JP2020098225A - 画像抽出方法、及びプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザーによって書き込まれた画像のみを保存することが可能な画像抽出方法、及びプロジェクターを提供する。【解決手段】第1画像41が投写される第1領域31と、第1画像41に対応して第2画像42が書き込まれる第2領域32と、を含む全体領域30を撮像して第1撮像画像を取得し、第1領域31に第1画像41が投写されていない状態で、全体領域30を撮像して第2撮像画像を取得し、第1撮像画像と第2撮像画像との差分に基づいて、全体領域30のうち第2領域32を抽出する。【選択図】図4
Description
本発明は、画像抽出方法、及びプロジェクターに関する。
画像抽出方法として、例えば、特許文献1には、ホワイトボードへ、プロジェクターから投写した画像に対して書き込みを行った後で、プロジェクターによる投写を中断する、又は、白色光を投写する、と共にプロジェクターが有する撮像部による撮像を行って、書き込まれた部分のみを取得する方法が開示されている。
特許文献1に記載の技術においては、ユーザーが、ホワイトボードなど投写面の一部に書き込みを行った場合であっても、投写面の全体が取得されるので、ユーザーにとって不要な部分まで取得されることになり、視認性が悪いという課題がある。
本願の画像抽出方法は、第1画像が投写される第1領域と、第2画像が書き込まれる第2領域と、を含む全体領域を撮像して第1撮像画像を取得し、前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態で、前記全体領域を撮像して第2撮像画像を取得し、前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との差分に基づいて、前記第1撮像画像又は前記第2撮像画像から、前記全体領域のうち前記第2領域を抽出することを特徴とする。
上記の画像抽出方法において、前記差分に基づいて、前記全体領域を前記第1領域と前記第2領域とに分割し、前記第2領域を抽出することが望ましい。
上記の画像抽出方法において、前記全体領域には、第3画像が書き込まれる第3領域が含まれ、前記差分に基づいて、前記第2領域と前記第3領域とを抽出することが望ましい。
上記の画像抽出方法において、抽出された前記第2領域の中から、前記第2画像の分布に基づいて、1つ又は複数の第4領域を抽出することが望ましい。
上記の画像抽出方法において、前記第2領域及び前記第4領域を含む複数の領域のうち一つの領域を選択させ、選択された前記領域を抽出することが望ましい。
上記の画像抽出方法において、前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態は、前記第1領域に白画像又は黒画像を投写した状態であることが望ましい。
本願のプロジェクターは、第1画像を投写する投写部と、前記第1画像が投写される第1領域と、第2画像が書き込まれる第2領域と、を含む全体領域を撮像する撮像部と、前記撮像部及び前記投写部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記投写部から前記第1画像を投写させた状態で前記撮像部に前記全体領域を撮像させて第1撮像画像を取得させ、前記投写部に前記第1画像の投写を停止させた状態で前記全体領域を撮像させて第2撮像画像を取得させ、前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との差分に基づいて、前記第1撮像画像又は前記第2撮像画像から、前記全体領域のうち前記第2領域を抽出することを特徴とする。
上記のプロジェクターにおいて、前記制御部は、前記差分に基づいて、前記全体領域を前記第1領域と前記第2領域とに分割し、前記第2領域を抽出することが望ましい。
上記のプロジェクターにおいて、前記全体領域には、第3画像が書き込まれる第3領域が含まれ、前記制御部は、前記差分に基づいて、前記第2領域と前記第3領域とを抽出することが望ましい。
上記のプロジェクターにおいて、前記制御部は、抽出された前記第2領域の中から、前記第2画像の分布に基づいて、1つ又は複数の第4領域を抽出することが望ましい。
上記のプロジェクターにおいて、前記制御部は、前記第2領域及び前記第4領域を含む複数の領域のうち一つの領域を選択させ、選択された前記領域を抽出することが望ましい。
上記のプロジェクターにおいて、前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態は、前記第1領域に白画像又は黒画像を投写した状態であることが望ましい。
以下、実施形態の画像表示システムについて、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の画像表示システムの構成を示す概略斜視図である。以下、画像表示システムの構成を、図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の画像表示システムの構成を示す概略斜視図である。以下、画像表示システムの構成を、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、画像表示システム100は、プロジェクター1と、ホワイトボード2と、を備えている。プロジェクター1は、外部から入力される画像情報、又は、予め内部に記憶されている画像情報に基づく画像を、ホワイトボード2に投写する。
ホワイトボード2は、プロジェクター1から画像が投写される被投写部材であり、画像が投写される投写面には、マーカーなどを用いて手書きが可能になっている。本実施形態のプロジェクター1は、ホワイトボード2の一部の領域に向けて画像を投写する。
図2は、プロジェクターの構成を示すブロック図である。以下、プロジェクターの構成を、図2を参照しながら説明する。
図2に示すように、プロジェクター1は、制御部10と、記憶部11と、入力操作部12と、撮像部14と、画像情報入力部15と、画像情報処理部16と、投写部17と、を備えて構成されている。プロジェクター1は、画像供給装置18から画像情報入力部15に入力される画像情報に基づいて、投写部17からホワイトボード2に画像を投写する。
制御部10は、1つ又は複数のプロセッサーを備えて構成され、例えば、記憶部11に記憶されている制御プログラムに従って動作することにより、プロジェクター1の動作を統括制御する。
記憶部11は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のメモリーを備えて構成される。RAMは、各種データ等の一時記憶に用いられ、ROMは、プロジェクター1の動作を制御するための制御プログラムや制御データ等を記憶する。また、記憶部11は、投写部17から投写するための画像情報を記憶していてもよい。
入力操作部12は、ユーザーがプロジェクター1に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。入力操作部12が備える操作キーとしては、電源のONとOFFとを切り替えるための電源キー、各種設定を行うためのメニューを表示させるメニューキー、メニューの項目を選択するための方向キー等がある。
ユーザーが入力操作部12の各種操作キーを操作すると、入力操作部12は、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御部10に出力する。なお、遠隔操作が可能な図示しないリモコンを、入力操作部12として用いる構成としてもよい。この場合、リモコンは、ユーザーの操作内容に応じた赤外線の操作信号を発信し、図示しないリモコン信号受信部がこれを受信して制御部10に伝達する。
撮像部14は、例えば、レンズ等の光学系にて集光された光を電気信号に変換する撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を備えたカメラである。撮像部14は、制御部10の制御に基づいてホワイトボード2を撮像し、その撮像結果である画像情報を取得する。撮像部14は、取得した画像情報を制御部10に出力する。
画像情報入力部15は、コンピューターや画像再生装置等の画像供給装置18に接続され、画像供給装置18から画像情報の供給を受ける。また、画像情報入力部15は、制御部10から、記憶部11に記憶されている画像情報の供給を受けることができる。画像情報入力部15は、入力された画像情報を画像情報処理部16に出力する。
画像情報処理部16は、画像情報入力部15から入力される画像情報に対して様々な処理を施し、制御部10の指示に従って、処理後の画像情報を投写部17のライトバルブ駆動部24(図3参照)に出力する。例えば、画像情報処理部16は、明るさやコントラスト等の画質を調整する処理等を必要に応じて画像情報に施す。
なお、画像情報入力部15及び画像情報処理部16は、1つ又は複数のプロセッサー等によって構成されてもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の専用の処理装置によって構成されてもよい。
また、制御部10は、撮像画像処理部19を備えている。撮像画像処理部19は、撮像部14で撮像した撮像画像を取得し、取得した撮像画像に歪み補正や背景除去などの画像処理を施したり、領域を分割する処理を施したりする。
図3は、プロジェクターの一部である投写部の構成を示すブロック図である。以下、投写部の構成を、図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、投写部17は、光源21、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ22R,22G,22B、投写光学系23、ライトバルブ駆動部24等を備えて構成されている。投写部17は、光源21から射出された光を、液晶ライトバルブ22R,22G,22Bで変調して画像光を形成し、レンズ及びミラーの少なくとも一方を含む投写光学系23からこの画像光を投写してホワイトボード2に画像を表示する。
光源21は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の放電型の光源ランプ、又は発光ダイオードや半導体レーザー等の固体光源を含んで構成されている。光源21から射出された光は、図示しないインテグレーター光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色、緑色、青色の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ22R,22G,22Bに入射する。
液晶ライトバルブ22R,22G,22Bは、それぞれ一対の透明基板間に液晶が封入された透過型の液晶パネル等によって構成される。各液晶パネルには、マトリクス状に配列された複数の画素からなる矩形の画像形成領域22iが形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能になっている。
ライトバルブ駆動部24は、液晶ライトバルブ22R,22G,22Bの画像形成領域22iに画像を形成する。具体的には、ライトバルブ駆動部24は、画像情報処理部16から入力される画像情報に応じた駆動電圧を、画像形成領域22iの各画素に印加し、各画素を画像情報に応じた光透過率に設定する。
光源21から射出された光は、液晶ライトバルブ22R,22G,22Bの画像形成領域22iを透過することによって画素毎に変調され、画像情報に応じた画像光が色光毎に形成される。形成された各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラー画像を表す画像光となり、投写光学系23によってホワイトボード2に拡大投写される。この結果、ホワイトボード2には、画像情報入力部15に入力された画像情報に基づく画像が表示される。
図4は、ホワイトボードに表示された画像の一例を模式的に示す図である。以下、ホワイトボードに表示された画像の一例を、図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、ホワイトボード2には、プロジェクター1から画像が投写され得る領域30が含まれている。これ以降、領域30を、全体領域30とも呼ぶ。撮像部14は、少なくとも全体領域30が含まれる範囲を撮像できるように設定されている。図4では、全体領域30の一部である第1領域31にプロジェクター1から第1画像41が投写された状態が示されている。全体領域30のうち第1領域31以外の第2領域32には、プロジェクター1から有意な画像が投写されておらず、例えば、白色無地の白画像が投写されている。このため、ユーザーは、マーカー等で第2領域32に第2画像42を書き込むことができる。
具体的には、第1領域31に投写された第1画像41は、例えば、会議などで検討するための基となるパワーポイントなどの資料である。第2領域32に書き込んだ第2画像42は、例えば、第1画像41を見ながら会議で検討したことをマーカーで記録した画像、言い換えれば、第1画像41に対応して書き込まれた会議録などの画像である。
本実施形態では、例えば、会議録として記録した第2領域32の第2画像42のみを、全体領域30から抽出して保存できるようにする方法を、以下に説明する。
図5は、全体領域から第2領域を抽出する画像抽出方法を示すフローチャートである。図6A〜図6Cは、画像抽出方法を具体的に示す模式図である。以下、画像抽出方法を、図5及び図6A〜図6Cを参照しながら説明する。
なお、ホワイトボード2の第1領域31には、プロジェクター1から第1画像41が投写されている。ホワイトボード2の第2領域32には、マーカーで第2画像42が書かれている。上記したように、第2画像は、例えば、ホワイトボード2にマーカーで記録した会議録情報である。
また、制御部10は、予め行われるキャリブレーション処理により、撮像された画像内における全体領域30の位置や大きさを事前に把握している。キャリブレーション処理とは、複数の基準点を含むパターン画像をホワイトボード2に投写して、これを撮像部14で撮像し、撮像された画像の中から複数の基準点を検出することにより、投写する画像内の位置と、撮像された画像内の位置とを対応付ける処理である。
ユーザーが画像の撮像を指示すると、制御部10は、図5に示すフローに従って動作を開始する。撮像を指示する方法としては、例えば、入力操作部12のメニューキーを操作したときに表示されるメニュー画面の中から「書込み画像の記録」という項目を選択することにより、撮像を指示するようにしてもよい。また、撮像を指示するための専用のボタンを入力操作部12に備えるようにしてもよい。
図5に示すように、ステップS11では、制御部10は、ホワイトボード2の全体領域30を撮像するように撮像部14を制御する。
制御部10は、撮像した画像を第1撮像画像51として撮像部14から取得する。制御部10は、取得した第1撮像画像51に、歪み補正や背景除去などの処理を施すように撮像画像処理部19を制御する。ここで、歪み補正とは、ホワイトボード2を斜め方向から撮像することに伴う画像の歪みを補正する処理であり、背景除去とは、撮像された画像のうち、全体領域30の外側の領域を排除する処理である。また、制御部10は、画像処理が施された第1撮像画像51を記憶部11に保存する。
図6Aに示すように、画像処理後の第1撮像画像51には、全体領域30が含まれ、全体領域30には、プロジェクター1から投写した第1画像41が表示されている第1領域31と、マーカーによって第2画像42が書かれた第2領域32とが含まれている。
次に、ステップS12では、制御部10は、投写部17から全体領域30に白画像を投写させる。具体的には、制御部10は、白画像に対応する画像情報を画像情報入力部15に出力する。白画像とは、全体領域30の全域が白色となる画像であり、液晶ライトバルブ22R,22G,22Bの画像形成領域22iに備わる全ての画素の光透過率を最大にする画像である。白画像を投写させる期間は、ユーザーが画像の変化に気づかない程度であることが好ましく、例えば、1フレーム期間である。
なお、投写する画像は白画像であることに限定されず、全体領域30から第2領域32が抽出できればよく、例えば、黒画像やグレー画像でもよい。黒画像とは、全体領域30の全域が黒色となる画像であり、画像形成領域22iの全ての画素の光透過率を最小にする画像である。また、グレー画像とは、全体領域30の全域が灰色となる画像であり、画像形成領域22iの全ての画素の光透過率が白画像と黒画像の間の状態となる画像である。グレー画像の場合、例えば、照明環境、ホワイトボード2の反射特性、カメラ特性などに応じて、最適な照度になるように、言い換えれば、撮像画像のS/N比が高くなるように、グレー階調を調整することが好ましい。
ステップS13では、制御部10は、投写部17によって白画像を投写するタイミングに合わせて、撮像部14に全体領域30を撮像させる。制御部10は、撮像した画像を第2撮像画像52として撮像部14から取得する。制御部10は、取得した第2撮像画像52に、歪み補正や背景除去などの処理を施すように撮像画像処理部19を制御する。また、制御部10は、画像処理が施された第2撮像画像52を記憶部11に保存する。第2撮像画像52は、図6Bに示すように、第1領域31に対応する部分に第1画像41の表示がなくなり、第2領域32に対応する部分に第2画像42が表示された画像である。
ステップS14では、制御部10は、第1撮像画像51と第2撮像画像52との差分を生成するように撮像画像処理部19を制御する。まず、制御部10は、第1撮像画像51及び第2撮像画像52を記憶部11から読み出す。撮像画像処理部19は、制御部10の指示に基づいて、第1撮像画像51と第2撮像画像52との差分を生成する。差分を生成する方法としては、例えば、第1撮像画像51と第2撮像画像52との各画素値の差分を求める。
ステップS15では、制御部10は、第1撮像画像51と第2撮像画像52との差分に基づいて領域分割するように、撮像画像処理部19を制御する。具体的には、撮像画像処理部19は、全体領域30を、差分が所定値以上の部分と、所定値未満の部分に区分する。この結果、差分が所定未満となる部分には、第2領域32と、第1領域31の一部が含まれる。撮像画像処理部19は、差分が所定値未満の部分に含まれる最大の矩形の領域を第2領域32と定め、第2領域32以外の領域を第1領域31と定める。撮像画像処理部19は、第1撮像画像51を、第1領域31と第2領域32とに分割する。
ステップS16では、制御部10は、第1撮像画像51の中から、図6Cに示すように、第2領域32の画像を抽出する。抽出した画像を画像51aとする。なお、第2撮像画像52から第2領域32の画像を抽出するようにしてもよい。
ステップS17では、制御部10は、抽出した第2領域32の画像51aを、記憶部11に保存する。以上により、画像抽出方法の処理を終了する。これ以降、ユーザーは、必要なときに、入力操作部12を操作して保存した画像51aをプロジェクター1から投写させたり、図示しない外部の機器に転送したりすることが可能である。
このような画像抽出方法によれば、第1撮像画像51と第2撮像画像52との差分に基づいて、全体領域30から第2領域32の画像51aを抽出するので、例えば、マーカーでホワイトボード2に書き込んだ会議録のみを保存することができる。よって、手書きで書いた会議録の情報だけを保存したい場合、不要な領域までが含まれる画像を取り込む場合と比較して、見やすかったりデータ量が少なかったりなど、ユーザーにとって利便性を向上させることができる。
以上説明したように、第1実施形態の画像抽出方法、及びプロジェクター1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1実施形態によれば、全体領域30から第2領域32のみを抽出するので、例えば、会議録として書き込みを行った第2画像42を取り込むことができる。よって、不要な領域までを含む画像を取り込む場合と比較して、見やすくできるなど、ユーザーにとって利便性を高くすることができる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態のホワイトボードに表示された画像の一例を模式的に示す図である。図8は、第2実施形態の画像抽出方法を示すフローチャートである。図9A〜図9Dは、画像抽出方法を具体的に示す模式図である。以下、第2実施形態の画像抽出方法を、図7、図8、図9A、図9B、図9C、図9Dを参照しながら説明する。
図7は、第2実施形態のホワイトボードに表示された画像の一例を模式的に示す図である。図8は、第2実施形態の画像抽出方法を示すフローチャートである。図9A〜図9Dは、画像抽出方法を具体的に示す模式図である。以下、第2実施形態の画像抽出方法を、図7、図8、図9A、図9B、図9C、図9Dを参照しながら説明する。
第1実施形態の画像抽出方法は、全体領域30から第2領域32を抽出して保存しているが、第2実施形態の画像抽出方法は、第2領域32から更に小さな領域を抽出し、その中から所望の領域を選択させて保存する。その他の構成については概ね第1実施形態と同様であるため、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
図7に示すように、第2実施形態のホワイトボード2の第1領域31には、第1実施形態と同様に、プロジェクター1から投写された第1画像41が表示されている。ホワイトボード2の第2領域32には、会議録など文字を含む第2画像142が所定の距離をあけ離間して書かれている。
図8に示すように、第2実施形態の画像抽出方法におけるステップS21〜ステップS26は、第1実施形態のステップS11〜ステップS16に対応しており、同じ処理方法である。このため、ステップS26までに第2領域32の画像が抽出されて記憶部11に保存される。
ステップS27では、制御部10は、抽出した第2領域32から複数の小領域34a,34bを抽出するように、撮像画像処理部19を制御する。
撮像画像処理部19は、第2領域32の画像を分析し、ホワイトボード2の背景色と異なる色を有する有色部を判別する。さらに、撮像画像処理部19は、近接する有色部の集まりを1つの集合とみなし、各集合を含む1つ又は複数の矩形の小領域を設定する。つまり、撮像画像処理部19は、第2領域32内における有色部の分布、即ち第2画像142の分布に基づいて、1つ又は複数の小領域を設定する。図7の例では、第2領域32の上側に書かれた画像142aを含む小領域34aと、第2領域の下側に書かれた画像142bを含む小領域34bの2つの小領域34a,34bが設定される。小領域34a,34bは第4領域に相当する。
ステップS28では、制御部10は、保存したい領域をユーザーに選択させる。例えば、入力操作部12に備えられた方向キーがユーザーによって操作される度に、保存の対象となる領域が順次切り替わるようにする。具体的には、図9D及び図9Eに示すように、制御部10は、画像情報処理部16に指示をして、領域を囲む枠を順次切り替える。ユーザーが、所望の領域を選択して決定キーを押すと、制御部10は、保存の対象となる領域を決定する。撮像画像処理部19は、決定した領域内の画像を抽出する。
ステップS29では、抽出した領域の画像を保存する。制御部10は、選択された領域の画像を、記憶部11に保存するように制御する。例えば、小領域34aが選択される場合は、図9Fに示すように、小領域34aが抽出される。抽出した画像を画像151a1とする。以上により、画像抽出方法の処理を終了する。
なお、ユーザーが選択可能な領域は、小領域34a又は小領域34bに限定されるものではなく、例えば、第2領域32や、全体領域30、或いは、小領域34a,34bの両方が選択肢に含まれていてもよい。
以上説明したように、第2実施形態の画像抽出方法、及びプロジェクター1によれば、以下の効果を得ることができる。
(2)第2実施形態によれば、第2領域32から更に小さな領域である小領域34a,34bを抽出するので、ユーザーにとって必要な領域の画像のみを抽出して保存することができる。更に、小領域34a,34b、第2領域32、全体領域30を選択して抽出できるので、ユーザーが必要なシチュエーションに合わせた画像を保存することができる。
(変形例)
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
上記した実施形態では、全体領域30の左側半分の領域を第1領域31、右側半分の領域を第2領域32として、全体領域30から第2領域32を抽出する方法を説明したが、これに限定されず、全体領域30の中央の領域にマーカーで手書きをして、その周囲の領域にプロジェクター1によって画像を投写するようにしてもよい。具体的には、図10に示すように、全体領域30のうち、周囲の領域を第1領域31とし、中央の領域を第2領域32とし、手書きで書かれた第2領域32を抽出して保存する。
上記した実施形態では、全体領域30の左側半分の領域を第1領域31、右側半分の領域を第2領域32として、全体領域30から第2領域32を抽出する方法を説明したが、これに限定されず、全体領域30のうち右端の領域と左端の領域とを手書きの領域として、右端の領域及び左端の領域を抽出して保存するようにしてもよい。具体的には、図11に示すように、全体領域30のうち第1画像41が投写された中央の領域を第1領域31とし、左端の領域を第2領域32とし、右端の領域を第3領域33とし、手書きで書かれた第2画像42を含む第2領域32と、手書きで書かれた第3画像43を含む第3領域33とを抽出して保存する。このとき、第2領域32のみ、第3領域33のみ、及び第2領域32と第3領域33の双方の3つの選択肢の中から1つをユーザーに選択させて、選択された領域を保存するようにしてもよい。
上記した実施形態では、プロジェクター1に内蔵されたカメラでホワイトボード2の撮像を行っているが、これに限定されず、外付けのカメラを用いてホワイトボード2を撮像するようにしてもよい。また、この場合の画像抽出方法は、プロジェクター1で行うようにしてもよいし、PCを用いて行うようにしてもよい。
上記した第1実施形態では、ステップS11、ステップS12、ステップS13の順に工程を進めているが、これに限定されず、ステップS12、ステップS13、ステップS11の順に工程を進めるようにしてもよい。なお、第2実施形態も同様である。
上記した実施形態では、プロジェクター1が画像を投写し得る範囲を全体領域30としたが、撮像部14がホワイトボード2の全体を撮像し、撮像画像処理部19がエッジ検出等によりホワイトボード2の境界を検出可能な構成の場合には、ホワイトボード2の全体を全体領域30としてもよい。
上記した実施形態において、第1撮像画像51から、第2領域32の画像とともに、第1領域31の画像、即ち第1画像41も抽出し、第1画像41と第2領域32の画像とを対応付けて記憶部11に保存するようにしてもよい。また、第1撮像画像51から第1画像41を抽出する代わりに、画像情報処理部16に第1画像41をキャプチャーさせ、キャプチャーされた第1画像41と第2領域32の画像とを対応付けて保存するようにしてもよい。
上記した実施形態において、画像抽出方法を、プロジェクター1が実行することに限定されず、PCなど情報処理装置とプロジェクター1とを含むシステムにおいて、情報処理装置が実行するようにしてもよい。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
画像抽出方法は、第1画像が投写される第1領域と、第2画像が書き込まれる第2領域と、を含む全体領域を撮像して第1撮像画像を取得し、前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態で、前記全体領域を撮像して第2撮像画像を取得し、前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との差分に基づいて、前記第1撮像画像又は前記第2撮像画像から、前記全体領域のうち前記第2領域を抽出することを特徴とする。
この方法によれば、全体領域から第2領域を抽出するので、書き込みを行った第2画像のみを取り込むことができる。よって、第2画像ではない領域も抽出する場合と比較して、第2画像の視認性を向上できる。
上記の画像抽出方法において、前記差分に基づいて、前記全体領域を前記第1領域と前記第2領域とに分割し、前記第2領域を抽出することが望ましい。
この方法によれば、第1領域と第2領域とに分割してから第2領域を抽出するので、第2領域に、第2領域以外の領域が多く含まれることを抑えることができる。
上記の画像抽出方法において、前記全体領域には、第3画像が書き込まれる第3領域が含まれ、前記差分に基づいて、前記第2領域と前記第3領域とを抽出することが望ましい。
この方法によれば、全体領域から第2領域と第3領域とに抽出することが可能となるので、抽出する領域の範囲を広げることができる。
上記の画像抽出方法において、抽出された前記第2領域の中から、前記第2画像の分布に基づいて、1つ又は複数の第4領域を抽出することが望ましい。
この方法によれば、第2領域から更に小さな領域を抽出するので、ユーザーにとって必要な領域の画像を絞り込むことができる。
上記の画像抽出方法において、前記第2領域及び前記第4領域を含む複数の領域のうち一つの領域を選択させ、選択された前記領域を抽出することが望ましい。
この方法によれば、第2領域及び第4領域を選択して抽出することが可能となるので、ユーザーにとって必要な領域の画像を抽出することができる。
上記の画像抽出方法において、前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態は、前記第1領域に白画像又は黒画像を投写した状態であることが望ましい。
この方法によれば、第1画像の1フレームに白画像又は黒画像を挿入するので、白画像又は黒画像のときに全体領域を撮像することにより、書き込まれた第2画像のみの画像を撮像することができる。
プロジェクターは、第1画像を投写する投写部と、前記第1画像が投写される第1領域と、第2画像が書き込まれる第2領域と、を含む全体領域を撮像する撮像部と、前記撮像部及び前記投写部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記投写部から前記第1画像を投写させた状態で前記撮像部に前記全体領域を撮像させて第1撮像画像を取得させ、前記投写部に前記第1画像の投写を停止させた状態で前記全体領域を撮像させて第2撮像画像を取得させ、前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との差分に基づいて、前記第1撮像画像又は前記第2撮像画像から、前記全体領域のうち前記第2領域を抽出することを特徴とする。
この構成によれば、全体領域から第2領域を抽出するので、書き込みを行った第2画像のみを取り込むことができる。よって、第2画像ではない領域を多く抽出する場合と比較して、視認性を向上できるなど、ユーザーにとって利便性を高くすることができる。
上記のプロジェクターにおいて、前記制御部は、前記差分に基づいて、前記全体領域を前記第1領域と前記第2領域とに分割し、前記第2領域を抽出することが望ましい。
この構成によれば、第1領域と第2領域とに分割してから第2領域を抽出するので、第2領域に、第2領域以外の領域が多く含まれることを抑えることができる。
上記のプロジェクターにおいて、前記全体領域には、第3画像が書き込まれる第3領域が含まれ、前記制御部は、前記差分に基づいて、前記第2領域と前記第3領域とを抽出することが望ましい。
この構成によれば、全体領域から第2領域と第3領域とに抽出することが可能となるので、抽出する領域の範囲を広げることができる。
上記のプロジェクターにおいて、前記制御部は、抽出された前記第2領域の中から、前記第2画像の分布に基づいて、1つ又は複数の第4領域を抽出することが望ましい。
この構成によれば、第2領域から更に小さな領域を抽出するので、ユーザーにとって必要な領域の画像を絞り込むことができる。
上記のプロジェクターにおいて、前記制御部は、前記第2領域及び前記第4領域を含む複数の領域のうち一つの領域を選択させ、選択された前記領域を抽出することが望ましい。
この構成によれば、第2領域及び第4領域を選択して抽出することが可能となるので、ユーザーにとって必要な領域の画像を抽出することができる。
上記のプロジェクターにおいて、前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態は、前記第1領域に白画像又は黒画像を投写した状態であることが望ましい。
この構成によれば、第1画像の1フレームに白画像又は黒画像を挿入するので、白画像又は黒画像のときに全体領域を撮像することにより、書き込まれた第2画像のみの画像を撮像することができる。
1…プロジェクター、2…ホワイトボード、3…支持部材、10…制御部、11…記憶部、12…入力操作部、14…撮像部、15…画像情報入力部、16…画像情報処理部、17…投写部、18…画像供給装置、19…撮像画像処理部、21…光源、22R,22G,22B…液晶ライトバルブ、22i…画像形成領域、23…投写光学系、24…ライトバルブ駆動部、30…全体領域、31…第1領域、32…第2領域、32a…有効領域、33…第3領域、34,34a,34b…第4領域としての小領域、41…第1画像、42…第2画像、43…第3画像、51…第1撮像画像、51a,142a,142b,151a,151a1…画像、52…第2撮像画像、100…画像表示システム、142…第2画像。
Claims (12)
- 第1画像が投写される第1領域と、第2画像が書き込まれる第2領域と、を含む全体領域を撮像して第1撮像画像を取得し、
前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態で、前記全体領域を撮像して第2撮像画像を取得し、
前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との差分に基づいて、前記第1撮像画像又は前記第2撮像画像から、前記全体領域のうち前記第2領域を抽出することを特徴とする画像抽出方法。 - 請求項1に記載の画像抽出方法であって、
前記差分に基づいて、前記全体領域を前記第1領域と前記第2領域とに分割し、前記第2領域を抽出することを特徴とする画像抽出方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の画像抽出方法であって、
前記全体領域には、第3画像が書き込まれる第3領域が含まれ、前記差分に基づいて、前記第2領域と前記第3領域とを抽出することを特徴とする画像抽出方法。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像抽出方法であって、
抽出された前記第2領域の中から、前記第2画像の分布に基づいて、1つ又は複数の第4領域を抽出することを特徴とする画像抽出方法。 - 請求項4に記載の画像抽出方法であって、
前記第2領域及び前記第4領域を含む複数の領域のうち一つの領域を選択させ、選択された前記領域を抽出することを特徴とする画像抽出方法。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の画像抽出方法であって、
前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態は、前記第1領域に白画像又は黒画像を投写した状態であることを特徴とする画像抽出方法。 - 第1画像を投写する投写部と、
前記第1画像が投写される第1領域と、第2画像が書き込まれる第2領域と、を含む全体領域を撮像する撮像部と、
前記撮像部及び前記投写部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記投写部から前記第1画像を投写させた状態で前記撮像部に前記全体領域を撮像させて第1撮像画像を取得させ、
前記投写部に前記第1画像の投写を停止させた状態で前記全体領域を撮像させて第2撮像画像を取得させ、
前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との差分に基づいて、前記第1撮像画像又は前記第2撮像画像から、前記全体領域のうち前記第2領域を抽出することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項7に記載のプロジェクターであって、
前記制御部は、前記差分に基づいて、前記全体領域を前記第1領域と前記第2領域とに分割し、前記第2領域を抽出することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項7又は請求項8に記載のプロジェクターであって、
前記全体領域には、第3画像が書き込まれる第3領域が含まれ、
前記制御部は、前記差分に基づいて、前記第2領域と前記第3領域とを抽出することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記制御部は、抽出された前記第2領域の中から、前記第2画像の分布に基づいて、1つ又は複数の第4領域を抽出することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項10に記載のプロジェクターであって、
前記制御部は、前記第2領域及び前記第4領域を含む複数の領域のうち一つの領域を選択させ、選択された前記領域を抽出することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項7乃至請求項11のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記第1領域に前記第1画像が投写されていない状態は、前記第1領域に白画像又は黒画像を投写した状態であることを特徴とするプロジェクター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018235176A JP2020098225A (ja) | 2018-12-17 | 2018-12-17 | 画像抽出方法、及びプロジェクター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018235176A JP2020098225A (ja) | 2018-12-17 | 2018-12-17 | 画像抽出方法、及びプロジェクター |
Publications (1)
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JP2020098225A true JP2020098225A (ja) | 2020-06-25 |
Family
ID=71106023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018235176A Pending JP2020098225A (ja) | 2018-12-17 | 2018-12-17 | 画像抽出方法、及びプロジェクター |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020098225A (ja) |
-
2018
- 2018-12-17 JP JP2018235176A patent/JP2020098225A/ja active Pending
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