JP2020088805A - 画像復号化装置、画像復号化方法及び画像復号化プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像符号化及び復号化に適したブロック分割を行うことにより、符号化効率を向上させる技術を提供する。【解決手段】画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で符号化を行う画像符号化装置100を提供する。ブロック分割部101は、所定サイズの矩形に再帰的に画像を分割して符号化対象ブロックを生成する。符号化部105は、符号化対象のブロック分割情報を符号化する。ブロック分割部101は、再帰的分割における対象ブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割して4つのブロックを生成する4分割部と、再帰的分割における対象ブロックを水平方向または垂直方向に2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割部とを含む。4分割部は、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で符号化及び復号化を行う技術に関する。
画像の符号化及び復号化では、所定数の画素の集合であるブロックに画像を分割し、ブロック単位で処理をする。その際、適切なブロック単位で分割することにより、イントラ予測、インター予測、直交変換、エントロピー符号化、等の効率が向上し、結果として符号化効率が向上する。
特表2015−526008号公報
JVET, Versatile Video Coding(Draft 2), July 2018
適切な大きさ及び形状でブロックを分割しなければ、符号化効率が低下する。特に、画面端において、ピクチャ境界を超える位置の画素を含むブロックが不適切な大きさ及び形状となり、符号化効率が低下していた。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像符号化及び復号化に適したブロック分割を行うことにより、符号化効率を向上させる技術を提供することにある。
上記課題を解決するための、本発明のある態様は、画像符号化装置である。この装置は、画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で符号化を行う画像符号化装置であって、所定サイズの矩形に再帰的に前記画像を分割して符号化対象ブロックを生成するブロック分割部(101)と、符号化対象のブロック分割情報を符号化する符号化部(105)とを備える。前記ブロック分割部は、再帰的分割における対象ブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割して4つのブロックを生成する4分割部と、再帰的分割における対象ブロックを水平方向または垂直方向に2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割部とを含む。前記4分割部は、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限する。
本発明のさらに別の態様は、画像符号化方法である。この方法は、画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で符号化を行う画像符号化方法であって、所定サイズの矩形に再帰的に前記画像を分割して符号化対象ブロックを生成するブロック分割ステップと、符号化対象のブロック分割情報を符号化する符号化ステップとを有する。前記ブロック分割ステップは、再帰的分割における対象ブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割して4つのブロックを生成する4分割ステップと、再帰的分割における対象ブロックを水平方向または垂直方向に2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割ステップとを含む。前記4分割ステップは、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限する。
本発明のさらに別の態様は、画像復号化装置である。この装置は、画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で復号化を行う画像復号化装置であって、復号化対象のブロック分割情報を復号化する復号化部(201)と、前記ブロック分割情報に基づいて所定サイズの矩形に再帰的に前記画像を分割して復号化対象ブロックを生成するブロック分割部(202)とを備える。前記ブロック分割部は、再帰的分割における対象ブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割して4つのブロックを生成する4分割部と、再帰的分割における対象ブロックを水平方向または垂直方向に2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割部とを含む。前記4分割部は、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限する。
本発明のさらに別の態様は、画像復号化方法である。この方法は、画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で復号化を行う画像復号化方法であって、復号化対象のブロック分割情報を復号化する復号化ステップと、前記ブロック分割情報に基づいて所定サイズの矩形に再帰的に前記画像を分割して復号化対象ブロックを生成するブロック分割ステップとを有する。前記ブロック分割ステップは、再帰的分割における対象ブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割して4つのブロックを生成する4分割ステップと、再帰的分割における対象ブロックを水平方向または垂直方向に2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割ステップとを含む。前記4分割ステップは、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、画像符号化及び復号化に適したブロック分割が可能になり、符号化効率を向上させることができる。
第1の実施の形態に係る画像符号化装置のブロック図である。 第1の実施の形態に係る画像復号化装置のブロック図である。 ツリーブロックへの分割及びツリーブロック内部の分割を説明するフローチャートである。 入力された画像をツリーブロックに分割する様子を示す図である。 z−スキャンを説明する図である。 ツリーブロックの分割を説明する図である。 ツリーブロックを4分割した場合の、分割された各ブロックの処理を説明するフローチャートである。 ツリーブロックを2分割または3分割した場合の、分割された各ブロックの処理を説明するフローチャートである。 ツリーブロックとピクチャ境界の関係を示す図である。 ピクチャ境界と画素の関係を示す図である。 第1の実施の形態におけるブロック分割を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態におけるブロック分割を示す図である。 第1の実施の形態において、ブロック分割に関するシンタックスを示す図である。 イントラ予測を説明する図である。 インター予測を説明する図である。 第2の実施の形態におけるブロック分割を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態におけるブロック分割を示す図である。 第3の実施の形態におけるブロック分割を説明するフローチャートである。 第3の実施の形態におけるブロック分割を示す図である。
本発明の実施の形態は、画像を矩形のブロックに分割し、分割されたブロックを符号化、復号化する画像符号化技術を提供する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る画像符号化装置100及び画像復号化装置200について説明する。第1の実施の形態では、ブロックを4分割する際に、ブロック分割を制限する。
図1は、第1の実施の形態に係る画像符号化装置100のブロック図である。図1は、画像信号に関するデータの流れのみを表しており、動きベクトルや予測モードなどの画像信号以外の付加情報に関するデータの流れは図示していない。画像符号化装置100には、少なくとも画面1枚分の画像信号が入力される。
ブロック分割部101は、符号化の処理単位となる符号化対象ブロックに画像を分割し、符号化対象ブロック内の画像信号を残差信号生成部103に供給する。また、ブロック分割部101は、予測画像の一致度を評価するために、符号化対象ブロックの画像信号を予測画像生成部102に供給する。
ブロック分割部101は、所定サイズの矩形に再帰的に画像を分割して、符号化対象ブロックを生成する。ブロック分割部101は、再帰的分割における対象ブロックを4分割して4つのブロックを生成する4分割部と、再帰的分割における対象ブロックを2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割部とを含む。ブロック分割部101の詳細の動作については後述する。
予測画像生成部102は、ブロック分割部101から符号化対象ブロックの画像信号と、復号画像メモリ108から復号画像信号とが供給される。予測画像生成部102は供給される信号を用いて、予測モードに基づくイントラ予測(画面内予測)やインター予測(画面間予測)を行い、予測画像信号を生成する。イントラ予測では、符号化対象ブロックと同じピクチャ(符号化ピクチャ)における、符号化対象ブロックに近接する符号化済みブロックの画像信号が、復号画像メモリ108から予測画像生成部102に供給される。そして、予測画像生成部102は、この画像信号とブロック分割部101から供給される符号化対象ブロックの画像信号とを用いて、予測画像信号を生成する。インター予測では、符号化ピクチャに対して時系列で前または後ろにある符号化済みピクチャ(参照画像)の画像信号が、復号画像メモリ108から予測画像生成部102に供給される。そして、予測画像生成部102は、この画像信号とブロック分割部101から供給される符号化対象ブロックとを用いて、ブロックマッチング等により一致度を評価して、動き量を示す動きベクトルを求める。予測画像生成部102は、この動きベクトルを基に参照画像から動き補償をして、予測画像信号を生成する。予測画像生成部102は、こうして生成された予測画像信号を残差信号生成部103に供給する。
残差信号生成部103は、符号化する画像信号と予測画像生成部102にて生成された予測信号とを減算して残差信号を生成し、直交変換・量子化部104に供給する。
直交変換・量子化部104は、残差信号生成部103から供給される残差信号を直交変換・量子化する。直交変換・量子化部104は、直交変換・量子化された残差信号を符号化部105及び逆量子化・逆直交変換部106に供給する。
符号化部105は、直交変換・量子化部104から供給される直交変換・量子化された残差信号に対応する符号化ビットストリームを生成する。また、符号化部105は、各構成要素から供給された動きベクトルや予測モード、ブロック分割情報などの付加情報について、対応する符号化ビットストリームを生成する。そして、符号化部105は、符号化ビットストリームを画像符号化装置100から出力する。
逆量子化・逆直交変換部106は、直交変換・量子化部104から供給される直交変換・量子化された残差信号を逆量子化・逆直交変換して、残差信号を得る。逆量子化・逆直交変換部106は、残差信号を復号画像信号重畳部107に供給する。
復号画像信号重畳部107は、予測画像生成部102により生成された予測画像信号と逆量子化・逆直交変換部106で得られた残差信号とを重畳して復号画像を生成し、復号画像メモリ108に格納する。なお、復号画像信号重畳部107は、復号画像に対して符号化によるブロック歪等を減少させるフィルタリング処理を施して、復号画像メモリ108に格納してもよい。
図2は、実施の形態1に係る画像復号化装置200のブロック図である。図2は、画像信号に関するデータの流れのみを表しており、動きベクトルや予測モードなどの画像信号以外の付加情報に関するデータの流れは図示していない。画像復号化装置200には、符号化ビットストリームが入力される。
復号化部201は、供給された符号化ビットストリームを復号化して、直交変換・量子化された残差信号をブロック分割部202に供給する。また、復号化部201は、動きベクトルや予測モード、ブロック分割情報などの付加情報を各構成要素に供給して、付加情報と対応する処理に用いる。
ブロック分割部202は、復号化したブロック分割情報に基づいて復号化対象ブロックの形状を決定し、決定された復号化対象ブロックの直交変換・量子化された残差信号を逆量子化・逆直交変換部203に供給する。
ブロック分割部202は、復号化されたブロック分割の情報に基づいて、所定サイズの矩形に再帰的に画像を分割して、復号化対象ブロックを生成する。ブロック分割部202は、再帰的分割における対象ブロックを4分割して4つのブロックを生成する4分割部と、再帰的分割における対象ブロックを2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割部とを含む。ブロック分割部202の詳細の動作については後述する。
逆量子化・逆直交変換部203は、供給される直交変換・量子化された残差信号を逆量子化・逆直交変換して、残差信号を得る。それを復号画像信号重畳部205に供給する。
予測画像生成部204は、復号画像メモリ206から供給される復号画像信号から予測画像信号を生成し、復号画像信号重畳部205に供給する。
復号画像信号重畳部205は、予測画像生成部204で生成された予測画像信号と、逆量子化・逆直交変換部203で得られた残差信号とを重畳して復号画像信号を生成する。また、復号画像信号重畳部205は、復号画像信号を復号画像メモリ206に格納する。なお、復号画像信号重畳部205は、復号画像に対して符号化によるブロック歪等を減少させるフィルタリング処理を施して、復号画像メモリ206に格納してもよい。そして、復号画像信号重畳部205は、復号画像を画像復号化装置200から出力する。
次に、画像符号化装置100におけるブロック分割部101の動作について、図3を用いて説明する。図3は、ブロック分割部101が画像をツリーブロックへ分割し、その内部をブロック分割する動作を示す。
まず、入力された画像を、所定サイズのツリーブロックに分割する(S1000)。ここで、ツリーブロックは128x128画素とする。ただし、ツリーブロックはこの大きさに限定されず、矩形であればどのような大きさや縦横比を用いてもよい。また、符号化装置と復号化装置の間で、ツリーブロックの大きさを予め定めておいてもよい。さらに、符号化装置がツリーブロックの大きさを決定して符号化ビットストリーム内に記録し、復号化装置が符号化ビットストリーム内に記録されたツリーブロックの大きさを用いる構成にしてもよい。入力された画像をツリーブロックに分割する様子を図4に示す。ツリーブロックは、ラスタスキャン順、すなわち左から右、上から下に符号化される。
ツリーブロックの内部をさらに矩形のブロックに分割する。ツリーブロック内部は、図5に示すz−スキャン順に符号化する。z−スキャン順とは、左上、右上、左下、右下、の順序を示す。ツリーブロック内部の分割は、4分割、2分割または3分割が可能である。
ブロックの4分割は、図6(a)のように水平方向と垂直方向とを各々半分にして4分割し、4つのブロックを生成することによりなされる。
ブロックの2分割または3分割は、水平方向または垂直方向に分割することによりなされる。水平方向にブロックを2分割する場合、図6(b)のように半分に分割し、2つのブロックを生成する。また、水平方向にブロックを3分割する場合、図6(c)のように1:2:1に分割し、3つのブロックを生成する。一方、垂直方向にブロックを2分割する場合、図6(d)のように半分に分割し、2つのブロックを生成する。また、垂直方向にブロックを3分割する場合、図6(e)のように1:2:1に分割し、3つのブロックを生成する。
再び図3を参照し、ブロック分割部101の動作について説明する。まず、ツリーブロック内部を水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割するか否かを判断する(S1001)。
ブロックを4分割するか否かの判断を含め、複数の条件から最適な場合を判断するには、R−D最適化(Rate-Distortion Optimization)と呼ばれる既存の方法がある。R−D最適化では、符号量と符号化歪から、符号化コストが算出される。そして、複数の条件で符号化した場合について、それぞれ符号化コストを算出し、符号化コストが最小となる場合を選択する。つまり、ブロックを4分割するか否かの判断は、ブロックを4分割する場合の符号化コストと、ブロックを4分割しない場合の符号化コストを算出し、符号化コストが最小となる場合を選択することによりなされる。複数の条件から最適な場合を判断するには、R−D最適化以外の方法を用いても良い。
ツリーブロック内部を4分割すると判断した場合(S1001:Yes)、ツリーブロック内部を4分割する(S1002)。4分割されたブロックの再分割処理については後述する(図7)。
ツリーブロック内部を4分割しないと判断した場合(S1001:No)、ツリーブロック内部を2分割または3分割するか否かを判断する(S1003)。
ツリーブロック内部を2分割または3分割すると判断した場合(S1003:Yes)、分割する方向を垂直方向とするか否かを判断する(S1004)。
分割する方向を垂直方向と判断した場合(S1004:Yes)、ツリーブロック内部を2分割するか否かを判断する(S1005)。
ツリーブロック内部を2分割すると判断した場合(S1005:Yes)、ツリーブロック内部を垂直方向に2分割する(S1006)。一方、ツリーブロック内部を3分割すると判断した場合(S1005:No)、ツリーブロック内部を垂直方向に3分割する(S1007)。垂直方向に2分割または3分割されたブロックの再分割処理については後述する(図8)。
分割する方向を水平方向と判断した場合(S1004:No)、ツリーブロック内部を2分割するか否かを判断する(S1008)。
ツリーブロック内部を2分割すると判断した場合(S1008:Yes)、ツリーブロック内部を水平方向に2分割する(S1009)。一方、ツリーブロック内部を3分割すると判断した場合(S1008:No)、ツリーブロック内部を水平方向に3分割する(S1010)。水平方向に2分割または3分割されたブロックの再分割処理については後述する(図8)。
ツリーブロック内部を2分割または3分割しないと判断した場合(S1003:No)、ツリーブロックの内部をブロック分割せずにブロック分割処理を終了する(S1011)。
続いて、ツリーブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割した場合の分割された各ブロックの処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
まず、ブロック内部を再び水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割するか否かを判断する(S1101)。
ブロック内部を再び4分割すると判断した場合(S1101:Yes)、ブロック内部を再び4分割する(S1102)。
ブロック内部を再び4分割しないと判断した場合(S1101:No)、ブロック内部を2分割または3分割するか否かを判断する(S1103)。
ブロック内部を2分割または3分割すると判断した場合(S1103:Yes)、分割する方向を垂直方向とするか否かを判断する(S1104)。
分割する方向を垂直方向と判断した場合(S1104:Yes)、ブロック内部を2分割するか否かを判断する(S1105)。
ブロック内部を2分割すると判断した場合(S1105:Yes)、ブロック内部を垂直方向に2分割する(S1106)。一方、ブロック内部を3分割すると判断した場合(S1105:No)、ブロック内部を垂直方向に3分割する(S1107)。
分割する方向を水平方向と判断した場合(S1104:No)、ブロック内部を2分割するか否かを判断する(S1108)。
ブロック内部を2分割すると判断した場合(S1108:Yes)、ブロック内部を水平方向に2分割する(S1109)。一方、ブロック内部を3分割すると判断した場合(S1108:No)、ブロック内部を水平方向に3分割する(S1110)。
ブロック内部を2分割または3分割しないと判断した場合(S1103:No)、ブロックの内部を再分割せずにブロック分割処理を終了する(S1111)。
4分割された各ブロックについて、図7のフローチャートに示す処理が再帰的に実行される。4分割されたブロックの内部は、z−スキャン順に符号化する。
続いて、ツリーブロックを垂直方向に2分割または3分割した場合の分割された各ブロックの処理について図8のフローチャートを用いて説明する。
ツリーブロックを垂直方向に2分割または3分割した場合、分割された各ブロックについて、ブロック内部を再び2分割または3分割するか否かを判断する(S1201)。
ブロック内部を2分割または3分割すると判断した場合(S1201:Yes)、分割する方向を垂直方向とするか否かを判断する(S1202)。
分割する方向を垂直方向と判断した場合(S1202:Yes)、ブロック内部を2分割するか否かを判断する(S1203)。
ブロック内部を2分割すると判断した場合(S1203:Yes)、ブロック内部を垂直方向に2分割する(S1204)。一方、ブロック内部を3分割すると判断した場合(S1203:No)、ブロック内部を垂直方向に3分割する(S1205)。
分割する方向を水平方向と判断した場合(S1202:No)、ブロック内部を2分割するか否かを判断する(S1206)。
ブロック内部を2分割すると判断した場合(S1206:Yes)、ブロック内部を水平方向に2分割する(S1207)。一方、ブロック内部を3分割すると判断した場合(S1206:No)、ブロック内部を水平方向に3分割する(S1208)。
ブロック内部を再び2分割または3分割しないと判断した場合(S1201:No)、ブロックの内部を再分割せずにブロック分割処理を終了する(S1209)。
垂直方向に2分割または3分割した場合の分割された各ブロックについて、図8のフローチャートに示す処理が再帰的に実行される。2分割または3分割されたブロックの内部は、左から右の順に符号化する。
同様に、水平方向に2分割または3分割した場合の分割された各ブロックについて、図8のフローチャートに示す処理が再帰的に実行される。2分割または3分割されたブロックの内部は、上から下の順に符号化する。
なお、ツリーブロックが分割された時の分割されたブロックの再分割について説明したが、親ブロックがツリーブロックでなくてもよい。例えば、ツリーブロック(128x128画素)を4分割し、4分割されたブロック(64x64画素)をさらに分割した場合に、再分割されたブロックの分割にも上記処理を適用する。
再帰的なブロック分割は、分割する回数を定めて、分割する回数を制限しても良い。また、符号化装置と復号化装置の間で、分割する回数を予め定めておいても良い。さらに、符号化装置が分割する回数を決定して符号化ビットストリーム内に記録し、復号化装置が符号化ビットストリーム内に記録された分割する回数を用いる構成にしても良い。
次に、画面端におけるブロック分割について説明する。図9は、画像をツリーブロックに分割したときのピクチャ境界との関係を示す。この図に示すように、画像の大きさはツリーブロックの大きさの整数倍とは限らないので、画面端におけるツリーブロックは、ピクチャ境界を隔てて画面内と画面外の部分を含むことがある。この場合は図10に示すように、画面外の部分は、画面内の最も外側の画素値と同じとして扱う。
そして、ブロックを4分割する際に、ブロック分割を制限する。これにより、画面端のブロックを適切な大きさ及び形状に分割することができ、符号化効率を向上させることができる。
ブロック分割の制限は、画面端においてブロックを4分割する際に適用される。つまり、図3における4分割の処理(S1002)や、図7における4分割の処理(S1102)が、以下に説明する処理に置き換わる。
ブロック分割の制限について、図11を用いて説明する。まず、ブロックを4分割する際に、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によってピクチャ境界を超えた位置の画素が分割されるか否かを判定する(S1301)。
画素が分割されない場合(S1301:No)、ブロック分割は制限せずに、ブロックを4分割する(S1302)。
画素が分割される場合(S1301:Yes)、画素を分割する方向が垂直か否かを判定する(S1303)。
垂直方向の場合(S1303:Yes)、垂直方向の分割は制限し、ブロックを水平方向に2分割する(S1304)。一方、水平方向の場合(S1303:No)、水平方向の分割は制限し、ブロックを垂直方向に2分割する(S1305)。
つまり、水平方向または垂直方向のどちらか一方のブロック分割によってピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限する。
ここで、具体例を説明する。図12(a)は、画面の下端におけるツリーブロックが、ピクチャ境界を隔てて画面内と画面外の部分を含む様子を示す。このツリーブロックを4分割する際には、ピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される。ただし、その方向は、水平方向と垂直方向の両方である。よって、ブロック分割を制限する条件に当てはまらない(S1301:No)ので、ブロックを4分割する(S1302)。
続いて、4分割された各ブロックの左上のブロックをさらに4分割する際の様子を図12(b)に示す。このとき、垂直方向の分割によって、ピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される。またこのとき、水平方向の分割によって、ピクチャ境界を超えた位置の画素は分割されない。従って、ブロック分割を制限する条件に当てはまる(S1301:Yes)。そして、画素を分割する方向は垂直であるから(S1303:Yes)、垂直方向の分割は制限し、ブロックを水平方向に2分割する(S1304)。このときのブロック分割の様子を図12(c)に示す。こうしたブロック分割の制限により、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。
このブロック分割の制限は、画面の右端でも同様である。図12(d)のように、ツリーブロックを4分割した後、さらに左上のブロックを4分割する場合を考える。このとき、水平方向にブロックを分割すると、ピクチャ境界を超えた位置の画素を分割することになる。よって、水平方向の分割は制限し、ブロックを垂直方向に2分割する。こうしたブロック分割の制限により、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。
次に、画像復号化装置200のブロック分割部202の動作について説明する。ブロック分割部202は、前述の画像符号化装置100におけるブロック分割部101と同じ処理手順でブロックを分割する。ブロック分割部101では、ブロック分割のパターンを選択し、選択したブロック分割情報を出力する。一方、ブロック分割部202は、符号化ビットストリームから復号化されたブロック分割情報を用いてブロックを分割する。ブロック分割の制限は、前述の画像符号化装置100と同様である。
第1の実施の形態のブロック分割に関するシンタックス(符号化ビットストリームの構文規則)を図13に示す。図13において、QT()はブロックの4分割処理にかかるシンタックスを表し、MTT()はブロックの2分割または3分割処理にかかるシンタックスを表す。画像符号化装置100はこのシンタックスに従って符号化し、画像復号化装置200はこのシンタックスに従って復号化する。
まず、ブロックを4分割するか否かはQTflagで表される。4分割する場合はQTflag=1、4分割しない場合はQTflag=0とする。4分割においてブロック分割を制限した場合は、QTflag=1とする。4分割する場合(QTflag=1)、4分割した各ブロックについてさらに4分割可能であれば(QTvalid=1)、再帰的に4分割処理をする。4分割しない場合(QTflag=0)、2分割または3分割するか否かはMTTflagで表される。2分割または3分割する場合(MTTflag=1)、垂直方向に分割するか否かはvertical_flagで表され、2分割するか否かはBTflagで表される。垂直方向に分割する場合はvertical_flag=1、水平方向に分割する場合はvertical_flag=0とする。また、2分割する場合はBTflag=1、3分割する場合はBTflag=0とする。2分割または3分割した各ブロックについてさらに2分割または3分割可能であれば(MTTvalid=1)、再帰的に2分割または3分割処理をする。
ここで、4分割した各ブロックが、さらに4分割可能か否かを示す変数QTvalidについて説明する。QTvalidは、4分割した各ブロックごとに定義される。4分割するブロックに画面内の画素が含まれない場合は、QTvalid=0となる。また、ブロックを4分割する際に、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によってピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される場合は、QTvalid=0となる。上記以外の場合は、QTvalid=1となる。
また、2分割または3分割した各ブロックが、さらに2分割または3分割可能か否かを示す変数MTTvalidについて説明する。MTTvalidは、2分割または3分割した各ブロックごとに定義される。2分割または3分割するブロックに画面内の画素が含まれない場合は、MTTvalid=0となる。上記以外の場合は、MTTvalid=1となる。
こうしたブロック分割の制限により、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。従って、画面端のブロックを適切な大きさ及び形状に分割することができ、符号化効率を向上させることができる。
画像符号化装置100及び画像復号化装置200において、分割されたブロックを用いてイントラ予測やインター予測が行われる。イントラ予測、インター予測ともにメモリからの画素のコピーを伴う。
図14にイントラ予測の一例を示す。図14(a)と図14(b)は、イントラ予測の予測方向とモード番号を示す。イントラ予測は、図14(c)や図14(d)に示すように、符号化・復号化対象ブロックの左や上などの近接する符号化・復号化済の画素から画素をコピーすることで、符号化・復号化対象ブロックの予測画像を生成する。このイントラ予測では、予測画像の生成から符号化・復号化の画素生成という一連の処理をブロック単位で順次繰り返す。そのため、ブロックを小さく分割するほど上記の処理を繰り返す回数が増加して、必要となるメモリ帯域が増加する。よって、ブロックを小さく分割しすぎないことによって、イントラ予測で必要となるメモリ帯域の増加を防止することができる。
また、ブロックを小さく分割するほどイントラ予測の単位が小さくなり、画面内の細かい画素の変化を符号化できる。しかし、画面外の画素を含むブロックにおいて、画面外の部分の画素値は一定である。そのため、そのブロックの画面内の部分の画素値の変化は、画面外の画素を含まないブロックに対して相対的に小さい。よって、細かい画素の変化を符号化する必要性は少なく、むしろブロックを小さく分割しすぎないことによって符号量を小さくし、符号化効率を向上させることができる。
図15にインター予測の一例を示す。インター予測は、参照画像からブロック単位で画素をコピーすることで、符号化・復号化対象ブロックの予測画像を生成する。参照画像から画素をコピーする処理において、参照画像が格納されているメモリから、予測に必要な画素を取得する。その際、メモリはその管理単位に沿ってアクセスするように装置を構成することが多い。そして、ブロックを小さく分割するほど前記のコピー処理の回数が増加して、必要となるメモリ帯域が増加する。また、参照画像に対して補間フィルタを用いた小数精度の動き補償を行う場合には、ブロック内に含まれる画素に数画素を加えた画素のコピーが必要となる。そのため、ブロックが小さいほど追加する画素の相対的な比率が大きくなり、必要となるメモリ帯域が増加する。よって、ブロックを小さく分割しすぎないことによって、インター予測で必要となるメモリ帯域の増加を防止することができる。
また、ブロックを小さく分割するほどインター予測の単位が小さくなり、画面間の細かい画素の変化を符号化できる。しかし、画面外の画素を含むブロックにおいて、画面外の部分の動きは無い。そのため、そのブロックの画面内の部分の画素値の変化は、画面外の画素を含まないブロックに対して相対的に小さい。よって、細かい画素の変化を符号化する必要性は少なく、むしろブロックを小さく分割しすぎないことによって符号量を小さくし、符号化効率を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る画像符号化装置及び画像復号化装置について説明する。第2の実施の形態では、ブロックを4分割する際に、ブロック分割の一部を制限する。これ以外の構成は第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
ブロック分割の制限は、画面端においてブロックを4分割する際に適用される。つまり、図3における4分割の処理(S1002)や、図7における4分割の処理(S1102)が、以下に説明する処理に置き換わる。
ブロック分割の制限について、図16を用いて説明する。まず、ブロックを4分割する際に、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によってピクチャ境界を超えた位置の画素が分割されるか否かを判定する(S1401)。
画素が分割されない場合(S1401:No)、ブロック分割は制限せずに、ブロックを4分割する(S1402)。
画素が分割される場合(S1401:Yes)、画素を分割する方向が垂直か否かを判定する(S1403)。
垂直方向の場合(S1403:Yes)、垂直方向の分割は制限し、ブロックを水平方向に2分割する(S1404)。さらに、水平方向に2分割されたブロックのうち、ピクチャ境界を超える位置の画素を含まないブロックを垂直方向に2分割する(S1405)。
一方、水平方向の場合(S1403:No)、水平方向の分割は制限し、ブロックを垂直方向に2分割する(S1406)。さらに、垂直方向に2分割されたブロックのうち、ピクチャ境界を超える位置の画素を含まないブロックを水平方向に2分割する(S1407)。
つまり、水平方向または垂直方向のどちらか一方のブロック分割によってピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される場合、その画素を分割する位置のブロック分割を制限する。
ここで、具体例を説明する。図12(a)は、画面の下端におけるツリーブロックが、ピクチャ境界を隔てて画面内と画面外の部分を含む様子を示す。このツリーブロックを4分割する際には、ピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される。ただし、その方向は、水平方向と垂直方向の両方である。よって、ブロック分割を制限する条件に当てはまらないので(S1401:No)、ブロックを4分割する(S1402)。
続いて、4分割された各ブロックの左上のブロックを4分割する際の様子を、図12(b)に示す。このとき、垂直方向の分割によって、ピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される。またこのとき、水平方向の分割によって、ピクチャ境界を超えた位置の画素は分割されない。従って、ブロック分割を制限する条件に当てはまる(S1401:Yes)。そして、画素を分割する方向は垂直であるから(S1403:Yes)、垂直方向の分割は制限し、ブロックを水平方向に2分割する(S1404)。さらに、水平方向に2分割されたブロックのうち、ピクチャ境界を超える位置の画素を含まないブロックを垂直方向に2分割する(S1405)。このときのブロック分割の様子を図17(a)に示す。こうしたブロック制限により、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。
このブロック分割の制限は、画面の右端でも同様である。図17(b)のように、ツリーブロックを4分割した後、さらに左上のブロックを4分割する場合を考える。このとき、水平方向にブロックを分割すると、ピクチャ境界を超えた位置の画素を分割することになる。よって、水平方向の分割は制限し、ブロックを垂直方向に2分割する。さらに、垂直方向に2分割されたブロックのうち、ピクチャ境界を超える位置の画素を含まないブロックを水平方向に2分割する。こうしたブロック分割の制限により、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。
第1の実施の形態では、ブロック分割の方向を制限する。一方、本実施の形態では、ブロック分割の方向の一部を制限する。これにより、画面外の画素を含まないブロックは分割し、画面外の画素を含むブロックは分割しないようにして、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。従って、画面端のブロックを適切な大きさ及び形状に分割することができ、符号化効率を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る画像符号化装置及び画像復号化装置について説明する。第3の実施の形態では、ブロック分割の深度が制限深度に達した場合に、ブロック分割を制限する。これ以外の構成は第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
ここで、ブロック分割の深度について説明する。第1の実施の形態において、ブロックを4分割した後、4分割された各ブロックに対して再帰的に4分割する処理について説明した。この処理において、1回目の4分割処理を深度0と定義する。また、1回目の4分割処理によって分割された各ブロックに対する2回目の4分割処理を深度1と定義し、2回目の4分割処理によって分割された各ブロックに対する3回目の4分割処理を深度2と定義し、以下同様にして深度を定義する。また、ブロック分割を制限する深度を予め定めて、これを制限深度と定義する。
ブロック分割の制限は、画面端においてブロックを4分割する際に適用される。つまり、図3における4分割の処理(S1002)や、図7における4分割の処理(S1102)が、以下に説明する処理に置き換わる。
ブロック分割の制限について、図18を用いて説明する。まず、ブロックを4分割する際に、水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によってピクチャ境界を超えた位置の画素が分割されるか否かを判定する(S1501)。
画素が分割されない場合(S1501:No)、ブロック分割は制限せずに、ブロックを4分割する(S1502)。
画素が分割される場合(S1501:Yes)、深度が制限深度に達しているか否かを判定する(S1503)。
制限深度に達していない場合(S1503:No)、ブロック分割は制限せずに、ブロックを4分割する(S1502)。制限深度に達した場合(S1503:Yes)、画素を分割する方向が垂直か否かを判定する(S1504)。
垂直方向の場合(S1504:Yes)、垂直方向の分割は制限し、ブロックを水平方向に2分割する(S1505)。一方、水平方向の場合(S1504:No)、水平方向の分割は制限し、ブロックを垂直方向に2分割する(S1506)。
つまり、水平方向または垂直方向のどちらか一方のブロック分割によってピクチャ境界を超えた位置の画素が分割され、かつブロック分割の深度が制限深度に達した場合、その方向のブロック分割を制限する。
ここで、具体例を説明する。いま、制限深度は1とする。図19(a)は、画面の下端におけるツリーブロックが、ピクチャ境界を隔てて画面内と画面外の部分を含む様子を示す。このツリーブロックを4分割する際には、垂直方向の分割によって、ピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される。またこのとき、水平方向の分割によって、ピクチャ境界を超えた位置の画素は分割されない。従って、ブロック分割を制限する1つの条件に当てはまる(S1501:Yes)。ただし、深度は0であり、制限深度の1に達していない(S1503:No)。よって、ブロック分割は制限せず、ツリーブロックを4分割する(S1502)。
続いて、4分割された各ブロックの左下のブロックを4分割する際の様子を、図19(b)に示す。このとき、垂直方向の分割によって、ピクチャ境界を超えた位置の画素が分割される。またこのとき、水平方向の分割によって、ピクチャ境界を超えた位置の画素は分割されない。従って、ブロック分割を制限する1つの条件に当てはまる(S1501:Yes)。そして、深度は1であり、制限深度の1に達している(S1503:Yes)。また、画素を分割する方向は垂直であるから(S1504:Yes)、垂直方向の分割は制限し、ブロックを水平方向に2分割する(S1505)。こうしたブロック分割の制限により、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。
このブロック分割の制限は、画面の右端でも同様である。図19(c)のように、ツリーブロックを4分割するときは深度0であり制限深度1に達しないので、分割の制限なく4分割する。続いて、右上のブロックを4分割するときは深度1であり制限深度1に達したので、分割の制限がかかり、水平方向には分割しない。このブロック分割の制限により、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。
本実施の形態では、ブロック分割の深度は4分割に対して定義している。これは、2分割または3分割に対して定義しても良い。また、本実施の形態では、ブロック分割の深度によって、ブロック分割を制限している。これは、ブロックが含むピクチャ境界を超えた位置の画素の数や割合によって制限しても良い。つまり、これらの値が予め定められた値より大きい場合に、そのブロック分割を制限するように構成する。加えて、これらの値は、ブロック分割の深度ごとに異なった値としても良い。これにより、画面外の画素の数や割合が少ないブロックは分割し、画面外の画素の数や割合が多いブロックは分割しないようにして、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。ブロック分割の制限深度や、ブロックが含むピクチャ境界を超えた位置の画素の数や割合など、ブロック分割の制限にかかる値は、符号化装置が符号化ビットストリーム内に記録し、復号化装置が符号化ビットストリーム内に記録された値を用いる構成にしてもよい。
第1の実施の形態では、ブロック分割の深度によらずブロック分割を制限する。一方、本実施の形態では、ブロック分割の深度に応じてブロック分割を制限する。これにより、画面外の画素の割合が少ないブロックは分割し、画面外の画素の割合が多いブロックは分割しないようにして、分割されたブロックが小さくなりすぎることを防止する。従って、画面端のブロックを適切な大きさ及び形状に分割することができ、符号化効率を向上させることができる。
以上に述べた全ての実施の形態において、ブロック分割を制御する対象はピクチャ境界を超えた位置としている。これは、任意の境界を定めて、それを超えた位置についてブロック分割を制御するようにしても良い。また、任意の境界として、周辺の画素に比べて重要度が高い画素を定め、その境界を超えた位置についてブロック分割を制御する対象としても良い。さらに、任意の境界を超えた位置は画面の下端や右端とは限らず、画面の上端や左端となることもあるし、端でなくてもよい。その場合、画面端でなくてもブロックを適切な大きさ及び形状に分割することができ、符号化効率を向上させることができる。
以上に述べた全ての実施の形態は、複数を組み合わせても良い。
以上に述べた全ての実施の形態において、画像符号化装置が出力する符号化ビットストリームは、実施の形態で用いられた符号化方法に応じて復号化することができるように特定のデータフォーマットを有している。また、この画像符号化装置に対応する画像復号化装置は、この特定のデータフォーマットの符号化ビットストリームを復号化することができる。
画像符号化装置と画像復号化装置の間で符号化ビットストリームをやりとりするために、有線または無線のネットワークが用いられる場合、通信路の伝送形態に適したデータ形式に符号化ビットストリームを変換して伝送してもよい。その場合、画像符号化装置が出力する符号化ビットストリームを通信路の伝送形態に適したデータ形式の符号化データに変換してネットワークに送信する送信装置と、ネットワークから符号化データを受信して符号化ビットストリームに復元して画像復号化装置に供給する受信装置とが設けられる。
送信装置は、画像符号化装置が出力する符号化ビットストリームをバッファするメモリと、符号化ビットストリームをパケット化するパケット処理部と、ネットワークを介してパケット化された符号化データを送信する送信部とを含む。受信装置は、ネットワークを介してパケット化された符号化データを受信する受信部と、受信された符号化データをバッファするメモリと、符号化データをパケット処理して符号化ビットストリームを生成し、画像復号化装置に提供するパケット処理部とを含む。
また、画像復号化装置で復号化された画像を表示する表示部を構成に追加することで、表示装置としても良い。その場合、表示部は、復号画像信号重畳部205により生成され、復号画像メモリ206に格納された復号画像信号を読み出して画面に表示する。
また、撮像部を構成に追加し、撮像した画像を画像符号化装置に入力することで、撮像装置としても良い。その場合、撮像部は、撮像した画像信号をブロック分割部101に入力する。
以上の符号化及び復号化に関する処理は、ハードウェアを用いた伝送、蓄積、受信装置として実現しても良いのは勿論のこと、ROM(リード・オンリー・メモリ)やフラッシュメモリ等に記憶されているファームウェアや、コンピュータ等のソフトウェアによって実現しても良い。そのファームウェアプログラム、ソフトウェアプログラムをコンピュータ等で読み取り可能な記録媒体に記録して提供しても良いし、有線あるいは無線のネットワークを通してサーバから提供しても良いし、地上波あるいは衛星ディジタル放送のデータ放送として提供しても良い。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100 画像符号化装置、 101 ブロック分割部、 102 予測画像生成部、 103 残差信号生成部、 104 直交変換・量子化部、 105 符号化部、 106 逆量子化・逆直交変換部、 107 復号画像信号重畳部、 108 復号画像メモリ、 200 画像復号化装置、 201 復号化部、 202 ブロック分割部、 203 逆量子化・逆直交変換部、 204 予測画像生成部、 205 復号画像信号重畳部、 206 復号画像メモリ。

Claims (5)

  1. 画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で復号化を行う画像復号化装置であって、
    復号化対象のブロック分割情報を復号化する復号化部と、
    前記ブロック分割情報に基づいて所定サイズの矩形に再帰的に前記画像を分割して復号化対象ブロックを生成するブロック分割部とを備え、
    前記ブロック分割部は、
    再帰的分割における対象ブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割して4つのブロックを生成する4分割部と、
    再帰的分割における対象ブロックを水平方向または垂直方向に2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割部とを含み、
    前記4分割部は、
    水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限する、
    ことを特徴とする画像復号化装置。
  2. 前記4分割部は、
    水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その画素を分割する位置のブロック分割を制限する、
    請求項1に記載の画像復号化装置。
  3. 前記4分割部は、
    水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、かつブロック分割の深度が予め定められた制限深度に達した場合、あるいは分割するブロックに含まれる任意の境界を超えた位置の画素の数または割合が予め定められた値より大きい場合、その方向のブロック分割を制限する、
    請求項1に記載の画像復号化装置。
  4. 画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で復号化を行う画像復号化方法であって、
    復号化対象のブロック分割情報を復号化する復号化ステップと、
    前記ブロック分割情報に基づいて所定サイズの矩形に再帰的に前記画像を分割して復号化対象ブロックを生成するブロック分割ステップとを有し、
    前記ブロック分割ステップは、
    再帰的分割における対象ブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割して4つのブロックを生成する4分割ステップと、
    再帰的分割における対象ブロックを水平方向または垂直方向に2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割ステップとを含み、
    前記4分割ステップは、
    水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限するか、
    その画素を分割する位置のブロック分割を制限するか、
    のいずれかのステップを少なくとも一つ含む、
    ことを特徴とする画像復号化方法。
  5. 画像をブロックに分割し、分割されたブロック単位で復号化を行う画像復号化プログラムであって、
    復号化対象のブロック分割情報を復号化する復号化ステップと、
    前記ブロック分割情報に基づいて所定サイズの矩形に再帰的に前記画像を分割して復号化対象ブロックを生成するブロック分割ステップとを有し、
    前記ブロック分割ステップは、
    再帰的分割における対象ブロックを水平方向と垂直方向とを各々半分に4分割して4つのブロックを生成する4分割ステップと、
    再帰的分割における対象ブロックを水平方向または垂直方向に2分割または3分割して2つまたは3つのブロックを生成する2−3分割ステップとを含み、
    前記4分割ステップは、
    水平方向または垂直方向のどちらか一方の分割によって任意の境界を超えた位置の画素が分割される場合、その方向のブロック分割を制限するか、
    その画素を分割する位置のブロック分割を制限するか、
    のいずれかのステップを少なくとも一つ含む、
    ことを特徴とする画像復号化プログラム。
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