JP2020096322A - 不正信号処理装置 - Google Patents

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涼介 堀江
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道孝 坪井
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【課題】なりすまし通信の発生を早期に判定する。【解決手段】通信網に接続されたECU2に対する不正な信号を処理する不正信号処理装置100は、通信網を介して入力された入力信号を検出する信号検出部23,52と、第1所定時間内に検出された複数の入力信号に含まれる送信元の情報が互いに一致し、かつ、データ内容の情報が互いに異なる衝突状態が生じているか否かを判定する衝突判定部24と、衝突状態が生じていると判定されると、複数の入力信号に含まれる送信元の情報を記憶する記憶部51と、衝突状態が生じていると判定されると、エラー信号を通信網に入力するエラー信号入力部25と、エラー信号が入力された後、第1所定時間よりも長い第2所定時間内に記憶部51に記憶された送信元の情報を含む複数の入力信号が検出されると、通信網に不正な信号が入力されたと判定する不正信号判定部54とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、通信網に入力される不正な信号を処理する不正信号処理装置に関する。
従来、車載通信網に不正に接続された外部機器が、正規の車載制御装置になりすまして、車載通信網に接続された車載制御装置等とデータ通信を行う、いわゆるなりすまし通信を検出するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の装置は、信号の送信元である機器の識別情報が共通し、かつ、データ内容が相違する複数のデータ信号が車載通信網に同時に入力されるとエラー信号を発生し、正規の車載制御装置によるデータ信号の送信タイミングを変更する。その後、エラー信号を所定回数以上、発生し続けると、なりすまし通信が発生したと判定する。
特許文献1:特許第5999178号
しかしながら、上記特許文献1記載の装置では、エラー信号を複数回発生した後に、なりすまし通信の発生を判定するため、判定までに時間を要する。
本発明の一態様は、通信網に接続された車載制御装置に対する不正な信号を処理する不正信号処理装置であって、通信網を介して入力された入力信号を検出する信号検出部と、信号検出部により第1所定時間内に検出された複数の入力信号に含まれる送信元の情報が互いに一致し、かつ、データ内容の情報が互いに異なる衝突状態が生じているか否かを判定する衝突判定部と、衝突判定部により衝突状態が生じていると判定されると、複数の入力信号に含まれる送信元の情報を記憶する記憶部と、衝突判定部により衝突状態が生じていると判定されると、エラー信号を通信網に入力するエラー信号入力部と、エラー信号入力部によりエラー信号が入力された後、信号検出部により第1所定時間よりも長い第2所定時間内に記憶部に記憶された送信元の情報を含む複数の入力信号が検出されると、通信網に不正な信号が入力されたと判定する不正信号判定部と、を備える。
本発明によれば、なりすまし通信の発生を早期に判定することができる。
本発明の実施形態に係る不正信号処理装置が適用される車両を概略的に示す図。 車載通信網を介して送受信されるデータ信号の一例について説明する図。 車載通信網を介して送受信されるエラー信号の一例について説明する図。 なりすまし通信が発生したときに通信線を流れる通信信号について説明するタイムチャート。 本発明の実施形態に係る不正信号処理装置を概略的に示す図。 本発明の実施形態に係る不正信号処理装置の要部構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る不正信号処理装置により実行される処理の一例を示すフローチャート。
以下、図1〜図7を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る不正信号処理装置100が適用される車両を概略的に示す図である。
不正信号処理装置100が適用される車両1には、複数(図1の例では、4個)のECU(電子制御ユニット)2が搭載される。複数のECU2には、エンジン制御用ECU、変速機制御用ECU、操舵制御用ECUなどの車両の動作に直接的な影響を与えるECU、エアコンやナビゲーションなどの車両の動作に直接的な影響を与えない機器の制御用ECU等、機能の異なるECUが含まれる。
各ECU2は、CAN(コントローラエリアネットワーク)等の車載通信網により互いに通信可能に接続される。各ECU2は、演算処理を行うCPU、揮発性メモリ(RAM)、書き換え可能な不揮発性メモリ(フラッシュメモリやEEPROM等)、その他の周辺回路を有するコンピュータを含んで構成される。各ECU2は、予め不揮発性メモリに記憶されたプログラムに従い、各種センサからの出力値等に基づいて各種制御を実行する。
さらにECU2には、車載通信網を介して、外部との無線通信を行うTCU(テレマティクス制御ユニット)3、ECU2に記憶された故障コードを読み出して車両1の故障診断を行う、あるいはECU2のプログラムを更新する診断機を接続可能なDLC(データリンクコネクタ)4が接続される。ECU2、TCU3およびDLC4の間にはゲートウェイ5が設けられ、車載通信網と車外との通信あるいは複数の車載通信網間の通信を中継する。
CAN通信を用いた車載通信網では、通信線(バス)に接続された複数のECU2(ノード)が、それぞれのプログラムに従って各種制御を実行するための演算処理を行うとともに、それぞれの演算結果を含むデータ信号を所定の周期で相互に送受信して共有する。例えば、ある周期にエンジン制御用ECUから出力されたエンジン回転数を含むデータ信号を変速機制御用ECUや操舵制御用ECUなどが一斉に受信し、受信したエンジン回転数を使用してそれぞれが次の周期の演算処理を行う。これにより、複数のECU2による協調制御が実現される。
なお、ユーザの操作に応じて出力されるデータ信号(イベント型)であっても、通常の演算結果を含むデータ信号と同様に所定の周期で出力される。例えば、ユーザによるスイッチの操作に応じて出力されるパワーウィンドウの開閉指令信号は、ユーザの操作が継続している間、所定の周期で出力される。
各ECU2には互いに異なる固有の識別情報(送信元ID)が予め割り当てられる。各ECU2は、データ信号に自身の送信元IDを付して出力するとともに、送信元IDを参照して必要なデータ信号のみを受信する。また、各ECU2から所定の周期で出力されて通信線に入力されたデータ信号は、送信元IDに対応して予め設定された優先順位に従って順次、送信される。
図2、図3は、車載通信網を介して送受信される通信信号の一例について説明する図である。CAN通信では、データ信号やエラー信号等の通信信号が、フレームと呼ばれる単位ごとに送受信される。フレームには、データ信号を送信するときのデータフレームや、各種エラーの発生を知らせるエラー信号を送信するときのエラーフレーム等がある。
図2は、データフレームの一例として標準フォーマットのフレーム構造を示す。図2に示すように、データフレームには、データフレームの開始を示すSOF(Start Of Frame)、送信元ノードの識別情報等を示す送信元ID、データフィールドのビット長を示すコントロールフィールド、データ信号の内容を示すデータフィールド、データフレームの終了を示すEOF(End Of Frame)等が含まれる。なお、SOFは1ビット、送信元IDは11ビット、データフィールド0〜64ビット、EOFは7ビットのパルス信号により構成される。
図3は、エラーフレームのフレーム構造を示す。図3に示すように、エラーフレームは、各種エラーの発生を知らせるエラーフラグと、エラーフレームの終了を示すエラーデリミタとで構成される。
安全性が重視される車載通信網では、正常な協調制御を保証するため、送信側のECU2から出力されたデータ信号が何らかの異常によって破損した状態で受信側のECU2に届くことを確実に防ぐ必要がある。この対策として、さまざまなエラー検出メカニズムが実装される。例えば、各ECU2は、通信線上を流れる自身の送信元IDを含むデータ信号を監視し、自身が出力したデータ信号のデータフィールド(あるいはコントロールフィールド)との不一致を発見すると、即座にエラー信号を出力する。
ところで、悪意のある第三者がECU2に対する攻撃を目的として、正当なECU2の送信元IDを使用して不正な機器から不正なデータ信号を車載通信網に入力する、いわゆるなりすまし通信を試みることがある。例えば、エンジン制御用ECUの送信元IDを使用してエンジン制御用ECUになりすまし、エンジン制御用ECUからのデータを受信する変速機制御用ECUや操舵制御用ECUなどに対する攻撃を目的としたデータ信号を入力することがある。
なお、なりすまし通信を行う不正な機器として、TCU3やDLC4を介して車載通信網に接続された外部機器、改ざんされたECU2、車載通信網に挿入された不正な外部機器などが使用される可能性がある。
なりすまし通信が発生すると、同一の周期に同一の送信元IDが付されたデータ信号が複数、通信線に入力されるため、送信元IDに対応して予め設定された優先順位が競合する衝突状態となる。このような衝突状態は、なりすまし通信以外にも、正当なECU2から出力されたデータ信号がノイズ等の影響により損傷することでも発生することがある。いずれの場合でも、送信側のECU2が衝突状態を発見してエラー信号を出力する。
図4、なりすまし通信が発生したときに通信線を流れる通信信号について説明する図である。図4のタイムチャートに示すように、正当なECU2および不正な機器は、データフィールド(あるいはコントロールフィールド)の不一致(衝突状態)を発見すると、データフレームを中断して即座にエラーフレームを出力する。さらに正当なECU2および不正な機器は、エラーフレームが終了すると、再度データフレームを出力する。
一般に、正当なECU2や不正な機器を含む各ノードには、演算処理を行うための基準時間を作り出す水晶発振子が設けられる。このような水晶発振子が各ノードの周辺温度など設置場所の環境による影響を受けると、各ノードの基準時間にずれが生じる可能性がある。
図4に示すように、衝突したデータフレームの送信元ノードがエラーフレーム終了後に再度データフレームを出力すると、各送信元ノードの基準時間が一致している場合は、再度、衝突状態が発生する。一方、各送信元ノードの基準時間にずれがある場合は、衝突状態が発生せず、不正なデータ信号が車載通信網を介して各ECU2に送信される可能性がある。
本発明の実施形態に係る不正信号処理装置100は、送信元ノードの基準時間にずれがある場合にも、なりすまし通信の発生を早期かつ確実に判定するよう、以下のように構成する。
図5は、不正信号処理装置100を概略的に示す図である。図5に示すように、不正信号処理装置100は、車載通信網に接続された監視機器として構成され、車載通信網に入力されるデータ信号およびエラー信号を監視することで、なりすまし通信が発生している状態(図4)を検知(判定)する。以下では、車載通信網全体の通信信号を監視するゲートウェイ5(図1)を監視機器とする例を説明する。
図6は、不正信号処理装置100の要部構成を示すブロック図である。図1および図6に示すように、不正信号処理装置100は、車両1に搭載されたECU2と、TCU3と、DLC4と、ECU2、TCU3およびDLC4の間に設けられたゲートウェイ5とを備えた車載通信網として構成される。
図6に示すように、各ECU2は、CPU等の演算部20と、ROM,RAM,ハードディスク等の記憶部21と、その他の周辺回路とを有するコンピュータを含んで構成される。演算部20は、機能的構成として、信号検出部23と、衝突判定部24と、エラー信号入力部25とを有する。
データ信号出力部22は、ECU2に予め割り当てられた固有の識別情報を送信元ID、ECU2の演算結果をデータフィールドとして含むデータフレームを、所定の周期(例えば、100ms)で出力する。
信号検出部23は、車載通信網を介して入力されたデータ信号(図2)およびエラー信号(図3)を検出する。すなわち、ECU2が接続された通信線を流れる全てのデータフレームについて、所定の通信速度(例えば、500kbps)で、SOF、送信元ID、コントロールフィールド、データフィールド、EOF等を構成する各ビット(パルス信号)を順次、検出する。通信速度に応じた最小の単位時間(第1所定時間。例えば、2μs程度)以内に検出されるビットは、同時に検出されたものとして扱われる。
衝突判定部24は、信号検出部23による検出結果に基づいて、図4の時刻t1以前に示すようなデータ信号の衝突状態が生じているか否かを判定する。すなわち、データ信号出力部22によるSOFのビットの出力と同時、すなわち通信速度に応じた最小の単位時間以内に信号検出部23によりSOFのビットが検出された他のデータフレームについて、送信元IDおよびデータフィールドをビット単位で順次、比較する。
送信元IDが一致し、かつ、データフィールドまたはコントロールフィールドが不一致である場合は、衝突状態が生じていると判定する。衝突判定部24は、データフィールドまたはコントロールフィールドにおいて互いに一致しないビットが検出された時点で、衝突状態が生じていると判定する。
エラー信号入力部25は、衝突判定部24により衝突状態が生じていると判定されると、即座にエラーフラグ(プライマリ)を含むエラーフレームを出力する(図3)。エラー信号入力部25により出力されたエラーフラグ(プライマリ)が車載通信網に入力されると、車載通信網に接続された他のECU2により異常が検知され、エラーフラグ(セカンダリ)を含むエラーフレームが出力される。
エラー信号入力部25によりエラーフレームが出力されると、データ信号出力部22によるデータフレームの出力は中断される。データ信号出力部22は、エラーフレームが出力された後、中断されたデータフレームを再出力する(図4)。
ゲートウェイ5は、CPU等の演算部50と、ROM,RAM,ハードディスク等の記憶部51と、その他の周辺回路とを有するコンピュータを含んで構成される。演算部50は、機能的構成として、信号検出部52と、信号中継部53と、不正信号判定部54と、通信制限部55とを有する。
信号検出部52は、車載通信網を介して入力された全てのデータ信号(図2)およびエラー信号(図3)を検出する。すなわち、ゲートウェイ5に接続された全ての通信線を流れる全てのデータフレームおよびエラーフレームを検出する。
信号検出部52により各ECU2から出力されたエラーフレームが検出されると、そのエラーフレームにより中断されたデータフレームの送信元IDが、衝突状態であると判定されたデータ信号の識別情報(衝突識別情報)として、記憶部51に記憶される。
信号中継部53は、ECU2、TCU3およびDLC4の間で送受信される通信信号(データ信号およびエラー信号)を中継する。すなわち、信号中継部53は、送信元から車載通信網に入力されて信号検出部52により検出された通信信号を送信先へと転送(中継)する。
不正信号判定部54は、信号検出部52により各ECU2から出力されたエラーフレームが検出された後、予め設定された判定時間Tw内に、なりすまし通信が発生したか否かの判定を行う。すなわち、判定時間Tw内に、信号検出部52により、記憶部51に記憶された衝突識別情報を送信元IDとして含むデータフレームが複数検出されると、不正な機器により正当なECU2の送信元IDが使用される、なりすまし通信が発生したと判定する(図4)。
判定時間Twは、正当なECU2が正当なデータ信号(演算結果)を出力する周期を考慮して設定される。例えば、判定時間Twは、正当なECU2によるデータ信号の出力周期と同一の時間(第2所定時間。例えば、100ms)に設定される。判定時間Tw内に同一の送信元IDを含むデータフレームが複数回検出される場合は、正当なECU2以外の不正な機器からなりすまし通信によるデータフレームが出力されていると判定することができる。
通信制限部55は、不正信号判定部54により、なりすまし通信が発生したと判定されると、必要に応じて通信制限を行う。すなわち、信号中継部53による送信元から送信先へのデータ信号の中継を禁止(遮断)する。
図7は、不正信号処理装置100により実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、例えば、車両1が起動されて車載通信網に電源が供給されると開始され、所定周期で繰り返される。
まず、ステップS1で、信号検出部52での処理により、エラーフレームが検出されたか否かを判定する。ステップS1は肯定されるまで繰り返される。ステップS1で肯定されるとステップS2に進み、不正信号判定部54での処理により、ステップS1でエラーフレームを検出後、判定時間Tw内であるか否かを判定する。ステップS2で肯定されるとステップS3に進み、否定されると処理を終了する。
ステップS3では、判定時間Tw内に衝突識別情報を送信元IDとするデータフレームが複数検出されたか否かを判定する。ステップS3で肯定されるとステップS4に進み、なりすまし通信が発生したと判定する。一方、ステップS3で否定されるとステップS2に戻る。次いで、ステップS5で、通信制限部55での処理により、必要に応じて、信号中継部53によるデータ信号の中継を禁止する。
本実施形態に係る不正信号処理装置100の主要な動作についてより具体的に説明する。車両1の車載通信網に対し、例えば、TCU3(図1)を介して車外の不正な機器(図5)が正当なECU2の送信元IDを使用した、なりすまし通信によるデータ信号を入力するものとする。正当なECU2は、自身の送信したデータ信号との衝突状態を検出し、エラー信号を出力する(図7のステップS1)。
ゲートウェイ5(図1)は、エラー信号を検出後、判定時間Tw内に、当該エラー信号により中断されたデータ信号の送信元IDを含むデータ信号を監視し、複数のデータ信号を検出すると、なりすまし通信が発生したと判定する(ステップS1〜S4)。また、必要に応じて通信制限を行う(ステップS5)。なりすまし通信の発生状況を記録してもよく、ユーザに対して異常を報知してもよい。
不正信号処理装置100では、正当なECU2による正規のデータ出力周期を考慮して設定された判定時間Tw内に、なりすまし通信が発生したか否かの判定を行う。このため、正規のデータ信号がノイズ等の影響で損傷して発生する衝突状態ではなく、なりすまし通信であることが確実に判定できるように、一定回数以上の衝突が発生するのを確認する必要がなく、早期に判定を行うことができる。また、送信元ノードの基準時間にずれがある場合にも確実に判定を行うことができる。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)不正信号処理装置100は、車載通信網に接続されたECU2に対する不正な信号を処理する。不正信号処理装置100は、車載通信網を介して入力されたデータ信号およびエラー信号を検出する信号検出部23,52と、信号検出部23により同時(通信速度に応じた最小の単位時間内。例えば、2μs程度以内)に検出された複数のデータ信号に含まれる送信元IDが互いに一致し、かつ、データフィールドまたはコントロールフィールドが互いに異なる衝突状態が生じているか否かを判定する衝突判定部24と、衝突判定部24により衝突状態が生じていると判定されると、複数のデータ信号に含まれる送信元IDを記憶する記憶部51と、衝突判定部24により衝突状態が生じていると判定されると、エラー信号を車載通信網に入力するエラー信号入力部25と、エラー信号入力部25によりエラー信号が入力された後、信号検出部52により判定時間Tw内に記憶部51に記憶された送信元IDを含む複数のデータ信号が検出されると、車載通信網に不正な信号が入力されたと判定する不正信号判定部54と、を備える(図6)。
これにより、正当なECU2の送信元IDが不正な機器により使用される、なりすまし通信による不正な信号が車載通信網に入力されたことを早期かつ確実に判定することができる。また、エラー信号が入力された後の不正な信号の再出力タイミングが意図的にずらされるような場合でも、確実に判定することができる。
(2)不正信号処理装置100は、車載通信網に入力されるデータ信号を中継するゲートウェイ5をさらに備える(図1、図6)。ゲートウェイ5は、信号検出部52と、記憶部51と、不正信号判定部54と、不正信号判定部54による判定結果に応じてデータ信号の中継を禁止する通信制限部55と、を有する(図6)。
車載通信網全体の通信信号を監視するゲートウェイ5がなりすまし通信の発生を判定するため、不正信号処理装置100全体を簡易な構成とすることができる。また、必要に応じてデータ信号の中継を禁止するため、車載通信網に対する攻撃を制限することができる。
上記実施形態は種々の形態に変更することができる。以下、変形例について説明する。上記実施形態では、ゲートウェイ5が記憶部51、信号検出部52および不正信号判定部54を有するとしたが、不正信号処理装置の構成はこれに限らない。例えば、各ECU2の演算部20がこれらの機能的構成を有するようにしてもよい。また、ECU2やゲートウェイ5とは別に車載通信網全体の通信信号を監視する専用の機器を設け、当該機器がこれらの機能的構成を有するようにしてもよい。
上記実施形態では、通信網としてCAN通信による車載通信網を例示したが、不正信号処理装置が適用される通信網はこのようなものに限らない。通信網は、送信元ノードの識別情報を示すIDやデータ信号の内容を示すデータフィールドを含むデータ信号およびエラー信号が送受信されるものであれば、CANとは異なる規格のものであってもよい。
上記実施形態では、不正信号判定部54が、エラー信号が入力された後の判定時間Tw内に、なりすまし通信が発生したか否かの判定を行うとしたが、エラー信号が入力された後の所定時間内に判定を行う不正信号判定部はこのようなものに限らない。例えば、エラー信号が入力された後に衝突識別情報が付されたデータフレームが入力された後の所定時間内に判定を行ってもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
1 車両、2 ECU、3 TCU、4 DLC、5 ゲートウェイ、20 演算部、21 記憶部、22 データ信号出力部、23 信号検出部、24 衝突判定部、25 エラー信号入力部、50 演算部、51 記憶部、52 信号検出部、53 信号中継部、54 不正信号判定部、55 通信制限部、100 不正信号処理装置

Claims (5)

  1. 通信網に接続された車載制御装置に対する不正な信号を処理する不正信号処理装置であって、
    前記通信網を介して入力された入力信号を検出する信号検出部と、
    前記信号検出部により第1所定時間内に検出された複数の入力信号に含まれる送信元の情報が互いに一致し、かつ、データ内容の情報が互いに異なる衝突状態が生じているか否かを判定する衝突判定部と、
    前記衝突判定部により前記衝突状態が生じていると判定されると、前記複数の入力信号に含まれる前記送信元の情報を記憶する記憶部と、
    前記衝突判定部により前記衝突状態が生じていると判定されると、エラー信号を前記通信網に入力するエラー信号入力部と、
    前記エラー信号入力部により前記エラー信号が入力された後、前記信号検出部により前記第1所定時間よりも長い第2所定時間内に前記記憶部に記憶された前記送信元の情報を含む複数の入力信号が検出されると、前記通信網に不正な信号が入力されたと判定する不正信号判定部と、を備えることを特徴とする不正信号処理装置。
  2. 請求項1に記載の不正信号処理装置において、
    前記通信網に接続された複数の前記車載制御装置のそれぞれには、互いに異なる固有の識別情報が予め割り当てられ、
    前記車載制御装置は、自身に割り当てられた前記識別情報を前記送信元の情報として含む信号を前記第2所定時間に対応する周期で前記通信網に入力することを特徴とする不正信号処理装置。
  3. 請求項2に記載の不正信号処理装置において、
    前記記憶部に記憶された前記送信元の情報に対応する前記車載制御装置は、前記エラー信号入力部により前記エラー信号が入力された後、前記衝突判定部により前記衝突状態が生じていると判定されたときの信号を前記通信網に再度入力することを特徴とする不正信号処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の不正信号処理装置において、
    前記車載制御装置は、前記信号検出部と、前記衝突判定部と、前記エラー信号入力部と、を有することを特徴とする不正信号処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の不正信号処理装置において、
    前記通信網に入力される入力信号を中継する中継機器をさらに備え、
    前記中継機器は、前記信号検出部と、前記記憶部と、前記不正信号判定部と、前記不正信号判定部による判定結果に応じて前記入力信号の中継を禁止する通信制限部と、を有することを特徴とする不正信号処理装置。
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