以下、図面を適宜参照して、実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
また、各図面において、共通の構成要素には同一の符号を付している。また、同種の要素を区別して説明する場合には、「車両102A」、「車両102B」のように参照符号を使用し、同種の要素を区別しないで説明する場合には、「車両102」のように参照符号のうちの共通番号を使用することがある。
<検討>
近年、車両の自動運転に向けた開発環境の整備、及び、様々な運転データの解析によるサービスの展開等のために、車両から大容量のセンサデータを収集する技術が検討される。
以下は、大容量のセンサデータの例である。
・車両に備えられた車内外のカメラによって撮影される映像データ
・レーダー、LiDAR(Light Detection and Ranging)、ソナー、及び加速度センサ等のセンサによって取得されるセンシングデータ
・GPS(Global Positioning System, Global Positioning Satellite)による位置データ
・ハンドル、アクセル、及びブレーキ等の操作データ
・エンジン、モータ、及びバッテリ等の状態を表す状態データ
なお、センサデータの収集はテスト用の車両に限らず、一般車両及び運行中のバス等、多くの車両が蓄積したセンサデータを収集することが検討される。
車両が蓄積したセンサデータを収集する方法としては、車両が備える記憶装置を物理的に回収する方法が考えられる。また、車両が蓄積したセンサデータを収集する方法としては、セルラー(例えば携帯電話)に代表される広域無線通信を使用して収集する方法が考えられる。前者は、物理的な故障の原因であり、また、手間がかかり、車両の数が多い場合に現実的でない。後者は、通信速度が後述する局所無線通信よりも遅く、また、通信データ量に応じてコストがかかる。
そこで、例えば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)又は無線LAN(Local Area Network)といった高速な局所無線通信を利用して、車両が蓄積したセンサデータを収集する手法が考えられる。例えば、ミリ波帯を使用する場合、マイクロ波帯を使用する場合と比べて、高速な無線通信を実現できる。
ミリ波帯である60GHz帯を使用する無線通信システムであるIEEE 802.11ad(WiGigと呼ばれることもある)は、実効速度が1Gbpsを超える高速な無線伝送を実現できる。DSRC又は無線LANといった局所無線通信は、通信距離が数十メートルから数百メートルである。ミリ波帯を用いる場合、マイクロ波帯を用いる場合に比べて、伝搬損失が大きく、通信距離の拡大が難しい。
よって、通信距離が上記の広域無線通信よりも短い局所無線通信を用いて大容量のデータを収集する場合、例えば、乗用車としての車両では交差点や駐車場、バスではバスの車両基地のように、特定の場所に基地局を設置することが考えられる。そして、車両は、基地局の通信可能エリアに入った場合に、蓄積されたセンサデータを、基地局に対して送信することが考えられる。
局所無線通信の無線通信リソースは有限である。したがって、複数の車両が同時に通信を行うことによって、1車両あたりの通信速度が低下することが考えられる。また、無線接続数の上限が設けられる場合、一部の車両が接続することが困難となることも考えられる。
また、乗用車及び運行中のバスなどには、スケジュール等による時間的な制約が存在し得る。すなわち、車両は、通信可能エリア内に滞在できる時間が限定される場合がある。そのため、基地局は、車両が通信可能エリアに滞在中の間に、当該車両に蓄積されたデータの収集を完了することが困難な場合がある。
一方で、車両が備える記憶装置の容量は有限である。よって、車両は、蓄積したデータの基地局への転送が滞った場合、記憶装置の空き容量が不足し、新たなデータを取得することが困難な場合がある。
そこで、本開示では、基地局が無線通信を用いて車両からデータを収集する無線通信システムにおいて、車両の記憶装置の空き容量に応じて、車両から基地局へのデータの送信を制御する実施の形態について説明する。これにより、車両の記憶装置の空き容量が不足する可能性を低減できる。よって、車両は、記憶装置の空き容量の不足によってデータを蓄積できない可能性が低減されるので、継続的にデータを取得及び蓄積できる。
(実施の形態1)
<無線通信システムの構成>
図1は、実施の形態1における無線通信システムの例を示す図である。無線通信システムは、移動体の一例である車両が取得したセンサデータを基地局が収集するシステムである。
図1に示すように、無線通信システムは、基地局101、及び、車両102A、102B、102Cを含む。なお、基地局101は、複数であってもよい。また、車両102は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
車両102は、センサデータを取得するデータ取得装置を備える(図示なし)。データ取得装置は、例えば、センサ、カメラ、車内ネットワーク接続機器から、センサデータを取得する。センサデータの例は、センシングデータ、映像データ、制御データ、状態データ等である。
基地局101は、車両102からセンサデータを収集し、収集したセンサデータを蓄積及び解析する。
基地局101と車両102は、通信可能エリア103内において、無線通信によって接続される。車両102は、無線通信を使用して、センサデータを基地局101へ送信してよい。基地局101は、無線通信を使用して、制御信号を車両102へ送信してよい。
車両102は、通信可能エリア103内に限らず、通信可能エリア103外においてもセンサデータを取得する。車両102は、基地局101の通信可能エリア103内に位置するとき、基地局101に対してセンサデータを送信する。車両102は、送信を完了したセンサデータを、記憶部から削除してよい。或いは、車両102は、記憶部における、送信を完了したセンサデータを、上書き可能に設定してよい。これにより、記憶部の空き容量が確保されるので、車両102は、通信可能エリア103外において、センサデータを継続的に取得できる。
図2は、実施の形態1における無線通信システムの構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、基地局101は、基地局無線通信装置201、及び、データ解析装置202を備える。
基地局無線通信装置201は、通信可能エリア103内に位置する車両102と、無線通信によって接続される。基地局無線通信装置201は、車両102から、送信要求通知、センサデータ、及び、送信完了通知を受信する。基地局無線通信装置201は、車両102に対して、制御信号の一例である通信指示を送信する。基地局無線通信装置201は、データ解析装置202に対して、車両102から取得したセンサデータを送信する。
データ解析装置202は、センサデータを蓄積及び解析する。
図2に示すように、車両102は、車載無線通信装置203、及び、データ取得装置204を備える。
車載無線通信装置203は、データ取得装置204からセンサデータを受信する。車載無線通信装置203は、基地局101に対して、送信要求通知、センサデータ、及び、送信完了通知を送信する。車載無線通信装置203は、基地局101から通信指示を受信する。
データ取得装置204は、センサデータを取得し、車載無線通信装置203へ送信する。
図3は、実施の形態1における基地局無線通信装置201のブロック図である。
図3に示すように、基地局無線通信装置201は、無線部301、制御部302、外部接続部303、記憶部304、及び、データ転送管理部305を有する。
無線部301は、無線通信によって、車両102と無線リンクを接続する。無線部301は、車両102から、センサデータ、送信要求通知、及び、送信完了通知を受信する。無線部301は、車両102に対して、通信指示を送信する。
制御部302は、無線部301による車両102との無線リンクの接続及び切断を制御する。制御部302は、送信要求通知、センサデータ、及び、送信完了通知の受信を制御する。制御部302は、通信指示の送信を制御する。制御部302は、記憶部304に対するデータの書き込み及び読み出しを制御する。制御部302は、外部接続部303を通したデータ解析装置202との通信を制御する。
外部接続部303は、データ解析装置202と接続され、記憶部304が蓄積するセンサデータをデータ解析装置202へ送信する。
記憶部304は、センサデータ、及び、通信管理DBを保持する。
データ転送管理部305は、車両102から送信された、送信要求通知及び送信完了通知に基づいて、通信管理DBを作成及び/又は更新する。データ転送管理部305は、通信管理DBに基づいて、車両と基地局の間のセンサデータに関する通信の優先度を算出する。データ転送管理部305は、その優先度の算出結果に基づいて、センサデータの通信を制御するための通信指示を生成する。データ転送管理部305は、その優先度の算出結果、及び、通信指示に基づいて、通信管理DBを更新する。なお、データ転送管理部305の動作は、制御部302によって制御されてよい。
図4は、実施の形態1における車載無線通信装置203のブロック図である。
図4において、車載無線通信装置203は、無線部401、制御部402、外部接続部403、記憶部404、及び、送信要求通知生成部405を有する。
無線部401は、無線通信によって基地局101との間で無線リンクを接続する。無線部401は、基地局101に対して、センサデータ、送信要求通知、及び、送信完了通知を送信する。無線部401は、基地局101から、通信指示を受信する。
制御部402は、無線部401による基地局101との無線リンクの接続及び切断を制御する。制御部402は、送信要求通知、センサデータ、及び、送信完了通知の送信を制御する。制御部402は、通信指示の受信を制御する。制御部402は、記憶部404に対するデータの書き込み及び読み出しを制御する。制御部402は、外部接続部403を通したデータ取得装置204との通信を制御する。
外部接続部403は、データ取得装置204と接続され、データ取得装置204が取得したセンサデータを、記憶部404に格納する。
記憶部404は、センサデータを保持する。
送信要求通知生成部405は、制御部402からの制御に応じて、送信要求通知を生成する。送信要求通知は、記憶部404の空き容量を示す情報を含んでよい。また、送信要求通知は、次のうちの少なくとも1つの情報を含んでよい。
・車両102を識別するためのID(以下「識別ID」という)
・送信対象のセンサデータの容量
・通信可能エリア103に滞在可能な時間(以下「滞在可能時間」という)
・転送完了期限の時刻
・通信可能エリア103から外出する時刻
・次回のデータ取得で得られるセンサデータの容量の推定値
・所要空き容量
・センサデータの種類
・センサデータ取得レート(Gbps)
・次回のデータ取得の予定時刻
・次回の基地局101と通信を行う予定時刻
・スループット期待値
・過去のスループット履歴
・基地局101の無線部301から送信された信号の受信信号電力(RSSI:Received Signal Strength Indicator)
なお、送信要求通知生成部405の動作は、制御部402によって制御されてよい。
<無線通信システムの動作>
図5は、実施の形態1における無線通信システムの動作例を示すシーケンス図である。
無線通信システムにおける全体的な処理の流れは、次の通りである。車両102は、センサデータを取得し、基地局101の通信可能エリア103内に入った際に、取得したセンサデータを基地局101へ無線通信によって転送する。図5に示すシーケンス図は、車両102がセンサデータを取得した後の処理を示す。すなわち、図5に示すシーケンス図は、車両102と基地局101の間の無線通信によるセンサデータの転送に関する処理を示す。
センサデータを取得した車両102は、通信可能エリア103内に入った後(S501)、送信予定のセンサデータの容量と、車両102内の記憶部404の空き容量とを算出する(S502)。
次に、車両102は、基地局101との間で無線リンクを接続し(S503、S504)、基地局101に対して送信要求通知を送信する(S505)。
基地局101は、受信した送信要求通知に含まれる情報に基づいて通信の優先度を算出し、この優先度に基づいて、通信を行う対象の車両102を選択する(S506)。
基地局101は、通信対象の車両102に対して、通信指示を送信する(S507)。
車両102は、通信指示を受信した後、基地局101に対してセンサデータを送信する(S508)。基地局101は、そのセンサデータを受信する(S509)。
車両102は、センサデータの送信を完了した後、基地局101に対して送信完了通知を送信し(S510)、無線リンクを切断する(S511,S512)。
なお、車両102は、基地局101への送信を完了したセンサデータを、記憶部404から削除してよい。
次に、車両102及び基地局101の動作について、詳細に説明する。
図6は、実施の形態1における車両102の処理例を示すフローチャートである。
図6に示す処理は、次のうちの少なくとも1つのタイミングにおいて実行されてよい。
・車両102が通信可能エリア103内に入ったタイミング
・車両102がセンサデータを取得したタイミング
・車両102のタイマ又は時計等によってカウントされる所定の周期が満了したタイミング
・車両102のドライバが指示したタイミング
車両102は、通信可能エリア103内に位置するか否かを判定する(S601)。車両102は、基地局101の無線部301から送信されるビーコンを当該車両102の無線部401が受信したか否かによって、当該車両102が通信可能エリア103内に位置するか否かを判断してよい。
或いは、車両102は、受信したビーコンのRSSIを無線部401にて算出し、当該算出したRSSIが所定の閾値よりも大きい場合、当該車両102が通信可能エリア103内に位置すると判断してもよい。
或いは、車両102は、例えば、GPSといった他の位置情報取得手段によって得られた位置情報と、あらかじめ保持する基地局101の位置情報とを比較し、当該車両102が通信可能エリア103内に位置するか否かを判断してもよい。
車両102は、当該車両102が通信可能エリア103内に位置しないと判断した場合(S601:No)、処理を終了する。
車両102は、当該車両102が通信可能エリア103内に位置すると判断した場合(S601:Yes)、送信対象のセンサデータの容量と、当該車両102の記憶部404の空き容量とを算出する(S602)。送信対象のセンサデータの容量は、車両102の記憶部404に保持されるセンサデータの容量から算出されてよい。
なお、基地局101へ送信済みのセンサデータは、削除されずに、記憶部404に保持されてもよい。この場合、車両102は、基地局101へセンサデータを送信する際に、センサデータをどこまで送信したかを示す送信履歴を、記憶部404に格納してよい。これにより、車両102は、当該送信履歴を参照し、記憶部404に保持されるセンサデータの容量のうち、送信対象の(つまり未送信の)センサデータの容量を算出できる。
車両102は、センサデータの容量の算出結果に基づき、送信対象のセンサデータを有するか否かを判断する(S603)。
車両102は、送信対象のセンサデータを有しないと判断した場合(S603:No)、処理を終了する。
車両102は、送信対象のセンサデータを有すると判断した場合(S603:Yes)、無線部401と、基地局101の無線部301との間で無線リンクを接続する(S604)。そして、車両102は、送信要求通知生成部405において送信要求通知を生成し、基地局101に対して当該送信要求通知を送信する(S605)。
送信要求通知は、車両102が送信対象のセンサデータを有することを示す信号である。送信要求通知は、S602で算出した記憶部404の空き容量の情報を含む。また、送信要求通知は、次のうちの少なくとも1つの情報を含んでもよい。
・車両102の識別ID
・送信対象のセンサデータの容量
・通信可能エリア103に滞在可能な時間
・転送完了期限の時刻
・通信可能エリア103から外出する時刻
・次回のデータ取得で得られるセンサデータの容量の推定値
・所要空き容量
・センサデータの種類
・センサデータ取得レート(Gbps)
・次回のデータ取得の予定時刻
・次回の基地局と通信を行う予定時刻
・スループット期待値
・過去のスループット履歴
・基地局101の無線部301から送信された信号のRSSI
車両102は、基地局101から通信指示を受信するまで待機する(S606:No)。車両102は、基地局101から通信指示を受信した後(S606:Yes)、基地局101に対してセンサデータの送信を開始する(S607)。
車両102は、センサデータの送信を継続し(S608:No)、センサデータの送信を完了した後(S608:Yes)、基地局101に対して送信完了通知を送信し(S609)、基地局101との無線リンクを切断する(S610)。
車両102は、基地局101へ送信を完了したセンサデータを、記憶部404から削除してよい。記憶部404がセンサデータをファイル単位で保持する場合、車両102は、送信を完了したファイルから順次削除してよい。或いは、車両102は、全ての送信対象のセンサデータの送信が完了した後に、記憶部404のセンサデータをまとめて削除してもよい。
なお、車両102は、図6に示す処理の途中で通信可能エリア103から外出した場合、又は、無線通信リンクが切断された場合、当該途中の処理を中断し、S601から処理をやり直してよい。
図7は、実施の形態1における基地局101の処理例を示すフローチャートである。
図7に示す処理は、次のうちの少なくとも1つのタイミングにおいて実行されてよい。
・車両102から送信要求通知を受信したタイミング
・車両102から送信完了通知を受信したタイミング
なお、基地局101は、図7に示すフローチャートの「終了」まで処理が到達した場合であっても、受信中のセンサデータについては、受信を継続してよい。
次に、図7に示すフローチャートを説明する。
基地局101は、車両102から送信要求通知を受信したかどうかを判断する(S701)。
基地局101は、車両102から送信要求通知を受信した場合(S701:Yes)、送信要求通知に含まれる情報を通信管理DBとして記憶部304に格納する(S702)。そして、基地局101は、通信管理DBの内容に基づいて優先度を算出し、当該算出結果によって通信管理DBの内容を更新する(S703)。
優先度は、車両102と基地局101の間のセンサデータの受信の優先度を示す情報である。例えば、複数の車両102が存在する場合、基地局101は、優先度の高い車両102からのセンサデータを優先して受信する。なお、優先度の算出例については後述する。
また、通信管理DBは、車両102から受信した送信要求通知に含まれる情報、算出された優先度、及び、センサデータの受信状況を示す情報を含むDBである。通信管理DBは、優先度の算出、センサデータを受信中であるかどうかの判断、及び、未完了の送信要求があるかどうかの判断等に使用される。
次に、基地局101は、通信管理DBの内容から、車両102からセンサデータを受信中であるかどうかを判断する(S704)。基地局10は、センサデータを受信中と判断した場合(S704:Yes)、フローチャートの処理については終了するが、受信を継続する。
基地局101は、センサデータを受信中でない場合(S704:No)、通信管理DBの内容に基づいて、優先度に基づいて選択した車両102に対して通信指示を送信する(S705)。そして、基地局101は、通信管理DBの内容を、優先度に基づいて選択した車両102からのセンサデータを受信中であることを示すステータスに更新し、車両102からのデータ受信を開始する(S706)。
一方、基地局101は、S701において、車両102から送信要求通知を所定時間内に受信しなかった場合(S701:No)、車両102から送信完了通知を受信したかどうかを判断する(S707)。
基地局101は、車両102から送信完了通知を受信しなかった場合(S707:No)、本処理を終了する。
基地局101は、車両102から送信完了通知を受信した場合(S707:Yes)、次の処理を行う。
すなわち、基地局101は、送信を完了した車両102の情報を通信管理DBから削除する(S708)。基地局101は、送信を完了した車両102との無線リンクを切断する(S709)。基地局101は、記憶部304に保持される通信管理DBを参照し、未完了の送信要求が存在するかどうかを判断する(S710)。基地局101は、未完了の送信要求が存在する場合(S710:Yes)、S703の優先度の算出処理へ進み、未完了の送信要求が存在しない場合(S710:No)、処理を終了する。
以上の処理により、基地局101は、複数の車両102からセンサデータの送信要求通知を受けた場合、車両102の優先度に基づいてデータを取得できる。
次に、基地局101における優先度の決定方法について説明する。
基地局101は、各車両102の空き容量を比較し、空き容量の小さい車両102から順に高い優先度を設定してよい。すなわち、基地局101は、空き容量の小さい車両102からのセンサデータの受信を優先する。これにより、次回以降のセンサデータの取得において、車両102の記憶部404の空き容量が不足するおそれが最も高い車両102に対して、その可能性を低減できる。すなわち、車両102が、記憶部404の空き容量の不足のために新たなセンサデータを取得することが困難になる可能性を低減できる。
例えば、基地局101は、各車両102の空き容量と送信対象のセンサデータの容量の情報とに基づいて、各車両102の優先度を算出してもよい。この場合、送信要求通知に、送信対象のセンサデータの容量を示す情報が含まれてよい。
例えば、基地局101は、送信対象のセンサデータの容量から記憶部404の空き容量を減算した値の大きい車両102から順に、高い優先度を設定してよい。つまり、送信対象のセンサデータの容量がより大きく、記憶部404の空き容量がより小さい車両102の優先度がより高い。
例えば、基地局101は、送信対象のセンサデータの容量を記憶部404の空き容量で除算した値の大きい車両102から順に、高い優先度を設定してよい。つまり、送信対象のセンサデータの容量が同じである車両102同士は、記憶部404の空き容量が小さい車両102の優先度が高い。
例えば、基地局101は、各車両102の空き容量と、新たなセンサデータの取得のための所要の空き容量(所要空き容量)とに基づいて、各車両102の優先度を算出してもよい。この場合、送信要求通知には、所要空き容量を示す情報が含まれてよい。つまり、次回以降のセンサデータの取得で、最も容量不足となる可能性の高い車両102の優先度が高くなる。
車両102は、データ取得を行う際のデータ容量に基づき、所要空き容量を算出してよい。所要空き容量は、あらかじめ記憶部404に保持されてよい。又は、所要空き容量は、前回のデータ取得時のデータ容量を用いて算出されてよい。又は、所要空き容量は、データ取得時のデータレートと次回のデータ取得時間から算出されてよい。
基地局101は、所要空き容量から空き容量を減算した値のより大きい車両102に対して、より高い優先度を設定してよい。又は、基地局101は、所要空き容量を空き容量で除算した値のより大きい車両102に対して、より高い優先度を設定してよい。これにより、次回以降のセンサデータ取得において、車両102の記憶部404の空き容量が不足するおそれが最も高い車両102に対して、その可能性を低減できる。
また、車両102は、通信可能エリア103内の滞在可能時間を示す情報を有してもよい。この場合、車両102は、滞在可能時間を示す情報を送信要求通知に含めて送信してよい。基地局101は、上述した情報に加えて当該滞在可能時間も用いて、優先度を算出してよい。
例えば、車両102は、空き容量、所要空き容量、及び、滞在可能時間を示す情報を送信要求通知に含めて送信する。基地局101は、所要空き容量から空き容量を減算した値を滞在可能時間で除算することにより、所要空き容量確保のために求められる所要スループット値を算出する。そして、基地局101は、算出した所要スループット値のより大きい車両102を、より高い優先度に設定する。これにより、次回以降のデータ取得において、車両102の記憶部404の空き容量が不足するおそれが最も高い車両102に対して、その可能性を低減できる。
また、車両102は、滞在可能時間を示す情報に代えて、転送完了期限の時刻を示す情報を送信要求通知に含めて送信してもよい。この場合、基地局101は、現在時刻と転送完了期限の時刻とを比較し、時刻に応じた滞在可能時間を算出してよい。
また、車両102は、実効のスループット値を送信要求通知に含めて送信してもよい。この場合、基地局101は、送信要求通知に含まれる、空き容量、所要空き容量、及び滞在可能時間から、所要のスループット値を算出する。そして、基地局101は、算出したスループット値と実効のスループット値とを比較することにより、車両102が滞在可能時間内に所要空き容量を確保できる分のセンサデータの送信を完了できるかどうかを判断してよい。基地局102は、滞在可能時間内に所要空き容量を確保できる分のセンサデータの送信を完了することが困難であると判断した場合、車両102のドライバに対して、次のうちの少なくとも1つの情報を送信してよい。車両102は、当該情報を受信し、車載ディスプレイに表示してよい。
・滞在可能時間内に送信を完了することが困難であることを示す情報
・滞在時間の延長を提案する情報
・より高速な通信が可能な基地局101への移動を提案する情報
・次回のセンサデータ取得時間の短縮を提案する情報
・次回のセンサデータ取得レートの低減を提案する情報
また、基地局101は、優先度に加えて、通信に必要な残り時間を算出してもよい。
例えば、基地局101は、送信対象のセンサデータの容量又は所要空き容量を確保する分のセンサデータの容量と、スループットの推定値又は継続中の通信のスループットと、に基づいて、センサデータの通信に要する時間を算出する。基地局101は、算出したセンサデータの通信に用いる残り時間を車両102へ送信してよい。車両102は、送信された残り時間を、車載ディスプレイ等に表示することにより、ドライバへ知らせてよい。これにより、ドライバは、次回のセンサデータ取得に向けての準備ができる。
優先度は、次の車両102の記憶部404の空き容量に関する情報の少なくとも1つを用いて算出されてよい。
・次回のセンサデータ取得で得られるセンサデータの容量の推定値
・センサデータの種類
・センサデータ取得レート(Gbps)
・次回のデータ取得の予定時刻
・次回の基地局と通信を行う予定時刻
・スループット期待値
・過去のスループット履歴
・基地局101の無線部301から送信された信号のRSSI
<動作例1>
次に、図6、図7、図8及び図9を参照して、無線通信システムの動作例について説明する。なお、以下の説明は、まず車両102Aが通信可能エリア103内に入りセンサデータの送信を開始後、当該送信が完了する前に、車両102B及び車両102Cが通信可能エリア103内に入る場合の動作の説明である。
基地局101は、車両102Aから基地局101へのセンサデータの送信が完了した後、車両102B及び車両102Cから送信された送信要求通知に基づいて、車両102B及び車両102Cの優先度を判断する。
ここで、車両102A、車両102B及び車両102Cからの送信要求通知は、それぞれ、図8の(a)、(b)及び(c)に示す情報を含む。すなわち、図8に示すように、送信要求通知は、車両102の識別IDと、車両102内の記憶部404の空き容量を示す情報とを含む。例えば、基地局101は、空き容量のより小さい車両102Bをより高い優先度に設定する。
車両102Aは、通信可能エリア103内に入った後、図6のフローチャートに示すように、送信要求通知を基地局101へ送信し(図6のS605)、基地局101からの通信指示を受信するまで待機する(図6のS606)。
基地局101は、図7のフローチャートに示すように、送信要求通知に含まれる情報を通信管理DBとして記憶部304に保持し(図7のS702)、優先度を算出する(図7のS703)。
このとき、通信管理DBには、車両102Aからの情報が保持され、他の車両102B、102Cからの情報は保持されていない。したがって、基地局101は、要求のあった車両102Aの優先度を「1」に設定する(図9の(a)参照)。なお、図9に示す通信管理DBは、値が小さいほど高い優先度を示す例である。
この時点では、センサデータ受信中の車両は存在しない。よって、基地局102は、図7のS704にて、センサデータ受信中の車両は存在しないと判断し、図7のS705にて、優先度の最も高い車両102Aに対して通信指示を送信する。そして、基地局101は、通信管理DBにおける車両102Aのデータ受信中の項目を「Yes」に変更する。
車両102Aは、基地局101から上記の通信指示を受信し(図6のS606:Yes)、基地局101に対して、センサデータの送信を開始する(図6のS607)。基地局101は、当該センサデータの受信を開始する(図7のS706)。
車両102Aがセンサデータを送信中に、車両102B及び車両102Cが通信可能エリア内に入る。車両102B及び車両102Cは、それぞれ、基地局101に対して送信要求通知を送信し(図6のS605)、基地局101からの通信指示を受信するまで待機する(図6のS606)。
基地局101は、車両102B及び車両102Cのそれぞれから送信要求通知を受信する場合、送信要求通知に含まれる情報を、通信管理DBとして記憶部304に保持する(図7のS702)。そして、基地局101は、優先度を算出する(図7のS703)。
当該算出の結果、基地局101は、図9の(b)に示すように、空き容量が少ない車両102B、102Cに対して車両102Aよりも高い優先度を設定する。しかし、基地局101は、図7のS704において、車両102Aからのデータを受信中と判断するため、図7に示すフローチャートの処理を終了する。
図6に示すように、車両102Aからのセンサデータの送信が完了した後、車両102Aは、基地局101に対して送信完了通知を送信し(図6のS609)、無線リンクを切断する(図6のS610)。
図7に示すように、基地局101は、当該送信完了通知を受信した後(図7のS707)、送信を完了した車両102Aの情報を通信管理DBから削除し(図7のS708、図9の(c))、無線リンクを切断する(図7のS709)。
次に、基地局101は、通信管理DBを参照して、未完了の送信要求があるかどうかを確認する(図7のS710)。このときの通信管理DBは図9の(c)に示す状態であるので、基地局101は、車両102B及び車両102Cからの送信要求が未完了であると判断する。
次に、基地局101は、図7のS703にて、優先度を算出する。
当該算出の結果、車両102Bの方が車両102Cよりも優先度が高い。そこで、基地局101は、車両102Bに対して通信指示を送信し、図9の(d)に示すように、通信管理DBを更新する(図7のS705)。そして、基地局101は、車両102Bからのセンサデータの受信を開始する(図7のS706)。
基地局101は、図7に示す処理を繰り返し、車両102Bからのセンサデータの受信を完了した後、車両102Cからのセンサデータの受信を行う。
以上の動作により、基地局101は、記憶部404の空き容量の小さい車両102から優先的にセンサデータを受信できる。
なお、本実施の形態では、基地局101は、或る車両102からの送信要求通知を受信した際に、既に他の車両102からのセンサデータを受信中である場合、当該他の車両102からのセンサデータの受信が完了した後に、再度、優先度の算出から行っている。しかし、後から受信した送信要求通知の送信元の車両102の優先度の方が、受信中のセンサデータの送信元の車両102の優先度よりも高い場合、基地局101は、次のように動作してよい。
すなわち、基地局101は、受信中のセンサデータの受信処理を中断し、優先度の高い方の車両102からのセンサデータの受信を開始してよい。図10は、この場合の車両102の処理例を示すフローチャートである。図11は、この場合の基地局101の処理例を示すフローチャートである。図10及び図11は、それぞれ、図6及び図7と処理が異なる部分に、異なる番号を付与している。以下、図10及び図11を参照して、図6及び図7とは異なる部分の処理ついて説明する。
図10に示すように、車両102は、基地局101へのセンサデータ送信中に、基地局101からの中断指示が有るかどうかを判断する(S1001)。車両102は、基地局101からの中断指示が無い場合(S1001:No)、S608の処理を行う。
車両102は、基地局101から中断指示を受信した場合(S1001:Yes)、センサデータの送信を中断する(S1002)。車両102は、その時点での送信対象のセンサデータの容量と、車両102内の記憶部404の空き容量を算出する(S1003)。車両102は、算出した情報に基づいて、基地局101に対して送信要求通知を送信し(S605)、基地局101からの通信指示を待機する(S606)。
図11に示すように、基地局101は、S704の処理でセンサデータを受信中と判断した場合(S704:Yes)、通信管理DBの内容に基づいて、受信中のセンサデータの送信元の車両102が最も高い優先度であるかどうかを判断する(S1101)。
受信中のセンサデータの送信元の車両102が最も高い優先度である場合(S1101:Yes)、基地局101は、当該センサデータの受信を継続する。
一方、受信中のセンサデータの車両102よりも高い優先度の車両102が存在する場合(S1101:No)、受信中のセンサデータの送信元の車両102に対して中断指示を送信し、センサデータの受信を中断する(S1102)。そして、基地局101は、より高い優先度の車両102に対して通信指示を送信し(S705)、センサデータの受信を開始する(S706)。
以上の処理によれば、基地局101は、車両102からのセンサデータを受信中であっても、より優先度の高い車両102からのセンサデータの受信を優先することができる。
<動作例2>
次に、図10、図11、図12及び図13を参照して、無線通信システムの動作例2について説明する。動作例1では、車両102から、記憶部404の空き容量及び識別IDを基地局101へ通知する。動作例2では、追加的に、所要空き容量、及び、転送完了期限の時刻の情報もあわせて通知する。基地局101は、これらの情報から、滞在可能時間、必要スループット、及び、優先度を算出する。なお、動作例1で説明した動作と同じ動作については、説明を省略し、異なる部分の動作について説明する。また、各車両102A、102B、102Cの送信要求通知の例は、それぞれ、図12の(a)、(b)、(c)である。また、基地局101が、各送信要求通知を受信し、時刻「13:00:00」に優先度を算出した場合の動作例を説明する。
車両102は、図10のS605において、送信データ容量及び空き容量の情報に加え、所要空き容量、及び、転送完了期限の時刻の情報を含む送信要求通知を、基地局101へ送信する。なお、転送完了期限とは車両102から基地局101へのセンサデータの転送を完了していることが望ましい時刻であり、一例としては、車両102が通信エリアから出る時刻であり、車両102がバスである場合は出発時刻であり、車両102がタクシーである場合は勤務開始時刻である。別の一例としては、勤務時間が終了するため、車両102のエンジンを切る時刻、もしくは、車両102の車載無線通信装置203の電源を切る時刻である。
基地局101は、各車両102からの送信要求通知を受信し、滞在可能時間、所要スループット、及び、優先度を算出する。そして、基地局101は、優先度の最も高い車両102に対して通信指示を送信する。
図13の(a)は、時刻「13:00:00」時点における通信管理DBの一例を示す。ここで、滞在可能時間は、転送完了期限から現在時刻を減算して算出される。また、所要スループットは、下記の式によって算出される。
所要スループット(Gbps)=(所要空き容量(GB)−空き容量(GB))×8/滞在可能時間(sec)
基地局101は、所要スループットのより大きい車両102を、より高い優先度に設定する。図13の(a)に示すように、車両102Aの優先度「1」が最も高いため、基地局101は、車両102Aに対して通信指示を送信し、車両102Aからのセンサデータの受信を開始する。つまり、センサデータの送信に最も負荷のかかる車両102の優先度が高い。
また、このように現在時刻に基づいて優先度を算出する場合、現在時刻は変化するため、基地局101は、定期的に優先度を算出してよい。この場合、基地局101は、図11のフローチャートに示す、優先度の算出処理(S703)及びそれ以降の処理を、タイマや時計などに基づいて定期的に実行してよい。もしくは、車両102は、空き容量の算出処理及び送信要求通知の基地局101への送信処理を、タイマや時計などに基づいて定期的に実行してよい。これにより、車両102は、状況の変化に対応した送信要求通知を基地局101へ通知することができ、基地局101は、状況に応じた優先度の判断ができる。車両102の状況の変化の例は、時刻の変化、空き容量の変化、所要空き容量の変化、又は、RSSIの変化である。なお、車両102は、センサデータの送信中及び/又は通信指示の受信中であっても、定期的な空き容量の算出及び送信要求通知の送信を実行してよい。
次に、基地局101が、図13の(a)の判断結果が時刻「13:00:00」であり、判断後から10分後に優先度を再度算出する場合の例について説明する。
車両102Aから基地局101へのセンサデータの実際の転送速度が2Gbpsである場合、車両102Aは、10分間で150GByteのセンサデータを送信する。基地局101が、現在時刻「13:10:00」に応じて滞在可能時間、必要スループット、及び、優先度を再度算出した場合、車両102Aの空き容量が増加したため、必要スループットが低下し、通信管理DBは、図13の(b)に示す状態となる。図13の(b)に示す状態では、車両102Cの優先度が最も高い。
基地局101は、図13の(b)に示す通信管理DBを参照し、車両102Aに対して中断指示を送信してセンサデータの受信を中断する。そして、基地局101は、車両102Cに対して通信指示を送信し、車両102Cからのセンサデータの受信を開始する。
以上の処理によれば、基地局101は、継続中のデータ受信を中断し、優先度の最も高い車両102からのセンサデータを受信できる。
また、送信要求通知には、所要空き容量、及び、転送完了期限の時刻の情報が含まれるので、基地局101は、状況に応じた優先度の判断ができ、優先度の高い車両102からのセンサデータを受信できる。よって、車両102の空き容量が不足するおそれが最も高い車両102に対して、その可能性を低減できる。
なお、上述では、1台の車両102が順々にセンサデータを送信する例を説明した。しかし、基地局101は、複数のチャネルを用いる、または、時分割によって、複数の無線通信を同時に行うことができる場合、優先度が上位の複数の車両102からセンサデータを同時に受信してもよい。なお、「同時」は、「並行」又は「一緒」といった他の用語に読み替えられてよい。
この場合、同時通信が可能な車両102の最大数をあらかじめ定めておき、図7のフローチャートにおけるS704の判断を、「同時通信が可能な最大数の車両から受信中かどうか」に置き換えてよい。これにより、基地局101は、上位の優先度の複数の車両102から同時にセンサデータを受信できる。
また、上記S704の判断の置き換えに加えて、図11のフローチャートにおいて、S1101の判断を「優先度が上位の、同時通信が可能な最大数の車両からデータ受信を継続中?」に置き換えてよい。そして、置き換えたS1101の判断がNoの場合、つまり優先度の低い車両102からのセンサデータの受信を継続中である場合、基地局101は、次の処理を行ってよい。すなわち、基地局101は、継続中のデータ受信のうち優先度の最も低い車両102に対して中断指示を送信してセンサデータの受信を中断し(S1102)、優先度の最も高い車両102に対して通信指示を送信する(S705)。
これにより、基地局101は、複数の車両102との同時通信が可能となり、優先度の高い複数の車両102から同時にセンサデータを受信できる。
なお、上述した無線通信システムは、車両102と基地局101の間の無線リンクを、センサデータの送受信が完了した後に切断する。しかし、無線通信システムの動作は、これに限定されない。例えば、無線通信システムは、無線通信のリンク数に上限がない場合、又は、上限リンク数まで余裕がある場合、切断せずに、無線リンクの接続を維持してもよい。
なお、上述した無線通信システムは、基地局101がデータ解析装置202を具備し、データ解析装置202がセンサデータの蓄積及び解析を行う。しかし、無線通信システムは、この構成に限定されない。例えば、基地局101は、基地局無線通信装置201の外部接続部303を介して外部ネットワークに接続し、外部ネットワークに接続された装置にてセンサデータの蓄積及び/又は解析を行ってもよい。これにより、データ解析装置202の記憶容量に制限されずに、センサデータの蓄積が可能になる。また、データ解析装置の計算リソースに制限されずに、外部ネットワークに接続された計算リソースを利用した解析が可能になる。
なお、上述した無線通信システムでは、車両102が外部接続部403を具備し、外部接続部403を介してデータ取得装置204と接続される。しかし、無線通信システムは、この構成に限定されない。例えば、車両102は、無線部401を介してデータ取得装置204と接続される構成であってもよい。これにより、車外や車内の車載無線通信装置203から離れた場所に設置されたデータ取得装置204で取得されたセンサデータを基地局101へ転送できる。
なお、上述した無線通信システムでは、車両102がデータ取得装置204を具備し、データ取得装置204がセンサデータを取得する。しかし、無線通信システムは、この構成に限定されない。例えば、データ取得装置204が車両102外に設定され、通信部を具備する場合、車両102は、車載無線通信装置203の外部接続部403を介して、センサデータを保持する車両102外に設定されたデータ取得装置204の通信部に接続し、当該装置からセンサデータを取得する構成であってもよい。または、車両102は、無線部401を介してセンサデータを保持する車両102外に設定されたデータ取得装置204に接続し、当該装置からセンサデータを取得する構成であってもよい。
これにより、車両102は、データ取得装置204の設置の自由度が増し、工場出荷時にデータ取得装置204が設置されていなくても、データ取得装置204を後付けすることができる。このため、車両102は、後付けされたデータ取得装置204によって取得、蓄積されたセンサデータを、外部接続部403又は無線部401を介して記憶部404に転送できる。そして、車両102は、基地局101の通信可能エリア103内に移動後、基地局101に対して当該センサデータを送信できる。すなわち、基地局101は、車両102に後付けされたデータ取得装置204で取得されたセンサデータを、車両102を介して、収集できる。
また、これにより、車両102は、交差点又は路側帯のような基地局101から離れた場所に設置され、基地局101と直接通信しないデータ取得装置204によって取得及び蓄積されたセンサデータを、当該交差点又は路側帯の近隣を通過する場合に、車両102の外部接続部403又は無線部401を介して記憶部404に転送できる。そして、車両102は、基地局101の通信可能エリア103内に移動後、基地局101に対して当該センサデータを送信できる。すなわち、基地局101は、交差点又は路側帯のような基地局101から離れた場所に設置され、基地局101と直接通信しないデータ取得装置204で取得されたセンサデータを、車両102を介して、収集できる。
なお、上述した無線通信システムでは、送信要求通知は、車両102の識別IDを含む。しかし、無線通信システムは、この構成に限定されない。例えば、基地局101の無線部301は、送信要求通知を受信した場合、送信元の車両102の識別IDを認識し、識別IDを通信管理DBに格納してもよい。これにより、車両102の処理負荷が軽減する。
(実施の形態2)
実施の形態1において、基地局無線通信装置201は、1つの無線部301を有し、車載無線通信装置203は、1つの無線部401を有する。実施の形態1では、無線部301、401による無線通信によって、センサデータ、送信要求通知、送信完了通知、及び、通信指示が送受信される。
実施の形態2では、基地局無線通信装置及び車載無線通信装置が、それぞれ、複数の無線部を有する例を説明する。複数の無線部は、用途に応じて使い分けられてよい。また、複数の無線部は、同じ無線通信方式を用いてもよい。或いは、複数の無線部は、互いに異なる無線通信方式を用いてもよい。
例えば、通知や指示等の制御信号の無線通信には、通信可能エリアがミリ波よりも広いマイクロ波を用い、センサデータの送受信には、マイクロ波よりも高速な通信が可能なミリ波を用いる。これにより、無線通信システムは、より安定した制御ができ、高速な無線通信を効率的に実施できる。
以下、基地局無線通信装置、及び、車載無線通信装置が、複数の異なる無線通信方式に対応した無線部を具備する場合の例について説明する。なお、以下の説明にて用いる図面には、実施の形態1と異なる部分に対して異なる参照符号が付与され、実施の形態1と共通の構成要素及び処理に対しては共通の参照符号が付与される。また、以下の説明において、実施の形態1にて説明済みの内容については、省略する。
<無線通信システムの構成>
図14は、実施の形態2における無線通信システムの概要を示す図である。
図14において、基地局1201及び車両1202は、マイクロ波及びミリ波による無線通信方式に対応する。基地局1201と車両1202とは、マイクロ波による通信可能エリア1203内で、マイクロ波を用いて無線通信を行う。また、基地局1201と車両1202とは、ミリ波による通信可能エリア1204内で、ミリ波を用いて無線通信を行う。互いに異なる複数の無線通信は、それぞれ独立しており、同時通信が可能である。
図15は、実施の形態2における無線通信システムの構成例を示すブロック図である。図15に示すように、基地局1201は、基地局無線通信装置1301、及び、データ解析装置202を備える。
基地局無線通信装置1301は、マイクロ波による通信可能エリア1203内に位置する車両1202と、マイクロ波による無線通信によって接続される。基地局無線通信装置1301は、ミリ波による通信可能エリア1204内に存在する車両1202と、ミリ波による無線通信によって接続される。基地局無線通信装置1301は、車両1202から、送信要求通知、センサデータ、及び、送信完了通知を受信する。基地局無線通信装置1301は、車両1202に対して通信指示を送信する。基地局無線通信装置1301は、データ解析装置202に対してセンサデータを送信する。
図15に示すように、車両1202は、車載無線通信装置1302、及び、データ取得装置204を備える。
車載無線通信装置1302は、データ取得装置204からセンサデータを受信する。車載無線通信装置1302は、基地局1201に対して、マイクロ波による無線通信、及び、ミリ波による無線通信により、送信要求通知、センサデータ、及び、送信完了通知を送信し、基地局1201から通信指示を受信する。
図16は、実施の形態2における基地局無線通信装置1301の構成例を示すブロック図である。図16に示すように、基地局無線通信装置1301は、マイクロ波無線部1401、ミリ波無線部1402、制御部302、外部接続部303、記憶部304、及び、データ転送管理部305を有する。
マイクロ波無線部1401は、マイクロ波によって車両1202との間で無線リンクを接続する。マイクロ波無線部1401は、車両1202から送信要求通知、及び、送信完了通知を受信する。マイクロ波無線部1401は、車両1202に対して通信指示を送信する。
ミリ波無線部1402は、ミリ波によって車両1202との間で無線リンクを接続する。ミリ波無線部1402は、車両1202からセンサデータを受信する。
図17は、実施の形態2における車載無線通信装置1302の構成例を示すブロック図である。図17に示すように、車載無線通信装置1302は、マイクロ波無線部1501、ミリ波無線部1502、制御部402、外部接続部403、記憶部404、及び、送信要求通知生成部405を有する。
マイクロ波無線部1501は、マイクロ波によって基地局1201との間で無線リンクを接続する。マイクロ波無線部1501は、基地局1201に対して送信要求通知、及び、送信完了通知を送信する。マイクロ波無線部1501は、基地局1201から通信指示を受信する。
ミリ波無線部1502は、ミリ波によって基地局1201との間で無線リンクを接続する。ミリ波無線部1502は、基地局1201に対してセンサデータを送信する。
<無線通信システムの動作例>
図18は、実施の形態2における無線通信システムの動作例を示すシーケンス図である。
図18と実施の形態1における図5とは、次の点において相違する。
・基地局1201と車両1202との間で、送信要求通知、通信指示、及び、送信完了通知の制御に関する通信をマイクロ波による無線通信(以下「マイクロ波無線通信」という)で行い、センサデータの通信をミリ波による無線通信(以下「ミリ波無線通信」という)で行う点
・ミリ波による無線リンクは、センサデータの通信期間において接続される点
また、以下の説明において、マイクロ波無線通信は、ミリ波無線通信よりも通信可能エリアが広く、マイクロ波通信可能エリア1203は、ミリ波通信可能エリア1204を包含する。
また、車両1202は、マイクロ波通信可能エリア1203内に入った後、基地局1201との間でマイクロ波による無線リンクを接続する。
次に、図18を参照して、実施の形態2における無線通信システムの動作例を説明する。なお、以下の図18の説明において、車両1202は、センサデータを取得済みであり、マイクロ波通信可能エリア1203内でマイクロ波による無線リンクを接続済みである。
車両1202は、ミリ波通信可能エリア1204内に入る場合(S1601)、送信対象のセンサデータの容量と、車両1202の記憶部404の空き容量とを算出する(S502)。そして、車両1202は、基地局1201に対して、マイクロ波無線通信によって送信要求通知を送信する(S1602)。
基地局1201は、受信した送信要求通知から通信の優先度を算出し、優先度に基づいて通信対象の車両102を決定する(S506)。そして、基地局1201は、通信対象に決定した車両1202に対して、マイクロ波無線通信によって、通信指示を送信する(S1603)。
車両1202は、通信指示を受信する場合、車両1202と基地局1201の間でミリ波による無線リンクを接続する(S1604、S1605)。そして、車両1202は、基地局1201に対して、ミリ波無線通信によってセンサデータを送信する(S1606)。
基地局1201は、センサデータを受信する(S1607)。
車両1202は、センサデータの送信を完了すると、マイクロ波無線通信によって、送信完了通知を基地局1201へ送信し(S1608)、ミリ波無線リンクを切断する(S1609,S1610)。車両1202は、基地局1201に対して送信を完了したセンサデータを、記憶部404から削除、または、上書き可能データとする。
次に、車両1202、及び、基地局1201の動作の例を説明する。
図19は、実施の形態2における車両1202の動作例を示すフローチャートである。
図19は、実施の形態1における図6と、次の点において相違する。
・S1701において、ミリ波通信可能エリア1204であるかどうかの判断を行う点
・S1702、S1703、及び、S1706の各ステップにおいて、送信要求通知の送信、通信指示の受信、及び、送信完了通知の送信に、マイクロ波による無線通信を用いる点
・S1704において、ミリ波無線リンクの接続を通信指示の受信後に行う点
・S1705において、センサデータの送信にミリ波無線通信を用いる点
・S1707において、ミリ波無線リンクを切断する点
その他については、図6と同様であるため、説明を省略する。
なお、図19に示す処理の途中で、車両1202が、ミリ波通信可能エリア1204から外出した場合、又は、ミリ波無線リンクが切断された場合、図19の処理は中断されてよい。この場合、図19の処理は、最初(S1701)からやり直されてよい。
図20は、実施の形態2における基地局1201の動作例を示すフローチャートである。
図20において、実施の形態1における図7とは、次の点において相違する。
・S1801、S1802及びS1805において、送信要求通知の受信、通信指示の送信、及び、送信完了通知の受信に、マイクロ波無線通信を用いる点
・S1803において、ミリ波無線リンクの接続を通信指示の送信後に行う点
・S1804において、センサデータの受信にミリ波無線通信を用いる点
・S1806において、ミリ波無線リンクを切断する点
その他については、図7と同様であるため、説明を省略する。
図18、図19及び図20に示す動作によれば、通知又は指示の制御信号の通信に、ミリ波よりも通信可能エリアがミリ広く、安定した通信が可能なマイクロ波無線通信を用いるため、安定した制御が可能となる。また、センサデータの送受信に、マイクロ波よりも高速な通信が可能なミリ波無線通信を用いるため、高速にセンサデータを送受信できる。
さらに、ミリ波無線リンクを、センサデータの送信開始時に接続し、送信完了時に切断することにより、ミリ波の無線リソースを、センサデータの転送のために有効に利用できる。よって、車両1202の記憶部404の空き容量を確保できる。また、車両1202の数が多く、収集するセンサデータの容量が大きい場合でも、各車両1202の記憶部404の空き容量が不足するおそれを低減できる。つまり、各車両1202は、継続的にセンサデータを取得できる。
なお、上述した無線通信システムでは、無線通信方式が互いに異なる複数の無線部を有し、用途に応じて使い分けている。しかし、無線通信システムは、無線通信方式が共通の複数の無線部を有してもよい。そして、それぞれの無線部に異なる用途を割り当ててもよい。例えば、基地局1201及び車両1202はそれぞれ2つの無線部を備え、一方を制御信号の通信に、他方をセンサデータの通信に用いてもよい。これにより、1つの無線部を用いる場合と比べて、制御の安定性の向上、及び、高速な無線通信を実現できる。
図21は、実施の形態2における車両1202の処理の変形例を示すフローチャートである。
図21は、図19に対して、次の点が相違する。すなわち、車両1202は、データ送信完了前(S608:No)に、中断指示を受けた場合(S1901:Yes)、データ送信を中断し(S1902)、基地局とのミリ波無線リンクを切断する(S1903)。そして、車両1202は、送信対象のセンサデータの容量及び空き容量を算出して(S1904)、S1702の処理に戻る。
図22は、実施の形態2における基地局1201の処理の変形例を示すフローチャートである。
図22は、図20に対して、次の点が相違する。すなわち、基地局1201は、センサデータの受信中に(S704:Yes)、他の車両1202から受信した送信要求通知の優先度が最も高い場合(S2001:No)、センサデータの受信中の車両1202に対して中断を指示し(S2002)、センサデータを受信中の車両1202とのミリ波無線リンクを切断する。
上述した基地局無線通信装置1301は、1つのミリ波無線部1402を有する。しかし、基地局無線通信装置1301は、複数のミリ波無線部を有してもよい。図23は、基地局無線通信装置1301が複数のミリ波無線部を有する構成例を示すブロック図である。
図23に示すように、基地局無線通信装置2101は、第1のミリ波無線部2102、及び、第2のミリ波無線部2103を有してよい。
この構成によれば、基地局1201は、ミリ波無線部2102,2103のそれぞれが、ビームフォーミングを用いることによって、または、チャネル毎にMIMO送信を行うことによって、送信データレートの低減を抑制して、複数の車両1202とそれぞれ接続し、同時に無線通信を行うことができる。よって、基地局1201は、センサデータを効率的に受信できる。
また、この構成によれば、基地局1201は、複数のミリ波無線部2102,2103において各車両1202からの受信電力(RSSI)を取得し、通信管理DBに保持できる。よって、基地局1201は、通信環境に応じた優先度の算出が可能となる。さらに、基地局1201は、RSSIに基づいたテーブル参照することにより、複数のミリ波無線部2102,2103と複数の車両1202との組み合せにおいて、実効スループットの期待値を予測できる。これにより、基地局1201は、状況に応じて優先度を判断し、車両1202からデータを受信できる。例えば、基地局1201は、RSSIから予測される実効スループットの期待値のより高い車両1202を、より高い優先度に設定する。これにより、基地局1201は、効率的に各車両1202からセンサデータを収集できる。よって、車両1202の空き容量が不足するおそれを低減できる。
<本開示のまとめ>
無線通信システムは、移動体と基地局とを備える。移動体は、データを記憶する記憶部を有し、記憶部の空き容量に関する情報を含む送信要求通知を基地局へ送信する。基地局は、受信した送信要求通知に含まれる空き容量に関する情報に基づいて、データの送信を指示する移動体を決定し、決定した移動体に対して、データの送信を指示する通信指示を送信する。移動体は、通信指示を受信した場合、データを基地局へ送信する。
よって、基地局は、移動体の記憶部における空き容量に関する情報に基づいて、データの送信を指示する移動体を決定できるので、移動体が新たなデータを取得する際に記憶部の空き容量が不足する可能性を低減できる。
なお、上述の説明において、「蓄積」、「保持」、「記憶」及び「格納」といった用語は、互いに読み替えられてよい。また、「算出」、「決定」及び「判断」といった用語は互いに読み替えられてよい。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサ等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサが含まれる。
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
以上の説明において、各構成要素に用いる「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。