JP2020058098A - 昇圧回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路規模を低減させつつ、効率良く昇圧する。【解決手段】昇圧回路は、入力端子と出力端子との間に直列接続された少なくとも1つの昇圧ブロックを備える。昇圧ブロックは、入力端子から出力端子に向かう方向が順方向となるようにダイオード接続された第1トランジスタと、第1トランジスタから出力端子に向かう方向が順方向となるようにダイオード接続された第2トランジスタとを有する。さらに、昇圧ブロックは、第1トランジスタのカソードと第1端子との間に接続される第1コンデンサと、第2トランジスタのカソードと第2端子との間に接続される第2コンデンサとを有する。昇圧ブロックでは、少なくとも、第1トランジスタのバックゲート端子が第1トランジスタのドレイン端子に接続されるか、又は、第2トランジスタのバックゲート端子が第2トランジスタのドレイン端子に接続される。【選択図】図2
Description
本発明は、昇圧回路に関する。
従来から、チャージポンプ式の昇圧回路が知られている(例えば、特許文献1及び非特許文献1)。チャージポンプ式の昇圧回路は、特許文献1及び非特許文献1に記載されるように、整流素子及びコンデンサを含んで構成される。このようなチャージポンプ式の昇圧回路は、多様な利点を有するため、広く利用されている。
例えば、チャージポンプ式の昇圧回路は、コイル等を用いたトランス式の昇圧回路よりも、小さい電力を扱うことができる。そのため、チャージポンプ式の昇圧回路は、出力電力が小さい環境発電装置の出力電圧を昇圧するために、利用されている。
また、例えば、チャージポンプ式の昇圧回路は、コイル等を用いたトランス式の昇圧回路よりも、小さく構成され得る。そのため、小型化が求められるモバイル機器及び半導体チップ等に、用いられている。
ここで、特許文献1及び非特許文献1に記載されるように、チャージポンプ式の昇圧回路の整流素子には、ダイオード接続されたMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを用いることができる。MOSトランジスタを用いることで、製造コストを削減することができる。
しかしながら、MOSトランジスタを整流素子として用いる場合、整流素子としてのMOSトランジスタが順方向に電流を流すとき、整流素子としてのMOSトランジスタの機能が低下してしまう場合がある。整流素子としてのMOSトランジスタの機能が低下してしまうと、昇圧回路が効率良く昇圧できない場合がある。
そこで、特許文献1に記載の昇圧回路では、整流素子としてのP型MOSトランジスタのバックゲート端子に、P型MOSトランジスタのソース電圧及びドレイン電圧のうち、高い方の電圧を印加している。このような構成によって、特許文献1に記載の昇圧回路では、整流素子としてのMOSトランジスタの機能が低下することを防いでいる。
JOHN F DICKSON著、「On-Chip High-Voltage Generation in MNOS Integrated Circuits Using an Improved Voltage Multiplier Technique」、IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS、VOL.SC-11、NO.3、1976年6月
しかしながら、特許文献1に記載の昇圧回路では、整流素子としてのPMOSトランジスタ(メイントランジスタ)に加えて、サブトランジスタ及び抵抗素子を設けることが必要となる。そのため、特許文献1に記載の昇圧回路では、回路規模が増大してしまう。さらに、特許文献1では、昇圧回路を構成する素子数が多くなるため、消費電力が増大してしまう。
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決し、回路規模を低減させつつ、効率良く昇圧することができる昇圧回路を提供することにある。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、直流電源の電圧が印加される入力端子と、出力端子と、第1クロック信号が入力される第1端子と、前記第1クロック信号を反転させた第2クロック信号が入力される第2端子と、前記入力端子と前記出力端子との間に直列接続される少なくとも1つの昇圧ブロックと、を備え、前記昇圧ブロックは、前記入力端子から前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続された第1トランジスタと、前記第1トランジスタから前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続された第2トランジスタと、前記ダイオード接続された第1トランジスタのカソードと前記第1端子との間に接続される第1コンデンサと、前記ダイオード接続された第2トランジスタのカソードと前記第2端子との間に接続される第2コンデンサと、を有し、少なくとも、前記第1トランジスタのバックゲート端子が前記第1トランジスタのドレイン端子に接続されるか、又は、前記第2トランジスタのバックゲート端子が前記第2トランジスタのドレイン端子に接続される。このような構成とすることで、第1トランジスタ及び第2トランジスタ以外のトランジスタ等の新たな素子を設けることなく、少なくとも第1トランジスタ又は第2トランジスタの閾値電圧を小さくすることができる。これにより、昇圧回路は、回路規模を低減させつつ、効率良く昇圧することができる。
ここで、本発明の昇圧回路において、前記第1トランジスタ及び第2トランジスタは、N型MOSトランジスタであり、前記第1トランジスタのバックゲート端子及び第2トランジスタのバックゲート端子は、前記第1トランジスタのドレイン端子に接続されることが好ましい。このような構成によって、第1トランジスタの閾値電圧及び第2トランジスタの閾値電圧を、小さくすることができる。
また、本発明の昇圧回路において、前記昇圧回路は、前記昇圧ブロックの後段に昇圧ブロックをさらに備え、前記後段の昇圧ブロックは、前記入力端子から前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される第1トランジスタと、前記後段の昇圧ブロックの第1トランジスタから前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される第2トランジスタと、前記後段の昇圧ブロックの第1トランジスタのカソードと前記第1端子との間に接続される第1コンデンサと、前記後段の昇圧ブロックの第2トランジスタのカソードと前記第2端子との間に接続される第2コンデンサと、を有し、前記後段の昇圧ブロックの第1トランジスタのバックゲート端子及び前記後段の昇圧ブロックの第2トランジスタのバックゲート端子は、前記後段の昇圧ブロックの前段の昇圧ブロックの第1トランジスタのドレイン端子に接続されることが好ましい。
また、本発明の昇圧回路において、前記第1トランジスタ及び第2トランジスタは、P型MOSトランジスタであり、前記第1トランジスタのバックゲート端子及び第2トランジスタのバックゲート端子は、前記第2トランジスタのドレイン端子に接続されることが好ましい。このような構成によって、第1トランジスタの閾値電圧及び第2トランジスタの閾値電圧を、小さくすることができる。
また、本発明の昇圧回路において、前記昇圧回路は、前記昇圧ブロックの前段に昇圧ブロックをさらに備え、前記前段の昇圧ブロックは、前記入力端子から前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される第1トランジスタと、前記前段の昇圧ブロックの第1トランジスタから前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される第2トランジスタと、前記前段の昇圧ブロックの第1トランジスタのカソードと前記第1端子との間に接続される第1コンデンサと、前記前段の昇圧ブロックの第2トランジスタのカソードと前記第2端子との間に接続される第2コンデンサと、を有し、前記前段の昇圧ブロックの第1トランジスタのバックゲート端子及び前記前段の昇圧ブロックの第2トランジスタのバックゲート端子は、前記前段の昇圧ブロックの後段の昇圧ブロックの第2トランジスタのドレイン端子に接続されることが好ましい。
また、本発明の昇圧回路において、前記第1トランジスタのバックゲート端子は、前記第1トランジスタのドレイン端子に接続され、前記第2トランジスタのバックゲート端子は、前記第2トランジスタのドレイン端子に接続されることが好ましい。このような構成によって、第1トランジスタ及び第2トランジスタの閾値電圧をより小さくすることができる。
また、本発明の昇圧回路において、前記昇圧回路は、直列接続された複数の前記昇圧ブロックを備え、前記複数の昇圧ブロックのうちの少なくとも1つの昇圧ブロックは、N型MOSトランジスタで構成され、前記複数の昇圧ブロックのうちの少なくとも1つの昇圧ブロックは、P型MOSトランジスタで構成されることが好ましい。
また、本発明の昇圧回路において、前記昇圧回路は、前記第1コンデンサと前記第1端子との間に接続される第1バッファと、前記第2コンデンサと前記第2端子との間に接続される第2バッファと、をさらに有することが好ましい。このような構成によって、伝搬中に前記第1クロック信号等の電圧波形が乱れても、前記昇圧ブロックにおいて当該電圧波形の乱れを修正することができる。電圧波形の乱れが修正されることで、前記昇圧回路は、より効率良く昇圧することができる。
本発明によれば、回路規模を低減させつつ、効率良く昇圧することができる昇圧回路を提供することができる。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。各図において共通の構成部には、同一符号を付す。なお、以下では、直流電源は、環境発電体であるものとして説明する。ただし、本開示の「直流電源」は、環境発電体に限定されない。本開示の「直流電源」は、直流電圧を出力可能な任意の電源を含むことができる。
[昇圧装置の構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る昇圧装置1のブロック図である。なお、昇圧装置1、環境発電体2及び負荷3は、1つの装置として、例えば1つの定点観測用のセンサ装置として、構成されてよい。また、昇圧装置1及び環境発電体2が、1つの装置として、例えば1つの携帯可能な発電装置として、構成されてもよい。
図1は、本発明の第1実施形態に係る昇圧装置1のブロック図である。なお、昇圧装置1、環境発電体2及び負荷3は、1つの装置として、例えば1つの定点観測用のセンサ装置として、構成されてよい。また、昇圧装置1及び環境発電体2が、1つの装置として、例えば1つの携帯可能な発電装置として、構成されてもよい。
昇圧装置1は、環境発電体2の発電電圧を、所定電圧まで昇圧する。当該所定電圧は、例えば汎用の電子機器等の定格電圧に基づいて、適宜選択されてよい。昇圧装置1は、昇圧後の電圧を、負荷3に出力する。昇圧装置1は、昇圧回路10と、判定回路11と、発振回路12とを備える。これらの要素に加えて、昇圧装置1は、一次電池及び低飽和型レギュレータ等を備えてもよい。
環境発電体2は、外部環境中のエネルギーを利用して発電する。外部環境中のエネルギーの例として、太陽光、振動及び地熱が挙げられる。環境発電体2は、発電電圧を、昇圧装置1の昇圧回路10に出力する。
環境発電体2は、昇圧装置1、環境発電体2及び負荷3が1つの定点観測用のセンサ装置として構成される場合、当該センサ装置の設置箇所の環境に応じて適宜選択されてよい。例えば、当該センサ装置の設置箇所に太陽光が照射され得る場合、環境発電体2は、太陽電池であってよい。当該太陽電池の例として、無機系材料を用いた無機系太陽電池、有機系材料を用いた有機系太陽電池、有機無機ハイブリッド太陽電池、ペロブスカイト系化合物を用いた太陽電池及び色素増感系太陽電池が挙げられる。
また、環境発電体2は、昇圧装置1及び環境発電体2が1つの携帯可能な発電装置として構成される場合、小型の太陽電池であってよい。当該小型の太陽電池の例として、色素増感系太陽電池が挙げられる。
負荷3には、昇圧装置1から電力が供給される。負荷3は、昇圧装置1から供給される電力によって充電される二次電池であってもよいし、昇圧装置1から供給される電力を消費する任意の機器であってよい。例えば、負荷3は、昇圧装置1、環境発電体2及び負荷3が1つのセンサ装置として構成される場合、当該センサ装置に含まれるセンサ機器であってよい。例えば、昇圧装置1及び環境発電体2が1つの携帯可能な発電装置として構成される場合、当該発電装置の利用者が使用する電気機器であってよい。
昇圧回路10には、発振回路12から、クロック信号CK(第1クロック信号)と、クロック信号CKB(第2クロック信号)とが入力される。クロック信号CK,CKBは、それぞれ、所定周期のクロック信号である。また、クロック信号CKBは、クロック信号CKを反転させた信号である。さらに、昇圧回路10には、環境発電体2から電圧が入力される。
昇圧回路10は、クロック信号CK,CKBに基づいて、環境発電体2から入力された電圧を、昇圧する。昇圧回路10は、昇圧後の電圧を、負荷3に出力する。昇圧回路10の構成の詳細は、後述する。
判定回路11には、環境発電体2の電圧が入力される。判定回路11は、環境発電体2から入力された電圧が所定値を下回るか否か判定する。判定回路11は、環境発電体2から入力された電圧が所定値を下回ると判定するとき、発振回路12の発振を停止させるための制御信号を、発振回路12に送信する。一方、判定回路11は、環境発電体2から入力された電圧が所定値以上であると判定するとき、発振回路12を発振させるための制御信号を、発振回路12に出力する。
判定回路11は、論理積回路を含んで構成されてよい。また、判定回路11は、発振回路12に含まれてよい。
判定回路11は、環境発電体2から供給される電力によって駆動してもよい。また、判定回路11は、昇圧装置1が一次電池を備える場合、当該一次電池から供給される電力によって駆動してもよい。
発振回路12には、判定回路11から制御信号が入力される。発振回路12は、CR発振器又はリングオシレータを含んで構成されてよい。当該リングオシレータは、MOSトランジスタを含んで構成されてよい。
発振回路12は、発振することにより、クロック信号CK,CKBを生成する。発振回路12は、生成したクロック信号CK,CKBを、昇圧回路10に出力する。
発振回路12は、発振を停止させるための制御信号が入力されると、発振を停止する。発振回路12は、発振を停止することにより、クロック信号CK,CKBの生成を停止する。
発振回路12は、環境発電体2から供給される電力によって駆動してよい。また、発振回路12は、昇圧装置1が一次電池を備える場合、当該一次電池から供給される電力によって駆動してもよい。
[昇圧回路の構成]
図2は、図1に示す昇圧回路10のブロック図である。昇圧回路10は、入力端子P1と、出力端子P2と、第1端子T1と、第2端子T2とを備える。昇圧回路10は、入力端子P1と出力端子P2の間に直列接続された昇圧ブロック20−1,20−2,…,20−nを備える。さらに、昇圧回路10は、第1バッファ31−1,31−2,…,31−nと、第2バッファ32−1,32−2,…,32−nとを備えてよい。ここで、nは、任意の自然数である。換言すると、昇圧回路10は、少なくとも1つの昇圧ブロックを備えればよい。さらに、昇圧回路10は、昇圧ブロックの数に応じた、任意の数の第1バッファ及び第2バッファを備えればよい。
図2は、図1に示す昇圧回路10のブロック図である。昇圧回路10は、入力端子P1と、出力端子P2と、第1端子T1と、第2端子T2とを備える。昇圧回路10は、入力端子P1と出力端子P2の間に直列接続された昇圧ブロック20−1,20−2,…,20−nを備える。さらに、昇圧回路10は、第1バッファ31−1,31−2,…,31−nと、第2バッファ32−1,32−2,…,32−nとを備えてよい。ここで、nは、任意の自然数である。換言すると、昇圧回路10は、少なくとも1つの昇圧ブロックを備えればよい。さらに、昇圧回路10は、昇圧ブロックの数に応じた、任意の数の第1バッファ及び第2バッファを備えればよい。
なお、昇圧ブロック20−1,20−2,…,20−nには、同様の構成を採用することができる。以下、昇圧ブロック20−1,20−2,…,20−nの構成を特に区別しない場合、単に「昇圧ブロック20」と称する。
また、第1バッファ31−1,31−2,…,31−nには、同様の構成を採用することができる。以下、第1バッファ31−1,31−2,…,31−nの構成を特に区別しない場合、単に「第1バッファ31」と称する。
また、第2バッファ32−1,32−2,…,32−nには、同様の構成を採用することができる。以下、第2バッファ32−1,32−2,…,32−nの構成を特に区別しない場合、単に「第2バッファ32」と称する。
ここで、本開示において、昇圧ブロック20の前段とは、当該昇圧ブロック20よりも、一段だけ、昇圧回路10の入力側に位置する段を意味する。例えば、昇圧ブロック20−2の前段は、昇圧ブロック20−1である。また、昇圧ブロック20−1の前段は、入力端子P1である。
また、本開示において、昇圧ブロック20の後段とは、当該昇圧ブロック20よりも、一段だけ、昇圧回路10の出力側に位置する段を意味する。例えば、昇圧ブロック20−1の後段は、昇圧ブロック20−2である。また、昇圧ブロック20−nの後段は、出力端子P2である。
入力端子P1には、直流電源としての図1に示す環境発電体2の発電電圧が印加される。また、出力端子P2からは、昇圧回路10が昇圧した電圧が負荷3に出力される。
第1端子T1には、図1に示す発振回路12からのクロック信号CKが入力される。また、第2端子T2には、図1に示す発振回路12からのクロック信号CKBが入力される。
昇圧ブロック20は、第1トランジスタ21と、第2トランジスタ22と、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2とを有する。
第1トランジスタ21及び第2トランジスタ22のそれぞれは、ゲート端子(G)と、ソース端子(S)と、ドレイン端子(D)と、バックゲート端子(B)とを含む。
第1トランジスタ21は、N型MOSトランジスタである。第2トランジスタ22は、N型MOSトランジスタである。
第1トランジスタ21は、入力端子P1から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。
例えば、第1トランジスタ21のゲート端子は、第1トランジスタ21のドレイン端子に接続される。さらに、ダイオード接続された第1トランジスタ21のアノード(すなわち、第1トランジスタ21のドレイン端子)は、前段の昇圧ブロック20の出力に接続される。加えて、ダイオード接続された第1トランジスタ21のカソード(すなわち、第1トランジスタ21のソース端子)は、第2トランジスタ22のドレイン端子に接続される。
第2トランジスタ22は、第1トランジスタ21から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。
例えば、第2トランジスタ22のゲート端子は、第2トランジスタ22のドレイン端子に接続される。さらに、ダイオード接続された第2トランジスタ22のアノード(すなわち、第2トランジスタ22のドレイン端子)は、第1トランジスタ21のソース端子に接続される。加えて、ダイオード接続された第2トランジスタ22のカソード(すなわち、第2トランジスタ22のソース端子)は、後段の昇圧ブロック20の入力に接続される。
ここで、本開示の「昇圧ブロック」では、少なくとも、第1トランジスタのバックゲート端子が第1トランジスタのドレイン端子に接続されるか、又は、第2トランジスタのバックゲート端子が第2トランジスタのドレイン端子に接続される。第1実施形態では、第1トランジスタ21のバックゲート端子が、第1トランジスタ21のドレイン端子に接続される。さらに、第1実施形態では、第2トランジスタ22のバックゲート端子が、第1トランジスタ21のドレイン端子に接続される。
第1コンデンサC1は、ダイオード接続された第1トランジスタ21のカソード(すなわち、第1トランジスタ21のソース端子)と、第1端子T1との間に接続される。例えば、第1コンデンサC1の一方の端子(以下、「正極端子」と称する)は、ダイオード接続された第1トランジスタ21のカソード(すなわち、第1トランジスタ21のソース端子)に接続される。また、第1コンデンサC1の他方の端子(以下、「負極端子」と称する)は、第1バッファ31を介して第1端子T1に接続される。なお、第1コンデンサC1の負極端子は、昇圧回路10が第1バッファ31を備えない場合、第1端子T1に直接接続されてよい。
第2コンデンサC2は、ダイオード接続された第2トランジスタ22のカソード(すなわち、第2トランジスタ22のソース端子)と、第2端子T2との間に接続される。例えば、第2コンデンサC2の一方の端子(以下、「正極端子」という)は、ダイオード接続された第2トランジスタ22のカソード(すなわち、第2トランジスタ22のソース端子)に接続される。また、第2コンデンサC2の他方の端子(以下、「負極端子」と称する)は、第2バッファ32を介して第2端子T2に接続される。なお、第2コンデンサC2の負極端子は、昇圧回路10が第2バッファ32を備えない場合、第2端子T2に直接接続されてよい。
第1バッファ31は、第1コンデンサC1と第1端子T1との間に接続される。第2バッファ32は、第2コンデンサC2と第2端子T2との間に接続される。第1バッファ31及び第2バッファ32のそれぞれは、直列接続させた偶数段のインバータ素子を含んで構成されてよい。
[昇圧回路の動作]
昇圧回路10は、以下に説明するような、第1フェーズにおける動作と、第2フェーズにおける動作とを繰り返すことにより、入力電圧を昇圧する。
昇圧回路10は、以下に説明するような、第1フェーズにおける動作と、第2フェーズにおける動作とを繰り返すことにより、入力電圧を昇圧する。
図3は、第1フェーズにおける昇圧ブロック20の動作の説明図である。第1フェーズとは、所定周期のクロック信号CK,CKBにおいて、クロック信号CKがLレベルであり、且つクロック信号CKBがHレベルである期間である。
ノードN1は、前段の昇圧ブロック20のノードN2に接続される。なお、ノードN1は、昇圧ブロック20が図1に示す昇圧ブロック20−1である場合、入力端子P1に接続される。
ノードN2は、後段の昇圧ブロック20のノードN1に接続される。なお、ノードN2は、昇圧ブロック20が図2に示す昇圧ブロック20−nである場合、出力端子P2に接続される。
第1フェーズでは、クロック信号CKがHレベルからLレベルに遷移する。そのため、第1コンデンサC1の負極端子が0[V]に引下げられる。第1コンデンサC1の負極端子が0[V]に引下げられると、電荷保存則により、第1コンデンサC1の正極端子の電圧も引下げされる。すなわち、第1トランジスタ21のソース端子の電圧及び第2トランジスタ22のドレイン端子の電圧が、引下げられる。
第1フェーズでは、クロック信号CKBがLレベルからHレベルに遷移する。そのため、第2コンデンサC2の負極端子がΔV[V]に引上げられる。ここで、ΔV[V]は、クロック信号CK,CKBの電圧振幅に依拠する値である。第2コンデンサC2の負極端子がΔV[V]に引上げられると、電荷保存則により、第2コンデンサC2の正極端子の電圧も引上げられる。すなわち、ノードN2の電圧が引上げられる。図3に示すノードN2と同様に、前段の昇圧ブロック20のノードN2の電圧も引上げられる。前段の昇圧ブロック20のノードN2の電圧が引上げられることで、前段の昇圧ブロック20のノードN2に接続される第1トランジスタ21のゲート端子及びドレイン端子の電圧が、引上げられる。
このように、第1フェーズでは、前段の昇圧ブロック20のノードN2の電圧が引上げられるため、第1トランジスタ21のゲート端子及びドレイン端子の電圧が引上げられる。さらに、第1フェーズでは、第1トランジスタ21のソース端子の電圧が引下げられる。そのため、第1フェーズでは、第1トランジスタ21は、オンして、整流素子として機能する。一方、第2トランジスタ22のゲート端子及びドレイン端子の電圧が引下げられ、且つ第2トランジスタ22のソース端子の電圧が引上げられる。そのため、第1フェーズでは、第2トランジスタ22は、オフする。
第1フェーズでは、第1トランジスタ21が整流素子として機能することで、前段の昇圧ブロック20からの電流が、第1コンデンサC1に流れ込む。換言すると、第1コンデンサC1は、前段の昇圧ブロック20からの電流によって充電される。第1コンデンサC1が充電されることで、第1コンデンサC1の正極端子の電圧は、V1[V]に達する。V1[V]は、前段の昇圧ブロック20が出力する電圧に応じた値であり得る。
本実施形態では、第1トランジスタ21のバックゲート端子を第1トランジスタ21のドレイン端子に接続させることで、第1トランジスタ21の閾値電圧を小さくすることができる。第1トランジスタ21の閾値電圧が小さくなることで、第1フェーズにおいて、第1トランジスタ21を、オンさせやすくすることができる。換言すると、第1フェーズにおいて、第1トランジスタ21の整流素子としての機能を高めることができる。第1トランジスタ21の整流素子としての機能が高まることで、前段の昇圧ブロック20からの電流が第1コンデンサC1に流れ込みやすくなり得る。そのため、第1フェーズにおいて、第1コンデンサC1を効率良く充電させることができる。
図4は、第2フェーズにおける昇圧ブロック20の動作の説明図である。なお、第2フェーズとは、所定周期のクロック信号CK,CKBにおいて、クロック信号CKがHレベルであり、且つクロック信号CKBがLレベルである期間である。
第2フェーズでは、クロック信号CKがLレベルからHレベルに遷移する。そのため、第1コンデンサC1の負極端子の電圧が、0[V]からΔV[V]に引上げられる。第1コンデンサC1の負極端子の電圧が0[V]からΔV[V]に引上げられることで、第1コンデンサC1の正極端子の電圧は、電荷保存則により、V1[V]から(V1+ΔV)[V]に引上げられる。すなわち、第1トランジスタ21のソース端子の電圧及び第2トランジスタ22のドレイン端子の電圧が、V1[V]から(V1+ΔV)[V]に引上げられる。
第2フェーズでは、クロック信号CKBがHレベルからLレベルに遷移する。そのため、第2コンデンサC2の負極端子が0[V]に引下げられる。第2コンデンサC2の負極端子が0[V]に引下げられると、電荷保存則により、第2コンデンサC2の正極端子の電圧も引下げされる。すなわち、第2トランジスタ22のソース端子の電圧及びノードN2の電圧が、引下げられる。図4に示すノードN2と同様に、前段の昇圧ブロック20のノードN2の電圧も引下げられる。前段の昇圧ブロック20のノードN2の電圧が引下げられることで、前段の昇圧ブロック20のノードN2に接続される第1トランジスタ21のゲート端子及びドレイン端子の電圧が引下げられる。
このように、第2フェーズでは、第1トランジスタ21のソース端子の電圧が引上げられ、且つ第1トランジスタ21のゲート端子及びドレイン端子の電圧が引下げられる。そのため、第1トランジスタ21は、オフする。一方、第2トランジスタ22のソース端子の電圧が引下げられ、且つ第2トランジスタ22のドレイン端子及びゲート端子の電圧が引上げられる。そのため、第2トランジスタ22は、オンして、整流素子として機能する。
第2フェーズでは、第2トランジスタ22が整流素子として機能することで、第1コンデンサC1に充電された電流が、第2コンデンサC2に流れ込む。換言すると、第2コンデンサC2は、第1コンデンサC1からの電流によって充電される。
本実施形態では、第2トランジスタ22のバックゲート端子を第1トランジスタ21のドレイン端子に接続させることで、第2トランジスタ22の閾値電圧を小さくすることができる。第2トランジスタ22の閾値電圧が小さくなることで、第2フェーズにおいて、第2トランジスタ22の整流素子としての機能を高めることができる。第2トランジスタ22の整流素子としての機能が高まることで、第1コンデンサC1に充電された電流が、第2コンデンサC2に流れ込みやすくなり得る。そのため、第2フェーズにおいて、第2コンデンサC2を効率良く充電させることができる。
以上述べたように、第1実施形態に係る昇圧回路10では、第1トランジスタ21のバックゲート端子が第1トランジスタ21のドレイン端子に接続され、且つ第2トランジスタ22のバックゲート端子が第1トランジスタ21のドレイン端子に接続される。このような構成によって、第1トランジスタ21及び第2トランジスタの整流素子としての機能を高めることができる。第1トランジスタ21及び第2トランジスタ22の整流素子としての機能が高まることで、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2を効率良く充電させることができる。そのため、本実施形態に係る昇圧回路10は、効率良く昇圧することができる。さらに、第1実施形態に係る昇圧回路10では、第1トランジスタ21及び第2トランジスタ22以外のトランジスタ等の新たな素子を設けることなく、第1トランジスタ21及び第2トランジスタ22の整流素子としての機能をそれぞれ高めることができる。従って、第1実施形態に係る昇圧回路10は、回路規模を低減させつつ、効率良く昇圧することができる。
さらに、第1実施形態に係る昇圧回路10では、第1トランジスタ21のバックゲート端子及び第2トランジスタ22のバックゲート端子が、第1トランジスタ21のドレイン端子に接続される。このような構成によって、第1トランジスタ21及び第2トランジスタ22を、ディープN型ウェル内の共通のP型ウェルに、形成することができる。第1トランジスタ21及び第2トランジスタ22を共通のP型ウェルに形成することで、第1トランジスタ21及び第2トランジスタ22の動作を安定化することができる。
また、第1実施形態に係る昇圧回路10では、図2に示すように、第1バッファ31及び第2バッファ32を設けてよい。第1バッファ31及び第2バッファ32を設けることで、例えば図1に示す発振回路12から昇圧回路10への伝搬中にクロック信号CK,CKBの電圧波形が乱れても、昇圧ブロック20内において当該電圧波形の乱れを修正することができる。電圧波形の乱れが修正されることで、昇圧回路10は、より効率良く昇圧することができる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る昇圧回路10Aについて説明する。以下では、第2実施形態に係る昇圧回路10Aと第1実施形態に係る昇圧回路10との相違点を中心に説明する。
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る昇圧回路10Aについて説明する。以下では、第2実施形態に係る昇圧回路10Aと第1実施形態に係る昇圧回路10との相違点を中心に説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る昇圧回路10Aのブロック図である。昇圧回路10Aは、昇圧ブロック20−1の後段に、昇圧ブロック20Aを備える。ただし、昇圧回路10Aは、昇圧回路10Aが備える複数の昇圧ブロック20において、何れの昇圧ブロック20の後段に、昇圧ブロック20Aを備えてもよい。また、昇圧回路10Aは、2つ以上の昇圧ブロック20Aを備えてよい。
昇圧ブロック20Aは、第1トランジスタ21Aと、第2トランジスタ22Aと、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2とを有する。
第1トランジスタ21Aは、N型MOSトランジスタである。第2トランジスタ22Aは、N型MOSトランジスタである。
第1トランジスタ21Aは、第1トランジスタ21と同様に、入力端子P1から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。第2トランジスタ22Aは、第2トランジスタ22と同様に、第1トランジスタ21Aから出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。
第1トランジスタ21Aのバックゲート端子及び第2トランジスタ22Aのバックゲート端子は、昇圧ブロック20Aの前段の昇圧ブロック20−1の第1トランジスタ21のドレイン端子に接続される。
なお、昇圧回路10Aは、昇圧ブロック20−1の後段に、複数の昇圧ブロック20Aを備えてよい。この場合、複数の昇圧ブロック20Aの第1トランジスタ21Aのバックゲート端子の全てが及び第2トランジスタ22Aのバックゲート端子の全てが、前段である昇圧ブロック20−1の第1トランジスタ21のドレイン端子に接続されてよい。又は、複数の昇圧ブロック20Aのうちの任意の昇圧ブロック20Aの第1トランジスタ21Aのバックゲート端子及び第2トランジスタ22Aのバックゲート端子が、前段である昇圧ブロック20−1の第1トランジスタ21のドレイン端子に接続されてよい。
このような第2実施形態に係る昇圧回路10Aは、第1実施形態に係る昇圧回路10と同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第3実施形態に係る昇圧回路10Bについて説明する。以下では、第3実施形態に係る昇圧回路10Bと第1実施形態に係る昇圧回路10との相違点を中心に説明する。
次に、図6を参照して、本発明の第3実施形態に係る昇圧回路10Bについて説明する。以下では、第3実施形態に係る昇圧回路10Bと第1実施形態に係る昇圧回路10との相違点を中心に説明する。
図6は、本発明の第3実施形態に係る昇圧回路10Bのブロック図である。昇圧回路10Bは、入力端子P1と出力端子P2の間に直列接続された昇圧ブロック40−1,40−2,…,40−nを備える。ここで、nは、任意の自然数である。換言すると、昇圧回路10Bは、少なくとも1つの昇圧ブロックを備えればよい。
なお、昇圧ブロック40−1,40−2,…,40−nには、同様の構成を採用することができる。以下、昇圧ブロック40−1,40−2,…,40−nの構成を特に区別しない場合、単に「昇圧ブロック40」と称する。
昇圧ブロック40は、第1トランジスタ41と、第2トランジスタ42と、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2とを有する。
第1トランジスタ41は、第1実施形態とは異なり、P型MOSトランジスタである。第2トランジスタ42も、第1実施形態とは異なり、P型MOSトランジスタである。
第1トランジスタ41は、入力端子P1から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。
例えば、第1トランジスタ41のゲート端子は、第1トランジスタ41のドレイン端子に接続される。さらに、ダイオード接続された第1トランジスタ41のアノード(すなわち、第1トランジスタ41のソース端子)は、前段の昇圧ブロック40に出力に接続される。加えて、ダイオード接続された第1トランジスタ41のカソード(すなわち、第1トランジスタ41のドレイン端子)は、第2トランジスタ42のソース端子に接続される。
第2トランジスタ42は、第1トランジスタ41から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。
例えば、第2トランジスタ42のゲート端子は、第2トランジスタ42のドレイン端子に接続される。さらに、ダイオード接続された第2トランジスタ42のアノード(すなわち、第2トランジスタ42のソース端子)は、第1トランジスタのドレイン端子に接続される。加えて、ダイオード接続された第2トランジスタ42のカソード(すなわち、第2トランジスタ42のドレイン端子)は、後段の昇圧ブロック40の入力に接続される。
ここで、本開示の「昇圧ブロック」では、少なくとも、第1トランジスタのバックゲート端子が第1トランジスタのドレイン端子に接続されるか、又は、第2トランジスタのバックゲート端子が第2トランジスタのドレイン端子に接続される。第2実施形態では、第2トランジスタ42のバックゲートが第2トランジスタ42のドレインに接続される。さらに、第1トランジスタ41のバックゲート端子は、第2トランジスタ42のドレイン端子に接続される。
第1コンデンサC1の正極端子は、ダイオード接続された第1トランジスタ41のカソード(すなわち、第1トランジスタ41のドレイン端子)に接続される。また、第1コンデンサC1の負極端子は、第1バッファ31を介して第1端子T1に接続される。なお、第1コンデンサC1の負極端子は、昇圧回路10が第1バッファ31を備えない場合、第1端子T1に直接接続されてよい。
第2コンデンサC2は、ダイオード接続された第2トランジスタ42のカソード(すなわち、第2トランジスタ42のドレイン端子)と、第2端子T2との間に接続される。例えば、第2コンデンサC2の正極端子は、ダイオード接続された第2トランジスタ22のカソード(すなわち、第2トランジスタ42のドレイン端子)に接続される。また、第2コンデンサC2の負極端子は、第2バッファ32を介して第2端子T2に接続される。なお、第2コンデンサC2の負極端子は、昇圧回路10が第2バッファ32を備えない場合、第2端子T2に直接接続されてよい。
このような第3実施形態に係る昇圧回路10Aは、第1実施形態に係る昇圧回路10と同様の効果を奏することができる。
(第4実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第4実施形態に係る昇圧回路10Cについて説明する。以下では、第4実施形態に係る昇圧回路10Cと第3実施形態に係る昇圧回路10Bとの相違点を中心に説明する。
次に、図7を参照して、本発明の第4実施形態に係る昇圧回路10Cについて説明する。以下では、第4実施形態に係る昇圧回路10Cと第3実施形態に係る昇圧回路10Bとの相違点を中心に説明する。
図7は、本発明の第4実施形態に係る昇圧回路10Cのブロック図である。昇圧回路10Cは、昇圧ブロック40−2の前段に、昇圧ブロック40Cを備える。ただし、昇圧回路10Cは、昇圧回路10Cが備える複数の昇圧ブロック20において、何れの昇圧ブロック20の前段に、昇圧ブロック40Cを備えてもよい。また、昇圧回路10Cは、2つ以上の昇圧ブロック40Cを備えてよい。
昇圧ブロック40Cは、第1トランジスタ41Cと、第2トランジスタ42Cと、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2とを有する。
第1トランジスタ41Cは、P型MOSトランジスタである。第2トランジスタ42Cは、P型MOSトランジスタである。
第1トランジスタ41Cは、第1トランジスタ41と同様に、入力端子P1から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。第2トランジスタ42Cは、第2トランジスタ42と同様に、第1トランジスタ41Cから出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。
第1トランジスタ41Cのバックゲート端子及び第2トランジスタ42Cのバックゲート端子は、昇圧ブロック40Cの後段の昇圧ブロック40−2の第2トランジスタ42のドレイン端子に接続される。
なお、昇圧回路10Cは、昇圧ブロック40−2の前段に、複数の昇圧ブロック40Cを備えてよい。この場合、複数の昇圧ブロック40Cの第1トランジスタ41Cのバックゲート端子の全てが及び第2トランジスタ42Cのバックゲート端子の全てが、後段である昇圧ブロック40−2の第2トランジスタ42のドレイン端子に接続されてよい。又は、複数の昇圧ブロック40Cのうちの任意の昇圧ブロック40Cの第1トランジスタ41Cのバックゲート及び第2トランジスタ42Cのバックゲートが、後段である昇圧ブロック40−2の第2トランジスタ42のドレイン端子に接続されてよい。
このような第4実施形態に係る昇圧回路10Cは、第3実施形態に係る昇圧回路10Bと同様の効果を奏することができる。
(第5実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第5実施形態に係る昇圧回路10Dについて説明する。以下では、第5実施形態に係る昇圧回路10Dと第1実施形態に係る昇圧回路10との相違点を中心に説明する。
次に、図8を参照して、本発明の第5実施形態に係る昇圧回路10Dについて説明する。以下では、第5実施形態に係る昇圧回路10Dと第1実施形態に係る昇圧回路10との相違点を中心に説明する。
図8は、本発明の第5実施形態に係る昇圧回路10Dのブロック図である。昇圧回路10Dは、入力端子P1と出力端子P2の間に直列接続された昇圧ブロック50−1,50−2,…,50−nとを備える。ここで、nは、任意の自然数である。換言すると、昇圧回路10Dは、少なくとも1つの昇圧ブロックを備えればよい。
なお、昇圧ブロック50−1,50−2,…,50−nには、同様の構成を採用することができる。以下、昇圧ブロック50−1,50−2,…,50−nの構成を特に区別しない場合、単に「昇圧ブロック50」と称する。
昇圧ブロック50は、第1トランジスタ51と、第2トランジスタ52と、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2とを有する。
第1トランジスタ51は、第1実施形態と同様に、N型MOSトランジスタである。第2トランジスタ52は、第1実施形態と同様に、N型MOSトランジスタである。
第1トランジスタ51は、第1実施形態と同様に、入力端子P1から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。第2トランジスタ52は、第1実施形態と同様に、第1トランジスタ51から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。
第1トランジスタ51のバックゲート端子は、第1実施形態と同様に、第1トランジスタ51のドレイン端子に接続される。一方、第2トランジスタ52のバックゲート端子は、第1実施形態と同様とは異なり、第2トランジスタ52のドレイン端子に接続される。
このように第5実施形態に係る昇圧回路10Dでは、第2トランジスタ52のバックゲート端子が第2トランジスタ52のドレイン端子に接続される。このような構成によって、第2トランジスタ52の閾値電圧を、例えば第1実施形態に係る第2トランジスタ22の閾値電圧よりも、小さくすることができる。第5実施形態では、第2トランジスタ52の閾値電圧がより小さくなることで、第2フェーズにおいて、第2トランジスタ52の整流素子としての機能をより高めることができる。第2トランジスタ52の整流素子としての機能が高まることで、第2フェーズにおいて、第2コンデンサC2をより効率良く充電させることができる。第5実施形態に係る昇圧回路10Bは、第2コンデンサC2がより効率良く充電されることで、より効率良く昇圧することができる。
第5実施形態に係る昇圧回路10Dのその他の効果は、第1実施形態に係る昇圧回路10と同様である。
(第6実施形態)
次に、図9を参照して、本発明の第6実施形態に係る昇圧回路10Eについて説明する。以下では、第6実施形態に係る昇圧回路10Eと第3実施形態に係る昇圧回路10Bとの相違点を中心に説明する。
次に、図9を参照して、本発明の第6実施形態に係る昇圧回路10Eについて説明する。以下では、第6実施形態に係る昇圧回路10Eと第3実施形態に係る昇圧回路10Bとの相違点を中心に説明する。
図9は、本発明の第6実施形態に係る昇圧回路10Eのブロック図である。昇圧回路10Eは、入力端子P1と出力端子P2の間に直列接続された昇圧ブロック60−1,60−2,…,60−nを備える。ここで、nは、任意の自然数である。換言すると、昇圧回路10Eは、少なくとも1つの昇圧ブロックを備えればよい。
なお、昇圧ブロック60−1,60−2,…,60−nには、同様の構成を採用することができる。以下、昇圧ブロック60−1,60−2,…,60−nの構成を特に区別しない場合、単に「昇圧ブロック60」と称する。
昇圧ブロック60は、第1トランジスタ61と、第2トランジスタ62と、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2とを有する。
第1トランジスタ61は、第3実施形態と同様に、P型MOSトランジスタである。第2トランジスタ62は、第3実施形態と同様に、P型MOSトランジスタである。
第1トランジスタ61は、第3実施形態と同様に、入力端子P1から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。第2トランジスタ62は、第3実施形態と同様に、第1トランジスタ61から出力端子P2に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される。
ここで、第1トランジスタ61のバックゲート端子は、第3実施形態とは異なり、第1トランジスタ61のドレイン端子に接続される。一方、第2トランジスタ62のバックゲート端子は、第3実施形態と同様に、第2トランジスタ62のドレイン端子に接続される。
このように第6実施形態に係る昇圧回路10Eでは、第1トランジスタ61のバックゲート端子が第1トランジスタ61のドレイン端子に接続される。このような構成によって、第1トランジスタ61の閾値電圧を、例えば第3実施形態に係る第1トランジスタ41の閾値電圧よりも、小さくすることができる。第6実施形態では、第1トランジスタ61の閾値電圧がより小さくなることで、第1フェーズにおいて、第1トランジスタ61の整流素子としての機能をより高めることができる。第1トランジスタ61の整流素子としての機能が高まることで、第1フェーズにおいて、第1コンデンサC1をより効率良く充電させることができる。第6実施形態に係る昇圧回路10Eは、第1コンデンサC1がより効率良く充電されることで、より効率良く昇圧することができる。
第6実施形態に係る昇圧回路10Eのその他の効果は、第3実施形態に係る昇圧回路10Bと同様である。
(第7実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第7実施形態に係る昇圧回路10Fについて説明する。
次に、図10を参照して、本発明の第7実施形態に係る昇圧回路10Fについて説明する。
図10は、本発明の第7実施形態に係る昇圧回路10Fのブロック図である。昇圧回路10Fは、1段目として第1実施形態に係る昇圧ブロック20と、2段目として第3実施形態に係る昇圧ブロック40と、n段目として第6実施形態に係る昇圧ブロック60とを備える。換言すると、昇圧回路10Fは、N型MOSトランジスタで構成される昇圧ブロック20と、P型MOSトランジスタで構成される昇圧ブロック40,60とを備える。
なお、昇圧回路10Fの構成は、図10に示す構成に限定されない。昇圧回路10Fは、図2に示す昇圧ブロック20、図5に示す昇圧ブロック20A、図6に示す昇圧ブロック40、図7に示す昇圧ブロック40C、図8に示す昇圧ブロック50及び図9に示す昇圧ブロック60の何れを含んで構成されてもよい。
このような第7実施形態に係る昇圧回路10Fは、第1実施形態に係る昇圧回路10等と同様の効果を奏することができる。
(第8実施形態)
次に、図11を参照して、本発明の第8実施形態に係る昇圧回路10Gについて説明する。
次に、図11を参照して、本発明の第8実施形態に係る昇圧回路10Gについて説明する。
図11は、本発明の第8実施形態に係る昇圧回路10Gのブロック図である。昇圧回路10Gは、1段目として第1実施形態に係る昇圧ブロック20と、2段目として第5実施形態に係る昇圧ブロック50と、n段目として第1実施形態に係る昇圧ブロック20とを備える。ただし、昇圧回路10Gは、任意の数の昇圧ブロック20、及び、任意の数の昇圧ブロック50を備えてよい。
なお、昇圧回路10Gの構成は、図11に示す構成に限定されない。昇圧回路10Gは、任意の段に昇圧ブロック20を備えてよい。また、昇圧回路10Gは、任意の段に昇圧ブロック50を備えてよい。例えば、昇圧回路10Gは、1段目として昇圧ブロック50を備え、2段目として昇圧ブロック20を備えてよい。
このような第8実施形態に係る昇圧回路10Gは、第1実施形態に係る昇圧回路10等と同様の効果を奏することができる。
(第9実施形態)
次に、図12を参照して、本発明の第9実施形態に係る昇圧回路10Hについて説明する。
次に、図12を参照して、本発明の第9実施形態に係る昇圧回路10Hについて説明する。
図12は、本発明の第9実施形態に係る昇圧回路10Hのブロック図である。昇圧回路10Hは、1段目として第3実施形態に係る昇圧ブロック40と、2段目として第6実施形態に係る昇圧ブロック60と、n段目として第3実施形態に係る昇圧ブロック40とを備える。ただし、昇圧回路10Hは、任意の数の昇圧ブロック40、及び、任意の数の昇圧ブロック60を備えてよい。
なお、昇圧回路10Hの構成は、図12に示す構成に限定されない。昇圧回路10Hは、任意の段に昇圧ブロック40を備えてよい。また、昇圧回路10Hは、任意の段に昇圧ブロック60を備えてよい。例えば、昇圧回路10Gは、1段目として昇圧ブロック60を備え、2段目として昇圧ブロック40を備えてよい。
このような第9実施形態に係る昇圧回路10Hは、第1実施形態に係る昇圧回路10等と同様の効果を奏することができる。
前述したところは本発明の一実施形態を示したに過ぎず、特許請求の範囲において、種々の変更を加えてもよいことは言うまでもない。
例えば、図2に示す昇圧回路10は、複数の昇圧ブロック20を備える場合、第1トランジスタ21及び第2トランジスタ22のバックゲート端子を接地電圧VSSに切替可能なスイッチを備えてよい。このスイッチは、例えば昇圧回路10の用途に応じて、昇圧ブロック20の段数を制御したい場合に、使用されてよい。同様の構成が、図5に示す昇圧回路10A、図8に示す昇圧回路10D及び図10に示す昇圧回路10Fに採用されてよい。
例えば、図6に示す昇圧回路10Bは、複数の昇圧ブロック40を備える場合、第1トランジスタ41及び第2トランジスタ42のバックゲート端子を電源電圧VDDに切替可能なスイッチを備えてよい。このスイッチは、例えば昇圧回路10Bの用途に応じて、昇圧ブロック40の段数を制御したい場合に、使用されてよい。同様の構成が、図7に示す昇圧回路10C、図9に示す昇圧回路10E及び図10に示す昇圧回路10Fに採用されてよい。
本発明によれば、回路規模を低減させつつ、効率良く昇圧することができる昇圧回路を提供することができる。
1 昇圧装置
2 環境発電体(直流電源)
3 負荷
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H 昇圧回路
11 判定回路
12 発振回路
20,20−1,20−2,20−n,20A 昇圧ブロック
21,21A,41,41C,51,61 第1トランジスタ
22,22A,42,42C,52,62 第2トランジスタ
31,31−1,31−2,31−n 第1バッファ
32,32−1,32−2,32−n 第2バッファ
40,40−1,40−2,40−n,40C 昇圧ブロック
50,50−1,50−2,50−n 昇圧ブロック
60,60−1,60−2,60−n 昇圧ブロック
P1 入力端子
P2 出力端子
T1 第1端子
T2 第2端子
C1 第1コンデンサ
C2 第2コンデンサ
2 環境発電体(直流電源)
3 負荷
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H 昇圧回路
11 判定回路
12 発振回路
20,20−1,20−2,20−n,20A 昇圧ブロック
21,21A,41,41C,51,61 第1トランジスタ
22,22A,42,42C,52,62 第2トランジスタ
31,31−1,31−2,31−n 第1バッファ
32,32−1,32−2,32−n 第2バッファ
40,40−1,40−2,40−n,40C 昇圧ブロック
50,50−1,50−2,50−n 昇圧ブロック
60,60−1,60−2,60−n 昇圧ブロック
P1 入力端子
P2 出力端子
T1 第1端子
T2 第2端子
C1 第1コンデンサ
C2 第2コンデンサ
Claims (8)
- 直流電源の電圧が印加される入力端子と、
出力端子と、
第1クロック信号が入力される第1端子と、
前記第1クロック信号を反転させた第2クロック信号が入力される第2端子と、
前記入力端子と前記出力端子との間に直列接続される少なくとも1つの昇圧ブロックと、を備え、
前記昇圧ブロックは、
前記入力端子から前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続された第1トランジスタと、
前記第1トランジスタから前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続された第2トランジスタと、
前記第1トランジスタのカソードと前記第1端子との間に接続される第1コンデンサと、
前記第2トランジスタのカソードと前記第2端子との間に接続される第2コンデンサと、を有し、
少なくとも、前記第1トランジスタのバックゲート端子が前記第1トランジスタのドレイン端子に接続されるか、又は、前記第2トランジスタのバックゲート端子が前記第2トランジスタのドレイン端子に接続される、昇圧回路。 - 前記第1トランジスタ及び第2トランジスタは、N型MOSトランジスタであり、
前記第1トランジスタのバックゲート端子及び第2トランジスタのバックゲート端子は、前記第1トランジスタのドレイン端子に接続される、請求項1に記載の昇圧回路。 - 前記昇圧回路は、前記昇圧ブロックの後段に昇圧ブロックをさらに備え、
前記後段の昇圧ブロックは、
前記入力端子から前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される第1トランジスタと、
前記後段の昇圧ブロックの第1トランジスタから前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される第2トランジスタと、
前記後段の昇圧ブロックの第1トランジスタのカソードと前記第1端子との間に接続される第1コンデンサと、
前記後段の昇圧ブロックの第2トランジスタのカソードと前記第2端子との間に接続される第2コンデンサと、を有し、
前記後段の昇圧ブロックの第1トランジスタのバックゲート端子及び前記後段の昇圧ブロックの第2トランジスタのバックゲート端子は、前記後段の昇圧ブロックの前段の昇圧ブロックの第1トランジスタのドレイン端子に接続される、請求項2に記載の昇圧回路。 - 前記第1トランジスタ及び第2トランジスタは、P型MOSトランジスタであり、
前記第1トランジスタのバックゲート端子及び第2トランジスタのバックゲート端子は、前記第2トランジスタのドレイン端子に接続される、請求項1に記載の昇圧回路。 - 前記昇圧回路は、前記昇圧ブロックの前段に昇圧ブロックをさらに備え、
前記前段の昇圧ブロックは、
前記入力端子から前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される第1トランジスタと、
前記前段の昇圧ブロックの第1トランジスタから前記出力端子に向かう方向が順方向となるように、ダイオード接続される第2トランジスタと、
前記前段の昇圧ブロックの第1トランジスタのカソードと前記第1端子との間に接続される第1コンデンサと、
前記前段の昇圧ブロックの第2トランジスタのカソードと前記第2端子との間に接続される第2コンデンサと、を有し、
前記前段の昇圧ブロックの第1トランジスタのバックゲート端子及び前記前段の昇圧ブロックの第2トランジスタのバックゲート端子は、前記前段の昇圧ブロックの後段の昇圧ブロックの第2トランジスタのドレイン端子に接続される、請求項4に記載の昇圧回路。 - 前記第1トランジスタのバックゲート端子は、前記第1トランジスタのドレイン端子に接続され、前記第2トランジスタのバックゲート端子は、前記第2トランジスタのドレイン端子に接続される、請求項1に記載の昇圧回路。
- 前記昇圧回路は、直列接続された複数の前記昇圧ブロックを備え、
前記複数の昇圧ブロックのうちの少なくとも1つの昇圧ブロックは、N型MOSトランジスタで構成され、
前記複数の昇圧ブロックのうちの少なくとも1つの昇圧ブロックは、P型MOSトランジスタで構成される、請求項1に記載の昇圧回路。 - 前記昇圧回路は、
前記第1コンデンサと前記第1端子との間に接続される第1バッファと、
前記第2コンデンサと前記第2端子との間に接続される第2バッファと、をさらに有する、請求項1乃至7の何れか一項に記載の昇圧回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018185186A JP2020058098A (ja) | 2018-09-28 | 2018-09-28 | 昇圧回路 |
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