JP2020075913A - ストレス耐性付与組成物、ストレス耐性付与方法、ストレス耐性体内増殖方法、及びストレス評価方法 - Google Patents

ストレス耐性付与組成物、ストレス耐性付与方法、ストレス耐性体内増殖方法、及びストレス評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 哺乳類に対して耐ストレス性を付与する組成物及びその関連する用途を提供する。【解決手段】 ストレス耐性付与組成物は、哺乳類にストレス耐性を付与するためのストレス耐性付与組成物であって、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、対象生物のストレス耐性を付与するストレス耐性付与組成物に関し、特に、哺乳類にストレス耐性を付与するためのストレス耐性付与組成物に関する。
従来から、ヒトをはじめとする哺乳類が、外部から各種ストレスを受けることによって、健康・美容に悪影響を受けることが各分野から報告されている。ストレスとしては、熱ストレスや、農薬や溶剤等の化学薬品に接触・吸収することによる薬剤ストレスなどが挙げられる。
このようなストレスを低減する物質があれば、ヒトにおける健康・美容を大幅に増進することができると考えられ、医薬やサプリメントとしての利用を目指す薬品、健康食品、美容品製造関連の企業にとって、非常に関心が高いものとなる。また、犬や猫などのペット動物においても、ストレスを低減することによって、健康的な状態が維持されて、商品価値を高めることも可能となる。しかし、そのような物質はこれまでのところ知られていない。
例えば、従来では、アワヨトウ幼虫やカイコ成虫などを対象とした昆虫類を対象としたストレス低減物質は知られているが(特許文献1参照)、一般論として、昆虫類と哺乳類では、根本的にストレス発現のメカニズムが全く異なるために、ある物質が昆虫類に作用するからといって、その物質がそのまま哺乳類に同じ作用をするものではない。例えば、遺伝子レベルで、抗酸化酵素をはじめ様々な抗ストレス作用に関与する生理活性タンパク質の発現調節を司る転写調節因子FoxO(フォークヘッドボックス、クラスO)を例に挙げると、昆虫であるショウジョウバエは1種類しか保有していないのに対して、哺乳類であるヒトでは、4種類(FoxO1a、FoxO3a、FoxO4、FoxO6)も保有していることから全く異なる遺伝子発現調節機構を有する可能性が明確に顕れる。
国際公開WO2016/152911
このように、哺乳類に対して耐ストレス性を付与できるような有効な生体成分は、未だ具体的には特定されていない。そのため、哺乳類に対して耐ストレス性を付与するような組成物は、現在のところ見当たらない。また、このような組成物を利用して、哺乳類の耐ストレス性を増強させる方法や、哺乳類が受けている各種ストレスの度合い(強度)を評価する方法等の耐ストレス性に関連する幅広い応用も期待されているものの、未だその実現には至っていない。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、哺乳類に対して耐ストレス性を付与する組成物及びその関連する用途の提供を目的とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、哺乳類にN−アセチルチロシン及び/又はその類縁体を投与したところ、ストレスに対する哺乳類の抵抗性が増強され、生存率が有意に増加することを新たに見出した。これまで、N−アセチルチロシン及び/又はその類縁体が動物の生体成分として存在するという報告は見当たらず、その生理機能についての報告も見当たらない。本発明者は、N−アセチルチロシン及び/又はその類縁体がヒトの血液中に存在し、しかも、ストレス負荷によって、その血中濃度が上昇することを発見した。また、マウスに経口投与することによって、ストレス耐性の増強、さらには、ラスがん遺伝子の形質転換細胞株に対する移植後の増殖抑制効果があることも確認し、さらに、その優れたストレス耐性の増強により移植したヒト由来大腸がん細胞に対する増殖抑制活性も確認した。これにより、当該N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を含む組成物によって、哺乳類に有意な耐ストレス性が付与されることを新たに見出した。
また、ストレス依存的なN−アセチルチロシン及び/又はその類縁体の血中濃度上昇が確認されたことから、血中でのN−アセチルチロシン及び/又はその類縁体の定量によって、ヒトのストレス度調査を可能になることを見出した。すなわち、当該組成物を用いることによって、ストレス耐性を付与する各種の方法及びストレスを評価する方法も見出した。
すなわち、本願に開示するストレス耐性付与組成物は、哺乳類にストレス耐性を付与するためのストレス耐性付与組成物であって、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を含むものである。
また、本願に開示するストレス耐性付与方法は、前記ストレス耐性付与組成物を前記哺乳類に導入する導入工程を含むものである。
また、本願に開示するストレス耐性体内増殖方法は、前記ストレス耐性付与組成物として哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を、前記哺乳類の体内で増加させて、ストレス耐性を増殖させるストレス耐性体内増殖方法であって、前記哺乳類にストレスを付加するストレス付加工程を含むものである。
また、本願に開示するストレス評価方法は、前記ストレス耐性付与組成物の含有量として前記哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の含有量を測定する測定工程と、前記含有量に基づいて、前記哺乳類が受けているストレスの度合いを評価する評価工程を含むものである。
本発明の第4の実施形態に係るストレス評価方法のフローチャートを示す。 第1の実施例に係るストレス耐性付与組成物であるN−アセチルチロシン投与によるマウスのストレス依存的な胃潰瘍への影響を測定した結果(a)、およびマウスのストレス依存的な血中過酸化脂質への影響を測定した結果(b)を示す。 第2の実施例に係るストレス耐性付与組成物であるN−アセチルチロシン投与によるマウス体内に移植したW14固形がん成長の測定結果を示す。 第2の実施例に係るストレス耐性付与組成物であるN−アセチルチロシン投与によるマウスの体重変化の測定結果を示す。 第3の実施例に係るストレス耐性付与組成物であるN−アセチルチロシンのヒト血清中の測定結果(a)と、ストレス付与後のヒトのN−アセチルチロシン濃度変化結果(b)を示す。 第4の実施例に係るストレス耐性付与組成物であるN−アセチルチロシンのヒト大腸がんHCT116細胞を用いた大腸がん細胞増殖抑制効果を示す。 第5の実施例に係るストレス耐性付与組成物であるN−アセチル−オクスフェニシンおよび/またはN−アセチルチロシンのストレス耐性への影響を測定した結果を示す。 第6の実施例に係るストレス耐性付与組成物であるN−アセチル−オクスフェニシンのヒト大腸がんHCT116細胞を用いた大腸がん細胞増殖抑制効果を示す。
(第1の実施形態)
本願の第1の実施形態に係るストレス耐性付与組成物は、哺乳類にストレス耐性を付与するためのストレス耐性付与組成物であって、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を含むものである。
第1の実施形態に係るストレス耐性付与組成物は、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を含むものであり、以下の化学式に示すN−アセチルチロシン化合物単体の場合や、N−アセチルチロシン化合物類縁体単体の場合も対象として含まれ、またこれらの誘導体も対象に含まれ、さらにこれらの混合物も対象に含まれる。このような組成物としては、以下の化学式に示すN−アセチルチロシンを基本構造に有するものであれば特に限定されない。なお、N−アセチルチロシン化合物の類縁体としては、以下の化学式に示すN−アセチルチロシン化合物と構造及び/又は性質が類似した化合物やその誘導体も含まれる。
このようなことから、第1の実施形態に係るストレス耐性付与組成物としては、特に限定されないが、例えば、以下の一般式(I)で表されるものが含まれる。
上記一般式(I)中、Rは、水素原子、アルカリ金属原子、およびアルキル基のうちのいずれかであり、Rは、アルキル基である。Rにおけるアルカリ金属原子としては、ナトリウム原子、カリウム原子が挙げられる。Rにおけるアルキル基としては、特に限定されないが、直鎖状でも分岐状でもよく、炭素数1〜10の低級アルキル基とすることができ、例えば、メチル基またはエチル基とすることができ、nは0〜10の整数でありアルキル鎖の長さを示す。
は、アルキル基であれば特に限定されないが、直鎖状でも分岐状でもよく、例えば、炭素数1〜10の低級アルキル基とすることができ、例えば、メチル基またはエチル基とすることができる。
例えば、このような組成物の一例としては、Rが各種置換されたものとして、以下の化学式に示すN−アセチルチロシン(N-acetyl L-tyrosineと表記されることもある)、N−アセチルチロシンナトリウム、N−アセチルチロシンカリウム、及びN−アセチルチロシンエチルエステルなどが挙げられる。
また、例えば、上記化合物において、Rがメチル基やエチル基などのアルキル基である場合の一例としては、以下の化学式に示すものが挙げられる。
また、例えば、上記化合物において、nが0の場合の一例としては、以下の化学式に示すものが挙げられる。
例えば、上記化合物のうち、以下の化学式で示されるN−アセチル−L−(4−ヒドロフェニル)グリシン(N-acetyl L-(4-hydrophenyl)glycine)(別名: N−アセチル−オクスフェニシン(N-acetyl Oxfenicine))を例に挙げると、大腸がん細胞増殖抑制効果も奏するという高いストレス緩和活性が確認されている(後述の実施例参照)。すなわち、N−アセチルチロシン化合物のみならずその各種の誘導体でも、ストレス緩和作用があることが確認されている。
当該ストレス耐性付与組成物には、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体以外の成分として、各種用途に応じた添加剤を添加することができる。当該組成物の形態は、用途に応じて、乾燥固体である粉末状、水やエタノールに溶解された溶液状、乳化剤の添加により乳化された乳化状等の様々な形態として構成することができる。
ストレス耐性を付与する対象となる哺乳類とは、哺乳類であれば特に限定されるものではないが、ヒトも対象とでき、非ヒトも対象とできる。非ヒトとしては、特に限定されないが、犬、猫、ラットなどが挙げられる。
ストレス耐性とは、哺乳類が受けるストレスに対する耐性(抵抗性)であれば特に限定されるものではないが、例えば、温度抵抗性、薬剤抵抗性、感染抵抗性、寄生抵抗性、及び傷害抵抗性から成る群より選択される少なくとも1つの抵抗性を対象に挙げることができる。また、社会生活上の精神的ストレス抵抗性も挙げることができる。
温度抵抗性としては、高温又は低温における熱ストレスに対する抵抗性や、短時間の温度変化におけるストレスに対する抵抗性が挙げられる。薬剤抵抗性としては、化学的又は薬学的なストレス(例えば、除草剤や農薬などの曝露)に対する抵抗性が挙げられる。感染抵抗性としては、ウイルスや細菌による感染に対する抵抗性が挙げられる。寄生抵抗性としては、寄生虫の寄生に対する抵抗性が挙げられる。傷害抵抗性としては、外傷に対する抵抗性が挙げられる。精神的ストレス抵抗性としては、人間関係における様々な制約や摩擦より生じる精神的な負担由来の種々の疾患からの回避能力さらには種々の疾患からの回復能力、例えば抗がん作用が挙げられる。
第1の実施形態に係るストレス耐性付与組成物が奏するストレス耐性は、哺乳類の抗酸化酵素の活性を制御することによって付与されることが確認されている(後述の実施例参照)。第1の実施形態に係るストレス耐性付与組成物は、この抗酸化酵素の活性度合いを直接的に制御することによって、効率的に生体内で高いストレス耐性を付与することが可能となる。
このように、本実施形態に係るストレス耐性付与組成物の優れたメカニズムは、未だ詳細には解明されていないが、ショウジョウバエ培養細胞を用いた実験結果から次のようなメカニズムが推察される。N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体が、生体内の組織細胞内に存在するミトコンドリアの内膜を弱く脱分極させ、一時的に活性酸素の上昇を誘発し、これにより核内での抗酸化酵素などの遺伝子発現上昇を誘起し、抗酸化酵素の活性化がもたらされ、体液全体の抗酸化活性が上昇し、この上昇した抗酸化活性がストレス耐性の基盤となり、結果として、生体内で高いストレス耐性が付与されるものと推察される。
また、第1の実施形態に係るストレス耐性付与組成物は、哺乳類に投与開始後、所定時間放置することが好適であり、例えば、数時間〜数日放置することが好適であり、3時間から7日間放置することがより好適である。この哺乳類への投与量は、特に限定されないが、0.2〜10g/kgとすることができ、より好ましくは0.5g/kg以上である。
N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の投与によって、発現レベルの変動について、当該注射から所定時間放置すること、例えば、数時間〜数日(例えば、3時間から7日間)経過後では、抗酸化酵素(SOD)及びカタラーゼ遺伝子の発現がピーク的に活性化し、ストレス(例えば、注射投与の場合には痛みのストレス)が、ピークを超えて低下すると共に、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体が哺乳類の体内で循環して拡散して、体内濃度が安定化することとなり、ストレス耐性付与効果を最適に発揮できる状態が形成される。
第1の実施形態に係るストレス耐性付与組成物の用途は、特に限定されないが、ストレスを軽減するための各種の食品組成物に含有して利用することができる。このようなストレス耐性付与組成物を含有する食品組成物としては、サプリメント、健康補助食品、栄養機能食品、機能性表示食品、特別用途食品、特定保健用食品、栄養補助食品、麻酔液、又は飲料とすることができる。
このような食品組成物によって、例えば、ヒトがサプリメントや飲料という形態で摂取することで、ストレスを実際に受けた直後や、ストレスをこれから受けそうな状況などで、簡易にストレスを軽減することが可能となるという従来には無い健康補助活性を奏することができる。例えばスポーツの試合前や試験面接の前など、ストレスが高まる状況下で利用することが可能となる。特に、本ストレス耐性付与組成物を含有する食品組成物を、夏場の運動開始前に摂取することによって、高い熱ストレスを受けることに起因する熱中症のリスクを大幅に軽減できるものとなる。
また、本ストレス耐性付与組成物を含有する飲料水や加工食品は、猛暑中で摂取されることによって、猛暑による熱ストレス、例えば熱中症を予防することが可能となる。また、本ストレス耐性付与組成物を麻酔液に用いることによって、手術時の高ストレス状態を軽減できるという優れた効果も奏することが可能となる。
また、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の摂取により哺乳類の体重増加が抑制されるという優れた効果も得られることから、糖尿病や肥満の予防の用途にも利用可能である(後述の実施例参照)。また、がん細胞増殖抑制活性のあるサプリメントとしての利用することも可能である(後述の実施例参照)。さらに、本発明者は、ヒト由来大腸がん細胞に対する増殖抑制作用も確認している(後述の実施例参照)。
(第2の実施形態)
本願の第2の実施形態は、上述した第1の実施形態に記載したストレス耐性付与組成物を用いたストレス耐性付与方法として、当該ストレス耐性付与組成物を前記哺乳類に導入する導入工程を含むものである。
この導入工程は、注射投与、経口投与、及び噴霧投与から成る群より選択される投与を用いて、前記哺乳類に導入することが好ましい。注射投与では、哺乳類に針注射によって、液状の前記ストレス耐性付与組成物を注射する。経口投与では、前記ストレス耐性付与組成物を食品(または餌)として(或いは他の食品(または餌)に混合して)哺乳類に与えて摂食させる。噴霧投与では、液状の前記ストレス耐性付与組成物を霧吹きを用いて液滴化し、哺乳類に対して噴霧する。
この導入工程によって、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を含むストレス耐性付与組成物が、前記哺乳類の体内に容易に取り込まれることから、このストレス耐性付与組成物によって、前記哺乳類の生体内で抗酸化活性が効率的に増すこととなり、前記哺乳類に各種のストレス耐性が付与され、高温条件下や農薬散布下のような強いストレスを受ける状況下であっても、前記哺乳類の弱体化及び劣化を抑制することができる。その結果として、例えば犬や猫などのペット動物としての哺乳類の商品としての品質を維持することができる。
(第3の実施形態)
本願の第3の実施形態は、上述した第1の実施形態に記載したストレス耐性付与組成物として哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を、前記哺乳類の体内で増加させて、ストレス耐性を増殖させるストレス耐性体内増殖方法であって、前記哺乳類にストレスを付加するストレス付加工程を含むストレス耐性体内増殖方法である。
このストレス付加工程において前記哺乳類に付加することのできるストレスとしては、例えば、温度、薬剤(薬品)、感染、寄生、及び傷害から成る群より選択することができる。このうち、取扱いの容易性から、温度(高温又は低温)を前記哺乳類に加えることが好ましく、哺乳類に温度を加えるという簡素な処理によって、前記哺乳類の弱体化及び劣化を簡易に抑制することができる。
このように、前記哺乳類に対してストレスを加えるという簡素な処理によって、前記哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体が体内で増加されることとなり、前記哺乳類の生体内で効率的にストレス耐性を増殖させることができる。
この哺乳類の生体内にストレス耐性を容易に増殖させることができるという優れた効果を奏するメカニズムは、未だ詳細には解明されていないが、上述した第1の実施形態に記載したストレス耐性付与組成物が、種々のストレスを受けた際に、生体内でストレス順応に関連するマスターコントロール的機構を作動させる内在性因子として濃度上昇した血中N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体が作用し、その結果として,生体内の組織細胞内に存在するミトコンドリアの内膜を弱く脱分極させ、一時的に活性酸素の上昇を誘発し、これにより核内での抗酸化酵素などの遺伝子発現上昇を誘起し、抗酸化酵素の活性化がもたらされ、体液全体の抗酸化活性が上昇し、この上昇した抗酸化活性がストレス耐性の基盤となり、結果として、生体内で高いストレス耐性が付与されるものと推察される。
すなわち、N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体が、熱ストレス耐性を付与する内在性のストレス順応性誘導因子(Stress acclimation inducer, SAI)として作用し、ホルメシス(低濃度の毒性成分を体内に導入することによって、その後の高濃度の毒性成分に対する抵抗性を上昇させる)に類似するような現象、特にホルメシスのうちミトコンドリアが関与するミトホルメシス(Mitohormesis)説に沿った現象を誘起するものと推察される。
(第4の実施形態)
本願の第4の実施形態は、上述した第1の実施形態に記載したストレス耐性付与組成物を用いるストレス評価方法であり、このストレス耐性付与組成物の含有量として前記哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の含有量を測定する測定工程と、前記含有量に基づいて、前記哺乳類が受けているストレスの度合いを評価する評価工程を含むものである。
以下、本実施形態に係るストレス評価方法を、図1のフローチャートと合わせて説明する。
(測定工程)
先ず、図1(a)に示すように、測定工程では、このストレス耐性付与組成物の含有量として前記哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の含有量を測定する。測定方法としては、哺乳類から血液採取などを行い、採取した血液中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の含有量(または濃度)を測定する(S1)。測定方法としては、比色定量分析や液体高速クロマトグラフィーを用いる分析等、考え得る全ての分析方法を含む。
(評価工程)
次に、評価工程では、前記測定工程で測定された前記含有量に基づいて、前記哺乳類が受けているストレスの度合いを評価する。この評価方法としては、先ず、ストレスの基準値として前記含有量の閾値を定める。この閾値としては、例えば、ストレスが無い平常時の前記哺乳類における前記含有量の平均値を用いることができる。次に、前記含有量と、この閾値との大小関係を比較する(S2)。
前記含有量が、この閾値よりも高い場合には、ストレスが高い状態であると評価する(S3)。また、前記含有量が、この閾値よりも高い場合には、ストレスが低い状態であると評価する(S4)。
この他にも、前記含有量に基づいて、哺乳類が受けているストレスを数値化して定量的に評価(例えばストレスマーカーとして)することも可能である。
例えば、図1(b)に示すように、前記S1と同様の手順に従い、哺乳類から血液採取などを行い、採取した血液中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の含有量(または濃度)を測定する(S1)。また、唾液・汗・尿等の外分泌液・排泄物中にもN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体が存在する可能性は十分にあり、その場合は、そうした外分泌液・排泄物中の含有量(または濃度)を測定する。
その後、前記含有量に基づいて、ストレス指標値を算出する(S2’)。このストレス指標値は、前記含有量の数値をそのまま用いてもよいし、前記含有量の数値に比例する関数を用いて演算して数値化を行ってもよい。
このように、第4の実施形態に係るストレス評価方法では、哺乳類が受けているストレスを簡易に評価または数値化することができ、例えばストレスマーカーとして使用することができる。この評価によって、哺乳類の置かれている状況を容易に把握できることとなり、哺乳類に対する適切な処置を行うことができ、例えばペットなどの商品として扱われる哺乳類の弱体化や劣化を未然に防止することが可能となり、商業的にも商品の品質を維持することができる。
このように、ストレスレベルを数値化して把握することができ、また、このようなストレスレベルに基づいて、将来のストレス状況を予想できることから、危険なストレス状況を前もって回避することが可能となる。
このようにストレスを簡易に評価できるという優れた効果を奏するメカニズムは、未だ詳細には解明されていないが、哺乳類がストレスを受けた場合に、上述した第1の実施形態に記載したストレス耐性付与組成物が、体外環境からストレスを受容したことを体内の各組織に知らしめる情報伝達因子(内在性因子)として機能する機構が存在しており、この情報伝達因子(内在性因子)の体液中の濃度が、受容するストレスの量に応じて線形的に上昇しているためと推察される。
本発明の特徴を更に明らかにするため、以下に実施例を示すが、本発明はこの実施例によって制限されるものではない。
(実施例1)
マウスに対して、異なる濃度(1個体あたり0.2g/kg、1.0g/kg、および0モル(リン酸緩衝生理食塩水(PBS):比較例))のN−アセチルチロシンを飲用飼料として投与して以下のように各サンプルを得た。
次に、マウスへの経口投与によって、その後のストレス(強制水泳)による血中過酸化脂質濃度上昇の抑制効果(ストレス耐性上昇効果)や移植がん細胞の増殖抑制効果を確認した。
強制水泳負荷によるストレス性胃損傷モデルを用いて、N−アセチルチロシンの胃損傷に対する影響を確認した。マウスは、以下のオープンラックに収容した。
・ケージ:ポリオレフィン(TPX)製ケージ(180×240×130mm、日本クレア(株))
・収容匹数/ケージ:1匹/ケージ
・ケージ交換頻度:週1回の頻度で交換。
N−アセチルチロシンを、ポリプロピレン製ディスポーザブル注射筒(テルモ(株))及びマウス用胃ゾンデ((有)フチガミ器械)を用いて、1回/日の頻度で5日間経口投与を行った。強制水泳を実施する約24時間前からマウスを絶食させた。その後、運動量測定流水槽(有限会社アニテック社製)を使用して強制水泳負荷を行った。具体的には、水流を発生させた強制水泳負荷装置(水温25℃,流量 5 L/min)にマウスを浮かせ、強制水泳を1時間負荷した。なお、水泳中にマウスの鼻が水面より下へ沈み、7秒以上呼吸できない状態に陥った場合は直ちに救出し、その個体の試験は終了とした。
1時間の水泳を終了して部分採血を行った後、イソフルラン麻酔下でマウスの後大静脈より全採血し、脱血により安楽死させた。その後、胃を摘出し、内容物を幽門から出す。噴門を器具で閉じた後、幽門から10% 中性緩衝ホルマリン液を0.5 mL注入し、幽門を器具で閉じる。胃を10% 中性緩衝ホルマリン液中で固定した後、大彎に沿って切り開き、生理食塩液で洗浄する.ゴム板に切り開いた胃を張り付け、実体顕微鏡(倍率20倍:面積測定用レンズ装着)を用いて、胃損傷(出血部分)の面積を計測した。
部分採血した血液を遠心分離(3000 rpm, 10 min, 4℃)して血漿を採取し、この血漿中のコルチコステロン量を測定キットを用いて測定した。データの統計学的処理として、試験で得られた結果は平均値±標準誤差(Mean ± S.E.M.)で表記した。媒体投与群とその他の群の2群間比較では、まず等分散性の検定(F-test)を行い、等分散であればStudent’s t検定を、不等分散であればAspin-Welch t検定を用いて平均値の差を検定した。有意水準は5 %とし、各統計解析にはEXSUS(Version 8.1、(株)CACクロア)を用いた。
このようにして得られたマウスのストレス依存的な胃潰瘍への影響を測定した結果を図2(a)に示す。図2(a)の結果から、N−アセチルチロシンの投与量が増加するほど、ストレス依存的な血中過酸化脂質への影響が高まったことが確認された。特に1個体あたり1.0g/kgより多い投与量で顕著な効果を奏することが確認された。
また、全採血した血液を遠心分離(3000 rpm, 10 min, 4℃)して血清を採取し、この血清中の過酸化脂質量を測定キットを用いて測定した。このようにして得られたマウスのストレス依存的な血中過酸化脂質への影響を測定した結果を図2(b)に示す。図2(b)の結果から、N−アセチルチロシンの投与量が増加するほど、ストレス依存的な血中過酸化脂質への影響が高まったことが確認された。特に1個体あたり1.0g/kgより多い投与量で顕著な効果を奏することが確認された。これらの実験結果は、N−アセチルチロシン及び/又はその類縁体のサプリメントとしての有効性を裏付けるものである。
(実施例2)
マウスに対して、N−アセチルチロシンのW14固形がん成長に対する効果を確認した。以下のような実験をヌードマウスを用いて行った。
1)細胞;ラット胎児由来繊維芽細胞にH-rasがん遺伝子を移入して形質を転換させたW14細胞を使用した。
2)スケジュールは、実験開始1週間前から0.5g/kgのN−アセチルチロシンを飲水(飲用飼料として投与)させ、1週間後、W14細胞を105 cells/mouse(マウス1匹当たり105細胞)で皮下に注入した。
3)その後、固形がんの成長を計測した。
N−アセチルチロシン無投与のサンプルをコントロールとして、N−アセチルチロシン投与によるマウスへ移植したW14固形がん成長の測定結果を図3に示す。図3の結果から、N−アセチルチロシンの投与によって、5週目に入っても、W14固形がん細胞の成長が顕著に抑制されるという優れた効果を奏することが確認された。
また、上記期間中、マウスの体重変化の推移を、電子天秤(型式:GX-2000、(株)エー・アンド・デイ)を用いて測定した。N−アセチルチロシン無投与のサンプルをコントロールとして、N−アセチルチロシン投与による体重変化の測定結果を図4に示す。
図4の結果から、N−アセチルチロシンの投与によって、1週目から体重増加が顕著に抑制されており、5週目に入っても、体重増加が抑制されるという優れた効果を奏することが確認された。このことから、N−アセチルチロシンがマウスの食欲を抑えることから、糖尿病や肥満の予防にもN−アセチルチロシンが利用できることが確認された。これらの実験結果は、N−アセチルチロシン及び/又はその類縁体のサプリメントとしての有効性を裏付けるものである。
(実施例3)
熱ストレス負荷によるヒト血清中のN−アセチルチロシン定量実験を行った。先ず、市販の血清を使用して、N−アセチルチロシンを測定した結果を図5(a)に示す。得られた結果から、ヒトの血清中に、N−アセチルチロシンが存在することが確認された。
次に、被検者である健康な成人男性に対して、40 度のお湯中で1時間の入浴を3回(各10分の休憩)行って熱ストレスを与え、最後の入浴後から30分経過後の血清N−アセチルチロシン濃度を測定した。また、比較例として、同じ被検者に対して、特別なストレスを与えない条件下での血清N−アセチルチロシン濃度を測定した結果を図5(b)に示す。得られた結果から、ヒト血清中のN−アセチルチロシン濃度はストレスを受けることによって大幅に上昇したことが確認された。
このことから、ヒト血清中のN−アセチルチロシン濃度とストレスとの相関関係が確認されたことから、ストレス耐性付与組成物として哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を、哺乳類の体内で増加させて、ストレス耐性を増殖させるストレス耐性体内増殖方法として、哺乳類にストレスを付加するストレス付加工程を含むことが可能であることが確認された。このストレス付加工程によって、ストレス耐性付与組成物として哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を体内で増加させて、哺乳類にストレス耐性を付与することが可能となる。また、ストレス評価方法として、ストレス耐性付与組成物の含有量として哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の含有量を測定する測定工程と、この含有量に基づいて、哺乳類が受けているストレスの度合いを評価する評価工程を含むことで、哺乳類が受けているストレスの度合いを評価することが可能となることが確認された。
(実施例4)
ストレス耐性付与組成物であるN−アセチルチロシンについて、ヒト大腸がんHCT116細胞を用いた大腸がん細胞増殖抑制効果を確認した。
上記の実施例2と同様の手順にて、ここでは ヒト大腸がんHCT116細胞を用いた。HCT116細胞移植1週間前からマウスに対して約0.4〜0.5g/kg/dayのN−アセチルチロシン(N-acetyltyrosine(NAT))を自由引水によって飲ませた。その後、5.0×106cells/匹のがん細胞を移植し、N−アセチルチロシン(NAT)投与によるがん細胞増殖速度への効果を測定した結果を比較例(NAT投与無し)と共に図6に示す。得られた結果から、N−アセチルチロシン(NAT)は、比較例と比べて格段の大腸がん細胞増殖を抑制したことが確認されたことから、ストレス耐性付与組成物として、優れた大腸がん細胞増殖抑制効果を奏することが確認された。
(実施例5)
N−アセチルチロシンの誘導体として、N−アセチル−L−(4−ヒドロフェニル)グリシン(N-acetyl L-(4-hydrophenyl)glycine)(別名: N−アセチル−オクスフェニシン(N-acetyl Oxfenicine))を用いて、アワヨトウ幼虫に対してストレス緩和活性を確認した。
N−アセチル−オクスフェニシン0.04μmol/個体のサンプル、N−アセチル−オクスフェニシン0.4μmol/個体のサンプル、N−アセチルチロシン0.4μmol/個体のサンプル、0.2μmol/個体ずつN−アセチル−オクスフェニシンとN−アセチルチロシンを混合したサンプル、比較例である生理塩水のサンプル、について各々投与から4時間後に43.5oC/1hの熱ストレスを与えた。得られた結果を図7に示す。得られた結果から、N−アセチルチロシン化合物のみならずその各種の誘導体でも、N−アセチルチロシン化合物と同様のストレス緩和作用があることが確認された。
(実施例6)
上記実施例5で用いたストレス耐性付与組成物であるN−アセチル−オクスフェニシン(N-acetyloxfenicine)について、ヒト大腸がんHCT116細胞を用いた大腸がん細胞増殖抑制効果を確認した。
上記の実施例2と同様の手順にて、ここでは ヒト大腸がんHCT116細胞を用いた。また、ストレス耐性付与組成物として、N−アセチル−オクスフェニシンを用いた。HCT116細胞移植1週間前からマウスに対して約0.4〜0.5g/kg/dayのN−アセチル−オクスフェニシンを自由引水によって飲ませた。その後、5.0×106 cells/匹のがん細胞を移植し、N-acetyloxfenicine投与によるがん細胞増殖速度への効果を測定した結果を比較例(N−アセチル−オクスフェニシン投与無し)と共に図8に示す。得られた結果から、N−アセチル−オクスフェニシンは、比較例と比べて格段の大腸がん細胞増殖を抑制したことが確認されたことから、ストレス耐性付与組成物として、明瞭な大腸がん細胞増殖抑制効果を奏することが確認された。

Claims (7)

  1. 哺乳類にストレス耐性を付与するためのストレス耐性付与組成物であって、
    N−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を含むことを特徴とする
    ストレス耐性付与組成物。
  2. 請求項1に記載のストレス耐性付与組成物において、
    前記ストレス耐性が、温度抵抗性、薬剤抵抗性、感染抵抗性、寄生抵抗性、傷害抵抗性、及び精神的ストレス抵抗性から成る群より選択される少なくとも1つの抵抗性であることを特徴とする
    ストレス耐性付与組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のストレス耐性付与組成物において、
    前記ストレス耐性が、抗酸化酵素の活性を制御することによって付与されることを特徴とする
    ストレス耐性付与組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のストレス耐性付与組成物において、
    哺乳類に投与開始後、所定時間放置することを特徴とする
    ストレス耐性付与組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のストレス耐性付与組成物を含有する食品組成物であって、
    サプリメント、健康補助食品、栄養機能食品、機能性表示食品、特別用途食品、特定保健用食品、栄養補助食品、麻酔液、又は飲料であることを特徴とする
    食品組成物。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のストレス耐性付与組成物として哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体を、前記哺乳類の体内で増加させて、ストレス耐性を増殖させるストレス耐性体内増殖方法であって、
    前記哺乳類にストレスを付加するストレス付加工程を含むことを特徴とする
    ストレス耐性体内増殖方法。
  7. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のストレス耐性付与組成物の含有量として前記哺乳類中のN−アセチルチロシン化合物及び/又はその類縁体の含有量を測定する測定工程と、
    前記含有量に基づいて、前記哺乳類が受けているストレスの度合いを評価する評価工程を含むことを特徴とする
    ストレス評価方法。

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