JP2020129949A - 電力システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力変動制限時間帯に備えるための予備電力の低減が図れるように改良された電力システムを提供する。【解決手段】電力システムは、発電設備と蓄電池設備とを含み、発電設備と蓄電池設備とからの出力を合成した合成電力を電力系統との連系点に出力するように構築された電力設備と、蓄電池設備を制御する制御手段と、を備える。制御手段は、現在時刻と、予め定められた電力変動制限開始時刻と、電力変動制限開始時刻に対応付けて予め定められた電力変動制限終了時刻と、現在時刻における合成電力とに基づいて、電力変動制限開始時刻から電力変動制限終了時刻までの制限時間帯内に合成電力の変動抑制または減少抑制を行うために蓄電池設備が予備電力として保持すべき必要電力量を算出し、蓄電池設備に含まれる蓄電池の電力が必要電力量に近づくように蓄電池設備に対して制御目標値を伝達するように構築されている。【選択図】図6

Description

本発明は、電力システムに関し、特に系統連系を行う電力システムに関する。
従来、例えば特許第6304392号公報に記載されているように、自然エネルギーで発電する発電設備と、蓄電池設備とを組み合わせた電力システムが知られている。自然エネルギーを利用した発電設備は、季節や天候等の自然的要因によって発電電力が左右されやすいために安定した電力供給を行えないという短所がある。この短所を補うために、蓄電池設備を組み合わせた電力システムが提供されている。
特許第6304392号公報 特許第5896096号公報 特許第5887260号公報
上述した電力システムが、電力系統との系統連系に用いられている。以下、自然エネルギーを用いた発電設備の発電電力と蓄電池設備の入出力電力とを合成したものを、「合成電力」とも称する。合成電力は、電力システム全体としてみた合計の出力電力に相当している。
系統連系型の電力システムには、系統連系を行うための一定の要件が課されている。例えば第一要件として、前述した合成出力の変化率が予め指定された指定変化率範囲内に収まらなければならないという制約がある。この第一の要件を満たすために、発電設備の発電量および蓄電池設備の充放電を制御することで、合成電力の変化率を調整するという方法がある。この方法はいわば「短周期対策」と呼べるものである。
例えば第二要件として、電力変動制限時間帯が定められている。電力変動制限時間帯は、電力システムから出力される合成電力の変化に制限が設けられる時間帯である。電力変動制限時間帯として、例えば、朝7時から朝10時までの間は電力システムから出力される合成出力が減少しないように発電を行わなければならない、などの制限が課される。電力変動制限時間帯は、合成電力の「増加」のみを禁止するものと、合成電力の「減少」のみを禁止するものと、合成電力の増加と減少の両方つまり一切の「変動」を禁止するものとがある。
自然エネルギーを用いた発電設備は、天候に応じて発電電力が変動する。合成電力の減少あるいは変動が禁止された電力変動制限時間帯に、発電設備の発電量が低下すると、そのまま何らの対策もされなければ合成電力が低下してしまう。そこで、この発電量低下を蓄電池設備からの電力の出力つまり蓄電池の放電により補うことで、合成電力の変化を抑制し電力変動制限時間帯の要求を満たす方法がある。この方法はいわば「長周期対策」と呼べるものである。
前述した第一要件と第二要件とを満たす観点からは、予備電力を蓄電池に蓄えさせて置く必要がある。蓄えるべき予備電力は、発電量低下の際にその発電量低下を補うだけの電力出力を可能とするほどの電力量である。具体的には、蓄えるべき予備電力は、上述した短周期対策用の予備電力と長周期対策用の予備電力との合計となる。蓄電池に蓄えるべき予備電力が多くなりすぎないようにしたいという要求があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、電力変動制限時間帯に備えるために蓄電池に蓄えるべき予備電力の低減が図れるように改良された電力システムを提供することを目的とする。
本出願にかかる電力システムは、
発電設備と蓄電池設備とを含み、前記発電設備と前記蓄電池設備とからの出力を合成した合成電力を電力系統との連系点に出力するように構築された電力設備と、
前記蓄電池設備を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、現在時刻と、予め定められた電力変動制限開始時刻と、前記電力変動制限開始時刻に対応付けて予め定められた電力変動制限終了時刻と、前記現在時刻における前記合成電力とに基づいて、前記電力変動制限開始時刻から前記電力変動制限終了時刻までの制限時間帯内に前記合成電力の変動抑制または減少抑制を行うために前記蓄電池設備が予備電力として保持すべき必要電力量を算出し、前記蓄電池設備に含まれる蓄電池の電力が前記必要電力量に近づくように前記蓄電池設備に対して制御目標値を伝達するように構築されている。
上記電力システムによれば、現在の合成電力と現在の時間帯とに応じて、電力変動制限に備えて蓄電池に蓄えるべき現実的な予備電力を演算することができる。演算した予備電力によれば、定格電力と制限時間帯の長さとから決まる最大の予備電力を常に保持させておくことが求められないので、電力変動制限時間帯に備えるために蓄電池に蓄えるべき予備電力の低減が図れるという利点がある。
系統連系における短周期対策を説明するための図である。 系統連系における長周期対策を説明するための図である。 系統連系における長周期対策を説明するための図である。 系統連系における長周期対策における蓄電池設備の充電動作を説明するための図である。 系統連系における長周期対策における蓄電池設備の放電動作を説明するための図である。 実施の形態にかかる電力システムを示す構成図である。 比較例にかかる予備電力の大きさを説明するための図である。 実施の形態にかかる電力システムの動作を説明するための図である。 実施の形態にかかる電力システムの動作を説明するための図である。 実施の形態にかかる電力システムの動作を説明するための図である。 実施の形態にかかる電力システムの動作を説明するための図である。 実施の形態にかかる電力システムの動作を説明するための図である。
図6は、実施の形態にかかる電力システム1を示す構成図である。電力システム1は、自然エネルギーで発電する発電設備の一例である風力発電設備10と蓄電池設備20とを含む電力設備3と、風力発電設備10と蓄電池設備20とを制御するメインサイトコントローラ50(以下、「MSC50」とも称す)と、を備える。電力設備3は、合成電力Psumを電力系統2との連系点に出力するように構築されている。合成電力Psumは、風力発電設備10が出力する発電電力Pgenと、蓄電池設備20で入出力される蓄電池充放電電力Pbatの出力を合成したものである。
図1は、系統連系における短周期対策を説明するための図である。図2および図3は、系統連系における長周期対策を説明するための図である。風力発電設備10の連系量が限界に達すると、風力発電設備10の短周期および長周期での出力変動に対して出力調整が追いつかなくなるため、以下に示す出力変動緩和対策が実施される。
まず、短周期の出力変動緩和対策の一例は、全ての時間において、発電所合成出力の変化速度を「発電所定格出力の1%以下/分」とするものである。
一方、長周期の出力変動緩和対策は例えば下記のように定められる。以下の指定時間帯において、発電所合成出力(合成電力Psum)の変動方向が制御される。第一制限時間帯Tz1は7:00〜10:00の時間帯に定められており、この期間には発電所合成出力を減少させてはならない。第二制限時間帯Tz2は11:30〜13:30の時間帯に定められており、この期間には発電所合成出力を増減させてはならない。
第三制限時間帯Tz3は16:00〜19:00の時間帯に定められており、この期間には発電所合成出力を減少させてはならない。第四制限時間帯Tz4は20:00〜23:00の時間帯に定められており、この期間には発電所合成出力を増加させてはならない。
図3において、符号P1〜P5は、複数の制限時間帯(Tz1,Tz2,Tz4)との関係で発電電力Pgenと合成電力Psumとの差分を埋めるために電力設備3で実施される電力制御動作を説明している。P2に示すように発電量の減少分が蓄電池設備20からの放電で賄われる。P3に示すように出力抑制値以上の発電があった場合には、P3aのようにオーバー分が蓄電池設備20に充電されたり、P3bのようにSOCが規定値以上の場合は風力発電設備10の発電が制限されたりする。
P1に示すように、電力増加があったときの余剰増加分が蓄電池設備20に充電される。P4に示すように、蓄電池設備20のSOCが高すぎる場合には、風力発電設備10の発電量が制限される。P5に示すように、SOCが高くならないように風力発電設備10の発電量が制限される。
図4は、系統連系における長周期対策における蓄電池設備20の充電動作を説明するための図である。合成電力目標値(上限)以上の発電があった場合には、合成電力Psumが合成電力目標値(上限)になるように余剰電力が蓄電池に充電される。
図5は、系統連系における長周期対策における蓄電池設備20の放電動作を説明するための図である。合成電力目標値(下限)以下の発電があった場合には、合成電力Psumが合成電力目標値(下限)になるように不足電力が蓄電池の放電によって賄われる。
引き続き、図6を用いて実施の形態にかかる電力システム1の構成及び動作を説明する。電力設備3は、主変圧器40と、第一計器用変成器41と、変流器42と、発電所合成電力計測器43と、を備えている。
風力発電設備10は、複数の発電設備11と、風車コントローラ12と、第一合成変流器13と、発電計測器14と、第二計器用変成器30と、を備えている。複数の発電設備11それぞれは、風力発電機と、風力発電機に接続された第一電力変換装置と、を備えている。第一電力変換装置は、風力発電機からの交流を直流に変換する第一変換回路と、変換された直流からさらに交流をつくりだす第二変換回路と、を含んでいる。
蓄電池設備20は、複数の蓄電池電力システム21と、バッテリマネジメントユニット(BMU)24と、蓄電池システムコントローラ25と、第二合成変流器22と、蓄電池充放電電力計測器23と、を備えている。第二計器用変成器30は、風力発電設備10と蓄電池設備20とで兼用されている。
複数の蓄電池電力システム21それぞれは、蓄電池と、この蓄電池に接続された第二電力変換装置と、を含んでいる。第二電力変換装置は、交直電力変換を行うことで蓄電池に対して充電(つまり電力入力)または放電(つまり電力出力)を行う。
MSC50は、充放電制御部51と、発電抑制制御部55と、を備えている。MSC50には、中央給電指令所から伝達されるオンライン発電抑制設定値Sctrと、発電所合成電力計測器43で計測された合成電力Psumの計測値と、発電計測器14で計測された発電電力Pgenの計測値と、蓄電池充放電電力計測器23で計測された充放電電力Pbatの計測値と、が入力されている。
充放電制御部51は、充放電指令値演算部52を備えている。発電抑制制御部55は、発電抑制指令値演算部56と、リミット指令値演算部57とを備えている。発電抑制指令値演算部56は、オンライン発電抑制設定値Sctrに基づいて発電抑制指令値Slim0を演算する。
リミット指令値演算部57は、発電抑制指令値Slim0に基づいて第一リミット指令値Slim1を演算する。風車コントローラ12は、第一リミット指令値Slim1に基づいて第二リミット指令値Slim2を演算する。それぞれの発電設備11は、第二リミット指令値Slim2に従って発電量を抑制する。
BMU24は、それぞれの蓄電池電力システム21に含まれる蓄電池のSOC(State of Charge:蓄電池残量)を取得して、蓄電池システムコントローラ25に伝達する。蓄電池システムコントローラ25は、BMU24から伝達されたSOCを、MSC50の充放電制御部51に伝達する。
充放電制御部51は、上記伝達されたSOCに基づいて、充放電指令値Scd0を演算して蓄電池システムコントローラ25に伝達する。蓄電池システムコントローラ25は、充放電指令値Scd0に基づいて、複数の蓄電池電力システム21それぞれに対する個別充放電指令値Scdpを算出する。個別充放電指令値Scdpは蓄電池電力システム21に含まれる第二電力変換装置に伝達され、第二電力変換装置は個別充放電指令値Scdpに従って蓄電池の充電または放電を実施するように作動する。
MSC50は、現在時刻Tと、予め定められた電力変動制限開始時刻Tstartと、電力変動制限開始時刻に対応付けて予め定められた電力変動制限終了時刻Tendと、現在時刻Tにおける合成電力Psumとに基づいて、演算処理を行う。電力変動制限開始時刻Tstartと電力変動制限終了時刻Tendとの組は、図2および図3で説明したように制限時間帯Tz1〜Tz4で決定される。
MSC50は、演算処理を行うことで、必要電力量Sを算出する。必要電力量Sは、制限時間帯Tz1〜Tz4内に合成電力Psumの変動抑制(Tz2)または減少抑制(Tz1、Tz3)を行うために蓄電池設備20が予備電力として保持すべき電力量である。
制限時間帯Tz1〜Tz4は、前述の図2および図3で例示したように、予め定められた電力変動制限開始時刻Tstartから予め定められた電力変動制限終了時刻Tendまでの期間である。MSC50は、蓄電池設備20に含まれる蓄電池の電力が必要電力量Sに近づくように、蓄電池設備20に対して、制御目標値である充放電指令値Scd0を伝達する。
図8〜図12は、実施の形態にかかる電力システム1の動作を説明するための図である。MSC50は、図8に示す第一電力量Sと、図9〜図12に第一電力量Sとともに示す第二電力量Sと、をそれぞれ算出する。実施の形態では、必要電力量Sが原則として下記の式(1)で求められる。
S=S+S ・・・(1)
上記の説明と重複するが、下記の説明において、現在時刻をTとし、電力変動制限開始時刻をTstartとし、電力変動制限終了時刻をTendとし、現在時刻の合成電力をPsumとし、発電所定格出力をPとし、第一電力量をSとし、第二電力量をSとする。また、指定変化率nは、出力変動時に合成電力Psumの変化率の目標とされるべき予め定められたパラメータである。
(第一電力量Sの算出方法)
図8は、実施の形態にかかる第一電力量Sの算出方法を示している。第一電力量Sは、現在時刻Tにおける合成電力Psumから指定変化率nに従って合成電力Psumをゼロまで低下させるために必要な電力量である。
すなわち、電力システム1における発電所定格出力P[kW]と、発電所定格出力の指定変化率n[%/分]とが予め与えられる。前述した「短周期対策」を実施させるためには、100/(n×60)[時間]でP[kW]から0[kW]まで電力を減少させるための傾きθに従って電力を減少させることが必須となる。この変化率の傾きθは下記の式(1a)で与えられる。
tanθ= 100/(n×60×P) ・・・(1a)
合成電力Psum[kW]、第一電力量S[kWh]とすると、下記の式(1b)となる。実施の形態にかかる第一電力量Sは、この式(1b)で求められる。
[kWh]=(Psum×Psum×tanθ)/2 ・・・(1b)
式(1a)に式(1b)を代入することで、下記の式(1c)が得られる。
[kWh]= Psum×Psum×100/(n×60×P×2) ・・・(1c)
蓄電池搭載容量をBT[kWh]とすると、合成電力Psum[kW]時には、次式(1d)で示すSOCrq[%]を電力変化率制御時に必要なSOCとして常時演算することになる。
SOCrq[%] = S×100/BT ・・・(1d)
図9〜図11は、実施の形態にかかる第二電力量Sの算出方法を示している。第二電力量Sは、現在時刻における合成電力Psumの大きさと制限時間帯Tz1〜Tz4それぞれの長さとの積に基づく電力量である。
なお、実施の形態では、基準事前時刻Tprestartも予め設定される。基準事前時刻Tprestartは、電力変動制限開始時刻Tstartよりも予め定めた時間長だけ早い時刻に予め定められた時刻である。たとえば電力変動制限開始時刻Tstartの一時間前に、基準事前時刻Tprestartが設定されても良い。基準事前時刻Tprestartから電力変動制限終了時刻Tendまでの所定期間Tの内側では、第一電力量Sと第二電力量Sとの合計が必要電力量Sとされる。
実施の形態にかかる第二電力量Sは、基準時刻をTとした場合に、下記の式(2a)で求められる。
=(Tend−T)×Psum ・・・(2a)
図9は、現在時刻Tが、Tprestart≦T<Tstartを満たすときの必要電力量Sを示している。図9に示す状況では現在時刻Tが開始時刻Tstartに達する前における予め定めた期間内に収まっているので、上記式(2a)における開始時刻Tstartが基準時刻Tとされる。
その結果、Tprestart≦T<Tstartの場合には、下記の式(2b)で第二電力量Sが求められる。
[kWh] = (Tend−Tstart)×Psum ・・・(2b)
図10および図11は、現在時刻Tが、Tstart≦T<Tendを満たすときの必要電力量Sを示している。図10および図11に示す状況では現在時刻Tが開始時刻Tstartを超えているので、上記式(2a)における現在時刻Tが基準時刻Tとされる。
その結果、Tstart≦T<Tendの場合には、下記の式(2c)で第二電力量Sが求められる。
S[kWh]=(Tend−T)×Psum ・・・(2c)
図10と図11とを比較するとわかるように、現在時刻Tが経過して電力変動制限終了時刻Tendに近づけば近づくほど、第二電力量Sがより小さな値に算出される。
図12には実施の形態の変形例が図示されている。図12に示すように、基準事前時刻Tprestartから電力変動制限終了時刻Tendまでの期間が所定期間Tとして予め定められてもよい。現在時刻Tが基準事前時刻Tprestartよりも前であれば、電力変動制限時間帯の到来時刻までにはまだ時間的余裕がある。
そこで、図12に示すように現在時刻Tが所定期間Tの外側にある場合には、第二電力量Sがゼロに設定され、第一電力量Sが必要電力量Sに設定されても良い。これにより蓄電池設備20に蓄えるべき予備電力を抑制できる。なお変形例として、所定期間Tの外側では、第二電力量Sをゼロにする代わりに、第二電力量Sをゼロよりも大きい予め定めた値としてもよく、あるいは第二電力量Sをゼロよりも大きく且つ上記数式(2b)にかかる第二電力量Sよりも小さい予め定めた値としてもよい。
変形例として、MSC50は、必要電力量が予め定めた電力範囲に収まるように電力範囲の上限と下限とで必要電力量の値をリミットしてもよい。
図7は、比較例にかかる予備電力の大きさを説明するための図である。一例として、最大3時間、発電所合成出力を減少させない時間帯があり、発電電力が急にゼロになった場合を想定する。この場合においても、堪え得る蓄電池容量を確保するためには、以下に説明する容量が予備電力として必要になる。
発電所定格出力をP[kW]とする。発電所定格出力の指定変化率n[%/分]を守ることを条件とする。上述したように発電電力が急にゼロになった場合には、100/(n×60)[時間]で、P[kW]から0[kW]まで変化させる傾きで電力を減少させることになる。
すなわち、変化率の傾きをθとすると下記式(3a)となる。
tan(θ)= 100/(n×60×P) ・・・(3a)
必要電力量S[kWh]は下記式(3b)で得られる。
S[kWh]=P×3[hr]+P×P×tan(θ)/2 ・・・(3b)
上記式(3b)に上記式(3a)を代入すると、下記式(3c)が得られる。
S[kWh]= P×3[hr]+ P×P×100/(n×60×P×2) ・・・(3c)
上記比較例では、長周期対策用の予備電力が、電力システム1の発電所定格出力Pと電力変動制限時間帯Tz1〜Tz4それぞれの長さとを積算して得られた値である。比較例の算出方法では、定格電力と制限時間とから決まる最大の予備電力を常に保持させておくことになり、予備電力が常に大きいという問題があった。
他の比較例として、「SOC管理制御を行わない場合」についても説明する。以下の説明において発電電力の変化率は、「風力発電+蓄電池の充放電量」の変化率を示すものとする。ここで述べる他の比較例では、発電電力の変化率のみを満足する様に蓄電池の充放電制御が行われ、発電電力による成り行きで充放電が行われることになる。
具体的には、ここで述べる他の比較例では、下記のような充放電制御が実施される。
(A1) 発電電力の変化率:n%/分(増加)以上の場合、n%/分になるように充電を行う(電池が満状態であれば、PV出力抑制)。
(A2) 発電電力の変化率:n%/分(減少)以上の場合、n%/分になるように放電を行う。
(A3) 上記(A1)、(A2)以外の場合、何もしない。
なお、発電電力を減少させない時間帯は、0%〜+n%の変化率制御となる。発電電力を増加減させない時間帯は、0%の変化率制御となる。発電電力を増加させない時間帯は、−n%〜0%の変化率制御となる。
ここで述べた他の比較例では、蓄電池容量が多くなる問題があった。できるだけ少ない蓄電池容量で、「短周期対策」および「長周期対策」を満足させるように、蓄電池の容量管理および風力発電出力の管理を行うことが求められていた。
この点、実施の形態によれば、これらの比較例よりも予備電力を低減できる機会を作り出せるという利点がある。実施の形態にかかる電力システム1によれば、現在の合成電力Psumと現在の時間帯とに応じて、電力変動制限時間帯Tz1〜Tz4に備えて蓄電池設備20に蓄えるべき現実的な予備電力を演算することができる。
実施の形態で演算された予備電力によれば、図7の比較例のように定格電力Pと電力変動制限時間帯(Tz1〜Tz4)それぞれの長さとから決まる最大の予備電力を常に保持させておくことが求められない。よって、電力変動制限時間帯Tz1〜Tz4に備えるための予備電力の低減が図れるという利点がある。
1 電力システム、2 電力系統、3 電力設備、10 風力発電設備、11 発電設備、12 風車コントローラ、13 第一合成変流器、14 発電計測器、20 蓄電池設備、21 蓄電池電力システム、22 第二合成変流器、23 蓄電池充放電電力計測器、24 BMU(バッテリマネジメントユニット)、25 蓄電池システムコントローラ、30 第二計器用変成器、40 主変圧器、41 第一計器用変成器、42 変流器、43 発電所合成電力計測器、50 メインサイトコントローラ(MSC)、51 充放電制御部、52 充放電指令値演算部、55 発電抑制制御部、56 発電抑制指令値演算部、57 リミット指令値演算部、n 指定変化率、P 発電所定格出力、Pbat 蓄電池充放電電力、Pgen 発電電力、Psum 合成電力、S 必要電力量、S 第一電力量、S 第二電力量、Scd0 充放電指令値、Scdp 個別充放電指令値、Sctr オンライン発電抑制設定値、Slim0 発電抑制指令値、Slim1 第一リミット指令値、Slim2 第二リミット指令値、T 現在時刻、T 所定期間、Tend 電力変動制限終了時刻、Tprestart 基準事前時刻、T 基準時刻、Tstart 開始時刻(電力変動制限開始時刻)、Tz1 第一制限時間帯(電力変動制限時間帯)、Tz2 第二制限時間帯(電力変動制限時間帯)、Tz3 第三制限時間帯(電力変動制限時間帯)、Tz4 第四制限時間帯(電力変動制限時間帯)

Claims (4)

  1. 発電設備と蓄電池設備とを含み、前記発電設備と前記蓄電池設備とからの出力を合成した合成電力を電力系統との連系点に出力するように構築された電力設備と、
    前記蓄電池設備を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、現在時刻と、予め定められた電力変動制限開始時刻と、前記電力変動制限開始時刻に対応付けて予め定められた電力変動制限終了時刻と、前記現在時刻における前記合成電力とに基づいて、前記電力変動制限開始時刻から前記電力変動制限終了時刻までの制限時間帯内に前記合成電力の変動抑制または減少抑制を行うために前記蓄電池設備が予備電力として保持すべき必要電力量を算出し、前記蓄電池設備に含まれる蓄電池の電力が前記必要電力量に近づくように前記蓄電池設備に対して制御目標値を伝達するように構築された電力システム。
  2. 前記制御手段は、前記必要電力量が予め定めた電力範囲に収まるように前記電力範囲の上限と下限とで前記必要電力量の値をリミットする請求項1に記載の電力システム。
  3. 前記制御手段は、
    出力変動時に前記合成電力の変化率の目標とされるべき予め定められた指定変化率が設定され、前記現在時刻における前記合成電力から前記指定変化率に従って前記合成電力をゼロまで低下させるために必要な電力量である第一電力量と、
    前記現在時刻における前記合成電力の大きさと前記制限時間帯の長さとの積に基づく電力量である第二電力量と、
    をそれぞれ算出し、
    前記電力変動制限開始時刻よりも予め定めた時間長だけ早い時刻に予め定められた基準事前時刻が設定され、前記基準事前時刻から前記電力変動制限終了時刻までの所定期間の内側では、前記第一電力量と前記第二電力量との合計が前記必要電力量とされ、
    前記所定期間の外側では、前記第一電力量が前記必要電力量とされるように構築された請求項1に記載の電力システム。
  4. 前記現在時刻をTとし、前記電力変動制限開始時刻をTstartとし、前記電力変動制限終了時刻をTendとし、前記現在時刻の前記合成電力をPsumとし、第一電力量をSとし、第二電力量をSとした場合において、前記必要電力量であるSは下記の式で求められ、
    S=S+S
    前記第一電力量Sは、下記の式で求められ、
    =(Psum×Psum×tanθ)/2
    ただし、
    tanθ=100/(n×60×P
    であり、nは、出力変動時に前記合成電力の変化率の目標とされるべき予め定められた指定変化率であり、Pは、電力システムにおける発電所定格出力であり、
    前記第二電力量Sは、基準時刻をTとした場合に、下記の式で求められ、
    =(Tend−T)×Psum
    前記現在時刻Tが前記電力変動制限開始時刻Tstartに達する前における予め定めた期間内であれば前記電力変動制限開始時刻Tstartが前記基準時刻Tとされ、前記現在時刻Tが前記電力変動制限開始時刻Tstartを超えていれば前記現在時刻Tが前記基準時刻Tとされるように前記制御手段が構築された請求項1に記載の電力システム。
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