JP2020120973A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動部材を用いた演出の興趣を高める。【解決手段】遊技に関連して可動部材440を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、可動部材440は、所定動作(移動動作)を実行可能であるとともに、発光可能であり、可動部材440の発光態様(可動部材440に設けられた発光部材の発光態様)は、当該可動部材440が所定動作を実行する第1期間(t103〜t106)と、当該第1期間の直後の第2期間(t106〜)と、で異なる。【選択図】図67

Description

本発明は、遊技に関連して可動部材を用いた演出を実行することが可能な遊技機に関する。
発光素子を有する可動部材と、可動部材を用いた演出を制御する演出制御手段と、を備える遊技機が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2017−144136号公報
しかしながら、従来の遊技機で実行される可動部材を用いた演出は、興趣が高いとは言えなかった。
本発明の目的は、可動部材を用いた演出の興趣を高めることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
遊技に関連して可動部材を用いた演出を実行することが可能な遊技機において、
前記可動部材は、所定動作を実行可能であるとともに、発光可能であり、
前記可動部材の発光態様は、当該可動部材が前記所定動作を実行する第1期間と、当該第1期間の直後の第2期間と、で異なることを特徴とする。
本発明によれば、可動部材を用いた演出の興趣を高めることができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 特別結果の構成を説明する図である。 特別遊技状態における動作態様を説明する図である。 特別遊技状態における動作態様を説明する図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 確率設定変更/確認処理を説明するフローチャートである。 性能表示装置における表示を説明する図である。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 先読み大当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1ゲーム処理を説明するフローチャートである。 特図2ゲーム処理を説明するフローチャートである。 特図2ゲーム処理を説明するフローチャートである。 特図1普段処理を説明するフローチャートである。 特図2普段処理を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 転落抽選処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 大当り判定処理を説明するフローチャートである。 小当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図1情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図2情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図1変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 特図2変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 変動開始情報設定処理を説明するフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理を説明するフローチャートである。 特図1変動中処理を説明するフローチャートである。 特図2変動中処理を説明するフローチャートである。 特図1表示中処理を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 特図1大当り終了処理を説明するフローチャートである。 特図2大当り終了処理を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理1及び大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理3を説明するフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理を説明するフローチャートである。 特図2小当り終了処理を説明するフローチャートである。 演出制御装置のメイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変動演出設定処理を説明するフローチャートである。 小当り種類が複数種類ある場合を説明する図である。 小当り図柄を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 小当り図柄差替演出を説明する図である。 役物演出を説明する図である。 役物演出を説明する図である。 役物演出を説明する図である。 役物演出を説明する図である。 役物演出を説明する図である。 役物演出を説明する図である。 役物演出を説明する図である。 発光演出を説明する図である。 演出手段を用いた特定演出を説明する図である。
<第1実施形態>
図1に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル29を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体80を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
センターケース40には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から下方へ向けて動作可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には、二つの一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ35a(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)によって検出される。
センターケース40の右部には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。
普通変動入賞装置37は、可動部材(図示省略)を備えており、この可動部材は、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、本実施形態において、普通変動入賞装置37の可動部材は、普電ソレノイド37cによって前後方向に進退(スライド)することで開閉する所謂ベロ型の普通電動役物であるが、普通変動入賞装置37の可動部材は、これに限定されない。普通変動入賞装置37の可動部材は、例えば、普電ソレノイド37cによって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放するアタッカ形式の普通電動役物であっても良いし、普電ソレノイド37cによって逆「ハ」の字状に開放するチューリップ型の普通電動役物であっても良い。
また、普通変動入賞装置37は、可動部材が閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
センターケース40の右方の遊技領域32のうち、普図始動ゲート34と普通変動入賞装置37との間には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照)によって検出される。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図3参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図3参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本実施形態では、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生する)ようになっている。特定領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図3参照)が設けられている。上大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(上大入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(上大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。
センターケース40の下方の遊技領域32のうち、始動入賞口36の右方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、下大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図3参照)によって検出される。
始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された特図1変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51及び特図2変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52と、LEDランプで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の第1記憶表示部53と、LEDランプで構成された特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の第2記憶表示部54とを備える。
また、一括表示装置50には、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部55、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56、特図変動表示ゲームの確率状態(高確率状態又は低確率状態)を報知する確率表示部57が設けられている。なお、一括表示装置50には、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する確率状態表示部、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する表示部(表示器)等が設けられていてもよい。
更に、普図変動表示ゲームを表示する普図表示部58や、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部59、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する時短状態報知部60等が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームにおいては、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
第1記憶表示部53は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
第2記憶表示部54は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
ラウンド表示部55はLEDランプ等で構成され、特別遊技状態中でない場合には全てのLEDを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部55は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56はLEDランプ等で構成され、例えば右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)には全てのLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)には全てのLEDを点灯状態にする。
確率表示部57はLEDランプ等で構成され、例えば大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合には全てのLEDを消灯状態にし、大当りの確率状態が高確率状態(確変状態)の場合には全てのLEDを点灯状態にする。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の大入賞口スイッチ39a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、第1特別変動入賞装置38内に配設される特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38e、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球を検出するアウト球検出スイッチ32aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a及びゲートスイッチ34aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ38d、残存球排出スイッチ38e及びアウト球検出スイッチ32aの検出信号は第4入力ポート126へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
さらに、第3入力ポート124には、設定キー操作部の操作を検出する設定キースイッチ152からの信号が入力される。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、対応する設定キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置(所定状態)へ当該設定キーを回すことができるように構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置に回した状態となっていることを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場合にオン状態となり、第2位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部であり、これらの操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が遊技で使用されるようになっている。ここでは確率設定値として“設定1”〜“設定6”の6つが用意されている。
確率設定値を選択する際には、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態でRAM初期化スイッチ112を操作(押下)しながら遊技機の電源を投入することで確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードとなり、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作(押下)することで確率設定値を変更することができるようになっている。選択されている確率設定値は、算出されたベース値や役物比率を表示するための性能表示装置153に表示される。具体的には、性能表示装置153には、確率設定値に関する操作をしている間(確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである間)は確率設定値の情報が表示され、それ以外では算出されたベース値や役物比率が表示されるようになっている。
また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態(RAM初期化スイッチ112は操作しない)で遊技機の電源を投入することで、現在選択されている確率設定値が性能表示装置153に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとなる。なお、RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、前面枠12を開状態としなければ操作できないようにされている。
性能表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1〜6の数字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値を認識できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良いし、一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力及び第4入力ポート126への出力(アウト球検出スイッチ32aの検出信号は除く)は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62や振動センサ65のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続された第2出力ポート134が設けられている。第2出力ポート134は、第1特別変動入賞装置38を開成させる第1大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる第2大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38f及び普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37cの動作データを出力するとともに、現在選択されている確率設定値を表示する性能表示装置153の表示データを出力するためのポートである。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b,39bやレバーソレノイド38fや普電ソレノイド37cの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第2出力ポート134から出力される性能表示装置153の表示データ信号を受けて駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。なお、第2出力ポート134から第5ドライバ138eへは、シリアル通信でデータが送信される。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。第5ドライバ138eには、5Vで動作する性能表示装置153を駆動できるようにするため、電源電圧としてDC5Vが電源装置400から供給される。
また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。
外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
図5には、大当り確率、転落確率、小当り確率、大当りに当選した場合の大当り種類の振分確率を示した。なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38,39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
大当り(第1特別結果)となる確率である大当り確率の値(確率値)は特図1と特図2で共通であり、低確率状態での確率値と高確率状態での確率値はそれぞれ図5(a)に示すような確率値となっている。
なお、本実施形態では、図5(a)に示すように、“設定1”〜“設定6”の全てに高確率状態での確率値として同一の確率値が割り当てられているが、異なる確率値が割り当てられていても良い。すなわち、高確率状態での確率値は、多段階に切り替え可能であっても良い。
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、“設定1”と“設定2”に低確率状態での確率値として同一の確率値が割り当てられているが、異なる確率値が割り当てられていても良い。“設定3”と“設定4”、“設定5”と“設定6”についても同様である。すなわち、低確率状態での確率値は、多段階に切り替え可能であれば、その段数は限定されない。また、“設定1”〜“設定6”の全てに低確率状態での確率値として同一の確率値が割り当てられていても良い。すなわち、低確率状態での確率値は、多段階に切り替え不可能であっても良い。
また、割り当てられた低確率状態での確率値が同一の“設定1”と“設定2”で、演出振り分け等を異ならせても良い。“設定3”と“設定4”、“設定5”と“設定6”についても同様である。
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、3種類の確率値(低確率状態での確率値及び高確率状態での確率値)に対し6つの確率設定値(“設定1”〜“設定6”)を割り当てているが、例えば、3種類の確率値に対し3つの確率設定値(例えば“設定1”〜“設定3”)を割り当てて残り3つの確率設定値(例えば“設定4”〜“設定6”)は不使用としても良い。
本実施形態の遊技機では、大当りに基づく特別遊技状態(第1特別遊技状態)において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出されること(V通過)により、当該特別遊技状態の終了後に高確率状態となり、特図変動表示ゲームの実行毎に行われる転落抽選に当選すると低確率状態となるように構成されている。転落抽選に当選する確率は図5(b)に示すような確率となっている。
また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
小当り(第2特別結果)となる確率である小当り確率は図5(c)に示すような確率となっている。この小当り確率は特図1よりも特図2の方が高くなっている。また、小当り確率は遊技状態や大当り確率にかかわらず常に一定である。大当りと小当りの抽選においては大当りと小当りは重複して当選しない。なお、本実施形態では、小当りを特図1に設けず特図2のみに設けるようにした、すなわち特図1の小当り確率は0であるが、これに限定されず、例えば、小当りを特図1と特図2の両方に設けても良い。また、小当りを特図1と特図2の両方に設ける場合、小当り確率は、特図1と特図2とで同じであっても良いし、特図1よりも特図2の方が高くても良いし、特図2よりも特図1の方が高くても良い。
また、図5(d)には特図1と特図2で選択可能な大当り種類と、各大当り種類の振分確率を示した。
特図1変動表示ゲームでの大当り(第1特別結果)の種類には、10R確変大当りと4R確変大当りと10R通常大当りの3種類がある。同様に、特図2変動表示ゲームでの大当り(第1特別結果)の種類には、10R確変大当りと4R確変大当りと10R通常大当りの3種類がある。これらの大当り種類は大当り図柄乱数に基づき選択される。各大当り種類の数字は実質ラウンド数を示し、確変とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が高く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりやすいことを示し、通常とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が低く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりにくいことを示している。
ここで、実質ラウンド数とは、特別変動入賞装置38,39の開放によって実際に入賞球が発生するような開放制御を行うラウンド数のことである。なお、各大当り種類の数字は、大当り時のラウンド数(実質ラウンド数+特別変動入賞装置38,39の開放時間が短く実際には入賞球が発生しないような開放制御を行うラウンド数)であっても良い。
また、確変大当りよりも特定領域に遊技球が流入する可能性が低いが通常大当りよりも特定領域に遊技球が流入する可能性が高い第1特別結果を設けても良い。
また、本実施形態の遊技機では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変であっても特定領域に遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常であっても特定領域に遊技球が流入すれば高確率状態となる。
図6(a)〜(c)には、各大当り種類での各ラウンドにおける開放態様を示した。なお、開放態様の詳細は図7に示している。
図6(a)に示すように10R確変大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありロング開放を行う。Vありロング開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性の高い開放態様である。そして、2ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなしロング開放を行う。
図6(b)に示すように4R確変大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありロング開放を行う。そして、2ラウンド目から4ラウンド目までは第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなしロング開放を行い、5ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなしショート開放を行う。Vなしショート開放は大入賞口に遊技球が流入する可能性がVなしロング開放よりも低い開放態様である。すなわち、Vなしロング開放は実際に入賞球が発生するような開放態様であり、Vなしショート開放は開放時間が短く実際には入賞球が発生しないような開放態様である。
図6(c)に示すように10R通常大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありショート開放を行う。Vありショート開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性がVありロング開放よりも低い開放態様である。そして、2ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置38を開放するVなしロング開放を行う。
特定領域(確変作動領域)へ遊技球が流入可能とされるのは1ラウンド目に行われるVありロング開放及びVありショート開放のみである。すなわち、本実施形態の遊技機では、特定領域に遊技球が流入する可能性があるラウンドである特定ラウンドは1ラウンド目である。なお、特定ラウンドは、1ラウンド目に限定されず適宜変更可能である。また、特定ラウンドは、1ラウンド目と5ラウンド目など、複数回あっても良い。
図7(a)に示すようにVなしロング開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放し(t11)、25000m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドを終了する(t12)。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始され(t12)、上大入賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(t13)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t14)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。
図7(b)に示すようにVありロング開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t31)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、特定領域スイッチ38dを有効とする。レバーソレノイド38fがOFFである状態ではレバー部材が特定領域を覆って遊技球が流入できない状態となり、レバーソレノイド38fがONである状態ではレバー部材が特定領域から退避して遊技球が流入可能な状態となる。また、特定領域スイッチ38dが有効である状態とは、特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う状態である。これに対して特定領域スイッチ38dが無効である状態は、特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出があっても無効なものとして扱う状態である。
レバーソレノイド38fはラウンドの開始から64m秒経過することでOFF状態となる(t32)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100m秒経過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t33)。すなわち、第1特別変動入賞装置38が開放した直後に入賞した遊技球は特定領域に流入する可能性がある。
ラウンドの開始から200m秒経過すると第1特別変動入賞装置38が閉鎖される(t34)。そして、2700m秒経過すると再び第1特別変動入賞装置38が開放される(t35)、25000m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了する(t39)。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始され(t39)、上大入賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(t41)インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t42)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。
また、第1特別変動入賞装置38の2回目の開放(t35)の後、レバーソレノイド38fも所定の時間に亘りON状態となる(t36〜t37、t38〜t39)。また、特定領域スイッチ38dも有効となる(t36)。この第1特別変動入賞装置38の2回目の開放は十分に長い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も長時間継続するので、ほぼ確実に特定領域に遊技球が流入することとなる。よって、大当り種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
また、レバーソレノイド38fは第1特別変動入賞装置38が閉鎖した後も所定の時間に亘りON状態とすることが可能であり(t40〜t43)、閉鎖間際に第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球についても特定領域への流入が可能となっている。なお、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処理時間内に全て排出された場合には、残存球処理時間の終了(t41)に伴いレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特定領域スイッチ38dが無効となる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)までに全て排出された場合は、当該排出の完了時にレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特定領域スイッチ38dが無効となる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)までに全て排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了する。この場合には、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから(t43)、100m秒経過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t44)。
図7(c)に示すようにVありショート開放では、Vありロング開放における第1特別変動入賞装置38の1回目の開放と同様の開放を行い(t51〜t54)、当該開放が終了することに基づきラウンドを終了する(t54)。この第1特別変動入賞装置38の開放は非常に短い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も短時間であるので、特定領域に遊技球が流入する可能性は低い。よって大当り種類が通常である場合に高確率状態となることはまれである。
なお、レバーソレノイド38fの動作及び特定領域スイッチ38dの有効、無効の切り替えは、第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している限りはVありロング開放の場合と同じ動作を行う(t55〜t63)。よって、上大入賞口残存球処理時間が経過しても第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している場合は、当該残存球の排出が完了した時点でレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特定領域スイッチ38dが無効となる。また、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)までに全ての遊技球が排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了し、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから(t62)、100m秒経過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t63)。
また、図7(b)に示すVありロング開放における第1特別変動入賞装置38の1回目の開放(t31〜t34)や、図7(c)に示したVありショート開放における第1特別変動入賞装置38の開放(t51〜t54)は、第1特別変動入賞装置38に遊技球を最低でも1個は入賞させることができる程度の開放時間とする。
図7(d)に示すようにVなしショート開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放し(t71)、200m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドを終了する(t72)。ただし、開放可能時間が短いため閉鎖条件となる所定個数の入賞が発生することは稀であり、開放可能時間の経過に伴い閉鎖されることがほとんどである。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始され(t72)、上大入賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(t73)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t74)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。
また、図6(d)には、第2特別遊技状態(小当りに基づく特別遊技状態)における開放態様を示した。第2特別遊技状態では、まず、小当りファンファーレ時間が開始され、小当りファンファーレ時間が終了すると、第2特別変動入賞装置39が開放され、1600m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第2特別変動入賞装置39が閉鎖される。その後、小当り残存球処理時間が開始され、小当り残存球処理時間が終了すると、小当りエンディング時間が開始され、小当りエンディング時間が終了すると、第2特別遊技状態が終了する。なお、第2特別遊技状態における開放態様(開放時間と開放回数)は複数種類あっても良く、その場合、例えば、小当り図柄に基づいていずれの開放態様を設定(採用)するかを決定する。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図8は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST1、第1特定遊技状態ST2、第2特定遊技状態ST3がある。なお、この他に特別遊技状態として、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態と第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態があるがここでは省略する。各遊技状態では、遊技制御装置100で制御されることとなる第1特別結果が導出される特図確率、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより普通変動入賞装置37への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。また、各遊技状態では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主として遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行した方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、以下の説明では、各遊技状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームをメイン変動と称し、他方の特図変動表示ゲームをイレギュラー変動と称することがある。
通常遊技状態ST1は、特図確率が低確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。この通常遊技状態ST1では、特図2変動表示ゲームについて非常に長い変動時間が設定されるようになっている。これにより、特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態ST1における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。
第2特定遊技状態ST3は、特図確率が基本的には低確率状態である。ただし、通常大当りに基づく特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入した場合(V通過ありの場合)は高確率状態となる。また、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがある状態である。普電サポートがある場合は特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もありとなる。演出態様を規定する演出モードはチャンスモードとされる。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第1特定遊技状態ST2は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートはなしとなり、特図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短はありとなる状態である。演出態様を規定する演出モードは小当りRUSHとされる。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
なお、本実施形態では、普電サポートがある状態における普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を、普電サポートがない状態と同じ確率(通常確率)とするが、これに限定されず、普電サポートがある状態においては、普図確率を、通常確率(普図低確率状態)よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。
また、本実施形態において、普電サポートがない状態とは、普通変動入賞装置37は開放するが、普電サポートがある状態よりも普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間が短い状態である。
第1特定遊技状態ST2及び第2特定遊技状態ST3では、特図2変動表示ゲームの変動時間が通常遊技状態ST1の場合よりも短縮される時短状態となり、右打ちを行って普通変動入賞装置37を狙い、特図2変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。特図2変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームよりも小当りの確率が高く(本実施形態の場合、特図1の小当り確率は0)、かつ、大当りよりも小当りの方が当選する確率が高いため、第1特定遊技状態ST2及び第2特定遊技状態ST3では小当りが高頻度で発生する。
第2特定遊技状態ST3において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態でも普電サポートがある状態が継続し、第1特定遊技状態ST2において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態でも普電サポートがない状態が継続する。また、小当りに基づく特別遊技状態では、第2特別変動入賞装置39は開放するが、第1特別変動入賞装置38は開放しない(図6(d)参照)。
したがって、第2特定遊技状態ST3において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態において、右打ちされた遊技球の大部分は、普通変動入賞装置37に入賞し、普通変動入賞装置37の下方に配設されている第2特別変動入賞装置39まで流下しない。よって、第2特定遊技状態ST3では、小当りが高頻度で発生するが、小当りにより遊技者の持球を増加させることが困難である。
一方、第1特定遊技状態ST2において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態において、右打ちされた遊技球の大部分は、普通変動入賞装置37に入賞せずに、普通変動入賞装置37の下方に配設されている第2特別変動入賞装置39まで流下する。よって、第1特定遊技状態ST2では小当りにより遊技者の遊技球を増加させることが容易である。すなわち、第1特定遊技状態ST2では小当りが高頻度で発生して遊技者の持球が増加することから、演出モードは小当りRUSHと称するモードとされている。
これら3つの遊技状態のうち、通常遊技状態ST1が最も遊技者にとって不利な状態である。第2特定遊技状態ST3は普電サポートがあるので通常遊技状態ST1よりも遊技者にとって有利な状態である。第1特定遊技状態ST2は、高確率状態であり、さらに、小当りの頻発により遊技者の持球が増加する状態であるので、通常遊技状態ST1及び第2特定遊技状態ST3よりも遊技者にとって有利な状態である。
遊技状態の移行は、第1特別結果の導出に基づく第1特別遊技状態が終了すること、規定ゲーム数を消化すること、低確率状態への移行抽選である転落抽選に当選することにより行われる。基本的には、確変大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合(V通過ありの場合)は、当該第1特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST2に移行する。一方、確変大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入しなかった場合(V通過なしの場合)は、当該第1特別遊技状態の終了後に通常遊技状態ST1に移行する。また、通常大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態においてV通過なしの場合は、当該第1特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST3(特図低確率の第2特定遊技状態ST3)に移行する。一方、通常大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態においてV通過ありの場合は、当該第1特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST3(特図高確率の第2特定遊技状態ST3)に移行する。
また、第2特定遊技状態ST3において特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)の特図変動表示ゲームを実行した場合は通常遊技状態ST1に移行する。また、第1特定遊技状態ST2において転落抽選に当選した場合は、通常遊技状態ST1に移行する。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称する。また、大当り(第1特別結果)と小当り(第2特別結果)を区別しない場合は、単に当り(特別結果)と称する。また、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態と、小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態と、を区別しない場合は、単に特別遊技状態と称する。
本実施形態の遊技機10では、図示しない打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や、当該始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、当該第2特別変動入賞装置39の右方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してROM111Bに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示部58に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、普図表示部58を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示部58に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示部58にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになっており、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Bに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の第1記憶表示部53(特図1保留表示器)や第2記憶表示部54(特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて特図1表示器51(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて特図2表示器52(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行可能であるが、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第1特別結果(大当り)となった場合には、当該一方の特図変動表示ゲームを特別結果以外の結果(はずれ結果)として終了させるようにしている。また、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第2特別結果(小当り)となった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態の終了まで当該一方の特図変動表示ゲームを中断するようにしている。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、始動入賞口36(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第1実行制御手段をなす。また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第2実行制御手段をなす。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特図1表示器51が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特図1表示器51及び特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームの方が小当りの確率が高い(特図1変動表示ゲームの小当りの確率が0である)が、通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択される。これにより、通常遊技状態では特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。よって、通常遊技状態では、左打ちを行って始動入賞口36を狙い、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。
なお、長変動の時間は約10分としたがこれより長くても良いし、短くても良い(5分、50分、10時間など)。また、特図2変動表示ゲームの結果に応じて長変動の時間を異ならせても良い。具体的には、例えば、特図2変動表示ゲームの結果がはずれ又は小当りである場合には、当該特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が約10分の長変動が選択され、特図2変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、当該特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が約5分の長変動が選択されるようにしても良い。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図9及び図10に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図11に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図9に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ152の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行う。ステップX7の処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX8)、停電が発生している場合(ステップX8;Y)には、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。
具体的には、ステップX8では、例えば、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し、停電監視信号がオンであるかの判定を行う。そして、停電監視信号がオンである場合は、設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか判定する。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合は、停電監視信号がオンであるかの判定に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合には、停電が発生していると判定する。後述するステップX34,X54においても同様である。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電が発生していない場合(ステップX8;N)には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか判定する(ステップX10)。タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、停電が発生しているか判定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX12)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX13)、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理(ステップX14)を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
次いで、RAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、RAMに異常があるか否かにかかわらずRAMに異常があることを前提として、一旦、RAM異常フラグを所定のレジスタにセットする。
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるか判定し(ステップX16)、正常であれば(ステップX16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるか判定する(ステップX17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX18)を行い、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合(ステップX19;Y)には、RAMに異常がないためRAM異常フラグをクリアして(ステップX20)、ステップX21へ移行する。
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(ステップX19;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態であるか判定する(ステップX21)。そして、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態である場合(ステップX21;N)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX22;Y)には、RAMに異常があるため、遊技制御装置100が異常であることを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。
一方、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX22;N)には、確率設定変更中フラグがセットされているか判定する(ステップX23)。そして、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX23;Y)には、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。ここでセットされている確率設定中フラグは、停電発生前にセットされた確率設定中フラグである。すなわち、確率設定値の変更中に遊技機の電源が遮断して再起動した場合には、遊技制御装置100の動作が停止するのでステップX24の処理を行う。
次いで、遊技停止時の7セグ表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX25)。これにより、性能表示装置153において、図13(h)に示すような表示が行われる。その後、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力して(ステップX26)、ステップX25に戻る。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態である場合(ステップX21;Y)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX27)。そして、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX27;N)には、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX29)。これにより確率設定値変更モードに移行する。その後、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信して(ステップX30)、ステップX31へ移行する。演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行う。
一方、RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX27;Y)には、確率設定値をクリアする処理(ステップX28)を行う。これにより、RWM内の確率設定値用の領域に0がセットされて、確率設定値が“設定1”となる。その後、ステップX29,X30の処理を行って、ステップX31へ移行する。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態であり(ステップX21;N)、RAM異常フラグも確率設定変更中フラグもセットされていない場合(テップX22;N及びステップX23;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152がオン状態であるか判定する(ステップX35)。そして、設定キースイッチ152がオン状態でない場合(ステップX35;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいてRAM初期化スイッチ112がオン状態であるか判定する(ステップX43)。
RAM初期化スイッチ112がオン状態でないと判定した場合(ステップX43;N)、すなわち設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態である場合には、ステップX41へ移行して停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
一方、RAM初期化スイッチ112がオン状態であると判定した場合(ステップX43;Y)には、ステップX44へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
また、設定キースイッチ152がオン状態である場合(ステップX35;Y)には、確率設定確認中フラグをセットする(ステップX36)。これにより確率設定値確認モードに移行する。その後、確率設定確認中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX37)。演出制御装置300では、確率設定確認中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の確認中である旨の報知を行う。
そして、50m秒間以上のセキュリティ信号の出力を保証するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128m秒に対応する値をセーブする(ステップX31)。セキュリティ信号は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである場合にはタイマ割込み処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)で出力され、それ以外の場合はタイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)で出力される。したがって、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合には、タイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)によってセキュリティ信号が継続して出力される。すなわち、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合であっても、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから128m秒間はセキュリティ信号が出力される。なお、ステップX31においてセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする値は128m秒に対応する値に限定されない。ただし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから少なくとも50m秒間はセキュリティ信号を出力する必要があるため、50m秒以上に対応する値をセーブする必要がある。
そして、割込みを許可し(ステップX32)、設定キースイッチ152がオフ状態であるか判定する(ステップX33)。ステップX33では、ステップX6で読み込んだ状態(電源投入時の状態)に基づいて判定するのではなく、タイマ割込み処理(図11)の入力処理(ステップX103)で読み込んだ状態(現時点の状態)に基づいて判定する。ステップX33で設定キースイッチ152がオフ状態である判定された場合に、確率設定値が確定される。
設定キースイッチ152がオフ状態でない場合(ステップX33;N)には、停電が発生しているか判定し(ステップX34)、停電が発生していない場合(ステップX34;N)には、ステップX33に戻り、停電が発生している場合(ステップX34;Y)には、ステップX55へ移行する。確率設定変更中フラグがセットされている状態でステップX34にて停電が発生していると判定された場合に、当該停電から復旧した後のメイン処理(図9及び図10)のステップX23において、確率設定変更中フラグがセットされていると判定される。
一方、設定キースイッチ152がオフ状態である場合(ステップX33;Y)には、割込みを禁止する処理(ステップX38)を行う。割込みを許可する処理(ステップX32)を行ってから割込みを禁止する処理(ステップX38,X55)を行うまでの間は、タイマ割込み処理(図11)が所定時間周期(例えば4m秒)で行われる。当該タイマ割込み処理では、確率設定値に関する処理である確率設定変更/確認処理(ステップX122)が行われる。すなわち、確率設定値の変更や確認が終了するまで(あるいは停電が発生するまで)の間、メイン処理は待機していることとなる。
次いで、報知終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX39)。演出制御装置300では、報知終了のコマンドを受信することに基づき、実行中の報知(確率設定値の変更中である旨を示す報知又は確率設定値の確認中である旨の報知)を終了する。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX40)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX40;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、初期化すべき領域(例えば、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域)に停電復旧時の初期値をセーブする処理等を行う停電復旧処理(ステップX41)を行う。確率設定確認中フラグは、このステップX41でクリアされる。
その後、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX42)、ステップX47へ移行する。本実施形態の場合、ステップX42では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定のコマンドとしては、特図1及び特図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、高確率回数情報コマンド等も送信する。
一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX40;Y)には、確率設定値以外のRAM領域を0クリアする(ステップX44)。ステップX44では、確率設定値用のRAM領域(ワーク領域(確率設定値の1バイト領域))と性能表示(ベース値や役物比率の表示)用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)はクリアせず、遊技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)を0クリアする。したがって、確率設定変更中フラグは、このステップX44でクリアされる。なお、ステップX44では、スタック領域や未使用領域をクリアしてもしなくても良い。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX45)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信する(ステップX46)。本実施形態の場合、ステップX46では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや普電サポートありとした特図変動表示ゲームの実行回数の情報であるサポート回数情報コマンド等も送信する。
次いで、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX47)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、転落抽選に当選か否かを決定する乱数(転落抽選乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX48)、割込みを許可する(ステップX49)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX50)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
なお、本実施形態では、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)を設けていないため、普図の当り図柄は1種類しかないが、当り図柄乱数を設けて普図の当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良い。
ステップX50の初期値乱数更新処理の後、割込みを禁止する処理(ステップX51)を行って、性能表示編集処理(ステップX52)を行う。そして、割込みを許可する処理(ステップX53)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX54)、停電が発生していない場合(ステップX54;N)には、初期値乱数更新処理(ステップX50)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX50)の前に割込みを許可する(ステップX49)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、ステップX50での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、停電が発生している場合(ステップX54;Y)には、一旦割込みを禁止する処理(ステップX55)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX56)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX57)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX58)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX59)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX60)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX61)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図11のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。
次いで、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされているか判定し(ステップX104)、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされている場合(ステップX104;Y)には、確率設定変更/確認処理(ステップX122)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
一方、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグの両方がセットされていない場合(ステップX104;N)には、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、レバーソレノイド38f、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX105)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX106)、乱数更新処理1(ステップX107)、乱数更新処理2(ステップX108)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、賞球の設定、前面枠やガラス枠の開放や、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,39への不正入賞などのエラーの監視を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)を行う。
次に、異常排出発生中であるか判定する(ステップX110)。異常排出とは、第1特別変動入賞装置38において、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球数(特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数)が、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球数(大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数)を上回ることである。なお、異常排出発生中である場合には異常排出フラグがセットされている。そして、異常排出発生中である場合(ステップX110;Y)には、ステップX116へ移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
一方、異常排出発生中でない場合(ステップX110;N)には、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップX111)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36や普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行う。そして、特図1変動表示ゲームに関する処理を行う特図1ゲーム処理(ステップX112)、特図2変動表示ゲームに関する処理を行う特図2ゲーム処理(ステップX113)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX114)を行って、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX115)を行う。
次いで、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動センサ65からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う振動不正監視処理(ステップX118)、異常排出が発生していないか判定する処理を行う異常排出監視処理(ステップX119)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX120)、性能表示モニタ153の制御に関する性能表示モニタ制御処理(ステップX121)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔確率設定変更/確認処理〕
図12には、上述のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理(ステップX122)を示した。この確率設定変更/確認処理では、まず、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲(本実施形態では0〜5の範囲)内であるか判定する(ステップX131)。
RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲内である場合(ステップX131;Y)には、RWM内の確率設定値用の領域の値(現在の確率設定値)に対応する確率設定値表示データを設定して(ステップX132)、当該確率設定値表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX134)。これにより、性能表示装置153において、図13(a)〜(f)に示すような表示が行われる。
一方、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲内でない場合(ステップX131;N)には、確率設定値表示データとして消灯データを設定して(ステップX133)、当該確率設定値表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX134)。これにより、性能表示装置153において、図13(g)に示すような表示が行われる。
図13に示すように、性能表示装置153は、左右に並んだ4つの7セグ表示器(7セグメント型の表示器)で構成されている。確率設定値変更モード中又は確率設定値確認モード中には、これら4つの7セグ表示器のうち、右端の7セグ表示器で現在の確率設定値を示し、残りの7セグ表示器で「SET」という文字を示すようになっている。
具体的には、RWM内の確率設定値用の領域の値が「0」である場合は現在の確率設定値が“設定1”であるため、図13(a)に示すように右端の7セグ表示器に「1」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「1」である場合は現在の確率設定値が“設定2”であるため、図13(b)に示すように右端の7セグ表示器に「2」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「2」である場合は現在の確率設定値が“設定3”であるため、図13(c)に示すように右端の7セグ表示器に「3」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「3」である場合は現在の確率設定値が“設定4”であるため、図13(d)に示すように右端の7セグ表示器に「4」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「4」である場合は現在の確率設定値が“設定5”であるため、図13(e)に示すように右端の7セグ表示器に「5」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「5」である場合は現在の確率設定値が“設定6”であるため、図13(f)に示すように右端の7セグ表示器に「6」が表示される。また、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲外(異常値)である場合には、図13(g)に示すように右端の7セグ表示器が消灯状態となる。
例えば、RWM内の確率設定値用の領域の値が「0」である場合には、確率設定値表示データとして、1桁目に「1」、2桁目に「T」、3桁目に「E」、4桁目に「S」を表示するよう指示する確率設定値表示データが第5ドライバ138eに出力される。
次いで、セキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップX135)。なお、セキュリティ信号制御タイマの初期値はメイン処理のステップX31において設定され、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。
次いで、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力する(ステップX136)。ステップX136では、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしているか否かにかかわらず、セキュリティ信号のオンデータが出力される。したがって、確率設定値変更モード中や確率設定値確認モード中(確率設定変更中フラグや確率設定確認中フラグがセットされている間)は、セキュリティ信号が出力され続けることとなる。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX137)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX137;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、確率設定変更/確認処理を終了する。一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX137;Y)には、実行中の確率設定変更/確認処理が、遊技機10の電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理であるか判定する(ステップX138)。
電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理である場合(ステップX138;Y)には、確率設定変更/確認処理を終了する。一方、電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理でない場合(ステップX138;N)には、RAM初期化スイッチ112からの入力があるか判定する(ステップX139)。ステップX139では、直前の入力処理(ステップX103)でRAM初期化スイッチ112の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知された場合に、RAM初期化スイッチ112からの入力があると判定する。RAM初期化スイッチ112からの入力がない場合(ステップX139;N)には、確率設定変更/確認処理を終了する。
一方、RAM初期化スイッチ112からの入力がある場合(ステップX139;Y)、すなわちRAM初期化スイッチ112が新たに操作された場合には、RWM内の確率設定値用の領域の値を0〜5の範囲で+1更新して(ステップX140)、確率設定変更/確認処理を終了する。ステップX140で更新された値(更新後の確率設定値)は、次回の確率設定変更/確認処理によって性能表示装置153に表示される。
なお、本実施形態では、図5(a)に示すように、3種類の確率値(低確率状態での確率値及び高確率状態での確率値)に対し“設定1”〜“設定6”を割り当てているが、例えば、3種類の確率値(低確率状態での確率値及び高確率状態での確率値)に対し“設定1”〜“設定3”を割り当てても良い。この場合、ステップX140では、RWMの確率設定値用の領域の値を0〜2の範囲で+1更新することとなる。
遊技機10の電源投入時に設定キースイッチ152及びRAM初期化スイッチ112を操作することで確率設定値変更モードに移行することができ、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作することで確率設定値を変更することができる。
RAM初期化スイッチ112は押圧操作のみ可能であるため、確率設定値変更モードに移行するための移行操作と、確率設定値を変更するための変更操作とを区別することができない。したがって、確率設定値変更モード中も移行操作(当該確率設定値変更モードへの移行の起因となったRAM初期化スイッチ112の操作)が継続している場合、すなわち電源投入時からRAM初期化スイッチ112が押されっぱなしである場合には、当該操作が移行操作であるにもかかわらず当該操作に応じて確率設定値が更新(変更)されてしまう。
具体的には、タイマ割込み処理の入力処理(ステップX103)では、前回の入力処理で読み込んだRAM初期化スイッチ112の状態がオフ状態であり、今回の入力処理で読み込んだRAM初期化スイッチ112の状態がオン状態である場合に、RAM初期化スイッチ112の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知される。電源投入後最初のタイマ割込み処理における入力処理(ステップX103)では、電源遮断直前の入力処理が前回の入力処理となり、電源投入直後の入力処理が今回の入力処理となるが、電源遮断直前の入力処理で読み込んだRAM初期化スイッチ112の状態はオフ状態である可能性が高い。すなわち、確率設定値変更モード中も移行操作が継続している場合には、電源投入後最初のタイマ割込み処理における入力処理(ステップX103)でRAM初期化スイッチ112の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知される可能性が高い。したがって、この場合、電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理でステップX139,140の処理を行うと、移行操作に基づきRAM初期化スイッチ112からの入力があると判定されて、RWM内の確率設定値用の領域の値が更新されてしまう不都合が生じ得る。
そこで、本実施形態では、このような不都合を回避するために、ステップX138の処理を行って、電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理ではステップX139,X140の処理を行わないこととする。これにより、確率設定値の更新(変更)に関しては、電源投入時から継続しているRAM初期化スイッチ112の操作(すなわち、確率設定値変更モードへの移行の起因となったRAM初期化スイッチ112の操作)に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)は無視されることになるため、意図せぬ更新を防ぐことができる。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、第1操作部(設定キー操作部)及び第2操作部(RAM初期化スイッチ112)と、ゲームの抽選に用いる確率値が割り当てられた複数の確率設定値のうち一の確率設定値を記憶する記憶手段(遊技制御装置100(RAM111C))と、遊技機の電源投入時における第1操作部及び第2操作部の操作に応答して、確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードに移行するモード移行手段(遊技制御装置100)と、確率設定値変更モード中における第2操作部の操作に応答して、記憶手段に記憶されている確率設定値(RWM内の確率設定値用の領域の値)を変更する設定変更手段(遊技制御装置100)と、を備え、確率設定値変更モードに移行するための第2操作部の操作(移行操作)と、確率設定値を変更するための第2操作部の操作(変更操作)と、は同一操作(本実施形態の場合、押圧操作)であり、設定変更手段は、確率設定値変更モード中であっても、遊技機の電源投入時から継続している第2操作部の操作には応答しないよう構成されている。
したがって、遊技機の電源投入時に行う第2操作部の操作(移行操作)が確率設定値変更モードに移行した後も継続している場合には、その間は確率設定値が変更されないため、意図しない確率設定値の変更を防止することができる。
〔始動口スイッチ監視処理〕
図14には、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップX111)を示した。この始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップX491)、ハード乱数取得処理(ステップX492)を行う。そして、当該ハード乱数取得処理で始動入賞口36への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるか判定する(ステップX493)。
始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX493;N)には、ステップX499へ移行する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。
一方、始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX493;Y)には、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップX494)。そして、特図低確率&時短なし中である場合(ステップX494;Y)には、ステップX497へ移行する。また、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップX494;N)には、右打ち指示報知コマンドを準備し(ステップX495)、演出コマンド設定処理(ステップX496)を行う。
演出制御装置300では、右打ち指示報知コマンドを受信することに基づき、表示や音声等により遊技者に対して右打ちをするように指示する右打ち指示報知を行う。特定遊技状態中や特別遊技状態中である場合は右打ちの方が遊技者にとって有利であり、左打ちでなければ入賞しないようになっている始動入賞口36で特定遊技状態中や特別遊技状態中において入賞を検出した場合に右打ち指示報知を行うようにしている。
そして、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX497)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップX498)を行う。次いで、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップX499)、ハード乱数取得処理(ステップX500)を行って、普通変動入賞装置37への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるか判定する(ステップX501)。
普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX501;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。
一方、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX501;Y)には、普電(普通変動入賞装置37)が作動中であるか、すなわち普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否か判定し(ステップX502)、普電が作動中である場合(ステップX502;Y)には、ステップX504へ移行する。一方、普電が作動中でない場合(ステップX502;N)には、普電不正発生中であるか判定する(ステップX503)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
普電不正発生中である場合(ステップX503;Y)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。また、普電不正発生中でない場合(ステップX503;N)には、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX504)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップX505)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
図15には、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップX498,X505)を示した。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
この特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップX521)、ロードした値を+1更新して(ステップX522)、出力回数がオーバーフローするか判定する(ステップX523)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップX523;N)には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブし(ステップX524)、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留(始動記憶)数、すなわち更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値(ここでは4)未満か判定する(ステップX525)。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップX523;Y)には、ステップX525へ移行する。ここでは出力回数を255まで記憶できるが、上限まで記憶している場合には+1更新によりループして0となってしまうため、更新後の値のセーブを行わない。
そして、更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップX525;N)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップX525;Y)には、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップX526)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップX527)。次に、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップX528)、ハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップX529)。
その後、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX530)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX531)。次に、監視対象の始動口スイッチの転落抽選乱数を抽出して準備し(ステップX532)、RWMの転落抽選乱数格納領域にセーブする(ステップX533)。
次いで、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定し(ステップX534)、始動口2への入賞でない場合(ステップX534;N)には、ステップX537へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX534;Y)には、小当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX535)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX536)。
そして、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブし(ステップX537)、先読み処理である特図保留情報判定処理(ステップX538)を行う。次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップX539)、演出コマンド設定処理(ステップX540)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100(RAM111C)が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第1始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100(RAM111C)が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第2始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第2始動記憶手段をなす。
〔特図保留情報判定処理〕
図16及び図17には、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップX538)を示した。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
この特図保留情報判定処理では、まず、大当り中(第1特別遊技状態中)であるか判定し(ステップX541)、大当り中である場合(ステップX541;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。一方、大当り中でない場合(ステップX541;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか判定する(ステップX542)。
始動口1への入賞である場合(ステップX542;Y)には、ステップX544へ移行して先読みを行う。一方、始動口1への入賞でない場合(ステップX542;N)には、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップX543)。そして、特図低確率&時短なし中である場合(ステップX543;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択されるが、この場合には先読みを行わない。一方、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップX543;N)には、特図高確率中であるか判定する(ステップX544)。
特図高確率中でない場合(ステップX544;N)には、ステップX548へ移行する。一方、特図高確率中である場合(ステップX544;Y)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX532にて準備した転落抽選乱数の値は転落当選の判定値の範囲内であるか判定する(ステップX545)。次いで、判定結果に対応する先読み転落抽選情報コマンドを準備し(ステップX546)、演出コマンド設定処理(ステップX547)を行って、低確率判定フラグを準備する(ステップX548)。
そして、大当り乱数値が大当り判定値(大当り低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップX549)を行う。判定結果が大当りである場合(ステップX550;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX551)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX530にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX552)、ステップX559へ移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX550;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定する(ステップX553)。
始動口2への入賞でない場合(ステップX553;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX558)、ステップX559へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX553;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップX554)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップX555;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX556)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX535にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX557)、ステップX559へ移行する。一方、判定結果が小当りでない場合(ステップX555;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX558)、ステップX552又はX557にて取得した停止図柄情報、あるいはステップX558にて設定した停止図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップX559)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を準備して(ステップX560)、演出コマンド設定処理(ステップX561)を行う。
次いで、高確率判定フラグを準備して(ステップX562)、大当り乱数値が大当り判定値(大当り高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップX563)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップX564;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX565)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX530にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX566)、ステップX573へ移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX564;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定する(ステップX567)。
始動口2への入賞でない場合(ステップX567;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX572)、ステップX573へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX567;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップX568)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップX569;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX570)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX535にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX571)、ステップX573へ移行する。一方、判定結果が小当りでない場合(ステップX569;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX572)、特図高確率中であるか判定する(ステップX573)。
そして特図高確率中でない場合(ステップX573;N)には、ステップX575へ移行する。一方、特図高確率中である場合(ステップX573;Y)には、ステップX559にて停止図柄情報をセーブした図柄情報領域に、ステップX566又はX571にて取得した停止図柄情報、あるいはステップX572にて設定した停止図柄情報を上書きしてセーブする(ステップX574)。なお、図柄情報領域にセーブされる停止図柄情報は、変動パターンの先読み等で使用される。
次いで、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(高確率)を準備して(ステップX575)、演出コマンド設定処理(ステップX576)を行う。このように、本実施形態では、特図保留情報判定処理を実行する度に、大当り低確率判定値で判定した結果と、大当り高確率判定値で判定した結果とが、演出制御装置300に送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップX577)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップX578)を行う。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における変動パターンを示す変動パターン番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備し(ステップX579)、演出コマンド設定処理(ステップX580)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップX577における特図情報設定処理、ステップX578における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに対する転落抽選の抽選結果を含む先読み転落抽選情報コマンドと、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(転落するか(大当りの確率状態が高確率状態から低確率状態(通常確率状態)へ移行するか)否かや、大当り又は小当りか否かや、変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づき、変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を当該変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶手段に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば、特別結果となるか否か等を判定する)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔先読み大当り判定処理〕
図18には、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップX549,X563)を示した。この先読み大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップX581)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定する(ステップX582)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップX582;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップX587)、先読み大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。
一方、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップX582;N)には、判定フラグが高確率判定フラグであるか判定する(ステップX583)。判定フラグが高確率判定フラグである場合(ステップX583;Y)には、現在の確率設定値に対応する高確率中の上限判定値を設定し(ステップX584)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップX586)。一方、判定フラグが高確率判定フラグでない場合(ステップX583;N)、すなわち低確率判定フラグである場合には、現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を設定し(ステップX585)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップX586)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップX586;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップX587)、先読み大当り判定処理を終了する。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップX586;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定し(ステップX588)、先読み大当り判定処理を終了する。
〔特図1ゲーム処理〕
図19には、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップX112)を示した。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図1の表示の設定を行う。この特図1ゲーム処理では、まず、特図1変動表示ゲームが中断されている場合にセットされる特図1中断フラグがセットされているか判定する(ステップY100)。特図1変動表示ゲームは、当該特図1変動表示ゲームの実行中に特図2変動表示ゲームの結果が第2特別結果(小当り)となって第2特別遊技状態が実行される場合に、当該第2特別遊技状態の実行中において中断される。
特図1中断フラグがセットされていない場合(ステップY100;N)、すなわち特図1変動表示ゲームの中断が行われていない場合には、ステップY101へ移行して、以降の特図1変動表示ゲームに関する処理を行う。一方、特図1中断フラグがセットされている場合(ステップY100;Y)、すなわち特図1変動表示ゲームが中断されている場合には、ステップY101〜Y115の特図1変動表示ゲームに関する処理を行わず、ステップY116へ移行する。これにより、特図1変動表示ゲームの中断中は特図1変動表示ゲームが進行せず(特図1ゲーム処理タイマの更新が行われず)、変動表示のみが継続するようになる。
特図1変動表示ゲームに関する処理では、まず、特図2の大当り/小当り中であるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップY101)。そして、特図2の大当り/小当り中である場合(ステップY101;Y)には、ステップY104へ移行する。一方、特図2の大当り/小当り中でない場合(ステップY101;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップY102)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップY103)を行う。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a及び第2特別変動入賞装置39内に設けられた大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視し、大入賞口への入賞に基づいて演出制御装置300に送信する大入賞口カウントコマンドを設定する処理や、大入賞口へ規定数の入賞があった場合に大入賞口を閉鎖するための処理を行う。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態については後述する特図2ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
特定領域スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を監視し、特定領域(確率作動領域)への遊技球の流入に基づいて特定領域通過フラグをセットする処理を行う。この特定領域通過フラグがセットされていることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われることとなる。
次いで、特図1ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新し(ステップY104)、特図1ゲーム処理タイマの値が0であるか判定する(ステップY105)。そして、特図1ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY105;N)、すなわちタイムアップしていない場合には、ステップY116へ移行する。また、特図1ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY105;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップY106)。そして、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップY107)、特図1ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY108)。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1普段処理(ステップY109)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の設定や、特図1表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1変動中処理(ステップY110)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1表示中処理(ステップY111)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY112)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップY113)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップY114)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理(ステップY109)を行うために必要な情報の設定等を行う特図1大当り終了処理(ステップY115)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備し(ステップY116)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップY117)を行い、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップY118)を行って、特図1ゲーム処理を終了する。この特図1ゲーム処理が第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。
〔特図2ゲーム処理〕
図20及び図21には、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップX113)を示した。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図2の表示の設定を行う。特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものである。
この特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中であるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップY131)。そして、特図1の大当り中である場合(ステップY131;Y)には、ステップY134へ移行する。また、特図1の大当り中でない場合(ステップY131;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップY132)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップY133)を行う。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a及び第2特別変動入賞装置39内に設けられた大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視し、大入賞口への入賞に基づいて演出制御装置300に送信する大入賞口カウントコマンドを設定する処理や、大入賞口へ規定数の入賞があった場合に大入賞口を閉鎖するための処理を行う。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態については上述した特図1ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
特定領域スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を監視し、特定領域(確率作動領域)への遊技球の流入に基づいて特定領域通過フラグをセットする処理を行う。この特定領域通過フラグがセットされていることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われることとなる。
次いで、特図2ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新し(ステップY134)、特図2ゲーム処理タイマの値が0であるか判定する(ステップY135)。そして、特図2ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY135;N)、すなわちタイムアップしていない場合には、ステップY153へ移行する。また、特図2ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY135;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるか判定する(ステップY136)。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0でない場合(ステップY136;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を−1更新し(ステップY137)、特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(例えば60000m秒)をセーブして(ステップY138)、ステップY153へ移行する。
小当りの発生確率が高い特図2変動表示ゲームを通常遊技状態で遊技者が意図的に実行することを防止するため、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームの変動時間は非常に長い時間(例えば10分)とされている。しかし、特図2ゲーム処理タイマとして利用できる領域は限られているため、タイマ初期値として上限値を設定しても変動時間を一度で計時することは困難である。そこで、規定時間(例えば60000m秒)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて複数回の計時により変動時間を計時するようにしている。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(ステップY136;Y)には、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップY139)。そして、当該テーブルを用いて特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップY140)、特図2ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY141)。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2普段処理(ステップY142)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間の設定や、特図2表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2変動中処理(ステップY143)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2表示中処理(ステップY144)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY145)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップY146)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップY147)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理(ステップY108)を行うために必要な情報の設定等を行う特図2大当り終了処理(ステップY148)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップY149)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップY150)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップY151)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2小当り終了処理(ステップY152)を行う。
その後、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備し(ステップY153)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップY154)を行い、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップY155)を行って、特図2ゲーム処理を終了する。この特図2ゲーム処理が第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。以上の特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものであり、以降の説明では特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理とで対応する処理を並行して説明する。
〔特図1普段処理〕
図22には、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップY109)を示した。この特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能であるか判定する(ステップY201)。この判定における特図1が変動開始可能である状態とは、大当り又は小当りとなる特図2変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図1変動表示ゲームの実行中や特図1変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図1普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図1が変動開始可能でない場合(ステップY201;N)には、特図1ゲーム処理番号として「0」を設定し(ステップY216)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップY217)、特図1普段処理を終了する。また、特図1が変動開始可能である場合(ステップY201;Y)には、左打ち指示報知済みであるか、すなわち左打ち指示報知フラグがセットされているか判定する(ステップY202)。
左打ち指示報知済みである場合(ステップY202;Y)には、ステップY206へ移行する。また、左打ち指示報知済みでない場合(ステップY202;N)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップY203)、演出コマンド設定処理(ステップY204)を行って、左打ち指示報知フラグをセットする(ステップY205)。左打ち指示報知フラグは、特定遊技状態が終了する際にクリアされるようになっており、これにより通常遊技状態に移行する際に左打ち指示報知が行われることとなる。
次いで、特図1保留数が0であるか判定し(ステップY206)、特図1保留数が0である場合(ステップY206;Y)には、ステップY216へ移行する。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY206;N)には、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY207)、演出コマンド設定処理(ステップY208)を行う。その後、特図1変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図1変動開始処理(ステップY209)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンドを準備して(ステップY210)、演出コマンド設定処理(ステップY211)を行う。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY210)を行う時点では特図1変動表示ゲームの開始に基づく特図1保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数から−1した特図1保留数に対応する保留数コマンドを準備している。その後、時間短縮変動回数に対応する残り遊技回数コマンドを準備して(ステップY212)、演出コマンド設定処理(ステップY213)を行う。
次に、特図ステータス領域に特図1変動中をセット(情報加算)する(ステップY214)。ここで特図ステータスとは、特図変動表示ゲームの状態を示すものであり、0〜5の何れかがセットされる。特図ステータス0は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示し、特図ステータス1は特図1変動表示ゲームのみが実行されている状態を示し、特図ステータス2は特図2変動表示ゲームのみが実行されている状態を示す。また、特図ステータス3は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が実行されている状態を示し、特図ステータス4は大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態であることを示し、特図ステータス5は小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態であることを示す。ここでは特図1変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして1又は3がセットされる。その後、特図1変動中処理移行設定処理(ステップY215)を行って、特図1普段処理を終了する。
〔特図2普段処理〕
図23には、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップY142)を示した。この特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能であるか判定する(ステップY221)。この判定における特図2が変動開始可能である状態とは、大当りとなる特図1変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図2変動表示ゲームの実行中や特図2変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図2普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図2が変動開始可能でない場合(ステップY221;N)には、特図2ゲーム処理番号として「0」を設定し(ステップY238)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップY239)、特図2普段処理を終了する。また、特図2が変動開始可能である場合(ステップY221;Y)には、特図2保留数が0であるか判定する(ステップY222)。
そして、特図2保留数が0でない場合(ステップY222;N)には、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY223)、演出コマンド設定処理(ステップY224)を行う。その後、特図2変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図2変動開始処理(ステップY225)を行い、特図2保留数に対応する飾り特図2保留数コマンドを準備して(ステップY226)、演出コマンド設定処理(ステップY227)を行う。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY226)を行う時点では特図2変動表示ゲームの開始に基づく特図2保留数の減算は行われておらず、現在の特図2保留数から−1した特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。その後、時間短縮変動回数に対応する残り遊技回数コマンドを準備して(ステップY228)、演出コマンド設定処理(ステップY229)を行う。
次に、特図ステータス領域に特図2変動中をセット(情報加算)する(ステップY230)。ここでは特図2変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして2又は3がセットされる。その後、特図2変動中処理移行設定処理(ステップY231)を行って、特図2普段処理を終了する。
一方、特図2保留数が0である場合(ステップY222;Y)には、特図1保留数が0であるか判定する(ステップY232)。そして、特図1保留数が0である場合(ステップY232;Y)には、特図1が変動中であるか判定する(ステップY233)。そして、特図1が変動中でない場合(ステップY233;N)には、客待ちデモが開始済みであるか判定し(ステップY234)、開始済みでない場合(ステップY234;N)には、客待ち状態の設定に関する処理を行う。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY232;N)、特図1が変動中である場合(ステップY233;Y)又は客待ちデモが開始済みである場合(ステップY234;Y)には、ステップY238へ移行する。
客待ち状態の設定に関する処理では、まず、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットし(ステップY235)、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを準備して(ステップY236)、演出コマンド設定処理(ステップY237)を行い、ステップY238へ移行する。客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、確率状態に応じて異なる客待ち画面を表示することが可能となる。
また、何らかの原因により演出制御装置300が再起動した場合、バックアップ機能を備えない演出制御装置300は遊技状態の情報を喪失してしまうため、適切な演出を行うことができなくなってしまうが、客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、このコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。
また、本実施形態の遊技機では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが同時に実行可能であり、特図1変動表示ゲームについての処理によって確率状態が変化することも考えられるので、特図変動表示ゲームの開始ごとに変動開始確率情報コマンドを送信するようにしている(ステップY207,Y223)。これにより、演出制御装置300において遊技状態に応じた適切な演出を行うことが可能となる。
また、変動開始確率情報コマンドを特図変動表示ゲームの開始ごとに送信するようにしたことで、演出制御装置300が再起動した場合でもこのコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。なお、客待ちデモコマンドや変動開始確率情報コマンドに、演出制御装置300が再起動した場合に遊技状態に応じた演出に復帰できるようにするためのその他の情報を含ませるようにしても良い。
〔特図1変動開始処理〕
図24(a)には、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップY209)を示した。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。この特図1変動開始処理では、まず、特図保留情報判定処理において変動パターンの振り分けに用いる特図1情報設定フラグをセットする(ステップY241)。次いで、RWMの特図1転落抽選乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備し(ステップY242)、特図1転落抽選乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY243)、高確率状態から低確率状態への移行を抽選する転落抽選処理(ステップY244)を行う。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
次に、特図1変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報又は大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップY245)を行い、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップY246)を行う。そして、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図1情報設定処理(ステップY247)を行い、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY248)。
その後、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変動パターン設定処理(ステップY249)を行い、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY250)を行って、時間短縮変動回数更新処理(ステップY251)を行う。次いで、処理番号として特図1変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップY252)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY253)。
次に、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY254)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY255)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY256)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100m秒)をセーブし(ステップY257)、特図1変動中図柄番号領域に初期値(ここではブランク図柄を示す「0」)をセーブして(ステップY258)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
図24(b)には、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップY225)を示した。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理である。この特図2変動開始処理では、まず、特図保留情報判定処理において変動パターンの振り分けに用いる特図2情報設定フラグをセットする(ステップY261)。次いで、RWMの特図2転落抽選乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備し(ステップY262)、特図2転落抽選乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY263)、高確率状態から低確率状態への移行を抽選する転落抽選処理(ステップY264)を行う。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
次に、特図2変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報、大当り情報又は小当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップY265)を行い、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップY266)を行う。そして、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図2情報設定処理(ステップY267)を行い、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY268)。
その後、特図2変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変動パターン設定処理(ステップY269)を行い、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY270)を行って、時間短縮変動開始更新処理(ステップY271)を行う。次いで、処理番号として特図2変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップY272)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY273)。
次に、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY274)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY275)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY276)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100m秒)をセーブし(ステップY277)、特図2変動中図柄番号領域に初期値(ここではブランク図柄を示す「0」)をセーブして(ステップY278)、特図2変動開始処理を終了する。
なお、上述の特図1変動開始処理や特図2変動開始処理において特図変動表示ゲームの変動パターンを選択する際に、設定されている確率設定値の情報を参照するようにしても良い。これにより、確率設定値に応じた変動パターンを選択することや、確率設定値に応じて変動パターンの選択確率を異ならせるなど、確率設定値を示唆又は報知する演出を実行可能となる。
〔転落抽選処理〕
図25には、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理で行われる転落抽選処理(ステップY244,Y264)を示した。この転落抽選処理では、まず、特図高確率中であるか判定し(ステップY581)、特図高確率中でない場合(ステップY581;N)には、転落抽選処理を終了する。また、特図高確率中である場合(ステップY581;Y)には、対象の転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満か判定する(ステップY582)。なお、転落抽選に当選するとは転落抽選乱数が転落抽選判定値と一致することである。転落抽選判定値は連続する複数の値であり、転落抽選乱数が、転落抽選判定値の下限の値である転落抽選下限判定値以上で、かつ、転落抽選判定値の上限の値である転落抽選上限判定値以下である場合に、転落抽選に当選したと判定される。
転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満である場合(ステップY582;Y)、すなわち転落抽選に当選していない場合には、転落抽選処理を終了する。この場合は高確率状態が維持される。一方、転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満でない場合(ステップY582;N)には、対象の転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きいか判定する(ステップY583)。
転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きい場合(ステップY583;Y)、すなわち転落抽選に当選していない場合には、転落抽選処理を終了する。この場合は高確率状態が維持される。一方、転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きくない場合(ステップX583;N)、すなわち転落抽選に当選した場合には、低確率状態に移行するための処理を行う。
低確率状態に移行するための処理では、まず、高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY584)。ここでは、大当り2信号をON、大当り4信号をOFFに設定する。次いで、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY585)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFFに設定する。
そして、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY586)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブする(ステップY587)。その後、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップY588)、転落抽選処理を終了する。これにより、低確率状態かつ普電サポートなし状態となって通常遊技状態に移行することとなる。なお、高確率状態の終了や普電サポートの終了の情報は、演出制御装置300に送信されるようになっており、演出制御装置300ではこの情報に基づき演出モードの変更などの処理を行う。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図26(a)には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップY245)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップY281)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップY282)、特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップY283)。
その後、実行中の特図2変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ2は大当りであるか判定し(ステップY284)、大当りである場合(ステップY284;Y)には、大当りフラグ1設定処理を終了する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場合(ステップY284;N)には、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか判定する大当り判定処理(ステップY285)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY285)の判定結果が大当りである場合(ステップY286;Y)には、ステップY281にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY287)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップY285)の判定結果が大当りでない場合(ステップY286;N)には、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ1領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図26(b)には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップY265)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブし(ステップY291)、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップY292)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップY293)、特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップY294)。
その後、実行中の特図1変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ1は大当りであるか判定し(ステップY295)、大当りである場合(ステップY295;Y)には、ステップY299へ移行する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場合(ステップY295;N)には、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか判定する大当り判定処理(ステップY296)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY296)の判定結果が大当りである場合(ステップY297;Y)には、ステップY292にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY298)、大当りフラグ2設定処理を終了する。
一方、大当り判定処理(ステップY296)の判定結果が大当りでない場合(ステップY297;N)には、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップY299)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップY299)の判定結果が小当りである場合(ステップY300;Y)には、ステップY291にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップY301)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップY299)の判定結果が小当りでない場合(ステップY300;N)には、大当りフラグ2設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ2領域及び小当りフラグ2領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当り判定処理〕
図27には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップY285,Y296)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップY311)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定する(ステップY312)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップY312;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY317)、大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。一方、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップY312;N)には、特図高確率中であるか判定する(ステップY313)。
そして、特図高確率中である場合(ステップY313;Y)には、現在の確率設定値に対応する高確率中の上限判定値を設定し(ステップY314)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップY316)。また、特図高確率中でない場合(ステップY313;N)には、現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を設定し(ステップY315)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップY316)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップY316;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY317)、大当り判定処理を終了する。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップY316;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定し(ステップY318)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図28には、上述の大当りフラグ2設定処理における小当り判定処理(ステップY299)を示した。この小当り判定処理では、まず、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満か判定する(ステップY321)。なお、小当りであるとは大当り乱数(大当り判定と同一の乱数)が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。また、大当り判定値と小当り判定値とが重なることはない。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップY321;Y)、すなわち小当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY323)、小当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、小当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップY321;N)には、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか判定する(ステップY322)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップY322;Y)、すなわち小当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY323)、小当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップY322;N)、すなわち小当りである場合には、判定結果として小当りを設定し(ステップY324)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図29には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップY246)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか判定し(ステップY331)、大当りである場合(ステップY331;Y)には、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップY332)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップY333)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄退避領域にセーブする(ステップY334)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図1変動表示ゲームの停止図柄を特図1停止図柄領域ではなく特図1停止図柄退避領域にセーブするようにしたのは、特図2変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY335)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図1停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY336)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップY337)、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図1ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY338)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して特図1大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップY339)、ステップY340へ移行する。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
一方、大当りでない場合(ステップY331;N)には、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄退避領域にセーブして(ステップY344)、はずれ停止図柄パターンを特図1停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY345)。次いで、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドを準備して飾り特図1コマンド領域にセーブする(ステップY340)。これにより、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。その後、演出コマンド設定処理(ステップY341)を行う。これにより、飾り特図1コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY342)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY343)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図30には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップY266)を示した。なお、特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理と同じ処理を、特図2を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りか判定し(ステップY361)、大当りである場合(ステップY361;Y)には、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップY362)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップY363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ステップY364)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図2変動表示ゲームの停止図柄を特図2停止図柄領域ではなく特図2停止図柄退避領域にセーブするようにしたのは、特図1変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップY367)、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図2ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY368)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して特図2大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップY369)、ステップY370へ移行する。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
一方、大当りでない場合(ステップY361;N)には、小当りフラグ2が小当りか判定し(ステップY375)、小当りである場合(ステップY375;Y)には、特図2小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップY376)。次に、特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップY377)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ステップY378)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブし(ステップY379)、ステップY370へ移行する。
また、小当りフラグ2は小当りでない場合(ステップY375;N)には、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄退避領域にセーブして(ステップY380)、はずれ停止図柄パターンを特図2停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY381)。次いで、停止図柄パターンに対応する飾り特図2コマンドを準備して飾り特図2コマンド領域にセーブする(ステップY370)。これにより、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。その後、演出コマンド設定処理(ステップY371)を行う。これにより、飾り特図2コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY372)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップY373)、特図2小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY374)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段に記憶された第1始動記憶に基づき、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第1変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な第1決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段に記憶された第2始動記憶に基づき、第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第2変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な第2決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
以上のことから、始動入賞口36は、遊技領域32の一側に発射した遊技球が入賞可能な位置に配設され、普通変動入賞装置37は、遊技領域32の他側に発射した遊技球が入賞可能な位置に配設され、変動表示ゲームの変動態様情報には、当該変動表示ゲームの実行時間を特定可能な変動時間に関する情報が含まれ、通常状態(通常遊技状態)において第2決定手段によって第2変動表示ゲームの変動時間として決定されることが可能な変動時間は、第1決定手段によって第1変動表示ゲームの変動時間として決定されることが可能な変動時間よりも長いこととなる。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドなどが挙げられる。なお、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1決定手段の決定結果に基づいて第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第1変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図1ゲーム処理の全体から、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。
さらに、遊技制御装置100が、第2決定手段の決定結果に基づいて第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第2変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図2ゲーム処理の全体から、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。
また、遊技制御装置100が、第1決定手段によって決定された第1変動表示ゲームの結果及び変動態様情報並びに第2決定手段によって決定された第2変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を制御情報として演出制御手段(演出制御装置300)へ送信することが可能な送信手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームのそれぞれについて、変動表示ゲームの開始に応じて変動時間の計測を開始し、当該計測時間が変動時間を経過した場合に当該変動表示ゲームの変動時間の計測を終了する計測手段をなす。
なお、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームでは変動時間が非常に長い長変動が設定されるが、この場合には、変動時間についての情報を演出制御装置300には送信せず、長変動であることのみを示すコマンドを送信するようにしても良い。長変動の場合は単に変動表示を行えばよく詳細に演出を決定する必要がないので、演出制御装置300では長変動であることのコマンドを受信することに基づき変動表示を開始するようにする。変動時間の管理は遊技制御装置100のみで行い、変動時間が終了することに基づき停止コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300では停止コマンドを受信することに基づき変動表示を停止するようにする。このようにすれば、演出制御装置300での制御の負担を軽減することができる。
〔特図1情報設定処理〕
図31には、上述の特図1変動開始処理における特図1情報設定処理(ステップY247)を示した。この特図1情報設定処理では、まず、変動パターン選択情報テーブルを設定し(ステップY401)、特図1停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータ、後半オフセットデータを取得して(ステップY402)、特図1大当り、すなわち特図1停止図柄パターンが大当りの停止図柄パターンであるか判定する(ステップY403)。特図1大当りである場合(ステップY403;Y)には、ステップY405へ移行する。
また、特図1大当りでない場合(ステップY403;N)には、前半オフセットデータに特図1保留数を加算して値を変換する(ステップY404)。そして、前半オフセットデータを変動振分情報1領域にセーブする(ステップY405)。これにより、変動振分情報1領域には変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。
その後、後半オフセットデータを変動振分情報2領域にセーブして(ステップY405)、特図1情報設定処理を終了する。これにより、変動振分情報2領域には変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。
このように、特図1変動表示ゲームにおいては、はずれの場合には前半変動パターンのみ特図1保留数を考慮して変動パターンが決定され、大当りの場合には特図1保留数を考慮せずに変動パターンが決定される。
〔特図2情報設定処理〕
図32には、上述の特図2変動開始処理における特図2情報設定処理(ステップY267)を示した。この特図2情報設定処理では、まず、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップY421)。特図低確率&時短なし中でない場合(ステップY421;N)には、時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY427)。ここでは、これから開始する特図2変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、時間短縮最終変動である場合(ステップY427;Y)には、ステップY428へ移行する。また、時間短縮最終変動でない場合(ステップY427;N)には、変動パターン選択情報テーブルを設定し(ステップY423)、特図2停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータ、後半オフセットデータを取得して(ステップY424)、ステップY425へ移行する。
一方、特図低確率&時短なし中である場合(ステップY421;Y)には、高確率最終変動であるか判定する(ステップY427)。ここでは、これから開始する特図2変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動である場合(ステップY427;Y)には、最終変動用の前半オフセットデータ、後半オフセットデータを設定して(ステップY428)、ステップY425へ移行する。
また、高確率最終変動でない場合(ステップY427;N)には、特図2大当りであるかを判定する(ステップY429)。そして、特図2大当りでない場合(ステップY429;N)には、低確率時特図2はずれ・小当り用の前半オフセットデータを設定し(ステップY430)、特図2長変動用の後半オフセットデータを設定して(ステップY432)、ステップY425へ移行する。
また、特図2大当りである場合(ステップY429;Y)には、低確率時特図2大当り用の前半オフセットデータを設定し(ステップY431)、特図2長変動用の後半オフセットデータを設定する(ステップY432)。そして、前半オフセットデータを変動振分情報1領域にセーブする(ステップY425)。これにより、変動振分情報1領域には変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。
その後、後半オフセットデータを変動振分情報2領域にセーブして(ステップY426)、特図2情報設定処理を終了する。これにより、変動振分情報2領域には変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。
このように、特図2変動表示ゲームにおいては、特図2保留数を考慮せずに変動パターンが決定される。
〔特図1変動パターン設定処理〕
図33には、上述の特図1変動開始処理における特図1変動パターン設定処理(ステップY249)を示した。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
この特図1変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップY451)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY452)、特図1の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップY453)。
次に、特図1はずれ、すなわち停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるか判定し(ステップY454)、特図1はずれである場合(ステップY454;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップY455)を行う。また、特図1はずれでない場合(ステップY454;N)には、振り分け処理(ステップY456)を行う。
本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多彩な演出を可能とするために、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY457)、特図1の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップY458)。次いで、振り分け処理(ステップY459)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得して後半変動番号領域にセーブする(ステップY460)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY461)、変動振分情報1と決定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY462)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY463)、特図1の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップY464)。
その後、振り分け処理(ステップY465)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY466)、特図1変動パターン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始される特図1変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。
〔特図2変動パターン設定処理〕
図34には、上述の特図2変動開始処理における特図2変動パターン設定処理(ステップY269)を示した。この特図2変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップY471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY472)、特図2の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップY473)。
次に、特図2はずれ、すなわち停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるか判定し(ステップY474)、特図2はずれである場合(ステップY474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップY475)を行う。また、特図2はずれでない場合(ステップY474;N)には、振り分け処理(ステップY476)を行う。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY477)、特図2の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップY478)。次いで、振り分け処理(ステップY479)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得して後半変動番号領域にセーブする(ステップY480)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY481)、変動振分情報1と決定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY482)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY483)、特図2の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップY484)。
その後、振り分け処理(ステップY485)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY486)、特図2変動パターン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始される特図2変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。
〔変動開始情報設定処理〕
図35には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップY250,Y270)を示した。この変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域(保留数1用)をクリアする(ステップY551)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップY552)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップY553)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップY554)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップY555)。そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップY556)、加算値を対象の特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY557)。
なお、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームでは変動時間が非常に長い長変動が設定される。この場合における上記の加算値としては、規定時間(ここでは60000m秒)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて計時可能な時間を除いた余りの時間(60000m秒未満の時間)が加算値として算出されるようになっている。
その後、特図1の情報設定中であるか判定し(ステップY558)、特図1の情報設定中である場合(ステップY558;Y)には、ステップY562へ移行する。また、特図1の情報設定中でない場合(ステップY558;N)、すなわち特図2の情報設定中である場合には、特図2の長変動の開始であるか判定する(ステップY559)。長変動とは、特図2変動表示ゲームについて通常遊技状態である場合に設定される変動パターンであり、設定された変動パターンの番号により判定する。
そして、特図2の長変動の開始でない場合(ステップY559;N)には、0を特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域にセーブする(ステップY560)。また、特図2の長変動の開始である場合(ステップY559;Y)には、9を特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域にセーブする(ステップY561)。
その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップY562)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップY563)、演出コマンド設定処理(ステップY564)を行う。次に、対象の保留数を−1更新し(ステップY566)、対象の乱数格納領域の内容をシフトし(ステップY566)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップY567)、変動開始情報設定処理を終了する。
本実施形態では、2バイトのタイマでは足らない時間を変動させるために、特図2の長変動には繰り返し回数が設定される。変動開始情報設定処理では、加算結果として60000m秒のタイマ、9の繰り返し回数をセーブし、タイマ割込み処理でタイマを減算していき、タイムアップした時に繰り返し回数を1減算してゲーム処理タイマに60000m秒をセットする。これにより、特図2の長変動の変動時間は10分(=60000m秒×10)になる。タイマ割込みの周期は4m秒であるため、2バイトでは約262秒まで設定できるが、理解しやすさのために60秒の掛け算で表せる形としている。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
図36には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップY251,Y271)を示した。この時間短縮変動回数更新処理では、まず、特図高確率中(高確率状態中)であるか判定し(ステップY571)、特図高確率中である場合(ステップY571;Y)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図高確率中でない場合(ステップY571;N)には、特図時短中であるか判定する(ステップY572)。そして、特図時短中でない場合(ステップY572;N)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時短中である場合(ステップY572;Y)には、時間短縮変動回数を−1更新して(ステップY573)、時間短縮変動回数が「0」となったか判定する(ステップY574)。
時間短縮変動回数が「0」でない場合(ステップA754;N)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が「0」となった場合(ステップY574;Y)には、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップY575)、時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY576)。
次いで、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップY577)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップY578)、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短なしフラグをセーブして(ステップY579)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図1変動中処理〕
図37には、上述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(ステップY110)を示した。この特図1変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ステップY621)。そして、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY622)、演出コマンド設定処理(ステップY623)を行う。
次に、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY624)、演出コマンド設定処理(ステップY625)を行う。本実施形態の遊技機では、変動開始時に設定した変動時間よりも前に強制的に停止する場合もあるため、変動を停止する際には停止コマンドを演出制御装置300に送信するようにしている。そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップY626)。本実施形態では、例えば、はずれの場合に600m秒、大当りの場合に2000m秒の表示時間が設定される。
その後、特図1はずれであるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果がはずれであるか判定する(ステップY627)。特図1はずれである場合(ステップY627;Y)には、ステップY642へ移行する。また、特図1はずれでない場合(ステップY627;N)、すなわち大当りである場合には、特図2変動表示ゲームも実行中であるか判定する(ステップY628)。なお、特図2変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特図2変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY628;Y)には、ステップY639へ移行する。また、特図2変動表示ゲームが実行中である場合(ステップY628;Y)には、特図2表示中処理中であるか判定する(ステップY629)。すなわち、この場合は、特図1変動表示ゲームが大当りになることに基づき、実行中の特図2変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特図2変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図2表示中処理中である場合(ステップY639;Y)には、ステップY631へ移行する。また、特図2表示中処理中でない場合(ステップY629;N)には、図柄確定回数出力回数を+1更新して(ステップY630)、特図2の表示時間として上記で設定した特図1の表示時間+4m秒の表示時間を設定する(ステップY631)。特図2の表示時間として特図1の表示時間+4m秒の表示時間を設定することで、特図1と特図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図2変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。この再設定によって、停止表示の時間は延長されるが、場合によっては短くなる可能性もある。
次に、特図2ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブして(ステップY632)、飾り特図2はずれ図柄コマンドを設定して準備する(ステップY633)。そして、飾り特図2コマンド領域に図柄コマンドをセーブして(ステップY634)、演出コマンド設定処理(ステップY635)を行う。その後、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY636)、演出コマンド設定処理(ステップY638)を行い、特図2表示中処理移行設定処理2(ステップY638)を行う。
そして、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップY639)、特図1ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY640)、特図1大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY641)。その後、特図1停止図柄退避領域から情報をロードして特図1停止図柄領域にセーブし(ステップY642)、特図1表示中処理移行設定処理1(ステップY643)を行って、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2変動中処理〕
図38には、上述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(ステップY143)を示した。この特図2変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ステップY651)。そして、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY652)、演出コマンド設定処理(ステップY653)を行う。
次に、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY654)、演出コマンド設定処理(ステップY655)を行う。そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップY656)。本実施形態では、例えば、はずれの場合に600m秒、大当りの場合に600m秒、小当りの場合に136m秒の表示時間が設定される。
その後、特図2はずれであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果がはずれであるか判定する(ステップY657)。特図2はずれである場合(ステップY657;Y)には、ステップY677へ移行する。また、特図2はずれでない場合(ステップY657;N)、すなわち大当り又は小当りである場合には、特図1変動表示ゲームも実行中であるか判定する(ステップY658)。なお、特図1変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特図1変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY658;N)には、ステップY673へ移行する。また、特図1変動表示ゲームが実行中である場合(ステップY658;Y)には、特図2大当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が大当りであるか判定する(ステップY659)。特図2大当りでない場合(ステップY659;N)、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合には、特図1ゲーム中断フラグをセットし(ステップY670)、飾り特図1中断コマンドを準備して(ステップY671)、演出コマンド設定処理(ステップY672)を行い、ステップY673へ移行する。
すなわち、この場合は、特図2変動表示ゲームが小当りとなることに基づき、実行中の特図1変動表示ゲームが中断させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も中断の対象となる。中断された特図1変動表示ゲームは小当り(第2特別結果)に基づく特別遊技状態(第2特別遊技状態)の終了に伴い再開される。
一方、特図2大当りである場合(ステップY659;Y)には、特図1表示中処理中であるか判定する(ステップY660)。すなわち、この場合は、特図2変動表示ゲームが大当りになることに基づき、実行中の特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図1表示中処理中である場合(ステップY660;Y)には、ステップY662へ移行する。また、特図1表示中処理中でない場合(ステップY660;N)には、図柄確定回数出力回数を+1更新して(ステップY661)、特図1の表示時間として上記で設定した特図2の表示時間+4m秒の表示時間を設定する(ステップY662)。特図1の表示時間として特図2の表示時間+4m秒の表示時間を設定することで、特図1と特図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図1変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。この再設定によって、停止表示の時間は延長されるが、場合によっては短くなる可能性もある。
次に、特図1ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブして(ステップY663)、飾り特図1はずれ図柄コマンドを設定して準備する(ステップY664)。そして、飾り特図1コマンド領域に図柄コマンドをセーブして(ステップY665)、演出コマンド設定処理(ステップY666)を行う。その後、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY667)、演出コマンド設定処理(ステップY668)を行い、特図1表示中処理移行設定処理2(ステップY669)を行う。
そして、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップY673)、特図2小当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りであるか判定する(ステップY674)。特図2小当りである場合(ステップY674;Y)には、ステップY677へ移行する。また、特図2小当りでない場合(ステップY674;N)、すなわち大当りである場合には、特図2ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY675)、特図2大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY676)。その後、特図2停止図柄退避領域から情報をロードして特図2停止図柄領域にセーブし(ステップY677)、特図2表示中処理移行設定処理1(ステップY678)を行って、特図2表示中処理を終了する。
〔特図1表示中処理〕
図39には、上述の特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(ステップY111)を示した。この特図1表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて大当りフラグ1領域に設定された大当りフラグ1ロードし(ステップY751)、大当りフラグ1領域をクリアする(ステップY752)。そして、特図1は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ1が大当り情報か判定し(ステップY753)、特図1が大当りである場合(ステップY753;Y)には、特図1変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY754)。
次に、特図1停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップY755)、演出コマンド設定処理(ステップY756)を行う。その後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップY757)、演出コマンド設定処理(ステップY758)を行う。
次に、大入賞口開放情報と特図変動表示ゲームにて大当りとなる確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY759)。本実施形態の場合、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば100m秒)を設定して(ステップY760)、設定した大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY761)。次に、処理番号として3を設定し(ステップY762)、特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY763)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY764)を行って、特図1表示中処理を終了する。
一方、特図1が大当りでない場合(ステップY753;N)、すなわち大当りフラグ1がはずれ情報である場合には、高確率最終変動であるか判定し(ステップY765)、高確率最終変動でない場合(ステップY765;N)には時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY766)。ここでは、実行中の特図1変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。また、実行中の特図1変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY765;N)及び時間短縮最終変動でない場合(ステップY766;N)には、ステップY774へ移行する。また、高確率最終変動である場合(ステップY765;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップY766;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY767)、演出コマンド設定処理(ステップY768)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY769)、左打ち指示報知フラグをクリアして(ステップY770)、特図2の小当り中であるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップY771)。
特図2の小当り中である場合(ステップY771;Y)には、ステップY774へ移行する。一方、特図2の小当り中でない場合(ステップY771;N)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY772)。ここでは発射位置指定信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY773)。これにより、第1遊技状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、特図ステータス領域の特図1変動中をクリア(情報減算)し(ステップY774)、特図1ゲーム処理番号領域に特図1普段処理番号をセーブして(ステップY775)、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2表示中処理〕
図40及び図41には、上述の特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(ステップY144)を示した。なお、特図2表示中処理は、上述の特図1表示中処理と同等の処理を、特図2を対象として行うものである。この特図2表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて小当りフラグ2領域に設定された小当りフラグ2をロードして(ステップY811)、小当りフラグ2領域をクリアする(ステップY812)。
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて大当りフラグ2領域に設定された大当りフラグ2ロードして(ステップY813)、大当りフラグ2領域をクリアする(ステップY814)。そして、特図2は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ2が大当り情報か判定し(ステップY815)、特図2が大当りである場合(ステップY815;Y)には、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY816)。
次に、特図2停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップY817)、演出コマンド設定処理(ステップY818)を行う。その後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップY819)、演出コマンド設定処理(ステップY820)を行う。
次に、大入賞口開放情報と特図変動表示ゲームにて大当りとなる確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY821)。本実施形態の場合、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば100m秒)を設定して(ステップY822)、設定した大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY823)。次に、処理番号として3を設定し(ステップY824)、特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY825)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY826)を行って、特図2表示中処理を終了する。
一方、特図2が大当りでない場合(ステップY815;N)、すなわち大当りフラグ2がはずれ情報である場合には、ロードした小当りフラグ2が小当り(小当り情報)か判定する(ステップY827)。そして、小当りフラグ2が小当りである場合(ステップY827;Y)には、高確率最終変動であるか判定し(ステップY828)、高確率最終変動でない場合(ステップY828;N)には時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY829)。ここでは、実行中の特図2変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。また、実行中の特図2変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY828;N)及び時間短縮最終変動でない場合(ステップY829;N)には、ステップY834へ移行する。また、高確率最終変動である場合(ステップY828;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップY829;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY830)、演出コマンド設定処理(ステップY831)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY832)、左打ち指示報知フラグをクリアする(ステップY833)。
本実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
次に、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY834)、演出コマンド設定処理(ステップY835)を行う。さらに、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップY836)、演出コマンド設定処理(ステップY837)を行って、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY838)。ここでは発射位置指定信号1をONにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY839)。これにより第1遊技状態表示部56が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。
その後、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY840)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY841)、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップY857)を行い、特図2表示中処理を終了する。
また、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップY827;N)には、高確率最終変動であるか判定し(ステップY843)、高確率最終変動でない場合(ステップY843;N)には時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY844)。ここでは、実行中の特図2変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。また、実行中の特図2変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY843;N)及び時間短縮最終変動でない場合(ステップY844;N)には、ステップY850へ移行する。また、高確率最終変動である場合(ステップY843;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップY844;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY845)、演出コマンド設定処理(ステップY846)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY847)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY848)。ここでは発射位置指定信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY849)。これにより第1遊技状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、特図ステータス領域の特図2変動中をクリア(情報減算)し(ステップY850)、特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理番号をセーブして(ステップY851)、特図2表示中処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームが第1特別結果となったことに基づき、条件装置の作動を伴って特別変動入賞装置を開放する第1特別遊技状態を発生させる第1特別遊技発生手段をなすとともに、変動表示ゲームが第2特別結果となったことに基づき、条件装置の作動を伴わずに特別変動入賞装置を開放する第2特別遊技状態を発生させる第2特別遊技発生手段をなす。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図42及び図43には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップY112,Y145)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理では、まず、残存球カウンタが0であるか判定し(ステップY941)、残存球カウンタが0でない場合(ステップY941;N)には、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。一方、残存球カウンタが0である場合(ステップY941;Y)には、初回ラウンドであるか判定する(ステップY942)。
初回ラウンドでない場合(ステップY942;N)には、ステップY950へ移行する。一方、初回ラウンドである場合(ステップY942;Y)には、普図始動ゲート34への遊技球の通過があったか判定する(ステップY943)。ここで、本実施形態では、特図変動表示ゲームにおいて大当り(第1特別結果)が導出された後に遊技球が普図始動ゲート34を通過することにより特別遊技状態が開始されるようになっている。
普図始動ゲート34への遊技球の通過がない場合(ステップY943;N)には、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。一方、普図始動ゲート34への遊技球の通過があった場合(ステップY943;Y)には、ラウンド数上限値テーブルを設定し(ステップY944)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、10)を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップY945)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップY946)。
次いで、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY947)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップY948)。その後、役物連続作動装置作動中信号のオン出力データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップY949)、特別遊技状態のラウンド数を+1更新する(ステップY950)。そして、大入賞口開放情報とラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップY951)、演出コマンド設定処理(ステップY952)を行う。
次に、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大当り中処理制御ポインタ初期値を設定し(ステップY953)、ポインタ初期値を大当り中処理制御ポインタ領域にセーブして(ステップY954)、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大入賞口開放時間を設定する(ステップY955)。大当り中処理制御ポインタ初期値としては、一のラウンドにおいて開閉を繰り返す場合には0を設定する。本実施形態では、Vありロング開放が相当する。また、一のラウンドにおいて1回の開放を行う場合には、大当り動作終了値(本実施形態の場合、2)を設定する。なお、一のラウンドにおける開閉回数に応じて初期値を0以外に設定しても良い。
次に、レバーソレノイド動作ラウンドであるか判定する(ステップY956)。レバーソレノイド動作ラウンドとは、レバーソレノイド38fを動作してレバー部材を動作させるラウンドであり、本実施形態の場合は1ラウンド目の特定ラウンドのみである。そして、レバーソレノイド動作ラウンドである場合(ステップY956;Y)には、レバーソレノイドの動作データを設定する(ステップY957)。これにより、レバーソレノイド制御ポインタ領域にデータが設定されるとともに、レバーソレノイド制御タイマがクリアされる。一方、レバーソレノイド動作ラウンドでない場合(ステップY956;N)には、レバーソレノイドの停止データを設定する(ステップY958)。
その後、処理番号として4を設定し(ステップY959)、特図1の大当りであるか判定する(ステップY960)。そして、特図1の大当りである場合(ステップY960;Y)には、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY961)、大入賞口開放時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY962)。一方、特図1の大当りでない場合(ステップY960;N)、すなわち特図2の大当りである場合には、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY963)、大入賞口開放時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY964)。
そして、上大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY965)。ここでは特別電動役物1作動中信号をONに設定する。次に、第1特別変動入賞装置38の開閉部材を開放するために大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブし(ステップY966)、大入賞口への入賞数を計数する大入賞口カウント数をクリアして(ステップY967)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
本実施形態では、例えば図6及び図7に示すように、大当りに基づく特別遊技状態(第1特別遊技状態)においては、上大入賞口(第1特別変動装置38)のみが開放し、小当りに基づく特別遊技状態(第2特別遊技状態)においては、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)のみが開放するが、これに限定されない。例えば、第1特別遊技状態における開放態様は、1ラウンド目は上大入賞口が開放し、2ラウンド目以降は下大入賞口が開放するような態様であって良い。
〔特図1大当り終了処理〕
図44には、上述の特図1ゲーム処理における特図1大当り終了処理(ステップY115)を示した。この特図1大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データによるサブルーチンコールを行う(ステップY1101)。ステップY1101にて時間短縮判定データが時短なしの場合には、大当り終了設定処理1(ステップY1102)を行い、ステップY1101にて時間短縮判定データが時短ありの場合には、大当り終了設定処理2(ステップY1103)を行う。
次いで、特定領域通過情報があるか判定する(ステップY1104)。本実施形態では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入した際に特定領域通過フラグがセットされ、この特定領域通過フラグがセットされている場合に、特定領域通過情報があると判定する。特定領域通過情報がない場合(ステップY1104;N)には、ステップY1106へ移行する。一方、特定領域通過情報がある場合(ステップY1104;Y)には、大当り終了設定処理3(ステップY1105)を行う。そして、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンドをロードし(ステップY1106)、通常大当り(本実施形態の場合、10R通常大当り)に基づく特別遊技状態における特定領域(確変作動領域)への遊技球の流入である特定領域イレギュラー通過であるか判定する(ステップY1107)。
特定領域イレギュラー通過でない場合(ステップY1107;N)には、ステップY1109へ移行する。一方、特定領域イレギュラー通過である場合(ステップY1107;Y)には、確率情報コマンドにイレギュラー確変情報を上乗せして(ステップY1108)、演出コマンド設定処理(ステップY1109)を行う。ステップY1109の処理によって、確率情報コマンドが演出制御装置300に送信される。ここで送信される確率情報コマンドとしては、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」、「低確率・時短なし」の何れかに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがあり、確変作動領域イレギュラー通過の場合はイレギュラー確変情報が上乗せされる。
次に、処理番号として特図1普段処理に係る「0」を設定し(ステップY1110)、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1111)。次に、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1112)。ここでは、大当り1信号及び大当り3信号をOFFに設定する。そして、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1113)。ここでは、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2当り信号をOFFに設定する。
次に、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1114)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップY1115)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1116)。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。そして、特図2ゲームウェイト時間値(例えば8m秒)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップY1117)、特図1大当り終了処理を終了する。
この特図1大当り終了処理を行うことで特図1及び特図2の何れについても特図変動表示ゲームを開始可能となるが、タイマ割込み処理においては特図1ゲーム処理の後に特図2ゲーム処理を行うため、特図1大当り終了処理を行ったタイマ割込みで特図2ゲーム処理において特図変動表示ゲームを開始する処理が行われて特図1変動表示ゲームよりも特図2変動表示ゲームの方が先に開始可能となってしまう。そこで、ステップY1117において特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブすることで、特図2変動表示ゲームについての開始処理を次回のタイマ割込み処理まで遅らせるようにし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同一のタイマ割込みで処理されるようにしている。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能となるまで、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能な状態としないようにするゲーム処理待機手段をなす。
〔特図2大当り終了処理〕
図45には、上述の特図2ゲーム処理における特図2大当り終了処理(ステップY148)を示した。特図2大当り終了処理は、上述の特図1大当り処理でのステップY1109を行わない以外は同等の処理である。この特図2大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データによるサブルーチンコールを行う(ステップY1131)。ステップY1131にて時間短縮判定データが時短なしの場合には、大当り終了設定処理1(ステップY1132)を行い、ステップY1131にて時間短縮判定データが時短ありの場合には、大当り終了設定処理2(ステップY1133)を行う。
次いで、特定領域通過情報があるか判定し(ステップY1134)、特定領域通過情報がない場合(ステップY1134;N)には、ステップY1136へ移行する。一方、特定領域通過情報がある場合(ステップY1134;Y)には、大当り終了設定処理3(ステップY1135)を行う。そして、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンドをロードし(ステップY1136)、通常大当り(本実施形態の場合、10R通常大当り)に基づく特別遊技状態における特定領域(確変作動領域)への遊技球の流入である特定領域イレギュラー通過であるか判定する(ステップY1137)。
特定領域イレギュラー通過でない場合(ステップY1137;N)には、ステップY1139へ移行する。一方、特定領域イレギュラー通過である場合(ステップY1137;Y)には、確率情報コマンドにイレギュラー確変情報を上乗せして(ステップY1138)、演出コマンド設定処理(ステップY1139)を行う。ステップY1139の処理によって、確率情報コマンドが演出制御装置300に送信される。ここで送信される確率情報コマンドとしては、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」、「低確率・時短なし」の何れかに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがあり、確変作動領域イレギュラー通過の場合はイレギュラー確変情報が上乗せされる。
次に、処理番号として特図2普段処理に係る「0」を設定し(ステップY1140)、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1141)。次に、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1143)。ここでは、大当り1信号及び大当り3信号をOFFに設定する。そして、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1143)。ここでは、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2当り信号をOFFに設定する。
次に、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1144)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1145)、特図ステータス領域をクリアして(ステップY1146)、特図2大当り終了処理を終了する。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
〔大当り終了設定処理1〕
図46(a)には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了設定処理1(ステップY1102,1132)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短なしの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1151)。ここでは、大当り2信号をOFFに設定する。この時点では、データの設定のみで出力はされない。
次に、時短なしの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1152)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号をOFFに設定する。
その後、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップY1153)、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短なしフラグをセーブする(ステップY1154)。次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率及び時短なしフラグをセーブし(ステップY1155)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域を0クリアする(ステップY1156)。
次に、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1157)。ここでは発射位置指定信号1をOFFに設定する。次いで、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY1158)。これにより第1遊技状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップY1159)、大当り終了設定処理1を終了する。この処理により、通常遊技状態となる。
〔大当り終了設定処理2〕
図46(b)には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了設定処理2(ステップY1103,1133)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1161)。ここでは、大当り2信号をONに設定する。なお、大当り2信号は特別遊技状態中もONとなっており、これを継続するようにしている。
次に、時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1162)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号をONに設定する。
その後、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップY1163)、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短ありフラグをセーブする(ステップY1164)。次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率及び時短ありフラグをセーブし(ステップY1165)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域に初期値をセーブする(ステップY1166)。本実施形態の場合、サポート回数が100回であるため、ステップY1166では初期値として100がセーブされる。
そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブして(ステップY1167)、大当り終了設定処理2を終了する。この処理により、特図低確率の第2特定遊技状態となる。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
〔大当り終了設定処理3〕
図47には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了設定処理3(ステップY1105,Y1135)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、特図時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1171)。ここでは、大当り2信号をONに設定する。なお、大当り2信号は特別遊技状態中もONとなっており、これを継続するようにしている。
次に、高確率&時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1172)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号及び特別図柄2変動時間短縮状態信号をONに設定する。その後、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップY1173)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率及び時短ありフラグをセーブする(ステップY1174)。
次に、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1175)。ここでは発射位置指定信号1をONに設定する。次いで、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY1176)。これにより第1遊技状態表示部56が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブして(ステップY1177)、大当り終了設定処理3を終了する。この処理により、高確率状態となる。すなわち、大当り終了設定処理1の後に大当り終了設定処理3を実行することで、第1特定遊技状態となり、大当り終了設定処理2の後に大当り終了設定処理3を実行することで、特図高確率の第2特定遊技状態となる。
以上の処理により、第1特別遊技状態の終了後に高確率状態である特定遊技状態が設定可能となる。すなわち、遊技制御装置100が、特変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率を通常状態よりも高めた特定遊技状態(第1特定遊技状態ST2、特図高確率の第2特定遊技状態ST3)を発生可能な特定遊技状態発生手段をなす。
〔小当りファンファーレ中処理〕
図48には、上述の特図2ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップY149)を示した。この小当りファンファーレ中処理では、まず、下大入賞口開放の小当り開放中コマンドを準備し(ステップY1201)、演出コマンド設定処理(ステップY1202)を行う。次に、処理番号として小当り中処理にかかる8を設定し(ステップY1203)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1204)。
次いで、小当り開放時間(例えば1600m秒)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップY1205)、小当り動作の開始に関する信号(特別電動役物2作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1206)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブし(ステップY1207)、大入賞口への入賞数を計数する大入賞口カウント数領域をクリアして(ステップY1208)、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔特図2小当り終了処理〕
図49には、上述の特図2ゲーム処理における特図2小当り終了処理(ステップY152)を示した。この特図2小当り終了処理では、まず、処理番号として特図2普段処理にかかる0を設定し(ステップY1331)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1332)。
次に、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1333)。ここでは、特別図柄2小当り信号をOFFに設定する。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1334)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブして(ステップY1335)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1336)。特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
次に、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定し(ステップY1337)、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップY1337;N)には、ステップY1340へ移行する。また、特図低確率&時短なし中である場合(ステップY1337;Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1338)。ここでは、発射位置指定信号1をOFFに設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップY1339)、特図1変動表示ゲームが中断中であるか判定する(ステップY1340)。
そして、特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(ステップY1340;N)には、特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアし(ステップY1343)、特図2小当り終了処理を終了する。一方、特図1変動表示ゲームが中断中である場合(ステップY1340;Y)には、飾り特図1再開コマンドを準備し(ステップY1341)、演出コマンド設定処理(ステップY1342)を行う。その後、特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアして(ステップY1343)、特図2小当り終了処理を終了する。これにより、特図1変動表示ゲームでの小当りに基づく特別遊技状態の終了に伴い、中断されていた特図2変動表示ゲームが再開されるようになる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と第2変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)のいずれか一方の変動表示ゲーム実行制御手段によって一方の変動表示ゲームの実行制御を行っている場合に、他方の変動表示ゲーム実行制御手段によって実行制御が行われている他方の変動表示ゲームが特別結果となった場合に、一方の変動表示ゲームを中断し、他方の変動表示ゲームに基づく特別遊技状態が終了したのちに中断していた一方の変動表示ゲームを再開する再開制御を実行可能な再開制御手段をなす。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311では、図50に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理を行う。
〔メイン処理〕
図50に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、報知部72やポイント報知部73、累積値報知部74などによる演出を制御する盤演出設定処理(ステップC20)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図51には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図52には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔変動系コマンド処理〕
図53には、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC236)を示した。この変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定する(ステップC361)。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報であり、上述の図柄系コマンド処理のステップC251で設定される情報である。
この特図種別が未確定である場合(ステップC361;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、特図種別が未確定でない場合(ステップC361;N)、すなわち特図種別が設定されている場合は、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックし(ステップC362)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC363)。
変動コマンドと図柄種別が不整合である場合(ステップC363;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でない場合(ステップC363;N)は、変動コマンドから変動パターン種別を判別する(ステップC364)。図柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には例えば、はずれ図柄、16R大当り図柄、10R大当り図柄、小当り図柄などがある。変動コマンドと図柄種別が不整合である場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
変動コマンドから変動パターン種別を判別する処理(ステップC364)では、受信したコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別する。そして、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理を行う(ステップC365)。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC366)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼロでなければ先読み演出回数を−1更新(先読み演出回数を1だけ減らす処理)し(ステップC367)、変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
図54には、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC365)を示した。この変動演出設定処理では、まず、変動パターン種別がリーチなし変動であるかを判定する(ステップC381)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(ステップC381;Y)は、機種コード及び特図種別とその時点の演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC382)。なお演出モードは、演出制御装置300が管理する遊技モードに相当し、機種によって当然異なるが、ここでは通常モード、確変モードなどがある。さらに、各モード内に予告演出の振り分け率や表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの演出態様を異ならせた複数のモードを設けている。
次に、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC383)。これによりリーチなし変動の場合には、各変動中に出現する予告演出の抽選内容(具体的には各予告演出態様の出現率)を保留数に応じて変化させることが可能となる。その後、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC386)。
一方、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(ステップC381;N)は、機種コード、特図種別、演出モード及び図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC384)。そして、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC385)、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC386)。
次に、後半変動の予告演出を抽選する。なお、特図変動表示ゲームの後半変動とはいわゆるリーチアクション(例えば、特図の複数列の表示領域のうち特定領域を除く表示領域が大当りとなる特別結果態様(特別な図柄の組合せ)で変動表示が停止していて、特定領域のみで変動表示している状態)の変動表示である。一方、特図変動表示ゲームの前半変動とはリーチアクション開始前までの変動表示である。
まず、機種コード、特図種別、演出モード及び図柄種別に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC387)。後半予告振分グループアドレステーブルは、後半予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルである。そして、後半予告振分グループアドレステーブルを参照してACTに対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC388)、後半予告振分グループテーブルを使って後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(ステップC389)。
その後、MODE、ACTに対応する変動演出の内容を決定し(ステップC390)、予告抽選結果に対応する演出の内容を決定する(ステップC391)。これにより、飾り特図変動表示ゲームの変動時間や主なリーチ内容などの演出や予告が決定されることとなる。さらに、決定された特図変動表示ゲームの変動パターン(リーチ演出など)や予告内容、遊技状態も参照して停止図柄を決定する停止図柄設定処理を行う(ステップC392)。
次に、変動演出の表示設定を行い(ステップC393)、予告演出の表示設定を行う(ステップC394)。これらの処理により、上述したように設定された飾り特図変動表示ゲームでの演出や予告が実行可能となる。その後、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行う(ステップC395)。この処理では特図変動表示ゲームを開始する際に対応する始動記憶の減少に対応して飾り始動記憶表示を減少させる設定を行う。
そして、BGMの番号である音番号、装飾ランプ等による演出の種類を示す番号である装飾番号を設定し(ステップC396)、特図種別に対応する飾り特図変動(識別情報の変動表示)の表示設定を行う(ステップC397)。さらに、識別情報の変動表示とは別に飾り特図変動表示ゲームを表示する第4図柄の変動表示を設定するために、特図種別に対応する第4図柄変動の表示設定を行い(ステップC398)、変動演出設定処理を終了する。
<小当り>
前述したように、第2特別遊技状態(小当りに基づく特別遊技状態)における開放態様(開放時間と開放回数)は複数種類あっても良く、その場合、例えば、小当り図柄に基づいていずれの開放態様を設定(採用)するかを決定する。すなわち、小当り種類は、1種類ではなく、複数種類あっても良い。
図55(a)に、小当り種類が第1小当りと第2小当りと第3小当りの3種類ある場合における、小当りに当選した際の小当り種類の振分確率の一例を示す。また、図55(b)〜(d)に、各小当り種類における開放態様の一例を示す。
図55(b)に示すように、第1小当りに基づく特別遊技状態では、まず、小当りファンファーレ時間が開始され、小当りファンファーレ時間が終了すると、第2特別変動入賞装置39が開放され、1600m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第2特別変動入賞装置39が閉鎖される。その後、小当り残存球処理時間が開始され、小当り残存球処理時間が終了すると、小当りエンディング時間が開始され、小当りエンディング時間が終了すると、第2特別遊技状態が終了する。すなわち、第1小当りに基づく特別遊技状態において、開放回数は1回に設定されており、開放時間(開放可能時間)は1600m秒に設定されている。
また、図55(c)に示すように、第2小当りに基づく特別遊技状態において、開放回数は2回に設定されており、各開放の開放時間(開放可能時間)は1600m秒に設定されている。
また、図55(d)に示すように、第3小当りに基づく特別遊技状態において、開放回数は3回に設定されており、各開放の開放時間(開放可能時間)は1600m秒に設定されている。
図55(a)に示すように、開放回数が1回の第2特別遊技状態を発生させる第1小当りは、開放回数が2回の第2特別遊技状態を発生させる第2小当りや、開放回数が3回の第2特別遊技状態を発生させる第3小当りに比べて高い振分確率が設定されている。すなわち、特図変動表示ゲームの結果が第2小当りや第3小当りになることは稀である。
演出制御装置300は、変動演出設定処理(図54)の停止図柄設定処理(ステップC392)において、遊技制御装置100からの飾り特図コマンドに基づき、表示装置41での停止図柄を設定する。
具体的には、飾り特図コマンドに含まれる停止図柄に関する情報が第1小当りに対応する停止図柄に関する情報である場合には、停止図柄として第1小当り図柄が設定される。これにより、例えば図56(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの結果として第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。なお、本実施形態では、「123(左から「1」「2」「3」の順で並ぶ図柄組合せ)」を第1小当り図柄としたが、第1小当り図柄は「123」に限定されず適宜変更可能である。
また、飾り特図コマンドに含まれる停止図柄に関する情報が第2小当りに対応する停止図柄に関する情報である場合には、停止図柄として第2小当り図柄が設定される。これにより、例えば図56(b)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの結果として第2小当り図柄(「234」)が停止表示される。なお、本実施形態では、「234(左から「2」「3」「4」の順で並ぶ図柄組合せ)」を第2小当り図柄としたが、第2小当り図柄は「234」に限定されず適宜変更可能である。
また、飾り特図コマンドに含まれる停止図柄に関する情報が第3小当りに対応する停止図柄に関する情報である場合には、停止図柄として第3小当り図柄が設定される。これにより、例えば図56(c)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの結果として第3小当り図柄(「345」)が停止表示される。なお、本実施形態では、「345(左から「3」「4」「5」の順で並ぶ図柄組合せ)」を第3小当り図柄としたが、第3小当り図柄は「345」に限定されず適宜変更可能である。
ここで、例えば図56(a)〜(c)に示すように、特図変動表示ゲームの実行中、表示装置41の表示領域の中央部には、メイン変動に対応する飾り特図変動表示ゲームを表示する飾り特図ゲーム表示部42aが設けられる。飾り特図ゲーム表示部42aでは、左、中、右の変動表示領域の各々で飾り識別情報(大図柄)を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲーム(第1飾りゲーム)を表示する。
また、表示装置41の表示領域の隅部(例えば右下部)には、飾り特図ゲーム表示部42aにて変動表示される飾り識別情報(大図柄)よりも相対的に小さい飾り識別情報(小図柄)を変動表示する小図柄変動表示部42bが設けられる。小図柄変動表示部42bでは、左、中、右の変動表示領域の各々で飾り識別情報(小図柄)を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲーム(第2飾りゲーム)を表示する。
なお、本実施形態では、イレギュラー変動に対応する飾り特図変動表示ゲームは表示しないが、表示するようにしても良い。
また、表示装置41の表示領域の隅部(例えば左下部)には、未消化の始動記憶のうちメイン変動の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する待機中保留表示部42cが設けられる。待機中保留表示部42cに表示される飾り特図始動記憶表示は、メイン変動の始動記憶と一対一に対応し、記憶順に並んで表示されている。待機中保留表示部42cに表示される飾り特図始動記憶表示のうち、右端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶されたメイン変動の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であり、消化されるごとに右へ移動するようになっている。
演出制御装置300は、待機中保留表示部42cで先読み演出を実行可能である。具体的には、待機中保留表示部42cに表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様によって、対応する特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度(あるいは、対応する特図変動表示ゲームの変動パターンが特定の変動パターンとなる期待度)を示唆することが可能である。
なお、図面では便宜上、待機中保留表示部42cを一点鎖線で囲っているが、実際の待機中保留表示部42cは、線などで囲まれていても良いし、囲まれていなくても良い。
また、表示装置41の表示領域の隅部(例えば下部)であって、待機中保留表示部42cの右方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中保留表示部42dが設けられる。この実行中保留表示部42dには、メイン変動の開始時に、待機中保留表示部42cに表示されている飾り特図始動記憶表示のうち、右端にある飾り特図始動記憶表示が移動するようになっている。
演出制御装置300は、実行中保留表示部42dで予告演出を実行可能である。具体的には、実行中保留表示部42dに表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様によって、実行中の特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度(あるいは、実行中の特図変動表示ゲームの変動パターンが特定の変動パターンとなる期待度)を示唆することが可能である。
なお、図面では便宜上、実行中保留表示部42dを一点鎖線で囲っているが、実際の実行中保留表示部42dは、線などで囲まれていても良いし、囲まれていなくても良い。
また、本実施形態では、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される第1小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第1小当り図柄とを同じ図柄とするが、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される第1小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第1小当り図柄とは異なる図柄であっても良い。
また、本実施形態では、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される第2小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第2小当り図柄とを同じ図柄とするが、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される第2小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第2小当り図柄とは異なる図柄であっても良い。
また、本実施形態では、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される第3小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第3小当り図柄とを同じ図柄とするが、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される第3小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第3小当り図柄とは異なる図柄であっても良い。
また、本実施形態では、小図柄変動表示部42bに表示される第1小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第2小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第3小当り図柄とを異なる図柄とするが、小図柄変動表示部42bに表示される第1小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第2小当り図柄と、小図柄変動表示部42bに表示される第3小当り図柄との少なくとも2つは同じ図柄であっても良い。
<小当り図柄差替演出>
小当り種類が複数種類ある場合に、演出制御装置300は、小当り図柄を差し替える小当り図柄差替演出を実行可能である。本実施形態では、小当り図柄差替演出として、第1小当りとなる特図変動表示ゲームが連続して実行される場合に、第1小当り図柄を第2小当り図柄や第3小当り図柄に差し替える演出を実行する。
まず、小当り図柄差替演出を実行しない場合における表示装置41での表示の一例を、図57を用いて説明する。
第1特定遊技状態ST2(小当りRUSHモード)が開始すると、例えば図57(a)に示すように、表示装置41の表示領域の隅部(例えば右上部)に、第1特定遊技状態ST2の開始からこれまでに獲得した賞球数を示す累計賞球数表示部42eが設けられる。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りである場合には、例えば図57(a),(b)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおいて、飾り識別情報が高速変動態様で変動表示(識別困難な速さで変動表示)された後に、第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。
次いで、第1小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が1回の第2特別遊技状態)が発生する。第2特別遊技状態が発生すると、例えば図57(c)に示すように、表示装置41の表示領域の隅部(例えば左上部)に、当該第2特別遊技状態で獲得した賞球数を示す賞球数表示部42fが設けられる。本実施形態において、大入賞口は15個賞球であるため、例えば図57(c),(d)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新される。そして、例えば図57(e)に示すように、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eへ移行して累計賞球数表示部42eの値に加算される。
次いで、次の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図57(f)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおいて、飾り識別情報の高速変動態様での変動表示が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りである場合には、例えば図57(g)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおいて、第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。
次いで、第1小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が1回の第2特別遊技状態)が発生し、例えば図57(h)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新される。そして、例えば図57(i)に示すように、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eの値に加算される。
次に、第1小当り図柄を第2小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行する場合における表示装置41での表示の一例を、図58を用いて説明する。
小当り図柄差替演出の実行が設定(第2小当り図柄差替フラグ(後述)がセット)されて最初の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図58(a)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動態様での変動表示が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるので、例えば図58(b)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第2小当り図柄(「234」)が停止表示される。すなわち、本実施形態の小当り図柄差替演出においては、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される小当り図柄のみを差し替えて、小図柄変動表示部42bに表示される小当り図柄は差し替えないようになっている。
次いで、第1小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が1回の第2特別遊技状態)が発生し、例えば図58(c),(d)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に、賞球数表示部42fの値が+15更新される。そして、例えば図58(e)に示すように、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eの値に加算される。
次いで、次の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図58(f)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動表示(高速変動態様での変動表示)が開始される。一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第2小当り図柄の仮停止表示(仮停止態様での変動表示)が開始される。すなわち、本実施形態の小当り図柄差替演出においては、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される小当り図柄だけでなく、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される変動表示ゲーム(第1飾りゲーム)の変動態様も差し替えるようになっている。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるので、例えば図58(g)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第2小当り図柄(「234」)が停止表示される。
次いで、第1小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が1回の第2特別遊技状態)が発生し、例えば図58(h)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新される。そして、例えば図58(i)に示すように、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eの値に加算される。
次に、第1小当り図柄を第3小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行する場合における表示装置41での表示の一例を、図59を用いて説明する。
小当り図柄差替演出の実行が設定(第3小当り図柄差替フラグ(後述)がセット)されて最初の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図59(a)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動態様での変動表示が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるので、例えば図59(b)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第3小当り図柄(「345」)が停止表示される。
次いで、第1小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が1回の第2特別遊技状態)が発生し、例えば図59(c)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新される。そして、例えば図59(d)に示すように、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eの値に加算される。
次いで、次の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図59(e)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動表示(高速変動態様での変動表示)が開始される。一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第3小当り図柄の仮停止表示(仮停止態様での変動表示)が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるので、例えば図59(f)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第3小当り図柄(「345」)が停止表示される。
次いで、第1小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が1回の第2特別遊技状態)が発生し、例えば図59(g)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新される。そして、例えば図59(h)に示すように、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eの値に加算される。
次いで、次の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図59(i)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動表示(高速変動態様での変動表示)が開始される。一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第3小当り図柄の仮停止表示(仮停止態様での変動表示)が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるので、例えば図59(j)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第3小当り図柄(「345」)が停止表示される。
次いで、第1小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が1回の第2特別遊技状態)が発生し、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新される。そして、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eの値に加算される。
なお、図57〜図59では、待機中保留表示部42cや実行中保留表示部42dの表示を行っているが、待機中保留表示部42cや実行中保留表示部42dの表示は行わなくても良い。
小当り図柄差替演出を実行するために、演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図54)の最後に(すなわちステップC398の後に)、小当り図柄差替演出判定処理を行う。
図60(a)に、小当り図柄差替演出判定処理の一例を示した。この小当り図柄差替演出判定処理では、まず、第2小当り図柄差替フラグ又は第3小当り図柄差替フラグがセットされているかを判定し(ステップC401)、第2小当り図柄差替フラグ及び第3小当り図柄差替フラグの両方がセットされていない場合(ステップC401;N)には、停止図柄設定処理(ステップC392)で設定した停止図柄が第1小当り図柄であるかを判定する(ステップC402)。
停止図柄設定処理で設定した停止図柄が第1小当り図柄でない場合(ステップC402;N)、すなわち停止図柄設定処理で設定した停止図柄がはずれ図柄、大当り図柄、第2小当り図柄、又は第3小当り図柄である場合には、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
一方、停止図柄設定処理で設定した停止図柄が第1小当り図柄である場合(ステップC402;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りである場合には、小当り図柄差替演出の抽選、具体的には小当り図柄差替演出を実行するか否かを決定するための乱数抽選を行う(ステップC403)。
小当り図柄差替演出の抽選に落選した場合(ステップC404;N)には、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
一方、小当り図柄差替演出の抽選に当選した場合(ステップC404;Y)には、遊技制御装置100からの先読み停止図柄コマンドに基づいて、次回の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるかを判定する(ステップC405)。
次回の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りでない場合(ステップC405;N)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームの結果がはずれ、大当り、第2小当り、又は第3小当りである場合、あるいは、次回の特図変動表示ゲームに対応する先読み停止図柄コマンドを受信していない場合には、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
一方、次回の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りである場合(ステップC405;Y)には、遊技制御装置100からの先読み停止図柄コマンドに基づいて、次々回の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるかを判定する(ステップC406)。
次々回の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りでない場合(ステップC406;N)、すなわち、次々回の特図変動表示ゲームの結果がはずれ、大当り、第2小当り、又は第3小当りである場合、あるいは、次々回の特図変動表示ゲームに対応する先読み停止図柄コマンドを受信していない場合には、停止図柄設定処理(ステップC392)で設定した停止図柄(第1小当り図柄)を第2小当り図柄に差し替えて(ステップC407)、第2小当り図柄差替フラグをセットし(ステップC408)、連続回数に「1」を設定して(ステップC409)、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
ステップC407では、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される停止図柄の情報のみを書き換えて、小図柄変動表示部42bに表示される停止図柄の情報は書き換えないようになっている。これにより、今回の特図変動表示ゲーム(すなわち、小当り図柄差替演出の実行が設定(第2小当り図柄差替フラグがセット)されて最初の特図変動表示ゲーム)の変動停止時に、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄が停止表示されるとともに、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて第2小当り図柄が停止表示される(図58(b)参照)。
一方、次々回の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りである場合(ステップC406;Y)には、停止図柄設定処理(ステップC392)で設定した停止図柄(第1小当り図柄)を第3小当り図柄に差し替えて(ステップC410)、第3小当り図柄差替フラグをセットし(ステップC411)、連続回数に「2」を設定して(ステップC412)、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
ステップC410では、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される停止図柄の情報のみを書き換えて、小図柄変動表示部42bに表示される停止図柄の情報は書き換えないようになっている。これにより、今回の特図変動表示ゲーム(すなわち、小当り図柄差替演出の実行が設定(第3小当り図柄差替フラグがセット)されて最初の特図変動表示ゲーム)の変動停止時に、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄が停止表示されるとともに、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて第3小当り図柄が停止表示される(図59(b)参照)。
また、第2小当り図柄差替フラグ又は第3小当り図柄差替フラグがセットされている場合(ステップC401;Y)、すなわち、当該小当り図柄差替演出判定処理が、次回の特図変動表示ゲームの開始時又は次々回の特図変動表示ゲームの開始時に実行される変動演出設定処理(図54)において実行されている場合には、当該変動演出設定処理のステップC397で設定した飾り特図変動と、当該変動演出設定処理のステップC392で設定した停止図柄とを差し替える(ステップC413)。
具体的には、第2小当り図柄差替フラグがセットされている場合には、ステップC397で設定した飾り特図変動(飾り識別情報の高速変動態様での変動表示)を第2小当り図柄の仮停止態様での変動表示に差し替えるとともに、ステップC392で設定した停止図柄(第1小当り図柄)を第2小当り図柄に差し替える。ステップC413では、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される飾り特図変動や停止図柄の情報のみを書き換えて、小図柄変動表示部42bに表示される飾り特図変動や停止図柄の情報は書き換えないようになっている。これにより、次回の特図変動表示ゲームの変動中に、小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報が高速変動表示されるとともに、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて第2小当り図柄が仮停止表示され(図58(f)参照)、かつ、次回の特図変動表示ゲームの変動停止時に、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄が停止表示されるとともに、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて第2小当り図柄が停止表示される(図58(g)参照)。
また、第3小当り図柄差替フラグがセットされている場合には、ステップC397で設定した飾り特図変動(飾り識別情報の高速変動態様での変動表示)を第3小当り図柄の仮停止態様での変動表示に差し替えるとともに、ステップC392で設定した停止図柄(第1小当り図柄)を第3小当り図柄に差し替える。ステップC413では、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される飾り特図変動や停止図柄の情報のみを書き換えて、小図柄変動表示部42bに表示される飾り特図変動や停止図柄の情報は書き換えないようになっている。これにより、次回の特図変動表示ゲーム及び次々回の特図変動表示ゲームの変動中に、小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報が高速変動表示されるとともに、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて第3小当り図柄が仮停止表示され(図59(e),(i)参照)、かつ、次回の特図変動表示ゲーム及び次々回の特図変動表示ゲームの変動停止時に、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄が停止表示されるとともに、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて第3小当り図柄が停止表示される(図59(f),(j)参照)。
次いで、連続回数を−1更新して(ステップC414)、連続回数が0であるかを判定する(ステップC415)。
連続回数が0でない場合(ステップC415;N)、すなわち、第3小当り図柄差替フラグがセットされている場合であって、当該小当り図柄差替演出判定処理が次回の特図変動表示ゲームの開始時に実行される変動演出設定処理(図54)において実行されている場合には、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
一方、連続回数が0である場合(ステップC415;Y)、すなわち、第2小当り図柄差替フラグがセットされている場合であって、当該小当り図柄差替演出判定処理が次回の特図変動表示ゲームの開始時に実行される変動演出設定処理(図54)において実行されている場合、あるいは、第3小当り図柄差替フラグがセットされている場合であって、当該小当り図柄差替演出判定処理が次々回の特図変動表示ゲームの開始時に実行される変動演出設定処理(図54)において実行されている場合には、セットされている小当り図柄差替フラグをクリアして(ステップC416)、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
このように、本実施形態では、例えば図61(a)に示すように、第1小当りとなる特図変動表示ゲームを2回連続して実行する場合には、大入賞口が合わせて2回開放するため、開放回数が2回であることを示す第2小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行する。この小当り図柄差替演出では、第1小当り図柄を2回表示(高速変動表示を挟んで2回表示)する制御に替えて、第2小当り図柄を1回表示する制御が行われる。
また、例えば図61(b)に示すように、第1小当りとなる特図変動表示ゲームを3回連続して実行する場合には、大入賞口が合わせて3回開放するため、開放回数が3回であることを示す第3小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行する。この小当り図柄差替演出では、第1小当り図柄を3回表示(高速変動表示を挟んで3回表示)する制御に替えて、第3小当り図柄を1回表示する制御が行われる。
なお、図61(a)に示す例では、3回目のゲーム(次々回の特図変動表示ゲーム)の結果がはずれになっているが、3回目のゲームの結果は第1小当り以外(3回目のゲームの結果が未定である場合、すなわち3回目のゲームに対応する始動記憶が記憶されていない場合も含む)であれば良い。
また、図61(b)に示す例では、4回目のゲームの結果がはずれになっているが、4回目のゲームの結果は第1小当り以外(4回目のゲームの結果が未定である場合、すなわち4回目のゲームに対応する始動記憶が記憶されていない場合も含む)であれば良い。
図60(b)に、小当り図柄差替演出の抽選の当選確率の一例を示す。本実施形態では、現在の確率設定値に応じて当選確率が異なるため、小当り図柄によって現在の確率設定値を示唆することができる。具体的には、例えば図60(b)に示すように、現在の確率設定値が大きいほど当選確率が高い。すなわち、現在の確率設定値が大きいほど第2小当り図柄や第3小当り図柄に差し替えられる確率が高くなっている。
大当り確率は、確率設定値を変更することによって変更できるが、小当り確率は、確率設定値を変更しても変更することができない。したがって、小当り図柄差替演出を実行できない遊技機の場合は、第1小当り図柄、第2小当り図柄、第3小当り図柄の出現頻度によって現在の確率設定値を示唆することができない。一方、本実施形態の遊技機10の場合は、小当り図柄差替演出を実行可能であり、現在の確率設定値が大きいほど第2小当り図柄や第3小当り図柄に差し替えられる確率が高くなるため、第2小当り図柄や第3小当り図柄が多く出現するほど高設定に期待できるという、遊技者にとって分かりやすい設定示唆を行うことが可能となっている。
さらに、本実施形態では、例えば図55(a)に示すように、第2小当りとなる特図変動表示ゲームや第3小当りとなる特図変動表示ゲームはほとんど実行されない。したがって、現在の確率設定値が大きい場合と小さい場合とで、第2小当り図柄や第3小当り図柄の出現頻度の差が明確となるため、より分かりやすい設定示唆を行うことが可能となっている。
例えば、小当り図柄の種類や小当り図柄の表示方法にバリエーションを持たせて設定示唆を行うことも可能である。例えば、確率設定値が大きいほど選択されやすい第1小当り図柄Aと、確率設定値が小さいほど選択されやすい第1小当り図柄Bとの2種類の第1小当り図柄を設けた場合、小当り図柄差替演出が実行可能でなくても、現在設定されている確率設定値を示唆することが可能である。また、例えば、小当り図柄の表示方法に、横揺れしてから停止する第1方法と、縦揺れしてから停止する第2方法とを設け、確率設定値が大きいほど第1方法が選択されやすく、確率設定値が小さいほど第2方法が選択されやすい場合、小当り図柄差替演出が実行可能でなくても、現在設定されている確率設定値を示唆することが可能である。しかし、これらの場合には、小当りが連続した際に情報量が多くなってしまい、遊技者が混乱してしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態では、小当り図柄差替演出が実行可能であるため、最低限必要な小当り図柄を用いて、小当り図柄の表示回数(停止表示回数)だけで、設定示唆を行うことができるため、早い変動で連続して小当りが発生した場合でも、遊技者が混乱にすることがない。
なお、本実施形態では、例えば図60(b)に示すように、確率設定値が大きいほど小当り図柄差替演出の抽選に当選確率が高くなっているが、確率設定値が大きいほど小当り図柄差替演出の抽選に当選確率が低くなるように構成することも可能である。
また、本実施形態では、例えば図60(b)に示すように、“設定1”と“設定2”に同一の当選確率が割り当てられているが、“設定1”と“設定2”に異なる当選確率が割り当てられていても良い。“設定3”と“設定4”、“設定5”と“設定6”についても同様である。すなわち、当選確率は、多段階に切り替え可能であれば、その段数は限定されない。
ここで、仮停止態様は、例えば、飾り識別情報を定位置で揺動表示する態様である。仮停止態様における揺動の向きは、例えば図61(c)に示すように、隣の飾り識別情報と同じ向きであっても良いし、例えば図61(d)に示すように、隣の飾り識別情報と反対向きであっても良いが、正確なゲーム状況をより容易に把握させる観点から、仮停止態様における揺動の向きは隣の飾り識別情報と反対向きであることが好ましい。
本実施形態では、表示装置41の表示領域に、飾り特図ゲーム表示部42aだけでなく小図柄変動表示部42bも設けて、小当り図柄差替演出の抽選に当選しても、小図柄変動表示部42bに表示される停止図柄や飾り特図変動は差し替えないようになっている。したがって、遊技者は、小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム(第2飾りゲーム)によって、正確なゲーム状況を容易に把握することができる。例えば図58(f)、図59(e)、図59(i)に示すように、特図変動表示ゲームの変動中に、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて飾り識別情報が仮停止表示されていても、小図柄変動表示部42bにおいては飾り識別情報が高速変動表示されるため、小図柄変動表示部42bを見れば、変動停止中ではなく変動中であること(特図変動表示ゲームの実行中であること)が分かる。しかし、変動中であることをより容易に把握させる観点から、仮停止態様における揺動の向きは、例えば図61(d)に示すように、隣の飾り識別情報と反対向きであることが好ましい。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を開放する特別遊技状態(第1特別遊技状態、第2特別遊技状態)を発生可能な遊技機であって、ゲームが実行されるよりも前に、当該ゲームを判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、ゲームの結果に対応する図柄組合せ態様を表示装置41に表示する表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、図柄組合せ態様には、特別結果のうちの第1特別結果(第1小当り)に対応する第1図柄組合せ態様(第1小当り図柄)と、特別結果のうちの第2特別結果(第2小当り)に対応する第2図柄組合せ態様(第2小当り図柄)と、があり、ゲームの結果が第1特別結果となった場合には、変動入賞装置の開放回数が第1回数(1回)となる特別遊技状態(第2特別遊技状態)が発生し、ゲームの結果が第2特別結果となった場合には、変動入賞装置の開放回数が第1回数のN倍(2倍)である第2回数(2回)となる特別遊技状態(第2特別遊技状態)が発生し、表示制御手段は、事前判定手段の判定結果に基づいて第1特別結果となるゲームがN回連続すると判定した場合に、表示装置41に表示する図柄組合せ態様を差し替える差替演出(小当り図柄差替演出)を実行可能であり、当該差替演出では、第1図柄組合せ態様をN回表示する制御に替えて、第2図柄組合せ態様を1回表示する制御を行うように構成されている(図60(a)参照)。
すなわち、差し替え前の図柄組合せ態様が示す開放回数(複数回の第1図柄組合せ態様の表示によって示す開放回数の合計)と、差し替え後の図柄組合せ態様が示す開放回数(1回の第2図柄組合せ態様の表示によって示す開放回数)とが同数となるような表示制御を行う差替演出(小当り図柄差替演出)を実行可能である。したがって、差し替え前後で図柄組合せ態様が示す開放回数を変化させることなく、複数回の図柄組合せ態様の表示を1回の図柄組合せ態様の表示にまとめることができるため、図柄組合せ態様(小当り図柄)の興趣を高めることができる。
特に、第1特定遊技状態ST2(小当りRUSHモード)では小当りが高頻度で発生するため、複数回の図柄組合せ態様の表示を1回の図柄組合せ態様の表示にまとめることで、遊技者に分かりやすい簡潔な表示を行うことが可能となる。
なお、第1回数は、1回に限定されず、例えば複数回であっても良い。
また、N倍は、2倍に限定されず、複数倍であれば適宜変更可能である。すなわち、第2回数は、2回に限定されず、複数回であれば適宜変更可能である。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の抽選に用いる確率値が割り当てられた複数の確率設定値のうちから一の確率設定値を設定可能な設定手段(遊技制御装置100)を備え、表示制御手段(演出制御装置300)は、設定手段によって設定されている確率設定値に応じて異なる選択率で、差替演出(小当り図柄差替演出)を実行するか否かを選択するように構成することができる(図60(b)参照)。
このように構成することで、第1図柄組合せ態様と第2図柄組合せ態様の出現頻度によって、現在設定されている確率設定値を示唆することができるため、図柄組合せ態様(小当り図柄)の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10において、図柄組合せ態様には、さらに、特別結果のうちの第3特別結果(第3小当り)に対応する第3図柄組合せ態様(第3小当り図柄)があり、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が第3特別結果となった場合には、変動入賞装置の開放回数が第1回数のM倍(3倍)である第3回数(3回)となる特別遊技状態(第2特別遊技状態)が発生し、表示制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段の判定結果に基づいて第1特別結果となるゲームがM回連続すると判定した場合に差替演出(小当り図柄差替演出)を実行可能であり、当該差替演出では、第1図柄組合せ態様をM回表示する制御に替えて、第3図柄組合せ態様を1回表示する制御を行うように構成することができる(図60(a)参照)。
このように構成することで、第1特別結果となるゲームがN回連続する場合だけでなく、第1特別結果となるゲームがM回連続する場合にも、差し替え前後で図柄組合せ態様が示す開放回数を変化させることなく、複数回の図柄組合せ態様の表示を1回の図柄組合せ態様の表示にまとめることができるため、図柄組合せ態様(小当り図柄)の興趣を高めることができる。
なお、M倍は、3倍に限定されず、N倍と異なり、かつ、複数倍であれば適宜変更可能である。すなわち、第3回数は、3回に限定されず、第2回数と異なり、かつ、複数回であれば適宜変更可能である。
また、図58及び図59に示す例では、第1特定遊技状態ST2(小当りRUSHモード)において小当り図柄差替演出を実行しているが、無論、第1特定遊技状態ST2以外の遊技状態においても小当り図柄差替演出を実行することは可能である。
また、小当りに当選した際の小当り種類の振分確率は、図55(a)に示す振分確率に限定されず、適宜変更可能である。
また、本実施形態では、小当りを特図1に設けず特図2のみに設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、小当りを特図1と特図2の両方に設けても良い。
また、小当り種類は、3種類に限定されず、複数種類であれば適宜変更可能であり、例えば、2種類であっても良い。
具体的には、小当り種類は、第1小当りと第2小当りの2種類であっても良く、その場合(すなわち、N=2であり、かつ、第3特別結果がない場合)には、図60(a)のステップC406及びC410〜C412が省略される。また、小当り種類は、第1小当りと第3小当りの2種類であっても良く、その場合(すなわち、N=3であり、かつ、第3特別結果がない場合)には、図60(a)のステップC407〜C409が省略される。
また、小当り種類は、4種類以上であっても良い。具体的には、例えば、第1小当りとなる特図変動表示ゲームが2回連続する場合に、例えば図61(a)に示すように、第1小当り図柄を、開放回数が2回であることを示す第2小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行し(第1小当り図柄を2回表示する制御に替えて第2小当り図柄を1回表示する制御を行い)、第1小当りとなる特図変動表示ゲームが3回連続する場合に、例えば図61(b)に示すように、第1小当り図柄を、開放回数が3回であることを示す第3小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行し(第1小当り図柄を3回表示する制御に替えて第3小当り図柄を1回表示する制御を行い)、第1小当りとなる特図変動表示ゲームが4回連続する場合に、例えば図62(a)に示すように、第1小当り図柄を、開放回数が4回であることを示す第4小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行し(第1小当り図柄を4回表示する制御に替えて第4小当り図柄を1回表示する制御を行い)、第1小当りとなる特図変動表示ゲームが5回連続する場合に、例えば図62(b)に示すように、第1小当り図柄を、開放回数が5回であることを示す第5小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行する(第1小当り図柄を5回表示する制御に替えて第5小当り図柄を1回表示する制御を行う)ようにしても良い。
なお、図62(a)に示す例では、5回目のゲームの結果がはずれになっているが、5回目のゲームの結果は第1小当り以外(5回目のゲームの結果が未定である場合、すなわち5回目のゲームに対応する始動記憶が記憶されていない場合も含む)であれば良い。
<小当り図柄差替演出の変形例1>
第1小当りとなる特図変動表示ゲームが連続する場合に小当り図柄差替演出を実行可能としたが、これに限定されない。すなわち、差し替え前の小当り図柄が示す開放回数と、差し替え後の小当り図柄が示す開放回数とが同数になるのであれば、連続する特図変動表示ゲームの結果が異なる小当り種類である場合に、小当り図柄差替演出を実行可能としても良い。
具体的には、例えば図62(c)に示すように、第1小当りとなる特図変動表示ゲームと、第2小当りとなる特図変動表示ゲームとが連続する場合に、第1小当り図柄及び第2小当り図柄を、第3小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行する(第1小当り図柄を1回表示する制御及び第2小当り図柄を1回表示する制御に替えて第3小当り図柄を1回表示する制御を行う)ようにしても良い。
なお、図62(c)に示す例では、1回目のゲーム(今回の特図変動表示ゲーム)の結果が第1小当りとなっており、2回目のゲーム(次回の特図変動表示ゲーム)の結果が第2小当りとなっているが、その逆であっても良い。すなわち、1回目のゲーム(今回の特図変動表示ゲーム)の結果が第2小当りであり、2回目のゲーム(次回の特図変動表示ゲームの結果)が第1小当りである場合に、第2小当り図柄及び第1小当り図柄を、第3小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行するようにしても良い。
<小当り図柄差替演出の変形例2>
また、差し替え前の小当り図柄が示す開放回数と、差し替え後の小当り図柄が示す開放回数とが同数になるのであれば、小当りとなる特図変動表示ゲームが連続しない場合に、小当り図柄差替演出を実行可能としても良い。
具体的には、例えば図63(a)〜(d)に示すように、小当りとなる特図変動表示ゲームの間に、はずれとなる特図変動表示ゲームがある場合に、小当り図柄差替演出を実行するようにしても良い。その場合、はずれとなる特図変動表示ゲームの変動停止時に、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて小当り図柄が停止表示されると、ゲーム結果が誤認されるおそれがあるため、例えば図64に示すように、小当り図柄差替演出の実行中は、はずれとなる特図変動表示ゲームの変動停止時に、飾り特図ゲーム表示部42aの小当り図柄を隠す画像を表示することが好ましい。
図64は、図63(a)に示す小当り図柄差替演出を実行する場合における表示装置41での表示の一例である。
小当り図柄差替演出の実行が設定(第2小当り図柄差替フラグがセット)されて最初の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図64(a)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動態様での変動表示が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるので、例えば図64(b)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄(「123」)が停止表示される一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第2小当り図柄(「234」)が停止表示される。
次いで、第1小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が1回の第2特別遊技状態)が発生し、例えば図64(c)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新される。そして、例えば図64(d)に示すように、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eの値に加算される。
次いで、次の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図64(e)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動表示が開始される一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第2小当り図柄の仮停止表示が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果がはずれであるので、例えば図64(f)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいてはずれ図柄(ここでは「634」)が停止表示される一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第2小当り図柄(「234」)が停止表示されるとともに、当該第2小当り図柄の手前にカットイン画像G1が表示される。
次いで、次の特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図64(g)に示すように、カットイン画像G1が消えて、小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動表示が開始される一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第2小当り図柄の仮停止表示が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第1小当りであるので、例えば図64(h)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて第1小当り図柄(「123」)が停止表示される一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第2小当り図柄(「234」)が停止表示される。
無論、小当り図柄を隠す画像は、カットイン画像G1に限定されず適宜変更可能である。また、小当り図柄を隠す画像を表示するのではなく、小当り図柄差替演出の実行中であっても、はずれとなる特図変動表示ゲームの変動停止時には、飾り特図ゲーム表示部42aにはずれ図柄を停止表示することも可能である。
以上のことから、上記実施形態、変形例1、変形例2の小当り図柄差替演出を実行可能な遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を開放する特別遊技状態(第1特別遊技状態、第2特別遊技状態)を発生可能な遊技機であって、ゲームが実行されるよりも前に、当該ゲームを判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、ゲームの結果に対応する図柄組合せ態様を表示装置41に表示する表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、図柄組合せ態様には、変動入賞装置の開放回数としてそれぞれ異なる開放回数を示す複数種類の図柄組合せ態様(例えば、第1小当り図柄、第2小当り図柄、第3小当り図柄)があり、表示制御手段は、事前判定手段の判定結果に基づいて特別遊技状態(第2特別遊技状態)が複数回発生すると判定した場合に、表示装置41に表示する図柄組合せ態様を差し替える差替演出(小当り図柄差替演出)を実行可能であり、当該差替演出では、ゲームを実行する度に当該ゲームの結果に対応する図柄組合せ態様を表示する制御に替えて、複数のゲームに亘って複数回の特別遊技状態における変動入賞装置の開放回数の合計を示す図柄組合せ態様を表示する制御を行うように構成されている。
したがって、差し替え前後で図柄組合せ態様が示す開放回数を変化させることなく、複数回の図柄組合せ態様の表示を1回の図柄組合せ態様の表示にまとめることができるため、図柄組合せ態様(小当り図柄)の興趣を高めることができる。
<小当り図柄差替演出の変形例3>
上記実施形態、変形例1、変形例2の小当り図柄差替演出は、開放回数が所定回数であることを示す小当り図柄を、開放回数が当該所定回数よりも多い回数であることを示す小当り図柄に差し替える演出であるが、その逆であっても良い。すなわち、差し替え前の小当り図柄が示す開放回数と、差し替え後の小当り図柄が示す開放回数とが同数になるのであれば、小当り図柄差替演出として、開放回数が所定回数であることを示す小当り図柄を、開放回数が当該所定回数よりも少ない回数であることを示す小当り図柄に差し替える演出を実行可能としても良い。
具体的には、例えば、図60(a)に示す小当り図柄差替演出判定処理に替えて(あるいは加えて)、図65(a)に示す小当り図柄差替演出判定処理を行っても良い。
図65(a)に示す小当り図柄差替演出判定処理では、まず、小当り図柄差替演出の抽選を行い(ステップC421)、小当り図柄差替演出の抽選に落選した場合(ステップC422;N)には、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
一方、小当り図柄差替演出の抽選に当選した場合(ステップC422;Y)には、停止図柄設定処理(ステップC392)で設定した停止図柄が第2小当り図柄であるかを判定する(ステップC423)。
停止図柄設定処理で設定した停止図柄が第2小当り図柄である場合(ステップC423;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームの結果が第2小当りである場合には、停止図柄設定処理で設定した停止図柄(第2小当り図柄)を第1小当り図柄に差し替えて(ステップC424)、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
一方、停止図柄設定処理で設定した停止図柄が第2小当り図柄でない場合(ステップC423;N)には、停止図柄設定処理(ステップC392)で設定した停止図柄が第3小当り図柄であるかを判定する(ステップC425)。
停止図柄設定処理で設定した停止図柄が第3小当り図柄でない場合(ステップC425;N)には、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
一方、停止図柄設定処理で設定した停止図柄が第3小当り図柄である場合(ステップC435;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームの結果が第3小当りである場合には、停止図柄設定処理で設定した停止図柄(第3小当り図柄)を第1小当り図柄に差し替えて(ステップC426)、小当り図柄差替演出判定処理を終了する。
図65(b)〜(g)に、第2小当り図柄を第1小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出を実行する場合における表示装置41での表示の一例を示す。
第2小当りとなる特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図65(b)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおいて飾り識別情報の高速変動態様での変動表示が開始される。そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が第2小当りであるので、例えば図65(c)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて第2小当り図柄(「234」)が停止表示される一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。すなわち、本変形例の小当り図柄差替演出においても、飾り特図ゲーム表示部42aに表示される小当り図柄のみを差し替えて、小図柄変動表示部42bに表示される小当り図柄は差し替えないようになっている。
次いで、第2小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が2回の第2特別遊技状態)が発生し、1回目の開放可能時間が開始すると、例えば図65(d)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新される。その後、1回目の開放と2回目の開放の間のインターバル時間中に、例えば図65(e)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて飾り識別情報が高速変動表示された後に、例えば図65(f)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。そして、2回目の開放可能時間が開始すると、例えば図65(g)に示すように、大入賞口に遊技球が入賞する度に賞球数表示部42fの値が+15更新されて、当該第2特別遊技状態のエンディング時間中に、賞球数表示部42fの値が累計賞球数表示部42eの値に加算される。
すなわち、第2小当り図柄を第1小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出では、結果が第2小当りとなる特図変動表示ゲームの変動停止時に、小図柄変動表示部42bにおいて第2小当り図柄(「234」)が停止表示される一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。そして、第2小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が2回の第2特別遊技状態)における、1回目の開放と2回目の開放の間のインターバル時間中に、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて、飾り識別情報が高速変動表示された後に第1小当り図柄(「123」)が停止表示されることとなる。
また、第3小当り図柄を第1小当り図柄に差し替える小当り図柄差替演出では、結果が第3小当りとなる特図変動表示ゲームの変動停止時に、小図柄変動表示部42bにおいて第3小当り図柄(「345」)が停止表示される一方、飾り特図ゲーム表示部42aにおいては第1小当り図柄(「123」)が停止表示される。そして、第3小当りに基づく特別遊技状態(開放回数が3回の第2特別遊技状態)における、1回目の開放と2回目の開放の間のインターバル時間中と、2回目の開放と3回目の開放の間のインターバル時間中とに、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて、飾り識別情報が高速変動表示された後に第1小当り図柄(「123」)が停止表示されることとなる。
以上のことから、変形例3の小当り図柄差替演出を実行可能な遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を開放する特別遊技状態(第1特別遊技状態、第2特別遊技状態)を発生可能な遊技機であって、ゲームの結果に対応する図柄組合せ態様を表示装置41に表示する表示制御手段(演出制御装置300)を備え、図柄組合せ態様には、特別結果のうちの第1特別結果(第1小当り)に対応する第1図柄組合せ態様(第1小当り図柄)と、特別結果のうちの第2特別結果(第2小当り)に対応する第2図柄組合せ態様(第2小当り図柄)と、があり、ゲームの結果が第1特別結果となった場合には、変動入賞装置の開放回数が第1回数(1回)となる特別遊技状態(第2特別遊技状態)が発生し、ゲームの結果が第2特別結果となった場合には、変動入賞装置の開放回数が第1回数のN倍(2倍)である第2回数(2回)となる特別遊技状態(第2特別遊技状態)が発生し、表示制御手段は、ゲームの結果が第2特別結果となる場合に、表示装置41に表示する図柄組合せ態様を差し替える差替演出(小当り図柄差替演出)を実行可能であり、当該差替演出では、第2図柄組合せ態様を1回表示する制御に替えて、第1図柄組合せ態様をN回表示する制御を行うように構成されている(図65(a)参照)。
すなわち、差し替え前の図柄組合せ態様が示す開放回数(1回の第2図柄組合せ態様の表示によって示す開放回数)と、差し替え後の図柄組合せ態様が示す開放回数(複数回の第1図柄組合せ態様の表示によって示す開放回数の合計)とが同数となるような表示制御を行う差替演出(小当り図柄差替演出)を実行可能である。したがって、差し替え前後で図柄組合せ態様が示す開放回数を変化させることなく、1回の図柄組合せ態様の表示を複数回の図柄組合せ態様の表示に分けることができるため、図柄組合せ態様(小当り図柄)の興趣を高めることができる。
なお、第1回数は、1回に限定されず、例えば複数回であっても良い。
また、N倍は、2倍に限定されず、複数倍であれば適宜変更可能である。すなわち、第2回数は、2回に限定されず、複数回であれば適宜変更可能である。
また、変形例3の小当り図柄差替演出を実行可能な遊技機10において、図柄組合せ態様には、さらに、特別結果のうちの第3特別結果(第3小当り)に対応する第3図柄組合せ態様(第3小当り図柄)があり、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が第3特別結果となった場合には、変動入賞装置の開放回数が第1回数のM倍(3倍)である第3回数(3回)となる特別遊技状態(第2特別遊技状態)が発生し、表示制御手段(演出制御装置300)は、ゲームの結果が第3特別結果となる場合に差替演出(小当り図柄差替演出)を実行可能であり、当該差替演出では、第3図柄組合せ態様を1回表示する制御に替えて、第1図柄組合せ態様をM回表示する制御を行うように構成することができる(図65(a)参照)。
このように構成することで、ゲームの結果が第2特別結果となる場合だけでなく、ゲームの結果が第3特別結果となる場合にも、差し替え前後で図柄組合せ態様が示す開放回数を変化させることなく、1回の図柄組合せ態様の表示を複数回の図柄組合せ態様の表示に分けることができるため、図柄組合せ態様(小当り図柄)の興趣を高めることができる。
なお、M倍は、3倍に限定されず、N倍と異なり、かつ、複数倍であれば適宜変更可能である。すなわち、第3回数は、3回に限定されず、第2回数と異なり、かつ、複数回であれば適宜変更可能である。
また、図65(b)〜(g)に示す例では、第1特定遊技状態ST2(小当りRUSHモード)において変形例3の小当り図柄差替演出を実行しているが、無論、第1特定遊技状態ST2以外の遊技状態においても変形例3の小当り図柄差替演出を実行することは可能である。
さらに、変形例3の小当り図柄差替演出を実行可能な遊技機10において、表示制御手段(演出制御装置300)は、設定手段(遊技制御装置100)によって設定されている確率設定値に応じて異なる選択率で、差替演出(小当り図柄差替演出)を実行するか否かを選択するように構成することができる。
すなわち、変形例3の小当り図柄差替演出も、上記実施形態、変形例1、変形例2の小当り図柄差替演出と同様、小当り図柄差替演出の抽選の当選確率が、現在の確率設定値に応じて異なるように構成することができる。
このように構成することで、小当り図柄によって現在設定されている確率設定値を示唆することができるため、図柄組合せ態様(小当り図柄)の興趣を高めることができる。
なお、上記実施形態の小当り図柄差替演出と、変形例1の小当り図柄差替演出と、変形例2の小当り図柄差替演出と、変形例3のの小当り図柄差替演出とは、適宜組み合わせて適用することが可能である。
<盤演出装置>
図66は、盤演出装置44の一例を説明する図である。
例えば図2に示すように、遊技盤30には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が設けられている。盤演出装置44は、可動部材440と、可動部材440を動作させる駆動機構(図示省略)とを備えて構成される。
可動部材440は、円形の回転体441を備え、駆動機構(図示省略)によって、例えば図66(a),(b)に示すように、回転体441の一部が表示装置41の表示領域に重なる初期位置と、回転体441の全部が表示装置41の表示領域に重なる動作位置との間を移動可能となっている。また、可動部材440の回転体441は、駆動機構(図示省略)によって、例えば図66(c)に示すように、回転可能となっている。
また、盤装飾装置46が有する複数のLEDのうちの一部は、可動部材440に設けられている。すなわち、可動部材440には発光部材が設けられており、可動部材440は、当該発光部材によって装飾(発光装飾)されるようになっている。
なお、本実施形態では、例えば図66(a)に示すように、回転体441の一部が表示装置41の表示領域の上端部に重なる位置を、可動部材440の初期位置としているが、これに限定されず、初期位置は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、例えば図66(b)に示すように、回転体441の全部が表示装置41の表示領域の中央部に重なる位置を、可動部材440の動作位置としているが、これに限定されず、動作位置は適宜変更可能である。
また、図66(c)に示す例では、可動部材440が動作位置にある状態で当該可動部材440の回転体441が回転動作を行っているが、これに限定されず、回転体441が回転動作を行う際の可動部材440の位置は、適宜変更可能である。すなわち、回転体441は、可動部材440が動作位置以外の位置(例えば、初期位置や、初期位置と動作位置との間の途中位置など)にある状態で、回転動作を行っても良い。また、図66(c)に示す例では、回転体441が時計回り方向に回転しているが、これに限定されず、回転体441は、時計回り方向の回転動作に替えて(あるいは加えて)、反時計回り方向の回転動作を行っても良い。
<役物演出>
演出制御装置300は、可動部材440を動作させる役物演出を実行可能である。本実施形態では、役物演出抽選に当選している場合であって、操作有効期間中に演出ボタン25が操作された場合に、役物演出を実行する。また、本実施形態では、役物演出として、可動部材440の移動動作(初期位置から動作位置へ移動する動作)を行った後に、可動部材440の回転動作(回転体441が回転する動作)を行う演出を実行する。
演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図54)のステップC386又はステップC389において、遊技者に演出ボタン25を操作するよう促す画像(操作促進画像G2)を表示する操作促進演出を実行するか否かを決定する操作促進演出抽選を行い、操作促進演出抽選に当選した場合(操作促進演出を実行することが決定された場合)に、役物演出を実行するか否かを決定する役物演出抽選を行う。すなわち、特図変動表示ゲームの開始時に、当該特図変動表示ゲームを対象とした操作促進演出抽選や役物演出抽選が実行される。
そして、操作促進演出抽選に当選した場合には、変動演出設定処理(図54)のステップC394において、操作促進演出に対応する表示設定が行われるとともに、変動演出設定処理(図54)のステップC396において、操作促進演出に対応する音番号(スピーカ19a,19bによる演出の種類を示す番号)及び装飾番号(盤演出装置44や盤装飾装置46や枠装飾装置18による演出の種類を示す番号)の設定が行われる。
また、役物演出抽選に当選した場合には、変動演出設定処理(図54)のステップC394において、役物演出に対応する表示設定が行われるとともに、変動演出設定処理(図54)のステップC396において、役物演出に対応する音番号(スピーカ19a,19bによる演出の種類を示す番号)及び装飾番号(盤演出装置44や盤装飾装置46や枠装飾装置18による演出の種類を示す番号)の設定が行われる。
結果が大当りとなる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生する特図変動表示ゲームを対象とした役物演出抽選は、それ以外の特図変動表示ゲーム(結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生しない特図変動表示ゲーム)を対象とした役物演出抽選よりも当選する確率が高く、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生しない特図変動表示ゲームを対象とした役物演出抽選は、それ以外の特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生する特図変動表示ゲーム)を対象とした役物演出抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。したがって、本実施形態においては、役物演出を実行することによって、大当りの期待度やSPリーチが発生する期待度が高いことを示唆することができる。
また、操作促進演出の後に役物演出が実行されない場合(操作促進演出抽選に当選したが役物演出抽選に落選した場合)もあるが、役物演出の前には必ず操作促進演出が実行される。したがって、本実施形態においては、操作促進演出を実行することによって、役物演出が実行される可能性があることを示唆することができる。すなわち、操作促進演出を実行することによって、役物演出が実行されるかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。
図67及び図68を用いて、役物演出について説明する。図67は、タイミングチャートの一例であり、図68は、発光装飾及び表示の一例である。
操作促進演出抽選及び役物演出抽選に当選した特図変動表示ゲームが開始し、例えば図67(a),(b)に示すように、操作有効期間が開始すると(t101)、演出制御装置300は、表示装置41へ制御信号を出力して、表示装置41に操作促進画像G2を表示する。操作促進画像G2は、例えば図68(a)に示すように、演出ボタン25を模したボタン画像G21と、操作有効期間の残り長さを報知する報知画像G22(例えばタイムバー画像)と、演出ボタン25の操作態様を指定する指定画像G23(例えば「PUSH!」や「連打!」などの文字画像)とを含む画像である。また、例えば図67(a),(b)、図68(a)に示すように、可動部材440に設けられた発光部材は、操作有効期間が開始する前から、白色に点灯する通常発光態様で発光している。
操作有効期間中に演出ボタン25が操作されると(t102)、演出制御装置300は、盤演出装置44へ制御信号を出力して、可動部材440の移動動作(初期位置から動作位置へ移動する動作)を実行する。これにより、可動部材440を移動させるモータが回転して、可動部材440が初期位置から動作位置へと移動する。本実施形態では、可動部材440を移動させるモータとしてステッピングモータを用いているため、モータの回転開始時、具体的には非励磁状態(励磁OFF状態)から励磁状態(励磁ON状態)への切り替わり時に、可動部材440が微動する(位置は変わらない)。すなわち、可動部材440は、例えば図67(a),(b)に示すように、定位置で微動する準備動作を実行した後に、移動動作を実行する。
したがって、移動動作の実行前には、常に、移動動作を行うための準備動作が実行されるため、目障りである、役物演出の見栄えが悪い等の問題がある。
また、移動動作の実行前には、常に、準備動作によって移動動作が実行されることが確定的に報知される。すなわち、役物演出の開始前に、準備動作によって役物演出が実行されることが確定的に報知されるため、役物演出が実行されるかもしれないという期待感を役物演出の開始時まで持続させることができず、役物演出の興趣が低下する等の問題もある。
これらの問題を軽減するために、本実施形態では、例えば図67(a),(b)に示すように、可動部材440が準備動作を行っている間(t102〜t103)、可動部材440に設けられた発光部材を消灯するとともに、表示装置41にブラックアウト画像G3を表示する。可動部材440が準備動作を行っている間に、可動部材440に設けられた発光部材を消灯することによって、遊技者の視線を発光部分へと引き付けて可動部材440から逸らすことができるため、可動部材440の準備動作が気づかれにくくなる。さらに、可動部材440が準備動作を行っている間に、可動部材440に設けられた発光部材を消灯することに加えて、表示装置41にブラックアウト画像G3を表示することによって、可動部材440の色(可動部材440に設けられた発光部材が消灯状態である際の色)と、当該可動部材440の背景の色とが似た色(同系統の色)になり、可動部材440が周囲になじむため、可動部材440の準備動作が目立ちにくくなる。
具体的には、演出ボタン25が操作されると(t102)、演出制御装置300は、盤演出装置44へ、可動部材440の移動動作(初期位置から動作位置へ移動する動作)を実行させるための制御信号を出力し、盤装飾装置46へ、可動部材440に設けられた発光部材を消灯させるための制御信号を出力し、表示装置41へ、ブラックアウト画像G3を表示させるための制御信号を出力する。これにより、例えば図68(b)に示すように、可動部材440が準備動作を行っている間に、可動部材440に設けられた発光部材が消灯状態となり、表示装置41にブラックアウト画像G3が表示される。
なお、図68(b)に示す例では、表示装置41の表示領域の全体にブラックアウト画像G3を表示しているが、これに限定されない。可動部材440の準備動作が目立ちにくくなるのであれば、例えば図68(c)に示すように、表示装置41の表示領域のうち、初期位置にある可動部材440に近い領域にのみ、ブラックアウト画像G3を表示するようにしても良いし、例えば図68(d)に示すように、表示装置41の表示領域の全体に(あるいは、表示装置41の表示領域のうち、初期位置にある可動部材440に近い領域に)、背景が暗い画像を表示するようにしても良い。
そして、可動部材440の準備動作に要する時間が経過すると(t103)、演出制御装置300は、盤装飾装置46へ、可動部材440に設けられた発光部材を特定発光態様で発光させるための制御信号を出力し、表示装置41へ、エフェクト画像G4を表示させるための制御信号を出力する。これにより、例えば図68(e)に示すように、可動部材440が移動動作を行っている間に、可動部材440に設けられた発光部材が赤色に点灯する特定発光態様で発光するとともに、表示装置41に可動部材440を強調するためのエフェクト画像G4が表示される。
次いで、可動部材440の移動動作に要する時間が経過すると(t105)、すなわち可動部材440が動作位置に到着すると、演出制御装置300は、盤演出装置44へ制御信号を出力して、可動部材440の回転動作(回転体441が回転する動作)を実行する。
その後、役物演出の終了タイミングになると(t106)、演出制御装置300は、盤演出装置44へ制御信号を出力して、可動部材440の回転動作を終了するとともに、可動部材440の復帰動作(動作位置から初期位置へ移動する動作)を実行する。さらに、盤装飾装置46へ制御信号を出力して、可動部材440に設けられた発光部材の特定発光態様での発光を終了するとともに、表示装置41へ制御信号を出力して、エフェクト画像G4の表示を終了する。
なお、操作有効期間中に演出ボタン25が操作されなかった場合には、移動動作及び回転動作を行う演出(役物演出)を実行しなくても良いし、操作有効期間の終了後に移動動作及び回転動作を行う演出(役物演出)を実行しても良い。
ここで、本実施形態において、移動動作及び準備動作は、固定時間値で実行される動作であり、回転動作は、可変時間値で実行される動作であり、操作有効期間の開始から役物演出の終了までの時間は、予め定まっている。したがって、演出ボタン25が操作されたタイミングに応じて、回転動作の実行時間が異なってくる。すなわち、準備動作に要する時間(t102〜t103)は演出ボタン25が操作されたタイミングに応じて変化するものでなく、移動動作に要する時間(t103〜t105)も演出ボタン25が操作されたタイミングに応じて変化するものでなく、さらに、操作有効期間の開始から役物演出の終了までの時間(t101〜t106)も演出ボタン25が操作されたタイミングに応じて変化するものでないため、演出ボタン25が操作されたタイミングが操作有効期間の終了時点(t104)から遠いほど、回転動作の実行時間(t105〜t106)が長くなる。
具体的には、例えば、図67(a)における準備動作に要する時間(t102a〜t103a)は、図67(b)における準備動作に要する時間(t102b〜t103b)と同一であり、図67(a)における移動動作に要する時間(t103a〜t105a)は、図67(b)における移動動作に要する時間(t103b〜t105b)と同一であり、図67(a)における操作有効期間の開始から役物演出の終了までの時間(t101〜t106)は、図67(b)における操作有効期間の開始から役物演出の終了までの時間(t101〜t106)と同一である。そして、図67(a)における操作タイミング(t102a)は、図67(b)における操作タイミング(t102b)よりも操作有効期間の終了時点(t104)から遠いため、図67(a)における回転動作の実行時間(t105a〜t106)は、図67(b)における回転動作の実行時間(t105b〜t106)よりも長くなっている。
なお、本実施形態では、可動部材440が復帰動作を開始するときに、可動部材440に設けられた発光部材の特定発光態様での発光を終了するように構成したが、これに限定されない。例えば、可動部材440が復帰動作を行っている間も、特定発光態様での発光を継続して、可動部材440の復帰動作が終了するとき(可動部材440が初期位置に到着したとき)に、特定発光態様での発光を終了するように構成することも可能である。
また、本実施形態では、可動部材440が復帰動作を開始するときに、エフェクト画像G4の表示を終了するように構成したが、これに限定されない。例えば、可動部材440が復帰動作を行っている間も、エフェクト画像G4の表示を継続して、可動部材440の復帰動作が終了するとき(可動部材440が初期位置に到着したとき)に、エフェクト画像G4の表示を終了するように構成することも可能である。
また、本実施形態では、白色に点灯する発光態様を、可動部材440に設けられた発光部材の通常発光態様としたが、これに限定されず、通常発光態様は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、操作有効期間が開始する前から、可動部材440に設けられた発光部材を通常発光態様で発光させるように構成したが、これに限定されない。すなわち、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様は、操作有効期間が開始する前と、操作有効期間が開始してから演出ボタン25の操作が検出されるまでの間とで、同一であっても良いし、異なっていても良い。例えば、操作有効期間が開始する前は消灯状態にして、操作有効期間が開始してから発光させるようにしても良い。
また、本実施形態では、赤色に点灯する発光態様を、可動部材440に設けられた発光部材の特定発光態様としたが、これに限定されず、特定発光態様は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、移動動作及び回転動作を行っている間に、可動部材440に設けられた発光部材を特定発光態様で発光させるように構成したが、これに限定されない。例えば、移動動作及び回転動作を行っている間の発光態様は、通常発光態様(すなわち、消灯前の発光態様と同じ発光態様)であっても良い。また、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様は、移動動作を行っている間と、回転動作を行っている間とで、同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、本実施形態において、初期位置にある可動部材440の一部は、例えば図66(a)に示すように、センターケース40の上部に重なっている。したがって、可動部材440が準備動作を行っている間に、可動部材440に設けられた発光部材を消灯することと、表示装置41にブラックアウト画像G3(あるいは背景が暗い画像)を表示することとに加えて、センターケース40の上部に設けられたLED(すなわち、初期位置にある可動部材440の周囲に設けられた発光部材)を消灯するように構成しても良い。このように構成することで、可動部材440の準備動作をより目立ちにくくすることが可能となる。
また、本実施形態では、可動部材440の一部が表示装置41の表示領域に重なる位置を初期位置としたが、可動部材440の初期位置は、可動部材440の全部が表示装置41の表示領域に重なる位置であっても良いし、可動部材440の全部が表示装置41の表示領域に重ならない位置であっても良い。
また、例えば、初期位置にある可動部材440の全部が表示装置41の表示領域に重ならない場合には、可動部材440が準備動作を行っている間に、表示装置41にブラックアウト画像G3(あるいは背景が暗い画像)を表示することに替えて、初期位置にある可動部材440の周囲に設けられた発光部材を消灯するように構成しても良い。このように構成することで、可動部材440の準備動作を目立ちにくくすることが可能となる。
また、本実施形態では、可動部材440が準備動作を行っている間に、表示装置41にブラックアウト画像G3(あるいは背景が暗い画像)を表示するように構成したが、これに限定されない。例えば図69に示すように、可動部材440が準備動作を行っている間も、操作促進画像G2の表示を継続するように構成しても良い。このように構成することで、遊技者の視線を操作促進画像G2へと引き付けて可動部材440から逸らすことができるため、可動部材440の準備動作が気づかれにくくなる。なお、図69に示す例では、可動部材440が準備動作を行っている間に、可動部材440に設けられた発光部材を消灯状態にしているが、これに限定されず、例えば、表示装置41に継続表示されている操作促進画像G2の背景色と同系統の色に点灯する発光態様で発光させても良い。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、可動部材440は、所定動作(移動動作)を実行可能であるとともに、発光可能であり、可動部材440の発光態様(可動部材440に設けられた発光部材の発光態様)は、当該可動部材440が所定動作を実行する第1期間(t103〜t105)と、当該第1期間の直前の第2期間(t102〜t103)と、で異なるように構成されている(図67(a),(b)参照)。
すなわち、所定動作(移動動作)が行われる第1期間と、所定動作を行うための準備動作が行われる第2期間とで、可動部材440の発光態様が異なるように構成されている。したがって、第1期間における発光態様として、可動部材440の動作(移動動作)を目立たせるような発光態様(例えば、通常発光態様とは異なる特定発光態様)を選択したり、第2期間における発光態様として、可動部材440の動作(準備動作)を目立たせないような発光態様(例えば、消灯状態にする発光態様)を選択したりすることが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、消灯状態にする発光態様を、第2期間における発光態様としたが、これに限定されない。第2期間における発光態様は、例えば、所定の閾値以上の輝度で発光させる発光態様であっても良い。可動部材440に設けられた発光部材を所定の閾値以上の輝度(例えば最大輝度)で発光させることによって、可動部材440がまぶしく光り、遊技者の視線を可動部材440から逸らすことが可能となるため、可動部材440の準備動作が気づかれにくくなり、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、表示装置41を備え、可動部材440は、表示装置41の前方において動作可能であり(図66(a),(b)参照)、表示装置41の表示態様は、第1期間(t103〜t105)と、第2期間(t102〜t103)と、で異なるように構成することができる(図67(a),(b)参照)。
すなわち、所定動作(移動動作)が行われる第1期間と、所定動作を行うための準備動作が行われる第2期間とで、表示装置41の表示態様が異なるように構成することができる。このように構成することで、第1期間における表示態様として、可動部材440の動作(移動動作)を目立たせるような表示態様(例えば、可動部材440を強調するためのエフェクト画像G4を表示する表示態様)を選択したり、第2期間における表示態様として、可動部材440の動作(準備動作)を目立たせないような表示態様(例えば、ブラックアウト画像G3を表示する表示態様)を選択したりすることが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、可動部材440は、所定動作(移動動作)を実行可能であるとともに、発光可能であり、可動部材の発光態様は、当該可動部材440が所定動作を実行する第1期間(t103〜t105)と、当該第1期間の直前の第2期間(t102〜t103)と、で異なり、第2期間における、可動部材440の色と、表示装置41の表示色と、が同系統の色であるように構成することができる(図68(b),(c),(d)参照)。
このように構成することで、可動部材440が周囲になじむため、可動部材440の準備動作が目立ちにくくなり、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
前述したように、第2期間における発光態様は、消灯状態にする発光態様に限定されず、適宜変更可能である。すなわち、第2期間における可動部材440の色は、適宜変更可能である。
また、本実施形態では、第2期間(可動部材440が準備動作を行っている期間)に、ブラックアウト画像G3(あるいは背景が暗い画像)を表示装置41に表示するようにしたが、これに限定されない。すなわち、第2期間における表示装置41の表示色は、黒色(あるいは暗い色)に限定されず、第2期間における可動部材440の色に応じて適宜変更可能である。例えば、第2期間に、可動部材440に設けられた発光部材を所定の閾値以上の輝度(例えば最大輝度)で白色に発光させる場合には、第2期間における表示装置41の表示色を白色(あるいは明るい色)とすることで、可動部材440が周囲になじむため、可動部材440の準備動作が目立ちにくくなり、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、可動部材440は、所定動作(移動動作及び回転動作)を実行可能であるとともに、発光可能であり、可動部材440の発光態様(可動部材440に設けられた発光部材の発光態様)は、当該可動部材440が所定動作を実行する第1期間(t103〜t106)と、当該第1期間の直後の第2期間(t106〜)と、で異なるように構成することができる。
具体的には、本実施形態では、可動部材440が復帰動作を開始するとき(t106)に、可動部材440に設けられた発光部材の特定発光態様での発光を終了するように構成されている。
したがって、所定動作(移動動作及び回転動作)が行われる第1期間と、復帰動作が行われる第2期間とで、可動部材440の発光態様が異なるように構成することができる。このように構成することで、第1期間における発光態様として、可動部材440の動作(移動動作及び回転動作)を目立たせるような発光態様(例えば、通常発光態様とは異なる特定発光態様)を選択したり、第2期間における発光態様として、可動部材440の動作(復帰動作)を目立たせないような発光態様(例えば、特定発光態様とは異なる発光態様(例えば、通常発光態様や、消灯状態にする発光態様))を選択したりすることが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、可動部材440は、所定動作(移動動作)を実行可能であるとともに、発光可能であり、可動部材440の発光態様(可動部材440に設けられた発光部材の発光態様)は、当該可動部材440が所定動作を実行する第1期間(t103〜t105)と、当該第1期間の直前の第2期間(t102〜t103)と、で異なり、第2期間における、可動部材440の色と、当該可動部材440の周囲に設けられた発光部材の色と、が同系統の色であるように構成することができる。
具体的には、本実施形態では、可動部材440が準備動作を行っている間に、可動部材440に設けられた発光部材を消灯することに加えて、センターケース40の上部に設けられたLED(すなわち、初期位置にある可動部材440の周囲に設けられた発光部材)を消灯するように構成することができる。
このように構成することで、可動部材440が周囲になじむため、可動部材440の準備動作が目立ちにくくなり、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、操作手段の操作を促す操作促進画像G2を表示する表示装置41と、を備え、可動部材440は、操作手段の操作が有効となる操作有効期間に当該操作手段が操作された場合に、所定動作(移動動作)を実行し、表示装置41は、操作手段が操作された後も、可動部材440が所定動作を開始するまで、操作促進画像G2の表示を継続するように構成することができる(図69参照)。
すなわち、所定動作(移動動作)を行うための準備動作が終了するまで、操作促進画像G2の表示を継続するように構成することができる。このように構成することで、遊技者の視線を操作促進画像G2へと引き付けて可動部材440から逸らすことが可能となるため、可動部材440の準備動作が気づかれにくくなり、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、操作手段は、演出ボタン25に限定されず、例えば、タッチパネル29であっても良い。
また、遊技者の視線を可動部材440から逸らすために表示装置41に表示する画像は、操作促進画像G2に限定されず適宜変更可能である。
また、可動部材440が準備動作を行っている期間に、遊技者の視線を可動部材440から逸らすための画像を表示装置41に表示することに替えて(あるいは加えて)、可動部材440が準備動作を行っている期間に、初期位置にある可動部材440の周囲に設けられた発光部材以外の発光部材(例えば、初期位置にある可動部材440から遠い領域に配置されたLED)を発光させるように構成しても良い。このように構成することで、遊技者の視線を発光部分へと引き付けて可動部材440から逸らすことが可能となるため、可動部材440の準備動作が気づかれにくくなり、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた動作演出を実行することが可能な遊技機であって、可動部材440は、動作演出(移動動作及び回転動作を行う役物演出)の直前に予告動作(準備動作)を行い、動作演出の演出態様にかかわらず、予告動作の実行時間は一定であり、かつ、予告動作時の可動部材440の動きは一定であるように構成されている(図67(a),(b)参照)。
具体的には、本実施形態において、予告動作(準備動作)は、ステッピングモータの励磁開始に伴い生じるガタツキ動作(定位置で微動する動作)であるため、動作演出の演出時間(t103〜t106)の長短にかかわらず、予告動作の実行時間(t102〜t103)は一定であり、予告動作時の可動部材440の動きは一定である。
したがって、予告動作(準備動作)を隠蔽する隠蔽演出(例えば、可動部材440に設けられた発光部材を消灯する演出や、表示装置41にブラックアウト画像G3を表示する演出など)の演出態様を、動作演出の演出態様に応じて変化させる必要がないため、可動部材440を用いた演出を実行する際の処理負担を軽減することができる。
すなわち、動作演出の演出態様によって予告動作の実行時間が異なる場合や、動作演出の演出態様によって予告動作時の可動部材440の動きが異なる場合には、動作演出の演出態様に応じて隠蔽演出の演出態様(演出時間や演出範囲など)を選択する処理を実行する必要があるため、その分、処理負担が増大する。これに対し、本実施形態では、動作演出の演出態様にかかわらず、予告動作の実行時間も、予告動作時の可動部材440の動きも一定であるため、隠蔽演出の演出態様を選択する処理を実行する必要がない。
なお、本実施形態では、動作演出の演出時間にかかわらず、予告動作の実行時間及び予告動作時の可動部材440の動きが一定となるようにしたが、これに限定されない。すなわち、動作演出の演出態様は、動作演出の演出時間に限定されず、例えば、動作演出において行う動作の種類などであっても良い。具体的には、例えば、動作演出として、移動動作及び回転動作を行う役物演出と、移動動作を行う役物演出(回転動作は行わない)とが実行可能である場合には、動作演出において行う動作の種類にかかわらず、予告動作の実行時間及び予告動作時の可動部材440の動きが一定となる。
また、本実施形態の遊技機10において、動作演出の演出時間(t103〜t106)は、変更可能であるように構成することができる(図67(a),(b)参照)。
このように構成することで、動作演出の開始タイミング(例えば演出ボタン25の操作タイミング)にかかわらず、予め定められた終了タイミングで動作演出を終了することが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、予め定められた終了タイミングで動作演出を終了させるために動作演出の演出時間を変更するようにしたが、これに限定されない。例えば、動作演出の演出時間が長いほど、当該動作演出の大当り期待度が高くなるように構成することも可能である。これにより、動作演出の演出時間によって、所定の情報(例えば大当りの期待度)を示唆することが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、動作演出の演出時間を変更可能とすることで、動作演出の幅を広げることが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。さらに、動作演出の演出時間を変更可能とすることで、動作演出とともに実行される他の演出(例えば表示演出)の演出時間も変更可能となるため、当該他の演出の幅も広げることが可能となる。したがって、動作演出だけでなく、動作演出とともに実行される他の演出の興趣も高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10において、可動部材440以外の演出手段を備え、動作演出の演出時間(t103〜t106)は、当該演出手段を用いた演出の演出態様に応じて変更可能であるように構成することができる(図67(a),(b)参照)。
具体的には、本実施形態において、動作演出の演出時間(t103〜t106)は、表示装置41及び演出ボタン25を用いた演出(操作促進演出)の演出態様(演出時間)、すなわち演出ボタン25の操作タイミングに応じて変更可能である。
このように構成することで、動作演出として、他の演出(可動部材440以外の演出手段を用いた演出)に関連する演出を実行することが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、演出ボタン25の操作タイミングに応じて、動作演出(移動動作及び回転動作を行う役物演出)の演出時間のうちの、回転動作の実行時間を変化させるようにしたが、これに限定されない。例えば、演出ボタン25の操作タイミングに応じて移動動作の実行時間を変化させるようにしても良いし、演出ボタン25の操作タイミングに応じて移動動作の実行時間と回転動作の実行時間の双方を変化させるようにしても良い。
また、本実施形態では、操作促進演出の実行後に動作演出を実行するようにしたが、これに限定されず、操作促進演出を実行せずに動作演出を実行するよう構成することも可能である。すなわち、動作演出は、他の演出に関連して実行されるものであっても良いし、他の演出に関連せずに実行されるものであっても良い。
また、本実施形態では、演出ボタン25の操作タイミングに応じて、動作演出の演出時間を変化させるようにしたが、これに限定されず、例えば、動作演出以外の演出(動作演出前に行う他の演出、動作演出中に行う他の演出、動作演出後に行う他の演出)の種類に応じて、動作演出の演出時間を変化させるようにしても良い。具体的には、例えば、リーチが発生する特図変動表示ゲームの実行中に動作演出を行い、リーチ演出の大当り期待度が高いほど当該動作演出の演出時間が長くなるようにしても良い。さらに、リーチ演出の大当り期待度が高いほど演出時間の長い動作演出が選択される通常パターンに加えて、リーチ演出が大当り期待度の最も低いリーチ演出(Nリーチ)である場合に演出時間の最も長い動作演出が選択される矛盾パターン(激熱パターン)を設けるようにしても良い。
また、動作演出は、移動動作(可動部材440が初期位置から動作位置へ移動する動作)と、回転動作(回転体441が回転する動作)とを行う演出に限定されない。動作演出は、例えば、移動動作を行う演出(回転動作は行わない)であっても良いし、回転動作を行う演出(移動動作は行わない)であっても良いし、移動動作及び回転動作以外の動作を行う演出であっても良い。
また、準備動作(予告動作)の直後に実行される動作(所定動作)は、可動部材440が初期位置から動作位置へ移動する動作に限定されない。すなわち、準備動作の直後に実行される動作は、可動部材440が初期位置から他の位置(例えば動作位置)へ移動する動作であっても良いし、回転体441が回転する動作であっても良いし、それ以外の動作であっても良い。
<役物演出の変形例1>
演出制御装置300は、可動部材440を動作させる役物演出として、例えば図70(a)に示すように、可動部材440が初期位置(例えば図66(a)に示す位置)から動作位置(例えば図66(b)に示す位置)まで移動する第1役物演出と、可動部材440が初期位置から途中位置(初期位置と動作位置との間の位置)まで移動する第2役物演出とを実行可能であっても良い。なお、途中位置は、可動部材440の全部が表示装置41の表示領域に重なる位置であっても良いし、可動部材440の一部が表示装置41の表示領域に重なる位置であっても良い。
本変形例では、変動演出設定処理(図54)のステップC386(前半変動中に出現する予告の抽選)と、変動演出設定処理(図54)のステップC389(後半変動中に出現する予告の抽選)の双方において役物演出抽選を行う。そして、ステップC386での役物演出抽選に当選した場合には、前半変動中に役物演出を実行し、ステップC389での役物演出抽選に当選した場合には、後半変動中に役物演出を実行する。
具体的には、演出制御装置300は、変動演出設定処理(図54)のステップC386において、役物演出を実行するか否かを決定する役物演出抽選を行い、役物演出抽選に当選した場合(前半変動中に役物演出を実行することが決定された場合)に、演出態様振分テーブルを参照して、前半変動中に実行する役物演出を第1役物演出にするか第2役物演出にするかを決定する演出態様選択抽選を行う。
また、演出制御装置300は、変動演出設定処理(図54)のステップC389において、役物演出を実行するか否かを決定する役物演出抽選を行い、役物演出抽選に当選した場合(後半変動中に役物演出を実行することが決定された場合)に、演出態様振分テーブルを参照して、後半変動中に実行する役物演出を第1役物演出にするか第2役物演出にするかを決定する演出態様選択抽選を行う。
そして、演出態様選択抽選で第1役物演出が選択された場合には、変動演出設定処理(図54)のステップC394において、第1役物演出に対応する表示設定が行われるとともに、変動演出設定処理(図54)のステップC396において、第1役物演出に対応する音番号(スピーカ19a,19bによる演出の種類を示す番号)及び装飾番号(盤演出装置44や盤装飾装置46や枠装飾装置18による演出の種類を示す番号)の設定が行われる。
また、演出態様選択抽選で第2役物演出が選択された場合には、変動演出設定処理(図54)のステップC394において、第2役物演出に対応する表示設定が行われるとともに、変動演出設定処理(図54)のステップC396において、第2役物演出に対応する音番号(スピーカ19a,19bによる演出の種類を示す番号)及び装飾番号(盤演出装置44や盤装飾装置46や枠装飾装置18による演出の種類を示す番号)の設定が行われる。
演出態様選択抽選を行う際に参照する演出態様振分テーブルの一例を、図70(b)に示す。
例えば図70(b)に示すように、特図変動表示ゲームの結果にかかわらず、前半変動中に第1役物演出を実行する割合(ステップC386の演出態様選択抽選で第1役物演出が選択される確率)は、前半変動中に第2役物演出を実行する割合(ステップC386の演出態様選択抽選で第2役物演出が選択される確率)よりも低くなっている。したがって、本変形例においては、前半変動中に可動部材440が動いた際には、当該可動部材440が動作位置まで移動する場合よりも、当該可動部材440が動作位置まで移動しない場合の方が多い。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれ(大当り以外)である場合には、後半変動中に役物演出が実行されないようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合にステップC389の役物演出抽選に当選する確率は0%以外(0%<当選確率<100%)に設定されているが、特図変動表示ゲームがはずれ(大当り以外)である場合にC389の役物演出抽選に当選する確率は0%に設定されている。したがって、本変形例において、後半変動中に役物演出が実行されるのは、結果が大当りとなる場合のみであるため、後半変動中に可動部材440が動くことによって、大当り確定を示唆することができる。
さらに、後半変動中に第1役物演出を実行する割合(ステップC389の演出態様選択抽選で第1役物演出が選択される確率)は、後半変動中に第2役物演出を実行する割合(ステップC389の演出態様選択抽選で第2役物演出が選択される確率)よりも高くなっており、本変形例の場合は、例えば図70(b)に示すように、後半変動中に第1役物演出を実行する割合(ステップC389の演出態様選択抽選で第1役物演出が選択される確率)が100%に設定されている。すなわち、後半変動中に出現する役物演出は第1役物演出のみであり、第2役物演出は後半変動中に実行されないようになっている。したがって、本変形例においては、後半変動中に可動部材440が動いた際には、必ず、当該可動部材440が動作位置まで移動するようになっている。
可動部材440は、初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作と、途中位置から動作位置へ移動する第2移動動作とを実行可能である。第1役物演出では可動部材440がすべての移動動作(第1移動動作と第2移動動作)を行うため、前半変動中に出現する役物演出が第1役物演出のみである場合には、可動部材440の動き方を変動の前半で遊技者が把握してしまうことになる。したがって、可動部材440に対する興趣を変動の後半まで持続させることができず、変動の後半における興趣が低下してしまう。一方、前半変動中には役物演出を実行せずに後半変動中にのみ役物演出を実行するよう構成することで、変動の後半における興趣低下は抑制できるが、このように構成した場合、前半変動中に可動部材440が動かないため、変動の前半における興趣が低下してしまう。
そこで、本変形例では、前半変動中には、可動部材440がすべての移動動作を行う第1役物演出を実行する割合よりも、可動部材440が一部の移動動作のみを行う第2役物演出を実行する割合の方が高くなるように構成した。このように構成することで、可動部材440の動き方を変動の前半で遊技者が把握してしまう可能性が低くなるため、変動の後半における興趣低下を抑制できるとともに、前半変動中にも可動部材440が動く可能性があるため、変動の前半における興趣低下も抑制することができる。
なお、前半変動中には第2役物演出を実行する割合が第1役物演出を実行する割合よりも高ければ良いため、前半変動中に第1役物演出を実行しない(前半変動中に出現する役物演出を第2役物演出のみとする)ように構成することも可能であり、そのように構成した場合にも、変動の前半における興趣低下と変動の後半における興趣低下の双方を抑制することができる。しかし、前半変動中に第2役物演出だけでなく第1役物演出も実行可能とすることで、可動部材440が動作位置まで移動するかもしれないという期待感を遊技者に与えることができるため、変動の前半における興趣向上が可能となる。したがって、本変形例では、前半変動中に第2役物演出だけでなく第1役物演出も実行可能としている。
例えば図70(c)に示すように、第1役物演出において、可動部材440は、初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作を行った後、途中位置で停止せずに、途中位置から動作位置へ移動する第2移動動作を行って、動作位置で所定時間(例えば3秒又は5秒)停止する。そして、当該第1役物演出が終了すると(すなわち動作位置で所定時間停止した後に)、可動部材440は初期位置へと戻る。したがって、第1役物演出においては途中位置を通過するだけで途中位置では停止しないため、図70(c)に示す例では、途中位置での滞在時間が「0.1秒」となっている。
また、第2役物演出において、可動部材440は、初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作を行って、途中位置で所定時間(例えば3秒)停止する。そして、当該第2役物演出が終了すると(すなわち途中位置で所定時間停止した後に)、可動部材440は初期位置へと戻る。
本変形例では、例えば図70(c)に示すように、前半変動中に実行する第1役物演出において可動部材440が動作位置で停止する時間(以下「前半動作位置滞在時間」という)を3秒に設定しているが、前半動作位置滞在時間は3秒に限定されず、適宜変更可能である。
また、後半変動中に実行する第1役物演出において可動部材440が動作位置で停止する時間(以下「後半動作位置滞在時間」という)を5秒に設定しているが、後半動作位置滞在時間は5秒に限定されず、適宜変更可能である。
また、第2役物演出において可動部材440が途中位置で停止する時間(以下「前半途中位置滞在時間」という)を3秒に設定しているが、前半途中位置滞在時間は3秒に限定されず、適宜変更可能である。
前半変動中は後半変動中よりも多くの遊技情報が表示装置41に表示される。したがって、前半動作位置滞在時間(すなわち、前半変動中に可動部材440が表示装置41の表示領域の中央部と重なる時間)を短くすることで、遊技情報の視認性低下を抑制することができるため、本変形例では、前半動作位置滞在時間を短くしている。
また、後半動作位置滞在時間は、前半動作位置滞在時間と同一であっても良い。しかし、本変形例において、後半変動中に出現する役物演出(後半変動中に実行する第1役物演出)は、当落報知演出における大当り報知時に実行されるため、後半動作位置滞在時間を利用して所定の演出(例えば可動部材440と表示装置41とを関連させた演出)が実行されることが多い。したがって、後半動作位置滞在時間を長くすることで、当該所定の演出の演出効果を高めることができるため、本変形例では、後半動作位置滞在時間を、前半動作位置滞在時間よりも長くしている。
すなわち、本変形例では、前半動作位置滞在時間を、後半動作位置滞在時間よりも短くすることで、変動の前半における遊技情報の視認性低下の抑制と、変動の後半における所定の演出の演出効果の向上とを両立している。
なお、初期位置から途中位置までの移動に要する時間は、前半変動中と後半変動中とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、初期位置から途中位置までの移動に要する時間は、第1役物演出と第2役物演出とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、途中位置から動作位置までの移動に要する時間は、前半変動中と後半変動中とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、後半変動中には第1役物演出を実行する割合が第2役物演出を実行する割合よりも高ければ良いため、後半変動中に第1役物演出だけでなく第2役物演出も実行可能となるように構成しても良い。そのように構成した場合には、後半変動中に実行する第2役物演出において可動部材440が途中位置で停止する時間(以下「後半途中位置滞在時間」という)は、適宜選択可能である。例えば、後半途中位置滞在時間を、前半途中位置滞在時間よりも長くすることで、変動の前半における遊技情報の視認性低下の抑制と、変動の後半における所定の演出(例えば可動部材440と表示装置41とを関連させた演出)の演出効果の向上とを両立することが可能となる。
また、本変形例では、役物演出を実行している期間は、可動部材440が目立つような発光態様で当該可動部材440に設けられた発光部材を発光させるとともに、役物演出が終了して可動部材440が初期位置へと戻る期間は、可動部材440が目立たないような発光態様で当該可動部材440に設けられた発光部材を発光させるように構成されている。
可動部材440が目立つような発光態様の一例として、所定の輝度(例えば最大輝度)で点滅する発光態様が挙げられる。
また、可動部材440が目立たないような発光態様の一例として、可動部材440が目立つような発光態様における輝度よりも低い輝度で点灯する発光態様(消灯状態にする発光態様も含む。)が挙げられる。
また、可動部材440が目立たないような発光態様の一例として、表示装置41での表示色と同系統の色に点灯する発光態様が挙げられる。本変形例において、後半変動中に出現する役物演出は、当落報知演出における大当り報知時に実行されるため、役物演出が終了して可動部材440が初期位置へと戻る復帰動作を行っている期間には、虹色の背景画像が表示装置41に表示されていることが多い。可動部材440が復帰動作を行っている期間に、表示装置41に虹色の背景画像が表示される場合には、可動部材440に設けられた発光部材を虹色に点灯させる。このように、復帰動作中の可動部材440の色(可動部材440に設けられた発光部材の発光色)を、当該可動部材440の背景の色と似た色(同系統の色)にすることで、可動部材440が周囲になじむため、可動部材440の復帰動作が目立ちにくくなる。
また、図70(b)に示す例では、前半変動中の第1役物演出が選択される確率が、大当りである場合とはずれある場合とで同一になっているが、これに限定されず、例えば、前半変動中の第1役物演出が選択される確率は、大当りである場合の方がはずれである場合よりも高くても良いし、大当りである場合の方がはずれである場合よりも低くても良い。また、大当りである場合に、前半変動中の第1役物演出が選択される確率は、0%であっても良い。はずれである場合に、前半変動中の第1役物演出が選択される確率は、0%であっても良い。
また、図70(b)に示す例では、前半変動中の第2役物演出が選択される確率が、大当りである場合とはずれある場合とで同一になっているが、これに限定されず、例えば、前半変動中の第2役物演出が選択される確率は、大当りである場合の方がはずれである場合よりも高くても良いし、大当りである場合の方がはずれである場合よりも低くても良い。ただし、大当りである場合、前半変動中の第2役物演出が選択される確率は、前半変動中の第1役物演出が選択される確率よりも高いことが好ましい。また、はずれである場合、前半変動中の第2役物演出が選択される確率は、前半変動中の第1役物演出が選択される確率よりも高いことが好ましい。
また、後半変動中に第2役物演出を実行しても良く、その場合、後半変動中の第2役物演出が選択される確率は、大当りである場合とはずれある場合とで同一であっても良いし、大当りである場合の方がはずれである場合よりも高くても良いし、大当りである場合の方がはずれである場合よりも低くても良い。
以上のことから、変形例1の役物演出を実行可能な遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、可動部材440が第1動作(第1移動動作)及び第2動作(第2移動動作)を行う第1演出(第1役物演出)と、可動部材440が第1動作を行って第2動作を行わない第2演出(第2役物演出)と、を実行可能であり、第1タイミング(前半変動中)では、第1演出を実行する割合が、第2演出を実行する割合よりも低く、第1タイミングと異なる第2タイミング(後半変動中)では、第1演出を実行する割合が、第2演出を実行する割合よりも高くなるように構成されている(図70(a),(b)参照)。
したがって、可動部材440の動き方を第1タイミング(前半変動中)で遊技者が把握してしまう可能性が低いため、第2タイミング(後半変動中)における興趣低下を抑制できる。さらに、第2タイミングだけでなく第1タイミングでも可動部材440が動く可能性があるため、第1タイミングにおける興趣低下も抑制できる。よって、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、第1動作及び第2動作のうちの、両方の動作を行う第1演出(第1役物演出)に加えて、一方の動作しか行わない第2演出(第2役物演出)も実行可能であるため、第1タイミングでの可動部材440の動作頻度を高めることができる。よって、可動部材440の不具合(故障等)に気付きやすくなるため、可動部材440を用いた演出が実行されない等の不都合を回避することができる。
なお、本変形例では、前半変動中に第2役物演出だけでなく第1役物演出も実行可能となるように構成したが、これに限定されない。第1タイミング(前半変動中)では第1演出(第1役物演出)を実行する割合が第2演出(第2役物演出)を実行する割合よりも低いという条件を満たすのであれば、例えば、前半変動中に第1役物演出を実行しない(前半変動中に出現する役物演出を第2役物演出のみとする)ように構成しても良い。
また、本変形例では、後半変動中に第2役物演出を実行しない(後半変動中に出現する役物演出を第1役物演出のみとする)ように構成したが、これに限定されない。第2タイミング(後半変動中)では第1演出(第1役物演出)を実行する割合が第2演出(第2役物演出)を実行する割合よりも高いという条件を満たすのであれば、例えば、後半変動中に第1役物演出だけでなく第2役物演出も実行可能となるように構成しても良い。
また、本変形例では、大当りとならない特図変動表示ゲームにおいては後半変動中に役物演出を実行しないように構成したが、これに限定されず、例えば、結果が大当りの場合だけでなく、結果が大当り以外の場合にも、後半変動中に役物演出を実行可能としても良い。
また、第1動作は、可動部材440が初期位置から途中位置へ移動する動作に限定されない。すなわち、第1動作は、可動部材440が初期位置から他の位置(例えば途中位置)へ移動する動作であっても良いし、可動部材440が途中位置から他の位置(例えば動作位置)へ移動する動作であっても良いし、回転体441が回転する動作であっても良いし、それ以外の動作であっても良い。
また、第2動作は、可動部材440が途中位置から動作位置へ移動する第2移動動作に限定されない。すなわち、第2動作は、可動部材440が初期位置から他の位置(例えば途中位置)へ移動する動作であっても良いし、可動部材440が途中位置から他の位置(例えば動作位置)へ移動する動作であっても良いし、回転体441が回転する回転動作であっても良いし、それ以外の動作であっても良い。
また、第1タイミングは、前半変動中に限定されない。また、第2タイミングは、後半変動中に限定されない。例えば、第1タイミングを、後半変動中のうちのSPリーチへの発展前とし、第2タイミングを、後半変動中のうちのSPリーチへの発展後としても良い。
また、変形例1の役物演出を実行可能な遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた動作演出(役物演出)を実行することが可能な遊技機であって、可動部材440は、第1特定位置(途中位置)へ移動する第1動作(第1移動動作)と、第2特定位置(動作位置)へ移動する第2動作(第2移動動作)と、を実行可能であり、可動部材440が第1特定位置に滞在する時間は、第1タイミング(前半変動中)で実行される動作演出の方が、当該第1タイミングと異なる第2タイミング(後半変動中)で実行される動作演出よりも長く、可動部材440が第2特定位置に滞在する時間は、第1タイミングで実行される動作演出よりも、第2タイミングで実行される動作演出の方が長くなるように構成することができる(図70(c)参照)。
具体的には、本変形例において、可動部材440が途中位置に滞在する時間は、前半変動中に実行される第2役物演出では3秒に設定されており、後半変動中に実行される第1役物演出では0.1秒に設定されているため、前半変動中に実行される動作演出の方が長い。
また、第2役物演出では可動部材440は動作位置まで移動しないため、第2役物演出において可動部材440が動作位置に滞在する時間は0秒である。したがって、可動部材440が動作位置に滞在する時間は、前半変動中に実行される第2役物演出では0秒に設定されており、後半変動中に実行される第1役物演出では5秒に設定されているため、後半変動中に実行される動作演出の方が長い。
さらに、可動部材440が動作位置に滞在する時間は、前半変動中に実行される第1役物演出では3秒に設定されており、後半変動中に実行される第1役物演出では5秒に設定されているため、後半変動中に実行される動作演出の方が長い。
このように構成することで、第1タイミングと第2タイミングとで可動部材440が特定位置に滞在する時間を逆転させることが可能となる。これにより、可動部材440の動きが単調にならず、抑揚をつけた動作演出を一変動内で実行することが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、第1タイミング(前半変動中)は第2タイミング(後半変動中)よりも多くの遊技情報が表示装置41に表示される。したがって、本変形例のように第2特定位置(動作位置)が表示装置41の表示領域の中央部と重なる位置である場合には特に、可動部材440が第2特定位置に滞在する時間を、第2タイミングで実行される動作演出よりも、第1タイミングで実行される動作演出の方が短くなるように構成することで、遊技情報の視認性低下を抑制することが可能となる。
なお、本変形例では、可動部材440が途中位置に滞在する時間を、前半変動中に実行される第1役物演出と、後半変動中に実行される第1役物演出とで同一にしたが、これに限定されない。例えば、可動部材440が途中位置(第1特定位置)に滞在する時間は、前半変動中(第1タイミング)に実行される第1役物演出の方が、後半変動中(第2タイミング)に実行される第1役物演出よりも長くなるように構成しても良い。
また、第1特定位置は、途中位置に限定されず、例えば動作位置であっても良い。また、第2特定位置は、動作位置に限定されず、例えば途中位置であっても良い。
また、第1タイミングは、前半変動中に限定されない。また、第2タイミングは、後半変動中に限定されない。例えば、第1タイミングを、後半変動中のうちのSPリーチへの発展前とし、第2タイミングを、後半変動中のうちのSPリーチへの発展後としても良い。
また、変形例1の役物演出を実行可能な遊技機10は、遊技に関連して可動部材440を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、表示装置41を備え、可動部材440は、第1位置(初期位置)から第2位置(途中位置、動作位置)へと移動可能であるとともに、発光可能であり、可動部材440が第2位置から第1位置へ移動する期間(復帰動作を行っている期間)における、当該可動部材440の発光色(当該可動部材440に設けられた発光部材の発光色)と、表示装置41の表示色と、が同系統の色となるように構成することができる。
このように構成することで、可動部材440が第2位置から第1位置へ移動する動作(復帰動作)が目立ちにくくなるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
また、変形例1の役物演出を実行可能な遊技機10は、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出の演出時間と、が異なるように構成することができる(図70(c)参照)。
このように構成することで、抑揚をつけた動作演出(役物演出)を一変動内で実行することが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、図70(c)に示す例では、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間が、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間よりも短くなっているが、その逆であっても良い。また、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間とは同一であっても良い。
また、図70(c)に示す例では、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)とで、動作位置での滞在時間に差を設けることによって演出時間を異ならせているが、これに限定されない。例えば図70(d)に示すように、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)とで、第1移動動作の実行回数に差を設けることによって演出時間を異ならせても良い。
すなわち、例えば図70(d)に示すように、可動部材440が第1移動動作(初期位置から途中位置へ移動する動作)及び第2移動動作(途中位置から動作位置へ移動する動作)を行う第1役物演出において、第1移動動作を複数回実行する煽り演出を行っても良い。
図70(d)に示す例では、前半変動中に実行する第1役物演出においては、煽り演出を行っているが、後半変動中に実行する第1役物演出においては、煽り演出を行わず、第1移動動作を1回だけ行うようになっている。このように、前半変動中の第1役物演出と、後半変動中の第1役物演出とで、可動部材440の動き方を異ならせることによって、変動の後半における興趣を向上させることが可能となる。
なお、初期位置から途中位置までの移動に要する時間は、前半変動中(煽り演出あり)と後半変動中(煽り演出なし)とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、初期位置から途中位置までの移動に要する時間は、第1役物演出と第2役物演出とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、途中位置から動作位置までの移動に要する時間は、前半変動中(煽り演出あり)と後半変動中(煽り演出なし)とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
以上のことから、変形例1の役物演出を実行可能な遊技機10において、第1演出(第1役物演出)は、可動部材440が一回又は複数回の第1動作(例えば第1移動動作)を行った後に第2動作(例えば第2移動動作)を行う演出であり、第1動作の回数が、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出と、で異なるように構成することができる(図70(d)参照)。
このように構成することで、抑揚をつけた動作演出(役物演出)を一変動内で実行することが可能となるだけでなく、可動部材440の動き方を、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)とで異ならせることが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、図70(d)に示す例では、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)において第1動作(例えば第1移動動作)の実行回数が2回となっているが、第1タイミングで実行される第1演出における第1動作の実行回数は、2回に限定されず、1回であっても良いし、2回以上であっても良い。
また、図70(d)に示す例では、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)において第1動作(例えば第1移動動作)の実行回数が1回となっているが、第2タイミングで実行される第1演出における第1動作の実行回数は、1回に限定されず、複数回であっても良い。
また、第1タイミング及び第2タイミングの一方において、第1動作を行うようにする(第1動作の実行回数を1回以上にする)とともに、第1タイミング及び第2タイミングの他方において、第1動作を行わないようにする(第1動作の実行回数を0回にする)ことで、第1動作の実行回数に差を設けることによって、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間とを異ならせても良い。
また、図70(d)に示す例では、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間が、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間よりも長くなっているが、その逆であっても良い。すなわち、図70(d)に示す例では、第1動作(例えば第1移動動作)の実行回数が、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出よりも、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出の方が少なくなっているが、その逆であっても良い。また、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)の演出時間とは同一であっても良い。
また、図70(d)に示す例では、可動部材440が動作位置に滞在する時間が、前半変動中の第1役物演出と、後半変動中の第1役物演出とで同一になっているが、これに限定されない。すなわち、可動部材440が動作位置に滞在する時間を、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)とで異ならせても良い。例えば、第1タイミング及び第2タイミングの一方において、可動部材440が動作位置に滞在する時間を0秒とすることで、可動部材440が動作位置に滞在する時間を、第1タイミング(例えば前半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)と、第2タイミング(例えば後半変動中)で実行される第1演出(第1役物演出)とで異ならせることも可能である。
また、変形例1の役物演出は、上記実施形態の役物演出と、適宜組み合わせることが可能である。
具体的には、例えば、上記実施形態の役物演出と同様、変形例1の役物演出においても、可動部材440が初期位置から他の位置へ移動するための準備動作(すなわち、ステッピングモータの励磁開始に伴い生じるガタツキ動作(定位置で微動する動作))を隠蔽する隠蔽演出(例えば、可動部材440に設けられた発光部材を消灯する演出や、表示装置41にブラックアウト画像G3を表示する演出など)を実行しても良い。
<役物演出の変形例2>
演出制御装置300は、可動部材440が初期位置から途中位置を経て動作位置まで移動する第1役物演出として、例えば図71(a)に示すように、可動部材440が途中位置で停止しない演出態様(以下「途中通過態様」という)の第1役物演出だけでなく、可動部材440が途中位置で一時停止する演出態様(以下「途中停止態様」という)の第1役物演出も実行可能であっても良い。
なお、本変形例において、役物演出は、前半変動中に実行可能であっても良いし、後半変動中に実行可能であっても良いし、前半変動中から後半変動中に亘って実行可能であっても良い。
役物演出が前半変動中に実行可能な演出である場合には、例えば、変動演出設定処理(図54)のステップC386において、役物演出を実行するか否かを決定する役物演出抽選を行い、役物演出抽選に当選した場合(役物演出を実行することが決定された場合)に、演出態様振分テーブルを参照して、実行する役物演出を途中通過態様の第1役物演出にするか途中停止態様の第1役物演出にするか第2役物演出にするかを決定する演出態様選択抽選を行う。
また、役物演出が後半変動中に実行可能な演出である場合には、例えば、変動演出設定処理(図54)のステップC389において、役物演出抽選、演出態様選択抽選を行う。
また、役物演出が前半変動中から後半変動中に亘って実行可能な演出である場合には、例えば、変動演出設定処理(図54)のステップC386において、役物演出抽選、演出態様選択抽選を行う。
なお、本変形例では、演出態様選択抽選で途中通過態様が選択される確率(途中通過態様のトータル選択率)を、演出態様選択抽選で途中停止態様が選択される確率(途中停止態様のトータル選択率)よりも高くするが、これに限定されず、途中通過態様のトータル選択率は、途中停止態様のトータル選択率よりも低くても良いし、途中停止態様のトータル選択率と同一であっても良い。
演出態様選択抽選を行う際に参照する演出態様振分テーブルの一例を、図71(b)に示す。
例えば図71(b)に示すように、特図変動表示ゲームの結果がはずれ(大当り以外)である場合には、途中通過態様の第1役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で途中通過態様の第1役物演出が選択される確率)よりも、途中停止態様の第1役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で途中停止態様の第1役物演出が選択される確率)の方が低く、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、途中通過態様の第1役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で途中通過態様の第1役物演出が選択される確率)よりも、途中停止態様の第1役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で途中停止態様の第1役物演出が選択される確率)の方が高くなっている。したがって、本変形例においては、途中停止態様の第1役物演出を実行することによって、途中通過態様の第1役物演出を実行する場合よりも大当りの期待度が高いことを示唆することができる。
さらに、例えば図71(b)に示すように、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、第2役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で第2役物演出が選択される確率)が0%となっている。したがって、本変形例において、第2役物演出が実行されるのは、結果がはずれ(大当り以外)となる場合のみであるため、第1役物演出を実行することによって、第2役物演出を実行する場合よりも大当りの期待度が高いことを示唆することができる。
すなわち、本変形例において、特別結果態様が導出される期待値(大当り期待度)は、第2役物演出<途中通過態様の第1役物演出<途中停止態様の第1役物演出の順に高くなるようになっている。
例えば、大当り期待度が、第2役物演出<途中停止態様の第1役物演出<途中通過態様の第1役物演出の順に高くなる場合や、途中停止態様の第1役物演出<第2役物演出<途中通過態様の第1役物演出の順に高くなる場合には、可動部材440が途中位置で停止した時点で遊技者の期待感が低下してしまう。また、大当り期待度が、途中通過態様の第1役物演出<第2役物演出<途中停止態様の第1役物演出の順に高くなる場合や、途中通過態様の第1役物演出<途中停止態様の第1役物演出<第2役物演出の順に高くなる場合には、可動部材440が途中位置を通過した時点(途中位置で停止しなかった時点)で遊技者の期待感が低下してしまう。
これに対し、大当り期待度が、第2役物演出<途中通過態様の第1役物演出<途中停止態様の第1役物演出の順に高くなる場合には、可動部材440が途中位置で停止した時点では、実行中の役物演出が、大当り期待度の最も高い役物演出(途中停止態様の第1役物演出)であるのか、大当り期待度の最も低い役物演出(第2役物演出)であるのかが不明であるため、可動部材440が途中位置で停止することに対する期待感の低下を抑制できる。さらに、この場合には、途中通過態様の第1役物演出は、大当り期待度の最も低い役物演出ではなく、大当り期待度が中程度であるため、可動部材440が途中位置を通過することに対する期待感の低下も抑制することができる。
以上のことから、変形例2の役物演出を実行可能な遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、可動部材440が動作位置へ動作する第1演出(第1役物演出)と、当該第1演出と一部共通する第2演出(第2役物演出)と、を実行可能であり、第1演出の演出態様には、可動部材440が特定位置(途中位置)で停止せずに動作位置へ動作する第1演出態様(途中通過態様)と、可動部材440が当該特定位置で停止してから動作位置へ動作する第2演出態様(途中停止態様)と、があり、第2演出では、可動部材440が特定位置で停止し、動作位置へ動作せず、ゲームの結果が特別結果(大当り)とならない場合に、第1演出を実行する割合は、第2演出を実行する割合よりも低く、ゲームの結果が特別結果となる場合に、第2演出態様で第1演出を実行する割合は、第1演出態様で第1演出を実行する割合よりも高くなるように構成されている(図71(a),(b)参照)。
したがって、可動部材440が特定位置(途中位置)で停止することに対する期待感の低下も、可動部材440が特定位置(途中位置)を通過することに対する期待感の低下も抑制することが可能となるため、可動部材440を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、図71(b)に示す例では、大当りとなる特図変動表示ゲームにおいては第2役物演出を実行しないように構成したが、これに限定されない。大当り期待度が、第2役物演出<途中通過態様の第1役物演出<途中停止態様の第1役物演出の順に高くなるという条件を満たすのであれば、結果が大当り以外の場合だけでなく、結果が大当りの場合にも、第2役物演出を実行可能としても良い。
また、図71(b)に示す例では、大当りである場合に途中停止態様の第1役物演出が選択される確率と、はずれである場合に第2役物演出が選択される確率とが同一になっているが、異なっていても良い。大当りである場合に途中停止態様の第1役物演出が選択される確率は、0%であっても良いし、100%であっても良い。また、はずれである場合に第2役物演出が選択される確率は、0%であっても良いし、100%であっても良い。
本変形例では、例えば図71(a)に示すように、途中通過態様の第1役物演出において可動部材440が動作位置で停止する時間を5秒に設定しているが、当該時間は5秒に限定されず、適宜変更可能である。
また、途中通過態様の第1役物演出における動作位置は、途中停止態様の第1役物演出における動作位置と同一であっても良し、異なっていても良い。また、途中通過態様の第1役物演出における動作位置は、途中停止態様の第1役物演出における途中位置と同じであっても良いし、第2役物演出における途中位置と同じであっても良い。
また、途中停止態様の第1役物演出において可動部材440が動作位置で停止する時間を5秒に設定しているが、当該時間は5秒に限定されず、適宜変更可能である。
また、途中停止態様の第1役物演出における動作位置は、途中通過態様の第1役物演出における動作位置と同一であっても良し、異なっていても良い。また、途中停止態様の第1役物演出における動作位置は、途中通過態様の第1役物演出における途中位置と同じであっても良いし、第2役物演出における途中位置と同じであっても良い。
また、第2役物演出において可動部材440が途中位置で停止する時間を3秒に設定しているが、当該時間は3秒に限定されず、適宜変更可能である。
また、第2役物演出における途中位置は、途中通過態様の第1役物演出における途中位置と同一であっても良し、異なっていても良い。また、第2役物演出における途中位置は、途中通過態様の第1役物演出における動作位置と同一であっても良し、異なっていても良い。
また、第2役物演出における途中位置は、途中停止態様の第1役物演出における途中位置と同一であっても良し、異なっていても良い。また、第2役物演出における途中位置は、途中停止態様の第1役物演出における動作位置と同一であっても良し、異なっていても良い。
また、初期位置から途中位置までの移動に要する時間は、途中通過態様と途中停止態様とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、初期位置から途中位置までの移動に要する時間は、第1役物演出と第2役物演出とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、途中位置から動作位置までの移動に要する時間は、途中通過態様と途中停止態様とで同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、変形例2の役物演出は、上記実施形態の役物演出や変形例1の役物演出と、適宜組み合わせることが可能である。
具体的には、例えば、上記実施形態の役物演出と同様、変形例2の役物演出においても、可動部材440が初期位置から他の位置へ移動するための準備動作(すなわち、ステッピングモータの励磁開始に伴い生じるガタツキ動作(定位置で微動する動作))を隠蔽する隠蔽演出(例えば、可動部材440に設けられた発光部材を消灯する演出や、表示装置41にブラックアウト画像G3を表示する演出など)を実行しても良い。
また、例えば図71(c)に示すように、変形例1の役物演出と同様、変形例2の役物演出においても、第1タイミング(例えば前半変動中)と、第1タイミングと異なる第2タイミング(例えば後半変動中)の双方において実行可能とするとともに、第1タイミングと第2タイミングとで役物演出の各演出態様の選択率を異ならせるようにしても良い。
<役物演出の変形例3>
演出制御装置300は、可動部材440を動作させる役物演出として、例えば図72(a)に示すように、可動部材440が初期位置(例えば図66(a)に示す位置)から途中位置を経て動作位置(例えば図66(b)に示す位置。以下「第1動作位置」という)まで移動する第1役物演出と、可動部材440が初期位置から途中位置まで移動する第2役物演出とに加えて、可動部材440が初期位置から途中位置及び第1動作位置を経て第2動作位置(例えば第1動作位置よりも初期位置から遠い位置)まで移動する第3役物演出を実行可能であっても良い。
本変形例において、可動部材440が初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作は、リーチが発生する期待度が高いことを示唆する動作であり、前半変動中に実行される。
また、可動部材440が途中位置から第1動作位置へ移動する第2移動動作は、SPリーチに発展する期待度が高いことを示唆する動作であり、後半変動中に実行される。
また、可動部材440が途中位置から第2動作位置へ移動する第3移動動作も、SPリーチに発展する期待度が高いことを示唆する動作であり、後半変動中に実行される。
具体的には、演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図54)のステップC386において、役物演出を実行するか否かを決定する役物演出抽選を行い、役物演出抽選に当選した場合(役物演出を実行することが決定された場合)に、演出態様振分テーブルを参照して、実行する役物演出を第1役物演出にするか第2役物演出にするか第3役物演出にするかを決定する演出態様選択抽選を行う。
リーチが発生する特図変動表示ゲームを対象とした役物演出抽選は、リーチが発生しない特図変動表示ゲームを対象とした役物演出抽選よりも当選する確率が高く、リーチが発生しない特図変動表示ゲームを対象とした役物演出抽選は、リーチが発生する特図変動表示ゲームを対象とした役物演出抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。したがって、本変形例においては、役物演出を実行すること(可動部材440が動くこと)によって、リーチが発生する期待度が高いことを示唆することができる。
演出態様選択抽選を行う際に参照する演出態様振分テーブルの一例を、図72(b)に示す。
例えば図72(b)に示すように、特図変動表示ゲームでリーチが発生しない場合には、第2役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で第2役物演出が選択される確率)が100%に設定されている。すなわち、リーチが発生しない場合には、第1役物演出や第3役物演出が実行されない(可動部材440が動いても第1動作位置や第2動作位置までは移動しない)ようになっている。前述したように、第2移動動作及び第3移動動作は、SPリーチに発展する期待度が高いことを示唆する動作であるため、SPリーチに発展する可能性がない場合(リーチが発生しない場合)には、第2移動動作を行う第1役物演出や、第3移動動作を行う第3役物演出は実行されない。
また、例えば図72(b)に示すように、発生するリーチの大当り期待度が高いほど、第2役物演出が実行される割合が低くなるのに対し、発生するリーチの大当り期待度が高いほど、第1役物演出や第3役物演出が実行される割合が高くなっている。したがって、本変形例においては、第1役物演出や第3役物演出を実行すること(可動部材440が途中位置を越えること)によって、より大当り期待度の高いSPリーチに発展する可能性が高いことを示唆することができる。
また、例えば図72(b)に示すように、大当り期待度の最も高いSPリーチ(SP3リーチ)が発生する場合には、第3役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で第3役物演出が選択される確率)が、第1役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で第1役物演出が選択される確率)や第2役物演出を実行する割合(演出態様選択抽選で第2役物演出が選択される確率)よりも高くなっている。したがって、本変形例においては、第3役物演出を実行することによって、第1役物演出や第2役物演出を実行する場合よりも、大当り期待度の最も高いSPリーチに発展する可能性が高いことを示唆することができる。
なお、図72(b)に示す例では、発生するリーチの大当り期待度が高いほど、第1役物演出や第3役物演出が実行される割合が高くなっているが、これに限定されない。
すなわち、全てのリーチが、当該リーチが発生する場合に演出態様選択抽選で第1役物演出が選択される確率>当該リーチよりも大当り期待度の低いリーチが発生する場合に演出態様選択抽選で第1役物演出が選択される確率という条件、当該リーチが発生する場合に演出態様選択抽選で第1役物演出が選択される確率<当該リーチよりも大当り期待度の高いリーチが発生する場合に演出態様選択抽選で第1役物演出が選択される確率という条件を満たしているが、複数のリーチの中に、これらの条件を満たさないリーチがあっても良い。具体的には、例えば、第1役物演出の選択率を、Nリーチで15%、SP1リーチで20%、SP2リーチで15%、SP3リーチで30%となるように構成しても良い。
このように構成することで、大当り期待度が低いSPリーチであっても可動部材440によるインパクトのある演出の実行によって、遊技者に当該SPリーチを楽しませることが可能となるため、興趣の低下を抑制することができる。
また、全てのリーチが、当該リーチが発生する場合に演出態様選択抽選で第3役物演出が選択される確率>当該リーチよりも大当り期待度の低いリーチが発生する場合に演出態様選択抽選で第3役物演出が選択される確率という条件、当該リーチが発生する場合に演出態様選択抽選で第3役物演出が選択される確率<当該リーチよりも大当り期待度の高いリーチが発生する場合に演出態様選択抽選で第3役物演出が選択される確率という条件を満たしているが、複数のリーチの中に、これらの条件を満たさないリーチがあっても良い。具体的には、例えば、第3役物演出の選択率を、Nリーチで5%、SP1リーチで20%、SP2リーチで10%、SP3リーチで40%となるように構成しても良い。
このように構成することで、大当り期待度が低いSPリーチであっても可動部材440によるインパクトのある演出の実行によって、遊技者に当該SPリーチを楽しませることが可能となるため、興趣の低下を抑制することができる。
また、第3役物演出は、結果が大当りとなることを示唆する大当り確定演出であっても良い。すなわち、第3役物演出が実行されるのは、結果が大当りとなる場合のみとしても良い。
あるいは、第3役物演出の実行中に、可動部材440の発光態様(可動部材440に設けられた発光部材の発光態様)によって、異なる情報を示唆するようにしても良い。具体的には、例えば、可動部材440が第2動作位置に到着するときの当該可動部材440の発光態様を、第1発光態様(例えば黄色)にすることによってSPリーチに発展する可能性が高いことを示唆し、第2発光態様(例えば赤色)にすることによってSPリーチに発展することを示唆し、第3発光態様(例えば虹色)にすることによって結果が大当りとなることを示唆するようにしても良い。
また、変形例3の役物演出は、上記実施形態の役物演出や変形例1の役物演出や変形例2の役物演出と、適宜組み合わせることが可能である。
具体的には、例えば、上記実施形態の役物演出と同様、変形例3の役物演出においても、可動部材440が初期位置から他の位置へ移動するための準備動作(すなわち、ステッピングモータの励磁開始に伴い生じるガタツキ動作(定位置で微動する動作))を隠蔽する隠蔽演出(例えば、可動部材440に設けられた発光部材を消灯する演出や、表示装置41にブラックアウト画像G3を表示する演出など)を実行しても良い。
また、例えば、変形例3の役物演出と同様、変形例1の役物演出や変形例2の役物演出においても、発生するリーチの種類によって役物演出の各演出態様の選択率を異ならせるようにしても良い。
また、変形例1の役物演出と同様、変形例3の役物演出においても、第1タイミング(例えば前半変動中)と、第1タイミングと異なる第2タイミング(例えば後半変動中)の双方において実行可能とするとともに、第1タイミングと第2タイミングとで役物演出の各演出態様の選択率を異ならせるようにしても良い。
また、上記実施形態の役物演出や変形例1〜3の役物演出は、可動部材440以外の可動手段を動作させる演出であっても良い。可動部材440以外の可動手段としては、例えば、一端側が回動軸により支持され、当該回動軸を中心に回動することによって、他端側が初期位置(例えば表示装置41の表示領域に重ならない位置)から動作位置(例えば表示装置41の表示領域に重なる位置)へ移動する可動手段が挙げられる。
また、上記実施形態の役物演出や変形例1〜3の役物演出において、初期位置に滞在する時間、途中位置に滞在する時間、動作位置に滞在する滞在時間、初期位置から途中位置までの移動に要する時間、途中位置から動作位置までの移動に要する時間等の各時間は、それぞれ0秒以上の範囲で適宜変更可能である。また、初期位置に滞在する時間、途中位置に滞在する時間、動作位置に滞在する滞在時間は、全て同一であっても良いし、全て異なっていても良いし、一部のみが異なっていても良い。また、初期位置から途中位置までの移動に要する時間、途中位置から動作位置までの移動に要する時間は、同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、上記実施形態の役物演出や変形例1〜3の役物演出において、役物演出の各演出態様の選択率は、それぞれ0%から100%までの範囲(0%及び100%を含む)で適宜変更可能である。また、役物演出の各演出態様の選択率は、全て同一であっても良いし、全て異なっていても良いし、一部のみが異なっていても良い。
<発光演出>
演出制御装置300は、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様を切り替える発光演出を実行可能である。本実施形態では、第1リーチ演出(例えばNリーチ)の実行中に、大当りの期待度及び他のリーチ演出に発展する期待度を示唆する発光演出を実行し、第2リーチ演出(例えばSPリーチ)の実行中に、大当りの期待度を示唆する発光演出を実行する。また、本実施形態では、発光演出として、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様を通常発光態様から特定発光態様に切り替える演出を実行する。
演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図54)のステップC389において、第1リーチ演出の実行中に発光演出を実行するか否かを決定する第1発光演出抽選を行う。
結果が大当りとなる特図変動表示ゲームを対象とした第1発光演出抽選は、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームを対象とした第1発光演出抽選よりも当選する確率が高く、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームを対象とした第1発光演出抽選は、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームを対象とした第1発光演出抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。さらに、SPリーチが発生する特図変動表示ゲームを対象とした第1発光演出抽選は、SPリーチが発生しない特図変動表示ゲームを対象とした第1発光演出抽選よりも当選する確率が高く、SPリーチが発生しない特図変動表示ゲームを対象とした第1発光演出抽選は、SPリーチが発生する特図変動表示ゲームを対象とした第1発光演出抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。したがって、本実施形態においては、第1リーチ演出の実行中に発光演出を実行することによって、2種類の情報(大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆することができる。
また、演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図54)のステップC389において、第2リーチ演出の実行中に発光演出を実行するか否かを決定する第2発光演出抽選を行う。
結果が大当りとなる特図変動表示ゲームを対象とした第2発光演出抽選は、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームを対象とした第2発光演出抽選よりも当選する確率が高く、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームを対象とした第2発光演出抽選は、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームを対象とした第2発光演出抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。したがって、本実施形態においては、第2リーチ演出の実行中に発光演出を実行することによって、1種類の情報(大当りの期待度が高いという情報)を示唆することができる。
図73を用いて、発光演出の一例を説明する。
例えば図73(a)に示すように、第1発光演出抽選及び第2発光演出抽選に当選した特図変動表示ゲームが開始し、例えば図73(b)に示すように、リーチが発生すると、例えば図73(c)に示すように、第1リーチ演出の開始時に、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が、白色に点灯する通常発光態様から、赤色に点灯する特定発光態様に切り替わる。これにより、2種類の情報(大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆することができる。図73に示す例では、第1リーチ演出として、発展図柄が止まるか否かの演出を行っている。なお、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が特定発光態様に切り替わる際に、特定発光態様に対応する表示態様の画像(例えば赤色のセリフ画像G5)を表示装置41に表示するようにしても良い。
その後、例えば図73(d)に示すように、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が通常発光態様に戻る。なお、発光態様が特定発光態様から通常発光態様に戻るタイミングは、適宜選択可能であり、例えば、第1リーチ演出の途中(すなわち発展図柄が止まるか否かの結果が分かる前)であっても良いし、第1リーチ演出の終了時(すなわち発展図柄が止まるか否かの結果が分かった後)であっても良い。また、図73に示す例では、発展図柄が停止しているが、無論、第1リーチ演出の実行中に発光演出が行われた場合でも、発展図柄が停止しない(すなわち、SPリーチに発展しない)場合もある。
次いで、例えば図73(e)に示すように、第2リーチ演出が開始すると、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が、白色に点灯する通常発光態様から、開始した第2リーチ演出の種類を示唆する発光態様に切り替わる。例えば、開始した第2リーチ演出(SPリーチ)が、SP1リーチである場合には白色から青色に切り替わり、SP2リーチである場合には白色から黄色に切り替わり、SP3リーチである場合には白色から緑色に切り替わる。なお、開始した第2リーチ演出の種類を示唆する演出(可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が、開始した第2リーチ演出の種類を示唆する発光態様に切り替わる演出)は、例えば、変動演出設定処理(図54)において当該演出を実行するか否かを決定する抽選を行い、当該抽選に当選した場合に実行される。
その後、例えば図73(f)に示すように、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が通常発光態様に戻る。図73に示す例では、第2リーチ演出として、味方キャラクタが敵キャラクタと戦うバトル演出を行っている。
次いで、例えば図73(g)に示すように、第2リーチ演出の途中で、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が、白色に点灯する通常発光態様から、赤色に点灯する特定発光態様に切り替わる。これにより、1種類の情報(大当りの期待度が高いという情報)を示唆することができる。なお、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が特定発光態様に切り替わる際に、特定発光態様に対応する表示態様の画像(例えば赤色のセリフ画像G5)を表示装置41に表示するようにしても良い。また、図73(f)に示す時点で、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が赤色に点灯する特定発光態様になっても良い。その場合、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様は、開始した第2リーチ演出の種類を示唆する発光態様から、通常発光態様に戻らずに、特定発光態様に切り替わっても良いし、開始した第2リーチ演出の種類を示唆する発光態様から通常発光態様に戻り、その直後に、特定発光態様に切り替わっても良い。
さらに、図73(f)に示す時点で特定発光態様に切り替わることによって、大当りの期待度が高いという情報とは異なる特定情報(例えば、味方キャラクタが先制攻撃するという情報)を示唆するようにしても良い。また、その場合、特定発光態様に切り替わって特定情報を示唆し、一旦通常発光態様に戻ってから、「先制だ!!!」という文字画像が表示装置41に表示されることに対応して特定発光態様に切り替わって大当りの期待度が高いという情報を示唆するようにしても良い。あるいは、特定発光態様に切り替わって特定情報を示唆し、そのまま特定発光態様が維持されて、「先制だ!!!」という文字画像が表示装置41に表示されることに対応して当該特定発光態様によって大当りの期待度が高いという情報を示唆するようにしても良い。
そして、第2リーチ演出において実行中の特図変動表示ゲームの結果が大当りとなることが確定した場合(味方キャラクタが勝った場合)には、例えば図73(h)に示すように、その確定した時点で、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が、赤色に点灯する特定発光態様から、虹色に点灯する大当り報知態様に切り替わる。これにより、結果が大当りとなることを示唆することができる。
また、第2リーチ演出において実行中の特図変動表示ゲームの結果が大当りとならないことが確定した場合(味方キャラクタが負けた場合)には、その確定した時点で、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が、赤色に点灯する特定発光態様から、白色に点灯する通常発光態様に戻る。これにより、結果が大当りとならないことを示唆することができる。
なお、本実施形態では、白色に点灯する発光態様を、可動部材440に設けられた発光部材の通常発光態様としたが、これに限定されず、通常発光態様は適宜変更可能である。通常発光態様は、例えば、消灯状態にする発光態様であっても良い。
また、本実施形態では、赤色に点灯する発光態様を、可動部材440に設けられた発光部材の特定発光態様としたが、これに限定されず、特定発光態様は適宜変更可能である。特定発光態様は、例えば、消灯状態にする発光態様であっても良い。
また、本実施形態では、虹色に点灯する発光態様を、可動部材440に設けられた発光部材の大当り報知態様としたが、これに限定されず、大当り報知態様は適宜変更可能である。大当り報知態様は、例えば、消灯状態にする発光態様であっても良い。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して演出手段(可動部材440に設けられた発光部材)を用いた演出を実行することが可能な遊技機であって、演出手段によって特定演出(発光演出)を実行可能であり、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出は、第1情報(特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度)及び第2情報(他のリーチ演出に発展する期待度)を示唆可能であり、第1タイミングと異なる第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出は、第1情報を示唆可能であるが第2情報を示唆可能でないように構成されている(図73参照)。
したがって、演出手段(可動部材440に設けられた発光部材)を用いた特定演出を実行するタイミングによって、当該特定演出が示唆する情報が異なるため、演出手段を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、第1情報は、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度に限定されず、適宜変更可能である。また、第2情報は、他のリーチ演出に発展する期待度に限定されず、適宜変更可能である。
また、第1リーチ演出は、Nリーチに限定されない。第1リーチ演出は、例えば、期待度の低い弱SPリーチであっても良いし、SPリーチの前半に出現するSPリーチ前半演出であっても良い。
また、第2リーチ演出は、SPリーチに限定されない。第2リーチ演出は、例えば、期待度の高い強SPリーチであっても良いし、SPリーチの後半に出現するSPリーチ後半演出であっても良い。
また、演出手段(可動部材440に設けられた発光部材)を用いた特定演出は、当該演出手段が所定色(例えば赤色)に点滅する演出であっても良い。すなわち、第1リーチ演出の実行中に演出手段が赤色に点滅することによって2種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆するとともに、第2リーチ演出の実行中に演出手段が赤色に点滅することによって1種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報)を示唆するようにしても良い。
さらに、演出手段(可動部材440に設けられた発光部材)を用いた特定演出が、所定色(例えば赤色)に点滅する演出である場合には、例えば図74(a)に示すように、第1リーチ演出の実行中と、第2リーチ演出の実行中とで、点滅周期を異ならせても良い。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、演出手段は、発光手段(可動部材440に設けられた発光部材)であり、特定演出は、当該発光手段が点滅する演出であり、当該発光手段の発光色は、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、で同一であり、当該発光手段の点滅周期は、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出と、で異なるように構成することができる(図74(a)参照)。
このように構成することで、演出手段(可動部材440に設けられた発光部材)を用いた特定演出を実行するタイミングによって当該特定演出が示唆する情報が異なるだけでなく、当該タイミングによって点滅周期も異なるため、遊技者は、点滅周期の違いによって、示唆されている情報が異なることを容易に認識することが可能となる。
なお、図74(a)に示す例では、第1リーチ演出の実行中における点滅周期の方が、第2リーチ演出の実行中における点滅周期よりも長くなっているが、その逆であっても良い。
また、第1リーチ演出の実行中における点滅周期は、0秒以上の範囲で適宜変更可能である。
また、第2リーチ演出の実行中における点滅周期は、0秒以上の範囲で適宜変更可能である。
また、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出とで点滅周期を異ならせるのではなく、例えば、点滅回数(0回も含む)を異ならせても良いし、所定の輝度(例えば最大輝度)で発光する累積時間(所定輝度発光累積時間。0秒も含む)を異ならせても良いし、所定色(例えば赤色)で発光する累積時間(所定色発光累積時間。0秒も含む)を異ならせても良い。
図74(a)に示す例では、第1リーチ演出の実行中における赤色発光累積時間の方が、第2リーチ演出の実行中における赤色発光累積時間よりも長くなっているが、その逆であっても良い。
また、図74(a)に示す例では、第2リーチ演出の開始時に、開始した第2リーチ演出の種類を示唆する演出(例えば、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が、開始した第2リーチ演出の種類を示唆する発光態様に切り替わる演出)を実行していないが、実行するようにしても良い。
また、図74(a)に示す例では、第2リーチ演出において実行中の特図変動表示ゲームの結果が確定した時点(バトル演出の勝敗がついた時点)で、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が通常発光態様(例えば、白色に点灯する発光態様)に戻っているが、第2リーチ演出において実行中の特図変動表示ゲームの結果が大当りとなることが確定した場合(味方キャラクタが勝った場合)には、その確定した時点で、可動部材440に設けられた発光部材の発光態様が大当り報知態様(例えば、虹色に点灯する発光態様)に切り替わっても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して演出手段(可動部材440に設けられた発光部材)を用いた特定演出を実行することが可能な遊技機であって、特定演出は、演出手段が所定態様(点灯と消灯)を繰り返す演出であり、所定態様は、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、当該第1タイミングと異なる第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、で同一であり、所定態様の繰り返し周期は、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出と、で異なるように構成することができる(図74(a)参照)。
このように構成することで、演出手段(可動部材440に設けられた発光部材)を用いた特定演出を実行するタイミングによって繰り返し周期が異なるため、演出手段を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、所定態様を繰り返す演出は、点灯と消灯とを交互に繰り返す演出(点滅演出)に限定されず、例えば、第1色(例えば白色)での点灯と第2色(例えば赤色)での点灯とを交互に繰り返す演出であっても良い。
また、演出手段は、可動部材440に設けられた発光部材に限定されず、可動部材440に設けられた発光部材以外の発光手段であっても良い。
また、演出手段は、発光手段に限定されず、例えば、可動部材440であっても良い。具体的には、演出手段を用いた特定演出は、可動部材440が所定動作(例えば第1移動動作)を行う演出であっても良い。すなわち、第1リーチ演出の実行中に可動部材440が初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作を行うことによって2種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆するとともに、第2リーチ演出の実行中に可動部材440が初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作を行うことによって1種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報)を示唆するようにしても良い。
また、演出手段を用いた特定演出は、可動部材440が所定動作(例えば第1移動動作)を繰り返す演出であっても良い。すなわち、第1リーチ演出の実行中に可動部材440が初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作を複数回行うことによって2種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆するとともに、第2リーチ演出の実行中に可動部材440が初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作を複数回行うことによって1種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報)を示唆するようにしても良い。
さらに、演出手段を用いた特定演出が、可動部材440が所定動作(例えば第1移動動作)を繰り返す演出である場合には、例えば図74(b)に示すように、第1リーチ演出の実行中と、第2リーチ演出の実行中とで、繰り返し周期を異ならせても良い。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、演出手段は、可動手段(可動部材440)であり、特定演出は、可動手段が所定動作(例えば第1移動動作)を繰り返す演出であり、当該所定動作は、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、で同一であり、当該所定動作の繰り返し周期は、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出と、で異なるように構成することができる(図74(b)参照)。
このように構成することで、演出手段(可動部材440)を用いた特定演出を実行するタイミングによって当該特定演出が示唆する情報が異なるだけでなく、当該タイミングによって繰り返し周期も異なるため、遊技者は、繰り返し周期の違いによって、示唆されている情報が異なることを容易に認識することが可能となる。
なお、所定動作は、可動部材440が初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作に限定されない。すなわち、所定動作は、可動部材440が初期位置から他の位置(例えば途中位置又は動作位置)へ移動する動作であっても良いし、回転体441が回転する動作であっても良いし、それ以外の動作であっても良い。
また、図74(b)に示す例では、第1リーチ演出の実行中における繰り返し周期の方が、第2リーチ演出の実行中における繰り返し周期よりも長くなっているが、その逆であっても良い。
また、第1リーチ演出の実行中における繰り返し周期は、0秒以上の範囲で適宜変更可能である。
また、第2リーチ演出の実行中における繰り返し周期は、0秒以上の範囲で適宜変更可能である。
また、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出とで繰り返し周期を異ならせるのではなく、例えば、繰り返し回数(0回も含む)を異ならせても良いし、可動部材440が所定位置(例えば途中位置)に滞在する累積時間(所定位置滞在累積時間。0秒も含む)を異ならせても良い。図74(b)に示す例では、第1リーチ演出の実行中における途中位置滞在累積時間の方が、第2リーチ演出の実行中における途中位置滞在累積時間よりも長くなっているが、その逆であっても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して演出手段(可動部材440)を用いた特定演出を実行することが可能な遊技機であって、特定演出は、演出手段が所定態様(例えば第1移動動作)を繰り返す演出であり、所定態様は、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、当該第1タイミングと異なる第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、で同一であり、所定態様の繰り返し周期は、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出と、で異なるように構成することができる(図74(b)参照)。
このように構成することで、演出手段(可動部材440)を用いた特定演出を実行するタイミングによって繰り返し周期が異なるため、演出手段を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、所定態様は、可動部材440が初期位置から途中位置へ移動する第1移動動作に限定されない。すなわち、所定態様は、可動部材440が初期位置から他の位置(例えば途中位置又は動作位置)へ移動する動作であっても良いし、回転体441が回転する動作であっても良いし、それ以外の動作であっても良い。
また、演出手段は、可動部材440に限定されず、可動部材440以外の可動手段であっても良い。
また、演出手段は、発光手段や可動手段に限定されず、例えば、表示装置41であっても良い。具体的には、演出手段を用いた特定演出は、表示装置41に所定画像(例えば、味方キャラクタのセリフ画像G5)を表示する演出であっても良い。例えば図73(c)に示すように、第1リーチ演出の実行中には、味方キャラクタのセリフ画像G5(例えば「発展図柄を止めろ!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示される。また、例えば図73(g)に示すように、第2リーチ演出の実行中にも、味方キャラクタのセリフ画像G5(例えば「先制だ!!!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示される。すなわち、第1リーチ演出の実行中に表示装置41に味方キャラクタのセリフ画像G5を表示することによって2種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆するとともに、第2リーチ演出の実行中に表示装置41に味方キャラクタのセリフ画像G5を表示することによって1種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報)を示唆するようにしても良い。
さらに、演出手段を用いた特定演出が、表示装置41に味方キャラクタのセリフ画像G5を表示する演出である場合には、例えば図74(c)に示すように、第1リーチ演出の実行中と、第2リーチ演出の実行中とで、表示装置41に味方キャラクタのセリフ画像G5を表示する累積時間(セリフ画像表示累積時間)を異ならせても良い。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、演出手段は、表示手段(表示装置41)であり、特定演出は、表示手段に所定キャラクタ(味方キャラクタ)のセリフ画像G5を表示する演出であり、所定キャラクタは、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、で同一であり、セリフ画像G5を表示する時間を累積した表示累積時間(セリフ画像表示累積時間)は、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出と、で異なるように構成することができる(図74(c)参照)。
このように構成することで、演出手段(表示装置41)を用いた特定演出を実行するタイミングによって当該特定演出が示唆する情報が異なるだけでなく、当該タイミングによって表示累積時間(セリフ画像表示累積時間)も異なるため、遊技者は、表示累積時間の違いによって、示唆されている情報が異なることを容易に認識することが可能となる。
なお、所定キャラクタは、味方キャラクタに限定されず、敵キャラクタであっても良いし、味方キャラクタと敵キャラクタの双方であっても良い。
また、図74(c)に示す例では、第1リーチ演出の実行中における表示累積時間の方が、第2リーチ演出の実行中における表示累積時間よりも短くなっているが、その逆であっても良い。
また、第1リーチ演出の実行中における表示累積時間は、0秒以上の範囲で適宜変更可能である。
また、第2リーチ演出の実行中における表示累積時間は、0秒以上の範囲で適宜変更可能である。
また、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出とでセリフ画像表示累積時間を異ならせるのではなく、例えば、セリフ画像G5の表示回数(出現回数。0回も含む)を異ならせても良いし、セリフ画像G5を周期的に表示する場合には、その周期(0秒も含む)を異ならせても良い。
また、演出手段を用いた特定演出は、表示装置41にセリフ画像G5以外の画像を表示する演出であっても良い。具体的には、演出手段を用いた特定演出は、表示装置41に所定キャラクタ(例えば味方キャラクタ)のキャラクタ画像G6を表示する演出であっても良い。すなわち、第1リーチ演出の実行中に表示装置41に味方キャラクタのキャラクタ画像G6を表示することによって2種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆するとともに、第2リーチ演出の実行中に表示装置41に味方キャラクタのキャラクタ画像G6を表示することによって1種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報)を示唆するようにしても良い。
さらに、演出手段を用いた特定演出が、表示装置41にキャラクタ画像G6を表示する演出である場合には、第1リーチ演出の実行中と、第2リーチ演出の実行中とで、表示装置41にキャラクタ画像G6を表示する累積時間(キャラクタ画像表示累積時間。0秒も含む)を異ならせても良いし、キャラクタ画像G6の表示回数(出現回数。0回も含む)を異ならせても良いし、キャラクタ画像G6を周期的に表示する場合には、その周期(0秒も含む)を異ならせても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して表示手段(表示装置41)を用いた特定演出を実行することが可能な遊技機であって、特定演出は、表示手段に第1画像(味方キャラクタのキャラクタ画像G6)と第2画像(味方キャラクタのセリフ画像G5)とを表示する演出であり、第1画像は、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、当該第1タイミングと異なる第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、で同一であり、第2画像を表示する時間を累積した表示累積時間(セリフ画像表示累積時間)は、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出と、で異なるように構成することができる(図74(c)参照)。
このように構成することで、表示手段(表示装置41)を用いた特定演出を実行するタイミングによって表示累積時間(セリフ画像表示累積時間)が異なるため、表示手段を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、第1画像は、味方キャラクタのキャラクタ画像G6に限定されず、例えば、敵キャラクタのキャラクタ画像G6であっても良いし、味方キャラクタ及び敵キャラクタのキャラクタ画像G6であっても良いし、セリフ画像G5であっても良い。
また、第2画像は、味方キャラクタのセリフ画像G5に限定されず、例えば、敵キャラクタのセリフ画像G5であっても良いし、味方キャラクタ及び敵キャラクタのセリフ画像G5であっても良いし、キャラクタ画像G6であっても良い。
また、演出手段は、表示装置41に限定されず、表示装置41以外の表示手段であっても良い。
また、演出手段は、発光手段や可動手段や表示手段に限定されず、例えば、スピーカ19a,19bであっても良い。具体的には、演出手段を用いた特定演出は、スピーカ19a,19bから所定の演出音(例えば、味方キャラクタのセリフ音)を出力する演出であっても良い。例えば図73(c)に示すように、第1リーチ演出の実行中には、味方キャラクタのセリフ画像G5(例えば「発展図柄を止めろ!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示されるが、その際に、味方キャラクタのセリフ音(例えば「発展図柄を止めろ!」という音声)をスピーカ19a,19bから出力しても良い。また、例えば図73(g)に示すように、第2リーチ演出の実行中にも、味方キャラクタのセリフ画像G5(例えば「先制だ!!!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示されるが、その際に、味方キャラクタのセリフ音(例えば「先制だ!!!」という音声)をスピーカ19a,19bから出力しても良い。すなわち、第1リーチ演出の実行中にスピーカ19a,19bから味方キャラクタのセリフ音を出力することによって2種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆するとともに、第2リーチ演出の実行中にスピーカ19a,19bから味方キャラクタのセリフ音を表示することによって1種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報)を示唆するようにしても良い。
さらに、演出手段を用いた特定演出が、スピーカ19a,19bから味方キャラクタのセリフ音を出力する演出である場合には、例えば図74(d)に示すように、第1リーチ演出の実行中と、第2リーチ演出の実行中とで、スピーカ19a,19bから味方キャラクタのセリフ音を出力する累積時間(セリフ音出力累積時間)を異ならせても良い。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、演出手段は、音出力手段(スピーカ19a,19b)であり、特定演出は、音出力手段から所定キャラクタ(味方キャラクタ)のセリフ音を出力する演出であり、所定キャラクタは、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、で同一であり、セリフ音を出力する時間を累積した出力累積時間(セリフ音出力累積時間)は、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出と、で異なるように構成することができる(図74(d)参照)。
このように構成することで、演出手段(スピーカ19a,19b)を用いた特定演出を実行するタイミングによって当該特定演出が示唆する情報が異なるだけでなく、当該タイミングによって出力累積時間(セリフ音出力累積時間)も異なるため、遊技者は、出力累積時間の違いによって、示唆されている情報が異なることを容易に認識することが可能となる。
なお、所定キャラクタは、味方キャラクタに限定されず、敵キャラクタであっても良いし、味方キャラクタと敵キャラクタの双方であっても良い。
また、図74(d)に示す例では、第1リーチ演出の実行中における出力累積時間の方が、第2リーチ演出の実行中における出力累積時間よりも短くなっているが、その逆であっても良い。
また、第1リーチ演出の実行中における出力累積時間は、0秒以上の範囲で適宜変更可能である。
また、第2リーチ演出の実行中における出力累積時間は、0秒以上の範囲で適宜変更可能である。
また、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出とでセリフ音出力累積時間を異ならせるのではなく、例えば、セリフ音の出力回数(出現回数。0回も含む)を異ならせても良いし、セリフ音を周期的に出力する場合には、その周期(0秒も含む)を異ならせても良い。
また、演出手段を用いた特定演出は、スピーカ19a,19bからセリフ音以外の演出音を出力する演出であっても良い。具体的には、演出手段を用いた特定演出は、スピーカ19a,19bから特定効果音(例えば“キュイン!”等の効果音)を出力する演出であっても良い。すなわち、第1リーチ演出の実行中にスピーカ19a,19bから特定効果音を出力することによって2種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報と、SPリーチに発展する期待度が高いという情報)を示唆するとともに、第2リーチ演出の実行中にスピーカ19a,19bから特定効果音を出力することによって1種類の情報(例えば、大当りの期待度が高いという情報)を示唆するようにしても良い。
さらに、演出手段を用いた特定演出が、スピーカ19a,19bから特定効果音を出力する演出である場合には、第1リーチ演出の実行中と、第2リーチ演出の実行中とで、スピーカ19a,19bから特定効果音を出力する累積時間(特定効果音出力累積時間)を異ならせても良いし、特定効果音の出力回数(出現回数)を異ならせても良いし、特定効果音を周期的に出力する場合には、その周期を異ならせても良い。
また、演出手段は、スピーカ19a,19bに限定されず、スピーカ19a,19b以外の音出力手段であっても良い。
また、第1タイミングは、第1リーチ演出の実行中に限定されない。また、第2タイミングは、第2リーチ演出の実行中に限定されない。例えば、第1タイミングを前半変動中とし、第2タイミングを後半変動中としても良い。
また、発光手段を用いた特定演出(図74(a)参照)、可動手段を用いた特定演出(図74(b)参照)、表示手段を用いた特定演出(図74(c)参照)、音出力手段を用いた特定演出(図74(c)参照)は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技に関連して表示手段(表示装置41)及び音出力手段(スピーカ19a,19b)を用いた特定演出を実行することが可能な遊技機であって、特定演出は、表示手段に特定画像(味方キャラクタのキャラクタ画像G6)を表示し、音出力手段から特定音(味方キャラクタのセリフ音)を出力する演出であり、特定画像は、第1タイミング(第1リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、当該第1タイミングと異なる第2タイミング(第2リーチ演出の実行中)で実行される特定演出と、で同一であり、特定音を出力する時間を累積した出力累積時間(セリフ音出力累積時間)は、第1タイミングで実行される特定演出と、第2タイミングで実行される特定演出と、で異なるように構成することができる(図74(d)参照)。
このように構成することで、表示手段(表示装置41)及び音出力手段(スピーカ19a,19b)を用いた特定演出を実行するタイミングによって出力累積時間(セリフ音出力累積時間)が異なるため、表示手段及び音出力手段を用いた演出の興趣を高めることができる。
なお、特定画像は、味方キャラクタのキャラクタ画像G6に限定されず、例えば、敵キャラクタのキャラクタ画像G6であっても良いし、味方キャラクタ及び敵キャラクタのキャラクタ画像G6であっても良いし、セリフ画像G5であっても良い。
また、特定音は、味方キャラクタのセリフ音に限定されず、例えば、敵キャラクタのセリフ音であっても良いし、味方キャラクタ及び敵キャラクタのセリフ音であっても良いし、特定の効果音(例えば“キュイン!”等の効果音)であっても良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、上述の各実施形態や各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
10 遊技機
19a,19b スピーカ(演出手段、音出力手段)
25 演出ボタン(操作手段)
38 第1特別変動入賞装置(変動入賞装置)
39 第2特別変動入賞装置(変動入賞装置)
41 表示装置(演出手段、表示手段)
44 盤演出装置(可動演出装置)
46 盤装飾装置(発光演出装置)
100 遊技制御装置(事前判定手段、設定手段)
300 演出制御装置(表示制御手段)
440 可動部材(演出手段、可動手段)
G2 操作促進画像
G5 セリフ画像

Claims (1)

  1. 遊技に関連して可動部材を用いた演出を実行することが可能な遊技機において、
    前記可動部材は、所定動作を実行可能であるとともに、発光可能であり、
    前記可動部材の発光態様は、当該可動部材が前記所定動作を実行する第1期間と、当該第1期間の直後の第2期間と、で異なることを特徴とする遊技機。
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