JP2020061164A - 情報処理システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、購入者が商店で購入したい商品を購入するときに、他にも多数の購入者がいる場合には、購入者は買い物を諦めてしまう場合が存在する。
したがって、上記のような事情を考慮すると、購入者が商店に陳列されている商品を購入する際に、商品の代金の精算の自動化及び商品の代金の精算にかかる時間の短縮を図ることができるシステムが要求されている。
さらにまた、従来の店舗では買い物客やレジ担当者による万引き等の不正も問題となっており、このような不正防止が可能になるシステムも要求されている。
物体を被写体に含む画像に対して、目検者が目視による確認をする第1手法を用いて、当該物体を商品として特定することを試みた結果を取得する第1特定手段と、
前記第1特定手段の結果に基づいて特定された商品について、精算処理を行う精算手段と、
を備える。
以下、本発明の情報処理システムの実施形態の概要について説明する。
本発明の情報処理システムは、商品を自動精算する商品認識システムとして適用される。以下、商品を特定するためのレジ端末を含む商品認識システムの実施形態1,2、及び、商品を特定するためのレジ端末を含まない商品認識システムの実施形態3,4について、夫々説明する。
図1中の「実施店舗」欄には、実施形態1乃至4の夫々の実施店舗が記載されている。例えば、実施形態1は、主としてコンビニエンスストアでの適用を想定する情報処理システムである。
ただし、この実施店舗は、あくまで例示に過ぎず、実施形態1乃至4の夫々の適用先は特に限定されない。例えば、実施形態1の実施店舗をスーパーマーケット等の小売店舗や食堂、精算が行われる店舗としてもよい。
図1中の「精算場所」欄には、実施形態1乃至4の夫々において、買い物客が精算を行う場所が記載されている。実施形態1,2での精算場所は、レジ端末を例示している。レジ端末は、物体を商品として特定し、その商品を精算する機能を有している。実施形態3での精算場所は、レジ台である。レジ台は、物体から商品として既に特定されたものが置かれ、その商品を精算する機能を有している。実施形態4での精算場所は、精算ゲートを例示している。精算ゲートは、物体から商品として既に特定されたものをレジ台に置かずに、その商品を精算する機能を有している。
図1中の「詳細」欄には、各実施形態の詳細が記載されている。つまり、例えば、実施形態1の情報処理システムは、レジ端末に設置されたレジカメラによってレジ端末に置かれた手持ち商品を認識し、その商品の自動精算を行う。
また、実施形態1乃至4の商品認識システムは、物体を撮像する1台以上のセンシングデバイスを備えている。センシングデバイスは、画像センサー(カメラ等)の他、温度センサーや距離センサー等種々のものを採用することができる。
また、本明細書では、商品撮像画像及び物体撮像画像に対して各種画像処理を施す場合、実際にはデータの形態で取り扱うが、以下においては説明の便宜上、データは省略して説明する。
ここで、物体撮像画像及び商品撮像画像としては、例えば、レジ端末の物体が置かれる領域全体の撮像画像、商品を個別に切り出した画像、商品のロゴの画像、商品のバーコードの画像、商品のラベルの画像、商品の棚全体の撮像画像、店舗内を天井等から撮像した店舗内の画像等を用いることができる。
また、本発明の情報処理システムでは、物体が商品として特定される場合、物体撮像画像に対して各種認識手法を用いることにより、物体撮像画像の被写体がいずれの商品であるか推定され、物体撮像画像の被写体が合致する商品及びその合致度合いのリスト(以下、「商品候補リスト」とも呼ぶ。)が生成される。
図2に示すように、実施形態1,2においては、(1)レジ端末で物体撮像画像の撮像及び商品の特定が行われ、(2)商品の特定が行えない物体または売買制限商品であると判定されると、(3)これらの物体あるいは商品に関する関連情報が目検用端末に送信される。関連情報として、例えば、物体撮像画像、商品撮像画像、認識結果のログ、商品候補リスト等を採用することができる。この際、複数フレームの物体撮像画像を送信する構成としてもよい。そして、(4)目検用端末において目検の依頼(目検対象に関する関連情報の受信)が報知され、(5)目検者が目検を実行する。これにより、レジ端末において商品の特定が行えなかった物体を商品として一意に特定したり、売買制限商品の売買制限を解除したりすることができる。さらに、(6)目検者による目検結果(商品の特定結果あるいは売買制限の判定結果等)がレジ端末に送信され、(7)レジ端末において、目検結果が参照される。このとき、レジ端末において、売買制限商品である旨を報知することも可能である。
目検を経ても商品不特定との結果が返されたときや、売買制限商品の売買制限の解除判定に用いる物体(購入者の顔や身分証明書等)の撮像画像が不鮮明なとき等は、レジ端末において画面表示等で購入者に知らせる構成としてもよいし、音声で案内をする構成としてもよい。具体的に考えられるケースとしては(A)商品不特定となった際に、購入者へ商品の置き直し(商品同士を離す、商品を重ねない)を依頼する、(B)売買制限の解除判定に用いる購入者の顔や身分証明書の撮像画像が不鮮明な際に、画像の撮り直しを依頼する、(C)購入者へのレジ端末の使用方法のガイドを行う、等がある。
音声案内をする際には、予め録音された音声を流してもよい。また、レジ端末に備え付けられたマイクロフォンとスピーカーを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
図3に示すように、実施形態3,4においては、(1)店舗内(売場内)で物体撮像画像の撮像及び商品の特定が行われ、(2)商品の特定が行えない物体または売買制限商品であると判定されると、(3)これらの物体あるいは商品に関する関連情報が目検用端末に送信される。関連情報として、例えば、物体撮像画像、商品撮像画像、認識結果のログ、商品候補リスト、物体撮像画像が撮像された位置情報、店舗内で商品あるいは買い物客を追跡するための情報等を採用することができる。この際、複数フレームの物体撮像画像を送信してもよい。そして、(4)目検用端末において目検の依頼(目検対象に関する関連情報の受信)が報知され、(5)目検者が目検を実行する。これにより、店舗内において商品の特定が行えなかった物体を商品として一意に特定したり、売買制限商品の売買制限を解除したりすることができる。さらに、(6)目検者による目検結果(商品の特定結果あるいは売買制限の判定結果等)が売場内に設置された売場装置に送信され、(7)売場装置において、目検結果が参照される。このとき、売場装置において、売買制限商品である旨を報知することも可能である。
目検を経ても商品不特定との結果が返されたときや、売買制限商品の売買制限の解除判定に用いる物体(購入者の顔や身分証明書等)の撮像画像が不鮮明なとき等は、売場装置等において画面表示等で購入者に知らせる構成としてもよいし、音声で案内をする構成としてもよい。具体的に考えられるケースとしては、(A)商品不特定となった際に、購入者へ商品の取り直し(棚からの取り直し、カゴへの入れ直し)を依頼する、(B)売買制限の解除判定に用いる購入者の顔や身分証明書等の撮像画像が不鮮明な際に、画像の撮り直しを依頼する、(C)購入者への売場装置等の使用方法のガイドを行う、等がある。
音声案内をする際には、予め録音された音声を流してもよい。また、売場装置等に備え付けられたマイクロフォンとスピーカーを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
このようなシステムフローが実行される情報処理システムの実施形態1乃至4は、具体的には、以下のような商品認識システムとして実現することができる。
具体的には例えば、実施形態1では、レジ端末はセンシングデバイスの一例として、1台以上のレジカメラを備えている。レジカメラは、レジ端末の所定エリアを撮像する。具体的には、レジカメラは、物体が置かれる前の所定エリアを撮像する。また、レジカメラは、物体が所定エリアに置かれた後の所定エリアを撮像する。そこで、実施形態1の商品認識システムのうちレジ端末は、物体がレジ端末の所定エリアに置かれる前の撮像画像と、物体がレジ端末の所定エリアに置かれた後の物体撮像画像とを対比することで、物体の存在を認識する。
また、物体がレジ端末の所定エリアに置かれる前の撮像画像と、物体がレジ端末の所定エリアに置かれた後の物体撮像画像とを対比する以外の画像認識におけるセグメンテーション技術を用いて、物体がレジ端末の所定エリアに置かれた後の物体撮像画像のみから物体の存在を認識してもよい。
実施形態1では、レジ端末は、この認識された物体の夫々がいずれの商品であるかを画像認識による物体認識手法によって特定する。ここでは、例えば、ディープラーニング(Deep Learning)により、商品候補を作成し、その後、検証機能を発揮させることで、商品を高い精度で特定する手法が採用される。
また、実施形態1では、設定された条件に応じて、レジ端末に置かれた物体を、レジ端末とネットワークを介して接続された目検用端末において目検者が確認する。この確認結果(目検結果)はレジ端末に送信される。なお、「目検」とは、人間が目視により物体を確認して、例えばその物体が何の商品であるかを特定する等、何らかの結論を出すことを意味する。このような結論を、以下、「確認結果」または「目検結果」と呼ぶ。
このような確認結果(目検結果)がレジ端末に送信された場合、当該レジ端末は、上述の画像認識による物体認識手法による特定結果と、確認結果とに基づいて、最終的な商品の特定を行う。なお、最終的な商品の特定は、レジ端末ではなく、その他の図示せぬ装置や自然人により行われてもよい。
そして、実施形態1では、レジ端末は、次に特定された商品の数量を認識する。実施形態1では、次に特定された商品の精算をする。
なお、目検者は、上述の「書籍」の目視による確認の前に、上述の買い物客を目視で確認してもよい。これにより、商品認識システムによる追跡が失敗等した場合であっても、商品の特定が可能になる。
実施形態1の情報処理システムは、図4に示すようなコンビニエンスストア等の店舗に採用される図5に示すようなレジ端末2を有する商品認識システムである。実施形態1の情報処理システムは、商品がレジ端末に置かれることで、自動精算することができるようにしてある。
店舗10内の出入口11付近には、レジカウンター12が設置されている。レジカウンター12上には、商品を自動精算するための無人のレジ端末2が設置されている。このレジ端末2の隣には、有人のレジスター13が設置されている。
店舗10内には、商品を陳列する複数台の棚ラック14が設置され、向き合った棚ラック14間が、買い物客が移動する通路15とされている。
棚内の商品は、通路15を移動してきた買い物客によって取られ、レジ端末2の所定エリア(後述の図5の所定エリアA等)に置かれる。所定エリアに置かれた商品は、買い物客のレジ端末2に対する所定の操作をトリガーとして、レジ端末2により複数商品が一括で特定されて自動精算される。
なお、有人のレジスター13は、従来通り、店員が商品を1個ずつバーコードで認識し、精算する。
図5は、レジ端末2の外観の構成例を示す概略透視図である。
レジ端末2は、物体が載置される所定エリアAを囲む囲繞部270を備えている。囲繞部270は、天板部271と、底板部272と、一対の側板部273と、を備えている。
なお、図5において、レジカメラ211は、3台のみ描画されているが、後述のように5台でもよく、少なくとも1台以上存在すれば足り、台数は限定されない。また、レジ端末2は、買い物客の顔や手等を撮像する外部カメラ212も備える。
筐体部275上には物体を載せる半透明のプレート276が設置される。プレート276の上面の盤面が所定エリアAとされる。プレート276の盤面は、波形状に形成されている。波形状は、正弦波形状だけでなく、矩形波であってもよく、さらに、ピッチや振幅は、均等だけでなく、不均等であってもよい。
プレート276は、このように所定エリアAが凹部と凸部とを繰り返して形成したものとされることで、円柱状や球状の物体の少なくとも一部を凸部と凸部との間に挟み、転がらないようにすることができる。
照明部221は、白色だけでなく、青色や赤色その他限定しない種々の色で発光する。照明部221が発光することで、所定エリアAに置かれた物体の影が所定エリアAに生じないまたは減少するようにされている。
囲繞部270のうち少なくとも天板部271と側板部273は、透明になる透明状態と、不透明になる不透明状態とに切り替えられるように、瞬間調光シートで構成されていてもよい。
その場合、囲繞部270が透明状態とされることで、所定エリアAの視認性を確保することができる。囲繞部270が不透明状態とされることで、撮影時において外部光の影響を抑制しつつ、物体撮像画像を取得することができる。
図6は、本発明の情報処理システムの実施形態1としての商品認識システムの構成を示す構成図である。
実施形態1の商品認識システムは、サーバ1と、n台(nは1以上の任意の整数値)のレジ端末2−1乃至2−nと、目検用端末Qと、を有している。
サーバ1と、n台のレジ端末2−1乃至2−nと、目検用端末Qとは、インターネット等のネットワークNを介して相互に接続されている。目検用端末Qは、レジ端末2から離れた店員が所持したり、店舗のバックヤードに備えたり、店舗から遠隔地にあるコールセンターに備えたりすることができる。
また、以下、レジ端末2−1乃至2−nを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「レジ端末2」と呼ぶ。
ただし、レジ端末2は必ずしもサーバ1の存在を必要とせず、単独でも機能し得る。この場合、サーバ1の有する機能のうち一部または全てを、他の情報処理装置(例えば、レジ端末2)が有する。
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、バス104と、入出力インターフェース105と、出力部106と、入力部107と、記憶部108と、通信部109と、ドライブ110と、を備えている。
RAM103には、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
入力部107は、タッチパネル、キーボード、マウスやマイクロフォン等で構成され、各種情報を入力する。
通信部109は、図6に示すように、インターネットを含むネットワークNを介してレジ端末2との間で通信を行う。
また、リムーバブルメディア120は、記憶部108に記憶されている各種データも、記憶部108と同様に記憶することができる。
レジ端末2は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、バス204と、入出力インターフェース205と、出力部206と、入力部207と、照明部221と、遮光部209と、提示部210と、レジカメラ211と、記憶部208と、通信部213と、ドライブ214と、を備えている。
ドライブ214には、リムーバブルメディア220が適宜装着される。
入力部207は、図5に示した筐体部275に備えられる。入力部207は、タッチパネル(図示せず)やカードリーダー部C、マイクロフォンMを備えている。また、図示しないバーコードリーダーを備えていてもよい。
提示部210は、レジ端末2の状態が正常待機中の状態であるか、精算中の状態であるか、店員が操作中の状態であるか、さらに異常事態が発生しているか等がわかるように、図5に示した提示部210が異なる色で発光するように切り替える。なお、提示部210は、前面だけでなく、背面にも備えている。
レジカメラ211は、所定エリアAに置かれた物体を撮像し、その結果として得られる1以上の撮像画像を物体撮像画像として出力する。
サーバ1のCPU101においては、個人情報及び商品情報等を管理するDB管理部141が機能する。DB管理部141はレジ端末2の夫々に備える構成としてもよい。
サーバ1の記憶部108の一領域には、商品DB131が設けられている。商品DB131は、商品情報を記憶するDB(Data Base)である。
なお、レジ端末2は、個人情報及び商品情報等を保持するDB情報保持部241を備えている。
目検用端末QのCPU101においては、画像表示制御部411と、目検結果送信部412と、が機能する。
遮光制御部229は、囲繞部270が瞬間調光シートで構成されている場合に、囲繞部270を不透明状態と透明状態とに切り替える。即ち、遮光制御部229は、囲繞部270に備えられた遮光部209が所定エリアAに置かれた物体を撮影するタイミングでの不透明状態と、撮像しないタイミングでの透明状態とのうち一方から他方に切り替える制御を実行する。
提示制御部230は、提示部210がレジ端末2の状態を提示する発光色を変化させるように制御を実行する。
画像取得部232は、物体が所定エリアAに置かれてレジカメラ211によって撮像された物体撮像画像を図10に示すように取得する。
図10(a)は、レジ端末2の天板部271に固定されたレジカメラ211によって物体X、Y、Z、Z’が撮像された結果得られる物体撮像画像の例を示している。この物体撮像画像には、6個の物体が含まれている。この物体撮像画像は、物体の影になる物体X、Y、Z、Z’がないため、所定エリアAに置かれた全ての物体X、Y、Z、Z’が撮像されている。
図10(b)は、レジ端末2の一方の側板部273に固定されたレジカメラ211によって物体X、Y、Z、Z’が撮像された結果得られる物体撮像画像の例を示している。この物体撮像画像には、2個の物体が含まれている。この物体撮像画像は、レジカメラ211側の物体X、Y、Z、Z’が奥側の物体を隠した状態となっている。
図10(c)は、レジ端末2の他方の側板部273に固定されたレジカメラ211によって物体X、Y、Z、Z’が撮像された結果得られる撮像画像を示している。この物体撮像画像には、2個の物体が含まれている。この物体撮像画像は、レジカメラ211側の物体X、Y、Z、Z’が奥側の物体を隠した状態となっている。
図10(b)と図10(c)の夫々の物体撮像画像に含まれる2つの物体Zのうち、一方は同一の物体Z’であるが、他方は異なる物体である。
なお、物体認識部233は、背景差分処理以外の方法を用い、所定エリアAに物体が置かれる前の背景画像と、物体が置かれた後の物体撮像画像を比較せず、物体撮像画像のみから物体領域を定義することで、物体の存在を認識するようにしてもよい。
精算数量は、精算対象の商品の数量である。
物体認識数量は、図10に示すように、レジカメラ211によって異なることがある。即ち、図10(a)では、6個の物体が撮像されているが、図10(b)(c)では、2個の物体が撮像されている。
このような場合、物体数量認識部234は、図11に示すような論理和を取ることで、物体の数量を認識する。
図11は、図10で示した物体X、Y、Z、Z’についてレジ端末2(図5)に備えられた第1乃至第5のレジカメラ211が撮像し、撮像できた場合は「1」、撮像できなかった場合は「0」で表している。なお、物体Zと物体Z’は、同じ物体であるものの、撮像したレジカメラ211が異なることから、異なる状態に撮像されていることを表すものである。
図11において、第1のレジカメラ211は「レジ台カメラ1」と表され、同様に、第2乃至第5のレジカメラ211は「レジ台カメラ2」乃至「レジ台カメラ5」と表されている。
図11の例では、物体Xは第1、第4及び第5のレジカメラ211に撮像されている。物体Yは第2、第4及び第5のレジカメラ211に撮像されている。物体Zは第2、第3及び第5のレジカメラ211に撮像されている。物体Z’は第1及び第3のレジカメラ211に撮像されている。
このことを踏まえ、物体数量認識部234は、論理和を用いた手法によって商品の数量を認定する。即ち、物体が重なって所定エリアAに置かれたり、ある物体が他の物体の影になるように所定エリアAに置かれても、いずれかのレジカメラ211が撮像した物体については、論理和を用いることで所定エリアAに置かれたと認識される。
「商品候補リスト」のリストアップ手法として、例えば、存在が認識された物体から得られる物体の画像情報と、DB情報保持部241やメモリ上に保持されている画像情報とマッチングさせる方法により実現されてもよい。即ち、両画像の特徴情報が一致する(閾値を超える)と、物体認識部233によって存在が認識された物体が、DB情報保持部241に登録されている商品であるため、商品特定部235は、そのDB情報保持部241に登録された商品であると特定する。
特定物体目検モードに設定されている場合、商品特定部235は、商品不特定とされた物体の物体撮像画像及び関連する情報等を、目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信する。一方、全物体目検モードに設定されている場合、商品特定部235は、商品の特定結果及び特定された商品の商品撮像画像と、商品不特定とされた物体の物体撮像画像及び関連する情報等とを目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信する。
そして、商品特定部235は、目検結果取得部239が目検用端末Qから取得した目検結果に基づいて、商品の特定を行う。具体的には、商品特定部235によって特定された商品については、目検結果により特定結果が承認または修正された場合、商品特定部235は、目検結果が示す内容に従って、商品の特定を行う。また、商品特定部235によって商品不特定とされた物体については、商品特定部235は、その物体を目検結果が示す商品として特定する。
なお、売買制限商品としては、(A)タバコ、酒類等のような一定の年齢に達しないと購入できない商品、(B)消費期限切れ・賞味期限切れの商品、(C)アレルギー成分を含むため、体質によって、摂取すべきでない商品、(D)ハラル食品以外の商品等、宗教による制限のある商品、が該当する。
本実施形態において、売買制限商品判定部236は、売買制限商品に該当する商品の商品撮像画像を、目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信する。このとき、売買制限商品判定部236は、売買制限商品の種別(上記の(A)〜(D)等)に応じて、買い物客に関する画像(顔画像、身分証明書の画像等)を、目検結果取得部239を介して目検用端末Qに適宜送信する。この際、買い物客に関する画像が不鮮明なときは、レジ端末2において画面表示や音声案内等で購入者に知らせて、画像の撮り直しを依頼する構成としてもよい。さらに、レジ端末2に備え付けられたマイクロフォンMとスピーカーSを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
そして、売買制限商品判定部236は、目検結果取得部239が目検用端末Qから取得した目検結果に基づいて、売買制限商品の販売が許可されるか否か(売買制限が解除されたか否か)を判定する。
売買制限商品判定部236において物体が売買制限商品であると認定され、目検結果によっても売買制限が解除されなかった商品について、その旨の警告が提示部210や出力部206から提示される。この提示に気づいた店員は売買制限商品を販売しないように、売買制限商品を回収する等の対応を行う。
本商品認識システムにおいて、目検用端末Qとは別に、売買制限商品に対する売買制限の解除を指示するための遠隔操作部を備えることとしてもよい。遠隔操作部は、レジ端末2から離れた店員が所持したり、店舗のバックヤードに備えたりすることができる。遠隔操作部は、1台で複数台のレジ端末2を遠隔操作することも可能である。
目検結果送信部412は、出力部106に出力された物体撮像画像あるいは商品撮像画像について、目検者が入力部107を介して入力した目検結果(商品の特定結果あるいは売買制限商品の判定結果等)を、目検を依頼したレジ端末2に送信する。
この商品登録システムは、図示しない登録画像生成部と、商品マスタ登録部と、撮像画像取得部と、認識部と、を備える。
商品マスタ登録部は、登録画像生成部により生成された商品登録画像と、当該商品登録画像に被写体として含まれる商品に対して一意に付与された商品識別子とを関連付けて登録する。
撮像画像取得部は、レジ端末2の所定エリアAに置かれた物体の撮像画像を、物体撮像画像として取得する。この物体撮像画像と商品登録画像とに基づいて、商品特定部235は、存在を認識した物体がいずれの商品かを特定する。
物体認識部233は、取得された物体撮像画像に基づいて、所定エリアAに置かれた物体の存在を認識する。
この商品認識システムは、存在が認識された物体の物体撮像画像とDB情報保持部241またはサーバ1の記憶部108に保持されている商品の画像を上述したようにマッチングさせることで、商品特定部235によっていずれの商品であるかが特定される。
図12は、図9のサーバ1、レジ端末2及び目検用端末Qが実行する商品の精算処理を説明するフローチャートである。
この商品の自動精算処理に先立って、レジ端末2の所定エリアAに物体が置かれていない状態で予め撮像された所定エリアAの画像が画像取得部232に保存されている。
この予め撮像された所定エリアAの画像は、所定のタイミングで更新され、買い物客がレジ端末2を使用するたびに更新されず、買い物客が変わっても共用されてもよい。
そして、買い物客がレジ端末の操作ボタンを押すことで、自動精算処理が開始される。
この物体撮像画像は、レジ端末2内が照明部221によって照明されることで、物体の影が生じないまたは減少するようにされている。
物体撮像画像は、表示制御部238に入力され、出力部206から出力されてもよい。
また、レジ端末2の外部カメラ212が買い物客を撮像することで、個人認証部231が買い物客を個人認証する。
特定物体目検モードに設定されている場合、処理はステップS106に進む。
また、全物体目検モードに設定されている場合、処理はステップS105に進む。
ステップS105の後、処理はステップS107に進む。
商品不特定によるエラー状態となった場合、物体を置き直し、レジ端末2において、所定の操作をすることで、ステップS101に戻り、再度、物体を撮像し直すこととしてもよい。置き直しは、エラー状態を発見した店員が行ってもよく、買い物客自身で行ってもよい。レジ端末2に備え付けられたマイクロフォンMとスピーカーSを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
なお、エラー状態となるのは、レジ端末2のシステム処理が異常となった場合、物体の特徴部分を撮像できなかったり、物体が重なりあったり、影になったりした場合、売買制限商品がレジ端末2に置かれた場合、レジ端末2に商品や私物が置き忘れられた場合等である。物体が重なりあったり、影になったりした場合は、物体を置き直すことで、物体がいずれの商品であるか撮像し、商品を特定できるようになる。
なお、ステップS105まで(ステップS101以前を含む)の任意のタイミングで個人認証が事前に取得されることで、売買制限商品判定部236は、買い物客ごとに売買制限商品の処理を実行することができる。
具体的には、精算部237は、ステップS103において特定された商品の価格を個々に取得し、合計することにより、所定エリアAに置かれている全ての商品を精算する。
精算された商品の商品名や価格等の商品情報は、表示制御部238から出力部206に出力され、出力部206の表示部Dに表示され、レシート出力部Rからレシートに印刷されて出力される。
また、このレジ端末2は、通信部213を介してサーバ1に接続されていることから、POS(Point Of Sale)として活用することができる。即ち、レジ端末2によって、精算された商品の購買情報及び年齢性別推定情報がPOSシステムに連携される。
なお、ステップS108において、レジ端末2の提示部210は、物体数量認識部234が特定した物体の数量と、商品特定部235が特定した商品の数量と精算数量とが異なる場合に、その旨を提示してもよい。レジ端末2は、キャンセル機能を備えることで、精算処理を中止することができる。
図13は、図9のサーバ1、レジ端末2及び目検用端末Qが実行する売買制限商品の処理を説明するフローチャートである。売買制限商品の売買制限の解除は、判定の結果を受けて店員がその場で対応する、もしくはシステムとして目検の結果を採用する、いずれかの方法で行う。図13ではシステムとして目検の結果を採用する場合について説明する。
ステップS112において、レジ端末2は、外部カメラ212により、購入者の顔や年齢確認用書類を撮像した画像を取得する。ただし、買い物客の個人情報が取得され、ここで年齢確認する必要がない場合は、ステップS112はスキップされ、処理はステップS116に進む。
ステップS113において、レジ端末2の売買制限商品判定部236は、取得した画像を、目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信し、目検を依頼する。この画像を受信した目検者は、画像を元に購入者の年齢を確認する。
この際、購入者の顔や年齢確認用書類を撮像した画像が不鮮明なとき等、購入者の年齢認証に問題があるときは、レジ端末2において画面表示や音声案内等で購入者に知らせて、購入者に画像の撮り直しを依頼する構成としてもよい。さらに、レジ端末2に備え付けられたマイクロフォンMとスピーカーSを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
ステップS114において、売買制限商品判定部236は、目検結果取得部239を介して、目検用端末Qから、売買制限を解除する指示を受け付けたか否かを判定する。
ステップS114において売買制限を解除する解除指示を受け付けたと判定されると、即ちYESと判定されると、処理はステップS116に進む。
ステップS115において、目検用端末Qの目検結果送信部412は、目検結果によっても売買制限が解除されなかった旨の警告を送信する。この警告を受信することにより、例えば、レジ端末2の表示制御部238は、目検結果によっても売買制限が解除されなかった旨の警告を、出力部206を介して提示する。ステップS115の後、売買制限処理は、終了する。
ステップS116において、売買制限商品判定部236は、売買制限を解除する。
このようにしてステップS116が終了されるか、またはステップS111において年齢制限商品でないと判定された場合(NOであると判定された場合)、処理はステップS117に進む。
売買制限商品判定部236が、ハラル商品以外の商品(許されていない商品)である、またはアレルギー商品であると判定した場合は、ステップS118に進む。
売買制限を解除する指示を受けていないと判定された場合(NOと判定された場合)は、処理はステップS115に進む。
売買制限を解除する指示を受けたと判定された場合(YESと判定された場合)は、ステップS120に進む。
このようにしてステップS120が終了されるか、またはステップS117においてハラル商品以外の商品でない、またはアレルギー商品でない場合(NOであると判定された場合)、処理はステップS121に進む。
売買制限商品判定部236が消費期限切れの商品を含んでいると判定した場合は、ステップS121においてYESと判定され、処理はステップS122に進む。
ステップS123において、売買制限を解除する指示を受け付けていないと判定された場合は、NOと判定され、処理はステップS115に進む。
ステップ124において、売買制限商品判定部236は、売買制限を解除する。
売買制限商品判定部236が消費期限切れの商品を含んでいないと判定した場合は、ステップS121においてNOと判定され、処理は終了する。
このようにして、本情報処理システムは、レジ端末に置かれた商品を認識し、自動精算することができる。また、このとき、目検の対象とされる物体や商品(例えば、レジ端末2において商品の特定が行えない物体や、売買制限商品に該当する商品等)については、目検用端末Qにおける目検が行われ、目検結果(商品の特定結果や売買制限商品の判定結果等)に応じて、自動精算が行われる。
したがって、本情報処理システムによれば、買い物客が商品を購入する際に、商品の代金の精算の自動化が可能になると共に、商品の特定精度を高めることができる。
例えば、図5に示されたレジ端末2の外観構成は、例示であり、この外観に限定されない。レジ端末2は、少なくとも所定エリアA、レジカメラ211のような撮像部、出力部206が含まれていればよく、他の構成要素を追加してもよい。
また、実施形態1の商品認識システムは、1以上の物体を上流側から下流側へ搬送する搬送機構(例えばベルトコンベア)を設けてもよい。上流側には、撮像部を有する所定エリアが配置される。下流側には、精算エリアが配置される。
所定エリアでは、撮像部によって撮像された物体の数量が計数される。この商品認識システムは、計数された物体の数量と精算エリアで精算された商品の数量が異なる場合に、エラーとして検知する。
実施形態2の情報処理システムは、図14に示すような書店等の店舗20において、図5及び図15に示すようなレジ端末2を含む商品認識システムである。実施形態2の情報処理システムは、商品である書籍がレジ台に置かれることで、自動精算することができるようにしてある。
図14は、実施形態2の情報処理システムを採用する書店のレイアウト例を示す図である。
そして、店舗20は、書籍を陳列する複数の棚ラック23を設置している。棚ラック23は、鉛直方向に複数の棚を、間隔をあけて並べ、書籍を陳列する。水平方向に向き合った棚ラック23と棚ラック23との間が通路24とされる。
また、各棚ラック23には、各棚ラック23内を常時撮像する複数(図面では1台のみ描かれている)の棚カメラ311が設置されてもよい。棚カメラ311は、棚内の状態を死角なく撮像し、棚ラック43の前に立つ買い物客も撮像できるように複数台配置されている。
通路24やレジカウンター25内等において、店員Mtが作業している。店員Mtは、情報端末9を所持している。なお、情報端末9は、店舗20のバックヤードや店舗20外の統括本部等にも設置される。
実施形態2では、買い物客を「移動物体Mo」として説明する。
図15は、実施形態2で採用するレジ端末2の概観構成を示す概略斜視図であって、書籍(採番せず)を精算している状態を示している。
したがって、レジ端末2は、書籍が載置される所定エリアAを囲む囲繞部270を備えている。囲繞部270は、天板部271と、底板部272と、一対の側板部273と、を備えている。この囲繞部270は、図5に示す実施形態1の囲繞部270と同様に構成されている。
図16は、本発明の情報処理システムの実施形態2としての商品認識システムの構成を示す構成図である。
商品認識システムは、サーバ1と、レジ端末2−1乃至2−nと、売場装置3と、目検用端末Qと、を有している。売場装置3は、天井カメラ310によって撮像された書籍の撮像画像から書籍の冊数を認識する機能を備えている。
なお、サーバ1は、レジ端末2−1乃至2−n、売場装置3及び目検用端末Qを管理するため、店舗20のバックヤードまたは店舗外に設置される。また、売場装置3は、図14に示す店舗20内での移動物体Moを発見し、追跡するため、店舗20内に設置された天井カメラ310を制御する。
サーバ1と、レジ端末2−1乃至2−nと、売場装置3と、目検用端末Qとは、インターネット(Internet)回線等のネットワークNを介して相互に接続されている。目検用端末Qは、レジ端末2から離れた店員が所持したり、店舗のバックヤードに備えたり、店舗から遠隔地にあるコールセンターに備えたりすることができる。
また、以下、レジ端末2−1乃至2−nを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「レジ端末2」と呼ぶ。
サーバ1は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、バス104と、入出力インターフェース105と、出力部106と、入力部107と、記憶部108と、通信部109と、ドライブ110と、を備えている。これらは、図7に示した実施形態1で説明したサーバ1と同様に構成されている。
図17は、図16の商品認識システムのうち売場装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。
棚カメラ311は、魚眼カメラ等の広角を撮像できるカメラを採用してもよい。
また、棚カメラ311は、USBケーブルによってネットワークと接続されている。
店舗内におけるエラー状態としては、例えば、天井カメラ310が棚内から取られた書籍の冊数を認識できなかった場合や精算されていない書籍が店舗外に持ち出されようとした場合等がある。また、レジ端末におけるエラー状態としては、レジ端末2において、書籍を特定できなかったり、冊数を認識できなかった場合、年齢制限商品が精算されようとした場合、レジ端末2内に書籍が置き忘れられている場合等である。
また、サーバ1は、このようなエラーを表示するエラー表示部151と、エラー状態を解除するエラー解除部152とを設けている。
なお、本実施形態において、レジ端末2において、書籍を特定できなかったり、冊数を認識できなかった場合、年齢制限商品が精算されようとした場合には、目検用端末Qによる目検を依頼することにより、エラー状態を解消することも可能となっている。
レジ端末2は、図8に示す実施形態1のレジ端末と同様に構成されている。
したがって、実施形態2のレジ端末2は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、バス204と、入出力インターフェース205と、出力部206と、入力部207と、照明部221と、遮光部209と、提示部210と、レジカメラ211と、記憶部208と、通信部213と、ドライブ214と、を備えている。
サーバ1のCPU101は、エラー判定部150を備えている。
サーバ1の記憶部108の一領域には、商品DB131と、位置情報管理DB132とが設けられている。
商品DB131は、書籍に関する書名、価格、著者名、出版社等の情報を記憶するDB(Data Base)である。位置情報管理DB132は、移動物体Moの位置を管理する。
目検用端末QのCPU101においては、画像表示制御部411と、目検結果送信部412と、が機能する。
遮光制御部229は、囲繞部270に備えられた遮光部209が所定エリアAに置かれた書籍を撮影するタイミングでの不透明状態と,撮像しないタイミングでの透明状態とに切り替える制御を実行する。
提示制御部230は、提示部210がレジ端末2の状態を提示する発光色を変化させるように制御を実行する。
物体認識部233は、上述した所定の画像認識手法を用いて、所定エリアAに置かれた物体の存在を認識する。
検証機能は前述の商品候補をリストアップする手法と異なるアルゴリズムによって「商品候補リストP」をリストアップする。商品候補リストSとPの結果をマッチングさせて、所定の閾値を超える場合、商品を特定する。
「商品候補リスト」のリストアップ手法として、例えば、存在が認識された物体から得られる物体の画像情報と、DB情報保持部241やメモリ上に保持されている画像情報とマッチングさせる方法により実現されてもよい。即ち、両画像の特徴情報が一致する(閾値を超える)と、物体認識部233によって存在が認識された物体が、DB情報保持部241に登録されている商品であるため、商品特定部235は、そのDB情報保持部241に登録された商品であると特定する。
なお、本実施形態においても、実施形態1と同様に、レジ端末2において商品を特定できなかったときは、その結果が商品不特定として出力される。
そして、実施形態1と同様に、特定物体目検モードに設定されている場合、商品特定部235は、商品不特定とされた物体の物体撮像画像及び関連する情報等を、目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信する。一方、全物体目検モードに設定されている場合、商品特定部235は、商品の特定結果及び特定された商品の商品撮像画像と、商品不特定とされた物体の物体撮像画像及び関連する情報等とを目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信する。
また、本実施形態においては、レジ端末2に置かれた商品(書籍)の冊数と、売場装置3でカウントされた書籍の冊数とが一致しない場合にも、その結果が商品数(冊数)の不一致として出力される。この場合、商品特定部235は、物体撮像画像及び売場装置3でカウントされた書籍の冊数を目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信する。
さらに、商品特定部235は、目検結果取得部239が目検用端末Qから取得した目検結果に基づいて、商品の特定を行う。具体的には、商品特定部235によって特定された商品については、目検結果により特定結果が承認または修正された場合、商品特定部235は、目検結果が示す内容に従って、商品の特定を行う。また、商品特定部235によって商品不特定とされた物体については、商品特定部235は、その物体を目検結果が示す商品として特定する。なお、目検によって冊数が確認(冊数の不一致が解消)されない場合には、エラー表示が行われ、精算が中止される。
しかし、対面販売ではない、自動精算を採用する本システムでは、店員が買い物客の年齢を確認できる仕組みが必要となる。
本実施形態において、売買制限商品を特定したレジ端末2の売買制限商品判定部236は、売買制限商品に該当する商品の商品撮像画像を、目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信する。このとき、売買制限商品判定部236は、買い物客に関する画像(顔画像、身分証明書の画像等)を、目検結果取得部239を介して目検用端末Qに適宜送信する。この際、買い物客に関する画像が不鮮明なときは、レジ端末2において画面表示や音声案内等で購入者に知らせて、画像の撮り直しを依頼する構成としてもよい。さらに、レジ端末2に備え付けられたマイクロフォンMとスピーカーSを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
そして、売買制限商品判定部236は、目検結果取得部239が目検用端末Qから取得した目検結果に基づいて、売買制限商品の販売が許可されるか否か(売買制限が解除されたか否か)を判定する。
目検結果によって売買制限商品の販売が許可された場合には、商品の精算が継続される。一方、目検結果によって売買制限商品の販売が許可されない場合には、売買制限商品である旨を提示し、精算処理を中断する。この場合、エラー表示部151により、エラー状態を受け取った店員が買い物客の年齢を確認し、レジ端末2を操作し、制限状態を解除することとしてもよい。それにより、精算処理が再開される。また、レジ端末2は、買い物客の顔や手等を写すレジカメラ211を備え、買い物客の年齢を推定することで、所定の年齢に達していないと判断される買い物客には売買制限商品を販売しないようにしてもよい。
売買制限商品判定部236は、個人認証に得られる買い物客の情報と紐づけ、売買制限してもよい。当該書籍が売買制限商品であると判定されると、表示部Dが売買制限商品である旨を提示する。
目検結果送信部412は、出力部106に出力された物体撮像画像あるいは商品撮像画像について、目検者が入力部107を介して入力した目検結果(商品の特定結果あるいは売買制限商品の判定結果等)を、目検を依頼したレジ端末2に送信する。
個人認証部320は、個人情報取得部321によって取得された買い物客の個人情報から、サーバ1のDB管理部141において登録されている買い物客が誰であるかを個人認証する。なお、個人認証部320と個人情報取得部321は、実施形態1と同様にレジ端末2に備えてもよい。
個人情報取得部321は、例えば出入口22に設置されたゲート21に備えられる。この個人情報取得部321は、買い物客のICカードやスマートフォン、タブレット等の携帯情報端末をタッチする読取装置や、指紋や静脈、虹彩等の生体情報を読み取る読取装置等が採用される。
取得された個人情報は、売買制限(解除含む)や購買分析に活用される。
移動物体追跡部330は、図19に示すように、天井カメラ310によって撮像された画像から移動物体Moを発見し、移動する移動物体Moを追跡するため、天井カメラによる移動物体発見部3302と、天井カメラによる移動物体領域定義部3304と、天井カメラによる移動物体領域追跡部3305とを備える。
そこで、天井カメラ310は、距離センサー等を用いて移動物体Moの高さ情報を取得することで、精度の高い位置情報を取得してもよい。
位置情報管理部340は、カメラ間情報受け渡し部341と、各カメラの位置定義部342と、移動物体表示部343と、を備える。
カメラ間情報受け渡し部341は、各天井カメラ310に撮像された画像情報を他の天井カメラ310に撮像された画像情報と共有するようにすることにより、移動物体Moがある天井カメラ310の撮像画像から別の天井カメラ310に撮像されるようになっても、移動物体領域を追跡し続けることができる。
他の例として、天井カメラ310の台数が多いことに鑑み、カメラ間情報受け渡し部341は、サーバ1を通じることなく各天井カメラ310で撮像された画像を各天井カメラ310間で例えばP2Pによって受け渡すようにしてもよい。
この各カメラの位置定義部342は、各天井カメラ310の撮像画像を合成し、1枚の店舗マップを作成する。また、この各カメラの位置定義部342は、各天井カメラ310、棚カメラ311の座標を店舗マップ上の座標に置き換える。また、各カメラの位置定義部342は、各天井カメラ310によって撮像された撮像画像について、透視変換により、計算上、店舗内床面に正対した撮像画像となるように補正する。
移動物体表示部343は、各カメラの位置定義部342によって写されている位置情報を、店舗30内の移動物体Moを表示する。移動物体表示部343は、店員Mtが保持する情報端末9、あるいは店舗のバックヤードの画面等として採用されてもよい。
冊数カウント部350は、冊数認識部351と、移動物体と冊数紐づけ部352と、冊数不特定判定部353と、人と紐づく冊数管理部354と、天井カメラによる移動物体領域間受け渡し認識部355と、天井カメラによる受け渡された冊数認識部356を備える。
冊数不特定判定部353は、冊数が認識できなかった場合、冊数が認識できなかったことを移動物体Moに紐づける。
なお、この天井カメラによる移動物体領域間受け渡し認識部355は、ディープラーニング等の物体認識手法を用いて、人の動きを分析し、受け渡し認識してもよく、受け渡しの際に移動物体領域の中の手を認識しても良く、移動物体領域(手を含んでもよい)間の重なりを認識してもよい。天井カメラによる移動物体領域間受け渡し認識部355は、天井カメラ310に替えて棚カメラ311を使用してもよい。その際の棚カメラ311は、広範囲にわたって撮像できるカメラでもよい。
天井カメラによる受け渡された冊数認識部356は、ズーム機能を有する天井カメラを備えることにより、受け渡しが行われたと推定される箇所をズームアップし、書籍の数を認識してもよい。
天井カメラによる受け渡された冊数認識部356は、天井カメラ310に替えて広範囲を撮像できる棚カメラ311を使用することで、書籍の数を認識してもよい。
また、天井カメラによる受け渡された冊数認識部356は、天井カメラによる移動物体領域間受け渡し認識部355によって特定された夫々の移動物体Moと、ここで認識された書籍の数とを紐づけ、冊数リストを更新する。
図22は、実施形態2において書籍の精算処理を説明するフローチャートである。
買い物客が通路24を進むと、奥側の天井カメラ310がその買い物客を撮像する。このようにして、複数の天井カメラ310が買い物客を常時撮像する。出入口22付近にゲート21を設けてもよい。
出入口22にゲート21が備えられている場合、ゲート21は、常時、閉じられているが、買い物客が入店するタイミングで開けられ、入店後に閉じられる。なお、ステップS201の前に、個人認証部320が買い物客の個人認証し、買い物客の個人情報を取得してもよい。
なお、ステップS205において、取られた書籍の冊数をカウントできなかった場合は、図示していない冊数不特定判定部がエラーを出力する。
移動物体Moに紐づく冊数情報と、レジ端末2の所定エリアAに置かれた書籍の冊数情報とが一致しない場合は、目検用端末Qにおける目検(冊数の確認)が依頼される。目検によって冊数が確認(冊数の不一致が解消)されない場合には、エラー表示部151にエラーが表示され、精算することができない。また、その状態で退店を試みると、出入口22付近に設置されたエラー表示部151が音、光等により警告が発せられる。ゲート21が設置されている場合は、閉じられた状態を維持する。
ステップS210において、レジ端末2に置かれた書籍が制限有無に該当するかどうかを売買制限商品判定部236が併せて判定する。ステップS207まで(ステップS201以前を含む)の任意のタイミングで個人情報が事前に取得されることで、売買制限商品判定部236は、制限のある書籍を購入できない買い物客が購入しようとしているときに、エラー表示部151によってエラー表示する。
なお、精算が完了すると、DB管理部141は、人に紐づく冊数カウントリストを「精算済」の状態に更新する。
エラー表示部151やレジ端末2の提示部210は、エラー状態に応じて異なる色で発光するようにもされてもよい。
ステップS221において、レジ端末2の入力部207の読取開始ボタンが押下されると、レジ端末2の画像取得部232がレジ端末2の所定エリアAに置かれた物体撮像画像を取得した後、存在が認識された物体について、商品特定部235がいずれの商品かを特定し、商品の冊数をも認識する。
ステップS222において、売場装置3の冊数カウント部350の人と冊数紐づけ部362が、レジ端末2に置かれた書籍の冊数の情報を移動物体MoのIDから照会する。
レジ端末2に置かれた書籍の冊数と、人と紐づく冊数管理部でカウントされた書籍の冊数とが一致する場合(YES)は、処理はステップS226に進む。
レジ端末2に置かれた書籍の冊数と、人と紐づく冊数管理部でカウントされた書籍の冊数とが一致しない場合(NO)は、処理はステップS224に進む。
ステップS224において、商品特定部235は、物体撮像画像及び売場装置3でカウントされた書籍の冊数を目検結果取得部239を介して目検用端末Qに送信することにより、目検用端末Qにおける目検(冊数の確認)を依頼し、その目検結果を取得する。
ステップS225において、商品特定部235は、冊数の不一致が解消した旨の目検結果を取得したか否かを判定する。
ステップS225において冊数の不一致が解消した旨の目検結果を取得していないと判定された場合は、レジ端末2のエラー表示部151がエラーを表示し、警告を発する。
この際、レジ端末2に備え付けられたマイクロフォンMとスピーカーSを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
なお、警告が発せられた状態のまま退店を試みると、出入口22付近のエラー表示部151が音や光等により警告を発する。ゲート21が設置されている場合は、ゲート21は閉じた状態を維持し、買い物客は退店できない。これにより、万引きを防止することができる。
ステップS225において冊数の不一致が解消した旨の目検結果を取得したと判定された場合は、処理はステップS226に進む。
ステップS226において、商品特定部235は、特定物体目検モードまたは全物体目検モードのいずれに設定されているか判定する。
特定物体目検モードに設定されている場合、処理はステップS227に進む。
また、全物体目検モードに設定されている場合、処理はステップS228に進む。
ステップS227において、目検結果取得部239は、対象となる書籍について、目検用端末Qにおける目検(商品の特定)を依頼し、その目検結果を取得する。
ステップS227の後、処理はステップS229に進む。
ステップS228において、商品特定部235は、レジ端末2の所定エリアAに置かれている書籍の中にいずれの書籍であるか特定できないものがあるかどうか判定する。商品特定部235がいずれの書籍であるか特定できないものがある場合(ステップS228においてYES)は、処理はステップS227に進む。
ステップS229において、商品特定部235によって特定された書籍が、年齢確認が必要とされる書籍でないと判定された場合は、即ちNOと判定された場合、処理は書籍の自動精算処理に戻る。
ステップS230において、表示制御部238は、レジ端末2の表示部Dに年齢確認のための画面を表示させる。ただし、買い物客の個人情報が取得され、ここで年齢確認する必要がない場合は、ステップS230はスキップされ、処理はステップS234に進む。
この際、購入者の顔や年齢確認用書類を撮像した画像が不鮮明なとき等、購入者の年齢認証に問題があるときは、レジ端末2において画面表示や音声案内等で購入者に知らせて、購入者に画像の撮り直しを依頼する構成としてもよい。さらに、レジ端末2に備え付けられたマイクロフォンMとスピーカーSを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
ステップS231において、目検結果取得部239は、対象となる書籍について、目検用端末Qにおける目検(売買制限商品の判定)を依頼し、その目検結果を取得する。
ステップS232において、売買制限商品判定部236は、売買制限を解除する指示を受け付けたか否かを判定する。
ステップS232において売買制限を解除する解除指示を受け付けたと判定されると、即ちYESと判定されると、処理はステップS234に進む。
ステップS233において、目検用端末Qの目検結果送信部412は、目検結果によっても売買制限が解除されなかった旨の警告を送信する。この警告を受信することにより、例えば、レジ端末2の表示制御部238は、目検結果によっても売買制限が解除されなかった旨の警告を、出力部206を介して提示する。ステップS234の後、処理は終了し、精算が中止となる。
ステップS234において、売買制限商品判定部236は、売買制限を解除する。
このようにしてステップS234が終了されるか、またはステップS229において年齢制限商品でないと判定された場合(NOであると判定された場合)、処理は書籍の自動精算処理に戻る。
このようにして、本情報処理システムは、店舗内で買い物客が取った書籍の冊数を認識し、レジ端末に置かれた書籍の冊数との一致を判定する。また、このとき、目検の対象とされる場合(例えば、冊数が一致しない場合、レジ端末2において商品の特定が行えない場合、売買制限商品に該当する書籍の場合等)については、目検用端末Qにおける目検が行われ、目検結果(書籍の冊数の確認結果、書籍の特定結果、売買制限商品の判定結果等)に応じて、自動精算が行われる。
したがって、本情報処理システムによれば、買い物客が書籍等の商品を購入する際に、商品の代金の精算の自動化が可能になると共に、商品の特定精度を高めることができる。
(A)天井カメラ310により撮像された買い物客を被写体として含む画像を目検用端末Qに送信し、目検による買い物客の検出を依頼する。目検者が買い物客を検出した場合は、新たな移動物体Moを定義の上、IDを発番して、天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による追跡を開始する。目検者が買い物客を検出できなかった場合は、その旨を店員に報知する。
(B)位置情報管理DB132に登録されているどのIDとも紐づけられていない買い物客が認められた場合、その買い物客の撮像画像と、紐づけられるべきID候補のリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去の買い物客とIDとの紐づけ情報に基づいて、最も適切なIDを当該買い物客に紐づけ、天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による再追跡を開始する。何らかの理由で再追跡が開始できなかった場合は、その旨が店員に報知される。
また、買い物客との紐づけを失ったIDが検出された場合には、当該IDと、どのIDとも紐づけられていない買い物客の撮像画像のリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去の買い物客とIDとの紐づけ情報に基づいて、当該IDに買い物客を紐づけることを試み、紐づけが成功した場合は、天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による再追跡を開始する。何らかの理由で再追跡の開始が失敗した場合は、その旨が店員に報知される。
(C)夫々の買い物客の画像リストと、夫々の買い物客に紐づけられるべきIDのリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去の買い物客とIDとの紐づけ情報に基づいて、最も適切に、IDを買い物客に割り振ることを試みる。IDを買い物客に適切に割り振ることができた場合は天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による再追跡を開始する。IDを買い物客に適切に割り振ることができない場合は、割り振りを諦め、紐づけが入れ替わったままの旨を店員に報知する。
図24は、実施形態3の商品認識システムを採用するスーパーマーケットのレイアウト例を示す図である。
実施形態3の商品認識システムは、図24に示すようなスーパーマーケット等の店舗30に対して適用するシステムである。
通路34や精算エリア35等において、店員Mtが見回り等をしている。店員Mtは、情報端末9aを所持している。情報端末9aは、スマートフォン等の携帯型情報処理端末であり、店内の状態を表示する画面等を備えている。
図24において、雲形で描かれた線図の内側には、店舗30内でなく、店舗30外や店舗30のバックヤードの様子が描画されている。店舗30外には、サーバ1(図7)が設置されている。店舗30外に存在する管理センターや店舗30バックヤード等では、店員Mtが大型モニターの画面(図示せず)や情報端末9bの画面を通じて店舗30内を監視している。また、以下、情報端末9aと情報端末9bとを区別する必要がない場合、これらをまとめて、「情報端末9」と呼ぶ。また、図24には図示されていないが、本実施形態においても、実施形態1,2と同様に、目検用端末Qが設置されている。
カゴ類の夫々には、センシングデバイスの一例としてカゴカメラ312(図24において図示せず)が取り付けられていてもよい。
その場合、売場装置3のカゴカメラ312は、カゴ類に1台以上設置され、カゴ類に入れられた物体を常時撮像する。カゴカメラ312は、カゴ類の内側を死角なく撮像できるように設置されている。カゴカメラ312は、カゴ類に入れられた物体の少なくとも正面等の特徴がある部位を撮像する。
実施形態3の商品認識システムは、カゴ類に入れられた物体がいずれの商品であるかを、カゴカメラ312によって撮像された撮像画像から特定する機能を備えていてもよい。
実施形態3の商品認識システムは、棚内の物体がいずれの商品であるかが特定され、さらに、その商品が精算機4において自動精算する機能を備えている。この自動精算に際して、精算機4において移動物体Moと紐づけられていた商品の情報とが読み出され、自動精算が可能となる。
精算機4は、購入商品の合計金額、点数、明細の表示、売買制限商品判定の表示、決済機能等、買い物を完結するために必要な機能を含んでいる。
実施形態3の商品認識システムは、サーバ1と、売場装置3と、精算機4と、目検用端末Qと、を有している。実施形態3では、物体がいずれの商品であるかを売場装置3が特定するために、実施形態1,2で説明したレジ端末2に替えて精算機4を備えている。
図25において、サーバ1及び売場装置3は、1台しか描画されていないが、実際には複数台の場合もある。また、以下、精算機4を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「精算機4」と呼ぶ。
サーバ1と、売場装置3と、精算機4と、目検用端末Qとは、インターネット等のネットワークNを介して相互に接続されている。
サーバ1は、実施形態1のサーバ1(図7)と同様に構成される。また、目検用端末Qは、実施形態1の目検用端末Qと同様に構成される。
売場装置3は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、バス304と、入出力インターフェース305と、天井カメラ310と、棚カメラ311と、カゴカメラ312と、通信部315と、情報端末9と、を備える。
売場装置3の天井カメラ310、棚カメラ311、通信部315、情報端末9は、実施形態2において説明した売場装置3(図17)のこれらと同様に構成される。
これらは、図18に示した実施形態2と同様に構成されている。
目検結果送信部412は、出力部106に出力された物体撮像画像あるいは商品撮像画像について、目検者が入力部107を介して入力した目検結果(商品の特定結果あるいは売買制限商品の判定結果等)を、目検を依頼した売場装置3または精算機4に送信する。
個人認証部320及び個人情報取得部321は、図18に示した実施形態2と同様に構成されている。
移動物体追跡部330は、図28に示すように、天井カメラによる移動物体発見部3302と、天井カメラによるカゴ発見部3303と、天井カメラによるカゴ領域定義部3306と、天井カメラによるカゴ領域追跡部3307と、グルーピング部3308天井カメラによるカゴ領域間受け渡し認識部3310と、天井カメラによる受け渡された物体認識部3312と、天井カメラによる受け渡された商品特定部3313と、を備えている。
ただし、実施形態3の移動物体追跡部330は、買い物客を移動物体として扱う実施形態2と異なり、システム上把握(発見・追跡等)されるカゴ類を移動物体Moとして扱う。
この店舗30内を移動する物体から移動物体Moを発見する手法としては、例えば、個体識別可能な情報を保持したマーカーを各カゴ類に1か所以上付けておき、天井カメラによるカゴ発見部3303は、このマーカーを目印として移動物体Moを発見する。マーカーは、例えば2次元コードや特徴的な形状のような、移動物体Moを特定できればよく、限定されない。
店舗30内を移動する物体から移動物体Moを発見する他の手法として、天井カメラによるカゴ発見部3303は、カゴ類の色情報や形状情報等のカゴ特有の情報を利用してもよい。その際、天井カメラによるカゴ発見部3303は、カゴ類の色や形状が床面等から区別できることから、移動物体Moを発見することができる。
店舗30内を移動する物体から移動物体Moを発見する手法として、カゴ類から無害なガスを発生させ、サーモグラフィ等を使用してもよい。その際、天井カメラによるカゴ発見部3303は、カゴ類から発生した無害なガスの発生に伴う温度変化をサーモグラフィ等で検知し、移動物体Moを発見する。
店舗30内を移動する物体から移動物体Moを発見する手法として、不可視の塗料をカゴ類に塗布し、不可視の塗料を認識できるセンサーを使用してもよい。その際、天井カメラによるカゴ発見部3303は、カゴ類に塗布された不可視の塗料をセンサーが認識することによって移動物体Moを発見する。
店舗30内を移動する物体から移動物体Moを発見する手法として、天井カメラ310からカゴ類に可視光や赤外線等を照射してもよい。その際、天井カメラによるカゴ発見部3303は、カゴ類に照射された可視光や赤外線の反射光を受信することで移動物体Moを発見する。
カゴ類に複数のマーカーが付けられている場合において、天井カメラによるカゴ領域定義部3306は、天井カメラ310が全てのマーカーを撮像できなくても、各マーカーが移動物体Moの領域における自らの位置情報を保持していることから、1つ以上のマーカーから移動物体Moの領域を定義してもよい。
別の補完的手法としては、上述のようにカゴ類から無害のガスを発生させる場合において、ガスの発生に伴う温度変化をサーモグラフィ等で検知し、画像認識技術をも駆使することで、温度変化のあった領域を移動物体Moの領域と定義する。
さらに別の補完的手法としては、天井カメラによるカゴ領域定義部3306は、上述のように天井カメラ310から可視光や赤外線等を照射する場合において、その反射の測定結果から移動物体Moの領域を定義する。
天井カメラによるカゴ領域追跡部3307は、マーカーを撮像画像から発見し、移動物体Moの位置情報を取得することで、移動物体Moが移動しても、移動物体Moを追跡し続けることができる。
あるいは、天井カメラによるカゴ領域追跡部3307は、カゴ類が持つ色や形状等の特徴データをもとに、同じ特徴データを取得した移動物体Moは同一の移動物体Moである、と推定しながら移動物体Moを追跡してもよい。その際、天井カメラによるカゴ領域追跡部3307は、追跡対象の特徴データを収集し続ける。
そこで、天井カメラによるカゴ領域追跡部3307は、距離センサー等を用いて移動物体Moの高さ情報を取得することで、精度の高い位置情報を取得する。このようにして天井カメラによるカゴ領域追跡部3307は、移動物体Moを追跡し続けてもよい。
天井カメラによる受け渡された物体認識部3312は、天井カメラ310をズーム可能なカメラにし、受け渡しが行われたと推定される箇所をズームアップし、物体の領域定義をしてもよい。
天井カメラによる受け渡された物体認識部3312、天井カメラによる受け渡された商品特定部3313は、天井カメラ310の代わりに、広範囲を撮像可能な棚カメラ311等で実現してもよい。
即ち、位置情報管理部340は、図20に示すように、カメラ間情報受け渡し部341と、各カメラの位置定義部342と、移動物体表示部343と、を備えている。
棚商品認識部360は、棚カメラによる物体認識部3602と、棚カメラによる商品特定部3603と、カゴと商品紐づけ部3605と、カゴと紐づく商品リスト管理部3607と、棚カメラによる物体入出検知部3608と、商品不特定判定部3609と、ラベル認識部3610と、値引きシール認識部3611と、棚カメラまたは天井カメラによるカゴ入出検知部3612と、を備える。
棚商品認識部360は、棚カメラ311とUSBケーブルやネットワークを通じ、他のカメラやパーソナルコンピュータ等と連携される。
即ち、棚カメラによる物体認識部3602は、物体が棚内から取られたまたは棚に置かれた前の物体撮像画像と、物体が棚内から取られたまたは棚に置かれた後の物体撮像画像の変化前後の物体撮像画像を比較し、変化のあった画像領域を特定する。棚カメラによる物体認識部3602は、画像領域を特定する際にRGBデータ夫々で変化を確認する。
物体の色データが同じであるため、入出等の変化があっても変化がなかったと判定されないようにするため、棚カメラによる物体認識部3602は、物体の影を利用することによっても領域を定義してもよい。
認識した物体領域の情報は、棚カメラによる商品特定部3603に引き渡される。
「商品候補リスト」のリストアップ手法として、例えば、存在が認識された物体から得られる物体の画像情報と、商品DB131やメモリ上に保持されている画像情報とマッチングさせる方法により実現されてもよい。即ち、両画像の特徴情報が一致する(閾値を超える)と、棚カメラによる物体認識部3602によって存在が認識された物体が、商品DB131に登録されている商品であるため、棚カメラによる商品特定部3603は、その商品DB131に登録された商品であると特定する。ディープラーニングにより、商品候補を作成し、その後、検証機能を発揮させることで、商品を高い精度で特定する。
さらに別の前提として、1台の棚カメラ311が撮像する所定エリア内に移動物体Moが1台も存在しないとされる場合であれば、少なくとも1台以上の棚カメラ311または少なくとも1台以上のカゴカメラ312によって、移動物体Moへの入出を検知し、その移動物体Moを特定したうえで、その特定された移動物体Moと商品情報とを紐づける。
物体が棚内から取られた際、カゴと紐づく商品リスト管理部3607は、取得された商品数分加算される。反対に、商品が棚内に戻された際、カゴと紐づく商品リスト管理部3607は、戻された商品数分を減算する。
例えば、棚カメラによる物体入出検知部3608は、棚内への物体の進入を、各棚カメラ311の撮像画像に設定した「進入検知領域」における画像データの変化から検知する。また、棚カメラによる物体入出検知部は、入ってきた物体を画像内で追跡することで、物体が領域外に退出したことも検知する。
ただし、同じ領域に複数の物体が進入しないことを前提とすれば、棚カメラによる物体入出検知部3608は、既に物体が存在する領域にかかる進入検知領域にはパーティクルをまかない。
一度になるべく少ない量の物体の領域が推定されるように、棚カメラによる物体入出検知部は、商品が進入される都度、入出を検知する。
変化前後の画像は、推定領域で利用できるようにサーバ1の記憶部108に記憶される。
図30は、図27の売場装置3に備えられたカゴ商品認識部370の詳細な機能的構成例を示す機能ブロック図である。
カゴ商品認識部370は、カゴカメラによるカゴ入出検知部372と、カゴカメラによる物体認識部373と、カゴカメラによる商品特定部374と、カゴ商品の不特定判定部375と、カゴ商品のラベル認識部376と、カゴ商品の値引きシール認識部377と、を備える。
カゴカメラによるカゴ入出検知部372は、複数の移動物体Moを同時に追跡するため、1つ目の物体が進入した後、進入検知領域に再度、パーティクルをまき、次の物体の進入に備える。
カゴカメラによるカゴ入出検知部372は、所定領域内において、一定の尤度を持つパーティクルの占める割合が閾値以上である場合に「物体入」と判定し、閾値未満である場合に「物体出」と判定する。カゴカメラによるカゴ入出検知部は、一度になるべく少ない量の物体の領域を推定するように、物体が入出するたびに入出を検出する。
カゴカメラによる物体認識部373は、物体の撮像画像から得られるスペクトル(波長)データ、重量センサー、圧力センサー、赤外線センサー、メチレンガスセンサー等から物体を認識してもよい。
商品候補のリストアップの手法として、例えば、存在が認識された物体から得られる物体撮像画像の情報と、商品DB131や記憶部108によって保持されている画像情報とをマッチングさせる方法により、実現してもよい。即ち、両画像の特徴情報が一致する、即ち、閾値を超えると、カゴカメラによる物体認識部373によって存在が認識された物体は、その商品DB131に登録された商品であると特定する。
カゴカメラによる商品特定部374は、撮像画像の1フレームで商品を特定せず、複数フレームにわたる撮像画像から商品を特定してもよい。その際、カゴカメラによる商品特定部374は、商品候補に対し、パーセンテージを持たせ、購入履歴、時間、場所、人の嗜好等の情報をもとにパーセンテージを加算し、一定の閾値を超えたときに商品を特定してもよい。
本実施形態においては、特定の物体について目検用端末Qによる目検が行われる特定物体目検モードと、全ての物体について目検用端末Qによる目検が行われる全物体目検モードとが設定可能となっている。
特定物体目検モードに設定されている場合、カゴカメラによる商品特定部374は、商品不特定とされた物体の物体撮像画像及び関連する情報等を、目検結果取得部301aを介して目検用端末Qに送信する。一方、全物体目検モードに設定されている場合、カゴカメラによる商品特定部374は、商品の特定結果及び特定された商品の商品撮像画像と、商品不特定とされた物体の物体撮像画像及び関連する情報等とを目検結果取得部301aを介して目検用端末Qに送信する。
そして、カゴカメラによる商品特定部374は、目検結果取得部301aが目検用端末Qから取得した目検結果に基づいて、商品の特定を行う。具体的には、カゴカメラによる商品特定部374によって特定された商品については、目検結果により特定結果が承認または修正された場合、カゴカメラによる商品特定部374は、目検結果が示す内容に従って、商品の特定を行う。また、カゴカメラによる商品特定部374によって商品不特定とされた物体については、カゴカメラによる商品特定部374は、その物体を目検結果が示す商品として特定する。なお、カゴカメラによる商品特定部374が目検による商品の特定を依頼する場合、カゴ商品のラベル認識部376による商品特定の補完を経た後に、依頼を行うこととしてもよい。この場合、カゴ商品のラベル認識部376による商品特定の補完の結果、商品が特定されたものを除外して、目検による商品の特定を行うことができる。
カゴ商品のラベル認識部376は、カゴカメラによる商品特定部374によって、カゴに入れられて特定された商品に応じて、貼付されたラベルを認識する。カゴ商品のラベル認識部は、画像認識の手法を駆使し、ラベルに記載された文字、バーコード等を含む多次元コードを読み取り、商品特定を補完する。
カゴ商品の値引きシール認識部377は、画像認識の手法を駆使し、カゴカメラによる商品特定部374によって特定された商品に貼付された値引きシールの値引き額や、割引率を特定する。カゴ商品の値引きシール認識部は、カゴカメラによる商品特定部が処理中に値引き額等の特定を実行する。
売買制限商品判定部380は、実施形態1において説明したように、特定された商品が売買制限商品であるか否かを判定する。売買制限商品判定部は、売買制限商品を検知すると、その情報をエラー表示部151に表示されるようにする。
本実施形態において、売買制限商品判定部380は、売買制限商品に該当する商品の商品撮像画像を、目検結果取得部301aを介して目検用端末Qに送信する。このとき、売買制限商品判定部380は、売買制限商品の種別に応じて、買い物客に関する情報(顔画像、個人情報等)を、目検結果取得部301aを介して目検用端末Qに適宜送信する。
そして、売買制限商品判定部380は、目検結果取得部301aが目検用端末Qから取得した目検結果に基づいて、売買制限商品の販売が許可されるか否か(売買制限が解除されたか否か)を判定する。
遠隔操作部390は、情報端末38やサーバ1に備えられ、例えば、エラー状態が通知されたときに、エラー状態を解消する機能を有している。
そのため、精算機4は、図27に示すように、CPU401と、入力部406と、出力部407と、通信部409と、を備えている。
CPU401においては、精算部435と、入力制御部436と、出力制御部437と、が機能する。
出力部407は、精算商品を表示する画面やレシートを出力する機能等を備えている。
精算部435は、精算金額及び精算対象品を確定する。
入力制御部436は、入力部406からの信号を入力し、CPU401を作動させる。
出力制御部437は、精算部435の演算結果を出力部407に出力する。
精算機4は、移動物体Moの位置情報と予め定められた精算エリア35の位置関係を比較し、移動物体Moの位置情報が精算エリア35内に入ったこと、あるいは、移動物体Moが精算機4に置かれたことをトリガーに精算する。
精算機4は、現金だけでなく、商品券や金券、仮想通貨等でも支払いができるようにされている。
このような精算機4においては、エラー状態が起こり得る。エラー状態とは、(A)システム処理異常、(B)商品不特定の物体が移動物体Moに紐づいている場合、(C)売買制限商品が移動物体Moに紐づいている場合、等が例として挙げられる(当然これらに限定されない)。
(A)の場合は、システム処理異常の旨を精算機4、情報端末38a、情報端末38b、サーバ1に提示する。これにより、店員がエラー状態を解消することが可能となる。エラー状態の解消は、遠隔操作部390により、行われてもよい。
(B)の場合は、商品不特定の物体が移動物体Moに紐づいている旨が精算機4、情報端末38a、情報端末38b、サーバ1に提示される。本実施形態において、(B)のエラー状態が発生した場合、目検用端末Qにおける目検が行われ、その目検結果に応じて、精算が継続または中止される。これにより、精算を自動的に行うことが可能なケースを増加させることができる。なお、(B)のエラー状態が発生した場合、店員がエラー状態を解消することとしてもよい。エラー状態の解消は、遠隔操作部390により、行うことができる。
(C)の場合、売買制限商品が移動物体Moに紐づいている旨が精算機4、情報端末38a、情報端末38b、サーバ1に提示する。本実施形態において、(C)のエラー状態が発生した場合、目検用端末Qにおける目検が行われ、その目検結果に応じて、精算が継続または中止される。これにより、精算を自動的に行うことが可能なケースを増加させることができる。なお、(C)のエラー状態が発生した場合、例えば年齢制限による売買制限商品の場合であれば、店員が買い物客の年齢を確認したり、消費・賞味期限切れの商品による売買制限商品の場合であれば、店員が商品の交換対応をしたり、アレルギー・ハラル食品以外による売買制限商品の場合であれば、買い物客が自ら確認することにより、エラー状態を解消することとしてもよい。エラー状態の解消は、遠隔操作部390により、行うことができる。
図31は、図27のサーバ1と売場装置3と精算機4が実行する自動精算処理の基本的な流れを説明するフローチャートである。
撮像画像には、店舗30内を移動する物体だけでなく、静止物体も撮像されているため、天井カメラによる移動物体発見部3302は、静止物体を除去した店舗30内を移動する物体のみ発見する。
棚カメラによる物体入出検知部3608は、棚内に進入した物体を追跡し続けることで物体が棚内から退出したことを検知する。
商品候補のリストアップの手法として、例えば、存在が認識された物体から得られる物体撮像画像の情報と、商品DB131や記憶部108によって保持されている画像情報とをマッチングさせる方法により、実現してもよい。即ち、両画像の特徴情報が一致する、即ち、閾値を超えると、棚カメラによる物体認識部3602によって存在が認識された物体は、その商品DB131保持された商品であると特定する。
なお、商品不特定判定部3609は、商品を特定することができなかった場合に、エラー情報をサーバ1へ送信する。このエラー情報は、エラー表示部151や情報端末38に表示される。
また、棚から商品または物体を取った・戻した時に商品不特定判定部3609によって商品を特定できなかった場合、商品不特定の情報(エラー情報)を移動物体MoのIDと紐づける。
実施形態3の自動精算処理は、棚カメラによって撮像された画像に基づいて商品を特定するため、カゴに入れられた物体について商品を特定する必要はない。
しかし、その商品が間違って特定されていないかを検証するため、カゴに入れられた物体についても商品を特定することが好ましい。
ステップS322において、カゴカメラによるカゴ入出検知部372は、パーティクルの尤度によって物体(買い物客の手等)がカゴ内の進入検知領域に進入したことを検知する。なお、複数物体の進入に備えるため、物体がカゴ内の進入検知領域に進入したのち、カゴカメラによるカゴ入出検知部372は、新たなパーティクルを設置する。
ステップS323において、カゴカメラ312は、物体(買い物客の手等)が進入検知領域に進入した時点のカゴ内の状態を撮像する。カゴカメラ312は、進入検知領域外も撮像している。
例えば、撮像された画像(前画像)には、3個の商品が撮像されていたとする。なお、前画像に撮像されている商品は、すでに物体から特定されているため、商品となる。
ステップS326において、カゴカメラによる商品特定部374は、増加した1個の物体がいずれの商品であるかを特定する。この商品の特定は、棚商品認識部360がした特定の手法と同じ手法を採用することができる。
特定物体目検モードに設定されている場合、処理はステップS328に進む。
また、全物体目検モードに設定されている場合、処理はステップS329に進む。
ステップS328において、目検結果取得部301aは、対象となる物体について、目検用端末Qにおける目検(商品の特定)を依頼し、その目検結果を取得する。
ステップS328の後、処理はステップS329に進む。
ステップS329において、カゴカメラによる商品特定部374は、追加された1個の物体がいずれの商品であるか特定できないものであるかどうか判定する。カゴカメラによる商品特定部374がいずれの商品であるか特定できないものである場合(ステップS329においてYES)は、処理はステップS327に進む。
また、ステップS329においてカゴカメラによる商品特定部374がいずれの商品であるか特定できなかった場合は、カゴカメラに備え付けられた図示しない表示部の画面表示や、図示しないスピーカーによる音声案内等で、購入者へ商品のカゴへの入れ直しを依頼する構成としてもよい。さらに、カゴカメラに備え付けられた図示しないマイクロフォンを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
ステップS330において、カゴカメラによる商品特定部374によって特定された商品が、年齢確認が必要とされる商品でないと判定された場合は、即ちNOと判定された場合、カゴ内商品の認識処理は終了となる。
ステップS331において、出力制御部437は、精算機4の出力部407に年齢確認のための画面を表示させる。ただし、買い物客の個人情報が取得され、ここで年齢確認する必要がない場合は、ステップS330はスキップされ、処理はステップS335に進む。ここで、買い物客の年齢認証に問題があるときは、精算機4に備え付けられた図示しないスピーカーと図示しないマイクロフォンを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
ステップS332において、目検結果取得部301aは、対象となる商品について、目検用端末Qにおける目検(売買制限商品の判定)を依頼し、その目検結果を取得する。
ステップS333において、売買制限商品判定部380は、売買制限を解除する指示を受け付けたか否かを判定する。
ステップS333において売買制限を解除する解除指示を受け付けたと判定されると、即ちYESと判定されると、処理はステップS335に進む。
ステップS334において、目検用端末Qの目検結果送信部412は、目検結果によっても売買制限が解除されなかった旨の警告を送信する。この警告を受信することにより、例えば、精算機4の出力制御部437は、目検結果によっても売買制限が解除されなかった旨の警告を、出力部407を介して提示する。ステップS334の後、処理は終了し、精算が中止となる。
ステップS335において、売買制限商品判定部380は、売買制限を解除する。
このようにしてステップS335が終了されるか、またはステップS330において年齢制限商品でないと判定された場合(NOであると判定された場合)、カゴ内商品の認識処理は終了となる。
そして、本情報処理システムは、上述のステップS308において特定した商品とステップS326において特定した商品とが一致しているかどうかを検証することができる。商品が不特定の場合、エラー状態の旨がエラー表示部151、情報端末38a、情報端末38bに表示される。そして、目検の対象とされる物体や商品(例えば、レジ端末2において商品の特定が行えない物体や、売買制限商品に該当する商品等)については、目検用端末Qにおける目検が行われ、目検結果(商品の特定結果や売買制限商品の判定結果等)に応じて、自動精算が行われる。
したがって、本情報処理システムによれば、買い物客が商品を購入する際に、商品の代金の精算の自動化が可能になると共に、商品の特定精度を高めることができる。
また、精算することが適切でない物体や商品が精算にかけられた場合に、誤って精算されないようにすることができる。また、商品が不特定の旨が情報端末38a、情報端末38bに表示されると、店員がこのカゴが位置している売場まで行き、商品を検証してもよく、店内外の店員等が遠隔操作でエラー状態を解除してもよい。
(A)天井カメラ310により撮像された、カゴやカートを保持する買い物客を被写体として含む画像を目検用端末Qに送信し、目検による移動物体Moの検出を依頼する。目検者が移動物体Moを検出した場合は、当該買い物客の保持するカゴやカートに対応する新たな移動物体Moを定義の上、IDを発番して、天井カメラによるカゴ領域追跡部3307による追跡を開始する。目検者が移動物体Moを検出できなかった場合は、その旨を店員に報知する。
(B)位置情報管理DB132に登録されているどのIDとも紐づけられていないカゴやカートが認められた場合、そのカゴやカートを保持する買い物客を含む撮像画像と、紐づけられるべきID候補のリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去のカゴやカートとIDとの紐づけ情報に基づいて、最も適切なIDを当該カゴやカートに紐づけ、天井カメラによるカゴ領域追跡部3307による再追跡を開始する。何らかの理由で再追跡が開始できなかった場合は、その旨が店員に報知される。
また、カゴやカートとの紐づけを失ったIDが検出された場合には、当該IDと、どのIDとも紐づけられていないカゴやカートを保持する買い物客の撮像画像のリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去のカゴやカートとIDとの紐づけ情報に基づいて、当該IDにカゴやカートを紐づけることを試み、紐づけが成功した場合は、天井カメラによるカゴ領域追跡部3307による再追跡を開始する。何らかの理由で再追跡の開始が失敗した場合は、その旨が店員に報知される。
(C)夫々のカゴやカートを保持する買い物客の画像リストと、夫々のカゴやカートに紐づけられるべきIDのリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去のカゴやカートとIDとの紐づけ情報に基づいて、最も適切に、IDをカゴやカートに割り振ることを試みる。IDをカゴやカートに適切に割り振ることができた場合は天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による再追跡を開始する。IDをカゴやカートに適切に割り振ることができない場合は、割り振りを諦め、紐づけが入れ替わったままの旨を店員に報知する。
図33は、実施形態4における商品認識システムを採用するスーパーマーケットのレイアウト例を示す図である。
実施形態4の情報処理システムは、図33に示すようなスーパーマーケット等の店舗40に対して適用する商品認識システムである。実施形態4の情報処理システムは、商品がレジ台に置かれることなく精算ゲート5−1乃至5−3を通過するだけでも自動精算できるようになされている。
通路44や精算エリア45等において、店員Mtが見回り等をしている。店員Mtは、情報端末9aを所持している。情報端末9aは、スマートフォン等の携帯型情報処理端末であり、店内の状態を表示する機能、店内で発生したエラー状態を表示する機能、遠隔操作機能等を備えている。
なお、買い物カゴ、ショッピングカート及びマイバッグを含めてカゴ類と呼ぶ。精算ゲート5−1乃至5−3を含む通路44が精算エリア45とされる。また、カゴ類等と買い物客を含めて移動物体Moと呼ぶ。
なお、図33において、雲形で描かれた線図の内側には、店舗40内でなく、店舗40外や店舗40のバックヤードの様子が描画されている。店舗40外には、サーバ1(図7)が設置されている。バックヤードでは、店員Mtが大型モニターの画面(図示せず)や情報端末9bの画面を通じて店舗30内を監視している。
実施形態4の商品認識システムは、図35に示すような構成を有している。
商品認識システムは、サーバ1と、売場装置3と、n台(nは任意の整数)の精算ゲート5−1乃至5−nと、を有している。なお、実施形態1及び2において採用したレジ端末2は、実施形態4において採用されない。
サーバ1と、売場装置3と、精算ゲート5−1乃至5−nとの夫々は、インターネット(Internet)回線等のネットワークNを介して相互に接続されている。
なお、説明の便宜上、図34のサーバ1は、1台しか描画されていないが、実際には複数台の場合もある。
また、以下、精算ゲート5−1乃至5−nを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「精算ゲート5」と呼ぶ。
精算ゲート5は、精算機5aを用いた精算ゲート5−1、電子マネー等を利用する精算ゲート5−2、通過するだけで精算できる精算ゲート5−3に区分されている。
有人の精算レジ6以外の精算ゲート5−1〜5−3には、常時閉じている開閉部材(採番せず)が備えられていてもよい。
この精算機5aを用いた精算ゲート5−1にあっては、決済する人が、精算ボタンを押下すると、この押下がトリガーとなって後述する移動物体領域に紐づく商品情報が読み出され、精算金額が確定し、精算ゲート5−1を通過可能となる。開閉部材が備えられている場合は、開閉部材が開く。そして、決済する人が精算機5aによって決済すると、退店可能となる。
電子マネー等には、決済可能なICカードだけでなく、クレジットカード、いわゆるポイントカード、プリペイドカード等の狭義のカードだけでなく、情報携帯端末も含まれるが、以下、各種カードとして説明する。
決済する人がこの精算ゲート5−2の精算エリア45に進入し、各種カードがカード読取部に読み取られると、後述する移動物体領域に紐づく商品情報が読み出され、精算及び決済が完了し、精算ゲート5−2を通過可能となる。
図35は、図34の商品認識システムのうち精算ゲート5のハードウェア構成を示すブロック図である。
精算ゲート5は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、バス504と、入出力インターフェース505と、入力部506と、出力部507と、記憶部508と、通信部409と、を備えている。
サーバ1は、実施形態3のサーバ1と同様に構成されている。
売場装置3のCPU301においては、図37に示すように、個人認証部320と、移動物体追跡部330と、位置情報管理部340と、棚商品認識部360と、カゴ商品認識部370と、売買制限商品判定部380と、を備える。
個人認証部320と、移動物体追跡部330と、位置情報管理部340と、カゴ商品認識部370と、売買制限商品判定部380は、実施形態3と同様に構成されている。
天井カメラによる移動物体発見部3302は、天井カメラ310によって撮像された撮像画像に基づいて状態空間モデル(ベイジアンフィルタ等)を用いて移動物体Mo(買い物客、カゴ、カート等)を発見する。
天井カメラによる移動物体領域定義部3304は、天井カメラによる移動物体発見部3302により発見された移動物体Moの領域を移動物体領域として定義する。天井カメラによる移動物体領域定義部3304は、移動物体Moを中心として、変化のあった領域を連続的に見つけることで、移動物体領域を定義する。即ち、天井カメラによる移動物体領域定義部3304は、発見した移動物体Moと、その移動物体Mo及びその移動物体Moの周辺のうち一定の範囲内を移動物体領域として定義する。
ここで、人を中心とした領域を人領域と呼ぶと、人領域は移動物体領域の下位概念となる。
また、カゴ類を中心とした領域をカゴ領域と呼ぶと、カゴ領域は移動物体領域の下位概念となる。
また、カートを中心とした領域をカート領域と呼ぶと、カート領域は移動物体領域の下位概念となる。
あるいは、天井カメラによる移動物体領域追跡部3305は、ベイジアンフィルタ、高速フーリエ変換、TLD(Tracking−Learning−Detection)等の画像内における物体追跡の技術を用いて、移動物体Moの移動を追跡する。
また、グルーピング部3308は、移動物体Mo同士の距離感(重なり、くっついている等)、移動方向(ベクトル)等の情報を用い、複数人をグルーピングしてもよい。
グルーピング部3308は、人領域とカゴ領域・カート領域を紐づけてもよい。
このようにグルーピング部3308が機能することにより、精算ゲート5において、一人によって精算することができる。
さらに、天井カメラによる受け渡された商品特定部が受け渡された物体が、物体領域定義後の画像から、読み込まれた受け渡しを行った移動物体Moに紐づく商品リストのうちいずれの商品かを特定し、天井カメラによる移動物体領域間受け渡し認識部3311で特定した各移動物体Moと、受け渡しで特定された商品を紐づけ、夫々の商品のリストを更新する。
天井カメラによる移動物体領域間受け渡し認識部3111は、ディープラーニング等の物体認識手法を用いて、買い物客(移動物体Mo)の動きを分析し、受け渡し認識してもよく、受け渡しの際に人領域の中の手を認識してもよく、受け渡しの認識は人領域(手を含んでもよい)間の重なりを認識してもよい。
天井カメラによる移動物体領域間受け渡し認識部3311は、天井カメラの代わりに、広範囲を撮像可能な棚カメラ等で実現されてもよい。
天井カメラによる移動物体領域間受け渡し認識部3311、天井カメラによる受け渡された物体認識部3312、天井カメラによる受け渡された商品特定部3313は、天井カメラの代わりに、広範囲を撮像可能な棚カメラ等で実現されてもよい。
棚商品認識部360は、図38に示す棚カメラによる物体認識部3602と、棚カメラによる商品特定部3603と、移動物体と商品紐づけ部3604と、移動物体と紐づく商品リスト管理部3606と、棚カメラによる物体入出検知部3608と、商品不特定判定部3609と、ラベル認識部3610と、値引きシール認識部3611と、を備えている。
「商品候補リスト」のリストアップ手法として、例えば、存在が認識された物体から得られる物体の画像情報と、商品DB131やメモリ上に保持されている画像情報とマッチングさせる方法により実現されてもよい。即ち、両画像の特徴情報が一致する(閾値を超える)と、棚カメラによる物体認識部3602によって存在が認識された物体が、商品DB131に登録されている商品であるため、棚カメラによる商品特定部3603は、その商品DB131に登録された商品であると特定する。ディープラーニングにより、商品候補を作成し、その後、検証機能を発揮させることで、商品を高い精度で特定する。
特定物体目検モードに設定されている場合、棚カメラによる商品特定部3603は、商品不特定とされた物体の物体撮像画像及び関連する情報等を、目検結果取得部301aを介して目検用端末Qに送信する。一方、全物体目検モードに設定されている場合、棚カメラによる商品特定部3603は、商品の特定結果及び特定された商品の商品撮像画像と、商品不特定とされた物体の物体撮像画像及び関連する情報等とを目検結果取得部301aを介して目検用端末Qに送信する。
そして、棚カメラによる商品特定部3603は、目検結果取得部301aが目検用端末Qから取得した目検結果に基づいて、商品の特定を行う。具体的には、棚カメラによる商品特定部3603によって特定された商品については、目検結果により特定結果が承認または修正された場合、棚カメラによる商品特定部3603は、目検結果が示す内容に従って、商品の特定を行う。また、棚カメラによる商品特定部3603によって商品不特定とされた物体については、棚カメラによる商品特定部3603は、その物体を目検結果が示す商品として特定する。なお、棚カメラによる商品特定部3603が目検による商品の特定を依頼する場合、カゴ商品のラベル認識部376による商品特定の補完を経た後に、依頼を行うこととしてもよい。この場合、ラベル認識部3610による商品特定の補完の結果、商品が特定されたものを除外して、目検による商品の特定を行うことができる。
なお、棚商品認識部360における他の機能部については、実施形態2と同様である。
入力制御部536は、ゲート本体に備えられた精算ボタンや情報読取部等の入力部506からの信号を入力する。
出力制御部437は、出力部507に精算金額を表示させたり、精算機5aに情報を出力したり、開閉部材を開閉させたりする。
また、例えば、父親が財布を持って決済する場合において、同伴者である母親と子供に紐づく商品情報(商品のリスト)をも、グルーピングを活用し、父親が決済できるようにしてもよい。
また、移動物体Moにいずれの商品か特定できない物体(不特定の物体)が紐づいている場合も、年齢制限商品の際と同様の流れとなる。なお、この不特定の物体を、有人の精算レジ6において、店員Mtが対応し、商品を特定してもよい。
精算対象商品が売買制限商品であったり、移動物体Moに不特定の物体が紐づいている場合は、上述の精算ゲート5−1と同じ動作となる。
精算ゲート5−3は、決済する人が精算ゲート5−3の精算エリア45に進入すると、エラーがない限り、自動精算され、精算ゲート5−3を通過可能となる。
精算対象商品が売買制限商品であったり、移動物体Moに不特定の物体が紐づいている場合は、上述の精算ゲート5−1と同じ動作となる。
また、売買制限商品判定部380は、当該商品が売買制限商品であると判定した場合、売買制限商品である旨を提示する。また、売買制限商品判定部380は、個人認証から得られた個人情報から売買制限を行ってもよい。また、売買制限商品判定部380は、顔や手認識から年齢性別を推定し、売買制限を行ってもよい。
当然、店内の有人レジにてエラー状態を解除してもよく、店員Mt等がエラー状態の発生している場に赴きエラー状態を解除してもよい。
図39及び図40は、図36のサーバ1と売場装置3と精算ゲート5が実行する自動精算処理を説明するフローチャートである。
また、ステップS406に際して、天井カメラによる物体取得認識部が棚内等から移動物体Moが物体を取得したことを認識してもよい。
また、ステップS407に際して、ラベル認識部が、特定された商品に応じて紐づけされたラベルを認識してもよい。
また、ステップS407に際して、値引きシール認識部が、特定された商品に応じて、貼付された値引きシールを認識してもよい。
また、ステップS407に際して、天井カメラによる商品特定部が、天井カメラによる物体取得認識部が取得した物体領域について、いずれの商品かを特定してもよい。
特定物体目検モードに設定されている場合、処理はステップS409に進む。
また、全物体目検モードに設定されている場合、処理はステップS410に進む。
ステップS410において、目検結果取得部301aは、対象となる物体について、目検用端末Qにおける目検(商品の特定)を依頼し、その目検結果を取得する。
ステップS409の後、処理はステップS411に進む。
ステップS410において、棚カメラによる商品特定部3603は、追加された1個の物体がいずれの商品であるか特定できないものであるかどうか判定する。棚カメラによる商品特定部3603がいずれの商品であるか特定できないものである場合(ステップS410においてYES)は、処理はステップS409に進む。
また、ステップS410において、棚カメラによる商品特定部3603がいずれの商品であるか特定できなかった場合は、売場装置3に備え付けられた図示しない表示部の画面表示や、図示しないスピーカーによる音声案内等で、購入者へ商品の棚からの取り直しを依頼する構成としてもよい。さらに、売場装置3備え付けられた図示しないマイクロフォンを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
ステップS411において、棚カメラによる商品特定部3603によって特定された商品が、年齢確認が必要とされる商品でないと判定された場合は、即ちNOと判定された場合、処理はステップS417に進む。
ステップS412において、出力制御部437は、精算ゲート5の出力部507に年齢確認のための画面を表示させる。ただし、買い物客の個人情報が取得され、ここで年齢確認する必要がない場合は、ステップS412はスキップされ、処理はステップS416に進む。ここで、買い物客の年齢認証に問題があるときは、精算ゲート5に備え付けられた図示しないスピーカーと図示しないマイクロフォンを介して、購入者と目検者等が通話する構成としてもよい。
ステップS413において、目検結果取得部301aは、対象となる商品について、目検用端末Qにおける目検(売買制限商品の判定)を依頼し、その目検結果を取得する。
ステップS414において、売買制限商品判定部380は、売買制限を解除する指示を受け付けたか否かを判定する。売買制限商品の売買制限の解除は、判定の結果を受けて店員がその場で対応する、もしくはシステムとして目検の結果を採用する、いずれかの方法で行う。ここではシステムとして目検の結果を採用する場合について説明する。
ステップS414において売買制限を解除する解除指示を受け付けたと判定されると、即ちYESと判定されると、処理はステップS416に進む。
ステップS415において、目検用端末Qの目検結果送信部412は、目検結果によっても売買制限が解除されなかった旨の警告を送信する。この警告を受信することにより、例えば、精算ゲート5の出力制御部537は、目検結果によっても売買制限が解除されなかった旨の警告を、出力部507を介して提示する。ステップS416の後、処理は終了し、精算が中止となる。
ステップS416において、売買制限商品判定部380は、売買制限を解除する。
このようにしてステップS416が終了されるか、またはステップS411において年齢制限商品でないと判定された場合(NOであると判定された場合)、処理はステップS417に進む。
ステップS419において、移動物体Moに紐づく商品情報に基づき、精算ゲート5が精算乃至決済する。
なお、ステップS419までの途中、またはステップS419の際に、エラー表示部151、情報端末9a、情報端末9bや精算ゲート5の出力部507が、何かしらのエラー状態を店員等に通知してもよい。
また、ステップS410において、売買制限商品が移動物体Moに紐づいている場合、ゲートを開けずに閉じたままとし、エラー状態を表示してもよい。
(A)天井カメラ310により撮像された買い物客を被写体として含む画像を目検用端末Qに送信し、目検による買い物客の検出を依頼する。目検者が買い物客を検出した場合は、新たな移動物体Moを定義の上、IDを発番して、天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による追跡を開始する。目検者が買い物客を検出できなかった場合は、その旨を店員に報知する。
(B)位置情報管理DB132に登録されているどのIDとも紐づけられていない買い物客が認められた場合、その買い物客の撮像画像と、紐づけられるべきID候補のリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去の買い物客とIDとの紐づけ情報に基づいて、最も適切なIDを当該買い物客に紐づけ、天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による再追跡を開始する。何らかの理由で再追跡が開始できなかった場合は、その旨が店員に報知される。
また、買い物客との紐づけを失ったIDが検出された場合には、当該IDと、どのIDとも紐づけられていない買い物客の撮像画像のリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去の買い物客とIDとの紐づけ情報に基づいて、当該IDに買い物客を紐づけることを試み、紐づけが成功した場合は、天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による再追跡を開始する。何らかの理由で再追跡の開始が失敗した場合は、その旨が店員に報知される。
(C)夫々の買い物客の画像リストと、夫々の買い物客に紐づけられるべきIDのリストが目検用端末Qに送信される。目検者は、過去の買い物客とIDとの紐づけ情報に基づいて、最も適切に、IDを買い物客に割り振ことを試みる。IDを買い物客に適切に割り振ることができた場合は天井カメラによる移動物体領域追跡部3305による再追跡を開始する。IDを買い物客に適切に割り振ることができない場合は、割り振りを諦め、紐づけが入れ替わったままの旨を店員に報知する。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものでなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
これにより、購入者が商品を購入する際に、有人レジと同等の商品特定の精度を維持しながら、商品の代金の精算の自動化を可能にすることができる。
店員判別手段は、店員と買い物客とを判別する。例えば、店員判別部は、店員を識別できる物理的なマーカーを帽子や服等、店員が身に着けているものに付与する。この物理的なマーカーを天井カメラ及び棚カメラが撮像することで、店員を判別する。この店員判別手段は、特に実施形態3,4において有効に利用することができる。
在庫情報の更新手段は、商品が購入された場合に、当該商品が存在する棚の在庫及び店舗全体の在庫情報を更新する。
在庫情報の更新手段は、棚の在庫及び店舗全体の在庫情報を管理し、在庫数が閾値を下回ると、遠隔操作部に通知する、または自動発注する。
商品購入時に、目検者の目視による確認や、バーコードスキャン等を行い、商品認識を修正する機能と、
商品認識の修正が行われた際に、正解商品画像及び必要な情報(修正後の商品番号や特定のコード等)を紐付けて記録する機能と、
前記正解商品画像及び必要な情報をもとに、ディープラーニングの学習を自動で実行する機能と、
学習結果を自動で同商品認識システムに配備する機能と、
を実装することにより、上記の一連のディープラーニングの再学習処理を自動化を実現できる。
ここで、学習結果の配備とは、商品認識に用いることができるよう、学習の結果に基づいて、同商品認識システムの、例えばディープラーニングのモデル等を更新する処理を指す。
上記の再学習処理は、例えば商品特定の失敗等の所定の条件をトリガーとして開始される構成としてもよいし、担当者による明示の操作、例えばボタンの押下等をトリガーとして開始される構成としてもよい。
さらに、上記の重量認識、バーコードやQRコード(登録商標)等の識別情報のスキャンによる商品認識、電子的に記録された識別情報の読み取りによる商品認識等の認識手法は、画像認識手法と組み合わせずに、1つまたは複数を組み合わせて、物体を商品として認識することが可能である。
また、上述の各実施形態において、1つの店舗または1つのレジ端末2ごとに1つの目検用端末Qを備えることや、複数の店舗または複数のレジ端末ごとに1つの目検用端末Qを備えることが可能である。
また、図示したハードウェア構成やブロック図は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、本発明は図示された例に限定されない。
また、機能ブロックの存在場所は、図示されたものに限定されず、任意でよい。例えば、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらを組み合わせで構成してもよい。各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行される場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムがコンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
また、実施形態1において説明した売買制限商品の処理は、実施形態2乃至4においても適用することができる。ただし、実施形態2での売買制限商品は、年齢制限商品に適用される。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等により構成される全体的な装置を意味するものである。
即ち、情報処理システムは、
物体を被写体に含む画像に対して、目検者が目視による確認をする第1手法を用いて、当該物体を商品として特定することを試みた結果を取得する第1特定手段(例えば、目検結果取得部239及び目検用端末Q)と、
前記第1特定手段の結果に基づいて特定された商品について、精算処理を行う精算手段(例えば、精算部237)と、
を備える。
これにより、購入者が商品を購入する際に、有人レジと同等の商品特定の精度を維持しながら、商品の代金の精算の自動化を可能にすることができる。
さらに言えば、このような自動精算処理システムは、商品購入の手続きを購入者とシステムの間で完結することを可能にし、無人化店舗実現へのハードルを下げることができる。
前記精算手段は、前記第1特定手段と前記第2特定手段のうち、少なくとも一方の結果に基づいて特定された商品について精算処理を行う構成としてもよい。
前記第1特定手段及び前記第2特定手段により、前記所定の画像認識手法を含まない1以上の手法を用いて商品として特定された前記物体の商品情報と、前記画像とを紐付けし、
紐づけられた前記商品情報と前記画像とを含む情報を用いて、前記所定の画像認識手法の再学習をおこない、
前記再学習で得られた学習結果を前記第2特定手段に配備する画像認識再学習手段とをさらに備える構成としてもよい。
Claims (9)
- 物体を被写体に含む画像に対して、目検者が目視による確認をする第1手法を用いて、当該物体を商品として特定することを試みた結果を取得する第1特定手段と、
前記第1特定手段の結果に基づいて特定された商品について、精算処理を行う精算手段と、
を備える情報処理システム。 - 前記第1手法以外の第2手法を用いて、前記物体を商品として特定することを試みる第2特定手段をさらに備え、
前記精算手段は、前記第1特定手段と前記第2特定手段のうち、少なくとも一方の結果に基づいて特定された商品について精算処理を行う、
請求項1に記載の情報処理システム。 - 前記第2手法は、少なくとも所定の画像認識手法を含む、
請求項2に記載の情報処理システム。 - 前記所定の画像認識手法により商品と特定されなかった前記物体については、
前記第1特定手段及び前記第2特定手段により、前記所定の画像認識手法を含まない1以上の手法を用いて商品として特定された前記物体の商品情報と、前記画像とを紐付けし、
紐づけられた前記商品情報と前記画像とを含む情報を用いて、前記所定の画像認識手法の再学習をおこない、
前記再学習で得られた学習結果を前記第2特定手段に配備する画像認識再学習手段と、
をさらに備える請求項3に記載の情報処理システム。 - 前記第2手法は、少なくとも、重量認識、識別情報のスキャン、及び、電子的に記録された識別情報の読み取りのうち、1以上の手法を含む、
請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。 - 前記第2手法により商品として特定されなかった前記物体については、前記第1特定手段による結果に基づいて特定された商品が、前記精算手段による前記精算処理の対象となる、
請求項2乃至5のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。 - 前記第1特定手段及び前記第2特定手段の夫々の結果に基づいて特定された商品が、前記精算手段による前記精算処理の対象となる、
請求項2乃至5のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。 - 情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
物体を被写体に含む画像に対して、目検者が目視による確認をする手法を用いて、当該物体を商品として特定することを試みた結果を取得する特定ステップと、
前記特定ステップの処理の結果に基づいて特定された商品について、精算処理を行う精算ステップと、
を含む情報処理方法。 - コンピュータに、
物体を被写体に含む画像に対して、目検者が目視による確認をする手法を用いて、当該物体を商品として特定することを試みた結果を取得する特定ステップと、
前記特定ステップの処理の結果に基づいて特定された商品について、精算処理を行う精算ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
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