JP2020186448A - 高炉改修における炉底冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高炉改修における残銑塊の冷却作業の時間を短縮する。【解決手段】高炉改修にあたり炉内の残銑塊Riを冷却するために、炉底マンテル4Aの外周の鉄皮5の一部を除去して開口部APを形成した後、その開口部APを通じて残銑塊Riの下方の耐火物6Bに複数の孔CHを穿孔する。続いて、各孔CH内に冷却管CPを挿入した後、各冷却管CPから各孔CH内に冷却水を流すことで残銑塊Riをその下部側から冷却する。これにより、残銑塊Riの冷却効率を向上させることができる。また、残銑塊Riに直接散水しないので炉内での水蒸気の発生を抑制できる。したがって、残銑塊Riの冷却作業の時間を短縮することができる。【選択図】図11

Description

本発明は、高炉改修における炉底冷却方法に関し、例えば、高炉内の残銑塊の解体に先立って残銑塊を冷却する方法に関するものである。
製鉄所の高炉においては、長期操業に伴い内張耐火物や炉体冷却設備等が劣化または破損するため、十数年に1度、計画的に高炉の操業を停止して、高炉の補修工事(高炉改修)が実施されている。
この高炉改修については、例えば、特許文献1に記載があり、高炉改修に際して炉体内に注水して炉内を冷却した後に炉体を解体する工法が開示されている。また、例えば、特許文献2には、鉄皮の一面に開口を設けて内部の残銑を発破解体することが開示されている。また、例えば、特許文献3には、高炉改修に際して高炉底部下の基礎部にワイヤーソーを通すための貫通孔を設けることが開示されている。また、例えば、特許文献4には、高炉の炉底と基礎部との間に、高炉操業時に炉底から基礎部に熱が伝わるのを遮蔽する伝熱遮蔽手段として空隙や冷却管を設置する構成が開示されている。
特開昭52−23508号公報 特公平08−26373号公報 特開2002−339007号公報 特開2009−120945号公報
ところで、近代の製鉄所は、高炉、製鋼、圧延および表面処理等のメインラインと、メインラインを取り巻く多くのインフラが一貫して最適化されるように構成されており、製品、半製品のみならずエネルギーや物流のバランスも各ラインが一定の生産をすることを前提にして設計されている。このため、十数年に1度、計画的に実施されるとは言え、各製鉄所に1〜3基しかなく、しかも最も上流の高炉が長期にわたって休止することは大きなデメリットとなる。したがって、製鉄所においては、高炉改修の工事期間を短縮することが重要である。
そこで、高炉改修に際して炉内の残銑塊を早期に、安全に解体するためには、残銑塊の冷却が不可欠であるが、上記いずれの特許文献1〜4においても、残銑塊の冷却について充分な考慮がなされておらず、残銑塊の冷却作業に時間がかかる、という課題がある。すなわち、特許文献1にも記載のように、一般的には高炉上部から注水して残銑塊を冷却しているが、残銑塊の内部まで冷却するには時間がかかる。その上、炉内に大量の水蒸気が発生して長時間にわたって見通しがきかない状態になる場合もある。特に、鋳床、炉底の開口を1箇所とする場合、残銑塊が外気に触れる部分が少なく、自然冷却し難い。また、残銑塊の表面温度は下がっても内部の温度が高い場合があり、後の残銑塊の解体のための残銑塊の削孔時にビット先端から供給する水が蒸発して見通しがきかない状態になり、確認作業に手間がかかる等、作業が停滞する場合もある。なお、特許文献4に記載の高炉の設備として設けられている冷却管は、上記したように熱が炉底から基礎部に伝わるのを遮蔽することを目的とし、炉底部の耐火物煉瓦の下側に設けられているので、残銑塊を急速に冷却するには不向きである。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、高炉改修に際して残銑塊の冷却作業の時間を短縮することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の高炉改修における炉底冷却方法は、耐火物層および当該耐火物層上に堆積した残銑塊とからなる高炉の炉底部の外周側面から削孔を開始し、該開始位置から反対側の外周側面に向かって複数の有底孔を穿孔する工程と、前記複数の有底孔の各々に冷却管を挿入する工程と、前記複数の有底孔の各々に前記冷却管を通じて冷却水を注入し、前記高炉内の前記残銑塊を冷却する工程と、を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記残銑塊に前記有底孔を穿孔することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記耐火物層に前記有底孔を穿孔することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、上記請求項3記載の発明において、前記複数の有底孔は、前記炉底部の外周側面を正面に見て、前記残銑塊の底部に沿って配置されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記高炉の炉底部の外周側面に設けられた鉄皮の一部に開口範囲を決定する工程と、前記有底孔の穿孔前に前記開口範囲内の前記鉄皮を除去する工程と、を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記高炉の炉底部の外周側面に設けられた鉄皮を介して前記有底孔を穿孔することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、上記請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の有底孔は、平面視で前記有底孔の穿孔方向に向かって広がるように放射状に配置されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、上記請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の有底孔は、断面視で前記有底孔の穿孔方向に向かって下がるように斜めに形成されていることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、上記請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、前記冷却管の直径は、前記有底孔の直径より小さく、前記冷却管の先端面は閉止されており、前記冷却管の外周側面には、前記冷却管内に注入された冷却水を外部に噴射するための複数の噴射口が前記冷却管の延在方向に沿って形成されており、前記冷却管は、前記複数の噴射口が、前記残銑塊に対向するように前記有底孔に挿入されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、炉内の残銑塊を複数の有底孔を通じて冷却することが可能になる。
請求項2記載の発明によれば、残銑塊の冷却効率を向上させることが可能になる。
請求項3記載の発明によれば、複数の有底孔の穿孔時間を短縮することができる。また、残銑塊に対して直接散水しないことで、炉内での水蒸気の発生を抑制することができる。したがって、残銑塊の冷却作業時間を短縮することが可能になる。
請求項4記載の発明によれば、各有底孔と残銑塊との距離が近くなるので、複数の有底孔内に冷却水を流した時に、残銑塊の冷却効率を向上させることが可能になる。
請求項5記載の発明によれば、有底孔の穿孔時に、有底孔の穿孔位置に鉄皮が無いので有底孔を容易に穿孔することが可能になる。
請求項6記載の発明によれば、冷却前の高炉の炉底側面の鉄皮に開口部を形成することなく作業を進めることができるので、作業の安全性を向上させることが可能になる。
請求項7記載の発明によれば、残銑塊の底面の広い範囲にわたり平面視で重なるように複数の有底孔を配置することができるので、複数の有底孔内に冷却水を流した時に、残銑塊の冷却効率を向上させることが可能になる。また、高炉の外周側面の鉄皮に開口を設ける場合には、その開口範囲を小さくすることができるので、高炉を再利用する上で有利にすることが可能になる。
請求項8記載の発明によれば、複数の有底孔内に冷却水を流した時に、冷却水が各有底孔内に溜まるようになるので、残銑塊の冷却効率を向上させることが可能になる。
請求項9記載の発明によれば、冷却管により有底孔内に冷却水を良好に循環させることができるので、炉内の残銑塊を下部側から冷却することができ、残銑塊の冷却効率を向上させることが可能になる。
本発明の一実施の形態に係る高炉改修における炉底冷却方法が適用される高炉の一例の概略縦断面図である。 高炉の鉄皮に開口部を形成する工程における炉底マンテルの拡大縦断面図である。 図2の工程後の耐火物穿孔工程における炉底マンテルの拡大縦断面図である。 耐火物穿孔工程後の炉底マンテルの拡大縦断面図である。 図4のI−I線の縦断面図である。 図4の冷却用孔の平面配置を模式的に示した炉底マンテルの平面図である。 図3〜図6の工程後の冷却管挿入工程の炉底マンテルの拡大縦断面図である。 (a)は図7の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、(b)は残銑塊冷却用の孔内に挿入する冷却管の要部拡大斜視図 (a)は図8(a)の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、(b)は図9(a)のII−II線の縦断面図である。 (a)は図7〜図9の工程後の残銑塊冷却工程の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、(b)は残銑塊冷却工程の冷却管の要部拡大斜視図である。 (a)は図10(a)の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、(b)は図11(a)のIII−III線の縦断面図である。 (a)は冷却管の変形例の要部斜視図、(b)は図12(a)の冷却管を用いた場合の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、(c)は図12(b)のIV−IV線の縦断面図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本実施の形態に係る高炉改修における炉底冷却方法が適用される高炉の一例の概略縦断面図である。
高炉1は、基礎部2と、基礎部2上に設けられた敷ビーム3と、敷ビーム3上に設けられた炉体4とを有している。高炉1の周囲には、炉体櫓(図示せず)が設けられており、その炉体櫓によって高炉1の全体が支持されている。なお、特に限定されるものではないが、高炉1の高さは、例えば、43m程度、直径は、例えば、17m程度である。
基礎部2は、例えば、コンクリートで形成されている。この基礎部2上の敷ビーム3は、基礎部2の上面内に並べて配置された複数のH形鋼(図示せず)と、複数のH形鋼の隣接間に配置された冷却管(図示せず)とを有している。この敷ビーム3は、冷却管に流れる冷却水によって敷ビーム3の上方側を冷却する伝熱機能を有する一方、炉体4の熱を基礎部2に伝えないようにする断熱機能を有している。なお、敷ビーム3は、炉体4の底部と接合されている。
炉体4は、竪型円筒形状の構造体であり、下方から順に、炉底マンテル(炉底部)4Aと上部マンテル4Bとを有している。上部マンテル4Bは、下から順に、上広がりの朝顔部4B1と、直胴の炉腹部4B2と、下広がりの炉胸部4B3と、直胴の炉口部4B4と、炉口を閉じる炉頂部4B5とを有している。なお、炉頂部4B5には、例えば、鉄鉱石、コークスおよび石灰石を炉内に供給する供給部MPと、炉内のガスを排気する排気管EPとが設置されている。
このような炉体4の外周側面は、例えば、鋼鉄製の鉄皮5で覆われている。この鉄皮5の内周には、シャモット煉瓦または炭化ケイ素質煉瓦等のような耐火物6Aが内張されている。さらに、鉄皮5と耐火物6Aとの間には、ステーブと称する冷却用の複数の水冷金物(図示せず)が埋設されている。
また、炉体4の炉内底部(炉底マンテル4A内)であって敷ビーム3上には、カーボン煉瓦等のような耐火物(耐火物層)6Bが設けられている。この炉内底部の耐火物6B上には、残銑塊Riが堆積されている。ここでの残銑塊Riは、炉内に残留した溶銑が冷却されることで凝固した銑鉄や銑鉄とコークス等の混じった混銑などからなる塊の層の他、その上に形成された不純物を含む銑の塊の層も含めて示している。また、この残銑塊Ri上には、コークス等のような柔らかい内容物Cが堆積されている。なお、炉内底部の断面形状は、例えば、お椀型(断面凹状)に形成されている。このため、残銑塊Riの底部も下に凸の略円弧状に形成されている。
次に、図1に示した高炉1の改修方法の一例について図2〜図11を参照して説明する。図2は高炉の鉄皮に開口部を形成する工程における炉底マンテルの拡大縦断面図である。
まず、図2に示すように、炉底マンテル4Aの側面に設けられた鉄皮5の一部に開口範囲を決定した後、その開口範囲の鉄皮5を除去して開口部APを形成する。開口範囲に設けた開口部APからは耐火物6Bが露出されている。なお、鉄皮5は、上記水冷金物(ステーブ)が接合されている等、複雑な構成を有することから、なるべく再利用することが望まれているので、開口範囲(開口部AP)は可能な限り小さくすることが好ましい。
次いで、図3は図2の工程後の耐火物穿孔工程における炉底マンテルの拡大縦断面図である。この工程では、穿孔機DMによって開口範囲の開口部APを通じて耐火物6Bに残銑塊冷却用の複数の孔を削孔する。すなわち、削孔の開始位置から反対(真裏)側の外周側面に向かって複数の孔を削孔する。図4は耐火物穿孔工程後の炉底マンテルの拡大縦断面図、図5は図4のI−I線の縦断面図、図6は図4の冷却用孔の平面配置を模式的に示した炉底マンテルの平面図である。なお、図6では図面を見易くするため鉄皮5にハッチングを付した。
図4および図6に示すように、耐火物6Bに削孔された複数の孔CHは有底孔とされている。すなわち、孔CHは、開口部APから残銑塊Riの下方を通過し、開口部APの反対(真裏)側の外周側面に向かって線状に延びているが、反対側の外周側面の鉄皮5まで達しない耐火物6Bの位置で終端している。特に限定されるものではないが、孔CHの直径は、例えば、65〜100mm程度である。
孔CHを反対側の外周側面まで貫通させず有底孔としたことにより、反対側の外周の鉄皮5の一部を除去して開口部を形成する作業を削減できるので、鉄皮5の開口のための労力を低減でき、また、鉄皮5の開口のための作業時間を短縮することができる。また、鉄皮5の開口箇所が1箇所で済むので、高炉1を再利用する上で有利である。
また、孔CHを残銑塊Ri自体に穿孔せず耐火物6Bに穿孔したことにより、残銑塊Riに孔CHを穿孔する場合に比べて、孔CHの穿孔作業の労力を低減でき、また、孔CHの穿孔作業の時間を短縮することができる。また、孔CHの穿孔位置に鉄皮5が無いので孔CHを容易に穿孔することができる。
また、図4に示すように、複数の孔CHは、断面視で開口部APから先端に向かって下がるように斜めに形成されている。これにより、後述するように複数の孔CH内に冷却水を流した時に、冷却水が各孔CH内に溜まるようになるので、残銑塊Riの冷却効率を向上させることができる。
また、図5に示すように、複数の孔CHは、開口部APを正面に見て、残銑塊Riの底部に沿って配置されている。すなわち、複数の孔CHが、残銑塊Riの底部を取り囲むように配置されており、可能な限り残銑塊Riに近い位置に形成されている。これにより、各孔CHと残銑塊Riとの距離を近くすることができるので、後述するように複数の孔CH内に冷却水を流した時に、残銑塊Riの冷却効率を向上させることができる。なお、高炉1の改修時には残銑塊Riの下層の耐火物6Bの破損によって炉底の形状および残銑塊Riの位置が設計時とは異なる場合があるが、耐火物6の層内には、高炉1の稼働時の温度状態を管理するために、平面方向および高さ方向に複数個の温度計が設置されているので、その計測結果から炉底の形状および残銑塊Riの位置を推定することができる。このため、上記のように残銑塊Riの底部に沿って孔CHを形成することができる。
また、図6に示すように、複数の孔CHは、平面視で開口部APから反対側の側面に向かって広がるように放射状に配置されている。これにより、小さな開口部APからでも残銑塊Riの底面の広い範囲にわたり平面視で重なるように複数の孔CHを配置することができる。したがって、後述するように複数の孔CH内に冷却水を流した時に、残銑塊Riの冷却効率を向上させることができる。また、開口部APを小さくできるので、開口のための労力を低減でき、また、開口のための作業時間を短縮することができる。また、開口部APを小さくできるので、高炉1を再利用する上で有利である。
次いで、図7は図3〜図6の工程後の冷却管挿入工程の炉底マンテルの拡大縦断面図、図8(a)は図7の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、図8(b)は残銑塊冷却用の孔内に挿入する冷却管の要部拡大斜視図、図9(a)は図8(a)の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、図9(b)は図9(a)のII−II線の縦断面図である。
ここでは、図7に示すように、複数の孔CHの各々に冷却管CPを挿入する。冷却管CPは、図8および図9に示すように、冷却水を流すための円筒管状の配管である。図8(b)および図9に示すように、冷却管CPの外周側面には、冷却管CP内に注入された冷却水を外部に噴射するための複数の噴射口Hiが冷却管CPの延在方向に沿って所定の間隔毎に穿孔されている。冷却管CPの直径は、孔CHの直径より小さく、特に限定されるものではないが、例えば、50A程度である。
図9に示すように、冷却管CPは、複数の噴射口Hiを残銑塊Riに向けた状態で、冷却管CPの外周と孔CHの内周との間(主に冷却管CPの上方側)に隙間が形成されるように孔CH内に挿入されている。なお、この例では、図8(b)および図9(a)に示すように、冷却管CPの先端は閉止されている。
次いで、図10(a)は図7〜図9の工程後の残銑塊冷却工程の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、図10(b)は残銑塊冷却工程の冷却管の要部拡大斜視図、図11(a)は図10(a)の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、図11(b)は図11(a)のIII−III線の縦断面図である。なお、図10および図11の矢印は冷却水の流れる方向を示している。
ここでは、図10および図11に示すように、各孔CH内に挿入された各冷却管CP内に、圧力をかけた状態の冷却水W(図11参照)を注水し、各冷却管CPの噴射口Hiから残銑塊Ri側に向かって冷却水Wを噴射する。この際、孔CH内に冷却管CPを配置することにより孔CH内に冷却水Wを良好に循環させることができるので、残銑塊Riを下部側から効率良く冷却することができる。また、残銑塊Riに対して冷却水Wを直接散水しないので、炉内での水蒸気の発生を抑制することができる。
ここで、上記のように残銑塊Riの下部側から冷却するのと同時に、高炉1(図1参照)の上方からも炉内に冷却水を注水することで、残銑塊Riの上部からも冷却しても良い。これにより、残銑塊Riの冷却効率をさらに向上させることができるので、残銑塊Riの冷却作業の時間をさらに短縮することができる。この場合、残銑塊Riを下部からも冷却しているので炉内での水蒸気の発生を抑制することができる。なお、残銑塊Riの上方からの注水開始時刻を、残銑塊Riの下部の冷却開始時刻より遅らせても良い。すなわち、残銑塊Riを下部側から冷却し、残銑塊Riの温度をある程度下げた後、残銑塊Riの上方から冷却水を注水しても良い。これにより、炉内での水蒸気の発生を抑制することができる。
次いで、図2に示した炉底マンテル4Aの残銑塊Ri上の内容物Cをショベルカー等のような重機によって取り除いた後、鉄皮5に開口された上記開口部APを通じて、耐火物6Bおよび残銑塊Riを穿孔機等のような重機によって解体して炉外に搬出する。この際、本実施の形態においては、上記した冷却処理により残銑塊Riの内部温度も低くなっているので、残銑塊Riの解体のための削孔時にビット先端から供給する水に因り多量の水蒸気が発生することもない。このため、残銑塊Riの解体時に水蒸気で作業が停滞することもないので、残銑塊Riを安全に、しかも短時間で解体することができる。したがって、高炉改修の工事期間を短縮できる。
次いで、例えば、搬出ブロック工法によって、旧高炉を搬出し、旧高炉の跡地に新高炉を搬入して高炉の改修を終了する。すなわち、旧高炉を複数個のブロックに分けて、各ブロックを下部から順に撤去した後、旧高炉の操業と並行して別の敷地で作成した新高炉の複数個のブロックを上部から順に搬入し、新高炉の各ブロックを積み上げ、その各ブロックの接する部分に鉄皮や配管等を接合し一体化して新高炉を完成させる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
例えば、冷却管CPの構成は図8(b)および図9に示したものに限定されるものではなく種々変更可能である。例えば、図12(a)は冷却管の変形例の要部斜視図、図12(b)は図12(a)の冷却管を用いた場合の炉底マンテルの要部拡大縦断面図、図12(c)は図12(b)のIV−IV線の縦断面図である。なお、図12(a),(b)の矢印は冷却水の流れる方向を示している。
この場合、冷却管CPの外周には噴射口が形成されておらず、冷却管CPの先端面だけが開口されており、冷却管CPに注水された冷却水が冷却管CPを通じて孔CHの底まで運ばれ、冷却管CPの先端面から孔CH内に噴射され、さらに孔CHの底から孔CHを通じて孔CHの入口まで戻る過程で、炉内の残銑塊がその下部側から冷却されるようになっている。これ以外は上記したのと同じである。
また、上記の例では、高炉1の炉底側面の開口範囲の鉄皮5を除去して開口部APを形成した後に孔CHを穿孔する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、高炉1の炉底側面の開口範囲の鉄皮5を残したまま孔CHを穿孔しても良い。この場合、冷却前の高炉1の炉底側面の鉄皮5に開口部APを形成することなく作業を進めることができるので、作業の安全性を向上させることができる。
また、上記の例では、耐火物6Bに孔CHを穿孔する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、残銑塊Riに孔CHを穿孔しても良いし、残銑塊Riおよび耐火物6Bの両方に孔CHを穿孔しても良い。残銑塊Riに孔CHを穿孔する場合、残銑塊Riを貫通しても良いし、残銑塊Riの途中位置で終端しても良い。いずれにしても残銑塊Riに孔CHを穿孔する場合は、残銑塊Riを直接冷却できるので、耐火物6Bのみに孔CHを穿孔する場合よりも残銑塊Riの冷却効率を向上させることができる。なお、孔CHの穿孔の仕方として、孔CHの穿孔途中で残銑塊Riに突き当たった場合は、残銑塊Riを貫通しても良いし、残銑塊Riの途中で終端しても良いし、残銑塊Riをよけて穿孔し直しても良い。また、上記のように残銑Riに穿孔して直接注水する方が冷却効果はあると考えられるが、残銑Riに穿孔する場合は、耐火物6Bに穿孔する場合に比べて時間がかかる。このため、残銑Riに穿孔する場合と耐火物6Bに穿孔する場合との両方が考えられる。残銑Riを直接冷却する方法と、耐火物6Bを通して冷却する方法とのどちらを選択するかは、冷却効果と穿孔にかかる時間とによって判断する。
また、残銑冷却後の残銑塊の解体方法は、上記したものに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば、ワイヤーソーや貫通孔を連続させることによって残銑塊Riを切断し、開口部APから搬出して残銑の解体を行う方法を適用することもできる。この場合、高炉1に与える損傷が少なくて済むため、高炉1を再利用する場合には有効である。また、高炉1の炉底側面に形成された開口部APを通じて炉内の残銑塊Riを発破法によって解体することもできる。
以上の説明では、本発明の高炉改修における炉底冷却方法を、ブロック工法を用いた高炉の改修方法に適用した場合が示されているが、例えば、高炉鉄皮を短冊状に小分割して解体および据付を行う短冊工法、高炉鉄皮をリング状に分割して解体および据付を行うリング工法あるいは旧高炉を一体で引き出し、新高炉を一体で引き込むシングルブロック工法を用いた高炉の改修方法など、種々の工法の高炉の改修方法に適用することができる。
1 高炉
2 基礎部
3 敷ビーム
4 炉体
4A 炉底マンテル
4B 上部マンテル
4B1 朝顔部
4B2 炉腹部
4B3 炉胸部
4B4 炉口部
4B5 炉頂部
5 鉄皮
6A,6B 耐火物
Ri 残銑塊
C 内容物
AP 開口部
CH 孔
DM 穿孔機
CP 冷却管
Hi 噴射口
W 冷却水
MP 供給部
EP 排気管

Claims (9)

  1. 耐火物層および当該耐火物層上に堆積した残銑塊とからなる高炉の炉底部の外周側面から削孔を開始し、該開始位置から反対側の外周側面に向かって複数の有底孔を穿孔する工程と、
    前記複数の有底孔の各々に冷却管を挿入する工程と、
    前記複数の有底孔の各々に前記冷却管を通じて冷却水を注入し、前記高炉内の前記残銑塊を冷却する工程と、
    を有することを特徴とする高炉改修における炉底冷却方法。
  2. 前記残銑塊に前記有底孔を穿孔することを特徴とする請求項1記載の高炉改修における炉底冷却方法。
  3. 前記耐火物層に前記有底孔を穿孔することを特徴とする請求項1記載の高炉改修における炉底冷却方法。
  4. 前記複数の有底孔は、前記炉底部の外周側面を正面に見て、前記残銑塊の底部に沿って配置されていることを特徴とする請求項3記載の高炉改修における炉底冷却方法。
  5. 前記高炉の炉底部の外周側面に設けられた鉄皮の一部に開口範囲を決定する工程と、
    前記有底孔の穿孔前に前記開口範囲内の前記鉄皮を除去する工程と、
    を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高炉改修における炉底冷却方法。
  6. 前記高炉の炉底部の外周側面に設けられた鉄皮を介して前記有底孔を穿孔することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高炉改修における炉底冷却方法。
  7. 前記複数の有底孔は、平面視で前記有底孔の穿孔方向に向かって広がるように放射状に配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高炉改修における炉底冷却方法。
  8. 前記複数の有底孔は、断面視で前記有底孔の穿孔方向に向かって下がるように斜めに形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の高炉改修における炉底冷却方法。
  9. 前記冷却管の直径は、前記有底孔の直径より小さく、前記冷却管の先端面は閉止されており、前記冷却管の外周側面には、前記冷却管内に注入された冷却水を外部に噴射するための複数の噴射口が前記冷却管の延在方向に沿って形成されており、前記冷却管は、前記複数の噴射口が、前記残銑塊に対向するように前記有底孔に挿入されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の高炉改修における炉底冷却方法。
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