JP2020112706A - レーザ増幅装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】幅広いスペクトル帯域を有する超短パルスレーザ光を得る。【解決手段】レーザ増幅装置(1)のビーム整形光学系(5)が、ポンプ光(3)を第1及び第2分割ビーム(3a・3b)に分割する光学アレイ(6)と、第1分割ビーム(3a)と信号光(2)との間の角度(θa)が、第2分割ビーム(3b)と信号光(2)との間の角度(θb)と異なるように第1及び第2分割ビーム(3a・3b)を非線形結晶(4)に集光させる焦点レンズ(7)とを含む。【選択図】図1
Description
本発明は、信号光と励起光とを非線形結晶の内部で交差させて光パラメトリック増幅を行うレーザ増幅装置に関する。
超短パルスレーザ光(広スペクトル帯域レーザ光)の増幅法として、光パラメトリック増幅(OPA、Optical Parametric Amplification)は優れた手法であり広く利用されている。OPAは、適切に選択された非線形光学結晶に、広スペクトル帯域レーザ光(信号光)と高パルスエネルギーの励起光とを同時に入射させることで、励起光の高パルスエネルギーを信号光へ移乗させて信号光を増幅することができる。このため、OPAによれば、結果的に、高パルスエネルギーの超短パルスレーザ光、即ち超ピーク高強度レーザ光を得ることが可能である。OPAでは、信号光と励起光との間の相対的な角度、及び、励起光(若しくは信号光)の非線形光学結晶への入射角度を適切に調整することで幅広いスペクトル帯域(超短パルス)を有する増幅された信号光を得ることができる。
OPAにより増幅された信号光のピーク強度は、現在、フェムト秒パルスで5PW(ペタワット)にまで達している。高ピーク強度化の競争は世界的に激化しており、10PWレーザの開発がELI計画(欧州、中国)、上海光機所(中国)を中心に始まっている。そして、XCELS計画(ロシア)、上海光機所(中国)では100PW以上のレーザ開発が計画されている。
しかしながら、単一ビームで100PWの大口径のレーザビームを増幅しようとすると、レーザビームの口径が大きいので、口径の空間的にローカルな場所での増幅スペクトル帯域に制限が生じる。このため、超短パルス化が制限されるという問題が生じ、また、ローカルな場所でのスペクトル中心波長、及び、パルス幅、位相が他のローカルな場所でのスペクトル中心波長、及び、パルス幅、位相と異なるという問題が生じる。
多くの計画では、超短パルス化を諦めてレーザパルスのエネルギを増やして超高ピーク強度を得ようとしている。例えば、多数のレーザ光によるコヒーレントビーム結合(全てのレーザ光の位相を合わせつつ、レーザビーム同士を空間的に重畳させるか、若しくは、レーザビーム同士をタイルのように空間的に並べることにより1つの大口径ビームを生成する手法)を用いることが検討されている。
しかしながら、単一のレーザビームでも、極めて高い精度が必要で複雑な光学系の制御が必要であるため、多数のレーザビームを取り扱う上記コヒーレントビーム結合を用いると、光学系の制御がより一層複雑になるという問題が生じる。
また、増幅スペクトル帯域を広帯域化する方法として、信号光と励起光との間の角度の変化、及び、非線形光学結晶の光学軸への信号光の入射角度の変化に応じて、増幅スペクトル帯域が変化することを利用して励起光を多ビーム化し、その多ビーム化された多数の励起ビームの各々に有限な増幅スペクトル帯域を担当する役割を分担させ、その多数の励起ビーム全体としてこれまでにない広帯域の増幅スペクトル帯域を実現することが考えられている。
しかしながら、励起光を多ビーム化すると多ビーム化するための光学系が複雑になり調整は困難となり安定性が低下するという問題が発生する。このため、100PW以上のレーザビームの大口径化に対して上記励起光を多ビーム化する方法を採用している計画は存在しない。
パルス幅を伸長させた後に増幅を行い。その後、パルス幅を狭めて高強度パワーを得るチャープパルス増幅法(CPA:Chirped Pulse Amplification)が知られている(非特許文献1、特許文献1)。そして、チャープパルス(信号光)とポンプ光(励起光)をBBO結晶(非線形光学結晶)の内部で交差させて光パラメトリック増幅法を行う構成が知られている(非特許文献2)。
上記チャープパルス増幅法において、ポンプ光を二つに分岐させて、BBO結晶の内部で信号光と交差させて光パラメトリック増幅を行うことが開示されている(非特許文献3)。また、ポンプ光を三つに分岐させて、BBO結晶の内部で信号光と交差させて光パラメトリック増幅法を行う構成が知られている(非特許文献4)。
特許文献2は、上記光パラメトリック増幅法において、複数のレーザ光源から発せられる複数のポンプ光を用いる構成を教示している。
特許文献3は、種光(信号光)を複数のレーザ光(それぞれ周波数が異なる)に分波した後に、その複数のレーザ光を非同軸光パラメトリック増幅によって連続光増幅する構成を開示している。光パラメトリック増幅されたレーザ光のそれぞれを回折格子で合波して合波光を生成する。回折格子上の集光位置において合波光の出力のピークが所定の時間間隔で繰り返し現れるように、増幅前のレーザ光のそれぞれの位相を制御する。これにより、増幅された複数のレーザ光からパルスレーザ光が生成される。
特許文献4は、チャープパルス増幅において、回折格子によって信号光に角度分散を持たせ、BBO結晶の内部で、ポンプ光と、角度分散を持たせた信号光とを交差させて光パラメトリック増幅を行うことを開示している。
特許文献5は、タイムドメインパルスを光学的にフーリエ変換した後に、周波数ドメインにおいて光パラメトリック増幅されるシステムに関し、種光(信号光)を回折格子でスペクトル分散させて、ポンプ光により光パラメトリック増幅する構成を開示している。
Donna STRICKLAND and Gerard MOUROU、「COMPRESSION OF AMPLIFIED CHIRPED OPTICAL PULSES」、Optics Communications Vol.56,No.3, pp.219-221 (1985)
A. Dubietis, G. Jonusauskas and A. Piskarskas、「Powerful femtosecond pulse generation by chirped and stretched pulse parametric amplification in BBO crystal」、Optics Communications Vol.88,No.4-6, pp.437-440 (1992)
Daniel Herrmann, Raphael Tautz, Franz Tavella, Ferenc Krausz and Laszlo Veisz、「Investigation of two-beam-pumped noncollinear optical parametric chirped-pulse amplification for the generation of few-cycle light pulses」、Optics Express Vol.18,No.5,pp.4170-4183 (2010)
S. Alisauskas, R Butkus, V. Pyragaite, V. Smilgevicius, A. Stabinis, A. Piskarskas、「Prospects for increasing average power of optical parametric chirped pulse amplifiers via multi-beam pumping」、Optics Communications、Vol.283, pp.469-473 (2010)
非線形光学結晶の内部で1本の信号光と交差させるポンプ光を非特許文献3及び非特許文献4が開示するように複数に分岐させると、複数のポンプ光が非線形光学結晶に信号光と同時に入射する同期をとるために、時間遅延に基づく調整機構を、分岐されたポンプ光の数に応じてポンプ光の光路に複数個設ける必要が生じる。このため、レーザ増幅装置の構成が複雑になり、調整機構による調整の手間が煩雑になるという問題がある。
特許文献2の構成では、複数のレーザ光源を設ける必要があり、レーザ増幅装置の構成が複雑になるという問題がある。
特許文献4は、非線形光学結晶の内部で1本のポンプ光と交差させる信号光に回折格子によって角度分散を持たせる構成を開示しているが、回折格子に形成される溝は温度、湿度が変化すると伸縮するため、回折格子の回折角度が変化する。このため、ポンプ光と角度分散を持つ信号光と間の相対的な角度が変化してレーザ増幅装置の動作が不安定になるという問題がある。
本発明の一態様は、幅広いスペクトル帯域を有する超短パルスレーザ光を得ることができる光パラメトリック増幅のためのレーザ増幅装置を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る光パラメトリック増幅のためのレーザ増幅装置は、信号光を透過する非線形結晶と、前記信号光の増幅帯域幅を広げるために励起光を整形して前記非線形結晶に供給するビーム整形光学系とを備え、前記ビーム整形光学系が、前記励起ビームを第1及び第2分割ビームに分割する光学アレイと、前記第1分割ビームと前記信号光との間の第1角度が、前記第2分割ビームと前記信号光との間の第2角度と異なるように前記第1分割ビーム及び前記第2分割ビームを前記非線形結晶に集光させるための焦点レンズとを含むことを特徴とする。
この特徴によれば、第1分割ビームと信号光との間の第1角度が、第2分割ビームと信号光との間の第2角度と異なる。このため、第1分割ビームによる信号光の増幅スペクトル帯域と第2分割ビームによる信号光の増幅スペクトル帯域とを互いにずらすことができる。従って、第1分割ビームと第2分割ビームとの各々に有限な増幅スペクトル帯域を担当する役割を分担させることができる。この結果、幅広いスペクトル帯域を有する超短パルスレーザ光を得ることができる光パラメトリック増幅のためのレーザ増幅装置を実現することができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記光学アレイが、前記第1分割ビームに対応する第1レンズ素子と前記第2分割ビームに対応する第2レンズ素子とを有する第1レンズアレイを含むことが好ましい。
上記構成によれば、レンズにより安定して励起光を分割することができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記光学アレイが、前記第1レンズアレイにより前記励起ビームから分割された前記第1及び前記第2分割ビームを前記焦点レンズに照射するための第2レンズアレイをさらに含むことが好ましい。
上記構成によれば、レンズにより第1及び第2分割ビームを安定して焦点レンズに照射することができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記第1及び前記第2レンズアレイ、並びに前記焦点レンズが、透過型又は反射型であることが好ましい。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記第1レンズアレイの焦点距離が前記第2レンズアレイの焦点距離よりも短いことが好ましい。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記第1レンズアレイが、前記第2レンズアレイの入射側の焦点面に対応する位置に配置されることが好ましい。
上記構成によれば、励起光から分割した分割ビームを第2レンズアレイに適切に入射させることができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記第2レンズアレイが、前記焦点レンズの入射側の焦点面に対応する位置に配置されることが好ましい。
上記構成によれば、励起光から分割した分割ビームを焦点レンズで平行光にすることができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記光学アレイが、複数のマイクロレンズを含む第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイと同数のマイクロレンズを含む第2レンズアレイとを含み、前記同数が、2個以上であることが好ましい。
上記構成によれば、信号光の増幅スペクトル帯域が互いにずれた複数の分割ビームを信号光と非線形結晶の内部で交差させることができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記非線形結晶が、前記焦点レンズの出射側の焦点面に対応する位置に配置されることが好ましい。
上記構成によれば、非線形結晶の内部で各分割ビームの像を結ぶことができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記光学アレイにより分割された前記第1及び前記第2分割ビームが前記非線形結晶の内部で互いに空間的及び時間的に重畳することが好ましい。
上記構成によれば、励起光の高パルスエネルギーを信号光へ移乗させて信号光を増幅することができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記第1及び前記第2分割ビームが互いに異なる伝搬方向を有することが好ましい。
上記構成によれば、第1分割ビームによる信号光の増幅スペクトル帯域と第2分割ビームによる信号光の増幅スペクトル帯域とを互いにずらすことができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記信号光が前記非線形結晶の光学軸と16度以上30度以下の角度をなして前記非線形結晶から出射することが好ましい。
上記構成によれば、励起光の高パルスエネルギーを信号光へ移乗させて信号光を増幅することができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記非線形結晶が、β-BaB2O4(BBO)を含み、前記第1及び前記第2分割ビームが前記非線形結晶の光学軸と15度以上29度以下の角度をなして前記非線形結晶に入射することが好ましい。
上記構成によれば、励起光の高パルスエネルギーを信号光へ移乗させて信号光を増幅することができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記非線形結晶が、β-BaB2O4(BBO)、LiB3O5(LBO)、CsLiB6O10(CLBO)、KH2PO4(KDP)、KD2PO4(DKDP)、YCa4O(BO3)3(YCOB)、NH4H2PO4(ADP)、KTiOPO4(KTP)、KtiAsO4(KTA)、RTiOPO4(RTP)、BiB3O6(BIBO)、LiIO3、KNbO3、LiNbO3、LiTaO3、ZnGeP2、GaSe、AgGaS2、及び、AgGaSe2から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
上記構成によれば、非線形光学結晶が信号光と励起光との間の非線形光学波結合を供給する。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記第1レンズアレイ及び前記第2レンズアレイが、リニア形状、円形状、三角形状、四角形状、五角形状、六角形状、八角形状、及び、長方形状のうちの少なくとも一つのマイクロレンズアレイを含むことが好ましい。
上記構成によれば、励起光を適切に分割することができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記非線形結晶が、タイプI位相整合型、又はタイプII位相整合型のいずれかであることが好ましい。
上記構成によれば、非線形光学結晶が光パラメトリック増幅の位相整合条件を満足する。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記励起光の波長が、前記信号光の波長よりも短く、前記励起光の帯域幅が、前記信号光の帯域幅よりも狭く、前記励起光のパルスエネルギーが、前記信号光のパルスエネルギーよりも高いことが好ましい。
上記構成によれば、励起光の高パルスエネルギーを信号光へ移乗させて信号光を増幅することができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記励起光が、ナノ秒パルス信号であるか、ピコ秒パルス信号であるか、又は、フェムト秒パルス信号であることが好ましい。
上記構成によれば、高パルスエネルギーの超短パルスレーザ光、即ち超ピーク高強度レーザ光を得ることができる。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記励起光と前記信号光との少なくとも一方が、チャープ信号であることが好ましい。
本発明の一態様に係るレーザ増幅装置は、前記励起光が、空間周波数に関するチャープ信号を有するビームであることが好ましい。
本発明の一態様によれば、幅広いスペクトル帯域を有する超短パルスレーザ光を得ることができる光パラメトリック増幅のためのレーザ増幅装置を実現することができる。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
OPAシステムは、典型的に信号光とポンプ光(励起光)と非線形光学結晶とを備える。信号光とポンプ光とは、空間的には光ビームであり、時間的には光パルスである。信号光ビームとポンプ光ビームとは、互いに非線形光学結晶の内部で空間的に重なる。そして、信号光パルスとポンプパルスとは、互いに非線形光学結晶の内部で時間的に重なる。
非線形光学波結合効果により、ポンプ光及び信号光が相互作用してポンプ光から信号光にエネルギーが移乗される。即ち、信号光がポンプ光により増幅される。通常、ポンプ光は狭スペクトルを有するが高エネルギーを有しており、信号光は広帯域スペクトルを有するが低エネルギーを有する。OPAのゲイン帯域幅(即ち、信号光の増幅スペクトル)は、ポンプ光ビーム、信号光ビーム、及び非線形光学結晶の空間幾何学により決定される。光学分野では、これは位相整合とも呼ばれる。ある非線形光学結晶について、OPAのゲインスペクトル(スペクトルの中心波長位置と幅との双方)は、ポンプ光ビームと信号光ビームとの間の角度、及び、信号光ビームと非線形光学結晶の光学軸との間の角度を調整することにより最適化することができる。
図1(a)は実施形態に係るレーザ増幅装置1の構成を示す模式図であり、(b)はレーザ増幅装置1のポンプ光3のスペクトルS3を示すグラフであり、(c)はレーザ増幅装置1の信号光2のスペクトルS2を示すグラフであり、(d)はレーザ増幅装置1によって増幅された信号光2のスペクトルS2xの概略を示すグラフである。
光パラメトリック増幅のためのレーザ増幅装置1は、信号光2を出射する信号光源10と、信号光源10から出射された信号光2を透過する非線形光学結晶4(非線形結晶)と、ポンプ光3(励起光)を出射するポンプ光源11と、信号光2の増幅帯域幅を広げるためにポンプ光3を整形して非線形光学結晶4に供給するビーム整形光学系5とを備える。
ビーム整形光学系5は、ポンプ光3を分割ビーム3a・3b・3cに分割する光学アレイ6と、分割ビーム3aと信号光2との間の角度θa(第1角度)が、分割ビーム3bと信号光2との間の角度θb(第2角度)と異なるように分割ビーム3a及び分割ビーム3bを非線形光学結晶4に集光させるための焦点レンズ7とを含む。
光学アレイ6は、分割ビーム3aに対応するマイクロレンズ13a(第1レンズ素子)と分割ビーム3bに対応するマイクロレンズ13b(第2レンズ素子)と分割ビーム3cに対応するマイクロレンズ13cとを有するマイクロレンズアレイ8(第1レンズアレイ)と、マイクロレンズアレイ8によりポンプ光3から分割された分割ビーム3a・3b・3cを焦点レンズ7に照射するためのマイクロレンズアレイ9(第2レンズアレイ)とを含む。
マイクロレンズアレイ8の焦点距離はマイクロレンズアレイ9の焦点距離よりも短いことが好ましい。マイクロレンズアレイ8はマイクロレンズアレイ9の入射側の焦点面に対応する位置に配置されることが好ましい。マイクロレンズアレイ9は焦点レンズ7の入射側の焦点面に対応する位置に配置されることが好ましい。
マイクロレンズアレイ9は、マイクロレンズアレイ8のマイクロレンズ13aに対応するマイクロレンズ14aと、マイクロレンズ13bに対応するマイクロレンズ14bと、マイクロレンズ13cに対応するマイクロレンズ14cとを有する。
マイクロレンズアレイ8が3個のマイクロレンズ13a・13b・13cを有し、マイクロレンズアレイ9が3個のマイクロレンズ14a・14b・14cを有する例を示しているが、本発明はこれに限定されない。マイクロレンズアレイ8及び9は同数のマイクロレンズを有することが好ましく、前記同数は、2個以上10万個以下であることが好ましい。
非線形光学結晶4は、焦点レンズ7の出射側の焦点面に対応する位置に配置されることが好ましい。
マイクロレンズアレイ8により分割された分割ビーム3a・3b・3cは、非線形光学結晶4の内部で互いに空間的及び時間的に重畳する。分割ビーム3a・3b・3cは、互いに異なる伝搬方向に伝搬する。
信号光2は、非線形光学結晶4の光学軸12と16度以上30度以下の角度をなして非線形光学結晶4から出射する。分割ビーム3a・3b・3cは、非線形光学結晶4の光学軸12と15度以上29度以下の角度をなしてβ-BaB2O4(BBO)を含む非線形光学結晶4に入射する。
非線形光学結晶4は、β-BaB2O4(BBO)、LiB3O5(LBO)、CsLiB6O10(CLBO)、KH2PO4(KDP)、KD2PO4(DKDP)、YCa4O(BO3)3(YCOB)、NH4H2PO4(ADP)、KTiOPO4(KTP)、KtiAsO4(KTA)、RTiOPO4(RTP)、BiB3O6(BIBO)、LiIO3、KNbO3、LiNbO3、LiTaO3、ZnGeP2、GaSe、AgGaS2、及び、AgGaSe2から選択される少なくとも一つを含み得る。
マイクロレンズアレイ8・9のマイクロレンズアレイ13a・13b・13c・14a・14b・14cは、リニア形状、円形状、三角形状、四角形状、五角形状、六角形状、八角形状、長方形状、その他ポンプ光3を適切に分割するための任意の形状のうちの少なくとも一つのマイクロレンズアレイであることが好ましい。
非線形光学結晶4は、タイプI位相整合型、又はタイプII位相整合型のいずれかであることが好ましい。
ポンプ光3の波長は信号光2の波長よりも短く、ポンプ光3の帯域幅は信号光2の帯域幅よりも狭く、ポンプ光3のパルスエネルギーは信号光2のパルスエネルギーよりも高い。
ポンプ光3は、1ナノ秒以上5ナノ秒以下のナノ秒パルス信号であるか、ピコ秒パルス信号であるか、又は、フェムト秒パルス信号であることが好ましい。
ポンプ光3と信号光2との少なくとも一方は、スペクトル成分が時間的に分離された時間的チャープパルス信号であることが好ましいが、フーリエ変換限界パルス信号のような非チャープ信号であってもよい。
ポンプ光3は、横方向に沿った分離に依存する波長を有する空間周波数に関するチャープ信号を有するビームであることが好ましいが、上記周波数に関するチャープ信号を有しないビームであってもよい。
分割ビーム3a・3b・3cは、信号光2と同じ寸法を有することが好ましい。
実施形態に係るレーザ増幅装置1は、ポンプ光3と信号光2との間の空間的及び時間的重畳を変更すること無く、複数の伝搬方向を有するポンプビーム(分割ビーム3a・3b・3c)を生成するビーム整形光学系5を使用する超広帯域光パラメトリック増幅を提供する。
実施形態に係るレーザ増幅装置1は、一対のレンズアレイ(マイクロレンズアレイ8・9)と焦点レンズ7とを備える。マイクロレンズアレイ8は、ポンプ光3を複数の小さな個別ビーム(分割ビーム3a・3b・3c)に空間的に分割する。そして、マイクロレンズアレイ9及び焦点レンズ7は、非線形光学結晶4の上に各個別ビーム(分割ビーム3a・3b・3c)の像を結ぶ。非線形光学結晶4においては、異なるマイクロレンズ13a・13b・13cからの異なる個別ビーム(分割ビーム3a・3b・3c)が、時間的にも空間的にも互いに重なるが、個別ビーム(分割ビーム3a・3b・3c)は互いに僅かに異なる伝搬方向を有する。この結果、個別ビームと信号光2との間で異なる複数の非共線的角度が発生する。異なる非共線的角度は、光パラメトリック増幅の異なるゲインスペクトル(スペクトルの中心周波数と幅との双方)の生成に貢献する。この結果、信号光2の増幅スペクトルが広帯域化する。このように、ポンプ光3を分割した分割ビーム3a・3b・3cと信号光2との間の角度θa・θb・θcが分散される。
実施形態に係るレーザ増幅方法は、マイクロレンズアレイ8を用いてポンプ光3を複数の小さな個別ビーム(分割ビーム3a・3b・3c)に空間的に分割する工程と、マイクロレンズアレイ9及び焦点レンズ7を用いて非線形光学結晶4の上に各個別ビーム(分割ビーム3a・3b・3c)の像を結ぶ工程と、空間的に整形されたポンプ光3(分割ビーム3a・3b・3c)により信号光2を増幅する工程とを包含する。
従って、実施形態に係るレーザ増幅装置1及びレーザ増幅方法は、超短超強度レーザパルスの超広帯域光パラメトリック増幅を可能とする効率的でコストに有効な構成を提供する。実施形態に係るレーザ増幅装置1及びレーザ増幅方法は、レーザ装置、高強度場物理、超高速科学等のような高エネルギー超広帯域超高速光源及びその応用に有用である。
ポンプ光3は、図1(b)に示す狭いスペクトルS3を有する。信号光2は、図1(c)に示す広いスペクトルS2を有し、増幅後は図1(d)に示す広帯域に増幅されたスペクトルS2xを有する。
非線形光学結晶4は、信号光2とポンプ光3との間の非線形光学波結合を供給する。
マイクロレンズアレイ8は、ポンプ光3を複数の小さな分割ビーム3a・3b・3cに空間的に分割することに使用される。マイクロレンズアレイ9及び焦点レンズ7は、非線形光学結晶4の上に分割ビーム3a・3b・3cの像を結ぶ。非線形光学結晶4においては、異なるマイクロレンズ13a・13b・13cからの異なる分割ビーム3a・3b・3cが、時間的にも空間的にも互いに重なるが、分割ビーム3a・3b・3cは僅かに異なる伝搬方向を有する。この結果、ポンプ光3の分割ビーム3aと信号光2との間で角度θaが発生し、分割ビーム3bと信号光2との間で角度θbが発生し、分割ビーム3cと信号光2との間で角度θcが発生する。
図1では、ポンプ光3の分割ビーム3a・3b・3cを3本のみ示しているが、本発明はこれに限定されない。ポンプ光3の分割ビームの本数は、マイクロレンズアレイ8・9に形成されるマイクロレンズの個数を変更することにより、変更することができる。例えば、マイクロレンズアレイ8・9がそれぞれ7個のマイクロレンズを備えていれば、ポンプ光3から分割された7本の分割ビームが非線形光学結晶4に入射する。
ポンプ光3を出射するポンプ光源11は、典型的に商業的に入手可能なQスイッチレーザ又は任意のレーザ材料、及び、所望のエネルギー、波長、パルス期間のレーザパルスを生成可能な増幅機構を備える。ポンプ光3のスペクトルS3は通常狭い。
信号光2を出射する信号光源10は、商業的に入手可能な発振器又は任意のレーザ材料、及び、所望のパルス期間及び帯域幅のレーザパルスを生成可能なモードロッキング及び/又は非線形機構を備える。超高速レーザの中の信号光2のスペクトルS2は通常広い。
非線形光学結晶4は、典型的に、信号光2を増幅するための複屈折位相整合及び非線形光学波結合を供給する光学的非線形結晶である。非線形光学結晶4は、例えば、BBO、LBO、CLBO、KDP、DKDP、YCOB、ADP、KTP、LiIO3、KNbO3、LiNbO3、AgGaS2、及び、AgGaSe2、又は、実施形態に係る条件を満たすことのできる他の光学材料を含む。
非線形光学結晶4に入射する信号光2の広帯域のスペクトルS2に比較して、信号光2の増幅されたスペクトルS2xは依然として広帯域である。
タイプI位相整合型の非線形光学結晶4の中でポンプ光3は、ポンプ光3、信号光2、及び非線形光学結晶4の光学軸12により形成される面の中で偏光する異常光である。そして、信号光2は、ポンプ光3、信号光2、及び非線形光学結晶4の光学軸12により形成される面に対して垂直に偏向する通常光である。ポンプ光3は例えば527nmの波長を有する。信号光2は、例えばBBOにより構成される非線形光学結晶4を用いる場合、600nm以上1200nm以下のスペクトル範囲をカバーする。他の光学材料の非線形光学結晶4を用いる場合は、上記スペクトル範囲は異なり得る。本実施形態に係るシミュレーションでは、527nmの波長のポンプ光3とBBOの非線形光学結晶4を使用している。
信号光2と非線形光学結晶4の光学軸12との間の角度α/nは、例えば527nmの波長のポンプ光3とBBOの非線形光学結晶4を使用する場合、26.4度である。ここで、nは非線形光学結晶4の中の信号光2の屈折率である。非線形光学結晶4に入射した信号光2は、屈折率nに基づいて屈折して非線形光学結晶4の内部を進行した後、再び屈折率nに基づいて屈折して、入射した方向と平行な方向に向かって非線形光学結晶4から出射する。
図2は、レーザ増幅装置1によって増幅された信号光2のスペクトルS2xの詳細を示すグラフである。
スペクトルS2xは、実施形態に係る超広帯域光パラメトリック増幅のゲインスペクトルを表す。図1にはポンプ光3と信号光2との間の異なる複数の非共線的な角度θa、θb、及びθcが示されている(図1では模式的に3つのみ示されている)が、例えば、ポンプ光3から7本の分割ビームが分割されて、7個の角度θa/n、θb/n、θc/n、θd/n、θe/n、θf/n、及びθg/nが考察される場合、ポンプ光3と信号光2との間の非共線的な角度θa/n、θb/n、θc/n、…、及びθg/nは、2.3度、2.35度、2.4度、2.45度、2.5度、2.55度、及び2.6度になる。スペクトルS2xは、図2に示すように、この2.3度、2.35度、2.4度、…、及び2.6度の7個の非共線的な角度θa/n、θb/n、θc/n、…、及びθg/nにそれぞれ対応する7個のスペクトル範囲31、32、33、34、35、36、及び37を有する。
図3(a)は比較例に係るレーザ増幅装置91の構成を示す模式図であり、(b)はレーザ増幅装置91のポンプ光3のスペクトルS3を示すグラフであり、(c)はレーザ増幅装置91の信号光2のスペクトルS2を示すグラフであり、(d)はレーザ増幅装置91によって増幅された信号光2のスペクトルS2yの概略を示すグラフである。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
光パラメトリック増幅において、ゲインの広帯域化は共通の課題である。レーザ増幅装置91は、狭いスペクトルS3を有するポンプ光3と、入射時の広いスペクトルS2及び増幅された狭いスペクトルS2yを有する信号光2と、信号光2及びポンプ光3の間を結合する非線形光学波を供給する非線形光学結晶4とを備える。
一般的に、比較例に係る光パラメトリック増幅のゲインスペクトルは限定的であるために、非線形光学結晶4に入射する信号光2のスペクトルS2と比較して、増幅された信号光2のスペクトルS2yは狭い帯域幅しか増幅されない。
図4は上記比較例に係るレーザ増幅装置91によって増幅された信号光2のスペクトルS2yの詳細を示すグラフである。
図4には波長約200nmのスペクトルS2yが示されている。そして、波長約850nmを中心とするスペクトル範囲21が得られている。このスペクトル範囲21は、図3に示される比較例のパラメータに基づく最も広いゲインスペクトルであるが、波長600nmから波長1200nmの入射スペクトルから見ると極めて狭い。
これに対して、図2に示される実施形態に係る超広帯域光パラメトリック増幅のスペクトルS2xは、図4に示される比較例に係るスペクトルS2yに比較すると、劇的に広帯域化されている。
図1に示されるマイクロレンズアレイ8・9のマイクロレンズの個数を増やすことにより、ポンプ光3から分割されて異なる方向に伝搬する分割ビームの個数を増やすことができる。従って、図2に示されるスペクトルS2xの個別のスペクトル範囲の個数を増やすことができる。そうすると、広帯域幅で連続的なゲインスペクトルを得ることができる。
本実施形態では、マイクロレンズアレイ8によりポンプ光3を複数本の分割ビーム3a・3b・3cに分割する例を示した。しかしながら本発明はこれに限定されない。ポンプ光3はマイクロレンズアレイ8以外の光学系により分割してもよい。例えば、マイクロレンズアレイ8の代わりにプリズムによりポンプ光3を分割してもよいし、トランスミッション型回折格子によりポンプ光3を分割してもよい。
本実施形態では、ポンプ光3をマイクロレンズアレイ8により複数本の分割ビームに分割し、この複数本の分割ビームを信号光2と複数の異なる角度で交差させる例を示した。しかしながら本発明はこれに限定されない。ポンプ光3の代わりに信号光2をマイクロレンズアレイにより複数本の分割ビームに分割し、この複数本の分割ビームをポンプ光3と複数の異なる角度で交差させるように構成しても、同様に幅広いスペクトル帯域を有する超短パルスレーザ光を得ることができる光パラメトリック増幅のためのレーザ増幅装置を実現することができる。
図5はレーザ増幅装置の変形例の構成を示す模式図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
図1で前述したレーザ増幅装置1のマイクロレンズアレイ8・9、焦点レンズ7は、透過型であった。しかしながら、本発明はこれに限定されない。図5に示すように、反射型のマイクロレンズアレイ8A・9A、焦点レンズ7Aも本発明に適用することができる。マイクロレンズアレイ8Aは、ポンプ光3を反射して分割ビーム3a・3b・3cに分割する。マイクロレンズアレイ9Aは、マイクロレンズアレイ8Aによりポンプ光3から分割された分割ビーム3a・3b・3cを反射して焦点レンズ7Aに照射する。焦点レンズ7Aは、分割ビーム3a・3b・3cを反射して非線形光学結晶4に集光させる。
本実施形態は、超広帯域の利得スペクトル幅を得るために、従来の複数の励起源とその各々について非線形光学結晶までの複雑な励起光学系を準備することなく、単一の高出力励起源および簡単なマイクロレンズアレイと単一の焦点レンズとからなる励起光学系で構成することができる。このため、光学系の調整が簡単であり、かつ、リジッドな光学系であるためロバスト性が高いので、100PW級超短パルスレーザを実現することできる。
100PW級超短パルスレーザが実現すれば、超強電場の発生に伴う電子やイオンのレーザープラズマ加速が可能となる。レーザープラズマ加速が実現出来れば、放射光設備の劇的な小型化が可能となるばかりでなく、陽子や炭素イオンなどの重粒子イオンビームを発生可能となり深部ガンを局部的にたたく治療装置(現在はHIMACとして知られているが加速器装置設置面積が120m×65mと非常に大きい)を小型化することができる。
また、本実施形態は、放射光設備だけでなく、工業用レーザ装置、医療用レーザ装置として産業上利用することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 レーザ増幅装置
2 信号光
3 ポンプ光(励起光)
3a、3b、3c 分割ビーム(第1分割ビーム、第2分割ビーム)
4 非線形光学結晶(非線形結晶)
5 ビーム整形光学系
6 光学アレイ
7 焦点レンズ
8 マイクロレンズアレイ(第1レンズアレイ)
9 マイクロレンズアレイ(第2レンズアレイ)
12 光学軸
13a、13b、13c マイクロレンズ
14a、14b、14c マイクロレンズ
S2 スペクトル
S2x スペクトル
S3 スペクトル
θa 角度(第1角度、第2角度)
θb 角度(第1角度、第2角度)
θc 角度(第1角度、第2角度)
2 信号光
3 ポンプ光(励起光)
3a、3b、3c 分割ビーム(第1分割ビーム、第2分割ビーム)
4 非線形光学結晶(非線形結晶)
5 ビーム整形光学系
6 光学アレイ
7 焦点レンズ
8 マイクロレンズアレイ(第1レンズアレイ)
9 マイクロレンズアレイ(第2レンズアレイ)
12 光学軸
13a、13b、13c マイクロレンズ
14a、14b、14c マイクロレンズ
S2 スペクトル
S2x スペクトル
S3 スペクトル
θa 角度(第1角度、第2角度)
θb 角度(第1角度、第2角度)
θc 角度(第1角度、第2角度)
Claims (20)
- 信号光を透過する非線形結晶と、
前記信号光の増幅帯域幅を広げるために励起光を整形して前記非線形結晶に供給するビーム整形光学系とを備え、
前記ビーム整形光学系が、前記励起光を第1及び第2分割ビームに分割する光学アレイと、
前記第1分割ビームと前記信号光との間の第1角度が、前記第2分割ビームと前記信号光との間の第2角度と異なるように前記第1分割ビーム及び前記第2分割ビームを前記非線形結晶に集光させるための焦点レンズとを含むことを特徴とする光パラメトリック増幅のためのレーザ増幅装置。 - 前記光学アレイが、前記第1分割ビームに対応する第1レンズ素子と前記第2分割ビームに対応する第2レンズ素子とを有する第1レンズアレイを含む請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記光学アレイが、前記第1レンズアレイにより前記励起光から分割された前記第1及び前記第2分割ビームを前記焦点レンズに照射するための第2レンズアレイをさらに含む請求項2に記載のレーザ増幅装置。
- 前記第1及び前記第2レンズアレイ、並びに前記焦点レンズが、透過型又は反射型である請求項3に記載のレーザ増幅装置。
- 前記第1レンズアレイの焦点距離が前記第2レンズアレイの焦点距離よりも短い請求項3に記載のレーザ増幅装置。
- 前記第1レンズアレイが、前記第2レンズアレイの入射側の焦点面に対応する位置に配置される請求項3に記載のレーザ増幅装置。
- 前記第2レンズアレイが、前記焦点レンズの入射側の焦点面に対応する位置に配置される請求項3に記載のレーザ増幅装置。
- 前記光学アレイが、複数のマイクロレンズを含む第1レンズアレイと、
前記第1レンズアレイと同数のマイクロレンズを含む第2レンズアレイとを含み、
前記同数が、2個以上である請求項1に記載のレーザ増幅装置。 - 前記非線形結晶が、前記焦点レンズの出射側の焦点面に対応する位置に配置される請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記光学アレイにより分割された前記第1及び前記第2分割ビームが前記非線形結晶の内部で互いに空間的及び時間的に重畳する請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記第1及び前記第2分割ビームが互いに異なる伝搬方向を有する請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記信号光が前記非線形結晶の光学軸と16度以上30度以下の角度をなして前記非線形結晶から出射する請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記非線形結晶が、β-BaB2O4(BBO)を含み、
前記第1及び前記第2分割ビームが前記非線形結晶の光学軸と15度以上29度以下の角度をなして前記非線形結晶に入射する請求項1に記載のレーザ増幅装置。 - 前記非線形結晶が、β-BaB2O4(BBO)、LiB3O5(LBO)、CsLiB6O10(CLBO)、KH2PO4(KDP)、KD2PO4(DKDP)、YCa4O(BO3)3(YCOB)、NH4H2PO4(ADP)、KTiOPO4(KTP)、KtiAsO4(KTA)、RTiOPO4(RTP)、BiB3O6(BIBO)、LiIO3、KNbO3、LiNbO3、LiTaO3、ZnGeP2、GaSe、AgGaS2、及び、AgGaSe2から選択される少なくとも一つを含む請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記第1レンズアレイ及び前記第2レンズアレイが、リニア形状、円形状、三角形状、四角形状、五角形状、六角形状、八角形状、及び、長方形状のうちの少なくとも一つのマイクロレンズアレイを含む請求項3に記載のレーザ増幅装置。
- 前記非線形結晶が、タイプI位相整合型、又はタイプII位相整合型のいずれかである請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記励起光の波長が、前記信号光の波長よりも短く、
前記励起光の帯域幅が、前記信号光の帯域幅よりも狭く、
前記励起光のパルスエネルギーが、前記信号光のパルスエネルギーよりも高い請求項1に記載のレーザ増幅装置。 - 前記励起光が、ナノ秒パルス信号であるか、ピコ秒パルス信号であるか、又は、フェムト秒パルス信号である請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記励起光と前記信号光との少なくとも一方が、チャープ信号である請求項1に記載のレーザ増幅装置。
- 前記励起光が、空間周波数に関するチャープ信号を有するビームである請求項1に記載のレーザ増幅装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019003879A JP2020112706A (ja) | 2019-01-11 | 2019-01-11 | レーザ増幅装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023032357A1 (ja) | 2021-09-01 | 2023-03-09 | 浜松ホトニクス株式会社 | レーザ増幅装置及びレーザ増幅方法 |
-
2019
- 2019-01-11 JP JP2019003879A patent/JP2020112706A/ja active Pending
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