まず、設定変更機能を有するパチンコ遊技機について説明する。本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、特に説明がない場合、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、パチンコ遊技機10の機体を遊技場などの島設備(遊技機設置設備)へ固定するための固定枠(外枠)11aと、各種の部品(遊技用構成部材)を搭載する搭載枠11bと、を備えている。搭載枠11bは、外枠11aの開口前面側に開放及び着脱自在に組み付けられている。搭載枠はさらに複数の枠体を組み合わせて構成されていてもよい。パチンコ遊技機10は、施錠装置SSを備えている。パチンコ遊技機10では、常には施錠装置SSによって搭載枠11bの開放が規制されており、遊技場の管理者が管理する枠キー(鍵)を用いて施錠装置SSを操作することで解錠されて搭載枠11bを開放させることができる。また、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備えている。遊技盤YBは、枠体11に搭載されている。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの後側に組み付けられる枠搭載部材100を備えている。枠搭載部材100は、前方が開放された扁平な四角箱状の部材であり、各種の遊技部品が組み付けられる。枠搭載部材100は、例えばねじなどの締結部品を用いて、遊技盤YBの裏面に固定されている。また、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの後側に、主制御ユニットMU、副制御ユニットSU、及び電源ユニット60を含む各種の制御ユニットを備えている。主制御ユニットMU、副制御ユニットSU、及び電源ユニット60は、枠搭載部材100の後側に組み付けられている。
ここで、主制御ユニットMUの構造について詳しく説明する。
図3に示すように、主制御ユニットMUは、主制御基板40と、主制御基板40を収容する主基板ケース46とを備えている。主制御基板40は、例えばプリント基板であり、各種の電子部品が表面実装されている。主制御基板40は、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、制御操作部43、及び表示器45を備えている。即ち、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、制御操作部43、及び表示器45は、同一基板に実装されている。
RWMクリアスイッチ42は、押し込み操作をしたときにはオン状態となる一方、押し込み操作をしていないときにはオフ状態となるように構成されている。RWMクリアスイッチ42の操作は、例えば遊技場の管理者による人的操作である。RWMクリアスイッチ42は、制御操作部43とは異なる特別操作手段に相当する。
制御操作部43は、主制御基板40に固定された基端部43cと、図示しない操作キー(鍵)を挿し込む鍵穴43aを有する円柱状のシリンダ43bと、を備えている。鍵穴43aは、シリンダ43bの先端面に開口している。制御操作部43は、操作キーを鍵穴43aに挿し込んだ状態で所定方向へ回動させたオン状態と、前記所定方向へ回動させていないオフ状態のうち、何れかの操作状態(指示状態)に切り替える操作を可能に構成されている。即ち、制御操作部43は、オン状態に切り替える操作と、オフ状態に切り替える操作とが可能に構成されている。制御操作部43をオン状態に操作することは、第1操作態様による操作に相当し、制御操作部43をオフ状態に操作することは、第2操作態様による操作に相当する。そして、制御操作部43は、操作キーを用いた切り替え後の操作状態(オン状態又はオフ状態)を、人的操作なしに戻ることなく、そのまま維持するように構成されている。なお、制御操作部43は、オフ状態に切り替えた操作状態でなければ、鍵穴43aから操作キーを抜くことができないように構成されている。
表示器45は、1種類又は複数種類の情報を表示可能に構成された表示手段である。表示器45は、8セグメントLEDを含む4つの表示部45a〜45dを備えている。表示部45a〜45dは、横並びに配置されている。したがって、表示器45は、表示部45a〜45dにおいてそれぞれ16進法で0〜Fの数値(10進法で0〜15)の数値を表示することで、最大で4桁の数値を表示可能である。なお、表示部45a〜45dは、所謂「ドット」を示すセグメントを除く7セグメントLEDであってもよい。
主制御ユニットMUを構成する主基板ケース46について説明する。
主基板ケース46は、ベースとなる第1ケース部材47と、第1ケース部材47を覆うように組み付けられた第2ケース部材48と、を備えている。ケース部材47,48は、何れも透明な樹脂材料製である。2つのケース部材47,48を相互に組み付けることにより、主基板ケース46の内部には、主制御基板40を収容する空間が形成される。本実施形態においてケース部材47,48は、痕跡を残すことなく分離不能に組み付けられており、例えば不正行為などによってケース部材47,48を開封されたことが容易に判別可能に構成されている。
第2ケース部材48は、主制御基板40を主基板ケース46に収容した状態において、主制御基板40に設けられたRWMクリアスイッチ42、制御操作部43、及び表示器45が主基板ケース46から露出した状態とするための1又は複数の透かし孔を備えている。具体的に言えば、RWMクリアスイッチ42は、主制御基板40を主基板ケース46に収容した状態において、透かし孔48aを介して露出している。このため、RWMクリアスイッチ42は、透かし孔48aを介してオン状態とする操作が可能である。
制御操作部43は、主制御基板40を主基板ケース46に収容した状態において、透かし孔48bを介して露出している。このため、制御操作部43は、透かし孔48bを介して、図示しない操作キー(鍵)をシリンダ43bの鍵穴43aに挿し込んでオン状態又はオフ状態とする操作が可能である。なお、シリンダ43bの先端面は、第2ケース部材48の外面と面一(又は略面一)である。即ち、制御操作部43は、シリンダ43bの先端面(鍵穴43a)のみが主基板ケース46から露出しており、その他の部分は主基板ケース46に覆われている。また、表示器45は、主制御基板40を主基板ケース46に収容した状態において、透かし孔48cを介して露出している。このため、表示器45は、透かし孔48cを介して、その表示内容を視認可能である。
既に説明した通り、本実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技場の管理者が管理する枠キーを用いて施錠装置SSを操作しなければ、搭載枠11bを開放することができない。即ち、施錠装置SSを操作することができない遊技者は、原則として搭載枠11bを開放することができない。このため、主制御基板40に搭載されたRWMクリアスイッチ42、及び制御操作部43は、原則として遊技者が操作できない。また、主制御基板40に搭載された表示器45は、遊技者の目には触れない位置に配置されているといえる。
ここで、パチンコ遊技機におけるバックアップ機能について説明する。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する各種情報を内部的に保持(バックアップ)しておき、電力供給が開始されたときに、保持している各種情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。RWMクリアスイッチ42は、バックアップされている各種情報を初期化する制御(RWMクリア)を指示する操作を可能に構成された初期化操作手段である。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、RWMクリアを実行する場合、所定の記憶手段(後述する主制御RWM41c)における記憶領域のうち、第1記憶領域に記憶されている情報が初期化される一方で、第2記憶領域に記憶されている情報が初期化されない。ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアが実行される場合に初期化される記憶領域は、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かにかかわらず同一である。本実施形態において、第1記憶領域は、遊技の進行に関する情報が記憶される記憶領域である。第2記憶領域は、ベース値に関する情報が記憶される記憶領域である。遊技の進行に関する情報や、ベース値に関する情報について、詳しくは後述する。
次に、パチンコ遊技機における設定変更機能について説明する。設定変更機能は、後述する特別図柄の当り抽選において大当りに当選する確率である大当り確率を定めた設定値を変更して設定可能とする機能である。設定変更機能では、複数種類の設定値の中から何れかの設定値を設定することにより、複数段階にわたって大当り確率を設定できる。
設定機能を有するパチンコ遊技機10では、制御操作部43をオン状態に操作した状態であって、且つRWMクリアスイッチ42をオン状態に操作した状態にて電源投入されると、設定変更モードへ移行する。設定変更モードでは、内部的に設定されている設定値が表示器45にて表示される。また、設定変更モードでは、設定スイッチの操作毎に、内部的に設定されている設定値が変更される。本実施形態において、設定スイッチは、RWMクリアスイッチ42と兼用されている。設定変更モードは、操作キーを用いて、制御操作部43をオフ状態に操作すると終了する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、制御操作部43をオン状態に操作した状態であって、RWMクリアスイッチ42がオフ状態である状態にて電源投入されると、設定確認モードへ移行する。この設定確認モードでは、内部的に設定されている設定値が表示器45にて表示される。また、設定確認モードでは、設定スイッチを操作しても、内部的に設定されている設定値が変更されない。設定確認モードは、操作キーを用いて、制御操作部43をオフ状態に操作すると終了する。
以上のように、設定変更機能を有するパチンコ遊技機において、制御操作部43は、設定値の変更に用いられる。即ち、制御操作部43は、特定操作手段に相当する。また、制御操作部43は、該制御操作部43に適合する操作キーを用いて操作される。したがって、操作キーは、制御操作部43に適合する操作用部材に相当する。
[第1実施形態]
以下、設定変更機能を有していない第1実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
なお、以下の説明では、上述した設定変更機能を有するパチンコ遊技機と同一の構成については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備えている。遊技盤YBは、その前面側に、遊技球が流下する遊技領域YBaを備えている。遊技盤YBは、正面から見たときの略中央部分に、開口窓YBbを備えている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備えている。発射ハンドルHDは、遊技媒体としての遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される。
パチンコ遊技機10は、演出実行手段としての装飾ランプLA1,LA2を備えている。装飾ランプLA1,LA2は、演出の1つとして、図示しない発光体を発光、点滅、及び消灯する演出(以下、「発光演出」と示す)を実行可能である。例えば、装飾ランプLA1は、遊技盤YBに設けられている。また、例えば、装飾ランプLA2は、枠体11に設けられている。パチンコ遊技機10は、演出実行手段としてのスピーカSPを備えている。スピーカSPは、演出の1つとして、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、「音声演出」と示す)を実行可能である。本実施形態において、装飾ランプLA1,LA2及びスピーカSPは、演出を実行可能な演出手段に相当する。なお、以下の説明では、装飾ランプLA1,LA2をまとめて「装飾ランプLA」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、所定の情報を表示可能な情報表示装置13を備えている。例えば、情報表示装置13は、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられている。
情報表示装置13は、第1特別図柄表示部13aを備えている。第1特別図柄表示部13aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームとしての第1特別図柄変動ゲームを実行可能である。情報表示装置13は、第2特別図柄表示部13bを備えている。第2特別図柄表示部13bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームとしての第2特別図柄変動ゲームを実行可能である。第1特別図柄、及び第2特別図柄は、内部抽選(後述する当り抽選)の結果を報知するための図柄である。
以下の説明では、第1特別図柄変動ゲームを略して「第1特別ゲーム」と示し、第2特別図柄変動ゲームを略して「第2特別ゲーム」と示す。また、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、を総称して「特別ゲーム」と示す。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。
第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bにおいて導出可能な特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とが少なくともある。本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されない。本実施形態において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに優先して実行される。本実施形態では、所定の内部抽選(後述する当り抽選)において大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出され、当該特別ゲームの終了後、特別遊技としての大当り遊技が付与される。
情報表示装置13は、第1特別保留表示部13cを備えている。第1特別保留表示部13cは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。情報表示装置13は、第2特別保留表示部13dを備えている。第2特別保留表示部13dは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第1特別ゲームの回数を「第1特別保留数」と示し、保留中の第2特別ゲームの回数を「第2特別保留数」と示す。例えば、第1特別保留数、及び第2特別保留数の最大値は、それぞれ4である。
情報表示装置13は、普通図柄表示部13eを備えている。普通図柄表示部13eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲームを実行可能である。普通図柄は、内部抽選(後述する普通図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す場合がある。普通図柄表示部13eに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とがある。本実施形態では、普通図柄の当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。
情報表示装置13は、普通保留表示部13fを備えている。普通保留表示部13fは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の普通ゲームの回数を「普通保留数」と示す。なお、第1特別図柄表示部13a、第2特別図柄表示部13b、第1特別保留表示部13c、第2特別保留表示部13d、普通図柄表示部13e、及び普通保留表示部13fは、1つの表示装置に設けられている必要はなく、異なる部分に設けられていてもよい。また、情報表示装置13は、所謂「右打ち」を指示する情報を表示する右打ち表示部や、後述するラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示部を備えていてもよい。
パチンコ遊技機10は、画像表示部GHを有する演出実行手段としての演出表示装置EHを備えている。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。例えば、画像表示部GHは、液晶パネルや、有機ELパネルである。演出表示装置EHは、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、「表示演出」と示す)を実行可能である。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している始動口としての第1始動入賞口15を備えている。第1始動入賞口15は、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口15へ入球した遊技球を検知する第1始動入賞センサSE1を備えている(図4に示す)。本実施形態では、遊技球が第1始動入賞センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している始動口としての第2始動入賞口16を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口16へ入球した遊技球を検知する第2始動入賞センサSE2を備えている(図4に示す)。本実施形態では、遊技球が第2始動入賞センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技球が第2始動入賞口16へ入球可能な開状態(許容状態)と、遊技球が第2始動入賞口16へ入球不能な閉状態(規制状態)と、に動作可能な普通可変部材17を備えている。閉状態は、遊技球が第2始動入賞口16へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させるアクチュエータとして、第1ソレノイドSL1を備えている(図4に示す)。普通可変部材17は、普通当り遊技において、開状態に動作される。したがって、普通当り遊技は、遊技者が第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している大入賞口18を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備えている(図4に示す)。本実施形態では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態(許容状態)と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態(規制状態)と、に動作可能な特別可変部材19を備えている。閉状態は、遊技球が大入賞口18へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させるアクチュエータとして、第2ソレノイドSL2を備えている(図4に示す)。特別可変部材19は、大当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに、遊技球が通過(入球)可能な作動ゲート20を備えている。作動ゲート20は、作動ゲート20を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている(図4に示す)。本実施形態では、遊技球がゲートセンサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方で、賞球の払出条件が成立しない。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している普通入賞口として、第1普通入賞口21aと、第2普通入賞口21bを備えている。パチンコ遊技機10は、センター枠Wより左方の第1普通入賞口21aへ入球した遊技球を検知する第1普通入賞センサSE5と、センター枠Wより右方の第2普通入賞口21bへ入球した遊技球を検知する第2普通入賞センサSE6と、を備えている(図4に示す)。本実施形態では、遊技球が第1普通入賞センサSE5又は第2普通入賞センサSE6によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18、第1普通入賞口21a、及び第2普通入賞口21bとは異なる入賞口を備えていてもよい。遊技球が入賞口に入球することは、所謂「入賞」に相当する。
パチンコ遊技機10は、図示しないアウト口を備えている。例えば、アウト口は、遊技領域YBaの下端部において、遊技領域YBaに開口している。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球は、アウト口から機外へと排出される。
図3に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、上述した設定変更機能を有するパチンコ遊技機と同様に、遊技盤YBの裏側(後方)に、主制御ユニットMUと、副制御ユニットSUと、電源ユニット60とを備えている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、主制御ユニットMUは、上述した設定変更機能を有するパチンコ遊技機と同様に、主制御基板40と、主制御基板40を収容する主基板ケース46とを備えている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、主制御基板40は、上述した設定変更機能を有するパチンコ遊技機と同様に、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、制御操作部43、及び表示器45を備えている。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図4に示すように、本実施形態の主制御基板40は、所定の処理を行い、当該処理の結果に応じて、制御コマンドなどの制御信号を出力する。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
まず、主制御基板40について詳しく説明する。
マイクロプロセッサ41は、制御手段としての処理部(以下、「主制御CPU41a」と示す)と、記憶部(メモリ)とを備えている。主制御CPU41aは、主制御用のプログラムを実行することにより、遊技に関する各種の制御を行う。即ち、本実施形態において、主制御CPU41aは、遊技に関する制御を行う主制御手段に相当する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読み出しが可能であって情報の書き込みが不能なROM領域(以下、「主制御ROM41b」と示す)と、情報の読み出し及び書き込みが可能なRWM領域(以下、「主制御RWM41c」と示す)とがある。本実施形態において、主制御ROM41bは、情報を記憶する特定記憶手段に相当する。また、本実施形態において、主制御RWM41cは、情報の記憶及び消去が可能な特別記憶手段に相当する。
主制御ROM41bは、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。また、主制御ROM41bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了する迄の変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームなどの演出内容(変動態様)を特定可能な情報である。本実施形態の変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンは、演出ゲームにおいて最終的に大当りの図柄組み合わせを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、演出ゲームにおいて最終的にはずれの図柄組み合わせを導出する変動パターンである。
主制御RWM41cは、主制御CPU41aの処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM41cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路41dを備えている。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU41aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU41a、主制御ROM41b、主制御RWM41c、及び乱数回路41dは、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されている必要はなく、別体であってもよい。
主制御CPU41aは、第1始動入賞センサSE1、第2始動入賞センサSE2、特別入賞センサSE3、ゲートセンサSE4、第1普通入賞センサSE5、及び第2普通入賞センサSE6と接続されている。主制御CPU41aは、各センサが遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU41aは、情報表示装置13と接続されている。主制御CPU41aは、情報表示装置13の表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU41aは、第1ソレノイドSL1及び第2ソレノイドSL2と接続されている。主制御CPU41aは、各ソレノイドの動作を制御することによって、普通可変部材17及び特別可変部材19の動作を制御可能に構成されている。
主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42と接続されている。主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主制御CPU41aは、制御操作部43と接続されている。主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主制御CPU41aは、表示器45と接続されている。主制御CPU41aは、表示器45の表示内容を制御可能に構成されている。
パチンコ遊技機10は、図示しない外部端子板を備えている。外部端子板は、主制御基板40と接続されているとともに、遊技場に設置された各パチンコ遊技機の動作状態を管理するために遊技場の管理室などに設置されるホールコンピュータなどの外部装置と接続されている。そして、主制御CPU41aは、外部端子板の出力端子を介して、所定の外部信号を外部装置へ出力させる制御が可能に構成されている。本実施形態において出力可能な外部信号には、例えば、パチンコ遊技機10でエラーの発生やRWMクリアの実行を特定可能なセキュリティ信号などがある。
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、制御手段としての副制御CPU50aと、副制御ROM50bと、副制御RWM50cと、を備えている。副制御CPU50aは、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する各種の制御を行う。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、演出に関する制御を行う副制御手段に相当する。
副制御ROM50bは、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM50bは、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び、図示しない可動体を動作させる可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。
副制御RWM50cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM50cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副制御CPU50aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU50aは、演出表示装置EHと接続されている。副制御CPU50aは、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLAと接続されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、スピーカSPと接続されている。副制御CPU50aは、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧(V1)に変換するとともに、その変換後の電源電圧(V1)を各制御基板40,50へ供給すべき電源電圧(V2)にさらに変換する。電源ユニット60は、複数本の電源供給線を介して各制御基板40,50と接続されており、各基板は電源供給線を通じて電力供給を受けることによって動作する。
電源ユニット60は、電源スイッチ(接点装置)60aを備えている。電源スイッチ60aは、オン状態及びオフ状態の何れかに切り替える操作が可能であって、切り替え後の操作状態を維持するように構成されている。本実施形態では、外部電源からパチンコ遊技機10へ電力が供給されている状態において、電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態に操作すると、各制御基板40,50に電力が供給され、さらにオフ状態に操作すると各制御基板40,50への電力供給が遮断される。
したがって、パチンコ遊技機10を起動するためには、電源スイッチ60aをオン状態に操作したまま、外部電源からの電力供給を開始するか、外部電源からの電力供給をしている状態のまま、電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態に操作にする。本明細書において、「電源を投入する」ことは、電源スイッチ60aを操作するなどして、各制御基板40,50に対して電力が供給されている状態にすることを意味し、「電源を遮断(電源断)する」ことは、各制御基板40,50に対して電力が供給されていない状態にすることを意味する。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。大当り確率は、大当り判定において大当りと判定される確率である。高確率状態は、低確率状態と比較して大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当り判定に大当りと判定される確率が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
また、パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。本実施形態の高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動入賞口16に入球する確率が高い遊技状態である。本実施形態の高ベース状態は、遊技球が第2始動入賞口16に入球する確率が高まり、第2始動入賞口16の遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な遊技状態(入球容易状態)となる。即ち、本実施形態における高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り判定において普通当りと判定される確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。本実施形態では、低ベース状態における普通当り確率は0に設定されている。このため、普通可変部材17は、低ベース状態において、許容状態に動作されない。
また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、特別図柄についての、所謂「変動時間短縮状態(時短状態)」となる。これに対して、低ベース状態は、特別図柄についての、所謂「非変動時間短縮状態(非時短状態)」となる。
以下の説明では、低確率状態且つ低ベース状態である遊技状態を「低確低ベース状態」と示す。本実施形態における「低確低ベース状態」は、高確率状態及び高ベース状態の何れも付与されていない「通常遊技状態」である。また、以下の説明では、高確率状態且つ低ベース状態である遊技状態を「高確低ベース状態」と示し、低確率状態且つ高ベース状態である遊技状態を「低確高ベース状態」と示し、高確率状態且つ高ベース状態である遊技状態を「高確高ベース状態」と示す。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、ベース値を計数し、その計数したベース値を報知するベース報知機能を搭載している。ベース値は、大当り遊技中ではないことを前提として、(通常遊技状態時の賞球の総数÷通常遊技状態時の有効球の総数)×100の計算式によって計数(計算)される数値である。ここで、有効球とは、遊技に使用された遊技球であって、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球のうち遊技領域YBaへ到達した遊技球である。ベース値には、当該ベース値を計数する期間として第1計数期間を定めた第1ベース値と、第1計数期間とは異なる第2計数期間を定めた第2ベース値とがある。例えば、第1計数期間は、有効球が60000に達する毎の周期的な計数期間であり、第2計数期間は、直近の第1計数期間が終了してから現在までの期間である。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、直近の第1計数期間と、直近の第1計数期間よりも前の第1計数期間と、における第1ベース値をそれぞれ表示可能である。具体的に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、複数回分(例えば3回分)の第1計数期間における第1ベース値について、所定の順序でそれぞれ表示可能である。
ベース値を報知する場合、表示器45では、表示部45a,45bにおいて2桁の情報(数値、記号、又は文字)からなる識別子を表示し、表示部45c,45dにおいて2桁の情報(数値)からなるベース値を表示するとよい。表示部45c,45dにおいて表示するベース値は、10進法による表示でもよく、16進法による表示であってもよい。なお、報知しようとするベース値が規定値を超える場合、表示部45c,45dにおいて[FF]を点滅表示させてもよい。例えば規定値は、10進法による表示であれば[99]であり、16進法による表示であれば[255]である。
次に、主制御CPU41aによって実行される各種の処理について説明する。
主制御CPU41aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行う割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに設定された制御信号は、割り込み処理として実行される信号出力処理によって副制御基板50へ出力される。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主制御CPU41aは、第1始動入賞センサSE1から検知信号を入力したことを契機として各種の乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM41cに記憶させる。このとき、主制御CPU41aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM41cに記憶させておくことによって、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。なお、特別図柄入力処理において、主制御CPU41aは、第1始動入賞センサSE1から検知信号を入力した場合であっても、第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)に達しているときには、各種の乱数を取得せず、第1特別ゲームの実行を保留しない。
また、特別図柄入力処理において、主制御CPU41aは、第2始動入賞センサSE2から検知信号を入力したことを契機として各種の乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM41cに記憶させる。このとき、主制御CPU41aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM41cに記憶させておくことによって、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。なお、特別図柄入力処理において、主制御CPU41aは、第2始動入賞センサSE2から検知信号を入力した場合であっても、第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)に達しているときには、各種の乱数を取得せず、第2特別ゲームの実行を保留しない。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主制御CPU41aは、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。この判定において、主制御CPU41aは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない場合に実行条件が成立したと判定する。実行条件が成立している場合、主制御CPU41aは、実行が保留されている特別ゲームを開始させるように制御する。このとき、主制御CPU41aは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの両方の実行が保留されているときには、第2特別ゲームを優先的に開始させるように制御する。
特別ゲームを実行させる場合、主制御CPU41aは、主制御RWM41cに記憶されている乱数情報のうち実行させる特別ゲームに対応する乱数情報を取得し、取得した乱数情報から特定される各種の乱数の値を用いて、大当りか否か、特別ゲームにおいて導出する特別図柄の種類、及び特別ゲームの変動パターンを決定する。
その後、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU41aは、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始させるように情報表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示装置13を制御する。また、主制御CPU41aは、特別ゲームを実行させることに伴って、各種の情報(制御信号)を出力バッファに設定する。各種の情報には、例えば、特別図柄の種類を指定する特別図柄指定コマンドや、変動パターンを指定するとともに演出ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンド、演出図柄の組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドなどがある。
その他、主制御CPU41aは、大当り遊技を付与するための処理や、遊技状態を制御するための処理、普通ゲームを実行するための処理などを実行する。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10における電源投入時の制御について説明する。
図5に示すように、電源投入処理において、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42から操作信号を受信しているか否かに基づいて、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されているか否かを判定する(S101)。RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されている場合(S101:YES)、主制御CPU41aは、外部情報出力をONする(S102)。具体的に言えば、主制御CPU41aは、主制御基板40からセキュリティ信号の出力を開始させる。本実施形態において、セキュリティ信号の出力は、ステップS102の処理で出力を開始した場合、後述するステップS106の処理において出力が停止されるまで継続される。
次に、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かを判定する(S103)。制御操作部43がオン状態に操作されている場合(S103:YES)、主制御CPU41aは、制御操作部43がオフ状態に操作されるまで待機する(S104)。一方、制御操作部43がオン状態に操作されていない場合(S103:NO)、及び制御操作部43がオフ状態に操作された場合(S104:YES)、RWMクリアを行う(S105)。その後、主制御CPU41aは、外部情報出力をOFFする(S106)。具体的に、主制御CPU41aは、外部端子板からのセキュリティ信号の出力を停止させる。
その後、主制御CPU41aは、デバイス設定を行う(S107)。デバイス設定において、主制御CPU41aは、各センサによる遊技球の検知結果の読み込みを開始する。つまり、電源投入から無効であった各センサが何れも有効になる。また、主制御CPU41aは、ステップS105のRWMクリアによって初期化された情報に基づいて、特別ゲームを実行可能な状態に復帰する。即ち、主制御CPU41aは、ステップS107の処理によって、特別図柄入力処理や特別図柄開始処理といった通常の遊技に係る処理を実行可能な状態へ移行する。
次に、主制御CPU41aは、初期化指定コマンドを副制御CPU50aに送信する(S108)。ここで、副制御CPU50aは、初期化指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に移行する。例えば、演出表示装置EHの画像表示部GHには、所定の演出図柄の組み合わせや、所定の背景画像といった初期画面が表示される。そして、ステップS108の処理を終了すると、主制御CPU41aは、電源投入処理を終了する。
一方、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されていない場合(S101:NO)、主制御CPU41aは、バックアップ異常であるか否か、つまり、主制御RWM41cの記憶内容に異常があるか否かを確認する(S109)。バックアップ異常である場合(S109:YES)、主制御CPU41aは、ステップS105と同様にRWMクリアを行う(S110)。
ステップS110の処理を終了した場合、及びバックアップ異常ではない場合(S109:NO)、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かを判定する(S111)。制御操作部43がオン状態に操作されている場合(S111:YES)、主制御CPU41aは、制御操作部43がオフ状態に操作されるまで待機する(S112)。一方、制御操作部43がオン状態に操作されていない場合(S111:NO)、及び制御操作部43がオフ状態に操作された場合(S112:YES)、デバイス設定を行う(S113)。ステップS113の処理において、主制御CPU41aは、主制御RWM41cに保持(バックアップ)されている各種の情報に基づいて、特別ゲームを実行可能な状態に復帰する。その後、主制御CPU41aは、復電指定コマンドを副制御CPU50aに送信する(S114)。ここで、副制御CPU50aは、復電指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に移行する。例えば、演出表示装置EHの画像表示部GHには、所定の演出図柄の組み合わせや、所定の背景画像といった復電画面が表示される。なお、初期画面において表示される演出図柄の組み合わせや背景画像と、復電画面において表示される演出図柄の組み合わせや背景画像とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、ステップS110の処理においてRWMクリアを行っている場合、主制御CPU41aは、ステップS114の処理において、復電指定コマンドに変えて初期化指定コマンドを副制御CPU50aに送信するようにしてもよい。そして、ステップS114の処理を終了すると、主制御CPU41aは、電源投入処理を終了する。
次に、上述した電源投入処理により実現される電源投入時の制御の流れについて説明する。
図6に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42がオフ状態であって、且つ制御操作部43がオフ状態である状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、主制御RWM41c内に保持(バックアップ)されている各種情報に基づいて遊技制御を復帰させる(復帰制御)。その後、主制御CPU41aは、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42がオフ状態である状態であって、且つ制御操作部43をオン状態に操作した状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、制御操作部43がオフ状態に操作されるまでの間、通常の遊技に係る処理を実行しないように制御する。即ち、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として、制御操作部43がオフ状態に操作されるまで復帰制御の実行を待機する復帰待機状態に移行する。言い換えれば、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されたことを契機として、復帰待機状態に移行する。そして、主制御CPU41aは、復帰待機状態において制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として、復帰待機状態を終了して復帰制御を行った後、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。
本実施形態において、復帰待機状態は、遊技の開始を待機する開始待機状態に相当する。また、本実施形態において、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態は、遊技の開始が可能な開始可能状態に相当する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42をオン状態に操作した状態であって、且つ制御操作部43がオフ状態である状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、RWMクリアを実行した後、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42をオン状態に操作した状態であって、且つ制御操作部43をオン状態に操作した状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、制御操作部43がオフ状態に操作されるまでの間、RWMクリアを行わないとともに、通常の遊技に係る処理を実行しないように制御する。即ち、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されており、且つ制御操作部43がオン状態に操作されているときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として、制御操作部43がオフ状態に操作されるまでRWMクリアの実行を待機する初期化待機状態に移行する。言い換えれば、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作され、且つ制御操作部43がオン状態に操作されたことを契機として、初期化待機状態に移行する。そして、主制御CPU41aは、初期化待機状態において制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として、初期化待機状態を終了してRWMクリアを実行する。その後、主制御CPU41aは、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。
本実施形態において、RWMクリアは、主制御RWM41cに記憶されている情報を消去する消去制御に相当する。即ち、本実施形態において、初期化待機状態は、消去制御の実行を待機する消去待機状態に相当する。
以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10において、主制御CPU41aは、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機において設定値の変更に用いられる制御操作部43の操作を契機として、設定値の変更とは異なる特定制御を行う。特に、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として、特定制御を行う。ここで、特定制御とは、上述した復帰待機状態に移行する制御、及び初期化待機状態に移行する制御である。そして、本実施形態において、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されていないときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたときには、復帰待機状態及び初期化待機状態の何れにも移行しない。即ち、本実施形態において、特定制御は、制御操作部43が操作されていない場合には行われない制御である。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(1−1)設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機において設定値の変更に用いられる制御操作部43を、設定変更機能を有していないパチンコ遊技機にも兼用することができるため、遊技機を製造する際の負担を低減できる。
(1−2)特に、遊技に関する制御を行う主制御CPU41aについて、制御操作部43の操作を契機として設定値の変更とは異なる特定制御を行わせることができるため、遊技に関する制御に関して、制御操作部43を有効利用できる。
(1−3)制御操作部43をオン状態に操作することにより初期化待機状態に移行させることが可能である。そして、初期化待機状態は、制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として終了され、RWMクリアが実行される。このため、制御操作部43をオフ状態に操作するタイミングを異ならせることにより、初期化待機状態に移行してからRWMクリアが実行されるまでの時間を任意に調整できる。したがって、例えば、初期化待機状態に移行してからRWMクリアを実行するまでの間に、各種の制御部品の動作確認や、パチンコ遊技機10及びパチンコ遊技機10と接続される外部機器の設定などといった各種の作業を行いたい場合に、そのための時間を創出することができる。
(1−4)また、制御操作部43をオン状態に操作することにより復帰待機状態に移行させることが可能である。そして、復帰待機状態は、制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として終了され、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。このため、制御操作部43をオフ状態に操作するタイミングを異ならせることにより、復帰待機状態に移行してから通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行するまでの時間を任意に調整できる。したがって、例えば、復帰待機状態に移行してから通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行するまでの間に、各種の制御部品の動作確認や、パチンコ遊技機10及びパチンコ遊技機10と接続される外部機器の設定などといった各種の作業を行いたい場合に、そのための時間を創出することができる。
(1−5)制御操作部43は、操作キーを用いて操作されるため、操作キーを有していない者によって制御操作部43が操作されてしまうことを抑制できる。したがって、制御操作部43を操作することによる不正行為を抑制できる。
(1−6)特定制御は、制御操作部43が操作されていないときには行われない制御である。これによれば、制御操作部43が操作されていないにもかかわらず特定制御が行われることを抑制でき、特定制御を不正行為に利用されることを抑制できる。
(1−7)特定制御は、制御操作部43が操作されているときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として行われる。これによれば、特定制御を行うための制御操作部43の操作を有効とするタイミングを限定できるため、特定制御を不正行為に利用されることを抑制できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。なお、以下の説明では、すでに説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第2実施形態において、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されている状態で電源投入された場合、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かにかかわらず、初期化待機状態に移行する。また、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオフ状態である状態で電源投入された場合、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かにかかわらず、復帰待機状態に移行する。以下、詳しく説明する。
図7に示すように、電源投入処理において、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42から操作信号を受信しているか否かに基づいて、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されているか否かを判定する(S201)。RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されている場合(S201:YES)、主制御CPU41aは、外部情報出力をONする(S202)。次に、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かを判定する(S203)。制御操作部43がオン状態に操作されていない場合、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されるまで待機する。制御操作部43がオン状態に操作されている場合(S203:YES)、主制御CPU41aは、制御操作部43がオフ状態に操作されるまで待機する(S204)。
そして、制御操作部43がオフ状態に操作された場合(S204:YES)、RWMクリアを行う(S205)。その後、主制御CPU41aは、外部情報出力をOFFする(S106)。続いて、主制御CPU41aは、デバイス設定を行う(S207)。即ち、主制御CPU41aは、ステップS207の処理によって、特別図柄入力処理や特別図柄開始処理といった通常の遊技に係る処理を実行可能な状態へ移行する。
次に、主制御CPU41aは、初期化指定コマンドを副制御CPU50aに送信する(S208)。ここで、副制御CPU50aは、初期化指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に移行する。そして、ステップS208の処理を終了すると、主制御CPU41aは、電源投入処理を終了する。
一方、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されていない場合(S201:NO)、主制御CPU41aは、バックアップ異常であるか否かを確認する(S209)。バックアップ異常である場合(S209:YES)、主制御CPU41aは、ステップS205と同様にRWMクリアを行う(S210)。
ステップS210の処理を終了した場合、及びバックアップ異常ではない場合(S209:NO)、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かを判定する(S211)。制御操作部43がオン状態に操作されていない場合、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されるまで待機する。制御操作部43がオン状態に操作されている場合(S211:YES)、主制御CPU41aは、制御操作部43がオフ状態に操作されるまで待機する(S212)。
そして、制御操作部43がオフ状態に操作された場合(S212:YES)、デバイス設定を行う(S213)。ステップS213の処理において、主制御CPU41aは、主制御RWM41cに保持(バックアップ)されている各種の情報に基づいて、特別ゲームを実行可能な状態に復帰する。その後、主制御CPU41aは、復電指定コマンドを副制御CPU50aに送信する(S214)。ここで、副制御CPU50aは、復電指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に移行する。そして、ステップS214の処理を終了すると、主制御CPU41aは、電源投入処理を終了する。
次に、上述した電源投入処理により実現される第2実施形態における電源投入時の制御の流れについて説明する。
図8に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42がオフ状態であって、且つ制御操作部43がオフ状態である状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、復帰待機状態に移行する。この場合、主制御CPU41aは、復帰待機状態において、制御操作部43がオン状態に操作され、さらに制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として、復帰待機状態を終了して復帰制御を行った後、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。同様に、本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42がオフ状態である状態であって、且つ制御操作部43をオン状態に操作した状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、復帰待機状態に移行する。この場合、主制御CPU41aは、復帰待機状態において、制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として、復帰待機状態を終了して復帰制御を行った後、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。
即ち、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオフ状態である状態にてパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として、復帰待機状態に移行する。そして、主制御CPU41aは、復帰待機状態において制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として、復帰待機状態を終了して復帰制御を行った後、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42をオン状態に操作した状態であって、且つ制御操作部43がオフ状態である状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、初期化待機状態に移行する。この場合、主制御CPU41aは、初期化待機状態において、制御操作部43がオン状態に操作され、さらに制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として、初期化待機状態を終了してRWMクリアを実行する。その後、主制御CPU41aは、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。同様に、本実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42をオン状態に操作した状態であって、且つ制御操作部43をオン状態に操作した状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、初期化待機状態に移行する。この場合、主制御CPU41aは、初期化待機状態において、制御操作部43がオフ状態に操作されたことを契機として、初期化待機状態を終了してRWMクリアを実行する。その後、主制御CPU41aは、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。
即ち、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されているときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として、初期化待機状態に移行する。言い換えれば、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42の操作を契機として、初期化待機状態に移行する。そして、主制御CPU41aは、初期化待機状態における制御操作部43の操作を契機として、RWMクリアを実行する。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(2−1)RWMクリアスイッチ42をオン状態に操作することにより初期化待機状態に移行させることが可能である。そして、初期化待機状態は、制御操作部43の操作を契機として終了され、RWMクリアが実行される。このため、制御操作部43を操作するタイミングを異ならせることにより、初期化待機状態に移行してからRWMクリアが実行されるまでの時間を任意に調整できる。したがって、例えば、初期化待機状態に移行してからRWMクリアを実行するまでの間に、各種の制御部品の動作確認や、パチンコ遊技機10及びパチンコ遊技機10と接続される外部機器の設定などといった各種の作業を行いたい場合に、そのための時間を創出することができる。
(2−2)特に、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されているときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として初期化待機状態に移行する。これによれば、初期化待機状態に移行可能なタイミングを限定できるため、初期化待機状態を不正行為に利用されることを抑制できる。
(2−3)また、RWMクリアスイッチ42をオン状態に操作していない場合、復帰待機状態に移行させることが可能である。そして、復帰待機状態は、制御操作部43の操作を契機として終了され、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する。このため、制御操作部43を操作するタイミングを異ならせることにより、復帰待機状態に移行してから通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行するまでの時間を任意に調整できる。したがって、例えば、復帰待機状態に移行してから通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行するまでの間に、各種の制御部品の動作確認や、パチンコ遊技機10及びパチンコ遊技機10と接続される外部機器の設定などといった各種の作業を行いたい場合に、そのための時間を創出することができる。
(2−4)特に、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されていないときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として復帰待機状態に移行する。これによれば、復帰待機状態に移行可能なタイミングを限定できるため、復帰待機状態を不正行為に利用されることを抑制できる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
第3実施形態において、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されている状態で電源投入された場合、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かに応じて、RWMクリアにおいて情報を初期化する記憶領域を異ならせる。以下、詳しく説明する。
図9に示すように、第3実施形態において、主制御RWM41cには、各種情報が記憶される記憶領域として、第1記憶領域と、第2記憶領域と、が設けられている。第1記憶領域は、遊技の進行に関する情報が記憶される記憶領域である。遊技の進行に関する情報には、例えば、遊技状態に関する情報や特別ゲームに関する情報などが含まれる。第2記憶領域は、ベース値に関する情報が記憶される記憶領域である。ベース値に関する情報には、第1ベース値に関する情報と、第2ベース値に関する情報とが含まれる。また、ベース値に関する情報には、複数回分の第1計数期間における第1ベース値に関する情報が含まれる。
そして、第3実施形態において、RWMクリアスイッチ42をオン状態に操作した状態であって、且つ制御操作部43がオフ状態である状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、RWMクリアを実行する。このとき、主制御CPU41aは、主制御RWM41cの記憶領域のうち、第1記憶領域に記憶されている情報を初期化(消去)する一方で、第2記憶領域に記憶されている情報を初期化しない。即ち、主制御CPU41aは、RWMクリアを実行するに際して、制御操作部43が操作されていない場合には、主制御RWM41cの記憶領域のうち、第1記憶領域に記憶されている情報を初期化する一方で、第2記憶領域に記憶されている情報を初期化しない。言い換えれば、制御操作部43がオフ状態である場合、主制御CPU41aは、第1記憶領域をRWMクリアの対象とする一方で、第2記憶領域をRWMクリアの対象としない。
また、第3実施形態において、RWMクリアスイッチ42をオン状態に操作した状態であって、且つ制御操作部43をオン状態に操作した状態にて電源投入されると、主制御CPU41aは、RWMクリアを実行する。このとき、主制御CPU41aは、主制御RWM41cの記憶領域のうち、第1記憶領域に記憶されている情報と第2記憶領域に記憶されている情報との両方を初期化する。即ち、主制御CPU41aは、RWMクリアを実行するに際して、制御操作部43が操作されている場合には、主制御RWM41cの記憶領域のうち、第1記憶領域に記憶されている情報と第2記憶領域に記憶されている情報とを初期化する。言い換えれば、制御操作部43がオン状態である場合、主制御CPU41aは、第1記憶領域と第2記憶領域の両方をRWMクリアの対象とする。
以上により、第3実施形態において、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42及び制御操作部43の操作を契機として、RWMクリアを実行可能である。また、主制御CPU41aは、制御操作部43が操作されていない場合であっても、RWMクリアスイッチ42の操作を契機としてRWMクリアを実行可能である。そして、第3実施形態では、RWMクリアを実行するに際して、制御操作部43がオン状態に操作されている場合と、制御操作部43がオン状態に操作されていない(オフ状態である)場合とでは、初期化する情報の少なくとも一部が異なる。
また、上述したように、設定変更機能を有するパチンコ遊技機では、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かにかかわらず、第1記憶領域に記憶されている情報と第2記憶領域に記憶されている情報との両方が初期化される。このため、第3実施形態のパチンコ遊技機10において、RWMクリアスイッチ42及び制御操作部43の操作を契機としてRWMクリアが実行される場合に情報が初期化される記憶領域は、設定変更機能を有する別の遊技機において情報が初期化される記憶領域とは異なる。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(3−1)本実施形態では、制御操作部43の操作に応じてRWMクリアにおいて初期化する情報を異ならせることができるため、状況に応じてRWMクリアを適切に実行することができる。
(3−2)特に、第1記憶領域は、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かにかかわらずRWMクリアの対象となる一方で、第2記憶領域は、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かに応じてRWMクリアの対象となるか否かが異なる。このため、RWMクリアを実行する場合に、状況によらず初期化すべき情報と、状況によっては初期化しなくてもよい情報と、を区別して管理することができる。
(3−3)RWMクリアスイッチ42及び制御操作部43の操作を契機としてRWMクリアを実行する際にRWMクリアの対象となる記憶領域は、設定変更機能を有するパチンコ遊技機においてRWMクリアを実行する際にRWMクリアの対象となる記憶領域とは異なる。このため、設定変更機能を有していないパチンコ遊技機10に合わせた制御を行うことができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
第4実施形態のパチンコ遊技機10は、電源投入に伴って各種の制御部品の構成及び動作を確認(チェック)する電源投入時動作チェックが可能である。具体的に、第4実施形態において、副制御CPU50aは、図示しない演出用の可動体について、電源投入時に予め定めた原位置に位置しているかを確認する制御が可能である。第4実施形態において、可動体は、副制御CPU50aにより制御される副制御部材に相当する。また、第4実施形態において、副制御CPU50aは、副制御基板50に設けられた図示しない表示装置において、電源投入時に副制御ROM50bのチェックサムを表示する制御が可能である。これによれば、パチンコ遊技機10の管理者は、表示されたチェックサムを確認することにより、パチンコ遊技機10に搭載されている副制御ROM50bが正しいROMであるかを確認することが可能である。第4実施形態において、副制御ROM50bは、副制御CPU50aにより制御される副制御部材に相当する。
また、第4実施形態のパチンコ遊技機10は、各種の演出の態様を変更可能な演出カスタマイズ機能を搭載している。言い換えれば、演出カスタマイズ機能は、パチンコ遊技機10における演出状態を変更する機能である。第4実施形態において、演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAは、複数の演出状態のうち何れかの演出状態に制御される。具体的に、第4実施形態において、副制御CPU50aは、制御操作部43とは異なる図示しない特殊操作手段の操作に応じて、演出状態を変更する制御が可能である。即ち、副制御CPU50aは、演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAの演出状態を変更する制御が可能である。例えば、副制御CPU50aは、パチンコ遊技機10の前面側に設けられた操作手段の操作に応じて、スピーカSPから出力される音量や、装飾ランプLAが発光するときの光量の調整が可能である。また、副制御CPU50aは、遊技盤YBの背面側に設けられた操作手段の操作に応じて、省電力モードの設定が可能である。省電力モードは、例えば、遊技が行われていない期間において、装飾ランプLAの光量を低下させるように制御するモードである。なお、副制御CPU50aは、演出カスタマイズ機能において変更した演出の態様を特定可能なカスタマイズ情報を副制御RWM50cに記憶させるとともに、該記憶された情報に応じた演出の態様で各種の演出を実行させるように制御する。
また、第4実施形態のパチンコ遊技機10は、副制御RWM50cのバックアップ機能を備えている。第4実施形態において、副制御基板50は、図示しない非常用電源に接続されており、外部電源からの電力供給が遮断された場合であっても、副制御RWM50cに記憶されている情報のうち一部又は全部の情報を保持(バックアップ)可能に構成されている。第4実施形態において、外部電源からの電力供給が遮断された場合に保持される情報には、少なくともカスタマイズ情報を含む。
そして、第4実施形態において、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されている状態で電源投入された場合、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かに応じて、副制御CPU50aに出力する制御信号を異ならせる。以下、詳しく説明する。
図10に示すように、電源投入処理において、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42から操作信号を受信しているか否かに基づいて、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されているか否かを判定する(S301)。RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されている場合(S301:YES)、主制御CPU41aは、外部情報出力をONする(S302)。次に、主制御CPU41aは、RWMクリアを行う(S303)。その後、主制御CPU41aは、外部情報出力をOFFする(S304)。
次に、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かを判定する(S305)。制御操作部43がオン状態に操作されている場合(S305:YES)、主制御CPU41aは、制御操作部43がオフ状態に操作されるまで待機する(S306)。そして、制御操作部43がオフ状態に操作されると(S306:YES)、主制御CPU41aは、デバイス設定を行う(S307)。即ち、主制御CPU41aは、ステップS305の処理によって、特別図柄入力処理や特別図柄開始処理といった通常の遊技に係る処理を実行可能な状態へ移行する。続いて、主制御CPU41aは、初期化指定コマンドとして第1初期化指定コマンドを副制御CPU50aに送信する(S308)。即ち、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているときに電源投入されたときには、第1初期化指定コマンドを副制御CPU50aに出力する。本実施形態において、第1初期化指定コマンドは、第1信号に相当する。その後、主制御CPU41aは、電源投入処理を終了する。
一方、制御操作部43がオン状態に操作されていない場合(S305:NO)、主制御CPU41aは、デバイス設定を行う(S309)。続いて、主制御CPU41aは、初期化指定コマンドとして第2初期化指定コマンドを副制御CPU50aに送信する(S310)。即ち、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されていない(オフ状態である)ときに電源投入されたときには、第2初期化指定コマンドを副制御CPU50aに出力する。本実施形態において、第2初期化指定コマンドは、第2信号に相当する。その後、主制御CPU41aは、電源投入処理を終了する。
また、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されていない場合(S301:NO)、主制御CPU41aは、バックアップ異常であるか否かを確認する(S311)。バックアップ異常である場合(S311:YES)、主制御CPU41aは、ステップS303と同様にRWMクリアを行う(S312)。
ステップS312の処理を終了した場合、及びバックアップ異常ではない場合(S311:NO)、主制御CPU41aは、デバイス設定を行う(S313)。ステップS313の処理において、主制御CPU41aは、主制御RWM41cに保持(バックアップ)されている各種の情報に基づいて、特別ゲームを実行可能な状態に復帰する。その後、主制御CPU41aは、復電指定コマンドを副制御CPU50aに送信する(S314)。ここで、副制御CPU50aは、復電指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に移行する。そして、ステップS314の処理を終了すると、主制御CPU41aは、電源投入処理を終了する。
以上のような電源投入処理により、第4実施形態において、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているときにパチンコ遊技機10に電源が投入されたことを条件として、第1初期化指定コマンドを副制御CPU50aに出力する。
次に、初期化指定コマンド及び復電指定コマンドを入力したときの副制御CPU50aの制御について説明する。
図11に示すように、副制御CPU50aは、第1初期化指定コマンドを入力すると、電源投入時動作チェックを実行する。電源投入時動作チェックにおいて、副制御CPU50aは、可動体が原位置に位置しているかの確認を行う。具体的に、副制御CPU50aは、パチンコ遊技機10に設けられた所定のセンサから可動体を検出していることを示す制御信号を入力している場合、可動体が原位置に位置していると判定する。一方で、副制御CPU50aは、所定のセンサから可動体を検出していることを示す制御信号を入力していない場合、可動体が原位置に位置していないと判定する。なお、副制御CPU50aは、可動体が原位置に位置していないと判定した場合、所定のエラーメッセージを表示するように演出表示装置EHを制御してもよいし、所定のエラーメッセージを出力するようにスピーカSPを制御してもよい。また、電源投入時動作チェックにおいて、副制御CPU50aは、副制御ROM50bのチェックサムを表示するように所定の表示装置を制御する。その後、副制御CPU50aは、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報を初期化(消去)する。即ち、副制御CPU50aは、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報から特定可能な演出状態を継続させないように制御する。そして、副制御CPU50aは、初期図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように演出表示装置EHを制御する。
以上のように、第4実施形態において、副制御CPU50aは、第1初期化指定コマンドの入力を契機として、電源投入時動作チェックを実行する制御、及びカスタマイズ情報を初期化する制御を行う。第4実施形態において、電源投入時動作チェックを実行する制御、及びカスタマイズ情報を初期化する制御は、何れも特別制御に相当する。
一方、副制御CPU50aは、第2初期化指定コマンドを入力すると、電源投入時動作チェックを行わないとともに、カスタマイズ情報の初期化を行うことなく、初期図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU50aは、第2初期化指定コマンドを入力した場合、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報から特定可能な演出状態を継続させるように制御する。また、副制御CPU50aは、復電指定コマンドを入力すると、電源投入時動作チェックを行わないとともに、カスタマイズ情報の初期化を行うことなく、復電図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU50aは、復電指定コマンドを入力した場合、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報から特定可能な演出状態を継続させるように制御する。
以上のように、第4実施形態において、副制御CPU50aは、第1初期化指定コマンドを入力したときには、電源投入時動作チェック及びカスタマイズ情報の初期化を実行した後に、初期図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように制御する。一方で、副制御CPU50aは、第2初期化指定コマンドを入力したときには、電源投入時動作チェック及びカスタマイズ情報の初期化を実行することなく、初期図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように制御する。本実施形態において、電源投入時動作チェックは、副制御部材のチェック制御に相当する。また、本実施形態において、初期図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させる制御は、電源投入時の制御に相当する。
また、副制御CPU50aは、復電指定コマンドを入力したときには、復電図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように演出表示装置EHを制御する。即ち、電源投入時の制御は、RWMクリアスイッチ42が操作されているときに電源投入されたときと、RWMクリアスイッチ42が操作されていないときに電源投入されたときとでは、電源投入時の制御が異なる。そして、副制御CPU50aは、RWMクリアスイッチ42が操作されていないときに電源投入されたときには、制御操作部43が操作されている場合であっても、電源投入時動作チェック及びカスタマイズ情報の初期化を実行することなく復電図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように制御する。本実施形態において、復電図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させる制御は、電源投入時の制御に相当する。
また、副制御CPU50aは、第1初期化指定コマンドを入力したときには、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報から特定可能な演出状態を継続させることなく、初期図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように制御する。一方、副制御CPU50aは、第2初期化指定コマンドを入力したときには、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報から特定可能な演出状態を継続させることなく、初期図柄として定めた演出図柄の組み合わせを表示させるように制御する。第4実施形態において、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報から特定可能な演出状態は、特定演出状態に相当する。言い換えれば、特定演出状態は、特殊操作手段によって変更された変更後の演出状態である。即ち、本実施形態では、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報から特定可能な演出状態に継続して制御することが、特定状態制御に相当する。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(4−1)主制御CPU41aは、制御操作部43の操作により第1初期化指定コマンドを副制御CPU50aに出力する。そして、副制御CPU50aは、第1初期化指定コマンドの入力を契機として特別制御を行う。ここで、副制御CPU50aは、演出に関する制御を行う制御手段である。このため、演出に関する制御に関して、制御操作部43を有効利用できる。
(4−2)制御操作部43の操作により、電源投入に伴って電源投入時動作チェックを実行するか否かを異ならせることができるため、電源投入時動作チェックを状況に応じて適切に実行することができる。
(4−3)また、RWMクリアスイッチ42が操作されていないときに電源投入された場合には、RWMクリアスイッチ42が操作されているときに電源投入された場合とは異なる制御を実行するため、状況に応じてより適切に電源投入時の制御を実行できる。
(4−4)RWMクリアスイッチ42が操作されていないときには、制御操作部43の操作にかかわらず電源投入時動作チェックが実行されないため、電源投入時動作チェックが必要以上に頻繁に実行されてしまうことを抑制できる。
(4−5)制御操作部43の操作により、電源投入に伴って演出表示装置、スピーカSP、装飾ランプLAの演出状態に関する特定状態制御を伴わせるか否かを異ならせることができるため、演出状態を状況に応じて適切に制御することができる。
(4−6)特に、制御操作部43の操作により、副制御RWM50cに記憶されているカスタマイズ情報から特定可能な演出状態を継続させるか否かを選択することができるため、演出状態を変更し直す手間を削減できる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
第5実施形態のパチンコ遊技機10は、所定のエラーが発生した場合にエラーの報知が可能に構成されている。そして、第5実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技中に制御操作部43が操作されたことに応じて、エラーの報知を終了させる制御が可能である。ここで、遊技中とは、パチンコ遊技機10に電源が供給されているときと言い換えることもできる。また、遊技中とは、主制御CPU41aが通常の遊技に係る処理を実行可能な状態であるときであってもよい。以下、エラーの報知について詳しく説明する。
まず、第5実施形態のパチンコ遊技機10において報知可能なエラーについて説明する。
図12に示すように、第5実施形態において報知可能なエラーには、RWMクリア、所定の閾値を超える磁気を検出したときに報知される磁気エラー、及び遊技球を貯留する貯留皿が満杯になったときに報知される満杯エラーを含む複数種類のエラーがある。言い換えれば、本実施形態において報知可能なエラーには、報知条件が異なる複数種類のエラーがある。なお、RWMクリアは、厳密にはエラー(異常)ではないが、便宜上、エラーの1つとして取り扱っている。
第5実施形態において、エラーの報知は、演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAにより実行される。演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAは、各エラーの報知条件が成立したことを契機としてエラーの報知を開始する。本実施形態において、演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAは、エラーを報知するエラー報知手段に相当する。
RWMクリアは、上述した電源投入処理においてRWMクリアが実行されるときに報知されるようになっている。具体的に、主制御CPU41aは、電源投入処理において、RWMクリアが実行されたことを契機として、RWMクリアの報知を開始させるように制御する。即ち、本実施形態において、RWMクリアが実行されることは、RWMクリアの報知条件の成立に相当する。その後、主制御CPU41aは、RWMクリアが実行されてから30秒が経過したことを契機として、RWMクリアの報知を終了させるように制御する。即ち、主制御CPU41aは、RWMクリアが実行された後も、RWMクリアが実行されてから30秒が経過するまでの間、RWMクリアの報知を継続させるように制御する。つまり、本実施形態では、RWMクリアの報知条件が不成立となった後もRWMクリアの報知が継続される。
磁気エラーは、パチンコ遊技機10に設けられた図示しない磁気センサにより所定の閾値以上の磁気が検出されたときに報知されるようになっている。具体的に、主制御CPU41aは、磁気センサから磁気を検出したことを示す磁気検出信号を入力したことを契機として、磁気エラーの報知を開始させるように制御する。即ち、本実施形態において、磁気検出信号が入力されることは、磁気エラーの報知条件の成立に相当する。その後、主制御CPU41aは、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断されたこと、又は、制御操作部43がオン状態に操作されたことを契機として、磁気エラーの報知を終了させるように制御する。即ち、主制御CPU41aは、磁気センサから磁気検出信号を入力しなくなった場合であっても、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断されるまで、又は、制御操作部43がオン状態に操作されるまでの間、磁気エラーの報知を継続させるように制御する。言い換えれば、主制御CPU41aは、磁気エラーが解除された場合であっても、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断されるまで、又は、制御操作部43がオン状態に操作されるまでの間、磁気エラーの報知を継続させるように制御する。つまり、本実施形態では、磁気エラーの報知条件が不成立となった後にも磁気エラーの報知が継続される。本実施形態において、磁気エラーは、第2エラーに相当する。
満杯エラーは、パチンコ遊技機10に設けられた図示しない満杯センサにおいて、遊技球が所定時間にわたって検出され続けたときに報知されるようになっている。例えば、満杯センサは、遊技球を貯留する貯留皿につながる遊技球の通路の上流側に配設されている。このため、満杯エラーは、貯留皿が満杯になり、貯留皿につながる遊技球の通路まで遊技球が積み上がったときに報知される。具体的に、主制御CPU41aは、所定時間にわたって満杯センサから遊技球を検出したことを示す球検出信号を入力し続けたことを契機として、満杯エラーの報知を開始させるように制御する。即ち、本実施形態において、所定時間にわたって満杯センサから球検出信号を入力し続けることは、満杯エラーの報知条件の成立に相当する。その後、主制御CPU41aは、満杯センサから球検出信号を入力しなくなったことを契機として、満杯エラーの報知を終了させるように制御する。つまり、本実施形態では、満杯エラーの報知条件が不成立となったことを契機として満杯エラーの報知が終了される。本実施形態において、満杯エラーは、第1エラーに相当する。
以上のように、本実施形態の主制御CPU41aは、磁気エラーについて、磁気エラーの報知条件が不成立となった後にも磁気エラーの報知が継続されている場合に、制御操作部43がオン状態に操作されたことを契機として磁気エラーの報知を終了させる制御が可能である。特に、本実施形態の主制御CPU41aは、遊技中に制御操作部43がオン状態に操作されたことを契機として、磁気エラーの報知を終了させる制御が可能である。本実施形態において、磁気エラーの報知を終了させる制御は、特殊制御に相当する。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(5−1)設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機において設定値の変更に用いられる制御操作部43を遊技中に操作することにより、設定値の変更とは異なる特殊制御を実行させることができる。これによれば、仮に、制御操作部43とは別の操作手段を設け、別の操作手段の操作を契機として特殊制御を実行させる場合と比較して、遊技機の構成が複雑化することを抑制できる。
(5−2)遊技中に制御操作部43を操作することによりエラーの報知を終了させることができるため、エラーの報知を終了させる際の煩わしさを低減できる。
(5−3)制御操作部43は、操作キーを用いて操作されるため、操作キーを有していない者によって制御操作部43が操作されてしまうことを抑制できる。したがって、エラーの報知を容易に終了させることができるようになってしまうことで、不正行為が行われやすくなってしまうことを抑制できる。
(5−4)複数種類のエラーのうち、満杯エラーについては、エラーの条件が不成立となったことに伴ってエラーの報知を終了することができる。一方で、磁気エラーについては、エラーの報知条件が不成立となった後にもエラーの報知が継続されるため、エラーの発生を見逃してしまうことを抑制できる。そして、磁気エラーの報知条件が不成立となった後には、遊技中に制御操作部43を操作することにより磁気エラーの報知を終了させることができるため、磁気エラーの報知を終了させる際の煩わしさを低減できる。
例えば、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・各実施形態における制御内容は、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わせが可能である。例えば、第1実施形態の制御内容と第5実施形態の制御内容とを組み合わせることにより、制御操作部43がオン状態に操作されている状態にて電源投入が行われたことを契機として初期化待機状態又は復帰待機状態に移行する一方、遊技中に制御操作部43がオン状態に操作されたことを契機としてエラーの報知を終了させるようにしてもよい。即ち、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているときに電源投入された場合と、遊技中に制御操作部43がオン状態に操作された場合とで、異なる制御を行うようにしてもよい。これによれば、パチンコ遊技機10の構成が複雑化することを抑制しつつ、制御の内容を細分化することができる。
・図13に示すように、第3実施形態において、制御操作部43がオン状態である場合、第1記憶領域をRWMクリアの対象とする一方で、第2記憶領域をRWMクリアの対象としないようにしてもよい。また、第3実施形態において、制御操作部43がオフ状態である場合、第1記憶領域と第2記憶領域の両方をRWMクリアの対象とするようにしてもよい。これによれば、制御操作部43がオン状態である場合にRWMクリアの対象とする領域を、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機と同一とすることができるため、所定の記憶領域の情報を消去するための操作をわかりやすくすることができる。なお、各実施形態において、RWMクリアの対象とする記憶領域は適宜変更してもよい。
・図14及び図15に示すように、各実施形態において、主制御CPU41aは、主制御ROM41bに設定変更機能に用いる設定変更処理プログラムが記憶されているか否かを判定し、その判定結果に基づいて制御を異ならせてもよい。例えば、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42が操作されている場合であって、主制御ROM41bに設定変更処理プログラムが記憶されていないときには、第1実施形態における電源投入処理においてRWMクリアスイッチ42が操作されている場合と同様の処理を行う(S404〜S409)。一方で、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42が操作されている場合であって、設定変更処理プログラムが記憶されているときには、制御操作部43が操作されていることを条件として設定変更モードに移行し、設定値の変更に係る処理を実行する(S413〜S417)。このとき、主制御CPU41aは、設定変更モードへ移行したことを示す設定変更報知コマンドを副制御CPU50aに出力するようにしてもよい(S413)。また、この場合、副制御CPU50aは、設定変更報知コマンドの入力を契機として、設定変更モードであることを報知するように制御してもよい。そして、主制御CPU41aは、設定値エラーであるか否かを判定する(S412)。設定値エラーは、例えば、設定値として本来設定されるはずのない値が設定されている場合などに発生するエラーである。設定値エラーである場合(S412:YES)、主制御CPU41aは、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行しない。一方で、設定値エラーでない場合には(S412:NO)、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する(S407〜S409)。また、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42が操作されていない場合であって、主制御ROM41bに設定変更処理プログラムが記憶されていないときには、第1実施形態における電源投入処理においてRWMクリアスイッチ42が操作されていない場合と同様の処理を行う(S421〜S424)。一方で、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42が操作されていない場合であって、設定変更処理プログラムが記憶されているときには、設定値エラーであるか否かを判定する(S425)。設定値エラーである場合(S425:YES)、主制御CPU41aは、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行しない。一方で、設定値エラーでない場合(S425:NO)、主制御CPU41aは、制御操作部43が操作されていることを条件として設定確認モードに移行し、設定値の確認に係る処理を実行する(S426〜S431)。このとき、主制御CPU41aは、設定確認モードへ移行したことを示す設定確認報知コマンドを副制御CPU50aに出力するようにしてもよい(S428)。また、この場合、副制御CPU50aは、設定確認報知コマンドの入力を契機として、設定確認モードであることを報知するように制御してもよい。その後、主制御CPU41aは、通常の遊技に係る処理を実行可能な状態に移行する(S423,S424)。以上のように、主制御CPU41aは、主制御ROM41bに設定変更処理プログラムが記憶されていないことを条件として、制御操作部43の操作を契機として上記第1実施形態〜第5実施形態で説明したような制御を行うようにしてもよい。これによれば、主制御CPU41aは、主制御ROM41bの記憶内容に応じて適切な制御を行うことができる。本別例において、設定変更処理プログラムは、特定情報に相当する。
・各実施形態において、副制御CPU50aによる制御は、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機における副制御CPU50aによる制御と同一であってもよい。これによれば、副制御CPU50aによって制御される部材を兼用化しやすくできる。
・各実施形態において、制御操作部43は、該制御操作部43を操作するに際して、適合する操作キーを必要としない構成としてもよい。
・第1実施形態及び第2実施形態において、主制御CPU41aは、初期化待機状態において制御操作部43がオフ状態に操作されることなく特定条件が成立した場合、RWMクリアを行うことなく初期化待機状態を終了するように制御してもよい。なお、特定条件としては、例えば所定の操作手段の操作であってもよいし、パチンコ遊技機10への電源供給を遮断することであってもよい。これによれば、誤って初期化待機状態へ移行させてしまった場合であっても、RWMクリアを行うことなく初期化待機状態を終了させることができるため、誤ってRWMクリアが実行されてしまうことを抑制できる。
・第3実施形態において、第1記憶領域に記憶される情報と、第2記憶領域に記憶される情報とは、適宜変更してもよい。例えば、主制御CPU41aは、ベース値に関する情報を第1記憶領域に記憶させるようにしてもよい。また、主制御CPU41aは、ベース値に関する情報のうち、第1ベース値に関する情報及び第2ベース値に関する情報の何れか一方の情報を第1記憶領域に記憶させる一方で、他方の情報を第2記憶領域に記憶させても良い。さらに、主制御CPU41aは、複数回分の第1計数期間における第1ベース値に関する情報のうち、一部の第1ベース値に関する情報を第1記憶領域に記憶させる一方で、残りの第1ベース値に関する情報を第2記憶領域に記憶させるようにしてもよい。また、設定変更機能を有する遊技機において、主制御CPU41aは、設定値に関する情報を第1記憶領域に記憶させるようにしてもよいし、第2記憶領域に記憶させるようにしてもよい。
・第3実施形態において、制御操作部43が操作されているか否かにかかわらずRWMクリアの対象としない記憶領域を備えていてもよい。
・第4実施形態において、第1初期化指定コマンドを入力したときの副制御CPU50aの制御と、第2初期化指定コマンドを入力したときの副制御CPU50aの制御とを入れ替えてもよい。即ち、副制御CPU50aは、第1初期化指定コマンドを入力したときには、電源投入時動作チェックを行わないとともにカスタマイズ情報の初期化を行わない一方で、第2初期化指定コマンドを入力したときには、電源投入時動作チェックを行うとともにカスタマイズ情報の初期化を行うように制御してもよい。
・第4実施形態において、電源投入時動作チェックの内容は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、電源投入時動作チェックとして、装飾ランプLAを所定の発光態様で発光させる制御、スピーカSPから所定の音声を出力させる制御を実行してもよい。この場合、装飾ランプLAが所定の発光態様で発光しているかや、スピーカSPから所定の音声が出力されているかをパチンコ遊技機10の管理者が確認することにより、パチンコ遊技機10の動作を確認することができる。また、副制御CPU50aは、電源投入時動作チェックとして、所定の操作手段が操作された場合に所定の動作を実行させるように制御してもよい。ここで、所定の動作としては、例えば、装飾ランプLAを所定の発光態様で発光させることや、スピーカSPから所定の音声を出力させることなどを採用できる。この場合、パチンコ遊技機10の管理者が所定の操作手段を操作し、装飾ランプLAが所定の発光態様で発光するかや、スピーカSPから所定の音声が出力されるかを確認することにより、パチンコ遊技機10の動作を確認することができる。また、例えば、副制御CPU50aは、電源投入時動作チェックとして、可動体が原位置に位置しているかを判定する制御や、所定の表示装置において副制御ROM50bのチェックサムを表示させる制御を実行しないようにしてもよい。
・第4実施形態において、演出カスタマイズ機能により変更可能な内容は、適宜変更してもよい。また、第4実施形態において、各初期化指定コマンド及び復電指定コマンドを入力したときに行う演出状態に関する制御の内容は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、各初期化指定コマンド及び復電指定コマンドのうち所定のコマンドを入力したことを条件として、現在のカスタマイズ情報から特定可能な演出状態にかかわらず、所定の演出状態に制御するようにしてもよい。
・第4実施形態において、副制御RWM50cは、電力供給が遮断された場合には記憶されている情報を保持(バックアップ)することができないように構成されていてもよい。この場合、副制御CPU50aは、各初期化指定コマンド及び復電指定コマンドのうち何れのコマンドを入力したかに応じて、何れの演出状態に制御するかを異ならせてもよい。
・第4実施形態において、復電指定コマンドを入力したときの副制御CPU50aの動作は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、復電指定コマンドを入力したときには、電源投入時動作チェックを行うようにしてもよい。また、副制御CPU50aは、復電指定コマンドを入力したときには、カスタマイズ情報の初期化を行うように制御してもよい。即ち、副制御CPU50aは、RWMクリアスイッチ42が操作されていないときには、制御操作部43が操作されているか否かにかかわらずカスタマイズ情報を初期化するように制御してもよい。これによれば、カスタマイズ情報が保持され続けることで、特殊操作手段の操作によって変更された変更後の演出状態が必要以上に継続されてしまうことを抑制できる。
・第4実施形態において、RWMクリアスイッチ42を操作していない状態にて電源投入した場合、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているか否かに応じて異なる制御信号を副制御CPU50aへ出力するように制御してもよい。例えば、RWMクリアスイッチ42を操作していない状態にて電源投入した場合、主制御CPU41aは、制御操作部43がオン状態に操作されているときには第1復電指定コマンドを出力する一方で、制御操作部43がオン状態に操作されていない(オフ状態である)ときには第2復電指定コマンドを出力するように制御してもよい。この場合、副制御CPU50aは、第1復電指定コマンドと第2復電指定コマンドの何れを入力したかに応じて、電源投入時動作チェックを実行するか否かや、カスタマイズ情報の初期化を実行するか否かを異ならせてもよい。
・第4実施形態において、副制御CPU50aは、第1初期化指定コマンドを入力した場合、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機においては実行されない制御を実行するようにしてもよい。この場合、第4実施形態のパチンコ遊技機10では、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機においては実行されない制御を実行できるため、演出に関する制御をより詳細に設定できる。また、第4実施形態において、副制御CPU50aは、第1初期化指定コマンドを入力した場合、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機において実行される制御のうち一部の制御を実行しないようにしてもよい。この場合、第4実施形態のパチンコ遊技機10では、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機において実行される制御のうち一部の制御が実行されないため、副制御CPU50aの負担を低減できる。
・第4実施形態において、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42を操作した状態で電源投入した場合、制御操作部43がオン状態に操作されているときには、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機において出力される制御信号とは異なる制御信号を出力するようにしてもよい。即ち、第4実施形態のパチンコ遊技機10において出力される第1初期化指定コマンドは、設定変更機能を有する別のパチンコ遊技機において出力される初期化指定コマンドとは異なる制御信号とするとよい。
・第4実施形態において、主制御CPU41aは、遊技中に制御操作部43が操作されたことを契機として、演出状態を変更する制御が可能であってもよい。
・第5実施形態について、設定変更機能を有するパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、電源投入時に制御操作部43を操作することで設定変更に係る処理を実行することができる一方で、遊技中に制御操作部43を操作することで設定変更に係る処理とは異なる処理を実行することができる。これによれば、仮に、制御操作部43とは別の操作手段を設け、別の操作手段の操作を契機として設定変更に係る処理とは異なる処理を実行する場合と比較して、遊技機の構成が複雑化することを抑制できる。
・第5実施形態において、エラーの報知態様は適宜変更してもよい。例えば、装飾ランプLAとスピーカSPなど、複数の報知手段を組みわせてエラーの報知を行ってもよい。この場合、エラーの報知を終了するタイミングは、報知手段毎に異ならされていてもよい。また、例えば、主制御CPU41aは、制御操作部43が操作されたことを契機として、複数の報知手段のうち一部の報知手段によるエラーの報知を終了させる一方で、他の報知手段によるエラーの報知を継続させるように制御してもよい。即ち、複数の報知手段について、制御操作部43の操作によりエラーの報知が終了する報知手段と、制御操作部43の操作によってはエラーの報知が終了しない報知手段と、を含んでいてもよい。
・第5実施形態において報知可能なエラーの種類は、適宜変更してもよい。また、遊技中に制御操作部43が操作されたことを契機としてエラーの報知を終了させる制御が可能なエラーの種類は、適宜変更してもよい。
・第5実施形態において、主制御CPU41aは、エラーの報知条件が不成立となる前であっても、制御操作部43が操作されたことを契機としてエラーの報知を終了させる制御が可能であってもよい。
・第5実施形態において、主制御CPU41aは、制御操作部43が操作されたことを契機として、エラーの報知を終了させる一方で、エラーの発生を示すセキュリティ信号の出力を継続するように制御してもよい。また、第5実施形態において、主制御CPU41aは、制御操作部43が操作されたことを契機として、エラーの報知を終了させるとともに、セキュリティ信号の出力を停止するように制御してもよい。
・第5実施形態において、遊技中に制御操作部43が操作されたことを契機として実行される制御は、設定値の変更とは異なる制御であればよく、エラーの報知を終了させる制御に限らない。
・各実施形態は、大当り確率を定めた設定値として1種類の設定値のみを備えたパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、各実施形態は、主制御基板40(主制御RWM41c)内において設定値が記憶されているものの、設定値を変更する制御が不可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機において、設定変更モードや設定確認モードに制御可能であってもよい。ただし、このようなパチンコ遊技機における設定変更モードは、設定値が1種類しかないことから設定値の変更が不可能であるため、実質的に設定確認モードと同義である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記主制御手段は、前記特定操作手段が操作されているときに遊技機に電源が投入されたことを条件として、前記特定信号を前記副制御手段に出力する。
(ロ)前記特別制御は、前記設定機能を有する別の遊技機においては実行されない制御である。