JP2020161259A - 導電積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、硬化樹脂層上に塗布等による形成ができない導電層に対する解決策となる得る製造方法であり、各種の硬化樹脂層や導電層に適用できる、硬化樹脂層上に導電層を形成する導電積層体の製造方法を提供する。【解決手段】基材フィルムの片面に導電層および硬化樹脂層をこの順に形成し、当該硬化樹脂層を導電層と共に基材フィルムから剥離することにより、硬化樹脂層上に導電層を形成することを特徴とする導電積層体の製造方法である。【選択図】 なし

Description

本発明は、導電積層体の製造方法に関する。
従来、各種ディスプレイやタッチパネルの構成部材として、基材フィルムの少なくとも片面にハードコート層を形成し、該ハードコート層上に物理蒸着法、あるいは化学蒸着法、塗工法、印刷法等により透明導電層を形成して得られる導電層付きハードコートフィルムが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記ハードコート層上に透明導電層を設ける方法では、ハードコート層の表面形状や組成によっては蒸着法や塗工法等による透明導電層の形成ができない場合があり、該方法を適用できる構成が限られていた。
したがって、上記の方法が適用できない場合においても、硬化樹脂層上に導電層を形成した導電積層体を得る方法が求められていた。
特開2005−254470号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、各種の硬化樹脂層や導電層に適用できる、硬化樹脂層上に導電層を形成する導電積層体の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記実情に鑑み、鋭意検討した結果、特定の製造方法を用いれば、上述の課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨は、基材フィルムの片面に導電層および硬化樹脂層をこの順に形成し、当該硬化樹脂層を導電層と共に基材フィルムから剥離することにより、硬化樹脂層上に導電層を形成することを特徴とする導電積層体の製造方法に存する。
本発明の導電積層体の製造方法によれば、各種の硬化樹脂層の上に導電層を形成することができ、その工業的価値は高い。
次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
基材フィルムとしては、例えば、樹脂フィルム、金属フィルム、紙等従来公知のものを使用することができるが、加工性の観点から樹脂フィルムが好ましい。
樹脂フィルムは、例えば、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリアクリレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ナイロンフィルム等が挙げられる。特に、各種の用途へ展開するために、耐熱性や機械特性により優れることが好ましく、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムが好適に用いられ、さらに透明性や成形性、汎用性を考慮するとポリエステルフィルムがより好適に用いられる。
ポリエステルフィルムは、無延伸フィルム(シート)であっても延伸フィルムであってもよい。中でも、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムであるのが好ましい。その中でも、力学特性のバランスや平面性に優れる点で、二軸延伸フィルムであるのが好ましい。
フィルム構成は単層構成であっても2層以上の多層であってもよく、特に限定されるものではない。2層以上の多層構成とし、それぞれの層に特徴を持たせ、多機能化を図ることが好ましい。
基材フィルムとして用いられうるポリエステルフィルムに使用するポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。
ホモポリエステルからなる場合、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート等が例示される。
一方、共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸等の一種または二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
ポリエステルフィルムとしてより好ましい形態は、機械的強度や耐熱性を考慮すると、前記の中でも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートから形成されたフィルムがより好ましく、製造のしやすさ、表面保護フィルム等の用途としての取扱い性を考慮すると、ポリエチレンテレフタレートから形成されたフィルムがより好ましい。
ポリエステルの重合触媒は特に制限がなく、従来公知の化合物を使用することができ、例えば、アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物、マンガン化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等が挙げられる。これらの中でも、アンチモン化合物は安価であることから好ましく、また、チタン化合物やゲルマニウム化合物は触媒活性が高く、少量で重合を行うことが可能であり、フィルム中に残留する金属量が少ないことから、フィルムの透明性が高くなるため好ましい。さらに、ゲルマニウム化合物は高価であることから、チタン化合物を用いることがより好ましい。
重合触媒としてチタン化合物を用いたポリエステルの場合、ポリエステル中のチタン元素含有量は、好ましくは50ppm以下、より好ましくは1〜20ppm、さらに好ましくは2〜10ppmの範囲である。チタン化合物の含有量が多すぎる場合は、ポリエステルを溶融押出する工程でポリエステルの劣化が促進され黄色味が強いフィルムとなる場合があり、また、含有量が少なすぎる場合は、重合効率が悪くコストアップや十分な強度を有するフィルムが得られない場合がある。
また、チタン化合物を重合触媒としたポリエステルを用いる場合、溶融押出する工程での劣化抑制の目的で、チタン化合物の活性を下げるためにリン化合物を使用することが好ましい。リン化合物としては、ポリエステルの生産性や熱安定性を考慮すると正リン酸が好ましい。リン元素含有量は、溶融押出するポリエステル量に対して、好ましくは1〜300ppm、より好ましくは3〜200ppm、さらに好ましくは5〜100ppmの範囲である。リン化合物の含有量が多すぎる場合は、ゲル化や異物の原因となる可能性があり、また、含有量が少なすぎる場合は、チタン化合物の活性を十分に下げることができず、黄色味のあるフィルムとなる場合がある。
基材フィルムとして用いられうるポリカーボネートフィルムに使用するポリカーボネートは、従来公知のものを使用することができるが、特にビスフェノールA構造を含有するタイプが好ましい。
基材フィルム中には、易滑性の付与、各工程での傷発生防止、耐ブロッキング特性の向上を目的として、粒子を配合することも可能である。粒子を配合する場合、配合する粒子の種類は、易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル樹脂、スチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機粒子等が挙げられる。さらに、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を析出させた析出粒子を用いることもできる。これらの中でも特に少量で効果が出やすいという点でシリカ粒子や炭酸カルシウム粒子が好ましい。
粒子の平均粒径は、好ましくは10μm以下、より好ましくは0.01〜5μm、さらに好ましくは0.01〜3μmの範囲である。平均粒径が10μmを超える場合には、フィルムの透明性の低下による不具合が懸念される場合がある。
さらに基材フィルム中の粒子含有量は、粒子の平均粒径との兼ね合いもあるので一概にはいえないが、好ましくは5質量%以下、より好ましくは0.0003〜3質量%の範囲、さらに好ましくは0.0005〜1質量%の範囲である。粒子含有量が5質量%を超える場合、粒子の脱落やフィルムの透明性の低下等の不具合が懸念される場合がある。粒子がない場合、あるいは少ない場合は、滑り性が不十分となる場合があるため、導電層中に粒子を入れること等により、滑り性を向上させる等の工夫が必要な場合がある。
使用する粒子の形状は特に限定されるものではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。
これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
基材フィルム中に粒子を添加する方法は特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、各層を構成する樹脂を製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくは樹脂合成反応終了後、添加するのがよい。
基材フィルム中には、上述の粒子以外に必要に応じて従来公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料等を添加することができる。
基材フィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは2〜350μm、より好ましくは5〜250μm、さらに好ましくは10〜100μmの範囲である。
基材フィルムの製造例について具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではなく、通常知られている製膜法を採用できる。一般的には、樹脂を溶融し、シート化して、強度を上げる等の目的で延伸を行い、フィルムを作成する。
例えば、二軸延伸ポリエステルフィルムを製造する場合、まずポリエステル原料を、押出機を用いてダイから溶融押し出しし、溶融シートを冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法や液体塗布密着法が好ましく採用される。次に得られた未延伸シートを一方向にロールまたはテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、好ましくは70〜120℃、より好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は好ましくは2.5〜7倍、より好ましくは3.0〜6倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に、好ましくは70〜170℃で、延伸倍率は好ましくは2.5〜7倍、より好ましくは3.0〜6倍で延伸する。引き続き180〜270℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る方法が挙げられる。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
また、フィルム製造に関しては同時二軸延伸法を採用することもできる。例えば、ポリエステルフィルムの場合の同時二軸延伸法は、前記の未延伸シートを通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃で温度コントロールされた状態で機械方向および幅方向に同時に延伸し配向させる方法であり、延伸倍率としては、面積倍率で4〜50倍、好ましくは7〜35倍、さらに好ましくは10〜25倍である。そして、引き続き、180〜270℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得る。上述の延伸方式を採用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアー駆動方式等、従来公知の延伸方式を採用することができる。
次に基材フィルム上への導電層の形成について説明する。導電層は、従来公知の方法で形成することができる。その中でも特に導電層の形成のしやすさを考慮するとコーティングにより形成することが好ましい。
コーティングによる方法としては、基材フィルム製造の工程内で行う、インラインコーティングにより設けられてもよく、一旦製造した基材フィルムに系外でコーティングする、オフラインコーティングより設けられてもよい。より好ましくはインラインコーティングにより形成されるものである。
インラインコーティングは、具体的には、基材フィルムを形成する樹脂を溶融押出ししてから延伸後熱固定して巻き上げるまでの任意の段階でコーティングを行う方法である。通常は、溶融、急冷して得られる未延伸シート、延伸された一軸延伸フィルム、熱固定前の二軸延伸フィルム、熱固定後で巻上前のフィルムの何れかにコーティングする。以下に限定するものではないが、例えば逐次二軸延伸においては、特に長手方向(縦方向)に延伸された一軸延伸フィルムにコーティングした後に横方向に延伸する方法が優れている。かかる方法によれば、製膜と導電層形成を同時に行うことができるため製造コスト上のメリットがあり、また、コーティング後に延伸を行うために、導電層の厚みを延伸倍率により変化させることもでき、オフラインコーティングに比べ、薄膜コーティングをより容易に行うことができる。
上述のインラインコーティングによる工程によれば、導電層の形成有無でフィルム厚みが大きく変わることはなく、傷付きや異物付着のリスクも導電層の形成有無で大きく変わることはないため、コーティングという工程を別途行うオフラインコーティングに比べ大きな利点である。
また、延伸前に基材フィルム上にコーティングにより導電層を設けることにより、導電層を基材フィルムと共に延伸することができるため、形成された導電層は基材フィルムに対して適度な親和性を有する。
さらに、二軸延伸ポリエステルフィルムの製造において、クリップ等によりフィルム端部を把持しつつ延伸することで、フィルムを縦および横方向に拘束することができ、熱固定工程において、しわ等が入らず平面性を維持したまま高温をかけることができる。
それゆえ、導電層をコーティングにより設けた後に施される熱処理が他の方法では達成されない高温とすることができるために、導電層の造膜性が向上し、強固な導電層を形成することができる。特に架橋剤を反応させるには非常に有効である。
さらに、インラインコーティングの方が本発明の主目的である導電層の硬化樹脂層への転写において、より安定して導電層を硬化樹脂層上に転写し得ることを見出した。これは、オフラインコーティングでは得られない高温で熱処理することが可能であり、その熱処理により導電層自体がより強固となり、硬化樹脂層と共に剥離するという工程においても耐えられる強固な層を形成した結果であると考えられる。
導電層を形成する導電性材料としては、導電性有機材料や、金属、ITO等の導電性無機材料など従来公知のものを用いることが可能である。その中でも柔軟性に優れている点、コーティングなど簡便な手法で形成できる点を考慮する導電性有機材料であることが好ましい。
導電性有機材料としては、導電性能又は帯電防止性能を有する有機化合物が挙げられるが、それら中でも一般的に高分子ではない界面活性剤的な帯電防止性能を有する有機化合物よりも、耐熱性や耐湿熱性が良好であることから、導電性能又は帯電防止性能を有する有機高分子化合物であることが好ましい。
導電性能又は帯電防止性能を有する有機高分子化合物として、例えば、導電性有機高分子、4級アンモニウム塩化合物、ポリエーテル化合物、スルホン酸化合物類、ベタイン化合物等が挙げられる。
それら中でも特に高い導電性を示し、湿度依存性が少なく、かつ様々な用途展開が期待できるという点において、導電性有機高分子であることが好ましい。
導電性有機高分子としては、従来公知の材料を使用することができるが、例えば、ポリチオフェン系、ポリアニリン系、ポリピロール系、ポリアセチレン系、ポリフェニレンサルファイド系等が挙げられ、これらの中でもポリチオフェン系(ポリチオフェンまたはポリチオフェン誘導体)が高い透明性と高い導電性の両立や、着色し難さ、コーティングによる性能の発現が出しやすいため好ましい。ポリチオフェン系の中でもポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)をポリスチレンスルホン酸と複合させた化合物が導電性能の観点から特に好ましい。
また、導電層には導電性能の向上、導電層の強固さや透明性などの観点から導電性材料以外の樹脂を併用することが好ましい。樹脂としては、従来公知の樹脂を使用することができる。樹脂の具体例としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニル樹脂(ポリビニルアルコール、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体等)等が挙げられ、その中でも導電性能やコーティング性を考慮すると、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂が好ましく、基材フィルムがポリエステルフィルムの場合には、導電層と基材フィルムの親和性の観点から、ポリエステル樹脂がより好ましい。
ポリエステル樹脂としては、主な構成成分として例えば、下記のような多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物からなるものが挙げられる。すなわち、多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸および、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、トリメリット酸モノカリウム塩およびそれらのエステル形成性誘導体などを用いることができ、多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ−ル、2−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、p−キシリレングリコ−ル、ビスフェノ−ルA−エチレングリコ−ル付加物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ポリテトラメチレンオキシドグリコ−ル、ジメチロ−ルプロピオン酸、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジメチロ−ルエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロ−ルプロピオン酸カリウムなどを用いることができる。これらの化合物の中から、それぞれ適宜1つ以上を選択し、常法の重縮合反応によりポリエステル樹脂を合成すればよい。
上記の中でも基材フィルムへの定着性および基材フィルムからの剥離性(硬化樹脂層への転写性)の両立を考慮するとナフタレン構造を有するポリエステル樹脂がより好ましい。特にナフタレン構造としてナフタレンジカルボン酸を含有すること、その中でも特に2,6−ナフタレンジカルボン酸構造を有することが好ましい。また、ポリエステル樹脂中のジカルボン酸成分中において、ナフタレンジカルボン酸の量が好ましくは10モル%以上、より好ましくは30モル%以上、さらに好ましくは50モル%以上、特に好ましくは70モル%以上、最も好ましくは90モル%以上の範囲であり、上限としては、好ましくは99モル%以下、より好ましくは98モル%以下、さらに好ましくは95モル%以下の範囲である。当該範囲にすることにより、より効果的に定着性と剥離性の両立を図ることが可能となる。
アクリル樹脂とは、アクリル系、メタアクリル系のモノマーを含む重合性モノマーからなる重合体である(以下、アクリルおよびメタアクリルを合わせて(メタ)アクリルと略記する場合がある)。これらは、単独重合体あるいは共重合体、さらには(メタ)アクリル系のモノマー以外の重合性モノマーとの共重合体、いずれでも差し支えない。
また、それら重合体と他のポリマー(例えばポリエステル、ポリウレタン等)との共重合体も含まれる。例えば、ブロック共重合体、グラフト共重合体である。あるいは、ポリエステル溶液、またはポリエステル分散液中で重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にポリウレタン溶液、ポリウレタン分散液中で重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にして他のポリマー溶液、または分散液中で重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマー混合物)も含まれる。
上記重合性モノマーとしては、特に限定されないが、特に代表的な化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸のような各種カルボキシル基含有モノマー類、およびそれらの塩;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、モノブチルヒドロキルフマレート、モノブチルヒドロキシイタコネートのような各種の水酸基含有モノマー類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートのような各種の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドまたは(メタ)アクリロニトリル等のような種々の窒素含有化合物;スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエンのような各種スチレン誘導体、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニルのような各種のビニルエステル類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のような種々の珪素含有重合性モノマー類;燐含有ビニル系モノマー類;塩化ビニル、塩化ビリデンのような各種のハロゲン化ビニル類;ブタジエンのような各種共役ジエン類が挙げられる。
ウレタン樹脂とは、ウレタン結合を分子内に有する高分子化合物のことであり、通常ポリオールとイソシアネートの反応により作成される。ポリオールとしては、ポリカーボネートポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリオレフィンポリオール類、アクリルポリオール類が挙げられ、これらの化合物は単独で用いても、複数種用いてもよい。
ポリカーボネートポリオール類は、多価アルコール類とカーボネート化合物とから、脱アルコール反応によって得られる。多価アルコール類としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン等が挙げられる。カーボネート化合物としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられ、これらの反応から得られるポリカーボネート系ポリオール類としては、例えば、ポリ(1,6−ヘキシレン)カーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール類としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
導電性能向上の観点から、ポリエーテルを形成するモノマーとしては、炭素数が、好ましくは2〜30、より好ましくは3〜20、さらに好ましくは4〜12の範囲である脂肪族ジオール、特に直鎖脂肪族ジオールを含有するモノマーが挙げられる。
ポリエステルポリオール類としては、多価カルボン酸(マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)またはそれらの酸無水物と多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、ジメタノールベンゼン、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、アルキルジアルカノールアミン、ラクトンジオール等)の反応から得られるもの、ポリカプロラクトン等のラクトン化合物の誘導体ユニットを有するもの等が挙げられる。
導電性能を考慮すると、上記ポリオール類の中でもポリエステルポリオール類およびポリカーボネートポリオール類がより好適に用いられ、特にポリエステルポリオール類が好適である。
ウレタン樹脂を得るために使用されるポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が例示される。これらは単独で用いても、複数種併用してもよい。
ウレタン樹脂を合成する際に鎖延長剤を使用してもよく、鎖延長剤としては、イソシアネート基と反応する活性基を2個以上有するものであれば特に制限はなく、一般的には、水酸基またはアミノ基を2個有する鎖延長剤を主に用いることができる。
水酸基を2個有する鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール等の脂肪族グリコール、キシリレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン等の芳香族グリコール、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレート等のエステルグリコールといったグリコール類を挙げることができる。また、アミノ基を2個有する鎖延長剤としては、例えば、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等の芳香族ジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、トリメチルヘキサンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン、1 ,8−オクタンジアミン、1 ,9−ノナンジアミン、1 ,10−デカンジアミン等の脂肪族ジアミン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソプロビリチンシクロヘキシル−4,4’−ジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1 ,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等の脂環族ジアミン等が挙げられる。
本発明におけるウレタン樹脂は、溶剤を媒体とするものであってもよいが、好ましくは水を媒体とするものである。ウレタン樹脂を水に分散または溶解させるには、乳化剤を用いる強制乳化型、ウレタン樹脂中に親水性基を導入する自己乳化型あるいは水溶型等がある。特に、ウレタン樹脂の構造中にイオン基を導入しアイオノマー化した自己乳化タイプが、液の貯蔵安定性や得られる導電層の耐水性、透明性に優れており好ましい。
また、導入するイオン基としては、カルボキシル基、スルホン酸、リン酸、ホスホン酸、第4級アンモニウム塩等、種々のものが挙げられるが、カルボキシル基が好ましい。ウレタン樹脂にカルボキシル基を導入する方法としては、重合反応の各段階の中で種々の方法が取り得る。例えば、プレポリマー合成時に、カルボキシル基を持つ樹脂を共重合成分として用いる方法や、ポリオールやポリイソシアネート、鎖延長剤などの一成分としてカルボキシル基を持つ成分を用いる方法がある。特に、カルボキシル基含有ジオールを用いて、この成分の仕込み量によって所望の量のカルボキシル基を導入する方法が好ましい。
例えば、ウレタン樹脂の重合に用いるジオールに対して、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ビス−(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ブタン酸等を共重合させることができる。またこのカルボキシル基はアンモニア、アミン、アルカリ金属類、無機アルカリ類等で中和した塩の形にするのが好ましい。特に好ましいものは、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミンである。
かかるウレタン樹脂は、塗布後の乾燥工程において中和剤が外れたカルボキシル基を、他の架橋剤による架橋反応点として用いることが出来る。これにより、コーティング前の液の状態での安定性に優れる上、得られる導電層の耐久性、耐溶剤性、耐水性、耐ブロッキング性等をさらに改善することが可能となる。
また、導電層の形成には、導電層をより強固にして剥離時などの工程で導電層が破壊されにくくするため、架橋剤を併用することが好ましい。架橋剤としては、従来公知の材料を使用することができ、例えば、メラミン化合物、イソシアネート系化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド系化合物、シランカップリング化合物、ヒドラジド化合物、アジリジン化合物等が挙げられる。それらの中でも、メラミン化合物、イソシアネート系化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド系化合物、シランカップリング化合物が好ましく、さらに、導電性能を適度に維持でき、剥離の際に導電層が破壊されにくいという観点からはメラミン化合物、イソシアネート系化合物、エポキシ化合物がより好ましく、特にメラミン化合物やイソシアネート系化合物が好ましい。またこれらの架橋剤は1種類でもよいが、2種類以上を併用することでさらに導電層が破壊されにくくなり、剥離後(転写後)の導電性能が良好である。2種類以上の組み合わせとしては、メラミン化合物とイソシアネート系化合物を併用することが最も効果的である。
メラミン化合物とは、化合物中にメラミン骨格を有する化合物のことであり、例えば、アルキロール化メラミン誘導体、アルキロール化メラミン誘導体にアルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、およびこれらの混合物を用いることができる。エーテル化に用いるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール等が好適に用いられる。また、メラミン化合物としては、単量体、あるいは2量体以上の多量体のいずれであってもよく、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。各種化合物との反応性を考慮すると、メラミン化合物中に水酸基を含有していることが好ましい。さらに、メラミンの一部に尿素等を共縮合したものも使用できるし、メラミン化合物の反応性を上げるために触媒を使用することも可能である。
イソシアネート系化合物とは、イソシアネート、あるいはブロックイソシアネートに代表されるイソシアネート誘導体構造を有する化合物のことである。イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族イソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族イソシアネート等が例示される。また、これらイソシアネートのビュレット化物、イソシアヌレート化物、ウレトジオン化物、カルボジイミド変性体等の重合体や誘導体も挙げられる。これらは単独で用いても、複数種併用してもよい。上記イソシアネートの中でも、紫外線による黄変を避けるために、芳香族イソシアネートよりも脂肪族イソシアネートまたは脂環族イソシアネートがより好ましい。
ブロックイソシアネートの状態で使用する場合、そのブロック剤としては、例えば重亜硫酸塩類、フェノール、クレゾール、エチルフェノールなどのフェノール系化合物、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、ベンジルアルコール、メタノール、エタノールなどのアルコール系化合物、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、イソブタノイル酢酸メチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン系化合物、ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン系化合物、ε‐カプロラクタム、δ‐バレロラクタムなどのラクタム系化合物、ジフェニルアニリン、アニリン、エチレンイミンなどのアミン系化合物、アセトアニリド、酢酸アミドの酸アミド化合物、ホルムアルデヒド、アセトアルドオキシム、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系化合物が挙げられ、これらは単独でも2種以上の併用であってもよい。上記中でも特に導電層が破壊されないという観点から、活性メチレン系化合物によりブロックされたイソシアネート化合物であることが好ましい。
また、本発明におけるイソシアネート系化合物は単体で用いてもよいし、各種ポリマーとの混合物や結合物として用いてもよい。イソシアネート系化合物の分散性や架橋性を向上させるという意味において、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂との混合物や結合物を使用することが好ましい。
エポキシ化合物とは、分子内にエポキシ基を有する化合物であり、例えば、エピクロロヒドリンとエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ビスフェノールA等の水酸基やアミノ基との縮合物が挙げられ、ポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物、グリシジルアミン化合物等がある。ポリエポキシ化合物としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、モノエポキシ化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルアミン化合物としてはN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン等が挙げられる。
オキサゾリン化合物とは、分子内にオキサゾリン基を有する化合物であり、特にオキサゾリン基を含有する重合体が好ましく、付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独もしくは他のモノマーとの重合によって作成できる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中でも2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限なく、例えばアルキル(メタ)アクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸およびその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα,β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メチルスチレン、等のα,β−不飽和芳香族モノマー等を挙げることができ、これらの1種または2種以上のモノマーを使用することができる。
カルボジイミド系化合物とは、分子内にカルボジイミド、あるいはカルボジイミド誘導体構造を1つ以上有する化合物である。より良好な導電層の強度等のために、分子内に2つ以上有するポリカルボジイミド系化合物がより好ましい。
カルボジイミド系化合物は従来公知の技術で合成することができ、一般的には、ジイソシアネート化合物の縮合反応が用いられる。ジイソシアネート化合物としては、特に限定されるものではなく、芳香族系、脂肪族系いずれも使用することができ、具体的には、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
さらに本発明の効果を消失させない範囲において、ポリカルボジイミド系化合物の水溶性や水分散性を向上させるために、界面活性剤を添加することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩、ヒドロキシアルキルスルホン酸塩などの親水性モノマーを添加して用いてもよい。
シランカップリング化合物とは、1つの分子中に有機官能基とアルコキシ基などの加水分解基を有する有機ケイ素化合物である。例えば、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有化合物、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニル基含有化合物、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシランなどのスチリル基含有化合物、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどの(メタ)アクリル基含有化合物、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ基含有化合物、トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリス(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートなどのイソシアヌレート基含有化合物、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシランなどのメルカプト基含有化合物などが挙げられる。
上記化合物の中でも導電層の強度と導電性能の保持の観点から、エポキシ基含有シランカップリング化合物、ビニル基や(メタ)アクリル基などの二重結合含有シランカップリング化合物、アミノ基含有シランカップリング化合物がより好ましい。
なお、これら架橋剤は、乾燥過程や、製膜過程において、反応させて導電層の性能を向上させる。できあがった導電層中には、これら架橋剤の未反応物、反応後の化合物、あるいはそれらの混合物が存在しているものと推測できる。
導電層の導電性能を向上や塗布外観の向上のために、ポリオール化合物、及び/又はポリエーテル化合物を併用することも好ましい形態である。
ポリオール化合物としては、特に限定されるものではないが、分子量が150以上600以下かつ水酸基当量が40以下であるポリオール化合物から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。分子量が当該範囲のものを使用することにより、導電層のヘーズが低くなり、また導電性能を高く維持しやすくなる。また水酸基当量が当該範囲のものを使用することにより、導電性能を高く維持しやすくなる。
ポリオール化合物として、具体的には、単糖類、二糖類、または三糖類に対応する糖アルコール、単糖類または二糖類とポリオール化合物との縮合物等が挙げられるが、単糖類、または二糖類に対応する糖アルコールが好ましく、二糖類に対応する糖アルコールがより好ましく、その中でもマルチトール、ラクチトール、イソマルツロース還元物が特に好ましい。
また、ポリオール化合物として、グリセリン、またはポリグリセリンを挙げることができる。
ポリグリセリンとはグリセリンが2以上重合した化合物であり、重合度は2〜20の範囲が好ましい。グリセリンを用いた場合、透明性が若干劣る場合がある。
ポリエーテル化合物としては、例えば、ポリアルキレンオキサイドまたはその誘導体、ポリグリセリンへのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
ポリアルキレンオキサイドまたはその誘導体として好ましいものは、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド構造を有する構造である。アルキレンオキサイド構造中のアルキル基が長くなりすぎると、疎水性が強くなり、塗布液中での均一な分散性が悪化し、帯電防止性が悪化する傾向がある。特に好ましいものはエチレンオキサイドである。
また、グリセリンまたはポリグリセリンへのアルキレンオキサイド付加物とは、グリセリンまたはポリグリセリンのヒドロキシル基にアルキレンオキサイドまたはその誘導体を付加した構造を有するものである。
ここで、グリセリンまたはポリグリセリン構造のヒドロキシル基ごとに、付加されるアルキレンオキサイドまたはその誘導体の構造は異なっていてもかまわない。また、少なくとも分子中1つのヒドロキシル基に付加されていればよく、全てのヒドロキシル基にアルキレンオキサイドまたはその誘導体が付加されている必要はない。
また、グリセリンまたはポリグリセリンに付加されるアルキレンオキサイドまたはその誘導体として好ましいものは、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド構造を有する構造である。アルキレンオキサイド構造中のアルキル鎖が長くなりすぎると、疎水性が強くなり、塗布液中での均一な分散性が悪化し、帯電防止性が悪化する傾向がある。特に好ましいものはエチレンオキサイドである。また、その付加数は、最終的な化合物としての重量平均分子量で300〜2000の範囲になるものが特に好ましい。
また、導電層の形成には、ブロッキングや滑り性改良、導電性能の調整のために粒子を併用することも可能である。
本発明において、基材フィルムの導電層とは反対側の面に、各種の性能付与のため機能層を設けてもよい。例えば、フィルムのブロッキングを軽減するために易滑層や離型層を設けることも好ましいし、フィルムの剥離帯電や摩擦帯電による周囲のゴミなどの付着等による欠陥をさらに防止するために、第2の導電層を設けることも可能である。前記機能層はコーティングにより設けることも可能であり、インラインコーティングにより設けられてもよく、オフラインコーティングを採用してもよい。製造コストやインラインの熱処理による各種の性能の安定化の観点から、インラインコーティングが好ましく用いられる。
また、本発明の主旨を損なわない範囲において、導電層および機能層の形成には必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、染料、顔料等を併用することも可能である。
導電層中の導電性材料の含有量は、最終的な導電層とした際に、好ましくは0.001g/m以上、より好ましくは0.005g/m以上、さらに好ましくは0.01g/m以上、特に好ましくは0.02g/m以上、最も好ましくは0.03g/m以上の範囲であり、上限としては好ましくは3g/m以下、より好ましくは1g/m以下、さらに好ましくは0.5g/m以下、特に好ましくは0.2g/m以下の範囲である。当該範囲で使用することで、導電性能、耐久性、外観、透明性が維持できる。
導電層中の導電性材料として導電性有機高分子を使用する場合、導電層中の割合は、通常0.5質量%以上、好ましくは2〜70質量%、より好ましくは3〜50質量%、さらに好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは8〜35質量%、最も好ましくは10〜30質量%の範囲である。当該範囲で使用することにより、適切な導電性能が得られ、かつ硬化樹脂層と共に剥離後の導電性能も良好なものとなる。
導電層中の樹脂(導電性有機高分子を除く)の割合は、通常80質量%以下、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは3〜40質量%、さらに好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは8〜20質量%の範囲である。当該範囲で使用することで、導電性能の向上、導電層の強固さ、導電層の透明性を確保しやすくなる。
導電層中の架橋剤由来の化合物の割合は、通常80質量%以下、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは2〜40質量%、さらに好ましくは3〜30質量%、特に好ましくは5〜20質量%の範囲である。当該範囲で使用することで、導電層をより強固にして、剥離時などの工程で導電層が破壊されにくくなる。
導電層を形成する塗布液中の全不揮発成分に対するポリオール化合物及び/又はポリエーテル化合物の割合は、通常99.5質量%以下、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは30〜70質量%の範囲である。当該範囲で使用することで、導電性能の向上や塗布外観の向上が達成しやすくなる。
導電層を形成する塗布液中の全不揮発成分に対する架橋剤の割合は、通常80質量%以下、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは2〜40質量%、さらに好ましくは3〜30質量%、特に好ましくは5〜20質量%の範囲である。当該範囲で使用することで、導電層をより強固にして、剥離時などの工程で導電層が破壊されにくくなる。
導電層や機能層中の成分の分析は、例えば、飛行時間型質量分析法(TOF−SIMS)、X線光電子分光分析(ESCA)、蛍光X線、赤外分光法(IR)等の分析によって行うことができる。
導電層や機能層の形成に関して、上述の一連の化合物を溶液または溶媒の分散体として、固形分濃度が0.1〜80質量%程度を目安に調整した液をフィルム上にコーティングする要領にてフィルムを製造することが好ましい。特にインラインコーティングにより設ける場合は、水溶液または水分散体であることが好ましい。水への分散性改良、造膜性改良等を目的として、塗布液中には少量の有機溶剤を含有していてもよい。また、有機溶剤は1種類のみでもよく、適宜、2種類以上を使用してもよい。
本発明における導電層の膜厚は、基材フィルムから剥離する前の導電性能や、硬化樹脂層を導電層と共に剥離した後の導電性能を確保する観点から、通常0.001〜10μm、好ましくは0.005〜5μm、より好ましくは0.01〜1.0μm、さらに好ましくは0.02〜0.7μm、特に好ましくは0.05〜0.5μm、最も好ましくは0.1〜0.4μmの範囲である。
導電層や機能層を形成する方法としては、例えば、グラビアコート、リバースロールコート、ダイコート、エアドクターコート、ブレードコート、ロッドコート、バーコート、カーテンコート、ナイフコート、トランスファロールコート、スクイズコート、含浸コート、キスコート、スプレーコート、カレンダコート、押出コート等、従来公知のコーティング方式を用いることができる。
基材フィルム上に導電層を形成する際の乾燥および硬化条件に関しては特に限定されるものではないが、コーティングによる方法の場合、コーティング液に使用している水等の溶媒の乾燥に関しては、好ましくは70〜150℃、より好ましくは80〜130℃、さらに好ましくは90〜120℃の範囲である。乾燥の時間としては、目安として3〜200秒、好ましくは5〜120秒の範囲である。また、導電層の強度を向上させるため、フィルム製造工程において、好ましくは180〜270℃、より好ましくは200〜250℃、さらに好ましくは210〜240℃の範囲の熱処理工程を経ることである。当該熱処理工程の時間としては、目安として3〜200秒、好ましくは5〜120秒の範囲である。
また、導電層を形成する際、必要に応じて熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。
本発明における基材フィルムを構成するフィルムにはあらかじめ、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
導電層を形成する基材フィルム表面には、導電層との密着性を制御するために離型層や易接着層(プライマー層)を形成することが考えられるが、基材フィルムから導電層を剥離する際、導電層表面に離型層や易接着層(プライマー層)の成分が転着し、導電層の導電性能が低下するおそれがある。したがって、基材フィルム表面に導電層を直接形成する態様が好ましい。
次に導電層上に形成する硬化樹脂層に関して記載する。
本発明において、硬化樹脂層とは、導電層上に硬化性化合物を塗布し、硬化させて形成される層のことであり、導電層との密着性に優れ、基材フィルムから導電層と共に剥離が可能な層である。
硬化樹脂層としては、湿気硬化(水分硬化)樹脂層、熱硬化樹脂層、活性エネルギー線硬化樹脂層が挙げられるが、生産性の観点から、活性エネルギー線硬化樹脂層が好ましい。
また、硬化樹脂層としては、例えば、ハードコート層、プリズム層、マイクロレンズ層、光拡散層、インキ層等、各種の機能を付与するために硬化性組成物を硬化させて形成された層が挙げられる。
これら硬化樹脂層の中でも、本発明においては、硬化樹脂層を導電層と共に剥離しやすい(硬化樹脂層への導電層の転写がしやすい)という観点において、ハードコート層であることが好ましい。
本発明において、ハードコート層とは、導電層上に形成することで積層フィルムのハードコート層側表面の耐摩耗性、表面硬度が向上する(硬度が高くなる)層をいう。
また、硬化樹脂層は表面平滑な層に限られず、表面に凹凸を有する硬化樹脂層であってもよい。本発明によれば、表面に凹凸を有する硬化樹脂層であっても簡便に導電層を形成することができる。
硬化樹脂層がハードコート層の場合、使用される材料は特に限定されないが、例えば、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基含有化合物や、テトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物が挙げられる。これらのうち生産性及び硬度の両立の観点より、活性エネルギー線硬化性の(メタ)アクリロイル基含有化合物を含む組成物であることが特に好ましい。
活性エネルギー線硬化性の(メタ)アクリロイル基含有化合物を含む組成物は特に限定されるものでない。例えば、公知の活性エネルギー線硬化性の単官能(メタ)アクリレート、二官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートを一種類以上混合したもの、活性エネルギー線硬化性ハードコート用樹脂材として市販されているもの、あるいはこれら以外に本実施形態の目的を損なわない範囲において、その他の成分をさらに添加したものを用いることができる。
活性エネルギー線硬化性の単官能(メタ)アクリレートは特に限定されるものではないが、例えばメチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート、ジアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリール(メタ)アクリレート、フェニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等のエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性の二官能(メタ)アクリレートは特に限定されるものではないが、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ) アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等のビスフェノール変性ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ウレタンジ(メタ)アクリレート、エポキシジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性の多官能(メタ)アクリレートは特に限定されるものではないが、例えばジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート等のイソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー等のウレタンアクリレート等が挙げられる。
これらの材料の中でもハードコート性に優れ、かつ導電層を基材フィルムから剥離しやすいという観点において、多官能(メタ)アクリレートを用いることが好ましく、官能基数としては3官能以上がより好ましく、5官能以上がさらに好ましい。特に工業的に容易に入手でき、上記効果が得られ易い材料として、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
硬化樹脂層の材料としてジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを使用する場合、硬化樹脂層形成材料中の不揮発性分に対するジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートの割合は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30〜95質量%、さらに好ましくは50〜90質量%、特に好ましくは60〜85質量%の範囲である。当該範囲で使用することで十分なハードコート性能と、導電層の剥離性能を両立しやすくなる。
活性エネルギー線硬化性の(メタ)アクリレートを含む組成物に含まれるその他の成分は特に限定されるものではない。例えば、無機又は有機の微粒子、重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤及びレベリング剤等が挙げられる。また、ウェットコーティング法において成膜後乾燥させる場合には、任意の量の溶媒を添加することができる。
ハードコート層の形成方法は、有機材料を用いた場合にはロールコート法、ダイコート法等の一般的なウェットコート法が採用される。形成されたハードコート層には必要に応じて加熱や紫外線、電子線等の活性エネルギー線照射を施し、硬化反応を行うことができる。
本発明に用いる、基材フィルムの片面に導電層および硬化樹脂層をこの順に備えるフィルムを積層フィルムと称する。
本発明は、基材フィルムの片面に導電層および硬化樹脂層を形成した後、すなわち積層フィルムを作成した後、当該硬化樹脂層を導電層と共に基材フィルムから剥離することで、硬化樹脂層上に導電層を形成し導電積層体を製造する。
硬化樹脂層を導電層と共に剥離する方法は、特に制限されるものではない。例えば粘着層や接着層を積層フィルムの硬化樹脂層上に形成し該粘着層や接着層を介して剥離する方法、硬化樹脂層が完全に硬化する前段階で硬化樹脂層の上に被着体を配置させ、その後に該硬化樹脂層を硬化させた後、被着体と共に硬化樹脂層および導電層を剥離する方法、粘着層や接着層を積層フィルムの硬化樹脂層上に形成し該粘着層や接着層を介して被着体を貼り合わせた後、被着体と共に硬化樹脂層および導電層を剥離する方法などが挙げられる。これらの中でも容易に剥離しやすい方法であるという観点において、粘着層を介して剥離する方法が好ましい。
被着体は特に限定されず、フィルム、シート、板状、および各種形状のものがその用途に応じて使用でき、その材質も樹脂、紙、金属、無機物等に限定されない。
導電積層体が、例えば、各種ディスプレイやタッチパネル等の光学用途に用いられる場合には、被着体は、透明性を有する樹脂材料からなる樹脂フィルムが好ましい。
透明性を有する樹脂材料からなる樹脂フィルムとしては、基材フィルムとして上述した各種フィルムが挙げられ、中でもポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムが好適に用いられる。
粘着層を介して剥離する方法において、例えば、粘着テープなど基材に各種の粘着層が存在するものを利用することができる。粘着層を形成する粘着剤としては従来公知のものを使用することができるが、例えばアクリル系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ゴム系粘着剤などが挙げられる。この中でもアクリル系粘着剤やゴム系粘着剤、特にアクリル系粘着剤が各種の硬化樹脂層との粘着性が良いため剥離が効果的に行えるという利点がある。
本発明における導電積層体は、基材フィルムの片面に導電層および硬化樹脂層を形成した後、当該硬化樹脂層を導電層と共に基材フィルムから剥離する方法、例えば、上述した方法で製造される。
導電積層体の構成は、具体的には、導電層/硬化樹脂層、導電層/硬化樹脂層/粘着層、導電層/硬化樹脂層/接着層、導電層/硬化樹脂層/被着体、導電層/硬化樹脂層/粘着層/被着体、導電層/硬化樹脂層/接着層/被着体が挙げられるが、特にこれらに限定されず、例えば、粘着層又は接着層と被着体との間に易接着層(プライマー層)が設けられていてもよいし、導電層上に他の層を設けてもよい。
他の層としては、保護層、ハードコート層、粘着層等が挙げられる。
基材フィルムの片面に導電層を形成し、硬化樹脂層を形成する前の段階での、導電層の表面抵抗値は、通常1×1012Ω以下、好ましくは1×1010Ω以下、より好ましくは1×10Ω以下、さらに好ましくは1×10Ω以下、特に好ましくは1×10Ω以下の範囲である。また下限としては特に制約はないが、好ましいレベルとしては10Ω以上の範囲である。当該範囲で使用することで導電性を示し、特に1×10Ω以下の範囲では高い導電性を示し様々な用途に展開できる可能性を有している。加えて、高い導電性を示す場合には、基材フィルムから剥離した際にも高い導電性を示すポテンシャルを持っている。
一方、基材フィルムから剥離した後の、硬化樹脂層に形成された導電層の表面抵抗値としては、通常1×1012Ω以下、好ましくは1×1010Ω以下、より好ましくは1×10Ω以下、さらに好ましくは1×10Ω以下、特に好ましくは1×10Ω以下の範囲である。また下限としては特に制約はないが、好ましいレベルとしては10Ω以上の範囲である。当該範囲で使用することで導電性を示し、特に1×10Ω以下の範囲では高い導電性を示し有用である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた測定法および評価方法は次のとおりである。
(1)ポリエステルの極限粘度
ポリエステルに非相溶な成分を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)平均粒径(d50:μm)
株式会社島津製作所製、遠心沈降式粒度分布測定装置 SA−CP3型を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
(3)導電層の膜厚
導電層の表面をRuOで染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuOで染色し、導電層断面を透過型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100kV)を用いて測定した。
(4)導電層の表面抵抗値(Ω)
株式会社三菱ケミカルアナリテック製、低抵抗率計:ロレスタGP MCP−T600に四探針型ESPプローブ(探針間隔:5mm、探針先形状:直径2mmの円筒、探針押し圧:240g/本、RCF値は4.235一定とした)を使用し、23℃、50%RHの測定雰囲気でサンプルを30分間調湿後、中央付近の表面抵抗率を測定した。
(5)硬化樹脂層上の導電層(剥離後)の電気特性
9Vマンガン乾電池と橙色高輝度LED電球と短路保護に510Ωの抵抗を直列に入れ、基材フィルムから硬化樹脂層と共に剥離した導電層上に30mm以上離してプラスとマイナスの指針を置いたときに電球が点灯する場合をA、点灯しない場合をBとした。
実施例および比較例において使用したポリエステルは、以下のとおりである。
<ポリエステル(A)>
重合触媒として酢酸マグネシウム・四水和物およびテトラブチルチタネートを用いて得られる、極限粘度が0.63dl/gのポリエチレンテレフタレートホモポリマー。
<ポリエステル(B)>
重合触媒として酢酸マグネシウム・四水和物、正リン酸および二酸化ゲルマニウムを用いて得られる、極限粘度が0.64dl/gのポリエチレンテレフタレートホモポリマー。
<ポリエステル(C)>
平均粒子径2μmのシリカ粒子を0.3重量%含有する、ポリエチレンテレフタレートホモポリマー。
導電層および硬化樹脂層を構成する化合物例は以下のとおりである。
(化合物例)
・導電性材料:(I)
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)をポリスチレンスルホン酸と複合させた導電性有機高分子化合物。
・ポリエステル樹脂:(II)
下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体。
モノマー組成:(酸成分)2,6−ナフタレンジカルボン酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=92/8//80/20(mol%)
・メラミン化合物:(IIIA)ヘキサメトキシメチロールメラミン。
・イソシアネート系化合物:(IIIB)
ヘキサメチレンジイソシアネート1000部を60℃で攪拌し、触媒としてテトラメチルアンモニウム・カプリエート0.1部を加えた。4時間後、リン酸0.2部を添加して反応を停止させ、イソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物を得た。得られたイソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物100部、数平均分子量400のメトキシポリエチレングリコール42.3部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート29.5部を仕込み、80℃で7時間保持した。その後反応液温度を60℃に保持し、イソブタノイル酢酸メチル35.8部、マロン酸ジエチル32.2部、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.88部を添加し、4時間保持した。n−ブタノール58.9部を添加し、反応液温度80℃で2時間保持し、その後、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.86部を添加して得られる活性メチレンによるブロックポリイソシアネート。
・糖アルコール:(IV)マルチトール
実施例1:
ポリエステル(A)、(B)、(C)をそれぞれ91質量%、3質量%、6質量%の割合で混合した原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ97質量%、3質量%の割合で混合した原料を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層=1:8:1の吐出量)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。
次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.5倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、下記表1に示す塗布液1を塗布し、テンターに導き、95℃で15秒間乾燥させた後、横方向に120℃で4.0倍延伸し、230℃で15秒間熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、膜厚(乾燥後)が0.3μmの導電層を有する厚さ50μmのポリエステルフィルムを得た。
作成したポリエステルフィルムを評価したところ、導電層の表面抵抗値は600Ωと良好な導電性能を示した。このフィルムの特性を下記表2に示す。
得られたポリエステルフィルムの導電層上に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート20質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5質量部、メチルエチルケトン200質量部の混合塗液を乾燥膜厚が5μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させハードコート層を形成した。得られたフィルムのハードコート層側にカッターナイフで切り口を作成し、その上に日東電工株式会社製 アクリル系粘着剤層を備える粘着テープ、31Bテープ(基材50μm厚み)を2kgローラーで貼り付けた後に剥離して、ハードコート層上に導電層が形成された導電積層体を得た。
ハードコート層上に作成した導電層を評価したところ、表面抵抗値は4500Ωと良好な導電性能を示した。このフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例2、3:
表1に示す塗布液組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、導電積層体を得た。下記表2に示すとおり、導電層の導電性能は良好であった。
実施例4:
導電層を形成しない以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを作成した。当該ポリエステルフィルム上に、上述の導電性材料(I)を10質量部、ジメチルスルフィドを0.5質量部、側鎖にポリエチレンオキサイドを有するアセチレン構造を有する界面活性剤を0.3質量部混合した塗布液4を乾燥後の膜厚が0.2μmになるように塗布し、100℃で1分間乾燥させ、表面抵抗値が300Ωの導電層を得た。その後、実施例1と同様にして導電積層体を得た。
導電積層体の導電層には割れが見られたが表面抵抗値が400Ωと導電性能は良好であり、電気特性もAと良好であった。
Figure 2020161259
Figure 2020161259
本発明の導電積層体の製造方法は、例えば硬化樹脂層上に塗布による形成ができない導電層や、硬化樹脂層中に導電性材料を入れることができない場合や、硬化樹脂層自体で導電性能が出せない用途などに対する解決策となる製造方法であり、例えば、各種ディスプレイ、タッチパネル、調光フィルム等に用いられる導電性部材、電子部品の包装容器や自動車の樹脂製部品等の導電性能又は帯電防止性能の付与が求められる成形品、携帯電話やゲーム機等の電子情報機器に用いられる電磁波シールド層付き樹脂成型品の製造に好適に用いることができる。

Claims (15)

  1. 基材フィルムの片面に導電層および硬化樹脂層をこの順に形成し、当該硬化樹脂層を導電層と共に基材フィルムから剥離することにより、硬化樹脂層上に導電層を形成することを特徴とする導電積層体の製造方法。
  2. 導電層を基材フィルム表面に直接形成する請求項1に記載の導電積層体の製造方法。
  3. 導電層中に導電性有機材料を含有する請求項1または2に記載の導電積層体の製造方法。
  4. 導電層中に樹脂を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  5. 導電層が架橋剤を用いて形成される請求項1〜4のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  6. 導電層中にポリオール化合物及び/又はポリエーテル化合物を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  7. 基材フィルムがポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルムおよびポリイミドフィルムから選ばれる1種である請求項1〜6のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  8. 導電層の膜厚を0.001〜10μmの範囲とする請求項1〜7のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  9. 基材フィルムの片面に導電層を設けた後、硬化樹脂層を形成する迄の間に、当該導電層を基材フィルムと共に少なくとも一方向に延伸する請求項1〜8のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  10. 基材フィルムの片面に導電層を設けた後、硬化樹脂層を形成する迄の間に、基材フィルム及び導電層を180〜270℃の熱処理を行う請求項1〜9のいずれかに記載の導電層積層体の製造方法。
  11. 硬化樹脂層が活性エネルギー線硬化樹脂層である請求項1〜10のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  12. 粘着層を硬化樹脂層上に積層した後、当該粘着層及び硬化樹脂層を導電層と共に基材フィルムから剥離する請求項1〜11のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  13. 基材フィルムの片面に導電層を形成し、硬化樹脂層を形成する前の段階での、導電層の表面抵抗値が1×1012Ω以下である請求項1〜12のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  14. 導電積層体における導電層の表面抵抗値が1×1012Ω以下である請求項1〜13のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
  15. 請求項1に記載の導電積層体の製造方法に用いられる、基材フィルムの片面に導電層および硬化樹脂層をこの順に備える積層フィルム。
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