JP2020164517A - 口腔内崩壊錠 - Google Patents
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Abstract
Description
口腔内崩壊錠は、口腔内で崩壊し、普通の錠剤に比べて服用しやすいことから、高齢者や嚥下困難な患者に対して服用しやすい剤形として開発されている。しかし、口腔内崩壊錠は機械的刺激に対しても崩壊しやすいという特性を有しているため、輸送、保管、又は調剤における取り扱いの際に、通常の錠剤と比べて壊れやすい等の問題がある。そのため、臨床現場でしばしば行われる、患者が一回に服用する薬剤を一包に纏める一包化調剤には不向きである。そこで、輸送、保管、又は調剤における取り扱いに耐え得る高い硬度を保ちつつ、高い崩壊性を有する口腔内崩壊錠が望まれている。
錠剤における水分の浸透性を高めるには、薬物又は添加剤とともに造粒等された薬物以外に、水分の浸透性を担保するための添加剤を含有させることが考えられる。しかしながら、当該水分の浸透性を担保するための添加剤を原末のまま添加すると、錠剤の製造工程において、当該添加剤の取り扱い性が悪く、また、打錠性が悪い場合がある。
(1)薬物、薬物不含有顆粒、及び所望により薬学的に許容され得る添加剤からなる口腔内崩壊錠であって、前記薬物不含有顆粒は、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む口腔内崩壊錠;
(2)前記薬物不含有顆粒の総質量に対して、結晶セルロースの含有率が5〜50質量%であり、マンニトールの含有率が20〜90質量%であり、かつ低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有率が3〜50質量%である(ただし、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有率の合計は100質量%を超えない)、(1)に記載の口腔内崩壊錠;
(3)前記薬物不含有顆粒に含まれるマンニトールの平均粒子径が15〜160μmである(1)又は(2)に記載の口腔内崩壊錠;
(4)前記薬物不含有顆粒に含まれる結晶セルロースのかさ密度が0.11〜0.43g/cm3である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(5)前記薬物不含有顆粒に含まれる低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのヒドロキシプロポキシ基の置換度が8〜14%である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(6)更にステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、カルナウバロウ及びタルクからなる群から選ばれる1種又は2種以上の添加剤を含む、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(7)更にカルメロースカルシウム、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、トウモロコシデンプン及びデンプングリコール酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の添加剤を含む、(1)〜(6)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(8)更に軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びフュームドシリカからなる群から選ばれる1種又は2種以上の添加剤を含む、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(9)前記薬物不含有顆粒の平均粒子径が50〜200μmである、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(10)前記薬物が原末であるか、又は薬学的に許容され得る添加剤とともに造粒されている、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(11)前記薬物が難溶性薬物又はその薬学的に許容され得る塩である、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(12)前記薬物が易溶性薬物又はその薬学的に許容され得る塩である、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(13)前記薬物不含有顆粒がアルファー化デンプンを含有しない、(1)〜(12)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(14)前記薬物不含有顆粒がクロスポビドンを含有しない、(1)〜(13)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠;
(15)結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む薬物不含有顆粒を製造した後、前記薬物不含有顆粒、薬物及び所望により薬学的に許容され得る添加剤を混合して圧縮することを特徴とする、(1)〜(14)のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠の製造方法;
(16)結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含み、薬物不含有顆粒の総質量に対して、結晶セルロースの含有率が5〜50質量%であり、マンニトールの含有率が20〜90質量%であり、かつ低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有率が、3〜50質量%であり(ただし、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有率の合計は100質量%を超えない)、かつ平均粒子径が50〜200μmである薬物不含有顆粒;
(17)クロスポビドンを含有しない、(16)に記載の薬物不含有顆粒;及び
(18)アルファー化デンプンを含有しない、(16)又は(17)に記載の薬物不含有顆粒。
本明細書における「薬物不含有顆粒」とは、薬物又は添加剤とともに造粒等された薬物以外の成分として添加される顆粒状の成分であって、薬物又は添加剤とともに造粒等された薬物とともに打錠されることによって、口腔内崩壊錠を構成する。
前記薬物不含有顆粒を含有することによって、本発明の口腔内崩壊錠は、輸送、保管、又は調剤における取り扱いに耐え得る高い硬度を有することができ、かつ水分の浸透性を担保することができるので、高い崩壊性を有することができる。
前記薬物不含有顆粒の一実施態様において、薬物不含有顆粒の総質量に対して、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有量の合計が、30〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%、更に好ましくは70〜100質量%、更により好ましくは80〜100質量%である。
前記薬物不含有顆粒の一実施態様において、前記薬物不含有顆粒は、実質的に結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのみから構成される顆粒であってもよい。ここで、「実質的に結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのみから構成される」とは、薬物不含有顆粒の総質量に対して、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有量の合計が、95〜100質量%、より好ましくは98〜100質量%、更に好ましくは99〜100質量%であることを意味する。
本明細書におけるマンニトールは、D−マンニトールであることが好ましく、その結晶形としては、α型、β型及びδ型等を挙げることができるが、入手容易性又は製造コストの観点からα型、β型、又はその混合物が好ましい。
本明細書において、「平均粒子径」は、体積換算粒子径で表され、レーザー回折法を用いた粉体粒子径測定方法によって測定することができる。より具体的には、粉体粒子径測定装置(マイクロトラック・ベル社製、マイクロトラックMT3000II型)を用いて測定できる。
本明細書において、結晶セルロースのかさ密度は第十七改正日本薬局方の結晶セルロースの項に記載の測定方法に従って測定することができる。
本明細書において、薬物不含有顆粒の総質量に対する結晶セルロースの含有量は、5〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜20質量%が更に好ましい。5質量%以上であれば、口腔内崩壊錠に目的の成形性を与えることが出来る。また、50質量%以内であれば、口腔内の触感に優れ、目的の崩壊性を示すことができる。
本明細書において、ヒドロキシプロポキシ基の置換度は、第十七改正日本薬局方の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの項に記載の測定方法に従って測定することができる。
口腔内崩壊性の観点から、クロスポビドンを薬物不含有顆粒に含有しないことが好ましい。
口腔内崩壊性の観点から、アルファー化デンプンを薬物不含有顆粒に含有しないことが好ましい。
本明細書における「薬物」とは、本発明の口腔内崩壊錠における効能・効果を実現するための活性成分又は有効成分を意味し、経口投与が可能な成分であれば制限されるものではないが、例えば、解熱鎮痛消炎薬、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、睡眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代謝改善薬、脳循環改善薬、抗てんかん薬、交感神経興奮薬、胃腸薬、制酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、鎮吐剤、呼吸促進剤、気管支拡張剤、アレルギー用薬、歯科口腔用薬、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿薬、血圧降下剤、血管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、高脂血症用剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病用剤、骨粗しょう用剤、抗リウマチ薬、ホルモン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療剤、血液凝固阻止剤、抗悪性腫瘍剤、及び滋養強壮保健薬等から選択される1種又は2種以上の成分を例示することができる。
本明細書において、薬物は原末のままであってもよく、又は薬学的に許容され得る添加剤とともに造粒等し、薬物含有顆粒としてもよい。薬物含有顆粒中に含有され得る添加剤としては、前記薬物不含有顆粒の項目において例示した、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、流動化剤、甘味剤、香料、安定化剤、可塑剤、着色剤、及び矯味剤等と同種の添加剤が挙げられ、その具体例も同種の具体例を例示することができる。更に、薬物含有顆粒中に含有され得る添加剤としては、薬物不含有顆粒に含まれる、結晶セルロース、マンニトール又は低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを例示することができる。これらの添加剤は、1種又は2種以上を組み合わせて適宜適量添加することができる。また、薬物含有顆粒中に含有される薬学的に許容され得る添加剤、及び薬物不含有顆粒中に含有され得る薬学的に許容され得る添加剤は、それぞれ独立して使用することができるため、互いに同種の添加剤であってもよく、異種の添加剤であってもよい。
本明細書において、前記薬物含有顆粒の総質量に対する薬物の含有量は、0.1〜90質量%が好ましく、0.1〜70質量%がより好ましく、1〜50質量%が更に好ましい。
本明細書において、前記薬物含有顆粒の平均粒子径は、50〜200μmが好ましく、50〜150μmがより好ましい。
本明細書において、薬物含有顆粒を造粒する方法としては、例えば、攪拌造粒法、押出し造粒法、流動層造粒法、及び乾式造粒法等の医薬の製剤分野において、それ自体公知の造粒法が挙げられる。
薬物含有顆粒にはコーティングを施してもよい。
本明細書において、口腔内崩壊錠は、薬物及び薬物不含有顆粒の他に、所望により薬学的に許容され得る添加剤を含有してもよい。ここで、「所望により」とは、本発明の課題を解決するために必要な構成であることによって決定される。
所望により口腔内崩壊錠に含まれる「薬学的に許容され得る添加剤」とは、前記薬物の原末又は薬物が薬学的に許容され得る添加剤とともに造粒等されている薬物含有顆粒の外部、かつ薬物不含有顆粒の外部に存在し得る薬学的に許容され得る添加剤を意味する。すなわち、所望により口腔内崩壊錠に含まれる「薬学的に許容され得る添加剤」、前記薬物含有顆粒に含まれる「薬学的に許容され得る添加剤」及び薬物不含有顆粒に含まれ得る「薬学的に許容され得る添加剤」は、それぞれ独立した別個の概念であるが、これらは、互いに同種の添加剤であってもよく、異種の添加剤であってもよい。
前記薬物の原末又は薬物が薬学的に許容され得る添加剤とともに造粒等されている薬物含有顆粒の外部、かつ薬物不含有顆粒の外部に薬学的に許容され得る添加剤が存在し、当該外部に存在する薬学的に許容され得る添加剤が結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを同時に含むとき、当該外部に存在する薬学的に許容され得る添加剤は造粒されないため、当該外部に存在する薬学的に許容され得る添加剤は前記薬物不含有顆粒とは区別され得る。
本明細書において、口腔内崩壊錠は、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む薬物不含有顆粒を製造した後、前記薬物不含有顆粒、薬物及び所望により薬学的に許容され得る添加剤を混合して圧縮することにより製造することができる。
前記薬物不含有顆粒の製造方法としては、例えば、攪拌造粒法、押出し造粒法、流動層造粒法、及び乾式造粒法等の医薬の製剤分野において、それ自体公知の造粒法が挙げられる。結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、前記造粒法のいずれかによって、造粒することができる。
前記薬物は、原末のまま用いるか、又は薬学的に許容され得る添加剤とともに造粒等されている薬物含有顆粒として用いられてもよい。前記薬物含有顆粒を造粒する方法としては、例えば、攪拌造粒法、押出し造粒法、流動層造粒法、及び乾式造粒法等の医薬の製剤分野において、それ自体公知の造粒法が挙げられる。
前記所望により混合される薬学的に許容され得る添加剤は、原末のままであってもよく、当該薬学的に許容され得る添加剤それ自体が造粒されていてもよい。当該薬学的に許容され得る添加剤それ自体の造粒方法としては、例えば、攪拌造粒法、押出し造粒法、流動層造粒法、及び乾式造粒法等の医薬の製剤分野において、それ自体公知の造粒法が挙げられる。
前記薬物不含有顆粒、薬物又は薬物が薬学的に許容され得る添加剤とともに造粒等されている薬物含有顆粒及び所望により薬学的に許容され得る添加剤は、混合された後、次工程の圧縮工程に付される。本明細書において、前記圧縮工程は、打錠工程と称される場合がある。
前記混合工程は、前記薬物不含有顆粒及び前記薬物又は薬物が薬学的に許容され得る添加剤とともに造粒等されている薬物含有顆粒が混合された後、更に所望により薬学的に許容され得る添加剤が混合されてもよい。
本明細書において、打錠工程は、例えば単発錠剤機、ロータリー式打錠機等を用いて実施することができる。打錠の際の圧力は、通常、4〜20kN、より好ましくは5〜13kNである。
錠剤の硬度としては特に限定されないが、錠剤の輸送や一包化等による破損を防ぐ上である程度の硬度が必要となる。本発明においては、50N以上が好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠は、含有される有効成分及びその含有量、投与対象の年齢、体重、性別、症状、薬剤への感受性等に応じて、当該口腔内崩壊錠の投与量が適宜決定される。本発明の口腔内崩壊錠は、口中に含むことによって、唾液により速やかに崩壊するので、水なしでも服用することができる。
試験例1〜14では、薬物不含有顆粒の成分と、当該薬物不含有顆粒から製造した錠剤の硬度(N)及び口腔内崩壊時間(秒)との関係を検討した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)400gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧8kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)280g及び結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)120gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠を行ったが、充填不良により打錠することが出来なかった。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)280g及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)120gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧8kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
エリスリトール(物産フードサイエンス社製)253.8g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)84.8g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)84.8gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧8kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
エリスリトールをキシリトール(三菱ライフサイエンス社製)に替え、その他は試験例4と同様にして、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)240g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)40g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)120gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧8kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)の配合量を、それぞれ、80g及び80gに替え、その他は試験例6と同様にして、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)の配合量を、それぞれ、120g及び40gに替え、その他は試験例6と同様にして、錠剤質量130mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)の配合量を、それぞれ380.8g、21.3g及び21.3gに替え、その他は試験例6と同様にして、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.29g/cm3)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)の配合量を、それぞれ190.3g、211.8g及び21.3gに替え、その他は試験例6と同様にして、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)の配合量を、それぞれ190.3g、21.3g及び211.8gに替え、その他は試験例6と同様にして、錠剤質量130mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)、及び軽質無水ケイ酸(フロイント産業社製)の配合量を、それぞれ、251.8g、84.8g、84.8g及び2gに替え、その他は試験例6と同様にして、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)、及び無水リン酸水素カルシウム(協和化学工業社製)の配合量を、それぞれ、203.0g、67.8g、67.8g及び84.8gに替え、その他は試験例6と同様にして、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)、及び沈降炭酸カルシウム(白石カルシウム社製)の配合量を、それぞれ、203.0g、67.8g、67.8g及び84.8gに替え、その他は試験例6と同様にして、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
本明細書において、錠剤の硬度はロードセル式錠剤硬度計(岡田精工社製、PC−30型)を用いて測定した。
<錠剤の口腔内崩壊時間の測定>
本明細書において、錠剤の口腔内崩壊時間は健康な成人男子の口腔内に口腔内崩壊錠を含ませ、口腔内崩壊錠が完全に崩壊するまでの時間を測定した。
試験例1〜14で得られた錠剤について、各錠剤の成分の含有率、硬度及び口腔内崩壊時間を表1−1、表1−2に示す。表1−1、表1−2において、「%」は、錠剤中の薬物不含有顆粒の総質量に対する各成分の含有率を質量%で表したものである。
種々の特性を有するD−マンニトール、結晶セルロース、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを試験例6に準じて配合し、薬物不含有顆粒を製造した。当該薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し、打錠して得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間を測定した。各試験例の詳細を以下に記し、結果を表2に示す。表2において、「%」は、錠剤中の薬物不含有顆粒の総質量に対する各成分の含有率を質量%で表したものである。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)240g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)80g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)80gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧10kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約50μm)253.8g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)84.8g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)84.8gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧10kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(ロケットジャパン社製、平均粒子径約160μm)253.8g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)84.8g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)84.8gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧11kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)253.8g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.29g/cm3)84.8g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)84.8gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧10kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)253.8g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.43g/cm3)84.8g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度8%)84.8gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧10kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)253.8g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)84.8g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度11%)84.8gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧10kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトール(三菱ライフサイエンス社製、平均粒子径約20μm)253.8g、結晶セルロース(旭化成社製、かさ密度0.11g/cm3)84.8g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業社製、ヒドロキシプロポキシ基置換度14%)84.8gを流動層造粒機(パウレック社製、MP-01型)に投入し、精製水350gを噴霧後乾燥することで薬物不含有顆粒を得た。得られた薬物不含有顆粒99質量部に対し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧8kNで打錠を行い、錠剤質量160mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
D−マンニトールの平均粒子径が小さいと錠剤の硬度が高くなる傾向が認められ、結晶セルロースのかさ密度が小さいと、錠剤の硬度が高くなる傾向が認められた。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのヒドロキシプロポキシ基置換度が大きいと、口腔内崩壊時間が長くなる傾向が認められた。
試験例7で製造した薬物不含有顆粒と、薬物の原末、薬物含有顆粒又は薬物含有コーティング顆粒とを混合し、打錠することにより口腔内崩壊錠を得た。打錠して得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間を測定した。各試験例の詳細を以下に記し、結果を表3に示す。表3において、「%」は、錠剤の総質量に対する各成分の含有率を質量%で表したものである。
試験例7の薬物不含有顆粒94質量部と、メマンチン塩酸塩(原末)5質量部とを混合し、混合物にステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
試験例7の薬物不含有顆粒94質量部と、アスコルビン酸(原末)5質量部とを混合し、混合物にステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
試験例7の薬物不含有顆粒94質量部と、炭酸水素ナトリウム(原末)5質量部とを混合し、混合物にステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
試験例7の薬物不含有顆粒94質量部と、アセトアミノフェン(原末)5質量部とを混合し、混合物にステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
試験例7の薬物不含有顆粒94質量部と、テルミサルタン(原末)5質量部とを混合し、混合物にステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
試験例7の薬物不含有顆粒94質量部と、アムロジピンベシル酸塩(原末)5質量部とを混合し、混合物にステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
試験例7の薬物不含有顆粒94質量部と、カンデサルタンシレキセチル(原末)5質量部とを混合し、混合物にステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
試験例7の薬物不含有顆粒94質量部と、フェブキソスタット(原末)5質量部とを混合し、混合物にステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA−5型)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
フェブキソスタット80g、D−マンニトール(花王社製)392g、及び結晶セルロース(旭化成社製)120gを混合し、混合物を転動流動層造粒機(フロイント産業社製、SFC−MINI型)に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達社製)8gを溶解させた精製水160gを噴霧後乾燥することで薬物含有顆粒を得た。得られた薬物含有顆粒37.5質量部と、試験例7の薬物不含有顆粒61.5質量部とを混合し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所、VELA−5)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
実施例9で得られた薬物含有顆粒300gを転動流動層造粒機(フロイント産業社製、SFC−MINI型)に投入し、コーティング液877.3g(組成:メタクリル酸コポリマーLD(エボニック社製)38.0%、クエン酸トリエチル(森村商事社製)1.4%、タルク(松村産業社製)3.6%、精製水57%)を噴霧し、乾燥することで薬物含有顆粒のコーティング顆粒を製造した。得られたコーティング顆粒55.5質量部と試験例7の薬物不含有顆粒43.5質量部とを混合し、ステアリン酸マグネシウム1質量部を添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所、VELA−5)にて打錠圧6kNで打錠を行い、錠剤質量190mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
試験例22及び23
薬物不含有顆粒におけるクロスポビドンの有無による効果を検討するため、試験例22及び23を実施した。
実施例9又は試験例6に記載の方法に準じて、表4に示す各成分の配合率の薬物含有顆粒及び薬物不含有顆粒を製造した。得られた薬物含有顆粒と、薬物不含有顆粒とを表4に示す配合率になるように混合し、試験例22ではステアリン酸マグネシウムを、試験例23ではステアリン酸マグネシウム及びクロスポビドン(BASFジャパン社製)を表4に示す配合率となるように添加し混合後、ロータリー式打錠機(菊水製作所、VELA−5)にて打錠圧10kNで打錠を行い、それぞれ、錠剤質量130mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。
各錠剤について、硬度及び口腔内崩壊時間を測定した。表4において、「%」は、錠剤の総質量に対する各成分の含有率を質量%で表したものである。
試験例24〜26
錠剤におけるクロスポビドンの有無による、錠剤の加湿安定性に与える影響を検討するため、試験例24〜26を実施した。
(1)薬物含有顆粒の製造
実施例9に記載の方法に準じて、フェブキソスタット、D−マンニトール、結晶セルロース及びヒドロキシプロピルセルロースが、それぞれ、質量比で、6:30:4:0.4となるように秤取し、フェブキソスタット、D−マンニトール及び結晶セルロースを混合して、混合物を転動流動層造粒機(フロイント産業社製、SFC−MINI型)に投入し、ヒドロキシプロピルセルロースを溶解させた精製水を噴霧後乾燥することで薬物含有顆粒を得た。
(2)処方1の薬物不含有顆粒の製造
試験例6に記載の方法に準じて、D−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、及びクロスポビドンが、それぞれ、質量比で、54:20:20:6となるように造粒し、処方1の薬物不含有顆粒を調製した。
(3)口腔内崩壊錠の製造
上記(1)で得られた薬物含有顆粒、試験例7で得られた薬物不含有顆粒、上記(2)で得られた処方1の薬物不含有顆粒、クロスポビドン及びステアリン酸マグネシウムを用い、試験例22及び23の記載の方法に準じて、表5の配合率となるように打錠圧11kNで錠剤を製造した。表5において、「%」は、錠剤の総質量に対する各成分の含有率を質量%で表したものである。
すなわち、試験例24の錠剤にはクロスポビドンが含まれておらず、試験例25の錠剤ではクロスポビドンが薬物不含有顆粒中に含まれており、試験例26の錠剤ではクロスポビドンが薬物含有顆粒及び薬物不含有顆粒の外部に含まれている。
(4)加湿安定性試験
各錠剤について、打錠直後の硬度と、錠剤を40℃、75%RH、開栓下、7日間保存した後の硬度を測定することで評価した。
試験例27及び28
薬物不含有顆粒におけるアルファー化デンプンの有無による効果を検討するため、試験例27及び28を実施した。
試験例6に記載の方法に準じて、表6に示す各成分の配合率の薬物不含有顆粒を製造した。得られた薬物不含有顆粒に対し、試験例27ではステアリン酸マグネシウムを、試験例28ではステアリン酸マグネシウム及びアルファー化デンプンを表6に示す配合率となるように添加し、ロータリー式打錠機(菊水製作所、VELA−5)にて試験例27では打錠圧8kN、試験例28では打錠圧10kNで打錠を行い、それぞれ、錠剤質量130mg、錠剤径8mmの錠剤を製造した。表6において、「%」は、錠剤の総質量に対する各成分の含有率を質量%で表したものである。
各錠剤について、硬度及び口腔内崩壊時間を測定した。
Claims (18)
- 薬物、薬物不含有顆粒、及び所望により薬学的に許容され得る添加剤からなる口腔内崩壊錠であって、前記薬物不含有顆粒は、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む口腔内崩壊錠。
- 前記薬物不含有顆粒の総質量に対して、結晶セルロースの含有率が5〜50質量%であり、マンニトールの含有率が20〜90質量%であり、かつ低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有率が3〜50質量%である(ただし、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有率の合計は100質量%を超えない)、請求項1に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物不含有顆粒に含まれるマンニトールの平均粒子径が15〜160μmである請求項1又は2に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物不含有顆粒に含まれる結晶セルロースのかさ密度が0.11〜0.43g/cm3である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物不含有顆粒に含まれる低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのヒドロキシプロポキシ基の置換度が8〜14%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 更にステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、カルナウバロウ及びタルクからなる群から選ばれる1種又は2種以上の添加剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 更にカルメロースカルシウム、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、トウモロコシデンプン及びデンプングリコール酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の添加剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 更に軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びフュームドシリカからなる群から選ばれる1種又は2種以上の添加剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物不含有顆粒の平均粒子径が50〜200μmである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物が原末であるか、又は薬学的に許容され得る添加剤とともに造粒されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物が難溶性薬物又はその薬学的に許容され得る塩である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物が易溶性薬物又はその薬学的に許容され得る塩である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物不含有顆粒がアルファー化デンプンを含有しない、請求項1〜12のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 前記薬物不含有顆粒がクロスポビドンを含有しない、請求項1〜13のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
- 結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む薬物不含有顆粒を製造した後、前記薬物不含有顆粒、薬物及び所望により薬学的に許容され得る添加剤を混合して圧縮することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
- 結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含み、薬物不含有顆粒の総質量に対して、結晶セルロースの含有率が5〜50質量%であり、マンニトールの含有率が20〜90質量%であり、かつ低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有率が、3〜50質量%であり(ただし、結晶セルロース、マンニトール及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含有率の合計は100質量%を超えない)、かつ平均粒子径が50〜200μmである薬物不含有顆粒。
- クロスポビドンを含有しない、請求項16に記載の薬物不含有顆粒。
- アルファー化デンプンを含有しない、請求項16又は17に記載の薬物不含有顆粒。
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