JP2020168363A - 椎間スペーサーを設計する方法、システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
ところが、それらの椎間スペーサーは、外国人と体格差がある日本人の脊椎に適合しないサイズ、形状のものが多く、そのため、患者への使用に際し患者の骨を削る等して、患者の身体を椎間スペーサーに合わせる必要があり、患者に対する侵襲が大きいという欠点を有していた。
この従来法によれば、まず、患者の脊椎の三次元X線投影画像に基づき、三次元画像解析ソフトウェアを用いて画像解析がなされ、二値化された三次元X線投影画像から対象となる椎体間に関係する一対の椎体(頭側の椎体および尾側の椎体)のそれぞれの三次元画像が抽出され、抽出された三次元画像のSTLデータが取得される。
自由曲線としては、例えば、スプライン曲線およびベジェ曲線が知られている。
図1は、本発明の1実施例による椎間スペーサー設計法のフロー図である。
図1を参照して、本発明の方法によれば、患者の脊椎の三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系を、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が当該対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が当該対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が当該対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に設計すべき椎間スペーサーの横断面が位置するように設定する(図1のステップS1)。
なお、この実施例ではベジェ曲線を使用する。
それによって、第1の自由曲線C1のベクトル画像データとして、始点、終点および制御点のそれぞれの座標値と、第1の自由曲線C1上の点の座標値を決定する関数(第1の自由曲線C1を表すパラメトリック方程式)が取得される。
第2〜第5の自由曲線C2〜C5のベクトル画像データもこれと同様にして取得される。
本発明の椎間スペーサー設計システムは、患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計する。
本発明の椎間スペーサー設計プログラムは、患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計する。
次に、コンピュータに、三次元直交座標系を三次元X線投影画像とは独立に設定させるとともに、第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、第1および第2の自由曲線をX−Z平面上に再配置させ、第3および第4の自由曲線をY−Z平面上に再配置させ、第5の自由曲線をX−Y平面上に再配置させる(図10の手順P2)。
2 曲線初期位置設定部
3 頭側終板面形成部
4 尾側終板面形成部
5 側面形成部
6 造形データ生成部
7 頭側終板面回転部
8 修正造形データ生成部
C1 第1の自由曲線
C2 第2の自由曲線
C3 第3の自由曲線
C4 第4の自由曲線
C5 第5の自由曲線
d1 鉤状突起の内縁または椎間板の側縁
d2 第2の線分
d3 第3の線分
d4 第1の円弧状部分
d5 第2の円弧状部分
E1 椎間スペーサーの頭側終板面
E1’ 椎間スペーサーの新たな頭側終板面
E2 椎間スペーサーの尾側終板面
E3 椎間スペーサーの側面
E4 椎間スペーサーの拡張側面部分
M 椎間スペーサー
M’ 修正された椎間スペーサー
V X−Z面に対し垂直な軸(Y軸に平行な軸)
Claims (9)
- 椎間スペーサーを設計する方法であって、
(1)患者の脊椎の三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系を、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定するステップと、
(2)前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とに関するベクトル画像データを取得するステップと、
(3)前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置するステップと、
(4)前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成するとともに、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成するステップと、
(5)前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面とから前記椎間スペーサーを画成するステップと、を順次実行することを特徴とする方法。 - 前記ステップ(5)の実行後に、
(6)前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面として、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面と、前記椎間スペーサーの尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分とから、修正された前記椎間スペーサーを画成するステップ
を実行することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記ステップ(2)において、前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
- 患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計するシステムであって、
前記三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系が、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定され、
前記複数の自由曲線が、前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とからなるシステムにおいて、
前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データの入力を受ける画像データ入力部と、
前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置する曲線初期位置設定部と、
前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側終板面に関するベクトル画像データを生成する頭側終板面形成部と、
前記三次元直交座標系において、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成し、前記椎間スペーサーの尾側終板面に関するベクトル画像データを生成する尾側終板面形成部と、
前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの側面に関するベクトル画像データを生成する側面形成部と、
前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面に関するベクトル画像データ、および前記椎間スペーサーの側面に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの三次元造形用データを生成する造形データ生成部と、を備えたものであることを特徴とするシステム。 - 前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、前記回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面とし、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面、および前記椎間スペーサーの側面拡張部分に関するベクトル画像データを生成する頭側終板面回転部と、
前記椎間スペーサーの尾側終板面および新たな頭側終板面に関すベクトル画像データ、および前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分に関するベクトル画像データに基づき、前記椎間スペーサーの修正された三次元造形用データを生成する修正造形データ生成部と、をさらに備えたものであることを特徴とする請求項4に記載のシステム。 - 前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のシステム。
- 患者の脊椎の三次元X線投影画像から取得された複数の自由曲線に関するベクトル画像データを用いて椎間スペーサーを設計するプログラムであって、
前記三次元X線投影画像内に、三次元直交座標系が、座標原点が対象椎体間に位置し、Z軸が前記対象椎体間の正中を通り、X−Z平面が前記対象椎体間の正中を通る矢状面に一致し、Y−Z平面が前記対象椎体間の前後方向の中心を通る冠状面に一致し、X−Y平面上に前記椎間スペーサーの横断面が位置するように設定され、
前記複数の自由曲線が、前記X−Z平面と前記対象椎体間の頭側終板および尾側終板との交線にそれぞれ適合した第1および第2の自由曲線と、前記Y−Z平面と前記対象椎体間の前記頭側終板および前記尾側終板との交線にそれぞれ適合した第3および第4の自由曲線と、前記X−Y平面上における前記椎間スペーサーの輪郭を決定する第5の自由曲線とからなるプログラムにおいて、
(1)前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データの入力を受ける手順と、
(2)前記三次元直交座標系を前記三次元X線投影画像とは独立に設定するとともに、前記第1〜第5の自由曲線に関するベクトル画像データに基づき、前記第1および第2の自由曲線を前記X−Z平面上に再配置し、前記第3および第4の自由曲線を前記Y−Z平面上に再配置し、前記第5の自由曲線を前記X−Y平面上に再配置する手順と、
(3)前記三次元直交座標系において、前記第1および第3の自由曲線のうちの一方を前記第1および第3の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの頭側終板面を形成するとともに、前記第2および第4の自由曲線のうちの一方を前記第2および第4の自由曲線のうちの他方に沿って移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの尾側終板面を形成する手順と、
(4)前記三次元直交座標系において、前記第5の自由曲線を前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面間において前記Z軸方向に移動させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面を形成し、前記椎間スペーサーの頭側および尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面とから前記椎間スペーサーを画成する手順と、を順次コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 前記手順(4)の実行後に、
(5)前記三次元直交座標系において、前記座標原点からX軸に沿って前記椎間スペーサーの後方に所定の距離離れた点を通る前記X−Z平面に対し垂直な軸を設定して、前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記垂直な軸のまわりに所定の角度回転させたときの軌跡から前記椎間スペーサーの側面拡張部分を形成するとともに、回転後の前記椎間スペーサーの頭側終板面を前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面として、前記椎間スペーサーの新たな頭側終板面と、前記椎間スペーサーの尾側終板面と、前記椎間スペーサーの側面および側面拡張部分とから、修正された前記椎間スペーサーを画成する手順
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。 - 前記手順(1)において、前記第5の自由曲線が、前記対象椎体間の椎間板の下側に隣接する椎体の一対の鉤状突起のそれぞれの内縁または前記椎間板の両側縁に沿ってのびる第1の線分と、前記椎間板の前縁よりも内側において前記前縁に沿ってのびる第2の線分と、前記椎間板の後縁よりも内側において前記後縁に沿ってのびる第3の線分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第2の線分を接続する第1の円弧状部分と、互いに隣接する前記第1の線分および前記第3の線分を接続する第2の円弧状部分と、からなっていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のプログラム。
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