JP2020104685A - 水陸両用コンテナおよび水陸両用コンテナ付風力発電装置、水陸両用コンテナ付水力発電装置 - Google Patents

水陸両用コンテナおよび水陸両用コンテナ付風力発電装置、水陸両用コンテナ付水力発電装置 Download PDF

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龍介 柄澤
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智久 奥野
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林  達也
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Abstract

【課題】浸水時等において水没することを防ぐことができる機能を備えながら輸送および設置が容易に行える水陸両用コンテナおよび水陸両用コンテナ付風力発電装置、水陸両用コンテナ付水力発電装置を提供する。【解決手段】この水陸両用コンテナCdは、コンテナ2とこのコンテナ2を浮上させるフローティング装置16とを備える。フローティング装置16は、縮小形状と展開形状とに形状変更可能で且つ前記縮小形状で、コンテナ2内に収納可能である。フローティング装置16は、コンテナ2に取付可能である。フローティング装置16をコンテナ2内に収納してこのコンテナ2を所望の設置場所へ輸送し、コンテナ周囲の浸水時など必要に応じてフローティング装置16をコンテナ2に取付け展開形状にしてコンテナ2を浮上させる。水陸両用コンテナ付風力発電装置は、前記水陸両用コンテナを備える。【選択図】図1

Description

この発明は、水害対策を施した水陸両用コンテナおよび水陸両用コンテナ付風力発電装置、水陸両用コンテナ付水力発電装置に関し、例えば、発展途上国の未電化地域または災害等の被災地域での電力供給源として、容易に輸送できて簡易に設置できる水陸両用コンテナ付風力発電装置、および輸送性に優れた水陸両用コンテナ付水力発電装置に関する。
震災や水害等の被災地域へ物資等を輸送するために、陸路ないし空路での輸送が可能となる標準サイズのコンテナを用いることがある。
特許文献1,2には、風力発電機の輸送に用いたコンテナを、風力発電機を設置する基礎として用いることが記載されている。
特許第4563179号公報 特許第5557858号公報 特許第4791353号公報
特許文献1〜2では、風力発電設備を設置している場所が浸水すると風力発電設備自体が水没してしまい、使用することができなくなる。その他風力発電設備を収納したコンテナを陸路にて輸送しようとする経路途中に浸水した場所がある場合、輸送および設置が困難となる。
輸送用ボックスの側面が太陽光パネルであり、それらを上向きに展開し、ボックスのフレーム上に傾けて上げること、およびフレームの一辺に風力発電機を取り付ける技術も提案されている(特許文献3)。特許文献3においても、浸水により設備が使用できなくなる。この特許文献3では、ユニットの大きさが1m角の立方体を想定しており、発電量が十分に得られない。また、1m角の立方体であると、小さなトラックでも輸送が可能な点では輸送に有利であるが、複数個積んでトラック輸送する場合に、荷台の寸法に合わずに中途半端になり、無駄が多い。
この発明の目的は、浸水時等において水没することを防ぐことができる機能を備えながら輸送および設置が容易に行える水陸両用コンテナおよび水陸両用コンテナ付風力発電装置を提供することである。
この発明の他の目的は、浸水時等において水没することを防ぐことができる機能を備えながら輸送および設置が容易に行える水陸両用コンテナおよび水陸両用コンテナ付水力発電装置を提供することである。
この発明の水陸両用コンテナは、コンテナとこのコンテナを浮上させるフローティング装置とを備え、
前記フローティング装置は、縮小形状と展開形状とに形状変更可能で且つ前記縮小形状で、前記コンテナの幅内に収められまたは前記コンテナ内に収納可能であり、前記フローティング装置が前記コンテナに装備されまたは前記コンテナに取付可能である。
この構成によると、フローティング装置が縮小形状でコンテナの幅内に収められまたはコンテナに収納可能であるため、通常のコンテナに対して高さ方向に大きくなっても、幅方向にはみ出さない。トラックや鉄道等による輸送では、荷物の幅寸法の制限が最も厳しい要件となる。このため、上記構成の水陸両用コンテナによると、その輸送の際、トラック等への積載が可能となる。コンテナを所望の設置場所へ輸送し、コンテナ周囲の浸水時など必要に応じてフローティング装置を遅滞なく展開形状にしてコンテナを浮上させることができる。
フローティング装置が縮小形状でコンテナ内に収納可能である場合、フローティング装置をコンテナ内に収納してこのコンテナを所望の設置場所へ輸送し、コンテナ周囲の浸水時など必要に応じてフローティング装置をコンテナに取付け展開形状にしてコンテナを浮上させることができる。この場合、フローティング装置をコンテナとは別に輸送する必要がなく輸送を容易に行うことができる。
したがって、コンテナを設置している場所が浸水する前に、フローティング装置によりコンテナを一時避難的に浮上させることができる。よって、コンテナ内に収納された装置等を水没させることなく水が退いた後使用することができる。水陸両用コンテナを輸送しようとする経路途中に浸水した場所がある場合においても、フローティング装置によりコンテナを浮上させて所望の設置場所へ輸送することができる。
前記コンテナは、貨物輸送用の規格寸法のコンテナであってもよい。
前記「貨物輸送用の規格寸法のコンテナ」は、少なくともコンテナを輸送する国内の標準規格であればよいが、例えば、前記国内の行政機関または国際標準化機構(ISO)等の国際的な機関で定められた規格である。
コンテナが貨物輸送用の規格寸法のコンテナである場合、トラックまたは列車による陸上輸送、海上輸送、または航空輸送を行う場合に、通常の標準サイズのコンテナとして取り扱うことができ、輸送性に優れる。
前記フローティング装置は、
ケース内に収納されたフロートと、
前記コンテナの周囲の水位を検知する検知手段と、
前記ケースが前記コンテナに装備または取付けられた状態で前記ケースから前記フロートを展開させることが可能な展開手段と、
前記検知手段で検知される水位が定められた水位となったとき、前記展開手段により前記フロートを展開させる制御装置とを有するものであってもよい。
前記定められた水位は、設計等によって任意に定める水位であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方等により適切な水位を求めて定められる。
この場合、コンテナの設置場所の浸水時に、人手によることなく検知手段で検知される水位からフローティング装置を自動的に展開形状にしてコンテナを浮上させることができる。
前記コンテナまたは前記フローティング装置に、船外機が着脱自在に設けられていてもよい。この場合、コンテナ周囲の浸水時等において、フローティング装置を展開形状にしてコンテナを浮上させて船外機によりコンテナを容易に移動することができる。
この発明の水陸両用コンテナ付風力発電装置は、前述のいずれかに記載の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な風力発電機本体とを備える水陸両用コンテナ付風力発電装置であって、前記風力発電機本体は、風車およびこの風車の回転によって発電する発電機を有する。
この構成によると、水陸両用コンテナ付風力発電装置を設置している場所が浸水する前に、コンテナ内に風力発電装置本体が収納された状態で、フローティング装置によりコンテナを一時避難的に浮上させることができる。したがって、水陸両用コンテナ付風力発電装置を水没させることなく水が退いた後使用することができる。水陸両用コンテナ付風力発電装置を陸路にて輸送しようとする経路途中に浸水した場所がある場合においても、フローティング装置によりコンテナを浮上させて所望の設置場所へ輸送することができる。また、通常のコンテナ内に収納できる風車および発電機を使用できるため、必要な発電能力を確保することが可能となる。
前記コンテナの外または上に設置可能なように架台に組まれて太陽光発電を行う太陽光パネル、および発電された電力を蓄電する蓄電池が、前記風力発電機本体と共に前記コンテナ内に収納可能であってもよい。
この場合、風力発電と太陽光発電とが共に行える。太陽光パネルは架台に組まれているため、コンテナの外または上に置くだけで設置できる。
この発明の水陸両用コンテナ付水力発電装置は、前述のいずれかに記載の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な小水力発電装置とを備える水陸両用コンテナ付水力発電装置であって、前記小水力発電装置は、水車およびこの水車の回転によって発電する発電機を有する。
前記小水力発電装置は、水路に設置可能でかつ前記水陸両用コンテナに収納および取り出し可能である。
この構成の小水力発電装置によると、小水力発電装置が規格寸法のコンテナに収納されるため、輸送性に優れる。
前記コンテナの外または上に設置可能なように架台に組まれて太陽光発電を行う太陽光パネル、および発電された電力を蓄電する蓄電池が、前記小水力発電装置と共に前記コンテナ内に収納可能であってもよい。
この場合、水力発電と太陽光発電とが共に行える。太陽光パネルは架台に組まれているため、コンテナの外または上に置くだけで設置できる。
この発明の水陸両用コンテナ付発電装置は、前述のいずれかに記載の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な風力発電機本体と小水力発電装置を備える水陸両用コンテナ付発電装置であって、前記風力発電機本体は、風車およびこの風車の回転によって発電する発電機を有し、前記小水力発電装置は、水車およびこの水車の回転によって発電する発電機を有する。この場合、風力発電、水力発電および太陽光発電が共に行える。
前記コンテナの外または上に設置可能なように架台に組まれて太陽光発電を行う太陽光パネル、および発電された電力を蓄電する蓄電池が、前記風力発電機本体ならびに前記小水力発電装置と共に前記コンテナ内に収納可能であってもよい。この場合、太陽光パネルは架台に組まれているため、コンテナの外または上に置くだけで設置できる。
この発明の水陸両用コンテナは、コンテナとこのコンテナを浮上させるフローティング装置とを備え、前記フローティング装置は、縮小形状と展開形状とに形状変更可能で且つ前記縮小形状で、前記コンテナの幅内に収められまたは前記コンテナ内に収納可能であり、前記フローティング装置が前記コンテナに装備されまたは前記コンテナに取付可能であるため、浸水時等において水没することを防ぐことができる機能を備えながら輸送および設置が容易に行える。
この発明の水陸両用コンテナ付風力発電装置は、この発明の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な風力発電機本体とを備える水陸両用コンテナ付風力発電装置であって、前記風力発電機本体は、風車およびこの風車の回転によって発電する発電機を有する。このため、浸水時等において水没することを防ぐことができる機能を備えながら輸送および設置が容易に行える。
この発明の水陸両用コンテナ付水力発電装置は、この発明の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な小水力発電装置とを備える水陸両用コンテナ付水力発電装置であって、前記小水量発電装置は、水車およびこの水車の回転によって発電する発電機を有する。このため、浸水時等において水没することを防ぐことができる機能を備えながら輸送および設置が容易に行える。
この発明の水陸両用コンテナ付発電装置は、この発明の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な風力発電機本体と小水力発電装置を備える水陸両用コンテナ付発電装置であって、前記風力発電機本体は、風車およびこの風車の回転によって発電する発電機を有し、前記小水力発電装置は、水車およびこの水車の回転によって発電する発電機を有するため、浸水時等において水没することを防ぐことができる機能を備えながら輸送および設置が容易に行える。
この発明の実施形態に係る水陸両用コンテナの斜視図である。 同水陸両用コンテナを用いた水陸両用コンテナ付風力発電装置の使用状態を示す斜視図である。 同コンテナにフローティング装置が取付けられた例を示す斜視図である。 同フローティング装置の展開状態を示す水陸両用コンテナの斜視図である。 同風力発電装置の収納状態で扉開き状態を示す斜視図である。 同風力発電装置の使用状態を裏側から示す斜視図である。 同風力発電装置のコンテナ内を示す断面図である。 同風力発電装置の収納過程における翼ユニット折り畳み過程を示す斜視図である。 同風力発電装置の収納過程における風車折り畳み体の収納過程等を示す斜視図である。 同風車設置台への支柱の連結過程を示す斜視図である。 同風車設置台の支柱起立過程を示す斜視図である。 同風車設置台の支柱固定過程を示す斜視図である。 同風力発電装置の主軸起倒連結機構の斜視図である。 同風力発電装置の翼ユニット展開状態および翼ユニット折り畳み状態を示す斜視図である。 この発明の他の実施形態に係る水陸両用コンテナの斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る水陸両用コンテナの斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る水陸両用コンテナの斜視図である。 翼ユニットに翼ユニット折り畳み機構の変形例を設けた例の正面図である。 (A)は同変形例に係る翼ユニット折り畳み機構の折り畳み形態の一例を示す正面図、(B)は同変形例に係る翼ユニット折り畳み機構の折り畳み形態の他の例を示す正面図である。 同翼ユニット折り畳み機構のアーム基端折曲連結部の折り畳み状態を示す斜視図である。 同翼ユニット折り畳み機構のアーム先端折曲連結部の折り畳み前の状態を示す斜視図である。 同風力発電装置の引出し展開機構を設けた実施形態の収納状態を示す破断正面図である。 同風力発電装置の支柱立ち上げ完成状態を示す破断正面図である。 同風力発電装置の収納状態の断面図である。 同風力発電装置の太陽光パネルを設けたさらに他の実施形態の斜視図である。 コンテナ上への架台付き太陽光パネルの設置例を示す斜視図である。 この発明の一実施形態に係る水陸両用コンテナ付水力発電装置の収納状態の斜視図である。 その小水力発電装置の一例の斜視図である。
[第1の実施形態]
この発明の実施形態に係る水陸両用コンテナおよび水陸両用コンテナ付風力発電装置を図1ないし図14と共に説明する。
<水陸両用コンテナについて>
図1に示すように、この水陸両用コンテナCdは、コンテナ2と、このコンテナ2を浮上させるフローティング装置16とを備える。図2に示すように、コンテナ2に、フローティング装置16(図1)と共に、後述する風力発電装置本体47が収納される。
<コンテナ2>
図1に示すように、コンテナ2は、貨物輸送用の規格寸法のコンテナである。前記貨物輸送用の規格は、少なくともコンテナを輸送する国内の標準規格であればよいが、例えば、前記国内の行政機関または国際標準化機構(ISO)等の国際的な機関で定められ規格であり、この例ではISOのドライコンテナの規格における20フィートコンテナに適合するコンテナ2を用いている。この実施形態のコンテナ2は、長手方向の一端に開口2aを有し、この開口2aを開閉する両開きの扉10が設けられている。
<フローティング装置16>
図3に示すように、フローティング装置16は、フロート本体であるケース48、フロート49、展開手段55、検知手段56、制御装置57およびバッテリ58を備える。ケース48は、矩形状でコンテナ2の両側面における下部に、それぞれフック(図示せず)またはボルト等により取付可能である。コンテナ2の底面に対しケース48の底面が平行になるように、コンテナ2の各側面にケース48の一側面がそれぞれ固定される。コンテナ2の一側面に固定された一方のケース48に、フロート49、このフロート49を展開するための展開手段55およびコンテナ2の周囲の水位を検知する検知手段56が内蔵され、コンテナ2の他側面に固定された他方のケース48に、フロート49、展開手段55、検知手段56、制御装置57およびバッテリ58が内蔵されている。バッテリ58は、各展開手段55および制御装置57に電力を供給する。
フロート49は、内部に空気等の気体を充填可能なゴム素材等から成る袋体であり、畳まれた状態でケース48に収納されている。展開手段55としては、例えば、インフレータを適用し得る。インフレータは、例えば車両用のエアバッグシステム等に採用されるもので、後述する制御装置57からフロート展開信号が入力されると、高圧ガスタンク方式または化学反応による方式によりフロート49の内部に気体を充填することで前記フロート49を膨張させ展開する(図4)。なお展開手段55は、インフレータに限定されるものではなく、コンプレッサー等を適用し得る。
図3および図4に示すように、フローティング装置16は、縮小形状(図3)と展開形状(図4)とに形状変更可能である。前記縮小形状は、ケース48にフロート49が収納された状態であり、フローティング装置16は、前記縮小形状でコンテナ2内に収納可能である。前記展開形状は、コンテナ2の側面にケース48が固定された状態で、同ケース48の底面からフロート49が展開された状態であり、フローティング装置16は、このフロート49が展開された状態でコンテナ2を浮上させる。
<制御系等について>
制御装置57は、各検知手段56および各展開手段55に電気的に接続され、いずれか一方の検知手段56または両方の検知手段56,56で検知される水位が定められた水位となったとき、展開手段55,55にそれぞれフロート展開信号を与えることにより左右のフロート49,49を共に展開させる。前記検知手段56として、例えば、浮子式水位センサ、超音波式水位センサ、圧力式水位センサ、気泡式水位センサ、電波式水位センサ、静電容量式水位センサ、接触式水位センサ等を適用可能である。
<水陸両用コンテナCdの作用効果>
以上説明した水陸両用コンテナCdによると、フローティング装置16が縮小形状でコンテナ2内に収納可能であるため、フローティング装置16をコンテナ2内に収納してこのコンテナ2を所望の設置場所へ輸送し、コンテナ周囲の浸水時など必要に応じてフローティング装置16をコンテナ2に取付け展開形状にしてコンテナ2を浮上させることができる。この場合、フローティング装置16をコンテナ2とは別に輸送する必要がなく輸送を容易に行うことができる。
コンテナ2が貨物輸送用の規格寸法のコンテナであるため、トラックまたは列車による陸上輸送、海上輸送、または航空輸送を行う場合に、通常の標準サイズのコンテナとして取り扱うことができ、輸送性に優れる。
制御装置57は、検知手段56で検知される水位が定められた水位となったとき、二つの展開手段55,55により左右のフロート49,49を展開させるため、コンテナ2の設置場所の浸水時に、人手によることなく検知手段56で検知される水位からフローティング装置16を自動的に展開形状にしてコンテナ2を浮上させることができる。
<水陸両用コンテナ付風力発電装置について>
図2に示すように、実施形態に係る水陸両用コンテナ付風力発電装置は、風力発電装置本体47と、蓄電池4と、制御盤50と、前述の水陸両用コンテナCdとを備える。風力発電装置本体47は、風車1と、この風車1の回転により発電する発電機3とを備える。なお、水陸両用コンテナ付風力発電装置を、単に、風力発電装置または垂直軸風力発電装置という場合がある。
風車1は、主軸5にアーム8を介して複数の翼7が連結された垂直軸型の風車である。主軸5は、支柱6の上部に垂直軸心回りで回転自在に設置されている。複数の翼7は、主軸5の周囲で垂直方向に延びるようにアーム8に連結されている。複数の翼7とアーム8とで回転翼9を構成する。
支柱6は丸形鋼管等からなり、支柱6の上端に主軸下端支持部材15が設けられている。主軸下端支持部材15は、短筒状のケースを有し、このケース内に設けられた複列の転がり軸受(図示せず)により、主軸5が下端で回転自在に支持されている。また、主軸下端支持部材15の前記ケース内に前記発電機3が設置され、その入力軸が主軸5と連結されている。
風車1は、図5のようにコンテナ2内に収容可能で折り畳み式である。具体的には、図2において、風車1は、主軸ユニット11と、複数の翼ユニット12と、主軸ユニット折り畳み機構13と、翼ユニット折り畳み機構14とを備える。主軸ユニット11は、支柱6および主軸5を有する。複数の翼ユニット12は、翼7およびこの翼7を支持するアーム8により構成される。主軸ユニット折り畳み機構13は、主軸ユニット11を折り畳み可能とする。翼ユニット折り畳み機構14は、折り畳まれた状態の主軸ユニット11に沿うように翼ユニット12を折り畳み可能とする。
主軸ユニット折り畳み機構13は、支柱起倒機構18と主軸起倒連結機構19とで主に構成される。支柱起倒機構18は、風車設置台17に対して支柱6を起倒可能に連結する機構である。主軸起倒連結機構19は、前記主軸下端支持部材15を、主軸5が起倒可能なように連結し、倒れ状態で主軸5が支柱6に沿う姿勢とする機構である。
支柱6は、起立状態において、下端が前記風車設置台17に支持されてコンテナ2の開口2aに沿って位置し、コンテナ2の開口2aの上縁で、図6に示すようにコンテナ2に設けられた支柱固定手段20により固定される。支柱固定手段20は、支柱6の外周の一部に沿う半円状の受け部を有し基端がコンテナ2の天井材下面に固定されたクワ形の金具と、前記受け部に対して支柱6を止め付ける止付け部材(図示せず)とを有する。前記止付け部材は、例えば、支柱6の前記受け部に沿わない残りの外周部分を囲んで前記受け部に係脱可能に取付けられる半円状の金具またはロープを有する。
図2において、コンテナ2内に傾斜台21が設けられている。傾斜台21は、コンテナ2の長手方向端の前記開口2a側が低くなるように傾斜し、風車1の折り畳み体を、前記開口2aから出し入れ可能に、図5のように載せて保管する台である。この実施形態では、風車1の折り畳み体は、折り畳み状態の前記主軸ユニット11および翼ユニット12である。
傾斜台21は、風車1の折り畳み体が長手方向に沿って移動し易いようにした案内手段を有している。図2の例では、案内手段は傾斜台21の長手方向に並ぶ複数のローラ22を有する。傾斜台21は、前記ローラ22とフレームとを有する傾斜したローラコンベヤとして構成されている。なお、傾斜台は、上面を平面状とし、摩擦軽減用の樹脂シート(図示せず)を前記案内手段として設けてもよい。
傾斜台21は、コンテナ2の短幅方向の一部となる幅であり、風車1(図5)の折り畳み体の形状、および寸法に応じて、コンテナ2の短幅方向の中央から偏った位置に設置されている。
なお、傾斜台21に代えて、上面が水平な保管および出し入れ用の台(図示せず)をコンテナ2に設けてもよい。
<制御盤等について>
図2において、前記蓄電池4および制御盤50は、傾斜台21の横で、コンテナ2内の奥部の床面上に固定状態に設置されている。制御盤50は、発電機3で発電された交流電力を蓄電池4で蓄電可能な電圧に変換するAC/DCコンバータと、風車1の回転による発電を制御する発電コントローラと、蓄電池4で蓄電した電力を交流商用電力と同様の正弦波の交流に、または矩形波の交流に変換するインバータ等とを備えている。
図10〜図13は、前記主軸ユニット折り畳み機構13(図2)における支柱起倒機構18を示す。図9(a)、(b)に示すように、前記風車設置台17は、傾斜台21の傾斜方向の下端に、水平な支軸回りに起倒可能に連結され、係止孔に挿脱自在に挿入されたピン等の係止具(図示せず)により、図17(b)の起立収納姿勢と図17(a)の水平な使用姿勢とで姿勢の固定が可能である。
図10に示すように、風車設置台17には、中央より基端側の部分に支柱連結用板25が設けられ、両側部の先端に、固定状態の受けフック26と、回動自在な被せ側フック27とが設けられている。
支柱6の基端には、被支持バー28が両側部のブラケット29,29間に渡って固定されており、かつ基端連結板30が設けられている。
支柱6は、前記被支持バー28を風車設置台17の受けフック26に係合させ、風車設置台17の被せ側フック27を被支持バー28に被せた状態で、図11のように起立させる。この状態で、図12のように支柱6の基端連結板30は、風車設置台17の支柱連結用板25に重なるので、これら支柱連結用板25および基端連結板30に整合して設けられたボルト挿通孔31(図10),32に渡ってボルト(図示せず)を挿通しナット止めすることで、支柱6の下端が風車設置台17に固定される。
前記と逆手順の作業で、起立状態の支柱6を倒れ状態とできる。
前記受けフック26、被せ側フック27、被支持バー28(図11)、支柱連結用板25、および基端連結板30により、前記支柱起倒機構18が構成される。
図13は、前記主軸ユニット折り畳み機構13における前記主軸起倒連結機構19を示す。同図は支柱6を寝かせた姿勢で図示している。主軸下端支持部材15は、ヒンジ装置33により、支柱6の上端に起倒可能に連結さている。具体的にはヒンジ装置33の回転支持軸33a回りに主軸下端支持部材15が主軸5と一体に起倒する。前記ヒンジ装置33と、このヒンジ装置33が設けられた位置と支柱直径方向の反対側に位置して設けられて支柱6と主軸下端支持部材15とを連結解除可能に連結する連結部材(図示せず)とにより、前記主軸起倒連結機構19が構成される。
図14は、翼ユニット折り畳み機構14およびその折り畳み形態の一例を示す。この例の翼ユニット折り畳み機構14は、図14(b)に示すように、それぞれ翼7およびアーム8を有する翼ユニット12が互いに重なる状態に折り畳む機構である。具体的には、各翼ユニット12毎に主軸5の周囲に回転可能に設置されてアーム8の基端が連結される回転連結部材(図示せず)によって翼ユニット折り畳み機構14が構成される。各翼ユニット12の前記回転連結部材は上下に並べて設けられており、前記各回転連結部材が互いに略重なる位相に回転させることで、複数の翼ユニット12が重なる状態に折り畳まれる。複数の翼ユニット12における一つの翼ユニット12の回転連結部材は、主軸5に対して回転せず固定して設けられていてもよい。その場合、固定の回転連結部材は、単なる連結部材である。
<上記構成の垂直軸風力発電装置の使用方法および作用について>
この垂直軸風力発電装置は、図2のように、風車1の支柱6をコンテナ2に固定し、コンテナ2を基礎として用いて風力発電を行う。コンテナ2を地盤に固定手段(図示せず)で固定してもよい。垂直軸風力発電装置の輸送時または保管時は、図5、図7のように風車1を主軸ユニット11および翼ユニット12とも折り畳み、その風車折り畳み体をコンテナ2内に傾斜台21上に載せて収納する。なお、図7は、風車設置台17がコンテナ2に対して未収納の状態を示す。
図8〜図10は、垂直軸風力発電装置を運転状態からコンテナ2へ収納するまでの過程を示す。
図2は垂直軸風力発電装置の運転状態を示す。コンテナ2に収納する場合は、まず風車1の全体を倒す。この場合、主軸ユニット折り畳み機構13における支柱起倒機構18(図10〜図12参照)により風車1の全体を倒す。
ついで、主軸ユニット11を、支柱6と主軸5とが重なる状態に、主軸起倒連結機構19(図13)を用いて図8のように折り畳む。
この後、翼ユニット12を翼ユニット折り畳み機構14(図14)によって、図14(b)のように翼ユニット12が互いに重なるように折り畳む。
このように風車1を折り畳んだ風車折り畳み体を、図9(a)のように傾斜台21上に押しこんでコンテナ2に収納する。
この状態では、傾斜台21の下端に連結された風車設置台17はコンテナ2の開口2aから突出した状態であり、図16(b)のように風車設置台17を起立させてコンテナ2に収納する。
その後、図1のようにコンテナ2の扉10を閉じ、収納が完了する。このようにコンテナ2に風車1(図17)を折り畳み状態に収納した状態で、垂直軸風力発電装置の輸送または保管を行う。
この構成の垂直軸風力発電装置によると、垂直軸風力発電装置であるため、水平軸型と異なり、1台のトラックで輸送できる程度の小型としても、効率良く発電が行え、かつ低風速で効率良く発電できる。
また、貨物輸送用の規格寸法のコンテナ2を備え、風車1が折り畳み状態で発電機3と共にコンテナ2に収納可能であるため、トラックまたは列車による陸上輸送、海路、または空路での輸送を行う場合に、通常の標準サイズのコンテナとして取り扱うことができ、輸送性に優れる。このため、輸送上の制限サイズ内で、できるだけ大きな発電装置とできて、発電電力確保の上で有利である。
特に、支柱6および主軸5を有する主軸ユニット11と、翼7およびその支持用のアーム8を有する翼ユニット12を、いずれも折り畳み可能としたため、コンパクトな折り畳み状態とできて、より輸送性に優れる。また折り畳み式であるため、輸送先で折り畳み状態から展開することで、容易に設置することができる。
翼ユニット12だけでなく、支柱6を有する主軸ユニット11も折り畳み可能としたため、風力が確保できて発電電力が確保できるように、支柱6をある程度高くしても輸送性の問題が生じない。
前記主軸ユニット折り畳み機構13は、風車設置台17に対して支柱6を起倒可能に連結する支柱起倒機構18を有し、支柱6が起倒可能であるため、より一層コンパクトに折り畳んで輸送できる。
また、主軸ユニット折り畳み機構13は、支柱6の上端に位置して主軸5を主軸下端で回転自在に支持する主軸下端支持部材15を、主軸5が起倒可能なように連結し、倒れ状態で主軸5が支柱6の沿う姿勢とする主軸起倒連結機構19を備えるため、主軸5を支柱6に沿う姿勢に折り畳めて、より一層コンパクトに折り畳んで輸送できる。
風車1の設置については、コンテナ2に風車1の支柱6を固定する支柱固定手段20(図7参照)が設けられており、コンテナ2への風車1の設置が容易で、コンテナ2を風車1の基礎として利用することができる。
これらのため、輸送が容易で設置が容易にかつ迅速に行え、小型であっても発電能力を確保することができる。これにより、未電化地域または災害等の被災地域での電力需要に応えることができる。
さらに、コンテナ2内に長手方向端の開口2a側が低くなるように傾斜した傾斜台21を備え、その上に風車1の折り畳み体を収納する構成であるため、設置現場において、傾斜台21上で風車1の折り畳み体を自重で滑らせてコンテナ2から搬出することができ、現場での設置作業が容易になる。例えば、重機を使わずに人力でコンテナ2から風車1の折り畳み体の取り出しが行える。
コンテナ2への風車1の折り畳み体の収納については、傾斜台21上で押し上げて収納することになるが、垂直軸風力発電装置の工場や保管用の倉庫等では、重機等の設備が整っている場合が一般的であり、収納作業上の問題は生じ難い。被災地での設置を考えた場合、重機の使用環境が整っていない設置場所で、人力で簡単にコンテナから取り出せることが好ましい。この垂直軸風力発電装置が不要となる撤去時には、周辺地域の交通事情が復旧している場合が多く、重機の使用も簡単になる。
この垂直軸風力発電装置は、前述の水陸両用コンテナCdを備えるため、垂直軸風力発電装置を設置している場所が浸水する前に、コンテナ2内に風力発電装置本体47が収納された状態で、フローティング装置16によりコンテナ2を一時避難的に浮上させることができる。したがって、垂直軸風力発電装置を水没させることなく水が退いた後使用することができる。垂直軸風力発電装置を陸路にて輸送しようとする経路途中に浸水した場所がある場合においても、フローティング装置16によりコンテナ2を浮上させて所望の設置場所へ輸送することができる。
<他の実施形態について>
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図15に示すように、コンテナ2の底部、具体的には下面に、フローティング装置16Aが装備された水陸両用コンテナであってもよい。このフローティング装置16Aは、縮小形状において、コンテナ2の幅内に収められ、且つコンテナ2の長手方向の長さ内に収められている。具体的には、フローティング装置16Aにおけるフロート本体であるケース48が、コンテナ2の底部に沿う矩形状に形成されている。
図15(a)に示すように、フローティング装置16Aが縮小形状でコンテナ2の幅内に収められる場合、通常のコンテナに対して高さ方向に大きくなっても、幅方向にはみ出さない。トラックや鉄道等による輸送では、荷物の幅寸法の制限が最も厳しい要件となる。このため、上記構成の水陸両用コンテナCdによると、その輸送の際、トラック等への積載が可能となる。図15(b)に示すように、コンテナ2を所望の設置場所へ輸送し、コンテナ周囲の浸水時など必要に応じてフローティング装置16Aを遅滞なく展開形状にしてコンテナ2を浮上させることができる。
図16に示すように、コンテナ2の底部にフローティング装置16Bのケース48を嵌め込む形状であってもよい。ケース48は、このケース48の長手方向に垂直な平面で切断して見た断面が凹形状に形成され、コンテナ底面およびこのコンテナ底面に繋がるコンテナ両側面の下部が、ケース48の凹み部分に嵌め込まれて取付けられる。ケース48は、複数に分割された分割構造体から構成されることが輸送の容易性から好ましい。複数の分割構造体からケース48が構成される場合、各分割構造体と共にコンテナ2をトラック等へ積載することが可能となるからである。なお、ケース48が一体構造品である場合、例えば、ケース48の短手方向が立設するように縦向きの姿勢にしてトラック等へ積載され固定される。こられの構成によると、コンテナ底面およびこのコンテナ底面に繋がるコンテナ両側面の下部が、ケース48の凹み部分に嵌め込まれて取付けられるため、水面でのコンテナ浮上時に最も安定した形態となる。
図17(a)に示すように、コンテナ2の長手方向の一端に、船外機59が着脱自在に設けられる水陸両用コンテナであってもよい。船外機59の駆動および操舵は、例えば、図示外の遠隔装置により遠隔操作可能である。この構成によると、コンテナ周囲の浸水時等において、フローティング装置16Bを展開形状にしてコンテナ2を浮上させて船外機59によりコンテナ2を容易に移動することができる。なお、フローティング装置16Bのケース48における例えば長手方向一端部に、船外機59が着脱自在に設けられる構成でもよい。
図17(b)に示すように、コンテナ2またはフローティング装置16Bに、錨および鎖等の係留手段Ksにより係留の措置を採れば、水陸両用コンテナCdが移動せず、その場に浮かび続けることができる。
図2に示す第1の実施形態において、例えば、コンテナの設置状態で、コンテナ2の両開きの扉10は、開いた状態でアウトリガーとして機能させるようにしてもよい。アウトリガーとして機能させる場合、扉10とコンテナ2の設置面との間に、介在物(図示せず)を介在させるか、または扉10に伸縮可能な脚(図示せず)を設けてコンテナ2の傾き時に扉10で荷重を負担できるようにする。
コンテナ2の扉10がアウトリガーとして機能することで、専用のアウトリガーを設けることなく、強い風または地震等に対して、コンテナ2およびこれに固定された風車1の安定が確保できる。
扉10をアウトリガーとして機能させる場合に、両開きの扉10の先端の下端と支柱6の状態との間に、ワイヤロープ等の補強索(図示せず)を張ってもよい。これにより、風車1の支持がより一層安定する。
また、扉10をアウトリガーとして機能させる場合に、コンテナ2の扉10の内側に、外部からの侵入を防止する内扉(図示せず)を設けてもよい。前記内扉は、開閉戸付きの開口を有していてもよい。前記内扉は、例えば、コンテナ2の開口2aの上縁にヒンジで上方へはね上げ状態に開き可能とされている。
扉10をアウトリガーとして利用すると、そのままではコンテナ2の内部が開放状態になってしまい、風雨の侵入または盗難などの恐れがあるが、前記内扉によってこれらの侵入または盗難等が防止される。
図18ないし図21は、翼ユニット折り畳み機構14(図14)の変形例を示す。この例の翼ユニット折り畳み機構14Aでは、翼ユニット12のアーム8を基端で主軸5に対して折れ曲がり可能に連結するアーム基端折曲連結部38と、アーム8を先端で翼7に対して折れ曲がり可能に連結するアーム先端折曲連結部39とを有する。
翼7は、主軸5に対して図19(A)に示すように上方へ折り畳まれるようにしても、また図19(B)のように下方へ折り畳まれるようにしてもよい。
アーム基端折曲連結部38は、図20に示すように、ヒンジ38aと、このヒンジ38aに連結されたアーム8(図18)の基端に係合してアーム8(図18)の傾き角を展開時に角度規制するストッパ部材38bとを有する。アーム8とストッパ部材38bとは、アーム8の展開時、つまりアーム8が風車使用時の角度になった状態で互いに重なり、アーム8およびストッパ部材38bに設けられたボルト挿通孔41,42に挿通されたボルトおよびナット(いずれも図示せず)によって固定される。
図21はアーム先端折曲連結部39の一例を示す。この例では、アーム先端折曲連結部39がヒンジによって構成されている。
このように構成した場合も、翼ユニット12(図18)をコンパクトに折り畳むことができる。
図22、図23は、第1の実施形態において、傾斜台21上に収納された折り畳み状態の主軸ユニット11および翼ユニット12を有する風車1の折り畳み体を、傾斜台21を使って引出すと共に、展開し、かつ立ち上げる作業を支援する引出し展開機構43をコンテナ2に設けた例である。
引出し展開機構43は、コンテナ2内の開口2aに対する奥側の端部付近の床面に設置されたウインチ44と、このウインチ44に巻かれて先端が支柱6の長さ方向の中間部分に接続されたワイヤロープ等のロープ45と、前記ウインチ44の上方に位置してコンテナ2の内部に設置され前記ロープ45が掛装されたガイドローラ46とを有する。
この構成によると、ウインチ44を巻き戻すことで、風車1の折り畳み体が傾斜台21上を自重で滑り降りコンテナ2の開口2aから出る。この過程では、ウインチ44を用いるため、風車1の折り畳み体を緩やかに安全に降ろすことができる。この状態で、作業者により、翼ユニット12を展開させ、さらに主軸ユニット11を支柱6と主軸5とが直線状に続くように展開させる。
この状態で、図23のように、ウインチ44を巻き込むことで、風車1を徐々に起立させ、完全に起立すると、支柱6をコンテナ2に支柱固定手段20(図6参照)で固定する。
なお、コンテナ2に設けるガイドローラ46を、コンテナ2の開口2aに設けてもよい。
このような引出し展開機構43を備えることで、設置場所でのこの垂直軸風力発電装置の設置作業がより簡単かつ迅速に行える。
2機の風車1をコンテナ2の長手方向の両端に固定してもよい。2機の風車1は、いずれも第1の実施形態と同様に、コンテナ2内に折り畳み状態で収納される。この場合、コンテナ2の両端に開口2aを設け、図2の傾斜台21は、互いに逆向きとしてコンテナ2内に幅方向に並べて設置される。
このように2機の風車1をコンテナ2に折り畳み状態に収納し、かつ展開してコンテナ2に固定するようにしてもよい。
図24、図25は、第1の実施形態において、太陽光パネル51を付加する例を示す。太陽光パネル51は、複数の太陽電池セル(図示せず)を並べてパネル状としたものである。太陽光パネル51は、日照を受け易いように架台52に傾斜して設置され、太陽光パネル51と架台52とを有する架台付き太陽光パネル53が構成される。架台付き太陽光パネル53は、キャスタ54を有していてもよい。この架台付き太陽光パネル53が、前記の折り畳み状態の風車1およびフローティング装置16(図1)と共にコンテナ2内に収納される。
架台付き太陽光パネル53の架台52は、図24のように各架台付き太陽光パネル53の太陽光パネル51が順次少しずれて重なり可能なように、入れ子状に収納できると形状される。これら複数の架台付き太陽光パネル53は、コンテナ2内の傾斜台21の横側の空き空間に、上記の重なり状態で収納される。
なお、コンテナ2のサイズを大きくすることなく太陽光パネル51を多く収納したい場合は、風車1は第1の実施形態のものよりも小型に構成する。
この実施形態では、コンテナ2内の制御盤50(図2)は、各太陽光パネル51の発電電力を蓄電池4(図2)に蓄電するソーラーチャージャーが付加される。
この構成の場合、垂直軸風力発電装置の設置場所で、各架台付き太陽光パネル53は、図25のように、コンテナ2の周囲の地面上に並べて設置される。架台付き太陽光パネル53は、図26のようにコンテナ2の天井板上に並べて設置してもよい。
このように太陽光パネル51を併用する場合、日照時は太陽光によっても発電が行え、無風時等でも発電電力が確保できる。各架台付き太陽光パネル53は、コンテナ2とは別個に設置されるため、コンテナ2の設置場所の方位を気に掛ける必要がない。
<水陸両用コンテナ付水力発電装置について>
図27、図28は、水陸両用コンテナ付水力発電装置の一実施形態を示す。この水陸両用コンテナ付水力発電装置は、貨物輸送用の規格寸法のコンテナ2と、水路に設置可能でかつコンテナ2に収納および取り出し可能な複数の小水力発電装置60と、フローティング装置16(図1)とを備える。各小水力発電装置60は、フローティング装置16(図1)および輸送用治具64と共にコンテナ2に収納されている。
小水力発電装置60は、例えば図28に示すように、水路(図示せず)の両側の水路壁上に設置される一対の基台61,61と、水車62と、この水車62が保持して前記一対の基台61,61に上下回転可能に支持された回転フレーム63と、水車62に回転によって発電する発電機64とを備える。回転フレーム63は、水車62が水路中の水面下に漬かる使用姿勢と、水面上に待機する跳ね上げ姿勢との間で回転可能とされる。
この構成の水陸両用コンテナ付水力発電装置によると、小水力発電装置60が規格寸法のコンテナ2(図27)に収納されるため、輸送性に優れる。また必要に応じてフローティング装置16(図1)により、コンテナ2(図27)を浮上させて複数の小水力発電装置60が不所望に水没することを防止し得る。
<水陸両用コンテナ付発電装置について>
水陸両用コンテナ付発電装置は、水陸両用コンテナCd(図1)と、コンテナ内に収容可能な風力発電装置本体47(図2)と前記小水力発電装置60(図28)を備える。
この水陸両用コンテナ付発電装置において、太陽光パネル51(図24、図25)を付加してもよい。この場合、風力発電、水力発電および太陽光発電が共に行える。
コンテナ2は、ISOのドライコンテナの規格における40フィートコンテナ、または45フィートコンテナに適合するコンテナであってもよい。
水陸両用コンテナは、検知手段および制御装置が設けられていない構成で、人の操作によりコンプレッサーを駆動させてフロートを展開させる構成であってもよい。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2…コンテナ、4…蓄電池、16,16A,16B…フローティング装置、47…風力発電装置本体、48…ケース、49…フロート、51…太陽光パネル、52…架台、55…展開手段、56…検知手段、57…制御装置、59…船外機、Cd…水陸両用コンテナ、60…小水力発電装置、62…水車、63…回転フレーム

Claims (10)

  1. コンテナとこのコンテナを浮上させるフローティング装置とを備え、
    前記フローティング装置は、縮小形状と展開形状とに形状変更可能で且つ前記縮小形状で、前記コンテナの幅内に収められまたは前記コンテナ内に収納可能であり、前記フローティング装置が前記コンテナに装備されまたは前記コンテナに取付可能である水陸両用コンテナ。
  2. 請求項1に記載の水陸両用コンテナにおいて、前記コンテナは、貨物輸送用の規格寸法のコンテナである水陸両用コンテナ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の水陸両用コンテナにおいて、前記フローティング装置は、
    ケース内に収納されたフロートと、
    前記コンテナの周囲の水位を検知する検知手段と、
    前記ケースが前記コンテナに装備または取付けられた状態で前記ケースから前記フロートを展開させることが可能な展開手段と、
    前記検知手段で検知される水位が定められた水位となったとき、前記展開手段により前記フロートを展開させる制御装置とを有する水陸両用コンテナ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の水陸両用コンテナにおいて、前記コンテナまたは前記フローティング装置に、船外機が着脱自在に設けられる水陸両用コンテナ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な風力発電機本体とを備える水陸両用コンテナ付風力発電装置であって、前記風力発電機本体は、風車およびこの風車の回転によって発電する発電機を有する水陸両用コンテナ付風力発電装置。
  6. 請求項5に記載の水陸両用コンテナ付風力発電装置において、前記コンテナの外または上に設置可能なように架台に組まれて太陽光発電を行う太陽光パネル、および発電された電力を蓄電する蓄電池が、前記風力発電機本体と共に前記コンテナ内に収納可能である水陸両用コンテナ付風力発電装置。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な小水力発電装置とを備える水陸両用コンテナ付水力発電装置であって、前記小水力発電装置は、水車およびこの水車の回転によって発電する発電機を有する水陸両用コンテナ付水力発電装置。
  8. 請求項7に記載の水陸両用コンテナ付水力発電装置において、前記コンテナの外または上に設置可能なように架台に組まれて太陽光発電を行う太陽光パネル、および発電された電力を蓄電する蓄電池が、前記小水力発電装置と共に前記コンテナ内に収納可能である水陸両用コンテナ付水力発電装置。
  9. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の水陸両用コンテナと、前記コンテナ内に収納可能な風力発電機本体と小水力発電装置を備える水陸両用コンテナ付発電装置であって、前記風力発電機本体は、風車およびこの風車の回転によって発電する発電機を有し、前記小水力発電装置は、水車およびこの水車の回転によって発電する発電機を有する水陸両用コンテナ付発電装置。
  10. 請求項9に記載の水陸両用コンテナ付発電装置において、前記コンテナの外または上に設置可能なように架台に組まれて太陽光発電を行う太陽光パネル、および発電された電力を蓄電する蓄電池が、前記風力発電機本体ならびに前記小水力発電装置と共に前記コンテナ内に収納可能である水陸両用コンテナ付発電装置。

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