JP2020077329A - 計算装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】調査対象者に商品の購買理由を直接的に聴取することにより発生するバイアスを排除しつつ商品の購買理由を特定する。【解決手段】本開示の一態様は、計算装置であって、第1取得部と、第2取得部と、影響度計算部と、を備える。第1取得部は、分析対象者の商品に対する心象を表す心象データを取得するように構成される。第2取得部は、分析対象者の商品の購買実績を示す購買データを取得するように構成される。影響度計算部は、心象データ及び購買データを用いて統計処理を行うことで心象の影響度を計算するように構成された影響度計算部であって、影響度は、分析対象者の商品の購買意思決定に心象がどの程度影響するかを示す度合いである。【選択図】図2

Description

本開示は、計算装置及びコンピュータプログラムに関する。
消費者の商品の購買意思決定に影響を与える影響因子を特定することが行われている。特許文献1には、消費者による商品の広告の視聴状況を示す広告情報と、広告活動の成果である消費者の商品の購買実績を示す購買情報とを取得し、取得された広告情報及び購買情報に基づいて、広告視聴状況と購買実績との相関関係を示す相関情報を生成することが記載されている。
特開2017−146949号公報
ところで、アンケートによって調査対象者から商品の購買理由を直接的に聴取し、商品の購買理由を特定することが考えられる。しかしながら、例えば、生活消費財のような低関与商材などの場合、調査対象者は明確な購買理由を持って商品を購入せず、アンケートによって購買理由を聴取された際、適当に理由を購買理由として後付けし、購買理由を回答することが考えられる。この場合、調査対象者の回答結果には、購買理由を直接的に聴取したことによるバイアスが入り、適正な購買理由を取得できないということが起こり得る。
本開示は、調査対象者に商品の購買理由を直接的に聴取することにより発生するバイアスを排除しつつ商品の購買理由を特定することを目的としている。
本開示の一態様は、計算装置であって、第1取得部と、第2取得部と、影響度計算部と、を備える。第1取得部は、分析対象者の商品に対する心象を表す心象データを取得するように構成される。第2取得部は、分析対象者の商品の購買実績を示す購買データを取得するように構成される。影響度計算部は、心象データ及び購買データを用いて統計処理を行うことで心象の影響度を計算するように構成される。影響度は、分析対象者の商品の購買意思決定に心象がどの程度影響するかを示す度合いである。
このような構成によれば、調査対象者に対して商品の購買理由を直接的に聴取するのではなく、分析対象者から取得された心象データ及び購買データを用いて影響度を有する心象を特定できる。したがって、調査対象者に商品の購買理由を直接的に聴取することにより発生するバイアスを排除しつつ商品の購買理由を特定できる。
本開示の一態様では、影響度は、分析対象者の商品の購買実績を示す値を目的変数とし、分析対象者の商品に対する心象の有無又は心象を有している度合いを説明変数とする統計モデルのパラメータに基づく量であってもよい。
本開示の一態様では、統計モデルは、ロジスティック回帰モデルであってもよい。影響度は、ロジスティック回帰モデルの回帰係数に基づく量であってもよい。
このような構成によれば、商品の購買量ごとのサンプル数が必要とされる統計モデルを使用する場合と比較して、分析精度を向上できる。
本開示の一態様では、計算装置は、第3取得部と、貢献スコア計算部と、を更に備えてもよい。第3取得部は、分析対象者のうち商品に対して特定の心象を有している分析対象者がどの程度存在するかを示す指標である存在指標を取得するように構成される。貢献スコア計算部は、影響度と存在指標とに基づく量である、特定の心象の貢献スコアを計算するように構成される。
このような構成によれば、存在指標、すなわち、特定の心象について分析対象者ひいては消費者にどの程度心象付けできているのかも踏まえて、特定の心象が商品の購買意思決定にどの程度貢献しているかを解明することができる。
本開示の一態様では、計算装置は、貢献スコアの大きさに応じた面積又は体積を有する図形を表示部に出力するように構成された図形出力部を更に備えてもよい。
このような構成によれば、特定の心象の貢献スコアがどの程度であるかを直感的に理解することができる。
本開示の一態様では、商品に対する心象は、商品のカテゴリに対する心象と、商品のブランドに対する心象と、を含んでもよい。そして、計算装置は、カテゴリに対する特定の心象の貢献スコアと、ブランドに対する特定の心象の貢献スコアと、を比較可能に出力するように構成された比較出力部を更に備えてもよい。
このような構成によれば、分析を行う分析者は、カテゴリに対する特定の心象の貢献スコアと、ブランドに対する特定の心象の貢献スコアと、の両スコアを比較しながら商品の購買意思決定に関する前記特定の心象の意義を解明できる。
本開示の一態様では、商品に対する心象は、商品のカテゴリに対する心象と、商品のブランドに対する心象と、を含んでもよい。そして、計算装置は、カテゴリに対する特定の心象の貢献スコアとブランドに対する特定の心象の貢献スコアとに基づいて、特定の心象を複数のグループのいずれかに分類するように構成された分類処理部を更に備えてもよい。
このような構成によれば、商品のカテゴリ及びブランドに対する貢献スコアに基づく特定の心象の分類結果を踏まえて分析者は各種検討を行うことができる。
本開示の一態様では、分類処理部は、ブランドに対する特定の心象の貢献スコアとして、特定のブランドである注目ブランドに対する特定の心象の貢献スコアと、注目ブランドと同一のカテゴリに分類される他のブランドである競合ブランドに対する特定の心象の貢献スコアと、を用いて、特定の心象を複数のグループのいずれかに分類してもよい。
このような構成によれば、商品のカテゴリ、注目ブランド及び競合ブランドに対する貢献スコアに基づく特定の心象の分類結果を踏まえて分析者は各種検討を行うことができる。
本開示の一態様は、コンピュータプログラムであって、第1取得部と、第2取得部と、影響度計算部と、を備える計算装置としてコンピュータを機能させる。第1取得部は、分析対象者の商品に対する心象を表す心象データを取得するように構成される。第2取得部は、分析対象者の商品の購買実績を示す購買データを取得するように構成される。影響度計算部は、心象データ及び購買データを用いて統計処理を行うことで心象の影響度を計算するように構成された影響度計算部であって、影響度は、分析対象者の商品の購買意思決定に心象がどの程度影響するかを示す度合いである。
このような構成によれば、調査対象者に商品の購買理由を直接的に聴取することにより発生するバイアスを排除しつつ商品の購買理由を特定できる。
図1は、情報処理装置の構成を示すブロック図である。 図2は、分析処理のフローチャートである。 図3は、ロジスティック回帰モデルの説明図である。 図4は、商品のカテゴリに対する複数種類の心象の影響度を示す出力結果である。 図5Aは、商品のカテゴリに対する複数種類の心象の貢献スコアを示す出力結果、図5Bは、商品のカテゴリに対する複数種類の心象の影響度のランキングを示す出力結果である。 図6は、注目ブランドに対する複数種類の心象の影響度を示す出力結果である。 図7Aは、注目ブランドに対する複数種類の心象の貢献スコアを示す出力結果、図7Bは、注目ブランドに対する複数種類の心象の影響度のランキングを示す出力結果である。 図8は、複数の対象ブランドに対する複数種類の心象の貢献スコアを示す出力結果である。 図9は、カテゴリに対する複数種類の心象の貢献スコアと複数の対象ブランドに対する複数種類の心象の貢献スコアとが比較された形で出力された出力結果である。 図10は、分類処理を示すフローチャートである。 図11は、分類処理による分類結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態を説明する。
[1.構成]
図1に示す情報処理装置1は、例えばパーソナルコンピュータなどの情報処理端末である。情報処理装置1は、表示部11と、入力部12と、記憶部13と、通信部14と、制御部15と、を備える。
表示部11は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなど、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
入力部12は、各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。入力部12が有する入力用デバイスには、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどが含まれる。
記憶部13には、各種のソフトウェアやデータが記憶されている。記憶部13には、心象データと購買データとが記憶されている。心象データは、調査対象者(ひいては後述する分析対象者)の商品に対する心象を示すデータである。ここでいう心象とは、消費者の商品の購買意思決定に影響を与え得る心象を指す。
本実施形態では、商品に対する心象には、商品のカテゴリに対する心象と、商品のブランドに対する心象と、が含まれる。ここでいう商品のブランドとは、商品に付ける名称又は名称が付けられた商品そのものを指す。また、ここでいう商品のカテゴリとは、少なくとも商品のブランドよりは大きな分類であり、同一のカテゴリには複数のブランドが含まれ得る。例えば、商品として「お茶」を想定した場合、商品のカテゴリは「お茶」、商品のブランドはお茶のブランド(商品名)であるAブランド、Bブランド等である。
本実施形態では、複数名の調査対象者に対してアンケート調査が行われ、アンケート調査の回答として心象データが得られる。
アンケート調査には、商品の購買に関する設問と、商品のカテゴリ及びブランドに対する心象に関する設問と、が含まれる。なお、本実施形態では、商品として低関与商材、特に生活消費財である「お茶」が想定される。
購買に関する設問は、例えば、「あなたが6ヶ月以内に購入した『清涼飲料水』を全てお選び下さい。」などのマルチアンサー形式の設問である。この設問に対する回答により、調査対象者が定期的にお茶を飲むか飲まないか、調査対象者お茶を定期的に飲む場合、どのブランドのお茶を飲むか飲まないか、の回答結果が得られる。
なお、以下では後述の分析対象となる商品のカテゴリを「対象カテゴリ」、調査対象後述の分析対象となる商品のブランドを「対象ブランド」ともいう。なお、本実施形態では、対象ブランドとして複数のブランドであるAブランド、Bブランド、Cブランド及びDブランドが想定される。
一方、商品のカテゴリに対する心象に関する設問は、例えば、「あなたはお茶を購入するときに、どのようなことを重視していますか。」などのマルチアンサー形式の設問である。また、商品のブランドに対する心象に関する設問は、例えば、「あなたはAブランドという商品について、どのような心象をお持ちですか?」などのマルチアンサー形式の設問である。調査対象者が、あらかじめ用意された複数の選択項目(複数種類の心象)の中から該当する心象を選択することで、調査対象者(ひいては後述の分析対象者)の商品に対する心象を示す回答結果が取得される。そして、この回答結果が前述の心象データとして記憶部13に記憶される。
なお、商品のカテゴリに対する心象に関する設問において用意される回答の選択項目と、商品のブランドに対する心象に関する設問において用意される回答の選択項目と、は互いに共通している。すなわち、心象データが示し得る、商品のカテゴリに対する複数種類の心象と、商品のブランドに対する複数種類の心象と、は互いに共通している。なお、商品(お茶)のカテゴリ及びブランドに対する心象としては、例えば図3に示すように、「1.味が濃い」、「2.雑味がない」、「3.香りがよい」等が挙げられる。
一方、購買データは、前記複数名の調査対象者(すなわち、心象データを取得した複数名の調査対象者)の過去所定期間における商品の購買実績を示すデータである。特に、購買データは、対象カテゴリに分類される商品(お茶)、及び、各対象ブランド、の購買履歴を示し、調査対象者が購入した商品名、購入量(本実施形態では購入本数)等のデータを含む。
なお、記憶部13に記憶される購買データには、前記アンケート調査によって取得された購買データと、消費者パネル調査により取得された購買データと、が含まれる。消費者パネル調査では、消費者の動向や意識の変化などを把握することを目的として、複数の消費者を対象に日々購買データが継続的に収集される。本実施形態では、後述する図2の分析処理では、消費者パネル調査によって収集された購買データが使用される。しかし、分析処理に使用される購買データはこれに限られず、消費者パネル調査及びアンケート調査によって取得された購買データの両方が使用されてもよく、また、アンケート調査によって取得された購買データのみが使用されてもよい。
なお、記憶部13には、心象データと購買データとが調査対象者ごとに紐付けられて記憶されている。
通信部14は、図示省略するネットワークを通じて外部の装置と通信を行うための通信インタフェースである。
制御部15は、CPU151と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ152)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部15の各種機能は、CPU151が非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ152が、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。制御部15は、メモリ152に格納されたプログラムを実行することにより後述する図2に示す分析処理及び図10に示す分類処理を実行する。なお、制御部15を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
[2.分析処理]
次に、制御部15が実行する分析処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。分析処理は、調査対象者から取得された心象データと購買データとを用いて統計処理を行い、分析結果(後述の影響度等)を表示部11に出力(表示)して可視化する処理である。なお、分析処理は、ユーザが分析処理を開始するための所定の操作(例えば表示部11に表示されるソフトウェアボタンの操作)を入力部12を介して行うことで開始される。
S101で、制御部15は、心象データを取得した全調査対象者の購買データを記憶部13から取得する。
S102で、制御部15は、心象データを取得した全調査対象者の心象データを記憶部13から取得する。
S103で、制御部15は、取得された購買データと心象データとを用いて0/1データセットを生成する。ここでいう0/1データセットは、対象カテゴリに分類される商品であるお茶の非定期購入者である調査対象者には「0」が設定され、お茶の定期購入者である調査対象者には「1」が設定されたデータであって、「0」又は「1」が設定された調査対象者の購買データと心象データとを含むデータである。
なお、本実施形態では、商品の非定期購入者は、過去所定期間(例えば過去3ヶ月間)のお茶の購入本数が所定本数以下(例えば6本以下)である調査対象者として定義される。また、商品の定期購入者は、前記過去所定期間のお茶の購入本数が所定本数以上(例えば13本以上)である調査対象者として定義される。なお、以下のS104〜S108においては、S103で「0」又は「1」が設定された調査対象者を分析対象者と称す。
続いて、S104で、制御部15は、計算対象サンプルを特定する。すなわち、制御部15は、S103で抽出された分析対象者全体の中から大きさn1のサンプルをランダムに抽出し、抽出されたサンプルを計算対象サンプルとして特定する。なお、本実施形態では、大きさn1は、分析対象者全体の集合の大きさN1の80%である。後述のとおり、影響度等の計算は、計算対象サンプルを変えて複数回実行される。
S105で、制御部15は、S103で生成された0/1データセットに対して統計処理を行うことで対象カテゴリであるお茶に対する分析対象者の各心象の影響度を計算する。
ここでいうある心象の影響度とは、分析対象者の商品の購買意思決定にその心象がどの程度影響するかを示す度合いである。具体的には、心象の影響度は、分析対象者の商品の購買実績を示す値を目的変数とし、分析対象者の商品に対する心象の有無を説明変数とする統計モデルのパラメータに基づく量である。
本実施形態では、統計モデルとして下記式1で示されるロジスティック回帰モデルが用いられる。

ここで、xiは、分析対象者の商品に対する複数の心象のうちi番目の心象の有無を示す説明変数であり、本実施形態では0又は1の値を取る。βiは、i番目の説明変数に係る回帰係数である。pは、分析対象者が商品の購入者に該当する確率である。つまり、目的変数は、分析対象者が商品の購入者に該当するか否かである。そして、商品に対するi番目の心象の影響度はi番目の説明変数に係る回帰係数βiとして定義される。
S105では、分析対象者の対象カテゴリに分類される商品である「お茶」の購買意思決定に心象がどの程度影響するかを示す影響度が計算される。具体的には、対象カテゴリに対する影響度は、対象カテゴリに対する分析対象者の各種心象の有無を説明変数xiとし、分析対象者がお茶の定期購入者に該当するか否か(前述のS103で生成された0/1データセットの「0」又は「1」)を目的変数とする、ロジスティック回帰分析の回帰係数βiである。なお、S105では、L2正則化を用いたロジスティック回帰分析が行われる。制御部15は、計算された各心象の影響度βiを記憶部13に記憶する。
続いて、S106で、制御部15は、各心象に係る回答者率を取得する。ここでいうある心象の回答者率とは、分析対象者のうち対象カテゴリに分類される商品(すなわちお茶)に対してその心象を有していると回答した分析対象者の数の割合である。なお、ここでいう分析対象者は、前述した0/1データセットを構成する調査対象者、すなわち、対象カテゴリに分類される商品であるお茶の非定期購入者又は定期購入者である調査対象者である。S106では、アンケート調査の選択項目として用意された全ての心象について回答者率が取得(計算)される。
続いて、S107で、制御部15は、対象カテゴリに対する各心象の貢献スコアを計算する。ここでいう貢献スコアとは、S105で計算された影響度とS106で取得された回答者率とに基づく量であり、本実施形態では影響度と回答者率とを掛け合わせた量である。S107では、アンケート調査の選択項目として用意された全ての心象について貢献スコアが計算される。
S108で、制御部15は、計算対象サンプルを変えて前述したS104〜S107の処理を複数回繰り返す。本実施形態では、S105〜S107の処理が5×100回繰り返される。制御部15は、計算された影響度及び貢献スコア等の分析結果を記憶部13に記憶する。
S109で、制御部15は、調査対象者全体の集合からS103で「1」が設定された調査対象者(すなわち、対象カテゴリに分類される商品の定期購入者である調査対象者)を抽出する。なお、以下のS110〜S115においては、この「1」が設定された調査対象者を分析対象者と称す。
S110で、制御部15は、S101で取得された購買データとS102で取得された心象データとを用いて0/1データセットを生成する。ここでいう0/1データセットは、対象ブランドの中の一のブランドの商品(例えばAブランドのお茶)の非購入者である分析対象者には「0」が設定され、前記一のブランドの商品(例えばAブランドのお茶)の購入者である分析対象者には「1」が設定されたデータであって、「0」又は「1」が設定された分析対象者の購買データと心象データとを含むデータである。
なお、本実施形態では、前記一のブランドの商品の非購入者は、過去所定期間(例えば過去3ヶ月間)の前記一のブランドのお茶の購入本数が所定本数以下(例えば0本以下)である分析対象者として定義される。また、前記一のブランドの商品の購入者は、前記過去所定期間のお茶の購入本数が所定本数以上(例えば1本以上)である分析対象者として定義される。制御部15は、複数種類の対象ブランドのそれぞれについてこのような0/1データセットを生成する。なお、本実施形態の非購入者及び購入者の定義によれば、S110で特定された分析対象者の全てに「0」又は「1」が設定される。
S111で、制御部15は、計算対象サンプルを特定する。すなわち、制御部15は、S109で抽出された分析対象者全体の中から大きさn2のサンプルをランダムに抽出し、抽出されたサンプルを計算対象サンプルとして特定する。なお、本実施形態では、大きさn2は、分析対象者全体の集合の大きさN2の80%である。後述のとおり、S112〜S114では対象ブランドに対する各心象の影響度及び貢献スコアが計算される。これらの影響度及び貢献スコアの計算は、計算対象サンプルを変えて複数回実行される。
S112で、制御部15は、S110で生成された0/1データセットを用いて統計処理を行うことで対象ブランドに対する分析対象者の各心象の影響度を計算する。
ここでいう影響度は、基本的にはS105で計算される影響度と同じものである。ただし、S112では、分析対象者の対象ブランドの商品(例えばAブランドのお茶)の購買意思決定にその心象がどの程度影響するかを示す影響度が計算される。具体的には、対象ブランドに対する分析対象者の各心象の影響度は、対象ブランド(例えばAブランド)に対する分析対象者の各種心象の有無を説明変数xiとし、分析対象者がその対象ブランド(例えばAブランド)の商品の購入者に該当するか否か(前述のS110で生成された0/1データセットの「0」又は「1」)を目的変数とする、ロジスティック回帰分析の回帰係数βiである。制御部15は、複数の対象ブランドのそれぞれについてロジスティック回帰分析を行い、対象ブランドのそれぞれについて各心象の影響度(回帰係数βi)を計算する。なお、S112では、L2正則化を用いたロジスティック回帰分析が行われる。制御部15は、計算された各心象の影響度を記憶部13に記憶する。
S113で、制御部15は、各心象に係る回答者率を取得する。ここでいうある心象の回答者率とは、分析対象者のうち対象ブランドの商品(例えばAブランドのお茶)に対してその心象を有していると回答した分析対象者の数の割合である。なお、ここでいう分析対象者は、S110で生成された0/1データセットを構成する調査対象者、すなわち、対象カテゴリに分類される商品であるお茶の定期購入者である調査対象者である。回答者率は複数の対象ブランドのそれぞれについて取得(計算)される。また、回答者率は、アンケート調査の選択項目として用意された全ての心象について取得(計算)される。
S114で、制御部15は、対象ブランドに対する各心象の貢献スコアを計算する。ここでいう貢献スコアとは、S112で計算された影響度とS113で取得された回答者率とに基づく量であり、本実施形態では影響度と回答者率とを掛け合わせた量である。S114では、複数の対象ブランドのそれぞれについて貢献スコアが計算される。また、アンケート調査の選択項目として用意された全ての心象について貢献スコアが計算される。
S115で、制御部15は、計算対象サンプルを変えて前述したS112〜S114の処理を複数回(本実施形態では5×100回)繰り返す。制御部15は、計算された影響度や貢献スコア等の分析結果を記憶部13に記憶する。
S116で、制御部15は、分析結果を表示部11に出力し、図2の分析処理を終了する。
ここで、分析処理の出力結果例について図4〜図8を用いて説明する。
図4は、対象カテゴリに対する複数種類の心象の影響度を示す棒グラフである。横軸は複数種類の心象、縦軸は影響度である。影響度を表す棒が縦軸方向に長いほどその心象の影響度が大きい。
図4では、特定された計算対象サンプルによる影響度の個体差(ブレ)がグラデーションによって表現されている。換言すれば、計算対象サンプルを変えて複数回計算された影響度の値が棒グラフの棒のグラデーションを構成している。また、複数回計算された影響度の平均値が白抜きの四角で示されている。また、図4では、影響度が高い心象から順に左側から並べられている。
図5Aは、対象カテゴリに対する複数種類の心象の貢献スコアを示すバブルチャートである。横軸は回答者率、縦軸は影響度である。図5Aでは、対象カテゴリに対する複数種類の心象のそれぞれに対応した複数図形(バブル)が表示されている。前記バブルは、貢献スコアの大きさに応じた面積を有する。具体的には、ある心象の貢献スコアが大きいほど、その心象に対応したバブルの面積が大きくなるように表示される。
図5Bは、対象カテゴリに対する複数種類の心象の影響度のランキングを示す出力結果である。影響度が高い心象から順にその影響度と共に表示される。また、各心象の回答者率(S106で取得される回答者率)及び貢献スコア(S107で計算される貢献スコア)も併せて表示される。なお、図5A及び図5Bでは、影響度、回答者率及び貢献スコアの例えば平均値が表示される。
図6は、対象ブランドのうちの一のブランド(以下、注目ブランド。例えばAブランド。)に対する複数種類の心象の影響度を示す棒グラフである。図7Aは、注目ブランドに対する複数種類の心象の貢献スコアを示すバブルチャートである。図7Bは、注目ブランドに対する複数種類の心象の影響度のランキングを示す出力結果である。図6、図7A及び図7Bは、それぞれ図4、5A及び5Bに対応する出力結果であるため、詳細な説明を省略する。
なお、図7Aにおいて、影響度が高いが回答者率が低い領域(破線R1で囲まれた領域)内の心象は、影響度は高いが消費者に十分に心象付けできていない心象であるといえる。また、影響度が高く回答者率も高い領域(破線R2で囲まれた領域)内の心象は、注目ブランドのお茶の購買を主に構成している心象であるといえる。また、回答者率が高いが影響力が低い領域(破線R3で囲まれた領域)内の心象は、消費者に心象付けはできているがあまり購買に貢献していない心象であるといえる。
図8は、全対象ブランドのそれぞれに対する複数種類の心象の貢献スコアが一度に出力された出力結果である。なお、以下では、注目ブランドであるAブランドと同一の商品のカテゴリ(お茶)に分類される他のブランドであるBブランド、Cブランド及びDブランドを競合ブランドと称す。図8の出力結果により複数の対象ブランドの貢献スコアを比較し、注目ブランドが競合ブランドから奪取すべき心象がどれかなどを検討することが可能となる。
例えば、図8において、影響度も回答者率も共に高い心象(例えば「24.リラックスできる」)を競合ブランドであるCブランドから奪取し、注目ブランドであるAブランドの心象にすることができれば、対象カテゴリの市場(すなわち、お茶市場)においてかなりのシェアを獲得できる可能性がある。また例えば、回答者率は大きいが影響度は小さい心象(例えば「18.定番である」)は、競合ブランドであるBブランドから奪取するのは困難であり、また影響度が低いため奪取する必要性も低いことがわかる。
図9は、対象カテゴリに対する複数種類の心象の貢献スコアと、全対象ブランド(注目ブランド及び競合ブランド)に対する複数種類の心象の貢献スコアと、が比較可能に出力された出力結果である。図9において、横軸は複数種類の心象、左縦軸は対象ブランドに対する貢献スコア、右縦軸は対象カテゴリに対する貢献スコアである。図9では、対象カテゴリに対する複数種類の心象の貢献スコアは面グラフで表示され、対象ブランドに対する複数種類の心象の貢献スコアは線グラフで表示されている。図9では、対象カテゴリに対する貢献スコアが大きい心象から順に左側から並べられている。
図9の出力結果から例えば以下のことがわかる。すなわち、対象カテゴリに対する貢献スコアが0よりも大きい心象(図9中の破線Lよりも左側の心象)は、対象カテゴリに分類される商品であるお茶の購買理由を構成する心象であるといえる。そして、お茶の購買理由を構成する心象の中では、注目ブランドであるAブランドに対する「35.仕事中に飲みたい」、「9.ごくごく飲める」、「17.良い水を使っている」などの貢献スコアが競合ブランドのものよりも大きい。よって、これらの心象がAブランドの購買に大きく貢献していると考えられる。また、「24.リラックスできる」、「8.うまみがある」及び「41.本格的である」もAブランドの購買に貢献しているが、競合ブランドであるCブランドの貢献スコアの方が大きく、Cブランドにシェアを奪われている可能性がある。また、「22.食事に合う」及び「34.朝に飲みたい」については、お茶市場全体に対していずれのブランドの優位性もない。よって、注目ブランドであるAブランドがこれらの心象を勝ち取ることで市場のシェアを奪える可能性がある。
以上が分析処理の出力結果例である。
[3.分類処理]
次に、制御部15が実行する分類処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。分類処理は、複数種類の心象のそれぞれを対象カテゴリ及び対象ブランドに対する貢献スコアに基づいて複数(本実施形態では6つ)のグループのいずれかに分類する処理である。分類処理は、ユーザが分類処理を開始するための所定の操作(例えば表示部11に表示されるソフトウェアボタンの操作)を入力部12を介して行うことで開始される。
まず、S201で、制御部15は、複数種類の心象の中から任意に選択した一の心象を対象心象として特定する。
続いて、S202で、制御部15は、対象カテゴリ(お茶)に対する対象心象の貢献スコアが第1のしきい値(例えば0.01)以上であるか否かを判断する。
制御部15は、S202で対象カテゴリに対する対象心象の貢献スコアが第1のしきい値以上であると判断した場合には、S203へ移行する。
S203で、制御部15は、注目ブランド(Aブランド)に対する対象心象の貢献スコアが全対象ブランド(A〜Dブランド)に対する貢献スコアの中で最大であるか否かを判断する。
制御部15は、S203で注目ブランドに対する対象心象の貢献スコアが全対象ブランドに対する貢献スコアの中で最大であると判断した場合には、S204へ移行する。
S204で、制御部15は、競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第2のしきい値(例えば0.01)以上であるか否かを判断する。ここで、制御部15は、複数の競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアのうちいずれか1つでも第2のしきい値以上の貢献スコアがあれば、S204で競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第2のしきい値以上であると判断する。一方、制御部15は、複数の競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアのいずれも第2のしきい値未満であれば、S204で競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第2のしきい値以上でないと判断する。
制御部15は、S204で競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第2のしきい値以上であると判断した場合には、S205へ移行し、対象心象を「A.競合の動きに警戒」に分類した後、後述するS213へ移行する。
一方、制御部15は、前述したS204で競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第2のしきい値以上でないと判断した場合には、S206へ移行し、対象心象を「B.価値確率ポイント」に分類した後、後述するS213へ移行する。
一方、制御部15は、前述したS203で注目ブランドに対する対象心象の貢献スコアが全対象ブランドに対する貢献スコアの中で最大でないと判断した場合には、S207へ移行する。
S207は、前述したS204と同様であるため、説明を省略する。
制御部15は、S207で競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第2のしきい値以上であると判断した場合には、S208へ移行し、対象心象を「C.奪取すべき心象」に分類した後、後述するS213へ移行する。
一方、制御部15は、前述したS207で競合ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第2のしきい値以上でないと判断した場合には、S209へ移行し、対象心象を「D.ブルーオーシャン」に分類した後、後述するS213へ移行する。
一方、制御部15は、前述したS202で対象カテゴリに対する対象心象の貢献スコアが第1のしきい値以上でない(第1のしきい値未満である)と判断した場合には、S210へ移行する。
S210は、前述したS203と同様であるため、説明を省略する。
制御部15は、S210で注目ブランドに対する対象心象の貢献スコアが全対象ブランドに対する貢献スコアの中で最大であると判断した場合には、S211へ移行し、対象心象を「E.方向転換の余地あり」に分類した後、後述するS213へ移行する。
一方、制御部15は、前述したS210で注目ブランドに対する対象心象の貢献スコアが全対象ブランドに対する貢献スコアの中で最大でないと判断した場合には、S212へ移行し、対象心象を「F.無視してもよい領域」に分類した後、後述するS213へ移行する。
S213で、制御部15は、全ての心象について分類が完了したか否かを判断する。制御部15は、S213で全ての心象について分類が完了していないと判断した場合には、S214へ移行し、対象心象を分類がまだ完了していない心象に変更した後、前述したS202に戻る。
一方、制御部15は、S213で全ての心象について分類が完了したと判断した場合には、S215へ移行し、分類結果を出力する。
図11には、S215の出力結果の一例が示されている。具体的には、分類処理で分類される6つのグループ(A〜Fのグループ)と、これらのグループに分類された各心象と、が出力される。6つのグループに分類された心象のそれぞれについて、対象カテゴリに対する貢献スコアと、全対象ブランド(A〜Dブランド)に対する貢献スコアと、が棒グラフで表示されている。
また、図11では、「A.競合の動きに警戒」、「B.価値確率ポイント」、「C.奪取すべき心象」又は「D.ブルーオーシャン」に分類された心象は、S202で対象カテゴリ「お茶」に対する貢献スコアが第1のしきい値以上である心象(換言すれば、市場に需要がある心象)であることが表示される。他方、「E.方向転換の余地あり」又は「F.無視してもよい領域」に分類された心象は、対象カテゴリ「お茶」に対する貢献スコアが第1のしきい値未満である心象(換言すれば、市場に需要がない心象)であることが表示される。
また、「A.競合の動きに警戒」、「B.価値確率ポイント」又は「E.方向転換の余地あり」に分類された心象は注目ブランドであるAブランドの購買重視点であり、「C.奪取すべき心象」、「D.ブルーオーシャン」又は「F.無視してもよい領域」に分類された心象は注目ブランドであるAブランドの購買重視点でないことが表示されている。なお、注目ブランドの購買重視点とは、注目ブランドに対する貢献スコアが全対象ブランドの中で最大である心象を意味する。換言すれば、購買重視点は、注目ブランドの購買に主に貢献している心象である。
また、「C.奪取すべき心象」に分類された心象は競合ブランドの購買重視点であり、「D.ブルーオーシャン」に分類された心象は競合ブランドの購買重視点でないことが表示されている。なお、競合ブランドの購買重視点とは、競合ブランドに対する貢献スコアが注目ブランドの貢献スコアよりも大きな心象を意味する。
制御部15は、S215を実行すると図10の分類処理を終了する。
[4.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態では、制御部15は、分析対象者から取得された心象データ及び購買データを用いて統計処理を行うことで商品に対する心象の影響度を計算する。つまり、分析対象者に対して商品の購買理由を直接的に聴取するのではなく、分析対象者から取得された心象データ及び購買データを用いて影響度を有する心象(換言すれば購買理由)を特定できる。したがって、調査対象者に商品の購買理由を直接的に聴取することにより発生するバイアスを排除しつつ商品の購買理由を特定できる。
また、生活消費財等の低関与商材については商品の購買時点でのリアルな購買理由を消費者に想起させることは困難であるが、本実施形態の手法によれば消費者の商品の購買意思決定に影響している心象を科学的に解明することができる。
(2)本実施形態では、影響度は、分析対象者の商品の購入実績を示す値を目的変数とし、分析対象者の商品に対する心象の有無を説明変数とする統計モデルのパラメータである。具体的には、前記統計モデルはロジスティック回帰モデルであり、影響度はロジスティック回帰モデルの回帰係数である。
したがって、商品の購買量ごとのサンプル数が必要とされる統計モデルを使用する場合と比較して、分析精度を向上できる。すなわち、例えば、統計モデルとしてポアソン回帰モデルなどのモデルを使用する場合、商品(例えばお茶)の購入本数ごとのサンプル数がある程度確保できていないと分析精度が出ない。これに対して、統計モデルとしてロジスティック回帰モデルを使用する場合、商品の購入本数でサンプルを2つの集団に分け、各集団のサンプル数が確保できればよい。具体的には、本実施形態では、例えば対象カテゴリに対する各心象の影響度を計算する場合、商品の購入本数が所定本数(例えば6本)以下の非定期購入者の集団と購入本数が所定本数(例えば13本)以上の定期購入者の集団との2つの集団にサンプルを分け、各集団のサンプル数が十分に確保できればよい。よって、例えば大きな購入本数のサンプル数が確保できない場合であっても、各集団のサンプル数は確保できる。よって、統計モデルとしてロジスティック回帰モデルを使用することで、商品の購買量ごとのサンプル数が必要とされる統計モデルを使用する場合と比較して、分析精度を向上できる。
(3)本実施形態では、制御部15は、影響度と回答者率とを掛け合わせた量である貢献スコアを計算する。したがって、回答者率、すなわち、特定の心象について分析対象者にどの程度心象付けできているのかも踏まえて、前記特定の心象が商品の購買意思決定にどの程度貢献しているかを解明することができる。
(4)本実施形態では、制御部15は、貢献スコアの大きさに応じた面積を有する図形(バブル)を表示部11に出力する。したがって、各心象の貢献スコアがどの程度であるかを直感的に理解することができる。
(5)本実施形態では、制御部15は、図9等に示すように、対象カテゴリに対する各心象の貢献スコアと対象ブランドに対する各心象の貢献スコアとを比較可能に出力する。
したがって、分析を行う分析者は、対象カテゴリに対する各心象の貢献スコアと、対象ブランドに対する各心象の貢献スコアと、の両スコアを比較しながら商品の購買意思決定に関する各心象の意義を解明できる。具体的には、例えば、対象カテゴリの貢献スコアが一定以上である心象(換言すれば、対象カテゴリに分類される商品の市場において需要がある心象)の中に対象ブランドの商品の購買意思決定に貢献している心象があるかなどを解明することできる。
(6)本実施形態では、制御部15は、対象カテゴリに対する各心象の貢献スコアと、注目ブランドに対する各心象の貢献スコアと、競合ブランドに対する各心象の貢献スコアと、に基づいて、各心象を複数のグループのいずれかに分類する。したがって、対象カテゴリ、注目ブランド及び競合ブランドに対する各心象の貢献スコアに基づく心象の分類結果を踏まえて商品の今後の展開の方針等の各種検討を行うことができる。
なお、本実施形態では、制御部15が計算装置の一例に相当し、回答者率が存在指標の一例に相当し、S101が第2取得部としての処理の一例に相当し、S102が第1取得部としての処理の一例に相当し、S105及びS112が影響度計算部としての処理の一例に相当し、S106及びS113が第3取得部としての処理の一例に相当し、S107及びS114が貢献スコア計算部としての処理の一例に相当し、S203〜S212が分類処理部としての処理の一例に相当する。
[5.他の実施形態]
以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)上記実施形態では、影響度はロジスティック回帰分析の回帰係数であるが、影響度はこれに限られない。例えば影響度は、回帰係数に定数を加えたり乗じたりその他何らかの演算を施したものであってもよい。つまり、影響度は、厳密に回帰係数でなくてもよい。また例えば影響度は、回帰係数以外の統計モデルのパラメータであってもよい。
(2)上記実施形態では、貢献スコアは影響度と回答者率とを掛け合わせた量であるが、貢献スコアはこれに限られない。例えば貢献スコアは、影響度と回答者率とを掛け合わせた量に定数を加えたり乗じたりその他何らかの演算を施したものであってもよい。つまり、貢献スコアは、厳密に影響度と回答者率とを掛け合わせた量でなくてもよい。
(3)上記実施形態では、存在指標として回答者率を例示したが存在指標はこれに限られない。例えば存在指標は、分析対象者のうち商品に対してある心象を有していると回答した分析対象者の数である回答者数であってもよい。
(4)上記実施形態では、貢献スコアの大きさに応じた面積を有する図形は円形の図形(バブル)であるが、前記図形はこれに限られない。例えば前記図形は楕円や多角形等などの他の図形であってもよい。また、前記図形は、2次元図形に限られず3次元図形(立体)等であってもよい。この場合において、貢献スコアの大きさに応じた体積を有する図形が出力されてもよい。
(5)上記実施形態では、統計モデルとしてロジスティック回帰モデルを例示したが、統計モデルはこれに限られない。例えば統計モデルはロジスティック回帰分析以外の線形分類モデルあってもよく、また、非線形分類モデル、線形、非線型回帰モデル、確率分布モデル等であってもよい。
(6)上記実施形態では、統計モデルの説明変数は分析対象者の商品に対するある心象の有無であるが、説明変数はこれに限られない。例えば説明変数は、分析対象者が商品に対してある心象をどの程度有しているかを複数段階で評価したときのどの段階かを示す値であってもよい。つまり、説明変数は、分析対象者の商品に対するある心象を有している度合いであってもよい。
また、上記実施形態では、統計モデルの目的変数は分析対象者が商品の(定期)購買者に該当するか否かを示す値であるが、目的変数はこれに限られない。例えば、目的変数は、商品の購入本数等の購入量等であってもよい。この場合も目的変数は分析対象者の商品の購買実績を示す値である。
(7)分類処理における各心象の分類の仕方は上記実施形態のものに限られない。例えば、対象カテゴリに対する対象心象の貢献スコアが第1のしきい値以上であるか否かの第1の判断、及び、対象ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第2のしきい値以上であるか否かの第2の判断、を行い、前記第1判断及び前記第2判断による判断結果に基づいて、対象心象を複数のグループのいずれかに分類してもよい。
また例えば、前記第2判断において、注目ブランドに対する対象心象の貢献スコアが第3のしきい値以上であるか否かの判断、及び、競合ブランドに対する対象心象の前記貢献スコアが第4のしきい値以上であるか否かの判断、を行い、前記第1判断及びこれらの判断による判断結果に基づいて、対象心象を複数のグループのいずれかに分類してもよい。
(8)上記実施形態では、分類処理において各心象は6つのグループのいずれかに分類されるが、各心象が分類されるグループの数は6に限られない。グループの数は6以外の複数であってもよい。
(9)上記実施形態では、商品としてお茶を例示したが、商品はこれに限られない。例えば商品は、お茶以外の生活消費財等であってもよい。また例えば商品は、生活消費財以外の商品であってもよい。また例えば商品は、有形の商品に限られず、無形の商品、すなわちサービスであってもよい。
(10)上記実施形態において、対象カテゴリ及び対象ブランドのいずれか一方のみの影響度及び貢献スコア等を計算してもよい。
(11)上記実施形態において、各心象の貢献スコアを計算せずに、影響度だけを計算し、出力してもよい。
(12)上記実施形態で、制御部15が実行する機能の一部又は全部を、1つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
(13)前述した制御部15の他、当該制御部15を構成要素とするシステム、当該制御部15としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記憶した半導体メモリ等の非遷移的実体的記憶媒体、商品に対する心象の影響度等を計算する方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
(14)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…情報処理装置、11…表示部、12…入力部、13…記憶部、14…通信部、15…制御部、151…CPU、152…メモリ。

Claims (9)

  1. 分析対象者の商品に対する心象を表す心象データを取得するように構成された第1取得部と、
    前記分析対象者の前記商品の購買実績を示す購買データを取得するように構成された第2取得部と、
    前記心象データ及び前記購買データを用いて統計処理を行うことで前記心象の影響度を計算するように構成された影響度計算部であって、前記影響度は、前記分析対象者の前記商品の購買意思決定に前記心象がどの程度影響するかを示す度合いである、影響度計算部と、
    を備える計算装置。
  2. 請求項1に記載の計算装置であって、
    前記影響度は、前記分析対象者の前記商品の購買実績を示す値を目的変数とし、前記分析対象者の前記商品に対する前記心象の有無又は前記心象を有している度合いを説明変数とする統計モデルのパラメータに基づく量である、計算装置。
  3. 請求項2に記載の計算装置であって、
    前記統計モデルは、ロジスティック回帰モデルであり、
    前記影響度は、前記ロジスティック回帰モデルの回帰係数に基づく量である、計算装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の計算装置であって、
    前記分析対象者のうち前記商品に対して特定の前記心象を有している前記分析対象者がどの程度存在するかを示す指標である存在指標を取得するように構成された第3取得部と、
    前記影響度と前記存在指標とに基づく量である、前記特定の心象の貢献スコアを計算するように構成された貢献スコア計算部と、
    を更に備える計算装置。
  5. 請求項4に記載の計算装置であって、
    前記貢献スコアの大きさに応じた面積又は体積を有する図形を表示部に出力するように構成された図形出力部を更に備える計算装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の計算装置であって、
    前記商品に対する心象は、前記商品のカテゴリに対する心象と、前記商品のブランドに対する心象と、を含み、
    前記カテゴリに対する前記特定の心象の前記貢献スコアと、前記ブランドに対する前記特定の心象の前記貢献スコアと、を比較可能に出力するように構成された比較出力部を更に備える計算装置。
  7. 請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載の計算装置であって、
    前記商品に対する心象は、前記商品のカテゴリに対する心象と、前記商品のブランドに対する心象と、を含み、
    前記カテゴリに対する前記特定の心象の前記貢献スコアと前記ブランドに対する前記特定の心象の前記貢献スコアとに基づいて、前記特定の心象を複数のグループのいずれかに分類するように構成された分類処理部を更に備える計算装置。
  8. 請求項7に記載の計算装置であって、
    前記分類処理部は、前記ブランドに対する前記特定の心象の前記貢献スコアとして、特定の前記ブランドである注目ブランドに対する前記特定の心象の前記貢献スコアと、前記注目ブランドと同一の前記カテゴリに分類される他の前記ブランドである競合ブランドに対する前記特定の心象の前記貢献スコアと、を用いて、前記特定の心象を前記複数のグループのいずれかに分類する、計算装置。
  9. コンピュータプログラムであって、
    分析対象者の商品に対する心象を表す心象データを取得するように構成された第1取得部と、
    前記分析対象者の前記商品の購買実績を示す購買データを取得するように構成された第2取得部と、
    前記心象データ及び前記購買データを用いて統計処理を行うことで前記心象の影響度を計算するように構成された影響度計算部であって、前記影響度は、前記分析対象者の前記商品の購買意思決定に前記心象がどの程度影響するかを示す度合いである、影響度計算部と、
    を備える計算装置としてコンピュータを機能させるコンピュータプログラム。
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