JP2020144529A - 問題求解装置、方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】計算量を抑えながら、最適化問題の解を求めることができる。【解決手段】最適化問題再定式化部130が、処理対象の最適化問題を、離散変数についての制約と連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化する。離散変数最適化部160が、連続変数をある点に固定して、再定式化した最適化問題における離散変数について最適化を行う。連続変数最適化部180が、離散変数をある点に固定して、再定式化した最適化問題における連続変数について最適化を行う。絡み変更部200が、再定式化した最適化問題における、離散変数と連続変数が掛け合わされている項の影響力を表す絡み係数を変更する。管理部150が、予め定められた停止条件を満たすまで、離散変数最適化部160、連続変数最適化部180、及び絡み変更部200の各処理を繰り返させる。【選択図】図1
Description
本発明は、問題求解装置、方法、及びプログラムに係り、特に、最適化問題の解を求める問題求解装置、方法、及びプログラムに関する。
制御最適化やスケジューリング最適化等の応用をもつ、0-1混合整数二次計画問題に対する既存の解法としては、厳密解法である分枝限定法(非特許文献1)やヒューリスティック解法であるAlternating Direction Method of Multipliers (ADMM)が挙げられる(非特許文献2)。分枝限定法は各離散変数に対して、場合分けを行いながら大域的最適解を求める手法である。ADMMは、問題を変形させ、その拡張ラグランジュ関数に対して各変数を交互に最適化するものである。
Lawler, E. L., Wood, D. E. (1966). Branch-and-bound methods: A survey. Operations research, 14(4), 699-719.
Takapoui, R., Moehle, N., Boyd, S., Bemporad, A. (2017). A simple effective heuristic for embedded mixed-integer quadratic programming. International Journal of Control, 1-11.
しかし、上記の従来技術には以下の未解決の点がある。
厳密解法である分枝限定法は離散変数一つ一つに関して場合分けを行う手法であるため、計算量が指数関数的に増大してしまう。ヒューリスティック解法であるADMMは最終的な解が制約を満たさない場合や悪い目的関数値をもつ解に到達する場合がある。
本発明は、上記事情を鑑みて成されたものであり、計算量を抑えながら、最適化問題の解を求めることができる問題求解装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の態様に係る問題求解装置は、離散変数と連続変数を含む二次計画問題であって、かつ、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している二次計画問題に定式化可能な最適化問題に対して、解を出力する問題求解装置であって、処理対象の最適化問題を、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化する最適化問題再定式化部と、前記連続変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記離散変数について最適化を行う離散変数最適化部と、前記離散変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記連続変数について最適化を行う連続変数最適化部と、前記再定式化した最適化問題における、前記離散変数と前記連続変数が掛け合わされている項の影響力を表す絡み係数を変更する絡み変更部と、予め定められた停止条件を満たすまで、前記離散変数最適化部による最適化、前記連続変数最適化部による最適化、前記絡み変更部による変更を繰り返させる管理部と、を含んで構成されている。
第2の態様に係る問題求解方法は、離散変数と連続変数を含む二次計画問題であって、かつ、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している二次計画問題に定式化可能な最適化問題に対して、解を出力する問題求解装置における問題求解方法であって、最適化問題再定式化部が、処理対象の最適化問題を、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化し、離散変数最適化部が、前記連続変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記離散変数について最適化を行い、連続変数最適化部が、前記離散変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記連続変数について最適化を行い、絡み変更部が、前記再定式化した最適化問題における、前記離散変数と前記連続変数が掛け合わされている項の影響力を表す絡み係数を変更し、管理部が、予め定められた停止条件を満たすまで、前記離散変数最適化部による最適化、前記連続変数最適化部による最適化、前記絡み変更部による変更を繰り返させる。
第3の発明に係るプログラムは、離散変数と連続変数を含む二次計画問題であって、かつ、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している二次計画問題に定式化可能な最適化問題に対して、解を出力する問題求解処理を行うためのプログラムであって、コンピュータに、処理対象の最適化問題を、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化し、前記連続変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記離散変数について最適化を行い、前記離散変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記連続変数について最適化を行い、前記再定式化した最適化問題における、前記離散変数と前記連続変数が掛け合わされている項の影響力を表す絡み係数を変更し、予め定められた停止条件を満たすまで、前記離散変数についての最適化、前記連続変数についての最適化、及び前記絡み係数の変更を繰り返させることを実行させるためのプログラムである。
本発明の一態様に係る問題求解装置、方法、及びプログラムによれば、計算量を抑えながら、最適化問題の解を求めることができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<本発明の実施の形態に係る概要>
まず、本発明の実施の形態における概要を説明する。
まず、本発明の実施の形態における概要を説明する。
本発明の実施の形態では、最適化問題を連続変数に関わる部分と離散変数に関わる部分に分割し、反復的にそれらを解いていくことによって最終的な解を求める。離散変数部分に関する最適化問題については、有効な制約を推定することで問題を適切に変形させる。これにより、イジングマシンが使用できる問題形式になるため、高速に問題を解くことが可能になる。また、目的関数に対して適切に障壁関数を設定することで、解に制約を満たすように働きかけることが可能となる。さらに、目的関数において連続変数と離散変数が掛け合わされている部分に、係数パラメータを導入することで、その部分の影響力を反復ごとに変化させる。その結果、比較的良い目的関数値をもつ最終的な解を得ることができる。
ここで、イジングマシンとは、組合せ最適化問題をイジングモデルで表現し、組合せ最適化問題を解決するマシンの総称(参考文献1)である。具体的なイジングマシンとしては、D-wave (参考文献2)、富士通デジタルアニーラ(参考文献2)、CMOS アニーリングマシン(参考文献4)、LASOLV (参考文献5)などが挙げられる。
[参考文献1] 産総研:量子アニーリングマシンを使いこなす共通ソフトウェア基盤の研究開発に採択(最終閲覧日:2018 年1 月25 日)https://www.aist.go.jp/aist j/press release/pr2018/pr20181009/pr20181009.html#b
[参考文献2]D-wave The quantum computing Company( 最終閲覧日:2018 年1 月25 日) https://www.dwavesys.com/home
[参考文献3]デジタルアニーラ- 富士通の新アーキテクチャコンピュータ: Fujitsu Japan(最終閲覧日:2018 年1 月25 日) http://www.fujitsu.com/jp/digitalannealer/
[参考文献4]ニュースリリース:2018 年9 月19 日:日立- 日立製作所( 最終閲覧日:2018 年1 月25 日) http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2018/09/0919.html
[参考文献5] 光を使った新しいコンピュータ「LASOLV」( 最終閲覧日:2018 年1 月25 日) http://www.ntt.co.jp/event/2018/pdf/ceatec18/10 future-tech ntt.pdf
[参考文献2]D-wave The quantum computing Company( 最終閲覧日:2018 年1 月25 日) https://www.dwavesys.com/home
[参考文献3]デジタルアニーラ- 富士通の新アーキテクチャコンピュータ: Fujitsu Japan(最終閲覧日:2018 年1 月25 日) http://www.fujitsu.com/jp/digitalannealer/
[参考文献4]ニュースリリース:2018 年9 月19 日:日立- 日立製作所( 最終閲覧日:2018 年1 月25 日) http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2018/09/0919.html
[参考文献5] 光を使った新しいコンピュータ「LASOLV」( 最終閲覧日:2018 年1 月25 日) http://www.ntt.co.jp/event/2018/pdf/ceatec18/10 future-tech ntt.pdf
イジングマシンで解くことが可能な問題は以下のような無制約0-1 整数二次計画問題である。
ここで、
はn×nの定行列、
はn次元の定ベクトルである。
はn×nの定行列、
はn次元の定ベクトルである。
[第1の実施の形態]
<本発明の第1の実施の形態に係る問題求解装置の構成>
次に、本発明の実施の形態に係る問題求解装置の構成について説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る問題求解装置10は、CPUと、RAMと、後述する問題求解処理ルーチンを実行するためのプログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することが出来る。この問題求解装置10は、機能的には図1に示すように操作部110と、演算部20と、出力部250とを備えている。
<本発明の第1の実施の形態に係る問題求解装置の構成>
次に、本発明の実施の形態に係る問題求解装置の構成について説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る問題求解装置10は、CPUと、RAMと、後述する問題求解処理ルーチンを実行するためのプログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することが出来る。この問題求解装置10は、機能的には図1に示すように操作部110と、演算部20と、出力部250とを備えている。
操作部110は、離散変数についての制約と連続変数についての制約が分離している0-1混合整数二次計画問題に定式化可能な最適化問題を、処理対象として受け付ける。ここで、0-1混合整数二次計画問題とは、離散変数と連続変数の双方を変数として持ち、離散変数が0又は1である二次計画問題である。
具体的には、以下のような問題を受け付ける。
(1)
但し、決定変数は
であり、定数は
である。また、
であり、全てのi、j について、
である。ここで、新たな離散変数
と等式制約
を導入すれば、
は
と変更することができるため、上記の問題において、
とおいても一般性を失わない。
であり、定数は
である。また、
であり、全てのi、j について、
である。ここで、新たな離散変数
と等式制約
を導入すれば、
は
と変更することができるため、上記の問題において、
とおいても一般性を失わない。
上記の問題形式に変更できる応用には、異なる動力をもつ車両の動力配分決定問題(参考文献8)、経済給電のための最適化問題(参考文献9)、発電所のスケジューリング問題(参考文献10)や車両の最適経路問題(参考文献11)など、多くの問題が存在する。
[参考文献8]Boyd, S.,Vandenberghe, L. (2004). Convex optimization. Cambridge university press.
[参考文献9]Papageorgiou, L. G., Fraga, E. S. (2007). A mixed integer quadratic programming formulation for the economic dispatch of generators with prohibited operating zones. Electric power systems research, 77(10), 1292-1296.
[参考文献10]Catalao, J. P. D. S., Pousinho, H. M. I., Mendes, V. M. F. (2010). Scheduling of head-dependent cascaded hydro systems: Mixed-integer quadratic programming approach. Energy Conversion and Management, 51(3), 524-530.
[参考文献11]Schouwenaars, T., De Moor, B., Feron, E., How, J. (2001). Mixed integer programming for multi-vehicle path planning. In Control Conference (ECC), 2001 European (pp. 2603-2608). IEEE.
[参考文献9]Papageorgiou, L. G., Fraga, E. S. (2007). A mixed integer quadratic programming formulation for the economic dispatch of generators with prohibited operating zones. Electric power systems research, 77(10), 1292-1296.
[参考文献10]Catalao, J. P. D. S., Pousinho, H. M. I., Mendes, V. M. F. (2010). Scheduling of head-dependent cascaded hydro systems: Mixed-integer quadratic programming approach. Energy Conversion and Management, 51(3), 524-530.
[参考文献11]Schouwenaars, T., De Moor, B., Feron, E., How, J. (2001). Mixed integer programming for multi-vehicle path planning. In Control Conference (ECC), 2001 European (pp. 2603-2608). IEEE.
演算部20は、問題パラメータ蓄積部120、最適化問題再定式化部130、最適化問題パラメータ蓄積部140、最適化部100、及び決定変数値蓄積部240を含んで構成されている。
最適化部100は、管理部150、離散変数最適化部160、離散変数値蓄積部170、連続変数最適化部180、連続変数値蓄積部190、絡み変更部200、パラメータ蓄積部210、有効制約推定部220、及び停止条件判定部230を備えている。
最適化問題再定式化部130は、受け付けた最適化問題を別の問題形式へ変形するように再定式化する。離散変数最適化部160は、再定式化された問題から離散変数部分についてのみ切り出した問題を変形し、イジングマシンで解く。連続変数最適化部180は、再定式化された問題から連続変数部分についてのみ切り出した問題を、古典コンピュータで解く。絡み変更部200は、離散変数と連続変数が掛け合わされている項の影響力を変化させることで、最終的な解が極端に悪い解となることを防ぐ。有効制約推定部220は、離散変数に関する不等式で解において等式が成り立つものを推定することで、離散変数最適化部160で元の問題をイジングマシンで解くことができる問題に変形することが可能となる。停止条件判定部230は停止条件を満たすか否かを判定し、停止条件が満たされる場合、反復を終了させる。管理部150は、離散変数最適化部160、連続変数最適化部180、絡み変更部200、有効制約推定部220、及び停止条件判定部230を反復的に呼び出し、実行する。
次に、問題求解装置10の各部の詳細な説明を以下に記載する。
問題パラメータ蓄積部120は、上記最適化問題における定数パラメータを格納しており、問題求解装置10からの要求に従い定数パラメータを読み出し、最適化問題再定式化部130に送信する。具体的には、最適化問題(1) の定数パラメータである
の情報である。問題パラメータ蓄積部120に蓄積されるものの例を図2に示す。
の情報である。問題パラメータ蓄積部120に蓄積されるものの例を図2に示す。
最適化問題再定式化部130は、問題パラメータ蓄積部120から送信された問題パラメータを用いて、離散変数についての制約と連続変数についての制約が分離している0-1 混合整数二次計画問題へと定式化を行う。以下、定式化の方法の一例について説明する。
まず、十分大きな定数Mとスラック変数
を導入することで、離散変数についての制約と連続変数についての制約とが分離するように、最適化問題(1)を以下のように定式化することができる。
を導入することで、離散変数についての制約と連続変数についての制約とが分離するように、最適化問題(1)を以下のように定式化することができる。
(2)
この問題は、離散変数についての制約と連続変数についての制約とが分離している0-1 混合整数二次計画問題であり、決定変数x、sを決定変数xと再定義し、定数に変更を行うことで以下のような問題形式に変換することができる。
このとき、決定変数は
であり、定数は
である。
であり、定数は
である。
このようにして最適化問題再定式化部130により再定式化された最適化問題(2)は最適化問題パラメータ蓄積部140へと格納される。最適化問題パラメータ蓄積部140に蓄積されるものの例を図3に示す。最適化問題パラメータ蓄積部140は問題求解装置10の要求に従い、最適化問題パラメータを読み出し、管理部150に送信する。
管理部150では、後述する離散変数と連続変数を交互に最適化するアルゴリズムの手順に沿って、離散変数最適化部160、連続変数最適化部180、絡み変更部200、有効制約推定部220、停止条件判定部230を呼び出し、停止条件判定部230において停止条件が満たされたとみなされたとき、決定変数値蓄積部240に、得られた解を格納する。以下、具体的なアルゴリズムを与える。
まず、離散変数最適化部160は、連続変数をある点に固定したときの、最適化問題(2)における離散変数を最適化する。最適化問題(2)の連続変数を
と固定し、定数項を取り除き、
に係数η をつけると、以下のような最適化問題となる。
と固定し、定数項を取り除き、
に係数η をつけると、以下のような最適化問題となる。
ここで、ηは連続変数と離散変数の掛け合わされている項の影響力の度合いを変化させるものであり、ηが大きければ大きいほど、連続変数
を考慮している問題となる。この係数ηは絡み変更部200によってパラメータ蓄積部210に蓄積されているものを参照したものである。
を考慮している問題となる。この係数ηは絡み変更部200によってパラメータ蓄積部210に蓄積されているものを参照したものである。
さらに、離散変数最適化部160は、上記の最適化問題(2)を、各反復でイジングマシンで解くために以下のように変更する。
ここで、
の項は等式制約に関する障壁関数であり、ペナルティパラメータμ1が十分大きいとき解は等式制約を満たす。
の項は等式制約に関する障壁関数であり、ペナルティパラメータμ1が十分大きいとき解は等式制約を満たす。
の項は不等式制約に関する障壁関数であり、ペナルティパラメータμ2 が十分大きいとき解は
について
または
をなるべく満たすように決定される。ここで、
は不等式制約の中で有効と推定される制約の添え字集合であり、有効制約推定部220によってパラメータ蓄積部210に蓄積されたものを参照したものである。この問題は0-1変数のみの無制約二次計画問題であるため、各イジングマシンを用いて解くことができる。
離散変数における不等式制約については、新たに変数を導入することで等式制約に変換する手法(参考文献12)が既に考案されているが、上記の有効な制約を推定する手法は新たに変数を導入する必要が無く、変数の数に制限のあるイジングマシン上で実装を行いやすいという特徴をもつ。
次に、連続変数最適化部180は、離散変数を固定したときの、最適化問題における連続変数を最適化する。元の最適化問題(2) の離散変数を
と固定し、定数項を取り除き、
に係数ηをつけると、以下のような最適化問題となる。
と固定し、定数項を取り除き、
に係数ηをつけると、以下のような最適化問題となる。
このとき、η が大きければ大きいほど、離散変数
を考慮している問題となる。この係数ηは絡み変更部200によって、パラメータ蓄積部210に蓄積されているものを参照したものである。
を考慮している問題となる。この係数ηは絡み変更部200によって、パラメータ蓄積部210に蓄積されているものを参照したものである。
上記の最適化問題は
が半正定値対称行列であるとき、凸二次計画問題であり、主双対内点法などの各種内点法を用いて解くことができる。
が半正定値対称行列であるとき、凸二次計画問題であり、主双対内点法などの各種内点法を用いて解くことができる。
以上の離散変数部分の最適化と連続変数部分の最適化に加え、各パラメータの更新を行う、後述のアルゴリズム中では、
の部分で、絡み変更部200が絡みの係数ηを逐次更新している。このようにして離散変数と連続変数が掛け合わされている項の影響力を段々と大きくしていくことで極端に悪い解へと収束してしまうことを防ぐ。
の部分で、絡み変更部200が絡みの係数ηを逐次更新している。このようにして離散変数と連続変数が掛け合わされている項の影響力を段々と大きくしていくことで極端に悪い解へと収束してしまうことを防ぐ。
また、有効制約推定部220は、離散変数に関する制約であって、不等式を含む制約のうち、現時点での解において満たさない制約及び等式で満たされる制約を、有効な制約として推定する。具体的には、有効制約推定部220は、有効と推定される制約の集合
を、現時点の離散変数の値zkにおいて等式で満たされる制約と、満たしていない制約とからなる集合としている。離散変数に関して最適化を行う際には
について
であるときも、この制約に対応する障壁関数の値は0となる。そのため、
について
となる場合が生じるので,不必要な制約は次の反復で有効と推定される制約集合から外れることになる。このアルゴリズムを用いることによって、最適化問題(2)、すなわち最適化問題(1) の解を求めることができる。
を、現時点の離散変数の値zkにおいて等式で満たされる制約と、満たしていない制約とからなる集合としている。離散変数に関して最適化を行う際には
について
であるときも、この制約に対応する障壁関数の値は0となる。そのため、
について
となる場合が生じるので,不必要な制約は次の反復で有効と推定される制約集合から外れることになる。このアルゴリズムを用いることによって、最適化問題(2)、すなわち最適化問題(1) の解を求めることができる。
具体的なアルゴリズムは以下のようなものとなる。
離散変数値蓄積部170は、各反復において離散変数最適化部160によって計算された離散変数
を記憶する。連続変数値蓄積部190は、各反復において連続変数最適化部180によって計算された連続変数
を記憶する。パラメータ蓄積部210は各反復において絡み変更部200によって計算されたパラメータηk+1と有効制約推定部220によって計算されたパラメータ
を記憶する。離散変数値蓄積部170に蓄積するデータの例を図4に示す。連続変数値蓄積部190に蓄積するデータの例を図5に示す。パラメータ蓄積部210に蓄積するデータの例を図6に示す。
を記憶する。連続変数値蓄積部190は、各反復において連続変数最適化部180によって計算された連続変数
を記憶する。パラメータ蓄積部210は各反復において絡み変更部200によって計算されたパラメータηk+1と有効制約推定部220によって計算されたパラメータ
を記憶する。離散変数値蓄積部170に蓄積するデータの例を図4に示す。連続変数値蓄積部190に蓄積するデータの例を図5に示す。パラメータ蓄積部210に蓄積するデータの例を図6に示す。
出力部250は、決定変数値蓄積部240に格納された解を読み込み、それを出力する。決定変数値蓄積部240に蓄積するデータの例を図7に示す。
問題求解装置10は、一例として、図8に示すコンピュータ84によって実現される。コンピュータ84は、CPU86、メモリ88、プログラム82を記憶した記憶部92、モニタを含む表示部94、及びキーボードやマウスを含む入力部96を含んでいる。CPU86、メモリ88、記憶部92、表示部94、及び入力部96はバス98を介して互いに接続されている。
記憶部92はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶部92には、コンピュータ84を問題求解装置10として機能させるためのプログラム82が記憶されている。CPU86は、プログラム82を記憶部92から読み出してメモリ88に展開し、プログラム82を実行する。なお、プログラム82をコンピュータ可読媒体に格納して提供してもよい。
<本発明の第1の実施の形態に係る問題求解装置10の作用>
次に、本発明の実施の形態に係る問題求解装置10の作用について説明する。問題求解装置10において、操作部110は、離散変数についての制約と連続変数についての制約が分離している0-1混合整数二次計画問題に定式化可能な最適化問題を、処理対象として受け付けると、処理対象の最適化問題における定数パラメータを問題パラメータ蓄積部120に格納する。そして、問題求解装置10は、図9に示す問題求解処理ルーチンを実行する。
次に、本発明の実施の形態に係る問題求解装置10の作用について説明する。問題求解装置10において、操作部110は、離散変数についての制約と連続変数についての制約が分離している0-1混合整数二次計画問題に定式化可能な最適化問題を、処理対象として受け付けると、処理対象の最適化問題における定数パラメータを問題パラメータ蓄積部120に格納する。そして、問題求解装置10は、図9に示す問題求解処理ルーチンを実行する。
まず、ステップS100では、最適化問題再定式化部130は、処理対象の最適化問題における定数パラメータを取得する。
ステップS102では、最適化問題再定式化部130は、問題パラメータ蓄積部120から送信された問題パラメータを用いて、離散変数についての制約と連続変数についての制約が分離している0-1 混合整数二次計画問題へと定式化を行う。
ステップS104では、管理部150は、離散変数と連続変数、絡みの係数、及び有効制約を初期化する。
ステップS106では、離散変数最適化部160は、離散変数と連続変数、絡みの係数、及び有効制約に基づいて、連続変数をある点に固定したときの、上記ステップS102で定式化された最適化問題における離散変数を最適化する。
ステップS108では、連続変数最適化部180は、離散変数と連続変数、絡みの係数、及び有効制約に基づいて、離散変数を固定したときの、上記ステップS102で定式化された最適化問題における連続変数を最適化する。
ステップS110では、絡み変更部200が、離散変数と連続変数が掛け合わされている項の影響力を段々と大きくするように絡みの係数ηを更新する。
ステップS112では、有効制約推定部220は、離散変数に関する制約であって、不等式を含む制約のうち、現時点での離散変数の値において満たさない制約及び等式で満たされる制約を、有効な制約として推定する。
ステップS114では、停止条件判定部230が、停止条件を満たすかを判定し、停止条件を満たしていれば、管理部150が、ステップS116へ移行し、条件を満たしていなければ、管理部150が、ステップS106〜S114の処理を繰り返す。
ステップS116では、出力部250は、上記ステップS106、S108で最終的に得られた連続変数及び離散変数である解を読み込み、それを出力し、問題求解処理ルーチンを終了する。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る問題求解装置は、処理対象の最適化問題を、離散変数についての制約と連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化し、イジングマシンを用いて、連続変数をある点に固定して、再定式化した最適化問題における離散変数について最適化を行うことと、古典コンピュータを用いて、離散変数をある点に固定して、再定式化した最適化問題における連続変数について最適化を行うことを繰り返す。これにより、計算量を抑えながら、最適化問題の解を求めることができる。
また、イジングマシンを活用することによって計算量を抑えることができるため、高速な求解が可能となる。また、反復解法であることを利用して、有効な制約を推定していくことで障壁関数の導入が可能となり、解に制約を満たさせることができる。
また、再定式化した最適化問題における、離散変数と連続変数が掛け合わされている項の影響力を表す絡み係数を変更することを反復毎に行うことにより、悪い局所解に陥ることを防ぎ、最終的な目的関数値も良い値となる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、処理対象となる最適化問題として、エンジンと電力の二つを動力として持つ車両の動力配分スケジューリング問題を考える。この最適化問題は既に既存の文献(参考文献13)で定式化されている、以下のような最適化問題である。
第2の実施の形態では、処理対象となる最適化問題として、エンジンと電力の二つを動力として持つ車両の動力配分スケジューリング問題を考える。この最適化問題は既に既存の文献(参考文献13)で定式化されている、以下のような最適化問題である。
(3)
但し、
である。
である。
[参考文献13]Boyd, S., Vandenberghe, L. (2004). Convex optimization. Cambridge university press.
決定変数は各t に対する
であり、それぞれ時刻t におけるバッテリーの残量、エンジンによる動力量、電力による動力量、エンジンの電源のON-OFF を表す変数である。定数は
であり、それぞれ残存電力に関するコスト係数、電力の最大保有量、終端時刻、エンジンの起動にかかるコスト係数、各時刻に対する動力需要量、エンジンの最大動力量、エンジンの動力量に対するコスト関数の二次の係数、エンジンの動力量に対するコスト関数の一次の係数、エンジンの起動中にかかる固定コスト量を表している。目的関数については、
が終端時刻の電力の残量が少ないと増大するコスト関数、
がエンジンによる出力にかかるコスト関数、
がエンジンの起動にかかるコスト関数となっている。制約については、一つ目が電力残量の動的システム、二つ目が動力需要を総動力量が上回るための制約、三つめがエンジンによる動力量に対する制約となっている。
であり、それぞれ時刻t におけるバッテリーの残量、エンジンによる動力量、電力による動力量、エンジンの電源のON-OFF を表す変数である。定数は
であり、それぞれ残存電力に関するコスト係数、電力の最大保有量、終端時刻、エンジンの起動にかかるコスト係数、各時刻に対する動力需要量、エンジンの最大動力量、エンジンの動力量に対するコスト関数の二次の係数、エンジンの動力量に対するコスト関数の一次の係数、エンジンの起動中にかかる固定コスト量を表している。目的関数については、
が終端時刻の電力の残量が少ないと増大するコスト関数、
がエンジンによる出力にかかるコスト関数、
がエンジンの起動にかかるコスト関数となっている。制約については、一つ目が電力残量の動的システム、二つ目が動力需要を総動力量が上回るための制約、三つめがエンジンによる動力量に対する制約となっている。
<本発明の第2の実施の形態に係る問題求解装置の構成>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る問題求解装置の構成について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態に係る問題求解装置の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る問題求解装置の構成について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態に係る問題求解装置の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
問題パラメータ蓄積部120は上記最適化問題における定数パラメータを格納しており、問題求解装置10からの要求に従い定数パラメータを読み出し、最適化問題再定式化部130に送信する。具体的には、最適化問題(3) の定数パラメータである
およびt = 0, 1,...,T-1 におけるPt desの情報である。問題パラメータ蓄積部120に蓄積されるものの例を図10に示す。
およびt = 0, 1,...,T-1 におけるPt desの情報である。問題パラメータ蓄積部120に蓄積されるものの例を図10に示す。
最適化問題再定式化部130は、問題パラメータ蓄積部120から送信された問題パラメータを用いて、離散変数と連続変数について制約が分離している0-1 混合整数二次計画問題へと定式化を行う。以下、定式化の方法の一例について説明する。
十分大きな定数M を導入することで、最適化問題(3) は以下のように定式化することができる。
この問題は離散変数と連続変数について制約が分離している0-1 混合整数二次計画問題であり、正しい変換を行うことで以下のような問題形式に変換することができる。
(4)
このとき、決定変数は
であり、定数は
である。
であり、定数は
である。
以下、離散変数に関する等式の項が無いことと、連続変数部分の最適化が内点法で解くことができることを除き、上記第1の実施の形態と同一である。
このようにして最適化問題再定式化部130により再定式化された最適化問題(4) は最適化問題パラメータ蓄積部140へと格納される。蓄積されるものの例を図11に示す。
最適化問題パラメータ蓄積部140は問題求解装置10の要求に従い、最適化問題パラメータを読み出し、管理部150に送信する。
管理部150は、後述する離散変数と連続変数を交互に最適化するアルゴリズムの手順に沿って、離散変数最適化部160、連続変数最適化部180、絡み変更部200、有効制約推定部220、停止条件判定部230を呼び出し、停止条件判定部230において反復の回数が最大反復回数に達したとみなされたとき、決定変数値蓄積部240に得られた解を格納する。以下、具体的なアルゴリズムを与える。
まず、離散変数最適化部160は、連続変数をある点に固定したときの、最適化問題(4)における離散変数を最適化する。具体的には、最適化問題(4) の連続変数を
と固定し、定数項を取り除き、
に係数ηをつけると、以下のような最適化問題となる。
と固定し、定数項を取り除き、
に係数ηをつけると、以下のような最適化問題となる。
ここで、ηは連続変数と離散変数の掛け合わされている項の影響力の度合いを変化させるものであり、ηが大きければ大きいほど、連続変数
を考慮している問題となる。
を考慮している問題となる。
さらに、上記の問題を各反復でイジングマシンで解くために以下のように変更する。
ここで、
の項は不等式制約に関する障壁関数であり、ペナルティパラメータμ2が十分大きいとき解は
について
をなるべく満たすように決定される。また、
は不等式制約の中で有効と推定される制約の添え字集合であり、アルゴリズム中の各反復において更新される。
の項は不等式制約に関する障壁関数であり、ペナルティパラメータμ2が十分大きいとき解は
について
をなるべく満たすように決定される。また、
は不等式制約の中で有効と推定される制約の添え字集合であり、アルゴリズム中の各反復において更新される。
この問題は0-1 変数のみの無制約二次計画問題であるため、各イジングマシンを用いて解くことができる。
離散変数における不等式制約については、新たに変数を導入することで等式制約に変換する手法(参考文献12)が既に考案されているが、上記の有効な制約を推定する手法は新たに変数を導入する必要が無く、変数の数に制限のあるイジングマシン上で実装を行いやすいという特徴をもつ。
次に、連続変数最適化部180は、離散変数を固定したときの、最適化問題(4)における連続変数を最適化する。元の問題(4) の離散変数を
と固定し、定数項を取り除き、
に係数ηをつけると、以下のような最適化問題となる。
と固定し、定数項を取り除き、
に係数ηをつけると、以下のような最適化問題となる。
このとき、ηが大きければ大きいほど、離散変数zを考慮している問題となる。
上記の最適化問題は問題(3) の特性より、P1 が半正定値対称行列であるため、凸二次計画問題である。そのため、主双対内点法などの各種内点法を用いて解くことができる。
以上の離散変数部分の最適化と連続変数部分の最適化に加え、各パラメータの更新を行う具体的なアルゴリズムは以下のようなものとなる。
上記のアルゴリズム中では、有効と推定される制約の集合
を、現在の離散変数の値zkにおいて有効である制約と満たしていない制約の集合としている。離散変数に関して最適化を行う際には
について
であるときも、この制約に対応する障壁関数の値は0となる。そのため、
について
となる場合が生じるので,不必要な制約は次の反復で有効と推定される制約集合から外れることになる。このアルゴリズムを用いることによって、最適化問題(4)、すなわち最適化問題(3) の解を求めることができる。
について
であるときも、この制約に対応する障壁関数の値は0となる。そのため、
について
となる場合が生じるので,不必要な制約は次の反復で有効と推定される制約集合から外れることになる。このアルゴリズムを用いることによって、最適化問題(4)、すなわち最適化問題(3) の解を求めることができる。
離散変数値蓄積部170は各反復において、離散変数最適化部160によって計算された離散変数
を記憶する。連続変数値蓄積部190は各反復において連続変数最適化部180によって計算された連続変数
を記憶する。問題パラメータ蓄積部120は各反復において絡み変更部200によって計算されたパラメータηk+1と有効制約推定部220によって計算されたパラメータ
を記憶する。最適化問題パラメータ蓄積部140に蓄積するデータの例を図11に示す。離散変数値蓄積部170に蓄積するデータの例を図12に示す。連続変数値蓄積部190に蓄積するデータの例を図13に示す。パラメータ蓄積部210に蓄積するデータの例を図14に示す。
を記憶する。連続変数値蓄積部190は各反復において連続変数最適化部180によって計算された連続変数
を記憶する。問題パラメータ蓄積部120は各反復において絡み変更部200によって計算されたパラメータηk+1と有効制約推定部220によって計算されたパラメータ
を記憶する。最適化問題パラメータ蓄積部140に蓄積するデータの例を図11に示す。離散変数値蓄積部170に蓄積するデータの例を図12に示す。連続変数値蓄積部190に蓄積するデータの例を図13に示す。パラメータ蓄積部210に蓄積するデータの例を図14に示す。
出力部250は、決定変数値蓄積部240に格納された解を読み込み、それを出力する。決定変数値蓄積部240に蓄積するデータの例を図15に示す。
なお、第2の実施の形態に係る問題求解装置10の他の構成及び作用については、第1の実施の形態と同様の構成となるため、説明を省略する。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係る問題求解装置は、処理対象の最適化問題を、離散変数についての制約と連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化し、イジングマシンを用いて、連続変数をある点に固定して、再定式化した最適化問題における離散変数について最適化を行うことと、古典コンピュータを用いて、離散変数をある点に固定して、再定式化した最適化問題における連続変数について最適化を行うことを繰り返す、これにより、計算量を抑えながら、最適化問題の解を求めることができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
10 問題求解装置
20 演算部
82 プログラム
84 コンピュータ
100 最適化部
110 操作部
120 問題パラメータ蓄積部
130 最適化問題再定式化部
140 最適化問題パラメータ蓄積部
150 管理部
160 離散変数最適化部
170 離散変数値蓄積部
180 連続変数最適化部
190 連続変数値蓄積部
200 絡み変更部
210 パラメータ蓄積部
220 有効制約推定部
230 停止条件判定部
240 決定変数値蓄積部
250 出力部
20 演算部
82 プログラム
84 コンピュータ
100 最適化部
110 操作部
120 問題パラメータ蓄積部
130 最適化問題再定式化部
140 最適化問題パラメータ蓄積部
150 管理部
160 離散変数最適化部
170 離散変数値蓄積部
180 連続変数最適化部
190 連続変数値蓄積部
200 絡み変更部
210 パラメータ蓄積部
220 有効制約推定部
230 停止条件判定部
240 決定変数値蓄積部
250 出力部
Claims (7)
- 離散変数と連続変数を含む二次計画問題であって、かつ、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している二次計画問題に定式化可能な最適化問題に対して、解を出力する問題求解装置であって、
処理対象の最適化問題を、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化する最適化問題再定式化部と、
前記連続変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記離散変数について最適化を行う離散変数最適化部と、
前記離散変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記連続変数について最適化を行う連続変数最適化部と、
前記再定式化した最適化問題における、前記離散変数と前記連続変数が掛け合わされている項の影響力を表す絡み係数を変更する絡み変更部と、
予め定められた停止条件を満たすまで、前記離散変数最適化部による最適化、前記連続変数最適化部による最適化、前記絡み変更部による変更を繰り返させる管理部と、
を含む問題求解装置。 - 前記離散変数についての制約であって、不等式を含む制約のうち、現時点での解において満たさない制約及び等式で満される制約を、有効な制約として推定する有効制約推定部を更に含み、
前記管理部は、予め定められた停止条件を満たすまで、前記離散変数最適化部による最適化、前記連続変数最適化部による最適化、前記絡み変更部による変更、及び前記有効制約推定部による推定を繰り返させる請求項1記載の問題求解装置。 - 前記離散変数最適化部は、イジングマシンを用いて、前記再定式化した最適化問題における離散変数について最適化を行う請求項1又は2記載の問題求解装置。
- 離散変数と連続変数を含む二次計画問題であって、かつ、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している二次計画問題に定式化可能な最適化問題に対して、解を出力する問題求解装置における問題求解方法であって、
最適化問題再定式化部が、処理対象の最適化問題を、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化し、
離散変数最適化部が、前記連続変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記離散変数について最適化を行い、
連続変数最適化部が、前記離散変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記連続変数について最適化を行い、
絡み変更部が、前記再定式化した最適化問題における、前記離散変数と前記連続変数が掛け合わされている項の影響力を表す絡み係数を変更し、
管理部が、予め定められた停止条件を満たすまで、前記離散変数最適化部による最適化、前記連続変数最適化部による最適化、前記絡み変更部による変更を繰り返させる
問題求解方法。 - 有効制約推定部が、前記離散変数についての制約であって、不等式を含む制約のうち、解において等式を満たす制約を、有効な制約として推定することを更に含み、
前記管理部が繰り返させることでは、予め定められた停止条件を満たすまで、前記離散変数最適化部による最適化、前記連続変数最適化部による最適化、前記絡み変更部による変更、及び前記有効制約推定部による推定を繰り返させる請求項4記載の問題求解方法。 - 前記離散変数最適化部が最適化を行うことでは、イジングマシンを用いて、前記再定式化した最適化問題における離散変数について最適化を行う請求項4又は5記載の問題求解方法。
- 離散変数と連続変数を含む二次計画問題であって、かつ、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している二次計画問題に定式化可能な最適化問題に対して、解を出力する問題求解処理を行うためのプログラムであって、
コンピュータに、
処理対象の最適化問題を、前記離散変数についての制約と前記連続変数についての制約とが分離している最適化問題に再定式化し、
前記連続変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記離散変数について最適化を行い、
前記離散変数をある点に固定して、前記再定式化した最適化問題における前記連続変数について最適化を行い、
前記再定式化した最適化問題における、前記離散変数と前記連続変数が掛け合わされている項の影響力を表す絡み係数を変更し、
予め定められた停止条件を満たすまで、前記離散変数についての最適化、前記連続変数についての最適化、及び前記絡み係数の変更を繰り返させる
ことを実行させるためのプログラム。
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