[スロットマシンの構成]
図1(a)は、本実施例に係るスロットマシン1の正面図であり、図1(b)は、スロットマシン1の構成の一例を示すブロック図である。図2は、スロットマシンの内部構造図である。図3は、リールの図柄配列を示す図である。
図1(a)及び図2に示すように、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
図1(a)に示すように、スロットマシン1は、前面扉1bに液晶表示器51が設けられている。前面扉1bにおける液晶表示器51の下方に位置する化粧パネル1cには、透視窓3が形成されている。遊技者は、この透視窓3を介して筐体1a内部に左右方向に並設されているリール2L、2C、2Rが視認可能である。図2に示すように、各リールには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。透視窓3を介して表示される表示結果の視認性を変化させる変化手段の一例として、リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55(図17(a)参照)、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
図1(a)に示すように、前面扉1bには、遊技媒体(メダル)が投入されるメダル投入部4と、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リールの回転をそれぞれ停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rなどが設けられている。
MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、及び精算スイッチ10が操作されると、当該操作されたことを検出するための検出信号がメイン制御部41に入力される。メイン制御部41は、これら各種スイッチからの検出信号に基づき、これら各種スイッチへの操作を検出する。
前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、メダルの払出枚数やストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様に対応する情報などが表示される遊技補助表示器12、及びランプを点灯することで有利区間と呼ばれる有利な状態中である旨を示唆する有利区間ランプ19などが設けられている。遊技補助表示器12は、小役が入賞したときに払出されるメダルの枚数を表示するペイアウト表示器としても機能する。
遊技補助表示器12は、押し順に対応する数字を7セグメント表示することで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様に対応する情報を表示する。有利区間ランプ19は、有利区間中であるときには点灯し、有利区間中でないときには消灯する。これにより、有利区間ランプ19は、有利区間中であるか否かを遊技者に示唆することができる。
筐体1a内部には、図2に示すように、リール2L、2C、2R、各リール2L、2C、2Rをそれぞれ駆動するリールモータ32L、32C、32R(図7参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図7参照)からなるリールユニット2が設けられており、その下方には、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bからなるホッパーユニット34が設けられている。また、ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。
図1(b)に示すように、スロットマシン1の内部には、遊技の進行を制御する(遊技を制御するともいえる)とともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力するメイン制御部41が設けられている。メイン制御部41は、各種処理を実行するメインCPU41aと、各種データを記憶するRAM41cなどを備える。
メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、またはストップスイッチ8L、8C、8Rなどに対する操作を検出する。メイン制御部41は、遊技用表示部13に含まれる遊技補助表示器12の7セグメント表示、及び有利区間ランプ19の点灯または消灯を制御する。
スロットマシン1の内部には、メイン制御部41からのコマンドに応じて演出を制御するサブ制御部91が設けられている。サブ制御部91は、各種処理を実行するメインCPU91aと、各種データを記憶するRAM91cなどを備える。サブ制御部91は、演出用スイッチ56に対する操作を検出する。サブ制御部91は、液晶表示器51の画像表示、スピーカ53、54の音出力、リールLED55の点灯を制御する。
尚、図1(b)は、あくまで一例であり、スロットマシン1の内部にはその他の構成も設けられている。
[スロットマシンにおけるゲームの概要]
次に、スロットマシン1におけるゲームの概要を説明する。ここで、本実施例ではリール2L、2C、2Rを回転させるためにスタートスイッチ7を操作することをレバーオンともいう。また、スタートスイッチ7の操作によってリール2L、2C、2Rが回転している場合において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、第1の操作(最初の操作)によって第1のリールを停止させることを第1停止操作、第2の操作(2番目の操作)によって第2のリールを停止させることを第2停止操作、第3の操作(最後の操作)によって第3のリールを停止させることを第3停止操作あるいは最終停止操作ともいう。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6の操作などにより規定数の賭数(本実施例においては、最大3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、かつスタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1〜LM4(図1参照)が設けられている。無効ラインLM1〜LM4は、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに特定の入賞図柄の組合せ(いわゆるばらけ目)が揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(例えば、スイカ−スイカ−スイカ)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、メイン制御部41は、導出を許容する表示結果を決定する。また、スタートスイッチ7が操作されると、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rを回転させて図柄を変動表示させる。ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されると、メイン制御部41は、対応するリールの回転を停止する。リールの回転が停止することで、透視窓3の上中下段に3つの図柄が表示結果として導出表示される。メイン制御部41は、導出を許容した表示結果、ならびに、遊技者の導出操作である、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したタイミングと、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作した順序とに基づいてリール2L、2C、2Rの回転を停止するためのリール制御を行う。ここで、遊技者の導出操作とは、リール2L、2C、2Rを停止させて表示結果を導出させるために、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することである。
入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、メイン制御部41は、入賞に応じた処理を実行する。入賞に応じた処理には、例えば、特典を付与する処理が含まれる。ここで、遊技機であるスロットマシン1においては、1ゲームを実行するために規定数の賭数を設定する必要があるため、1ゲームを行う度に遊技用価値であるメダルが消費される。特典には、遊技用価値の付与、遊技用価値を消費することなくゲームを実行するための権利、後述する有利区間などの有利な状態に制御するための権利などが含まれる。
ここで、スロットマシン1における“ゲーム(単位遊技ともいう。)”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてから全てのリールが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、全てのリールの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
[リールユニットについて]
次に、リールユニット2の詳細な構造について、図4〜図16に基づいて説明する。尚、以下の説明においては、スロットマシンを正面から見たときの上下左右方向を基準として説明する。図4は、リールユニットを示す斜視図である。図5は、リールユニットを示す分解斜視図である。図6(a)は、リールユニットを筐体に設置した状態の断面図であり、図6(b)は、図6(a)の拡大図である。図7は、各リール体の構造を示す分解斜視図である。図8(a)は、リールの分解斜視図であり、図8(b)は、リールの要部断面図である。図9(a)は、リールの左側面図であり、図9(b)は、リールの右側面図であり、図9(c)は、図9(a)のA−A断面図であり、図9(d)は、図9(a)のB−B断面図であり、図9(d)は、図9(c)の拡大図である。図10は、図7の要部を示す分解斜視図である。図11は、リール体を示す斜視図である。図12は、リール体の側面図である。図13(a)は、リール体の要部断面図であり、図13(b)は、図13(a)の拡大図である。図14は、図12のC−C断面図である。図15は、リールを筐体に設置した状況を示す図である。図16は、リールを筐体に設置した状況の断面図である。
図4及び図5に示すように、リールユニット2は、リール体200L、200C、200Rと、リール2L、2C、2Rを左右方向に並設した状態で保持するリールボックス351と、から主に構成され、リールボックス351の上面にはリール中継基板ケース370が取り付けられている。
リール体200L、200C、200Rは、外周面に複数種類の図柄が配列された円筒状のリール2L、2C、2Rと、リール2L、2C、2Rを回転駆動するリールモータ32L、32C、32Rと、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、これらリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、リールセンサ33L、33C、33Rを支持するリール支持板350L、350C、350Rと、リール2L、2C、2Rの可変表示領域(透視窓3に対応する領域)を背面側から照射するLEDユニット55Lと、から主に構成される。
[リールボックスについて]
図4及び図5に示すように、リールボックス351は、合成樹脂材により前面が開口する箱状に形成されている。上板の前後幅寸法は下板の前後幅寸法よりも短寸に形成され、前面開口は上方に向けて背面側に傾斜しているとともに、上板の左右幅寸法は下板の左右幅寸法よりも若干短寸に形成され、前面開口は正面視台形状をなし、上側に向けて背面側に傾倒するように形成されている。また、前面開口の左右側辺は、組み付けられたリール2L、2C、2Rの略回転中心位置を通過するように形成されており、組み付けられたリール2L、2C、2Rの前上部が前下部よりも大きく露呈するようになっている。
さらに、左右側板の前辺は後辺よりも長寸に形成されているため、前面開口は背板の面積よりも大きく形成されている。上下幅寸法はリール2L、2C、2Rの直径よりもやや長寸で、各リール2L、2C、2Rの後半部を収容可能な大きさを有している。
図5に示すように、リールボックス351の前面開口周囲には外向きに突出するフランジ片352が形成されており、該フランジ片352における上辺部前面にはリール支持板350L、350C、350Rを取り付けるネジ353aのネジ穴を有する取付凹部353L、353C、353Rが各リール2L、2C、2Rに対応して形成されているとともに、下辺部前面にはリール支持板350L、350C、350Rを取り付けるネジ354aのネジ穴を有する取付凹部354L、354C、354Rが各リール2L、2C、2Rに対応して形成されている。また、取付凹部353L、353Rの左側には、リール中継基板ケース370を係止する係止穴355a、355bが形成されている。
図5に示すように、リールボックス351の底板の上面には、各リール2L、2C、2Rに対応して上方に隆起する隆起部356L、356C、356Rが形成されており、隆起部356Lの右端と隆起部356Cの左端、隆起部356Cの右端と隆起部356Rの左端、隆起部356Rの右端とリールボックス351の右側内面によって形成される凹溝351a、351b、351cによって各リール支持板350L、350C、350Rが前後方向にスライド移動案内されるようになっている。
隆起部356L、356C、356Rは、図6(a)(b)に示すように、リールボックス351の開口端部よりも奥方の位置からリールボックス351の背板の内面にかけて形成されるとともに、リールユニット2を筐体1aに設置した状態において、リールボックス351の背板の内面から開口側にかけて下方に傾斜するように形成されている。
図6(a)に示すように、リールボックス351は、リール支持板350L、350C、350Rを介してリール2L、2C、2Rを設置した状態において、リールボックス351の内側上面とリール2Lとの隙間L10が、リールボックス351の内側底面(隆起部356L、356C、356Rの上面)とリール2Lとの隙間L11よりも狭くなるように形成されている。
また、リールボックス351の背板の内面における各リール支持板350L、350C、350Rに対応する位置には、該リール支持板350L、350C、350Rの後端部が嵌合可能な凹溝358が上下方向に延設されているとともに、各凹溝358の上下方向の中央よりもやや下方位置には、各リール支持板350L、350C、350Rを支持する差込片359が各凹溝358を横切るように前向きに突設されている。
図5に示すように、背板の背面上部左右側には、上向きに延設される上係止片360a、360bがネジによりそれぞれ取り付けられているとともに、これらの内側には、リール中継基板ケース370が取り付けられるネジ穴363cを有する取付凹部363a、363bが形成されている。また、上下方向の略中央位置には、下リール支持金具314(図6参照)に係止される下係止片361がネジ(図示略)により水平に取り付けられているとともに、下係止片361の下方位置には、筐体1aの背板1g(図6参照)の内面に当接する凸条362が左右方向に突設されている。
図4に示すように、リール中継基板ケース370は、各リール2L、2C、2Rのリールモータ32L、32C、32R及びリールセンサ33L、33C、33Rとメイン制御部41が搭載される遊技制御基板とを中継するリール中継基板と、各リール2L、2C、2RのリールLED55とサブ制御部91が搭載される演出制御基板とを中継するリールLED中継基板と、を収納する透明な合成樹脂材からなる基板ベース440及び基板カバー441から構成されている。
[リール体について]
次に、リール体200Lについて説明する。尚、リール体200C、200Rはリール体200Cと同様の構造であるため、ここではリール体200Lについてのみ説明してリール体200C、200Rの説明は省略する。
(リールについて)
図7及び図8に示すように、リール2Lは、一面に複数種類の図柄が所定の順番で配列された帯状のリールテープ402と、リールテープ402を保持する円環状の保持枠401と、から構成されている。保持枠401は、リール2Lの左側端部を保持する左環状部401bと、リール2Lの右側端部を保持する右環状部401dと、左環状部401bと右環状部401dとを左右方向に連結する複数の連結部401eと、リール取付盤405に4本のネジ405c(図7では一部を省略している)により相対回動不能に取り付けられる円形状の取付板401aと、取付板401aから左環状部401bに向かって放射状に延設される複数のスポーク401cと、から構成されている。保持枠401を構成する左環状部401b、右環状部401d、連結部401e、取付板401a、スポーク401cは、光を透過する合成樹脂材により形成されている。
図8(a)(b)に示すように、リールテープ402は、保持枠401に巻き回すように取り付けられるとともに、遊技の進行に伴うリール2Lの回転方向と逆方向を向くリールテープ402の一方の端部402aを、遊技の進行に伴うリール2Lの回転方向を向くリールテープ402の他方の端部402bの外側に重ねて接着されるようになっている。この際、図8(b)に示すように、リールテープ402の一方の端部402aと他方の端部402bとは、1図柄分の幅にわたり重ねて接着される。また、図8(b)に示すように、リールテープ402の内側の継ぎ目となる他方の端部402bが連結部401eと重なる位置となるようにリールテープ402は、保持枠401に対して取り付けられ、リールテープ402の内側の継ぎ目が連結部401eにより被覆されるようになっている。
図9(a)に示すように、保持枠401には、連結部401eが均等な間隔で7本設けられているとともに、スポーク401cが均等な間隔で6本設けられている。また、スポーク401cは、その中央部が連結部401eの中央部と一致しない位置に配置されている。
図9(a)(b)に示すように、リール2Lの左側部には、取付板401a及びスポーク401cを除く領域に開口が形成され、リール2Lの右側部には、ほぼ全域にわたり開口が形成されている。図9(a)(c)に示すように、左環状部401bには、その内周に全周にわたり中央に向けて壁部401fが形成されているとともに、図9(b)〜(d)に示すように、右環状部401dにも、その内周に全周にわたり中央に向けて突出する壁部401gが形成されている。これにより、リール2Lの両側に形成される開口に全周にわたり中央に向けて突出する壁部401f、401gが形成されるようになっている。
図9(d)に示すように、壁部401f、401gの高さL1は、取付板401aをリール取付盤405に取り付けるネジ405c、リールモータ32Lをリール支持板350Lに取り付けるネジ415a、後述する配線押え421をリール支持板350Lに取り付けるネジ421a、後述するリフレクタ417にLED基板416を取り付けるネジ416a等、リール2L内に落下する可能性のあるネジのネジ頭の高さ、すなわちこれらのネジが傾倒した状態の最大高の1/2の高さL2よりも高くなるように壁部401f、401gが形成されている。
(リール支持板について)
図10及び図11に示すように、リール支持板350Lは、合成樹脂材により板状に形成され、前端辺部には、リール支持板350Lに取り付けられたリール2Lの内周に沿って当該リール2Lの右側端縁の一部と重なり、右側に隣接するリール支持板350Cに取り付けられたリール2Cの左側端縁の一部と重なることにより各リール2L、2C、2R間に形成される隙間を隠蔽する帯状のリール間隠蔽片410が、板状部の前端辺の長手方向にわたり該板状部に対し直交するように形成されている。
また、リール支持板350Lは、リール2L、2C、2Rの左右側部に形成された開口よりも大きく形成されており、リール2L、2C、2Rを取り付けた際に、リール支持板350Lによってリール2Lの右側部に形成された開口が閉塞されるとともに、隣接するリール2Cの左側部に形成された開口が閉塞されるようになっている。また、リール2L、2C、2Rを取り付けた際に、リール支持板350Cによってリール2Cの右側部に形成された開口が閉塞されるとともに、隣接するリール2Rの左側部に形成された開口が閉塞されるようになっている。また、リール2L、2C、2Rを取り付けた際に、リール支持板350Rによってリール2Rの右側部に形成された開口が閉塞されるようになっている。
図10、図12及び図13に示すように、リール支持板350Lの左側面350aには、リール支持板350Lに取り付けられたリール2Lの内周に沿って当該リール2Lの右側端縁の一部と重なるように突出する内周側突条部422aが前方下部から後方上部にわたり形成されているとともに、リール支持板350Lに取り付けられたリール2Lの外周に沿って当該リール2Lの右側端縁の一部と重なるように突出する外周側突条部422bが前方下部から後方上部にわたり形成されている。
また、図11及び図13(a)に示すように、リール支持板350Lの右側面350bには、右側に隣接するリール支持板350Cに取り付けられたリール2Cの内周に沿って当該リール2Cの左側端縁の一部と重なるように突出する内周側突条部423aが前方下部から後方上部にわたり形成されているとともに、右側に隣接するリール支持板350Cに取り付けられたリール2Cの外周に沿って当該リール2Cの右側端縁が重なるように突出する外周側突条部423bが前方下部から後方上部にわたり形成されている。
尚、リール支持板350Rは、右側に隣接するリール支持板を備えないこととなるが、リール支持板350L、350Cと同一形状であり、リール支持板350Rの前端辺部には同形状のリール間隠蔽片410が形成され、リール支持板350Rの右側面には同形状の内周側突条部423a及び外周側突条部423bが形成されている。
このような構成により、図13(a)(b)に示すように、リール支持板350Lに取り付けられたリール2Lの右側端縁が内周側突条部422a、外周側突条部422bの間に配置されるとともに、隣接するリール支持板350Cに取り付けられたリール2Cの左側端縁が内周側突条部423a、外周側突条部423bの間に配置されるようになっている。同様に、リール支持板350Cに取り付けられたリール2Cの右側端縁がリール支持板350Cの内周側突条部422a、外周側突条部422bの間に配置されるとともに、隣接するリール支持板350Rに取り付けられたリール2Rの左側端縁がリール支持板350Cの内周側突条部423a、外周側突条部423bの間に配置されるようになっている。また、特に図示しないが、リール支持板350Rに取り付けられたリール2Rの右側端縁がリール支持板350Rの内周側突条部422a、外周側突条部422bの間に配置されるようになっている。また、図13(b)に示すように、リール2L、2C、2Rを設置した状態では、リール2L、2C、2Rと内周側突条部422a、外周側突条部422b、内周側突条部423a、外周側突条部423bとの隙間が、リール2L、2C、2R内に落下する可能性のあるネジの大きさよりも狭くなるように配置される。
また、特に図示しないが、リール支持板350Lに取り付けられたリール2L、2C、2Rの右側端縁の内側、リール2C、2Rの左側端縁の内側にリール間隠蔽片410が配置されるようになっている。また、リール2L、2C、2Rを設置した状態では、リール2L、2C、2Rとリール間隠蔽片410との隙間が、リール2L、2C、2R内に落下する可能性のあるネジの大きさよりも狭くなるように配置される。
リール支持板350Lの上辺部におけるリール間隠蔽片410の後端から後側に離れた位置には、リールボックス351に取り付けるネジ353aの取付穴411aを有する取付片411が上向きに突設されているとともに、下部には、リールボックス351に取り付けるネジ354aの取付穴412aを有する取付片412が突設されている。また、後端面には、リールボックス351の凹溝358に嵌合される凸部413が後向きに突設されているとともに、該凸部413の後端中央位置には、差込片359が差し込まれる水平なスリット414が形成されている。
リール支持板350Lの左側面略中央位置には、リールモータ32Lが取り付けられる直方形状をなすモータ取付凸部415が、リール支持板350Lの左側面350aに突設されており、このモータ取付凸部415の取付面415bには、リールモータ32Lが、ロータ32aが左側を向くように右側方から挿入される4本のネジ415aにより取り付けられている。
モータ取付凸部415の前方には、LEDユニット55Lが取り付けられるLEDユニット取付凸部418が、リール支持板350Lの左側面350aに突設されており、このLEDユニット取付凸部418の取付面418bには、LEDユニット55Lが取り付けられる。LEDユニット55Lは、LEDユニット55Lの上下端から左方向に突設された係止爪418aを、LEDユニット取付凸部418の上下端に形成された係止孔418cに係合させることによりネジ等の取付部品を用いることなく、リール支持板350LのLEDユニット取付凸部418に対して取り付けられる。
また、これらモータ取付凸部415及びLEDユニット取付凸部418は、左側面350aにおけるリール2Lにより囲まれる領域に形成されている。つまり、リールモータ32L及びLEDユニット55Lは、環状のリール2L内に納まるように配設される。
図10及び図14に示すように、リールモータ32Lの本体におけるリール取付盤405との対向面には、ロータ32aが突出されているとともに、リールセンサ33Lを取り付けるための金属製のセンサ取付板480がネジ481により取りけられている。
センサ取付板480には、一対の取付孔483が、ロータ32aを通過する仮想線に対して平行に形成されており、これら取付孔483にリールセンサ33Lの係止爪を係止することで、配線Caが外向き、つまり、ロータ32aと反対側に延出されるように取り付けできるようになっている。一対の取付孔483は、リールセンサ33Lの投光部及び受光部に対応する箇所に形成される。
取付孔483の側方には、リールセンサ33Lから外向きに延出される配線Caをロータ32a側に向けた状態で抑える配線フック485と、該配線フック485により抑えられた配線Caをリール支持板350L側(右側)に挿通するための配線孔484が形成されている。
リール取付盤405は、金属製であり、円盤状をなすリール取付部405aと、リール取付部405aの周縁からリールモータ32L側に屈曲された円環状の屈曲片部405bと、から構成される。リール取付部405aの中心位置には、貫通孔部406が右側に向けて延設され、該貫通孔部406には、ロータ32aが相対回動不能に圧入により固定されている。
屈曲片部405bの所定箇所には、リールセンサ33Lにより検出される切欠部408が形成されている。よって、ロータ32aにリール取付盤405が圧入により固定した後、センサ取付板480を対向面32cに取り付けることで、リールセンサ33Lの投光部と受光部との間に屈曲片部405bが入り込む。よって、リール取付盤405の回動により切欠部408が周回することで、リールセンサ33Lにより被検出部としての切欠部408が検出される。これにより、リール2Lの基準位置を検出できるようになっている。
リールモータ32Lのロータ32aに固定されたリール取付盤405には、左側からリール2Lの取付板401aの右側面を当接させた状態で、右側方から挿入される4本のネジ405cにより取り付けられる。これにより、リール2Lがリールモータ32Lのロータ32aに対して相対回動不能に取り付けられる。
このように、リールモータ32Lは、リール支持板350Lに取り付けられるとともに、リールモータ32Lをリール支持板350Lに取り付けるネジ415aは、リール支持板350L側からリールモータ32Lに向かって右方向から挿入される。一方、リール2Lは、リールモータ32Lのロータ32aに固定されたリール取付盤405を介してリール支持板350Lに取り付けられるとともに、リール2Lをリール取付盤405に取り付けるネジ405cは、リール2L側からリールモータ32Lに向かって左方向から挿入される。リールモータ32Lは、外郭が金属製であり、ネジ415aは、金属製の外郭に形成されたネジ穴に螺入されることによりリールモータ32Lは、リール支持板350Lに取り付けられる。また、リール取付盤405も金属製であり、ネジ405cは、金属製のリール取付盤405に形成されたネジ穴に螺入されることによりリール2Lは、リールモータ32Lを介してリール支持板350Lに取り付けられる。このため、樹脂製のリール支持板350Lにリールモータ32Lを取り付ける場合にも、樹脂製のリール2Lをリールモータ32Lを介してリール支持板350Lに取り付ける場合にも、ネジの頭と金属製の部材に挟持された状態で取り付けられるようになっている。
図7及び図10に示すように、リール支持板350Lの左側面350aにおけるモータ取付凸部415の上方位置には、LED基板416に接続される配線Cbを係止するための配線フック419が形成されているとともに、その後側には、LED基板416に接続される配線Cbと、リールモータ32L及びリールセンサ33Lそれぞれに接続される配線が収束された配線Caと、をまとめて右側に挿通するための配線孔420が形成されている。配線孔420は、リール支持板350Lの上下方向における中央よりも上側の位置に形成されている。
また、図4に示すように、配線孔420からリール支持板350Lの右側に挿通された配線Ca、Cbは、取付片411とリール間隠蔽片410の後端との間から上方に向けて送出された状態で、右側面350bにネジ421aにより取り付けられる配線押え421により保持される。つまり、配線Ca、Cbは、リール支持板350Lの右側面350b側から上方に挿通して、リールボックス351のフランジ片352の近傍位置に上下方向に配線され、リールボックス351の前面開口の上辺よりも前側位置から上方に送出され、リールボックス351の上面に取り付けられたリール中継基板430に接続される。
[リールの配置について]
図15に示すように、スロットマシン1が備える複数のリール2L、2C、2Rは、筐体1aの内部に、左右方向に並設される。また、リール2L、2C、2Rの下方には、ホッパーユニット34が配置されており、さらにホッパーユニットの上部には、メダルを貯留するホッパータンク34aが設けられ、その上部全体が開口部となっている。そして、複数のリール2L、2C、2Rのうちリール2Lは、左側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置せず、右側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置するように配置され、リール2Cは、左側端部、右側端部がともにホッパータンク34aの開口部の上方に位置するように配置され、リール2Rは、左側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置し、右側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置しないように配置されている。
前述のようにリール2L、2C、2Rの両側端部には開口が形成されているが、図16に示すように、リール2C、2Rの右側端部の開口は、これらのリールが取り付けられるリール支持板350C、350Rによって閉塞され、左側端部の開口は、これらのリールの左側に隣接するリール支持板350L、350Rによって閉塞されるようになっており、リール内に進入した異物のホッパータンク34aへの落下が防止されるようになっている。また、リール2Lの右側端部の開口は、当該リールが取り付けられるリール支持板350Lによって閉塞されるとともに、リール2Lの左側端部の開口には、全周にわたり中央に向けて突出する壁部401fが形成されており、リール内に進入した異物のホッパータンク34aへの落下が防止されるようになっている。
[リールLED基板とリフレクタについて]
次に、図17を用いて、LED基板416とリフレクタ417とについて説明する。図17(A)は、リフレクタ417をLED基板416に取付ける前の状態での斜視図であり、図17(B)は、リフレクタ417をLED基板416に取付けた状態(以下、「取付状態」ともいう。)での斜視図である。
図17(A)に示すように、リフレクタ417は、側壁4174と、2つの仕切板4172と、係合部4178とを含む。リフレクタ417は、側壁4174と、2つの仕切板4172とにより、上段の3つのリールLED55を前方に臨ませる上穴4202、中段の3つのリールLED55を前方に臨ませる中穴4204、下段の3つのリールLED55を前方に臨ませる下穴4206がそれぞれ形成される。
上穴4202から臨む(露出された)3つのリールLED55が、1つのリール(例えば、左リール2L)の上段の図柄を発光させる。中穴4204から臨む(露出された)3つのリールLED55が、1つのリール(例えば、左リール2L)の中段の図柄を発光させる。下穴4206から臨む(露出された)3つのリールLED55が、1つのリール(例えば、左リール2L)の下段の図柄を発光させる。
換言すれば、上穴4202から臨まれた(露出された)3つのリールLED55が、1つのリール(例えば、左リール2L)の上段に対応する。中穴4204から臨まれた(露出された)3つのリールLED55が、1つのリール(例えば、左リール2L)の中段に対応する。下穴4206から臨まれた(露出された)3つのリールLED55が、1つのリール(例えば、左リール2L)の下段に対応する。
このように、2つの仕切板4172は、各穴間を仕切することにより上段・中段・下段に仕切られており、リール2Lにおける可変表示領域における上段の図柄、中段の図柄、下段の図柄それぞれを、リール2Lの内側、つまり、リールテープ402の背面側から前方に向けて個別に照射できるようになっている。
また、1のリールの上段を、第1装飾部という場合もあり、1のリールの中段を、第2装飾部という場合もある。
尚、上段・中段・下段それぞれのリールLEDの数は、3個に限られず、他の個数としても良い。例えば、他の個数は、2個であっても良く、1個であっても良く、4個以上としても良い。
また、図17(A)に示すように、リフレクタ417とLED基板416とは、所定の取付手段により取付けられる。
所定の取付手段は、リフレクタ417の係合部4178と、該係合部4178が係合する切欠部70を含む。また、所定の取付手段は、リフレクタ417のネジ穴4176と、LED基板416の貫通穴64と、ネジ416aとを含む。
リフレクタ417がLED基板416に取付けられる際には、係合部4178が切欠部70に係合される。これとともに、ネジ416aは、貫通穴64を貫通して、ネジ穴4176に係合される。所定の取付手段はこれに限られず、他の手段としても良い。
また、LED基板416には、チップ抵抗60も搭載されている。チップ抵抗60は、スロットマシン1(LED基板416)に供給される電圧の電圧値を、LED55が発光するのに最適な電圧値とするためのものである。したがって、チップ抵抗60は、LED55の駆動に関する電子部品(LED55を発光させることに関する電子部品)である。
以下では、リールの上段に対応した3つのLED55を「LED55A」とし、リールの中段に対応した3つのLED55を「LED55B」とし、リールの下段に対応した3つのLED55を「LED55C」とする。また、LED55A、LED55B、及びLED55Cをまとめて、「LED55」という場合もあり、1つのLEDを「LED55」という場合もある。
図17(B)は、リフレクタ417をLED基板416に取付けた取付状態におけるリフレクタ417とLED基板416とを正面から見た図である。図17(B)に示すように、取付状態において、LED55A(リールの上段に対応した3つのLED55)が、上穴4202から露出し、LED55B(リールの中段に対応した3つのLED55)が、中穴4204から露出し、LED55C(リールの下段に対応した3つのLED55)が、下穴4206から露出する。
一方、取付状態において、破線で示す全てのチップ抵抗60は、リフレクタ417により隠蔽される。
このように、全てのLED(LED55A、LED55B、LED55C)は、LED基板416において、取付状態で、リフレクタ417と重畳しない位置(リフレクタ417と重畳する位置とは異なる位置)に搭載される。一方、全てのチップ抵抗60は、LED基板416において、取付状態で、リフレクタ417と重畳する位置に搭載される。
[LED基板について]
次に、LED基板416の製造方法の一例を簡単に説明する。以下では該製造方法で作業する者を「作業者」という。LED基板416を製造するために、N個(Nは2以上の整数)の接合層を用いる。接合層は、1の樹脂層と1の金属層とが接合された層である。本実施例では、N=2である。樹脂層は、例えば、エポキシ樹脂であり、金属層は、例えば、銅である。
まず、積層工程において、積層プレス機などで、N個の接合層が積層されて、該積層されたN個の接合層に対して加熱及び加圧されることにより、多層基板が製造される。その後、エッチング工程において、LED55及びチップ抵抗60に電源を供給するためのプリント配線、及び第1情報(数字、文字などの銅箔文字)を多層基板に形成するために、エッチング処理が施される。第1情報は、例えば、後述のLED識別情報76、電極情報75、抵抗識別情報68、抵抗位置情報61、及び基板識別情報62を含む。
その後、レジスト工程において、多層基板の主表面(図18のLED搭載面に対応)及び主裏面(図18の裏面に対応)に対してレジスト処理が施される。その後、印刷工程において、多層基板の主表面及び主裏面の少なくとも一方に対して、第2情報(数字、文字などの印刷文字)を多層基板に形成するために、印刷処理が施される。この印刷処理は、例えば、シルク印刷である。第2情報は、例えば、後述のLED位置情報82、裏面LED識別情報80、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84を含む。
その後、搭載工程において、搭載装置または作業者の手作業などにより、LED55、チップ抵抗60などはんだ付け等により搭載される。以下では、エッチング処理で形成される情報を「エッチング文字」ともいう。また、印刷処理で形成される情報を「印刷文字」ともいう。
次に、図18を用いて、LED基板416の詳細を説明する。図18(A)は、LED基板416のLED55が搭載されている面(以下、「LED搭載面416X」という。)の一例を示したものであり、図18(B)は、LED基板416のLED搭載面416Xとは反対側の面(以下、「裏面416Y」という。)の一例を示したものである。
また、図18において、3つのリール2L、2C、2Rの配列方向(図3の左右方向)に対応する軸をX軸とする。また、1のリールの上段、中段、及び下段を経由する方向(スロットマシン1の上下方向)に対応する軸をY軸とする。また、LED基板416には、LED55とチップ抵抗60とを結ぶプリント配線が形成されるが、図18では、該プリント配線の一部を省略して記載している。また、図18では、スルーホール、ビアなどの記載も省略している。
まず、図18(A)から説明する。LED搭載面416Xには、Y軸方向に沿ってLED55A、LED55B、LED55Cが搭載される。また、LED55A、LED55B、及びLED55Cのそれぞれは、X軸方向に沿って配列された3つのLEDから構成される。このように、1つのLED搭載面416Xには、9つのLED55が搭載される。
また、9つのLED55それぞれに対応付けて、該9つのLED55を識別するためのLED識別情報76が形成(記載)される。LED識別情報76は、9つのLED55を識別するものであれば、如何なる情報(文字、数字、記号など)であっても良い。図18の例では、LED55Aを構成する3つのLEDそれぞれには、LED7、LED8、LED9というLED識別情報76が対応付けて形成されている。LED55Bを構成する3つのLEDそれぞれには、LED4、LED5、LED6というLED識別情報76が対応付けて記載されている。LED55Cを構成する3つのLEDそれぞれには、LED3、LED2、LED1というLED識別情報76が対応付けて記載されている。
このように、9つのLED55を識別するためのLED識別情報76が形成されることにより、例えば、9つのLED55のいずれかが故障した場合であっても、該故障したLEDをLED識別情報で、修理者(故障を修理する者)は特定することができる。したがって、故障したLEDの付け替え作業などの負担を軽減できる。
また、9つのLED55それぞれには、電極を示す電極情報75も形成される。図18の例では、電極情報75として、LED55のアノードを示す「+」という文字が形成される。このように、電極情報75が形成されることにより、例えば、搭載工程において、搭載装置または作業者は、LEDの搭載位置、及びLEDのアノード(LEDの向き)を特定することができる。したがって、搭載工程での処理の効率を向上させることができる。尚、変形例として、電極情報75は、他の情報として、カソードを示す情報(例えば、「−」という文字)としても良い。
また、LED搭載面416Xには、6つのチップ抵抗60が搭載される。6つのチップ抵抗60それぞれに対応付けて、該6つのチップ抵抗60を識別するための抵抗識別情報68が形成(記載)される。抵抗識別情報68は、6つのチップ抵抗60を識別するものであれば、如何なる情報(文字、数字、記号など)であっても良い。図18の例では、6つチップ抵抗それぞれには、R1〜R6という抵抗識別情報が対応付けて形成されている。
このように、6つのチップ抵抗60を識別するための抵抗識別情報68が形成されることにより、例えば、6つのチップ抵抗60のいずれかが故障した場合であっても、該故障した抵抗を抵抗識別情報で、修理者(故障を修理する者)は特定することができる。したがって、故障したチップ抵抗の付け替え作業などの負担を軽減できる。
また、LED搭載面416Xには、6つのチップ抵抗60それぞれの搭載位置を特定するための抵抗位置情報61が形成される。図18の例では、抵抗位置情報61として、チップ抵抗60が搭載される位置を囲む囲み線が形成される。このように、抵抗位置情報61が形成されることにより、例えば、搭載工程において、搭載装置または作業者は、チップ抵抗60を搭載させる位置を特定することができる。したがって、搭載工程での処理の効率を向上させることができる。
また、LED搭載面416Xには、基板識別情報62が形成される。基板識別情報62は、LED基板416を識別するものであれば、如何なる情報(文字、数字、記号など)であっても良い。図18の例では、基板識別情報62として、「ABC123L」という文字が形成されている。このように、基板識別情報62が形成されることにより、例えば、LED基板416を製造する工程において、製造しているLED基板416の識別情報を製造者等は認識することができる。また、LED基板416が故障した場合(例えば、9つのLED55のいずれかが故障した場合)であっても、該故障したLED基板416をLED識別情報で、修理者(故障を修理する者)は特定することができる。したがって、故障したLED基板416の修理作業などの負担を軽減できる。
また、本実施例では、LED識別情報76、電極情報75、抵抗識別情報68、抵抗位置情報61、及び基板識別情報62は、全て、エッチング文字(銅箔文字)で形成される。つまり、LED識別情報76、電極情報75、抵抗識別情報68、抵抗位置情報61、及び基板識別情報62は、エッチング工程で形成される。このように、本実施例では、LED搭載面416Xの全ての情報は、エッチング文字で形成される。
尚、変形例として、LED識別情報76、電極情報75、抵抗識別情報68、抵抗位置情報61、及び基板識別情報62のうちの少なくとも1つは、印刷文字で形成されるようにしても良い。つまり、LED識別情報76、電極情報75、抵抗識別情報68、抵抗位置情報61、及び基板識別情報62のうちの少なくとも1つは、印刷工程で形成されるようにしても良い。
また、図17(B)のLED基板416の裏面416Yには、コネクタ挿入口88が形成される。このコネクタ挿入口88には、配線C3(図3参照)の先に形成されたコネクタが挿入される。この配線C3は、電源を供給するための電源線などを含む。この電源線からの電圧が、LED55などに供給される。
また、該コネクタ挿入口88を裏面416Yで維持するためのはんだ部65が、LED基板416のLED搭載面416Xに形成される。はんだ部65は、LED55に電圧を供給させるためのコネクタ挿入口88を裏面416Yで維持するためのものである。したがって、はんだ部65は、LED55の駆動に関する電子部品(LED55を発光させることに関する電子部品)である。
図18(A)の破線は、リフレクタ417をLED基板416に取付けた取付状態において、リフレクタ417が重畳する重畳領域P(つまり、リフレクタ417により隠蔽される領域)を示す。また、重畳領域P以外の領域(重畳領域Pとは異なる領域)を「非重畳領」という。
図18(A)の例では、9つのLED55は、非重畳領域に搭載される。また、LED識別情報76、基板識別情報62、及び電極情報75は、非重畳領域に形成される。例えば、基板識別情報62は、取付状態において、中穴4204(図17(B)など参照)から露出する。一方、電子部品(チップ抵抗60、及びはんだ部65)は重畳領域Pに搭載または形成され、抵抗位置情報61、及び抵抗識別情報68は重畳領域Pに形成される。
また、本実施例では、レジスト工程において、多層基板の状態におけるLED搭載面416Xにレジストが塗布される。このレジストは、該レジスト工程の前でのエッチング工程で形成されたプリント配線、及び第1情報(銅箔文字)を保護するためのものであるとともに、搭載されるLED55の反射効率を高めるためのものである。ここで、レジストの色は、搭載されるLED55の反射効率を高めるものであれば、如何なるものであっても良く、例えば、白色である。
尚、変形例として、LED搭載面416Xは、LED55Aと、LED55Bとを含む9つのLED55それぞれからの光が反射可能に構成されていれば(LED55Aと、LED55Bとを含む9つのLED55それぞれからの光の反射効率を高めるように構成されていれば)、どのような構成であっても良い。例えば、LED搭載面416Xに他の加工を施すようにしても良い。他の加工は、LED搭載面416Xにメッキを塗布するメッキ加工と、LED搭載面416Xにラミネートを積層させるラミネート加工と、LED搭載面416Xにフィルムを貼り付けるフィルム加工などのうち少なくとも1つの加工を含む。また、LED搭載面416Xの加工前の状態が、9つのLED55それぞれからの光が反射可能に構成されていれば、9つのLED55それぞれからの光が反射可能にするための加工をしないようにしても良い。例えば、LED基板416を構成する樹脂層の素材が、LED55Aと、LED55Bとを含む9つのLED55それぞれからの光が反射可能となる素材である場合には、LED搭載面416Xに、9つのLED55それぞれからの光が反射可能にするための加工をしないようにしても良い。
また、リフレクタ417の色も、搭載されるLED55の反射効率を高めるための色とされる。リフレクタ417の色は、搭載されるLED55の反射効率を高めるものであれば、如何なるものであっても良く、例えば、白色である。尚、レジストの色、及びリフレクタ417の色の少なくとも一方は、搭載されるLED55の反射効率を高める色であれば、他の色であっても良い。
また、リフレクタ417は、LED55Aと、LED55Bとを含む9つのLED55それぞれからの光が反射可能に構成されていれば、リフレクタ417(リフレクタ417の表面)は、どのような構成であっても良い。例えば、リフレクタ417(リフレクタ417の表面)に所定の加工が施されるようにしても良い。所定の加工は、9つのLED55それぞれからの光が反射可能となるための(反射効率を高めるための)加工である。所定の加工は、例えば、9つのLED55それぞれからの光が反射可能に(反射効率を高めるための)塗布剤をリフレクタ417の表面に塗布する塗布剤加工と、リフレクタ417の表面にメッキを塗布するメッキ加工と、リフレクタ417の表面にラミネートを積層させるラミネート加工と、リフレクタ417の表面にフィルムを貼り付けるフィルム加工などのうち少なくとも1つの加工を含む。また、リフレクタ417の表面の加工前の状態が、LED55Aと、LED55Bとを含む9つのLED55それぞれからの光が反射可能に構成されていれば、何ら加工をしないようにしても良い。
次に、図18(B)を用いて、LED基板416の裏面416Yを説明する。裏面416Yには、LED搭載面416Xにおいて9つのLED55が搭載される位置に対向する対向位置に、9つのLED55の搭載位置を特定するためのLED位置情報82が形成される。
対向位置とは、例えば、LED搭載面416Xと、裏面416Yにおいて、X軸及びY軸のうちいずれか一方の軸(図18の例では、Y軸)の座標が同一である一方、他方の軸(図18の例では、X軸)の座標が異なることをいう。また、「他方の軸の座標が異なる」とは、「他方の軸(図18の例では、X軸)の中点を通り、一方の軸に平行な線(図18の例では、一転鎖線で示す線L)」を中心にして、線対称となる関係をいう。
図18の例では、LED位置情報82として、LED55が搭載される位置を囲む囲み線が破線で形成される。このように、裏面416YにLED位置情報82が形成されることにより、例えば、搭載工程において、搭載装置または作業者は、LED55を搭載させる位置を裏面416Yからでも特定することができる。したがって、搭載工程での処理の効率を向上させることができる。
また、LED搭載面416Xに形成された9つのLED識別情報76に対応して、裏面416Yにも9つのLED識別情報(以下、「裏面LED識別情報80」という。)が形成される。9つの裏面LED識別情報80のそれぞれは、9つのLED識別情報76それぞれと同様に、「LED1〜LED9」である。9つの裏面LED識別情報80それぞれは、LED搭載面416Xと、裏面416Yにおいて、9つのLED識別情報76それぞれに対向する対向位置、または該対向位置からずれた位置に形成される。
図18(B)の例では、9つの裏面LED識別情報80それぞれは、該対向位置からずれた位置に形成される。このように、裏面416Yに、裏面LED識別情報80が形成されることにより、搭載されているLED55の識別情報を、LED搭載面416Xからのみならず、裏面416Yからも作業者等は特定することができる。
また、LED搭載面416Xに形成された6つの抵抗位置情報61に対応して、裏面416Yにも6つの抵抗位置情報(以下、「裏面抵抗位置情報86」という。)が形成される。6つの裏面抵抗位置情報86それぞれは、LED搭載面416Xと、裏面416Yにおいて、6つの抵抗位置情報61それぞれに対向する対向位置、または該対向位置からずれた位置に形成される。図18(B)の例では、6つの裏面抵抗位置情報86それぞれは、該対向位置に形成される。このように、裏面416Yに、裏面抵抗位置情報86が形成されることにより、例えば、搭載工程において、搭載装置または作業者は、チップ抵抗60を搭載させる位置を裏面416Yからでも特定することができる。したがって、搭載工程での処理の効率を向上させることができる。
また、LED搭載面416Xに形成された6つの抵抗識別情報68に対応して、裏面416Yにも6つの抵抗識別情報(以下、「裏面抵抗識別情報84」という。)が形成される。6つの裏面抵抗識別情報84それぞれは、LED搭載面416Xと、裏面416Yにおいて、6つの抵抗識別情報68それぞれに対向する対向位置、または該対向位置からずれた位置に形成される。図18(B)の例では、6つの裏面抵抗識別情報84それぞれは、該対向位置に形成される。このように、裏面416Yに、裏面抵抗識別情報84が形成されることにより、搭載されているLED55の識別情報を、LED搭載面416Xからのみならず、裏面416Yからも作業者等は特定することができる。
また、LED搭載面416Xに形成された基板識別情報62に対応して、裏面416Yにも6つの基板識別情報(以下、「裏面基板識別情報90」という。)が形成される。裏面基板識別情報90は、LED搭載面416Xと、裏面416Yにおいて、基板識別情報62に対向する対向位置、または該対向位置からずれた位置に形成される。図18(B)の例では、裏面基板識別情報90は、該対向位置に形成される。このように、裏面416Yに、裏面抵抗位置情報86が形成されることにより、LED基板416の識別情報をLED搭載面416Xからのみならず、裏面416Yからも作業者等は特定することができる。
裏面416Yには、コネクタ挿入口88が形成される。また、LED基板416には、貫通穴64と、切欠部70とが形成される。
また、本実施例では、裏面416Yには、LED位置情報82、裏面LED識別情報80、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84は、印刷文字(例えば、シルク印刷文字)で形成される。つまり、LED位置情報82、裏面LED識別情報80、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84は、印刷工程で形成される。したがって、プリント配線が形成された領域に、これら印刷文字を形成することができる。図18(B)の例では、プリント配線93が形成された領域に、LED識別情報がLED5であるLEDについてのLED位置情報82が形成されている例を示す。また、裏面基板識別情報90は、エッチング文字(銅箔文字)で形成される。つまり、裏面基板識別情報90は、エッチング工程で形成される。
尚、変形例として、LED位置情報82、裏面LED識別情報80、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84のうち少なくとも1つは、エッチング文字で形成されるようにしても良い。また、変形例として、裏面基板識別情報90は、印刷文字で形成されるようにしても良い。
図18に示すように、LED55の駆動に関する電子部品(例えば、チップ抵抗60及びはんだ部65)は、LED搭載面416Xには実装されている一方、裏面416Yには実装されていない。換言すれば、LED55の駆動に関する電子部品は、LED搭載面416Xのみに実装されている。
また、取付状態において、裏面416Yには、リフレクタ417は取付けられないことから、裏面416Yに形成された情報(例えば、裏面基板識別情報90)は露出した状態となる。
次に、図19を用いて、左リールLED基板、中リールLED基板、右リールLED基板について説明する。左リールLED基板は、左リールの上段、中段、下段それぞれを該左リールの背面から照射するLEDを搭載したLED基板である。中リールLED基板は、中リールの上段、中段、下段それぞれを該中リールの背面から照射するLEDを搭載したLED基板である。右リールLED基板は、右リールの上段、中段、下段それぞれを該右リールの背面から照射するLEDを搭載したLED基板である。
図19(A)〜図19(C)はそれぞれ、左リールLED基板、中リールLED基板、右リールLED基板のLED搭載面を簡略化した図である。図19(A)〜図19(C)では、基板識別情報62を示し、他の情報、及び他の部材は省略している。図19(A)〜図19(C)それぞれに示すように、左リール2Lの基板識別情報62、中リール2Cの基板識別情報62、右リール2Rの基板識別情報62のそれぞれは、左リールLED基板のLED搭載面の全領域、中リールLED基板のLED搭載面の全領域、右リールLED基板のLED搭載面の全領域において、同一の座標で形成される。同一の座標とは、X軸座標及びY軸座標のそれぞれにおいて同一であるということである。左リール2Lの基板識別情報62、中リール2Cの基板識別情報62、右リール2Rの基板識別情報62のそれぞれは、取付状態において、左リールの中穴4204、中リールの中穴4204、及び右リールの中穴4204から露出される位置に形成される。
また、図19(A)〜図19(C)の例での基板識別情報62は、LED基板であることのみならず、左リールLED基板、中リールLED基板、右リールLED基板のいずれであるかをも作業者等は、特定できる情報となっている。図19(A)〜図19(C)の例では、左リールLED基板の基板識別情報62は、「ABC123L」となっており、中リールLED基板の基板識別情報62は、「ABC123C」となっており、右リールLED基板の基板識別情報62は、「ABC123R」となっている。
[配線ケーブルについて]
次に、配線ケーブルについて、説明する。本実施例の遊技機には、遊技制御基板、演出制御基板、電源基板が設けられており、遊技制御基板によって遊技状態が制御され、演出制御基板によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板によって遊技機を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
また、遊技機が備える電気部品はユニット化されているものもある。例えば、メダルを使用する遊技機は、投入されたメダルを選別するメダルセレクタを備えている。メダルセレクタは、メダル流下流路の複数箇所においてメダルの通過を検出する複数のセンサや、真正なメダルをホッパータンクに通過させ、偽メダルを排出口から排出させるブロッカーなどの部品をユニット化したものである。リールを有する遊技機は、1のリールを適切に回転駆動させるリール駆動装置を備えている。リール駆動装置は、図3に示すように、リールモータ32Lやリールセンサ33Lなどの部品をユニット化したものである。また、例えば、遊技機が備える演出用の可動部材は、複数の可動部(モータ)や、演出用の複数のLEDなどの部品をユニット化したものである。遊技機が備えるその他の電気部品についても同様に、複数の部品をユニット化したものもある。
次に、遊技制御基板、演出制御基板、電源基板、外部出力基板等の各基板や、電気部品などを電気的に接続する配線ケーブル(束配線)について説明する。図20は、本実施例に係る配線ケーブルC1(図3参照)の斜視図である。
基板とユニット化された電気部品とを電気的に接続する際には、1本の配線ケーブルで接続可能であれば接続作業を効率化することができる。また、上述したとおり、ユニット化された電気部品は、複数の部品をユニット化したものである。よって、配線ケーブルC1を複数に分岐させることで、基板とユニット化された電気部品とを1本の配線ケーブルC1で接続することができ、かつ、ユニット化された電気部品を構成する複数の部品のそれぞれと基板とを電的に接続することができる。
例えば、図20に示すように、配線ケーブルC1が備える配線450は、配線452と配線454とに分岐する。配線ケーブルC1が備える配線450のうち、基板側に接続する端には第1接続部700を接続する。ユニット化されたリール駆動装置を構成する複数(2つ)の部品(リールモータ32L及びリールセンサ33L)のそれぞれに接続する端には第2接続部800と、第3接続部900とを接続する。図4及び図7に示すリールユニット2の例では、リール中継基板とリールモータ32L及びリールセンサ33Lとを接続する配線ケーブルCaとして、配線ケーブルC1が用いられており、第1接続部700が、リール中継基板に接続され、第2接続部800が、リールモータ32Lに接続され、第3接続部900が、リールセンサ33Lに接続される。この場合には、基板とユニット化された電気部品とを1本の配線ケーブルC1で接続することができ、かつ、ユニット化された電気部品を構成する2つの部品のそれぞれと基板とを電気的に接続することができる。
このように、配線ケーブルC1のうち、例えば複数に分岐している側には、複数の接続部が接続されている。尚、例えば、従来知られている配線ケーブルでは複数の接続部の判別が難しく、接続部をいずれの箇所に接続するか判別し難い。そのため、従来知られている配線ケーブルでは、本来接続すべき部品とは異なる部品に接続してしまう虞もある。また、本来接続すべき部品とは異なる部品に接続すると、部品が正常に動作しない虞や、部品が故障する虞もある。
そこで、本実施例では、配線ケーブルC1が備える複数(7本)の配線450の色に特徴を持たせ、第2接続部800と、第3接続部900との区別を容易に行うことができ、いずれの箇所に接続するか判別しやすくしている。
図21は、本実施例に係る配線ケーブルC1の模式図である。配線ケーブルC1は、複数の配線450を備える。図21の例では、配線ケーブルC1は7本の配線450を備える。配線450の各色は、青色、橙色、橙色、橙色、橙色、橙色、桃色である。具体的には、配線450の各色は、7本の配線450のうち、1本目の配線の色が青色であり、2本目〜6本目の配線の色が橙色であり、7本目の配線の色が桃色である。また、配線ケーブルC1は、7本の配線450の一方の端に接続される第1接続部700と、7本の配線の他方の端に接続される第2接続部800と、第3接続部900とを備える。
具体的には、図21に示すように、1本目〜7本目の配線450の一方の端は第1接続部700に接続し、他方の端(配線452の端)は第2接続部800に接続している。つまり、青色、及び橙色の配線の一方の端は第1接続部700に接続し、他方の端は第2接続部800に接続している。また、6本目、7本目の配線450の一方の端は第1接続部700に接続し、他方の端(配線454の端)は第3接続部900に接続している。つまり、橙色、及び桃色の配線の一方の端は第1接続部700に接続し、他方の端は第3接続部900に接続している。
次に、他の配線ケーブルC2について説明する。図22は、配線ケーブルC2の斜視図を示す図である。図22に示すように、配線600は、配線602と、配線604と、配線606と、配線608とに分岐する。配線ケーブルC2が備える配線600のうち、基板側に接続する端には第1接続部100を接続し、ユニット化された電気部品を構成する複数の部品のそれぞれに接続する端には、配線602が接続される第2接続部200と、配線604が接続される第3接続部300と、配線606が接続される第4接続部400と、配線608が接続される第5接続部500とを接続する。この場合には、基板とユニット化された電気部品とを1本の配線ケーブルC2で接続することができ、かつ、ユニット化された電気部品を構成する4つの部品のそれぞれと基板とを電気的に接続することができる。
図23は、本実施例に係る配線ケーブルC2の模式図である。配線ケーブルC2は、複数の配線600を備える。図示する例では配線ケーブルC2は11本の配線600を備える。配線600の各色は、茶色、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、紫色、灰色、白色、黒色、桃色であり、各配線600の色が全て異なっている。尚、配線600の色はこれに限らず、どのような色であっても良い。また、配線ケーブルC2は、11本の配線600の一方の端に接続される第1接続部100と、11本の配線の他方の端に接続される第2接続部200と、第3接続部300と、第4接続部400、第5接続部500とを備える。
具体的には、茶色、赤色、橙色の配線600の一方の端は第1接続部100に接続し、他方の端(配線602の端)は第2接続部200に接続している。また、黄色、緑色、青色の配線600の一方の端は第1接続部100に接続し、他方の端(配線604の端)は第3接続部300に接続している。また、紫色、灰色、白色の配線600の一方の端は第1接続部100に接続し、他方の端(配線606の端)は第4接続部400に接続している。また、黒色、桃色の配線600の一方の端は第1接続部100に接続し、他方の端(配線608の端)は第5接続部500に接続している。このように、配線ケーブルC2は4つに分岐している。また、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500に接続される複数の配線600の色は全て異なっている。
図20及び図21に示した第1接続部700、第2接続部800、第3接続部900は、それぞれ、基板に設けられた接続部(レセクタプル)と接続する。また、図22及び図23に示した第1接続部100、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500は、それぞれ、基板に設けられた接続部(レセクタプル)と接続する。また、第1接続部700、第2接続部800、第3接続部900、第1接続部100、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500は、それぞれ操作部を備える。操作部は、作業者や作業ロボットが第1接続部100、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500を接続部(レセクタプル)に取り付けたり取り外したりするために操作するものである。
図24は、配線ケーブルC2による接続例を示す図である。図24において、第1接続部100は、第1基板701の接続部(レセクタプル)711に接続されている。また、第2接続部200は、第2基板702の接続部(レセクタプル)712に接続されている。また、第3接続部300は、第2基板702の接続部(レセクタプル)713に接続されている。また、第4接続部400は、第3基板703の接続部(レセクタプル)714に接続されている。また、第5接続部500は、第3基板703の接続部(レセクタプル)715に接続されている。
尚、接続部(レセクタプル)711には第1接続部100を接続することを分かりやすくし、接続部(レセクタプル)712には第2接続部200を接続することを分かりやすくし、接続部(レセクタプル)713には第3接続部300を接続することを分かりやすくし、接続部(レセクタプル)714には第4接続部400を接続することを分かりやすくし、接続部(レセクタプル)715には第5接続部500を接続することを分かりやすくすることが望ましい。例えば、接続する接続部100、200、300、400、500を特定できるように、名称などを接続部(レセクタプル)711〜715に表示するようにしても良い。
これにより、第1接続部100、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500をそれぞれ判別できれは、接続先の接続部(レセクタプル)711〜715を容易に判別することができる。
尚、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400の形状は同一である。また、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400のそれぞれの形状と、第5接続部500の形状は類似している。
そこで、本実施例では、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500をそれぞれ判別しやすくするため、第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500に接続される配線の色に特徴を持たせている。
具体的には、第2接続部200に接続される3本の配線602には、少なくとも赤色(特定色)の配線を含め、第3接続部300に接続される3本の配線604には、赤色(特定色)の配線600を含めない。同様に、第4接続部400に接続される3本の配線606と、第5接続部500に接続される2本の配線608にも、赤色(特定色)の配線を含めない。これにより、赤色(特定色)の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似していても、第2接続部200を容易に判別することができる。よって、本実施例においては、第2接続部200を判別しやすくでき、第2接続部200をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、第3接続部300に接続される3本の配線604には、少なくとも青色(特別色)の配線を含め、第2接続部200に接続される3本の配線602には、青色(特別色)の配線を含めない。同様に、第4接続部400に接続される3本の配線606と、第5接続部500に接続される2本の配線608にも、青色(特別色)の配線を含めない。これにより、青色(特別色)の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似していても、第3接続部300を容易に判別することができる。よって、本実施例においては、第3接続部300を判別しやすくでき、第3接続部300をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、第4接続部400に接続される3本の配線606には、少なくとも紫色の配線を含め、第2接続部200に接続される3本の配線602には、紫色の配線を含めない。同様に、第3接続部300に接続される3本の配線604と、第5接続部500に接続される2本の配線608にも、紫色の配線を含めない。これにより、紫色の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似していても、第4接続部400を容易に判別することができる。よって、本実施例においては、第4接続部400を判別しやすくでき、第4接続部400をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、第5接続部500に接続される2本の配線608には、少なくとも桃色の配線を含め、第2接続部200に接続される3本の配線602には、桃色の配線を含めない。同様に、第3接続部300に接続される3本の配線604と、第4接続部400に接続される3本の配線606にも、桃色の配線を含めない。これにより、桃色の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似していても、第5接続部500を容易に判別することができる。よって、本実施例においては、第5接続部500を判別しやすくでき、第5接続部500をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、図23に示した例では、11本の配線600の色がそれぞれ異なっていたが、これに限らない。例えば、第2接続部200に接続される配線は、少なくとも特定色の配線を含み、第3接続部に接続される配線は、特定色の配線を含まなければ、各配線600の色はどのような色であっても良い。
例えば、第2接続部200に接続される配線600のうち、1本でも、第3接続部300と第4接続部400とのそれぞれに接続される配線600と異なる色であれば、他の配線600の色はどのような色であっても良い。例えば、他の配線600のうち、一部の配線600の色が同一であっても良い。
同様に、第3接続部300に接続される配線600のうち、1本でも、第2接続部200と第4接続部400とのそれぞれに接続される配線600と異なる色であれば、他の配線600の色はどのような色であっても良い。また、第4接続部400に接続される配線600のうち、1本でも、第2接続部200と第3接続部300とのそれぞれに接続される配線600と異なる色であれば、他の配線600の色はどのような色であっても良い。
図25は、本実施例の他の例に係る配線ケーブルC2の模式図である。図示する例では配線ケーブルC2は11本の配線600を備える。配線600の各色は、赤色、黒色、黒色、青色、黒色、黒色、黄色、黒色、黒色、緑色、黒色である。また、配線ケーブルC2は、11本の配線600の一方の端に接続される第1接続部100と、11本の配線の他方の端に接続される第2接続部200と、第3接続部300と、第4接続部400とを備える。
具体的には、赤色、黒色、黒色の配線600の一方の端は第1接続部100に接続し、他方の端(配線602の端)は第2接続部200に接続している。また、青色、黒色、黒色の配線600の一方の端は第1接続部100に接続し、他方の端(配線604の端)は第3接続部300に接続している。また、黄色、黒色、黒色の配線600の一方の端は第1接続部100に接続し、他方の端(配線606の端)は第4接続部400に接続している。また、緑色、黒色の配線600の一方の端は第1接続部100に接続し、他方の端(配線608の端)は第5接続部500に接続している。このように、配線ケーブルC2は4つに分岐している。
図25に示す例では、第2接続部200に接続される3本の配線602には、少なくとも赤色(特定色)の配線を含め、第3接続部300に接続される3本の配線604には、赤色(特定色)の配線を含めない。同様に、第4接続部400に接続される3本の配線606と、第5接続部500に接続される2本の配線608にも、赤色(特定色)の配線を含めない。これにより、赤色(特定色)の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似しており、かつ、一部の配線の色が同一であっても、第2接続部200を容易に判別することができる。よって、本実施例においては、第2接続部200を判別しやすくでき、第2接続部200をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、第3接続部300に接続される3本の配線604には、少なくとも青色(特別色)の配線を含め、第2接続部200に接続される3本の配線602には、青色(特別色)の配線を含めない。同様に、第4接続部400に接続される3本の配線606と、第5接続部500に接続される2本の配線608にも、青色(特別色)の配線を含めない。これにより、青色(特別色)の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似しており、かつ、一部の配線の色が同一であっても、第3接続部300を容易に判別することができる。よって、本実施例においては、第3接続部300を判別しやすくでき、第3接続部300をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、第4接続部400に接続される3本の配線606には、少なくとも黄色の配線を含め、第2接続部200に接続される3本の配線602には、黄色の配線を含めない。同様に、第3接続部300に接続される3本の配線604と、第5接続部500に接続される2本の配線608にも、黄色の配線を含めない。これにより、黄色の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似しており、かつ、一部の配線の色が同一であっても、第4接続部400を容易に判別することができる。よって、本実施例においては、第4接続部400を判別しやすくでき、第4接続部400をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、第5接続部500に接続される2本の配線608には、少なくとも緑色の配線を含め、第2接続部200に接続される3本の配線602には、緑色の配線を含めない。同様に、第3接続部300に接続される3本の配線604と、第4接続部400に接続される2本の配線606にも、緑色の配線600を含めない。これにより、緑色の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似しており、かつ、一部の配線600の色が同一であっても、第5接続部500を容易に判別することができる。よって、本実施例においては、第5接続部500を判別しやすくでき、第5接続部500をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、第2接続部800の形状と、第3接続部900の形状とは類似している。そこで、本実施例では、第2接続部800と、第3接続部900とをそれぞれ判別しやすくするため、第2接続部800、第3接続部900に接続される配線の色に特徴を持たせている。
具体的には、第2接続部800に接続される5本の配線452には、少なくとも青色(特定色)の配線を含め、第3接続部900に接続される2本の配線454には、青色(特定色)の配線600を含めない。これにより、青色(特定色)の配線が接続されていることを確認することで、例えば他の接続部と形状が同一もしくは類似していても、第2接続部800を容易に判別することができる。また、第3接続部900に接続される2本の配線454には、少なくとも桃色(特別色)の配線を含め、第2接続部800に接続される5本の配線452には、桃色(特別色)の配線を含めない。よって、本実施例においては、第2接続部800を判別しやすくできるとともに、第3接続部900を判別しやすくできる。したがって、第2接続部800をいずれの箇所に接続するか、及び第3接続部900をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
尚、図21の変形例として、第2接続部800に接続される5本の配線452の青色を橙色としても良い。つまり、第2接続部800に接続される5本の配線452は、全て橙色となる。このような場合であっても、第3接続部900に接続される2本の配線454には、桃色(特別色)の配線が含まれる。この桃色(特別色)の配線は第2接続部800に接続される5本の配線452には含まれない。したがって、このような変形例であっても、第3接続部900を判別しやすくできる。よって、第3接続部900をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。尚、前述の特定色及び特別色の少なくとも一方は、他の色としても良い。
[メイン制御部が備えるパラレル出力ポートについて]
次に、スロットマシンのメイン制御部が備えるパラレル出力ポートにおける出力内容について説明する。図26は、出力ポートにおける出力内容を示す図である。図26に示すように、メイン制御部が備えるパラレル出力ポートは出力ポート0〜出力ポート9を備えている。また、メイン制御部が備えるパラレル出力ポートのうち、一部の出力ポートは、遊技制御基板に設けられた接続部(レセクタプル)と接続されている。これにより、遊技制御基板の接続部(レセクタプル)に配線ケーブルC2の一端を接続し、他の基板の接続部(レセクタプル)に配線ケーブルC2の他端を接続することで、遊技制御基板に設けられた接続部(レセクタプル)と接続されているパラレル出力ポートから出力される信号を、他の基板に送信することができる。尚、出力ポート0〜出力ポート9から出力される信号の内容は図26に示すとおりである。
次に、メイン制御部が行う起動時の処理について、図27に基づいて説明する。起動時の処理は、遊技プログラムに含まれるサブルーチンである。メイン制御部は、スロットマシンへの電力供給が開始された際に、リセットの発生によりタイマ割込みが禁止に設定された状態で起動し、ROMに格納されているプログラムに従って各種処理を行う。起動した後は、メイン制御部は、まず、遊技プログラムに含まれる起動時設定処理を行う。
図27に示すように、起動時設定処理はタイマ割込みが禁止された状態で開始され、起動時設定処理では、まず、メイン制御部が備えるパラレル出力ポートのうちリールモータの駆動信号が出力される出力ポート0を初期化する初期化命令により出力ポート0を初期化し(Su1)、リールの回転が停止した状態とする。
次いで、パラレル出力ポートのうちリールモータの駆動信号が出力される出力ポート1を初期化する初期化命令により出力ポート1を初期化するとともに、左・中・右停止有効LED及び流路切替ソレノイドの制御信号が出力される出力ポート2を初期化する初期化命令により出力ポート2を初期化する(Su2)。これにより、リールの回転が停止した状態とするとともに、流路切替ソレノイドへの制御信号の出力が停止した状態とする。
次いで、パラレル出力ポートのうちホッパーモータの駆動信号等が出力される出力ポート3を初期化する初期化命令により出力ポート3を初期化して出力状態をOFF状態にするとともに、クレジット表示器の制御信号等が出力される出力ポート4を初期化する初期化命令により出力ポート4を初期化する(Su3)。これにより、ホッパーユニットによりメダルの払い出しが停止した状態にするとともに、クレジット表示器への制御信号等の出力が停止した状態とする。
次いで、クレジット表示器の制御信号等が出力される出力ポート5を初期化する初期化命令により出力ポート5を初期化するとともに、試験用信号を出力する出力ポート6を初期化する初期化命令により出力ポート6を初期化する(Su4)。これにより、クレジット表示器の制御信号等及び試験用信号の出力が停止した状態とする。
次いで、外部出力信号を出力する出力ポート7を初期化する初期化命令により出力ポート7を初期化する(Su5)。これにより、外部出力信号の出力が停止した状態とする。
次いで、サブ制御部に対してコマンドを送信する出力ポート8、9を初期化する初期化命令により出力ポート8、9を初期化する(Su6)。これにより、コマンドの送信を停止した状態とする。
以上のように、出力ポート0、出力ポート7については一の出力ポートのみを初期化する初期化命令(例えば、「A」)により初期化を行うのに対し、出力ポート1及び出力ポート2、出力ポート3及び出力ポート4、出力ポート5及び出力ポート6、出力ポート8及び出力ポート9については複数の出力ポートを初期化する初期化命令(例えば、「HL」)により初期化を行う。このように、出力ポートの出力内容に応じて複数の出力ポートをまとめて初期化するので、全ての出力ポートを一の出力ポートのみを初期化する初期化命令により初期化した場合に比べて初期化のためのプログラムの容量を削減することができる。
次に、メイン制御部41が行う電断処理(メイン)の制御内容について、図28に基づいて説明する。尚、電断処理(メイン)は、遊技プログラムに含まれるサブルーチンである。メイン制御部は、タイマ割込処理(メイン)において電圧低下状態が所定時間継続したと判定される場合に電断処理(メイン)を実行する。
図28に示すように、電断処理(メイン)では、まず、すべての表レジスタと裏レジスタを交換し(Sk1)、メイン制御部が備えるすべてのレジスタの値を、遊技RAM領域の遊技スタック領域に所定の順序で記憶させることで退避させ(Sk2)、スタックポインタSPにより示される遊技スタック領域の現在のアドレスを遊技RAM領域の所定領域に記憶させることで退避させる(Sk3)。尚、メイン制御部がレジスタの値を記憶させる遊技RAM領域の遊技スタック領域やスタックポインタSPにより示されるアドレスの値を記憶させる遊技RAM領域の所定領域を含む遊技RAM領域の所定領域は、バックアップ電源によりバックアップされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、バックアップ電源により電力が供給される限り当該遊技RAM領域の記憶内容が保存されるようになっている。
そして、まず、メイン制御部が備えるパラレル出力ポートのうちホッパーモータの駆動信号等が出力される出力ポート3を初期化する初期化命令により出力ポート3を初期化して(Sk4)、出力状態をOFF状態にする。これにより、ホッパーユニットによりメダルの払い出しが行われている場合には、メダルの払い出しをまず優先的に停止させる。その後、パラレル出力ポートのうちリールモータの駆動信号が出力される出力ポート0、1を初期化する初期化命令により出力ポート0、1を初期化して(Sk5)、リールが回転制御されている場合には、リールの回転を停止させる。
その後、パラレル出力ポートのうち左・中・右停止有効LED及び流路切替ソレノイドの制御信号が出力される出力ポート2、クレジット表示器、遊技補助表示器の制御信号等が出力される出力ポート4、5、試験用信号や外部出力信号を出力する出力ポート6、7、サブ制御部に対してコマンドを送信する出力ポート8、9を順次初期化して(Sk6〜Sk11)、各種スイッチ類への制御信号等の出力を停止させる。
Sk4〜Sk11のステップにおいて出力ポート0〜9を初期化した後、RAMの所定領域に破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))を設定し(Sk12)、RAMの所定領域に設定されているパリティ調整用データをクリアする(Sk13)。そして、RAMのすべての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるように新たなRAMのパリティ調整用データを計算して(Sk14)、当該パリティ調整用データをRAMの所定領域に設定し(Sk15)、RAMへのアクセスを禁止に設定し(Sk16)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電圧低下信号の出力状況を監視した状態で待機する。この状態で、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)からプログラムをスタートさせる。一方、電圧低下信号が入力されたまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。
以上の処理によって、AC100Vの電力供給が停止される場合には、電断処理(メイン)が実行され、電断前のレジスタの値が遊技RAM領域の遊技スタック領域に退避されるとともに、当該遊技スタック領域を含むRAMの遊技RAM領域の所定領域の内容もバックアップ電源が供給されることで保持されるため、スロットマシンへの電力供給が再開された際に実行される起動処理(メイン)において、電断前の制御状態に復帰させることが可能となる。さらに電断前の制御状態において停止操作が有効であったか否も特定できるようになっている。
以上のように、出力ポート2、出力ポート3、出力ポート4、出力ポート5、出力ポート6、出力ポート7については一の出力ポートのみを初期化する初期化命令(例えば、「A」)により初期化を行うのに対し、出力ポート0及び出力ポート1、出力ポート8及び出力ポート9については複数の出力ポートを初期化する初期化命令(例えば、「HL」)により初期化を行う。このように、出力ポートの出力内容に応じて複数の出力ポートをまとめて初期化するので、全ての出力ポートを一の出力ポートのみを初期化する初期化命令により初期化した場合に比べて初期化のためのプログラムの容量を削減することができる。
また、起動時(図27参照)と電断時とで出力ポート0〜9を異なる順序で初期化し、電断時においては、最も優先すべき出力ポート3を優先的に初期化して、電断時に最も優先すべき処理であるメダルの払い出しの停止を行うようになっている。上記したように、出力ポート3からはホッパーモータの駆動信号が出力される。よって、電断時にホッパーモータの駆動信号を停止しない場合には、スロットマシンが電断するにもかかわらずメダルの払出しが行われてしまい、遊技店や遊技者の利益に対して直接的に影響してしまう。一方、例えば、出力ポート4及び出力ポート5から出力される遊技補助表示器の制御信号などは、該制御信号を停止するタイミングが遅れてもホッパーモータの駆動信号を停止するタイミングが遅れたときと比べて遊技店や遊技者の直接的な利益に大きく影響しない。よって、本実施例では、電断時には出力ポート3を優先的に初期化させている。このように、本実施例では、起動時の状況と電断時の状況とに応じた出力ポートを適切に初期化している。尚、本実施例では、遊技者や遊技店の利益に応じて優先して初期化する出力ポートを設定しているが、不正が行われる可能性が高い装置を駆動する出力ポートを優先して初期化するなど、異なる基準により優先して初期化する出力ポートを設定しても良い。
尚、配線ケーブルC1及び配線ケーブルC2が備える配線のうち、特有の信号を入力または出力するための配線600は特定色であっても良い。例えば、配線ケーブルC1では、メイン制御部41が、リールモータ32Lを駆動させるための信号が伝送される配線の色を、青色(特定色)としても良い。また、図26の例において、例えば出力ポート8から出力される「サブ制御部に対するコマンド」を入力または出力するための配線の色を、赤色(特定色)としても良い。これにより、特有の信号を入力または出力するための配線を容易に特定することができる。尚、特有の信号は、出力ポート8から出力される「サブ制御部に対するコマンド」に限らず、どのような信号であっても良い。また、特有の信号を入力または出力するための配線の色は、桃色、赤色に限らず、どのような色であっても良い。
[入賞役]
次に、スロットマシン1の入賞役について説明する。入賞役には、小役、及び再遊技役が含まれる。小役は、メダルを付与する役である。再遊技役(リプレイ)は、再遊技を付与する役である。ここで、再遊技とは、遊技者所有の遊技用価値(例えば、クレジット)を用いることなく次の遊技を行うことが可能であることをいう。換言すると、再遊技とは、遊技者所有の遊技用価値を用いることなくリールが変動可能となることであることをいう。本実施例では、再遊技役が当選すると、ストップスイッチの操作タイミングに関わらず入賞する。尚変形例として、再遊技役は、当選したとしても、ストップスイッチの操作タイミングによっては、入賞しない役(つまり、取りこぼしのある役)であっても良い。
図29を参照して、入賞役を説明する。図29は、小役及び再遊技役を説明するための図である。図29の名称欄には、入賞役の名称が示され、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄組合せが示されている。また、無効ラインに揃う図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインLM1〜LM4のうちのいずれかのラインに停止する図柄組合せであって遊技者が認識しやすい図柄組合せが示されており、図中の「/」は、「または」を意味する。付与欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出、再遊技付与など)が示されている。
図29に示すように、入賞役のうちの小役には、右上がりチェリー、上段スイカ、中段ベル及び上段ベル1〜8(以下、総じて「上段ベル」とも称す。)が含まれる。各小役は、それぞれ図柄組合せが設定されている。
ここで、中段ベルは、操作タイミングに関わらず導出可能な入賞役である。一方、上段ベル1〜8のそれぞれを構成する中リール2Cの「白BAR]や「黒BAR」は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていない。また、上段ベル1〜8のそれぞれを構成する右リール2Rの「白BAR]や「黒BAR」は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていない。このため、上段ベル1〜8が後述する内部抽選で当選しても、中リール2Cや右リール2Rの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル1〜8を入賞させることができず、上段ベル1〜8の入賞を取りこぼすことになる。尚、このときに導出される取りこぼし目は、遊技状態を移行させる図柄組合せであって、移行出目ともいう。各小役に対応する図柄組合せが導出されると、小役の入賞が発生し、予め決められた枚数分のメダルが払い出される。
入賞役のうちの再遊技役には、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイ、及び制御用リプレイ1、2が含まれる。図29に示す再遊技役は、すべて、操作タイミングに関わらず導出可能な入賞役である。尚、図29に示す小役及び再遊技役は一例であって、他の入賞役を備えていても良い。
[抽選対象役]
次に、図30を参照して、抽選対象役について説明する。図30は、抽選対象役を説明するための図である。抽選対象役は、スロットマシン1が実行する内部抽選の対象となる役である。内部抽選は、メイン制御部41によって実行され、導出を許容する図柄組合せ(入賞役)を決定するための抽選である。尚、内部抽選によって図柄組合せの導出が許容されたことを当選ともいう。
図30の抽選対象役欄には抽選対象役の名称を、組合わせ欄には抽選対象役に当選したときに導出が許容される入賞役の組合わせを示し、遊技状態欄にはRTの種類ごとに丸印で抽選対象となる抽選対象役が示され、設定差欄には丸印で設定差の有無が示され、有利区間移行欄には丸印で有利区間当選の有無が示されている。
入賞役の組合わせ欄中の「+」は、同時当選することを意味する。例えば、右ベル1に当選した場合は、中段ベル、上段ベル1及び上段ベル2の入賞が許容される。換言すると、内部抽選で右ベル1に当選したときには、中段ベル、上段ベル1及び上段ベル2に同時当選したことになる。
メイン制御部41は、RT0〜4のうちのいずれかの遊技状態に制御し、制御しているRTに応じて内部抽選を行う。例えば、RT3中、RT3の欄に丸印が付されている抽選対象役が内部抽選の抽選対象であって、それ以外の抽選対象役には当選しないように、メイン制御部41は内部抽選を行う。
設定差の有無とは、設定値と呼ばれる遊技者にとっての有利度を示す値に応じて当選確率の変化があるか否かを意味する。設定差「あり」の欄に丸印が付されている抽選対象役は、設定値に応じて当選確率が変化する抽選対象役である。一方、設定差「なし」の欄に丸印が付されている抽選対象役は、設定値に関わらず当選確率が変化しない抽選対象役である。例えば、ベルは設定差のある抽選対象役である。一方、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のような押し順ベルは、設定差のない抽選対象役である。
有利区間当選の有無とは、通常区間から通常区間よりも有利な有利区間に移行を決定する移行抽選に当選するか否かを意味する。尚、移行抽選に当選したことを有利区間当選ともいう。有利区間当選「あり」の欄に丸印が付されている抽選対象役に当選すると、移行抽選が行われ、当該移行抽選に当選した場合は、次ゲームから有利区間に制御(移行)される。尚、移行抽選の実行契機となる抽選対象役を移行対象役ともいう。
図30に示すように、設定差なしのカテゴリの役は移行対象役になり得るが、設定差ありのカテゴリの役は移行対象役にならない。例えば、チェリー及びスイカは、設定差なしのカテゴリの役であり、移行対象役に定められている。一方、ベルは、設定差ありのカテゴリの役であり、移行対象役に定められていない。
また、移行抽選の当選確率は、設定値に応じて変化しない。移行対象役に設定差がなく、移行抽選の当選確率も設定値に応じて変化しないため、設定値に関わらず、有利区間に移行する確率は等しい。
また、RT0〜RT3において、移行抽選の当選確率は変わらない。具体的には、RT0〜RT3において、移行対象役に当選する確率は同一であって、かつ、各移行対象役に当選したときの移行抽選の当選確率もRT0〜RT3において等しい。例えば、チェリーに当選する確率がRT0〜3においては1%と等しく、かつ、チェリーに当選したときに移行抽選に当選する確率もRT0〜RT3においては60%と等しい。
[複数の入賞役が同時当選したときのリール制御]
図31を参照して、複数の入賞役が同時当選したときのリール制御を説明する。図31は、押し順役当選時のリール制御を説明するための図である。
図31に示すように、当選役欄には、当選した抽選対象役を示す。押し順欄には、ストップスイッチを操作する順番を示す。例えば、「左第1停止」とは、左ストップスイッチ8Lを最初に操作し、それ以降の操作手順は問わないことを意味する。停止する図柄組合せ欄には、押し順欄に示す押し順で停止操作されたときに発生する入賞役を示す。
図31に示すように、押し順に応じて導出される表示結果が異なる役(押し順役)には、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、昇格リプ1〜3、維持転リプ1〜3、及び特殊リプ1〜3が含まれる。
例えば、左ベル1〜4のうちのいずれかに当選した場合に、押し順が左第1停止であるときは、中段ベルが入賞するように中段ベルを構成する図柄組合せが導出される。左ベル1〜4のうちのいずれかに当選した場合に、押し順が左第1停止以外であれば、上段ベルが入賞するように上段ベルを構成する図柄組合せが導出されるか、あるいは移行出目が導出される。移行出目は、上段ベルの入賞を取りこぼした場合に導出される取りこぼし目(表示結果の組合わせ)であって、いずれの入賞も発生しない図柄組合せである。移行出目は、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のうちのいずれかに当選した場合にのみ導出が許容される出目(表示結果の組合わせ)である。
そのため、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のような押し順ベルに当選した場合に、中段ベルを導出するための操作手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合は、操作タイミングに関わらずメダルの払出しが発生する中段ベルを入賞させることができる。一方、中段ベルを導出するための操作手順とは異なる操作手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合には、操作タイミングによってはメダルの払出しが発生しない移行出目が導出される。
尚、スロットマシン1が内部抽選においていずれの抽選対象役にも当選しなかった場合には、いずれの入賞も発生しない図柄組合せであって、移行出目とは異なる出目が導出される。ここで、スロットマシン1が内部抽選において抽選対象役にも当選しなかったことを、内部抽選にハズレたともいう。
また、昇格リプ1に当選した場合に、押し順が左第1停止であるときは、昇格リプレイが導出される。一方、昇格リプ1に当選した場合に、押し順が左第1停止以外であるときには、通常リプレイが導出される。
尚、押し順としては、「左第1停止」、「中第1停止」、「右第1停止」に限るものではなく、「右ストップスイッチ8R、左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8C」の順で操作することなどを含んでも良い。
図31に示す押し順役は、操作順序または操作タイミングによって遊技者にとって有利・不利が生じ得る役である。例えば、押し順ベルに当選した場合に、中段ベルを導出することが可能な押し順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合、中段ベルは操作タイミングに関わらず入賞可能な役であるため、中段ベルが導出される。一方、中段ベルを導出することが可能な押し順とは異なる押し順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合、上段ベルまたは移行出目が導出される。移行出目が導出された場合、メダルの払出しが無く、かつ、遊技状態の移行が生じる(図32参照)。
つまり、中段ベルを構成する表示結果と移行出目とを比較すると、中段ベルを構成する表示結果の方が遊技者にとって有利な表示結果であって、中段ベルを導出することが可能な押し順が遊技者にとって有利な操作手順である。以下、遊技者にとって有利な操作手順を正解手順ともいう。また、有利区間中に、押し順役のうち、操作順序または操作タイミングによって遊技者にとって有利・不利が生じ得る役に当選した場合、正解手順が報知され、このような押し順役をナビ対象役ともいう。
[遊技状態]
図32は、遊技状態の遷移を説明するための図である。図32に示すように、スロットマシン1では、制御可能な遊技状態として、RT0、RT1、RT2、及びRT3が設けられている。RT2及びRT3は、RT0及びRT1よりもリプレイの当選確率が高い遊技状態である。RT3は、RT2よりもリプレイの当選確率が高い遊技状態である。尚、小役の当選確率は、RT0〜3で変わらないものとする。
設定変更された後には、まずRT0に制御される。RT0においては、押し順ベルが当選したときに右下がりベルまたは上段ベルの入賞を取りこぼすと移行出目が導出され、当該移行出目の導出を条件に、RT1に遊技状態が移行する。
RT1においては、昇格リプレイが入賞すると、RT2に遊技状態が移行する。一方、RT2においては、特殊リプレイが入賞すると、RT3に遊技状態が移行する。RT2においては、転落リプレイの入賞または移行出目の導出を条件にRT1に移行する。RT3においては、移行出目の導出を条件にRT1に移行する。
遊技者は、RT0〜3のうち、RT0及びRT1よりも有利なRT2またはRT3にできる限り滞在したいと考える。そのため、遊技者は、できる限り移行出目、転落リプレイを導出させることなく、昇格リプレイまたは特殊リプレイを導出させたいと考える。しかし、移行出目、転落リプレイは、押し順や操作タイミングによって導出される虞があり、昇格リプレイまたは特殊リプレイも、これらの役に対応する押し順で操作しなければ導出されない(図31参照)。つまり、現状の有利な遊技状態に留まることができるか、より有利な状態へ移行できるか、あるいは不利な遊技状態へ転落するかが、ストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順によって決まる。
[遊技区間]
メイン制御部41は、遊技状態(RT状態)とは異なる状態の概念として、複数種類の遊技区間に制御する。遊技区間には、通常区間及び有利区間が含まれる。尚、有利区間に移行する権利を備えているものの、有利区間への移行を待機している待機区間を備えても良い。
(通常区間及び有利区間)
通常区間は、ナビ情報(正解手順)を報知不可能な区間である。有利区間は、ナビ情報を報知可能な区間であり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を遊技者に指示する指示機能に係る性能を持つ区間である。以下では、ナビ情報を報知することをナビ報知ともいう。有利区間においては、最大払出枚数が得られる入賞が発生するナビ報知が少なくとも1回実行される。具体的には、図31に示す押し順ベルに当選したときに、正解手順(有利操作態様)を報知するナビ報知が実行される。有利区間は、最大払出枚数が得られる入賞が発生するナビ報知が少なくとも1回実行される点で、通常区間よりも遊技者にとって有利な区間(状態)である。
ナビ報知は、メイン制御部41が実行するナビ報知と、サブ制御部91が実行するナビ報知とを含む。メイン制御部41は、遊技補助表示器12を用いてナビ報知を行う。具体的には、遊技補助表示器12に正解手順となる押し順に対応する数字などの記号を表示することで、メイン制御部41はナビ報知を行う。また、メイン制御部41が正解手順を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に送信することで、サブ制御部91は液晶表示器51を用いてナビ報知を行う。例えば、サブ制御部91は、ナビ報知の一例として、液晶表示器51に、左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8C、右ストップスイッチ8Rの順で操作することを示す「123」の数字を表示する。
メイン制御部41は、設定変更後に、まずは通常区間に制御し、有利区間への移行が決定されたことに基づいて有利区間に制御する。メイン制御部41は、所定の条件が成立したときに有利区間への移行を決定する。本実施例においては、メイン制御部41は、通常区間中に移行対象役に当選したときに、通常区間から有利区間へ移行するか否かを決定する移行抽選を実行する。
メイン制御部41は、移行抽選で有利区間への移行を決定したときに、次の遊技から有利区間に制御する。また、メイン制御部41は、移行抽選に当選したゲームを開始してから、次ゲームが開始されるまでに有利区間ランプ19を点灯させることで、有利区間への移行が確定したことを報知し、有利区間への制御を終了するまで有利区間ランプ19を点灯し続ける。
有利区間へは、移行対象役(図30のチェリー、スイカ)に当選したときに有利区間当選した場合に移行する。有利区間は、少なくともAT区間と、他の区間とを含む。有利区間当選した場合に、有利区間のうち、AT区間か、あるいは他の区間に移行するかを決定する抽選が行われる。他の区間は、例えば、AT区間への移行確率が高いCZ区間を含む。AT区間は、他の区間よりも有利度合いが高い状態である。例えば、AT区間は、他の区間よりもナビ報知が実行され得る期間が長く保障されている。あるいは、AT区間は、他の区間よりもナビ報知が実行され得る回数が多く保障されている。このように、AT区間は、他の区間よりもナビ報知の実行期間が長く保障されているため、例えば、押し順ベル当選時に主役(純増枚数を増加させる役)を入賞させるゲームを増やすことができ、他の区間よりも有利度合いが高くなる。
また、AT区間中は、図31に示すナビ対象役に当選した場合に、ナビ報知を必ず実行しても良い。AT区間中に、ナビ対象役に当選した場合にナビ報知が必ずされると、昇格リプ1〜3のうちのいずれかに当選した場合、昇格リプレイの導出に対応する操作態様が報知され、維持転リプ1〜3のうちのいずれかに当選した場合、通常リプレイの導出に対応する操作態様が報知され、特殊リプ1〜3のうちのいずれかに当選した場合、特殊リプレイの導出に対応する操作態様が報知される。そのため、AT区間中は、ナビ報知の示す操作態様に従ってストップスイッチ8L、8C、8Rを操作している限り、他の遊技状態よりもリプレイ確率が高いRT3に制御され続けることになる。すなわち、AT区間は、他の区間に比べて有利な状態である。
[リールLEDと表示領域]
図33は、リールLED、表示領域について説明するための図である。リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55が設けられている(図3など参照)。リールLED55は、リール2L、2C、2Rが停止したときに透視窓3を介して視認可能な9つの図柄をそれぞれ独立して照射可能である。具体的には、図33(a)に示すように、リールLED55は、リールLED551〜559を含む。
例えば、リールLED551は、左リールの上段の3つのLED55A(図17及び図18参照)であり、リールLED552は、左リールの中段の3つのLED55Bであり、リールLED553は、左リールの下段の3つのLED55Cである。また、リールLED554は、中リールの上段の3つのLED55Aであり、リールLED555は、中リールの中段の3つのLED55Bであり、リールLED556は、中リールの下段の3つのLED55Cである。また、リールLED557は、右リールの上段の3つのLED55Aであり、リールLED558は、右リールの中段の3つのLED55Bであり、リールLED559は、右リールの下段の3つのLED55Cである。
サブ制御部91は、各リールLED551〜559を独立して点灯制御することができる。例えば、サブ制御部91は、リールLED551だけを点灯するように制御することで、左上段に停止した図柄が表示される領域の視認性だけを変化させることができる。
ここで、メイン制御部41は、入賞したか否かを、入賞ラインLN上である特定位置に導出された図柄の組合わせに基づいて判定する。尚、本実施例においては、リール2L、2C、2Rを複数備えるスロットマシン1を例に挙げているが、1のリールのみを備えるスロットマシン1でも良く、1のリールのみを有する場合には、特定位置(入賞ラインLN上)に導出された図柄に基づいて、メイン制御部41は入賞したか否かを判定する。
図33(b)に示すように、透視窓3を介して遊技者が視認することができる表示結果が導出される表示領域は、入賞ラインLN(特定位置)に対応する有効領域3Aと、有効領域3A以外の無効領域3Bとを含む。図33(b)中の右斜め斜線で示した領域が有効領域3Aであって、左斜め斜線で示した領域が無効領域3Bである。
[リール演出]
サブ制御部91は、表示結果が導出されたとき、すなわち、リール2L、2C、2Rが全て停止したときに、表示領域の視認性を変化させるリール演出を実行することができる。リール演出は、導出された表示結果を報知する演出の一つである。サブ制御部91は、導出された表示結果に基づいてリール演出の態様を決定する。
図34は、導出された表示結果に応じて視認性を変化させる領域が異なるリール演出を示す図である。図35は、導出された表示結果に応じて視認性を変化させる回数が異なるリール演出を示す図である。
メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rを停止し、表示結果を導出したときに、入賞ラインLN上に停止した図柄に基づいて入賞したか否かを判定し、入賞の判定結果を示すコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、入賞の判定結果を示すコマンドに基づいてリール演出の実行及びリール演出の態様を決定する。
例えば、図34に示すように、メイン制御部41は、通常リプに当選してストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されると、リプレイ図柄が入賞ラインLN上に停止する表示結果が導出されるように(通常リプレイが入賞するように)リール制御を行う。サブ制御部は、通常リプレイが入賞したときは、有効領域3Aの視認性だけを変化させるリール演出を行う。すなわち無効領域3Bの視認性は変化させない。具体的には、サブ制御部91は、リールLED552、555、558を点灯させ、残りのリールLED551、553、554、556、557、559は消灯させたままとする。1の図柄に対応する領域を1マスとして、換言すると、有効領域3Aである3つの有効マスの視認性は変化するものの、無効領域3Bである6つの無効マスの視認性は変化しない。換言すると、通常リプレイ入賞時において、視認性が変化する無効マスの個数をA個とすると、本実施例では、A=0である。
一方、メイン制御部41は、スイカに当選して上段スイカに対応する表示結果を導出する操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されると、スイカ図柄が無効ラインLM1に停止する表示結果が導出されるように(上段スイカが入賞するように)リール制御を行う。サブ制御部91は、上段スイカが入賞したときは、有効領域3Aに加えて無効領域3B全体の視認性を変化させるリール演出を行う。すなわち、サブ制御部91は、リールLED551〜559を点灯させる。換言すると、有効領域3Aである3つの有効マスの視認性を変化させるとともに、無効領域3Bである6つの無効マスの視認性も変化させる。換言すると、上段スイカ入賞時において、視認性が変化する無効マスの個数をB個とすると、B>Aとなり、本実施例では、B=6である。
通常リプレイが入賞した場合は再遊技が付与される。一方、上段スイカが入賞した場合は5枚の払出しが生じることに加えて、有利区間の移行抽選が行われることになる。本実施例においては、1ゲームの実行に最大3枚のメダルが必要であるから、再遊技が付与されることは、多くとも3枚のメダルが付与されることに相当する。すなわち、通常リプレイと上段スイカとを比較した場合に、付与されるメダルという点から、上段スイカの方が遊技者にとって有利な入賞役である。また、上段スイカが入賞した場合は、有利区間の移行抽選が行われ有利区間に移行している可能性がある点で、上段スイカは、通常リプレイよりも遊技者にとって有利な入賞役である。
尚、図34には示していないものの、右上がりチェリーが入賞した場合にも、上段スイカが入賞した場合と同様、有効領域3Aに加えて無効領域3B全体の視認性を変化させるリール演出が行なわれる。右上がりチェリーが入賞したということは、チェリーに当選したことを意味する。すなわち、有利区間への移行抽選が行われたことを意味する。そのため、右上がりチェリーは、有利区間の移行抽選が行われ有利区間に移行している可能性がある点で、通常リプレイよりも遊技者にとって有利な入賞役である。
また、サブ制御部91は、押し順ベルに当選したときは、導出された表示結果に基づいて異なる態様のリール演出を実行する。具体的には、メイン制御部41は、押し順ベルに当選し、正解手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されると中段ベルが入賞するようにリール制御を行う。中段ベルが入賞すると、8枚の払い出しが生じる。この場合に、図35に示すように、サブ制御部91は、リールLED55を3回点滅させる。換言すると、該中段ベル入賞時において、リールLED55を点滅させる回数をC回とすると、本実施例では、C=3である。
一方、メイン制御部41は、正解手順とは異なる手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されると上段ベルが入賞するようにリール制御を行う。上段ベルが入賞すると、3枚の払い出しが生じる。この場合に、図35に示すように、サブ制御部91は、リールLED55を1回点滅させる。換言すると、該上段ベル入賞時において、リールLED55を点滅させる回数をD回とすると、C>Dとなり、本実施例では、D=1である。
ここで、1回の点滅とは、表示領域の視認性を1回変化させることを意味する。すなわち、中段ベルが入賞したときの方が、上段ベルが入賞したときよりも、表示領域の視認性が多く変化する。中段ベルと上段ベルとを比較すると、中段ベルの方が払出枚数が多い点で上段ベルよりも有利である。
また、図35に示すように、複数回に亘って点滅する場合に、点灯してから消灯するまでの時間t1と、消灯してから点灯するまでの時間t1とは同じ時間となるように、サブ制御部91はリールLED55を点滅する。
[作用効果1]
本実施例では、スロットマシン1が備える複数のリール2L、2C、2Rは、筐体1aの内部に、左右方向に並設される。また、リール2L、2C、2Rの下方には、ホッパーユニット34が配置されており、さらにホッパーユニットの上部には、メダルを貯留するホッパータンク34aが設けられ、その上部全体が開口部となっている。そして、複数のリール2L、2C、2Rのうちリール2Lは、左側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置せず、右側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置するように配置され、リール2Cは、左側端部、右側端部がともにホッパータンク34aの開口部の上方に位置するように配置され、リール2Rは、左側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置し、右側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置しないように配置されている。また、リール2L、2C、2Rの両側端部には開口が形成されており、リール内に異物が侵入した場合には、リールの開口から異物がホッパータンク34a内に落下すると、ホッパーユニット34の故障の原因となる。
本実施例では、このような構成において、リール2C、2Rの右側端部の開口は、これらのリールが取り付けられるリール支持板350C、350Rによって閉塞され、左側端部の開口は、これらのリールの左側に隣接するリール支持板350L、350Rによって閉塞され、リール2Lの右側端部の開口は、当該リールが取り付けられるリール支持板350Lによって閉塞されるとともに、リール2Lの左側端部の開口には、全周にわたり中央に向けて突出する壁部401fが形成されることを特徴としている。
このような構成によれば、リール2Cまたはリール2R内に部品が侵入しても当該リールのリール支持板350C、350Rと隣接リールのリール支持板350L、350Cとによって侵入した部品のホッパータンク34aへの落下が防止され、リール2L内に部品が侵入しても当該リールのリール支持板350Lと当該リールの開口に形成された壁部401fによって侵入した部品のホッパータンク34aへの落下が防止されるので、ホッパータンク34aへの部品の落下によるホッパーユニット34の破損を防止することができる。
また、本実施例では、リール2L内に落下する可能性のあるネジのネジ頭の高さ、すなわちこれらのネジが傾倒した状態の最大高の1/2の高さL2よりも高くなるように壁部401fが形成されているので、リール2L内に落下する可能性の高いネジがリール2Lの左側端部の開口から落下することを効果的に防止できる。
尚、本実施例では、3つのリール2L、2C、2Rが左右方向に並設され、そのうち最も左側のリール2Lの左側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置せず、右側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置するように配置され、双方が他のリールに挟まれたリール2Cは、左側端部、右側端部がともにホッパータンク34aの開口部の上方に位置するように配置され、最も右側のリール2Rは、左側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置し、右側端部がホッパータンク34aの開口部の上方に位置しないように配置される構成であるが、4つ以上のリールが並設され、3つ以上のリールがホッパータンク34aの上方に配置された構成において、ホッパータンク34aの上方に配置された3つ以上のリールのうち左側にリールが隣接するリールについては、その右側端部の開口が、これらのリールが取り付けられるリール支持板によって閉塞され、左側端部の開口が、これらのリールの左側に隣接するリール支持板によって閉塞され、左側にリールが隣接しないリールについては、その右側端部の開口が、当該リールが取り付けられるリール支持板によって閉塞されるとともに、当該リールの左側端部の開口には、全周にわたり中央に向けて突出する壁部401fが形成される構成であれば、上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例では、リールが当該リールの右側に位置するリール支持板に取り付けられる構成であるが、リールが当該リールの左側に位置するリール支持板に取り付けられる構成であっても良く、このような構成においては、3つ以上のリールがホッパータンク34aの上方に配置された構成において、ホッパータンク34aの上方に配置された3つ以上のリールのうち右側にリールが隣接するリールについては、その左側端部の開口が、これらのリールが取り付けられるリール支持板によって閉塞され、右側端部の開口が、これらのリールの右側に隣接するリール支持板によって閉塞され、右側にリールが隣接しないリールについては、その左側端部の開口が、当該リールが取り付けられるリール支持板によって閉塞されるとともに、当該リールの右側端部の開口には、全周にわたり中央に向けて突出する壁部が形成される構成であれば、上記と同様の効果を得られる。
本実施例では、リール支持板350L、350C、350Rに、当該リール支持板に取り付けられたリールの内周に沿って当該リールと重なるように突出する内周側突条部422a及び当該リール支持板に取り付けられたリールの外周に沿って当該リールと重なるように突出する外周側突条部422bが形成されていることを特徴としている。このような構成によれば、当該リール支持板に取り付けられたリールの内周に沿って当該リールと重なるように突出する内周側突条部422a及び当該リール支持板に取り付けられたリールの外周に沿って当該リールと重なるように突出する外周側突条部422bによって、リール内に侵入した部品のホッパータンク34aへの落下が防止される。
また、本実施例では、リール2L、2C、2Rを設置した状態において、リール2L、2C、2Rと内周側突条部422a、外周側突条部422bとの隙間が、リール2L、2C、2R内に落下する可能性のあるネジの大きさよりも狭くなるように配置されるため、リール内に落下する可能性の高いネジがリールと当該リールが取り付けられるリール支持板との隙間から落下することを効果的に防止できる。
尚、本実施例では、リール支持板350L、350C、350Rに、内周側突条部422a及び外周側突条部422bの双方が形成される構成であるが、内周側突条部422a及び外周側突条部422bのうち少なくとも一方が形成される構成であっても、リール内に侵入した部品のホッパータンク34aへの落下が防止される。
本実施例では、リール支持板350L、350C、350Rに、隣接するリールの内周に沿って当該リールと重なるように突出する内周側突条部423a及び隣接するリールの外周に沿って当該リールと重なるように突出する外周側突条部423bが形成されていることを特徴としている。このような構成によれば、隣接するリールの内周に沿って当該リールと重なるように突出する内周側突条部423a及び隣接するリールの外周に沿って当該リールと重なるように突出する外周側突条部423bによって、隣接するリール内に侵入した部品のホッパータンク34aへの落下が防止される。
また、本実施例では、リール2L、2C、2Rを設置した状態において、リール2L、2C、2Rと内周側突条部423a、外周側突条部423bとの隙間が、リール2L、2C、2R内に落下する可能性のあるネジの大きさよりも狭くなるように配置されるため、隣接するリール内に落下する可能性の高いネジがリール支持板と隣接するリールとの隙間から落下することを効果的に防止できる。
尚、本実施例では、リール支持板350L、350C、350Rに、内周側突条部423a及び外周側突条部423bの双方が形成される構成であるが、内周側突条部422a及び外周側突条部422bのうち少なくとも一方が形成される構成であっても、隣接するリール内に侵入した部品のホッパータンク34aへの落下が防止される。
本実施例では、リール2L、2C、2Rの全てに、これらリールの左右側の開口それぞれに全周にわたり中央に向けて突出する壁部401f、401gが形成されることを特徴としている。このような構成によれば、リールにおける左右側の開口それぞれに全周にわたり形成された壁部によってリール内に侵入した部品のホッパータンク34aへの落下が防止されるとともに、部品の共通化を図ることができる。
尚、本実施例では、リール2L、2C、2Rの全てに、これらリールの左右側の開口それぞれに全周にわたり中央に向けて突出する壁部401f、401gが形成される構成であるが、少なくとも隣接するリールのリール支持板によって一方側の端部の開口が閉塞されないリールについて、リール支持板によって閉塞されない一方側の端部の開口に全周にわたり中央に向けて突出する壁部が形成される構成であれば良く、リール支持板によって閉塞されない一方側の端部の開口に全周にわたり中央に向けて突出する壁部が形成され、他方側の端部の開口に壁部が形成されない構成としたり、両側の開口がリール支持板によって閉塞されるリールについては、壁部を設けない構成としても良い。
本実施例では、リール内の空間に電気部品(リールモータ32L、32C、32R、リールセンサ33L、33C、33R、LEDユニット55L、55C、55R)が配置されるとともに、リール支持板には、電気部品に接続される配線Ca、Cbを案内する配線孔420がリール支持板の上下方向における中央よりも上側に設けられることを特徴としている。このような構成によれば、配線孔はリール支持板の上下方向における中央よりも上側に設けられるので、配線孔を介しての部品のホッパータンク34aへの落下が防止される。
本実施例では、電気部品のうちLEDユニット55L、55C、55Rを含むリフレクタ417が、ネジ等の取付部品を用いずに取り付けられることを特徴としている。このような構成によれば、ネジ等の取付部品を用いずに電気部品がリール支持板に対して取り付けられるので取付部品のホッパータンク34aへの落下が防止される。
本実施例では、リールが、一対の左環状部401b、右環状部401dの間にリールテープ402を巻き回すことにより形成されており、左環状部401b、右環状部401dが、光を透過する透過部材により形成されていることを特徴としている。このような構成によれば、リールテープ402に左環状部401b、右環状部401dの影が透けることが防止されるため、リールの視認性を高めることができる。
本実施例では、リールが、一対の左環状部401b、右環状部401dの間にリールテープ402を巻き回すことにより形成されており、右環状部401dと左環状部401bとは、連結部401eにより連結されるとともに、リールテープ402の内側の継ぎ目が連結部401eにより被覆されることを特徴としている。このような構成によれば、リール内に侵入した部品によってリールテープ402が剥がれることを防止できる。
さらに本実施例では、リールテープ402の一方の端部402aと他方の端部402bとが、1図柄分の幅にわたり重ねて接着されることを特徴としている。このような構成によれば、リールテープ402の一方の端部402aと他方の端部402bとが重なって接着されるため、しっかり接着できるとともに、継ぎ目が図柄を跨ぐことがないため、継ぎ目を目立たなくできる。
さらに本実施例では、リールが、遊技の進行に伴う変動表示中に特定方向へ回動し、リールテープ402の端部のうち特定方向と逆方向を向く一方の端部402aを他方の端部402bの外側に重ねて接着されることを特徴としている。このような構成によれば、リールテープ402の外側に重なる端部402aが遊技の進行に伴うリールの回動方向と逆向きとなるため、リールテープ402の端部402aをリール外の障害物に引っかかりにくくできる。
一方、このような構成では、リールテープ402の端部402bがリールの内側において遊技の進行に伴うリールの回動方向と同じ向きとなるが、前述のようにリールテープ402の内側の継ぎ目が連結部401eにより被覆されるため、リールテープ402の端部402bがリールの内側において遊技の進行に伴うリールの回動方向と同じ向きとなっても、リール内に侵入した部品によってリールテープ402が剥がれることが防止される。
本実施例では、左環状部401bに、中央から放射状に延びるスポーク401cが形成されており、スポーク401cは、当該スポーク401cの中央部が連結部401eの中央部と一致しないように配置されることを特徴としている。このような構成によれば、保持枠401の重量が一部に偏らないため、リールを安定して回動させることができる。
本実施例では、連結部401eが、光を透過する透過部材により形成されていることを特徴としている。このような構成によれば、リールテープ402に連結部401eの影が透けることが防止されるため、リールの視認性を高めることができる。
本実施例では、リールを回転駆動するモータを備え、モータは、リール支持板に取り付けられ、リールは、リールモータのロータ32aに固定されたリール取付盤405を介してリール支持板に取り付けられ、リールモータをリール支持板に取り付けるネジ415aは、リール支持板側からリールモータに向かって右方向から挿入され、リールをリール取付盤405に取り付けるネジ405cは、リール側からリールモータに向かって左方向から挿入されることを特徴としている。このような構成によれば、リール支持板及びリールの双方がリールモータまたはリールモータのロータ32aに固定されたリール取付盤405とネジ頭に挟持されるため、リール支持板とリールモータ、リールモータのロータ32aとリールをそれぞれ強固に固定することができる。
特に、本実施例では、リールモータは、外郭が金属製であり、ネジ415aは、金属製の外郭に形成されたネジ穴に螺入されることによりリールモータは、リール支持板に取り付けられるとともに、リール取付盤405も金属製であり、ネジ405cは、金属製のリール取付盤405に形成されたネジ穴に螺入されることによりリールは、リールモータを介してリール支持板に取り付けられるため、樹脂製のリール支持板にリールモータを取り付ける場合にも、樹脂製のリールをリールモータを介してリール支持板に取り付ける場合にも、ネジの頭と金属製の部材に挟持された状態で取り付けられるため、より強固に固定することができる。
尚、本実施例では、リールが、リールモータのロータ32aに固定されたリール取付盤405に対してネジ405cで取り付けられる構成であるが、リールが、リールモータのロータ32aにネジ405cにて直接固定される構成としても良い。
本実施例では、リールが、リールモータのロータ32aに固定されたリール取付盤405に対して3本以上のネジ405cで取り付けられることを特徴としている。このような構成によれば、1本のネジ405cが脱落しても2本以上のネジ405cでリールがリールモータに取り付けられた状態となるため、リールの離脱を防止できる。
尚、本実施例では、リールが、リールモータのロータ32aに固定されたリール取付盤405に対して4本のネジ405cで取り付けられる構成であるが、少なくとも3本のネジ405cで取り付けられる構成であれば、上記の効果が得られる。
本実施例では、リールモータが、リール支持板に対して3本以上のネジ415aで取り付けられることを特徴としている。このような構成によれば、1本のネジ415aが脱落しても2本のネジ415aでリールモータがリール支持板に取り付けられた状態となるため、リールモータの離脱を防止できる。
尚、本実施例では、リールモータが、リール支持板に対して4本のネジ415aで取り付けられる構成であるが、少なくとも3本のネジ415aで取り付けられる構成であれば、上記の効果が得られる。
本実施例では、複数のリール2L、2C、2Rは、前面が開口するリールボックス351に収容された状態で設置され、リールボックス351内側の底面におけるリール2L、2C、2Rに対応する箇所に隆起部356L、356C、356Rが形成されていることを特徴としている。このような構成によれば、複数のリール2L、2C、2Rが収容されるリールボックス351内側の底面においてリールに対応する箇所に隆起部356L、356C、356Rが形成されることで、リール2L、2C、2Rとリールボックス351内側の底面との隙間が狭くなるため、落下した部品がリールボックス351の奥に侵入してしまうことを防止できる。
本実施例では、複数のリール2L、2C、2Rは、リールボックス351内側の上面とリールとの隙間が、リールボックス351内側の底面(隆起部356L、356C、356Rの上面)とリールとの隙間よりも狭くなるように設置されることを特徴としている。このような構成によれば、リールボックス451内側の底面とリールとの隙間は、リールの重さによる若干の下降を考慮して広くとる一方で、リールボックス351内側の上面とリールとの隙間はそれよりも狭くすることで、リールボックス351のサイズを小型化することができる。
本実施例では、隆起部356L、356C、356Rが、複数のリール2L、2C、2Rに対してそれぞれ形成されており、隆起部同士の間隙がリール支持板のガイドとして用いられることを特徴としている。このような構成によれば、隆起部同士の間隙を利用してリール支持板がガイドされるため、リール支持板をリールボックス351に簡単に取り付けることができる。
本実施例では、隆起部356L、356C、356Rが、リールボックス351の開口部の端縁よりも所定距離奥まった位置に形成されることを特徴としている。このような構成によれば、リールボックス351の開口部が広くなるため、リールボックス351へのリールの収容が容易となる。
本実施例では、隆起部356L、356C、356Rが、リールボックス351の奥方から開口部に向かって下るように傾斜することを特徴としている。このような構成によれば、リールボックス351内に落下した異物がリールボックス351の奥方に侵入し難くできる。
[リールユニットの変形例]
次に、リールユニットの変形例について説明する。図36に示すように、変形例におけるリールユニットは、リールモータ32’をリール支持板350’に取り付けるネジ415a’として、その長さL3が、当該リール支持板350’の右側面と、隣接するリール2’の取付板401a’との離間幅L5よりも長いものが用いられている。
このため、複数のリールが設置された状態において、ネジ415a’が緩んでもリールモータ32’のリール支持板350’からの離脱が規制されるようになっており、リールモータ32’の離脱によって大きく破損することを防止できる。
また、図36に示すように、変形例におけるリールユニットは、リール2’の取付板401’をリールモータ32’のロータに固定するためのリール取付盤405’に取り付けるネジ405c’として、その長さL4が、当該リール2’の取付板401a’と、隣接するリール支持板350’の左側面との離間幅L5よりも長いものが用いられている。
このため、複数のリールが設置された状態において、ネジ405c’が緩んでもリール2’のリールモータ32’からの離脱が規制されるので、リール2’の離脱によって大きく破損することを防止できる。
[作用効果2]
本実施例の遊技機は、
遊技を行う遊技機(例えば、スロットマシン1)であって、
第1装飾部(例えば、左リールの上段)と、第2装飾部(例えば、左リールの中段)とを含む装飾手段と、
前記第1装飾部に対応する第1発光部(例えば、図18に示すLED55A)と前記第2装飾部に対応する第2発光部(例えば、図18に示すLED55B)とが搭載され、かつ前記装飾手段の背面に設置される(例えば、図3に示すように、LED基板416は、リールテープ402の背面側に設置される)発光基板(例えば、LED基板416)と、
前記第1発光部と前記第2発光部とが搭載されている前記発光基板の搭載面(例えば、図18(A)に示すLED搭載面416X)に取り付けられた取付状態(例えば、図17(B)に示す取付状態)で該第1発光部と該第2発光部との間を仕切る(例えば、上段のLED55Aと中段のLED55Bとの間を仕切る)仕切部材(例えば、リフレクタ417)と、
を備え、
前記搭載面(例えば、図18(A)に示すLED搭載面416X)は、前記第1発光部からの光及び前記第2発光部からの光が反射可能に構成される(例えば、LED搭載面416Xに白色のレジストが塗布される)と共に、前記第1発光部の駆動と前記第2発光部の駆動とに関する電子部品(例えば、チップ抵抗60)が搭載され、
前記電子部品は、前記取付状態で前記仕切部材が重畳する位置に搭載されている(例えば、図18(A)に示すように、チップ抵抗60は、リフレクタ417と重畳される重畳領域Pに搭載されている)。
このような構成によれば、第1発光部と第2発光部との反射効率を高めるためのレジストが塗布されており、仕切部材が発光基板の搭載面に取付けられている取付状態において、電子部品は仕切部材により隠蔽されることから、第1発光部と第2発光部の反射効率が電子部品に基づいて損なわれることを防止できる。よって、発光基板の反射効率を高めることができる。
本実施例では、各LED55の反射効率を高めるためのレジストが塗布されている。一方で、電部部品としては、チップ抵抗60と、はんだ部65とがLED搭載面416Xに搭載されている。仮に、リフレクタ417がLED基板416に取付けられた取付状態で、この電子部品が露出している場合には、チップ抵抗60と、はんだ部65の存在により凹凸が形成されることになる。そうすると、反射効率を高めるためのレジストが塗布されているにもかかわらず、LED55で出力された光が、該凹凸で反射し、LED55の
反射効率が低減してしまう。また、この電子部品の色が、反射効率を低下させる色である場合(例えば、チップ抵抗60が黒色である場合)にも、LED55の反射効率が低減してしまう。
そこで、本実施例では、リフレクタ417がLED基板416のLED搭載面416Xに取付けられている取付状態において、電子部品がリフレクタ417により隠蔽されるように、取付状態でリフレクタ417が重畳する位置(重畳領域P)に電子部品を搭載させた。これにより、取付状態では、電子部品を隠蔽させることができる。したがって、LED55A及びLED55Bを含む各LED55の反射効率が電子部品に基づいて損なわれることを防止できる。よって、LED基板の反射効率を高めることができる。
本実施例の遊技機は、前記電子部品は、前記搭載面に搭載されている一方、前記搭載面とは反対側の面には搭載されていない(例えば、図18に示すように、LED55の駆動に関する電子部品は、LED搭載面416Xには搭載されている一方、裏面416Yには搭載されていない)。
このような構成によれば、搭載面と搭載面と反対側の面との双方に電子部品が搭載されている遊技機と比較して、電子部品の実装コストを低減できる。
本実施例では、LED55の駆動に関する電子部品(例えば、チップ抵抗60)は、LED搭載面416Xには搭載されている一方、裏面416Yには搭載されていない。つまり、LED搭載面416Xには、電子部品(チップ抵抗60)とLED55とが搭載されることになる。
仮に、LED搭載面416XにLED55を搭載させる一方、裏面416Yにチップ抵抗を搭載する遊技機も考えられる。しかしながら、このような遊技機では、LED基板の製造工程のうちの搭載工程において、LEDをLED搭載面に搭載した後に、チップ抵抗を裏面に搭載するために、例えば、該LEDが搭載された基板を裏返す処理が必要となる。そうすると、搭載工程の処理が増加することになる。
本実施例のように、LED搭載面416Xに、電子部品(チップ抵抗60)とLED55とを搭載させることにより、搭載工程においてLEDが搭載された基板を裏返す処理が必要ないことから、搭載工程の処理を軽減できる。
本実施例の遊技機は、
前記発光基板(例えば、LED基板416)には、前記第1発光部の種別を特定可能な第1発光部識別情報(例えば、図18に示すように、LED9という文字であるLED識別情報76)及び前記第2発光部の種別を特定可能な第2発光部識別情報(例えば、図18に示すように、LED6という文字であるLED識別情報76)が、前記仕切部材が重畳する位置とは異なる位置(例えば、図18に示すように、リフレクタ417が重畳する重畳領域Pとは異なる位置)に形成されており、
前記電子部品の種別を特定可能な電子部品識別情報(例えば、図18(A)に示すように、抵抗識別情報68)は、前記仕切部材が重畳する位置に形成されている(例えば、図18(A)に示すように、抵抗識別情報68は、重畳領域Pに形成されている)
このような構成によれば、電子部品と共に、電子部品の識別情報も仕切部材が重畳する位置に記載されることから、仕切部材により電子部品は隠蔽される一方電子部品の識別情報は露出するといった状況になることを防止できる。
本実施例では、LED識別情報76は、重畳領域Pとは異なる箇所に形成されている。したがって、リフレクタ417をLED基板416に取付けた取付状態において、LED識別情報76は、隠蔽されないことから、該取付状態においても、作業者等は、LED識別情報76を認識できる。
一方、抵抗識別情報68は、重畳領域Pに形成されている。したがって、リフレクタ417をLED基板416に取付けた取付状態において、抵抗識別情報68は、隠蔽される。よって、「チップ抵抗60は隠蔽される一方抵抗識別情報68は露出する(隠蔽されない)」という特殊な状況を生じさせないようにすることができる。
本実施例の遊技機は、前記搭載面(例えば、LED搭載面416X)には、前記第1発光部及び前記第2発光部に関する情報(例えば、LED識別情報76、電極情報75)、及び前記電子部品に関する情報(例えば、抵抗識別情報68、抵抗位置情報61)が、エッチング加工により形成されている(例えば、図18(A)に示すように、LED識別情報76、電極情報75、抵抗識別情報68、抵抗位置情報61、及び基板識別情報62は、全て、エッチング文字(銅箔文字)で形成される)。
このような構成によれば、第1発光部及び第2発光部に関する情報、及び電子部品に関する情報の視認性を担保しつつ、第1発光部と第2発光部との反射効率を妨げないようにすることができる。
本実施例では、LED識別情報76、電極情報75、抵抗識別情報68、抵抗位置情報61、及び基板識別情報62は、全て、エッチング文字(銅箔文字)で形成される。したがって、作業者等によるこれらの情報への視認性を高めることができる。また、取付状態において、抵抗識別情報68、及び抵抗位置情報61は、リフレクタ417により隠蔽されることにより、抵抗識別情報68、及び抵抗位置情報61に基づくLED55の反射効率が損なわれることを防止できる。
本実施例の遊技機は、前記搭載面とは反対側の面(例えば、図18(B)に示す裏面416Y)には、前記第1発光部及び前記第2発光部に関する情報(例えば、図18(B)に示すように、LED位置情報82、及び裏面LED識別情報80)、及び前記電子部品に関する情報(例えば、図18(B)に示すように、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84)が、印刷により形成されている(例えば、LED位置情報82、裏面LED識別情報80、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84は、印刷文字(例えば、シルク印刷文字)で形成される)。
このような構成によれば、印刷される面が一面のみであるため、印刷コストを低減できる。
本実施例では、LED搭載面416Xには、印刷文字で形成される情報はなく、裏面416YにLED位置情報82、裏面LED識別情報80、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84が印刷文字で形成される。仮に、LED搭載面416X及び裏面416Yの双方で印刷文字で情報が形成される遊技機では、印刷工程において、LED搭載面に印刷文字を形成した後に、裏面に印刷文字を形成するために、LED搭載面に印刷文字が形成された基板を裏返す処理が必要となる。そうすると、印刷工程の処理が増加することになる。本実施例のように、印刷文字で情報を形成する面を裏面416Yのみとすることにより、印刷工程では、基板を裏返す処理が必要ないことから、印刷工程の処理を軽減できる。
本実施例の遊技機は、前記発光基板の前記搭載面(例えば、図18に示すLED搭載面416X)及び前記搭載面とは反対側の面(例えば、図18に示す裏面416Y)の双方に、該発光基板の種別を特定可能な発光基板識別情報(例えば、基板識別情報62、及び裏面基板識別情報90)は形成されている。
このような構成によれば、発光基板識別情報を、発光基板の両面から認識することができる。
本実施例では、LED搭載面416Xに基板識別情報62が形成され、裏面416Yに裏面基板識別情報90が形成されていることから、LED基板416の両面から作業者等は基板識別情報を認識できる。
本実施例の遊技機は、
前記発光基板の前記搭載面(例えば、図18に示すLED搭載面416X)とは反対側の面(例えば、図18に示す裏面416Y)に、該発光基板の種別を特定可能な発光基板識別情報(例えば、基板識別情報62、及び裏面基板識別情報90)が形成されており、
前記仕切部材が、前記取付状態において、前記搭載面とは反対側の面に形成された前記発光基板識別情報は露出している(例えば、図18(B)に示すように、取付状態において、裏面416Yには、リフレクタ417は取付けられないことから、裏面基板識別情報90は露出した状態となる)。
このような構成によれば、発光基板に、仕切部材が取付けられた状態であっても、発光基板識別情報を視認できる。
本実施例では、取付状態において、裏面416Yには、リフレクタ417は取付けられないことから、裏面基板識別情報90は露出した状態となる。
本実施例の遊技機は、
前記発光基板の前記搭載面(例えば、図18に示すLED搭載面416X)に、該発光基板の種別を特定可能な発光基板識別情報(例えば、基板識別情報62)が形成されており、
前記仕切部材が、前記発光基板に取付けられた状態において、前記搭載面に形成された前記発光基板識別情報は露出している(例えば、図18(A)に示すように、基板識別情報62は、重畳領域Pに形成されることから、取付状態において、基板識別情報62は、中穴4204から露出する)。
このような構成によれば、発光基板に、仕切部材が取付けられた状態であっても、発光基板識別情報を視認できる。
本実施例では、図18(A)に示すように、基板識別情報62は、重畳領域Pに形成されることから、取付状態において、基板識別情報62は、中穴4204から露出している。
本実施例の遊技機は、
前記発光基板の前記搭載面(例えば、図18に示すLED搭載面416X)及び前記搭載面とは反対側の面(例えば、図18に示す裏面416Y)の双方に、該発光基板の種別を特定可能な発光基板識別情報(例えば、基板識別情報62、及び裏面基板識別情報90)は形成されており、
前記発光基板の前記搭載面の所定位置(例えば、図18(A)に示すように、基板識別情報62が形成されている位置)と、前記搭載面とは反対側の面の、該所定位置と対向する位置に、前記発光基板識別情報は形成されている(例えば、図18(B)に示すように、基板識別情報62が形成されている位置と対向する対向位置に、裏面基板識別情報90は形成されている)。
このような構成によれば、搭載面に形成されている発光基板識別情報、及び搭載面とは反対側の面に形成されている発光基板識別情報が、エッチング文字で形成されているときには、搭載面及び裏側の面において発光基板識別情報が形成されている位置には、配線パターンは形成されない。したがって、配線パターンなどにより生じるノイズなどの影響を低減できる。
本実施例では、基板識別情報62及び裏面基板識別情報90は共にエッチング文字で形成される。基板識別情報62が形成されている領域及び裏面基板識別情報90が形成されている領域には、共に、配線パターンは形成されない。
仮に、基板識別情報62及び裏面基板識別情報90が互いに対向していなければ、例えば、基板識別情報62と対向する位置に配線パターンαが形成され得る。そうすると、エッチング文字で形成された基板識別情報62に電荷がたまると、該電荷が、配線パターンαに対してノイズなどの影響を及ぼす場合がある。
本実施例では、基板識別情報62と裏面基板識別情報90とでは、互いに対向している。したがって、仮に、基板識別情報62に電荷がたまったとしても、該基板識別情報62に対向する位置には裏面基板識別情報90が形成され、配線パターンは形成されないことから、該電荷が配線パターンに対して及ぼすノイズなどの影響を低減できる。また、基板識別情報62と裏面基板識別情報90とでは、互いに対向していることから、配線パターンが互いに対向する領域を減少させることができる、換言すれば、配線パターンが互いに対向しない領域を増加させることができる。したがって、本実施例であれば、配線パターンに対して及ぼすノイズなどの影響を低減できる。
本実施例の遊技機は、前記発光基板に、該発光基板の種別を特定可能な発光基板識別情報がエッチング加工により形成される(LED基板416のLED搭載面416Xには、エッチング文字により基板識別情報62が形成されるとともに、LED基板416の裏面416Yには、エッチング文字により裏面基板識別情報90が形成される)。
このような構成によれば、発光基板の改ざんを困難とさせることができる。本実施例では、LED基板416のLED搭載面416Xには、エッチング文字により基板識別情報62が形成されるとともに、LED基板416の裏面416Yには、エッチング文字により裏面基板識別情報90が形成される。したがって、基板識別情報62及び裏面基板識別情報90の改ざんを困難とさせることができ、結果として、LED基板416の改ざんを困難とさせることができる。
本実施例の遊技機は、前記発光基板に、前記第1発光部の種別を特定可能な第1発光部識別情報、前記第2発光部の種別を特定可能な第2発光部識別情報、及び前記電子部品の種別を特定可能な電子部品識別情報の各々は印刷により形成されている(例えば、裏面416Yには、LED位置情報82、裏面LED識別情報80、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84は、印刷文字で形成される)。
このような構成によれば、第1発光部識別情報、第2発光部識別情報、及び電子部品識別情報の箇所には、配線パターンを形成しても良いことから、第1発光部識別情報、第2発光部識別情報、及び電子部品識別情報がそれぞれエッチング加工により形成されている遊技機と比較して、配線パターンの形成の制約を緩和できる。
本実施例では、裏面416Yには、LED位置情報82、裏面LED識別情報80、裏面抵抗位置情報86、及び裏面抵抗識別情報84は、印刷文字で形成される。したがって、図18(B)に示すように、裏面416Yにおいて、LED識別情報がLED5であるLEDについてのLED位置情報82が形成される領域にプリント配線93を形成させることが可能となる。仮に、該LED位置情報82がエッチング文字により形成される場合には、該LED位置情報82が形成されている領域に、プリント配線93を形成させることはできない。したがって、配線パターンの形成の制約を緩和できる。
本実施例の遊技機は、
前記遊技機は、複数の前記装飾手段(例えば、左リール、中リール、及び右リール)を備え、
前記複数の装飾手段において、該複数の装飾手段それぞれの所定の(同一の)装飾部(例えば、図23に示すように、左リール、中リール、及び右リールそれぞれの中段)に、前記発光基板の種別を特定可能な電子基板識別情報が形成されている(例えば、図19に示すように、左リール2Lの基板識別情報62、中リール2Cの基板識別情報62、右リール2Rの基板識別情報62のそれぞれは、取付状態において、左リールの中穴4204、中リールの中穴4204、及び右リールの中穴4204から露出される位置に形成される)。
このような構成によれば、電子基板識別情報が形成されている箇所を遊技者の管理者などに分かり易くすることができる。
本実施例では、図19に示すように、左リール2Lの基板識別情報62、中リール2Cの基板識別情報62、右リール2Rの基板識別情報62のそれぞれは、取付状態において、左リールの中穴4204、中リールの中穴4204、及び右リールの中穴4204から露出される位置に形成される。したがって、作業者などは、左リールLED基板、中リールLED基板、右リールLED基板のいずれにおいても、同一の箇所を視認することにより、基板識別情報を認識することができる。
また、図19の例では、左リールLED基板の基板識別情報62は、「ABC123L」となっており、中リールLED基板の基板識別情報62は、「ABC123C」となっており、右リールLED基板の基板識別情報62は、「ABC123R」となっている。
したがって、管理者等は、基板識別情報62を視認することにより、LED基板であることのみならず、左リールLED基板、中リールLED基板、右リールLED基板のいずれであるかをも特定できる。
[作用効果3]
遊技機が備える基板を接続する配線として、一端を1つのコネクタに接続し、他端を複数のコネクタに接続する配線が知られている(例えば、特開2013−169440号公報参照)。
しかしながら、この文献に記載の遊技機では、複数のコネクタの判別が難しく、コネクタをいずれの箇所に接続するか判別し難いという問題がある。
本実施例の発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、複数の接続部を判別しやすくでき、接続部をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる遊技機を提供することを目的とする。
本実施例の遊技機は、
遊技を行う遊技機(例えば、スロットマシン1)であって、
遊技機に設けられた遊技部品を電気的に接続するための束配線(例えば、図20、及び図22に示す配線ケーブルC1、C2)を備え、
前記束配線は、
複数の配線(例えば、図20の例では、配線450)と、
前記複数の配線の一方の端に接続される第1接続部(例えば、第1接続部700)と、
前記複数の配線のうち一部の配線の他方の端に接続される第2接続部(例えば、第2接続部800)と、前記複数の配線のうち前記第2接続部に接続されない配線の他方の端に接続される第3接続部(例えば、第3接続部900)とを備え、
前記第2接続部に接続される配線は、少なくとも特定色(例えば、図21の例では、青色)の配線を含み、
前記第3接続部に接続される配線は、前記特定色の配線を含まない(例えば、図21の例では、配線452は、青色の配線を含まない)。
このような構成によれば、第2接続部に接続される配線と、第3接続部に接続される配線の区別を容易に行うことができるため、第2接続部と第3接続部の区別も容易に行うことができ、接続部をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
本実施例では、スロットマシンやパチンコ遊技機などの遊技機は、遊技機に設けられた遊技部品を電気的に接続するための配線ケーブルC1、C2(束配線)を備えている。例えば、図20に示すように、配線ケーブルC1は7本の配線450(複数の配線)と、7本の配線450の一方の端に接続される第1接続部700と、7本の配線450のうち、5本の配線452の他方の端に接続される第2接続部800と、第2接続部800に接続されない2本の配線454の他方の端に接続される第3接続部900と、を備えている。また、図21に示すように、第2接続部800に接続される配線452は、少なくとも青色(特定色)の配線を含み、第3接続部900に接続される配線454は、青色の配線を含まない。
したがって、第2接続部800に接続される配線452と、第3接続部900に接続される配線454の区別を容易に行うことができるため、第2接続部800と第3接続部900の区別も容易に行うことができ、第2接続部800をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
また、図22に示すように、配線ケーブルC2は11本の配線600(複数の配線)と、11本の配線600の一方の端に接続される第1接続部100と、11本の配線600のうち、3本の配線602の他方の端に接続される第2接続部200と、第2接続部200に接続されない3本の配線604の他方の端に接続される第3接続部300とを備えている。また、第2接続部200に接続される配線602は、少なくとも赤色(特定色)の配線を含み、第3接続部300に接続される配線604は、赤色の配線を含まない。
このような構成によれば、第2接続部200に接続される配線602と、第3接続部300に接続される配線604の区別を容易に行うことができるため、第2接続部200と第3接続部300の区別も容易に行うことができ、第2接続部200をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
本実施例の遊技機は、前記第2接続部の形状と、前記第3接続部の形状は同一の形状である(例えば、図22に示す第2接続部200の形状と、第3接続部300の形状とは同一である)。
このような構成によれば、第2接続部の形状と、第3接続部の形状が同一の形状であっても、第2接続部に接続される配線と、第3接続部に接続される配線の区別を容易に行うことができるため、第2接続部と第3接続部の区別も容易に行うことができ、接続部をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
本実施例では、例えば、図22に示すように、第2接続部200の形状と、第3接続部300の形状が同一の形状であっても、第2接続部200に接続される配線602と、第3接続部300に接続される配線604の区別を容易に行うことができるため、第2接続部200と第3接続部300の区別も容易に行うことができ、第2接続部200をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
本実施例の遊技機は、特有の信号(配線ケーブルC1ではリールセンサが検出した基準位置に係る信号であり、配線ケーブルC2ではサブ制御部に対するコマンドに係る信号)を入力または出力するための配線は特定色(例えば、配線ケーブルC1では青色、配線ケーブルC2では赤色)である。
このような構成によれば、特有の信号を入力または出力するための配線を容易に特定することができる。
本実施例では、配線ケーブルC1ではリールセンサが検出した基準位置に係る信号が伝送される信号の色が青色であることから、該信号を入力または出力するための配線を容易に特定することができる。
本実施例の遊技機は、前記第2接続部に接続される複数の配線と、前記第3接続部に接続される複数の配線のそれぞれの色は、全て異なる(例えば、図23に示すように、第2接続部200に接続される3本の配線602と、第3接続部300に接続される3本の配線604のそれぞれの色は異なる)。
このような構成によれば、第2接続部に接続される配線と、第3接続部に接続される配線の区別を容易に行うことができるため、第2接続部と第3接続部の区別も容易に行うことができ、接続部をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
本実施例では、第2接続部200に接続される3本の配線602は、茶、赤、橙であり、第3接続部300に接続される3本の配線604は、黄、緑、青であり、第2接続部200に接続される3本の配線602と、第3接続部300に接続される3本の配線604のそれぞれの色は異なる。したがって、第2接続部200に接続される配線と、第3接続部300に接続される配線の区別を容易に行うことができるため、第2接続部と第3接続部の区別も容易に行うことができ、接続部をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
本実施例の遊技機は、
前記第3接続部に接続される配線は、少なくとも特別色(例えば、図21に示すように配線ケーブルC1では桃色であり、例えば、図23に示すように配線ケーブルC2では青色で)の配線を含み、
前記第2接続部に接続される配線は、前記特別色の配線を含まない(例えば、図21に示すように配線ケーブルC1では、配線452は桃色の配線を含まず、図23に示すように配線ケーブルC2では、配線602は青色の配線を含まない)。
このような構成によれば、第2接続部に接続される配線と、第3接続部に接続される配線の区別を容易に行うことができるため、第2接続部と第3接続部の区別も容易に行うことができ、接続部をいずれの箇所に接続するか判別しやすくできる。
本実施例の遊技機は、
遊技を行う遊技機(例えば、スロットマシン、パチンコ遊技機)において、
信号を出力するための複数の出力ポート(例えば、出力ポート0〜出力ポート9)と、
複数の出力ポートを初期化する初期化手段(例えば、メイン制御部)と、
を備え、
前記初期化手段は、所定条件が成立したときに(例えば、起動時、電断時)、複数の出
力ポートのうち第1出力ポートについては一の出力ポートのみを初期化する初期化命令により初期化し、複数の出力ポートのうち第2出力ポート及び第3出力ポートについては複数の出力ポートを初期化する初期化命令により初期化する(例えば、図27の処理を行う部分、図28のSk4〜Sk11の処理を行う部分)。
このような構成によれば、出力ポートから出力される出力情報の内容に応じて適切に出力ポートの初期化することができる。
本実施例の遊技機は、
遊技を行う遊技機(例えば、スロットマシン、パチンコ遊技機)において、
信号を出力するための複数の出力ポート(例えば、出力ポート0〜出力ポート9)と、
複数の出力ポートを初期化する初期化手段(例えば、メイン制御部)と、
を備え、
前記初期化手段は、第1所定条件の成立(例えば、電断時)により複数の出力ポートを初期化するときと第2所定条件の成立(例えば、起動時)により複数の出力ポートを初期化するときとにおいて複数の出力ポートを異なる順序により初期化する(例えば、図27の処理を行う部分、図28のSk4〜Sk11の処理を行う部分)。
このような構成によれば、初期化するときの状況に応じて適切に出力ポートの初期化を実行することができる。
[作用効果4]
スロットマシンとして、特別図柄表示装置に3行3列のマトリクス状の表示領域が構成された遊技機において、有効ラインが可変表示ごとに変更され、有効ラインがバックライト(ランプ)の点灯によって示されるものがあった(例えば、特開2002−45493号公報)。
しかし、この文献に記載のスロットマシンにおいては、入賞の判定対象となる有効ラインに対応する表示領域に対する演出は考慮されているものの、他の表示領域も対応する表示領域に対する演出が考慮されていなかった。
本実施例の発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、入賞の判定対象となる位置に対応する表示領域以外の表示領域も好適に用いて演出を行なうことができるスロットマシンを提供することを目的とする。
本実施例のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
所定表示結果(例えば、通常リプレイ入賞時の表示結果)と該所定表示結果よりも有利な特定表示結果(例えば、上段スイカ入賞時の表示結果)を含む複数の表示結果のうちのいずれかの表示結果を導出する導出制御手段(例えば、リール制御を行うメイン制御部41)と、
導出された表示結果を構成する識別情報のうち、特定位置に導出された識別情報に基づいて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、入賞判定を行うメイン制御部41)と、
遊技者が表示結果を視認可能な表示領域の視認性を変化させる変化手段(例えば、リールLED55を制御するサブ制御部91)と、
を備え、
前記表示領域は、前記特定位置に対応する有効領域(例えば、有効領域3A)と、該有効領域と異なる無効領域(例えば、無効領域3B)とを含み、
前記変化手段は、前記特定表示結果が導出される場合に、前記所定表示結果が導出される場合よりも広く前記無効領域の視認性を変化させる(例えば、図34に示すように、通常リプレイよりも有利な上段スイカに対応する表示結果が導出されたときに広範囲で無効領域3Bの視認性が変化する)。
本実施例では、図34及び図35に示すように、サブ制御部91は、有効領域3Aだけでなく無効領域3Bの視認性を変化させるリール演出を実行可能である。そのため、入賞ラインLNに対応する有効領域3A以外の無効領域3Bを用いて好適に演出を行なうことができる。
また、図34に示すように、通常リプレイに対応する表示結果が導出されたときと、通常リプレイよりも有利な上段スイカに対応する表示結果が導出されたときとで、上段スイカに対応する表示結果が導出されたときの方が、広い範囲で無効領域3Bの視認性が変化する(視認性が変化する無効マスの数が多い)。そのため、より有利な表示結果が導出されたときに、表示領域内の広範囲の領域に対して視認性を変化させることができ、有利な表示結果である場合の演出を盛り上げることができる。
本実施例のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
所定表示結果(例えば、上段ベル入賞時の表示結果)と該所定表示結果よりも有利も特定表示結果(例えば、中段ベル入賞時の表示結果)を含む複数の表示結果のうちのいずれかの表示結果を導出する導出制御手段(例えば、リール制御を行うメイン制御部41)と、
導出された表示結果を構成する識別情報のうち、特定位置に導出された識別情報に基づいて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、入賞判定を行うメイン制御部41)と、
遊技者が表示結果を視認可能な表示領域の視認性を所定回数変化させる変化手段(例えば、リールLED55を制御するサブ制御部91)と、
を備え、
前記表示領域は、前記特定位置に対応する有効領域(例えば、有効領域3A)と、該有効領域と異なる無効領域(例えば、無効領域3B)と、を含み、
前記変化手段は、前記特定表示結果が導出される場合に、前記所定表示結果が導出される場合よりも前記無効領域の視認性を変化させる回数を増やす(例えば、図35に示すように、上段ベルよりも有利な中段ベルに対応する表示結果が導出されたときに多く点滅する)。
本実施例では、図35に示すように、上段ベルに対応する表示結果が導出されたときと、上段ベルよりも有利な中段ベルに対応する表示結果が導出されたときとで、中段ベルに対応する表示結果が導出されたときの方が、無効領域3Bの視認性が変化する回数が多い。そのため、より有利な表示結果が導出されたときに、視認性の変化する回数が多く設定されるため、有利な表示結果である場合の演出を盛り上げることができる。
本実施例のスロットマシンは、
前記可変表示部を複数備えるとともに、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能であり、
前記入賞判定手段は、導出された表示結果組合せのうち、前記有効領域に跨る所定ライン(例えば、入賞ラインLN)上の識別情報の組合せに基づいて入賞判定を行い、
前記所定表示結果及び前記特定表示結果は、いずれも表示結果組合せであって、
前記所定表示結果及び前記特定表示結果のうち、一方の表示結果組合せは、前記所定ライン上に同一または類似する識別情報が揃う表示結果組合せであって、他方の表示結果組合せは、前記所定ラインとは異なるライン(例えば、無効ラインLM)上に同一または類似する識別情報が揃う表示結果組合せである。
本実施例では、図34に示すように、通常リプレイ及び上段スイカに対応する表示結果は、一方の表示結果は入賞ラインLNに同一の図柄が並ぶ表示結果であって、他方の表示結果は無効ラインLMに同一の図柄が並ぶ表示結果である。具体的には、通常リプレイに対応する表示結果は、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が揃う表示結果である。一方、上段スイカは、無効ラインLM上にスイカ図柄が揃う表示結果である。
また、図35に示すように、中段ベル及び上段ベルに対応する表示結果は、一方の表示結果は入賞ラインLNに同一の図柄が並ぶ表示結果であって、他方の表示結果は無効ラインLMに同一の図柄が並ぶ表示結果である。具体的には、中段ベルに対応する表示結果は、入賞ラインLN上にベル図柄が揃う表示結果である。一方、上段ベルは、無効ラインLM上にベル図柄が揃う表示結果である。
つまり、所定のライン上に同様の図柄が揃う表示結果となるため、入賞が分かりやすい。尚、本実施例においては、所定のライン上に同じ図柄が揃う表示結果を例に挙げたが、類似の図柄が揃う表示結果でも良く、また、同一の図柄と類似の図柄とが揃う表示結果であっても良い。
本実施例のスロットマシンは、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(例えば、内部抽選を行うメイン制御部41)と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(例えば、ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
をさらに備え、
前記事前決定手段の決定結果は、前記特定表示結果(例えば、中段ベルに対応する表示結果)及び前記所定表示結果(例えば、上段ベルに対応する表示結果)の導出を許容する特定決定結果(例えば、押し順ベルの当選)を含み、
前記導出制御手段は、
前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果でありかつ特定態様(例えば、正解手順)で前記導出操作手段が操作されたときには前記特定表示結果を導出し、
前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果でありかつ前記特定態様とは異なる所定態様(例えば、正解手順とは異なる手順)で前記導出操作手段が操作されたときには前記所定表示結果を導出する。
本実施例では、上段ベル及び中段ベルは、いずれも、押し順ベルに当選したときに導出される表示結果である。中段ベルは、正解手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに入賞する一方、上段ベルは、正解手順とは異なる手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに入賞する。このように、操作手順によって、導出される表示結果が異なり、かつ、導出されたときのリール演出の態様も異なるため、遊技の興趣が向上する。
本実施例のスロットマシンは、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(例えば、内部抽選を行うメイン制御部41)と、
通常状態(例えば、通常区間)及び該通常状態よりも有利な有利状態(例えば、有利区間)に制御する制御手段(例えば、有利区間に制御するメイン制御部41)と、
前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、移行抽選を行うメイン制御部41)と、
を備え、
前記決定手段は、前記事前決定手段が前記特定表示結果の導出を許容した場合に前記有利状態に制御するか否かの決定を行う(例えば、メイン制御部41は、上段スイカまたは中段スイカに当選したときに移行抽選を行う)。
本実施例では、上段スイカは、上段スイカに対応する表示結果が、有利区間への移行抽選が行われたことを示す表示結果である点で通常リプレイよりも有利な表示結果である。そのため、遊技者は、上段スイカに対応する表示結果が導出され、通常リプレイが導出されたときよりも盛り上がる演出(表示領域の視認性が広範囲で変化する演出)が行なわれることで、有利区間に移行したことに期待できる。
本実施例のスロットマシンは、
前記変化手段は、
前記表示領域が点灯していない非点灯状態から該表示領域が点灯している点灯状態に変化させることで、該表示領域の視認性を変化させ(例えば、図35に示すように、リールLEDを消灯状態から点灯状態に制御させ)、
前記表示領域の視認性を変化させる際に、前記点灯状態から前記非点灯状態に変化するまでの期間と、前記非点灯状態から前記点灯状態に変化するまでの期間とが等しくなるように前記点灯状態から前記非点灯状態への変化を繰り返す(例えば、図35に示すように、サブ制御部91は、リールLED55を点滅する場合に、点灯してから消灯するまでの時間と、消灯してから点灯するまでの時間が等しくなるようにリール演出を実行する)。
本実施例では、図35に示すように、サブ制御部91は、リールLED55を点滅する場合に、点灯してから消灯するまでの時間と、消灯してから点灯するまでの時間が等しくなるようにリール演出を実行する。
そのため、点滅の間隔が一定であるため、リール演出が分かりやすい。尚、図34に示す例においても、リールLED55を点滅させるリール演出を行なっても良く、この場合においても、点滅の間隔を一定にすることで分かり易いリール演出を遊技者に提供することができる。
[リール演出について]
本実施例においては、リール演出の一例として、有効領域3Aの視認性だけを変化させるパターンと、有効領域3A及び無効領域3Bの視認性を変化させるパターンを例に挙げた。しかし、他の態様であっても良い。
図37は、他の表示結果に対するリール演出を示す図である。例えば、図37(a)は、再遊技役に、左斜め下向きの無効ラインLM4上にリプレイ図柄が揃う入賞役が含まれており、当該入賞役が入賞したときのリール演出の一例である。図37(a)に示すように、リール演出は、左斜め下向きの無効ラインLM4上に位置する領域(有効領域3Aの一部と、無効領域3Bの一部)の視認性を変化させる演出である。
図37(b)は、小役に、入賞ラインLN上にスイカ図柄が揃う入賞役(中段スイカ)が含まれており、中段スイカに当選したときに有利状態への移行抽選が行われる場合に、中段スイカが入賞したときのリール演出の一例である。図37(b)に示すように、リール演出は、表示領域全体の視認性を変化させる演出が行なわれる。
図37に示す例においても、中段スイカの入賞が、再遊技役の入賞に比べて有利状態に移行する可能性がある点で有利であり、有利な中段スイカが入賞した場合に、広範囲の無効領域3Bの視認性が変化するため、上記に示した効果と同じ効果を得られる。
また、入賞ラインLN上にスイカ図柄が揃う入賞役が入賞した場合に、有利状態への移行抽選に当選している確率に応じてリール演出の態様を変化させても良い。
また、遊技者にとっての有利度合いに応じて、無効マスの点灯個数、及び無効マスの点灯回数の少なくとも一方を異ならせるようにしても良い。図38は、有利状態への移行抽選に当選している確率に応じてリール演出の態様を変化させる例を示す図である。図38に示す例では、有利状態への移行抽選に当選している確率に応じて、視認性を変化させる無効領域3Bの範囲が異なる例を挙げており、また、有利状態としてAT区間を例に挙げている。
AT区間に移行している可能性が高い場合(AT当選期待度大)は、図38(a)に示すように、無効領域3Bに対応するリールLED55が1つ点灯するリール演出が行なわれる。AT区間に移行している可能性が高くも低くもない場合(AT当選期待度中)は、図38(b)に示すように、無効領域3Bに対応するリールLED55は3つ点灯するリール演出が行なわれる。AT区間に移行している可能性が低い場合(AT当選期待度低)は、図38(c)に示すように、無効領域3Bに対応するリールLED55は6つ点灯するリール演出が行なわれる。
図39は、演出態様決定テーブルである。図39に示すように、AT当選している場合には、AT当選していない場合(非当選)に比べて、無効マスの点灯個数(無効領域3Bに対応するリールLED55を点灯させる個数)が少なくなるように、リール演出の態様は決定される。すなわち、無効領域3Bに対応するリールLED55のうち、点灯しているLEDの数が多いほど、AT当選している可能性が高いことを意味する。
尚、変形例として、AT当選している場合には、AT当選していない場合(非当選)に比べて、無効マスの点灯個数(無効領域3Bに対応するリールLED55を点灯させる個数)が多くなるように、リール演出の態様は決定されるようにしても良い。
図40は、有利状態への移行抽選に当選している確率に応じてリール演出の態様を変化させる例を示す図である。図40に示す例では、有利状態への移行抽選に当選している確率に応じて視認性を変化させる回数が異なる例であって、有利状態としてAT区間を例に挙げている。尚、図40に示す例では、点灯とは、リールLED55が全て点灯していることを意味する。
AT区間に移行している可能性が高い場合(AT当選期待度大)は、図40(a)に示すように、視認性を3回変化させるリール演出が行なわれる。AT区間に移行している可能性が高くも低くもない場合(AT当選期待度中)は、図40(b)に示すように、視認性を5回変化させるリール演出が行なわれる。AT区間に移行している可能性が低い場合(AT当選期待度低)は、図40(c)に示すように、視認性を7回変化させるリール演出が行なわれる。
図41は、演出態様決定テーブルである。図41に示すように、AT当選している場合には、AT当選していない場合(非当選)に比べて、無効マスの点灯回数(視認性を変化させる回数)が少なくなるように、リール演出の態様は決定される。すなわち、視認性を変化させる回数が多いほど、AT当選している可能性が高いことを意味する。
尚、変形例として、AT当選している場合には、AT当選していない場合(非当選)に比べて、無効マスの点灯回数(視認性を変化させる回数)が多くなるように、リール演出の態様は決定されるようにしても良い。
このように、変化手段は、前記特定表示結果(例えば、中段スイカ)が導出された場合に、前記決定手段が前記有利状態への制御を決定したか否かに応じて、視認性に変化させるときの変化態様を異ならせる(例えば、サブ制御部91は、移行抽選に当選している確率に応じてリール演出の態様を変化させる)。
本実施例では、図39及び図41に示すように、遊技者の有利度合いに応じて(AT当選の確率に応じて)、無効マスの点滅個数、及び無効マスの点灯回数を異ならせている。したがって、視認性を変化させる態様のパターンが複数あるため、演出パターンが増え、遊技の興趣が向上する。また、有利状態への移行確率に応じて演出パターンを変えることで、演出パターンへの注目度を上げることができる。
[有利状態について]
本実施例においては、有利状態の一例として、有利区間を例に挙げた。尚、有利区間ではなく、有利区間のうちのAT区間を有利状態とし、AT区間以外の他の区間は有利状態とみなさなくとも良い。また、有利状態は、ナビ報知が行われる有利区間に限らず、小役に入賞する確率が通常状態に比べて高い、いわゆるボーナス状態であっても良く、また、有利な状態へ移行する確率が通常状態に比べて高い状態であっても良い。
[表示結果について]
本実施例において、有利な表示結果とは、(1)有利な状態への移行抽選が行われる点、(2)払出枚数が多い点で有利である。例えば、昇格リプレイなど、リプレイ確率が高い有利な状態に移行する契機となる点で有利なものを、有利な表示結果としても良い。また、有利な状態に制御するための有利量が付与される点で有利なものを有利な表示結果としても良い。
また、一の表示結果及び、当該一の表示結果よりも有利な表示結果は、いずれも、入賞ラインLNまたは無効ラインLMのうちのいずれか一方に同一または類似の図柄が揃う表示結果であることが好ましいものの、同一または類似の図柄が揃わなくとも良い。尚、本実施例においては、上段の無効ラインLM1に同一または類似の図柄が揃う表示結果を例に挙げたが、下段の無効ラインLM2、斜め左上向きの無効ラインLM3、斜め左下向きの無効ラインLM4に同一または類似の図柄が揃う表示結果であっても良い。尚、ライン上に揃う図柄が一致している必要はなく、一見して類似していると認識できる図柄がライン上に揃っていれば良い。
[視認性を変化させる範囲と回数について]
本実施例においては、通常リプレイ入賞時と上段スイカ入賞時とで視認性が変化させる例を示した。すなわち、一の表示結果と、一の表示結果よりも有利な状態への移行抽選が行われる点で有利な表示結果とで、有利な表示結果の方が広範囲の無効領域3Bの視認性が変化する例を示した。尚、一の表示結果と、一の表示結果よりも有利な状態への移行抽選が行われる点で有利な表示結果とで、有利な表示結果の方が視認性が変化する回数が多くなるように構成しても良い。
また、本実施例においては、正解手順で操作されて中段ベルが入賞した時と、正解手順とは異なる手順で操作されて上段ベルが入賞した時とで、正解手順で操作されて中段ベルが入賞した時の方が視認性が変化する回数が多くなる例を示した。尚、正解手順で操作されて中段ベルが入賞した時の方が広範囲の無効領域3Bの視認性を変化させるように構成しても良い。
尚、一の表示結果よりも有利な表示結果が導出されたときに、有利な表示結果が導出されたときの方が、視認性が変化する回数が多く、かつ、広範囲の無効領域3Bの視認性が変化するように構成しても良い。この場合に、点滅が行なわれる間隔は等しく、点灯してから消灯するまでと、消灯してから点灯するまでの期間が等しくなるように点滅は行われる。
また、視認性を変化させる回数は、上記例に挙げた回数に限らず、1回以上であれば良く、例えば、次ゲームを開始させるための操作が行なわれるまで継続するようにしても良く、所定の回数であれば良い。
[視認性の変化について]
本実施例においては、視認性を変化させる方法の一例として、リールLED55を点灯させる例を挙げた。尚、他の方法で表示領域(透視窓3を介した表示結果)の視認性を変化させても良い。例えば、透視窓3を透明液晶により構成し、透明液晶に所定の画像を表示することで、表示領域の視認性を変化させても良い。例えば、透明液晶に流れ星の画像を表示したり、透明液晶に導出された表示結果と同一の図柄を示す画像を表示したりしても良い。
また、透視窓3の前方、あるいは、透視窓3とリール2L、2C、2Rとの間にシャッターを設け、通常時はシャッターを開いた状態にし、リール2L、2C、2Rの変動及び停止を確認できるように構成し、リール演出時にシャッターを閉めることで表示領域の視認性を変化させるように構成しても良い。
[リール演出の実行条件について]
リール演出は遊技状態及び遊技区間に応じて実行するか否かを決定しても良い。例えば、押し順ベルに対する操作手順が報知されたときは、リール演出を行ない、操作手順が報知されていないときはリール演出を行なわないようにしても良い。操作手順が報知されている期間は、遊技者はストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順を意識する。そのような場合に、リール演出が行なわれると、遊技者は自身の操作により導出された表示結果に対する注目度がさらに上がり、遊技の興趣が向上する。また、操作手順が報知されている期間は、遊技者にとって有利な期間であるため、有利な期間中の演出が派手になり、遊技の興趣が向上する。
[配線ケーブルについて]
例えば、上述した実施例では、配線ケーブルC1は7本の配線を備え、配線ケーブルC2は11本の配線を備えているとして説明した。しかしながら、配線ケーブルC1、及び配線ケーブルC2の少なくとも1つの配線ケーブルは、これに限らず、2本以上であればどのような本数の配線を備えていても良い。また、上述した実施例では、配線ケーブルC1は、配線ケーブル1は2つに分岐しており、配線ケーブルC2は、配線ケーブル1は4つに分岐しているが、これに限らず、2分岐以上であればどのような分岐数であっても良い。
また、配線ケーブルC1については、配線ケーブルC1が備える配線450の一端に第1接続部100が接続され、他端に第2接続部800、第3接続部900が接続されている。また、配線ケーブルC2については、配線ケーブルC1が備える配線600の一端に第1接続部100が接続され、他端に第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500が接続されている。しかしながら、これに限らず、配線600には分岐数にあわせた数の接続部が接続されていても良い。
また、上述した例では、配線ケーブル1が備える配線600の一端に一つの接続部(第1接続部100)が接続され、他端に複数の接続部(第2接続部200、第3接続部300、第4接続部400、第5接続部500)が接続されているが、これに限らない。例えば、配線600の一端に複数の接続部を接続し、他端にも複数の接続部を接続しても良い。
[LED基板について]
本実施例では、図18に示したように、基板識別情報62は、非重畳領域に形成される、つまり、取付状態において、基板識別情報62は、隠蔽されるとして説明した。しかしながら、基板識別情報62は、重畳領域Pに形成される、つまり、取付状態において、基板識別情報62は、隠蔽されないようにしても良い。このような構成の場合には、取付状態であるとき及び取付状態ではないときのいずれであっても、作業者等は、基板識別情報62を視認できる。また、本実施例では、電極情報75及びLED識別情報76の双方が、非重畳領域に形成されるとして説明した。しかしながら、電極情報75及びLED識別情報76の少なくとも一方が、重畳領域Pに形成されるようにしても良い。また、LED搭載面416Xと裏面416Yとにおいて、配線パターンが形成される領域の面積は、LED搭載面416Xよりも裏面416Yの方が大きいとしても良い。これにより、LED搭載面416Xでの配線パターンが形成される領域の面積を少なくすることができることから、LED55の反射効率を高めることができる。
本実施例では、図19に示すように、左リールLED基板、中リールLED基板、及び右リールLED基板それぞれの基板識別情報62が異なるとして説明した。しかしながら、左リールLED基板、中リールLED基板、及び右リールLED基板それぞれの基板識別情報62は同一であるとしても良い。このような構成によれば、左リールLED基板、中リールLED基板、及び右リールLED基板それぞれにおいて、基板識別情報62を統一化できる。したがって、左リールLED基板、中リールLED基板、及び右リールLED基板それぞれにおける基板識別情報62の形成工程の負担を軽減できる。
本実施例では、第1装飾部として左リールの上段を例示し、第2装飾部として左リールの中段を例示した。しかしながら、第1装飾部と第2装飾部とは、他の箇所としても良い。また、第1装飾部に対応する発光部(LED)と第2装飾部に対応する発光部(LED)とは、リフレクタなどの仕切部材で仕切られることが好ましい。
第1装飾部及び第2装飾部は、遊技機(例えば、スロットマシン、パチンコ遊技機など)の「1のリール(左リール、中リール、右リール)の上段及び中段」、または、「1のリール(左リール、中リール、右リール)の中段及び下段」としても良い。また、第1装飾部及び第2装飾部は、遊技機(例えば、スロットマシン、パチンコ遊技機など)の所定箇所における、1の段、及び該1の段と仕切部材で仕切られる他の段としても良い。所定箇所は、例えば、遊技機のパネル(下パネルなど)としても良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明の遊技機の一例として、スロットマシン1を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機等にも適用可能である。