JP2020146391A - プラズマによるガス清浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】陽極および陰極を有するプラズマ発生ユニットが、軽量で、両電極を間隔が均一な同心状に配置することができ、耐食性に優れ、きわめて高いVOC等の分解処理効率が得られる、プラズマによるガス清浄装置の提供。【解決手段】プラズマ発生ユニットが、中空軸状の陽極4と、陽極の周囲に所定間隔をおいて同心状に配置された筒状の陰極5と、陽極と陰極との間のガス流通空間S1と、陽極および陰極に電圧を印加する電圧供給部とを有し、陽極および陰極は、それぞれ、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなる導電性金属層41,51、導電性金属層の内周面に積層された内側炭素繊維複合材層42,52、および導電性金属層の外周面に積層された外側炭素繊維複合材層43,53を有する3層構造のものである、プラズマによるガス清浄装置。【選択図】図8
Description
この発明は、例えば、塗料・洗浄剤・接着剤・インキ等を扱う工場から排出される排ガス、食品加工工場・下水処理施設・ゴミ処理施設等から排出される臭気性ガス、研究所・病院・クリーンルーム・住宅等の室内空気などの各種ガスを、これらに含まれている揮発性有機化合物(VOC)、臭気成分、粒子状物質(PM)、窒素酸化物、細菌、ウィルス等をプラズマにより分解除去して清浄化するための装置に関する。
例えば、塗料や洗浄剤などを扱う工場から排出されるVOC等を含有する排ガスを、同排ガス中にプラズマを発生させてVOC等を分解除去することにより清浄化したり、あるいは、食品加工工場・下水処理施設などから排出される臭気成分を含有する排ガスを、同排ガス中にプラズマを発生させて臭気成分を分解除去することにより脱臭する技術は、既に知られている。
例えば、下記の特許文献1には、プラズマを利用した脱臭装置が開示されている。この装置は、パルス電源に接続された線状電極(陽極)と、線状電極の周囲に同心状に配置されかつアース接続された筒状電極(陰極)とを有するリアクタを備えている。リアクタの線状電極および筒状電極は、ステンレスやインコネルにより形成されている。筒状電極の内面または線状電極の外面には、アルミナ等よりなる吸着材層が設けられている。リアクタにおける線状電極および筒状電極間の空間に臭気成分を含んだガスを導入して、線状電極にパルス電源から高電圧パルスが供給されるとプラズマが発生し、このプラズマの作用によって臭気成分が分解され、吸着材層の吸着材に吸着される。
また、下記の特許文献2には、絶縁スペーサーによって同心状に配置された筒状内側電極(陽極)および筒状外側電極(陰極)を有しており、両電極間の空間に一端側から非処理ガスを導入するとともに、両電極に電圧を印加してプラズマを発生させることにより、被処理ガス中の臭気成分等を分解除去し、両電極の他端側から処理済みガスを排出させるプラズマ処理装置が開示されている。両電極の材料としては、ステンレスパイプ、カーボンを含む樹脂パイプ、またはステンレスパイプの片面にカーボンを含む樹脂のコーティング層を形成したものが用いられている。
例えば、下記の特許文献1には、プラズマを利用した脱臭装置が開示されている。この装置は、パルス電源に接続された線状電極(陽極)と、線状電極の周囲に同心状に配置されかつアース接続された筒状電極(陰極)とを有するリアクタを備えている。リアクタの線状電極および筒状電極は、ステンレスやインコネルにより形成されている。筒状電極の内面または線状電極の外面には、アルミナ等よりなる吸着材層が設けられている。リアクタにおける線状電極および筒状電極間の空間に臭気成分を含んだガスを導入して、線状電極にパルス電源から高電圧パルスが供給されるとプラズマが発生し、このプラズマの作用によって臭気成分が分解され、吸着材層の吸着材に吸着される。
また、下記の特許文献2には、絶縁スペーサーによって同心状に配置された筒状内側電極(陽極)および筒状外側電極(陰極)を有しており、両電極間の空間に一端側から非処理ガスを導入するとともに、両電極に電圧を印加してプラズマを発生させることにより、被処理ガス中の臭気成分等を分解除去し、両電極の他端側から処理済みガスを排出させるプラズマ処理装置が開示されている。両電極の材料としては、ステンレスパイプ、カーボンを含む樹脂パイプ、またはステンレスパイプの片面にカーボンを含む樹脂のコーティング層を形成したものが用いられている。
上記特許文献1記載の脱臭装置の場合、リアクタの両電極がステンレスやインコネルによって形成されたものであるため、重量が重たくなる上、特に内側の線状電極に撓みが生じて外側の筒状電極との間隔が均一な同心状の配置とならず、プラズマの発生に支障が出るおそれがあった。また、ステンレスやインコネルからなる両電極は、処理すべきガスの種類や環境等によっては必ずしも耐食性が十分とは言えない上、導電率がそれ程高くないため、プラズマの発生効率、ひいては臭気成分等の分解処理効率の点で問題があり、特に大量の排ガスを処理する必要がある場合には不向きであった。
上記特許文献2記載のプラズマ処理装置にあっては、両電極の材料をステンレスパイプとした場合には、上記特許文献1記載の脱臭装置と同様の問題があった。また、両電極の材料をカーボンを含む樹脂パイプとした場合、軽量となって、強度が大きくなるので、両電極を間隔が均一な同心状に配置しやすくなるが、導電率が高くないため、臭気成分等の分解処理効率が低いという問題があった。さらに、両電極としてステンレスパイプの片面にカーボンを含む樹脂のコーティング層を形成したものを用いた場合、やはり重量が重たくなる上、樹脂成分がコーティングされていることによって導電性が阻害され、臭気成分等の分解処理効率の点で問題があった。
上記特許文献2記載のプラズマ処理装置にあっては、両電極の材料をステンレスパイプとした場合には、上記特許文献1記載の脱臭装置と同様の問題があった。また、両電極の材料をカーボンを含む樹脂パイプとした場合、軽量となって、強度が大きくなるので、両電極を間隔が均一な同心状に配置しやすくなるが、導電率が高くないため、臭気成分等の分解処理効率が低いという問題があった。さらに、両電極としてステンレスパイプの片面にカーボンを含む樹脂のコーティング層を形成したものを用いた場合、やはり重量が重たくなる上、樹脂成分がコーティングされていることによって導電性が阻害され、臭気成分等の分解処理効率の点で問題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、陽極および陰極を有するプラズマ発生ユニットが、軽量であって、両電極を間隔が均一な同心状に配置することができ、耐食性に優れている上、プラズマによるVOCや臭気成分等の分解処理効率がきわめて高いガス清浄装置を提供することを目的としている。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)ガス入口およびガス出口を有するガス流通管路と、
ガス流通管路においてガス入口からガス出口に向かうガスの流れを形成するガス流れ形成装置と、
ガス流通管路に設けられてプラズマを発生させる少なくとも1つのプラズマ発生ユニットとを備えており、
プラズマ発生ユニットは、中空軸状の陽極と、陽極の周囲に所定間隔をおいて同心状に配置されている筒状の陰極と、陽極と陰極との間に形成されているガス流通空間と、ガス流通空間にプラズマを発生させるために陽極および陰極に電圧を印加する電圧供給部とを有しており、
陽極は、陽極の外周面を構成している外側炭素繊維複合材層と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ外側炭素繊維複合材層の内周面に積層されている導電性金属層とを少なくとも有する複層構造のものであり、
陰極は、陰極の内周面を構成している内側炭素繊維複合材層と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ内側炭素繊維複合材層の外周面に積層されている導電性金属層とを少なくとも有する複層構造のものである、プラズマによるガス清浄装置。
ガス流通管路においてガス入口からガス出口に向かうガスの流れを形成するガス流れ形成装置と、
ガス流通管路に設けられてプラズマを発生させる少なくとも1つのプラズマ発生ユニットとを備えており、
プラズマ発生ユニットは、中空軸状の陽極と、陽極の周囲に所定間隔をおいて同心状に配置されている筒状の陰極と、陽極と陰極との間に形成されているガス流通空間と、ガス流通空間にプラズマを発生させるために陽極および陰極に電圧を印加する電圧供給部とを有しており、
陽極は、陽極の外周面を構成している外側炭素繊維複合材層と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ外側炭素繊維複合材層の内周面に積層されている導電性金属層とを少なくとも有する複層構造のものであり、
陰極は、陰極の内周面を構成している内側炭素繊維複合材層と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ内側炭素繊維複合材層の外周面に積層されている導電性金属層とを少なくとも有する複層構造のものである、プラズマによるガス清浄装置。
2)陽極は、さらに、導電性金属層の内周面に積層されている内側炭素繊維複合材層を有する3層構造のものである、上記1)のプラズマによるガス清浄装置。
3)陰極は、さらに、導電性金属層の外周面に積層されている外側炭素繊維複合材層を有する3層構造のものである、上記1)または2)のプラズマによるガス清浄装置。
4)陽極および陰極の導電性金属層が、銅シートまたはアルミニウムシートよりなる、上記1)〜3)のいずれか1つのプラズマによるガス清浄装置。
5)プラズマ発生ユニットは、陽極および陰極の一端部どうしおよび同他端部どうしをそれぞれ同心状に連結している2つの連結部材をさらに備えており、
各連結部材は、陽極の一端部または他端部に嵌め被せられるキャップと、キャップから陰極の1直径上における互いに反対を向いた2方向にのびかつ先端が陰極に取り付けられている1対の連結軸とを有している、上記1)〜4)のいずれか1つのプラズマによるガス清浄装置。
各連結部材は、陽極の一端部または他端部に嵌め被せられるキャップと、キャップから陰極の1直径上における互いに反対を向いた2方向にのびかつ先端が陰極に取り付けられている1対の連結軸とを有している、上記1)〜4)のいずれか1つのプラズマによるガス清浄装置。
上記1)のプラズマによるガス清浄装置によれば、中空軸状の陽極が外側炭素繊維複合材層と導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなる導電性金属層とを有する複層構造のものであり、筒状の陰極が内側炭素繊維複合材層と導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなる導電性金属層とを有する複層構造のものであるので、いずれも軽量であって、撓みが生じ難くて陽極および陰極を同心状に配置して保持するのに十分な強度が得られ、耐食性に優れており、さらには、導電性金属層の存在によって高い導電率が得られるため、プラズマによるVOCや臭気成分等の分解処理を高効率で行うことができる。
上記2)のプラズマによるガス清浄装置によれば、陽極が外側炭素繊維複合材層、導電性金属層、および内側炭素繊維複合材層を有する3層構造のものであるので、陽極の耐食性がさらに向上し、導電性金属層の腐食に起因する導電率の低下を効果的に防止することができる。
上記3)のプラズマによるガス清浄装置によれば、陰極が内側炭素繊維複合材層、導電性金属層、および外側炭素繊維複合材層を有する3層構造のものであるので、陰極の耐食性がさらに向上し、導電性金属層の腐食に起因する導電率の低下を効果的に防止することができる。
上記4)のプラズマによるガス清浄装置によれば、陽極および陰極の導電性金属層が、銅シートまたはアルミニウムシートよりなるので、きわめて高い導電率が得られ、ひいてはプラズマによるVOCや臭気成分等の分解処理効率がきわめて高いものとなるので、例えば工場等から排出される大量のガスを高効率で清浄化処理することが可能となる。また、導電性金属層として銅シートまたはアルミニウムシートを使用することにより、製造が容易となり、コストも抑えられる。
上記5)のプラズマによるガス清浄装置によれば、2つの連結部材のキャップによって陽極の両端部が覆われているので、陽極の導電性金属層の端面が露出せず、被処理ガス等との接触による腐食が効果的に防止される。また、2つの連結部材は、流通抵抗の小さいキャップおよび1対の連結軸によって、陽極および陰極の一端部どうしおよび他端部どうしを連結しているので、ガス流通空間を流れるガスに乱流が生じ難く、従って、ガス流通空間の全体にわたってプラズマが均一に発生しやすくなり、プラズマによるVOCや臭気成分等の分解処理効率がより一層高められる。
次に、図1ないし図10を参照して、この発明の実施形態を説明する。
なお、以下の説明において、図1の上下および左右を「上下」および「左右」といい、図2の右を「前」、同左を「後」というものとする。
なお、以下の説明において、図1の上下および左右を「上下」および「左右」といい、図2の右を「前」、同左を「後」というものとする。
図1ないし図3に示すように、この発明のプラズマによるガス清浄装置(1)は、ガス入口(20a)およびガス出口(20b)を有するガス流通管路(20)と、ガス流通管路(20)においてガス入口(20a)からガス出口(20b)に向かうガスの流れを形成するブロワー(ガス流れ形成装置)(9)と、ガス流通管路(20)に設けられてプラズマを発生させる複数のプラズマ発生ユニット(3)とを備えている。
図示のガス清浄装置(1)は、キャスター(101)付きラック(10)に搭載され、可搬式となされている。
図示のガス清浄装置(1)は、キャスター(101)付きラック(10)に搭載され、可搬式となされている。
プラズマ発生ユニット(3)は、垂直管状のものであって、前後2列にかつ各列において左右に等間隔おきに並列状に複数本(図1ないし図3では5本)ずつ配置されている。
各プラズマ発生ユニット(3)の下端部は、ラック(10)の底部に設置された偏平箱状の入口側マニホールド(21)に、互いに連通するように接続されている。各プラズマ発生ユニット(3)の上端部は、ラック(10)の頂部に設置された偏平箱状の出口側マニホールド(22)に、互いに連通するように接続されている。各プラズマ発生ユニット(3)の長さ中間部は、ラック(10)の中間横桟(102)に連結バンド(103)によって連結固定されている。
ブロワー(9)は、ラック(10)の底部の右端部分に前後に並んで2つ設置されており、各ブロワー(9)の出口が管継手(23)を介して入口側マニホールド(21)に互いに連通するように接続されている。そして、各ブロワー(9)の入口により、ガス流通管路(20)のガス入口(20a)が形成されている。なお、ブロワー等の送風機は、ガス流通管路(20)のガス出口(20b)側に設けてもよいし、ガス流通管路(20)のガス入口(20a)側およびガス出口(20b)側の両方に設けてもよい。ガス入口(20a)およびガス出口(20b)には、必要に応じてガス流通管(図示略)が接続される。
出口側マニホールド(22)の左端部には、ハニカム状活性炭等の吸着材(8)が内蔵された前後2本の垂直な吸着管(24)の上端部が、互いに連通するように接続されている。各吸着管(24)の下端部には、水平短筒状の出口管(25)の一端部が、互いに連通するように接続されている。そして、出口管(25)の他端部により、ガス流通管路(20)のガス出口(20b)が形成されている。
つまり、この実施形態の場合、ガス流通管路(20)は、ブロワー(9)、管継手(23)、入口側マニホールド(21)、プラズマ発生ユニット(3)、出口側マニホールド(22)、吸着管(24)、および出口管(25)の内部によって構成されている。ブロワー(9)から管継手(23)を介して入口側マニホールド(21)に流入したガスは、複数本のプラズマ発生ユニット(3)内を上方に向かって並列状に流通し、その間、ガス中にプラズマが発生させられてガス中に含まれるVOCや臭気成分等が分解される。各プラズマ発生ユニット(3)から出口側マニホールド(22)に流入したガスは、2本の吸着管(24)を下向きに流れ、その間、プラズマによるVOCや臭気成分等の分解に伴って生成したオゾン等の物質が吸着材(8)によって吸着分離された後、出口管(25)から排出される。
出口側マニホールド(22)の上面には、各プラズマ発生ユニット(3)の陽極(4)に高圧ケーブル(71)(図6等参照)を介して電気的に接続された高圧電源ユニット(72)が取り付けられている。
ラック(10)の右端部の高さ中間位置には、ブロワー(9)や各プラズマ発生ユニット(3)の陽極(4)および陰極(5)への電圧供給部(7)の制御を行うための制御盤(11)が設置されている。
なお、プラズマ発生ユニットの配置を含むガス流通管路の構成は、図示の態様には限定されない。例えば、複数本のプラズマ発生ユニットを並列状に配置するとともに、隣り合うプラズマ発生ユニットの端部どうしを略U形の管継手を介して蛇行状に直列接続してなるガス流通管路としてもよい。プラズマ発生ユニットの本数も、特に限定されず、1本のみであっても構わない。また、ガス清浄装置は、図示のようにラックに搭載して可搬式とする他、例えば工場等の床に据え置きしてもよいし、さらには、所要数のプラズマ発生ユニットを、天井裏や床下等に収容し、あるいは天井から吊り下げて、所定パターンに配設してもよい。また、住居で使用する場合には、家具に組み込むことも可能である。
但し、ガス流通管路(20)の構成を図1ないし図3の態様とした場合、以下のような効果が奏される点で有利である。すなわち、処理すべきガスが、各プラズマ発生ユニット(3)内を上向きに流れるため、各プラズマ発生ユニット(3)内においてプラズマによるVOCや臭気成分等の分解により生じた水が、重力作用によって入口側マニホールド(21)内に速やかに流下して各プラズマ発生ユニット(3)内に留まらず、プラズマの発生に影響を及ぼし難い。入口側マニホールド(21)内に流下した水は、入口側マニホールド(21)の所要箇所に設けたドレン(図示略)によって適宜排出させることができる。
各プラズマ発生ユニット(3)の下端部は、ラック(10)の底部に設置された偏平箱状の入口側マニホールド(21)に、互いに連通するように接続されている。各プラズマ発生ユニット(3)の上端部は、ラック(10)の頂部に設置された偏平箱状の出口側マニホールド(22)に、互いに連通するように接続されている。各プラズマ発生ユニット(3)の長さ中間部は、ラック(10)の中間横桟(102)に連結バンド(103)によって連結固定されている。
ブロワー(9)は、ラック(10)の底部の右端部分に前後に並んで2つ設置されており、各ブロワー(9)の出口が管継手(23)を介して入口側マニホールド(21)に互いに連通するように接続されている。そして、各ブロワー(9)の入口により、ガス流通管路(20)のガス入口(20a)が形成されている。なお、ブロワー等の送風機は、ガス流通管路(20)のガス出口(20b)側に設けてもよいし、ガス流通管路(20)のガス入口(20a)側およびガス出口(20b)側の両方に設けてもよい。ガス入口(20a)およびガス出口(20b)には、必要に応じてガス流通管(図示略)が接続される。
出口側マニホールド(22)の左端部には、ハニカム状活性炭等の吸着材(8)が内蔵された前後2本の垂直な吸着管(24)の上端部が、互いに連通するように接続されている。各吸着管(24)の下端部には、水平短筒状の出口管(25)の一端部が、互いに連通するように接続されている。そして、出口管(25)の他端部により、ガス流通管路(20)のガス出口(20b)が形成されている。
つまり、この実施形態の場合、ガス流通管路(20)は、ブロワー(9)、管継手(23)、入口側マニホールド(21)、プラズマ発生ユニット(3)、出口側マニホールド(22)、吸着管(24)、および出口管(25)の内部によって構成されている。ブロワー(9)から管継手(23)を介して入口側マニホールド(21)に流入したガスは、複数本のプラズマ発生ユニット(3)内を上方に向かって並列状に流通し、その間、ガス中にプラズマが発生させられてガス中に含まれるVOCや臭気成分等が分解される。各プラズマ発生ユニット(3)から出口側マニホールド(22)に流入したガスは、2本の吸着管(24)を下向きに流れ、その間、プラズマによるVOCや臭気成分等の分解に伴って生成したオゾン等の物質が吸着材(8)によって吸着分離された後、出口管(25)から排出される。
出口側マニホールド(22)の上面には、各プラズマ発生ユニット(3)の陽極(4)に高圧ケーブル(71)(図6等参照)を介して電気的に接続された高圧電源ユニット(72)が取り付けられている。
ラック(10)の右端部の高さ中間位置には、ブロワー(9)や各プラズマ発生ユニット(3)の陽極(4)および陰極(5)への電圧供給部(7)の制御を行うための制御盤(11)が設置されている。
なお、プラズマ発生ユニットの配置を含むガス流通管路の構成は、図示の態様には限定されない。例えば、複数本のプラズマ発生ユニットを並列状に配置するとともに、隣り合うプラズマ発生ユニットの端部どうしを略U形の管継手を介して蛇行状に直列接続してなるガス流通管路としてもよい。プラズマ発生ユニットの本数も、特に限定されず、1本のみであっても構わない。また、ガス清浄装置は、図示のようにラックに搭載して可搬式とする他、例えば工場等の床に据え置きしてもよいし、さらには、所要数のプラズマ発生ユニットを、天井裏や床下等に収容し、あるいは天井から吊り下げて、所定パターンに配設してもよい。また、住居で使用する場合には、家具に組み込むことも可能である。
但し、ガス流通管路(20)の構成を図1ないし図3の態様とした場合、以下のような効果が奏される点で有利である。すなわち、処理すべきガスが、各プラズマ発生ユニット(3)内を上向きに流れるため、各プラズマ発生ユニット(3)内においてプラズマによるVOCや臭気成分等の分解により生じた水が、重力作用によって入口側マニホールド(21)内に速やかに流下して各プラズマ発生ユニット(3)内に留まらず、プラズマの発生に影響を及ぼし難い。入口側マニホールド(21)内に流下した水は、入口側マニホールド(21)の所要箇所に設けたドレン(図示略)によって適宜排出させることができる。
図4ないし図9は、プラズマ発生ユニット(3)の詳細構造を示すものである。図示の通り、プラズマ発生ユニット(3)は、中空軸状の陽極(4)と、陽極(4)の周囲に所定間隔をおいて同心状に配置されている筒状の陰極(5)と、陽極(4)および陰極(5)の一端部どうしおよび同他端部どうしをそれぞれ同心状に連結している2つの連結部材(6A)(6B)と、陽極(4)と陰極(5)との間に形成されているガス流通空間(S1)と、ガス流通空間(S1)を流通するガス中にプラズマを発生させるために陽極(4)および陰極(5)に電圧を印加する電圧供給部(7)とを有している。
陽極(4)は、陽極(4)の外周面を構成している外側炭素繊維複合材層(43)と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ外側炭素繊維複合材層(43)の内周面に積層されている導電性金属層(41)と、導電性金属層(41)の内周面に積層されている内側炭素繊維複合材層(42)とを有する3層構造のものである。
また、陰極(5)も、陰極(5)の内周面を構成している内側炭素繊維複合材層(52)と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ内側炭素繊維複合材層(52)の外周面に積層されている導電性金属層(51)と、導電性金属層(51)の外周面に積層されている外側炭素繊維複合材層(53)とを有する3層構造のものである。
また、陰極(5)も、陰極(5)の内周面を構成している内側炭素繊維複合材層(52)と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ内側炭素繊維複合材層(52)の外周面に積層されている導電性金属層(51)と、導電性金属層(51)の外周面に積層されている外側炭素繊維複合材層(53)とを有する3層構造のものである。
陽極(4)の導電性金属層(41)および陰極(5)の導電性金属層(51)を構成する材料としては、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、鉄、チタン、ニッケル(これらの合金を含む。以下同じ。)等の導電性が高い金属よりなるシート、またはこれらの金属の蒸着膜が用いられるが、導電率、製造の容易さ、コスト等を考慮すると、銅シートまたはアルミニウムシートが好適に用いられる。特に、銅シートは、きわめて高い導電率を有しているので、プラズマ発生効率を飛躍的に高める上で有利に用いられる。なお、ここに言う「シート」には、厚さ10〜200μmである箔の他、箔よりも厚みが厚い板が含まれるものとする。
銅シートとしては、例えば、高純度の電解銅箔や圧延銅箔等が用いられる。アルミニウムシートとしては、純アルミニウム系またはアルミニウム−鉄系合金のO材(軟質材)よりなるアルミニウム箔が好適に用いられる。導電性金属層(41)(51)を構成する銅シートやアルミニウムシート等の導電性金属シートには、その両面のうち少なくともガス流通空間(S1)側の面に、所要の表面処理を施して、ガス流通空間(S1)を流通するガスによる腐食をより確実に防止するようになされているのが好ましい。具体的には、例えば、脱脂処理を行った銅シートの表面に防錆処理を施工する。また、アルミニウムシートの表面には、例えば、脱脂処理を行った後に、
1)リン酸、クロム酸及びフッ化物の金属塩の混合物からなる水溶液
2)リン酸、クロム酸、フッ化物金属塩及び非金属塩の混合物からなる水溶液
3)アクリル系樹脂又は/及びフェノール系樹脂と、リン酸と、クロム酸と、フッ化物金属塩との混合物からなる水溶液
のいずれかを塗工した後、乾燥することにより、化成処理を施す。
導電性金属層(41)(51)を金属蒸着膜によって構成する場合も、高純度銅蒸着膜を用いるのが好ましく、それによって、きわめて高い導電率が得られ、プラズマ発生効率を飛躍的に高めることが可能である。
銅シートとしては、例えば、高純度の電解銅箔や圧延銅箔等が用いられる。アルミニウムシートとしては、純アルミニウム系またはアルミニウム−鉄系合金のO材(軟質材)よりなるアルミニウム箔が好適に用いられる。導電性金属層(41)(51)を構成する銅シートやアルミニウムシート等の導電性金属シートには、その両面のうち少なくともガス流通空間(S1)側の面に、所要の表面処理を施して、ガス流通空間(S1)を流通するガスによる腐食をより確実に防止するようになされているのが好ましい。具体的には、例えば、脱脂処理を行った銅シートの表面に防錆処理を施工する。また、アルミニウムシートの表面には、例えば、脱脂処理を行った後に、
1)リン酸、クロム酸及びフッ化物の金属塩の混合物からなる水溶液
2)リン酸、クロム酸、フッ化物金属塩及び非金属塩の混合物からなる水溶液
3)アクリル系樹脂又は/及びフェノール系樹脂と、リン酸と、クロム酸と、フッ化物金属塩との混合物からなる水溶液
のいずれかを塗工した後、乾燥することにより、化成処理を施す。
導電性金属層(41)(51)を金属蒸着膜によって構成する場合も、高純度銅蒸着膜を用いるのが好ましく、それによって、きわめて高い導電率が得られ、プラズマ発生効率を飛躍的に高めることが可能である。
陽極(4)の内側炭素繊維複合材層(42)および外側炭素繊維複合材層(43)、ならびに陰極(5)の内側炭素繊維複合材層(52)および外側炭素繊維複合材層(53)は、炭素繊維を含有する複合材からなる筒状体によって形成されていればよく、例えば、ナノカーボン繊維等の炭素繊維を用いてフィラメントワインディング法により成形された筒状体や、ナノカーボン繊維等の炭素繊維を含有するプリプレグを用いてシートワインディング法により成形された筒状体等によって構成することができる。フィラメントワインディング法やシートワインディング法により形成された炭素繊維複合材製の筒状体は、炭素繊維の含有率が高いので、陽極(4)や陰極(5)を軽量かつ高強度のものとすることができる。
図9を参照して、陽極(4)および陰極(5)の製造方法の一例を挙げると、まず、所要の外径を有する円筒状コア(図示略)の表面全体に、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂よりなるマトリックス樹脂を含浸した炭素繊維を巻き付ける。
次いで、コアの表面に形成されたマトリックス樹脂含浸炭素繊維層(42)(52)の上に、帯状の導電性金属シートを螺旋状に巻き付けていく。この際、隣り合う導電性金属シートの縁どうしは、オーバーラップ、突き合わせ、離間のうちいずれの状態でもよいが、離間させる場合、導電性金属シートの縁どうしの間にマトリックス樹脂含浸炭素繊維が入り込んで、陽極(4)または陰極(5)の強度が高くなり、また、突き合わせの場合、陽極(4)または陰極(5)の表面が平滑になりやすく、プラズマをガス流通空間(S1)に均一に発生させることができる。また、帯状の導電性金属シートを螺旋状に巻き付ける方法に代えて、コアの長さにほぼ等しい複数の帯状の導電性金属シートをコアの長さ方向に沿ってかつ互いに周方向に並んで配置する方法や、コアの長さとほぼ等しい幅を有する導電性金属シートを平巻き状に巻き付ける方法を採ることもできる。
さらに、上記のようにして形成された導電性金属シート層(41)(51)の上に、マトリックス樹脂を含浸した炭素繊維を巻き付けて最外層(43)(53)を形成する。
こうしてコアの表面に上記3つの層が形成された状態で、所定条件下で焼成処理を行うと、内外両側のマトリックス樹脂含浸炭素繊維層が硬化するとともに、3つの層が一体化され、その後、コアを抜き取ることにより、上述した構成の陽極(4)および陰極(5)が形成される。特に、上記方法により形成された陽極(4)および陰極(5)の炭素繊維複合材層(42)(43):(52)(53)は、質量比で90%以上が炭素繊維によって構成されたものとなりうる。
得られた陽極(4)および陰極(5)は、軽量で、撓みの生じない高強度のものである上、プラズマの発生に有利な真円度を出すことができる。また、導電性金属シート層(41)(51)の両面が炭素繊維複合材層(42)(43):(52)(53)によって完全に覆われているため、酸やアルカリに対する優れた耐性を有しており、耐熱性や耐湿性にも優れている。
次いで、コアの表面に形成されたマトリックス樹脂含浸炭素繊維層(42)(52)の上に、帯状の導電性金属シートを螺旋状に巻き付けていく。この際、隣り合う導電性金属シートの縁どうしは、オーバーラップ、突き合わせ、離間のうちいずれの状態でもよいが、離間させる場合、導電性金属シートの縁どうしの間にマトリックス樹脂含浸炭素繊維が入り込んで、陽極(4)または陰極(5)の強度が高くなり、また、突き合わせの場合、陽極(4)または陰極(5)の表面が平滑になりやすく、プラズマをガス流通空間(S1)に均一に発生させることができる。また、帯状の導電性金属シートを螺旋状に巻き付ける方法に代えて、コアの長さにほぼ等しい複数の帯状の導電性金属シートをコアの長さ方向に沿ってかつ互いに周方向に並んで配置する方法や、コアの長さとほぼ等しい幅を有する導電性金属シートを平巻き状に巻き付ける方法を採ることもできる。
さらに、上記のようにして形成された導電性金属シート層(41)(51)の上に、マトリックス樹脂を含浸した炭素繊維を巻き付けて最外層(43)(53)を形成する。
こうしてコアの表面に上記3つの層が形成された状態で、所定条件下で焼成処理を行うと、内外両側のマトリックス樹脂含浸炭素繊維層が硬化するとともに、3つの層が一体化され、その後、コアを抜き取ることにより、上述した構成の陽極(4)および陰極(5)が形成される。特に、上記方法により形成された陽極(4)および陰極(5)の炭素繊維複合材層(42)(43):(52)(53)は、質量比で90%以上が炭素繊維によって構成されたものとなりうる。
得られた陽極(4)および陰極(5)は、軽量で、撓みの生じない高強度のものである上、プラズマの発生に有利な真円度を出すことができる。また、導電性金属シート層(41)(51)の両面が炭素繊維複合材層(42)(43):(52)(53)によって完全に覆われているため、酸やアルカリに対する優れた耐性を有しており、耐熱性や耐湿性にも優れている。
陽極(4)の寸法は特に限定されないが、例えば、外径2〜25mm、長さ100〜2000mm、厚さ1〜3mm程度となされる。
陰極(5)の寸法も特に限定されないが、例えば、外径20〜110mm、長さ100〜2000mm、厚さ1〜3mm程度となされる。
また、陽極(4)の外周面と陰極(5)の内周面との距離は、プラズマの発生率やガスの流通抵抗等を考慮して、通常9〜45mm程度となされる。
陰極(5)の寸法も特に限定されないが、例えば、外径20〜110mm、長さ100〜2000mm、厚さ1〜3mm程度となされる。
また、陽極(4)の外周面と陰極(5)の内周面との距離は、プラズマの発生率やガスの流通抵抗等を考慮して、通常9〜45mm程度となされる。
図10は、プラズマ発生ユニットの変形例を示したものである。
図10に示すプラズマ発生ユニット(3X)では、陽極(4X)が、陽極(4X)の外周面を構成している外側炭素繊維複合材層(43)と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ外側炭素繊維複合材層(43)の内周面に積層されている導電性金属層(41)とよりなる2層構造のものである。導電性金属層(41)の内周面には、上述したような防食処理が施される。
また、陰極(5X)も、陰極(5X)の内周面を構成している内側炭素繊維複合材層(52)と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ内側炭素繊維複合材層(52)の外周面に積層されている導電性金属層(51)とよりなる2層構造のものとなされている。導電性金属層(51)の外周面には、上述したような防食処理が施される。
上記の構成によれば、陽極(4X)および陰極(5X)、ひいてはプラズマ発生ユニット(3X)をさらに軽量化することができ、コストも抑えられる。
なお、図示は省略したが、陽極および陰極のうち一方を3層構造、他方を2層構造とすることも可能である。
図10に示すプラズマ発生ユニット(3X)では、陽極(4X)が、陽極(4X)の外周面を構成している外側炭素繊維複合材層(43)と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ外側炭素繊維複合材層(43)の内周面に積層されている導電性金属層(41)とよりなる2層構造のものである。導電性金属層(41)の内周面には、上述したような防食処理が施される。
また、陰極(5X)も、陰極(5X)の内周面を構成している内側炭素繊維複合材層(52)と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ内側炭素繊維複合材層(52)の外周面に積層されている導電性金属層(51)とよりなる2層構造のものとなされている。導電性金属層(51)の外周面には、上述したような防食処理が施される。
上記の構成によれば、陽極(4X)および陰極(5X)、ひいてはプラズマ発生ユニット(3X)をさらに軽量化することができ、コストも抑えられる。
なお、図示は省略したが、陽極および陰極のうち一方を3層構造、他方を2層構造とすることも可能である。
2つの連結部材(6A)(6B)は、陽極(4)の各端部に嵌め被せられるキャップ(61)と、キャップ(61)から陰極(5)の1直径上における互いに反対を向いた2方向(図5で言うと、陰極(5)の中心を通る左右2方向)にのびかつ先端が陰極(5)に取り付けられている1対の連結軸(62)と、各連結軸(62)の表面の長さ中間に少なくとも1つずつ(図では2つずつ)設けられた整流フィン(63)とを備えている。各連結部材(6A)(6B)は、塩化ビニル樹脂(PVC)、シリコーン樹脂、例えばテフロン(登録商標)等のフッ素樹脂といった電気絶縁性材料からなる。
キャップ(61)は、略短円柱状のものであって、陽極(4)の各端部側の面に開口した有底孔(611)を有している。この有底孔(611)に陽極(4)の各端部が嵌め入れられるようになっている。陽極(4)の一方の端部に嵌め被せられるキャップ(61)には、有底孔(611)の底から有底孔(611)の開口と反対側の外部まで貫通したケーブル挿通孔(612)が形成されている。このケーブル挿通孔(612)に、高圧ケーブル(71)の一端部が挿入されて陽極(4)に接続されている。高圧ケーブル(71)は、その他端部が出口側マニホールド(22)内を通って高圧電源ユニット(72)に接続されており、高圧電源ユニット(72)、および陰極(5)に一端部が接続されたアース線(図示略)等とともに、電圧供給部(7)を構成している。
各連結軸(62)は、略円棒状または略円筒状のものであって、その基端部がキャップ(61)の端面に連結されている。各連結軸(62)の先端部には、ビス孔(621)があけられている。そして、各連結軸(62)の先端部が、陰極(5)の各端部にあけられた貫通状の取付孔(図示略)に挿入されているとともに、各連結軸(62)のビス孔(621)に電気絶縁性のビス(64)がねじ込まれている。こうして、2つの連結部材(6A)(6B)により、陽極(4)および陰極(5)が同心状に配置された状態で連結一体化されている。
整流フィン(63)は、連結軸(62)と直交するように連結軸(62)に外挿された略円形リング状のものである。整流フィン(63)の外径は、キャップ(61)の外径とほぼ同程度となされている。この整流フィン(63)は、2つの連結部材(6A)(6B)のうち少なくともガスが流入する側の連結部材に設けられていればよい。
なお、上記の連結部材は、中空軸状または中実軸状の陽極と筒状の陰極とを同心状に連結する場合に好適に用いられるものであって、陽極および陰極の材料、構成、サイズ等にかかわらず、適用することができる。
キャップ(61)は、略短円柱状のものであって、陽極(4)の各端部側の面に開口した有底孔(611)を有している。この有底孔(611)に陽極(4)の各端部が嵌め入れられるようになっている。陽極(4)の一方の端部に嵌め被せられるキャップ(61)には、有底孔(611)の底から有底孔(611)の開口と反対側の外部まで貫通したケーブル挿通孔(612)が形成されている。このケーブル挿通孔(612)に、高圧ケーブル(71)の一端部が挿入されて陽極(4)に接続されている。高圧ケーブル(71)は、その他端部が出口側マニホールド(22)内を通って高圧電源ユニット(72)に接続されており、高圧電源ユニット(72)、および陰極(5)に一端部が接続されたアース線(図示略)等とともに、電圧供給部(7)を構成している。
各連結軸(62)は、略円棒状または略円筒状のものであって、その基端部がキャップ(61)の端面に連結されている。各連結軸(62)の先端部には、ビス孔(621)があけられている。そして、各連結軸(62)の先端部が、陰極(5)の各端部にあけられた貫通状の取付孔(図示略)に挿入されているとともに、各連結軸(62)のビス孔(621)に電気絶縁性のビス(64)がねじ込まれている。こうして、2つの連結部材(6A)(6B)により、陽極(4)および陰極(5)が同心状に配置された状態で連結一体化されている。
整流フィン(63)は、連結軸(62)と直交するように連結軸(62)に外挿された略円形リング状のものである。整流フィン(63)の外径は、キャップ(61)の外径とほぼ同程度となされている。この整流フィン(63)は、2つの連結部材(6A)(6B)のうち少なくともガスが流入する側の連結部材に設けられていればよい。
なお、上記の連結部材は、中空軸状または中実軸状の陽極と筒状の陰極とを同心状に連結する場合に好適に用いられるものであって、陽極および陰極の材料、構成、サイズ等にかかわらず、適用することができる。
上記のガス清浄装置(1)を用いてVOCや臭気成分等を含むガスの清浄処理を行う場合、まず、交流電源に接続された電圧供給部(7)の高圧電源ユニット(72)を作動させて、陽極(4)および陰極(5)に高電圧(例えば1000〜30000V程度)を印加する。そして、ブロワー(9)を作動させて、処理すべきガスを、ガス入口(2a)からガス出口(2b)に向かってガス流通管路(20)を流通させる。入口側マニホールド(21)から各プラズマ発生ユニット(3)のガス流通空間(S1)に流入したガスは、入口側の連結部材(6B)の整流フィン(63)の整流作用等により、大きな乱流を生じることなく上方に向かってほぼ整流の状態で流れ、その間に、陽極(4)および陰極(5)に高電圧を印加することで発生したプラズマの作用により、ガス中のVOCや臭気成分等が分解される。具体的には、例えばガス中の有機成分の分子を構成する原子の電子が励起されて、圧倒的多数の酸素によって酸化されることにより、最終的に炭酸ガスと水とに分解される。特に、この実施形態のガス清浄装置(1)の場合、陽極(4)および陰極(5)が、高い導電性を有する銅シート等よりなる導電性金属層(41)(51)を有しているので、ガス流通空間(S1)の全体にわたってプラズマが発生し、ガスの流速が早い場合であっても、ガス中のVOCや臭気成分等を高効率で分解処理することができる。
この発明は、例えば、塗料・洗浄剤・接着剤・インキ等を扱う各種工場から排出される排ガス、食品加工工場・下水処理施設・ゴミ処理施設等から排出される臭気性ガス、研究所・病院・クリーンルーム・住宅等の室内空気などの各種ガスを、これらに含まれている揮発性有機化合物(VOC)、臭気成分、粒子状物質(PM)、窒素酸化物、細菌、ウィルス等をプラズマにより分解除去して清浄化する装置として好適に用いられる。
(1):ガス清浄装置
(20):ガス流通管路
(20a):ガス入口
(20b):ガス出口
(3)(3X):プラズマ発生ユニット
(4)(4X):陽極
(41):導電性金属層
(42):内側炭素繊維複合材層
(43):外側炭素繊維複合材層
(5)(5X):陰極
(51):導電性金属層
(52):内側炭素繊維複合材層
(53):外側炭素繊維複合材層
(6A)(6B):連結部材
(61):キャップ
(62):連結軸
(63):整流フィン
(7):電圧供給部
(9):ブロワー(ガス流れ形成装置)
(20):ガス流通管路
(20a):ガス入口
(20b):ガス出口
(3)(3X):プラズマ発生ユニット
(4)(4X):陽極
(41):導電性金属層
(42):内側炭素繊維複合材層
(43):外側炭素繊維複合材層
(5)(5X):陰極
(51):導電性金属層
(52):内側炭素繊維複合材層
(53):外側炭素繊維複合材層
(6A)(6B):連結部材
(61):キャップ
(62):連結軸
(63):整流フィン
(7):電圧供給部
(9):ブロワー(ガス流れ形成装置)
Claims (5)
- ガス入口およびガス出口を有するガス流通管路と、
ガス流通管路においてガス入口からガス出口に向かうガスの流れを形成するガス流れ形成装置と、
ガス流通管路に設けられてプラズマを発生させる少なくとも1つのプラズマ発生ユニットとを備えており、
プラズマ発生ユニットは、中空軸状の陽極と、陽極の周囲に所定間隔をおいて同心状に配置されている筒状の陰極と、陽極と陰極との間に形成されているガス流通空間と、ガス流通空間にプラズマを発生させるために陽極および陰極に電圧を印加する電圧供給部とを有しており、
陽極は、陽極の外周面を構成している外側炭素繊維複合材層と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ外側炭素繊維複合材層の内周面に積層されている導電性金属層とを少なくとも有する複層構造のものであり、
陰極は、陰極の内周面を構成している内側炭素繊維複合材層と、導電性金属シートまたは導電性金属蒸着膜よりなりかつ内側炭素繊維複合材層の外周面に積層されている導電性金属層とを少なくとも有する複層構造のものである、プラズマによるガス清浄装置。 - 陽極は、さらに、導電性金属層の内周面に積層されている内側炭素繊維複合材層を有する3層構造のものである、請求項1記載のプラズマによるガス清浄装置。
- 陰極は、さらに、導電性金属層の外周面に積層されている外側炭素繊維複合材層を有する3層構造のものである、請求項1または2記載のプラズマによるガス清浄装置。
- 陽極および陰極の導電性金属層が、銅シートまたはアルミニウムシートよりなる、請求項1〜3のいずれか1つに記載のプラズマによるガス清浄装置。
- プラズマ発生ユニットは、陽極および陰極の一端部どうしおよび同他端部どうしをそれぞれ同心状に連結している2つの連結部材をさらに備えており、
各連結部材は、陽極の一端部または他端部に嵌め被せられるキャップと、キャップから陰極の1直径上における互いに反対を向いた2方向にのびかつ先端が陰極に取り付けられている1対の連結軸とを有している、請求項1〜4のいずれか1つに記載のプラズマによるガス清浄装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2019048807A JP2020146391A (ja) | 2019-03-15 | 2019-03-15 | プラズマによるガス清浄装置 |
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JP2019048807A Pending JP2020146391A (ja) | 2019-03-15 | 2019-03-15 | プラズマによるガス清浄装置 |
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JP (1) | JP2020146391A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102276621B1 (ko) * | 2020-02-14 | 2021-07-13 | 오정택 | 탄소섬유제 직물층이 내재된 플라즈마 살균장치 |
-
2019
- 2019-03-15 JP JP2019048807A patent/JP2020146391A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102276621B1 (ko) * | 2020-02-14 | 2021-07-13 | 오정택 | 탄소섬유제 직물층이 내재된 플라즈마 살균장치 |
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