以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、賞球数は1個以上であれば何個でもよく、また、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。このとき、第1始動口120に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口122に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技または小当たり遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
第1始動口120は、遊技領域116の下部であって、第1遊技領域116aを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第1遊技領域116aに進入した遊技球の方が、第2遊技領域116bに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。
また、第2始動口122は、第2遊技領域116bに位置しており、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第2遊技領域116bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域116aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。この第2始動口122は、可動片122bを有する可変始動口(始動可変入賞装置)によって構成されており、第2始動口122への遊技球の進入容易性が可変するようになっている。具体的には、第2始動口122は、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の進入が不可能もしくは困難となっている。
これに対して、第2遊技領域116bに設けられたゲート124を遊技球が通過すると、第2始動口122が開放される補助遊技の実行有無が決定され、補助遊技の実行が決定された場合に、第2始動口122が開閉制御される補助遊技が実行される。より詳細には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。
さらに、遊技領域116の下部には、第1大入賞口126および第2大入賞口128が設けられている。第1大入賞口126および第2大入賞口128は、少なくとも第2遊技領域116bを流下する遊技球が入球可能な位置に配置されている。第1大入賞口126には、開閉扉126bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉126bが第1大入賞口126を閉鎖して、第1大入賞口126への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の小当たり遊技が実行されると、開閉扉126bが開放されて、開閉扉126bが受け皿として機能し、第1大入賞口126への遊技球の入球が可能となる。そして、第1大入賞口126に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
また、第2大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが第2大入賞口128を閉鎖して、第2大入賞口128への遊技球の入球を不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、開閉扉128bが受け皿として機能し、第2大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、第2大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、第1大入賞口126および第2大入賞口128をまとめて単に大入賞口とも呼ぶ。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出ボタン208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなるメイン演出表示部200aおよびサブ演出表示部201aを備えている。メイン演出表示部200aは、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置されている。このメイン演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。また、サブ演出表示部201aは、メイン演出表示部200aの上方に設けられており、変動演出中に補助的な演出画像が表示される。
演出役物装置202は、メイン演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、メイン演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、メイン演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、メイン演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出ボタン208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出ボタン208は、メイン演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
なお、図中符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを押し込ませることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、第1大入賞口126に遊技球が入球したことを検出する第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する第2大入賞口検出スイッチ128s、遊技領域116から排出された遊技球を検出するアウト球検出スイッチ130sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
なお、遊技盤108の背面には合流通路が設けられており、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128にそれぞれ入球した遊技球と、排出口130から背面側に導かれた遊技球とが合流通路で合流して、遊技場の設備に導かれるように構成されている。アウト球検出スイッチ130sは、合流通路に設けられており、遊技領域116から排出された全ての遊技球、換言すれば、遊技領域116に発射された全ての遊技球が、アウト球検出スイッチ130sによって検出される。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、第1大入賞口126を開閉する開閉扉126bを作動する第1大入賞口ソレノイド126cと、第2大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する第2大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、遊技機100には、電波を検知する電波検知センサ、磁気を検知する磁気検知センサ、中枠104や前枠106の開放状態を検知する扉開放センサ等、異常または不正の可能性があることを検知する異常検知センサ174が複数設けられており、各異常検知センサ174から主制御基板300に異常検知信号が入力されるように構成されている。
さらに、遊技盤108の背面には、設定変更スイッチ180sが設けられている。設定変更スイッチ180sは、専用の鍵によってアクセス可能に構成されている。設定変更スイッチ180sがオンしていることを条件として、設定値を変更、確認する操作が可能となる。詳しくは後述するが、本実施形態の遊技機100は、有利度合いが異なる6段階の設定値のいずれかが設定値バッファに登録設定値として記憶され、記憶されている登録設定値に応じて遊技が進行する。
また、遊技盤108の背面には、RAMクリアボタンが押下操作可能に設けられており、このRAMクリアボタンの押下操作がRAMクリアスイッチ182sによって検出される。RAMクリアスイッチ182sは主制御基板300に接続されており、RAMクリアスイッチ182sから主制御基板300にRAMクリア操作信号が入力される。電源投入時にRAMクリアスイッチ182sからRAMクリア操作信号が入力されている場合、メインCPU300aは、メインRAM300cをクリアする。
また、遊技盤108の背面には、性能表示モニタ184が設けられている。主制御基板300により、性能表示モニタ184に登録設定値やベース比率が表示される。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御回路320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御回路320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御回路320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御回路320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330c、RTC330dを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板330は、上記メイン演出表示部200aおよびサブ演出表示部201aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM330bには、メイン演出表示部200aおよびサブ演出表示部201aに表示される種々の画像データが多数格納されており、サブCPU330aが、画像データをサブROM330bから不図示のVRAMに読み出して、メイン演出表示部200aおよびサブ演出表示部201aの画像表示を制御する。
また、副制御基板330は、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりするとともに、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。さらには、演出ボタン208が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定の演出を実行する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。副制御基板330に設けられたRTC330dは、このバックアップ電源から電源供給を受けて現在時刻を計時する。
図4は、メインCPU300aが用いるメモリ領域のアドレスマップである。なお、図4において、アドレスは16進数で示しており、「H」は16進数であることを示している。図4に示すように、メインCPU300aが用いるメモリ領域は、メインROM300bに割り当てられたメモリ領域(0000H〜2FFFH)と、メインRAM300cに割り当てられたメモリ領域(F000H〜F3FFH)とを含んでいる。
メインROM300bのメモリ領域は、遊技の進行を制御するためのプログラムおよびデータを格納する使用領域(0000H〜1A7AH)と、使用領域以外の領域であって、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184を表示するための処理(性能表示モニタ184に表示するベース比率を算出するための処理を含む)を実行するためのプログラムおよびデータを格納する使用外領域(2000H〜2BFFH)とが設けられている。
メインROM300bの使用領域には、遊技の進行を制御するためのプログラムが格納されるプログラム領域(0000H〜0A89H)、未使用領域(0A8AH〜0FFFH)、プログラム以外のデータが格納されるデータ領域(1000H〜1A7AH)が設けられている。なお、使用領域は、未使用領域(0A8AH〜0FFFH)を含めないようにしてもよい。
メインROM300bの使用外領域には、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184を表示するための処理を実行するためのプログラムが格納されるプログラム領域(2000H〜27FFH)、これらのプログラム以外のデータが格納されるデータ領域(2800H〜2BFFH)が設けられている。
また、メインROM300bのメモリ領域には、使用領域および使用外領域以外にも、未使用領域(1A7BH〜1DFFH)、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータが格納されるROMコメント領域(1E00H〜1EFFH)、未使用領域(1F00H〜1FFFH)、未使用領域(2C00H〜2FBFH)、メインCPU300aがプログラムを実行するために必要な情報が格納されるプログラム管理領域(2FC0H〜2FFFH)が設けられている。
メインRAM300cのメモリ領域は、遊技の進行を制御するためのプログラムが実行されている際に一時的に用いられる使用領域(F000H〜F1FFH)と、使用領域以外の領域であって、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184を表示するための処理のプログラムが実行されている際に一時的に用いられる使用外領域(F210H〜F228H)とが設けられている。
メインRAM300cの使用領域には、遊技の進行を制御するためのプログラムが実行されている際に一時的に用いられるワーク領域(F000H〜F12AH)、未使用領域(F12BH〜F1D7H)、遊技の進行を制御するためのプログラムの実行中にデータを一時的に退避させるスタック領域(F1D8H〜F1FFH)が設けられている。なお、使用領域は、未使用領域(F12BH〜F1D7H)を含めないようにしてもよい。
メインRAM300cの使用外領域には、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184を表示するための処理のプログラムが実行されている際に一時的に用いられるワーク領域(F210H〜F21FH)、これらのプログラムが実行されている際にデータを一時的に退避させるスタック領域(F220H〜F228H)が設けられている。
また、メインRAM300cのメモリ領域には、使用領域および使用外領域以外にも、未使用領域(F200H〜F20FH)、未使用領域(F229H〜F3FFH)が設けられている。
このように、メインROM300bおよびメインRAM300cでは、遊技の進行を制御するために用いられる使用領域と、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184の表示制御をするための処理を実行するために用いられる使用外領域とが分かれて設けられている。
そして、メインRAM300cでは、使用領域と使用外領域との間に、16バイトの未使用領域(F200H〜F20FH)が設けられている。この未使用領域(F200H〜F20FH)は、使用領域および使用外領域を分ける境界領域として設定されており、使用領域と使用外領域との境界が明確となり、遊技の進行を制御するためのプログラムが実行されている際に使用外領域が用いられること、および、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタ184の表示制御をするための処理のプログラムが実行されている際に使用領域が用いられることを防止している。
なお、使用領域と使用外領域との間に設けられる未使用領域は、少なくとも1バイト以上であればよく、不正防止の観点から、4バイト以上であることが望ましく、16バイト以上に設定されることがより望ましい。また、未使用領域は、データの書き込みおよび読み出しが禁止されているが、不正防止の観点から、所定のタイミングでクリアするようにしてもよい。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、第1大入賞口126および第2大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりまたは小当たりに当選すると、第1大入賞口126および第2大入賞口128が開放されるとともに当該第1大入賞口126および第2大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技または小当たり遊技が実行される。また、大役遊技の終了後の遊技状態には、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留と呼ぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図5は、低確時大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。ここで、本実施形態では、有利度合いを異にする6段階の設定値が設けられており、低確時大当たり決定乱数判定テーブルは、設定値ごとに設けられている。遊技中は、設定値が6段階のうちのいずれかに設定されており、現在設定されている設定値(設定値バッファに記憶されている登録設定値)に対応する低確時大当たり決定乱数判定テーブルを参照して大役抽選が行われる。
低確率遊技状態であって、設定値=1に設定されている場合(登録設定値=1)には、図5(a)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルaを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルaによれば、大当たり決定乱数が10001〜10218であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜21310であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/300.6となり、小当たり確率は約1/50となる。
低確率遊技状態であって、設定値=2に設定されている場合(登録設定値=2)には、図5(b)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルbを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルbによれば、大当たり決定乱数が10001〜10225であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜21310であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/291.2となり、小当たり確率は約1/50となる。
低確率遊技状態であって、設定値=3に設定されている場合(登録設定値=3)には、図5(c)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルcを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルcによれば、大当たり決定乱数が10001〜10232であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜21310であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/282.4となり、小当たり確率は約1/50となる。
低確率遊技状態であって、設定値=4に設定されている場合(登録設定値=4)には、図5(d)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルdを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルdによれば、大当たり決定乱数が10001〜10239であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜21310であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/274.2となり、小当たり確率は約1/50となる。
低確率遊技状態であって、設定値=5に設定されている場合(登録設定値=5)には、図5(e)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルeを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルeによれば、大当たり決定乱数が10001〜10246であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜21310であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/266.4となり、小当たり確率は約1/50となる。
低確率遊技状態であって、設定値=6に設定されている場合(登録設定値=6)には、図5(f)に示す低確時大当たり決定乱数判定テーブルfを参照して大役抽選が行われる。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルfによれば、大当たり決定乱数が10001〜10253であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜21310であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/259.0となり、小当たり確率は約1/50となる。
図6は、高確時大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。高確時大当たり決定乱数判定テーブルも、低確時大当たり決定乱数判定テーブルと同様に設定値ごとに設けられている。
高確率遊技状態であって、設定値=1に設定されている場合(登録設定値=1)には、図6(a)に示す高確時大当たり決定乱数判定テーブルaを参照して大役抽選が行われる。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルaによれば、大当たり決定乱数が10001〜10620であった場合に大当たりと判定し、大当たり決定乱数が20001〜21310であった場合に小当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/105.7となり、小当たり確率は約1/50となる。
同様に、高確率遊技状態であって、設定値=2〜6に設定されている場合(登録設定値=2〜6)には、図6(b)〜(f)に示す高確時大当たり決定乱数判定テーブルb〜fを参照して大役抽選が行われる。これら高確時大当たり決定乱数判定テーブルb〜fによれば、それぞれ大当たり決定乱数が図示の値であった場合に大当たりと判定する。したがって、設定値=2〜6の場合の大当たり確率は、それぞれ約1/102.4〜1/91.0となり、小当たり確率は約1/50となる。
以上のように、大役抽選は、登録設定値に応じて行われる。このとき、登録設定値に応じて大当たりの当選確率が異なっており、登録設定値が大きい場合の方が、小さい場合に比べて、大当たりに当選しやすくなっている。なお、ここでは、登録設定値が異なっても、小当たりの当選確率は変わらないこととしたが、登録設定値ごとに小当たりの当選確率を異ならせてもよい。また、小当たりは必須ではなく、大役抽選において、大当たりおよびハズレのいずれかのみが決定されてもよい。
また、ここでは、低確率遊技状態および高確率遊技状態の双方における大当たりの当選確率が、登録設定値に応じて異なることとしたが、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれか一方における大当たりの当選確率のみが、登録設定値に応じて異なることとしてもよい。
図7は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」または「小当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図7(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルaが選択され、特1保留によって「小当たり」に当選した場合には、図7(b)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルbが選択される。また、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図7(c)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルaが選択され、特2保留によって「小当たり」に当選した場合には、図7(d)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルbが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄と呼び、小当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を小当たり図柄と呼び、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄と呼ぶ。
図7(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブルa、および、図7(c)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルaによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、図7(b)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブルb、および、図7(d)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルbによれば、取得した当たり図柄乱数の値に拘わらず、図示のとおり、特別図柄の種別(小当たり図柄)が特別図柄aに決定される。
一方、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定される。また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。
つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」または「小当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。なお、ここでは、特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、特2用当たり図柄乱数判定テーブルにおいて、同一の大当たり図柄がそれぞれ決定されることとした。しかしながら、両テーブルにおいて異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよいし、保留種別を問わず、1の当たり図柄乱数判定テーブルを参照して特別図柄の種別(大当たり図柄)を決定してもよい。
なお、ここでは、大当たり図柄および小当たり図柄の選択比率が、全設定値で共通としたが、大当たり図柄および小当たり図柄のいずれか一方または双方を、設定値ごとに異ならせてもよい。
図8は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別、保留数、遊技状態、遊技状態に対応付けられている変動状態等に応じて、予め設定されたテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。なお、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留の保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図8(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、通常遊技状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの保留数が1〜2個であれば、図8(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図8(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図8において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
なお、ここでは、非時短遊技状態において、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出されたときに参照されるリーチグループ決定乱数判定テーブルについて説明したが、メインROM300bには、この他にも多数のリーチグループ決定乱数判定テーブルが記憶されている。
なお、大役抽選結果が「大当たり」または「小当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」または「小当たり」であった場合に参照されることはない。
図9は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「小当たり」であった場合に選択される小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルおよび小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けられている。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄の種別ごとにも設けられている。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(a)に示し、特1用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(b)に示し、特2用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(c)に示し、特1用小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(d)に示し、特2用小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(e)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図9(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「大当たり」であった場合には、図9(b)、(c)に示すように、読み出された保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
さらに、上記の大役抽選の結果が「小当たり」であった場合には、図9(d)、(e)に示すように、読み出された保留種別に対応する小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図9において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図9〜図11に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図8に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図9(a)に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」または「小当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄または小当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり、または、小当たり当選時の遊技状態等に対応する、図9に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルを参照し、リーチモード決定乱数を用いて、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図10は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図11は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図11(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図11(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。なお、以下では、変動モード番号および変動パターン番号を総称して変動情報と呼び、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを総称して変動コマンドと呼ぶ場合がある。
図12は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技または小当たり遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中および小当たり遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、特別図柄(大当たり図柄および小当たり図柄)の種別ごとに複数設けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技または小当たり遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての特別図柄の制御データを示す。
大当たり図柄である特別図柄A、B、C、または、小当たり図柄である特別図柄aが決定されると、図12に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、第1大入賞口126および第2大入賞口128を所定の開閉パターンで開閉制御する開閉処理が実行される。大役遊技は、第2大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成され、小当たり遊技は、第1大入賞口126が所定回数開閉されるラウンド遊技が1回のみ実行される。
この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中または小当たり遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、開放大入賞口(各ラウンド遊技において開放される第1大入賞口126および第2大入賞口128)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド遊技中の第1大入賞口126および第2大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(第1大入賞口126および第2大入賞口128の開放回数ごとの第1大入賞口ソレノイド126cおよび第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の第1大入賞口126および第2大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における第1大入賞口126および第2大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の第1大入賞口126および第2大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、ラウンド間インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄および小当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
本実施形態では、大当たり図柄である特別図柄A、Bが決定された場合には、いずれも5回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行され、特別図柄Cが決定された場合には、15回のラウンド遊技で構成される大役遊技が実行される。各ラウンド遊技は、規定数(8個)の遊技球が第2大入賞口128に入球するか、もしくは、第2大入賞口128が開放されてから所定時間(ここでは29.0秒)が経過すると終了となる。
また、小当たり図柄である特別図柄aが決定された場合には、1回のラウンド遊技で構成される小当たり遊技が実行される。特別図柄aが決定されて実行される小当たり遊技では、1回目のラウンド遊技において、第1大入賞口126の0.9秒の開放が、所定の休止時間を挟んで2回行われる。
図13は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。本実施形態においては、大役遊技が実行された場合、大当たり当選時に決定された特別図柄の種別に応じて、大役遊技の終了後の遊技状態が設定される。
この遊技状態設定テーブルによれば、大当たり図柄が特別図柄Aであった場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定される。一方、大当たり図柄が特別図柄B、Cであった場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、高確回数の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、大役遊技の終了後には、時短遊技状態に設定されるとともに、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)が設定される。このとき、大当たり図柄が特別図柄Aであれば、時短回数が100回に設定され、特別図柄B、Cであれば、時短回数が10000回に設定される。これは、大役抽選結果が100回または10000回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、時短回数の設定が行われることとなる。
図14は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留と呼ぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図14(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122が開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122が閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図14(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図15(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図15(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図15(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図15(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、このうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について説明する。
図16は、遊技機状態フラグを説明する図である。主制御基板300においては、遊技を進行可能な状態であるか否かが遊技機状態フラグにより管理される。遊技機状態フラグには、00H〜05Hの6種類のフラグ値のいずれかがセットされる。遊技機状態フラグのフラグ値=00Hは遊技可能状態を示しており、遊技機状態フラグが00Hである場合に、遊技が進行制御され、遊技機状態フラグが00H以外である場合には、遊技が停止される。
遊技機状態フラグのフラグ値=01Hは設定変更状態を示しており、遊技機状態フラグが01Hである場合には、登録設定値の変更操作が可能となる。遊技機状態フラグのフラグ値=02Hは設定確認状態を示しており、遊技機状態フラグが02Hである場合には、登録設定値が性能表示モニタ184に表示される等して、登録設定値を確認することが可能となる。遊技機状態フラグのフラグ値=03Hは設定異常状態を示しており、遊技機状態フラグが03Hである場合には、登録設定値が異常であるとして遊技が停止される。遊技機状態フラグのフラグ値=04HはRAW異常状態を示しており、遊技機状態フラグが04Hである場合には、遊技が停止される。遊技機状態フラグのフラグ値=05Hはチェックサム異常状態を示しており、遊技機状態フラグが05Hである場合には、遊技が停止される。電源が投入されると、遊技機状態フラグがいずれかのフラグ値にセットされ、遊技機状態フラグに応じた処理が行われる。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図17は、主制御基板300におけるCPU初期化処理を説明する第1のフローチャートであり、図18は、主制御基板300におけるCPU初期化処理を説明する第2のフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源断検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、Dレジスタに電源断前の遊技機状態フラグのフラグ値をロードする。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するとともに、算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと一致する(正常である)か、ならびに、バックアップフラグが正常であるかを判定する。その結果、バックアップフラグおよびチェックサムが正常であると判定した場合にはステップS100−15に処理を移し、いずれか一方または双方が正常ではないと判定した場合にはステップS100−25に処理を移す。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cのクリア対象の先頭アドレスに、設定値および遊技機状態フラグを含まない番地をセットする。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、RAMクリアスイッチ182sからRAMクリア操作信号が入力されているか(RAMクリアボタンが押下操作されているか)を判定する。その結果、RAMクリア操作信号が入力されていると判定した場合にはステップS100−31に処理を移し、RAMクリア操作信号は入力されていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、上記ステップS100−11でロードした遊技機状態フラグのフラグ値が00H(遊技可能状態)であり、設定変更スイッチ180sがオンしており、かつ、中枠104が開放しているかを判定する。その結果、3つの条件をすべて満たすと判定した場合にはステップS100−21に処理を移し、3つの条件の1つでも満たされないと判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグに02H(設定確認状態)をセットする。すなわち、中枠104が開放されており、設定変更スイッチ180sがオンしており、RAMクリアボタンが押下されていない状態で正常に電源投入がなされると、設定確認状態となる。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、上記ステップS100−15でセットされた先頭アドレス以降の領域である電源復帰時のクリア対象をクリアする初期化処理を実行し、ステップS100−49に処理を移す。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、Dレジスタに05H(チェックサム異常状態)をセットする。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、使用外領域のリードライトメモリのチェックおよびクリアを行う領域外リードライトチェック処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、メインRAM300cのクリア対象の先頭アドレスに、設定値および遊技機状態フラグを含む番地をセットする。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、使用領域のリードライトメモリのチェックおよびクリアを行う。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、上記ステップS100−31におけるリードライトメモリのチェック結果が正常であるかを判定する。その結果、正常であると判定した場合にはステップS100−37に処理を移し、正常ではないと判定した場合にはステップS100−35に処理を移す。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、Dレジスタに04H(RAM異常状態)をセットし、ステップS100−45に処理を移す。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、Dレジスタに02H(設定確認状態)がセットされているかを判定する。その結果、02Hがセットされていると判定した場合にはステップS100−39に処理を移し、02Hはセットされていないと判定した場合にはステップS100−41に処理を移す。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、Dレジスタに00H(遊技可能状態)をセットする。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、設定変更条件を満たしているかを判定する。その結果、設定変更条件を満たしていると判定した場合にはステップS100−43に処理を移し、設定変更条件は満たしていないと判定した場合にはステップS100−45に処理を移す。なお、ここでは、設定変更条件に、設定変更スイッチ180sがオンしていること、中枠104が開放していること、および、RAMクリアスイッチ182sからRAMクリア操作信号が入力されていることが少なくとも含まれる。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、Dレジスタに01H(設定変更状態)をセットする。
(ステップS100−45)
メインCPU300aは、Dレジスタにセットされている値を遊技機状態フラグにセーブする。
(ステップS100−47)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、RAMクリア時のクリア対象をクリアする初期化処理を実行し、ステップS100−49に処理を移す。
(ステップS100−49)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(RAMクリア指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−51)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグをロードする。
(ステップS100−53)
メインCPU300aは、上記ステップS100−51でロードした遊技機状態フラグが00H(遊技可能状態)であるかを判定する。その結果、00Hであると判定した場合にはステップS110に処理を移し、00Hではないと判定した場合にはステップS100−55に処理を移す。
(ステップS110)
メインCPU300aは、サブコマンド群セット処理を行う。なお、このサブコマンド群セット処理については後述する。
(ステップS100−55)
メインCPU300aは、所定のコマンドを副制御基板330に送信するためのサブコマンドセット処理を行う。
(ステップS100−57)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−59)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−61)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−63)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−65)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−67)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−69)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−59から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
図19は、主制御基板300におけるサブコマンド群セット処理(S110)を説明するフローチャートである。
(ステップS110−1)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグのフラグ値をロードする。
(ステップS110−3)
メインCPU300aは、所定のコマンドを副制御基板330に送信するためのサブコマンドセット処理を行う。
(ステップS110−5)
メインCPU300aは、遊技機100の機種情報を示す機種コマンドを送信バッファにセットする機種コマンド設定処理を行う。
(ステップS110−7)
メインCPU300aは、登録設定値を示す設定値指定コマンドを送信バッファにセットする設定値指定コマンド設定処理を行う。
(ステップS110−9)
メインCPU300aは、特1保留数を示す特図1保留指定コマンドを送信バッファにセットする特図1保留指定コマンド設定処理を行う。
(ステップS110−11)
メインCPU300aは、特2保留数を示す特図2保留指定コマンドを送信バッファにセットする特図2保留指定コマンド設定処理を行う。
(ステップS110−13)
メインCPU300aは、時短遊技状態の残り回数を示す回数コマンドを送信バッファにセットする回数コマンド設定処理を行う。
(ステップS110−15)
メインCPU300aは、変動パターン選択状態を示す変動パターン選択状態指定コマンドを送信バッファにセットする変動パターン選択状態指定コマンド設定処理を行う。
(ステップS110−17)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを示す特図フェーズ指定コマンドを送信バッファにセットする特図フェーズ指定コマンド設定処理を行う。なお、特別遊技管理フェーズについては後述する。
(ステップS110−19)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズが特別図柄変動待ち状態であるかを判定する。その結果、特別図柄変動待ち状態であると判定した場合にはステップS110−21に処理を移し、特別図柄変動待ち状態ではないと判定した場合には当該サブコマンド群セット処理を終了する。
(ステップS110−21)
メインCPU300aは、客待ち指定コマンドを送信バッファにセットし、当該サブコマンド群セット処理を終了する。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図20は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図21は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172、性能表示モニタ184を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグのフラグ値をロードする。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS400−9でロードしたフラグ値が00H(遊技可能状態)であるかを判定する。その結果、00Hであると判定した場合にはステップS400−15に処理を移し、00Hではないと判定した場合にはステップS400−13に処理を移す。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、上記ステップS400−9でロードしたフラグ値が03H(設定異常状態)以上であるかを判定する。その結果、03H以上であると判定した場合にはステップS400−27に処理を移し、03H以上ではないと判定した場合にはステップS450に処理を移す。
(ステップS450)
メインCPU300aは、設定関連処理を実行し、ステップS400−27に処理を移す。なお、設定関連処理については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、上記ステップS100−61と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124s、第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、上記ステップS400−23でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するための表示データを、各コモンに対応した出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−31)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122c、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cおよび可動部材駆動ソレノイド142cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−33)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−35)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS400−37)
メインCPU300aは、メインRAM300cの使用外領域を用いて、性能表示モニタ184に表示するベース比率を算出するための処理を行い、算出したベース比率を性能表示モニタ184に表示するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットする性能表示モニタ制御処理を実行する。なお、性能表示モニタ制御処理においては、所定期間ごとにベース比率が算出される。ここで、性能表示モニタ184には、現在の期間のベース比率と、それ以前の期間のベース比率とが所定時間ごとに切り替え表示されてもよい。また、所定の操作に応じて、性能表示モニタ184に表示されるベース比率が切り替わってもよい。
(ステップS400−39)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
図22は、上記の設定関連処理(S450)を説明するフローチャートである。
(ステップS450−1)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグのフラグ値が01H(設定変更状態)であるかを判定する。その結果、01Hであると判定した場合にはステップS450−3に処理を移し、01Hではないと判定した場合にはステップS450−15に処理を移す。
(ステップS450−3)
メインCPU300aは、設定値バッファに記憶されている登録設定値を所定の処理領域にロードする。
(ステップS450−5)
メインCPU300aは、RAMクリアスイッチ182sが押下されたか(RAMクリア操作信号が入力されているか)を判定する。その結果、RAMクリアスイッチ182sが押下されていると判定した場合にはステップS450−7に処理を移し、RAMクリアスイッチ182sが押下されていないと判定した場合にはステップS450−9に処理を移す。
(ステップS450−7)
メインCPU300aは、処理領域の設定値に1を加算する。
(ステップS450−9)
メインCPU300aは、処理領域の設定値が1〜6の範囲であるかを判定する。その結果、設定値が1〜6の範囲であると判定した場合にはステップS450−13に処理を移し、設定値が1〜6の範囲ではないと判定した場合にはステップS450−11に処理を移す。
(ステップS450−11)
メインCPU300aは、処理領域の設定値を1にセットする。
(ステップS450−13)
メインCPU300aは、処理領域の設定値を設定値バッファにセットする。
(ステップS450−15)
メインCPU300aは、設定変更スイッチ180sがオンしているかを判定する。その結果、設定変更スイッチ180sがオンしていると判定した場合には当該設定関連処理を終了し、設定変更スイッチ180sはオンしていないと判定した場合にはステップS450−17に処理を移す。
(ステップS450−17)
メインCPU300aは、設定関連処理の終了を示す設定関連終了指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS110)
メインCPU300aは、図19のサブコマンド群セット処理を実行する。すなわち、設定関連処理が実行された場合、その終了時に、機種コマンド、設定値指定コマンド、特図1保留指定コマンド、特図2保留指定コマンド、回数コマンド、変動パターン選択状態指定コマンド、特図フェーズ指定コマンド、客待ち指定コマンドが副制御基板330に送信されることとなる。
(ステップS450−19)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグに00H(遊技可能状態)をセットし、当該設定関連処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、中枠104が開放され、設定変更スイッチ180sがオンされ、RAMクリアボタンが押下操作された状態で、正常に電源投入がなされると、CPU初期化処理(図17)において、遊技機状態フラグに01H(設定変更状態)がセットされる。その後、タイマ割込み処理が実行されるが、遊技機状態フラグに01H(設定変更状態)がセットされているため、遊技の進行に係る全ての処理(図21のステップS400−15〜ステップS400−25)が停止され、設定関連処理が実行される。
設定関連処理は、設定変更スイッチ180sがオンしている間、繰り返し実行され、この設定関連処理中は、RAMクリアボタンの押下操作が、登録設定値の設定変更操作として受け付けられる。すなわち、設定変更操作を受け付ける設定変更処理(S450−1〜S450−13)中は、設定変更操作に応じて、設定値バッファに記憶する登録設定値が、複数段階設けられた設定値のいずれかに切り替えられる。
そして、遊技機状態フラグに01H(設定変更状態)がセットされている状態で、設定変更スイッチ180sがオフに切り替わると、設定変更処理が終了となり、遊技機状態フラグに00H(遊技可能状態)がセットされる。これにより、次のタイマ割込み処理から、遊技の進行に係る処理が実行可能となる。
ここで、本実施形態の設定関連処理では、RAMクリアボタンの押下操作、すなわち、登録設定値の設定変更操作の受け付け終了後に、サブコマンド群セット処理において、登録設定値に対応する設定値指定コマンドが副制御基板330に送信される。一方で、設定変更操作の受け付け中は、設定値指定コマンドが副制御基板330に送信されることはない。このように、設定変更操作の受け付け中は、設定値指定コマンドを送信せずに、設定変更操作の受け付けが終了し、遊技の進行が可能な状態に移行する場合に、設定値指定コマンドを送信することで、登録設定値が不正に取得されるリスクを低減することができる。
また、本実施形態では、01H(設定変更状態)を少なくとも含む複数のフラグ値が切り替えられる。そして、遊技機状態フラグに01H(設定変更状態)がセットされている場合に設定関連処理が実行可能となり、かつ、遊技の進行が停止される。このように、遊技の進行中に設定関連処理が実行されることがないため、遊技の進行中に設定値指定コマンドが送信されることもなく、登録設定値が不正に取得されるリスクが低減される。
次に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図23は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1大入賞口126および第2大入賞口128に遊技球が入球して第1大入賞口検出スイッチ126sおよび第2大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には、ステップS500−11に処理を移す。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中または小当たり遊技中であるか否かを判定し、第1大入賞口126および第2大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中または小当たり遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中または小当たり遊技中であり、第1大入賞口126および第2大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算するとともに、大入賞口入球指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS500−11)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、一般入賞口118に遊技球が入球して一般入賞口検出スイッチ118sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、一般入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−13に処理を移し、一般入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−15に処理を移す。
(ステップS500−13)
メインCPU300aは、一般入賞口入賞指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS500−15)
メインCPU300aは、アウト球検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、アウト球検出スイッチ130sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、アウト球検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−17に処理を移し、アウト球検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には、当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−17)
メインCPU300aは、アウト球検出指定コマンドを送信バッファにセットし、当該スイッチ管理処理を終了する。
図24は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図25は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図26は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図27は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の8つの記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−19で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−69で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、大役仮抽選、当たり図柄仮決定、変動情報仮決定をする取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理では、新たに記憶された保留が読み出された際に決定される変動情報を示す先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図28は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図28に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」、「07H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」、「08H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」、「09H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」、「0AH」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図29は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図30は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611)
メインCPU300aは、大役抽選を行う特別図柄当たり判定処理を実行する。この特別図柄当たり判定処理については後述する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS611で記憶された判定情報(大役抽選の抽選結果)が大当たりもしくは小当たりである場合、当選種別(大当たりであるか小当たりであるか)および保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルをセットする。そして、セットした当たり図柄乱数判定テーブルを参照し、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数を用いて特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄または小当たり図柄の種別)をセーブする。一方、上記ステップS611で記憶された大役抽選の抽選結果がハズレである場合、保留種別が特1保留であれば、ハズレ図柄として特別図柄Xをセーブし、保留種別が特2保留であれば、ハズレ図柄として特別図柄Yをセーブする。なお、ここでは、セーブした特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドが送信バッファにセットされる。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS612)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS612で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、大役抽選が実行されたときの遊技状態を遊技状態バッファに記憶する等の処理を行う予備領域設定処理を行う。また、この予備領域設定処理では、大役抽選の結果が大当たりである場合に、メインRAM300cの予備領域に、大役遊技後に設定する遊技状態情報や大当たり図柄の種別(特別図柄判定データ)等を記憶する。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図31は、上記の特別図柄当たり判定処理(S611)を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、特別図柄確率状態フラグをロードする。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、設定値バッファの登録設定値をロードする。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、上記ステップS611−3でロードした登録設定値が正常範囲内の値であるかを判定する。その結果、正常範囲内の値であると判定した場合にはステップS611−11に処理を移し、正常範囲内の値ではないと判定した場合にはステップS611−7に処理を移す。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、遊技機状態フラグに03H(設定異常状態)をセットする。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、設定異常状態コマンド(サブコマンド)を送信バッファにセットし、当該特別図柄当たり判定処理を終了する。この設定異常状態コマンドが副制御基板330に送信されると、設定異常である旨の報知がなされる。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、上記ステップS611−1およびステップS611−3でロードした情報に対応する大当たり決定乱数判定テーブルを参照し、大当たりまたは小当たりと判定する際の下限値および上限値をそれぞれセットする。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数と、上記の下限値および上限値とを比較し、大当たりまたは小当たりの当選有無を判定する判定処理(大役抽選)を行う。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611−13の判定処理の結果を判定情報としてセットし、当該特別図柄当たり判定処理を終了する。
図32は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS612−1)
メインCPU300aは、上記ステップS611における大役抽選の結果が大当たりまたは小当たりであるかを判定する。その結果、大当たりまたは小当たりであると判定した場合にはステップS612−3に処理を移し、大当たりおよび小当たりのいずれでもない(ハズレである)と判定した場合にはステップS612−5に処理を移す。
(ステップS612−3)
メインCPU300aは、現在の遊技状態、大当たり図柄の種別、保留種別、変動状態に対応するリーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS612−5)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS612−7)
メインCPU300aは、現在の遊技状態、上記ステップS612−5で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−5で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS612−9)
メインCPU300aは、上記ステップS612−7で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS612−11)
メインCPU300aは、上記ステップS612−3または上記ステップS612−9でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS612−13)
メインCPU300aは、上記ステップS612−11で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS612−15)
メインCPU300aは、上記ステップS612−11で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS612−17)
メインCPU300aは、上記ステップS612−15で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図33は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新し、当該特別図柄変動中処理を終了する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図34は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−19に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態を更新する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が小当たりであるかを判定する。その結果、小当たりであると判定した場合にはステップS630−21に処理を移し、小当たりではないと判定した場合にはステップS630−17に処理を移す。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、遊技状態を初期状態である低確率遊技状態および非時短遊技状態にリセット(設定)する。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−21でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−27)
メインCPU300aは、大役遊技または小当たり遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。なお、このオープニング指定コマンドは、オープニング時間ごとに設けられており、ここでは、上記ステップS630−25でセーブされたオープニング時間に対応するオープニング指定コマンドが送信バッファにセットされる。
(ステップS630−29)
メインCPU300aは、上記ステップS630−3で確認した大役抽選の結果が大当たりである場合には、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、小当たりである場合には、特別遊技管理フェーズを「07H」に更新して、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技または小当たり遊技が開始されることとなる。
図35は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」、「07H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、第1大入賞口126および第2大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「04H」または「08H」)に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図36は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における第1大入賞口126および第2大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、ならびに、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−31およびステップS400−33において、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第1大入賞口126および第2大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図37は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」、「08H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第1大入賞口126または第2大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、第1大入賞口ソレノイド126cおよび第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して第1大入賞口126および第2大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、第1大入賞口126および第2大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「05H」または「09H」)に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、第1大入賞口126および第2大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図38は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」、「09H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。なお、特別遊技管理フェーズが「09H」である場合、すなわち、小当たり遊技の制御中は、小当たり遊技のラウンド遊技回数が「1」であることから、上記ステップS660−3で必ずYESと判定され、当該ステップに処理が移行することはない。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(「06H」または「0AH」)に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図39は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」、「0AH」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄に基づいて、大役遊技終了後の遊技状態が設定される。具体的には、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄が特別図柄B、Cである場合には、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定するとともに高確回数および時短回数を10000回に設定する。また、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄が特別図柄Aである場合には、低確率遊技状態および時短遊技状態に設定するとともに時短回数を100回に設定する。
また、ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄または小当たり遊技の実行契機となった小当たり図柄と、設定中の設定値とに基づいて、大役遊技または小当たり遊技の終了後の変動状態を設定すべく、変動状態識別フラグや変動回数をセットする処理も行われる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態および変動状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
図40は、普通遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
図40に示すように、メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図41は、主制御基板300における普通遊技管理処理(ステップS700)を説明するフローチャートである。
(ステップS700−1)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS700−3)
メインCPU300aは、上記ステップS700−1でロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS700−5)
メインCPU300aは、上記ステップS700−3で選択した普通遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS700−7)
メインCPU300aは、普通遊技の制御時間を管理する普通遊技タイマをロードする。
図42は、主制御基板300における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動待ち処理は、普通遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS710−1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710−3に処理を移す。
(ステップS710−3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留(当たり決定乱数)を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている普図保留を、第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、現在の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710−7)
メインCPU300aは、上記ステップS710−5の普図抽選の結果に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。なお、本実施形態では、普通図柄表示器168は1つのLEDランプで構成されており、当たりの場合には普通図柄表示器168を点灯させ、ハズレの場合には普通図柄表示器168を消灯させる。ここで決定する普通図柄停止図柄番号は、最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示すものであり、例えば、当たりに当選した場合には、普通図柄停止図柄番号として「0」が決定され、ハズレの場合には、普通図柄停止図柄番号として「1」が決定される。
(ステップS710−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態を確認し、対応する普通図柄変動時間データテーブルを選択してセットする。
(ステップS710−11)
メインCPU300aは、上記ステップS710−3で第0記憶部に転送した当たり決定乱数と、上記ステップS710−9でセットした普通図柄変動時間データテーブルとに基づいて、普通図柄変動時間を決定する。
(ステップS710−13)
メインCPU300aは、上記ステップS710−11で決定した普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710−15)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710−17)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−19)
メインCPU300aは、上記ステップS710−7で決定された普通図柄停止図柄番号、すなわち、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づいて、普通図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−21)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図43は、主制御基板300における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動中処理は、普通遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS720−1)
メインCPU300aは、上記ステップS710−13でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS720−9に処理を移し、タイマ値が「0」でなかった場合にはステップS720−3に処理を移す。
(ステップS720−3)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168の点灯時間および消灯時間を計時する普通図柄表示タイマを更新する。具体的には、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS720−5)
メインCPU300aは、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS720−7に処理を移し、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通図柄変動中処理を終了する。
(ステップS720−7)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。ここでは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値が、普通図柄表示器168の消灯を示すカウンタ値であった場合には点灯を示すカウンタ値に更新し、普通図柄表示器168の点灯を示すカウンタ値であった場合には消灯を示すカウンタ値に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。これにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
(ステップS720−9)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS710−7で決定した普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普通図柄表示器168が最終的に点灯もしくは消灯制御され、普図抽選の結果が報知されることとなる。
(ステップS720−11)
メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間を普通遊技タイマにセットする。
(ステップS720−13)
メインCPU300aは、普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS720−15)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
図44は、主制御基板300における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この普通図柄停止図柄表示処理は、普通遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS730−1)
メインCPU300aは、上記ステップS720−11でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通図柄停止図柄表示処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS730−3に処理を移す。
(ステップS730−3)
メインCPU300aは、普図抽選の結果を確認する。
(ステップS730−5)
メインCPU300aは、普図抽選の結果が当たりであるかを判定する。その結果、当たりであると判定した場合にはステップS730−9に処理を移し、当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS730−7に処理を移す。
(ステップS730−7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の普図保留に基づく普通遊技管理処理が終了し、普図保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく普通図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS730−9)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通遊技タイマに、タイマ値として普電開放前時間をセーブする。
(ステップS730−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
図45は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放前処理は、普通遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS740−1)
メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。この普通電動役物入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS740−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
図46は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS741−1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における可動片122bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741−3に処理を移す。
(ステップS741−3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド122cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド122cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741−5)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−31およびステップS400−33において、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741−7)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第2始動口122の1回の最大開放時間となる。
(ステップS741−9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741−5において、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741−11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
図47は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放制御処理は、普通遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS750−1)
メインCPU300aは、上記ステップS741−7でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS750−5に処理を移し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS750−3に処理を移す。
(ステップS750−3)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS750−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
上記ステップS750−3において、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS741の処理を実行する。
(ステップS750−5)
メインCPU300aは、上記ステップS530−9で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第2始動口122に、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS750−7に処理を移す。
(ステップS750−7)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行する。これにより、第2始動口122が閉鎖状態となる。
(ステップS750−9)
メインCPU300aは、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS750−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
図48は、主制御基板300における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口閉鎖有効処理は、普通遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS760−1)
メインCPU300aは、上記ステップS750−9でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS760−3に処理を移す。
(ステップS760−3)
メインCPU300aは、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS760−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新し、当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図49は、主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、普通遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS770−1)
メインCPU300aは、上記ステップS760−3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770−3に処理を移す。
(ステップS770−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。
図50は、リーチなし変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。本実施形態の変動演出は、リーチなし変動パターンおよびリーチ変動パターンに大別される。リーチなし変動パターンの変動演出では、メイン演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210が重畳して変動表示される。例えば、図50(a)に示すように、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210が停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、図50(b)に示すように、3つの演出図柄210が変動表示(スクロール表示)を開始する。なお、図中下向きの白抜き矢印は、演出図柄210が高さ方向にスクロール表示されていることを示している。
そして、図50(c)に示すように、まず、3つの演出図柄210のうち左側に位置する演出図柄210(以下、「左図柄」という)が停止表示され、その後、図50(d)に示すように、3つの演出図柄210のうち右側に位置する演出図柄210(以下、「右図柄」という)が停止表示される。このとき、右図柄と左図柄とは互いに異なる図柄となっている。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、図50(e)に示すように、3つの演出図柄210のうち中央に位置する演出図柄210(以下、「中図柄」という)が停止表示される。このときの3つの演出図柄210の最終的な停止表示態様によって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
図51は、リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。リーチ変動パターンの変動演出は、リーチなし変動パターンの変動演出と同様に、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210の変動表示が開始され、図51(a)に示すように、左図柄が停止表示される。その後、図51(b)に示すように、左図柄と同一の右図柄が停止表示される。
このように、メイン演出表示部200aにおいて、同一の左図柄および右図柄が停止表示されるリーチ態様で表示されると、図51(c)に示すように、メイン演出表示部200aに「リーチ」と重畳表示される。なお、リーチ態様は複数種類設けられており、「1」〜「9」のいずれかの数字が記された同一の左図柄および右図柄が停止表示される。この間、図51(d)に示すように、中図柄の変動表示が継続されており、所定時間が経過すると、発展画像(動画)が再生表示されるリーチ発展演出が実行される。このリーチ発展演出では、例えば、図51(e)に示すように、メイン演出表示部200aにミッションが表示されるとともに、図51(f)、(g)に示すように、ミッションの達成に向けた画像が表示される。
ここで、リーチ発展演出用の発展画像は、ハズレパターンと大当たりパターンとに大別され、ハズレパターンの発展画像では、ミッションの失敗を示す画像が最終的に表示され、その後、3つの演出図柄210がハズレを報知する組み合わせで停止表示される。一方、大当たりパターンの発展画像では、図51(h)に示すように、ミッションの成功を示す画像が最終的に表示され、その後、図51(i)に示すように、3つの演出図柄210が大当たりを報知する組み合わせで停止表示される。
なお、リーチ発展演出は、例えば、上記のように、ミッションに挑む内容の発展画像が表示されるミッション演出と、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦する発展画像が表示されるバトル演出と、が設けられている。そして、ミッション演出は、ミッションの内容を異にする複数の実行パターンが設けられており、バトル演出は、登場キャラクタや対戦方法を異にする複数の実行パターンが設けられている。また、上記のように、ミッション演出の実行パターンは、ミッションを達成する大当たりパターンと、ミッションに失敗するハズレパターンとに大別されるが、バトル演出の実行パターンも同様に、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する大当たりパターンと、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するハズレパターンとに大別される。
大当たりパターンとハズレパターンとは、演出の終盤までは同一内容で構成されており、最終的に味方キャラクタが勝利するか敗北するか、あるいは、ミッションを達成するか否かといった点を異にしている。したがって、リーチ発展演出中は、変動演出の終盤まで、大役抽選の結果を遊技者が識別することができず、遊技者に大当たりの期待感が付与されることとなる。
なお、大当たりパターンは、大役抽選の結果が大当たりであった場合にのみ選択され、ハズレパターンは、大役抽選の結果がハズレであった場合にのみ選択される。ただし、1回の変動演出において、リーチ発展演出が2回実行されることもあり、この場合には、1回目のリーチ発展演出がハズレパターンで実行され、2回目のリーチ発展演出が、ハズレパターンまたは大当たりパターンで実行される。
図52は、変動演出決定テーブルを説明する図であり、図52(a)には前半変動演出決定テーブルを示し、図52(b)には後半変動演出決定テーブルを示す。上記したように、主制御基板300において大役抽選が行われると、大役抽選の結果に基づいて、変動コマンドが決定され、決定された各コマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、前半変動演出決定テーブルを参照して、取得した演出乱数と、受信した変動モードコマンドとに基づいて、前半の変動演出の実行パターンを決定する。また、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、後半変動演出決定テーブルを参照して、取得した演出乱数と、受信した変動パターンコマンドとに基づいて、後半の変動演出の実行パターンを決定する。なお、図51においては、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルの一部のみを抽出して示している。
図52(a)に示すように、前半変動演出決定テーブルによれば、変動モード番号(変動モードコマンド)ごとに、前半の変動演出の実行パターンについての選択比率がそれぞれ設定され、図52(b)に示すように、後半変動演出決定テーブルによれば、変動パターン番号(変動パターンコマンド)ごとに、後半の変動演出の実行パターンについての選択比率がそれぞれ設定されている。そして、決定された前半および後半の変動演出の実行パターンを組み合わせて実行することで、1回の変動演出が実行されることとなる。
リーチなし変動パターンの変動演出は、前半の実行パターンとして、前半の変動演出を実行しないことを示す「なし」が決定され、後半の実行パターンとして、リーチなし変動パターンに対応する「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」が決定された場合に実行される。例えば、前半の変動演出が実行されないことを示す「01H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半の実行パターンとして「なし」が決定される。また、このとき、同時に受信し得る変動パターンコマンドには、「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」のいずれかのみが決定されるように、後半変動演出決定テーブルにおいて選択比率の設定がなされている。したがって、前半の実行パターンとして「なし」が決定され、後半の実行パターンとして「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」が決定されることで、変動演出の実行パターンは、上記のリーチなし変動パターンに決定されることとなる。
一方、リーチ変動パターンの変動演出は、前半の実行パターンとして「なし」以外が決定され、後半の実行パターンとして、いずれかのリーチ発展演出(図中、「発展1」〜「発展5」で示す)が決定された場合に実行される。換言すれば、メイン演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=01H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信しており、「発展1」〜「発展5」のいずれかが決定される変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを受信していることとなる。
ここで、図52(a)において、前半の実行パターンにおける「ノーマルリーチ1」や「ノーマルリーチ2」等は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210がリーチ態様になるまで、より詳細には、リーチ発展演出が開始されるまでの、メイン演出表示部200aに表示される背景画像や演出図柄210の変動表示パターンを示している。これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
また、図52(a)において、前半の実行パターンにおける「擬似2a」、「擬似2b」、「擬似2c」、「擬似3a」、「擬似3b」、「擬似3c」は、リーチ変動パターンのうち、リーチ発展演出が実行されるまでの、所謂、擬似連に係る図柄表示演出の実行パターンを示している。例えば、「擬似2a」、「擬似2b」、「擬似2c」は、演出図柄210の変動表示回数が2回である「擬似2」の図柄表示演出を示している。また、「擬似3a」、「擬似3b」、「擬似3c」は、演出図柄210の変動表示回数が3回である「擬似3」の図柄表示演出を示している。
なお、図52(a)、(b)に示す前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルにおいては、リーチなし変動パターンの変動演出は、大役抽選の結果がハズレであった場合にのみ実行されるように、選択比率の設定がなされている。また、リーチ変動パターンの変動演出は、ハズレ時および大当たり時の双方で決定されるように、選択比率の設定がなされている。なお、前半の変動演出のうち、擬似連に係る図柄表示演出は、ノーマルリーチに比べて、大当たり時の選択比率が高く、ハズレ時の選択比率が低く設定されている。このように、ハズレ時と大当たり時とで選択比率を設定することにより、擬似連に係る図柄表示演出の信頼度が高く設定されることとなる。
さらに、擬似連に係る図柄表示演出の中でも、図柄の変動表示の回数(擬似回数)が多くなるほど、大当たり時の選択比率が高く、ハズレ時の選択比率が低く設定されており、擬似回数が多くなるほど、信頼度が高くなるように設定がなされている。
ここで、本実施形態においては、上記の変動演出中に実行される予告演出や、大役遊技中に実行される大役演出等を用いて示唆演出が実行される。示唆演出は、現在設定されている設定値(設定値バッファに記憶されている登録設定値)、または、登録設定値の変更有無を示唆する演出である。以下では、示唆演出について詳述するが、ここでは理解を容易とするため、現在設定されている設定値(以下、登録設定値と呼ぶ)を示唆する示唆演出を設定示唆演出と呼び、登録設定値の変更有無を示唆する示唆演出を設定変更示唆演出と呼ぶ場合がある。
本実施形態では、副制御基板330において内部モードが管理されている。ここでは、3つの内部モードが設けられており、遊技中および遊技の待機中は、常時、3つの内部モードのうちのいずれかに設定されている。3つの内部モードは、それぞれ示唆演出の出現確率が異なる。換言すれば、設定中の内部モードに応じた比率で、示唆演出の実行有無または実行パターンが決定される。ただし、3つの内部モードは、示唆演出の出現確率のみが異なり、遊技者は、いずれの内部モードに設定されているかを、視覚的、聴覚的に識別することができなくなっている。
図53は、内部モードを説明する図である。本実施形態では、内部モードとして、朝一モード、通常モード、特殊モードの3つが設けられている。通常モードは、設定示唆演出および設定変更示唆演出の双方の出現確率が低く設定された内部モードである。朝一モードは、通常モードに比べて、設定示唆演出および設定変更示唆演出の双方の出現確率が高く設定された内部モードである。また、朝一モードは、設定示唆演出よりも、設定変更示唆演出が出現しやすい内部モードであり、主に、設定変更がなされたことの示唆に重きが置かれている。
特殊モードは、通常モードに比べて、設定示唆演出および設定変更示唆演出の双方の出現確率が高く設定された内部モードである。また、特殊モードは、朝一モードに比べて、設定示唆演出の出現確率がさらに高く設定されている。つまり、特殊モードにおいては、設定中の登録設定値と、設定変更の有無との双方が推測しやすくなっている。なお、ここでは、特殊モードにおける設定変更示唆演出の出現確率が、朝一モードにおける設定変更示唆演出の出現確率と等しいこととするが、朝一モードの方が、特殊モードに比べて、設定変更示唆演出の出現確率を高くしてもよい。
なお、設定示唆演出は、第1の設定示唆演出と第2の設定示唆演出とに大別される。第1の設定示唆演出は、例えば、出現頻度が高いほど、登録設定値が高設定値である可能性が高くなるものの、必ずしも、高設定値であるとは限らない演出である。すなわち、第1の設定示唆演出は、登録設定値が所定値もしくは所定値以上であることを遊技者に確定的に知らしめるものではなく、あくまでも可能性の示唆に留まるものである。一方、第2の設定示唆演出は、その出現により、登録設定値が所定値もしくは所定値以上であることを遊技者に確定的に知らしめるものである。
同様に、設定変更示唆演出は、第1の設定変更示唆演出と第2の設定変更示唆演出とに大別される。第1の設定変更示唆演出は、例えば、出現頻度が高いほど、設定変更がなされた可能性が高くなるものの、必ずしも、設定変更がなされたとは限らない演出である。すなわち、第1の設定変更示唆演出は、設定変更がなされたことを遊技者に確定的に知らしめるものではなく、あくまでも可能性の示唆に留まるものである。一方、第2の設定変更示唆演出は、その出現により、設定変更がなされたことを遊技者に確定的に知らしめるものである。
そして、朝一モードは、第2の設定示唆演出および第2の設定変更示唆演出の出現確率が抑えられているのに対して、特殊モードでは、第2の設定示唆演出および第2の設定変更示唆演出が出現しやすくなっている。
各内部モードには、それぞれ設定条件が設けられており、設定条件にしたがって内部モードの設定、変更が行われる。朝一モードの設定条件として、リセット、すなわち、遊技機100への電源投入、および、通常大当たり時の時短終了が設けられている。したがって、遊技機100に電源が投入されると、内部モードが朝一モードに設定される。
なお、通常大当たりとは、大役遊技後に低確率遊技状態に設定される大当たりを言う。本実施形態では、大当たり図柄として特別図柄A、B、Cが設けられており、特別図柄Aが停止表示された場合が通常大当たりとなり、特別図柄B、Cが停止表示された場合が確変大当たりとなる。通常大当たり時には、大役遊技後に低確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、大役遊技後に特別図柄が100回停止表示されると、遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に移行する。
このように、通常大当たり時には、時短遊技状態が終了する際に、内部モードが朝一モードとなる。通常大当たり後に時短遊技状態が終了するタイミングというのは、遊技者の遊技継続意欲が最も低下するときであり、遊技者が遊技を終了する可能性が高い。本実施形態では、遊技者の遊技継続意欲が最も低下するタイミングで、内部モードが朝一モードに設定される。上記のとおり、朝一モードでは、通常モードよりも、設定示唆演出および設定変更示唆演出の出現確率が高くなるため、遊技者の遊技継続意欲が向上し、遊技を終了する可能性を抑制することが可能となる。
通常モードの設定条件として、リセット(遊技機100への電源投入)後、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示回数が200回に到達したことが設けられている。したがって、遊技機100への電源投入後、まず、内部モードが朝一モードに設定され、この間、200回の大役抽選で大当たりに当選しなかった場合には、内部モードが朝一モードから通常モードに変更されることとなる。
また、通常モードの設定条件として、通常大当たり時の時短終了後、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示回数が50回に到達したことが設けられている。上記したように、通常大当たり時には、大役遊技後に時短遊技状態に設定され、時短回数が100回に設定される。そして、時短遊技状態の終了時には、内部モードが朝一モードに設定される。このとき設定される朝一モードは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示回数が50回に到達したときに終了となり、朝一モードから通常モードに変更されることとなる。
なお、例えば、電源投入後の図柄の変動表示回数が200回に到達したときに、内部モードが朝一モードに設定されており、かつ、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合がある。この場合には、朝一モードから通常モードに変更することなく、朝一モードを継続させてもよい。つまり、電源投入後の図柄の変動表示回数が200回に到達したときに通常モードに設定する場合の条件として、遊技状態が非時短遊技状態であることを設定してもよい。ただし、設定中の遊技状態に拘わらず、電源投入後の図柄の変動表示回数が所定回数に到達したときに、内部モードを通常モードに変更するとしてもよい。
また、本実施形態では、内部モードが特殊モードに設定された場合、以後、電源断が発生しない限り、特殊モードが維持される。つまり、ひとたび内部モードが特殊モードに設定されると、以後、電源断が発生するまで、内部モードが変更されることはない。したがって、上記の朝一モードおよび通常モードの設定条件は、内部モードが特殊モードではないことが前提となっている。
特殊モードの設定条件として、通常遊技状態(低確率遊技状態および非時短遊技状態)における合計変動回数が1500回に到達したこと、合計大当たり回数が50回に到達したことが設けられている。また、変動演出の開始時には、毎回、特殊モードに移行するかを決定する特殊モード移行抽選処理(1/4096)が行われており、この抽選で当選した場合にも、内部モードが特殊モードに設定される。
また、通常遊技状態に設定されているときの大当たりである初当たりが3回連続して通常大当たりであった場合にも、特殊モード移行抽選処理(1/2)が行われ、この抽選で当選した場合にも、内部モードが特殊モードに設定される。さらに、初当たりが4回連続して通常大当たりであった場合、あるいは、初当たりの合計回数が7回に到達した場合にも、内部モードが特殊モードに設定される。
遊技中は、上記のようにして設定される内部モードに応じて示唆演出が実行される。以下では、遊技の進行状況に応じて実行される示唆演出の一例について説明する。
図54は、変動演出中に実行される示唆演出の一例を説明する図である。変動演出では、大当たりの信頼度を示唆する予告演出が実行される。例えば、変動演出の開始後1秒が経過すると、機種説明予告演出が実行される。この機種説明予告演出では、図54(a)に示すように、メイン演出表示部200aの下部に、予告ウィンドウ212が表示される。予告ウィンドウ212には、遊技機100に関するさまざまな情報が文字で表示されている。予告ウィンドウ212に表示される情報は多数設けられており、予告ウィンドウ212に表示される情報によって、大当たりの信頼度の示唆がなされる。
そして、機種説明予告演出においては、示唆演出(設定示唆演出)が同時に実行される場合がある。具体的には、図54(b)、(c)、(d)に示すように、予告ウィンドウ212内に、スタンプを模した示唆画像214が表示されることがある。示唆画像214は、3つの表示パターンが設けられており、各表示パターンには、それぞれ「極」、「良」、「吉」と表示されている。
「極」と表示された示唆画像214は、登録設定値が「6」の場合にのみ表示可能である。すなわち、「極」と表示された示唆画像214は、登録設定値が「6」であることを確定的に示唆している。また、「良」と表示された示唆画像214は、登録設定値が「4」以上の場合にのみ表示可能である。すなわち、「良」と表示された示唆画像214は、登録設定値が「4」以上であることを確定的に示唆している。また、「吉」と表示された示唆画像214は、登録設定値が「4」以上である可能性を示唆するものである。つまり、「吉」と表示された示唆画像214は、登録設定値に拘わらず出現可能であるが、登録設定値が「4」以上である場合の方が、登録設定値が「3」以下である場合よりも、出現確率が高い。したがって、「吉」と表示された示唆画像214の出現回数が多いほど、登録設定値が「4」以上である可能性が高くなる。
図55は、朝一モード用の機種説明予告演出決定テーブルを説明する図であり、図56は、通常モード用の機種説明予告演出決定テーブルを説明する図であり、図57は、特殊モード用の機種説明予告演出決定テーブルを説明する図である。変動演出の開始時には、全ての予告演出について、その実行有無または実行パターンが決定される。副制御基板330のサブROM330bには、予告演出ごとに抽選テーブルが設けられており、抽選テーブルにしたがって、予告演出の実行有無等が決定される。
そして、機種説明予告演出の実行有無等を決定する抽選テーブルは、9種類設けられている。具体的には、機種説明予告演出用の抽選テーブルである機種説明予告演出決定テーブルは、図55の朝一モード用、図56の通常モード用、図57の特殊モード用の3種類に大別される。また、各内部モードに対応する機種説明予告演出決定テーブルは、登録設定値「1」〜「3」用(図55、図56、図57の(a)に示す)、登録設定値「4」〜「5」用(図55、図56、図57の(b)に示す)、登録設定値「6」用(図55、図56、図57の(c)に示す)の3種類が設けられている。
変動演出の開始時には、設定されている内部モードと、設定中の登録設定値との双方に対応する1の機種説明予告演出決定テーブルを用いて、機種説明予告演出の実行有無ならびに実行パターンが決定される。各機種説明予告演出決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに、機種説明予告演出の実行パターンの選択比率が設定されており、受信した変動モードコマンドに基づいて、機種説明予告演出の実行有無等が決定される。
図55〜図57の各表において、横軸に示されている「なし」は、機種説明予告演出の不実行を示しており、「なし」以外の各パターンは、機種説明予告演出の実行パターンを示している。ただし、図55〜図57では、機種説明予告演出の実行パターンの一部のみを示している。また、各表中に示されている数値は、置数、すなわち、選択比率を示している。例えば、図55(a)に示す機種説明予告演出決定テーブルMLによれば、変動モード番号が00Hの場合、「なし」が200/250の確率で決定され、「パターンA」、「パターンB」が、それぞれ5/250の確率で決定されることとなる。
機種説明予告演出の各実行パターンにおいて、表中の「A」、「B」は、予告ウィンドウ212に表示される情報の種別を示している。つまり、「パターンA」と「パターンB」とでは、予告ウィンドウ212に異なる情報(文字)が表示される。
また、機種説明予告演出の各実行パターンにおいて、表中の「吉」、「良」、「極」は、予告ウィンドウ212内に表示される示唆画像214の表示パターンをそれぞれ示している。例えば、「パターンA吉」、「パターンA良」、「パターンA極」は、いずれも「パターンA」用の情報が予告ウィンドウ212内に表示され、かつ、それぞれ「吉」、「良」、「極」と表示された示唆画像214が予告ウィンドウ212内に表示されることを意味している。同様に、「パターンB吉」、「パターンB良」、「パターンB極」は、いずれも「パターンB」用の情報が予告ウィンドウ212内に表示され、かつ、それぞれ「吉」、「良」、「極」と表示された示唆画像214が予告ウィンドウ212内に表示されることを意味している。
すなわち、各機種説明予告演出決定テーブルによれば、機種説明予告演出の実行有無ならびに実行パターンと同時に、示唆演出(設定示唆演出)の実行有無ならびに実行パターンが決定されることとなる。したがって、「パターンA」、「パターンB」は、いずれも機種説明予告演出は実行されるが、示唆演出は不実行となることを意味している。
図55〜図57を比較して分かるように、朝一モード用、通常モード用、特殊モード用のいずれの機種説明予告演出決定テーブルにおいても、登録設定値「1」〜「3」用、および、登録設定値「4」〜「5」用では、「極」が選択されることはない。すなわち、登録設定値「6」用の機種説明予告演出決定テーブルにおいてのみ、「極」が選択され得るように、比率設定がなされている。このような比率設定により、登録設定値が「6」であることが、「極」と表示された示唆画像214によって確定的に示唆されることとなる。
また、朝一モード用、通常モード用、特殊モード用のいずれにおいても、登録設定値「1」〜「3」用の機種説明予告演出決定テーブルでは、「良」が選択されることはない。すなわち、登録設定値「4」〜「5」用、および、登録設定値「6」用の機種説明予告演出決定テーブルにおいてのみ、「良」が選択され得るように、比率設定がなされている。このような比率設定により、登録設定値が「4」以上であることが、「良」と表示された示唆画像214によって確定的に示唆されることとなる。
また、9種類の全ての機種説明予告演出決定テーブルにおいて、「吉」が選択され得る。そして、その選択比率は、登録設定値「1」〜「3」用の機種説明予告演出決定テーブルでは、登録設定値「4」〜「5」用、および、登録設定値「6」用の機種説明予告演出決定テーブルよりも低く設定されている。このような比率設定により、登録設定値が「4」以上である可能性が、「吉」と表示された示唆画像214によって示唆されることとなる。
さらに、朝一モード用の機種説明予告演出決定テーブルでは、通常モード用の機種説明予告演出決定テーブルよりも、「吉」の選択比率が高く設定されており、また、「良」、「極」の選択比率も僅かに高く設定されている。このような比率設定により、朝一モードでは、通常モードよりも、高確率で示唆演出が実行されることとなる。
また、特殊モード用の機種説明予告演出決定テーブルでは、通常モード用の機種説明予告演出決定テーブルよりも、「吉」、「良」、「極」の選択比率が高く設定されている。このとき、登録設定値が「4」以上であることが確定的に示唆される「良」、「極」の選択比率は、特殊モード用の方が、朝一モード用に比べて高くなっている。このような比率設定により、特殊モードでは、通常モードおよび朝一モードよりも、高確率で示唆演出が実行されることとなる。
図58は、ラウンド遊技中に実行される示唆演出の一例を説明する図である。ラウンド遊技中は、メイン演出表示部200aに所定の背景画像が表示される等、ラウンド遊技ごとにラウンド演出が実行される。そして、偶数回目のラウンド遊技では、ラウンド演出において入賞演出が実行される。例えば、偶数回目のラウンド遊技の開始時には、第2大入賞口128の規定数(遊技球の入球上限数)と同数の8個の宝箱画像216が、メイン演出表示部200aに表示される。入賞演出は、ラウンド遊技中に第2大入賞口128に遊技球が入球するたびに実行される。
具体的には、入賞演出では、図58(a)に示すように、宝箱画像216の蓋が開かれるとともに、中から「+15」の文字が飛び出すアニメーション画像が表示される。このとき、入賞演出は、8個の宝箱画像216に対して、左から順に実行される。したがって、第2大入賞口128に4個目の遊技球が入球した場合には、図58(b)に示すように、左から4つ目の宝箱画像216に対してアニメーション画像が表示されることとなる。このように、入賞演出は、第2大入賞口128に遊技球が入球したこと、あるいは、賞球が払い出されたことを報知する内容となっている。
そして、入賞演出においては、示唆演出(設定示唆演出および設定変更示唆演出)が実行される場合がある。具体的には、入賞演出における示唆演出(設定示唆演出)では、図58(c)に示すように、宝箱画像216の中から、「超」と記されたスタンプを模した示唆画像218が飛び出すことがある。「超」と表示された示唆画像218は、登録設定値が「4」以上の場合にのみ表示可能である。すなわち、「超」と表示された示唆画像218は、登録設定値が「4」以上であることを確定的に示唆している。
また、入賞演出における示唆演出(設定変更示唆演出)では、図58(d)、(e)に示すように、宝箱画像216の中から「+15」の文字が飛び出すのと同時に、鳥を模した示唆画像220が1つもしくは5つ表示されることがある。これらの示唆演出では、1羽もしくは5羽の鳥が、メイン演出表示部200aを右から左へと通過する。
1羽の鳥は、電源投入時に設定変更がなされていない場合と、設定変更がなされた場合との双方で表示され得る。ただし、設定変更がなされた場合の方が、設定変更がなされていない場合よりも、1羽の鳥が出現する可能性が高い。したがって、入賞演出における1羽の鳥の出現は、設定変更がなされた可能性が高いことを示唆するものと言える。
また、5羽の鳥は、電源投入時に設定変更がなされた場合に限り表示され得る。したがって、入賞演出における5羽の鳥の出現は、設定変更がなされたことを確定的に示唆するものである。
図59は、入賞演出決定テーブルを説明する図である。第2大入賞口128に遊技球が入球すると、大入賞口入球指定コマンドが主制御基板300から副制御基板330に送信される。副制御基板330では、偶数回目のラウンド遊技中、大入賞口入球指定コマンドを受信するたびに、入賞演出決定テーブルを用いて、入賞演出の実行パターンが決定される。
入賞演出決定テーブルは、6種類設けられている。具体的には、入賞演出決定テーブルは、図59(a)、(b)に示す朝一モード用、図59(c)、(d)に示す通常モード用、図59(e)、(f)に示す特殊モード用の3種類に大別される。また、各内部モードに対応する入賞演出決定テーブルは、図59(a)、(c)、(e)に示す登録設定値「1」〜「3」用、および、図59(b)、(d)、(f)に示す登録設定値「4」〜「6」用の2種類が設けられている。
大入賞口入球指定コマンドを受信すると、設定されている内部モードと、設定中の登録設定値との双方に対応する1の入賞演出決定テーブルを用いて、入賞演出の実行パターンが決定される。各入賞演出決定テーブルによれば、設定変更フラグのオン、オフの状態ごとに、入賞演出の実行パターンの選択比率が設定されている。なお、設定変更フラグは、電源投入時に設定変更がなされた場合にオンされ、電源投入時に設定変更がなされなかった場合にオフされる。
図59の各表において、横軸には、入賞演出および示唆演出の実行パターンを示している。各表に示されている「+15」は、宝箱の中から「+15」の文字が飛び出す入賞演出の通常の実行パターンを示している。また、各表に示されている「+15鳥1羽」は、宝箱の中から「+15」の文字が飛び出し、かつ、1羽の鳥が飛来する実行パターンを示している。すなわち、「+15鳥1羽」は、入賞演出を通常の実行パターンで実行し、かつ、設定変更がなされている可能性を示唆する実行パターンで設定変更示唆演出を実行することを示している。
また、各表に示されている「+15鳥5羽」は、宝箱の中から「+15」の文字が飛び出し、かつ、5羽の鳥が飛来する実行パターンを示している。すなわち、「+15鳥5羽」は、入賞演出を通常の実行パターンで実行し、かつ、設定変更がなされたことを確定的に示唆する実行パターンで設定変更示唆演出を実行することを示している。
また、各表に示されている「超」は、宝箱の中から「超」と記された示唆画像218が飛び出す入賞演出の実行パターン、すなわち、入賞演出による設定示唆演出の実行パターンを示している。
また、各表中に示されている数値は、置数、すなわち、選択比率を示している。例えば、図59(a)に示す入賞演出決定テーブルMLによれば、設定変更フラグがオフの場合、「+15」が240/250の確率で決定され、「+15鳥1羽」が10/250の確率で決定される。また、設定変更フラグがオンの場合、「+15」が228/250の確率で決定され、「+15鳥1羽」が20/250の確率で決定され、「+15鳥5羽」が2/250の確率で決定される。
図59(a)〜(f)を比較して分かるように、朝一モード用、通常モード用、特殊モード用のいずれの入賞演出決定テーブルにおいても、登録設定値「1」〜「3」用では、「超」が選択されることはない。すなわち、登録設定値「4」〜「6」用の入賞演出決定テーブルにおいてのみ、「超」が選択され得るように、比率設定がなされている。このような比率設定により、登録設定値が「4」以上であることが、「超」と表示された示唆画像218によって確定的に示唆されることとなる。
また、朝一モード用、通常モード用、特殊モード用のいずれにおいても、設定変更フラグがオフの場合に、「+15鳥5羽」が選択されることはなく、設定変更フラグがオンの場合にのみ、「+15鳥5羽」が選択され得るように、比率設定がなされている。このような比率設定により、設定変更がなされたことが、5羽の鳥の飛来によって確定的に示唆されることとなる。
また、6種類の全ての入賞演出決定テーブルにおいて、「+15鳥1羽」が選択され得る。そして、その選択比率は、設定変更フラグがオンの場合の方が、オフの場合に比べて高く設定されている。このような比率設定により、設定変更がなされた可能性の高さが、1羽の鳥の飛来によって示唆されることとなる。
さらに、朝一モード用の入賞演出決定テーブルでは、通常モード用の入賞演出決定テーブルよりも、「+15鳥1羽」の選択比率が高く設定されており、また、「+15鳥5羽」の選択比率も僅かに高く設定されている。このような比率設定により、朝一モードでは、通常モードよりも、高確率で示唆演出が実行されることとなる。
また、特殊モード用の入賞演出決定テーブルでは、通常モード用の入賞演出決定テーブルよりも、「+15鳥5羽」および「超」の選択比率が高く設定されている。このとき、設定変更がなされたことが確定的に示唆される「+15鳥5羽」、および、登録設定値が「4」以上であることが確定的に示唆される「超」の選択比率は、特殊モード用の方が、朝一モード用に比べて高くなっている。このような比率設定により、特殊モードでは、通常モードおよび朝一モードよりも、高確率で示唆演出が実行されることとなる。
図60は、エンディング中に実行される示唆演出の一例を説明する図である。エンディング中は、図60(a)に示すように、大役遊技中に獲得した賞球数と、キャラクタ画像222とがメイン演出表示部200aに表示されるエンディング演出が実行される。そして、エンディング演出においては、示唆演出(設定示唆演出および設定変更示唆演出)が実行される場合がある。
具体的には、エンディング演出において表示されるキャラクタ画像222は複数パターン設けられている。エンディング演出において、いずれのキャラクタ画像222を表示させるかは、登録設定値に基づいて決定される。このとき、例えば、登録設定値が所定値以上の場合にのみ表示されるキャラクタ画像222や、登録設定値に応じて選択比率が異なるキャラクタ画像222が設けられている。このように、キャラクタ画像222による設定示唆演出が実行され得る。
また、エンディング演出では、設定変更示唆演出が実行されることがある。具体的には、図60(b)、(c)に示すように、エンディング演出中、上記の入賞演出と同様に、鳥を模した示唆画像220が1つもしくは5つ表示されることがある。これらの示唆演出では、1羽もしくは5羽の鳥が、メイン演出表示部200aを右から左へと通過する。
入賞演出における示唆演出と同様に、1羽の鳥は、電源投入時に設定変更がなされていない場合と、設定変更がなされた場合との双方で表示され得る。ただし、設定変更がなされた場合の方が、設定変更がなされていない場合よりも、1羽の鳥が出現する可能性が高い。したがって、エンディング演出における1羽の鳥の出現は、設定変更がなされた可能性が高いことを示唆するものと言える。また、5羽の鳥は、電源投入時に設定変更がなされた場合に限り表示され得る。したがって、エンディング演出における5羽の鳥の出現は、設定変更がなされたことを確定的に示唆するものである。
図61は、エンディング演出決定テーブルを説明する図である。主制御基板300におけるエンディング処理の開始時には、エンディング指定コマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330では、エンディング指定コマンドを受信すると、エンディング演出決定テーブルを用いて、エンディング演出の実行パターンが決定される。
エンディング演出決定テーブルは、6種類設けられている。具体的には、エンディング演出決定テーブルは、図61(a)、(b)に示す朝一モード用、図61(c)、(d)に示す通常モード用、図61(e)、(f)に示す特殊モード用の3種類に大別される。また、各内部モードに対応するエンディング演出決定テーブルは、図61(a)、(c)、(e)に示す登録設定値「1」〜「3」用、および、図61(b)、(d)、(f)に示す登録設定値「4」〜「6」用の2種類が設けられている。
エンディング指定コマンドを受信すると、設定されている内部モードと、登録設定値との双方に対応する1のエンディング演出決定テーブルを用いて、エンディング演出の実行パターンが決定される。各エンディング演出決定テーブルによれば、設定変更フラグのオン、オフの状態ごとに、エンディング演出の実行パターンの選択比率が設定されている。
図61の各表において、横軸には、エンディング演出および示唆演出の実行パターンの一部を示している。各表における横軸の実行パターン中「A」および「B」は、キャラクタ画像222の種類を示している。例えば、各表における「パターンA」が決定された場合、キャラクタAのキャラクタ画像222がメイン演出表示部200aに表示され、「パターンB」が決定された場合、キャラクタBのキャラクタ画像222がメイン演出表示部200aに表示される。
また、各表に示されている「+鳥1羽」は、エンディング演出中に1羽の鳥が飛来することを示している。すなわち、「+鳥1羽」は、エンディング演出と同時並行して、設定変更がなされた可能性が高いことを示唆する設定変更示唆演出を実行することを示している。したがって、例えば、各表に示されている「パターンA+鳥1羽」が決定された場合、キャラクタAのキャラクタ画像222と、1つの示唆画像220(1羽の鳥)とがメイン演出表示部200aに表示されることとなる。
また、各表に示されている「+鳥5羽」は、エンディング演出中に5羽の鳥が飛来する実行パターンを示している。すなわち、「+鳥5羽」は、エンディング演出と同時並行して、設定変更がなされたことを確定的に示唆する設定変更示唆演出を実行することを示している。したがって、例えば、各表に示されている「パターンB+鳥5羽」が決定された場合、キャラクタBのキャラクタ画像222と、5つの示唆画像220(5羽の鳥)とがメイン演出表示部200aに表示されることとなる。
なお、各表中に示されている数値は、置数、すなわち、選択比率を示している。例えば、図61(a)に示すエンディング演出決定テーブルMLによれば、設定変更フラグがオフの場合、「パターンA」が25/250の確率で決定され、「パターンA+鳥1羽」が5/250の確率で決定され、「パターンB」が25/250の確率で決定され、「パターンB+鳥1羽」が5/250の確率で決定される。また、設定変更フラグがオンの場合、「パターンA」が15/250の確率で決定され、「パターンA+鳥1羽」が10/250の確率で決定され、「パターンB」が15/250の確率で決定され、「パターンB+鳥1羽」が10/250の確率で決定される。
図61(a)〜(f)を比較して分かるように、朝一モード用、通常モード用、特殊モード用のいずれのエンディング演出決定テーブルにおいても、設定変更フラグがオフの場合に、「+鳥5羽」が選択されることはない。つまり、「+鳥5羽」は、設定変更フラグがオンの場合にのみ選択され得るように、比率設定がなされている。このような比率設定により、設定変更がなされたことが、5羽の鳥の飛来によって確定的に示唆されることとなる。
また、6種類の全てのエンディング演出決定テーブルにおいて、「+鳥1羽」が選択され得る。そして、その選択比率は、設定変更フラグがオンの場合の方が、オフの場合に比べて高く設定されている。このような比率設定により、設定変更がなされた可能性の高さが、1羽の鳥の飛来によって示唆されることとなる。
さらに、朝一モード用のエンディング演出決定テーブルでは、通常モード用のエンディング演出決定テーブルよりも、「+鳥1羽」の選択比率が高く設定されている。このような比率設定により、朝一モードでは、通常モードよりも、高確率で示唆演出(設定変更示唆演出)が実行されることとなる。
また、特殊モード用のエンディング演出決定テーブルでは、通常モード用のエンディング演出決定テーブルよりも、「+鳥1羽」および「+鳥5羽」の選択比率が高く設定されている。このとき、設定変更がなされたことが確定的に示唆される「+鳥5羽」の選択比率は、特殊モード用の方が、朝一モード用に比べて高くなっている。このような比率設定により、特殊モードでは、通常モードおよび朝一モードよりも、高確率で示唆演出(設定変更示唆演出)が実行されることとなる。
なお、図61には図示していないが、キャラクタ画像222の中には、登録設定値が「4」以上の場合の選択比率が高く、登録設定値が「3」以下の場合の選択比率が低いものがある。こうしたキャラクタ画像222は、示唆演出(設定示唆演出)を兼用するものとなっている。このように、示唆演出を兼用するキャラクタ画像222は、通常モード用のエンディング演出決定テーブルにおける選択比率が最も低く、特殊モード用のエンディング演出決定テーブルにおける選択比率が最も高く設定されている。
図62は、時短最終変動で実行される示唆演出の一例を説明する図である。通常大当たり時には、大役遊技後に低確率遊技状態および時短遊技状態に設定される。このとき、時短遊技状態に設定された後、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示された回数が100回に到達したところで、時短遊技状態から非時短遊技状態に変更される。本実施形態では、時短遊技状態における100回目の図柄の変動表示もしくは変動演出を時短最終変動と呼ぶ。
時短最終変動がハズレの場合には、時短遊技状態の終了を報知する時短終了演出が実行される。時短終了演出では、図62(a)、(b)に示すように、初当たりから時短遊技状態が終了するまでの間に、大役遊技で獲得した賞球数と、シルエット画像224とがメイン演出表示部200aに表示される。そして、時短終了演出においては、示唆演出(設定示唆演出および設定変更示唆演出)が実行される場合がある。
具体的には、時短終了演出において表示されるシルエット画像224は複数パターン設けられている。シルエット画像224は、キャラクタのシルエットを模した画像であり、シルエット画像224のパターンごとに、表示されるキャラクタの組み合わせ、および、キャラクタの表示人数の少なくともいずれかが異なっている。
時短終了演出において、いずれのシルエット画像224を表示させるかは、登録設定値に基づいて決定される。このとき、例えば、登録設定値が所定値以上の場合にのみ表示されるシルエット画像224や、登録設定値に応じて選択比率が異なるシルエット画像224が設けられている。このように、シルエット画像224による設定示唆演出が実行され得る。
また、時短終了演出では、設定変更示唆演出が実行されることがある。具体的には、図62(c)に示すように、時短終了演出中、上記の入賞演出およびエンディング演出と同様に、鳥を模した示唆画像220が1つ表示されることがある。この示唆演出では、1羽の鳥が、メイン演出表示部200aを右から左へと通過する。
エンディング演出における示唆演出と同様に、1つの示唆画像220は、電源投入時に設定変更がなされていない場合と、設定変更がなされた場合との双方で表示され得る。ただし、設定変更がなされた場合の方が、設定変更がなされていない場合よりも、示唆画像220が出現する可能性が高い。したがって、時短終了演出における示唆画像220の出現は、設定変更がなされた可能性が高いことを示唆するものと言える。
また、図62(d)に示すように、時短終了演出中、木に止まった巨大な鳥を模した示唆画像226が1つ表示されることがある。示唆画像226は、登録設定値が「4」以上の場合に限り表示され得る。すなわち、時短終了演出における示唆画像226の出現は、登録設定値が「4」以上であることを確定的に示唆するものである。
図63は、時短終了演出決定テーブルを説明する図である。副制御基板330においては、変動コマンド(変動モードコマンドおよび変動パターンコマンド)を受信すると、変動演出の実行パターンが決定される。そして、時短最終変動の開始時には、時短終了演出決定テーブルを用いて、時短終了演出の実行パターンが決定される。
時短終了演出決定テーブルは、6種類設けられている。具体的には、時短終了演出決定テーブルは、図63(a)、(b)に示す朝一モード用、図63(c)、(d)に示す通常モード用、図63(e)、(f)に示す特殊モード用の3種類に大別される。また、各内部モードに対応する時短終了演出決定テーブルは、図63(a)、(c)、(e)に示す登録設定値「1」〜「3」用、および、図63(b)、(d)、(f)に示す登録設定値「4」〜「6」用の2種類が設けられている。
時短最終変動の開始時には、設定されている内部モードと、設定中の登録設定値との双方に対応する1の時短終了演出決定テーブルを用いて、時短終了演出の実行パターンが決定される。各時短終了演出決定テーブルによれば、設定変更フラグのオン、オフの状態ごとに、時短終了演出の実行パターンの選択比率が設定されている。
図63の各表において、横軸には、時短終了演出および示唆演出の実行パターンの一部を示している。各表における横軸の実行パターン中「A」および「B」は、シルエット画像224の種類を示している。したがって、各表における「パターンA」が決定された場合と「パターンB」が決定された場合とでは、キャラクタの種類および表示数の少なくともいずれかを異にするシルエット画像224がメイン演出表示部200aに表示される。
また、各表に示されている「+鳥1羽」は、時短終了演出中に示唆画像220が表示されることを示している。すなわち、「+鳥1羽」は、時短終了演出と同時並行して、設定変更がなされた可能性が高いことを示唆する設定変更示唆演出を実行することを示している。したがって、例えば、各表に示されている「パターンA+鳥1羽」が決定された場合、パターンA用のシルエット画像224と、1つの示唆画像220(1羽の鳥)とがメイン演出表示部200aに表示されることとなる。
また、各表に示されている「+鳥大」は、時短終了演出中に、示唆画像226が表示される実行パターンを示している。すなわち、「+鳥大」は、時短終了演出と同時並行して、登録設定値が「4」以上であることを確定的に示唆する設定示唆演出を実行することを示している。したがって、例えば、各表に示されている「パターンB+鳥大」が決定された場合、パターンB用のシルエット画像224と、示唆画像226(巨大な鳥)とがメイン演出表示部200aに表示されることとなる。
なお、各表中に示されている数値は、置数、すなわち、選択比率を示している。例えば、図63(a)に示す時短終了演出決定テーブルMLによれば、設定変更フラグがオフの場合、「パターンA」が25/250の確率で決定され、「パターンA+鳥1羽」が5/250の確率で決定され、「パターンB」が25/250の確率で決定され、「パターンB+鳥1羽」が5/250の確率で決定される。
図63(a)〜(f)を比較して分かるように、朝一モード用、通常モード用、特殊モード用のいずれの時短終了演出決定テーブルにおいても、登録設定値「1」〜「3」用では、「+鳥大」が選択されることはない。つまり、「+鳥大」は、登録設定値が「4」以上の場合にのみ選択され得るように、比率設定がなされている。このような比率設定により、登録設定値が「4」以上であることが、示唆画像226によって示唆されることとなる。
また、6種類の全ての時短終了演出決定テーブルにおいて、「+鳥1羽」が選択され得る。そして、その選択比率は、設定変更フラグがオンの場合の方が、オフの場合に比べて高く設定されている。このような比率設定により、設定変更がなされた可能性の高さが、示唆画像220によって示唆されることとなる。
さらに、朝一モード用の時短終了演出決定テーブルでは、通常モード用の時短終了演出決定テーブルよりも、「+鳥1羽」の選択比率が高く設定されている。このような比率設定により、朝一モードでは、通常モードよりも、高確率で示唆演出(設定変更示唆演出)が実行されることとなる。
また、特殊モード用の時短終了演出決定テーブルでは、通常モード用の時短終了演出決定テーブルよりも、「+鳥1羽」および「+鳥大」の選択比率が高く設定されている。このとき、「+鳥1羽」および「+鳥大」の選択比率は、特殊モード用の方が、朝一モード用に比べて高くなっている。このような比率設定により、特殊モードでは、通常モードおよび朝一モードよりも、高確率で示唆演出が実行されることとなる。
なお、図63には図示していないが、シルエット画像224の中には、登録設定値が「4」以上の場合の選択比率が高く、登録設定値が「3」以下の場合の選択比率が低いものがある。こうしたシルエット画像224は、示唆演出(設定示唆演出)を兼用するものとなっている。このように、示唆演出を兼用するシルエット画像224は、通常モード用の時短終了演出決定テーブルにおける選択比率が最も低く、特殊モード用の時短終了演出決定テーブルにおける選択比率が最も高く設定されている。したがって、時短終了演出における示唆演出は、通常モードでは出現しにくく、特殊モードでは出現しやすくなっている。
次に、上記の示唆演出を実行するための副制御基板330における処理について説明する。なお、以下では、副制御基板330における処理のうち、示唆演出と関係のない処理については説明を省略する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図64は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図65は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期(1秒間に30回)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、タイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。ここでは、タイムテーブルにセットされたタイムデータに基づいて、各種のフラグをオン、オフしたり、あるいは、各演出デバイスにコマンドを送信したりすることで、変動演出や大役演出をはじめとする各演出の実行を制御することとなる。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図66は、上記コマンド解析処理のうち、設定値指定コマンドを受信した際に実行される設定値指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、設定値指定コマンドは、主制御基板300において、図19のステップS110−7でセットされた後、ステップS100−65のサブコマンド送信処理(図18参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
設定値指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、サブRAM330cに登録設定値を記憶する。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、バックアップ領域に記憶されている登録設定値を確認する。なお、詳しい説明は省略するが、電源断時には、上記ステップS1210−1でサブRAM330cに記憶された登録設定値が、バックアップ領域に保持される。バックアップ領域は、遊技機100の電源断時にも情報を保持可能である。したがって、遊技機100の電源投入時には、上記ステップS1210−1でサブRAM330cに記憶した登録設定値と、バックアップ領域に保持されている登録設定値とを比較することで、登録設定値が変更されたか否かを判断することができる。
なお、ここではバックアップ領域に登録設定値を保持することにより、副制御基板330において設定変更の有無を識別可能とした。ただし、例えば、設定変更の有無を主制御基板300において判断し、設定変更の有無を識別可能なコマンドを副制御基板330に送信してもよい。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、サブRAM330cに記憶された登録設定値と、バックアップ領域に保持されている登録設定値とを比較し、設定変更がなされたかを判定する。その結果、設定変更がなされたと判定した場合にはステップS1210−7に処理を移し、設定変更はなされていないと判定した場合にはステップS1210−9に処理を移す。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、設定変更フラグをオンする。
(ステップS1210−9)
サブCPU330aは、設定変更フラグをオフする。
(ステップS1210−11)
サブCPU330aは、内部モードを識別するフラグを切り替えることで、内部モードを朝一モードにセットし、当該設定値指定コマンド受信処理を終了する。これにより、電源投入時には、内部モードが朝一モードに設定されることとなる。
図67は、上記コマンド解析処理のうち、変動コマンドを受信した際に実行される変動コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動コマンドは、主制御基板300において、図32のステップS612−13、ステップS612−17でセットされた後、ステップS100−65のサブコマンド送信処理(図18参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
変動コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析して、記憶する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得し、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−1における解析結果に基づいて、後半の変動演出の実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドを解析して、記憶する。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得し、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−5における解析結果に基づいて、前半の変動演出の実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、遊技状態が通常遊技状態である場合、総変動回数更新処理を行う。ここでは、電源投入時からの図柄の変動表示(変動演出)の回数を計数する総変動回数カウンタをインクリメントする。
(ステップS1220−11)
サブCPU330aは、サブRAM330cに記憶されている登録設定値および内部モードをロードする。
(ステップS1220−13)
サブCPU330aは、時短遊技状態の残り回数を計数する時短残り回数カウンタのカウンタ値が0よりも大きいかを判定する。その結果、カウンタ値が0よりも大きいと判定した場合にはステップS1220−19に処理を移し、カウンタ値は0よりも大きくない(0である)と判定した場合にはステップS1220−15に処理を移す。
(ステップS1220−15)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−11でロードした登録設定値および内部モードに基づいて、予告演出決定テーブル(機種説明予告演出決定テーブル、図55参照)をセットする。
(ステップS1220−17)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−15でセットした予告演出決定テーブルを用いて、予告演出(機種説明予告演出)の実行有無ならびに実行パターンを決定する予告演出抽選処理を行い、ステップS1220−31に処理を移す。
(ステップS1220−19)
サブCPU330aは、時短残り回数カウンタのカウンタ値をデクリメントする。
(ステップS1220−21)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−19において、カウンタ値が0に更新されたかを判定する。その結果、カウンタ値が0であると判定した場合にはステップS1220−23に処理を移し、カウンタ値は0ではないと判定した場合にはステップS1220−15に処理を移す。
(ステップS1220−23)
サブCPU330aは、大当たりに当選したかを判定する。その結果、大当たりに当選したと判定した場合にはステップS1220−15に処理を移し、大当たりに当選していないと判定した場合にはステップS1220−25に処理を移す。
(ステップS1220−25)
サブCPU330aは、設定変更フラグをロードする。
(ステップS1220−27)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−11でロードした登録設定値および内部モードに基づいて、時短終了演出決定テーブル(図63参照)をセットする。
(ステップS1220−29)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−25でロードした設定変更フラグに基づき、上記ステップS1220−27でセットした時短終了演出決定テーブルを用いて、時短終了演出の実行パターンを決定する。
(ステップS1220−31)
サブCPU330aは、上記各ステップの決定に基づいてタイムテーブルのタイムデータをセットする。なお、ここでセットされたタイムテーブルに基づき、上記ステップS1300において、変動演出用の画像をメイン演出表示部200aに表示する処理や、音声出力処理、演出照明装置204の点灯制御処理等の演出実行制御がなされることとなる。
(ステップS1220−33)
サブCPU330aは、特殊モードに移行するか否かを決定する特殊モード移行抽選処理(ここでは1/4096の当選確率)を行う。
(ステップS1220−35)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−33における特殊モード移行抽選処理において当選したかを判定する。その結果、当選したと判定した場合にはステップS1220−37に処理を移し、当選していないと判定した場合には、当該変動コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1220−37)
サブCPU330aは、内部モードを識別するフラグを切り替えることで、内部モードを特殊モードにセットし、当該変動コマンド受信処理を終了する。
図68は、上記コマンド解析処理のうち、特図停止指定コマンドを受信した際に実行される特図停止指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、特図停止指定コマンドは、主制御基板300において、図33のステップS620−19でセットされた後、ステップS100−65のサブコマンド送信処理(図18参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1230−1)
特図停止指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、総変動回数カウンタのカウンタ値(総変動回数)をロードする。
(ステップS1230−3)
サブCPU330aは、総変動回数が1500回かを判定する。その結果、総変動回数が1500回であると判定した場合にはステップS1230−5に処理を移し、総変動回数は1500回ではないと判定した場合にはステップS1230−7に処理を移す。
(ステップS1230−5)
サブCPU330aは、内部モードを識別するフラグを切り替えることで、内部モードを特殊モードにセットする。
(ステップS1230−7)
サブCPU330aは、内部モードが朝一モードであるかを判定する。その結果、朝一モードであると判定した場合にはステップS1230−9に処理を移し、朝一モードではないと判定した場合にはステップS1230−23に処理を移す。
(ステップS1230−9)
サブCPU330aは、特定区間フラグがオンであるかを判定する。なお、ここでは、時短遊技状態(低確率遊技状態)の終了後、図柄の変動表示が50回終了するまでの区間を特定区間と呼ぶ。そして、特定区間中は特定区間フラグがオンされ、特定区間中でない場合には、特定区間フラグがオフされる。特定区間フラグがオンであると判定した場合にはステップS1230−15に処理を移し、特定区間フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1230−11に処理を移す。
(ステップS1230−11)
サブCPU330aは、総変動回数が200回かを判定する。その結果、総変動回数が200回であると判定した場合にはステップS1230−13に処理を移し、総変動回数は200回ではないと判定した場合にはステップS1230−23に処理を移す。
(ステップS1230−13)
サブCPU330aは、現在の遊技状態が通常遊技状態であるかを判定する。その結果、通常遊技状態であると判定した場合にはステップS1230−21に処理を移し、通常遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1230−23に処理を移す。
(ステップS1230−15)
サブCPU330aは、時短遊技状態の終了後の変動回数(時短終了後変動回数)、すなわち、特定区間における変動回数を計数する時短終了後カウンタをインクリメントする。なお、詳しい説明は省略するが、特定区間中に大当たりに当選した場合には、時短終了後カウンタおよび特定区間フラグがリセットされる。
(ステップS1230−17)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−15で更新した時短終了後カウンタのカウンタ値が50であるかを判定する。その結果、カウンタ値が50であると判定した場合にはステップS1230−19に処理を移し、カウンタ値は50ではないと判定した場合にはステップS1230−23に処理を移す。
(ステップS1230−19)
サブCPU330aは、時短終了後カウンタのカウンタ値をリセットし、特定区間フラグをオフにするリセット処理を行う。
(ステップS1230−21)
サブCPU330aは、内部モードを識別するフラグを切り替えることで、内部モードを通常モードにセットする。
(ステップS1230−23)
サブCPU330aは、停止図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、大当たり図柄であると判定した場合にはステップS1230−25に処理を移し、大当たり図柄ではないと判定した場合には、当該特図停止指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−25)
サブCPU330aは、停止表示された大当たり図柄をサブRAM330cに記憶する。
(ステップS1230−27)
サブCPU330aは、現在の遊技状態を大当たり当選時の遊技状態としてサブRAM330cに記憶し、当該特図停止指定コマンド受信処理を終了する。
図69は、上記コマンド解析処理のうち、オープニング指定コマンドを受信した際に実行されるオープニング指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、オープニング指定コマンドは、主制御基板300において、図34のステップS630−27でセットされた後、ステップS100−65のサブコマンド送信処理(図18参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1240−1)
オープニング指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、大役遊技中に大役演出を実行するための大役演出実行処理を行う。
(ステップS1240−3)
サブCPU330aは、電源投入後の合計大当たり回数を計数する合計大当たり回数カウンタをインクリメントする。
(ステップS1240−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−3で更新した合計大当たり回数が50回であるかを判定する。その結果、合計大当たり回数が50回であると判定し場合にはステップS1240−25に処理を移し、合計大当たり回数は50回ではないと判定した場合にはステップS1240−7に処理を移す。
(ステップS1240−7)
サブCPU330aは、大当たり当選時の遊技状態が通常遊技状態であるかを判定する。その結果、通常遊技状態であると判定した場合にはステップS1240−11に処理を移し、通常遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1240−9に処理を移す。
(ステップS1240−9)
サブCPU330aは、初当たりが通常大当たりであった連続回数を計数する初当たり連続回数カウンタをリセットし、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。なお、ここでは、通常遊技状態における大当たりを初当たりとしたが、例えば、低確率遊技状態かつ時短遊技状態における大当たりを初当たりとしてもよい。
(ステップS1240−11)
サブCPU330aは、初当たり回数を計数する初当たり回数カウンタをインクリメントする。
(ステップS1240−13)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−11で更新した初当たり回数が7回であるかを判定する。その結果、初当たり回数が7回であると判定した場合にはステップS1240−25に処理を移し、初当たり回数は7回ではないと判定した場合にはステップS1240−15に処理を移す。
(ステップS1240−15)
サブCPU330aは、通常大当たりであるかを判定し、通常大当たりであった場合、初当たり連続回数カウンタをインクリメントする。なお、確変大当たりであった場合には、当該処理を行わず、次のステップに処理を移す。
(ステップS1240−17)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−15で更新した初当たり連続回数が4回であるかを判定する。その結果、初当たり連続回数が4回であると判定した場合にはステップS1240−25に処理を移し、初当たり連続回数は4回ではないと判定した場合にはステップS1240−19に処理を移す。
(ステップS1240−19)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−15で更新した初当たり連続回数が3回であるかを判定する。その結果、初当たり連続回数が3回であると判定した場合にはステップS1240−21に処理を移し、初当たり連続回数は3回ではないと判定した場合には当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−21)
サブCPU330aは、特殊モードに移行するか否かを決定する特殊モード移行抽選処理(ここでは1/2の当選確率)を行う。
(ステップS1240−23)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−21における特殊モード移行抽選処理において当選したかを判定する。その結果、当選したと判定した場合にはステップS1240−25に処理を移し、当選していないと判定した場合には、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−25)
サブCPU330aは、内部モードを識別するフラグを切り替えることで、内部モードを特殊モードにセットし、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
図70は、上記コマンド解析処理のうち、大入賞口入球指定コマンドを受信した際に実行される大入賞口入球指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、大入賞口入球指定コマンドは、主制御基板300において、図23のステップS500−9でセットされた後、ステップS100−65のサブコマンド送信処理(図18参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1250−1)
大入賞口入球指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、大役遊技中に払い出した賞球数である合計払出数を更新する。
(ステップS1250−3)
サブCPU330aは、現在、偶数回目のラウンド遊技中であるかを判定する。その結果、偶数回目のラウンド遊技中であると判定した場合にはステップS1250−5に処理を移し、偶数回目のラウンド遊技中ではないと判定した場合には当該大入賞口入球指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1250−5)
サブCPU330aは、登録設定値および内部モードをロードする。
(ステップS1250−7)
サブCPU330aは、設定変更フラグをロードする。
(ステップS1250−9)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−5でロードした登録設定値および内部モードに基づいて、入賞演出決定テーブル(図59参照)をセットする。
(ステップS1250−11)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−7でロードした設定変更フラグに基づき、上記ステップS1250−9でセットした入賞演出決定テーブルを用いて、入賞演出の実行パターンを決定する。
(ステップS1250−13)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−11で決定した実行パターンで入賞演出を実行するための入賞演出実行処理を行い、当該大入賞口入球指定コマンド受信処理を終了する。
図71は、上記コマンド解析処理のうち、エンディング指定コマンドを受信した際に実行されるエンディング指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、エンディング指定コマンドは、主制御基板300において、図38のステップS660−13でセットされた後、ステップS100−65のサブコマンド送信処理(図18参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1260−1)
エンディング指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、登録設定値および内部モードをロードする。
(ステップS1260−3)
サブCPU330aは、設定変更フラグをロードする。
(ステップS1260−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1260−1でロードした登録設定値および内部モードに基づいて、エンディング演出決定テーブル(図61参照)をセットする。
(ステップS1260−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1260−3でロードした設定変更フラグに基づき、上記ステップS1260−5でセットしたエンディング演出決定テーブルを用いて、エンディング演出の実行パターンを決定する。
(ステップS1260−9)
サブCPU330aは、上記ステップS1260−7で決定した実行パターンでエンディング演出を実行するためのエンディング演出実行処理を行い、当該エンディング指定コマンド受信処理を終了する。
図72は、上記コマンド解析処理のうち、遊技状態指定コマンド(特図確定時遊技状態確認指定コマンドおよび遊技状態変化指定コマンド)を受信した際に実行される遊技状態指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、遊技状態変化指定コマンドは、主制御基板300において、図34のステップS630−11、および、図39のステップS670−5でセットされた後、ステップS100−65のサブコマンド送信処理(図18参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1270−1)
遊技状態指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、時短遊技状態の終了かを判定する。その結果、時短遊技状態の終了であると判定した場合にはステップS1270−3に処理を移し、時短遊技状態の終了ではないと判定した場合にはステップS1270−9に処理を移す。
(ステップS1270−3)
サブCPU330aは、内部モードが朝一モードであるかを判定する。その結果、朝一モードであると判定した場合には当該遊技状態指定コマンドを終了し、朝一モードではないと判定した場合にはステップS1270−5に処理を移す。
(ステップS1270−5)
サブCPU330aは、内部モードを識別するフラグを切り替えることで、内部モードを朝一モードにセットする。
(ステップS1270−7)
サブCPU330aは、特定区間フラグをオンし、当該遊技状態指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1270−9)
サブCPU330aは、時短遊技状態(低確率遊技状態)の開始であるかを判定する。その結果、時短遊技状態の開始であると判定した場合にはステップS1270−11に処理を移し、時短遊技状態の開始ではないと判定した場合には、当該遊技状態指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1270−11)
サブCPU330aは、時短残り回数カウンタに100をセットし、当該遊技状態指定コマンド受信処理を終了する。
なお、上記した各カウンタやフラグは、上記したフローチャート以外の任意のタイミングにおいても適宜リセットされるものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の内部モードが設けられ、遊技の進行に応じて内部モードが変更される。そして、内部モードに応じて、登録設定値、もしくは、設定変更の変更有無を示唆する示唆演出が実行される。したがって、遊技中の示唆演出の出現頻度が変化することとなり、遊技の興趣を向上することができる。
また、上記実施形態では、例えば遊技状態が変更された場合や、大役遊技が実行された場合等、遊技の進行状態の変更前後で、同一の内部モードが維持され得る。すなわち、遊技の進行状態の変更が、必ずしも、内部モードの変更となるわけではない。したがって、内部モードが変更されたのか否かを遊技者が把握しにくくなり、遊技の興趣を一層向上することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施形態では、6段階の設定値が設けられる場合について説明したが、設定値は複数段階設けられていればよく、その数は特に限定されるものではない。また、上記実施形態では、設定値に応じて低確率遊技状態および高確率遊技状態における大当たりの当選確率が異なることとした。しかしながら、設定値に応じて異なるものはこれに限らない。いずれにしても、設定値に応じて遊技の進行が制御されればよい。したがって、例えば、設定値に応じて、演出の出現確率のみが異なってもよい。
また、上記実施形態における遊技性は一例に過ぎず、遊技性は適宜設計可能である。したがって、上記実施形態では、第一種の遊技について説明したが、本発明は、登録設定値に応じて遊技の進行が制御されればよく、第二種の遊技や、第一種および第二種混合の遊技機にも適用可能である。
また、上記実施形態では、示唆演出として、設定示唆演出および設定変更示唆演出の双方が設けられる場合について説明したが、設定示唆演出および設定変更示唆演出のいずれか一方のみが設けられてもよい。つまり、複数設けられた内部モードに応じて、登録設定値、および、登録設定値の変更有無のいずれか一方または双方を示唆する示唆演出が実行可能であればよい。
また、上記実施形態における示唆演出の内容、実行タイミング、示唆演出を実行するための処理、示唆演出の出現比率、内部モードの設定条件は一例にすぎず、適宜設計可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる特典が得られる時短遊技状態(低確率遊技状態)を特典区間とし、この特典区間の終了後に特定区間が設定されることとした。しかしながら、特典区間は、時短遊技状態に限らず、例えば、高確率遊技状態を特典区間としてもよいし、大役遊技等、遊技者が所定の賞球を獲得可能な状態を特典区間としてもよい。さらには、出現確率が低い演出を視聴可能となることを特典とした場合に、所定のリーチ発展演出が実行される区間や、所謂ゾーン演出が実行されるような複数回の変動演出に跨る所定の区間を特典区間としてもよい。いずれにしても、遊技者が得られる特典や特典区間は上記実施形態に限らず、適宜設定可能である。
また、上記実施形態では、時短遊技状態(低確率遊技状態)の終了後に必ず特定区間に設定されることとしたが、特定区間に設定されない場合があってもよい。また、時短遊技状態(低確率遊技状態)の終了後に設定される内部モード(特定内部モード)は、朝一モードに限らず、例えば特殊モードであってもよいし、通常モードを含む複数の内部モードの中から抽選によって決定されてもよい。いずれにしても、特典区間の終了後の特定区間において、特定区間ではない所定の区間よりも、示唆演出が実行される確率または頻度が高くなり得るものであればよい。
また、上記実施形態では、電源断前の登録設定値と、電源投入後の登録設定値とが異なる場合に、設定変更がなされたと判定することとした。しかしながら、例えば、設定変更がなされたと判定された後に、所定回数以上の変動(変動演出)がなされずに電源断がなされた場合には、次の電源投入時に設定変更がなされていなかったとしても、設定変更がなされたと判定してもよい。
なお、上記実施形態におけるメインRAM300c(設定値バッファ)が、本発明の記憶部に相当する。
また、上記実施形態において、図21の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の遊技制御部に相当する。
また、上記実施形態において、図64から図72の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の演出実行部に相当する。
また、上記実施形態において、図66のステップS1210−11、図67のステップS1220−37、図68のステップS1230−5、ステップS1230−21、図69のステップS1240−25、図72のステップS1270−5の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の内部モード設定部に相当する。