JP2020106587A - ヘッドマウントディスプレイ、表示方法、及び表示システム - Google Patents

ヘッドマウントディスプレイ、表示方法、及び表示システム Download PDF

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智之 宍戸
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Abstract

【課題】前方の景色と表示画像を適切に重畳することができるヘッドマウントディスプレイ、表示方法,及び表示システムを提供する。【解決手段】本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ100は、表示画像を形成するための表示光と、ユーザの前方からの外光とを合成する第1ミラー121L、121Rと、第1ミラー121L、121Rの前方に配置され、外光を遮光する遮光領域と外光を透過する透過領域とを形成する遮光シャッタ120と、ユーザの頭部の動きを検出するヘッドトラッキング部160と、ヘッドトラッキング部160での検出結果に応じて、遮光領域と透過領域とを制御する遮光制御部154と、を備えたものである。【選択図】図4

Description

本発明は、ヘッドマウントディスプレイ、表示方法、及び表示システムに関する。
特許文献1には、第1及び第2アクティブシャッタを備えたヘッドマウントディスプレイが開示されている。第1モードでは、第1アクティブシャッタがオンし、第2アクティブシャッタがオフし、第2モードでは、第1アクティブシャッタがオフし、第2アクティブシャッタがオンする。第1及び第2アクティブシャッタはオンしたときに透過状態となり、オフしたときに非透過状態となる。そして、コントローラが第1モードと第2モードとを交互に切換えている。第1及び第2アクティブシャッタは液晶層を有している。
特許文献2には、慣性センサを用いて、頭部の動きを追跡するヘッドマウントディスプレイが開示されている。そして、頭部の動きに応じて、ディスプレイは、仮想現実シーンの表示を変化させている。慣性センサとしてはジャイロセンサなどが用いられている。
特表2018−517159号公報 特表2018−508805号公報
このようなヘッドマウントディスプレイでは、前方の景色に表示画像を適切に重畳することが望まれる。しかしながら、ユーザがヘッドマウントディスプレイを使用している使用環境においては、視認することが望ましい物体と望ましくない物体が混在している場合がある。このような場合、適切な表示を行うことができないおそれがある。
本開示は上記の点に鑑みなされたものであり、前方の景色と表示画像を適切に重畳することができるヘッドマウントディスプレイ、表示方法、及び表示システムを提供することを目的とする。
本実施形態にかかるヘッドマウントディスプレイは、表示画像を形成するための表示光と、ユーザの前方からの外光とを合成するコンバイナと、前記コンバイナの前方に配置され、前記外光を遮光する遮光領域と前記外光を透過する透過領域とを形成する可変遮光手段と、前記ユーザの頭部の動きを検出するヘッドトラッキング部と、前記ヘッドトラッキング部での検出結果に応じて、前記遮光領域と前記透過領域とを制御する遮光制御部と、を備えている。
表示画像を形成するための表示光と、ユーザの前方からの外光とを合成するコンバイナと、前記コンバイナの前方に配置され、前記外光を遮光する遮光領域と前記外光を透過する透過領域とを形成する可変遮光手段と、前記ユーザの頭部の動きを検出するヘッドトラッキング部と、を備えたヘッドマウントディスプレイによる表示方法であって、前記ヘッドトラッキング部での検出結果に応じて、前記遮光領域と前記透過領域とを制御するステップと、を備えている。
本開示によれば、前方の景色と表示画像を適切に重畳することができるヘッドマウントディスプレイ、表示方法、及び表示システムを提供することを目的とする。
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイの一部の構成を示す図である。 本実施の形態1にかかるヘッドマウントディスプレイの一部の機能ブロックを示す図である。 ヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す図である。 実施の形態1にかかるヘッドマウントディスプレイの制御系を示す機能ブロック図である。 ヘッドトラッキングによる遮光領域と透過領域の変化を説明するための図である。 ヘッドマウントディスプレイを用いた表示システムを模式的に示す図である。 ユーザが視認する重畳画像を説明するための図である。 頭部の向きを変えた場合の重畳画像の変化を説明するための図である。 遮光領域と透過領域を一定とした場合の重畳画像を説明するための図である。 実施の形態2にかかるヘッドマウントディスプレイの制御系を示す機能ブロック図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本開示が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載および図面は、適宜、簡略化されている。
実施の形態1.
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ、及びその表示方法について、図を参照して説明する。図1はヘッドマウントディスプレイ100の一部の構成を模式的に示す斜視図である。図2はヘッドマウントディスプレイ100の一部の機能ブロックを示す図である。図1、図2では、主として、ヘッドマウントディスプレイ100の画像表示に関する構成が示されている。なお、ヘッドマウントディスプレイ100は、図1,2に示す構成の他に、遮光シャッタやヘッドトラッキング部等を有しているが、その説明については後述する。図1では、ヘッドマウントディスプレイ100の内部構成が示されており、実際には、図1に示す各構成要素がカバーなどで覆われていてもよい。
以下、説明の明確化のため、XYZ3次元直交座標系を用いて説明を行う。ユーザを基準として、前後方向(奥行方向)をZ方向、左右方向(水平方向)をX方向、上下方向(鉛直方向)をY方向とする。前方向が+Z方向、後ろ方向が−Z方向、右方向を+X方向、左方向を−X方向、上方向を+Y方向、下方向を−Y方向とする。
図示しないユーザが、ヘッドマウントディスプレイ100を装着している。ヘッドマウントディスプレイ100は、表示素子部101と、フレーム102と、左眼用光学系103Lと、右眼用光学系103Rと、制御部105を備えている。制御部105は、制御部105Lと制御部105Rとを備えている。
フレーム102はゴーグル形状や眼鏡形状を有しており、図示しないヘッドバンドなどによりユーザの頭部に装着される。フレーム102には、表示素子部101、左眼用光学系103L、右眼用光学系103R、制御部105L、制御部105Rが取り付けられている。なお、図1では、没入型で両眼式のヘッドマウントディスプレイ100が図示されているが、眼鏡形状を有する非没入型のヘッドマウントディスプレイや、単眼式のヘッドマウントディスプレイであってもよい。
表示素子部101は、左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rを備えている。左眼用表示素子101Lは、左眼用の表示画像を生成する。右眼用表示素子101Rは、右眼用の表示画像を生成する。左眼用表示素子101L、及び右眼用表示素子101Rはそれぞれ液晶モニタや有機EL(Electro-Luminescence)モニタなどのフラットパネルディスプレイを備えている。左眼用表示素子101L、及び右眼用表示素子101Rは曲面形状が可能なディスプレイでもよい。左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rは、それぞれアレイ状に配置された複数の画素を備えている。ここでアレイ状の配置とは、2次元行列の配置だけでなく、ペンタイル配列などでもよい。左眼用表示素子101Lは右眼用表示素子101Rの左側(−X側)に配置されている。
表示素子部101の上方(+Y側)には、制御部105が設けられている。制御部105には、外部からの映像信号、制御信号、電源が供給されている。例えは、HDMI(登録商標)などの有線接続、又はWiFi(登録商標)やBlueTooth(登録商標)等の無線接続によって、映像信号等が制御部105に入力される。ヘッドマウントディスプレイ100は、映像信号を生成する映像生成部(図示せず)を備えていてもよく、制御部105には、映像生成部が生成した映像信号等が入力されてもよい。
制御部105L、制御部105Rはそれぞれ、ディスプレイの駆動回路等を備えている。制御部105Lは、映像信号、制御信号等に基づいて、左眼用画像の表示信号を生成して、左眼用表示素子101Lに出力する。これにより、左眼用表示素子101Lは、左眼用画像を表示するための表示光を出力する。制御部105Rは、映像信号、制御信号等に基づいて、右眼用画像の表示信号を生成して、右眼用表示素子101Rに出力する。これにより、右眼用表示素子101Rは、右眼用の表示画像を表示するための表示光を出力する。つまり、制御部105は表示信号を表示素子部101に出力する。
なお、表示素子部101は、左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rを別々の表示素子とする構成に限らず、単一の表示素子とする構成としてもよい。単一の表示素子が、左眼用の表示画像と右眼用の表示画像とを生成してもよい。この場合、表示素子部101は、ディスプレイの表示領域の片側の一部を用いて、左眼用画像を生成し、反対側の一部を用いて、右眼用画像を生成する。
表示素子部101、制御部105等の一部又は全部は、フレーム102に固定されている構成に限らず、フレーム102に対して脱着可能に設けられていてもよい。例えば、スマートホン又はタブレットコンピュータ等をフレーム102に対して取り付けることで、表示素子部101、制御部105等を実現してもよい。この場合、スマートホン等にヘッドマウントディスプレイ用の表示画像を生成するアプリケーションプログラム(アプリ)を予めインストールしておけばよい。
左眼用光学系103Lは、左眼用表示素子101Lが出力した表示光を、左眼用画像PLとしてユーザの左眼ELに導く。右眼用光学系103Rは、右眼用表示素子101Rが出力した表示光を、右眼用画像PRとしてユーザの右眼ERに導く。左眼用光学系103Lは右眼用光学系103Rの左側(−X側)に配置されている。左眼用光学系103Lは、ユーザの左眼ELの前方(+Z方向)に配置されている。右眼用光学系103Rは、ユーザの右眼ERの前方(+Z方向)に配置されている。ユーザは、表示素子部101が生成した表示画像の虚像を正面前方(+Z方向)に視認することができる。
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ100は、半透過型のヘッドマウントディスプレイ100である。従って、左眼用光学系103L、及び右眼用光学系103Rは、後述するコンバイナを備えている。半透過型のヘッドマウントディスプレイ100では、ユーザは表示素子部101からの表示光と、外光とが、左眼EL及び右眼ERに入射する。よって、ユーザは、前方(+Z方向)の景色に表示画像が重畳した重畳画像を視認することができる。
ヘッドマウントディスプレイ100は、ヘッドトラッキング等を行うために、後述するヘッドトラッキング部160を備えている。ヘッドトラッキング部160は、3軸センサや6軸センサ等の姿勢状態を検知するセンサを有している。さらに、ヘッドトラッキング部160は、センサ出力から移動量を推定する回路を備えている。ヘッドトラッキング部160は、各軸の検出結果に応じた移動量信号を制御部105に出力する。ヘッドトラッキング部160によって、ユーザの頭部の位置や向きを検出することで、表示画像を変えることができる。ヘッドマウントディスプレイ100は、ゲーム用、エンターテインメント用、産業用、医療用、フライトシミュレータ用などの様々な用途に適用可能である。ヘッドマウントディスプレイ100は、例えばAR(Augmented Reality)ヘッドマウントディスプレイである。
以下、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103R(以下、まとめて単に光学系と称する)の例について説明する。図3は、光学系を模式的に示す図である。なお、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとは同様の構成となっているため、図3においては、左眼用光学系103Lについてのみ説明を行う。
左眼用光学系103Lは、第1ミラー121Lと第2ミラー122Lとを備えている。さらに、左眼用光学系103Lの前方(+Z方向)には遮光シャッタ120Lが配置されている。遮光シャッタ120Lは、例えば、図1で示したフレーム102に固定されている。前方向(+Z方向)から見て、遮光シャッタ120Lは、左眼用光学系103Lを覆うように配置されている。
第1ミラー121Lは凹面鏡となっており、第2ミラー122Lは平面鏡となっている。第1ミラー121L、及び第2ミラー122Lはハーフミラー等のビームスプリッタであり、入射光の一部を反射して、一部を透過する。第1ミラー121Lと第2ミラー122Lは、ユーザの左眼ELの正面前方(+Z方向)に配置されている。また、第1ミラー121Lは、第2ミラー122Lの前方(+Z方向)に配置されている。第1ミラー121Lの前方(+Z方向)に遮光シャッタ120Lが配置されている。
まず、左眼用表示素子101Lからの表示光L1について説明する。左眼用表示素子101Lの表示面は、鉛直下方(−Y方向)に向いている。したがって、左眼用表示素子101Lからの表示光L1は、−Y方向に出射される。左眼用表示素子101Lの下方(−Y方向)には、第2ミラー122Lが傾斜して配置されている。よって、第2ミラー122Lで反射した表示光L1は、前方(+Z方向)に反射される。第2ミラー122Lで反射した表示光L1は、第1ミラー121Lで反射される。
第1ミラー121Lは、後方(−Z方向)に表示光L1を反射する。さらに、第1ミラー121Lは凹面鏡であり、表示光L1を左眼ELに向けて集光するように、表示光L1を反射する。左眼用光学系103Lが、左眼用表示素子101Lからの表示光L1を、ユーザの左眼ELに導く。光学系により、ユーザの前方(+Z方向)に虚像を表示させることができる。
ヘッドマウントディスプレイ100が半透過型であるため、第1ミラー121Lは、外光L2と左眼用表示素子101Lからの表示光L1を合成するコンバイナとなる。第1ミラー121Lとして、ハーフミラー等のビームスプリッタを用いる。ビームスプリッタは、一部の光を反射して、一部の光を透過する。このように、コンバイナとして機能する第1ミラー121Lを設けることで、ヘッドマウントディスプレイ100を光学シースルー方式とすることができる。図3は、光学系の一例を示すものであり、光学系は、図3の構成に限られるものではない。光学系は、表示素子部101からの表示光L1と外光L2とを、左眼EL及び右眼ERに導くことができるものであればよい。
次に、ヘッドマウントディスプレイ100の外部から遮光シャッタ120Lに入射する外光L2について説明する。ユーザの前方(+Z方向)からの外光L2は、遮光シャッタ120Lを通過して、第1ミラー121Lに入射する。外光L2の一部が第1ミラー121L、及び第2ミラー122Lを透過して、左眼ELに入射する。上記のように、表示光L1の一部が第1ミラー121Lで反射して、第2ミラー122Lを介して、左眼ELに入射している。したがって、コンバイナである第1ミラー121Lは、外光L2と表示光L1とを合成する。このように外光L2が遮光シャッタ120L、及び左眼用光学系103Lを通過して左眼ELに入射する。よって、前方(+Z方向)の景色に表示画像が重畳された重畳画像をユーザが視認することができる。
遮光シャッタ120Lは、外光L2を部分的に遮光することができる。すなわち、遮光シャッタ120Lは、外光L2を遮光する遮光領域と、外光L2を透過する透過領域とを形成する。遮光シャッタ120Lの遮光領域は左眼ELの視界の一部を遮る。遮光シャッタ120Lは、遮光制御信号に基づいて動作して、外光L2を遮光する。遮光シャッタ120Lは、遮光領域、及び透過領域を任意の形状に変えることができる可変遮光手段となる。
例えば、遮光シャッタ120Lは、液晶パネル等の空間変調素子であり、複数の画素を有している。遮光シャッタ120Lは、バックライト光源及びカラーフィルタがない液晶ディスプレイと同様の構成となっている。液晶パネルは、遮光制御信号に基づいて光の偏光状態を制御することで、画素毎に光を透過又は遮光することが可能となる。ここで、左眼用表示素子101Lの画素数と、遮光シャッタ120Lである液晶パネルの画素数は同じでも違っていてもよい。
具体的には、遮光シャッタ120Lでは、偏光フィルム付きの透明基板、及び液晶層等を備えている。一対の透明基板に液晶層が挟持されている。一方の透明基板の液晶層側(+Z側)の面には、透明な画素電極がアレイ状に配置されている。他方の透明基板の液晶層側(−Z側)の面には透明な対向電極が配置されている。それぞれの画素の画素電極には、遮光制御信号に応じた電圧が印加される。遮光領域に対応する画素と、透過領域に対応する画素とで、遮光制御信号の電圧が異なっている。遮光制御信号に基づいて、遮光シャッタ120Lの各画素が外光L2を遮光又は透過する。
遮光領域では、外光L2が遮光シャッタ120Lで遮光されるため、表示光L1のみが左眼ELに入射する。一方、透過領域では外光L2が遮光シャッタ120Lを通過するため、表示光L1と外光L2とが左眼ELに入射する。なお、以下の説明では、遮光シャッタ120L、及び遮光シャッタ120Rをまとめて、遮光シャッタ120と称する。
左眼用の遮光シャッタ120Lと、右眼用の遮光シャッタ120Rとは、共通のシャッタ装置であってもよく、別々に設けられていてもよい。左眼用の遮光シャッタ120Lと、右眼用の遮光シャッタ120Rとを共通にする場合、第1ミラー121L、及び121Rよりも大きな1枚の液晶パネルを遮光シャッタ120として用いる。そして、液晶パネルを第1ミラー121L、121Rの前側(+Z側)に配置する。つまり、1枚の液晶パネルが、第1ミラー121L、121Rの全体を覆うように配置される。液晶パネルの左側(−X側)半分が遮光シャッタ120Lとなって左眼ELの視界を遮る遮光シャッタ120Lとなり、右側(+X側)半分が遮光シャッタ120Rとなって右眼ERの視界を遮る遮光シャッタ120Rとなる。
左眼用の遮光シャッタ120Lと、右眼用の遮光シャッタ120Rを別々にする場合、2つの液晶パネルを用いる。一方の液晶パネルを遮光シャッタ120Lとして、第1ミラー121Lの前側(+Z側)に配置し、他方の液晶パネルを遮光シャッタ120Rとして第1ミラー121Rの前側(+Z側)に配置する。
遮光シャッタ120は、さらに、2ビット以上の遮光制御信号を用いることで、透過率を制御してもよい。例えば、遮光制御信号を多ビットとすることで、0%〜100%の間で段階的に透過率を調整することができるようになる。よって、透過領域から遮光領域に向けて徐々に透過率が減少するようにすることで、遮光領域と透過領域との間の境界部分にグラデーションを設けることができる。また、遮光領域及び透過領域以外に、透過率が0%及び100%以外となる領域を設けてもよい。
遮光シャッタ120は、ヘッドトラッキング部160のセンサにより検出された頭部の動きに基づいて動作する。具体的には、遮光シャッタ120の透過領域と遮光領域の位置、及び形状は、頭部の動きに基づいて可変となっている。
図4を用いて、ヘッドマウントディスプレイ100を制御する制御系について説明する。図4は、ヘッドマウントディスプレイ100の制御系を示す機能ブロック図である。なお、図4では、制御部105L、105Rをまとめて制御部105として図示している。つまり、制御部105L、105Rは同様の処理を行っているため、以下、まとめて説明を行う。
ヘッドマウントディスプレイ100は、表示素子部101と、遮光シャッタ120と、ヘッドトラッキング部160と、制御部105と、を備えている。制御部105は、画像生成部151と、画像処理部152と、アドレス生成部153と、遮光制御部154とを備えている。画像生成部151、画像処理部152、アドレス生成部153、及び遮光制御部154,ヘッドトラッキング部160のそれぞれは、ハードウェア回路、ソフトウェアモジュール、あるいはこれらの組み合わせにより実現可能である
ヘッドトラッキング部160は、ユーザの頭部の動きを検出する6軸センサなどを有している。さらに、ヘッドトラッキング部160は、センサ出力から移動量を推定する回路を備えている。ヘッドトラッキング部160は、頭部の動きの検出結果に応じた移動量信号を生成する。移動量信号は、例えば、頭部の傾き角度及び移動距離等を示す値を含んでいる。ヘッドトラッキング部160は、移動量信号を画像生成部151、及びアドレス生成部153に出力する。ヘッドトラッキング部160は、一定のサンプリング時間で、頭部の動きを検出している。ヘッドトラッキング部160のサンプリング時間は、表示素子部101のフレーム周期よりも短い時間であることが望ましい。
画像生成部151は、移動量信号と、外部などから入力される映像信号とに基づいて、表示画像を生成する。これにより、頭部の動きに応じて、表示画像を変えることができる。画像生成部151は、ユーザの頭部の向き等に応じて、適切な表示画像を生成することができる。例えば、画像生成部151は、映像信号に基づいて表示する領域よりも十分に広い空間の全体画像を生成、又は保存している。画像生成部151は、移動量信号に基づいて、頭部の位置やユーザが見ている方向を特定する。画像生成部151は、全体画像からユーザが見ている方向の画像を切り出して、表示画像とする。画像生成部151は、他の公知の技術を用いて、移動量信号に基づいた表示画像を生成してもよい。
画像生成部151は、表示画像を画像処理部152に出力する。さらに、画像生成部151は、表示画像の同期信号をアドレス生成部153、及び画像処理部152に出力する。同期信号は、表示画像の表示タイミングを示す垂直同期信号Vsync、又は水平同期信号Hsyncである。
画像処理部152は、表示画像に基づいて、表示信号を生成して、表示素子部101に出力する。具体的には、画像処理部152は、表示素子部101の各表示画素の階調値に対する表示信号を生成する。表示素子部101が、表示信号に基づいて、表示光L1を発生させる。表示素子部101の各表示画素が、表示画像に応じた階調表示を行うことができる。これにより、ユーザが表示画像を視認することができる。
アドレス生成部153には、移動量信号と同期信号とが入力されている。アドレス生成部153は、遮光シャッタ120における各画素アドレスが、透過領域であるか又は遮光領域であるかを示すアドレス信号を生成する。アドレス生成部153は、アドレス信号を遮光制御部154に出力する。
アドレス生成部153は、遮光領域と透過領域とを制御する。例えば、アドレス生成部153は、初期状態における遮光領域と透過領域の画素アドレスを、SRAM(Static Random Access Memory)等に格納する。そして、アドレス生成部153は、遮光領域と透過領域を移動量信号に基づいて、変化させる。
遮光制御部154は、アドレス信号に基づいて遮光制御信号を生成し、遮光シャッタ120に出力する。例えば、遮光制御部154は、アドレス信号が示す画素アドレスが透過領域であれば透過を示す制御信号を、遮光領域であれば遮光を示す制御信号を、遮光制御信号として生成する。遮光シャッタ120は、遮光制御信号に応じた電圧を各画素電極に印加する。遮光シャッタ120は、透過領域では、外光L2を透過し、遮光領域では、外光L2を遮光する。さらに、遮光領域と透過領域を示す画素アドレスが、移動量信号に応じて、変化している。具体的には、アドレス生成部153は、移動量信号が示す実空間での移動距離や角度を、遮光シャッタ120の画素アドレスに変換する。例えば、両眼から遮光シャッタ120までの距離、遮光シャッタ120の大きさ、画素ピッチなどから画素アドレスを求めることができる。これにより、遮光領域と透過領域を適切に設定することができる。頭部の動きに基づいて、遮光領域と透過領域との位置や大きさを変化させることができる。なお、アドレス生成部153,及び遮光制御部154は、GPU(Graphics Processor Unit)により構成されていてもよい。
画像生成部151は、ヘッドマウントディスプレイ100の外部に設けられてもよい。例えばヘッドマウントディスプレイ100と有線接続、又は無線接続された外部機器に画像生成部が設けられているとする。この場合、ヘッドトラッキング部160は移動量信号を外部機器に設けられた画像生成部に出力する。外部機器に設けられた画像生成部は、移動量信号に基づいて表示画像を生成し、ヘッドマウントディスプレイ100に備えられた画像処理部152に出力する。さらに、外部機器に設けられた画像生成部は、表示画像の同期信号をヘッドマウントディスプレイ100に備えられたアドレス生成部153、及び画像処理部152に出力する。また、アドレス生成部153も同様にヘッドマウントディスプレイ100の外部に設けられてもよい。
図5を用いて、移動量信号に応じた遮光領域と透過領域の変化について説明する。図5は、ユーザUが正面(+Z方向)を向いている状態を初期状態として、左方向(−X方向)を向く様子を、左方向を向いた状態として示している。なお、図5では、初期状態におけるユーザ正面の絶対方向を方向Aとしている。また、遮光領域、及び透過領域は、左眼用光学系103L用の遮光シャッタ120Lと、右眼用光学系103R用の遮光シャッタ120Rのそれぞれについて設定されるが、図では1つの遮光シャッタ120として簡略化して示している。
ユーザUが正面を向いている初期状態では、遮光シャッタ120の中央に透過領域S1が配置され、それ以外が遮光領域S2となっている。透過領域S1は視認したい物体(後述する図6,図7の計器類131、操作機器132、及びテーブル134等)に応じた形状となっている。透過領域S1には、ユーザUが視認したい物体があり、遮光領域S2には、ユーザUが視認したくない物体(後述する図6,図7等の観葉植物133)がある。
ユーザUが左方向(−X方向)を向くと、ヘッドトラッキング部160がその角度を検出する。そして、アドレス生成部153が、透過領域S1が右方向(+X方向)に移動するようにアドレス信号を生成し、遮光制御部154がアドレス信号に基づいた遮光制御信号を遮光シャッタ120に出力する。つまり、頭部が左方向(−X方向)に傾いた分だけ、遮光シャッタ120上で透過領域S1が移動する。これにより、頭部の動きに関わらず、透過領域S1を方向Aに対して一定とすることができる。遮光シャッタ120は、視認したくない物体を常時遮ることができる。ユーザUは、視認したい物体のみを常時視認することができる。
このような制御を行うために、アドレス生成部153は、初期状態における透過領域S1及び遮光領域S2の画素アドレスを初期アドレスとしてメモリに格納している。なお、初期アドレスは、遮光シャッタ120において、透過領域S1と遮光領域S2の画素の位置を示す画素アドレスである。そして、アドレス生成部153は、移動量信号に応じて、透過領域S1及び遮光領域S2の画素アドレスを初期アドレスから変化させる。つまり、頭部の動きを打ち消す分だけ画素アドレスを変化させる。例えば、ユーザUが向いた方向と反対方向に、透過領域S1及び遮光領域S2の画素アドレスを移動させる。また、頭部の移動に応じて、物体との距離が変わる場合、透過領域S1を拡大又は縮小してもよい。このようにすることで、遮光シャッタ120は、視認したくない物体からの外光L2を常時遮光することができる。よって、ユーザUが視認したい物体のみを視認することが可能となる。
アドレス生成部153は、遮光領域S2と透過領域S1の初期アドレスを、各種センサを用いて、検出することができる。例えば、図示しないステレオカメラ等の光学センサにより、ユーザUの周囲にある物体を撮像する。そして、撮像画像中において、ユーザが視認したい物体、及び視認したくない物体を特定する。視認したくない物体又は視認したい物体の位置や大きさに応じて、透過領域S1及び遮光領域S2の初期アドレスを設定することができる。さらには、ユーザUが初期アドレスを指定してもよい。この場合、ユーザUが図示しないタッチパネルや専用コントローラなどの入力機器を操作することで、初期アドレスを指定することができる。あるいは、ユーザの動作を検出する図示しないモーションセンサなどにより、初期アドレスを指定してもよい。このようにアドレス生成部153は、種々の手法を用いて、遮光領域S2と透過領域S1の初期アドレスを指定することができる。各物体とユーザUの位置関係が定まっている環境では、予め初期アドレスをメモリに格納しておけばよい。
アドレス生成部153は、移動量信号に基づいて、遮光領域S2と透過領域S1とを随時更新していく。さらに、画像生成部151は、移動量信号に基づいて、表示画像を随時更新していく。このようにすることで、ヘッドマウントディスプレイ100は、ユーザUに適切な重畳画像を視認させることができる。ユーザUは、所望の重畳画像を視認しながら、フライト訓練を行うことができる。
ヘッドマウントディスプレイ100の使用環境と、ユーザが視認する画像について、図6、図7を用いて説明する。図6は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ100を用いた表示システムと、その使用環境を模式的に示す側面図である。図7は、遮光シャッタ120を用いた場合にユーザUに視認される重畳画像を説明するための図である。図7は、ユーザUが正面を向いた状態、つまり図5の初期状態に対応している。
ここでは、ヘッドマウントディスプレイ100がフライトシミュレータとして利用される例について説明する。ヘッドマウントディスプレイ100は、飛行機の操縦室の窓から見える景色を表示画像として表示する。なお、フライトシミュレータは、パイロット訓練用であってもよく、ゲーム用であってもよい。そのため、フライトシミュレータ用の表示システムは、計器類131、及び操作機器132を備えている。
図6に示すように、使用環境において、ユーザUの前方(+Z方向)には、計器類131と、操作機器132と、観葉植物133と、テーブル134とが配置されている。テーブル134の上には、計器類131と操作機器132とが配置されている。計器類131は、飛行機の操縦室にある速度計や角度計などの計器類を模したものである。操作機器132は、飛行機を操縦するための操作レバー、スイッチ、及びボタンを模したものである。
ユーザUは、計器類131を見ながら、操作機器132を操作することができる。ユーザUの操作により、飛行機の方向や位置が変わるため、ヘッドマウントディスプレイ100の表示画像が変化する。さらに、使用環境はフライトシミュレータ専用の部屋ではないため、テーブル134のさらに前方(+Z方向)には、観葉植物133が存在している。このような観葉植物133は、ユーザUが視認することが望ましくない物体(視認不要物体)である。一方、計器類131、操作機器132、及びテーブル134は、ユーザが視認することが望ましい物体(視認要物体)である。
遮光シャッタ120は、計器類131、操作機器132、及びテーブル134に対応する領域を透過領域S1とし、それ以外の領域を遮光領域S2としている。つまり、遮光シャッタ120は、視認したい物体がある領域以外を遮光領域S2とする。透過領域S1の輪郭は、計器類131、操作機器132、及びテーブル134の輪郭に一致するのが望ましいが、必ずしも一致しなくてもよい。図5の遮光シャッタ120はテーブル134の脚と脚の間のわずかな領域までも遮光領域S2としており、透過領域S1の輪郭とテーブル134の輪郭とを一致させている。しかし遮光シャッタ120は、透過領域S1の輪郭を、テーブル134の輪郭よりも一回り拡大したものとしてもよい。ここで一回りとは、例えばテーブル134の輪郭を数画素ずつ広げたものとする。
初期状態において、ユーザUが視認する重畳画像V1は図7のようになる。図7では、表示素子部101による表示画像を表示画像P1としている。また、ユーザUの前方の景色、つまり、現実の景色を景色R1として示している。遮光シャッタ120の透過領域S1と遮光領域S2は、図5で示した初期状態と同様である。景色R1に表示画像P1を重畳した重畳画像V1をユーザUが視認する。ユーザUは、観葉植物133を排除した状態の重畳画像V1を視認することができる。ユーザUは、観葉植物133を視認することなく、計器類131、操作機器132、及びテーブル134を視認することができる。
さらに、図7に示す初期状態から、ユーザUが左方向を向いた状態について、図8を用いて説明する。図8では、初期状態の重畳画像を重畳画像V1とし、左方向を向いた状態の重畳画像を重畳画像V2としている。左方向(−X方向)を向いた場合、図5で示したように、透過領域S1と遮光領域S2の位置が、移動量信号に基づいて、右方向(+X方向)に移動している。ユーザUが頭部の向きを変えた場合でも、ユーザUは、観葉植物133を視認することなく、計器類131、操作機器132、及びテーブル134を視認することができる。
これに対して、透過領域S1と遮光領域S2の位置が一定の場合の重畳画像を図9に示す。図9では、初期状態の重畳画像を重畳画像V1とし、左方向を向いた状態の重畳画像を重畳画像V3としている。重畳画像V1は、図8と同様になっている。しかしながら、透過領域S1と遮光領域S2の位置が一定となっているため、ユーザUが左方向(−X方向)を向くと、計器類131、操作機器132、及びテーブル134が遮光領域S2に入る。ユーザUが計器類131、操作機器132、及びテーブル134を視認することができなくなってしまう。さらに、遮光領域S2と透過領域S1とで、表示画像の見え方が異なる。つまり、遮光領域S2では外光L2が入射しないが、透過領域S1では外光L2が入射する。透過領域S1では現実の景色に応じて、外光L2の輝度や色が変化してしまう。このため、重畳画像V3に違和感が生じてしまう。
上記のように、アドレス生成部153は移動量信号に基づいて、アドレス信号を変化させ、遮光制御部154はアドレス信号に基づいて、遮光シャッタ120における透過領域S1と遮光領域S2を変化させている。現実の景色の座標空間上において、常に同じ位置を遮光することができる。これにより、視認不要物体が視認されない状態とし、かつ、視認要物体を表示画像に重畳して視認させることが可能となる。現実の景色で見せたい領域に透過領域S1を対応させ、見せたくない領域に遮光領域S2を対応させることができる。ヘッドマウントディスプレイ100において、一部VR(Virtual Reality)、一部ARとする表示方法が可能となる。前方の景色と表示画像とを適切に重畳された重畳画像を表示させることができる。
さらに、本実施の形態では、遮光シャッタ120として液晶パネルが用いられている。遮光制御部154は、液晶パネルの画素毎に供給する遮光制御信号を制御しているため、透過領域S1及び遮光領域S2を任意の形状に設定することができる。これにより、使用環境に応じた領域設定が可能となる。また、ヘッドトラッキング部160で検出された移動量に応じて、アドレス生成部153が透過領域S1及び遮光領域S2の画素アドレスを変更している。よって、頭部が動いた場合でも適切な領域設定が可能となる。
表示画像の表示タイミングを示す同期信号に同期して、アドレス生成部153が、遮光領域S2及び透過領域S1を変化させていてもよい。遮光シャッタ120が透過領域S1、及び遮光領域S2を更新するタイミングが、表示画像の更新タイミングと一致している。例えば、遮光シャッタ120である液晶パネルのフレーム周期を、表示素子部101のフレーム周期と同期させることができる。これにより、透過領域S1と遮光領域S2の位置や大きさが、表示画像と同期して更新される。よって、表示における違和感を軽減することができる。もちろん、表示素子部101と、遮光シャッタ120との動作は、同期していなくてもよい。
なお、上記の説明では、透過領域S1、及び遮光領域S2を変えることができる可変遮光手段が液晶パネルを有する遮光シャッタ120となっていたが、可変遮光手段は、これに限定されるものではない。例えば、角度、位置、大きさの少なくとも一つが可変の遮光板を可変遮光手段として用いることができる。この場合も、アドレス生成部153が、移動量信号に基づいて、遮光板の角度,位置、大きさの1つ以上を変えればよい。
可変遮光手段は、物理的な遮光板を複数個備えていて、任意の遮光板を遮光状態にし、それ以外の遮光板を透過状態にできる構成であってもよい。例えば、可変遮光手段は、第1ミラー121L、及び第1ミラー121Rの右側(+X側)半分をそれぞれ遮光する遮光板と、第1ミラー121L、及び第1ミラー121Rの左側(−X側)半分をそれぞれ遮光する遮光板との、計4個の遮光板を備える。この場合、アドレス生成部153は、右側(+X側)領域と、左側(−X側)領域の各領域が、透過状態又は遮光状態を示す信号をアドレス信号とすればよい。遮光制御部154は、アドレス信号が遮光状態を示す場合に各領域に対応する遮光板を遮光状態に、アドレス信号が透過状態を示す場合に各領域に対応する遮光板を透過状態に制御する信号を遮光制御信号とすればよい。
アドレス生成部153は、視認要物体の少なくとも一部が対応する領域を透過状態とし、それ以外の領域を遮光状態とすればよい。つまり図5における初期状態においてアドレス生成部153は、すべての領域を遮光状態とするアドレス信号を生成し、遮光制御部154はすべての遮光板を遮光状態とする遮光制御信号を生成する。図5における左を向いた状態においてアドレス生成部153は、右側(+X側)領域を透過状態とし、左側(−X側)領域を遮光状態とするアドレス信号を生成する。遮光制御部154はアドレス信号に基づいて、第1ミラー121L、及び第1ミラー121Rの右側(+X側)半分を遮光する遮光板を透過状態とし、第1ミラー121L、及び第1ミラー121Rの左側(−X側)半分を遮光する遮光板を遮光状態とする。
実施の形態2.
実施の形態2にかかるヘッドマウントディスプレイ100の制御系について、図10を用いて説明する。図10は、実施の形態2にかかるヘッドマウントディスプレイ100の制御系を示す制御ブロック図である。実施の形態2では、ヘッドトラッキング部160が設けられていない点で実施の形態1と相違している。なお、ヘッドトラッキング部160が設けられていない点以外は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
本実施の形態では、ユーザUが頭部を動かさないことを前提として、ヘッドマウントディスプレイを用いている。従って、遮光シャッタ120における透過領域S1と遮光領域S2とが一定となっている。遮光制御部154は、遮光シャッタ120において、透過領域S1に対応する画素と、遮光領域S2に対応する画素を一定としている。
図7で示したように、ユーザUが正面を向いている場合、計器類131、操作機器132、及びテーブル134が透過領域S1に対応し、観葉植物133が遮光領域S2に対応する。ユーザUは、観葉植物133を視認することなく、計器類131、操作機器132、及びテーブル134を視認することができる。これに対して、遮光シャッタ120が設けられていない場合、ユーザUが計器類131、操作機器132、及びテーブル134だけでなく、観葉植物133を視認してしまう。
このように、本実施の形態において、視認不要物体が視認されない状態とし、かつ、視認要物体を表示画像に重畳して視認させることが可能となる。現実の景色で見せたい領域に透過領域S1を対応させ、見せたくない領域に遮光領域S2を対応させることができる。一部VR、一部ARとする表示方法が可能となる。前方(+Z方向)の景色と表示画像とを適切に重畳された重畳画像を表示させることができる。
実施形態1、2における上記処理のうちの一部又は全部は、コンピュータプログラムによって実行されてもよい。上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態1、2に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
EL 左眼
ER 右眼
100 ヘッドマウントディスプレイ
101 表示素子部
101L 左眼用表示素子
101R 右眼用表示素子
102 フレーム
103L 左眼用光学系
103R 右眼用光学系
105、105L、105R 制御部
120L、120R 遮光シャッタ
121L、121R 第1ミラー
122L、122R 第2ミラー
151 画像生成部
152 画像処理部
153 アドレス生成部
154 遮光制御部
160 ヘッドトラッキング部

Claims (5)

  1. 表示画像を形成するための表示光と、ユーザの前方からの外光とを合成するコンバイナと、
    前記コンバイナの前方に配置され、前記外光を遮光する遮光領域と前記外光を透過する透過領域とを形成する可変遮光手段と、
    前記ユーザの頭部の動きを検出するヘッドトラッキング部と、
    前記ヘッドトラッキング部での検出結果に応じて、前記遮光領域と前記透過領域とを制御する遮光制御部と、を備えたヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記可変遮光手段が液晶パネルを備えている請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記遮光制御部が、前記表示画像の表示タイミングを示す同期信号に同期して、前記遮光領域と前記透過領域とを変化させる請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイと、
    前記ヘッドマウントディスプレイが表示する前記表示画像に重畳される視認要物体と、を有する表示システム。
  5. 表示画像を形成するための表示光と、ユーザの前方からの外光とを合成するコンバイナと、
    前記コンバイナの前方に配置され、前記外光を遮光する遮光領域と前記外光を透過する透過領域とを形成する可変遮光手段と、
    前記ユーザの頭部の動きを検出するヘッドトラッキング部と、を備えたヘッドマウントディスプレイによる表示方法であって、
    前記ヘッドトラッキング部での検出結果に応じて、前記遮光領域と前記透過領域とを制御するステップを備えたヘッドマウントディスプレイの表示方法。
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