JP2020054618A - 遊技機 - Google Patents

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Naoki Muramatsu
直樹 村松
雄司 赤星
Yuji Akaboshi
雄司 赤星
雅満 冨岡
Masamichi Tomioka
雅満 冨岡
佐々木 隆司
Takashi Sasaki
隆司 佐々木
佐々木 賢
Ken Sasaki
賢 佐々木
将人 新関
Masato Niizeki
将人 新関
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Yoshiyuki Idota
能幸 井戸田
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Abstract

【課題】遊技への注目度や興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることのできる遊技機を提供する。【解決手段】遊技機では、確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技にV入賞装置のV入賞口に遊技球が入賞される場合に確変大当たり遊技の終了後に大当たり当選確率が高く電動役物のサポート頻度が高いST確変遊技状態に移行され、V入賞ラウンド遊技にV入賞装置のV入賞口に遊技球が入賞されない場合に確変大当たり遊技の終了後に大当たり当選確率が低く電動役物のサポート頻度が高い時短遊技状態に移行される。時短遊技状態では、ST確変遊技状態に比べて、第2特別図柄及び普通図柄の変動遊技が短い。【選択図】図46

Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシンなどの遊技機に関する。
パチンコ遊技機としては、大当たり確率が低い低確率モード、及び大当たり確率が高い高確率モードのいずれかで大当たり抽選が実行されるものがある。この種の遊技機の一例として、V−ST機と称されるものがある。このV−ST機では、大当たり遊技中の特定ラウンドにおいてV入賞口が開放され、このV入賞口に遊技球が入球されることで、当該大当たり遊技の終了後に高確率モードに移行される。一方、V−ST機では、大当たり遊技中にV入賞口が開放されない場合、又はV入賞口が開放されるが遊技球が入球されない場合、当該大当たり遊技の終了後に低確率モードに移行される。
特開2018−061695号公報
ところで、遊技機としては、遊技への注目度や興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることが重要である。
本発明の目的は、遊技への注目度や興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることのできる遊技機を提供することにある。
本発明に係る遊技機は、
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行する報知遊技実行手段(41)と、
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が第1移行判定確率である第1抽選状態(高確率モード)、及び前記移行判定確率(大当たり確率)が前記第1移行判定確率よりも低い第2抽選状態(低確率モード)のいずれに移行させるかを決定する抽選状態決定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間(変動表示時間)を決定する報知遊技時間決定手段(41)と、
を備え、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間よりも短い特定時間を決定することを特徴とする。
本発明の第1の実施形態に係る遊技機の構成の一例を示す斜視図。 図1に示す遊技機の構成の一例を示す展開図。 図1に示す遊技機の構成の一例を示す展開図。 図1に示す遊技機の遊技盤の一例を示す正面図。 図1に示す遊技機の可変入賞装置の一例を示す図。 図1に示す遊技機のV入賞装置の一例を示す図。 図1に示す遊技機のV入賞装置の一例を示す図。 図1に示す遊技機のシステム構成の一例を示すブロック図。 図1に示す遊技機の主制御装置の記憶領域の一例を示すブロック図。 主制御装置で使用されるテーブルの一例を示す図。 主制御装置で使用されるテーブルの一例を示す図。 主制御装置で使用されるテーブルの一例を示す図。 主制御装置の記憶領域の一例を示すブロック図。 主制御装置の性能情報表示装置の一例を模式的に示す図。 性能情報表示装置の性能表示モニタでの表示例を示す図。 性能情報表示装置の遊技設定値表示部での表示例を示す図。 主制御装置で実行される主タイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャート。 図17の主タイマ割込処理で実行される特図始動入賞処理の手順の一例を示すフローチャート。 図18の特図始動入賞処理で実行される第1特図保留コマンド設定処理の手順の一例を示すフローチャート。 主制御装置で実行されるメイン処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される普図遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図21の普図遊技制御処理で実行される普図データ設定処理の手順の一例を示すフローチャート。 図21の普図遊技制御処理で実行される普図変動開始処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される普図当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される変動遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図25の変動遊技制御処理で実行される特図データ設定処理の手順の一例を示すフローチャート。 図25の変動遊技制御処理で実行される特図変動開始処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される遊技設定値変更処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される特定性能情報更新処理の手順の一例を示すフローチャート。 図35の特定性能情報更新処理で更新されるベース情報の一例を示す図。 図20のメイン処理で実行される性能表示モニタの表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される性能表示モニタの表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される性能表示モニタの表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される性能表示モニタの表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図1に示す遊技機の音声ランプ制御装置で実行される副タイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャート。 図41の副タイマ割込処理で実行されるコマンド判定処理の手順の一例を示すフローチャート。 図42のコマンド判定処理において変動パターンコマンドを受信した場合に使用される第1停止図柄選択テーブル及び変動種別テーブルの一例を示す図。 図42のコマンド判定処理において変動パターンコマンドを受信した場合に使用されるリーチ演出パターン種別選択テーブルの一例を示す図。 大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技の開始前におけるラウンド遊技間のインターバルの開始から、大当たり遊技のエンディングまでの図柄表示部での表示画面例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る遊技機の主制御装置で使用されるテーブルの一例を示す図。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技での図柄表示部での表示画面の移行例を示す図。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。また、以下の各実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1の実施形態]
まず、図1〜図45を参照しつつ、本発明の第1の実施形態に係る遊技機10について説明する。
[遊技機10の概略構成]
ここで、図1は遊技機10の外観斜視図、図2及び図3は遊技機10の展開図、図4は遊技機10の遊技盤31の正面図である。以下、本実施形態で使用する前後左右及び上下の表現は、図1〜図3に示されている前後方向D1、上下方向D2、及び左右方向D3により定義されるものとする。
図1〜図3に示すように、遊技機10は、前面枠11、内枠12、裏パックユニット13、及び外枠14を備えるパチンコ遊技機であり、遊技ホールの島設備(不図示)に外枠14が固定されることにより遊技ホールに設置される。なお、本実施形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例に挙げて説明するが、例えば回胴式遊技機(スロットマシン)、アレンジボール遊技機、じやん球遊技機のような他の遊技機にも本発明が適用可能である。
[前面枠11の構成]
前面枠11は、外枠14で左端部が回動可能に支持されることにより外枠14に対して開閉可能である。また、内枠12は、前面枠11で左端部が回動可能に支持されることにより前面枠11に対して開閉可能である。さらに、裏パックユニット13は、内枠12で左端部が回動可能に支持されることにより内枠12に対して開閉可能である。
前面枠11は、操作ボタン20、発射ハンドル22、上皿23、下皿24、パネル25、スピーカ26、及び電飾部27などを備える。
前面枠11は、操作ボタン20、発射ハンドル22、上皿23、下皿24、パネル25、スピーカ26、及び電飾部27などを備える。
操作ボタン20は、上皿23の前方に設けられている。操作ボタン20は、押下操作の有無に応じて、音声ランプ制御装置5に対する入力信号を切り換える接点式スイッチなどの操作スイッチ20a(図8参照)を備える。これにより、音声ランプ制御装置5では、操作ボタン20に対する操作の有無を判断することが可能である。この操作ボタン20は、変動遊技演出における予め定められた操作期間での遊技者による操作ボタン20に対する操作を契機として実行される操作ボタン演出などを実行させるために操作される。
なお、操作ボタン20の設置位置は、上皿23の前方に限らず、遊技者が操作可能な位置であれば前面枠11の任意の位置であってよい。また、操作ボタン20は、一つに限らず二つ以上であってもよい。さらに、遊技者による操作の有無を検出するために用いることが可能であれば、操作スイッチ20aは、接点式スイッチに限らず、例えば圧電素子などであってもよい。
また、操作ボタン20に代えて、タッチキーを表示し、そのタッチキーの遊技者による操作を受け付けるタッチパネルが設けられることも考えられる。さらに、操作ボタン20に代えて、パネル25とパネル25に対する遊技者のタッチ操作を検出するタッチセンサとが設けられることも考えられる。また、操作ボタン20は、ジョグダイヤルを備えたものであってもよい。これらの場合には、変動遊技演出においてタッチパネル又はパネル25に対する遊技者の操作が操作ボタン演出などに反映されることになる。
発射ハンドル22は、遊技者が遊技球を発射させるために操作する回転式ハンドルである。遊技機10では、遊技者による発射ハンドル22の回転操作量に応じた強さで後述の遊技球発射機構32から遊技球が発射されることにより基本的な遊技が行われる。遊技機10では、遊技者により発射ハンドル22が操作されている状況では、例えば0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構32が駆動制御される。
上皿23は、パネル25の下方に配置されており、後述の払出機構130の払出装置132から払い出された遊技球を貯留し、貯留されている遊技球を1列に整列させた状態で遊技球発射機構32に導くために用いられる。また、下皿24は、上皿23のさらに下方に設けられており、上皿23で余剰となった遊技球を貯留するために用いられる。
パネル25は、遊技者が遊技機10の前方から内枠12の遊技盤31を視認することのできる無色透明又は有色透明のガラス又は合成樹脂である。スピーカ26は、前面枠11の上端部の左右に設けられた一対のスピーカであり、音声を出力する音声出力演出を実行する。なお、スピーカ26の設置位置は、前面枠11の上端部に限らない。また、電飾部27は、表示ランプ、LEDなどの光源を内蔵しており、点灯色、点灯又は消灯などの点滅態様によりランプ演出を実行する。
[内枠12の構成]
図2及び図3に示すように、内枠12は、遊技盤31、遊技球発射機構32、及び制御ユニット33を備える。なお、図2では図示の簡略化のために遊技盤31の盤面上の記載を省略している。
制御ユニット33は、メイン制御ユニット331及びサブ制御ユニット332を有する。なお、遊技機10では、メイン制御ユニット331からサブ制御ユニット332の一方向に、制御内容を指示するためのコマンド(制御信号)が送信される。メイン制御ユニット331及びサブ制御ユニット332の詳細については後段で詳述する。
図4に示すように、遊技盤31には、内レール311、外レール312、一般入賞口313、第1入賞口314、第2入賞口315、スルーゲート316、アウト口317、可変入賞装置35、V入賞装置36、可変表示ユニット34、及びメイン表示部37が設けられている。
内レール311及び外レール312は、遊技球発射機構32から発射された遊技球を遊技盤31の盤面上の遊技領域に向けて送り出すための搬送路である。そして、内レール311及び外レール312から発射された後、一般入賞口313、第1入賞口314、第2入賞口315、可変入賞装置35又はV入賞装置36に入球しなかった遊技球はアウト口317から排出される。
ここで、遊技球発射機構32は、図2に示すように、発射レール321、球送り装置322、及びソレノイド323を備える。発射レール321は、遊技球発射機構32から遊技盤31の内レール311及び外レール312に向けて形成されており、遊技球発射機構32から発射される遊技球を内レール311及び外レール312に導くものである。球送り装置322は、ソレノイドなどの駆動手段を有しており、上皿23に貯留されている遊技球を1球ずつ発射レール321上に供給する。ソレノイド323は、発射レール321上に供給された遊技球を内レール311及び外レール312に向けて発射させる駆動手段である。そして、遊技機10では、遊技者による発射ハンドル22の操作に応じてソレノイド323が駆動制御され、遊技球が遊技球発射機構32から遊技盤31に発射される。なお、遊技球発射機構32は、ソレノイド323に代えてモーターなどの他の駆動手段を用いて遊技球を発射させる機構であってもよい。
図4の説明に戻り、一般入賞口313、第1入賞口314、第2入賞口315、及びアウト口317は、遊技盤31を前後方向に貫通する。そして、遊技盤31の背面側には、一般入賞口313、第1入賞口314、及び第2入賞口315各々に対応して、遊技球の入球を個別に検出可能な入賞センサ313a,314a,315a(図8参照)が設けられている。また、一般入賞口313、第1入賞口314、第2入賞口315、及びアウト口317の開口部を通過した遊技球は、遊技盤31の背面側に集められることで後述のアウト玉センサ317a(図8参照)によって検出される。
入賞センサ313a〜315a、ゲート通過センサ316a及びアウト玉センサ317a(図8参照)はメイン制御ユニット331に電気的に接続されており、これらのセンサ313a〜317aでの検出結果はメイン制御ユニット331に入力される。そして、メイン制御ユニット331(MPU41)は、入賞センサ313a〜315aでの検出結果に応じて払出制御装置7に遊技球の払い出しを行わせるコマンドを送信する。これにより、払出制御装置7は、入賞口313〜315の種別に応じて、予め設定された数の賞球を払い出す。例えば、一般入賞口313に入球した場合の賞球数は10個、第1入賞口314及び第2入賞口315に入球した場合の賞球数は3個である。また、メイン制御ユニット331(MPU41)は、アウト玉センサ317aでの検出結果に基づいてアウト玉数をカウントする。ここでカウントされるアウト玉数は、遊技球発射機構32によって遊技盤31に打ち出された発射遊技球数と一致する。
スルーゲート316は、遊技球が通過し得るゲートであり、スルーゲート316を通過する遊技球を個別に検出可能なゲート通過センサ316a(図8参照)を有する。スルーゲート316は、遊技盤31の右側領域に打ち出された遊技球が通過可能である。そして、メイン制御ユニット331(MPU41)は、スルーゲート316での遊技球の通過が検出されることを契機として第2入賞口315を開放するか否かの普図当たり抽選を実行する。
なお、入賞センサ313a〜315a、ゲート通過センサ316a及びアウト玉センサ317aは、例えば電磁誘導型の近接センサであるが、他の検出手法により遊技球の入球を個別に検知することが可能な任意のセンサであってもよい。
また、第2入賞口315には、遊技球の第2入賞口315への入球の制限の有無を切り換える電動役物315bが設けられている。電動役物315bは、普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりであることを契機として、遊技盤31の背面側に設けられたソレノイドなどの駆動手段によって開閉される。そして、遊技盤31では、電動役物315bが開くことにより第2入賞口315への遊技球の入球が可能となり、電動役物315bが閉じることにより第2入賞口315への遊技球の入球が制限される。
遊技機10では、第1入賞口314又は第2入賞口315への遊技球の入球が入賞センサ314a又は入賞センサ315aによって検出されると、メイン制御ユニット331により大当たり抽選が行われる。そして、メイン制御ユニット331は、大当たり抽選での抽選結果に従ってメイン表示部37の表示を制御する。また、メイン制御ユニット331による抽選結果は、サブ制御ユニット332に送信され、サブ制御ユニット332は、抽選結果に従って可変表示ユニット34の表示などを制御する。そして、遊技機10では、メイン制御ユニット331で行われた抽選結果が大当たりである場合に大当たり遊技状態(特別遊技状態)に移行し、可変入賞装置35又はV入賞装置36が作動される(可変入賞口353又は可変入賞口363若しくはV入賞口364が開放される)後述のラウンド遊技(単位遊技)が所定回数(例えば4回、5回、16回)繰り返される大当たり遊技(特別遊技)が実行されることにより、多量の賞球の払い出しが期待できる。
また、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合は、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な予め定められた大当たり遊技状態に移行される。なお、本実施形態では、大当たり遊技状態には、4R通常大当たり遊技状態、5R確変大当たり遊技状態及び16R確変大当たり遊技状態が含まれる。
4R通常大当たり遊技状態は、4R通常大当たり遊技が実行される遊技状態である。4R通常大当たり遊技は、4回の通常ラウンド遊技が実行される開閉実行モードを含む。通常ラウンド遊技は、可変入賞装置35が作動されることで後述の可変入賞装置35の可変入賞扉352が開放され、可変入賞装置35の可変入賞口353への遊技球99の入賞が許容される遊技である。この通常ラウンド遊技は、可変入賞装置35が作動(可変入賞扉352が開放)されてから所定時間(例えば30秒)が経過する場合、又は可変入賞口353に上限数(例えば10)以上の遊技球99が入賞する場合に終了される。また、4R通常大当たり遊技状態では、4R通常大当たり遊技が終了すると時短遊技状態に移行される。
ここで、時短遊技状態では、大当たり抽選に関して特図低確率モードであり、普図当たり抽選に関して普図高確率モードである。即ち、時短遊技状態では、大当たり抽選(特図抽選)が特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)に基づいて実行され、普図当たり抽選が普図高確率モード当否テーブル(図12(E)参照)に基づいて実行される。なお、普図当たり抽選が普図高確率モード当否テーブルに基づいて実行される場合、普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりとなり易いため、第2入賞口315に設けられる電動役物315bが高頻度で作動される。このような電動役物315bが高頻度で作動される状態を高頻度サポートモードと称することがある。この高頻度サポートモードは、規定回数(例えば90回)の変動遊技(又は大当たり抽選)の実行後、又は規定回数の変動遊技(又は大当たり抽選)が実行される前に大当たり抽選に当選した場合に当該大当たり抽選に対する変動遊技の終了後に終了される。なお、規定回数(例えば90回)の変動遊技又は大当たり抽選の実行により高頻度サポートモードが終了される場合、普図当たり抽選が普図低確率モード当否テーブル(図12(D)参照)に基づいて実行され、普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりとなり難い低頻度サポートモードに移行される。即ち、規定回数(例えば90回)の変動遊技又は大当たり抽選の実行により高頻度サポートモードが終了する場合、時短遊技状態から通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)に移行される。
5R確変大当たり遊技状態は、5R確変大当たり遊技が実行される遊技状態である。5R確変大当たり遊技は、4回の通常ラウンド遊技と、1回のV入賞ラウンド遊技が実行される開閉実行モードを含む。V入賞ラウンド遊技は、V入賞装置36が作動されることで後述のV入賞装置36のV入賞扉362が開放され、V入賞装置36の可変入賞口363及びV入賞口364への遊技球99の入賞が許容される遊技である。このV入賞ラウンド遊技は、V入賞装置36が作動(V入賞扉362が開放)されてから所定時間(例えば30秒)が経過する場合、又は可変入賞口363及びV入賞口364に合計で上限数(例えば10)以上の遊技球99が入賞する場合に終了される。また、5R確変大当たり遊技状態では、5R確変大当たり遊技が終了すると、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入賞される場合に規定回数(例えば90回)を上限とするST(スペシャルタイム)確変遊技状態に移行され、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入賞されない場合に時短遊技状態に移行される。即ち、遊技機10は、V入賞口364に遊技球99が入賞されることを条件に大当たり遊技後にST確変遊技状態に移行されるV−ST(遊技)機である。なお、V−ST(遊技)機は、VST(遊技)機、V確変ST(遊技)機、AR(遊技)機などと称されることもある。
ここで、ST確変遊技状態は、大当たり抽選に関して特図高確率モードであり、普図当たり抽選に関して普図高確率モードである。即ち、ST確変遊技状態では、大当たり抽選が特図高確率モード当否テーブル(図10(B)参照)に基づいて実行され、普図当たり抽選が普図高確率モード当否テーブル(図12(E)参照)に基づいて実行される。即ち、ST確変遊技状態は、特図高確率モード(確変モード)かつ高頻度サポートモードである。特図高確率モード(確変モード)は、高頻度サポートモードと同様に、規定回数(例えば90回)の変動遊技(又は大当たり抽選の実行後)、又は規定回数の変動遊技(又は大当たり抽選)が実行される前に大当たり抽選に当選した場合に終了される。なお、規定回数(例えば90回)の変動遊技又は大当たり抽選の実行により特図高確率モード(確変モード)が終了される場合、大当たり抽選が特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)に基づいて実行される特図低確率モードで、普図当たり抽選が普図低確率モード当否テーブル(図12(D)参照)に基づいて実行され低頻度サポートモードに移行される。即ち、規定回数(例えば90回)の変動遊技又は大当たり抽選の実行により特図高確率モードが終了する場合、ST確変遊技状態から通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)に移行される。即ち、ST確変遊技状態は、有限確変遊技状態である。
16R確変大当たり遊技状態は、16R確変大当たり遊技が実行される遊技状態である。16R確変大当たり遊技は、15回の通常ラウンド遊技と、1回のV入賞ラウンド遊技が実行される開閉実行モードを含む。この16R確変大当たり遊技では、16R確変大当たり遊技が終了すると、5R確変大当たり遊技の場合と同様に、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入賞される場合にST確変遊技状態に移行され、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入賞されない場合に時短遊技状態に移行される。
なお、5R確変大当たり遊技及び16R確変大当たり遊技では、複数回(例えば2回)のV入賞ラウンド遊技を設定してもよい。例えば、16R確変大当たり遊技において、5R目と、15R目又は16R目とをV入賞ラウンド遊技に設定することが考えられる。
可変入賞装置35は、大当たり遊技における開閉実行モードの通常ラウンド遊技において作動され、可変入賞装置35の可変入賞扉352が開放されることで可変入賞口353への遊技球99の入球が許容される。ここで、図5は、可変入賞装置35の一例を説明するための図である。具体的には、図5(A)は可変入賞扉352が閉鎖位置にある場合の可変入賞装置35の正面図であり、図5(B)は図5(A)のX1−X1切断線に沿う断面図である。また、図5(C)は可変入賞扉352が開放位置にある場合の可変入賞装置35の正面図であり、図5(D)は図5(C)のX2−X2切断線に沿う断面図である。
図5(A)から図5(D)示すように、可変入賞装置35は、前方向に開放する開口部351を開閉する可変入賞扉352、可変入賞口353及び可変入賞センサ353aを有する。
可変入賞扉352は、大当たり遊技の通常ラウンド遊技において作動され、開口部351を開閉する。このような可変入賞扉352による開口部351の開閉によって可変入賞口353への遊技球99の入球が制限される状態(図5(A)及び図5(B)参照)と、可変入賞口353への遊技球99の入球が許容される状態(図5(C)及び図5(D)参照)とが切り替えられる。この可変入賞扉352は、例えばソレノイドなどの駆動手段によって開口部351を閉鎖する位置(図5(A)及び図5(B)参照)と開放する位置(図5(C)及び図5(D)参照)との間で回動される。
図5(C)及び図5(D)に示すように、可変入賞口353は、大当たり遊技の通常ラウンド遊技において開口部351が開放されることで、遊技球99の通過による賞球の払い出しの契機を付与する。また、可変入賞口353は、遊技盤31の前後方向に貫通し、可変入賞装置35に入球する遊技球99を遊技盤31の背面側に排出させる。可変入賞口353によって遊技盤31の背面側に移動される遊技球99は、一般入賞口313などを通過した遊技球99と同様に、遊技盤31の背面側に集められることでアウト玉センサ317a(図8参照)によって検出される。
可変入賞センサ353aは、可変入賞口353における遊技球99の通過(入賞)を検出する。この可変入賞センサ353aは、メイン制御ユニット331(MPU41)に接続されており(図8参照)、メイン制御ユニット331(MPU41)は、可変入賞センサ353aによって遊技球99の通過が検出される場合に払出制御装置7に遊技球99の払い出しを行わせるコマンドを送信する。これにより、払出制御装置7は、予め設定された数の賞球、例えば9個の遊技球99を払い出す。
なお、可変入賞センサ353aは、入賞センサ313a〜315aなどと同様に、例えば電磁誘導型の近接センサである。但し、可変入賞センサ353aは、他の検出手法により遊技球99の入球を個別に検知することが可能な任意のセンサであってもよい。
図4の説明に戻り、V入賞装置36は、確変大当たり遊技(5R確変大当たり遊技及び16R確変大当たり遊技)における開閉実行モードのV入賞ラウンド遊技において作動され、V入賞装置36のV入賞扉362が開放されることによって可変入賞口363及びV入賞口364への遊技球99の入球が許容される。ここで、図6及び図7は、V入賞装置36の一例を説明するための図である。具体的には、図6(A)はV入賞扉362が閉鎖位置にある場合のV入賞装置36の正面図である。また、図6(B)はV入賞扉362が開放位置にある場合の切替部材365が右下がり状態でのV入賞装置36の正面図であり、図6(C)は図6(B)のX3−X3切断線に沿う断面図であり、図6(D)は図6(B)のX4−X4切断線に沿う断面図である。また、図7(A)はV入賞扉362が開放位置にある場合の切替部材365が左下がり状態でのV入賞装置36の正面図であり、図7(B)は図7(A)のX5−X5切断線に沿う断面図であり、図7(C)は図7(A)のX6−X6切断線に沿う断面図である。
図6及び図7に示すように、V入賞装置36は、前方向に開放する開口部361を開閉するV入賞扉362、可変入賞口363、及びV入賞口364、切替部材365、可変入賞センサ363a、及びV入賞センサ364aを有する。
V入賞扉362は、大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技において作動され、開口部361を開閉する。このようなV入賞扉362による開口部361の開閉によってV入賞装置36への遊技球99の入球が制限される状態(図6(A)参照)と許容される状態(図6(B)参照)とが切り替えられる。このV入賞扉362は、例えばソレノイドなどの駆動手段によって開口部361を閉鎖する位置(図6(A)参照)と開放する位置(図6(B)参照)との間で回動される。また、V入賞扉362の右側(V入賞口364の略正面側)には、右側がV入賞口364であることを示す「V」の文字が付されている。これにより、遊技者は、どの入賞口が、入賞を契機として大当たり遊技の終了後にST確変遊技状態に移行させるV入賞口364であるかを判断することができる。
可変入賞口363及びV入賞口364は、確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技において開口部361が開放されることで、遊技球99の通過による賞球の払い出しの契機を付与する。また、V入賞口364は、当該大当たりの終了後に、大当たり遊技状態から、時短遊技状態(特図低確率モードかつ普図高確率モード(高頻度サポートモード))や通常遊技状態(特図低確率モードかつ普図低確率モード(低頻度サポートモード))よりも遊技者に有利なST確変遊技状態(特図高確率モードかつ普図高確率モード(高頻度サポートモード))に移行させる契機を付与する。
可変入賞口363は、開口部361の左側において遊技盤31を前後方向に貫通し、V入賞装置36に入球する遊技球99を遊技盤31の背面側に排出させる。また、V入賞口364は、開口部361の右側において遊技盤31の前後方向に貫通し、V入賞装置36に入球する遊技球99を遊技盤31の背面側に排出させる。可変入賞口363及びV入賞口364によって遊技盤31の背面側に移動される遊技球99は、一般入賞口313などを通過した遊技球99と同様に、遊技盤31の背面側に集められることでアウト玉センサ317a(図8参照)によって検出される。
切替部材365は、遊技盤31の背面側に設けられるソレノイドなどの駆動手段によって、遊技盤31の正面視において時計回り方向及び反時計回り方向に回転可能である。この切替部材365は、V入賞ラウンド遊技において開口部361が開放される場合に、時計回り方向又は反時計回り方向に回転されることで、可変入賞口363及びV入賞口364への遊技球99の入球が許容される状態と制限される状態とを切り替える。
図6(B)〜図6(D)に示すように、切替部材365は、右端部が左端部よりも低位である右下がり状態において、V入賞口364への遊技球99の入球を許容する。また、右下がり状態では、切替部材365の左端部が可変入賞口363の中央部の正面側に位置することで、可変入賞口363への遊技球99の入球が制限される。また、右下がり状態では、切替部材365上の遊技球99は、V入賞口364に向けて右側に移動される。
図7(A)〜図7(C)に示すように、切替部材365は、左端部が右端部よりも低位である左下がり状態において、可変入賞口363への遊技球99の入球を許容する。また、左下がり状態では、切替部材365の右端部がV入賞口364の中央部の正面側に位置することで、V入賞口364への遊技球99の入球が制限される。また、左下がり状態では、切替部材365上の遊技球99は、可変入賞口363に向けて左側に移動される。
また、切替部材365は、MPU41によってソレノイドなどの駆動手段が制御されることで右下がり状態又は左下がり状態に切り替えられる。MPU41は、確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技の開始時に切替部材365を右下がり状態に制御する。これにより、V入賞ラウンド遊技の開始時は、可変入賞口363への遊技球99の入球が制限され、V入賞口364に遊技球99が入球され易い状態から開始される。また、MPU41は、V入賞ラウンド遊技が終了されるまでの間にV入賞口364への遊技球99の入球が検出される場合に、切替部材365を左下がり状態に切り替える。これにより、V入賞ラウンド遊技では、V入賞口364への遊技球99の入球後は、V入賞口364への遊技球99の入球が制限され、可変入賞口363に遊技球99が入球され易い状態とされる。
可変入賞センサ363aは、可変入賞口363の背面側に設けられ、可変入賞口363を遊技球99が通過したことを検出する。V入賞可変入賞センサ364aは、V入賞口364の背面側に設けられ、V入賞口364を遊技球99が通過したことを検出する。これらの可変入賞センサ363a及びV入賞可変入賞センサ364aは、メイン制御ユニット331(MPU41)に接続されており(図8参照)、メイン制御ユニット331(MPU41)は、可変入賞センサ363a又はV入賞可変入賞センサ364aによって遊技球99の通過が検出される場合に払出制御装置7に遊技球99の払い出しを行わせるコマンドを送信する。これにより、払出制御装置7は、予め設定された数の賞球、例えば9個の遊技球99を払い出す。
また、メイン制御ユニット331(MPU41)は、V入賞可変入賞センサ364aによって遊技球99がV入賞口364を通過したことが検出される場合、切替部材365を右下がり状態から左下がり状態に切り替える。即ち、メイン制御ユニット331(MPU41)は、少なくとも1つの遊技球99がV入賞口364を通過したことが検出される場合に、V入賞口364への遊技球99の入球を制限する一方で、可変入賞口363への遊技球99の入球を許容する。さらに、V入賞可変入賞センサ364aによって遊技球99がV入賞口364を通過したことが検出される場合、メイン制御ユニット331(MPU41)は、V入賞口364への遊技球99の入球があったことを示すV入賞コマンドを音声ランプ制御装置5に送信する。V入賞コマンドを受信した音声ランプ制御装置5は、例えばV入賞口364に遊技球99が入賞したことを示すV入賞明示演出を実行させる。V入賞明示演出としては、例えばV入賞口364に遊技球99が入賞したことを示す画像が図柄表示部341に表示される画像演出(図45(B)参照)、V入賞口364に遊技球99が入賞したことを示す告知音をスピーカ26から出力させる音声出力演出が考えられる。
なお、可変入賞センサ363a及びV入賞可変入賞センサ364aは、入賞センサ313a〜315aなどと同様に、例えば電磁誘導型の近接センサである。但し、可変入賞センサ363a及びV入賞可変入賞センサ364aは、他の検出手法により遊技球99の入球を個別に検知することが可能な任意のセンサであってもよい。
図4の説明に戻り、可変表示ユニット34は、遊技盤31の略中央部に形成されている開口31Aを通して視認可能に配置された液晶ディスプレイなどの図柄表示部341を有している。この図柄表示部341は、静止画又は動画を表示するものであり、図柄表示部341の表示内容は、サブ制御ユニット332によって制御される。具体的に、図柄表示部341では、第1入賞口314又は第2入賞口315への入球に応じてメイン制御ユニット331により行われる大当たり抽選での抽選結果に応じた図柄変動表示及び変動遊技演出表示のような種々の表示が行われる。また、図柄表示部341は、ドットマトリクスディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどであってもよく、液晶ディスプレイ又はプラズマディスプレイと、有機ELディスプレイとを組み合わせたものであってもよい。
例えば、図柄表示部341における図柄変動表示は、例えば「1」〜「9」の数字が付された複数種類の飾り図柄が縦方向、横方向、斜め方向などに順にスクロールすることにより行われる。なお、飾り図柄の間には他の文字又は図柄などの大当たりの組み合わせと構成しない副図柄(ブランク図柄)が表示されてもよい。また、本実施形態では、副図柄はなく、飾り図柄の種類が「1」〜「9」の9種類である。
遊技機10では、メイン表示部37の第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373によって大当たり抽選での抽選結果を報知する変動遊技において、図柄表示部341での図柄変動表示の開始から予め設定されている変動表示時間の経過後に、全ての飾り図柄の変動が停止するように図柄変動表示が実行される。より具体的に、図柄変動表示では、まず予め設定されている変動方向(例えば横方向、縦方向など)に沿って飾り図柄が全て変動し、複数の飾り図柄の変動が順に停止する。そして、全てのラインにおける飾り図柄の変動が停止して所定時間が経過すると、当該図柄変動表示が終了する。
図柄表示部341における図柄変動表示が終了すると、図柄表示部341では1又は複数の有効ラインに飾り図柄が並んだ状態が表示されることになる。このとき、飾り図柄の停止状態が、メイン制御ユニット331による大当たり抽選での抽選結果を明示又は示唆することになる。例えば、抽選結果が「5R確変大当たり」、「16R確変大当たり」又は「4R通常大当たり」である場合には、同じ図柄の飾り図柄が有効ラインで並んだ状態が表示され、大当たりであることが明示される。また、大当たり種別については、有効ラインにおける飾り図柄の組み合わせによって明示される場合もあるが、必ずしも明示される訳ではない。具体的には、例えば、抽選結果が「16R確変大当たり」の場合には、飾り図柄のうち16R確変大当たりを示す図柄組み合わせとして設定された、例えば「777」の図柄組み合わせが有効ラインで並んだ状態で表示されるか、「777」以外の同じ図柄の組み合わせが有効ラインで並んだ状態で表示される。また、抽選結果が「5R確変大当たり」の場合には、飾り図柄のうち予め5R確変大当たりを示す図柄組み合わせとして設定された、例えば「333」などの図柄組み合わせが有効ラインで並んだ状態で表示されるか、「777」や「333」などの16R確変大当たり又は5R確変大当たりを示す図柄の組み合わせ以外の同じ図柄の組み合わせが有効ラインで並んだ状態で表示される。また、抽選結果が「4R通常大当たり」の場合には、飾り図柄のうち予め通常大当たりを示す図柄組み合わせとして設定された、例えば「222」や「444」などの確変大当たりを示す図柄の組み合わせ以外の同じ図柄の組み合わせが有効ラインで並んだ状態が表示される。また、抽選結果が「外れ」の場合には、異なる飾り図柄の組み合わせが有効ラインで並んだ状態(例えば「323」(リーチ外れ目)又は「723」(バラケ目)など)が表示される。
また、図柄表示部341には、変動遊技において飾り図柄の変動表示と共に、大当たり抽選での抽選結果が大当たりであることの期待度を示唆する変動遊技演出が表示される。なお、抽選結果が「16R確変大当たり」の場合に16R確変大当たりを示す飾り図柄の組み合わせである「777」以外の大当たり図柄組み合わせが有効ラインに並んだ状態で表示された場合には、変動遊技演出として、5R確変大当たり又は4R通常大当たりであることを示唆する示唆演出が実行される。この場合、大当たり遊技演出において、当該変動遊技に対する抽選結果が16R確変大当たりであることを明示する昇格演出が実行される。同様に、抽選結果が「5R確変大当たり」の場合に確変大当たりを示す飾り図柄の組み合わせである「333」以外(16R確変大当たりであることを明示する飾り図柄の組み合わせである「777」を除く)の大当たり図柄組み合わせが有効ラインに並んだ状態で表示された場合には、変動遊技演出として、4R通常大当たりであることを示唆する示唆演出が実行される。この場合、大当たり遊技演出において、当該変動遊技に対する抽選結果が5R確変大当たりであることを明示する昇格演出などが実行される。また、昇格演出の実行タイミングは、変動遊技演出中に実行してもよい。例えば、昇格演出は、変動遊技演出において飾り図柄を仮停止表示させた後に、16R確変大当たりであることを明示する飾り図柄の組み合わせである「777」や5R確変大当たりであることを明示する飾り図柄の組み合わせである「333」を最終的に停止表示させることにより実行してもよい。
さらに、図柄表示部341には、遊技状態が大当たり遊技状態に移行された場合、オープニング演出、開閉実行モード演出及びエンディング演出を含む大当たり遊技演出が表示される。
また、遊技盤31には、磁石センサや電波センサ(共に不図示)を設けることも考えられる。磁石センサは、例えば第1入賞口314や第2入賞口315、可変入賞装置35やV入賞装置36の周辺に設けられる。磁石センサは、メイン制御ユニットに電気的に接続され、磁石センサの検知結果はメイン制御ユニット331に入力される。これにより、磁石を用いて不正に第1入賞口314や第2入賞口315、可変入賞装置35やV入賞装置36に遊技球99を誘導させようとする行為が行われた場合に、その不正行為を検知することが可能である。一方、電波センサは、例えば第1入賞口314や第2入賞口315の周辺に設けられる。電波センサは、メイン制御ユニット331に電気的に接続されており、電波センサの検知結果はメイン制御ユニット331に入力される。これにより、不正に入賞センサ314a,315aに電波を入力して遊技球99の入球を誤検知させる行為が行われた場合に、その不正行為を検知することが可能である。なお、電波センサは、例えば50MHz〜3GHzの電波を検知可能である。
メイン表示部37は、遊技盤31の右上部に配置された普通図柄表示部371、第1特別図柄表示部372、第2特別図柄表示部373、第1保留数表示部374及び第2保留数表示部375を備える。
普通図柄表示部371は、普通図柄(普図)としてのLED対を含み、スルーゲート316への入賞を契機として実行される電動役物315bを開放するか否かの普図当たり抽選での抽選結果を、LED対の点消灯の組み合わせによって表示する。メイン制御ユニット331(MPU41)は、スルーゲート316への入賞を契機としてLED対を点滅(普通図柄を変動表示)させ、変動表示時間の経過後に各LEDを点灯又は消灯させることで普図当たり抽選の結果を表示させる。
第1特別図柄表示部372は、第1特別図柄(第1特図)としての7セグメント表示装置を含み、第1入賞口314への入賞を契機として実行される大当たり遊技を実行するか否かの第1特別図柄抽選(第1特図抽選、大当たり抽選)での抽選結果を、7セグメント表示装置における7つのセグメントの点消灯の組み合わせによって表示する。メイン制御ユニット331(MPU41)は、第1入賞口314への入賞を契機として7セグメント表示装置の7つのセグメントを点滅(第1特別図柄を変動表示)させ、変動表示時間の経過後に各セグメントを点灯又は消灯させることで大当たり抽選の結果を表示させる。
第2特別図柄表示部373は、第2特別図柄(第2特図)としての7セグメント表示装置を含み、第2入賞口315への入賞を契機として実行される大当たり遊技を実行するか否かの第2特別図柄抽選(第2特図抽選、大当たり抽選)での抽選結果を、7セグメント表示装置における7つのセグメントの点消灯の組み合わせによって表示する。メイン制御ユニット331(MPU41)は、第2入賞口315への入賞を契機として7セグメント表示装置の7つのセグメントを点滅(第2特別図柄を変動表示)させ、変動表示時間の経過後に各セグメントを点灯又は消灯させることで大当たり抽選の結果を表示させる。
第1保留数表示部374は、4つLEDからなるLED群を含み、第1入賞口314への入賞により生じた変動表示の第1特図保留数Nを、4つLEDの点灯個数によって表示する。
第2保留数表示部375は、4つLEDからなるLED群を含み、第2入賞口315への入賞により生じた変動表示の第2特図保留数Mを、4つLEDの点灯個数によって表示する。
[裏パックユニット13]
図3に示すように、裏パックユニット13は、払出機構130及び周辺制御ユニット140を備える。
払出機構130は、遊技ホールの島設備(不図示)から供給される球技球を貯留するタンク131と、タンク131から上皿23に向けて遊技球99を払い出す払出装置132とを備える。なお、上皿23の遊技球99が飽和している場合、払出装置132から払い出される遊技球99は下皿24に払い出される。
周辺制御ユニット140は、払出制御装置7、発射制御装置8、及び電源制御装置9を備える(図8参照)。払出制御装置7は、払出装置132による遊技球99の払出玉数などを制御する。発射制御装置8は、発射ハンドル22の操作に応じて遊技球発射機構32を制御する。電源制御装置9は、遊技機10が接続された島設備(不図示)から供給される電力を所定の電圧レベルに変換し、遊技機10内に設けられた制御装置及び駆動手段に供給する。
[遊技機10のシステム構成]
次に、図8〜図16を参照しつつ、遊技機10のシステム構成について説明する。
[メイン制御ユニット331]
図8に示すように、メイン制御ユニット331は、遊技機10における遊技の主たる制御を実行する主制御装置4を備える。主制御装置4は、予め設定された大当たり遊技状態への移行の抽選として、大当たり抽選を実行する。主制御装置4は、MPU41、入出力I/F42及び性能情報表示装置4Aを備える。
MPU41は、1チップマイコンとして構成された演算装置である。また、MPU41には、ROM411及びRAM412が内蔵されている。MPU41は、ROM411などに記憶されている制御プログラムに従って処理を実行する。また、主制御装置4で実行される処理の一部又は全部は電子回路によって実行されてもよい。
入出力I/F42は、主制御装置4に信号を入力し、主制御装置4から制御信号を出力する入出力インターフェースである。また、入出力I/F42には、入賞センサ313a〜315a、ゲート通過センサ316a、可変入賞センサ353a,363a、V入賞センサ364a、アウト玉センサ317aなどが接続されている。そして、MPU41は、入賞センサ313a〜315aからの検出信号に基づいて一般入賞口313、第1入賞口314、第2入賞口315、可変入賞口353,363、V入賞口364への遊技球99の入球の有無、又はスルーゲート316への遊技球99の通過の有無を判断する。また、MPU41は、アウト玉センサ317aからの検出信号に基づいてアウト玉数(発射玉数)をカウントする。さらに、入出力I/F42には、音声ランプ制御装置5、払出制御装置7、発射制御装置8、及び電源制御装置9などが接続されている。
そして、MPU41は、音声ランプ制御装置5に、特図変動パターンコマンド、第1特図保留コマンド、第2特図保留コマンド、特図シフトコマンド、大当たり遊技開始コマンド、ラウンド遊技開始コマンド、V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンド、V入賞コマンド、エンディング開始コマンド、大当たり遊技終了コマンドなどのコマンドを出力する。
特図変動パターンコマンドは、大当たり抽選での抽選結果を報知する第1特別図柄(「第1特図」とも称する)又は第2特別図柄(「第2特図」とも称する)の変動表示時間、及び大当たり抽選での抽選結果を音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合には大当たり種別に関する情報を含む。特図変動パターンコマンドは、メイン表示部37による特別図柄(第1特図又は第2特図)の変動表示を開始する際に、後述の特図保留格納エリア412bに記憶されている情報に基づいて、後述の図27の特図変動開始処理でのステップS2012において設定される。なお、特図変動パターンコマンドは、特別図柄の変動表示時間のみを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであってもよい。この場合、大当たり抽選での抽選結果や大当たり種別を音声ランプ制御装置5に通知するコマンドは、特図変動パターンコマンドとは別のコマンドとして設定される。
第1特図保留コマンド及び第2特図保留コマンドは、後述の特図保留格納エリア412bに記憶されている第1特図保留数N又は第2特図保留数Mが増加する際に、増加した保留に対する大当たり抽選での抽選結果、特図変動パターン、及び第1特図保留数N又は第2特図保留数Mを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドである。第1特図保留コマンド及び第2特図保留コマンドは、第1特図保留数N又は第2特図保留数Mの増加があった場合に、後述の特図保留格納エリア412bに記憶されている情報に基づいて設定される(後述の図19の第1特図保留コマンド設定処理のステップS1207又はステップS1209)。
特図シフトコマンドは、第1特図保留数N又は第2特図保留数Mが減少する場合に、第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4又は第2特図第1保留エリアREB1〜第2特図第4保留エリアREB4での大当たり抽選での抽選結果を示す当否情報がシフトしたことを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドである。シフトコマンドは、後述の図26の特図データ設定処理でのステップS1908において設定される。
大当たり遊技開始コマンドは、大当たり遊技が開始されること、即ち遊技状態が大当たり遊技状態に移行されることを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、後述の図28の大当たり遊技制御処理でのステップS2105において設定される。また、大当たり遊技開始コマンドは、大当たり遊技が開始されることを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであるため、音声ランプ制御装置5では大当たり遊技開始コマンドを受信することで、大当たり遊技が開始されることだけでなく、オープニングが開始されることも把握できる。但し、大当たり開始コマンドとは別にオープニング開始コマンドを設定し、オープニング開始コマンドによって音声ランプ制御装置5にオープニングが開始されることを把握させるようにしてもよい。
ラウンド遊技開始コマンドは、大当たり遊技における開閉実行モードにおいて、各ラウンド遊技が開始されること、及び当該ラウンド遊技が何ラウンド目であるかを示すラウンド数情報を音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、後述の図29の大当たり遊技制御処理でのステップS2116において設定される。なお、音声ランプ制御装置5では、ラウンド遊技開始コマンドによってオープニングが終了し、開閉実行モードが開始されることを把握できるが、ラウンド遊技開始コマンドとは別にオープニングの終了時にオープニング終了コマンドを設定し、又は開閉実行モードが開始時に開閉実行モード開始コマンドを設定するようにしてもよい。また、ラウンド遊技開始コマンドとは別に、ラウンド遊技開始時に、これから開始されるラウンド遊技のラウンド数を示すコマンドを設定し、そのコマンドを音声ランプ制御装置5に送信するようにしてもよい。
V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドは、確変大当たり遊技でのV入賞ラウンド遊技が開始される直前のラウンド遊技間インターバルが開始されることを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、後述の図30の大当たり遊技制御処理でのステップS2135において設定される。音声ランプ制御装置5では、V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドを受信した場合、例えば図柄表示部341においてV入賞装置36のV入賞口364に遊技球99を入賞させることを遊技者に促す可変入賞要求演出が実行される(図45(A)参照)。
V入賞コマンドは、確変大当たり遊技でのV入賞ラウンド遊技においてV入賞装置36のV入賞口364に遊技球99が入球されたことを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、後述の図32の大当たり遊技制御処理でのステップS2150において設定される。音声ランプ制御装置5では、V入賞コマンドを受信した場合、例えば図柄表示部341においてV入賞口364に遊技球99を入賞したことを遊技者に明示するV入賞明示演出が実行される(図45(B)参照)。
大当たり遊技終了コマンドは、大当たり遊技が終了することを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、後述の図33の大当たり遊技制御処理でのステップS2173において設定される。
なお、前述のコマンド以外のコマンドが主制御装置4から音声ランプ制御装置5に出力されることがあるが、それらのコマンドの説明は省略する。
また、主制御装置4には、MPU41に動作クロックを供給する手段として、発振回路及び分周回路なども搭載される。発振回路は、予め定められた所定周波数のクロック信号を出力し、分周回路は、発振回路から出力されるクロック信号の周波数を変更してMPU41に入力する。具体的に、MPU41によって実行される後述の主タイマ割込処理の実行周期は、分周回路から出力されるクロック信号によって定まる。
本実施形態では、分周回路からMPU41に、予め設定された間隔(例えば4msec)でクロック信号が供給され、MPU41が、クロック信号の立ち上がり(又は立下り)が発生するごとに後述の主タイマ割込処理を起動して実行するものとする。なお、発振回路及び分周回路は、サブ制御ユニット332及び周辺制御ユニット140にも必要に応じて搭載され、サブ制御ユニット332及び周辺制御ユニット140における制御主体の動作クロックを供給する。また、メイン制御ユニット331からサブ制御ユニット332及び周辺制御ユニット140にクロック信号が供給されてもよい。
ROM411は、制御プログラム及びパラメータ情報が予め記憶された不揮発性の記憶部である。RAM412は、種々の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU41によって実行される処理の一次記憶領域(作業領域)として使用される。例えば、RAM412は、音声ランプ制御装置5などに送信されるコマンドの設定などに用いられる。なお、RAM412は不揮発性の記憶部であってもよい。
ここで、図9を参照しつつ、遊技機10の主制御装置4のMPU41が大当たり抽選などを行うための記憶領域について説明する。具体的には、MPU41は、RAM412の抽選用カウンタ412a、特図保留格納エリア412b及び普図保留格納エリア412cに格納されるカウンタ情報を用いて、大当たり抽選(特図当たり抽選)、特別図柄の変動表示時間、普図当たり抽選の設定などを実行する。
抽選用カウンタ412aには、大当たり当選の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判断する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、外れ種別を判断する際に使用するリーチ乱数カウンタC3とが含まれる。また、抽選用カウンタ412aには、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCIN1と、メイン表示部37での特別図柄(図柄表示部341での飾り図柄)の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCS1とが含まれる。さらに、抽選用カウンタ412aには、第2入賞口315に設けられる電動役物315bを開放状態とするか否かの普図当たり抽選に使用する普図当たり乱数カウンタC4と、普図当たり乱数カウンタC4の初期値設定に使用する普図当たり初期値カウンタCIN2とが含まれる。以下、これらの複数種類のカウンタをまとめて説明する場合は単にカウンタと略称する。
そして、カウンタC1〜C4,CIN1,CIN2,CS1は、MPU41によって短時間間隔で前回値に1が加算され、予め設定された最大値に達した後に0に戻るループカウンタとして用いられる。カウンタC1〜C4,CIN1,CIN2,CS1には更新後の値が記録され、大当たり抽選(特図当たり抽選)、特別図柄の変動表示時間、普図当たり抽選の設定などの際にMPU41によって参照される。
特図保留格納エリア412bは、第1特図保留格納エリアREA、第2特図保留格納エリアREB、及び特図実行エリアRAEを備える。第1特図保留格納エリアREAは、第1特図第1保留エリアREA1、第1特図第2保留エリアREA2、第1特図第3保留エリアREA3、第1特図第4保留エリアREA4、及び第1特図保留数記憶エリアNAAを含む。以下、第1特図保留格納エリアREAに記憶されている各値に基づいて大当たり抽選(特図当たり抽選)が行われ、第1特別図柄表示部372において第1特別図柄(第1特図)が変動表示及び停止表示される変動遊技の種別を第1特別図柄遊技と称することがある。第2特図保留格納エリアREBは、第2特図第1保留エリアREB1、第2特図第2保留エリアREB2、第2特図第3保留エリアREB3、第2特図第4保留エリアREB4、及び第2特図保留数記憶エリアNABを含む。以下、第2特図保留格納エリアREBに記憶されている各値に基づいて大当たり抽選が行われ、第2特別図柄表示部373において第2特別図柄(第2特図)が変動表示及び停止表示される変動遊技の種別を第2特別図柄遊技と称することがある。
そして、第1入賞口314に遊技球99が入球した場合には、RAM412に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCS1に対応する情報が大当たり抽選で用いられる当否情報として取得され、第1特図保留格納エリアREAの第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4のいずれかに格納される。また、第2入賞口315に遊技球99が入球した場合には、RAM412に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCS1に対応する情報が大当たり抽選で用いられる当否情報として取得され、第2特図保留格納エリアREBの第2特図第1保留エリアREB1〜第2特図第4保留エリアREB4のいずれかに格納される。当否情報の取得処理は、制御プログラムに従った処理を実行することにより、本発明の移行判定手段として機能するMPU41によって実行される。なお、第1特図保留格納エリアREA及び第2特図保留格納エリアREBごとに対応して、抽選用カウンタ412a(大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び変動種別カウンタCS1など)が個別に設けられてもよい。
このように、遊技機10では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3に加えて、変動種別カウンタCS1が第1特図保留格納エリアREAの第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4及び第2特図保留格納エリアREBの第2特図第1保留エリアREB1〜第2特図第4保留エリアREB4のいずれかに格納される。
そのため、第1特図保留格納エリアREAの第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4及び第2特図保留格納エリアREBの第2特図第1保留エリアREB1〜第2特図第4保留エリアREB4に格納されている当否情報に基づいて実行される変動遊技に対する大当たり抽選の抽選結果に加えて、普通図柄表示部371での普通図柄(図柄表示部341での飾り図柄)の変動表示の変動パターン(変動表示時間)を事前に判断することが可能である。
具体的に、第1入賞口314に遊技球99が入球した場合、当否情報は、第1特図第1保留エリアREA1、第1特図第2保留エリアREA2、第1特図第3保留エリアREA3、第1特図第4保留エリアREA4の優先順位で空いている領域に格納される。第1特図保留数記憶エリアNAAには、第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4のうち当否情報が記憶されている数が第1特図保留数Nとして格納される。
また、第2入賞口315に遊技球99が入球した場合、当否情報は、第2特図第1保留エリアREB1、第2特図第2保留エリアREB2、第2特図第3保留エリアREB3、第2特図第4保留エリアREB4の優先順位で空いている領域に格納される。第2特図保留数記憶エリアNABには、第2特図第1保留エリアREB1〜第2特図第4保留エリアREB4のうち当否情報が記憶されている数が第2特図保留数Mとして格納される。
即ち、遊技機10では、第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4、及び第2特図第1保留エリアREB1〜第2特図第4保留エリアREB4の最大保留数に対応する合計8つの記憶領域により、第1入賞口314及び第2入賞口315への入賞履歴としての当否情報をそれぞれ最大4つまで保留することが可能である。
なお、第1入賞口314及び第2入賞口315に共通して最大保留数が8つの保留用エリアが設けられていることも他の実施形態として考えられ、この場合でも合わせて最大8つまで入賞履歴としての当否情報を保留することが可能である。当否情報の記憶処理は、制御プログラムに従った処理を実行することによりMPU41によって実行される。
特図実行エリアRAEは、メイン表示部37の第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373における特別図柄(図柄表示部341における飾り図柄)の変動表示が開始される際に、第1特図保留格納エリアREAの第1特図第1保留エリアREA1又は第2特図保留格納エリアREBの第2特図第1保留エリアREB1に格納された当否情報を移動させるために用いられる記憶領域である。具体的には、第2特図保留格納エリアREBの第2特図第1保留エリアREB1の当否情報が優先して特図実行エリアRAEに移動され、第2特図第1保留エリアREB1に当否情報が存在せず第2特図保留数記憶エリアNABに記憶されている第2特図保留数Mが0である場合に、第1特図保留格納エリアREAの第1特図第1保留エリアREA1の当否情報が特図実行エリアRAEに移動される。
なお、第1特図保留数記憶エリアNAAに記憶されている第1特図保留数Nと第2特図保留数記憶エリアNABに記憶されている第2特図保留数Mとの差が2以上である場合には、数が多い方の保留用エリアの値が優先して特図実行エリアRAEに移動されることも他の実施形態として考えられる。また、第1特図第1保留エリアREA1及び第2特図第1保留エリアREB1の当否情報が交互に特図実行エリアRAEに移動されることも他の実施形態として考えられる。
そして、MPU41は、1回の変動遊技の開始に際して、特図実行エリアRAEに当否情報として記憶されている数値情報に基づいて大当たり抽選などを行う。このとき、第1特図保留格納エリアREAの第1特図第1保留エリアREA1が特図実行エリアRAEに移動された場合には、第1特図第2保留エリアREA2に格納された当否情報は第1特図第1保留エリアREA1にシフトし、第1特図第3保留エリアREA3に格納された当否情報は第1特図第2保留エリアREA2にシフトし、第1特図第4保留エリアREA4に格納された当否情報は第1特図第3保留エリアREA3にシフトする。
同じく、第2特図保留格納エリアREBの第2特図第1保留エリアREB1が特図実行エリアRAEに移動された場合には、第2特図第2保留エリアREB2に格納された当否情報は第2特図第1保留エリアREB1にシフトし、第2特図第3保留エリアREB3に格納された当否情報は第2特図第2保留エリアREB2にシフトし、第2特図第4保留エリアREB4に格納された当否情報は第2特図第3保留エリアREB3にシフトする。
普図保留格納エリア412cは、普図第1保留エリアNE1、普図第2保留エリアNE2、普図第3保留エリアNE3、普図第4保留エリアNE4、及び普図保留数記憶エリアNAC、及び普図実行エリアNAEを含む。以下、普図第1保留エリアNE1〜普図第4保留エリアNE4に記憶されている各値に基づいて普図当たり抽選が行われ、普通図柄表示部371において普通図柄(普図)が変動表示及び停止表示することを普通遊技又は普図遊技と称することがある。そして、スルーゲート316を遊技球99が通過した場合には、RAM412に格納されている普図当たり乱数カウンタC4の値が普図当たり抽選で用いられる当否情報として取得され、普図第1保留エリアNE1〜普図第4保留エリアNE4のいずれかに格納される。
普図実行エリアNAEは、メイン表示部37の普通図柄表示部371における普通図柄の変動表示が開始される際に、普図第1保留エリアNE1に格納された当否情報を移動させるために用いられる記憶領域である。
そして、MPU41は、1回の普図遊技の開始に際して、普図実行エリアNAEに当否情報として記憶されている数値情報に基づいて普図当たり抽選などを行う。このとき、普図第1保留エリアNE1が普図実行エリアNAEに移動された場合には、普図第2保留エリアNE2に格納された当否情報は普図第1保留エリアNE1にシフトし、普図第3保留エリアNE3に格納された当否情報は普図第2保留エリアNE2にシフトし、普図第4保留エリアNE4に格納された当否情報は普図第3保留エリアNE3にシフトする。
ここで、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜65535の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に0に戻される。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCIN1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCIN1は、大当たり乱数カウンタC1と同様の範囲内(0〜738)で更新されるループカウンタである。大当たり乱数カウンタC1は、定期的に更新され、遊技球99が第1入賞口314又は第2入賞口315に入賞したタイミングで特図保留格納エリア412bに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM411における当否テーブル記憶エリアに記憶された当否テーブルにより規定されている。当否テーブルは、特図低確率モード(通常遊技状態及び時短遊技状態)において参照される特図低確率モード当否テーブル、及び特図高確率モード(ST確変遊技状態)において参照される特図高確率モード当否テーブルを含む。ここで、図10(A)は特図低確率モードに対応する特図低確率モード当否テーブル、図10(B)は特図高確率モードに対応する特図高確率モード当否テーブルの一例を示す図である。なお、特図低確率モード当否テーブル及び特図高確率モード当否テーブルは、ROM411における当否テーブル記憶エリアに記憶されている。
図10(A)に示すように、特図低確率モード当否テーブルは、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなる確率(大当たり確率)が遊技設定値に応じて異なる複数の当否テーブルが設けられている。具体的には、特図低確率モード当否テーブルは、6段階の遊技設定値1から6に対応して6つの当否テーブルを含む。大当たり確率は、遊技設定値6、遊技設定値5、遊技設定値3、遊技設定値2及び遊技設定値1の順に高く、この順で遊技者に有利となる。
遊技設定値1の特図低確率モード当否テーブルでは、0〜65535の65536個の大当たり乱数カウンタC1の値(乱数値)のうち、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなる乱数値の数は、662個(0〜661)である。つまり、遊技設定値1では、特図低確率モードでの大当たり確率が約1/99(662/65536)である。
遊技設定値2の特図低確率モード当否テーブルでは、0〜65535の65536個の乱数値のうち、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなる乱数値の数は、669個(0〜668)である。つまり、遊技設定値2では、特図低確率モードでの大当たり確率が約1/98(669/65536)である。
遊技設定値3の特図低確率モード当否テーブルでは、0〜65535の65536個の乱数値のうち、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなる乱数値の数は、676個(0〜675)である。つまり、遊技設定値3では、特図低確率モードでの大当たり確率が約1/97(676/65536)である。
遊技設定値4の特図低確率モード当否テーブルでは、0〜65535の65536個の乱数値のうち、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなる乱数値の数は、683個(0〜682)である。つまり、遊技設定値4では、特図低確率モードでの大当たり確率が約1/96(683/65536)である。
遊技設定値5の特図低確率モード当否テーブルでは、0〜65535の65536個の乱数値のうち、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなる乱数値の数は、690個(0〜689)である。つまり、遊技設定値5では、特図低確率モードでの大当たり確率が約1/95(690/65536)である。
遊技設定値6の特図低確率モード当否テーブルでは、0〜65535の65536個の乱数値のうち、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなる乱数値の数は、低確率モード当否テーブルについては697個(0〜696)である。つまり、遊技設定値6では、特図低確率モードでの大当たり確率が約1/94(697/65536)である。
なお、特図低確率モード当否テーブルでは、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選となる乱数値以外である場合には大当たり抽選での抽選結果が外れとなる。
また、特図低確率モード当否テーブルは、6段階の遊技設定値に応じて6つ設けられているが、特図低確率モード当否テーブルは少なくとも1つあればよい。つまり、遊技設定値は6段階に限定されない。
図10(B)に示すように、特図高確率モード当否テーブルでは、遊技設定値1〜6のいずれにおいても、0〜65535の65536個の乱数値のうち、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなる乱数値の数は、720個(0〜719)である。つまり、特図高確率モード当否テーブルでは、全遊技設定値に共有で大当たり確率が同一確率の約1/90(720/65536)である。
なお、特図高確率モード当否テーブルでは、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選となる乱数値以外である場合には大当たり抽選での抽選結果が外れとなる。
また、特図高確率モード当否テーブルは、特図低確率モード当否テーブルと同様に、遊技設定値に対応して大当たり確率が異なる複数の当否テーブルを含んでいてもよい。
また、特図低確率モード当否テーブルでの大当たり乱数値は、高確率モード当否テーブルでの大当たり乱数値と共通するが、これらの当否テーブルにおいて大当たり乱数値が少なくとも一部異なっていてもよい。また、大当たり当選乱数値は、特図低確率モード当否テーブル及び特図高確率モード当否テーブルのいずれにおいても、連続した値でなく、一部又は全部が離散した値であってもよい。
大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に0に戻される。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球99が第1入賞口314又は第2入賞口315に入賞したタイミングで特図保留格納エリア412bに格納される。遊技機10では、ROM411における振分テーブル記憶エリアに記憶された振分テーブルにより大当たり種別が規定されている。ここで、図10(C)は、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合の大当たり種別の振分テーブルの一例を示す図である。なお、振分テーブルは、ROM411における振分テーブル記憶エリアに記憶されている。
図10(C)に示す例では、変動遊技の種別が第1入賞口314への入賞を契機とする第1特別図柄遊技である場合、4R通常大当たりとなる乱数の数は0〜39の40個であり、5R確変大当たりとなる乱数の数は40〜98の59個であり、16R確変大当たりとなる乱数の数は99の1個である。即ち、第1特別図柄遊技では、確変大当たり確率が60%(5R確変大当たりが59%、16R確変大当たりが1%)であり、通常大当たり確率が40%である。一方、変動遊技の種別が第2入賞口315への入賞を契機とする第2特別図柄遊技である場合、5R確変大当たりとなる乱数の数は0〜94の95個であり、16R確変大当たりとなる乱数の数は95〜99の5個である。即ち、第2特別図柄遊技では、通常大当たりの振り分けは無く、100%確変大当たりとなる。もちろん、第2特別図柄遊技においても、通常大当たりの振り分けを設けてもよい。また、遊技機10では、第1特別図柄に比べて第2特別図柄遊技における16R確変大当たりの確率が高く設定されている。即ち、ST確変遊技状態(特図高確率モードかつ高頻度サポートモード)では、時短遊技状態(特図低確率モードかつ高頻度サポートモード)や通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)に比べて、大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなった場合の遊技球99の獲得期待値が高く設定されている。
なお、本実施形態では、入賞により第1特別図柄遊技を実行する契機となる第1入賞口314、及び入賞により第2特別図柄遊技を実行する契機となる第2入賞口315ごとに個別の振分テーブルが設定されており、遊技球99が第1入賞口314及び第2入賞口315のいずれに入賞したかに応じて大当たり種別の振り分け確率が異なるが、第1特別図柄遊技と第2特別図柄遊技とで大当たり種別の振り分け確率が同一であることも考えられる。
そして、MPU41は、特図実行エリアRAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1及び大当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり抽選での抽選結果が「4R通常大当たり」、「5R確変大当たり」、「16R確変大当たり」、及び「外れ」のいずれであるかを判定する。
ここで、大当たり抽選での抽選結果が5R確変大当たりの場合、5回のラウンド遊技(単位遊技)が繰り返される開閉実行モードを含む5R確変大当たり遊技が実行される。5回のラウンド遊技は、可変入賞装置35の可変入賞口353が開放される4回の通常ラウンド遊技と、V入賞装置36の可変入賞口363及びV入賞口364が開放される1回のV入賞ラウンド遊技とを含む。5R確変大当たり遊技では、1回のV入賞ラウンド遊技が最終ラウンド遊技、即ち5R目のラウンド遊技として実行される。
また、大当たり抽選での抽選結果が16R確変大当たりの場合、16回のラウンド遊技(単位遊技)が繰り返される開閉実行モードを含む16R確変大当たり遊技が実行される。16回のラウンド遊技は、15回の通常ラウンド遊技と、1回のV入賞ラウンド遊技とを含む。16R確変大当たり遊技では、1回のV入賞ラウンド遊技が最終ラウンド遊技、即ち16R目のラウンド遊技として実行される。
このように、確変大当たり遊技(5R確変大当たり及び16R確変大当たり遊技)では、最終ラウンド遊技としてV入賞ラウンド遊技が実行される。ここで、V入賞ラウンド遊技は、上述のようにV入賞口364への遊技球99の入賞が可能であり、V入賞口364に遊技球99が入球される場合には、当該確変大当たり遊技の終了後に、大当たりの当選確率が高い特図高確率モードかつ電動役物315bの開放確率(普図当たり抽選確率)が高い高頻度サポートモードであるST確変遊技状態に移行される。そして、本実施形態では、ST確変遊技状態は、MPU41によって規定回数(本実施形態では90回)の大当たり抽選(変動遊技)が実行されるまで、又は規定回数の大当たり抽選(変動遊技)が行われるまでに大当たり抽選での抽選結果が大当たりであることを遊技者に報知するまで継続される。つまり、ST確変遊技状態では、規定回数の大当たり抽選(変動遊技)が実行されるまで高頻度サポートモードが保証される。そして、ST確変遊技状態において規定回数の大当たりの抽選での抽選結果を遊技者に報知した場合、高頻度サポートモードから、電動役物315bの開放確率(普図当たり抽選確率)が低い低頻度サポートモードに移行される。即ち、ST遊技状態(特図高確率モードかつ高頻度サポートモード)において大当たり抽選結果が大当たりとなることなく規定回数の抽選結果の報知が終了した場合には通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)に移行される。このように、ST確変遊技状態は、規定回数の変動遊技が実行されるまでの特別期間(スペシャルタイム:ST)において特図高確率モードが継続される有限確変遊技状態である。
一方、大当たり抽選での抽選結果が4R通常大当たりの場合、4回のラウンド遊技(単位遊技)が繰り返される開閉実行モードを含む4R通常大当たり遊技が実行される。4回のラウンド遊技は、4回の通常ラウンド遊技を含み、ST確変遊技状態への移行契機となるV入賞ラウンド遊技が実行されない。そのため、4R通常大当りの場合には、当該4R大当たり遊技の終了後にST確変遊技状態に移行されることはなく、大当たりの当選確率が低い特図低確率モードかつ電動役物315bの開放確率(普図当たり抽選確率)が高い高頻度サポートモードである時短遊技状態に移行される。そして、本実施形態では、時短遊技状態は、ST確変遊技状態と同様に、MPU41によって規定回数(本実施形態では90回)の大当たり抽選(変動遊技)が実行されるまで、又は規定回数の大当たり抽選(変動遊技)が行われるまでに大当たり抽選での抽選結果が大当たりであることを遊技者に報知するまで継続される。つまり、時短遊技状態では、ST確変遊技状態と同様に、規定回数の大当たり抽選(変動遊技)が実行されるまで高頻度サポートモードが保証される。なお、大当たり抽選結果が大当たりとなることなく規定回数の抽選結果の報知が終了した場合には、時短遊技状態から通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)に移行される。
ところで、4R通常大当たり遊技の場合、4回の通常ラウンド遊技が実行される。また、4R通常大当たり遊技では、4回の通常ラウンド遊技が実行される場合に大当たり遊技が終了する。これに対して、5R確変大当たり遊技の場合、4回の通常ラウンド遊技が実行された後にV入賞ラウンド遊技が実行される。そのため、遊技者は、4回の通常ラウンド遊技が実行された後に、5R目のV入賞ラウンド遊技が実行されるか否かに着目し、4R通常大当たり及び5R確変大当たり遊技のいずれであるかに着目して大当たり遊技を楽しむことができる。これにより、遊技の興趣が向上される。
ここで、図10(D)は、高頻度サポートモード(ST確変遊技状態及び時短遊技状態)での大当たり期待度の一例を示す図である。
図10(D)に示すように、ST確変遊技状態では、特図高確率モード当否テーブル(図10(B)参照)に基づいて大当たり抽選が行われ、高頻度サポートモードが最大で90回の大当たり抽選(変動遊技)は実行されるまで継続される。そして、特図高確率モード当否テーブル(図10(B)参照)での大当たり確率は、全ての遊技設定値1〜6に共通で、約1/90である。そのため、ST遊技状態において、90回の大当たり抽選が終了するまでに抽選結果が大当たりとなる確率(ST確変遊技状態での大当たり期待度)は、63.43%である。
時短遊技状態では、特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)に基づいて大当たり抽選が行われ、高頻度サポートモードが最大で90回の大当たり抽選(変動遊技)は実行されるまで継続される。そして、特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)での大当たり確率は、遊技設定値1〜6ごとに異なる。遊技設定値1では大当たり確率が約1/99であるため90回の大当たり抽選が終了するまでに抽選結果が大当たりとなる確率(時短遊技状態での大当たり期待度)は、59.90%である。また、遊技設定値2での時短遊技状態での大当たり期待度が60.24%、遊技設定値3での時短遊技状態での大当たり期待度が60.69%、遊技設定値4での時短遊技状態での大当たり期待度が61.03%、遊技設定値5での時短遊技状態での大当たり期待度が61.42%、遊技設定値6での時短遊技状態での大当たり期待度が61.81%である。
このように時短遊技状態での大当たり期待度は、遊技設定値ごとに異なり、その範囲は59.90%〜61.81%である。つまり、時短遊技状態での大当たり期待度は、ST確変遊技状態での大当たり期待度(63.43%)よりも低く、大当たり期待度についてはST確変遊技状態のほうが時短遊技状態よりも有利である。一方、ST確変遊技状態での大当たり期待度と時短遊技状態での大当たり期待度との差は、最大(遊技設定値1)で3.53%であり、これらの大当たり期待度の差が小さい。このようにST確変遊技状態での大当たり期待度と時短遊技状態での大当たり期待度との差が小さいことで、後述のように遊技者が確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99を入球させず、意図的にパンクを発生させる場合であっても、遊技者が受ける不利益が軽減される。特に、遊技機10では、第2特図での大当たり種別の振り分けがST確変遊技状態と時短遊技状態と同一であるため、高頻度サポートを利用して第2入賞口315に遊技球99を入球させて大当たり抽選を受ける限りは確変大当たりとなる期待度や出玉値についても、ST確変遊技状態と時短遊技状態とでの差が小さい。これによっても、遊技者がV入賞ラウンド遊技において意図的にパンクを発生させる場合に受ける不利益を軽減できる。
なお、ST確変遊技状態での大当たり期待度と時短遊技状態での大当たり期待度との差は、本実施形態では最大で3.53%であるが、ST確変遊技状態での大当たり期待度と時短遊技状態での大当たり期待度との差は、例えば30%以内に設定され、好ましくは25%以下に設定され、より好ましくは15%以下に設定される。このようにST確変遊技状態での大当たり期待度と時短遊技状態での大当たり期待度との差の上限値が上記範囲であることで、遊技者がV入賞ラウンド遊技において意図的にパンクを発生させる場合に受ける不利益を効果的に軽減できる。また、ST確変遊技状態での大当たり期待度と時短遊技状態での大当たり期待度との差は、例えば1%以上に設定され、好ましくは5%以上に設定される。このようにST確変遊技状態での大当たり期待度と時短遊技状態での大当たり期待度との差の上限値が上記範囲であることで、大当たり遊技の終了後に大当たり確率がST確変遊技状態よりも低い時短遊技状態に移行される場合であっても、移行判定確率に基づく第2遊技状態での不利さがより確実に低減される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に0に戻される。具体的に、変動種別カウンタCS1は、大当たり抽選での抽選結果に応じて、普通図柄表示部371での普通図柄(図柄表示部341での飾り図柄)の変動表示の変動パターン種別(変動表示時間)を決定するものである。このように、変動パターン種別が決定されることで、主制御装置4では、普通図柄表示部371で表示される普通図柄の変動表示が制御される。また、音声ランプ制御装置5では、高速変動演出(基本演出、非リーチ演出)、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出などの大まかな変動遊技演出種別が、変動パターン種別(変動表示時間)に応じて決定される。変動種別カウンタCS1は、MPU41により後述するメイン処理が1回実行されるごとに1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される(図20参照)。また、変動種別カウンタCS1の値は、遊技球99が第1入賞口314又は第2入賞口315に入賞したタイミングで保留格納エリア412bに格納される。
そして、MPU41は、変動種別カウンタCS1と予め設定された変動テーブルとに基づいて変動表示時間を示す変動パターンを決定する。具体的に、MPU41は、ROM411の変動テーブル記憶エリアに予め記憶されている通常大当たり変動テーブル、確変大当たり変動テーブル、又は外れ変動テーブルを参照しつつ変動パターンの種別を特定する。なお、これらの変動テーブルは、特図低確率モード及び特図高確率モードごとに個別に設けられてもよい。また、確変大当たり変動テーブルは、5R確変大当たり及び16R確変大当たりのそれぞれに対して個別に設けられてもよい。
ここで、図11(A)及び図11(B)は、それぞれ通常大当たり変動テーブル及び確変大当たり変動テーブルの一例を示す図である。なお、各大当たり変動テーブルは、ROM411における大当たり変動テーブル記憶エリアに記憶されている。
図11(A)及び図11(B)に示すように、通常大当たり変動テーブル及び確変大当たり変動テーブルでは、変動種別カウンタCS1の値に応じて変動パターンが予め対応付けられている。そして、MPU41は、大当たり抽選での抽選結果が「4R通常大当たり」である場合は通常大当たり変動テーブルを、抽選結果が「5R確変大当たり」又は「16R確変大当たり」である場合は確変大当たり変動テーブルをそれぞれ参照し、変動パターンの種別を特定する。
より具体的に、図11(A)及び図11(B)に示すように、通常大当たり変動テーブル及び確変大当たり変動テーブルでは、変動種別カウンタCS1の値に応じて変動パターンが選択される。ここで、変動パターン「01」が選択された場合、音声ランプ制御装置5では変動種別(演出パターン種別)として変動表示時間が30sであるノーマルリーチ演出パターンが決定され、図柄表示部341においてノーマルリーチ演出パターンが実行される。ノーマルリーチ演出パターンは、変動遊技演出における最終の個別変動遊技演出種別がノーマルリーチ演出となる演出パターンである。また、変動パターン「02」が選択された場合、音声ランプ制御装置5では変動種別(演出パターン種別)として変動表示時間が60sであるスーパーリーチ演出パターンが決定され、図柄表示部341においてスーパーリーチ演出パターンが実行される。スーパーリーチ演出パターンは、変動遊技演出における最終の個別変動遊技演出種別がスーパーリーチ演出となる演出パターンである。さらに、変動パターン「03」が選択された場合、音声ランプ制御装置5では変動種別(演出パターン)として変動表示時間が最も長い90sであるスペシャルリーチ演出パターンが決定され、図柄表示部341においてスペシャルリーチ演出パターンが実行される。スペシャルリーチ演出パターンは、変動遊技演出における最終の個別変動遊技演出種別がスペシャルリーチ演出となる演出パターンである。
また、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に0に戻される。リーチ乱数カウンタC3は、定期的に更新され、遊技球99が第1入賞口314又は第2入賞口315に入賞したタイミングで特図保留格納エリア412bに格納される。
遊技機10では、リーチ乱数カウンタC3によって、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合に図柄表示部341で表示される変動表示の停止結果の種別が選択される。また、遊技機10では、通常遊技状態、ST確変遊技状態及び時短遊技状態のそれぞれについて個別に外れ種別テーブルが設けられている。ここで、図11(C)、図11(D)及び図11(E)は、それぞれ通常遊技状態外れ種別テーブル、ST確変遊技状態外れ種別テーブル、及び時短遊技状態外れ種別テーブルの一例を示す図である。なお、各外れ種別テーブルは、ROM411における外れ種別テーブル記憶エリアに記憶されている。
図11(C)〜図11(E)に示すように、通常遊技状態、ST確変遊技状態外れ種別テーブル、及び時短遊技状態外れ種別テーブルでは、リーチが発生した後に最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する前後外れリーチ、同じくリーチが発生した後に最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する前後外れ以外リーチ、及びリーチが発生しない完全外れの3種類の外れ種別ごとに対応するリーチ乱数カウンタC3の値が設定されている。
ここに、リーチとは、図柄表示部341における飾り図柄の変動表示が開始されてから飾り図柄が停止表示されるまでの間に、大当たりに当選したことを示す飾り図柄の図柄組み合わせになりやすい状態が示される変動状態である。一例において、図柄表示部341における有効ライン上の3つの停止位置のうち2つの停止位置に同一の飾り図柄が停止表示され、残りの1つの停止位置に対応する飾り図柄が変動する状態である。換言すれば、3つの飾り図柄のうちの2つの飾り図柄が停止表示された状態では大当たりであるか外れであるか否かの判断が困難な変動態様であり、最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示されることで、大当たりであるか外れであるか否かの判断が可能な変動態様である。また、図柄表示部341におけるリーチの変動状態中には、所定のキャラクタなどの動画が表示されて期待度を示唆するストーリー演出処理や、遊技者による操作ボタン20に対する操作が演出に反映される遊技者参加型の操作演出処理などが実行される。なお、これらの演出処理の実行中には図柄表示部341における変動表示が非表示となること、縮小又は拡大して表示されることも考えられる。一方、完全外れとは、飾り図柄がリーチとなることなく外れの図柄組み合わせで飾り図柄が停止表示される場合という。換言すれば、3つの飾り図柄のうちの2つの飾り図柄が停止表示された状態で外れであることが判断可能な変動態様である。
具体的には、図11(C)に示す通常遊技状態外れ変動種別テーブルは、特図低確率モードかつ低頻度サポートモードである通常遊技状態において参照され、リーチ乱数カウンタC3の値が0〜9である場合に前後外れリーチ、10〜39である場合に前後外れ以外リーチ、40〜249である場合に完全外れとなる。
また、図11(D)に示すST確変遊技状態外れ変動種別テーブルは、特図高確率モードかつ高頻度サポートモードであるST確変遊技状態において参照され、リーチ乱数カウンタC3の値が0〜9である場合に前後外れリーチ、10〜29である場合に前後外れ以外リーチ、30〜249である場合に完全外れとなる。
また、図11(E)に示す時短遊技状態外れ変動種別テーブルは、特図低確率モードかつ高頻度サポートモードである時短遊技状態において参照され、リーチ乱数カウンタC3の値が0〜4である場合に前後外れリーチ、5〜9である場合に前後外れ以外リーチ、10〜249である場合に完全外れとなる。
なお、MPU41は、5R確変大当たり、16R確変大当たり又は4R通常大当たりに対応する変動遊技を開始する場合、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生と判断する。
図11(C)〜図11(E)に示すように、大当たり抽選の結果が外れである場合、図柄表示部341で表示される変動表示の停止結果がリーチとなるリーチ乱数カウンタC3の値の数は、通常遊技状態(0〜39)、ST確変遊技状態(0〜29)及び時短遊技状態(0〜9)の順に多く設定されており、通常遊技状態、ST確変遊技状態及び時短遊技状態の順にリーチが発生し易く(リーチ発生確率が高く)、完全外れとなる確率が低くなる。ここで、前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチ(リーチ外れ)では、完全外れよりも変動遊技での普通図柄(飾り図柄)の変動表示時間が長い(図12(A)〜図12(C)参照)。そのため、リーチ発生確率が高いほど、変動遊技の平均変動表示時間が長くなる傾向にある。従って、時短遊技状態でのリーチ発生確率をST確変遊技状態よりも低く設定されることで、時短遊技状態(高頻度サポートモード)での規定回数(90回)の変動遊技を消化するまでの時間を、ST確変遊技状態(高頻度サポートモード)での規定回数(90回)の変動遊技を消化するまでの時間よりも短くすることが可能になる。
ここで、図12(A)、図12(B)及び図12(C)は、それぞれ通常遊技状態外れ変動テーブル、ST確変遊技状態外れ変動テーブル、及び時短遊技状態外れ変動テーブルの一例を示す図である。なお、各外れ変動テーブルは、ROM411における変動テーブル記憶エリアに記憶されている。
図12(A)〜図12(C)に示すように、通常遊技状態外れ変動テーブル、ST確変遊技状態外れ変動テーブル、及び時短遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別がリーチである場合(前後外れリーチ及び前後外れリーチ以外のリーチ)と、完全外れとで個別に変動種別カウンタCS1によって変動パターンが規定されている。
具体的には、図12(A)に示す通常遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別がリーチである場合、変動種別カウンタCS1が0〜99である場合に変動表示時間が30sである変動パターン「01」が選択され、100〜174である場合に変動表示時間が60sである変動パターン「02」が選択され、175〜199である場合に変動表示時間が90sである変動パターン「03」が選択される。一方、通常遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別が完全外れである場合、変動種別カウンタCS1が0〜99である場合に変動表示時間が7sである変動パターン「04」が選択され、100〜199である場合に変動表示時間が10sである変動パターン「05」が選択される。そして、通常遊技状態である場合に大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、変動遊技の平均変動表示時間は14.94秒となる。
また、図12(B)に示すST確変遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別がリーチである場合、変動種別カウンタCS1が0〜74である場合に変動表示時間が20sである変動パターン「06」が選択され、75〜124である場合に変動表示時間が40sである変動パターン「07」が選択され、125〜199である場合に変動表示時間が60sである変動パターン「02」が選択される。一方、ST確変遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別が完全外れである場合、変動種別カウンタCS1が0〜49である場合に変動表示時間が4sである変動パターン「08」が選択され、50〜149である場合に変動表示時間が7sである変動パターン「04」が選択され、150〜199である場合に変動表示時間が10sである変動パターン「05」が選択される。そして、ST確変遊技状態である場合に大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、変動遊技の平均変動表示時間は10.96秒となる。
また、図12(C)に示す時短遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別がリーチである場合、変動種別カウンタCS1が0〜99である場合に変動表示時間が15sである変動パターン「09」が選択され、100〜174である場合に変動表示時間が25sである変動パターン「10」が選択され、175〜199である場合に変動表示時間が35sである変動パターン「11」が選択される。一方、時短遊技状態変動テーブルでは、外れ種別が完全外れである場合、変動種別カウンタCS1が0〜199である場合に変動表示時間が2sである変動パターン「12」が選択される。そして、時短遊技状態である場合に大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、変動遊技の平均変動表示時間はST確変遊技状態よりも著しく短い2.77秒となる。
また、リーチ外れ(前後外れリーチ及び前後外れリーチ以外)の変動パターンとしては、ST確変遊技状態では20秒、40秒及び60秒のいずれかから選択され、時短遊技状態では15秒、25秒及び35秒のいずれかから選択される。即ち、リーチ外れ時の変動遊技の平均変動表示時間は、時短遊技状態のほうがST確変遊技状態よりも短くなる。また、完全外れの変動パターンとしては、ST確変遊技状態では4秒、7秒及び10秒のいずれかから選択され、時短遊技状態では2秒に固定される。即ち、完全外れ時の変動遊技の平均変動表示時間は、時短遊技状態のほうがST確変遊技状態よりも短くなる。このように、リーチ外れ時や完全外れ時における時短遊技状態での変動遊技の平均変動表示時間を、ST確変遊技状態よりも低く設定されることで、時短遊技状態(高頻度サポートモード)での規定回数(90回)の変動遊技を消化するまでの時間を、ST確変遊技状態(高頻度サポートモード)での規定回数(90回)の変動遊技を消化するまでの時間よりも短くすることが可能になる。ここで、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合(図柄表示部341での飾り図柄の変動遊技演出がリーチ外れ演出や完全外れ演出である場合)における変動遊技の平均変動表示時間は、ST確変遊技状態に対して、時短遊技状態では例えば75%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは30%以下に設定される。このように、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、時短遊技状態での変動遊技の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)がST確変遊技状態での変動遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、時短遊技状態での平均遊技時間について、ST確変遊技状態での平均遊技時間に対して有意な差を設けることができる。また、上限数の大当たり抽選又は変動遊技の実行により時短遊技状態又はST確変遊技状態が終了される場合、時短遊技状態が終了されるまでに要する時間について、ST確変遊技状態が終了されるまでに要する時間に対して明確な差を設けることができる。そのため、例えば遊技者の遊技時間に制約がある場合などのように、遊技者が大当たり確率の高さよりも変動遊技の平均変動表示時間の短さを優先することを希望する場合に、その希望を確実に満たすことができる。また、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合(図柄表示部341での飾り図柄の変動遊技演出がリーチ外れ演出や完全外れ演出である場合)における変動遊技の平均変動表示時間は、ST確変遊技状態に対して、時短遊技状態では、例えば1%以上、好ましくは5%以上に設定される。このように、時短遊技状態での変動遊技の平均遊技時間がST確変遊技状態での変動遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、時短遊技状態での平均遊技時間が極端に短くなり過ぎることが防止される。そのため、時短遊技状態での変動遊技が短時間で繰り返されることに起因する時短遊技状態に対する興味の低下が防止される。
また、時短遊技状態では、ST確変遊技状態に比べ、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動表示時間が、リーチ外れ及び完全外れのいずれにおいても、また抽選結果が外れである場合の全体としても、短くなる確率がどちらかといえば高い傾向にあり、短くなりがちである。
ところで、遊技ホールの閉店までST確変遊技状態が継続し、ST確変遊技状態のままで遊技ホールからの退店を強いられることがある。また、遊技者は、所用などにより遊技時間が限定されることがあり、自身の退店予定時間においてST確変遊技状態が継続することがある。即ち、遊技ホールの閉店時間や自身の退店予定時間までに時間的な制約がある状況では、ST確変遊技状態のままで退店せざるを得ない状況が生じ得る。このような状況の発生が予想される場合、十分な遊技時間が確保できれば、さらに多くの出玉を得られる可能性があるため、ST確変遊技状態での遊技の終了を望まない傾向にある。また、遊技者は、残された遊技時間の範囲で、極力短時間でより多い回数の変動遊技の実行、ひいては大当り遊技を実行させることを希望する。
これに対して、遊技機10では、上述のように確変大当たり遊技ではV入賞ラウンド遊技が実行され、このV入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球される場合に確変大当たり遊技の終了後にST確変遊技状態に移行され、V入賞口364に遊技球99が入球されない場合に確変大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行される。そして、遊技機10では、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、時短遊技状態では、ST確変遊技状態に比べ、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、リーチ外れ及び完全外れのいずれにおいても、また抽選結果が外れである場合の全体としても、変動表示時間が短くなる確率がどちらかといえば高い傾向にあり、変動表示時間が短くなりがちである。また、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動遊技の平均変動表示時間は、時短遊技状態のほうがST確変遊技状態よりも著しく短い。具体的には、遊技機10では、ST確変遊技状態は外れ時の変動遊技の平均変動表示時間が10.96秒であるのに対して、時短遊技状態は外れ時の変動遊技の平均変動表示時間が2.77秒であり、時短遊技状態ではST確変遊技状態の約1/4の時間(約4倍の速度)で変動遊技が消化される。仮に、規定回数の変動遊技の実行により高頻度サポートモードが終了する場合、ST確変遊技状態では最短で約986秒(約16.4分)で終了し、時短遊技状態では最短で約293秒(約4.9分)で終了する。このように、時短遊技状態での高頻度サポートモードは、ST確変遊技状態での高頻度サポートモードよりも10分以上も早く、著しく短時間で終了し得る。即ち、時短遊技状態では、ST確変遊技状態に比べて、同じ回数の変動遊技(例えば時短最大回数及びST最大回数である90回の変動遊技)を消化するまでに必要な時間が短くなる。
一方、遊技機10では、確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技において、例えば遊技球99の打ち出しを停止し、又は遊技盤31の左側領域に遊技球99を打ち出す左打ちを行うなどして、V入賞口364に遊技球99を入球させずに遊技者が意図的にV入賞パンクを発生させることで、確変大当たり遊技の終了後にST確変遊技状態ではなく時短遊技状態に移行させることができる。そのため、遊技者は、V入賞ラウンド遊技において意図的にV入賞パンクさせることによって、確変大当たりであっても、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動遊技の消化時間が短い時短遊技状態に移行させることを自身の意思で選択することができる。これにより、遊技者は、自身の意思で時短遊技状態を選択することで遊技時間に制約がある状況においても短時間で高頻度サポートモードを消化することができる。
また、遊技機10では、高頻度サポートモードでの大当たり期待度は、時短遊技状態とST確変遊技状態とで大きな差はない。具体的には、遊技機10では、ST確変遊技状態での大当たり期待度は全遊技設定値に共通で63.42%であるのに対して、時短遊技状態での大当たり期待度は遊技設定値によって異なるが61%前後(59.90%〜61.81%)である(図10(D)参照)。
即ち、遊技機10では、確変大当たり遊技において、当該大当たり遊技の終了後の移行先の遊技状態について、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99を入球させるか否かによって、高頻度サポートモードでの大当たり期待度の高く変動遊技の消化速度が遅いST確変遊技状態への移行と、高頻度サポートモードでの大当たり期待度がST確変遊技状態よりも若干低く変動遊技の消化速度が著しく速い時短遊技状態への移行とのいずれかから遊技者の意思によって選択することができる。そのため、遊技者は、自らの意思により時短遊技状態を選択することで、遊技時間に制約がある状況下において、高頻度サポートモードでの大当たり期待度よりも変動遊技の消化速度を優先することができる。これにより、残された時間内に高頻度サポートモードを終了させる可能性を高め、いわゆる取りこぼしを防止できる。また、時短遊技状態を選択した場合であっても、時短遊技状態での大当たり期待度がST確変遊技状態の大当たり期待度よりも若干低いだけであるため、時短遊技状態を選択することによる大当たり期待回数の低減を小さくすることができる。その結果、遊技者は、時短遊技状態を選択することで、大当たり期待度(大当たり期待回数)が著しく低減されることなく、変動遊技の消化時間を短くできるという利点を享受できる。
なお、時短遊技状態及びST確変遊技状態のそれぞれでの大当たり期待度の差が小さいと言え、ST確変遊技状態と時短遊技状態との間には大当たり期待度の差が確実に存在し、ST確変遊技状態のほうが時短遊技状態よりも遊技者にとって有利であることには変わりない。そのため、V入賞ラウンド遊技では、V入賞パンクを発生させずにV入賞口364に遊技球99を入球させるほうが遊技者にとっては有利である。但し、時短遊技状態及びST確変遊技状態のそれぞれでの大当たり期待度は、一定以上の試行回数を重ねる場合(一定回数以上の変動遊技が実行される場合)に収束するものである。即ち、ST確変遊技状態と時短遊技状態との大当たり期待度の差による利益を確実に受けるためには、一定回数以上の変動遊技が実行されることが必要になる。換言すれば、遊技時間に制約が少ない場合や時間に余裕がある場合には、V入賞パンクを発生させずにV入賞口364に遊技球99を入球させることが好ましいことには変わりないが、その一方で、短時間の遊技では時短遊技状態とST確変遊技状態との大当たり期待度の差が収束しないことが起こり得る。つまり、V入賞ラウンド遊技においてV入賞パンクを発生させることによって大当たり遊技の終了後に意図的に時短遊技状態に移行させる場合であっても、変動遊技回数が少ない状況、例えば1回の高頻度サポートモードでの最大サポート回数においては、ST確変遊技状態に移行されることにより期待される利益(出玉期待値)と比べて同等以上の利益が時短遊技状態において得られることがある。このように、時短遊技状態及びST確変遊技状態のそれぞれでの大当たり期待度の差が小さい場合には、1回の高頻度サポート程度の変動遊技回数では、時短遊技状態のほうがST確変遊技状態よりも大きな利益を得られる可能性が高くなり、遊技時間に制約がある場合などに変動遊技の消化時間を優先してST確変遊技状態ではなく時短遊技状態を選択する場合であっても、遊技者が受ける不利益を低減することができる。
普図当たり乱数カウンタC4は、例えば、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に0に戻される。普図当たり乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート316に遊技球99が入賞したタイミングでRAM412における普図保留格納エリア412cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、普図保留格納エリア412cに格納された普図当たり乱数カウンタC4の値によって電動役物315bを所定時間だけ開放状態にするか否かの普図当たり抽選が行われる。ここで、図12(D)は普図低確率モード当否テーブルの一例を示す図であり、図12(E)は普図当たり抽選において参照される普図高確率モード当否テーブルの一例を示す図である。
図12(D)に示すように、普図低確率モード当否テーブルは、低頻度サポートモードにおいてMPU41が普図当たり抽選を行う場合に参照される。普図低確率モード当否テーブルでは、0〜99の100個の乱数カウンタC4の値(乱数値)のうち、普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりとなる乱数値の数は、乱数値0の1個である。つまり、普図低確率モード当否テーブルに基づいて普図当たり抽選が実行される低頻度サポートモードでは、普図当たり確率が1/100であり、普図当たり確率が低い。そのため、低頻度サポートモードである通常遊技状態では、電動役物315bが作動され難く、第2入賞口315に遊技球99が入球され難い。なお、低頻度サポートモードでの普図当たり確率は、1/100に限らず、高頻度サポートモードでの普図当たり確率よりも低い確率であればよく、0%であってもよい。
図12(E)に示すように、普図高確率モード当否テーブルは、高頻度サポートモードにおいてMPU41が普図当たり抽選を行う場合に参照される。普図高確率モード当否テーブルでは、0〜99の100個の乱数カウンタC4の値(乱数値)のうち、普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりとなる乱数値の数は、乱数値1〜99の99個である。つまり、普図高確率モード当否テーブルに基づいて普図当たり抽選が実行される高頻度サポートモードでは、普図当たり確率が99/100であり、普図当たり確率が高い。そのため、高頻度サポートモードであるST確変遊技状態及び時短遊技状態では、電動役物315bが作動され易く、第2入賞口315に遊技球99が入球され易い。なお、高頻度サポートモードでの普図当たり確率は、99/100に限らず、高頻度サポートモードでの普図当たり確率よりも高い確率であればよく、100%であってもよい。
そして、MPU41は、メイン表示部37の第1特別図柄表示部372及び第2特別図柄表示部373による変動表示時間を示す変動パターンを特定すると、その変動パターン及び大当たり抽選での抽選結果を示す変動パターンコマンドを音声ランプ制御装置5に送信する。具体的に、MPU41は、抽選結果が「4R通常大当たり」である場合は、変動パターン「01」〜「03」の前に4R通常大当たりである旨を示す「A」を付した変動パターンコマンド「A01」〜「A03」のいずれかを送信する。また、MPU41は、抽選結果が「5R確変大当たり」である場合は、変動パターン「01」〜「03」の前に5R確変大当たりである旨を示す「B」を付した変動パターンコマンド「B01」〜「B03」のいずれかを送信する。さらに、MPU41は、抽選結果が「16R確変大当たり」である場合は、変動パターン「01」〜「03」の前に16R確変大当たりである旨を示す「C」を付した変動パターンコマンド「C01」〜「C03」のいずれかを送信する。また、MPU41は、抽選結果が「外れ」である場合は、変動パターン「01」〜「12」の前に外れである旨を示す「D」を付した変動パターンコマンド「D01」〜「D12」のいずれかを送信する。これにより、音声ランプ制御装置5は、変動パターンコマンドに基づいて、変動パターン(変動表示時間)及び抽選結果を判断することが可能であり、その変動パターン及び抽選結果に基づいて、図柄表示部341で表示される変動種別及び演出種別などの変動態様の詳細を決定する(図43(B)参照)。そして、音声ランプ制御装置5は、決定した変動態様の詳細に基づいて図柄表示部341に変動表示を実行させ、スピーカ26から変動表示に合わせて音声を再生し、電飾部27を点灯、点滅又は消灯させる。
このように、遊技機10では、主制御装置4のMPU41は、図柄表示部341における変動表示について、変動種別カウンタCS1及び変動テーブルに基づいて変動パターン(変動表示時間)を決定する簡易な処理を実行することになる。そのため、遊技機10のMPU41が8ビットマイコンで構成される場合であっても、そのMPU41により安定して大当たり抽選を実行することができる。また、実際に図柄表示部341に表示される変動態様の詳細は音声ランプ制御装置5で決定されるため、その変動態様としては多種多様な変動態様を選択的に実行することが可能である。
ここで、図13は、図1に示す遊技機10の主制御装置4のMPU41におけるRAM412に設定される遊技情報格納エリア412dの一例を示すブロック図である。遊技情報格納エリア412dには、遊技履歴、出玉性能などに関する遊技情報が格納されている。本実施形態では、遊技情報格納エリア412dには、遊技情報として、「アウト玉数」、「一般入賞口払出玉数」、「第1入賞口払出玉数」、「第2入賞口払出玉数」、「可変入賞口払出玉数」、「遊技設定値」、「ベース情報」、「連続役物比率情報」、「役物比率情報」、「累積大当たり抽選回数」、「単位大当たり抽選回数」、「大当たり回数」、及び「連続外れ回数」が格納されている。これらの遊技情報のうち、「遊技設定値」、「ベース情報」、「連続役物比率情報」、「役物比率情報」、及び「単位大当たり抽選回数」が出玉性能に関する遊技情報(性能情報)に該当する。
「アウト玉数」は、通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)において遊技盤31に発射された遊技球数の積算値である。この「アウト玉数」は、後述の図17の主タイマ割込処理でのステップS1001のセンサ検出処理においてアウト玉センサ317aによって検出されるアウト玉をカウントした値として格納される。
「一般入賞口払出玉数」は、通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)において一般入賞口313への入賞に対して払い出される遊技球99の積算値である。この「一般入賞口払出玉数」は、通常遊技状態において入賞センサ313aによって一般入賞口313への入賞が検出された場合に、後述の図20のメイン処理でのステップS1303の賞球コマンド設定処理において一般入賞口313への入賞に応じた賞球数の払い出しを払出制御装置7に行わせるための賞球コマンドを設定する際に、今回の入賞による払出玉数を加算した値に更新される。
「第1入賞口払出玉数」は、通常遊技状態(特図低確率モードであって高頻度サポートモード)において第1入賞口314への入賞に対して払い出される遊技球99の積算値である。この「第1入賞口払出玉数」は、通常遊技状態において入賞センサ314aによって第1入賞口314への入賞が検出された場合に、後述の図20のメイン処理でのステップS1303の賞球コマンド設定処理において第1入賞口314への入賞に応じた賞球数の払い出しを払出制御装置7に行わせるための賞球コマンドを設定する際に、今回の入賞による払出玉数を加算した値に更新する。
「第2入賞口払出玉数」は、時短遊技状態(特図低確率モードかつ高頻度サポートモード)において第2入賞口315への入賞に対して払い出される遊技球99の積算値である。この「第2入賞口払出玉数」は、時短遊技状態において入賞センサ315aによって第2入賞口315への入賞が検出された場合に、後述の図20のメイン処理でのステップS1303の賞球コマンド設定処理において第2入賞口315への入賞に応じた賞球数の払い出しを払出制御装置7に行わせるための賞球コマンドを設定する際に、今回の入賞による払出玉数を加算した値に更新する。
「可変入賞口払出玉数」は、大当たり遊技状態において可変入賞口353,363及びV入賞口364への入賞に対して払い出される遊技球99の積算値である。この「可変入賞口払出玉数」は、大当たり遊技状態において可変入賞センサ353a,363a又はV入賞センサ364aによって可変入賞口353,363又はV入賞口364への入賞が検出された場合に、後述の図20のメイン処理でのステップS1303の賞球コマンド設定処理において可変入賞口353,363又はV入賞口364への入賞に応じた賞球数の払い出しを払出制御装置7に行わせるための賞球コマンドを設定する際に、今回の入賞による払出玉数を加算した値に更新する。
「設定値」は、大当たり抽選(当否判定)で用いる特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)を選択するためのものである。換言すれば、「設定値」は、特図低確率モードでの大当たり確率を規定する。本実施形態では、上述のように6段階の設定値(大当たり確率)の異なる6種類の特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)が準備されている。「設定値」は、後述の図34の設定値変更処理において更新される。
「ベース情報」は、通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)における払戻率(出玉率)である「ベース」に関する情報であり、この「ベース」は通常遊技状態における「アウト玉数」に対する「一般入賞口払出玉数」と「第1入賞口払出玉数」との合算払出玉数の比率である。「ベース」を数式で表すと、「ベース」=100×(「一般入賞口払出玉数」+「第1入賞口払出玉数」)/「アウト玉数」である。「ベース情報」は、現状ベースBL、前回6万玉ベースB1及び前々回6万玉ベースB2に関する情報を含む。ここで、前回6万玉ベースB1及び前々回6万玉ベースB2は、後述の図35の特定性能情報更新処理においてアウト玉数が60000玉に達するごとに更新される(ステップS2305及びS2306)。具体的には、直近のアウト玉数が60000玉に到達したときの「ベース」は前回6万玉ベースB1として、もう一つ前のアウト玉数が60000玉に到達したときの「ベース」は前々回6万玉ベースB2として、それぞれRAM412の遊技情報格納エリアの「ベース情報」として保存される。また、アウト玉数のカウンタ値が60000玉に到達するまでは現状ベースBLとして演算され(ステップS2304)、現状ベースBLがRAM412の遊技情報格納エリアの「ベース情報」として保存される。また、アウト玉数のカウンタ値が60000玉に到達するまでは現状ベースBLとして演算される場合、「ベース情報」には、先に説明した「一般入賞口払出玉数」、「第1入賞口払出玉数」及び「アウト玉数」とは別に、ベース演算用の「一般入賞口払出玉数」、「第1入賞口払出玉数」及び「アウト玉数」が格納される。
なお、本実施形態では、「ベース情報」が「現状ベースBL」、「前回6万玉ベースB1」及び「前々回6万玉ベースB2」を含んでおり、過去2回分の6万玉ベースが履歴として残されているが、過去3回分以上の6万玉ベースを履歴として残すようにしてもよい。また、「ベース情報」として、遊技機10が遊技ホールに設置されてから現在に至るまの累積ベースを含ませてもよい。
「連続役物比率情報」は、賞球の払い出しがある全ての入賞口(一般入賞口313、第1入賞口314、第2入賞口315、可変入賞口353,363及びV入賞口364)への入賞による総払出玉数において、可変入賞口353,363及びV入賞口364への入賞による可変入賞口払出玉数が占める比率である「連続役物比率」に関する情報である。「連続役物比率」を数式で表すと、「連続役物比率」=100×「可変入賞口払出玉数」/「総払出玉数」である。「連続役物比率情報」は、例えば後述の図35の特定性能情報更新処理において更新される。本実施形態では、「連続役物比率情報」は、遊技機10が遊技ホールに設置されてからの現在に至るまでの累積連続役物比率として記憶される。なお、「連続役物比率情報」は、一定期間(例えば一定数の大当たり回数(例えば100回)に対するもの、通常遊技状態での一定数の大当たり抽選(例えば1000回)が実行されるまでの期間、アウト玉数が一定数(例えば6万玉)に達するまでの期間)に対する連続役物比率であってもよい。もちろん、「連続役物比率情報」は、累積連続役物比率と、一定数期間での連続役物比率との両方を含んでいてもよい。
「役物比率情報」は、賞球の払い出しがある全ての入賞口(一般入賞口313、第1入賞口314、第2入賞口315、可変入賞口353,363及びV入賞口364)への入賞による総払出玉数において、第2入賞口払出玉数と可変入賞口払出玉数との合算払出玉数が占める比率である「役物比率」に関する情報である。「役物比率」を数式で表すと、「役物比率」=100×(「第2入賞口払出玉数」+「可変入賞口払出玉数」)/「総払出玉数」である。「役物比率情報」は、例えば後述の図35の特定性能情報更新処理において更新される。本実施形態では、「役物比率情報」は、遊技機10が遊技ホールに設置されてからの現在に至るまでの累積役物比率として記憶される。なお、「役物比率情報」は、一定期間(例えば一定数の大当たり回数(例えば100回)に対するもの、通常遊技状態での一定数の大当たり抽選(例えば1000回)が実行されるまでの期間、アウト玉数が一定数(例えば6万玉)に達するまでの期間)に対する役物比率であってもよい。もちろん、「連続役物比率情報」は、累積役物比率と、一定数期間での役物比率との両方を含んでいてもよい。
「累積大当たり抽選回数」は、遊技ホールの営業開始前に遊技機10の起動が開始されてから現在に至るまでに、通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)において大当たり抽選を行った回数である。換言すれば、「累積大当たり抽選回数」は、通常遊技状態における第1入賞口314への入賞を契機としてメイン表示部37の第1特別図柄表示部372の第1特別図柄の変動表示が実行された累積変動表示回数でもある。「累積大当たり抽選回数」は、後述の図27の特図変動開始処理でのステップS2014で第1特別図柄表示部372での第1特別図柄の変動表示を開始させるごとに1ずつ加算される。また、「累積大当たり抽選回数」は、遊技機10の主電源のオフによってRAM412の遊技情報格納エリア412dからクリアされる。
「単位大当たり抽選回数」は、通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)における一定数のマイナス差玉当たりの、第1入賞口314への入賞を契機として大当たり抽選を受けた回数(第1特別図柄表示部372の第1図柄の変動表示が実行された回数)である。本実施形態では、一定数は「250玉」であり、差玉は「アウト玉数」から「一般入賞口払出玉数」及び「第1入賞口払出玉数」を差し引いた玉数である。つまり、「単位大当たり抽選回数」は、遊技ホールで1000円に対して250玉の貸玉を受ける場合、通常遊技状態において1000円平均の第1特別図柄表示部372での第1特別図柄の変動表示回数(大当たり抽選を受けた回数)である。なお、「単位大当たり抽選回数」は、通常遊技状態における一定数の「アウト玉数」当たりの大当たり抽選を受けた回数であってもよい。「単位大当たり抽選回数」は、後述の図35の特定性能情報更新処理において更新される。本実施形態では、「単位大当たり抽選回数」は、遊技機10が遊技ホールに設置されてからの現在に至るまでの累積単位大当たり抽選回数として記憶される。なお、「単位大当たり抽選回数」は、一定期間(例えば一定数の大当たり回数(例えば100回)に対するもの、通常遊技状態での一定数の大当たり抽選(例えば1000回)が実行されるまでの期間、アウト玉数が一定数(例えば6万玉)に達するまでの期間)に対するものであってもよい。もちろん、「単位大当たり抽選回数」として、累積単位大当たり抽選回数と、一定数期間での単位大当たり抽選回数との両方を遊技情報として記憶してもよい。
「大当たり回数」は、遊技ホールの営業開始前に遊技機10の起動が開始されてから現在に至るまでに行った大当たり抽選での抽選結果が大当たりとなった回数である。「大当たり回数」は、例えば後述の図25の変動遊技制御処理のステップS1811において大当たり遊技開始フラグをオンに設定する際に1ずつ加算される。また、「大当たり回数」は、遊技機10の主電源のオフによってRAM412の遊技情報格納エリア412dからクリアされる。
「連続外れ回数」は、特図低確率モード(通常遊技状態(低頻度サポートモード)及び時短遊技状態(高頻度サポートモード))において大当たり抽選での抽選結果が連続して外れとなった回数であり、抽選結果が大当たりである場合に0回にクリアされる。「連続外れ回数」は、後述の図27の特図変動開始処理でのステップS2014でメイン表示部37の第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373での第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示を開始させる場合に、ステップS2003での特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)に基づく当否判定の結果が外れであれば1ずつ加算され、当否判定の結果が大当たりである場合に0回にクリアされる。本実施形態では、「連続外れ回数」は、遊技機10の主電源のオフによってRAM412の遊技情報格納エリア412dからクリアされる。もちろん、「連続外れ回数」は、遊技機10の主電源のオフによって遊技情報格納エリア412dからクリアされないようにしてもよい。
図8の説明に戻り、性能情報表示装置4Aは、RAM412に設定される遊技情報格納エリア412dに遊技情報(性能情報)として格納される「ベース情報」及び「遊技設定値」を表示するものである。性能情報表示装置4Aは、性能表示モニタ43、性能表示スイッチ44、遊技設定値表示部45、設定値変更操作部46及びROM47を備える。ここで、図14は、性能情報表示装置4Aの一例を模式的に示す図である。
図14に示すように、性能表示モニタ43は、遊技機10での「ベース情報」を表示するものであり、内枠12を展開した状態において、視認可能な位置に設けられている(図3参照)。性能表示モニタ43は、複数(本実施形態では4つ)の7セグメント表示器431〜434により構成されており、4ケタ7セグと称されるものである。なお、性能表示モニタ43は、主制御装置4に設けることが好ましいが、メイン制御ユニット331における主制御装置4以外の装置に設けられてもよく、メイン制御ユニット331以外の遊技の他の構成要素に設けられてもよい。また、メイン表示部37の第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373を利用して「ベース情報」を表示させることも考えられる。
7セグメント表示器431〜434は、「0」〜「9」の数字、及び「A」〜「F」のアルファベットを表示可能である。なお、7セグメント表示器431〜434では、アルファベットの「B」を表示する場合に数字の「8」と区別するためにドットが点灯されて「8.」と表示され、アルファベットの「D」を表示する場合に数字の「0」と区別するためにドットが点灯されて「0.」と表示される。また、「A」〜「F」のアルファベットのいずれのアルファベットを表示する場合においも、アルファベットであることを明示するめにドットを点灯させることも考えられる。
性能表示モニタ43は、4つの7セグメント表示器431〜434のうちの左2つの7セグメント表示器431,432が「ベース種別」が略記号で表示される識別セグであり、右2つの7セグメント表示器433,434がMPU41によって演算されるベース値(%)が表示される比率セグである。例えば、現状ベースBLが31%であるある場合には、識別セグである左2つの7セグメント表示器431,432において現状ベースBLの略記号である「BL」が「8.」、「L」として表示され、比率セグである右2つの7セグメント表示器433,434においてベース値である「31」が「3」、「1」として表示される。つまり、4つの7セグメント表示器431〜434では、左から順に、「8.」、「L」、「3」、「1」と表示される。
性能表示スイッチ44は、押下操作によって性能表示モニタ43(4つの7セグメント表示器431〜434)の電源のオンオフを一括して切り替えるものであり、内枠12を展開した状態において操作容易な位置に設けられる(図3参照)。図示した例では、性能表示スイッチ44の上半部が押下されることで電源がオンにされ、下半部が押下されることで電源がオフにされる。性能表示スイッチ44に対して電源をオンにする操作が行われると、4つの7セグメント表示器431〜434に通電され、性能表示モニタ43でのベース情報の表示が可能にされる。一方、性能表示スイッチ44に対して電源をオフにする操作が行われると、4つの7セグメント表示器431〜434への通電が遮断され、性能表示モニタ43でのベース情報が非表示にされる。なお、性能表示スイッチ44は、主制御装置4以外に設けられてもよい。
ここで、図15(A)は、性能表示モニタ43での表示例である。図15(A)に示すように、性能表示スイッチ44がオフである場合、7セグメント表示器431〜434が消灯状態であるため、ベース情報が非表示状態とされる。図15(B)〜図15(D)に示すように、性能表示スイッチ44がオンにされると、性能表示スイッチ44がオフにされない限り、「ベース情報」として、現状ベースBL→前回6万玉ベースB1→前々回6万玉ベースB2→現状ベースBLに順にループして、各ベースが一定時間ごとに繰り返し表示される。図15(B)に示す例では現状ベースBLが28%であることを示し、図15(C)に示す例では前回6万玉ベースB1が34%であることを示し、図15(D)に示す例では前々回6万玉ベースB2が32%であることを示している。一方、図15(A)に示すように、性能表示スイッチ44がオフされた場合、7セグメント表示器431〜434が消灯され、性能表示モニタ43でのベース情報が非表示とされる。
なお、性能表示モニタ43に「ベース情報」を表示させるのに必要なプログラム、例えば現状ベースBL、前回6万玉ベースB1及び前々回6万玉ベースB2を演算するプログラム、性能表示モニタ43に現状ベースBL、前回6万玉ベースB1及び前々回6万玉ベースB2を一定時間ごとに順に表示させるプログラムなどは、主制御装置4にMPU41のROM412とは別に設けられるROM47に格納される。これにより、MPU41のROM411の負荷を軽減できる。但し、MPU41のROM411に容量的な余裕がある場合には、ROM411に性能表示モニタ43に「ベース情報」を表示させるのに必要なプログラムを格納してもよい。また、主制御装置4にとは別に設けられるROMなどの記憶手段に性能表示モニタ43に「ベース情報」を表示させるのに必要なプログラムを格納してもよい。
また、性能表示モニタ43では、「ベース情報」に代えて、又は「ベース情報」に加えて、「連続役物比率情報」や「役物比率情報」などの遊技情報格納エリア412dに格納された他の性能情報を表示させてもよい。
また、性能表示モニタ43は、7セグメント表示器に限らず、ドットマトリクスディスプレイ、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの他の形態の表示器により構成されてもよい。
図14の説明に戻り、遊技設定値表示部45は、大当たり抽選で参照する特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)を選択するための上述の遊技設定値を表示するものであり、7セグメント表示器によって構成されている。なお、遊技設定値表示部45は、7セグメント表示器に限らず、ドットマトリクスディスプレイ、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの他の形態の表示器により構成されてもよく、性能表示モニタ43を利用して遊技設定値を表示するようにしてもよい。
設定値変更操作部46は、押下操作によって7セグメント表示器の電源のオンオフを切り替え、7セグメント表示器の電源がオンである場合に回転操作されることによって遊技設定値の変更を可能にする。設定値変更操作部46は、例えば押下操作によってオンオフされる接点式スイッチとしての機能と、回転操作(所定角度の回転)によって接点が切り替えられるロータリースイッチとしての機能とを有する。ここで、図16は、主制御装置の遊技設定値表示部45での表示例を示す図である。
図16(A)に示すように、遊技設定値表示部45が消灯状態である場合に設定値変更操作部46に対する押下操作がなされると、7セグメント表示器が通電されることで遊技設定値表示部45に数字が表示される。このときに表示される数字は、RAM412の遊技情報格納エリア412dに格納された遊技設定値であり、現在の遊技設定値を示している。図示した例では、遊技設定値は「1」である。一方、遊技設定値表示部45が点灯状態である場合に設定値変更操作部46に対する押下操作がなされると、7セグメント表示器への通電が遮断されることで遊技設定値表示部45が消灯状態となる。
図16(B)に示すように、遊技設定値表示部45が点灯状態である場合に設定値変更操作部46に対する回転操作がなされると、遊技設定値表示部45に表示される数字が変更される。図示した例では、遊技設定値表示部45が右回転されることで遊技設定値表示部45に表示される数字が大きくなり、遊技設定値表示部45が左回転されることで遊技設定値表示部45に表示される数字が小さくなる。そして、遊技設定値表示部45が回転されることで遊技設定値表示部45に表示される数字が変更された場合、変更後の数字が遊技設定値としてRAM412の遊技情報格納エリア412dに保存される。そのため、目的とする遊技設定値に対応する数字を遊技設定値表示部45に表示させた状態で設定値変更操作部46を押下して7セグメント表示器の電源がオフにされた場合、電源がオフされる直前に表示されていた数字が遊技設定値として決定される。これにより、MPU41は、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存された遊技設定値に応じて選択される特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)に基づいて大当たり抽選を行うことができる。
なお、遊技設定値を変更する方法は、設定値変更操作部46を回転させてから遊技設定値表示部45の電源をオフにする方法には限らない。例えば、設定値変更操作部46を回転させてから操作ボタン20(図1参照)を押下することで遊技設定値を決定する方法、操作ボタン20(図1参照)を連打又は長押しすることで遊技設定値表示部45に表示される数字を変更させてから遊技設定値表示部45の電源をオフにする方法、主制御装置4などに設けられる鍵穴に鍵を差し込んで鍵を回転させることで遊技設定値表示部45に表示される数字を変更させてから鍵を抜く方法などであってもよい。
[サブ制御ユニット332]
図8に示すように、サブ制御ユニット332は、音声ランプ制御装置5及び表示制御装置6を備えており、主制御ユニット331から入力される制御信号に基づいて図柄表示部341における図柄変動表示及び演出表示を実行する。
[音声ランプ制御装置5]
音声ランプ制御装置5は、MPU51及び入出力I/F52などを備える。MPU51は、1チップマイコンとして構成された演算装置である。また、MPU51には、ROM511及びRAM512が内蔵されている。
ROM511は、制御プログラム及びパラメータ情報が予め記憶された不揮発性の記憶部である。また、ROM511には、変動遊技演出、大当たり遊技演出などで使用される音声、ランプ点滅パターンなどの情報も記憶されている。RAM512は、種々の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU51によって実行される処理の一次記憶領域(作業領域)として使用される。なお、RAM512は、不揮発性の記憶部であってもよい。
音声ランプ制御装置5は、ROM511に記憶されている制御プログラムに従った処理をMPU51によって実行することにより、主制御装置4から入力されるコマンド(制御信号)に基づいて、表示制御装置6にコマンド(制御信号)を入力し、図柄表示部341の表示を制御する。また、音声ランプ制御装置5は、図柄表示部341の表示に合わせてスピーカ26からの再生音声出力及び電飾部27の点滅態様も制御する。例えば、MPU51は、後述の変動遊技演出及び大当たり遊技演出を実行する場合に、図柄表示部341での画像表示、スピーカ26からの再生音声出力及び電飾部27の点滅態様を制御する。
入出力I/F52は、音声ランプ制御装置5に信号を入力し、音声ランプ制御装置5から制御信号を出力する入出力インターフェースである。具体的に、入出力I/F52には、主制御装置4及び表示制御装置6が接続されている。そして、主制御装置4から音声ランプ制御装置5には特図変動パターンコマンド、第1特図保留コマンド、第2特図保留コマンド、特図シフトコマンド、大当たり遊技開始コマンド、ラウンド遊技開始コマンド、V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンド、V入賞コマンド、エンディング開始コマンド、大当たり遊技終了コマンドなどのコマンドが入力される。また、音声ランプ制御装置5は、表示制御装置6に表示変動パターンコマンドなどを出力する。なお、表示制御装置6が、主制御装置4からのコマンドを受信し、そのコマンドを音声ランプ制御装置5に入力する構成も他の実施形態として考えられる。また、サブ制御ユニット332が、音声ランプ制御装置5及び表示制御装置6の両方の機能を有する一つの制御装置を備える構成も他の実施形態として考えられる。
また、入出力I/F52には、スピーカ26及び電飾部27が接続されている。そして、音声ランプ制御装置5では、MPU51が、主制御装置4から入力されるコマンドに基づいて、スピーカ26から出力される音声、電飾部27の点滅態様などを制御することが可能である。また、入出力I/F52には、操作スイッチ20aが接続されている。そして、MPU51は、操作スイッチ20aからの検出信号に基づいて、操作ボタン20に対する操作の有無を判断する。なお、MPU51は、操作ボタン20に対する操作の有無だけでなく、操作ボタン20に対する操作が開始されたこと、操作が継続していること、及び操作が終了したことを個別に判断するようにしてもよい。これにより、操作ボタン20に対する操作が、単打操作、連打操作及び長押し操作のいずれの操作であるかを判断できる。なお、操作スイッチ20aは、主制御装置4の入出力I/F42に接続されていてもよい。
MPU51は、主制御装置4から入力される変動パターンコマンド、第1保留コマンド、第2保留コマンド、シフトコマンドなどのコマンドに基づいて所定の演算処理を実行する(図29参照)。
具体的に、MPU51は、変動パターンコマンドが入力された場合に、変動パターンコマンドに基づいて変動パターン(飾り図柄の停止図柄組み合わせ(図43(A)参照)、変動表示時間、変動種別(図43(B)参照))、及び演出パターン種別(図44(A)〜図44(C)参照)を決定し、その変動パターンに対応する表示変動パターンコマンドを表示制御装置6に送信し(図42のコマンド判定処理でのステップS2605参照)、図柄表示部341における図柄変動表示を開始させる。このとき、図柄表示部341では、変動パターンコマンドが外れを示す場合には外れに対応する飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
[表示制御装置6]
表示制御装置6は、音声ランプ制御装置5から入力されるコマンド(制御信号)に基づいて図柄表示部341の表示を制御する。具体的に、表示制御装置6は、音声ランプ制御装置5から入力される表示変動パターンコマンドなどに基づいて図柄表示部341の表示を制御することにより、図柄変動表示及び演出表示を実行する。
表示制御装置6は、MPU61及び入出力I/F62などを備え、入出力I/F62には音声ランプ制御装置5及び図柄表示部341が接続されている。なお、音声ランプ制御装置5及び表示制御装置6の間は双方向通信可能であってよい。
MPU61は、1チップマイコンとして構成された演算装置であり、MPU61には、ROM611及びRAM612が内蔵されている。また、表示制御装置6には、時間を計時するタイマ回路、割込を受け付ける割込回路などの他の回路も内蔵されている。MPU61は、ROM611などに記憶されている制御プログラムに従って処理を実行する。また、表示制御装置6で実行される処理の一部又は全部は電子回路によって実行されてもよい。
ROM611には、制御プログラムの他、図柄表示部341の図柄変動表示で用いられる飾り図柄などの変動図柄、予告演出画像、リーチ演出画像、大当たり演出画像、外れ演出画像などの画像が複数種類記憶されている。なお、図柄表示部341に表示される画像には静止画及び動画が含まれる。また、ROM611には、変動表示パターンコマンドごとに対応する表示スケジュールが記憶されている。具体的に、表示スケジュールには、使用する画像の種類や表示タイミングの他、変動図柄の変動表示時間も含まれる。そして、表示制御装置6では、MPU61が、変動表示パターンコマンドに対応する表示スケジュールに従って画像を図柄表示部341に表示させることにより図柄変動表示及び演出表示が実現される。
RAM612は、種々の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU61によって実行される処理の一次記憶領域(作業領域)として使用される。なお、RAM612は不揮発性の記憶部であってもよい。
[払出制御装置7]
払出制御装置7には、MPU71及び入出力I/F72などが搭載されている。MPU71は、1チップマイコンとして構成された演算装置である。また、MPU71には、ROM711及びRAM712が内蔵されている。
ROM711は、制御プログラム及びパラメータ情報が予め記憶された不揮発性の記憶部である。また、RAM712は、種々の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU71によって実行される処理の一次記憶領域(作業領域)として使用される。なお、RAM712は不揮発性の記憶部であってもよい。
入出力I/F72は、払出制御装置7に信号を入力し、払出制御装置7から制御信号を出力する入出力インターフェースである。具体的に、入出力I/F72には、払出装置132及び球貸装置100が接続されている。
払出装置132は、前述したように、タンク131から上皿23に向けて遊技球99を払い出すものであり、遊技球99の払出の有無を切り換える球止部材を駆動させるモーターなどの駆動部132aと、払い出される遊技球99を個別に検出する払出センサ132bとを備える。払出制御装置7は、払出センサ132bによる検出結果に基づいて駆動部132aを制御することにより任意の数の遊技球99を払い出す。また、払出制御装置7には、状態復帰スイッチ73が設けられている。状態復帰スイッチ73は、例えば、払出装置132の球詰まりなどの払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。
球貸装置100は、遊技機10と併せて島設備に設置される。そして、球貸装置100は、遊技機10の前面枠11に設けられている不図示の球貸操作装置の操作に応じて、球貸装置100に挿入されているカードなどの記録媒体に記憶されている金額の範囲内で予め設定された金額に相当する数の遊技球99を払い出して遊技者に貸し出すことが可能である。具体的には、球貸装置100から払出制御装置7に、所定数の遊技球99を払い出す旨の制御信号が入力されることにより、MPU71により払出装置132が制御されて所定数の遊技球99が払い出される。なお、記録媒体はカードに限らず、例えばICチップを内蔵するコイン型、スティック型の記憶媒体であってもよい。また、球貸装置100は、現金の挿入によりその現金に応じた所定数の遊技球99を貸し出すことが可能なものであってもよい。
[発射制御装置8]
発射制御装置8は、遊技球発射機構32の駆動を制御する発射制御IC81を備える。具体的に、発射制御IC81は、発射ハンドル22が回転操作されている間、遊技球発射機構32の球送り装置322を駆動させることにより、上皿23に貯留されている遊技球を発射レール321上に供給させる。そして、発射制御IC81は、発射ハンドル22の操作量を検出し、その操作量に応じて遊技球発射機構32のソレノイド323を駆動させることにより、発射レール321上の遊技球99を遊技盤31に向けて発射させる。このとき、発射制御IC81は、予め設定された周期(例えば0.6sec)でON/OFFが切り替わるクロック信号を駆動信号として球送り装置322及びソレノイド323を駆動させる。これにより、遊技機10では、0.6secごとに1個の遊技球99が遊技領域に向けて発射される。
また、発射ハンドル22には、遊技者による回転操作量を検出するための可変抵抗が設けられており、発射ハンドル22の回転操作量に応じて電圧が発射制御IC81に入力される。これにより、発射制御IC81は、発射ハンドル22の回転操作量に応じて入力される電圧値に基づいて、発射ハンドル22の回転操作量が多いほど遊技球発射機構32からの遊技球99の発射強度が強くなるようにソレノイド323への印加電圧を調整する。
さらに、発射ハンドル22には、遊技者が発射ハンドル22に触れていることを検出するためのタッチセンサ21a、及び遊技者が任意に遊技球99の発射を停止させるための操作を行う球止めスイッチ21bが設けられている。発射制御IC81は、タッチセンサ21a及び球止めスイッチ21bを用いて、タッチセンサ21aにより遊技者が発射ハンドル22に触れていないことを検出した場合、又は球止めスイッチ21bが遊技者によって操作されていることを検出した場合に、遊技球発射機構32による遊技球99の発射を停止させる。これにより、例えば発射ハンドル22が回転操作された状態で固定され、遊技者が発射ハンドル22に触れていない状況における遊技が防止される。また、遊技者は、発射ハンドル22を回転操作したまま親指などで球止めスイッチ21bを任意のタイミングで操作することにより、球技球の発射を停止させることができる。
[電源制御装置9]
電源制御装置9は、種々のセンサ、駆動部などを駆動するための+12V電圧、制御装置で使用されるロジック用の+5V電圧などを生成する。そして、電源制御装置9は、生成した+12V又は+5Vの電圧を、主制御装置4、音声ランプ制御装置5、表示制御装置6、払出制御装置7、発射制御装置8などに供給する。
なお、電源制御装置9には、遊技機10の電源をON/OFFするための電源スイッチ90、遊技機10を初期状態に戻す際に操作されるRAM消去スイッチ91が設けられている。遊技機10は、RAM消去スイッチ91がONの状態で電源スイッチ90が操作されて電源が投入された場合に初期化される。
また、電源制御装置9には、電源設備から供給される電力により充電される充電手段としてコンデンサ及び二次電池が設けられている。これにより、遊技機10では、電源設備からの電力供給が遮断された場合でも、制御装置に設けられたRAMの情報が、前記コンデンサから放電される電力によって所定期間保持される。また、遊技機10では、電源設備からの電力供給が遮断された場合でも、制御装置が、二次電池から放電される電力により所定期間の間は駆動可能である。
さらに、電源制御装置9は、電力供給が遮断されたと判断した場合に、主制御装置4、音声ランプ制御装置5、払出制御装置7などに停電信号を入力する。例えば、電源制御装置9は、電源設備から供給される電力に基づいて予め設定された24Vの直流電圧を出力する場合、その直流電圧が予め設定された22V未満に達した場合に停電状態であると判断する。なお、主制御装置4、音声ランプ制御装置5、払出制御装置7などは、電源制御装置9から停電信号を受信すると、実行中の制御を中断して所定のNMI割込処理を実行する。
[主制御装置4の処理]
次に、図17〜図40を参照しつつ、主制御装置4のMPU41によって実行される処理について説明する。具体的に、遊技機10において、MPU41は、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理、立ち上げ処理後に実行されるメイン処理、定期的に起動される主タイマ割込処理、停電時に実行されるNMI割込処理などを実行する。なお、本実施形態では、立ち上げ処理、NMI割込処理などについては説明を省略し、主タイマ割込処理及びメイン処理について説明する。
[主制御装置4の主タイマ割込処理]
ここで、図17は、主制御装置4のMPU41により実行される主タイマ割込処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。主タイマ割込処理は、例えば2msecごとに実行される。以下、図17を参照しつつ、主タイマ割込処理を説明する。
<ステップS1001>
図17に示すように、ステップS1001では、MPU41は、主制御装置4に接続されているセンサなどの検出状態を判断するセンサ検出処理を実行する。例えば、MPU41は、入賞センサ313a〜315a、ゲート通過センサ316a、アウト玉センサ317a、可変入賞センサ353a,363a、V入賞センサ364aなどの検出状態を判断する。このとき、MPU41は、入賞センサ313a〜315a、可変入賞センサ353a,363a、V入賞センサ364aのいずれかへの遊技球99の入球が検出された場合には、その情報を入賞検知情報としてRAM412に保存する。また、MPU41は、ゲート通過センサ316aによってスルーゲート316での遊技球99の通過が検出された場合には、その情報をゲート通過検知情報としてRAM412に保存する。また、MPU41は、アウト玉センサ317aによってアウト玉が検出された場合には、RAM412の遊技情報格納エリア412dに記憶されたアウト玉数に1加算して遊技情報格納エリア412dのアウト玉数を更新する。
<ステップS1002>
続いて、ステップS1002では、MPU41は、乱数初期値カウンタCIN1,CIN2の更新を実行する。具体的には、MPU41は、乱数初期値カウンタCIN1,CIN2でのカウンタ値に1を加算し、そのカウンタ値が最大値に達した場合は当該カウンタ値を0にクリアする。
<ステップS1003>
続いて、ステップS1003では、MPU41は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び普図当たり乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、MPU41は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び普図当たり乱数カウンタC4でのカウンタ値にそれぞれ1を加算し、それらのカウンタ値が最大値に達した場合は当該カウンタ値を0にクリアする。
<ステップS1004及びS1005>
その後、MPU41は、第1入賞口314又は第2入賞口315への入賞に伴う特図始動入賞処理を実行し(ステップS1004)、発射制御処理を実行する(ステップS1005)。なお、特図始動入賞処理の詳細は、図18を参照して後述する。
一方、発射制御処理は、遊技者が発射ハンドル22に触れていることがタッチセンサ21aにより検出されており、発射を停止させるための球止めスイッチ21bが操作されていないことを条件に、遊技球99の発射を有効にする処理である。また、発射制御処理は、遊技者が発射ハンドル22に触れていないことがタッチセンサ21aにより検出されている場合、又は球止めスイッチ21bが操作されている場合には、遊技球99の発射を無効にする処理である。MPU41は、遊技球99の発射が有効である場合に、発射制御装置8に対して遊技球99の発射指示をする。
<ステップS1006>
ステップS1006では、MPU41は、普図保留格納エリア412cに格納されている普図当たり乱数カウンタC4に基づいて第2入賞口315の電動役物315bを電役開放状態とするか否かの普図当たり抽選が実行されるスルーゲート処理を実行する。具体的に、スルーゲート処理では、まずMPU41が、高頻度サポートモードフラグに基づいて現在の遊技状態が高頻度サポートモードであるか否かを判断する。そして、MPU41は、低頻度サポートモードである場合には、普図当たり乱数カウンタC4が0である場合に普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりであると判断し、普図当たり乱数カウンタC4が1〜99である場合に普図当たり抽選での抽選結果が外れであると判断する(図12(D)参照)。また、MPU41は、高頻度サポートモードの場合には、普図当たり乱数カウンタC4が1〜99である場合に普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりであると判断し、普図当たり乱数カウンタC4が0である場合に普図当たり抽選での抽選結果が外れであると判断する(図12(E)参照)。そして、MPU41は、スルーゲート処理において普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりであると判断した場合には、電動役物315bが予め定められた所定時間だけ開放状態にする。これにより、電動役物315bが並設された第2入賞口315への入賞が可能になる。
[始動入賞処理]
ここで、図18は、図17の主タイマ割込処理におけるステップS1004でMPU41により実行される特図始動入賞処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図18を参照しつつ、特図始動入賞処理を説明する。
<ステップS1101>
図18に示すように、ステップS1101では、MPU41は、第1入賞口314に対する入賞があったか否かを判断する。ここで、MPU41は、第1入賞口314に対する入賞があったと判断すると(ステップS1101:Yes)、処理をステップS1102に移行し、第1入賞口314に対する入賞がなかったと判断すると(ステップS1101:No)、処理をステップS1106に移行する。
<ステップS1102及びS1103>
ステップS1102では、MPU41は、RAM412の第1特図保留数記憶エリアNAAに記憶されている第1特図保留数Nが最大保留数(本実施形態では4)であるか否かを判断する。ここで、MPU41は、第1特図保留数Nが最大保留数であれば(ステップS1102:Yes)、処理をステップS1106に移行する。一方、MPU41は、第1特図保留数Nが最大保留数でなければ(ステップS1102:No)、第1特図保留数Nに1を加算する(ステップS1103)。
<ステップS1104>
ステップS1104では、MPU41は、図17の主タイマ割込処理でのステップS1003で更新される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と、後述の図20のメイン処理で更新される変動種別カウンタCS1(ステップS1302及びS1313)とのカウンタ値を取得し、そのカウンタ値をRAM412における特図保留格納エリア412bの第1特図保留格納エリアREAの第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4のうち最初の空き保留エリアに格納する。
<ステップS1105>
ステップS1105では、MPU41は、ステップS1104で取得された第1保留に対する当否情報が後述の特図変動開始処理(図27参照)における大当たりの当否の判定対象となる前に当否情報の内容を確認し、この確認結果に基づいて第1特図保留コマンドをRAM412に設定する第1特図保留コマンド設定処理を実行する。なお、第1特図保留コマンド設定処理の詳細は図19を参照して後述する。
<ステップS1106>
ステップS1106では、MPU41は、第2入賞口315に対する入賞があったか否かを判断する。ここで、MPU41は、第2入賞口315に対する入賞があったと判断すると(ステップS1106:Yes)、処理をステップS1107に移行し、第2入賞口315に対する入賞がなかったと判断すると(ステップS1106:No)、当該特図始動入賞処理を終了し、処理を図17の主タイマ割込処理のステップS1005に移行する。
<ステップS1107及びS1108>
ステップS1107では、MPU41は、RAM412の第2特図保留数記憶エリアNABに記憶されている第2特図保留数Mが最大保留数(本実施形態では4)であるか否かを判断する。ここで、MPU41は、第2特図保留数Mが最大保留数であれば(ステップS1107:Yes)、当該特図始動入賞処理を終了し、処理を図17の主タイマ割込処理のステップS1005に移行する。一方、MPU41は、第2特図保留数Mが最大保留数でなければ(ステップS1107:No)、第2特図保留数Mに1を加算する(ステップS1108)。
<ステップS1109>
ステップS1109では、MPU41は、図17の主タイマ割込処理でのステップS1003で更新される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と、後述の図20のメイン処理で更新される変動種別カウンタCS1(ステップS1302及びS1313)とのカウンタ値を取得し、そのカウンタ値をRAM412における特図保留格納エリア412bの第2特図保留格納エリアREBの第2特図第1保留エリアREB1〜第2特図第4保留エリアREB4のうち最初の空き保留エリアに格納する。
<ステップS1110>
ステップS1110では、MPU41は、ステップS1109で取得された第2保留に対する当否情報が後述の特図変動開始処理(図27参照)における大当たりの当否の判定対象となる前に、前記当否情報の内容を確認し、この確認結果に基づいて第2特図保留コマンドをRAM412に設定する第2特図保留コマンド設定処理を実行する。ここで、第2特図保留コマンド設定処理は、図19を参照して後述する第1特図保留コマンド設定処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、第2特図保留コマンド設定処理は、図19の第1特図保留コマンド設定処理において、「第1特図保留コマンド」を「第2特図保留コマンド」、「第1特図保留数N」を「第2特図保留数M」と読み替えればよい。
[第1特図保留コマンド設定処理]
ここで、図19は、図18の特図始動入賞処理におけるステップS1105でMPU41により実行される第1特図保留コマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1特図保留コマンドには、当該コマンドが第1特図保留コマンドである旨を示す情報と、第1特図保留コマンドの種別(大当たり種別又は外れ)、変動パターン及び第1特図保留数Nなどの情報とが含まれる。以下、図19を参照しつつ、第1特図保留コマンド設定処理を説明する。
<ステップS1201>
図19に示すように、MPU41は、第1特図保留格納エリアREAの第1特図保留数記憶エリアNAAから第1特図保留数Nを読み出すと共に、始動入賞に係る第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4の大当たり乱数カウンタC1の値をRAM412から読み出す(ステップS1201)。
<ステップS1202>
ステップS1202では、MPU41は、特図高確率モードであるか否かを判断し、特図高確率モードである場合は(ステップS1202:Yes)、処理をステップS1203に移行し、特図高確率モードでない場合(特図低確率モードである場合)は(ステップS1202:No)、処理をステップS1204に移行する。特図高確率モードであるか否かは、後述の図32の大当たり遊技制御処理のステップS2151においてオンに設定される特図高確率モードフラグがオンに設定されているか否かによって判断される。
<ステップS1203及びS1204>
ステップS1203では、MPU41は、特図高確率モード当否テーブル(図10(B)参照)を読み出し、その特図高確率モード当否テーブルに基づいて、ステップS1201で読み出された大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値が大当たり当選に対応する値であるか否かの当否判定を実行する。一方、ステップS1204では、MPU41は、後述の図34の遊技設定値変更処理におけるステップS2212で遊技設定値に応じて保存される特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)を読み出し、その特図低確率モード当否テーブルに基づいて、ステップS1201で読み出された大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値が大当たり当選に対応する値であるか否かの当否判定を実行する。
なお、ステップS1204では、後述の図34の遊技設定値変更処理におけるステップS2212で遊技設定値に応じて保存される特図低確率モード当否テーブルに基づいて当否判定が実行されるが、ステップS1204において、後述の図34の遊技設定値変更処理におけるステップS2210で保存される遊技設定値を読み出した上で、その遊技設定値に応じた特図低確率モード当否テーブルを逐一選択して当否判定を行ってもよい。
<ステップS1205>
ステップS1205では、MPU41は、大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値が大当たり当選に対応する値であるか否かを判断する。ここで、MPU41は、大当たり乱数カウンタC1から読み出されたカウンタ値が大当たり当選に対応する値であると判断した場合は(ステップS1205:Yes)、処理をステップS1206に移行し、大当たり乱数カウンタC1から読み出されたカウンタ値が大当たり当選に対応する値でないと判断した場合は(ステップS1205:No)、処理をステップS1208に移行する。
<ステップS1206>
ステップS1206では、MPU41は、RAM412から大当たり種別カウンタC2及び変動種別カウンタCS1のカウンタ値を読み出す。例えば、図18の特図始動入賞処理におけるステップS1104で当否情報が第1特図第3保留エリアREA3に格納された場合には、その第1特図第3保留エリアREA3に格納された当否情報に含まれる大当たり種別カウンタC2及び変動種別カウンタCS1のカウンタ値が読み出される。なお、第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4のうち図18の特図始動入賞処理におけるステップS1104で当否情報が格納された保留エリアは、第1特図保留数記憶エリアNAAに記憶されている第1特図保留数Nの値によって判断可能である。
<ステップS1207>
ステップS1207では、MPU41は、大当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1及び第1特図保留数Nを第1特図保留コマンドに設定する。このように、第1特図保留コマンドに、ステップS1201で読み出された第1特図保留数Nが含まれるため、第1特図保留コマンドを受信する音声ランプ制御装置5のMPU51は、第1特図保留コマンドに含まれる第1特図保留数Nを参照することにより、当該第1特図保留コマンドが第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4のいずれに格納された当否情報に対応するものであるかを認識することが可能である。
<ステップS1208及びS1209>
ステップS1208では、MPU41は、RAM412から変動種別カウンタCS1のカウンタ値を読み出す。次いで、MPU41は、大当たり抽選での抽選結果が外れであることを示す情報、変動種別カウンタCS1及び第1特図保留数Nを第1特図保留コマンドに設定する(ステップS1209)。
なお、当該第1特図保留コマンド設定処理でオンに設定される第1特図保留コマンドは、RAM412に記憶されており、主制御装置4のMPU41によって実行される後述の図20のメイン処理のステップS1301において他のコマンドと共に音声ランプ制御装置5に送信された後に消去される。さらに、ここで説明した第1特図保留コマンドの内容は一例に過ぎず、音声ランプ制御装置5において第1特図保留コマンドと同様の内容を把握することが可能であれば、ここで説明するものに限らない。例えば、第1特図保留コマンドの一部又は全部の情報が他のコマンドに含まれることも考えられる。
[主制御装置4のメイン処理]
次に、図20を参照しつつ、主制御装置4のMPU41によって実行されるメイン処理について説明する。メイン処理では変動遊技及び大当たり遊技の進行に対する主要な制御処理が実行される。メイン処理では、ステップS1301〜S1310の処理が、例えば4msec周期の定期処理として実行され、ステップS1311〜S1313のカウンタ更新処理がステップS1301〜S1310の処理の終了後から次周期までの残余時間で実行される。
<ステップS1301>
図20に示すように、ステップS1301では、MPU41は、図17の主タイマ割込処理又は前回のメイン処理で設定されたコマンドなどの出力データをサブ制御ユニット332や周辺制御ユニット140などの制御装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、RAM412において特図変動パターンコマンド、第1特図保留コマンド、第2特図保留コマンド、特図シフトコマンド、大当たり遊技開始コマンド、ラウンド遊技開始コマンド、V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンド、V入賞コマンド、エンディング開始コマンド、大当たり遊技終了コマンドなどのコマンドが設定されている場合には、音声ランプ制御装置5にそのコマンドを送信する。また、当該メイン処理での後述のステップS1303の賞球コマンド設定処理においてRAM412に賞球コマンドが設定されている場合には、その賞球コマンドを払出制御装置7に対して送信する。
<ステップS1302>
ステップS1302では、MPU41は、変動種別カウンタCS1の値を更新する。具体的には、MPU41は、変動種別カウンタCS1でのカウンタ値に1を加算し、そのカウンタ値が最大値に達した場合は当該カウンタ値を0にクリアする。
<ステップS1303>
ステップS1303では、MPU41は、払出制御装置7及びサブ制御ユニット332に出力する賞球コマンドをRAM412に設定する。具体的に、MPU41は、RAM412に記憶されている入賞検知情報に基づいて、一般入賞口313、第1入賞口314、第2入賞口315、可変入賞口353,363、V入賞口364に入賞が発生したか否かを判断する。そして、入賞が発生している場合は、その入賞に応じて払い出す賞球数を示す賞球コマンドをRAM412に設定する。このとき、MPU41は、通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)では、一般入賞口313又は第1入賞口314に入賞が発生している場合に、RAM412の遊技情報格納エリア412dに格納される一般入賞口払出玉数又は第1入賞口払出玉数を、今回の入賞による払出玉数を加算した値に更新する。また、MPU41は、時短遊技状態(低確率モードかつ高頻度サポートモード)又はST確変遊技状態(高確率モードかつ高頻度サポートモード)では、第2入賞口315に入賞が発生している場合に、RAM412の遊技情報格納エリア412dに格納される第2入賞口払出玉数を、今回の入賞による払出玉数を加算した値に更新する。さらに、MPU41は、大当たり遊技状態では、可変入賞口353,363、V入賞口364に入賞が発生している場合に、RAM412の遊技情報格納エリア412dに格納される可変入賞口払出玉数を、今回の入賞による払出玉数を加算した値に更新する。
<ステップS1304>
ステップS1304では、MPU41は、普図遊技における遊技を制御するための普図遊技制御処理を実行する。なお、普図遊技制御処理の詳細については図21〜図23を参照して後述するが、普図遊技制御処理では、普図当たり抽選が実行され、普通図柄表示部371による普通図柄の変動表示に必要な処理が実行される。このとき、MPU41は、図17の主タイマ割込処理のステップS1003で更新される普図当たり乱数カウンタC4に基づいて、普図当たり抽選の抽選結果をRAM412に設定する。
<ステップS1305>
ステップS1305では、MPU41は、普図当たり遊技における遊技の進行を制御するための普図当たり遊技制御処理を実行する。なお、普図当たり遊技制御処理の詳細については図24を参照して後述するが、普図当たり遊技制御処理では、第2入賞口315に設けられる電動役物315bを開閉する処理が実行され、一定時間だけ第2入賞口315に遊技球99が入球可能にされる。
<ステップS1306>
ステップS1306では、MPU41は、変動遊技における遊技を制御するための変動遊技制御処理を実行する。なお、変動遊技制御処理の詳細については図25〜図27を参照して後述するが、変動遊技制御処理では、第1特図又は第2特図保留がある場合に、特図保留格納エリア412bを更新すると共に、大当たり抽選での抽選結果に基づいて、第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373での第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示を制御する処理、及び図柄表示部341による飾り図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンドを設定する処理が実行される。
<ステップS1307>
ステップS1307では、MPU41は、大当たり遊技における遊技の進行を制御するための大当たり遊技制御処理を実行する。なお、大当たり遊技制御処理の詳細については図28〜図33を参照して後述するが、大当たり遊技制御処理では、オープニング、開閉実行モード及びエンディングからなる大当たり遊技に対する制御処理が実行される。開閉実行モードでは、MPU41は、可変入賞装置35が作動される通常ラウンド遊技又はV入賞装置36が作動されるV入賞ラウンド遊技を、可変入賞扉352又はV入賞扉362の開閉動作を制御することで、当該大当たり遊技への移行の契機となった大当たり抽選の結果(大当たり種別)に応じた数だけ実行する。また、大当たり遊技制御処理では、図柄表示部341などにおいてオープニング演出、開閉実行モード演出及びエンディング演出を開始又は終了させるコマンドが設定される。
<ステップS1308>
ステップS1308では、MPU41は、遊技設定値変更処理を実行する。この遊技設定値変更処理では、設定値変更操作部46に対する操作に応じて遊技設定値の表示若しくは非表示、又は遊技情報格納エリア412dに格納された遊技設定値の変更を制御する処理が実行される。なお、遊技設定値変更処理の詳細は、図34を参照して後述する。
また、本実施形態では、遊技設定値変更処理がメイン処理において実行されるが、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理、又は立ち上げ処理後から遊技球99の打ち出しが開始されるまでの間に限定して実行されることも考えられる。これにより、遊技者により遊技が開始されて以降は、次回の電源投入がなされるまでは遊技設定値の変更が行えないため、遊技ホールの営業時間内で遊技設定値の変更がなされることを防止できる。
<ステップS1309>
ステップS1309では、MPU41は、遊技情報のうちの特定性能情報更新処理を実行する。特定性能情報更新処理では、特定性能情報として、少なくともベース情報が更新され、必要に応じて単位大当たり抽選回数、連続役物比率、役物比率などが更新される。なお、特定性能情報更新処理の詳細は、図35及び図36を参照して後述する。
<ステップS1310>
ステップS1310では、MPU41は、性能表示モニタ43の表示制御処理を実行する。この性能表示モニタ43の表示制御処理では、ステップS1309で更新されるベース情報を性能表示モニタ43に表示させる処理が実行される。なお、性能表示モニタ43の表示制御処理の詳細は、図37〜図40を参照して後述する。
<ステップS1311>
ステップS1311では、MPU41は、次のメイン処理の実行タイミングが到来したか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判断する。ここで、MPU41は、次のメイン処理の実行タイミングが到来したと判断すると(ステップS1311:Yes)、処理をステップS1301に移行させ、前述したS1301以降の各処理を実行する。一方、MPU41は、次のメイン処理の実行タイミングが到来していないと判断すると(ステップS1311:No)、次のメイン処理の実行タイミングが到来するまでの間、即ち次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間の間は、次のメイン処理の実行タイミングが到来したと判断するまで(ステップS1311:Yes)、ステップS1311、ステップS1312及びステップS1313を繰り返し実行する。
<ステップS1312>
ステップS1312では、MPU41は、乱数初期値カウンタCIN1,CIN2を更新する。具体的には、MPU41は、乱数初期値カウンタCIN1,CIN2でのカウンタ値に1を加算し、そのカウンタ値が最大値に達した場合には当該カウンタ値を0にクリアする。
<ステップS1313>
ステップS1313では、MPU41は、変動種別カウンタCS1を更新する。具体的には、変動種別カウンタCS1でのカウンタ値に1を加算し、それらのカウンタ値が最大値に達した場合には当該カウンタ値を0にクリアする。そして、MPU41は、変動種別カウンタCS1を更新した後、処理をステップS1311に戻す。
[普図遊技制御処理]
普図遊技制御処理では、スルーゲート316を遊技球99が通過したことを契機として行われる普図当たり抽選での抽選結果を明示する普図遊技の進行させるための処理が実行される。ここで、図21は、普図遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図21を参照しつつ、普図遊技制御処理を説明する。
<ステップS1401>
図21に示すように、ステップS1401では、MPU41は、普図遊技実行中フラグがオンに設定されているか否かを判断する。普図遊技実行中フラグは、普図遊技が実行中であること、即ち普通図柄表示部371において普通図柄が変動中であることを示すフラグであり、後述の図23の普図変動開始処理でのステップS1609においてオンに設定される。MPU41は、普図遊技実行中フラグがオンに設定されている場合(ステップS1401:Yes)、処理をステップS1407に移行し、普図遊技実行中フラグがオフに設定されている場合(ステップS1401:No)、処理をステップS1402に移行する。
<ステップS1402>
ステップS1402では、MPU41は、電動役物開放中フラグがオンに設定されているか否かを判断する。電動役物開放中フラグは、第2入賞口315に設けられる電動役物315bが作動されることによって第2入賞口315への遊技球99の入球が許容されることを示すフラグであり、後述の図24の普図当たり遊技制御処理でのステップS1704においてオンに設定される。MPU41は、電動役物開放中フラグがオンに設定されている場合は(ステップS1402:Yes)、当該普図遊技制御処理を終了し、電動役物開放中フラグがオフに設定されている場合は(ステップS1402:No)、処理をステップS1403に移行する。即ち、普図遊技は、普図当たり遊技の実行中及び電動役物315bの開放中(普図当たり遊技の実行中)には実行されない。
<ステップS1403>
ステップS1403では、MPU41は、大当たり遊技実行中フラグがオンに設定されているか否かを判断する。大当たり遊技実行中フラグは、可変入賞装置35又はV入賞装置36が作動されることによって可変入賞口353,363又はV入賞口364への遊技球99の入球が許容される大当たり遊技が実行されていることを示すフラグであり、後述の図28の大当たり遊技制御処理でのステップS2104においてオンに設定される。MPU41は、大当たり遊技中フラグがオンに設定されている場合は(ステップS1403:Yes)、当該普図遊技制御処理を終了し、大当たり遊技実行中フラグがオフに設定されている場合は(ステップS1403:No)、処理をステップS1404に移行する。即ち、普図遊技は、大当たり遊技の実行中には実行されない。
<ステップS1404>
普図遊技実行中フラグ、電動役物開放中フラグ、及び大当たり遊技実行中フラグのいずれもオフに設定されている場合(ステップS1401〜S1403の全てでNo)、即ち普図遊技、普図当たり遊技、及び大当たり遊技のいずれも実行されていない場合、MPU41は、普図保留格納エリア412cの普図保留数記憶エリアNACに記憶されている普図保留数Lが0であるか否かを判断する(ステップS1404)。MPU41は、普図保留数Lが0である場合(ステップS1404:Yes)、当該普図遊技制御処理を終了し、普図保留数Lが0でない場合は(ステップS1404:No)、処理をステップS1405に移行する。
<ステップS1405及びS1406>
ステップS1405では、MPU41は、普図保留格納エリア412cに記憶されているデータを更新する普図データ設定処理を実行し、さらに、当否情報に基づく普通図柄の変動表示を普通図柄表示部371に実行させるための普図変動開始処理を実行する(ステップS1406)。なお、普図データ設定処理の詳細は図22を参照して、普図変動開始処理の詳細は図23を参照して後述する。
<ステップS1407及びS1408>
普図遊技実行中フラグがオンに設定されている場合(ステップS1401:Yes)、MPU41は、後述の図23の普図変動開始処理のステップS1603又はS1605で設定される普通図柄表示部371での普通図柄の変動表示の残り時間を示す普図変動カウンタの値を1減算し(ステップS1407)、減算後の普図変動カウンタの値が0であるか否か、即ち普通図柄表示部371での普通図柄の変動表示が開始されてから変動表示時間が経過したか否かを判断する(ステップS1408)。MPU41は、普図変動カウンタの値が0である場合(普通図柄の変動表示時間が経過している場合)(ステップS1408:Yes)、処理をステップS1409に移行し、変動表示時間が経過していない場合には(ステップS1408:No)、当該普図遊技制御処理を終了する。
<ステップS1409>
普図変動カウンタの値が0である場合(普通図柄の変動表示時間が経過している場合)(ステップS1408:Yes)、MPU41は、後述の図23の普図変動開始処理のステップS1608で開始される普通図柄表示部371での普通図柄の変動表示を、当該普図遊技に対応する普図当たり抽選での抽選結果に応じた普通図柄で停止表示させる(ステップS1409)。
<ステップS1410〜S1413>
ステップS1410では、MPU41は、普図遊技実行中フラグをオフに設定し、さらに普図当たりフラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS1411)。ここで、普図当たりフラグは、ステップS1409で停止表示された普通図柄表示部371での普通図柄の変動表示に対する普図当たり抽選での抽選結果が当たりであることを示すフラグであり、後述の図23の普図変動開始処理でのステップS1607において普通図柄の変動開始時にオンに設定される。普図当たりフラグがオンに設定されている場合(ステップS1410:Yes)、MPU41は、普図当たり遊技開始フラグをオンに設定し(ステップS1412)、さらに普図当たりフラグをオフに設定し(ステップS1413)、当該普図遊技制御処理を終了する。普図当たり遊技開始フラグを開始させるフラグであり、後述の図24の普図当たり遊技制御処理でのステップS1701において普図当たり遊技を開始させるか否かを判断する際に参照される。一方、普図当たりフラグがオフに設定されている場合(ステップS1412:No)、即ち普図当たり抽選での抽選結果が外れである場合、MPU41は、当該普図遊技制御処理を終了する。
[普図データ設定処理]
普図データ設定処理では、普図当たり遊技を開始するに当たり、普図保留格納エリア412cでの当否情報に関する設定処理が実行される。ここで、図22は普図データ設定処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図22を参照しつつ、普図データ設定処理を説明する。
<ステップS1501及びS1502>
図22に示すように、ステップS1501では、MPU41は、普図保留数記憶エリアNACに記憶されている普図保留数Lを1減算し、普図第1保留エリアNE1から普図実行エリアNAEに当否情報を移動させる(ステップS1502)。
<ステップS1503>
ステップS1503では、MPU41は、普図第2保留エリアNE2〜普図第4保留エリアNE4の当否情報を1つずつシフトさせ、当該普図データ設定処理を終了する。具体的に、MPU41は、普図第2保留エリアNE2の当否情報を普図第1保留エリアNE1に移動させ、普図第3保留エリアNE3の当否情報を普図第2保留エリアNE2に移動させ、普図第4保留エリアNE4の当否情報を普図第3保留エリアNE3に移動させる。
[普図変動開始処理]
普図変動開始処理では、普図保留格納エリア412cの普図実行エリアNAEに記憶された当否情報に基づく普通図柄の変動表示を普通図柄表示部371に実行させるため処理が実行される。ここで、図23は、普図変動開始処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図23を参照しつつ、普図変動開始処理を説明する。
<ステップS1601>
図23に示すように、ステップS1601では、MPU41は、高頻度サポートモードフラグがオンに設定されているか否かを判断する。高頻度サポートモードフラグは、第2入賞口315に設けられる電動役物315bが高頻度で作動されることで第2入賞口315への遊技球99の入球が高頻度(高確率)でサポートされる高頻度サポートモードであることを示すフラグであり、後述の図33の大当たり遊技制御処理でのステップS2171においてオンに設定される。MPU41は、高頻度サポートモードフラグがオンである場合(ステップS1601:Yes)、処理をステップS1602に移行し、高頻度サポートモードフラグがオフである場合(ステップS1601:No)、処理をステップS1604に移行する。
<ステップS1602〜S1605>
高頻度サポートモードフラグがオンである場合(ステップS1601:Yes)、MPU41は、普図実行エリアNAEに移動された当否情報、及び普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりとなる確率が高い(99%)普図高確率モード当否テーブル(図12(E)参照)に基づいて普図当たり抽選での抽選結果の当否判定を行う(ステップS1602)。さらに、MPU41は、普図遊技における普通図柄表示部371での普通図柄の変動表示時間の残り時間を示す変動表示時間カウンタの値に、短時間モードでの変動表示時間(例えば0.1秒〜5秒の範囲から決定される時間)に対応する値に設定する(ステップS1603)。そして、MPU41は、変動表示時間カウンタの値の設定が終了した場合、処理をステップS1606に移行する。
一方、高頻度サポートモードフラグがオフである場合(低頻度サポートモードである場合)(ステップS1601:No)、MPU41は、普図実行エリアNAEに移動された当否情報、及び普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりとなる確率が低い(1%)普図低確率モード当否テーブル(図12(D)参照)に基づいて普図当たり抽選での抽選結果の当否判定を行う(ステップS1604)。さらに、MPU41は、普図遊技における普通図柄表示部371での普通図柄の変動表示時間の残り時間を示す変動表示時間カウンタの値に、長時間モードでの変動表示時間(例えば1秒〜1000秒の範囲から決定される短時間モードよりも長い時間)に対応する値に設定する(ステップS1605)。そして、MPU41は、変動表示時間カウンタの値の設定が終了した場合、処理をステップS1606に移行する。
ここで、高頻度サポートモード(ST確変遊技状態及び時短遊技状態)では、低頻度サポートモード(通常遊技状態)に比べて普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりとなる確率が高いだけでなく、普図遊技での普通図柄の変動表示時間が短くなっている。このように普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりとなる確率が高いことで高頻度サポートを実現することができる。また、普図遊技での普通図柄の変動表示時間が短いことで第2特別図柄の変動表示の保留をより多く確保することができ、第2特図保留数Mが0になることを抑制できるため、高頻度サポートモードを効果的に高速で消化することができる。
なお、本実施形態では、普通図柄の変動表示時間(普通遊技の実行時間)は、高頻度サポートモード(ST確変遊技状態及び時短遊技状態)と、低頻度サポートモード(通常遊技状態)とで異なるが、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとで同じ時間に設定してもよい。この場合、低頻度サポートモードでの電動役物315bによるサポート頻度を低くするために、普図当たり確率を極低確率(例えば0%〜0.5%)とすることも考えられる。
また、本実施形態では、高頻度サポートモードである場合にST確変遊技状態であるか、時短遊技状態であるかを問わず、普通図柄の変動表示時間が同一であるが、ST確変遊技状態と時短遊技状態とで普通図柄の変動表示時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、時短遊技状態での普通図柄の変動表示時間を、ST確変遊技状態での普通図柄の変動表示時間よりも短く設定することが考えられる。このように時短遊技状態での普通図柄の変動表示時間を、ST確変遊技状態での普通図柄の変動表示時間よりも短く設定することで、第2特別図柄の変動表示に対する保留(第2特図保留数M)を、時短遊技状態のほうがST確変遊技状態に比べて多く確保することが可能になる。これにより、時短遊技状態での高頻度サポートモードの消化速度が、ST確変遊技状態での高頻度サポートモードの消化速度に比べて早くすることが可能になる。そのため、高頻度サポートモードが規定回数の変動遊技の実行(又は大当たり抽選の実行)により終了される場合、時短遊技状態をST確変遊技状態よりも早く終了させることが可能になる。ここで、時短遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間(平均普図遊技時間)は、ST確変遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間(平均普図遊技時間)に対して、例えば75%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは30%以下に設定される。このように、時短遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間がST確変遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間に対して上記範囲であることで、大当たり抽選の契機を付与する第2入賞口315への遊技球99の入球が許容される頻度について、時短遊技状態とST確変遊技状態とで有意な差を設けることができる。これにより、時短遊技状態では、ST確変遊技状態に比べて、同一時間内により多くの移行判定を受け、より多くの変動遊技を実行させることができる。また、上限数の大当たり抽選又は変動遊技の実行により時短遊技状態又はST確変遊技状態が終了される場合、時短遊技状態が終了されるまでに要する時間について、ST確変遊技状態が終了されるまでに要する時間に対して明確な差を設けることができる。そのため、例えば遊技者の遊技時間に制約がある場合などのように、遊技者が大当たり確率の高さよりも変動遊技での平均変動表示時間(単位時間当たりの変動遊技回数)を優先することを希望する場合に、その希望を確実に満たすことができる。また、時短遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間は、ST確変遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間に対して、例えば1%以上、好ましくは5%以上に設定される。このように、時短遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間がST確変遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間に対して上記範囲であることで、時短遊技状態での普通図柄の平均変動表示時間(普図遊技の平均遊技時間)が極端に短くなり過ぎることが防止される。なお、時短遊技状態又はST確変遊技状態において設定される普通図柄の変動表示時間(普図遊技の遊技時間)が1つである場合、この1つの変動表示時間(普図遊技時間)が平均変動表示時間(平均遊技時間)となる。
<ステップS1606及びS1607>
ステップS1606では、MPU41は、ステップS1602又はステップS1604での当否判定の結果が普図当たりであるか否かを判断する。MPU41は、当否判定の結果が普図当たりである場合(ステップS1606:Yes)、普図当たり抽選での抽選結果が普図当たりであることを示す普図当たりフラグをオンに設定し(ステップS1607)、処理をステップS1608に移行する。一方、MPU41は、当否判定の結果が普図当たりでない場合(ステップS1606:No)、即ち普図当たり抽選での抽選結果が外れである場合、普図当たりフラグをオンに設定することなく(オフに維持し)、処理をステップS1608に移行する。
<ステップS1608及びステップS1609>
ステップS1608では、MPU41は、普通図柄表示部371での普通図柄の変動表示を開始させ、普図遊技実行中フラグをオンに設定し(ステップS1609)、当該普通変動開始処理を終了する。
[普図当たり遊技制御処理]
普図当たり遊技制御処理では、普図当たり抽選の抽選結果が当たりである場合に実行される普図当たり遊技を進行させる処理が実行される。普図当たり遊技では、電動役物315bが開放作動されることで第2入賞口315が開放され、第2入賞口315での遊技球99の入球が許容される。ここで、図24は、普図当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図24を参照しつつ普図当たり遊技制御処理を説明する。
<ステップS1701>
図24に示すように、ステップS1701では、MPU41は、図21のステップS1412でオンに設定される普図当たり遊技開始フラグがオンに設定されているか否かを判断する。普図当たり遊技開始フラグは、第2入賞口315を開閉させる電動役物315bが開放作動されることで第2入賞口315への遊技球99の入球が許容される普図当たり遊技を開始させるフラグである。MPU41は、普図当たり遊技開始フラグがオンである場合(ステップS1701:Yes)、処理をステップS1702に移行し、普図当たり遊技開始フラグがオフである場合(ステップS1701:No)、処理をステップS1706に移行する。
<ステップS1702〜S1705>
普図当たり遊技開始フラグがオンである場合(ステップS1701:Yes)、MPU41は、電動役物315bを開放作動させ(ステップS1702)、電動役物315bの残り開放時間を示す電動役物開放時間カウンタの値をセットする(ステップS1703)。そして、MPU41は、電動役物開放中フラグをオンに設定すると共に(ステップS1704)、普図当たり遊技開始フラグをオフに設定し(ステップS1705)、当該普図当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS1706>
普図当たり遊技開始フラグがオフである場合(ステップS1701:No)、MPU41は、ステップS1704でオンに設定されると共に電動役物315bが開放中(普図当たり遊技が実行中)であることを示す電動役物開放中フラグがオンに設定されているか判断する(ステップS1706)。MPU41は、電動役物開放中フラグがオンである場合(ステップS1706:Yes)、処理をステップS1707に移行し、電動役物開放中フラグがオフである場合(ステップS1706:No)、当該普図当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS1707>
電動役物開放中フラグがオンである場合(ステップS1706:Yes)、MPU41は、ステップS1703でセットされる電動役物開放時間カウンタの値から1減算し(ステップS1707)、減算後の電動役物開放時間カウンタの値が0であるか否かを判断する(ステップS1708)。即ち、電動役物315bが開放作動されている場合、電動役物315bを閉鎖作動させて第2入賞口315を閉鎖するタイミングであるか否かを判断する。そして、MPU41は、電動役物開放時間カウンタの値が0である場合(ステップS1708:Yes)、処理をステップS1709に移行し、電動役物開放時間カウンタの値が0でない場合(ステップS1708:No)、当該普図当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS1709及びS1710>
電動役物開放時間カウンタの値が0である場合(ステップS1708:Yes)、MPU41は、電動役物315bを閉鎖作動させるタイミングである判断できるため電動役物315bを閉鎖作動させる(ステップS1709)。これにより、第2入賞口315への遊技球99の入球が制限される。そして、MPU41は、電動役物開放中フラグをオフに設定し(ステップS1710)、当該普図当たり遊技制御処理を終了する。
[変動遊技制御処理]
変動遊技制御処理では、第1特図又は第2特図保留がある場合に、特図保留格納エリア412bを更新すると共に、大当たり抽選での抽選結果に基づいて、第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373での第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示を制御する処理、及び図柄表示部341における飾り図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンドを設定する処理が実行される。ここで、図25は、変動遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図25を参照しつつ変動遊技制御処理を説明する。
<ステップS1801>
図25に示すように、ステップS1801では、MPU41は、遊技機10が大当たり遊技中であるか否かを判断し、大当たり遊技中である場合は(ステップS1801:Yes)、当該変動遊技制御処理を終了し、大当たり遊技中でない場合は(ステップS1801:No)、処理をステップS1802に移行する。大当たり遊技の実行の有無は、後述の図28の大当たり遊技制御処理のステップS2104においてオンに設定される大当たり遊技実行中フラグに基づいて判断される。
<ステップS1802>
ステップS1802では、MPU41は、特図変動表示中フラグに基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄が変動表示中であるか否かを判断し、特図変動表示中フラグがオン(第1特別図柄又は第2特別図柄が変動表示中)である場合は(ステップS1802:Yes)、処理をステップS1806に移行させ、特図変動表示中フラグがオフ(第1特別図柄又は第2特別図柄が非変動表示中)である場合は(ステップS1802:No)、処理をステップS1803に移行させる。なお、特図変動表示中フラグは、後述の図27の特図変動開始処理でのステップS2015でオンに設定され、変動表示時間が経過した場合に(ステップS1807:Yes)、ステップS1809でオフに設定される。
<ステップS1803>
特図変動表示中フラグがオフである場合(ステップS1802:No)、MPU41は、特図保留格納エリア412bの第1特図保留数記憶エリアNAAに記憶されている第1特図保留数N、第2特図保留数記憶エリアNABに記憶されている第2特図保留数Mの両方が0であるか否かを判断する(ステップS1803)。ここで、MPU41は、第1特図保留数N及び第2特図保留数Mの両方が0である場合(ステップS1803:Yes)、当該特図変動遊技制御処理を終了する。即ち、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれも変動表示中でなく、第1特図の変動保留及び第2特図の変動保留のいずれもない場合、当該特図変動遊技制御処理を終了する。一方、MPU41は、第1特図保留数N及び第2特図保留数Mのいずれか一方が0でない場合は(ステップS1803:No)、処理をステップS1804に移行する。
<ステップS1804>
第1特図保留数N及び第2特図保留数Mのいずれか一方が0でない場合は(ステップS1803:No)、MPU41は、特図保留格納エリア412bに記憶されている当否情報のデータをシフトさせる特図データ設定処理を実行する(ステップS1804)。MPU41は、特図データ設定処理を終了した場合、処理をステップS1805に移行する。なお、特図データ設定処理の詳細は図26を参照して後述する。
<ステップS1805>
ステップS1805では、MPU41は、当否情報に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示を開始させ、飾り図柄の変動表示を図柄表示部341に実行させるための特図変動開始処理を実行し、当該特図変動遊技制御処理を終了する。なお、特図変動開始処理の詳細は、図27を参照して後述する。
<ステップS1806及びステップS1807>
特図変動表示中フラグがオンである場合(ステップS1802:Yes)、MPU41は、図27の特図変動開始処理のステップS2014でセットされる特図変動時間カウンタの値から1減算し(ステップS1806)、特図変動時間カウンタの値が0であるか否かを判断する(ステップS1807)。即ち、MPU51は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過し、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動停止タイミングであるか否かを判断する。MPU51は、特図変動時間カウンタの値が0である場合(ステップS1807:Yes)、処理をステップS1808に移行し、特図変動時間カウンタの値が0でない場合(ステップS1807:No)、当該変動遊技制御処理を終了する。
<ステップS1808及びS1809>
特図変動時間カウンタの値が0である場合(ステップS1807:Yes)、MPU41は、メイン表示部37の第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373において、当該変動遊技に対応する大当たり抽選の結果に応じた第1特別図柄又は第2特別図柄を停止表示させ(ステップS1808)、特図変動表示中フラグがオフに設定する(ステップS1809)。
<ステップS1810及びS1811>
ステップS1810では、MPU51は、大当たり種別フラグがオンに設定されているか否かを判断する。大当たり種別フラグは、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合に、後述の図27の特図変動開始処理のステップS2005でオンに設定される大当たり種別を示すフラグである。この大当たり種別は、4R通常大当たりフラグ、5R確変大当たりフラグ及び16R確変大当たりフラグを含み、これらのフラグのいずれかがオンに設定されている場合には、大当たり抽選での抽選結果が大当たりであると判断できる。MPU51は、大当たり種別フラグがオンに設定されている場合(ステップS1810:Yes)、大当たり開始フラグをオンに設定し(ステップS1811)、当該変動遊技制御処理を終了する。大当たり開始フラグは、大当たり遊技を開始させるフラグであり、後述の図28の大当たり遊技制御処理のステップS2101において、大当り遊技を開始させるか否かを判断するために参照される。一方、MPU51は、大当たり種別フラグがオフに設定されている場合(ステップS1810:No)、当該変動遊技制御処理を終了する。
[特図データ設定処理]
特図データ設定処理は、図25の変動遊技制御処理のステップS1804において実行される処理である。この特図データ設定処理では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が開始される場合に、特図保留格納エリア412bの情報を更新する処理である。ここで、図26は、特図データ設定処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図26を参照しつつ、特図データ設定処理を説明する。
<ステップS1901>
図26に示すように、ステップS1901では、MPU41は、第2特別図柄遊技に対応する第2特図保留数Mが0であるか否かを判断し、第2特図保留数Mが0である場合(ステップS1901:Yes)、処理をステップS1902に移行する。一方、MPU41は、第2特図保留数Mが0でない場合(ステップS1901:No)、処理をステップS1905に移行する。
<ステップS1902〜S1904>
第2特図保留数Mが0である場合(ステップS1901:Yes)、MPU41は、第1特図保留数記憶エリアNAAに記憶されている第1特図保留数Nを1減算し(ステップS1902)、第1特図第1保留エリアREA1から特図実行エリアRAEに当否情報を移動させる(ステップS1903)。続いて、MPU41は、第1特図第2保留エリアREA2〜第1特図第4保留エリアREA4の当否情報を1つずつシフトさせる(ステップS1904)。具体的に、ステップS1904では、第1特図第2保留エリアREA2の当否情報を第1特図第1保留エリアREA1に移動させ、第1特図第3保留エリアREA3の当否情報を第1特図第2保留エリアREA2に移動させ、第1特図第4保留エリアREA4の当否情報を第1特図第3保留エリアREA3に移動させる。MPU41は、ステップS1904の処理が終了した場合、処理をステップS1908に移行する。
<ステップS1905〜S1907>
第2特図保留数Mが0でない場合(ステップS1901:No)、MPU41は、第2特図保留数記憶エリアNABに記憶されている第2特図保留数Mを1減算し(ステップS1905)、第2特図第1保留エリアREB1から特図実行エリアRAEに当否情報を移動させる(ステップS1906)。続いて、MPU41は、第2特図第2保留エリアREB2〜第2特図第4保留エリアREB4の当否情報を1つずつシフトさせる(ステップS1907)。具体的に、ステップS1907では、第2特図第2保留エリアREB2の当否情報を第2特図第1保留エリアREB1に移動させ、第2特図第3保留エリアREB3の当否情報を第2特図第2保留エリアREB2に移動させ、第2特図第4保留エリアREB4の当否情報を第2特図第3保留エリアREB3に移動させる。MPU41は、ステップS1907の処理が終了した場合、処理をステップS1908に移行する。
<ステップS1908>
ステップS1908では、MPU41は、第1特図第1保留エリアREA1〜第1特図第4保留エリアREA4又は第2特図第1保留エリアREB1〜第2特図第4保留エリアREB4の当否情報がシフトした旨を示す特図シフトコマンドをRAM412に設定する。そして、このステップS1908で設定された特図シフトコマンドは、MPU41により実行される次回のメイン処理(図20参照)のステップS1301の外部出力処理で音声ランプ制御装置5に送信される。これにより、図柄表示部341に表示される保留図柄の表示数などが変更されることになる。ステップS1908の処理が終了した場合、MPU41は、当該データ設定処理を終了し、処理を図25のステップS1805に移行する。
[特図変動開始処理]
特図変動開始処理では、当否情報に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示を開始させ、飾り図柄の変動表示を図柄表示部341に実行させるための処理が実行される。ここで、図27は、特図変動開始処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図27を参照しつつ、特図変動開始処理を説明する。
<ステップS2001>
図27に示すように、ステップS2001では、MPU41は、特図高確率モードフラグがオンである否かを判断する。特図高確率モードフラグは、特図高確率モード当否テーブル(図10(B)参照)に基づいて大当たり抽選が実行される特図高確率モードであることを示すフラグであり、確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球した場合にオンに設定される(図32の大当り遊技制御処理のステップS2147〜S2151参照)。MPU41は、特図高確率モードフラグがオンである場合(ステップS2001:Yes)、処理をステップS2002に移行し、特図高確率モードフラグがオフである場合(ステップS2001:No)、即ち特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)に基づいて大当たり抽選が実行される特図低確率モードである場合、処理をステップS2003に移行する。
<ステップS2002及びS2003>
MPU41は、特図高確率モードである場合(ステップS2001:Yes)、特図高確率モード当否テーブル(図10(B)参照)に基づいて、特図保留格納エリア412bの特図実行エリアRAEに格納された当否情報に数値情報として含まれる大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値が大当たり当選に対応する値であるか否かの当否判定を行う(ステップS2002)。一方、特図低確率モードである場合(ステップS2001:No)、MPU41は、特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)に基づいて、特図保留格納エリア412bの特図実行エリアRAEに格納された当否情報に数値情報として含まれる大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値が大当たり当選に対応する値であるか否かの当否判定を行う(ステップS2003)。
<ステップS2004>
ステップS2004では、MPU41は、ステップS2002又はS2003での当否判定の結果が大当たりであるか否か、即ち特図実行エリアRAEに大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値が大当たりに該当するか否かを判断する。MPU41は、当否判定の結果が大当たりである場合(ステップS2004:Yes)、処理をステップS2005に移行し、当否判定の結果が大当たりでない(外れである)場合(ステップS2004:No)、処理をステップS2006に移行する。
<ステップS2005>
当否判定の結果が大当たりである場合(ステップS2004:Yes)、MPU41は、大当たり種別フラグをオンに設定する(ステップS2005)。大当たり種別フラグは、大当たり抽選での抽選結果が大当たりであることを示すと共に、大当たりの種別を示すものである。即ち、MPU51は、当選した大当たり種別に応じて、4R通常大当たりあることを示す4R通常大当たりフラグ、5R確変大当たりあることを示す5R確変大当たりフラグ、又は16R確変大当たりあることを示す16R確変大当たりフラグのいずれかを設定する。なお、大当たり種別フラグは、図28の大当たり遊技制御処理のステップS2102において開閉実行モードのラウンド遊技数をセットするために参照される。そして、MPU51は、ステップS2005での処理を終了した場合、処理をステップS2012に移行する。
<ステップS2006>
ステップS2002又はS2003での当否判定の結果が大当たりでない場合(ステップS2004:No)、即ち当否判定の結果が外れである場合、MPU41は、高頻度サポートモードフラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS2006)。高頻度サポートモードフラグは、第2入賞口315の電動役物315bが高頻度で作動されることで第2入賞口315への遊技球99の入球がサポートされる高頻度サポートモードであることを示すフラグであり、図33の大当たり遊技制御処理のステップS2171においてオンに設定される。
<ステップS2007及びS2008>
高頻度サポートモードフラグがオンに設定されている場合(ステップS2006:Yes)、MPU41は、図33の大当たり遊技制御処理のステップS2167においてセットされるサポート回数カウンタの値から1減算し(ステップS2007)、サポート回数カウンタの値が0であるか否か、即ち高頻度サポートモードを終了させるか否かを判断する(ステップS2008)。MPU51は、サポート回数カウンタの値が0である場合(ステップS2008:Yes)、処理をステップS2009に移行し、サポート回数カウンタの値が0でない場合(ステップS2008:No)、処理をステップS2012に移行する。
<ステップS2009>
ステップS2009では、MPU41は、サポート回数カウンタの値が0である場合(ステップS2008:Yes)、高頻度サポートモードフラグをオフに設定する(ステップS2009)。即ち、MPU51は、電動役物315bによる規定回数の高頻度サポートを実行した場合には高頻度サポートモードを終了し、電動役物315bによる第2入賞口315への遊技球99のサポート頻度が低い低頻度サポートモードに移行させる。なお、本実施形態では、規定回数の特別図柄の変動表示の開始時に高頻度サポートモードを終了しているが、規定回数の特別図柄の変動表示の終了時に高頻度サポートモードを終了してもよい。
<ステップS2010>
ステップS2010では、MPU41は、特図高確率モード当否テーブル(図10(B))に基づいて大当たり抽選が実行させる特図高確率モードフラグがオンに設定されているか否かを判断する。MPU51は、特図高確率モードフラグがオンに設定されている場合(ステップS2010:Yes)、処理をステップS2011に移行し、特図高確率モードフラグがオフに設定されている場合(ステップS2011:No)、処理をステップS2012に移行する。
<ステップS2011>
ステップS2011では、MPU41は、特図高確率モードフラグをオフに設定する(ステップS2011)。即ち、MPU51は、大当たり抽選確率が高い特図高確率モードにおいて、電動役物315bによる第2入賞口315への遊技球99のサポートを高頻度で規定回数行った場合には特図高確率モードを終了して大当たり抽選確率が低い特図低確率モードに移行させる。
<ステップS2012>
ステップS2012では、MPU41は、特図保留格納エリア412bの特図実行エリアRAEに格納された当否情報に基づいて、当該特図変動に対する大当たり抽選での抽選結果と特図変動パターンとを含む変動パターンコマンドをRAM412に設定する。これにより、MPU41により実行される次回のメイン処理(図20参照)のステップS1301では、変動パターンコマンドが音声ランプ制御装置5に送信され、音声ランプ制御装置5は、変動パターンコマンドに基づいて図柄表示部341による図柄変動表示などを実行する。
なお、前述したように、MPU41は、抽選結果が「4R通常大当たり」である場合、変動パターン「01」〜「03」に4R通常大当たりである旨を示す「A」を付した「A01」〜「A03」のいずれかを変動パターンコマンドとしてRAM412に設定する。また、MPU41は、抽選結果が「5R確変大当たり」である場合、変動パターン「01」〜「03」に5R確変大当たりである旨を示す「B」を付した「B01」〜「B03」のいずれかを変動パターンコマンドとしてRAM412に設定する。さらに、MPU41は、抽選結果が「16R確変大当たり」である場合、変動パターン「01」〜「03」に16R確変大当たりである旨を示す「C」を付した「C01」〜「C03」のいずれかを変動パターンコマンドとしてRAM412に設定する。また、MPU41は、抽選結果が「外れ」である場合、変動パターン「01」〜「12」に外れである旨を示す「D」を付した「D01」〜「D12」のいずれかを変動パターンコマンドとしてRAM412に設定する。また、MPU41は、抽選結果が「外れ」である場合、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ及び完全外れのいずれであるかの情報を変動パターンコマンドに含ませる。
<ステップS2013>
ステップS2013では、MPU41は、当該変動遊技の変動パターンに対応するメイン表示部37の第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373での第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示時間に対応する特図変動時間カウンタをセットする。具体的に、MPU41は、ステップS2002又はS2003での当否判定の結果が通常大当たりである場合には、変動種別カウンタCS1と4R通常大当たり変動テーブルとに基づいて変動パターンを特定する。また、MPU41は、ステップS2002又はS2003での当否判定の結果が確変大当たりである場合には、変動種別カウンタCS1と確変大当たり変動テーブルとに基づいて変動パターンを特定する。さらに、MPU41は、ステップS2002又はS2003での当否判定の結果が外れである場合には、変動種別カウンタCS1と外れ変動テーブルとに基づいて変動パターンを特定する。
<ステップS2014及びS2015>
ステップS2014では、MPU41は、第1特別図柄表示部372又は第2特別図柄表示部373での第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示を開始させ、さらに特別図柄表示部372,373での特別図柄の変動表示を開始させた場合、特図変動表示中フラグをオンに設定する(ステップS2015)。この特図変動表示中フラグは、図25の変動遊技制御処理におけるステップS1802において、特別図柄表示部372,373において特別図柄が変動表示中であるか否かを判断するために参照される。また、MPU41は、特別図柄表示部372,373の特別図柄の変動表示を開始させた場合、RAM412に設定される遊技情報格納エリア412dに保存された「累積大当たり抽選回数」に1加算する。さらに、MPU41は、ステップS2003での低確率モード当否テーブルに基づく当否判定の結果が外れである場合、遊技情報格納エリア412dに保存された「連続外れ回数」に1加算し、当否結果が大当たりである場合に「連続外れ回数」を0回にクリアする。
[大当たり遊技制御処理]
大当たり遊技制御処理では、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合に、大当り遊技での開閉実行モードのラウンド遊技数に応じて可変入賞装置35又はV入賞装置36を作動させることで、可変入賞装置35の可変入賞口353やV入賞装置36の可変入賞口363又はV入賞口364への遊技球99の入球を許容する処理が実行される。また、大当たり遊技制御処理では、大当たり遊技の終了後に、高頻度サポートモード(ST遊技状態又は時短遊技状態)に移行させるための処理が実行される。ここで、図28〜図33は、大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図28〜図33を参照しつつ大当たり遊技制御処理を説明する。
<ステップS2101>
図28に示すように、ステップS2101では、MPU41は、図25の変動遊技制御処理でのステップS1811でオンに設定される大当たり遊技開始フラグがオンに設定されているか否かを判断する。即ち、MPU41は、大当たり遊技を開始させるか否かを判断する。MPU41は、大当たり遊技開始フラグがオンに設定されている場合(ステップS2101:Yes)、処理をステップS2102に移行し、大当たり遊技開始フラグがオフに設定されている場合(ステップS2101:No)、処理を図29のステップS2108に移行する。
<ステップS2102〜S2107>
大当たり遊技開始フラグがオンに設定されている場合(ステップS2101:Yes)、MPU41は、大当たり遊技の開閉実行モードにおいて実行させるラウンド遊技の回数を、ラウンド数カウンタにセットする。具体的には、MPU41は、図27の特図変動開始処理のステップS2005でオンに設定される大当たり種別に基づいて、ラウンド数カウンタをセットする。例えば、大当たり種別フラグのうちの4R通常大当たりフラグがオンに設定されている場合には、開閉実行モードにおいて4回のラウンド遊技を実行させるためにラウンド数カウンタの値として「4」をセットする。また、5R確変大当たりフラグがオンに設定されている場合にはラウンド数カウンタの値として「5」をセットし、16R確変大当たりフラグがオンに設定されている場合にはラウンド数カウンタの値として「16」をセットする。そして、MPU41は、ステップS2101で参照した大当たり遊技開始フラグをオフに設定する(ステップS2103)。さらに、MPU41は、大当たり遊技を実行していることを示す大当たり遊技実行中フラグをオンに設定し(ステップS2104)、音声ランプ制御装置5に大当たり遊技が開始されることを通知する大当たり遊技開始コマンドを設定する(ステップS2105)。なお、大当たり遊技開始コマンドは、MPU41により実行される次回のメイン処理(図20参照)のステップS1301の外部出力処理で音声ランプ制御装置5に送信される。また、MPU41は、大当たり遊技のオープニングであることを示すオープニング中フラグをオンに設定すると共に(ステップS2106)、オープニングの残り時間を示すオープニング時間カウンタをセットし(ステップS2107)、当該大当たり遊技を終了する。
<ステップS2108>
図29に示すように、大当たり遊技開始フラグがオフに設定されている場合(図28のステップS2101:No)、MPU41は、図28のステップS2104でオンに設定される大当たり遊技実行中フラグがオンに設定されているか否か、即ち大当たり遊技が実行されているか否かを判断する(ステップS2108)。MPU41は、大当たり遊技実行中フラグをオンに設定されている場合(ステップS2108:Yes)、処理をステップS2109に移行し、大当たり遊技実行中フラグをオフに設定されている場合(ステップS2108:No)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2109>
大当たり遊技実行中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2108:Yes)、MPU41は、図28のステップS2106でオンに設定されるオープニング中フラグがオンに設定されているか否か、即ち大当たり遊技のオープニングが実行中であるか否かを判断する(ステップS2109)。MPU41は、オープニング中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2109:Yes)、処理をステップS2110に移行し、オープニングフラグがオフに設定されている場合(ステップS2109:No)、処理を図30のステップS2118に移行する。
<ステップS2110及びS2111>
オープニング中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2109:Yes)、MPU41は、図28のステップS2107でセットされるオープニング時間カウンタの値を1減算し(ステップS2110)、減算後のオープニング時間カウンタの値が0であるか否か、即ちオープニングを終了し、開閉実行モードを開始させるか否かを判断する(ステップS2111)。MPU41は、オープニング時間カウンタの値が0である場合(ステップS2111:Yes)、処理をステップS2112に移行し、オープニング時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2111:No)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2112〜S2917>
オープニング時間カウンタの値が0である場合(ステップS2111:Yes)、MPU41は、オープニング中フラグをオフに設定し(ステップS2112)、可変入賞装置35の可変入賞扉352を開放させて1R目のラウンド遊技を開始する(ステップS2113)。これにより、可変入賞口353への遊技球99の入球が許容され、多量の遊技球99を獲得する機会が付与される。また、MPU41は、ラウンドの遊技間の残りインターバル時間を示す可変入賞インターバル時間が0である場合に(図31のステップS2138:Yes)において、ラウンド数カウンタの値が1でない場合(図31のステップS2139:No)、即ち1R目及び最終ラウンド遊技以外のラウンド遊技開始させる場合、可変入賞装置35の可変入賞扉352を開放させる。そして、MPU41は、可変入賞装置35に可変入賞扉352が開放していることを示す可変入賞扉開放中フラグをオンに設定し(ステップS2114)、可変入賞扉352の残り開放時間を示す可変入賞扉開放時間カウンタをセットする(ステップS2115)。
さらに、MPU41は、開閉実行モードのラウンド遊技が開始されることを音声ランプ制御装置5に通知するラウンド遊技開始コマンドを設定すると共に(ステップS2116)、図28のステップS2102でセットされる残りラウンド遊技数を示すラウンド数カウンタの値から1減算し(ステップS2117)、当該大当たり遊技制御を終了する。なお、ラウンド遊技開始コマンドは、MPU41により実行される次回のメイン処理(図20参照)のステップS1301の外部出力処理で音声ランプ制御装置5に送信される。
<ステップS2118>
図30に示すように、オープニング中フラグがオフである場合(図29のステップS2109:No)、MPU41は、図29のステップS2114でオンに設定される可変入賞扉開放中フラグがオンに設定されているか否か、即ちラウンド遊技の実行中で可変入賞扉352が開放されているか否かを判断する(ステップS2118)。MPU41は、可変入賞扉開放中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2118:Yes)、処理をステップS2119に移行し、可変入賞扉開放中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2118:No)、処理を図31のステップS2136に移行する。
<ステップS2119>
可変入賞扉開放中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2118:Yes)、MPU41は、可変入賞装置35の可変入賞口353に入賞が発生したことを示す第1可変入賞フラグがオンに設定されているか否か、即ち可変入賞装置35の可変入賞口353に入賞が発生したか否かを判断する(ステップS2119)。第1可変入賞フラグは、例えば図20のメイン処理でのステップS1303の賞球コマンド設定処理において、可変入賞口353への入賞に対する賞球コマンドを設定する際にオンに設定される。MPU41は、第1可変入賞フラグがオンに設定されている場合(ステップS2119:Yes)、処理をステップS2120に移行し、第1可変入賞フラグがオフに設定されている場合(ステップS2119:No)、処理をステップS2124に移行する。
<ステップS2120及びS2121>
第1可変入賞フラグがオンに設定されている場合(ステップS2119:Yes)、MPU41は可変入賞口353への入賞個数を示す第1可変入賞カウンタの値に1加算し(ステップS2120)、第1可変入賞フラグをオフに設定する(ステップS2121)。
<ステップS2122及びS2123>
ステップS2122では、MPU41は、ステップS2120で加算される第1可変入賞カウンタの値が10であるか否かを判断する。即ち、MPU41は、上限数の遊技球99の入球によって可変入賞扉352を閉鎖するタイミングであるか否かを判断する。MPU41は、第1可変入賞カウンタの値が10である場合(ステップS2122:Yes)、可変入賞扉開放時間カウンタの値及び第1可変入賞カウンタの値を0に減算し(ステップS2123)、処理をステップS2126に移行する。一方、MPU41は、第1可変入賞カウンタの値が10でない場合(ステップS2122:No)、処理をステップS2124に移行する。
<ステップS2124及びS2125>
第1可変入賞フラグがオフに設定されている場合(ステップS2119:No)、又は第1可変入賞カウンタの値が10でない場合(ステップS2122:No)、MPU41は、可変入賞扉開放時間カウンタの値を1減算し(ステップS2124)、減算後の可変入賞扉開放時間カウンタの値が0であるか否かを判断する(ステップS2125)。即ち、MPU41は、最大開放時間の到達によって可変入賞扉352を閉鎖するタイミングであるか否かを判断する。可変入賞扉開放時間カウンタの値が0である場合(ステップS2125:Yes)、処理をステップS2126に移行し、可変入賞扉開放時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2125:No)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2126及びS2127>
第1可変入賞カウンタの値が10である場合に(ステップS2122:Yes)ステップS2123の処理を終了した場合、又は可変入賞扉開放時間カウンタの値が0である場合(ステップS2125:Yes)、MPU41は、可変入賞扉352を閉鎖するタイミングであると判断できるため、可変入賞扉352を閉鎖してラウンド遊技を終了し(ステップS2126)、可変入賞扉開放中フラグをオフに設定する(ステップS2127)。
<ステップS2128及びS2129>
ステップS2128では、MPU41は、図28のステップS2102においてセットされ、ラウンド遊技の開始時に図29のステップS2117で減算されるラウンド数カウンタの値が0であるか否かを判断する(ステップS2128)。MPU41は、ラウンド数カウンタの値が0である場合(ステップS2128:Yes)、即ち開閉実行モードにおいて実行すべきラウンド遊技が無い場合、エンディングを開始させるためのエンディング開始フラグをオンに設定し(ステップS2129)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。即ち、MPU41は、4R通常大当たり遊技において開閉実行モードの最終のラウンド遊技を可変入賞装置35の可変入賞扉352の閉鎖により終了する場合、エンディングを開始するか否かを判断するために、図33のステップS2162で参照されるエンディング開始フラグをオンに設定する。一方、MPU41は、ラウンド数カウンタの値が0でない場合(ステップS2128:No)、処理をステップS2130に移行する。
<ステップS2130及びS2131>
ラウンド数カウンタの値が0でない場合(ステップS2128:No)、MPU41は、可変入賞扉352の開閉動作間のインターバル(可変入賞インターバル)であること(可変入賞扉352の開放待機中(ラウンド遊技が開始待機中)であること)を示す可変入賞インターバル中フラグをオンに設定し(ステップS2130)、可変入賞扉352を開放させるまでの残り時間を示す可変入賞インターバル時間カウンタをセットする(ステップS2131)。
<ステップS2132>
ステップS2132は、MPU41は、図28のステップS2102においてセットされ、ラウンド遊技の開始時に図29のステップS2117で減算されるラウンド数カウンタの値が1であるか否かを判断する。即ち、MPU41は、可変入賞インターバル後に実行される次のラウンド遊技が大当たり遊技での最終のラウンド遊技であるか否かを判断する。MPU41は、ラウンド数カウンタの値が1である場合(ステップS2132:Yes)、即ち可変入賞インターバル後に実行される次のラウンド遊技が最終のラウンド遊技である場合、処理をステップS2133に移行する。一方、MPU41は、ラウンド数カウンタの値が1でない場合(ステップS2132:No)、即ち可変入賞インターバル後に実行される次のラウンド遊技が最終のラウンド遊技でない場合、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2133>
ラウンド数カウンタの値が1である場合(ステップS2132:Yes)、即ち可変入賞インターバル後に実行される次のラウンド遊技が最終のラウンド遊技である場合、MPU41は、当該大当り遊技が確変大当たり遊技(5R確変大当たり遊技又は16R確変大当たり遊技)であるか否かを判断する(ステップS2133)。即ち、MPU41は、可変入賞インターバル後に実行される次のラウンド遊技がV入賞ラウンド遊技であるか否かを判断する。ここで、MPU41は、図27の特図変動開始処理のステップS2005でオンに設定される大当たり種別フラグのうちの5R確変大当りフラグ及び16R大当たり遊技フラグのいずれかがオンに設定されている場合に確変大当たり遊技であると判断する。MPU41は、当該大当り遊技が確変大当たり遊技である場合(ステップS2133:Yes)、処理をステップS2134に移行し、当該大当り遊技が確変大当たり遊技ではない場合(4R通常大当たり遊技である場合)(ステップS2133:No)、処理をステップS2135に移行する。
<ステップS2134及びS2135>
当該大当り遊技が確変大当たり遊技である場合(ステップS2133:Yes)、V入賞ラウンド前インターバルフラグ、及びV入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドを設定する(ステップS2134)。V入賞ラウンド前インターバルフラグは、次に実行されるラウンド遊技がV入賞ラウンドであることを示すフラグであり、後述の図31のステップS2139においてV入賞ラウンドを実行させるか否かを判断するために参照される。また、V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドは、当該可変入賞インターバルの終了後に実行される次のラウンド遊技がV入賞ラウンド遊技であることを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、次回のメイン処理(図20参照)のステップS1401の外部出力処理で音声ランプ制御装置5に送信される。これにより、音声ランプ制御装置5は、例えば図柄表示部341などにV入賞装置36のV入賞口364への遊技球99の入球を遊技者に要求する可変入賞要求演出が実行される(図45(A)参照)。そして、MPU41は、確変大当たりである場合に(ステップS2133:Yes)、V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドを設定した場合(ステップS2134)、確変大当たりでない場合(ステップS2133:No)、大当たり種別フラグをオフに設定し(ステップS2135)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2136>
図31に示すように、可変入賞扉開放中フラグがオフに設定されている場合(図30のステップS2118:No)、MPU41は、図30のステップS2130でオンに設定される可変入賞インターバル中フラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS2136)。即ち、MPU41は、可変入賞扉352が閉鎖され、可変入賞扉352が開放待機状態(ラウンド遊技が開始待機状態)であるか否かを判断する。MPU41は、可変入賞インターバル中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2136:Yes)、処理をステップS2137に移行し、可変入賞インターバル中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2136:No)、処理を図32のステップS2146に移行する。
<ステップS2137及びS2138>
可変入賞インターバル中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2136:Yes)、MPU41は、図30のステップS2131でセットされる可変入賞インターバル時間カウンタの値を1減算し(ステップS2137)、減算後の可変入賞インターバル時間カウンタの値が0であるか否か、即ち可変入賞扉352を開放させるタイミングであるか否かを判断する(ステップS2138)。MPU41は、可変入賞インターバル時間カウンタが0である場合(ステップS2138:Yes)、可変入賞扉352の開放タイミングであると判断できるため、処理をステップS2139に移行する。一方、可変入賞インターバル時間カウンタが0でない場合(ステップS2138:No)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2139>
可変入賞インターバル時間カウンタが0である場合(ステップS2138:Yes)、MPU41は、図30のステップS2134でオンに設定されるV入賞ラウンド
前インターバルフラグがオンに設定されているか否かを判断する。即ち、MPU41は、可変入賞インターバル後に実行される次のラウンド遊技がV入賞ラウンド遊技であるか否かを判断する。MPU41は、V入賞ラウンド前インターバルフラグがオンである場合(ステップS2139:Yes)、即ち可変入賞インターバル後に実行される次のラウンド遊技がV入賞ラウンド遊技である場合、処理をステップS2140に移行する。一方、MPU41は、V入賞ラウンド前インターバルフラグがオフに設定されている場合(ステップS2139:No)、即ち可変入賞インターバル後に実行される次のラウンド遊技がV入賞ラウンド遊技でない場合、処理を図29のステップS2113に移行し、上述の可変入賞装置35の可変入賞扉352を開放される処理を実行し(ステップS2113〜2117)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2140〜2145>
V入賞ラウンド前インターバルフラグがオンに設定されている場合(ステップS2139:Yes)、MPU41は、V入賞装置36の切替部材365を時計回り方向に回転させることで切替部材365を右下がり状態に制御し(ステップS2140)、V入賞扉362を開放させる(ステップS2141)。これにより、V入賞ラウンド遊技が開始され、V入賞装置36のV入賞口364への遊技球99の入球が許容される一方で、可変入賞口363への遊技球99の入球が制限される(図6(B)〜図6(D))。そして、MPU41は、V入賞扉362が開放されていること、即ちVラウンド遊技が実行されていることを示すV入賞扉開放中フラグをオンに設定し(ステップS2142)、V入賞扉362の残り開放時間を示すV入賞扉開放時間カウンタをセットする(ステップS2143)。
さらに、MPU41は、V入賞ラウンド遊技が開始されることを音声ランプ制御装置5に通知するV入賞ラウンド遊技開始コマンドを設定すると共に(ステップS2144)、当該大当たり遊技制御処理のステップS2102でセットされる残りラウンド遊技数を示すラウンド数カウンタの値から1減算し(ラウンド数カウンタをクリアし)(ステップS2145)、当該大当たり遊技制御を終了する。なお、V入賞ラウンド遊技開始コマンドは、MPU41により実行される次回のメイン処理(図20参照)のステップS1301の外部出力処理で音声ランプ制御装置5に送信される。
<ステップS2146>
図32に示すように、可変入賞インターバル中フラグがオフに設定されている場合(図31のステップS2136:No)、MPU41は、図31のステップS2142でオンに設定されるV入賞扉362が開放されていることを示すV入賞扉開放中フラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS2146)。MPU41は、V入賞扉開放中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2146:Yes)、処理をステップS2147に移行し、V入賞扉開放中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2146:No)、処理を図33のステップS2162に移行する。
<ステップS2147>
V入賞扉開放中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2146:Yes)、MPU41は、V入賞口364に入賞が発生したことを示すV入賞フラグがオンに設定されているか否か、即ちV入賞口364に入賞が発生したか否かを判断する(ステップS2147)。V入賞フラグは、例えば図20のメイン処理でのステップS1303の賞球コマンド設定処理において、V入賞口364への入賞に対する賞球コマンドを設定する際にオンに設定される。MPU41は、V入賞フラグがオンに設定されている場合(ステップS2147:Yes)、処理をステップS2148に移行し、V入賞フラグがオフに設定されている場合(ステップS2147:No)、処理をステップS2152に移行する。
<ステップS2148及びS2149>
V入賞フラグがオンに設定されている場合(ステップS2147:Yes)、MPU41は、V入賞フラグをオフに設定し(ステップS2148)、V入賞装置36の切替部材365を反時計回り方向に回転させることで切替部材365を左下がり状態に制御する(ステップS2149)。これにより、V入賞装置36の可変入賞口363への遊技球99の入球が許容される一方で、V入賞口364への遊技球99の入球が制限される(図7(A)〜図7(C)参照)。
<ステップS2150及びS2151>
ステップS2150では、MPU41は、V入賞ラウンド遊技においてV入賞装置36のV入賞口364に遊技球99が入球されたことを音声ランプ制御装置5に通知するV入賞コマンドを設定し(ステップS2150)、特図高確率モードフラグをオンに設定する(ステップS2151)。
ここで、V入賞コマンドは、MPU41により実行される次回のメイン処理(図20参照)のステップS1301の外部出力処理で音声ランプ制御装置5に送信される。これにより、音声ランプ制御装置5は、V入賞口364に遊技球99が入球されたことを遊技者に明示するV入賞明示演出を図柄表示部341などに実行させる(図45(B)参照)。
また、特図高確率モードフラグは、当該大当たり遊技の終了後に、大当たり抽選が特図高確率モード当否テーブル(図10(B)参照)に基づいて実行される特図高確率モードに移行させるためのフラグである。特図高確率モードフラグは、特図高確率モードであるか否か判断する場合、例えば図19の第1特図保留コマンド設定処理のステップS1202や図27の特図変動開始処理のステップS2001,S2010において参照される。
<ステップS2152及びS2153>
V入賞フラグがオフに設定されている場合(ステップS2147:No)、MPU41は、V入賞装置36の可変入賞口363に入賞が発生したことを示す第2可変入賞フラグがオンに設定されているか否か、即ち可変入賞口363に入賞が発生したか否かを判断する(ステップS2152)。第2可変入賞フラグは、例えば図20のメイン処理でのステップS1303の賞球コマンド設定処理において、可変入賞口363への入賞に対する賞球コマンドを設定する際にオンに設定される。MPU41は、第2可変入賞フラグがオンに設定されている場合(ステップS2152:Yes)、処理をステップS2153に移行し、第2可変入賞フラグがオフに設定されている場合(ステップS2152:No)、処理をステップS2157に移行する。
<ステップS2154及びS2155>
V入賞フラグがオンに設定されている場合(ステップS2147:Yes)にステップS2148〜S2151の処理を実行した場合、又は第2可変入賞フラグがオンに設定されている場合(ステップS2152:Yes)にステップS2153の処理を実行した場合、MPU41は、第2可変入賞カウンタの値に1加算し(ステップS2154)、加算後の第2可変入賞カウンタの値が10であるか否かを判断する(ステップS2155)。即ち、MPU41は、規定数のV入賞口364及び可変入賞口363への遊技球99の入球に基づいてV入賞装置36のV入賞扉362を閉鎖するか否かを判断する。MPU41は、加算後の第2可変入賞カウンタの値が10である場合(ステップS2155:Yes)、処理をステップS2156に移行し、加算後の第2可変入賞カウンタの値が10でない場合(ステップS2155:No)、処理をステップS2157に移行する。
<ステップS2156>
加算後の第2可変入賞カウンタの値が10である場合(ステップS2155:Yes)、MPU41は、第2可変入賞カウンタの値、及びV入賞扉開放時間カウンタの値を0に減算する(ステップS2156)。
<ステップS2157及びS2158>
V入賞フラグ及び第2可変入賞フラグのいずれもオフである場合(ステップS2147及びS2152で共にNO)、又は第2可変入賞カウンタの値が10でない場合(ステップS2155:No)、V入賞扉開放時間カウンタの値を1減算し(ステップS2157)、減算後のV入賞扉開放時間カウンタの値が0であるか否か、即ち規定時間の経過に基づいてV入賞装置36のV入賞扉362を閉鎖するか否かを判断する(ステップS2158)。MPU41は、減算後のV入賞扉開放時間カウンタの値が0である場合(ステップS2158:Yes)、処理をステップS2159に移行し、減算後のV入賞扉開放時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2158:Yes)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2159〜S2161>
第2可変入賞カウンタの値が10である場合(ステップS2155:Yes)にステップS2156の処理を実行した場合、又はV入賞扉開放時間カウンタの値が0である場合(ステップS2158:Yes)、MPU41は、V入賞装置36のV入賞扉362を閉鎖し(ステップS2159)、V入賞扉開放中フラグをオフに設定する(ステップS2160)。そして、MPU41は、大当たり遊技のエンディング開始させるエンディング開始フラグをオンに設定し(ステップS2161)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。即ち、MPU41は、確変大当たり遊技(5R確変大当たり遊技又は16R確変大当たり遊技)において開閉実行モードの最終のラウンド遊技であるV入賞ラウンド遊技をV入賞装置36のV入賞扉362の閉鎖により終了する場合、エンディングを開始するか否かを判断するために図33のステップS2162で参照されるエンディング開始フラグをオンに設定する。
<ステップS2162>
図33に示すように、V入賞扉開放中フラグがオフに設定されている場合(図32のステップS2146:No)、図30のステップS2129又は図32のステップS2161でオンに設定されるエンディング開始フラグがオンに設定されているか否か、即ち大当たり遊技においてエンディングを開始させるタイミングであるか否かを判断する(ステップS2162)。MPU41は、エンディング開始フラグがオンに設定されている場合(ステップS2162:Yes)、処理をステップS2163に移行し、エンディング開始フラグがオフに設定されている場合(ステップS2162:No)、処理をステップS2167に移行する。
<ステップS2163〜S2166>
エンディング開始フラグがオンに設定されている場合(ステップS2162:Yes)、MPU41は、エンディング中であることを示すエンディング中フラグをオンに設定し(ステップS2163)、エンディングの残り時間を示すエンディング時間カウンタをセットする(ステップS2164)。そして、MPU41は、エンディングが開始されることを音声ランプ制御装置5に通知するエンディング開始コマンドを設定すると共に(ステップS2165)、エンディング開始フラグをオフに設定し(ステップS2166)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。なお、エンディング開始コマンドは、MPU41により実行される次回のメイン処理(図20参照)のステップS1301の外部出力処理で音声ランプ制御装置5に送信される。これにより、音声ランプ制御装置5は、図柄表示部341などにエンディング演出を開始させる。
<ステップS2167>
エンディング開始フラグがオフに設定されている場合(ステップS2162:No)、MPU41は、ステップS2163でオンに設定されるエンディング中フラグがオンに設定されているか否か、即ち大当たり遊技においてエンディングが実行されているか否かを判断する(ステップS2167)。MPU41は、エンディング中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2167:Yes)、処理をステップS2168に移行し、エンディング中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2167:No)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2168及びS2169>
エンディング中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2167:Yes)、MPU41は、ステップS2164でセットされるエンディング時間カウンタの値を1減算し(ステップS2168)、減算後のエンディング時間カウンタの値が0であるか否か、即ちエンディング(大当たり遊技)の終了タイミングであるか否かを判断する(ステップS2169)。MPU41は、エンディング時間カウンタの値が0である場合(ステップS2169:Yes)、処理をステップS2170に移行し、エンディング時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2169:No)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2170>
エンディング時間カウンタの値が0である場合(ステップS2169:Yes)、MPU41は、エンディング(大当たり遊技)の終了タイミングであると判断できるため、ステップS2163でオンに設定されるエンディング中フラグをオフに設定する(ステップS2170)。
<ステップS2171及びS2172>
ステップS2171では、MPU41は、高頻度サポートモードフラグをオンに設定し、サポート回数カウンタをセットする(ステップS2172)。
ここで、高頻度サポートモードフラグは、高頻度サポートモード(ST確変遊技状態又は時短遊技状態)であることを示すフラグである。この高頻度サポートモードフラグは、普図当たり抽選を普図低確率モード当否テーブル(図12(D)参照)及び普図高確率モード当否テーブル(図12(E)参照)のいずれに基づいて実行するかを判断するために、例えば図23の普図変動開始処理のステップS1601において参照される。
また、サポート回数カウンタは、高頻度サポートモード(ST確変遊技状態又は時短遊技状態)において実行される最大の変動遊技回数を示すものである。このサポート回数カウンタは、変動遊技を実行するたびに減算される(図27の特図変動開始処理のステップS2007)。また、サポート回数カウンタが0になると、高頻度サポートモードフラグがオフに設定され(図27の特図変動開始処理のステップS2009)、低頻度サポートモードに移行される。即ち、サポート回数カウンタが0になると、ST確変遊技状態又は時短遊技状態から、通常遊技状態(特図低確率モードかつ低頻度サポートモード)に移行される。
<ステップS2173及びS2174>
ステップS2173では、MPU41は、大当たり遊技が終了することを音声ランプ制御装置5に通知する大当たり遊技終了コマンドを設定すると共に、図28のステップS2104でオンに設定される大当たり遊技実行中フラグをオフに設定し(ステップS2174)、当該大当たり遊技制御処理を終了する。なお、大当たり遊技終了コマンドは、MPU41により実行される次回のメイン処理(図20参照)のステップS1401の外部出力処理で音声ランプ制御装置5に送信される。これにより、音声ランプ制御装置5は、図柄表示部341などにエンディング演出を開始させる。
[遊技設定値変更処理]
遊技設定値変更処理では、設定値変更操作部46に対する操作に応じて遊技設定値の表示若しくは非表示、又は遊技情報格納エリア412dに格納された遊技設定値の変更を制御する処理が実行される。ここで、図34は、技設定値変更処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図34を参照しつつ、遊技設定値変更処理を説明する。
<ステップS2201>
図34に示すように、ステップS2201では、MPU41は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)が変動表示中であるか否かを判断し、特別図柄が変動表示中である場合は(ステップS2201:Yes)、当該遊技設定値変更処理を終了し、特別図柄が変動表示中でない場合は(ステップS2201:No)、処理をステップS2202に移行させる。特別図柄が変動表示中であるか否かは、例えば図27の特図変動開始処理でのステップS2015においてオンに設定される特図変動表示中フラグに基づいて判断される。
<ステップS2202>
特別図柄が変動表示中でない場合(ステップS2201:No)、MPU41は、大当たり遊技が実行中であるか否かを判断し(ステップS2202)、大当たり遊技が実行中である場合(ステップS2202:Yes)、当該遊技設定値変更処理を終了し、大当たり遊技が実行中でない場合(ステップS2202:No)、処理をステップS2203に移行させる。大当たり遊技状態であるか否かは、図28の大当たり遊技制御処理のステップS2104においてオンに設定される大当たり遊技実行中フラグに基づいて判断される。
<ステップS2203>
特別図柄が変動表示中でなく(ステップS2201:No)、かつ大当たり遊技の実行中でもない場合(ステップS2202:No)、MPU41は、遊技設定値表示部45の電源がオフからオンに切り替えられたか否か(ステップS2203)、即ち設定値変更操作部46に対して遊技設定値表示部45の電源をオンにする操作がなされたか否かを判断する。つまり、本実施形態では、特別図柄が変動表示中である場合(ステップS2201:Yes)や大当たり遊技が実行中である場合(ステップS2202:Yes)、遊技設定値の表示が行われず、遊技設定値の変更も行えない。ここで、MPU41は、遊技設定値表示部45の電源がオフからオンに切り替えられた場合(ステップS2203:Yes)、処理をステップS2204に移行し、遊技設定値表示部45の電源がオフからオンに切り替えられていない場合(ステップS2203:No)、処理をステップS2207に移行する。
<ステップS2204〜S2206>
遊技設定値表示部45の電源がオフからオンに切り替えられた場合(ステップS2203:Yes)、MPU41は、後述のステップS2210でRAM412の遊技情報格納エリア412dに保存される遊技設定値を読み出し(ステップS2204)、読み出した遊技設定値を示す数字を遊技設定値表示部45に表示させる(ステップS2205)。これにより、現在の遊技設定値を確認することができる。そして、MPU41は、遊技設定値表示部45に遊技設定値が表示されていることを示す設定値表示中フラグをオンに設定し(ステップS2206)、当該遊技設定値変更処理を終了する。
<ステップS2207>
遊技設定値表示部45の電源がオフからオンに切り替えられていない場合(ステップS2203:No)、MPU41は、設定値表示中フラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS2207)。設定値表示中フラグは、上述のように遊技設定値表示部45に遊技設定値が表示されていることを示すものであり、ステップS2206でオンに設定される。MPU41は、設定値表示中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2207:Yes)、処理をステップS2208に移行し、設定値表示中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2207:No)、即ち遊技設定値表示部45が消灯状態で電源がオンにされない場合、当該遊技設定値変更処理を終了する。
<ステップS2208>
設定値表示中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2207:Yes)、MPU41は、設定値変更操作部46が所定角度回転されたか否かを判断する(ステップS2208)。即ち、MPU41は、遊技設定値を変更する回転操作がなされたか否かを判断する。MPU41は、設定値変更操作部46が所定角度回転された場合(ステップS2208:Yes)、処理をステップS2209に移行し、設定値変更操作部46が回転されていない場合(ステップS2208:No)、処理をステップS2211に移行する。
<ステップS2209>
設定値変更操作部46が所定角度回転された場合(ステップS2208:Yes)、MPU41は、遊技設定値表示部45での表示を変更する処理を実行する(ステップS2209)。例えば、MPU41は、設定値変更操作部46が右方向に所定角度回転された場合に回転前に遊技設定値表示部45で表示されている数字よりも1つ大きい数字を表示させ、これとは逆に、設定値変更操作部46が左方向に所定角度回転された場合に回転前に遊技設定値表示部45で表示されている数字よりも1つ小さい数字を表示させる。
なお、回転前に遊技設定値表示部45で表示されている数字が「6」である場合に右方向に設定値変更操作部46が所定角度回転された場合には遊技設定値表示部45に表示される数字が「1」に変更され、回転前に遊技設定値表示部45で表示されている数字が「1」である場合に左方向に設定値変更操作部46が所定角度回転された場合、遊技設定値表示部45に表示される数字が「6」に変更される。また、遊技設定値表示部45で表示されている数字が「6」である場合に、それ以上は右方向に回転しないようにし、遊技設定値表示部45で表示されている数字が「1」である場合に、それ以上は左方向に回転しないようにしてもよい。
<ステップS2210>
ステップS2210では、MPU41は、遊技設定値表示部45に表示中の数字を遊技設定値としてRAM412の遊技情報格納エリア412dの遊技設定値に上書き保存し、当該遊技設定値変更処理を終了する。これにより、設定値変更操作部46の電源がオンからオフに切り替えられた場合に電源がオフにされる直前にRAM412に保存されている遊技設定値が有効な遊技設定値として最終的にRAM412の遊技情報格納エリア412dに保存される。そのため、設定値変更操作部46が回転させることによって遊技設定値表示部45に表示される数字を変更することで、RAM412に保存される遊技設定値が変更される。そして、目的とする遊技設定値に対応する数字が遊技設定値表示部45に表示された状態で遊技設定値表示部45の電源をオフにすることで遊技設定値を確定させることができる。
<ステップS2211>
設定値変更操作部46が所定角度回転されていない場合(ステップS2208:No)、MPU41は、遊技設定値表示部45の電源がオンからオフに切り替えられたか否か(ステップS2211)、即ち設定値変更操作部46に対して遊技設定値表示部45の電源をオフにする操作がなされたか否かを判断する。MPU41は、遊技設定値表示部45の電源がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2211:Yes)、処理をステップS2212に移行し、遊技設定値表示部45の電源がオンからオフに切り替えられていない場合(ステップS2211:No)、当該遊技設定値変更処理を終了する。なお、遊技設定値表示部45の電源がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2211:Yes)、遊技設定値表示部45では、7セグメント表示器への通電が遮断されることで遊技設定値を示す数字が消灯され、上述のように遊技設定値が確定される。
<ステップS2212及びS2213>
遊技設定値表示部45の電源がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2211:Yes)、MPU41は、ステップS2210でRAM412の遊技情報格納エリア412dに保存された遊技設定値に応じた特図低確率モード当否テーブル(図10(A)参照)を選択してRAM412に保存する(ステップS2212)。そして、MPU41は、設定値表示中フラグをオフに設定し(ステップS2213)、当該遊技設定値変更処理を終了する。
[特定性能情報更新処理]
特定性能情報更新処理では、特定性能情報として、少なくともベース情報が更新され、必要に応じて単位大当たり抽選回数、連続役物比率、役物比率などが更新される。ここで、図35は、特定性能情報更新処理の手順の一例を示すフローチャートである。図36は、図35の特定性能情報更新処理で更新されるベース情報の一例を示す図である。以下、図35及び図36を参照しつつ特定性能情報更新処理を説明する。
<ステップS2301及びS2302>
図35に示すように、MPU41は、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報のベース演算用のアウト玉数の読み出しを行い(ステップS2301)、読み出したアウト玉数が60000玉に達しているか否かを判断する(ステップS2302)。MPU51は、アウト玉数が60000玉に達している場合(ステップS2302:Yes)、処理をステップS2305に移行し、アウト玉数が60000玉に達していない場合(ステップS2302:No)、処理をステップS2303に移行する。
<ステップS2303及びS2304>
アウト玉数が60000玉に達していない場合(ステップS2302:No)、MPU51は、ベース情報のベース演算用の一般入賞口払出玉数及び第1入賞口払出玉数を読み出す(ステップS2303)。そして、MPU51は、ステップS2301で読み出したベース情報のベース演算用のアウト玉数と、ステップS2303で読み出したベース情報のベース演算用の一般入賞口払出玉数及び第1入賞口払出玉数とに基づいて、現状ベースBLを算出し、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報の現状ベースBLを上書き更新する(ステップS2304)(図36(A)参照)。なお、現状ベースBL(%)は、100×(一般入賞口払出玉数+第1入賞口払出玉数)/アウト玉数として計算される。
<ステップS2305〜S2308>
アウト玉数が60000玉に達している場合(ステップS2302:Yes)、MPU41は、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されているベース情報を更新する(ステップS2305〜S2307)。具体的には、図36(A)及び図36(B)に示すように、MPU41は、ベース情報において、前回6万玉ベースB1を前々回6万玉ベースにシフトさせ(ステップS2305)、現状ベースBLを前回6万玉ベースB1にシフトさせ(ステップS2306)、現状ベースBLを0にクリアする(ステップS2307)。そして、MPU41は、RAM412の遊技情報格納エリア412dにおけるベース情報として記憶されるベース演算用の一般入賞口払出玉数、第1入賞口払出玉数及びアウト玉数を0玉にクリアする(ステップS2308)。
<ステップS2309>
ステップS2304又はS2308の処理が終了した場合、MPU51は、RAM412の遊技情報格納エリア412dにおける各種情報を読み出して他の特定性能を算出して算出した値に他の特定性能情報を更新し(ステップS2309)、当該特定性能情報更新処理を終了する。この場合の特定性能は、例えば単位大当たり抽選回数、連続役物比率、役物比率などである。
[性能表示モニタの表示制御処理]
性能表示モニタ43の表示制御処理では、特定性能情報更新処理で更新されるベース情報を性能表示モニタ43に表示させる処理が実行される。ここで、図37〜図40は、性能表示モニタ43の表示制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図37〜図40を参照しつつ、性能表示モニタ43の表示制御処理を説明する。
<ステップS2401>
図37に示すように、ステップS2401では、MPU41は、BL表示中フラグがオンに設定されているか否かを判断する。ここで、BL表示中フラグは、性能表示モニタ43において現状ベースBLが表示されていることを示すフラグであり、後述のステップS2406又は図40のステップS2430でオンに設定される。MPU41は、BL表示中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2401:Yes)、処理を図38のステップS2408に移行し、BL表示中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2401:No)、処理をステップS2402に移行する。
<ステップS2402>
BL表示中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2401:No)、MPU41は、B1表示中フラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS2402)。ここで、B1表示中フラグは、性能表示モニタ43において前回6万玉ベースB1が表示されていることを示すフラグであり、後述の図38のステップS2412でオンに設定される。MPU41は、B1表示中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2402:Yes)、処理を図39のステップS2417に移行し、B1表示中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2402:No)、処理をステップS2403に移行する。
<ステップS2403>
B1表示中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2402:No)、MPU41は、B2表示中フラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS2403)。ここで、B2表示中フラグは、性能表示モニタ43において前々回6万玉ベースB2が表示されていることを示すフラグであり、後述の図39のステップS2421でオンに設定される。MPU41は、B2表示中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2403:Yes)、処理を図40のステップS2426に移行し、B2表示中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2403:No)、処理をステップS2404に移行する。
<ステップS2404>
B2表示中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2403:No)、MPU41は、性能表示スイッチ44がオフからオンに切り替えられたか否かを判断する(ステップS2404)。性能表示スイッチ44がオフからオンに切り替えられた場合(ステップS2404:Yes)、処理をステップS2405に移行し、性能表示スイッチ44がオフからオンに切り替えられていない場合(ステップS2404:No)、当該表示制御処理を終了する。
<ステップS2405〜S2407>
性能表示スイッチ44がオフからオンに切り替えられた場合(ステップS2404:Yes)、MPU41は、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報に含まれる現状ベースBLを性能表示モニタ43に表示させる(ステップS2405)。例えば、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報が図36(A)に示す例である場合には現状ベースBLが29%であることを示す「8.」、「L」、「2」、「9」が性能表示モニタ43を構成する4つの7セグメント表示器431〜434に表示され、ベース情報が図36(B)に示す例である場合には現状ベースBLが0%であることを示す「8.」、「L」、「0」、「0」が性能表示モニタ43を構成する4つの7セグメント表示器431〜434に表示される。そして、MPU41は、BL表示中フラグをオンに設定し(ステップS2406)、現状ベースBLを性能表示モニタ43に一定時間表示させるためのBL表示時間カウンタをセットし(ステップS2407)、当該表示制御処理を終了する。
<ステップS2408及びS2409>
BL表示中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2401:Yes)、図38に示すように、MPU41は、図37のステップS2407でセットされるBL表示時間カウンタの値を1減算し(ステップS2408)、減算後のBL表示時間カウンタの値が0であるか否かを判断する(ステップS2409)。MPU41は、減算後のBL表示時間カウンタの値が0である場合(ステップS2409:Yes)、処理をステップS2410に移行し、減算後のBL表示時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2409:No)、処理をステップS2414に移行する。
<ステップS2410〜S2413>
減算後のBL表示時間カウンタの値が0である場合(ステップS2409:Yes)、MPU41は、BL表示中フラグをオフに設定し(ステップS2410)、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報に含まれる前回6万玉ベースB1を性能表示モニタ43に表示させる(ステップS2411)。例えば、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報が図36(A)に示す例である場合には前回6万玉ベースB1が33%であることを示す「8.」、「1」、「3」、「3」が性能表示モニタ43を構成する4つの7セグメント表示器431〜434に表示され、ベース情報が図36(B)に示す例である場合には前回6万玉ベースB1が29%であることを示す「8.」、「1」、「2」、「9」が性能表示モニタ43を構成する4つの7セグメント表示器431〜434に表示される。そして、MPU41は、B1表示中フラグをオンに設定し(ステップS2412)、前回6万玉ベースB1を性能表示モニタ43に一定時間表示させるためのB1表示時間カウンタをセットし(ステップS2413)、当該表示制御処理を終了する。
<ステップS2414>
減算後のBL表示時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2409:No)、MPU41は、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられたか否かを判断する(ステップS2414)。性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2414:Yes)、処理をステップS2415に移行し、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられていない場合(ステップS2414:No)、当該表示制御処理を終了する。なお、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2414:Yes)、性能表示モニタ43では、7セグメント表示器431〜434への通電が遮断されることで現状ベースBLを示すアルファベット及び数字が消灯される。
<ステップS2415及びS2416>
性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2414:Yes)、MPU41は、BL表示中フラグをオフに設定し(ステップS2415)、BL表示時間カウンタの値を0にクリアし(ステップS2416)、当該表示制御処理を終了する。
<ステップS2417及びS2418>
B1表示中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2402:Yes)、図39に示すように、MPU41は、図38のステップS2413でセットされるB1表示時間カウンタの値を1減算し(ステップS2417)、減算後のB1表示時間カウンタの値が0であるか否かを判断する(ステップS2418)。MPU41は、減算後のB1表示時間カウンタの値が0である場合(ステップS2418:Yes)、処理をステップS2419に移行し、減算後のB1表示時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2418:No)、処理をステップS2423に移行する。
<ステップS2419〜S2422>
減算後のB1表示時間カウンタの値が0である場合(ステップS2418:Yes)、MPU41は、B1表示中フラグをオフに設定し(ステップS2419)、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報に含まれる前々回6万玉ベースB2を性能表示モニタ43に表示させる(ステップS2420)。例えば、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報が図36(A)に示す例である場合には前々回6万玉ベースB2が32%であることを示す「8.」、「2」、「3」、「2」が性能表示モニタ43を構成する4つの7セグメント表示器431〜434に表示され、ベース情報が図36(B)に示す例である場合には前々回6万玉ベースB2が33%であることを示す「8.」、「2」、「3」、「3」が性能表示モニタ43を構成する4つの7セグメント表示器431〜434に表示される。そして、MPU41は、B2表示中フラグをオンに設定し(ステップS2421)、前々回6万玉ベースB2を性能表示モニタ43に表示させる一定時間に対応させたB2表示時間カウンタをセットし(ステップS2422)、当該表示制御処理を終了する。
<ステップS2423>
減算後のB1表示時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2418:No)、MPU41は、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられたか否かを判断する(ステップS2423)。性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2423:Yes)、処理をステップS2424に移行し、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられていない場合(ステップS2423:No)、当該表示制御処理を終了する。なお、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2423:Yes)、性能表示モニタ43では、7セグメント表示器431〜434への通電が遮断されることで前回6万玉ベースB1を示すアルファベット及び数字が消灯される。
<ステップS2424及びS2425>
性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2423:Yes)、MPU41は、B1表示中フラグをオフに設定し(ステップS2424)、B1表示時間カウンタの値を0にクリアし(ステップS2425)、当該表示制御処理を終了する。
<ステップS2426及びS2427>
B2表示中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2403:Yes)、図40に示すように、MPU41は、図39のステップS2422でセットされるB2表示時間カウンタの値を1減算し(ステップS2426)、減算後のB2表示時間カウンタの値が0であるか否かを判断する(ステップS2427)。MPU41は、減算後のB2表示時間カウンタの値が0である場合(ステップS2427:Yes)、処理をステップS2428に移行し、減算後のB2表示時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2427:No)、処理をステップS2432に移行する。
<ステップS2428〜S2431>
減算後のB2表示時間カウンタの値が0である場合(ステップS2427:Yes)、MPU41は、B2表示中フラグをオフに設定し(ステップS2428)、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報に含まれる現状ベースBLを性能表示モニタ43に表示させる(ステップS2429)。例えば、RAM412の遊技情報格納エリア412dに保存されたベース情報が図36(A)に示す例である場合には現状ベースBLが29%であることを示す「8.」、「L」、「2」、「9」が性能表示モニタ43を構成する4つの7セグメント表示器431〜434に表示され、ベース情報が図36(B)に示す例である場合には現状ベースBLが0%であることを示す「8.」、「L」、「0」、「0」が性能表示モニタ43を構成する4つの7セグメント表示器431〜434に表示される。そして、MPU41は、BL表示中フラグをオンに設定し(ステップS2430)、現状ベースBLを性能表示モニタ43に一定時間表示させるためのBL表示時間カウンタをセットし(ステップS2431)、当該表示制御処理を終了する。
<ステップS2432>
減算後のB2表示時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2427:No)、MPU41は、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられたか否かを判断する(ステップS2432)。性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2432:Yes)、処理をステップS2433に移行し、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられていない場合(ステップS2432:No)、当該表示制御処理を終了する。なお、性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2432:Yes)、性能表示モニタ43では、7セグメント表示器431〜434への通電が遮断されることで前々回6万玉ベースB2を示すアルファベット及び数字が消灯される。
<ステップS2433及びS2434>
性能表示スイッチ44がオンからオフに切り替えられた場合(ステップS2432:Yes)、MPU41は、B2表示中フラグをオフに設定し(ステップS2433)、B2表示時間カウンタの値を0にクリアし(ステップS2434)、当該表示制御処理を終了する。
[音声ランプ制御装置5の処理]
次に、図41〜図45を参照しつつ、音声ランプ制御装置5でMPU51によって実行される処理について説明する。
なお、本実施形態で音声ランプ制御装置5のMPU51が実行する処理の一部又は全部が、表示制御装置6のMPU61によって実行されることも他の実施形態として考えられる。また、音声ランプ制御装置5では、MPU51が、スピーカ26及び電飾部27の制御処理、音声ランプ制御装置5の立ち上げ時の立ち上げ処理、停電時のNMI割込処理なども実行するが、それらの処理については説明を省略する。
[音声ランプ制御装置5の副タイマ割込処理]
ここで、図41は、音声ランプ制御装置5のMPU51によって実行される副タイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャートである。MPU51は、例えば副タイマ割込処理を1msec周期の定期処理として実行する。
図41に示すように、MPU51は、副タイマ割込処理において、カウンタ更新処理(ステップS2501)、コマンド判定処理(ステップS2502)、変動遊技演出処理(ステップS2503)、及び大当たり遊技演出処理(ステップS2504)を実行する。
[カウンタ更新処理]
カウンタ更新処理(ステップS2501)では、MPU51は、第1停止図柄種別カウンタ、演出パターン種別カウンタ、変動表示カウンタなどのカウンタの値を更新する。具体的には、MPU51は、第1停止図柄カウンタ、及び演出パターン種別カウンタのカウンタ値に1を加算し、そのカウンタ値が最大値に達した場合は当該カウンタ値を0にクリアする。ここで更新される第1停止図柄カウンタは、主制御装置4から受信する変動パターンコマンドに基づいて最初に停止される飾り図柄の種別を決定するために使用される。例えば、第1停止図柄種別カウンタは0〜99の間でループするループカウンタである。また、演出パターン種別カウンタは、主制御装置4から受信する変動パターンコマンドに基づいて演出種別(演出パターン)を決定するために使用される。例えば、演出パターン種別カウンタは0〜149の間でループするループカウンタである。一方、MPU51は、変動表示カウンタを1減算する。この変動表示カウンタは、図柄表示部341での飾り図柄の変動表示時間を計時するためのものであり、変動表示カウンタでのカウンタ値は残り変動表示時間が0になる場合に0になるように設定される。従って、変動表示カウンタのカウンタ値に基づいて、残りの変動表示時間、変動中であること、図柄表示部341の変動表示が終了したことなどを把握できる。
[コマンド判定処理]
コマンド判定処理(ステップS2502)では、主制御装置4から受信されるコマンドが判定され、そのコマンドに対応する処理が実行される。ここで、図42は、コマンド判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
<ステップS2601>
図42に示すように、ステップS2601では、MPU51は、主制御装置4からコマンドを受信したか否かを判断する。ここで、MPU51は、コマンドを受信した場合(ステップS2601:Yes)、処理をステップS2602に移行する。一方、MPU51は、コマンドを受信していない場合(ステップS2601:No)、当該コマンド判定処理を終了する。なお、主制御装置4から受信したコマンドは、RAM512の未処理コマンド記憶エリアに格納され、MPU51は、未処理コマンド記憶エリアを参照することによりコマンドの受信の有無を判断する。なお、未処理コマンド記憶エリアに記憶されているコマンドは、ステップS2601でコマンドを受信したと判断され、処理の対象となった場合に未処理コマンド記憶エリアから消去され、例えば処理作業用記憶エリアに記憶される。
<ステップS2602>
ステップS2602では、MPU51は、受信したコマンドが特図変動パターンコマンドであるか否かを判断する。ここで、MPU51は、受信したコマンドが特図変動パターンコマンドである場合(ステップS2602:Yes)、処理をステップS2603に移行し、受信したコマンドが特図変動パターンコマンドでない場合(ステップS2602:No)、処理をステップS2606に移行する。
<ステップS2603>
ステップS2603では、MPU51は、主制御装置4から受信した特図変動パターンコマンドに基づいて変動パターン(飾り図柄の停止図柄組み合わせ及び演出種別(演出パターン))を決定する。具体的に、MPU51は、特変動パターンコマンドと、予めROM511に記憶されている第1停止図柄選択テーブル(図43(A)参照)、変動種別テーブル(図43(B)参照)及び演出パターン種別選択テーブル(図44(A)〜図44(C)参照)と、RAM512に記憶されている第1停止図柄カウンタ及び演出パターン種別カウンタの値とに基づいて変動パターンを決定する。また、MPU51は、本実施形態のように特図変動パターンコマンドに大当たり種別に関する情報が含まれている場合、大当たり種別に応じた大当たりフラグをオンに設定する。具体的には、MPU51は、大当たり種別が4R通常大当たりである場合に4R通常大当たりフラグをオンに設定し、大当たり種別が5R確変大当たりである場合に5R確変大当たりフラグをオンに設定し、大当たり種別が16R確変大当たりである場合に16R確変大当たりフラグをオンに設定する。
飾り図柄の停止図柄組み合わせは、第1停止図柄、第2停止図柄及び最終停止図柄からなる。第1停止図柄は図柄表示部341において最初に停止表示される飾り図柄であり、第2停止図柄は2番目に停止表示される飾り図柄であり、最終停止図柄は最後に停止表示される図柄である。
図43(A)に示すように、第1停止図柄選択テーブルでは、図柄表示部341において最初に停止表示させる飾り図柄(第1停止図柄)が定められている。なお、図43(A)は、飾り図柄が「1」〜「9」であり、「333」が確変大当たり(5R確変大当たり及び16R確変大当たりのいずれか)であることを示す図柄組み合わせ、「777」が16R確変大当たりであることを示す図柄組み合わせ、「333」及び「777」以外のゾロ目が4R通常大当たり、5R確変大当たり及び16R確変大当たりのいずれかであることを示す図柄組み合わせであることを前提としている。
抽選結果が「4R通常大当たり」には、第1停止図柄として「3」及び「7」の振り分けはなく、「3」及び「7」以外の飾り図柄から予め定められた確率で第1停止図柄決定される。即ち、抽選結果が「4R通常大当たり」の場合、5R確変大当たり又は16R確変大当たり(確変大当たり)であることを示す「333」又は「777」の図柄組み合わせが停止表示されることはなく、「333」及び「777」以外の数字のゾロ目が停止表示される。
また、抽選結果が「5R確変大当たり」には、第1停止図柄として「7」の振り分けはなく、「7」以外の飾り図柄から予め定められた確率で第1停止図柄決定される。即ち、抽選結果が「5R確変大当たり」の場合、16R確変大当たりであることを示す「777」の図柄組み合わせが停止表示されることはない。一方、抽選結果が「5R確変大当たり」の場合であっても、5R確変大当たりであることを示す「333」の図柄組み合わせ以外のゾロ目の図柄組み合わせが停止表示され得る。即ち、抽選結果が「5R確変大当たり」の場合であっても、飾り図柄の停止表示結果が4R通常大当たりを示唆する「333」の図柄組み合わせ以外のゾロ目の図柄組み合わせが停止表示され得る。そして、抽選結果が「5R確変大当たり」である場合に、第1停止図柄として「7」を除く「3」以外の飾り図柄が決定された場合、MPU51は大当たり遊技において5R確変大当たりであることを明示する5R確変昇格演出を実行させる。
さらに、抽選結果が「16確変大当たり」には、「1」〜「9」の全ての飾り図柄に対する振り分けがあり、「1」〜「9」の飾り図柄から予め定められた確率で第1停止図柄決定される。即ち、抽選結果が「16R確変大当たり」の場合であっても、16R確変大当たりであることを示す「777」の図柄組み合わせ以外のゾロ目の図柄組み合わせが停止表示され得る。即ち、抽選結果が「16R確変大当たり」の場合であっても、飾り図柄の停止表示結果が5R確変大当たり又は4R通常大当たりを示唆する「777」の図柄組み合わせ以外のゾロ目の図柄組み合わせが停止表示され得る。そして、抽選結果が「16R確変大当たり」である場合に、第1停止図柄として「7」が決定された場合、MPU51は大当たり遊技において16R確変大当たりであることを明示する16R昇格演出を実行させる。
そして、MPU51は、抽選結果が大当たりである場合に第1停止図柄を決定すると、第2停止図柄及び最終停止図柄を先に決定した第1停止図柄と同じ図柄に決定する。これにより、変動遊技に図柄表示部341の有効ラインに停止表示される停止図柄組み合わせが決定される。
一方、抽選結果が「外れ」には、「1」〜「9」の全ての飾り図柄に対する振り分けがあり、「1」〜「9」の飾り図柄から予め定められた確率で第1停止図柄決定される。そして、MPU51は、抽選結果が「外れ」である場合に第1停止図柄を決定すると、遊技状態(通常遊技状態、ST確変遊技状態又は時短遊技状態)に応じて設定される外れ変動テーブル(図12(A)〜図12(C)参照)に基づいて選択された外れ種別、及び先に決定した第1停止図柄に基づいて第2停止図柄を決定する。例えば、前記外れ種別が前後外れリーチである場合、第2停止図柄が第1停止図柄と同じ図柄に決定され、最終停止図柄が第1停止図柄の前後の図柄に決定される。また、前記外れ種別が前後外れ以外リーチである場合、第2停止図柄が第1停止図柄と同じ図柄に決定され、最終停止図柄が第1停止図柄及び第1停止図柄の前後の図柄とは異なる図柄に決定される。また、前記外れ種別が完全外れである場合、第2停止図柄が第1停止図柄とは異なる図柄に決定され、最終停止図柄が第1停止図柄及び第2停止図柄とは無関係に決定される。なお、飾り図柄の停止図柄組み合わせは、表示制御装置6において決定してもよく、第1停止図柄のみを音声ランプ制御装置5において決定し、第2停止図柄及び最終停止図柄を表示制御装置6において決定してもよい。
また、図43(B)は、変動種別テーブルの一例を示す図である。図43(B)に示すように、変動種別テーブルでは、特図変動パターンコマンドに対応する変動表示時間及び変動種別(演出パターン)の内容が定められている。
例えば、抽選結果が「4R通常大当たり」である場合、変動パターンが「01」である変動パターンコマンド「A01」には変動表示時間「30s」及び変動種別「ノーマルリーチX演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「02」である変動パターンコマンド「A02」には変動表示時間「60s」及び変動種別「スーパーリーチY演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「03」である変動パターンコマンド「A03」には変動表示時間「90s」及び変動種別「スペシャルリーチZ演出パターン」が対応付けられている。
また、抽選結果が「5R確変大当たり」である場合、変動パターンが「01」である変動パターンコマンド「B01」には変動表示時間「30s」及び変動種別「ノーマルリーチX演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「02」である変動パターンコマンド「B02」には変動表示時間「60s」及び変動種別「スーパーリーチY演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「03」である変動パターンコマンド「B03」には変動表示時間「90s」及び変動種別「スペシャルリーチZ演出パターン」が対応付けられている。
また、抽選結果が「16R確変大当たり」である場合、変動パターンが「01」である変動パターンコマンド「C01」には変動表示時間「30s」及び変動種別「ノーマルリーチX演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「02」である変動パターンコマンド「C02」には変動表示時間「60s」及び変動種別「スーパーリーチY演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「03」である変動パターンコマンド「C03」には変動表示時間「90s」及び変動種別「スペシャルリーチZ演出パターン」が対応付けられている。
さらに、抽選結果が「外れ」である場合、変動パターンが「01」である変動パターンコマンド「D01」には変動表示時間「30s」及び変動種別「ノーマルリーチX演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「02」である変動パターンコマンド「D02」には変動表示時間「60s」及び変動種別「スーパーリーチY演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「03」である変動パターンコマンド「D03」には変動表示時間「90s」及び変動種別「スペシャルリーチZ演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「04」である変動パターンコマンド「D04」には変動表示時間「7s」及び変動種別「非リーチC演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「05」である変動パターンコマンド「D05」には変動表示時間「10s」及び変動種別「非リーチD演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「06」である変動パターンコマンド「D06」には変動表示時間「20s」及び変動種別「ノーマルリーチB演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「07」である変動パターンコマンド「D07」には変動表示時間「40s」及び変動種別「スーパーリーチB演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「08」である変動パターンコマンド「D08」には変動表示時間「4s」及び変動種別「非リーチB演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「09」である変動パターンコマンド「D09」には変動表示時間「15s」及び変動種別「ノーマルリーチA演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「10」である変動パターンコマンド「D10」には変動表示時間「25s」及び変動種別「ノーマルリーチC演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「11」である変動パターンコマンド「D11」には変動表示時間「35s」及び変動種別「スーパーリーチA演出パターン」が対応付けられ、変動パターンが「12」である変動パターンコマンド「D12」には変動表示時間「2s」及び変動種別「非リーチA演出パターン」が対応付けられている。
ここで、図44(A)〜図44(C)は、演出パターン種別選択テーブルの一例を示す図である。
各演出パターン種別選択テーブルは、変動種別(演出パターン)ごとに設定されている。具体的に、図44(A)は変動遊技演出における最終の個別変動遊技演出種別がノーマルリーチX演出である場合に参照されるノーマルリーチX演出パターン種別選択テーブルであり、図44(B)は変動遊技演出における最終の個別変動遊技演出種別がスーパーリーチY演出である場合に参照されるスーパーリーチY演出パターン種別選択テーブルであり、図44(C)は変動遊技演出における最終の個別変動遊技演出種別がスペシャルリーチZ演出である場合に参照されるスペシャルリーチZ演出パターン種別選択テーブルである。
なお、本実施の形態では、変動種別各々に対応する演出種別が5種類である場合を例に挙げて説明するが、演出種別は6種類以上であってよい。また、図44(A)〜図44(C)では、最終の個別変動遊技演出種別がノーマルリーチA演出、ノーマルリーチB演出、ノーマルリーチC演出、スーパーリーチA演出、及びスーパーリーチB演出であるノーマルリーチA演出パターン種別選択テーブル、ノーマルリーチB演出パターン種別選択テーブル、ノーマルリーチC演出パターン種別選択テーブル、スーパーリーチA演出パターン種別選択テーブル、及びスーパーリーチBに関するスーパーリーチB演出パターン種別選択テーブルは省略されている。さらに、図44(A)〜図44(C)では、非リーチA〜Dに関する非リーチA演出パターン種別選択テーブル、非リーチB演出パターン種別選択テーブル、非リーチC演出パターン種別選択テーブル、及び非リーチD演出パターン種別選択テーブルも省略されている。
図44(A)に示すノーマルリーチX演出パターン種別選択テーブルでは、抽選結果(4R通常大当たり、5R確変大当たり、16R確変大当たり、及び外れ)に応じて、演出パターン種別カウンタのカウンタ値に対応する演出パターン種別として「演出パターンX1」〜「演出パターンX5」が定められている。そして、MPU51は、変動種別(演出パターン)がノーマルリーチX演出パターンであると判断した場合には、演出パターン種別カウンタのカウンタ値に対応する演出パターン種別を抽選結果に応じてノーマルリーチX演出パターン種別選択テーブルから選択する。ここで、ノーマルリーチX演出パターン種別選択テーブルに含まれる演出パターンX1〜演出パターンX5は、例えば飾り図柄が高速変動する高速変動演出の終了後に飾り図柄がリーチ状態となるノーマルリーチX演出が実行される演出であり、最終の個別変動遊技演出種別がノーマルリーチX演出となる演出である。
また、図44(B)に示すスーパーリーチY演出パターン種別選択テーブルでは、抽選結果に応じて演出パターン種別カウンタのカウンタ値に対応する演出パターン種別として「演出パターンY1」〜「演出パターンY5」が定められている。そして、MPU51は、変動種別(演出パターン)がスーパーリーチY演出パターンであると判断した場合には、演出パターン種別カウンタのカウンタ値に対応する演出パターン種別を抽選結果に応じてスーパーリーチY演出パターン種別選択テーブルから選択する。ここで、スーパーリーチY演出パターン種別選択テーブルに含まれる演出パターンY1〜演出パターンY5は、例えば高速変動演出の終了後にノーマルリーチ演出が実行され、さらに最終の個別変動遊技演出種別としてノーマルリーチ演出よりも大当たり期待度の高く、ノーマルリーチ演出よりも演出実行時間の長いスーパーリーチY演出に発展する演出である。なお、スーパーリーチY演出パターン種別選択テーブルは、ノーマルリーチ演出を経由することなく、高速変動演出の終了後にスーパーリーチY演出に発展するスーパーリーチ演出パターン演出を含んでいてもよい。
さらに、図44(C)に示すスペシャルリーチZ演出パターン種別選択テーブルでは、抽選結果に応じて演出パターン種別カウンタのカウンタ値に対応する演出パターン種別として「演出パターンZ1」〜「演出パターンZ5」が定められている。そして、MPU51は、変動種別(演出パターン)がスペシャルリーチZ演出パターンであると判断した場合には、演出パターン種別カウンタのカウンタ値に対応する演出パターン種別を抽選結果に応じてスペシャルリーチZ演出パターン種別選択テーブルから選択する。ここで、スペシャルリーチZ演出パターン種別選択テーブルに含まれる演出パターンZ1〜演出パターンZ5は、例えば高速変動演出の終了後にノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出が実行され、さらに最終の個別変動遊技演出種別としてノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出よりも大当たり期待度の高く、ノーマルリーチ演出よりも演出実行時間の長いスペシャルリーチZ演出に発展する演出である。なお、スペシャルリーチZ演出パターン種別選択テーブルは、ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出の少なくとも一方を経由することなく、高速変動演出又はノーマルリーチ演出の終了後などにスペシャルリーチZ演出に発展するスペシャルリーチ演出パターンを含んでいてもよい。
そして、MPU51は、特図変動パターンコマンド、変動種別テーブル、演出パターン種別テーブル及び演出パターン種別カウンタに基づいて決定される飾り図柄の停止図柄組み合わせ、及び変動種別(演出パターン種別)を示す表示変動パターンコマンドをRAM512に設定する。
<ステップS2604>
図42の説明に戻り、ステップS2604では、MPU51は、特図変動パターンコマンドに対応する変動表示時間を変動表示カウンタに設定する。変動表示時間は、特図変動パターンコマンドに含まれる変動パターン情報に応じて判断される。そして、変動表示カウンタは、図41の副タイマ割込処理でのステップS2501のカウンタ更新処理で1ずつ減算され、MPU51は、変動表示カウンタに基づいて、特別図柄が変動表示中であるか否か、変動表示時間の残り時間などを判断することが可能である。例えば、MPU51は、変動表示カウンタが0になった場合に特別図柄の変動表示の終了と判断することが可能である。
<ステップS2605>
ステップS2605では、MPU51は、図柄表示部341における飾り図柄の停止図柄組み合わせ、及び変動種別(演出パターン種別)の内容を特定するための表示変動パターンコマンドを表示制御装置6に出力する。表示変動パターンコマンドは、ステップS2603で決定された飾り図柄の停止図柄組み合わせ、及び変動種別(演出パターン種別)を識別するための情報である。一方、表示制御装置6のROM611には、表示変動パターンコマンド各々に対応する飾り図柄の変動画像及び演出画像などが記憶されている。これにより、表示制御装置6では、MPU61が、表示変動パターンコマンドに対応する飾り図柄の停止図柄組み合わせ、変動種別及び演出種別に応じて図柄表示部341における変動表示及び演出表示を実行する。
具体的に、図柄表示部341では、表示制御装置6のMPU61は、予め設定されている変動表示時間が経過するまでの間に複数の飾り図柄(例えば3つ)の変動表示を実行し、複数の飾り図柄の変動が順に停止表示させる。飾り図柄の変動表示中には、表示変動パターンコマンドによって特定される変動種別(演出パターン種別)の内容に対応する各種の演出が図柄表示部341、スピーカ26、電飾部27などで実行される。
<ステップS2606>
ステップS2606では、MPU51は、受信したコマンドが大当たり遊技開始コマンドであるか否かを判断する。大当たり遊技開始コマンドは、大当り遊技を開始することを示すコマンドであり、図28の大当たり遊技制御処理において大当り遊技を開始させる場合に設定される(ステップS2106)。ここで、MPU51は、受信したコマンドが大当たり遊技開始コマンドである場合(ステップS2606:Yes)、処理をステップS2607に移行し、受信したコマンドが大当たり遊技開始コマンドでない場合(ステップS2606:No)、処理をステップS2608に移行する。
<ステップS2607>
大当たり遊技開始コマンドを受信した場合(ステップS2606:Yes)、MPU51は、大当たり遊技演出開始フラグをオンに設定する(ステップS2607)。大当たり遊技演出開始フラグは、大当たり遊技演出(オープニング演出)を開始させるフラグであり、図41の副タイマ割込処理でのステップS2004の大当たり遊技演出処理において大当たり遊技演出を決定及び実行するか否かを判断する場合に参照される。
<ステップS2608>
ステップS2608では、MPU51は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判断する。ラウンド遊技開始コマンドは、開閉実行モードのラウンド遊技を開始することを示すコマンドであり、図29の大当たり遊技制御処理においてラウンド遊技を開始する場合に設定される(ステップS2116)。ここで、MPU51は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドである場合(ステップS2608:Yes)、処理をステップS2609に移行し、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドでない場合(ステップS2608:No)、処理をステップS2610に移行する。
<ステップS2609>
ラウンド遊技開始コマンドを受信した場合(ステップS2608:Yes)、MPU51は、ラウンド遊技演出開始フラグをオンに設定する(ステップS2609)。ラウンド遊技開始フラグは、図41の副タイマ割込処理でのステップS2004の大当たり遊技演出において、ラウンド遊技演出を開始するか否かを判断する場合に参照される。
<ステップS2610>
ステップS2610では、MPU51は、受信したコマンドがV入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドであるか否かを判断する。V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドは、確変大当たり遊技でのV入賞ラウンド遊技が開始される直前のラウンド遊技間インターバルが開始されることを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、図30の大当たり遊技制御処理でのステップS2134において設定される。ここで、MPU51は、受信したコマンドがV入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドである場合(ステップS2610:Yes)、処理をステップS2611に移行し、受信したコマンドがV入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドでない場合(ステップS2610:No)、処理をステップS2612に移行する。
<ステップS2611>
V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドを受信した場合(ステップS2610:Yes)、MPU51は、後述の可変入賞要求演出(図45(A)参照)を開始させる可変入賞要求演出開始フラグをオンに設定する(ステップS2611)。可変入賞要求演出開始フラグは、図41の副タイマ割込処理でのステップS2004の大当たり遊技演出において、可変入賞要求演出を開始するか否かを判断する場合に参照される。
ここで、図45(A)は、可変入賞要求演出の一例を示す図柄表示部341の表示画面例である。図45(A)に示すように、可変入賞要求演出は、V入賞装置36のV入賞口364への遊技球99の入球を遊技者に要求する演出である。具体的には、可変入賞要求演出では、図柄表示部341に、右打ちを行う旨の画像(複数の「→」の画像及び「右打ち」の文字画像)、V入賞装置36を模した画像、遊技球99がV入賞装置36に向かって進行する画像、右打ちでV入賞を促す文字画像(「右打ちでV入賞を狙え!」の文字画像)が表示される。なお、可変入賞要求演出は、5R確変大当たり遊技及び16R確変大当たり遊技でのV入賞ラウンド遊技が開始される前のラウンド遊技間のインターバルの開始時に開始される。また、可変入賞要求演出は、V入賞ラウンド遊技においてV入賞装置36のV入賞口364に遊技球99が入球される場合、又はV入賞口364に遊技球99が入球されることなくV入賞ラウンド遊技が終了される場合に終了される。
<ステップS2612>
図42の説明に戻り、ステップS2612では、MPU51は、受信したコマンドがV入賞コマンドであるか否かを判断する。確変大当たり遊技でのV入賞ラウンド遊技においてV入賞装置36のV入賞口364に遊技球99が入球されたことを音声ランプ制御装置5に通知するコマンドであり、図32の大当たり遊技制御処理でのステップS2144において設定される。ここで、MPU51は、受信したコマンドがV入賞コマンドである場合(ステップS2612:Yes)、処理をステップS2613に移行し、受信したコマンドがV入賞コマンドでない場合(ステップS2612:No)、処理をステップS2614に移行する。
<ステップS2613>
V入賞コマンドを受信した場合(ステップS2612:Yes)、MPU51は、V入賞フラグをオンに設定する(ステップS2613)。V入賞フラグは、図41の副タイマ割込処理でのステップS2004の大当たり遊技演出において、V入賞明示演出を実行するか否かを判断する場合に参照される。
ここで、図45(B)は、V入賞明示演出の一例を示す図柄表示部341の表示画面例である。図45(B)に示すように、V入賞明示演出は、V入賞装置36のV入賞口364に遊技球99が入球したことを遊技者に明示する演出である。具体的には、V入賞明示演出では、図柄表示部341に、V入賞口364に遊技球99が入球したことを明示する文字画像(「V入賞」の文字画像)、当該確変大当たり遊技の終了後にST確変遊技状態(特図高確率モードかつ高頻度サポートモード)に移行されることを明示する文字画像(「Rush確定」の文字画像)が表示される。また、V入賞明示演出では、スピーカ26においてV入賞口364に遊技球99が入球したことを示す告知音を出力させ、電飾部27においてV入賞口364に遊技球99が入球したことを示すランプ演出(例えば複数のランプによるレインボーランプ演出)を実行させてもよい。なお、V入賞明示演出は、V入賞口364に遊技球99が入球された場合に開始され、V入賞ラウンド遊技が終了される場合に終了される。また、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球されない場合、V入賞明示演出は実行されず、V入賞ラウンド遊技が終了されるまで、可変入賞要求演出(図45(A)参照)が実行される。
<ステップS2614>
図42の説明に戻り、ステップS2614では、MPU51は、受信したコマンドがエンディング開始コマンドであるか否かを判断する。エンディング開始コマンドは、大当たり遊技におけるエンディングを開始することを示すコマンドであり、図33の大当たり遊技制御処理においてエンディングを開始する場合に設定される(ステップS2165)。ここで、MPU51は、受信したコマンドがエンディング開始コマンドである場合(ステップS2614:Yes)、処理をステップS2615に移行し、受信したコマンドがエンディング開始コマンドでない場合(ステップS2614:No)、処理をステップS2616に移行する。
<ステップS2615>
エンディング開始コマンドを受信した場合(ステップS2614:Yes)、MPU51は、エンディング開始演出フラグをオンに設定する(ステップS2615)。エンディング演出開始フラグは、図41の副タイマ割込処理でのステップS2004の大当たり遊技演出において、エンディング演出処理を開始するか否かを判断する場合に参照される。
ここで、図45(C)及び図45(D)は、確変大当たり遊技におけるエンディング演出での図柄表示部341の表示画面例である。
図45(C)に示すように、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球される場合には、エンディング演出としてST移行エンディング演出が実行される。ST移行エンディング演出では、図柄表示部341に、当該確変大当たり遊技の終了後にST確変遊技状態(特図高確率モードかつ高頻度サポートモード)に移行されることを示す文字画像(「Rush突入」の文字画像)と共に、ST確変遊技状態において実行される最大の変動遊技の回数を示す文字画像(「ST90回」の文字画像)が表示される。つまり、確変大当たり遊技では、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球される場合、V入賞ラウンド遊技の開始前のラウンド遊技間のインターバルの開始からエンディングまでにおいて、図柄表示部341では、図45(A)(可変入賞要求演出の画像演出)→図45(B)(V入賞明示演出の画像演出)→図45(C)(ST移行エンディング演出の画像演出)の順に表示画面が移行される。
また、図45(D)に示すように、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球されない場合、エンディング演出として時短移行エンディング演出が実行される。時短移行エンディング演出では、図柄表示部341に、当該確変大当たり遊技の終了後に時短遊技状態(特図低確率モードかつ高頻度サポートモード)に移行されることを示す文字画像(「チャンスモード突入」の文字画像)と共に、時短遊技状態において実行される最大の変動遊技の回数を示す文字画像(「時短90回」の文字画像)が表示される。つまり、確変大当たり遊技では、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球されない場合、V入賞ラウンド遊技の開始前のラウンド遊技間のインターバルの開始からエンディングまでにおいて、図柄表示部341では、図45(A)(可変入賞要求演出の画像演出)→図45(D)(時短移行エンディング演出の画像演出)の順に表示画面が移行される。
なお、4R大当たり遊技では、可変入賞要求演出(図45(A)参照)及びV入賞明示演出(図45(B)参照)が実行されることはなく、エンディング演出として、確変大当たり遊技でのV入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球されない場合と同様に、時短移行エンディング演出が実行される(図45(D)参照)。
<ステップS2616>
図42の説明に戻り、ステップS2616では、MPU51は、受信したコマンドが大当たり遊技終了コマンドであるか否かを判断する。大当たり遊技終了コマンドは、大当り遊技を終了することを示すコマンドであり、図33の大当たり遊技制御処理において大当たり遊技を終了させる場合に設定される(ステップS2173)。ここで、MPU51は、受信したコマンドが大当たり遊技終了コマンドである場合(ステップS2616:Yes)、処理をステップS2617に移行し、受信したコマンドが大当たり遊技終了コマンドでない場合(ステップS2616:No)、処理をステップS2618に移行する。
<ステップS2617>
大当たり遊技終了コマンドを受信した場合(ステップS2616:Yes)、MPU51は、大当たり遊技演出終了フラグをオンに設定する(ステップS2617)。大当たり遊技演出終了フラグは、大当り遊技演出(エンディング演出)を終了させるフラグであり、図41の副タイマ割込処理でのステップS2004の大当たり遊技演出において、エンディング演出を終了させるか否かを判断する場合に参照される。
<ステップS2618>
ステップS2618では、MPU51は、主制御装置4から受信したその他のコマンドに基づく処理を実行した後、当該コマンド判定処理を終了させる。
[変動遊技演出処理]
図41の説明に戻り、変動遊技演出処理(ステップS2003)では、MPU51は、変動遊技が実行される場合に、図42のコマンド判定処理のステップS2603で決定される変動遊技演出での音声出力演出及びランプ演出を、スピーカ26及び電飾部27に実行させる。また、変動遊技演出処理では、操作ボタン演出を実行させるために変動遊技での予め定められた操作期間において遊技者による操作ボタン20に対する操作を行われる場合に、操作ボタン演出の画像演出を図柄表示部341に実行させる操作ボタン演出実行コマンドを表示制御装置6に送信すると共に、操作ボタン演出の音声出力演出をスピーカ26に、操作ボタン演出のランプ演出を電飾部27に実行させる。
[大当たり遊技演出処理]
大当たり遊技演出処理(ステップS2004)では、大当たり遊技において実行される大当たり遊技演出を決定し、この大当たり遊技演出を図柄表示部341などに実行させる。まず、大当たり遊技演出処理では、大当たり遊技開始コマンドを受信した場合(大当り遊技演出開始フラグがオンに設定されている場合)、大当たり遊技演出として、オープニング演出、開閉実行モード演出及びエンディング演出が決定され、オープニング演出が実行される。また、大当たり遊技演出処理では、ラウンド遊技開始コマンドを受信した場合(ラウンド遊技演出開始フラグがオンに設定されている場合)、開閉実行モード演出として各ラウンド遊技に対応するラウンド遊技演出が実行される。また、大当たり遊技演出処理では、V入賞ラウンド遊技前インターバル開始コマンドを受信した場合(可変入賞要求演出開始フラグがオンに設定されている場合)、開閉実行モード演出として可変入賞要求演出が実行される。また、大当たり遊技演出処理では、V入賞コマンドを受信した場合(V入賞フラグがオンに設定されている場合)、開閉実行モード演出としてV入賞明示演出が実行される。また、大当たり遊技演出処理では、エンディング開始コマンドを受信した場合(エンディング演出開始フラグがオンに設定されている場合)、ST移行エンディング演出(図45(C)参照)又は時短移行エンディング演出(図45(D)参照)が実行される。また、大当たり遊技演出処理では、大当たり終了コマンドを受信した場合(大当たり遊技演出終了フラグがオンに設定されている場合)、エンディング演出が終了される。
以上のように、本実施形態の遊技機10では、確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技において、意図的にV入賞口364に遊技球99を入球させずにV入賞パンクを発生させることで、確変大当たり遊技の終了後にST確変遊技状態ではなく時短遊技状態に移行させることができる。そのため、遊技者は、V入賞ラウンド遊技において意図的にV入賞パンクさせることによって、確変大当たりであっても、大当たり抽選での抽選結果が外れの場合の変動遊技の消化時間が、ST確変遊技状態よりも短い時短遊技状態に移行させることを自身の意思で選択することができる。これにより、遊技者は、自身の意思で時短遊技状態を選択することで遊技時間に制約がある状況においても、短時間で高頻度サポートモードを消化することができる。
また、遊技機10では、高頻度サポートモードでの大当たり期待度が、時短遊技状態とST確変遊技状態とで大きな差はない。具体的には、遊技機10では、ST確変遊技状態での大当たり期待度は全遊技設定値に共通で63.42%であるのに対して、時短遊技状態での大当たり期待度は遊技設定値によって異なるが61%前後(59.90%〜61.81%)である(図10(D)参照)。
即ち、遊技機10では、確変大当たり遊技において、当該大当たり遊技の終了後の移行先の遊技状態について、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99を入球させるか否かによって、高頻度サポートモードでの大当たり期待度の高く変動遊技の消化速度が遅いST確変遊技状態への移行と、高頻度サポートモードでの大当たり期待度がST確変遊技状態よりも若干低く変動遊技の消化速度が著しく速い時短遊技状態への移行とのいずれかから遊技者の意思によって選択することができる。そのため、遊技者は、自らの意思により、大当たり期待度を若干犠牲にして変動遊技の消化速度を優先するか、大当たり期待度を優先するかを選択できるため、時短遊技状態を選択することで、遊技時間に制約がある状況下において、高頻度サポートモードでの大当たり期待度よりも変動遊技の消化速度を優先することができる。これにより、残された時間内に高頻度サポートモードを終了させる可能性を高め、いわゆる取りこぼしを防止できる。また、時短遊技状態を選択した場合であっても、時短遊技状態での大当たり期待度がST確変遊技状態の大当たり期待度よりも若干低いだけであるため、時短遊技状態を選択することによる大当たり期待回数の低減を小さくすることができる。その結果、遊技者は、時短遊技状態を選択することで、大当たり期待度(大当たり期待回数)が著しく低減されることなく、変動遊技の消化時間を短くできるという利点を享受できる。
なお、本実施形態では、大当たり遊技の通常ラウンド遊技に作動される可変入賞装置35と、大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技に作動されるV入賞装置36と、別に設けられる、いわゆるダブルアタッカーとして構成されているが、可変入賞装置35を省略し、V入賞装置36のみを設け、この可変入賞装置35を通常ラウンド遊技とV入賞ラウンド遊技との双方で作動させるようにしてもよい。この場合、切替部材365によってV入賞口364及び可変入賞口363への遊技球99の入球を許容又は制限することで、1つの可変入賞装置35によって通常ラウンド遊技とV入賞ラウンド遊技とを実現することができる。
また、本実施形態では、時短遊技状態での平均変動表示時間(大当たり外れ時の平均変動表示時間を含む)が、ST確変遊技状態での平均変動表示時間(大当たり外れ時の平均変動表示時間を含む)よりも短く設定される場合について説明したが、本発明は、例えば大当たり遊技の終了後に、低頻度サポートかつ低確率モード、又は低頻度サポートかつ高確率モードに移行される場合にも適用できる。
また、本実施形態では、時短遊技状態において、リーチ外れ(前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチ)の変動パターン(変動表示時間)が複数設定され、完全外れの変動パターン(変動表示時間)が1つ設定されているが、リーチ外れ(前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチ)の変動パターン(変動表示時間)は1つであってもよく、完全外れの変動パターン(変動表示時間)は複数であってもよい。
また、本実施形態では、遊技機10がV−ST確変機である場合を例に説明したが、本実施形態の技術思想、例えば平均変動表示時間を確変遊技状態よりも時短遊技状態で短くする技術思想や、大当たり遊技において大当り遊技終了後の遊技状態として時短遊技状態及び確変遊技状態を選択可能とする技術思想は、大当り遊技終了後に時短遊技状態及び確変遊技状態のいずれか一方に移行可能な遊技機、例えばST確変機やループ確変機にも適用可能である。ST確変機やループ確変機では、確変大当たり遊技において特定条件が成立する場合、例えば大当たり遊技のラウンド遊技において、可変入賞装置(可変入賞口)への上限数の遊技球99の入球ではなく、可変入賞装置(可変入賞口)の最大開放時間の経過によりラウンド遊技が終了するパンク(いわゆるフルオープン)が発生する場合に、確変大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行されるようにすることが考えられる。また、大当たり遊技のラウンド遊技のうちの予め規定される特定のラウンド遊技(例えば最終のラウンド遊技)においてパンクが発生する場合、複数のラウンド遊技においてパンクが発生する場合などに確変大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行されるようにしてもよい。
なお、ST確変機やループ確変機では、V入賞口364及び切替部材365が不要であるため、V入賞装置36をV入賞口364及び切替部材365をして可変入賞装置35と同様な構成としてもよく、V入賞装置36を省略しても可変入賞装置35のみを備える構成としてもよい。
[他の実施形態]
以下、本発明に係る遊技機10の他の実施形態について説明する。また、下記の他の実施形態において、前述の第1の実施形態で説明した遊技機10と同様の構成、及び処理手順と同様のステップについては説明を省略する。なお、前述の第1の実施形態及び下記の他の実施形態の各構成及び各処理機能を取捨選択して任意に組み合わせることも可能である。
[第2の実施形態]
前述の第1の実施形態では、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、時短遊技状態での平均変動表示時間のほうが、ST確変遊技状態での平均変動表示時間に比べて短く設定される場合について説明した。
ところで、前述の第1の実施形態では、大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、時短遊技状態での平均変動表示時間のほうが、ST確変遊技状態での平均変動表示時間に比べて短く設定されているが、時短遊技状態の変動パターンでは、リーチ外れ(前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチ)での変動表示時間が比較的に長い(15秒〜35秒)。このような時短遊技状態での変動表示時間の長い変動パターンは、ST確変遊技状態での変動パターンの中の一部(例えば完全外れ)よりも変動表示時間が長い。そのため、時間的な制約があるために高頻度サポートモードでの変動遊技を短時間で消化することを希望して意図的に時短遊技状態を選択する遊技者からすれば、大当たり抽選での抽選結果が外れであるにも関わらず、変動表示時間が長い変動パターンが選択されることに苛立ちやストレスを感じることが想定される。特に、比較的に変動表示時間が長い変動パターンが連続して選択されるなど、少ない回数の変動遊技中に高い比率で比較的に変動表示時間が長い変動パターンが選択されると、より高い苛立ちやストレスを感じることが想定される。
一方、本実施形態は、時短遊技状態での変動パターンの中の最も長い変動表示時間が、確変遊技状態での変動パターンの中の最も短い変動表示時間よりも短く設定されている。このように、時短遊技状態での変動パターンの中の最も長い変動表示時間が、確変遊技状態での変動パターンの中の最も短い変動表示時間よりも短く設定されることで、時短遊技状態において如何なる変動パターンが選択されても、確変遊技状態のいずれも変動パターンの変動表示時間よりも短くなるため、時間的な制約があるために高頻度サポートモードでの変動遊技を短時間で消化することを希望して意図的に時短遊技状態を選択する場合に、比較的に変動表示時間が長い変動パターンが選択されることに起因する苛立ちやストレスを低減することができる。
また、前述の第1の実施形態では、確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技において、V入賞口364に遊技球99が入球されるまで、又はV入賞ラウンド遊技が終了されるまでV入賞口364が開放されることでV入賞口364への遊技球99の入球が許容される場合について説明した。即ち、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態を選択する場合には、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99を入球させないようにする必要があるために、V入賞ラウンド遊技ではラウンド遊技の特典である遊技球99の払い出し(賞球)を受けることができない。つまり、大当り遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態を選択する場合には、1回のラウンド遊技分の賞球を放棄にする必要があり、大当たり遊技において遊技者が本体得られる利益の一部を享受することができない。特に、5R確変大当たり遊技では、ラウンド遊技数が5回と少なく、そのうちの1回のラウンド遊技分の賞球を放棄にすることの不利益は大きい。
一方、本実施形態は、V入賞装置が作動(V入賞扉が開放)される場合に、V入賞口に遊技球が入球可能なV入賞許容状態と、V入賞口に遊技球が入球されなくてもV入賞口への遊技球の入球が制限される一方で可変入賞口への遊技球の入球が許容されるV入賞制限状態との切り替えが可能とされている。このように、V入賞許容状態とV入賞制限状態との切り替えが可能であることで、V入賞許容状態において遊技球の打ち出しを停止するなどしてV入賞口に遊技球を入球させないようにしてV入賞パンクを発生させ、V入賞制限状態において遊技球の打ち出しを行うことで可変入賞口に遊技球を入球させることができる。これにより、V入賞ラウンド遊技において、V入賞口への遊技球の入球を回避してV入賞パンクを発生させつつ、可変入賞口に遊技球を入球させることで遊技球の払い出しを受けることができる。これにより、1回のラウンド遊技分の賞球を放棄することなく、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行させることが可能となる。
また、前述の第1の実施形態では、第1入賞口314への遊技球99の入球を契機とする大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合、確変大当たり及び通常大当たりのいずれかに振り分けられ、確変大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技においてV入賞パンクが発生する場合に確変大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行される場合について説明した。前述のように、確変大当たり遊技ではV入賞ラウンド遊技が実行され、通常大当たり遊技ではV入賞ラウンド遊技が実行されず、通常大当たり遊技は確変大当たり遊技に比べて少なくともV入賞ラウンド遊技の分だけラウンド遊技数が少ない。そのため、通常大当たりでは、大当たり遊技において得られる利益が確変大当たり遊技に比べて少ない。
一方、本実施形態は、確変大当たり遊技でのVラウンド遊技においてV入賞口に遊技球が入球されないV入賞パンクが発生した場合に確変大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行される点で前述の第1の実施形態と共通するが、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合に通常大当たりの振り分けがなく、全ての大当たりが確変大当たりとなる。このように、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合に全ての大当たりが確変大当たりであることで、全ての大当たり遊技でV入賞ラウンド遊技が実行され、V入賞ラウンド遊技が実行されないことによる利益(賞球)の逸失を回避できる。また、全ての大当たりが確変大当たりであることで、時短遊技状態へはV入賞パンクが発生した場合にのみ移行される。そのため、時短遊技状態への移行は、V入賞パンクに対する救済としての意義を有することになる。これにより、V入賞パンクが発生した場合に高頻度サポートモードである時短遊技状態へ移行されるという新規な遊技性を有する遊技機の提供が可能になる。例えば、遊技者が意図的にV入賞パンクを発生させる場合に限らず、Vラウンド遊技において遊技球の打ち出しが遅れたり、打ち出し不良や玉詰まりなどが発生した場合などにV入賞パンクが発生した場合に、時短遊技状態に移行されることで高頻度に電動役物が作動される利益を享受することができる。
以下、本実施形態について、図46〜図50を参照しつつ、前述の第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
ここで、図46(A)は、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合の振分テーブルの一例を示す図である。図46(A)に示す例では、変動遊技の種別が第1入賞口314への入賞を契機とする第1特別図柄遊技である場合、5R確変大当たりとなる乱数の数は0〜98の99個であり、16R確変大当たりとなる乱数の数は99の1個である。一方、変動遊技の種別が第2入賞口315への入賞を契機とする第2特別図柄遊技である場合、5R確変大当たりとなる乱数の数は0〜94の95個であり、16R確変大当たりとなる乱数の数は95〜99の5個である。即ち、第1特別図柄遊技及び第2特別図柄遊技のいずれにおいても、通常大当たりの振り分けは無く、100%確変大当たりとなる。つまり、大当たり抽選での抽選結果が第1特別図柄遊技及び第2特別図柄遊技のいずれによって報知される場合においても、第1特別図柄遊技及び第2特別図柄遊技(変動遊技)の終了後に確変大当たり遊技が実行される。
また、本実施形態では、前述の第1の実施形態と同様に、確変大当たり遊技の開閉実行モードにおいて、大当たり種別に応じてV入賞ラウンド遊技を含む5回又は16回のラウンド遊技が実行される。そして、V入賞ラウンド遊技においてV入賞装置36のV入賞口364に遊技球99が入球される場合に大当たり遊技の終了後にST確変遊技状態に移行され、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364に遊技球99が入球されない場合(V入賞パンクが発生した場合)に大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行される。
なお、図46(A)に示す振分テーブルでは、第1特別図柄遊技及び第2特別図柄遊技のいずれにおいても、通常大当たりの振り分けは無く、100%確変大当たりであるが、第1特別図柄遊技の場合に100%確変大当たりとし、第2特別図柄遊技の場合に通常大当たりの振り分けを設定してもよい。つまり、本実施形態では、初当たり時は必ず確変大当たりとなり、連荘大当りは少なくとも確変大当りを含んでいれば、通常大当たりが含まれていても含まれていなくてもよい。
このように、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合に全ての大当たりが確変大当たりであることで、全ての大当たり遊技にV入賞ラウンド遊技が含まれ、V入賞ラウンド遊技が含まれないことにより利益(賞球)の逸失を回避できる。また、全ての大当たりが確変大当たりであることで、時短遊技状態へはV入賞パンクの場合にのみ移行される。そのため、時短遊技状態への移行は、V入賞パンクに対する救済としての意義を有することになる。これにより、V入賞パンクが発生した場合に高頻度サポートモードである時短遊技状態へ移行されるという新規な遊技性を有する遊技機の提供が可能になる。
ここで、図46(B)はST確変遊技状態外れ変動テーブルの一例を示す図であり、図46(C)は時短遊技状態外れ変動テーブルの一例を示す図である。なお、図46(B)及び図46(C)の外れ変動テーブルでは、変動表示時間のみが記載され。変動パターン種別は省略されている。
図46(B)に示すST確変遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別がリーチ外れである場合、変動種別カウンタCS1が0〜74である場合に変動表示時間(変動パターン)として18sが選択され、75〜124である場合に変動表示時間として45sが選択され、125〜199である場合に変動表示時間として90sが選択される。また、ST確変遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別が完全外れである場合、変動種別カウンタCS1が0〜199である場合に変動表示時間として6sが選択される。即ち、ST確変遊技状態では、外れ種別が完全外れである場合の変動表示時間が6sの1種類に固定されている。そして、ST確変遊技状態である場合に大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、変動遊技の平均変動表示時間は11.49秒となる。
また、図46(C)に示す時短遊技状態外れ変動テーブルでは、外れ種別が外れリーチである場合、変動種別カウンタCS1が0〜199である場合に変動表示時間(変動パターン)として5.5sが選択される。即ち、時短遊技状態では、外れ種別が外れリーチである場合の変動表示時間が5.5sの1種類に固定されている。また、時短遊技状態変動テーブルでは、外れ種別が完全外れである場合、変動種別カウンタCS1が0〜199である場合に変動表示時間として3sが選択される。即ち、時短遊技状態では、外れ種別が完全外れである場合の変動表示時間が3sの1種類に固定されている。そして、時短遊技状態である場合に大当たり抽選での抽選結果が外れである場合、変動遊技の平均変動表示時間はST確変遊技状態よりも著しく短い3.3秒となる。
ここで、ST確変遊技状態外れ変動テーブルでは、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最小時間が、外れ種別が完全外れである場合の6秒に設定されている。一方、時短遊技状態外れ変動テーブルでは、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最大時間が外れ種別がリーチ外れである場合の5.5秒に設定されている。即ち、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最大時間は、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最小時間よりも短く設定されている。
このように、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最大時間が、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最小時間よりも短く設定されることで、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間を、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間よりも確実に短くすることができる。そのため、時間的な制約があるために高頻度サポートモードでの変動遊技を短時間で消化することを希望して意図的にV入賞パンクを発生させて時短遊技状態を選択する場合に、ST確変遊技状態での変動表示時間よりも変動表示時間が長い変動パターンが選択されることがないため、時短遊技状態での外れの変動遊技において苛立ちやストレスを感じることなく、高速で消化することができる。
また、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が大当たりである場合の変動表示時間の最大時間を、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が大当たりである場合の変動表示時間の最小時間よりも短く設定することも考えられる。この場合にも大当たり抽選の結果が外れである場合と同様に、時短遊技状態での大当たりの変動遊技において苛立ちやストレスを感じることなく、高速で消化することができる。
また、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が大当たりである場合の変動表示時間の最大時間を、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が大当たりである場合の変動表示時間の最小時間だけでなく、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最小時間よりも短く設定することも考えられる。この場合には、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が大当たりであるか外れであるかを問わず、時短遊技状態での変動表示時間をST確変遊技状態よりも確実に短くすることができる。これにより、時短遊技状態での大当たりの変動遊技において苛立ちやストレスを感じるより確実に解消できる。
なお、本実施形態では、時短遊技状態での大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動表示時間がリーチ外れ(前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチ)と完全外れとで異なる場合について説明したが、外れ時の当該変動表示時間がリーチ外れと完全外れとで同一であってもよい。例えば、図46(D)に示す時短遊技状態外れ変動テーブルように、時短遊技状態での大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動表示時間が、リーチ外れ及び完全外れのいずれにおいても3秒の1種類に固定される。この場合においても、時短遊技状態における大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動表示時間の最大時間(図46(D)の例では3秒)が、ST確変遊技状態における大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動表示時間よりも短く設定される。
このように、時短遊技状態での大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動表示時間が、リーチ外れであるか完全外れであるかを問わず、1種類(本実施形態では3秒)に固定されることで、時短遊技状態での変動遊技が一定のリズムによって短時間で繰り返し実行可能である。これにより、時短遊技状態でのストレスをより確実に解消することが可能になる。もちろん、時短遊技状態での大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合の変動表示時間を、時短遊技状態での大当たり抽選での抽選結果が外れである場合の変動表示時間と同一時間の1種類に固定してもよく、この場合にも時短遊技状態でのストレスをより確実に解消することが可能になる。
[大当たり遊技制御処理]
前述の第1の実施形態の確変大当たり遊技では、V入賞装置36のV入賞口364への遊技球99の入球が大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技の開始によって許容され、V入賞口364に遊技球99の入球される場合、又はV入賞口364に遊技球99が入球されることなくV入賞ラウンド遊技が終了される場合にV入賞口364への遊技球99の入球が制限される。
一方、本実施形態の(確変)大当たり遊技では、V入賞ラウンド遊技の終了前であっても、V入賞口364への遊技球99の入球が許容されてから、V入賞装置36の最大作動時間(V入賞扉362の最大開放時間)(例えば30秒)よりも短く設定される一定時間(例えば5秒〜15秒)が経過するまでにV入賞装置36のV入賞口364に遊技球99が入球されない場合、V入賞口364への遊技球99の入球が制限される。即ち、V入賞口364への遊技球99の入球が許容される時間に上限(一定時間)が設定され、V入賞口364に遊技球99が入球することなく一定時間が経過した場合にV入賞口364への遊技球99の入球が制限されて可変入賞口363への遊技球99の入球が許容される。
このように、V入賞口364に遊技球99が入球することなく一定時間が経過した場合にV入賞口364への遊技球99の入球が制限されて可変入賞口363への遊技球99の入球が許容されることで、V入賞ラウンド遊技において、V入賞口364への遊技球99の入球を回避してV入賞パンクを発生させつつ、可変入賞口363に遊技球99を入球させることで遊技球99の払い出しを受けることができる。これにより、1回のラウンド遊技分の賞球を放棄することなく、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行させることが可能となる。
ここで、図47〜図49は、図20のメイン処理で実行される大当たり遊技制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、本実施形態の大当たり遊技制御処理について、前述の第1の実施形態の大当たり遊技制御処理の相違点を、図47〜図49を参照して説明する。
<ステップS2701及びS2702>
図47に示すように、本実施形態の大当たり遊技制御処理では、MPU41は、V入賞扉362が開放されていること、即ちVラウンド遊技が実行されていることを示すV入賞扉開放中フラグをオンに設定し(ステップS2142)、V入賞扉362の残り開放時間を示すV入賞扉開放時間カウンタをセットするだけでなく(ステップS2143)、V入賞口364が開放(V入賞口364への遊技球99の入球が許容)されていることを示すV入賞口開放中フラグをオンに設定し(ステップS2701)、V入賞口364の残り開放時間を示すV入賞口開放時間カウンタをセットする(ステップS2702)。
V入賞口開放時間カウンタの値としては、例えばV入賞扉362の閉鎖条件が、V入賞扉362の最大開放時間(例えば30秒)の経過、又はV入賞装置36への上限数(例えば10)の遊技球99の入球である場合、最大開放時間から、V入賞装置36への上限数の遊技球99の入球が可能な時間を減算した時間に対応する値が設定される。具体的には、最大開放時間が30秒で上限数が10であり、遊技球99の発射間隔が0.6秒である場合、V入賞口開放時間カウンタの値は、5秒〜15秒の範囲から選択される時間に対応する値にとして設定される。このように、V入賞口開放時間カウンタの値(V入賞口最大開放時間)として、V入賞装置362の最大開放時間から、V入賞装置36への上限数の遊技球99の入球が可能な時間を減算した時間に対応する値が設定されることで、V入賞遊技において、V入賞口364が閉鎖されてから最大開放時間の経過によりV入賞扉362が閉鎖されるまでの間に、上限数の遊技球99を可変入賞口362に入球させることが可能になる。そのため、V入賞遊技においてV入賞口364への遊技球99の入球を回避してV入賞パンクを発生させつつ、可変入賞口363に遊技球99を入球させることで遊技球99の払い出しを受けることができる。これにより、1回のラウンド遊技分の賞球を全て放棄することなく、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行させることが可能となる。特に、V入賞遊技において、V入賞口364の閉鎖後に上限数の遊技球99の入球が可能であることで、ラウンド遊技において享受可能な最大限の利益を享受することができる。
<ステップS2703>
図48に示すように、V入賞扉開放中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2146:Yes)、即ちV入賞ラウンド遊技が実行されている場合、MPU41は、V入賞口364が開放され、V入賞口364への遊技球99の入球が許容されていることを示すV入賞口開放中フラグがオンに設定されているか否かを判断する。即ち、MPU41は、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364への遊技球99が入球可能なV入賞許容状態であるか、V入賞口364への遊技球99の入球が制限される一方で可変入賞口362への遊技球99の入球が許容されるV入賞制限状態であるかをV入賞口開放中フラグに基づいて判断する。
MPU41は、V入賞口開放中フラグがオフに設定されている場合(ステップS2703:No)、即ちV入賞制限状態である場合、処理を図49のステップS2152に移行し、前述の第1の実施形態での大当たり遊技制御処理と同様に、ステップS2152〜ステップS2161の処理を実行し、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
<ステップS2704及びS2705>
MPU41は、V入賞口開放中フラグがオンに設定されている場合(ステップS2703:Yes)、即ちV入賞許容状態である場合、V入賞口364に遊技球99が入球したことを示すV入賞フラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS2147)。MPU41は、V入賞フラグがオンに設定されている場合(ステップS2147:Yes)、処理をステップS2148に移行し、前述の第1の実施形態での大当たり遊技制御処理と同様に、ステップS2148〜ステップS2151の処理を実行する。
但し、本実施形態の大当たり遊技制御処理では、前述の第1の実施形態での大当たり遊技制御処理とは異なり、特図高確率モードフラグをオンに設定した後に(ステップS2151)、V入賞口開放時間カウンタをクリアし(ステップS2704)、V入賞口開放中フラグをオフに設定する(ステップS2705)。即ち、V入賞口364に遊技球99が入球されたことが検知される場合、V入賞口364の残り開放時間を示すV入賞口開放時間カウンタの値を強制的にゼロすると共に、V入賞口364が閉鎖されていると判断されるようにV入賞口開放中フラグをオフに設定する。そして、MPU41は、処理を図49のステップS2154に移行し、前述の第1の実施形態での大当たり遊技制御処理と同様に、ステップS2154〜ステップS2161の処理を実行し、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
また、本実施形態の大当たり遊技制御処理では、ステップS2704でのV入賞口開放時間カウンタをクリアする処理と、ステップS2705でのV入賞口開放中フラグをオフに設定する処理との間で、V入賞装置36の切替部材365を反時計回り方向に回転させることで切替部材365を左下がり状態に制御する(ステップS2149)。これにより、V入賞装置36の可変入賞口363への遊技球99の入球が許容される一方で、V入賞口364への遊技球99の入球が制限される(図7(A)〜図7(C)参照)。
<ステップS2706及びS2707>
MPU41は、V入賞フラグがオフに設定されている場合(ステップS2147:No)、V入賞口364の残り開放時間を示すV入賞口開放時間カウンタの値を1減算し(ステップS2706)、減算後のV入賞口開放時間カウンタの値が0であるか否かを判断する(ステップS2707)。即ち、MPU41は、V入賞最大開放時間の経過によりV入賞口364を閉鎖させるタイミングであるか否かを判断する。
MPU41は、減算後のV入賞口開放時間カウンタの値が0である場合(ステップS2707:Yes)、処理をステップS2149に移行する。つまり、MPU41は、減算後のV入賞口開放時間カウンタの値が0である場合(ステップS2707:Yes)、V入賞口364の開放から一定時間の経過によりV入賞口364を閉鎖するタイミングに到達したと判断できるため、V入賞装置36の切替部材365を反時計回り方向に回転させることによって切替部材365を左下がり状態に制御することでV入賞口364を閉鎖する(ステップS2149)。そして、V入賞口364の開放から一定時間の経過によってV入賞口364を閉鎖される場合にも、V入賞口364に遊技球99が入球される場合と同様に、V入賞口開放中フラグをオフに設定した後(ステップS2705)、図49のステップS2152〜ステップS2161の処理を実行し、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
一方、MPU41は、減算後のV入賞口開放時間カウンタの値が0でない場合(ステップS2707:No)、処理を図49のステップS2152に移行し、前述の第1の実施形態での大当たり遊技制御処理と同様に、ステップS2152〜ステップS2161の処理を実行し、当該大当たり遊技制御処理を終了する。
本実施形態の大当たり遊技制御処理では、前述の第1の実施形態と同様に、V入賞ラウンド遊技が開始される場合にV入賞口364に遊技球99が入球可能なV入賞許容状態とされ、このV入賞許容状態においてV入賞口364に遊技球99が入球される場合にV入賞口364が閉鎖される。
一方、本実施形態の大当たり遊技制御処理では、前述の第1の実施形態とは異なり、V入賞許容状態においてV入賞口364に遊技球99が入球されることなく、V入賞口364が開放されてから一定時間が経過する場合(V入賞口開放時間カウンタの値が0になる場合)にも、V入賞口364が閉鎖される。そして、V入賞口364が開放されてからV入賞口364が閉鎖されるまでの一定時間(V入賞口開放時間カウンタの初期値に対応する時間)は、前述のように、例えばV入賞扉362の閉鎖条件が、V入賞扉362の最大開放時間(例えば30秒)の経過、又はV入賞装置36への上限数(例えば10)の遊技球99の入球である場合、最大開放時間から、V入賞装置36への上限数の遊技球99の入球が可能な時間を減算した時間に設定される。一方、V入賞口364の閉鎖は、V入賞装置36の切替部材365を反時計回り方向に回転させることで切替部材365を左下がり状態に制御することで実行されるが、切替部材365が左下がり状態である場合には可変入賞口363への遊技球99の入球が許容される。そのため、V入賞口364の閉鎖後もV入賞扉362の開放が継続され、V入賞口364への遊技球99の入球が制限される一方で可変入賞口363への遊技球99の入球が許容されるV入賞制限状態とされる。また、V入賞制限状態は、少なくともV入賞装置36への上限数の遊技球99の入球が可能な時間は継続する。
このように、V入賞ラウンド遊技において、V入賞口364に遊技球99が入球可能なV入賞許容状態と、V入賞口364に遊技球99が入球されなくてもV入賞口364への遊技球99の入球が制限される一方で可変入賞口363への遊技球99の入球が許容されるV入賞制限状態との切り替えが可能とされている。そして、V入賞許容状態とV入賞制限状態との切り替えが可能であることで、V入賞許容状態において遊技球99の打ち出しを停止するなどしてV入賞口364に遊技球99を入球させないようにしてV入賞パンクを発生させる一方で、V入賞制限状態において遊技盤31の右側領域への遊技球99の打ち出しを行うことで可変入賞口363に遊技球99を入球させることができる。これにより、V入賞ラウンド遊技において、可変入賞口363に遊技球を入球させることで遊技球99の払い出しをうけつつ、V入賞口364への遊技球99の入球を回避できる。これにより、1回のラウンド遊技分の賞球を全て放棄することなく、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行させることが可能となる。
また、V入賞制限状態は、少なくともV入賞装置36への上限数の遊技球99の入球が可能な時間は継続する。そのため、V入賞ラウンド遊技において、V入賞口364への遊技球99の入球を回避してV入賞パンクを発生させつつ、上限数の遊技球99を可変入賞口363に入球させることができる。これにより、遊技者は、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行させるために、V入賞ラウンド遊技においてV入賞パンクを発生させる場合であっても、最大限の利益(賞球)を受けることができる。
ここで、図50は、大当たり遊技のV入賞ラウンド遊技での図柄表示部での表示画面の移行例を示す図である。
図50(A)に示すように、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364が開放されている場合、図柄表示部341には、前述の第1の実施形態と同様な画像(図45(A)参照)に加え、V入賞口364が閉鎖されるタイミングを明示又は示唆する画像が表示される。図50(A)では、図柄表示部341の右側領域に「V入賞口閉鎖まで」の文字画像と、V入賞口364が閉鎖されるまでの時間をカウントダウン表示する「10秒」の画像が表示されることでV入賞口364が閉鎖されるタイミングが示唆されている。この場合、カウントダウン表示が「0秒」となることでV入賞口364が閉鎖されるタイミングが明示される。
なお、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364が開放されている場合において図柄表示部341に表示されるV入賞口364が閉鎖されるタイミングを明示又は示唆する画像は、例えばV入賞口364が閉鎖されるまでの時間をカウントダウン表示する単なる数字(秒数表示ではないもの)、メーターやゲージのメモリの増加又は減少によるもの(例えばメモリを最小から最大に変化させることでV入賞口364が閉鎖されるまでの時間を明示又は示唆すると共に、最大メモリによってV入賞口364の閉鎖タイミングを明示するもの、又はこれとは逆のもの)、爆弾やダイナマイトなどの爆発物を利用するもの(爆発物の爆発を予告又は示唆することでV入賞口364の閉鎖を示唆すると共に、爆発物の爆発によってV入賞口364の閉鎖タイミングを明示するもの)、文字列の増加又は減少によるもの(例えば「V入賞口閉鎖」の文字列を「V」→「V入」→・・・→「V入賞口閉」→「V入賞口閉鎖」のように完成させるもの、これとは逆に「V入賞口開放」の文字列を「V入賞口開放」→「V入賞口開」→・・・「V入」→「V」→「 」のように消滅させるもの)、キャラクタ数の増加又は減少によるもの(規定数のキャラクタを順次表示するもの、これとは逆に規定数のキャラクタを順次消去するもの)、双六などのスタート地点からゴール地点を目指すもの(例えばスタート地点からゴール地点をキャラクタなどが移動することでV入賞口364が閉鎖されるまでの時間を示唆すると共に、キャラクタなどがゴールに到達することでV入賞口364の閉鎖タイミングを明示するもの)などであってもよい。また、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364が開放されている場合において図柄表示部341に表示されるV入賞口364が閉鎖されるタイミングを明示又は示唆する画像は、V入賞口364が閉鎖される場合にV入賞口364が閉鎖されたことのみを示す画像、例えば「V入賞口閉鎖」の文字画像などであってもよい。
このように、V入賞ラウンド遊技においてV入賞口364が開放されている場合に図柄表示部341にV入賞口364が閉鎖されるタイミングを明示又は示唆する画像が表示されることで、当該画像に基づいてV入賞口364が閉鎖されるタイミングを知り得ることができ、少なくともV入賞口364が閉鎖されたことを把握することが可能になる。そのため、V入賞口364への遊技球99の入球を回避してV入賞パンクを発生させることで大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行させることを希望する場合、V入賞口364が閉鎖されるタイミングを明示又は示唆する画像を参照することで、遊技球99の打ち出しタイミングを把握でき、確実にV入賞パンクを発生させつつ、可変入賞口363に上限数の遊技球99を入球させることが可能になる。
なお、V入賞ラウンド遊技において、V入賞口364に遊技球99が入球される場合、又はV入賞口364の開放から一定時間が経過する場合、V入賞口364が閉鎖される。V入賞口364への遊技球99の入球によりV入賞口364が閉鎖される場合には、前述の第1の実施形態と同様にV入賞ラウンド遊技が終了するまで図45(B)に示す画像が表示され、エンディングにおいて図45(C)に示す画像が表示される。一方、V入賞口364の開放から一定時間の経過によりV入賞口364が閉鎖される場合には、V入賞ラウンド遊技が終了するまで図50(B)に示す画像が表示され、エンディングにおいて図45(D)に示す画像が表示される。ここで、図50(B)に示す画像は、可変入賞口363へ遊技球99を入球させるために右打ちを促す画像である。図50(B)に示す例では、「右打ちでVアタッカーを狙え!」の文字画像によって可変入賞口363へ遊技球99を入球が促される。
以上に説明したように、本実施形態では、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最大時間が、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間の最小時間よりも短く設定されることで、時短遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間を、ST確変遊技状態での大当たり抽選の結果が外れである場合の変動表示時間よりも確実に短くすることができる。そのため、時間的な制約があるために高頻度サポートモードでの変動遊技を短時間で消化することを希望して意図的にV入賞パンクを発生させて時短遊技状態を選択する場合に、ST確変遊技状態での変動表示時間よりも変動表示時間が長い変動パターンが選択されることがないため、時短遊技状態での外れの変動遊技においてストレスを感じることなく、高速で消化することができる。
また、本実施形態では、V入賞ラウンド遊技において、V入賞口364に遊技球99が入球可能なV入賞許容状態と、V入賞口364に遊技球99が入球されなくてもV入賞口364への遊技球99の入球が制限される一方で可変入賞口363への遊技球99の入球が許容されるV入賞制限状態との切り替えが可能であることで、V入賞許容状態において遊技球99の打ち出しを停止するなどしてV入賞口364に遊技球99を入球させないようにしてV入賞パンクを発生させる一方で、V入賞制限状態において遊技盤31の右側領域への遊技球99の打ち出しを行うことで可変入賞口363に遊技球99を入球させることができる。これにより、V入賞ラウンド遊技において、可変入賞口363に遊技球を入球させることで遊技球99の払い出しをうけつつ、V入賞口364への遊技球99の入球を回避できる。これにより、1回のラウンド遊技分の賞球を全て放棄することなく、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行させることが可能となる。
さらに、本実施形態では、大当たり抽選での抽選結果が大当たりである場合に全ての大当たりが確変大当たりであることで、全ての大当たり遊技にV入賞ラウンド遊技が含まれ、V入賞ラウンド遊技が含まれないことにより利益(賞球)の逸失を回避できる。また、全ての大当たりが確変大当たりであることで、時短遊技状態へはV入賞パンクの場合にのみ移行される。そのため、時短遊技状態への移行は、V入賞パンクに対する救済としての意義を有することになる。これにより、V入賞パンクが発生した場合に高頻度サポートモードである時短遊技状態へ移行されるという新規な遊技性を有する遊技機の提供が可能になる。
なお、本実施形態では、V入賞ラウンド遊技におけるV入賞口364の最大開放期間が、V入賞ラウンド遊技の開始から一定時間経過後までの間に設定されるが、V入賞口364の最大開放期間は他のタイミングであってもよい。例えば、V入賞口364の最大開放期間は、V入賞ラウンド遊技の開始から所定時間経過後に開始され、V入賞口364の開放から特定時間経過後に終了するように設定してもよい。
また、本実施形態では、V入賞口364が閉鎖されるタイミングの明示又は示唆は、図柄表示部341による画像に加えて又は代えて、他の形態によって実行してもよい。例えば、V入賞口364が閉鎖されるタイミングの明示又は示唆は、図柄表示部341以外の他の表示装置、例えば7セグメント表示装置においてV入賞口364が閉鎖されるまでの時間を示す数字をカウントダウン表示、図柄表示部341以外の画像表示装置による画像表示などであってもしてもよい。後者の場合、図柄表示部341でのV入賞口364が閉鎖されるタイミングの明示又は示唆として例示した画像を、前記画像表示装置に表示することが考えられる。
また、V入賞口364が閉鎖されるタイミングの明示又は示唆は、V入賞扉362の開放形態によって行ってもよい。この場合、V入賞ラウンド遊技のV入賞扉362の開放形態として、例えばミドル開放(例えば10秒開放)→ミドルインターバル(例えば5秒閉鎖)→ロング開放(例えば20秒開放)が考えられ、またミドルインターバルに代えてショート開放の繰り返し(例えば0.1秒開放→0.1秒閉鎖→・・・→0.1秒開放の繰り返し)を実行する形態が考えられる。そして、ミドルインターバルやショート開放の繰り返しが実行されるチア民具を、V入賞口364が開放状態から閉鎖状態に切り替えられるタイミングとして明示又は示唆するようにしてもよい。これとは逆に、ミドルインターバルやショート開放の繰り返しをV入賞口364が閉鎖状態から開放状態に切り替えられるタイミングとして明示又は示唆するようにしてもよい。
また、本実施形態では、遊技機10がV−ST確変機である場合を例に説明したが、本実施形態の技術思想、例えば時短遊技状態での変動表示時間の最大値が確変遊技状態での変動表示時間の最小値よりも小さく設定される技術思想は、大当り遊技終了後に時短遊技状態及び確変遊技状態のいずれか一方に移行可能な遊技機、例えばST確変機やループ確変機にも適用可能である。そして、ST確変機やループ確変機では、V入賞口364及び切替部材365が不要であるため、V入賞装置36をV入賞口364及び切替部材365をして可変入賞装置35と同様な構成としてもよく、V入賞装置36を省略しても可変入賞装置35のみを備える構成としてもよい。
[発明の概要]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、各付記と実施形態との対応関係の理解に供するために便宜上符号などを付して説明することがあるが、当該付記に係る発明はその符号を付した具体的構成に限定されるものではない。また、以下で説明する各構成及び各処理機能を取捨選択して任意に組み合わせることも可能である。
[付記A1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、第1遊技状態(低確率モード)、又は前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が前記第1遊技状態(低確率モード)よりも高い第2遊技状態(高確率モード)に移行させる状態移行手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行させる報知遊技実行手段(41)と、
を備え、
前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(低確率モード)よりも短く設定されていることを特徴とする遊技機。
付記A1に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、特別遊技状態への移行判定確率が低く報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態、又は移行判定確率が高く報知遊技の平均遊技時間が長い第2遊技状態に移行される。つまり、特別遊技の終了後には、移行判定確率及び平均遊技時間に関して相反する特徴を有する2つの遊技状態のいずれかに移行されるため、いずれの遊技状態に移行されるかに興味を持たせることで遊技性が向上される。
ここで、第1遊技状態は、第2遊技状態に比べて報知遊技の平均遊技時間が短いため、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行される利点がある。一方、第2遊技状態は、第1遊技状態に比べて移行判定確率が高く、第1遊技状態に比べて特別遊技状態に移行され易い利点がある。
このように第1遊技状態及び第2遊技状態にはそれぞれ利点があるが、多くの遊技者は特別遊技状態の終了後に、特別遊技状態に移行され易い第2遊技状態に移行されることを希望し、第1遊技状態に移行されることを希望しない。しかしながら、遊技ホールにおいて遊技を行う場合、遊技ホールの閉店までの時間が少ない場合や所用などにより退店までの時間が少ない場合のように遊技時間に制約がある状況に遭遇することがある。この場合、遊技者によっては、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行されることを希望することがある。このような状況では、多くの遊技者に嫌悪される第1遊技状態が希望されることがあるため、残された遊技時間に制約がある遊技者のニーズに応えることができる。
[付記A2]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(高確率モード)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(低確率モード)に移行させることを特徴とする付記A1に記載の遊技機。
付記A2に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記A3]
前記所定の条件の成否は、前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記A2に記載の遊技機。
付記A3に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるために、残された遊技時間に応じて、報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。
[付記A4]
前記所定の条件は、特定領域(364)を遊技球が通過することを契機として成立することを特徴とする付記A2又は付記A3に記載の遊技機。
付記A4に係る遊技機では、所定の条件が特定領域を通過することを契機として成立するため、遊技者は所定の条件が満たされたことを容易に把握することができる。これにより、所定の条件が満たされるか否かについてより楽しむことができる。また、特定領域を遊技球が通過することを契機として特別遊技の終了後に第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態に移行される。そのため、無機的に遊技が進行されがちな特別遊技においても、特定領域を遊技球が通過するか否かに着目させることで遊技性を向上させることが可能になる。
[付記A5]
前記特別遊技(大当たり遊技)は、特別入球口(V入賞口364)に遊技球が入球可能な特別単位遊技(V入賞ラウンド遊技)が実行される第1特別遊技(確変大当たり遊技)と、前記特別単位遊技(V入賞ラウンド遊技)が実行されない第2特別遊技(通常大当たり遊技)とを含み、
前記特定領域(364)は、前記特別入球口(V入賞口364)であることを特徴とする付記A4に記載の遊技機。
付記A5に係る遊技機では、特別遊技として、特別入球口に遊技球が入球可能な特別単位遊技が実行される第1特別遊技と、特別入球口に遊技球が入球可能な特別単位遊技が実行されない第2特別遊技と、を含む。そのため、遊技者は、移行判定手段による移行判定の結果が、特別遊技の実行後に移行判定確率が高い第1特別遊技に移行されるものであるか否かに着目して遊技の進行を楽しむことができる。また、特別遊技の実行後に第1特別遊技状態に移行される条件である特別入球口への遊技球の入球が、特別単位遊技において可能である。そのため、遊技者は、特別単位遊技において遊技球の打ち出しを中止するなどの容易な行為によって、特別入球口に遊技球が入球されないようにすることができる。
[付記A6]
前記状態移行手段(41)は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態において、上限数(例えば90)の前記移行判定(大当たり抽選)又は前記報知遊技(変動遊技)が実行されることによって、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態よりも、前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が低い遊技状態に移行させることを特徴とする付記A1から付記A5のいずれかに記載の遊技機。
付記A6に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1遊技状態に移行される。即ち、特別遊技の終了後には、所定領域に遊技球が通過され易く移行判定(報知遊技)が実行され易い遊技者に有利な第1遊技状態に移行される。そのため、第1状態が終了されるまで、上限数の報知遊技が短時間で実行され、その結果、特別遊技の終了後の短時間で特別遊技が実行されることが期待される。
[付記A7]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(時短遊技状態)に移行させることを特徴とする付記A6に記載の遊技機。
付記A7に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記A8]
前記所定の条件の成否は、前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記A7に記載の遊技機。
付記A8に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるため、残された遊技時間に応じて報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。
[付記A9]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の75%以下であることを特徴とする付記A6から付記A8のいずれかに記載の遊技機。
[付記A10]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の50%以下であることを特徴とする付記A6から付記A8のいずれかに記載の遊技機。
[付記A11]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の40%以下であることを特徴とする付記A6から付記A8のいずれかに記載の遊技機。
[付記A12]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の30%以下であることを特徴とする付記A6から付記A8のいずれかに記載の遊技機。
付記A9から付記A12に係る遊技機では、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間の75%以下であり、好ましくは50%以下であり、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。このように、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、第1遊技状態での平均遊技時間について、第2遊技状態での平均遊技時間に対して有意な差を設けることができる。また、上限数の移行判定又は報知遊技の実行により第1遊技状態又は第2遊技状態が終了される場合、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間について、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間に対して明確な差を設けることができる。そのため、例えば遊技者の遊技時間に制約がある場合などのように、遊技者が移行判定確率の高さよりも平均変動表示時間の短さを優先することを希望する場合に、その希望を確実に満たすことができる。
[付記A13]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の1%以上であることを特徴とする付記A9から付記A12のいずれかに記載の遊技機。
[付記A14]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の5%以上であることを特徴とする付記A9から付記A12のいずれかに記載の遊技機。
付記A13及び付記A14に係る遊技機では、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間の1%以上であり、好ましくは5%以上である。このように第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、第1遊技状態での平均遊技時間が極端に短くなり過ぎることが防止される。そのため、第1遊技状態での報知遊技が短時間で繰り返されることに起因する第1遊技状態に対する興味の低下が防止される。
[付記A15]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合(抽選結果が外れの場合)の前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(高確率モード)よりも短く設定されていることを特徴とする付記A1から付記A5のいずれかに記載の遊技機。
付記A15に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、特別遊技状態への移行判定確率が低く移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態、又は移行判定確率が高く移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での報知遊技の平均遊技時間が長い第2遊技状態に移行される。つまり、特別遊技の終了後には、移行判定確率、及び移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での平均遊技時間に関して相反する特徴を有する2つの遊技状態のいずれかに移行されるため、いずれの遊技状態に移行されるかに興味を持たせることで遊技性が向上される。
ここで、第1遊技状態は、第2遊技状態に比べて移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での報知遊技の平均遊技時間が短いため、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行される利点がある。特に、移行判定の結果が特別遊技状態に移行されないと判定される外れ判定確率は、移行判定の結果が特別遊技状態に移行される移行判定確率よりも著しく低く、移行判定の結果の多くは特別遊技状態に移行されないものとなる。そのため、第1遊技状態において、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での報知遊技の平均遊技時間が短く設定されることで、第1遊技状態における報知遊技の全体に対する平均遊技時間を効果的に短くし、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技を実行させることができる。一方、第2遊技状態は、第1遊技状態に比べて移行判定確率が高く、第1遊技状態に比べて特別遊技状態に移行され易い利点がある。
このように第1遊技状態及び第2遊技状態にはそれぞれ利点があるが、多くの遊技者は特別遊技状態の終了後に、特別遊技状態に移行され易い第2遊技状態に移行されることを希望し、第1遊技状態に移行されることを希望しない。しかしながら、遊技ホールにおいて遊技を行う場合、遊技ホールの閉店までの時間が少ない場合や所用などにより退店までの時間が少ない場合のように遊技時間に制約がある状況に遭遇することがある。この場合、遊技者によっては、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行されることを希望することがある。このような状況では、多くの遊技者に嫌悪される第1遊技状態が希望されることがあるため、残された遊技時間に制約がある遊技者のニーズに応えることができる。
[付記A16]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(高確率モード)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(低確率モード)に移行させることを特徴とする付記A15に記載の遊技機。
付記A16に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記A17]
前記所定の条件の成否は、前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記A16に記載の遊技機。
付記A17に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるため、残された遊技時間に応じて報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。
[付記A18]
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する所定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)をさらに備え、
前記第1遊技状態(低確率モード)及び前記第2遊技状態(高確率モード)は、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1状態(高頻度サポートモードである時短遊技状態又はST確変遊技状態)であり、
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1状態(高頻度サポートモード)に移行させ、前記第1状態(高頻度サポートモード)において上限数(例えば90)の前記移行判定(大当たり抽選)又は前記報知遊技(変動遊技)が実行される場合に、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1状態(高頻度サポートモード)よりも低い第2状態(低頻度サポートモードである通常状態)に移行させることを特徴とする付記A15から付記A17のいずれかに記載の遊技機。
付記A18に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1遊技に移行される。つまり、第1遊技では、所定領域に遊技球が通過される頻度が高められることで、報知遊技が実行されない非遊技期間の発生頻度が低減され、非遊技期間が発生する場合においても非遊技期間の長さが短くされる。そのため、第1遊技では、所定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が低い第2状態に比べて、単位時間当たり実行される移行判定又は報知遊技の回数が多くなる。これにより、特別遊技の終了後は、第1状態に移行されることで上限数の移行判定又は報知遊技が実行されるまでの時間が短縮されるため、第1状態が第1遊技状態である場合には、第1状態をより短時間で終了させることが可能になる。
[付記A19]
前記報知遊技(変動遊技)において複数の図柄(3つの飾り図柄)が変動表示される図柄表示手段(341)と、
前記報知遊技(変動遊技)において前記図柄表示手段(341)に前記複数の図柄(飾り図柄)を、前記移行判定手段(41)での前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技(大当たり遊技)に移行させるものであることを示す第1図柄組み合わせ(大当たりの図柄組み合わせ)、及び前記移行判定手段(41)での前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技(大当たり遊技)に移行させるものでないことを示す第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示させる図柄制御手段(51)と、
をさらに備え、
前記図柄制御手段(51)は、前記複数の図柄(3つの飾り図柄)のうちの最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示されるまで、前記第1図柄組み合わせ(大当たりの図柄組み合わせ)及び前記第2図柄組み合わせ(外れ図柄組み合わせ)のいずれで停止表示されるかの判断が不能な変動表示状態(リーチ状態)から、前記最終停止図柄が停止表示されることによって前記第2図柄組み合わせ(外れ図柄組み合わせ)で停止表示される外れ変動表示態様(リーチ外れ演出パターン)によって前記複数の図柄(3つの飾り図柄)を変動表示及び停止表示可能であり、
前記複数の図柄(3つの飾り図柄)が前記図柄制御手段(51)によって前記外れ変動表示態様(リーチ外れ演出パターン)で変動表示及び停止表示される場合の前記複数の図柄(3つの飾り図柄)の平均変動表示時間(平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(高確率モード)よりも短く設定されていることを特徴とする付記A15から付記A18のいずれかに記載の遊技機。
付記A19に係る遊技機では、報知遊技が実行される場合に図柄制御手段において複数の図柄が外れ変動表示態様で変動表示及び停止表示される場合の複数の図柄の平均変動表示時間が、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されている。ここで、外れ変動表示態様では、複数の図柄のうちの最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示されるまで、第1図柄組み合わせ(大当たりの図柄組み合わせ)及び第2図柄組み合わせ(外れ図柄組み合わせ)のいずれで停止表示されるかの判断が不能な変動表示状態(リーチ状態)から、最終停止図柄が停止表示されることによって第2図柄組み合わせ(外れ図柄組み合わせ)で停止表示される。このような外れ変動表示態様は、一般に複数の図柄の変動表示時間(報知遊技の遊技時間)が長いため、この外れ変動表示態様の平均変動表示時間が第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されることで、第1遊技状態の平均変動表示時間を第2遊技状態よりも容易に短く設定することができる。また、第1遊技状態における外れ変動表示態様での複数の図柄の変動表示時間が短く設定されることで、第1遊技状態において外れである報知遊技に対して不必要に時間を消費することが防止される。
[付記A20]
前記外れ変動表示態様(リーチ外れ演出パターン)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(高確率モード)よりも選択され難いことを特徴とする付記A19に記載の遊技機。
付記A20に係る遊技機では、外れ変動表示態様が、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも選択され難い。このように一般に複数の図柄の変動表示時間(報知遊技の遊技時間)が長い外れ変動表示態様が、第1遊技状態のほうか第2遊技状態に比べて選択され難いことで、第1遊技状態の平均変動表示時間を第2遊技状態よりも容易に短く設定することができる。また、第1遊技状態において外れ変動表示態様が選択され難いことで、第1遊技状態において外れである報知遊技に対して不必要に時間を消費することが防止される。
[付記A21]
前記報知遊技(変動遊技)において複数の図柄(3つの飾り図柄)が変動表示される図柄表示手段(341)と、
前記報知遊技(変動遊技)において前記図柄表示手段(341)に前記複数の図柄(飾り図柄)を、前記移行判定手段(41)での前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技(大当たり遊技)に移行させるものであることを示す第1図柄組み合わせ(大当たりの図柄組み合わせ)、及び前記移行判定手段(41)での前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技(大当たり遊技)に移行させるものでないことを示す第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示させる図柄制御手段(51)と、
をさらに備え、
前記図柄制御手段(51)は、前記複数の図柄(3つの飾り図柄)のうちの最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示される前に、前記第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示されることが明示される変動表示状態(非リーチ状態)から、前記最終停止図柄が停止表示されることによって前記第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示される外れ変動表示態様(完全外れ演出パターン)によって前記複数の図柄を変動表示及び停止表示可能であり、
前記複数の図柄(3つの飾り図柄)が前記図柄制御手段(51)によって前記外れ変動表示態様(完全外れ演出パターン)で変動表示及び停止表示される場合の前記複数の図柄(3つの飾り図柄)の平均変動表示時間(平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(高確率モード)よりも短く設定されていることを特徴とする付記A15から付記A19のいずれかに記載の遊技機。
付記A21に係る遊技機では、報知遊技が実行される場合に図柄制御手段において複数の図柄が外れ変動表示態様で変動表示及び停止表示される場合の複数の図柄の平均変動表示時間が、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されている。ここで、外れ変動表示態様では、複数の図柄のうちの最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示される前に、第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示されることが明示される変動表示状態から、最終停止図柄が停止表示されることによって第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示される。このような外れ変動表示態様は、各種の変動表示態様の中で選択され易い変動表示態様であるため、この外れ変動表示態様の平均変動表示時間が第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されることで、第1遊技状態の平均変動表示時間を容易に第2遊技状態よりも短く設定することができる。
[付記A22]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の75%以下であることを特徴とする付記A15から付記A20のいずれかに記載の遊技機。
[付記A23]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の50%以下であることを特徴とする付記A15から付記A20のいずれかに記載の遊技機。
[付記A24]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の40%以下であることを特徴とする付記A15から付記A20のいずれかに記載の遊技機。
[付記A25]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の30%以下であることを特徴とする付記A15から付記A20のいずれかに記載の遊技機。
付記A22から付記A25に係る遊技機では、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間の75%以下であり、好ましくは50%以下であり、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。このように、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合に、第1遊技状態での平均遊技時間について、第2遊技状態での平均遊技時間に対して有意な差を設けることができる。また、上限数の移行判定又は報知遊技の実行により第1遊技状態又は第2遊技状態が終了される場合、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間について、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間に対して明確な差を設けることができる。そのため、例えば遊技者の遊技時間に制約がある場合などのように、遊技者が移行判定確率の高さよりも平均変動表示時間の短さを優先することを希望する場合に、その希望を確実に満たすことができる。
[付記A26]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の1%以上であることを特徴とする付記A22から付記A25のいずれかに記載の遊技機。
[付記A27]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の5%以上であることを特徴とする付記A22から付記A25のいずれかに記載の遊技機。
付記A26及び付記A27に係る遊技機では、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間の1%以上であり、好ましくは5%以上である。このように、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合に、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合に、第1遊技状態での平均遊技時間が極端に短くなり過ぎることが防止される。そのため、第1遊技状態での報知遊技が短時間で繰り返されることに起因する第1遊技状態に対する興味の低下が防止される。
[付記A28]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものとなる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものとなる期待度との差が30%以下に設定されていることを特徴とする付記A6から付記A14のいずれかに記載の遊技機。
付記A28に係る遊技機では、第2遊技状態において移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度と、第1遊技状態において移行判定手段による前記移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度との差が30%以下に設定されている。即ち、第2遊技状態と第1遊技状態とで、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度の差が小さく設定されている。これにより、特別遊技の終了後に移行判定確率が第2遊技状態よりも低い第1遊技状態に移行される場合であっても、移行判定確率に基づく第1遊技状態での不利さが低減される。
[付記A29]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(時短遊技状態)に移行させることを特徴とする付記A28に記載の遊技機。
付記A29に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記A30]
前記所定の条件は、成立の可否を前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記A29に記載の遊技機。
付記A30に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるため、残された遊技時間に応じて報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。そして、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度の差が小さく設定されていることで、遊技者が報知遊技の平均遊技時間が短い第2遊技状態が自己の意思により選択される場合であっても、移行判定確率に基づく第2遊技状態での不利さが低減される。
[付記A31]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度との差が25%以下に設定されていることを特徴とする付記A28から付記A30のいずれかに記載の遊技機。
[付記A32]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度との差が15%以下に設定されていることを特徴とする付記A28から付記A30のいずれかに記載の遊技機。
付記A29から付記A32に係る遊技機では、第2遊技状態において移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度と、第1遊技状態において移行判定手段による前記移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度との差が、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下に設定されている。このように、第1遊技状態での特別遊技状態への移行判定期待度と、第2遊技状態での特別遊技状態への移行判定期待度との差が上記範囲であることで、特別遊技の終了後に移行判定確率が第1遊技状態よりも低い第2遊技状態に移行される場合であっても、移行判定確率に基づく第2遊技状態での不利さがより確実に低減される。
[付記A33]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度との差が1%以上に設定されていることを特徴とする付記A29から付記A32のいずれかに記載の遊技機。
[付記A34]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度との差が5%以上に設定されていることを特徴とする付記A29から付記A32のいずれかに記載の遊技機。
付記A33及び付記A34に係る遊技機では、第2遊技状態において移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度と、第1遊技状態において移行判定手段による前記移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度との差が、例えば1%以上、好ましくは5%以下に設定されている。このように、第1遊技状態での特別遊技状態への移行判定期待度と、第2遊技状態での特別遊技状態への移行判定期待度との差が上記範囲であることで、特別遊技の終了後に移行判定確率が第1遊技状態よりも低い第2遊技状態に移行される場合であっても、移行判定確率に基づく第2遊技状態での不利さがより確実に低減される。
[付記A35]
前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(時短遊技状態)のほうが前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)よりも短く設定されていることを特徴とする付記A6から付記A14のいずれかに記載の遊技機。
付記A35に係る遊技機では、第2報知遊技の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)が、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されていることで、第1遊技状態では、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域が許容状態とされる頻度又は確率が、第2遊技状態よりも高くなる。このことによっても、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの第1報知遊技を実行させることができる。これにより、遊技時間に制約がある状況において、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの第1報知遊技が実行させることができる。
[付記A36]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(時短遊技状態)に移行させることを特徴とする付記A35に記載の遊技機。
付記A36に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記A37]
前記所定の条件は、成立の可否を前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記A36に記載の遊技機。
付記A37に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるため、残された遊技時間に応じて第1報知遊技及び第2報知遊技の平均遊技時間が短く、第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。
[付記A38]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の75%以下であることを特徴とする付記A35から付記A37のいずれかに記載の遊技機。
[付記A39]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の50%以下であることを特徴とする付記A35から付記A37のいずれかに記載の遊技機。
[付記A40]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の40%以下であることを特徴とする付記A35から付記A37のいずれかに記載の遊技機。
[付記A41]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の30%以下であることを特徴とする付記A35から付記A37のいずれかに記載の遊技機。
付記A38から付記A41に係る遊技機では、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間の75%以下であり、好ましくは50%以下であり、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。このように、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域が許容状態とされる頻度について、第1遊技状態と第2遊技状態とで有意な差を設けることができる。これにより、第1遊技状態では、第2遊技状態に比べて、同一時間内により多くの移行判定を受け、より多くの第1報知遊技を実行させることができる。また、上限数の移行判定又は第1報知遊技の実行により第1遊技状態又は第2遊技状態が終了される場合、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間について、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間に対して明確な差を設けることができる。そのため、例えば遊技者の遊技時間に制約がある場合などのように、遊技者が移行判定確率の高さよりも平均変動表示時間の短さを優先することを希望する場合に、その希望を確実に満たすことができる。
[付記A42]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の1%以上であることを特徴とする付記A38から付記A41のいずれかに記載の遊技機。
[付記A43]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の5%以上であることを特徴とする付記A38から付記A41のいずれかに記載の遊技機。
付記A42及び付記A43に係る遊技機では、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間の1%以上であり、好ましくは5%以上である。このように、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間が極端に短くなり過ぎることが防止される。
[付記B1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行させる報知遊技実行手段(41)と、
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する所定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)と、
前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1状態(高頻度サポートモード)に前記特別遊技(大当たり遊技状態)の終了後に移行させ、前記第1状態(高頻度サポートモード)において上限数(例えば90)の前記移行判定(大当たり抽選)又は前記報知遊技(変動遊技)が実行される場合に、前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1状態(高頻度サポートモード)よりも低い第2状態(低頻度サポートモード)に移行させる状態移行手段(41)と、
を備え、
前記第1状態(高頻度サポートモード)は、第1遊技状態(低確率モードである時短遊技状態)、及び前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものとなる移行判定確率が前記第1遊技状態(低確率モード)よりも高い前記第2遊技状態(高確率モードであるST確変遊技状態)を含み、
前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(時短遊技状態)のほうが前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)よりも短く設定されていることを特徴とする遊技機。
付記B1に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1状態に移行される。即ち、特別遊技の終了後には、所定領域に遊技球が通過され易く移行判定(報知遊技)が実行され易い遊技者に有利な第1遊技状態に移行される。そのため、第1状態が終了されるまで、上限数の報知遊技が短時間で実行され、その結果、特別遊技の終了後の短時間で特別遊技が実行されることが期待される。また、特別遊技の終了後に移行される第1状態は、特別遊技状態への移行判定確率が低い一方で報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態、及び移行判定確率が高い一方で報知遊技の平均遊技時間が長い第2遊技状態を含む。即ち、特別遊技の終了後には、移行判定が実行され易い遊技者に有利な第1状態に移行され、この第1状態が移行判定確率及び平均遊技時間に関して相反する特徴を有する2つの遊技状態を含むため、いずれの遊技状態に移行されるかに興味を持たせることで遊技性が向上される。
ここで、第1遊技状態は、第2遊技状態に比べて報知遊技の平均遊技時間が短いため、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行される利点がある。一方、第2遊技状態は、第1遊技状態に比べて移行判定確率が高く、第1遊技状態に比べて特別遊技状態に移行され易い利点がある。
このように第1遊技状態及び第2遊技状態にはそれぞれ利点があるが、多くの遊技者は特別遊技状態の終了後に、特別遊技状態に移行され易い第2遊技状態に移行されることを希望し、第1遊技状態に移行されることを希望しない。しかしながら、遊技ホールにおいて遊技を行う場合、遊技ホールの閉店までの時間が少ない場合や所用などにより退店までの時間が少ない場合のように遊技時間に制約がある状況に遭遇することがある。この場合、遊技者によっては、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行されることを希望することがある。このような状況では、多くの遊技者に嫌悪される第1遊技状態が希望されることがあるため、残された遊技時間に制約がある遊技者のニーズに応えることができる。
[付記B2]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(時短遊技状態)に移行させることを特徴とする付記B1に記載の遊技機。
付記B2に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記B3]
前記所定の条件の成否は、前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記B2に記載の遊技機。
付記B3に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるため、残された遊技時間に応じて報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。
[付記B4]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の75%以下であることを特徴とする付記B1から付記B3のいずれかに記載の遊技機。
[付記B5]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の50%以下であることを特徴とする付記B1から付記B3のいずれかに記載の遊技機。
[付記B6]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の40%以下であることを特徴とする付記B1から付記B3のいずれかに記載の遊技機。
[付記B7]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の30%以下であることを特徴とする付記B1から付記B3のいずれかに記載の遊技機。
付記B4から付記B7に係る遊技機では、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間の75%以下であり、好ましくは50%以下であり、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。このように、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、第1遊技状態での平均遊技時間について、第2遊技状態での平均遊技時間に対して有意な差を設けることができる。また、上限数の移行判定又は報知遊技の実行により第1遊技状態又は第2遊技状態が終了される場合、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間について、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間に対して明確な差を設けることができる。そのため、例えば遊技者の遊技時間に制約がある場合などのように、遊技者が移行判定確率の高さよりも平均変動表示時間の短さを優先することを希望する場合に、その希望を確実に満たすことができる。
[付記B8]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の1%以上であることを特徴とする付記B4から付記B7のいずれかに記載の遊技機。
[付記B9]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)の5%以上であることを特徴とする付記B4から付記B7のいずれかに記載の遊技機。
付記B8及び付記B9に係る遊技機では、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間の1%以上であり、好ましくは5%以上である。このように第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、第1遊技状態での平均遊技時間が極端に短くなり過ぎることが防止される。そのため、第1遊技状態での報知遊技が短時間で繰り返されることに起因する第1遊技状態に対する興味の低下が防止される。
[付記C1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、第1遊技状態(低確率モード)、又は前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が前記第1遊技状態(低確率モード)よりも高い第2遊技状態(高確率モード)に移行させる状態移行手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行させる報知遊技実行手段(41)と、
を備え、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合(抽選結果が外れの場合)の前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(高確率モード)よりも短く設定されていることを特徴とする遊技機。
付記C1に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、特別遊技状態への移行判定確率が低く移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態、又は移行判定確率が高く移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での報知遊技の平均遊技時間が長い第2遊技状態に移行される。つまり、特別遊技の終了後には、移行判定確率、及び移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での平均遊技時間に関して相反する特徴を有する2つの遊技状態のいずれかに移行されるため、いずれの遊技状態に移行されるかに興味を持たせることで遊技性が向上される。
ここで、第1遊技状態は、第2遊技状態に比べて移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での報知遊技の平均遊技時間が短いため、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行される利点がある。特に、移行判定の結果が特別遊技状態に移行されないと判定される外れ判定確率は、移行判定の結果が特別遊技状態に移行される移行判定確率よりも著しく低く、移行判定の結果の多くは特別遊技状態に移行されないものとなる。そのため、第1遊技状態において、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合での報知遊技の平均遊技時間が短く設定されることで、第1遊技状態における報知遊技の全体に対する平均遊技時間を効果的に短くし、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技を実行させることができる。一方、第2遊技状態は、第1遊技状態に比べて移行判定確率が高く、第1遊技状態に比べて特別遊技状態に移行され易い利点がある。
このように第1遊技状態及び第2遊技状態にはそれぞれ利点があるが、多くの遊技者は特別遊技状態の終了後に、特別遊技状態に移行され易い第2遊技状態に移行されることを希望し、第1遊技状態に移行されることを希望しない。しかしながら、遊技ホールにおいて遊技を行う場合、遊技ホールの閉店までの時間が少ない場合や所用などにより退店までの時間が少ない場合のように遊技時間に制約がある状況に遭遇することがある。この場合、遊技者によっては、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行されることを希望することがある。このような状況では、多くの遊技者に嫌悪される第1遊技状態が第希望されることがあるため、残された遊技時間に制約がある遊技者のニーズに応えることができる。
[付記C2]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(高確率モード)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(低確率モード)に移行させることを特徴とする付記C1に記載の遊技機。
付記C2に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記C3]
前記所定の条件の成否は、前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記C2に記載の遊技機。
付記C3に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるため、残された遊技時間に応じて報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。
[付記C4]
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する所定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)をさらに備え、
前記第1遊技状態(低確率モード)及び前記第2遊技状態(高確率モード)は、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1状態(高頻度サポートモードである時短遊技状態又はST確変遊技状態)であり、
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1状態(高頻度サポートモード)に移行させ、前記第1状態(高頻度サポートモード)において上限数(例えば90)の前記移行判定(大当たり抽選)又は前記報知遊技(変動遊技)が実行される場合に、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1状態(高頻度サポートモード)よりも低い第2状態(低頻度サポートモードである通常状態)に移行させることを特徴とする付記C1から付記C3のいずれかに記載の遊技機。
付記C4に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1遊技に移行される。つまり、第1遊技では、所定領域に遊技球が通過される頻度が高められることで、報知遊技が実行されない非遊技期間の発生頻度が低減され、非遊技期間が発生する場合においても非遊技期間の長さが短くされる。そのため、第1遊技では、所定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が低い第2状態に比べて、単位時間当たり実行される移行判定又は報知遊技の回数が多くなる。これにより、特別遊技の終了後は、第1状態に移行されることで上限数の移行判定又は報知遊技が実行されるまでの時間が短縮されるため、第1状態が第1遊技状態である場合には、第1状態をより短時間で終了させることが可能になる。
[付記C5]
前記報知遊技(変動遊技)において複数の図柄(3つの飾り図柄)が変動表示される図柄表示手段(341)と、
前記報知遊技(変動遊技)において前記図柄表示手段(341)に前記複数の図柄(飾り図柄)を、前記移行判定手段(41)での前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技(大当たり遊技)に移行させるものであることを示す第1図柄組み合わせ(大当たりの図柄組み合わせ)、及び前記移行判定手段(41)での前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技(大当たり遊技)に移行させるものでないことを示す第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示させる図柄制御手段(51)と、
をさらに備え、
前記図柄制御手段(51)は、前記複数の図柄(3つの飾り図柄)のうちの最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示されるまで、前記第1図柄組み合わせ(大当たりの図柄組み合わせ)及び前記第2図柄組み合わせ(外れ図柄組み合わせ)のいずれで停止表示されるかの判断が不能な変動表示状態(リーチ状態)から、前記最終停止図柄が停止表示されることによって前記第2図柄組み合わせ(外れ図柄組み合わせ)で停止表示される外れ変動表示態様(リーチ外れ演出パターン)によって前記複数の図柄(3つの飾り図柄)を変動表示及び停止表示可能であり、
前記複数の図柄(3つの飾り図柄)が前記図柄制御手段(51)によって前記外れ変動表示態様(リーチ外れ演出パターン)で変動表示及び停止表示される場合の前記複数の図柄(3つの飾り図柄)の平均変動表示時間(平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(高確率モード)よりも短く設定されていることを特徴とする付記C1から付記C4のいずれかに記載の遊技機。
付記C5に係る遊技機では、報知遊技が実行される場合に図柄制御手段において複数の図柄が外れ変動表示態様で変動表示及び停止表示される場合の複数の図柄の平均変動表示時間が、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されている。ここで、外れ変動表示態様では、複数の図柄のうちの最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示されるまで、第1図柄組み合わせ(大当たりの図柄組み合わせ)及び第2図柄組み合わせ(外れ図柄組み合わせ)のいずれで停止表示されるかの判断が不能な変動表示状態(リーチ状態)から、最終停止図柄が停止表示されることによって第2図柄組み合わせ(外れ図柄組み合わせ)で停止表示される。このような外れ変動表示態様は、一般に複数の図柄の変動表示時間(報知遊技の遊技時間)が長いため、この外れ変動表示態様の平均変動表示時間が第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されることで、第1遊技状態の平均変動表示時間を第2遊技状態よりも容易に短く設定することができる。また、第1遊技状態における外れ変動表示態様での複数の図柄の変動表示時間が短く設定されることで、第1遊技状態において外れである報知遊技に対して不必要に時間を消費することが防止される。
[付記C6]
前記外れ変動表示態様(リーチ外れ演出パターン)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(高確率モード)よりも選択され難いことを特徴とする付記C5に記載の遊技機。
付記C6に係る遊技機では、外れ変動表示態様が、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも選択され難い。このように一般に複数の図柄の変動表示時間(報知遊技の遊技時間)が長い外れ変動表示態様が、第1遊技状態のほうか第2遊技状態に比べて選択され難いことで、第1遊技状態の平均変動表示時間を第2遊技状態よりも容易に短く設定することができる。また、第1遊技状態において外れ変動表示態様が選択され難いことで、第1遊技状態において外れである報知遊技に対して不必要に時間を消費することが防止される。
[付記C7]
前記報知遊技(変動遊技)において複数の図柄(3つの飾り図柄)が変動表示される図柄表示手段(341)と、
前記報知遊技(変動遊技)において前記図柄表示手段(341)に前記複数の図柄(飾り図柄)を、前記移行判定手段(41)での前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技(大当たり遊技)に移行させるものであることを示す第1図柄組み合わせ(大当たりの図柄組み合わせ)、及び前記移行判定手段(41)での前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技(大当たり遊技)に移行させるものでないことを示す第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示させる図柄制御手段(51)と、
をさらに備え、
前記図柄制御手段(51)は、前記複数の図柄(3つの飾り図柄)のうちの最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示される前に、前記第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示されることが明示される変動表示状態(非リーチ状態)から、前記最終停止図柄が停止表示されることによって前記第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示される外れ変動表示態様(完全外れ演出パターン)によって前記複数の図柄を変動表示及び停止表示可能であり、
前記複数の図柄(3つの飾り図柄)が前記図柄制御手段(51)によって前記外れ変動表示態様(完全外れ演出パターン)で変動表示及び停止表示される場合の前記複数の図柄(3つの飾り図柄)の平均変動表示時間(平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(低確率モード)のほうが前記第2遊技状態(高確率モード)よりも短く設定されていることを特徴とする付記C1から付記C6のいずれかに記載の遊技機。
付記C7に係る遊技機では、報知遊技が実行される場合に図柄制御手段において複数の図柄が外れ変動表示態様で変動表示及び停止表示される場合の複数の図柄の平均変動表示時間が、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されている。ここで、外れ変動表示態様では、複数の図柄のうちの最後に停止表示される最終停止図柄が停止表示される前に、第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示されることが明示される変動表示状態から、最終停止図柄が停止表示されることによって第2図柄組み合わせ(外れの図柄組み合わせ)で停止表示される。このような外れ変動表示態様は、各種の変動表示態様の中で選択され易い変動表示態様であるため、この外れ変動表示態様の平均変動表示時間が第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されることで、第1遊技状態の平均変動表示時間を容易に第2遊技状態よりも短く設定することができる。
[付記C8]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の75%以下であることを特徴とする付記C1から付記C7のいずれかに記載の遊技機。
[付記C9]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の50%以下であることを特徴とする付記C1から付記C7のいずれかに記載の遊技機。
[付記C10]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の40%以下であることを特徴とする付記C1から付記C7のいずれかに記載の遊技機。
[付記C11]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の30%以下であることを特徴とする付記C1から付記C7のいずれかに記載の遊技機。
付記C8から付記C11に係る遊技機では、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間の75%以下であり、好ましくは50%以下であり、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。このように、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合に、第1遊技状態での平均遊技時間について、第2遊技状態での平均遊技時間に対して有意な差を設けることができる。また、上限数の移行判定又は報知遊技の実行により第1遊技状態又は第2遊技状態が終了される場合、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間について、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間に対して明確な差を設けることができる。そのため、例えば遊技者の遊技時間に制約がある場合などのように、遊技者が移行判定確率の高さよりも平均変動表示時間の短さを優先することを希望する場合に、その希望を確実に満たすことができる。
[付記C12]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の1%以上であることを特徴とする付記C8から付記C11のいずれかに記載の遊技機。
[付記C13]
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものではない場合、前記第1遊技状態(低確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(高確率モード)での前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(平均変動表示時間)の5%以上であることを特徴とする付記C8から付記C11のいずれかに記載の遊技機。
付記C12及び付記C13に係る遊技機では、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間の1%以上であり、好ましくは5%以上である。このように、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合に、第1遊技状態での報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものではない場合に、第1遊技状態での平均遊技時間が極端に短くなり過ぎることが防止される。そのため、第1遊技状態での報知遊技が短時間で繰り返されることに起因する第1遊技状態に対する興味の低下が防止される。
[付記D1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行させる報知遊技実行手段(41)と、
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する所定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)と、
前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1状態(高頻度サポートモード)に前記特別遊技(大当たり遊技状態)の終了後に移行させ、前記第1状態(高頻度サポートモード)において上限数(例えば90)の前記移行判定(大当たり抽選)又は前記報知遊技(変動遊技)が実行される場合に、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1状態(高頻度サポートモード)よりも低い第2状態(低頻度サポートモード)に移行させる状態移行手段(41)と、
を備え、
前記第1状態(高頻度サポートモード)は、第1遊技状態(低確率モードの時短遊技状態)、及び前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものとなる確率が前記第1遊技状態(時短遊技状態)よりも高い前記第2遊技状態(高確率モードのST確変遊技状態)を含み、
前記報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(時短遊技状態)のほうが前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)よりも短く設定され、
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものとなる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるものとなる期待度との差が30%以下に設定されていることを特徴とする遊技機。
付記D1に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1状態に移行される。即ち、特別遊技の終了後には、所定領域に遊技球が通過され易く移行判定(報知遊技)が実行され易い遊技者に有利な第1遊技状態に移行される。そのため、第1状態が終了されるまで、上限数の報知遊技が短時間で実行され、その結果、特別遊技の終了後の短時間で特別遊技が実行されることが期待される。また、特別遊技の終了後に移行される第1状態は、特別遊技状態への移行判定確率が低い一方で報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態、及び移行判定確率が高い一方で報知遊技の平均遊技時間が長い第2遊技状態を含む。即ち、特別遊技の終了後には、移行判定が実行され易い遊技者に有利な第1状態に移行され、この第1状態が移行判定確率及び平均遊技時間に関して相反する特徴を有する2つの遊技状態を含むため、いずれの遊技状態に移行されるかに興味を持たせることで遊技性が向上される。
ここで、第1遊技状態は、第2遊技状態に比べて報知遊技の平均遊技時間が短いため、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行される利点がある。一方、第2遊技状態は、第1遊技状態に比べて移行判定確率が高く、第1遊技状態に比べて特別遊技状態に移行され易い利点がある。
このように第1遊技状態及び第2遊技状態にはそれぞれ利点があるが、多くの遊技者は特別遊技状態の終了後に、特別遊技状態に移行され易い第2遊技状態に移行されることを希望し、第1遊技状態に移行されることを希望しない。しかしながら、遊技ホールにおいて遊技を行う場合、遊技ホールの閉店までの時間が少ない場合や所用などにより退店までの時間が少ない場合のように遊技時間に制約がある状況に遭遇することがある。この場合、遊技者によっては、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技が実行されることを希望することがある。このような状況では、多くの遊技者に嫌悪される第1遊技状態が希望されることがあるため、残された遊技時間に制約がある遊技者のニーズに応えることができる。
さらに、第2遊技状態において移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度と、第1遊技状態において移行判定手段による前記移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度との差が30%以下に設定されている。即ち、第2遊技状態と第1遊技状態とで、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度の差が小さく設定されている。これにより、特別遊技の終了後に移行判定確率が第2遊技状態よりも低い第1遊技状態に移行される場合であっても、移行判定確率に基づく第1遊技状態での不利さが低減される。
[付記D2]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(時短遊技状態)に移行させることを特徴とする付記D1に記載の遊技機。
付記D2に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記D3]
前記所定の条件は、成立の可否を前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記D2に記載の遊技機。
付記D3に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるため、残された遊技時間に応じて報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。そして、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度の差が小さく設定されていることで、遊技者が報知遊技の平均遊技時間が短い第2遊技状態が自己の意思により選択される場合であっても、移行判定確率に基づく第2遊技状態での不利さが低減される。
[付記D4]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度との差が25%以下に設定されていることを特徴とする付記D1から付記D3のいずれかに記載の遊技機。
[付記D5]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度との差が15%以下に設定されていることを特徴とする付記D1から付記D3のいずれかに記載の遊技機。
付記D4及び付記D5に係る遊技機では、第2遊技状態において移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度と、第1遊技状態において移行判定手段による前記移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度との差が、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下に設定されている。このように、第1遊技状態での特別遊技状態への移行判定期待度と、第2遊技状態での特別遊技状態への移行判定期待度との差が上記範囲であることで、特別遊技の終了後に移行判定確率が第1遊技状態よりも低い第2遊技状態に移行される場合であっても、移行判定確率に基づく第2遊技状態での不利さがより確実に低減される。
[付記D6]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度との差が1%以上に設定されていることを特徴とする付記D1から付記D5のいずれかに記載の遊技機。
[付記D7]
前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度と、前記第1遊技状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技状態)となる期待度との差が5%以上に設定されていることを特徴とする付記D1から付記D5のいずれかに記載の遊技機。
付記D6及び付記D7に係る遊技機では、第2遊技状態において移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度と、第1遊技状態において移行判定手段による前記移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものとなる期待度との差が、例えば1%以上、好ましくは5%以下に設定されている。このように、第1遊技状態での特別遊技状態への移行判定期待度と、第2遊技状態での特別遊技状態への移行判定期待度との差が上記範囲であることで、特別遊技の終了後に移行判定確率が第1遊技状態よりも低い第2遊技状態に移行される場合であっても、移行判定確率に基づく第2遊技状態での不利さがより確実に低減される。
[付記E1]
第1判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定(大当たり抽選)の結果を報知する第1報知遊技(変動遊技)を実行させる第1報知遊技実行手段(41)と、
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する所定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)と、
第2判定条件の成立に基づいて、前記電動役物(315b)を前記許容状態に切り替えるか否かの切替判定(普図当たり抽選)を行う切替判定手段(41)と、
前記切替判定手段(41)による前記切替判定(普図当たり抽選)の結果を報知する第2報知遊技(普図遊技)を実行させる第2報知遊技実行手段(41)と、
前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1状態(高頻度サポートモード)に前記特別遊技(大当たり遊技状態)の終了後に移行させ、前記第1状態(高頻度サポートモード)において上限数(例えば90)の前記移行判定(大当たり抽選)又は前記第1報知遊技(変動遊技)が実行される場合に、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1状態(高頻度サポートモード)よりも低い第2状態(低頻度サポートモード)に移行させる状態移行手段(41)と、
を備え、
前記第1状態(高頻度サポートモード)は、第1遊技状態(低確率モードの時短遊技状態)、及び前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものとなる移行判定確率が前記第1遊技状態(時短遊技状態)よりも高い前記第2遊技状態(高確率モードのST確変遊技状態)を含み、
前記第1報知遊技(変動遊技)の平均遊技時間(特別図柄の平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(時短遊技状態)のほうが前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)よりも短く設定され、
前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第1遊技状態(時短遊技状態)のほうが前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)よりも短く設定されていることを特徴とする遊技機。
付記E1に係る遊技機では、特別遊技の終了後に、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第1状態に移行される。即ち、特別遊技の終了後には、所定領域に遊技球が通過され易く移行判定(第1報知遊技)が実行され易い遊技者に有利な第1遊技状態に移行される。そのため、第1状態が終了されるまで、上限数の第1報知遊技が短時間で実行され、その結果、特別遊技の終了後の短時間で特別遊技が実行されることが期待される。また、特別遊技の終了後に移行される第1状態は、特別遊技状態への移行判定確率が低い一方で第1報知遊技の平均遊技時間が短い第1遊技状態、及び移行判定確率が高い一方で第1報知遊技の平均遊技時間が長い第2遊技状態を含む。即ち、特別遊技の終了後には、移行判定が実行され易い遊技者に有利な第1状態に移行され、この第1状態が移行判定確率及び平均遊技時間に関して相反する特徴を有する2つの遊技状態を含むため、いずれの遊技状態に移行されるかに興味を持たせることで遊技性が向上される。
ここで、第1遊技状態は、第2遊技状態に比べて第1報知遊技の平均遊技時間が短いため、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの報知遊技を実行させることができる。さらに、第2報知遊技の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)が、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも短く設定されていることで、第1遊技状態では、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域が許容状態とされる頻度又は確率が、第2遊技状態よりも高くなる。このことによっても、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの第1報知遊技を実行させることができる。
一方、第2遊技状態は、第1遊技状態に比べて移行判定確率が高く、第1遊技状態に比べて特別遊技状態に移行され易い利点がある。
このように第1遊技状態及び第2遊技状態にはそれぞれ利点があるが、多くの遊技者は特別遊技状態の終了後に、特別遊技状態に移行され易い第2遊技状態に移行されることを希望し、第1遊技状態に移行されることを希望しない。しかしながら、遊技ホールにおいて遊技を行う場合、遊技ホールの閉店までの時間が少ない場合や所用などにより退店までの時間が少ない場合のように遊技時間に制約がある状況に遭遇することがある。この場合、遊技者によっては、同一時間内に第2遊技状態に比べてより多くの移行判定を受け、より多くの第1報知遊技が実行されることを希望することがある。このような状況では、多くの遊技者に嫌悪される第1遊技状態が希望されることがあるため、残された遊技時間に制約がある遊技者のニーズに応えることができる。
[付記E2]
前記状態移行手段(41)は、前記特別遊技(大当たり遊技)において所定の条件(例えばV入賞口364への遊技球99の入球)が成立する場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)に移行させ、前記特別遊技(大当たり遊技)において前記所定の条件が成立しない場合に前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に前記第1遊技状態(時短遊技状態)に移行させることを特徴とする付記E1に記載の遊技機。
付記E2に係る遊技機では、特別遊技の終了後に第1遊技状態に移行されるか第2遊技状態に移行されるかは、特別遊技において所定の条件が成立する否かに依存する。そのため、退屈感を抱かれがちな特別遊技において、所定の条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことが可能になるため、遊技の興趣が向上される。
[付記E3]
前記所定の条件は、成立の可否を前記特別遊技において遊技者が選択可能であることを特徴とする付記E2に記載の遊技機。
付記E3に係る遊技機では、所定の条件が成立されるか否かを特別遊技において遊技者の意思により選択可能である。そのため、遊技者の意思によって、特別遊技の終了後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに移行させるかを選択することが可能になるため遊技の興趣が向上される。また、遊技者は、遊技時間に制約がある場合、特別遊技状態への移行判定確率が低くなるものの、残された遊技時間を有効に活用して出来るだけ多くの移行判定を受けるため、残された遊技時間に応じて第1報知遊技及び第2報知遊技の平均遊技時間が短く、第1遊技状態を自身の意思により選択することも可能である。
[付記E4]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の75%以下であることを特徴とする付記E1から付記E3のいずれかに記載の遊技機。
[付記E5]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の50%以下であることを特徴とする付記E1から付記E3のいずれかに記載の遊技機。
[付記E6]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の40%以下であることを特徴とする付記E1から付記E3のいずれかに記載の遊技機。
[付記E7]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の30%以下であることを特徴とする付記E1から付記E3に記載の遊技機。
付記E4から付記E7に係る遊技機では、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間の75%以下であり、好ましくは50%以下であり、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。このように、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、遊技球の通過により判定条件を成立させる契機を付与する所定領域が許容状態とされる頻度について、第1遊技状態と第2遊技状態とで有意な差を設けることができる。これにより、第1遊技状態では、第2遊技状態に比べて、同一時間内により多くの移行判定を受け、より多くの第1報知遊技を実行させることができる。また、上限数の移行判定又は第1報知遊技の実行により第1遊技状態又は第2遊技状態が終了される場合、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間について、第1遊技状態が終了されるまでに要する時間に対して明確な差を設けることができる。そのため、例えば遊技者の遊技時間に制約がある場合などのように、遊技者が移行判定確率の高さよりも平均変動表示時間の短さを優先することを希望する場合に、その希望を確実に満たすことができる。
[付記E8]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の1%以上であることを特徴とする付記E4から付記E7のいずれかに記載の遊技機。
[付記E9]
前記第1遊技状態(時短遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)は、前記第2遊技状態(ST確変遊技状態)における前記第2報知遊技(普図遊技)の平均遊技時間(普通図柄の平均変動表示時間)の5%以上であることを特徴とする付記E4から付記E7のいずれかに記載の遊技機。
付記E8及び付記E9に係る遊技機では、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間は、例えば第2遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間の1%以上であり、好ましくは5%以上である。このように、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間が第2遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間に対して上記範囲であることで、第1遊技状態での第2報知遊技の平均遊技時間が極端に短くなり過ぎることが防止される。
[付記F1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行する報知遊技実行手段(41)と、
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が第1移行判定確率である第1抽選状態(高確率モード)、及び前記移行判定確率(大当たり確率)が前記第1移行判定確率よりも低い第2抽選状態(低確率モード)のいずれに移行させるかを決定する抽選状態決定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間(変動表示時間)を決定する報知遊技時間決定手段(41)と、
を備え、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間よりも短い特定時間を決定することを特徴とする遊技機。
付記F1に係る遊技機では、移行判定を行う抽選状態として、移行判定確率が高く、報知遊技の遊技時間が長い所定時間で実行される第1抽選状態と、移行判定確率が低く報知遊技が所定時間よりも短い特定時間で実行される第2抽選状態とを含む。第1抽選状態は、移行判定確率が高い点で遊技者に有利であるが、報知遊技の遊技時間が長いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が少なくなる。一方、第2抽選状態は、移行判定確率が低い点で遊技者に不利であるが、報知遊技の遊技時間が短いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が多くなる。このように、第1抽選状態と第2抽選状態とは、移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する。そのため、移行判定を行う抽選状態として移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する第1抽選状態及び第2抽選状態を含むことで、新規な遊技性を有する遊技機が提供される。
[付記F2]
前記第1抽選状態(高確率モード)は、前記第2抽選状態(低確率モード)に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きいことを特徴とする付記F1に記載の遊技機。
付記F2に係る遊技機では、第1抽選状態が第2抽選状態に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きい。そのため、第1抽選状態と第2抽選状態とは、単に移行判定確率が異なるだけでなく、同一回数の移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量が異なるという相違も有する。これにより、第1抽選状態と第2抽選状態とが、さらなる相違を有することとなるため、さらに新規な遊技性を有する遊技機が提供される。
[付記F3]
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)をさらに備え、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に前記特別遊技の終了後に前記第2抽選状態に移行させ、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に前記特別遊技の終了後に前記第1抽選状態に移行させることを特徴とする付記F1又は付記F2に記載の遊技機。
付記F3に係る遊技機では、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行される。このように、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行されることで、特別遊技の実行中に特定条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことができる。
[付記F4]
前記特別遊技において前記特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることを特徴とする付記F3に記載の遊技機。
ところで、遊技ホールの閉店まで確変遊技状態が継続し、確変遊技状態のままで遊技ホールからの退店を強いられることがある。また、遊技者は、所用などにより遊技時間が限定されることがあり、自身の退店予定時間において確変遊技状態が継続することがある。即ち、遊技ホールの閉店時間や自身の退店予定時間までに時間的な制約がある状況では、確変遊技状態のままで退店せざるを得ない状況が生じ得る。このような状況の発生が予想される場合、十分な遊技時間が確保できれば、さらに多くの出玉を得られる可能性があるため、確変遊技状態での遊技の終了を望まない傾向にある。また、遊技者は、残された遊技時間の範囲で、極力短時間でより多い回数の報知遊技の実行、ひいては大当り遊技を実行させることを希望する。
これに対して、付記F4に係る遊技機では、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能である。このように、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることで、遊技者は、報知遊技時間(回数)よりも特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させ、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させることを選択し、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させる場合に特定条件を成立させないことを選択することができる。これにより、遊技者の時間的な制約がある場合などを含め、遊技者の状況や意図に応じた抽選状態を選択することが可能になる。
[付記F5]
前記第2移行判定確率(低確率モードでの大当たり確率)は、互いに異なる複数の移行判定確率を含み、
前記第1移行判定確率(高確率モードでの大当たり確率)は、前記第2移行判定確率に含まれる前記複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことを特徴とする付記F1から付記F4のいずれかに記載の遊技機。
付記F5に係る遊技機では、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高い。このように、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことで、第1抽選状態での移行判定確率を、第2抽選状態での移行判定確率よりも確実に高くすることができる。これにより、移行判定確率に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
[付記F6]
前記所定時間及び前記特定時間のうちの少なくとも一方は、複数の遊技時間を含み
前記特定時間の最大時間(時短)は、前記所定時間の最小時間よりも短いことを特徴とする付記F1から付記F5のいずれかに記載の遊技機。
付記F6に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短い。このように、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短いことで、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、報知遊技の遊技時間に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
ところで、遊技者が特別遊技において特定条件を意図的に成立させずに第2抽選状態を選択する場合、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させているものと想定される。この場合に報知遊技の遊技時間として第1抽選状態での報知遊技の遊技時間よりも長いものが選択されると、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。これに対して、付記F6に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先して第2抽選状態を選択する遊技者が、長い報知遊技時間が長くなることで苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記F7]
前記特定時間は、固定された遊技時間であることを特徴とする付記F1から付記F6のいずれかに記載の遊技機。
付記F7に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されている。このように、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されることで、当該報知遊技を一定のリズムによって短時間で繰り返し実行可能である。これにより、第2抽選状態での苛立ちやストレスを感じることがより軽減される。
[付記F8]
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記F1から付記F7のいずれかに記載の遊技機。
ところで、一般の遊技機での大当たり抽選では、たとえ確変状態であったとしても、大当たりよりも外れとなる場合のほうが圧倒的に多い。また、大当たり抽選の抽選結果が外れである場合、特別図柄や飾り図柄の変動時間が長いと、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。
これに対して、付記F8に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行される。このように、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行されることで、少なくとも第2抽選状態での全体的な報知遊技の遊技時間を確実に短でき、第2抽選状態での移行判定の結果を報知する報知遊技において当該移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に遊技者が苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記F9]
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する規定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)をさらに備え、
前記第2抽選状態(低確率モード)は、第1電動役物作動状態(通常遊技状態)と、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1電動役物作動状態よりも高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)とを含み、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、前記第2電動役物作動状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記F1から付記F8のいずれかに記載の遊技機。
付記F9に係る遊技機では、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定される。このように、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定されることで、第2抽選状態において移行判定が行われる頻度が高く短時間でより多くの報知遊技を実行可能である。これにより、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の消化速度を高めることができ、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になる。そのため、例えば遊技者が特別遊技において特定条件を成立させないこと第2抽選状態への移行を選択した場合、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になることで、遊技者の希望を確実に叶えつつ、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技での遊技者が苛立ちやストレスを感じることを軽減できる。
[付記F10]
前記第1抽選状態(高確率モード)は、少なくとも当該第1抽選状態における前記移行判定の結果が所定回数連続して前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了することを特徴とする付記1から付記9のいずれかに記載の遊技機。
付記F10に係る遊技機では、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する。そのため、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記F11]
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)をさらに備え、
前記抽選状態移行手段(41)は、当該特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行させることを特徴とする付記F10に記載の遊技機。
付記F11に係る遊技機では、特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行される。即ち、第1抽選状態には特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に移行され、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する。これにより、第1抽選状態に特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に移行され、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記F12]
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)をさらに備え、
前記特別遊技は、当該特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に、当該特別遊技の終了後に前記抽選状態移行手段(41)によって前記第1抽選状態(高確率モード)に移行される特殊特別遊技(確変大当たり遊技)を含み、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特殊特別遊技において前記所定領域を遊技球が通過する場合に前記特殊特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行させ、前記特殊特別遊技において前記所定領域を遊技球が通過しない場合に前記特殊特別遊技の終了後に前記第2抽選状態(低確率モード)に移行させることを特徴とする付記F10又は付記F11に記載の遊技機。
付記F12に係る遊技機では、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行される。そのため、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了し、かつ特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行される遊技機において、新規な遊技性が付与される。
さらに、付記F12に係る遊技機では、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行されるため、遊技者は、特殊特別遊技において、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択することができる。即ち、遊技者は、特殊特別遊技において、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択することで、特殊特別遊技において、当該特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させるか、第2抽選状態に移行させるかを選択することが可能である。これにより、遊技者は、報知遊技時間(回数)よりも特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させ、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させることを選択し、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させる場合に特定条件を成立させないことを選択することができる。これにより、遊技者の時間的な制約がある場合などを含め、遊技者の状況や意図に応じた抽選状態を選択することが可能になる。
[付記F13]
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものである場合に、当該移行判定に対する結果を報知する報知遊技の終了後に前記特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段(41)をさらに備え、
前記遊技状態移行手段(41)は、前記第2抽選状態(低確率モード)における前記移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものである場合に、前記特殊特別遊技が実行される前記特別遊技状態に移行させることを特徴とする付記F12に記載の遊技機。
付記F13に係る遊技機では、第2抽選状態における移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものである場合に、特殊特別遊技が実行される特別遊技状態に移行される。即ち、第1抽選状態よりも移行判定確率が低く遊技者に不利な第2抽選状態における移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものである場合には、特別遊技状態では、遊技者に有利な第1抽選状態に移行可能な特殊特別遊技が実行される。これにより、遊技者は、不利な状態である第1抽選状態では、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものである場合に、有利な第1抽選状態に移行可能な特殊特別遊技が実行される特別遊技状態に移行されるという利益を享受できる。
[付記F14]
前記所定領域と、遊技球の通過より遊技者に特典を付与する特定領域(362)とを有し、前記特殊特別遊技において作動される特典付与手段(36)と、
前記特典付与手段(36)の作動を制御することによって、前記所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、前記所定領域への遊技球の通過が制限され、前記特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを切り替える作動制御手段(41)と、
をさらに備え、
前記作動制御手段(41)は、前記特殊特別遊技において、前記所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、前記所定領域への遊技球の通過が制限され、前記特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを切り替え可能であることを特徴とする付記F12又は付記F13に記載の遊技機。
付記F14に係る遊技機では、特殊特別遊技において、所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、所定領域への遊技球の通過が制限され、特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを切り替え可能である。このように、特殊特別遊技において、所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、所定領域への遊技球の通過が制限され、特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを切り替え可能であることで、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを選択する場合、第2許容状態において特定領域への遊技球の通過による特典(賞球)を獲得することが可能になる。これにより、遊技者は、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを選択する場合であっても、特殊特別遊技での特典の全てを放棄する必要ななくなる。
[付記F15]
前記作動制御手段(41)は、前記所定領域を遊技球が通過した場合、及び前記第1許容とされてから一定時間が経過した場合のいずれかの場合に、前記第1許容状態から前記第2許容状態に切り替えることを特徴とする付記F14に記載の遊技機。
付記F15に係る遊技機では、所定領域を遊技球が通過した場合、及び第1許容とされてから一定時間が経過した場合のいずれかの場合に、第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる。このように、所定領域を遊技球が通過した場合、及び第1許容とされてから一定時間が経過した場合のいずれかの場合に、第1許容状態から第2許容状態に切り替えられることで、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを選択する場合だけでなく、第1抽選状態に移行させることを選択する場合においても、特殊特別遊技での特典を享受することができる。
[付記F16]
前記特殊特別遊技は、遊技者に前記特典を付与する複数回の単位遊技(ラウンド遊技)を含み、
前記複数回の単位遊技は、前記特典付与手段が作動される少なくとも1回の特定の単位遊技(V入賞ラウンド遊技)を含み、
前記作動制御手段(41)は、前記特定の単位遊技の開始時に前記第1許容状態に制御することを特徴とする付記F15に記載の遊技機。
付記F16に係る遊技機では、特殊特別遊技の特定の単位遊技の開始時に第1許容状態に制御される。即ち、特定の単位遊技では、第1許容状態から開始され、一定時間の経過後に第2許容状態に切り替えられる。つまり、特定の単位遊技の開始から一定時間経過するまで所定領域を遊技球が通過可能であり、一定時間経過後に所定領域の遊技球の通過が制限される。そのため、遊技者は、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択し易く、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを希望する場合に、容易かつ確実に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることができる。
[付記F17]
前記特定の単位遊技は、前記作動制御手段(41)によって前記特典付与手段(36)の作動が開始されてから所定時間が経過した場合、又は前記所定時間内に前記所定領域及び前記特定領域に合計で上限数の遊技球が通過した場合に終了し、
前記第2許容状態の最大時間は、前記特定領域に前記上限数の遊技球が通過可能な時間に設定されることを特徴とする付記F16に記載の遊技機。
付記F17に係る遊技機では、第2許容状態の最大時間が特定領域に上限数の遊技球が通過可能な時間に設定される。このように、第2許容状態の最大時間が特定領域に上限数の遊技球が通過可能な時間に設定されることで、遊技者は、特定の単位遊技以外の単位遊技と同様に、特定の単位遊技において得られる最大限の特典(賞球)を獲得することが可能になる。
[付記F18]
前記特殊特別遊技において、前記作動制御手段(41)によって前記第1許容状態から前記第2許容状態に切り替えられる場合に、前記第2許容状態に切り替えられたことを明示又は示唆する切替表示手段(341)と、
をさらに備えることを特徴とする付記F15に記載の遊技機。
付記F18に係る遊技機では、特殊特別遊技において、作動制御手段(41)によって第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる場合に第2許容状態に切り替えられたことが明示又は示唆される。このように、特殊特別遊技において、作動制御手段(41)によって第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる場合に第2許容状態に切り替えられたことが明示又は示唆されることで、遊技者は第1許容状態から第2許容状態に切り替えられたことを把握することが可能になる。これにより、遊技者は、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択し易く、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを希望する場合に、容易かつ確実に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることができる。
[付記F19]
前記切替表示手段(341)は、前記一定時間が経過するタイミングを明示又は示唆することを特徴とする付記F18に記載の遊技機。
付記F19に係る遊技機では、第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる一定時間が経過するタイミングが明示又は示唆される。このように、第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる一定時間が経過するタイミングが明示又は示唆されることで、遊技者は第1許容状態から第2許容状態に切り替えられたことだけでなく、第1許容状態から第2許容状態に切り替えるまでの残り時間やタイミングを把握できる。これにより、遊技者は、所定領域に遊技球を通過させるか否かをより選択し易く、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを希望する場合に、より容易かつより確実に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることができる。
[付記F20]
前記特別遊技状態は、前記特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行される第1特別遊技状態(確変遊技状態)と、前記特別遊技の終了後に前記第2抽選状態(低確率モード)に移行される第2特別遊技状態とを含み、
前記抽選状態決定手段(41)は、前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものである場合、前記特別遊技が終了した場合の抽選状態として、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させるかを決定することを特徴とする付記F1から付記F9のいずれかに記載の遊技機。
付記F20に係る遊技機では、移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものである場合、特別遊技が終了した場合の抽選状態として、第1抽選状態及び前記第2抽選状態のいずれかに移行させるかが決定される。そのため、移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものである場合、特別遊技が終了した場合の抽選状態として、第1抽選状態及び前記第2抽選状態のいずれかに移行させるかが決定される遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記G1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行する報知遊技実行手段(41)と、
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が第1移行判定確率である第1抽選状態(高確率モード)、及び前記移行判定確率(大当たり確率)が前記第1移行判定確率よりも低い第2抽選状態(低確率モード)のいずれに移行させるかを決定する抽選状態決定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間(変動表示時間)を決定する報知遊技時間決定手段(41)と、
を備え、
前記第1抽選状態(高確率モード)は、少なくとも当該第1抽選状態における前記移行判定の結果が所定回数連続して前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了し、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間よりも短い特定時間を決定することを特徴とする遊技機。
付記G1に係る遊技機では、移行判定を行う抽選状態として、移行判定確率が高く、報知遊技の遊技時間が長い所定時間で実行される第1抽選状態と、移行判定確率が低く報知遊技が所定時間よりも短い特定時間で実行される第2抽選状態とを含み、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する。第1抽選状態は、移行判定確率が高い点で遊技者に有利であるが、報知遊技の遊技時間が長いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が少なくなる。一方、第2抽選状態は、移行判定確率が低い点で遊技者に不利であるが、報知遊技の遊技時間が短いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が多くなる。このように、第1抽選状態と第2抽選状態とは、移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する。そのため、移行判定を行う抽選状態として移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する第1抽選状態及び第2抽選状態を含むことで、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記G2]
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)をさらに備え、
前記抽選状態移行手段(41)は、当該特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行させることを特徴とする付記G1に記載の遊技機。
付記G2に係る遊技機では、特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行される。即ち、第1抽選状態には特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に移行され、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する。これにより、第1抽選状態に特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に移行され、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記G3]
前記第1抽選状態(高確率モード)は、前記第2抽選状態(低確率モード)に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きいことを特徴とする付記G1又は付記G2に記載の遊技機。
付記G3に係る遊技機では、第1抽選状態が第2抽選状態に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きい。そのため、第1抽選状態と第2抽選状態とは、単に移行判定確率が異なるだけでなく、同一回数の移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量が異なるという相違も有する。これにより、第1抽選状態と第2抽選状態とが、さらなる相違を有することとなるため、さらに新規な遊技性を有する遊技機が提供される。
[付記G4]
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)をさらに備え、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に前記特別遊技の終了後に前記第2抽選状態に移行させ、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に前記特別遊技の終了後に前記第1抽選状態に移行させることを特徴とする付記G1から付記G3のいずれかに記載の遊技機。
付記G4に係る遊技機では、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行される。このように、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行されることで、特別遊技の実行中に特定条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことができる。
[付記G5]
前記特別遊技において前記特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることを特徴とする付記G4に記載の遊技機。
ところで、遊技ホールの閉店まで確変遊技状態が継続し、確変遊技状態のままで遊技ホールからの退店を強いられることがある。また、遊技者は、所用などにより遊技時間が限定されることがあり、自身の退店予定時間において確変遊技状態が継続することがある。即ち、遊技ホールの閉店時間や自身の退店予定時間までに時間的な制約がある状況では、確変遊技状態のままで退店せざるを得ない状況が生じ得る。このような状況の発生が予想される場合、十分な遊技時間が確保できれば、さらに多くの出玉を得られる可能性があるため、確変遊技状態での遊技の終了を望まない傾向にある。また、遊技者は、残された遊技時間の範囲で、極力短時間でより多い回数の報知遊技の実行、ひいては大当り遊技を実行させることを希望する。
これに対して、付記G5に係る遊技機では、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能である。このように、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることで、遊技者は、報知遊技時間(回数)よりも特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させ、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させることを選択し、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させる場合に特定条件を成立させないことを選択することができる。これにより、遊技者の時間的な制約がある場合などを含め、遊技者の状況や意図に応じた抽選状態を選択することが可能になる。
[付記G6]
前記第2移行判定確率(低確率モードでの大当たり確率)は、互いに異なる複数の移行判定確率を含み、
前記第1移行判定確率(高確率モードでの大当たり確率)は、前記第2移行判定確率に含まれる前記複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことを特徴とする付記G1から付記G5のいずれかに記載の遊技機。
付記G6に係る遊技機では、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高い。このように、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことで、第1抽選状態での移行判定確率を、第2抽選状態での移行判定確率よりも確実に高くすることができる。これにより、移行判定確率に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
[付記G7]
前記所定時間及び前記特定時間のうちの少なくとも一方は、複数の遊技時間を含み
前記特定時間の最大時間(時短)は、前記所定時間の最小時間よりも短いことを特徴とする付記G1から付記G6のいずれかに記載の遊技機。
付記G7に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短い。このように、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短いことで、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、報知遊技の遊技時間に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
ところで、遊技者が特別遊技において特定条件を意図的に成立させずに第2抽選状態を選択する場合、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させているものと想定される。この場合に報知遊技の遊技時間として第1抽選状態での報知遊技の遊技時間よりも長いものが選択されると、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。これに対して、付記G7に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先して第2抽選状態を選択する遊技者が、長い報知遊技時間が長くなることで苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記G8]
前記特定時間は、固定された遊技時間であることを特徴とする付記G1から付記G7のいずれかに記載の遊技機。
付記G8に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されている。このように、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されることで、当該報知遊技を一定のリズムによって短時間で繰り返し実行可能である。これにより、第2抽選状態での苛立ちやストレスを感じることがより軽減される。
[付記G9]
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記G1から付記G8のいずれかに記載の遊技機。
ところで、一般の遊技機での大当たり抽選では、たとえ確変状態であったとしても、大当たりよりも外れとなる場合のほうが圧倒的に多い。また、大当たり抽選の抽選結果が外れである場合、特別図柄や飾り図柄の変動時間が長いと、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。
これに対して、付記G9に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行される。このように、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行されることで、少なくとも第2抽選状態での全体的な報知遊技の遊技時間を確実に短でき、第2抽選状態での移行判定の結果を報知する報知遊技において当該移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に遊技者が苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記G10]
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する規定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)をさらに備え、
前記第2抽選状態(低確率モード)は、第1電動役物作動状態(通常遊技状態)と、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1電動役物作動状態よりも高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)とを含み、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、前記第2電動役物作動状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記G1から付記G9のいずれかに記載の遊技機。
付記G10に係る遊技機では、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定される。このように、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定されることで、第2抽選状態において移行判定が行われる頻度が高く短時間でより多くの報知遊技を実行可能である。これにより、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の消化速度を高めることができ、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になる。そのため、例えば遊技者が特別遊技において特定条件を成立させないこと第2抽選状態への移行を選択した場合、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になることで、遊技者の希望を確実に叶えつつ、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技での遊技者が苛立ちやストレスを感じることを軽減できる。
[付記H1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行する報知遊技実行手段(41)と、
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が第1移行判定確率である第1抽選状態(高確率モード)、及び前記移行判定確率(大当たり確率)が前記第1移行判定確率よりも低い第2抽選状態(低確率モード)のいずれに移行させるかを決定する抽選状態決定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間(変動表示時間)を決定する報知遊技時間決定手段(41)と、
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)と、
を備え、
前記第1抽選状態(高確率モード)は、少なくとも当該第1抽選状態における前記移行判定の結果が所定回数連続して前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了し、
前記特別遊技は、当該特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に、当該特別遊技の終了後に前記抽選状態移行手段(41)によって前記第1抽選状態(高確率モード)に移行される特殊特別遊技(確変大当たり遊技)を含み、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特殊特別遊技において前記所定領域を遊技球が通過する場合に前記特殊特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行させ、前記特殊特別遊技において前記所定領域を遊技球が通過しない場合に前記特殊特別遊技の終了後に前記第2抽選状態(低確率モード)に移行させ、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間よりも短い特定時間を決定することを特徴とする遊技機。
付記H1に係る遊技機では、移行判定を行う抽選状態として、移行判定確率が高く、報知遊技の遊技時間が長い所定時間で実行される第1抽選状態と、移行判定確率が低く報知遊技が所定時間よりも短い特定時間で実行される第2抽選状態とを含み、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する。また、付記H1に係る遊技機では、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行される。第1抽選状態は、移行判定確率が高い点で遊技者に有利であるが、報知遊技の遊技時間が長いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が少なくなる。一方、第2抽選状態は、移行判定確率が低い点で遊技者に不利であるが、報知遊技の遊技時間が短いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が多くなる。このように、第1抽選状態と第2抽選状態とは、移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する。そのため、移行判定を行う抽選状態として移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する第1抽選状態及び第2抽選状態を含むことで、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了し、かつ特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行される遊技機において、新規な遊技性が付与される。
さらに、付記H1に係る遊技機では、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行されるため、遊技者は、特殊特別遊技において、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択することができる。即ち、遊技者は、特殊特別遊技において、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択することで、特殊特別遊技において、当該特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させるか、第2抽選状態に移行させるかを選択することが可能である。これにより、遊技者は、報知遊技時間(回数)よりも特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させ、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させることを選択し、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させる場合に特定条件を成立させないことを選択することができる。これにより、遊技者の時間的な制約がある場合などを含め、遊技者の状況や意図に応じた抽選状態を選択することが可能になる。
[付記H2]
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものである場合に、当該移行判定に対する結果を報知する報知遊技の終了後に前記特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段(41)をさらに備え、
前記遊技状態移行手段(41)は、前記第2抽選状態(低確率モード)における前記移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものである場合に、前記特殊特別遊技が実行される前記特別遊技状態に移行させることを特徴とする付記H1に記載の遊技機。
付記H2に係る遊技機では、第2抽選状態における移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものである場合に、特殊特別遊技が実行される特別遊技状態に移行される。即ち、第1抽選状態よりも移行判定確率が低く遊技者に不利な第2抽選状態における移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものである場合には、特別遊技状態では、遊技者に有利な第1抽選状態に移行可能な特殊特別遊技が実行される。これにより、遊技者は、不利な状態である第1抽選状態では、移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものである場合に、有利な第1抽選状態に移行可能な特殊特別遊技が実行される特別遊技状態に移行されるという利益を享受できる。
[付記H3]
前記第1抽選状態(高確率モード)は、前記第2抽選状態(低確率モード)に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きいことを特徴とする付記H1又は付記H2に記載の遊技機。
付記H3に係る遊技機では、第1抽選状態が第2抽選状態に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きい。そのため、第1抽選状態と第2抽選状態とは、単に移行判定確率が異なるだけでなく、同一回数の移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量が異なるという相違も有する。これにより、第1抽選状態と第2抽選状態とが、さらなる相違を有することとなるため、さらに新規な遊技性を有する遊技機が提供される。
[付記H4]
前記第2移行判定確率(低確率モードでの大当たり確率)は、互いに異なる複数の移行判定確率を含み、
前記第1移行判定確率(高確率モードでの大当たり確率)は、前記第2移行判定確率に含まれる前記複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことを特徴とする付記H1から付記H3のいずれかに記載の遊技機。
付記H4に係る遊技機では、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高い。このように、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことで、第1抽選状態での移行判定確率を、第2抽選状態での移行判定確率よりも確実に高くすることができる。これにより、移行判定確率に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
[付記H5]
前記所定時間及び前記特定時間のうちの少なくとも一方は、複数の遊技時間を含み
前記特定時間の最大時間(時短)は、前記所定時間の最小時間よりも短いことを特徴とする付記H1から付記H4のいずれかに記載の遊技機。
付記H5に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短い。このように、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短いことで、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、報知遊技の遊技時間に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
ところで、遊技者が特別遊技において特定条件を意図的に成立させずに第2抽選状態を選択する場合、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させているものと想定される。この場合に報知遊技の遊技時間として第1抽選状態での報知遊技の遊技時間よりも長いものが選択されると、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。これに対して、付記H5に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先して第2抽選状態を選択する遊技者が、長い報知遊技時間が長くなることで苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記H6]
前記特定時間は、固定された遊技時間であることを特徴とする付記H1から付記H5のいずれかに記載の遊技機。
付記H6に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されている。このように、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されることで、当該報知遊技を一定のリズムによって短時間で繰り返し実行可能である。これにより、第2抽選状態での苛立ちやストレスを感じることがより軽減される。
[付記H7]
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記H1から付記H6のいずれかに記載の遊技機。
ところで、一般の遊技機での大当たり抽選では、たとえ確変状態であったとしても、大当たりよりも外れとなる場合のほうが圧倒的に多い。また、大当たり抽選の抽選結果が外れである場合、特別図柄や飾り図柄の変動時間が長いと、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。
これに対して、付記H7に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行される。このように、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行されることで、少なくとも第2抽選状態での全体的な報知遊技の遊技時間を確実に短でき、第2抽選状態での移行判定の結果を報知する報知遊技において当該移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に遊技者が苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記H8]
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する規定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)をさらに備え、
前記第2抽選状態(低確率モード)は、第1電動役物作動状態(通常遊技状態)と、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1電動役物作動状態よりも高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)とを含み、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、前記第2電動役物作動状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記H1から付記H7のいずれかに記載の遊技機。
付記H8に係る遊技機では、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定される。このように、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定されることで、第2抽選状態において移行判定が行われる頻度が高く短時間でより多くの報知遊技を実行可能である。これにより、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の消化速度を高めることができ、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になる。そのため、例えば遊技者が特別遊技において特定条件を成立させないこと第2抽選状態への移行を選択した場合、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になることで、遊技者の希望を確実に叶えつつ、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技での遊技者が苛立ちやストレスを感じることを軽減できる。
[付記I1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行する報知遊技実行手段(41)と、
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が第1移行判定確率である第1抽選状態(高確率モード)、及び前記移行判定確率(大当たり確率)が前記第1移行判定確率よりも低い第2抽選状態(低確率モード)のいずれに移行させるかを決定する抽選状態決定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間(変動表示時間)を決定する報知遊技時間決定手段(41)と、
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)と、
を備え、
前記特別遊技は、当該特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に、当該特別遊技の終了後に前記抽選状態移行手段(41)によって前記第1抽選状態(高確率モード)に移行される特殊特別遊技(確変大当たり遊技)を含み、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特殊特別遊技において前記所定領域を遊技球が通過する場合に前記特殊特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行させ、前記特殊特別遊技において前記所定領域を遊技球が通過しない場合に前記特殊特別遊技の終了後に前記第2抽選状態(低確率モード)に移行させ、
前記所定領域と、遊技球の通過より遊技者に特典を付与する特定領域(362)とを有し、前記特殊特別遊技において作動される特典付与手段(36)と、
前記特典付与手段(36)の作動を制御することによって、前記所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、前記所定領域への遊技球の通過が制限され、前記特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを切り替える作動制御手段(41)と、
をさらに備え、
前記作動制御手段(41)は、前記特殊特別遊技において、前記所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、前記所定領域への遊技球の通過が制限され、前記特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを切り替え可能であり、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間よりも短い特定時間を決定することを特徴とする遊技機。
付記I1に係る遊技機では、移行判定を行う抽選状態として、移行判定確率が高く、報知遊技の遊技時間が長い所定時間で実行される第1抽選状態と、移行判定確率が低く報知遊技が所定時間よりも短い特定時間で実行される第2抽選状態とを含む。また、付記I1に係る遊技機では、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行される。第1抽選状態は、移行判定確率が高い点で遊技者に有利であるが、報知遊技の遊技時間が長いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が少なくなる。一方、第2抽選状態は、移行判定確率が低い点で遊技者に不利であるが、報知遊技の遊技時間が短いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が多くなる。このように、第1抽選状態と第2抽選状態とは、移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する。そのため、移行判定を行う抽選状態として移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する第1抽選状態及び第2抽選状態を含むことで、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行される遊技機において、新規な遊技性が付与される。
また、付記I1に係る遊技機では、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行され、特殊特別遊技において所定領域を遊技球が通過しない場合に特殊特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行されるため、遊技者は、特殊特別遊技において、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択することができる。即ち、遊技者は、特殊特別遊技において、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択することで、特殊特別遊技において、当該特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させるか、第2抽選状態に移行させるかを選択することが可能である。これにより、遊技者は、報知遊技時間(回数)よりも特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させ、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させることを選択し、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させる場合に特定条件を成立させないことを選択することができる。これにより、遊技者の時間的な制約がある場合などを含め、遊技者の状況や意図に応じた抽選状態を選択することが可能になる。
さらに、付記I1に係る遊技機では、特殊特別遊技において、所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、所定領域への遊技球の通過が制限され、特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを切り替え可能である。このように、特殊特別遊技において、所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、所定領域への遊技球の通過が制限され、特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを切り替え可能であることで、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを選択する場合、第2許容状態において特定領域への遊技球の通過による特典(賞球)を獲得することが可能になる。これにより、遊技者は、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを選択する場合であっても、特殊特別遊技での特典の全てを放棄する必要ななくなる。
[付記I2]
前記作動制御手段(41)は、前記所定領域を遊技球が通過した場合、及び前記第1許容とされてから一定時間が経過した場合のいずれかの場合に、前記第1許容状態から前記第2許容状態に切り替えることを特徴とする付記I1に記載の遊技機。
付記I2に係る遊技機では、所定領域を遊技球が通過した場合、及び第1許容とされてから一定時間が経過した場合のいずれかの場合に、第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる。このように、所定領域を遊技球が通過した場合、及び第1許容とされてから一定時間が経過した場合のいずれかの場合に、第1許容状態から第2許容状態に切り替えられることで、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを選択する場合だけでなく、第1抽選状態に移行させることを選択する場合においても、特殊特別遊技での特典を享受することができる。
[付記I3]
前記特殊特別遊技は、遊技者に前記特典を付与する複数回の単位遊技(ラウンド遊技)を含み、
前記複数回の単位遊技は、前記特典付与手段が作動される少なくとも1回の特定の単位遊技(V入賞ラウンド遊技)を含み、
前記作動制御手段(41)は、前記特定の単位遊技の開始時に前記第1許容状態に制御することを特徴とする付記I2に記載の遊技機。
付記I3に係る遊技機では、特殊特別遊技の特定の単位遊技の開始時に第1許容状態に制御される。即ち、特定の単位遊技では、第1許容状態から開始され、一定時間の経過後に第2許容状態に切り替えられる。つまり、特定の単位遊技の開始から一定時間経過するまで所定領域を遊技球が通過可能であり、一定時間経過後に所定領域の遊技球の通過が制限される。そのため、遊技者は、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択し易く、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを希望する場合に、容易かつ確実に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることができる。
[付記I4]
前記特定の単位遊技は、前記作動制御手段(41)によって前記特典付与手段(36)の作動が開始されてから所定時間が経過した場合、又は前記所定時間内に前記所定領域及び前記特定領域に合計で上限数の遊技球が通過した場合に終了し、
前記第2許容状態の最大時間は、前記特定領域に前記上限数の遊技球が通過可能な時間に設定されることを特徴とする付記I3に記載の遊技機。
付記I4に係る遊技機では、第2許容状態の最大時間が特定領域に上限数の遊技球が通過可能な時間に設定される。このように、第2許容状態の最大時間が特定領域に上限数の遊技球が通過可能な時間に設定されることで、遊技者は、特定の単位遊技以外の単位遊技と同様に、特定の単位遊技において得られる最大限の特典(賞球)を獲得することが可能になる。
[付記I5]
前記第1抽選状態(高確率モード)は、前記第2抽選状態(低確率モード)に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きいことを特徴とする付記I1から付記I4に記載の遊技機。
付記I5に係る遊技機では、第1抽選状態が第2抽選状態に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きい。そのため、第1抽選状態と第2抽選状態とは、単に移行判定確率が異なるだけでなく、同一回数の移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量が異なるという相違も有する。これにより、第1抽選状態と第2抽選状態とが、さらなる相違を有することとなるため、さらに新規な遊技性を有する遊技機が提供される。
[付記I6]
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)をさらに備え、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に前記特別遊技の終了後に前記第2抽選状態に移行させ、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に前記特別遊技の終了後に前記第1抽選状態に移行させることを特徴とする付記I1から付記I5のいずれかに記載の遊技機。
付記I6に係る遊技機では、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行される。このように、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行されることで、特別遊技の実行中に特定条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことができる。
[付記I7]
前記特別遊技において前記特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることを特徴とする付記F6に記載の遊技機。
ところで、遊技ホールの閉店まで確変遊技状態が継続し、確変遊技状態のままで遊技ホールからの退店を強いられることがある。また、遊技者は、所用などにより遊技時間が限定されることがあり、自身の退店予定時間において確変遊技状態が継続することがある。即ち、遊技ホールの閉店時間や自身の退店予定時間までに時間的な制約がある状況では、確変遊技状態のままで退店せざるを得ない状況が生じ得る。このような状況の発生が予想される場合、十分な遊技時間が確保できれば、さらに多くの出玉を得られる可能性があるため、確変遊技状態での遊技の終了を望まない傾向にある。また、遊技者は、残された遊技時間の範囲で、極力短時間でより多い回数の報知遊技の実行、ひいては大当り遊技を実行させることを希望する。
これに対して、付記I7に係る遊技機では、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能である。このように、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることで、遊技者は、報知遊技時間(回数)よりも特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させ、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させることを選択し、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させる場合に特定条件を成立させないことを選択することができる。これにより、遊技者の時間的な制約がある場合などを含め、遊技者の状況や意図に応じた抽選状態を選択することが可能になる。
[付記I8]
前記第2移行判定確率(低確率モードでの大当たり確率)は、互いに異なる複数の移行判定確率を含み、
前記第1移行判定確率(高確率モードでの大当たり確率)は、前記第2移行判定確率に含まれる前記複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことを特徴とする付記I1から付記I7いずれかに記載の遊技機。
付記I8に係る遊技機では、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高い。このように、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことで、第1抽選状態での移行判定確率を、第2抽選状態での移行判定確率よりも確実に高くすることができる。これにより、移行判定確率に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
[付記I9]
前記所定時間及び前記特定時間のうちの少なくとも一方は、複数の遊技時間を含み
前記特定時間の最大時間(時短)は、前記所定時間の最小時間よりも短いことを特徴とする付記I1から付記I8のいずれかに記載の遊技機。
付記I9に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短い。このように、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短いことで、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、報知遊技の遊技時間に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
ところで、遊技者が特別遊技において特定条件を意図的に成立させずに第2抽選状態を選択する場合、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させているものと想定される。この場合に報知遊技の遊技時間として第1抽選状態での報知遊技の遊技時間よりも長いものが選択されると、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。これに対して、付記I9に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先して第2抽選状態を選択する遊技者が、長い報知遊技時間が長くなることで苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記I10]
前記特定時間は、固定された遊技時間であることを特徴とする付記I1から付記I9のいずれかに記載の遊技機。
付記I10に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されている。このように、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されることで、当該報知遊技を一定のリズムによって短時間で繰り返し実行可能である。これにより、第2抽選状態での苛立ちやストレスを感じることがより軽減される。
[付記I11]
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記I1から付記I10のいずれかに記載の遊技機。
ところで、一般の遊技機での大当たり抽選では、たとえ確変状態であったとしても、大当たりよりも外れとなる場合のほうが圧倒的に多い。また、大当たり抽選の抽選結果が外れである場合、特別図柄や飾り図柄の変動時間が長いと、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。
これに対して、付記I11に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行される。このように、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行されることで、少なくとも第2抽選状態での全体的な報知遊技の遊技時間を確実に短でき、第2抽選状態での移行判定の結果を報知する報知遊技において当該移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に遊技者が苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記I12]
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する規定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)をさらに備え、
前記第2抽選状態(低確率モード)は、第1電動役物作動状態(通常遊技状態)と、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1電動役物作動状態よりも高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)とを含み、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、前記第2電動役物作動状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記I1から付記I11のいずれかに記載の遊技機。
付記I12に係る遊技機では、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定される。このように、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定されることで、第2抽選状態において移行判定が行われる頻度が高く短時間でより多くの報知遊技を実行可能である。これにより、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の消化速度を高めることができ、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になる。そのため、例えば遊技者が特別遊技において特定条件を成立させないこと第2抽選状態への移行を選択した場合、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になることで、遊技者の希望を確実に叶えつつ、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技での遊技者が苛立ちやストレスを感じることを軽減できる。
[付記I13]
前記第1抽選状態(高確率モード)は、少なくとも当該第1抽選状態における前記移行判定の結果が所定回数連続して前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了することを特徴とする付記I1から付記I12のいずれかに記載の遊技機。
付記I13に係る遊技機では、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する。そのため、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記I14]
前記抽選状態移行手段(41)は、当該特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行させることを特徴とする付記I13に記載の遊技機。
付記I14に係る遊技機では、特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行される。即ち、第1抽選状態には特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に移行され、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する。これにより、第1抽選状態に特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に当該特別遊技の終了後に移行され、第1抽選状態が少なくとも当該第1抽選状態における移行判定の結果が所定回数連続して特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了する遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記I15]
前記特別遊技状態は、前記特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行される第1特別遊技状態(確変遊技状態)と、前記特別遊技の終了後に前記第2抽選状態(低確率モード)に移行される第2特別遊技状態とを含み、
前記抽選状態決定手段(41)は、前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものである場合、前記特別遊技が終了した場合の抽選状態として、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させるかを決定することを特徴とする付記I1から付記I12のいずれかに記載の遊技機。
付記I15に係る遊技機では、移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものである場合、特別遊技が終了した場合の抽選状態として、第1抽選状態及び前記第2抽選状態のいずれかに移行させるかが決定される。そのため、移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものである場合、特別遊技が終了した場合の抽選状態として、第1抽選状態及び前記第2抽選状態のいずれかに移行させるかが決定される遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記J1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行する報知遊技実行手段(41)と、
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が第1移行判定確率である第1抽選状態(高確率モード)、及び前記移行判定確率(大当たり確率)が前記第1移行判定確率よりも低い第2抽選状態(低確率モード)のいずれに移行させるかを決定する抽選状態決定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間(変動表示時間)を決定する報知遊技時間決定手段(41)と、
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)と、
を備え、
前記第1抽選状態(高確率モード)は、少なくとも当該第1抽選状態における前記移行判定の結果が所定回数連続して前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでないことを契機として終了し、
前記特別遊技は、当該特別遊技において所定領域を遊技球が通過する場合に、当該特別遊技の終了後に前記抽選状態移行手段(41)によって前記第1抽選状態(高確率モード)に移行される特殊特別遊技(確変大当たり遊技)を含み、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特殊特別遊技において前記所定領域を遊技球が通過する場合に前記特殊特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行させ、前記特殊特別遊技において前記所定領域を遊技球が通過しない場合に前記特殊特別遊技の終了後に前記第2抽選状態(低確率モード)に移行させ、
前記所定領域と、遊技球の通過より遊技者に特典を付与する特定領域(362)とを有し、前記特殊特別遊技において作動される特典付与手段(36)と、
前記特典付与手段(36)の作動を制御することによって、前記所定領域への遊技球の通過が許容される第1許容状態と、前記所定領域への遊技球の通過が制限され、前記特定領域への遊技球の通過が許容される第2許容状態とを視認可能に切り替える作動制御手段(41)と、
をさらに備え、
前記作動制御手段(41)は、前記所定領域を遊技球が通過した場合、及び前記第1許容とされてから一定時間が経過した場合のいずれかの場合に、前記第1許容状態から前記第2許容状態に切り替え、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間よりも短い特定時間を決定することを特徴とする遊技機。
付記J1に係る遊技機では、前述の付記H1及び付記H2の効果を享受できる。さらに、付記J1に係る遊技機では、特殊特別遊技において、作動制御手段によって第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる場合に第2許容状態に切り替えられたことが視認可能である。このように、特殊特別遊技において、作動制御手段によって第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる場合に第2許容状態に切り替えられたことが視認可能であることで、遊技者は第1許容状態から第2許容状態に切り替えられたことを把握することが可能になる。これにより、遊技者は、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択し易く、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを希望する場合に、容易かつ確実に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることができる。
[付記J2]
前記特殊特別遊技において、前記作動制御手段(41)によって前記第1許容状態から前記第2許容状態に切り替えられる場合に、前記第2許容状態に切り替えられたことを明示又は示唆する切替表示手段(341)をさらに備えることを特徴とする付記J1に記載の遊技機。
付記J2に係る遊技機では、作動制御手段によって第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる場合に切替表示手段によって第2許容状態に切り替えられたことが明示又は示唆される。このように、特殊特別遊技において、作動制御手段によって第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる場合に第2許容状態に切り替えられたことが明示又は示唆されることで、遊技者は第1許容状態から第2許容状態に切り替えられたことを把握することが可能になる。これにより、遊技者は、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択し易く、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを希望する場合に、容易かつ確実に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることができる。
[付記J3]
前記切替表示手段(341)は、前記一定時間が経過するタイミングを明示又は示唆することを特徴とする付記J2に記載の遊技機。
付記J3に係る遊技機では、第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる一定時間が経過するタイミングが明示又は示唆される。このように、第1許容状態から第2許容状態に切り替えられる一定時間が経過するタイミングが明示又は示唆されることで、遊技者は第1許容状態から第2許容状態に切り替えられたことだけでなく、第1許容状態から第2許容状態に切り替えるまでの残り時間やタイミングを把握できる。これにより、遊技者は、所定領域に遊技球を通過させるか否かをより選択し易く、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを希望する場合に、より容易かつより確実に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることができる。
[付記J4]
前記特殊特別遊技は、遊技者に前記特典を付与する複数回の単位遊技(ラウンド遊技)を含み、
前記複数回の単位遊技は、前記特典付与手段が作動される少なくとも1回の特定の単位遊技(V入賞ラウンド遊技)を含み、
前記作動制御手段(41)は、前記特定の単位遊技の開始時に前記第1許容状態に制御することを特徴とする付記J1から付記J3のいずれかに記載の遊技機。
付記J4に係る遊技機では、特殊特別遊技の特定の単位遊技の開始時に第1許容状態に制御される。即ち、特定の単位遊技では、第1許容状態から開始され、一定時間の経過後に第2許容状態に切り替えられる。つまり、特定の単位遊技の開始から一定時間経過するまで所定領域を遊技球が通過可能であり、一定時間経過後に所定領域の遊技球の通過が制限される。そのため、遊技者は、所定領域に遊技球を通過させるか否かを選択し易く、特殊特別遊技において特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることを希望する場合に、容易かつ確実に特殊特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行させることができる。
[付記J5]
前記特定の単位遊技は、前記作動制御手段(41)によって前記特典付与手段(36)の作動が開始されてから所定時間が経過した場合、又は前記所定時間内に前記所定領域及び前記特定領域に合計で上限数の遊技球が通過した場合に終了し、
前記第2許容状態の最大時間は、前記特定領域に前記上限数の遊技球が通過可能な時間に設定されることを特徴とする付記J4に記載の遊技機。
付記J5に係る遊技機では、第2許容状態の最大時間が特定領域に上限数の遊技球が通過可能な時間に設定される。このように、第2許容状態の最大時間が特定領域に上限数の遊技球が通過可能な時間に設定されることで、遊技者は、特定の単位遊技以外の単位遊技と同様に、特定の単位遊技において得られる最大限の特典(賞球)を獲得することが可能になる。
[付記J6]
前記第1抽選状態(高確率モード)は、前記第2抽選状態(低確率モード)に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きいことを特徴とする付記J1から付記J5のいずれかに記載の遊技機。
付記J6に係る遊技機では、第1抽選状態が第2抽選状態に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きい。そのため、第1抽選状態と第2抽選状態とは、単に移行判定確率が異なるだけでなく、同一回数の移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量が異なるという相違も有する。これにより、第1抽選状態と第2抽選状態とが、さらなる相違を有することとなるため、さらに新規な遊技性を有する遊技機が提供される。
[付記J7]
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)をさらに備え、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に前記特別遊技の終了後に前記第2抽選状態に移行させ、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に前記特別遊技の終了後に前記第1抽選状態に移行させることを特徴とする付記J1から付記J5のいずれかに記載の遊技機。
付記J7に係る遊技機では、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行される。このように、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行されることで、特別遊技の実行中に特定条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことができる。
[付記J8]
前記特別遊技において前記特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることを特徴とする付記J7に記載の遊技機。
ところで、遊技ホールの閉店まで確変遊技状態が継続し、確変遊技状態のままで遊技ホールからの退店を強いられることがある。また、遊技者は、所用などにより遊技時間が限定されることがあり、自身の退店予定時間において確変遊技状態が継続することがある。即ち、遊技ホールの閉店時間や自身の退店予定時間までに時間的な制約がある状況では、確変遊技状態のままで退店せざるを得ない状況が生じ得る。このような状況の発生が予想される場合、十分な遊技時間が確保できれば、さらに多くの出玉を得られる可能性があるため、確変遊技状態での遊技の終了を望まない傾向にある。また、遊技者は、残された遊技時間の範囲で、極力短時間でより多い回数の報知遊技の実行、ひいては大当り遊技を実行させることを希望する。
これに対して、付記J8に係る遊技機では、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能である。このように、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることで、遊技者は、報知遊技時間(回数)よりも特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させ、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させることを選択し、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させる場合に特定条件を成立させないことを選択することができる。これにより、遊技者の時間的な制約がある場合などを含め、遊技者の状況や意図に応じた抽選状態を選択することが可能になる。
[付記J9]
前記第2移行判定確率(低確率モードでの大当たり確率)は、互いに異なる複数の移行判定確率を含み、
前記第1移行判定確率(高確率モードでの大当たり確率)は、前記第2移行判定確率に含まれる前記複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことを特徴とする付記J1から付記J8のいずれかに記載の遊技機。
付記J9に係る遊技機では、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高い。このように、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことで、第1抽選状態での移行判定確率を、第2抽選状態での移行判定確率よりも確実に高くすることができる。これにより、移行判定確率に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
[付記J10]
前記所定時間及び前記特定時間のうちの少なくとも一方は、複数の遊技時間を含み
前記特定時間の最大時間(時短)は、前記所定時間の最小時間よりも短いことを特徴とする付記J1から付記J9のいずれかに記載の遊技機。
付記J10に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短い。このように、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短いことで、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、報知遊技の遊技時間に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
ところで、遊技者が特別遊技において特定条件を意図的に成立させずに第2抽選状態を選択する場合、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させているものと想定される。この場合に報知遊技の遊技時間として第1抽選状態での報知遊技の遊技時間よりも長いものが選択されると、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。これに対して、付記J10に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先して第2抽選状態を選択する遊技者が、長い報知遊技時間が長くなることで苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記J11]
前記特定時間は、固定された遊技時間であることを特徴とする付記J1から付記J10のいずれかに記載の遊技機。
付記J11に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されている。このように、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されることで、当該報知遊技を一定のリズムによって短時間で繰り返し実行可能である。これにより、第2抽選状態での苛立ちやストレスを感じることがより軽減される。
[付記J12]
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記J1から付記J11のいずれかに記載の遊技機。
ところで、一般の遊技機での大当たり抽選では、たとえ確変状態であったとしても、大当たりよりも外れとなる場合のほうが圧倒的に多い。また、大当たり抽選の抽選結果が外れである場合、特別図柄や飾り図柄の変動時間が長いと、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。
これに対して、付記J12に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行される。このように、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行されることで、少なくとも第2抽選状態での全体的な報知遊技の遊技時間を確実に短でき、第2抽選状態での移行判定の結果を報知する報知遊技において当該移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に遊技者が苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記J13]
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する規定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)をさらに備え、
前記第2抽選状態(低確率モード)は、第1電動役物作動状態(通常遊技状態)と、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1電動役物作動状態よりも高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)とを含み、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、前記第2電動役物作動状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記J1から付記J12のいずれかに記載の遊技機。
付記J13に係る遊技機では、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定される。このように、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定されることで、第2抽選状態において移行判定が行われる頻度が高く短時間でより多くの報知遊技を実行可能である。これにより、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の消化速度を高めることができ、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になる。そのため、例えば遊技者が特別遊技において特定条件を成立させないこと第2抽選状態への移行を選択した場合、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になることで、遊技者の希望を確実に叶えつつ、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技での遊技者が苛立ちやストレスを感じることを軽減できる。
[付記K1]
判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの移行判定(大当たり抽選)を行う移行判定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果を報知する報知遊技(変動遊技)を実行する報知遊技実行手段(41)と、
前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものとなる移行判定確率(大当たり確率)が第1移行判定確率である第1抽選状態(高確率モード)、及び前記移行判定確率(大当たり確率)が前記第1移行判定確率よりも低い第2抽選状態(低確率モード)のいずれに移行させるかを決定する抽選状態決定手段(41)と、
前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間(変動表示時間)を決定する報知遊技時間決定手段(41)と、
を備え、
前記特別遊技状態は、前記特別遊技の終了後に前記第1抽選状態(高確率モード)に移行される第1特別遊技状態(確変遊技状態)と、前記特別遊技の終了後に前記第2抽選状態(低確率モード)に移行される第2特別遊技状態とを含み、
前記抽選状態決定手段(41)は、前記移行判定の結果が前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものである場合、前記特別遊技が終了した場合の抽選状態として、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させるかを決定し、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間よりも短い特定時間を決定することを特徴とする遊技機。
付記K1に係る遊技機では、移行判定を行う抽選状態として、移行判定確率が高く、報知遊技の遊技時間が長い所定時間で実行される第1抽選状態と、移行判定確率が低く報知遊技が所定時間よりも短い特定時間で実行される第2抽選状態とを含み、移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものである場合、特別遊技が終了した場合の抽選状態として、第1抽選状態及び前記第2抽選状態のいずれかに移行させるかが決定される。第1抽選状態は、移行判定確率が高い点で遊技者に有利であるが、報知遊技の遊技時間が長いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が少なくなる。一方、第2抽選状態は、移行判定確率が低い点で遊技者に不利であるが、報知遊技の遊技時間が短いために単位時間当たりでの報知遊技の実行回数が多くなる。このように、第1抽選状態と第2抽選状態とは、移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する。そのため、移行判定を行う抽選状態として移行判定確率及び報知遊技の遊技時間において相異なる性質を有する第1抽選状態及び第2抽選状態を含むことで、移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものである場合、特別遊技が終了した場合の抽選状態として、第1抽選状態及び前記第2抽選状態のいずれかに移行させるかが決定される遊技機において、新規な遊技性が付与される。
[付記K2]
前記第1抽選状態(高確率モード)は、前記第2抽選状態(低確率モード)に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きいことを特徴とする付記K1に記載の遊技機。
付記K2に係る遊技機では、第1抽選状態が第2抽選状態に比べて、同一回数の前記移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量(大当たり期待値、出玉期待値)が大きい。そのため、第1抽選状態と第2抽選状態とは、単に移行判定確率が異なるだけでなく、同一回数の移行判定が実行される結果で得られる特典の期待量が異なるという相違も有する。これにより、第1抽選状態と第2抽選状態とが、さらなる相違を有することとなるため、さらに新規な遊技性を有する遊技機が提供される。
[付記K3]
前記特別遊技(大当たり遊技)の終了後に、前記第1抽選状態(高確率モード)及び前記第2抽選状態(低確率モード)のいずれかに移行させる抽選状態移行手段(41)をさらに備え、
前記抽選状態移行手段(41)は、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に前記特別遊技の終了後に前記第2抽選状態に移行させ、前記特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に前記特別遊技の終了後に前記第1抽選状態に移行させることを特徴とする付記K1又は付記K2に記載の遊技機。
付記K3に係る遊技機では、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行される。このように、特別遊技の実行中に特定条件が成立する場合に特別遊技の終了後に第2抽選状態に移行され、特別遊技の実行中に特定条件が成立しない場合に特別遊技の終了後に第1抽選状態に移行されることで、特別遊技の実行中に特定条件が成立するか否かに着目して特別遊技の進行を楽しむことができる。
[付記K4]
前記特別遊技において前記特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることを特徴とする付記K3に記載の遊技機。
ところで、遊技ホールの閉店まで確変遊技状態が継続し、確変遊技状態のままで遊技ホールからの退店を強いられることがある。また、遊技者は、所用などにより遊技時間が限定されることがあり、自身の退店予定時間において確変遊技状態が継続することがある。即ち、遊技ホールの閉店時間や自身の退店予定時間までに時間的な制約がある状況では、確変遊技状態のままで退店せざるを得ない状況が生じ得る。このような状況の発生が予想される場合、十分な遊技時間が確保できれば、さらに多くの出玉を得られる可能性があるため、確変遊技状態での遊技の終了を望まない傾向にある。また、遊技者は、残された遊技時間の範囲で、極力短時間でより多い回数の報知遊技の実行、ひいては大当り遊技を実行させることを希望する。
これに対して、付記K4に係る遊技機では、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能である。このように、特別遊技において特定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能であることで、遊技者は、報知遊技時間(回数)よりも特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させ、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)を優先する場合に特別遊技状態において特定条件を成立させることを選択し、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させる場合に特定条件を成立させないことを選択することができる。これにより、遊技者の時間的な制約がある場合などを含め、遊技者の状況や意図に応じた抽選状態を選択することが可能になる。
[付記K5]
前記第2移行判定確率(低確率モードでの大当たり確率)は、互いに異なる複数の移行判定確率を含み、
前記第1移行判定確率(高確率モードでの大当たり確率)は、前記第2移行判定確率に含まれる前記複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことを特徴とする付記K1から付記K4のいずれかに記載の遊技機。
付記K5に係る遊技機では、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高い。このように、第1移行判定確率が第2移行判定確率に含まれる複数の移行判定確率のうちの最も高い移行判定確率よりも高いことで、第1抽選状態での移行判定確率を、第2抽選状態での移行判定確率よりも確実に高くすることができる。これにより、移行判定確率に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
[付記K6]
前記所定時間及び前記特定時間のうちの少なくとも一方は、複数の遊技時間を含み
前記特定時間の最大時間(時短)は、前記所定時間の最小時間よりも短いことを特徴とする付記K1から付記K5のいずれかに記載の遊技機。
付記K6に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短い。このように、第2抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である特定時間の最大時間が、第1抽選状態での移行判定の結果に対する報知遊技の遊技時間である所定時間の最小時間よりも短いことで、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、報知遊技の遊技時間に関して、第1抽選状態と第2抽選状態とで確実に相違を持たせることができ、第1抽選状態と第2抽選状態とで遊技態様に確実な相違を持たせることができるため遊技性が向上される。
ところで、遊技者が特別遊技において特定条件を意図的に成立させずに第2抽選状態を選択する場合、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先させているものと想定される。この場合に報知遊技の遊技時間として第1抽選状態での報知遊技の遊技時間よりも長いものが選択されると、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。これに対して、付記K6に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間を、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技時間よりも、常にかつ確実に短くすることができる。これにより、特別遊技の実行により得られる特典(出玉)よりも報知遊技時間(回数)を優先して第2抽選状態を選択する遊技者が、長い報知遊技時間が長くなることで苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記K7]
前記特定時間は、固定された遊技時間であることを特徴とする付記K1から付記K6のいずれかに記載の遊技機。
付記K7に係る遊技機では、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されている。このように、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の遊技時間である特定時間が固定されることで、当該報知遊技を一定のリズムによって短時間で繰り返し実行可能である。これにより、第2抽選状態での苛立ちやストレスを感じることがより軽減される。
[付記K8]
前記報知遊技時間決定手段(41)は、
前記第1抽選状態(高確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記所定時間を決定し、
前記第2抽選状態(低確率モード)において前記移行判定手段(41)による前記移行判定の結果が、前記特別遊技状態(大当たり遊技)に移行させるものでない場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記K1から付記K7のいずれかに記載の遊技機。
ところで、一般の遊技機での大当たり抽選では、たとえ確変状態であったとしても、大当たりよりも外れとなる場合のほうが圧倒的に多い。また、大当たり抽選の抽選結果が外れである場合、特別図柄や飾り図柄の変動時間が長いと、遊技者が苛立ちやストレスを感じることが想定される。
これに対して、付記K8に係る遊技機では、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行される。このように、第1抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が所定時間で実行され、第2抽選状態での移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に当該移行判定の結果を報知する報知遊技が特定時間で実行されることで、少なくとも第2抽選状態での全体的な報知遊技の遊技時間を確実に短でき、第2抽選状態での移行判定の結果を報知する報知遊技において当該移行判定の結果が特別遊技状態に移行させるものでない場合に遊技者が苛立ちやストレスを感じることが軽減される。
[付記K9]
遊技球の通過により前記判定条件を成立させる契機を付与する規定領域(315)での遊技球の通過を制限する制限状態と、前記所定領域(315)での遊技球の通過を許容する許容状態とを切り替える電動役物(315b)をさらに備え、
前記第2抽選状態(低確率モード)は、第1電動役物作動状態(通常遊技状態)と、前記電動役物(315b)によって前記許容状態に切り替えられる頻度又は確率が前記第1電動役物作動状態よりも高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)とを含み、
前記報知遊技時間決定手段(41)は、前記第2電動役物作動状態(時短遊技状態)において前記移行判定手段(41)によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として前記特定時間を決定することを特徴とする付記K1から付記K8のいずれかに記載の遊技機。
付記K9に係る遊技機では、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定される。このように、第2抽選状態が電動役物によって規定領域での遊技球の通過が許容される許容状態に切り替えられる頻度又は確率が高い第2電動役物作動状態(時短遊技状態)である場合の移行判定の結果を報知する報知遊技での遊技時間として特定時間が決定されることで、第2抽選状態において移行判定が行われる頻度が高く短時間でより多くの報知遊技を実行可能である。これにより、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技の消化速度を高めることができ、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になる。そのため、例えば遊技者が特別遊技において特定条件を成立させないこと第2抽選状態への移行を選択した場合、短時間で第2抽選状態を終了させることが可能になることで、遊技者の希望を確実に叶えつつ、第2抽選状態での移行判定に対する報知遊技での遊技者が苛立ちやストレスを感じることを軽減できる。
10:遊技機
341:図柄表示部
35:可変入賞装置
352:可変入賞扉
353:可変入賞口
36:V入賞装置
362:V入賞扉
363:可変入賞口
364:V入賞口
365:切替部材
371:普通図柄表示部
372:第1特別図柄表示部(第1特図表示部)
373:第2特別図柄表示部(第2特図表示部)
4:主制御装置
41:MPU
411:ROM
412:RAM
47:ROM
5:音声ランプ制御装置
51:MPU

Claims (1)

  1. 判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技が実行される特別遊技状態に移行させるか否かの移行判定を行う移行判定手段と、
    前記移行判定手段による前記移行判定の結果を報知する報知遊技を実行する報知遊技実行手段と、
    前記移行判定の結果が前記特別遊技状態に移行させるものとなる移行判定確率が第1移行判定確率である第1抽選状態、及び前記移行判定確率が前記第1移行判定確率よりも低い第2抽選状態のいずれに移行させるかを決定する抽選状態決定手段と、
    前記移行判定手段によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間を決定する報知遊技時間決定手段と、
    を備え、
    前記報知遊技時間決定手段は、
    前記第1抽選状態において前記移行判定手段によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間を決定し、
    前記第2抽選状態において前記移行判定手段によって前記移行判定が実行される場合に、前記報知遊技の遊技時間として所定時間よりも短い特定時間を決定することを特徴とする遊技機。
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