所定期間よりも長い期間)となり、当該記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶されない状態が長期間に亘って継続してしまうことを防止することができる。
特徴βC4.前記記録情報には、当該記録情報の記憶の契機となった前記記録対象事象の種類を示す情報(ログ種別情報)と、当該記録対象事象が発生したタイミングを示す情報(第98及び第100の実施形態ではグループ情報及び経過時間情報、第99の実施形態では日付情報及び時刻情報)と、が含まれていることを特徴とする特徴βC1乃至βC3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC4によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて、発生した記録対象事象の種類及び当該記録対象事象が発生したタイミングを後から確認可能とすることができる。
特徴βC5.前記情報出力手段は、所定制限期間(主側CPU63にて設定確認用処理が実行されている期間)において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βC1乃至βC4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC5によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を認識可能とするための出力が行われる期間を所定制限期間とすることにより、遊技ホールの管理者による当該記録情報の確認を可能としながら、遊技者による当該記録情報の確認を不可とすることが可能となる。
特徴βC6.前記所定制限期間は、動作電力の供給が開始された場合に発生することを特徴とする特徴βC5に記載の遊技機。
特徴βC6によれば、遊技ホールの管理者は、動作電力の供給を開始させた後に記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認することができる。遊技ホールの管理者は、遊技ホールに遊技者がいない状況において動作電力の供給を開始させることにより、遊技者に見られないようにして記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認することができる。
特徴βC7.前記情報出力手段は、前記所定制限期間において開始操作(表示用操作装置661の中央ボタン661aの操作)が行われたことに基づいて、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βC5又はβC6に記載の遊技機。
特徴βC7によれば、遊技ホールの管理者は、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認する必要がある場合には、所定制限期間において開始操作を行うことにより当該記録情報を確認することができる。また、当該記録情報の確認が不要である場合には、開始操作を行わないことにより、所定制限期間であっても当該記録情報の確認が行えない状態とすることができる。
特徴βC8.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)のうち使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定確認用処理)を実行する手段(主側CPU63におけるステップSQ112の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報出力手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βC1乃至βC7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC8によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を認識可能とさせるための出力は、当該設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において行われる。このため、遊技ホールの管理者は、遊技者が遊技ホールに居ない時間帯に所定の設定関連処理が実行されるようにすることにより、使用対象となる設定値及び記録情報記憶手段に記憶されている記録情報が遊技者に把握されてしまうことを防止することができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。
特徴βC9.表示手段(図柄表示装置41)を備え、
前記情報出力手段は、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるための履歴表示(ログ対応情報の表示)を前記表示手段に行わせることを特徴とする特徴βC1乃至βC8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC9によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を視覚により容易に確認可能とすることができる。
特徴βC10.前記記録情報には、当該記録情報の記憶の契機となった前記記録対象事象の種類を示す種類情報(ログ種別情報)と、当該記録対象事象が発生したタイミングを示すタイミング情報(第98及び第100の実施形態ではグループ情報及び経過時間情報、第99の実施形態では日付情報及び時刻情報)と、が含まれており、
前記履歴表示において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報に含まれている前記種類情報に対応する表示と前記タイミング情報に対応する表示との組合せが表示されることを特徴とする特徴βC9に記載の遊技機。
特徴βC10によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、発生した記録対象事象の種類及び当該記録対象事象が発生したタイミングを後から視覚により容易に確認可能とすることができる。
特徴βC11.特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる「主側RAM異常」及び「第4通信異常」等の事象)の発生が特定された場合にその発生を認識可能とさせるための特別処理を実行する特別処理実行手段(主側CPU63におけるステップSQ123の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ202の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ303の処理を実行する機能、払出側CPU92におけるステップSQ406〜ステップSQ410、ステップSQ414及びステップSQ416の処理を実行する機能)を備え、
前記特別対象事象には、前記記録対象事象である第1特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる事象であるとともに記録対象の事象である「主側RAM異常」等の事象)と、前記記録対象事象ではない第2特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる事象であるとともに記録対象の事象でない「第4通信異常」等の事象)と、が存在しており、
前記記録実行手段は、前記第1特別対象事象が発生したことに基づいてそれに対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させ、前記第2特別対象事象が発生したとしてもそれに対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させないことを特徴とする特徴βC1乃至βC10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC11によれば、特別対象事象の発生が特定された場合には、その発生を認識可能とさせるための特別処理が実行される。このため、特別処理が実行されたことに基づいて、特別対象事象の発生時に当該特別対象事象の発生を把握可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者が当該発生した特別対象事象に迅速に対処することを可能とすることができる。特別対象事象として存在している第1特別対象事象及び第2特別対象事象のうち第1特別対象事象に対応する記録情報のみを記録情報記憶手段に記憶させる構成である。このため、第1特別対象事象に対応する記録情報と第2特別対象事象に対応する記録情報との両方を記録情報記憶手段に記憶させる構成と比較して、記録情報記憶手段に記憶させる記録情報の数及び種類を低減することができるとともに、記録情報記憶手段の記憶容量を低減することができる。
遊技ホールの管理者は、第1特別対象事象が発生した場合、特別処理が実行されたことに基づいて当該第1特別対象事象の発生時に当該第1特別対象事象の発生を把握し、当該第1特別対象事象に対処することができるとともに、記録情報記憶手段に記憶されている当該第1特別対象事象に対応する記録情報に基づいて、当該第1特別対象事象の発生を後から確認することができる。また、第2特別対象事象が発生した場合、特別処理が実行されたことに基づいて当該第2特別対象事象の発生時に当該第2特別対象事象の発生を把握し、当該第2特別対象事象に対処することができる。
特徴βC12.前記記録対象事象には、前記第1特別対象事象以外にも、前記特別対象事象に該当しない非特別対象事象(第98〜第100の実施形態において記録対象であるとともに外部出力の対象でない「第1設定変更」等の事象)が存在しており、
前記特別処理実行手段は、前記非特別対象事象の発生が特定されたとしても前記特別処理を実行しないことを特徴とする特徴βC11に記載の遊技機。
特徴βC12によれば、非特別対象事象は記録対象事象であるため、非特別対象事象が発生した場合には当該非特別対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて非特別対象事象の発生を後から確認可能とすることができる。非特別対象事象が発生したとしても特別処理は実行されない。このため、非特別対象事象の発生が特定された場合にも特別処理を実行する構成と比較して、特別処理の実行頻度を抑えることができる。
特徴βC13.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記非特別対象事象には、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われるという事象(第98〜第100の実施形態において記録対象であるとともに外部出力の対象でない「第1設定変更」〜「第6設定変更」)が存在していることを特徴とする特徴βC12に記載の遊技機。
特徴βC13によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。非特別対象事象として設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が存在しているため、当該事象が発生した場合には当該事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて、当該事象の発生を後から確認可能とすることができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。また、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が発生しても当該事象の発生を認識可能とさせるための特別処理は実行されない。これにより、特別処理の実行頻度を低減することができる。
特徴βC14.前記特別処理実行手段は、前記特別対象事象の発生が特定された場合に、前記特別処理として、遊技機外部への情報の外部出力を行うことを特徴とする特徴βC11乃至βC13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC14によれば、外部出力された情報に基づいて、遊技機の外部において特別対象事象の発生を確認可能とすることができる。遊技ホールの管理者は、遊技ホールにおいて遊技機が設置されている場所まで移動することを不要としながら、遊技ホールの管理コンピュータ等の外部装置において特別対象事象の発生を確認することができる。これにより、遊技ホールの管理者における特別対象事象の監視負担を軽減することができる。
特徴βC15.所定異常(不正な電波の検知、不正な磁気の検知、不正な振動の検知)の発生を検知する所定異常検知手段(主側CPU63におけるステップSQ201の処理を実行する機能)と、
当該所定異常検知手段にて前記所定異常の発生が検知されたことに基づいて、その後の遊技の進行を停止させる手段(主側CPU63にてステップSQ204の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1特別対象事象には、前記所定異常が存在していることを特徴とする特徴βC11乃至βC14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC15によれば、第1特別対象事象として所定異常が存在しているため、所定異常の発生が特定された場合にその発生を認識可能とする特別処理が実行される。このため、特別処理が実行されたことに基づいて所定異常の発生時に当該所定異常の発生を把握して対処することを可能とすることができる。また、所定異常が発生した場合には、当該所定異常に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて所定異常の発生を後から確認可能とすることができる。さらにまた、所定異常検知手段にて所定異常の発生が検知された場合にはその後の遊技の進行が停止する。これにより、所定異常が発生した状態で遊技の進行が続けられてしまうことを防止することができる。
特徴βC16.付与契機(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球)が発生したことに基づいて遊技価値(遊技球)を遊技者に付与する手段(払出側CPU92におけるステップSQ407〜ステップSQ416の処理を実行する機能)を備え、
前記第2特別対象事象には、前記遊技価値の付与に関する事象(第98〜第100の実施形態における「下皿満タン」、「球無状態」、「払出異常」、「第4通信異常」及び「賞球」のいずれか)が存在していることを特徴とする特徴βC11乃至βC15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC16によれば、第2特別対象事象として遊技価値の付与に関する事象が存在しているため、当該事象の発生が特定された場合にその発生を認識可能とする特別処理が実行される。このため、特別処理が実行されたことに基づいて当該事象の発生時に当該事象の発生を把握して対処することができる。これにより、遊技価値の付与を好適に行うことができる。また、遊技価値の付与に関する事象が発生したとしても当該事象に対応する記録情報は記憶されない。このため、記録情報記憶手段に記憶される記録情報の数及び種類を低減することができる。
特徴βC17.特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる「主側RAM異常」及び「第4通信異常」等の事象)の発生が特定された場合にその発生を認識可能とさせるための特別処理を実行する特別処理実行手段(主側CPU63におけるステップSQ123の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ202の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ303の処理を実行する機能、払出側CPU92におけるステップSQ406〜ステップSQ410、ステップSQ414及びステップSQ416の処理を実行する機能)を備え、
前記記録対象事象には、前記特別対象事象である第1記録対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる事象であるとともに記録対象の事象である「主側RAM異常」等の事象)と、前記特別対象事象ではない第2記録対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われない事象であるとともに記録対象の事象である「主側RAM異常」等の事象)と、が存在していることを特徴とする特徴βC1乃至βC16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC17によれば、第1記録対象事象の発生が特定された場合には、その発生を認識可能とさせる特別処理が実行されるとともに、当該発生した第1記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。特別処理が実行されることにより、第1記録対象事象の発生時に遊技ホールの管理者が当該第1記録対象事象の発生を把握して迅速に対処することを可能とすることができる。また、記録情報記憶手段に記録情報が記憶されることにより、当該記録情報に基づいて第1記録対象事象の発生を後から確認可能とすることができる。
第2記録対象事象が発生した場合には、その発生時に特別処理が実行されることなく、当該発生した第2記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。記録情報記憶手段に記録情報が記憶されることにより、当該記録情報に基づいて第2記録対象事象の発生を後から確認可能とすることができる。記録対象事象として、特別処理が実行されない第2記録対象事象が存在していることにより、全ての記録対象事象の発生時に特別処理が実行される構成と比較して、特別処理の実行頻度を低減することができる。
特徴βC18.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記第2記録対象事象には、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われるという事象(第98〜第100の実施形態において記録対象であるとともに外部出力の対象でない「第1設定変更」〜「第6設定変更」)が存在していることを特徴とする特徴βC17に記載の遊技機。
特徴βC18によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。第2記録対象事象として設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が存在しているため、当該事象が発生したことに基づいて当該事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、当該事象の発生を後から確認可能とすることができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。一方、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象の発生が特定されても特別処理は実行されない。これにより、特別処理の実行頻度を低減することができる。
特徴βC19.前記記録情報記憶手段は、前記記録情報を記憶可能な所定情報記憶領域(ログ格納エリア669)を複数備えており、
前記記録実行手段は、前記記録対象事象が発生した場合、当該記録対象事象に対応する前記記録情報を、複数の前記所定情報記憶領域のうち記憶対象となる前記所定情報記憶領域に記憶させることを特徴とする特徴βC1乃至βC18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC19によれば、記録情報記憶手段が記録情報を記憶可能な所定情報記憶領域を複数備えており、記録対象情報が発生した場合には、当該発生した記録対象事象に対応する記録情報が複数の所定情報記憶領域のいずれかに記憶される。このため、記録情報記憶手段に複数の記録情報を記憶しておくことができる。これにより、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて、複数の記録対象事象の発生履歴を後から確認可能とすることができる。
特徴βC20.前記記録実行手段は、前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域に非上書き対象となる前記記録情報が記憶されている場合、当該所定情報記憶領域とは異なる前記所定情報記憶領域に、新たに発生した前記記録対象事象に対応する前記記録情報を記憶させることを特徴とする特徴βC19に記載の遊技機。
特徴βC20によれば、新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶する際に非上書き対象となる記録情報が上書きされて確認不可となってしまうことを防止することができる。
特徴βC21.前記記録実行手段は、
前記記録情報記憶手段において前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域を順次更新する書き込み先更新手段(ログポインタカウンタ672、第98の実施形態では表示側CPU664におけるステップSQ901〜ステップSQ904の処理を実行する機能、第99の実施形態では表示側CPU664におけるステップSR301〜ステップSR304の処理を実行する機能)と、
前記書き込み先更新手段により更新された後の前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域に記憶されている前記記録情報の種類に基づいて当該記憶対象となる前記所定情報記憶領域に新たに発生した前記記録対象事象に対応する前記記録情報を上書き可能であるか否かを判定する上書き判定処理を実行する上書き判定手段(第98の実施形態では表示側CPU664におけるステップSQ905の処理を実行する機能、第99の実施形態では表示側CPU664におけるステップSR305及びステップSR306の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記書き込み先更新手段は、前記上書き判定処理において前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域に新たに発生した前記記録対象事象に対応する前記記録情報を上書き可能ではないと判定された場合に、前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域をさらに更新することを特徴とする特徴βC19又はβC20に記載の遊技機。
特徴βC21によれば、記録情報記憶手段において記憶対象となる所定情報記憶領域は順次更新される。このため、基本的に、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を古いものから順番に、新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報を記憶させる際の上書き対象とすることができる。これにより、記録情報記憶手段に記憶されて間もない記録情報が上書き対象となって確認できなくなってしまうことを防止することができる。
上書き判定処理において記憶対象となる所定情報記憶領域に新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報を上書き可能ではないと判定された場合には、記憶対象となる所定情報記憶領域がさらに更新される。このため、一部の種類の記録情報を他の記録情報よりも優先的に長く記憶保持することができる。
特徴βC22.前記上書き判定手段は、前記書き込み先更新手段により前記記憶対象が更新されることで新たに前記記憶対象となった前記所定情報記憶領域に前記非上書き対象となる前記記録情報が記憶されている場合、記録終了契機(第100の実施形態において設定変更に対応するログデータがログ用エリア668に格納されてから5日間が経過すること)が発生するまで当該所定情報記憶領域を前記上書き判定処理において上書き可能ではないと判定することを特徴とする特徴βC21に記載の遊技機。
特徴βC22によれば、非上書き対象となる記録情報を記録終了契機が発生するまで上書きの対象から除外することにより、記録終了契機が発生するまで当該非上書き対象となる記録情報を記憶保持することができる。このため、非上書き対象となる記録情報を他の記録情報よりも優先的に長く記憶保持して確認可能とすることができる。また、記録終了契機が発生した場合に、非上書き対象となる記録情報を上書き可能とすることができる。これにより、記録情報記憶手段に非上書き対象となる記録情報ばかりが記憶されている状態となることを防止することができるとともに、非上書き対象となる記録情報以外の記録情報を適切に確認可能とすることができる。
特徴βC23.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記非上書き対象となる前記記録情報は、前記記録対象事象として前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が発生したことに対応する前記記録情報であることを特徴βC20又はβC22に記載の遊技機。
特徴βC23によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶する際に、設定手段による使用対象となる設定値の設定が発生したことに対応する記録情報が上書きされて確認不可となってしまうことを防止することができる。これにより、当該記録情報を非上書き対象となる記録情報ではない他の記録情報よりも優先的に長く記憶保持し、当該記録情報を長い期間に亘って確認可能とすることができる。よって、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。
特徴βC24.前記非上書き対象となる前記記録情報が記憶された前記所定情報記憶領域は、当該記録情報が記憶されてから動作電力の新たな供給が所定回数行われるまで、又は当該記録情報が記憶されてから所定日数が経過するまで前記記憶対象から除外されることを特徴とする特徴βC20、βC22又はβC23に記載の遊技機。
特徴βC24によれば、非上書き対象となる記録情報が所定情報記憶領域に記憶されてから動作電力の新たな供給が所定回数行われるまで、又は当該記録情報が記憶されてから所定日数が経過するまで、新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報によって当該非上書き対象となる記録情報が上書きされてしまうことを防止し、当該非上書き対象となる記録情報を確認可能とすることができる。これにより、非上書き対象となる記録情報の確認頻度を低減することを可能とし、遊技ホールの管理者による非上書き対象となる記録情報の監視負担を軽減することができる。
特徴βC25.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記記録対象事象には、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われるという事象(第98〜第100の実施形態における「第1設定処理」〜「第6設定処理」)が存在していることを特徴とする特徴βC1乃至βC24のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC25によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。記録対象事象には、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が存在している。このため、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象の発生を後から確認可能とすることができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。
特徴βC26.前記記録実行手段は、前記記録対象事象として、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、それに対応させて前記記録情報記憶手段に記憶させる前記記録情報にその新たに設定された前記使用対象となる設定値を示す設定値情報が含まれるようにする設定値記録実行手段(主側CPU63におけるステップSR111〜ステップSR113の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴βC25に記載の遊技機。
特徴βC26によれば、記録情報記憶手段に記憶される設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報には、新たに設定された使用対象となる設定値を示す設定値情報が含まれている。このため、当該設定値情報に基づいて、使用対象の設定値として設定値の種類を後から確認可能とすることができる。これにより、設定値を詳細に管理することができる。
特徴βC27.前記設定値記録実行手段は、前記設定手段により設定された前記使用対象となる設定値が対象設定値(「設定4」〜「設定6」のいずれか)である場合に前記記録情報に前記設定値情報が含まれるようにし、前記設定手段により設定された前記使用対象となる設定値が前記対象設定値ではない場合には前記記録情報に前記設定値情報が含まれないようにすることを特徴とする特徴βC26に記載の遊技機。
特徴βC27によれば、記録情報記憶手段に設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報が記憶されており、当該記録情報に設定値情報が含まれている場合には、設定手段により設定された使用対象となる設定値が対象設定値であったこと、及び設定された使用対象となる設定値の種類を後から確認することができる。このため、設定値を対象設定値に変更する不正が行われた場合に、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて当該不正を発見可能とすることができる。
また、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報が記憶されており、当該記録情報に設定値情報が含まれていない場合には、設定手段により設定された使用対象となる設定値が対象設定値でなかったことだけを後から確認可能とし、設定された使用対象となる設定値の種類を後から確認不可とすることができる。このため、誤って遊技者が記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認可能な状況が発生してしまった場合にも、設定値が対象設定値でないことを遊技者に気付かれてしまう可能性を低減することができる。
特徴βC28.前記対象設定値は所定の設定値(「設定4」)以上の有利度となる設定値であることを特徴とする特徴βC27に記載の遊技機。
特徴βC28によれば、記録情報記憶手段に設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報が記憶されており、当該記録情報に設定値情報が含まれている場合には、設定手段により設定された使用対象となる設定値が所定の設定値以上の有利度となる設定値であったこと、及び設定された使用対象となる設定値の種類を後から確認することができる。このため、使用対象となる設定値を所定の設定値以上の有利度となる設定値に変更する不正が行われた場合には、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて当該不正を発見可能とすることができる。
また、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報が記憶されており、当該記録情報に設定値情報が含まれていない場合には、設定手段により設定された使用対象となる設定値が所定の設定値以上の有利度となる設定値に設定されなかったことだけを後から確認可能とし、設定された使用対象となる設定値の種類を後から確認不可とすることができる。このため、誤って遊技者が記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認可能な状況が発生してしまった場合にも、使用対象となる設定値が所定の設定値以上の有利度となる設定値でないことを遊技者に気付かれて遊技者を落胆させてしまう可能性を低減することができる。
特徴βC29.演出用の表示を行うことが可能な表示手段(図柄表示装置41)を備え、
前記情報出力手段は、所定制限期間(主側CPU63にて設定確認用処理が実行されている期間)において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるための履歴表示(ログ対応情報の表示)を前記表示手段に行わせるものであることを特徴とする特徴βC25乃至βC28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βC29によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を視覚により容易に確認可能とすることができる。履歴表示は、演出用の表示を行うことが可能な表示手段において行われる。このため、履歴表示を行うために演出用の表示を行うための表示手段とは別の表示手段が設けられている構成と比較して、履歴表示を行うための構成を簡素化することができる。
なお、特徴βC1〜βC29の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴βD群>
特徴βD1.特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる「主側RAM異常」及び「第4通信異常」等の事象)の発生が特定された場合にその発生を認識可能とさせるための特別処理を実行する特別処理実行手段(主側CPU63におけるステップSQ123の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ202の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ303の処理を実行する機能、払出側CPU92におけるステップSQ406〜ステップSQ410、ステップSQ414及びステップSQ416の処理を実行する機能)と、
記録対象事象(第98〜第100の実施形態において「1」〜「27」のいずれかのログ種別情報に対応する記録対象の事象)が発生したことに基づいて当該記録対象事象に対応する記録情報(第98〜第100の実施形態におけるログデータ)を記録情報記憶手段(ログ用メモリ667におけるログ用エリア668)に記憶させる記録実行手段(表示側CPU664におけるステップSQ806及びステップSQ809の処理を実行する機能、表示側CPU664におけるステップSR110、ステップSR113及びステップSR117の処理を実行する機能)と、
前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行う情報出力手段(音光側CPU353におけるステップSQ709〜ステップS714の処理を実行する機能、表示側CPU664におけるステップSR201〜ステップSR208の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特別対象事象には、前記記録対象事象である第1特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる事象であるとともに記録対象の事象である「主側RAM異常」等の事象)と、前記記録対象事象ではない第2特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる事象であるとともに記録対象の事象でない「第4通信異常」等の事象)と、が存在しており、
前記記録実行手段は、前記第1特別対象事象が発生したことに基づいてそれに対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させ、前記第2特別対象事象が発生したとしてもそれに対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させないことを特徴とする遊技機。
特徴βD1によれば、発生した記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させ、当該記録情報記憶手段に記憶されている当該記録情報を認識可能な状態とすることができる。これにより、発生した記録対象事象を後から確認可能とすることができる。
特別対象事象の発生が特定された場合には、その発生を認識可能とさせるための特別処理が実行される。このため、特別処理が実行されたことに基づいて、特別対象事象の発生時に当該特別対象事象の発生を把握可能とすることができる。これにより、遊技ホールの管理者が当該発生した特別対象事象に迅速に対処することを可能とすることができる。特別対象事象として存在している第1特別対象事象及び第2特別対象事象のうち第1特別対象事象に対応する記録情報のみを記録情報記憶手段に記憶させる構成である。このため、第1特別対象事象に対応する記録情報と第2特別対象事象に対応する記録情報との両方を記録情報記憶手段に記憶させる構成と比較して、記録情報記憶手段に記憶させる記録情報の数及び種類を低減することができるとともに、記録情報記憶手段の記憶容量を低減することができる。
遊技ホールの管理者は、第1特別対象事象が発生した場合、特別処理が実行されたことに基づいて当該第1特別対象事象の発生時に当該第1特別対象事象の発生を把握し、当該第1特別対象事象に対処することができるとともに、記録情報記憶手段に記憶されている当該第1特別対象事象に対応する記録情報に基づいて、当該第1特別対象事象の発生を後から確認することができる。また、第2特別対象事象が発生した場合、特別処理が実行されたことに基づいて当該第2特別対象事象の発生時に当該第2特別対象事象の発生を把握し、当該第2特別対象事象に対処することができる。
特徴βD2.前記記録対象事象には、前記第1特別対象事象以外にも、前記特別対象事象に該当しない非特別対象事象(第98〜第100の実施形態において記録対象であるとともに外部出力の対象でない「第1設定変更」等の事象)が存在しており、
前記特別処理実行手段は、前記非特別対象事象の発生が特定されたとしても前記特別処理を実行しないことを特徴とする特徴βD1に記載の遊技機。
特徴βD2によれば、非特別対象事象は記録対象事象であるため、非特別対象事象が発生した場合には当該非特別対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて非特別対象事象の発生を後から確認可能とすることができる。非特別対象事象が発生したとしても特別処理は実行されない。このため、非特別対象事象の発生が特定された場合にも特別処理を実行する構成と比較して、特別処理の実行頻度を抑えることができる。
特徴βD3.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記非特別対象事象には、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われるという事象(第98〜第100の実施形態において記録対象であるとともに外部出力の対象でない「第1設定変更」〜「第6設定変更」)が存在していることを特徴とする特徴βD2に記載の遊技機。
特徴βD3によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。非特別対象事象として設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が存在しているため、当該事象が発生した場合には当該事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて、当該事象の発生を後から確認可能とすることができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。また、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が発生しても当該事象の発生を認識可能とさせるための特別処理は実行されない。これにより、特別処理の実行頻度を低減することができる。
特徴βD4.前記特別処理実行手段は、前記特別対象事象の発生が特定された場合に、前記特別処理として、遊技機外部への情報の外部出力を行うことを特徴とする特徴βD1乃至βD3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βD4によれば、外部出力された情報に基づいて、遊技機の外部において特別対象事象の発生を確認可能とすることができる。遊技ホールの管理者は、遊技ホールにおいて遊技機が設置されている場所まで移動することを不要としながら、遊技ホールの管理コンピュータ等の外部装置において特別対象事象の発生を確認することができる。これにより、遊技ホールの管理者における特別対象事象の監視負担を軽減することができる。
特徴βD5.所定異常(不正な電波の検知、不正な磁気の検知、不正な振動の検知)の発生を検知する所定異常検知手段(主側CPU63におけるステップSQ201の処理を実行する機能)と、
当該所定異常検知手段にて前記所定異常の発生が検知されたことに基づいて、その後の遊技の進行を停止させる手段(主側CPU63にてステップSQ204の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1特別対象事象には、前記所定異常が存在していることを特徴とする特徴βD1乃至βD4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βD5によれば、第1特別対象事象として所定異常が存在しているため、所定異常の発生が特定された場合にその発生を認識可能とする特別処理が実行される。このため、特別処理が実行されたことに基づいて所定異常の発生時に当該所定異常の発生を把握して対処することを可能とすることができる。また、所定異常が発生した場合には、当該所定異常に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて所定異常の発生を後から確認可能とすることができる。さらにまた、所定異常検知手段にて所定異常の発生が検知された場合にはその後の遊技の進行が停止する。これにより、所定異常が発生した状態で遊技の進行が続けられてしまうことを防止することができる。
特徴βD6.付与契機(一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球)が発生したことに基づいて遊技価値(遊技球)を遊技者に付与する手段(払出側CPU92におけるステップSQ407〜ステップSQ416の処理を実行する機能)を備え、
前記第2特別対象事象には、前記遊技価値の付与に関する事象(第98〜第100の実施形態における「下皿満タン」、「球無状態」、「払出異常」、「第4通信異常」及び「賞球」のいずれか)が存在していることを特徴とする特徴βD1乃至βD5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βD6によれば、第2特別対象事象として遊技価値の付与に関する事象が存在しているため、当該事象の発生が特定された場合にその発生を認識可能とする特別処理が実行される。このため、特別処理が実行されたことに基づいて当該事象の発生時に当該事象の発生を把握して対処することができる。これにより、遊技価値の付与を好適に行うことができる。また、遊技価値の付与に関する事象が発生したとしても当該事象に対応する記録情報は記憶されない。このため、記録情報記憶手段に記憶される記録情報の数及び種類を低減することができる。
特徴βD7.前記記録実行手段は、前記記録対象事象が発生したことに基づいて当該記録対象事象に対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させた場合、その後に解除条件が成立するまで当該記録対象事象に対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させない手段(第100の実施形態における表示側CPU664のステップS415の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴βD1乃至βD6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βD7によれば、記録対象事象が発生して当該記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させた後、解除条件が成立するまでは、当該記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に複数重複して記憶されてしまうことを防止することができる。これにより、同一種類の記録情報を複数記憶するために記録情報記憶手段に既に記憶されていた他の記録情報がクリアされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。また、解除条件が成立した場合には、当該記録対象事象に対応する記録情報を再び記録情報記憶手段に記憶させることが可能な状態とすることができる。
特徴βD8.前記解除条件は、前記記録対象事象が発生してから所定期間(第100の実施形態ではログ格納エリア669にログデータが格納されてから5分間の期間)が経過した場合に成立することを特徴βD7に記載の遊技機。
特徴βD8によれば、記録対象事象が発生して当該記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させた後、当該記録対象事象が発生してから所定期間が経過した場合に解除条件が成立し、当該記録対象事象に対応する記録情報を再び記録情報記憶手段に記憶させることが可能な状態とすることができる。記録対象事象が発生してから所定期間が経過した場合に解除条件が成立する構成であるため、記録対象事象が発生した直後に(具体的には、所定期間が経過する前に)解除条件が成立して当該記録対象事象に対応する記録情報が短期間に重複して記憶されてしまうことを防止することができる。また、記録対象事象が発生してから解除条件が成立するまでの期間が長期間(具体的には、所定期間よりも長い期間)となり、当該記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶されない状態が長期間に亘って継続してしまうことを防止することができる。
特徴βD9.前記記録情報には、当該記録情報の記憶の契機となった前記記録対象事象の種類を示す情報(ログ種別情報)と、当該記録対象事象が発生したタイミングを示す情報(第98及び第100の実施形態ではグループ情報及び経過時間情報、第99の実施形態では日付情報及び時刻情報)と、が含まれていることを特徴とする特徴βD1乃至βD8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βD9によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて、発生した記録対象事象の種類及び当該記録対象事象が発生したタイミングを後から確認可能とすることができる。
特徴βD10.前記情報出力手段は、所定制限期間(主側CPU63にて設定確認用処理が実行されている期間)において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βD1乃至βD9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βD10によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を認識可能とするための出力が行われる期間を所定制限期間とすることにより、遊技ホールの管理者による当該記録情報の確認を可能としながら、遊技者による当該記録情報の確認を不可とすることが可能となる。
特徴βD11.前記所定制限期間は、動作電力の供給が開始された場合に発生することを特徴とする特徴βD10に記載の遊技機。
特徴βD11によれば、遊技ホールの管理者は、動作電力の供給を開始させた後に記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認することができる。遊技ホールの管理者は、遊技ホールに遊技者がいない状況において動作電力の供給を開始させることにより、遊技者に見られないようにして記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認することができる。
特徴βD12.前記情報出力手段は、前記所定制限期間において開始操作(表示用操作装置661の中央ボタン661aの操作)が行われたことに基づいて、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βD10又はβD11に記載の遊技機。
特徴βD12によれば、遊技ホールの管理者は、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認する必要がある場合には、所定制限期間において開始操作を行うことにより当該記録情報を確認することができる。また、当該記録情報の確認が不要である場合には、開始操作を行わないことにより、所定制限期間であっても当該記録情報の確認が行えない状態とすることができる。
特徴βD13.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)のうち使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定確認用処理)を実行する手段(主側CPU63におけるステップSQ112の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報出力手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βD1乃至βD12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βD13によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を認識可能とさせるための出力は、当該設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において行われる。このため、遊技ホールの管理者は、遊技者が遊技ホールに居ない時間帯に所定の設定関連処理が実行されるようにすることにより、使用対象となる設定値及び記録情報記憶手段に記憶されている記録情報が遊技者に把握されてしまうことを防止することができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。
特徴βD14.表示手段(図柄表示装置41)を備え、
前記情報出力手段は、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるための履歴表示(ログ対応情報の表示)を前記表示手段に行わせることを特徴とする特徴βD1乃至βD13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βD14によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を視覚により容易に確認可能とすることができる。
特徴βD15.前記記録情報には、当該記録情報の記憶の契機となった前記記録対象事象の種類を示す種類情報(ログ種別情報)と、当該記録対象事象が発生したタイミングを示すタイミング情報(第98及び第100の実施形態ではグループ情報及び経過時間情報、第99の実施形態では日付情報及び時刻情報)と、が含まれており、
前記履歴表示において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報に含まれている前記種類情報に対応する表示と前記タイミング情報に対応する表示との組合せが表示されることを特徴とする特徴βD14に記載の遊技機。
特徴βD15によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、発生した記録対象事象の種類及び当該記録対象事象が発生したタイミングを後から視覚により容易に確認可能とすることができる。
なお、特徴βD1〜βD15の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴βE群>
特徴βE1.記録対象事象(第98〜第100の実施形態において「1」〜「27」のいずれかのログ種別情報に対応する記録対象の事象)が発生したことに基づいて当該記録対象事象に対応する記録情報(第98〜第100の実施形態におけるログデータ)を記録情報記憶手段(ログ用メモリ667におけるログ用エリア668)に記憶させる記録実行手段(表示側CPU664におけるステップSQ806及びステップSQ809の処理を実行する機能、表示側CPU664におけるステップSR110、ステップSR113及びステップSR117の処理を実行する機能)と、
前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行う情報出力手段(音光側CPU353におけるステップSQ709〜ステップS714の処理を実行する機能、表示側CPU664におけるステップSR201〜ステップSR208の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記記録情報記憶手段は、前記記録情報を記憶可能な所定情報記憶領域(ログ格納エリア669)を複数備えており、
前記記録実行手段は、前記記録対象事象が発生した場合、当該記録対象事象に対応する前記記録情報を、複数の前記所定情報記憶領域のうち記憶対象となる前記所定情報記憶領域に記憶させることを特徴とする遊技機。
特徴βE1によれば、発生した記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させ、当該記録情報記憶手段に記憶されている当該記録情報を認識可能な状態とすることができる。これにより、発生した記録対象事象を後から確認可能とすることができる。
記録情報記憶手段が記録情報を記憶可能な所定情報記憶領域を複数備えており、記録対象情報が発生した場合には、当該発生した記録対象事象に対応する記録情報が複数の所定情報記憶領域のいずれかに記憶される。このため、記録情報記憶手段に複数の記録情報を記憶しておくことができる。これにより、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて、複数の記録対象事象の発生履歴を後から確認可能とすることができる。
特徴βE2.前記記録実行手段は、前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域に非上書き対象となる前記記録情報が記憶されている場合、当該所定情報記憶領域とは異なる前記所定情報記憶領域に、新たに発生した前記記録対象事象に対応する前記記録情報を記憶させることを特徴とする特徴βE1に記載の遊技機。
特徴βE2によれば、新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶する際に非上書き対象となる記録情報が上書きされて確認不可となってしまうことを防止することができる。
特徴βE3.前記記録実行手段は、
前記記録情報記憶手段において前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域を順次更新する書き込み先更新手段(ログポインタカウンタ672、第98の実施形態では表示側CPU664におけるステップSQ901〜ステップSQ904の処理を実行する機能、第99の実施形態では表示側CPU664におけるステップSR301〜ステップSR304の処理を実行する機能)と、
前記書き込み先更新手段により更新された後の前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域に記憶されている前記記録情報の種類に基づいて当該記憶対象となる前記所定情報記憶領域に新たに発生した前記記録対象事象に対応する前記記録情報を上書き可能であるか否かを判定する上書き判定処理を実行する上書き判定手段(第98の実施形態では表示側CPU664におけるステップSQ905の処理を実行する機能、第99の実施形態では表示側CPU664におけるステップSR305及びステップSR306の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記書き込み先更新手段は、前記上書き判定処理において前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域に新たに発生した前記記録対象事象に対応する前記記録情報を上書き可能ではないと判定された場合に、前記記憶対象となる前記所定情報記憶領域をさらに更新することを特徴とする特徴βE1又はβE2に記載の遊技機。
特徴βE3によれば、記録情報記憶手段において記憶対象となる所定情報記憶領域は順次更新される。このため、基本的に、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を古いものから順番に、新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報を記憶させる際の上書き対象とすることができる。これにより、記録情報記憶手段に記憶されて間もない記録情報が上書き対象となって確認できなくなってしまうことを防止することができる。
上書き判定処理において記憶対象となる所定情報記憶領域に新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報を上書き可能ではないと判定された場合には、記憶対象となる所定情報記憶領域がさらに更新される。このため、一部の種類の記録情報を他の記録情報よりも優先的に長く記憶保持することができる。
特徴βE4.前記上書き判定手段は、前記書き込み先更新手段により前記記憶対象が更新されることで新たに前記記憶対象となった前記所定情報記憶領域に非上書き対象となる前記記録情報が記憶されている場合、記録終了契機(第100の実施形態において設定変更に対応するログデータがログ用エリア668に格納されてから5日間が経過すること)が発生するまで当該所定情報記憶領域を前記上書き判定処理において上書き可能ではないと判定することを特徴とする特徴βE3に記載の遊技機。
特徴βE4によれば、非上書き対象となる記録情報を記録終了契機が発生するまで上書きの対象から除外することにより、記録終了契機が発生するまで当該非上書き対象となる記録情報を記憶保持することができる。このため、非上書き対象となる記録情報を他の記録情報よりも優先的に長く記憶保持して確認可能とすることができる。また、記録終了契機が発生した場合に、非上書き対象となる記録情報を上書き可能とすることができる。これにより、記録情報記憶手段に非上書き対象となる記録情報ばかりが記憶されている状態となることを防止することができるとともに、非上書き対象となる記録情報以外の記録情報を適切に確認可能とすることができる。
特徴βE5.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記非上書き対象となる前記記録情報は、前記記録対象事象として前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が発生したことに対応する前記記録情報であることを特徴とする特徴βE2又はβE4に記載の遊技機。
特徴βE5によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶する際に、設定手段による使用対象となる設定値の設定が発生したことに対応する記録情報が上書きされて確認不可となってしまうことを防止することができる。これにより、当該記録情報を非上書き対象となる記録情報ではない他の記録情報よりも優先的に長く記憶保持し、当該記録情報を長い期間に亘って確認可能とすることができる。よって、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。
特徴βE6.前記非上書き対象となる前記記録情報が記憶された前記所定情報記憶領域は、当該記録情報が記憶されてから動作電力の新たな供給が所定回数行われるまで、又は当該記録情報が記憶されてから所定日数が経過するまで前記記憶対象から除外されることを特徴とする特徴βE2、βE4又はβE5に記載の遊技機。
特徴βE6によれば、非上書き対象となる記録情報が所定情報記憶領域に記憶されてから動作電力の新たな供給が所定回数行われるまで、又は当該記録情報が記憶されてから所定日数が経過するまで、新たに発生した記録対象事象に対応する記録情報によって当該非上書き対象となる記録情報が上書きされてしまうことを防止し、当該非上書き対象となる記録情報を確認可能とすることができる。これにより、非上書き対象となる記録情報の確認頻度を低減することを可能とし、遊技ホールの管理者による非上書き対象となる記録情報の監視負担を軽減することができる。
特徴βE7.前記記録実行手段は、前記記録対象事象が発生したことに基づいて当該記録対象事象に対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させた場合、その後に解除条件が成立するまで当該記録対象事象に対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させない手段(第100の実施形態における表示側CPU664のステップS415の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴βE1乃至βE6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βE7によれば、記録対象事象が発生して当該記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させた後、解除条件が成立するまでは、当該記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に複数重複して記憶されてしまうことを防止することができる。これにより、同一種類の記録情報を複数記憶するために記録情報記憶手段に既に記憶されていた他の記録情報がクリアされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。また、解除条件が成立した場合には、当該記録対象事象に対応する記録情報を再び記録情報記憶手段に記憶させることが可能な状態とすることができる。
特徴βE8.前記解除条件は、前記記録対象事象が発生してから所定期間(第100の実施形態ではログ格納エリア669にログデータが格納されてから5分間の期間)が経過した場合に成立することを特徴βE7に記載の遊技機。
特徴βE8によれば、記録対象事象が発生して当該記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させた後、当該記録対象事象が発生してから所定期間が経過した場合に解除条件が成立し、当該記録対象事象に対応する記録情報を再び記録情報記憶手段に記憶させることが可能な状態とすることができる。記録対象事象が発生してから所定期間が経過した場合に解除条件が成立する構成であるため、記録対象事象が発生した直後に(具体的には、所定期間が経過する前に)解除条件が成立して当該記録対象事象に対応する記録情報が短期間に重複して記憶されてしまうことを防止することができる。また、記録対象事象が発生してから解除条件が成立するまでの期間が長期間(具体的には、所定期間よりも長い期間)となり、当該記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶されない状態が長期間に亘って継続してしまうことを防止することができる。
特徴βE9.前記記録情報には、当該記録情報の記憶の契機となった前記記録対象事象の種類を示す情報(ログ種別情報)と、当該記録対象事象が発生したタイミングを示す情報(第98及び第100の実施形態ではグループ情報及び経過時間情報、第99の実施形態では日付情報及び時刻情報)と、が含まれていることを特徴とする特徴βE1乃至βE8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βE9によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて、発生した記録対象事象の種類及び当該記録対象事象が発生したタイミングを後から確認可能とすることができる。
特徴βE10.前記情報出力手段は、所定制限期間(主側CPU63にて設定確認用処理が実行されている期間)において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βE1乃至βE9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βE10によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を認識可能とするための出力が行われる期間を所定制限期間とすることにより、遊技ホールの管理者による当該記録情報の確認を可能としながら、遊技者による当該記録情報の確認を不可とすることが可能となる。
特徴βE11.前記所定制限期間は、動作電力の供給が開始された場合に発生することを特徴とする特徴βE10に記載の遊技機。
特徴βE11によれば、遊技ホールの管理者は、動作電力の供給を開始させた後に記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認することができる。遊技ホールの管理者は、遊技ホールに遊技者がいない状況において動作電力の供給を開始させることにより、遊技者に見られないようにして記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認することができる。
特徴βE12.前記情報出力手段は、前記所定制限期間において開始操作(表示用操作装置661の中央ボタン661aの操作)が行われたことに基づいて、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βE10又はβE11に記載の遊技機。
特徴βE12によれば、遊技ホールの管理者は、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認する必要がある場合には、所定制限期間において開始操作を行うことにより当該記録情報を確認することができる。また、当該記録情報の確認が不要である場合には、開始操作を行わないことにより、所定制限期間であっても当該記録情報の確認が行えない状態とすることができる。
特徴βE13.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)のうち使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定確認用処理)を実行する手段(主側CPU63におけるステップSQ112の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報出力手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βE1乃至βE12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βE13によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を認識可能とさせるための出力は、当該設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において行われる。このため、遊技ホールの管理者は、遊技者が遊技ホールに居ない時間帯に所定の設定関連処理が実行されるようにすることにより、使用対象となる設定値及び記録情報記憶手段に記憶されている記録情報が遊技者に把握されてしまうことを防止することができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。
特徴βE14.表示手段(図柄表示装置41)を備え、
前記情報出力手段は、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるための履歴表示(ログ対応情報の表示)を前記表示手段に行わせることを特徴とする特徴βE1乃至βE13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βE14によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を視覚により容易に確認可能とすることができる。
特徴βE15.前記記録情報には、当該記録情報の記憶の契機となった前記記録対象事象の種類を示す種類情報(ログ種別情報)と、当該記録対象事象が発生したタイミングを示すタイミング情報(第98及び第100の実施形態ではグループ情報及び経過時間情報、第99の実施形態では日付情報及び時刻情報)と、が含まれており、
前記履歴表示において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報に含まれている前記種類情報に対応する表示と前記タイミング情報に対応する表示との組合せが表示されることを特徴とする特徴βE14に記載の遊技機。
特徴βE15によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、発生した記録対象事象の種類及び当該記録対象事象が発生したタイミングを後から視覚により容易に確認可能とすることができる。
特徴βE16.特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる「主側RAM異常」及び「第4通信異常」等の事象)の発生が特定された場合にその発生を認識可能とさせるための特別処理を実行する特別処理実行手段(主側CPU63におけるステップSQ123の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ202の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ303の処理を実行する機能、払出側CPU92におけるステップSQ406〜ステップSQ410、ステップSQ414及びステップSQ416の処理を実行する機能)を備え、
前記記録対象事象には、前記特別対象事象である第1記録対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる事象であるとともに記録対象の事象である「主側RAM異常」等の事象)と、前記特別対象事象ではない第2記録対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われない事象であるとともに記録対象の事象である「主側RAM異常」等の事象)と、が存在していることを特徴とする特徴βE1乃至βE15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βE16によれば、第1記録対象事象の発生が特定された場合には、その発生を認識可能とさせる特別処理が実行されるとともに、当該発生した第1記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。特別処理が実行されることにより、第1記録対象事象の発生時に遊技ホールの管理者が当該第1記録対象事象の発生を把握して迅速に対処することを可能とすることができる。また、記録情報記憶手段に記録情報が記憶されることにより、当該記録情報に基づいて第1記録対象事象の発生を後から確認可能とすることができる。
第2記録対象事象が発生した場合には、その発生時に特別処理が実行されることなく、当該発生した第2記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。記録情報記憶手段に記録情報が記憶されることにより、当該記録情報に基づいて第2記録対象事象の発生を後から確認可能とすることができる。記録対象事象として、特別処理が実行されない第2記録対象事象が存在していることにより、全ての記録対象事象の発生時に特別処理が実行される構成と比較して、特別処理の実行頻度を低減することができる。
特徴βE17.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記第2記録対象事象には、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われるという事象(第98〜第100の実施形態において記録対象であるとともに外部出力の対象でない「第1設定変更」〜「第6設定変更」)が存在していることを特徴とする特徴βE16に記載の遊技機。
特徴βE17によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。第2記録対象事象として設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が存在しているため、当該事象が発生したことに基づいて当該事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、当該事象の発生を後から確認可能とすることができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。一方、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象の発生が特定されても特別処理は実行されない。これにより、特別処理の実行頻度を低減することができる。
なお、特徴βE1〜βE17の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴βF群>
特徴βF1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値(「設定1」〜「設定6」)の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
記録対象事象(第98〜第100の実施形態において「1」〜「27」のいずれかのログ種別情報に対応する記録対象の事象)が発生したことに基づいて当該記録対象事象に対応する記録情報(第98〜第100の実施形態におけるログデータ)を記録情報記憶手段(ログ用メモリ667におけるログ用エリア668)に記憶させる記録実行手段(表示側CPU664におけるステップSQ806及びステップSQ809の処理を実行する機能、表示側CPU664におけるステップSR110、ステップSR113及びステップSR117の処理を実行する機能)と、
前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行う情報出力手段(音光側CPU353におけるステップSQ709〜ステップS714の処理を実行する機能、表示側CPU664におけるステップSR201〜ステップSR208の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記記録対象事象には、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われるという事象(第98〜第100の実施形態における「第1設定処理」〜「第6設定処理」)が存在していることを特徴とする遊技機。
特徴βF1によれば、発生した記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させ、当該記録情報記憶手段に記憶されている当該記録情報を認識可能な状態とすることができる。これにより、発生した記録対象事象を後から確認可能とすることができる。
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。記録対象事象には、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が存在している。このため、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象の発生を後から確認可能とすることができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。
特徴βF2.前記記録実行手段は、前記記録対象事象として、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、それに対応させて前記記録情報記憶手段に記憶させる前記記録情報にその新たに設定された前記使用対象となる設定値を示す設定値情報が含まれるようにする設定値記録実行手段(主側CPU63におけるステップSR111〜ステップSR113の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴βF1に記載の遊技機。
特徴βF2によれば、記録情報記憶手段に記憶される設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報には、新たに設定された使用対象となる設定値を示す設定値情報が含まれている。このため、当該設定値情報に基づいて、使用対象の設定値として設定値の種類を後から確認可能とすることができる。これにより、設定値を詳細に管理することができる。
特徴βF3.前記設定値記録実行手段は、前記設定手段により設定された前記使用対象となる設定値が対象設定値(「設定4」〜「設定6」のいずれか)である場合に前記記録情報に前記設定値情報が含まれるようにし、前記設定手段により設定された前記使用対象となる設定値が前記対象設定値ではない場合には前記記録情報に前記設定値情報が含まれないようにすることを特徴とする特徴βF2に記載の遊技機。
特徴βF3によれば、記録情報記憶手段に設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報が記憶されており、当該記録情報に設定値情報が含まれている場合には、設定手段により設定された使用対象となる設定値が対象設定値であったこと、及び設定された使用対象となる設定値の種類を後から確認することができる。このため、設定値を対象設定値に変更する不正が行われた場合に、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて当該不正を発見可能とすることができる。
また、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報が記憶されており、当該記録情報に設定値情報が含まれていない場合には、設定手段により設定された使用対象となる設定値が対象設定値でなかったことだけを後から確認可能とし、設定された使用対象となる設定値の種類を後から確認不可とすることができる。このため、誤って遊技者が記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認可能な状況が発生してしまった場合にも、設定値が対象設定値でないことを遊技者に気付かれてしまう可能性を低減することができる。
特徴βF4.前記対象設定値は所定の設定値(「設定4」)以上の有利度となる設定値であることを特徴とする特徴βF3に記載の遊技機。
特徴βF4によれば、記録情報記憶手段に設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報が記憶されており、当該記録情報に設定値情報が含まれている場合には、設定手段により設定された使用対象となる設定値が所定の設定値以上の有利度となる設定値であったこと、及び設定された使用対象となる設定値の種類を後から確認することができる。このため、使用対象となる設定値を所定の設定値以上の有利度となる設定値に変更する不正が行われた場合には、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて当該不正を発見可能とすることができる。
また、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象に対応する記録情報が記憶されており、当該記録情報に設定値情報が含まれていない場合には、設定手段により設定された使用対象となる設定値が所定の設定値以上の有利度となる設定値に設定されなかったことだけを後から確認可能とし、設定された使用対象となる設定値の種類を後から確認不可とすることができる。このため、誤って遊技者が記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認可能な状況が発生してしまった場合にも、使用対象となる設定値が所定の設定値以上の有利度となる設定値でないことを遊技者に気付かれて遊技者を落胆させてしまう可能性を低減することができる。
特徴βF5.演出用の表示を行うことが可能な表示手段(図柄表示装置41)を備え、
前記情報出力手段は、所定制限期間(主側CPU63にて設定確認用処理が実行されている期間)において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるための履歴表示(ログ対応情報の表示)を前記表示手段に行わせるものであることを特徴とする特徴βF1乃至βF4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βF5によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を視覚により容易に確認可能とすることができる。履歴表示は、演出用の表示を行うことが可能な表示手段において行われる。このため、履歴表示を行うために演出用の表示を行うための表示手段とは別の表示手段が設けられている構成と比較して、履歴表示を行うための構成を簡素化することができる。
特徴βF6.前記記録実行手段は、前記記録対象事象が発生したことに基づいて当該記録対象事象に対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させた場合、その後に解除条件が成立するまで当該記録対象事象に対応する前記記録情報を前記記録情報記憶手段に記憶させない手段(第100の実施形態における表示側CPU664のステップS415の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴βF1乃至βF5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βF6によれば、記録対象事象が発生して当該記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させた後、解除条件が成立するまでは、当該記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に複数重複して記憶されてしまうことを防止することができる。これにより、同一種類の記録情報を複数記憶するために記録情報記憶手段に既に記憶されていた他の記録情報がクリアされて確認できなくなってしまうことを防止することができる。また、解除条件が成立した場合には、当該記録対象事象に対応する記録情報を再び記録情報記憶手段に記憶させることが可能な状態とすることができる。
特徴βF7.前記解除条件は、前記記録対象事象が発生してから所定期間(第100の実施形態ではログ格納エリア669にログデータが格納されてから5分間の期間)が経過した場合に成立することを特徴βF6に記載の遊技機。
特徴βF7によれば、記録対象事象が発生して当該記録対象事象に対応する記録情報を記録情報記憶手段に記憶させた後、当該記録対象事象が発生してから所定期間が経過した場合に解除条件が成立し、当該記録対象事象に対応する記録情報を再び記録情報記憶手段に記憶させることが可能な状態とすることができる。記録対象事象が発生してから所定期間が経過した場合に解除条件が成立する構成であるため、記録対象事象が発生した直後に(具体的には、所定期間が経過する前に)解除条件が成立して当該記録対象事象に対応する記録情報が短期間に重複して記憶されてしまうことを防止することができる。また、記録対象事象が発生してから解除条件が成立するまでの期間が長期間(具体的には、所定期間よりも長い期間)となり、当該記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶されない状態が長期間に亘って継続してしまうことを防止することができる。
特徴βF8.前記記録情報には、当該記録情報の記憶の契機となった前記記録対象事象の種類を示す情報(ログ種別情報)と、当該記録対象事象が発生したタイミングを示す情報(第98及び第100の実施形態ではグループ情報及び経過時間情報、第99の実施形態では日付情報及び時刻情報)と、が含まれていることを特徴とする特徴βF1乃至βF7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βF8によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報に基づいて、発生した記録対象事象の種類及び当該記録対象事象が発生したタイミングを後から確認可能とすることができる。
特徴βF9.前記情報出力手段は、所定制限期間(主側CPU63にて設定確認用処理が実行されている期間)において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βF1乃至βF8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βF9によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を認識可能とするための出力が行われる期間を所定制限期間とすることにより、遊技ホールの管理者による当該記録情報の確認を可能としながら、遊技者による当該記録情報の確認を不可とすることが可能となる。
特徴βF10.前記所定制限期間は、動作電力の供給が開始された場合に発生することを特徴とする特徴βF9に記載の遊技機。
特徴βF10によれば、遊技ホールの管理者は、動作電力の供給を開始させた後に記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認することができる。遊技ホールの管理者は、遊技ホールに遊技者がいない状況において動作電力の供給を開始させることにより、遊技者に見られないようにして記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認することができる。
特徴βF11.前記情報出力手段は、前記所定制限期間において開始操作(表示用操作装置661の中央ボタン661aの操作)が行われたことに基づいて、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βF9又はβF10に記載の遊技機。
特徴βF11によれば、遊技ホールの管理者は、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を確認する必要がある場合には、所定制限期間において開始操作を行うことにより当該記録情報を確認することができる。また、当該記録情報の確認が不要である場合には、開始操作を行わないことにより、所定制限期間であっても当該記録情報の確認が行えない状態とすることができる。
特徴βF12.遊技者の有利度に対応する複数段階の前記設定値(「設定1」〜「設定6」)のうち使用対象として設定されている前記設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定確認用処理)を実行する手段(主側CPU63におけるステップSQ112の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報出力手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるために情報出力を行うことを特徴とする特徴βF1乃至βF11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βF12によれば、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を認識可能とさせるための出力は、当該設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において行われる。このため、遊技ホールの管理者は、遊技者が遊技ホールに居ない時間帯に所定の設定関連処理が実行されるようにすることにより、使用対象となる設定値及び記録情報記憶手段に記憶されている記録情報が遊技者に把握されてしまうことを防止することができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。
特徴βF13.表示手段(図柄表示装置41)を備え、
前記情報出力手段は、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報を認識可能とさせるための履歴表示(ログ対応情報の表示)を前記表示手段に行わせることを特徴とする特徴βF1乃至βF12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βF13によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、記録情報記憶手段に記憶されている記録情報を視覚により容易に確認可能とすることができる。
特徴βF14.前記記録情報には、当該記録情報の記憶の契機となった前記記録対象事象の種類を示す種類情報(ログ種別情報)と、当該記録対象事象が発生したタイミングを示すタイミング情報(第98及び第100の実施形態ではグループ情報及び経過時間情報、第99の実施形態では日付情報及び時刻情報)と、が含まれており、
前記履歴表示において、前記記録情報記憶手段に記憶されている前記記録情報に含まれている前記種類情報に対応する表示と前記タイミング情報に対応する表示との組合せが表示されることを特徴とする特徴βF13に記載の遊技機。
特徴βF14によれば、表示手段にて行われる履歴表示に基づいて、発生した記録対象事象の種類及び当該記録対象事象が発生したタイミングを後から視覚により容易に確認可能とすることができる。
特徴βF15.特別対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる「主側RAM異常」及び「第4通信異常」等の事象)の発生が特定された場合にその発生を認識可能とさせるための特別処理を実行する特別処理実行手段(主側CPU63におけるステップSQ123の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ202の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSQ303の処理を実行する機能、払出側CPU92におけるステップSQ406〜ステップSQ410、ステップSQ414及びステップSQ416の処理を実行する機能)を備え、
前記記録対象事象には、前記特別対象事象である第1記録対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われる事象であるとともに記録対象の事象である「主側RAM異常」等の事象)と、前記特別対象事象ではない第2記録対象事象(第98〜第100の実施形態において外部出力が行われない事象であるとともに記録対象の事象である「主側RAM異常」等の事象)と、が存在していることを特徴とする特徴βF1乃至βF14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴βF15によれば、第1記録対象事象の発生が特定された場合には、その発生を認識可能とさせる特別処理が実行されるとともに、当該発生した第1記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。特別処理が実行されることにより、第1記録対象事象の発生時に遊技ホールの管理者が当該第1記録対象事象の発生を把握して迅速に対処することを可能とすることができる。また、記録情報記憶手段に記録情報が記憶されることにより、当該記録情報に基づいて第1記録対象事象の発生を後から確認可能とすることができる。
第2記録対象事象が発生した場合には、その発生時に特別処理が実行されることなく、当該発生した第2記録対象事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。記録情報記憶手段に記録情報が記憶されることにより、当該記録情報に基づいて第2記録対象事象の発生を後から確認可能とすることができる。記録対象事象として、特別処理が実行されない第2記録対象事象が存在していることにより、全ての記録対象事象の発生時に特別処理が実行される構成と比較して、特別処理の実行頻度を低減することができる。
特徴βF16.前記第2記録対象事象には、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われるという事象(第98〜第100の実施形態において記録対象であるとともに外部出力の対象でない「第1設定変更」〜「第6設定変更」)が存在していることを特徴とする特徴βF15に記載の遊技機。
特徴βF16によれば、第2記録対象事象として設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象が存在しているため、当該事象が発生したことに基づいて当該事象に対応する記録情報が記録情報記憶手段に記憶される。このため、当該事象の発生を後から確認可能とすることができる。これにより、遊技者による関心の高い設定値の管理を好適に行うことができる。一方、設定手段による使用対象となる設定値の設定が行われるという事象の発生が特定されても特別処理は実行されない。これにより、特別処理の実行頻度を低減することができる。
なお、特徴βF1〜βF16の構成に対して、特徴A1、特徴B1、特徴C1、特徴D1、特徴E1、特徴F1、特徴G1、特徴H1、特徴I1、特徴J1、特徴K1、特徴L1、特徴M1、特徴N1、特徴O1、特徴P1、特徴Q1、特徴R1、特徴S1、特徴T1、特徴U1、特徴V1、特徴W1、特徴X1、特徴Y1、特徴Z1、特徴a1、特徴b1、特徴c1、特徴d1、特徴e1、特徴f1、特徴g1、特徴h1、特徴i1、特徴j1、特徴k1、特徴l1、特徴m1、特徴n1、特徴o1、特徴p1、特徴q1、特徴r1、特徴s1、特徴t1、特徴u1、特徴v1、特徴w1、特徴x1、特徴y1、特徴z1、特徴αA1、特徴αB1、特徴αC1、特徴αD1、特徴αE1、特徴αF1〜αF9、特徴αG1〜αG10、特徴αH1〜αH11、特徴αI1〜αI8、特徴αJ1〜αJ14、特徴αK1〜αK8、特徴αL1〜αL11、特徴αM1〜αM8、特徴αN1〜αN6、特徴αO1〜αO7、特徴αP1〜αP7、特徴αQ1〜αQ9、特徴αR1〜αR8、特徴αS1〜αS3、特徴αT1〜αT4、特徴αU1〜αU10、特徴αV1〜αV5、特徴αW1〜αW9、特徴αX1〜αX4、特徴αY1〜αY11、特徴αZ1〜αZ4、特徴αa1〜αa3、特徴αb1〜αb9、特徴αc1〜αc7、特徴αd1〜αd9、特徴αe1〜αe13、特徴αf1〜αf13、特徴αg1〜αg8、特徴αh1〜αh11、特徴αi1〜αi15、特徴αj1〜αj12、特徴αk1〜αk11、特徴αl1〜αl18、特徴αm1〜αm11、特徴αn1〜αn9、特徴αo1〜αo6、特徴αp1〜αp3、特徴αq1〜αq9、特徴αr1〜αr9、特徴αs1〜αs8、特徴αt1〜αt8、特徴αu1〜αu8、特徴αv1〜αv10、特徴αw1〜αw5、特徴αx1〜αx7、特徴αy1〜αy6、特徴αz1〜αz6、特徴βA1〜βA4、特徴βB1〜βB5、特徴βC1〜βC29、特徴βD1〜βD15、特徴βE1〜βE17、特徴βF1〜βF16のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴βC群、上記特徴βD群、上記特徴βE群及び上記特徴βF群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、記録情報の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。