JP2020046290A - マイクロチップ用混合装置及び分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】混合能力の高い振動手段を採用しながらも発生する気泡を除去しつつ、流体等をマイクロチップ内部で混合することができる、マイクロチップ用混合装置及びそれを用いる分析装置を提供する。【解決手段】マイクロチップ内で流体を混合するためのマイクロチップ用混合装置1において、前記マイクロチップ内に形成された、前記流体の流路3と、該流路が下部に接続されたチャンバー4と、該チャンバー内の流体に振動を与える振動手段13と、該振動手段の振動で発生する気泡を消泡させる消泡手段6と、該消泡手段の上端部に配置された気泡抜き孔7とを備えていることを特徴とするマイクロチップ用混合装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、微細な流路を有するマイクロチップ内において流体等を混合するためのマイクロチップ用混合装置及びそれを備えた分析装置に関する。
微細加工技術を利用して基板に微細な流路を形成し、流路を流れる流体の分析・検査等を行うマイクロ分析チップ、マイクロ検査チップ、μTAS(Micro Total Analysis Systems)等といったマイクロチップが実用化されており、チップ以外でもサンプリングキット等各種商品の応用事例がある。
マイクロチップ分野においては、複数の流体等を混合するために、攪拌や振動を用いる各種の混合方法が知られている。
例えば、特許文献1には、nm〜μm単位の寸法で形成された毛細流路を有し前記毛細流路に供給された原料又は試料等の流体を混合又は反応させる微小反応デバイスにおいて、前記流路に超音波振動を伝導する超音波振動子を更に備え、前記超音波振動子は前記超音波振動により前記流路を通過する流体を撹拌することを特徴とする微小反応デバイスが開示されている。
特開2005−224746号公報
しかしながら、特許文献1に記載の超音波等の振動手段による混合は、混合効果は高いが、マイクロチップ等のような流路等の構造が小さい/細い、層流が支配的な状態では気泡が発生する。このため、外部で混合してからマイクロチップへ注入するか、マイクロチップの内部で蛇行する流路を用いて混合することが一般的である。外部での混合は手間がかかるし、蛇行する流路での混合は、混合能力が低いために多くのチップ面積を占有したり、液性や気温に基づいて混合結果が一定しなかったり、そもそも液性が大きく異なる対象は混合できなかったりするという問題があった。
そこで、本発明の目的は、混合能力の高い振動手段を採用しながらも発生する気泡を除去しつつ、流体等をマイクロチップ内部で混合することができる、マイクロチップ用混合装置及びそれを用いる分析装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明者が鋭意研究したところ、混合能力の高い振動手段を、チャンバー、消泡手段、及び気泡抜き孔と組み合わせることにより、発生する気泡を除去しつつ、流体等をマイクロチップ内部で混合することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、マイクロチップ内で流体を混合するためのマイクロチップ用混合装置において、前記マイクロチップ内に形成された、前記流体の流路と、該流路が下部に接続されたチャンバーと、該チャンバー内の流体に振動を与える振動手段と、該振動手段の振動で発生する気泡を消泡させる消泡手段と、該消泡手段の上端部に配置された気泡抜き孔とを備えていることを特徴とするマイクロチップ用混合装置を提供するものである。これによれば、混合能力の高い振動手段を採用しながらも、チャンバー内で発生する気泡は消泡手段で破壊され、これにより生じる気体はチャンバー上端部に配置された気泡抜き孔により外部へ排出されるので、チャンバー内部の流体や泡が外部に漏れることなく、良好に流体を混合することができる。また、流路、チャンバー、消泡手段、及び気泡抜き孔は同一のマイクロチップ内に備えられるので、流体を予め外部で混合してからマイクロチップに注入するという手間がかからない。
また、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記消泡手段は、前記チャンバー上部に形成された、対向する内壁の間隔が上方に向けて狭められるテーパー壁を有し、該テーパー壁の垂線に対する角度θが下記式(1)で示す範囲であることが好ましい。
0°<θ<60° ・・・(1)
さらに、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記テーパー壁の内側面が凹凸形状をなすことが好ましい。
さらに、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記凹凸形状は微粒子のコーティング層からなることが好ましい。
さらに、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記凹凸形状は、円錐状、紡錘状、円錐台状、紡錘台状から選ばれる1種または2種類以上の突起が所定間隔で多数立設された形状であることが好ましい。
さらに、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記振動手段は圧電素子であることが好ましい。
さらに、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記振動手段は、マイクロチップ内にあることが好ましい。
さらに、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記振動手段は、前記マイクロチップ外にあって、前記チャンバーの外壁に接するように配置されたものからなることが好ましい。
さらに、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記消泡手段は、前記チャンバー上部の空間を減圧する減圧手段を更に有することが好ましい。
さらに、本発明のマイクロチップ用混合装置において、前記チャンバー内には予試薬が収容されており、前記流路を介して前記チャンバー内に流体を流入し、前記予試薬と前記流体とを混合することが好ましい。
さらに、本発明は、上記に記載のマイクロチップ用混合装置と、前記チャンバー内で混合された流体を分析する分析手段とを備えていることを特徴とする分析装置を提供するものである。これによれば、混合能力の高い振動手段を採用しながらも、チャンバー内で発生する気泡は消泡手段で破壊され、これにより生じる気体はチャンバー上端部に配置された気泡抜き孔により外部へ排出されるので、チャンバー内部の流体や泡が外部に漏れることなく、良好に流体を混合することができる。その結果、安定性と再現性に優れた分析結果を得ることができる。
本発明のマイクロチップ用混合装置によれば、混合能力の高い振動手段を採用しながらも、チャンバー内で発生する気泡は消泡手段で破壊され、これにより生じる気体はチャンバー上端部に配置された気泡抜き孔により外部へ排出されるので、チャンバー内部の流体や泡が外部に漏れることなく、良好に流体を混合することができる。また、流路、チャンバー、消泡手段、及び気泡抜き孔は同一のマイクロチップ内に備えられるので、流体を予め外部で混合してからマイクロチップに注入するという手間がかからない。
本発明の分析装置によれば、混合能力の高い振動手段を採用しながらも、チャンバー内で発生する気泡は消泡手段で破壊され、これにより生じる気体はチャンバー上端部に配置された気泡抜き孔により外部へ排出され、チャンバー内部の流体や泡が外部に漏れることなく、良好に流体を混合することができるマイクロチップ用混合装置を備えているので、安定性と再現性に優れた分析結果を得ることができる。
本発明の第一実施形態に係るマイクロチップ用混合装置を示す概略図である。 図1のマイクロチップ用混合装置のA−A'断面図である。 本発明の第二実施形態に係るマイクロチップ用混合装置であって、消泡手段は内側面が微粒子のコーティング層からなる凹凸形状であるテーパー壁を有し、さらに振動手段がマイクロチップ内にある混合装置における断面図である。 本発明の第三実施形態に係るマイクロチップ用混合装置であって、振動手段がマイクロチップ外にあって、チャンバーの外壁に接するように配置された混合装置における断面図である。 本発明の第四実施形態に係るマイクロチップ用混合装置であって、消泡手段はチャンバー上部の空間を減圧する減圧手段を更に有する混合装置における断面図である。 消泡効果が生じるパラメータ近似線図であり、横軸は、消泡手段におけるテーパー壁の垂線に対する角度θであり、縦軸は接触角γである。
以下、本発明のマイクロチップ用混合装置の実施形態を、図面を参照しながら説明するが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
図1、2には、本発明の第一実施形態に係るマイクロチップ用混合装置が示されている。このマイクロチップ用混合装置1は、その内部に、流体の流路3と、その流路3の途中に流体や、後述する予試薬(以下、併せて「流体等」ともいう。)を混合するための空間であるチャンバー(液槽)4が設けられている。流路3は、この実施形態においては2つあって、それぞれがチャンバー4の下部に接続されている。また、一方の流路3の端部には、インレット2が設けられ、他方の流路3の端部には、アウトレット5が設けられている。
このマイクロチップ用混合装置1においては、1種又は2種以上の流体がインレット2から供給され、一方の流路3を介してチャンバー4へ流入し、チャンバー4内部で振動手段により流体等が混合され、他方の流路3を介してアウトレット5から流出されるように構成されている。
チャンバー4内で混合する対象は流体に限られない。例えば、チャンバー4内に予試薬を収容しておき、流路3を介してチャンバー4内に流体を流入し、予試薬と流体とを混合したり、予試薬を流体に溶解させたりすることもできる。この場合、予試薬は流体に限られず、チャンバー4内に収容できるものであれば、いずれの形態も用いることができる。
なお、チャンバー4内には、リトマス試験紙やpH試験紙等、流体等が混合されたことが確認できる手段を収容しておくこともできる。
ここで、本明細書において流路とは、微細な(マイクロ)流路のことであり、ガラス製基板、シリコーン樹脂製基板等の基板上に微細加工された、流体を送流可能な溝であって、幅および深さがnm〜μm単位の寸法の溝のことをいう。
上記基板に用いられる材料としては、微細な流路を形成することができれば特に限定されず、用途に応じて選択することができる。具体的には、ガラス、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、金属、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、汎用透明エンジニアリングプラスチック、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等が挙げられる。
流路3、インレット2、及びアウトレット5は、流体等をチャンバー4内で混合できるように構成されていればよく、図1のように、インレット2、インレット2とチャンバー4を接続する流路3、チャンバー4とアウトレット5を接続する流路3、及びアウトレット5がそれぞれ1つからなる構成に限られるものではない。例えば、インレット、インレットとチャンバーを接続する流路がそれぞれ2つからなり、チャンバーとアウトレットを接続する流路、及びアウトレットがそれぞれ1つからなる構成であってもよい。この場合には、2つのインレットから異なる流体をそれぞれ流入し、チャンバー内で流体を混合し、混合した流体を1つのアウトレットから流出させることができる。このように、インレット、インレットとチャンバーを接続する流路がそれぞれ2つ以上からなる構成であってもよく、また、チャンバーとアウトレットを接続する流路、アウトレットがそれぞれ2つ以上からなる構成であってもよい。
また、マイクロチップ用混合装置1の内部にはチャンバー4の上部に消泡手段6が設けられ、その消泡手段6の上端部は気泡抜き孔7を有している。図2に示されるように、流体等をチャンバー4内で混合した際に生じる気泡は、液面では消えないものの、消泡手段のある上方に押し出されてゆき、消泡手段6に押し付けられることで、気泡が破壊される。これにより生じる気体は消泡手段6の上端部に配置された気泡抜き孔7により外部へ排出されるので、チャンバー4内部の流体や気泡が外部に漏れることが抑制され、良好に流体を混合することができる。
この実施形態では、上記消泡手段6として、チャンバー4の上部に形成された、対向する内壁の間隔が上方に向けて狭められるテーパー壁8を有している。この場合、テーパー壁の垂線に対する角度θが、下記式(1)で示す範囲であることが好ましく、下記式(2)で示される範囲であることより好ましい。
0°<θ<60° ・・・(1)
0°<θ<30° ・・・(2)
上記において角度θが60°を超えると、気泡を押し込んで破壊する消泡効果が弱まる傾向がある。角度θが0°では、気泡を気泡抜き孔7に向けて集める効果が乏しくなる。
上記消泡手段6を設けることにより、テーパー壁8に付着した気泡を形成する液滴をチャンバー4へ還流し、チャンバー4内部の流体が外部に漏れることを防ぐことができる。
上記気泡抜き孔7の開口部径は、流体等の混合により生じた気泡、発生する気体、及び基板等の性質によって適宜選択することができるが、0.1〜2.0mmであることが好ましい。気泡抜き孔7の開口部径が0.1mm未満では、気泡が破壊して生じた気体を流出させにくくなる傾向があり、2.0mmよりも大きいと、気泡抜き孔7からチャンバー内に異物が混入する恐れがある。
上記テーパー壁8は、その内側面が凹凸形状をなすことが好ましい。凹凸形状は、内側面全体に施されている必要はなく、一部に形成されているだけでもよい。気泡が凹凸形状に押し付けられることで、より効率よく気泡の破壊が進むことで、生じる気体の外部への排出が促進され、良好に流体を混合することができる。
チャンバー4の下方には、本発明による振動手段を構成する圧電素子13が配置されている。圧電素子13の上下面には、上部電極12、下部電極14が設けられ、上部電極12に配線10が接続され、下部電極14に配線11が接続されている。これらの配線10、11は、外部に設置された図示しない駆動装置に接続されるようになっている。
圧電素子13は、駆動装置から交流電圧を印加されることによって超音波振動などの振動を発生させるので、この振動がチャンバー4に作用することによって、チャンバー内の流体等を良好に混合することができる。
上記圧電素子13の材料としては、電圧を加えると伸縮するものであれば特に制限はなく、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、ビスマス鉄酸化物、ニオブ酸金属物、チタン酸バリウム、又はこれらの材料に金属や異なる酸化物を加えたもの等が挙げられる。
次に、このマイクロチップ用混合装置1の作用効果を説明する。
例えば2種以上の流体を混合したい場合について説明すると、2種以上の流体をインレット2から供給して、一方の流路3を介してチャンバー4へ流入させる。この場合、インレット2を有する複数の流路3を設けて、それぞれの流路3から混合すべき流体を流入させることもできる。
チャンバー4に流入した複数の流体は、チャンバー4の下方に配置された圧電素子13によって振動を受けて撹拌される。圧電素子13による振動は、配線10、配線11を通して、上部電極12、下部電極14に交流電圧を印加することにより、発生させることができる。圧電素子による振動の周波数は、特に限定されないが、20〜200Hzが好ましく、100〜170Hzがより好ましい。
チャンバー4に流入した流体を、圧電素子13による振動によって撹拌させると、多数の微細な気泡が発生してチャンバー4内に滞留し、撹拌が効果的になされなくなってしまうという問題が生じる。
このため、本発明では、チャンバー4の上方に、消泡手段6を設けている。この実施形態の場合、消泡手段6は、テーパー壁8と、その上端に設けられた気泡抜き孔7によって構成されている。
チャンバー4内で発生した気泡は、チャンバー4の上部からテーパー壁8に沿って上昇し、テーパー壁8によって押し込められて気泡が破壊され、気体と液体とに分離して、気体は気泡抜き孔7から流出し、液体はチャンバー4内に戻される。このため、発生した気泡が、液体を含んだまま気泡抜き孔7から流出してしまうことを抑制することができ、圧電素子13による振動を続けることが可能となる。
チャンバー4内で撹拌されて混合された流体(液体)は、他方の流路3を通ってアウトレット5から取出すことができ、その後は、図示しない分析装置等に送って他の処理を施すことができる。
なお、チャンバー4内で混合する対象は流体どうしに限られない。例えば、チャンバー4内に予試薬を収容しておき、流路3を介してチャンバー4内に流体を流入し、予試薬と流体とを混合したり、予試薬を流体に溶解させたりすることもできる。この場合、予試薬は流体に限られず、チャンバー4内に収容できるものであれば、いずれの形態も用いることができる。
なお、混合した流体の分析は、チャンバー4内で行うこともできる。例えば、チャンバー4内に、リトマス試験紙やpH試験紙等の分析用手段を配置しておき、流体等を混合した状態で分析用手段と反応させることにより、定性又は定量分析を行うこともできる。
図3には、本発明の第二実施形態に係るマイクロチップ用混合装置が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同じ構成をなす部分には同じ符号を付して、その説明を省略することにする。
このマイクロチップ用混合装置1aは、前記実施形態と同様に、消泡手段6として、チャンバー4の上部に形成された、対向する内壁の間隔が上方に向けて狭められるテーパー壁8を有している。ただし、この実施形態では、テーパー壁8の内面に、微粒子9のコーティング層が設けられている点が、前記実施形態と異なっている。微粒子9のコーティング層によって、テーパー壁8に沿って上昇する気泡を破壊しやすくし、消泡効果を高めることができる。
コーティング層を形成する微粒子は、親水性(濡れ性)が良好なものであることが好ましく、接触角γが90°以下であることがより好ましい。このような微粒子としては、例えばシリカ微粒子が挙げられる。このような微粒子を用いることで、コーティング層に付着した気泡を形成する液滴をすばやくチャンバー4へ還流し、チャンバー4内部の流体が外部に漏れることを防ぐことができる。
ここで、接触角γとテーパー壁の垂線に対する角度θをパラメータとした、消泡効果が生じるパラメータ近似線図を図6に示した。これによれば、接触角γが大きいほど、テーパー壁の垂線に対する角度θは小さいほうが好ましく、一方、接触角γが小さいほど、テーパー壁の垂線に対する角度θは大きいほうが好ましい。また、接触角γが大きいほど、気泡抜き孔の開口部径は小さいほうが好ましく、接触角γが小さいほど、気泡抜き孔の開口部径は大きいほうが好ましい。
なお、上記微粒子9のコーティング層の代わりに、別の凹凸形状を設けることでも、同様な効果を得ることができる。このような凹凸形状としては、円錐状、紡錘状、円錐台状、紡錘台状から選ばれる1種または2種類以上の突起が所定間隔で多数立設された形状等が挙げられる。
図4には、本発明の第三実施形態に係るマイクロチップ用混合装置が示されている。このマイクロチップ用混合装置1bでは、振動手段を構成する圧電素子13、上部電極12、下部電極14、配線10、及び配線11が、マイクロチップ用混合装置1b外にあって、チャンバー4の外壁、この実施形態の場合は底壁に接するように配置される。このようなマイクロチップ用混合装置であれば、外付けの圧電素子を用いることもできるし、圧電素子に限らない他の振動手段を用いることができる。また、マイクロチップを使い捨てチップとした際に、ここのチップ毎に圧電素子を設ける必要がなくなり、製造コストを低減できる。
図5は、本発明の第四実施形態に係るマイクロチップ用混合装置が示されている。このマイクロチップ用混合装置1cには、チャンバー4上部の空間を減圧する減圧手段15が配置されている。これにより、チャンバー4内部に発生する気泡を上方に誘導することができるので、消泡手段6による気泡の破壊を促進することができ、また、発生する気体の外部への排出を促進することができる。
上記減圧手段としては、特に限定されず、例えば、各種の真空ポンプを用いることができる。
本発明に係るマイクロチップ用混合装置は、チャンバー4内で混合された流体を分析する分析手段と組み合わせて、分析装置として用いることもできる。この場合、分析手段はマイクロチップ用混合装置内であって、チャンバー4の下流であり、流路3の途中に配置することができるが、これに限られず、任意の場所に配置することができる。
なお、分析手段としては、例えば呈色判定試薬を封入し呈色反応から分析したり、液だまりへ赤外光を照射し吸光度で分析したり、液だまりへ電極(負極、正極、参照極)を設置し電気化学的に分析したりする方法などが挙げられる。
上記分析手段の他にも、本発明に係るマイクロチップ用混合装置と組み合わせるものとして、ろ過手段、希釈手段、加熱手段、及び廃液槽等があるが、これに限られない。
1:マイクロチップ用混合装置
2:インレット
3:流路
4:チャンバー(液槽)
5:アウトレット
6:消泡手段
7:気泡抜き孔
8:テーパー壁
9:微粒子
10:上部電極への配線
11:下部電極への配線
12:上部電極
13:圧電素子
14:下部電極
15:減圧手段

Claims (11)

  1. マイクロチップ内で流体を混合するためのマイクロチップ用混合装置において、
    前記マイクロチップ内に形成された、前記流体の流路と、
    該流路が下部に接続されたチャンバーと、
    該チャンバー内の流体に振動を与える振動手段と、
    該振動手段の振動で発生する気泡を消泡させる消泡手段と、
    該消泡手段の上端部に配置された気泡抜き孔とを備えていることを特徴とするマイクロチップ用混合装置。
  2. 前記消泡手段は、前記チャンバー上部に形成された、対向する内壁の間隔が上方に向けて狭められるテーパー壁を有し、該テーパー壁の垂線に対する角度θが下記式(1)で示す範囲である、請求項1に記載のマイクロチップ用混合装置。
    0°<θ<60° ・・・(1)
  3. 前記テーパー壁の内側面が凹凸形状をなす、請求項1又は2に記載のマイクロチップ用混合装置。
  4. 前記凹凸形状は微粒子のコーティング層からなる、請求項3に記載のマイクロチップ用混合装置。
  5. 前記凹凸形状は、円錐状、紡錘状、円錐台状、紡錘台状から選ばれる1種または2種類以上の突起が所定間隔で多数立設された形状である、請求項3に記載のマイクロチップ用混合装置。
  6. 前記振動手段は圧電素子である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のマイクロチップ用混合装置。
  7. 前記振動手段は、マイクロチップ内にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載のマイクロチップ用混合装置。
  8. 前記振動手段は、前記マイクロチップ外にあって、前記チャンバーの外壁に接するように配置されたものからなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のマイクロチップ用混合装置。
  9. 前記消泡手段は、前記チャンバー上部の空間を減圧する減圧手段を更に有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載のマイクロチップ用混合装置。
  10. 前記チャンバー内には予試薬が収容されており、前記流路を介して前記チャンバー内に流体を流入し、前記予試薬と前記流体とを混合する、請求項1〜9のいずれか1項に記載のマイクロチップ用混合装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のマイクロチップ用混合装置と、前記チャンバー内で混合された流体を分析する分析手段とを備えていることを特徴とする分析装置。
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