JP2020184043A - 疑似被ばく体験システム - Google Patents

疑似被ばく体験システム Download PDF

Info

Publication number
JP2020184043A
JP2020184043A JP2019089123A JP2019089123A JP2020184043A JP 2020184043 A JP2020184043 A JP 2020184043A JP 2019089123 A JP2019089123 A JP 2019089123A JP 2019089123 A JP2019089123 A JP 2019089123A JP 2020184043 A JP2020184043 A JP 2020184043A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exposure
experiencer
msv
pseudo
radiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019089123A
Other languages
English (en)
Inventor
明彦 上田
Akihiko Ueda
明彦 上田
雄生 平野
Yuki Hirano
雄生 平野
秀二 木梨
Shuji Kinashi
秀二 木梨
道教 茂木
Michinori Mogi
道教 茂木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Environment Research Co Ltd
Original Assignee
Japan Environment Research Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Environment Research Co Ltd filed Critical Japan Environment Research Co Ltd
Priority to JP2019089123A priority Critical patent/JP2020184043A/ja
Publication of JP2020184043A publication Critical patent/JP2020184043A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】放射線に被ばくした汚染区域又は放射線を使用する使用区域を模擬しつつ、模擬したそれら区域における放射線の疑似被ばくを体験させることができ疑似被ばく体験システムを提供する。【解決手段】疑似被ばく体験システム10Aは、LED照明12(光源)から被ばく模擬エリア11に光を照射し、被ばく模擬エリア11において体験者に所定の作業をさせつつ、LED照明12から体験者が受ける光の照度を体験者の所定の箇所に取り付けられた照度計13で測定し、照度計13が測定した照度を放射線源から放射された線量と擬制することで、体験者に放射線疑似被ばくを体験させる。【選択図】図1

Description

本発明は、体験者に放射線疑似被ばくを体験させる疑似被ばく体験システムに関する。
利用者に設定された刺激強度に基づいてその利用者に提示する疑似体験を構成するシーンを選択する選択部と、選択部が選択したシーンを利用者に提示する提示部と、利用者の生体情報を計測する計測装置が計測した生体情報を取得する生体情報取得部と、生体情報取得部が取得した生体情報に基づいて刺激強度を再設定する強度調整部とを備え、選択部が、強度調整部によって刺激強度が再設定された場合、再設定後の刺激強度に基づいて利用者に提示する疑似体験を構成するシーンを選択する疑似体験提供装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2018−44977号公報
前記特許文献1に開示の疑似体験提供装置は、バーチャルリアリティを用いた訓練効果を安定化させ、疑似体験による訓練効果を実感することができるが、放射線に被ばくした汚染区域を模擬することはできず、汚染区域における放射線の疑似被ばくを体験させることはできない。放射線は目視することができず、人間の五感で感知することはできないものであり、被ばくによって痛みを伴うことはない。放射線に被ばくした汚染区域での作業や放射線を使用する使用区域での作業では、放射線被ばくによるリスクを最小にすることを目標として更なる放射線被ばくの低減を目ざし、様々な方策が実施されている。しかし、それら区域での被ばく量は、作業の方法や作業時間、線源からの離間距離、モックアップの有無等により大きく増減する。そのため被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」に基づいて被ばく低減教育が随時実施されているが、知識の蓄積の域を出ず、実効性に乏しいのが現実である。
本発明の目的は、放射線に被ばくした汚染区域又は放射線を使用する使用区域を模擬しつつ、模擬したそれら区域における放射線の疑似被ばくを体験させることができ、被ばくを実感させることができる疑似被ばく体験システムを提供することにある。本発明の他の目的は、放射線の疑似被ばくを体験させることで、放射線被ばくを各体験者の身体に覚えさせることができ、放射線被ばくの低減を各体験者が確実に訓練することができるとともに、実体験に基づいて被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」を体験者に意識付けすることができる疑似被ばく体験システムを提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の疑似被ばく体験システムは、放射線に被ばくした汚染区域又は放射線を使用する使用区域と仮定した被ばく模擬エリアと、被ばく模擬エリアに設置されて放射線を放射する放射線源と仮定する光源と、体験者の所定の箇所に取り付けられて光源から照射された光の照度を測定する照度計とから形成され、光源から被ばく模擬エリアに光を照射し、被ばく模擬エリアにおいて体験者に所定の作業をさせつつ、光源から体験者が受ける光の照度を体験者の所定の箇所に取り付けられた照度計で測定し、照度計が測定した照度を放射線源から放射された線量と擬制することで、体験者に放射線疑似被ばくを体験させることを特徴とする。
本発明の疑似被ばく体験システムの一例として、疑似被ばく体験システムでは、照度計が測定した体験者が受ける光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に置き換える。
本発明の疑似被ばく体験システムの他の一例として、疑似被ばく体験システムでは、照度計が測定した体験者に照射された光の照度を微分することで、体験者に放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出し、照度計が測定した体験者に照射された光の照度を積分することで、体験者に放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出する。
本発明の疑似被ばく体験システムの他の一例としては、疑似被ばく体験システムが、体験者の所定の箇所に取り付けられて被ばく模擬エリアを撮影するカメラと、カメラによって撮影された被ばく模擬エリアの画像を出力する出力装置とを含み、出力装置には、被ばく模擬エリアの画像とともに被ばく線量率(mSv/h)と前記被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方が出力される。
本発明の疑似被ばく体験システムの他の一例としては、カメラが、体験者の頭部と胸部とのうちの少なくとも一方に取り付けられ、出力装置には、カメラによって撮影されて体験者の頭部と胸部とのうちの少なくとも一方から見た模擬エリアの画像が出力される。
本発明の疑似被ばく体験システムの他の一例として、出力装置には、被ばく模擬エリアにおける体験者の作業時間と、被ばく模擬エリアにおける被ばく限度値と、被ばく模擬エリアにおける被ばく線量率(mSv/h)の作業時間による線量率変化と、被ばく模擬エリアにおける被ばく線量(mSv)の作業時間による線量変化とが出力される。
本発明の疑似被ばく体験システムの他の一例としては、疑似被ばく体験システムが、所定の音を発音する音発生装置を含み、疑似被ばく体験システムでは、被ばく模擬エリアにおける体験者の作業中に体験者に放射された放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えた場合、音発生装置が所定のアラーム又は所定のメッセージを発音する。
本発明の疑似被ばく体験システムの他の一例としては、疑似被ばく体験システムが、光源から体験者に照射される光の照度を弱める半透明のフィルム又は半透明の板材を含み、疑似被ばく体験システムでは、半透明のフィルム又は半透明の板材を放射線源から放射された放射線を遮蔽する遮蔽材と仮定する。
本発明の疑似被ばく体験システムの他の一例として、出力装置には、半透明のフィルム又は半透明の板材を使用しないときの被ばく線量率(mSv/h)と被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方と、半透明のフィルム又は半透明の板材を使用したときの被ばく線量率(mSv/h)と被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方とが出力される。
本発明の疑似被ばく体験システムの他の一例としては、疑似被ばく体験システムが、光源から体験者までの離間距離を測定する距離計を含み、出力装置には、距離計によって測定された離間距離が出力される。
本発明に係る疑似被ばく体験システムによれば、光源から被ばく模擬エリアに光を照射し、被ばく模擬エリアにおいて体験者に所定の作業をさせつつ、光源から体験者が受ける光の照度を体験者の所定の箇所に取り付けられた照度計で測定し、照度計が測定した照度を放射線源から放射された線量と擬制することで、体験者に放射線疑似被ばくを体験させるから、放射線に被ばくした汚染区域又は放射線を使用する使用区域を被ばく模擬エリアとして模擬しつつ、模擬した被ばく模擬エリア(汚染区域や使用区域)における放射線の疑似被ばくを体験させることができ、各体験者に放射線被ばくを実感させることができる。疑似被ばく体験システムは、被ばく模擬エリアにおいて放射線の疑似被ばくを体験させることで、放射線被ばくを各体験者の身体に覚えさせることができ、放射線被ばくの低減の方法を各体験者が確実に訓練することができるとともに、実体験に基づいて被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」を体験者に意識付けすることができる。
照度計が測定した体験者が受ける光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に置き換える疑似被ばく体験システムは、光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に置き換え、光の照度(lx)を被ばく量(mSv)と仮定することで、体験者が現実に受けている光が被ばく量となり、各体験者に放射線の疑似被ばくを体験させることができ、各体験者に放射線被ばくを確実に実感させることができる。疑似被ばく体験システムは、被ばく模擬エリアにおいて放射線の疑似被ばくを各体験者に実感させることで、放射線被ばくを各体験者の身体に覚えさせることができ、放射線被ばくの低減の方法を各体験者が確実に訓練することができるとともに、実体験に基づいて被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」を体験者に意識付けすることができる。
照度計が測定した体験者に照射された光の照度を微分することで、体験者に放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出し、照度計が測定した体験者に照射された光の照度を積分することで、体験者に放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出する疑似被ばく体験システムは、放射線の被ばく線量率(mSv/h)及び放射線の被ばく線量(mSv)を算出することで、各体験者が被ばく模擬エリアにおいて被ばくした被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)を知ることができ、各体験者に放射線被ばくを確実に実感させることができる。疑似被ばく体験システムは、被ばく模擬エリアにおける被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)を知ることで、各体験者に放射線の疑似被ばくを確実に実感させることができるから、放射線被ばくを各体験者の身体に覚えさせることができ、放射線被ばくの低減の方法を各体験者が確実に訓練することができるとともに、実体験に基づいて被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」を体験者に意識付けすることができる。
体験者の所定の箇所に取り付けられて被ばく模擬エリアを撮影するカメラと、カメラによって撮影された被ばく模擬エリアの画像を出力する出力装置とを含み、被ばく模擬エリアの画像とともに被ばく線量率(mSv/h)と被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方が出力装置に出力される疑似被ばく体験システムは、カメラによって撮影された被ばく模擬エリアの画像とともに被ばく線量率(mSv/h)と被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方を出力装置に出力(表示)することで、各体験者が被ばく模擬エリアを視認しつつ被ばくした被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)を知ることができ、各体験者に放射線被ばくを確実に実感させることができる。疑似被ばく体験システムは、各体験者が被ばく模擬エリアの画像を視認しつつ被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)を知ることで、各体験者に放射線の疑似被ばくを確実に実感させることができるから、放射線被ばくを各体験者の身体に覚えさせることができ、放射線被ばくの低減の方法を各体験者が確実に訓練することができるとともに、実体験に基づいて被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」を体験者に意識付けすることができる。
カメラが体験者の頭部と胸部とのうちの少なくとも一方に取り付けられ、カメラによって撮影されて体験者の頭部と胸部とのうちの少なくとも一方から見た模擬エリアの画像が出力装置に出力される疑似被ばく体験システムは、体験者の頭部と胸部とのうちの少なくとも一方から見た被ばく模擬エリアの画像とともに被ばく線量率(mSv/h)と被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方を出力装置に出力(表示)することで、各体験者がその頭部と胸部とのうちの少なくとも一方から見た被ばく模擬エリアを視認しつつ被ばくした被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)を知ることができ、各体験者に放射線被ばくを確実に実感させることができる。疑似被ばく体験システムは、各体験者がその頭部と胸部とのうちの少なくとも一方から見た被ばく模擬エリアの画像を視認しつつ被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)を知ることで、各体験者に放射線の疑似被ばくを確実に実感させることができるから、放射線被ばくを各体験者の身体に覚えさせることができ、放射線被ばくの低減の方法を各体験者が確実に訓練することができるとともに、実体験に基づいて被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」を体験者に意識付けすることができる。
被ばく模擬エリアにおける体験者の作業時間と、被ばく模擬エリアにおける被ばく限度値と、被ばく模擬エリアにおける被ばく線量率(mSv/h)の作業時間による線量率変化と、被ばく模擬エリアにおける被ばく線量(mSv)の作業時間による線量変化とが出力装置に出力される疑似被ばく体験システムは、被ばく模擬エリアにおける体験者の作業時間や被ばく限度値、被ばく線量率(mSv/h)の作業時間による線量率変化、被ばく模擬エリアにおける被ばく線量(mSv)の作業時間による線量変化を出力(表示)することで、時間の経過とともに変化する被ばく線量率(mSv/h)の線量変化や被ばく線量(mSv)の線量変化を時系列に知ることができ、時間の経過とともに変化する放射線被ばくを各体験者に確実に実感させることができる。疑似被ばく体験システムは、時間の経過とともに変化する被ばく線量率(mSv/h)の線量変化や被ばく線量(mSv)の線量変化を時系列に知ることで、時間の経過とともに変化する放射線被ばくを各体験者に確実に実感させることができるから、放射線被ばくを各体験者の身体に覚えさせることができ、放射線被ばくの低減の方法を各体験者が確実に訓練することができるとともに、実体験に基づいて被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」を体験者に意識付けすることができる。
所定の音を発音する音発生装置を含み、被ばく模擬エリアにおける体験者の作業中に体験者に放射された放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えた場合、音発生装置が所定のアラーム又は所定のメッセージを発音する疑似被ばく体験システムは、放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値に達した場合、音発生装置によってアラーム又はメッセージが発音されるから、放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値に達するまでの大凡の時間を知ることができ、その時間内に実施することが可能な作業内容や作業手順を知ることができるとともに、その時間内に所定の作業を実施することができるように訓練することができる。
光源から体験者に照射される光の照度を弱める半透明のフィルム又は半透明の板材を含み、半透明のフィルム又は半透明の板材を放射線源から放射された放射線を遮蔽する遮蔽材と仮定する疑似被ばく体験システムは、半透明のフィルム又は半透明の板材が光の照度を弱めることで、遮蔽材を利用することによって各体験者が被ばくする放射線の被ばく量(mSv)を低減させることが可能であることを学ぶことができ、各体験者が遮蔽材の必要性や重要性を知ることができる。
半透明のフィルム又は半透明の板材を使用しないときの被ばく線量率(mSv/h)と被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方と、半透明のフィルム又は半透明の板材を使用したときの被ばく線量率(mSv/h)と被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方とが出力装置に出力される疑似被ばく体験システムは、半透明のフィルム又は半透明の板材を使用しないときの被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)と、半透明のフィルム又は半透明の板材を使用したときの被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)とを出力(表示)することで、半透明のフィルム又は半透明の板材を使用しないときと使用したときとの被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)の相違を知ることができ、遮蔽材を利用することによって各体験者が被ばくする放射線の被ばく量(mSv)を低減させる遮蔽効果を学ぶことができるとともに、各体験者が遮蔽材の必要性や重要性を知ることができる。
光源から体験者までの離間距離を測定する距離計を含み、距離計によって測定された離間距離が出力装置に出力される疑似被ばく体験システムは、距離計によって測定された離間距離を出力(表示)することで、離間寸法の相違による被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)の相違を知ることができ、線源から離間することによって各体験者が被ばくする放射線の被ばく量(mSv)を低減させることが可能であることを学ぶことができるとともに、各体験者が線源から離れることの必要性や重要性を知ることができる。
一例として示す疑似被ばく体験システムの構成図。 疑似被ばく体験システムにおいて実施する作業の一例を説明する図。 パーソナルコンピュータのディスプレイに出力されたホーム画面の一例を示す図。 パーソナルコンピュータのディスプレイに出力された体験者選択画面の一例を示す図。 パーソナルコンピュータのディスプレイに出力された体験スタート画面の一例を示す図。 図2の作業においてプロジェクタから出力された被ばく状況画像の一例を示す図。 疑似被ばく体験システムにおいて実施する作業の他の一例を説明する図。 図7の作業においてプロジェクタから出力された被ばく状況画像の他の一例を示す図。 疑似被ばく体験システムにおいて実施する作業の他の一例を説明する図。 図9の作業においてプロジェクタから出力された被ばく状況画像の他の一例を示す図。 プロジェクタから出力された合成測定データ画面の一例を示す図。 第1作業においてLED照明と体験者との間の被ばく模擬エリアに半透明のフィルム又は半透明の板材を介在させたときの合成測定データ画面の一例を示す図。 他の一例として示す疑似被ばく体験システムの構成図。 プロジェクタから出力された被ばく状況画像の他の一例を示す図。 プロジェクタから出力された被ばく状況画像の他の一例を示す図。 プロジェクタから出力された被ばく状況画像の他の一例を示す図。 プロジェクタから出力された合成測定データ画面の他の一例を示す図。
一例として示す疑似被ばく体験システム10Aの構成図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る疑似被ばく体験システムの詳細を説明すると、以下のとおりである。疑似被ばく体験システム10Aは、放射線に被ばくした汚染区域又は放射線を使用する使用区域と仮定した所定容積の被ばく模擬エリア11と、被ばく模擬エリア11に設置されたLED照明12(光源)と、体験者Mの胸部(所定の箇所)に取り付けられる照度計13(照度センサ)と、体験者Mの頭部(所定の箇所)に取り付けられるwebカメラ14(カメラ)と、プロジェクタ15(出力装置)と、パーソナルコンピュータ16とから形成されている。
疑似被ばく体験システム10A(疑似被ばく体験システム10Bを含む)は、光源(LED照明12)から被ばく模擬エリア11に光を照射し、被ばく模擬エリア11において体験者Mに所定の作業をさせつつ、光源(LED照明12)から体験者Mが受ける光の照度を体験者Mの胸部に取り付けられた照度計13で測定し、照度計13が測定した照度を放射線源から放射された線量と擬制することで、体験者Mに放射線疑似被ばくを体験させる。
被ばく模擬エリア11は、建物の室内に設置された作業台17近傍に設定されている。被ばく模擬エリア11(所定容積の作業空間)では、放射線に被ばくした汚染区域や放射線を使用する使用区域において行われる所定の作業を仮定した模擬作業が行われる。被ばく模擬エリア11(作業台17の作業面)には、柄の長さが短いトング18(治具)と、柄の長さが中程度の中尺マジックハンド19(治具)と、柄の長さが1番長い長尺マジックハンド20(治具)と、それらマジックハンド19,20やトング18に掴み取らせる(把持させる)各種形状の複数のブロック21と、それらブロック21を収容した第1トレー22と、それらブロック21を移動させる第2トレー23とが載置されている。
また、被ばく模擬エリア11(作業台17の作業面)には、半透明のフィルム24(有色透明の熱可塑性合成樹脂フィルム(プラスチックフィルム)又は白濁した熱可塑性合成樹脂フィルム(プラスチックフィルム))又は半透明の板材24(有色透明の熱可塑性合成樹脂板(プラスチック板)又は白濁した熱可塑性合成樹脂板(プラスチック板))が載置されている。疑似被ばく体験システム10A(疑似被ばく体験システム10Bを含む)では、半透明のフィルム24又は半透明の板材24を放射線源から放射された放射線を遮蔽する遮蔽材と仮定する。
LED照明12(光源)は、被ばく模擬エリア11(作業台17)の作業面に載置され、被ばく模擬エリア11(作業台17)の作業面に向かって所定の照度の光を照射する。LED照明12(光源)は、放射線に被ばくした汚染区域に存左して放射線を放射する放射線源と仮定し、又は、放射線を使用する使用区域に存左して放射線を放射する放射線源と仮定される。光源としてLED照明12が使用されているが、光源には蛍光灯や白熱ランプ等のその他の光源を使用することもできる。
LED照明12(光源)の制御部(図示せず)は、インターフェイス(無線又は有線)を介してパーソナルコンピュータ16に接続されている。LED照明12は、その照度を変更することができる。LED照明12の制御部は、パーソナルコンピュータ16の点灯指令(点灯信号)によってLED照明12を点灯し、パーソナルコンピュータ16の消灯指令(消灯信号)によってLED照明12を消灯するとともに、パーソナルコンピュータ16の照度指令(照度信号)によってLED照明12の照度を設定(変更)する。
照度計13は、LED照明12(光源)から照射された光の照度であって体験者MがLED照明12から受ける光の照度を測定する。照度計13は、放射線に被ばくした汚染区域に存左する放射線源から放射された放射線を測定する放射線測定器と仮定し、又は、放射線を使用する使用区域に存左する放射線源から放射された放射線を測定する放射線測定器と仮定する。照度計13は、インターフェイス(無線又は有線)を介してパーソナルコンピュータ16に接続され、測定した照度をパーソナルコンピュータ16に送信する。照度計13は、パーソナルコンピュータ16の測定開始指令(測定開始信号)によって照度の測定を開始し、パーソナルコンピュータ16の測定停止指令(測定停止信号)によって照度の測定を停止する。
webカメラ14(カメラ)は、体験者Mが被るヘルメット25に設置されている。webカメラ14は、被ばく模擬エリア11(作業台17)における体験者Mの所定の作業中に体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11を撮影する。webカメラ14の制御部(図示せず)は、インターフェイス(無線又は有線)を介してパーソナルコンピュータ16に接続され、撮影した体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像をパーソナルコンピュータ16に送信する。webカメラ14の制御部は、パーソナルコンピュータ16の撮影開始指令(撮影開始信号)によって撮影を開始し、パーソナルコンピュータ16の撮影停止指令(撮影停止信号)によって撮影を停止する。
プロジェクタ15(出力装置)は、被ばく模擬エリア11(作業台17)から離間した室内の所定の箇所に設置されている。プロジェクタ15の制御部(図示せず)は、インターフェイス(無線又は有線)を介してパーソナルコンピュータ16に接続されている。プロジェクタ15の制御部は、webカメラ14によって撮影された体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像をスクリーン26や壁に出力(投影)するとともに、パーソナルコンピュータ16によって作られた被ばく状況画像(測定画像)をスクリーン26や壁に出力(投影)する。出力装置には、プロジェクタ15の他に、各種のディスプレイを使用することもできる。
パーソナルコンピュータ16は、被ばく模擬エリア11(作業台17)から離間した室内の所定の箇所に設置されている。パーソナルコンピュータ16は、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリ(メインメモリおよびキャッシュメモリ)とを有して独立したオペレーティングシステム(OS)によって動作する物理的なコンピュータであり、大容量記憶領域が内蔵されている。パーソナルコンピュータ16のメモリには、このシステム10A(システム10Bを含む)を実施するための疑似被ばく体験アプリケーションがインストールされている。パーソナルコンピュータ16には、キーボード27やマウス(図示せず)等の入力装置、ディスプレイ28やマイクロフォン(図示せず)、スピーカー(図示せず)、プリンタ(図示せず)等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。
パーソナルコンピュータ16の大容量記憶領域には、被ばく模擬エリア11における被ばく限度値(mSv/日)と、体験者M(体験予定者M)の個人情報とが格納(記憶)されている。体験者M(体験予定者M)の個人情報には、個人特定情報(個人特定識別子)、体験者M(体験予定者M)の氏名、体験者M(体験予定者M)の住所、体験者M(体験予定者M)の電話番号、体験者M(体験予定者M)のFAX番号、年齢、性別、メールアドレス等がある。被ばく限度値は、入力装置によって任意に変更することができる。個人特定情報(個人特定識別子)には、ID番号やパスワードを使用することができる他、パーソナルコンピュータが独自に生成したユニーク情報を使用することができる。
なお、所定のデータセンター(図示せず)に形成されたクラウド(クラウドコンピューティング)を利用することもできる。クラウド(クラウドコンピューティング)を利用する場合は、中央処理部(仮想CPUまたは仮想MPU)とメモリ(仮想メインメモリおよび仮想キャッシュメモリ)とを有して仮想オペレーティングシステム(仮想OS)によって動作する仮想サーバが利用され、仮想サーバに大容量仮想記憶領域が生成される。クラウドとしては、Infrastructure as a Service(IaaS)、Platform as a Service(PaaS)、Software as a Service(SaaS)を利用することができる。
パーソナルコンピュータ16は、照度計13が測定した体験者Mが受ける光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に置き換える換算処理を行う(換算手段)。パーソナルコンピュータ16は、照度計13が測定した体験者Mが受ける光の照度(lx)、照度を換算した被ばく量(mSv)、照度の測定日時を個人特定情報(個人特定識別子)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(被ばく量第1記憶手段)。
パーソナルコンピュータ16は、照度計13が測定した体験者Mに照射された光の照度を微分することで、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出する第1算出処理を行う(第1算出手段)。パーソナルコンピュータ16は、照度を微分して算出した被ばく線量率(mSv/h)、被ばく線量率(mSv/h)の算出日時を個人特定情報(個人特定識別子)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(被ばく線量率記憶手段)。
パーソナルコンピュータ16は、照度計13が測定した体験者Mに照射された光の照度を積分することで、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出する第2算出処理を行う(第2算出手段)。パーソナルコンピュータ16は、照度を積分して算出した被ばく線量(mSv)、被ばく線量(mSv)の算出日時を個人特定情報(個人特定識別子)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(被ばく量第2記憶手段)。
パーソナルコンピュータ16は、換算処理(換算手段)や第1算出処理(第1算出手段)、第2算出処理(第2算出手段)によって得られたデータを含む被ばく状況画像(測定画像)を作成する(被ばく状況画像作成手段)。パーソナルコンピュータ16は、被ばく状況画像作成手段によって作成した被ばく状況画像、被ばく状況画像の作成日時を個人特定情報(個人特定識別子)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(測定画像記憶手段)。
被ばく状況画像作成手段によって作成された被ばく状況画像(測定画像)には、第1算出処理(第1算出手段)によって算出された被ばく線量率(mSv/h)、第2算出処理(第2算出手段)によって算出された被ばく線量(mSv)、被ばく模擬エリアにおける体験者の作業時間(T)、被ばく模擬エリア11における被ばく限度値(mSv/日)、被ばく模擬エリア11における被ばく線量率(mSv/h)の作業時間による線量率変化値(mSv/h)、被ばく模擬エリアにおける被ばく線量(mSv)の作業時間による線量変化値(mSv)が出力(表示)される。
図2は、疑似被ばく体験システム10Aにおいて実施する作業の一例を説明する図であり、図3は、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28に出力されたホーム画面の一例を示す図である。図4は、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28に出力された体験者選択画面の一例を示す図であり、図5は、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28に出力された体験スタート画面の一例を示す図である。図6は、図2の作業においてプロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)された被ばく状況画像(測定画像)の一例を示す図である。
図2では、スクリーン26に出力(表示)された被ばく状況画像(測定画像)の図示を省略し、図4では、体験者予定者表示エリア4aに表示された体験者予定者の一覧の図示を省略している。図5では、体験者予定者情報表示エリア5aに表示された体験者予定者の個人情報の図示を省略し、図6では、被ばく模擬エリア11のデジタル画像の図示を省略している。
疑似被ばく体験システム10Aにおいて体験者Mに放射線疑似被ばくを体験させる手順の一例は以下のとおりである。管理者(解説者)は、照度計13を取り付けたネックストラップ29及びwebカメラ14を設置したヘルメット25を体験者Mに渡し、ネックストラップ29を首に掛け、ヘルメット25を頭に被るように指示する。体験者Mは、管理者(解説者)の指示に従って、ネックストラップ29を首に掛け、ヘルメット25を頭に被る。ネックストラップ29を首に掛けると、照度計13が体験者Mの胸部に位置し、ヘルメット25を被ると、webカメラ14のレンズが体験者Mの前方へ向かう。管理者は、体験者Mに被ばく模擬エリア11において行う作業の説明を行う。
被ばく模擬エリア11において体験者Mが行う第1作業の一例は、体験者Mが第1及び第2トレー22,23を挟んでLED照明12(光源)の反対側に立ち、柄の長さが1番短いトング18(治具)を使用して第1トレー22に収容された各種ブロック21をトング18によって掴み取り、それらブロック21をトング18によって掴んだ状態で第1トレー22から第2トレー23に移す。
被ばく模擬エリア11において体験者が行う第2作業の一例は、体験者Mが第1及び第2トレー22,23を挟んでLED照明12(光源)の反対側に立ち、柄の長さが中程度の中尺マジックハンド19(治具)を使用して第1トレー22に収容された各種ブロック21を中尺マジックハンド19によって掴み取り、それらブロック21を中尺マジックハンド19によって掴んだ状態で第1トレー22から第2トレー23に移す。
被ばく模擬エリア11において体験者が行う第3作業の一例は、体験者Mが第1及び第2トレー22,23を挟んでLED照明12(光源)の反対側に立ち、柄の長さが1番長い長尺マジックハンド20(治具)を使用して第1トレー22に収容された各種ブロック21を長尺マジックハンド20によって掴み取り、それらブロック21を長尺マジックハンド20によって掴んだ状態で第1トレー22から第2トレー23に移す。
次に、管理者は、パーソナルコンピュータ16のスイッチをONにする。パーソナルコンピュータ16のスイッチをONにすると、パーソナルコンピュータ16に接続されたディスプレイ28に疑似被ばく体験アプリケーションを示すアイコンが出力(表示)される。管理者がそのアイコンをクリック(タップ)すると、疑似被ばく体験アプリケーションが起動し、図3に示す疑似被ばく体験のホーム画面がディスプレイ28に出力(表示)される。
図3のホーム画面には、体験者選択ボタン3a、設置された被ばく限度値を表示した被ばく限度値表示エリア3b、設定された照度を表示した照度表示エリア3c、体験予定者登録ボタン3d、限度値設定ボタン3e、照度設定ボタン3f、キャンセルボタン3gが表示される。キャンセルボタン3gをクリックすると、疑似被ばく体験アプリケーションが停止する(以下のキャンセルボタンも同様)。なお、被ばく限度値が設定されていない場合、限度値表示エリア3bはブランクになり、照度が設定されていない場合、照度表示エリア3cはブランクになる。
体験予定者Mを登録するには、体験予定者登録ボタン3dをクリックする。体験予定者登録ボタン3dをクリックすると、図示はしていないが、体験予定者登録画面がディスプレイ28に出力(表示)される。体験予定者登録画面には、体験予定者Mの個人情報(体験予定者Mの氏名、体験予定者Mの住所、体験予定者Mの電話番号、体験予定者MのFAX番号、年齢、性別、メールアドレス等)を入力する個人情報入力エリア、登録ボタン、ホーム画面ボタン、キャンセルボタンが表示される。ホーム画面ボタンをクリックすると、図3のホーム画面がディスプレイ28に表示される(以下のホーム画面ボタンも同様)。
個人情報入力エリアに体験予定者Mの個人情報を入力した後、登録ボタンをクリックする。登録ボタンをクリックすると、パーソナルコンピュータ16は、入力された体験予定者Mの個人情報を個人特定情報(個人特定識別子)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)し、図3のホーム画面をディスプレイ28に表示する。
被ばく限度値(mSv/日)を設定(変更)する場合、限度値設定ボタン3eをクリックする。限度値設定ボタン3eをクリックすると、図示はしていないが、限度値設定画面がディスプレイ28に出力(表示)される。限度値設定画面には、既に設定された被ばく限度値を表示した限度値表示エリア(被ばく限度値が設定されていない場合はブランク)、被ばく限度値を入力する限度値入力エリア、設定ボタン、ホーム画面ボタン、キャンセルボタンが表示される。限度値をあらたに設定し又は設定した限度値を変更するには、限度値入力エリアに限度値を入力し、設定ボタンをクリックする。設定ボタンをクリックすると、パーソナルコンピュータ16は、入力された被ばく限度値(mSv/日)を大容量記憶領域に格納(記憶)し、図3のホーム画面をディスプレイ28に表示する。
照度(lx)を設定する場合、照度設定ボタン3fをクリックする。照度設定ボタン3fをクリックすると、図示はしていないが、照度設定画面がディスプレイ28に出力(表示)される。照度設定画面には、既に設定された照度を表示した照度表示エリア(照度が設定されていない場合はブランク)、被ばく限度値を入力する限度値入力エリア、設定ボタン、ホーム画面ボタン、キャンセルボタンが表示される。照度をあらたに設定し又は設定した照度を変更するには、照度入力エリアに照度を入力し、設定ボタンをクリックする。設定ボタンをクリックすると、パーソナルコンピュータ16は、入力された照度(lx)を大容量記憶領域に格納(記憶)し、図3のホーム画面をディスプレイ28に表示する。
被ばく限度値(mSv/日)や照度(lx)を設定(変更)した後、管理者(解説者)は、体験者Mを被ばく模擬エリア11においてLED照明12(光源)の反対側に立たせ、図3のホーム画面の体験者選択ボタン3aをクリックする。体験者選択ボタン3aをクリックすると、パーソナルコンピュータ16は、図4に示す体験者選択画面をディスプレイ28に出力(表示)する。図4の体験者選択画面には、既に登録された体験者予定者の一覧を表示した体験者予定者表示エリア4a、体験者予定者選択ボタン4b、クリアボタン4c、ホーム画面ボタン4d、キャンセルボタン4eが表示される。
体験者予定者表示エリア4aに表示された体験者予定者Mの中から所定の体験者予定者Mを反転(選択)させ、体験者予定者選択ボタン4bをクリックする。なお、クリアボタン4cをクリックすると、反転(選択)させた体験者予定者がクリアされ、体験者予定者を再度選択する。体験者予定者選択ボタン4bをクリックすると、図5に示す体験スタート画面がディスプレイ28に出力(表示)される。図5の体験スタート画面には、選択された体験者予定者の個人情報を表示した体験者予定者情報表示エリア5a、スタートボタン5b、ホーム画面ボタン5c、キャンセルボタン5dが表示される。
管理者は、体験スタート画面の体験者予定者情報表示エリア5aに表示された体験者予定者Mの個人情報を確認した後、スタートボタン5bをクリックする。スタートボタン5bをクリックすると、パーソナルコンピュータ16は、LED照明12(光源)の制御部に照度指令(照度信号)及び点灯指令(点灯信号)を送信する。照度指令(照度信号)及び点灯指令(点灯信号)を受信したLED照明12の制御部は、指令された照度でLED照明12を点灯する。LED照明12が点灯すると、LED照明12から被ばく模擬エリア11に設定された照度の光が照射される。
パーソナルコンピュータ16は、照度計13に測定開始指令(測定開始信号)を送信する。測定開始指令(測定開始信号)を受信した照度計13は、照度の測定を開始する。パーソナルコンピュータ16は、webカメラ14の制御部に撮影開始指令(撮影開始信号)を送信する。撮影開始指令(撮影開始信号)を受信したwebカメラ14の制御部は、webカメラ14の撮影を開始する。
体験者Mは、被ばく模擬エリア11において第1作業を行う。体験者Mには、LED照明12から設定された照度の光が照射される。第1作業において体験者Mは、柄の長さが1番短いトング18(治具)によってブロック21を掴み取り、それらブロック21を一つずつ第1トレー22から第2トレー23に移す。体験者Mの第1作業中において、LED照明12から照射されて体験者Mが受ける光の照度が照度計13によって測定され、測定された照度が照度計13からパーソナルコンピュータ16に送信されるとともに、体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11がwebカメラ14によって撮影され、撮影された体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像がwebカメラ14からパーソナルコンピュータ16に送信される。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第1作業中に照度計13が測定した光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に換算し(換算手段)、体験者Mの第1作業中に照度計13が測定した光の照度を微分し、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出する(第1算出手段)。パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第1作業中に照度計13が測定した光の照度を積分し、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出し(第2算出手段)、換算手段や第1算出手段、第2算出手段によって得られた第1作業におけるデータを含む被ばく状況画像を作成する(被ばく状況画像作成手段)。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第1作業中に換算した被ばく量(mSv)及び照度の測定日時を個人特定情報(第1作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第1記憶手段)、体験者Mの第1作業中に算出した被ばく線量率(mSv/h)、被ばく線量率(mSv/h)の算出日時を個人特定情報(第1作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(被ばく線量率記憶手段)。パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第1作業中に算出した被ばく線量(mSv)、被ばく線量(mSv)の算出日時を個人特定情報(第1作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第2記憶手段)、体験者Mの第1作業中に作成した被ばく状況画像、被ばく状況画像の作成日時を個人特定情報(第1作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(測定画像記憶手段)。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第1作業中に作成した被ばく状況画像をプロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)する。被ばく状況画像は、体験者Mの第1作業の開始から終了までの間の作業中に出力(表示)される他、作業終了後に出力(表示)することもできる。体験者Mの第1作業中に作成された被ばく状況画像には、図6に示すように、体験者の作業動作を含む被ばく模擬エリアのデジタル画像(図示せず)が出力(表示)されるとともに、各種の測定データを表示した測定データ画面が出力(表示)される。被ばく模擬エリアのデジタル画像には、webカメラ14によって撮影されて第1作業中に体験者Mの頭部から見た模擬エリア11の画像が出力(表示)される。
測定データ画面には、第1作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間(T)が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して第1作業における被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図6と同様のデジタル画像と測定データ画面とが出力(表示)される。
短いトング18(治具)を使用した第1作業では、体験者MがLED照明12(放射線源)に最も近くに位置するから、LED照明12から体験者Mに照射される光の照度が高く、したがって放射線源から体験者Mに放射される放射線の線量が高くなり、短時間に被ばく限度値を超えることが分かる。体験者Mは、LED照明12(放射線源)に近づくことで被ばくのリスクが高くなることを知ることができる。第1作業が終了した後、管理者は、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28において作業終了ボタンをクリックする。
作業終了ボタンをクリックすると、パーソナルコンピュータ16がLED照明12(光源)の制御部に消灯指令(消灯信号)を送信し、消灯指令(消灯信号)を受信したLED照明12の制御部がLED照明12を消灯する。パーソナルコンピュータ16が照度計13に測定停止指令(測定停止信号)を送信し、測定開始指令(測定開始信号)を受信した照度計13が照度測定を停止する。パーソナルコンピュータ16がwebカメラ14の制御部に撮影停止指令(撮影停止信号)を送信し、撮影停止指令(撮影停止信号)を受信したwebカメラ14の制御部がwebカメラ14の撮影を停止する。ディスプレイ28には、図3のホーム画面が出力(表示)される。
図7は、疑似被ばく体験システム10Aにおいて実施する作業の他の一例を説明する図であり、図8は、図7の作業においてプロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)された被ばく状況画像(測定画像)の他の一例を示す図である。図7では、スクリーン26に出力(表示)された被ばく状況画像(測定画像)の図示を省略し、図8では、被ばく模擬エリア11のデジタル画像の図示を省略している。
第1作業が終了した後、管理者(解説者)は、体験者Mを被ばく模擬エリア11においてLED照明12(光源)の反対側に再び立たせ、図5の体験スタート画面のスタートボタン5bをクリックする。スタートボタン5bをクリックすると、LED照明12が点灯し、LED照明12から被ばく模擬エリア11に設定された照度の光が照射され、照度計13が照度の測定を開始するとともに、webカメラ14が撮影を開始する。
体験者Mは、被ばく模擬エリア11において第2作業を行う。第2作業において体験者Mは、柄の長さが中程度の中尺マジックハンド19(治具)によってブロック21を掴み取り、それらブロック21を一つずつ第1トレー22から第2トレー23に移す。トング18よりも柄の長さが長い中尺マジックハンド19を使用することによって体験者MとLED照明12(放射線源)との離間距離が第1作業における離間距離よりも大きくなる。
体験者Mの第2作業中において、LED照明12から照射されて体験者Mが受ける光の照度が照度計13によって測定され、測定された照度が照度計13からパーソナルコンピュータ16に送信されるとともに、体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11がwebカメラ14によって撮影され、撮影された体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像がwebカメラ14からパーソナルコンピュータ16に送信される。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第2作業中に照度計13が測定した光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に換算し(換算手段)、体験者Mの第2作業中に照度計13が測定した光の照度を微分し、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出する(第1算出手段)。更に、体験者Mの第2作業中に照度計13が測定した光の照度を積分し、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出し(第2算出手段)、換算手段や第1算出手段、第2算出手段によって得られた第2作業におけるデータを含む被ばく状況画像を作成する(被ばく状況画像作成手段)。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第2作業中に換算した被ばく量(mSv)及び照度の測定日時を個人特定情報(第2作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第1記憶手段)、体験者Mの第2作業中に算出した被ばく線量率(mSv/h)、被ばく線量率(mSv/h)の算出日時を個人特定情報(第2作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(被ばく線量率記憶手段)。更に、体験者Mの第2作業中に算出した被ばく線量(mSv)、被ばく線量(mSv)の算出日時を個人特定情報(第2作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第2記憶手段)、体験者Mの第2作業中に作成した被ばく状況画像、被ばく状況画像の作成日時を個人特定情報(第2作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(測定画像記憶手段)。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第2作業中に作成した被ばく状況画像をプロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)する。被ばく状況画像は、体験者Mの第2作業の開始から終了までの間の作業中に出力(表示)される他、作業終了後に出力(表示)することもできる。体験者Mの第2作業中に作成された被ばく状況画像には、図8に示すように、体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像(図示せず)が出力(表示)されるとともに、各種の測定データを表示した測定データ画面が出力(表示)される。被ばく模擬エリア11のデジタル画像には、webカメラ14によって撮影されて第2作業中に体験者Mの頭部から見た模擬エリア11の画像が出力(表示)される。
測定データ画面には、第2作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間(T)が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して第2作業における被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図8と同様のデジタル画像と測定データ画面とが出力(表示)される。
中尺マジックハンド19(治具)を使用した第2作業では、体験者MとLED照明12(放射線源)との離間距離が第1作業の離間距離よりも長くなるから、LED照明12から体験者Mに照射される光の照度が第1作業のそれよりも低く、放射線源から体験者Mに放射される放射線の線量が第1作業のそれよりも低くなり、被ばく限度値を超える時間が第1作業のそれよりも長くなることが分かる。体験者Mは、LED照明12(放射線源)から離れることで被ばくのリスクが低くなることを知ることができる。第2作業が終了した後、管理者は、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28において作業終了ボタンをクリックする。第1作業の終了と同様に、LED照明12が消灯し、照度計13が照度測定を停止するとともに、webカメラ14が撮影を停止する。ディスプレイ28には、図3のホーム画面が出力(表示)される。
図9は、疑似被ばく体験システム10Aにおいて実施する作業の他の一例を説明する図であり、図10は、図9の作業においてプロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)された被ばく状況画像(測定画像)の他の一例を示す図である。図9では、スクリーン26に出力(表示)された被ばく状況画像(測定画像)の図示を省略し、図10では、被ばく模擬エリア11のデジタル画像の図示を省略している。
第2作業が終了した後、管理者(解説者)は、体験者Mを被ばく模擬エリア11においてLED照明12(光源)の反対側に再び立たせ、図5の体験スタート画面のスタートボタン5aをクリックする。スタートボタン5aをクリックすると、LED照明12が点灯し、LED照明12から被ばく模擬エリア11に設定された照度の光が照射され、照度計13が照度の測定を開始するとともに、webカメラ14が撮影を開始する。
体験者Mは、被ばく模擬エリア11において第3作業を行う。第3作業において体験者Mは、柄の長さが1番長い長尺マジックハンド20(治具)によってブロック21を掴み取り、それらブロック21を一つずつ第1トレー22から第2トレー23に移す。中尺マジックハンド19よりも柄の長さが長い長尺マジックハンド20を使用することによって体験者MとLED照明12(放射線源)との離間距離が第2作業における離間距離よりも大きくなる。体験者Mの第3作業中において、LED照明12から照射されて体験者Mが受ける光の照度が照度計13によって測定され、測定された照度が照度計13からパーソナルコンピュータ16に送信されるとともに、体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11がwebカメラ14によって撮影され、撮影された体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像がwebカメラ14からパーソナルコンピュータ16に送信される。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第3作業中に照度計13が測定した光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に換算し(換算手段)、体験者Mの第3作業中に照度計13が測定した光の照度を微分し、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出する(第1算出手段)。更に、体験者Mの第3作業中に照度計13が測定した光の照度を積分し、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出し(第2算出手段)、換算手段や第1算出手段、第2算出手段によって得られた第3作業おけるデータを含む被ばく状況画像を作成する(被ばく状況画像作成手段)。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第3作業中に換算した被ばく量(mSv)及び照度の測定日時を個人特定情報(第3作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第1記憶手段)、体験者Mの第3作業中に算出した被ばく線量率(mSv/h)、被ばく線量率(mSv/h)の算出日時を個人特定情報(第3作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(被ばく線量率記憶手段)。更に、体験者Mの第3作業中に算出した被ばく線量(mSv)、被ばく線量(mSv)の算出日時を個人特定情報(第3作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第2記憶手段)、体験者Mの第3作業中に作成した被ばく状況画像、被ばく状況画像の作成日時を個人特定情報(第3作業情報を含む)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(測定画像記憶手段)。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第3作業中に作成した被ばく状況画像をプロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)する。被ばく状況画像は、体験者Mの第3作業の開始から終了までの間の作業中に出力(表示)される他、作業終了後に出力(表示)することもできる。体験者Mの第3作業中に作成された被ばく状況画像には、図10に示すように、体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像(図示せず)が出力(表示)されるとともに、各種の測定データを表示した測定データ画面が出力(表示)される。被ばく模擬エリア11のデジタル画像には、webカメラ14によって撮影されて第3作業中に体験者Mの頭部から見た模擬エリア11の画像が出力(表示)される。
測定データ画面には、第3作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間(T)が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して第3作業における被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図10と同様のデジタル画像と測定データ画面とが出力(表示)される。
長尺マジックハンド20(治具)を使用した第3作業では、体験者MとLED照明12(放射線源)との離間距離が第1作業や第2作業の離間距離よりも長くなるから、LED照明12から体験者Mに照射される光の照度が第1作業や第2作業のそれよりも低く、放射線源から体験者Mに放射される放射線の線量が第1作業や第2作業のそれよりも低くなり、被ばく限度値を超える時間が第1作業や第2作業のそれよりも長くなることが分かる。体験者Mは、LED照明12(放射線源)から一層遠くへ離れることで被ばくのリスクが更に低くなることを知ることができる。第3作業が終了した後、管理者は、パーソナルコンピュータ15のディスプレイ28において作業終了ボタンをクリックする。第1作業や第2作業の終了と同様に、LED照明12が消灯し、照度計13が照度測定を停止するとともに、webカメラ14が撮影を停止する。ディスプレイ28には、図3のホーム画面が出力(表示)される。
図11は、プロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)された合成測定データ画面(合成測定画像)の一例を示す図である。パーソナルコンピュータ16は、被ばく状況画像作成手段によって作成した第1作業における測定データ画面と第2作業における測定データ画面と第3作業における測定データ画面とを合成して第1〜第3作業における合成測定データ画面を作成し(合成測定データ画面作成手段)、作成した合成測定データ画面をプロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)する。
合成測定データ画面には、図11に示すように、第1作業〜第3作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間(T)が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図11と同様の合成測定データ画面とが出力(表示)される。体験者Mは、トング18や中尺マジックハンド19、長尺マジックハンド20のそれぞれを使用した場合の被ばく線量(mSv)や被ばく線量率(mSv/h)、被ばく限度値を超える時間を比較することができる。
疑似被ばく体験システム10Aは、光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に置き換え、光の照度(lx)を被ばく量(mSv)と仮定することで、体験者Mが現実に受けている光が被ばく量となり、webカメラ14によって撮影された被ばく模擬エリア11のデジタル画像とともに被ばく線量率(mSv/h)と被ばく線量(mSv)とをプロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)することで、各体験者Mが被ばく模擬エリア11を視認しつつ被ばくした被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)を知ることができるとともに、各体験者Mに放射線の疑似被ばくを体験させることができ、各体験者Mに放射線被ばくを確実に実感させることができる。
疑似被ばく体験システム10Aは、各体験者Mが被ばく模擬エリア11のデジタル画像を視認しつつ被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)を知ることで、各体験者Mに放射線の疑似被ばくを確実に実感させることができるから、放射線被ばくを各体験者Mの身体に覚えさせることができ、放射線被ばくの低減の方法を各体験者Mが確実に訓練することができるとともに、実体験に基づいて被ばく低減の4原則「時間・遮蔽、離間距離・線源の移動」を体験者Mに意識付けすることができる。
図12は、第1作業においてLED照明12と体験者Mとの間の被ばく模擬エリア11に半透明のフィルム24又は半透明の板材24を介在させたときの合成測定データ画面(合成測定画像)の一例を示す図である。図12では、被ばく模擬エリア11のデジタル画像の図示を省略している。管理者は、LED照明12と体験者Mとの間の被ばく模擬エリア11に半透明のフィルム24又は半透明の板材24を介在させた状態で体験者に第1作業を行わせる。なお、フィルム24や板材24を介在させた状態で体験者に第2作業又は第3作業を行わせることもできる。
図12の合成測定データ画面には、半透明のフィルム24(遮蔽材)又は半透明の板材24(遮蔽材)を介在させた状態の第1作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間(T)が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。
なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図12と同様の合成測定データ画面が出力(表示)される。体験者Mは、LED照明12と体験者Mとの間に半透明のフィルム24(遮蔽材)又は半透明の板材24(遮蔽材)を介在させた場合と半透明のフィルム24(遮蔽材)又は半透明の板材24(遮蔽材)を介在させない場合とにおける被ばく線量(mSv)や被ばく線量率(mSv/h)、被ばく限度値を超える時間、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化を比較することができる。
第1作業においてLED照明12と体験者Mとの間の被ばく模擬エリア11(作業台17の作業面)に半透明のフィルム24(有色透明の熱可塑性合成樹脂フィルム(プラスチックフィルム)又は白濁した熱可塑性合成樹脂フィルム(プラスチックフィルム))又は半透明の板材24(有色透明の熱可塑性合成樹脂板(プラスチック板)又は白濁した熱可塑性合成樹脂板(プラスチック板))を介在させることで、LED照明12(放射線源)から照射された光(放射線)が半透明のフィルム24(遮蔽材)又は半透明の板材24を透過することによってその照度(線量)が低下し、それによって体験者Mが受ける光(放射線)の照度(線量)が低下する。遮蔽材(フィルム24や板材24)を介在させて放射線を遮蔽することで、放射線源から体験者Mに放射される放射線の線量が大きく低下することが分かる。
疑似被ばく体験システム10Aは、半透明のフィルム24又は半透明の板材24を使用しないときの被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)と、半透明のフィルム24又は半透明の板材24を使用したときの被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)とを出力(表示)することで、フィルム24又は板材24を使用しないときと使用したときとの被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)の相違を知ることができ、遮蔽材を利用することによって各体験者Mが被ばくする放射線の被ばく量(mSv)を確実に低減させる遮蔽効果を学ぶことができるとともに、各体験者Mが遮蔽材の必要性や重要性を知ることができる。
図13は、他の一例として示す疑似被ばく体験システム10Bの構成図である。図13に示す疑似被ばく体験システム10Bが図1のそれと異なるところは疑似被ばく体験システム10Bにスピーカー30(音発生装置)及びレーザー距離計31(距離計)が含まれる点にあり、その他の構成は図1の疑似被ばく体験システム10Aのそれらと同一であるから、図1の疑似被ばく体験システム10Aと同一の符号を付すとともに図1の疑似被ばく体験システム10Aの説明を援用することで、この疑似被ばく体験システム10Bにおけるその他の詳細な説明は省略する。
疑似被ばく体験システム10Bは、放射線に被ばくした汚染区域又は放射線を使用する使用区域と仮定した所定容積の被ばく模擬エリア11と、被ばく模擬エリア11に設置されたLED照明12(光源)と、被ばく模擬エリア11に設置されたスピーカー30(音発生装置)と、体験者Mの胸部(所定の箇所)に取り付けられる照度計13(照度センサ)と、体験者Mの胸部(所定の箇所)に取り付けられるレーザー距離計31(距離センサ)と、体験者Mの頭部(所定の箇所)に取り付けられるwebカメラ14(カメラ)と、プロジェクタ15(出力装置)と、パーソナルコンピュータ16とから形成されている。
被ばく模擬エリア11、LED照明12(光源)、照度計13(照度センサ)、webカメラ14(カメラ)、プロジェクタ15(出力装置)、パーソナルコンピュータ16は、図1の疑似被ばく体験システム10Aのそれらと同一である。スピーカー30(音発生装置)は、インターフェイス(無線又は有線)を介してパーソナルコンピュータ16に接続されている。スピーカー30は、パーソナルコンピュータ16からの発音指令(発音信号)によって所定のアラーム又は所定のメッセージを発音する。
レーザー距離計31(距離センサ)は、インターフェイス(無線又は有線)を介してパーソナルコンピュータ16に接続されている。レーザー距離計31は、LED照明12(光源)から体験者Mまでの離間距離を測定し、測定した離間距離をパーソナルコンピュータ16に送信する。レーザー距離計31は、パーソナルコンピュータ16の測定開始指令(測定開始信号)によって体験者MとLED照明12との間の離間距離の測定を開始し、パーソナルコンピュータ16の測定停止指令(測定停止信号)によって離間距離の測定を停止する。なお、距離計として超音波距離センサを使用することもできる。
パーソナルコンピュータ16は、図1の疑似被ばく体験システム10Aと同様の各手段を実施することに加え、レーザー距離計31が測定した離間距離、離間距離の測定日時を個人特定情報(個人特定識別子)に関連付けた状態で大容量記憶領域に格納(記憶)する(距離記憶手段)。
図14は、プロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)された被ばく状況画像(測定画像)の他の一例を示す図である。図14では、被ばく模擬エリア11のデジタル画像の図示を省略している。管理者(解説者)は、体験者Mを被ばく模擬エリア11においてLED照明12(光源)の反対側に立たせ、体験スタート画面(図5参照)のスタートボタン5aをクリックする。スタートボタン5aをクリックすると、LED照明12が点灯し、LED照明12から被ばく模擬エリア11に設定された照度の光が照射され、照度計13が照度の測定を開始するとともに、webカメラ14が撮影を開始し、レーザー距離計31が離間距離の測定を開始する。
体験者Mは、被ばく模擬エリア11において既述の第1作業を行う。疑似被ばく体験システム10Bにおける体験者Mの第1作業中において、LED照明12から照射されて体験者Mが受ける光の照度が照度計13によって測定され、測定された照度が照度計13からパーソナルコンピュータ16に送信され、体験者MとLED照明12(光源)との間の離間距離がレーザー距離計31によって測定され、測定された離間距離がレーザー距離計31からパーソナルコンピュータ16に送信されるとともに、体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11がwebカメラ14によって撮影され、撮影された体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像がwebカメラ14からパーソナルコンピュータ16に送信される。
パーソナルコンピュータ16は、疑似被ばく体験システム10Aの第1作業と同様に、第1作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出し(第1算出手段)。第1作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出するとともに(第2算出手段)、換算手段や第1算出手段、第2算出手段によって得られた第1作業におけるデータを含む被ばく状況画像を作成する(被ばく状況画像作成手段)。
パーソナルコンピュータ16は、疑似被ばく体験システム10Aの第1作業と同様に、換算した被ばく量(mSv)及び照度の測定日時を大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第1記憶手段)、算出した被ばく線量率(mSv/h)、被ばく線量率(mSv/h)の算出日時を大容量記憶領域に格納(記憶)するとともに(被ばく線量率記憶手段)、算出した被ばく線量(mSv)、被ばく線量(mSv)の算出日時を大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第2記憶手段)、作成した被ばく状況画像、被ばく状況画像の作成日時を大容量記憶領域に格納(記憶)する(測定画像記憶手段)。
パーソナルコンピュータ16は、体験者Mの第1作業中に作成した被ばく状況画像をプロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)する。体験者Mの第1作業中に作成された被ばく状況画像には、図14に示すように、体験者の作業動作を含む被ばく模擬エリアのデジタル画像(図示せず)が出力(表示)されるとともに、各種の測定データを表示した測定データ画面が出力(表示)される。被ばく模擬エリア11のデジタル画像には、webカメラ14によって撮影されて第2作業中に体験者Mの頭部から見た模擬エリア11の画像が出力(表示)される。
測定データ画面には、第1作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して第1作業における被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、レーザー距離計31によって測定された離間距離が表示され、アラームのON/OFFが表示され、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図14と同様のデジタル画像と測定データ画面とが出力(表示)される。
パーソナルコンピュータ16は、被ばく模擬エリア11における体験者Mの第1作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えかを判断する(被ばく限度判断手段)。パーソナルコンピュータ16は、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたと判断した場合、スピーカー30に所定のアラーム(放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知らせる効果音)又は所定のメッセージ(放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知らせるメッセージ)を発音させる。管理者は、スピーカー30からアラーム又はメッセージが発音された場合、体験者Mに第1作業を中止させる。
体験者Mは、疑似被ばく体験システム10Aの第1作業と同様に、LED照明12(放射線源)に近づくことで被ばくのリスクが高くなることを知ることができる他、スピーカー30から所定のアラーム又は所定のメッセージが発音されることで、第1作業において放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知ることができるとともに、被ばく限度値を超えた場合、作業を直ちに中止することを学ぶことができる。第1作業が終了した後、管理者がパーソナルコンピュータ16のディスプレイ28において作業終了ボタンをクリックすると、LED照明12が消灯し、照度計13が照度測定を停止するとともに、webカメラ14が撮影を停止し、レーザー距離計31が停止する。ディスプレイ28には、図3のホーム画面が出力(表示)される。
図15は、プロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)された被ばく状況画像(測定画像)の他の一例を示す図である。図15では、被ばく模擬エリア11のデジタル画像の図示を省略している。管理者(解説者)は、第1作業が終了した後、体験者Mを被ばく模擬エリア11においてLED照明12(光源)の反対側に再び立たせ、体験スタート画面(図5参照)のスタートボタン5aをクリックする。スタートボタン5aをクリックすると、LED照明12が点灯し、LED照明12から被ばく模擬エリア11に設定された照度の光が照射され、照度計13が照度の測定を開始するとともに、webカメラ14が撮影を開始し、レーザー距離計31が離間距離の測定を開始する。
体験者Mは、被ばく模擬エリア11において既述の第2作業を行う。疑似被ばく体験システム10Bにおける体験者Mの第2作業中において、LED照明12から照射されて体験者Mが受ける光の照度が照度計13によって測定され、測定された照度が照度計13からパーソナルコンピュータ16に送信され、体験者MとLED照明12(光源)との間の離間距離がレーザー距離計31によって測定され、測定された離間距離がレーザー距離計31からパーソナルコンピュータ16に送信されるとともに、体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11がwebカメラ14によって撮影され、撮影された体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像がwebカメラ14からパーソナルコンピュータ16に送信される。
パーソナルコンピュータ16は、疑似被ばく体験システム10Aの第2作業と同様に、第2作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出し(第1算出手段)。第2作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出するとともに(第2算出手段)、換算手段や第1算出手段、第2算出手段によって得られた第2作業におけるデータを含む被ばく状況画像を作成する(被ばく状況画像作成手段)。
パーソナルコンピュータ16は、疑似被ばく体験システム10Aの第2作業と同様に、換算した被ばく量(mSv)及び照度の測定日時を大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第1記憶手段)、算出した被ばく線量率(mSv/h)、被ばく線量率(mSv/h)の算出日時を大容量記憶領域に格納(記憶)するとともに(被ばく線量率記憶手段)、算出した被ばく線量(mSv)、被ばく線量(mSv)の算出日時を大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第2記憶手段)、作成した被ばく状況画像、被ばく状況画像の作成日時を大容量記憶領域に格納(記憶)する(測定画像記憶手段)。
測定データ画面には、第2作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して第2作業における被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、レーザー距離計31によって測定された離間距離が表示され、アラームのON/OFFが表示され、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図15と同様のデジタル画像と測定データ画面とが出力(表示)される。
パーソナルコンピュータ16は、被ばく模擬エリア11における体験者Mの第2作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えかを判断する(被ばく限度判断手段)。パーソナルコンピュータ16は、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたと判断した場合、スピーカー30に所定のアラーム(放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知らせる効果音)又は所定のメッセージ(放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知らせるメッセージ)を発音させる。管理者は、スピーカー30からアラーム又はメッセージが発音された場合、体験者Mに第2作業を中止させる。
体験者Mは、疑似被ばく体験システム10Aの第2作業と同様に、LED照明12(放射線源)から離れることで被ばくのリスクが低くなることを知ることができる他、スピーカー30から所定のアラーム又は所定のメッセージが発音されることで、第2作業において放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知ることができるとともに、被ばく限度値を超えた場合、作業を直ちに中止することを学ぶことができる。第2作業が終了した後、管理者がパーソナルコンピュータ16のディスプレイ28において作業終了ボタンをクリックすると、LED照明12が消灯し、照度計13が照度測定を停止するとともに、webカメラ14が撮影を停止し、レーザー距離計31が停止する。ディスプレイ28には、図3のホーム画面が出力(表示)される。
図16は、プロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)された被ばく状況画像(測定画像)の他の一例を示す図である。図16では、被ばく模擬エリア11のデジタル画像の図示を省略している。管理者(解説者)は、第2作業が終了した後、体験者Mを被ばく模擬エリア11においてLED照明12(光源)の反対側に再び立たせ、体験スタート画面(図5参照)のスタートボタン5aをクリックする。スタートボタン5aをクリックすると、LED照明12が点灯し、LED照明12から被ばく模擬エリア11に設定された照度の光が照射され、照度計13が照度の測定を開始するとともに、webカメラ14が撮影を開始し、レーザー距離計31が離間距離の測定を開始する。
体験者Mは、被ばく模擬エリア11において既述の第3作業を行う。疑似被ばく体験システム10Bにおける体験者Mの第3作業中において、LED照明12から照射されて体験者Mが受ける光の照度が照度13計によって測定され、測定された照度が照度計13からパーソナルコンピュータ16に送信され、体験者MとLED照明12(光源)との間の離間距離がレーザー距離計31によって測定され、測定された離間距離がレーザー距離計31からパーソナルコンピュータ16に送信されるとともに、体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11がwebカメラ14によって撮影され、撮影された体験者Mの作業動作を含む被ばく模擬エリア11のデジタル画像がwebカメラ14からパーソナルコンピュータ16に送信される。
パーソナルコンピュータ16は、疑似被ばく体験システム10Aの第3作業と同様に、第3作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出し(第1算出手段)。第3作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出するとともに(第2算出手段)、換算手段や第1算出手段、第2算出手段によって得られた第3作業におけるデータを含む被ばく状況画像を作成する(被ばく状況画像作成手段)。
パーソナルコンピュータ16は、疑似被ばく体験システム10Aの第3作業と同様に、換算した被ばく量(mSv)及び照度の測定日時を大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第1記憶手段)、算出した被ばく線量率(mSv/h)、被ばく線量率(mSv/h)の算出日時を大容量記憶領域に格納(記憶)するとともに(被ばく線量率記憶手段)、算出した被ばく線量(mSv)、被ばく線量(mSv)の算出日時を大容量記憶領域に格納(記憶)し(被ばく量第2記憶手段)、作成した被ばく状況画像、被ばく状況画像の作成日時を大容量記憶領域に格納(記憶)する(測定画像記憶手段)。
測定データ画面には、第3作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して第3作業における被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、レーザー距離計31によって測定された離間距離が表示され、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図16と同様のデジタル画像と測定データ画面とが出力(表示)される。
パーソナルコンピュータ16は、被ばく模擬エリア11における体験者Mの第3作業中に体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えかを判断する(被ばく限度判断手段)。パーソナルコンピュータ16は、体験者Mに放射された放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたと判断した場合、スピーカー30に所定のアラーム(放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知らせる効果音)又は所定のメッセージ(放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知らせるメッセージ)を発音させる。管理者は、スピーカー30からアラーム又はメッセージが発音された場合、体験者Mに第3作業を中止させる。
体験者Mは、疑似被ばく体験システム10Aの第3作業と同様に、LED照明12(放射線源)から一層遠くへ離れることで被ばくのリスクが更に低くなることを知ることができる他、スピーカー30から所定のアラーム又は所定のメッセージが発音されることで、第3作業において放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値を超えたことを知ることができるとともに、被ばく限度値を超えた場合、作業を直ちに中止することを学ぶことができる。第3作業が終了した後、管理者がパーソナルコンピュータ16のディスプレイ28において作業終了ボタンをクリックすると、LED照明12が消灯し、照度計13が照度測定を停止するとともに、webカメラ14が撮影を停止し、レーザー距離計31が停止する。ディスプレイには、図3のホーム画面が出力(表示)される。
図17は、プロジェクタ15(出力装置)から出力(投影)された合成測定データ画面(合成測定画像)の他の一例を示す図である。図17では、被ばく模擬エリア11のデジタル画像の図示を省略している。疑似被ばく体験システム10Bは、図1の疑似被ばく体験システム10Aと同様に、パーソナルコンピュータ16が第1〜第3作業における測定データ画面を合成して合成測定データ画面を作成し(合成測定データ画面作成手段)、作成した合成測定データ画面をプロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)する。
合成測定データ画面には、図17に示すように、第1作業〜第3作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、レーザー距離計31によって測定された離間距離が表示され、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される。なお、パーソナルコンピュータ16のディスプレイ28には、プロジェクタ15からスクリーン26に出力(投影)された図17と同様の合成測定データ画面とが出力(表示)される。体験者Mは、トング18や中尺マジックハンド19、長尺マジックハンド20のそれぞれを使用した場合の被ばく線量(mSv)や被ばく線量率(mSv/h)、被ばく限度値を超える時間を比較することができる。
疑似被ばく体験システム10Bは、図1の疑似被ばく体験システム10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。疑似被ばく体験システム10Bは、放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値に達した場合、スピーカー30(音発生装置)によってアラーム又はメッセージが発音されるから、放射線の被ばく線量(mSv)が被ばく限度値に達するまでの大凡の時間を知ることができ、その時間内に実施することが可能な作業内容や作業手順を知ることができるとともに、その時間内に所定の作業を実施することができるように訓練することができる。
疑似被ばく体験システム10Bは、レーザー距離計31によって測定された離間距離を出力(表示)することで、離間寸法の相違による被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)の相違を知ることができ、線源から離間することによって各体験者Mが被ばくする放射線の被ばく量(mSv)を低減させることが可能であることを学ぶことができるとともに、各体験者Mが線源から離れることの必要性や重要性を知ることができる。
なお、疑似被ばく体験システム10Bは、図1の疑似被ばく体験システム10Aと同様に、LED照明12(光源)と体験者Mとの間の被ばく模擬エリア11に半透明のフィルム24又は半透明の板材24を介在させ、体験者Mに第1作業〜第3作業を行わせることができる。LED照明12と体験者Mとの間の被ばく模擬エリア11に半透明のフィルム24又は半透明の板材24を介在させた場合の合成測定データ画面には、半透明のフィルム24(遮蔽材)又は半透明の板材24(遮蔽材)を介在させた状態の第1作業〜第3作業における被ばく線量(mSv)が縦軸に出力(表示)され、作業時間が横軸に出力(表示)されるとともに、縦横軸内に被ばく限度値(mSv/日)、被ばく率時間変化、被ばく量時間変化が出力(表示)される。更に、縦軸と平行して被ばく線量率(mSv/h)が出力(表示)され、横軸と平行して被ばく線量(mSv)が出力(表示)されるとともに、作業終了ボタン及びキャンセルボタンが出力(表示)される(図12参照)。
第1作業〜第3作業においてLED照明12と体験者Mとの間の被ばく模擬エリア11(作業台17の作業面)に半透明のフィルム24又は半透明の板材24を介在させることで、LED照明12(放射線源)から照射された光(放射線)が半透明のフィルム24(遮蔽材)や半透明の板材24(遮蔽材)を透過することによってその照度(線量)が低下し、それによって体験者Mが受ける光(放射線)の照度(線量)が大きく低下することが分かる。
疑似被ばく体験システム10Bは、半透明のフィルム24又は半透明の板材24を使用しないときと使用したときとの被ばく線量率(mSv/h)や被ばく線量(mSv)の相違を知ることができ、遮蔽材を利用することによって各体験者Mが被ばくする放射線の被ばく量(mSv)を低減させる遮蔽効果を学ぶことができるとともに、各体験者Mが遮蔽材の必要性や重要性を知ることができる。
10A 疑似被ばく体験システム
10B 疑似被ばく体験システム
11 被ばく模擬エリア
12 LED照明(光源)
13 照度計(照度センサ)
14 webカメラ(カメラ)
15 プロジェクタ(出力装置)
16 パーソナルコンピュータ
17 作業台
18 トング(治具)
19 中尺マジックハンド(治具)
20 長尺マジックハンド(治具)
21 ブロック
22 第1トレー
23 第2トレー
24 半透明のフィルム又は半透明の板材
25 ヘルメット
26 スクリーン
27 キーボード
28 ディスプレイ
29 ネックストラップ
30 スピーカー(音発生装置)
31 レーザー距離計(距離計)

Claims (10)

  1. 放射線に被ばくした汚染区域又は前記放射線を使用する使用区域と仮定した被ばく模擬エリアと、前記被ばく模擬エリアに設置されて前記放射線を放射する放射線源と仮定する光源と、体験者の所定の箇所に取り付けられて前記光源から照射された光の照度を測定する照度計とから形成され、
    前記光源から前記被ばく模擬エリアに光を照射し、前記被ばく模擬エリアにおいて前記体験者に所定の作業をさせつつ、前記光源から前記体験者が受ける光の照度を該体験者の所定の箇所に取り付けられた照度計で測定し、前記照度計が測定した照度を前記放射線源から放射された線量と擬制することで、前記体験者に放射線疑似被ばくを体験させることを特徴とする疑似被ばく体験システム。
  2. 前記疑似被ばく体験システムでは、前記照度計が測定した前記体験者が受ける光の照度(lx)を被ばく量(mSv)に置き換える請求項1に記載の疑似被ばく体験システム。
  3. 前記疑似被ばく体験システムでは、前記照度計が測定した前記体験者に照射された光の照度を微分することで、該体験者に放射された放射線の被ばく線量率(mSv/h)を算出し、前記照度計が測定した前記体験者に照射された光の照度を積分することで、該体験者に放射された放射線の被ばく線量(mSv)を算出する請求項2に記載の疑似被ばく体験システム。
  4. 前記疑似被ばく体験システムが、前記体験者の所定の箇所に取り付けられて前記被ばく模擬エリアを撮影するカメラと、前記カメラによって撮影された前記被ばく模擬エリアの画像を出力する出力装置とを含み、前記出力装置には、前記被ばく模擬エリアの画像とともに前記被ばく線量率(mSv/h)と前記被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方が出力される請求項3に記載の疑似被ばく体験システム。
  5. 前記カメラが、前記体験者の頭部と胸部とのうちの少なくとも一方に取り付けられ、前記出力装置には、前記カメラによって撮影されて前記体験者の頭部と胸部とのうちの少なくとも一方から見た前記模擬エリアの画像が出力される請求項4に記載の疑似被ばく体験システム。
  6. 前記出力装置には、前記被ばく模擬エリアにおける前記体験者の作業時間と、前記被ばく模擬エリアにおける被ばく限度値と、前記被ばく模擬エリアにおける前記被ばく線量率(mSv/h)の作業時間による線量率変化と、前記被ばく模擬エリアにおける前記被ばく線量(mSv)の作業時間による線量変化とが出力される請求項5に記載の疑似被ばく体験システム。
  7. 前記疑似被ばく体験システムが、所定の音を発音する音発生装置を含み、前記疑似被ばく体験システムでは、前記被ばく模擬エリアにおける前記体験者の作業中に該体験者に放射された放射線の被ばく線量(mSv)が前記被ばく限度値を超えた場合、前記音発生装置が所定のアラーム又は所定のメッセージを発音する請求項6に記載の疑似被ばく体験システム。
  8. 前記疑似被ばく体験システムが、前記光源から前記体験者に照射される光の照度を弱める半透明のフィルム又は半透明の板材を含み、前記疑似被ばく体験システムでは、前記半透明のフィルム又は半透明の板材を前記放射線源から放射された放射線を遮蔽する遮蔽材と仮定する請求項1ないし請求項7いずれかに記載の疑似被ばく体験システム。
  9. 前記出力装置には、前記半透明のフィルム又は半透明の板材を使用しないときの前記被ばく線量率(mSv/h)と前記被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方と、前記半透明のフィルム又は半透明の板材を使用したときの前記被ばく線量率(mSv/h)と前記被ばく線量(mSv)とのうちの少なくとも一方とが出力される請求項8に記載の疑似被ばく体験システム。
  10. 前記疑似被ばく体験システムが、前記光源から前記体験者までの離間距離を測定する距離計を含み、前記出力装置には、前記距離計によって測定された前記離間距離が出力される請求項5ないし請求項9いずれかに記載の疑似被ばく体験システム。

JP2019089123A 2019-05-09 2019-05-09 疑似被ばく体験システム Pending JP2020184043A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019089123A JP2020184043A (ja) 2019-05-09 2019-05-09 疑似被ばく体験システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019089123A JP2020184043A (ja) 2019-05-09 2019-05-09 疑似被ばく体験システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020184043A true JP2020184043A (ja) 2020-11-12

Family

ID=73044578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019089123A Pending JP2020184043A (ja) 2019-05-09 2019-05-09 疑似被ばく体験システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020184043A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03223885A (ja) * 1990-01-30 1991-10-02 Toshiba Corp 放射線作業シミュレーション装置
JP2010151547A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 線量計拡張ユニット及び視覚警告型線量計ならびに線量計拡張方法
JP2016090707A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 東京電力株式会社 放射線シミュレータ
US20190101658A1 (en) * 2017-10-03 2019-04-04 Texas Tech University System Long distance simulated radiation detector

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03223885A (ja) * 1990-01-30 1991-10-02 Toshiba Corp 放射線作業シミュレーション装置
JP2010151547A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 線量計拡張ユニット及び視覚警告型線量計ならびに線量計拡張方法
JP2016090707A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 東京電力株式会社 放射線シミュレータ
US20190101658A1 (en) * 2017-10-03 2019-04-04 Texas Tech University System Long distance simulated radiation detector

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102343387B1 (ko) 가상현실 기반 방사선학 실습 장치 및 방법
CN106471419B (zh) 管理信息显示
KR101390383B1 (ko) 가상현실 기반 훈련 시뮬레이터를 위한 가변형 플랫폼 관리 장치
US10777016B2 (en) System and method of enhancing user's immersion in mixed reality mode of display apparatus
CN107656615A (zh) 大量同时远程数字呈现世界
JP6789310B2 (ja) 移動追尾及びシミュレーション用の装置並びに方法
WO2018134172A1 (en) Augmented reality for radiation dose monitoring
WO2017073520A1 (ja) 対象認識システム、対象認識方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体
CN113744585A (zh) 火灾事故应急处置演练系统及处理方法
US20240087472A1 (en) Training system for hygiene equipment
JP2020184043A (ja) 疑似被ばく体験システム
KR20180049582A (ko) 체감형 소방훈련 시뮬레이션 시스템
KR20190062722A (ko) 치과 발치 훈련 시스템
JP2022049791A (ja) 被ばく体験シミュレーションシステム
KR101050107B1 (ko) 영상 제어 장치
CN108563145A (zh) 消防情景仿真系统和方法
JP2022136068A (ja) 情報表示装置、情報表示システム、情報表示プログラム、学習方法及びデータ構造
TW201729040A (zh) 程式、電腦裝置、程式執行方法、及電腦系統
US20240104870A1 (en) AR Interactions and Experiences
JP2000250688A (ja) 実感可能な仮想空間システム
JP4078047B2 (ja) プレゼンテーションシステム
TWM636499U (zh) 以影像及穿戴式裝置判斷姿體動作系統
JP2023115700A (ja) アバター表示システム
CA3127544A1 (en) Recording medium recorded with cardiopulmonary resuscitation training program, cardiopulmonary resuscitation training method, apparatus, and system
Lundberg The development of an interactive learning device for playing the piano

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20190606

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230808