JP2020068097A - ガス監視システム - Google Patents

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克彦 押川
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Abstract

【課題】バッテリが搭載された車両の安全性を高める。【解決手段】バッテリ(1)を搭載する車両(10)に設けられ、前記バッテリ(1)から発生した特定のガスを検出するガス検出装置(2)と、前記車両(10)に設けられ、前記特定のガスを除去するガス除去装置(3)と、を備える、ガス監視システム(100)。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス監視システムに関する。
電気自動車(EV:Electric Vehicle)等の車両には、電源としてバッテリが搭載される。バッテリは、バッテリ中の電解質成分が大気中の水等の成分と反応してガスを発生させることがある。例えば、リチウムイオン電池には、LiS−SiS、LiS−P等の硫化物ガラスが、イオン伝導性が高い固体電解質として使用されている。硫化物は水と反応すると、硫化水素ガスを発生させる。また、バッテリの過充電、過放電等の異常時に、バッテリにおいて電解液の分解反応、電極と電解液の反応等が起こることがあり、その際にガスが発生することもある。
従来、外部へのガス漏れが少ない二次電池が開発されている。例えば、リチウムイオン電池では、硫化水素ガスの吸着材により電池の外周面を覆う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、電解質の周囲を吸収材の塗膜で覆う方法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−087152号公報 特開2003−151558号公報
上記のように、ガス漏れを抑制するバッテリが提供されてはいるが、バッテリと同じ車体に乗員が乗車する車両では、より高い安全性が求められる。
本発明は、バッテリが搭載された車両の安全性を高めることを目的とする。
本発明の一態様によれば、バッテリ(1)を搭載する車両(10)に設けられ、前記バッテリ(1)から発生した特定のガスを検出するガス検出装置(2)と、前記車両(10)に設けられ、前記特定のガスを除去するガス除去装置(3)と、を備える、ガス監視システム(100)が提供される。
本発明によれば、バッテリが搭載された車両の安全性を高めることができる。
本発明の一実施形態のガス監視システムの概略構成を示すブロック図である。 ガス検出装置の構成例1を示す回路図である。 ガスを検出する前のガス検出装置の構成例2を示す上面図である。 ガスを検出した後のガス検出装置の構成例2を示す上面図である。 ガス除去装置の構成例を示す上面図である。 ガス監視システムの制御系の構成の一部を機能ごとに示すブロック図である。 車載診断ユニットがガスの発生を監視するときの処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明のガス監視システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。以下に説明する構成は、本発明の一実施態様としての代表的な一例であり、本発明は以下に説明する構成に限定されない。
図1は、本発明の一実施形態のガス監視システム100の概略構成を示す。
ガス監視システム100は、図1に示すように、バッテリ1を搭載する車両10に設けられた、ガス検出装置2及びガス除去装置3を備える。
ガス監視システム100は、バッテリ1から発生する特定のガスを、ガス検出装置2により検出し、ガス除去装置3により除去することにより、ガス漏れを減らし、車両10の安全性を高める。
(特定のガス)
ガス監視システム100の監視対象である特定のガスとしては、バッテリ1から発生する可能性があるガスであれば特に限定されず、例えば硫化水素ガス、酸素ガス、水素ガス、窒素ガス、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス、メタン、エタン等の炭化水素系ガス等が挙げられる。監視対象のガスは、このうちの1種又は複数種であってよく、安全性を高める観点からは硫化水素ガス又は一酸化炭素ガスであることが好ましい。上記ガスは、例えばバッテリ1が含む電解質と大気中の成分、例えば水、酸素等との反応、過充電、過放電等のバッテリ1の異常時に起こるバッテリ1中の電解液の分解反応、電極と電解液の反応、電極の分解反応、電解液中の有機溶媒の揮発等によって発生することがある。
以下、バッテリ1がリチウムイオン電池を含み、特定のガスがリチウムイオン電池から発生する硫化水素ガスである例を説明する。
(バッテリ)
バッテリ1は、複数のバッテリモジュール11が1つのホルダーに配置されたバッテリパック12として車両10に搭載される。バッテリモジュール11は、複数の二次電池セルの集合体である。
(ケース)
ガス監視システム100は、バッテリ1を収容するケース41を備える。ケース41によりバッテリ1を封止することで外部へのガス漏れを減らすことができる。また、ガス監視システム100は、ケース41より大きく、ケース41を収容するケース42を備えて、ケース42によりケース41の周囲を封止することが好ましい。このように、2つのケース41及び42を入れ子状に配置し、中心のケース41にバッテリ1を収容して封止することにより、外部へのガス漏れをさらに減らすことができる。
上記2つのケース41及び42により、図1に示すように、車体におけるバッテリ1の周囲の空間は3層の空間C1〜C3に分けられる。ケース41及び42により閉じられた各空間C1及びC2には、少なくとも1つのガス検出装置2が設けられる。各ガス検出装置2により、どの空間でガスが発生したか、個別に判断することができる。なお、ガス検出装置2は、開かれた空間C3に設けることもできる。また、外部に開かれた空間C3を含む各空間C1〜C3には、少なくとも1つのガス除去装置3が設けられる。各ガス除去装置3により、空間C1〜C3ごとに個別にガスの除去を行うことができる。なお、ガス検出装置2及びガス除去装置3は、バッテリモジュール11及びバッテリパック12の内部に設けることもできる。
図1は、2つのバッテリパック12を1つずつケース41で封止し、2つのケース41を1つのケース42で封止した例を示すが、複数のケースにより入れ子状にバッテリ1を収容してバッテリ1の周囲の空間を複数層の空間に仕切れるのであれば、封止方法はこれに限定されない。例えば、すべてのバッテリパック12を1つのケース41で封止してもよいし、1つのケース41につき1つのケース42で封止してもよい。また、ケースの数も2つに限定されない。例えば、3以上のケースにより4層以上に区切ってもよい。ケースが多いほどガス漏れを減らしやすい。
(ガス検出装置)
ガス検出装置2は、バッテリ1から発生した硫化水素ガスを検出し、検出した硫化水素ガスの濃度を出力する。
各空間C1〜C3におけるガス検出装置2の配置位置は、検出精度を高める観点から、バッテリ1に近い位置か、又はケース41及び42からのガス漏れが生じやすい位置、例えばケース41及び42を貫通するバッテリ1の配線部分に近い位置であることが好ましい。
(ガス検出装置の構成例1)
ガス検出装置2は、例えば電源と電源に接続されたガス反応器を備えて構成することができる。
図2は、ガス検出装置2の構成例を示す。
図2に示すように、ガス検出装置2は、ガス反応器21、電源22及び制御部23を備える。ガス反応器21は電源22に接続される。制御部23は、ガス反応器21と電源22間に設けられた電流計51及びガス反応器21の周辺に設けられた温度計52に接続される。制御部23は、マイクロコンピュータ、IC(Integrated Circuit)等のコンピュータであり、電流計51及び温度計52の計測値により硫化水素ガスを検出する。
ガス反応器21としては、例えば電解液を含む基材を用いることができる。
電解液を含む基材を用いたガス反応器21は、硫化水素ガスと接触したとき、電解液が硫化水素ガスと反応して電気抵抗が変化する。ガス反応器21と接触する硫化水素ガスの量が多いほど、電気抵抗が大きく変化するため、電源22からガス反応器21に流れる電流量の変化も大きい。よって、制御部23は、電流計51により計測される電流量の変化量を硫化水素ガスの濃度に変換して出力する。具体的には、制御部23は、あらかじめ実験的に求めた電流量の変化量と硫化水素ガスの濃度の関係に基づいて、電流計51により計測した電流量の変化量を硫化水素ガスの濃度に変換すればよい。
使用できる電解液としては、硫化水素ガスと反応する金属を含む電解液、例えばMXで表される構造を有する金属塩を含む電解液等が挙げられる。Mは、Cd、Sn、Pb、Cu、Hg、Ag、Al、Mn、Zn、Fe、Ni及びPtから選ばれる少なくとも1種の金属元素である。Xは、ヒドロキシ基(OH)、酢酸基(COOH)、硝酸基(NO)及び硫酸基(SO)のアニオン性の置換基のなかから選ばれる1種の置換基である。このような金属塩MXは、硫化水素ガスと反応すると金属Mの硫化物MSを生成する。硫化物MSは水に不溶性であり、電解液中で沈殿するため、電解液の導電性が低下するとともに沈殿が付着した基材の導電性も低下する。その結果、ガス反応器21の電気抵抗が上昇し、電流量が低下するため、制御部23は、電流計51により計測される電流量の低下量を硫化水素ガスの濃度に変換して出力する。
また、電気抵抗の上昇にともなってガス反応器21の温度が上昇する。ガス反応器21の温度は、電気抵抗の大きさ、つまりガス反応器21と接触する硫化水素ガスの量によって変化する。よって、制御部23は、電流量の場合と同様にして、温度計52により計測されるガス反応器21の温度の変化量を硫化水素ガスの濃度に変換して出力することもできる。
基材としては、電解液を担持できるのであれば特に限定されない。例えば、基材の形状としては、布、紙等の繊維状、スポンジ等の多孔質状等の形状が挙げられる。基材の材質としては、植物繊維、樹脂、金属等が挙げられる。基材の材質は、それ自体の導電性が低く、電解液によって導電性が向上する材質であると、ガス発生時の導電性の変化が把握しやすく、ガスの検出精度が高まるため、好ましい。
ガス反応器21としては、上述した電解液を含む基材に限定されず、上記金属Mを含む導線も使用することができる。上記金属Mのなかでも、導電性及び耐久性の観点から、Ptが好ましい。導線は、1種類の金属Mからなる導線であってもよいし、2種以上の金属M又は金属M以外の他の金属との合金からなる導線であってもよい。ただし、合金の場合は金属Mの配合割合を十分なガスの検出精度が得られる割合とする。
金属Mは硫化水素ガスと反応して上記硫化物MSを生じる。この硫化物MSによって導線の電気抵抗が上昇する。上述の電解液を用いる場合と同様に、制御部23は、電流計51により計測される電流量の変化量か、又は温度計52により計測されるガス反応器21の温度の変化量を、硫化水素ガスの濃度に変換して出力することができる。
また、ガス反応器21の他の例として、フィラメントも挙げられる。
フィラメントの電気抵抗は、フィラメントの周辺の大気が硫化水素を含む場合と含まない場合とで異なる。また、フィラメントの周辺の大気の熱伝導率は、硫化水素を含む場合と含まない場合とで異なる。よって、制御部23は、電流計51により計測される電流量の変化量か、又は温度計52により計測されるガス反応器21の温度の変化量を、硫化水素ガスの濃度に変換して出力することができる。
(ガス検出装置の構成例2)
ガス検出装置2は、例えばケース41又は42の表面に設けられた基材を備え、この基材が電解液を含み、硫化水素ガスとの接触によって電解液を含む基材の色が変化する構成であってもよい。色の変化によって視覚的に硫化水素ガスの発生を確認することができ、車両10の乗員又は消防士等の緊急作業員がガス発生の有無を容易に判断することができる。構成例2における基材としては、上記構成例1で挙げた基材を使用できる。また、構成例2における電解液としては、上記構成例1で挙げた電解液のうち、硫化水素ガスとの反応で電解液とは異なる色の硫化物MSを生じる電解液を使用できる。基材の形状は特に限定されないが、配置スペースを減らす観点からシート状であることが好ましい。
図3A及び図3Bは、ガス検出装置2の構成例2の概略構成を示す。図3Aは、硫化水素ガスを検出する前のガス検出装置2を示す。図3Bは、硫化水素ガスを検出した後のガス検出装置2を示す。
図3A及び図3Bに示すように、ガス検出装置2は、シート状の基材24及びセンサ25を備える。基材24が電解液を含む領域は、シート全体であってもよいし、シートの一部であってもよい。
構成例2のガス検出装置2は、図3A及び図3Bに示すように、センサ25及び制御部23を備えてもよい。制御部23は、図2に示す構成例1の制御部23と構成が同じであるので、図3A及び図3Bにおいても同じ符号を付して詳細な説明は省略する。センサ25は、電解液を含む基材24のシート部分の色を検出する。使用できるセンサ25としては、例えば光学センサ、分光器、赤外線センサ等が挙げられる。制御部23は、センサ25により検出された色の変化量が閾値以上である場合に硫化水素ガスの発生を検出する。制御部23は、色の変化量と硫化水素ガスの濃度の関係に基づいて、センサ25により検出された色の変化量から硫化水素ガスの濃度を計測することもできる。
図3Aに示すように、基材24が硫化水素ガスと接触する前の基材24のシートの色は全面同じ色であるが、基材24が硫化水素ガスと接触し、硫化水素ガスが電解液と反応すると、金属Mの硫化物MSが析出する。硫化物MSが着色しているため、図3Bに示すように、基材24のシートにおいて電解液を含む領域241の色は含まない領域242の色とは異なる色に変化する。センサ25により検出された色の変化によって、制御部23は硫化水素ガスの発生を検出し、色の変化量を硫化水素ガスの濃度に変換して出力する。
なお、図3Bは、基材24のシートの電解液を含む領域が、「CAUTION! HS」の文字の領域である例を示す。このように、電解液を文字の領域に含ませることにより、発生したガスが硫化水素ガスであることを車両10の乗員又は緊急作業員が視覚的に容易に把握することができる。
(ガス検出装置のその他の例)
上述したガス検出装置2の構成例1及び2は小型化が可能であり好ましいが、ガス検出装置2は、質量分析、赤外線分光法、ガスクロマトグラフィ、蛍光X線分析等によって大気中の硫化水素ガスを検出する構成であってもよい。
(ガス除去装置)
ガス除去装置3は、発生した硫化水素ガスを吸収、吸着、分解等して、除去する。
ガス除去装置3は、例えば上述した金属塩M−Xを吸収材として配置し、硫化水素ガスを金属塩M−Xと反応させて金属Mの硫化物MSとして析出させることで、硫化水素ガスを除去することができる。ガス除去装置3は、ゼオライト、活性炭、コージェライト等を吸着材として配置し、硫化水素ガスを吸着材に吸着させることで硫化水素ガスを除去できる。また、ガス除去装置3は、硫化水素ガスを含むチャンバ内の温度を上昇させて硫化水素ガスを分解することでも硫化水素ガスを除去できる。
ガス除去装置3は、硫化水素ガスの除去効率を高める観点から、ケース41からガスが一方向に流れる配管上に設けられることが好ましい。
図4は、ガス除去装置3の構成例を示す。
図4に示すように、ケース41には配管43が設けられ、配管43上にガス除去装置43が設けられる。ケース41内の空間C1は、配管43を介してガス除去装置3と通じる。封止されたケース41の内部から外部に通じるポートは配管43のみであり、ケース41内で発生した硫化水素ガスは配管43を介してガス除去装置3へ一方向に流れて除去されるため、除去効率が向上しやすい。
ガス除去装置3は、常に硫化水素ガスを除去する構成であってもよいが、硫化水素ガスが検出されたときに除去を開始する構成であってもよい。
例えば、ガス除去装置3は、図4に示すように、吸収材等により硫化水素ガスの除去処理が行われるチャンバ31と、配管43に連通するポートに設けられた制御弁32と、制御弁32の開閉を制御する制御部33とを備えてもよい。ガス検出装置2によって硫化水素ガスが検出されたタイミングで制御部33の制御によって制御弁32を開き、ケース41内の空間C1から配管43を介してチャンバ31へと硫化水素ガスを流出させて、硫化水素ガスの除去を開始するように制御することができる。
制御弁32によって硫化水素ガスの流入タイミングを制御するのではなく、ガス除去装置3において吸収材等を供給するタイミングを制御することにより、硫化水素ガスの除去を開始するようにしてもよい。例えば、チャンバ31内に電解液等の吸収材を供給するタンク、ポンプ等の供給ユニットをガス除去装置3が備え、硫化水素ガスが検出されたときに制御部33の制御により供給ユニットから吸収材を供給させて、硫化水素ガスの除去を開始させてもよい。また、硫化水素ガスが検出されたときに、制御部33がチャンバ31内の温度を上昇させる制御を開始することで、硫化水素ガスの除去を開始させてもよい。
なお、上述したガス検出装置2及びガス除去装置3の構成は、硫化水素ガスの検出及び除去に適した構成である。ガス検出装置2の検出方法及びガス除去装置3の除去方法は、検出及び除去の対象とする特定のガスに応じて、公知の方法を採用することができる。例えば、特定のガスが一酸化炭素ガスである場合、酸化物を含む半導体素子の表面と当該表面に吸着した一酸化炭素分子との酸化還元反応による抵抗値の変化を検出する半導体型センサ、電解液中に電極が配置され、一酸化炭素が電解液と反応したときの電位の変化を検出する電気化学式センサ等をガス検出装置2として使用できる。また、一酸化炭素ガスの除去方法としては、上述した活性炭、ゼオライト等の吸着材を用いることもできるし、触媒を用いて一酸化炭素ガスを酸化し二酸化炭素ガスに変換する方法も用いることができる。
(制御系)
図5は、ガス監視システム100の制御系の構成の一部を機能ごとに示すブロック図である。
図5に示すように、ガス監視システム100は、車載診断ユニット71、緊急通報ユニット72、車両検出ユニット73、報知ユニット74及びバッテリ管理ユニット75を備える。
(車載診断ユニット)
車載診断ユニット71は、硫化水素ガスの発生を監視し、硫化水素ガスが発生した場合には、安全確保のための処理を実行する。車載診断ユニット71は、例えばECU(Engine Control Unit)、マイクロコンピュータ等により構成することができる。
具体的には、車載診断ユニット71は、ガス検出装置2により閾値以上の濃度の硫化水素ガスが検出されると、ガス除去装置3による硫化水素ガスの除去を開始させる。また、車載診断ユニット71は、報知ユニット74によりガス漏れを報知させ、緊急通報ユニット72により外部の指定機関へ緊急通報を送信させる。車載診断ユニット71は、車両検出ユニット73により車両10周辺の他の車両を検出させる。さらに、車載診断ユニット71は、バッテリ管理ユニット75によりバッテリ1の出力を低下させる。
(緊急通報ユニット)
緊急通報ユニット72は、車両10の事故、故障、ガス漏れ等が発生すると、緊急コールセンターを介して、警察、消防、病院、防災センター等の外部機関へ緊急通報を送信する。また、緊急通報ユニット72は、GPS信号から受信する測位信号に基づいて車両10の現在位置を検出し、車両10の現在位置を外部機関へ知らせるため、検出した車両10の位置情報を含む緊急通報を送信する。緊急通報ユニット72は、例えばECU、外部との通信インターフェイス等により構成することができる。
(車両検出ユニット)
車両検出ユニット73は、ミリ波レーダー、ソナーセンサー等を備えて、車両10の周辺に位置する他の車両を検出する。車両検出ユニット73は、例えばECU、マイクロコンピュータ等により構成することができる。
(報知ユニット)
報知ユニット74は、車両10の乗員及び車両10の周囲の人に車両10の状態を報知する。報知ユニット74は、例えば車両10に設けられるディスプレイ、スピーカ、ホーン、ライト等である。
(バッテリ管理ユニット)
バッテリ管理ユニット75は、バッテリ1の各セルの電圧、温度等をモニタし、各セルの充電又は放電を管理する。バッテリ管理ユニット75は、例えばECU、マイクロコンピュータ等により構成することができる。
図6は、車載診断ユニット71が硫化水素ガスの発生を監視するときの処理手順を示す。この処理は、一定間隔で行われてもよいし、任意のタイミングで行われてもよい。安全性を高める観点からは、車両10の動作中の間、図6に示す処理が一定頻度で行われることが好ましい。
図6に示すように、車載診断ユニット71は、バッテリ1の動作チェックをバッテリ管理ユニット75に指示する(ステップS1)。指示を受けたバッテリ管理ユニット75は、バッテリ1のテスト運転を行う。バッテリ管理ユニット75は、バッテリ1の出力が一定値以上ある場合はバッテリ1が正常と判断し、一定値未満である場合は異常と判断する。
チェック結果が正常である場合は(ステップS2:YES)、バッテリ1は正常に動作しており、ガス漏れの可能性は低いため、本処理を終了する。一方、バッテリ管理ユニット75のチェック結果が異常である場合(ステップS2:NO)、車載診断ユニット71は、バッテリ1のチェックが必要であることを報知ユニット74により報知させる(ステップS3)。報知により、乗員はバッテリ1の異常を早期に把握できる。
バッテリの動作が異常である場合はガス漏れの可能性もある。よって、車載診断ユニット71は、ケース41で閉じられた空間C1において閾値以上の濃度の硫化水素ガスが検出された否かを判断する(ステップS4)。
空間C1のガス検出装置2により閾値以上の濃度の硫化水素ガスが検出された場合(ステップS4:YES)、車載診断ユニット71は、空間C1に配置されたガス除去装置3により空間C1内の硫化水素ガスの除去を開始させる(ステップS5)。空間C1で硫化水素ガスが検出されていない場合は(ステップS4:NO)、ステップS5の除去は行わずにステップS6へ移行する。
次に、車載診断ユニット71は、空間C2において閾値以上の硫化水素ガスが検出されたか否かを判断する(ステップS6)。空間C2のガス検出装置2により閾値以上の濃度の硫化水素ガスが検出された場合(ステップS6:YES)、空間C2から空間C3へのガス漏れの可能性もある。よって、車載診断ユニット71は、空間C2及びC3に配置されたガス除去装置3により、空間C2及びC3内の硫化水素ガスの除去を開始させる(ステップS7)。
さらに、車載診断ユニット71は、報知ユニット74によりガス漏れを報知させる(ステップS8)。報知方法は特に限定されず、警告メッセージの表示、警告音の出力、音声出力による警告、ホーンを鳴らす、ランプの点滅等が挙げられる。報知により、車両10の乗員が早期にガス漏れを把握することができる。次いで、車載診断ユニット71は、車両10の位置情報を含むガス漏れの緊急通報を緊急通報ユニット72により送信させる(ステップS9)。緊急通報により、外部機関はガス漏れが発生した車両10を早期に把握することができる。
また、車載診断ユニット71は、車両検出ユニット73により車両10周辺に位置する他の車両を検出させる。車載診断ユニット71は、他の車両が検出されなかった場合は、バッテリ管理ユニット75によりバッテリ1の出力を低下させて、車両10を停止させる。車載診断ユニット71は、他の車両が検出された場合は、車両10の車速が他の車両の例えば1/2になるように、バッテリ管理ユニット75によりバッテリ1の出力を低下させる(ステップS10)。これにより、車両10周辺の安全性も高めることができる。
空間C2で閾値以上の濃度の硫化水素ガスが検出されなかった場合(ステップS6:NO)、ガス漏れがないため、本処理を終了する。
なお、上記処理手順ではバッテリ1の動作チェックの結果によってガス漏れの検出が行われていたが、バッテリ1の動作チェックとガス漏れの検出はそれぞれ単独で行われてもよい。
以上のように、本実施形態のガス監視システム100は、ガス検出装置2とガス除去装置3を備えるので、バッテリ1から硫化水素ガスが発生した場合でも、ガス検出装置2により硫化水素ガスを検出してガス除去装置3によりすみやかに除去することができる。したがって、バッテリ1からのガス漏れを減らすことができ、車両10の乗員及び車両10周辺の安全性を高め、環境の保護を図ることができる。
また、入れ子状に配置されたケース41及び42によりバッテリ1を収容して封止するので、バッテリ1から硫化水素ガスが発生した場合でも、ケース41及び42からのガス漏れを減らすことができる。各ケース41及び42により閉じられた各空間C1及びC2内に1つ以上のガス検出装置2が設けられるので、各空間C1及びC2内の硫化水素ガスを個別に検出でき、どこまで硫化水素ガスが漏れたかを特定することができる。また、ケース41及び42で区切られた各空間C1〜C3内には、1つ以上のガス除去装置3が設けられるので、各空間C1〜C3に漏れた硫化水素ガスを個別に除去でき、除去効率が向上する。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上記処理手順によれば、空間C2でガスが検出されたとき、つまり空間C1から空間C2へガスが漏れたときに警報を報知し、緊急通報を送信するが、空間C1でガスが検出された時点で警報を報知し、緊急通報を送信するようにしてもよい。
100・・・ガス監視システム、1・・・バッテリ、2・・・ガス検出装置、3・・・ガス除去装置、41,42・・・ケース、71・・・車載診断ユニット、72・・・緊急通報ユニット、73・・・車両検出ユニット、74・・・報知ユニット、75・・・バッテリ管理ユニット

Claims (13)

  1. バッテリ(1)を搭載する車両(10)に設けられ、前記バッテリ(1)から発生した特定のガスを検出するガス検出装置(2)と、
    前記車両(10)に設けられ、前記特定のガスを除去するガス除去装置(3)と、を備える、
    ガス監視システム(100)。
  2. 前記ガス除去装置(3)は、前記ガス検出装置(2)により閾値以上の濃度の前記特定のガスが検出されると、前記特定のガスの除去を開始する、
    請求項1に記載のガス監視システム(100)。
  3. 前記ガス検出装置(2)により閾値以上の濃度の前記特定のガスが検出されると、外部へ緊急通報を送信する緊急通報ユニット(72)を備える、
    請求項1又は2に記載のガス監視システム(100)。
  4. 前記ガス検出装置(2)により閾値以上の濃度の前記特定のガスが検出されると、警報を発する報知ユニット(74)を備える、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス監視システム(100)。
  5. 前記ガス検出装置(2)により閾値以上の濃度の前記特定のガスが検出されると、前記バッテリ(1)の出力を低下させるバッテリ管理ユニット(75)を備える、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のガス監視システム(100)。
  6. 入れ子状に配置されて、前記バッテリ(1)を収容して封止する複数のケース(41,42)を備え、
    前記複数のケース(41,42)により閉じられた複数層の各空間(C1,C2)内に、少なくとも1つの前記ガス検出装置(2)が設けられる、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス監視システム(100)。
  7. 前記複数のケース(41,42)により区切られた複数層の各空間(C1〜C3)内に、少なくとも1つの前記ガス除去装置(3)が設けられる、
    請求項6に記載のガス監視システム(100)。
  8. 前記ケース(41,42)には、前記ガス除去装置(3)に通じる配管(43)が設けられ、
    前記各空間(C1,C2)中の前記特定のガスは、前記配管(43)を介して前記ガス除去装置(3)へ一方向に流れる、
    請求項7に記載のガス監視システム(100)。
  9. 前記ガス検出装置(2)は、前記ケース(41,42)の表面に設けられた基材(24)を備え、
    前記基材(24)は電解液を含み、前記特定のガスと前記電解液の接触によって前記電解液を含む前記基材(24)の色が変化する、
    請求項6〜8のいずれか一項に記載のガス監視システム(100)。
  10. 前記ガス検出装置(2)は、電源(22)と前記電源(22)に接続されたガス反応器(21)とを備え、
    前記電源(22)から前記ガス反応器(21)に流れる電流量は、前記ガス反応器(21)と接触する前記特定のガスの量によって変化し、
    前記ガス検出装置(2)は、前記電流量の変化量に基づいて前記特定のガスの濃度を出力する、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載のガス監視システム(100)。
  11. 前記ガス検出装置(2)は、電源(22)と前記電源(22)に接続されたガス反応器(21)とを備え、
    前記ガス反応器(21)の温度は、前記ガス反応器(21)と接触する前記特定のガスの量か、又は前記ガス反応器(21)周辺の前記特定のガスの量により変化し、
    前記ガス検出装置(2)は、前記ガス反応器(21)の温度の変化量に基づいて前記特定のガスの濃度を出力する、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載のガス監視システム(100)。
  12. 前記ガス反応器(21)は、電解液を含む基材、導線又はフィラメントであり、前記電解液及び前記導線は、前記特定のガスと反応する金属を含む、
    請求項10又は11に記載のガス監視システム(100)。
  13. 前記特定のガスは、硫化水素ガスである、
    請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス監視システム(100)。

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