JP2020076534A - 熱交換器、熱交換器の製造方法、及び空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィンと伝熱管を備える熱交換器の性能向上を図る。【解決手段】熱交換器のフィン(30)に、伝熱管を差し込むための管用開口(33)が形成される。フィン(30)には、管用開口(33)の縁部から立ち上がるカラー部(32)が形成される。カラー部(32)の開放端側カラー部(40a)及び閉塞端側突出片(40b)は、隣のフィン(30)と接してフィン本体(31)同士の間隔を保持する。カラー部(32)の中間カラー部(50)は、開放端側カラー部(40a)及び閉塞端側突出片(40b)よりも高い。中間カラー部は、その突端部(51)が隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の間に入り込んで伝熱管(20)と接触する。【選択図】図5
Description
本開示は、熱交換器、熱交換器の製造方法、及び空気調和機に関するものである。
特許文献1には、板状のフィンと扁平な伝熱管とを備えた熱交換器が開示されている。この熱交換器のフィンには、伝熱管に対応した形状の切り欠きが形成され、このフィンの切り欠きに伝熱管が差し込まれている。
通常、特許文献1に開示されているようなフィンと伝熱管を備える熱交換器は、伝熱管を流れる流体と、フィンに接触して流れる空気とを熱交換させる。従って、この種の熱交換器の性能向上を図るためには、伝熱管とフィンの間の熱抵抗を低く抑えるのが望ましい。
本開示の目的は、熱交換器の性能向上を図ることにある。
本開示の第1の態様は、伝熱管(20)と、該伝熱管(20)に固定された複数のフィン(30)とを備える熱交換器を対象とする。そして、複数の上記フィン(30)は、それぞれが板状に形成されたフィン本体(31)を有し、それぞれの上記フィン本体(31)が互いに向かい合うように配置され、複数の上記フィン(30)のそれぞれには、上記伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)と、上記管用開口(33)の縁部から上記フィン本体(31)と交わる方向へ突出し、突端部(41)が隣の上記フィン(30)の上記フィン本体(31)に接する第1突出片(40)と、上記管用開口(33)の縁部から上記第1突出片(40)と同じ側に突出し、上記フィン本体(31)と直交する方向における突出量が上記第1突出片(40)よりも大きい第2突出片(50)とが形成され、上記フィン(30)の上記第2突出片(50)は、突端部(51)が、隣の上記フィン(30)の上記第2突出片(50)と上記伝熱管(20)の間に位置して該第2突出片(50)と該伝熱管(20)の両方に接しているものである。
第1の態様の熱交換器(10)では、複数のフィン(30)のそれぞれに第1突出片(40)と第2突出片(50)とが形成される。この熱交換器(10)では、各フィン(30)の第1突出片(40)の突端部(41)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)と接することによって、各フィン(30)のフィン本体(31)同士の間隔が保たれる。第2突出片(50)は、第1突出片(40)よりも突出量が大きい。そして、各フィン(30)の第2突出片(50)の突端部(51)は、隣のフィン(30)の第2突出片(50)と伝熱管(20)の間に位置して第2突出片(50)と伝熱管(20)の両方に接する。各フィン(30)は、第2突出片(50)が伝熱管(20)と接する。そのため、この態様の熱交換器(10)では、フィン(30)と伝熱管(20)の間の熱抵抗が低く抑えられ、熱交換性能の向上が図られる。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記伝熱管(20)は、厚さよりも幅が長い扁平な形状であり、上記フィン(30)における上記管用開口(33)の縁部は、該管用開口(33)に差し込まれた上記伝熱管(20)の幅方向に延びる部分が長手側縁部(34)であり、上記第1突出片(40a)及び上記第2突出片(50)は、上記長手側縁部(34)に設けられているものである。
第2の態様のフィン(30)では、上記管用開口(33)の縁部の一部である長手側縁部(34)に、第1突出片(40a)と第2突出片(50)とが設けられる。つまり、第1突出片(40a)と第2突出片(50)とは、扁平な形状の伝熱管(20)の幅方向に沿って設けられる。
本開示の第3の態様は、上記第2の態様において、上記第1突出片(40a)及び上記第2突出片(50)は、上記管用開口(33)に差し込まれた上記伝熱管(20)を挟んで向かい合う一対の上記長手側縁部(34)のそれぞれに設けられているものである。
第3の態様において、フィン(30)の各管用開口(33)の縁部には、その管用開口(33)に差し込まれた伝熱管(20)を挟んで向かい合う一対の長手側縁部(34)が存在する。この態様では、その一対の長手側縁部(34)のそれぞれに、第1突出片(40a)と第2突出片(50)とが設けられる。
本開示の第4の態様は、上記第3の態様において、上記管用開口(33)の一対の上記長手側縁部(34)のそれぞれに設けられた上記第1突出片(40a)が互いに向かい合い、上記管用開口(33)の一対の上記長手側縁部(34)のそれぞれに設けられた上記第2突出片(50)が互いに向かい合っているものである。
第4の態様では、各長手側縁部(34)に設けられた第1突出片(40a)が互いに向かい合い、各長手側縁部(34)に設けられた第2突出片(50)が互いに向かい合う。
本開示の第5の態様は、上記第4の態様において、上記第1突出片(40a)の突端(42)は、上記管用開口(33)の縁部側に位置する基端から突端(42)に向かう伸長方向に蛇行する波形状に形成され、上記第2突出片(50)の突端(52)は、上記管用開口(33)の縁部側に位置する基端から突端(52)に向かう伸長方向に蛇行する波形状に形成されているものである。
第5の態様において、第1突出片(40a)の突端(42)は、第1突出片(40a)の伸長方向に蛇行する波形状に形成される。そのため、第1突出片(40a)の突端(42)が直線状である場合に比べ、第1突出片(40a)の高さを高くすることが可能となる。また、この態様において、第2突出片(50)の突端(52)は、第2突出片(50)の伸長方向に蛇行する波形状に形成される。そのため、第2突出片(50)の突端(52)が直線状である場合に比べ、第2突出片(50)の高さを高くすることが可能となる。
本開示の第6の態様は、上記第2〜第5のいずれか一つの態様において、上記第2突出片(50)は、上記フィン(30)の上記長手側縁部(34)に沿う方向の長さが、上記第1突出片(40a)よりも長いものである。
第6の態様では、フィン(30)の上記長手側縁部(34)に沿う方向において、第2突出片(50)が第1突出片(40a)よりも長い。そのため、伝熱管(20)と接する第2突出片(50)の長さが確保され、フィン(30)と伝熱管(20)の熱抵抗の低減が図られる。
本開示の第7の態様は、上記第2〜第6のいずれか一つの態様において、上記フィン(30)の上記管用開口(33)は、上記長手側縁部(34)の一端側の端部が開放端(36)となって該長手側縁部(34)の他端側の端部が閉塞端(37)となる切り欠き状に形成されているものである。
第7の態様のフィン(30)において、扁平な形状の伝熱管(20)が差し込まれる管用開口(33)は、切り欠き状に形成される。この管用開口(33)は、長手側縁部(34)に沿う方向における一端が開放端(36)となって他端が閉塞端(37)となる。伝熱管(20)は、管用開口(33)に対して、その開放端(36)から閉塞端(37)へ向かって差し込まれる。
本開示の第8の態様は、上記第7の態様において、上記第1突出片(40a)は、上記第2突出片(50)よりも、上記管用開口(33)の上記開放端(36)の近く配置されているものである。
第8の態様では、第2突出片(50)よりも管用開口(33)の開放端(36)の近くに第1突出片(40a)が配置される。
本開示の第9の態様は、上記第7又は第8の態様において、上記フィン(30)における上記管用開口(33)の縁部は、上記管用開口(33)の上記閉塞端(37)に面する部分が短手側縁部(35)であり、上記第1突出片(40)は、上記長手側縁部(34)と上記短手側縁部(35)のそれぞれに設けられているものである。
第9の態様では、フィン(30)の長手側縁部(34)と短手側縁部(35)のそれぞれに第1突出片(40)が設けられる。このため、伝熱管(20)の幅方向の少なくとも二ヶ所に第1突出片(40)が設けられる。そして、これらの第1突出片(40)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)と接することによって、隣り合うフィン(30)のフィン本体(31)同士の間隔が保たれる。
本開示の第10の態様は、上記第9の態様において、上記フィン(30)は、上記伝熱管(20)の幅方向に沿った方向が該フィン(30)の幅方向であり、上記フィン(30)の幅方向における上記管用開口(33)の長さは、上記フィン(30)の幅の半分よりも長く、上記長手側縁部(34)に設けられた上記第1突出片(40a)は、上記フィン(30)の幅方向の中央よりも上記管用開口(33)の上記開放端(36)に近いものである。
第10の態様のフィン(30)において、管用開口(33)の閉塞端(37)に沿った短手側縁部(35)は、フィン(30)の幅方向の中央に対して、管用開口(33)の開放端(36)とは逆側に位置する。このため、短手側縁部(35)に形成された第1突出片(40b)は、フィン(30)の幅方向の中央に対して、管用開口(33)の開放端(36)とは逆側に位置する。一方、長手側縁部(34)に設けられた第1突出片(40a)は、フィン(30)の幅方向の中央よりも管用開口(33)の開放端(36)寄りに配置される。
第10の態様では、フィン(30)の幅方向において、フィン(30)の幅方向の中央の両側に第1突出片(40)が設けられる。そして、これらの第1突出片(40)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)と接することによって、隣り合うフィン(30)のフィン本体(31)同士の間隔が保たれる。従って、この態様によれば、フィン(30)の幅方向におけるフィン本体(31)の傾きを抑えることが可能となる。
本開示の第11の態様は、上記第8〜第10のいずれか一つの態様において、上記第1突出片(40a)は、上記管用開口(33)の上記開放端(36)側に位置する側部(43)が、上記第1突出片(40a)の基端から突端(42)へ向かって上記管用開口(33)の上記閉塞端(37)側に傾斜しているものである。
第11の態様のフィン(30)において、第1突出片(40a)は、管用開口(33)の開放端(36)側に位置する側部(43)が、管用開口(33)の閉塞端(37)へ向かって傾斜している。このため、伝熱管(20)を管用開口(33)に対して開放端(36)から閉塞端(37)へ向かって差し込む際に、伝熱管(20)が第1突出片(40a)の側部(43)に引っ掛かりにくくなる。
本開示の第12の態様は、上記第1〜第11のいずれか一つの態様において、上記第2突出片(50)の基端部(54)は、上記管用開口(33)に面する内側面が円弧面となっているものである。
第12の態様では、第2突出片(50)の基端部(54)の内側面が円弧面となる。このため、第2突出片(50)と伝熱管(20)の間に隣のフィン(30)の第2突出片(50)が進入しやすくなる。
本開示の第13の態様は、伝熱管(20)と、板状に形成されたフィン本体(31)を有する複数のフィン(30)とを備える熱交換器(10)の製造方法を対象とする。そして、上記伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)と、上記管用開口(33)の縁部から上記フィン本体(31)と交わる方向へ突出する第1突出片(40)と、上記管用開口(33)の縁部から上記第1突出片(40)と同じ側に突出し、上記フィン本体(31)と直交する方向における突出量が上記第1突出片(40)よりも大きい第2突出片(50)とが形成された上記フィン(30)を準備する準備工程と、それぞれの上記フィン本体(31)が互いに向かい合うように配置された複数の上記フィン(30)の上記管用開口(33)に上記伝熱管(20)を差し込む組立工程と、上記組立工程において上記伝熱管(20)が上記管用開口(33)に差し込まれた複数の上記フィン(30)を、隣り合う上記フィン本体(31)の間隔が狭くなるように上記伝熱管(20)の伸長方向の両側から押さえることによって、上記フィン(30)の上記第1突出片(40)の突端部(41)を、隣の上記フィン(30)の上記フィン本体(31)に当接させ、上記フィン(30)の上記第2突出片(50)の突端部(51)を、隣の上記フィン(30)の上記第2突出片(50)と上記伝熱管(20)の隙間に差し込んで上記伝熱管(20)と接触させる差込工程と、上記差込工程を経た上記フィン(30)と上記伝熱管(20)を、接合材(15)を用いて接合する接合工程とを備えるものである。
第13の態様の熱交換器(10)の製造方法では、準備工程と、組立工程と、差込工程と、接合工程とが順に行われる。準備工程では、第1突出片(40)と第2突出片(50)とが形成されたフィン(30)が準備される。組立工程では、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合うように配置された複数のフィン(30)の管用開口(33)に、伝熱管(20)が差し込まれる。差込工程では、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合うように配置された複数のフィン(30)が、伝熱管(20)の伸長方向の両側から押さえられる。その結果、隣り合うフィン本体(31)同士の間隔が狭まり、各フィン(30)の第1突出片(40)の突端部(41)が、隣のフィン(30)のフィン本体(31)に接する。また、それと共に、各フィン(30)の第2突出片(50)の突端部(51)が、隣のフィン(30)の第2突出片(50)と伝熱管(20)の間に位置して第2突出片(50)と伝熱管(20)の両方に接する。接合工程では、差込工程を経たフィン(30)と伝熱管(20)が、接合材(15)を用いて接合される。
この態様の製造方法によって製造された熱交換器(10)において、各フィン(30)は、第2突出片(50)が伝熱管(20)と接する。そのため、この態様の熱交換器(10)では、フィン(30)と伝熱管(20)の間の熱抵抗が低く抑えられ、熱交換性能の向上が図られる。
本開示の第14の態様は、空気調和機を対象とし、上記第1〜第12のいずれか一つの態様の熱交換器(10)が設けられた冷媒回路(120)を備え、上記冷媒回路(120)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行うものである。
この態様によれば、本開示の熱交換器(10)を備えた空気調和機(110)が実現される。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。本実施形態の空気調和機(110)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路(120)を備え、室内の空気調和を行う。この空気調和機(110)の冷媒回路(120)には、本実施形態の熱交換器(10)が設けられる。
実施形態1について説明する。本実施形態の空気調和機(110)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路(120)を備え、室内の空気調和を行う。この空気調和機(110)の冷媒回路(120)には、本実施形態の熱交換器(10)が設けられる。
−空気調和機−
空気調和機(110)について、図1を参照しながら説明する。
空気調和機(110)について、図1を参照しながら説明する。
〈空気調和機の構成〉
空気調和機(110)は、室外ユニット(111)および室内ユニット(112)を備える。室外ユニット(111)と室内ユニット(112)は、液側連絡配管(113)およびガス側連絡配管(114)を介して互いに接続される。空気調和機(110)では、室外ユニット(111)、室内ユニット(112)、液側連絡配管(113)およびガス側連絡配管(114)によって、冷媒回路(120)が形成される。
空気調和機(110)は、室外ユニット(111)および室内ユニット(112)を備える。室外ユニット(111)と室内ユニット(112)は、液側連絡配管(113)およびガス側連絡配管(114)を介して互いに接続される。空気調和機(110)では、室外ユニット(111)、室内ユニット(112)、液側連絡配管(113)およびガス側連絡配管(114)によって、冷媒回路(120)が形成される。
冷媒回路(120)には、圧縮機(121)と、四方切換弁(122)と、室外熱交換器(123)と、膨張弁(124)と、室内熱交換器(125)とが設けられる。室外熱交換器(123)と室内熱交換器(125)の一方または両方は、後述する本実施形態の熱交換器(10)である。
圧縮機(121)、四方切換弁(122)、室外熱交換器(123)、および膨張弁(124)は、室外ユニット(111)に収容される。室外ユニット(111)には、室外熱交換器(123)へ室外空気を供給するための室外ファン(115)が設けられる。一方、室内熱交換器(125)は、室内ユニット(112)に収容される。室内ユニット(112)には、室内熱交換器(125)へ室内空気を供給するための室内ファン(116)が設けられる。
冷媒回路(120)は、冷媒が充填された閉回路である。冷媒回路(120)に充填された冷媒は、例えばHFC−32等のいわゆるフロン冷媒であってもよいし、二酸化炭素等のいわゆる自然冷媒であってもよい。
冷媒回路(120)において、圧縮機(121)は、その吐出管が四方切換弁(122)の第1のポートに、その吸入管が四方切換弁(122)の第2のポートに、それぞれ接続される。また、冷媒回路(120)では、四方切換弁(122)の第3のポートから第4のポートへ向かって順に、室外熱交換器(123)と、膨張弁(124)と、室内熱交換器(125)とが配置される。
圧縮機(121)は、スクロール型またはロータリ型の全密閉型圧縮機である。四方切換弁(122)は、第1のポートが第3のポートと連通し且つ第2のポートが第4のポートと連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートが第4のポートと連通し且つ第2のポートが第3のポートと連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。膨張弁(124)は、いわゆる電子膨張弁である。
〈空気調和機の運転動作〉
空気調和機(110)は、冷房運転と暖房運転を選択的に行う。
空気調和機(110)は、冷房運転と暖房運転を選択的に行う。
冷房運転中の冷媒回路(120)では、四方切換弁(122)を第1状態に設定した状態で、冷凍サイクルが行われる。この状態では、室外熱交換器(123)、膨張弁(124)、室内熱交換器(125)の順に冷媒が循環し、室外熱交換器(123)が凝縮器として機能し、室内熱交換器(125)が蒸発器として機能する。室外熱交換器(123)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室内熱交換器(125)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。
暖房運転中の冷媒回路(120)では、四方切換弁(122)を第2状態に設定した状態で、冷凍サイクルが行われる。この状態では、室内熱交換器(125)、膨張弁(124)、室外熱交換器(123)の順に冷媒が循環し、室内熱交換器(125)が凝縮器として機能し、室外熱交換器(123)が蒸発器として機能する。室内熱交換器(125)では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(123)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。
−熱交換器の構成−
図2及び図3に示すように、本実施形態の熱交換器(10)は、一つの第1ヘッダ集合管(16)と、一つの第2ヘッダ集合管(17)と、多数の伝熱管(20)と、多数のフィン(30)とを備える。第1ヘッダ集合管(16)、第2ヘッダ集合管(17)、伝熱管(20)、及びフィン(30)は、何れもアルミニウム合金製の部材である。
図2及び図3に示すように、本実施形態の熱交換器(10)は、一つの第1ヘッダ集合管(16)と、一つの第2ヘッダ集合管(17)と、多数の伝熱管(20)と、多数のフィン(30)とを備える。第1ヘッダ集合管(16)、第2ヘッダ集合管(17)、伝熱管(20)、及びフィン(30)は、何れもアルミニウム合金製の部材である。
〈ヘッダ集合管〉
第1ヘッダ集合管(16)と第2ヘッダ集合管(17)は、何れも両端が閉塞された細長い中空円筒状に形成される。図3において、熱交換器(10)の左端には第1ヘッダ集合管(16)が、熱交換器(10)の右端には第2ヘッダ集合管(17)が、それぞれ起立した状態で配置される。
第1ヘッダ集合管(16)と第2ヘッダ集合管(17)は、何れも両端が閉塞された細長い中空円筒状に形成される。図3において、熱交換器(10)の左端には第1ヘッダ集合管(16)が、熱交換器(10)の右端には第2ヘッダ集合管(17)が、それぞれ起立した状態で配置される。
〈伝熱管〉
図4に示すように、伝熱管(20)は、その一端から他端へ向かう伸長方向と直交する断面が、角の丸い長方形状となっている。この伝熱管(20)は、厚さHTよりも幅WTが長い扁平な形状の扁平管である(図12を参照)。複数の伝熱管(20)は、それぞれの伸長方向が概ね水平方向となり、且つそれぞれの幅方向に沿った側面が互いに向かい合う姿勢で配置される。また、複数の伝熱管(20)は、互いに一定の間隔をおいて上下に並んで配置される。
図4に示すように、伝熱管(20)は、その一端から他端へ向かう伸長方向と直交する断面が、角の丸い長方形状となっている。この伝熱管(20)は、厚さHTよりも幅WTが長い扁平な形状の扁平管である(図12を参照)。複数の伝熱管(20)は、それぞれの伸長方向が概ね水平方向となり、且つそれぞれの幅方向に沿った側面が互いに向かい合う姿勢で配置される。また、複数の伝熱管(20)は、互いに一定の間隔をおいて上下に並んで配置される。
各伝熱管(20)は、その一端部が第1ヘッダ集合管(16)に挿入され、その他端部が第2ヘッダ集合管(17)に挿入される。詳しくは後述するが、各ヘッダ集合管(16,17)は、ロウ材(15)を用いた接合であるロウ付けによって、伝熱管(20)に固定される。
伝熱管(20)には、隔壁(22)によって仕切られた複数の流路(21)が形成される。本実施形態の伝熱管(20)には、四つの隔壁(22)が設けられ、五つの流路(21)が形成される。ただし、ここに示した、隔壁(22)と流路(21)の数は、単なる一例である。伝熱管(20)において、五つの流路(21)は、伝熱管(20)の伸長方向に沿って互いに平行に延び、それぞれが伝熱管(20)の両端面に開口する。また、伝熱管(20)において、五つの流路(21)は、伝熱管(20)の幅方向に一列に並んでいる。
〈フィン〉
図4及び図5に示すように、フィン(30)は、概ね長方形板状に形成されたフィン本体(31)と、フィン本体(31)と一体に形成されたカラー部(32)とを備える。また、フィン本体(31)には、伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)が、複数形成される。フィン(30)は、平板状の素材にプレス加工等を施すことによって形成される。
図4及び図5に示すように、フィン(30)は、概ね長方形板状に形成されたフィン本体(31)と、フィン本体(31)と一体に形成されたカラー部(32)とを備える。また、フィン本体(31)には、伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)が、複数形成される。フィン(30)は、平板状の素材にプレス加工等を施すことによって形成される。
図6にも示すように、管用開口(33)は、フィン本体(31)の一方の長辺に開口してフィン本体(31)の短辺方向(幅方向)に延びる切り欠き状に形成される。なお、フィン本体(31)の長辺は、図6における左右方向に延びる辺であり、フィン本体(31)の短辺方向は、図6における上下方向である。
図6及び図8に示すように、管用開口(33)は、扁平管である伝熱管(20)の形状に対応した細長い形状となっている。フィン本体(31)の短辺方向における管用開口(33)の長さLNは、フィン本体(31)の幅WFの半分よりも長い(LN>WF/2)。
管用開口(33)は、フィン本体(31)の一方の長辺において開放する一方の端部が開放端(36)であり、フィン本体(31)の短辺方向(幅方向)において開放端と逆側に位置する他方の端部が閉塞端(37)である。フィン本体(31)には、複数の管用開口(33)が、フィン本体(31)の長辺方向に一定の間隔をおいて形成される。
カラー部(32)は、フィン本体(31)における各管用開口(33)の縁部に連続して形成される。また、カラー部(32)は、管用開口(33)の縁部からフィン本体(31)と交わる方向に突出する。カラー部(32)については、後ほど詳しく説明する。
複数のフィン(30)は、それぞれのフィン本体(31)が向かい合うように配置される。また、複数のフィン(30)は、それぞれの対応する管用開口(33)が一列に並ぶように配置される。詳しくは後述するが、隣り合うフィン(30)のフィン本体(31)同士の間隔は、カラー部(32)の開放端側カラー部(40a)と閉塞端側突出片(40b)とが隣のフィン(30)のフィン本体(31)に当接することによって、一定に保たれる。
詳しくは後述するが、フィン(30)は、カラー部(32)の内側面が、伝熱管(20)の外面と接触する。そして、フィン(30)のカラー部(32)は、ロウ材(15)を用いた接合であるロウ付けによって、伝熱管(20)に固定される。
−フィンのカラー部−
フィン(30)のカラー部(32)について、図5〜図8を適宜参照しながら詳しく説明する。
フィン(30)のカラー部(32)について、図5〜図8を適宜参照しながら詳しく説明する。
図5に示すように、カラー部(32)は、フィン本体(31)における各管用開口(33)の縁部に連続して形成される。カラー部(32)は、平板状の素材であるアルミニウム合金製の板材を切り起こすことによって、フィン本体(31)と一体に形成される。
各カラー部(32)は、一対の開放端側カラー部(40a)と、一対の中間カラー部(50)と、一つの閉塞端側カラー部(60)と、一つの閉塞端側突出片(40b)とを備える。カラー部(32)の開放端側カラー部(40a)、中間カラー部(50)、閉塞端側カラー部(60)、及び閉塞端側突出片(40b)は、管用開口(33)の縁部からフィン本体(31)と交わる方向に突出する。また、カラー部(32)の開放端側カラー部(40a)、中間カラー部(50)、閉塞端側カラー部(60)、及び閉塞端側突出片(40b)は、フィン本体(31)に対して同じ側に突出する。閉塞端側突出片(40b)は、閉塞端側カラー部(60)と一体に形成される。
詳しくは後述するが、開放端側カラー部(40a)と閉塞端側突出片(40b)とは、隣り合うフィン本体(31)の間隔を保つための第1突出片(40)である。また、中間カラー部(50)は、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の隙間に入り込む第2突出片である。
図6に示すように、フィン本体(31)における管用開口(33)の縁部は、一対の長手側縁部(34)と、一つの短手側縁部(35)とを備える。各長手側縁部(34)は、フィン本体(31)の短辺方向に沿って直線状に延びる部分である。各長手側縁部(34)は、管用開口(33)に差し込まれた伝熱管(20)の幅方向に沿っており、互いに平行である。短手側縁部(35)は、管用開口(33)の縁部のうち管用開口(33)の閉塞端(37)に面する部分である。短手側縁部(35)は、フィン本体(31)に対して垂直な方向から見てU字状に形成され、管用開口(33)の閉塞端(37)寄りに位置する各長手側縁部(34)の端を繋ぐ。
開放端側カラー部(40a)と中間カラー部(50)とは、各長手側縁部(34)に沿って一つずつ設けられる。閉塞端側カラー部(60)は、管用開口(33)の短手側縁部(35)に沿って形成される。
〈開放端側カラー部〉
開放端側カラー部(40a)は、長手側縁部(34)から立ち上がった板状の部分である。開放端側カラー部(40a)は、長手側縁部(34)のうち管用開口(33)の開放端(36)側の端部を含む部分に連続して形成される。つまり、開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)の開放端(36)付近に配置される。
開放端側カラー部(40a)は、長手側縁部(34)から立ち上がった板状の部分である。開放端側カラー部(40a)は、長手側縁部(34)のうち管用開口(33)の開放端(36)側の端部を含む部分に連続して形成される。つまり、開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)の開放端(36)付近に配置される。
カラー部(32)に設けられた一対の開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)を挟んで互いに向かい合う。互いに向かい合った一対の開放端側カラー部(40a)の間隔W1は、管用開口(33)に差し込まれる伝熱管(20)の厚さHTよりも広い(W1>HT)。なお、一対の開放端側カラー部(40a)の間隔W1は、一対の開放端側カラー部(40a)の一方から他方までの距離の最小値である。また、開放端側カラー部(40a)は、長手側縁部(34)に沿った方向における長さがL1である(図8を参照)。
図7に示すように、開放端側カラー部(40a)の突端部(41)は、管用開口(33)の外側へ向かって湾曲している。なお、開放端側カラー部(40a)の突端部(41)は、開放端側カラー部(40a)の突端(42)と突端(42)付近の領域とを含む部分である。
開放端側カラー部(40a)は、フィン本体(31)と交わる方向(即ち、開放端側カラー部(40a)の突出方向)における高さがH1である(図8を参照)。この開放端側カラー部(40a)の高さH1は、フィン本体(31)の背面(即ち、開放端側カラー部(40a)が突出している側の面とは逆側の面)から、開放端側カラー部(40a)の突端部(41)の前面(即ち、フィン本体(31)とは逆側を向いた面)までの距離である。
開放端側カラー部(40a)の突端(42)は、開放端側カラー部(40a)の伸長方向(即ち、その基端から突端(42)へ向かう方向)に蛇行する波形状となっている。カラー部(32)に設けられた一対の開放端側カラー部(40a)は、それぞれの突端部(41)の形状が相補的な形状となっている(図6の二点鎖線を参照)。
開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)の開放端(36)側に位置する側部(43)が、管用開口(33)の閉塞端(37)側に傾斜している。つまり、この側部(43)は、開放端側カラー部(40a)の基端から突端(42)へ向かって管用開口(33)の閉塞端(37)側に傾斜している。この側部(43)の傾斜角度αは、10°以上であるのが望ましい(α≧10°)。なお、この側部(43)の傾斜角度αは、フィン本体(31)に垂直な線に対する側部(43)の角度である。
〈中間カラー部〉
中間カラー部(50)は、長手側縁部(34)から立ち上がった平板状の部分である。中間カラー部(50)は、長手側縁部(34)のうち開放端側カラー部(40a)に隣接した部分に連続して形成される。中間カラー部(50)は、開放端側カラー部(40a)よりも管用開口(33)の閉塞端(37)側に配置される。また、中間カラー部(50)は、開放端側カラー部(40a)と一体に形成される。
中間カラー部(50)は、長手側縁部(34)から立ち上がった平板状の部分である。中間カラー部(50)は、長手側縁部(34)のうち開放端側カラー部(40a)に隣接した部分に連続して形成される。中間カラー部(50)は、開放端側カラー部(40a)よりも管用開口(33)の閉塞端(37)側に配置される。また、中間カラー部(50)は、開放端側カラー部(40a)と一体に形成される。
カラー部(32)に設けられた一対の中間カラー部(50)は、管用開口(33)を挟んで互いに向かい合う。各中間カラー部(50)は、フィン本体(31)に垂直な線に対して、管用開口(33)の内側へ僅かに傾斜している。互いに向かい合った一対の中間カラー部(50)は、それぞれの突端(52)同士の間隔W2が、管用開口(33)に差し込まれる伝熱管(20)の厚さHTよりも広い(W2>HT)。本実施形態において、各中間カラー部(50)の突端(52)同士の間隔W2と扁平管(20)の厚さHTの差(W2−HT)は、例えば0.05mm以上0.1mm以下の値に設定される。
図8に示すように、中間カラー部(50)は、長手側縁部(34)に沿った方向における長さL2が、開放端側カラー部(40a)の長さL1よりも長い(L2>L1)。また、中間カラー部(50)の長さL2は、管用開口(33)に差し込まれる伝熱管(20)の幅WTの半分以上(L2≧WT/2)であるのが望ましい。
図8に示すように、中間カラー部(50)の突端(52)は、長手側縁部(34)と平行な直線状である。中間カラー部(50)は、フィン本体(31)と交わる方向(即ち、中間カラー部(50)の突出方向)における高さH2が、開放端側カラー部(40a)の高さH1よりも高い(H2>H1)。言い換えると、フィン本体(31)と直交する方向における突出量は、中間カラー部(50)の方が開放端側カラー部(40a)よりも大きい。
中間カラー部(50)の高さH2と開放端側カラー部(40a)の高さH1の差(H2−H1)は、0.1mm以上(H2−H1≧0.1mm)であるのが望ましい。なお、中間カラー部(50)の高さH2は、フィン本体(31)の背面から、中間カラー部(50)の突端(52)までの距離である。
図7に示すように、中間カラー部(50)は、長手側縁部(34)に接続する部分である基端部(54)が、管用開口(33)へ向かって湾曲した円弧状となっている。その結果、中間カラー部(50)の基端部(54)は、管用開口(33)に面する内側面が円弧面となる。
中間カラー部(50)は、管用開口(33)の開放端(36)側に位置する側部(53)が、管用開口(33)の閉塞端(37)側に傾斜している。つまり、この側部(53)は、中間カラー部(50)の基端から突端(52)へ向かって管用開口(33)の閉塞端(37)側に傾斜している。この側部(53)の傾斜角度βは、10°以上であるのが望ましい(β≧10°)。なお、この側部(53)の傾斜角度βは、フィン本体(31)に垂直な線に対する側部(53)の角度である。
〈閉塞端側カラー部〉
閉塞端側カラー部(60)は、短手側縁部(35)から立ち上がった板状の部分である。閉塞端側カラー部(60)は、短手側縁部(35)に沿ってC字状に湾曲した板状に形成される。閉塞端側カラー部(60)は、中間カラー部(50)と別体に形成される。ただし、閉塞端側カラー部(60)は、中間カラー部(50)に連続するように、中間カラー部(50)と一体に形成されていてもよい。
閉塞端側カラー部(60)は、短手側縁部(35)から立ち上がった板状の部分である。閉塞端側カラー部(60)は、短手側縁部(35)に沿ってC字状に湾曲した板状に形成される。閉塞端側カラー部(60)は、中間カラー部(50)と別体に形成される。ただし、閉塞端側カラー部(60)は、中間カラー部(50)に連続するように、中間カラー部(50)と一体に形成されていてもよい。
図8に示すように、閉塞端側カラー部(60)の突端は、短手側縁部(35)と実質的に平行である。閉塞端側カラー部(60)は、フィン本体(31)と交わる方向(即ち、閉塞端側カラー部(60)の突出方向)における高さH3が、開放端側カラー部(40a)の高さH1よりも低い(H3<H1)。言い換えると、フィン本体(31)と直交する方向における突出量は、閉塞端側カラー部(60)の方が開放端側カラー部(40a)よりも小さい。なお、閉塞端側カラー部(60)の高さH3は、フィン本体(31)の背面から、閉塞端側カラー部(60)の突端までの距離である。
閉塞端側カラー部(60)は、その伸長方向の両端に位置する側部(61)が、管用開口(33)の奥側(即ち、図6及び図8における下側)に傾斜している。つまり、この側部(61)は、閉塞端側カラー部(60)の基端から突端へ向かって管用開口(33)の奥側に傾斜している。この側部(53)の傾斜角度γは、10°以上であるのが望ましい(γ≧10°)。なお、この側部(61)の傾斜角度γは、フィン本体(31)に垂直な線に対する側部(61)の角度である。
〈閉塞端側突出片〉
上述したように、閉塞端側突出片(40b)は、閉塞端側カラー部(60)と一体に形成される。閉塞端側突出片(40b)は、閉塞端側カラー部(60)のうち管用開口(33)の開放端(36)から最も離れた部分(即ち、図6及び図8における最も下側の部分)に配置される。閉塞端側突出片(40b)は、閉塞端側カラー部(60)の突端から閉塞端側カラー部(60)と同じ方向へ延びる板状の部分である。閉塞端側突出片(40b)の突端部(46)は、管用開口(33)の外側(即ち、図6及び図8における下側)に湾曲している。なお、閉塞端側突出片(40b)の突端部(46)は、閉塞端側突出片(40b)の突端(47)と突端(47)付近の領域とを含む部分である。
上述したように、閉塞端側突出片(40b)は、閉塞端側カラー部(60)と一体に形成される。閉塞端側突出片(40b)は、閉塞端側カラー部(60)のうち管用開口(33)の開放端(36)から最も離れた部分(即ち、図6及び図8における最も下側の部分)に配置される。閉塞端側突出片(40b)は、閉塞端側カラー部(60)の突端から閉塞端側カラー部(60)と同じ方向へ延びる板状の部分である。閉塞端側突出片(40b)の突端部(46)は、管用開口(33)の外側(即ち、図6及び図8における下側)に湾曲している。なお、閉塞端側突出片(40b)の突端部(46)は、閉塞端側突出片(40b)の突端(47)と突端(47)付近の領域とを含む部分である。
閉塞端側突出片(40b)は、フィン本体(31)と交わる方向(即ち、閉塞端側突出片(40b)の突出方向)における高さがH4である(図8を参照)。この閉塞端側突出片(40b)の高さH4は、フィン本体(31)の背面(即ち、閉塞端側突出片(40b)の突出方向とは逆側の面)から、閉塞端側突出片(40b)の突端部(46)の前面(即ち、フィン本体(31)とは逆側を向いた面)までの距離である。また、閉塞端側突出片(40b)の高さH4は、開放端側カラー部(40a)の高さH1と等しい(H4=H1)。言い換えると、閉塞端側突出片(40b)と開放端側カラー部(40a)は、フィン本体(31)と直交する方向における突出量が等しい。
〈カラー部を形成する工程〉
上述したように、カラー部(32)は、平板状の素材であるアルミニウム合金製の板材に、複数回のプレス加工を施すことによって形成される。
上述したように、カラー部(32)は、平板状の素材であるアルミニウム合金製の板材に、複数回のプレス加工を施すことによって形成される。
第1のプレス加工では、図6に二点鎖線で示すような切り込みが、素材である板材に形成される。第2のプレス加工では、第1のプレス加工において切り込みが入った板材の部分を、板材の主面と交わる方向へ折り曲げる加工が行われる。この第2のプレス加工では、中間カラー部(50)及び閉塞端側カラー部(60)が完成する。続く第3のプレス加工では、開放端側カラー部(40a)の突端部(41)と閉塞端側突出片(40b)の突端部(46)とを湾曲させる加工が行われる。カラー部(32)は、これら三つのプレス加工によって形成される。
上述したように、中間カラー部(50)は、素材である板材を切り起こすことによって形成される。このため、中間カラー部(50)の高さH2は、管用開口(33)の最大幅WNの半分以下となる(H2≦WN/2)。なお、管用開口(33)の最大幅WNは、管用開口(33)を挟んで向かい合う各中間カラー部(50)の基端(即ち、フィン本体(31)のうち長手側縁部(34)に沿った平坦な部分と中間カラー部(50)との境界)同士の距離である。
−フィンと伝熱管の接合状態−
上述したように、複数のフィン(30)は、それぞれのフィン本体(31)が向かい合い、それぞれの対応する管用開口(33)が一列に並ぶように配置される。そして、配列された各フィン(30)の管用開口(33)に、伝熱管(20)が差し込まれる。
上述したように、複数のフィン(30)は、それぞれのフィン本体(31)が向かい合い、それぞれの対応する管用開口(33)が一列に並ぶように配置される。そして、配列された各フィン(30)の管用開口(33)に、伝熱管(20)が差し込まれる。
図9に示すように、各フィン(30)は、開放端側カラー部(40a)の突端部(41)と閉塞端側突出片(40b)の突端部(46)とが、隣のフィン(30)のフィン本体(31)の背面に当接する。そして、各フィン(30)の開放端側カラー部(40a)及び閉塞端側突出片(40b)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)に当接することによって、隣り合うフィン(30)のフィン本体(31)同士の間隔が一定に保たれる。
上述したように、中間カラー部(50)の高さH2は、開放端側カラー部(40a)の高さH1及び閉塞端側突出片(40b)の高さH4よりも高い。このため、各フィン(30)の開放端側カラー部(40a)及び閉塞端側突出片(40b)が隣のフィン(30)に当接した状態では、各フィン(30)の中間カラー部(50)の突端部(51)が、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の隙間に入り込む。そして、各フィン(30)の中間カラー部(50)の突端部(51)は、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の両方と接する。
本実施形態の熱交換器(10)では、ロウ付けによってフィン(30)が伝熱管(20)に固定される。図9に示すように、各フィン(30)は、中間カラー部(50)の突端部(51)が、接合材であるロウ材(15)によって伝熱管(20)に接合される。
−熱交換器の製造方法−
本実施形態の熱交換器(10)の製造方法について説明する。この製造方法では、準備工程と、組立工程と、差込工程と、接合工程とが順に行われる。また、接合工程では、取付工程と、加熱工程とが順に行われる。
本実施形態の熱交換器(10)の製造方法について説明する。この製造方法では、準備工程と、組立工程と、差込工程と、接合工程とが順に行われる。また、接合工程では、取付工程と、加熱工程とが順に行われる。
〈準備工程〉
準備工程では、上述したフィン(30)が準備される。つまり、図6〜図8に示すようなフィン(30)、即ち、第1突出片(40)である開放端側カラー部(40a)及び閉塞端側突出片(40b)と、第2突出片である中間カラー部(50)とが形成されたフィン(30)が準備される。
準備工程では、上述したフィン(30)が準備される。つまり、図6〜図8に示すようなフィン(30)、即ち、第1突出片(40)である開放端側カラー部(40a)及び閉塞端側突出片(40b)と、第2突出片である中間カラー部(50)とが形成されたフィン(30)が準備される。
〈組立工程〉
組立工程では、複数のフィン(30)が図10に示すように配置される。つまり、複数のフィン(30)は、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合い、且つ管用開口(33)が上向きに開放する姿勢で配列される。また、複数のフィン(30)は、それぞれの対応する管用開口(33)が一列に並ぶように配置される。
組立工程では、複数のフィン(30)が図10に示すように配置される。つまり、複数のフィン(30)は、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合い、且つ管用開口(33)が上向きに開放する姿勢で配列される。また、複数のフィン(30)は、それぞれの対応する管用開口(33)が一列に並ぶように配置される。
図11に示すように、配列された複数のフィン(30)は、それぞれの開放端側カラー部(40a)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)から離れている。また、図示しないが、この状態では、各フィン(30)の閉塞端側突出片(40b)も、隣のフィン(30)のフィン本体(31)から離れている。
組立工程では、図10に示すように配置されたフィン(30)の管用開口(33)に、伝熱管(20)が上方(即ち、管用開口(33)の開放端(36)側)から差し込まれる(図12を参照)。本実施形態では、管用開口(33)を挟んで向かい合う開放端側カラー部(40a)の間隔W1と、管用開口(33)を挟んで向かい合う中間カラー部(50)の突端(52)の間隔W2の両方が、伝熱管(20)の厚さHTよりも長い(W1>HT,W2>HT)。このため、伝熱管(20)は、管用開口(33)へ押し込む方向の力を加えなくても、実質的に重力のみによって管用開口(33)へ入り込む。そして、伝熱管(20)は、配列された複数のフィン(30)と交わるように配置される。
図11に示すフィン(30)の管用開口(33)に伝熱管(20)が差し込まれると、図13に示す状態となる。図13に示す状態において、各フィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の間には、隙間が形成される。
ここで、本実施形態のフィン(30)のカラー部(32)では、開放端側カラー部(40a)の側部(43)と、中間カラー部(50)の側部(53)と、閉塞端側カラー部(60)の側部(61)とのそれぞれが、管用開口(33)の閉塞端(37)側へ所定の角度だけ傾いている。このため、管用開口(33)の開放端(36)側から差し込まれた伝熱管(20)は、開放端側カラー部(40a)の側部(43)と、中間カラー部(50)の側部(53)と、閉塞端側カラー部(60)の側部(61)とに引っ掛かることなく、管用開口(33)の開放端(36)側から閉塞端(37)側へ向かってスムーズに移動する。
〈差込工程〉
差込工程では、組立工程において配列されて伝熱管(20)と組み合わされた複数のフィン(30)に対し、それらの配列方向の両側から挟み込む方向の力が加えられる。このような力が加わると、配列されたフィン(30)は、それぞれのフィン本体(31)の間隔が狭まる方向へ移動する。
差込工程では、組立工程において配列されて伝熱管(20)と組み合わされた複数のフィン(30)に対し、それらの配列方向の両側から挟み込む方向の力が加えられる。このような力が加わると、配列されたフィン(30)は、それぞれのフィン本体(31)の間隔が狭まる方向へ移動する。
フィン(30)が移動する過程では、各フィン(30)の中間カラー部(50)の突端部(51)が、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の隙間に進入する。そして、中間カラー部(50)の突端部(51)は、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)によって伝熱管(20)の外面に押しつけられる。その結果、図14に示すように、中間カラー部(50)の突端部(51)は、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の両方と接する。フィン(30)は、各フィン(30)の開放端側カラー部(40a)及び閉塞端側突出片(40b)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)に当たるまで移動する。
このように、差込工程では、組立工程の終了時には伝熱管(20)と接していなかったフィン(30)の中間カラー部(50)が、フィン(30)を移動させることによって伝熱管(20)と接する。そして、フィン(30)の中間カラー部(50)の突端部(51)が、伝熱管(20)と確実に接触する。
〈接合工程の取付工程〉
接合工程の取付工程では、差込工程においてフィン(30)が固定された伝熱管(20)に、ヘッダ集合管(16,17)が取り付けられる。第1ヘッダ集合管(16)には、全ての伝熱管(20)の一方の端部が差し込まれ、第2ヘッダ集合管(17)には、全ての伝熱管(20)の他方の端部が差し込まれる。
接合工程の取付工程では、差込工程においてフィン(30)が固定された伝熱管(20)に、ヘッダ集合管(16,17)が取り付けられる。第1ヘッダ集合管(16)には、全ての伝熱管(20)の一方の端部が差し込まれ、第2ヘッダ集合管(17)には、全ての伝熱管(20)の他方の端部が差し込まれる。
〈接合工程の加熱工程〉
加熱工程では、取付工程を経たフィン(30)と伝熱管(20)とヘッダ集合管(16,17)とが加熱される。
加熱工程では、取付工程を経たフィン(30)と伝熱管(20)とヘッダ集合管(16,17)とが加熱される。
ここで、組立工程において準備される伝熱管(20)の外面には、ロウ材からなるロウ層が予め形成されている。そして、加熱工程では、取付工程を経たフィン(30)と伝熱管(20)とヘッダ集合管(16,17)とが、ロウ材の融点よりも高い温度(例えば、600℃〜700℃)にまで加熱される。
加熱工程では、伝熱管(20)の外面に設けられたロウ材が溶融する。図9に示すように、溶融したロウ材(15)は、伝熱管(20)の外面とフィン(30)のカラー部(32)の内面の間の微細な隙間を満たす。また、溶融したロウ材は、伝熱管(20)の外面とヘッダ集合管(16,17)の隙間も満たす。そして、その後にフィン(30)と伝熱管(20)とヘッダ集合管(16,17)とを冷却すると、ロウ材(15)が固化し、フィン(30)とヘッダ集合管(16,17)が伝熱管(20)に固定される。
−実施形態1の特徴(1)−
本実施形態の熱交換器(10)は、伝熱管(20)と、伝熱管(20)に固定された複数のフィン(30)とを備える。複数のフィン(30)は、それぞれが板状に形成されたフィン本体(31)を有し、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合うように配置される。複数のフィン(30)のそれぞれには、伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)と、第1突出片(40)と、中間カラー部(50)とが形成される。第1突出片(40)である開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)の縁部からフィン本体(31)と交わる方向へ突出し、フィン本体(31)と交わる方向において管用開口(33)の縁部とは逆側に位置する突端部(41)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)に接する。中間カラー部(50)は、管用開口(33)の縁部から開放端側カラー部(40a)と同じ側に突出し、フィン本体(31)と直交する方向における突出量が開放端側カラー部(40a)よりも大きい。フィン(30)の中間カラー部(50)は、フィン本体(31)と交わる方向において管用開口(33)の縁部とは逆側に位置する突端部(51)が、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の間に位置して中間カラー部(50)と伝熱管(20)の両方に接する。
本実施形態の熱交換器(10)は、伝熱管(20)と、伝熱管(20)に固定された複数のフィン(30)とを備える。複数のフィン(30)は、それぞれが板状に形成されたフィン本体(31)を有し、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合うように配置される。複数のフィン(30)のそれぞれには、伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)と、第1突出片(40)と、中間カラー部(50)とが形成される。第1突出片(40)である開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)の縁部からフィン本体(31)と交わる方向へ突出し、フィン本体(31)と交わる方向において管用開口(33)の縁部とは逆側に位置する突端部(41)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)に接する。中間カラー部(50)は、管用開口(33)の縁部から開放端側カラー部(40a)と同じ側に突出し、フィン本体(31)と直交する方向における突出量が開放端側カラー部(40a)よりも大きい。フィン(30)の中間カラー部(50)は、フィン本体(31)と交わる方向において管用開口(33)の縁部とは逆側に位置する突端部(51)が、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の間に位置して中間カラー部(50)と伝熱管(20)の両方に接する。
本実施形態の熱交換器(10)では、複数のフィン(30)のそれぞれに開放端側カラー部(40a)と中間カラー部(50)とが形成される。この熱交換器(10)では、各フィン(30)の開放端側カラー部(40a)の突端部(41)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)と接することによって、各フィン(30)のフィン本体(31)同士の間隔が保たれる。中間カラー部(50)は、開放端側カラー部(40a)よりも突出量が大きい。そして、各フィン(30)の中間カラー部(50)の突端部(51)は、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の間に位置して中間カラー部(50)と伝熱管(20)の両方に接する。各フィン(30)は、中間カラー部(50)が伝熱管(20)と接する。そのため、この態様の熱交換器(10)では、フィン(30)と伝熱管(20)の間の熱抵抗が低く抑えられ、熱交換性能の向上が図られる。
−実施形態1の特徴(2)−
本実施形態の熱交換器(10)において、伝熱管(20)は、厚さよりも幅が長い扁平な形状であり、フィン(30)における管用開口(33)の縁部は、管用開口(33)に差し込まれた伝熱管(20)の幅方向に延びる部分が長手側縁部(34)であり、開放端側カラー部(40a)及び中間カラー部(50)は、長手側縁部(34)に設けられる。
本実施形態の熱交換器(10)において、伝熱管(20)は、厚さよりも幅が長い扁平な形状であり、フィン(30)における管用開口(33)の縁部は、管用開口(33)に差し込まれた伝熱管(20)の幅方向に延びる部分が長手側縁部(34)であり、開放端側カラー部(40a)及び中間カラー部(50)は、長手側縁部(34)に設けられる。
本実施形態の熱交換器(10)のフィン(30)では、管用開口(33)の縁部の一部である長手側縁部(34)に、開放端側カラー部(40a)と中間カラー部(50)とが設けられる。つまり、開放端側カラー部(40a)と中間カラー部(50)とは、扁平な形状の伝熱管(20)の幅方向に沿って設けられる。
−実施形態1の特徴(3)−
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)及び中間カラー部(50)は、管用開口(33)に差し込まれた伝熱管(20)を挟んで向かい合う一対の長手側縁部(34)のそれぞれに設けられる。
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)及び中間カラー部(50)は、管用開口(33)に差し込まれた伝熱管(20)を挟んで向かい合う一対の長手側縁部(34)のそれぞれに設けられる。
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)の各管用開口(33)の縁部には、その管用開口(33)に差し込まれた伝熱管(20)を挟んで向かい合う一対の長手側縁部(34)が存在する。この熱交換器(10)では、その一対の長手側縁部(34)のそれぞれに、開放端側カラー部(40a)と中間カラー部(50)とが設けられる。
本実施形態の熱交換器(10)では、各伝熱管(20)の両側に開放端側カラー部(40a)が設けられ、この開放端側カラー部(40a)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)と接する。従って、本実施形態によれば、隣り合うフィン本体(31)同士の間隔を保つことができる。
−実施形態1の特徴(4)−
本実施形態の熱交換器(10)では、管用開口(33)の一対の長手側縁部(34)のそれぞれに設けられた開放端側カラー部(40a)が互いに向かい合い、管用開口(33)の一対の長手側縁部(34)のそれぞれに設けられた中間カラー部(50)が互いに向かい合う。
本実施形態の熱交換器(10)では、管用開口(33)の一対の長手側縁部(34)のそれぞれに設けられた開放端側カラー部(40a)が互いに向かい合い、管用開口(33)の一対の長手側縁部(34)のそれぞれに設けられた中間カラー部(50)が互いに向かい合う。
−実施形態1の特徴(5)−
本実施形態の熱交換器(10)において、中間カラー部(50)は、フィン(30)の長手側縁部(34)に沿う方向の長さが、開放端側カラー部(40a)よりも長い。
本実施形態の熱交換器(10)において、中間カラー部(50)は、フィン(30)の長手側縁部(34)に沿う方向の長さが、開放端側カラー部(40a)よりも長い。
本実施形態の熱交換器(10)では、フィン(30)の長手側縁部(34)に沿う方向において、中間カラー部(50)が開放端側カラー部(40a)よりも長い。そのため、伝熱管(20)と接する中間カラー部(50)の長さが確保され、フィン(30)と伝熱管(20)の熱抵抗の低減が図られる。
また、本実施形態の熱交換器(10)では、中間カラー部(50)の長さL2が伝熱管(20)の幅WTの半分以上である。このため、伝熱管(20)と接する中間カラー部(50)の長さが確保され、フィン(30)と伝熱管(20)の熱抵抗の低減が図られる。
−実施形態1の特徴(6)−
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)の管用開口(33)は、長手側縁部(34)の一端側の端部が開放端(36)となって長手側縁部(34)の他端側の端部が閉塞端(37)となる切り欠き状に形成される。
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)の管用開口(33)は、長手側縁部(34)の一端側の端部が開放端(36)となって長手側縁部(34)の他端側の端部が閉塞端(37)となる切り欠き状に形成される。
本実施形態の熱交換器(10)では、扁平な形状の伝熱管(20)が差し込まれる管用開口(33)が、切り欠き状に形成される。この管用開口(33)は、長手側縁部(34)に沿う方向における一端が開放端(36)となって他端が閉塞端(37)となる。伝熱管(20)は、管用開口(33)に対して、その開放端(36)から閉塞端(37)へ向かって差し込まれる。
−実施形態1の特徴(7)−
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)は、中間カラー部(50)よりも、管用開口(33)の上記開放端(36)の近く配置される。
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)は、中間カラー部(50)よりも、管用開口(33)の上記開放端(36)の近く配置される。
ここで、フィン本体(31)のうち隣り合う管用開口(33)の間に位置する部分は、管用開口(33)の開放端(36)に近い部分ほど変形しやすい。それに対し、本実施形態の熱交換器(10)では、中間カラー部(50)よりも管用開口(33)の開放端(36)の近くに開放端側カラー部(40a)が配置される。そのため、本実施形態によれば、フィン本体(31)のうち隣り合う管用開口(33)の間に位置する部分の変形を抑えることができ、その結果、フィン本体(31)の間隔を保つことが可能となる。
−実施形態1の特徴(8)−
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)における管用開口(33)の縁部は、管用開口(33)の上記閉塞端(37)に面する部分が短手側縁部(35)であり、長手側縁部(34)に開放端側カラー部(40a)が設けられ、短手側縁部(35)に閉塞端側突出片(40b)が設けられる。
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)における管用開口(33)の縁部は、管用開口(33)の上記閉塞端(37)に面する部分が短手側縁部(35)であり、長手側縁部(34)に開放端側カラー部(40a)が設けられ、短手側縁部(35)に閉塞端側突出片(40b)が設けられる。
本実施形態の熱交換器(10)では、フィン(30)の長手側縁部(34)に開放端側カラー部(40a)が、その短手側縁部(35)に閉塞端側突出片(40b)が、それぞれ設けられる。このため、伝熱管(20)の幅方向の少なくとも二ヶ所に、フィン本体(31)の間隔を保持するための第1突出片(40)が設けられる。従って、本実施形態によれば、隣り合うフィン(30)のフィン本体(31)同士の間隔を保つことができる。
−実施形態1の特徴(9)−
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)は、伝熱管(20)の幅方向に沿った方向が該フィン(30)の幅方向であり、フィン(30)の幅方向における管用開口(33)の長さは、フィン(30)の幅の半分よりも長く、長手側縁部(34)に設けられた開放端側カラー部(40a)は、フィン(30)の幅方向の中央よりも管用開口(33)の開放端(36)に近い。
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)は、伝熱管(20)の幅方向に沿った方向が該フィン(30)の幅方向であり、フィン(30)の幅方向における管用開口(33)の長さは、フィン(30)の幅の半分よりも長く、長手側縁部(34)に設けられた開放端側カラー部(40a)は、フィン(30)の幅方向の中央よりも管用開口(33)の開放端(36)に近い。
本実施形態の熱交換器(10)のフィン(30)において、管用開口(33)の閉塞端(37)に沿った短手側縁部(35)は、フィン(30)の幅方向の中央に対して、管用開口(33)の開放端(36)とは逆側に位置する。このため、短手側縁部(35)に形成された閉塞端側カラー部(60)及び閉塞端側突出片(40b)は、フィン(30)の幅方向の中央に対して、管用開口(33)の開放端(36)とは逆側に位置する。一方、長手側縁部(34)に設けられた開放端側カラー部(40a)は、フィン(30)の幅方向の中央よりも管用開口(33)の開放端(36)寄りに配置される。
本実施形態の熱交換器(10)では、フィン(30)の幅方向において、開放端側カラー部(40a)と閉塞端側突出片(40b)とが、フィン(30)の幅方向の中央を挟んで設けられる。そして、開放端側カラー部(40a)及び閉塞端側突出片(40b)が隣のフィン(30)のフィン本体(31)と接することによって、隣り合うフィン(30)のフィン本体(31)同士の間隔が保たれる。従って、本実施形態によれば、フィン(30)の幅方向におけるフィン本体(31)の傾きを抑えることが可能となる。
−実施形態1の特徴(10)−
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)の開放端(36)側に位置する側部(43)が、開放端側カラー部(40a)の基端から突端(42)へ向かって管用開口(33)の閉塞端(37)側に傾斜している。
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)の開放端(36)側に位置する側部(43)が、開放端側カラー部(40a)の基端から突端(42)へ向かって管用開口(33)の閉塞端(37)側に傾斜している。
本実施形態の熱交換器(10)のフィン(30)において、開放端側カラー部(40a)は、管用開口(33)の開放端(36)側に位置する側部(43)が、管用開口(33)の閉塞端(37)へ向かって傾斜している。このため、伝熱管(20)を管用開口(33)に対して開放端(36)から閉塞端(37)へ向かって差し込む際に、伝熱管(20)が開放端側カラー部(40a)の側部(43)に引っ掛かりにくくなる。
−実施形態1の特徴(11)−
本実施形態の熱交換器(10)において、中間カラー部(50)の基端部(54)は、管用開口(33)に面する内側面が円弧面となっている。
本実施形態の熱交換器(10)において、中間カラー部(50)の基端部(54)は、管用開口(33)に面する内側面が円弧面となっている。
本実施形態の熱交換器(10)では、中間カラー部(50)の基端部(54)の内側面が円弧面となる。このため、中間カラー部(50)と伝熱管(20)の間に隣のフィン(30)の中間カラー部(50)が進入しやすくなる。
−実施形態1の特徴(12)−
伝熱管(20)と、板状に形成されたフィン本体(31)を有する複数のフィン(30)とを備える本実施形態の熱交換器(10)の製造方法は、準備工程と、組立工程と、差込工程と、接合工程とを備える。準備工程では、伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)と、管用開口(33)の縁部からフィン本体(31)と交わる方向へ突出する開放端側カラー部(40a)と、管用開口(33)の縁部から開放端側カラー部(40a)と同じ側に突出し、フィン本体(31)と直交する方向における突出量が開放端側カラー部(40a)よりも大きい中間カラー部(50)とが形成されたフィン(30)が準備される。組立工程では、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合うように配置された複数のフィン(30)の管用開口(33)に、伝熱管(20)が差し込まれる。差込工程では、組立工程において伝熱管(20)が管用開口(33)に差し込まれた複数のフィン(30)を、隣り合うフィン本体(31)の間隔が狭くなるように伝熱管(20)の伸長方向の両側から押さえることによって、フィン(30)の開放端側カラー部(40a)の突端部(41)を、隣のフィン(30)のフィン本体(31)に当接させ、フィン(30)の中間カラー部(50)の突端部(51)を、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の隙間に差し込んで伝熱管(20)と接触させる。接合工程では、差込工程を経たフィン(30)と伝熱管(20)を、接合材(15)を用いて接合する。
伝熱管(20)と、板状に形成されたフィン本体(31)を有する複数のフィン(30)とを備える本実施形態の熱交換器(10)の製造方法は、準備工程と、組立工程と、差込工程と、接合工程とを備える。準備工程では、伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)と、管用開口(33)の縁部からフィン本体(31)と交わる方向へ突出する開放端側カラー部(40a)と、管用開口(33)の縁部から開放端側カラー部(40a)と同じ側に突出し、フィン本体(31)と直交する方向における突出量が開放端側カラー部(40a)よりも大きい中間カラー部(50)とが形成されたフィン(30)が準備される。組立工程では、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合うように配置された複数のフィン(30)の管用開口(33)に、伝熱管(20)が差し込まれる。差込工程では、組立工程において伝熱管(20)が管用開口(33)に差し込まれた複数のフィン(30)を、隣り合うフィン本体(31)の間隔が狭くなるように伝熱管(20)の伸長方向の両側から押さえることによって、フィン(30)の開放端側カラー部(40a)の突端部(41)を、隣のフィン(30)のフィン本体(31)に当接させ、フィン(30)の中間カラー部(50)の突端部(51)を、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の隙間に差し込んで伝熱管(20)と接触させる。接合工程では、差込工程を経たフィン(30)と伝熱管(20)を、接合材(15)を用いて接合する。
本実施形態の熱交換器(10)の製造方法では、準備工程と、組立工程と、差込工程と、接合工程とが順に行われる。準備工程では、開放端側カラー部(40a)と中間カラー部(50)とが形成されたフィン(30)が準備される。組立工程では、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合うように配置された複数のフィン(30)の管用開口(33)に、伝熱管(20)が差し込まれる。差込工程では、それぞれのフィン本体(31)が互いに向かい合うように配置された複数のフィン(30)が、伝熱管(20)の伸長方向の両側から押さえられる。その結果、隣り合うフィン本体(31)同士の間隔が狭まり、各フィン(30)の開放端側カラー部(40a)の突端部(41)が、隣のフィン(30)のフィン本体(31)に接する。また、それと共に、各フィン(30)の中間カラー部(50)の突端部(51)が、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の間に位置して中間カラー部(50)と伝熱管(20)の両方に接する。接合工程では、差込工程を経たフィン(30)と伝熱管(20)が、接合材(15)を用いて接合される。
本実施形態の製造方法によって製造された熱交換器(10)において、各フィン(30)は、中間カラー部(50)が伝熱管(20)と接する。そのため、本実施形態の熱交換器(10)では、フィン(30)と伝熱管(20)の間の熱抵抗が低く抑えられ、熱交換性能の向上が図られる。
また、本実施形態の製造方法において、組立工程において伝熱管(20)と組み合わされるフィン(30)は、管用開口(33)を挟んで向かい合う開放端側カラー部(40a)の間隔W1と、管用開口(33)を挟んで向かい合う中間カラー部(50)の突端(52)の間隔W2の両方が、伝熱管(20)の厚さHTよりも長い(W1>HT,W2>HT)。このため、伝熱管(20)を管用開口(33)に容易に差し込むことができ、組立工程に要する時間を短縮して熱交換器(10)の製造効率を高めることができる。
また、本実施形態の製造方法では、差込工程を行うことによって、組立工程の終了時には伝熱管(20)と接していなかった各フィン(30)の中間カラー部(50)を、フィン(30)を移動させることによって伝熱管(20)に接触させることができる。つまり、この製造方法によれば、組立工程に要する時間の短縮を図りつつ、フィン(30)の中間カラー部(50)を伝熱管(20)に接触させることによってフィン(30)と伝熱管(20)の間の熱抵抗を低く抑えることができる。従って、本実施形態によれば、熱交換器(10)の製造効率の向上と熱交換性能の向上とを両立させることができる。
−実施形態1の特徴(13)−
本実施形態の空気調和機(110)は、本実施形態の熱交換器(10)が設けられた冷媒回路(120)を備え、冷媒回路(120)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う。そして、本実施形態の熱交換器(10)を備えた空気調和機(110)が実現される。
本実施形態の空気調和機(110)は、本実施形態の熱交換器(10)が設けられた冷媒回路(120)を備え、冷媒回路(120)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う。そして、本実施形態の熱交換器(10)を備えた空気調和機(110)が実現される。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。本実施形態の熱交換器(10)は、実施形態1の熱交換器(10)において、フィン(30)の形状を変更したものである。ここでは、本実施形態の熱交換器(10)について、実施形態1の熱交換器(10)と異なる点を説明する。
実施形態2について説明する。本実施形態の熱交換器(10)は、実施形態1の熱交換器(10)において、フィン(30)の形状を変更したものである。ここでは、本実施形態の熱交換器(10)について、実施形態1の熱交換器(10)と異なる点を説明する。
図15及び図16に示すように、本実施形態の熱交換器(10)に設けられたフィン(30)は、中間カラー部(50)の形状が実施形態1と異なる。中間カラー部(50)の突端(52)は、中間カラー部(50)の伸長方向(即ち、その基端から突端2へ向かう方向)に蛇行する波形状となっている。つまり、中間カラー部(50)の突端(52)は、長手側縁部(34)に沿った方向において中間カラー部(50)の高さが周期的に増減するように蛇行する。カラー部(32)に設けられた一対の中間カラー部(50)は、それぞれの突端部(51)の形状が相補的な形状となっている(図15の二点鎖線を参照)。
上述したように、実施形態1のフィン(30)は、中間カラー部(50)の突端(52)の形状が、長手側縁部(34)に沿った直線状である。このため、図6に示すように、中間カラー部(50)の高さH2は、管用開口(33)の幅WNの半分以下である(H2≦WN/2)。
これに対し、本実施形態のフィン(30)は、中間カラー部(50)の突端(52)の形状が波形状である。このため、図15に示すように、中間カラー部(50)の高さH2の最大値を、管用開口(33)の幅WNの半分(WN/2)よりも大きくできる。中間カラー部(50)の高さが高いほど、中間カラー部(50)の突端(52)を、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)と伝熱管(20)の間に形成された隙間の奥に到達させることができる。その結果、中間カラー部(50)の突端(52)を、隣のフィン(30)の中間カラー部(50)によって伝熱管(20)に強く押しつけることができ、中間カラー部(50)の突端(52)を伝熱管(20)に確実に接触させることが可能となる。
−実施形態2の特徴−
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)の突端(42)は、管用開口(33)の縁部側に位置する基端から突端(42)に向かう伸長方向に蛇行する波形状に形成され、中間カラー部(50)の突端(52)は、管用開口(33)の縁部側に位置する基端から突端(52)に向かう伸長方向に蛇行する波形状に形成される
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)の突端(42)は、開放端側カラー部(40a)の伸長方向に蛇行する波形状に形成される。そのため、開放端側カラー部(40a)の突端(42)が直線状である場合に比べ、開放端側カラー部(40a)の高さを高くすることが可能となる。また、本実施形態において、中間カラー部(50)の突端(52)は、中間カラー部(50)の伸長方向に蛇行する波形状に形成される。そのため、中間カラー部(50)の突端(52)が直線状である場合に比べ、中間カラー部(50)の高さを高くすることが可能となる。
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)の突端(42)は、管用開口(33)の縁部側に位置する基端から突端(42)に向かう伸長方向に蛇行する波形状に形成され、中間カラー部(50)の突端(52)は、管用開口(33)の縁部側に位置する基端から突端(52)に向かう伸長方向に蛇行する波形状に形成される
本実施形態の熱交換器(10)において、開放端側カラー部(40a)の突端(42)は、開放端側カラー部(40a)の伸長方向に蛇行する波形状に形成される。そのため、開放端側カラー部(40a)の突端(42)が直線状である場合に比べ、開放端側カラー部(40a)の高さを高くすることが可能となる。また、本実施形態において、中間カラー部(50)の突端(52)は、中間カラー部(50)の伸長方向に蛇行する波形状に形成される。そのため、中間カラー部(50)の突端(52)が直線状である場合に比べ、中間カラー部(50)の高さを高くすることが可能となる。
《その他の実施形態》
−第1変形例−
上記の各実施形態と変形例の熱交換器(10)において、フィン(30)の管用開口(33)は、図17に示すようなフィン(30)の周縁に開口しない貫通孔であってもよい。本変形例の熱交換器(10)の製造方法で行われる組立工程において、伝熱管(20)は、配列された複数のフィン(30)の管用開口(33)に対して、フィン(30)のフィン本体(31)と直交する方向へ差し込まれる。
−第1変形例−
上記の各実施形態と変形例の熱交換器(10)において、フィン(30)の管用開口(33)は、図17に示すようなフィン(30)の周縁に開口しない貫通孔であってもよい。本変形例の熱交換器(10)の製造方法で行われる組立工程において、伝熱管(20)は、配列された複数のフィン(30)の管用開口(33)に対して、フィン(30)のフィン本体(31)と直交する方向へ差し込まれる。
−第2変形例−
上記の各実施形態と変形例の熱交換器(10)は、図18に示すように、伝熱管(20)の伸長方向において曲がった形状となっていてもよい。図18に示す熱交換器(10)は、伝熱管(20)をその伸長方向の1ヶ所で曲げることによって、平面視でL字状に形成される。なお、上記の各実施形態と変形例の熱交換器(10)は、伝熱管(20)をその伸長方向の複数箇所で曲げた形状であってもよい。
上記の各実施形態と変形例の熱交換器(10)は、図18に示すように、伝熱管(20)の伸長方向において曲がった形状となっていてもよい。図18に示す熱交換器(10)は、伝熱管(20)をその伸長方向の1ヶ所で曲げることによって、平面視でL字状に形成される。なお、上記の各実施形態と変形例の熱交換器(10)は、伝熱管(20)をその伸長方向の複数箇所で曲げた形状であってもよい。
本変形例の熱交換器(10)の製造方法において、熱交換器(10)を曲げる工程は、接合工程が終了した後(即ち、フィン(30)及びヘッダ集合管(16,17)がロウ付けによって伝熱管(20)に固定された後)に行われる。
−第3変形例−
上記の各実施形態と各変形例の熱交換器(10)において、フィン(30)及びヘッダ集合管(16,17)は、接合材として接着剤を用いた接合(即ち、接着)によって、伝熱管(20)に固定されていてもよい。その場合、接着剤としては、熱伝導率の高い接着剤を用いるのが望ましい。
上記の各実施形態と各変形例の熱交換器(10)において、フィン(30)及びヘッダ集合管(16,17)は、接合材として接着剤を用いた接合(即ち、接着)によって、伝熱管(20)に固定されていてもよい。その場合、接着剤としては、熱伝導率の高い接着剤を用いるのが望ましい。
−第4変形例−
上記の各実施形態と各変形例の熱交換器(10)には、親水性の樹脂などがコーティングされていてもよい。熱交換器(10)にコーティングを施す工程は、接合工程が終了した後(即ち、フィン(30)及びヘッダ集合管(16,17)がロウ付けによって伝熱管(20)に固定された後)に行われる。
上記の各実施形態と各変形例の熱交換器(10)には、親水性の樹脂などがコーティングされていてもよい。熱交換器(10)にコーティングを施す工程は、接合工程が終了した後(即ち、フィン(30)及びヘッダ集合管(16,17)がロウ付けによって伝熱管(20)に固定された後)に行われる。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、熱交換器、熱交換器の製造方法、及び空気調和機について有用である。
10 熱交換器
20 伝熱管
30 フィン
31 フィン本体
33 管用開口
34 長手側縁部
35 短手側縁部
36 開放端
37 閉塞端
40 第1突出片
40a 開放端側カラー部(第1突出片)
40b 閉塞端側突出片(第1突出片)
41 突端部
42 突端
50 中間カラー部(第2突出片)
51 突端部
52 突端
20 伝熱管
30 フィン
31 フィン本体
33 管用開口
34 長手側縁部
35 短手側縁部
36 開放端
37 閉塞端
40 第1突出片
40a 開放端側カラー部(第1突出片)
40b 閉塞端側突出片(第1突出片)
41 突端部
42 突端
50 中間カラー部(第2突出片)
51 突端部
52 突端
Claims (14)
- 伝熱管(20)と、該伝熱管(20)に固定された複数のフィン(30)とを備える熱交換器であって、
複数の上記フィン(30)は、それぞれが板状に形成されたフィン本体(31)を有し、それぞれの上記フィン本体(31)が互いに向かい合うように配置され、
複数の上記フィン(30)のそれぞれには、
上記伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)と、
上記管用開口(33)の縁部から上記フィン本体(31)と交わる方向へ突出し、突端部(41)が隣の上記フィン(30)の上記フィン本体(31)に接する第1突出片(40)と、
上記管用開口(33)の縁部から上記第1突出片(40)と同じ側に突出し、上記フィン本体(31)と直交する方向における突出量が上記第1突出片(40)よりも大きい第2突出片(50)とが形成され、
上記フィン(30)の上記第2突出片(50)は、突端部(51)が、隣の上記フィン(30)の上記第2突出片(50)と上記伝熱管(20)の間に位置して該第2突出片(50)と該伝熱管(20)の両方に接している
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項1において、
上記伝熱管(20)は、厚さよりも幅が長い扁平な形状であり、
上記フィン(30)における上記管用開口(33)の縁部は、該管用開口(33)に差し込まれた上記伝熱管(20)の幅方向に延びる部分が長手側縁部(34)であり、
上記第1突出片(40a)及び上記第2突出片(50)は、上記長手側縁部(34)に設けられている
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項2において、
上記第1突出片(40a)及び上記第2突出片(50)は、上記管用開口(33)に差し込まれた上記伝熱管(20)を挟んで向かい合う一対の上記長手側縁部(34)のそれぞれに設けられている
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項3において、
上記管用開口(33)の一対の上記長手側縁部(34)のそれぞれに設けられた上記第1突出片(40a)が互いに向かい合い、
上記管用開口(33)の一対の上記長手側縁部(34)のそれぞれに設けられた上記第2突出片(50)が互いに向かい合っている
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項4において、
上記第1突出片(40a)の突端(42)は、上記管用開口(33)の縁部側に位置する基端から突端(42)に向かう伸長方向に蛇行する波形状に形成され、
上記第2突出片(50)の突端(52)は、上記管用開口(33)の縁部側に位置する基端から突端(52)に向かう伸長方向に蛇行する波形状に形成されている
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項2乃至5のいずれか一つにおいて、
上記第2突出片(50)は、上記フィン(30)の上記長手側縁部(34)に沿う方向の長さが、上記第1突出片(40a)よりも長い
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項2乃至6のいずれか一つにおいて、
上記フィン(30)の上記管用開口(33)は、上記長手側縁部(34)の一端側の端部が開放端(36)となって該長手側縁部(34)の他端側の端部が閉塞端(37)となる切り欠き状に形成されている
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項7において、
上記第1突出片(40a)は、上記第2突出片(50)よりも、上記管用開口(33)の上記開放端(36)の近く配置されている
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項7又は8において、
上記フィン(30)における上記管用開口(33)の縁部は、上記管用開口(33)の上記閉塞端(37)に面する部分が短手側縁部(35)であり、
上記第1突出片(40)は、上記長手側縁部(34)と上記短手側縁部(35)のそれぞれに設けられている
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項9において、
上記フィン(30)は、上記伝熱管(20)の幅方向に沿った方向が該フィン(30)の幅方向であり、
上記フィン(30)の幅方向における上記管用開口(33)の長さは、上記フィン(30)の幅の半分よりも長く、
上記長手側縁部(34)に設けられた上記第1突出片(40a)は、上記フィン(30)の幅方向の中央よりも上記管用開口(33)の上記開放端(36)に近い
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項8乃至10のいずれか一つにおいて、
上記第1突出片(40a)は、上記管用開口(33)の上記開放端(36)側に位置する側部(43)が、上記第1突出片(40a)の基端から突端(42)へ向かって上記管用開口(33)の上記閉塞端(37)側に傾斜している
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項1乃至11のいずれか一つにおいて、
上記第2突出片(50)の基端部(54)は、上記管用開口(33)に面する内側面が円弧面となっている
ことを特徴とする熱交換器。 - 伝熱管(20)と、板状に形成されたフィン本体(31)を有する複数のフィン(30)とを備える熱交換器(10)の製造方法であって、
上記伝熱管(20)を差し込むための管用開口(33)と、上記管用開口(33)の縁部から上記フィン本体(31)と交わる方向へ突出する第1突出片(40)と、上記管用開口(33)の縁部から上記第1突出片(40)と同じ側に突出し、上記フィン本体(31)と直交する方向における突出量が上記第1突出片(40)よりも大きい第2突出片(50)とが形成された上記フィン(30)を準備する準備工程と、
それぞれの上記フィン本体(31)が互いに向かい合うように配置された複数の上記フィン(30)の上記管用開口(33)に上記伝熱管(20)を差し込む組立工程と、
上記組立工程において上記伝熱管(20)が上記管用開口(33)に差し込まれた複数の上記フィン(30)を、隣り合う上記フィン本体(31)の間隔が狭くなるように上記伝熱管(20)の伸長方向の両側から押さえることによって、上記フィン(30)の上記第1突出片(40)の突端部(41)を、隣の上記フィン(30)の上記フィン本体(31)に当接させ、上記フィン(30)の上記第2突出片(50)の突端部(51)を、隣の上記フィン(30)の上記第2突出片(50)と上記伝熱管(20)の隙間に差し込んで上記伝熱管(20)と接触させる差込工程と、
上記差込工程を経た上記フィン(30)と上記伝熱管(20)を、接合材(15)を用いて接合する接合工程とを備える
ことを特徴とする熱交換器の製造方法。 - 請求項1乃至12のいずれか一つの熱交換器(10)が設けられた冷媒回路(120)を備え、
上記冷媒回路(120)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行うことを特徴とする空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018209796A JP2020076534A (ja) | 2018-11-07 | 2018-11-07 | 熱交換器、熱交換器の製造方法、及び空気調和機 |
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- 2018-11-07 JP JP2018209796A patent/JP2020076534A/ja active Pending
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