JP2020148121A - Piston lubrication device for engine - Google Patents
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Abstract
Description
本開示はエンジンのピストン潤滑装置に関する。 The present disclosure relates to an engine piston lubricator.
従来、シリンダと、シリンダの内部に配置されたピストンと、ピストンに連結されたコネクティングロッドと、を備えるエンジンが知られている(例えば特許文献1参照)。また、このようなエンジンには、オイルポンプから圧送されたオイルをピストンの下面に向けて噴射するオイル噴射ノズルが配置されている。また、このようなエンジンのピストンには、オイル噴射ノズルから噴射されたオイルが流通するためのオイル流路(クーリングチャンネル)が設けられている。 Conventionally, an engine including a cylinder, a piston arranged inside the cylinder, and a connecting rod connected to the piston is known (see, for example, Patent Document 1). Further, in such an engine, an oil injection nozzle for injecting oil pumped from the oil pump toward the lower surface of the piston is arranged. Further, the piston of such an engine is provided with an oil flow path (cooling channel) for flowing the oil injected from the oil injection nozzle.
ところで、一般に、エンジンの始動時においては、オイルポンプから十分な量のオイルが圧送されるまでに時間を要する。このため、エンジンの始動時にピストンの潤滑が不足するおそれがある。 By the way, in general, when the engine is started, it takes time for a sufficient amount of oil to be pumped from the oil pump. Therefore, the lubrication of the piston may be insufficient when the engine is started.
本開示は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジンの始動時にピストンの潤滑が不足することを抑制することができるエンジンのピストン潤滑装置を提供することである。 The present disclosure has been made in view of the above, and an object of the present invention is to provide an engine piston lubrication device capable of suppressing insufficient lubrication of a piston at the time of starting an engine.
上記目的を達成するため、本開示に係るエンジンのピストン潤滑装置は、シリンダと、前記シリンダの内部に配置されるとともに、オイル噴射ノズルから噴射されたオイルが流通するオイル流路を備えるピストンと、前記ピストンに連結されたコネクティングロッドと、を有するエンジンのピストン潤滑装置であって、前記コネクティングロッドに設けられた凹部によって構成されたオイルポケットを備え、前記オイル流路は、前記ピストンの内部に設けられたメイン流路部と、前記オイル噴出ノズルから噴射されたオイルを前記メイン流路部に流入させるオイル流入部と、前記メイン流路部を流通したオイルを前記オイル流路から流出させるオイル流出部と、を有し、前記オイル流出部及び前記オイルポケットは、前記オイル流出部から流出したオイルが前記オイルポケットによって捕集されるように設定され、前記オイルポケットは、前記オイルポケットに捕集されたオイルが、前記ピストンの上昇時に、前記シリンダの内壁面に向けて飛散するように設定されていることを特徴とする。 In order to achieve the above object, the piston lubricating device of the engine according to the present disclosure includes a cylinder, a piston arranged inside the cylinder and having an oil flow path through which the oil injected from the oil injection nozzle flows. An engine piston lubricator having a connecting rod connected to the piston, comprising an oil pocket formed by recesses provided in the connecting rod, the oil flow path being provided inside the piston. The main flow path portion, the oil inflow portion that allows the oil injected from the oil ejection nozzle to flow into the main flow path portion, and the oil outflow portion that causes the oil that has flowed through the main flow path portion to flow out from the oil flow path. The oil outflow portion and the oil pocket are set so that the oil flowing out from the oil outflow portion is collected by the oil pocket, and the oil pocket collects the oil in the oil pocket. The oil is set to scatter toward the inner wall surface of the cylinder when the piston rises.
本開示によれば、エンジンの始動時にピストンの潤滑が不足することを抑制することができる。 According to the present disclosure, it is possible to prevent the piston from being insufficiently lubricated when the engine is started.
以下、本実施形態に係るエンジン1のピストン潤滑装置50について、図面を参照しつつ説明する。具体的には、最初に、エンジン1の概略構成について説明し、次いで、ピストン潤滑装置50の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るエンジン1の概略構成を示す模式図である。エンジン1の具体的な種類は特に限定されるものではなく、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の種々のエンジンを用いることができる。本実施形態においては、エンジン1の一例として、ディーゼルエンジンを用いている。
Hereinafter, the
図1に例示されているエンジン1は、シリンダ2と、シリンダヘッド3と、クランクケース4と、オイルパン5と、ピストン10と、クランクシャフト20と、コネクティングロッド30と、ピストンピン40と、クランクピン45と、ピストン潤滑装置50とを備えている。
The engine 1 illustrated in FIG. 1 includes a
シリンダヘッド3は、シリンダ2の上部に配置されている。シリンダヘッド3には、シリンダ2の内部に吸入される吸気が通過する吸気ポート6と、シリンダ2の内部から排出された排気が通過する排気ポート7とが設けられている。なお、吸気ポート6には、吸気ポート6の下流側端部を開閉する吸気弁が配置され、排気ポート7には、排気ポート7の上流側端部を開閉する排気弁が配置されているが、この吸気弁及び排気弁の図示は省略されている。
The
クランクケース4は、シリンダ2の下部に配置されている。クランクケース4の内部には、クランクシャフト20が配置されている。クランクシャフト20は、クランク軸受(図示せず)によって軸支されている。オイルパン5は、クランクケース4の下部に配置されている。オイルパン5は、エンジン1の被潤滑部材(シリンダ2、ピストン10、クランクシャフト20等)から落下したオイルを貯留するための容器である。
The crankcase 4 is arranged below the
ピストン10は、シリンダ2の内部に配置されている。ピストン10は、コネクティングロッド30を介してクランクシャフト20と連結されており、クランクシャフト20の回転に伴ってシリンダ2の内部を往復移動する。ピストン10の上面11とシリンダヘッド3の下面とシリンダ2の内壁面8とによって囲まれた領域が、エンジン1の燃焼室に相当する。
The
ピストンピン40は、コネクティングロッド30とピストン10とを連結するピンである。クランクピン45は、コネクティングロッド30とクランクシャフト20とを連結するピンである。コネクティングロッド30は、ピストンピン40を介してピストン10と連結されており、クランクピン45を介してクランクシャフト20と連結されている。
The
ピストン潤滑装置50は、オイルポンプ51と、オイル供給通路52と、オイル噴射ノズル53と、オイルポケット(具体的には、オイルポケット54a及びオイルポケット54b)とを備えている。本実施形態に係るオイルポケットは、後述する各々のオイル流路(オイル流出部17a,17b)に対応するように、複数個設けられており、具体的には本実施形態では2個設けられている。このオイルポケットの詳細は後述する。
The
オイルポンプ51は、エンジン1のクランクシャフト20の動力によって駆動されて、オイルを圧送するポンプである。オイルポンプ51は、エンジン1が始動された場合に運転を開始し、エンジン1が停止された場合に運転を停止する。
The
オイル供給通路52は、オイルパン5、オイルポンプ51、及び、オイル噴射ノズル53を連通している。また、図1において図示は省略されているが、オイル供給通路52は、オイルパン5、オイルポンプ51、及び、クランク軸受も連通している。オイルポンプ51が運転を開始した場合、オイルパン5のオイルは、オイル供給通路52を介してオイル噴射ノズル53及びクランク軸受に供給される。
The
オイル噴射ノズル53は、オイルポンプ51から圧送されたオイルを、ピストン10の下面12に向けて噴射する噴射ノズルである。エンジン1におけるオイル噴射ノズル53の配置箇所は、ピストン10よりも下方側の箇所であればよく、その具体的な箇所は特に限定されるものではないが、本実施形態に係るオイル噴射ノズル53は、一例として、シリンダ2の下方側の端部に配置されている。
The
ここで、エンジン1の運転中において、クランク軸受(これは滑り軸受である)に供されたオイルは、クランク軸受から流出した後に、クランクシャフト20の遠心力を利用してシリンダ2の内壁面8に付着する。この内壁面8に付着したオイルによって、ピストン10の潤滑が図られている。また、本実施形態において、オイル噴射ノズル53からピストン10の下面12に向けて噴射されたオイルのうち一部は、シリンダ2の内壁面8にも付着する。この内壁面8に付着したオイルによっても、ピストン10の潤滑が図られている。
Here, during the operation of the engine 1, the oil supplied to the crank bearing (which is a slide bearing) flows out from the crank bearing, and then the centrifugal force of the
図2(a)〜図2(c)は、ピストン10の構成を説明するための模式図である。具体的には、図2(a)は、ピストン10の上面11を視認した様子を模式的に示す模式的上面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線断面を模式的に示す模式的断面図であり、図2(c)は、図2(a)のB−B線断面を模式的に示す模式的断面図である。なお、ピストン10の上面11には、キャビティが設けられているが、本願において、このキャビティの図示は省略されている。
2 (a) to 2 (c) are schematic views for explaining the configuration of the
図2(b)及び図2(c)に示すように、ピストン10には、ピストンピン40が挿入されるピン孔13が設けられている(なお、図2(a)において、ピン孔13の図示は省略されている)。また、図2(a)〜図2(c)に示すように、ピストン10には、オイル噴射ノズル53から噴射されたオイルが流通するオイル流路14が設けられている。具体的には、本実施形態に係るオイル流路14は、メイン流路部15と、オイル流入部16と、オイル流出部(具体的には、オイル流出部17a及びオイル流出部17b)とを備えている。なお、本実施形態に係るオイル流出部の個数は、複数(具体的には2個)であるが、オイル流出部の個数はこれに限定されるものではなく、1個でもよく、3個以上でもよい。
As shown in FIGS. 2B and 2C, the
メイン流路部15は、ピストン10の内部に設けられている。具体的には、本実施形態に係るメイン流路部15は、ピストン10のピン孔13よりも上方側の内部領域に、環状に設けられている。
The main
オイル流入部16は、オイル噴射ノズル53から噴射されたオイルをメイン流路部15に流入させるための流路である。具体的にはオイル流入部16は、その一端がピストン10の下面12に開口し、その他端がメイン流路部15に連通している。オイル流出部17a及びオイル流出部17b(以下、両者を総称して、オイル流出部17a,17bと称する)は、メイン流路部15を流通したオイルをオイル流路14から流出させるための流路である。具体的には、オイル流出部17a,17bは、その一端がメイン流路部15に連通し、その他端がピストン10の下面12に開口している。また、本実施形態に係るオイル流出部17bは、オイル流出部17aよりもオイル流入部16に近い箇所に設けられている。
The
オイル噴射ノズル53からピストン10の下面12に向けて噴射されたオイルの一部は、オイル流入部16からオイル流路14に流入する。このオイル流路14に流入したオイルは、メイン流路部15を流通することで、ピストン10を冷却する。メイン流路部15を流通したオイルは、オイル流出部17a,17bからオイル流路14の外部に流出する。オイル流出部17aから流出したオイルは、後述するオイルポケット54aによって捕集され、オイル流出部17bから流出したオイルは、後述するオイルポケット54bによって捕集される。
A part of the oil injected from the
ここで、本実施形態に係るオイル流出部17aの面積及びオイル流出部17bの面積(すなわち、各々のオイル流出部の面積)は、オイル流入部16の面積の20%〜60%の範囲内に設定されている。この理由は以下のとおりである。
Here, the area of the
まず、各々のオイル流出部17a,17bの面積がオイル流入部16の面積の20%よりも小さい場合、メイン流路部15を流通したオイルがオイル流出部17a,17bから容易に流出することが困難になってしまう。すなわち、この場合、オイル流出部17a,17bからのオイルの流出能力が低くなってしまう。一方、各々のオイル流出部17a,17bの面積がオイル流入部16の面積の60%よりも大きい場合、エンジン1の運転時において、メイン流路部15にオイルが十分に残存することが困難になってしまう。すなわち、この場合、オイルによるピストン10の冷却能力が低くなってしまう。
First, when the area of each of the
したがって、本実施形態のように、各々のオイル流出部17a,17bの面積がオイル流入部16の面積の20%〜60%の範囲内に設定されることで、オイル流出部17a,17bからのオイルの流出能力を確保しつつ、メイン流路部15にオイルを十分に残存させて、オイルによるピストン10の冷却能力を確保することができる。
Therefore, as in the present embodiment, the area of each of the
なお、上記構成の一例として、本実施形態においては、オイル流出部17aの面積はオイル流入部16の面積の50%に設定されており、オイル流出部17bの面積もオイル流入部16の面積の50%に設定されている。
As an example of the above configuration, in the present embodiment, the area of the
図3(a)は、コネクティングロッド30の模式的正面図である。図3(b)は、コネクティングロッド30の模式的右側面図である。図4(a)は、オイルポケット54a,54bにオイルが捕集される様子を模式的に示す模式的正面図である。図4(b)は、オイルポケット54a,54bからオイルが飛散する様子を模式的に示す模式的正面図である。
FIG. 3A is a schematic front view of the connecting
図3(a)及び図3(b)に示すように、コネクティングロッド30は、小端部31と、大端部32と、小端部31及び大端部32を連結する連結部33とを有している。小端部31には、ピストンピン40が挿入される第1ピン孔34が設けられている。大端部32には、クランクピン45が挿入される第2ピン孔35が設けられている。なお、大端部32の体積は小端部31の体積よりも大きく設定されている。
As shown in FIGS. 3A and 3B, the connecting
また、本実施形態に係る大端部32は、水平面で上下方向に2分割された構成を有している。具体的には、大端部32は、上部大端部36及び下部大端部37を備えている。この上部大端部36の下面と下部大端部37の上面とが合わさることで、大端部32が構成
されている。
Further, the
図3(a)、図3(b)、図4(a)及び図4(b)に示すように、オイルポケット54a,54bは、コネクティングロッド30に設けられた凹部によって構成されている。具体的には、本実施形態に係るオイルポケット54a,54bは、コネクティングロッド30のうち、第1ピン孔34の中心と第2ピン孔35の中心との距離(L)の半分(L/2)に相当する位置よりも第2ピン孔35に近い部分に設けられている。より具体的には、本実施形態に係るオイルポケット54a,54bは、コネクティングロッド30の大端部32の部分(より詳しくは上部大端部36の部分)に設けられている。
As shown in FIGS. 3 (a), 3 (b), 4 (a) and 4 (b), the oil pockets 54a and 54b are formed by recesses provided in the connecting
また、本実施形態に係るオイルポケット54a,54bは、図3(b)に示すように、それぞれ、開口部55aと、肩部55bと、底面部55cとを有している。開口部55aは、オイルポケット54a,54bの上部に開口した部位である。底面部55cは、オイルポケット54a,54bの底面の部位(最も下方側の部位)である。具体的には、本実施形態に係る底面部55cは、上部大端部36の内部に凹状に彫り込まれた部分の底面に相当する。肩部55bは、底面部55cよりも上方側且つ開口部55aよりも下方側に位置するとともに、オイルポケット54a,54bにおける上部大端部36の外縁の部分に相当する部位である。
Further, as shown in FIG. 3B, the oil pockets 54a and 54b according to the present embodiment have an
また、本実施形態に係るオイル流出部17a及びオイルポケット54aは、オイル流出部17aから流出したオイルがオイルポケット54aによって捕集されるように、その相対的な位置が設定されている。具体的には、本実施形態に係るオイルポケット54aは、オイル流出部17aの真下に位置するように設けられている。これにより、図4(a)に示すように、オイル流出部17aから流出したオイルは、オイルポケット54aに効果的に流入して捕集される。
Further, the relative positions of the
これと同様に、本実施形態に係るオイル流出部17b及びオイルポケット54bは、オイル流出部17bから流出したオイルがオイルポケット54bによって捕集されるように、その相対的な位置が設定されている。具体的には、本実施形態に係るオイルポケット54bは、オイル流出部17bの真下に位置するように設けられている。これにより、図4(a)に示すように、オイル流出部17bから流出したオイルは、オイルポケット54bに効果的に流入して捕集される。
Similarly, the relative positions of the
また、本実施形態にピストン潤滑装置50においては、オイル流出部17a,17bから流出したオイルのみならず、例えばピストン10の下面12におけるオイル流出部17a,17b以外の箇所から滴下したオイルも、これがオイルポケット54a,54bに流入した場合には、このオイルポケット54a,54bに捕集される。具体的には、本実施形態に係るオイルポケット54a,54bは、開口部55aの面積が底面部55cの面積よりも大きく設定されており(より具体的には、底面部55c、肩部55b及び開口部55aの順に面積が大きくなるように設定されており)、これにより、オイル流出部17a,17bから流出したオイルのみならず、ピストン10の下面12におけるオイル流出部17a,17b以外の箇所等から滴下したオイルもオイルポケット54a,54bに容易に流入できる構成になっている。
Further, in the
また、図4(b)に示すように、本実施形態に係るオイルポケット54a,54bは、オイルポケット54a,54bによって捕集されたオイルが、ピストン10の上昇時に、シリンダ2の内壁面8に向けて飛散するように設定されている。具体的には、オイルポケット54a,54bの内部に捕集されたオイルは、ピストン10の上昇時において、このピストン10の上昇時の慣性力を利用して、オイルポケット54a,54bの内部から上方に飛散する。このオイルポケット54a,54bの内部から上方に飛散したオイルがシリンダ2の内壁面8に付着するように、オイルポケット54a,54bの形状(特にオイルポケット54a,54bの開口部55aの傾斜角度)等が設定されている。
Further, as shown in FIG. 4B, in the oil pockets 54a and 54b according to the present embodiment, the oil collected by the oil pockets 54a and 54b is applied to the
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。まず、本実施形態によれば、例えばエンジン1の運転停止時において、ピストン10のオイル流路14のオイル流出部17a,17bから流出したオイルをオイルポケット54a,54bによって捕集することができる。そして、エンジン1の始動時にピストン10が上昇した場合に、このオイルポケット54a,54bに捕集されているオイルをシリンダ2の内壁面8に向けて飛散させて、ピストン10の潤滑に供することができる。これにより、エンジン1の始動開始時にピストン10の潤滑が不足することを抑制することができる。
Subsequently, the action and effect of this embodiment will be described. First, according to the present embodiment, for example, when the operation of the engine 1 is stopped, the oil that has flowed out from the
この結果、本実施形態によれば、エンジン1の始動時におけるピストン10の潤滑不足に起因して、例えばピストン10に焼き付き等の不具合が発生することを抑制することができる。また、本実施形態によれば、エンジン1の始動時におけるピストン10の潤滑不足を抑制することができるので、エンジン1の燃費を向上させることもできる。
As a result, according to the present embodiment, it is possible to prevent problems such as seizure from occurring in the
また、本実施形態によれば、複数個のオイル流出部(オイル流出部17a,17b)を備えるとともに、各々のオイル流出部17a,17bに対応するように複数個のオイルポケット(オイルポケット54a,54b)を備えているので、例えば、オイルポケットを1個のみ備える場合に比較して、シリンダ2の内壁面8に付着させるオイル量を容易に多くすることができる。これにより、ピストン10の潤滑不足を効果的に抑制することができる。
Further, according to the present embodiment, a plurality of oil outflow portions (
また、本実施形態によれば、各々のオイル流出部17a,17bの面積がオイル流入部16の面積の20%〜60%の範囲内に設定されているので、オイル流出部17a,17bからのオイルの流出能力を確保しつつ、メイン流路部15にオイルを十分に残存させて、オイルによるピストン10の冷却能力を確保することができる。
Further, according to the present embodiment, the area of each of the
なお、本実施形態において、オイルポケット54a,54bは、コネクティングロッド30における、第1ピン孔34の中心と第2ピン孔35の中心との距離(L)の半分(L/2)に相当する位置よりも第2ピン孔35に近い部分に設けられているが、この構成に限定されるものではない。オイルポケット54a,54bは、コネクティングロッド30のうち、第1ピン孔34の中心と第2ピン孔35の中心との距離の半分に相当する位置よりも第1ピン孔34に近い部分に設けられていてもよい。
In the present embodiment, the oil pockets 54a and 54b correspond to half (L / 2) of the distance (L) between the center of the
但し、本実施形態のように、オイルポケット54a,54bが第2ピン孔35に近い部分に設けられている場合の方が、オイルポケット54a,54bが第1ピン孔34に近い部分に設けられている場合に比較して、オイル流出部17a,17bから流出されたオイルをオイルポケット54a,54bが捕集することが容易になる。一方、オイルポケット54a,54bが第1ピン孔34に近い部分に設けられている場合の方が、オイルポケット54a,54bが第2ピン孔35に近い部分に設けられている場合に比較して、オイルポケット54a,54bから飛散したオイルを、シリンダ2の内壁面8におけるピストン10に近い箇所に付着させることが容易になる。以上のような点を考慮して、オイルポケット54a,54bの位置を適宜設定すればよい。
However, as in the present embodiment, when the oil pockets 54a and 54b are provided near the
(上記実施形態の変形例)
上記の実施形態において、オイルポケット54aの容積(mm3)とオイルポケット54bの容積は同じ値に設定されているが、この構成に限定されるものではない。オイルポケット54aの容積とオイルポケット54bの容積は、互いに異なる値に設定されていてもよい。なお、オイルポケット54a,54bの容積を互いに異なる値にする際には、例えば、オイルポケット54a,54bの開口部55aの大きさを互いに異なる値にしたり、オイルポケット54a,54bの深さ(開口部55aから底面部55cまでの距離)を互いに異なる値にしたりすればよい。また、この場合、オイルポケット54a,54bの容積は、以下のように設定されていることが好ましい。
(Modified example of the above embodiment)
In the above embodiment, the volume of the
具体的には、図1を参照して、複数個のオイルポケットは、クランクシャフト20の軸線方向(軸線に沿った方向)で一方の側から視認した場合に、クランクシャフト20の回転中心に対して、左側及び右側にそれぞれ配置されている。具体的には、本変形例においては、クランクシャフト20の軸線方向で一方の側(本変形例では、一例として、エンジン1からクランクシャフト20に連結されたトランスミッションに向かう側)から視認した場合に、オイルポケット54aは右側に配置されており、オイルポケット54bは左側に配置されている。そして、クランクシャフト20の軸線方向で一方の側から視認した場合に、クランクシャフト20が右回りに回転する場合には、左側に配置されているオイルポケット54bの容積の方が右側に配置されているオイルポケット54aの容積よりも大きく設定されていることが好ましく、逆に、クランクシャフト20が左回りに回転する場合には、右側に配置されているオイルポケット54aの容積の方が左側に配置されているオイルポケット54bの容積よりも大きく設定されていることが好ましい。
Specifically, with reference to FIG. 1, the plurality of oil pockets are viewed from one side in the axial direction of the crankshaft 20 (direction along the axis) with respect to the rotation center of the
この構成の作用効果は次のとおりである。図5は、本変形例の作用効果を説明するための模式的断面図であり、具体的には、クランクシャフト20の軸線方向で一方の側から視認した場合にクランクシャフト20が右回りに回転する場合において、ピストン10の周辺構成を模式的に断面図示している。このように、クランクシャフト20が右回りに回転する場合、ピストン10の移動時にピストン10の左側の側面の方がピストン10の右側の側面よりも、シリンダ2の内壁面8に強く当接する傾向がある。一方、これとは逆に、クランクシャフト20の軸線方向で一方の側から視認した場合にクランクシャフト20が左回りに回転する場合には、ピストン10の移動時にピストン10の右側の側面の方がピストン10の左側の側面よりも、シリンダ2の内壁面8に強く当接する傾向がある。
The action and effect of this configuration are as follows. FIG. 5 is a schematic cross-sectional view for explaining the action and effect of this modified example. Specifically, the
これに関して、本変形例の上記構成によれば、クランクシャフト20が右回りに回転する場合には、左側に配置されているオイルポケット54bの容積の方が右側に配置されているオイルポケット54aの容積よりも大きく設定されているので、シリンダ2の左側の内壁面8に供給するオイルの量をシリンダ2の右側の内壁面8に供給するオイルの量よりも多くすることができる。これにより、ピストン10とシリンダ2との間の摩耗を効果的に抑制することができる。
Regarding this, according to the above configuration of the present modification, when the
また、本変形例の上記構成によれば、クランクシャフト20が左回りに回転する場合には、右側に配置されているオイルポケット54aの容積の方が左側に配置されているオイルポケット54bの容積よりも大きく設定されているので、シリンダ2の右側の内壁面8に供給するオイルの量をシリンダ2の左側の内壁面8に向けて供給するオイルの量よりも多くすることができる。これにより、ピストン10とシリンダ2との間の摩耗を効果的に抑制することができる。
Further, according to the above configuration of the present modification, when the
以上、本開示に係る実施形態及び変形例について説明したが、本開示はかかる実施形態や変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、さらなる種々の変形・変更が可能である。 Although the embodiments and modifications according to the present disclosure have been described above, the present disclosure is not limited to such embodiments and modifications, and further various modifications and modifications are within the scope of the claims. It can be changed.
1 エンジン
2 シリンダ
8 内壁面
10 ピストン
12 下面
14 オイル流路
15 メイン流路部
16 オイル流入部
17a,17b オイル流出部
20 クランクシャフト
30 コネクティングロッド
50 ピストン潤滑装置
53 オイル噴射ノズル
54a,54b オイルポケット
1
Claims (4)
前記コネクティングロッドに設けられた凹部によって構成されたオイルポケットを備え、
前記オイル流路は、前記ピストンの内部に設けられたメイン流路部と、前記オイル噴出ノズルから噴射されたオイルを前記メイン流路部に流入させるオイル流入部と、前記メイン流路部を流通したオイルを前記オイル流路から流出させるオイル流出部と、を有し、
前記オイル流出部及び前記オイルポケットは、前記オイル流出部から流出したオイルが前記オイルポケットによって捕集されるように設定され、
前記オイルポケットは、前記オイルポケットに捕集されたオイルが、前記ピストンの上昇時に、前記シリンダの内壁面に向けて飛散するように設定されていることを特徴とするエンジンのピストン潤滑装置。 A piston lubricator for an engine having a cylinder, a piston arranged inside the cylinder and having an oil flow path through which oil injected from an oil injection nozzle flows, and a connecting rod connected to the cylinder. There,
It has an oil pocket formed by recesses provided in the connecting rod.
The oil flow path flows through a main flow path portion provided inside the piston, an oil inflow section that allows oil injected from the oil ejection nozzle to flow into the main flow path section, and the main flow path section. It has an oil outflow portion that allows the oil to flow out from the oil flow path.
The oil outflow portion and the oil pocket are set so that the oil spilled from the oil outflow portion is collected by the oil pocket.
The oil pocket is a piston lubrication device for an engine, characterized in that the oil collected in the oil pocket is set to scatter toward the inner wall surface of the cylinder when the piston rises.
前記オイルポケットは、各々の前記オイル流出部に対応するように、複数個設けられている請求項1記載のエンジンのピストン潤滑装置。 The oil flow path includes a plurality of the oil outflow portions.
The piston lubrication device for an engine according to claim 1, wherein a plurality of the oil pockets are provided so as to correspond to the oil outflow portions.
前記クランクシャフトの軸線方向で前記一方の側から視認した場合に、前記クランクシャフトが右回りに回転する場合には、左側に配置されている前記オイルポケットの容積の方が右側に配置されている前記オイルポケットの容積よりも大きく設定されており、
前記クランクシャフトの軸線方向で前記一方の側から視認した場合に、前記クランクシャフトが左回りに回転する場合には、右側に配置されている前記オイルポケットの容積の方が左側に配置されている前記オイルポケットの容積よりも大きく設定されている請求項2又は3に記載のエンジンのピストン潤滑装置。 The plurality of oil pockets are arranged on the left side and the right side with respect to the rotation center of the crankshaft when viewed from one side in the axial direction of the crankshaft connected to the connecting rod.
When the crankshaft rotates clockwise when viewed from one side in the axial direction of the crankshaft, the volume of the oil pocket arranged on the left side is arranged on the right side. It is set larger than the volume of the oil pocket,
When the crankshaft rotates counterclockwise when viewed from one side in the axial direction of the crankshaft, the volume of the oil pocket arranged on the right side is arranged on the left side. The engine piston lubricator according to claim 2 or 3, which is set to be larger than the volume of the oil pocket.
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JP2019045034A JP2020148121A (en) | 2019-03-12 | 2019-03-12 | Piston lubrication device for engine |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022049916A1 (en) | 2020-09-03 | 2022-03-10 | Jfeスチール株式会社 | Method for manufacturing press-formed article and pressing device |
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- 2019-03-12 JP JP2019045034A patent/JP2020148121A/en active Pending
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