以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係る遊技機(パチンコ遊技機)1について説明する。
[遊技機1の構成例]
まず、図1,2を参照しつつ、遊技機1の構成例について説明する。ここで、図1は遊技機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図である。図1,2に示されるように、遊技機1は、遊技機枠30と、遊技機枠30内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠30は、装飾面を有する前面枠31と、遊技盤2等を取り付けるための本体枠と、遊技機1をホールの島設備に固定するための外枠とを有して構成されている。前面枠31は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置されたガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域3が形成されている。
また、図1に示されるように、前面枠31には、遊技球を発射させるための発射ハンドル32と、発射装置(不図示)へ供給される遊技球を貯留する上皿33と、上皿33に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿34とが設けられている。遊技者が発射ハンドル32を握って時計回りに回転させると、上皿33に貯留されていた遊技球が発射装置へと案内され、発射ハンドル32の回転角度に応じた発射強度で発射される。発射された遊技球は、遊技領域3の左側に位置するレール部材4に沿って移動した後に遊技領域3の上部位置へと案内され、遊技領域3に設けられた遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する。
なお、レール部材4の終端には球戻り防止片6が設けられており、この球戻り防止片6によって、一旦遊技領域3に進入した遊技球が発射装置側に戻ることが防止される。また、発射ハンドル32と近接する位置に停止ボタンが設けられており、遊技者は、この停止ボタンを操作することによって、発射ハンドル32を初期姿勢に戻さなくても遊技球の発射を一時的に停止させることが可能である。
遊技者が発射ハンドル32を小さい回転角度だけ回転させる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い発射強度で発射され、この遊技球は、左遊技領域3Lを流下する。一方、遊技者が発射ハンドル32を大きい回転角度だけ回転させる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い発射強度で発射され、この遊技球は、センター装飾体10の右上方に位置するレール部材4に沿って移動した後に右遊技領域3Rを流下する。
左遊技領域3Lにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、開閉部材23、及び3つの一般入賞口24が設けられている(図2参照)。また、右遊技領域3Rにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口22、上記開閉部材23、1つの一般入賞口24、ゲート25、第1大入賞口26、開閉部材27、第2大入賞口28、及び開閉部材29が設けられている(図2参照)。
発射装置から発射された遊技球は、遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する過程で、第1始動口21、第2始動口22、一般入賞口24、第1大入賞口26、及び第2大入賞口28のいずれかに入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿33または下皿34に払い出される。例えば、第1始動口21に1個の遊技球が入賞する毎に4個の賞球が払い出され、第2始動口22に1個の遊技球が入賞する毎に1個の賞球が払い出され、一般入賞口24に1個の遊技球が入賞する毎に5個の賞球が払い出される。また、第1大入賞口26に1個の遊技球が入賞する毎に15個の賞球が払い出され、第2大入賞口28に1個の遊技球が入賞する毎に15個の賞球が払い出される。なお、いずれにも入賞しなかった遊技球は、遊技盤2の下端部に形成された排出口を介して遊技領域3から排出される。
なお、遊技盤2の中央に形成された開口部には、センター装飾体10が設けられている。このセンター装飾体10は、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11と、ワープ入口およびワープ出口を両端とするワープ部12とを有して構成されている。左遊技領域3Lを流下する遊技球は、ワープ入口からワープ部12に進入する場合があり、この遊技球は、ワープ出口から排出されてステージ部11へと案内される。このステージ部11の左右中央の位置には、ステージ部11上を転動する遊技球を第1始動口21に向けて落下させる案内溝が形成されている。このため、ワープ部12を介してステージ部11へと案内された遊技球は、ワープ部12を通過することなく左遊技領域3Lを流下する遊技球に比べて、第1始動口21に入賞し易い。
第1始動口21は、常時開放されている始動領域である。第2始動口22は、普通電動役物としての開閉部材23が作動していないときには閉塞されており、開閉部材23が作動することによって開放される始動領域である。遊技機1では、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かが判定される。そして、後述する第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において、図柄が変動表示され、上記判定の結果を示す図柄(大当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示される。ここで、大当たり図柄が停止表示された場合、第1大入賞口26および第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。
なお、以下の説明では、第1始動口21に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口22に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらを総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
第1大入賞口26は、第2特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第1大入賞口26の開口部には、第1大入賞口26を開閉するプレートである開閉部材27が設けられている。第1大入賞口26は、通常はこの開閉部材27によって閉塞されている。これに対して、第2特別図柄表示器42に所定の大当たり図柄が停止表示された場合、開閉部材27を作動させて第1大入賞口26を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材27が第1大入賞口26を開放する開姿勢(図2参照)を維持してから第1大入賞口26を閉塞する閉姿勢に戻る長開放ラウンド遊技が複数回行われる。なお、第1大入賞口26を開放する各長開放ラウンド遊技は、本実施形態では、第1大入賞口26に10個の遊技球が入賞するか、或いは、第1大入賞口26が開放されてから(第1大入賞口26に10個の遊技球が入賞することなく)25秒が経過するまで継続する。このように、大当たり遊技中は第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)を長開放する複数回の長開放ラウンド遊技が行われるため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口28は、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第2大入賞口28の開口部には、第2大入賞口28を開閉する羽根部材である開閉部材29が設けられている。第2大入賞口28は、通常はこの開閉部材29によって閉塞されている。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に所定の大当たり図柄が停止表示された場合、開閉部材29を作動させて第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材29が第2大入賞口28を開放する開姿勢(図2参照)を維持してから第2大入賞口28を閉塞する閉姿勢に戻るラウンド遊技が複数回行われる。この第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技については、図7を参照しつつ、後に詳述する。
なお、説明の便宜上、図2には、画像表示装置7の表示画面70において演出図柄が変動表示されているときに、開閉部材27,29が大入賞口26,28を開放する開姿勢となっている状態が図示されているが、実際には、演出図柄の変動表示中に開閉部材27,29が開姿勢となることはない。また、大当たり遊技における各ラウンド遊技では、第1大入賞口26および第2大入賞口28のいずれか一方が用いられるため、実際には、図2に示されるようにこれらの大入賞口が同時に開放されることはない。また、第1大入賞口26と第2大入賞口28の両方を用いて大当たり遊技を行うのか、或いは、第2大入賞口28のみを用いて大当たり遊技を行うのかは、大当たりの種類に応じて予め設定されている(図6(B)及び(C)参照)。
第2始動口22には開閉部材23(図2参照)が近接配置されている。この開閉部材23は、開閉部材23が第2始動口22を閉塞する閉姿勢と、第2始動口22を開放する開姿勢(図2参照)とに姿勢変化可能である。
第2始動口22は、通常は開閉部材23によって閉塞されている。これに対して、遊技者が右打ちした遊技球がゲート25を通過すると、賞球は払い出されないものの、第2始動口22を開放するか否かの判定が行われる。ここで、第2始動口22を開放すると判定された場合、開閉部材23が所定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口22は、開閉部材23が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、開閉部材23が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、ゲート25に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
一般入賞口24は、第1始動口21と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数(本実施形態では5個)の賞球が払い出される入賞口である。ただし、第1始動口21等とは異なり、一般入賞口24に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[主表示器40の構成例]
図3は、図2における主表示器40の拡大図である。図3に例示されるように、主表示器40は、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、「i〜p」で示す8個のLEDを有して構成されており、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第1特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第2特別図柄表示器42は、「a〜h」で示す8個のLEDを有して構成されており、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第2特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す図柄として、大当たりであることを報知する「大当たり図柄」、又はハズレであることを報知する「ハズレ図柄」が停止表示される。なお、遊技機1では、大当たりの種類によって互いに異なる複数の大当たり図柄が用意されており、大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口26または第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が行われる。
普通図柄表示器43は、「s〜t」で示す2個のLEDを有して構成されており、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記2個のLEDを交互に点灯させることで図柄の変動表示を行い、普通図柄判定の判定結果に応じた点灯態様で各LEDを所定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。ここで、当たり図柄が停止表示された場合、現在の遊技状態に応じた開放パターンで開閉部材23を動作させることによって第2始動口22を開放する補助遊技が行われる。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器43に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
第1特図保留表示器44は、「u〜v」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特図保留表示器45は、「w〜x」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第2特別図柄判定の保留数を表示する。なお、本実施形態では、これらの保留数の上限がいずれも「4」に設定されている。普図保留表示器46は、「q〜r」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって普通図柄判定の保留数を表示する。
ラウンド表示器47は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、その大当たり図柄に対応する大当たりに応じて実行される大当たり遊技において何回のラウンド遊技が実行されるかを示すラウンド数を表示する。このラウンド表示器47は、本実施形態では、5R用LEDと、7R用LEDと、9R用LEDとを有して構成されており、これらのLEDのいずれかが点灯することによってラウンド数が報知される。
遊技状態表示器48は、「a1〜a3」で示す3個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技機1の遊技状態を表示する。発射方向表示器49は、「y〜z」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技球の発射方向を表示する。すなわち、左打ちを行うべき状態であるか、或いは右打ちを行うべき状態であるかを表示する。
[遊技機1が備える演出手段の構成例]
図1,2に例示されるように、遊技盤2や前面枠31には、各種の演出を行うものとして、装飾部材13、可動装飾部材14、枠ランプ37、スピーカ38、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等が設けられている。また、遊技盤2の後方には、画像表示装置7が設けられている。
装飾部材13は、複数のLEDを有して構成される盤面ランプ5(図5参照)を内蔵しており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
可動装飾部材14は、画像表示装置7の前方であって且つ装飾部材13の後方に配置されている。この可動装飾部材14には複数のLEDが内蔵されており、可動装飾部材14は、可動装飾部材14自体の動きと光の両方或いは一方によって所定の演出を行う。本実施形態では、遊技盤2と画像表示装置7の表示画面70との間に、可動装飾部材14が動作可能な所定の空間が設けられており、可動装飾部材14は、表示画面70に沿って上下動可能に構成されている。可動装飾部材14は、通常は、その大部分が装飾部材13の後ろに隠れて可動装飾部材14の下端部だけが視認可能な初期位置(図2参照)に配置されている。これに対して、可動装飾部材14は、画像表示装置7やスピーカ38を用いて大当たり信頼度が相対的に高い予告演出が実行される際に、所定の発光パターンで発光すると共に表示画面70の大部分を覆う動作位置へと落下する。
枠ランプ37は、前面枠31の各所に内蔵された複数のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
画像表示装置7は、その表示画面70に演出画像を表示する液晶表示装置であり、遊技者は、遊技盤2の中央部に形成された開口部を通して表示画面70を視認可能である。この表示画面70には、特別図柄判定の判定結果を報知する演出図柄、キャラクタやアイテム、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の保留数と同じ数だけ表示される保留画像(保留アイコン)、特別図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像(当該アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置7は、演出画像を表示可能なものであれば液晶表示装置に限らず、EL表示装置等の他の画像表示装置であってもよい。
スピーカ38は、表示画面70上で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音といった演出音を出力して音による演出を行う。
演出表示器125は、2個のLEDを有して構成されており、特別図柄および演出図柄の変動表示に伴って図柄を変動表示し、特別図柄および演出図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を報知する図柄を停止表示する。この演出表示器125は、各LEDの点灯・消灯の組み合わせや点灯色によって、特別図柄判定の判定結果を報知する。
演出第1特図保留表示器126は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第1特図保留表示器44に表示されるのと同じ第1特別図柄判定の保留数を表示する。演出第2特図保留表示器127は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第2特図保留表示器45に表示されるのと同じ第2特別図柄判定の保留数を表示する。
[遊技機1が備える入力手段の構成例]
図1に例示されるように、前面枠31には、遊技者による入力が可能な入力手段として、第1演出ボタン35および第2演出ボタン36が設けられている。第1演出ボタン35は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。第2演出ボタン36は、遊技者が第2演出ボタン36の把持部を把持して第2演出ボタン36を押し込むことによって操作情報を入力するための押ボタンである。遊技機1では、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36の操作に応じた演出が行われることがある。
また、第1演出ボタン35には、第1演出ボタン35を発光させる複数のカラーLEDを有して構成される第1演出ボタンランプ(不図示)が内蔵され、第2演出ボタン36には、第2演出ボタン36を発光させる複数のカラーLEDを有して構成される第2演出ボタンランプ(不図示)が内蔵されている。遊技機1では、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間中に第1演出ボタン35の操作を遊技者に促すために、第1演出ボタンランプが複数の発光色のうちのいずれかの発光色で発光する。また、第1演出ボタン35には、第1演出ボタン35を振動させる偏心モータから構成される振動モータ128が内蔵されており、遊技機1では、大当たりを報知する態様の演出図柄が表示画面70に表示されるのに伴って第1演出ボタン35が振動することで大当たりが報知される。また、上記の有効期間中や、有効期間が開始される直前、特別図柄および演出図柄の変動表示の開始直後等に第1演出ボタン35が振動する場合があり、これらの状況下において、第1演出ボタン35が振動した場合の方が、第1演出ボタン35が振動しない場合に比べて大当たり信頼度が高い(当たり報知演出が実行され易い)という特徴がある。また、遊技機1では、第2演出ボタン36の操作が有効な有効期間中に第2演出ボタン36の操作を遊技者に促すために、第2演出ボタンランプ362が複数の発光色のうちのいずれかの発光色で発光する。
なお、入力手段の構成は本実施形態で例示するものに限らず、他のものであってもよい。すなわち、例えば、本実施形態では、遊技機1が2つの入力手段を備える場合について説明するが、入力手段は1つ或いは3つ以上であってもよい。また、入力手段は押ボタンに限らず、遊技者のタッチ操作を検知可能なタッチパネル、例えば表示画面70に対してかざされた遊技者の手を検知可能な光センサ、前後左右に動かして位置や方向を指定するジョイスティック、遊技者が把持して姿勢変化させることが可能な操作手段といった他の入力手段であってもよい。
[第2大入賞口28の内部構成例]
図4は、第2大入賞口28およびV入賞口287の開閉制御について説明するための説明図である。第2大入賞口28(特別入賞領域の一例)の開口部には、第2大入賞口28を開閉する開閉部材29(第1開閉部材の一例)が設けられている(図1及び図4(A)参照)。また、図4(A)〜(C)に例示されるように、第2大入賞口28の内部には、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出センサ284、スライド部材285(第2開閉部材の一例)等が設けられている。
第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に進入した遊技球を検知するものであり、本実施形態では、第2大入賞口スイッチ281を遊技球が通過する毎に15個の賞球が払い出される。V入賞口スイッチ283は、V入賞口スイッチ283によって区画されたV入賞口287(特定領域の一例)に対する遊技球の通過を検知するものである。排出スイッチ284は、排出スイッチ284によって区画された排出口に対する遊技球の通過を検知するものである。スライド部材285は、第2大入賞口センサ281を通過した遊技球をV入賞口287または排出口へと案内するものであり、図4における左右方向にスライド可能に構成されている。図4(A)及び(B)には、スライド部材285がV入賞口287を閉塞する右位置に配置された状態が例示され、図4(C)及び(D)には、スライド部材285がV入賞口287を開放する左位置に配置された状態が例示されている。
大当たり遊技が行われていないときや、第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技の実行中は、第2大入賞口28が開閉部材29によって閉塞されると共に、V入賞口287がスライド部材285によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、第2大入賞口28およびV入賞口287は以下の状態になり得る。
具体的には、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(B)に例示されるように、開閉部材29が回動して第2大入賞口28が開放された開放状態となり、且つ、スライド部材285が右位置に配置されてV入賞口287が閉塞された閉塞状態となる場合がある。この場合、第2大入賞口28が、遊技球が進入し難い進入困難状態から進入し易い進入容易状態へと変化しているものの、V入賞口287がスライド部材285によって閉塞されているため、第2大入賞口28に進入した遊技球がV入賞口287を通過することはなく、排出センサ284を通過する。
また、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(C)に例示されるように、開閉部材29が回動して第2大入賞口28が開放された開放状態となり、且つ、スライド部材285が右位置から左位置へと移動してV入賞口287が開放された開放状態となる場合がある。この場合、第2大入賞口28が進入容易状態へと変化していると共に、V入賞口287が開放されているため、第2大入賞口28内に進入した遊技球は、V入賞口287を通過する(すなわち、V入賞口センサ283によって検知される)ことになる。
V入賞口センサ283は、いわゆる確変スイッチとして機能するものであり、上記のように、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が開放状態となっているときに遊技球がV入賞した(V入賞口センサ283によって遊技球が検知された)場合には、このV入賞があった大当たり遊技が終了した後に、後述する「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。一方、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が開放状態となっているときに遊技球がV入賞しなかった場合には、大当たり遊技が終了した後に、後述する「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。また、第2大入賞口28とV入賞口287のいずれか一方が閉塞状態となっているとき(図4(B)や図4(D)に例示される状態となっているとき)は、基本的には遊技球がV入賞することはないため、同様に、大当たり遊技が終了した後は、「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が、遊技球が容易に第2大入賞口28内に進入してV入賞口287を通過し得る時間だけ長開放されるラウンド遊技には、V入賞が有効になる有効期間が設定される有効ラウンド遊技と、V入賞が有効にならない(有効期間が設定されない)非有効ラウンド遊技とがある。このため、有効ラウンド遊技中にV入賞口センサ283が遊技球を検知した場合には、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されるものの、非有効ラウンド遊技中にV入賞口センサ283が遊技球を検知したとしても、この検知を条件として、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることはない。
また、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(D)に例示されるように、開閉部材29が動作していないために第2大入賞口28が閉塞された閉塞状態となり、且つ、スライド部材285が右位置から左位置へと移動してV入賞口287が開放された開放状態となる場合がある。この場合、V入賞口287が開放されているものの、第2大入賞口28が進入困難状態であるため、第2大入賞口28内に遊技球が進入することはない。
なお、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が内包されている領域と対応する位置に設けられた透明部材において、V入賞口センサ283と対応する位置に「V」の文字が表記されている(図2参照)。このため、遊技者は、この「V」の文字を見て、V入賞口センサ283の位置(V入賞口287の位置)を容易に特定することが可能である。
[遊技機1が備える制御装置の構成]
図5は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏側には、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図5に例示されるように、遊技機1の制御装置は、遊技球を用いる遊技の進行を制御するメイン制御基板80、メイン制御基板80からの情報に基づいて演出を統括的に制御するサブ制御基板90、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板100、各種のランプや可動部材による演出を制御するランプ制御基板120等から構成されている。本実施形態では、メイン制御基板80が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、サブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が演出を制御する演出制御部として機能する。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えばサブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が1つの基板で構成されていてもよい。
<メイン制御基板80の構成例>
メイン制御基板80は、メインCPU81、メインROM82、及びメインRAM83を備えている。メインCPU81は、メインROM82に記憶されているプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM83は、メインCPU81が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
メイン制御基板80には、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、一般入賞口センサ241、第2始動口ソレノイド222、第1大入賞口ソレノイド262、第2大入賞口ソレノイド282、V入賞口ソレノイド286が接続されている。なお、本実施形態の遊技機1は、4つの一般入賞口24に対応する4つの一般入賞口センサ241を備えているが、図5では、説明の便宜上、一般入賞口センサ241が1つだけ表記されている。
第1始動口センサ211は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2始動口センサ221は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。ゲートセンサ251は、ゲート25に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第1大入賞口センサ261は、第1大入賞口26に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。V入賞口センサ283は、V入賞口287に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。排出口センサ284は、排出口に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。一般入賞口センサ241は、一般入賞口24に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。
第2始動口ソレノイド222は、開閉部材23に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材23を動作させて、第2始動口22を開閉する。第1大入賞口ソレノイド262は、開閉部材27に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材27を動作させて、第1大入賞口26を開閉する。第2大入賞口ソレノイド282は、開閉部材29に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材29を動作させて、第2大入賞口28を開閉する。V入賞口ソレノイド286は、スライド部材285に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいてスライド部材285を動作させて、V入賞口287を開閉する。
図には示されていないが、遊技機1は、遊技盤2の裏面側に設けられた球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御して上皿33又は下皿34に遊技球を供給する払出制御基板を備えている。メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、又は一般入賞口センサ241からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した箇所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板に指示し、また、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、メインCPU81は、第1始動口センサ211からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU81は、第2始動口センサ221からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。ここで、各種乱数とは、具体的には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数である。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類(大当たり遊技のラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態など)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有り演出を行うか或いはリーチ無し演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU81は、第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したタイミングでこれらの乱数を取得し、先ず、取得した大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている所定の乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり乱数が当選値と一致したことに基づいて大当たり遊技を実行すると判定した場合、上記大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、メインROM82に記憶されている(図柄乱数と比較される)所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。大当たりの種類については、図6(B)及び(C)に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU81は、取得した大当たり乱数が当選値と一致しなかったことに基づいて大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、メインROM82に記憶されている(リーチ乱数と比較される)所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU81は、大当たり乱数に基づく判定の結果に関わらず、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、特別図柄を変動表示する際の特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大当たりの種類に応じて、第1大入賞口ソレノイド262を介して第1大入賞口26の開閉を制御し、第2大入賞口ソレノイド282を介して第2大入賞口28の開閉を制御し、V入賞口ソレノイド286を介してV入賞口287の開閉を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
また、メインCPU81は、ゲートセンサ251からの検知信号が入力されたタイミングで乱数(普通図柄乱数)を取得し、取得した普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、この普通図柄判定の結果として第2始動口22を開放すると判定した場合、第2始動口ソレノイド222を介して第2始動口22の開閉を制御することによって、第2始動口22を開放する補助遊技を実行する。
また、メイン制御基板80には、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49が接続されている。
メインCPU81は、主表示器40を構成するこれらの表示器41〜49を制御して、図3に基づいて上述した表示処理を実行させる。
<サブ制御基板90の構成例>
サブ制御基板90は、サブCPU91、サブROM92、サブRAM93、及びRTC(リアルタイムクロック)94を備えている。サブCPU91は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM93は、サブCPU91が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。RTC94は、現時点の日時(日付や時刻)を計測する。
サブ制御基板90には、第1演出ボタン検知センサ96および第2演出ボタン検知センサ97が接続されている。第1演出ボタン検知センサ96は、第1演出ボタン35(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。第2演出ボタン検知センサ97は、第2演出ボタン36(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。
サブCPU91は、メイン制御基板80から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU91は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信する。
<画像音響制御基板100の構成例>
画像音響制御基板100は、画像表示装置7による画像表示の制御と、スピーカ38による演出音の出力の制御とを行うものである。この画像音響制御基板100は、本実施形態では、画像音響制御CPU101、制御ROM102、制御RAM103、VDP(Video Display Processor)104、CGROM105、VRAM106、音響DSP(Digital Signal Processor)107、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110を備えている。
制御ROM102は、マスクROMで構成されており、画像音響制御CPU101の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、ディスプレイリストを作成する処理に使用されるディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブルが記憶されている。ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。制御RAM103は、画像音響制御CPU101が上記制御プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
画像音響制御CPU101は、上記制御プログラムやディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブル、サブ制御基板90から受信したコマンド等に基づいて、VDP104に対して、CGROM105に記憶されている画像データを画像表示装置7に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。また、画像音響制御CPU101は、音響DSP107に対して、音響ROM108に記憶されている音響データをスピーカ38から出力させる指示を行う。
CGROM105は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出等を実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM105は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM105に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM106は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、図には示されていないが、ディスプレイリスト記憶領域、展開記憶領域、フレームバッファ等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域は、画像音響制御CPU101から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域は、CGROM105から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファは、表示画面70に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP104は、CGROM105に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域に格納する。また、VDP104は、ディスプレイリスト記憶領域に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域に格納した画像データを用いて、フレームバッファに対する描画処理を行う。また、VDP104は、フレームバッファに記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成して、生成したRGB信号を画像表示装置7に出力する。
音響DSP107には、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110が接続されている。音響ROM108は、楽曲や音声、効果音、警告音等に関する各種音響データを記憶している。SDRAM109は、音響DSP107によるデータ処理等の作業領域として使用されるものである。音響DSP107は、画像音響制御CPU101からの指示に対応する音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する。アンプ110は、画像音響制御CPU101から音響DSP107を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ38に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
<ランプ制御基板120の構成例>
ランプ制御基板120は、ランプCPU121、ランプROM122、及びランプRAM123を備え、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127、及び振動モータ128が接続されている。ランプROM122は、ランプCPU121によって実行されるプログラム、発光パターンデータ、動作パターンデータ等を記憶している。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤面ランプ5(図28に基づいて後述する第1発光群511、第2発光群512、第3発光群523を含む)、可動装飾部材14に内蔵されたLED、第1演出ボタン35に内蔵された第1演出ボタンランプ、第2演出ボタン36に内蔵された第2演出ボタンランプ等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動装飾部材14等の動作パターンを示すデータである。振動パターンデータは、振動モータ128の駆動力によって振動する第1演出ボタン35の振動パターン(振動モータ128の駆動パターン)を示すデータである。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されているプログラムに基づいて、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127、振動モータ128等の動作を制御する際の演算処理を行う。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている発光パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM123に読み出して、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED、第1演出ボタン35に内蔵された第1演出ボタンランプ、第2演出ボタン36に内蔵された第2演出ボタンランプ等の発光を制御する。また、ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている動作パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM123に読み出して、可動装飾部材14を動作させるモータの駆動を制御する。また、ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている振動パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する振動パターンデータをランプRAM123に読み出して、振動モータ128の駆動を制御する。
また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出表示器125における図柄の変動表示および停止表示を制御する。また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出第1特図保留表示器126による第1特別図柄判定に係る保留数の表示、演出第2特図保留表示器127による第2特別図柄判定に係る保留数の表示を制御する。
[遊技状態について]
次に、遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1は、本実施形態では、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」の3つの遊技状態のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、第2始動口22に対する遊技球の入賞をサポートするサポート機能(いわゆる「電サポ」等と呼ばれる機能)が付与されない遊技状態(低確低ベース状態)である。通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/160)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば20秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、上記サポート機能が付与される遊技状態(高確高ベース状態)である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/60)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態(低確高ベース状態)である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/160)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動時間に関してこれらの遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」における特別図柄の変動時間に比べて、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」における特別図柄の変動時間の方が相対的に短い時間に設定され易い。なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率(大当たり確率)、第2始動口22を開放すると判定される確率(普通図柄判定の当選確率)、普通図柄の変動時間、第2始動口22の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、上記サポート機能が付与されていることによって第2始動口22への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、サポート機能が付与されていないことによって第2始動口22への遊技球の入賞が困難な状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。
[遊技の流れ]
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口21には入賞せず、第2始動口22に入賞し得る。しかしながら、低ベース状態のときには、第2始動口22が開放され難く、開放されたとしてもその開放時間は短い。このため、低ベース状態(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口21を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄として、大当たり図柄またはハズレ図柄が停止表示される。
ここで、ハズレ図柄が停止表示された場合は、大当たり遊技が行われることはなく、遊技状態も変化しない。一方、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄に応じた所定回数のラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」または「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、大当たり遊技終了を契機として遊技状態が「確変遊技状態」または「時短遊技状態」に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にする上記のサポート機能によって、第1始動口21よりも第2始動口22の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口22を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。このため、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的には、第2特別図柄判定が行われる。
確変遊技状態または時短遊技状態において第2特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後は、基本的には、確変遊技状態で遊技が制御されることになる。一方、確変遊技状態または時短遊技状態で大当たりを引き当てることができなければ、遊技状態が確変遊技状態(又は時短遊技状態)から通常遊技状態に戻されることになる。
[乱数を用いる特別図柄判定について]
次に、図6を参照しつつ、大当たり乱数および図柄乱数を用いる判定処理について説明する。ここで、図6は、大当たり乱数および図柄乱数について説明するための説明図である。なお、図6以降に例示されている各乱数に関する説明図では、説明を容易に行うために、乱数の取り得る範囲が実際よりも少ない範囲に設定されている。
<大当たり乱数に基づく処理>
図6(A)に例示される大当たり乱数は、大当たり遊技を実行するか否かの大当たり判定処理(図42のステップS308)に使用される乱数であり、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態と、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態のそれぞれについて、個別に設定されている。
本実施形態では、低確率状態に関して6個の当選値がメインROM82に記憶されており、メインCPU81は、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」と「時短遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときに、取得した大当たり乱数がこれら6つの当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定する。また、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)に関して、16個の当選値がメインROM82に記憶されており、高確率状態で遊技が制御されているときに、取得した大当たり乱数がこれら16個の当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定する。
なお、本実施形態では、大当たり乱数が、低確率状態と高確率状態とのいずれの場合も「0」〜「959」の960個の値を取り得る。このため、低確率状態での大当たり確率は1/160(=6/960)であり、高確率状態での大当たり確率は1/60(=16/960)である。
<図柄乱数に基づく処理>
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、大当たりの種類毎に予め設定された乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。言い換えれば、大当たり図柄として第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示する第1特別図柄(第2特別図柄)を選択する。
(第1特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(B)に例示されるように、本実施形態では、(通常遊技状態における)第1始動口入賞による大当たりの種類として、「5R確変A」、「5R確変B」、「5R通常A」、及び「5R通常B」の4種類の大当たりが用意されている。
ここで、「5R確変A」(図6(B)参照)は、第2大入賞口28を開閉する5回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される大当たりである。この「5R確変A」に当選した場合、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が開放状態に制御されると共に、V入賞口287に対する遊技球のV入賞が有効になる有効期間が設定された有効ラウンド遊技(図7(A)における「1R」参照)を含む大当たり遊技が実行され、この有効ラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されたことを条件として、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」で遊技が制御される。
「5R確変B」(図6(B)参照)は、第2大入賞口28を開閉する5回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される大当たりである。この「5R確変B」に当選した場合、「5R確変A」に当選した場合と同様に、有効ラウンド遊技(図7(B)における「3R」参照)を含む大当たり遊技が実行され、この有効ラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されたことを条件として、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」で遊技が制御される。
「5R通常A」(図6(B)参照)は、第2大入賞口28を開閉する5回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される大当たりである。この「5R通常A」に当選した場合、有効ラウンド遊技を含まず、非有効ラウンド遊技(図7(C)における「2R」と「4R」参照)を含む大当たり遊技が実行される。このため、非有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過したとしてもV入賞とはならず、大当たり遊技終了後は、「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
「5R通常B」(図6(B)参照)は、第2大入賞口28を開閉する5回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される大当たりである。この「5R通常B」に当選した場合、「5R通常A」に当選した場合と同様、有効ラウンド遊技を含まず、非有効ラウンド遊技(図7(D)における「2R」と「4R」参照)を含む大当たり遊技が実行される。このため、非有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過したとしてもV入賞とはならず、大当たり遊技終了後は、「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、図7(A)〜(D)の表記から明らかなように、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄判定に係る大当たりが、「5R確変A」、「5R確変B」、「5R通常A」、及び「5R通常B」のどの大当たりになったとしても、第2大入賞口28を(10個の遊技球が容易に入賞し得る時間だけ)長開放するラウンド遊技が2回実行される。このため、これら4種類の大当たりは、いずれも、2ラウンド分の賞球(300個=15個×10カウント×2R)を獲得可能な実質2ラウンド(2R)の大当たりである。
このように、本実施形態の遊技機1では、メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類として「5R確変A」または「5R確変B」を選択した場合に、(第2大入賞口ソレノイド282およびV入賞口ソレノイド286を介して)開閉部材29およびスライド部材285を動作させて、遊技球が容易に通過するように第2大入賞口28およびV入賞口287を開放する有効ラウンド遊技(特定ラウンド遊技)を含む複数回のラウンド遊技を実行可能である。
図6(B)に例示されるように、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、その大当たりの種類を決定するための乱数値がメインROM82に記憶されている。具体的には、「5R確変A」に対して30個の乱数値が記憶され、「5R確変B」に対して30個の乱数値が記憶され、「5R通常A」に対して20個の乱数値が記憶され、「5R通常B」に対して20個の乱数値が記憶されている。
本実施形態では、図柄乱数の取り得る範囲が「0」〜「99」に設定されており、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数に基づいて大当たりと判定された場合、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「5R確変A」が30%(=30/100×100)の割合で選択され、「5R確変B」が30%(=30/100×100)の割合で選択され、「5R通常A」が20%(=20/100×100)の割合で選択され、「5R通常B」が20%(=20/100×100)の割合で選択される(図6(B)参照)。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、第1特別図柄表示器41に停止表示される大当たり図柄として、「5R確変A」を示す大当たり図柄X1が30%の割合で選択され、「5R確変B」を示す大当たり図柄X2が30%の割合で選択され、「5R通常A」を示す大当たり図柄X3が20%の割合で選択され、「5R通常B」を示す大当たり図柄X4が20%の割合で選択される。
(第2特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(C)に例示されるように、本実施形態では、(確変遊技状態または時短遊技状態における)第2始動口入賞による大当たりの種類として、「5R確変」、「7R確変」、及び「9R確変」の3種類の大当たりが用意されている。
ここで、「5R確変」(図6(C)参照)は、第2大入賞口28を開閉する5回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される大当たりである。この「5R確変」に当選した場合、有効ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行され、この有効ラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されたことを条件として、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」で遊技が制御される。なお、この「5R確変」となった場合、上記有効ラウンド遊技を含め、第2大入賞口28を(10個の遊技球が容易に入賞し得る時間だけ)長開放するラウンド遊技が5回実行される。このため、第2特別図柄判定に係る「5R確変」は、5ラウンド分の賞球(750個=15個×10カウント×5R)を獲得可能な実質5ラウンド(5R)の大当たりである。
「7R確変」(図6(C)参照)は、第2大入賞口28を開閉する5回のラウンド遊技と、第1大入賞口26を開閉する2回のラウンド遊技とを含む計7回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される大当たりである。この「7R確変」に当選した場合、第2大入賞口28を用いる上記有効ラウンド遊技が実行され、この有効ラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されたことを条件として、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」で遊技が制御される。なお、この「7R確変」となった場合、上記有効ラウンド遊技を含め、第2大入賞口28を(10個の遊技球が容易に入賞し得る時間だけ)長開放するラウンド遊技が5回実行され、且つ、第1大入賞口26を(10個の遊技球が容易に入賞し得る時間だけ)長開放する長開放ラウンド遊技が2回実行される。このため、第2特別図柄判定に係る「7R確変」は、7ラウンド分の賞球(1050個=15個×10カウント×(5R+2R))を獲得可能な実質7ラウンド(7R)の大当たりである。
「9R確変」(図6(C)参照)は、第2大入賞口28を開閉する5回のラウンド遊技と、第1大入賞口26を開閉する4回のラウンド遊技とを含む計9回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される大当たりである。この「9R確変」に当選した場合、第2大入賞口28を用いる上記有効ラウンド遊技が実行され、この有効ラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されたことを条件として、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」で遊技が制御される。なお、この「9R確変」となった場合、上記有効ラウンド遊技を含め、第2大入賞口28を(10個の遊技球が容易に入賞し得る時間だけ)長開放するラウンド遊技が5回実行され、且つ、第1大入賞口26を(10個の遊技球が容易に入賞し得る時間だけ)長開放する長開放ラウンド遊技が4回実行される。このため、第2特別図柄判定に係る「9R確変」は、9ラウンド分の賞球(1350個=15個×10カウント×(5R+4R))を獲得可能な実質9ラウンド(9R)の大当たりである。
図6(C)に例示されるように、本実施形態では、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、その大当たりの種類を決定するための乱数値がメインROM82に記憶されている。具体的には、「5R確変」に対して25個の乱数値が記憶され、「7R確変」に対して30個の乱数値が記憶され、「9R確変」に対して45個の乱数値が記憶されている。
本実施形態では、第2特別図柄判定に係る図柄乱数の取り得る範囲は、第1特別図柄判定に係る図柄乱数の取り得る範囲と同じであり、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数に基づいて大当たりと判定された場合、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「5R確変」が25%(=25/100×100)の割合で選択され、「7R確変」が30%(=30/100×100)の割合で選択され、「9R確変」が45%(=45/100×100)の割合で選択される。
このため、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄として、「5R確変」を示す大当たり図柄Y1が25%の割合で選択され、「7R確変」を示す大当たり図柄Y2が30%の割合で選択され、「9R確変」を示す大当たり図柄Y3が45%の割合で選択される。
<リーチ乱数に基づく処理>
メインCPU81は、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、リーチ有り演出に対応する乱数値と、リーチ無し演出に対応する乱数値のどちらの乱数値と一致するかに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。ここで、リーチ有り演出は、演出図柄によるリーチが成立した状態で実行されるリーチ演出によって当落(特別図柄判定の判定結果)を報知する演出である。一方のリーチ無し演出は、このリーチ演出が行われない演出であって、基本的には、「大当たり」が報知されずに「ハズレ」が報知される演出である。
本実施形態では、メインROM82において、リーチ有り演出に対して10個の乱数値が記憶されており、メインCPU81は、取得したリーチ乱数がこれら10個の乱数値のいずれかと一致した場合には、リーチ有り演出を行うと決定する。また、リーチ無し演出に対しては90個の乱数値が記憶されており、メインCPU81は、取得したリーチ乱数がこれら90個の乱数値のいずれかと一致した場合には、リーチ無し演出を行うと決定する。本実施形態では、リーチ乱数の取り得る範囲が「0」〜「99」に設定されており、大当たり遊技を実行しないと判定された場合に、リーチ演出が行われる割合は10%(=10/100×100)であり、リーチ演出が行われない割合(リーチ無し演出が行われる割合)は90%(=90/100×100)である。
メインCPU81は、リーチ有り演出を行うと決定した場合は、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を伴う演出図柄の変動演出パターンがサブ制御基板90で選択されることになる変動パターンを選択する。逆に、リーチ無し演出を行うと決定した場合は、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を伴わない演出図柄の変動演出パターンがサブ制御基板90で選択されることになる変動パターンを選択する。
[初当たりに応じて実行される大当たり遊技について]
以下、図7を参照しつつ、通常遊技状態で遊技が制御されているときに、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に実行される大当たり遊技について説明する。ここで、図7は、大当たり遊技について説明するためのタイムチャートである。
<5R確変Aの大当たり遊技>
図6(B)に基づいて上述した5R確変Aに当選した場合、図7(A)に例示される態様で、第2大入賞口28を用いる5Rの大当たり遊技が実行される。具体的には、図7(A)に例示されるように、1R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が、0.1秒間の開放状態、0.1秒間の閉塞状態、10秒間の開放状態の順で状態変化するように、開閉部材29の動作が制御される。これに伴い、V入賞口287が、0.1秒間の開放状態、0.1秒間の閉塞状態、10秒間の開放状態の順で状態変化するように、スライド部材285の動作が制御される。
このように、5R確変Aの1R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放されるので、遊技者は、単に右打ちを行うだけで、V入賞口センサ283に遊技球を容易に通過させることが可能である。なお、図7(A)に例示される、1R目のラウンド遊技における開閉部材29およびスライド部材285の動作は、第2大入賞口28およびV入賞口287が2回目の開放状態になってから10秒が経過するか、或いは、1R目のラウンド遊技が開始されてから第2大入賞口センサ281によって10個の遊技球の通過が検知されるまで継続される。
次に、5R確変Aの2R目のラウンド遊技では、図7(A)に例示されるように、第2大入賞口28が1R目のラウンド遊技が行われているときと同じ状態変化をするように、開閉部材29の動作が制御される。これに対して、スライド部材285は、V入賞口287が0.1秒間だけ開放状態になってから閉塞状態に復帰してその状態を維持するように、その動作が制御される。このように、5R確変Aの2R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が長開放される一方で、V入賞口287が0.1秒間しか開放状態に変移しないため、遊技者は、右打ちを行うことによって第2大入賞口28に遊技球を容易に入賞させることが可能である一方、遊技球が第2大入賞口28内に進入してからV入賞口287に到達するまでに0.1秒以上の時間を要することから、V入賞口センサ283に遊技球を通過させることは不可能である。なお、2R目のラウンド遊技の終了条件は、1R目のラウンド遊技の終了条件と同じである。
続いて、5R確変Aの3R目のラウンド遊技では、図7(A)に例示されるように、第2大入賞口28が、0.1秒間だけ開放状態になってから閉塞状態に復帰してその状態を維持するように、開閉部材29の動作が制御される。これに対して、スライド部材285は、V入賞口287が1R目のラウンド遊技が行われているときと同じ状態変化をするように、その動作が制御される。このように、5R確変Aの3R目のラウンド遊技では、V入賞口287が長開放される一方で、第2大入賞口28が0.1秒間しか開放状態に変移しない。このため、遊技者は、右打ちを行ったとしても第2大入賞口28に遊技球を入賞させることは極めて困難である。
続いて、5R確変Aの3R目のラウンド遊技では、図7(A)に例示されるように、第2大入賞口28が、0.1秒間だけ開放状態になってから閉塞状態に復帰してその状態を維持するように、開閉部材29の動作が制御される。これに対して、スライド部材285は動作せず、V入賞口287が開放状態に変移することはない。このように、5R確変Aの3R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が0.1秒間しか開放状態に変移しないため、遊技者は、右打ちを行ったとしても第2大入賞口28に遊技球を入賞させることは極めて困難である。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類に関わらず、1R目のラウンド遊技中と、3R目のラウンド遊技中に対して、V入賞口287に対する遊技球のV入賞が有効になる有効期間が設定され(図7(A)〜(D)参照)、他のラウンド遊技中(2R目のラウンド遊技中と、4R目のラウンド遊技中と、5R目のラウンド遊技中)に対して有効期間が設定されることはない。このため、他のラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されたとしても、この検知に基づいて、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることはない。
5R確変Aに係る大当たり遊技では、1R目のラウンド遊技が上記有効ラウンド遊技である。なお、2R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が長開放されるものの、V入賞口287が0.1秒しか開放されず、有効期間中でもないため、第2大入賞口28内に進入した遊技球がV入賞することはない。また、3R目のラウンド遊技中は、V入賞が有効な有効期間であるものの、第2大入賞口28が0.1秒間しか開放されないため、第2大入賞口28内に遊技球が進入する可能性は極めて低く、また、第2大入賞口28が閉塞されるのとほぼ同時にV入賞口287が一旦閉塞されるため、仮に遊技球が第2大入賞口28内に進入したとしても、その遊技球がV入賞することはない。また、4R目のラウンド遊技と5R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が0.1秒間しか開放されず、また、V入賞口287が開放状態に変移することがないため、遊技球がV入賞することはない。
<5R確変Bの大当たり遊技>
図6(B)に基づいて上述した5R確変Bに当選した場合、図7(B)に例示される態様で、第2大入賞口28を用いる5Rの大当たり遊技が実行される。具体的には、図7(B)に例示されるように、1R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が0.1秒間だけ開放状態に変移してから閉塞状態に復帰してその状態を維持するように、開閉部材29の動作が制御される。これに伴い、5R確変Aの1R目のラウンド遊技と同様に、V入賞口287が、0.1秒間の開放状態、0.1秒間の閉塞状態、10秒間の開放状態の順で状態変化するように、スライド部材285の動作が制御される。
5R確変Bの1R目のラウンド遊技は、V入賞口287が長開放されると共に、V入賞が有効になる有効期間に設定されているものの、第2大入賞口28が0.1秒間しか開放されないために、第2大入賞口28内に遊技球が進入する可能性は極めて低い。また、第2大入賞口28が閉塞されるのとほぼ同時にV入賞口287が一旦閉塞されるため、仮に遊技球が第2大入賞口28内に進入したとしても、その遊技球がV入賞することはない。
次に、5R確変Bの2R目のラウンド遊技では、図7(B)に例示されるように、第2大入賞口28が10秒間だけ開放状態を維持してから閉塞状態に復帰するように、開閉部材29の動作が制御される。これに対して、スライド部材285は、V入賞口287が0.1秒間だけ開放状態になってから閉塞状態に復帰してその状態を維持するように、その動作が制御される。このように、5R確変Bの2R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が長開放される一方で、V入賞口287が0.1秒間しか開放状態に変移しないため、遊技者は、右打ちを行うことによって第2大入賞口28に遊技球を容易に入賞させることが可能である一方、V入賞口センサ283に遊技球を通過させることは不可能である。なお、この2R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が開放状態に変移してから10秒が経過する前に、第2大入賞口センサ281に検知された遊技球の個数が10個に達した場合には、その時点で2R目のラウンド遊技が終了となり、開閉部材29が第2大入賞口28を閉塞する初期姿勢に復帰する。
続いて、5R確変Bの3R目のラウンド遊技は、開閉部材29およびスライド部材285が、5R確変Aの1R目のラウンド遊技と同様に制御されると共に、遊技球のV入賞が有効になる有効期間に設定された有効ラウンド遊技である。このため、遊技者は、単に右打ちを行うだけで、V入賞口センサ283に遊技球を容易に通過させることが可能である。なお、この5R確変Bの3R目のラウンド遊技の終了条件は、5R確変Aの1R目のラウンド遊技(図7(A)参照)の終了条件と同じである。
5R確変Bに係る大当たり遊技(図7(B)参照)では、3R目のラウンド遊技が上記有効ラウンド遊技であり、第2大入賞口28内に進入した遊技球が容易にV入賞し得る。なお、1R目のラウンド遊技中は、V入賞口287が長開放されると共に、有効期間に設定されているものの、第2大入賞口28が0.1秒間しか開放されないため、遊技球がV入賞することはない。また、2R目のラウンド遊技は、第2大入賞口28が長開放されるものの、V入賞口287が0.1秒間しか開放されず、また、有効期間中でもないため、遊技球がV入賞することはない。また、4R目のラウンド遊技と5R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が0.1秒間しか開放されず、また、V入賞口287が開放状態に変移することがないため、遊技球がV入賞することはない。
<5R通常Aの大当たり遊技>
図6(B)に基づいて上述した5R通常Aに当選した場合、図7(C)に例示される態様で、第2大入賞口28を用いる5Rの大当たり遊技が実行される。具体的には、図7(C)に例示されるように、1R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が0.1秒間だけ開放状態に変移してから閉塞状態に復帰してその状態を維持するように、開閉部材29の動作が制御される。これに伴い、V入賞口287が0.1秒間だけ開放状態に変移してから閉塞状態に復帰してその状態を維持するように、スライド部材285の動作が制御される。
5R通常Aの1R目のラウンド遊技中は、5R確変Aの1R目のラウンド遊技や5R確変Bの1R目のラウンド遊技と同様に、遊技球のV入賞が有効になる有効期間中である。しかしながら、5R通常Aの1R目のラウンド遊技中は、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が0.1秒しか開放されないため、遊技球がV入賞することはない。
次に、5R通常Aの2R目のラウンド遊技では、図7(C)に例示されるように、第2大入賞口28(及びV入賞口287)が10秒間だけ開放状態を維持してから閉塞状態に復帰するように、開閉部材29(及びスライド部材285)の動作が制御される。このため、遊技者は、右打ちを行うことによって第2大入賞口28に遊技球を容易に入賞させることが可能であるものの、この2R目のラウンド遊技は、遊技球のV入賞が有効にならない上記非有効ラウンド遊技であるため、V入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されるものの、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることはない。
続いて、5R通常Aの3R目のラウンド遊技では、図7(C)に例示されるように、第2大入賞口28が0.1秒間だけ開放状態に変移してから閉塞状態に復帰してその状態を維持するように、開閉部材29の動作が制御される。これに伴い、V入賞口287が、0.1秒間の開放状態、0.1秒間の閉塞状態、0.1秒間の開放状態の順で状態変化するように、スライド部材285の動作が制御される。この3R目のラウンド遊技中は、遊技球のV入賞が有効になる有効期間中であるものの、第2大入賞口28が0.1秒間しか開放されないため、遊技球が第2大入賞口28内に進入する可能性は極めて低く、また、仮に第2大入賞口28内に進入したとしても、その遊技球がV入賞口287を通過することはない。
続いて、5R通常Aの4R目のラウンド遊技では、図7(C)に例示されるように、5R通常Aの2R目のラウンド遊技と同様に、開閉部材29およびスライド部材285の動作が制御される。
続いて、5R通常Aの5R目のラウンド遊技では、図7(C)に例示されるように、第2大入賞口28が、0.1秒間の開放状態、0.1秒間の閉塞状態、0.1秒間の開放状態、0.1秒間の閉塞状態、0.1秒間の開放状態の順で状態変化するように、開閉部材29の動作が制御される。そして、この5R通常Aの5R目のラウンド遊技中は、遊技球のV入賞が有効になる有効期間中ではなく、また、V入賞口287が開放状態に変移することがないため、遊技球がV入賞することはない。
ここまでの説明から明らかなように、5R通常Aの大当たり遊技には、有効ラウンド遊技が含まれていない。このため、5R通常Aの大当たり遊技中に遊技球がV入賞することはなく、大当たり遊技が終了した後は、「通常遊技状態」で遊技が制御されることになる。
<5R通常Bの大当たり遊技>
図6(B)に基づいて上述した5R通常Bに当選した場合、図7(D)に例示される態様で、第2大入賞口28を用いる5Rの大当たり遊技が実行される。具体的には、図7(D)に例示されるように、5R通常Bの1R目〜4R目のラウンド遊技では、5R通常Aの1R目〜4R目のラウンド遊技と同様に、開閉部材29およびスライド部材285の動作が制御される。そして、5R目のラウンド遊技では、開閉部材29が開放状態に変移する回数が1回少ない点を除き、5R通常Aの5R目のラウンド遊技と同様に、開閉部材29およびスライド部材285の動作が制御される。このため、5R通常Bの大当たり遊技にも、有効ラウンド遊技が含まれておらず、5R通常Bの大当たり遊技中に遊技球がV入賞することはなく、大当たり遊技が終了した後は、「通常遊技状態」で遊技が制御されることになる。
[V入賞の有無を分かり難くするための構成]
ところで、「5R確変A」や「5R確変B」に当選したことに応じて行われる大当たり遊技中に、遊技球がV入賞した場合にその旨を報知することによって、遊技者は、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることを明確に認識することが可能である。その一方で、遊技球がV入賞したとしてもその旨を報知せず(V入賞を報知する演出画像を表示画面70に表示したり、V入賞を報知する演出音をスピーカ38から出力したりせず)、また、大当たり遊技が終了した後は、「確変遊技状態」で遊技が制御されているのか「時短遊技状態」で遊技が制御されている判別ができない演出モードで演出を行うことによって、「確変遊技状態」に移行しているか否かを分からなくして、遊技の興趣性を向上させることが考えられる。
しかしながら、この構成では、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放されるラウンド遊技が何ラウンド目のラウンド遊技であるかを予め認識した上で、そのラウンド遊技中にV入賞口287を注視していれば、遊技球がV入賞したか否かを容易に判別することが可能であるため、却って興趣性を低下させてしまう可能性がある。
このため、本実施形態の遊技機1では、このような問題が生じるのを抑制すべく、以下のような構成が採用されている。すなわち、本実施形態の遊技機1では、「5R確変A」の大当たり遊技と、「5R確変B」の大当たり遊技と、「5R通常A」の大当たり遊技と、「5R通常B」の大当たり遊技とに関して、現在行われているラウンド遊技が何ラウンド目のラウンド遊技であるかを示すラウンド数を表示しない構成が採用されている。
この構成が採用されていることによって、遊技球が入賞し得るラウンド遊技が何ラウンド目のラウンド遊技であるかを予め知っていたとしても、現在行われているのがそのラウンド遊技であるか否かの判別が困難になり、上記の問題が生じるのを容易且つ効果的に抑制することが可能である。この大当たり遊技中にラウンド数を表示しないという構成については、図14に基づいてより詳細に後述する。
また、本実施形態の遊技機1では、例えば、第2大入賞口28およびV入賞口287の長開放と短開放とを交互に行うといった構成が採用されている。具体的には、例えば5R確変A(図7(A)参照)の大当たり遊技の場合、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方を短開放してから長開放する1R目のラウンド遊技と、第2大入賞口28を短開放してから長開放する2R目のラウンド遊技(V入賞口287は1回の短開放のみ)と、V入賞口287を短開放してから長開放する3R目のラウンド遊技(第2大入賞口28は1回の短開放のみ)とが行われる。
このように、本実施形態の遊技機1では、有効ラウンド遊技を含む複数回のラウンド遊技を実行しているときに、実行中のラウンド遊技が何ラウンド目のラウンド遊技であるかを認識することが困難な態様で開閉部材29およびスライド部材285が動作する。このため、例えば、大当たり遊技が開始されてから最初に行われる第2大入賞口28およびV入賞口287の短開放が1R目のラウンド遊技であり、大当たり遊技が開始されてから最初に行われる第2大入賞口28およびV入賞口287の長開放が2R目のラウンド遊技かもしれないと遊技者に感じさせることが可能であり、現在のラウンド数を分かり難くする効果を容易に高めることが可能である。
また、本実施形態の遊技機1では、所定のラウンド遊技についてのみ、遊技球のV入賞が有効になる構成が採用されている。具体的には、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に実行され得る4種類の大当たり遊技のいずれの大当たり遊技に関しても、1R目のラウンド遊技と、3R目のラウンド遊技とが、遊技球がV入賞口287を通過した場合にそのV入賞が有効になる有効期間が設定される(図7(A)〜(D)参照)。例えば、「5R確変A」や「5R確変B」に当選した場合、大当たり遊技における1R目のラウンド遊技と3R目のラウンド遊技において、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放される(図7(A)及び(B)参照)。このため、遊技者は、単に右打ちを行うだけで、遊技球を容易にV入賞させることが可能であり、遊技球のV入賞に応じて、大当たり遊技が終了した後は、「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。
一方、上記4種類の大当たり遊技のいずれの大当たり遊技についても、2R目の大当たり遊技と、4R目のラウンド遊技と、5R目のラウンド遊技に関しては、有効期間が設定されない(図7(A)〜(D)参照)。例えば、「5R通常A」や「5R通常B」に当選した場合、図7(C)及び(D)に例示されるように、大当たり遊技における2R目のラウンド遊技と、4R目のラウンド遊技において、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放されるものの、これらのラウンド遊技中は有効期間ではない。このため、遊技球がV入賞口287を通過したとしてもV入賞とはならず、大当たり遊技が終了した後は、「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
このように、遊技球のV入賞が報知されたり、現在のラウンド数が表示されたりしないことに加えて、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放される場合に関して、確変遊技状態で遊技が制御されるときと、時短遊技状態で遊技が制御されるときがある。このため、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放されるラウンド遊技が、有効ラウンド遊技と非有効ラウンド遊技のどちらのラウンド遊技であるかを明確に判別することが困難になり、遊技球がV入賞したか否かの判別をより困難にすることが可能である。
また、本実施形態の遊技機1では、「5R確変A」の大当たり遊技と、「5R確変B」の大当たり遊技と、「5R通常A」の大当たり遊技と、「5R通常B」の大当たり遊技に関して、実質ラウンド数がいずれも2Rに設定されている。このため、実質ラウンド数に基づいて、有効ラウンド遊技を含む大当たり遊技であるのか、或いは、有効ラウンド遊技を含まないラウンド遊技であるのかを判別して、その判別結果に基づいて(V入賞口287に対する遊技球の通過が)V入賞であるのか否かを特定することを困難にすることが可能である。
また、本実施形態の遊技機1では、有効ラウンド遊技を含まない複数回のラウンド遊技から構成される大当たり遊技(図7(C)及び(D)参照)を実行する場合があり、複数回のラウンド遊技のうちの非有効ラウンド遊技において、開閉部材29およびスライド部材285を動作させることが可能である。具体的には、「5R通常A」の大当たり遊技と「5R通常B」の大当たり遊技とに関して、2R目のラウンド遊技と4R目のラウンド遊技において、第2大入賞口28が長開放されるように開閉部材29が動作すると共に、V入賞口287が長開放されるようにスライド部材285が動作する。このように、有効ラウンド遊技(「5R確変A」の1R目のラウンド遊技:図7(A)参照、「5R確変B」の3R目のラウンド遊技:図7(B)参照、)と非特定ラウンド遊技(「5R通常A」の2R目のラウンド遊技:図7(C)参照、「5R通常B」の4R目のラウンド遊技:図7(D)参照)の両方で開閉部材29およびスライド部材285が動作するため、開閉部材29およびスライド部材285の動作に基づいて、有効ラウンド遊技であるか否かを特定することは困難である。
また、本実施形態の遊技機1では、5R確変Aの大当たり遊技と5R通常Aの大当たり遊技に関して、タイミングは互いに異なるものの、第2大入賞口28(及びV入賞口287)の短開放と長開放の順番(開放パターン)を一致させるといった構成が採用されている。具体的には、5R確変Aの大当たり遊技と5R通常Aの大当たり遊技のいずれについても、第2大入賞口28が、短開放、長開放、短開放、長開放、短開放、短開放、短開放の順に開放される(図7(A)及び(C)参照)。また、5R確変Aの大当たり遊技と5R通常Aの大当たり遊技のいずれについても、V入賞口287が、短開放、長開放、短開放、短開放、長開放の順に開放される(図7(A)及び(C)参照)。
また、本実施形態の遊技機1では、5R確変Bの大当たり遊技と5R通常Bの大当たり遊技に関して、タイミングは互いに異なるものの、第2大入賞口28(及びV入賞口287)の短開放と長開放の順番(開放パターン)を一致させるといった構成が採用されている。具体的には、5R確変Bの大当たり遊技と5R通常Bの大当たり遊技のいずれについても、第2大入賞口28が、短開放、長開放、短開放、長開放、短開放、短開放の順に開放される(図7(B)及び(D)参照)。また、5R確変Bの大当たり遊技と5R通常Bの大当たり遊技のいずれについても、V入賞口287が、短開放、長開放、短開放、短開放、長開放の順に開放される(図7(A)及び(C)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、5R確変Aと5R通常Aに関して、大当たり遊技中の第2大入賞口28(及びV入賞口287)の開放パターンが一致し、また、5R確変Bと5R通常Bに関して、大当たり遊技中の第2大入賞口28(及びV入賞口287)の開放パターンが一致する。このため、第2大入賞口28(及びV入賞口287)の開放パターンに基づいて、5R確変Aと5R通常Aとを判別したり、或いは、5R確変Bと5R通常Bとを判別したりすることが困難であり、結果として、遊技球がV入賞したか否かを容易に判別できてしまうといった上記の問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
[遊技の流れについて]
次に、図8を参照しつつ、遊技の流れについて説明する。ここで、図8は、遊技機1における遊技の流れについて説明するための説明図である。遊技盤2の盤面構成上、左遊技領域3Lに打ち出された遊技球が第1始動口21に入賞可能である一方、右遊技領域3Rに打ち出された遊技球が第1始動口21に入賞することはない。また、通常遊技状態のときは、第2始動口22が開放状態になり難く、仮に開放状態になったとしても第2始動口22の開放時間が極めて短く、第2始動口22に遊技球が入賞する可能性は極めて低い。このため、通常遊技状態のときに遊技者が右打ちするメリットはない。これらのことから明らかなように、通常遊技状態は、遊技球を左遊技領域3Lに打ち出した方が右遊技領域3Rに打ち出すよりも大当たりを引き当て易い(特別図柄判定が実行され易い)左側有利状態である。このため、遊技者は、通常遊技状態のときは左打ちを行う。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に、第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、大当たり図柄として、大当たり図柄X1〜X4(図6(B)参照)のいずれかが停止表示され、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される。
第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、確変大当たりを報知する大当たり図柄が停止表示されるとき(図8(A)参照)と、通常大当たりを報知する大当たり図柄が停止表示されるとき(図8(E)参照)とがある。
ここで、確変大当たりを報知する大当たり図柄X1が停止表示された場合は、図7(A)に基づいて上述した(有効ラウンド遊技を含む)大当たり遊技が実行され、同じく確変大当たりを報知する大当たり図柄X2が停止表示された場合は、図7(B)に基づいて上述した(有効ラウンド遊技を含む)大当たり遊技が実行される。これらの有効ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行された場合、有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞したことを条件として、大当たり遊技が終了した後は、途中で大当たりが発生しなければ第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が80回実行されるまで継続する確変遊技状態で遊技が制御される(図8(B)参照)。一方、有効ラウンド遊技が実行されたにも拘わらず、有効ラウンド遊技中に遊技者が右打ちを行わなかった等の理由で遊技球がV入賞しなかった場合、大当たり遊技終了時に、途中で大当たりが発生しなければ第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が80回実行されるまで継続する時短遊技状態に移行する(図8(G)参照)。
ここで、確変遊技状態は、遊技球がゲート25を通過したことを条件として行われる普通図柄判定の当選確率が相対的に高い確率(本実施形態では11/11)に設定され、また、普通図柄判定に当選した場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(本実施形態では1.5秒×3回)に設定される。このため、確変遊技状態は、遊技球を右遊技領域3Rに打ち出した方が左遊技領域3Lに打ち出すよりも大当たりを引き当て易い(特別図柄判定が実行され易い)右側有利状態である。このため、確変遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は右打ちを行う。このことは、通常遊技状態で遊技が制御されているときも同様である。
確変遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞すると、第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄表示器42において、第2特別図柄が変動表示された後に、第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、大当たり図柄として、大当たり図柄Y1〜Y3(図6(C)参照)のいずれかが停止表示され、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される。
第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、確変大当たりを報知する大当たり図柄が停止表示される一方で(図8(C)参照)、通常大当たりを報知する大当たり図柄が停止表示されることはない(図6(C)参照)。ここで、確変大当たりを報知する大当たり図柄Y1〜Y3のいずれかが停止表示された場合、第2大入賞口28を用いる有効ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行され、この有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞したことを条件として、大当たり遊技が終了した後は、再び確変遊技状態で遊技が制御されることになる(図8(C)及び(B)参照)。一方、有効ラウンド遊技が実行されたにも拘わらず、有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合、大当たり遊技終了時に、時短遊技状態に移行する(図8(G)参照)。
なお、確変遊技状態のときに行われた80回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)の判定結果が全て「ハズレ」であった場合は、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図8(D)参照)。
一方、通常遊技状態における大当たりを報知する大当たり図柄として大当たり図柄X3(又は大当たり図柄X4)が停止表示された場合(図8(E)参照)、大当たり遊技終了時に、途中で大当たりが発生しなければ第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が80回実行されるまで継続する時短遊技状態に移行する(図8(F)参照)。
時短遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞すると、第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄表示器42において、第2特別図柄が変動表示された後に、第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、確変大当たりを報知する大当たり図柄として、大当たり図柄Y1〜Y3(図6(C)参照)のいずれかが停止表示され、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される(図8(H)参照)。この大当たり遊技は、有効ラウンド遊技を含む大当たり遊技であり、この有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞したことを条件として、大当たり遊技終了時に、遊技状態が確変遊技状態に移行する(図8(I)参照)。一方、有効ラウンド遊技が実行されたにも拘わらず、有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合、大当たり遊技終了時に、時短遊技状態に移行する(図8(J)参照)。
なお、時短遊技状態のときに行われた80回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)の判定結果が全て「ハズレ」であった場合は、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図8(K)参照)。
[変動演出について]
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄(又は第2特別図柄)が変動表示されてから停止表示されるのに伴って、表示画面70において各種の演出が行われるが、ここでは、第1特別図柄の変動表示に伴って表示画面70で行われる変動演出について説明する。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。表示画面70には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を報知する演出図柄が表示される演出図柄表示領域73(図2参照)が設けられており、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示に伴って、演出図柄の変動表示を含む変動演出が行われる(図2参照)。そして、第1特別図柄判定が実行された際に選択された変動パターンに応じた変動時間だけ第1特別図柄が変動表示されると、この第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄が停止表示される。
このような演出図柄の変動表示中には、いわゆるリーチ演出が行われる場合がある。具体的には、表示画面70の演出図柄表示領域73には、例えば、1〜9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された演出図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されると、これらの図柄列が上から下へスクロールするように変動表示(スクロール表示)される。これに対して、リーチ演出が行われる場合には、全ての演出図柄が停止表示されるのに先立って、まず、例えば左列の演出図柄(左図柄)と右列の演出図柄(右図柄)が順番に、或いは同時に、完全には停止しないように擬似停止する。図2には、左図柄として3図柄が擬似停止すると共に右図柄として同じく3図柄が擬似停止し、中列の図柄列がスクロール表示を継続している状態が例示されている。なお、擬似停止とは、演出図柄をほとんど移動させずにその場で揺動させる演出であり、以下の説明では、演出図柄を完全に静止させる本停止(単に「停止表示」と呼ぶ場合もある)と区別する場合には、擬似停止と呼ぶ場合がある。
左図柄および右図柄として同じ演出図柄が有効ライン上に擬似停止するとリーチ成立となり、同一の演出図柄が3つ揃うことを遊技者に期待させるリーチ演出が行われる。このリーチ演出は、リーチ図柄(左図柄および右図柄)を擬似停止させた状態で中列の図柄列を構成する演出図柄(中図柄)を遊技者が識別可能に低速でスクロールさせ、最終的に、リーチ図柄と共通する中図柄、又はリーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に停止させて当落を報知する演出である。
なお、詳細な説明は省略するが、このようなリーチ演出には、演出図柄の他に、キャラクタやアイテムといった他の表示オブジェクトが用いられる。また、以下の説明では、リーチ演出が行われる変動演出において、リーチが成立するまでに行われる演出を「リーチ前演出」と呼ぶ場合がある。
リーチ演出の種類については後に詳述するが、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレを報知すべくリーチハズレ目(例えば「323」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。一方、リーチ演出が行われない場合には、ハズレを報知すべくバラケ目(例えば「629」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行しないと判定された場合、ハズレを示すリーチハズレ目またはバラケ目で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させてハズレ(大当たり遊技が実行されないこと)を報知するハズレ報知演出が実行される。
このハズレ報知演出が実行された場合は大当たり遊技が実行されず、第1特別図柄判定の権利が保留されていれば、所定の確定時間(例えば0.5秒間)だけ第1特別図柄および演出図柄が停止表示された後にその第1特別図柄判定が行われて、第1特別図柄の次の変動表示が開始される。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、第1特別図柄の変動表示中に大抵はリーチ演出が実行され、大当たりを報知すべくゾロ目(例えば「333」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たりを示す態様で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させて大当たり(大当たり遊技が実行されること)を報知する当たり報知演出が実行される。この当たり報知演出が実行された場合、大当たり遊技が実行される。
[表示画面70の画面構成]
図2には、通常遊技状態における表示画面70の画面構成が例示されている。通常遊技状態で遊技が制御されているときには、図2に例示されるように、保留アイコン表示領域71、当該アイコン表示領域72、及び演出図柄表示領域73が表示画面70上に形成される。演出図柄表示領域73は、上述したように、左列の図柄列を構成する左図柄と、中列の図柄列を構成する中図柄と、右列の図柄列を構成する右図柄とが表示される表示領域である。
<保留アイコン表示領域71>
保留アイコン表示領域71は、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留アイコンが表示される表示領域である。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口21に遊技球が入賞した場合には、第1特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、保留アイコン表示領域71には、第1特図保留表示器44が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図2には、第1特別図柄判定の保留数が「2」であることを示唆するために、保留アイコン表示領域71に2個の保留アイコンが表示された状態が例示されている。
なお、後述するSPSPリーチといった高信頼度のリーチ演出が行われているときに保留アイコン表示領域71に保留アイコンを表示していると、リーチ演出に用いる表示領域が制限されるだけでなく、保留アイコンの表示がリーチ演出の興趣性を低下させる可能性がある。このため、本実施形態の遊技機1では、ノーマルリーチやSPリーチ中は保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクト(本実施形態では、保留アイコンの台座)や保留アイコンを表示する一方、ノーマルリーチやSPリーチからSPSPリーチへとリーチ演出が発展するのに伴い、保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクトや保留アイコンを表示画面70から消去し、SPSPリーチが終了した後に、保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクトや保留アイコンを再度表示する構成が採用されている。
また、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的に第2始動口22に遊技球が入賞することがない。このため、通常遊技状態では、基本的には、第2特別図柄判定の権利が保留されることもなく、表示画面70に第2特別図柄判定に係る保留アイコンが表示されたり、この保留アイコンを表示するための表示領域が形成されたりすることはない。
<当該アイコン表示領域72>
当該アイコン表示領域72は、第1特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像としての当該アイコンを表示する表示領域である。当該アイコンは、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って当該アイコン表示領域72に表示され、例えば、第1特別図柄が停止表示されるタイミング(変動していた演出図柄が停止するタイミング)で当該アイコン表示領域72から消去される。ただし、当該アイコンの消去タイミングはこれに限定されるものではなく、第1特別図柄の変動表示中に当該アイコンを消去してもよく、例えば、後述するSPSPリーチ発展時やSPSPリーチの途中で当該アイコンを消去するようにしてよい。
ところで、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ特別図柄判定の権利が保留されていない状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、当該アイコン表示領域72に当該アイコンが表示される。一方、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されている状態で、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する図柄の変動表示が終了すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(当該アイコン表示領域72に最も近い位置に表示されている保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の実行に応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へシフトして、新たな当該アイコンとして表示されることになる。このように、当該アイコン表示領域72にシフトした保留アイコン(ここでは、当該アイコン)は、保留アイコン表示領域71に表示されていたときに比べて大きく表示される(図2参照)。このため、遊技者に対して、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンよりも、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに注目させることが可能である。
なお、上記最先の保留アイコンとは異なる他の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されている場合、当該アイコン表示領域72への最先の保留アイコンのシフトに伴い、保留アイコン表示領域71において、他の保留アイコンが当該アイコン表示領域72へ近づく方向へシフトする。ここまでの説明から明らかなように、遊技機1では、保留アイコン表示領域71に表示されていた保留アイコンに対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域72に表示される場合があるため、以下の説明では、保留アイコンと当該アイコンとを区別しない場合には、これらを総称して単に「アイコン」と呼ぶ場合がある。
(アイコン変化演出について)
ところで、保留アイコンは、通常は白色の保留アイコン(デフォルトの保留アイコン:白アイコン)として表示される(図21(A)参照)。これに対して、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されているときにその保留アイコンの表示態様が変化するアイコン変化演出が行われる場合がある。本実施形態の遊技機1では、アイコン変化演出によって、保留アイコンの表示色が変化する場合と、保留アイコンの表示色および形状が変化する場合とがある。このアイコン変化演出が行われた場合、白色の保留アイコンが、青色、緑色、赤色、虹色といった大当たり信頼度を示唆する色の保留アイコンに変化する。ここで例示した大当たり信頼度を示唆する色は、大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並んでいる。虹色は、保留された第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる場合にのみ選択され、「ハズレ」となる場合には選択されない。赤色は、その赤色の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる場合や、「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定される場合(リーチ演出としては、SPリーチやSPSPリーチといった大当たり信頼度が相対的に高いリーチ演出に発展する場合)に選択され易い。緑色は、「大当たり」となる場合や「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が中程度の時間に設定される場合に選択され易い。青色は、「ハズレ」となる場合や「ハズレ」であって且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定される場合に選択され易く、「大当たり」となる場合には選択され難い。本実施形態では、青色の保留アイコンの大当たり信頼度が約3%に設定され、緑色の保留アイコンの大当たり信頼度が約15%に設定され、赤色の保留アイコンの大当たり信頼度が約45%に設定され、虹色の保留アイコンの大当たり信頼度が100%に設定されている。
なお、ここでは、保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されているときにその表示色が1回だけ変化するアイコン変化演出が行われる場合を例に説明したが、本実施形態の遊技機1では、他のアイコン変化演出が行われる場合もある。すなわち、例えば、白色の保留アイコンが、保留アイコン表示領域71に表示されているときに、青色の保留アイコンに変化してから更に緑色の保留アイコンに変化するというように、1つの保留アイコンを対象としてその保留アイコンの表示色が複数回変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトした白色の保留アイコンが当該アイコンとして表示されているときに、その表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。
また、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンの表示色が変化し、その後、その保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示されているときにその表示色が変化するというように、保留アイコン表示領域71と当該アイコン表示領域72の両方でアイコンの表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコンが最初から白色以外の表示色(例えば青色)で表示されるアイコン変化演出や、その初期色が白色以外である保留アイコンの表示色を変化させるアイコン変化演出が行われる場合もある。また、例えば第1特別図柄判定の権利が保留されておらず、且つ、第1特別図柄が変動表示されていない状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合に、その入賞タイミングで白色以外の表示色(例えば緑色)の当該アイコンが表示されるアイコン変化演出や、この当該アイコンの表示色が他の表示色(例えば赤色)に変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。
このように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留情報を表示画面70に表示し、その保留情報の表示態様を変化させることが可能である。なお、以下の説明では、表示色が白色以外の色である保留アイコンや当該アイコンを「特別アイコン」と呼んで、表示色が白色である通常の保留アイコンや当該アイコンと区別する場合がある。
[保留情報の表示制御に関する変形例]
なお、保留情報の表示制御は、本実施形態で例示するものに限らず、以下のようなものであってもよい。すなわち、本実施形態では、説明の便宜上、アイコン(保留アイコンと当該アイコン)の表示色が白色、青色、緑色、赤色、及び虹色の5色である場合を例に説明するが、他の実施形態では、赤色よりも更に大当たり信頼度が高いものの虹色よりは大当たり信頼度が低いことを示唆する金色が用意されていてもよい。
また、本実施形態では、保留アイコン表示領域71に表示された保留アイコンを対象とするアイコン変化演出に加えて、当該アイコン表示領域72に表示された当該アイコンを対象とするアイコン変化演出を実行可能な場合について説明するが、他の実施形態では、当該アイコン表示領域72を設けることなく(当該アイコンを表示することなく)、前者のアイコン変化演出のみを実行可能な構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、保留情報としての保留アイコンを表示画面70に表示して、その保留アイコンの表示色を変化させる場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、例えば、発光色を変更可能な4つのカラーLEDを設けて第1特別図柄判定の保留数と同数のLEDを点灯させ、いずれかのLEDの発光色を変化させることによって、保留情報の表示態様を変化させるようにしてもよい。
[第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れ]
図9は、リーチ演出の流れを例示する説明図である。第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で第1特別図柄が停止表示される。これに対して、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、演出図柄表示領域73における3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図9(A)参照)。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、例えば、有効ライン上に左図柄および右図柄として異なる演出図柄が擬似停止し、この非リーチの態様で中列の図柄列のみをスクロール表示させるリーチ無し演出(図9(B)参照)が行われることがある。このリーチ無し演出が行われた場合、第1特別図柄の変動表示の終盤でバラケ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図9(C)参照)が行われることになる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であるもののリーチ有り演出を行うことが決定されている場合、第1特別図柄の変動表示中に、例えば、演出図柄表示領域73の有効ライン上に所定の左図柄を擬似停止させ、続いて左図柄と同じ演出図柄である右図柄を有効ライン上へと移行させるリーチ前演出(図9(D)参照)が行われる。そして、有効ライン上に同一の左図柄および右図柄が擬似停止するとリーチが成立する(図9(E)参照)。そして、このようにしてリーチが成立すると、リーチ図柄(左図柄および右図柄)と同じ演出図柄である中図柄が有効ライン上に停止して図柄揃いとなることを遊技者に期待させる所定のリーチ演出が行われる。
本実施形態では、第1特別図柄の変動表示に伴って実行され得るリーチ演出として、ノーマルリーチ、SPリーチ、及びSPSPリーチの3種類のリーチ演出が用意されている(図9参照)。
ノーマルリーチ(図9(F)参照)は、大当たり信頼度が相対的に低いリーチ演出(例えば、大当たり信頼度:約2%)である。リーチが成立すると先ずはノーマルリーチが行われ、ノーマルリーチ中は、2つのリーチ図柄(左図柄および右図柄)の間を高速でスクロール表示されていた中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していく。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、例えば、第1特別図柄の変動表示の開始時に変動時間が30秒である変動パターンE(図10(B)参照)が選択されている場合、リーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでリーチハズレ目(例えば「434」)の演出図柄を表示し、これらの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図9(G)参照)が行われる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、例えば、第1特別図柄の変動表示の開始時に変動時間が30秒である変動パターンA(図10(A)参照)が選択されている場合、リーチ図柄と同じ中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでゾロ目(例えば「444」)の演出図柄を表示し、これらの演出図柄を本停止させる当たり報知演出(図9(G)参照)が行われる。
また、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合、ノーマルリーチにおいて当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われることなく、リーチ図柄と同じ演出図柄である中図柄が有効ライン上を通過し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して、SPリーチ(図9(H)参照)またはSPSPリーチ(図9(I)参照)に発展する。
なお、図には示されていないが、SPリーチやSPSPリーチといった高信頼度リーチ演出に発展する場合、擬似停止していた左図柄が縮小しながら表示画面70における左上方の位置へと移動すると共に、擬似停止していた右図柄が縮小しながら表示画面70における右上方の位置へと移動し、これらの左図柄および右図柄は、移動後の位置で擬似停止し、中列の図柄列は、高信頼度リーチ演出の終盤まで非表示となる(例えば、図12(A)〜(E)参照)。そして、保留アイコン表示領域71を形成する表示オブジェクトや保留アイコンも非表示となる。その結果、演出図柄表示領域73よりも広い表示領域で高信頼度リーチ演出を行うことが可能になり、高信頼度リーチ演出の興趣性を向上させることが可能である。
SPリーチとSPSPリーチは、例えば、自キャラが敵キャラと闘うバトル演出として構成されており、SPリーチがバトルの前半、SPSPリーチがバトルの後半という位置付けになっており、バトル前半とバトル後半とでは、闘う敵キャラが共通している。すなわち、例えば、バトル前半のSPリーチで敵キャラAと闘うバトル演出が行われ、その後にバトル後半のSPSPリーチへと発展する場合、SPSPリーチでも敵キャラAと闘うバトル演出が行われることになる。
これらのSPリーチとSPSPリーチとを比較した場合、SPSPリーチの方がSPリーチよりも大当たり信頼度が高く、SPリーチまでしか発展しない場合に比べて、SPSPリーチまで発展する場合の方が、当たり報知演出が実行され易いという特徴がある。
遊技機1では、ノーマルリーチ(図9(F)参照)からバトル前半のSPリーチ(図9(H)参照)へと発展して、このSPリーチにて図7(G)の当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる場合がある。また、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチ(図7(I)参照)へと発展する場合と、ノーマルリーチからSPリーチを経由せずにSPSPリーチへと直接発展する場合とがあり、これらの場合、このSPSPリーチにて図9(G)の当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われることになる。
なお、図9に例示されるリーチ演出の種類やリーチ演出の発展の仕方は単なる一例であって、リーチ演出の種類や発展の仕方は、他のものであってもよい。
[通常遊技状態で使用する変動パターン選択テーブル]
次に、図10を参照しつつ、通常遊技状態において特別図柄の変動パターンを選択する処理について説明する。ここで、図10は、通常遊技状態において特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される変動パターン選択テーブルについて説明するための説明図である。
メインROM82には、通常遊技状態のときに特別図柄(ここでは第1特別図柄)の変動パターンを選択する際に参照する変動パターン選択テーブルとして、大当たり用変動パターン選択テーブル(図10(A)参照)と、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図10(B)参照)と、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブル(図10(C)参照)とが記憶されている。大当たり用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。リーチハズレ用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となり、且つ(リーチ乱数に基づいて)リーチ有り演出を行うと決定された場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となり、且つ(リーチ乱数に基づいて)リーチ無し演出を行うと決定された場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。
(大当たり用変動パターン選択テーブル)
大当たり用変動パターン選択テーブル(図10(A)参照)では、第1特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数と比較される乱数値とが対応付けられている。なお、図10では、説明の便宜上、変動パターンおよび各変動パターンに対応付けられている乱数値の個数の他に、第1特別図柄の変動時間、各変動パターンに対してサブCPU91によって選択される変動演出パターンの種類、変動演出パターンの具体的な演出内容、変動パターン乱数の取り得る範囲、各変動パターンが選択される割合が併せて表記されている。
メインCPU81は、通常遊技状態において、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した大当たり乱数に基づいて、大当たり遊技を実行すると判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数と同じ乱数値が対応付けられている変動パターンを大当たり用変動パターン選択テーブル(図10(A)参照)から読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンを選択する。
図10(A)及び(B)に例示されるように、第1特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターン乱数の取り得る範囲は、本実施形態では、「0」〜「99」に設定されている。大当たり用変動パターン選択テーブルでは、図10(A)に例示されるように、変動パターンAに対して2個の乱数値が対応付けられ、変動パターンBに対して18個の乱数値が対応付けられ、変動パターンCに対して35個の乱数値が対応付けられ、変動パターンDに対して45個の乱数値が対応付けられている。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、2%(=2/100×100)の割合で変動パターンAが選択され、18%(=18/100×100)の割合で変動パターンBが選択され、35%(=35/100×100)の割合で変動パターンCが選択され、45%(=45/100×100)の割合で変動パターンDが選択される。そして、例えば変動パターンAが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンAが選択されて、ノーマルリーチにて当たり報知演出を行う変動演出が行われることになる。また、例えば変動パターンDが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンDが選択されて、ノーマルリーチからSPリーチを介して発展したSPSPリーチにて当たり報知演出を行う変動演出が行われることになる。
(リーチハズレ用変動パターン選択テーブル)
メインCPU81は、第1特別図柄判定において、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、大当たり乱数、図柄乱数、及び変動パターン乱数と一緒に取得したリーチ乱数に基づいて、リーチ有り演出を行うか否かを決定する。具体的には、リーチ演出が行われる変動パターン群(図10(B)参照)の中からいずれかの変動パターンを選択するのか、或いはリーチ演出が行われない(リーチ無し演出が行われる)変動パターン群(図10(C)参照)の中からいずれかの変動パターンを選択するかを決定する。ここで、リーチ有り演出を行うと決定した場合、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルを参照して第1特別図柄の変動パターンを選択する。
リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図10(B)参照)では、第1特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数と比較される乱数値とが対応付けられている。メインCPU81は、通常遊技状態において、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した大当たり乱数に基づいて大当たり遊技を実行しないと判定し、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数に基づいてリーチ有り演出を行うと決定した場合、これらの乱数と一緒に取得した変動パターン乱数と同じ乱数値が対応付けられている変動パターンをリーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図10(B)参照)から読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンを選択する。
リーチハズレ用変動パターン選択テーブルでは、図10(B)に例示されるように、変動パターンEに対して40個の乱数値が対応付けられ、変動パターンFに対して30個の乱数値が対応付けられ、変動パターンGに対して20個の乱数値が対応付けられ、変動パターンHに対して10個の乱数値が対応付けられている。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチ有り演出を行うと決定された場合、40%(=40/100×100)の割合で変動パターンEが選択され、30%(=30/100×100)の割合で変動パターンFが選択され、20%(=20/100×100)の割合で変動パターンGが選択され、10%(=10/100×100)の割合で変動パターンHが選択される。そして、例えば変動パターンFが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンFが選択されて、ノーマルリーチから発展したSPリーチにてハズレ報知演出を行う変動演出が行われることになる。また、例えば変動パターンHが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンHが選択されて、ノーマルリーチからSPリーチを介して発展したSPSPリーチにてハズレ報知演出を行う変動演出が行われることになる。
(リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブル)
メインCPU81は、大当たり乱数に基づいて大当たり遊技を実行しないと判定し、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数に基づいてリーチ無し演出を行うと決定した場合、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルを参照して第1特別図柄の変動パターンを選択する。
リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブル(図10(C)参照)では、特別図柄の変動パターンと、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際の第1特別図柄判定の保留数とが対応付けられている。
メインCPU81は、今回の第1特別図柄の変動表示の開始に伴って第1特別図柄判定の保留数が「0」または「1」となる場合には第1特別図柄の変動時間が13秒である変動パターンJを選択し、第1特別図柄判定の保留数が「2」となる場合には第1特別図柄の変動時間が8秒である変動パターンKを選択する。また、メインCPU81は、第1特別図柄の変動表示中に第1特別図柄判定の保留数が上限の「4」となり、今回の第1特別図柄の変動表示の開始に伴って第1特別図柄判定の保留数が「3」となる場合には、第1特別図柄の変動時間が4秒である変動パターンLを選択する。
このように、本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技を実行しないと判定され、且つ、リーチ無し演出を行うと決定された場合、保留されている第1特別図柄判定の権利の個数である保留個数が相対的に多ければ、第1始動口21に対する遊技球の新規入賞に応じて第1特別図柄判定の保留を新たに溜められるように、変動時間が相対的に短い第1特別図柄の変動パターンが選択される。一方、保留個数が相対的に少なければ、第1特別図柄および演出図柄が変動しなくなって遊技の進行が停止するのを抑制するために、変動時間が相対的に長い第1特別図柄の変動パターンが選択される。
図10(A)及び(B)に例示されている2つの変動パターン選択テーブルに関する説明から、以下のことが言える。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、変動時間が長い変動パターンが選択され易く、逆に変動時間が短い変動パターンが選択され難いという傾向がある(図10(A)参照)。また、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチ演出が行われる場合には、変動時間が長い変動パターンが選択され難く、逆に変動時間が短い変動パターンが選択され易いという傾向がある(図10(B)参照)。
これらのことから、第1特別図柄の変動時間が長いほど当たり報知演出が実行され易く、逆に、第1特別図柄の変動時間が短いほどハズレ報知演出が実行され易いということが言える。言い換えれば、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展するといった、相対的に長い時間を掛けてリーチ演出が行われる場合には当たり報知演出が実行され易く、ノーマルリーチしか行われないようなリーチ演出に要する時間が相対的に短い場合には、ハズレ報知演出が実行され易いと言える。すなわち、ノーマルリーチ演出にて当落が報知されるのではなく、ノーマルリーチからSPリーチやSPSPリーチへと発展したり、或いは、ノーマルリーチからSPリーチを経由して(又はSPリーチを経由せず直接)SPSPリーチへと発展したりする方が、大当たり信頼度が高いと言える。
[事前判定処理について]
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に、その権利に対して第1特別図柄判定が行われるのに先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定する事前判定処理が行われる場合がある。具体的には、メインCPU81は、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて大当たり乱数を取得し、取得した大当たり乱数に基づいて、第1特別図柄の変動表示開始時に行われる第1特別図柄判定における大当たり判定処理(図42のステップS308参照)に先立って同様の大当たり判定処理を行い、第1特別図柄判定が実行された場合に「大当たり」と判定されることになるか否かを事前に判定する。また、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、図10(A)及び(B)に基づいて上述した変動パターン選択処理(図42のステップS309参照)と同様の処理を行い、第1特別図柄判定が実行された場合にどの変動パターンが選択されることになるかを事前に判定する。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄判定の権利が保留されたことに応じて事前判定処理を行った場合、その事前判定結果を示す事前判定情報を含む保留コマンドをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブCPU91は、保留コマンドに含まれている事前判定情報に基づいて、上述したアイコン変化演出を実行するか否かを決定する。そして、アイコン変化演出を実行すると決定した場合、どのような変化パターンでアイコン(保留アイコンや当該アイコン)の表示態様(本実施形態では、アイコンの色)を変化させるかを決定し、その決定結果に基づくアイコン変化演出を画像音響制御基板100に実行させる。
[演出モードについて]
通常遊技状態で遊技が制御されているときに第1始動口21に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定が実行される。この第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に、第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。これに対して、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示に伴って演出図柄を変動表示させる変動演出が実行され、第1特別図柄の停止表示に伴って第1特別図柄判定の判定結果を報知する態様で演出図柄が停止表示される。この通常遊技状態で変動演出が行われているときの演出モードとして、本実施形態の遊技機1では、図には示されていないが、通常モード、チャンスモード、激熱モードの3種類が用意されている。
これら3つの演出モードを比較した場合、演出図柄の構成、演出図柄の変動態様、変動演出中に表示画面70に表示される背景画像、変動演出中にスピーカ38から出力される演出音、変動演出中に実行される予告演出の種類、変動演出中における枠ランプ37や盤面ランプ5の発光パターン等が互いに異なる場合があるという特徴がある。また、チャンスモードは、通常モードに比べて大当たり信頼度が高いことを示唆する演出モードであり、激熱モードは、チャンスモードよりも大当たり信頼度が更に高いことを示唆する演出モードであるというように、演出モードによって大当たり信頼度が異なっている。
本実施形態の遊技機1では、大当たり信頼度が相対的に高い場合、すなわち、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であっても変動時間が相対的に長い第1特別図柄の変動パターンが選択された場合に、演出モードが通常モードからチャンスモードに移行してチャンスモードで変動演出が行われたり、演出モードが通常モードから激熱モードに移行して激熱モードで変動演出が行われたり、或いは、演出モードが通常モードからチャンスモードを経由して激熱モードに移行して激熱モードで変動演出が行われたりすることがある。
また、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に、上記の事前判定処理(図41参照)がメインCPU81によって実行されることがある。この事前判定処理が実行されると、その事前判定結果に基づいて、事前判定処理の対象となった第1特別図柄判定に対応する第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示である「先読み対象変動」が開始される前に、演出モードが通常モードからチャンスモードに移行したり、通常モードから激熱モードに移行したり、或いは、通常モードからチャンスモードを経由して激熱モードに移行したりすることもある。また、先読み対象変動が開始される前に演出モードが通常モードからチャンスモードに移行し、先読み対象変動が開始されてから演出モードがチャンスモードから激熱モードに移行することもある。
なお、通常モードには、第1通常モードと、第2通常モードと、第3通常モードとがあって、これらの通常モードを比較した場合、演出図柄の構成、演出図柄の変動態様、変動演出中に表示画面70に表示される背景画像、変動演出中にスピーカ38から出力される演出音、変動演出中に実行される予告演出の種類、変動演出中における枠ランプ37や盤面ランプ5の発光パターン等が互いに異なるものの、大当たり信頼度に関しては差異がないという特徴がある。
[通常遊技状態における第1通常モードでの演出の具体例]
次に、図11,12を参照しつつ、通常遊技状態における第1通常モードでの演出の具体例について説明する。図11,12は、通常遊技状態における第1通常モードでの演出を例示する画面図であり、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動パターンとして、ノーマルリーチから発展したSPSPリーチにおいて当たり報知演出が行われることになる変動パターンC(図10(A)参照)が選択された場合に実行される演出について説明する。また、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に、大当たり図柄が実行される可能性があることを予告する予告演出として、第1予告、第2予告、第3予告、及び第4予告の4種類の予告演出が実行される場合を例に説明する。
第1通常モードでは、キャラクタ画像が付加されていない数字から構成される演出図柄が表示画面70に表示され、各演出図柄が下方向にスクロールする。また、第1通常モードでの変動演出中には、第1通常モード専用の背景画像が表示画面70に表示され、第1通常モード専用のBGMがスピーカ38から出力される。
図11(A)には、表示画面70において、保留アイコン表示領域71に1つの保留アイコン(例えば赤色の保留アイコン)が表示された状態で、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、「526」のバラケ目を示す演出図柄が停止表示されている状態が例示されている。このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、赤色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンCが選択されると、以下のような演出が行われる。
すなわち、最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図11(A)及び(B)参照)。この3つの図柄列のスクロール表示が開始されてから所定時間が経過すると、第1予告が実行される場合がある(図11(C)参照)。例えば、第1予告として、表示画面70の中央領域に表示されたステップアップ予告に係る演出画像(第1予告演出画像)の表示態様を段階的に変化させると共に、ステップアップ予告に係る演出音をスピーカ38から出力するステップアップ予告が実行される。
上記の第1予告に続いて、擬似連演出が実行される場合がある。ここで、擬似連演出とは、1回の特別図柄(ここでは、第1特別図柄)の変動表示中に、演出図柄表示領域73に表示されている演出図柄が複数回変動表示されたように見せ掛ける演出である。この擬似連演出に関しては、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば6図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(先に擬似停止した左図柄とは異なる)右図柄(例えば4図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して、擬似連演出の実行を報知する中図柄として7図柄が擬似停止する(図11(D)参照)。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に7図柄が擬似停止すると、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図11(D)及び(E)参照)。
この擬似2連目の変動演出が行われているときには、第2予告として、例えばセリフ予告が実行される。具体的には、図11(F)に例示されるように、所定のキャラクタがセリフを発する様子を表す演出画像(第2予告演出画像)が表示画面70の中央領域に表示されると共に、セリフ予告に係る演出音(例えばキャラクタの音声)がスピーカ38から出力される。
上記のように、擬似2連目の変動演出中に第2予告としてセリフ予告が実行されると、今回の第1特別図柄の変動表示中における2回目の擬似連演出が実行される(図11(G)参照)。具体的には、図11(G)に例示されるように、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば2図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して右図柄(例えば5図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して中図柄として7図柄が擬似停止する。
この第1特別図柄の変動表示中における2回目の擬似連演出が実行されると、擬似2連目の変動演出に続く擬似3連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似3連目の変動演出の開始を示唆する「×3」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×3」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図11(G)及び(H)参照)。
そして、このようにして擬似3連目の変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(左図柄と同じ)右図柄(ここでは3図柄)が擬似停止してリーチが成立する(図11(I)参照)。
なお、ここでは、リーチ成立前に(擬似停止している)各図柄列のスクロール表示を再開させる「リーチ前擬似連」が実行される場合を例に説明したが、リーチ成立後に(擬似停止している)各図柄列のスクロール表示を再開させる「リーチ後擬似連」が実行される場合もある。また、リーチ成立前とリーチ成立後の両方で擬似連演出が実行される場合もある。
上記のように、左図柄および右図柄として同一の演出図柄が擬似停止してリーチが成立すると、ノーマルリーチが実行される(図12(A)参照)。具体的には、リーチ成立後に中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していき、リーチ図柄(ここでは左3図柄および右3図柄)と同じ中図柄(ここでは中3図柄)がリーチ図柄によって規定される有効ラインに近付いていく様子を表す演出表示が行われる。
ここで、ノーマルリーチからSPSPリーチへと発展する場合、以下のような演出表示が行われる。すなわち、中列の図柄列のスクロール表示が行われているときに、リーチ図柄と同じ中図柄(ここでは3図柄)が有効ライン上を通過し、これに伴い、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して中図柄の識別が困難な状態となり、SPSPリーチに発展することを示唆する発展演出が行われる(図12(B)参照)。具体的には、図12(B)に例示されるように、左3図柄が縮小されながら表示画面70の左上方への領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから左上方の領域へと移動し、同時に、右3図柄が縮小されながら表示画面70の右上方の領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから右上方の領域へと移動する。その後、今回の第1特別図柄の変動表示の終盤まで、左3図柄は左上方の領域において擬似停止表示され、右3図柄は右上方の領域において擬似停止表示される(図12(C)〜(H)参照)。
次に、上記のようにSPSPリーチへの発展を示唆する発展演出(図12(B)参照)が行われると、上述した第3予告(図12(A)参照)が発生することを遊技者に期待させる暗転演出が行われる(図12(C)参照)。具体的には、発展演出が行われてから所定時間(例えば3秒間)が経過するまでの間、図12(C)に例示されるように、黒一色の背景画像に対してリーチ図柄(ここでは左3図柄および右図柄)と当該アイコンのみを重畳表示させて、他の演出図柄を非表示にする演出表示が行われる。
この暗転演出に続いて、第3予告として、例えば群予告が行われる場合がある(図12(D)参照)。具体的には、図12(D)に例示されるように、多数のキャラクタが表示画面70上を右から左へと移動していく様子を表す演出表示が行われる。
なお、このような第3予告は、暗転演出が行われれば必ず実行される訳ではなく、暗転演出に続いて第3予告が実行されてからSPSPリーチが開始される場合と、暗転演出に続く第3予告が実行されずにSPSPリーチが開始される場合とがある。
このように、SPSPリーチが開始されると、SPSPリーチに係る演出画像であるSPSPリーチ演出画像が表示画面70に表示される(図12(E)参照)。これにより、例えば、自キャラと敵キャラとが攻防を繰り広げる様子を表す演出表示が行われる。そして、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図12(F)参照)。具体的には、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
この第1演出ボタン操作促進演出では、その有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミング、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したタイミングで、第4予告として、例えば、表示画面70に表示されている(リーチ図柄以外の)演出画像に所定のカットイン画像を重畳表示させるカットインが行われる(図12(G)参照)。このカットインは、大当たり信頼度がどの程度であるかを示唆する演出であって、1人のキャラクタを含むと共に緑色を用いて表現されたカットイン画像を重畳表示させる緑カットインが行われる場合と、2人のキャラクタを含むと共に赤色を用いて表現されたカットイン画像を重畳表示させる赤カットインが行われる場合と、3人のキャラクタを含むと共に金色を用いて表現されたカットイン画像を重畳表示させる金カットインが行われる場合とがあり、これらのカットインを大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べると、緑カットイン、赤カットイン、金カットインの順となる。なお、図12(G)には、金カットインが行われている様子が例示されている。
このようにカットインが発生してSPSPリーチの終盤になると、第2演出ボタン36の操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出が行われる(図12(H)参照)。具体的には、図12(H)に例示されるように、第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中には、第2演出ボタン36を模した第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン36の操作内容を示す文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
この第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中に第2演出ボタン36が操作されると、その操作に応じた操作対応演出として、ゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出が行われる(図12(I)参照)。
なお、ここでは、今回の第1特別図柄の変動表示開始時に変動パターンC(図10(A)参照)が選択されているために、操作対応演出として当たり報知演出が行われるが、例えば、今回の第1特別図柄の変動パターンとして図10(B)に例示される変動パターンGや変動パターンHが選択されている場合には、操作対応演出として、リーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる。
[大当たり遊技中に行われる演出について]
上述したように、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、大当たり図柄X1〜X4(図6(B)参照)のいずれかの大当たり図柄が停止表示される。これに伴い、表示画面70には、例えば「222」等のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止する。ここで、本実施形態の遊技機1では、「777」のゾロ目と、「333」のゾロ目は、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御されることを確定的に報知する演出図柄とされており、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、5R確変Aまたは5R確変Bが選択された場合の一部に関して、確変大当たりを報知する3つの演出図柄として、これらのゾロ目のいずれか一方が表示画面70に本停止することになる。
このように、確変大当たりを確定的に報知する「777」か「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止した場合、有効ラウンド遊技を必ず含む大当たり遊技が実行される。このため、有効ラウンド遊技中には、V入賞口287を狙った遊技球の打ち出しを遊技者に促す打ち出し促進演出(図13(B)及び(C)参照)が実行され、有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過すると、遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出(図13(D)及び(E)参照)が実行される。
一方、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、5R通常Aまたは5R通常Bが選択された場合と、5R確変Aまたは5R確変Bが選択された場合には、「777」と「333」のゾロ目を除く、「111」、「222」、「444」、「555」、「666」、「888」、及び「999」の7種類のゾロ目のいずれかが表示画面70に本停止することになる。これら7種類のゾロ目が本停止した場合、大当たりの種類として、5R確変Aが選択されているときと、5R確変Bが選択されているときと、5R通常Aが選択されているときと、5R確変Bが選択されているときとがある。そして、今回の大当たりが確変大当たりであるのか否かや、大当たり遊技中に有効ラウンド遊技が実行されるか否かを分かり難くするために、大当たり遊技中には、上記の打ち出し促進演出は実行されず、また、仮に有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞したとしても、上記のV入賞報知演出は実行されない。
<V入賞が報知される場合>
図13は、大当たり遊技中にV入賞が報知される場合の演出例を示す画面図である。ここでは、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、1R目のラウンド遊技が有効ラウンド遊技となる5R確変A(図7(A)参照)が選択された場合を例に説明する。通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となり、5R確変Aを示す大当たり図柄X1(図6(B)参照)が停止表示されるのに伴い、例えば「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止する場合がある。この場合、5R確変Aの大当たり遊技中に、以下のような演出が行われる。
まず、5R確変Aの大当たり遊技のオープニング期間において、所定のオープニング演出が実行される(図13(A)参照)。具体的には、図13(A)に例示されるように、今回の大当たりの種類を報知する「RUSHボーナス」の文字が表示画面70の中央領域に表示されると共に、遊技者に右打ちを促す「右打ち」の文字および右向き矢印が表示画面70の右上方領域に表示される。
そして、5R確変Aの(有効ラウンド遊技である)1R目のラウンド遊技(図7(A)参照)に伴い、所定のラウンド中演出が実行される(図13(B)及び(C)参照)。具体的には、図13(B)及び(C)に例示されるように、V入賞口287を指し示す(「右打ち」の文字が表記された)3つの矢印と、「Vを狙え」という大きな文字とを表示画面70に表示すると共に、「Vを狙え」という音声をスピーカ38から出力する打ち出し促進演出が実行される。また、今回の大当たり遊技が開始される前に本停止した「777」の3つの演出図柄が表示画面70の左上方領域に表示されると共に、表示画面70の右上方領域には、今回の大当たり遊技が開始されてから第2大入賞口28に遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球の合計数が表示される。
このように、V入賞口287を狙った遊技球の打ち出しを遊技者に促す打ち出し促進演出が行われる1R目のラウンド遊技では、図7(A)に基づいて上述したように、第2大入賞口28およびV入賞口287が0.1秒間開放された後に10秒間開放される。このため、遊技者は、打ち出し促進演出に従って右打ちを行うことで、V入賞口287に遊技球を容易に入賞させることが可能である。なお、本実施形態では、1R目のラウンド遊技の開始に伴って打ち出し促進演出が開始される場合を例に説明するが、他の実施形態では、オープニング期間の途中から打ち出し促進演出を開始するようにしてもよい。
次に、有効ラウンド遊技である1R目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過すると、遊技球がV入賞したことを報知する所定のV入賞報知演出が実行される(図13(D)参照)。具体的には、例えば、「V」の文字を含む星形のエンブレムを2人のキャラクタが持ち上げて喜ぶ様子を表す演出表示が行われると共に、所定のV入賞報知音がスピーカ38から出力される。
このように、1R目のラウンド遊技中に、遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出が実行されると、続く2R目のラウンド遊技中には、上記星形のエンブレムが表示画面70の左下領域に小さく表示される(図13(E)参照)。なお、1R目のラウンド遊技と2R目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が長開放されるので、第2大入賞口センサ281によって遊技球の通過が検知される毎に、上記払い出された賞球の合計数が更新される(図13(B)〜(E)参照)。そして、図には示されていないが、第2大入賞口28が短開放される3R目〜5R目のラウンド遊技が行われる期間においては、図13(E)に例示される演出表示が継続して行われる。そして、大当たり遊技のエンディング期間になると、「確変遊技状態」であることを確定的に報知する「激闘RUSH」という名称の演出モードでの演出が開始されることを報知すべく、「激闘RUSH 突入!」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示されると共に、「激闘RUSH 突入!」の音声がスピーカ38から出力される。
<V入賞が報知されない場合>
図14は、大当たり遊技中にV入賞が報知されない場合の演出例を示す画面図である。ここでは、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、1R目のラウンド遊技が有効ラウンド遊技となる5R確変A(図7(A)参照)が選択された場合を例に説明する。通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となり、5R確変Aを示す大当たり図柄X1(図6(B)参照)が停止表示されるのに伴い、例えば「444」のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止する場合がある。この場合、5R確変Aの大当たり遊技中に、以下のような演出が行われる。
まず、5R確変Aの大当たり遊技のオープニング期間において、所定のオープニング演出が実行される(図14(A)参照)。具体的には、図14(A)に例示されるように、今回の大当たりの種類を報知する「チャレンジボーナス」の文字が表示画面70の中央領域に表示されると共に、遊技者に右打ちを促す「右打ち」の文字および右向き矢印が表示画面70の右上方領域に表示される。なお、5R通常Aや5R通常Bの大当たり遊技におけるオープニング期間でも、同様のオープニング演出が行われる。
次に、オープニング期間が始まってから所定時間が経過すると、オープニング演出が、右打ち促進演出として機能するオープニング演出に切り替わる(図14(A)〜(C)参照)。具体的には、図14(A)〜(C)に例示されるように、「チャレンジボーナス」の文字に代えて、「右を狙って!」という文字と、「エネルギーを溜めて」という文字と、弧を描く矢印とが表示画面70に表示され、オープニング演出が切り替わってから所定時間が経過すると、「エネルギーを溜めて」という文字が「戦いに備えろ!」という文字に切り替わる。
ところで、5R通常Aや5R通常Bの大当たり遊技における非有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過したとしても、その通過を条件として大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御されることがない。このため、図14(B)及び(C)に例示される右打ち促進演出を行う必要性は低いと言える。しかしながら、5R確変Aや5R確変Bの大当たり遊技における有効ラウンド遊技中に右打ち促進演出を行わないようにすると、遊技者が右打ちを行わなかったために、確変遊技状態で遊技が制御される機会を意図せず逸してしまう可能性がある。
そこで、このような問題が生じるのを抑制すべく、ラウンド遊技中に上述した打ち出し促進演出(図13(B)及び(C)参照)を行うことが考えられるが、これでは、有効ラウンド遊技中であることを明確に報知してしまうことになり、遊技球がV入賞したか否かを分かり難くすることが困難になってしまう可能性がある。
このため、本実施形態の遊技機1では、上記7種類のゾロ目のいずれかを示す3つの演出図柄が本停止したことに応じて実行される大当たり遊技におけるラウンド遊技中には、上述した打ち出し促進演出(図13(B)及び(C)参照)を行わず、第2大入賞口28およびV入賞口287が両方とも閉塞状態であるオープニング期間において、図14(B)及び(C)に例示される右打ち促進演出を行うこととしている。
次に、1R目のラウンド遊技が開始されると、右打ち促進演出が終了して、所定のラウンド中演出が行われる(図14(D)及び(E)参照)。具体的には、今回の大当たり遊技が開始される前に本停止した例えば「444」の3つの演出図柄が表示画面70の左上方領域に表示されると共に、表示画面70の右上方領域には、今回の大当たり遊技が開始されてから第2大入賞口28に遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球の合計数が表示される。また、表示画面70の中央領域には、払い出された賞球が増加するのに伴って黒色領域が右方向に拡張していくゲージ画像が表示され、遊技球が第2大入賞口28に入賞する毎に、賞球の合計数と共に更新される。
この図14(D)及び(E)に例示される演出表示が行われる1R目のラウンド遊技は、有効ラウンド遊技であり、遊技者が普通に右打ちを行っていれば、遊技球がV入賞口287に容易にV入賞するが、遊技球がV入賞したとしても、その旨が報知されることはない(図14(D)及び(E)参照)。
なお、このゲージ画像は、2R目のラウンド遊技(図7(A)参照)が終了するまで継続して表示される(図14(F)参照)。そして、1R目のラウンド遊技と2R目のラウンド遊技の両方で10個の遊技球が第2大入賞口28に入賞すると、ゲージ画像が黒色領域で一杯になり、第2大入賞口28が短開放される3R目〜4R目のラウンド遊技中には、ゲージ画像が黒色領域で一杯になったことを報知すべく、「チャージ完了!」の文字が表示画面70の中央領域に表示される(図14(G)参照)。また、続く(第2大入賞口28が短開放される)5R目のラウンド遊技中には、「バトル勝利で激闘RUSH突入だ!!」という文字が表示画面70の中央領域に表示される(図14(H)参照)。
また、図14に例示されるように、現在行われているラウンド遊技が何回目のラウンド遊技であるかを示すラウンド数は表示されないものの、遊技球が第2大入賞口28に入賞する毎にゲージ画像における黒色領域が増加していく。このため、遊技者は、ゲージ画像における黒色領域の溜まり具合に基づいて、大当たり遊技の進捗を把握することが可能である。
このように、5R確変Aの大当たり遊技における5R目のラウンド遊技が終了すると、その大当たり遊技のエンディング期間において、「確変遊技状態」であるのか「時短遊技状態」であるのかを報知しない「チャレンジモード」という名称の演出モードでの演出が開始されることを報知すべく、「チャレンジモード 突入!」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示されると共に、「チャレンジモード 突入!」の音声がスピーカ38から出力される。
図14に基づくここまでの説明から明らかなように、本実施形態の遊技機1では、有効ラウンド遊技中にV入賞口287を遊技球が通過した場合に、その旨が報知される場合(図13(D)参照)と、その旨が報知されない場合とがある。このため、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることを認識した遊技者の大当たりに対する期待感を効果的に高めることが可能である場合があると共に、「確変遊技状態」に移行しない場合であっても、「確変遊技状態」に移行することを遊技者に期待させることが可能であり、遊技興趣の向上を図ることが可能である。
また、本実施形態の遊技機1では、有効ラウンド遊技を含む複数回のラウンド遊技が実行される場合(図7(A)及び(B)参照)に、実行中のラウンド遊技を識別可能なラウンド数が表示されない(図14参照)。このため、実行中のラウンド遊技が有効ラウンド遊技であることを特定した上で、V入賞口287を注視して遊技球がV入賞したか否かを確認することが困難になり、遊技興趣を効果的に向上させることが可能である。
[段階示唆演出について]
次に、図15を参照しつつ、遊技機1で実行される段階示唆演出について説明する。ここで、図15は、段階示唆演出について説明するための説明図である。図16は、段階示唆演出によって示唆される期間中演出の演出数を決定する処理に使用されるテーブルについて説明するための説明図である。図17は、図57のステップS172における段階示唆演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。図18は、段階示唆演出の具体例を示す画面図である。図19は、段階示唆演出が終了した後に行われる演出を例示する画面図である。
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態において第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば3秒の示唆期間)が経過するまでの間に、段階示唆演出が実行される場合がある。この段階示唆演出は、所定段階数(本実施形態では「3」)以下のいずれかの段階まで継続する演出であり、段階示唆演出が実行されるのと同じ図柄変動において実行される演出を事前に示唆可能な演出である。
<第1段階で終了する段階示唆演出>
図15(A)は、第1段階で終了する段階示唆演出について説明するための説明図である。第1段階で終了する段階示唆演出は、図15(A)に例示されるように、第1期間中に実行される演出(第1期間中演出)を示唆期間中に示唆する演出である。ここで、示唆期間は、段階示唆演出が実行される図柄変動が開始されてから所定時間(本実施形態では3秒)が経過するまでの期間である。第1期間は、この示唆期間が終了してから図柄変動が終了するまでの期間である。例えば、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が30秒である変動パターンE(図10(B)参照)が選択された場合、最初の3秒間が示唆期間となり、残りの27秒間(=30秒−3秒)が第1期間となる。
このような第1段階で終了する段階示唆演出が実行されると、図15(A)に例示されるように、成功演出または失敗演出が実行される。ここで、第1段階で終了する段階示唆演出の後に成功演出が実行された場合は、第1段階で終了する段階示唆演出によって示唆された演出が第1期間中に実行される一方、第1段階で終了する段階示唆演出の後に失敗演出が実行された場合は、第1段階で終了する段階示唆演出によって示唆された演出が第1期間で実行されることがないという特徴がある。すなわち、第1段階で終了する段階示唆演出および失敗演出は、いわゆるガセ演出として機能する。
<第2段階で終了する段階示唆演出>
図15(B)は、第2段階で終了する段階示唆演出について説明するための説明図である。第2段階で終了する段階示唆演出は、図15(B)に例示されるように、第1期間中に実行される演出(第1期間中演出)と、第2期間中に実行される演出(第2期間中演出)とを示唆期間中に示唆する演出であって、第1段階の演出によって第1期間中演出が示唆され、第2段階の演出によって第2期間中演出が示唆される。ここで、示唆期間は、図15(A)に基づいて上述したのと同様の期間である。第1期間は、この示唆期間が終了してから第2期間が始まるまでの期間であり、第2期間は、第1期間が終了してから図柄変動が終了するまでの期間である。例えば、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が55秒である変動パターンB(図10(A)参照)が選択された場合、最初の3秒間が示唆期間となり、これに続く26秒間(=(55−3)÷2)が第1期間となり、残りの26秒間(=(55−3)÷2)秒間が第2期間となる。
このような第2段階で終了する段階示唆演出が実行されると、第1段階で終了する段階示唆演出が実行される場合と同様、図15(B)に例示されるように、成功演出または失敗演出が実行される。ここで、第2段階で終了する段階示唆演出の後に成功演出が実行された場合は、段階示唆演出の第1段階の演出によって示唆された演出が第1期間中に実行され、段階示唆演出の第2段階の演出によって示唆された演出が第2期間中に実行される。一方、第2段階で終了する段階示唆演出の後に失敗演出が実行された場合は、第2段階で終了する段階示唆演出によって示唆された2つの演出が第1期間および第2期間のそれぞれで実行されることがないという特徴がある。すなわち、第2段階で終了する段階示唆演出および失敗演出は、上記の第1段階で終了する段階示唆演出および失敗演出と同様に、ガセ演出として機能する。
<第3段階で終了する段階示唆演出>
図15(C)は、第3段階で終了する段階示唆演出について説明するための説明図である。第3段階で終了する段階示唆演出は、図15(C)に例示されるように、第1期間中に実行される演出(第1期間中演出)と、第2期間中に実行される演出(第2期間中演出)と、第3期間中に実行される演出(第3期間中演出)とを示唆期間中に示唆する演出であって、第1段階の演出によって第1期間中演出が示唆され、第2段階の演出によって第2期間中演出が示唆され、第3段階の演出によって第3期間中演出が示唆される。ここで、示唆期間は、図15(A)に基づいて上述したのと同様の期間である。第1期間は、この示唆期間が終了してから第2期間が始まるまでの期間であり、第2期間は、第1期間が終了してから第3期間が始まるまでの期間であり、第3期間は、第2期間が終了してから図柄変動が終了するまでの期間である。例えば、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が90秒である変動パターンD(図10(A)参照)が選択された場合、最初の3秒間が示唆期間となり、これに続く29秒間(=(90−3)÷3)が第1期間となり、この第1期間に続く29秒間(=(90−3)÷3)が第2期間となり、この第2期間に続く29秒間(=(90−3)÷3)が第3期間となる。
このような第3段階で終了する段階示唆演出が実行されると、第1段階で終了する段階示唆演出や第2段階で終了する段階示唆演出が実行される場合と同様、図15(C)に例示されるように、成功演出または失敗演出が実行される。ここで、第3段階で終了する段階示唆演出の後に成功演出が実行された場合は、段階示唆演出の第1段階の演出によって示唆された演出が第1期間中に実行され、段階示唆演出の第2段階の演出によって示唆された演出が第2期間中に実行され、段階示唆演出の第3段階の演出によって示唆された演出が第3期間中に実行される。一方、第3段階で終了する段階示唆演出の後に失敗演出が実行された場合は、第3段階で終了する段階示唆演出によって示唆された3つの演出が第1期間から第3期間のそれぞれで実行されることがないという特徴がある。すなわち、第3段階で終了する段階示唆演出および失敗演出は、上記の第1段階で終了する段階示唆演出および失敗演出や、第2段階で終了する段階示唆演出および失敗演出と同様に、ガセ演出として機能する。
ところで、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中にリーチ演出が実行される場合は、大当たりの可能性があることから、このような場合に(ガセ演出として機能する)段階示唆演出および失敗演出を行うのは好ましくない。このため、本実施形態では、図10(A)に基づいて上述した大当たり用の変動パターンや、図10(B)に基づいて上述したリーチハズレ用の変動パターンが選択された場合に上述した3種類の段階示唆演出のいずれかを実行するときには、段階演出の後に失敗演出を実行せずに必ず成功演出を実行することとしている。このような構成を採用することによって、第1段階〜第3段階のいずれかの段階で終了する段階示唆演出および成功演出を、リーチ確定演出として機能させることが可能であり、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
一方、図10(C)に基づいて上述したリーチ無しハズレ用の変動パターンが選択された場合はリーチ演出が実行されないことから、このような場合に、段階示唆演出の後に成功演出を行うのは好ましくなく、段階示唆演出および成功演出をリーチ確定演出として機能させることができなくなってしまう。そこで、本実施形態では、リーチ無しハズレ用の変動パターンが選択された場合には、段階示唆演出の後に成功演出を実行せずに必ず失敗演出を実行することとしている。
なお、第1特別図柄の変動時間が4秒である変動パターンL(図10(C)参照)が選択された場合に段階示唆演出および失敗演出を実行すると、失敗演出の直後にバラケ目を示す演出図柄が停止表示されることになり、演出としては好ましくない。また、第1特別図柄の変動時間が13秒である変動パターンJ(図10(C)参照)が選択された場合と、第1特別図柄の変動時間が8秒である変動パターンK(図10(C)参照)が選択された場合の両方で、段階示唆演出および失敗演出を実行する構成とした場合、ガセ演出として機能する段階示唆演出および失敗演出の出現率が必要以上に高くなってしまい、段階示唆演出の演出効果を却って低下させてしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1特別図柄の変動時間が13秒である変動パターンJ(図10(C)参照)が選択された場合の一部において段階示唆演出および失敗演出を実行し、変動パターンKや変動パターンLが選択された場合には段階示唆演出および失敗演出を実行しないといった構成が採用されている。このような構成を採用することによって、段階示唆演出および失敗演出が頻出してしまい、結果として遊技者に不快感を与えてしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
<期間中演出数の選択について>
サブROM92には、段階示唆演出によって示唆される期間中演出の数、言い換えれば、段階示唆演出を最終的に何段階目まで継続させるかを決定する際にサブCPU91が参照するテーブルとして、大当たり用期間中演出数選択テーブル(図16(A)参照)と、リーチハズレ用期間中演出数選択テーブル(図16(B)参照)と、リーチ無しハズレ用期間中演出数選択テーブル(図16(C)参照)とが記憶されている。サブCPU91は、メイン制御基板80から送信された第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した場合に、その変動開始コマンドに含まれている第1特別図柄判定の判定結果を示す情報と、選択された第1特別図柄の変動パターンを示す情報と、上記3種類の期間中演出数選択テーブルとに基づいて、期間中演出数を決定する。
(大当たりである場合の期間中演出数の選択について)
図16(A)に例示される大当たり用期間中演出数選択テーブルは、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であって、段階示唆演出を実行するとサブCPU91によって決定された場合に参照される期間中演出数選択テーブルである。サブCPU91は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す情報を含む変動開始コマンドを受信した場合に、図49のステップS46の乱数更新処理が行われる毎に適宜更新される期間中演出数決定用乱数に関して、変動開始コマンドを受信したタイミングの値を取得して、サブRAM93の所定領域に格納する。そして、大当たり用期間中演出数選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし、取得した期間中演出数決定用乱数に対応する乱数値が対応付けられている期間中演出数を大当たり用期間中演出数選択テーブルから読み出すことによって、期間中演出数を決定する。
本実施形態では、期間中演出数決定用乱数の取り得る範囲が「0」〜「99」に設定されている。これに対して、大当たり用期間中演出数選択テーブルでは、期間中演出数「1」に対して15個の乱数値が対応付けられ、期間中演出数「2」に対して35個の乱数値が対応付けられ、期間中演出数「3」に対して50個の乱数値が対応付けられている。このため、期間中演出数が「1」に決定される割合は15%(=15/100×100)であり、期間中演出数が「2」に決定される割合は35%(=35/100×100)であり、期間中演出数が「3」に決定される割合は50%(=50/100×100)である。
(リーチハズレである場合の期間中演出数の選択について)
図16(B)に例示されるリーチハズレ用期間中演出数選択テーブルは、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチハズレ用の変動パターンが選択され、段階示唆演出を実行するとサブCPU91によって決定された場合に参照される期間中演出数選択テーブルである。サブCPU91は、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチハズレ用の変動パターンが選択されたことを示す情報を含む変動開始コマンドを受信した場合、上記の「大当たり」である場合と同様に、期間中演出数決定用乱数を取得してサブRAM93の所定領域に格納する。そして、リーチハズレ用期間中演出数選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし、第1特別図柄の変動パターンと、取得した期間中演出数決定用乱数に対応する乱数値とが対応付けられている期間中演出数をリーチハズレ用期間中演出数選択テーブルから読み出すことによって、期間中演出数を決定する。
リーチハズレ用期間中演出数選択テーブルでは、図16(B)に例示されるように、第1特別図柄の変動パターンと、期間中演出数と、(期間中演出数決定用乱数と比較される)乱数値とが対応付けられている。例えば、リーチハズレ用の変動パターンである変動パターンE(図10(B)参照)に関して、期間中演出数「1」に対して70個の乱数値が対応付けられ、期間中演出数「2」に対して20個の乱数値が対応付けられ、期間中演出数「3」に対して10個の乱数値が対応付けられている(図16(B)参照)。このため、メインCPU81によって変動パターンEが選択されたことを示す情報を含む第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドをサブCPU91が受信した場合、期間中演出数が「1」に決定される割合は70%(=70/100×100)であり、期間中演出数が「2」に決定される割合は20%(=20/100×100)であり、期間中演出数が「3」に決定される割合は10%(=50/100×100)である。
一方、例えば、リーチハズレ用の変動パターンである変動パターンH(図10(B)参照)に関しては、期間中演出数「1」に対して20個の乱数値が対応付けられ、期間中演出数「2」に対して20個の乱数値が対応付けられ、期間中演出数「3」に対して10個の乱数値が対応付けられている(図16(B)参照)。このため、メインCPU81によって変動パターンHが選択されたことを示す情報を含む第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドをサブCPU91が受信した場合、期間中演出数が「1」に決定される割合は20%(=20/100×100)であり、期間中演出数が「2」に決定される割合は30%(=30/100×100)であり、期間中演出数が「3」に決定される割合は50%(=50/100×100)である。
期間中演出数の決定傾向については、以下のことが言える。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、期間中演出数として大きい値が選択され易く(図16(A)参照)、また、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチハズレ用の変動パターン選択された場合には、変動時間が長くなるに連れて期間中演出数として大きい値が選択され易くなる。このことから、大当たり信頼度が相対的に高い場合には、期間中演出数として大きい値が選択され易い、言い換えれば、段階示唆演出がより上位の段階まで継続し易いということが言える。
このため、第1段階で終了する段階示唆演出(図15(A)参照)ではなく、第2段階で終了する段階示唆演出(図15(B)参照)や第3段階で終了する段階示唆演出(図15(C)参照)を実行することによって、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
(リーチ無しハズレである場合の期間中演出数の選択について)
図16(C)に例示されるリーチ無しハズレ用期間中演出数選択テーブルは、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチ無しハズレ用の変動パターンが選択され、段階示唆演出を実行するとサブCPU91によって決定された場合に参照される期間中演出数選択テーブルである。サブCPU91は、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチ無しハズレ用の変動パターンが選択されたことを示す情報を含む変動開始コマンドを受信した場合、上記の「大当たり」である場合と同様に、期間中演出数決定用乱数を取得してサブRAM93の所定領域に格納する。そして、リーチ無しハズレ用期間中演出数選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし、第1特別図柄の変動パターンと、取得した期間中演出数決定用乱数に対応する乱数値とが対応付けられている期間中演出数をリーチ無しハズレ用期間中演出数選択テーブルから読み出すことによって、期間中演出数を決定する。
リーチ無しハズレ用期間中演出数選択テーブルでは、図16(C)に例示されるように、第1特別図柄の変動パターンと、期間中演出数と、(期間中演出数決定用乱数と比較される)乱数値とが対応付けられている。例えば、リーチ無しハズレ用の変動パターンである変動パターンJ(図10(C)参照)に関して、期間中演出数「1」に対して55個の乱数値が対応付けられ、期間中演出数「2」に対して35個の乱数値が対応付けられ、期間中演出数「3」に対して10個の乱数値が対応付けられている(図16(C)参照)。このため、メインCPU81によって変動パターンJが選択されたことを示す情報を含む第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドをサブCPU91が受信した場合、期間中演出数が「1」に決定される割合は55%(=55/100×100)であり、期間中演出数が「2」に決定される割合は35%(=35/100×100)であり、期間中演出数が「3」に決定される割合は10%(=50/100×100)である。
一方、リーチ無しハズレ用の変動パターンである変動パターンKと変動パターンLに関しては、いずれの期間中演出数に対しても乱数値が対応付けられておらず、期間中演出数が選択されないことから、段階示唆演出および失敗演出が実行されないようになっている。
(段階示唆演出パターン選択処理について)
次に、図17を参照しつつ、サブCPU91によって実行される段階示唆演出パターン選択処理について説明する。ここで、図17は、後述する図57のステップS172における段階示唆演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、後述するステップS164の予告演出パターン設定処理に続いて、以下のような処理を実行する。
すなわち、図17に例示されるように、サブCPU91は、段階示唆演出を実行するか否かを決定する処理に使用する段階示唆演出乱数を取得して格納する(ステップS1721)。具体的には、図49におけるステップS46の乱数更新処理が行われる毎に更新される段階示唆演出乱数に関して、メイン制御基板80からの変動開始コマンドを受信したタイミングの値を取得して、サブRAM93の所定領域に格納する。
次に、サブCPU91は、取得した段階示唆演出乱数がサブROM92に予め記憶されている乱数値と一致するか否かに基づいて、段階示唆演出を実行するか否かを判定する(ステップS1722)。ここで、段階示唆演出を実行しないと判定された場合(ステップS1722:NO)、段階示唆演出パターン設定処理が終了して、図57のステップS174に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、段階示唆演出を実行すると判定した場合(ステップS1722:YES)、上述したように、期間中演出数決定用乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1723)。そして、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている情報に基づいて特定される第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定し(ステップS1724)、「大当たり」であると判定した場合(ステップS1724:YES)、上述した大当たり用期間中演出数選択テーブル(図16(A)参照)をサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1725)。
逆に、サブCPU91は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS1724:NO)、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている情報に基づいて、メインCPU81によって選択された第1特別図柄の変動パターンがリーチハズレ用の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS1726)。ここで、リーチハズレ用の変動パターンであると判定した場合(ステップS1726:YES)、リーチハズレ用期間中演出数選択テーブル(図16(B)参照)をサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS1727)、リーチハズレ用の変動パターンではないと判定した場合(ステップS1726:NO)、すなわち、リーチ無しハズレ用の変動パターンである場合、リーチ無しハズレ用期間中演出数選択テーブル(図16(C)参照)をサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1728)。
サブCPU91は、ステップS1725の処理、ステップS1727の処理、又はステップS1728の処理を実行した場合、期間中演出数決定処理を実行する(ステップS1729)。この期間中演出数決定処理については、図16(A)〜(C)に基づいて上述した通りである。
続いて、サブCPU91は、期間中演出選択処理を実行する(ステップS1730)。具体的には、ステップS1729の処理で期間中演出数を「1」に決定した場合は、図15(A)に基づいて上述した第1期間中演出を選択する。また、期間中演出数を「2」に決定した場合は、図15(B)に基づいて上述した第1期間中演出および第2期間中演出を選択する。また、期間中演出数を「3」に決定した場合は、図15(C)に基づいて上述した第1期間中演出、第2期間中演出、及び第3期間中演出を選択する。
なお、後に詳述するが、図57のステップS163における変動演出パターン設定処理によって、演出図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無、リーチ図柄を構成する演出図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容、停止表示される演出図柄の種類等が決定される。また、同じく図57のステップS164における予告演出パターン設定処理によって、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンで演出図柄が変動表示されているときに実行される各種の予告演出の演出パターンが設定される。このため、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンと、ステップS164の処理で設定した予告演出パターンとに基づいて、第1特別図柄の変動表示に伴って、どの演出がどのタイミングで行われるかを特定することが可能である。
サブCPU91は、第1段階で終了する段階示唆演出(図15(A)参照)を実行する場合、上記の変動演出パターンおよび予告演出パターンを参照して、第1期間中に実行される演出を特定し、特定したいずれかの演出を(例えば乱数を用いた抽選を行って)第1期間中演出として選択する。
また、サブCPU91は、第2段階で終了する段階示唆演出(図15(B)参照)を実行する場合、上記の変動演出パターンおよび予告演出パターンを参照して、第1期間中に実行される演出と、第2期間中に実行される演出とを特定する。そして、第1期間中に実行されるいずれかの演出を(例えば乱数を用いた抽選を行って)第1期間中演出として選択し、第2期間中に実行されるいずれかの演出を(例えば乱数を用いた抽選を行って)第2期間中演出として選択する。
また、サブCPU91は、第3段階で終了する段階示唆演出(図15(C)参照)を実行する場合、上記の変動演出パターンおよび予告演出パターンを参照して、第1期間中に実行される演出と、第2期間中に実行される演出と、第3期間中に実行される演出とを特定する。そして、第1期間中に実行されるいずれかの演出を(例えば乱数を用いた抽選を行って)第1期間中演出として選択し、第2期間中に実行されるいずれかの演出を(例えば乱数を用いた抽選を行って)第2期間中演出として選択し、第3期間中に実行されるいずれかの演出を(例えば乱数を用いた抽選を行って)第3期間中演出として選択する。
サブCPU91は、このようにして1又は複数の期間中演出を選択すると、その選択結果を示す情報を段階示唆演出パターンとして設定し、その設定情報をサブRAM93に格納する(ステップS1731)。なお、第1特別図柄の変動パターンが大当たり用の変動パターンまたはリーチハズレ用の変動パターンである場合には、段階示唆演出の後に成功演出を実行することを示す設定情報が格納され、リーチ無しハズレ用の変動パターンである場合には、段階示唆演出の後に失敗演出を実行することを示す設定情報が格納される。
このようにしてサブRAM93に格納された段階示唆演出に係る設定情報は、図57のステップS174の処理によってサブRAM93にセットされる変動演出開始コマンドに含まれて、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信され、画像音響制御CPU101およびランプCPU121が変動開始コマンドに基づく演出制御を行うことによって、図15に基づいて上述した段階示唆演出が実現される。
なお、図17には表れていないが、ステップS1728からステップS1729に処理が進められたとしても、第1特別図柄の変動パターンとしてリーチ無しハズレ用の変動パターンである変動パターンKまたは変動パターンLが選択されている場合は、ステップS1729の処理で期間中演出数が決定されないことから、ステップS1730の処理およびステップS1731の処理が実行されずに一連の段階示唆演出パターン設定処理が終了する。
(第3段階で終了する段階示唆演出の具体例)
次に、図18,19を参照しつつ、第3段階で終了する段階示唆演出(図15(C)参照)とこの段階示唆演出が終了した後に行われる演出(第1期間中演出〜第3期間中演出など)の具体例について説明する。ここで、図18は、第3段階で終了する段階示唆演出の具体例を示す画面図であり、図19は、段階示唆演出が終了した後に行われる演出を例示する画面図である。
なお、ここでは、第2通常モードで演出が制御されているときに、図15(C)等に基づいて上述した第3段階で終了する段階示唆演出が行われる場合を例に説明を行う。上述した第1通常モードでは、キャラクタ画像が付加されていない数字から構成される演出図柄が表示画面70に表示されるのに対して、第2通常モードでは、演出図柄を他の演出図柄と識別可能とする数字と、この数字に固有のキャラクタ画像とを有して構成される演出図柄が表示画面70に表示される。具体的には、各図柄列のスクロール表示が行われることによって、数字の「1」にキャラクタAのキャラクタ画像が付加された1図柄、数字の「2」にキャラクタBのキャラクタ画像が付加された2図柄、数字の「3」にキャラクタCのキャラクタ画像が付加された3図柄、数字の「4」にキャラクタDのキャラクタ画像が付加された4図柄、数字の「5」にキャラクタEのキャラクタ画像が付加された5図柄、数字の「6」にキャラクタFのキャラクタ画像が付加された6図柄、数字の「7」にキャラクタGのキャラクタ画像が付加された7図柄、数字の「8」にキャラクタHのキャラクタ画像が付加された8図柄、数字の「9」にキャラクタIのキャラクタ画像が付加された9図柄が順番に表示されるように、各図柄列の演出図柄が表示画面70に表示される。
また、第2通常モードでは、第1通常モードと同様、縦方向に並べて配置された演出図柄が表示画面70に順番に表示されるように、各図柄列が下方向にスクロール表示される。また、図19,20には示されていないが、第2通常モードでの変動演出中には、第2通常モード専用の背景画像が表示画面70に表示され、第2通常モード専用のBGMがスピーカ38から出力される。
図18(A)には、表示画面70において、保留アイコン表示領域71に1つの保留アイコン(例えば赤色の保留アイコン:図21(A)参照)が表示された状態で、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、「251」のバラケ目を示す演出図柄が停止表示されている状態が例示されている。このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、赤色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、例えば、この第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、第1特別図柄の変動パターンとして(リーチ演出がノーマルリーチ、SPリーチ、SPSPリーチの順に発展することになる)変動パターンD(図10(A)参照)が選択され、さらに、この変動パターンDで第1特別図柄が変動表示される図柄変動において第3段階で終了する段階示唆演出を実行することが決定された場合、以下のような演出が行われる。
すなわち、最先の保留アイコン(ここでは、赤色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図18(A)及び(B)参照)。そして、この3つの図柄列のスクロール表示が開始されてから所定時間(本実施形態では、3秒)が経過するまでの示唆期間中に、段階示唆演出の第1段階の演出、第2段階の演出、第3段階の演出が順番に実行される。
第1段階の演出(図18(C)参照)では、7図柄を構成する数字の「7」に付加されるキャラクタ画像が示すのと同じキャラクタGが左右に並んで配置されると共に、「7テン?」の文字がこれらのキャラクタGの下方に配置された演出画像(第1段階演出画像)が表示画面70の中央に表示される。
なお、本実施形態では、段階示唆演出が行われたとしても、その後に成功演出が行われなければ実際にリーチが成立することがないといった構成が採用されていることから、少なくとも成功演出が行われるまでは、3つの図柄列のスクロール表示が、例えば表示画面70における右下方の領域において継続して実行される(図18(C)〜(H)参照)。
また、第1段階の演出を例に説明すると、リーチが成立することを示唆する第1段階の演出を含む段階示唆演出が行われたとしても、その後に成功演出が行われなければ実際にリーチが成立することがない。このため、第1段階の演出では、第1期間中演出として7図柄でリーチが成立する演出(リーチ成立演出)が行われることを確定的に報知する「7テン!」といった文字ではなく、7図柄でリーチが成立する可能性があることを示唆する「7テン?」といった「?」マークを含む文字を有して構成される第1段階演出画像を表示することとしている(図18(C)参照)。
図18(C)に例示される第1段階の演出では、7図柄そのものは表示されないものの、7図柄を構成する数字の「7」に付加されるのと同じキャラクタ画像Gを表し、且つ、7図柄でリーチが成立する可能性があることを示唆する「7テン?」の文字を表す第1段階演出画像が表示されるため、遊技者は、7図柄でリーチが成立する演出が第1期間中演出として実行される可能性があることを容易に認識することが可能である。
ところで、例えば、7図柄そのものを表す第1段階演出画像を表示するといった構成を採用すれば、7図柄でリーチが成立する可能性があることを遊技者がより明確に認識することができると考えられる。しかしながら、このような構成を安易に採用してしまうと、遊技者が第1段階の演出をリーチ成立演出と誤認してしまい、結果として、段階示唆演出の演出効果が著しく低下するといった問題が生じる可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1期間中演出としてリーチ成立演出が実行される可能性があることを示唆する第1段階の演出を実行する場合には、リーチを形成する可能性がある演出図柄の構成要素の一部(ここでは、数字およびキャラクタ画像のうちのキャラクタ画像)を表す第1段階演出画像を表示することとしている。
また、上記の問題が生じる可能性をより低くするために、本実施形態では、カラーのキャラクタ画像が付加された演出図柄を表示する一方で、そのキャラクタ画像をモノクロで表現した第1段階演出画像を表示するといった構成が併せて採用されている。
また、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、すなわち、リーチ演出において当たり報知演出を実行する場合に関して、リーチを形成する演出図柄(リーチ図柄)として7図柄が選択される確率が最も高く、リーチ図柄として3図柄が選択される確率が次に高く、リーチ図柄として他の演出図柄が選択される確率が低い値に設定されている。また、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって、リーチ演出においてハズレ報知演出を実行する場合に関して、「大当たり」である場合とは逆に、他の演出図柄(7図柄と3図柄以外の演出図柄)がリーチ図柄として選択される確率が最も高く、リーチ図柄として3図柄が選択される確率が次に高く、リーチ図柄として7図柄が選択される確率が低い値に設定されている。
このため、7図柄でリーチを成立させるリーチ成立演出の大当たり信頼度が相対的に高くなっており、7図柄でリーチが成立する可能性があることを示唆する第1段階の演出(図18(C)参照)を実行することによって、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
ここまで、第1期間中演出としてリーチ成立演出が実行される可能性があり、このリーチ成立演出を示唆する第1段階の演出を実行する場合を例に説明したが、第1期間中演出はリーチ成立演出に限定されるものではなく、例えば、第1期間中演出としての擬似連演出の実行を示唆する第1段階の演出が実行されたり、或いは、第1期間中演出としてのステップアップ予告演出の実行を示唆する第1段階の演出が実行されたりすることもある。
第1段階の演出が行われると、続いて(第2期間中演出を示唆する)第2段階の演出が行われる(図18(D)参照)。図18(D)には、今回の図柄変動の第2期間(図15(C)参照)において、第2期間中演出としてSPリーチが行われる可能性があることから、「SP?」の文字を表す第2段階演出画像を表示する第2段階の演出が行われている様子が例示されている。
なお、ここでも、段階示唆演出が終了した後に成功演出が実行されるまでは、第2期間中演出としてSPリーチが実行されることが確定しないことから、「SP!」といったSPリーチが実行されることを断定的に示唆する文字ではなく、「SP?」といったSPリーチが実行される可能性があることを示唆する文字を含む第2段階演出画像が表示される。
また、第2段階の演出中(図18(D)参照)や第3段階の演出中(図18(E)参照)、段階示唆演出の終了後(図18(F)〜(H)参照)も第1段階の演出によって示唆された第1期間中演出を遊技者が容易に認識できるように、第1段階演出画像が示す文字(ここでは「7テン?」)と共通する文字を含む第1段階対応画像が表示画面70における左上方の領域に小さく表示される。
このため、遊技者は、第1段階対応画像に基づいて、第1段階の演出によって示唆された第1期間中演出を、第1段階の演出が終了した後も容易に認識することが可能である。
また、ここでは、第2期間中演出としてSPリーチが実行される可能性があることを示唆する第2段階の演出を実行する場合を例に説明したが、第2期間中演出はSPリーチに限定されるものではなく、例えば、第2期間中演出としてのリーチ発展演出(例えば、ノーマルリーチからSPリーチへとリーチ演出が発展することを報知する演出)の実行を示唆する第2段階の演出が実行されたり、或いは、第2期間中演出としてのアイコン変化演出の実行を示唆する第2段階の演出が実行されたりすることもある。
このようにして第2段階の演出が行われると、続いて(第3期間中演出を示唆する)第3段階の演出が行われる(図18(E)参照)。図18(E)には、今回の図柄変動の第3期間(図15(C)参照)において、第3期間中演出として群予告(図12(D)参照)が行われる可能性があることから、群予告に登場する複数のキャラクタの一部と、「群?」の文字とを表す第3段階演出画像を表示する第3段階の演出が行われている様子が例示されている。
なお、ここでも、段階示唆演出が終了した後に成功演出が実行されるまでは、第3期間中演出として群予告が実行されることが確定しないことから、「群!」といった群予告が実行されることを断定的に示唆する文字ではなく、「群?」といった群予告が実行される可能性があることを示唆する文字を含む第3段階演出画像が表示される。
また、第3段階の演出中(図18(E)参照)、段階示唆演出の終了後(図18(F)〜(H)参照)も第2段階の演出によって示唆された第2期間中演出を遊技者が容易に認識できるように、第2段階演出画像が示す文字(ここでは「SP?」)と共通する文字を含む第2段階対応画像が表示画面70における左上方の領域に小さく表示される。
このため、遊技者は、第2段階対応画像に基づいて、第2段階の演出によって示唆された第2期間中演出を、第2段階の演出が終了した後も容易に認識することが可能である。
また、段階示唆演出の終了後(図18(F)〜(H)参照)も第3段階の演出によって示唆された第3期間中演出を遊技者が容易に認識できるように、第3段階演出画像が示す文字(ここでは「群?」)と共通する文字を含む第3段階対応画像が表示画面70における左上方の領域に小さく表示される。
このため、遊技者は、第3段階対応画像に基づいて、第3段階の演出によって示唆された第3期間中演出を、第3段階の演出が終了した後も容易に認識することが可能である。
また、図18(F)〜(H)に示される例では、「7テン?」の文字を示す第1段階対応画像、「SP?」の文字を示す第2段階対応画像、及び「群?」の文字を示す第3段階対応画像の3つの段階対応画像が表示されることから、遊技者は、段階示唆演出が終了した直後に表示されている段階対応画像が3つであることに基づいて、段階示唆演出が上限の第3段階まで継続したことを、段階示唆演出が終了した後も引き続き認識することが可能である。
ここでは、段階示唆演出が第3段階まで継続するために、3つの段階対応画像が表示される場合を例に説明したが、第1段階で終了する段階示唆演出が実行された場合には、第1段階対応画像のみが表示画面70における左上方の領域に表示され、第2段階で終了する段階示唆演出が実行された場合には、第1段階対応画像および第2段階対応画像の2つの段階対応画像が表示画面70における左上方の領域に表示されることになる。
また、ここでは、第3期間中演出として群予告が実行される可能性があることを示唆する第3段階の演出を実行する場合を例に説明したが、第3期間中演出は群予告に限定されるものではなく、例えば、第3期間中演出としての(SPSPリーチの後半で発生し、他のリーチ演出中には発生しない)カットイン(図12(G)参照)の実行を示唆する第3段階の演出が実行されたり、第3期間中演出としての(SPSPリーチの後半で実行され、他のリーチ演出中には実行されない)第2演出ボタン操作促進演出(図12(H)参照)の実行を示唆する第3段階の演出が実行されたり、或いは、第3期間中演出としての当たり報知演出(図12(I)参照)の実行を示唆する第3段階の演出が実行されたりすることもある。
このようにして第3段階の演出が行われると、上述した成功演出や失敗演出の導入演出として機能するキャラ登場演出が行われる(図18(F)参照)。このキャラ登場演出は、段階示唆演出によって示唆された期間中演出が実際に行われることを成功演出で報知したり、或いは、段階示唆演出によって示唆された期間中演出が実際には行われないことを失敗演出で報知したりする役割を有するキャラクタが表示画面70上に現れる様子を表す演出である。
図18(G)〜(H)には、このキャラ登場演出によって登場したキャラクタが、ジャッジ演出(成功演出)を行う様子が例示されている。このジャッジ演出は、具体的には、7図柄によるリーチが成立するか否かを問いかけるように第1段階対応画像が表示され、SPリーチに発展するか否かを問いかけるように第2段階対応画像が表示され、群予告が発生するか否かを問いかけるように第3段階対応画像が表示された状況で、「YES」の文字が記されたプラカードをキャラクタが持ち上げる様子を表示する演出として構成されている。
このようにして、「YES」の文字が記されたプラカードをキャラクタが持ち上げる様子を表す演出表示が行われると、キャラクタがプラカードを剣に持ち替え、第1段階対応画像が示す文字が「7テン?」から「7テン!」に変化し、第2段階対応画像が示す文字が「SP?」から「SP!」に変化し、第3段階対応画像が示す文字が「群?」から「群!」に変化し、キャラクタがこれらの演出を獲得したことを表す「ゲット!!」の文字が表示される様子を表す演出表示が行われる。
なお、図18(G)及び(H)には、第1段階対応画像〜第3段階対応画像の3つの段階対応画像が表示された状態で(成功演出としての)ジャッジ演出が行われる様子が例示されているが、第2段階で終了する段階示唆演出が行われた場合や、第1段階で終了する段階示唆演出が行われた場合は、表示される段階対応画像の数が異なるだけで、図18(G)及び(H)に例示されているのと同様のジャッジ演出が行われる。
一方、各段階対応演出によって示唆されている演出(期間中演出)が実際には行われない場合には、図には示されていないが、図18(F)に例示されるキャラ登場演出に続いて、失敗演出としてのジャッジ演出が行われる。具体的には、キャラ登場演出で登場したキャラクタが「NO」の文字が記されたプラカードを持ち上げる様子を表す演出表示が行われ、これに伴い、「7テン?」の文字を示す第1段階対応画像、「SP?」の文字を示す第2段階対応画像、及び「群?」の文字を示す第3段階対応画像が砕け散る様子を表す演出表示が行われる。このような一連の演出表示は、第1段階で終了する段階示唆演出や第2段階で終了する段階示唆演出が行われた後に失敗演出としてのジャッジ演出が行われる場合にも同様に行われる。
図18の説明に戻り、成功演出としてのジャッジ演出が行われると、第1段階の演出(図18(C)参照)や第1段階対応画像(図18(D)〜(G)に例示される「7テン?」)によって示唆されていた第1期間中演出として、7図柄でリーチが成立する様子を表すリーチ成立演出が行われる(図18(I)参照)。なお、図18(I)には、「7テン?」の文字とキャラクタGとを含む第1段階演出画像を表示する第1段階の演出(図18(C)参照)が行われた後に成功演出が行われたために、7図柄でリーチが成立する様子を表すリーチ成立演出が行われている様子が例示されているが、例えば、「3テン?」の文字とキャラクタCとを含む第1段階演出画像を表示する第1段階の演出が行われた後に成功演出が行われた場合は、3図柄でリーチが成立する様子を表すリーチ成立演出が行われることになる。
このようにしてリーチ成立演出が行われると、先ずはノーマルリーチ(図19(A)参照)が行われる。このノーマルリーチは、演出図柄の構成が異なるだけで、図12(A)に基づいて上述したノーマルリーチと同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、段階示唆演出の第2段階の演出および成功演出によって、SPリーチが実行されることが事前に示唆されているため、リーチ演出がノーマルリーチからSPリーチへと発展することになる(図19(A)及び(B)参照)。そして、このSPリーチが行われる期間は、図15(C)に例示される第2期間に含まれる期間であり、第2段階の演出によって示唆されたように、SPリーチが実行される。その後、例えば、SPリーチの終盤において、「787」のリーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてハズレたように見せ掛ける擬似ハズレ演出(図19(C)参照)が行われた後に、SPリーチからSPSPリーチへとリーチ演出を発展させるための演出として、図12(B)に基づいて上述したのと同様の発展演出が行われる(図19(D)参照)。
この発展演出を経由してSPSPリーチが行われる期間は、図15(C)に例示される第3期間に含まれる期間であり、第3段階の演出および成功演出によって、群予告が実行されることが事前に示唆されているため、第3期間中演出として、SPSPリーチ中に群予告が発生することになる(図19(F)参照)。なお、この群予告は、図12(D)に基づいて上述した群予告と発生タイミングが異なる以外は同様の演出であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
その後、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出(図19(G)参照)が行われ、この第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されると、カットインが発生する(図19(H)参照)。そして、SPSPリーチの終盤になると、第2演出ボタン36の操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出(図19(I)参照)が行われ、この第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されると、当たり報知演出(又はハズレ報知演出)が実行される(図19(J)参照)。なお、ここでは、今回の図柄変動の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることから、第2演出ボタン操作促進演出に対する第2演出ボタン36の操作に応じて、当たり報知演出が実行される。
ここまで、図19(G)〜(J)を参照しつつ、SPSPリーチの終盤に差し掛かってからの一連の演出について簡単に説明したが、これらの演出は、図12(F)〜(I)に基づいて上述したのと同様に行われる。
(段階示唆演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、本実施形態の遊技機1で実行される段階示唆演出と、段階示唆演出が行われた後に同一変動内で行われる演出について説明したが、このような遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定が行われると、図柄表示手段(例えば、第1特別図柄表示器41)に特別図柄(例えば、第1特別図柄)を変動表示させてから前記判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(例えば、第1特別図柄表示器41を制御するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別図柄の変動表示に伴って演出図柄を変動表示し、前記特別図柄の停止表示に伴って、前記判定の結果を報知する演出図柄を停止表示し、
前記特別図柄の変動表示中に、前記演出図柄によるリーチを成立させて所定のリーチ演出(例えば、図19(A)に例示されるノーマルリーチ)を実行することが可能であり、
前記演出図柄の変動表示が開始されてから前記演出図柄によるリーチが成立するまでの間に、当該リーチを成立させる演出図柄を特定可能な演出表示(例えば、図18(C)に例示される段階示唆演出の第1段階の演出)を実行し、
前記演出表示を実行した場合は、当該演出表示によって示唆された演出図柄によるリーチを成立させてから、前記所定のリーチ演出を実行し(図18(I)及び図19(A)参照)、
第1演出図柄(例えば、7図柄)によるリーチが成立する場合の方が、第2演出図柄(例えば、1図柄〜6図柄、8図柄、9図柄のいずれか)によるリーチが成立する場合よりも前記特別遊技が実行される可能性が高いことを特徴とする遊技機。
このような構成を備える遊技機1によれば、リーチが成立する前に、リーチを成立させる演出図柄を特定可能な演出表示(例えば、段階示唆演出の第1段階の演出:図18(C)参照)が実行され、第1演出図柄(例えば、7図柄)によるリーチが成立する場合の方が、第2演出図柄(例えば、7図柄以外の演出図柄)によるリーチが成立する場合よりも特別遊技が実行される可能性が高い。このため、遊技者は、第2演出図柄よりも第1演出図柄を特定可能な演出表示が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことが可能である。
(段階示唆演出に関する他の構成)
段階示唆演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、段階示唆演出の第1段階の演出によって、リーチが成立した場合にリーチ図柄として表示される演出図柄の一部(本実施形態では、演出図柄を構成するキャラクタ画像)を表示する場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、リーチ図柄として表示されることになる演出図柄そのもの(すなわち、演出図柄の全体)を表す第1段階演出画像を表示してもよい。ただし、この場合、第1段階の演出をリーチ成立演出であると遊技者が誤認しないように、例えば、リーチ図柄としてカラーで表示される演出図柄をモノクロで表現した第1段階演出画像を表示したり、或いは、リーチ図柄として表示されることになる演出図柄を構成する数字およびキャラクタ画像が分離した状態を表す第1段階演出画像を表示したりするといった構成を併せて採用することが好ましい。
また、図18では、数字およびキャラクタ画像から構成される演出図柄によるリーチが成立する可能性がある状況下で、この演出図柄を遊技者が特定可能な第1段階の演出を行う場合を例に説明を行った。これに対して、例えば、数字と、数字に付加されるキャラクタ画像と、数字およびキャラクタ画像の背景として機能するパネル画像とを有して構成される演出図柄によるリーチが成立する可能性がある状況下で、遊技者がリーチ図柄を特定可能な第1段階の演出を行うようにしてもよい。
この場合、第1段階の演出として、例えば、演出画像から数字だけが除かれたものと類似する第1段階演出画像を表示することが考えられる。この構成であれば、第1段階演出画像が、リーチ図柄と共通するキャラクタ画像およびパネル画像を示すことから、第1段階演出画像に基づいて、リーチ図柄を遊技者が容易に特定することが可能である。また、この第1段階演出画像は、リーチ図柄としての演出図柄を構成する数字を含んでいないため、実際のリーチ図柄とは表示内容が異なり、第1段階演出画像を表示する演出をリーチ成立演出であると遊技者が誤認するといった問題が生じることも、容易に抑制することが可能である。
また、リーチ図柄として表示される演出図柄が、数字と、キャラクタ画像と、パネル画像とを有して構成される場合に、数字とキャラクタ画像とを表すもののパネル画像を表さない第1段階演出画像を表示したり、数字とパネル画像とを表すもののキャラクタ画像を表さない第1段階演出画像を表示したりしてもよい。また、演出画像を構成する3つの構成要素(数字、キャラクタ画像、パネル画像)のうちのいずれか1つの構成要素を表す第1段階演出画像を表示してもよい。
また、本実施形態では、3つの図柄列の全てに関してスクロール表示が行われている状態での第1段階の演出(図18(C)参照)によって、所定の演出図柄でリーチが成立する可能性があることが示唆されて、その後の成功演出によって、(第1段階の演出によって示唆された演出図柄での)リーチ成立が確定する場合を例に説明を行った。これに対して、他の実施形態では、例えば、左列に含まれる7図柄が表示画面70上で擬似停止すると共に、右列および中列の図柄列のスクロール表示が継続されている状況で、7図柄を示唆する第1段階の演出が行われた場合は、その第1段階の演出が行われた時点で、7図柄でのリーチ成立が確定するといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、段階示唆演出が行われる図柄変動が開始されてから所定時間(例えば3秒間)が経過するまでの示唆期間中に段階示唆演出(及び成功演出)を実行する場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、段階示唆演出が行われる図柄変動が開始されてから演出図柄によるリーチが成立するまでの期間を示唆期間として、この示唆期間中に段階示唆演出(及び成功演出)を実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、例えば第3段階で終了する段階示唆演出によって、第1期間中演出、第2期間中演出、及び第3期間中演出を実際の実行順と同じ順番で示唆する場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、例えば、第1段階の演出で第3期間中演出を示唆し、第2段階の演出で第1期間中演出を示唆し、第3段階の演出で第2期間中演出を示唆するというように、実際の実行順とは異なる順番で期間中演出を示唆するようにしてもよい。
また、本実施形態では、段階示唆演出の段階数の上限が「3」である場合を例に説明したが、段階示唆演出の段階数の上限は「3」に限らず、「2」や「4」以上であってもよい。また、段階数の上限を「1」として、段階示唆演出を段階的に継続することがない演出としてもよい。
また、本実施形態では、段階示唆演出が実行された後に成功演出または失敗演出が実行され、成功演出が実行された場合に限って、段階示唆演出で示唆された期間中演出が実際に実行される場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、成功演出または失敗演出を行わない構成として、段階示唆演出が実行された場合には、その段階示唆演出によって示唆された期間中演出が同一変動内で必ず実行されるといった構成を採用してもよい。
また、ここでは、第2演出モードで演出が制御されているときに段階示唆演出を実行する場合を例に説明したが、第1演出モードで演出が制御されているときに段階示唆演出を実行するようにしてもよい。この場合、第1演出モードでは、キャラクタ画像が付加されていない数字を有して構成される演出図柄が表示されることから、演出図柄を構成する数字(例えば「3」)をカラーで表示する一方で、その数字をモノクロで表現した第1段階演出画像を表示したり、或いは、「三でリーチが掛かるかも?」といった上記の数字を別の形で表現した第1段階演出画像を表示したりすればよい。
また、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて段階示唆演出を実行する場合を例に説明したが、他の実施形態では、保留された第1特別図柄判定の権利に対応する事前判定結果に基づいて、先読み対象変動(保留されている第1特別図柄判定が実行されたことに応じて開始される第1特別図柄の変動表示)が開始される前に、段階示唆演出を実行してもよい。また、先読み対象変動が開始されるまでの期間と、先読み対象変動が開始されてから所定時間が経過するまでの期間との両方を用いて段階示唆演出を実行するようにしてもよい。
[確定報知演出について]
次に、図20を参照しつつ、遊技機1で実行される確定報知演出について説明する。ここで、図20は、遊技機1が実行可能な各確定報知演出の特徴を例示する説明図である。なお、図20における使用演出手段は、演出種別の欄に記載されているそれぞれの確定報知演出に使用される演出手段であり、「画像表示」は表示画面70を意味し、「スピーカ」はスピーカ38を意味し、「ランプ」は枠ランプ37や盤面ランプ5を意味し、「振動」は振動モータ128を意味している。また、これらの「画像表示」、「スピーカ」、「ランプ」、「振動」における「〇」は、その演出手段が使用されることを意味し、「−」は、その演出手段が使用されないことを意味している。例えば、「画像表示」と「スピーカ」の欄が「〇」であり、「ランプ」と「振動」の欄が「−」である場合は、枠ランプ37や盤面ランプ5、振動モータ128を使用することなく、表示画面70およびスピーカ38を使用する確定報知演出が実行されることを意味する。
上述したように、本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技を実行するとメインCPU81によって判定された場合に、サブCPU91によって当たり報知演出(図12(I)参照)が実行される。加えて、サブCPU91は、大当たり遊技を実行するとメインCPU81によって判定された場合に、上記の当たり報知演出に先立って、大当たり遊技が実行されること(言い換えれば、当たり報知演出が実行されること)を確定的に報知する確定報知演出を実行することがある。このように、確定報知演出は、当たり報知演出が実行されることを事前に報知する演出であることから、当たり報知演出が行われない場合には実行されないという特徴がある。
この確定報知演出は、図20に例示されるように、通常遊技状態で遊技が制御されているときに実行される確定報知演出と、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているときに実行される確定報知演出と、大当たり遊技の実行中に実行される確定報知演出とに分類される。
<通常遊技状態における確定報知演出>
図20に例示されるように、通常遊技状態で遊技が制御されているときに実行される確定報知演出には、確定報知態様のアイコン表示演出と、確定報知態様の予告演出と、確定報知態様のタイトル表示演出と、特定リーチ中のカットインと、第1一発告知演出と、第2一発告知演出と、確定ボタン演出と、特別キャラ登場演出と、ボタン強振動演出とがある。
通常遊技状態で遊技が制御されているときには、第2始動口22に遊技球を入賞させることが困難であるため、遊技者によって、第1始動口21を狙った左打ちが行われる。このため、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、第2特別図柄判定が実行されることはなく、基本的には、第1特別図柄判定が実行される。通常遊技状態における確定報知演出は、いずれも、通常遊技状態で遊技が制御されているときに第1始動口21に遊技球が入賞したことを条件として実行される第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となり、且つ、確定報知演出乱数(図61のステップS1662参照)を用いてサブCPU91によって実行された演出抽選に当選したことを条件として実行される。言い換えれば、通常遊技状態における確定報知演出の実行条件は、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ、確定報知演出乱数を用いた演出抽選に当選することである。
ただし、通常遊技状態における確定報知演出には、確変大当たりであることを確定的に報知するものがあり、この確定報知演出に関しては、大当たりの種類が確変大当たりであることが、実行条件の1つとなる。
(確定報知態様のアイコン表示演出)
確定報知態様のアイコン表示演出は、枠ランプ37や盤面ランプ5、振動モータ128を使用することなく、表示画面70やスピーカ38を使用して行われる確定報知演出である。この確定報知態様のアイコン表示演出は、具体的には、虹色の保留アイコン(又は虹色の当該アイコン)を表示する表示演出であり、第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示の開始時や、第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示中に行われる。
上述したように、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンまたは当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われるが、以下に例示する5つのアイコン変化演出のいずれかによって、確定報知態様のアイコン表示演出が実現される。1つ目のアイコン変化演出は、第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示の開始時に保留アイコン表示領域71内で保留アイコンがシフトするのに伴って、その保留アイコンの表示色を(虹色以外の表示色から)虹色に変化させるアイコン変化演出である。2つ目のアイコン変化演出は、当該アイコン表示領域72に表示中の当該アイコンに対応する第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示中であるために、保留アイコン表示領域71における所定位置に表示されている保留アイコンに関して、その保留アイコンの表示色を(虹色以外の表示色から)虹色に変化させるアイコン変化演出である。
3つ目のアイコン変化演出は、第1特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ、第1特別図柄判定の権利が保留されていない状態で第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて、虹色の当該アイコンを当該アイコン表示領域72に新たに表示するアイコン変化演出である。4つ目のアイコン変化演出は、保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトして新たな当該アイコンとして表示されるのに伴って、そのアイコンの表示色を(虹色以外の表示色から)虹色に変化させるアイコン変化演出である。5つ目のアイコン変化演出は、リーチ前演出中、リーチ成立時、あるリーチ演出から他のリーチ演出へとリーチ演出が発展するタイミング、所定のリーチ演出(例えばSPSPリーチ)中における所定タイミング等において、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンの表示色を(虹色以外の表示色から)虹色に変化させるアイコン変化演出である。
なお、本実施形態の遊技機1では、サブCPU91がメイン制御基板80からの保留コマンドを受信したことに応じて実行するステップS517のアイコン変化演出パターン設定処理(図50参照)によって、アイコン変化演出の演出パターンが設定され、このアイコン変化演出パターン設定処理において、アイコンの最終的な表示色として虹色が選択されることにより、確定報知態様のアイコン表示演出が実現されることになる。
また、本実施形態では、このような確定報知態様のアイコン表示演出が表示画面70上で行われる際に、確定報知態様のアイコン表示演出専用の特殊演出音をスピーカ38から出力する場合を例に説明するが、これに加えて、例えば、アイコンの表示色が虹色に変化してから所定時間(例えば、1秒)が経過するまでの期間において、枠ランプ37および盤面ランプ5の両方或いはいずれか一方を虹色で発光させたり、振動モータ128を駆動させて第1演出ボタン35を振動させたりしてもよい。
また、本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定に係る大当たりの種類が「確変大当たり」と「通常大当たり」のいずれであっても確定報知態様のアイコン表示演出が実行され得る場合について説明するが、他の実施形態では、「確変大当たり」である場合の一部に関して確定報知態様のアイコン表示演出を実行する一方、「通常大当たり」である場合には確定報知態様のアイコン表示演出を実行しないといった構成を採用してもよい。
(確定報知態様の予告演出)
確定報知態様の予告演出は、振動モータ128を使用することなく、表示画面70、スピーカ38、枠ランプ37や盤面ランプ5を使用して行われる確定報知演出である。この確定報知態様の予告演出として機能する予告演出は複数あって、例えば、虹色を用いて表現されたカットイン画像を表示する演出、虹色を用いて表現されたボタン画像を表示する演出、虹色を用いて表現されたステップ数を表示する演出、虹色を用いて表現された背景画像を表示する演出が例として挙げられる。
虹色を用いて表現されたカットイン画像を表示する演出については以下の通りである。
すなわち、本実施形態の遊技機1では、上述したように、SPSPリーチの終盤に差し掛かると第1演出ボタン操作促進演出(図12(F)参照)が実行され、この第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン35の操作に応じて、表示画面70に表示されている演出画像に所定のカットイン画像を重畳表示させるカットインが発生する(図12(G)参照)。本実施形態の遊技機1では、図には示されていないが、このカットインとして、5人のキャラクタを含むと共に虹色を用いて表現されたカットイン画像を表示画面70に表示されている演出画像に重畳表示させる虹カットインが発生する場合がある。
なお、図12(G)等に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1では、緑カットイン、赤カットイン、金カットインの3種類のカットインのいずれかが発生するが、これらのカットインは、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」である場合の両方において発生する可能性がある。一方、上記の虹カットインは、確定報知演出として機能する予告演出(大当たり信頼度が100%である予告演出)として機能させるために、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部において発生し、「ハズレ」である場合には発生しないという、上記3種類のカットインとは異なる特徴を有している。
また、本実施形態の遊技機1では、図12(G)に例示される第1演出ボタン操作促進演出が、SPSPリーチの終盤に差し掛かったタイミングでしか実行されず、リーチ前演出中やノーマルリーチ中、SPリーチ中に実行されることはない。また、この第1演出ボタン操作促進演出が行われる有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなければ、カットインが発生することはない。このため、虹カットインは、SPSPリーチが実行される第1特別図柄の変動表示中であって、第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミングでしか実行されないという特徴がある。このため、例えば、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始直後や、SPSPリーチが行われない第1特別図柄の変動表示中には、虹カットインが発生することはない。このことは、上記3種類のカットインについても同様である。
なお、本実施形態では、上記の第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなければカットインが発生しない場合を例に説明するが、他の実施形態では、有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合に、その有効期間が終了するタイミングでカットイン(上記3種類のカットインと虹カットインのいずれか)を発生させるようにしてもよい。
虹色を用いて表現されたボタン画像を表示する演出については以下の通りである。
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出(例えば、図12(F)参照)や、第2演出ボタン36の操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出(例えば、図12(H)参照)が、虹色を用いて表現された第1演出ボタン画像が第1演出ボタン操作促進演出中に表示される場合や、虹色を用いて表現された第2演出ボタン画像が第2演出ボタン操作促進演出中に表示される場合がある。
本実施形態の遊技機1では、第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に、第1演出ボタン35の実際の色と同じ色(通常色)を用いて表現された第1演出ボタン画像が表示される場合と、赤色を用いて第1演出ボタン35を表現した第1演出ボタン画像が表示される場合と、虹色を用いて第1演出ボタン35を表現した第1演出ボタン画像が表示される場合とがある。これらの第1演出ボタン画像の色は大当たり信頼度を表しており、赤色の第1演出ボタン画像が表示された場合の方が通常色の第1演出ボタン画像が表示される場合に比べて大当たり信頼度が高い。また、虹色の第1演出ボタン画像が表示された場合の方が赤色の第1演出ボタン画像が表示される場合に比べて大当たり信頼度が高い。
なお、通常色の第1演出ボタン画像と赤色の第1演出ボタン画像は、第1演出ボタン操作促進演出を伴う第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」である場合のいずれであっても表示される。一方、虹色の第1演出ボタン画像は、確定報知演出として機能する予告演出(大当たり信頼度が100%である予告演出)として機能させるために、「大当たり」である場合の一部において表示され、「ハズレ」である場合には表示されないという、通常色の第1演出ボタン画像や赤色の第1演出ボタン画像とは異なる特徴を有している。
また、本実施形態の遊技機1では、第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に、第2演出ボタン36の実際の色と同じ色(通常色)を用いて表現された第2演出ボタン画像が表示される場合と、赤色を用いて第2演出ボタン36を表現した第2演出ボタン画像が表示される場合と、虹色を用いて第2演出ボタン36を表現した第2演出ボタン画像が表示される場合とがある。これらの第2演出ボタン画像の色は大当たり信頼度を表しており、赤色の第2演出ボタン画像が表示された場合の方が通常色の第2演出ボタン画像が表示される場合に比べて大当たり信頼度が高い。また、虹色の第2演出ボタン画像が表示された場合の方が赤色の第2演出ボタン画像が表示される場合に比べて大当たり信頼度が高い。
なお、通常色の第2演出ボタン画像と赤色の第2演出ボタン画像は、第2演出ボタン操作促進演出を伴う第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」である場合のいずれであっても表示される。一方、虹色の第2演出ボタン画像は、確定報知演出として機能する予告演出(大当たり信頼度が100%である予告演出)として機能させるために、「大当たり」である場合の一部において表示され、「ハズレ」である場合には表示されないという、通常色の第2演出ボタン画像や赤色の第2演出ボタン画像とは異なる特徴を有している。
なお、これらの第1演出ボタン画像(又は第2演出ボタン画像)を虹色で表示する演出は、第1演出ボタン35(又は第2演出ボタン36)の操作を遊技者に促すものであるため、第1演出ボタン操作促進演出(又は第1演出ボタン操作促進演出)に係る有効期間中に行われる一方で、有効期間外(例えば、第1特別図柄の変動表示の開始直後)では行われないという特徴がある。
また、図には示されていないが、本実施形態の遊技機1では、リーチ前演出中やノーマルリーチ中といったSPSPリーチ中以外においても、第1演出ボタン操作促進が行われて、第1演出ボタン35の操作に応じて所定の演出が行われる。例えば、リーチ前演出中に行われる第1演出ボタン操作促進に対して第1演出ボタン35が操作されると、所定のキャラクタがセリフを発するセリフ予告と呼ばれる予告演出が行われる場合がある。このため、このようなSPSPリーチ中以外における第1演出ボタン操作促進に関して、第1演出ボタン画像を虹色で表示する演出を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、確定報知演出として機能する予告演出として、第1演出ボタン画像や第2演出ボタン画像を虹色で表示する場合を例に説明を行うが、これらの演出ボタン画像と共通する演出ボタン画像として、例えば、金色を用いて第1演出ボタン35を表現した第1演出ボタン画像や、金色を用いて第2演出ボタン36を表現した第2演出ボタン画像を更に表示可能としてもよい。
虹色を用いて表現されたステップ数を表示する演出については以下の通りである。
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に、図11(C)等に基づいて上述したステップアップ予告が実行される場合がある。このステップアップ予告は、例えばリーチ前演出中に行われる予告演出であり、ステップアップ予告に係る演出画像の表示態様を段階的に変化させると共に、ステップアップ予告に係る演出音をスピーカ38から出力する演出である。
このステップアップ予告では、何段階目の演出が行われているかを分かり易く報知するために、ステップ1の演出中は「STEP1」の文字が表示され、ステップ2の演出中は「STEP2」の文字が表示され、ステップ3の演出中は「STEP3」の文字が表示されるというように、現在の段階数を示す文字が表示される。
このようなステップアップ予告が行われる場合、通常は、現在の段階数を示す文字が黒色で表示される。これに対して、ステップアップ予告が行われる第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部に関して、現在の段階数を示す文字が虹色で表示される。
ここで、現在の段階数を示す文字を黒色で表示する演出は、ステップアップ予告が行われる第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」である場合のどちらであっても実行可能である。これに対して、現在の段階数を示す文字を虹色で表示する演出(虹色を用いて表現されたステップ数を表示する演出)は、確定報知演出として機能する演出であることから、「大当たり」である場合の一部において実行される一方、「ハズレ」である場合には実行されないという特徴がある。
なお、本実施形態では、例えば、ステップアップ予告がステップ1からステップ3まで変化するのに伴って表示される、「STEP1」の文字、「STEP2」の文字、及び「STEP3」の文字をいずれも虹色で表示する場合を例に説明するが、他の実施形態では、例えば、「STEP1」の文字を黒色で表示し、「STEP2」の文字を黒色で表示し、「STEP3」の文字を虹色で表示するというように、最終ステップ数を示す文字だけを虹色で表示するようにしてもよい。
虹色を用いて表現された背景画像を表示する演出については以下の通りである。
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」である場合のいずれであっても、基本的には、第1通常モードで演出が制御されているときには第1通常モード専用の背景画像が表示画面70に表示され、第2通常モードで演出が制御されているときには第2通常モード専用の背景画像が表示画面70に表示され、第3通常モードで演出が制御されているときには第3通常モード専用の背景画像が表示画面70に表示される。
これに対して、上記の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部に関して、各通常モード専用の背景画像ではなく、虹色を用いて表現された特別背景画像が表示画面70に表示される。具体的には、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、いずれかの通常モードの専用背景画像(例えば、第1通常モード専用の背景画像)が特別背景画像に変化する第1背景変化が行われたり、或いは、第1特別図柄の変動表示の途中で、いずれかの通常モードの専用背景画像が特別背景画像に変化する第2背景変化が行われたりする。
なお、このように特別背景画像を表示する演出は確定報知演出として機能する演出であることから、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、この図柄変動の開始時に上記の第1背景変化が行われたり、或いは、この図柄変動の途中で上記の第2背景変化が行われたりすることはない。
ここまで、確定報知態様の予告演出として、虹色を用いて表現されたカットイン画像を表示する演出、虹色を用いて表現されたボタン画像を表示する演出、虹色を用いて表現されたステップ数を表示する演出、虹色を用いて表現された背景画像を表示する演出について説明したが、これらの確定報知態様の予告演出は、サブCPU91がメイン制御基板80からの変動開始コマンドを受信したことに応じて実行するステップS164の予告演出パターン設定処理(図57参照)において、虹色を用いて表現された演出画像を表示する演出パターンを選択し、その選択結果を示す情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信することによって実現される。
また、本実施形態では、確定報知態様の予告演出が表示画面70を用いて行われる際に、確定報知態様の予告演出専用の特殊演出音をスピーカ38から出力すると共に、確定報知態様の予告演出専用の発光パターンで枠ランプ37や盤面ランプ5を発光させる場合を例に説明するが、これに加えて、他の実施形態では、確定報知態様の予告演出の実行タイミングで、振動モータ128を駆動させて第1演出ボタン35を振動させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定に係る大当たりの種類が「確変大当たり」と「通常大当たり」のいずれであっても確定報知態様の予告演出が実行され得る場合について説明するが、他の実施形態では、「確変大当たり」である場合の一部に関して確定報知態様の予告演出を実行する一方、「通常大当たり」である場合には確定報知態様の予告演出を実行しないといった構成を採用してもよい。
(確定報知態様のタイトル表示演出)
本実施形態の遊技機1では、SPSPリーチの開始時に、例えば、SPSPリーチの内容として、SPSPリーチ中に主人公のキャラクタが敵キャラXとバトルすることを表す「VS 敵キャラX」といったタイトルが表示される。このタイトルは、黒色で表示される場合と赤色で表示される場合とがあって、黒色のタイトル(黒タイトル)を表示する演出の大当り信頼度は約20%に設定され、赤色のタイトル(赤タイトル)を表示する演出の大当たり信頼度は約45%に設定されている。
その一方で、本実施形態の遊技機1では、SPSPリーチが行われる通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部において、SPSPリーチの開始時に、上記のタイトルを虹色で表示する演出が行われる場合がある。この虹タイトルを表示する演出の大当たり信頼度は100%であり、上記のように「大当たり」である場合の一部で実行される一方、「ハズレ」である場合には実行されないという特徴がある。
なお、本実施形態では、確定報知態様のタイトル表示演出(虹タイトルを表示する演出)が、スピーカ38、枠ランプ37や盤面ランプ5、振動モータ128を使用することなく、表示画面70のみを使用して実行される場合を例に説明するが、他の実施形態では、スピーカ38、枠ランプ37や盤面ランプ5、及び振動モータ128の少なくともいずれか1つを更に使用して、確定報知態様のタイトル表示演出を実行するようにしてもよい。
(特定リーチ中のカットイン)
本実施形態の遊技機1では、上述したように、SPSPリーチ中の第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン35の操作に応じてカットインが発生する。その一方で、第1演出ボタン操作促進演出が行われることなく、第1演出ボタン35に対する遊技者の操作とは無関係に、ノーマルリーチ中やSPリーチ中に、特別なキャラクタ(特別キャラ)を表すカットイン画像を表示中の演出画像に重畳表示させる特別キャラカットインが発生する場合がある。
この特別キャラカットインは、基本的にはSPリーチ中に発生し、SPリーチ中に特別キャラカットインが発生した場合、SPリーチ中に特別キャラカットインが発生しなかった場合に比べて大当たり信頼度が高くなるという特徴がある。すなわち、特別キャラカットインは、SPリーチ中のチャンスアップ演出として機能する。
一方、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に伴ってノーマルリーチが行われる場合、この図柄変動の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部に関して、ノーマルリーチ中に特別キャラカットインが発生する。なお、この特別キャラカットインは確定報知演出として機能する演出であることから、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、特別キャラカットインがSPリーチ中に発生することはあっても、ノーマルリーチ中に発生することはない。
このように、ノーマルリーチ中の特別キャラカットインが確定報知演出として機能することから、遊技者は、ノーマルリーチ中に特別キャラカットインが発生することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
なお、本実施形態では、特別キャラカットインに係る演出画像が表示画面70に表示されるのに伴って、特別キャラカットイン専用の専用演出音がスピーカ38から出力される場合について説明するが、特別キャラカットインに使用する演出手段は表示画面70およびスピーカ38の2つに限定されるものではなく、例えば、枠ランプ37や盤面ランプ5、及び振動モータ128の少なくともいずれか1つを更に使用して特別キャラカットインを実行するようにしてもよい。
(第1一発告知演出)
第1一発告知演出は、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に、その第1特別図柄判定が実行されたことに応じて行われる第1特別図柄の変動表示の開始直後や、その第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立時に、当たり報知演出が実行されることを確定的に報知する演出である。この第1一発告知演出は、具体的は、盤面ランプ5を構成する一部のカラーLEDを虹色で発光させると共に、所定の一発告知音をスピーカ38から出力する演出である。
なお、この第1一発告知演出は、他の確定報知演出と同様、当たり報知演出に先立って「大当たり」を確定的に報知する演出であることから、上記の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部で実行される一方、「ハズレ」である場合には実行されないという特徴がある。
(第2一発告知演出)
第2一発告知演出は、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に、その第1特別図柄判定が実行されたことに応じて行われる第1特別図柄の変動表示中における所定のリーチ演出(例えば、SPリーチやSPSPリーチ)の終盤で、当たり報知演出が実行されることを確定的に報知する演出である。この第2一発告知演出は、具体的は、虹色を用いて表現された一発告知用演出画像を表示画面70に表示すると共に、枠ランプ37を虹色で発光させ、且つ、第1一発告知演出中に出力される一発告知音とは異なる一発告知音をスピーカ38から出力する演出である。
なお、この第2一発告知演出は、上記のように第1一発告知演出とは演出態様が異なるものの、実行条件は共通しており、一発告知演出を実行することがサブCPU91によって決定された場合、例えば演出抽選によっていずれか一方の一発告知演出が選択されて、その一発告知演出が実行される。このため、第1一発告知演出と第2一発告知演出とが同一変動内で両方とも実行されることはない。
(確定ボタン演出)
確定ボタン演出は、第1演出ボタン35周辺の枠ランプ37および振動モータ128を使用して、当たり報知演出が行われることを確定的に報知する確定報知演出である。
本実施形態の遊技機1では、第1演出ボタン35周辺の枠ランプ37の発光色と、第1演出ボタン35の振動(振動モータ128の駆動パターン)の強弱との組み合わせによって大当たり信頼度を示唆するボタン演出が実行される。このボタン演出は、本実施形態では、SPSPリーチ終盤の第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中にチャンスアップ演出として発生する場合がある。すなわち、ボタン演出が発生する場合と発生しない場合とがあり、発生した場合の方が発生しない場合に比べて大当たり信頼度が高いという特徴がある。なお、ボタン演出には、以下のような種類がある。
例えば、第1演出ボタン35周辺の枠ランプ37を青色発光させると共に第1演出ボタン35を弱振動させる第1ボタン演出が行われる場合があり、この第1ボタン演出の大当たり信頼度は約12%に設定されている。例えば、第1演出ボタン35周辺の枠ランプ37を緑色発光させると共に第1演出ボタン35を強振動させる第2ボタン演出が行われる場合があり、この第2ボタン演出の大当たり信頼度は約56%に設定されている。
また、例えば、第1演出ボタン35周辺の枠ランプ37を赤色発光させると共に第1演出ボタン35を強振動させる第3ボタン演出が行われる場合があり、この第3ボタン演出は、その大当たり信頼度が100%に設定されており、上記の確定ボタン演出として機能する。この第3ボタン演出は、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」でなければ実行されず、第3ボタン演出が実行された時点で大当たり濃厚となる。
また、例えば、第1演出ボタン35周辺の枠ランプ37を虹色発光させると共に第1演出ボタン35を強振動させる第4ボタン演出が行われる場合があり、この第4ボタン演出は、その大当たり信頼度が100%に設定されており、上記の確定ボタン演出として機能する。この第4ボタン演出は、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であって、且つ、その大当たりの種類が「確変大当たり」でなければ実行されず、第4ボタン演出が実行された時点で確変大当たり濃厚となる。すなわち、第1特別図柄の変動表示中に第4ボタン演出が発生した場合は、この第1特別図柄の変動表示の終了時に確変大当たりを報知する当たり報知演出が必ず実行される。
なお、第1ボタン演出〜第4ボタン演出が発生する第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中は、第1演出ボタン35ではなく第2演出ボタン36の操作が有効な有効期間である。このため、他の実施形態では、第2演出ボタン36を振動させる振動モータを設け、この振動モータと第2演出ボタン36周辺の枠ランプ37とを使用して第1ボタン演出〜第4ボタン演出を実行するようにしてもよい。また、遊技者が操作可能な演出ボタンを1つにし、この演出ボタンを振動させる振動モータと、この演出ボタン周辺の枠ランプ37とを使用して、第1ボタン演出〜第4ボタン演出を実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、表示画面70、スピーカ38、及び盤面ランプ5を使用することなく、枠ランプ37および振動モータ128を使用して第1ボタン演出〜第4ボタン演出が実行される場合について説明するが、他の実施形態では、表示画面70、スピーカ38、及び盤面ランプ5の少なくともいずれか1つを更に使用して、これらのボタン演出を実行するようにしてもよい。
(特別キャラ登場演出)
通常遊技状態における特別キャラ登場演出は、表示画面70およびスピーカ38を使用して、確変大当たりを報知する当たり報知演出が行われることを確定的に報知する確定報知演出であり、特別なキャラクタ(特別キャラ)が登場する様子を表す演出表示を表示画面70上で行うと共に、例えば「確変だよ!」といったその特別キャラの音声をスピーカ38から出力する演出である。この特別キャラ登場演出は、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となり、且つ、その大当たりの種類として確変大当たりが選択された場合の一部において、この第1特別図柄判定に対応する第1特別図柄の変動表示中に実行される。特別キャラ登場演出は、本実施形態では、リーチ前演出中、リーチ成立時、ノーマルリーチ中、SPリーチ中、SPSPリーチ中など、様々なタイミングで実行される。
なお、本実施形態では、枠ランプ37や盤面ランプ5、振動モータ128を使用することなく、表示画面70およびスピーカ38を使用して通常遊技状態における特別キャラ登場演出が実行される場合について説明するが、他の実施形態では、枠ランプ37、盤面ランプ5、及び振動モータ128の少なくともいずれか1つを更に使用して、特別キャラ登場演出を実行するようにしてもよい。
(ボタン強振動演出)
ボタン強振動演出は、振動モータ128の駆動を制御して第1演出ボタン35を強振動させることによって、当たり報知演出が行われることを確定的に報知する確定報知演出である。このボタン強振動演出は、以下の点で、上記の第1ボタン演出〜第4ボタン演出と相違する。
すなわち、第1ボタン演出〜第4ボタン演出が、上記のように枠ランプ37および振動モータ128を使用して実行されるのに対して、ボタン強振動演出は、枠ランプ37を使用することなく振動モータ128のみを使用して実行される点で、第1ボタン演出〜第4ボタン演出と相違する。また、第1ボタン演出〜第4ボタン演出が、SPSPリーチ終盤の第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に実行されるのに対して、ボタン強振動演出は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始直後や、SPSPリーチ中のカットイン発生時に実行される点で、第1ボタン演出〜第4ボタン演出と相違する。
なお、本実施形態では、遊技機1を遊技している遊技者だけが大当たり濃厚であることを認識できるように、振動モータ128だけを使用してボタン強振動演出を実行するといった構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、表示画面70、スピーカ38、枠ランプ37、及び盤面ランプ5の少なくともいずれか1つを更に使用して、ボタン強振動演出を実行するようにしてもよい。
ここまで、通常遊技状態で遊技が制御されているときに実行される各種の確定報知演出について説明したが、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの間に、確定報知演出が複数回実行される場合がある。このように、確定報知演出が同一変動内で複数回実行される場合、同じ確定報知演出が複数回実行されるときと、互いに異なる2以上の確定報知演出が順番に実行されることで結果として同一変動内で複数回の確定報知演出が実行されるときとがある。
<確変遊技状態(又は時短遊技状態)における確定報知演出>
図20に例示されるように、通常遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに実行される確定報知演出には、特別キャラ登場演出と、一発告知演出と、虹色演出と、7図柄テンパイと、リーチ音声演出とがある。
確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときには、第2始動口22に遊技球を入賞させることが容易であるため、遊技者によって、第2始動口22を狙った右打ちが行われる。また、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定の両方が保留されている場合は、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先して実行されるため、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときには、基本的には第2特別図柄判定が実行される。
確変遊技状態(又は時短遊技状態)における確定報知演出は、いずれも、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに第2始動口22に遊技球が入賞したことを条件として実行される第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となり、且つ、確定報知演出乱数(図61のステップS1662参照)を用いてサブCPU91によって実行された演出抽選に当選したことを条件として実行される。言い換えれば、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における確定報知演出の実行条件は、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ、確定報知演出乱数を用いた演出抽選に当選することである。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定に係る大当たりが「確変大当たり」である場合と「通常大当たり」である場合とがあるため(図6(B)参照)、通常遊技状態で遊技が制御されているときに確定報知演出が実行された場合、その後に、「確変大当たり」を報知する当たり報知演出が実行される場合と、「通常大当たり」を報知する当たり報知演出が実行される場合とがある。一方、第2特別図柄判定に係る大当たりは全て「確変大当たり」であるため(図6(C)参照)、確変遊技状態(又は通常遊技状態)で遊技が制御されているときに確定報知演出が実行された場合は、第1特別図柄判定が消化された場合を除き、確定報知演出が実行された時点で確変大当たり濃厚となる。
(特別キャラ登場演出)
確変遊技状態(又は時短遊技状態)における特別キャラ登場演出は、表示画面70を使用して、当たり報知演出が行われることを確定的に報知する確定報知演出であり、特別なキャラクタ(特別キャラ)が登場する様子を表す演出表示を表示画面70上で行う演出である。この特別キャラ登場演出は、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合の一部において、この第2特別図柄判定に対応する第2特別図柄の変動表示中に実行される。特別キャラ登場演出は、本実施形態では、第2特別図柄の変動表示が開始された直後、リーチ成立時など、様々なタイミングで実行される。
なお、本実施形態では、スピーカ38、枠ランプ37や盤面ランプ5、振動モータ128を使用することなく、表示画面70のみを使用して確変遊技状態(又は時短遊技状態)における特別キャラ登場演出が実行される場合について説明するが、他の実施形態では、スピーカ38、枠ランプ37、盤面ランプ5、及び振動モータ128の少なくともいずれか1つを更に使用して、特別キャラ登場演出を実行するようにしてもよい。
(一発告知演出)
確変遊技状態(又は時短遊技状態)における一発告知演出は、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に、その第2特別図柄判定が実行されたことに応じて行われる第2特別図柄の変動表示の開始直後や、その第2特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立時に、当たり報知演出が実行されることを確定的に報知する演出である。この一発告知演出は、具体的は、枠ランプ37や盤面ランプ5を虹色で発光させると共に、所定の一発告知音をスピーカ38から出力する演出である。
なお、この確変遊技状態(又は時短遊技状態)における一発告知演出は、他の確定報知演出と同様、当たり報知演出に先立って「大当たり」を確定的に報知する演出であることから、上記の第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部で実行される一方、「ハズレ」である場合には実行されないという特徴がある。
(虹色演出)
虹色演出は、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に、この第2特別図柄判定に応じて行われる第2特別図柄の変動表示中に、虹色を用いて表現された演出画像を表示画面70に表示する演出である。この虹色演出は、他の確定報知演出と同様、当たり報知演出に先立って「大当たり」を確定的に報知する演出であることから、上記の第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合の一部で実行される一方、「ハズレ」である場合には実行されないという特徴がある。
(7図柄テンパイ)
7図柄テンパイは、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄の変動表示中に7図柄でリーチを成立させる演出であって、遊技者が最も多くの賞球を獲得可能な9Rの大当たり遊技(図6(C)参照)が実行されることを報知する当たり報知演出(例えば「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出)が行われることを事前に報知する確定報知演出である。
このように、7図柄テンパイは、9Rの大当たり(確変大当たり)を事前に報知する演出であることから、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となり、且つ、第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄として大当たり図柄Y3(図6(C)参照)が選択されたことが実行条件であり、「大当たり」であっても他の大当たり図柄が選択された場合や、「ハズレ」である場合には実行されない。
なお、確変遊技状態(又は時短遊技状態)での第2特別図柄の変動表示中に7図柄でリーチを成立させるリーチ成立演出の大当たり信頼度が100%である一方、3図柄でリーチを成立させるリーチ成立演出の大当たり信頼度は50%であり、他の演出図柄でリーチを成立させるリーチ成立演出の大当たり信頼度は20%に設定されている。
また、本実施形態では、表示画面70およびスピーカ38を使用して7図柄テンパイが行われる場合を例に説明を行うが、他の実施形態では、枠ランプ37や盤面ランプ5、振動モータ128の少なくともいずれか1つを更に使用して7図柄テンパイを行うようにしてもよい。
(リーチ音声演出)
リーチ音声演出は、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄の変動表示中に、1図柄〜9図柄のいずれかでリーチが成立する際にリーチ成立を示唆する音声をスピーカ38から出力する演出である。このリーチ音声演出には、「激アツ!」といった音声をスピーカ38から出力するリーチ音声演出と、リーチ成立タイミングから少し遅れて「リーチ!」といった音声をスピーカ38から出力するリーチ音声演出とがあって、いずれのリーチ音声演出も確定報知演出として機能する。
なお、本実施形態では、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、この第2特別図柄判定に対応する第2特別図柄の変動表示中にリーチが成立したとしてもリーチ成立を示唆する音声をスピーカ38から出力せず、「大当たり」である場合の一部に関して、リーチ成立に伴って上記のリーチ音声演出を実行する場合を例に説明を行う。これに対して、他の実施形態では、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄の変動表示中にリーチが成立する際に、この第2特別図柄の変動表示開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かに関わらず、リーチ成立を示唆する音声(効果音等であってもよい)を出力し、この音声の内容や出力タイミングによって大当たり信頼度が変化するといった構成を採用してもよい。
例えば、リーチ成立に伴って「リーチ!」という音声が出力される場合の大当たり信頼度が約15%であり、リーチ成立に伴って「チャンス!」という音声が出力される場合の大当たり信頼度が約35%であり、リーチ成立に伴って「激アツ!」という音声が出力される場合は大当たり濃厚であり、リーチ成立から少し遅れて「リーチ!」という音声が出力された場合も大当たり濃厚であるといった構成が例として挙げられる。
(確変遊技状態(又は時短遊技状態)における確定報知演出に関する他の構成)
本実施形態では、第2特別図柄判定に係る大当たりが全て「確変大当たり」である場合を例に説明を行うが、他の実施形態では、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として「確変大当たり」と「通常大当たり」とが用意されているといった構成を採用してもよい。
この場合、大当たりの種類が「確変大当たり」であるか否かに関わらず大当たりを確定的に報知する確定報知演出を実行する場合は、本実施形態で例示したものと共通する実行条件が満たされた場合に確定報知演出を実行するようにすればよい。一方、第2特別図柄判定に係る大当たりが「確変大当たり」であることを確定的に報知する確定報知演出を実行する場合は、本実施形態で例示した実行条件に加えて、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類が「確変大当たり」であるという実行条件が更に満たされたことを条件として、確定報知演出を実行すればよい。
<大当たり遊技中における確定報知演出>
図20に例示されるように、大当たり遊技中に実行される確定報知演出には、特別入賞音出力演出と、特別V入賞報知演出とがある。
(特別入賞音出力演出)
本実施形態における特別入賞音出力演出は、図63のステップS236以降の表記から明らかなように、第2大入賞口28を開閉する所定ラウンド目のラウンド遊技中に、第2大入賞口28に遊技球が入賞する毎に特別入賞音をスピーカ38から出力する演出である。この特別入賞音出力演出は、第2大入賞口28を開閉する所定ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、第2特別図柄判定の権利が保留されていて、保留されている権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれており、且つ、特別入賞音出力演出を実行するか否かを決定するための演出抽選に当選したことを条件に実行される。すなわち、特別入賞音出力演出の実行条件は、第2大入賞口28を開閉する所定ラウンド目のラウンド遊技の開始時に第2特別図柄判定の権利が保留されていること、保留されている権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていること、特別入賞音出力演出を実行するか否かを決定するための演出抽選に当選することである。
なお、本実施形態では、第2大入賞口28を開閉する所定ラウンド目のラウンド遊技の開始時に保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていない場合には、このラウンド遊技中に第2大入賞口28に遊技球が入賞したとしても入賞音を出力しないといった構成が採用されている。このため、上記のように、所定ラウンド目のラウンド遊技中に第2大入賞口28に遊技球が入賞する毎に特別入賞音をスピーカ38から出力することによって、第2特別図柄判定に係る保留の中に「大当たり」となるものが含まれていることを遊技者に分かり易く報知することが可能である。
また、他の実施形態では、特別入賞音出力演出の実行条件が1つでも満たされていない場合は、所定ラウンド目のラウンド遊技中に第2大入賞口28に遊技球が入賞する毎に通常入賞音を出力し、特別入賞音出力演出の実行条件が全て満たされている場合には、所定ラウンド目のラウンド遊技中に第2大入賞口28に遊技球が入賞する毎に(通常入賞音とは異なる)特別入賞音を出力するといった構成を採用してもよい。
(特別V入賞報知演出)
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定に係る大当りに関しては、大当たり遊技が終了した後の遊技状態が確変遊技状態であるか否かを分かり難くするために、確変大当たりの種類によって有効ラウンド遊技を異ならせるといった構成(図7(A)及び(B)参照)や、遊技球がV入賞したとしてもその旨を報知しないといった構成が採用されている。これに対して、第2特別図柄判定に係る大当たりは全て確変大当たりであることから(図6(C)参照)、第2特別図柄判定に係る大当たりに関して同様の構成を適用する必要性は低い。このため、本実施形態の遊技機1では、遊技球のV入賞が有効になる有効ラウンド遊技が、第2大入賞口28を開放する5ラウンド目のラウンド遊技に固定されており、このラウンド遊技中に遊技球がV入賞した場合には、その旨を報知するV入賞報知演出を必ず実行することとしている。
上記のV入賞報知演出は、5ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞したことを条件として実行される演出である。これに対して、本実施形態の遊技機1では、この5ラウンド目のラウンド遊技の開始時において、第2特別図柄判定の権利が保留されており、その保留されている権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていることを条件として、特別V入賞報知演出を実行する場合がある。
V入賞報知演出は、図13(D)等に基づいて上述したように、「V」の文字を内包する(金色の)星形エンブレムを2人のキャラクタが持ち上げて喜ぶ様子を表す演出画像を表示画面70に表示すると共に、所定のV入賞報知音をスピーカ38から出力するというものである。これに対して、特別V入賞報知演出は、「V」の文字を内包する(虹色の)星形エンブレムを5人のキャラクタが持ち上げて喜ぶ様子を表す演出画像を表示画面70に表示すると共に、上記のV入賞報知音とは異なる特別V入賞報知音をスピーカ38から出力するというものである。
このように、特別V入賞報知演出では、星形エンブレムの表示色と、星形エンブレムを持ち上げるキャラクタの人数と、スピーカ38から出力されるV入賞報知音とが通常のV入賞報知演出とは異なっている。このため、遊技者は、これらの違いに基づいて、遊技球がV入賞したことに加えて、大当たりと判定されることになる第2特別図柄判定の権利が保留されていることを容易に認識することが可能である。
なお、特別入賞音出力演出と特別V入賞報知演出は、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に大当たりと判定されることになるものが含まれていることを報知する演出であるという点で、両者は共通しているため、1回の大当たり遊技中にこれらの演出を両方とも実行する必要性は低い。このため、本実施形態の遊技機1では、特別入賞音出力演出を実行する場合は、特別V入賞報知演出を実行せずに通常のV入賞報知演出を実行し、特別入賞音出力演出を実行しない場合に特別V入賞報知演出を実行することとしている。
(確定報知演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図20を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される様々な確定報知演出について説明したが、これらの確定報知演出は、実行タイミングが共通しているものもあれば、実行タイミングが相違しているものもあり、実行タイミングが互いに異なる2つの確定報知演出を比較した場合に、実行条件および演出態様の少なくとも一方が相違していることから、極めて多彩で興趣性が高い演出を実行することが可能である。このような多彩で興趣性が高い確定報知演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図39のステップS6における大入賞口開閉制御処理を実行するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを報知する当たり報知演出(例えば、図12(I)参照)と、当該当たり報知演出に先立って、前記特別遊技が実行されることを報知する確定報知演出(例えば、図20参照)とを実行可能であり、
前記確定報知演出が第1実行タイミングで実行される第1の場合と、前記確定報知演出が第2実行タイミングで実行される第2の場合とがあり(例えば、図20参照)、
前記第1の場合と前記第2の場合とでは、確定報知演出の実行条件および演出態様の少なくともいずれか一方が相違する(例えば、図20参照)ことを特徴とする遊技機。
このような構成を備える遊技機1によれば、第2実行タイミングで実行される確定報知演出は、第1実行タイミングで実行される確定報知演出と比べて、実行条件および演出態様の少なくともいずれか一方が異なっている。このように、実行タイミングが異なる確定報知演出を比較した場合に、確定報知演出の実行条件および演出態様の少なくともいずれか一方が変わることから、確定報知演出の実行タイミングが異なるだけで実行条件および演出態様の両方が固定であることによって確定報知演出が単調になり、効果的な確定報知演出を実行できないといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
[信頼度示唆ペア表示演出について]
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留アイコン(保留示唆画像)が、事前判定結果に基づく表示態様で表示される。加えて、大当たり遊技が実行されることを期待させる期待演出として、事前判定結果に基づく表示態様で期待画像を表示する演出が行われる場合がある。すなわち、本実施形態の遊技機1では、表示色がデフォルトである白色以外の保留アイコン(図21(A)参照)と、段階的に変化し得る期待画像(図21(B)参照)とのペアによって大当たり信頼度を示唆する信頼度示唆ペア表示演出が実行される場合がある。以下、図21〜図23を参照しつつ、信頼度示唆ペア表示演出について説明する。
(アイコンの大当たり信頼度)
図21(A)は、保留アイコン(及び当該アイコン)の大当り信頼度について説明するための説明図であり、保留アイコンや当該アイコンがアイコン変化演出によって変化し得るアイコンの種別と、各アイコンの表示態様と、各アイコンの大当たり信頼度との対応関係が例示されている。例えば、白色の保留アイコン(白アイコン:デフォルトの保留アイコン)を対象とするアイコン変化演出が実行された場合、白色の保留アイコン(白アイコン)が、青色の保留アイコン(青アイコン)、緑色の保留アイコン(緑アイコン)、赤色の保留アイコン(赤アイコン)、虹色の保留アイコン(虹アイコン)といった大当たり信頼度を示唆する表示色の保留アイコンに変化する。なお、本実施形態では、アイコン変化演出によって、アイコンの表示色と形状の両方が変化する。また、本実施形態では、白アイコンは大当たり信頼度を示唆しておらず、青アイコンの大当たり信頼度が約3%に設定され、緑アイコンの大当たり信頼度が約15%に設定され、赤アイコンの大当たり信頼度が約45%に設定され、虹アイコンの大当たり信頼度が100%に設定されている。
このように、保留アイコンの表示態様には、大当たり遊技が実行される期待度が互いに異なる複数の表示態様がある。
(期待画像の大当たり信頼度)
図21(B)は、期待画像の大当たり信頼度について説明するための説明図である。アイコン変化演出が実行されて、保留アイコンとして、青アイコン、緑アイコン、赤アイコン、又は虹アイコンが表示されているときに、表示中の保留アイコンと協同して大当たり信頼度を示唆する期待画像が表示される場合がある。
この期待画像として、本実施形態では、第1期待画像、第2期待画像、及び第3期待画像の3種類の期待画像が用意されている。ここで、第1期待画像は、力を溜めている1人のキャラクタが青色のオーラを纏っている様子を表す演出画像であり、第2期待画像は、力を溜めている2人のキャラクタが緑色のオーラを纏っている様子を表す演出画像であり、第3期待画像は、力を溜めている3人のキャラクタが赤色のオーラを纏っている様子を表す演出画像である。これら3種類の期待画像を大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べると、第1期待画像、第2期待画像、第3期待画像の順となる。
このように、期待画像の表示態様には、大当たり遊技が実行される期待度が互いに異なる複数の表示態様がある。
これらの期待画像は、特別アイコンとしての保留アイコン(白色以外の表示色の保留アイコン)と協同して大当たり信頼度を示唆するものであることから、本実施形態では、デフォルトの保留アイコンしか表示されていない状態では、期待画像が表示されないという特徴がある。また、期待画像は、保留アイコンと協同して大当たり信頼度を示唆するものであることから、期待画像と協同する保留アイコン(特別アイコン)が保留アイコン表示領域71に表示されていなければ、期待画像が表示されず、また、期待画像と協同する保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴い、期待画像が表示画面70から消去される。
なお、期待画像の表示中は、表示中の期待画像を変化させる期待画像変化演出が行われる場合がある。例えば、第1期待画像の表示中に期待画像変化演出が行われて表示中の第1期待画像が第2期待画像に変化したり、第1期待画像の表示中に期待画像変化演出が行われて表示中の第1期待画像が(第2期待画像を介することなく)第3期待画像に変化したり、第2期待画像の表示中に期待画像変化演出が行われて表示中の第2期待画像が第3期待画像に変化したりする。また、本実施形態の遊技機1では、保留された第1特別図柄判定の権利に対する事前判定の結果に基づいて、保留アイコンの表示態様の変化と、期待画像の表示態様の変化とがサブCPU91によって制御される。
(信頼度示唆ペアの大当たり信頼度)
保留アイコンおよび期待画像が協同して大当たり信頼度を示唆する信頼度示唆ペア表示演出が行われているときには、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出と、期待画像を対象とする期待画像変化演出とが個別に実行されるため、保留アイコンと期待画像との組み合わせが適宜変化することになる。
図22は、保留アイコンと期待画像との組み合わせが有する大当たり信頼度について説明するための説明図である。信頼度示唆ペア表示演出中は、アイコン変化演出と期待画像変化演出とが個別に実行されるため、保留画像と期待画像との組み合わせが変化して、図22に例示される第1ペア〜第9ペアのいずれかが表示されることになる。
ここで、第1ペアは、青色の保留アイコンと第1期待画像とから構成されるペアである(図22(A)参照)。第2ペアは、青色の保留アイコンと第2期待画像とから構成されるペアである(図22(B)参照)。第3ペアは、緑色の保留アイコンと第1期待画像とから構成されるペアである(図22(C)参照)。第4ペアは、青色の保留アイコンと第3期待画像とから構成されるペアである(図22(D)参照)。第5ペアは、緑色の保留アイコンと第2期待画像とから構成されるペアである(図22(E)参照)。
第6ペアは、赤色の保留アイコンと第1期待画像とから構成されるペアである(図22(F)参照)。第7ペアは、緑色の保留アイコンと第3期待画像とから構成されるペアである(図22(G)参照)。第8ペアは、赤色の保留アイコンと第2期待画像とから構成されるペアである(図22(H)参照)。第9ペアは、赤色の保留アイコンと第3期待画像とから構成されるペアである(図22(I)参照)。
なお、第1ペア〜第9ペアを大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べると、第1ペア、第2ペア、第3ペア、第4ペア、第5ペア、第6ペア、第7ペア、第8ペア、第9ペアの順となる。また、例えば、第1ペア(図22(A)参照)の表示中に青保留アイコンを緑保留アイコンに変化させるアイコン変化演出が行われた場合は、第1ペアが第3ペア(図22(C)参照)に変化することになる。また、例えば、第3ペア(図22(C)参照)の表示中に第1期待画像を第3期待画像に変化させる期待画像変化演出が行われた場合は、第3ペアが第7ペア(図22(G)参照)に変化することになる。また、例えば、第2ペア(図22(B)参照)の表示中に、青保留アイコンを赤保留アイコンに変化させるアイコン変化演出と、第2期待画像を第3期待画像に変化させる期待画像変化演出とが行われた場合は、第2ペアが第9ペア(図22(I)参照)に変化することになる。
本実施形態の遊技機1では、期待画像を表示する演出(期待演出の一例)が実行されることなく保留アイコン(保留示唆画像)が表示されているときには、例えば図11(A)に例示されるように、保留アイコンの表示態様によって、大当たり遊技が実行される期待度が示唆される。その一方で、保留アイコンの表示中に期待画像が表示されているとき、すなわち、信頼度示唆ペア表示演出が実行されているときには、保留アイコンの表示態様と期待画像の表示態様との両方によって、大当たり遊技が実行される期待度が示唆される。
(信頼度示唆ペア表示演出の具体例)
次に、図23を参照しつつ、信頼度示唆ペア表示演出の具体例について説明する。ここで、図23は、信頼度示唆ペア表示演出の具体例を示す画面図である。図23(A)には、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示中に第1始動口21に遊技球が入賞して、第1特別図柄判定に係る4つ目の保留に対応する4つ目の保留アイコン(白色の保留アイコン)が保留アイコン表示領域71に新たに表示された様子が例示されている。ここでは、この4つ目の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定の権利に関する事前判定の結果に基づいて信頼度示唆ペア表示演出が行われる場合を例に説明を行う。
なお、先読み対象の保留アイコンが表示される前から表示されている保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中にリーチ演出が実行されると、信頼度示唆ペア表示演出がリーチ演出の妨げになったり、逆に、リーチ演出が信頼度示唆ペア表示演出の妨げになったりする可能性がある。このため、本実施形態では、先読み対象の保留アイコンが表示される前から表示されている保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示に係る変動パターンが、いずれもリーチ無しハズレ用の変動パターンである場合に信頼度示唆ペア表示演出を実行し、大当たり用の変動パターンやリーチハズレ用の変動パターンが含まれている場合には、信頼度示唆ペア表示演出を実行しないこととしている。
図23(B)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図23(A)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「283」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、上記3つの演出図柄が本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(左端の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図23(B)及び(C)参照)。
なお、ここでは、先読み対象である第1特別図柄判定に係る4つ目の権利が保留されたタイミングで実行されていた第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示(図23(A)参照)の次の変動表示の開始に伴って信頼度示唆ペア表示演出を開始することが予め設定されている。そして、本実施形態では、信頼度示唆ペア表示演出の実行中は、期待画像が表示画面70の中央領域(保留アイコン表示領域71の上方領域)に表示される。このため、3つの図柄列が表示画面70における右上方の領域に小図柄表示される(図23(C)参照)。この図23(C)には、先読み対象の保留アイコンとして青色の保留アイコンが3つ目の保留アイコンとして表示されると共に、期待画像として第1期待画像(図21(B)参照)が表示された様子が例示されている。すなわち、図23(C)には、図22(A)に基づいて上述した第1ペアが表示された状態が例示されている。
今回の信頼度示唆ペア表示演出において、図23(C)の表示演出が行われているときには、第1ペア〜第9ペアのうちの第1ペア、すなわち、青色の保留アイコンと、力を溜めている1人のキャラクタが青色のオーラを纏っている様子を表す第1期待画像とが表示されている。このため、遊技者は、第1ペアを見て、現時点では、大当たり信頼度が相対的に低いことを容易に認識することが可能である。
ところで、例えば、青色の保留アイコンと緑色の保留アイコンとを同時に表示するというように、期待画像の表示中に複数の特別アイコンを表示してしまうと、期待画像に対応する特別アイコンがどちらの保留アイコンであるかを遊技者が認識することができず、結果として、信頼度示唆ペア表示演出による十分な演出効果を得られない可能性がある。
このため、本実施形態の遊技機1では、信頼度示唆ペア表示演出の実行中に第1始動口21に遊技球が入賞した場合に、その入賞に対応する保留アイコンを特別アイコンとして表示可能であったとしても、デフォルトの保留アイコンとして表示して、且つ、少なくとも信頼度示唆ペア表示演出が終了するまでは、その保留アイコンを対象とするアイコン変化演出を行わないといった構成が採用されている。
このような構成が採用されていることで、期待画像の表示中に表示される特別アイコンは1つであるため、複数の特別アイコンが表示される場合に比べると、期待画像に対応する保留アイコンを認識することは容易である。しかしながら、期待画像と、特別アイコンとしての保留アイコンと、特別アイコンではない保留アイコンとが表示された状態において、期待画像に対応する保留アイコンが、特別アイコンではない方の保留アイコンではないかと遊技者が考えてしまい、信頼度示唆ペア表示演出による十分な演出効果を得られない可能性がある。
そこで、本実施形態では、先読み対象である保留アイコンと、期待画像との対応関係を遊技者が明確に認識できるように、先読み対象の保留アイコンと期待画像とを連結する連結画像を表示することとしている(図23(C)参照)。
図23(C)に基づいて上述した第1特別図柄の変動表示が開始された後、この第1特別図柄の変動表示の終盤になると、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「615」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止する(図23(D)参照)。そして、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、上記3つの演出図柄が本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(左端の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図23(D)及び(E)参照)。なお、最先の保留アイコンのシフトに伴い、保留アイコン表示領域71における残りの保留アイコンも左側にシフトして、先読み対象の保留アイコンが2つ目の保留アイコンとして表示される(図23(E)参照)。
なお、図23(D)及び(E)の表記から明らかなように、先読み対象の2つ前の第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、期待画像は第1期待画像から変化してない。一方、先読み対象の保留アイコンは、この先読み対象の2つ前の第1特別図柄の変動表示が開始される前は、青色の保留アイコン(図23(D)参照)であったものが、先読み対象の2つ前の第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴って緑色の保留アイコン(図23(E)参照)に変化している。
図23(D)及び(E)には、期待画像は第1期待画像のままで、先読み対象の保留アイコンが青色の保留画像から緑色の保留アイコンに変化し、信頼度示唆ペア表示演出に係るペアが、第1ペア(図22(A)参照)から第3ペア(図22(C)参照)に変化する様子が例示されている。また、先読み対象の保留アイコンの表示位置が、3つ目の保留アイコンの表示位置から、2つ目の保留アイコンの表示位置へと変化していることから、先読み対象の保留アイコンと期待画像とを繋ぐ連結画像の形状が変化する様子も併せて例示されている。
図23(E)に基づいて上述した第1特別図柄の変動表示(先読み対象の2つ前の第1特別図柄の変動表示)が開始された後、この第1特別図柄の変動表示の終盤になると、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「243」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止する(図23(F)参照)。そして、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、上記3つの演出図柄が本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(左端の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図23(F)及び(G)参照)。なお、最先の保留アイコンのシフトに伴い、保留アイコン表示領域71における残りの保留アイコンも左側にシフトして、先読み対象の保留アイコンが1つ目の保留アイコンとして表示される(図23(G)参照)。
なお、図23(F)及び(G)の表記から明らかなように、先読み対象の1つ前の第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、期待画像が第1期待画像から第3期待画像に変化している。一方、先読み対象の保留アイコンは、緑色の保留アイコンのままである。このことから、図23(F)及び(G)には、信頼度示唆ペア表示演出に係るペアが、第3ペア(図22(C)参照)から第7ペア(図22(G)参照)に変化する様子が例示されていると言える。また、先読み対象の保留アイコンの表示位置が、2つ目の保留アイコンの表示位置から、1つ目(最先)の保留アイコンの表示位置へと変化していることから、先読み対象の保留アイコンと期待画像とを繋ぐ連結画像の形状が変化する様子も併せて例示されている。
図23(G)に基づいて上述した第1特別図柄の変動表示(先読み対象の1つ前の第1特別図柄の変動表示)が開始された後、この第1特別図柄の変動表示の終盤になると、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「156」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止する(図23(H)参照)。そして、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、上記3つの演出図柄が本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(先読み対象の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコン(先読み対象の保留アイコン)が保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図23(H)及び(I)参照)。ここでは、先読み対象の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴って、緑色の保留アイコンから赤色の当該アイコンに変化している。
なお、先読み対象の第1特別図柄の変動表示の開始時には、表示画面70に期待画像が表示されておらず(図23(H)及び(I)参照)、図23(H)及び(I)には、先読み対象の第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、期待画像の表示が終了する(言い換えれば、信頼度示唆ペア表示演出が終了する様子)様子が例示されていると言える。
ここまで、先読み対象の3つ前の第1特別図柄の変動表示の開始時(図23(C)参照)から、先読み対象の第1特別図柄の変動表示の開始時(図23(I)参照)までの期間に亘って信頼度示唆ペア表示演出が実行される様子について説明したが、先読み対象の第1特別図柄の変動表示が開始されると期待画像が消去されることから、信頼度示唆ペア表示演出が終了すると、信頼度示唆ペア表示演出が終了する直前に表示されていた期待画像の表示色を遊技者が認識することができなくなるといった問題が生じる。
そこで、本実施形態の遊技機1では、このような問題が生じるのを抑制するべく、信頼度示唆ペア表示演出の終了に伴い、信頼度示唆ペア表示演出の終了直前に表示されていた期待画像と同色のエフェクト画像を、表示画面70の左右両側に表示することとしている(図23(I)参照)。なお、図23に示される例では、信頼度示唆ペア表示演出の終了直前まで、力を溜めている3人のキャラクタが赤色のオーラを纏っている様子を表す第3期待画像が表示されていたため、図23(I)には、赤色のエフェクト画像が表示された様子が例示されている。
なお、このエフェクト画像は、先読み対象の第1特別図柄の変動表示の終了時まで表示することとしてもよいが、リーチ演出の妨げになる可能性があることから、本実施形態では、エフェクト画像の表示をリーチ成立時まで継続させて、リーチが成立して以降は、エフェクト画像を表示しないこととしている。
(信頼度示唆ペア表示演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図21〜図23を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される信頼度示唆ペア表示演出について説明したが、このような信頼度示唆ペア表示演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段(第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得した取得情報を特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834(図38(A)参照)のいずれかに格納し、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得した取得情報を特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838(図38(A)参照)のいずれかに格納するメインCPU81)と、
前記保留手段が保留した前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段(図40におけるステップS211,S219の事前判定処理を実行するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の権利が保留されていることを示唆する保留示唆画像(例えば、保留アイコン)を前記事前判定の結果に基づく表示態様で表示し(例えば、図21(A)参照)、
前記特別遊技が実行されることを期待させる期待演出(例えば、期待画像を表示する演出:図21(B)参照)を前記事前判定の結果に基づく演出態様で実行することが可能であり、
前記保留示唆画像の表示態様には、前記特別遊技が実行される期待度が互いに異なる複数の表示態様があり(図21(A)参照)、前記期待演出の演出態様には、前記期待度が互いに異なる複数の演出態様があり(図21(B)参照)、
前記期待演出が実行されることなく前記保留示唆画像が表示されているときには、当該保留示唆画像の表示態様によって前記期待度が示唆され(例えば、図11(A)参照)、前記保留示唆画像の表示中に前記期待演出が実行されているときには、当該保留示唆画像の表示態様と当該期待演出の演出態様との両方によって、前記期待度が示唆される(例えば、図23(C),(E),(G)参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、保留示唆画像(例えば、保留アイコン)の表示中に期待演出(期待画像を表示する演出)が実行されているときには、保留示唆画像の表示態様と期待演出の演出態様との両方によって、特別遊技が実行される期待度が示唆される(例えば、図23(C),(E),(G)参照)。このため、保留示唆画像の表示と期待演出の実行との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。また、期待度が低いことを示唆する表示態様の保留示唆画像の表示中に、期待度が高いことを示唆する演出態様の期待演出を実行可能であることから(例えば、図22(D)参照)、期待度が低いことを示唆する表示態様の保留示唆画像を表示することによって、特別遊技が実行されることに対する遊技者の期待感が著しく低下してしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。また、期待度が低いことを示唆する演出態様の期待演出の実行中に、期待度が高いことを示唆する保留示唆画像を表示可能であることから(例えば、図22(F)参照)、期待度が低いことを示唆する演出態様の期待演出を実行することによって、特別遊技が実行されることに対する遊技者の期待感が著しく低下してしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
(信頼度示唆ペア表示演出に関する他の構成)
信頼度示唆ペア表示演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、白色の保留アイコン(デフォルトの保留アイコン)の表示中には期待画像が表示されず、白色以外の保留アイコン(特別アイコン)の表示中に期待画像が表示される場合を例に説明するが、他の実施形態では、白色の保留アイコンの表示中にも期待画像を表示し得るといった構成を採用してもよい。すなわち、例えば、白色の保留アイコンの上方に第3期待画像を表示すると共に、この白色の保留アイコンと第3期待画像とを連結する連結画像を表示する信頼度示唆ペア表示演出を実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、先読み対象の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示が開始されて以降は、この先読み対象の保留アイコンを当該アイコンとして引き続き表示する一方で、期待画像を表示しない場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、期待画像の代わりにオーラ画像を表示するのではなく、先読み対象の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示が開始されて以降も、期待画像の表示を継続して行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、信頼度示唆ペア表示演出が開始されてから終了するまでの示唆期間(例えば、図23(C)の表示が開始されてから、図23(I)の表示が開始されるまでの期間)中に、期待画像が常時表示されている場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、例えば、上記の示唆期間中において、第1特別図柄の変動表示が開始されてから(変動時間よりも短い)所定時間が経過するまでの間しか示唆画像を表示しないといった構成を採用してもよい。この構成は、具体的には、例えば、図23(D),(F),(H)のようにハズレ報知演出が行われる第1特別図柄の変動表示の後半では期待画像を表示しないようにして、期待画像を断続的に表示するといった構成である。
また、本実施形態では、期待画像が第1期待画像〜第3期待画像の3種類である場合を例に説明するが、期待画像の種類は3種類に限定されるものではなく、2種類または4種類以上であってもよい。
また、本実施形態では、期待画像が第1期待画像、第2期待画像、第3期待画像の順に変化することによって、期待画像の表示内容(本実施形態では、期待画像が示すキャラクタの人数など)と表示色(本実施形態では、キャラクタが纏うオーラの色)の両方が変化する場合を例に説明するが、他の実施形態では、期待画像が変化することによって、期待画像の表示内容と表示色のいずれか一方が変化するといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、期待画像が、力を溜めている1または複数人のキャラクタが所定色のオーラを纏っている様子を表す演出画像である場合を例に説明するが、期待画像の表示内容や表示色は、大当たり遊技が実行される期待度を遊技者が認識可能なものであれば、他のものであってもよい。
また、本実施形態では、期待画像の表示中は、演出図柄を小図柄表示する場合(図23(C)〜(H)参照)を例に説明するが、他の実施形態では、例えば、期待画像の表示領域を表示画面70における右下領域(保留アイコン表示領域71の右側の領域)に変更して、信頼度示唆ペア表示演出中も、演出図柄を演出図柄表示領域73(図2参照)に大きく表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、大当たり遊技が実行されることを期待させる期待演出が、期待画像を表示する演出である場合を例に説明したが、大当たり遊技が実行される期待度を演出態様によって示唆可能なものであれば、期待演出は期待画像を表示する演出に限定されるものではなく、例えば、大当たり遊技が実行される期待度を示唆する発光色で枠ランプ37を発光させる演出、大当たり遊技が実行される期待度を示唆する演出音をスピーカ38から出力する演出などを期待演出として実行するようにしてもよい。また、これらの演出を、期待画像を表示する演出と一緒に行うようにしてもよい。
[複数の期待演出について]
次に、図24〜図27を参照しつつ、遊技機1で実行される複数の期待演出について説明する。ここで、図24,25は、第1期待演出および第2期待演出の具体例を示す画面図である。図26は、第1期待演出、第2期待演出、及び第3期待演出について説明するためのタイムチャートである。図27は、第1期待演出および第2期待演出の変形例について説明するためのタイムチャートである。
本実施形態の遊技機1は、通常遊技状態で遊技が制御されているときに、先読み対象の第1特別図柄判定に係る事前判定の結果に基づいて、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる演出として、第1期待演出、第2期待演出、及び第3期待演出を実行可能である。なお、これら3つの期待演出は、図21〜図23に基づいて上述した期待画像を表示する演出とは異なる演出である。
図24(A)には、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示中に第1始動口21に遊技球が入賞して、第1特別図柄判定に係る4つ目の保留に対応する4つ目の保留アイコン(白色の保留アイコン)が保留アイコン表示領域71に新たに表示された様子が例示されている。ここでは、この4つ目の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定(先読み対象)の権利に関する事前判定結果に基づいて、第3期待演出、第1期待演出、及び第2期待演出の順にこれら3つの期待演出が開始される場合を例に説明を行う。
なお、先読み対象の保留アイコンが表示される前から表示されている保留アイコン(ここでは、先読み対象の保留アイコンの左側に表示されている3つの保留アイコン)に対応する第1特別図柄の変動表示中にリーチ演出が実行されると、期待演出がリーチ演出の妨げになる可能性がある。このため、本実施形態では、先読み対象の保留アイコンが表示される前から表示されている保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示に係る変動パターンが、いずれもリーチ無しハズレ用の変動パターンである場合に期待演出を実行し、大当たり用の変動パターンやリーチハズレ用の変動パターンが含まれている場合には、期待演出を実行しないこととしている。
上記のように、4つ目の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定の権利を先読み対象として、この先読み対象に関して、第1期待演出、第2期待演出、及び第3期待演出を実行すると決定された場合、まず、先読み対象となる新規入賞があったタイミングとほぼ同時に、第3期待演出(図26参照)が開始される。この第3期待演出は、盤面ランプ5を第3期待演出専用の発光パターンで発光させる盤面ランプ発光演出と、この盤面ランプ発光演出に対応する対応演出音(例えば、遊技者に大当たりを期待させる所定の効果音)をスピーカ38から出力する対応演出音出力演出とから構成される演出である。
対応演出音出力演出によって出力される対応演出音は、4つ目の保留アイコンに対応する新規入賞があったタイミングを始期とし、このタイミングから2秒が経過したタイミングを終期とする出力期間において出力される。一方、盤面ランプ発光演出は、対応演出音出力演出と開始タイミングは共通しているものの、終了タイミングが異なっている。すなわち、対応演出音出力演出は、開始から2秒が経過すると終了するのに対して、盤面ランプ発光演出は、先読み対象である第1特別図柄判定が実行されたことに応じて開始される第1特別図柄の変動表示開始時まで継続される(図26参照)。
ところで、図24(A)に示される例では、先読み対象である第1特別図柄判定の権利に対応する保留アイコン(4つ目の保留アイコン:先読み対象の保留アイコン)が、デフォルトの保留アイコンである白色の保留アイコンとして表示されている。このため、例えば、4つ目の保留アイコンが表示されたときに行われている図柄変動の次の図柄変動の開始に伴って遊技者に大当たりを期待させる演出を開始させた場合、この演出が、どの保留アイコンに対応する演出であるのかを遊技者が容易に認識することができず、結果として、大当たりの期待が持てる保留アイコンを特定できない可能性がある。
これに対して、本実施形態の遊技機1では、例えば、通常は現在の演出モード(又は表示画面70で行われている変動演出)に対応する発光パターンで発光している盤面ランプ5が、先読み対象となる新規入賞があったタイミングで、第3期待演出専用の発光パターンでの発光を開始する。すなわち、先読み対象となる新規入賞があったタイミングで、盤面ランプ5の発光パターンが変化する。また、先読み対象となる新規入賞があったタイミングで、対応演出音がスピーカ38から出力される。
このように、本実施形態の遊技機1では、先読み対象となる新規入賞があったタイミングで、盤面ランプ発光態様が変化すると共に対応演出音がスピーカ38から出力され、第3期待演出として機能するこれらの演出が、先読み対象である4つ目の保留アイコンが表示されるのとほぼ同時に発生する。このため、遊技者は、大当たりの期待が持てる保留アイコンが4つ目の保留アイコンであることを容易に特定することが可能である。
図24(B)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図24(A)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「854」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「854」のバラケ目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(左端の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図24(B)及び(C)参照)。なお、この3つの図柄列のスクロール表示の開始に伴い、後述する第1期待演出が開始され、この第1期待演出に係る演出画像が表示画面70の中央領域に表示されることから、3つの図柄列は、先読み対象の第1特別図柄判定が実行されたことに応じて行われる第1特別図柄の変動表示が開始されるまで、表示画面70における右下方の領域に小さく表示される(図24(C)〜(I)、図25(A)〜(C)参照)。
このように、先読み対象となる新規入賞があった時に行われていた図柄変動の次の図柄変動が開始されるのに伴い、4つ目の保留アイコンとして表示されていた先読み対象の保留アイコンが、3つ目の保留アイコンとして表示され、且つ、第1期待演出が開始される(図24(C)、図26参照)。本実施形態では、上述したチャンスモードの演出が第1期待演出として機能し、雷雨の様子を表すチャンスモード用の演出画像が表示画面70に表示されると共に、その演出画像に対応する演出音がスピーカ38から出力される。また、第1期待演出(ここでは、チャンスモードの演出)の開始時には、チャンスモードに移行したことを分かり易く報知すべく、「チャンスモード突入」の文字が表示画面70の中央に表示される(図24(C)参照)。この第1期待演出は、本実施形態では、先読み対象の第1特別図柄判定が実行されたことに応じて行われる第1特別図柄の変動表示の開始時まで継続される(図25(B)〜(C),図26参照)。
なお、図24(C)に示される例では、第1期待演出が開始されているものの、先読み対象の保留アイコンが特別アイコンに変化していない。このため、本実施形態では、先読み対象の保留アイコンがデフォルトの保留アイコン(白色の保留アイコン)から特別アイコン(白色以外の保留アイコン)に変化しているか否かに関わらず、先読み対象の保留アイコンの台座を上方に伸長させると共に、先読み対象の保留アイコンを上方に移動させて、どの保留アイコンに対して第1期待演出が開始されたのかを分かり易く報知することとしている。
図24(C)に例示されるように、複数の保留アイコンが表示された状態で第1期待演出が実行される場合に、この第1期待演出に対応する保留アイコンを他の保留アイコンと識別可能な識別表示(ここでは、先読み対象の保留アイコンを上方に移動させると共にその台座を上方に伸長させる演出表示)が行われる。なお、この識別表示は、後述する第2期待演出が開始された後も継続して行われるため(図24(D)参照)、第1期待演出および第2期待演出に対応する保留アイコンを他の保留アイコンと容易に識別することが可能である。
図24(C)に基づいて上述したように開始された第1特別図柄の変動表示の中盤になると、第2期待演出が開始される(図24(D)、及び図26参照)。この第2期待演出は、1又は複数人のキャラクタが登場する演出であって、その登場人数によって大当たり信頼度を示唆する演出である。図24(D)には、第1期待演出による雷雨に打たれながら、1人のキャラクタが力を溜めている様子を表す演出表示が例示されている。なお、第2期待演出によって表示されているキャラクタの人数が、この時点では1人であることから、遊技者は、キャラクタが1人しか表示されていないことに基づいて、現時点では大当たり信頼度を低いということを容易に認識することができる。
図24(E)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図24(D)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「246」の弱チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「246」の弱チャンス目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
なお、ここでは、弱チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止してから本停止する場合を例に説明したが、バラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止してから本停止する場合もあり、前者の場合の方が後者の場合に比べて大当たり信頼度が高いという特徴がある。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(左端の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図24(E)及び(F)参照)。加えて、3つ目の保留アイコンとして表示されていた先読み対象の保留アイコンが、2つ目の保留アイコンとして表示され、3つ目の保留アイコンに対応する台座に代えて、2つ目の保留アイコンに対応する台座が上方に伸長する。
なお、この3つの図柄列のスクロール表示の開始に伴い、第1期待演出の演出態様が変化する(図24(E)〜(F)、図26参照)。具体的には、雷雨を発生させる雲が1つ増加して2つになり、より激しい雷雨の様子を表す演出表示へと演出表示が切り替えられる。この第1期待演出中に表示される雲の数は、大当たり信頼度に対応しており、雲の数が多くなるほど、言い換えれば、雷雨が激しさを増すほど、第1期待演出の大当たり信頼度が高くなるようになっている。
図24(F)に基づいて上述したように開始された第1特別図柄の変動表示の中盤になると、今度は第2期待演出の演出態様が変化する(図24(F)〜(G)、図26参照)。具体的には、1人のキャラクタが力を溜めている様子を表す演出表示が行われていた状態から、新たに1人のキャラクタが登場して、2人のキャラクタが協同して力を溜める様子を表す演出表示が行われる状態へと変化する。
なお、このように第2期待演出の演出態様が変化した後も第1期待演出が行われていることから、結果として、2つの雲から降り注ぐ雷雨に打たれながら、2人のキャラクタが協同して力を溜める様子を表す演出表示が行われることになる(図24(G)参照)。ここでは、第2期待演出に係るキャラクタが1人増えていることから、遊技者は、第2期待演出の大当たり信頼度が向上したことを容易に認識することができる。
図24(H)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図24(G)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「531」の強チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「531」の強チャンス目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
なお、前回の第1特別図柄の変動表示の終了時には、弱チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止してから本停止したが(図24(E)参照)、ここでは、強チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止してから本停止しており、両者を比較した場合、強チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止してから本停止する場合の方が、弱チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止してから本堤する場合に比べて、大当たり信頼度が高いと言える。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(左端の保留アイコン:図24(H)参照)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図24(H)及び(I)参照)。加えて、2つ目の保留アイコンとして表示されていた先読み対象の保留アイコンが、1つ目の保留アイコンとして表示され、2つ目の保留アイコンに対応する台座に代えて、1つ目の保留アイコンに対応する台座が上方に伸長する。
図24(I)に基づいて上述したように開始された第1特別図柄の変動表示の中盤になると、第2期待演出の演出態様が変化する(図24(I)、図25(A)参照)。具体的には、2人のキャラクタが力を溜めている様子を表す演出表示が行われていた状態から、新たに1人のキャラクタが登場して、3人のキャラクタが協同して力を溜める様子を表す演出表示が行われる状態へと変化する。
なお、このように第2期待演出の演出態様が変化した後も第1期待演出が行われていることから、結果として、2つの雲から降り注ぐ雷雨に打たれながら、3人のキャラクタが協同して力を溜める様子を表す演出表示が行われることになる(図25(A)参照)。ここでは、第2期待演出に係るキャラクタが1人増えて3人になっていることから、遊技者は、第2期待演出の大当たり信頼度が更に向上したことを容易に認識することができる。
また、第2期待演出の演出態様が変化するのに伴い、最先の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている先読み対象の保留アイコンが、白色の保留アイコンから緑色に変化する(図24(I)および図25(A)参照)。このように、期待演出(ここでは、第1期待演出〜第3期待演出の3つの期待演出)の実行中に(アイコン変化演出によって)先読み対象の保留アイコンの表示態様が変化することがあるため、期待演出とアイコン変化演出との相乗効果によって、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
図25(B)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図25(A)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「337」の強チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「337」の強チャンス目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
なお、前回の第1特別図柄の変動表示の終了時には、「531」の7図柄を含まない強チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止してから本停止したが(図24(H)参照)、ここでは、「337」の7図柄を含む強チャンス目を示す3つの演出図柄が擬似停止してから本停止しており、大当たり信頼度が更に高くなっている。
上記のように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(先読み対象の保留アイコン:図25(B)参照)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図25(B)及び(C)参照)。
ここでは、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、演出図柄の表示領域が表示画面70における右下方の領域から演出図柄表示領域73に戻され、また、第1期待演出、第2期待演出、及び第3期待演出が同時に終了する(図25(B)〜(C)、図26参照)。また、最先の保留アイコンとして保留アイコン表示領域71に表示されている先読み対象の保留アイコンが、当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示されるのに伴い、緑色の保留アイコンから赤色の当該アイコンに変化する。
このようにして、先読み対象の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示が開始されると、例えば以下のような演出が行われる。すなわち、第1特別図柄および3つの図柄列の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、予告演出が実行される場合がある(図25(D)参照)。この予告演出としては、図11(C)に基づいて上述したステップアップ予告が一例として挙げられる。
次に、予告演出に続いて、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄を擬似停止させた後に、中列に7図柄を擬似停止させる擬似連演出が行われる場合がある(図25(E)参照)。この擬似連演出については、図11(D)等に基づいて上述した通りである。
擬似連演出によって、左図柄、右図柄、及び中図柄が擬似停止すると、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出が開始される(図25(E)及び(F)参照)。具体的には、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される。
続いて、この擬似2連目の変動演出が行われているときに、大当たり信頼度を示唆する予告演出が実行される場合がある(図25(G)参照)。この予告演出としては、図11(F)に基づいて上述したセリフ予告が一例として挙げられる。
このように、擬似2連目の変動演出中に予告演出が実行された後は、2回目の擬似連演出が実行され(図25(H)参照)、3つの図柄列のスクロール表示が再開されると、擬似3連目の変動演出が開始される(図25(I)参照)。なお、擬似3連目の変動演出が開始された後の演出については省略するが、ここでは、当該アイコン表示領域72に赤色の当該アイコンが表示されていることから、少なくともSPリーチ以上のリーチ演出(SPリーチまたはSPSPリーチ)に発展して当落が報知されることになる。具体的には、SPリーチに発展してSPリーチの終盤で当たり報知演出(又はハズレ報知演出)が実行されるか、或いは、SPリーチを経由して(又はSPリーチを経由せずに)SPSPリーチに発展してSPSPリーチの終盤で当たり報知演出(又はハズレ報知演出)が実行されることになる。
図24〜図26を参照しつつ、先読み対象の新規入賞があったタイミングで第3期待演出が開始される場合を例に説明したが、この第3期待演出が実行されない場合もある。また、第1期待演出および第2期待演出の両方が実行される場合を例に説明したが、第1期待演出および第2期待演出のいずれか一方しか実行されない場合もある。
(複数の期待演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図24〜図26を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される複数の期待演出について説明したが、このような複数の期待演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段(第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得した取得情報を特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834(図38(A)参照)のいずれかに格納し、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得した取得情報を特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838(図38(A)参照)のいずれかに格納するメインCPU81)と、
前記保留手段が保留した前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段(図40におけるステップS211,S219の事前判定処理を実行するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の権利が保留されている場合に、その旨を示唆する保留示唆画像(例えば、保留アイコン)を表示し、
前記事前判定の結果に基づいて、前記特別遊技が実行されることを期待させる演出として、第1期待演出(例えば図24(C)参照)および第2期待演出(例えば図24(D)参照)を含む複数の期待演出を実行可能であり、
複数の前記保留示唆画像が表示された状態で前記第1期待演出および前記第2期待演出を実行する場合、これらの期待演出に対応する保留示唆画像(例えば、先読み対象の保留アイコン)を他の保留示唆画像と識別可能な識別表示(例えば、期待演出に対応する保留アイコンを他の保留アイコンよりも高い位置に表示すると共に、この保留アイコンの下方に位置する台座を上方に伸長して表示する演出:図24(D)参照)を実行可能であることを特徴とする遊技機。
この構成によれば、第1期待演出および第2期待演出が実行される場合に、これらの期待演出に対応する保留示唆画像を他の保留示唆画像と識別可能な識別表示(例えば、図24(D)参照)が実行されるため、第1期待演出および第2期待演出と、識別表示との相乗効果によって、特別遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能であり、遊技者は、識別表示に基づいて、第1期待演出および第2期待演出に対応する保留示唆画像を容易に特定することができる。
(第1期待演出および第2期待演出に関する他の構成)
ここまで、図24〜図26を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される第1期待演出、第2期待演出、及び第3期待演出について説明したが、他の実施形態では、第1期待演出および第2期待演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、先読み対象の新規入賞があったときに行われている第1特別図柄の変動表示の次の変動表示の開始時に第1期待演出が開始され、当該次の変動表示の途中で(第1期待演出よりも所定時間遅れて)第2期待演出が開始される場合について説明した(図26参照)。これに対して、他の実施形態では、図27(A)及び(B)に例示されるように、第1期待演出および第2期待演出を同時に開始させるようにしてもよい。なお、図27(A)には、先読み対象の新規入賞があったときに行われている第1特別図柄の変動表示の次の変動表示の開始時に、第1期待演出および第2期待演出が同時に開始される場合が例示されている。また、図27(B)には、先読み対象の新規入賞があったときに行われている第1特別図柄の変動表示の次の変動表示の途中で、第1期待演出および第2期待演出が同時に開始される場合が例示されている。
また、本実施形態では、第1期待演出および第2期待演出が、いずれも所定期間に亘って継続して実行される演出である場合について説明した(図26参照)。これに対して、他の実施形態では、第1期待演出および第2期待演出の少なくともいずれか一方を断続的に実行するようにしてもよい。なお、図27(A)〜(C)には、第1期待演出および第2期待演出が両方とも断続的に実行される場合が例示されている。
また、本実施形態では、先読み対象の新規入賞があったときに行われている第1特別図柄の変動表示の次の変動表示の途中時点が、第2期待演出の開始タイミングである場合について説明した(図26参照)。これに対して、他の実施形態では、図27(A)に例示されるように、先読み対象の新規入賞があったときに行われている第1特別図柄の変動表示の次の変動表示が開始されるタイミングを、第1期待演出および第2期待演出の開始タイミングとしてもよい。この場合、図27(A)に例示されるように、第1特別図柄の変動表示が開始される毎に、変動時間よりも短い時間継続する第1期待演出および第2期待演出を開始させるといった構成とすることが一例として挙げられる。
また、本実施形態では、先読み対象の新規入賞があったときに行われている第1特別図柄の変動表示の次の変動表示の開始時が、第1期待演出の開始タイミングである場合について説明した(図26参照)。これに対して、他の実施形態では、図27(B)に例示されるように、先読み対象の新規入賞があったときに行われている第1特別図柄の変動表示の次の変動表示の途中時点を、第1期待演出および第2期待演出の開始タイミングとしてもよい。この場合、図27(B)に例示されるように、第1特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過したタイミングとなる毎に、第1特別図柄の変動表示が終了する終了タイミングまで継続する第1期待演出および第2期待演出を開始させるといった構成とすることが一例として挙げられる。
また、第1期待演出および第2期待演出を両方とも断続的に実行する場合は、図27(C)に例示されるように、第1特別図柄の変動表示が開始される毎に、変動時間よりも短い所定時間継続する第1期待演出を開始させ、第1特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過したタイミングとなる毎に、第1特別図柄の変動表示が終了する終了タイミングまで継続する第2期待演出を開始させるといった構成とすることが一例として挙げられる。
また、ここまで、期待演出が3変動に跨って実行される場合を例に説明したが、期待演出は、2変動に跨って実行される場合や、先読み対象の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示の1つ前の変動表示においてのみ実行されるような場合もある。
なお、第1期待演出および第2期待演出の終了タイミングは、先読み対象の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示の開始タイミングに限らず、以下のようなタイミングであってもよい。例えば、図27(A)に例示されるように、先読み対象の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示の1つ前の変動表示の途中時点であってもよい。また、先読み対象の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示の途中時点(例えばリーチ成立タイミング)であってもよい。
また、図26、図27(A)、図27(B)には、第1期待演出および第2期待演出が同時に終了する場合が例示されているが、第1期待演出および第2期待演出を異なるタイミングで終了させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、チャンスモードの演出を第1期待演出として実行し、キャラクタが力を溜める様子を表す演出表示を第2期待演出として実行する場合を例に説明したが、第1期待演出および第2期待演出の演出内容は、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させることができる演出であれば、演出内容はどのようなものであっても構わない。
また、本実施形態では、第1期待演出の途中で第1期待演出の演出態様が変化し、第2期待演出の途中で第2期待演出の演出態様が変化する場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、第1期待演出および第2期待演出の両方あるいはいずれか一方を、演出態様が不変な演出としてもよい。
また、本実施形態では、表示画面70およびスピーカ38を使用して、第1期待演出および第2期待演出を実行する場合について説明するが、他の実施形態では、本実施形態で例示したものとは異なる演出手段を使用して第1期待演出および第2期待演出を実行するようにしてもよい。例えば、枠ランプ37を使用して第1期待演出を実行すると共に、盤面ランプ5を使用して第2期待演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、表示画面70、盤面ランプ5、及びスピーカ38を使用して第1期待演出を実行し、枠ランプ37およびスピーカ38を使用して第2期待演出を実行するようにしてもよい。
(識別表示に関する他の構成)
また、本実施形態では、先読み対象の保留アイコンを他の保留アイコンよりも高い位置に表示すると共に、この先読み対象の保留アイコンの下方に位置する台座を上方向に伸長させて、先読み対象の保留アイコンを他の保留アイコンと容易に識別できるようにした。これに対して、他の実施形態では、期待演出中は、先読み対象の保留アイコンの直下に位置する台座が振動する様子を表す演出表示を識別表示として行うようにしてもよい。また、例えば、期待演出中は、先読み対象の保留アイコンの直上に識別マークを表示し、先読み対象の保留アイコンがシフトした際には、この先読み対象の保留アイコンと連動するように識別マークを同方向にシフトさせるといった表示演出を識別表示として行うようにしてもよい。また、例えば、期待演出中に、先読み対象の保留アイコンに対してビーム光線が照射される照射演出を行い、シフトする先読み対象の保留アイコンを追従するようにビーム光線の照射先が変わるといった演出を識別表示として行うようにしてもよい。
また、保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示されるようになって以降に関しては、以下のような構成を採用してもよい。先読み対象の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示されているときには、例えば、当該アイコンの台座を変形させて、先読み対象の当該アイコンを他の保留アイコンと容易に識別できるようにしてもよい。
[各発光群を用いる発光演出について]
以下、図28,29を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される発光演出について説明する。ここで、図28は、第1始動口21と各発光群の配置について説明するための模式図である。図29は、発光演出について説明するためのタイムチャートである。
(各発光群の配置)
図28に例示されるように、本実施形態の遊技機1は、盤面ランプ5として機能する複数のカラーLEDが実装された第1基板510および第2基板520を有して構成されている。第2基板520は、遊技盤2の裏面側であって、正面視した表示画面70の左側の位置に設けられている。一方の第1基板510は、遊技盤2の裏面側であって、第1始動口21の直下から左方向に延びた後、第2基板520の下端部に向けて延びるように設けられている。これらの第1基板510および第2基板520は、本実施形態では、不図示の中継基盤を介してランプ制御基板120と接続されており、ランプ制御基板120から出力される制御信号に基づいて、第1基板510に実装されているカラーLEDと、第2基板520に実装されているカラーLEDの発光制御が行われる。遊技盤2は、少なくとも、第1基板510の前面側および第2基板520の前面側が半透明なアクリル板で構成されており、遊技者は、第1基板510に実装されているカラーLEDの発光と、第2基板520に実装されているカラーLEDの発光を、遊技盤2を通して視認することが可能である。
なお、第1基板510に実装されているカラーLEDは、第1始動口21の直下に位置するカラーLEDと、それ以外のカラーLEDとで、異なる発光制御が行われることから、以下の説明では、第1基板510における第1始動口21と近接する位置に配置されている複数のカラーLEDを第2発光群512(図28参照)と呼び、第1基板510における残りのカラーLED(第2発光群512に比べると第1始動口21から離れた位置に配置されているカラーLED)を第1発光群511(図28参照)と呼んで、両者を区別するものとする。一方、第2基板520に実装されている多数のカラーLEDに対しては共通する発光制御が行われることから、以下の説明では、第2基板520に実装されている多数のカラーLEDを第3発光群523(図28参照)と呼ぶものとする。
[各発光群の発光演出]
次に、図29を参照しつつ、アイコン変化演出によって保留アイコンや当該アイコンの表示色が変化する場合の各発光群の発光演出について説明する。なお、図29の図柄における「変動」と「停止」は、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示と停止表示をそれぞれ意味する。また、図29のアイコンにおける「白保留」は白色の保留アイコンを意味し、「青保留」は青色の保留アイコンを意味し、「青当該」は青色の当該アイコンを意味し、「緑当該」は緑色の当該アイコンを意味し、「赤当該」は赤色の当該アイコンを意味する。
(各発光群の第1発光演出)
図29(A)は、各発光群の第1発光演出について説明するためのタイムチャートである。この第1発光演出は、先読み対象の新規入賞があったタイミングでは、この新規入賞に応じて白色の保留アイコン(白保留)を表示し、この白色の保留アイコンを青色の保留アイコン(青保留)に変化させ、先読み対象の第1特別図柄判定に対応する第1特別図柄の変動表示(先読み対象変動)開始時に、青色の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴ってこの保留アイコンを緑色の当該アイコンとして表示し、更に、先読み対象変動の途中で緑色の当該アイコンを赤色の当該アイコンに変化させる場合に行われる発光演出である。
図29(A)に示される例では、先読み対象変動よりも前に行われる3回の第1特別図柄の変動表示に関しては、いずれもリーチ無しハズレ用の変動パターン(図10(C)参照)が選択されており、第1特別図柄の変動表示に伴ってリーチ無し演出が実行される。このため、各第1特別図柄の変動表示開始時に実行される第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、現在の演出モードに対応する発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光する。具体的には、例えば、第1通常モードで演出が制御されているときには、第1通常モード専用の発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光する。また、第2通常モードで演出が制御されているときには、第2通常モード専用の発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光する。また、第3通常モードで演出が制御されているときには、第3通常モード専用の発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光する。
これに対して、先読み対象変動である第1特別図柄の変動表示に関しては、緑色の当該アイコンや赤色の当該アイコンが表示されることからも明らかなように、大当たり用の変動パターン(図10(A)参照)またはリーチハズレ用の変動パターン(図10(B)参照)が選択されており、第1特別図柄の変動表示に伴ってリーチ演出が実行され、また、大当たりを期待させる各種の予告演出(ステップアップ予告やセリフ予告)が実行されることになる。このため、先読み対象変動が開始されると、先読み対象変動の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、第1発光群511および第3発光群523が、リーチ演出が行われる変動演出や予告演出に対応する変動・予告対応の発光パターンでの発光を開始する。
なお、図29には示されていないが、第1通常モード〜第3通常モードのいずれかの通常モードからチャンスモードに移行した場合は、チャンスモード専用の発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光する。また、いずれかの通常モードまたはチャンスモードから激熱モードに移行した場合は、激熱モード専用の発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光する。なお、先読み対象変動が開始される前に、演出モードがチャンスモードや激アツモードに移行する場合があり、このような場合は、先読み対象の第1特別図柄判定の保留に係る事前判定結果に基づいて、第1発光群511および第3発光群523の発光が制御される。一方、先読み対象変動が開始されてから、演出モードがチャンスモードや激アツモードに移行する場合は、先読み対象変動の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、第1発光群511および第3発光群523の発光が制御される。
一方、第2発光群512に関しては、以下のような発光演出が行われる。すなわち、保留アイコン表示領域71および当該アイコン表示領域72のいずれにも特別アイコンが表示されていないとき、すなわち、保留アイコンや当該アイコンが表示されていたとしても、これらがいずれも白色の白アイコンであるときには、第2発光群512は、白色でゆっくりと明滅(明るくなったり暗くなったり)するように、白色明滅パターンで発光している。
これに対して、図29(A)に例示されるように、先読み対象の新規入賞があったときに行われていた第1特別図柄の変動表示の次の変動表示が開始される際に、白色の保留アイコンが青色の保留アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512が青色で明滅する青色明滅パターンでの発光を開始する。すなわち、白色の保留アイコンが青色の保留アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512の発光パターンが、白色明滅パターンから青色明滅パターンに変化する。
また、図29(A)に例示されるように、先読み対象変動が開始される際に、青色の保留アイコンが緑色の当該アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512が緑色で明滅する緑色明滅パターンでの発光を開始する。すなわち、青色の保留アイコンが緑色の当該アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512の発光パターンが、青色明滅パターンから緑色明滅パターンに変化する。その後、先読み対象変動の実行中における所定タイミング(例えばリーチが成立するタイミング)において、緑色の当該アイコンが赤色の当該アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512が赤色で明滅する赤色明滅パターンでの発光を開始する。すなわち、緑色の当該アイコンが赤色の当該アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512の発光パターンが、緑色明滅パターンから赤色明滅パターンに変化する。
なお、本実施形態の遊技機1では、第2発光群512を保留アイコン(又は当該アイコン)と同色で明滅させるために、先読み対象である第1特別図柄判定の保留に係る事前判定結果に基づいて、第2発光群512の発光が制御される。
また、先読み対象変動においてハズレ報知演出が実行された場合は、先読み対象変動の終了に伴い、第2発光群512の発光パターンが赤色明滅パターンから白色明滅パターンに戻されることになる。
(各発光群の第2発光演出)
図29(B)は、各発光群の第2発光演出について説明するためのタイムチャートである。この第2発光制御は、先読み対象の新規入賞があったタイミングで、白色以外の保留アイコン(ここでは、青色の保留アイコン)を表示し、先読み対象変動が開始される際に、青色の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴ってこの保留アイコンを緑色の当該アイコンとして表示する場合に行われる発光演出である。
図29(B)に示される例では、先読み対象変動よりも前に行われる2回の第1特別図柄の変動表示に関しては、いずれもリーチ無しハズレ用の変動パターン(図10(C)参照)が選択されており、第1特別図柄の変動表示に伴ってリーチ無し演出が実行されるため、現在の演出モードに対応する発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光する。これについては、図29(A)に基づいて上述したのと同様である。また、先読み対象変動では、緑色の当該アイコンが表示されることからも明らかなように、リーチ演出が実行され、また、大当たりを期待させる各種の予告演出が実行されることから、先読み対象変動では、第1発光群511および第3発光群523が上述した変動・予告対応の発光パターンでの発光を開始する。
一方、第2発光群512に関しては、以下のような発光演出が行われる。すなわち、図29(B)に例示されるように、先読み対象の新規入賞がある前は、特別アイコンが表示されてない状態であるため、第2発光群512は、白色明滅パターンで発光している。これに対して、先読み対象の新規入賞に応じて青色の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されるのに伴い、第2発光群512が青色明滅パターンでの発光を開始する。このため、先読み対象の新規入賞があったタイミングで、青色の保留アイコンが表示され、これとほぼ同時に、第2発光群512の発光パターンが、白色明滅パターンから青色明滅パターンに変化する。
また、図29(B)に例示されるように、先読み対象変動が開始される際に、青色の保留アイコンが緑色の当該アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512が緑色明滅パターンでの発光を開始する。すなわち、図29(A)に基づいて上述したのと同様に、青色の保留アイコンが緑色の当該アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512の発光パターンが、青色明滅パターンから緑色明滅パターンに変化する。
(各発光群の第3発光演出)
図29(C)は、各発光群の第3発光演出について説明するためのタイムチャートである。この第3発光制御は、先読み対象の新規入賞があったタイミングで、この新規入賞に応じて白色の保留アイコンを表示し、先読み対象変動が開始される際に、白色の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴ってこの保留アイコンを赤色の当該アイコンとして表示する場合に行われる発光演出である。
図29(C)に示される例では、図29(B)に基づいて上述したのと同様に、先読み対象変動よりも前に行われる2回の第1特別図柄の変動表示では、現在の演出モードに対応する発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光し、先読み対象変動では、第1発光群511および第3発光群523が上述した変動・予告対応の発光パターンで発光する。
一方、第2発光群512に関しては、以下のような発光演出が行われる。すなわち、図29(C)に例示されるように、先読み対象の新規入賞がある前は、特別アイコンが表示されてない状態であるため、第2発光群512が白色明滅パターンで発光している。また、先読み対象の新規入賞に応じて保留アイコンが表示されるが、この保留アイコンは白色の保留アイコンであって、先読み対象変動が開始されるまでは、その表示色が変化しない。このため、先読み対象の新規入賞があった後も、先読み対象変動が開始されるまでは、第2発光群512の白色明滅パターンでの発光が継続して行われる(図29(C)参照)。
その後、図29(C)に例示されるように、先読み対象変動が開始される際に、白色の保留アイコンが赤色の当該アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512が赤色明滅パターンでの発光を開始する。すなわち、白色の保留アイコンが赤色の当該アイコンに変化するのに伴って、第2発光群512の発光パターンが、白色明滅パターンから赤色明滅パターンに変化する。
ここでは、第1発光群511および第3発光群523の発光演出と、第2発光群512の発光演出について説明したが、図29に基づく上記の説明から明らかなように、保留アイコン(又は当該アイコン)の表示態様を第1表示態様から第2表示態様に変化させるアイコン変化演出が実行された場合、保留アイコン(又は当該アイコン)の変化後の表示態様である第2表示態様に対応する発光パターン(第1発光パターン)で第2発光群512が発光し、この第1発光パターンで第2発光群512が発光しているときに、第1発光パターンとは異なる第2発光パターンで第1発光群511および第3発光群523が発光する。
本実施形態では、保留アイコン(又は当該アイコン)の変化後の表示色と同色で第2発光群512が発光することから、遊技者は、保留アイコン(又は当該アイコン)を見なくても、第2発光群512を見て、保留アイコン(又は当該アイコン)の変化後の表示色を容易に認識することが可能である。本実施形態の遊技機1では、先読み対象変動の途中で、先読み対象の当該アイコンが一時的に非表示になるときがあり、このときにも第2発光群512が第1発光パターンで発光しているため、当該アイコンが一時的に非表示になっているときでも、当該アイコンの表示色を遊技者が認識することが可能である。
また、第1発光パターンで第2発光群512が発光しているときに、第1発光パターンとは異なる第2発光パターン(第2発光群512が第1発光パターンで発光した場合の発光色とは異なる色で発光する発光パターン)で第1発光群511および第3発光群523が発光する。このため、第1発光パターンでの第2発光群512の発光を際立たせることができ、保留アイコン(又は当該アイコン)のアイコン変化演出と、第1発光パターンで第2発光群512を発光させる発光演出との相乗効果によって得られる演出効果をより一層向上させることが可能である。
なお、第2発光群512の明滅パターンには、以下のような特徴がある。第2発光群512の白色明滅パターンは、第2発光群512が白色で明滅する周期が最も長い時間に設定されているため、第2発光群512が白色明滅パターンで発光することによって、第2発光群512がゆっくりとした速度で明滅する。また、第2発光群512の青色明滅パターンは、第2発光群512が青色で明滅する周期が長めの時間に設定されているため、第2発光群512が青色明滅パターンで発光することによって、第2発光群512が低速で明滅する。また、第2発光群512の緑色明滅パターンは、第2発光群512が緑色で明滅する周期が中程度の時間に設定されているため、第2発光群512が緑色明滅パターンで発光することによって、第2発光群512が中速で明滅する。また、第2発光群512の赤色明滅パターンは、第2発光群512が赤色で明滅する周期が最も短い時間に設定されているため、第2発光群512が赤色明滅パターンで発光することによって、第2発光群512が高速で明滅する。
このように、保留アイコン(又は当該アイコン)と共通する色で第2発光群512が発光すると共に、大当たり信頼度が高いほど第2発光群512の明滅速度が速くなるため、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることができる。
(発光演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図28〜図29を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される発光演出について説明したが、このような発光演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
第1発光手段(例えば、第1発光群511)と、
第2発光手段(例えば、第2発光群512)と、
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段(第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得した取得情報を特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834(図38(A)参照)のいずれかに格納し、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得した取得情報を特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838(図38(A)参照)のいずれかに格納するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の権利が保留されていることを示唆する保留示唆画像(例えば、保留アイコン)を表示すると共に、当該保留示唆画像の表示態様を、第1表示態様から、当該第1表示態様よりも前記特別遊技が実行される可能性が高いことを示唆する第2表示態様へと変化させる変化演出(例えば、アイコン変化演出)を実行可能であり、
前記変化演出を実行した場合に、前記第2表示態様に対応する第1発光パターンで前記第2発光手段を発光させ、当該第1発光パターンで前記第2発光手段が発光しているときに、当該第1発光パターンとは異なる第2発光パターンで前記第1発光手段を発光させる(例えば、図29参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、変化演出(例えば、アイコン変化演出)が実行されると、保留示唆画像の変化後の表示態様である第2表示態様に対応する第1発光パターンで第2発光手段(例えば、第2発光群512)が発光するため、第1発光パターンでの第2発光手段の発光と変化演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることができる。また、第2発光手段が第1発光パターンで発光しているときに、第1発光手段が(第1発光パターンとは異なる)第2発光パターンで発光する(例えば、図29参照)。このため、第2発光手段が第1発光パターンで発光しているときに第1発光手段を同じ第1発光パターンで発光させることによって、第2発光手段を第1発光パターンで発光させる演出の演出効果を十分に得られなくなるといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
なお、図には表れていないが、本実施形態の遊技機1では、第2発光群512が白色以外の保留アイコン(又は当該アイコン)と同色で明滅しているときに第1始動口21に対する新規入賞があり、この新規入賞に応じて保留アイコンを特別アイコンとして表示可能な状況であったとしても、この保留アイコンをデフォルトの保留アイコンである白色の保留アイコンとして表示するといった構成が採用されている。すなわち、第2発光群512が白色以外の保留アイコン(又は当該アイコン)と同色で明滅しているときには、新たな保留アイコンに対するアイコン変化演出の実行が制限される。このため、例えば、緑色の保留アイコンに対応するように第2発光群512が緑色で明滅しているときに、同じ緑色の保留アイコンが新たに表示されてしまい、第2発光群512の緑色発光に対応する保留アイコンがどちらの保留アイコンであるか分からなくなってしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
(発光演出に関する他の構成)
発光演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、第1発光群511および第3発光群523と、第2発光群512とが互いに異なる発光色で発光する場合、すなわち、第1発光群511および第3発光群523と、第2発光群512とが同色では発光しない場合について説明したが、例えば所定のリーチ演出中など、第1発光群511および第3発光群523と、第2発光群512とが一時的に同色で発光する場合があってもよい。
また、本実施形態では、特別アイコンが表示されていないときには、第2発光群512が白色明滅パターンで明滅する場合を例に説明したが、他の実施形態では、特別アイコンが表示されていないときには、第2発光群512を非発光にしておき、特別アイコンが表示されたタイミングで、その特別アイコンと同色で第2発光群512を明滅させる発光制御を開始するようにしてもよい。
また、本実施形態では、例えば、先読み対象の保留アイコンが赤色の保留アイコンに変化した場合に、第2発光群512が赤色で明滅するが、第2発光群512の発光パターンは、先読み対象の保留アイコンの変化後の表示色に対応する発光パターンであることを遊技者が認識可能な発光パターンであれば、本実施形態で例示した発光パターンに限定されるものではない。すなわち、例えば、先読み対象の保留アイコンの表示色が赤色に変化した場合に、第2発光群512の赤色発光と白色発光とが交互に繰り返される発光パターンで第2発光群512を発光させるようにしてもよい。すなわち、第2発光群512の発光パターンは、先読み対象の保留アイコンの変化後の表示色とは異なる発光色で第2発光群512が発光する瞬間があるような発光パターンであってもよい。また、例えば、先読み対象の保留アイコンが赤色の保留アイコンに変化した場合に、第2発光群512を赤色明滅させるのではなく、赤色で点滅させたり、或いは、第2発光群512の赤色発光を継続させたりしてもよい。
また、先読み対象の新規入賞に応じて、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像が保留アイコンとして表示され、この保留アイコンの表示中に第1演出ボタン35が操作されたことに応じて、この保留アイコンが第1演出ボタン画像から特別アイコン(例えば、緑色の保留アイコン)に変化する場合があってもよい。この場合、保留アイコンが第1演出ボタン画像から特別アイコンに変化するのに伴って、その特別アイコンと同色で第2発光群512を明滅させる発光制御を開始するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、保留アイコン(又は当該アイコン)の表示色が変化するのに伴って、保留アイコン(又は当該アイコン)の変化後の表示色と同色で第2発光群512が明滅する発光演出が開始される場合を例に説明したが、他の実施形態では、保留アイコン(又は当該アイコン)の表示色が変化したとしても、上記の発光演出が開始されない場合があるといった構成を採用してもよい。
また、第2発光群512が第1始動口21と近接配置されていることからも明らかなように、第2発光群512は、第1特別図柄判定の保留に対応するものである。このため、本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の保留に対応する保留アイコンの表示色が白色以外の表示色に変化するアイコン変化演出が行われた場合に、第2発光群512を保留アイコンの変化後の表示色と同色で明滅させる発光演出を行う一方、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の保留に対応する保留アイコンの表示色が白色以外の表示色に変化するアイコン変化演出が行われた場合には、第2発光群512をその保留アイコンの変化後の表示色と同色で明滅させる発光演出を行わないといった構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の保留に対応する保留アイコンの表示色が白色以外の表示色に変化するアイコン変化演出が行われた場合には、第2発光群512をその保留アイコンの変化後の表示色と同色で明滅させる発光演出を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、第2発光群512が、遊技盤2の裏面側において、第1始動口21と近接する所定位置に固定されている場合を例に説明するが、他の実施形態では、例えば、遊技盤2に対して動作可能な演出役物に第2発光群512を設けて、第2発光群512の位置が変化し得るといった構成を採用してもよい。また、本実施形態では、第1発光群511が第2発光群512と一体的に固定されている場合を例に説明したが、他の実施形態では、第1発光群511が個別に動作可能であるといった構成や、第1発光群511が第2発光群512と一体的に動作可能であるといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、第1特別図柄の変動表示が終了する直前まで当該アイコンが表示されており、この当該アイコンが特別アイコンである場合には、当該アイコンが消去されるまで第2発光群512の発光制御が継続される場合を例に説明した(図29参照)。これに対して、他の実施形態では、例えば、SPSPリーチの途中で特別アイコンである当該アイコンを消去し、この当該アイコンの消去に伴って第2発光群512の発光制御を終了させるといった構成を採用してもよい。また、これとは別に、当該アイコンが消去された後も第2発光群512の発光制御を継続させて、当該アイコンの最終表示色を当該アイコンが消去された後も認識することが可能な構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、先読み対象変動の途中で先読み対象の当該アイコンが一時的に非表示になっているときも、第2発光群512の第1発光パターンでの発光を継続させる場合について説明したが、他の実施形態では、先読み対象の当該アイコンが一時的に非表示になった場合には、第2発光群512の第1発光パターンでの発光を中断させ、先読み対象の当該アイコンが再度表示された場合に、第2発光群512の第1発光パターンでの発光を再開させるといった構成を採用してもよい。
[事前示唆演出について]
次に、図30〜図33を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される事前示唆演出について説明する。ここで、図30は、事前示唆演出で表示される各演出示唆画像について説明するための説明図である。図31は、事前示唆演出の具体例を示す画面図であり、図32は、事前示唆演出が行われた後の演出を例示する画面図である。図33は、事前示唆演出について説明するためのタイムチャートである。
本実施形態の遊技機1では、例えば、通常遊技状態で遊技が制御されているときに、第1特別図柄の変動表示中に行われる変動中演出として、装飾図柄を変動表示させる変動演出や、大当たり信頼度を示唆する各種の予告演出が実行される。本実施形態の遊技機1で実行される事前示唆演出は、変動中演出が行われることを事前に示唆する演出である。事前示唆演出は、例えば、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に、擬似連演出、SPリーチ、及びSPSPリーチが実行される場合に、擬似連示唆画像、SPリーチ示唆画像、及びSPSPリーチ示唆画像を表示して、図30に例示される擬似連演出、SPリーチ、及びSPSPリーチが実行されることを事前に示唆する演出である。
事前示唆演出では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に遊技機1が実行可能な複数の変動中演出に対して、それぞれの変動中演出を示唆する演出示唆画像が表示される。この演出示唆画像として、本実施形態では、図30に例示されるように、擬似連示唆画像と、群予告示唆画像と、SPリーチ示唆画像と、SPSPリーチ示唆画像と、役物演出示唆画像と、チャンス示唆画像と、激アツ示唆画像とが用意されている。
擬似連示唆画像は、図11(D),(G)等に基づいて説明した擬似連演出が実行されることを事前に示唆する演出画像であって、本実施形態では、擬似連演出を連想させる「連」の文字を含む丸形の演出画像である(図30参照)。事前示唆演出でこの擬似連示唆画像が表示された場合の大当たり信頼度は、本実施形態では約8%に設定されている。なお、事前示唆演出では、この擬似連示唆画像が1つ表示される場合と2つ表示される場合とがあり、擬似連示唆画像が1つだけ表示された場合は、変動演出が擬似2連目以上に発展することが確定し、擬似連示唆画像が2つ表示された場合は、変動演出が擬似3連目に発展することが確定する。
群予告示唆画像は、図12(D)等に基づいて上述した群予告が実行されることを事前に示唆する演出画像であって、本実施形態では、群予告に登場する3人のキャラクタを含む横長の長方形の演出画像である(図30参照)。事前示唆演出でこの群予告示唆画像が表示された場合の大当たり信頼度は、本実施形態では約45%に設定されている。
SPリーチ示唆画像は、図9(H)等に基づいて上述したSPリーチが実行されることを事前に示唆する演出画像であって、本実施形態では、「SP」の文字を含む横長の楕円形状の演出画像である(図30参照)。事前示唆演出でこのSPリーチ示唆画像が表示された場合の大当たり信頼度は、本実施形態では約10%に設定されている。このSPリーチ示唆画像が表示された場合、SPリーチが実行されて、SPリーチの終盤で当落報知演出が実行される場合と、SPリーチからSPSPリーチに発展してSPSPリーチで当落報知演出が実行される場合とがあり、後者の方が前者に比べて大当たり信頼度が高い。このため、SPリーチ示唆画像が表示された後にSPリーチに発展した場合、遊技者は、SPSPリーチへとリーチ演出が更に発展することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
SPSPリーチ示唆画像は、図9(I)等に基づいて上述したSPSPリーチが実行されることを事前に示唆する演出画像であって、本実施形態では、「SPSP」の文字を含む横長六角形の演出画像である(図30参照)。事前示唆演出でこのSPSPリーチ示唆画像が表示された場合の大当たり信頼度は、本実施形態では約30%に設定されている。このSPSPリーチ示唆画像が表示された場合、最終的にSPSPリーチに発展してSPSPリーチの終盤で当落報知演出が実行されることになるが、ノーマルリーチからSPリーチを経由せずにSPSPリーチに発展する場合と、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展する場合とがあり、後者の方が前者に比べて大当たり信頼度が高い。このため、SPSPリーチ示唆画像が表示された場合、遊技者は、先ずはノーマルリーチからSPリーチに発展することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
役物演出示唆画像は、可動装飾部材14が動作する役物演出が実行されることを事前に示唆する演出画像であって、本実施形態では、「ギミック」の文字を含む横長七角形の演出画像である(図30参照)。事前示唆演出でこの役物演出示唆画像が表示された場合の大当たり信頼度は、本実施形態では約40%に設定されている。可動装飾部材14は、通常は、その大部分が装飾部材13の後ろに隠れて可動装飾部材14の下端部だけが視認可能な初期位置(図2参照)に配置されている。これに対して、本実施形態の遊技機1では、SPSPリーチに先立って行われる発展演出(図12(B)参照)の実行中に、可動装飾部材14が所定の発光パターンで発光すると共に表示画面70の大部分を覆う動作位置へと落下するように移動する役物演出が実行される場合がある。このように、発展演出に伴って役物演出が実行された場合の方が、発展演出に伴って役物演出が実行されない場合に比べて大当たり信頼度が高いことから、役物演出示唆画像を表示する事前示唆演出を実行することによって、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることができる。
なお、第1SPSPリーチと、第1SPSPリーチよりも大当たり信頼度が高い第2SPSPリーチとを用意しておき、発展演出中に役物演出が実行されなかった場合には、第1SPSPリーチに発展して第1SPSPリーチの終盤で当落報知演出が実行され、発展演出中に役物演出が実行された場合は、第2SPSPリーチに発展して第2SPSPリーチの終盤で当落報知演出が実行されるといった構成を併せて採用してもよい。
チャンス示唆画像は、今回の第1特別図柄の変動表示において当たり報知演出が実行される可能性が通常よりも高いことを示唆する演出画像であり、本実施形態では、「チャンス!」の文字を示す演出画像である(図30参照)。このチャンス示唆画像は、何らかの変動中演出がその後に実行されることを示唆するものではないが、事前示唆演出でこのチャンス示唆画像が表示された場合の大当たり信頼度が約15%に設定されていることから、チャンス示唆画像を表示することによって、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
激アツ示唆画像は、激アツの文字を表示する変動中演出(激アツ文字表示演出)が実行されることを事前に示唆する演出画像であって、本実施形態では、「激アツ!!」の文字を示す演出画像である(図30参照)。事前示唆演出でこの激アツ示唆画像が表示された場合の大当たり信頼度は、本実施形態では約65%に設定されていることから、激アツ示唆画像を表示することによって、大当たりに対する遊技者の期待感を飛躍的に向上させることが可能である。
なお、事前示唆演出によってこの激アツ示唆画像が表示された場合は、リーチ成立時に「激アツ!!」の文字を含むリーチラインを表示すると共に「激アツ!!」の音声をスピーカ38から出力する激熱文字表示演出が行われる場合(図32(D)参照)と、所定タイミングで「激アツ!!」の文字を表示画面70の中央に大きく表示する激アツ文字表示演出が行われる場合とがある。
(事前示唆演出の具体例)
次に、図31,32を参照しつつ、事前示唆演出と、事前示唆演出が行われた後の演出について説明する。図31(A)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「625」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「625」のバラケ目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図31(A)及び(B)参照)。
このように、第1特別図柄の変動表示に伴って3つの図柄列のスクロール表示が開始されてから所定時間(例えば、1秒)が経過すると、図30に基づいて上述した演出示唆画像の獲得を目指す獲得チャレンジ演出のタイトル表示が行われる(図31(C)参照)。具体的には、3つの図柄列が表示画面70における右上方の領域に小図柄表示された状態で、「獲得チャレンジ」という文字が表示画面70の中央に大きく表示される(図31(C)参照)。続いて、「ボタンを押して演出をゲットしろ!」という文字を表示画面70に表示する獲得チャレンジ演出の説明演出が行われる(図31(D)参照)。
獲得チャレンジ演出が行われると、演出示唆画像が表示画面70上に一覧表示される(図31(E)参照)。具体的には、図30に基づいて上述した、擬似連示唆画像、群予告示唆画像、SPリーチ示唆画像、SPSPリーチ示唆画像、役物演出示唆画像、チャンス示唆画像、激アツ示唆画像が表示画面70に一覧表示される。なお、図31(E)に示される表示は一例であって、例えば、擬似連示唆画像、群予告示唆画像、SPリーチ示唆画像、SPSPリーチ示唆画像、役物演出示唆画像、チャンス示唆画像、及び激アツ示唆画像を、それぞれが対応する演出の実行順に並べて表示するようにしてもよい。また、図31(E)には、全ての演出示唆画像が一覧表示されている様子が例示されているが、一部の演出示唆画像を表示したり、「ハズレ」の文字を示す演出画像を含むような一覧表示を行ったりしてもよい。
図31(E)のように演出示唆画像が一覧表示されてから所定時間が経過すると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す操作促進演出が行われる(図31(F)参照)。なお、この操作促進演出は、有効期間が発生するタイミングが異なるだけで、図12(F)等に基づいて上述した第1演出ボタン操作促進演出と同様の演出であるため、ここでの詳細な説明は省略する。また、操作促進演出中は、一覧表示された演出示唆画像が表示画面70上に表示されているが、説明の便宜上、図31(F)ではその図示が省略されている。
次に、操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を操作した場合、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了した場合、操作対応演出が行われる(図31(G)参照)。この操作対応演出は、表示画面70上で爆発が起こって、表示画面70に表示されている一部の演出示唆画像が消去される様子を表す演出表示である。
このような操作対応演出が行われると、今回の第1特別図柄の変動表示中に実行される演出を示唆する演出示唆画像が残って、2人のキャラクタが喜ぶ様子を表す獲得演出報知演出が行われる(図31(H)及び(I)参照)。この獲得演出報知演出が、上述した事前示唆演出に相当する演出である。図31(H)及び(I)には、擬似連演出が実行されることを事前に示唆する擬似連示唆画像、SPリーチに発展することを事前に示唆するSPリーチ示唆画像、SPSPリーチに発展することを事前に示唆するSPSPリーチ示唆画像、激アツの文字を表示する変動中演出(激アツ文字表示演出)が実行されることを事前に示唆する激アツ示唆画像が表示されている様子が例示されている。
なお、図31(H)及び(I)に例示される事前示唆演出で表示される演出示唆画像の数は特に限定されるものではないが、例えば、大当たり信頼度が相対的に低い場合(すなわち、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって変動時間が相対的に短い第1特別図柄の変動パターンが選択されている場合)には、表示される演出示唆画像の数を少なくし、大当たり信頼度が相対的に高い場合(すなわち、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であっても変動時間が相対的に長い第1特別図柄の変動パターンが選択されている場合)には、表示される演出示唆画像の数を多くするといった構成を採用すればよい。
このような構成を採用すれば、各演出示唆画像が示唆する変動中演出の内容だけでなく、表示されている演出示唆画像の数に基づいて、遊技者が大当たり信頼度をより容易に認識することが可能になる。
図31(H)及び(I)に基づいて上述した獲得演出報知演出(事前示唆演出)が終了すると、演出図柄表示領域73における3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図31(I)及び図32(A)参照)。このように、演出図柄表示領域73における3つの図柄列のスクロール表示が再開されてから所定時間が経過すると、大当たり信頼度を示唆する予告演出として、例えば、より上位の段階まで発展するほど大当たり信頼度が高くなるステップアップ予告が実行される(図32(A)参照)。なお、ここでは、予告演出としてステップアップ予告が実行される場合を例に説明するが、予告演出として他の予告演出(例えば、キャラクタが発するセリフの内容や、そのセリフを示す文字や枠の色で大当たり信頼度を示唆するセリフ予告)が実行される場合もある。
このように、大当たり信頼度を示唆する予告演出が実行されると、事前示唆演出(図31(I)参照)によって事前に示唆されていた擬似連演出が実行され(図32(B)参照)、擬似2連目の変動演出が開始される(図32(C)参照)。その後、左7図柄および右7図柄が擬似停止してリーチが成立するのに伴って、事前示唆演出(図31(I)参照)によって事前に示唆されていた激アツの文字を表示する変動中演出として、「激アツ!!」の文字が記されたリーチラインをリーチ図柄に重畳表示させる激アツ文字表示演出が行われる(図32(D)参照)。
このようにしてリーチが成立した後、ノーマルリーチが実行され(図32(E)参照)、事前示唆演出によって示唆されていたSPリーチ演出が実行され(図32(F)参照)、事前示唆演出によって示唆されていたSPSPリーチが実行される(図32(G)参照)。このSPSPリーチの終盤に差し掛かると、図12(F)に基づいて説明した第1演出ボタン操作促進演出が実行され(図32(H)参照)、この第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に遊技者によって第1演出ボタン35が操作されると、カットインが発生する(図32(I)参照)。なお、図32(I)には、1人のキャラクタを含むと共に緑色で表現されたカットイン画像が表示画面70に表示中のSPSPリーチ演出画像に重畳表示されている様子が例示されている。
なお、図32では、カットインが発生した後の演出の流れが省略されているが、SPSPリーチの終盤になると、第2演出ボタン操作促進演出が実行され(図12(H)参照)、この第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されると、当たり報知演出(又はハズレ報知演出)が実行される。なお、図12(I)には、第2演出ボタン36の操作に応じて当たり報知演出が行われる様子が例示されている。
(事前示唆演出が実行された場合の演出の流れ)
図33には、図31,32に基づいて上述した一連の演出の流れが例示されている。本実施形態の遊技機1では、図33に例示されるように、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示が開始された直後に、激アツ示唆画像、擬似連示唆画像、SPリーチ示唆画像、SPSPリーチ示唆画像を表示する事前示唆演出(図31(H)及び(I)参照)が実行される場合がある。
このような事前示唆演出が実行されると、その後は、図33に例示されるように、事前示唆演出によって示唆されていた擬似連演出が行われる前に、ステップアップ予告が行われる場合がある(図31(I)、図32(A)〜(B)参照)。そして、ステップアップ予告の後に擬似連演出が実行され、擬似2連目の変動演出中にリーチが成立するタイミングで、激熱文字表示演出が実行される(図33、図32(D)参照)。
このようにしてリーチが成立すると、事前示唆演出によって示唆されていないノーマルリーチが実行され(図33、図32(E)参照)、事前示唆演出によって示唆されていたSPリーチが実行され(図33、図32(F)参照)、同じく事前示唆演出によって示唆されていたSPSPリーチが実行される(図33、図32(G)参照)。その後は、SPSPリーチの終盤に差し掛かると第1演出ボタン操作促進演出が行われ(図32(H)参照)、この第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されると、カットインが発生する(図33、図32(I)参照)。このカットインが発生した後の演出の流れは、上述した通りである。
(事前示唆演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図30〜図33を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される事前示唆演出について説明したが、このような事前示唆演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段(例えば、第1特別図柄表示器41)において図柄(例えば、第1特別図柄)を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(図42におけるステップS311,S315の処理を実行するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記図柄の変動表示中に行われる変動中演出(例えば、擬似連演出、群予告、SPリーチ、SPSPリーチ、役物演出、激アツ文字表示演出など)と、当該変動中演出が行われることを事前に示唆する事前示唆演出(例えば、図31(H)及び(I)参照)とを実行可能であり、
前記図柄の変動表示中に行われる複数の前記変動中演出の一部に関して前記事前示唆演出を実行してから、当該事前示唆演出によって示唆されていない変動中演出を実行し、その後に、当該事前示唆演出によって示唆されている前記一部の変動中演出を実行可能である(図33参照)ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機によれば、事前示唆演出によって示唆された変動中演出(図31〜図33に示される例では、擬似連演出、激アツ文字表示演出、SPリーチ、SPSPリーチ)の前に、事前示唆演出によって示唆されていない変動中演出(例えば、ステップアップ予告:図32(A)参照)が行われるため(図33参照)、遊技者に意外性を感じさせることができる。ところで、複数の変動中演出の全てに関して事前示唆演出を実行してしまうと、その後に行われる変動中演出を遊技者が推測しながら遊技を楽しむことができなくなり、結果として、事前示唆演出を実行することで却って変動中演出の興趣性を低下させてしまうといった問題が生じる可能性がある。これに対して、上記の構成によれば、事前示唆演出によって示唆されない変動中演出が実行される場合があるため、このような問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
(事前示唆演出に関する他の構成)
事前示唆演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、図30に例示されるように、ステップアップ予告が実行されることを事前に示唆するSU予告示唆画像が用意されておらず、図31(H)及び(I)に基づいて上述した事前示唆演出が行われた後に、ステップアップ予告を実行する場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、事前示唆演出によって表示可能なSU予告示唆画像を用意しておき、図32(E)に基づいて上述した一覧表示において、このSU予告示唆画像を含む一覧表示を行い、その後は、図32(H)及び(I)に基づいて上述した事前示唆演出において、SU予告示唆画像を表示しない事前示唆演出を実行してから、図32(A)のステップアップ予告を実行するといった流れの演出を実行してもよい。
なお、本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示が開始された直後に事前示唆演出を実行し、この事前示唆演出によって示唆された変動中演出を同一変動内で実行する場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、この第1特別図柄の変動表示を先読み対象変動として事前判定処理を行い、この事前判定処理の結果に基づいて、先読み対象変動で実行される変動中演出を特定し、この特定結果に基づいて、先読み対象変動が開始される前に、事前示唆演出を実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、第1演出ボタン35の操作に応じて事前示唆演出を実行する場合を例に説明したが、他の実施形態では、図31(F)に例示される操作促進演出を行わず、第1演出ボタン35の操作とは無関係に事前示唆演出を実行するようにしてもよい。
[第1前兆演出と第2前兆演出について]
次に、図34を参照しつつ、本実施形態の遊技機1が実行可能な第1前兆演出および第2前兆演出について説明する。ここで、図34は、2種類の前兆演出(第1期待演出および第2期待演出の一例)と4種類の示唆演出について説明するための説明図である。
本実施形態の遊技機1は、図9(B)に基づいて上述したリーチ無し演出(第4示唆演出の一例)と、図9(F)等に基づいて上述したノーマルリーチ(第1示唆演出の一例)と、図11(H)等に基づいて上述した擬似3連目の変動演出(第2示唆演出の一例)と、図9(I)等に基づいて上述したSPSPリーチ(第3示唆演出の一例)とを実行可能である。
図34(A)〜(D)には、これらのリーチ無し演出、ノーマルリーチ、擬似3連目の変動演出、及びSPSPリーチが示されている。これら4種類の演出のうち、ノーマルリーチ(図34(B)参照)で当たり報知演出が実行される可能性を第1の程度とすると、本実施形態では、この第1の程度が約2%に設定されている。また、本実施形態の遊技機1では、2回の擬似連演出が実行されて擬似3連目の変動演出に発展した場合は、SPリーチ以上のリーチ演出(SPリーチまたはSPSPリーチ)が実行されることが確定することから、擬似3連目に発展した場合に当たり報知演出が実行される可能性は、ノーマルリーチで当たり報知演出が実行される可能性よりも高く、その可能性を第2の程度とすると、本実施形態では、この第2の程度が約15%に設定されている。
また、SPSPリーチ(図34(D)参照)で当たり報知演出が実行される可能性を第3の程度とすると、本実施形態では、この第3の程度が約30%に設定されている。また、本実施形態の遊技機1では、リーチ演出が実行されなければ当たり報知演出が実行されないといった構成が採用されていることから、リーチ無し演出(図34(A)参照)が行われた場合に当たり報知演出が実行される可能性を第4の程度とした場合、本実施形態では、この第4の程度が0%に設定されている。
ところで、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の権利が保留されると、その権利に対して第1特別図柄判定が行われるのに先立って、大当たり遊技を実行するか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が行われた場合に第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理が行われる。その一方で、サブ制御基板90のサブROM92には、第1特別図柄の変動パターンと、演出図柄を用いる変動演出の演出パターンとの対応関係を示す情報が記憶されているため、サブCPU91は、メイン制御基板80から取得した事前判定結果(事前判定情報)に基づいて、先読み対象変動でリーチ無し演出が実行されるか否か、先読み対象変動でノーマルリーチが実行されるか否か、先読み対象変動で擬似3連目の変動演出に発展するか否か、先読み対象変動でSPSPリーチが実行されるか否かを、先読み対象変動が開始される前に特定することが可能である。
このように、本実施形態の遊技機1では、先読み対象変動で行われる演出を特定可能であることから、この特定結果に基づいて、先読み対象変動が開始される前に、遊技者に大当たりを期待させる効果的な演出を行うのが好ましい。
(第1前兆演出)
そこで、本実施形態の遊技機1では、事前判定結果に基づいて、先読み対象変動が開始される前に、先読み対象変動で当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させる第1期待演出として、第1前兆演出を実行することとしている。この第1前兆演出は、遊技者に大当たりを期待させることが可能なものであればどのような演出であっても構わないが、本実施形態では、第1前兆演出として、表示画面70に表示されている昼間の様子を表す背景画像を夕方の様子を表す背景画像に変化させて、夕方の様子を表す背景画像を表示画面70に表示すると共に、スピーカ38からこの背景画像に対応する対応演出音を出力する演出が実行される。
なお、本実施形態では、当たり報知演出が実行される可能性が第1の程度であることを示唆するノーマルリーチと、当たり報知演出が実行される可能性が(第1の程度よりも高い)第2の程度であることを示唆する擬似3連目の変動演出の少なくとも一方が先読み対象変動で実行されることを条件として、先読み対象変動の開始前に上記の第1前兆演出を実行するといった構成を採用している。言い換えれば、第1前兆演出を実行した場合は、先読み対象変動において、ノーマルリーチと、擬似3連目の変動演出の少なくとも一方を実行するといった構成を採用している。
この構成によれば、第1前兆演出が実行された時点で、先読み対象変動でノーマルリーチが実行されること、先読み対象変動で擬似3連目の変動演出が実行されること、先読み対象変動で擬似3連目の変動演出に発展してノーマルリーチが実行されることのいずれかが確定するため、当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させる上で効果的な演出であると言える。
(第2前兆演出)
加えて、本実施形態の遊技機1では、事前判定結果に基づいて、先読み対象変動が開始される前に、先読み対象変動で当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させる第2期待演出として、第2前兆演出を実行することとしている。この第2前兆演出は、遊技者に大当たりを期待させることが可能なものであればどのような演出であっても構わないが、本実施形態では、第2前兆演出として、表示画面70に表示されている昼間の様子を表す背景画像を夜の様子を表す背景画像に変化させて、夜の様子を表す背景画像を表示画面70に表示すると共に、スピーカ38からこの背景画像に対応する対応演出音を出力する演出が実行される。
なお、本実施形態では、当たり報知演出が実行される可能性が(第1の程度よりも高い)第3の程度であることを示唆するSPSPリーチと、当たり報知演出が実行される可能性が(第1の程度よりも低い)第4の程度であることを示唆するリーチ無し演出のいずれか一方が先読み対象変動で実行されることを条件として、先読み対象変動の開始前に上記の第2前兆演出を実行するといった構成を採用している。言い換えれば、第2前兆演出を実行した場合は、先読み対象変動において、SPSPリーチとリーチ無し演出のいずれか一方を実行するといった構成を採用している。
この構成によれば、第2前兆演出が実行された時点で、先読み対象変動でリーチ無し演出が実行されることと、先読み対象変動でSPSPリーチが実行されることのどちらか一方が確定する。すなわち、第2前兆演出が実行された後に先読み対象変動でリーチ無し演出が実行された場合は、第2前兆演出がいわゆるガセ演出として機能する一方、第2前兆演出が実行された後に先読み対象変動でSPSPリーチが実行された場合は、第2前兆演出が大チャンス演出として機能する。加えて、第2前兆演出が大チャンス演出として機能する場合は、第1前兆演出が実行されることで確定するノーマルリーチや擬似3連目の変動演出よりも大当たりが期待できるSPSPリーチが実行されるため、遊技者は、第2前兆演出が大チャンス演出であることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
なお、先読み対象変動で擬似3連目の変動演出が実行された場合は、その時点でSPリーチ以上のリーチ演出が実行されることが確定するため、先読み対象変動が開始される前に第1前兆演出が実行された時点で、先読み対象変動で何かしらのリーチ演出が実行されることが確定することになる。一方、第2前兆演出が実行された時点で、上記のように先読み対象変動でリーチ無し演出が実行されることが確定する場合があることから、第1前兆演出と第2前兆演出を同時に実行するのは好ましくない。
このため、本実施形態の遊技機1では、第1前兆演出および第2前兆演出が同時に実行されるのを禁止しており、第1前兆演出の実行条件と、第2前兆演出の実行条件の両方が満たされている場合には、いずれか一方の前兆演出を実行することとしている。
(第1前兆演出および第2前兆演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図34を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される第1前兆演出および第2前兆演出について説明したが、このような第1前兆演出および第2前兆演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段(例えば、第1特別図柄表示器41)において図柄(例えば、第1特別図柄)を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(図42におけるステップS311,S315の処理を実行するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の結果に基づいて、前記特別遊技が実行されることを報知する当たり報知演出、又は、前記特別遊技が実行されないことを報知するハズレ報知演出を実行し(図9(G)参照)、
前記当たり報知演出が実行されることを期待させる期待演出として、第1期待演出(例えば、第1前兆演出:図34参照)または第2期待演出(例えば、第2前兆演出:図34参照)を実行可能であり、
前記第1期待演出を実行した場合は、前記当たり報知演出が実行される可能性が第1の程度であることを示唆する第1示唆演出(例えば、ノーマルリーチ:図34(B)参照)と、前記可能性が前記第1の程度よりも高い第2の程度であることを示唆する第2示唆演出(例えば、擬似3連目の変動演出:図34(C)参照)との少なくともいずれか一方を実行し、
前記第2期待演出を実行した場合は、前記可能性が前記第1の程度よりも高い第3の程度であることを示唆する第3示唆演出(例えば、SPSPリーチ:図34(D)参照)と、前記可能性が前記第1の程度よりも低い第4の程度であることを示唆する第4示唆演出(例えば、リーチ無し演出:図34(A)参照)とのいずれか一方を実行することを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第1期待演出が実行されると、特別遊技が実行される可能性が第1の程度であることを示唆する第1示唆演出(例えば、ノーマルリーチ)、及び、上記可能性が第1の程度よりも高い第2の程度であることを示唆する第2示唆演出(例えば、擬似3連目の変動演出)の少なくともいずれか一方が実行される。このため、第1期待演出が実行された場合に、遊技者は、第1示唆演出よりも第2示唆演出が実行されることや、第1示唆演出と第2示唆演出の両方が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。また、第2期待演出が実行された場合、上記可能性が(第1示唆演出に対応する)第1の程度よりも高い第3の程度であることを示唆する第3示唆演出(例えば、SPSPリーチ)、又は、上記可能性が第1の程度よりも低い第4の程度であることを示唆する第4示唆演出(例えば、リーチ無し演出)が実行される。このため、第2期待演出が実行された場合に、遊技者は、第4の示唆演出よりも第3の示唆演出が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
(第1前兆演出および第2前兆演出に関する他の構成)
本実施形態では、第3の可能性が第2の可能性よりも高い場合を例に説明したが、他の実施形態では、第3の可能性が、第1の可能性よりも高く、且つ、第2の可能性よりも低いといった構成を採用してもよい。すなわち、第2前兆演出が実行された場合は、(本実施形態と同様に)リーチ無し演出が実行されることが確定するか、或いは、ノーマルリーチよりも大当たり信頼度が高く且つ擬似3連目の変動演出よりも大当たり信頼度が低い演出が実行されることが確定するといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、第1示唆演出がノーマルリーチであり、第2示唆演出が擬似3連目の変動演出であり、第3示唆演出がSPSPリーチであり、第4示唆演出がリーチ無し演出である場合を例に説明したが、第1示唆演出〜第4示唆演出は、本実施形態で例示したものと異なる演出であってもよい。
また、本実施形態では、第1前兆演出が、夕方の様子を表す背景画像を表示画面70に表示してスピーカ38から対応演出音を出力する演出である場合を例に説明したが、他の実施形態では、例えば、枠ランプ37、盤面ランプ5、及びスピーカ38の少なくともいずれか1つを使用する演出を第1前兆演出として実行してもよい。
また、本実施形態では、第2前兆演出が、夜の様子を表す背景画像を表示画面70に表示してスピーカ38から対応演出音を出力する演出である場合を例に説明したが、他の実施形態では、例えば、枠ランプ37、盤面ランプ5、及びスピーカ38の少なくともいずれか1つを使用する演出を第2前兆演出として実行してもよい。
また、本実施形態では、先読み対象変動に係る事前判定結果に基づいて、先読み対象変動が開始される前に第1前兆演出および第2前兆演出のいずれか一方を実行する場合を例に説明したが、他の実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて行われる第1特別図柄の変動表示が開始された直後に、第1前兆演出および第2前兆演出のいずれか一方を実行するようにしてもよい。
[アイコン増殖演出について]
次に、図35〜図37を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行されるアイコン増殖演出について説明する。ここで、図35は、第3通常モード中に表示される各アイコンについて説明するための説明図である。図36は、保留示唆表示に係る演出画像が増殖するアイコン増殖演出を例示する画面図である。図37は、変動示唆表示に係る演出画像が増殖するアイコン増殖演出を例示する画面図である。
本実施形態の遊技機1では、第3通常モードで演出が制御されているときに、第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示唆する保留示唆表示に対応する事前判定結果に基づいて、その保留示唆表示に係る第1個数の演出画像が表示された第1表示状態(例えば、保留アイコン表示領域71に1個のヘリアイコンが表示された状態:図36(D)参照)から、その保留示唆表示に係る第1個数よりも多い第2個数の演出画像が表示される第2表示状態(例えば、保留アイコン表示領域71に2個のヘリアイコンが表示された状態:図36(E)参照)へと表示状態を変化させる保留アイコン増殖演出が行われる場合がある。
また、第3通常モードで演出が制御されているときに、第1特別図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆表示に係る第1個数の演出画像が表示された第1表示状態(例えば、当該アイコン表示領域72に2個のヘリアイコンが表示された状態:図37(F)参照)から、その変動示唆表示に係る第1個数よりも多い第2個数の演出画像が表示された第2表示状態(例えば、当該アイコン表示領域72に3個のヘリアイコンが表示された状態:図37(G)参照)へと表示状態を変化させる当該アイコン増殖演出が行われる場合がある。
<第3通常モード中に表示されるアイコン>
図35には、通常遊技状態において第3通常モードで演出が制御されているときに保留アイコンや当該アイコンとして表示される各アイコンの種別と、各アイコンの表示態様と、各アイコンの大当たり信頼度と、各アイコンの増殖の可否(アイコン増殖演出が可能か否か)とが対応付けられて表記されている。
本実施形態の遊技機1では、第3通常モードで演出が制御されているときに、保留アイコン(又は当該アイコン)として、図35に例示される白色の保留アイコン(白アイコン)、ヘリアイコン、飛行機アイコン、金アイコン、及び虹アイコンを表示可能である。
(白アイコン)
白色の保留アイコンは、第1通常モードや第2通常モードで演出が制御されているときにも表示される、デフォルトの保留アイコンである。
(ヘリアイコン)
ヘリアイコンは、ヘリコプターを模したアイコンであり、このヘリアイコンが保留アイコン表示領域71(又は当該アイコン表示領域72)に表示された場合の大当たり信頼度は、本実施形態では約5%に設定されている。また、このヘリアイコンは、アイコン増殖演出の実行が可能なアイコンであり、保留アイコン表示領域71に表示されているヘリアイコンを増殖させる保留アイコン増殖演出や、当該アイコン表示領域72に表示されているヘリアイコンを増殖させる当該アイコン増殖演出が実行される場合がある。
このヘリアイコンを対象とする保留アイコン増殖演出としては、保留アイコン表示領域71に表示されている1つのヘリアイコンを2つのヘリアイコンに増殖させる保留アイコン増殖演出(例えば、図36(D)〜(E)参照)や、保留アイコン表示領域71に表示されている2つのヘリアイコンを3つのヘリアイコンに増殖させる保留アイコン増殖演出が例として挙げられる。また、ヘリアイコンを対象とする当該アイコン増殖演出としては、当該アイコン表示領域72に表示されている1つのヘリアイコンを2つのヘリアイコンに増殖させる当該アイコン増殖演出(例えば、図37(D)〜(E)参照)や、当該アイコン表示領域72に表示されている2つのヘリアイコンを3つのヘリアイコンに増殖させる当該アイコン増殖演出(例えば、図36(F)〜(G)参照)が例として挙げられる。
(飛行機アイコン)
飛行機アイコンは、飛行機を模したアイコンであり、この飛行機アイコンが保留アイコン表示領域71(又は当該アイコン表示領域72)に表示された場合の大当たり信頼度は、本実施形態では約25%に設定されている。また、この飛行機アイコンは、アイコン増殖演出の実行が可能なアイコンであり、保留アイコン表示領域71に表示されている飛行機アイコンを増殖させる保留アイコン増殖演出や、当該アイコン表示領域72に表示されている飛行機アイコンを増殖させる当該アイコン増殖演出が実行される場合がある。
この飛行機アイコンを対象とする保留アイコン増殖演出としては、保留アイコン表示領域71に表示されている1つの飛行機アイコンを2つの飛行機アイコンに増殖させる保留アイコン増殖演出や、保留アイコン表示領域71に表示されている2つの飛行機アイコンを3つの飛行機アイコンに増殖させる保留アイコン増殖演出が例として挙げられる。また、飛行機アイコンを対象とする当該アイコン増殖演出としては、当該アイコン表示領域72に表示されている1つの飛行機アイコンを2つの飛行機アイコンに増殖させる当該アイコン増殖演出や、当該アイコン表示領域72に表示されている2つの飛行機アイコンを3つの飛行機アイコンに増殖させる当該アイコン増殖演出が例として挙げられる。
なお、ヘリアイコンと飛行機アイコンは、表示態様と大当たり信頼度とが互いに異なるものの、どちらもアイコン増殖演出の対象となり得るアイコンであり、先読み対象変動における変動演出が擬似何連目まで発展するかを示唆する機能を有しているという点で、両者は共通している。このため、例えば、保留アイコン表示領域71に表示されている1又は複数のヘリアイコンが、そのヘリアイコンと同数の飛行機アイコンに変化するアイコン変化演出が実行される場合がある。また、当該アイコン表示領域72に表示されている1又は複数のヘリアイコンが、そのヘリアイコンと同数の飛行機アイコンに変化するアイコン変化演出が実行される場合もある。後述する図37(H)及び(I)には、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコンが、同じく3つの飛行機アイコンに変化する様子が例示されている。
このように、本実施形態の遊技機1では、1又は複数のヘリアイコンがヘリアイコンと同数の飛行機アイコンに変化するアイコン変化演出が実行される場合があるが、ヘリアイコンが表示された場合の大当たり信頼度が約5%であり、飛行機アイコンが表示された場合の大当たり信頼度が約25%であるため、1又は複数の飛行機アイコンが飛行機アイコンと同数のヘリアイコンに変化するアイコン変化演出が実行されることはない。
(金アイコン)
金アイコンは、宇宙船を模した金色のアイコンであって、その大当たり信頼度は、本実施形態では約68%に設定されている。本実施形態の遊技機1では、当該アイコン表示領域72に表示されたヘリアイコン(又は飛行機アイコン)の数によって、第1特別図柄の変動表示中に行われる変動演出が擬似何連目まで発展するかが示唆され、擬似3連目まで発展した後に擬似4連目へと更に発展することがないため、擬似3連目まで発展した後は、当該アイコン表示領域72にヘリアイコンや飛行機アイコンを表示しておく必要性は低い。このため、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であっても第1特別図柄の変動パターンとして、変動時間が相対的に長いリーチハズレ用の変動パターンが選択されている場合は、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)が金アイコンに変化する場合がある。
なお、本実施形態の遊技機1では、金アイコンが、白アイコンと同様、第1特別図柄の変動表示中に行われる変動演出が擬似何連目まで発展するかを示唆する機能を有していない。このため、当該アイコン表示領域72に表示されている金アイコンを対象とする当該アイコン増殖演出が実行されることはない。
また、図35の表記から明らかなように、金アイコンが表示された場合の大当たり信頼度は、ヘリアイコンが表示された場合の大当たり信頼度や、飛行機アイコンが表示された場合の大当たり信頼度に比べて、高い値に設定されているため、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)が金アイコンに変化することはあっても、当該アイコン表示領域72に表示されている金アイコンがヘリアイコン(又は飛行機アイコン)に変化することがないという構成が採用されている。
ところで、本実施形態の遊技機1では、金アイコンがヘリアイコン(又は飛行機アイコン)に変化しないといった構成が採用されているため、仮に保留アイコン表示領域71に金アイコンを表示してしまうと、変動演出が擬似何連目まで発展するかを示唆できなくなるといった問題が生じることになる。このため、本実施形態の遊技機1では、このような問題が生じるのを避けるために、保留アイコン表示領域71には金アイコンを表示せず、当該アイコン表示領域72に3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)が表示された後に、これらのアイコンに代えて金アイコンを表示することとしている。
なお、当該アイコン表示領域72にヘリアイコン(又は飛行機アイコン)が2つしか表示されていない場合には、変動演出が擬似2連目までしか発展しないため、大当たり信頼度は極めて低い。また、当該アイコン表示領域72に表示されている2つのヘリアイコン(又は2つの飛行機アイコン)を金アイコンに変化させると、その後は、変動演出が擬似3連目まで発展するか否かを示唆することができなくなってしまう。そこで、本実施形態の遊技機1では、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)を金アイコンに変化させるアイコン変化演出を実行する一方で、当該アイコン表示領域72に表示されている2つのヘリアイコン(又は2つの飛行機アイコン)を金アイコンに変化させるアイコン変化演出を実行しないといった構成が採用されている。
(虹アイコン)
上述した図21には、第1通常モードや第2通常モード、チャンスモード、激熱モードといった第3通常モード以外の演出モードで演出が制御されているときに表示されるアイコンが例示されているが、図21及び図35の表記から明らかなように、虹アイコンは、演出モードに関わらず表示可能なアイコンであって、その大当たり信頼度は、本実施形態では100%に設定されている。このため、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」でない場合には、当該アイコン表示領域72に虹アイコンが表示されることはない。
本実施形態の遊技機1では、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に限り、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)を虹アイコンに変化させるアイコン変化演出や、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)を金アイコンに変化させてから虹アイコンに変化させるアイコン変化演出が実行されることがある。
なお、本実施形態の遊技機1では、虹アイコンが、白アイコンや金アイコンと同様、第1特別図柄の変動表示中に行われる変動演出が擬似何連目まで発展するかを示唆する機能を有しておらず、当該アイコン表示領域72に表示されている虹アイコンを対象とする当該アイコン増殖演出が実行されることはない。
また、図35の表記から明らかなように、虹アイコンが表示された場合の大当たり信頼度は、ヘリアイコンが表示された場合の大当たり信頼度や、飛行機アイコンが表示された場合の大当たり信頼度、金アイコンが表示された場合の大当たり信頼度に比べて、高い値に設定されている。このため、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)が虹アイコンに変化したり、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)が金アイコンに変化してから虹アイコンに変化したりすることはあっても、当該アイコン表示領域72に表示されている虹アイコンがヘリアイコン(又は飛行機アイコン)に変化したり、当該アイコン表示領域72に表示されている虹アイコンが金アイコンに変化したりすることがないといった構成が採用されている。
ところで、本実施形態の遊技機1では、虹アイコンがヘリアイコン(又は飛行機アイコン)に変化しないといった構成が採用されているため、仮に保留アイコン表示領域71に虹アイコンを表示してしまうと、変動演出が擬似何連目まで発展するかを示唆できなくなるといった問題が生じることになる。このため、本実施形態の遊技機1では、このような問題が生じるのを避けるために、保留アイコン表示領域71には虹アイコンを表示せず、当該アイコン表示領域72に3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)が表示されている場合や、これら3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)に代えて金アイコンが表示されている場合に、これらのアイコンに代えて虹アイコンを表示することとしている。
なお、当該アイコン表示領域72にヘリアイコン(又は飛行機アイコン)が2つしか表示されていない場合には、変動演出が擬似2連目までしか発展しないため、大当たり信頼度は極めて低い。また、当該アイコン表示領域72に表示されている2つのヘリアイコン(又は2つの飛行機アイコン)を虹アイコンに変化させると、その後は、変動演出が擬似3連目まで発展するか否かを示唆することができなくなってしまう。そこで、本実施形態の遊技機1では、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)を虹アイコンに変化させるアイコン変化演出や、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコン(又は3つの飛行機アイコン)を金アイコンに変化させてから虹アイコンに変化させるアイコン変化演出を実行する一方で、当該アイコン表示領域72に表示されている2つのヘリアイコン(又は2つの飛行機アイコン)を金アイコンに変化させるアイコン変化演出や、当該アイコン表示領域72に表示されている2つのヘリアイコン(又は2つの飛行機アイコン)を金アイコンに変化させてから虹アイコンに変化させるアイコン変化演出を実行しないといった構成が採用されている。
(保留アイコン増殖演出の具体例)
次に、図36を参照しつつ、保留アイコン表示領域71に表示されたヘリアイコンを増殖させる保留アイコン増殖演出の具体例について説明する。図36(A)には、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコン(ここでは、白色の当該アイコン)に対応する第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示中に第1始動口21に遊技球が入賞して、第1特別図柄判定に係る3つ目の保留に対応する3つ目の保留アイコン(先読み対象の保留アイコン)として、ヘリアイコンが保留アイコン表示領域71に新たに表示された様子が例示されている。
なお、ここでは、3つ目の保留アイコンが初めからヘリアイコンとして表示される場合について説明するが、例えば、第1特別図柄判定に係る3つ目の保留が発生したタイミング(図36(A)の表示が行われるタイミング)では白色の保留アイコンが表示され、図36(A)に例示される図柄変動の次の図柄変動の開始時(図36(C)参照)に、先読み対象である白色の保留アイコンがヘリアイコンに変化する場合もある。
図36(B)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図36(A)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「486」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「486」のバラケ目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(図36(B)の保留アイコン表示領域71における左端の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図36(B)及び(C)参照)。その際、保留アイコン表示領域71に表示されている残りの保留アイコンが当該アイコン表示領域72に近付く方向にシフトし、先読み対象の保留アイコンであるヘリアイコンが2つ目の保留アイコンとして表示される(図36(C)参照)。
図36(D)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図36(C)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「245」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「245」のバラケ目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(図36(D)の保留アイコン表示領域71における左端の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図36(D)及び(E)参照)。その際、保留アイコン表示領域71における2つ目の保留アイコンが表示される位置(第2位置)に表示されていたヘリアイコン(図36(D)参照)を対象とする保留アイコン増殖演出が行われて、保留アイコン表示領域71における最先の保留アイコンが表示される位置(第1位置)と、上記の第2位置との両方にヘリアイコンが表示される(図36(E)参照)。ここでの保留アイコン増殖演出は、例えば、第2位置に表示されているヘリアイコンを第1位置に移動させると共に、第2位置にヘリアイコンを新たに表示することによって実現される。
なお、図36(E)の表示が行われているときには、先読み対象の保留アイコンが、第1位置に配置されたヘリアイコンと、第2位置に配置されたヘリアイコンの2つのヘリアイコンで構成されていることから、図36(E)では、「先読み対象」の文字から延びる線の矢印が、これら2つのヘリアイコンに向けられている。
ところで、遊技者が左打ちを継続しているにも拘らず遊技球が第1始動口21になかなか入賞しない場合、保留アイコン表示領域71に表示される保留アイコンが少なくなり、結果として、遊技者に不快感を与えてしまう可能性がある。
これに対して、本実施形態の遊技機1では、上記のように第2位置に表示されているヘリアイコンを対象とする保留アイコン増殖演出が実行された場合、図柄変動の開始に伴って第1特別図柄判定の保留数は減少しているものの、第2位置に新たなヘリアイコンが表示されるため、結果として第2位置にヘリアイコンが表示された状態が維持されることになり(図36(D)及び(E)参照)、遊技者に対して、保留数が減少していないような感覚を抱かせることができる。このため、上記のように遊技者に不快感を与えてしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
また、本実施形態の遊技機1では、1回の(又は2回の)擬似連演出が実行されて変動演出が擬似2連目(又は擬似3連目)に発展する場合の方が、(擬似連演出が実行されないために)変動演出が擬似2連目以降に発展しない場合に比べて、大当たりの可能性が高いという構成が採用されている。これに対して、上記の保留アイコン増殖演出によれば、先読み対象変動において変動演出が少なくとも擬似2連目までは発展することが、ヘリアイコンが2つに増殖したタイミングで確定するため、大当たりに対する遊技者の期待感を向上させることも可能である。加えて、更なる保留アイコン増加演出が行われて、ヘリアイコンが2つから3つに増加すること(すなわち、先読み対象変動で変動演出が擬似3連目に発展すること)を遊技者に期待させることができる。
なお、ここでは、保留アイコン表示領域71の第2位置に表示されているヘリアイコンを2つのヘリアイコンに増殖させる保留アイコン増殖演出を例に説明したが、保留アイコン表示領域71において3つ目の保留アイコンが表示される第3位置に表示されているヘリアイコンを2つのヘリアイコンに増殖させる保留アイコン増殖演出が実行される場合もある。この保留アイコン増殖演出は、例えば、上記第3位置に表示されているヘリアイコンを上記第2位置に移動させると共に、第3位置にヘリアイコンを新たに表示することによって実現される。
また、上記のように、保留アイコン表示領域71における第2位置および第3位置の両方にヘリアイコンが表示されている状態で次の図柄変動が開始された場合に、第2位置に表示されているヘリアイコンを第1位置に移動させ、第3位置に表示されているヘリアイコンを第2位置に移動させ、第3位置にヘリアイコンを新たに表示することによって、2つのヘリアイコンを3つのヘリアイコンに増殖させる保留アイコン増殖演出が実行されることもある。
ここでは、図36に示される例とは異なり、保留アイコン表示領域71における第3位置にヘリアイコンが表示されている状態で保留アイコン増殖演出が行われる場合について説明したが、本実施形態の遊技機1では、以下の理由により、保留アイコン表示領域71において4つ目の保留アイコンが表示される第4位置に表示されているヘリアイコンを対象とするアイコン増殖演出を行わないこととしている。
すなわち、保留アイコン表示領域71の第4位置にヘリアイコンが表示された状態で保留アイコン増殖演出を実行すると、第4位置にヘリアイコンが新たに表示されるために第4位置が開放されず、第1始動口21に遊技球が新たに入賞した場合に、その入賞に対応する保留アイコンを第4位置に表示することができなくなってしまうといた問題が生じる可能性がある。そこで、本実施形態の遊技機1では、このような問題が生じるのを抑制すべく、ヘリアイコンが第4位置に表示される場合があるものの、ヘリアイコンが第4位置に表示された状態でのアイコン増殖演出を行わないこととしている。
図36の説明に戻り、図36(F)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図36(E)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「311」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「311」のバラケ目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(図36(F)の保留アイコン表示領域71における左端の保留アイコン:ヘリアイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンであるヘリアイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図36(F)及び(G)参照)。その際、保留アイコン表示領域71における第2位置に表示されていたヘリアイコンが第1位置にシフトして、1つ目の保留アイコンのように表示される。
このようにして、先読み対象変動が開始されると、図11(D)に基づいて上述したのと同様に、擬似連演出が実行される(図36(H)参照)。具体的には、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば6図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(先に擬似停止した左図柄とは異なる)右図柄(例えば8図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して、擬似連演出の実行を報知する中図柄として7図柄が擬似停止する。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に7図柄が擬似停止すると、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出が開始される(図36(H)及び(I)参照)。具体的には、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される。
なお、図36(H)及び(I)には、擬似2連目の変動演出が開始されるのに伴って、保留アイコン表示領域71の第1位置に表示されていたヘリアイコン(2つ目のヘリアイコン)が当該アイコン表示領域72に移動して、当該アイコン表示領域72に2つのヘリアイコンが表示される様子が例示されているが、先読み対象変動が開始されてから擬似連演出が実行されるまでの間(すなわち、図36(G)の表示が行われてから図36(H)の表示が行われるまでの間)や、擬似連演出の実行中(図36(H)の表示が行われている間)に、2つ目のヘリアイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72に移動する場合もある。
なお、ここでは、図36(G)〜(I)に基づいて、先読み対象変動の開始時と、擬似2連目の開始時に、それぞれ1つのヘリアイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72に移動する場合について説明した。一方、保留アイコン表示領域71に表示されているヘリアイコンを対象とする2回の保留アイコン増殖演出が行われた場合は、先読み対象変動の開始時と、擬似2連目の開始時と、擬似3連目の開始時に、それぞれ1つのヘリアイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72に移動することになる。
ただし、先読み対象変動が開始されて以降のヘリアイコンの移動は、これらに限定されるものではなく、例えば、保留アイコン表示領域71に2つのヘリアイコンが表示された状態で先読み対象変動が開始された場合は、先読み対象変動の開始に伴って、これら2つのヘリアイコンを一緒に当該アイコン表示領域72に移動させるようにしてもよい。また、例えば、保留アイコン表示領域71に3つのヘリアイコンが表示された状態で先読み対象変動が開始された場合は、先読み対象変動の開始に伴って、これら3つのヘリアイコンを一緒に当該アイコン表示領域72に移動させるようにしてもよい。
なお、図には示されていないが、図36(I)に例示されるように擬似2連目の変動演出に発展した場合、この擬似2連目の変動演出中に、当該アイコン表示領域72に表示されているヘリアイコンが2つから3つに増殖する当該アイコン増殖演出が行われて、その後に(2回目の)擬似連演出が行われて、擬似3連目の変動演出に発展する場合がある。また、図36(I)に例示されるように擬似2連目の変動演出に発展した場合、この擬似2連目の変動演出中に(2回目の)擬似連演出が行われて、擬似3連目の変動演出が開始される際に、当該アイコン表示領域72に表示されているヘリアイコンが2つから3つに増殖する当該アイコン増殖演出が行われる場合がある。
また、図36(I)に例示されるように擬似2連目の変動演出に発展すると、この擬似2連目の変動演出中に、当該アイコン表示領域72に表示されている2つのヘリアイコンが同じく2つの飛行機アイコンに変化するアイコン変化演出と、飛行機アイコンが2つから3つに増殖する当該アイコン増殖演出とが行われて、その後に(2回目の)擬似連演出が行われて、擬似3連目の変動演出に発展する場合がある。また、図36(I)に例示されるように擬似2連目の変動演出に発展すると、この擬似2連目の変動演出中に(2回目の)擬似連演出が行われて、擬似3連目の変動演出が開始される際に、当該アイコン表示領域72に表示されているヘリアイコンが2つから3つに増殖する当該アイコン増殖演出が行われる場合がある。
なお、擬似3連目の変動演出に発展すると、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコンが同じく3つの飛行機アイコンに変化するアイコン変化演出が行われる場合や、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコンが金アイコン(又は虹アイコン)に変化するアイコン変化演出が行われる場合、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコンが3つの飛行機アイコンに変化してから金アイコン(又は虹アイコン)に変化する場合とがある。
(当該アイコン増殖演出の具体例)
次に、図37を参照しつつ、当該アイコン表示領域72に表示されたヘリアイコンを増殖させる当該アイコン増殖演出の具体例について説明する。図37(A)には、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコン(ここでは、白色の当該アイコン)に対応する第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示中に第1始動口21に遊技球が入賞して、第1特別図柄判定に係る1つ目の保留に対応する1つ目の保留アイコン(先読み対象の保留アイコン)として、保留アイコン表示領域71の第1位置にヘリアイコンが新たに表示された様子が例示されている。
なお、ここでは、先読み対象の保留アイコンである1つ目の保留アイコンが初めからヘリアイコンとして表示される場合について説明するが、例えば、第1特別図柄判定に係る1つ目の保留が発生したタイミング(図37(A)の表示が行われるタイミング)では白色の保留アイコンが表示され、図37(A)に例示される図柄変動の次の図柄変動、すなわち、先読み対象変動の開始時に、白色の保留アイコンが当該アイコン表示領域72に移動する際に、ヘリアイコンに変化する場合もある。
図37(B)には、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコン(図37(A)参照)に対応する第1特別図柄の変動表示の終盤において、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「265」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態が例示されている。これに対して、第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、表示画面70では、「265」のバラケ目を示す上記3つの演出図柄がそのまま本停止する。
このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(図37(B)の保留アイコン表示領域71における左端の保留アイコン:ヘリアイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、ヘリアイコンが保留アイコン表示領域71の第1位置から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、先読み対象変動である3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図37(B)及び(C)参照)。
このようにして、先読み対象変動が開始されると、図11(D)に基づいて上述したのと同様に、擬似連演出が実行される(図37(D)参照)。具体的には、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(先に擬似停止した左図柄とは異なる)右図柄(例えば4図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して、擬似連演出の実行を報知する中図柄として7図柄が擬似停止する。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に7図柄が擬似停止すると、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出が開始される(図37(D)及び(E)参照)。具体的には、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される。
なお、図37(D)及び(E)には、擬似2連目の変動演出が開始されるのに伴って、当該アイコン表示領域72に表示されているヘリアイコンが1つから2つに増殖する当該アイコン増殖演出が行われる様子が例示されているが、擬似1連目の変動演出が行われている間や、擬似連演出の実行中に、この当該アイコン増殖演出が実行される場合もある。
図37(E)に例示されるように、擬似2連目の変動演出に発展すると、この擬似2連目の変動演出が行われているときに、2回目の擬似連演出が行われる場合がある(図37(F)参照)。図37(F)には、左図柄として6図柄が擬似停止し、右図柄として8図柄が擬似停止し、中図柄として7図柄が擬似停止した状態が例示されている。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に7図柄が擬似停止すると、擬似2連目の変動演出に続く擬似3連目の変動演出が開始される(図37(F)及び(G)参照)。具体的には、擬似3連目の変動演出の開始を示唆する「×3」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×3」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される。
なお、図37(F)及び(G)には、擬似3連目の変動演出が開始されるのに伴って、当該アイコン表示領域72に表示されているヘリアイコンが2つから3つに増殖する当該アイコン増殖演出が行われる様子が例示されているが、擬似2連目の変動演出が行われている間や、2回目の擬似連演出の実行中に、この当該アイコン増殖演出が実行される場合もある。
このように、擬似3連目の変動演出に発展してから所定時間が経過すると、例えば3図柄でリーチが成立する(図37(H)参照)。その際、当該アイコン表示領域72に表示されている3つのヘリアイコンに流れ星が衝突する様子を表す演出表示が行われて(図37(H)参照)、3つのヘリアイコンが3つの飛行機アイコンに変化するアイコン変化演出が行われる場合がある(図37(H)及び(I)参照)。
なお、当該アイコン表示領域72に3つのヘリアイコンが表示されると、これら3つのヘリアイコンの表示が継続される場合や、これら3つのヘリアイコンが金アイコンに変化する場合、これら3つのヘリアイコンが金アイコンに変化してから虹アイコンに変化する場合がある。
また、擬似3連目の変動演出に発展した場合、ノーマルリーチからSPリーチに発展してSPリーチの終盤で当落報知演出が行われたり、或いは、ノーマルリーチからSPリーチを経由せずに(又はSPリーチを経由して)SPSPリーチに発展してSPSPリーチの終盤で当落報知演出が行われたりする。
ところで、ヘリアイコンや飛行機アイコンは、先読み対象変動で変動演出が擬似何連目まで発展するかを示唆するものであるため、擬似連演出が行われることがないSPリーチ中やSPSPリーチ中にこれらのアイコンを表示しておく必要性は低い。このため、例えば、SPリーチ発展時や、SPリーチの途中、SPSPリーチ発展時、SPSPリーチの途中といった所定タイミングで、当該アイコン表示領域72に表示されているヘリアイコン(又は飛行機アイコン)を消去するようにしてもよい。
(アイコン増殖演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図35〜図37を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行されるアイコン増殖演出について説明したが、このようなアイコン増殖演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段(第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得した取得情報を特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834(図38(A)参照)のいずれかに格納し、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得した取得情報を特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838(図38(A)参照)のいずれかに格納するメインCPU81)と、
前記保留手段が保留した前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段(図40におけるステップS211,S219の事前判定処理を実行するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の権利が保留されていることを示唆する保留示唆表示(例えば、保留アイコン表示領域71におけるアイコンの表示)を実行可能であり、
前記保留示唆表示に対応する前記事前判定の結果に基づいて、当該保留示唆表示に係る第1個数の演出画像が表示される第1表示状態(例えば、図36(D)参照)から、当該保留示唆表示に係る前記第1個数よりも多い第2個数の演出画像が表示される第2表示状態(例えば、図36(E)参照)へと表示状態を変化させることが可能であることを特徴とする遊技機。
このような遊技機によれば、保留示唆表示に係る第1個数の演出画像が表示される第1表示状態から、その保留示唆表示に係る(第1個数よりも多い)第2個数の演出画像が表示される第2表示状態へと変化する場合がある。このため、あたかも判定の権利の保留数が増加したかのような印象を遊技者に与えることができ、結果として、保留示唆表示の興趣性を効果的に向上させることが可能である。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段(例えば、第1特別図柄表示器41)に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(例えば、第1特別図柄表示器41を制御するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆表示(例えば、当該アイコン表示領域72におけるアイコンの表示)を実行可能であり、
前記変動示唆表示に係る第1個数の演出画像が表示される第1表示状態(例えば、図37(F)参照)から、当該変動示唆表示に係る前記第1個数よりも多い第2個数の演出画像が表示される第2表示状態(例えば、図37(G)参照)へと表示状態を変化させることが可能であることを特徴とする遊技機。
このような遊技機によれば、変動示唆表示に係る第1個数の演出画像が表示される第1表示状態から、その変動示唆表示に係る(第1個数よりも多い)第2個数の演出画像が表示される第2表示状態へと変化する場合がある。このため、変動示唆表示に係る演出画像(変動示唆画像)の表示色を変化させる変化演出には無い変化を変動示唆画像に与えることができ、変動示唆画像を用いる演出の興趣性を効果的に向上させることが可能である。
(アイコン増殖演出に関する他の構成)
なお、アイコン増殖演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、第3通常モードにおいてのみ、アイコン増殖演出(保留アイコン増殖演出や当該アイコン増殖演出)が実行される場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、第1通常モードや第2通常モード、チャンスモードや激アツモードにおいてもアイコン増殖演出を実行可能であるといった構成を採用してもよい。また、通常遊技状態で遊技が制御されているときに限らず、確変遊技状態や時短遊技状態で遊技が制御されているときに、アイコン増殖演出を実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図36(D)及び(E)に基づいて上述したように、保留アイコン表示領域71における第2位置に表示されているヘリアイコンを増殖させるために、図柄変動の開始に伴って第2位置に表示されているヘリアイコンを第1位置に移動させると共に、ヘリアイコンを第2位置に新たに表示して、第1位置と第2位置の両方にヘリアイコンが表示された表示状態とする場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、図柄変動の開始に伴って第2位置に表示されているヘリアイコンを第1位置に移動させる際に、このヘリアイコンを2つに増殖させて、2つのヘリアイコンを両方とも第1位置に表示するようにしてもよい。
以下、図37までの図面に基づいて説明した遊技制御や演出制御を実現するための各制御基板のRAM構成、各制御基板で行われる処理について説明する。
[メインRAM83の構成例]
図38は、メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図である。図38(A)に例示されるように、メインRAM83には、第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、特図1・第2保留記憶領域832、特図1・第3保留記憶領域833、及び特図1・第4保留記憶領域834が設けられている。また、メインRAM83には、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、上記判定用記憶領域830、特図2・第1保留記憶領域835、特図2・第2保留記憶領域836、特図2・第3保留記憶領域837、及び特図2・第4保留記憶領域838が設けられている。
判定用記憶領域830は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。そして、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先消化される。このため、判定用記憶領域830には、保留されている特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている各種情報がシフトされる。
図38(B)に例示されるように、保留記憶領域831〜838は、特別図柄判定の権利を保留するための情報を記憶する領域であって、それぞれ、メインCPU81によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定結果を示す情報である事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
ここで、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数については、上述した通りである。事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図41参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口21に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞する毎に、図38(B)に基づいて説明した5つの情報が、特図1・第1保留記憶領域831から順に、特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834のいずれかに格納される。また、第2始動口22に遊技球が入賞する毎に、上記5つの情報が、特図2・第1保留記憶領域835から順に、特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838のいずれかに格納される。
例えば、判定用記憶領域830に情報が記憶されると共に特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834のいずれにも情報が記憶されていない状態で、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第1保留記憶領域831に格納される。また、例えば、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、及び特図1・第2保留記憶領域832のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第3保留記憶領域833に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832以降の第1特別図柄判定に係る保留記憶領域に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831側にシフトされる。例えば、特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第3保留記憶領域833のそれぞれに情報が記憶された状態で特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831にシフトされ、特図1・第3保留記憶領域833に記憶されている情報が特図1・第2保留記憶領域832にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838においても同様に行われる。なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち特図1・第1保留記憶領域831と特図2・第1保留記憶領域835の両方に情報が記憶されている場合、特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834を対象とするシフト処理に先立って、特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838を対象とするシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中に第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。このため、メインCPU81は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定の権利を保留する情報として保留記憶領域831〜838のいずれかの領域に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU81は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域830に直接格納する。
[メイン制御基板80による割込み処理]
次に、図39を参照しつつ、メイン制御基板80において実行される割込み処理について説明する。ここで、図39は、メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。メイン制御基板80は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図39に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図39以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御基板80の処理は、メインROM82に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU81が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU81は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251の各センサからの検知信号が入力されたことに応じて各種の乱数を取得する処理を含むセンサ検知処理を実行する(ステップS2)。このセンサ検知処理については、図40に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄判定を実行して、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図42に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器43に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口22を開放すると判定した場合に、開閉部材23を動作させる第2始動口ソレノイド222を制御して第2始動口22を開閉する第2始動口開閉制御処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS3の特別図柄処理において実行される大当たり判定処理で「大当たり」であると判定した場合に、第1大入賞口ソレノイド262(又は第2大入賞口ソレノイド282)を制御して第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)を開閉する大入賞口開閉制御処理を実行する(ステップS6)。この大入賞口開閉制御処理については、図46〜図48に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU81は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM83にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報をサブ制御基板90に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[メイン制御基板80によるセンサ検知処理]
図40は、図39のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャートである。図40に例示されるように、メインCPU81は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、ゲートセンサ251からの検知信号の入力の有無に基づいて、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したと判定した場合(ステップS201:YES)、メインRAM83に記憶されている普通図柄判定の保留数Fが、予め設定されている普通図柄判定の最大保留数Fmax(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
メインCPU81は、保留数Fが「4」未満であると判定した場合(ステップS202:YES)、保留数Fを「1」加算した値に更新し(ステップS203)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される普通図柄乱数に関して、ゲート25に対する遊技球の通過を検知したタイミングの値を取得して、メインRAM83の所定領域に格納する(ステップS204)。
一方、メインCPU81は、ステップS204の処理を実行した場合、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知していないと判定した場合(ステップS201:NO)、保留数Fが「4」未満ではないと判定した場合(ステップS202:NO)、第2始動口センサ221からの検知信号の入力の有無に基づいて、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS206)。ここで、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS206:YES)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が、予め設定されている第2特別図柄判定の最大保留数T2max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS207)。
メインCPU81は、保留数T2が「4」未満であると判定した場合(ステップS207:YES)、保留数T2を「1」加算した値に更新し(ステップS208)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS209)。
このように、保留数T2が最大保留数T2max未満の状態で第2始動口22に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第2特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図2・第1保留記憶領域835〜特図2・第4保留記憶領域838のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS209の処理を実行した場合、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS210)。メインRAM83には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口22に遊技球が入賞し難い低ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「OFF」に設定され、第2始動口22に遊技球が入賞し易い高ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU81は、ステップS210において、この時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、第2特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS211)。具体的には、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図43参照)や変動パターン選択処理(図44参照)が実行されるのに先立って、ステップS209の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第2特別図柄判定が実行された際に第2特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第2特別図柄判定の保留数T2が「0」の状態で第2始動口22に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第2特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第2特別図柄判定は保留されないため、第2特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。このような事前判定処理については、図41に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS211の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS210:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS212)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS211の事前判定処理が行われることなくステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS211の事前判定処理が行われた後にステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS212の処理を実行した場合、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知していないと判定した場合(ステップS206:NO)、第2特別図柄判定の保留数T2が「4」未満ではないと判定した場合(ステップS207:NO)、第1始動口センサ211からの検知信号の入力の有無に基づいて、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS214)。ここで、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS214:YES)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が、予め設定されている第1特別図柄判定の最大保留数T1max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS215)。
メインCPU81は、保留数T1が「4」未満であると判定した場合(ステップS215:YES)、保留数T1を「1」加算した値に更新し(ステップS216)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS217)。
このように、保留数T1が最大保留数T1max未満の状態で第1始動口21に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第1特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図1・第1保留記憶領域831〜特図1・第4保留記憶領域834のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS217の処理を実行した場合、ステップS210の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS218)。ここで、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、第1特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS219)。具体的には、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図43参照)や変動パターン選択処理(図44参照)が実行されるのに先立って、ステップS217の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行された際に第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1が「0」の状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第1特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第1特別図柄判定は保留されないため、第1特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。このような事前判定処理については、図41に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS219の処理を実行した場合、又は高ベース状態であると判断した場合(ステップS218:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS220)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS219の事前判定処理が行われることなくステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS219の事前判定処理が行われた後にステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による事前判定処理]
以下、図41を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図41は、図40のステップS211,219における事前判定処理の詳細フローチャートである。なお、ここでは、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に行われる事前判定処理を例に説明を行うが、使用される乱数やテーブルが異なる点を除き、第2特別図柄判定の権利が保留された場合にも同様の事前判定処理が行われる。
メインCPU81は、図40のステップS210の処理で高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、又は図40のステップS218の処理で高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、大当たり判定処理を実行する(ステップS2191)。具体的には、低確率状(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブル(図6(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル(図6(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする。そして、図40のステップS209の処理(又は図40のステップS217の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM83にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU81は、ステップS2191の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2192)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定されると判断した場合(ステップS2192:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブル(図10(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2193)。
一方、メインCPU81は、当該変動開始時に大当たりではないと判定されると判断した場合(ステップS2192:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2194)。具体的には、ステップS2191の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU81は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2194:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図10(B)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2195)。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。このことは、図10(C)に基づいて上述した通りである。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後では第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な第1特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないとメインCPU81によって判定された場合には(ステップS2194:NO)、後述するステップS2196の変動パターン乱数判定処理や、ステップS2197の事前判定情報を格納する処理が行われることなく、図40のステップS212(又はステップS220)に処理が進められる。よって、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となって、リーチ無し演出が行われることになる場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがセットされることになる。
メインCPU81は、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2196)。具体的には、ステップS2191の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM83にセットされている変動パターン選択テーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる特別図柄判定で選択されることになる特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU81は、ステップS2196の処理を実行した場合、事前判定情報を生成してメインRAM83に格納する(ステップS2197)。この事前判定情報が格納される領域については、図38に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU81は、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定処理や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
[メイン制御基板80による特別図柄処理]
次に、図42を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図42は、図39のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図42に例示されるように、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数T2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数T2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU81は、保留数T2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数T1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、保留数T1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
メインCPU81は、ステップS304の処理またはステップS306の処理を実行した場合、メインRAM83の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS307)。具体的には、ステップS304の処理に続いてステップS307の処理を実行する場合、特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図2・第2保留記憶領域836以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図2・第1保留記憶領域835側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。一方、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合、特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図1・第2保留記憶領域832以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図1・第1保留記憶領域831側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。
メインCPU81は、ステップS307のシフト処理によって大当たり乱数や図柄乱数等の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)に必要な情報を判定用記憶領域830に格納すると、これらの情報に基づいて、ステップS308の大当たり判定処理とステップS309の変動パターン選択処理を実行する。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1と第2特別図柄判定の保留数T2が両方とも「0」の状態で遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、その入賞に応じて取得された大当たり乱数や図柄乱数等の情報が判定用記憶領域830に直接格納される。このような場合は、ステップS307のシフト処理が実行されることなく、大当たり判定処理および変動パターン選択処理が実行されることになる。
メインCPU81は、判定用記憶領域830に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS308)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類(大当たり図柄)が決定されることになる。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM83にセットされる。この大当たり判定処理については、図43に基づいて後に詳述する。
ステップS308の大当たり判定処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS309)。この変動パターン選択処理については、図44に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS308の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS309の処理で選択した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS310)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70における演出図柄の変動表示を含む変動演出が開始されることになる。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS310の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS311)。その際、判定用記憶領域830に第1特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308〜ステップS310の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41における第1特別図柄の変動表示を開始する。一方、判定用記憶領域830に第2特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308〜ステップS310の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42における第2特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU81は、ステップS311における特別図柄の変動表示を開始してからの経過時間の計測を開始する(ステップS312)。メインCPU81は、ステップS312の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS312の処理で計測を開始した経過時間が、ステップS309の変動パターン選択処理で選択された変動パターンの変動時間に到達したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、経過時間が変動時間に到達していないと判定された場合(ステップS313:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、経過時間が変動時間に到達したと判定した場合(ステップS313:YES)、特別図柄の変動表示が終了することを通知する変動終了コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS314)。この変動終了コマンドは、ステップS8における送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70に変動表示されていた演出図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS311の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS315)。具体的には、ステップS308の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば0.5秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU81は、上記ステップS312の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む特図停止時処理を実行する(ステップS317)。この特図停止時処理については、図45に基づいて後に詳述する。
[メイン制御基板80による大当たり判定処理]
図43は、図42のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、まず、判定用記憶領域830に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3081)。具体的には、判定用記憶領域830に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値(図6(A)参照)と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」と「時短遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU81は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域830に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3081の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判断する(ステップS3082)。ここで、大当たり判定の判定結果が「大当たり」ではないと判断した場合(ステップS3082:NO)、すなわち大当たり判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3083)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されることになる。この場合、大当たり遊技は行われない。
一方、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であると判断した場合(ステップS3082:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄を選択する大当たり図柄選択処理を実行する(ステップS3084)。具体的には、ステップS3081の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域830に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブル(図6(B)参照)に規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。また、図柄乱数が第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブル(図6(C)参照)に規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。
そして、メインCPU81は、選択した大当たり図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3085)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示され、その後、その大当たり図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
[メイン制御基板80による変動パターン選択処理]
図44は、図42のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図42のステップS308における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3081の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3091)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3091:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブル(図10(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3092)。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3091:NO)、判定用記憶領域830に記憶されているリーチ乱数がメインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値(リーチ有り演出に対応する乱数値)と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3093)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3093:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図10(B)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3094)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3093:NO)、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブル(図10(C)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3095)。
メインCPU81は、ステップS3092の処理、ステップS3094の処理、又はステップS3095の処理によってメインRAM83にセットされた変動パターン選択テーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3096)。具体的には、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、判定用記憶領域830に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。また、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1(又は第2特別図柄判定の保留数T2)に基づいて保留数を特定し、特定した保留数に対応する変動パターンをリーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU81は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3097)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS308の大当たり判定処理によってメインRAM83にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれてサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特図停止時処理]
図45は、図42のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、上記ステップS316の処理によって経過時間をリセットした後、図45に例示されるように、ステップS3082(図43参照)の処理と同様に、大当たりであるか否かを判断する(ステップS3171)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3171:YES)、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3172)。
次に、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS3173)、同じくメインRAM83に記憶されている時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3174)。ここで、確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
本実施形態の遊技機1では、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を「確変遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「ON」に設定される。また、遊技状態を「通常遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。また、遊技状態を「時短遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に時短遊技フラグが「ON」に設定される。
ステップS3174の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS3175)。このオープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技中の第1大入賞口26(又は第2大入賞口28やV入賞口287)の開放パターン等の情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3171:NO)、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3176)。ここで、確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3176:YES)、すなわち特別図柄判定が高確率状態で行われている場合、メインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「1」減算した値に更新する(ステップS3177)。この高確率遊技残回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3177の処理に続いて、メインCPU81は、高確率遊技残回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップS3178)。ここで、高確率遊技残回数Kが「0」であると判定した場合(ステップS3178:YES)、確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3179)。これにより、特別図柄判定が低確率状態で行われるようになる。
メインCPU81は、ステップS3179の処理を実行した場合、確変遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3176:NO)、又は高確率遊技残回数Kが「0」ではないと判定した場合(ステップS3178:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3180)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3180:YES)、メインRAM83に記憶されている時短遊技残回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3181)。この時短遊技残回数Jは、時短状態(高ベース状態)で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3181の処理に続いて、メインCPU81は、時短遊技残回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3182)。ここで、時短遊技残回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3182:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3183)。これにより、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にするサポート機能が付与されなくなる。
[メイン制御基板80による大入賞口開閉制御処理]
図46〜図48は、図39のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図39におけるステップS5の第2始動口開閉制御処理に続いて、図46に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えばステップS3175(図45参照)の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技におけるオープニング期間中であるか否かを判定する(ステップS602)。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるオープニング期間中であると判定した場合(ステップS602:YES)、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。一方、メインCPU81は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、動作パターン、有効期間等を設定して、その設定情報をメインRAM103に格納する(ステップS604)。例えば、図43におけるステップS3085の処理で大当たり図柄X1〜X4(図6(B)参照)のいずれかの設定情報をメインRAM83にセットした場合は、ラウンド数Rmaxを「5」に設定し、大当たり図柄Y3(図6(C)参照)の設定情報をセットした場合は、ラウンド数Rmaxを「9」に設定する。また、例えば、第1特別図柄判定に係る「5R確変A」、「5R確変B」、「5R通常A」、及び「5R通常B」のいずれかの大当たり遊技を実行する場合は、第2大入賞口28およびV入賞口287が図7に基づいて上述した開閉パターンで開閉されるように、開閉部材29およびスライド部材285の動作パターンを設定する。また、例えば、第2特別図柄判定に係る「7R確変」(図6(C)参照)の大当たり遊技を実行する場合は、開閉部材29、スライド部材285、及び開閉部材27の動作パターンを設定する。また、第1特別図柄判定に係る「5R確変A」、第1特別図柄判定に係る「5R確変B」、第2特別図柄判定に係る「5R確変」、第2特別図柄判定に係る「7R確変」、第2特別図柄判定に係る「9R確変」のいずれかの大当たり遊技を実行する場合は、V入賞が有効になる有効期間を設定する。なお、第1特別図柄判定に係る「5R通常A」や「5R通常B」の大当たり遊技を実行する場合は、有効期間を設定しない。
このステップS604の処理が実行されることによって、ラウンド遊技が終了して次のラウンド遊技が開始されるまでの時間であるインターバル時間、最終ラウンド遊技終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
メインCPU81は、ステップS604の処理を実行した場合、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS605)。このラウンド数Rは、大当たり遊技が開始される前は「0」に設定されており、ステップS605の処理が行われる毎に「1」加算した値に更新される。
メインCPU81は、ステップS605の処理に続いて、ステップS605の処理で更新したラウンド数Rが「5」以下であるか否かを判定する(ステップS606)。本実施形態では、全ての大当たりに関して、1R目〜5R目のラウンド遊技には第2大入賞口28を用い、6R目以降のラウンド遊技には第1大入賞口26を用いることとしている(図6(B)及び(C)参照)。このため、メインCPU81は、ラウンド数Rが「5」以下であると判定した場合(ステップS606:YES)、第2大入賞口ソレノイド282(及びV入賞口ソレノイド286)を介して第2大入賞口28(及びV入賞口287)の開閉を制御する第2大入賞口開閉制御を開始する(ステップS607)。なお、この第2大入賞口開閉制御は、図7に基づいて上述した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
メインCPU81は、ステップS607の処理に続いて、ステップS604の処理で設定した有効期間と、ステップS605の処理で更新されたラウンド数Rとに基づいて、これから開始される今回のラウンド遊技が有効ラウンド遊技であるか否かを判定する(ステップS608)。ここで、今回のラウンド遊技が有効ラウンド遊技であると判定した場合(ステップS608:YES)、有効ラウンド遊技が開始されることを通知する有効ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS609)。逆に、今回のラウンド遊技が有効ラウンド遊技ではないと判定した場合(ステップS608:NO)、有効ラウンド遊技ではないラウンド遊技が開始されることを通知する第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS610)。
一方、メインCPU81は、ステップS605の処理で更新したラウンド数Rが「5」以下ではないと判定した場合(ステップS606:NO)、第1大入賞口ソレノイド262を介して第1大入賞口26の開閉を制御する第1大入賞口開閉制御を開始する(ステップS611)。具体的には、第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技を開始させる。なお、この第1大入賞口開閉制御は、上述したように、第1大入賞口26に10個の遊技球が入賞するか、或いは、第1大入賞口26が開放されてから(第1大入賞口26に10個の遊技球が入賞することなく)25秒が経過するまで継続される。
メインCPU81は、ステップS611の処理に続いて、第1大入賞口26を開閉するラウンド遊技が開始されることを通知する第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS612)。
なお、ステップS609の処理でセットされた有効ラウンド遊技開始コマンド、ステップS610の処理でセットされた第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンド、ステップS612の処理でセットされた第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドは、図39におけるステップS8の送信処理によって、サブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS602の処理で大当たり遊技におけるオープニング期間中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、大当たり遊技におけるエンディング期間中であるか否かを判定する(ステップS613)。具体的には、大当たり遊技における最終ラウンドのラウンド遊技が終了してからの経過時間が所定のエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング期間中であるか否かを判定する。ここで、エンディング期間中であると判定された場合(ステップS613:YES)、後述するステップS626(図48参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるエンディング期間中ではないと判定した場合(ステップS613:NO)、例えば前回のラウンド遊技が終了してから所定のインターバル時間が経過したか否かに基づいて、インターバル期間中であるか否かを判定する(ステップS614)。ここで、インターバル期間中ではないと判定された場合(ステップS614:NO)、後述するステップS617(図47参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、インターバル期間中であると判定した場合(ステップS614:YES)、前回のラウンド遊技が終了してから、上記ステップS604の処理で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS615)。ここで、インターバル時間が経過していないと判定された場合は(ステップS605:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過したと判定した場合は(ステップS615:YES)、上述したステップS605以降の処理を実行する。
メインCPU81は、インターバル期間中ではないと判定した場合(ステップS614:NO)、すなわち、ラウンド遊技中である場合、図47に例示されるように、ステップS604の処理で設定した有効期間の設定情報に基づいて、有効期間中であるか否かを判定する(ステップS617)。ここで、有効期間中ではないと判定された場合(ステップS617:NO)、後述するステップS621に処理が進められる。逆に、有効期間中であると判定した場合(ステップS617:YES)、V入賞口センサ283からの検知信号の有無に基づいて、遊技球がV入賞口287を通過したか否かを判定する(ステップS618)。ここで、遊技球がV入賞口287を通過していないと判定された場合(ステップS618:NO)、後述するステップS621に処理が進められる。
メインCPU81は、遊技球がV入賞口287を通過したと判定した場合(ステップS618:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS619)。このV入賞フラグは、有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過したか否かを示すフラグであり、通常は「OFF」に設定されているものの、有効ラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されると「ON」に設定される。
メインCPU81は、このステップS619の処理に続いて、有効ラウンド遊技中に遊技球がV入賞したことを通知するV入賞コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS620)。
メインCPU81は、ステップS620の処理を実行した場合、有効期間中ではないと判定した場合(ステップS617:NO)、又は遊技球がV入賞口287を通過していないと判定した場合(ステップS618:NO)、ステップS607の処理で開始した第2大入賞口開閉制御(又はステップS611の処理で開始した第1大入賞口開閉制御)が終了したか否かを判定する(ステップS621)。ここで、大入賞口開閉制御が終了していないと判定された場合(ステップS621:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大入賞口開閉制御が終了したと判定した場合(ステップS621:YES)、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS622)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定された場合(ステップS622:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS622:YES)、エンディング期間が始まってからの経過時間であるエンディング時間の計測を開始し(ステップS623)、エンディング期間が始まることを通知するエンディングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS624)。このエンディングコマンドは、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、図46におけるステップS613の処理でエンディング期間中であると判定した場合(ステップS613:YES)、図48に例示されるように、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS626)。具体的には、ステップS623の処理で計測を開始したエンディング時間が、ステップS604の処理で設定されたエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS626:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS626:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS627:YES)、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS628)、同じくメインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「80」に設定する(ステップS629)。これにより、大当たり遊技が終了した後に、80回を上限として、高確率状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われることになる。
メインCPU81は、ステップS629の処理を実行した場合、又は、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS627:NO)、メインRAM83に記憶されている時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS630)、同じくメインRAM83に記憶されている時短遊技残回数Jを「80」に更新する(ステップS631)。これにより、最長で80回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われるまで、上述したサポート機能が有効になる(すなわち、高ベース状態で遊技が制御される)。
[サブ制御基板90によるメイン処理]
次に、図49を参照しつつ、サブ制御基板90において実行されるメイン処理について説明する。ここで、図49は、サブ制御基板90において実行されるメイン処理を例示するフローチャートである。なお、図49以降のフローチャートに基づいて説明するサブ制御基板90で行われる処理は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU91が発行する命令に従って行われる。
すなわち、サブCPU91は、先ずは初期設定処理を実行する(ステップS41)。具体的には、スタックの設定、定数設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定、サブRAM93に記憶されているフラグやステータス、カウンタ等のリセットする処理を実行する。次に、サブCPU91は、電源断信号が「ON」であるか否かを判定する(ステップS42)。ここで、電源断信号が「ON」であると判定された場合(ステップS42:YES)、後述するステップS45に処理が進められる。
一方、電源断信号が「ON」ではないと判定した場合(ステップS42:NO)、サブRAM93の記憶内容が正常であるか否かを判定する(ステップS43)。ここで、サブRAM93の記憶内容が正常であると判定された場合(ステップS43:YES)、ステップS45に処理が進められる。逆に、サブRAM93の記憶内容が正常でないと判定した場合(ステップS43:NO)、サブRAM93を初期化するRAM初期化処理を実行する(ステップS44)。
サブCPU91は、ステップS44の処理を実行した場合、電源断信号が「ON」であると判定した場合(ステップS42:YES)、サブRAM93の記憶内容が正常であると判定した場合(ステップS43:YES)、割込み処理を禁止し(ステップS45)、各種の演出を実行するか否かを決定したり、実行する場合にその演出パターンを決定したりするための各種の乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS46)。
サブCPU91は、ステップS46の処理に続いて、後述するステップS51における第1割込み処理やステップS53における第2割込み処理によってサブRAM93の所定領域に格納されたコマンドを画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信するコマンド送信処理を実行する(ステップS47)。これに対して、画像音響制御CPU101がこのコマンドに基づく処理を行うことで、画像表示装置7やスピーカ38を用いる演出の実行が制御され、ランプCPU121がこのコマンドに基づく処理を行うことで、枠ランプ37や盤面ランプ5、可動装飾部材14、振動モータ128等を用いる演出の実行が制御される。
サブCPU91は、ステップS47の処理に続いて、サブRAM93に記憶されている保留演出フラグが「ON」に設定されているか否かを判定し(ステップS48)、保留演出フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS48:YES)、保留演出フラグを「OFF」に設定する(ステップS48)。なお、この保留演出フラグについては、後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS49の処理を実行した場合、又は、保留演出フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS48:NO)、割込み処理の実行を許可する割込み許可処理を実行し(ステップS50)、この割込み許可処理が実行されることによって、ステップS51における第1割込み処理、及びステップS53における第2割込み処理の実行が可能となる。
なお、ステップS53における第2割込み処理が実行されて以降は、ステップS45に処理が戻されて、ステップS45以降の処理が繰り返し実行されることになる。
[サブ制御基板90による第1割込み処理]
以下、図50を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される第1割込み処理について説明する。ここで、図50は、図49のステップS51における第1割込み処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、この第1割込み処理において、まず、図40におけるステップS212の処理またはステップS220の処理に応じてメイン制御基板80から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS511)。ここで、保留コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS511:NO)、第1割込み処理が終了して、ステップS53の第2割込み処理(図49参照)に処理が進められる。
サブCPU91は、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS511:YES)、サブRAM93に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS512)。具体的には、第1特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し、第2特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する。
ステップS512の処理に続いて、サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれているか否かを判定する(ステップS513)。ここで、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていないと判定した場合(ステップS513:NO)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS514)。このステップS514の処理によってセットされる保留アイコン表示コマンドは、保留アイコンの表示を指示するコマンドであって、アイコン変化演出の設定情報を含まないコマンドである。
この保留アイコン表示コマンドが図49におけるステップS47のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されると、保留アイコン表示領域71に白色の保留アイコンが表示されるが、この白色の保留アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われることはない。
一方、サブCPU91は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていると判定した場合(ステップS513:YES)、サブRAM93に記憶されている保留演出フラグを「ON」に設定する(ステップS515)。ここで保留演出フラグは、メイン制御基板80から受信した保留アイコンコマンドに含まれている事前判定情報に基づく各種の先読み演出に係る処理が実行されたか否かを示すフラグであり、後述するステップS517〜ステップS523の処理が実行される場合に「ON」に設定されるフラグである。
サブCPU91は、ステップS515の処理に続いて、保留コマンドに含まれている事前判定情報をサブRAM93の所定領域に格納し(ステップS516)、この事前判定情報に基づいて、アイコン変化演出パターン設定処理を実行し(ステップS517)、期待画像変化演出パターン設定処理を実行し(ステップS518)、期待演出パターン設定処理を実行し(ステップS519)、前兆演出パターン設定処理を実行し(ステップS521)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS523)。この保留アイコン表示コマンドは、図49におけるステップS47のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。
ステップS517の処理でアイコン変化演出の設定情報がセットされた場合、ステップS523の処理において、このアイコン変化演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドがサブRAM93にセットされる。そして、このアイコン変化演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドが画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、図21や図35等に基づいて上述したアイコン変化演出が実現されることになる。なお、ステップS517のアイコン変化演出パターン設定処理については、図51に基づいて後に詳述する。
また、ステップS518の処理で期待画像変化演出の設定情報がセットされた場合、ステップS523の処理において、この期待画像変化演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドがサブRAM93にセットされる。そして、この期待画像変化演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドが画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、図21〜図23に基づいて上述した期待画像変化演出が実現されることになる。なお、ステップS518の期待画像変化演出パターン設定処理については、図52に基づいて後に詳述する。
また、ステップS519の処理で期待演出の設定情報がセットされた場合、ステップS523の処理において、この期待演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドがサブRAM93にセットされる。そして、この期待演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドが画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、図24〜図26に基づいて上述した期待演出が実現されることになる。なお、ステップS519の期待演出パターン設定処理については、図53に基づいて後に詳述する。
また、ステップS521の処理で前兆演出の設定情報がセットされた場合、ステップS523の処理において、この前兆演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドがサブRAM93にセットされる。そして、この前兆演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドが画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、図34に基づいて上述した前兆演出が実現されることになる。なお、ステップS521の前兆演出パターン設定処理については、図54に基づいて後に詳述する。
[サブ制御基板90によるアイコン変化演出パターン設定処理]
次に、図51を参照しつつ、サブ制御基板90において実行されるアイコン変化演出パターン設定処理について説明する。ここで、図51は、図50のステップS517におけるアイコン変化演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。
サブCPU91は、図50におけるステップS516の処理を実行すると、アイコン変化演出抽選を実行する(ステップS5171)。具体的には、アイコン変化演出乱数を取得してサブRAM93に格納する。このアイコン変化演出乱数は、図49に基づいて上述したステップS46の乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン変化演出乱数として取得する。そして、このアイコン変化演出乱数が予めサブROM92に記憶されているアイコン変化演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM92には、第1特別図柄判定に係る事前判定結果(「大当たり」か否か)と、第1特別図柄の変動パターンと、上記のアイコン変化演出乱数に関する乱数値とが対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、このテーブルを参照して、取得したアイコン変化演出乱数が、ステップS516の処理(図50参照)でサブRAM93に格納された事前判定情報から特定される第1特別図柄判定の判定結果、及び第1特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。なお、このテーブルでは、第1特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が長い変動パターンほど、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態の遊技機1では、大当たり信頼度が高いほどアイコン変化演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほどアイコン変化演出が実行され難くなっている。
続いて、サブCPU91は、ステップS5171の抽選結果に基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを判定し(ステップS5172)、アイコン変化演出を実行すると判定した場合(ステップS5172:YES)、アイコン変化演出の設定情報として、アイコン変化演出パターン情報をサブRAM93にセットする(ステップS5173)。
なお、図には示されていないが、サブROM92には、演出モード毎に、アイコン変化演出パターンを選択するためのアイコン変化演出パターン選択テーブルが記憶されている。これらのアイコン変化演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、アイコン変化演出を開始する際の第1特別図柄判定の保留数と、アイコンの表示態様の変化パターンと、乱数値とが対応付けられている。サブCPU91は、アイコン変化演出を実行すると判定した場合(ステップS5172:YES)、現在の演出モードに対応するアイコン変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする。そして、サブRAM93に格納されている事前判定情報により特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンと、ステップS512の処理で更新した第1特別図柄判定の保留数と、保留コマンドを受信した際に取得したアイコン変化演出乱数とに対応する変化パターンを、サブRAM93にセットされているアイコン変化演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、アイコン変化演出に係る1の変化パターンを選択する。そして、このようにして選択した変化パターンを示すアイコン変化演出パターン情報をサブRAM93にセットする。
なお、本実施形態の遊技機1では、第3通常モードで演出が制御されているときには、他の演出モードで行われるのと同様のアイコン変化演出に加えて、図35〜図37に基づいて上述した保留アイコン増殖演出や当該アイコン増殖演出が実行される。このため、第3通常モード用のアイコン変化演出パターン選択テーブルでは、アイコンの表示態様の変化パターンとして、アイコン変化演出の演出パターン、保留アイコン増殖演出の演出パターン、当該アイコン増殖演出の演出パターンが対応付けられており、第3通常モード用のアイコン変化演出パターン選択テーブルを参照してステップS5173の処理が実行されることにより、保留アイコン増殖演出の演出パターンや、当該アイコン増殖演出の演出パターンが決定されることになる。
また、ここでは、アイコン変化演出の変化パターンを選択する際に、ステップS5171のアイコン変化演出抽選に使用したのと同じアイコン変化演出乱数を使用する場合を例に説明したが、アイコン変化演出乱数とは別の乱数を使用してアイコン変化演出の変化パターンを選択するようにしてもよい。
なお、ここでは、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する抽選と、アイコン変化演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、アイコン変化演出を実行するか否かと、実行する場合にはアイコン変化演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
[サブ制御基板90による期待画像変化演出パターン設定処理]
次に、図52を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される期待画像変化演出パターン設定処理について説明する。この期待画像変化演出パターン設定処理は、図21〜図23に基づいて上述した、第1期待画像を第2期待画像に変化させる期待画像変化演出の演出パターンや、第1期待画像を第3期待画像に直接変化させる期待画像変化演出の演出パターンや、第1期待画像を第2期待画像に変化させてから第3期待画像に変化させる期待画像変化演出の演出パターン等を設定するための処理である。ここで、図52は、図50のステップS518における期待画像変化演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。
サブCPU91は、ステップS517のアイコン変化演出パターン設定処理に続いて、図52に例示されるように、先読み対象変動でリーチ有り演出が行われるか否かを判定する(ステップS5181)。具体的には、ステップS513の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報により特定される先読み対象変動に関して選択される第1特別図柄の変動パターンが、大当たり用の変動パターンおよびリーチハズレ用の変動パターンのいずれかであるか否かに基づいて、先読み対象変動でリーチ有り演出が行われるか否かを判定する。ここで、先読み対象変動でリーチ有り演出が行われないと判定された場合(ステップS5181:NO)、期待画像変化演出パターン設定処理が終了して、ステップS519の期待演出パターン設定処理に処理が進められる。
ところで、本実施形態の遊技機1では、例えば図23に例示される期待画像が、特別アイコンとしての保留アイコン(白色以外の表示色の保留アイコン)と協同して大当たり信頼度を示唆するものであることから、デフォルトの保留アイコン(白色の保留アイコン)しか表示されない場合には、期待画像を表示しないといった構成が採用されている。このため、サブCPU91は、先読み対象変動でリーチ有り演出が行われると判定した場合(ステップS5181:YES)、保留アイコンとして特別アイコンが表示されない場合には期待画像を表示しないようにするために、以下のような処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、先読み対象変動でリーチ有り演出が行われると判定した場合(ステップS5181:YES)、先読み対象の保留アイコンとして特別アイコンが表示されるか否かを判定する(ステップS5182)。具体的には、ステップS5173の処理が実行され、且つ、このステップS5173の処理によって、保留アイコンを特別アイコンとして表示するためのアイコン変化演出の設定情報がサブRAM93にセットされたか否かに基づいて、先読み対象の保留アイコンとして特別アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されることになるか否かを判定する。
ここで、先読み対象の保留アイコンとして特別アイコンが表示されないと判定された場合(ステップS5182:NO)、期待画像変化演出パターン設定処理が終了して、ステップS519の期待演出パターン設定処理に処理が進められる。この場合、後述するステップS5189の処理が実行されないため、期待画像変化演出は行われない。
一方、サブCPU91は、先読み対象の保留アイコンとして特別アイコンが表示されると判定した場合(ステップS5182:YES)、期待画像変化演出抽選を実行する(ステップS5183)。具体的には、期待画像変化演出乱数を取得してサブRAM93に格納する。この期待画像変化演出乱数は、図49に基づいて上述したステップS46の乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、保留コマンドを受信した時点のカウント値を期待画像変化演出乱数として取得する。そして、この期待画像変化演出乱数が予めサブROM92に記憶されている期待画像変化演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、期待画像変化演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM92には、第1特別図柄判定に係る事前判定結果(「大当たり」か否か)と、第1特別図柄の変動パターンと、上記の期待画像変化演出乱数に関する乱数値とが対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、このテーブルを参照して、取得した期待画像変化演出乱数が、ステップS516の処理(図50参照)でサブRAM93に格納された事前判定情報から特定される第1特別図柄判定の判定結果、及び第1特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、期待画像変化演出を実行するか否かを決定する。なお、このテーブルでは、第1特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が長い変動パターンほど、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態の遊技機1では、大当たり信頼度が高いほど期待画像変化演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほど期待画像変化演出が実行され難くなっている。
続いて、サブCPU91は、ステップS5183の抽選結果に基づいて、期待画像変化演出を実行するか否かを判定する(ステップS5184)。ここで、期待画像変化演出を実行しないとサブCPU91によって判定された場合(ステップS5184:NO)、ステップS5182で「NO」と判定された場合と同様に、期待画像変化演出パターン設定処理が終了して、ステップS519の期待演出パターン設定処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、期待画像変化演出を実行すると判定した場合(ステップS5184:YES)、サブRAM93に格納されている事前判定情報が示す第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS5185)。ここで、「大当たり」であると判定した場合(ステップS5185:YES)、大当たり用期待画像変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS5186)、「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS5185:NO)、リーチハズレ用期待画像変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS5187)。
そして、サブCPU91は、ステップS5186の処理またはステップS5187の処理によってサブRAM93にセットした期待画像変化演出パターン選択テーブルを参照して、期待画像変化演出の演出パターンを選択する期待画像変化演出パターン選択処理を実行する(ステップS5188)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている期待画像変化演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、期待画像変化演出を開始する際の第1特別図柄判定の保留数と、期待画像の変化パターンと、乱数値とが対応付けられている。サブCPU91は、ステップS5188の処理において、サブRAM93に格納されている事前判定情報により特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンと、ステップS512の処理で更新した第1特別図柄判定の保留数と、保留コマンドを受信した際に取得した期待画像変化演出乱数とに対応する変化パターンを、サブRAM93にセットされている期待画像変化演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、期待画像の1の変化パターンを選択する。
なお、大当たり用期待画像変化演出パターン選択テーブルが参照される場合の方が、リーチハズレ用期待画像変化演出パターン選択テーブルが参照される場合に比べて、第1期待画像が第2期待画像や第3期待画像に変化しない変化パターンが選択され難いという特徴がある。また、大当たり用期待画像変化演出パターン選択テーブルが参照される場合の方が、リーチハズレ用期待画像変化演出パターン選択テーブルが参照される場合に比べて、第1期待画像が第2期待画像や第3期待画像に変化する変化パターンが選択され易いという特徴がある。
また、ここでは、期待画像の変化パターンを選択する際に、ステップS5183の期待画像変化演出抽選に使用したのと同じ期待画像変化演出乱数を使用する場合を例に説明したが、期待画像変化演出乱数とは別の乱数を使用して期待画像の変化パターンを選択するようにしてもよい。
なお、ここでは、期待画像変化演出を実行するか否かを決定する抽選と、期待画像変化演出の演出パターン(期待画像の変化パターン)を選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、期待画像変化演出を実行するか否かと、実行する場合には期待画像変化演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
続いて、サブCPU91は、ステップS5188の処理で選択した期待画像の変化パターンを示す期待画像変化演出パターン情報を、期待画像変化演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS5189)。
[サブ制御基板90による期待演出パターン設定処理]
次に、図53を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される期待演出パターン設定処理について説明する。この期待演出パターン設定処理は、図24〜図26に基づいて上述した第1期待演出および第2期待演出の演出パターンを設定するための処理である。ここで、図53は、図50のステップS519における期待演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。
サブCPU91は、ステップS518の期待画像変化演出パターン設定処理に続いて、図53に例示されるように、先読み対象変動でリーチ有り演出が行われるか否かを判定する(ステップS5191)。このステップS5191の判定処理は、上述したステップS5181の処理と同様に行われる。ここで、先読み対象変動でリーチ有り演出が行われないとサブCPU91によって判定された場合(ステップS5191:NO)、期待演出パターン設定処理が終了して、ステップS521の前兆演出パターン設定処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、先読み対象変動でリーチ有り演出が行われると判定した場合(ステップS5191:YES)、第1期待演出抽選を実行する(ステップS5192)。具体的には、第1期待演出乱数を取得してサブRAM93に格納する。この第1期待演出乱数は、図49に基づいて上述したステップS46の乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、保留コマンドを受信した時点のカウント値を第1期待演出乱数として取得する。そして、この第1期待演出乱数が予めサブROM92に記憶されている第1期待演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、第1期待演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM92には、第1特別図柄判定に係る事前判定結果(「大当たり」か否か)と、第1特別図柄の変動パターンと、上記の第1期待演出乱数に関する乱数値とが対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、このテーブルを参照して、取得した第1期待演出乱数が、ステップS516の処理(図50参照)でサブRAM93に格納された事前判定情報から特定される第1特別図柄判定の判定結果、及び第1特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、第1期待演出を実行するか否かを決定する。なお、このテーブルでは、第1特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が長い変動パターンほど、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態の遊技機1では、大当たり信頼度が高いほど第1期待演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほど第1期待演出が実行され難くなっている。
続いて、サブCPU91は、ステップS5192の抽選結果に基づいて、第1期待演出を実行するか否かを判定する(ステップS5193)。ここで、第1期待演出を実行しないとサブCPU91によって判定された場合(ステップS5193:NO)、後述するステップS5199に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、第1期待演出を実行すると判定した場合(ステップS5193:YES)、サブRAM93に格納されている事前判定情報が示す第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS5194)。ここで、「大当たり」であると判定した場合(ステップS5194:YES)、大当たり用第1期待演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS5195)、「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS5194:NO)、リーチハズレ用第1期待演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS5196)。
そして、サブCPU91は、ステップS5195の処理またはステップS5196の処理によってサブRAM93にセットした第1期待演出パターン選択テーブルを参照して、第1期待演出の演出パターンを選択する第1期待演出パターン選択処理を実行する(ステップS5197)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている第1期待演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、第1期待演出を開始する際の第1特別図柄判定の保留数と、第1期待演出の演出パターンと、乱数値とが対応付けられている。サブCPU91は、ステップS5197の処理において、サブRAM93に格納されている事前判定情報により特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンと、ステップS512の処理で更新した第1特別図柄判定の保留数と、保留コマンドを受信した際に取得した第1期待演出乱数とに対応する演出パターンを、サブRAM93にセットされている第1期待演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、第1期待演出の1の演出パターンを選択する。
なお、大当たり用第1期待演出パターン選択テーブルが参照される場合の方が、リーチハズレ用第1期待演出パターン選択テーブルが参照される場合に比べて、第1期待演出の実行中に、第1期待演出の演出パターンが変化し易いという特徴がある。
また、ここでは、第1期待演出の演出パターンを選択する際に、ステップS5192の第1期待演出抽選に使用したのと同じ第1期待演出乱数を使用する場合を例に説明したが、第1期待演出乱数とは別の乱数を使用して第1期待演出の演出パターンを選択するようにしてもよい。
なお、ここでは、第1期待演出を実行するか否かを決定する抽選と、第1期待演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、第1期待演出を実行するか否かと、実行する場合には第1期待演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
続いて、サブCPU91は、ステップS5197の処理で選択した第1期待演出の演出パターンを示す第1期待演出パターン情報を、第1期待演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS5198)。
サブCPU91は、ステップS5198の処理を実行した場合、又は、第1期待演出を実行しないと判定した場合(ステップS5193:NO)、第2期待演出抽選を実行する(ステップS5199)。具体的には、第2期待演出乱数を取得してサブRAM93に格納する。この第2期待演出乱数は、図49に基づいて上述したステップS46の乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、保留コマンドを受信した時点のカウント値を第2期待演出乱数として取得する。そして、この第2期待演出乱数が予めサブROM92に記憶されている第2期待演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、第2期待演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM92には、第1特別図柄判定に係る事前判定結果(「大当たり」か否か)と、第1特別図柄の変動パターンと、上記の第2期待演出乱数に関する乱数値とが対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、このテーブルを参照して、取得した第2期待演出乱数が、ステップS516の処理(図50参照)でサブRAM93に格納された事前判定情報から特定される第1特別図柄判定の判定結果、及び第1特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、第2期待演出を実行するか否かを決定する。なお、このテーブルでは、第1特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が長い変動パターンほど、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態の遊技機1では、大当たり信頼度が高いほど第2期待演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほど第2期待演出が実行され難くなっている。
続いて、サブCPU91は、ステップS5199の抽選結果に基づいて、第2期待演出を実行するか否かを判定する(ステップS5200)。ここで、第2期待演出を実行しないとサブCPU91によって判定された場合(ステップS5200:NO)、ステップS521の前兆演出パターン設定処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、第2期待演出を実行すると判定した場合(ステップS5200:YES)、サブRAM93に格納されている事前判定情報が示す第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS5201)。ここで、「大当たり」であると判定した場合(ステップS5201:YES)、大当たり用第2期待演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS5202)、「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS5201:NO)、リーチハズレ用第2期待演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS5203)。
そして、サブCPU91は、ステップS5202の処理またはステップS5203の処理によってサブRAM93にセットした第2期待演出パターン選択テーブルを参照して、第2期待演出の演出パターンを選択する第2期待演出パターン選択処理を実行する(ステップS5204)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている第2期待演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、第2期待演出を開始する際の第1特別図柄判定の保留数と、第2期待演出の演出パターンと、乱数値とが対応付けられている。サブCPU91は、ステップS5204の処理において、サブRAM93に格納されている事前判定情報により特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンと、ステップS512の処理で更新した第1特別図柄判定の保留数と、保留コマンドを受信した際に取得した第2期待演出乱数とに対応する演出パターンを、サブRAM93にセットされている第2期待演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、第2期待演出の1の演出パターンを選択する。
なお、大当たり用第2期待演出パターン選択テーブルが参照される場合の方が、リーチハズレ用第2期待演出パターン選択テーブルが参照される場合に比べて、第2期待演出の実行中に、第2期待演出の演出パターンが変化し易いという特徴がある。
また、ここでは、第2期待演出の演出パターンを選択する際に、ステップS5199の第2期待演出抽選に使用したのと同じ第2期待演出乱数を使用する場合を例に説明したが、第2期待演出乱数とは別の乱数を使用して第2期待演出の演出パターンを選択するようにしてもよい。
なお、ここでは、第2期待演出を実行するか否かを決定する抽選と、第2期待演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、第2期待演出を実行するか否かと、実行する場合には第2期待演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
続いて、サブCPU91は、ステップS5204の処理で選択した第2期待演出の演出パターンを示す第2期待演出パターン情報を、第2期待演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS5205)。
なお、第3期待演出(図26参照)の演出パターンを選択して、その選択結果を示す情報を第3期待演出パターン情報としてサブRAM93にセットする処理は、使用する乱数やテーブルが異なる点を除いて、図53に基づいて上述した第1期待演出に係る処理や第2期待演出に係る処理と同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
[サブ制御基板90による前兆演出パターン設定処理]
次に、図54を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される前兆演出パターン設定処理について説明する。この前兆演出パターン設定処理は、図34に基づいて上述した第1前兆演出および第2前兆演出のいずれか一方の演出パターンを設定する処理である。ここで、図54は、図50のステップS521における前兆演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。
サブCPU91は、ステップS519の期待演出パターン設定処理に続いて、図54に例示されるように、前兆演出抽選を実行する(ステップS5211)。具体的には、前兆演出乱数を取得してサブRAM93に格納する。この前兆演出乱数は、図49に基づいて上述したステップS46の乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、保留コマンドを受信した時点のカウント値を前兆演出乱数として取得する。そして、この前兆演出乱数が予めサブROM92に記憶されている前兆演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、前兆演出を実行するか否かを決定する。
続いて、サブCPU91は、ステップS5211の抽選結果に基づいて、前兆演出を実行するか否かを判定する(ステップS5212)。ここで、前兆演出を実行しないとサブCPU91によって判定された場合(ステップS5212:NO)、図50のステップS523に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、前兆演出を実行すると判定した場合(ステップS5212:YES)、各示唆演出の実行の有無を特定する(ステップS5213)。具体的には、図50におけるステップS516の処理でサブRAM93に格納される第1特別図柄判定に係る事前判定情報には、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを示す情報の他に、第1特別図柄の変動パターンを示す情報が含まれている。このため、サブCPU91は、この第1特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて、先読み対象変動の開始時に選択される第1特別図柄の変動パターンが、リーチ無しハズレ用の変動パターンであるか否かを判定する。ここで、リーチ無しハズレ用の変動パターンであると判定した場合は、先読み対象変動でリーチ演出が行われないことから、先読み対象変動においてリーチ無し演出(第4示唆演出の一例:図34(A)参照)が行われることを特定することが可能である。
一方、先読み対象変動の開始時に選択される第1特別図柄の変動パターンが、リーチ無しハズレ用の変動パターンではないと判定した場合、すなわち、大当たり用の変動パターンか、或いは、リーチハズレ用の変動パターンである場合、サブCPU91は、サブROM92に記憶されているリーチ有り用変動演出パターン選択テーブルを参照して、先読み対象変動で行われる演出を特定する。このリーチ有り用変動演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果と第1特別図柄の変動パターンとの組み合わせのそれぞれに対して複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンが対応付けられているが、ここでの複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンは、演出図柄の変動態様などが相違するだけで、変動演出の流れ自体は共通している。このため、第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンを特定できれば、先読み対象変動で行われる変動演出の流れを特定することが可能である。このため、サブCPU91は、先読み対象変動の開始時に選択される第1特別図柄の変動パターンが、リーチ無しハズレ用の変動パターンではないと判定した場合、事前判定情報に含まれている情報に基づいて、第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンを特定して、対応するリーチ有り演出の変動演出パターンを読み出すことにより、先読み対象変動で行われる変動演出の流れを特定する。このような処理によって、先読み対象変動において、ノーマルリーチ(第1示唆演出の一例:図34(B)参照)が行われるか否か、擬似3連目の変動演出(第2示唆演出の一例:図34(C)参照)が行われるか否か、SPSPリーチ(第3示唆演出の一例:図34(D)参照)が行われるか否かを特定することが可能である。
このように、サブCPU91は、ステップS5213の処理で、先読み対象変動における、リーチ無し演出の実行の有無、ノーマルリーチの実行の有無、擬似3連目の変動演出の実行の有無、SPSPリーチの実行の有無を特定すると、その特定結果に基づいて、第1前兆演出を実行可能であるか否かを特定する(ステップS5214)。本実施形態の遊技機1では、図34に基づいて上述したように、ノーマルリーチ(図34(B)参照)および擬似3連目の変動演出(図34(C)参照)の少なくともいずれか一方が先読み対象変動において実行されることを条件として、先読み対象変動に先立って第1前兆演出(第1期待演出の一例)を実行することが予め設定されている。このため、サブCPU91は、ステップS5213の処理における特定結果に基づいて、先読み対象変動でノーマルリーチおよび擬似3連目の変動演出の少なくともいずれか一方が実行されるか否かを判定して、第1前兆演出を実行可能であるか否かを特定する。
このようなステップS5214の処理に続いて、サブCPU91は、第2前兆演出を実行可能であるか否かを特定する(ステップS5215)。本実施形態の遊技機1では、図34に基づいて上述したように、リーチ無し演出(図34(A)参照)およびSPSPリーチ(図34(D)参照)のいずれか一方が先読み対象変動において実行されることを条件として、先読み対象変動に先立って第2前兆演出(第2期待演出の一例)を実行することが予め設定されている。このため、サブCPU91は、ステップS5213の処理における特定結果に基づいて、先読み対象変動でリーチ無し演出およびSPSPリーチのいずれか一方が実行されるか否かを判定して、第2前兆演出を実行可能であるか否かを特定する。
次に、サブCPU91は、ステップS5214の特定結果と、ステップS5215の特定結果とに基づいて、第1前兆演出および第2前兆演出のどちらの前兆演出も実行可能であるか否かを判定する(ステップS5216)。例えば、先読み対象変動において擬似3連目の変動演出に発展した後にSPSPリーチが実行される場合は、第1前兆演出の実行条件と、第2前兆演出の実行条件の両方が満たされるため、どちらの前兆演出を実行しても構わない。
サブCPU91は、どちらの前兆演出も実行可能であると判定した場合(ステップS5216:YES)、例えば、乱数を用いる抽選を行って、第1前兆演出および第2前兆演出のいずれか一方を選択し、その選択結果を示す情報を前兆演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS5217)。
一方、サブCPU91は、どちらの前兆演出も実行可能ではないと判定した場合(ステップS5216:NO)、すなわち、第1前兆演出の実行条件と、第2前兆演出の実行条件のいずれか一方しか満たされていない場合、ステップS5214の特定結果と、ステップS5215の特定結果とに基づいて、実行可能である方の前兆演出が、第1前兆演出であるか否かを判定する(ステップS5218)。ここで、第1前兆演出であると判定した場合(ステップS5218:YES)、第1前兆演出の設定情報をサブRAM93にセットし(ステップS5219)、第1前兆演出ではないと判定した場合(ステップS5218:NO)、すなわち第2前兆演出を実行可能である場合、第2前兆演出の設定情報をサブRAM93にセットする(ステップS5220)。
[サブ制御基板90による第2割込み処理]
以下、図55を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される第2割込み処理について説明する。ここで、図55は、図49のステップS53における第2割込み処理の詳細フローチャートである。
サブCPU91は、図49のステップS51における第1割込み処理に続いて、メイン制御基板80から(保留コマンド以外の)コマンドを受信した場合にそのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図56に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU91は、図5に示される第1演出ボタン検知センサ96または第2演出ボタン検知センサ97からの操作情報の入力の有無に基づいて、図1に示される第1演出ボタン35または第2演出ボタン36が操作されたか否かを判定する(ステップS30)。ここで、第1演出ボタン35または第2演出ボタン36が操作されたと判定した場合(ステップS30:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS31)。この操作コマンドが画像音響制御基板100およびランプ制御基板120へ送信されることによって、第1演出ボタン35または第2演出ボタン36の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
サブCPU91は、ステップS31の処理を実行した場合、又は、第1演出ボタン35および第2演出ボタン36がいずれも操作されていないと判定した場合(ステップS30:NO)、データ転送処理を実行する(ステップS33)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板100から送信されるので、そのデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、画像表示装置7およびスピーカ38で行われる演出と同期するように、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、振動モータ128等の演出手段による演出がランプ制御基板120によって制御される。
[サブ制御基板90によるコマンド受信処理]
図56は、図55のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図56に例示されるように、サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からのコマンド(保留コマンド以外のコマンド)を受信したか否かを判定する(ステップS14)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS14:NO)、上述したステップS30に処理が進められる。
サブCPU91は、メイン制御基板80からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS14:YES)、そのコマンドが図42のステップS310の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS15:NO)、後述するステップS17に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この変動開始コマンド受信処理については、図57に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS15:NO)、そのコマンドが図42のステップS314の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS17)。サブCPU91は、変動終了コマンドであると判定した場合(ステップS17:YES)、演出図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS18)。
この変動演出終了コマンドがステップS47のコマンド送信処理(図49参照)によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す演出図柄が表示画面70に停止表示されることになる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動終了コマンドではないと判定した場合(ステップS17:NO)、そのコマンドが図45のステップS3175の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。ここで、受信したコマンドがオープニングコマンドであると判定した場合(ステップS19:YES)、大当たり遊技のオープニング期間において大当たりの種類を報知したり遊技者に右打ちを促したりするオープニング演出の開始を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS20)。例えば、「5R確変A」に係るオープニングコマンドを受信した場合、「777」又は「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止した直後であれば、図13(A)に基づいて上述したオープニング演出の実行を指示するオープニング演出開始コマンドをセットし、それ以外のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止した直後であれば、図14(A)〜(C)に基づいて上述したオープニング演出の実行を指示するオープニング演出開始コマンドをセットする。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのコマンドが、図46のステップS609の処理に応じてメイン制御基板80から送信された有効ラウンド遊技開始コマンド、図46のステップS610の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンド、及び、図46のステップS612の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドのいずれかのラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS21:YES)、受信したラウンド遊技開始コマンドに応じた処理を行うラウンド遊技開始コマンド受信処理を実行する(ステップS23)。このラウンド遊技開始コマンド受信処理については、図63に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS21:NO)、そのコマンドが図47のステップS620の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたV入賞コマンドであるか否かを判定する(ステップS25)。ここで、受信したコマンドがV入賞コマンドであると判定した場合(ステップS25:YES)、そのV入賞コマンドに応じて処理を行うV入賞コマンド受信処理を実行する(ステップS26)。このV入賞コマンド受信処理については、図64に基づいて後に詳述する。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがV入賞コマンドではないと判定した場合(ステップS25:NO)、エンディングコマンド受信処理を実行する(ステップS27)。具体的には、「777」か「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄を本停止させた場合は、エンディングコマンドを受信する前にV入賞コマンドを受信していることを条件として、「確変遊技状態」であることを確定的に報知する「激闘RUSH」という名称の演出モードでの演出が開始されることを報知するエンディング演出の実行を指示するエンディング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする。また、「777」か「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄を本停止させたにも拘わらず、エンディングコマンドを受信する前にV入賞コマンドを受信していない場合は、「確変遊技状態」であるのか「時短遊技状態」であるのかを報知しない「チャレンジモード」という名称の演出モードでの演出が開始されることを報知するエンディング演出の実行を指示するエンディング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする。一方、「777」と「333」以外のゾロ目を示す3つの演出図柄を本停止させた場合は、チャレンジモードでの演出が開始されることを報知するエンディング演出の実行を指示するエンディング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする。
これらのエンディングコマンドは、図49のステップS47におけるコマンド送信処理によって、画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信される。これにより、図13(F)に基づいて上述したエンディング演出や、図14(I)に基づいて上述したエンディング演出が実現されることになる。
[サブ制御基板90による変動開始コマンド受信処理]
図57は、図56のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図57に例示される一連の変動開始コマンド受信処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理(図49のステップS46)によって適宜更新される演出乱数に関して、メイン制御基板80から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS161)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS162)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU91は、変動開始コマンドを解析すると、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS163)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、演出図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無、リーチ図柄を構成する演出図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容、停止表示される演出図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図58に基づいて後に詳述する。
ステップS163の処理に続いて、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンで演出図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出(例えば、ステップアップ演出やセリフ予告、群予告やカットイン等)に関する設定を行う予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS164)。この予告演出パターン設定処理については、図59に基づいて後に詳述する。
ステップS164の処理に続いて、サブCPU91は、図15〜図19に基づいて上述した段階示唆演出の演出パターンを設定する段階示唆演出パターン設定処理を実行する(ステップS172)。この段階示唆演出パターン設定処理については、図17に基づいて上述した通りである。
次に、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS164の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS174)。
この変動演出開始コマンドは、少なくとも、ステップS163の処理によって設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS164の処理によって設定された予告演出パターンを示す情報とを含むものであり、ステップS47のコマンド送信処理(図49参照)によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。これにより、サブ制御基板90において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120によって実現されることになる。
なお、図17に基づいて上述したステップS172の段階示唆演出パターン設定処理において、段階示唆演出パターンが設定された場合は、上記ステップS174の処理において、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、ステップS164の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出、及び、ステップS172の処理で設定した段階示唆演出パターンでの段階示唆演出の実行を指示する変動演出開始コマンドがサブRAM93にセットされる。そして、この変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信された場合は、サブ制御基板90において演出パターンが決定された変動演出、予告演出、及び段階示唆演出が、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120によって実現されることになる。
ステップS174の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS175)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[サブ制御基板90による変動演出パターン設定処理]
図58は、図57のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートであり、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した場合に実行される変動演出パターン設定処理について説明する。サブCPU91は、ステップS162の処理に続いて、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の停止表示に伴って表示画面70に最終的に確定表示(本停止)させる演出図柄を設定する(ステップS1631)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、図柄変動の終了時に大当たりを示す特別図柄(大当たり図柄)が停止表示されるのか、或いはハズレを示す特別図柄(ハズレ図柄)が停止表示されるのかを特定する。そして、大当たり図柄が停止表示されることを特定した場合には、本停止させる演出図柄として大当たりを報知するための演出図柄(例えばゾロ目を示す演出図柄)を設定し、ハズレ図柄が停止表示されることを特定した場合には、ハズレを報知するための演出図柄を設定する。なお、ハズレを報知するための演出図柄を設定する際に、リーチ演出を行ってからハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための演出図柄としてリーチハズレ目を設定し、リーチ演出を行うことなくハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための演出図柄としてバラケ目を設定する。
例えば、5R確変Aや5R確変Bに当選していることを示す図柄の設定情報を含む第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した場合、サブROM92に記憶されている第1確定演出図柄選択テーブルを参照して、確定表示させる演出図柄を選択する。この第1確定演出図柄選択テーブルでは、「777」に対して15個の乱数値が対応付けられ、「333」に対して15個の乱数値が対応付けられており、「111」、「222」、「444」、「555」、「666」、「888」、及び「999」の7種類のそれぞれに対して10個の乱数値が対応付けられている。サブCPU91は、上述した乱数更新処理が行われる毎に適宜更新される選択乱数に関して、変動開始コマンドを受信した際の値を選択乱数として取得し、取得した選択乱数に対応する3つの演出図柄の組み合わせを第1確定演出図柄選択テーブルから読み出すことによって、確定表示させる演出図柄を選択する。なお、本実施形態では、選択乱数が「0」〜「99」の100個の乱数値を取り得る。このため、「777」または「333」が選択される割合は、いずれも15%(=15/100×100)であり、その他7種類の3つの演出図柄の組み合わせが選択される割合は、いずれも10%(=10/100×100)である。
このため、確定表示される3つの演出図柄として「777」や「333」が選択されて、図13に基づいて上述した演出が大当たり遊技中に実行される場合と、「777」や「333」以外が選択されて、図14に基づいて上述した演出が大当たり遊技中に実行される場合とがある。
一方、5R通常Aや5R通常Bに当選していることを示す図柄の設定情報を含む第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した場合は、サブROM92に記憶されている第2確定演出図柄選択テーブルを参照して、確定表示させる演出図柄を選択する。この第2確定演出図柄選択テーブルでは、「111」、「222」、「444」、「666」、「888」、及び「999」の6種類のそれぞれに対して15個の乱数値が対応付けられている。「555」に対して10個の乱数値が対応付けられ、「777」と「333」に対しては乱数値が対応付けられていない。サブCPU91は、上述した乱数更新処理が行われる毎に適宜更新される選択乱数に関して、変動開始コマンドを受信した際の値を選択乱数として取得し、取得した選択乱数に対応する3つの演出図柄の組み合わせを第2確定演出図柄選択テーブルから読み出すことによって、確定表示させる演出図柄を選択する。上記の通り、選択乱数が100個の乱数値を取り得るため、「111」、「222」、「444」、「666」、「888」、又は「999」が選択される割合は、いずれも15%(=15/100×100)であり、「555」が選択される割合は、10%(=10/100×100)であり、「777」か「333」が選択される割合は、0%である。
このように、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、5R通常Aや5R通常Bが選択された場合には、「777」や「333」を示す3つの演出図柄が確定表示されることがないため、大当たり遊技中には、図13に例示される演出が実行されることはなく、図14に例示される演出が実行される。
次に、サブCPU91は、受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンの設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS1632)。ここで、リーチ有り演出を行う必要が無いと判断した場合(ステップS1632:NO)、リーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1633)。例えば、特別図柄の変動パターン毎に複数種類のリーチ無し演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ無し用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、リーチ有り演出を行う必要があると判断した場合(ステップS1632:YES)、リーチ有り演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1634)。例えば、特別図柄判定の判定結果と特別図柄の変動パターンとの組み合わせのそれぞれに対して複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ有り用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
このステップS1633の処理またはステップS1634の処理が行われることによって、演出図柄をどのような変動パターンで変動表示するか、リーチ演出を行う場合にどのリーチ演出を行うか、リーチ演出を発展させる場合にはどのような流れでリーチ演出を発展させるか等が決定されることになる。
本実施形態の遊技機1では、ステップS1633の処理(又はステップS1634の処理)で設定された変動演出パターンでの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドがサブ制御基板90から画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)へ送信されることによって、演出図柄の変動表示を含む変動演出が実現される。
[サブ制御基板90による予告演出パターン設定処理]
図59は、図57のステップS164における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS163の変動演出パターン設定処理に続いて、図59に例示されるように、基本予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS165)。ここでの基本予告演出は、上述したステップアップ予告、セリフ予告、群予告、カットイン等が例として挙げられる。このステップS165における基本予告演出パターン設定処理については、図60に基づいて後に詳述する。
次に、サブCPU91は、図20に基づいて上述した確定報知演出のうち、通常遊技状態、確変遊技状態、又は時短遊技状態で遊技が制御されているときに実行される確定報知演出の演出パターンを設定するための確定報知演出パターン設定処理を実行する(ステップS166)。このステップS166における確定報知演出パターン設定処理については、図61に基づいて後に詳述する。
続いて、サブCPU91は、図30〜図33に基づいて上述した事前示唆演出の演出パターンを設定するための事前示唆演出パターン設定処理を実行する(ステップS167)。このステップS167における事前示唆演出パターン設定処理については、図62に基づいて後に詳述する。
ステップS167の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている保留演出フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS168)。ここで、保留演出フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS168:YES)、保留演出フラグを「OFF」に設定する(ステップS169)。
[サブ制御基板90による基本予告演出パターン設定処理]
図60は、図59のステップS165における基本予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS163の変動演出パターン設定処理に続いて、図60に例示されるように、基本予告演出乱数を取得・格納する(ステップS1651)。具体的には、基本予告演出乱数は、上述したステップS46の乱数更新処理(図49参照)が行われる毎に「1」加算した値に更新され、サブCPU91は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を基本予告演出乱数として取得し、取得した基本予告演出乱数をサブRAM93に格納する。
ステップS1651の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている保留演出フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS1652)。ここで、保留演出フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS1652:NO)、第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1653)。逆に、保留演出フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS1652:YES)、第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1654)。
サブCPU91は、ステップS1653の処理またはステップS1654の処理に続いて、基本予告演出パターン選択処理を実行する(ステップS1655)。ステップS1653の処理でサブRAM93にセットされる第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルと、ステップS1654の処理でサブRAM93にセットされる第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果(大当たり又はハズレ)と、第1特別図柄の変動パターンと、各種の基本予告演出(本実施形態では、ステップアップ予告、セリフ予告、群予告、カットインなど)の複数の演出パターンと、乱数値とが対応付けられている。サブCPU91は、ステップS1655において、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンと、ステップS1651の処理で取得した基本予告演出乱数とに対応する基本予告演出の演出パターンを、サブRAM93にセットされている基本予告演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の基本予告演出パターンを選択する。これにより、ステップアップ予告の演出パターンと、セリフ予告の演出パターンと、群予告の演出パターンと、カットインの演出パターンとが選択される。そして、選択した基本予告演出パターンを示す情報を基本予告演出の設定情報として、サブRAM93にセットする(ステップS1656)。
このステップS1656の処理でセットされた基本予告演出の設定情報を含む変動演出開始コマンドは、ステップS47のコマンド送信処理(図49参照)によって、画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信される。これにより、サブ制御基板90において演出パターンが設定された基本予告演出が、画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)によって実現されることになる。
(第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルについて)
ステップS1653の処理でサブRAM93にセットされる第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルは、本実施形態では、以下のように構成されている。すなわち、第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルでは、ステップアップ予告に関して、「ステップアップ予告なし」を合わせると8種類の演出パターンが規定されている。また、セリフ予告に関しては、「セリフ予告なし」を合わせると6種類の演出パターンが規定されている。また、群予告に関しては、「群予告なし」を合わせると2種類の演出パターンが規定されている。また、カットインに関しては、「カットインなし」を合わせると5種類の演出パターンが規定されている。このため、第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルでは、17個(=8種類+6種類+2種類+5種類−4)の基本予告演出が用意されていると言える。
(第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルについて)
一方、ステップS1654の処理でサブRAM93にセットされる第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルは、本実施形態では、以下のように構成されている。すなわち、第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルでは、ステップアップ予告に関して、「ステップアップ予告なし」を合わせると3種類の演出パターンが規定されている。また、セリフ予告に関しては、「セリフ予告なし」を合わせると3種類の演出パターンが規定されている。また、群予告に関しては、「群予告なし」を合わせると2種類の演出パターンが規定されている。また、カットインに関しては、「カットインなし」を合わせると3種類の演出パターンが規定されている。このため、第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルでは、7個(=3種類+3種類+2種類+3種類−4)の基本予告演出が用意されていると言える。
このように、第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルでは、17個の基本予告演出が用意されているのに対して、第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルでは、第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルの17個よりも10個少ない、7個の基本予告演出が用意されている。
このため、本実施形態の遊技機1には、保留演出フラグが「ON」に設定されている場合(ステップS1652で「YES」と判定される場合)、保留演出フラグが「OFF」に設定されている場合(ステップS1652で「NO」と判定される場合)に比べて、図60の基本予告演出パターン設定処理に係る処理が少なくて済むという利点がある。また、第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルは、規定されている演出パターンが第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルよりも少ないため、そのデータ容量が第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルよりも小さくなっている。
ところで、本実施形態の遊技機1では、図49におけるステップS51の第1割込み処理において、サブCPU91がメイン制御基板80からの保留コマンドを受信すると、図50の表記から明らかなように、アイコン変化演出に係る設定処理(ステップS517)と、期待画像変化演出に係る設定処理(ステップS518)と、期待演出に係る設定処理(ステップS519)と、前兆演出に係る設定処理(ステップS521)とが行われる。このため、第1割込み処理において保留コマンドが受信さ入れた場合、サブCPU91の処理が多くなる。言い換えれば、サブCPU91が保留コマンドを受信していないときの状態を第1制御状態とした場合、サブCPU91が保留コマンドを受信することで、第1制御状態よりも処理が多い第2制御状態となる。
このように、サブCPU91が第2状態となっているときに、第1割込み処理に続く第2割込み処理(図49のステップS53)において、コマンドを受信したと判定され(図56のステップS14で「YES」と判定され)、そのコマンドが変動開始コマンドであると判定された場合(図56のステップS15で「YES」と判定された場合)、図57に例示される一連の処理が、第1割込み処理と連続して実行されることになり、サブCPU91の負担が増大することが懸念される。
そこで、本実施形態の遊技機1では、図50のステップS516以降に処理が進められることで上述した第2制御状態となるときには、サブCPU91が、ステップS515の処理で保留演出フラグを「ON」に設定する一方、図60のステップS1652において、保留演出フラグが「ON」に設定されていると判定した場合は、通常は第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルを参照して基本予告演出パターンを設定するところを、第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルではなく第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルを参照して基本予告演出パターンを設定することとしている。その結果、上述したように、図60の基本予告演出パターン設定処理に係る処理が少なくなり、サブCPU91の負担が過度になるのを抑制することが可能である。
このような保留演出フラグに基づいて、基本予告演出パターン選択テーブルを切替えて図60の基本予告演出パターン設定処理を実行する遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図42のステップS308の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図39のステップS6における大入賞口開閉制御処理を実行するメインCPU81)と、
所定の演出パターンで演出を実行する演出実行手段(画像表示装置7、スピーカ38、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、振動モータ128など)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91)と、を備え、
前記演出制御手段は、
第1制御状態で前記演出パターンを設定するとき(例えば、図50の第1割込み処理でステップS516以降の処理が実行されず、保留演出フラグが「OFF」の状態でサブCPU91がステップS1655,S1656の処理を実行するとき)と、前記第1制御状態よりも処理が多い第2制御状態で前記演出パターンを設定するとき(例えば、図50の第1割込み処理でステップS516以降の処理が実行されて、保留演出フラグが「ON」の状態でサブCPU91がステップS1655,S1656の処理を実行するとき)とがあり、
前記第2制御状態のときには、前記第1制御状態のときに演出パターンが設定される所定演出(例えば、所定の基本予告演出)を含まない演出の演出パターンを設定することを特徴とする遊技機。
本実施形態では、第1制御状態のときには、第1制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルが参照されるため、上述したように、17個の基本予告演出が用意されている。これに対して、第2制御状態のときには、第2制御状態用基本予告演出パターン選択テーブルが参照されるため、基本予告演出が7個しか用意されていない。このため、第2制御状態のときには、第1制御状態のときに演出パターンが設定される可能性がある10個(=17個−7個)の基本予告演出を含まない基本予告演出の演出パターンが設定される。その結果、サブCPU91の負担が過度になるのを抑制することができる。
[サブ制御基板90による確定報知演出パターン設定処理]
図61は、図59のステップS166における確定報知演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS165の基本予告演出パターン設定処理に続いて、図61に例示される以下のような処理を実行する。すなわち、サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドに含まれている第1特別図柄判定の判定結果を示す情報に基づいて、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS1661)。ここで、「大当たり」ではないとサブCPU91によって判定された場合(ステップS1661:NO)、後述するステップS167の事前示唆演出パターン設定処理(図59参照)に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であると判定した場合(ステップS1661:YES)、確定報知演出乱数を取得・格納する(ステップS1662)。具体的には、確定報知演出乱数は、上述したステップS46の乱数更新処理(図49参照)が行われる毎に「1」加算した値に更新され、サブCPU91は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を確定報知演出乱数として取得し、取得した確定報知演出乱数をサブRAM93に格納する。
ステップS1662の処理に続いて、サブCPU91は、確定報知演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS1663)、確定報知演出パターン選択処理を実行する(ステップS1664)。
上記の確定報知演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄の変動パターン(大当たり用の変動パターン)と、通常遊技状態における各種の確定報知演出(図20参照)の演出パターンと、乱数値とが対応付けられている。サブCPU91は、上記ステップS1664において、メイン制御基板80から受信した第1特別図柄判定の「大当たり」に係る変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄の変動パターンと、ステップS1662の処理で取得した確定報知演出乱数とに対応する確定報知演出の演出パターンをサブRAM93にセットされている確定報知演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、確定報知演出の演出パターンを選択する。そして、選択した確定報知演出の演出パターンを示す情報を確定報知演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1665)。この確定報知演出の設定情報を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、確定報知演出が実現されることになる。
なお、詳細な説明は省略するが、図61に基づいて上述した確定報知演出パターン設定処理が実行されることによって、2以上の確定報知演出の演出パターンが設定される場合がある。この場合、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の同一変動内で、2以上の確定報知演出が実行されることになる。また、確定報知演出パターン選択テーブルでは、「確定報知演出なし」の演出パターンに対しても乱数値が対応付けられているため、「大当たり」である場合には必ず確定報知演出が実行される訳ではなく、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合の一部に関して、確定報知演出が実行される。また、確定報知演出の実行条件、実行タイミング、演出態様などは、図20に基づいて上述した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
また、ここでは、通常遊技状態で遊技が制御されているときに、サブCPU91が第1特別図柄判定の「大当たり」に係る変動開始コマンドを受信した場合に実行される確定報知演出パターン選択処理について説明した。これに対して、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときにサブCPU91が第2特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した場合、ステップS1663の処理でサブRAM93にセットされる確定報知演出パターン選択テーブルが異なる以外は、概ね図61に基づいて上述したのと同様の処理が行われるため、図20に基づいて上述した確変遊技状態(又は時短遊技状態)における確定報知演出に関する確定報知演出パターン設定処理の説明は省略する。
[サブ制御基板90による事前示唆演出パターン設定処理]
図62は、図59のステップS167における事前示唆演出パターン設定処理の詳細フローチャートであって、図30〜図33に基づいて上述した事前示唆演出の演出パターンを設定する処理を例示するフローチャートである。
サブCPU91は、図59のステップS166における確定報知演出パターン設定処理に続いて、図62に例示される以下のような処理を実行する。すなわち、サブCPU91は、事前示唆演出乱数を取得・格納する(ステップS1671)。具体的には、事前示唆演出乱数は、上述したステップS46の乱数更新処理(図49参照)が行われる毎に「1」加算した値に更新され、サブCPU91は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を事前示唆演出乱数として取得し、取得した事前示唆演出乱数をサブRAM93に格納する。
次に、サブCPU91は、取得した事前示唆演出乱数が予めサブROM92に記憶されている事前示唆演出に関する乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、事前示唆演出を実行するか否かを判定する(ステップS1672)。ここで、事前示唆演出を実行しないと判定された場合(ステップS1672:NO)、上述した図59のステップS168に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、事前示唆演出を実行すると判定した場合(ステップS1672:YES)、例えば、ステップS163の処理で設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS165の処理で設定された基本予告演出パターンを示す情報とに基づいて、今回の第1特別図柄の変動表示中に実行される演出を特定する(ステップS1673)。
次に、サブCPU91は、事前示唆演出によって事前示唆する演出の数(すなわち、図31(H)及び(I)の演出表示の際に表示される演出示唆画像の数)を決定する(ステップS1674)。事前示唆する演出の数は、本実施形態では、乱数を用いた抽選によって選択される。例えば、第1特別図柄判定の判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、事前示唆する演出の数と、乱数値とが対応付けられたテーブルをサブROM92に記憶しておき、変動開始コマンドを受信したタイミグで取得した事前示唆演出乱数と、変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄の判定結果および第1特別図柄の変動パターンとに対応する、事前示唆する演出の数を上記のテーブルから読み出すことによって、事前示唆する演出の数を決定するという方法が一例として挙げられる。この場合、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって変動時間が相対的に短い第1特別図柄の変動パターンが選択されている場合には、事前示唆する演出の数が少なくなり、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であっても変動時間が相対的に長い第1特別図柄の変動パターンが選択されている場合には、事前示唆する演出の数が多くなるように、乱数値を振り分けておくことが好ましい。
ステップS1674の処理に続いて、事前示唆する演出を選択する(ステップS1675)。例えば、ステップS1673の処理で特定した演出が7個あって、ステップS1674の処理で決定した事前示唆する演出の数が「4」である場合、上記7個の中から4個の演出を選択する抽選を行って、4個の演出を選択する。そして、選択した演出に対応する演出示唆画像(図30参照)を示す情報を事前示唆演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1676)。この事前示唆演出の設定情報を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることで、図30〜図33に基づいて上述した事前示唆演出が実現されることになる。
[サブ制御基板90によるラウンド遊技開始コマンド受信処理]
図63は、図56のステップS23におけるラウンド遊技開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS21:YES)、以下のような処理を実行する。すなわち、図63に例示されるように、受信したコマンドが、図46のステップS609の処理に応じてメイン制御基板80から送信された有効ラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS231)。ここで、受信したコマンドが有効ラウンド遊技開始コマンドではないと判定された場合(ステップS231:NO)、後述するステップS236に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドが有効ラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS231:YES)、例えば、第1特別図柄判定の大当たりに係るオープニングコマンドを受信しているか否かに基づいて、今回の大当たりが初当たりであるか否かを判定する(ステップS232)。ここで、初当たりではないと判定した場合(ステップS232:NO)、すなわち、第2特別図柄判定の大当たりである場合、図6(C)の表記から明らかなように、第2特別図柄判定の大当たりに(有効ラウンド遊技が実行されない)通常大当たりは存在しないため、V入賞口287を狙った遊技球の打ち出しを促す打ち出し促進演出の実行を指示するコマンドをサブRAM93にセットする(ステップS233)。このコマンドが図49のステップS47におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、図13(B)及び(C)に基づいて上述した打ち出し促進演出が実行されることになる。
サブCPU91は、今回の大当たりが初当たりであると判定した場合(ステップS232:YES)、今回の大当たり遊技が、特定図柄の図柄揃いに応じて開始された大当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS234)。具体的には、図58のステップS1631の処理によって、「777」か「333」の大当たりを報知する3つの演出図柄を選択したか否かを判定する。ここで、特定図柄の図柄揃いに応じて開始された大当たり遊技であると判定した場合(ステップS234:YES)、すなわち、「777」か「333」のゾロ目が確定表示されて大当たり遊技が開始された場合、上述したステップS233の処理を実行する。
一方、サブCPU91は、今回の大当たり遊技が、特定図柄の図柄揃いに応じて開始された大当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS234:NO)、すなわち、「777」か「333」以外の図柄揃いに応じて大当たり遊技が開始された場合、打ち出し促進演出を伴わないラウンド中演出を実行するためのコマンドをサブRAM93にセットする(ステップS235)。このコマンドが図49のステップS47におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、図14(D)〜(E)に基づいて上述したラウンド中演出が実行されることになる。
次に、サブCPU91は、ステップS233の処理を実行した場合、ステップS235の処理を実行した場合、又は、受信したコマンドが有効ラウンド遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS231:NO)、受信したコマンドが、図46のステップS610の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS236)。
サブCPU91は、受信したコマンドが第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS236:YES)、第2大入賞口28を開閉する第2大入賞口開閉遊技に係るラウンド中演出を実行するためのコマンドをサブRAM93にセットする(ステップS237)。このコマンドが図49のステップS47におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、例えば、図13(E)に基づいて上述したラウンド中演出や、図14(F)〜(H)に基づいて上述したラウンド中演出が実行されることになる。
なお、本実施形態の遊技機1では、図20に基づいて上述したように、第2大入賞口28を開閉する所定ラウンド目(例えば、1ラウンド目)のラウンド遊技の開始時に第2特別図柄判定の権利が保留されていて、この保留されている権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれており、且つ、特別入賞音出力演出を実行するか否かを決定するための演出抽選に当選したことを条件として、確定報知演出としての特別入賞音出力演出を実行することとしている。
サブCPU91は、このような特別入賞音出力演出を実現するために、例えば以下のような処理を実行する。すなわち、ステップS237の処理に続いて、今回のラウンド遊技が第2大入賞口28を開閉する所定ラウンド目(例えば、1ラウンド目)のラウンド遊技であるか否かを判定する(ステップS238)。なお、本実施形態では、所定ラウンド目が1ラウンド目に設定されているため、サブCPU91は、第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドを受信する毎に、その受信回数を「1」加算した値に更新する処理を実行し、更新後の受信回数が「1」であるか否かに基づいて、今回のラウンド遊技が第2大入賞口28を開閉する所定ラウンド目(例えば、1ラウンド目)のラウンド遊技であるか否かを判定する。
次に、サブCPU91は、今回のラウンド遊技が第2大入賞口28を開閉する所定ラウンド目(例えば、1ラウンド目)のラウンド遊技であると判定した場合(ステップS238:YES)、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれているか否かを判定する(ステップS239)。具体的には、図50のステップS515の処理によってサブRAM93に格納されている1又は複数の事前判定情報の中に、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となることを示す事前判定情報が含まれているか否かに基づいて、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれているか否かを判定する。
続いて、サブCPU91は、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていると判定した場合(ステップS239:YES)、特別入賞音出力演出を実行するか否かを決定するための演出抽選を行う(ステップS240)。具体的には、乱数更新処理が行われる毎に適宜更新される特別入賞音出力演出乱数に関して、今回の大当り遊技で1つ目の第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドを受信した時点のカウント値を特別入賞音出力演出乱数として取得し、その特別入賞音出力演出乱数が、サブROM92に予め記憶されている特別入賞音出力演出乱数に関する乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、特別入賞音出力演出を行うか否かを決定する。
サブCPU91は、ステップS240の抽選結果に基づいて、特別入賞音出力演出を行うか否かを判定し(ステップS241)、特別入賞音出力演出を行うと判定した場合(ステップS241:YES)、特別入賞音出力演出の設定情報をサブRAM93にセットする(ステップS242)。本実施形態の遊技機1では、第2大入賞口28を開閉する第2大入賞口開閉遊技中に第2大入賞口センサ281によって遊技球が検知されると、その旨を通知する入賞通知コマンドがメインCPU81によってサブ制御基板90に送信される。これに対して、サブCPU91は、1ラウンド目の第2大入賞口開閉遊技中に上記の入賞通知コマンドを受信した場合、サブRAM93に特別入賞音出力演出の設定情報が設定されていることを条件として、特別入賞音出力演出コマンドをサブRAM93にセットする。この特別入賞音出力演出コマンドは、図49のステップS47におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信され、これにより、特別入賞音出力演出が実現されることになる。
なお、上記の特別入賞音出力演出の設定情報は、例えば、2ラウンド目の第2大入賞口開閉遊技が開始されることを通知する第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドが受信されたタイミングでサブRAM93から破棄されるため、1ラウンド目の第2大入賞口開閉遊技が終了して以降は、特別入賞音出力演出が行われることはない。
ステップS242の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている確定報知フラグを「ON」に設定する(ステップS243)。この確定報知フラグは、大当たり遊技中に確定報知演出(ここでは、特別入賞音出力演出)が実行されるか否かを示すフラグであり、ステップS242の処理が実行されたことに応じて「ON」に設定される。
なお、本実施形態の遊技機1では、第2大入賞口28を開放する5ラウンド目のラウンド遊技(5回目の第2大入賞口開閉ラウンド遊技)中に、図20に基づいて上述した特別V入賞報知演出が実行される場合があるが、この特別V入賞報知演出は、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていることを報知する確定報知演出であるという点で、特別入賞音出力演出と機能が共通している。このため、本実施形態では、特別入賞音出力演出が実行される場合には特別V入賞報知演出を行わないという構成が採用されており、サブCPU91は、特別V入賞報知演出が実行されるか否かを示す上記の確定報知フラグを参照して、特別V入賞報知演出を実行するか否かを決定するための処理を行う。なお、この処理については、図64に基づいて後に詳述する。
図63の説明に戻り、サブCPU91は、受信したコマンドが第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS236:NO)、すなわち、受信したコマンドが、図46のステップS612の処理によってメイン制御基板80から送信された第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドである場合、第1大入賞口開閉遊技に係る所定のラウンド中演出の実行を指示するコマンドをサブRAM93にセットする。このコマンドが図49のステップS47におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、サブ制御基板90において演出パターンが設定された第1大入賞口開閉遊技に係るラウンド遊技が実現されることになる。
[サブ制御基板90によるV入賞コマンド受信処理]
図64は、図56のステップS26におけるV入賞コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信したコマンドがV入賞コマンドであると判定した場合(ステップS25:YES)、例えば、第1特別図柄判定の大当たりに係るオープニングコマンドを受信したか否かに基づいて、今回の大当たりが初当たりであるか否かを判定する(ステップS261)。ここで、初当たりではないと判定した場合(ステップS261:NO)、すなわち、「確変遊技状態」または「時短遊技状態」における第2特別図柄判定が大当たりとなって今回の大当たり遊技が実行されている場合、サブRAM93に記憶されている確定報知フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS264)。ここで、確定報知フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS264:YES)、確定報知フラグを「OFF」に設定する(ステップS265)。このように、確定報知フラグが「ON」に設定された場合、特別入賞音出力演出が実行された後であることから、通常のV入賞報知演出の実行を指示するコマンドをサブRAM93にセットする(ステップS263)。このコマンドが図49のステップS47におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、図13(D)に基づいて上述したV入賞報知演出が実現されることになる。
一方、サブCPU91は、今回の大当たりが初当たりであると判定した場合(ステップS261:YES)、図63のステップS234の判定処理と同様に、今回の大当たり遊技が、特定図柄の図柄揃いに応じて開始された大当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS262)。ここで、今回の大当たり遊技が、特定図柄の図柄揃いに応じて開始された大当たり遊技であると判定した場合(ステップS262:YES)、すなわち、「777」または「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄が確定表示されて今回の大当たり遊技が開始されている場合、図13(D)に基づいて上述したV入賞報知演出を実現すべく、上記ステップS263の処理を実行する。一方、今回の大当たり遊技が、特定図柄の図柄揃いに応じて開始された大当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS262:NO)、すなわち、「777」および「333」以外のゾロ目を示す3つの演出図柄が確定表示されて今回の大当たり遊技が開始されている場合、図14に基づいて上述したように、遊技球がV入賞したとしてもV入賞報知演出を実行しないようにするために、上記ステップS263の処理を実行することなく一連のV入賞コマンド受信処理が終了して、図55のステップS30に処理が進められる。
また、サブCPU91は、確定報知フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS264:NO)、図63におけるステップS239の処理と同様に、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれているか否かを判定する(ステップS266)。ここで、「大当たり」と判定されることになるものが含まれていないと判定された場合(ステップS266:NO)、上記ステップS263に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていると判定した場合(ステップS266:YES)、図63におけるステップS240の処理と同様の処理を行って、特別V入賞報知演出を実行するか否かを決定するための演出抽選を実行する(ステップS267)。そして、その演出抽選の結果に基づいて、特別V入賞報知演出を実行するか否かを判定し(ステップS268)、特別V入賞報知演出を実行しないと判定した場合(ステップS268:NO)、上記ステップS263の処理を実行する。逆に、特別V入賞報知演出を実行すると判定した場合(ステップS268:YES)、特別V入賞報知演出の実行を指示する特別V入賞報知演出コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS269)。この特別V入賞報知演出コマンドは、図49のステップS47におけるコマンド送信処理によって、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信され、これにより、図20に基づいて上述した確定報知演出としての特別V入賞報知演出が実現されることになる。
[画像音響制御基板100による割込み処理]
次に、図65を参照しつつ、画像音響制御基板100において実行される割込み処理について説明する。ここで、図65は、画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。画像音響制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図65に例示される一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90から受信したコマンドに基づいて表示画面70における画像表示を制御する画像表示制御処理を実行する(ステップS71)。この画像表示制御処理については、図66に基づいて後に詳述する。
ステップS71の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、表示画面70で行われる画面表示と同期するように或いは非同期に、スピーカ38から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS72)。
ステップS72の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、データ送信制御処理を実行する(ステップS73)。具体的には、画像音響制御基板100において行われる画像音響制御に関するデータをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブ制御基板90は、図55のステップS33におけるデータ転送処理によって、画像音響制御基板100から受信したデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38によって実行される演出と同期するように、枠ランプ37や盤面ランプ5、可動装飾部材14等が制御される。
[画像音響制御基板100による画像表示制御処理]
図66は、図65のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャートである。画像音響制御CPU101は、まず、サブ制御基板90から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS711)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS711:NO)、ステップS72に処理が進められる。
一方、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS711:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御RAM103にセットする(ステップS712)。そして、制御RAM103にセットした設定情報に基づいて、表示画面70に演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP104の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御RAM103の所定領域に格納し(ステップS713)、そのディスプレイリストをVRAM106のディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS714)。このディスプレイリスト記憶領域にセットされたディスプレイリストに基づいてVDP104が描画処理を実行することによって、サブ制御基板90から指示された演出表示が実現されることになる。
[ランプ制御基板120によるタイマ割込み処理]
次に、図67を参照しつつ、ランプ制御基板120において実行される割込み処理について説明する。ここで、図67は、ランプ制御基板120において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。ランプ制御基板120は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、サブ制御基板90からのコマンド、及びサブ制御基板90を介して画像音響制御基板100から送信される画像音響制御に関するデータ等に基づいて、図67に例示される一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。
ランプ制御基板120のランプCPU121は、まず、サブ制御基板90を介して画像音響制御基板100から送信された画像音響制御に関するデータを受信するデータ受信処理を実行する(ステップS801)。ランプCPU121は、このステップS801の処理によって受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、表示画面70やスピーカ38による演出と同期するように、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、振動モータ128等を制御する。
ステップS801の処理に続いて、ランプCPU121は、サブ制御基板90から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS802)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS802:YES)、受信した変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に対応する発光パターンデータをランプROM122から読み出してランプRAM123にセットすることによって、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED等の発光パターンを設定する(ステップS803)。そして、ランプCPU121は、セットした発光パターンデータに基づいて、各発光手段の発光制御を開始する(ステップS804)。
このように、ランプCPU121がステップS803、S804の処理を実行することにより、図28〜図29に基づいて上述した第1発光群511および第3発光群523の発光がランプCPU121によって制御されることになる。
ステップS804の処理に続いて、ランプCPU121は、受信した変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、今回の図柄変動において可動装飾部材14を動作させる役物演出を行うよう指示されているか否かを判断する(ステップS805)。具体的には、例えば、受信した変動演出開始コマンドに含まれている予告演出パターンを示す設定情報が、役物演出を実行することを示す情報であるか否かに基づいて、役物演出を行うよう指示されているか否かを判断する。ここで、役物演出を行うよう指示されていると判断した場合(ステップS805:YES)、受信した変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に対応する動作パターンデータをランプROM122から読み出してランプRAM123にセットすることによって、可動装飾部材14の動作パターンを設定する(ステップS806)。また、図67には示されていないが、受信した変動演出開始コマンドに振動モータ128を用いる演出(図20参照)の実行を指示する設定情報が含まれている場合、受信した変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に対応する振動パターンデータをランプROM122から読み出してランプRAM123にセットすることによって、振動モータ128の振動パターンを設定する。そして、ステップS801の処理で受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、振動モータ128を用いる演出の実行タイミングになったか否かを判定し、実行タイミングになったと判定した場合、ランプRAM123にセットされている振動パターンデータに基づいて、振動モータ128の駆動制御を実行する。これにより、図20に基づいて上述した振動モータ128を用いる演出が実現される。
図67の説明に戻り、ランプCPU121は、ステップS806の処理を実行した場合、変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS802:NO)、又は、役物演出を行うよう指示されていないと判断した場合(ステップS805:NO)、可動装飾部材14の動作パターンデータがランプRAM123にセットされているか否かに基づいて、可動装飾部材14の動作パターンが設定されているか否かを判定する(ステップS807)。ここで、可動装飾部材14の動作パターンが設定されていると判定した場合(ステップS807:YES)、例えば、ステップS801のデータ受信処理によって受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、可動装飾部材14の動作開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS808)。
ランプCPU121は、可動装飾部材14の動作開始タイミングであると判定した場合(ステップS808:YES)、ステップS806の処理で設定した動作パターンで可動装飾部材14を動作させる可動装飾部材制御処理を実行する(ステップS809)。
ランプCPU121は、ステップS809の処理を実行した場合、可動装飾部材14の動作パターンが設定されていないと判定した場合(ステップS807:NO)、可動装飾部材14の動作開始タイミングではないと判定した場合(ステップS808:NO)、サブ制御基板90から送信された変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS810)。ここで、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS810:YES)、当落を報知する確定演出用の発光制御を実行する(ステップS811)。具体的には、受信した変動演出終了コマンドに含まれている設定情報に対応する発光パターンデータをランプROM122から読み出してランプRAM123にセットすることによって、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED等の発光パターンを設定する。そして、ランプCPU121は、セットした発光パターンデータに基づいて、確定時間が経過するまで、各発光手段の発光制御を実行する。
ランプCPU121は、ステップS811の処理を実行した場合、又は、変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS810:NO)、サブ制御基板90から送信された保留アイコン表示コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS812)。ここで、保留アイコン表示コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS812:NO)、一連の割込み処理が終了して、ステップS801に処理が戻される。なお、図67には示されていないが、ステップS812で保留アイコン表示コマンドを受信していないと判定された場合、図29に基づいて上述したように、第2発光群512が白色明滅するように、ランプCPU121によって第2発光群512の発光が制御される。
一方、ランプCPU121は、保留アイコン表示コマンドを受信したと判定した場合(ステップS812:YES)、図51のステップS5173の処理でサブRAM93にセットされたアイコン変化演出パターン情報が、受信した保留アイコン表示コマンドに含まれているか否かを判定する(ステップS813)。ここで、受信した保留アイコン表示コマンドにアイコン変化演出パターン情報が含まれていない場合は、白色の保留アイコンが表示され、この白色の保留アイコンが特別アイコンに変化することがないため、ステップS812で「NO」と判定された場合と同様、第2発光群512が白色明滅するように、ランプCPU121によって第2発光群512の発光が制御される。
ランプCPU121は、受信した保留アイコン表示コマンドにアイコン変化演出パターン情報が含まれていると判定した場合(ステップS813:YES)、保留対応発光パターン設定処理を実行する(ステップS814)。具体的には、受信した保留アイコン表示コマンドに含まれているアイコン変化演出パターン情報に対応する第2発光群512の発光パターンデータをランプROM122から読み出してランプRAM123にセットすることによって、第2発光群512の発光パターンを設定する。
なお、ランプCPU121は、ステップS801の処理で受信される画像音響制御に関するデータに基づいて、先読み対象の保留アイコンや当該アイコンの表示態様が変化するタイミングを特定可能である。このため、ランプCPU121は、設定した発光パターンと、画像音響制御に関するデータに基づいて特定される保留アイコンや当該アイコンの表示態様が変化するタイミングとに基づいて、第2発光群512の発光パターンを制御すると共に、その発光パターンを必要なタイミングで変化させる。これにより、図29(A)〜(C)に基づいて上述したように、第2発光群512が、先読み対象の保留アイコン(又は当該アイコン)の変化後の表示色と共通する色で発光する演出が実現されることになる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に、第1大入賞口26を用いることなく、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を用いる大当たり遊技を実行する場合を例に説明した(図6(B)、図7参照)。これに対して、他の実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に、少なくとも一部の大当たりに関して、第2大入賞口28(及びV入賞口287)と第1大入賞口26の両方を用いて大当たり遊技を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、有効ラウンド遊技(図7(A)の1R目のラウンド遊技と、図7(B)の3R目のラウンド遊技がこれに該当)が、第2大入賞口28(及びV入賞口287)の1回の短開放と1回の長開放とから構成されている場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、これらの有効ラウンド遊技を、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を(短開放することなく)1回だけ長開放するラウンド遊技としたり、或いは、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を(長開放することなく)複数回短開放するラウンド遊技としたりしてもよい。
また、上記実施形態では、第1特別図柄判定に係る4種類の大当たり(図6(B)参照)が、いずれも実質2R分の賞球しか獲得できない大当たりである場合を例に説明したが、他の実施形態では、これら4種類の大当たりを3R分以上の賞球を獲得可能な大当たりとしてもよい。
また、上記実施形態では、V入賞口287を狙った遊技球の打ち出しを遊技者に促す打ち出し促進演出(図13(B)及び(C)参照)と、遊技球がV入賞したことを条件として行われ得るV入賞報知演出(図13(D)及び(E)参照)とをどちらも実行せず、大当たり遊技が終了した後は、(「確変遊技状態」か否かを報知しない)チャレンジモードで演出を実行する場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、例えば、大当たり遊技が終了した後、特別図柄および演出図柄が40回変動表示されるまではチャレンジモードで演出を実行し、大当たり遊技中にV入賞が発生している場合には、41回転目の変動表示から、「確変遊技状態」であることを確定的に報知する演出モード(上記実施形態で例示した激闘RUSHでもよい)で演出を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1特別図柄判定に係る大当たりに関して、図7に基づいて上述した遊技制御を行ったり、図13及び図14に基づいて上述した演出制御を行ったりする場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、例えば、第2特別図柄判定に係る大当たりの一部に通常大当たりを設けて、第2特別図柄判定に係る大当たりに関して、第1特別図柄判定に係る大当たりに関する上記の遊技制御および演出制御を同様に行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、本発明をいわゆるV−ST機と呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を、いわゆる確変ループタイプと呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機等の他の遊技機に適用してもよい。
また、上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、乱数値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した図面等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。