JP2020165933A - 勾配推定装置および勾配推定方法 - Google Patents

勾配推定装置および勾配推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両走行支援システムの信頼性を向上させる。【解決手段】カメラが撮像した撮像画像に基づく勾配推定装置1が、カメラCAMと、路面接地位置算出部12と、測距センサSと、勾配推定部15とを備え、前記カメラCAMが撮像した撮像画像に基づき、前記路面接地位置算出部12が、前記撮像画像に映り込んだ対象物の路面接地位置までの距離L2を算出し、前記勾配推定装置1が前記測距センサSを用いて、前記対象物までの距離L1を算出し、前記勾配推定部15が、前記カメラの俯角αと、前記距離L2および前記距離L1とに基づいて、前記カメラCAMの位置から降ろした垂線と水平面との交点と、前記対象物を示す所定の点A1とを通る直線の勾配βを推定する。【選択図】図7

Description

本発明は、勾配推定装置および勾配推定方法に関する。
特許文献1には、車体に設置された加速度センサから得られた、路面に平行な加速度成分Axと路面に垂直な加速度成分Azの値から路面角度を算出する角度算出手段と、前記AxとAzの値から重力加速度をgとして│Ax2+Az2−g2│の値を計算する第一演算手段と、前記│Ax2+Az2−g2│の値が正であり、且つある設定値より小さいか否かを判断する第一比較手段とを備える、路面角度の算出装置が記載されている。
特許文献2には、車載カメラによって撮像された路面上の対象物と前記車載カメラが搭載された車両との間の距離を測定する測距装置において、互いに異なる撮像時刻で前記車載カメラにより撮像された2つの撮像画像から、前記対象物が存在する路面である対象物存在路面上の静止点であって、車両からの距離が前記2つの撮像画像のうちの一方である第1撮像画像の撮像時刻での前記対象物の接地点と同じになる静止点を前記2つの撮像画像にそれぞれ投影してなる特徴点を抽出して、前記2つの撮像画像のそれぞれにおける該特徴点の位置を特定する測距用特徴点抽出手段と、前記2つの撮像画像のそれぞれの撮像時刻の間の期間における前記車載カメラの位置及び姿勢の変化を表すカメラ運動パラメータを計測するカメラ運動パラメータ計測手段と、前記第1撮像画像において特定された前記特徴点の位置に基づき、前記車載カメラから前記静止点に至る直線が該車載カメラの光軸に対してなす角度である第1参照角度の値を推定する第1参照角度推定手段と、前記カメラ運動パラメータと、前記2つの撮像画像のそれぞれにおける前記特徴点の位置と、前記車載カメラの高さと、前記第1撮像画像の撮像時刻において前記車両が存在する路面である車両存在路面のうちの前記車載カメラの下方に位置する点から前記静止点に至る直線が前記車載カメラの光軸に対してなす角度である第2参照角度との間の関係を表す演算式に基づいて、前記カメラ運動パラメータの計測値と、前記2つの撮像画像のそれぞれにおいて特定された前記特徴点の位置と、前記車載カメラの高さの設定値とから、該演算式における未知数としての前記第2参照角度の値を推定する第2参照角度推定手段と、少なくとも前記第1参照角度の推定値と、前記第2参照角度の推定値と、前記車載カメラの高さの設定値とから前記対象物と車両との間の距離を推定する距離推定手段とを備える測距装置が記載されている。
特開2006−194677号公報 特開2013−002883号公報
車両運転時の安全確保等の観点から走行支援を行う、車両走行支援システムにおいて、車載カメラによって車両周辺の撮像画像を取得し、その撮像画像から、車両周辺に存在する歩行者等までの距離を測定し、当該対象物の位置を推定する技術が知られている。
しかし、車載カメラが撮像する、他の車両や歩行者等の被写体(以下、対象物と表現する)が存在する路面が勾配を有するような場合、上記の撮像画像に基づく距離測定では、測定された距離と、実際の距離との間に誤差が生じる。この誤差は、車両に搭乗する乗員に、モニタ等の表示手段を用いて情報を提示する際にも、表示画像上の誤差として残るので、不都合である。また、例えば自動運転や自動駐車等、撮像画像に基づいた車両側の情報処理においても、上記誤差の影響により、支障が生じるおそれがある。
そこで本開示においては、対象物についての勾配を正確に推定できるようにすることを目的とする。
カメラが撮像した撮像画像に基づく勾配推定装置が、カメラと、路面接地位置算出部と、測距センサと、勾配推定部とを備え、前記カメラが撮像した撮像画像に基づき、前記路面接地位置算出部が、前記撮像画像に映り込んだ対象物の路面接地位置までの距離L2を算出し、前記勾配推定装置が前記測距センサを用いて、前記対象物までの距離L1を算出し、前記勾配推定部が、前記カメラの俯角αと、前記距離L2および前記距離L1とに基づいて、前記カメラの位置から降ろした垂線と水平面との交点と、前記対象物を示す所定の点A1とを通る直線の勾配βを推定する。前記構成により、対象物についての勾配βを正確に推定することができる。また、推定した勾配βに基づいて、撮像画像の処理や、距離情報の通知等を正しく行うことができる。その結果、車両走行支援システムの信頼性を向上させることができる。
本発明によれば、車両走行支援システムの信頼性を向上させることができる。
撮像画像を用いた距離認識を示す概念図 本開示の勾配推定装置1の一例を示す構成図 カメラCAMによる撮像画像に基づいた、路面接地位置の算出を示す図 点群の生成を示す概念図 距離推定部14による距離推定の一例を示す概念図 2種類の測定距離を示す概念図であり、(a)距離L2を示す図、(b)距離L1を示す図 勾配推定部15による、対象物についての勾配βの算出を示す図であり、(a)点A1の高さH1の算出、(b)勾配βの算出を示す カメラCAMによる撮像画像に点群を重畳した重畳画像を示す図
以下、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
図1は、撮像画像を用いた距離認識を示す概念図である。車両100は、カメラCAMを備えている。図の例では、カメラCAMは車両の後方に設置されたリアカメラであるが、リアカメラ以外の、例えば車両の前方に設置したフロントカメラ等においても、下記は同様である。
カメラCAMで撮像した撮像画像に基づき、車両100から、車両100の後方に存在する対象物(図の例においては歩行者)までの距離を算出できれば好適である。なぜなら、例えば衝突の危険性がある事を警告する、等の走行支援にこの距離を用いることができるからである。
より具体的には、対象物が接地している点A1(図の例においては歩行者の足元)を撮像画像から特定し、カメラCAMから点A1までの水平距離を算出する。
しかし、上記の距離の算出は対象物が水平面上に存在することを前提にして行われる。すると、図1に示したように、対象物が存在する路面Gに勾配がある場合、下記のような問題が生じる。
撮像画像には歩行者の足元(点A1付近)が映り込むが、この歩行者は実際には勾配を有する路面G上を歩いている。この状況において、対象物が水平面上に存在することを前提にして上記距離を算出すると、カメラCAMから前記の点A1へと向かう直線と、水平面との交点A2までの距離を求めることとなり、算出される距離は図1に示した距離L2となる。
しかしながら、実際に求めたい距離は点A1までの距離であるから、算出される距離L2と、実際に求めたい距離との間に誤差が生じる。この誤差を生じないようにするために、対象物についての勾配を推定して、勾配による影響を除去できれば好適である。なお、対象物についての勾配とは、カメラCAMの位置から降ろした垂線と水平面との交点Оと、前記対象物を示す所定の点A1とを通る直線の勾配βを意味する。
そこで、本開示の勾配推定装置1は、以下のような構成を備えることにより、対象物についての勾配βを正確に取得することができるものである。
図2は、本開示の勾配推定装置1の一例を示す構成図である。勾配推定装置1は、カメラCAMと、測距センサSと、画像取得部11と、路面接地位置算出部12と、点群算出部13と、距離推定部14と、勾配推定部15とを備えている。勾配推定装置1は、対象物位置表示部16や、各種データやプログラムを記憶するための記憶手段17を、更に備えていてもよい。
図2において、勾配推定処理において生じる典型的なデータの流れを矢印で示した。各機能ブロック間の相互接続関係は、この矢印に示されたものだけとは限らない。また、複数の機能ブロックが、例えばCPUやECU、メモリ等のハードウェア資源によって、統合されていてもよい。あくまで一例ではあるが、画像取得部11と、点群算出部13は、1つのECU内に統合されていてよい。このECUから、例えば車載モニタである対象物位置表示部16へと画像信号が送信されてよい。各機能ブロックが行う主要な情報処理については後述する。
図3は、カメラCAMによる撮像画像に基づいた、路面接地位置の算出を示す図である。カメラCAMにより外界を撮像すると、例えば図3に示した撮像画像IMGが得られる。ただし、図3に示した四角い枠等は、この時点の撮像画像IMGには存在しない。当該撮像画像IMGを画像取得部11が取得し、路面接地位置算出部12へとデータ送信する。
画像取得部11から撮像画像IMGのデータを受信した路面接地位置算出部12は、撮像画像IMGから、対象物の路面接地位置を、例えば下記のようにして算出する。
路面接地位置算出部12は、ディープラーニングによる画像解析を行ってよい。GPU等に実装したニューラルネットワークに、大量の画像データ(例えば、道路が映った写真データ等)を教師データとして入力して、学習モデルを予め生成しておく。すなわち、学習モデルに、上記の教師データに基づいて、特徴量を自動抽出させる。
この学習済みのモデルに対して、カメラCAMが撮像した前述の撮像画像IMGを入力することにより、図3に示したように、撮像画像IMGに映り込んだ各オブジェクトがそれぞれ何であるか(人、車、消火栓等)を分類することができる。例えば、図3の中央に映り込んだ人物を、人(Person)であると分類することができる。
そして、撮像画像IMG内で分類された対象物(本例では図3に示した歩行者)を図3に示したようにそれぞれ枠で囲い、枠の下部の、中央位置を、所定の点A1であると特定する(図1参照)。
ただし、所定の点A1の特定には、上記のディープラーニングを用いた方法以外の、他の画像解析手法を用いてもよい。
ここで、撮像画像IMGに映り込んだ路面Gが、水平面(XY座標で表現可能な2次元平面)であると仮定する。すると、例えば上述のように特定された、撮像画像IMGにおける点A1の位置(画像上の画素の位置)に基づいて、前記水平面上の座標を求めることができる。例えば、路面接地位置算出部12は、画像上の画素の位置から上記XY座標への座標変換テーブルを備えていてよく、この変換テーブルに基づいて、前記水平面上の座標を求めてよい。
またカメラCAMの位置を、前記水平面(XY平面)上へと射影した点を、点Cとする。なお、点C=XY平面上の原点Oであってよい。そして、路面接地位置算出部12は、同一平面上の2点(点Cおよび点A1)の座標に基づいて、カメラCAMから点A1までの距離L2を算出することができる。
ただし上述のように、上記の距離L2は、路面Gが水平面であることを前提にして算出された値であるため、対象物が存在する路面Gに勾配があると、図1に基づいて既に説明したように、実際の値と算出値との間に誤差が生じる。
そこで、本開示の勾配推定装置1は、測距センサSを用いた距離推定を更に行って、測距センサSに基づく距離L1を算出(後述)する。そして、求まった距離L2及び距離L1を用いて、対象物についての勾配βを、後述の勾配推定部15が算出する。勾配推定部15について説明する前に、測距センサSを用いた距離推定について、下記で説明する。
再び図2を参照すると、勾配推定装置1は測距センサSを備えている。測距センサSは、センサから投光した投光パルス等が目標(対象物)に反射し帰ってくるまでの往復時間を計測することにより測距する、アクティブレーザー方式のセンサであってよい。また、特定的には、測距センサSはTOF(Time Of Flight)方式のレーザースキャナ等であってよい。
このような測距センサSによって撮像画像IMG自体を撮像できるものではない。しかし、測距センサSは、上述の水平面を仮定する必要がなく、対象物までの距離を取得することができる。この距離を、距離L1とすることができる。
ここで、精度の観点からは、図3に基づいて上述した点A1(例えば、歩行者を囲む枠の下部の、中央位置)と同じ点について、測距センサSによる距離測定ができれば好適である。この観点から、下記に示す様に、点群算出部13が点群を算出し、この点群に基づいて、点A1に相当する点を特定(推定)するのがよい。
点群算出部13は、TDC(Time to Digital Converter)を備えてよい。TDCはパルスとパルスの時間差をデジタル化して出力する回路である。上述の測距センサSおよび点群算出部13による点群の生成は、以下のようにして行われる。
点群の生成を示す概念図である図4に基づいて説明する。図4(a)は、上記の測距センサSによる投光を示す概念図であり、車両100および対象物である歩行者が、上からの視点で示されている。
一例として、車両100の後方に対象物である歩行者が存在し、該歩行者が車両100に向かって近づいている状況を、図4(a)は示している。車両100の後部に設置された測距センサSが、対象物に向かってパルスレーザを投光し、この投光タイミングを検出する(STARTパルス)。また、測距センサSが、対象物から反射してきた光を受光して検出する(STOPパルス)。
このSTARTパルスとSTOPパルスに基づき、点群算出部13が備えるTDC(Time to Digital Converter)が、対象物までの距離をデジタル値として出力する。この距離と、パルスレーザの向けられた方向に基づいて、点群が例えば図4(b)のように得られる。なお、図4(b)においては、図4(a)に示した歩行者の足を測距した結果を、上からの視点で示している。
ここで、図4(b)に示した点群に含まれる各点までの距離を距離rと置くと、距離rは、以下の式によって求めることができる。
距離r[m]=光速[m/s]×(投光と受光の時間差(往復時間)[s]/2)+回路の遅延などを加味した所定のOffset値[m]
次に、距離推定部14について説明する。距離推定部14は、対象物(この例では、歩行者)までの距離を推定する機能ブロックである。ここで、図4(b)に示したように、対象物である歩行者の足を測距した結果は、点群として表現されている。この点群に基づき、距離の測定対象となる点、すなわち前記所定の点A1の位置を推定して、この点A1までの距離を、距離推定部14が推定する。
図5は、距離推定部14による距離推定の一例を示す概念図である。歩行者(対象物)までの距離を求める場合、測距によって上述のように得られた点群をグルーピングする。例えば図5は、歩行者の足に相当する点群を1つのグループとしている。このグループに含まれる点群の左右方向中央を、対象物のX座標とする。また、車両100(測距センサS)に最も近い点のY座標を、対象物のY座標とする。すなわち、図5に示した白抜きの丸の位置にある点が、距離の測定対象となる所定の点A1(図1等参照)であると推定する。そして距離推定部14は、車両100(測距センサS)と、推定された点A1のそれぞれのXY座標に基づき、点A1までの距離を計算する。この計算値を距離L1とする。
なお、上記のXY座標は、水平面(2次元)上に仮想的に規定された座標であり、点群に含まれる各点および前記所定の点A1の、水平面に直交するZ軸方向の位置は無視している。なぜなら、点A1までの水平距離である距離L1を求めたいからである。
また、前記とは異なる方式に従って距離L1を求めてもよい。また、上記の測距センサSに基づく距離L1の求め方はあくまで一例である。光等の発出とその反射との時間差を用いて距離を測ることによって、勾配に関係なく、対象物との間の距離L1を算出できるという点が重要であり、所定の点A1の推定方法は、上記以外の方法を用いてもよい。
以上のようにして、対象物までの距離が2種類、計算される。すなわち、カメラCAMが撮像した撮像画像に基づく距離L2と、測距センサSに基づく距離L1とが計算される。
ここで、上記のようにして求まった距離L2およびL1について、より詳しく説明する。
図6は、2種類の測定距離を示す概念図であり、(a)距離L2を示す図、(b)距離L1を示す図である。
図6(a)に示すのは、カメラCAMが撮像した撮像画像に基づく距離L2である。車両100に搭載されたカメラCAMは、撮像画像に基づいて、点A1までの距離を上述のようにして算出する(図3参照)。しかし上述のように、路面Gが水平面であることを前提した上で、点A1までの距離が算出されている。従って、対象物が存在する路面に勾配がある場合、カメラCAMから、図示した点A2までの距離L2が、測定値として求まることになる。なお、点A2は、カメラCAMから点A1へ向かう直線と水平面との交点である。
図6(b)に示すのは、測距センサSに基づく距離L1である。図4及び図5に基づいて上述したように、測距センサSによる距離測定は、測距センサSから投光した投光パルスが目標(対象物)に反射し帰ってくるまでの往復時間を用いて、距離L1を測定している。よって、勾配の影響を受けることなく、カメラCAMから点A1までの距離L1が算出される。
上述の2種類の距離L2および距離L1に基づき、勾配推定部15が、対象物についての勾配βを算出する。
図7は、勾配推定部15による、対象物についての勾配βの算出を示す図であり、(a)点A1の高さH1の算出、(b)勾配βの算出を示している。
図7(a)は、水平面を基準とした、点A1の高さH1の算出を示す図である。ここで、カメラCAMの俯角をαとする。この俯角αは、カメラCAMのキャリブレーション等を事前に行うことで既知の値とすることができる。
勾配推定部15は、前記俯角αを、上述の距離L2および距離L1と併せて用いることにより、点A1の高さH1を下記の数式により計算する。
H1=(L2−L1)tan(90−α)
図7(b)は、勾配βの算出を示す図である。勾配推定部15は、上記のようにして計算された点A1の高さH1を、上述の距離L1と併せて用いることにより、勾配βを下記の数式により計算する。
勾配β=tan−1(H1/L1)
なお、tan−1は、tanの逆関数(arctangent)である。
以上のようにして、本開示の勾配推定装置1は、対象物についての勾配βを正確に推定することができる。
次に、本開示の勾配推定装置1が推定した勾配βを用いて、車載カメラの画像に測距センサS由来の点群を重畳する使用例を示す。
図8は、カメラCAMによる撮像画像に点群を重畳した重畳画像を示す図である。対象物(歩行者)が存在する路面に勾配が無い場合は、図8に示したように、点群は歩行者の足元にプロットされる。このような画像の表示を、対象物位置表示部16によって行うことができる。対象物位置表示部16は、例えば車両100内に設けられたモニタ等であってよい。
しかし、対象物がカメラCAMから見た上り勾配に居る図8(b)の場合、カメラCAMから点群までの距離L1は、画像認識によって計算された距離L2よりも短い。そのため、カメラCAMによる撮像画像に、上述の点群をそのまま重畳すると、図8(a)に示した領域bの位置に点群がプロットされる。点群は本来、歩行者(対象物)の足元を示すはずである。しかし、撮像画像に映り込んだ歩行者(対象物)の足元よりも手前側に、位置がずれた状態で点群が表示される。
また、対象物がカメラCAMから見た下り勾配に居る図8(c)の場合、カメラCAMから点群までの距離L1は、画像認識によって計算された距離L2よりも長い。そのため、カメラCAMによる撮像画像に、上述の点群をそのまま重畳すると、図8(a)に示した領域cの位置に点群がプロットされる。点群は本来、歩行者(対象物)の足元を示すはずである。しかし、撮像画像に映り込んだ歩行者(対象物)の足元よりも上側に、位置がずれた状態で点群が表示される。
ここで、本開示の勾配推定装置1によって、対象物についての勾配βを上述のように推定すれば、図8(a)に図示したような位置ずれを補正することができる。例えば車両走行支援システムが、カメラCAMによる撮像画像を、推定された勾配βの角度分だけ回転させるような画像処理を行う。この画像処理の結果、測距センサSで測距した対象物までの距離情報(点群)を、撮像画像に映った対象物の足元位置(路面接地位置)に正確に重畳表示することができる。
なお、撮像画像を回転させず、点群の位置を前記勾配βの角度分だけ補正することによっても、測距センサSで測距した対象物までの距離情報(点群)と、撮像画像に映った対象物の足元位置(路面接地位置)とをそろえる事ができる。
すなわち、本開示の勾配推定装置1を用いれば、対象物位置表示部16等に表示する、車両100の乗員等が見る画像を正確にすることができる。また、本開示の勾配推定装置1を用いれば、車両100の外部に居る歩行者に衝突警告を与える際等に用いる、対象物との距離を正確にすることができる。その結果、本開示の勾配推定装置1を備えた車両や車両走行支援システムの信頼性を向上させることができる。
また、正しい重畳表示が可能なのは、上記の点群に限られない。本開示の勾配推定装置1によって勾配βを推定すれば、この勾配βの影響を、例えば上記のような方法で除去することができる。したがって、勾配のある路面が映り込み得る撮像画像に基づく、様々な画像処理に、本開示の勾配推定装置1を用いることができる。その結果、当該画像処理の信頼性を向上させることができる。
なお、上記の利点は、本開示に基づく勾配推定方法についても、同様に当てはまる。
以上のように、勾配推定装置が、点群算出部と、距離推定部を更に備え、前記点群算出部が、前記測距センサが測定した前記対象物の距離情報に基づいて、前記対象物の測距結果である点群を算出し、前記距離推定部が、前記対象物を示す所定の点A1を、前記点群に基づいて定め、前記対象物を示す所定の点A1までの距離を前記距離L1として算出してよい。また、前記対象物を示す所定の点A1が第1座標と第2座標を有し、前記点群の1グループに属する点がそれぞれ有する第1座標の中央値を、前記対象物を示す所定の点A1の前記第1座標とし、前記点群の1グループに属する点がそれぞれ有する第2座標のうち、前記測距センサに最も近い値を、前記対象物を示す所定の点A1の第2座標としてよい。前記構成により、算出した点群に基づいて、距離L1の算出や勾配βの算出に用いられる所定の点A1を適切に定めることができる。
上記構成において、前記勾配推定装置が、前記勾配推定部が推定した前記勾配βに応じて、前記点群と前記撮像画像との間の相対位置を調整した状態で、前記点群を前記撮像画像上に重畳した、重畳画像を生成してよい。前記構成により、測距センサで測距した対象物までの距離情報(点群)を、撮像画像に映った対象物の足元位置(路面接地位置)に正確に重畳表示することができる。
また、装置による勾配推定方法において、前記装置が、カメラと、路面接地位置算出部と、測距センサと、勾配推定部とを備え、前記カメラが撮像した撮像画像に基づき、前記路面接地位置算出部が、前記撮像画像に映り込んだ対象物の路面接地位置までの距離L2を算出し、前記装置が前記測距センサを用いて、前記対象物までの距離L1を算出し、前記勾配推定部が、前記カメラの俯角αと、前記距離L2および前記距離L1とに基づいて、前記カメラの位置から降ろした垂線と水平面との交点と、前記対象物を示す所定の点A1とを通る直線の勾配βを推定してよい。前記構成により、前記の勾配βを正確に推定することができる。また、推定した勾配βに基づいて、撮像画像の処理や、距離情報の通知等を正しく行うことができる。その結果、車両走行支援システムの信頼性を向上させることができる。
上記構成において、前記装置が、点群算出部と、距離推定部を更に備え、前記点群算出部が、前記測距センサが測定した前記対象物の距離情報に基づいて、前記対象物の測距結果である点群を算出し、前記距離推定部が、前記対象物を示す所定の点A1を、前記点群に基づいて定め、前記対象物を示す所定の点A1までの距離を前記距離L1として算出してよい。また、前記対象物を示す所定の点A1が第1座標と第2座標を有し、前記点群の1グループに属する点がそれぞれ有する第1座標の中央値を、前記対象物を示す所定の点A1の前記第1座標とし、前記点群の1グループに属する点がそれぞれ有する第2座標のうち、前記測距センサに最も近い値を、前記対象物を示す所定の点A1の第2座標としてよい。前記構成により、算出した点群に基づいて、距離L1の算出や勾配βの算出に用いられる所定の点A1を適切に定めることができる。
また、車両走行支援システムや車両が、上述の勾配推定装置を備えていてよい。前記構成により、車載カメラによる撮像画像から勾配βの影響を除去できる。したがって、車両に搭載された車両走行支援システムの信頼性が向上し、適切な車両走行支援を提供することができる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
1 勾配推定装置
11 画像取得部
12 路面接地位置算出部
13 点群算出部
14 距離推定部
15 勾配推定部
16 対象物位置表示部
17 記憶手段
100 車両
CAM カメラ
G 路面
IMG 撮像画像
L1 距離
L2 距離
r 距離
S 測距センサ
α 俯角
β 勾配

Claims (9)

  1. カメラが撮像した撮像画像に基づく勾配推定装置であって、
    カメラと、路面接地位置算出部と、測距センサと、勾配推定部とを備え、
    前記カメラが撮像した撮像画像に基づき、前記路面接地位置算出部が、前記撮像画像に映り込んだ対象物の路面接地位置までの距離L2を算出し、
    前記勾配推定装置が前記測距センサを用いて、前記対象物までの距離L1を算出し、
    前記勾配推定部が、前記カメラの俯角αと、前記距離L2および前記距離L1とに基づいて、前記カメラの位置から降ろした垂線と水平面との交点と、前記対象物を示す所定の点A1とを通る直線の勾配βを推定する、
    勾配推定装置。
  2. 請求項1に記載の勾配推定装置であって、
    点群算出部と、距離推定部を更に備え、
    前記点群算出部が、前記測距センサが測定した前記対象物の距離情報に基づいて、前記対象物の測距結果である点群を算出し、
    前記距離推定部が、前記対象物を示す所定の点A1を、前記点群に基づいて定め、前記対象物を示す所定の点A1までの距離を前記距離L1として算出する、
    勾配推定装置。
  3. 請求項2に記載の勾配推定装置であって、
    前記対象物を示す所定の点A1が第1座標と第2座標を有し、
    前記点群の1グループに属する点がそれぞれ有する第1座標の中央値を、前記対象物を示す所定の点A1の前記第1座標とし、
    前記点群の1グループに属する点がそれぞれ有する第2座標のうち、前記測距センサに最も近い値を、前記対象物を示す所定の点A1の第2座標とする、
    勾配推定装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の勾配推定装置であって、
    前記勾配推定装置が、前記勾配推定部が推定した前記勾配βに応じて、前記点群と前記撮像画像との間の相対位置を調整した状態で、前記点群を前記撮像画像上に重畳した、重畳画像を生成する、
    勾配推定装置。
  5. 装置による、勾配推定方法であって、
    前記装置は、カメラと、路面接地位置算出部と、測距センサと、勾配推定部とを備え、
    前記カメラが撮像した撮像画像に基づき、前記路面接地位置算出部が、前記撮像画像に映り込んだ対象物の路面接地位置までの距離L2を算出し、
    前記装置が前記測距センサを用いて、前記対象物までの距離L1を算出し、
    前記勾配推定部が、前記カメラの俯角αと、前記距離L2および前記距離L1とに基づいて、前記カメラの位置から降ろした垂線と水平面との交点と、前記対象物を示す所定の点A1とを通る直線の勾配βを推定する、
    勾配推定方法。
  6. 請求項5に記載の勾配推定方法であって、
    前記装置が、点群算出部と、距離推定部を更に備え、
    前記点群算出部が、前記測距センサが測定した前記対象物の距離情報に基づいて、前記対象物の測距結果である点群を算出し、
    前記距離推定部が、前記対象物を示す所定の点A1を、前記点群に基づいて定め、前記対象物を示す所定の点A1までの距離を前記距離L1として算出する、
    勾配推定方法。
  7. 請求項6に記載の勾配推定方法であって、
    前記対象物を示す所定の点A1が第1座標と第2座標を有し、
    前記点群の1グループに属する点がそれぞれ有する第1座標の中央値を、前記対象物を示す所定の点A1の前記第1座標とし、
    前記点群の1グループに属する点がそれぞれ有する第2座標のうち、前記測距センサに最も近い値を、前記対象物を示す所定の点A1の第2座標とする、
    勾配推定方法。
  8. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の勾配推定装置を備えた、車両走行支援システム。
  9. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の勾配推定装置を備えた、車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023000337A1 (zh) * 2021-07-23 2023-01-26 华为技术有限公司 确定道路坡度、车道线投影、显示的方法及装置

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