JP2020083597A - Jam processing method for printer - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、プリント用紙となる厚紙により発生したジャムを処理する際に用いて好適なプリンタのジャム処理方法に関する。
BACKGROUND OF THE
一般に、電子写真方式及びインクジェット方式を用いたプリンタは広く普及しているが、時代の進展と共に、この種のプリンタによりプリントされる用紙の種類も多様化している。特に、近時では、大小のカード類に使用する厚紙に対するプリント需要が高まる傾向があり、厚紙に対するプリントを考慮したプリンタも提案されている。 Generally, printers using an electrophotographic method and an inkjet method have been widely spread, but with the progress of the times, the types of paper printed by this type of printer have been diversified. Particularly, in recent years, there is a tendency that print demand for thick paper used for large and small cards tends to increase, and a printer considering printing on thick paper has been proposed.
従来、この種のプリンタとしては、特許文献1及び2に開示される画像形成装置が知られている。特許文献1の画像形成装置は、厚紙等の腰の強い記録紙や封筒のような特殊紙を給送させようとすると、湾曲搬送路の曲率部の曲率半径が小さいため、湾曲搬送路を形成する内郭ガイド部材に対する搬送抵抗が大きくなってしまい、曲率部を構成する搬送路に沿って進行することができず、ジャムや搬送不良を生じて安定した給送動作ができない問題点を解決することを目的としたものであり、具体的には、湾曲搬送路の内側曲率部を形成している固定ガイド部材である第1搬送ガイド板の一部を代えた第1搬送ガイド板を配設するとともに、給送される用紙から受ける力によって第2搬送ガイド板との開口間隔を広げる方向に変位可能な可動部材としての可動ガイド板で構成したものである。
Conventionally, as this type of printer, the image forming apparatuses disclosed in
また、特許文献2の画像形成装置は、厚紙や腰の強い用紙が搬送される場合に、これに応じて搬送路の形状を変えてジャムの減少を図ることを目的としたものであり、比較的厚い用紙が上に向かって搬送されてくると、その先端が第2のシュートの面に当たったときこれを上方に押し上げ、第2のシュートがその支点を中心に時計回りに回転すると、スペーサによって第3のシュートも同様に回転し、シュートのこの回転動作は、用紙自身の腰の強さとバランスしたところで停止するため、用紙の腰が強く、搬送路に沿って屈曲しにくい程、両シュートの回転量が大きくなり、第2のシュートの面と第3のシュートの下面とで形成される搬送路の曲率が緩やかになり、C字形に湾曲した搬送路の通過が容易になるように構成したものである。
Further, the image forming apparatus of
しかし、上述した従来のプリンタ(画像形成装置)、特に、プリンタのジャム処理方法においては、次のような問題点があった。 However, the conventional printer (image forming apparatus) described above, and particularly the jam processing method of the printer, has the following problems.
即ち、プリント用紙となる厚紙に対する需要が高まるにつれ、厚紙自身のスペックも高まるとともに、厚みも厚くなる傾向があり、従来、350〔gsm〕(厚さ:0.3〔mm〕)の厚紙が主流となっていたが、現在は、400〜450〔gsm〕(厚さ:0.5〔mm〕)の厚紙が一般的になっている。 That is, as the demand for thick paper as a printing paper increases, the specifications of the thick paper itself also increase, and the thickness tends to increase. Conventionally, the thick paper of 350 [gsm] (thickness: 0.3 [mm]) is the mainstream. However, at present, thick paper of 400 to 450 [gsm] (thickness: 0.5 [mm]) is generally used.
したがって、厚紙の腰もより強まる傾向があり、搬送時に、厚紙により発生するジャムに対するジャム処理対応が問題となる。即ち、厚紙の腰が強くなった場合、普通紙と同様のジャム処理を行うことは、腰が強いゆえに様々な問題を生じる。具体的には、用紙搬送機構の構造上の限界からジャム処理が困難になる虞れがあり、無理なジャム処理を行う場合には、搬送ローラを含む周辺機構に悪影響を及ぼしかねないとともに、ジャム処理に無用な処理時間が費やされてしまう。 Therefore, the stiffness of the thick paper also tends to be stronger, and the problem of how to deal with the jam caused by the thick paper during transportation becomes a problem. That is, when the stiffness of the thick paper becomes strong, performing the jam processing similar to that of the plain paper causes various problems because the stiffness is strong. Specifically, there is a risk that the jam handling may be difficult due to the structural limitation of the paper transport mechanism, and when performing the forcible jam handling, the peripheral mechanism including the transport roller may be adversely affected and the jam handling may be adversely affected. Unnecessary processing time is spent in processing.
一方、従来の技術では、厚紙における上述した潜在的な課題が存在するにも拘わらず、搬送路の曲率半径を大きくするなど、厚紙に対して搬送性を高める技術が中心になっており、特に腰のより強い傾向の厚紙に対するジャム処理方法に係わる技術については、ほとんど提案されていないのが実情である。 On the other hand, in the prior art, despite the above-mentioned potential problems in thick paper, a technique for improving the transportability for thick paper, such as increasing the radius of curvature of the transport path, is mainly As a matter of fact, almost no proposal has been made regarding a technique relating to a jam processing method for thick paper having a stronger waist.
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したプリンタのジャム処理方法の提供を目的とするものである。 SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a printer jam handling method that solves the problems existing in the background art.
本発明は、上述した課題を解決するため、用紙搬送路Rに沿って所定間隔おきに配した上下一対のローラ3…,4…を有する搬送ローラ部2…を備える用紙搬送機構1により搬送されるプリント用紙Pとなる厚紙Psにより発生したジャムを処理するプリンタMのジャム処理方法であって、ジャム処理時に、ジャム処理の対象となる搬送ローラ部2sにおける一方のローラ3sの軸方向Faの一側3spのみを他方のローラ4sから離間変位させた後、一方のローラ3s又は他方のローラ4sを回動変位させ、厚紙Psの左右方向の一方側に、当該厚紙Psを除去するための湾曲部Psrを形成するようにしたことを特徴とする。
In order to solve the above-described problems, the present invention is carried by a
この場合、発明の好適な態様により、一方のローラ3sの軸方向Faにおける一側3spが他方のローラ4sから離間変位する変位量Lhは、当該一方のローラ3sの一側3spの圧接が解除され、かつ当該一方のローラ3sの一側3sp及びこの一側3spに対向する他方のローラ4sの一側4spの回動変位が厚紙Psに伝達されない量に設定することができる。なお、一方のローラ3s又は他方のローラ4sをマニュアル操作により回動変位させるローラ操作部6を設け、このローラ操作部6は、一方のローラ3s又は他方のローラ4sの回動変位が入力して接続されるワンウェイクラッチ16と、このワンウェイクラッチ16に対して一体に設けた操作ノブ17を設けて構成できる。また、一方のローラ3sは、上側に配したピンチローラに適用できるとともに、他方のローラ4sは、下側に配したドライブローラを適用できる。他方、一方のローラ3sを他方のローラ4sに対して離間変位させる方向は、厚紙Psの紙面Psfに対して直角方向Fsを選定してもよいし、同紙面Psfに対して平行方向Fpを選定してもよい。
In this case, according to a preferred aspect of the invention, the displacement amount Lh by which the one side 3sp of the one roller 3s in the axial direction Fa is displaced away from the
このような手法による本発明に係るプリンタのジャム処理方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。 According to the jam processing method of the printer according to the present invention by such a method, the following remarkable effects are obtained.
(1) ジャム処理時に、ジャム処理の対象となる搬送ローラ部2sにおける一方のローラ3sの軸方向Faの一側3spのみを他方のローラ4sから離間変位させた後、一方のローラ3s又は他方のローラ4sを回動変位させ、厚紙Psの左右方向の一方側に、当該厚紙Psを除去するための湾曲部Psrを形成するようにしたため、特に腰の強い厚紙Psのプリント時にジャムが発生した場合であっても、無理を生じることなく容易にジャム処理を行うことができる。この結果、ジャム処理によって搬送ローラ部2sを含む周辺機構に悪影響を及ぼす弊害を排除できるとともに、迅速かつ能率的なジャム処理を行うことができる。しかも、ジャム処理方法を実施できる用紙搬送機構1を構築する際における小型化,低コスト及び実施の容易化にも寄与できる。
(1) At the time of jam processing, only one side 3sp of the axial direction Fa of one roller 3s in the
(2) 好適な態様により、一方のローラ3sの軸方向Faにおける一側3spが他方のローラ4sから離間変位する変位量Lhは、当該一方のローラ3sの一側3spの圧接が解除され、かつ当該一方のローラ3sの一側3sp及びこの一側3spに対向する他方のローラ4sの一側4spの回動変位が厚紙Psに伝達されない量に設定すれば、最も少ない変位量(傾斜の少ない変位量)の設定が可能になるため、ジャム処理時における厚紙Psの移動をより確実に行うことができるとともに、機構設計における簡略化(小型化)にも寄与できる。
(2) According to a preferred aspect, the displacement amount Lh by which the one side 3sp of the one roller 3s in the axial direction Fa is displaced away from the
(3) 好適な態様により、一方のローラ3s又は他方のローラ4sをマニュアル操作により回動変位させるローラ操作部6を設け、このローラ操作部6は、一方のローラ3s又は他方のローラ4sの回動変位が入力して接続されるワンウェイクラッチ16と、このワンウェイクラッチ16に対して一体に設けた操作ノブ17を設けて構成すれば、ローラ操作部6により、一方向にのみ一方のローラ3s又は他方のローラ4sを回動操作できるため、使用者は、マニュアル操作により容易に厚紙Psを送り、湾曲部Psrを形成することができるとともに、正常動作時における無用な操作ノブ17の回転を回避できる。
(3) According to a preferred mode, a
(4) 好適な態様により、一方のローラ3sを、上側に配したピンチローラに適用し、他方のローラ4sを、下側に配したドライブローラに適用すれば、空転ローラとなるピンチローラの一側3spを昇降変位させ、回転動作するドライブローラをそのままの状態に維持できるため、構造の簡略化,動作の確実化及び安定化を確保できるなど、一方のローラ3s及び他方のローラ4sを選定する観点から最適な形態として実施できる。
(4) According to a preferred mode, when one roller 3s is applied to the pinch roller arranged on the upper side and the
(5) 好適な態様により、一方のローラ3sを他方のローラ4sに対して離間変位させる方向を、厚紙Psの紙面Psfに対して直角方向Fsに選定すれば、一方のローラ3sの一側3spのみを昇降変位させる機構により実現できるため、構成の簡略化及び実施の容易化、さらには小型化及び低コスト化に寄与できる。
(5) According to a preferred mode, if the direction in which the one roller 3s is displaced away from the
(6) 好適な態様により、一方のローラ3sを他方のローラ4sに対して離間変位させる方向を、厚紙Psの紙面Psfに対して平行方向Fpに選定すれば、一方のローラ3sにおける厚紙Psの送り角度を変更、即ち、厚紙Psを送る際の送り角度を設けることができるため、より容易かつ確実な湾曲部Psrの形成に寄与できる。
(6) According to a preferred aspect, if the direction in which the one roller 3s is displaced away from the
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。 Next, preferred embodiments according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
最初に、本実施形態に係るジャム処理方法の理解を容易にするため、同処理方法を実施できるプリンタMの概要について、図7を参照して説明する。 First, in order to facilitate understanding of the jam processing method according to the present embodiment, an outline of the printer M that can perform the jam processing method will be described with reference to FIG. 7.
図7は、同処理方法を実施できるプリンタMの一例を示す。なお、プリンタMのプリント方式には、電子写真方式及びインクジェット方式など、各種プリント方式を適用可能であり、特定のプリント方式に限定されるものではない。 FIG. 7 shows an example of a printer M capable of implementing the same processing method. Various printing methods such as an electrophotographic method and an inkjet method can be applied to the printing method of the printer M, and the printing method is not limited to a specific printing method.
例示のプリンタMは、仮想線で示すキャビネット(外郭筺体)51を備え、このキャビネット51の一側(図中右側)に、給紙トレイ52を備えるとともに、他側(図中左側)に、排紙トレイ53を備える。この場合、給紙トレイ52には、特に、用紙Pとして、厚紙Psをセットすることができる。厚紙Psとしては、350〔gsm〕以上,又は厚さ0.3〔mm〕以上の厚紙Psを適用可能である。したがって、近時、厚紙Psとして一般的な400〜450〔gsm〕,又は厚さ:0.5〔mm〕の厚紙Psも十分に使用可能である。したがって、例示のプリンタMは、特に腰の強い厚紙Psを使用した際におけるジャム処理にも対応可能なプリンタとして構成される。
The illustrated printer M includes a cabinet (outer casing) 51 indicated by phantom lines, a
なお、用紙Pには、各種厚紙Psを適用可能であるが、普通紙等の他の用紙の適用を排除するものではない。一方、厚紙Psに着目した場合、一般的には、ハガキ(190〔gsm〕,厚さ0.23〔mm〕)程度以上が厚紙として定義されている。また、今回の課題(問題)は、300〔gsm〕を越えた場合に発生しやすいことを確認しているため、厚紙Psとして、特に、300〔gsm〕程度又は厚さ0.23〔mm〕程度を越えた場合に、本発明に係るジャム処理方法を適用して好適である。 Although various thick papers Ps can be applied to the paper P, the application of other papers such as plain paper is not excluded. On the other hand, when focusing on the thick paper Ps, generally, a postcard (190 [gsm], thickness 0.23 [mm]) or more is defined as the thick paper. Since it has been confirmed that the problem (problem) of this time is likely to occur when it exceeds 300 [gsm], as the thick paper Ps, particularly about 300 [gsm] or a thickness of 0.23 [mm] It is suitable to apply the jam processing method according to the present invention when it exceeds the limit.
プリンタMの内部には、用紙搬送路R(図6参照)が配設され、給紙トレイ52から搬入される厚紙Ps(プリント用紙P)が、用紙搬送路Rにより搬送され、排紙トレイ53上に搬出される。また、用紙搬送路Rの上流側には、搬送される厚紙Psに対してプリント処理を行うプリント部54が配設される。そして、このプリント部54と排紙トレイ53間に、本実施形態に係るジャム処理方法の処理対象となる用紙搬送機構1を配設する。その他、プリンタMの内部における主要構成部として、プリンタコントローラ部55、カセット給紙部56等を備えるとともに、プリンタMの外郭を構成するキャビネット51には、表示部を含む操作パネル部57、ジャム処理時に開くことにより用紙搬送機構1を露出させる開閉式の外カバー部58等が設けられる。この場合、プリンタコントローラ部55は、プリンタMにおけるシーケンス制御処理等の各種制御機能を司るとともに、カセット給紙部56には、普通紙をはじめ各種サイズ及び紙種の用紙Pがセットされることにより自動給紙が行われる。
A paper conveyance path R (see FIG. 6) is arranged inside the printer M, and the thick paper Ps (print paper P) carried in from the
これにより、給紙トレイ52上にセットされた厚紙Ps…は、図示を省略した給紙機構により、一枚ずつキャビネット51の内部に搬入され、用紙搬送路Rを搬送される。この際、プリント部54によりプリント処理が行われるとともに、プリント処理された厚紙Psは、用紙搬送機構1を通して排紙トレイ53上に排出される。
As a result, the thick papers Ps... Set on the
次に、本実施形態に係るジャム処理方法の処理対象となる用紙搬送機構1の構成について、図2〜図7を参照して具体的に説明する。
Next, the configuration of the
用紙搬送機構1は、図4〜図6に示すように、用紙搬送路Rに沿って所定間隔おきに配した上下一対のローラ3…,4…を有する搬送ローラ部2…を備え、厚紙Ps(用紙P)を搬送することができる。図面上は、所定間隔おきに配した三つの搬送ローラ部2…を示すが、搬送ローラ部2…の数や間隔は、プリンタMの仕様により任意に設定される。また、この用紙搬送機構1には、本実施形態に係るジャム処理方法を実施する際における具体的な処理の対象となるジャム処理機構部7を備える。図4〜図6に示す中央の搬送ローラ部2は、ジャム処理の対象となるジャム処理機構部7を構成する搬送ローラ部2sとなる。なお、図5中、59…は用紙搬送路Rを形成する上下に配したガイドプレート、60はジャム処理時に開くことができる開閉式の内カバー部を示す。
As shown in FIGS. 4 to 6, the
搬送ローラ部2sは、図2に示すように、上下一対のローラ3s,4s、即ち、上側に配した一方のローラ(以下、上ローラと記載)3sと下側に配した他方のローラ(以下、下ローラと記載)4sを備え、下ローラ4sは、ドライブローラとして機能し、上ローラ3sは、ピンチローラとして機能する。この場合、上ローラ3sは、摩擦係数の大きいゴム等の弾性素材により形成した円筒状のローラ本体21と、このローラ本体21の中心に固定したローラシャフト22を備えるとともに、下ローラ4sも、上ローラ3sと同様に構成した円筒状のローラ本体23と、このローラ本体23の中心に固定したローラシャフト24を備える。このように、一方のローラ3sを、上側に配したピンチローラに適用し、他方のローラ4sを、下側に配したドライブローラに適用すれば、ジャム処理機構部7を構成するに際し、空転ローラとなるピンチローラの一側3spを昇降変位させ、回転動作するドライブローラをそのままの状態に維持できるため、構造の簡略化,動作の確実化及び安定化を確保できるなど、一方のローラ3s及び他方のローラ4sを選定する観点から最適な形態として実施できる。
As shown in FIG. 2, the
また、下ローラ4sのローラシャフト24は、両端付近がシャーシ25…に設けた左右一対の軸受部26,27により回動自在に支持される。一方、上ローラ3sは、上方変位可能に支持され、かつ下方へ弾性手段19により付勢される支持機構部18により支持される。例示する支持機構部18は、図2に示すように、上ローラ3sのローラシャフト22の両端付近に、左右一対の軸受部28,29を回動自在に嵌込み、この軸受部28,29を、シャーシ25…に設けた長孔ガイド部により上下変位可能に支持するとともに、さらに、軸受部28,29の外方におけるローラシャフト22に、カラー(軸受部)30,31を嵌込み、このカラー30,31を、弾性手段19を構成する圧縮スプリングを用いた加圧部32,33により下方へ付勢するようにした。
The
そして、この搬送ローラ部2sを利用してジャム処理機構部7を構成する。ジャム処理機構部7は、図2に示すように、搬送ローラ部2sの一側に配するローラ変位機構部5と搬送ローラ部2sの他側に配するローラ操作部6を備える。ローラ変位機構部5は、下ローラ4sの一側4spに配するトルクリミッタ11,リリースカム部12,第一ワンウェイクラッチ13及び図3に示すストッパ部15を備え、また、下ローラ4sの他側4sqに配する第二ワンウェイクラッチ16及び操作ノブ17を備えるとともに、上ローラ3sの一側3spに配する係合従部14を備えて構成する。
Then, the jam
この場合、下ローラ4sのローラシャフト24の一端24p付近に、第一ワンウェイクラッチ13を取付け、この第一ワンウェイクラッチ13の内方におけるローラシャフト24上に、トルクリミッタ11,リリースカム部12を順次取付ける。この際、第一ワンウェイクラッチ13には下ローラ4sの回動変位が入力し、かつこの第一ワンウェイクラッチ13の出力はトルクリミッタ11に入力するように構成(接続)する。さらに、リリースカム部12は、このトルクリミッタ11に一体に設けるとともに、ストッパ部15は、図3に示すように、リリースカム部12のカム面12fが上方に向いた位置Xrで当該リリースカム部12に当接し、その位置を保持(規制)できる配設位置を選定する。
In this case, the first one-way clutch 13 is attached near one
このように、ローラ操作機構部5を構成するに際し、下ローラ4sの回動変位が入力するトルクリミッタ11と、このトルクリミッタ11に対して一体に設けたリリースカム部12と、トルクリミッタ11の回動変位が入力して接続される第一ワンウェイクラッチ13と、上ローラ3sに設け、かつリリースカム部12が係合可能な係合従部14と、離間変位した位置Xrにリリースカム部12を保持するストッパ部15とを設けて構成すれば、構成部品となる、トルクリミッタ11,リリースカム部12及び第一ワンウェイクラッチ13は、下ローラ4sの同軸上に配することができるとともに、係合従部14は、上ローラ3sの同軸上に配することができるため、構成上の小型シンプル化を実現する観点から好適な形態として実施できる。
As described above, when the roller
また、係合従部14は係合ギア14gにより構成するとともに、リリースカム部12のカム面12fには、係合ギア14gに噛合可能なギア部12gを形成する。このように構成(形成)すれば、上ローラ3sの離間変位及びこの離間変位の解除は、ギア部12gと係合ギア14gの噛合により行うことができるため、より確実かつ安定した、離間変位及び離間変位の解除、更にはジャム処理を行うことができる。
Further, the
さらに、上ローラ3sの左右方向の一側3spが下ローラ4sから離間変位する変位量Lhは、当該上ローラ3sの一側3spの圧接が解除され、かつ当該上ローラ3sの一側3sp及びこの一側3spに対向する下ローラ4sの一側4spの回動変位が厚紙Psに伝達されない量(間隔)に設定する。したがって、この変位量Lhは、1〔mm〕以内の僅かな変位量に設定可能である。変位量Lhをこのように設定すれば、最も少ない変位量(傾斜の少ない変位量)の設定が可能になるため、ジャム処理時における厚紙Psの移動をより確実に行うことができるとともに、機構設計における簡略化(小型化)にも寄与できる。
Further, the displacement amount Lh by which the one side 3sp in the left-right direction of the upper roller 3s is displaced away from the
他方、ローラ操作部6は、下ローラ4sの回動変位が入力して接続される第二ワンウェイクラッチ16と、この第二ワンウェイクラッチ16に対して一体に設けた操作ノブ17を設けて構成する。このように構成するローラ操作部6を設ければ、上述したローラ操作機構部5を下ローラ4sの一側4spに配し、かつ当該ローラ操作部6を下ローラ4sの他側4sqに配することができるため、これらを組合わせて構成する際の小型シンプル化を図る観点から最適な形態として実施できる。しかも、ローラ操作部6により、一方向にのみ一方のローラ3s又は他方のローラ4sを回動操作できるため、使用者は、マニュアル操作により容易に厚紙Psを送り、湾曲部Psrを形成することができるとともに、正常動作時における無用な操作ノブ17の回転を回避できる。
On the other hand, the
以上により、ジャム処理の対象となる搬送ローラ部2sにおける上ローラ3sの左右方向の一側3spのみを、下ローラ4sの回動変位により、当該下ローラ4sから離間変位可能なローラ変位機構部5と、下ローラ4sを回動操作可能なローラ操作部6とを備えるジャム処理機構部7が構成される。なお、下ローラ4sのローラシャフト24には、被動ギア35を固定し、この被動ギア35の近傍に、駆動モータ36を配設するとともに、駆動モータ36のモータシャフトに固定した駆動ギア37と被動ギア35間を、ベルト要素又はギア要素を用いた回転伝達機構38を介して接続することにより、下ローラ(ドライブローラ)4sに対する回転駆動系を構成する。
As described above, the roller
次に、このようなジャム処理機構部7を備える用紙搬送機構1の動作を含む本実施形態に係るジャム処理方法について、各図を参照しつつ図1に示すフローチャートに従って説明する。
Next, the jam processing method according to the present embodiment including the operation of the
今、用紙搬送機構1を備えるプリンタMは、正常動作が行われている場合を想定する(ステップS1)。この場合、用紙搬送機構1は、図8及び図9に示す状態となり、厚紙Psは、搬送方向Ffに対して正常に搬送される。この際、図2及び図3に示す駆動モータ36の回転は、駆動ギア37,回転伝達機構38,被動ギア35の順に伝達され、下ローラ4sとなるドライブローラは、図9中の時計方向Ftに回転する。この際、下ローラ4sに取付けた第一ワンウェイクラッチ13及び第二ワンウェイクラッチ16は、搬送方向Ffに対してフリー、即ち、接続解除の状態になるため、下ローラ4sの回転は、操作ノブ17及びリリースカム部12(トルクリミッタ11)に伝達されない。これにより、特に、リリースカム部12は、自重作用により、図9に示すように、カム面12fが下方を向いた状態になり、係合ギア14gに対する係合は解除された状態になる。また、上ローラ3sとなるピンチローラは、図8に示すように、ドライブローラ(下ローラ4s)に対して平行になって厚紙Psに圧接する。したがって、正常動作が継続すれば、プリント処理の終了により動作も終了する(ステップS3)。
Now, it is assumed that the printer M provided with the
一方、正常動作中に、ジャムが発生した場合を想定する(ステップS2)。図11に、ジャム発生時における厚紙Psの状態を例示した。ジャムの発生により用紙搬送機構1は、停止(自動停止)する。即ち、厚紙Psの搬送が停止する(ステップS4)。図2〜図5はいずれもジャム発生時の態様を示している。例示の場合、ジャムが発生した際は、図7に示す外カバー部58を開き、さらに、図5に示す内カバー部60を開くことにより、ジャム処理を行うことができるジャム処理エリアHeを設けることができる。なお、図5中、実線の内カバー部60は開いた状態、仮想線の内カバー部60は閉じた状態をそれぞれ示している。
On the other hand, assume that a jam occurs during normal operation (step S2). FIG. 11 exemplifies the state of the thick paper Ps when a jam occurs. The
次いで、プリンタMの使用者は、操作ノブ17を、搬送方向Ffに対して逆方向Fr(図11中、反時計方向Fn)に回動操作する(ステップS5)。これにより、第二ワンウェイクラッチ16及び第一ワンウェイクラッチ13は、逆方向Frに対して接続されるため、操作ノブ17の回動変位は、第二ワンウェイクラッチ16,下ローラ4sのローラシャフト24,第一ワンウェイクラッチ13及びトルクリミッタ11を介してリリースカム部12に伝達される。この結果、リリースカム部12は回動変位、即ち、図9中、反時計方向Fnへ回動変位する(ステップS6)。なお、図3中、仮想線で示すリリースカム部12は、反時計方向Fnへの回動途中の状態を示している。
Next, the user of the printer M rotationally operates the
そして、リリースカム部12の回動変位により、リリースカム部12は係合ギア14gに当接するとともに、さらに、回動変位することにより、ギア部12gは係合ギア14gに噛合する。これにより、係合ギア14gは、図11に示すように、リリースカム部12により押上げられ、上ローラ3sの一側3spが上昇変位する(ステップS7)。この状態が図10及び図11に示す状態となる。この場合、上ローラ3sの一側3spのみが上昇変位し、上ローラ3sの一側3spと厚紙Psの上面間には間隔Lhsの隙間が生じるとともに、上ローラ3sの他側3sqは、厚紙Psの上面に対して圧接した状態となる。さらに、リリースカム部12が回動変位することにより、図3に示すように、リリースカム部12はストッパ部15に当接し、この位置Xrに保持される(ステップS8)。
The rotational displacement of the
また、リリースカム部12は、トルクリミッタ11及び第一ワンウェイクラッチ13を介して下ローラ4sに取付けられているため、操作ノブ17の回動操作は、トルクリミッタ11に設定されたトルクに抗して、更に継続させることができる(ステップS9)。この結果、上ローラ3sの一側3spを、下ローラ4sに対して離間変位した位置Xrに保持したまま、下ローラ4sを逆方向Frへ回動させることができるため、上ローラ3sの他側3sqと下ローラ4sの他側4sqにより圧接された厚紙Psの他側部位のみが逆方向Frへ送られる(ステップS10)。
Further, since the
この結果、厚紙Psの他側部位(他側辺部)には、図4及び図5に示すような湾曲部Psrが発生する(ステップS11)。したがって、プリンタMの使用者は、湾曲部Psrの下方に生じた空間に指を入れ、厚紙Psを掴むとともに、後方(逆方向Fr)へ引張ることにより、搬送ローラ部2sから容易に引き抜くことができるとともに、ジャム処理エリアHeから取り出すことができる(ステップS12)。
As a result, a curved portion Psr as shown in FIGS. 4 and 5 is generated on the other side portion (the other side portion) of the thick paper Ps (step S11). Therefore, the user of the printer M can easily pull out from the
これにより、一連のジャム処理が終了するため、プリンタMの動作を再開させれば、搬送ローラ部2sは、搬送方向Ffに対して正常な搬送動作を行う(ステップS13,S14)。そして、これに伴い、係合ギア14gが搬送方向Ffに回転するため、係合ギア14gに噛合するギア部12g、即ち、リースカム部12は搬送方向Ffへ回動変位する(ステップS15)。この結果、下ローラ4sに対する上ローラ3sの離間変位が解除されるため、上ローラ3sの一側3spは下降変位し、正規の位置に戻される(ステップS16)。この場合、図8に示すように、上ローラ3sとなるピンチローラは、ドライブローラ(下ローラ4s)に対して平行に位置する。なお、リリースカム部12を取り付けた第一ワンウェイクラッチ13は、下ローラ4s(ローラシャフト24)に対して、搬送方向Ffはフリー、即ち、接続解除の状態になるため、下ローラ4sの回転は、操作ノブ17及びリリースカム部12(トルクリミッタ11)には伝達されない。これにより、リリースカム部12は、自重作用により、図9に示すように、カム面12fが下方を向いた状態になる。
As a result, a series of jam processing is completed. Therefore, when the operation of the printer M is restarted, the carrying
このように、本実施形態に係るプリンタMのジャム処理方法は、基本な手法として、ジャム処理時に、ジャム処理の対象となる搬送ローラ部2sにおける一方のローラ3sの軸方向Faの一側3spのみを他方のローラ4sから離間変位させた後、一方のローラ3s又は他方のローラ4sを回動変位させ、厚紙Psの左右方向の一方側に、当該厚紙Psを除去するための湾曲部Psrを形成するようにしたため、特に腰の強い厚紙Psのプリント時にジャムが発生した場合であっても、無理を生じることなく容易にジャム処理を行うことができる。この結果、ジャム処理によって搬送ローラ部2sを含む周辺機構に悪影響を及ぼす弊害を排除できるとともに、迅速かつ能率的なジャム処理を行うことができる。しかも、ジャム処理方法を実施できる用紙搬送機構1を構築する際における小型化,低コスト及び実施の容易化にも寄与できる。
As described above, the jam treatment method for the printer M according to the present embodiment is, as a basic technique, only the one side 3sp of the axial direction Fa of the one roller 3s in the
次に、本発明に係るジャム処理方法を適用できる用紙搬送機構1の他の変更実施形態について、図12〜図15を参照して説明する。
Next, another modified embodiment of the
まず、第一の変更実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。前述した図1〜図11に示した実施形態では、少なくともジャム処理の一部の処理操作を用紙搬送機構1の動作(機能)を利用(兼用)して行う例を示したが、図12及び図13に示す第一の変更実施形態は、ジャム処理のほとんどの操作を使用者のマニュアル操作により行う例を示す。
First, the first modified embodiment will be described with reference to FIGS. 12 and 13. In the embodiments shown in FIGS. 1 to 11 described above, an example in which at least a part of the jam processing operation is performed (combined) with the operation (function) of the
第一の変更実施形態では、ジャム処理を使用者のマニュアル操作により行うため、ジャム処理機構部7における前述したローラ操作機構部5は使用しない。即ち、ローラ操作機構部5を構成するトルクリミッタ11,リリースカム部12,第一ワンウェイクラッチ13,係合従部14及びストッパ部15は不要となる。そして、これらの代わりに、図12及び図13に示すマニュアル操作機構部5xを設けた。なお、ローラ操作部6は、前述したローラ操作部6をそのまま利用できる。
In the first modified embodiment, the jam processing is performed manually by the user, so that the roller
したがって、マニュアル操作機構部5xは、ローラシャフト22にカラー41を回動自在に装着し、このカラー41に当接して昇降させるレバー操作部42を設けた。この場合、レバー操作部42は、図13に示すように、L形のレバー部42aと、このレバー部42aの中間位置を回動自在に支持する回動支持部42bと、このレバー部42aの操作範囲を規制する位置規制部42cを備える。なお、位置規制部42cは、操作範囲の両端において、クリック的に停止できる一時停止機能部を設けることが望ましい。
Therefore, the manual
これにより、図13に示すように、レバー部42aの垂直方向のハンドル部42ahを時計方向Ftへ操作し、仮想線で示す位置Xtへ変位させれば、レバー部42aの水平方向の係合部42asは、カラー41から下方へ離間し、上ローラ3sは、下ローラ4sに対して平行に圧接する使用位置にすることができるとともに、ジャムが発生した際には、ハンドル部42ahを反時計方向Fnへ操作し、実線で示す位置Xnへ変位させれば、係合部42asが、カラー41の下面に当接し、さらに、押上げるため、上ローラ3sの一側3spを、下ローラ4sに対して、図13に示す変位量Lhだけ離間させることができる。
As a result, as shown in FIG. 13, if the vertical handle portion 42ah of the lever portion 42a is operated in the clockwise direction Ft and displaced to the position Xt indicated by the phantom line, the horizontal engaging portion of the lever portion 42a. 42as can be spaced downward from the
この結果、前述した図1〜図11に示した実施形態と同様、上ローラ3sを、ジャム処理を行うことができる位置に変位させることができるため、以降は、ローラ操作部6の操作ノブ17を回動操作することにより、同様のジャム処理を行うことができる。一方、ジャム処理が終了したなら、ハンドル部42ahを、時計方向Ftに操作し、仮想線で示す位置Xtへ変位させれば、係合部42asは、カラー41から下方へ離間するため、上ローラ3sを、下ローラ4sに対して平行に圧接する使用位置に戻すことができる。
As a result, the upper roller 3s can be displaced to a position where jam processing can be performed, as in the above-described embodiment shown in FIGS. 1 to 11, and henceforth, the
次に、第二の変更実施形態について、図14及び図15を参照して説明する。前述した図1〜図13に示した実施形態(変更実施形態を含む)では、上ローラ3sを、厚紙Psの紙面Psfに対して直角方向(垂直方向)Fs(図13)へ変位させた例を示したが、図14及び図15は、上ローラ3sを、厚紙Psの紙面Psfに対して平行方向(水平方向)Fp(図14)へ変位させる例を示す。 Next, a second modified embodiment will be described with reference to FIGS. 14 and 15. In the above-described embodiments shown in FIGS. 1 to 13 (including modified embodiments), an example in which the upper roller 3s is displaced in the direction Fs (FIG. 13) perpendicular to the paper surface Psf of the thick paper Ps (the vertical direction). 14 and 15 show an example in which the upper roller 3s is displaced in the parallel direction (horizontal direction) Fp (FIG. 14) with respect to the paper surface Psf of the thick paper Ps.
第二の変更実施形態では、上ローラ3sを、厚紙Psの紙面Psfに対して平行方向Fpへ変位させるため、上ローラ3sの支持構造を一部変更した。即ち、例示の場合、図14及び図15に示すように、上ローラ3sのローラシャフト22の他端側を、L形の可動プレート45により回動自在に支持するとともに、シャーシ25に水平支持プレート部25hを形成し、この水平支持プレート部25hに、当該可動プレート45を、垂直軸の回動支持部46により回動自在に支持するようにした。特に、回動支持部46の位置は、下ローラ4sの他側4sp(上ローラ3sの他側3sp)の端部付近に選定し、上ローラ3sが回動支持部46を支点に回動変位した際に、下ローラ4sに対する圧接点が移動しないように考慮する。
In the second modified embodiment, the support structure of the upper roller 3s is partially changed in order to displace the upper roller 3s in the parallel direction Fp with respect to the paper surface Psf of the thick paper Ps. That is, in the illustrated example, as shown in FIGS. 14 and 15, the other end of the
また、上ローラ3sの一側3spを変位させるローラ操作機構部5を設けない点は、図12及び図13の第一の変更実施形態と同じであるが、図14及び図15では、図12及び図13とは異なり、上ローラ3sの一側3spを水平方向へ変位させるマニュアル操作機構部5yを設けた。この場合、シャーシ25に水平方向の長孔ガイド部25cを設け、軸受部28を当該長孔ガイド部25cにより支持するとともに、上ローラ3sの一側3spを前述した平行方向(水平方向)Fpへ変位させる水平変位操作部47を設けた。なお、第二の変更実施形態であっても、第一の変更実施形態と同様、レバー操作部42により直接操作する構成により実施することも可能であるが、図14及び図15に例示する水平変位操作部47では、離間した位置から遠隔操作により操作できるようにした。
12 is the same as the first modified embodiment of FIGS. 12 and 13, except that the roller
即ち、例示の水平変位操作部47は、操作ノブ17の近傍に、操作ハンドル47aを配設し、この操作ハンドル47aに、操作ワイヤ47bの一端を結合するとともに、操作ワイヤ47bの他端を、ローラシャフト22の一側に装着したカラー41に結合するようにした。その他、水平変位操作部47は、図14に示すように、シャーシ25に形成した垂直支持プレート部25v、一端をカラー41に結合し、かつ他端を垂直支持プレート部25vに結合した引張スプリング47c、操作ワイヤ47bの中間部をガイドするガイドローラ部47d、操作ハンドル47aの操作範囲を規制する位置規制部47eを備える。なお、位置規制部47eは、操作範囲の両端において、クリック的に停止できる一時停止機能部を設けることが望ましい。
That is, in the illustrated horizontal
これにより、図14に示すように、操作ハンドル47aを操作し、実線で示す位置へ変位させれば、操作ワイヤ47bは、矢印Fu方向に変位し、上ローラ3sを、実線で示す位置、即ち、下ローラ4sに対し、平面視において平行となる使用位置にすることができる。この際、上ローラ3sの一側3spは、引張スプリング47cにより搬送方向Ffに対して逆方向Frに引張られ、カラー41は、長孔ガイド部25cの一端に当接して位置が規制される。これに対して、操作ハンドル47aを操作し、仮想線で示す位置へ変位させれば、操作ワイヤ47b、更に、カラー41が、矢印Fw方向に引張られて変位するため、上ローラ3sの一側3spを仮想線で示す位置へ変位させることができる。即ち、上ローラ3sは、下ローラ4sに対して傾斜した位置に変位し、上ローラ3sの一側3spは、下ローラ4sに対して、図14に示す変位量Lhだけ平行方向(水平方向)Fpへ離間する。
As a result, as shown in FIG. 14, when the operation handle 47a is operated and displaced to the position indicated by the solid line, the
第二の変更実施形態では、第一の変更実施形態における直角方向Fsの変位量Lhと異なり、変位量Lhが当該平行方向Fpに発生するが、この変位量Lhの設定においても、下ローラ4sに対する上ローラ3sの一側3spの圧接が解除され、かつ当該上ローラ3sの一側3sp及びこの一側3spに対向する下ローラ4sの一側4spの回動変位が厚紙Psに伝達されない量に設定する。
In the second modified embodiment, unlike the displacement amount Lh in the right angle direction Fs in the first modified embodiment, the displacement amount Lh is generated in the parallel direction Fp. However, even when the displacement amount Lh is set, the
このように、本実施形態に係るジャム処理方法では、厚紙Psの紙面Psf(下ローラ4s)に対する上ローラ3sの一側3spを離間変位させる方向は、図1〜図13に示すように、直角方向(垂直方向)Fsへ変位させてもよいし、図14及び図15に示すように、平行方向(水平方向)Fpへ変位させてもよい。離間変位させる方向を、厚紙Psの紙面Psfに対して直角方向Fsに選定すれば、一方のローラ3sの一側3spのみを昇降変位させる機構により実現できるため、構成の簡略化及び実施の容易化、さらには小型化及び低コスト化に寄与できる。他方、厚紙Psの紙面Psfに対して平行方向Fpに選定すれば、一方のローラ3sにおける厚紙Psの送り角度を変更、即ち、厚紙Psを送る際の送り角度を設けることができるため、より容易かつ確実な湾曲部Psrの形成に寄与できる。
As described above, in the jam handling method according to the present embodiment, the direction in which the one side 3sp of the upper roller 3s is displaced away from the paper surface Psf (
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,手法,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。 Although the preferred embodiment has been described in detail above, the present invention is not limited to such an embodiment, and the gist of the present invention is not limited to such a configuration, shape, method, material, quantity, numerical value, and the like. It can be arbitrarily changed, added, or deleted without departing from the scope.
例えば、一方のローラ3sの軸方向Faにおける一側3spが他方のローラ4sから離間変位する変位量Lhを設定するに際し、当該一方のローラ3sの一側3spの圧接が解除され、かつ当該一方のローラ3sの一側3sp及びこの一側3spに対向する他方のローラ4sの一側4spの回動変位が厚紙Psに伝達されないことを条件に、最少量に設定することが望ましいが、任意の量に設定できるとともに、この条件に必ずしも限定されるものではない。一方、ローラ操作部6として、他方のローラ4sをマニュアル操作により回動変位させる例を示したが、一方のローラ3sをマニュアル操作により回動変位させてもよい。この際、ローラ操作部6は、一方のローラ3s又は他方のローラ4sの回動変位が入力して接続されるワンウェイクラッチ16と、このワンウェイクラッチ16に対して一体に設けた操作ノブ17を設けて構成した例を示したが、同様の機能を有する他の構成により置換できるとともに、第二ワンウェイクラッチ16は必ずしも設けることを要しない。一方のローラ3sに、上側に配したピンチローラに適用するとともに、他方のローラ4sに、下側に配したドライブローラを適用することが望ましいが、これらを入れ替えたローラにより実施する場合を排除するものではない。
For example, when setting the displacement amount Lh by which the one side 3sp of the one roller 3s in the axial direction Fa is displaced away from the
本発明に係る用紙搬送機構は、電子写真方式及びインクジェット方式等を用いた各種プリンタに利用できる。 The paper transport mechanism according to the present invention can be used for various printers using an electrophotographic method, an inkjet method, or the like.
1:用紙搬送機構,2…:搬送ローラ部,2s:ジャム処理の対象となる搬送ローラ部,3…:ローラ,3s:一方のローラ(上ローラ),3sp:一方のローラ(上ローラ)の一側,4…:ローラ,4s:他方のローラ(下ローラ),4sp:他方のローラ(下ローラ)の一側,6:ローラ操作部,16:ワンウェイクラッチ,17:操作ノブ,R:用紙搬送路,M:プリンタ,Lh:離間変位する変位量,P:プリント用紙,Ps:厚紙,Psr:(厚紙の)湾曲部,Psf:厚紙の紙面,Fa:軸方向,Fs:直角方向,Fp:平行方向 1: paper transport mechanism, 2...: transport roller unit, 2s: transport roller unit targeted for jam processing, 3...: roller, 3s: one roller (upper roller), 3sp: one roller (upper roller) One side, 4...: Roller, 4s: Other roller (lower roller), 4sp: One side of the other roller (lower roller), 6: Roller operation part, 16: One-way clutch, 17: Operation knob, R: Paper Conveyance path, M: Printer, Lh: Displacement amount for separation, P: Print paper, Ps: Thick paper, Psr: Curved portion of Psf: Thick paper surface, Fa: Axial direction, Fs: Right angle direction, Fp : Parallel direction
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