JP2020157549A - Cutter device and printer - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、記録媒体を切断するカッター装置および、カッター装置を備えるプリンターに関する。 The present invention relates to a cutter device for cutting a recording medium and a printer including the cutter device.
インクジェットヘッドに対して記録紙搬送方向に隣接した位置に配置されたオートカッターを備える、オートカッター付きインクジェットプリンターが開示されている(特許文献1参照)。 An inkjet printer with an auto-cutter is disclosed, which includes an auto-cutter arranged at a position adjacent to the inkjet head in the recording paper transport direction (see Patent Document 1).
前記文献1によれば、オートカッターは、記録紙搬送路を挟んで配置された、固定刃と、固定刃より搬送方向の下流に在る可動刃とを備え、可動刃が固定刃に向かって移動すると、これらの間に位置している記録紙の部分が幅方向に切断される。 According to the above document 1, the auto cutter includes a fixed blade arranged across a recording paper transport path and a movable blade located downstream of the fixed blade in the transport direction, and the movable blade is directed toward the fixed blade. When moved, the portion of the chart paper located between them is cut in the width direction.
上述の構成においては、可動刃の移動により、記録媒体を、その一部を切り残して切断し、その後、搬送方向の下流から上流に向けた搬送であるバックフィードをする場合に、前記切断により固定刃の下流に発生した記録媒体の端部が、固定刃に当たるおそれがあった。 In the above-described configuration, the recording medium is cut by moving the movable blade, leaving a part thereof uncut, and then backfeeding, which is a transfer from the downstream to the upstream in the transfer direction, is performed by the above-mentioned cutting. There was a risk that the end of the recording medium generated downstream of the fixed blade would hit the fixed blade.
カッター装置は、記録媒体の搬送方向と交差する第1方向へ第1の刃先を向けた固定刃と、前記第1方向の逆方向である第2方向へ第2の刃先を向けて、前記第1方向への移動と前記第2方向への移動とが可能であり、前記第2方向へ移動することにより、前記第1の刃先と前記第2の刃先との間に位置する前記記録媒体を、一部を切り残して切断する可動刃と、前記可動刃が、前記記録媒体を切断する位置よりも前記第2方向において後方に位置する場合に、少なくとも一部が前記第1の刃先よりも前記第1方向へ突出する位置、もしくは、前記第1の刃先と同じ位置、であるガイド位置に在り、前記第2方向へ移動する前記可動刃に押されることにより前記ガイド位置から前記第2方向へ移動するガイド部と、を備え、前記可動刃および前記ガイド部は、前記固定刃よりも前記搬送方向の上流に位置する。 The cutter device has a fixed blade whose first cutting edge is directed to a first direction intersecting the conveying direction of the recording medium, and a second cutting edge which is directed to a second direction opposite to the first direction. It is possible to move in one direction and the second direction, and by moving in the second direction, the recording medium located between the first cutting edge and the second cutting edge can be moved. When the movable blade that cuts with a part left uncut and the movable blade is located rearward in the second direction from the position where the recording medium is cut, at least a part of the movable blade is located behind the first cutting edge. The guide position is located at the position protruding in the first direction or the same position as the first cutting edge, and is pushed by the movable blade moving in the second direction to move from the guide position to the second direction. A guide portion that moves to is provided, and the movable blade and the guide portion are located upstream of the fixed blade in the transport direction.
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。各図は例示であるため、形状や比率が正確でなかったり、互いに整合していなかったり、一部が省略されていたりする場合がある。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to each figure. Each figure is merely an example for explaining the present embodiment. Since each figure is an example, the shape and ratio may not be accurate, they may not be consistent with each other, or some parts may be omitted.
1.プリンターの概略構成:
図1は、本実施形態にかかるプリンター10の内部構成を簡易的に示している。
プリンター10は、カッター装置26を備える。プリンター10を、印刷装置、記録装置、液体吐出装置、等と記載してもよい。プリンター10は、概略、プリンター本体11と、プリンター本体11の内側の一部を外部に対して開閉可能な蓋12と、を有する。図1は、蓋12が閉じた状態を示している。図1では、プリンター本体11と蓋12との境界を、破線で例示している。
1. 1. Outline configuration of printer:
FIG. 1 simply shows the internal configuration of the
The
図2は、プリンター10の内部構成を図1と同様に示している。ただし図2は、蓋12が開いた状態を示している。また、図2では、図1に示した蓋12の内部の構成を省略している。蓋12がプリンター本体11に対して開閉するための具体的な機構は、特に問わない。図1,2の例では、蓋12は、プリンター本体11に支持された軸28を介してプリンター本体11と繋がっており、軸28を中心に回動することにより、プリンター本体11に対して開閉する構成である。あるいは、蓋12は、プリンター本体11から一定方向へ引き出されることで開き、前記一定方向と逆方向へ押し戻されることで閉じる構成であってもよい。プリンター本体11は、第1構造体の具体例に該当する。また、蓋12は、第1構造体とは別の第2構造体であって、第1構造体に対する姿勢を変更可能な第2構造体の具体例に該当する。
FIG. 2 shows the internal configuration of the
プリンター本体11は、制御部13、収容部14、記録ヘッド15、キャリッジ16、固定刃19、ローラー24等を備える。制御部13は、例えば、プロセッサーとしてのCPUや、メモリー等を備える。制御部13では、メモリーに記憶されたプログラムに従った演算処理をプロセッサーが実行することにより、プリンター10を制御する。プロセッサーは、一つのCPUに限られることなく、複数のCPUや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア回路により処理を行う構成であってもよいし、CPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成であってもよい。
The printer
収容部14は、記録媒体30を収容するための空間を形成している。本実施形態では、記録媒体30として、長尺な記録媒体を想定する。長尺な記録媒体を、連続紙とも言う。長尺な紙である記録媒体30がロール状に巻かれたロール紙本体31が、収容部14に収容される。ユーザーは、蓋12を開けることにより収容部14へロール紙本体31を収容して、蓋12を閉じる。ただし、記録媒体30は、インクやトナー等の記録剤により記録可能であり、かつ、カッター装置26により切断可能な媒体であれば、紙以外の素材であってもよい。
The
図1によれば、蓋12は、ローラー17、プラテン18、可動刃21、可動刃駆動部22等を備える。蓋12が閉じられたとき、プリンター本体11と蓋12との間に、記録媒体30の搬送経路としての隙間が生じる。符号D3による矢印は、このような搬送経路の方向、つまり、搬送方向D3を示している。搬送方向D3は、水平であったり、水平に対して傾いていたりする。ここでは、搬送方向D3は水平であると仮定する。搬送経路の最も下流は排出口25となっており、記録媒体30は、排出口25からプリンター10の外部へ排出される。プラテン18は、搬送経路の一部を形成する。プラテン18は、ロール紙本体31から搬送経路へ引き出された部分に該当する記録媒体30を、下方から支持する。
According to FIG. 1, the
プラテン18よりも搬送方向D3の下流の位置に、搬送経路を挟んで相対するローラー17,24によるローラー対が配置される。搬送方向D3の上流、下流を、以下では単に、上流、下流と記載する。ローラー17,24は、互いの間に記録媒体30を挟持しながら回転することにより、記録媒体30を搬送する。例えば、ローラー17,24のうち、蓋12に配置されたローラー17は、搬送モーター27による動力を受けて回転する能動ローラーである。一方、ローラー17,24のうち、プリンター本体11に配置されたローラー24は、能動ローラーの回転に応じて回転する従動ローラーである。
A roller pair of rollers 17 and 24 facing each other across the transport path is arranged at a position downstream of the platen 18 in the transport direction D3. The upstream and downstream of the transport direction D3 are hereinafter simply referred to as upstream and downstream. The rollers 17 and 24 convey the
図1の例では、ローラー17を回転させる搬送モーター27は、蓋12の内部に配置されている。ただし、搬送モーター27はプリンター本体11に配置されていてもよい。
搬送モーター27や、ローラー17,24を含む構成を、搬送部と呼ぶ。つまり、搬送部が記録媒体30を搬送する。図示は省略しているが、搬送部は、ローラー17,24以外にも、記録媒体30を搬送するためのローラーを、例えば、記録ヘッド15よりも上流の位置等に、幾つか有するとしてもよい。
In the example of FIG. 1, the
A configuration including a
プラテン18の上方には、記録ヘッド15が配置されている。記録ヘッド15は、インクを吐出可能なノズルを複数有し、インクジェット方式により記録を行う。記録ヘッド15を、印刷ヘッド、印字ヘッド、液体吐出ヘッド、等と記載してもよい。記録ヘッド15は、不図示のインクカートリッジからインクの供給を受ける。記録ヘッド15は、キャリッジ16に搭載されている。キャリッジ16は、搬送方向D3と交差する主走査方向と平行に往復移動可能である。図1,2においては、図1,2の面に垂直な方向が主走査方向である。後述の図3等では、主走査方向を符号D4による矢印で示している。記録ヘッド15は、キャリッジ16の移動に伴ってノズルからインクを吐出することにより、プラテン18に支持されている記録媒体30に対する記録を行う。
A
記録ヘッド15は、キャリッジ16に搭載されずに、プリンター本体11内に固定された、いわゆるラインヘッドであってもよい。つまり、記録ヘッド15は、上述の主走査方向における記録媒体30の幅に相当する範囲に亘って複数のノズルが並ぶノズル列を有し、移動することなく、記録媒体30への記録を行うものであってもよい。記録ヘッド15がラインヘッドである構成においては、キャリッジ16は不要である。
The
ローラー17,24よりも下流の位置に、固定刃19、可動刃21およびガイド部20が配置されている。固定刃19、可動刃21およびガイド部20を少なくとも含む構成が、カッター装置26である。例えば、可動刃駆動部22も、カッター装置26の一部と解してもよい。固定刃19は、プリンター10内で固定されている。具体的には、固定刃19は、搬送方向D3と交差する第1方向D1へ刃先を向けた状態でプリンター本体11に配置されている。固定刃19の刃先は、第1の刃先である。
The fixed
可動刃21は、第1方向D1の逆方向である第2方向D2へ刃先を向けた状態で、蓋12に配置されている。可動刃21の刃先は、第2の刃先である。また、可動刃21は、固定刃19よりも上流に配置されている。可動刃21は、第1方向D1への移動と第2方向D2への移動とが可能である。可動刃21は、第2方向D2へ移動することにより、固定刃19の刃先と可動刃21の刃先との間に位置する記録媒体30を、一部を切り残して切断する。一部を切り残して記録媒体30を切断することを、パーシャルカットと呼ぶ。
The
図1の例では、第1方向D1は下方向であり、第2方向D2は上方向である。よって、図1の例によれば、可動刃21の移動は上下移動である。ただし、下方向は厳密な鉛直下方向でなくてもよく、同様に、上方向は厳密な鉛直上方向でなくてもよい。可動刃21は、可動刃駆動部22によって移動させられる。可動刃駆動部22は、可動刃21の移動用のモーター23や、不図示の歯車等を有し、モーター23による動力を可動刃21に与えて可動刃21を第1方向D1や第2方向D2へ移動させる。可動刃駆動部22は、可動刃21を移動させることが可能な機構であればよい。可動刃駆動部22として、例えば、前記文献1のクランク機構を採用してもよい。
In the example of FIG. 1, the first direction D1 is the downward direction, and the second direction D2 is the upward direction. Therefore, according to the example of FIG. 1, the movement of the
ガイド部20は、パーシャルカットされた記録媒体30をガイドするための構成であり、プリンター本体11に配置されている。ガイド部20は、第2方向D2において可動刃21よりも前方に位置する。ガイド部20は、固定刃19よりも上流に配置されている。図1では、特に可動刃21およびガイド部20の形状を簡単に記載している。これら可動刃21やガイド部20を含むカッター装置26の詳細については、後述の各実施例により説明する。
The
言うまでもなく、プリンター10は、コンピューター等の外部機器と通信するための通信インターフェイスや、ユーザーに対して視覚的情報を示すための画面やインジケーターや、ユーザーからの操作を受け付けるためのボタンやスイッチといった操作受付部等、公知の構成を適宜有する。
Needless to say, the
2.実施例:
2‐1.第1実施例:
図3は、第1実施例のカッター装置26の動作が状態A1,A2,A3と遷移してく様子を示している。図3では、状態A1,A2,A3の夫々について、カッター装置26の背面図を左に示し、カッター装置26の側面図を右に示している。背面図は、上流から下流を向く視線による図である。側面図は、搬送方向D3に直交し、かつ、第1方向D1および第2方向D2に直交する視線による図である。以下では、簡単に、第1方向D1における前方および第2方向D2における後方を下、第2方向D2における前方および第1方向D1における後方を上、とそれぞれ表現することがある。
2. 2. Example:
2-1. First Example:
FIG. 3 shows how the operation of the
状態A1は、カッター装置26が記録媒体30のパーシャルカットを実行する前の状態である。可動刃21は、V字形状の刃先21aを有する。V字形状の刃先21aの最も下の部位、つまりV字形状の底に当たる部位を、刃先21aの最深部21bと呼ぶ。記録媒体30は、可動刃21とガイド部20との間を通過する。
The state A1 is a state before the
ガイド部20は、記録媒体30を、記録媒体30と相対する端部によりガイドする。記録媒体30をガイドするとは、記録媒体30の位置や姿勢を規制することである。そのため、図3や後述の図6においてガイド部20を指し示す場合に、ガイド部20における記録媒体30と相対する端部を指し示す。ガイド部20における記録媒体30と相対する端部は、水平である。
The
状態A1では、ガイド部20は、ガイド位置P1に在る。ガイド位置P1とは、ガイド部20の少なくとも一部が固定刃19の刃先19aよりも第1方向D1へ突出する位置である。あるいは、ガイド位置P1は、刃先19aと同じ位置であってもよい。より詳細には、ガイド位置P1は、ガイド部20における記録媒体30と相対する端部が刃先19aよりも第1方向D1へ突出しているときのガイド部20の位置、あるいは、当該端部が第1方向D1において刃先19aと同位置となるガイド部20の位置、である。
In the state A1, the
ガイド部20は、プリンター本体11内において、第2方向D2への力を受けたときに反発力を生じさせる支持部29により支持されている。図3の例では、支持部29はバネであり、ガイド部20は、支持部29によってプリンター本体11内に吊り下げられている。つまり、支持部29は、ガイド部20を吊り下げたときのガイド部20の位置がガイド位置P1となるように長さや強度等が設定されている。なお、状態A1,A2,A3の各側面図においては、支持部29の記載を省略している。ガイド部20がガイド位置P1よりも第1方向D1へ移動することを禁止するためのストッパー40が、更に設けられていてもよい。ストッパー40は、プリンター本体11または蓋12のいずれかの内部に固定されている。ストッパー40は、可動刃21および記録媒体30のいずれとも干渉しない位置に設けられており、ガイド位置P1に在るガイド部20に対して、下から当接してガイド部20の第1方向D1への移動を禁止する。なお、状態A1,A2,A3の各側面図においては、ストッパー40の記載を省略している。
The
状態A1では、可動刃21は非接触位置P3に在る。非接触位置P3とは、ガイド部20に接触しない位置である。可動刃21は、幅の両端近傍における、記録媒体30と干渉しない各位置から第2方向D2へ延出する延出部21cを有する。本実施形態において、幅とは、主走査方向D4と平行な向きにおける長さや範囲を言う。延出部21cは、刃先21aよりも第2方向D2に延出している。従って、非接触位置P3とは、可動刃21の延出部21cがガイド部20に接触していないときの可動刃21の位置である。
In the state A1, the
また、非接触位置P3は、可動刃21が記録媒体30を切断する位置よりも第2方向D2において後方である。可動刃21が記録媒体30を切断する位置とは、刃先21aが記録媒体30と接触する位置である。記録媒体30を切断する位置よりも第2方向D2において後方の位置を、可動刃21の非切断位置とも呼ぶ。非接触位置P3は、非切断位置の一つである。
Further, the non-contact position P3 is behind the position where the
状態A1における可動刃21を第2方向D2へ移動させた状態が、状態A2である。非接触位置P3に在った可動刃21が第2方向D2へ移動することにより、先ず、延出部21cがガイド部20に当接する。そして、ガイド部20に当接した状態で可動刃21が更に第2方向D2へ移動すると、ガイド部20は可動刃21に押され、可動刃21とガイド部20とが共に第2方向D2へ移動する。また、可動刃21が第2方向D2へ移動することにより、固定刃19の刃先19aと可動刃21の刃先21aとの間に位置する記録媒体30が切断される。
The state in which the
可動刃21の移動は、刃先21aの最深部21bが記録媒体30へ到達するよりも早いタイミングで停止する。従って、記録媒体30は幅の一部が切り残される。つまり、状態A2は、カッター装置26が記録媒体30をパーシャルカットした状態である。パーシャルカットによって切り残された部分を、切り残し部34と呼ぶ。パーシャルカットを終えた状態A2においては、ガイド部20は、退避位置P2に在り、可動刃21は、切断終了位置P4に在る。
The movement of the
なお、最深部21bを含む刃先21aの形状は、図示したようなV字形状に限定されず、切り残し部34が発生するように記録媒体30をパーシャルカットする形状であればよい。例えば、最深部21bを含む刃先21aの形状は、一部あるいは全部がカーブしていてもよい。
The shape of the
記録媒体30がパーシャルカットされることにより、固定刃19より上流に、記録媒体30の端部35が新たに生じる。端部35は下流を向いている。可動刃21の第2方向D2への移動による記録媒体30の切断で発生した端部35は、可動刃21の移動に引きずられて第2方向D2へ移動する。状態A2では、このように端部35が第2方向D2へ移動したことにより端部35を含む記録媒体30の一部領域が上方へ押し上げられた様子を例示している。可動刃21を非接触位置P3へ戻した後、端部35を含む記録媒体30の一部領域が上方へ押し上げられたままの記録媒体30を下流へ搬送すると、端部35が固定刃19に接触してしまう。そこで、本実施形態では、カッター装置26は、ガイド部20を端部35に作用させる。
By partially cutting the
状態A2における可動刃21を第1方向D1へ移動させて、ガイド部20の位置を再びガイド位置P1とし、可動刃21の位置を再び非接触位置P3とした状態が、状態A3である。ガイド部20は、退避位置P2において、支持部29から第1方向D1への力を受けているため、パーシャルカット後の可動刃21が第1方向D1へ移動すると、ガイド部20も第1方向D1へ移動する。ガイド部20は、退避位置P2から第1方向D1へ移動する過程で、端部35を第1方向D1へ押し戻す。この結果、ガイド部20がガイド位置P1に到達したとき、端部35を含む記録媒体30の一部領域は、固定刃19の刃先19aと可動刃21の刃先21aとの間の元の位置に戻り、上述したような接触が起きなくなる。このように、可動刃21は、非接触位置P3から切断終了位置P4へ移動し、また、切断終了位置P4から非接触位置P3へ移動する。
The state in which the
図4および図5を参照して、第1実施例をさらに説明する。
図4は、パーシャルカットされた記録媒体30を上方からの視点により示す図である。
図5は、制御部13が実行する記録処理をフローチャートにより示している。制御部13は、記録ヘッド15、キャリッジ16、搬送部、カッター装置26のそれぞれを制御することにより、記録媒体30に対する記録処理を実行する。図5のフローチャートは、ステップS100,S110,S120,S130,S140のサイクルにより実現されるが、ここでは、ステップS100から説明する。
The first embodiment will be further described with reference to FIGS. 4 and 5.
FIG. 4 is a diagram showing a partially cut
FIG. 5 shows a flowchart of the recording process executed by the
制御部13は、記録データに基づく記録媒体30への記録を実行する(ステップS100)。この場合、制御部13は、キャリッジ16を移動させるともに、記録データに基づくインク吐出を、記録ヘッド15に実行させる。この結果、プラテン18に支持されている記録媒体30の領域に対して記録が実行される。記録データは、例えば、文書やイラストや写真等の何らかのオブジェクトを表現した画像データであり、画素毎にインクのドットの吐出または非吐出を規定している。制御部13は、記録データを、外部のコンピューター等との通信により入力したり、ユーザーの指示に従って生成したりして、取得すればよい。
The
ステップS100の後、制御部13は、搬送部つまり搬送モーター27の駆動を制御することにより、記録媒体30の正方向搬送を実行する(ステップS110)。正方向搬送とは、搬送方向D3への搬送、つまり上流から下流への搬送である。ステップS140の逆方向搬送と区別するために、便宜的に正方向という表現を用いている。ステップS110では、制御部13は、ステップS100で記録した記録媒体30の領域が固定刃19よりも下流へ到達する位置へ、記録媒体30を搬送させる。
After step S100, the
ステップS110の後、制御部13は、可動刃駆動部22つまりモーター23の駆動を制御することにより、可動刃21を移動させて、図3で説明した状態A1から状態A2への動作を実行させる(ステップS120)。これにより、パーシャルカットが実行される。
After step S110, the
ステップS120の後、制御部13は、可動刃駆動部22つまりモーター23の駆動を制御することにより、可動刃21を移動させて、図3で説明した状態A2から状態A3への動作を実行させる(ステップS130)。ステップS130を戻し処理と呼ぶ。パーシャルカットにより第2方向D2へ押し上げられた、端部35を含む記録媒体30の一部領域が、戻し処理により第1方向D1へ押し戻される。
After step S120, the
図4では、パーシャルカットされた記録媒体30の切れ目を、符号CLにより示している。図4では記載を省略しているが、切れ目CLの近傍には、当然、固定刃19や可動刃21やガイド部20が存在している。図4では、固定刃19の刃先19aの搬送方向D3における位置を、2点鎖線で示している。記録媒体30の幅において、切れ目CLと切れ目CLとの間には、切り残し部34が存在している。記録媒体30の切れ目CLよりも下流の領域が、ステップS100において記録データに基づいてオブジェクトが記録された記録済み領域33である。記録済み領域33内に施されたハッチングは、記録された何らかのオブジェクトを表している。
In FIG. 4, the cuts of the partially cut
切れ目CLを挟んで、記録媒体30の端部32および端部35が発生している。端部32は、記録済み領域33の終端である。端部35は、次に記録される記録媒体30の先端である。パーシャルカットが行われた時点では、搬送方向D3において、記録ヘッド15と端部35との間に距離L1が発生している。記録媒体30における距離L1に対応する領域は白紙領域である。制御部13は、このような白紙領域を次の記録に利用するために、ステップS130の後、搬送部を制御することにより記録媒体30の逆方向搬送を実行する(ステップS140)。逆方向搬送は、下流から上流への搬送、つまりバックフィードである。ステップS140では、制御部13は、例えば、距離L1あるいは距離L1から所定のマージンを引いた距離のバックフィードをさせる。
The
本実施形態では、可動刃21は固定刃19よりも上流に配置されている。そのため、可動刃21を第2方向D2へ移動させて行うパーシャルカットの結果発生した、記録媒体30の端部であって、第2方向D2へ押し上げられた端部は、固定刃19の下流ではなく上流に位置する。従って、記録媒体30のバックフィードに際して、このような押し上げられた端部が、固定刃19と接触してバックフィードを阻害する事態は、生じない。
In the present embodiment, the
ステップS140の後、制御部13は、ステップS100以下を実行する。このように繰り返されるステップS100以下において、ステップS110では、記録媒体30が下流へ搬送される。このとき、ステップS110よりも前に実行されたステップ130にて、記録媒体30の端部35が、固定刃19と接触しない位置へ戻されている。そのため、ステップS110の搬送において、記録媒体30の端部35は固定刃19と接触することなく固定刃19の下を下流へ通過することができる。
After step S140, the
また、ステップS130の後、制御部13は、ステップS140のバックフィードをせず、記録媒体30をそのまま下流へ搬送することも可能である。この場合も、記録媒体30の端部35は、固定刃19と接触しない位置へ戻されているため、端部35は固定刃19と接触することなく固定刃19の下を下流へ通過することができる。
Further, after step S130, the
2‐2.第2実施例:
図6は、第2実施例のカッター装置26についての状態A1を、図3と同様に、背面図および側面図により示している。状態A1は第1実施例で説明した通りである。第2実施例に関しては、第1実施例と異なる点を説明する。図6を図3と比較すると判るように、第2実施例の可動刃21の延出部21cは、第1実施例の可動刃21の延出部21cよりも長い。具体的には、第2実施例の可動刃21の延出部21cは、可動刃21が非接触位置P3に在り、ガイド部20がガイド位置P1に在る場合に、固定刃19の刃先19aよりも第2方向D2へ突出するほどの長さを有する。
2-2. Second Example:
FIG. 6 shows a state A1 of the
上述したように、状態A1および状態A3では、可動刃21とガイド部20とは接触しない。そのため、第2実施例のガイド部20は、可動刃21の延出部21cと相対する部分が段部20aとなっている。段部20aは、ガイド部20の記録媒体30と相対する端部よりも第2方向D2へ窪んでおり、切り欠き形状となっている。つまり、可動刃21が非接触位置P3に在り、ガイド部20がガイド位置P1に在る場合、ガイド部20における段部20aを形成する第1方向D1を向く面と、可動刃21の延出部21cとは、接触しない。
As described above, in the states A1 and A3, the
第2実施例では、ガイド部20がガイド位置P1から退避位置P2へ移動する期間、および、ガイド部20が退避位置P2からガイド位置P1へ移動する期間に、ガイド部20の段部20aと可動刃21の延出部21cとが接触する。
このような第2実施例の可動刃21の延出部21cは、可動刃21が移動範囲のいずれに在っても、つまり、可動刃21が非接触位置P3〜切断終了位置P4のいずれに在っても、固定刃19の上流を向く面19bと相対する面21d、を有する。第2実施例の延出部21cを、可動刃21の係合部とも称する。
In the second embodiment, the
In the extending
3.まとめ:
本実施形態によれば、カッター装置26は、記録媒体30の搬送方向D3と交差する第1方向D1へ第1の刃先(刃先19a)を向けた固定刃19と、第1方向D1の逆方向である第2方向D2へ第2の刃先(刃先21a)を向けて、第1方向D1への移動と第2方向D2への移動とが可能であり、第2方向D2へ移動することにより、刃先19aと刃先21aとの間に位置する記録媒体30を、一部を切り残して切断する可動刃21と、を備える。さらに、カッター装置26は、可動刃21が、記録媒体30を切断する位置よりも第2方向D2において後方に位置する場合に、少なくとも一部が刃先19aよりも第1方向D1へ突出する位置、もしくは、刃先19aと同じ位置、であるガイド位置P1に在り、第2方向D2へ移動する可動刃21に押されることによりガイド位置P1から第2方向D2へ移動するガイド部20、を備える。そして、可動刃21およびガイド部20は、固定刃19よりも搬送方向D3の上流に位置する。
3. 3. Summary:
According to the present embodiment, the
前記構成によれば、可動刃21は固定刃19よりも上流に位置する。従って、パーシャルカットにより固定刃の下流に発生した記録媒体の端部が、バックフィードに際して固定刃と接触してバックフィードを阻害する、という従来の問題が生じない。また、前記構成によれば、可動刃21が非切断位置に在るとき、ガイド部20はガイド位置P1に在る。従って、パーシャルカットにより固定刃19の上流に発生した、記録媒体30の端部35に、可動刃21を非切断位置に移動させる過程でガイド部20を作用させ、端部35を固定刃19と接触しない位置へ戻すことができる。これにより、パーシャルカット後に記録媒体30を下流へ搬送するときに、記録媒体30と固定刃19との接触が生じず、記録媒体30の搬送を円滑に実行することができる。
According to the above configuration, the
また、第2実施例によれば、可動刃21は、可動刃21が移動範囲内のいずれの位置に在っても、記録媒体30から離れた位置で、固定刃19の上流を向く面19bと相対する面21d、を有する係合部(延出部21c)を備える。
前記構成によれば、可動刃21の移動中に、可動刃21の刃先21aが固定刃19の刃先19aよりも下流へ入り込むことが、係合部により禁止される。これにより、固定刃19と可動刃21とによる記録媒体30の切断が確実に実行される。
Further, according to the second embodiment, the
According to the above configuration, the engaging portion prohibits the
また、本実施形態によれば、固定刃19およびガイド部20は第1構造体に配置され、可動刃21は第1構造体とは別の第2構造体に配置され、第2構造体は第1構造体に対する姿勢を変更可能である。
前記構成によれば、第1構造体と第2構造体との間に記録媒体30を通すことにより、固定刃19およびガイド部20と、可動刃21と、の間に記録媒体30をセットすることができる。
Further, according to the present embodiment, the fixed
According to the above configuration, the
また、可動刃21は固定刃19の上流に位置するため、可動刃21が移動中に固定刃19と面接触した場合、可動刃21は固定刃19から、上流を向く力を受ける。図1,2に示したように、第1構造体をプリンター本体11とし、第2構造体を、下流の方に開く蓋12とした場合、可動刃21が移動中に固定刃19から受ける、前記上流に向かう力は、蓋12を閉じる方向に作用する。これにより、カッター装置26の動作中に蓋12が誤って開くといった弊害が生じない。
Further, since the
第2実施例について説明を補足する。
図6では記載を省略しているが、第2実施例においてもストッパー40を設けることが可能である。第2実施例では、ストッパー40は、可動刃21および記録媒体30のいずれとも干渉しない位置において、ガイド位置P1に在るガイド部20に対して、下から例えば段部20aに当接することにより、ガイド部20がガイド位置P1よりも第1方向D1へ移動することを禁止する。
The description of the second embodiment will be supplemented.
Although the description is omitted in FIG. 6, the
また、第2実施例では、蓋12を開けるときに、可動刃21の延出部21cが固定刃19と衝突しないようにする必要がある。そのため、第2実施例においては、蓋12の開動作は、可動刃駆動部22が可動刃21を非接触位置P3よりも更に第1方向D1へ移動させる可動刃退避動作と、可動刃退避動作の後に蓋12がプリンター本体11に対する姿勢を変更して開状態となる蓋変位動作と、からなる。可動刃退避動作では、可動刃21の延出部21cが固定刃19の刃先19aよりも第1方向D1の前方へ位置するまで、可動刃21を第1方向D1へ移動させる。また、第2実施例において、蓋12の閉動作は、蓋12がプリンター本体11に対する姿勢を変更して閉状態となる蓋変位動作と、この蓋変位動作の後に可動刃駆動部22が可動刃21を第2方向D2へ移動させて、可動刃21の位置を非接触位置P3とする可動刃進出動作と、からなる。可動刃退避動作は、閉状態である蓋12のロックを解除する動作となり、可動刃進出動作は、蓋12の閉状態をロックする動作となる。
あるいは、第2実施例においては、固定刃19および可動刃21が蓋12に配置されていてもよい。固定刃19および可動刃21が蓋12に配置されていれば、上述の可動刃退避動作や可動刃進出動作は不要である。
Further, in the second embodiment, it is necessary to prevent the extending
Alternatively, in the second embodiment, the fixed
本実施形態によれば、カッター装置26だけでなく、カッター装置26を備えるプリンター10も発明として捉えることができる。また、カッター装置26の動作や、カッター装置26を備えるプリンター10の動作を、方法として捉えることも可能である。
プリンター10は、インクジェット方式ではない方式により記録を行う装置であってもよい。例えば、プリンター10は、記録ヘッド15の替わりに、電子写真方式によりトナーを記録媒体30に付着させて記録を行うプリンターエンジンを備えるとしてもよい。また、プリンター10は、サーマルプリンターであってもよい。
According to the present embodiment, not only the
The
10…プリンター、11…プリンター本体、12…蓋、13…制御部、14…収容部、15…記録ヘッド、16…キャリッジ、17…ローラー、18…プラテン、19…固定刃、19a…刃先、19b…面、20…ガイド部、20a…段部、21…可動刃、21a…刃先、21c…延出部、21d…面、22…可動刃駆動部、23…モーター、24…ローラー、26…カッター装置、27…搬送モーター、29…支持部、30…記録媒体、34…切り残し部、35…端部 10 ... printer, 11 ... printer body, 12 ... lid, 13 ... control unit, 14 ... accommodating unit, 15 ... recording head, 16 ... carriage, 17 ... roller, 18 ... platen, 19 ... fixed blade, 19a ... cutting edge, 19b ... surface, 20 ... guide part, 20a ... step part, 21 ... movable blade, 21a ... cutting edge, 21c ... extension part, 21d ... surface, 22 ... movable blade drive part, 23 ... motor, 24 ... roller, 26 ... cutter Device, 27 ... Conveyor motor, 29 ... Support part, 30 ... Recording medium, 34 ... Uncut part, 35 ... End part
Claims (4)
前記第1方向の逆方向である第2方向へ第2の刃先を向けて、前記第1方向への移動と前記第2方向への移動とが可能であり、前記第2方向へ移動することにより、前記第1の刃先と前記第2の刃先との間に位置する前記記録媒体を、一部を切り残して切断する可動刃と、
前記可動刃が、前記記録媒体を切断する位置よりも前記第2方向において後方に位置する場合に、少なくとも一部が前記第1の刃先よりも前記第1方向へ突出する位置、もしくは、前記第1の刃先と同じ位置、であるガイド位置に在り、前記第2方向へ移動する前記可動刃に押されることにより前記ガイド位置から前記第2方向へ移動するガイド部と、を備え、
前記可動刃および前記ガイド部は、前記固定刃よりも前記搬送方向の上流に位置する、ことを特徴とするカッター装置。 A fixed blade with the first cutting edge oriented in the first direction intersecting the transport direction of the recording medium,
The second cutting edge is directed to the second direction, which is the opposite direction of the first direction, and the movement in the first direction and the movement in the second direction are possible, and the movement in the second direction is possible. With a movable blade that cuts the recording medium located between the first cutting edge and the second cutting edge with a part left uncut.
When the movable blade is located rearward in the second direction from the position where the recording medium is cut, at least a part of the movable blade protrudes in the first direction from the first cutting edge, or the first position. It is provided with a guide portion that is located at the same position as the cutting edge of No. 1 and that moves from the guide position to the second direction by being pushed by the movable blade that moves in the second direction.
A cutter device characterized in that the movable blade and the guide portion are located upstream of the fixed blade in the transport direction.
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