JP2020168363A - 椎間スペーサーを設計する方法、システムおよびプログラム - Google Patents

椎間スペーサーを設計する方法、システムおよびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】セミカスタムメイドの椎間スペーサーを設計する方法を提供する。【解決手段】患者の脊椎の三次元X線投影画像内に三次元直交座標系を設定し、X−Z平面と対象椎体間の頭側終板及び尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1及び第2の自由曲線と、Y−Z平面と対象椎体間の頭側終板及び尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3及び第4の自由曲線と、X−Y平面上における椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とに関するベクトル画像データを取得する。ベクトル画像データを用いて、三次元X線投影画像とは独立に設定した三次元直交座標系内に第1〜第5の自由曲線を再配置し、それらの自由曲線を座標系内で移動させたときの軌跡に基づいて、椎間スペーサーの頭側終板面、尾側終板面及び側面を生成し、それら3つの面から椎間スペーサーを画成する。【選択図】図1

Description

本発明は、脊椎固定術において使用される椎間スペーサーを設計する方法、およびシステム、およびプログラムに関するものである。
脊椎の損傷には、外傷、変性および腫瘍等の疾患による損傷と、それを治療するための手術手技による損傷(手術の際に、靭帯や関節等がやむなく切除されることによって生じる損傷)とがあるが、かかる脊椎損傷の治療手段の1つとして脊椎固定術がある。
脊椎固定術は不安定化した2つ以上の椎骨をつなげて固定する外科的手法であり、脊椎固定術においては、椎間スペーサーが用いられる。椎間スペーサーは、不安定な椎体間に挿入され、それらの椎体と癒合することによって当該椎体を互いに固定する。
そして、従来、我が国においては、椎間スペーサーとして、海外から輸入された既製品が使用されるのが一般的であった。
ところが、それらの椎間スペーサーは、外国人と体格差がある日本人の脊椎に適合しないサイズ、形状のものが多く、そのため、患者への使用に際し患者の骨を削る等して、患者の身体を椎間スペーサーに合わせる必要があり、患者に対する侵襲が大きいという欠点を有していた。
そこで、椎間スペーサーをフルカスタムメイドとし、患者毎に専用の椎間スペーサーを設計する方法がこれまでに提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
この従来法によれば、まず、患者の脊椎の三次元X線投影画像に基づき、三次元画像解析ソフトウェアを用いて画像解析がなされ、二値化された三次元X線投影画像から対象となる椎体間に関係する一対の椎体(頭側の椎体および尾側の椎体)のそれぞれの三次元画像が抽出され、抽出された三次元画像のSTLデータが取得される。
次に、取得されたSTLデータに基づき、三次元モデリングソフトウェアを用いて、一対の椎体のうちの尾側の椎体における頭側終板面の形状に基づき、椎間スペーサーの横断面の形状が決定され、次いで、この横断面形状を底面とし、対象となる椎体間の間隔に対応する高さの柱状体が形成される。さらに、この柱状体の底面が尾側の椎体の頭側終板面に置き換えられ、この柱状体の上面が頭側の椎体の尾側終板面に置き換えられ、椎間スペーサーが形成され、椎間スペーサーの設計データが取得される。
その後、この椎間スペーサーの設計データと患者の脊椎の元の三次元X線投影画像とに基づき、三次元画像解析ソフトウェアを用いて椎間スペーサーの適合性がチェックされ、必要な場合には、設計データの修正がなされる。
この設計法によれば、患者一人一人に最適な形状およびサイズの椎間スペーサーを設計(製造)することができ、よって、患者の骨を削る等して患者の身体を椎間スペーサーに合わせる必要がなく、患者に対して低侵襲な施術が行える。
しかし、その一方で、患者の脊椎の三次元X線投影画像から対象となる椎体間に関係する一対の椎体の画像を抽出するのにかなりの手間と時間を要し、そのため、椎間スペーサーの製造コストが高くつき、それに伴って椎間スペーサーを用いた施術が高額になり、患者は多大な費用負担を強いられるという問題があった。
この場合、椎間スペーサーをセミカスタムメイド化し、日本人の体格に一定程度まで適合した形状およびサイズの汎用品として提供することができれば、フルカスタムメイドの椎間スペーサーの場合と同様に、患者の身体を椎間スペーサーに合わせる必要がなくなり、患者に対して低侵襲な施術を実現できることは勿論のこと、フルカスタムメイドの場合に比べて、椎間スペーサーの設計に要するコストおよび時間を大幅に削減できる。
平成25年度課題解決型医療機器等開発事業「骨関節疾患治療におけるSLM技術を用いたテーラーメード型デバイスの開発」 研究開発成果報告書(要約版)、委託者 経済産業省、委託先 佐川印刷株式会社、平成26年2月、p.18−19
したがって、本発明の課題は、セミカスタムメイドの椎間スペーサーを設計するための手段を提供することにある。
上記課題を解決するため、第1の発明によれば、椎間スペーサーを設計する方法であって、(1)患者の脊椎の三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系を、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定するステップと、(2)前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とに関するベクトル画像データを取得するステップと、(3)前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置するステップと、(4)前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成するとともに、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成するステップと、(5)前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面とから前記椎間スペーサーを画成するステップと、を順次実行することを特徴とする方法が提供される。
ここで、「自由曲線」とは、コンピュータ・グラフィックスにおいて主として曲線や直線を描くために使用される、始点、終点および少なくとも1つの制御点を有する曲線(制御点が始点または終点に重なる場合は、直線となる)をいい、自由曲線上の点の座標値が1つのパラメータで表される(以下同様)。
自由曲線としては、例えば、スプライン曲線およびベジェ曲線が知られている。
第1の発明の好ましい実施例によれば、前記ステップ(5)の実行後に、(6)前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面として、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面と、前記椎間スペーサーの尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分とから、修正された前記椎間スペーサーを画成するステップを実行する。
第1の発明の別の好ましい実施例によれば、前記ステップ(2)において、前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっている。
上記課題を解決するため、また、第2の発明によれば、患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計するシステムであって、前記三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系が、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定され、前記複数の自由曲線が、前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とからなるシステムにおいて、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データの入力を受ける画像データ入力部と、前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置する曲線初期位置設定部と、前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側終板面に関するベクトル画像データを生成する頭側終板面形成部と、前記三次元直交座標系において、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成し、前記椎間スペーサーの尾側終板面に関するベクトル画像データを生成する尾側終板面形成部と、前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの側面に関するベクトル画像データを生成する側面形成部と、前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面に関するベクトル画像データ、および前記椎間スペーサーの側面に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの三次元造形用データを生成する造形データ生成部と、を備えたものであることを特徴とするシステムが提供される。
第2の発明の好ましい実施例によれば、前記システムは、さらに、前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、前記回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面とし、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面、および前記椎間スペーサーの側面拡張部分に関するベクトル画像データを生成する頭側終板面回転部と、前記椎間スペーサーの尾側終板面および新たな頭側終板面に関すベクトル画像データ、および前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの修正された三次元造形用データを生成する修正造形データ生成部と、を備えている。
本発明の別の好ましい実施例によれば、前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっている。
上記課題を解決するため、また、第3の発明によれば、患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計するプログラムであって、前記三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系が、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定され、前記複数の自由曲線が、前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とからなるプログラムにおいて、(1)前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データの入力を受ける手順と、(2)前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置する手順と、(3)前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成するとともに、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成する手順と、(4)前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面とから前記椎間スペーサーを画成する手順と、を順次コンピュータに実行させることを特徴とするプログラムが提供される。
第3の発明の好ましい実施例によれば、前記手順(4)の実行後に、(5)前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面として、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面と、前記椎間スペーサーの尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分とから、修正された前記椎間スペーサーを画成する手順を前記コンピュータに実行させる。
第3の発明の別の好ましい実施例によれば、前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっている。
本発明によれば、患者の脊椎の三次元X線投影画像内に三次元直交座標系を設定し、X−Z平面と対象椎体間の頭側終板及び尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1及び第2の自由曲線と、Y−Z平面と対象椎体間の頭側終板及び尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3及び第4の自由曲線と、X−Y平面上における椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とに関するベクトル画像データを取得する。ベクトル画像データを用いて、三次元X線投影画像とは独立に設定した三次元直交座標系内に第1〜第5の自由曲線を再配置し、それらの自由曲線を座標系内で移動させたときの軌跡に基づいて、椎間スペーサーの頭側終板面、尾側終板面及び側面を生成し、それら3つの面から椎間スペーサーを画成することによって、椎間スペーサーをセミカスタムメイド化した。
そして、このセミカスタムメイドの椎間スペーサーは、患者の脊椎の三次元X線投影画像に基づいて設計され、患者の身体に一定程度(患者の身体を椎間スペーサーに合わせる必要がない程度)まで適合しているので、患者に対して低侵襲な施術を実現できる。
さらに、本発明によれば、第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データを取得さえすれば、椎間スペーサーの設計が行えるので、フルカスタムメイドの場合に比べて、椎間スペーサーの設計に要するコストおよび時間を大幅に削減することができる。
本発明の1実施例による椎間スペーサー設計法のフロー図である。 本発明の別の実施例による椎間スペーサー設計法のフロー図である。 本発明の1実施例による椎間スペーサー設計システムのブロック図である。 本発明の別の実施例による椎間スペーサー設計システムのブロック図である。 患者の椎体の三次元X線投影画像中に第1〜第5の自由曲線が設定された状態を示す図であり、(A)は対象椎体間の正中を通る矢状面の画像中に設定された第1および第2の自由曲線を示し、(B)は対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面の画像中に設定された第3および第4の自由曲線を示し、(C)は椎間スペーサーの中心を通る横断面の画像中に設定された第5の自由曲線を示している。 図5(C)の画像に対応する拡大図である。 三次元直交座標系において、第1〜第5の自由曲線に基づいて椎間スペーサーが設計されるプロセスを説明する図である。 三次元直交座標系において、第1〜第5の自由曲線に基づいて椎間スペーサーが設計されるプロセスを説明する図である。 三次元直交座標系において、第1〜第5の自由曲線に基づいて椎間スペーサーが設計されるプロセスを説明する図である。 本発明の1実施例による椎間スペーサー設計プログラムのフロー図である。 本発明の別の実施例による椎間スペーサー設計プログラムのフロー図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の構成を好ましい実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の1実施例による椎間スペーサー設計法のフロー図である。
図1を参照して、本発明の方法によれば、患者の脊椎の三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系を、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が当該対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が当該対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が当該対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に設計すべき椎間スペーサーの横断面が位置するように設定する(図1のステップS1)。
そして、X−Z平面と対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線CおよびC(図5(A)参照)と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線CおよびC(図5(B)参照)と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線C(図5(C)参照)とに関するベクトル画像データを取得する(図1のステップS2)。
「自由曲線」とは、コンピュータ・グラフィックスにおいて主として曲線や直線を描くために使用される、始点、終点および少なくとも1つの制御点を有する曲線(制御点が始点または終点に重なる場合は、直線となる)をいい、自由曲線上の点の座標値が1つのパラメータで表される。
自由曲線としては、例えば、スプライン曲線やベジェ曲線が知られている。
なお、この実施例ではベジェ曲線を使用する。
図6に示すように、第5の自由曲線Cは、この実施例では、対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分d、dと、椎間板の前縁よりも内側において前縁に沿ってのびる第2の線分dと、椎間板の後縁よりも内側において後縁に沿ってのびる第3の線分dと、互いに隣接する第1の線分dおよび第2の線分dを接続する第1の円弧状部分d、dと、互いに隣接する第1の線分dおよび第3の線分dを接続する第2の円弧状部分d、dと、からなっている
この場合、第5の自由曲線C、特に、第2および第3の線分dおよびdは、椎間スペーサーと、椎体を取り巻く神経および血管との接触が確実に回避されるエリアに位置するように決定される。なお、第5の自由曲線Cによって画成される図形の形状はこの実施例に限定されない。
三次元X線投影画像からの第1〜第5の自由曲線C〜Cのベクトル画像データの取得は、公知の2D描画ソフトウェア、例えばイラストレータを用いて行うことができる。
そして、例えば、第1の自由曲線Cのベクトル画像データを取得する場合は、コンピュータのディスプレイに表示された三次元X線投影画像上において、第1の自由曲線Cの始点、終点および制御点を、マウス等を用いてポインティングする。
それによって、第1の自由曲線Cのベクトル画像データとして、始点、終点および制御点のそれぞれの座標値と、第1の自由曲線C上の点の座標値を決定する関数(第1の自由曲線Cを表すパラメトリック方程式)が取得される。
第2〜第5の自由曲線C〜Cのベクトル画像データもこれと同様にして取得される。
本発明の方法によれば、次に、図7(A)に示すように、三次元直交座標系を三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、第1〜第5の自由曲線C〜Cに関するベクトル画像データに基づき、第1および第2の自由曲線CおよびCをX−Z平面上に再配置し、第3および第4の自由曲線CおよびCをY−Z平面上に再配置し、第5の自由曲線CをX−Y平面上に再配置する(図1のステップS3)。
次いで、図7(B)に示すように、当該三次元直交座標系において、第1および第3の自由曲線CおよびCのうちの一方を第1および第3の自由曲線CおよびCのうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの頭側終板面Eを形成するとともに、第2および第4の自由曲線CおよびCのうちの一方を第2および第4の自由曲線CおよびCのうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの尾側終板面Eを形成する(図1のステップS4)。
そして、図8(A)に示すように、当該三次元直交座標系において、第5の自由曲線Cを椎間スペーサーの頭側および尾側終板面EおよびE間においてZ軸方向に移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの側面Eを形成し、図8(B)に示すように、椎間スペーサーの頭側および尾側終板面EおよびEと、椎間スペーサーの側面Eとから椎間スペーサーMを画成する(図1のステップS5)。
図1のステップS3〜S5は、公知の3DCADソフトウェアを用いて実行することができ、そして、椎間スペーサーMの画成(設計)の完了後は、得られた設計データを、このソフトウェアによって三次元造形データ(例えば、STLデータ)に変換し、ファイル出力することができる。
こうして、本発明によれば、患者の脊椎の三次元X線投影画像内に三次元直交座標系を設定し、X−Z平面と対象椎体間の頭側終板及び尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線CおよびCと、Y−Z平面と対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線CおよびCと、X−Y平面上における椎間スペーサーMの輪郭を決定する第5の自由曲線Cとに関するベクトル画像データを取得する。そして、それらのベクトル画像データを用いて、三次元X線投影画像とは独立に設定した三次元直交座標系内に第1〜第5の自由曲線C〜Cを再配置し、それらの自由曲線を座標系内で移動させたときの軌跡に基づいて、椎間スペーサーMの頭側終板面E、尾側終板面Eおよび側面Eを生成し、それら3つの面E〜Eから椎間スペーサーMを画成することによって、椎間スペーサーをセミカスタムメイド化した。
そして、このセミカスタムメイドの椎間スペーサーMは、患者の脊椎の三次元X線投影画像に基づいて設計され、患者の身体に一定程度(患者の身体を椎間スペーサーに合わせる必要がない程度)まで適合しているので、患者に対して低侵襲な施術を実現できる。
さらに、本発明によれば、第1〜第5の自由曲線C〜Cに関するベクトル画像データを取得さえすれば、椎間スペーサーの設計が行えるので、フルカスタムメイドの場合に比べて、椎間スペーサーの設計に要するコストおよび時間を大幅に削減することができる。
なお、例えば頚椎椎間に挿入する椎間スペーサー等のように、この方法によって設計した椎間スペーサーMを、対象椎体間の前後屈運動を考慮して、さらに修正する必要のある場合があるが、かかる場合には、図1のステップS1〜S5を順次実行した後、さらに、図9に示すように、三次元直交座標系において、座標原点からX軸に沿って椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通るX−Z平面に対し垂直な軸(Y軸に平行な軸)Vを設定して、椎間スペーサーMの頭側終板面Eを軸Vのまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から椎間スペーサーMの側面拡張部分Eを形成するとともに、回転後の椎間スペーサーMの頭側終板面Sを椎間スペーサーMの新たな頭側終板面E’として、椎間スペーサーの新たな頭側終板面E’と、椎間スペーサーの尾側終板面Eと、椎間スペーサーの側面Eおよび側面拡張部分Eとから、修正された椎間スペーサーM’を画成(設計)する(図2のステップS6)。
この場合、軸Vの設定位置および軸Vの回りの回転角度は、例えば椎間板軸面上の20〜60mm後方の位置において30度回転させる等、必要とされる修正の程度(個々の患者の対象椎体の状態等に依存する)に応じて適当に決定される。
図3は、本発明の1実施例による椎間スペーサー設計システムのブロック図である。
本発明の椎間スペーサー設計システムは、患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計する。
この場合、三次元X線投影画像からの自由曲線に関するベクトル画像データの取得は、上述した本発明の椎間スペーサー設計方法のステップS1およびS2を順次実行することによってなされる。すなわち、本発明の椎間スペーサー設計システムにおいては、上述の第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データが用いられる。
図3を参照して、本発明の椎間スペーサー設計システムは、第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データの入力を受ける画像データ入力部1と、三次元直交座標系を三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、第1および第2の自由曲線をX−Z平面上に再配置し、第3および第4の自由曲線をY−Z平面上に再配置し、第5の自由曲線をX−Y平面上に再配置する曲線初期位置設定部2とを備えている。
本発明の椎間スペーサー設計システムは、さらに、三次元直交座標系において、第1および第3の自由曲線のうちの一方を第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの頭側終板面を形成し、椎間スペーサーの頭側終板面に関するベクトル画像データを生成する頭側終板面形成部3と、三次元直交座標系において、第2および第4の自由曲線のうちの一方を第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの尾側終板面を形成し、椎間スペーサーの尾側終板面に関するベクトル画像データを生成する尾側終板面形成部4とを備えている。
本発明の椎間スペーサー設計システムは、さらに、三次元直交座標系において、第5の自由曲線を椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間においてZ軸方向に移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの側面を形成し、椎間スペーサーの側面に関するベクトル画像データを生成する側面形成部5と、椎間スペーサーの頭側および尾側終板面に関するベクトル画像データ、および椎間スペーサーの側面に関するベクトル画像データに基づき、椎間スペーサーの三次元造形用データを生成する造形データ生成部6とを備えている。
この椎間スペーサー設計システムによれば、患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得した複数の自由曲線に関するベクトル画像データを入力するだけで、セミカスタムメイドの椎間スペーサーを簡単にかつ短時間で設計することができる。
なお、例えば頚椎椎間に挿入する椎間スペーサー等のように、このシステムによって設計された椎間スペーサーを、対象椎体間の前後屈運動を考慮して、さらに修正する必要のある場合があるが、このような場合に対応可能な椎間スペーサー設計システムを図4に示した。
図4に示した実施例は、図2の実施例に当該修正のための構成を付加したものである。よって、図3中、図2に示したものと同じ構成要素には同一番号を付し、以下ではそれらの詳細な説明を省略する。
図4を参照して、この実施例では、椎間スペーサー設計システムは、さらに、三次元直交座標系において、座標原点からX軸に沿って椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通るX−Z平面に対し垂直な軸を設定して、椎間スペーサーの頭側終板面に関するベクトル画像データに基づき、椎間スペーサーの頭側終板面を当該垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、回転後の椎間スペーサーの頭側終板面を椎間スペーサーの新たな頭側終板面とし、椎間スペーサーの新たな頭側終板面、および椎間スペーサーの側面拡張部分に関するベクトル画像データを生成する頭側終板面回転部7と、椎間スペーサーの尾側終板面および新たな頭側終板面に関すベクトル画像データ、および椎間スペーサーの側面および側面拡張部分に関するベクトル画像データに基づき、椎間スペーサーの修正された三次元造形用データを生成する修正造形データ生成部8を備えている。
なお、本発明の椎間スペーサー設計方法およびシステムは、人工椎間板における関係する椎体との接触部の面形状を設計する場合にも適用することができる。
図10は、本発明の1実施例による椎間スペーサー設計プログラムのフロー図である。
本発明の椎間スペーサー設計プログラムは、患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計する。
この場合、三次元X線投影画像からの自由曲線に関するベクトル画像データの取得は、上述した本発明の椎間スペーサー設計方法のステップS1およびS2を順次実行することによってなされる。すなわち、本発明の椎間スペーサー設計プログラムにおいては、上記の第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データが用いられる。
図10を参照して、本発明によれば、コンピュータに、第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データの入力を受けさせる(図10の手順P1)。
次に、コンピュータに、三次元直交座標系を三次元X線投影画像とは独立に設定させるとともに、第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、第1および第2の自由曲線をX−Z平面上に再配置させ、第3および第4の自由曲線をY−Z平面上に再配置させ、第5の自由曲線をX−Y平面上に再配置させる(図10の手順P2)。
次いで、コンピュータに、三次元直交座標系において、第1および第3の自由曲線のうちの一方を第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの頭側終板面を形成させるとともに、第2および第4の自由曲線のうちの一方を第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの尾側終板面を形成させる(図10の手順P3)。
さらに、コンピュータに、三次元直交座標系において、第5の自由曲線を椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間においてZ軸方向に移動させたときの軌跡から椎間スペーサーの側面を形成させ、椎間スペーサーの頭側および尾側終板面と、椎間スペーサーの側面とから椎間スペーサーを画成させる(図10の手順P4)。
なお、例えば頚椎椎間に挿入する椎間スペーサー等のように、コンピュータによって設計された椎間スペーサーMを、対象椎体間の前後屈運動を考慮して、さらに修正する必要のある場合があるが、かかる場合には、コンピュータに、図10の手順P1〜P4を順次実行させた後、さらに、図11に示すように、三次元直交座標系において、座標原点からX軸に沿って椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通るX−Z平面に対し垂直な軸(Y軸に平行な軸)を設定させて、椎間スペーサーの頭側終板面を当該設定した軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から椎間スペーサーMの側面拡張部分を形成させるとともに、回転後の椎間スペーサーの頭側終板面を椎間スペーサーの新たな頭側終板面として、椎間スペーサーの新たな頭側終板面と、椎間スペーサーの尾側終板面と、椎間スペーサーの側面および側面拡張部分とから、修正された椎間スペーサーを画成(設計)させる(図11の手順P5)。
この場合、設定した軸の設定位置および当該軸の回りの回転角度は、例えば椎間板軸面上の20〜60mm後方の位置において30度回転させる等、必要とされる修正の程度(個々の患者の対象椎体の状態等に依存する)に応じて適当に決定される。
1 画像データ入力部
2 曲線初期位置設定部
3 頭側終板面形成部
4 尾側終板面形成部
5 側面形成部
6 造形データ生成部
7 頭側終板面回転部
8 修正造形データ生成部
第1の自由曲線
第2の自由曲線
第3の自由曲線
第4の自由曲線
第5の自由曲線
鉤状突起の内縁または椎間板の側縁
第2の線分
第3の線分
第1の円弧状部分
第2の円弧状部分
椎間スペーサーの頭側終板面
’ 椎間スペーサーの新たな頭側終板面
椎間スペーサーの尾側終板面
椎間スペーサーの側面
椎間スペーサーの拡張側面部分
M 椎間スペーサー
M’ 修正された椎間スペーサー
V X−Z面に対し垂直な軸(Y軸に平行な軸)

Claims (9)

  1. 椎間スペーサーを設計する方法であって、
    (1)患者の脊椎の三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系を、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定するステップと、
    (2)前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とに関するベクトル画像データを取得するステップと、
    (3)前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置するステップと、
    (4)前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成するとともに、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成するステップと、
    (5)前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面とから前記椎間スペーサーを画成するステップと、を順次実行することを特徴とする方法。
  2. 前記ステップ(5)の実行後に、
    (6)前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面として、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面と、前記椎間スペーサーの尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分とから、修正された前記椎間スペーサーを画成するステップ
    を実行することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ステップ(2)において、前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計するシステムであって、
    前記三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系が、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定され、
    前記複数の自由曲線が、前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とからなるシステムにおいて、
    前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データの入力を受ける画像データ入力部と、
    前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置する曲線初期位置設定部と、
    前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側終板面に関するベクトル画像データを生成する頭側終板面形成部と、
    前記三次元直交座標系において、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成し、前記椎間スペーサーの尾側終板面に関するベクトル画像データを生成する尾側終板面形成部と、
    前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの側面に関するベクトル画像データを生成する側面形成部と、
    前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面に関するベクトル画像データ、および前記椎間スペーサーの側面に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの三次元造形用データを生成する造形データ生成部と、を備えたものであることを特徴とするシステム。
  5. 前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、前記回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面とし、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面、および前記椎間スペーサーの側面拡張部分に関するベクトル画像データを生成する頭側終板面回転部と、
    前記椎間スペーサーの尾側終板面および新たな頭側終板面に関すベクトル画像データ、および前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの修正された三次元造形用データを生成する修正造形データ生成部と、をさらに備えたものであることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  6. 前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のシステム。
  7. 患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計するプログラムであって、
    前記三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系が、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定され、
    前記複数の自由曲線が、前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とからなるプログラムにおいて、
    (1)前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データの入力を受ける手順と、
    (2)前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置する手順と、
    (3)前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成するとともに、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成する手順と、
    (4)前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面とから前記椎間スペーサーを画成する手順と、を順次コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  8. 前記手順(4)の実行後に、
    (5)前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面として、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面と、前記椎間スペーサーの尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分とから、修正された前記椎間スペーサーを画成する手順
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
  9. 前記手順(1)において、前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のプログラム。
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