(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部048AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部048AKについて説明する。図8−1は、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8−1に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠と、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠には、ガラス窓を有するガラス扉枠が左側辺を中心として遊技機用枠の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠により遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠を閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠及びガラス扉枠を開放することはできないようになっている。
また、図8−1に示すように、画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア207SG005D、第2保留記憶表示エリア207SG005Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア207SG005D、第2保留記憶表示エリア207SG005Uでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域207SG002Lに形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域207SG002Rに形成されている。
左遊技領域207SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域207SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路207SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域207SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域207SG002Rには、該右遊技領域207SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域207SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図8−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘207SGK1が配設されている。このため、左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域207SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
本実施の形態の特徴部048AKにおける主基板11は、図示は省略しているが、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース207SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ207SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ207SG052と、遊技機用枠の開放を検知する開放センサ207SG090と、が設けられている。なお、本実施の形態の特徴部048AKにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース207SG201内に収容されており、錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052は、基板ケース207SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース207SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052を有する基板ケース207SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ207SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ207SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース207SG201には、設定値やベース値を表示可能な表示モニタ207SG029が配置されている。該表示モニタ207SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース207SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ207SG029は、基板ケース207SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
本実施の形態の特徴部048AKのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。なお、設定値に応じて出玉率が変われば、例えば、大当りの確率が設定値によって変わっていてもよいし、大当り確率は一定であるものの大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値によって変わっていてもよい(以下の特徴部063AKについても同様)。また、設定されている設定値は、主基板11の側から設定値指定コマンドとして演出制御基板12の側へ送信される(以下の特徴部063AKについても同様)。
図8−2(A)〜図8−2(B)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部048AKでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図8−2(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−2(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−3(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−3(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−4(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−4(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−5(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−5(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−6(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−6(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値5)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値6)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、図8−2〜図8−7に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であればば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−2(A)、図8−3(A)、図8−4(A)、図8−5(A)、図8−6(A)、図8−7(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−2(B)、図8−3(B)、図8−4(B)、図8−5(B)、図8−6(B)、図8−7(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
なお、本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部048AKでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図8−8に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図8−9に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
図8−10に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図8−11に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、図8−8〜図8−11に示すように、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りF)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図8−2(A)〜図8−7(B)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。また、本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、該所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
次に、本実施の形態の特徴部048AKにおける大当り種別について、図8−12を用いて説明する。図8−12は、大当り種別判定テーブルを示す説明図である。本実施の形態の特徴部048AKでは、第1特図と第2特図における大当り種別として、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りA〜大当りF(確変大当りともいう)の大当り種別が設定されている。図示するように、本実施の形態の特徴部048AKでは、一旦大当りとなった場合には、100%確変制御が行われるようになっている。なお、第1特図と第2特図のいずれか、または両方に、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りG(非確変大当りともいう)の大当り種別や、次回大当りとなるまで確変制御が継続する(すなわち回数により終了しない)大当りHの大当り種別が設定されていてもよい。また、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御のいずれも実行されない大当り種別があってもよい。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが8回(いわゆる8ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである(いわゆる「突確」の大当りである)。また、「大当りD」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りE」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りF」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである(いわゆる「突確」の大当りである)。
「大当りA」〜「大当りF」の大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御(確変状態状態)は、該大当り遊技状態の終了後において所定回数(本実施の形態の特徴部048AKでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。よって、再度大当りが発生した場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
なお、例えば、大当りが発生した場合、大当りCや大当りFといったいわゆる突確の大当りに決定する割合を、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くしてもよい。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最も出玉率が高く、設定値が5、4,3、2、1の順に小さくなるほど出玉率が低くなっていればよい。この他にも、設定値に応じて決定される大当り種別の割合が異なるようにしてもよく、この場合、設定値が高いほど遊技者にとって出玉率が高くなるようにすればよい。このように、本実施の形態の特徴部048AKでは、設定されている設定値に応じて可変表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できる。
次に、本実施の形態の特徴部048AKにおける遊技制御メイン処理内の処理について説明する。図8−13は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理内にて行われる、遊技制御メイン処理内の処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理内の処理は、例えば図3に示す遊技制御メイン処理において、割込禁止に設定されてから、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等の初期設定が行われた後に実行されればよい。
遊技制御メイン処理内の処理を開始すると、CPU103は、先ず、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(ステップS1A)。なお、ステップS1Aの処理の前には、所定条件に応じてRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグをクリアする処理が行われていればよい。
クリアスイッチがONである場合(ステップS1A;Yes)は、RAMクリアフラグをセットして(ステップS2A)ステップS3Aの処理に進み、クリアスイッチがOFFである場合(ステップS1A;No)は、ステップS2Aの処理を実行せずにステップS3Aに進む。
ステップS3AにおいてCPU103は、錠スイッチがONであるか否かを判定する(ステップS3A)。錠スイッチがONである場合(ステップS3A;Yes)は、更に開放センサがONであるか否かを判定する(ステップS4A)。開放センサがONである場合、つまり、錠スイッチがON且つ遊技機用枠が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(ステップS4A;Yes)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS5A)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップS5A)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(ステップS6A)を実行してステップS8Aの処理に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップA5A;No)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(ステップS7A)を実行してステップS8Aの処理に進む。なお、錠スイッチがOFFである場合(ステップS3A;No)や開放センサがOFFである場合(ステップS4A;No)は、そのままステップS8Aの処理に進む。
設定値変更処理は、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチとクリアスイッチとをONとすることで行われる処理である。設定値変更処理では、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する処理、設定切替スイッチの操作に基づいて、RAM102におけるアドレスF001の内容を、仮の設定値として更新する処理、錠スイッチの状態に応じて仮の設定値を実際の設定値としてRAM102におけるアドレスF000に更新記憶する処理、および演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信する処理が行われる。
設定値確認処理は、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチ207SG051をON(クリアスイッチはOFF)とすることで行われる処理である。設定値確認処理では、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信する処理、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタにおいて開始し、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する処理、錠スイッチの状態に応じて当該表示等を終了し、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信する処理が行われる。
なお、設定値変更処理や設定値確認処理では、それぞれの処理の開始時から第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B及びラウンド表示器の点灯と、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B及び右打ちランプの点滅とを開始することによって、遊技者や遊技場の店員等が、パチンコ遊技機1の正面側から該パチンコ遊技機1が設定値の変更中または設定値の確認中であることを認識可能となっていればよい。また、ラウンド表示器1を構成するセグメントの点灯パターンは、示す大当りA〜大当りFのいずれにも該当しない態様であれば特にその点灯態様は任意の態様であってよい。また、ラウンド表示器を構成するセグメントは、設定値変更処理の開始時と設定値確認処理の開始時とで異なる態様にて点灯してもよい。
ステップS8AにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(ステップS9A)を実行するか)否かを判定する(ステップS8A)。RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップS8A;Yes)はRAMクリア処理(ステップS9A)を実行した後にステップS10Aに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップS8A;No)はRAMクリア処理(ステップS9A)を実行せずにステップS10Aに進む。そして、CPU103は、その他の処理として、例えばRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じて、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したのか、電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したのかを判定し、それぞれに応じた処理を行い(ステップS10A)、遊技制御メイン処理内の処理を終了する。
RAMクリア処理では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納される先頭のアドレス(F000)以外のアドレスに「00H」を格納することによって設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする処理が行われる。なお、RAMクリア処理においては、設定値以外のデータをクリアするのではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(本実施の形態の特徴部048AKではアドレスF000〜FXXXのうちのF003以降)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
なお、ステップS10Aの処理には、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタを構成する全セグメントを点滅させる処理が含まれる。その他、一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタを構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。また、当該遊技制御メイン処理内の処理には、例えば、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する処理が含まれていてもよい。さらに、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタを構成する第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部のそれぞれにおいて「E.」を表示する処理を行ってもよい。また、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し、以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)表示モニタ、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行してもよい。
これによれば、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となる。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになる。
図8−14(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図5のステップS101の処理内で実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部048AKにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図5のステップS110、図8−15)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定や特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がこの入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出等の先読み予告演出が実行されるようになる。
図8−14に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部207SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(207SGS521)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
207SGS521の処理に続いて、CPU103は、RAM102における先頭のアドレス(図8−14(B)参照)を参照し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(207SGS522)。次いで、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(207SGS524)。その後、図8−16に示す可変表示結果判定モジュール(207SGS525)において、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれになるかを判定する処理を行う。
図8−16に示すように、可変表示結果判定モジュールにおいて、CPU103は、セットした特図表示結果判定テーブルにおける大当り判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(207SGS571)、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(207SGS572)。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
207SGS572にて大当り判定範囲内であると判定された場合(207SGS572;Y)、可変表示において大当りとなると判定する(207SGS576)。一方、207SGS572にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(207SGS572;N)、セットした特図表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(207SGS573)、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(207SGS574)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であると判定された場合(207SGS574;Y)、可変表示において小当りとなると判定する(207SGS577)。一方、207SGS574にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において小当りとならないと判定された場合には(207SGS574;N)、可変表示においてはずれとなると判定する(207SGS575)。
図8−14(A)に戻って、207SGS575にて可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(207SGS526)、大当りとならないと判定した場合(207SGS526;N)、207SGS525において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認し(207SGS527)、小当りとならないと判定した場合、つまり、可変表示においてはずれとなると判定した場合には(207SGS526;N)、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(207SGS527a)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(207SGS528)。
207SGS526にて可変表示において大当りとなると判定した場合には(207SGS526;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2と大当り種別判定テーブルとに基づいて、大当り種別を判定する(207SGS533)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、大当りCである場合には第4図柄指定コマンド、大当りDである場合には第5図柄指定コマンド、大当りEである場合には第6図柄指定コマンド、大当りFである場合には第7図柄指定コマンドの送信設定を実行し(207SGS534)、その後、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り種別に応じた大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(207SGS535)、207SGS536に進む。
また、207SGS527にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(207SGS527;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第8図柄指定コマンドの送信設定を実行し(207SGS531)、小当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(207SGS532)、207SGS536に進む。
また、207SGS528にて時短フラグがセットされていない場合は(207SGS528;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし(207SGS529)、時短フラグがセットされている場合は(207SGS528;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(207SGS530)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部048AKでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合算保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合算保留記憶数が5個以上である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値1が1の場合は1〜450、設定値が2の場合は1〜430、設定値が3の場合は1〜410、設定値が4の場合は1〜390、設定値が5の場合は1〜370、設定値が6の場合は1〜350がそれぞれ割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値が1の場合は1〜500、設定値が2の場合は1〜480、設定値が3の場合は1〜460、設定値が4の場合は1〜440、設定値が5の場合は1〜420、設定値が6の場合は1〜400がそれぞれ割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルC及びはずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値が1の場合は1〜550、設定値が2の場合は1〜530、設定値が3の場合は1〜510、設定値が4の場合は1〜490、設定値が5の場合は1〜470、設定値が6の場合は1〜450がそれぞれ割り当てられている。
一方で、いずれのはずれ用変動パターン判定テーブルにおいても、スーパーリーチの変動パターンに対して動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、701〜997までが設定値にかかわらず割り当てられている。
このため、207SGS529においてはずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定するようになっている。
207SGS529,207SGS530,207SGS532,207SGS535の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(207SGS536)。本特徴部048AKでは、図8−14(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチや小当り)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、207SGS536の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(207SGS537)、入賞時乱数値判定処理を終了する。尚、図柄指定コマンドや変動カテゴリ指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
図8−15は、特別図柄通常処理として、図5のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8−15に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(207SGS541)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、207SGS541の処理では、遊技制御カウンタ設定部207SG154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
207SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(207SGS541;N)、第2特図保留記憶部207SG151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出して特定する(207SGS542)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
207SGS542の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部207SG151Bのデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部207SG151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(207SGS543)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(207SGS544)、207SGS549に移行する。
一方、207SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(207SGS541;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(207SGS545)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、207SGS545の処理では、遊技制御カウンタ設定部207SG154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、207SGS545の処理は、207SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
207SGS545にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(207SGS545;N)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出して特定する(207SGS546)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
207SGS546の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部207SG151Aのデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部207SG151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(207SGS547)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(207SGS548)、207SGS549に移行する。
207SGS549においては、例えば、遊技制御フラグ設定部207SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(207SGS549)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
207SGS549の処理に続いて、CPU103は、RAM102の先頭のアドレスを参照し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(207SGS550)。
次いで、CPU103は、RAM102に記憶されている遊技情報を参照し、判定使用済設定値の記憶があるか否かを判定する(207SGS551)。判定使用済設定値の記憶があると判定した場合には(207SGS551:Y)、207SGS550にて特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とを比較し(207SGS552)、特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じであるか否かを判定する(207SGS553)。
207SGS553において、特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じでないと判定した場合は(207SGS553:N)、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信するための設定を行うとともに(207SGS554)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力して(207SGS555)、ループ処理に入る。以降、CPU103は、他の処理を実行することが無くなるので、該ループ処理によってパチンコ遊技機は遊技不能な状態(遊技不能状態)となる。尚、エラー指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
このように、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1は、前回の可変表示を実行する際に参照した設定値(判定使用済設定値)と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合に、遊技場の管理装置において判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている旨を認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、CPU103がループ処理を実行することにより他の処理を実行しないことでパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、遊技球の発射を制限すること、各入賞口への遊技球が入賞したとしても賞球の払い出しや特別図柄の可変表示を行わないこと等の処理を実行することによりパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御してもよい。
また、本特徴部048AKの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっていることを異常として、該異常を遊技場の管理装置において認識可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、表示モニタ207SG029、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bを点滅させたり、「E.」の表示を行うことによって、該異常を遊技者や遊技場の店員等に報知してもよい。
また、本特徴部048AKの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合、演出制御基板12に対するエラー指定コマンドの送信と遊技場の管理装置に向けてのセキュリティ信号の出力をそれぞれ1回のみ実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらエラー指定コマンドの送信やセキュリティ信号の出力は、前述した遊技不能状態において所定期間毎に繰り返し実行してもよい。
また、本特徴部048AKの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合は、CPU103がパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合、CPU103は、パチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御せずともよい。
更に、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合にCPU103によるパチンコ遊技機1の遊技不能状態への制御を実行しない場合は、例えば、遊技場の管理装置に向けてのセキュリティ信号の出力のみを実行してもよいし、また、RAM102の先頭アドレスに格納されている設定値を再設定指定してもよい。尚、RAM102の先頭アドレスに格納されている設定値の再設定を行う場合は、例えば、判定使用済設定値をRAM102の先頭アドレスに格納してもよいし、最も遊技者にとって不利な値(本実施の形態の特徴部048AKでは1)を設定することによって、パチンコ遊技機1が遊技場の意図に反して過度に遊技者にとって有利となることを防止してもよい。
207SGS551において判定使用済設定値の記憶がないと判定した場合、つまり、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動して1回目の可変表示を実行する場合(207SGS551:N)または207SGS553において特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じであると判定した場合は(207SGS553:Y)、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(207SGS556)。その後、図8−14(A)に示す207SGS525における可変表示結果判定モジュールにおいて実行する処理と同じ処理、つまり、図8−16に示す207SGS571〜207SGS577の処理を行う(207SGS557)。
続いて、207SGS557において可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(207SGS558)、大当りとならないと判定した場合(207SGS558;N)、207SGS557において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認する(207SGS559)。
207SGS558にて可変表示において大当りとなると判定した場合には(207SGS558;Y)、遊技制御フラグ設定部207SG152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(207SGS561)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図8−12(A)(B)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(207SGS562)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「大当りA」〜「大当りF」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、図示する決定割合に従って大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(207SGS563)。
207SGS563の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部207SG155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(207SGS564)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が「大当りA」〜「大当りF」に応「1」〜「6」とすればよい。
一方、207SGS559にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(207SGS559;Y)、207SGS560に進んで、遊技制御フラグ設定部207SG152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(207SGS560)。
一方、207SGS559にて可変表示において小当りとなると判定しなかった場合、つまり、可変表示においてはずれとなる場合には(207SGS559;N)、207SGS565に進む。
207SGS565においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、207SGS558にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合、例えば、207SGS563における大当り種別が「大当りA」である場合には「1」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「大当りB」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、207SGS559にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合(207SGS560において小当りフラグがセットされた場合)には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
207SGS565にて確定特別図柄を設定した後には、207SGS553において特定した設定値を判定使用済設定値としてRAM102に更新記憶した後(207SGS566)、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(207SGS567)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、207SGS545にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(207SGS545;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(207SGS568)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、判定使用済み設定値をRAM102に遊技情報の1つとして記憶しているため、パチンコ遊技機1をコールドスタートにて起動した場合には、最初の可変表示を実行する際に判定使用済設定値が存在しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、判定使用済み設定値をRAM102におけるRAMクリア処理にてクリアされてない領域に格納することによって、パチンコ遊技機1をコールドスタートにて起動した場合においても最初の可変表示を実行する際に判定使用済設定値とRAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を比較できるようにしてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、図8−14及び図8−15に示すように、共通の処理を実行する可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果判定モジュールには、CPU103が特定した設定値(RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値)と判定使用済設定値とを比較する処理(図8−15に示す207SGS551〜207SGS553)や、該処理結果としてCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合にパチンコ遊技機1を遊技停止状態に制御する処理(207SGS554〜207SGS555)等を含めてもよい。このようにすることで、入賞時乱数値判定処理を実行する場合においてもCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とを比較する処理や該処理結果としてCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合にパチンコ遊技機1を遊技停止状態に制御する処理を実行することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性をより一層向上させることができる。
次に、演出制御用CPU120が実行する処理について説明する。
図8−17は、図7のステップS161における先読み予告設定処理内にて行われる処理(先読み予告設定処理内の処理)の一例を示すフローチャートである。図8−17に示す先読み予告設定処理内の処理において、演出制御用CPU120は、今回新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ048AKS001)。新たな始動入賞時コマンドの受信がない場合(ステップ048AKS001;No)、先読み予告を実行することはないので、先読み予告設定処理内の処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドの受信がある場合(ステップ048AKS001;Yes)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」であるかを判定し(ステップ048AKS002)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」である場合(ステップ048AKS002;Yes)、先読み予告設定処理内の処理を終了する。一方当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」でない場合(「2」〜「4」の場合)には(ステップ048AKS002;No)、先読み予告の実行禁止条件が成立しているかを判定する(ステップ048AKS003)。当該実行禁止条件は、先読み予告の実行を禁止するときの条件であり、ここでは、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定無し」を指定しているとき、すなわち、ターゲット前に実行される可変表示において「非リーチ」以外の判定があるとき(始動入賞時コマンドバッファの内容をチェックし、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号よりも前の保留表示番号の各入賞時判定結果指定コマンドや、当該新たに受信した始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドのときに第2始動入賞時コマンドバッファに格納された各入賞時判定結果指定コマンドに「非リーチ」以外の入賞時判定結果(リーチ以上の判定結果)を指定しているコマンドがあったときなど)に成立する条件である。なお、当該実行禁止条件は、ターゲット前に実行される可変表示において既に先読みチャンス目を実行すると決定されている場合(後述する先読みチャンス目フラグがオン状態である場合)にも成立する。これにより、複数ターゲットに対する先読みチャンス目が実行されることを防止して遊技者の混乱を防止することができる。なお、この他にも、先読みチャンス目はターゲットがリーチ以上である場合に実行されるようにしてもよい。なお、先読みチャンス目を実行するとは、先読みチャンス目を表示することで先読み予告演出を実行することをいう。
先読み予告の実行禁止条件が成立している場合(ステップ048AKS003;Yes)、先読み予告設定処理内の処理を終了する。一方、先読み予告の実行禁止条件が成立していない場合(ステップ048AKS003;No)、先読みチャンス目の実行の有無などを決定する(ステップ048AKS004)。具体的に、ステップ048AKS004では、図8−18に示す決定割合に従って、入賞時判定結果に応じて先読みチャンス目を実行するか否か、および実行する場合における先読みチャンス目の種類を決定する。特徴部048AKでは、図8−18に示すように「実行無し」、「先読みチャンス目A」、「先読みチャンス目B」のいずれかを、図示する決定割合で決定する。なお、先読みチャンス目は、先読み予告として実行される演出であり、ターゲット前に実行される飾り図柄の可変表示(複数の可変表示が実行される場合には、複数の可変表示それぞれ)の可変表示結果として、予め定められたチャンス目(可変表示においてリーチが成立しない非リーチのときの非リーチチャンス目)を導出表示する演出である。
特徴部048AKでは、2種類の先読みチャンス目が用意されており、一方が「先読みチャンス目A」で、他方が「先読みチャンス目B」である。「先読みチャンス目A」と「先読みチャンス目B」とでは、ターゲットの大当り期待度が異なり、かつ、停止するチャンス目が異なる(図8−18のように、先読みチャンス目Aでは「234」の所定チャンス目が停止し、先読みチャンス目Bでは「345」の所定チャンス目が停止する。)。なお、チャンス目停止時において、飾り図柄を発光させるようにしてもよく、この場合には、「先読みチャンス目A」と「先読みチャンス目B」とで異なる発光色とすることで、両者を区別するようにしてもよい。図示するように、この実施の形態では、先読みチャンス目A」よりも「先読みチャンス目B」が実行された場合の方が、大当り期待度が高くなっている。
なお、この他にも、例えば、先読みチャンス目として導出表示される表示結果の決定割合が、設定値に応じて異なるようにしてもよい。例えば、1、3、5、7、9といった奇数の飾り図柄の組合せで先読みチャンス目を構成する場合において、設定値が「6」である場合にのみ「315」(サイコー)の組合せが先読みチャンス目として導出表示されてもよい。また、例えば、低設定である場合には、先読みチャンス目として「133」や「155」、「377」などといったように、中図柄と右図柄とが同じ数字である組合せが導出表示される割合が高く(なお、後述する所定表示についても中図柄と右図柄とが同じ数字であるため、その場合には、先読みチャンス目と所定表示とが区別されるよう、いずれか一方を、中図柄と右図柄ではなく、左図柄と中図柄が同じ数字となる態様にすればよい)、高設定である場合には、先読みチャンス目として「135」や「357」、「379」などといったように同じ数字を含まない、いわゆるバラケ目の組合せが導出表示される割合が高くなるようにしてもよい。すなわち、導出表示される先読みチャンス目の種類により設定値を示唆するようにしてもよい(先読みチャンス目が設定示唆演出を含んでいてもよい)。
図8−17に戻り、ステップ048AKS004の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、先読みチャンス目を実行すると決定したか否かを判定する(ステップ048AKS005)。先読みチャンス目を実行しない場合(ステップ048AKS005;No)、先読み予告設定処理内の処理を終了する。先読みチャンス目を実行する場合(ステップ048AKS005;Yes)、先読みチャンス目を実行することを示す先読みチャンス目フラグをオン状態にセットしてから(ステップ048AKS006)、先読み予告設定処理内の処理を終了する。なお、先読みチャンス目フラグは、RAM122の所定領域に設けられていればよい。
なお、例えば、先読みチャンス目のターゲットがいずれであるのかを遊技者に視認可能であるように、当該先読みチャンス目のターゲットの保留に対して保留表示予告演出を行い、先読みチャンス目のターゲットである保留表示の表示態様を、通常態様とは異なる態様に変化させてもよい。すなわち、先読みチャンス目を実行する場合には、合わせて保留表示予告演出を実行してもよい。また、先読みチャンス目とは別に、保留表示予告を実行してもよい。
図8−19は、特徴部048AKにて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図8−19に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せとして、先読みチャンス目、所定表示、これら以外の表示、のいずれを導出表示するか、非リーチハズレ停止図柄等決定処理により決定する(ステップ048AKS010)。
図8−20は、図8−19のステップ048AKS010にて実行される非リーチハズレ停止図柄等決定処理の一例を示すフローチャートである。図8−20に示す非リーチハズレ停止図柄等決定処理において、演出制御用CPU120は、先読みチャンス目フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ048AKS011)。先読みチャンス目フラグがオンである場合(ステップ048AKS011;Yes)、演出制御用CPU120は、図8−17のステップ048AKS004で決定した種類の先読みチャンス目(先読みチャンス目Aであればそれに対応した「234」の飾り図柄、先読みチャンス目Bであればそれに対応した「345」の飾り図柄)を、最終停止図柄として決定する(ステップ048AKS012)。
ステップ048AKS012の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、先読みチャンス目のターゲットとなった変動の一つ前の変動(ターゲットの直前の変動)であるか否かを判定する(ステップ048AKS013)。ターゲットの直前の変動でない場合、非リーチハズレ停止図柄等決定処理を終了する。一方、ターゲットの直前の変動である場合(ステップ048AKS013;Yes)、当該ターゲット変動において先読みチャンス目が導出表示されることのないよう、先読みチャンス目フラグをオフ状態にクリアし(ステップ048AKS014)、非リーチハズレ停止図柄等決定処理を終了する。なお、例えばターゲットの変動がリーチ以上の変動である場合にのみ先読みチャンス目が実行される場合(ターゲットの変動が非リーチの変動である場合には先読みチャンス目が実行されない場合)には、ターゲットの変動の終了時に先読みチャンス目フラグをオフ状態にクリアしてもよい。このように、先読みチャンス目は、先読みチャンス目フラグがオン状態にセットされてからターゲットの変動の直前の変動まで連続して表示される。なお、予め先読みチャンス目を表示する変動をパターンとして複数用意しておき(例えば、ターゲットの変動が4回目の変動でありターゲットまで3回の変動が行われる場合、1回目と3回目に先読みチャンス目を表示するパターンや2回目と3回目に先読みチャンス目を表示するパターンなど)、当該パターンに応じて先読みチャンス目を表示するようにしてもよい。
ステップ048AKS011にて先読みチャンス目フラグがオフ状態である場合(ステップ048AKS011;No)、演出制御用CPU120は、所定表示決定処理を実行する(ステップ048AKS015)。特徴部048AKでは、所定表示として、非リーチ組合せの確定飾り図柄のうちの一部の飾り図柄の組合せを、設定されている設定値に応じて異なる割合で表示することで、設定値に関する示唆を行う設定示唆演出を行う。具体的に、図8−23に示すように、種類A〜種類Cの非リーチ組合せの確定飾り図柄を、設定値に応じて異なる割合で表示することで、設定示唆演出を行う。また、特徴部048AKでは、大当り遊技状態終了後の確変状態において当該所定表示を行う。
図8−21は、図8−20のステップ048AKS015にて行われる所定表示決定処理の一例を示すフローチャートである。図8−21に示す所定表示決定処理において、演出制御用CPU120は、確変制御中であるか否かを判定する(ステップ048AKS041)。確変制御中であるか否かは、例えば、主基板11から伝送された遊技状態指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、判定すればよい。確変制御中でない場合(ステップ048AKS041;No)、演出制御用CPU120は、所定表示決定処理を終了する。一方、確変制御中である場合(ステップ048AKS041;Yes)、前回フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ048AKS042)。前回フラグは、当該所定表示を表示するか否かの対象となった変動の1つ前の変動(前回の変動)において所定表示を表示したか否かを示すフラグであり、RAM122の所定領域に設けられている。
前回フラグがオンの場合、すなわち前回の変動において所定表示を表示した場合(ステップ048AKS042;Yes)、演出制御用CPU120は、所定表示決定処理を終了する。一方、前回フラグがオフの場合(ステップ048AKS042;No)、演出制御用CPU120は、図8−22に示す決定割合に従って、所定表示の表示有無、すなわち所定表示を表示する設定示唆演出の実行有無を決定し(ステップ048AKS043)、所定表示決定処理を終了する。このように、特徴部048AKでは、前回の変動において所定表示を表示した場合には所定表示を表示しないこととすることで、連続して所定表示が表示されることを防止している。一方、大当り期待度を示唆する演出である先読みチャンス目については、上述したように複数の変動で連続して表示されるため、大当り期待度を示唆する演出であるのか、設定値を示唆する設定示唆演出であるのかを遊技者に認識しやすくし、所定表示が連続して表示されることで先読みチャンス目と混同してしまうことを防止している。なお、この例では、前回の変動において所定表示が表示されたか否かを判定する例を示したが、例えば、連続回数をカウントし、当該連続回数が2回であれば所定表示を表示可能とし、3回であれば所定表示を表示しないよう制限してもよい。さらに、設定せれている設定値に応じて所定表示が連続して表示される回数が異なっていてもよい。これによれば演出のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。以下、所定表示を表示することで設定示唆演出を実行するということを、単に所定表示を実行する、という。
図8−25は、所定表示の実行有無を決定するための決定割合を示す図である。図示するように、特徴部048AKでは、いわゆる連荘状態である連荘中であるか否か(後述する連荘フラグがオンであるか否か)、すなわち1回目の大当りであるか否かに応じて、所定表示を実行すると決定する割合が異なっている。図示する例では、連荘中である場合には所定表示が実行されないように決定割合が設定されている。これによれば、いわゆる連荘状態において所定表示が実行されることで設定値の推測が容易になってしまうことを防止するとともに、1回目の大当り終了後に遊技者の注目を集めることができる。なお、連荘中であっても、例えば2%などの少ない割合で所定表示が実行されてもよい。
図8−20に戻り、ステップ048AKS015の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、所定表示を実行すると決定したか否か、すなわち所定表示ありか否かを判定する(ステップ048AKS016)。所定表示ありの場合(ステップ048AKS016;Yes)、演出制御用CPU120は、図8−23に示す決定割合に従って、実行すべき所定表示の種類を、設定値に応じて決定する(ステップ048AKS017)。
図8−23は、実行する所定表示の種類を決定するための決定割合を示す図である。図示するように、特徴部048AKでは、種類A〜種類Cの所定表示が予め用意されており、種類Aでは「344」の飾り図柄の組合せが導出表示され、種類Bでは「399」の飾り図柄の組合せが導出表示され、種類Cでは「577」の飾り図柄の組合せが導出表示される。そして、種類A<種類B<種類Cの順に高設定であることを示唆するようになっている。なお、この例では、設定値がいずれであるかを示唆する例を示しているが、例えば、設定値が変更されたこと、奇数や偶数の設定値であること、最低の「1」の設定値ではないこと、など、設定値に関する示唆であれば、示唆する内容は異なっていてもよい。また、設定されている設定値が高設定である場合にのみ表示される種類の所定表示があってもよい。なお、高設定は、例えば1〜6のうちの4〜6といった上位半数の設定値であってもよいし、5と6といった上位2つであってもよい。なお、最高の設定値である設定値6については、最高設定値という。
図8−20に戻り、ステップ048AKS017の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ048AKS017にて決定した種類の所定表示(決定した飾り図柄の組合せ)を、最終停止図柄として決定する(ステップ048AKS018)。続いて前回フラグをオン状態にセットし(ステップ048AKS019)、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値を1加算してから(ステップ048AKS020)、非リーチハズレ停止図柄等決定処理を終了する。所定表示の種類に応じて設けられたカウント値は、RAM122の所定領域に設けられたカウント値で、当該確変状態中(連荘状態ではない場合に限る)に種類A〜種類Cの所定表示が表示された回数をカウントするためのものである。ステップ048AKS020では、最終停止図柄として決定した種類の所定表示に対応するカウント値を1加算する。なお、当該カウント値は、後述する最終変動演出設定処理(図8−24参照)にて参照され、図8−25(f)に示すように画像表示装置5に表示され、その後クリアされる。
図8−20のステップ048AKS016にて所定表示なしと判定した場合(ステップ048AKS016;No)、演出制御用CPU120は、所定表示および先読みチャンス目となる飾り図柄の組合せ以外(所定表示等以外)の非リーチ組合せを最終停止図柄として決定する(ステップ048AKS021)。一例として、ステップ048AKS021の処理では、まず、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、予め所定表示および先読みチャンス目となる飾り図柄の組合せとならないよう、各確定図柄決定テーブルから当該予め所定表示および先読みチャンス目(所定表示等)を構成する飾り図柄が選択されないようにしてもよいし、飾り図柄の組合せが決定した際に、当該飾り図柄の組合せが所定表示等と一致する場合に再抽選してもよい。また、ステップ048AKS021の処理では、例えば、確変状態ではない場合には、所定表示と同一の飾り図柄の組合せが、特別状態である場合よりも低い割合で、設定値に関わらず表示されることがあってよい。
ステップ048AKS021の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、前回フラグをオフ状態にクリアしてから(ステップ048AKS022)、非リーチハズレ停止図柄等決定処理を終了する。このように、先読みチャンス目を実行する場合には、先読みチャンス目が所定表示よりも優先して実行される。先読みチャンス目は、確変状態であるか否かに関わらず実行されるのに対し、所定表示は確変状態に制御中であって、かつ1回目の大当り遊技状態の終了後にのみ実行される(すなわち連荘状態では実行されない)。また、先読みチャンス目は複数回の変動で連続して表示されるのに対し、所定表示は連続して表示されない。そのため、確変状態中における遊技者の注目を集めるとともに、先読みチャンス目であるか所定表示であるかを遊技者に認識容易にするとともに、興趣を向上させることができる。なお、先読みチャンス目を表示する場合であっても、確変状態である場合には所定表示を優先してもよい。この場合、所定表示が表示された後の最終停止図柄を先読みチャンス目としてしまうと、遊技者が混乱してしまう恐れがあることから、当該所定表示を優先させた場合には、所定期間先読みチャンス目の実行を制限してもよい。具体的には、所定表示が5回表示されるまで先読みチャンス目の実行を制限してもよい。さらに、所定表示が5回表示されてから、3回の変動が終了するまでは先読みチャンス目の実行を制限してもよい。これによれば、所定表示の表示に連続して先読みチャンス目が表示されることで遊技者が混乱してしまうことを防止することができる。なお、連荘状態は、一旦大当り遊技状態に制御された後、その終了後の確変状態中に再び大当りとなることにより連荘状態となる(連荘フラグがオン状態にセットされる)。また、連荘状態となった後、再び大当りとなることなく、確変制御が行われる所定回数の変動が行われることで終了する(連荘フラグがオフ状態にクリアされる)。
図8−19に戻り、ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である(大当りCまたは大当りFである)場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS525)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS525;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS527)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップ048AKS010、ステップS524、ステップS527のいずれかの処理を実行した後、演出制御用CPU120は、確変状態における最終変動であるか否かを判定する(ステップ048AKS031)。ステップ048AKS031では、例えば、大当り遊技状態の終了後に100回の変動において確変制御が行われる場合、確変状態に制御され、かつ100回目の変動であるか否かを判定する。最終変動である場合(ステップ048AKS031;Yes)、演出制御用CPU120は、最終変動演出設定処理を行う(ステップ048AKS032)。
図8−24は、図8−19のステップ048AKS032にて行われる最終変動演出設定処理の一例を示すフローチャートである。最終変動演出設定処理は、大当りとなることなく確変状態が終了する際に行われる処理である。最終変動演出設定処理では、表示された所定表示の頻度を種類毎に遊技者に視認可能に表示する設定、または連荘中に獲得した出球数を遊技者に視認可能に表示する設定が行われる。図8−24に示す最終変動演出設定処理において、演出制御用CPU120は、連荘フラグがオン状態にセットされているか、すなわち連荘中であるか否かを判定する(ステップ048AKS051)。
連荘中でない場合、すなわち連荘フラグがオフである場合(ステップ048AKS051;No)、演出制御用CPU120は、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値それぞれの値を表示する設定(種類毎のカウント値表示設定)を行う(ステップ048AKS052)。ステップ048AKS052では、例えば、図8−25(f)に示すように、種類A〜種類Cの出現頻度を棒グラフにより表示する設定が行われる。続いて演出制御用CPU120は、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値それぞれの値を0にクリアするとともに、前回フラグがオンであればオフ状態にクリアし、獲得出玉カウント値を0にクリアしてから(ステップ048AKS053)、最終変動演出設定処理を終了する。
一方、ステップ048AKS051にて連荘中であると判定した場合、すなわち連荘フラグがオンである場合(ステップ048AKS051;Yes)、演出制御用CPU120は、当該連荘中に獲得した出球数を表示する設定(獲得出玉表示設定)を行う(ステップ048AKS054)。なお、連荘中に獲得した出球数(獲得出玉)は、大当り遊技状態に制御されたことによりカウントを開始し、連荘しなかった場合には上述のステップ048AKS053によりクリアされ、連荘した場合には、後述するステップ048AKS056にてクリアされる。すなわち、連荘フラグがオンになってからオフになるまでの期間に大当り遊技状態で獲得した出球が継続してカウントされればよい。
ステップ048AKS054の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、連荘フラグをオフ状態にクリアし(ステップ048AKS055)、上述したステップ048AKS053の処理に移行する。
図8−19に戻り、ステップS525にて「突確」または「小当り」以外である(大当りA、大当りB、大当りD、大当りEのいずれか)と判定されたときには(ステップS525;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、ステップS527の処理では、まず、RAM122のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が大当りA、大当りB、大当りD、大当りEのいずれであるかに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
ステップS526の処理とステップ048AKS032の処理のいずれかを実行した後、またはステップ048AKS031にて確変状態における最終変動でないと判定した場合(ステップ048AKS031;No)、演出制御用CPU120は、その他の演出実行設定を行う(ステップS530)。例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音(例えばアラーム音やチャイム音、サイレン音など)が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプ9などに含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部または全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、変動中予告演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像(プレミアム画像)を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS530の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出や、ミニキャラとなる所定の演出画像を表示する演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS531)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。 ステップS531の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS532)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS533)。このときには、例えばステップS532にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS534)、可変表示開始設定処理を終了する。
図8−25は、所定表示や種類毎のカウント値表示が行われた場合における演出動作例を示す図である。図示する例では、連荘中ではなく、種類Aの所定表示が実行される例を示している。また、確変状態であり、大当り遊技状態終了後100回の変動が行われるまで確変制御が行われるものとする。図8−25(a)に示すように変動が開始される。なお、図8−25(a)は大当り遊技状態終了後の99回目の変動であるものとする。当該変動において所定表示を実行すると決定され、その種類が種類Aである場合、図8−25(b)に示すように「344」の飾り図柄の組合せ(図8−20のステップ048AKS018にて決定された飾り図柄の組合せ)が導出表示される。そして、図8−25(c)に示すように100回目の変動、すなわち確変状態における最終変動が開始され、図8−25(c)に示すようにハズレ図柄(図8−20のステップ048AKS021にて決定された飾り図柄の組合せ)が導出表示される。これにより、確変状態が終了することになる。なお、確変状態終了時には当該最終変動の終了後に、図8−25(e)に示すようにその旨を示すメッセージ表示(確変状態であるSTモードの終了を示すメッセージ表示)が行われる。そして、図8−25(f)に示すように、図8−24のステップ048AKS052の処理にて設定された種類毎のカウント値が表示され(種類毎にグラフ表示され)、通常状態である通常モードへ移行することとなる。
以上、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1においては、図8−8〜図8−11に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が大当り判定値の共通数値範囲として設定されている。そして、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6のいずれかである場合(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1以外の場合)は、1238から各設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6のいずれかである場合は、当たり判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に本実施の形態の特徴部048AKにおいては、0〜65535の範囲内において大当り判定値の数値範囲が1020を基準値とした1箇所に設定されているので、有利状態判定値の数値範囲が複数設けられている場合と比較して乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲内の値であるか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)の判定を複数回実行する必要が無いため、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8−8〜図8−11に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態、確変状態のいずれかであるかにかかわらず、前述した当り判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、1020から通常状態や時短状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否か、及び1020から確変状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの範囲内であるか否を判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
更に、図8−8〜図8−11に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。このため、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8−8〜図8−11に示すように、表示結果判定テーブルにおいて小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合の大当りの判定値の数値範囲とは異なる数値範囲(32767〜33094または、32767〜33421)に設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよく、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、本実施の形態の特徴部048AKにおけるRAM102は、パチンコ遊技機1に設定された設置値を記憶可能となっている。そして、図8−15に示すように、本実施の形態の特徴部048AKにおけるCPU103は、可変表示を開始する毎(開始する可変表示の可変表示結果を決定する毎)に該RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値に対応する大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを設定し(設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定し)、大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う。つまり、CPU103は、可変表示を実行する毎にRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定するので、不適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、可変表示を実行する毎にRAM102から設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機1が起動した時点でCPU103がRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定してもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1が起動した時点でRAM102から読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する場合は、パチンコ遊技機1に電断が発生するまでの期間において該設定された表示結果判定テーブルを用いて全ての可変表示結果を判定すればよい。
また、CPU103は、可変表示を開始する毎(開始する可変表示の可変表示結果を決定する毎)に該RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値と前回可変表示結果を判定するためにRAM102から読み出した設定値(判定使用済設定値)とを比較し、該比較結果として今回RAM102から読み出した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合には、画像表示装置5に表示される画像によってエラー報知が実行されるので、不適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることを防ぐことができる。更に、RAM102に不適切な設定値が設定されていることをより的確に特定することができるばかりか、RAM102に設定されている設定値が異常である旨を遊技機の周囲に認識させることができるので、遊技場の店員等が異常な設定値への対処を迅速に行うことができる。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、可変表示を実行する毎にRAM102に記憶されている設定値と判定使用済設定値とを比較する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAM102に記憶されている設定値と判定使用済設定値とは、可変表示の所定回数の実行や、所定時間の経過にもとづいて実行してもよい。
また、CPU103は、RAM102から読み出した設定値と前回使用済設定値とを比較し、該比較結果として今回RAM102から読み出した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合には、演出制御基板12に対してエラー指定コマンドを送信し、演出制御用CPU120は、CPU103から該エラー指定コマンドを受信したことにもとづいて画像表示装置5に報知画像207SG005M4を表示するので、適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることをより確実に防ぐことができる。
また、CPU103は、図8−14〜図8−16に示すように、入賞時乱数値判定を実行するときと特別図柄通常処理を実行するときとで共通の可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定するので、これら入賞時乱数値判定を実行するときと特別図柄通常処理を実行するときとで処理の一部を共通化することができ、CPU103の処理負荷を抑えることができる。
また、本実施の形態の特徴部048AKでは、図8−8〜図8−11に示すように、変動特図が同一であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一となっているが、CPU103は、可変表示を実行する際にRAM102から読み出した設定値に応じた小当り判定値の数値範囲を設定する(RAM102から読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する)ので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かを判定するための処理負荷を低減できる、更に、本実施の形態の特徴部048AKのように、RAM102から読み出した設定値に応じた大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲を設定する場合は、RAM102から読み出す設定値に対応する表示結果判定テーブルを設定するための処理を共通化することができるので、処理プログラムの容量も削減することができる。
また、図8−8〜図8−11に示すように、パチンコ遊技機1に設定値として1(最も大当り確率が低い設定値)が設定されている場合は、大当り判定値の非共通数値範囲が設定されていないので、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定されている場合は、大当り判定値の数値範囲として共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、図8−8〜図8−11に示すように、大当り基準値を大当り判定値の共通数値範囲の最低値に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り基準値を大当り判定値の共通数値範囲の最大値に設定してもよい。つまり、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、大当り判定値の非共通数値範囲を大当り判定値の共通数値範囲の最大値から連続するように設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の非共通数値範囲を大当り判定値の共通数値範囲の最小値から連続するように設定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、図8−8〜図8−11に示すように、小当り基準値を小当り判定値の共通数値範囲の最低値に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り基準値を小当り判定値の共通数値範囲の最大値に設定してもよい。
また、特徴部048AKでは、確変状態に制御中に、所定表示として、非リーチ組合せの確定飾り図柄のうちの一部の飾り図柄の組合せを、設定されている設定値に応じて異なる割合で表示する。また、所定表示の他、非リーチ組合せの確定飾り図柄で構成される先読みチャンス目も、可変表示結果として表示されることから、演出のバリエーションを増加させ遊技興趣を向上させることができる。さらに、当該先読みチャンス目についても、設定されている設定値に応じて異なる割合で表示してもよい。これによれば、確変状態に制御中における可変表示結果によりいずれの設定値に設定されているかが示唆されるため遊技興趣を向上させることができる。
また、確変状態は、大当り遊技状態の終了後において所定回数(100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。すなわち、再度大当り遊技状態とならない場合には少なくとも所定回数の特図ゲームが実行されるまで確変状態が継続する。そのため、確変状態に制御され、再度大当り遊技状態に制御されずに通常状態となった場合であっても、所定表示が表示されることで遊技興趣の低下を防止することができる。
また、特徴部048AKでは、種類A〜種類Cの所定表示について、設定されている設定値に応じて異なる割合で異なる種類の所定表示を表示する。したがって、いずれの種類の所定表示が表示されるかに対して遊技者の注目を集めることができる。
また、特徴部048AKでは、先読みチャンス目を構成する非リーチ組合せの確定飾り図柄は、所定表示を構成する非リーチ組み合わせの確定飾り図柄と異なる図柄の組み合わせになっている。そのため、先読み演出と設定示唆演出との差別化を図ることができ、大当り期待度の予告演出と混同してしまうことを防止できる。さらに、先読みチャンス目は複数の変動に亘って連続して表示可能であるのに対し、所定表示については連続して表示されないよう制限する。そのため、所定表示が連続して表示されることで先読み予告演習と混同してしまうことを防止できる。
また、特徴部048AKでは、確変状態に制御された後、通常状態に制御されるタイミングにおいて、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値を表示することで、所定表示がされた頻度を遊技者に認識可能とする。これによれば、所定結果が表示された頻度を遊技者が確認することができ設定値の予想を容易にすることができる。また、当該所定表示の種類に応じて設けられたカウント値の表示は、連荘フラグがオフである場合、すなわち一旦確変状態に制御された後に再度大当りとなることなく通常状態となったタイミングでのみ行われる。したがって、連荘時に当該カウント値を表示することで設定値の推測が容易になってしまうことを防止できる。一方、連荘中である場合には、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値の表示に代えて、通常状態となったタイミングで、当該連荘中に獲得した出球数を表示する。これによれば、連荘中の獲得出玉が表示され遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部048AKの変形例)
上記特徴部048AKでは、図8−8〜図8−11に示すように、遊技状態や設定値にかかわらず、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)を大当り判定値の数値範囲とは連続しない異なる範囲に設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例として図8−26(A)及び図8−26(B)に示すように、遊技状態や設定値にかかわらず大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲とを連続して設けてもよい。
尚、このように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値との数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とを連続して設ける場合は、大当り判定値の非共通数値範囲の増加に応じて小当り判定値の基準値をシフトすることによって、小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数を維持しつつ、小当り判定値の数値範囲を変更すればよい。
具体的には、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、図8−26(A)に示すように、設定値が1である場合は、大当り判定値の共通数値範囲を1020〜1237に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の共通数値範囲に連続するように1238〜1565(1238が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が2である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020〜1237)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1238〜1253に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1254〜1581(1254が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が3である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020〜1237)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1238〜1272に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1273〜1600(1273が小当り判定値の基準値)に設定する。以降、設定値が4〜6である場合においても同様に小当り判定値の共通数値範囲を設定すればよい。
遊技状態が確変状態である場合は、図8−26(B)に示すように、設定値が1である場合は、大当り判定値の共通数値範囲を1020〜1346に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を、大当り判定値の共通数値範囲が通常状態または時短状態から増加した分シフトし、該大当り判定値の共通数値範囲に連続するように1347〜1674(1347が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が2である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020〜1346)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1347〜1383に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1384〜1711(1384が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が3である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020〜1346)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1347〜1429に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1430〜1757(1430が小当り判定値の基準値)に設定する。以降、設定値が4〜6である場合においても同様に小当り判定値の共通数値範囲を設定すればよい。
また、このように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とを連続するように設定する形態としては、図8−27に示すように、小当り判定値の数値範囲を65308〜65535の範囲(当り判定値が取り得る数値の後端部の範囲)に設定するとともに、該小当り判定値の数値範囲に連続するように大当り判定値の共通数値範囲(64990〜65207)を設定してもよい。更にこの場合は、大当り判定値の共通数値範囲に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を設定し、設定値に応じて該大当り判定値の非共通数値範囲の最小値を異ならせることにより大当り確率を設定値に応じて異ならせればよい。
尚、図8−27に示すように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲とを設定する場合は、可変表示結果を判定する際に、先ず、CPU103は、乱数値MR1の値が大当り判定値の最小値の値(図8−27に示す例であれば、設定値1では64990、設定値2では64974、設定値3では64954)以上であるか否かを判定し、乱数値MR1の値が大当り判定値の最小値の値以上であると判定した場合には、更に乱数値MR1が小当り判定値の基準値である65208以上であるか否かを判定することによって可変表示結果が大当りであるか小当りであるかを判定すればよい。このように可変表示の判定を行うことによって、可変表示結果が大当りとなるか否かの判定とか変表示結果が小当りとなるか否かの判定の両方を実行することなく可変表示結果を判定することができるので、CPU103の可変表示結果の判定に関する処理負荷を低減することができる。
以上、図8−26及び図8−27にあっては、大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲(パチンコ遊技機1に設定値として1が設定されている場合は大当り判定値の共通数値範囲と小当り判定値の共通数値範囲、パチンコ遊技機1に設定値として2〜6が設定されている場合は大当り判定値の共通数値範囲及び非共通数値範囲と小当り判定値の共通数値範囲)が大当り判定値の基準値である1020から連続する数値範囲として設定されているとともに、小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定される設定値にかかわらず大当り判定値の数値範囲から連続した範囲において同一数の判定値を含むように設定されている。このため、CPU103は、乱数値MR1が1020と設定値に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値との範囲内であるか否かを判定することによって、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御するか否かを判定することができる。更に、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御すると判定した場合は、乱数値MR1が設定値に応じた小当り判定値の数値範囲の最小値以上であるか否かを判定することによって大当り遊技状態と小当り遊技状態のどちらに制御するかを判定することができるので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8−26に示すように、CPU103によって遊技状態が確変状態に制御された場合は、大当り判定値が大当り基準値である1020から連続する数値範囲として増加するとともに、増加した大当り判定値の数値範囲に応じて小当り判定値の数値範囲がシフトするので、CPU103は、該大当り判定値数が増加した数値範囲内で大当り遊技状態に制御するか否かの判定や小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8−26及び図8−27に示す形態においても、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、大当り判定値の非共通数値範囲が設定されていないので、CPU103は、大当り判定値の共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8−26及び図8−27に示す形態では、大当り判定値の数値範囲の最大値に連続するように小当り判定値の数値範囲を設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の数値範囲の最小値に連続するように小当り判定値の数値範囲を設定してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部048AKでは、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを連続して設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図8−28及び図8−29に示すように、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを異なる数値範囲に設定してもよい。
尚、このように大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを異なる数値範囲に設定する場合は、図8−28及び図8−29に示すように、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)を、大当り判定値の共通数値範囲とは異なる数値範囲であるとともに大当り判定値の設定値が6の場合の非共通数値範囲(非共通数値範囲に含まれる判定値数が最も多い数値範囲)とは異なる数値範囲において、小当り判定値の基準値から連続する数値範囲(図8−28では32767〜33094、図8−29では32767〜33421、いずれの場合も小当り判定値の基準値は32767)に設定すればよい。
尚、図8−28及び図8−29に示す形態においては、変動特図に応じて小当り判定値の基準値は共通である一方で小当り判定値の数値範囲に含まれている判定値数が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず小当り判定値の基準値と小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数とは同一であってもよい。
以上のように図8−28及び図8−29に示す形態にあっては、大当り判定値の共通数値範囲は、設定値にかかわらず1020を基準値とした1020〜1237の範囲に設定されている。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6の場合において、大当り判定値の共通数値範囲と小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とは異なる数値範囲において、60000を基準値とした設定値に応じた範囲(設定値2であれば60000〜60016、設定値3であれば60000〜60035・・・設定値6であれば60000〜60109)が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。このため、パチンコ遊技機1の開発環境において、設定値の変更に応じて大当り判定値の非共通数値範囲を変更するのみで大当り確率を異ならせることができるので、設定値に関するパチンコ遊技機の開発負荷を軽減することができる。更に、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に、CPU103は、大当り判定値の非共通数値範囲について、設定値にかかわらず同一値である60000を基準値として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8−28及び図8−29に示す形態にあっては、前述した特徴部048AKと同じく、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合は大当り判定値の非共通数値範囲が設定されないので、CPU103は、大当り判定値の共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8−28及び図8−29に示す形態にあっては、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)は、設定値にかかわらず大当り判定値の共通数値範囲や非共通数値範囲とは異なる数値範囲において、32767を基準値(小当り基準値)として連続した数値範囲(32767〜33094)となるように設定されている。つまり、小当り判定値の数値範囲には、設定値にかかわらず同一数の設定値が含まれているので、CPU103は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一値である32767を小当り基準値として小当り遊技状態に制御するか否かを判定できるので、CPU103の小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8−28及び図8−29に示す形態にあっては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず大当り判定値の共通数値範囲が設定されている一方で、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合は大当り判定値の非共通数値範囲を設定せず、パチンコ遊技機1に設定値として2以上の値が設定される場合は各設定値に応じた大当り判定値の非共通数値範囲を設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合においても大当り判定値の非共通数値範囲を設定してもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合においても大当り判定値の非共通数値範囲を設定する場合は、例えば、図8−28及び図8−29と同様に基準値である1238〜各設定値に応じた値までの範囲を大当り判定値の非共通数値範囲とすればよい。そして、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合の大当り判定値の非共通数値範囲を最も小さく設定するとともに、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きくなるにしたがって大当り判定値の非共通数値範囲を拡大していくことによって、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り遊技状態に制御される確率を異ならせればよい。
更に、図8−28及び図8−29に示す形態にあっては、変動特図が第1特図である場合は、32767〜33094の範囲が小当り判定値の共通数値範囲に設定されている一方で、変動特図が第2特図である場合は、32767〜33421の範囲が小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。すなわち、小当り判定値の数値範囲は、変動特図に応じて含まれる判定値数は異なるが同一値を基準とした連続する数値範囲として設定されているので、CPU103は、変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合とで同一値である32767を基準値として小当り遊技状態に制御するか否かを判定できるので、CPU103による小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8−28及び図8−29に示す形態にあっては、大当り判定値の非共通数値範囲の基準値を該非共通数値範囲の最低値として設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の非共通数値範囲の基準値を該非共通数値範囲の最大値として設定してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部048AKにおいては、CPU103は、0〜65535の範囲で値を取り得る特図表示結果判定用の乱数値MR1の値が大当り判定値の共通数値範囲内または非共通数値範囲内の値であるか否かにもとづいて大当り遊技状態に制御するか否かを判定するとともに、前記乱数値MR1の値が小当り判定値の共通数値範囲内の値であるか否かにもとづいて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、特徴部048AKに示した以外の方法によって大当り遊技状態に制御するか否かや小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。例えば、乱数値MR1の値に対して演算を行い、該演算結果の値にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。更に、乱数値MR1の値に対して演算を行い、該演算結果の値が所定値(例えば、当り判定値の最大値である65535)を超えたか否かにもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。
また、上記実施の形態では、大当り遊技状態の終了後には必ず確変制御が行われ、所定回数(100回)の特図ゲームが終了したか、または次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する例を示したが、例えば、確変制御は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続するようにしてもよい(所定回数(100回)の特図ゲームが終了したことを確変制御の終了条件としなくてもよい)。このような場合、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない大当り種別(非確変の大当り種別)を用意しておき、当該非確変の大当り遊技状態の終了後に所定回の特図ゲームが終了するまで制御される時短制御が終了するタイミングで連想状態が終了すればよい。このような遊技機では、確変状態の他、時短状態に制御中においても所定表示を表示可能としてもよい。
また、このような遊技機においては、次回の大当り遊技状態が開始されるまで確変状態が継続するものの、可変表示結果が大当りとなるまでに多大な期間を要する場合がある(いわゆる連荘中のハマリ状態)。そのため、例えば、可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球の数が所定数以上となった場合に、連荘中のハマリ状態に突入したと判定し、設定値に応じて設定示唆演出を行ってもよい。また、発射センサを設け、遊技球の発射数が所定数以上となったことにより連荘中のハマリ状態に突入したと判定し、設定値に応じて設定示唆演出を行ってもよい。さらに、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口にアウトセンサを設け、アウト球の数が所定数以上となったことにより連荘中のハマリ状態に突入したと判定し、設定値に応じて設定示唆演出を行ってもよい。これによれば、いわゆる連荘中のハマリ状態における遊技興趣を向上させることができるとともに、発射を促進することができる。なお、設定示唆演出は、例えば、設定されている設定値に応じて、音声を出力したり、特定のキャラクタを表示したり、その両方を行うようにすればよい。
また、上記実施の形態では、図8−25(e)に示すように確変状態であるSTモードの終了を示すメッセージ表示された後、図8−25(f)に示すように、そのまま所定表示の種類に応じて設けられたカウント値が、種類毎にグラフ表示される例を示したが、これは一例である。例えば、図8−25(e)に示すように確変状態であるSTモードの終了を示すメッセージ表示された後、遊技者に対してプッシュボタン31Bの動作を促し(例えばボタンを押せなどのメッセージ表示やボタン画像を表示するなど)、当該プッシュボタン31Bに対する遊技者の動作をプッシュセンサ35Bにて検出したことに基づいて、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値を表示するようにしてもよい。これによれば、遊技者の好みに応じて演出を実行することができる。なお、遊技者による動作を検出しない場合には、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値を表示しなくてもよい。
(特徴部063AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部063AKについて説明する。なお、説明をわかりやすくするため、特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1においても、特徴部048AKと同様、一旦大当りとなった場合には、当該大当り遊技状態の終了後に100%確変制御が行われるようになるものとする。すなわち、特徴部063AKと同様、大当り種別として、図8−12に示す「大当りA」〜「大当りF」の大当り種別が用意されているものとする。なお、特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機において、第1特図と第2特図のいずれか、または両方に、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りG(非確変大当りともいう)の大当り種別や、次回大当りとなるまで確変制御が継続する(すなわち回数により終了しない)大当りHの大当り種別が設定されていてもよい。また、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御のいずれも実行されない大当り種別があってもよい。
本実施の形態の特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出において設定示唆演出が行われる。そして、特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1にて行われる設定示唆演出には、遊技者にとって有利な設定値に設定されている場合に選択される割合が高い態様1の実行態様と、遊技者にとって不利な設定値に設定されている場合に選択される割合が高い態様2の実行態様とがあり、態様1の実行態様は、態様2の実行態様よりも当該設定示唆演出の実行期間が長くなっているという特徴を有している。
このような特徴は、次のような背景による。一般的に遊技者は、有利なことを報知する演出(有利な演出)が実行された場合、当該演出の画像または動画を、遊技者が所有する携帯端末にて撮影し、それをSNS(Social Networking Service)等の会員登録制のウェブサイトや、インターネット動画共有サイト等に投稿する傾向にある。しかしながら、当該有利な演出の実行期間が短いと、適切な撮影時間を確保できないという問題が生じる。その一方で、不利な場合に行われることの多い演出(不利な演出)については、撮影意欲はないため、当該不利な演出の実行期間が長いと、却って遊技者を不快にさせてしまうという問題がある。そこで、特徴部063AKでは、有利な演出についての実行期間を長くして撮影時間を確保するとともに、不利な演出については当該有利な演出よりも実行期間を短くして不快感を低減させるよう、上記の特徴を有している。以下、このような特徴を有する特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1について、説明する。なお、上記基本説明や特徴部048AKで説明した部分と同様の部分については説明を省略するものとする。
図9−1は、エンディング演出処理として、図7のステップS177にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9−1に示すエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、エンディング演出中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS001)。エンディング演出中フラグは、エンディング演出の実行中であることを示すフラグで、RAM122の所定領域に設けられている。当該エンディング演出中フラグは、後述するステップ063AKS004の処理にてオン状態にセットされ、ステップ063AKS012の処理にてオフ状態にクリアされる。
エンディング演出中フラグがオフであるときには(ステップ063AKS001;No)、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS002)。エンディングコマンドは、例えば、図5のステップS117の処理にて主基板11の側から送信されるコマンドであり、エンディング演出の実行を開始することを示すコマンドである。エンディングコマンドを受信していない場合(ステップ063AKS002;No)、演出制御用CPU120は、エンディング演出処理を終了する。なお、エンディングコマンドには、エンディング演出の実行期間が含まれている。特徴部063AKでは、特徴部048AKと同様、図8−12に示す「大当りA」〜「大当りF」の大当り種別が用意されているが、いずれの大当り種別であっても、当該エンディング演出の実行期間は共通(例えば20秒)である。
一方、エンディングコマンドを受信した場合(ステップ063AKS002;Yes)、演出制御用CPU120は、エンディング演出となる演出動作を開始するためのエンディング演出開始設定処理を行う(ステップ063AKS003)。その後、エンディング演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップ063AKS004)、エンディング演出処理を終了する。
図9−2は、図9−1のステップ063AKS003にて実行されるエンディング演出開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図9−2に示すエンディング演出開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、図9−3に示す決定割合に従って設定示唆演出の実行有無を決定する(ステップ063AKS021)。図9−3に示す例では、設定されている設定値に関わらず、図示する決定割合により設定示唆演出の実行有無が決定される例を示しているが、設定値に応じて実行割合が異なるようにしてもよい。具体的には、設定値が4〜6の高設定である場合、設定値が1〜3の低設定である場合よりも実行割合が高くなるようにしてもよい。また、その逆に、低設定の方が高設定である場合よりも実行割合が高くなるようにしてもよい。
図9−2に戻り、ステップ063AKS021の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると決定したか否か、すなわち実行有りか否かを判定する(ステップ063AKS022)。実行有りの場合(ステップ063AKS022;Yes)、図9−4に示す決定割合に従って、設定示唆演出の実行態様を設定値に応じて決定する(ステップ063AKS023)。この実施の形態の特徴部063AKでは、設定示唆演出の実行態様として「態様1」と「態様2」の2種類の実行態様があり、図9−4に示すように「態様1」は、設定されている設定値が高い程決定される割合が高くなっている。一方、「態様2」は、設定されている設定値が低い程決定される割合が高くなっている。ここで、設定されている設定値が高い程、可変表示結果が「大当り」となる確率が高い(出玉率が高い)ことから、「態様1」の設定示唆演出が行われた場合には、出玉率が高い設定値(有利な設定値)に設定されていることが示唆される(有利な示唆が行われる)こととなる。なお、この実施の形態の特徴部063AKにおける「態様1」および「態様2」の設定示唆演出は、いずれもキャラクタを表示する演出であるが、「態様1」と「態様2」で異なるキャラクタを表示する(態様1はキャラAのキャラクタ、態様2はキャラBのキャラクタなど)。設定示唆演出は、キャラクタを表示する演出に限られず、メッセージを表示する演出や、バトル演出、セリフ演出など、「態様1」と「態様2」とで異なる態様であれば任意であってよい。なお、ステップ063AKS023にて設定示唆演出の実行態様が決定されることにより、設定示唆演出の実行期間も決定されることとなる。この実施の形態の特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出を実行する場合の方が、「態様2」の設定示唆演出を実行する場合よりも設定示唆演出の実行期間が長くなっている。これによれば、有利な設定値であることを示唆する設定示唆演出が行われたことを遊技者が見逃すことを防止することができるとともに、撮影時間を確保することができる。また、撮影時間を確保することができることにより、撮影された画像や動画がインターネット上で遊技者により公開されることとなる。なお、どの遊技場のどのパチンコ遊技機1にて撮影したものかも含めて公開されることが多い。したがって、遊技場側からすれば、遊技者により当該遊技場の宣伝が行われることとなる。よって、有利な設定値であることを示唆する設定示唆演出が行われた場合に撮影時間を確保することにより、遊技者のみならず、遊技場側にも相乗的な効果をもたらすこととなる。
なお、図9−4に示す例では実行態様が2種類であることを示しているが、この他にも、例えば設定値が1〜3の低設定であるときには実行されず、設定値が4〜6の高設定であるときにのみ実行される「態様3」の実行態様があってもよい。また、最も高い設定値である6の設定値である場合にのみ実行される「態様4」の実行態様があってもよく、この場合には、設定されている設定値が6である場合に「態様4」以外の設定示唆演出が実行される割合よりも、当該「態様4」の決定割合が低ければよい。これによれば、「態様4」の設定示唆演出の実行頻度が多くなることで、「態様4」以外の設定示唆演出が実行された場合に設定値が6でないという認識を遊技者に与えてしまうことを防止することができ、遊技興趣の低下を防止することができる。さらに、偶数の設定値である場合に実行される態様や、奇数の設定値である場合に実行される態様があってもよい。
図9−2に戻り、ステップ063AKS023の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、準備演出の実行設定を行うための準備演出設定を行う(ステップ063AKS024)。この実施の形態の特徴部063AKでは、エンディング演出において設定示唆演出が実行される場合、実行態様が「態様1」であるか「態様2」であるかに関わらず所定期間(図9−8に示すT1の期間)、準備演出として遊技者に撮影準備を促す演出を実行する。また、準備演出は、撮影準備として遊技者にカメラの準備を促す他、設定示唆演出の実行タイミングを遊技者に示唆する演出でもある(図9−9参照)。
図9−2のステップ063AKS024の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ063AKS023で決定した態様が「態様1」であるか否かを判定する(ステップ063AKS025)。「態様1」である場合(ステップ063AKS063;Yes)、演出制御用CPU120は、特別演出の実行設定を行うための特別演出設定を行う(ステップ063AKS026)。この実施の形態の特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出が実行された場合、「態様2」の設定示唆演出で実行されることのない特別演出がさらに実行される。すなわち、特別演出は、「態様1」の設定示唆演出中に行われる演出である。具体的に、この実施の形態の特徴部063AKにおける特別演出は、図9−9(D)に示すように、「態様1」の設定示唆演出として表示されたキャラクタの周囲にエフェクト画像を表示する演出である。なお、これに限られず、例えば特別音を出力するようにしてもよい。この場合、当該出力する特別音は、大当り遊技状態に制御されるときに出力される音と同じ音であればよい。これによれば、有利なことが示唆されることとなり、有利であることを遊技者が容易に把握することができる。
図9−2のステップ063AKS026の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、表示演出操作表示の実行設定を行うための延長操作表示設定を行う(ステップ063AKS027)。この実施の形態の特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出が実行された場合、遊技者による操作が行われることにより、エンディング演出の終了後(大当り遊技状態の終了後)も、当該「態様1」の設定示唆演出が行われたことが認識可能となるようになっている(延長表示可能となっている)。そのため、ステップ063AKS027では、エンディング演出の終了後も「態様1」の設定示唆演出が行われたことを視認可能とするための操作を促す表示を行う。具体的には、図9−9(E)に示すように、プッシュボタン31Bに対する操作(延長操作)を促す表示の設定を行う。なお、当該延長操作が行われた場合、特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出として表示されたキャラクタ画像を背景画像として、15回の可変表示が行われるまでの期間表示する(図9−9(I)参照)。これによれば、エンディング演出中に当該態様1の設定示唆演出に対応する画像の撮影ができなかった遊技者に対して再度撮影を可能とすることができるとともに、他の遊技者に対して態様1の設定示唆演出が実行されたことをアピールすることができる。
図9−2のステップ063AKS027の処理を実行した後、ステップ063AKS025にて「態様2」であると判定した場合(ステップ063AKS025;No)、またはステップ063AKS022にて実行無しと判定した場合(ステップ063AKS022:No)、演出制御用CPU120は、返却防止報知および注意喚起表示を行うための設定を行う(ステップ063AKS028)。ステップ063AKS028にて設定される返却防止報知としては、遊技に使用可能な遊技球等の遊技用価値の大きさを特定可能な情報として残高情報等が記録された遊技用記録媒体としてのプリペイドカード等の取り忘れに関するカード取り忘れ防止の表示としての返却防止表示がある。返却防止表示では、たとえば、「カードの取り忘れにご注意ください。」という文字とともにカードの排出を示す画像が表示される。なお、カードではなく遊技に使用可能な遊技球等の遊技用価値の大きさを特定可能な情報として残高情報等が記録された遊技用記録媒体としてのコイン等の別の形状のものを対象として注意喚起を実行してもよい。なお、当該遊技用記録媒体としてのプリペイドカード等は、当該カード等を挿入することにより遊技を実行可能とするためのものである。また、注意喚起表示としては、遊技者に対してパチンコ遊技機1やスロットマシンへの遊技に対してのめり込み過ぎることを防止するための表示としてののめり込み防止表示がある。のめり込み防止表示では、たとえば、「パチンコは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。」という文字と文字の周りを囲む画像とが表示される。このような注意喚起表示としてののめり込み防止表示により、遊技者に対して遊技にのめり込むことを抑制または注意、遊技者に対して遊技に大金を注ぎ込むことを抑制または注意が行なわれる。その他、注意喚起表示として「18歳未満の遊技は法令により禁止されています。」という18歳未満の遊技を禁止する注意喚起表示、「不正行為は犯罪です。」という不正行為を抑制するための注意喚起表示、「攻略法を装った詐欺にご注意ください。」という詐欺行為を抑制するための注意喚起表示等が文字と画像とにより表示されてもよい。なお、その他の注意喚起表示は、上記に示すもの以外であってもよく、たとえば、パチンコ遊技機1の外枠等に可動式の役物を設けた場合に、当該可動式の役物の動きにより、けがをしないように注意するものであってもよい。
この実施の形態の特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出を実行する場合の方が、「態様2」の設定示唆演出を実行する場合よりも設定示唆演出の実行期間が長くなっている。また、エンディング演出の実行期間については、大当り種別に関わらず共通である。そのため、ステップ063AKS028では、「態様1」の設定示唆演出が実行された場合よりも「態様2」の設定示唆演出が実行された場合の方が返却防止報知および注意喚起表示の実行期間が長くなるように設定し(図9−8のT3<T6)、後述する次回モード報知の開始タイミングを同タイミングとする。
図9−2のステップ063AKS028の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、次回モード報知として、当該大当り終了後の遊技状態を報知するための次回モード報知設定を行い(ステップ063AKS029)、エンディング演出開始設定処理を終了する。なお、ステップ063AKS029の処理では、次回モード報知を行う期間についても合わせて設定される。ステップ063AKS029では、図9−8に示すT4の期間を次回モード報知期間として設定する。さらに、設定示唆演出を実行しない場合には、図9−8(C)に示すように、T7の期間についても合わせて設定すればよい。
図9−1に戻り、エンディング演出中フラグがオン状態にセットされていると判定した場合(ステップ063AKS001;Yes)、演出制御用CPU120は、エンディング演出時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS005)。エンディング演出時間が経過したと判定した場合、すなわちエンディング演出の実行期間が終了した場合(ステップ063AKS005;Yes)、演出制御用CPU120は、エンディング演出中フラグをオフ状態にクリアする(ステップ063AKS012)。そして、確変変動回数として、大当り遊技状態の終了後、確変状態に制御される可変表示の回数を設定する(ステップ063AKS013)。ステップ063AKS013では、例えば100を設定する。なお、ステップ063AKS013の処理を実行せず、主基板11の側から確変変動回数に対応するコマンドを受信するようにしてもよい。ステップ063AKS013の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップ063AKS014)、エンディング演出処理を終了する。
一方、ステップ063AKS005にてエンディング演出時間が経過していないと判定した場合(ステップ063AKS005;No)、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否か、すなわち設定示唆演出有りか否かを判定する(ステップ063AKS006)。設定示唆演出有りの場合(ステップ063AKS006;Yes)、演出制御用CPU120は、設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理を実行し(ステップ063AKS007)、ステップ063AKS008の処理に移行する。一方、設定示唆演出無しの場合(ステップ063AKS006;No)、ステップ063AKS007の処理を実行することなくステップ063AKS008の処理に進む。
図9−5は、図9−1のステップ063AKS007にて行われる設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。図9−5に示す設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、準備演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS031)。準備演出期間は、図9−2のステップ063AKS024の処理により設定されている。準備演出期間である場合(ステップ063AKS031;Yes)、演出制御用CPU120は、準備演出を実行するための準備演出動作制御を行う(ステップ063AKS032)。
ステップ063AKS032の処理を実行した後、または準備演出期間でない場合(ステップ063AKS031;No)、演出制御用CPU120は、設定示唆演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS033)。設定示唆演出期間は、図9−2のステップ063AKS023にて実行態様が決定されたことに合わせて、態様に応じた期間が設定されている。設定示唆演出期間でない場合(ステップ063AKS033;No)、演出制御用CPU120は、そのまま設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理を終了する。
設定示唆演出期間である場合(ステップ063AKS033;Yes)、演出制御用CPU120は、図9−2のステップ063AKS023にて決定した態様の設定示唆演出を実行するための設定示唆演出動作制御を行う(ステップ063AKS034)。続いて実行した設定示唆演出の態様が「態様1」であるか否かを判定し(ステップ063AKS035)、「態様1」であれば(ステップ063AKS035;Yes)、特別演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS036)。特別演出期間は、図9−2のステップ063AKS026にて設定されていればよい。なお、この実施の形態における特徴部063AKにおける特別演出期間は、「態様1」の設定示唆演出の実行期間と同期間となっている。そのため、このように特別演出期間が設定示唆演出期間と同期間であれば、ステップ063AKS036の処理は不要である。一方、特別演出期間を「態様1」の設定示唆演出の実行期間よりも短い期間としてもよく、この場合には、ステップ063AKS036の処理にて特別演出期間であるか否かを判定すればよい。
特別演出期間であれば(ステップ063AKS036;Yes)、特別演出を実行するための特別演出動作制御を行う(ステップ063AKS037)。ステップ063AKS037の処理を実行した後、または特別演出期間でない場合(ステップ063AKS036;No)、演出制御用CPU120は、延長操作表示期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS038)。延長操作表示期間は、図9−2のステップ063AKS027にて設定されている。延長操作表示期間であれば(ステップ063AKS038;Yes)、延長操作表示を行うための延長操作表示制御を行う(ステップ063AKS038A)。そして遊技者による操作を検出したか否かを、プッシュセンサ35Bにて検出したか否かを判定し(ステップ063AKS039)、検出した場合は(ステップ063AKS039;Yes)、延長フラグをオン状態にセットしてから(ステップ063AKS040)、設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理を終了する。延長フラグは、遊技者による延長操作が行われたことを示すフラグであり、RAM122の所定領域に設けられている。
ステップ063AKS035にて実行態様が「態様2」であると判定した場合(ステップ036AKS035;No)や、ステップ063AKS038にて延長操作表示期間でないと判定した場合(ステップ063AKS036;No)、または、ステップ063AKS039にて操作を検出していない場合(ステップ063AKS039;No)、設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理を終了する。
図9−1に戻り、ステップ063AKS00の処理を実行した後、またはステップ063AKS006にて設定示唆演出無しと判定した場合(ステップ063AKS006;No)、演出制御用CPU120は、返却防止報知および注意喚起期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS008)。返却防止報知および注意喚起期間は、図9−2のステップ063AKS028にて設定されている。なお、この実施の形態の特徴部063AKでは、エンディング演出にて設定示唆演出が行われる場合も行われない場合も、返却防止報知および注意喚起が行われる。また、次回モード報知についても同様である。
図9−1のステップ063AKS008にて返却防止報知および注意喚起期間であると判定した場合(ステップ063AKS008;Yes)、返却防止報知および注意喚起を実行するための返却防止報知および注意喚起制御を行う(ステップ063AKS009)。ステップ063AKS009の処理を行った後、またはステップ063AKS008にて返却防止報知および注意喚起期間でないと判定した場合(ステップ063AKS008;No)、演出制御用CPU120は、次回モード報知期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS010)。次回モード報知期間は、図9−2に示すステップ063AKS029にて設定されている。次回モード報知期間である場合(ステップ063AKS010;Yes)、次回モード報知を行うための次回モード報知制御を行ってから(ステップ063AKS011)、エンディング演出処理を終了する。一方、次回モード報知期間でないと判定した場合(ステップ063AKS010;No)、そのままエンディング演出処理を終了する。なお、この実施の形態の特徴部063AKでは、上述したように一旦大当りとなった場合には、当該大当り遊技状態の終了後に100%確変制御が行われる例を示しているが、例えば、確変大当りとなった場合にのみ大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御され、非確変の大当りとなって場合には大当り遊技状態の終了後に確変状態ではなく時短状態に制御される場合には、当該次回モード報知において、確変、時短、のそれぞれに対応した報知が行われればよい。
図9−6は、図7のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理において行われる、可変表示開始設定処理内の処理の一例を示すフローチャートである。図9−6に示す可変表示開始設定処理内の処理において、演出制御用CPU120は、まず、延長フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS041)。延長フラグがオンである場合(ステップ063AKS041;Yes)、演出制御用CPU120は、15回の変動分、特別背景として「態様1」の設定示唆演出にて表示されたキャラクタを背景画像(特別背景)にするための15変動特別背景設定を行う(ステップ063AKS042)。具体的に、ステップ063AKS042の処理では、RAM122の所定領域に設けられた特別背景カウンタの値を「1」にする(初期値は「0」)とともに、当該可変表示において特別背景を表示する設定と行う。これにより、当該可変表示から特別背景が表示されることとなる。
ステップ063AKS042の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、延長フラグをクリアする(ステップ063AKS043)。そして、特別背景が表示される残りの可変表示の回数を表示する残回数表示設定を行う(ステップ063AKS044)。具体的に、この実施の形態の特徴部063AKでは、大当り遊技状態が終了してから15回可変表示が終了するまでの間、特別背景として「態様1」の設定示唆演出にて表示されたキャラクタが背景画像として表示される。そのため、ステップ063AKS044では、15個の目盛りを表示して、残り15回の可変表示が終了するまで特別背景が表示されることを遊技者に視認可能に表示する。なお、目盛りの表示でなくても、数字のカウントダウン表示であってもよい。また、この例では、可変表示の終了タイミングで残回数表示を更新(目盛りを減らす)する例としている(後述する特図当り待ち処理にて残回数表示を更新している)が、可変表示の開始とともに残回数表示を更新してもよく、その場合には、当該可変表示開始設定処理内の処理にて残回数表示を更新すればよい。
ステップ063AKS044の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特別背景の表示中であることを示す特別背景表示中フラグをオン状態にセットして(ステップ063AKS045)、可変表示開始設定処理内の処理を終了する。なお、特別背景表示中フラグは、RAM122の所定領域に設けられていればよい。
一方、ステップ063AKS041にて延長フラグがオフ状態であると判定した場合(ステップ063AKS041;No)、演出制御用CPU120は、特別背景表示中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS046)。特別背景表示中フラグがオン状態であれば(ステップ063AKS046;Yes)、特別背景カウンタの値を1加算してから(ステップ063AKS047)、可変表示開始設定処理内の処理を終了する。一方、特別背景表示中フラグがオフ状態であれば(ステップ063AKS046;No)、特別背景ではなく、通常時の背景を表示するための通常背景表示設定を行ってから(ステップ063AKS048)、可変表示開始設定処理内の処理を終了する。なお、一旦通常背景表示設定が行われた後は、再度大当り遊技状態に制御されるまで、当該可変表示開始設定処理内の処理は行われないようにしてもよい。
図9−7は、図7のステップS173にて実行される特図当り待ち処理において行われる、特図当り待ち処理内の処理の一例を示すフローチャートである。当該特図当り待ち処理内の処理では、15回の可変表示が行われたか否かを判定する処理、および、残回数表示を更新する処理を主に行う。図9−6に示す特図当り待ち処理内の処理において、演出制御用CPU120は、まず、特別背景表示中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS051)。特別背景表示中フラグがオフ状態である場合(ステップ063AKS051;No)、演出制御用CPU120は、そのまま特図当り待ち処理内の処理を終了する。
一方、特別背景表示中フラグがオン状態である場合(ステップ063AKS051;Yes)、演出制御用CPU120は、残回数表示を更新する(ステップ063AKS052)。具体的に、ステップ063AKS052では、15個の目盛り表示のうち、残り回数に対応する目盛りを点灯させ、終了した可変表示については消灯させることで、残回数表示を更新する。すなわち、大当り終了後の1回目の可変表示であれば、15個目の目盛り表示を消灯させる制御を行う(残りの14個の目盛りについては点灯状態とする)。ステップ063AKS052の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特別背景カウンタの値が15であるか否か、すなわち特別背景を表示する最終の可変表示であるか否かを判定する(ステップ063AKS053)。特別背景カウンタの値が15でない場合(ステップ063AKS053;No)、演出制御用CPU120は、特図当り待ち処理内の処理を終了する。
特別背景カウンタの値が15である場合(ステップ063AKS053;Yes)、特別背景を表示する最終の可変表示が終了したとして、特別背景表示中フラグをクリアするとともに(ステップ063AKS054)、特別背景カウンタの値を0にクリアしてから(ステップ063AKS055)、特図当り待ち処理を終了する。これにより、図9−6のステップ063AKS046にてNoと判定され、ステップ063AKS048にて通常背景が表示されることとなる。
図9−8は、エンディング演出等の実行期間を示すタイムチャートである。具体的に、図9−8(A)は、エンディング演出にて態様1の設定示唆演出が実行される場合のタイムチャートであり、図9−8(B)は、エンディング演出にて態様2の設定示唆演出が実行される場合のタイムチャートであり、図9−8(C)は、エンディング演出にて設定示唆演出が実行されない場合のタイムチャートである。
エンディング演出の実行期間は、上述したように大当り種別に関わらず共通である。そのため、図9−8に示すように、設定示唆演出を実行する場合もそうでない場合も、エンディング演出の実行期間は共通の期間となっている。
まず、図9−8に示すように、設定示唆演出を実行する場合もそうでない場合も、大当り図柄が停止し、ラウンド遊技が行われる。そして、エンディング演出を開始すると、態様1の設定示唆演出を実行する場合、および態様2の設定示唆演出を実行する場合は、図9−8(A)および図9−8(B)に示すように、撮影準備として遊技者にカメラの準備を促す他、設定示唆演出の実行タイミングを遊技者に示唆する準備演出を、T1の期間実行する。一方で、設定示唆演出を実行しない場合には、図9−8(C)に示すように、次回モード報知をT7の期間実行する。
続いて態様1の設定示唆演出を実行する場合、および態様2の設定示唆演出を実行する場合は、図9−8(A)および図9−8(B)に示すように、設定示唆演出を実行する。態様1の場合には、T2の期間設定示唆演出を実行するとともに、これに合わせて特別演出についても実行する。また、設定示唆演出を実行するT2の期間以内の期間に延長操作表示を行う。図9−8(A)に示す例では、設定示唆演出を実行してから所定期間後から設定示唆演出の終了時のタイミングまで延長操作表示を行う例を示しているが、T2の期間内であれば、任意の期間であってよい。
また、態様2の場合には、T5の期間設定示唆演出を実行する。具体的には、態様2のキャラクタを表示する。なお、特徴部063AKでは、T2>T5となっている。また、図9−8に示す例では、図9−8(B)に示す態様2の設定示唆演出の終了タイミングと、図9−8(C)に示す次回モード報知の終了タイミングとが一致する例を示しているが、これらのタイミングは一致していなくてもよい。
続いて設定示唆演出が終了すると、態様1の設定示唆演出を実行した場合には、図9−8(A)に示すように、T3の期間、返却防止報知および注意喚起表示を行い、態様2の設定示唆演出を実行した場合には、図9−8(B)に示すように、T6の期間、返却防止報知および注意喚起表示を行う。特徴部063AKでは、T6>T3となっている。図示するように、特徴部063AKでは、T2+T3=T5+T6となるよう、すなわち、態様1の設定示唆演出の実行期間と態様2の設定示唆演出の実行期間との差分(T2−T5)が、態様2の設定示唆演出を実行した場合における返却防止報知等の期間と態様1の設定示唆演出を実行した場合における返却防止報知等の期間との差分(T6−T3)と一致するよう、それぞれの期間が設定されている。また、設定示唆演出を実行しなかった場合には、図9−8(C)に示すように、返却防止報知および注意喚起表示を、態様2の設定示唆演出を実行した場合と同様の期間実行する。なお、設定示唆演出を実行しなかった場合は、次回モード報知をT7の期間実行した後は、態様2の設定示唆演出を実行した場合と同様の期間、同様の報知(表示)を行う。
返却防止報知および注意喚起表示を行った後は、いずれの場合も、次回モード報知をT4の期間行い、エンディング演出を終了する。エンディング演出の終了後、すなわち大当り遊技状態の終了後は、確変状態に制御されるが、態様1の設定示唆演出を実行し、かつ延長操作がなされ、延長フラグがオン状態であれば、図9−8(A)に示すように、15変動分、特別背景が表示されることとなる。なお、図9−8に示す例において、それぞれの実行期間の関係は、T4<T3<T1<T6<T5<T2<T7となっているが、これに限られず、T4<T3=T1<T6<T5<T2<T7といった関係でもよく、T1<T5<T2の関係さえ成立していれば、それ以外の期間については任意であってよい。すなわち、この例では、T2とT5の差分をT3とT6により調整する例を示したが、T4を含めて調整してもよいし、T3とT6ではなく、T4の期間を態様1と態様2とで異なることで、T2とT5の差分を調整してもよい。
図9−9は、エンディング演出等が実行された場合における演出動作例を示す図である。具体的には、エンディング演出において態様1の設定示唆演出が実行された場合の演出動作例を示している。また、図示する例では、延長操作が行われ、大当り遊技状態の終了後に特別背景が表示される例を示している。まず、図9−9(A)に示すように、大当り図柄が停止すると、その後ラウンド遊技が行われる。そして、エンディング演出開始とともに、図9−9(B)に示すように、準備演出として遊技者に撮影準備を促すよう、カメラの画像を表示するとともに、設定示唆演出の実行タイミングがいつであるか、図9−9(B)および図9−9(C)に示すようにカウントダウン表示を行う。また、この準備演出は、単にカウントダウン表示を行うのみ行うのではなく、「○秒後のキャラクタに注目」といったようなメッセージを表示することで、キャラクタに注目すればよいことを遊技者に示唆する演出でもある。すなわち、準備演出は、設定示唆演出の内容の解説を含む演出でもある。図示する例では、単にキャラクタに注目、とのメッセージのみであるが、例えば、キャラAが出るか注目、などのように、より設定示唆演出の内容を詳しく解説するようにしてもよい。
そして、準備演出が終了すると、図9−9(D)に示すように、設定示唆演出を実行する。なお、態様1の設定示唆演出であることから、表示されたキャラAのキャラクタの周囲を目立たせるエフェクト表示を行う特別演出を合わせて実行する。また、特徴部063AKでは、図示するように、態様1の設定示唆演出が実行される場合、当該態様1に対応するキャラAのキャラクタの表示時間を遊技者に視認可能に表示する。図示する例では、メータ表示にて表示期間を視認可能としているが、カウントダウン表示であってもよい。なお、当該キャラクタの表示時間の制御については、態様1の設定示唆演出を実行する場合に、ステップ063AKS034にて実行されてもよいし、ステップ063AKS007内において、態様1の設定示唆演出を実行する場合に、それに合わせて表示期間を制御する処理を別途追加してもよい。
続いて延長操作表示期間となると、図9−9(E)に示すように、延長操作表示としてプッシュボタン31Bの画像を表示する。なお、特徴部063AKでは、操作を行うことにより延長されることが認識可能となるような態様で延長操作表示を行う。そのため、操作を行うとどのようなことが生じるのか、ということが遊技者が把握しやすく、遊技興趣を向上させることができる。
そして、遊技者のプッシュボタン31Bに対する操作を検出すると、延長フラグがオンになるのに合わせて図9−9(F)に示すように表示が延長されること、すなわち大当り遊技状態の終了後に特別背景が表示されること、を視認可能に表示する。なお、図9−9(F)に示す例では、この他「スペシャルタイム突入!」といったメッセージを表示する例、すなわち次回モード報知を行う例を示しているが、これは一例であり、当該次回モード報知は行わなくてもよい。次回モード報知は、図9−8に示すT4の実行期間に加え、その他の期間にも実行されてよく、例えば設定示唆演出の実行期間内に実行されてもよい。図9−9(F)では、その場合の例を示している。また、図9−9(F)に示す例では、図9−9(D)や図9−9(E)とは異なり、キャラAのキャラクタがVサインをしているポーズとなっているが、図9−9(D)や図9−9(E)と同様のポーズであってもよい。なお、例えば、図示するように、時間経過とともにキャラクタのポーズが変化するような場合、プッシュボタン31Bを操作したタイミングにおけるポーズキャラクタを、特別背景として大当り遊技状態終了後に表示するようにしてもよく、図9−9に示す例では、図9−9(F)に示す態様でプッシュボタン31Bが操作され、当該ポーズのキャラクタ画像が特別背景として表示されることとなっている。また、これとは別に、時間経過とともにキャラクタのポーズが変化する場合であっても、操作タイミングに関わらず、設定示唆演出開始時に表示されたポーズのキャラクダ画像を特別背景として表示してもよい。
返却防止報知および注意喚起表示期間となると、図9−9(G)に示すように、返却防止報知として「カードの取り忘れにご注意ください。」のメッセージとともに、カードの取り忘れを防止するための画像を表示し、注意喚起表示として「パチンコは適度に楽しむ遊びです!のめり込みに注意しましょう。」のメッセージを表示する。そして、次回モード報知期間となることで、図9−9(H)に示すように「スペシャルタイム突入!」のメッセージを表示し、その後エンディング演出が終了することで大当り遊技状態が終了する。なお、例えば、次回モード報知の他、当該パチンコ遊技機1の製造社のロゴなどを表示してもよい。また、図示する例では、返却防止報知および注意喚起表示に合わせて、態様1の設定示唆演出として表示したキャラAのキャラクタ画像が表示される例を示している。態様2の設定示唆演出が実行された場合には、キャラBのキャラクタ画像が合わせて表示され、設定示唆演出が実行されない場合には、キャラクタ画像は表示されなければよい。なお、これとは異なり、設定示唆演出を実行したか否かに関わらず共通のキャラクタ画像を返却防止報知および注意喚起表示に合わせて表示してもよい。
大当り遊技状態終了後は、確変状態に制御される。そして、遊技者により延長操作が行われていることから、15回の可変表示が終了するまで、図9−9(I)に示すように特別背景を表示する。なお、特別演出としてのエフェクト画像については表示されず、キャラクタ画像のみとなっているが、エフェクト画像についても合わせて表示するようにしてもよい。また、特徴部063AKでは、図9−9(I)に示すように、残回数表示として15個のメモリ表示が行われ、可変表示が終了する毎に1つずつメモリ表示が消灯するようになっている。図示する例では、大当り遊技状態終了後、3回目の可変表示が行われている状態の例を示している。
なお、この実施の形態における特徴部063AKでは、遊技者による操作が行われた場合に、大当り遊技状態の終了後に所定回(15回)の可変表示において特別背景を表示して、態様1に対応するキャラクタ表示を延長させる例を示したが、遊技者の操作によらず、必ず所定回(15回)の可変表示において特別背景が表示されるようにしてもよい。これによれば、態様1の設定示唆演出が実行されたこと、すなわち出玉率が高い設定値(有利な設定値)に設定されていることを示唆する表示が長い期間行われることとなり、他の遊技者に対するアピールができ、当該パチンコ遊技機1の遊技者に優越感を与えることができる。また、これに加え、遊技者による操作が行われた場合は、15回の可変表示ではなく、30回の可変表示において(+15回されて)特別背景が表示されるようにしてもよい。また、例えば、遊技者による操作タイミングが遅いほど、特別背景が表示される可変表示の回数が多くなるなど、延長操作表示期間中のいずれのタイミングで操作されたかにより特別背景が表示される可変表示回数が異なっていてもよい。これによれば、より長い期間特別背景が表示されることへの遊技者の興味を集めることができる。また、例えば、延長操作表示期間中に存在する複数の特定タイミングに合わせて操作した場合に、特別背景が表示される可変表示回数が多くなるようにしてもよい。また、例えば、複数の特定タイミングのうち、第1特定タイミングで操作した場合に+10回、第2特定タイミングで操作した場合にさらに+10回など、複数の特定タイミングに合わせて操作した回数に応じて特別背景が表示される可変表示回数が多くなるようにしてもよい。さらに、特定タイミング以外での操作により、特別背景が表示される可変表示回数が減少する(例えば−1回など)ようにしてもよい。これによれば、特定タイミングにおいて操作しようという遊技者の意欲を高めることができる。
以上、本実施の形態の特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1においては、高い設定値に設定されている場合に決定される割合の高い態様1の設定示唆演出と、低い設定値に設定されている場合に決定される割合の高い態様2の設定示唆演出とのうち、図9−8に示すように、態様1の設定示唆演出を、態様2の設定示唆演出よりも長い期間実行する(T5よりもT2の方が長い)。これによれば、有利な設定値であることを示唆する態様1の設定示唆演出が行われたことを遊技者が見逃すことを防止でき、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部063AKでは、設定示唆演出をエンディング演出内で実行するとともに、態様1と態様2とで異なるキャラクタを表示する。これによれば、有利な設定値であることを示唆する態様1の設定示唆演出が行われたことを遊技者が見逃すことを防止でき、遊技興趣を向上させることができる。
特徴部063AKにおけるエンディング演出の実行期間は、図9−8に示すように、態様1の設定示唆演出を実行する場合も、態様2の設定示唆演出を実行する場合も、いずれも共通の実行期間である。これによれば、設定示唆演出の態様によりエンディング演出の実行期間を変更する必要がなく、主基板11の側の制御負担を軽減することができる。
また、特徴部063AKでは、図9−8(B)に示すように、返却防止報知および注意喚起表示の期間を延長させることで、態様1の設定示唆演出が実行された場合と態様2の設定示唆演出が実行された場合の実行期間の差分を調整している。返却防止報知の実行期間が延長されることで、遊技用記録媒体としてのプリペイドカード等の取り忘れを防止することができる。また、注意喚起表示として、のめり込み防止表示の期間が延長されることで、遊技に対するのめり込みを低減させることができる。
特徴部063AKでは、エンディング演出を開始してから、準備演出の実行期間である特定期間経過後に設定示唆演出を実行する。準備演出としての期間経過後に設定示唆演出が実行されることから、エンディング演出の開始に合わせて設定示唆演出を実行するよりも、設定示唆演出の態様に注目させやすくすることができる。
また、特徴部063AKにおける準備演出の期間は、図9−8に示すように、設定示唆演出の実行期間よりも短くなっている(T1<T5<T2)。したがって、準備演出の実行期間である特定期間経過後に、当該特定期間よりも長い期間の設定示唆演出が実行される。これによれば、設定示唆演出の把握を容易にすることができる。
また、特徴部063AKでは、延長操作表示を行い、当該延長操作表示期間内に遊技者による操作が行われた場合に、当該大当り遊技状態の終了後に実行される15回の可変表示において、特別背景として、態様1の設定示唆演出に対応するキャラクタの画像を表示する。これによれば、大当り遊技状態の終了後も態様1の設定示唆演出が実行されたことを把握することができる。
さらに、特徴部063AKでは、態様1の設定示唆演出を実行した場合に、合わせて特別演出を実行する。当該特別演出は、態様1に対応するキャラクタの周囲にエフェクト画像を表示する演出であり、態様2の設定示唆演出の実行時には実行されない演出である。そのため、態様1の設定示唆演出の把握を容易にすることができる。また、特徴部063AKでは、特別演出として、大当り遊技状態に制御されるときに出力される音と同じ音である特別音を出力してもよく、これによれば、態様1の設定示唆演出の把握を容易にすることができる。
(特徴部063AKの変形例)
上記実施の形態の特徴部063AKでは、設定示唆演出の態様として、態様1と態様2の態様が用意され、態様1は有利な設定値に設定されている場合に決定される割合が高い態様である例を示したが、例えば、態様1の設定示唆演出は、有利な設定値に設定されていることが確定する態様の設定示唆演出であってもよい。なお、有利な設定値とは、上述したように出玉率が高い設定値を言い、いわゆるセーフ球の数を発射球の数で割った値を100倍したベース値が100以上となる設定値(例えば設定値4以上など)を言う。これによれば、有利な設定値であることが確定する態様1の設定示唆演出を遊技者が見逃すことを防止でき、遊技興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、延長操作表示としてプッシュボタン31Bの画像を表示する例を示した(図9−9(E)参照)が、これに加え、遊技者による操作を有効に受け付け可能な操作有効期間を、遊技者が視認できるよう表示してもよい。この場合、操作有効期間は、例えばメータ表示であってもよいし、カウントダウン表示であってもよい。また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、返却防止報知および注意喚起表示を同時に行う例を示したが、返却防止報知および注意喚起表示を交互に繰り返し表示したり、図9−8におけるT4の期間のうち、前半を返却防止報知、後半を注意喚起表示、としてもよい。
また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、返却防止報知および注意喚起表示の期間を、態様1の設定示唆演出が行われた場合と態様2の設定示唆演出が行われた場合とで異なる期間とすることでエンディング演出自体の実行期間を調整する例(図9−8のT3およびT6)を示したが、これに加え、次回モード報知の期間(図9−8のT4)を含めて調整するようにしてもよい。なお、返却防止報知および注意喚起表示の期間のうち、いずれか一方をT6とし、他方の期間はT3としてもよい。
また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、大当り遊技状態の終了後に行われる15回の可変表示において、特別背景を表示する(延長表示を行う)ことにより、態様1の設定示唆演出が実行されたことを遊技者に視認可能とするとともに、エンディング演出中に当該態様1の設定示唆演出に対応する画像の撮影ができなかった遊技者に対して再度撮影可能とする例を示したが、これは一例である。大当り遊技状態の終了後に、態様1の設定示唆演出が行われたことが遊技者に認識可能(画像や動画として撮影可能)であれば、当該延長表示の態様は特別背景に限定されず、例えば、保留表示を、当該態様1のキャラクタの態様としたり、態様1の設定示唆演出が行われたことに対応する特別な予告演出が実行されたり、飾り図柄が通常時とは異なり態様1のキャラクタが付加されている態様としてもよい。また、遊技者の操作タイミングによって、これらのいずれかの態様となるかを選択可能としてもよい。これによれば、遊技者の所望する態様にて延長表示が可能となるため、遊技興趣を向上させることができる。また、遊技者の操作タイミングに関わらず、いずれの態様にて延長表示を行うかを選択可能としてもよいし、抽選で決定されるようにしてもよい。また、遊技者による操作が行われた場合であっても、例えば十字キーやスティックコントローラ31Aに対する操作により、延長表示を行うか否かを再度選択可能としてもよい。
また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、態様1および態様2の設定示唆演出をエンディング演出中に実行する例を示したが、これは一例である。態様1の設定示唆演出の方が、態様2の設定示唆演出よりも実行期間が長ければ、当該設定示唆演出の実行タイミングは任意であり、例えば、特定のラウンド遊技中であってもよいし、リーチ演出中などの可変表示中であってもよい。ラウンド遊技中に実行する場合には、図7のステップS176にて、可変表示中に実行する場合には、図7のステップS171の処理にて設定し、ステップS172の処理にて実行すればよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部048AKおよび特徴部063AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、エンディング演出において特徴部063AKにおける設定示唆演出を行わなかった場合に、特徴部048AKにおける停止図柄による設定示唆演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、エンディング演出において特徴部063AKにおける態様1の設定示唆演出を実行した場合に、さらに特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行してもよく、この場合には、図8−23とは異なるテーブルを参照して当該特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行すればよい。すなわち、態様1にて有利な設定値に設定されていることが示唆されているにも関わらず、不利な設定値に設定されていることを示唆することがないよう、高設定に設定されていることを示唆する態様に対して決定割合が設定されているテーブルを参照して特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行すればよい。これによれば、特徴部063AKにおける設定示唆演出と、特徴部048AKにおける設定示唆演出とで、いずれも有利な設定値に設定されていることが示唆されることから、遊技者に期待感を与えることができ遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部077AKに関する説明)
以下、本実施の形態に係る特徴部077AKについて説明する。
図10−1(a)は、特徴部077AKに関し、画像表示装置5における画面表示の構成例を示している。
図10−1(a)に示すように、画像表示装置5の画面上には、アクティブ表示エリアAHA、第1保留表示エリアAHB1、第2保留表示エリアAHB2が設けられている。
アクティブ表示エリアAHAでは、実行中の可変表示に対応したアクティブ表示が表示される。第1保留表示エリアAHB1では、第1保留記憶数に応じて、未だ実行されていない可変表示(実行が保留されている可変表示)に対応する保留表示が表示される。第2保留表示エリアAHB2では、第2保留記憶数に応じて、未だ実行されていない可変表示に対応する保留表示が表示される。以下、第1保留表示エリアAHB1において表示される保留表示を「第1保留表示」と称し、第2保留表示エリアAHB2において表示される保留表示を「第2保留表示」と称する。
第1保留表示エリアAHB1では、第1保留表示が右詰めで表示される。第1保留表示エリアAHB1には、第1保留記憶数の上限値である「4」に対応して4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」とそれぞれ対応付けられている。
第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、第1特図ゲームに対応した第1保留記憶数が増加したときに、第1保留表示エリアAHB1にて第1保留表示が表示されていない場合、第1保留表示エリアAHB1において保留番号「1」に対応付けられた右端の表示部位にて、第1保留記憶数の増加分に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。一方、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、第1特図ゲームに対応した第1保留記憶数が増加したときに、第1保留表示エリアAHB1にて第1保留表示が表示されている場合、第1保留表示エリアAHB1において第1保留表示が既に表示されている表示部位の左隣にあり第1保留表示が未だに表示されていない表示部位(保留番号「2」〜「4」の何れかに対応付けられた表示部位)にて、第1保留記憶数の増加分に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する(新たな第1保留表示の表示を開始する)。
第1保留表示エリアAHB1において1つ又は複数の第1保留表示が表示されている場合に、新たな第1特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示エリアAHB1で保留番号「1」に対応付けられた右端の表示部位にて、第1保留表示を消去(消化)する。このとき、他の保留番号である「2」〜「4」に対応付けられた表示部位にて第1保留表示が表示されていれば、それらの第1保留表示を、消去した表示部位の方向である右側に移動(シフト)させる。
第2保留表示エリアAHB2では、第2保留表示が左詰めで表示される。第2保留表示エリアAHB2には、第2保留記憶数の上限値である「4」に対応して4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」とそれぞれ対応付けられている。
第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、第2特図ゲームに対応した第2保留記憶数が増加したときに、第2保留表示エリアAHB2にて第2保留表示が表示されていない場合、第2保留表示エリアAHB2において保留番号「1」に対応付けられた左端の表示部位にて、第2保留記憶数の増加分に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、第2特図ゲームに対応した第2保留記憶数が増加したときに、第2保留表示エリアAHB2にて第2保留表示が表示されている場合、第2保留表示エリアAHB2において第2保留表示が既に表示されている表示部位の右隣にあり第2保留表示が未だに表示されていない表示部位(保留番号「2」〜「4」の何れかに対応付けられた表示部位)にて、第2保留記憶数の増加分に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する(新たな第2保留表示の表示を開始する)。
第2保留表示エリアAHB2において1つ又は複数の第2保留表示が表示されている場合に、新たな第2特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示エリアAHB2で保留番号「1」に対応付けられた左端の表示部位にて、第2保留表示を消去(消化)する。このとき、他の保留番号である「2」〜「4」に対応付けられた表示部位にて第2保留表示が表示されていれば、それらの第2保留表示を、消去した表示部位の方向である左側に移動(シフト)させる。
アクティブ表示エリアAHAでは、第1特図ゲームの開始に対応して、第1保留表示エリアAHB1にて消去された第1保留表示に応じたアクティブ表示の表示が開始される。また、アクティブ表示エリアAHAでは、第2特図ゲームの開始に対応して、第2保留表示エリアAHB2にて消去された第2保留表示に応じたアクティブ表示の表示が開始される。
保留表示の表示態様は、当該保留表示が消去されたことに対応して表示されたアクティブ表示の表示態様として引き継がれる。具体的に、後述する保留変化演出によって保留表示の表示態様が変化している場合、当該変化後の表示態様が、当該保留表示が消去されたことに対応して表示されたアクティブ表示の表示態様として引き継がれる。なお、保留表示とアクティブ表示とは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。
なお、本実施の形態では、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序に従って特図ゲームを実行する(いわゆる入賞順消化)ように構成されている。
保留表示は、複数種類の表示態様のうち何れかにて表示される。図10−1(b)は、特徴部077AKに関し、保留表示の表示態様の設定例を示している。本実施の形態では、保留表示が、図10−1(b)に示す第1態様〜第5態様の5種類の表示態様のうち何れかにて表示される。以下、保留表示が一の表示態様にて表示されている場合、当該保留表示を、当該一の表示態様の保留表示と称する。例えば、保留表示が第2態様にて表示されている場合、当該保留表示を、第2態様の保留表示と称する。
第1表示態様としての第1態様の保留表示は、白色の丸型無地の演出画像である。第2表示態様としての第2態様の保留表示は、防衛キャラクタを表す防衛キャラクタ画像AK1と、青色の丸型無地の演出画像と、を含む演出画像である。すなわち、第2態様の保留表示は、付加画像としての防衛キャラクタ画像AK1を含んでいる。第3態様の保留表示は、緑色の丸型無地の演出画像である。第4態様の保留表示は、赤色の丸型無地の演出画像である。第5態様の保留表示は、金色の丸型無地の演出画像である。
保留表示が複数種類の表示態様のうち何れにて表示されているかに応じて、当該保留表示に対応する可変表示に基づいて有利状態としての大当り遊技状態に制御される期待度が異なる(異なる割合で大当り遊技状態に制御される)。すなわち、示唆表示としての保留表示は、未だ実行されていない可変表示に対応して表示され、当該可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される期待度を、当該保留表示の表示態様によって示唆している。このような構成によれば、遊技者に、保留表示の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。以下、大当り遊技状態に制御される期待度を大当り期待度(大当り信頼度)と称し、保留表示に対応する可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される期待度を当該保留表示の大当り期待度と称する。
詳細については後述するものの、本実施の形態では、第5態様の保留表示の大当り期待度は第4態様の保留表示の大当り期待度よりも高く、第4態様の保留表示の大当り期待度は第3態様の保留表示の大当り期待度よりも高く、第3態様の保留表示の大当り期待度は第2態様の保留表示の大当り期待度よりも高く、第2態様の保留表示の大当り期待度は第1態様の保留表示の大当り期待度と略同一である。
特徴部077AKでは、先読み予告演出として、保留表示(予告対象の保留表示)の表示態様を通常態様としての第1態様とは異なる表示態様へ変化させる(保留表示を通常態様としての第1態様とは異なる表示態様にて表示する)保留変化演出を実行可能に構成されている。
本実施の形態では、保留変化演出が実行される場合、始動入賞が発生したタイミングで第1態様〜第5態様のうち何れかの表示態様にて予告対象の保留表示の表示が開始され、その後、保留表示がシフトし可変表示が開始されるタイミングが到来するごとに当該保留表示の表示態様を変化可能であり、当該保留表示が最終表示態様(保留変化演出の実行中における最後の保留表示のシフト時の表示態様)としての第2態様〜第5態様のうち何れかの表示態様にて表示される。そして、予告対象の保留表示に対応する可変表示の1つ前の可変表示が終了し、予告対象の保留表示に対応する可変表示が開始されるタイミングで、予告対象の保留表示が消去(消化)されて保留変化演出が終了する。すなわち、保留変化演出は、始動入賞の発生に基づいて予告対象の保留表示の表示が開始されてから、予告対象の保留表示に対応する可変表示の1つ前の可変表示が終了するまで(予告対象の保留表示に対応する可変表示が開始されるまで)継続して実行される。
後述するように、本実施の形態では、保留変化演出の実行中における保留表示の変化タイミング(本実施の形態では、保留表示がシフトし可変表示が開始されるタイミング)において、必ずしも保留表示の表示態様が変化するとは限らず、保留表示の表示態様が維持される(保留表示の表示態様が変化しない)場合もあるように構成されている。
特徴部077AKでは、保留変化演出が実行され予告対象の保留表示の表示態様が変化する可能性を示唆する示唆演出を実行可能に構成されている。本実施の形態では、保留変化演出を開始した後、保留表示の変化タイミングとしての保留表示がシフトするタイミングが到来するごとに示唆演出を実行可能に構成されている。なお、本実施の形態では、始動入賞が発生したことに基づいて予告対象の保留表示の表示が開始されたタイミングにおいては、示唆演出が実行されない。
後述するように、本実施の形態では、保留変化演出が開始された後の保留表示がシフトするタイミングにおいて、保留表示の表示態様が当該タイミングにおいて変化しない場合にも、示唆演出を実行可能に構成されている。また、本実施の形態では、保留変化演出が開始された後の保留表示がシフトするタイミングにおいて、示唆演出が実行されない場合にも、保留表示の表示態様を変化させることができるように構成されている。
図10−1(c)は、特徴部077AKに関し、示唆演出の種類及び演出態様の設定例を示している。
図10−1(c)に示すように、本実施の形態では、示唆演出として、保留変化演出が実行され保留表示の表示態様が変化することを示唆する真正示唆演出と、保留変化演出が実行されず保留表示の表示態様が変化しないことを示唆するガセ示唆演出と、を実行可能に構成されている。
第1示唆演出としての真正示唆演出は、勝利態様と、落雷態様と、のうち何れかの演出態様にて実行される。具体的に、保留表示が第2態様にて表示されている場合、当該保留表示を対象とする真正示唆演出は、勝利態様と、落雷態様と、のうち何れかの演出態様にて実行される。一方、保留表示が第2態様以外の表示態様にて表示されている場合、当該保留表示を対象とする真正示唆演出は、落雷態様にて実行され、勝利態様では実行されない。すなわち、保留表示が第2態様にて表示されているときに、保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されているときに比べて高い割合で、当該保留表示を対象とする真正示唆演出を勝利態様にて実行可能に構成されている。このような構成によれば、遊技者に、保留表示の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。以下、真正示唆演出が勝利態様にて実行される場合、当該真正示唆演出を「真正示唆演出(勝利態様)」と称する。また、以下、真正示唆演出が落雷態様にて実行される場合、当該真正示唆演出を「真正示唆演出(落雷態様)」と称する。
「真正示唆演出(勝利態様)」は、攻撃キャラクタが出現した後、出現した攻撃キャラクタと、対象となった第2態様の保留表示に含まれた防衛キャラクタ画像AK1が表す防衛キャラクタと、が戦闘を行い、攻撃キャラクタが防衛キャラクタに勝利する演出である。すなわち、「真正示唆演出(勝利態様)」は、対象となった第2態様の保留表示に含まれた防衛キャラクタ画像AK1へ作用する態様にて実行される。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。「真正示唆演出(落雷態様)」は、攻撃キャラクタが出現した後、対象となった保留表示に雷が落ちる演出である。
詳細は後述するものの、真正示唆演出が勝利態様にて実行されたときには、真正示唆演出が落雷態様にて実行されたときと大当り期待度が異なる。このような構成によれば、遊技者に、真正示唆演出の態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
第2示唆演出としてのガセ示唆演出は、第1演出態様としての敗北態様と、第2演出態様としての退却態様と、のうち何れかの演出態様にて実行される。具体的に、保留表示が第2態様にて表示されている場合、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出は、敗北態様と、退却態様と、のうち何れかの演出態様にて実行される。一方、保留表示が第2態様以外の表示態様にて表示されている場合、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出は、退却態様にて実行され、敗北態様では実行されない。すなわち、保留表示が第2態様にて表示されているときに、保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されているときに比べて高い割合で、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を敗北態様にて実行可能に構成されている。このような構成によれば、遊技者に、保留表示の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。以下、ガセ示唆演出が敗北態様にて実行される場合、当該ガセ示唆演出を「ガセ示唆演出(敗北態様)」と称する。また、以下、ガセ示唆演出が退却態様にて実行される場合、当該ガセ示唆演出を「ガセ示唆演出(退却態様)」と称する。
「ガセ示唆演出(敗北態様)」は、攻撃キャラクタが出現した後、出現した攻撃キャラクタと、対象となった第2態様の保留表示に含まれた防衛キャラクタ画像AK1が表す防衛キャラクタと、が戦闘を行い、攻撃キャラクタが防衛キャラクタに敗北する演出である。すなわち、「ガセ示唆演出(敗北態様)」は、対象となった第2態様の保留表示に含まれた防衛キャラクタ画像AK1へ作用する態様にて実行される。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。「ガセ示唆演出(退却態様)」は、攻撃キャラクタが出現した後、出現した攻撃キャラクタが退却する演出である。
詳細は後述するものの、ガセ示唆演出が敗北態様にて実行されたときには、ガセ示唆演出が退却態様にて実行されたときと大当り期待度が異なる。このような構成によれば、遊技者に、ガセ示唆演出の態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
「真正示唆演出(勝利態様)」、「真正示唆演出(落雷態様)」、「ガセ示唆演出(敗北態様)」、「ガセ示唆演出(退却態様)」は、何れも、対象となった保留表示を遊技者が認識可能な態様にて実行される。このような構成によれば、遊技者が、何れの保留表示が示唆演出の対象となったかを認識できず、遊技興趣が低下することを抑制できる。
具体的に、「真正示唆演出(勝利態様)」及び「ガセ示唆演出(敗北態様)」は、対象となった第2態様の保留表示に含まれた防衛キャラクタ画像AK1が表す防衛キャラクタと攻撃キャラクタとが戦闘を行う態様にて実行される。このような構成により、遊技者は、攻撃キャラクタと戦闘を行っている防衛キャラクタを表す防衛キャラクタ画像AK1を含む第2態様の保留表示を、対象となった保留表示として認識できる。「真正示唆演出(落雷態様)」は、対象となった保留表示に雷が落ちる態様にて実行される。このような構成により、遊技者は、雷が落ちた保留表示を、対象となった保留表示として認識できる。「ガセ示唆演出(退却態様)」は、出現した攻撃キャラクタが、対象となった保留表示に近づいた後、退却する態様にて実行される。このような構成により、遊技者は、攻撃キャラクタが近づいた保留表示を、対象となった保留表示として認識できる。
図10−2は、特徴部077AKに関し、示唆演出に係るタイミングチャートを示している。
図10−2に示すように、「真正示唆演出(勝利態様)」では、攻撃キャラクタが出現する出現演出が実行された後、出現した攻撃キャラクタと防衛キャラクタ画像AK1によって表された防衛キャラクタとが戦闘を行う戦闘演出が実行される。出現演出では、演出画像が予め設定された第1サイズにて画像表示装置5の画面に表示され、戦闘演出では、演出画像が、当該第1サイズよりも大きい予め設定された第2サイズにて画像表示装置5の画面に表示される。図10−2と、後述する図10−10〜図10−12と、においては、演出画像が第1サイズにて表示されることを「演出画像サイズ:小」と表記し、演出画像が第2サイズにて表示されることを「演出画像サイズ:大」と表記している。出現演出では、効果音が予め設定された第1音量にてスピーカ8L、8Rから出力され、戦闘演出では、効果音が、当該第1音量よりも大きい予め設定された第2音量にてスピーカ8L、8Rから出力される。図10−2と、後述する図10−10〜図10−12と、においては、効果音が第1音量にて出力されることを「音量:小」と表記し、効果音が第2音量にて出力されることを「音量:大」と表記している。「真正示唆演出(勝利態様)」では、戦闘演出が実行された後、攻撃キャラクタが防衛キャラクタに勝利する勝利演出が実行される。勝利演出では、演出画像が第2サイズにて表示され、効果音が第2音量にて出力される。
「真正示唆演出(落雷態様)」では、出現演出が実行された後、対象となった保留表示に雷が落ちる落雷演出が実行される。落雷演出では、演出画像が第2サイズにて表示され、効果音が第2音量にて出力される。
「ガセ示唆演出(敗北態様)」では、出現演出が実行され、戦闘演出が実行された後、攻撃キャラクタが防衛キャラクタ画像AK1によって表された防衛キャラクタに敗北する敗北演出が実行される。敗北演出では、演出画像が第2サイズにて表示され、効果音が第2音量にて出力される。
「ガセ示唆演出(退却態様)」では、出現演出が実行された後、出現した攻撃キャラクタが退却する退却演出が実行される。退却演出では、演出画像が上述した第1サイズにて表示され、効果音が上述した第1音量にて出力される。
特徴部077AKでは、ガセ示唆演出を敗北態様にて実行するときに、当該ガセ示唆演出を、ガセ示唆演出を退却態様にて実行するときに比べて遊技者が認識しやすい態様にて実行可能に構成されている。このような構成によれば、ガセ示唆演出が敗北態様にて実行されたときに、ガセ示唆演出が実行されたことを、ガセ示唆演出が退却態様にて実行されたときに比べて遊技者が認識しやすくすることができる。具体的に、上述したように、「ガセ示唆演出(敗北態様)」では、演出画像が第1サイズよりも大きい第2サイズにて表示され、効果音が第1音量よりも大きい第2音量にて出力される戦闘演出及び敗北演出が実行される一方、「ガセ示唆演出(退却態様)」では、演出画像が第1サイズにて表示され、効果音が第1音量にて出力される退却演出が実行される。このような構成により、「ガセ示唆演出(敗北態様)」は、「ガセ示唆演出(退却態様)」に比べて遊技者によって認識されやすい。
上述したように、「真正示唆演出(勝利態様)」、「真正示唆演出(落雷態様)」、「ガセ示唆演出(敗北態様)」、「ガセ示唆演出(退却態様)」の何れにおいても、出現演出が実行される。出現演出は、攻撃キャラクタが1人出現する態様と、攻撃キャラクタが2人出現する態様と、攻撃キャラクタが3人出現する態様と、のうち何れかの演出態様にて実行される。詳細については後述するものの、出現演出が何れの演出態様で実行されるかに応じて(出現演出において出現する攻撃キャラクタの人数に応じて)、真正示唆演出とガセ示唆演出とのうち何れが実行されるかの割合が異なる。
すなわち、特徴部077AKでは、ガセ示唆演出を敗北態様にて実行するときに、当該ガセ示唆演出を、第1示唆演出としての真正示唆演出と一部が共通の態様にて実行可能であり、当該共通の態様は、複数種類あり、当該共通の態様の種類に応じて、真正示唆演出とガセ示唆演出とのうち何れが実行されるかの割合が異なる。このような構成によれば、遊技者に、共通の態様の種類に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図10−2に示すように、「真正示唆演出(勝利態様)」の演出時間は、「真正示唆演出(落雷態様)」の演出時間に比べて長い。また、「ガセ示唆演出(敗北態様)」の演出時間は、「ガセ示唆演出(退却態様)」の演出時間に比べて長い。
図10−3は、特徴部077AKに関し、先読予告設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図10−3のフローチャートに示す先読予告設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞の発生を通知する始動口入賞時コマンドを新たに受信したか否かを判定する(ステップ077AKS101)。以下、ステップ077AKS101の処理について詳細に説明する。
本実施の形態では、始動入賞が発生した(第1始動入賞口又は第2始動入賞口に遊技球が入賞した)ことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へ、始動口入賞時コマンドが送信される。具体的に、第1始動入賞口に遊技球が入賞(進入)したことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へ、第1始動口入賞指定コマンドと、第1保留記憶数通知コマンドと、入賞時判定結果コマンドと、合計保留記憶数通知コマンドと、が始動口入賞時コマンドとして送信される。また、第2始動入賞口に遊技球が入賞(進入)したことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へ、第2始動口入賞指定コマンドと、第2保留記憶数通知コマンドと、入賞時判定結果コマンドと、合計保留記憶数通知コマンドと、が始動口入賞時コマンドとして送信される。
第1始動口入賞指定コマンドは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)を実行するための第1始動条件が成立したことを示す演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)を実行するための第2始動条件が成立したことを示す演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数を示す演出制御コマンドである。第2保留記憶数通知コマンドは、第2保留記憶数を示す演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理において、主基板11が備えるCPU103により行われた先読み判定の結果を示す演出制御コマンドである。本実施の形態では、始動入賞判定処理において、始動入賞が発生したことに基づいて、乱数値がCPU103により抽出され、抽出された乱数値に基づいて、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する先読み判定がCPU103により行われ、当該先読み判定の結果を示す入賞時判定結果コマンドとして、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、のうち何れかが主基板11から演出制御基板12へ送信される。合計保留記憶数通知コマンドは、合計保留記憶数を示す演出制御コマンドである。
本実施の形態では、演出制御メイン処理のステップS75にて実行されるコマンド解析処理において、演出制御用CPU120が、始動口入賞時コマンドを受信したか否かを判定し、始動口入賞時コマンドを受信したと判定した場合、受信した始動口入賞時コマンドをRAM122に格納する。
図10−4は、特徴部077AKに関し、RAM122の記憶領域の構成例を示している。
RAM122の記憶領域には、図10−4に示すように、第1始動入賞が発生したときに受信した始動口入賞時コマンドを記憶する第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1と、第2始動入賞が発生したときに受信した始動口入賞時コマンドを記憶する第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2と、後述する保留表示変化態様記憶部077AK3と、が設けられている。なお、図示は省略するものの、RAM122の記憶領域には、後述する保留変化演出実行中フラグを含む、主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な各種フラグが設けられた演出制御フラグ設定部、後述する保留変化回数カウンタを含む、演出動作の進行を制御するために用いられる各種カウンタが設けられた演出制御カウンタ設定部などの演出動作を制御するために用いられる各種データを保持(記憶)する領域が設けられている。
演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、始動口入賞時コマンドを受信したと判定し、かつ、始動口入賞時コマンドとして第1始動口入賞指定コマンド及び第1保留記憶数通知コマンドを受信したと判定した場合(第1始動入賞が発生したときに始動口入賞時コマンドを受信したと判定した場合)、受信した始動口入賞時コマンド(第1始動口入賞指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンド、合計保留記憶数通知コマンド)を第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1に格納する。一方、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、始動口入賞時コマンドを受信したと判定し、かつ、始動口入賞時コマンドとして第2始動口入賞指定コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドを受信したと判定した場合(第2始動入賞が発生したときに始動口入賞時コマンドを受信したと判定した場合)、受信した始動口入賞時コマンド(第2始動口入賞指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンド、合計保留記憶数通知コマンド)を第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2に格納する。
第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1には、第1保留記憶数の上限値である「4」に対応して4つの格納領域が設けられており、先頭から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」に対応付けられている。各格納領域は、第1始動入賞が発生したときに始動口入賞時コマンドとして受信した第1始動口入賞指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンド、合計保留記憶数通知コマンドを、保留番号に対応付けて記憶可能に構成されている。演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、第1始動入賞が発生したときに受信した始動口入賞時コマンドを、第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1に設けられた格納領域のうちデータが格納されていない格納領域(空き領域)のうち最も小さい保留番号に対応付けられた格納領域(先頭の空き領域)に格納する。なお、図10−4では、空き領域を、「−」と表記している。このような構成により、第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1において、第1始動入賞が発生したときに受信した始動口入賞時コマンドが、受信順序に従って先頭から順番に格納領域に格納される。
第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2には、第2保留記憶数の上限値である「4」に対応して4つの格納領域が設けられており、先頭から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」に対応付けられている。各格納領域は、第2始動入賞が発生したときに始動口入賞時コマンドとして受信した第2始動口入賞指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンド、合計保留記憶数通知コマンドを、保留番号に対応付けて記憶可能に構成されている。演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、第2始動入賞が発生したときに受信した始動口入賞時コマンドを、第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2に設けられた格納領域のうちデータが格納されていない格納領域(空き領域)のうち最も小さい保留番号に対応付けられた格納領域(先頭の空き領域)に格納する。このような構成により、第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2において、第2始動入賞が発生したときに受信した始動口入賞時コマンドが、受信順序に従って先頭から順番に格納領域に格納される。
図10−3に戻り、ステップ077AKS101において、演出制御用CPU120は、第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1と第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2との何れかに始動口入賞時コマンドが新たに格納されたか否かを判定することにより、始動口入賞時コマンドを新たに受信したか否かを判定する。
始動口入賞時コマンドを新たに受信していないと判定した場合(ステップ077AKS101;No)、演出制御用CPU120は、先読予告設定処理を終了する。
一方、始動口入賞時コマンドを新たに受信したと判定した場合(ステップ077AKS101;Yes)、演出制御用CPU120は、保留変化演出実行中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ077AKS102)。保留変化演出実行中フラグは、例えば上述した演出制御フラグ設定部などに設けられ、保留変化演出を実行すると決定されたことに基づいてオン状態にセットされる(ステップ077AKS108)と共に、保留変化演出が終了することに基づいてクリアされてオフ状態となる。このような構成により、演出制御用CPU120は、保留変化演出実行中フラグがオンであるか否かを判定することによって、保留変化演出を実行中であるか否かを判定することができる。
保留変化演出実行中フラグがオンではないと判定した場合(ステップ077AKS102;No)、演出制御用CPU120は、最新の始動口入賞時コマンド(予告対象の保留表示に対応する始動口入賞時コマンド)として受信した入賞時判定結果コマンドが示す先読み判定の結果に基づいて、保留変化演出の実行有無を決定する(ステップ077AKS103)。具体的に、ステップ077AKS103において、演出制御用CPU120は、図10−5に示す保留変化演出決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、最新の始動口入賞時コマンドとして受信した入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、のうち何れであるかに応じて、保留変化演出の実行有無を決定する。
図10−5に示すように、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときには、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときに比べて高い割合で、保留変化演出を実行する(「保留変化演出あり」)と決定される。このような構成により、保留変化演出が実行されたときには、保留変化演出が実行されないときに比べて大当り期待度が高い。このような構成によれば、遊技者に、保留変化演出が実行されるか否かに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図10−3に戻り、ステップ077AKS103の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、保留変化演出を実行するとステップ077AKS103にて決定されたか否かを判定する(ステップ077AKS104)。
ステップ077AKS104において、保留変化演出を実行しないとステップ077AKS103にて決定されたと判定した場合(ステップ077AKS104;No)、又はステップ077AKS102において、保留変化演出実行中フラグがオンであると判定された場合(ステップ077AKS102;Yes)、演出制御用CPU120は、第1保留表示エリアAHB1又は第2保留表示エリアAHB2において、通常態様としての第1態様の保留表示を1つ増加させ(ステップ077AKS105)、先読予告設定処理を終了する。具体的に、ステップ077AKS105において、演出制御用CPU120は、予告対象の保留表示に対応する始動口入賞時コマンドである、受信した最新の始動口入賞時コマンドが第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1に格納されていた場合には、第1態様の保留表示(第1保留表示)を第1保留表示エリアAHB1にて1つ増加させる一方、受信した最新の始動口入賞時コマンドが第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2に格納されていた場合には、第1態様の保留表示(第2保留表示)を第2保留表示エリアAHB2にて1つ増加させる。
本実施の形態では、上述したように、保留変化演出実行中フラグがオンであると判定された場合(ステップ077AKS102;Yes)、保留変化演出の実行有無を決定するステップ077AKS103へ移行しないように構成されている。このような構成により、一の保留表示を対象とする保留変化演出が実行されている期間には、他の保留表示を対象とする保留変化演出は実行されない。
ステップ077AKS104において、保留変化演出を実行するとステップ077AKS103にて決定されたと判定した場合(ステップ077AKS104;Yes)、演出制御用CPU120は、最新の始動口入賞時コマンドとして受信した入賞時判定結果コマンドが示す先読み判定の結果に基づいて、保留表示の最終表示態様を決定する(ステップ077AKS110)。具体的に、ステップ077AKS110において、演出制御用CPU120は、図10−6に示す最終表示態様決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、最新の始動口入賞時コマンドとして受信した入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、のうち何れであるかに応じて、保留表示の最終表示態様を決定する。
図10−6に示すように、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときには、第2態様を保留表示の最終表示態様として決定する割合よりも高い割合で第3態様を保留表示の最終表示態様として決定し、第3態様を保留表示の最終表示態様として決定する割合よりも高い割合で第4態様を保留表示の最終表示態様として決定し、第4態様を保留表示の最終表示態様として決定する割合よりも高い割合で第5態様を保留表示の最終表示態様として決定する。一方、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときには、第2態様を保留表示の最終表示態様として決定する割合よりも低い割合で第3態様を保留表示の最終表示態様として決定し、第3態様を保留表示の最終表示態様として決定する割合よりも低い割合で第4態様を保留表示の最終表示態様として決定し、第4態様を保留表示の最終表示態様として決定する割合よりも低い割合で第5態様を保留表示の最終表示態様として決定する。このような構成により、保留変化演出において、保留表示の最終表示態様が第3態様であるときには保留表示の最終表示態様が第2態様であるときに比べて大当り期待度が高く、保留表示の最終表示態様が第4態様であるときには保留表示の最終表示態様が第3態様であるときに比べて大当り期待度が高く、保留表示の最終表示態様が第5態様であるときには保留表示の最終表示態様が第4態様であるときに比べて大当り期待度が高い。
図10−6に示すように、第1態様は保留表示の最終表示態様として決定されない一方、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときに第2態様を保留表示の最終表示態様として決定する割合は、1%と極めて低くなるように構成されている。このような構成により、第1態様の保留表示の大当り期待度は、第2態様の保留表示の大当り期待度と略同一となる。
図10−3に戻り、ステップ077AKS110の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、現在の合計保留記憶数を処理数にセットする(ステップ077AKS111)。具体的に、ステップ077AKS111において、演出制御用CPU120は、最新の始動口入賞時コマンドとして受信した合計保留記憶数通知コマンドが示す合計保留記憶数を処理数にセットする。
次に、演出制御用CPU120は、処理数を1減算することにより更新し(ステップ077AKS112)、処理数が「0」であるか否かを判定する(ステップ077AKS113)。
処理数が「0」ではないと判定した場合(ステップ077AKS113;No)、演出制御用CPU120は、処理数に応じた保留表示の変化前の表示態様を決定する(ステップ077AKS114)。具体的に、ステップ077AKS114において、演出制御用CPU120は、図10−7に示す保留表示変化態様決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、処理数に応じた保留表示の変化前の表示態様を決定する。
本実施の形態において、演出制御用CPU120は、保留変化演出を実行すると決定した場合(ステップ077AKS104;Yes)、まず、保留表示の最終表示態様を決定した後(ステップ077AKS110)、ステップ077AKS114の処理を繰り返し実行することによって、最終表示態様から順に1つずつ前の保留表示の変化前の表示態様を決定する。
図10−7に示すように、保留表示の変化前の表示態様として、保留表示の変化後の表示態様と同一の表示態様を決定することができる。保留表示の変化前の表示態様として、保留表示の変化後の表示態様と同一の表示態様が決定された場合、保留表示の表示態様が維持される。
図10−7に示すように、保留表示の変化後の表示態様が一の表示態様である場合には、当該一の表示態様に比べて大当り期待度が高い他の表示態様が保留表示の変化前の表示態様として決定されないように構成されている。例えば、保留表示の変化後の表示態様が第4態様の表示態様である場合には、保留表示の変化前の表示態様は、第4態様と、第4態様に比べて大当り期待度が低い第1態様〜第3態様と、のうち何れかに決定され、第4態様に比べて大当り期待度が高い第5態様には決定されない。このような構成によれば、保留表示の表示態様が、変化前の表示態様に比べて大当り期待度が低い表示態様へ変化する(いわゆる「成り下がり」)ことを防止し、遊技興趣の低下を抑制できる。
図10−7において、保留表示の表示態様が一の表示態様から当該一の表示態様以外の表示態様へ変化する期待度(変化期態度)は、保留表示の変化後の表示態様が当該一の表示態様以外の表示態様である場合に、保留表示の変化前の表示態様が当該一の態様に決定される割合の合計値となる。例えば、保留表示の表示態様が第1態様から第1態様以外の表示態様へ変化する期待度は、保留表示の変化後の表示態様が第2態様である場合に保留表示の変化前の表示態様が第1態様に決定される割合である2%と、保留表示の変化後の表示態様が第3態様である場合に保留表示の変化前の表示態様が第1態様に決定される割合である3%と、保留表示の変化後の表示態様が第4態様である場合に保留表示の変化前の表示態様が第1態様に決定される割合である15%と、保留表示の変化後の表示態様が第5態様である場合に保留表示の変化前の表示態様が第1態様に決定される割合である20%と、の合計値である40%となる。同様に、保留表示の表示態様が第2態様から第2態様以外の表示態様へ変化する期待度は、保留表示の変化後の表示態様が第3態様である場合に保留表示の変化前の表示態様が第2態様に決定される割合である65%と、保留表示の変化後の表示態様が第4態様である場合に保留表示の変化前の表示態様が第2態様に決定される割合である3%と、保留表示の変化後の表示態様が第5態様である場合に保留表示の変化前の表示態様が第2態様に決定される割合である2%と、の合計値である70%となる。
すなわち、保留表示の表示態様が第2態様から第2態様以外の表示態様へ変化する期待度は、保留表示の表示態様が第1態様から第1態様以外の表示態様へ変化する期待度に比べて高い。言い換えれば、第2態様の保留表示は、第1態様の保留表示に比べて変化期態度が高い。このような構成によれば、第2態様の保留表示が表示されたときに、遊技興趣を向上させることができる。
本実施の形態では、図10−7に示すように、保留表示の変化後の表示態様が、第1態様〜第5態様のうち最も大当り期待度が高い第5態様又は2番目に大当り期待度が高い第4態様である場合、保留表示の変化前の表示態様が第2態様に決定される割合に比べて高い割合で、保留表示の変化前の表示態様が第1態様に決定される。すなわち、第1態様の保留表示の表示態様は、第2態様の保留表示の表示態様が第4態様又は第5態様へ変化する割合に比べて高い割合で、第4態様又は第5態様へ変化する。このような構成によれば、第2態様の保留表示に比べて変化期待度が低い第1態様の保留表示が表示されたときに、遊技興趣の低下を抑制できる。
図10−3に戻り、ステップ077AKS114の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ077AKS114にて決定された保留表示の変化前の表示態様が変化後の表示態様と同一であるか否か(保留表示の表示態様が変化するか否か)に基づいて、示唆演出の実行有無及び示唆演出の種類を決定する(ステップ077AKS115)。具体的に、ステップ077AKS115において、演出制御用CPU120は、図10−8に示す示唆演出決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、ステップ077AKS114にて決定された保留表示の変化前の表示態様が変化後の表示態様と同一であるか否かに基づいて、現在の処理数に応じた示唆演出の実行有無及び示唆演出の種類を決定する。
図10−8に示すように、ステップ077AKS114にて決定された保留表示の変化前の表示態様が変化後の表示態様と同一ではない場合(保留表示の表示態様が変化する場合)に、示唆演出を実行しない(「示唆演出なし」)と決定可能に構成されている。このような構成により、保留表示の変化タイミングである保留表示がシフトするタイミングにおいて、示唆演出が実行されない場合に、保留表示の表示態様を変化させることができる。このような構成によれば、遊技に意外性を与え、遊技興趣を向上させることができる。
ステップ077AKS114にて決定された保留表示の変化前の表示態様が変化後の表示態様と同一である場合(保留表示の表示態様が変化しない(維持される)場合)に、示唆演出を実行すると決定可能に構成されている。このような構成により、保留表示の変化タイミングである保留表示がシフトするタイミングにおいて、保留表示の表示態様が変化しない場合に、示唆演出を実行可能に構成されている。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
本実施の形態では、ステップ077AKS114にて決定された保留表示の変化前の表示態様が変化後の表示態様と同一ではない場合、ステップ077AKS114にて決定された保留表示の変化前の表示態様が変化後の表示態様と同一である場合に比べて低い割合で、示唆演出を実行しないと決定される。このような構成により、示唆演出が実行されたときには、示唆演出が実行されないときに比べて高い割合で、保留表示の表示態様が変化する。このような構成によれば、遊技者に、示唆演出が行われるか否かに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
ステップ077AKS114にて決定された保留表示の変化前の表示態様が変化後の表示態様と同一ではない場合、示唆演出として真正示唆演出を実行すると決定可能である一方、示唆演出としてガセ示唆演出を実行すると決定されないように構成されている。これに対し、ステップ077AKS114にて決定された保留表示の変化前の表示態様が変化後の表示態様と同一である場合、示唆演出としてガセ示唆演出を実行すると決定可能である一方、示唆演出として真正示唆演出を実行すると決定されないように構成されている。このような構成により、示唆演出として真正示唆演出が実行されたときには保留表示の表示態様が変化し、示唆演出としてガセ示唆演出が実行されたときには保留表示の表示態様が変化しない。
図10−3に戻り、ステップ077AKS115の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、示唆演出を実行するとステップ077AKS115にて決定されたか否かを判定する(ステップ077AKS116)。
示唆演出を実行するとステップ077AKS115にて決定されたと判定した場合(ステップ077AKS116;Yes)、演出制御用CPU120は、示唆演出の演出態様を決定する(ステップ077AKS117)。
具体的に、ステップ077AKS117において、演出制御用CPU120は、図10−9(a)に示す攻撃キャラクタ人数決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、真正示唆演出とガセ示唆演出とのうち何れを示唆演出として実行するとステップ077AKS115にて決定されたかに応じて、示唆演出にて実行される出現演出において出現する攻撃キャラクタの人数を決定する。
図10−9(a)に示すように、示唆演出として真正示唆演出を実行するとステップ077AKS115にて決定されたときには、出現演出において出現する攻撃キャラクタの人数を、1人に決定する割合よりも高い割合で2人に決定し、2人に決定する割合よりも高い割合で3人に決定する。一方、示唆演出としてガセ示唆演出を実行するとステップ077AKS115にて決定されたときには、出現演出において出現する攻撃キャラクタの人数を、1人に決定する割合よりも低い割合で2人に決定し、2人に決定する割合よりも低い割合で3人に決定する。このような構成により、示唆演出において実行される出現演出にて、攻撃キャラクタが3人出現したときには、攻撃キャラクタが2人出現したときに比べて、示唆演出として真正示唆演出が実行される割合が高く、示唆演出としてガセ示唆演出が実行される割合が低い。また、示唆演出において実行される出現演出にて、攻撃キャラクタが2人出現したときには、攻撃キャラクタが1人出現したときに比べて、示唆演出として真正示唆演出が実行される割合が高く、示唆演出としてガセ示唆演出が実行される割合が低い。すなわち、出現演出が何れの演出態様で実行されるかに応じて(出現演出において出現する攻撃キャラクタの人数に応じて)、真正示唆演出とガセ示唆演出とのうち何れが実行されるかの割合が異なる。
示唆演出として真正示唆演出を実行するとステップ077AKS115にて決定された場合、演出制御用CPU120は、ステップ077AKS117において、図10−9(b)に示す真正示唆演出態様決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、保留表示の変化前の表示態様が第2態様であるか否かと、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、のうち何れであるかと、に応じて、真正示唆演出の演出態様を、勝利態様と落雷態様とのうち何れかの演出態様に決定する。
図10−9(b)に示すように、保留表示の変化前の表示態様が第2態様である場合、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときには、真正示唆演出の演出態様を、落雷態様に決定する割合よりも高い割合で勝利態様に決定し、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときには、真正示唆演出の演出態様を、勝利態様に決定する割合よりも高い割合で落雷態様に決定する。このような構成により、真正示唆演出が勝利態様にて実行されたときには、真正示唆演出が落雷態様にて実行されたときに比べて大当り期待度が高い。このような構成によれば、遊技者に、真正示唆演出の態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
一方、図10−9(b)に示すように、保留表示の変化前の表示態様が第2態様以外である場合、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるか否かに関わらず、真正示唆演出の演出態様を落雷態様に決定可能である一方、真正示唆演出の演出態様を勝利態様には決定しないように構成されている。このような構成により、「真正示唆演出(勝利態様)」は、対象となる保留表示が第2態様にて表示されているときにのみ実行される。
示唆演出としてガセ示唆演出を実行するとステップ077AKS115にて決定された場合、演出制御用CPU120は、ステップ077AKS117において、図10−9(c)に示すガセ示唆演出態様決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、保留表示の変化前の表示態様が第2態様であるか否かと、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、のうち何れであるかと、に応じて、ガセ示唆演出の演出態様を、敗北態様と退却態様とのうち何れかの演出態様に決定する。
図10−9(c)に示すように、保留表示の変化前の表示態様が第2態様である場合、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときには、ガセ示唆演出の演出態様を、退却態様に決定する割合よりも高い割合で敗北態様に決定し、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるときには、ガセ示唆演出の演出態様を、敗北態様に決定する割合よりも高い割合で退却態様に決定する。このような構成により、ガセ示唆演出が敗北態様にて実行されたときには、ガセ示唆演出が退却態様にて実行されたときに比べて大当り期待度が高い。すなわち、ガセ示唆演出が敗北態様にて実行されたときには、ガセ示唆演出が退却態様にて実行されたときと大当り期待度が異なる。このような構成によれば、遊技者に、ガセ示唆演出の態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
一方、図10−9(c)に示すように、保留表示の変化前の表示態様が第2態様以外である場合、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドであるか否かに関わらず、ガセ示唆演出の演出態様を退却態様に決定可能である一方、ガセ示唆演出の演出態様を敗北態様には決定しないように構成されている。このような構成により、「ガセ示唆演出(敗北態様)」は、対象となる保留表示が第2態様にて表示されているときにのみ実行され、対象となる保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されているときには実行されない。すなわち、保留表示が第2態様にて表示されているときには、当該保留表示を対象とする示唆演出が、保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されているときに比べて高い割合で、敗北態様にて実行される。
図10−3に戻り、ステップ077AKS117の処理を実行した後、又はステップ077AKS116において示唆演出を実行しないとステップ077AKS115にて決定されたと判定した場合(ステップ077AKS116;No)、処理はステップ077AKS112へ移行する。
本実施の形態において、演出制御用CPU120は、保留変化演出を実行すると決定した場合(ステップ077AKS104;Yes)、まず、保留表示の最終表示態様を決定した後(ステップ077AKS110)、ステップ077AKS114〜ステップ077AKS117の処理を繰り返し実行することによって、処理数に応じた保留表示の変化前後の各表示態様、示唆演出の実行有無、示唆演出の種類、及び示唆演出の演出態様を決定する。
ステップ077AKS113において、処理数が「0」であると判定した場合(ステップ077AKS113;Yes)、演出制御用CPU120は、ステップ077AKS114〜ステップ077AKS117にて決定した保留表示の変化前後の各表示態様、示唆演出の実行有無、示唆演出の種類、及び示唆演出の演出態様を示すデータを、上述した保留表示変化態様記憶部077AK3に記憶(格納)する(ステップ077AKS106)。
図10−4に示すように、保留表示変化態様記憶部077AK3には、合計保留記憶数の上限値である「8」に対応して、8つの記憶領域(記憶領域1〜記憶領域8)が設けられている。本実施の形態では、保留表示変化態様記憶部077AK3において、記憶領域1〜記憶領域8の順に、最終表示態様から順に1つずつ前の保留表示の変化前の表示態様を示すデータが、示唆演出の実行有無及び示唆演出の種類を示すデータと、示唆演出の演出態様を示すデータと、に対応付けて記憶される。保留表示変化態様記憶部077AK3において記憶されたデータは、予告対象の保留表示に対応する始動口入賞時コマンドである、第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1又は第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2に格納された始動口入賞時コマンドのうち最新の始動口入賞時コマンド(受信時刻が最も新しい始動口入賞時コマンド)に対応付けて記憶されている。
以下、ステップ077AKS103にて保留変化演出を実行すると決定され、ステップ077AKS110にて保留表示の最終表示態様が第4態様に決定され、ステップ077AKS111にて、現在の合計保留記憶数が「4」であることに基づいて「4」が処理数にセットされ、ステップ077AKS112にて処理数が1減算されることにより「4」から「3」へ更新され、ステップ077AKS113にて処理数が「0」ではないと判定され、1回目のステップ077AKS114〜ステップ077AKS117の処理が実行され、保留表示の変化後の表示態様としての保留表示の最終表示態様(最後の保留表示のシフト時(3回目の保留表示のシフト時)における保留表示の表示態様)に応じて、保留表示の変化前としての最後の保留表示のシフトより1つ前の保留表示のシフト時(2回目の保留表示のシフト時)における保留表示の表示態様が第2態様に決定されると共に、示唆演出として真正示唆演出を実行すると決定され、当該真正示唆演出の演出態様が勝利態様に決定され、当該真正示唆演出において実行される出現演出にて出現する攻撃キャラクタの人数が3人に決定された場合を例に用いて説明する。
この場合、図10−4に示すように、ステップ077AKS106にて、保留表示変化態様記憶部077AK3における記憶領域1に、最後の保留表示のシフト時における保留表示の表示態様としての第4態様を示すデータに対応付けて、示唆演出として真正示唆演出を実行することを示すデータと、当該示唆演出が勝利態様にて実行され、当該示唆演出が出現演出にて3人の攻撃キャラクタが出現する態様で実行されることを示すデータと、が記憶される。
図10−4に示すように、保留表示変化態様記憶部077AK3において記憶されたデータは、受信時刻が最も新しく、予告対象の保留表示に対応する、第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1において保留番号「4」に対応する格納領域に格納された始動口入賞時コマンドに対応付けて記憶されている。
以下、1回目のステップ077AKS114〜ステップ077AKS117の処理が実行された後、ステップ077AKS112にて処理数が1減算されることにより「3」から「2」へ更新され、ステップ077AKS113にて処理数が「0」ではないと判定され、2回目のステップ077AKS114〜ステップ077AKS117の処理が実行され、保留表示の変化後の表示態様としての1回目のステップ077AKS114の処理にて決定された表示態様(最後の保留表示のシフトより1つ前の保留表示のシフト時における保留表示の表示態様)に応じて、保留表示の変化前の表示態様としての最後の保留表示のシフトより2つ前の保留表示のシフト時(1回目の保留表示のシフト時)における保留表示の表示態様が第2態様に決定されると共に、示唆演出としてガセ示唆演出を実行すると決定され、当該ガセ示唆演出の演出態様が敗北態様に決定され、当該ガセ示唆演出において実行される出現演出にて出現する攻撃キャラクタの人数が2人に決定された場合を例に用いて説明する。
この場合、図10−4に示すように、ステップ077AKS106にて、保留表示変化態様記憶部077AK3における記憶領域2に、最後の保留表示のシフトより1つ前の保留表示のシフト時における保留表示の表示態様としての第2態様を示すデータに対応付けて、示唆演出としてガセ示唆演出を実行することを示すデータと、当該示唆演出が敗北態様にて実行され、当該示唆演出が出現演出にて2人の攻撃キャラクタが出現する態様で実行されることを示すデータと、が記憶される。
以下、2回目のステップ077AKS114〜ステップ077AKS117の処理が実行された後、ステップ077AKS112にて処理数が1減算されることにより「2」から「1」へ更新され、ステップ077AKS113にて処理数が「0」ではないと判定され、3回目のステップ077AKS114〜ステップ077AKS117の処理が実行され、保留表示の変化後の表示態様としての2回目のステップ077AKS114の処理にて決定された表示態様(最後の保留表示のシフトより2つ前の保留表示のシフト時における保留表示の表示態様)に応じて、保留表示の変化前の表示態様としての始動入賞が発生したときにおける保留表示の表示態様が第1態様に決定されると共に、示唆演出として真正示唆演出を実行すると決定され、当該真正示唆演出の演出態様が落雷態様に決定され、当該真正示唆演出において実行される出現演出にて出現する攻撃キャラクタの人数が2人に決定された場合を例に用いて説明する。
この場合、図10−4に示すように、ステップ077AKS106にて、保留表示変化態様記憶部077AK3における記憶領域3に、最後の保留表示のシフトより2つ前の保留表示のシフト時における保留表示の表示態様としての第2態様を示すデータに対応付けて、示唆演出として真正示唆演出を実行することを示すデータと、当該示唆演出が落雷態様にて実行され、当該示唆演出が出現演出にて2人の攻撃キャラクタが出現する態様で実行されることを示すデータと、が記憶される。
さらに、この場合、始動入賞が発生したことに基づいて予告対象の保留表示の表示が開始されたタイミングにおいて示唆演出が実行されないことに対応して、図10−4に示すように、ステップ077AKS106にて、保留表示変化態様記憶部077AK3における記憶領域4に、始動入賞が発生したときにおける保留表示の表示態様としての第1態様を示すデータに対応付けて、示唆演出が実行されないことを示すデータが記憶される。
以下、3回目のステップ077AKS114〜ステップ077AKS117の処理が実行された後、ステップ077AKS112にて処理数が1減算されることにより「1」から「0」へ更新された場合を例に用いて説明する。この場合、ステップ077AKS113にて処理数が「0」であると判定され、処理はステップ077AKS106へ移行する。
本実施の形態では、上述したような処理に従って、最終表示態様から順に1つずつ前の保留表示の変化前の表示態様が決定され、保留表示変化態様記憶部077AK3において、示唆演出の実行有無及び種類を示すデータと、示唆演出の演出態様を示すデータと、に対応付けて、記憶領域1〜記憶領域8に順に記憶される。
図10−3に戻り、ステップ077AKS106の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第1保留表示エリアAHB1又は第2保留表示エリアAHB2において、ステップ077AKS111にて決定された始動入賞が発生したときの表示態様の保留表示を1つ増加させる(ステップ077AKS107)。具体的に、ステップ077AKS107において、演出制御用CPU120は、保留表示変化態様記憶部077AK3に記憶されたデータに基づいて、ステップ077AKS111にて決定された始動入賞が発生したときの保留表示の表示態様を特定し、予告対象の保留表示に対応する始動口入賞時コマンドである、受信した最新の始動口入賞時コマンドが第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1に格納されていた場合には、特定した表示態様の保留表示を第1保留表示エリアAHB1にて1つ増加させる一方、受信した最新の始動口入賞時コマンドが第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2に格納されていた場合には、特定した表示態様の保留表示を第2保留表示エリアAHB2にて1つ増加させる。例えば、図10−4に示す例では、演出制御用CPU120は、保留表示変化態様記憶部077AK3の記憶領域4に記憶されたデータに基づいて、第1態様を始動入賞が発生したときの保留表示の表示態様として特定し、受信した最新の始動口入賞時コマンドが第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1における保留番号「4」に対応する格納領域に格納されていることに基づいて、第1保留表示エリアAHB1において、第1態様の保留表示を1つ増加させる。
図10−3に戻り、ステップ077AKS107の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、保留変化演出実行中フラグをオン状態にセットし(ステップ077AKS108)、保留変化回数カウンタの格納値である保留変化回数カウント値を現在の合計保留記憶数にセットし(ステップ077AKS109)、先読予告設定処理を終了する。保留変化回数カウンタは、例えば上述した演出制御カウンタ設定部に設けられ、保留変化演出の実行回数をカウントする。
演出制御プロセス処理のステップS171の可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、保留変化演出実行中フラグがオンであるか否かを判定し、保留変化演出実行中フラグがオンであると判定した場合、保留変化回数カウント値を1減算することにより更新する。一方、保留変化演出実行中フラグがオンではないと判定した場合、演出制御用CPU120は、保留変化回数カウント値の更新を行わない。
ステップS171の可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1と第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2とにおいて格納されている始動口入賞時コマンドのうち最初に受信した始動口入賞時コマンド(受信時刻が最も古い始動口入賞時コマンド)を削除し、第1始動口入賞時コマンド記憶部077AK1と第2始動口入賞時コマンド記憶部077AK2とのうち始動口入賞時コマンドが削除された方の格納領域の内容をシフトする。
演出制御プロセス処理のステップS172の可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、保留変化演出実行中フラグがオンであるか否かを判定し、保留変化演出実行中フラグがオンであると判定したときに、保留表示の変化タイミング(本実施の形態では、保留表示がシフトし可変表示が開始されたタイミング)が到来したか否かを判定する。保留表示の変化タイミングが到来したと判定した場合、演出制御用CPU120は、示唆演出を決定した態様で実行する制御を行うと共に、予告対象の保留表示の表示態様を決定した表示態様へ変化させる制御を行う。
具体的に、図10−4に示す例では、1回目の保留表示のシフトのタイミングにおいて、演出制御用CPU120は、保留表示変化態様記憶部077AK3の記憶領域3に記憶されたデータに基づいて、「真正示唆演出(落雷態様)」を、出現演出にて2人の攻撃キャラクタが出現する態様にて実行し、予告対象の保留表示の表示態様を第2態様へ変化させる。2回目の保留表示のシフトのタイミングにおいて、演出制御用CPU120は、保留表示変化態様記憶部077AK3の記憶領域2に記憶されたデータに基づいて、「ガセ示唆演出(敗北態様)」を、出現演出にて2人の攻撃キャラクタが出現する態様にて実行し、予告対象の保留表示の表示態様を第2態様に維持する。3回目の保留表示のシフト(最後の保留表示のシフト)のタイミングにおいて、演出制御用CPU120は、保留表示変化態様記憶部077AK3の記憶領域1に記憶されたデータに基づいて、「真正示唆演出(勝利態様)」を、出現演出にて3人の攻撃キャラクタが出現する態様にて実行し、予告対象の保留表示の表示態様を、最終表示態様としての第4態様へ変化させる。
ステップS172の可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えばRAM122の所定領域などに設けられた演出制御プロセスタイマのタイマ値に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的に、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算することにより更新し、更新後の演出制御プロセスタイマのタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときに、特図変動時間が経過したと判定すればよい。特図変動時間が経過したと判定した場合、演出制御用CPU120は、保留変化演出実行中フラグがオンであるか否かを判定し、保留変化演出中フラグがオンであると判定した場合、保留変化回数カウント値が1であるか否かを判定する。保留変化回数カウント値が1であると判定した場合、演出制御用CPU120は、保留変化演出実行中フラグをクリアしてオフ状態にセットすると共に、保留変化回数カウント値をクリアして初期値である「0」にセットする。このような構成により、保留変化演出は、予告対象の保留表示に基づく可変表示の1つ前の可変表示が終了すること(予告対象の保留表示に対応する可変表示が開始されること)に基づいて終了する。
以下、特徴部077AKに係る演出動作例について、図10−10〜図10−12を参照して説明する。
具体的に、以下、画像表示装置5の画面に予告画像を表示することにより、実行中の可変表示の大当り期待度を予告する予告演出が実行されている状態において、示唆演出及び保留変化演出が実行される場合を例に用いて説明する。図示は省略するものの、後述する図10−10(a)〜図10−10(c)、図10−11(a)〜図10−11(d)、図10−12(a)〜図10−12(c)、図10−12(e)、図10−12(f)に示す状態では、画像表示装置5の画面に、保留表示、アクティブ表示、示唆表示に係る演出画像(防衛キャラクタ画像AK1、後述する攻撃キャラクタ画像AK2、後述する第1メッセージ画像AK3、後述する雷画像AK4、後述する第2メッセージ画像AK5〜第6メッセージ画像AK9)と共に、予告画像が表示されており、予告演出が実行されている。
まず、「真正示唆演出(落雷態様)」が実行された後に保留変化演出が実行される場合における演出動作例について説明する。
図10−10(a)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されており、アクティブ表示エリアAHAにおいて、当該可変表示に対応するアクティブ表示が第1態様にて表示されている状態を示している。図10−10(a)に示す状態において、第1保留表示エリアAHB1には、2つの保留表示(第1保留表示)が表示されている。具体的に、第1保留表示エリアAHB1において、保留番号「1」に対応する表示部位に第4態様の保留表示が表示されており、保留番号「2」に対応する表示部位に第1態様の保留表示が表示されている。
図10−10(b)は、第1始動入賞が発生したことに基づいて、第1保留表示エリアAHB1において、保留番号「3」に対応する表示部位に、予告対象の保留表示が第2態様にて表示され、保留変化演出が開始された状態を示している。
図10−10(c)は、新たな可変表示が開始されたことに基づいて、第1保留表示エリアAHB1にて保留番号「1」に対応する表示部位に表示されていた第4態様の保留表示が消去され、アクティブ表示エリアAHAにて、消去された保留表示に対応し、開始された可変表示に対応するアクティブ表示の表示が第4態様にて開始されると共に、保留表示がシフトされ、出現演出が開始された状態を示している。図10−10(c)に示す状態では、予告対象の保留表示である第2態様の保留表示は、第1保留表示エリアAHB1にて保留番号「2」に対応する表示部位に表示されている。図10−10(c)に示すように、出現演出では、攻撃キャラクタを表す攻撃キャラクタ画像AK2が、攻撃キャラクタが出現する様子を表す態様で表示されると共に、「出現」というメッセージを表す第1メッセージ画像AK3が表示される。図10−10(c)は、出現演出において、2人の攻撃キャラクタが出現する場合の演出動作例を示している。図10−10(c)に示すように、出現演出では、演出画像(保留表示、アクティブ表示、防衛キャラクタ画像AK1、攻撃キャラクタ画像AK2、第1メッセージ画像AK3)が第1サイズにて表示され、効果音が第1音量にて出力される。
「真正示唆演出(落雷態様)」では、図10−10(a)〜図10−10(c)に示す演出動作が実行された後に、図10−11(a)に示す演出動作が実行される。図10−11(a)は、「真正示唆演出(落雷態様)」において、出現演出が終了し、落雷演出が実行されている状態を示している。図10−11(a)に示すように、落雷演出では、雷を表す雷画像AK4が、予告対象の保留表示である第2態様の保留表示に雷が落ちる様子を表す態様で表示されると共に、「落雷」というメッセージを表す第2メッセージ画像AK5が表示される。図10−11(a)に示すように、落雷演出では、演出画像(保留表示、アクティブ表示、防衛キャラクタ画像AK1、攻撃キャラクタ画像AK2、雷画像AK4、第2メッセージ画像AK5)が第2サイズにて表示され、効果音が第2音量にて出力される。
落雷演出が終了し、「真正示唆演出(落雷態様)」が終了すると、図10−11(d)に示す演出動作が実行される。図10−11(d)は、保留変化演出が実行され、第1保留表示エリアAHB1において保留番号「2」に対応する表示部位に表示された予告対象の保留表示の表示態様が、第3態様へ変化した状態を示している。
次に、「真正示唆演出(勝利態様)」が実行された後に保留変化演出が実行される場合における演出動作例について説明する。
「真正示唆演出(勝利態様)」では、図10−10(a)〜図10−10(c)に示す演出動作が実行された後に、図10−11(b)に示す演出動作が実行される。
図10−11(b)は、「真正示唆演出(勝利態様)」において、出現演出が終了し、戦闘演出が実行されている状態を示している。図10−11(b)に示すように、戦闘演出では、防衛キャラクタ画像AK1及び攻撃キャラクタ画像AK2が、防衛キャラクタ画像AK1が表す防衛キャラクタと攻撃キャラクタ画像AK2が表す攻撃キャラクタとが戦闘を行う様子を表す態様で表示されると共に、「戦闘」というメッセージを表す第3メッセージ画像AK6が表示される。図10−11(b)に示すように、戦闘演出では、演出画像(保留表示、アクティブ表示、防衛キャラクタ画像AK1、攻撃キャラクタ画像AK2、第3メッセージ画像AK6)が第2サイズにて表示され、効果音が第2音量にて出力される。
図10−11(c)は、「真正示唆演出(勝利態様)」において、戦闘演出が終了し、勝利演出が実行されている状態を示している。図10−11(c)に示すように、勝利演出では、防衛キャラクタ画像AK1及び攻撃キャラクタ画像AK2が、防衛キャラクタ画像AK1が表す防衛キャラクタに攻撃キャラクタ画像AK2が表す攻撃キャラクタが勝利する様子を表す態様で表示されると共に、「勝利」というメッセージを表す第4メッセージ画像AK7が表示される。図10−11(c)に示すように、勝利演出では、演出画像(保留表示、アクティブ表示、防衛キャラクタ画像AK1、攻撃キャラクタ画像AK2、第4メッセージ画像AK7)が第2サイズにて表示され、効果音が第2音量にて出力される。
勝利演出が終了し、「真正示唆演出(勝利態様)」が終了すると、図10−11(d)に示す演出動作が実行される。
次に、「ガセ示唆演出(敗北態様)」が実行される場合における演出動作例について説明する。
「ガセ示唆演出(敗北態様)」では、図10−10(a)〜図10−10(c)に示す演出動作が実行された後に、図10−12(a)に示す演出動作が実行される。図10−12(a)は、「ガセ示唆演出(敗北態様)」において、出現演出が終了し、戦闘演出が実行されている状態を示している。図10−12(a)に示す演出動作は、図10−11(b)に示す演出動作と同一の演出動作である。
図10−12(b)は、「ガセ示唆演出(敗北態様)」において、戦闘演出が終了し、敗北演出が実行されている状態を示している。図10−12(b)に示すように、敗北演出では、防衛キャラクタ画像AK1及び攻撃キャラクタ画像AK2が、防衛キャラクタ画像AK1が表す防衛キャラクタに攻撃キャラクタ画像AK2が表す攻撃キャラクタが敗北する様子を表す態様で表示されると共に、「敗北」というメッセージを表す第5メッセージ画像AK8が表示される。図10−12(b)に示すように、敗北演出では、演出画像(保留表示、アクティブ表示、防衛キャラクタ画像AK1、攻撃キャラクタ画像AK2、第5メッセージ画像AK8)が第2サイズにて表示され、効果音が第2音量にて出力される。
敗北演出が終了し、「ガセ示唆演出(敗北態様)」が終了すると、図10−12(c)に示す演出動作が実行される。図10−12(c)は、保留変化演出が実行されず、第1保留表示エリアAHB1において保留番号「2」に対応する表示部位に表示された予告対象の保留表示の表示態様が、第2態様に維持された状態を示している。
図10−12は、「ガセ示唆演出(敗北態様)」が実行されたときに、図10−12(c)に示す演出動作が実行された後、図10−12(d)に示す演出動作が実行される場合の演出動作例を示している。図10−12(d)は、第1保留表示エリアAHB1にて予告対象の保留表示が消去され、アクティブ表示エリアAHAにて、消去された予告対象の保留表示に対応するアクティブ表示が表示されている状態を示している。図10−12(d)に示す状態では、消去された予告対象の保留表示に基づき、アクティブ表示エリアAHAにて表示されているアクティブ表示に対応する可変表示の表示結果として、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、大当り図柄(「777」)が停止表示されている。
次に、「ガセ示唆演出(退却態様)」が実行される場合における演出動作例について説明する。
「ガセ示唆演出(退却態様)」では、図10−10(a)〜図10−10(c)に示す演出動作が実行された後に、図10−12(e)に示す演出動作が実行される。図10−12(e)は、「ガセ示唆演出(退却態様)」において、出現演出が終了し、退却演出が実行されている状態を示している。図10−12(e)に示すように、退却演出では、攻撃キャラクタ画像AK2が、攻撃キャラクタが退却する様子を表す態様で表示されると共に、「退却」というメッセージを表す第6メッセージ画像AK9が表示される。図10−12(e)に示すように、退却演出では、演出画像(保留表示、アクティブ表示、防衛キャラクタ画像AK1、攻撃キャラクタ画像AK2、第6メッセージ画像AK9)が第1サイズにて表示され、効果音が第1音量にて出力される。
退却演出が終了し、「ガセ示唆演出(退却態様)」が終了すると、図10−12(f)に示す演出動作が実行される。図10−12(f)は、保留変化演出が実行されず、第1保留表示エリアAHB1において保留番号「2」に対応する表示部位に表示された予告対象の保留表示の表示態様が、第2態様に維持された状態を示している。図10−12(f)に示す演出動作は、図10−12(c)に示す演出動作と同一の演出動作である。
図10−12は、「ガセ示唆演出(退却態様)」が実行されたときに、図10−12(f)に示す演出動作が実行された後、図10−12(g)に示す演出動作が実行される場合の演出動作例を示している。図10−12(g)は、第1保留表示エリアAHB1にて予告対象の保留表示が消去され、アクティブ表示エリアAHAにて、消去された予告対象の保留表示に対応するアクティブ表示が表示されている状態を示している。図10−12(g)に示す状態では、消去された予告対象の保留表示に基づき、アクティブ表示エリアAHAにて表示されているアクティブ表示に対応する可変表示の表示結果として、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、ハズレ図柄(「767」)が停止表示されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る特徴部077AKでは、第2示唆演出としてのガセ示唆演出が第1演出態様としての退却態様にて実行されたときに当該ガセ示唆演出の対象となった示唆表示としての保留表示に対応する可変表示に基づいて有利状態としての大当り遊技状態に制御される期待度が、ガセ示唆演出が第2演出態様としての敗北態様にて実行されたときに当該ガセ示唆演出の対象となった示唆表示に対応する可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される期待度と異なる。このような構成によれば、ガセ示唆演出が実行されたときに、遊技者に、当該ガセ示唆演出の演出態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部077AKでは、第1態様としての第1表示態様と、第2表示態様としての第2態様と、を含む複数種類の表示態様のうち何れかにて保留表示を表示可能に構成されており、保留表示が第2態様にて表示されているときには、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を敗北態様にて実行可能である一方、保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されているときには、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出が敗北態様にて実行されないように構成されている。すなわち、保留表示が第2態様にて表示されているときに、保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されているときに比べて高い割合で、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を敗北態様にて実行可能に構成されている。このような構成によれば、遊技者に、保留表示の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部077AKでは、保留表示が第2表示態様としての第2態様にて表示されているときに、当該保留表示は、付加画像としての防衛キャラクタ画像AK1を含み、保留表示が第2態様にて表示されているときに、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を敗北態様にて実行する場合、当該ガセ示唆演出は、防衛キャラクタ画像AK1へ作用する態様にて実行される。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部077AKでは、「真正示唆演出(勝利態様)」、「真正示唆演出(落雷態様)」、「ガセ示唆演出(敗北態様)」、「ガセ示唆演出(退却態様)」の何れにおいても、出現演出が実行され、出現演出が何れの演出態様で実行されるかに応じて(出現演出において出現する攻撃キャラクタの人数に応じて)、真正示唆演出とガセ示唆演出とのうち何れが実行されるかの割合が異なる。すなわち、特徴部077AKでは、ガセ示唆演出を敗北態様にて実行するときに、当該ガセ示唆演出を、第1示唆演出としての真正示唆演出と一部が共通の態様にて実行可能であり、当該共通の態様は、複数種類あり、当該共通の態様の種類に応じて、真正示唆演出とガセ示唆演出とのうち何れが実行されるかの割合が異なる。このような構成によれば、遊技者に、共通の態様の種類に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部077AKでは、ガセ示唆演出を敗北態様にて実行するときに、当該ガセ示唆演出を、当該ガセ示唆演出を退却態様にて実行するときに比べて遊技者が認識しやすい態様にて実行可能であるように構成されている。このような構成によれば、ガセ示唆演出が敗北態様にて実行されたときに、ガセ示唆演出が実行されたことを、ガセ示唆演出が退却態様にて実行されたときに比べて遊技者が認識しやすくすることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、示唆表示が保留表示であるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、示唆表示は、可変表示に対応して表示され、当該可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される期待度を示唆する任意の演出画像であってよい。例えば、示唆表示は、アクティブ表示であってもよい。この場合、アクティブ表示の表示態様を通常態様(例えば第1態様など)とは異なる態様(例えば第2態様〜第5態様など)へ変化させるアクティブ変化演出を変化演出として実行し、アクティブ変化演出が実行されアクティブ表示の表示態様が変化する可能性を示唆する示唆演出を実行可能に構成すればよい。
なお、保留変化演出が実行され保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出と、アクティブ変化演出が実行されアクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出と、を実行可能に構成した場合において、保留表示を示唆対象とする示唆演出を、アクティブ表示を示唆対象とする示唆演出とは異なる態様にて実行するようにしてもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。例えば、保留表示を示唆対象とする示唆演出を、攻撃キャラクタ画像AK2が表す攻撃キャラクタが当該保留表示を剣で攻撃する態様にて実行する一方、アクティブ表示を示唆対象とする示唆演出を、攻撃キャラクタが当該アクティブ表示を槍で攻撃する態様にて実行するようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留表示が、5種類の表示態様(第1態様〜第5態様)のうち何れかにて表示されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、保留表示の表示態様は4種類以下であってもよいし、6種類以上であってもよい。
上記実施の形態では、真正示唆演出は、勝利態様と、落雷態様と、のうち何れかの演出態様にて実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、真正示唆演出の演出態様として、勝利態様及び落雷態様の何れとも異なる演出態様を少なくとも1つ以上設けてもよい。例えば、真正示唆演出の演出態様として、出現演出が行われ、戦闘演出が行われた後、敗北演出が実行され、その後、敗北演出にて一旦は敗北した攻撃キャラクタが復活して再び防衛キャラクタと戦闘を行い勝利する演出態様である救済態様を設けてもよい。或いは、真正示唆演出の演出態様として、出現演出が行われた後、出現した攻撃キャラクタと防衛キャラクタとが戦闘を行っているときに予告対象の保留表示に雷が落ちる演出態様である特殊態様を設けてもよい。なお、特殊態様の真正示唆演出の演出時間は、「真正示唆演出(勝利態様)」の演出時間と「真正示唆演出(落雷態様)」の演出時間との何れよりも短く設定することが好ましい。
上記実施の形態では、保留表示が第2態様以外の表示態様にて表示されている場合、当該保留表示を対象とする真正示唆演出は、落雷態様にて実行され、勝利態様では実行されないものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、保留表示が第2態様以外の表示態様にて表示されている場合に、当該保留表示を対象とする真正示唆演出を、勝利態様で実行することができるように構成してもよい。例えば、保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されている場合に、当該保留表示を対象とする真正示唆演出を、保留表示が第2態様にて表示されている場合に当該保留表示を対象とする真正示唆演出を勝利態様にて実行する割合(例えば60%など)よりも低く、0%より高い割合(例えば40%など)で勝利態様にて実行するようにしてもよい。すなわち、保留表示が第2態様にて表示されているときに、当該保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されているときに比べて高い割合で、当該保留表示を対象とする真正示唆演出を勝利態様にて実行可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技者に、保留表示の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、保留表示が第2態様以外の表示態様にて表示されているときに、当該保留表示を対象とする真正示唆演出を、防衛キャラクタ画像AK1へ作用する演出態様である勝利態様にて実行可能に構成する場合、第2態様以外の表示態様の保留表示も防衛キャラクタ画像AK1を含むようにすればよい。この場合、第2態様以外の表示態様の保留表示は、示唆演出が実行される示唆演出期間のみ防衛キャラクタ画像AK1を含む表示態様にて表示される一方、当該示唆演出期間以外の期間には防衛キャラクタ画像AK1を含まない表示態様にて表示されるようにしてもよい。或いは、第2態様以外の表示態様の保留表示は、示唆演出期間と、示唆演出期間以外の期間と、の何れにおいても、防衛キャラクタ画像AK1を含む表示態様にて表示されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、ガセ示唆演出は、敗北態様と、退却態様と、のうち何れかの演出態様にて実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、ガセ示唆演出の演出態様として、敗北態様及び退却態様の何れとも異なる演出態様を少なくとも1つ以上設けてもよい。例えば、ガセ示唆演出の演出態様として、攻撃キャラクタが出現し、出現した攻撃キャラクタが、手に持っていた武器を捨てる演出態様を設けてもよい。
上記実施の形態では、保留表示が第2態様以外の表示態様にて表示されている場合、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出は、退却態様にて実行され、敗北態様では実行されないものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、保留表示が第2態様以外の表示態様にて表示されている場合に、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を、敗北態様で実行することができるように構成してもよい。例えば、保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されている場合に、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を、保留表示が第2態様にて表示されている場合に当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を敗北態様にて実行する割合(例えば60%など)よりも低く、0%より高い割合(例えば40%など)で敗北態様にて実行するようにしてもよい。すなわち、保留表示が第2態様にて表示されているときに、当該保留表示が第1態様を含む第2態様以外の表示態様にて表示されているときに比べて高い割合で、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を敗北態様にて実行可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技者に、保留表示の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、保留表示が第2態様以外の表示態様にて表示されているときに、当該保留表示を対象とするガセ示唆演出を、防衛キャラクタ画像AK1へ作用する演出態様である敗北態様にて実行可能に構成する場合、第2態様以外の表示態様の保留表示も防衛キャラクタ画像AK1を含むようにすればよい。この場合、第2態様以外の表示態様の保留表示は、示唆演出期間のみ防衛キャラクタ画像AK1を含む表示態様にて表示される一方、当該示唆演出期間以外の期間には防衛キャラクタ画像AK1を含まない表示態様にて表示されるようにしてもよい。或いは、第2態様以外の表示態様の保留表示は、示唆演出期間と、示唆演出期間以外の期間と、の何れにおいても、防衛キャラクタ画像AK1を含む表示態様にて表示されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、「真正示唆演出(勝利態様)」、「真正示唆演出(落雷態様)」、「ガセ示唆演出(敗北態様)」、「ガセ示唆演出(退却態様)」が、何れも、対象となった保留表示を遊技者が認識可能な態様にて実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、示唆演出を、対象となった保留表示を遊技者が認識困難又は認識不可能な態様にて実行するようにしてもよい。例えば、「ガセ示唆演出(敗北態様)」を、対象となった保留表示を遊技者が認識可能な態様にて実行する一方、「ガセ示唆演出(退却態様)」を、対象となった保留表示を遊技者が認識困難又は認識不可能な態様(例えば、攻撃キャラクタが出現した後、対象となった保留表示に近づくことなく退却する態様など)にて実行するようにしてもよい。
上記実施の形態では、1種類の表示態様(第2態様)にて保留表示が表示されているときにのみ真正示唆演出を勝利態様にて実行可能であるものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、予め定められた複数種類の表示態様(例えば第2態様及び第3態様など)のうち何れかにて保留表示が表示されているときにのみ真正示唆演出を勝利態様にて実行することができるようにしてもよい。
上記実施の形態では、1種類の表示態様(第2態様)にて保留表示が表示されているときにのみガセ示唆演出を敗北態様にて実行可能であるものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、予め定められた複数種類の表示態様(例えば第2態様及び第3態様など)のうち何れかにて保留表示が表示されているときにのみガセ示唆演出を敗北態様にて実行することができるようにしてもよい。
上記実施の形態では、「ガセ示唆演出(敗北態様)」では、演出画像が第2サイズにて表示され効果音が第2音量にて出力される戦闘演出及び敗北演出が実行される一方、「ガセ示唆演出(退却態様)」では、演出画像が第1サイズにて表示され効果音が第1音量にて出力される退却演出が実行されることにより、「ガセ示唆演出(敗北態様)」が「ガセ示唆演出(退却態様)」に比べて遊技者によって認識されやすくなるように構成されるものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、「ガセ示唆演出(敗北態様)」は、「ガセ示唆演出(退却態様)」に比べて遊技者が認識しやすい任意の態様にて実行することができる。
例えば、「ガセ示唆演出(退却態様)」では、画像表示装置5の画面における第1の位置に演出画像を表示する一方、「ガセ示唆演出(敗北態様)」では、画像表示装置5の画面における第1の位置よりも遊技者によって認識されやすい第2の位置に演出画像を表示することにより、「ガセ示唆演出(敗北態様)」が「ガセ示唆演出(退却態様)」に比べて遊技者によって認識されやすくなるように構成してもよい。第1の位置の具体例としては、遊技者が遊技中にほぼ常時注目している「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rから第1の距離だけ離れた位置が挙げられ、第2の位置の具体例としては、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rから第1の距離よりも小さい第2の距離だけ離れた位置(第1の位置に比べて「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに近い位置)が挙げられる。
或いは、「ガセ示唆演出(退却態様)」では、所定演出を実行しない一方、「ガセ示唆演出(敗北態様)」では、所定演出を実行することにより、「ガセ示唆演出(敗北態様)」が「ガセ示唆演出(退却態様)」に比べて遊技者によって認識されやすくなるように構成してもよい。所定演出は、画像の表示、音声の出力、ランプ(例えば7セグメントのLED)の点灯、役物の動作、又はこれらの組み合わせ等の任意の態様にて実行されればよい。
上記実施の形態では、出現演出にて出現する攻撃キャラクタの人数に応じて、真正示唆演出とガセ示唆演出との何れが実行されるかの割合が異なるものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、任意の形態で、出現演出の演出態様に応じて、真正示唆演出とガセ示唆演出との何れが実行されるかの割合が異なるように構成することができる。例えば、出現演出にて複数種類の攻撃キャラクタのうち何れかが出現可能に構成し、出現演出にて出現した攻撃キャラクタの種類に応じて、真正示唆演出とガセ示唆演出との何れが実行されるかの割合が異なるように構成してもよい。
上記実施の形態では、保留変化演出において、保留表示がシフトし可変表示が開始されるタイミングが到来するごとに保留表示の表示態様を変化させることができるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、保留変化演出において、任意のタイミングで保留表示の表示態様を変化させることができる。例えば、保留変化演出において、保留表示がシフトしてから所定時間(例えば3秒など)が経過したタイミングにて保留表示の表示態様を変化させるようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留変化演出を開始した後、保留表示の変化タイミングとしての保留表示がシフトするタイミングが到来するごとに示唆演出を実行できるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、示唆演出は、任意のタイミングにおいて実行することができる。例えば、始動入賞が発生したことに基づいて予告対象の保留表示の表示が開始され、保留変化演出が開始されたタイミングにおいて、示唆演出を実行可能に構成してもよい。
上記実施の形態では、主基板11が備えるCPU103により可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する先読み判定が行われ、当該先読み判定の結果を示す入賞時判定結果コマンドが主基板11から演出制御基板12へ送信され、演出制御基板12において、演出制御用CPU120が、受信した入賞時判定結果コマンドが示す先読み判定の結果に基づいて、保留変化演出及び示唆演出を実行するものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する先読み判定を演出制御基板12において演出制御用CPU120が行い、演出制御用CPU120は、当該先読み判定の結果に基づいて、保留変化演出及び示唆演出を実行するようにしてもよい。例えば、特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理において、始動入賞が発生したことに基づいて、乱数値がCPU103により抽出され、抽出された乱数値を示す演出制御コマンドが主基板11から演出制御基板12へ送信されるように構成し、演出制御基板12において、演出制御用CPU120が、受信した演出制御コマンドが示す乱数値に基づいて、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する先読み判定を行い、当該先読み判定の結果に応じて保留変化演出及び示唆演出を実行するようにしてもよい。
上記実施の形態では、一の保留表示を対象とする保留変化演出が実行されている期間には、他の保留表示を対象とする保留変化演出は実行されないものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、一の保留表示を対象とする保留変化演出が実行されている期間に、少なくとも1つ以上の他の保留表示を対象とする保留変化演出を実行してもよい。すなわち、同時に複数の保留表示を予告対象として保留変化演出を実行可能に構成してもよい。
上記実施の形態では、図10−10〜図10−12に示す演出動作例において、予告演出が実行されているときに、示唆演出及び保留変化演出が実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、画像表示装置5の画面に演出画像を表示する任意の演出が実行されているときに、示唆演出及び保留変化演出を実行することができる。例えば、画像表示装置5の画面に所定の演出画像を表示することによりリーチ演出を実行するように構成し、当該リーチ演出が実行されているときに、示唆演出及び保留変化演出を実行するようにしてもよい。
上記実施の形態では、始動入賞が発生したことに基づいて受信した入賞時判定結果コマンドが、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、のうち何れであるかに応じて、保留変化演出の実行有無を決定するものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、保留変化演出の実行有無は、任意の方法により決定することができる。
例えば、始動入賞が発生したときに、当該始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターン(変動パターン)に応じて、保留変化演出の実行有無を決定するようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者に、保留変化演出が実行されるか否かに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
具体的に、始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンが、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンである場合、始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンが、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンである場合に比べて高い割合で保留変化演出を実行すると決定するようにしてもよい。さらに、始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンが、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンである場合、始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンが、リーチ演出が実行されない可変表示パターンである場合に比べて高い割合で保留変化演出を実行すると決定するようにしてもよい。このような構成により、保留変化演出が実行されたときに、予告対象の保留表示に基づく可変表示は、リーチ演出が実行されない可変表示パターンにて実行される割合に比べて高い割合でノーマルリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンにて実行され、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンにて実行される割合に比べて高い割合でスーパーリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンにて実行される。
この場合、特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理において、始動入賞が発生したことに基づいて、乱数値がCPU103により抽出され、抽出された乱数値に基づいて、当該始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンを判定する先読み判定がCPU103により行われ、当該先読み判定の結果を示す演出制御コマンドが主基板11から演出制御基板12へ送信され、演出制御基板12において、演出制御用CPU120が、受信した演出制御コマンドが示す先読み判定の結果に基づいて、保留変化演出の実行有無を決定するようにすればよい。
なお、可変表示パターンを判定する先読み判定を、演出制御基板12において演出制御用CPU120が行い、演出制御用CPU120は、当該先読み判定の結果に基づいて、保留変化演出の実行有無を決定するようにしてもよい。例えば、特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理において、始動入賞が発生したことに基づいて、乱数値がCPU103により抽出され、抽出された乱数値を示す演出制御コマンドが主基板11から演出制御基板12へ送信されるように構成し、演出制御基板12において、演出制御用CPU120が、受信した演出制御コマンドが示す乱数値に基づいて、当該始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンを判定する先読み判定を行い、当該先読み判定の結果に応じて保留変化演出の実行有無を決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、始動入賞が発生したことに基づいて受信した入賞時判定結果コマンドが、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、のうち何れであるかに応じて、保留変化演出の予告対象となる保留表示の最終表示態様を決定するものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、予告対象の保留表示の最終表示態様は、任意の方法により決定することができる。
例えば、始動入賞が発生したときに、当該始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンに応じて、当該始動入賞に対応する予告対象の保留表示の最終表示態様を決定するようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者に、保留表示の最終表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
具体的に、始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンが、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンである場合、保留表示の最終表示態様を第5態様に決定し、始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンが、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンである場合、保留表示の最終表示態様を第4態様に決定し、始動入賞に基づく可変表示の可変表示パターンが、リーチ演出が実行されない可変表示パターンである場合、保留表示の最終表示態様を第1態様〜第3態様のうち何れかに決定するようにしてもよい。このような構成により、保留表示の最終表示態様が第5態様であるときには、保留表示の最終表示態様が第1態様〜第4態様のうち何れかであるときに比べて高い割合で、予告対象の保留表示に基づく可変表示が、スーパーリーチ演出が実行される可変表示パターンにて実行される。また、保留表示の最終表示態様が第4態様であるときには、保留表示の最終表示態様が第1態様〜第3態様のうち何れかであるときに比べて高い割合で、予告対象の保留表示に基づく可変表示が、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行される可変表示パターンにて実行される。
或いは、始動入賞が発生したときに、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」であると先読み判定にて判定された場合、大当り種別に応じて、当該始動入賞に対応する予告対象の保留表示の最終表示態様を決定するようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者に、保留表示の最終表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
具体的に、遊技者にとっての有利度(例えば、ラウンド数、開放上限期間の長さ、大当り遊技状態が終了した後に確変状態へ制御する処理の有無など)が互いに異なる複数の大当り種別を設け、始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」であると先読み判定に判定された場合、大当り種別が、有利度が最も高い大当り種別としての特定大当り種別であるときには保留表示の最終表示態様を第2態様に決定する一方、大当り種別が、特定大当り種別以外の大当り種別であるときには保留表示の最終表示態様を第3態様〜第5態様のうち何れかに決定するようにしてもよい。このような構成により、保留変化演出における保留表示の最終表示態様が第2態様であるときに、当該保留表示に基づく可変表示の表示結果が「大当り」となった場合、有利度が最も高い大当り種別の大当り遊技状態に制御される。このような構成によれば、保留変化演出における保留表示の最終表示態様が、第2態様〜第5態様のうち大当り期待度が最も低い第2態様であるときに、遊技興趣の低下を抑制できる。
この場合、特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理において、始動入賞が発生したことに基づいて、乱数値がCPU103により抽出され、抽出された乱数値に基づいて、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かと、大当り種別と、を判定する先読み判定がCPU103により行われ、当該先読み判定の結果を示す演出制御コマンドが主基板11から演出制御基板12へ送信され、演出制御基板12において、演出制御用CPU120が、受信した演出制御コマンドが示す先読み判定の結果に基づいて、保留表示の最終表示態様を決定するようにすればよい。
なお、可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かと、大当り種別と、を判定する先読み判定を、演出制御基板12において演出制御用CPU120が行い、演出制御用CPU120は、当該先読み判定の結果に基づいて、保留表示の最終表示態様を決定するようにしてもよい。例えば、特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理において、始動入賞が発生したことに基づいて、乱数値がCPU103により抽出され、抽出された乱数値を示す演出制御コマンドが主基板11から演出制御基板12へ送信されるように構成し、演出制御基板12において、演出制御用CPU120が、受信した演出制御コマンドが示す乱数値に基づいて、当該始動入賞に基づく可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かと、大当り種別と、を判定する先読み判定を行い、当該先読み判定の結果に応じて保留表示の表示態様を決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留表示の変化前の表示態様が第2態様であるか否かと、入賞時判定結果コマンドが、可変表示の表示結果が「大当り」となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、可変表示の表示結果が「大当り」以外となると先読み判定にて判定されたことを示す演出制御コマンドと、のうち何れであるかと、に応じて、真正示唆演出の演出態様を、勝利態様と落雷態様とのうち何れかの演出態様に決定するものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、真正示唆演出の演出態様は、任意の方法によって決定することができる。
例えば、真正示唆演出の演出態様を、遊技状態に応じて決定してもよい。具体的に、時短状態以外の遊技状態に制御されているときには、真正示唆演出の演出態様を、勝利態様と落雷態様とのうち何れかに決定可能に構成する一方、通常状態よりも特図変動時間が短い時短状態に制御されているときには、真正示唆演出の演出態様が、勝利態様に比べて演出時間が短い落雷態様に決定され、勝利態様には決定されないように構成してもよい。このような構成によれば、遊技状態に応じた好適な態様で示唆演出を実行することができる。
上記実施の形態において、保留表示の表示態様として、「真正示唆演出(勝利態様)」が実行されたときにのみ変化可能な表示態様と、「真正示唆演出(落雷態様)」が実行されたときにのみ変化可能な表示態様と、のうち少なくとも一つを設けてもよい。このような構成によれば、遊技者に、示唆演出の演出態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
例えば、保留表示の表示態様として、第1特殊態様と、第2特殊態様と、を設け、「真正示唆演出(勝利態様)」が実行されたときには保留変化演出により保留表示の表示態様が第1特殊態様へ変化可能である一方、「真正示唆演出(落雷態様)」が実行されたときには保留変化演出により保留表示の表示態様が第1特殊態様に変化しないように構成すると共に、「真正示唆演出(落雷態様)」が実行されたときには保留変化演出により保留表示の表示態様が第2特殊態様へ変化可能である一方、「真正示唆演出(勝利態様)」が実行されたときには保留変化演出により保留表示の表示態様が第2特殊態様に変化しないように構成すればよい。具体的に、ステップ077AKS117において、変化後の保留表示の表示態様が第1特殊態様であるときには、真正示唆演出の演出態様を勝利態様に決定し、変化後の保留表示の表示態様が第2特殊態様であるときには、真正示唆演出の演出態様を落雷態様に決定するようにすればよい。すなわち、示唆演出の演出態様を、変化後の保留表示の表示態様に応じて決定してもよい。
上記実施の形態において、複数種類の第2態様を設け、第2態様の保留表示を対象としてガセ示唆演出を実行するときに、当該第2態様の種類に応じて異なる演出態様にて当該ガセ示唆演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。具体的に、複数種類の第2態様を設け、第2態様の保留表示に、当該第2態様の種類に応じて異なる種類の防衛キャラクタを表す防衛キャラクタ画像AK1が含まれるように構成し、第2態様の保留表示を対象とするガセ示唆演出を、防衛キャラクタ画像AK1に作用する態様である敗北態様にて実行するときに、当該第2態様の保留表示に含まれる防衛キャラクタ画像AK1が表す防衛キャラクタの種類に応じた演出態様にて当該ガセ示唆演出を実行するようにしてもよい。例えば、第2態様の保留表示を対象として「ガセ示唆演出(敗北態様)」を実行する場合、当該第2態様の保留表示に一の防衛キャラクタを表す防衛キャラクタ画像AK1が含まれているときには、当該「ガセ示唆演出(敗北態様)」において、攻撃キャラクタが当該一の防衛キャラクタを剣で攻撃する態様にて戦闘演出を実行する一方、当該第2態様の保留表示に他の防衛キャラクタを表す防衛キャラクタ画像AK1が含まれているときには、当該「ガセ示唆演出(敗北態様)」において、攻撃キャラクタが当該他の防衛キャラクタを槍で攻撃する態様にて戦闘演出を実行するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序に従って特図ゲームを実行するものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、第2特図ゲームを第1特図ゲームよりも優先して実行する(いわゆる特図2優先消化)ようにしてもよい。なお、第2特図ゲームを第1特図ゲームよりも優先して実行するようにした場合、時短状態に制御されている場合には、第2始動入賞が発生したときに先読予告設定処理を実行する一方、第1始動入賞が発生したときには先読予告設定処理を実行せず、通常状態に制御されている場合には、第1始動入賞が発生したときに先読予告設定処理を実行する一方、第2始動入賞が発生したときには先読み予告設定処理を実行しないように構成してもよい。この場合、保留表示変化態様記憶部077AK3には、第1保留記憶数及び第2保留記憶数の上限値である「4」に対応して、4つの記憶領域(記憶領域1〜記憶領域4)を設ければよい。
上述した各構成の任意の一部又は全部は、任意の方法で互いに組み合わせることができる。
特徴部077AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
例えば、特徴部077AKに係るパチンコ遊技機1に、特徴部048AK及び特徴部063AKを導入してもよい。例えば、特徴部077AKに係るパチンコ遊技機1において、エンディング演出において特徴部063AKにおける設定示唆演出を行わなかった場合に、特徴部048AKにおける停止図柄による設定示唆演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、特徴部077AKに係るパチンコ遊技機1において、エンディング演出において特徴部063AKにおける態様1の設定示唆演出を実行した場合に、さらに特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行してもよく、この場合には、図8−23とは異なるテーブルを参照して当該特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行すればよい。すなわち、態様1にて有利な設定値に設定されていることが示唆されているにも関わらず、不利な設定値に設定されていることを示唆することがないよう、高設定に設定されていることを示唆する態様に対して決定割合が設定されているテーブルを参照して特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行すればよい。これによれば、特徴部063AKにおける設定示唆演出と、特徴部048AKにおける設定示唆演出とで、いずれも有利な設定値に設定されていることが示唆されることから、遊技者に期待感を与えることができ遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部077AKに係る手段の説明)
(1)特徴部077AKに係る遊技機は、
可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
可変表示に対応して表示され、当該可変表示に基づいて前記有利状態に制御される期待度(例えば大当り期待度など)を示唆する示唆表示(例えば保留表示など)の態様を変化させる変化演出(例えば保留変化演出など)を実行可能な変化演出実行手段(例えば図10−3、図10−5、図10−10、図10−11など)と、
前記変化演出が実行され前記示唆表示の態様が変化することを示唆する第1示唆演出(例えば真正示唆演出など)を実行可能な第1示唆演出実行手段(例えば図10−1〜図10−4、図10−8〜図10−11など)と、
前記変化演出が実行されず前記示唆表示の態様が変化しないことを示唆する第2示唆演出(例えばガセ示唆演出など)を実行可能な第2示唆演出実行手段(例えば図10−1〜図10−4、図10−8〜図10−10、図10−12など)と、
を備え、
前記第2示唆演出実行手段は、第1演出態様(例えば退却態様など)と、前記第1演出態様とは異なる第2演出態様(例えば敗北態様など)と、を少なくとも含む複数種類の演出態様のうち何れかにて前記第2示唆演出を実行可能であり(例えば図10−1〜図10−4、図10−9、図10−10、図10−12など)、
前記第2示唆演出実行手段が前記第2示唆演出を前記第1演出態様にて実行したときに当該第2示唆演出の対象となった前記示唆表示に対応する可変表示に基づいて前記有利状態に制御される期待度を、前記第2示唆演出実行手段が前記第2示唆演出を前記第2演出態様にて実行したときに当該第2示唆演出の対象となった前記示唆表示に対応する可変表示に基づいて前記有利状態に制御される期待度と異ならせる(例えば図10−1、図10−9など)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、第2示唆演出が実行されたときに、遊技者に、当該第2示唆演出の演出態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)特徴部077AKに係る上記(1)の遊技機において、
第1表示態様(例えば第1態様など)と、前記第1表示態様とは異なる第2表示態様(例えば第2態様など)と、を少なくとも含む複数種類の表示態様のうち何れかにて前記示唆表示を表示可能であり(例えば図10−1など)、
前記第2示唆演出実行手段は、前記示唆表示が前記第2表示態様にて表示されているときに、当該示唆表示が前記第1表示態様にて表示されているときに比べて高い割合で、当該示唆表示を対象とする前記第2示唆演出を前記第2演出態様にて実行可能である(例えば図10−9など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に、示唆表示の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(3)特徴部077AKに係る上記(2)の遊技機において、
前記示唆表示が前記第2表示態様にて表示されているときに、当該示唆表示は、付加画像(例えば防衛キャラクタ画像AK1など)を含み(例えば図10−1など)、
前記第2示唆演出手段は、前記示唆表示が前記第2表示態様にて表示されているときに、当該示唆表示を対象とする前記第2示唆演出を前記第2演出態様にて実行する場合、当該第2示唆演出を、前記付加画像へ作用する態様にて実行可能である(例えば図10−12など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
(4)特徴部077AKに係る上記(1)〜(3)の何れかの遊技機において、
前記第2示唆演出実行手段は、前記第2示唆演出を前記第2演出態様にて実行するときに、当該第2示唆演出を、前記第1示唆演出と一部が共通の態様にて実行可能であり(例えば図10−1、図10−2、図10−10、図10−11など)、
前記共通の態様は、複数種類あり(例えば図10−9など)、
前記共通の態様の種類に応じて、前記第1示唆演出と前記第2示唆演出とのうち、いずれが実行されるかの割合が異なる(例えば図10−9など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に、共通の態様の種類に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(5)特徴部077AKに係る上記(1)〜(4)の何れかの遊技機において、
前記第2示唆演出実行手段は、前記第2示唆演出を前記第2演出態様にて実行するときに、当該第2示唆演出を、当該第2示唆演出を前記第1演出態様にて実行するときに比べて遊技者が認識しやすい態様にて実行可能である(例えば図10−2、図10−11、図10−12など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2示唆演出が第2演出態様にて実行されたときに、第2示唆演出が実行されたことを、第2示唆演出が第1演出態様にて実行されたときに比べて遊技者が認識しやすくすることができる。