JP2020103376A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機において、遊技の興趣を向上させる。
【解決手段】
ゲームを実行可能な遊技制御手段と、前記ゲームに関連する演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技盤の前面に、当該遊技盤を視認可能に形成される透明部材と、前記透明部材の周囲に配設され前記演出制御手段が実行する演出に合わせて発光可能な枠要素と、前記遊技盤に配設される盤要素と、を備え、前記盤要素は、前記透明部材に映り込む前記枠要素の虚像と重なり、所定の条件が成立すると前記枠要素の虚像と重ならなくなる。
【選択図】図53

Description

本発明は、ゲームを実行可能な遊技制御手段と、前記ゲームに関連する演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機に関する。
従来、枠要素と盤要素とで演出を実行可能な遊技機が存在している(例えば、特許文献1)。
特開2012−034989号公報
しかし、従来の遊技機において、透明部材に映り込んだ枠要素の虚像が盤要素と重なることで枠要素の視認性が悪くなり、遊技の興趣が低下する可能性があった。
本発明は、遊技機において、遊技の興趣を向上させることを目的とする。
本発明の代表的な一形態では、ゲームを実行可能な遊技制御手段と、前記ゲームに関連する演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技盤の前面に、当該遊技盤を視認可能に形成される透明部材と、前記透明部材の周囲に配設され前記演出制御手段が実行する演出に合わせて発光可能な枠要素と、前記遊技盤に配設される盤要素と、を備え、前記盤要素は、前記透明部材に映り込む前記枠要素の虚像と重なり、所定の条件が成立すると前記枠要素の虚像と重ならなくなる。
本発明の一形態によれば、遊技機において遊技の興趣を向上できる。
遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 メイン処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。 2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動演出設定処理を示すフローチャートである。 当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様を表す遷移図(前段)である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様を表す遷移図(後段)である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様と、フレームとの関係を示す表である。 大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクト等に係る演出表示編集処理の手順を示すフローチャートである。 大図柄オブジェクト(中図柄)の高速変動表示中の変動態様を示す図である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様(第1変形例)を表す遷移図(前段)である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様(第1変形例)を表す遷移図(後段)である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様(第1変形例)とフレームとの関係を示す表である。 保留オブジェクトの変化態様を示す図であり、(a)は変動の振幅が大きい場合、(b)は変動の振幅が中程度である場合、(c)は変動の振幅が小さい場合を示す。 変動表示ゲーム開始の際の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様を表す遷移図(前段)である。 変動表示ゲーム開始の際の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様を表す遷移図(後段)である。 変動表示ゲーム開始の際の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様と、フレームとの関係を示す表である。 変動表示ゲーム終了(又はフリーズ演出)の際の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様を表す遷移図(前段)である。 変動表示ゲーム終了(又はフリーズ演出)の際の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様を表す遷移図(後段)である。 変動表示ゲーム終了(又はフリーズ演出)の際の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様とフレームとの関係を示す表である。 変動表示ゲーム終了(又はフリーズ演出)の際の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様(変形例)を表す遷移図である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様(第2変形例)を表す遷移図(前段)である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様(第2変形例)を表す遷移図(後段)である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様(第3変形例)を表す遷移図(前段)である。 高速変動表示中の大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様(第3変形例)を表す遷移図(後段)である。 第2実施形態に係る演出ボタンの移動前後において、演出ボタンがガラス枠に映り込む領域を説明する図である。 第2実施形態に係る演出ボタンの移動前後において、ガラス枠の奥に映る演出ボタンの虚像を遊技者が視認できる領域を説明する図である。 第2実施形態に係る遊技機の斜視図であって、遊技者の視界に入る演出ボタンからの光線の流れを説明する図である。 第2実施形態に係る変形例の演出ボタンの移動前後において、演出ボタンがガラス枠に映り込む領域を説明する図である。 第2実施形態に係る変形例の演出ボタンの移動前後において、ガラス枠の奥に映る演出ボタンの虚像を遊技者が視認できる領域を説明する図である。 第2実施形態に係る第2変形例の演出ボタンの移動態様を説明する図である。 第2実施形態に係る第3変形例の演出ボタンの移動態様を説明する図である。 第2実施形態に係る第4変形例の演出ボタンがガラス枠に映り込む領域と、ガラス枠の奥に映る演出ボタンの虚像を遊技者が視認できる領域とを、説明する図である。 第2実施形態に係る遊技機の突出演出ユニットの横断面図である。 第2実施形態に係る遊技機の斜視図であって、遊技者の視界に入る突出演出ユニットからの光線の流れを説明する図である。 第2実施形態に係る遊技盤等の概略側面図であって、遊技者の視界に入るステージ部や始動入賞口からの光線の流れを説明する図である。 第2実施形態に係る演出制御装置が演出としての変動表示ゲームを実行するときのタイミングチャートの例である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明における前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15によって構成されている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスすることができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図3参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置18a,18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a,18bの内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設される。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット13は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニットが取り付けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム(ゲーム)等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲーム(ゲーム)の結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(特別遊技状態)である。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くなるように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域に遊技球を発射する勢(速度)である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下させる右打ちが含まれる。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2を参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2は、遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40eへの流入口40aと、ワープ通路40eを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、始動入賞口36及び普通変動入賞装置37の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dは、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している。
センターケース40の右側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a〜35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与する始動入賞口(第1始動入賞領域)36が設けられ、その直下には第2始動入賞口(第2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37が設けられる。普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する可動部材(可動片)37bを備える。可動部材37bが閉状態である場合には遊技球が普通変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
可動部材37bは、所謂ベロ型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して回動して開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させる。なお、確変状態(潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポート状態)が発生する。
普通変動入賞装置37の右下方の遊技領域32には、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで大入賞口を開放するアタッカ形式の開閉扉39cを有する特別変動入賞装置39が設けられている。特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウントスイッチ39a(大入賞口スイッチ39a、図3参照)が配設されている。また、大入賞口内や大入賞口近傍には、大入賞口を照らす発光部材が配設されている。
第2特別変動入賞装置39の内部には、特定領域86(いわゆるV入賞口)が設けられている。特定領域86(V入賞口)に遊技球が入球した場合に大当り終了後の確変状態(高確率状態、特定遊技状態)が確定する。特定領域86は、確変大当りの場合にのみ、長時間開放されるなどして遊技球が容易に通過できるようにしてよい。なお、遊技制御装置100は、特定領域86への遊技球の通過(V入賞)をセンサ(後述の特定領域スイッチ72)等を介して検知でき、V入賞を検知すると大当り終了後に確変状態に移行することを確定するとともに、後述の演出制御装置300にV入賞があったことを示す情報(特定領域通過コマンド等)を送信する。そして、演出制御装置300は、V入賞を表示装置41などにおいて報知できる。
一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置39の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、普通変動入賞装置37の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を表示する表示部51〜60を備える。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器、ランプD1)及び第2特図変動表示部52(特図2表示器、ランプD2)と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部53(普図表示器、ランプD10、D18)と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、を有している。特図1保留表示器54はランプD11、D12により構成される。特図2保留表示器55は、ランプD13、D14により構成される。普図保留表示器56は、ランプD15、D16により構成される。
また、一括表示装置50には、右打ち時(右打ちすべき時)又は左打ち時(通常打ち時)であることを報知する第1遊技状態表示部57(第1遊技状態表示器、ランプD8)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部58(第2遊技状態表示器、ランプD9)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部59(第3遊技状態表示器、確率状態表示部、ランプD17)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60(ランプD3−D7)が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52において、変動表示ゲームは、識別情報(例えば、中央のセグメント)の点灯消灯(点滅)を繰り返す変動表示によって実行される。なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、このようなセグメント型の表示部に限らず、複数のLEDの集合体により構成されていてもよいし、変動表示を実行する場合に、表示器として設けられるすべてのLEDにより全点灯全消灯(全LEDの同時点滅)や、循環点灯(何れか1のLEDから所定時間毎に所定の順序で点灯し、消灯する)、または複数のLEDのうちの所定数のLEDによる点灯消灯(点滅)や循環点灯によって行ってもよい。普図表示器53においても、変動表示ゲームは、ランプD10、D18の点灯消灯を繰り返す変動表示(点滅)によって実行される。また、普図表示器53も特図1表示器51、特図2表示器52と同様に適宜構成することが可能である。
また、センターケース40の上部に設けられるランプ表示装置80は、図柄(第四特別図柄)として点灯表示と消灯表示を繰り返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部(LED)と、各特図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部(LED)を有する。なお、ランプ表示装置80は、演出制御装置300(後述)で制御される。各特図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部(LED)は、大当り発生により保留数の表示を終了するが、大当り状態中以外の場合(表示装置41で後述のリーチが発生している場合も含む)では、保留数の表示を行う。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われており当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)される。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば0.3秒間)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容される。
遊技球の始動入賞口36への入賞及び普通変動入賞装置37への入賞は、始動口1スイッチ36a(図3参照)及び始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置41の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに、飾り特図変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、ランプ表示装置80のランプ表示部(LED)において、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)によって第四特別図柄(第4図柄)が変動する。ランプ表示部の変動表示は、開始から所定時間後に、はずれの場合は「点灯」、大当りの場合は「消灯」で停止する。
なお、逆に、第四特別図柄(第4図柄)としてのランプ表示部(LED)の変動表示は、はずれの場合は「消灯」、大当りの場合は「点灯」で停止する構成も可能である。また、各ランプ表示部としてLED(第4図柄LED)を複数設けて、はずれの場合に複数のうちの一つのLEDを点灯させ、大当りの場合に複数の全てのLEDが点灯させるような構成も可能である。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図1表示器51または特図2表示器52において、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよいし同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないように設定される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが実行される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100(主基板)を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。RAM初期化スイッチ112が押下げられてオン操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100(主基板)は、設定キースイッチ93を備える。設定キースイッチ93は、操作者の回転操作等によってオンすることによって遊技条件(遊技)に関する設定に応じた確率設定値(設定値)を変更可能な状態にする。なお、RAM初期化スイッチ112は、操作者の操作に応じて確率設定値を変更可能な設定値変更スイッチとしても使用可能である。本実施形態では、確率設定値は、大当り確率や小当り確率(小当りがある場合のみ)などの当選確率を設定するための設定値であるが、確率以外の他の遊技条件(演出など)も確率設定値に応じて変更可能である。設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112は、遊技条件に関する設定(確率設定値)を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42)を構成する。なお、RAM初期化スイッチ112ではなく、他のスイッチが、設定値変更スイッチを兼用してもよいし、専用に独自の設定値変更スイッチを設けてもよい。
設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112は、遊技機10内部の遊技制御装置100上に設けられることによって、前面枠12(本体枠)が開放されなければ操作できない位置(アクセスできない位置)に配置される。即ち、一般の遊技者は、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112にアクセスして操作することができない。
後述するように、遊技機10の電源投入(停電復旧、復電)の際に、遊技機10は、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112のオン/オフ状態に応じて、確率設定値を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)などの各種状態に、移行することができる。
本実施形態において、確率設定値は、例えば6段階で規定され、確率設定値1(設定1)、確率設定値2(設定2)、確率設定値3(設定3)、確率設定値4(設定4)、確率設定値5(設定5)、確率設定値6(設定6)がある。一般的に、設定1が遊技者に最も不利な設定であり、設定6が遊技者に最も有利な設定である。設定1、2が低設定であり、設定3、4が中間の設定(中間設定)であり、設定5、6が高設定である。
確率設定変更処理では、操作者によってRAM初期化スイッチ112が押下操作される度に、作業用設定値領域の作業用設定値(設定)が、設定値0(設定1、確率設定値1)→設定値1(設定2、確率設定値2)→設定値2(設定3、確率設定値3)→設定値3(設定4、確率設定値4)→設定値4(設定5、確率設定値5)→設定値5(設定6、確率設定値6)→設定値0(設定1)→設定値1(設定2)→・・・のように変更される。このように、RAM初期化スイッチ112は、設定値変更スイッチとしても機能する。なお、説明の都合上、設定変更状態(設定変更モード)中に、作業用設定値0〜5をそれぞれ確率設定値1〜6に対応して設けるが、作業用設定値と確率設定値は同じ数値範囲(即ち0〜5又は1〜6)に揃えて同じものとして取り扱ってもよい(作業用設定値と確率設定値を同じ数値にする)。
なお、RAM初期化スイッチ112(設定値変更スイッチ)の操作ではなく、設定キースイッチ93を所定の位置に回転操作して確率設定値を変更する構成としてもよい。また、確率設定値は6段階に限られない。そして、選択されている0〜5の作業用設定値に対応する表示用確率設定値が、例えば4桁の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグメント型)の表示器である性能表示装置152等に表示される。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶する。RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用されるもので、遊技に関する情報(遊技情報)が記憶され、停電が発生しても記憶された情報の記憶保持が可能な保持記憶手段となる。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様(大当り態様)が導出される可能性が異なる(期待度が異なる)リーチ演出の系統(種類)として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、リーチ演出の大当りの期待度(期待値)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
なお、演出(予告)の期待度は、その演出が選択された場合に大当りになる確率を示唆し、大当りであるときのその演出の選択率及び大当りでないとき(はずれのとき)のその演出の選択率などに基づいて算出することができる。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、小当りの図柄を決定するための小当り図柄乱数(小当りがある場合のみ)、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4msec(ミリ秒))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技制御装置100の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62(盤電波センサ)、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37(普通変動入賞装置)内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
さらに、インタフェースチップ(近接I/F)121は、特定領域スイッチ72、残存球排出口スイッチ73、アウト球検出スイッチ74に接続される。特定領域スイッチ72は、特定領域86(V入賞口)への遊技球の通過(V入賞)を検出する。残存球排出口スイッチ73は、特別変動入賞装置39からの遊技球を排出する残存球排出口を通過した遊技球を検出する。アウト球検出スイッチ74は、アウト口30bを通過する遊技球のみを検出してもよいし、遊技領域に発射されて遊技を終えた全ての遊技球を検出してもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124、又は、第4入力ポート126に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの検出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ72、残存球排出口スイッチ73、又は、アウト球検出スイッチ74の検出信号は第4入力ポート126に入力される。
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠12(本体枠)等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65からの信号が入力される。
また、第2入力ポート123は、設定キースイッチ93からの設定キースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力されるように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポート124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポート123、第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号、RAM初期化スイッチ112からの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放させるソレノイド(普電ソレノイド)37c、特別変動入賞装置39を開放させる大入賞口ソレノイド39b(大入賞口ソレノイド)、レバーを動作させ特定領域86を開放させるレバーソレノイド86bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド39bなどの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力されるシリアルデータ(制御用データ、点灯パターンデータ、キャラクタコード(文字コード)など)を受けて、性能表示装置152(状態表示装置)を駆動するドライバ150が設けられている。本実施形態では、性能表示装置152は、複数(4つ)の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグメント型)の表示器(LEDランプ)からなり、ドライバ150はLEDドライバであるが、これに限られるものではない。
性能表示装置152は、遊技制御装置100(主基板)上に設けられるものであるが、他の場所に設けられてもよい。例えば、性能表示装置152は、性能表示として、表示用確率設定値や役物比率や出玉率や排出球数を表示可能である。
ここで、排出球数は、遊技領域32から排出された遊技球の数(アウト球数とも呼ぶ)であり、入賞口を通過した遊技球の数(入賞数)とアウト口30bを通過した遊技球の数との合計である。排出球数は、アウト球検出スイッチ74の信号などをカウント(計数)することにより取得できる。本実施形態では、入賞口には、一般入賞口35、始動入賞口36(第1始動入賞口、始動口1)、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動口2)、及び、特別変動入賞装置39(大入賞口)が含まれる。
出玉率は、排出球数(或は発射球数)に対する賞球数の合計の比率(割合)であり、(獲得球数÷排出球数)×100(%)で計算される。即ち、出玉率は、排出球数100個当りの獲得球数(賞球数の合計)となる。
例えば、役物比率は、所定期間(例えば、遊技機10の電源投入から現在まで)に入賞口に入賞したことで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当り状態中に大入賞口に入賞したことで得られた賞球数(役物別獲得球数)の割合(%)(=いわゆる連続役物比率)である。なお、役物比率は、全賞球数のうち、大入賞口に入賞したことで得られた賞球数(大当り状態中と小当り状態中)の割合(=大入賞口比率)でもよいし、或は、大入賞口及び普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)に入賞したことで得られた賞球数の割合(=一般的に使用されるいわゆる役物比率(全役物比率))でもよい。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。なお、盤装飾装置46には、前述のランプ表示装置80が含まれてよい。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111aは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、例えば、大入賞口ソレノイド39bにより特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能である。高確率状態(確変状態)は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能である。時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態となる。なお、潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態にして普電サポートを実行する。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を通常の第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間にする時間短縮変動が可能である(例えば、10000msecが1000msec)。なお、時短状態においては、特図変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常より短縮され、特図変動表示ゲームの時間短縮変動も実行する。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604msec)よりも短い第2停止時間(例えば704msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100msec)よりも長い第2開放時間(例えば1352msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間当たりの特図変動表示ゲームの実行回数が通常遊技状態よりも増加可能である。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
〔電源投入時の移行状態〕
前述のように、電源投入時のRAM初期化スイッチ112及び設定キースイッチ93のオンオフ状態によって、4つの状態(モード)へ移行する。
電源投入時に、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ93とがオンにされている場合には、確率設定値(設定値)を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)に移行する(図5BのA1027−A1036と図6B参照)。
次に、電源投入時に、設定キースイッチ93がオンにされているがRAM初期化スイッチ112がオフの場合には、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)に移行する(図5BのA1031−A1036と図6B参照)。
また、電源投入時に、設定キースイッチ93がオフであるがRAM初期化スイッチ112がオンにされている場合には、RAM初期化状態(RAMクリアモード)に移行し、RAM初期化処理(RAMクリア処理)が実行されて、RAM111cが初期化される(図5BのA1042−1044参照)。
電源投入時に、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112とがオフである場合には、通常復電状態(通常復電モード)に移行し、単に復電されるだけの状態になる。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A及び図5Bに示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5A及び図5Bは、遊技制御装置100によるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「A****」と表されている。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込みを禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば、RAMのアドレスが0000h〜01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込む(A1006)。即ち、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112からの信号を読み込む。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、待機時間の開始前に設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むことで、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても、電源投入時に行った設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA1010)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込むなどして、停電が発生しているか否か判定する(A1008)。停電が発生している場合に(A1008の結果が「Y」)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
遊技制御装置100は、停電が発生していない場合には(A1008の結果が「N」)、電源投入ディレイタイマを−1更新し(A1009)、タイマの値が0であるか否かを判定する(A1010)。タイマの値が0でない場合(A1010の結果が「N」)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、ステップA1008の処理に戻る。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1010の結果が「Y」)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1011)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1012)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(A1013)。
さらに、ここで、性能表示装置152(状態表示装置)を駆動するドライバ150を初期設定してもよい。遊技制御装置100は、初期設定の内容に対応する制御用データを含むコマンドを、第2出力ポート134(シリアル通信回路)の送信バッファに書き込んでドライバ150に送信する。例えば、遊技制御装置100は、初期設定においてデューティ比を設定する。デューティ比は、性能表示装置152の各LED(各セグメント)の明るさに対応する。遊技制御装置100は、初期設定において、性能表示装置152の使用桁数を設定する。本実施形態では、使用桁数は4である。
次に、遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(A1014)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
続いて、遊技制御装置100は、RAM(ここではRAM111c)の異常を示すRAM異常フラグをセットする(A1015)。ここでは、一旦、異常前提のフラグを所定のレジスタにセットしておく。
次に、遊技制御装置100は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1016)。そして、正常であれば(A1016の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1017)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1017の結果が「Y」)、RWM内の所定領域(例えば遊技制御用作業領域)のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1018)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1019)。チェックサムが一致する場合には(A1019の結果が「Y」)、RAMは正常であり、RAMの異常を示すRAM異常フラグをクリアする(A1020)。その後、ステップA1021の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(A1016の結果が「N」、又は、A1017の結果が「N」)、チェックサムが一致しない場合には(A1019の結果が「N」)、RAM異常フラグをクリアすることなく、ステップA1021の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両スイッチがオンであるか否かを判定する(A1021)。遊技制御装置100は、両スイッチがオンである場合に(A1021の結果が「Y」)、設定可変状態(設定変更モード)に移行し、ステップA1027−A1037の確率設定変更中の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフである場合に(A1021の結果が「N」)、RAM(ここではRAM111c)の異常を示すRAM異常フラグがセットされているか否か判定する(A1022)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(A1022の結果が「N」)、確率設定変更中フラグがセットされているか否かを判定する(A1023)。確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A1023の結果が「N」)、ステップA1031−A1037の確率設定確認中(設定確認状態中、設定確認モード中)の処理、ステップA1041−1044のRAM初期化処理(RAMクリア処理)、又は、ステップA1041、A1045、A1046の通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を実行する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A1023の結果が「Y」)、遊技制御装置100(主基板、メイン基板)に異常があったことを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信する(A1024)。メイン異常エラー報知のコマンドを受信した演出制御装置300は、遊技制御装置100の異常があったことを報知する。
続いて、遊技制御装置100は、遊技停止時の7セグ表示データ(図9(C)の「E1」のエラー表示のデータ)を性能表示装置152で表示するために性能表示装置152のドライバ150に出力する(A1025)。そして、外部装置(遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)や情報収集端末など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお、ここで、大当りに関する情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。その後、ステップA1025とA1026の処理を繰り返して待機し、再度、設定変更の操作(設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両方のオン操作)をして電源が投入されるのを待つ。なお、ステップA1025とA1026の処理を繰り返して待機して待機している間、割込みは禁止されたままであり(A1001)、特図1、2ゲーム処理や普図ゲーム処理を実行可能なタイマ割込み処理(図7)が実行できないため、遊技(特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム)は実行できない。
このように、設定変更の操作(設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両方のオン操作)を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされている場合に異常があったとして、A1024−A1026の処理を実行する。例えば、確率設定変更中(設定変更が完了する前)に電源がオフして再起動した場合などに、設定変更の操作を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされることがある。
一方、遊技制御装置100は、RAM異常フラグがセットされている場合も(A1022の結果が「Y」)、遊技制御装置100(メイン基板)に異常があったことを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信し(A1024)、遊技停止時の7セグ表示データ(図9(C)の「E1」のエラー表示のデータ)を性能表示装置152のドライバ150に出力し(A1025)、外部装置にRAM異常を知らせるために、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお、前述と同様に、大当りに関する情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。その後、ステップA1025とA1026の処理を繰り返して待機する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両スイッチがオンである場合に(A1021の結果が「Y」)、確率設定変更中(設定可変状態中)の処理を開始して、まず、RAM異常フラグがセットされているか否かを判定する(A1027)。RAM異常フラグがセットされている場合に(A1027の結果が「Y」)、確率設定値が正しいものであるか不明であるため、RAM111cの確率設定値領域に記憶されている確率設定値をクリアし初期値(例えば最低設定値「1」)にしてから(A1028)、確率設定変更中であることを示す確率設定変更中フラグをセットする(A1029)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(A1027の結果が「N」)、確率設定値をクリアせずに、確率設定変更中フラグをセットする(A1029)。次に、確率設定変更中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1030)、ステップA1034の処理に移行する。なお、確率設定変更中のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定変更中であることを表示装置41などにおいて報知する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフであり(A1021の結果が「N」)、RAM異常フラグがセットされておらず(A1022の結果が「N」)、且つ、確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A1023の結果が「N」)、設定キースイッチ93がオンであるか否かを判定する(A1031)。設定キースイッチ93がオンである場合に(A1031の結果が「Y」)、RAM初期化スイッチ112はオフということになり、確率設定確認中(設定確認状態中)の処理が開始して、確率設定確認中であることを示す確率設定確認中フラグをセットする(A1032)。そして、確率設定確認中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1033)、ステップA1034の処理に移行する。なお、確率設定変更中のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定確認中であることを表示装置41などにおいて報知する。
ステップA1030又はステップA1033の後に、遊技制御装置100は、確率設定変更中と確率設定確認中の共通の処理として、ステップA1034からA1040の処理を実行する。
遊技制御装置100は、まず、確率設定変更中と確率設定確認中においてセキュリティ信号を出力するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128ms(所定時間)をセーブする(A1034)。なお、セキュリティ信号制御タイマのカウントとセキュリティ信号の出力は、後述の確率設定変更/確認処理(図6B)において実行されるが、確率設定変更又は確率設定確認が早期に終了した場合には、残りのセキュリティ信号制御タイマのカウントとセキュリティ信号の出力は、外部情報編集処理(A1321)で実行される。確率設定変更中と確率設定確認中において、少なくとも50msは、セキュリティ信号は出力される。
次に、遊技制御装置100は、割込みを許可する(A1035)。これにより、タイマ割込み処理(図7)が実行可能となる。そして、設定キースイッチ93がオフであるか否かを判定する(A1036)。設定キースイッチ93がオンである場合に(A1036の結果が「N」)、停電が発生しているか否かを判定する(A1037)。停電が発生していない場合に(A1037の結果が「N」)、ステップA1036の処理に戻る。一方、停電が発生している場合に(A1037の結果が「Y」)、ステップA1055−A1061の停電発生時の処理を実行する。
このように、設定キースイッチ93がオンであり、停電が発生していない限り、確率設定値を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)、又は、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)が継続される。
一方、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1036の結果が「Y」)、割込みを禁止し(A1038)、報知終了のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信する(A1039)。なお、報知終了のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定確認中であることの報知又は確率設定変更中であることの報知を終了する。
次に、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否か、即ち、これまで確率設定変更中であったか否かを判定する(A1040)。確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A1040の結果が「Y」)、即ち、これまで確率設定変更中であった場合に、ステップA1042−A1044のRAM初期化処理(後述)を実行する。一方、確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A1040の結果が「N」)、即ち、これまで確率設定確認中であった場合に、ステップA1045以降の電源投入時(電源復旧時)の通常の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1031の結果が「N」)、RAM初期化スイッチ112がオンであるか否かを判定する(A1041)。RAM初期化スイッチ112がオンである場合に(A1041の結果が「Y」)、RAM111cにおいて、確率設定値を記憶するための確率設定値領域以外のRAM領域を0クリアする(A1042)。即ち、確率設定値領域で記憶されている確率設定値を除いて、RAM111cに記憶された遊技情報は0クリアされる。さらに、前述の確率設定変更中フラグもここでクリアされる。また、ここで、確率設定値領域の他に、スタック領域や未使用領域をクリアしない構成や、性能情報やその表示(性能表示)に関連するワークエリア、スタック領域をクリアしない構成も可能である。なお、性能情報は、入賞により得られた賞球数に基づいて導出されるもので、例えば、出玉率、ベース値(通常遊技状態における出玉率)、役物比率、排出球数などである。
次に、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(A1043)。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1044)、ステップA1047の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112がオフである場合に(A1041の結果が「N」)、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112が両方ともオフであるため、通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を開始し、停電復旧処理を実行する(A1045)。例えば、初期化すべき領域に停電復旧時(復電時)の初期値をセーブする。また、前述の確率設定確認中フラグもここでクリアされる。次に、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1046)、ステップA1047の処理に移行する。
なお、ステップA1044の処理で送信されるRAM初期化時のコマンド及びステップA1046の処理で送信される停電復旧時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1、2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態(高確率状態又は低確率状態)や時短状態の有無を示す確率情報コマンド、所定の演出モードで特図変動表示ゲームが実行された回数を示す演出回数情報コマンド、電源投入されたこと示す停電復旧コマンドが含まれる。
さらに、RAM初期化時のコマンド及び停電復旧時のコマンドには、遊技機10の確率設定値(設定値)の情報である設定値情報(設定情報)を示す設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド)が含まれる。遊技制御装置100は、電源の復旧(投入)時に、一度だけ設定値情報コマンドを演出制御装置300に送信するだけでよく、以降、演出制御装置300は自身が記憶した設定値情報を参照して演出制御を行える。
なお、RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマンド(RAMクリアのコマンド)も含まれる。RAM初期化のコマンドを受信した演出制御装置300は、例えば、表示装置41に客待ちデモを表示し、盤装飾装置46等のLEDとスピーカの音でRAM初期化(RAMクリア)の報知を30秒間行う。また、停電復旧時のコマンドには、表示装置41の画面の表示内容を指定する画面指定のコマンドが含まれる。なお、画面指定のコマンドは、特図1、2について共に普段処理中では(変動中でも当り中でもないとき)、客待ちデモコマンドであり、それ以外なら復旧画面コマンドである。
ステップA1044又はステップA1046の後に、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(A1047)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する大当り図柄乱数の初期値(大当り図柄初期値乱数)、小当り図柄を決定する小当り図柄乱数の初期値(小当り図柄初期値乱数)(小当りがある場合のみ)、普図の当りを決定する当り乱数の初期値(当り初期値乱数)、転落抽選で使用する転落抽選乱数の初期値(転落抽選初期値乱数)等)のスタート値としてRWMの所定領域にセーブし(A1048)、割込みを許可する(A1049)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数のスタート値(初期値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(A1050)。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数、転落抽選乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
続いて、遊技制御装置100は、割込みを禁止し(A1051)、性能情報やその表示(性能表示)を編集する性能表示編集処理を実行する(A1052)。ここで、性能情報(役物比率や出玉率など)を計算してよい。また、RAM異常フラグがレジスタにセットされていた場合に、性能情報やその表示(性能表示)に関連するワークエリア、スタック領域をクリアしてもよい(ステップA1042でクリアされていないなら)。その後、割込みを許可する(A1053)。これにより、タイマ割込み処理(図7)が実行可能となる。
次に、遊技制御装置100は、停電が発生しているか否かを判定する(A1054)。停電が発生していない場合に(A1054の結果が「N」)、ステップA1050の処理に戻る。これにより、停電が発生するまで、ステップA1050−A1054の処理が繰り返される。
停電が発生した場合に(A1054の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、停電発生時の処理を開始し、一旦割込みを禁止し(A1055)、全出力ポートにオフデータを出力する(1056)。その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(A1057)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(A1058)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1059)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1060)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1061)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図6Aは、タイマ割込み処理(割込み処理プログラム)の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。次に、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグに基づいて、確率設定変更中又は確率設定確認中であるか否かを判定する(A1304)。確率設定変更中又は確率設定確認中である場合に(A1304の結果が「Y」)、確率設定値を変更又は確認するための確率設定変更/確認処理を実行する(A1305)。
遊技制御装置100は、確率設定変更中でも確率設定確認中でもない場合に(A1304の結果が「N」)、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(例えば大入賞口ソレノイド39b)等のアクチュエータの駆動制御やLEDの駆動制御(発光制御)などを行うための出力処理を実行する(A1306)。なお、メイン処理におけるステップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とする。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行し(A1307)、さらに、乱数更新処理1(A1308)、乱数更新処理2(A1309)を実行する。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(A1310)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口で遊技球の異常排出が発生中であるか否かを判定する(A1311)。後述の異常排出監視処理(A1318)によって異常排出発生中フラグが設定された場合に、異常排出が発生中であると判定できる。異常排出が発生中である場合に(A1311の結果が「Y」)、ステップA1315以降の処理を実行する。
遊技制御装置100は、異常排出が発生中でない場合に(A1311の結果が「N」)、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行する(A1312)。なお、特図ゲーム処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(A1313)。遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理を実行する(A1314)。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1315)。さらに、遊技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1316)。
その後、遊技制御装置100は、振動センサ65からの入力に基づいて振動による不正を監視する振動不正監視処理を実行する(A1317)。次に、大入賞口からの異常排出を監視する異常排出監視処理を実行する(A1318)。異常排出監視処理では、特別変動入賞装置39における大入賞口スイッチ39a、特定領域スイッチ72(V入賞口スイッチ)、残存球排出口スイッチ73からの入力に基づいて、特別変動入賞装置39の異常排出を監視し、異常排出が発生した場合に異常排出発生中フラグが設定される。なお、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aを通過した遊技球は、特定領域スイッチ72(V入賞口スイッチ)又は残存球排出口スイッチ73を通過して排出される。
次に、遊技制御装置100は、各種外部装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理を実行する(A1319)。そして、性能表示装置152の表示を制御する性能表示モニタ制御処理を実行する(A1320)。その後、タイマ割込み処理を終了する。
なお、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処理を行ってもよい。
〔確率設定変更/確認処理〕
次に、タイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理(A1305)の詳細について説明する。図6Bは、確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。確率設定変更/確認処理では、確率設定値が変更又は確認できる。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値が正常範囲内であるか否かを判定する(A2401)。ここでの確率設定値は、RAM111cの確率設定値領域に記憶されている。
遊技制御装置100は、確率設定値が正常範囲内である場合に(A2401の結果が「Y」)、確率設定値に対応する確率設定値表示データを設定して(A2402)、性能表示装置152にドライバ150を介して出力する(A2404)。確率設定値が正常範囲内でない場合に(A2401の結果が「N」)、確率設定値表示データとして消灯データを設定して(A2403)、性能表示装置152にドライバ150を介して出力する(A2404)。
ここで、確率設定値表示データは、性能表示装置152で表示される表示用確率設定値のデータであり、確率設定値表示データ領域に記憶されている。なお、ホール関係者等の混乱を防止するため、確率設定値が異なっても同じ大当り確率(及び小当たり確率)であれば、表示用確率設定値を大当り確率(及び小当たり確率)に対応付けて同じにしてよい。即ち、同じ表示用確率設定値は、同じ大当り確率(及び小当たり確率)を意味してよい。
次に、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新する(A2405)。セキュリティ信号制御タイマは、ステップA1034で設定された128ms(所定時間)である。続いて、外部装置(遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお、ここで、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。
その後、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否かを判定する(A2407)。確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A2407の結果が「N」)、即ち、確率設定確認中である場合に、何もせずに確率設定変更/確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A2407の結果が「Y」)、即ち、確率設定変更中である場合に、電源投入後の最初のタイマ割込み処理であるか否かを判定する(A2408)。電源投入後の最初のタイマ割込み処理である場合に(A2408の結果が「Y」)、確率設定変更/確認処理を終了する。これは、RAM初期化スイッチ112を押しっぱなしだった場合に、意図せずに確率設定値の更新がされる事態を防止するためである。
遊技制御装置100は、電源投入後の最初のタイマ割込み処理でない場合に(A2408の結果が「N」)、RAM初期化スイッチ112の入力があるか否かを判定する(A2409)。RAM初期化スイッチの入力がない場合に(A2409の結果が「N」)、確率設定変更/確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112の入力がある場合に(A2409の結果が「Y」)、作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)の作業用設定値を0〜5の範囲で+1更新するとともに、作業用設定値に対応して確率設定値領域の確率設定値1〜6を+1更新する(A2410)。これにより、RAM初期化スイッチ112が操作される度に、確率設定値領域の確率設定値が1ずつ更新される。その後、確率設定変更/確認処理を終了する。なお、設定変更モードに入ったときに作業用設定値を格納する作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)に、確率設定値領域から読み出した確率設定値に対応する値(確率設定値から1減算した値)が格納されてよい。
なお、上記では、RAM初期化スイッチ112が操作される度に、作業用設定値の更新に対応して確率設定値領域の確率設定値を直接更新するようにしたが、RAM111cの作業用設定値領域に設定変更中の確率設定値(作業用設定値)を記憶するようにし、設定キースイッチ93がオフになり設定変更作業が完了したときに(A1036の結果が「Y」)、作業用設定値領域の作業用設定値に対応する値をはじめて確率設定値領域に格納するようにしてもよい。このようにすれば、設定変更中に停電が発生した場合(A1037の結果が「Y」)に、遊技制御や演出制御等に使用される確率設定値(確率設定値領域に記憶される確率設定値)が意図しない値で変更される事態を防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1312)の詳細について説明する。図7は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球が入賞すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置39内に設けられたカウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する。なお、大入賞口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A2603)。特図ゲーム処理タイマは、−1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(A2604)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(A2604の結果が「N」)、ステップA2619の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(A2604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A2605)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2606)。続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A2607)。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する(A2608)。なお、特図普段処理の詳細については、図10にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理を実行する(A2609)。例えば、特図変動中処理では、特別図柄の停止を示す図柄停止コマンドや停止図柄パターンに対応する停止表示時間など必要な情報を設定して、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理を実行する(A2610)。例えば、特図表示中処理では、特図変動表示ゲームの結果が大当りであれば、ファンファーレコマンドやファンファーレ時間など必要な情報を設定して、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。特図変動表示ゲームの結果が大当りでなければ、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2611)。例えば、ファンファーレ/インターバル中処理では、実行するラウンド遊技のラウンドに対応するラウンドコマンドや大入賞口の開放時間など必要な情報を設定して、大入賞口開放中処理に係る処理番号「4」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2612)。例えば、大入賞口開放中処理では、インターバルコマンドやエンディングコマンドなど必要な情報を設定して、大入賞口残存球処理に係る処理番号「5」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「5」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理を実行する(A2613)。例えば、大入賞口開放中処理では、最終ラウンドでなければインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。最終ラウンドであればエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、大当り終了処理に係る処理番号「6」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「6」の場合には、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(A2614)。例えば、大当り終了処理では、特図変動表示ゲームの停止図柄番号(大当り図柄番号)に対応する確率変動判定データに基づいて、大当り状態終了後の確率状態や大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)など必要な情報の設定を行い、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。確率変動判定データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の継続ゲーム回数(時間短縮変動回数、電サポ回数)の情報が含まれる。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A2615)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2616)。そして、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A2617)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2618)。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について説明する。図8は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2701)、ハード乱数取得処理を実行し(A2702)、始動入賞口36への入賞があるか否かを判定する(A2703)。始動入賞口36への入賞がない場合(A2703の結果が「N」)には、ステップA2709以降の処理を実行する。一方、始動入賞口36への入賞がある場合(A2703の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A2704)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A2704の結果が「N」)、ステップA2707以降の処理を実行する。一方、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A2704の結果が「Y」)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する(A2706)。演出コマンド設定処理では、シリアル送信バッファに演出コマンドを書き込み、演出コマンドが演出制御装置300に送信されることになる。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定処理を実行する。本実施形態の場合、始動入賞口36へは左打ちの方が入賞し易く、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に始動入賞口36に入賞があった場合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2707)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2708)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2709)、ハード乱数取得処理を実行し(A2710)、第2始動入賞口への入賞があるか否かを判定する(A2711)。第2始動入賞口への入賞がない場合(A2711の結果が「N」)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(A2711の結果が「Y」)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(A2712)。普通電動役物が作動中である場合(A2712の結果が「Y」)、ステップA2714の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(A2712の結果が「N」)、普電不正発生中であるかを判定する(A2713)。普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。従って、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A2713の結果が「N」)、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2714)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2715)、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、A2713にて、普電不正発生中である(A2713の結果が「Y」)と判定した場合にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2708、A2715)の詳細について説明する。図9は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(A2901)、ロードした値を+1更新して(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A2903)。出力回数がオーバーフローしない場合(A2903の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(A2904)、ステップA2905の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(A2903の結果が「Y」)、ステップA2905の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満か否かを判定する(A2905)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(A2905の結果が「N」)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(A2905の結果が「Y」)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(A2906)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(A2907)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(A2908)、ステップA2805にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2909)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2910)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2911)。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(A2912)、特図保留情報判定処理を実行する(A2913)。特図保留情報判定処理では、セーブした大当り乱数や大当り図柄乱数に基づく停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドや、セーブした変動パターン乱数1から3に基づく前半変動番号(リーチ前変動の番号)及び後半変動番号(リーチ後変動の番号)に対応する先読み変動パターンコマンドを演出コマンドとして設定する。そして、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(A2914)、演出コマンド設定処理(A2915)を実行して、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(A2608)の詳細について説明する。図10は、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3201)。特図2保留数が0である場合(A3201の結果が「Y」)、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3206)。そして、特図1保留数が0である場合(A3206の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(A3211)、客待ちデモが開始済みでない場合(A3211の結果が「N」)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(A3212)。
続けて、遊技制御装置100は、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備して(A3213)、演出コマンド設定処理を行い(A3214)、ステップA3215の処理に移行する。一方、ステップA3211にて、客待ちデモが開始済みである場合(A3211の結果が「Y」)、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A3215)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(A3216)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(A3217)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A3218)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図2保留数が0でない場合(A3201の結果が「N」)、特図2変動開始処理を実行し(A3202)、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3203)、演出コマンド設定処理を実行する(A3204)。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理を実行し(A3205)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合(A3206の結果が「N」)、特図1変動開始処理を実行し(A3207)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3208)、演出コマンド設定処理を実行する(A3209)。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理を実行し(A3210)、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(A3202)が実行されることとなる。すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(A3207)の詳細について説明する。図11は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3401)。続いて、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームに関する特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設定処理では、はずれ時又は大当り時の停止図柄番号と、この停止図柄番号に対応するはずれ停止図柄パターン又は大当り停止図柄パターンをセーブする。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を実行する。また、停止図柄番号に対応するラウンド数情報(ラウンド上限値)と停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得してセーブする。
さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3405)。
その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターン(変動パターン番号)を設定する変動パターン設定処理を実行する(A3406)。次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3407)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理では、変動パターン(変動パターン番号)に対応する変動時間値を取得し、特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。そして、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を行う。また、変動開始情報設定処理では、これから開始する特図変動表示ゲームの特図種別(特図1又は特図2)に係る特図保留数を−1更新する(1だけ減少する)。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(A3202)の詳細について説明する。図12は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図11に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3501)。続いて、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を実行する(A3502)。
次に、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームに関する特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(A3503)。さらに、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3504)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3505)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3506)。最後に、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3507)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細について説明する。図13は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3601)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3602)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3603)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3604)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りである場合(A3605の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3606)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3605)の判定結果が大当りでない場合(A3605の結果が「N」)、大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3502)の詳細について説明する。図14は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図13に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A3701)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3702)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3703)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3704)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りである場合(A3705の結果が「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3706)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りでない場合(A3705の結果が「N」)、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(A3605、A3704)の詳細について説明する。図15は、大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における大当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理のステップA3004などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3801)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A3802)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A3802の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3807)、大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3802の結果が「N」)、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態)であるか否かを判定する(A3803)。そして、高確率状態である場合には(A3803の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A3804)。一方、高確率状態でない場合には(A3803の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3805)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3806)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A3806の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(A3807)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A3806の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3808)。判定結果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における特図情報設定処理(A3404、A3504)の詳細について説明する。図16は、特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態において、確率状態(低確率/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに直接影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
遊技制御装置100は、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(A4201)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(A4202)。次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(A4203)、対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(A4204)。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(A4205)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(A4206)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(A4207)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(A4208)。次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(A4209)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(A4210)。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(A4211)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(A4212)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(A3406、A3506)の詳細について説明する。図17は、変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(A4301)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(A4302)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(A4303)。本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し(A4304)、はずれである場合(A4304の結果が「Y」)、2バイト振り分け処理(A4305)を行って、ステップA4307の処理に移行する。また、はずれでない場合(A4304の結果が「N」)、振り分け処理(A4306)を行って、ステップA4307の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブル(後半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(A4307)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(A4308)。そして、振り分け処理を実行し(A4309)、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(A4310)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループテーブルを設定し(A4311)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(A4312)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブル(前半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(A4313)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(A4314)。その後、振り分け処理(A4315)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(A4316)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(A4305)の詳細について説明する。図18は、2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、選択テーブル(A4302にて準備した後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4401)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動選択テーブルのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(A4402の結果が「Y」)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(A4402の結果が「N」)は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4403)。
続けて、ステップA4303にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA4403にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4404)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4405)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4405の結果が「N」)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4406)、ステップA4403の処理に移行して、それ以降の処理を行う。すなわち、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4403)、その後、前回のステップA4405にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A4404)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4405)。
上記の処理をステップA4405にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4405の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA4405にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(A4405の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における振り分け処理(A4306、A4309、A4315)の詳細について説明する。図19は、振り分け処理の手順を示すフローチャートである。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
遊技制御装置100は、まず、対象の選択テーブル(A4302にて準備した後半変動グループテーブル、ステップA4307にて準備した後半変動選択テーブル、又はステップA4313にて準備した前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4501)。ここで、後半変動グループテーブル、後半変動選択テーブル、及び前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)と対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(A4502の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。一方、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(A4502の結果が「N」)、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4503)。
続けて、遊技制御装置100は、ステップA4303やA4308やA4314にて準備した乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA4503にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4504)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4505)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4505の結果が「N」)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4506)、ステップA4503の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4503)、その後、前回のステップA4505にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A4504)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4505)。上記の処理をステップA4505にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4505の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)の中から何れか一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)が選択される。
そして、遊技制御装置100は、ステップA4505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(A4505の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(A3407、A3507)の詳細について説明する。図20は、変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(A4601)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(A4602)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(A4603)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(A4604)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(A4605)。
そして、遊技制御装置100は、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(A4606)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4607)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(A4608)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を演出コマンドとして準備して(A4609)、演出コマンド設定処理を行う(A4610)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(A4611)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(A4612)。次いで、乱数格納領域をシフトし(A4613)、シフト後の空き領域をクリアして(A4614)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A1310)の詳細について説明する。図21は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理を実行する(A7601)。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理を実行する(A7602)。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A7603)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを判定する(A7604)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A7604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A7605)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づいて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A7606)。そして、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A7607)。
遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する(A7608)。普図普段処理の詳細については、図22にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する(A7609)。例えば、普図変動中処理では、普図表示中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「2」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理を実行する(A7610)。例えば、普図表示中処理では、普図変動表示ゲームの結果が当りの場合に、普図当り中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「3」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする一方、はずれの場合に、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理を実行する(A7611)。例えば、普図当り中処理では、所定回数だけ普通変動入賞装置37を開放するための設定を行った後、普電残存球処理に移行するために、ゲーム処理番号として「4」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する(A7612)。例えば、普電残存球処理では、普図当り終了処理に移行するために、ゲーム処理番号として「5」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図エンディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(A7608)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理を実行する(A7613)。例えば、普図当り終了処理では、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備する(A7614)。その後、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A7615)、普図ゲーム処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A7604の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA7614以降の処理を実行する。
〔普図普段処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図普段処理(A7608)の詳細について説明する。図22は、普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(A7901)。普図保留数が0である場合には(A7901の結果が「Y」)、普図普段処理移行設定処理1を実行し(A7923)、普図普段処理を終了する。普図普段処理移行設定処理1では、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0でない場合には(A7901の結果が「N」)、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし、RWMの普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から当り図柄乱数をロードする(A7902)。そして、普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7903)。さらに、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高い普図高確率中(高確率状態中)であるか否か、すなわち、時短状態(普電サポート状態)であるか否かを判定する(A7904)。なお、高確率中の普図当り確率は250/251であり、低確率中での普図当り確率は0/251である。
遊技制御装置100は、普図高確率中でない場合(A7904の結果が「N」)、普図低確率中の下限判定値である低確率下限判定値(ここでは251)を設定し(A7905)、普図高確率中である場合(A7904の結果が「Y」)、普図高確率中の下限判定値である高確率下限判定値(ここでは1)を設定し(A7906)、ステップA7907の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が上限判定値(ここでは251)以上であるか否か判定する(A7907)。なお、ここでの上限判定値は、普図高確率中と普図低確率中とで共通する。当り乱数が上限判定値以上である場合(A7907の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、ステップA7909の処理に移行する。当り乱数が上限判定値未満である場合(A7907の結果が「N」)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(A7908)。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満である場合(A7908の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A7909)。さらに、普図停止図柄番号としてはずれ停止図柄番号を設定し(A7910)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7911)、ステップA7915の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満でない場合(A7908の結果が「N」)、即ち、当りの場合、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(A7912)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(A7913)、当り停止図柄番号に対応する当り停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7914)、ステップA7915の処理に移行する。なお、当り停止図柄は、数種類存在してよい。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(A7915)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(A7916)。次に、普図変動表示ゲームに関連する情報(特に普図変動表示ゲームの当り/はずれの情報)に対応する普図コマンドを演出コマンドとして準備して(A7917)、演出コマンド設定処理を実行する(A7918)。そして、普図当り乱数格納領域をシフトし(A7919)、シフト後の空き領域を0クリアした後(A7920)、普図保留数を−1更新する(A7921)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、遊技制御装置100は、普図変動中処理移行設定処理を実行し(A7922)、普図普段処理を終了する。普図変動中処理移行設定処理では、普図変動中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「1」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図変動時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)を説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図23は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイコン311(演出用マイコン)によって実行される。なお、演出制御装置300が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されている。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(B0001)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(B0002、B0003)、割込みを許可する(B0004)。割込みが許可されると、遊技制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し(B0005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B0006)。そして、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B0007)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(B0008)。WDTは、上述したCPU初期設定(B0002)で起動され、CPU311が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
その後、演出制御装置300は、RTC(リアルタイムクロック)338から時刻の情報を読み込むRTC読込処理を実行する(B0009)。
RTC読込処理では、所定の周期(例えば2時間おき)でRTC338から時刻の情報を読み込む構成としてもよく、ステップB0009へ処理が移行する度に時刻の情報を読み込む必要はない。演出制御装置300への電源投入(即ち遊技機10への電源投入)の際に、一度だけ、RTC読込処理を実行する構成としてもよい(RTC読込処理の位置を変えて、例えばステップB0003とB0004の間で実行してもよい)。演出制御装置300は、RAM内のタイマ領域に時刻を計時する時刻用タイマ(計時手段)を設定し、所定の周期でRTC338から時刻の情報を読み込んだ際又は電源投入時に一度だけRTC338から時刻の情報を読み込んだ際に、時刻用タイマ(計時手段)をRTC338の時刻に合わせるよう調整してよい。そして、演出制御装置300は、時刻用タイマを使用して各種処理を実行してもよい。このようにすれば、RTC338から時刻を読み込む処理の回数を低減でき、CPU311の負荷が減少する。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンスイッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B0010)。続いて、遊技場(遊技店)の責任者や遊技者等によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B0011)。ホール・遊技者設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出をカスタマイズすることができる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制御処理を実行する(B0012)。演出ポイント制御処理では、演出ポイントの加算対象となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時などに、例えば、演出ポイントの情報等を含む情報がQRコード(登録商標)として表示装置41に表示される。例えば、演出制御装置300は、ホール・遊技者設定モード処理において、QRコード(登録商標)を表示装置41に表示できる。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実行し(B0013)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する受信コマンドチェック処理を実行する(B0014)。なお、受信コマンドチェック処理の詳細については、図24にて後述する。
続いて、演出制御装置300は、表示装置41で表示される客待ちデモの内容を編集して制御する客待ちデモ編集処理を実行し(B0015)、客待ち中の遊技機10の節電状態を制御する節電制御処理を実行する(B0016)。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等の表示装置(表示手段)に表示する内容に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B0017)。このとき設定される描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することができる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了設定を実行する(B0018)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B0019)。フレーム切替タイミングでない場合は(B0019の結果が「N」)、フレーム切替タイミングになるまでB0019の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングである場合は(B0019の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B0020)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(B0021)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B0022)。装飾制御処理では、例えば、LED等の装飾装置の輝度制御(発光制御)を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演出装置(盤演出装置44)を制御する可動体制御処理を実行する(B0023)。可動体制御処理では、例えば、モータを駆動する役物動作演出を設定する。
そして、演出制御装置300は、前述のB0023の処理を終えると、B0008の処理に戻る。以降、B0008からB0023までの処理を繰り返す。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図24を参照して、上述したメイン処理(図23)における受信コマンドチェック処理(B0014)の詳細について説明する。図24は、演出制御装置300によって実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェックするためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100から受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドがないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B1104)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコマンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス0〜31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマンド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分のコマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマンド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーされると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コマンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y」)、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理の詳細については、次の図25にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していない場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y」)、受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図25を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図24)における受信コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図25は、演出制御装置300によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイトをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100から演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びACTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はMODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B1202)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲であるか否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否かを判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せである場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンなどを指令するコマンドであり、例えば変動コマンド(A3407)がある。そして、MODE部が変動系コマンドを表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を実行し(B1206)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B1205の結果が「N」)、次に、MODE部が大当り系コマンドの範囲か否かを判定する(B1207)。なお、大当り系コマンドは、大当り中の演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、例えば、ファンファーレ画面を指令するためのファンファーレコマンド(A2610)、ラウンド画面を指令するためのラウンドコマンド(A2611)、インターバル画面を指令するためのインターバルコマンド(A2612)、エンディング画面を指令するためのエンディングコマンド(A2612)などである。そして、MODE部が大当り系コマンドを表す場合には(B1207の結果が「Y」)、大当り系コマンド処理を実行し(B1208)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が大当り系コマンドを表していない場合には(B1207の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1209)。なお、図柄系コマンドには、例えば、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド(A3403、A3503)がある。そして、MODE部が図柄系コマンドを表す場合には(B1209の結果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実行し(B1210)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B1209の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B1211の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1213)。先読み図柄系コマンドには、例えば、先読み停止図柄コマンド(A2913)がある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B1213の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、例えば、先読み変動パターンコマンド(A2913)がある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には(B1215の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216)、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。また、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するACTION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図26を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における単発系コマンド処理(B1212)の詳細について説明する。図26は、演出制御装置300によって実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表すか否かを判定する(B1301)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合には(B1301の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B1302)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1301の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判定する(B1303)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(B1303の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行し(B1304)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には(B1303の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧コマンドを表すか否かを判定する(B1305)。そして、MODE部が停電復旧コマンドを表す場合には(B1305の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1306)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧コマンドを表していない場合には(B1305の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定する(B1307)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B1307の結果が「Y」)、客待ちデモ設定処理を実行し(B1308)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B1307の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表すか否かを判定する(B1309)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合には(B1309の結果が「Y」)、特図1保留情報設定処理を実行し(B1310)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合には(B1309の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表すか否かを判定する(B1311)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す場合には(B1311の結果が「Y」)、特図2保留情報設定処理を実行し(B1312)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合には(B1311の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを判定する(B1313)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1313の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1314)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1313の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを判定する(B1315)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コマンド、不正解除コマンド、状態オフコマンド、状態オンコマンドがある。状態オンコマンドとして、ガラス枠開放検出スイッチ63からの信号の発生(ガラス枠開放エラー)や、前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号の発生(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)を示すコマンドがある。また、状態オフコマンドは、エラーの不発生を示す。
そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(B1315の結果が「Y」)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(B1316)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合には(B1315の結果が「N」)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマンド(特図表示中処理等で設定)を表すか否かを判定する(B1317)。そして、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表す場合には(B1317の結果が「Y」)、演出モード切替設定処理を実行し(B1318)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合には(B1317の結果が「N」)、次に、MODE部がアウト球数を示すアウト球数コマンドを表すか否かを判定する(B1319)。そして、MODE部がアウト球数コマンドを表す場合には(B1319の結果が「Y」)、アウト球数受信時処理を実行し(B1320)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がアウト球数コマンドを表していない場合には(B1319の結果が「N」)、次に、MODE部がカウントのコマンド(大入賞口カウントコマンド)を表すか否かを判定する(B1321)。そして、MODE部が大入賞口スイッチのカウントのコマンドを表す場合には(B1321の結果が「Y」)、カウント情報設定処理を実行し(B1322)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がカウントのコマンドを表していない場合には(B1321の結果が「N」)、MODE部が設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド)を表すか否かを判定する(B1323)。設定値情報コマンドは、図6BのステップA1046の停電復旧時のコマンド及びステップA1044の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドに含まれる。そして、MODE部が設定値情報コマンドを表す場合には(B1323の結果が「Y」)、設定値受信時処理を実行し(B1324)、単発系コマンド処理を終了する。設定値受信時処理では、設定値(確率設定値)をRAM等の記憶部に記憶するとともに必要な処理を実行する。
演出制御装置300は、MODE部が設定値情報コマンドを表していない場合には(B1323の結果が「N」)、MODE部が設定変更系のコマンドを表すか否かを判定する(B1325)。設定変更系のコマンドとして、例えば、確率設定変更中のコマンド(A1030)がある。そして、MODE部が設定変更系のコマンドを表す場合には(B1325の結果が「Y」)、設定変更系情報設定処理を実行し(B1326)、単発系コマンド処理を終了する。設定変更系情報設定処理では、設定変更系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定変更中のコマンドを受信した場合に、設定変更系情報設定処理では、遊技者に設定変更中であること報知する設定変更中表示を表示装置41に表示する。
演出制御装置300は、MODE部が設定変更系のコマンドを表していない場合には(B1325の結果が「N」)、MODE部が設定確認系のコマンドを表すか否かを判定する(B1327)。設定確認系のコマンドとして、例えば、確率設定確認中のコマンド(A1033)がある。そして、MODE部が設定確認系のコマンドを表す場合には(B1327の結果が「Y」)、設定確認系情報設定処理を実行し(B1328)、単発系コマンド処理を終了する。設定確認系情報設定処理では、設定確認系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定確認中のコマンドを受信した場合に、設定確認系情報設定処理では、遊技者に設定確認中であること報知する設定確認中表示を表示装置41に表示する。
次に、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定する(B1329)。なお、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1の図柄停止コマンド(飾り特図1停止コマンド)と特図2の図柄停止コマンド(飾り特図2停止コマンド)がある。そして、MODE部が図柄停止のコマンドを表す場合には(B1329の結果が「Y」)、演出制御装置300は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B1330)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(B1330の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定し(B1331)、全図柄が停止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(B1332)、単発系コマンド処理を終了する。B1332の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定しているが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り中」「小当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(B1329の結果が「N」)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(B1330の結果が「N」)には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
その他、演出制御装置300は、図26には記載されていないコマンドに対する処理を実行してよい。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図27を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における先読み図柄系コマンド処理(B1214)の詳細について説明する。図27は、演出制御装置300によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報であるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマンドであるか否かを判定する(B1601)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合(B1601の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1602)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(B1601の結果が「N」)、即ち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマンドである場合、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1603)。
演出制御装置300は、ステップB1602とB1603の後、先読み変動系コマンドの受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(B1604)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信されるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図28を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における先読み変動系コマンド処理(B1216)の詳細について説明する。図28は、演出制御装置300によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンド(先読み変動パターンコマンド)の受信待ち中であるか否かを判定する(B1701)。前述の先読み変動系コマンド受信待ちフラグ(B1604)が設定されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中であると判定できる。先読み変動系コマンドの受信待ち中でない場合(B1701の結果が「N」)、先読み変動系コマンド処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中である場合(B1701の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリアする(B1702)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1又は特図2)の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(B1703)、先読み変動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(B1704)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(B1705)、先読み変動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT部を取得する(B1706)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(B1707)。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、ACT部が共に0以外である場合(B1707の結果が「Y」)、変換後のMODE部とACT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセーブする(B1708)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(B1709)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(B1710)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になければ長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる。従って、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンドMODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置300がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、ノーマルリーチ−1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。従って、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(B1707の結果が「N」)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(B1710の結果が「N」)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(B1710の結果が「Y」)、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマンド領域からロードし(B1711)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を実行する(B1712)。先読み演出としては、例えば、連続予告演出(チャンス目先読み演出を含む)、先読みゾーン演出、保留変化予告などがある。続いて、最新保留の先読み演出(保留変化予告等)が発生するか否かを判定する(B1713)。最新保留の先読み演出が発生する場合(B1713の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応するポイント情報を設定する(B1714)。
次に、演出制御装置300は、発生する先読み演出(保留変化予告等)が直ちに開始する演出であるか否か判定する(B1715)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出である場合(B1715の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する表示を設定する(B1716)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出でない場合(B1715の結果が「N」)、保留シフト時(保留表示の移動時、保留数減少時)の先読み演出に対応する表示を設定、保存する(B1717)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み演出が発生しない場合(B1713の結果が「N」)、又は、発生する先読み演出が直ちに開始する演出でない場合(B1715の結果が「N」)、そのまま。先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図29を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における図柄系コマンド処理(B1210)の詳細について説明する。図29は、演出制御装置300によって実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(B1801)。特図種別は、特図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B1802)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテーブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、本実施形態において、図柄種別は、はずれ図柄や、4R確変大当り図柄(4R−A1、図柄1)、4R通常大当り図柄(4R−A2、図柄2)、8R確変大当り図柄(8R−A1、図柄3)、8R通常大当り図柄(8R−A2、図柄4)、12R確変大当り図柄(12R−A1、図柄5)、12R通常大当り図柄(12R−A2、図柄6)に対応する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図30を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における変動系コマンド処理(B1206)の詳細について説明する。図30は、演出制御装置300によって実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1901)。特図種別が未確定である場合(B1901の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定でない場合(B1901の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの組合せをチェックし(B1902)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを判定する(B1903)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうことである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1903の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1903の結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1904)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B1905)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B1906)、連続演出等の先読み演出回数が0でなければ−1更新する(B1907)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図31を参照して、前述した変動系コマンド処理(図30)における変動演出設定処理(B1905)の詳細について説明する。図31は、演出制御装置300によって実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にならない変動)であるか否かを判定する(B2001)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(B2001の結果が「Y」)、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2002)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2003)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対応するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B2001の結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2004)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2005)。
演出制御装置300は、ステップB2003、B2005の後、前半変動中(リーチ前)に出現する予告の抽選を行う(B2006)。続いて、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2007)、変動系コマンドのACT部に対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(B2008)、後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(B2009)。その後、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容を決定する(B2010)。なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などがわかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決定する(B2011)。その後、リーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じて、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する(B2012)。ここで、はずれ図柄の場合にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する。
次に、演出制御装置300は、変動演出の表示設定を行い(B2013)、予告演出の表示設定を行う(B2014)。続いて、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行い、例えば、今回変動する飾り特図に対応する保留表示が減る表示が設定される(B2015)。続いて、スピーカの音声による演出態様(音出力態様)を定める音声番号、装飾装置の発光による演出態様を定める装飾番号を設定する(B2016)。装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)は、複数の装飾用発光部(装飾LED等)を有し、装飾番号で定められる発光態様(各LEDの色や発光タイミング等)で発光する。
なお、音声番号や装飾番号を演出内容だけでなく設定情報(設定値)に基づいて設定することも可能である。このようにすると、遊技者は、装飾装置の発光態様、即ち、装飾用発光部(LED)の発光態様から遊技機10の設定情報(設定値)を推測することを楽しめる。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(B2017)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄(第4図柄、識別情報)に関する第4図柄変動の表示設定を行う(B2018)。なお、第4図柄変動は、表示装置41以外に設けた前述のランプ表示装置80のランプ表示部1、2(LED)で表示されてもよいし、表示装置41の表示画面上で実行されてもよい。
〔当り系コマンド処理〕
次に、図32を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における当り系コマンド処理(B1208)の詳細について説明する。図32は、演出制御装置300によって実行される当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表すか否かを判定する(B2101)。当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表す場合(B2101の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドが大当りファンファーレコマンド(又は小当りがあるなら小当りファンファーレコマンド)である場合、ファンファーレ演出を設定するためのファンファーレ演出設定処理を実行する(B2102)。なお、ファンファーレコマンドには、今回の大当りのラウンド数上限値の情報が含まれている。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにファンファーレ中を設定し(B2103)、当り系コマンド処理を終了する。なお、ラウンド数上限値は、図柄系コマンド(停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド)から判定される図柄種別からも得ることができる。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表さない場合には(B2101の結果が「N」)、当り系コマンドのMODE部がラウンドを表すか否かを判定する(B2104)。MODE部がラウンドを表す場合(B2104の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがラウンドコマンド(又は小当りがあるなら小当り開放中コマンド)である場合、演出制御装置300は、ラウンド演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにラウンド中を設定し(B2105、B2106)、当り系コマンド処理を終了する。
受信した当り系コマンドのMODE部がラウンドを表さない場合には(B2104の結果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がインターバルを表すか否かを判定する(B2107)。MODE部がインターバルを表す場合(B2107の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがインターバルコマンドである場合、演出制御装置300は、インターバル演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにインターバル中を設定し(B2108、B2109)、当り系コマンド処理を終了する。(なお、小当りがあって小当りで大入賞口が一回だけ開放される場合、即ち、小当りが1ラウンドである場合、インターバルコマンドはない。)
受信した当り系コマンドのMODE部がインターバルを表さない場合には(B2107の結果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がエンディングを表すか否かを判定する(B2110)。MODE部がエンディングを表す場合(B2110の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがエンディングコマンド(又は小当りがあるなら小当り終了画面コマンド)である場合、演出制御装置300は、エンディング演出を設定するためのエンディング演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにエンディング中を設定し(B2111、B2112)、当り系コマンド処理を終了する。
なお、受信した当り系コマンドのMODE部がエンディングを表さない場合には(B2110の結果が「N」)、演出制御装置300は、いずれの処理も実行せずに、当り系コマンド処理を終了する。
〔大図柄オブジェクト、小図柄オブジェクト、保留オブジェクトの変動態様又は変化態様〕
図33は、表示装置41において高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様を表す画面遷移図(前段)である。図34は、表示装置41において高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様を表す画面遷移図(後段)である。図35は、高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト15、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様と、フレームとの関係を示す表である。
図33(例えば(a1))に示すように、表示装置41の中央部に変動表示領域610が配置され、変動表示領域610の左側には大図柄オブジェクト610A(第1大図柄オブジェクト)が配置され、変動表示領域610の右側には大図柄オブジェクト610B(第1大図柄オブジェクト)が配置され、変動表示領域610の中央には、大図柄オブジェクト610C(第2大図柄オブジェクト)が配置されている。図33の(a1)では、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、いずれも識別情報として「7」が表示されているが、それぞれ任意の識別情報(1から9の整数)を表示可能である。また、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、矩形の板状の本体の表面または裏面に識別情報(例えば「7」)が記載されたものとして構成するが、本体をなくして識別情報(例えば「7」)のみから構成してもよい。
また、表示装置41の下部であって大図柄オブジェクト610Cの真下となる位置には保留消化領域640が配置され、その左側には保留表示部630a(特図1保留表示部)が配置されている。また、保留消化領域640の右側は特図2保留表示部となっている。特図1保留表示部(保留表示部630a)及び特図2保留表示部には、それぞれ消化前の保留オブジェクト633が保留数(最大4個)に応じて一列に並ぶように配置され、保留消化領域640には、消化中の保留オブジェクト633aが表示される。保留オブジェクト633aは、実行中の特図変動表示ゲームの始動記憶(変動中保留)に対応する保留表示である。なお、特図1保留表示部は、第1始動記憶(特図1保留、特図1始動記憶)に対応する保留オブジェクト633(保留表示)を表示し、特図2保留表示部は、第2始動記憶(特図2保留、特図2始動記憶)に対応する保留オブジェクト633(保留表示)を表示する。
表示装置41の右上(大図柄オブジェクト610Bよりも右側)には、上から順に特図1保留数表示部650、特図2保留数表示部660が配置されている。特図1保留数表示部650と特図2保留数表示部660には、それぞれ、特図1保留数を示す数字「2」と特図2保留数を示す数字「0」が表示されている。よって、特図1保留表示部(保留表示部630a)には保留オブジェクト633が2個表示され、特図2保留表示部には保留オブジェクト633は表示されていない。
また、表示装置41の右下(特図2保留表示部よりも右側)には小図柄オブジェクト615が配置されている。小図柄オブジェクト615は、例えば漢数字の「一」から「九」からなる識別情報を表示するものであり、図33では一つのみ表示されているが、例えば横一列に3個の小図柄オブジェクト615が表示されてもよい。
前記のように、保留消化領域640には、保留オブジェクト633aが表示されている。よって、遊技制御装置100及び演出制御装置300は、当該保留オブジェクト633a(始動記憶)の消化に伴う変動表示ゲームが実行することになる。
表示装置41での変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)においては、大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615が変動表示される。また、保留オブジェクト633,633aは、変動表示ゲームの実行に関わらず、表示される形態(形状や模様など)が時間的に変化する可変表示が可能であるが、変動表示ゲーム中のみ可変表示するようにしてもよい。
大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、変動表示ゲームにおいて、予備動作、低速変動、中速変動、高速変動、中速変動、低速変動、仮停止変動の順に変動表示がなされる。また、大図柄オブジェクト610A,610Bと大図柄オブジェクト610Cでは変動態様(変動表示態様)が異なる。
小図柄オブジェクト615は、変動表示ゲーム中、表示装置41の画面(フレーム)の更新期間(例えば30分の1秒、33.3ms)と同期(または更新期間の整数倍の周期で同期)して「一」から「九」までの識別情報を順次切り替えていく。
保留オブジェクト633,633aは、その形状が所定の周期で振動する態様で可変表示(変動表示)される。
本実施形態において、演出制御装置300(表示制御手段)は、大図柄オブジェクト610A,610Bを特定経路(ここでは垂直方向に沿った直線経路)の上端(基端)から特定経路の下端(終端)に向けて移動させて消失させた後、識別情報(第1識別情報)が切り替えられた大図柄オブジェクト610A,610Bを上端(基端)から下端(終端)に向けて移動させて消失させることを繰り返す態様で、大図柄オブジェクト610A,610Bを垂直スクロール(スクロール)させている。なお、特定経路としては垂直方向に延びる直線経路のみならず、所定の方向に傾斜した直線経路、円弧状の曲線経路等、様々な経路を適用することができる。
また本実施形態において、演出制御装置300(表示制御手段)は、大図柄オブジェクト610Cを段階的に軸回転した態様で表示して、識別情報(第2識別情報)が表示される表面または裏面が交互に正面視されるように表示し、表面、及び/若しくは、裏面が正面視される毎に識別情報(第2識別情報)が切り替わる態様で大図柄オブジェクト610Cを変動表示させている。
大図柄オブジェクト610Cは、例えば、所定位置(画面中央)において識別情報が表示される表面及び裏面が交互に現れるように軸方向に回転する表示態様を備え、表面または裏面が正面視されるタイミングで識別情報が切り替わる回転変動により変動表示がなされる(図37(a)参照)。大図柄オブジェクト610Cは、回転軸から左側となる部分が紙面奥側に移動し、右側となる部分が紙面手前側に移動する態様で回転するが、逆方向に回転させてもよい。
低速変動、中速変動、高速変動では、大図柄オブジェクト610A,610Bが垂直スクロールにより変動表示され、大図柄オブジェクト610Cが回転変動により変動表示されるが、変動速度(スクロール速度、回転速度)は、低速変動、中速変動、高速変動の順に速くなっていく。なお、小図柄オブジェクト615の変動速度は、低速変動、中速変動、高速変動において一定である。
なお、予備動作とは、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cが低速変動に入る前に垂直スクロール方向とは逆方向に所定距離移動する表示である。また、仮停止変動とは、変動表示ゲーム終了直前の変動表示であって、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの表示位置が所定の周期で垂直方向に振動する変動表示である。
〔高速変動表示〕
高速変動表示中の変動態様(変動表示態様)について説明する。ここで、高速変動表示等の変動表示はフレーム(画面)を順次更新して表示するものである。図33、図34においては、例えば101番目(任意の番号)のフレームから125番目(任意の番号)のフレームを用いた場合について説明する。
図33の(a1)に示すフレーム101において、大図柄オブジェクト610Aは表示装置41の左側上部に表示され大図柄オブジェクト610Bは表示装置41の右側上部に表示され、それぞれ識別情報「7」を表示している。大図柄オブジェクト610Cは、表示装置41の中央部において識別情報「7」を正面視させた状態で表示されている。また小図柄オブジェクト615は識別情報「七」を表示し、保留オブジェクト633,633aは最も膨らんだ形態(形状「大」)(図41)により表示されている。
図33の(a2)に示すフレーム102(フレーム101の次のフレーム)において、大図柄オブジェクト610Aは表示装置41の左側であって高さ方向の中央となる位置に表示され、大図柄オブジェクト610Bは、表示装置41の右側であって高さ方向の中央となる位置に表示され、それぞれ識別情報「7」を表示しているが、フレーム101と比較して水平方向には移動していない(以後も同様)。
大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「7」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を軸方向に60度軸回転させた状態で所定位置(画面中央)で表示され、識別情報「7」を斜めから見た態様の図形を表示している。なお、軸回転の方向は、回転軸から左側が奥に移動し、右側が手前に来る方向であるが、その逆方向に回転してもよい。また、大図柄オブジェクト610Cは、フレーム101と比較して水平方向及び垂直方向には移動していない(以後も同様)。また小図柄オブジェクト615は識別情報「八」を表示し、保留オブジェクト633,633aも形態(形状「大」)を維持している。
図33の(a3)に示すフレーム103(フレーム102の次のフレーム)において、大図柄オブジェクト610Aは表示装置41の左側下部に表示され、大図柄オブジェクト610Bは表示装置41の右側下部に表示され、それぞれ識別情報「7」を表示している。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「7」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を120度軸回転させた態様で表示されている。
ここで、大図柄オブジェクト610Cは、識別情報を除いて透明にすることができるので、この場合は(a3)に示すように識別情報「7」の外形が左右反転し且つ斜めから見た態様の図形が表示される(図35)。また小図柄オブジェクト615は識別情報「九」を表示し、保留オブジェクト633,633aも形態(形状「大」)を維持している。なお、大図柄オブジェクト610Aの一部が保留オブジェクト633により隠された態様で表示されているが、逆に、保留オブジェクト633の一部(または全部)が大図柄オブジェクト610Aにより隠された態様で表示してもよい(以後も同様)。
図33の(a4)に示すフレーム104(フレーム103の次のフレーム)において、識別情報「7」を表示した大図柄オブジェクト610A,610Bは消失し、表示装置41の左側上部に識別情報「8」を表示する大図柄オブジェクト610Aが表示され、表示装置41の右側上部に識別情報「8」を表示する大図柄オブジェクト610Bが表示される。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「7」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を180度軸回転させて裏面を正面視させた態様で表示され、当該裏面に識別情報「8」を表示している。また小図柄オブジェクト615は識別情報「一」を表示し、保留オブジェクト633,633aも形態(形状「大」)を維持している。
図33の(a5)に示すフレーム105(フレーム104の次のフレーム)において、大図柄オブジェクト610Aは、表示装置41の左側であって高さ方向の中央となる位置に表示され、大図柄オブジェクト610Bは表示装置41の右側であって高さ方向の中央となる位置に表示され、それぞれ識別情報「8」を表示している。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「8」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を60度軸回転させた態様で表示され、識別情報「8」を斜めから見た態様の図形を表示している。また小図柄オブジェクト615は識別情報「二」を表示し、保留オブジェクト633,633aも形態(形状「大」)を維持している。
図33の(a6)に示すフレーム106(フレーム105の次のフレーム)において、大図柄オブジェクト610Aは表示装置41の左側下部に表示され、大図柄オブジェクト610Bは表示装置41の右側下部に表示され、それぞれ識別情報「8」を表示している。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「8」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を120度軸回転させた態様で表示され、識別情報「8」の外形が左右反転し且つ斜めから見た態様の図形が表示される。また小図柄オブジェクト615は識別情報「三」を表示し、保留オブジェクト633,633aも形態(形状「大」)を維持している。
図33の(a7)に示すフレーム107(フレーム106の次のフレーム)において、識別情報「8」を表示した大図柄オブジェクト610A,610Bは消失し、表示装置41の左側上部に識別情報「9」を表示する大図柄オブジェクト610Aが表示され、表示装置41の右側上部に識別情報「9」を表示する大図柄オブジェクト610Bが表示される。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「8」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を180度軸回転させて表面を正面視させた態様で表示され、当該表面に識別情報「9」を表示している。また小図柄オブジェクト615は識別情報「四」を表示している。保留オブジェクト633,633aは最も膨らんだ形態(形状「大」)から1段収縮した形態(形状「中」)に切り替わる(図41)。
図33の(a8)に示すフレーム108(フレーム107の次のフレーム)において、大図柄オブジェクト610Aは表示装置41の左側であって高さ方向の中央となる位置に表示され、大図柄オブジェクト610Bは表示装置41の右側であって高さ方向の中央となる位置に表示され、それぞれ識別情報「9」を表示している。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「9」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を60度軸回転させた態様で表示され、識別情報「9」を斜めから見た態様の図形を表示している。また小図柄オブジェクト615は識別情報「五」を表示し、保留オブジェクト633,633aも形態(形状「中」)を維持している。
図34の(a9)に示すフレーム113(フレーム108から5フレーム後のフレーム)において、表示装置41の左側上部に識別情報「2」を表示する大図柄オブジェクト610Aが表示され、表示装置41の右側上部に識別情報「2」を表示する大図柄オブジェクト610Bが表示される。大図柄オブジェクト610Cは、表面を正面視させた態様で表示され、当該表面に識別情報「2」を表示している。また小図柄オブジェクト615は識別情報「一」を表示している。保留オブジェクト633,633aは1段収縮した形態(形状「中」)から2段収縮した形態(形状「小」)に切り替わる(図41)。
図34の(a10)に示すフレーム119(フレーム113から6フレーム後のフレーム)において、表示装置41の左側上部に識別情報「4」を表示する大図柄オブジェクト610Aが表示され、表示装置41の右側上部に識別情報「4」を表示する大図柄オブジェクト610Bが表示される。大図柄オブジェクト610Cは、表面を正面視させた態様で表示され、当該表面に識別情報「4」を表示している。また小図柄オブジェクト615は識別情報「七」を表示している。保留オブジェクト633,633aは形状「小」から形状「中」に切り替わる(図41)。
図34の(a11)に示すフレーム125(フレーム119から6フレーム後のフレーム)において、表示装置41の左側上部に識別情報「6」を表示する大図柄オブジェクト610Aが表示され、表示装置41の右側上部に識別情報「6」を表示する大図柄オブジェクト610Bが表示される。大図柄オブジェクト610Cは、表面を正面視させた態様で表示され、当該表面に識別情報「6」を表示している。また小図柄オブジェクト615は識別情報「四」を表示している。保留オブジェクト633,633aは形状「中」から形状「大」に切り替わる(図41)。
図33、図34に示すように、大図柄オブジェクト610A,610Bは、3フレームを用いて同じ識別情報を持った状態(同一形態)で、表示装置41の上部、中央部、下部の順に移動するように表示される。また大図柄オブジェクト610Cにおいて、同じ識別情報(正面視させる識別情報)は1フレームにのみ表示される。また、保留オブジェクト633,633aは、6フレーム毎に形状が変化し、フレーム125において元の形状に戻る。
図35に示すように、大図柄オブジェクト610A(図35:左図柄)、大図柄オブジェクト610B(図35:右図柄)は、3フレームにおいて同一の識別情報が維持され、3フレーム切り替わるごとに識別情報が切り替わるように表示される。したがって、大図柄オブジェクト610A,610Bの切替周期P1と同一形態の大図柄オブジェクト610A,610Bの表示期間T1は同一で3フレーム分(100ms)となる。
大図柄オブジェクト610C(図35:中図柄)は、3フレーム切り替わるごとに識別情報が切り替わるが、同一の識別情報(正面視させる識別情報)の表示期間T2は1フレーム分(33.3ms)となる。
したがって、大図柄オブジェクト610Cの切替周期P1は3フレーム分(100ms)となるが、同一形態の大図柄オブジェクト610Cの表示期間T2は1フレーム分(33.3ms)となる。
小図柄オブジェクト615は、1フレーム切り替わるごとに識別情報が切り替わるので、小図柄オブジェクト615の切替周期P2及び、同一形態の小図柄オブジェクト615の表示期間S1は同一で1フレーム分(33.3ms)となる。
保留オブジェクト633,633aは、形状「大」、形状「中」、形状「小」がそれぞれ連続で6フレーム分表示され、6フレーム切り替わるごとに、形状「大」、形状「中」、形状「小」、形状「中」、形状「大」の順に変化しこれを周期的に繰り返すことになる。したがって、保留オブジェクト633,633aの揺れ周期P3(形状が変化する周期)は24フレーム分(800ms)となり、同一形態の保留オブジェクト633,633aの表示期間H1は6フレーム分(200ms)となる。
本実施形態では、同一形態の各オブジェクトの表示期間(連続表示期間)について、小図柄オブジェクト615の表示期間S1=大図柄オブジェクト610Cの表示期間T2(1フレーム分)<大図柄オブジェクト610A,610Bの表示期間T1(3フレーム分)<保留オブジェクト633,633aの表示期間H1(6フレーム分)となっている。
ここで、大図柄オブジェクト610A,610Bは垂直スクロールで移動量も大きいため、変動していることが認識しやすい。また、同一の識別情報を備えた大図柄オブジェクト610A,610Bの形態を変えずに垂直スクロールさせるので移動量が大きくても同一のものであることを認識できる。したがって、大図柄オブジェクト610A,610Bを半透明にしても垂直スクロールにより変動表示を行っていることを容易に認識することができる。
一方、大図柄オブジェクト610Cは、回転変動で移動量が小さい(ゼロ)。しかし、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cにおいて識別情報を切り替える切替周期P1を同一としている。そして、大図柄オブジェクト610Cにおいて同一の識別情報を表示する期間(1フレーム分)を大図柄オブジェクト610A,610Bにおいて同一の識別情報を表示する期間(3フレーム分)よりも短くしている。さらに、大図柄オブジェクト610Cが正面視で識別情報を表示しないフレームにおいて、識別情報が表示された大図柄オブジェクト610Cとは形状の異なる大図柄オブジェクト610C(識別情報に模した図形を表示しても、表示しなくてもよい)を表示して大図柄オブジェクト610Cの形状が周期的に変化するよう見せている。したがって、大図柄オブジェクト610Cを半透明にしても回転変動により変動表示を行っていることを容易に認識することができる。
また、保留オブジェクト633,633aの表示期間H1(6フレーム分)を大図柄オブジェクト610A,610Bの表示期間T1(3フレーム分)及び大図柄オブジェクト610Cの表示期間T2(1フレーム分)よりも長くしている。これにより、遊技者は速く動いている方に自然に視線を向けるので、高速変動しているときは遊技者の視線を大図柄オブジェクト610A,610B,610Cに向けさせることができる。また、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cが停止しているとき(仮停止状態も含む)は、可変表示している保留オブジェクト633,633aに視線を向けさせることができる。
前記のように、保留オブジェクト633,633aの揺れ周期P3(形状が変化する周期)は24フレーム分(800ms)となるが、これは球発射装置による遊技球の発射周期(600ms)よりも長くなっている。ここで球発射装置による遊技球の発射はそのとき発生する音や振動により遊技者が体感するものである。よって、保留オブジェクト633,633aの揺れ周期P3(800ms)を当該発射周期(600ms)よりもゆっくりとすることで、遊技者がリラックスすることができ、遊技をゆったりと楽しむことができる。
ところで、ランプ表示装置80では、下部の2つのランプ表示部(LED)のうちの一方のLEDが特図1変動表示ゲームの第4図柄として報知し、他方のLEDが特図2変動表示ゲームの第4図柄として報知する。2つのLEDは演出制御装置300により制御され、特図1変動表示ゲームを行う場合は一方のLEDを100ms(100msオン、100msオフ:周期200ms)の間隔で点滅させ、特図2変動表示ゲームを行う場合も他方のLEDを100msの間隔で点滅させている。また、ランプ表示装置80では、左上の2つのLED(飾り特図1保留LED1、飾り特図1保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態によって、飾り特図1保留数(第1始動記憶数)を表示し、右上の2つのLED(飾り特図2保留LED1、飾り特図2保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態によって、飾り特図2保留数(第2始動記憶数)を表示する。これら保留(保留数)に関するLEDの点滅の間隔も100msである(100msオン、100msオフ:周期200ms)。よって、保留オブジェクト633,633aの揺れ周期P3を3フレーム分の周期(100ms)若しくはその整数倍の周期に設定することも好適である。これにより、保留オブジェクト633,633aの振動と第4図柄の点滅を互いに関連付けることができる。
また、前記のように、一括表示装置50において、特図1保留表示器54はランプD11,D12により構成され、特図2保留表示器55はランプD13,D14により構成される。
特図1保留表示器54は保留数が1のときはランプD11またはランプD12が点灯し、保留数が2のときはランプD11及びランプD12が点灯し、保留数が3のときはランプD11またはランプD12が点滅して残りのランプが点灯し、保留数が4のときはランプD11及びランプD12が点滅する。
特図2保留表示器55も同様に、保留数が1のときはランプD13またはランプD14が点灯し、保留数が2のときはランプD13及びランプD14が点灯し、保留数が3のときはランプD13またはランプD14が点滅して残りのランプが点灯し、保留数が4のときはランプD13及びランプD14が点滅する。
遊技制御装置100は、特図1保留表示器54及び特図2保留表示器55を制御するが、上記ランプD11−D14を128msの間隔(128msオン、128msオフ:周期256ms)で点滅させている。よって、保留オブジェクト633,633aの揺れ周期P3をランプD11−D14を128msの点滅間隔に近い周期、例えば4フレーム分の周期(133ms)若しくはこれの整数倍の周期に設定することも好適である。これにより、保留オブジェクト633,633aの振動とランプD11−D14の点滅を互いに関連付けることができる。
〔演出表示編集処理〕
図36は、大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633a等に係る演出表示編集処理の手順を示すフロー図である。演出制御装置300(主制御用マイコン311、VDP312)は、メイン処理(図23)において、大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aを包含する画像データを1フレームごとに作成し(B0017)、表示装置41に表示する(B0020)。これにより、変動表示ゲームにおいて大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aを1フレーム単位(33.3ms単位)で変動表示(動画による表示)することができる。
ステップB2501において、演出制御装置300は、図柄レイヤを生成する。ここで、演出制御装置300は、1フレームごとに使用順(図35、図40、図44、図47参照)に大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615を図柄レイヤに割り付ける。なお、大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615は、それぞれ独立に選択でき、これらをレイヤとして重ね合わせることで図柄レイヤを作成する。なお、各レイヤは、表示装置41で表示するための共通の平面座標を備え、各オブジェクトの形態(識別情報含む)の情報と、各オブジェクトの平面座標上の位置情報(平面座標原点からの変位の情報)を含んでいる。
ステップB2502において、演出制御装置300は、情報表示レイヤを生成する。情報表示レイヤでは、保留オブジェクト633,633aが1フレームごとに使用順(図35、図40、図44、図47参照)で情報表示レイヤに割り付けられ、特図1保留数表示部650、特図2保留数表示部660、右打ち表示や左打ち表示など遊技者に認識させたい情報も適宜割付けられる。なお、右打ち表示や左打ち表示は、遊技者に発射態様(右打ち又は左打ち)を示唆する。
ステップB2503において、演出制御装置300は、背景レイヤを生成する。背景レイヤは、表示装置41の画面全体に表示される背景を描画したレイヤである。
その他、ステップB2504において、演出制御装置300は、所定の演出画像(エフェクト画像など)を描画した演出枠レイヤを生成する。
ステップB2505において、演出制御装置300は、例えば背景レイヤ、図柄レイヤ、情報表示レイヤ、演出枠レイヤの順に重ね合わせて画像データを生成し、これを表示フレームバッファに設定する。前記のように、メイン処理(図23)は、30分の1秒を周期にループ処理される。したがって、演出制御装置300は、30分の1秒ごとに更新された画像データ(フレーム)を生成して表示装置41に表示することができる。
〔大図柄オブジェクトの回転態様〕
図37は、大図柄オブジェクト610C(中図柄)の高速変動表示中の変動態様を示す図である。図37(a)は、前記のように、大図柄オブジェクト610C(中図柄)が180度軸回転する毎に識別情報が切り替わる変動態様を有している。図37(a)において、大図柄オブジェクト610Cは、1フレーム切り替わると60度軸回転する態様で図柄の形状を変化させ、3フレーム切り替えることで180度軸回転できるようになっている。VDP312は、画像ROM325に記憶された基準のオブジェクト(0度や180度)のデータから傾いたオブジェクト(60度や120度など)のデータを画像処理によって生成してもよいし、基準のオブジェクト(0度又は180度)及び傾いたオブジェクト(60度や120度など)のデータを予め全て画像ROM325に記憶していてもよい。
また、識別情報が表示された表面(または裏面)を正面視した姿勢から60度軸回転した態様の大図柄オブジェクト610Cにおいて識別情報「7」を斜めから見た態様の図形が表示されているが、当該図形は省略してもよい。さらに、当該表面(または裏面)を正面視した姿勢から120度軸回転した態様の大図柄オブジェクト610Cにおいて識別情報「7」の外形を左右反転させ且つ斜めから見た態様の図形が表示されているが、当該図形は省略してもよい。
ここで、大図柄オブジェクト610Cは、矩形の板状の本体の表面または裏面に識別情報(例えば「7」)が記載されたものであるが、本体の枠を除いて本体そのものは透明であってもよい(後述の図37(b)、図37(c)に示す場合も同様)。
図37(b)は、大図柄オブジェクト610C(中図柄)が360度軸回転する毎に識別情報が切り替わる変動態様を有している。図37(b)において、大図柄オブジェクト610Cは、1フレーム切り替わると120度軸回転する態様で図柄の形状を変化させ、3フレーム切り替えることで360度軸回転できるようになっている。
また、識別情報が表示された表面(または裏面)を正面視した姿勢から120度軸回転した態様の大図柄オブジェクト610Cにおいて識別情報「7」の外形を左右反転させ且つ斜めから見た態様の図形が表示されているが、当該図形は省略してもよい。さらに、当該表面(または裏面)を正面視した姿勢から240度軸回転した態様の大図柄オブジェクト610Cにおいて識別情報「7」の外形を左右反転させ且つ斜めから見た態様の図形が表示されているが、当該図形は省略してもよい。
図37(c)は、大図柄オブジェクト610C(中図柄)が180度軸回転する毎に識別情報が切り替わる変動態様を有している。図37(c)において、大図柄オブジェクト610Cは、1フレーム切り替わると60度軸回転する態様で図柄の形状を変化させ、3フレーム切り替えることで180度軸回転できるようになっている。
また、表面(または裏面)を正面視した姿勢から60度軸回転した態様の大図柄オブジェクト610Cにおいて識別情報「7」を斜めから見た態様の図形が表示され、表面(または裏面)を正面視した姿勢から120度軸回転した態様の大図柄オブジェクト610Cにおいては切り替わった識別情報「8」を斜めから見た態様の図形が表示されている。
〔高速変動表示の第1変形例〕
図38は、高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様(第1変形例)を表す画面遷移図(前段)である。図39は、高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様(第1変形例)を表す画面遷移図(後段)である。図40は、高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様(第1変形例)とフレームとの関係を示す表である。
高速変動表示の第1変形例として、演出制御装置300(表示制御手段)は、大図柄オブジェクト610A,610B(第1大図柄オブジェクト)を識別情報(第1識別情報)が切り替わる順に垂直方向に沿った直線経路(特定経路)に沿って複数並べて表示するとともに、複数の第1大図柄オブジェクト610A,610Bにおいて同一形態の第1大図柄オブジェクト610A,610Bを表示する期間を同一にした状態で複数の第1大図柄オブジェクト610A,610Bを垂直スクロール(スクロール)させている。
例えば図38の(b1)に示すように、大図柄オブジェクト610Aは、上から順に「3」の識別情報を備えた大図柄オブジェクト610A(A1)、「2」の識別情報を備えた大図柄オブジェクト610A(A2)、「1」の識別情報を備えた大図柄オブジェクト610A(A3)、が並んだオブジェクト列を形成している。同様に、大図柄オブジェクト610Bは、上から順に「5」の識別情報を備えた大図柄オブジェクト610B(B1)、「4」の識別情報を備えた大図柄オブジェクト610B(B2)、「3」の識別情報を備えた大図柄オブジェクト610B(B3)、が並んだオブジェクト列を形成している。
大図柄オブジェクト610A(A1,A2,A3)及び大図柄オブジェクト610B(B1,B2,B3)は、同一の識別情報を表示する期間を同一にすることで大図柄オブジェクト610A(A1,A2,A3)及び大図柄オブジェクト610B(B1,B2,B3)の垂直スクロールを表示することができる。例えば識別情報を1回切り替えた場合を考えると、大図柄オブジェクト610A(A3)において、切り替え前の識別情報は消失して、大図柄オブジェクト610A(A2)が切り替え前に表示した識別情報が表示される。また、大図柄オブジェクト610A(A2)において、切り替え前の識別情報は消失して、大図柄オブジェクト610A(A1)が切り替え前に表示した識別情報が表示される。また、大図柄オブジェクト610A(A1)において、切り替え前の識別情報は切り替え後の識別情報に置き換わることになる。
同様に、大図柄オブジェクト610B(B3)において、切り替え前の識別情報は消失して、大図柄オブジェクト610B(B2)が切り替え前に表示した識別情報が表示される。また、大図柄オブジェクト610B(B2)において、切り替え前の識別情報は消失して、大図柄オブジェクト610B(B1)が切り替え前に表示した識別情報が表示される。また、大図柄オブジェクト610B(B1)において、切り替え前の識別情報は切り替え後の識別情報に置き換わることになる。
したがって、切り替えを繰り返す毎に同じ識別情報が上から下に移動するスクロールを、大図柄オブジェクト610A(A1)及び大図柄オブジェクト610B(B1)に表れた識別番号から順に行われることになる。なお、識別情報は、上から下へのスクロールによって、1から9の順で一巡して表示されると、また、1から9の順で一巡するように表示される。
なお、大図柄オブジェクト610A(A1,A2,A3)及び大図柄オブジェクト610B(B1,B2,B3)は、矩形の板状の本体に識別情報が表示されたものであるが、上記スクロールを行った識別情報のスクロールは認識できるが、本体のスクロールの認識が困難になる場合がある。
そこで、図では省略しているが、大図柄オブジェクト610A(A1,A2,A3)及び大図柄オブジェクト610B(B1,B2,B3)では、本体の色と識別情報とを互いに関連付けることで、本体もスクロールしていると認識させることができる。例えば、(識別情報,色情報)として(1,赤)、(2,緑)、(3,青)、(4,赤)、(5,緑)、(6,青)、(7,赤)、(8,緑)、(9,青)と関連付けることで、同一の識別情報を備えた本体が上から下にスクロールしていると認識させることができる。特に、上記関連づけによれば、オブジェクト列において同じ色が2箇所以上同時に現れることがないので、同一の識別情報を備えた本体が上から下にスクロールしていると容易に認識させることができる。また、別パターンとして、(1,緑)、(2,青)、(3,赤)、(4,青)、(5,緑)、(6,青)、(7,赤)、(8,青)、(9,緑)と関連付けることも可能である。すなわち、大図柄オブジェクト610A(A1)及び大図柄オブジェクト610A(A2)で互いに異なる配色となり、大図柄オブジェクト610A(A2)及び大図柄オブジェクト610A(A3)で互いに異なる配色となる。同様に、大図柄オブジェクト610B(B1)及び大図柄オブジェクト610B(B2)で互いに異なる配色となり、大図柄オブジェクト610B(B2)及び大図柄オブジェクト610B(B3)で互いに異なる配色となる。なお、(1,緑)と(9,緑)で色が同じになるが、少なくとも一巡する複数の識別情報1から9に対して異なる配色であればよく、逆に、あえて識別情報1に対応する最初の大図柄オブジェクトと識別情報9に対応する最後の大図柄オブジェクトを同色にして、当該一巡を認識しやすくしてもよい。
よって、大図柄オブジェクト610A(A1,A2,A3)及び大図柄オブジェクト610B(B1,B2,B3)を、一巡の識別情報が切り替わる順に特定経路(垂直方向)に沿って複数並べるとともに、識別情報に関連付けられた色であって特定経路に沿って互いに隣接する大図柄オブジェクト610A,610Bとの間で互いに異なる配色となるように表示することが好適である。すなわち、スクロールにおいて同じ色が連続して表示されないように識別情報と色情報を関連付ける。これにより、識別情報のみならず大図柄オブジェクト610A(A1,A2,A3)及び大図柄オブジェクト610B(B1,B2,B3)のオブジェクト本体がスクロールしていることを遊技者に容易に認識させることができる。
図38、図39に示す(b1)から(b11)に従って説明する。なお、保留オブジェクト633,633a及び小図柄オブジェクト615の遷移態様は、図33、図34に示す遷移態様と同じであるので説明を省略する。
図38の(b1)に示すフレーム101において、大図柄オブジェクト610Aは、上から順に「3」(A1)、「2」(A2)、「1」(A3)の識別情報を並べたオブジェクト列になっており、大図柄オブジェクト610Bは、上から順に「5」(B1)、「4」(B2)、「3」(B3)の識別情報を並べたオブジェクト列になっている。なお、大図柄オブジェクト610Aのオブジェクト列と、大図柄オブジェクト610Bのオブジェクト列は、図に示すように互いに異なる識別情報の列としてもよいし、互いに同一の識別情報の列としてもよい。また、大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「7」を正面視させた状態で表示されている。
図38の(b2)に示すフレーム102において、大図柄オブジェクト610Aのオブジェクト列及び大図柄オブジェクト610Bのオブジェクト列は、それぞれフレーム101で表示した識別情報を維持している。また、大図柄オブジェクト610Cは、オブジェクト本体を60度軸回転させた態様で表示され、識別情報「7」を斜めから見た態様の図形を表示している。
図38の(b3)に示すフレーム103において、大図柄オブジェクト610Aのオブジェクト列及び大図柄オブジェクト610Bのオブジェクト列は、それぞれフレーム101,102で表示した識別情報を維持している。また、大図柄オブジェクト610Cは、オブジェクト本体を120度軸回転させた態様で表示され、識別情報「7」の外形を左右反転させ且つ斜めから見た態様の図形を表示している。
図38の(b4)に示すフレーム104において、大図柄オブジェクト610Aは、上から順に「4」(A1)、「3」(A2)、「2」(A3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わり、大図柄オブジェクト610Bは、上から順に「6」(B1)、「5」(B2)、「4」(B3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わる。また、大図柄オブジェクト610Cは、識別情報が「8」に切り替わるとともにこれを正面視させた状態で表示される。
図38の(b5)に示すフレーム105において、大図柄オブジェクト610Aのオブジェクト列及び大図柄オブジェクト610Bのオブジェクト列は、それぞれフレーム104で表示した識別情報を維持している。また、大図柄オブジェクト610Cは、オブジェクト本体を60度軸回転させた態様で表示され、識別情報「8」を斜めから見た態様の図形を表示している。
図38の(b6)に示すフレーム106において、大図柄オブジェクト610Aのオブジェクト列及び大図柄オブジェクト610Bのオブジェクト列は、それぞれフレーム104,105で表示した識別情報を維持している。また、大図柄オブジェクト610Cは、オブジェクト本体を120度軸回転させた態様で表示され、識別情報「8」の外形を左右反転させ且つ斜めから見た態様の図形を表示している。
図38の(b7)に示すフレーム107において、大図柄オブジェクト610Aは、上から順に「5」(A1)、「4」(A2)、「3」(A3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わり、大図柄オブジェクト610Bは、上から順に「7」(B1)、「6」(B2)、「5」(B3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わる。また、大図柄オブジェクト610Cは、識別情報が「9」に切り替わるとともにこれを正面視させた状態で表示される。
図38の(b8)に示すフレーム108において、大図柄オブジェクト610Aのオブジェクト列及び大図柄オブジェクト610Bのオブジェクト列は、それぞれフレーム107で表示した識別情報を維持している。また、大図柄オブジェクト610Cは、オブジェクト本体を60度軸回転させた態様で表示され、識別情報「9」を斜めから見た態様の図形を表示している。
図39の(b9)に示すフレーム113において、大図柄オブジェクト610Aは、上から順に「7」(A1)、「6」(A2)、「5」(A3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わり、大図柄オブジェクト610Bは、上から順に「9」(B1)、「8」(B2)、「7」(B3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わる。また、大図柄オブジェクト610Cは、識別情報が「2」に切り替わるとともにこれを正面視させた状態で表示される。
図39の(b10)に示すフレーム119において、大図柄オブジェクト610Aは、上から順に「9」(A1)、「8」(A2)、「7」(A3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わり、大図柄オブジェクト610Bは、上から順に「2」(B1)、「1」(B2)、「9」(B3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わる。また、大図柄オブジェクト610Cは、識別情報が「4」に切り替わるとともにこれを正面視させた状態で表示される。
図39の(b11)に示すフレーム125において、大図柄オブジェクト610Aは、上から順に「2」(A1)、「1」(A2)、「9」(A3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わり、大図柄オブジェクト610Bは、上から順に「4」(B1)、「3」(B2)、「2」(B3)の識別情報を並べたオブジェクト列に切り替わる。また、大図柄オブジェクト610Cは、識別情報が「6」に切り替わるとともにこれを正面視させた状態で表示される。
図40は、図38、図39の遷移図に示す内容を表にまとめたものである。図40に示すように、大図柄オブジェクト610A(図40:左(A1,A2,A3))及び大図柄オブジェクト610B(図40:右(B1,B2,B3))は3フレームにおいて、同一の識別情報を維持している。また、大図柄オブジェクト610C(図40:中)は、同一の識別情報を維持しているのは1フレームであるが、2フレームを用いて当該識別情報を回転させた態様の図形を表示している。よって、大図柄オブジェクト610A、大図柄オブジェクト610B、大図柄オブジェクト610Cでは識別情報が切り替わるまでの期間は同一である。前記のように小図柄オブジェクト615は1フレームごとに識別情報が切り替わっている。
図38及び図39に示す保留オブジェクト633,633aは図40の「保留A」に従って遷移し、同一の形態を表示する期間が6フレーム分(200ms)であり、形態が変化する周期は24フレーム分(800ms)となっている。ところで、演出制御装置300は、前記のように保留表示(保留オブジェクト633,633a)に対して先読み演出(保留変化予告等)を行い(図28:B1712)、例えば大当りの期待度が高いほど目立つ態様(ここでは色)に変化させて、当該期待度を示唆する演出を行う。
例えば、図40の「保留A」は期待度が「小」の場合の先読み予告演出であり、保留オブジェクト633,633aの色も例えば白色で表示する。図40の「保留B」は、例えば期待度が「中」の場合の先読み予告演出であり、例えば青色で表示する。そして、「保留B」の場合は、同一の形態を表示する期間が4フレーム分(133ms)であり、形態が変化する周期は16フレーム分(533ms)となっている。図40の「保留C」は、例えば期待度が「大」の場合の先読み予告演出であり、例えば赤色で表示する。そして、「保留C」の場合は、同一の形態を表示する期間が2フレーム分(67ms)であり、形態が変化する周期は8フレーム分(267ms)となっている。もちろん保留オブジェクト633,633aは1フレーム切り替わる毎に形態を変化させる態様でもよく、前記のように「大」「中」「小」「中」「大」に形態が繰り返し変化する場合は、その周期は4フレーム分(133ms)となる。
上記のように、「保留A」、「保留B」、「保留C」を大当りの期待度を表すものとして用いる場合は、各保留オブジェクト633,633aに係る期待度に応じて個別に使い分けることができる。
また、「保留A」、「保留B」、「保留C」の形態変化(形状変化)のいずれか一つを全ての保留オブジェクト633,633aに対して適用してもよく、例えば、リーチ中、確変状態中、擬似連続演出の発生中は全ての保留オブジェクト633,633aに対して「保留B」または「保留C」を適用し、これらが終了すると全ての保留オブジェクト633,633aに対して「保留A」を適用してもよい。なお、擬似連続演出とは、1回の変動表示ゲームにおいて、識別情報を変動及び仮停止させる擬似変動を所定回数行う演出である。
また、擬似連続演出で3回擬似変動がある場合には、1回目の擬似変動において全ての保留オブジェクト633,633aに対して「保留A」の形態変化を適用し、2回目の擬似変動において全ての保留オブジェクト633,633aに対して「保留B」の形態変化を適用し、3回目の擬似変動において全ての保留オブジェクト633,633aに対して「保留C」の形態変化を適用してもよい。以上のように、遊技状態に応じて保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期を適宜変更することも好適である。
図41は、保留オブジェクト633,633aの変化態様(変動態様)を示す図であり、(a)は変化(変動)の振幅が大きい場合、(b)は変化(変動)の振幅が中程度である場合、(c)は変化(変動)の振幅が小さい場合を示す。なお、本実施形態では、保留オブジェクト633,633aは、一方向(幅方向、横方向)に幅が変化(変動、変形)するように表示されるが、中心に向かって(半径方向に)全体的に収縮、膨張するように表示されてもよい。
上記のように保留オブジェクト633,633aはその形態が変化する周期を変更することができるが、周期が長い場合と周期が短い場合で変化の振幅が同じであると不自然な印象を受ける場合がある。そこで、「保留A」の場合は(a)に示すように、大きな振幅を適用し、「保留B」の場合は(b)に示すように(a)よりは小さな振幅を適用し、「保留C」の場合は(c)に示すように(b)よりも小さな振幅を適用し、保留オブジェクト633,633aの周期的な変化をより自然に行うようにすることが好適である。
〔変動表示ゲーム開始時の低速変動表示の表示態様〕
図42は、変動表示ゲーム開始の際の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様を表す画面遷移図(前段)である。図43は、変動表示ゲーム開始の際の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様を表す画面遷移図(後段)である。図44は、変動表示ゲーム開始の際の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様と、フレームとの関係を示す表である。
ここでは、変動表示ゲーム開始時の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様について説明する。
変動表示ゲームは、保留消化領域640に保留オブジェクト633aが表示されることを契機に開始される。
変動表示ゲームが開始されると、小図柄オブジェクト615は高速変動時と同様に1フレーム切り替わるごとに識別情報を切り替える。保留オブジェクト633,633aは、変動表示ゲームの実行とは無関係に6フレーム(4フレーム、2フレーム、1フレームでもよい)切り替わるごとに形態を切り替える。
一方、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、予備動作を行い、その後低速変動(低速変動1)に移行する。予備動作においては、大図柄オブジェクト610Cはまだ軸回転せず、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは同時にスクロール方向とは逆方向、即ち上方向に移動してから垂直スクロールを開始し、大図柄オブジェクト610Cは初期位置に戻るとその場に留まり回転変動を開始する。また、予備動作中において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは通常(例えば、低速変動中、中速変動中、高速変動中)よりも大きく表示され、予備動作が終了すると元の大きさに戻るようになっている。さらに予備動作中において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cがそれぞれ識別情報を表示する期間は互いに同一となる。
図42の(c1)に示すフレーム1において、保留シフトによって各保留オブジェクト633が右側に移動して保留消化領域640に保留オブジェクト633aが表示され、変動表示領域610に大図柄オブジェクト610A,610B,610Cが高さ方向の中央部(初期位置)に表示される。
ここで、大図柄オブジェクト610Aは識別情報「2」を表示し、大図柄オブジェクト610Bは識別情報「4」を表示し、大図柄オブジェクト610Cは識別情報「7」を表示しているが、それぞれ任意の識別情報を表示してよい。なお、前記同様に、保留表示部630aには、保留オブジェクト633が2個表示され、特図1保留数表示部650には保留数「2」が表され、特図2保留数表示部660には保留数「0」が表示されている。
また、保留オブジェクト633aの形態は、変動表示ゲーム開始と同時に形状「中」から形状「大」に切り替わるものとしているが、変動表示ゲーム開始のタイミングと保留オブジェクト633,633aの形態を切り替えるタイミングは同じでなくてもよい。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「七」を表示している。
図42の(c2)に示すフレーム7において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、初期位置から予備動作の途中の高さ位置(例えば表示装置41の画素単位(ピクセル)で300ピクセル又は240ピクセル)まで移動している。このとき、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは1フレームごとに所定間隔の段(例えば50ピクセル、または40ピクセル)で移動する態様で表示(以後同様)することができるが、2フレームごと、3フレームごとに移動するようにしてもよい。保留オブジェクト633,633aは、その形態が形状「大」から形状「中」に切り替わる。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「四」を表示している。
図42の(c3)に示すフレーム12において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、予備動作において最も高くなる位置(例えば、初期位置より550ピクセル、または440ピクセル高い位置)まで移動している。保留オブジェクト633,633aは、形態(形状「中」)を維持している。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「九」を表示している。
図42の(c4)に示すフレーム13において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、予備動作において最も高くなる位置から1段(例えば、50ピクセル、または40ピクセル)低い位置に移動している。保留オブジェクト633,633aの形態は、形状「中」から形状「小」に切り替わる。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「一」を表示している。
図42の(c5)に示すフレーム19において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、予備動作において最も高くなる位置から7段(例えば、350ピクセル、または280ピクセル)低い位置に移動している。保留オブジェクト633,633aの形態は、形状「小」から形状「中」に切り替わる。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「七」を表示している。
図42の(c6)に示すフレーム23において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、それぞれ初期位置まで移動しており、これにより予備動作が終了する。以後、大図柄オブジェクト610Cはこのフレーム23から垂直方向の移動を停止して回転変動による低速変動表示を開始する。また、大図柄オブジェクト610A,610Bは垂直移動を継続させ、垂直スクロールによる低速変動表示を開始する。さらに、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは通常の大きさに戻る。保留オブジェクト633,633aは、形態(形状「中」)を維持している。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「二」を表示している。
図42の(c7)に示すフレーム25において、大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ初期位置から2段低い位置にまで移動している。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「7」を正面視させた姿勢から所定角度(例えば60度)軸回転させた態様で表示され、識別情報「7」を斜めから見た態様の図形を表示している。保留オブジェクト633,633aの形態は、形状「中」から形状「大」に切り替わる。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「四」を表示している。
ここで、大図柄オブジェクト610Cは、1フレーム当り30度軸回転する表示態様を有しており(図44:回転1)、識別情報を正面視させた姿勢から360度軸回転することで識別情報が切り替わるものとする。また、(c7)に表示されている大図柄オブジェクト610Cは、識別情報を正面視させた姿勢から180未満軸回転させた態様の図形を現すものとし、後述の(c8)に表示されている大図柄オブジェクト610Cは、識別情報を正面視させた姿勢から180度以上、360度未満で軸回転させた態様の図形を現すものとする。
図42の(c8)に示すフレーム31において、大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ初期位置から8段低い位置にまで移動している。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「7」を正面視させた姿勢から240度軸回転させた態様で表示され、識別情報「7」の外形を左右反転させ且つ斜めから見た態様の図形を表示している。保留オブジェクト633,633aの形態は、形状「大」から形状「中」に切り替わる。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「一」を表示している。
図43の(c9)に示すフレーム35において、大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ最上段に表示される。そして、大図柄オブジェクト610Aの識別情報は「2」から「3」に切り替わり、大図柄オブジェクト610Bの識別情報は「4」から「5」に切り替わる。これ以後、大図柄オブジェクト610A,610Bは、1フレーム切り替わる毎に2段ずつ移動する。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報が「8」に切り替わるとともに「8」を正面視させた状態で表示している。保留オブジェクト633,633aは、形態(形状「中」)を維持している。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「五」を表示している。
図43の(c10)に示すフレーム37において、大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ最上段から4段下がった位置に表示される。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「8」を正面視させた姿勢から所定角度(例えば60度)軸回転させた態様で表示され、識別情報「8」を斜めから見た態様の図形を表示している。保留オブジェクト633,633aの形態は、形状「中」から形状「小」に切り替わる。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「七」を表示している。
図43の(c11)に示すフレーム43において、大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ初期位置から5段低い位置にまで移動している。大図柄オブジェクト610Cは、識別情報「8」を正面視させた姿勢から240度軸回転させた態様で表示され、識別情報「8」の外形を左右反転させ且つ斜めから見た態様の図形を表示している。保留オブジェクト633,633aの形態は、形状「小」から形状「中」に切り替わる。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「四」を表示している。
図43の(c12)に示すフレーム47において、大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ最上段に表示される。そして、大図柄オブジェクト610Aの識別情報は「3」から「4」に切り替わり、大図柄オブジェクト610Bの識別情報は「5」から「6」に切り替わる。大図柄オブジェクト610Cは、フレーム35の姿勢から360軸回転して識別情報が「9」に切り替わるとともに「9」を正面視させた状態で表示している。保留オブジェクト633,633aは、形態(形状「中」)を維持している。また、小図柄オブジェクト615は識別情報「八」を表示している。
以後、変動表示ゲームにおいては、中速変動、高速変動、中速変動、低速変動(低速変動2)の順に変動表示が移行する(後述)。なお、小図柄オブジェクト615は、フレーム1のときから変動表示する旨説明したが、フレーム23の後、即ち準備動作が終了してから変動表示を開始してもよい。
図44は、図42及び図43の遷移図におけるフレーム数、大図柄オブジェクト610A(図44:左図柄),610B(図44:右図柄)の識別情報と位置、大図柄オブジェクト610C(図44:中図柄)の識別情報と位置または回転角度、保留オブジェクト633,633aの形態変化、小図柄オブジェクト615の識別情報の関係を表にしたものである。
ここで、図44の「位置」(段数)とは、表示装置41上の高さ方向の位置であって「0」は初期位置(高さ方向の中央)を示している。また「−1」は初期位置を基準に上方向に1段分上昇させた位置であり、例えば1段は表示装置41の画素単位(ピクセル)を用いて50ピクセル、または40ピクセルが適用できる。逆に「+1」は初期位置を基準に下方向に1段下降させた位置を示す。また「回転」とは、大図柄オブジェクト610Cの軸回転の回転角度であり後述のように「回転1」、「回転2」、「回転3」、「回転4」の4パターンがある。なお、図42、図43では「回転1」を適用している。
前記のように、小図柄オブジェクト615は1フレーム切り替わる毎に識別情報を切り替えている。保留オブジェクト633,633aは同一形態を6フレーム分表示し、24フレーム分を用いてその形態を周期的に変化させている。
大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、フレーム1の初期位置からフレームが切り替わるごとに1段ずつ上昇してフレーム12で最も高い位置に到達し、その後、フレームが切り替わるごとに1段ずつ下降してフレーム23で初期位置に戻ることで予備動作は終了する。このとき、大図柄オブジェクト610Cはまだ回転変動を行っていない。
フレーム23の後、低速変動(低速変動1)が開始され、大図柄オブジェクト610A,610Bは引き続きフレームが切り替わるごとに1段ずつ下降してフレーム34で最も低い位置に到達する。一方、大図柄オブジェクト610Cは、フレームが切り替わるごとに30度軸回転する態様で回転変動を開始し、フレーム34で330度軸回転する。ここで、大図柄オブジェクト610Cは、回転変動の開始後高さ位置を初期位置で停止させるのではなく、初期位置を一旦通り越して初期位置に戻るオーバシュート動作を行うことが好適である。例えば、図44に示すように、フレーム24−26において1段ずつ下降し、その後、フレーム27−29で1段ずつ上昇して初期位置に戻る動作を行う。これにより大図柄オブジェクト610Cの物体感を高めることができる。
フレーム35において、大図柄オブジェクト610A,610Bは初期位置よりも11段高い位置(最上段)に表示され、識別情報が切り替わる。また、大図柄オブジェクト610Cも360度軸回転し、識別情報が切り替わる。その後、大図柄オブジェクト610Cは、前回同様に、フレームが切り替わるごとに30度軸回転する。一方、大図柄オブジェクト610A,610Bはフレームが切り替わるごとに2段ずつ下降する。
フレーム46において、大図柄オブジェクト610A,610Bは初期位置よりも11段低い位置(最下段)に移動し、大図柄オブジェクト610Cは、前回同様に330度軸回転する。
フレーム47において、大図柄オブジェクト610A,610Bは初期位置よりも11段高い位置(最上段)に表示され、識別情報が切り替わる。また、大図柄オブジェクト610Cも360度軸回転し、識別情報が切り替わる。これにより、低速変動(低速変動1)を終了させ、中速変動、高速変動へと移行することができる。
中速変動では、大図柄オブジェクト610A,610Bは、第1段階として、図44の位置を用いると、−11、−7、−3、0、+3、+7、+11の7段で垂直スクロールを行い、第2段階として、−11、−6、0、+6、+11の5段で垂直スクロールを行えばよい。そして、高速変動では、−11、0、+11の3段で垂直スクロールを行えばよい。
また、大図柄オブジェクト610Cは、中速変動の第1段階として、0度、60度、120度、180度、240度、270度、330度の7段で回転変動を行い、第2段階として、0度、72度、144度、216度、288度の5段で回転変動を行い、高速変動では、0度、120度、240度の3段(図37(b))で回転変動を行えばよい。
なお、図42及び図43では低速変動表示をフレーム24からフレーム46まで行っているがこのときの表示期間が23フレーム分(766ms)となる。また低速変動表示はフレーム24からフレーム35まででもよく、この場合は、低速変動表示の表示期間が12フレーム分(400ms)となる。また、中速変動表示(第1段階)の表示期間は462ms(14フレーム)、中速変動表示(第2段階)の表示期間は333ms(10フレーム)とすることが好適である。さらに、高速変動表示の表示期間は、特図変動表示ゲームの変動時間に応じて長くすることが好適であり、通常遊技状態であれば、リーチがない場合に例えば60フレーム分(2000ms)行う。
一方、時短状態においては、前記の予備動作を省略してフレーム23から低速変動をスタートし(大図柄オブジェクト610Cは前記のオーバシュート動作を行わない)、フレーム35以降から中速変動を省略して高速変動に移行すれば行えばよい。さらに高速変動の表示時間も通常遊技状態で変動表示ゲームを行う場合よりも短くすればよく、リーチがない場合に例えば9フレーム分(300ms)とすればよい。
ところで、低速変動時において、大図柄オブジェクト610Cの「回転1」による回転変動は、常に大図柄オブジェクト610Cが回転し続ける状態を表現している。しかし、図44の「回転2」「回転3」「回転4」を適用することで、大図柄オブジェクト610Cの識別情報を切り替える周期(大図柄オブジェクト610Cが回転し始めてから360度軸回転して停止して次に回転し始めるまでの周期)を変化させることなく、大図柄オブジェクト610Cを正面視させた状態でしばらく停止させることができる。
図44の「回転2」を適用した場合、大図柄オブジェクト610Cは、フレーム23以降、フレームが切り替わるたびに32.7度軸回転(図44では小数点以下を四捨五入して表示)する態様で表示され、フレーム34で360度軸回転して識別情報が切り替わるとともに当該識別情報を正面視させ、フレーム35でも正面視させた状態を維持している。これにより、大図柄オブジェクト610Cは、1フレーム分(33.3ms)だけ識別情報を正面視させた状態で停止させることができる。
図44の「回転3」を適用した場合、大図柄オブジェクト610Cは、フレーム23以降、フレームが切り替わるたびに36度軸回転する態様で表示され、フレーム33で360度軸回転して識別情報が切り替わるとともに当該識別情報を正面視させ、フレーム34及びフレーム35でも正面視させた状態を維持している。これにより、大図柄オブジェクト610Cは、2フレーム分(66.6ms)だけ識別情報を正面視させた状態で停止させることができる。
図44の「回転4」を適用した場合、大図柄オブジェクト610Cは、フレーム23以降、フレームが切り替わるたびに45度軸回転する態様で表示され、フレーム31で360度軸回転して識別情報が切り替わるとともに当該識別情報を正面視させ、フレーム31からフレーム35の間でも正面視させた状態を維持している。これにより、大図柄オブジェクト610Cは、4フレーム分(133ms)だけ識別情報を正面視させた状態で停止させることができる。
演出制御装置300は、大図柄オブジェクト610Cに対して、実行中の変動表示ゲーム又は保留オブジェクト633aの大当りの期待度に応じて「回転1」(期待度:小)、「回転2」(期待度:中)、「回転3」(期待度:大)、「回転4」(期待度:特大)に係る回転変動を適用してもよい。また、大図柄オブジェクト610Cの大きさを回転の仕方により変化させてもよく、例えば「回転1」(期待度:小)<「回転2」(期待度:中)<「回転3」(期待度:大)<「回転4」(期待度:特大)の順に大きく表示するようにしてもよい。その際、識別情報も正面視させた姿勢のときに基準となる大きさ(例えば「回転1」のときの大きさ)よりも大きくなるように表示してもよい。
また、演出制御装置300は、大図柄オブジェクト610Cに対して、例えば初期状態(通常遊技状態)では「回転1」を適用し、リーチ中、確変状態中、擬似連続演出発生中は「回転2」、「回転3」、「回転4」のいずれかを適用するようにしてもよい。さらに、演出制御装置300は、擬似連続演出が発生した場合は、大図柄オブジェクト610Cに対して、擬似変動を繰り返す順に「回転1」、「回転2」、「回転3」、「回転4」を適用してもよい。
〔変動表示ゲーム終了時の低速変動表示の表示態様〕
図45は、変動表示ゲーム終了(又はフリーズ演出)の際の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様を表す画面遷移図(前段)である。図46は、変動表示ゲーム終了(又はフリーズ演出)の際の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633.633aの変動態様又は変化態様を表す画面遷移図(後段)である。図47は、変動表示ゲーム終了(又はフリーズ演出)の際の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様と、フレームとの関係を示す表である。
ここでは、変動表示ゲーム終了前の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様について説明する。
変動表示ゲーム終了時の低速変動(低速変動2)は、高速変動、中速変動(第2段階、第1段階の順)を経た後に実施される。当該低速変動では、大図柄オブジェクト610Cが識別情報を正面視させた状態で回転変動が終了し、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cがスクロール方向に上下する所謂揺れ変動(仮停止表示)を行う。
なお、大図柄オブジェクト610A,610Bは、識別情報が切り替わる際は、前記のように最上段の位置(−11)に表示され、このとき大図柄オブジェクト610Cも識別情報が正面視した状態で表示されるが、大図柄オブジェクト610A,610Bが下方向にスクロールして大図柄オブジェクト610Cと同じ高さになるまで大図柄オブジェクト610Cの変動表示は一時的に停止するようにしてもよい。
保留オブジェクト633,633aは、前記とは異なり、円形の平板形状のキャラクタであって、変動表示ゲームの実行とは無関係に同一形態を維持しつつ大図柄オブジェクト610Cと同様に軸回転する表示態様を備えるものとする。なお、小図柄オブジェクト615は変動表示が終了するまで1フレーム切り替わるごとに識別情報を切り替える。また、特図1保留数表示部650と特図2保留数表示部660には、それぞれ、特図1保留数を示す数字「2」と特図2保留数を示す数字「0」が表示されている。
図45の(d1)に示すフレーム301において、大図柄オブジェクト610A及び大図柄オブジェクト610Bは同じ識別情報「3」を表示しつつ大図柄オブジェクト610Cと同じ高さ(図47:位置「0」(図44の位置「0」と同じ高さ位置))にまで移動している。大図柄オブジェクト610Cも識別情報「3」を正面視させた状態で表示されている。保留オブジェクト633,633aは、いずれもキャラクタを正面視させた状態で表示されている。小図柄オブジェクト615は、例えば識別情報「一」を表示している。
図45の(d2)に示すフレーム307において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは同じ識別情報「3」を表示しつつフレーム301から1フレーム切り替わるごとに1段下降し(例えば、1段当り25ピクセル、または20ピクセル)、揺れ変動における最下段(図47:位置「+6」)まで移動している。
保留オブジェクト633,633aは、フレーム301の場合から1フレーム切り替わるごとに15度軸回転(図47:回転1)することで90度軸回転し、キャラクタを端面方向から見る態様で表示されている。ここで回転方向は、回転軸から左側が奥に向い右側が手前に来るように回転してもよいし、その逆方向に回転してもよい。小図柄オブジェクト615は識別情報「七」を表示している。
図45の(d3)に示すフレーム313において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、同じ識別情報「3」を表示しつつフレーム307から1フレーム切り替わるごとに1段上昇し、揺れ変動を開始した初期位置(図47:位置「0」)まで移動している。保留オブジェクト633,633aは、フレーム307の場合から1フレーム切り替わるごとにさらに15度軸回転(図47:回転1)することで90度軸回転し、キャラクタが(d1)から左右反転した態様(キャラクタを裏から見た態様)で表示されている。小図柄オブジェクト615は識別情報「四」を表示している。
図45の(d4)に示すフレーム319において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは同じ識別情報「3」を表示しつつフレーム313から1フレーム切り替わるごとに1段上昇し、揺れ変動において最も高くなる位置(図47:位置「−6」)まで移動している。保留オブジェクト633,633aは、フレーム319の場合から1フレーム切り替わるごとにさらに15度軸回転(図47:図1)することで90度軸回転し、キャラクタを端面方向から見た態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は識別情報「一」を表示している。
図45の(d5)に示すフレーム325において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは同じ識別情報「3」を表示しつつフレーム325から1フレーム切り替わるごとに1段下降し、揺れ変動の初期位置(図47:位置「0」)まで移動している。保留オブジェクト633,633aは、フレーム319の場合から1フレーム切り替わるごとにさらに15度軸回転(図47:回転1)することで90度軸回転する。これにより大図柄オブジェクト610Cはフレーム301の姿勢から360度軸回転し、キャラクタを(d1)と同様に正面視させた態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は識別情報「七」を表示している。
図45の(d6)に示すフレーム331において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、同じ識別情報「3」を表示しつつフレーム325から1フレーム切り替わるごとに1段下降し、揺れ変動における最下段(図47:位置「+6」)まで移動している。保留オブジェクト633,633aは、フレーム301の場合から1フレーム切り替わるごとに15度軸回転(図47:回転1)することで90度軸回転し、キャラクタを端面方向から見た態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は識別情報「四」を表示している。
図45の(d7)に示すフレーム337において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、同じ識別情報「3」を表示しつつフレーム331から1フレーム切り替わるごとに1段上昇し、揺れ変動を開始した初期位置(図47:位置「0」)まで移動している。保留オブジェクト633,633aは、フレーム331の場合から1フレーム切り替わるごとにさらに15度軸回転(図47:回転1)することで90度軸回転し、キャラクタが(d5)から左右反転した態様(キャラクタを裏から見た態様)で表示されている。小図柄オブジェクト615は識別情報「一」を表示している。
図45の(d8)に示すフレーム343において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは同じ識別情報「3」を表示しつつフレーム337から1フレーム切り替わるごとに1段上昇し、揺れ変動において最も高くなる位置(図47:位置「−6」)まで移動している。保留オブジェクト633,633aは、フレーム319の場合から1フレーム切り替わるごとにさらに15度軸回転(図47:回転1)することで90度軸回転し、キャラクタを端面方向から見た態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は識別情報「七」を表示している。
図46の(d9)に示すフレーム349において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは同じ識別情報「3」を表示しつつフレーム325から1フレーム切り替わるごとに1段下降し、揺れ変動の初期位置(図47:位置「0」)まで移動することで揺れ変動が終了する。保留オブジェクト633,633aは、フレーム343の場合から1フレーム切り替わるごとにさらに15度軸回転(図47:回転1)することで90度軸回転する。これにより大図柄オブジェクト610Aはフレーム325の姿勢から360度軸回転し、キャラクタを正面視させた態様で表示されている。また、このとき、変動表示ゲームが終了する場合は保留オブジェクト633aが消失する。小図柄オブジェクト615は識別情報「四」を表示し、上記揺れ変動が停止すると小図柄オブジェクト615の変動表示も終了する。そして、例えばフレーム349からフレーム354まではフレーム349の内容を維持したのち、大当りのファンファーレ演出(図32:B2102)が行われる。
図46の(d10)において大当り時の識別情報「333」と「大当りおめでとう」の文字情報が表示される。なお、図46の(d1)から(d9)がフリーズ演出である場合には、その後、保留オブジェクト633aが消失せずにスクロール変動又は回転変動を再開する、或いは保留オブジェクト633aが消失して次の変動表示ゲームに移行する。なお仮停止表示期間(揺れ変動表示期間)において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cがそれぞれ識別情報を表示する期間は互いに同一となる。
図47は、図45及び図46の画面遷移図におけるフレーム番号、大図柄オブジェクト610A,610B,610C(図47:大図柄)の位置、保留オブジェクト633,633aの軸回転の回転角度、小図柄オブジェクト615の識別情報の関係を表にしたものである。
図46、図47の仮停止表示期間(揺れ変動表示期間)及び停止図柄表示期間(前述の停止表示時間)では記載を省略しているが、演出制御装置300は、図42に示す予備動作表示のように、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの大きさを高速変動表示期間における大きさよりも大きくなるように表示してもよい。これにより、仮停止表示期間(揺れ変動表示期間)及び停止図柄表示期間(停止表示時間)に対する注目度を高めることができ、高速変動表示から停止図柄表示期間(仮停止表示期間含む)に移行する大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動表示態様を容易に認識することができる。
図47に示すように、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、フレーム301から揺れ変動を開始してフレーム325で一往復する。よって、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの揺れ周期は24フレーム分となる。また、保留オブジェクト633,633a(「回転1」により回転している)もフレーム301を基準としてフレーム325で360度軸回転している。よって、保留オブジェクト633,633aの回転周期も24フレーム分(800ms)となる。なお、小図柄オブジェクト615(図47:小図柄)は1フレーム切り替わるごとに識別情報が切り替わるが、フレーム349で大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動表示が停止すると小図柄オブジェクト615の変動表示も終了する。
また、保留オブジェクト633,633aに対しては他の回転態様も適用可能である。例えば、図47の「回転2」を適用した場合、1フレーム切り替わるごとに7.5度軸回転する態様で表示させることで、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの揺れ周期の2倍の周期で軸回転させることができる。
また、保留オブジェクト633,633aでは、キャラクタを正面視させた状態で所定時間軸回転を停止させる表示態様も可能である。例えば、「回転3」を適用した場合、フレーム301でキャラクタを正面視させた状態を基準として1フレーム切り替わるごとに18度軸回転し、ブレーム321で360度軸回転してキャラクタを再び正面視させた表示態様となるが、フレーム322−325において当該表示態様を維持している。よって、「回転3」では、フレーム321−324の4フレーム分(133ms)、保留オブジェクト633,633aを停止させることができる。
また、「回転3」を適用した場合、フレーム301でキャラクタが正面視した状態を基準として1フレーム切り替わるごとに30度軸回転し、フレーム313で360度軸回転してキャラクタを正面視させた表示態様となるが、フレーム314−325において当該表示態様を維持している。よって、「回転3」では、フレーム313−324の12フレーム分(400ms)、保留オブジェクト633,633aを停止させることができる。
ここで、例えば「回転1」、「回転3」、「回転4」を、保留オブジェクト633,633aに係る特図変動表示ゲームに対する大当りの期待度を表すものとして適用することが可能であり、「回転1」(期待度小)、「回転3」(期待度中)、「回転4」(期待度大)と割り当てることができる。もちろん前記同様に期待度に応じて保留オブジェクト633,633aの色を変化させてもよい。また、「回転1」、「回転3」、「回転4」は、各保留オブジェクト633,633aに係る期待度に応じて個別に使い分けることもできる。
なお、保留オブジェクト633,633aにおいて正面視させる時間の割合が大きいほど保留オブジェクト633,633aを大きく表示することも好適であり、例えば、「回転1」のときの保留オブジェクト633,633aの大きさ<「回転3」のときの保留オブジェクト633,633aの大きさ<「回転4」のときの保留オブジェクト633,633aの大きさ、となるように表示してもよい。さらに、保留オブジェクト633,633aの大きさは保留オブジェクト633,633aのキャラクタが正面視されるときのみ、基準となる大きさ(例えば「回転1」のときの保留オブジェクト633,633aの大きさ)よりも大きくなるように表示してもよい。
また、例えば「回転3」、「回転4」のいずれかを全ての保留オブジェクト633,633aに対して適用してもよく、例えば、リーチ中、確変状態中、擬似連続演出発生中は全ての保留オブジェクト633,633aに対して「回転3」または「回転4」を適用し、これらが終了すると全ての保留オブジェクト633,633aに対して「回転1」を適用してもよい。
また、擬似連続演出で3回擬似変動がある場合には、1回目の擬似変動において全ての保留オブジェクト633,633aに対して「回転1」を適用し、2回目の擬似変動において全ての保留オブジェクト633,633aに対して「回転3」を適用し、3回目の擬似変動において全ての保留オブジェクト633,633aに対して「回転4」を適用してもよい。以上のように、遊技状態に応じて保留オブジェクト633,633aのキャラクタを正面視させる時間、すなわち、保留オブジェクト633,633aが回転し始めてキャラクタを正面視で停止し再び回転し始めるまでの時間のうちキャラクタを正面視させる時間の割合を適宜変更することも好適である。また、保留オブジェクト633,633aの大きさを、例えば、「回転1」を適用した保留オブジェクト633,633a<「回転3」を適用した保留オブジェクト633,633a<「回転4」を適用した保留オブジェクト633,633aの順に大きく表示してもよい。
なお、図47において、「回転1」から「回転4」の1周期を同じ時間(48フレーム)で制御するようにしてもよい。なお、演出制御装置300は、48フレームを制御ポインタ0〜47に対応付けて管理できる。この場合、「回転1」、「回転3」、「回転4」は、48フレーム中で2回転する回転態様を備え、「回転2」は48フレーム中で1回転する回転態様を備える。これによって、演出制御装置300は、所定のタイミングで一つの保留オブジェクト633,633aの回転の態様を遷移(例えば、「回転2」から「回転3」へ遷移)させても、遷移後の回転を他の保留オブジェクト633,633aと同じ制御ポインタの値から開始して、全ての保留オブジェクト633,633aで回転の同期を保つことができる。また、図47の「回転2」の周期、すなわち48フレーム切り替わると保留オブジェクト633,633aの変化態様が一巡する周期を基準として、保留オブジェクト633,633aの回転態様(可変態様)を変化させることができる。図47のフレーム301において保留オブジェクト633が正面視されフレーム302から軸回転し始めるとする。このとき「回転3’」を新たに設けて、「回転3’」では、1フレームごとに保留オブジェクト633,633aが9度時計回り(反時計回りでもよい)に軸回転し、フレーム340において保留オブジェクト633,633aが1回転して正面視され、フレーム341からフレーム349まで保留オブジェクト633,633a静止する回転態様とすることができる。また、「回転4’」を新たに設けて、「回転4’」では、1フレームごとに保留オブジェクト633,633aが15度時計回り(反時計回りでもよい)に軸回転し、フレーム325において保留オブジェクト633,633aが1回転して正面視され、フレーム326からフレーム349まで保留オブジェクト633,633aが静止する回転態様とすることができる。なお、このとき「回転1’」(=「回転1」)は「回転2」で用いる角度の情報を1つ置きに取り出すことで「回転2」の場合よりも2倍の回転速度で回転することになる。よって、「回転1’」、「回転2」、「回転3’」、「回転4’」は、回転態様は異なるものの回転周期(可変周期)は互いに同一となる(「回転1’」に関しては2倍の周期)。したがって、保留オブジェクト633,633aの回転態様(可変態様)を変更した場合、保留オブジェクト633,633aの回転態様を「回転1’」から「回転4’」の間で遊技状態や演出ステージ等に応じて任意に変化させる場合であっても、保留オブジェクト633,633aを表示するための制御を容易に行うことができる。
図48は、変動表示ゲーム終了(又はフリーズ演出)の際の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様(変形例)を表す遷移図である。図48において、保留オブジェクト633,633aは自ら軸回転することはない。しかし、保留オブジェクト633,633aは保留オブジェクト633,633aの周囲を周回する装飾オブジェクト633bを備えている。装飾オブジェクト633bは、例えば図47の「回転1」を適用すると、フレーム301(フレーム325)において保留オブジェクト633,633aのキャラクタの周縁(外形)の最も高い位置に配置された状態を基準として1フレーム切り替わるごとにキャラクタの中心を回転軸として15度周方向回転する態様でキャラクタの周縁(外形)に沿って移動する表示態様を有している。装飾オブジェクト633bとしては、例えば太陽や星の形状を備え、保留オブジェクト633,633aよりも輝度が高いものを適用することが好適である。
図48では、図45、図46の(d5)から(d10)倣って大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633a、及び装飾オブジェクト633bの遷移について記載しているため、大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615等の説明を適宜省略する。
図48の(d5)に示すフレーム325において、保留オブジェクト633,633aは、キャラクタを正面視させた状態で静止しており、保留オブジェクト633aが消化されるまで移動することはない。装飾オブジェクト633bは、保留オブジェクト633,633aのキャラクタの周縁の最も高い位置(頭)に配置されている。
図48の(d6)に示すフレーム331において、装飾オブジェクト633bは、1フレーム切り替わるごとにキャラクタの中心を回転軸として15度周方向回転する態様でキャラクタの周縁に沿って時計回り(反時計回りでもよい)に移動し、フレーム325に係る位置(頭)から90度周方向回転する態様でキャラクタの周縁に沿って移動した位置(左頬)に配置されている。
図48の(d7)に示すフレーム337において、装飾オブジェクト633bは、フレーム331に係る位置(左頬)から90度時計回りに回転する態様でキャラクタの周縁に沿って移動した位置(顎)に配置されている。
図48の(d8)に示すフレーム343において、装飾オブジェクト633bは、フレーム337に係る位置(顎)から90度時計回りに回転する態様でキャラクタの周縁に沿って移動した位置(右頬)に配置されている。
図48の(d9)に示すフレーム349において、装飾オブジェクト633bは、フレーム337に係る位置(右頬)から90度時計回りに回転する態様でキャラクタの周縁に沿って移動した位置(頭)に配置され、装飾オブジェクト633bはキャラクタの周縁を1周したことになる。このとき、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cもフレーム325を基準として揺れ変動を1周期行ったことになる。その後、図48の(d10)において、保留オブジェクト633aが消失するとこれを装飾する装飾オブジェクト633bも消失する。
なお、この装飾オブジェクト633bに対しても、保留オブジェクト633,633aと同様に遊技状態に応じて「回転2」、「回転3」、「回転4」を適用できる。
「回転2」を適用した場合、揺れ周期の2倍の周期で装飾オブジェクト633bがキャラクタ(保留オブジェクト633,633a)の周縁を周回する。
「回転3」を適用した場合、装飾オブジェクト633bがキャラクタの周縁を周回し始めてからキャラクタの頭の部分で停止し再び周回し始めるまでの期間が「回転1」において装飾オブジェクト633bがキャラクタの周縁を周回する期間と同じになるが、4フレーム分(133ms)だけ装飾オブジェクト633bがキャラクタの頭の部分で停止する表示態様となる。
「回転4」を適用した場合、装飾オブジェクト633bがキャラクタの周縁を周回し始めてからキャラクタの頭の部分で停止し再び周回し始めるまでの期間が「回転1」において装飾オブジェクト633bがキャラクタの周縁を周回する期間と同じになるが、12フレーム分(400ms)だけ装飾オブジェクト633bがキャラクタの頭の部分で停止する表示態様となる。
また、装飾オブジェクト633bの大きさを、例えば、「回転1」を適用した装飾オブジェクト633b<「回転3」を適用した装飾オブジェクト633b<「回転4」を適用した装飾オブジェクト633bの順に大きく表示してもよい。
なお、装飾オブジェクト633bは、保留オブジェクト633,633aの周縁に配置されるとともに当該周縁に沿って移動することで保留オブジェクト633,633aを中心として回転するものとして説明したが、当該周縁の内側または外側に配置して同様に回転するようにしてもよい。
前記の保留オブジェクト633,633aと同様に、図47の「回転2」の周期、すなわち48フレーム切り替わると、装飾オブジェクト633bがキャラクタを中心として360度回転する周期を基準として、装飾オブジェクト633bの回転態様(可変態様)を変化させることができる。図47のフレーム301において装飾オブジェクト633bがキャラクタの周縁の最も高い位置(頭)に配置されている場合を考える。このとき「回転3’」では、1フレームごとに装飾オブジェクト633bがキャラクタを中心として9度時計回り(反時計回りでもよい)に回転し、フレーム340において装飾オブジェクト633bがキャラクタの周囲を一周してキャラクタの周縁の最も高い位置(頭)に配置され、フレーム341からフレーム349まで装飾オブジェクト633bが当該配置位置において静止する回転態様とすることができる。また、「回転4’」では、1フレームごとに装飾オブジェクト633bがキャラクタを中心として15度時計回り(反時計回りでもよい)に回転し、フレーム325において装飾オブジェクト633bがキャラクタの周囲を一周してキャラクタの周縁の最も高い位置(頭)に配置され、フレーム326からフレーム349まで装飾オブジェクト633bが当該配置位置において静止する回転態様とすることができる。なお、このとき「回転1’」(=「回転1」)は「回転2」で用いる角度の情報を1つ置きに取り出すことで「回転2」の場合よりも2倍の回転速度で回転することになる。よって、「回転1’」、「回転2」、「回転3’」、「回転4’」は、回転態様は異なるものの回転周期(可変周期)は互いに同一となる(「回転1’」に関しては2倍の周期)。したがって、装飾オブジェクト633bの回転態様(可変態様)を変更した場合、装飾オブジェクト633bの回転態様を「回転1’」から「回転4’」の間で遊技状態や演出ステージ等に応じて任意に変化させる場合であっても、装飾オブジェクト633bを表示するための制御を容易に行うことができる。
〔高速変動表示中の変動態様の第2変形例〕
図49は、高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様(第2変形例)を表す画面遷移図(前段)である。図50は、高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様(第2変形例)を表す画面遷移図(後段)である。第2変形例では保留オブジェクト633,633aにおいて、その大きさに応じてキャラクタを正面視させた時間(フレーム数)が変化する場合について説明する。なお、図49、図50では高速変動時を例にとっているが、低速変動時においても適用可能である。
保留オブジェクト633,633aは、図45及び図46に示す場合と同様に、円形の平板形状のキャラクタであって軸回転する表示態様を備えるものであるが、例えば保留オブジェクト633,633aの表側が表れた段階でその大きさが拡大され、保留オブジェクト633,633aのキャラクタが正面視された状態になると図36に示す演出表示編集処理において保留オブジェクト633,633aの更新を数フレーム分行わないようにし、その後更新を再開するとともにその大きさを元の大きさに戻していく表示態様が可能である。
図49の(a9)のフレーム113(図34の(a9)と同じタイミング)において、大図柄オブジェクト610A,610Bは最上段となる位置でそれぞれ識別情報「2」を表示し、大図柄オブジェクト610Cは中央部において識別情報「2」を正面視させた状態で表示しているが、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cにおいて識別情報は互いに異なっていてもよい。このとき、保留オブジェクト633,633aはキャラクタを端面方向から見る態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「一」を表示している。特図1保留数表示部650と特図2保留数表示部660には、それぞれ、特図1保留数を示す数字「2」と特図2保留数を示す数字「0」が表示されている(以後同様)。
図49の(a10)のフレーム119において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「4」を表示している。保留オブジェクト633,633aは1フレーム切り替わるごとに7.5度軸回転する態様(図47:回転2)で表示され、フレーム113に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタを裏面斜め(回転軸から左側が手前に来る配置)から見る態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「七」を表示している。
図49の(a11)のフレーム125において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「6」を表示している。保留オブジェクト633,633aは前記同様にフレーム119に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタの裏面を正面視する態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「四」を表示している。
図49の(a12)のフレーム131において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「8」を表示している。保留オブジェクト633,633aは前記同様にフレーム125に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタを裏面斜め(回転軸から右側が手前に来る配置)から見る態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「一」を表示している。
図49の(a13)のフレーム137において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「1」を表示している。保留オブジェクト633,633aは前記同様にフレーム125に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタを端面方向から見る態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「七」を表示している。これ以後、保留オブジェクト633,633aの拡大演出が開始される。
図49の(a14)のフレーム143において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「3」を表示している。保留オブジェクト633,633aは拡大表示されるとともに前記同様にフレーム137に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタの表面を斜め(回転軸から左側が手前に来る配置)から見る態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「四」を表示している。
図49の(a15)のフレーム149において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「5」を表示している。保留オブジェクト633,633aは拡大表示され、前記同様にフレーム143に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタの表面を正面視した態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「一」を表示している。なお、保留オブジェクト633,633aはフレーム137からフレーム149にかけて1フレーム切り替えるごとに徐々に拡大するようにしてもよく。またフレーム138の段階でフレーム149に示す保留オブジェクト633,633aと同じ大きさ(縦方向の大きさ)になるように表示してもよい。
図49の(a16)のフレーム155において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「7」を表示している。保留オブジェクト633,633aはフレーム149から更新が停止されキャラクタの表面を正面視した態様の表示を維持している。小図柄オブジェクト615は、識別情報「七」を表示している。
図50の(a17)のフレーム161において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「9」を表示している。保留オブジェクト633,633aはフレーム155から引き続き更新が停止されキャラクタの表面を正面視した態様の表示を維持している。小図柄オブジェクト615は、識別情報「四」を表示している。
図50の(a18)のフレーム167において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「1」を表示している。保留オブジェクト633,633aはフレーム161から更新を再開しフレーム161に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタの表面を斜め(回転軸から右側が手前に来る配置)から見る態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「一」を表示している。
図50の(a19)のフレーム173において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「3」を表示している。保留オブジェクト633,633aはフレーム167に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタを端面方向から見る態様で表示されている。小図柄オブジェクト615は、識別情報「七」を表示している。フレーム173において保留オブジェクト633,633aの拡大演出は終了して元の大きさに戻る。その際、フレーム161から1フレーム切り替わるごとに徐々に小さくするようにしてもよいし、フレーム161からフレーム172まで同じ大きさ(縦方向の大きさ)を維持してフレーム173において元の大きさに戻すようにしてもよい。
図50の(a20)のフレーム179において、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cはそれぞれ前記と同じ位置で識別情報「5」を表示している。保留オブジェクト633,633aは、フレーム173に表示された姿勢から45度軸回転することでキャラクタの表面を斜め(回転軸から左側が手前に来る配置)から見る態様で表示されるが、拡大演出されることはない。小図柄オブジェクト615は、識別情報「四」を表示している。
なお、高速変動中に大図柄オブジェクト610Cの識別情報が正面視されるタイミングで、図36に示す演出表示編集処理における大図柄オブジェクト610Cの更新を数フレーム分行わないようにし、その後更新を再開する一時停止演出を行うことも可能である。その際大図柄オブジェクト610Cを停止させる期間(フレーム数)に比例して大図柄オブジェクト610Cの大きさを拡大させ、一時停止演出終了後もとの大きさに戻すようにしてもよい。また、大図柄オブジェクト610Cと同期して、小図柄オブジェクト615に対しても図36に示す演出編集処理により識別情報の更新を数フレーム分行わない一時停止演出を行うことも可能である。
上記第2変形例において、保留オブジェクト633に対して拡大演出は行わず、実行中の特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する保留オブジェクト633aに対してのみ拡大演出を行ってもよい。このとき、保留消化領域640を示す矩形の枠については拡大演出を行わず保留オブジェクト633aが当該枠からはみ出るような表示をおこなってもよい。また、保留オブジェクト633は、特図1保留表示部660(保留表示部630a)のみならず特図2保留表示部(保留表示部630b)にも表示され得る。よって、特図2保留表示部に保留オブジェクト633がある場合は当該保留オブジェクト633についても同様に拡大演出を行ってもよい。この場合、保留オブジェクト633aが特図1保留表示部にあった保留オブジェクト633及び特図2保留表示部にあった保留オブジェクト633であったかに関わらず、全ての保留オブジェクト633,633aに対して拡大演出を行う構成でもよい。また、保留オブジェクト633aが特図1保留表示部にあった保留オブジェクト633に係るものである場合、保留オブジェクト633aと特図1保留表示部に表示された保留オブジェクトに対して拡大演出を行う構成でもよい。同様に、保留オブジェクト633aが特図2保留表示部にあった保留オブジェクト633に係るものである場合、保留オブジェクト633aと特図2保留表示部に表示された保留オブジェクトに対して拡大演出を行う構成でもよい。
〔高速変動表示の第3変形例〕
図51は、高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様(第3変形例)を表す画面遷移図(前段)である。図52は、高速変動表示中の大図柄オブジェクト610A,610B,610C、小図柄オブジェクト615、保留オブジェクト633,633aの変動態様又は変化態様(第3変形例)を表す画面遷移図(後段)である。
第3変形例では、大図柄オブジェクト610A,610Bが回転変動を行い、大図柄オブジェクト610Cが垂直スクロール変動を行う構成となっているが、この構成は低速変動表示においても適用可能である。なお、図51及び図52の(e1)から(e11)は、図33及び図34の(a1)から(a11)に対応し、保留オブジェクト633,633a及び小図柄オブジェクト615の遷移態様は、図33、図34に示す遷移態様と同じであるのでこれらの説明を省略する。
図51の(e1)に示すフレーム101において、大図柄オブジェクト610Cは表示装置41の中央上部に表示され識別情報「7」を表示している。大図柄オブジェクト610Aは、表示装置41の左側であって高さ方向の中央となる位置において識別情報「7」を正面視させた状態で表示している。大図柄オブジェクト610Bは、表示装置41の右側であって高さ方向の中央となる位置において識別情報「7」を正面視させた状態で表示している。
図51の(e2)に示すフレーム102において、大図柄オブジェクト610Cは表示装置41の中央部に表示され識別情報「7」を表示しているが、フレーム101と比較して水平方向には移動していない(以後も同様)。
大図柄オブジェクト610A,610Bは、識別情報「7」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を軸方向に60度軸回転させた状態で表示され、識別情報「7」を斜めから見た態様の図形を表示している。ここで、軸回転の方向は、回転軸から左側が奥に移動し、右側が手前に来る方向であるが、その逆方向に回転してもよい。なお大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれフレーム101と比較して水平方向及び垂直方向には移動していない(以後も同様)。
図51の(e3)に示すフレーム103において、大図柄オブジェクト610Cは表示装置41の中央下部に表示され識別情報「7」を表示している。大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ識別情報「7」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を120度軸回転させた態様で表示されている。
図51の(e4)に示すフレーム104において、識別情報「7」を表示した大図柄オブジェクト610Cは消失し、表示装置41の中央上部に識別情報「8」を表示する大図柄オブジェクト610Cが表示される。大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ識別情報「7」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を180度軸回転させて裏面を正面視させた態様で表示され、当該裏面に識別情報「8」を表示している。
図51の(e5)に示すフレーム105において、大図柄オブジェクト610Cは、表示装置41の中央部に表示され識別情報「8」を表示している。大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ識別情報「8」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を60度軸回転させた態様で表示され、識別情報「8」を斜めから見た態様の図形を表示している。
図51の(e6)に示すフレーム106において、大図柄オブジェクト610Cは表示装置41の中央下部に表示され識別情報「8」を表示している。大図柄オブジェクト610A,610Bは、それぞれ識別情報「8」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を120度軸回転させた態様で表示され、識別情報「8」の外形が左右反転し且つ斜めから見た態様の図形が表示される。
図51の(e7)に示すフレーム107において、識別情報「8」を表示した大図柄オブジェクト610Cは消失し、表示装置41の中央上部に識別情報「9」を表示する大図柄オブジェクト610Cが表示される。大図柄オブジェクト610A,610Bは、識別情報「8」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を180度軸回転させて表面を正面視させた態様で表示され、当該表面に識別情報「9」を表示している。
図51の(e8)に示すフレーム108において、大図柄オブジェクト610Cは表示装置41の中央部に表示され識別情報「9」を表示している。大図柄オブジェクト610A,610Bは、識別情報「9」を正面視させた姿勢からオブジェクト全体を60度軸回転させた態様で表示され、識別情報「9」を斜めから見た態様の図形を表示している。
図52の(e9)に示すフレーム113において、表示装置41の中央上部に識別情報「2」を表示する大図柄オブジェクト610Cが表示される。大図柄オブジェクト610A,610Bは、表面を正面視させた態様で表示され、当該表面に識別情報「2」を表示している。
図52の(e10)に示すフレーム119において、表示装置41の中央上部に識別情報「4」を表示する大図柄オブジェクト610Cが表示される。大図柄オブジェクト610A,610Bは、表面を正面視させた態様で表示され、当該表面に識別情報「4」を表示している。
図52の(e11)に示すフレーム125において、表示装置41の中央上部に識別情報「6」を表示する大図柄オブジェクト610Cが表示される。大図柄オブジェクト610A,610Bは、表面を正面視させた態様で表示され、当該表面に識別情報「6」を表示している。
図51、図52に示すように、大図柄オブジェクト610Cは、3フレームを用いて同じ識別情報を持った状態(同一形態)で、表示装置41の中央上部、中央部、中央下部の順に移動するように表示される。また大図柄オブジェクト610A,610Bにおいて、同じ識別情報(正面視させる識別情報)は1フレームにのみ表示される。
本実施形態では、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを遊技状態に応じて変動態様(変動表示態様)の組み合わせを変更することができる。例えば通常遊技状態の開始の際に大図柄オブジェクト610A,610Bを垂直スクロール変動に、大図柄オブジェクト610Cを回転変動にそれぞれ設定し、その後、例えば、演出ステージが変化したとき、或は、確変状態や擬似連続演出が発生したときに、大図柄オブジェクト610A,610Bを回転変動に変更し、大図柄オブジェクト610Cを垂直スクロール変動に変更することも可能である。また、擬似連続演出の場合は、擬似変動の仮停止後の擬似変動の際に前記の回転変動を行う大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)と垂直スクロール変動を行う大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)の変動態様を交互に切り替えることも可能である。
また、実行中の特図変動表示ゲームや保留オブジェクト633aの大当りの期待度に応じて変動態様の組み合わせを変更することも可能であり、期待度が「小」の場合は、大図柄オブジェクト610A,610Bを垂直スクロール変動に、大図柄オブジェクト610Cを回転変動に設定する。期待度が「中」の場合は、大図柄オブジェクト610A(または610B)を垂直スクロール変動に設定し、大図柄オブジェクト610Cと大図柄オブジェクト610B(または大図柄オブジェクト610A)を回転変動に設定する。期待度が「大」の場合は、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを回転変動に設定する、等の変更が可能である。
[第1実施形態の作用・効果]
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)とは変動表示態様が異なる第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)と、を含み、
変動表示ゲームは、変動表示ゲームの開始直後の期間よりも大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動速度が速い高速変動表示期間を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、表示装置41において、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動表示とともに、小図柄オブジェクト615の変動表示を行い、高速変動表示期間において、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間(T2)を、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間(T1)よりも短くし、小図柄オブジェクト615を同じ態様で連続して表示する期間(S1)を、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間(T2)と等しくする。
上記構成により、変動表示ゲーム中の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動態様を容易に認識可能となり、興趣を向上させることができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、所定条件下で(例えば、演出ステージの変化時や擬似連続演出の仮停止時)、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の表示位置、及び/若しくは、表示個数を入れ替える。
これにより、新たな演出要素を追加することなく演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
第1実施形態において、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)は第1識別情報(識別情報)を備えるとともに、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)は第2識別情報(識別情報)を備え、表示制御手段(演出制御装置300)は、表示装置41の画面上に設けられた特定経路に沿ってスクロールする変動表示態様で第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を変動表示し、所定位置で回転する変動表示態様で第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を変動表示する。
これにより、変動表示態様の異なる変動表示を同時に行ったとしても変動表示ゲーム中の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動表示態様を容易に認識可能となる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を段階的に軸回転した態様で表示して、第2識別情報(識別情報)が表示される表面または裏面が交互に正面視されるように表示し、表面、及び/若しくは、裏面が正面視される毎に第2識別情報(識別情報)が切り替わる態様で第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を変動表示する。
これにより、回転変動による第2識別情報(識別情報)の切り替えを容易に把握することがきる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を特定経路の基端から特定経路の終端に向けて移動させて消失させた後、第1識別情報(識別情報)が切り替えられた第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を基端から終端に向けて移動させて消失させることを繰り返す態様で、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)をスクロールする。
これにより、垂直スクロール(一方向スクロール)による第1識別情報(識別情報)の切り替えを容易に把握することがきる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を第1識別情報(識別情報)が切り替わる順に特定経路に沿って複数並べて表示するとともに、複数の第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間を同一にした状態で複数の第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)をスクロールする。
これにより、第1識別情報(識別情報)が複数同時に配列された垂直スクロール(一方向スクロール)による第1識別情報(識別情報)の切り替えを容易に把握することができる。
第1実施形態において、特別遊技状態の終了後に特定の遊技を実行可能な特定遊技状態(例えば時短状態)における変動表示ゲームの表示時間は、特定の遊技を実行可能でない通常遊技状態における変動表示ゲームの表示時間よりも短い。
これにより特定遊技状態(例えば時短状態)を確実に行うとともに、特定遊技状態中の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動態様を容易に認識可能となる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)とは変動表示態様が異なる第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)と、を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、表示装置41において、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動表示とともに、小図柄オブジェクト615の変動表示を行い、変動表示ゲーム中の所定期間(予備動作期間、仮停止表示期間)において、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間を、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間に等しくし、変動表示ゲーム中の所定期間以外における特定表示期間(低速変動表示期間、中速変動表示期間、高速変動表示期間)において、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間を、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間よりも短くし、小図柄オブジェクト615を同じ態様で連続して表示する期間を、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間と等しくする。
上記構成により、変動表示ゲーム中の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動態様を容易に認識可能となるとともに、所定期間における第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の識別情報の切り替え周期を等しくすることで変動表示の違和感の発生を回避し、これにより興趣を向上させることができる。
第1実施形態において、特定表示期間は、所定期間よりも変動速度が速い高速変動表示期間を含み、所定期間は、変動表示ゲームの開始の際の予備動作を表示する予備動作表示期間を含み、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)は、第1識別情報(識別情報)を備えるとともに、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)は、第2識別情報(識別情報)を備え、表示制御手段(演出制御装置300)は、高速変動表示期間において、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を、表示装置41の画面上に設けられた特定経路に沿って第1識別情報(識別情報)をスクロールする態様(垂直スクロール)で変動表示し、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を、段階的に軸回転した態様で表示されて、第2識別情報(識別情報)が表示される表面または裏面が交互に正面視されるように表示するとともに、表面、及び/若しくは、裏面が正面視される毎に第2識別情報(識別情報)が切り替わる態様(回転変動)で変動表示し、予備動作表示期間において、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を、第1識別情報(識別情報)を維持しつつ第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)の表示位置を第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)の初期位置から第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)がスクロールする方向とは逆方向に所定距離移動してその後第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)の初期位置に戻る態様で変動表示し、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を、第2識別情報(識別情報)を維持しつつ第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の表示位置を第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の初期位置から第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)がスクロールする方向とは逆方向に所定距離移動してその後第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の初期位置に戻る態様で変動表示し、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)及び第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を互いに同期して移動させる。
これにより、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の変動表示態様が異なっていても予備動作においては同じ動作をさせることができ、変動表示ゲーム開始時の演出を自然に行うことができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)及び第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の予備動作表示期間における大きさを、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)及び第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の高速変動表示期間における大きさよりも大きくする。
これにより予備動作に対して注意を引かせることができるとともに、高速変動表示において大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの大きさを予備変動時の大きさよりも適度に小さくして視界に入り易くすることでスクロールを認識しやすくし、これにより大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動表示を容易に認識させることができる。また、高速変動表示において大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの大きさを予備変動時の大きさよりも小さくすることでスクロールのスピード感を高めることができる。
ここで、大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の大きさは、識別情報の大きさをそのまま第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の大きさとして定義しても、当該識別情報が表示されたオブジェクト本体(枠、キャラクタ等)を含めた全体の大きさを第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の大きさとして定義してもよい。よって、例えば識別情報の大きさが予備動作表示期間及び高速変動表示期間において違いがない場合であっても、予備動作表示期間においてオブジェクト本体(枠、キャラクタ)が識別情報とともに表示され、高速変動表示期間(及び低速変動表示期間)においてオブジェクト本体(枠、キャラクタ)が消失して識別情報のみが表示される場合についても、大図柄オブジェクトの予備動作表示期間における大きさが、高速変動表示期間よりも大きいと捉えることができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、予備動作表示期間の終了直後において、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の表示位置が第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の初期位置を中心として振動しつつ第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の初期位置に収束する態様で変動表示する。
これにより、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を物体的に動作させることができる。
第1実施形態において、所定期間は、特定表示期間の後に行う仮停止表示期間(揺れ変動表示期間)を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、仮停止表示期間において、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)及び第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)の表示位置及び第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の表示位置が互いに同期して同一方向に周期的に変化する態様で変動表示する。
これにより、遊技者に変動表示ゲーム終了直前の仮停止状態であることを不自然なく示唆することができる。
第1実施形態によれば、表示装置41において複数の大図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)を変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、始動領域(例えば始動入賞口36)への遊技球の通過に基づき変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)を備え、複数の大図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)は、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第1大図柄オブジェクト例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)とは変動態様が異なる第2大図柄オブジェクト例えば、大図柄オブジェクト610C)と、を含み、変動表示ゲームは、変動表示ゲームの開始直後の期間よりも大図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の変動速度が速い高速変動表示期間を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、表示装置41において、複数の大図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の変動表示とともに、小図柄オブジェクト615の変動表示と、始動記憶に対応する保留オブジェクト633,633aの表示と、を行い、高速変動表示期間において、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間(T2)を、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間(T1)よりも短くし、小図柄オブジェクト615を同じ態様で連続して表示する期間(S1)を、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間(T2)と等しくし、保留オブジェクト633,633aを同じ態様で連続して表示する期間(H1)を、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間(T1)よりも長くする。
これにより、遊技者は速く動いている方に自然に視線を向けるので、高速変動しているときは遊技者の視線を大図柄オブジェクト610A,610B,610Cに向けさせることができる。また、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cが停止しているとき(仮停止状態も含む)は、可変表示している保留オブジェクト633,633aに視線を向けさせることができる。以上のように、変動表示ゲーム中の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの演出を適切に行うことにより遊技の興趣を向上させることができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、保留オブジェクト633,633aを、保留オブジェクト633,633aの形態が周期的に変化する態様で可変表示し、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを、仮停止時において大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの表示位置が周期的に変化する態様で変動表示し、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期(P3)を、仮停止時において大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの表示位置が変化する周期と等しくする(同期させる)。
これにより、保留オブジェクト633,633aの可変表示の周期(P3)と仮停止時の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動周期を揃えた(同期した)協調演出が可能になり遊技の興趣が向上するとともに、非同期により生じる不自然さを解消することができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、保留オブジェクト633,633aを、保留オブジェクト633,633aの形態が周期的に変化する態様で可変表示するとともに、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期を、保留オブジェクト633,633aに係る変動表示ゲームの結果が特別結果になる期待度が高い場合には短くすることが可能である。
これにより、保留オブジェクト633,633aに係る保留の期待度の違いを視覚的に把握することができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する際の振幅を、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期が短くなるほど小さくする。
これにより、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期と振幅との不自然な関係を解消することができる。
第1実施形態において、保留オブジェクト633,633aは、保留オブジェクト633,633aの外形に沿って周回する態様で表示される装飾オブジェクト633bを備え、表示制御手段(演出制御装置300)は、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期を、装飾オブジェクト633bが保留オブジェクト633,633aの外形を周回する周期とする。
これにより、保留オブジェクト633,633aの本体(キャラクタ)を変動表示において動かす必要はないので、保留オブジェクト633,633aの変動表示(可変表示)を簡易に行うことができる。
第1実施形態において、保留オブジェクト633,633aは、装飾オブジェクト633bを備え、表示制御手段(演出制御装置300)は、装飾オブジェクト633bの位置が周回する態様で保留オブジェクト633,633aを回転するように表示し、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期を、装飾オブジェクト633bが周回する周期とする。
これにより、保留オブジェクト633,633aの本体(キャラクタ)を変動表示において動かす必要はないので、保留オブジェクト633,633aの変動表示(可変表示)を簡易に行うことができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)とは変動表示態様が異なる第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)と、を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、表示装置41において、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動表示とともに、小図柄オブジェクト615の変動表示を行い、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を、所定位置で軸回転する態様(回転変動)で変動表示可能であるとともに第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)に含まれる識別情報を正面視させた状態で所定期間において表示可能であり、所定期間を、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の大きさに基づいて変化可能である。
これにより、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の変動表示中の識別情報の視認性を高めることができる。このように変動表示ゲーム中の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの演出を適切に行うことにより興趣を向上させることできる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の大きさを、遊技状態に基づいて変化させる。
これにより、新たな演出要素を追加することなく遊技者に何れの遊技状態が発生しているかを示唆することができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、識別情報を正面視させたときの第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の大きさを、識別情報が正面視にならないときの第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の大きさよりも大きくする。
これにより第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)に表示される識別情報を強調することができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)が軸回転を開始した後、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)に含まれる識別情報を正面視させた状態で、所定期間に亘って第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を一時停止させ、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)が軸回転を開始してから一時停止が終了するまでの周期における所定期間が占める割合を、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の大きさに基づいて変化させる。
これにより、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の変動表示中の識別情報の視認性を高めることができる。また、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の軸回転の周期は所定期間によらず不変となるため、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の軸回転の周期と第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)のスクロール周期との同期が容易になり、より自然な変動表示による演出を行うことができる。
第1実施形態によれば、表示装置41において変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、始動領域(始動入賞口36等)への遊技球の通過に基づき変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)を備え、表示制御手段(演出制御装置300)は、始動記憶に対応する保留オブジェクト633,633aを表示装置41に表示し、保留オブジェクト633,633aを、回転するとともに特定の回転角度(キャラクタが正面視される回転角度、またはそれ以外の回転角度であってキャラクタの特徴を認識可能な回転角度等)において一時停止する態様で可変表示し、保留オブジェクト633,633aを一時停止する期間を、保留オブジェクト633,633aの大きさに基づいて変化可能である。
これにより、保留オブジェクト633,633aの特定の回転角度(キャラクタが正面視される回転角度、またはそれ以外の回転角度であってキャラクタの特徴を認識可能な回転角度等)に係る画像の視認性を高めることができ、さらに当該一時停止時間を保留オブジェクト633,633aの大きさにより変化させる。よって、保留オブジェクト633,633aの可変表示(変動表示)が単調ではなくなり遊技者が注視するので興趣を向上させることができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、保留オブジェクト633,633aの大きさを、遊技状態に基づいて変化させる。
これにより、新たな演出要素を追加することなく遊技者に何れの遊技状態が発生しているかを示唆することができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、表示装置41において複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを変動表示して変動表示ゲームを実行するとともに、仮停止時において、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの表示位置が周期的に変化する態様で変動表示し、保留オブジェクト633,633aが軸回転を始めてから一時停止が終了するまでの周期を、仮停止時において大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの表示位置が変化する周期に同期させる。
これにより、大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの表示位置の振動と保留オブジェクト633,633aの回転とを調和させ自然な演出を行うことができる。
第1実施形態において、表示制御手段(演出制御装置300)は、保留オブジェクト633,633aが軸回転を開始してから一時停止が終了するまでの周期における一時停止が占める割合を、保留オブジェクト633,633aの大きさに基づいて変化させる。
これにより、保留オブジェクト633,633aの特定の回転角度(キャラクタが正面視される回転角度、またはそれ以外の回転角度であってキャラクタの特徴を認識可能な回転角度等)に係る画像の視認性を高めることができる。また、保留オブジェクト633,633aの一時停止を含めた回転周期は不変となるため、保留オブジェクト633,633aの回転周期と大図柄オブジェクト610A,610B,610Cのスクロール周期又は回転周期との同期が容易になり、より自然な演出を行うことができる。
第1実施形態によれば、表示装置41において複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)と、遊技球を所定の発射周期で発射する球発射装置と、を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、始動領域(例えば始動入賞口36)への遊技球の通過に基づき変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)を備え、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cは、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)とは変動表示態様が異なる第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)と、を含み、変動表示ゲームは、変動表示ゲームの開始直後の期間よりも大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動速度が速い高速変動表示期間を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、表示装置41において、複数の大図柄オブジェクト610A,610B,610Cの変動表示とともに、小図柄オブジェクト615の変動表示を行い、始動記憶に対応する保留オブジェクト633,633aを表示装置41に表示するとともに保留オブジェクト633,633aの形態が周期的に変化する態様で可変表示し、高速変動表示期間において、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間を、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間よりも短くし、小図柄オブジェクト615を同じ態様で連続して表示する期間を、第2大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間と等しくし、保留オブジェクト633,633aを同じ態様で連続して表示する期間を、第1大図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間よりも長くし、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期を遊技球の発射周期よりも長くする。
球発射装置による遊技球の発射はそのとき発生する音や振動により遊技者が体感するものである。よって、上記構成により、保留オブジェクト633,633aの形態が変化する周期(揺れ周期P3)を当該発射周期よりもゆっくりとすることで、遊技者がリラックスすることができ、遊技をゆったりと楽しむことができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の図柄オブジェクト(例えば大図柄610A,610B)を変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、図柄オブジェクト(例えば大図柄610A(A1,A2,A3),610B(B1,B2,B3))は、識別情報を備えるとともに表示装置41の画面上に設けられた特定経路(垂直方向の経路)に沿ってスクロールする変動表示態様により変動表示され、変動表示ゲームは、変動表示ゲームの開始直後の期間よりも図柄オブジェクトの変動速度が速い高速変動表示期間を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、高速変動表示期間において、図柄オブジェクト(例えば大図柄610A(A1,A2,A3),610B(B1,B2,B3))を一巡の識別情報が切り替わる順に特定経路に沿って複数並べるとともに、識別情報に関連付けられた色であって互いに隣接する大図柄オブジェクトとの間で互いに異なる配色となるように、一巡の前記識別情報に係る前記図柄オブジェクトを表示する。
上記構成により、識別情報のみならず当該識別情報が表示された大図柄オブジェクト(例えば大図柄610A(A1,A2,A3),610B(B1,B2,B3))のオブジェクト本体についてもスクロールしていることを遊技者が容易に認識することができる。
第1実施形態によれば、表示装置41において変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、始動領域(例えば始動入賞口36)への遊技球の通過に基づき変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)を備え、表示制御手段(演出制御装置300)は、始動記憶に対応する保留オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)を表示装置41に表示し、保留オブジェクト保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)は、互いに異なる複数の可変態様(「回転1’」、「回転2」、「回転3’」、「回転4’」)のいずれかにより可変表示可能とされ、且つ複数の可変態様の可変周期が互いに同一である。
上記構成により、保留オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)の回転態様(可変態様)を変更した場合、保留オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)の回転態様(可変態様)を複数の可変態様(回転態様(「回転1’」、「回転2」、「回転3’」、「回転4’」))の間で遊技状態や演出ステージ等に応じて任意に変化させる場合であっても、保留オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)を表示するための制御を容易に行うことができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B610C)を変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、変動表示ゲームは、変動表示ゲームの開始の際の予備動作を表示する予備動作表示期間と、変動速度が予備動作表示終了直後の期間(低速変動1、中速変動)の変動速度よりも速い高速変動表示期間と、を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の予備動作表示期間における大きさを高速変動表示期間における大きさよりも大きくする。
上記構成により、予備動作に対して注意を引かせるとともに、高速変動表示において図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の大きさを予備変動時の大きさよりも適度に小さくして視界に入り易くすることでスクロールを認識しやすくし、これにより図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の変動表示を容易に認識させることができる。また、高速変動表示において図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の大きさを予備変動時の大きさよりも小さくすることでスクロールのスピード感を高めることができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、変動表示ゲームは、変動表示ゲームの開始直後の期間(低速変動1、中速変動)よりも図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の変動速度が速い高速変動表示期間を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、変動表示ゲームの終了時に仮停止表示又は停止表示される前記図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610Cも含む)の大きさを高速変動表示期間における前記図柄オブジェクトの大きさよりも大きくする。
上記構成により、仮停止表示期間(揺れ変動表示期間)及び停止図柄表示期間に対する注目度を高めることができ、高速変動表示から停止図柄表示期間(仮停止表示期間含む)に移行する図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の変動表示態様を容易に認識することができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)を変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、複数の図柄オブジェクト大図柄オブジェクト610A,610B,610C)は、第1図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第1図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)とは変動表示態様が異なる第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)と、を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、変動表示ゲーム中の所定期間(予備動作期間、仮停止表示期間)において、第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間を、第1図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間に等しくし、変動表示ゲーム中の所定期間(予備動作期間、仮停止表示期間)以外における特定表示期間(低速変動表示期間、中速変動表示期間、高速変動表示期間)において、第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)を同じ態様で連続して表示する期間を、第1図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を同じ態様で連続して表示する期間よりも短くする。
上記構成により、変動表示ゲーム中の図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の変動態様を容易に認識可能となるとともに、所定期間における第1図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の識別情報の切り替え周期を等しくすることで変動表示の違和感の発生を回避し、これにより興趣を向上させることができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)を変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、複数記図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)は、第1図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)と、第1図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)とは変動表示態様が異なる第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)と、を含み、表示制御手段(演出制御装置300)は、第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)を、所定位置で軸回転する態様で変動表示可能であるとともに第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)に含まれる識別情報を正面視させた状態で所定期間において表示可能であり、所定期間を、第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610A,610B)の大きさに基づいて変化可能である。
これにより、第2図柄オブジェクト(例えば、大図柄オブジェクト610C)の変動表示中の識別情報の視認性を高めることができる。このように変動表示ゲーム中の図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の演出を適切に行うことにより興趣を向上させることできる。
第1実施形態によれば、表示装置41において変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、表示制御手段(演出制御装置300)は、オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、大図柄オブジェクト610C(中図柄))を表示装置41に表示し、オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、大図柄オブジェクト610C(中図柄))を、回転するとともに特定の回転角度(キャラクタや識別情報が正面視される回転角度、またはそれ以外の回転角度であってキャラクタや識別情報の特徴を認識可能な所定の回転角度等)において一時停止する態様で可変表示し、オブジェクトを一時停止する期間を、オブジェクトの大きさに基づいて変化可能である。
これにより、オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、大図柄オブジェクト610C(中図柄))の特定の回転角度(キャラクタや識別情報が正面視される回転角度、またはそれ以外の回転角度であってキャラクタや識別情報の特徴を認識可能な所定の回転角度等)に係る画像の視認性を高めることができ、さらに当該一時停止時間をオブジェクトの大きさにより変化させる。よって、オブジェクトの可変表示(変動表示)が単調ではなくなり遊技者が注視するので興趣を向上させることができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の図柄オブジェクト(例えば大図柄610A,610B)を変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、図柄オブジェクト(例えば大図柄610A(A1,A2,A3),610B(B1,B2,B3))は、識別情報を備えるとともに表示装置41の画面上に設けられた特定経路(垂直方向の経路)に沿ってスクロールする変動表示態様により変動表示され、表示制御手段(演出制御装置300)は、図柄オブジェクト(例えば大図柄610A(A1,A2,A3),610B(B1,B2,B3))を一巡の識別情報が切り替わる順に特定経路に沿って複数並べるとともに、識別情報に関連付けられた色であって互いに隣接する大図柄オブジェクトとの間で互いに異なる配色となるように、一巡の前記識別情報に係る前記図柄オブジェクトを表示する。
上記構成により、識別情報のみならず当該識別情報が表示された大図柄オブジェクト(例えば大図柄610A(A1,A2,A3),610B(B1,B2,B3))のオブジェクト本体についてもスクロールしていることを遊技者が容易に認識することができる。
第1実施形態によれば、表示装置41において変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、表示制御手段(演出制御装置300)は、オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)を表示装置41に表示し、オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)は、互いに異なる複数の可変態様((「回転1」,「回転2」,「回転3」,「回転4」)または(「回転1’」,「回転2」,「回転3’」,「回転4’」))のいずれかにより可変表示可能とされ、且つ複数の可変態様の可変周期が互いに同一である。
上記構成により、オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)の回転態様(可変態様)を変更した場合、オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)の回転態様(可変態様)を複数の可変態様(回転態様((「回転1」,「回転2」,「回転3」,「回転4」)または(「回転1’」,「回転2」,「回転3’」,「回転4’」)))の間で遊技状態や演出ステージ等に応じて任意に変化させる場合であっても、オブジェクト(保留オブジェクト633,633a、装飾オブジェクト633b)を表示するための制御を容易に行うことができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B610C)を変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、表示制御手段(演出制御装置300)は、図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の予備動作表示期間における大きさを予備動作表示期間後の表示期間(例えば、高速変動表示期間)における大きさよりも大きくする。
上記構成により、予備動作に対して注意を引かせるとともに、予備動作表示期間後の表示期間の変動表示(例えば高速変動表示)において図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の大きさを予備変動時の大きさよりも適度に小さくして視界に入り易くすることでスクロールを認識しやすくし、これにより図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の変動表示を容易に認識させることができる。また、予備動作表示期間後の表示期間の変動表示(例えば高速変動表示)において図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の大きさを予備変動時の大きさよりも小さくすることでスクロールのスピード感を高めることができる。
第1実施形態によれば、表示装置41に複数の図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610Cを変動表示して変動表示ゲームを行う表示制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、表示制御手段(演出制御装置300)は、変動表示ゲームの終了時に仮停止表示又は停止表示される前記図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610Cも含む)の大きさを特定表示期間(低速変動表示期間、中速変動表示期間、高速変動表示期間)における前記図柄オブジェクトの大きさよりも大きくする。
上記構成により、仮停止表示期間(揺れ変動表示期間)及び停止図柄表示期間に対する注目度を高めることができ、特定表示期間における変動表示(低速変動表示、中速変動表示、高速変動表示)から停止図柄表示期間(仮停止表示期間含む)に移行する図柄オブジェクト(大図柄オブジェクト610A,610B,610C)の変動表示態様を容易に認識することができる。
[第2実施形態]
図53から図64を参照して第2実施形態の遊技機10について説明する。なお、以下で述べる以外の構成は、第1実施形態と同様でよい。また、以下の実施形態では、第1実施形態と同じ機能を果たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明する。
〔演出ボタンの移動前後におけるガラス枠への映り込み〕
図53は、第2実施形態に係る演出ボタン25の移動前後において、演出ボタン25がガラス枠15に映り込む領域を説明する図であり、図54は、第2実施形態に係る演出ボタン25の移動前後において、ガラス枠15の奥に映る演出ボタン25の虚像を遊技者が視認できる領域を説明する図である。図53と図54は、一の命釘36b(後述)を含む断面を横方向(左右方向)に見た概略の断面側面図である。
図53や図54に示すように、ガラス枠15と遊技盤30の遊技盤本体30aとの間には遊技領域32が設けられる。遊技領域32には、例えば、遊技盤本体30aに取り付けられる始動入賞口36と、始動入賞口36の略上方に取り付けられる命釘36bとが、配設されている。命釘36bは、ステージ部40b(図2参照)上で転動した後にステージ部40bから落下した遊技球や、遊技領域32内に配置された風車や道釘(始動入賞口36と風車の間の一列の障害釘)等によって始動入賞口36へ向かって流下した遊技球を始動入賞口36へ案内する釘(障害釘、障害部材、案内部材)である。通常、命釘36bは2本あり、2本の命釘36bの間隙の真下に始動入賞口36が位置している。なお、図53や図54等の横方向(左右方向)から見た図において2本の命釘36bは重なっているため、一つの命釘36bだけが示されている。
上皿ユニット(図1参照)の上部中央に設けられた演出ボタン25の内部には、複数のLED25c(例えば3個)が遊技の進行状態に応じて発光可能に配設され、当該LED25cは枠装飾装置18(図4参照)の一部として構成される。なお、LED25cは、フルカラーLEDでも単色LEDでもよいが、多彩な発光態様が可能となるようにフルカラーLEDが望ましい。また、演出ボタン25は、上皿ユニットの上部中央付近を移動可能に配設される。例えば、演出ボタン25は、略前後方向に延びる溝状部材に嵌まる摺動部材を有し、この溝状部材に沿って、略前後方向に移動(摺動)してもよい。なお、演出ボタン25は、バネ等の弾性部材が取り付けられよく、演出ボタン25は力を付加しない限り弾性部材によって初期位置(通常位置)に保持される構成も可能である。
そして、例えばLED25cが発光することによって、演出ボタン25からの光は、遊技者の目を含む周囲に向けて直接光として発せられる。
他方で、ガラス枠15(ここではカバーガラス14)へと発せられた演出ボタン25からの光は、一部がガラス枠15で反射され、前方(手前、遊技者側)へと向かう反射光となる。なお、本実施形態では、主に、ガラス枠15(透明部材保持枠)に保持されるカバーガラス14(透明部材)による反射について扱うものとする。また、透明部材として、カバーガラス14の他に、アクリル板なども使用可能である。ガラス枠15のカバーガラス14は、遊技者が遊技盤30を可視できる透明部材として構成されるが、完全な透明(反射率=0)ではなく所定の反射率を有するため、反射可能である。
演出ボタン25からの光は、ガラス枠15上のいろいろな位置で反射される。また、反射光の強度(反射率)は、演出ボタン25からの入射角に依存し、入射角が小さくになるにつれて次第に強くなる傾向にある。なお、本実施形態では、入射角は、入射方向とカバーガラス14の表面(反射面)とがなす角度と定義される。
ここで、図53に示すように、例えば演出ボタン25が初期位置に位置しているときに、遊技者がガラス枠15の前方上方(遊技者の顔や頭側)の領域Aから命釘36bを視認する場合の演出ボタン25の映り込みについて説明する。
遊技者が領域Aから命釘36bを視認すると、図54に破線で示すように、初期位置に位置している演出ボタン25の虚像(初期位置(虚像))が命釘36bと重なって見える。演出ボタン25から発せられガラス枠15(カバーガラス14)で反射される反射光のうち領域Aへと向かう反射光が命釘36bと重なる位置において、ガラス枠15(カバーガラス14)内に虚像が映り込むためである。演出ボタン25の虚像は、演出ボタン25のLED25cの発光が強くなるほど、鮮明に(しっかり、はっきりと)映り込むことになる。
なお、演出ボタン25の虚像は、演出ボタン25のLED25cが発光した場合に限らず、枠装飾装置18のLED、盤装飾装置46のLED、遊技場の照明等によって演出ボタン25が照らされ明るくなった場合でも、ガラス枠15内に映り込み得る。
また、上記の通り初期位置の演出ボタン25から発せられる光のガラス枠15に対する入射角(入射方向とカバーガラス14の表面との角度)が小さい場合には反射光の強度が強くなり、命釘36bと重なる位置におけるガラス枠15内に演出ボタン25の虚像が鮮明に映り込む傾向が強い。
続いて、図53や図54の移動後の位置に示すように、演出ボタン25を前方(手前、遊技者側)へと引き出すと、図53に太実線で示すように、演出ボタン25から発せられた光のガラス枠15に対する入射角が大きくなるとともに、強度の減衰した反射光がガラス枠15の前方やや上方(遊技者の胸側)の領域Bへ向かう。
その結果、ガラス枠15の前方上方(遊技者の顔や頭側)の領域Aから遊技者が命釘36bを視認した際に、演出ボタン25の虚像が命釘36bと重なることを回避でき命釘36bの視認性が良くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、仮に遊技者が領域B(遊技者の胸側)から命釘36bを視認すると、図54に破線で示すように、移動後の位置にある演出ボタン25の虚像(移動後(虚像))が命釘36bと重なって見える。しかしながら、入射角が大きくなることで反射光の強度が減衰するので、仮に遊技者が領域Bから命釘36bを視認した場合であっても、命釘36bの視認性が悪くなることを抑制することができる。なお、遊技者の目は、通常は領域Aにあるが、遊技者が姿勢を無理に崩すと領域Bに移動することもある。
なお、演出ボタン25の移動は、遊技者が手動で、または演出制御装置300の制御によって行うことができる。例えば演出制御装置300は、所定の条件時(例えば、右打ち開始時、右打ちから左打ちに戻る際)や、遊技者の操作に応じて演出ボタン25を移動させることができる。なお、遊技者が演出ボタン25を手動で移動させるようにしてもよい。また、例えば、通常遊技状態では左打ちが有利となるため右打ちから左打ちの状態に戻り、特定遊技状態(時短状態、確変状態)や特別遊技状態(大当り状態等)では右打ちが有利となるため右打ちの状態になる。
また、図53や図54では、領域Aからの視認の際に、演出ボタン25の虚像(初期位置(虚像))が、命釘36bと重なることを回避するために演出ボタン25を移動させることについて説明したが、始動入賞口36と重なることを回避するために演出ボタン25を移動させるようにしてもよい。
さらに、ガラス枠15内に映り込む演出ボタン25の虚像が命釘36bや始動入賞口36と重なる場合だけでなく、遊技盤30に取り付けられる種々の盤要素(遊技盤30の構成要素又は構成部材、第2遊技機構成要素)と重なる場合に、演出ボタン25を移動させるようにしてもよい。例えば、演出ボタン25の虚像と重なり得る盤要素として、命釘36b以外の他の障害釘や、ステージ部40b、ワープ通路40e、普図始動ゲート34、特別変動入賞装置39の大入賞口、普通変動入賞装置(第2始動入賞口)37、表示装置41の表示画面、盤装飾装置46のLED、一括表示装置50のLED(特に図柄、保留、右打ち状態を示すLED)、左打ち時のターゲット位置(目標位置、ぶっこみ位置、左打ち時に遊技球を着弾させる位置)、ランプ表示装置80のLED等が挙げられる。また、遊技盤30の盤面(例えば遊技領域32の右上隅や左上隅、操作ハンドル24付近、アウト口30bの左側方等)において、「不正監視中(磁気・電波センサ搭載等)」や「スペック表示(大当り確率や賞球数の表示)」や「のめり込み防止」といった遊技者やホール店員に対する報知・示唆・注意喚起に関する表示を行う際は、当該表示部分に対して演出ボタン25の虚像が映り込まないように、演出制御装置300は演出ボタン25の移動を制御することができる。なお、表示装置41の表示画面に遊技者やホール店員に対する報知・示唆・注意喚起に関する表示を行う際にも、演出制御装置300は、表示画面の当該表示に演出ボタン25の虚像が映り込まないように、演出ボタン25の移動を制御できる。
また、命釘36b等と重なるようにガラス枠15内に映り込む虚像の対象は、演出ボタン25に限らず、枠側面の突出演出ユニット13等や枠上部、スピーカ19、上皿ユニット等に設置される枠装飾装置18のLED、サブ液晶といった種々の枠要素(第1遊技機構成要素)もガラス枠15内に映り込む虚像の対象として挙げられる。本実施形態において、枠要素は、ガラス枠15を含む開閉枠の構成要素又は構成部材である。
また、演出ボタン25等の虚像が映り込むものはガラス枠15に限らず、遊技盤30の表面や各種装飾部材の表面などの光沢を有する部材にも映り込むことができる。遊技盤30の表面や各種装飾部材の表面は、例えば、金属メッキやフィルム被覆が施され、または樹脂製の素材によって形成されており、演出ボタン25等の光を反射させることができる。また、例えば導光板が遊技盤30の前方に取り付けられる場合には、演出ボタン25等の虚像は導光板にも映り込むことができる。
なお、演出制御装置300は、演出ボタン25が動作したとき(又は動作中)の発光強度よりも、演出ボタン25が初期位置にあるときの発光強度が低くなるように制御してもよい(初期位置の発光強度<移動後(又は動作中)の発光強度)。このように、演出ボタン25が初期位置にあるときの発光強度を抑えることによって、映り込みによる視認性の低下を軽減することができる。また、遊技者が手動の操作によって演出ボタン25を移動させる場合には、映り込み具合に応じて遊技者が自由に演出ボタン25を移動させることができるとともに、演出ボタン25の操作面が遊技者の正面(LEDの発光が遊技者に直接届く)となるため、虹色や赤色等の発光態様を観察し易くできる。したがって、演出ボタン25の操作時に表示装置41の表示画面に演出ボタン25の操作示唆画像を表示させる場合に、例えば操作示唆画像と同様の発色や発光態様で光る演出ボタン25を遊技者は観察しやすくなり、操作性や装飾性を向上させることができる。
また、演出ボタン25が初期位置に戻るときの発光強度は、上記の場合と逆にしてもよく、移動後の発光強度を維持してもよい(初期位置に戻ったときの発光強度≧移動後(又は動作中)の発光強度)。特に、演出ボタン25の操作が大当り報知時に行われる場合には、特別変動入賞装置39の大入賞口が開放されることに伴い、遊技者は始動入賞口36に注目しなくなり易い。そのため、映り込みによって視認性が低下しても影響が少なくなることから、演出制御装置300は、装飾性が高くなるように演出ボタン25の発光強度を制御することによって、ファンファーレ演出やラウンド演出等の演出効果を高めることができる。
〔演出ボタンがガラス枠へ映り込む態様の具体例〕
次に、図55を参照して、第2実施形態に係る演出ボタン25がガラス枠15(ここではカバーガラス14)へ映り込む態様の具体例を説明する。図55は、第2実施形態に係る遊技機10の斜視図であって、遊技者の視界に入る演出ボタン25からの光線の流れを説明する図である。
図55では、ガラス枠15内への映り込みが分かり易くなるように、演出ボタン25の発光態様を黒色で表示している。
演出ボタン25のLED25cが発光すると、遊技者の目には、図55に実線矢印で示す演出ボタン25からの直接光と、破線矢印で示すガラス枠15で反射された反射光とが入る。
遊技者の目に反射光が入ることによって、ガラス枠15内に映り込んだ演出ボタン25の虚像を遊技者は視認することができる。したがって、ガラス枠15内に映り込んだ演出ボタン25の虚像が、ガラス枠15の後方の部材、すなわち遊技盤30に取り付けられる命釘36b等の盤要素と重なって見えることで、当該盤要素の視認性が悪くなり易い。
そのため、演出制御装置300は、所定の条件時(例えば、右打ち開始時、左打ちに戻る際)に演出ボタン25のLED25cの発光強度を弱めることができる。なお、演出制御装置300は、演出ボタン25のLED25cを消灯させてもよい。
このような態様によれば、ガラス枠15内に映り込む演出ボタン25の虚像を薄くすることができるので、遊技者が盤要素を見た際に演出ボタン25の虚像が盤要素と重なって見える場合でも、盤要素の視認性が悪くなることを抑制できる。
〔演出ボタンの移動前後におけるガラス枠へ映り込みの変形例〕
図56は、第2実施形態に係る変形例の演出ボタン25の移動前後において、演出ボタン25がガラス枠15に映り込む領域を説明する図であり、図57は、第2実施形態に係る変形例の演出ボタン25の移動前後において、ガラス枠15の奥に映る演出ボタン25の虚像を遊技者が視認できる領域を説明する図である。なお、以下の図面では、図53や図54の演出ボタン25等と同様の構成については、適宜説明を省略する。
図56や図57に示すように、本変形例では、演出ボタン25は、例えば初期位置から上部が遊技者に向かうように斜めに傾くように移動可能である。
そのため、図56や図57の移動後の位置に示すように、演出ボタン25を斜めに傾けると、演出ボタン25から発せられた光の一部が、図56に太実線で示すように、命釘36bと重なる位置におけるガラス枠15内に向かう。
なお、移動後の演出ボタン25から発せられる光のガラス枠15に対する入射角は、初期位置のものと比べ小さい角度になるが、演出ボタン25が前方に角度をもって傾斜しているため、演出ボタン25の後方、すなわちガラス枠15に向かう光量(強度)は少なくなる(弱くなる)。また、入射角が小さくなったことに対応して、ガラス枠15で反射された反射光の方向もガラス枠15に近い方向となり、遊技者の頭上よりも上方の領域Bへ向かう。
その結果、ガラス枠15の前方上方(遊技者の顔や頭側)の領域Aから遊技者が命釘36bを視認した際に、演出ボタン25の虚像が命釘36bと重なることを回避でき命釘36bの視認性が良くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、仮に遊技者が領域B(遊技者の頭の通常位置の上方)から命釘36bを視認すると、図57に示すように、移動後の位置である遊技盤30の後方に向かって斜めに傾いた演出ボタン25の虚像(移動後(虚像))が命釘36bと重なって見える。しかしながら、領域Bが遊技者の頭の通常位置から上方に位置するので、遊技者が立ち上がるなどして敢えてガラス枠15の前方上方から覗き込むようにしなければ命釘36bと演出ボタン25の虚像とが重なって見えることがなく、通常の着座した状態で命釘36bの視認性が悪くなることを回避することができる。
また、遊技機10には、ガラス枠15の上部中央から前方に突出する装飾装置18aが取り付けられている(図1参照)。そのため、当該装飾装置18aの内側に領域Bを位置させることで、覗き込もうとする遊技者の頭が装飾装置18aやガラス枠15等に接触することになり無理な体勢にならないと見えないので、実質的に演出ボタン25の虚像を見えないようにできる。なお、装飾装置18aの内側に領域Bが位置することで、演出ボタン25の発光が映り込むことになるので、装飾装置18aの装飾性を向上させることもできる。
さらに、演出ボタン25が前方に傾斜した分だけガラス枠15に向かう光量が少なくなるので、遊技者が領域Bから命釘26bを視認した場合であっても、命釘36bの視認性が悪くなることを抑制することができる。
〔第2変形例の演出ボタンの移動態様〕
図58は、第2実施形態に係る第2変形例の演出ボタン25の移動態様について説明する図である。
図58(A)に示すように、第2変形例の演出ボタン25は、操作者が掴むことのできるグリップ部25dと、グリップ部25dを支持するシャフト部25eとからなるレバー部(レバースティック、ジョイスティック)として構成される。なお、グリップ部25dには、発光可能なLED25c(図示省略)が配設される。
そして、シャフト部25eは、図58(B)に示すようにグリップ部25dを支持した状態で前後左右等に傾斜することができ、演出ボタン25は、遊技者による方向入力操作(レバー操作)を受け付け可能となっている。
なお、グリップ部25dとシャフト部25eとを下方に移動可能に構成し、演出ボタン25を上方から上皿ユニットに向かって押圧するプッシュ入力操作を受け付けるようにしてもよい。
このように、演出ボタン25が構成されることで、グリップ部25dのLED25cを移動させるとともに発光方向(角度)を変えることができる。したがって、上記した図56や図57の演出ボタン25全体を斜めに傾けた場合と同様に、第2変形例の演出ボタン25によっても、命釘36bの視認性を良くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
〔第3変形例の演出ボタンの移動態様〕
図59は、第2実施形態に係る第3変形例の演出ボタン25の移動態様について説明する図である。
図59(A)に示すように、第3変形例の演出ボタン25は、グリップ部25dとシャフト部25eとからなるレバー部として構成され、上皿ユニットの上を左右に移動可能である。上皿ユニットには、演出ボタン25が左右に移動可能となる逃げ溝が形成される。
そして、演出ボタン25は、図59(B)に示すように、上皿ユニットの逃げ溝に沿って左右に移動させることができる。図59(B)の例では、演出ボタン25は、上皿ユニットの左方へと移動している。
このように、演出ボタン25が構成されることで、命釘36bと重ならない位置に演出ボタン25を移動させて命釘36bの視認性を良くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
〔演出ボタンのガラス枠へ映り込みの第4変形例〕
図60は、第2実施形態に係る第4変形例の演出ボタン25がガラス枠15に映り込む領域と、ガラス枠15の奥に映る演出ボタン25の虚像を遊技者が視認できる領域とを、説明する図である。
図60に示すように、本変形例では、ステージ部40bと、ガラス枠15内に映り込む演出ボタン25の虚像とが、重なって見える場合について説明する。
ステージ部40bは、発光可能なLED等(図示省略)を有しており、演出や遊技状態等に応じて発光可能に構成されている。各盤部材(ステージ部40b、命釘36b、始動入賞口36)の遊技者側の端部からカバーガラス14までの距離は、ステージ部40b、始動入賞口36、命釘36bの順に短くなる(ステージ部40b>始動入賞口36>命釘36b(図60参照))。なお、各盤部材の端部からカバーガラス14までの距離は、ステージ部40b、命釘36b、始動入賞口36の順に短くなってもよい(ステージ部40b>命釘36b>始動入賞口36)。
また、演出ボタン25はLED25cを有して発光可能に構成されており、演出ボタン25からガラス枠15へと発せられた光は一部がガラス枠15で反射され、前方(手前、遊技者側)へと向かう反射光となる。そして、遊技者が領域Aからステージ部40bを視認すると、図60に破線で示すように演出ボタン25の虚像(演出ボタン(虚像))がステージ部40bと重なって見える。
ここで、ステージ部40bの発光強度が演出ボタン25の発光強度以上である場合には、ステージ部40bと重なるように演出ボタン25の虚像がガラス枠15内に映り込んでも、遊技者はステージ部40bを比較的視認し易くなる。したがって、演出ボタン25が発光していても、遊技者は、ステージ部40b上で転動する遊技球の動きを目で追いやすく、ゲームを楽しむことができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
他方で、ステージ部40bの発光強度が演出ボタン25の発光強度未満である場合には、ステージ部40bと重なるように演出ボタン25の虚像がガラス枠15内に映り込むと、ステージ部40bの視認性が悪くなる。
そこで、演出制御装置300は、所定の条件時(例えば、遊技状態の変化によって右打ちから左打ちに戻る際や保留数が2個以下に減少した際)に演出ボタン25のLED25cの発光強度を弱めることで、ガラス枠15に対する演出ボタン25の虚像の映り込みを抑えることができる。その結果、ステージ部40bの視認性が悪くなることを抑制できるので、遊技の興趣を向上させることができる。なお、演出制御装置300は、演出ボタン25のLED25cを消灯させてもよい。
また、演出ボタン25と比べて、ステージ部40bの発光強度が強くなることで、演出ボタン25の光量が少なくても、光量の多いステージ部40bからの光を演出ボタン25にて反射させることで、演出ボタン25の発光を補うことができる。その結果、演出ボタン25からの発光強度を抑えつつステージ部40bからの光を補助的に活用して演出ボタン25を光らせることができるので、ガラス枠15にて反射する演出ボタン25からの光を少なくすることができ、演出ボタン25の虚像がガラス枠15内に映り込んでステージ部40bの視認性が悪くなることを抑制できる。
〔突出演出ユニット〕
続いて、図61を参照して、第2実施形態に係る遊技機10の突出演出ユニット13の構造について説明する。図61は、第2実施形態に係る遊技機10の突出演出ユニット13の横断面図である。ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット13は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を実行可能な演出装置である。
突出演出ユニット13の右側(遊技機1の外側)の突出面には、外側レンズ部材13aが配設される。外側レンズ部材13aの表面には、例えば遊技機1の右側から左側に向かって通行する遊技者から視認可能なように機種キャラクタが描かれている。なお、遊技機メーカ名や遊技機名が描かれるようにしてもよい。
突出演出ユニット13の内部には、遊技盤30に略平行に、複数の外側用LED13b(例えば6個)及び内側用LED13c(例えば14個)を有する側方発光基板13dが配設され、枠装飾装置18(図4参照)の一部として構成される。なお、外側用LED13bと内側用LED13cとは、側方発光基板13dに配設されるが、個別に配設されてもよい。また、外側用LED13bは、外側レンズ部材13aと略平行に配設されるLEDパネルにしてもよい。
側方発光基板13dの前方には、外側から順に外側レンズ部材13a、導光板13e、側方ベース部材13f及び内側レンズ部材13gが備えられ、これらの部材の周囲を覆うようにカバー部材13hがさらに備えられる。
導光板13eは、側方発光基板13dの外側用LED13bの前方に略垂直に配設され、後端面から取り入れた外側用LED13bの光を拡散させて均一に面発光することで、外側レンズ部材13aを一定の照度で照らすことができる。
側方ベース部材13fは、導光板13eの左側に配設され、隣接する面に導光板13eが嵌められる。また、側方ベース部材13fは、内側レンズ部材13gと一体化している。側方ベース部材13fは、内側用LED13cの前方向の光を屈折させて左方向の光に変える反射板として機能し、側方ベース部材13fを介した内側用LED13cの光によって内側レンズ部材13gが照らされる。
〔突出演出ユニットがガラス枠へ映り込む態様の具体例〕
次に、図62を参照して、第2実施形態に係る演出ボタン25がガラス枠15(ここではカバーガラス14)へ映り込む態様の具体例を説明する。図62は、第2実施形態に係る遊技機10の斜視図であって、遊技者の視界に入る突出演出ユニット13からの光線の流れを説明する図である。図62では、突出演出ユニット13の発光する態様を黒色で表示している。
突出演出ユニット13が発光すると、遊技者の目には、図62に実線矢印で示す突出演出ユニット13からの直接光と、破線矢印で示すガラス枠15(カバーガラス14)で反射された反射光とが入る。
遊技者の目に反射光が入ることによって、遊技者は、ガラス枠15内に映り込んだ突出演出ユニット13の虚像を視認する。そのため、ガラス枠15内に映り込んだ突出演出ユニット13の虚像が、ガラス枠15内の命釘36b等の盤要素と重なって見えるので、当該盤要素の視認性が悪くなり易い。
そこで、演出制御装置300は、所定の条件時(例えば、右打ち開始時、左打ちに戻る際)に突出演出ユニット13の内側用LED13cの発光強度を弱めることができる。なお、演出制御装置300は、突出演出ユニット13の内側用LED13cを消灯させてもよい。
このような態様によれば、ガラス枠15内に映り込む突出演出ユニット13の虚像を薄くすることができるので、遊技者が盤要素を見た際に突出演出ユニット13の虚像が盤要素と重なって見える場合でも、盤要素の視認性が悪くなることを抑制できる。
また、図62に破線矢印で示すように、突出演出ユニット13の光の一部が演出ボタン25で反射され遊技者の視界に入るようにすることによって、演出ボタン25の発光を補助するようにしてもよい。このように、演出ボタン25において突出演出ユニット13の反射光を利用することで、LED25cの発光を弱めて演出ボタン25の虚像がガラス枠15内に映り込むことを抑制することができ、盤要素の視認性が悪くなることを抑制することができる。
〔突出演出ユニットがガラス枠へ映り込む態様の具体例〕
図63は、第2実施形態に係る遊技盤30の斜視図であって、遊技者の視界に入るステージ部40bや始動入賞口36からの光線の流れを説明する図である。
始動入賞口36には、図63に示すように、演出や遊技状態や入賞等に応じて発光可能なLEDを、ステージ部40bと同様に設けることができる。
また、遊技盤30には、上部演出ユニット40cまたは側部演出ユニット40dの一部として構成され演出に応じて遊技盤30内に収容された初期位置からカバーガラス14の後方(奥側、遊技盤30側)且つ表示装置41の略前方に動作可能な可動役物40fが取り付けられている。可動役物40fは、下方から入射する光を前方(手前、遊技者側)へ反射可能な反射部材(金属メッキでもよい)を有する。反射部材は、下方から入射する光を前方へ反射させ易くするために、例えば前方下方に臨むように傾斜をつけてもよい。
ここで、ステージ部40bや始動入賞口36のLEDから発せられた光は、直接光として遊技者の目に入るだけでなく、図63に示すように遊技盤30の周囲を照らすことができる。
例えば、ステージ部40bや始動入賞口36からの光は、演出ボタン25の表面で反射され遊技者の目に届く反射光となる。そのため、演出ボタン25の発光強度を抑えてガラス枠15に対する演出ボタン25の虚像の映り込みを抑えつつ、演出ボタン25の発光演出を効果的に行うことができる。
また、ステージ部40bや始動入賞口36からの光は、カバーガラス14の後方且つ表示装置41の略前方に動作した可動役物40fの反射部材によって反射され遊技者の目に届く反射光となることもできる。そのため、可動役物40fがLEDを備えていなくても、可動役物40fが発光したように見える演出を行うことができるので、パーツ数を抑制して安価に装飾性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記した説明では、ガラス枠15(カバーガラス14)内に映り込む枠要素(ガラス枠15の構成部材)の虚像が、盤要素と重ならなくすることで盤要素の視認性が悪くなることを抑制した。
しかしながら、敢えてガラス枠15内に映り込む枠要素の虚像を、盤要素と重ならせることで演出効果を高めることもできる。例えば、演出制御装置300は、右打ち時に突出演出ユニット13等の遊技盤30の右側に設けられる装飾部材を発光させ、遊技領域32の右側に当該装飾部材の虚像を映り込ませることによって、遊技者に右打ち示唆を行うことができる。その際、演出制御装置300は、例えば突出演出ユニット13等(枠要素)を虹色に発光させる場合に、併せて側部演出ユニット40dの胴体部(盤要素)も虹色に発光させ、相乗効果によって遊技者への右打ち示唆がより分かり易くなる態様としてもよい。
他方で、演出制御装置300は、例えば突出演出ユニット13等(枠要素)を黄色に発光させる場合に、併せて側部演出ユニット40dの胴体部(盤要素)を黄色に対する補色の関係である青色に発光させることによって目立たない白色に見え、遊技者への右打ち示唆の際に発光の見かけ上の眩しさが低減されるようにしてもよい。
さらに、演出制御装置300は、例えば突出演出ユニット13等(枠要素)を赤色に発光させる場合に、併せて側部演出ユニット40dの胴体部(盤要素)を緑色に発光させてもよい。このように、盤要素の発光(緑色)に対し、盤要素とは異なる色(赤色)で発光する枠要素の光を映り込ませて重ねることによって(赤色+緑色)、見かけ上の光の色が変化して黄色に見える領域をつくることができ、盤要素と枠要素の発光による装飾性を向上させるようにしてもよい。
また、演出制御装置300は、左打ちに戻る際等の命釘36bや始動入賞口36を注目させたい場合に、演出ボタン25を図53等の移動後の位置から初期位置へと逆に動かすことによって、ガラス枠15内に映り込む演出ボタン25の虚像を命釘36b等の盤要素と敢えて重ならせてもよい。このような態様によれば、ガラス枠15内に映り込む演出ボタン25等の枠要素の虚像が命釘36b等の盤要素と重なり、盤要素が通常とは異なる態様で明るくなるので、意外性が生じて、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、右打ち終了時(左打ちに戻る際)に、遊技領域32の左側に装飾部材の虚像を映り込ませることで、遊技者に左打ち示唆を行うこともできる。さらに、大入賞口を開放する特別変動入賞装置39の開閉扉39cや特定領域86(V入賞口)や普図始動ゲート34(ドキドキゲート)等に装飾部材の虚像を映り込ませて、遊技者に遊技の示唆を行ってもよい。このような態様によれば、開閉扉39c等のLEDを取り付け難い部材においても反射光を利用した光学的な演出を行うことができるので、簡単にかつ安価に装飾性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、演出制御装置300は、敢えてガラス枠15内に映り込む枠要素の虚像を盤要素と重ならせることで演出効果を高めることができるが、遊技盤30の盤面や表示装置41の表示画面に「不正監視中(磁気・電波センサ搭載等)」や「スペック表示(大当り確率や賞球数の表示)」や「のめり込み防止」といった報知・示唆・注意喚起に関する表示を行う際は、この限りではなく、当該表示部分に対して枠要素(演出ボタン25等)の虚像が映り込まないように枠要素の位置を制御することができる。
〔変動表示ゲームを実行するときのタイミングチャートの例〕
図64は、第2実施形態に係る演出制御装置300が変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を実行するときのタイミングチャートの例である。
図64の時刻(A)で変動表示ゲームが実行されると、表示装置41の表示画面では、飾り特別図柄(飾り第1図柄A〜C、大図柄)と飾り第2図柄(小図柄)とが変動表示される。
また、時刻(A)の前後、すなわち変動表示ゲームの開始前後において、演出制御装置300は、盤要素としての盤装飾装置46のLEDや枠要素としての枠装飾装置18のLEDの発光強度を弱にしている。したがって、遊技盤30やその周囲は、盤要素や枠要素によって比較的弱めに照らされている。
時刻(B)で、演出制御装置300は、表示装置41の表示画面において演出1を実行する。演出1は、例えば擬似連続演出やステップアップ予告といった連続する複数回の単演出(例えば演出1〜3)から構成される演出の1回目の演出である。
ここで、擬似連続演出は、一回の変動表示ゲームの開始から終了までの間に、変動表示されている飾り特別図柄を擬似的に仮停止表示(擬似停止表示)させる擬似変動(単演出、副演出、副変動)を、所定回数だけ連続して行う演出である。
なお、擬似停止表示時に、擬似連続演出を示唆する擬似連図柄が停止表示されてもよい。また、擬似連続演出は、一回の変動表示ゲームの開始から終了までの間に、変動表示されている飾り特別図柄を擬似的に仮停止表示させずに、擬似変動が連続して所定回数(複数回)実行されているように見せかける演出としてもよい。その際、演出制御装置300は、仮停止表示を行わない場合でも、表示装置41の表示画面に例えば「NEXT」等の表示を表示することで、次の擬似変動に移行しているような演出を実行することができる。
ステップアップ予告は、複数段階に設定された単演出(副演出)を下位の段階(ステップ)から所定の段階(ステップ)まで順次実行する演出である。
擬似連続演出とステップアップ予告は、連続する複数回の単演出から構成されるが、当該複数回が多くなるほど、大当りの期待度が高くなる。
また、時刻(B)では、演出制御装置300は、演出1に合わせて、枠装飾装置18(枠要素)の発光強度を弱から強に変化させる。そのため、例えば演出ボタン25等の枠要素の虚像がガラス枠15内に強く映り込み、命釘36b等の盤要素とはっきりと重なることになる。このように、演出制御装置300は、変動表示ゲームにおける演出の初期段階(演出1)では、枠要素の虚像をはっきりと映り込ませることで、演出が実行されることを強調することができる。
他方で、演出制御装置300は、盤装飾装置46(盤要素)の発光強度を弱のまま維持する。
時刻(C)で、演出1が終了すると、演出制御装置300は、枠装飾装置18(枠要素)の発光強度を強から弱に変化させる。そのため、枠要素の虚像のガラス枠15内への映り込みは低減され、命釘36b等の盤要素の視認性が向上する。なお、演出1が擬似変動であれば、ここで、表示装置41の表示画面の飾り特別図柄は擬似停止表示される。
したがって、始動記憶が上限(例えば4個)まで溜まるか否かの判定を遊技者が慎重に行う可能性の高い変動表示ゲームにおける演出の中盤以降(演出1の後)に、枠要素の発光が弱まって、盤要素の視認性が向上するので、止め打ちを検討している遊技者が、始動入賞口36に入賞する遊技球やその上のステージ部40bで転動する遊技球を観察し易くなり、効率的に遊技できるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、カバーガラス14の後方の表示装置41の表示画面も視認性が向上するので、遊技者は表示画面の保留表示や演出自体が見易くなって、遊技の興趣を向上させることができる。なお、枠装飾装置18(枠要素)の発光強度を強から弱に変化させる際に、枠装飾装置18(枠要素)を初期位置から移動させて虚像の映り込みが重ならなくなるようにしてもよい。
次に、演出1が終了してから所定時間(例えば1秒)が経過した時刻(D)では、演出制御装置300は、枠装飾装置18(枠要素)を消灯させる。したがって、変動表示ゲームにおける演出の中盤以降における、盤要素や遊技球、表示装置41の表示画面の視認性がより高くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
時刻(E)では、演出制御装置300は、表示装置41の表示画面において演出1に続く演出2を実行する。演出2は、連続する複数回の単演出(例えば演出1〜3)から構成される演出の2回目の演出である。なお、演出制御装置300は、演出1と同じ擬似変動時間(示唆演出、予告演出時間)となるように、演出2の擬似変動を行うことができる。
また、時刻(E)では、演出制御装置300は、演出2に合わせて、消灯状態であった枠装飾装置18(枠要素)の発光強度を弱に変化させる。したがって、枠要素が消灯状態である場合と比べて、演出2の実行に合わせて遊技盤30やその周囲が明るく照らされるので、演出2が実行されることを強調することができる。なお、枠要素の発光強度は弱となっているので、ガラス枠15内に枠要素の虚像が必要以上に映り込むことがなく、演出2の実行を強調することができる。
その後、演出2が終了すると、演出制御装置300は、枠装飾装置18(枠要素)を再度消灯する。
また、演出制御装置300は、表示装置41の表示画面において、複数回の単演出から構成される演出の3回目の演出として演出3を実行する。演出制御装置300は、演出3の実行に合わせて消灯状態であった枠装飾装置18(枠要素)の発光強度を弱に変化させる。したがって、演出制御装置300は、演出2と同様に、ガラス枠15内に枠要素の虚像が必要以上に映り込むことがなく、演出3の実行を強調することができる。
続いて、時刻(F)で演出3が終了すると、演出制御装置300は、枠装飾装置18(枠要素)を消灯するとともに盤装飾装置46(盤要素)も消灯する(煽り消灯)。そのため、遊技盤30やその周囲が一時的に暗くなる。このように、演出制御装置300が後述するSPリーチ演出を実行する前に煽り消灯を行うことによって、一時的に遊技盤30やその周囲が暗くなり通常の演出とは異なる態様になって意外性が生じるので遊技者の期待感を煽り、遊技の興趣を向上させることができる。
時刻(G)では、演出制御装置300は、表示装置41の表示画面において、SPリーチ演出を実行する。その際、演出制御装置300は、消灯状態であった盤装飾装置46(盤要素)と枠装飾装置18(枠要素)の発光強度を強にする。したがって、遊技盤30やその周囲が明るく照らされるので、SPリーチ演出の実行を強調することができる。
また、時刻(G)では、枠要素の発光強度が強くなることで、ガラス枠15内への枠要素の虚像の映り込みが激しくなるので、SPリーチ演出の際に遊技盤30やその周囲の明るさを強調することができ、演出効果を高める派手な演出を行うことができる。すなわち、始動記憶が上限(例えば4個)まで溜まり易くなる変動表示ゲームにおける演出の後半段階において、止め打ち中の遊技者は始動入賞口36やステージ部40b等の周囲の遊技球を観察しなくても良くなるので、ガラス枠15内へ枠要素の虚像を激しく映り込ませても遊技性に影響を与えることなくSPリーチ演出の演出効果を高められ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、枠装飾装置18の発光強度は強であり、ガラス枠15内に枠要素の虚像の映り込みは強調されるが、盤装飾装置46の発光強度も強であり同等の光量を発しているので、盤要素の視認性は必要以上に悪くならず遊技者は盤要素の観察を行うこともできる。
その後、時刻(H)でSPリーチ演出が終了すると、演出制御装置300は、盤装飾装置46(盤要素)と枠装飾装置18(枠要素)の発光強度を強から弱に変化させる。したがって、表示画面のSPリーチ演出の終了とともに、盤要素や枠要素の発光強度が弱に落ち着くのを視認することで遊技者はSPリーチ演出が終了したことを認識し易くなる。
なお、演出制御装置300は、ガラス枠15内に枠要素の虚像の映り込みを強調する際に発光強度を強くするだけでなく、点滅によって映り込みを強調させるようにしてもよい。また、演出制御装置300は、枠要素の発光色を大当りの期待度に応じて変化させることで、ガラス枠15内に映り込む枠要素の虚像の色を変えて大当りの期待度を示唆してもよい。
さらに、演出制御装置300は、ガラス枠15内に枠要素の虚像の映り込みを強調する演出を、上述したSPリーチ演出以外にも、大当り図柄の停止時やファンファーレ演出中、エンディング演出中、右打ち時、左打ち戻り時等に実行することができる。また、大当り図柄の停止時には特定領域86(V入賞口)や普図始動ゲート34(ドキドキゲート)等に、ガラス枠15内の枠要素の虚像を強調して映り込ませる演出を行ってもよい。このように演出制御装置300が遊技に応じてガラス枠15内に枠要素の虚像の映り込みを制御することによって、各演出効果を高めたり、遊技者に打ち方示唆を行ったりすることができる。
また、上記のタイミングチャートでは、演出制御装置300は、1回の変動表示ゲームにおける演出の際に枠要素や盤要素の発光強度を制御して、ガラス枠15内へ枠要素の虚像を映り込ませる演出を行うこととしたが、複数回の変動表示ゲームにわたって行うようにしてもよい。
例えば、演出制御装置300は、複数回の変動表示ゲームにわたって共通態様のはずれの飾り特別図柄を表示する演出である連続予告(チャンス目予告)や、待機中(消化前)の保留に係る始動記憶の大当り期待度を予告する先読み予告を実行する際に、ガラス枠15内へ枠要素の虚像を映り込ませる演出を行うことができる。
[第2実施形態の作用・効果]
本実施形態に係る遊技機10は、ゲーム(変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)を実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)と、ゲームに関連する演出を実行可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、ゲームの結果が特別結果(大当り)となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態(大当り遊技、大当り状態)を発生可能である。遊技機10は、遊技盤30の前面に、当該遊技盤30を視認可能に形成される透明部材(例えばカバーガラス14)と、透明部材の周囲に配設され演出制御手段が実行する演出に合わせて発光可能な枠要素(演出ボタン25、突出演出ユニット13、枠装飾装置18等)と、遊技盤30に配設される盤要素(命釘36b、始動入賞口36、ステージ部40b、可動役物40f、盤装飾装置46等)と、を備える。盤要素は、透明部材に映り込む枠要素の虚像と重なり、所定の条件(遊技者の操作や演出に対応して自動的に移動する場合、右打ち開始時や左打ちに戻る場合、遊技者の手動操作の場合)が成立すると枠要素の虚像と重ならなくなる。
このような遊技機10によれば、透明部材に映り込んだ枠要素の虚像が盤要素と重なることを回避でき、盤要素の視認性が良くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施形態に係る遊技機10では、枠要素は、透明部材に映り込む枠要素の虚像と重なる初期位置から、所定の条件が成立すると枠要素の虚像と重ならなくなる位置(手前、奥、前傾位置、横)へと移動可能である。
このような遊技機10によれば、枠要素が物理的に移動することによって透明部材に映り込んだ枠要素の虚像が盤要素と重なることを回避できるので、同様に、盤要素の視認性が良くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機10は、遊技盤30の前面に、当該遊技盤30を視認可能に形成される透明部材(例えばカバーガラス14)と、透明部材の周囲に配設され演出制御手段(演出制御装置300)が実行する演出に合わせて発光可能な枠要素(演出ボタン25、突出演出ユニット13、枠装飾装置18等)と、遊技盤30に配設される盤要素(命釘36b、始動入賞口36、ステージ部40b、可動役物40f、盤装飾装置46等)と、を備える。盤要素は、透明部材に映り込む枠要素の虚像と重ならず、所定の条件(右打ち時、右打ち終了時)が成立すると枠要素の虚像と重なる。
このような遊技機10によれば、所定の条件が成立したときに敢えて透明部材内に映り込む枠要素の虚像を盤要素と重ならせるようにしたので、意外性が生じ演出効果を高められるとともに、遊技の示唆(打ち方示唆)を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、発光部材(LED)を設けにくい盤要素に対して枠要素の虚像を映り込ませることで、反射光を利用した光学的な演出が行えるので、簡単かつ安価に装飾性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施形態に係る遊技機10では、盤要素(可動役物)は、透明部材に映り込む枠要素の虚像と重ならない初期位置(遊技盤30内の収容位置)から、所定の条件が成立すると枠要素の虚像と重なる位置(透明部材の後方)へと変移可能(動作可能、移動可能)である。或は、枠要素(例えば、演出ボタン25)は、透明部材に映り込む枠要素の虚像が盤要素と重ならない位置(例えば図53の移動後の位置)から、所定の条件が成立すると枠要素の虚像が盤要素と重なる位置(例えば図53の初期位置)へと変移可能(動作可能、移動可能)である。
このような遊技機10によれば、透明部材に映り込む枠要素の虚像が盤要素と重なることで、盤要素が通常とは異なる態様で明るくなるので、意外性が生じて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機10は、ゲーム(変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)を実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)と、ゲームに関連する演出を実行可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。遊技機10は、遊技機10前方に配設される透明部材(例えばカバーガラス14)と、透明部材よりも遊技機10前方に配設されるとともに、所定態様で発光可能な第1遊技機構成要素(枠要素(演出ボタン25、突出演出ユニット13、枠装飾装置18等))と、透明部材よりも遊技機10後方に配設される第2遊技機構成要素(盤要素(命釘36b、始動入賞口36、ステージ部40b、可動役物40f、盤装飾装置46等))と、を備える。第2遊技機構成要素は、前記透明部材に映り込む前記第1遊技機構成要素の虚像と重なり、所定の条件(遊技者の操作や演出に対応して自動的に移動する場合、右打ち開始時や左打ちに戻る場合、遊技者の手動操作の場合)が成立すると前記第1遊技機構成要素の虚像と重ならなくなる。
このような遊技機10によれば、透明部材に映り込んだ第1遊技機構成要素(枠要素)の虚像が第2遊技機構成要素(盤要素)と重なることを回避でき、第2遊技機構成要素の視認性が良くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機10は、所定の演出を表示可能な表示手段(表示装置41の表示画面)と、遊技機10前方に配設される透明部材(例えばカバーガラス14)と、透明部材よりも遊技機10前方に配設されるとともに、所定態様で発光可能な第1遊技機構成要素(枠要素(演出ボタン25、突出演出ユニット13、枠装飾装置18等))と、透明部材よりも遊技機後方に配設される第2遊技機構成要素(盤要素(命釘36b、始動入賞口36、ステージ部40b、可動役物40f、盤装飾装置46等))と、を備える。第2遊技機構成要素は、透明部材に映り込む第1遊技機構成要素の虚像と重なり、所定の条件(例えば擬似連続演出)が成立すると第1遊技機構成要素の虚像と重ならなくなる。演出制御手段(演出制御装置300)は、所定の条件が成立したときに表示手段で特定演出(例えば演出2、3(擬似連続演出の2、3回目の単演出))を実行可能である。
このような遊技機10によれば、透明部材に映り込んだ第1遊技機構成要素(枠要素)の虚像が第2遊技機構成要素(盤要素)と重ならない状態で特定演出が実行されるので、第2遊技機構成要素や表示手段の視認性が良くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。例えば、複数の実施形態を組合せることも可能である。また、例えば、本発明を他の種類の遊技機(スロットマシンなど)に適用することもできる。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、枠要素または盤要素が特定の発光態様である場合には、特定の発光態様であることを報知する画像を、枠要素の虚像が映り込まない位置(例えば図53の領域A〜領域B以外の領域、ガラス枠15の右側部や右上部といった正面からずれた位置)にある表示領域(表示装置41の表示画面における表示領域や他の盤要素又は枠要素の表示領域)に表示するようにしてもよい。このように、特定の発光態様であることを報知する画像を枠要素の虚像が映り込まない位置(枠要素の虚像と重ならない位置)に表示することによって、遊技者が当該画像を注視し易くなるので、仮に映り込みが発生しても遊技者の視線を枠要素の虚像から離れた別の箇所(盤要素としての表示装置41や他の盤要素又は枠要素)に逸らすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、枠要素が映り込んでいることを分かりにくくするために、盤要素または盤要素付近に配置される発光部材を枠要素と同じまたは同色の発光態様としてもよい。例えば、枠要素の発光態様が色を切り替える循環発光態様である場合には、盤要素の発光態様も循環発光態様とすることができる。なお、その際に演出制御装置300は、枠要素と盤要素の循環発光態様として色や循環する速度をそれぞれ異ならせることで、どちらの発光か遊技者に認識し易くさせてもよい。また、枠要素の発光態様の続きを盤要素の発光態様または盤要素付近の発光部材の発光態様が実行するようにして、映り込みを利用して一連の演出を実行するようにしてもよい(自然な演出を実行してもよい。盤要素の発光態様の続きを枠要素がやってもよい)。
さらに、盤要素や枠要素の形状は種々の形状とすることができる。例えば、盤要素が円形で、枠要素が半円形である場合には、枠要素が円形な盤要素の上に映り込んでも、円形な盤要素の発光と重ねて目立たなくさせることができる。また、盤要素の発光態様を虹色や高速循環点灯等にすることによって、枠要素よりも盤要素の発光態様を目立たせることで、相対的に枠要素の虚像を目立たなくさせてもよい。さらに、演出制御装置300は、表示装置41の表示画面において、盤要素に対応した表示(例えばエフェクト)を盤要素の近傍(例えば表示画面の右下隅等)に表示することで、盤要素を目立たせるようにしてもよい。
10 遊技機
25 演出ボタン
30 遊技盤
32 遊技領域
36 第1始動入賞口(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(第2始動入賞領域)
39 特別変動入賞装置
40 センターケース
41 表示装置
50 一括表示装置(LED)
100 遊技制御装置(主基板)
200 払出制御装置
300 演出制御装置(サブ基板)
633b 装飾オブジェクト

Claims (2)

  1. ゲームを実行可能な遊技制御手段と、前記ゲームに関連する演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    遊技盤の前面に、当該遊技盤を視認可能に形成される透明部材と、
    前記透明部材の周囲に配設され前記演出制御手段が実行する演出に合わせて発光可能な枠要素と、
    前記遊技盤に配設される盤要素と、を備え、
    前記盤要素は、前記透明部材に映り込む前記枠要素の虚像と重なり、所定の条件が成立すると前記枠要素の虚像と重ならなくなることを特徴とする遊技機。
  2. 前記枠要素は、前記透明部材に映り込む前記枠要素の虚像と重なる初期位置から、前記所定の条件が成立すると前記枠要素の虚像と重ならなくなる位置へと移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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