以下、図面を参照しながら、実施形態に係る超音波診断装置及び医用画像処理装置を説明する。なお、一つの実施形態又は変形例に記載した内容は、他の実施形態又は他の変形例にも同様に適用されてもよい。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る画像処理システムの構成例について説明する。図1は、第1の実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る画像処理システムは、超音波診断装置1と、X線CT(Computed Tomography)装置2と、画像保管装置3とを有する。図1に例示する各装置は、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)4により、直接的、又は、間接的に相互に通信可能な状態となっている。例えば、画像処理システムにPACS(Picture Archiving and Communication System)が導入されている場合、各装置は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に則って、医用画像データ等を相互に送受信する。
図1に例示する各装置は、DICOM規格のデータを送受信することで、他装置から受信したデータを、自装置で読み出したり、表示したりすることが可能となる。なお、本実施形態は、他装置から受信したデータを自装置で処理可能であるならば、任意の規格に則ったデータが送受信される場合であっても良い。
超音波診断装置1は、超音波の2次元走査を行なう超音波プローブの位置を操作者が調整することで、任意の断面の超音波画像データを生成する。また、超音波診断装置1は、メカニカル4Dプローブや2Dアレイプローブを用いることで、超音波の3次元走査を行なって、3次元超音波画像データを生成する。そして、超音波診断装置1は、各種の超音波画像データを画像保管装置3に送信する。
X線CT装置2は、X線を照射するX線管と被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを対向する位置に支持して回転可能な回転フレームを有する。X線CT装置2は、X線管からX線を照射させながら回転フレームを回転させることで、透過、吸収、減衰を受けたX線のデータを全方位に渡り収集し、収集したデータからX線CT画像データを再構成する。X線CT画像データは、X線管とX線検出器との回転面(アキシャル面)における断層像となる。ここで、X線検出器では、チャンネル方向に配列された複数のX線検出素子である検出素子列が、被検体の体軸方向に沿って複数列配列されている。例えば、検出素子列が16列配列されたX線検出器を有するX線CT装置2は、回転フレームが1回転することで収集された投影データから、被検体の体軸方向に沿った複数枚(例えば16枚)のX線CT画像データを再構成する。
また、X線CT装置2は、回転フレームを回転させるとともに、被検体を載せた天板を移動させるヘリカルスキャンにより、例えば、心臓全体を網羅した500枚のX線CT画像データを3次元X線CT画像データとして再構成することができる。又は、例えば、検出素子列が320列配列されたX線検出器を有するX線CT装置2では、回転フレームを1回転させるコンベンショナルスキャンを行なうだけで、心臓全体を網羅した3次元X線CT画像データを再構成することができる。また、X線CT装置2は、ヘリカルスキャンやコンベンショナルスキャンを連続して行なうことで、3次元X線CT画像データを時系列に沿って撮影可能である。
また、本実施形態では、X線CT装置2は、造影剤が投入された被検体に対して、上述した3次元X線CT画像データを再構成する方法を実行することにより、3次元の造影CT画像データを再構成することができる。例えば、X線CT装置2は、被検体に投入された造影剤が心臓の冠状静脈を流れるタイミングで撮影を行うことにより、被検体の心臓を含む3次元の造影CT画像データを再構成する。このような造影CT画像データには、冠状静脈が明瞭に描出される。より具体的には、このような造影CT画像データには、被検体Pの心臓の冠状静脈が判別可能に描出されている。そして、X線CT装置2は、各種のCT画像データを画像保管装置3に送信する。
第1の実施形態では、超音波診断装置1は、超音波診断装置1が生成した3次元の超音波画像データと、X線CT装置2が撮影した3次元の造影CT画像データとの位置合わせを行なう。この位置合わせについては、後述する。
画像保管装置3は、医用画像データを保管するデータベースである。例えば、画像保管装置3は、超音波診断装置1及びX線CT装置2のそれぞれから送信された超音波画像データやCT画像データ等の医用画像データを記憶回路に格納し、医用画像データを保管する。ここでいう記憶回路は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク又は光ディスクによって実現される。画像保管装置3に保管された医用画像データは、例えば、被検体のID(Identifier)である被検体ID、被検体に対して実施された検査のIDである検査ID、及び、検査の際に用いられた装置のIDである装置ID等の付帯情報と対応付けて保管される。
次に、図1に示す超音波診断装置1の構成例について、図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。図1に例示するように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、装置本体100と、超音波プローブ101と、入力装置102と、ディスプレイ103と、心電計104とを有する。
超音波プローブ101は、例えば、圧電振動子等の複数の素子を有する。これら複数の素子は、後述する装置本体100が有する送信回路110から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。また、超音波プローブ101は、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ101は、例えば、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。なお、超音波プローブ101は、装置本体100と着脱自在に接続される。
超音波プローブ101から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波として超音波プローブ101が有する複数の素子にて受信される。受信される反射波の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合の反射波は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
超音波プローブ101は、装置本体100と着脱可能に設けられる。被検体P内の2次元領域の走査(2次元走査)を行なう場合、操作者は、例えば、複数の圧電振動子が一列で配置された1Dアレイプローブを超音波プローブ101として装置本体100に接続する。1Dアレイプローブは、リニア型超音波プローブ、コンベックス型超音波プローブ、セクタ型超音波プローブ等である。また、被検体P内の3次元領域の走査(3次元走査)を行なう場合、操作者は、例えば、メカニカル4Dプローブや2Dアレイプローブを超音波プローブ101として装置本体100と接続する。メカニカル4Dプローブは、1Dアレイプローブのように一列で配列された複数の圧電振動子を用いて2次元走査が可能であるとともに、複数の圧電振動子を所定の角度(揺動角度)で揺動させることで3次元走査が可能である。また、2Dアレイプローブは、マトリックス状に配置された複数の圧電振動子により3次元走査が可能であるとともに、超音波を集束して送信することで2次元走査が可能である。
入力装置102は、例えば、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボール、ジョイスティック等の入力手段により実現される。入力装置102は、超音波診断装置1の操作者からの各種設定要求を受け付け、受け付けた各種設定要求を装置本体100に転送する。
ディスプレイ103は、例えば、超音波診断装置1の操作者が入力装置102を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体100において生成された超音波画像データにより示される超音波画像等を表示したりする。ディスプレイ103は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ等によって実現される。ディスプレイ103は、表示部の一例である。
心電計14は、超音波走査される被検体Pの生体信号として、被検体Pの心電波形(ECG:Electrocardiogram)を取得する。心電計14は、取得した心電波形を装置本体100に送信する。
装置本体100は、超音波プローブ101から送信される反射波信号に基づいて超音波画像データを生成する。装置本体100は、超音波プローブ101が送信した被検体Pの2次元領域に対応する反射波信号に基づいて2次元の超音波画像データを生成可能である。また、装置本体100は、超音波プローブ101が送信した被検体Pの3次元領域に対応する反射波信号に基づいて3次元の超音波画像データを生成可能である。
図2に示すように、装置本体100は、送信回路110と、受信回路120と、Bモード処理回路130と、ドプラ処理回路140と、画像生成回路150と、画像メモリ160と、記憶回路170と、制御回路180と、データ処理回路190とを有する。
送信回路110は、制御回路180による制御を受けて、超音波プローブ101から超音波を送信させる。送信回路110は、レートパルサ発生回路と、送信遅延回路と、送信パルサとを有し、超音波プローブ101に駆動信号を供給する。送信回路110は、被検体P内の2次元領域を走査する場合、超音波プローブ101から2次元領域を走査するための超音波ビームを送信させる。また、送信回路110は、被検体P内の3次元領域を走査する場合、超音波プローブ101から3次元領域を走査するための超音波ビームを送信させる。
レートパルサ発生回路は、所定のレート周波数(PRF:Pulse Repetition Frequency)で、送信超音波(送信ビーム)を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。レートパルスが送信遅延回路を経由することで、異なる送信遅延時間を有した状態で送信パルサに電圧が印加される。例えば、送信遅延回路は、超音波プローブ101から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの送信遅延時間を、レートパルサ発生回路により発生される各レートパルスに対して与える。送信パルサは、かかるレートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ101に駆動信号(駆動パルス)を印加する。なお、送信遅延回路は、各レートパルスに与える送信遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの超音波の送信方向を任意に調整する。
駆動パルスは、送信パルサからケーブルを介して超音波プローブ101内の圧電振動子まで伝達した後に、圧電振動子において電気信号から機械的振動に変換される。この機械的振動によって発生した超音波は、生体内部に送信される。ここで、圧電振動子ごとに異なる送信遅延時間を持った超音波は、集束されて、所定方向に伝搬していく。
なお、送信回路110は、制御回路180による制御を受けて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有する。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
超音波プローブ101により送信された超音波の反射波は、超音波プローブ101内部の圧電振動子まで到達した後、圧電振動子において、機械的振動から電気的信号(反射波信号)に変換され、受信回路120に入力される。受信回路120は、制御回路180による制御を受けて、超音波プローブ101から送信された反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成し、生成した反射波データをBモード処理回路130及びドプラ処理回路140に出力する。受信回路120は、超音波プローブ101から送信された2次元の反射波信号から2次元の反射波データを生成する。また、受信回路120は、超音波プローブ101から送信された3次元の反射波信号から3次元の反射波データを生成する。
受信回路120は、プリアンプと、A/D(Analog to Digital)変換器と、直交検波回路等を有する。プリアンプは、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン調整(ゲイン補正)を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換することでゲイン補正された反射波信号をデジタル信号に変換する。直交検波回路は、デジタル信号をベースバンド帯域の同相信号(I信号、I:In-phase)と直交信号(Q信号、Q:Quadrature-phase)とに変換する。そして、直交検波回路は、I信号及びQ信号(IQ信号)を反射波データとしてBモード処理回路130及びドプラ処理回路140に出力する。
Bモード処理回路130は、制御回路180による制御を受けて、受信回路120から出力された反射波データに対して、対数増幅、包絡線検波処理及び対数圧縮等を行なって、サンプル点ごとの信号強度(振幅強度)が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。Bモード処理回路130は、生成したBモードデータを画像生成回路150に出力する。Bモード処理回路130は、例えば、プロセッサにより実現される。
ドプラ処理回路140は、制御回路180による制御を受けて、受信回路120から出力された反射波データを周波数解析することで、ドプラ効果に基づく移動体(血流や組織、造影剤エコー成分等)の運動情報を抽出し、抽出した運動情報を示すデータ(ドプラデータ)を生成する。例えば、ドプラ処理回路140は、移動体の運動情報として、 平均速度、分散及びパワー等を多点に渡り抽出し、抽出した移動体の運動情報を示すドプラデータを生成する。ドプラ処理回路140は、生成したドプラデータを画像生成回路150に出力する。ドプラ処理回路140は、例えば、プロセッサにより実現される。
Bモード処理回路130及びドプラ処理回路140は、2次元の反射波データ及び3次元の反射波データの両方について処理可能である。
画像生成回路150は、制御回路180による制御を受けて、Bモード処理回路130及びドプラ処理回路140が出力したデータから超音波画像データを生成する。画像生成回路150は、プロセッサにより実現される。ここで、画像生成回路150は、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像データを生成する。例えば、画像生成回路150は、超音波プローブ101による超音波の走査形態に応じて座標変換を行なうことで、表示用の超音波画像データを生成する。また、画像生成回路150は、スキャンコンバート以外に種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行なう。また、画像生成回路150は、超音波画像データに、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成する。
また、画像生成回路150は、Bモード処理回路130により生成された3次元のBモードデータに対して座標変換を行なうことで、3次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成回路150は、ドプラ処理回路140により生成された3次元のドプラデータに対して座標変換を行なうことで、3次元ドプラ画像データを生成する。すなわち、画像生成回路150は、「3次元のBモード画像データ及び3次元ドプラ画像データ」を「3次元超音波画像データ(ボリュームデータ)」として生成する。そして、画像生成回路150は、ボリュームデータをディスプレイ103にて表示するための各種の2次元画像データを生成するために、ボリュームデータに対して様々なレンダリング処理を行なう。
また、本実施形態に係る画像生成回路150は、位置合わせ機能150aを有する。位置合わせ機能150aは、各種の位置合わせを行う。例えば、超音波診断装置1が生成した3次元の超音波画像データと、X線CT装置2が撮影した3次元の造影CT画像データとの位置合わせを行なう。位置合わせ機能150aについては後述する。
Bモードデータ及びドプラデータは、スキャンコンバート処理前の超音波画像データであり、画像生成回路150が生成するデータは、スキャンコンバート処理後の表示用の超音波画像データである。なお、Bモードデータ及びドプラデータは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。
画像メモリ160は、画像生成回路150により生成された各種の画像データを記憶するメモリである。また、画像メモリ160は、Bモード処理回路130及びドプラ処理回路140により生成されたデータも記憶する。画像メモリ160が記憶するBモードデータやドプラデータは、例えば、診断の後に操作者が呼び出すことが可能となっており、画像生成回路150を経由して表示用の超音波画像データとなる。例えば、画像メモリ160は、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク又は光ディスクによって実現される。
記憶回路170は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)や、診断プロトコルや各種ボディーマーク等の各種データを記憶する。また、記憶回路170は、必要に応じて、画像メモリ160が記憶するデータの保管等にも使用される。例えば、記憶回路170は、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク又は光ディスクによって実現される。
制御回路180は、超音波診断装置の処理全体を制御する。具体的には、制御回路180は、入力装置102を介して操作者から入力された各種設定要求や、記憶回路170から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送信回路110、受信回路120、Bモード処理回路130、ドプラ処理回路140、画像生成回路150及びデータ処理回路190の処理を制御する。また、制御回路180は、画像メモリ160に記憶された表示用の超音波画像データにより示される超音波画像を表示するようにディスプレイ103を制御する。制御回路180は、例えば、プロセッサにより実現される。
データ処理回路190は、制御回路180による制御を受けて、画像生成回路150により生成された各種の超音波画像データに対して各種の処理を行う。データ処理回路190は、運動情報生成機能190aを有する。運動情報生成機能190aは、心臓についての各種の運動情報を生成する。運動情報生成機能190aについては後述する。データ処理回路190は、例えば、プロセッサにより実現される。
ここで、例えば、上述した画像生成回路150及びデータ処理回路190が有する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路170に記憶される。画像生成回路150は、位置合わせ機能150aに対応するプログラムを記憶回路170から読み出し、読み出したプログラムを実行することで、位置合わせ機能150aを実現する。データ処理回路190は、運動情報生成機能190aに対応するプログラムを記憶回路170から読み出し、読み出したプログラムを実行することで、運動情報生成機能190aを実現する。換言すると、位置合わせ機能150aに対応するプログラムを読み出した状態の画像生成回路150は、図1に示す位置合わせ機能150aを有することとなる。また、運動情報生成機能190aに対応するプログラムを読み出した状態のデータ処理回路190は、図1に示す運動情報生成機能190aを有することとなる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、若しくは、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、又は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、記憶回路170に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路170にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。更に、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の全体構成について説明した。ここで、超音波診断装置1を用いてCRTを実施する術者が、被検体Pの心臓の冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面にリードを留置する場合について説明する。この場合、リードが留置される位置は、被検体Pの心臓の特性に依存するため、適した位置に留置することは、術者にとって困難である。また、リードを留置する度にテストを行い、心臓の信号が適切に感知されることを確認する作業が発生する。そのため、適した位置にリードが留置されるまで、繰り返し作業が行われると、被検体Pにとって負担がかかる。そこで、本実施形態に係る超音波診断装置1は、操作者に、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの位置を容易に決定させることができるように、以下に説明する各種の処理を実行する。
例えば、画像生成回路150は、被検体Pの心臓の左心室を1心拍以上の期間にわたり時系列に沿って撮影することにより得られた複数の3次元のBモードデータから、複数の3次元のBモード画像データを生成する。このように、時系列に沿った複数の3次元のBモード画像データは、被検体Pの心臓を超音波で3次元走査することで生成される。なお、3次元のBモード画像データは、第1の3次元医用画像データの一例である。
図3は、第1の実施形態に係る刺激伝搬画像の一例を示す図である。そして、図3に示すように、運動情報生成機能190aは、複数の3次元のBモード画像データに基づいて、左心室内膜面のサーフェイスレンダリング画像に、心筋の刺激伝搬情報が重畳された刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データを生成する。例えば、運動情報生成機能190aは、特開2012−187383号公報に記載されている技術を用いて、刺激伝搬画像データを生成する。なお、刺激伝搬画像12は、「時相保持型の重畳画像」とも称される。
例えば、刺激伝搬画像12が示すように、アメリカ心エコー図学会等が推奨する16分画で左心室内膜面が区画されている。しかしながら、運動情報生成機能190aは、この16分画よりも小さい複数の矩形で構成されるメッシュを左心室内膜面上に設定する。そして、運動情報生成機能190aは、心時相ごとに、各矩形の面積の変化率(単位:%)を算出する。そして、運動情報生成機能190aは、ある心時相において、面積の変化率が閾値を初めて超えた矩形に、閾値を初めて超えた心時相に対応する色を付して、刺激の伝搬の様相が操作者にとって分かりやすい刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データを生成する。このように、運動情報生成機能190aは、複数の3次元のBモード画像データに基づいて、被検体Pの心臓の左心室の心筋の刺激伝搬情報を示す刺激伝搬画像データを生成する。なお、運動情報生成機能190aは、第1の生成部の一例である。
そして、位置合わせ機能150aは、刺激伝搬画像データから、被検体Pの心臓の左心室の各種の長軸及び各種の短軸のうち少なくとも1つの軸を抽出する。例えば、長軸としては、水平長軸(HLA:Horizontal Long Axis)等が挙げられる。
そして、位置合わせ機能150aは、図示しないインターフェースを介して、画像保管装置3から、被検体Pの心臓を含む3次元の造影CT画像データを取得する。
図4は、第1の実施形態に係る冠状静脈の一例を示す図である。そして、図4に示すように、位置合わせ機能150aは、3次元の造影CT画像データから被検体Pの心臓の冠状静脈11を抽出する。例えば、位置合わせ機能150aは、3次元の造影CT画像データに対して、ボクセル値に対する閾値処理、領域拡張法、又は、他のセグメンテーション処理を用いて、冠状静脈11を抽出する。具体的には、位置合わせ機能150aは、3次元の造影CT画像データから、冠状静脈11を示すCT画像データを抽出する。このように、位置合わせ機能150aは、被検体Pの心臓の冠状静脈が判別可能に描出された3次元の造影CT画像データから冠状静脈11を抽出する。なお、3次元の造影CT画像データは、第2の3次元医用画像データの一例である。また、位置合わせ機能150aは、第2の生成部の一例である。
本実施形態では、刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データ、及び、冠状静脈11を示す造影CT画像データが、位置合わせの対象である。
そして、位置合わせ機能150aは、3次元の造影CT画像データから、先の刺激伝搬画像データから抽出した軸と同じ種類の軸を抽出する。
そして、位置合わせ機能150aは、刺激伝搬画像データから抽出した軸と、3次元の造影CT画像データから抽出した軸とを一致させることで、冠状静脈11を示すCT画像データと刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データとの位置合わせを行う。冠状静脈11を示すCT画像データは、医用画像データの一例である。
図5は、第1の実施形態に係る位置合わせ機能が実行する処理の一例を説明するための図である。図5に示すように、位置合わせ機能150aは、位置合わせが行われた上で、刺激伝搬画像12に冠状静脈11が重ねられた重畳画像(合成画像)10を示す重畳画像データ(合成画像データ)を生成する。すなわち、位置合わせ機能150aは、冠状静脈11と刺激伝搬画像12とが合成された合成画像10を示す合成画像データを生成する。位置合わせ機能150aは、第2の生成部の一例である。
そして、制御回路180は、重畳画像データにより示される重畳画像10をディスプレイ103に表示させる。
そして、図5に示すように、ディスプレイ103に表示された重畳画像10を閲覧した操作者は、例えば、刺激伝搬画像12上で、刺激の伝搬が遅い部位に関心領域(ROI:Region Of Interest)12aを設定するための設定指示を入力装置102を介して入力する。このような刺激の伝搬が遅い部位に、冠状静脈11内に留置されたリードが近い場合には、CRTにおいて左心室及び右心室の収縮タイミングのズレを補正するペーシングが効果適に行われると考えられるからである。
そして、制御回路180は、設定指示を受け付けると、設定指示に基づいて関心領域12aを設定する。そして、制御回路180は、関心領域12aに最も近い冠状静脈11上の位置に、リードが留置される位置の候補を示すマーク(第1のマーク)11aを表示させる。これにより、操作者は、関心領域12aを効果的に刺激するためのリードの留置位置が、マーク11aの位置であることを把握することができる。
このように、制御回路180は、ディスプレイ103に表示された合成画像10に含まれる刺激伝搬画像12における関心領域12aの設定を受け付ける。そして、制御回路180は、受け付けた関心領域12aを刺激伝搬画像12上に設定する。例えば、制御回路180は、関心領域12aの範囲を示すマークを刺激伝搬画像12上に重畳してディスプレイ103に表示させる。そして、制御回路180は、関心領域12aから最も近い、ディスプレイ103に表示された合成画像10に含まれる冠状静脈11上の位置にマーク11aを表示させる。制御回路180は、表示制御部の一例である。
図6は、第1の実施形態に係る心電波形、及び、左心室内膜面の区画ごとの平均運動情報(平均面積変化率)の時間変化曲線のグラフの一例を示す図である。ここで、制御回路180は、図5に示す重畳画像10とともに、図6に示す心電波形と、図6に示す左心室内膜面の区画ごとの平均面積変化率の時間変化曲線のグラフをディスプレイ103に表示させてもよい。なお、図6において、区画ごとの平均面積変化率の時間変化曲線は、実線で示されている。
平均面積変化率の時間変化曲線のグラフは、運動情報生成機能190aにより生成される。例えば、運動情報生成機能190aは、ある基準となる心時相(基準心時相)と他の複数の心時相のそれぞれとの各組において、区画毎に、区画内の全ての矩形について算出された面積変化率の合計を矩形の数で除することで、基準心時相と他の複数の心時相のそれぞれとの各組における区画毎の面積変化率の平均値である平均面積変化率を算出する。そして、運動情報生成機能190aは、基準心時相と、基準心時相以外の複数の心時相のそれぞれとの各組において算出した平均面積変化率を区画ごとにプロットすることで、区画ごとの平均面積変化率の時間変化曲線のグラフを算出する。
更に、本実施形態に係る制御回路180は、図6に示すように、関心領域12aの平均面積変化率の時間変化曲線のグラフをディスプレイ103に表示させてもよい。なお、図6において、関心領域12aの平均面積変化率の時間変化曲線は、破線で示されている。このような関心領域12aの平均面積変化率の時間変化曲線も、運動情報生成機能190aにより生成される。例えば、運動情報生成機能190aは、基準心時相と他の複数の心時相のそれぞれとの各組において、関心領域12a内の全ての矩形について算出された面積変化率の合計を矩形の数で除することで、基準心時相と他の複数の心時相のそれぞれとの各組における関心領域12aの面積変化率の平均値である平均面積変化率を算出する。そして、運動情報生成機能190aは、基準心時相と、基準心時相以外の複数の心時相のそれぞれとの各組において算出した平均面積変化率をプロットすることで、関心領域12aの平均面積変化率の時間変化曲線のグラフを算出する。すなわち、運動情報生成機能190aが、関心領域12a内の部位の平均面積変化率を生成する。そして、制御回路180が、関心領域12a内の部位の平均面積変化率をディスプレイ103に表示させる。
このような関心領域12aの平均面積変化率の時間変化曲線のグラフが表示されることで、操作者は、自らが設定した関心領域12aが設定された部位の刺激の伝搬の様相を詳細に把握することができる。
ここで、アメリカ心エコー図学会等が推奨する16分画で区画された左心室内膜面の1つ1つの区画は、心臓臨床上におけるセグメント分割による分割領域である。このような分割領域よりも、例えば、関心領域12aは小さい。このため、関心領域12aの平均面積変化率の時間変化曲線は、分割領域(区画)毎の平均面積変化率の時間変化曲線よりも細分化された領域についての時間変化曲線である。
また、本実施形態では、入力装置102は、ベストポジションボタンと称されるボタンを有する。図7は、第1の実施形態に係る制御回路が実行する処理の一例を説明するための図である。このベストポジションボタンが操作者により押下されると、制御回路180は、図7に示すように、刺激伝搬画像12上で、刺激の伝搬が最も遅い部位の位置にマーク(第2のマーク)12bを表示させる。これにより、操作者は、マーク12bの位置から最も近い冠状静脈11上の位置を、上述したペーシングが効果的に行うことができると考えられるようなリードの留置位置として把握することができる。したがって、本実施形態によれば、操作者に、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの位置を容易に決定させることができる。
すなわち、制御回路180は、上述した合成画像データが示す合成画像10をディスプレイ103に表示させる。また、制御回路180は、ディスプレイ103に表示された合成画像10に含まれる刺激伝搬画像12において、刺激の伝搬が最も遅い部位の位置にマーク12bを表示させる。
そして、操作者は、例えば、関心領域12aの位置をずらしながら、関心領域12aを何度も設定する。ここで、操作者は、関心領域12aを設定する度に、ディスプレイ103に表示された、関心領域12aの平均面積変化率の時間変化曲線のグラフを確認する。これにより、操作者は、最も刺激の伝搬が遅いと考えられる部位を把握することができる。そして、操作者は、例えば、最も刺激の伝搬が遅いと考えられる部位に最も近い冠状静脈11上の位置を、リードが留置される留置位置であると決定する。そして、操作者は、入力装置102を介して、決定した留置位置の指定を入力する。このように、操作者は、関心領域12aの平均面積変化率の時間変化曲線のグラフを確認することで、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの位置を決定する。したがって、本実施形態によれば、操作者に、リードの位置を容易に決定させることができる。
制御回路180は、留置位置の指定が入力されると、指定された留置位置を示す位置情報を、実際のCRTにおいてリードが留置される位置を示す位置情報として、記憶回路170に記憶させる。
図8は、第1の実施形態に係る超音波診断装置が実行する留置位置決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図8に示す留置位置決定処理は、例えば、超音波診断装置1が、入力装置102を介して、操作者から留置位置決定処理を実行するための指示を受け付けた場合に実行される。
図8に示すように、運動情報生成機能190aは、複数の3次元のBモード画像データに基づいて、刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データを生成する(ステップS101)。そして、位置合わせ機能150aは、刺激伝搬画像データから、被検体Pの心臓の左心室の各種の長軸及び各種の短軸のうち少なくとも1つの軸を抽出する(ステップS102)。
そして、位置合わせ機能150aは、図示しないインターフェースを介して、画像保管装置3から、被検体Pの心臓を含む3次元の造影CT画像データを取得する(ステップS103)。位置合わせ機能150aは、3次元の造影CT画像データから被検体Pの心臓の冠状静脈11を抽出する(ステップS104)。
そして、位置合わせ機能150aは、3次元の造影CT画像データから、先の刺激伝搬画像データから抽出した軸と同じ種類の軸を抽出する(ステップS105)。そして、位置合わせ機能150aは、刺激伝搬画像データから抽出した軸と、3次元の造影CT画像データから抽出した軸とを一致させることで、刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データと、冠状静脈11を示すCT画像データとの位置合わせを行う(ステップS106)。
そして、位置合わせ機能150aは、刺激伝搬画像12に冠状静脈11が重ねられた重畳画像10を示す重畳画像データを生成する(ステップS107)。
そして、制御回路180は、重畳画像データにより示される重畳画像10をディスプレイ103に表示させる(ステップS108)。
そして、制御回路180は、関心領域12aを設定するための指示(設定指示)を、入力装置102を介して操作者から受け付けたか否かを判定する(ステップS109)。設定指示を受け付けていない場合(ステップS109:No)、制御回路180は、ステップS112へ進む。
一方、設定指示を受け付けた場合(ステップS109:Yes)、制御回路180は、設定指示に基づいて関心領域12aを設定する(ステップS110)。そして、制御回路180は、関心領域12aに最も近い冠状静脈11上の位置に、リードが留置される位置の候補であることを示す第1のマーク11aを表示させる(ステップS111)。
制御回路180は、ベストポジションボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS112)。ベストポジションボタンが押下されていない場合(ステップS112:No)、制御回路180は、ステップS114へ進む。
一方、ベストポジションボタンが押下された場合(ステップS112:Yes)、制御回路180は、刺激伝搬画像12上で、刺激の伝搬が最も遅い部位の位置に第2のマーク12bを表示させる(ステップS113)。
制御回路180は、留置位置の指定を、入力装置102を介して操作者から受け付けたか否かを判定する(ステップS104)。留置位置の指定を受け付けていない場合(ステップS104:No)、制御回路180は、ステップS109に戻り、再び、ステップS109以降の処理を実行する。
一方、留置位置の指定を受け付けた場合(ステップS104:Yes)、制御回路180は、指定された留置位置を示す位置情報を、実際のCRTにおいてリードが留置される位置を示す位置情報として記憶回路170に記憶させる(ステップS115)。そして、制御回路180は、留置位置決定処理を終了する。
図8に示すステップS101は、運動情報生成機能190aに対応するステップである。ステップS101は、データ処理回路190が記憶回路170から運動情報生成機能190aに対応するプログラムを呼び出し実行することにより、運動情報生成機能190aが実現されるステップである。
ステップS102〜S107は、位置合わせ機能150aに対応するステップである。ステップS102〜S107は、画像生成回路150が、記憶回路170から位置合わせ機能150aに対応するプログラムを呼び出し実行することにより、位置合わせ機能150aが実現されるステップである。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置1について説明した。第1の実施形態に係る超音波診断装置1によれば、上述したように、操作者に、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの位置を容易に決定させることができる。
(第1の実施形態の第1の変形例)
なお、上述した第1の実施形態では、運動情報生成機能190aが、左心室内膜面のサーフェイスレンダリング画像に心筋の刺激伝搬情報がマッピングされた刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データを生成する場合について説明した。しかしながら、運動情報生成機能190aは、刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データと共に、16分画のPolar−mapに心筋の刺激伝搬情報がマッピングされた刺激伝搬画像を示す刺激伝搬画像データを生成してもよい。そこで、このような変形例を第1の実施形態の第1の変形例として説明する。なお、以下の説明では、第1の変形例に係る超音波診断装置1と第1の実施形態に係る超音波診断装置1とで異なる点を説明する。
図9は、第1の変形例に係る超音波診断装置が実行する処理の一例を説明するための図である。図9の左側に示すように、第1の変形例では、位置合わせ機能150aは、第1の実施形態と同様に、刺激伝搬画像12に冠状静脈11が重ねられた重畳画像(合成画像)10を示す重畳画像データ(合成画像データ)を生成する。すなわち、位置合わせ機能150aは、冠状静脈11と刺激伝搬画像12とが合成された合成画像10を示す合成画像データを生成する。なお、刺激伝搬画像12上には、マーク12bが配置されている。
そして、図9の右側に示すように、第1の変形例では、位置合わせ機能150aは、16分画のPolar−mapに心筋の刺激伝搬情報がマッピングされた刺激伝搬画像20aを示す刺激伝搬画像データを生成する。そして、位置合わせ機能150aは、刺激伝搬画像20aに冠状静脈11が重ねられた重畳画像(合成画像)20を示す重畳画像データ(合成画像データ)を生成する。すなわち、位置合わせ機能150aは、冠状静脈11と刺激伝搬画像20aとが合成された合成画像20を示す合成画像データを生成する。なお、刺激伝搬画像20a上には、2つの矢印20b,20cによって、マーク12bに対応する位置が示されている。具体的には、2つの矢印20b,20cの間の位置が、マーク12bに対応する位置である。
そして、制御回路180は、合成画像10と、合成画像20とを並べて、ディスプレイ103に表示させる。
以上、第1の実施形態の第1の変形例に係る超音波診断装置1について説明した。第1の変形例に係る超音波診断装置1によれば、第1の実施形態と同様に、操作者に、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの位置を容易に決定させることができる。
(第1の実施形態の第2の変形例)
次に、第1の実施形態の第2の変形例について説明する。第2の変形例に係る超音波診断装置1では、第1の実施形態に係る超音波診断装置1に対して、リードが留置される位置の候補を示すマーク(第1の実施形態ではマーク11a)を表示させる処理(候補マーク表示処理)が異なる。そこで、図10〜15を参照して、第2の変形例に係る超音波診断装置1が実行する候補マーク表示処理の一例について説明する。
まず、図10〜12を参照して、第2の変形例における候補マーク表示処理の原理の一例について説明する。図10〜12は、第2の変形例における候補マーク表示処理の原理の一例について説明するための図である。
例えば、刺激伝搬画像上において関心領域が設定された場合に、図10に示すように、関心領域からの距離が所定の閾値未満となるような冠状静脈上の位置が、4点あったと仮定する。ただし、図10では、冠状静脈が図示されておらず、冠状静脈上の4点のそれぞれに最も近い被検体の左心室の心壁(心筋)30の4つの組織のそれぞれが、符号「30a」で示されている。
ここで、例えば、リードが留置された近くに心壁30の瘢痕組織がある場合には、上述したペーシングを行っても効果は限定的であると考えられる。そこで、図11に示すように、制御回路180は、心壁30の瘢痕組織30bを特定する。例えば、制御回路180は、運動情報生成機能190aにより矩形毎に算出された長軸方向の歪み(Longitudinal Strain)から、心壁30の瘢痕組織30bを特定する。より具体的には、制御回路180は、長軸方向の歪みが所定の閾値未満であるような、ほとんど変化しない矩形に対応する部位を瘢痕組織30bとして特定する。図11の例では、制御回路180は、4つの瘢痕組織30bを特定する。
そして、制御回路180は、図10に示す4つの組織30aのうち、図11の例に示す瘢痕組織30bを除いた2つの組織30aを特定する。そして、制御回路180は、図12に示すように、2つの組織30aのそれぞれに最も近い冠状静脈上の位置にマーク30cを表示させる。以上、図10〜12を参照して、原理について説明した。
次に、図13〜15を参照して、具体例について説明する。図13〜15は、第2の変形例に係る超音波診断装置が実行する処理の一例を説明するための図である。
制御回路180は、まず、図13に示す合成画像20の刺激伝搬画像上に設定された関心領域(図示せず)からの距離が、所定の閾値未満となるような冠状静脈上の範囲を特定する。ただし、図13では、冠状静脈が図示されておらず、冠状静脈上の特定された範囲に対応する左心室内膜面の組織30aの範囲が示されている。
図14には、左心室内膜面のサーフェイスレンダリング画像に、心筋の長軸方向の歪みを示す歪み情報が重畳された運動情報画像21が示されている。この運動情報画像21を示す運動情報画像データは、運動情報生成機能190aにより生成される。例えば、運動情報生成機能190aは、複数の矩形で構成されるメッシュを左心室内膜面上に設定する。そして、運動情報生成機能190aは、矩形毎に、長軸方向の歪みを算出する。なお、長軸方向の歪みは、運動情報の一例である。そして、運動情報生成機能190aは、各矩形に、長軸方向の歪みに対応する色を付して、局所毎に長軸方向の歪みが操作者にとって分かりやすい運動情報画像21を示す運動情報画像データを生成する。このように、運動情報生成機能190aは、複数の3次元のBモード画像データに基づいて、被検体Pの心臓の左心室の心筋の長軸方向の歪みを示す運動情報画像データを生成する。
そして、制御回路180は、図14に示すように、長軸方向の歪みが所定の閾値未満となるような、ほとんど変化しない部位の範囲を、瘢痕組織30bの範囲として特定する。
そして、制御回路180は、図13に示す組織30aの範囲から図14の例に示す瘢痕組織30bの範囲を除いた範囲を特定する。そして、制御回路180は、図15に示すように、特定した範囲に対応する冠状静脈(図示せず)上の位置にマーク30cを表示させる。このように、制御回路180は、長軸方向の歪みに基づいて、心筋の瘢痕組織を特定し、特定した瘢痕組織を避けるように、マーク30cを表示させる。
第2の変形例によれば、瘢痕組織を避けるように、リードが留置される位置の候補を示すマーク30cが設定される。したがって、第2の変形例によれば、操作者に、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの更に適切な位置を容易に決定させることができる。
(第2の実施形態)
ここで、CRTが実施される被検体Pは、CRTが行われる前に、各種の検査が行われる。各種の検査とは、例えば、電気カテーテルが用いられる電気生理学検査、心エコー検査、MRI(Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴イメージング))装置を用いたMRI検査、冠状静脈CT検査、X線診断装置を用いた検査等である。そこで、これらの検査により得られた各種の医用画像データが示す各種の医用画像を共通の座標系で表示することで、各検査で得られた内容を統合的に表示する実施形態を、第2の実施形態として説明する。
第2の実施形態の説明では、上述した実施形態及び各変形例と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。第2の実施形態に係る超音波診断装置1は、第1の実施形態又はいずれかの変形例に係る超音波診断装置1と同様の処理を実行する。これに加えて、第2の実施形態に係る超音波診断装置1は、以下で説明する処理を実行する。
第2の実施形態に係る画像処理システムは、先の図1に示す超音波診断装置1、X線CT装置2及び画像保管装置3に加えて、MRI装置及びX線診断装置等を有する。各装置は、院内LAN4により、直接的、又は、間接的に相互に通信可能な状態となっている。
例えば、超音波診断装置1、X線CT装置2、画像保管装置3、MRI装置及びX線診断装置の各装置が用いられて実施される各検査において共通の目印となるものを被検体Pの同一の位置に設定することで、複数の検査において共通の座標系を構築できる。
図16は、第2の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。第2の実施形態に係る超音波診断装置1は、取付機器105が被検体Pに取り付けられている点が、第1の実施形態に係る超音波診断装置1と異なる。
例えば、取付機器105は、例えば、被検体Pの体表の設定位置に取付られる。この設定位置は、任意に変更が可能である。取付機器105としては、「omniTRAX(商標)ブラケット」(シブコ社製)が挙げられる。例えば、超音波診断装置1、X線CT装置2、画像保管装置3、MRI装置及びX線診断装置の各装置が用いられて実施される各検査において、取付機器105を被検体Pの同一の位置に設定することで、各検査において共通の座標系を構築できる。例えば、取付機器105を含むように各検査において医用画像データを生成し、複数の医用画像データのそれぞれに含まれる取付機器105の位置を一致させる位置合わせを行うことで、共通の座標系を構築できる。共通の座標系で各診断画像を表示することにより、例えば、瘢痕組織が各診断画像でどのように表示されるかを知ることができ、位置関係がより明瞭になる。
このように、共通の座標系を構築できるため、第2の実施形態に係る超音波診断装置1は、図17に示すような各種の画像をディスプレイ103に表示させることができる。図17は、第2の実施形態に係るディスプレイの表示例を示す図である。なお、本実施形態では、制御回路180が、MRI装置から取得した遅延造影画像データ、電気生理学検査において電気カテーテルにより得られた電気生理学検査マップデータ、及び、X線診断装置から取得したX線画像データ等の各種の医用画像データを、記憶回路170に格納する。そして、制御回路180が、記憶回路170に記憶されている各種の医用画像データを取得し、取得した各種の医用画像データを用いて以下に説明する処理を実行する。
図17に示すように、制御回路180は、合成画像10及び合成画像20を左端の上下に並べてディスプレイ103に表示させる。合成画像10には、切断面10aが含まれる。
また、制御回路180は、MRI装置から取得した遅延造影画像データが示す遅延造影画像41を、ディスプレイ103に表示させる。遅延造影画像41は、例えば、切断面10aにより切断された被検体Pの切断面を示す。遅延造影画像データは、例えば、ガドリニウム系の造影剤が投入された被検体PがMRI装置により撮像されることにより得られる医用画像データである。遅延造影画像データを用いることで、瘢痕組織の特定が容易に行われる。遅延造影画像41には、2つの矢印41a,41bが含まれている。2つの矢印41a,41bは、瘢痕組織を示すマークである。
また、制御回路180は、図6に示す心電波形及びグラフと同様の心電波形及びグラフをディスプレイ103に表示させる。
また、制御回路180は、電気生理学検査マップデータが示す電気生理学検査マップ42をディスプレイ103に表示させる。電気生理学検査マップ42には、被検体Pの右心房に留置されるリードの位置を示すマーク42aと、右心室に留置されるリードの位置を示すマーク42bが含まれている。
ここで、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードは、左心室の概評に右心房に留置されるリード及び右心室に留置されるリードから適度に離れているほうがCRTによる治療効果が高い。そのため、本実施形態に係る制御回路180は、被検体Pの右心房に留置されるリードの位置、及び、右心室に留置されるリードの位置から所定の距離だけ離れた位置であって刺激伝搬画像12,20a上の位置に、一定の範囲を示すマーク12c,20dを配置する。これにより、操作者は、刺激の伝搬が遅い部位の中でも、リードを載置するのに最適な部位を決定することができる。
また、制御回路180は、X線診断装置から取得したX線画像データが示すX線画像43を、ディスプレイ103に表示させる。X線画像43は、例えば、切断面10aにより切断された被検体Pの切断面を示す。X線画像43には、被検体Pの冠状静脈が含まれている。
このように、第2の実施形態に係る制御回路180は、共通の座標系を用いて、他の医用画像診断装置から取得した医用画像データが示す医用画像をディスプレイ103に表示させる。
次に、X線診断装置を用いて術者が被検体Pに対してCRTを実施する場合について説明する。図18は、第2の実施形態に係るX線診断装置の表示例を示す図である。図18に示すように、X線診断装置も、同様に、共通の座標系を用いて、X線画像50に、刺激伝搬画像12を重畳させて表示させることができる。
ここで、超音波診断装置1の制御回路180は、記憶回路170から留置位置を示す位置情報を取得し、位置情報が示す留置位置にマーク12cが配置された刺激伝搬画像12を示す刺激伝搬画像データをX線診断装置に送信する。この結果、X線診断装置は、図18に示すように、マーク12cが重畳された刺激伝搬画像12を表示する。術者は、マーク12cを目標位置としてリードの位置を調整することができるので、簡易に、適切な位置にリードを留置させることができる。
以上、第2の実施形態に係る超音波診断装置1について説明した。第2の実施形態に係る超音波診断装置1によれば、各検査で得られた内容を統合的に表示することができる。また、第2の実施形態に係る超音波診断装置1によれば、第1の実施形態と同様に、操作者に、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの位置を容易に決定させることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図19は、第3の実施形態に係る医用画像処理装置の構成の一例を示す図である。図19に示すように、医用画像処理装置5は、院内LAN4を介して、超音波診断装置1、X線CT装置2及び画像保管装置3に接続される。なお、図19に示す構成はあくまでも一例であり、図示する超音波診断装置1、X線CT装置2及び画像保管装置3以外にも、端末装置などの種々の装置が院内LAN4に接続されてもよい。
超音波診断装置1は、被検体Pの心臓を超音波で3次元走査することで生成された時系列に沿った複数の3次元のBモード画像データを画像保管装置3及び医用画像処理装置5に送信する。
X線CT装置2は、3次元の造影CT画像データを画像保管装置3及び医用画像処理装置5に送信する。
画像保管装置3は、超音波診断装置1から送信された複数の3次元のBモード画像データを保管する。また、画像保管装置3は、X線CT装置2から送信された3次元の造影CT画像データを保管する。例えば、画像保管装置3は、サーバ装置等のコンピュータ機器によって実現される。画像保管装置3は、院内LAN4を介して超音波診断装置1から複数の3次元のBモード画像データを取得し、取得した複数の3次元のBモード画像データを装置内又は装置外に設けられたハードディスク又は光ディスク等のメモリに記憶させる。また、画像保管装置3は、院内LAN4を介してX線CT装置2から3次元の造影CT画像データを取得し、取得した3次元の造影CT画像データをハードディスク又は光ディスク等のメモリに記憶させる。また、画像保管装置3は、医用画像処理装置5からの要求に応じて、メモリに記憶させた複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データを医用画像処理装置5に送信する。
医用画像処理装置5は、院内LAN4を介して超音波診断装置1、X線CT装置2及び画像保管装置3から複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データを取得する。そして、医用画像処理装置5は、複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データを処理する。例えば、医用画像処理装置5は、取得した複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データを後述するメモリ5bに格納し、メモリ5bに記憶された複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データに対して各種処理を行う。そして、医用画像処理装置5は、処理後の画像等を後述するディスプレイ5dに表示させる。
図1に示すように、医用画像処理装置5は、通信インターフェース5aと、メモリ5bと、入力インターフェース5cと、ディスプレイ5dと、処理回路5eとを有する。
通信インターフェース5aは、処理回路5eに接続され、院内LAN4を介して接続された超音波診断装置1、X線CT装置2及び画像保管装置3との間で行われる各種データの伝送を制御する。また、通信インターフェース5aは、超音波診断装置1、X線CT装置2及び画像保管装置3との間で行われる通信を制御する。例えば、通信インターフェース5aは、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。例えば、通信インターフェース5aは、超音波診断装置1、X線CT装置2及び画像保管装置3から複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データを受信する。通信インターフェース5aは、受信した複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データを処理回路5eに出力する。
メモリ5bは、処理回路5eに接続され、各種データを記憶する。例えば、メモリ5bは、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク又は光ディスクによって実現される。本実施形態では、メモリ5bは、超音波診断装置1、X線CT装置2及び画像保管装置3から受信した複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データを記憶する。
また、メモリ5bは、処理回路5eの処理に用いられる種々の情報や、処理回路5eによる処理結果等を記憶する。例えば、メモリ5bは、処理回路5eによって生成された表示用の画像データ等を記憶する。メモリ5bは、記憶部の一例である。
入力インターフェース5cは、処理回路5eに接続され、操作者から受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路5eに出力する。例えば、入力インターフェース5cは、種々の設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力装置、又は、音声入力装置によって実現される。
ディスプレイ5dは、処理回路5eに接続され、処理回路5eから出力される各種情報及び各種画像を表示する。例えば、ディスプレイ5dは、液晶モニタやCRTモニタ等によって実現される。例えば、ディスプレイ5dは、操作者の指示を受け付けるためのGUIや、種々の表示用の画像、処理回路5eによる種々の処理結果を表示する。ディスプレイ5dは、表示部の一例である。
処理回路5eは、入力インターフェース5cを介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、医用画像処理装置5が有する各構成要素を制御する。例えば、処理回路5eは、プロセッサによって実現される。本実施形態では、処理回路5eは、通信インターフェース5aから出力された複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データをメモリ5bに記憶させる。また、処理回路5eは、画像データにより示される画像を表示するようにディスプレイ5dを制御する。
図19に示すように、処理回路5eは、取得機能5fと、画像生成機能5gと、データ処理機能5hと、制御機能5iとを有する。ここで、例えば、図19に示す処理回路5eの構成要素である取得機能5f、画像生成機能5g、データ処理機能5h及び制御機能5iの各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ5bに記憶されている。処理回路5eは、各プログラムをメモリ5bから読み出し、読み出した各プログラムを実行することで各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路5eは、図19の処理回路5e内に示された各機能を有することとなる。
なお、取得機能5f、画像生成機能5g、データ処理機能5h及び制御機能5iの全ての処理機能がコンピュータによって実行可能な1つのプログラムの形態で、メモリ5bに記憶されていてもよい。例えば、このようなプログラムは、医用画像処理プログラムとも称される。この場合、処理回路5eは、医用画像処理プログラムをメモリ5bから読み出し、読み出した医用画像処理プログラムを実行することで医用画像処理プログラムに対応する取得機能5f、画像生成機能5g、データ処理機能5h及び制御機能5iを実現する。
取得機能5fは、複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データをメモリ5bから取得する。取得機能5fにより取得された複数の3次元のBモード画像データ及び3次元の造影CT画像データは、画像生成機能5g、データ処理機能5h及び制御機能5iにより各種の処理に用いられる。
画像生成機能5gは、上述した画像生成回路150が有する機能(例えば、位置合わせ機能150b)に対応する。画像生成機能5gは、取得機能5fにより取得されたデータを用いて、画像生成回路150が実行する各種の処理と同様の各種の処理を行う。画像生成機能5gは、第2の生成部の一例である。
データ処理機能5hは、上述したデータ処理回路190が有する機能(例えば、運動情報生成機能190a)に対応する。データ処理機能5hは、取得機能5fにより取得されたデータを用いて、データ処理回路190が実行する各種の処理と同様の各種の処理を行う。データ処理機能5hは、第1の生成部の一例である。
制御機能5iは、上述した制御回路180が有する機能に対応する。制御機能5iは、取得機能5fにより取得されたデータを用いて、制御回路180が実行する各種の処理と同様の各種の処理を行う。制御機能5iは、表示制御部の一例である。
以上、第3の実施形態に係る医用画像処理装置5について説明した。第3の実施形態に係る医用画像処理装置5によれば、上述した超音波診断装置1と同様に、操作者に、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの位置を容易に決定させることができる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態又は変形例によれば、操作者に、冠状静脈に挿入された状態で左心室の外側表面に留置されるリードの位置を容易に決定させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。