JP2020043379A - 電子装置 - Google Patents

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民雄 河口
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大輔 内田
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大輝 依田
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Abstract

【課題】全二重通信において、反射波の影響を小さくして必要なアイソレーションを確保できる電子装置を提供すること。【解決手段】実施形態の電子装置は、送信信号を発生し、発生した送信信号を変調する送信部101と、送信部101からの送信信号を増幅する送信増幅回路103と、送信増幅回路103からの送信信号を送信し、受信信号を受信するアンテナ105と、送信増幅回路103からの送信信号とアンテナ105からの受信信号とを分離する分岐回路106と、分岐回路106で分離された受信信号を増幅する受信増幅回路104と、受信増幅回路104からの受信信号を復調する受信部102と、アンテナ105と分岐回路106の間に設けられ、送信信号の一部を反射する共振回路110とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電子装置に関する。
電子装置による全二重通信に関する技術として、サーキュレータを用いて送受信を分離するシステムの受信回路の一部に、送信信号から分離された信号を合成してキャンセルする構造を設けることが知られている。また、サーキュレータとアンテナとの間に定在波発生器を設けて、定在波発生器とアンテナからの反射波の合成によって、サーキュレータからの漏洩波を打ち消す方法も知られている。
特開平11−274954号公報 特許第4049968号公報
無線通信における全二重通信は、周波数を共用して同時に双方向通信が行えることから、時分割複信や周波数分割複信に対して周波数の有効利用できる利点及び通信容量の増大が見込める利点がある。一方、送信と受信が同じ周波数を用いて同時に行われるため、互いの信号が干渉してしまうことがある。一般に、送信電力は受信電力に対して十分大きいため、自局からの送信信号が回り込んで干渉波として受信信号に混入してしまうと、受信信号のSNは悪化する。自局の送受信のアイソレーションを確保するため、アンテナを共用する場合には、サーキュレータが良く用いられる。このため、無線通信にて全二重通信を実現する場合、送信信号と受信信号との間のアイソレーションを十分取る必要がある。ここで、サーキュレータを用いてアイソレーションを取る場合、送信と受信との間のアイソレーションには、サーキュレータのアイソレーション、アンテナ端での反射波、その他のサーキュレータとアンテナ間に置かれる回路部品からの反射波及びアンテナから出力された信号が空間上で反射して戻ってくる反射波が影響する。このため、これらすべての反射波の合成結果が受信部で十分小さくなるようにし、必要な受信信号のSNを実現する必要がある。また、無線通信の場合、これらはある帯域幅を持った変調波であることが多いため、通信に必要な帯域にわたってこれら反射波の影響を低減する必要がある。
本実施形態の目的は、全二重通信において、反射波の影響を小さくして必要なアイソレーションを確保できる電子装置を提供することにある。
実施形態の電子装置は、送信部と、第1増幅回路と、アンテナと、分岐回路と、第2増幅回路と、受信部と、共振回路とを備える。送信信号は、送信信号を変調する。第1増幅回路は、送信信号を増幅する。アンテナは、第1増幅回路からの送信信号を送信し、かつ、他の無線装置からの受信信号を受信する。送信信号の送信期間と受信信号の受信期間は少なくとも一部重複している。分岐回路は、第1増幅回路からの送信信号とアンテナからの受信信号とを分離する。第2増幅回路は、分岐回路で分離された受信信号を増幅する。受信部は、第2増幅回路からの受信信号を復調する。共振回路は、アンテナと分岐回路の間に設けられ、送信信号の一部を反射する。
図1は、第1の実施形態に係る電子装置のブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係る共振回路の構成例を示す図である。 図3Aは、第1の実施形態に係る共振回路の反射特性及び通過特性の一例の計算結果を示す図である。 図3Bは、第1の実施形態に係る共振回路の反射特性及び通過特性の一例の計算結果を示す図である。 図4は、第1実施形態に係る回路計算に用いた回路構成例を示す図である。 図5Aは、第1の実施形態に係るサーキュレータのポート位置を示す図である。 図5Bは、第1の実施形態に係るサーキュレータの周波数特性の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係るアンテナの反射特性の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係る共振回路の周波数特性の一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る共振回路の有無による送信信号の漏れ込量の違いを示す図である。 図9Aは、第1の実施形態に係る分岐回路の変形例を示す図である。 図9Bは、第1の実施形態に係る分岐回路の変形例を示す図である。 図9Cは、第1の実施形態に係る分岐回路の変形例を示す図である。 図9Dは、第1の実施形態に係る分岐回路の変形例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係るアンテナの外部に反射体がある場合の回路構成例を示す図である。 図11は、第1の実施形態に係る送受信信号とそれらの相関を取った場合の特性例を示す図である。 図12は、第2の実施形態に係る電子装置のブロック図である。 図13Aは、第2の実施形態に係る伝送線路を用いた共振回路の構成例を示す図である。 図13Bは、第2の実施形態に係る伝送線路を用いた共振回路の周波数特性の一例を示す図である。 図14は、第2の実施形態に係る共振回路の有無による送信信号の漏れ込量の違いを示す図である。 図15は、第3の実施形態に係る共振回路の構成を示す図である。 図16は、第3の実施形態に係るスイッチの構成例を示す図である。 図17は、第4の実施形態に係る電子装置のブロック図である。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る電子装置のブロック図である。電子装置は、全二重通信をする電子装置であって、送信部101と、受信部102と、送信増幅回路103と、受信増幅回路104と、アンテナ105と、分岐回路106と、共振回路110とを有する。以下で説明する全二重通信は、送信信号の送信周波数帯と受信信号の受信周波数帯の少なくとも一部が重なっており、さらに、送信信号の送信期間と受信信号の受信期間の少なくとも一部が重なっている通信のことを言う。
送信部101は、CPU等の信号処理部から送られたデータに基づいて送信信号を生成する。また、送信部101は、生成した送信信号を変調する。送信部101は、変調した送信信号を送信増幅回路103に入力する。
受信部102は、受信増幅回路104から入力された受信信号を復調する。また、受信部102は、受信信号からデータを取り出し、取り出したデータをCPU等の信号処理部に送る。
送信増幅回路103は、送信信号を増幅する増幅回路である。送信増幅回路103は、送信信号の帯域制限のためのフィルタを備えていてもよい。
受信増幅回路104は、受信信号を増幅する増幅回路である。受信増幅回路104は、受信信号の帯域制限のためのフィルタを備えていてもよい。
アンテナ105は、送信と受信とで共用されるアンテナである。アンテナ105は、送信信号を送信するとともに受信信号を受信する。アンテナ105は、無線信号を送受信できるものであれば特に限定されない。
分岐回路106は、送信増幅回路103の出力端と受信増幅回路104の入力端との接点に設けられており、送信増幅回路103から入力される送信信号を共振回路110の方向に分岐させ、共振回路110から入力される受信信号を受信増幅回路104の方向に分岐させることで送信信号と受信信号を分離する。分岐回路106は、例えばサーキュレータである。一般に、サーキュレータで実現できるポート間のアイソレーションはおおよそ20〜40dB程度である。
共振回路110は、アンテナ105と分岐回路106との間に設けられ、送信信号の反射量を調整する。
図2は、共振回路110の構成例を示す図である。一例の共振回路110は、特性インピーダンスZ0の信号入力部114と信号出力部115とを有する。信号入力部114には、入力信号の位相調整用の伝送線路113が接続されている。また、信号出力部115には、出力信号の位相調整用の伝送線路116が接続されている。
伝送線路113と伝送線路116との間には、複数段、図では3段の共振器111a、111b、111cが接続されている。伝送線路113と1段目の共振器111aとの結合度QはQe1であり、伝送線路116と3段目の共振器111cとの結合度QはQe2である。また、共振器111aと共振器111bの相互の結合係数kはk12であり、共振器111bと共振器111cの相互の結合係数kはk23である。また、共振器111aの共振周波数fはf01であり、共振器111bの共振周波数fはf02であり、共振器111cの共振周波数fはf03である。
ここで、共振器111a、111b、111cの構造は、例えば一般的なフィルタ回路と類似した、インダクタとキャパシタの直列共振器でよい。この場合、結合係数k12及びk23を適切に選ぶことで共振器111a、111b、111cは、後で説明する反射波の制御機能に加えて帯域制限の機能も併せ持つ。
図3Aは、図2の共振回路において、共振器111a、111b、111cの共振周波数f01、f02、f03を1.88GHz、結合係数k12、k23を0.197、結合度Qe1、Qe2を4.1としたときの通過特性S21と反射特性S11の計算結果を示す図である。また、図3Bは、図2の共振回路において、共振器111a、111b、111cの共振周波数f01、f02、f03を1.88GHz、結合係数k12、k23を0.197、結合度Qe1、Qe2を5としたときの通過特性S21と反射特性S11の計算結果を示す図である。
図3Aと図3Bの比較からも明らかなように、結合度Qの値が変わることにより、反射量は、−40dbから−20dB程度まで変化する。一方、結合度Qの値が変わっても、通過損失は0.4dB程度で変化しない。つまり、反射量を可変しても通過損失に与える影響は極めて軽微であることが分かる。
このように、共振回路110に用いられる共振器は、通信に使用する帯域を確保するために相互結合され、その共振周波数は、通信帯域内に入るように設定されることが望ましい。しかしながら、後述のように結合度が十分に大きい場合には、共振回路110の帯域幅を通信帯域に対して十分大きくすることができる。この場合、共振回路に用いている共振器の共振周波数を通信で用いる通信帯域外に設定することもできる。また、入力側の結合度Qe1と出力側の結合度Qe2とを変化させることで反射量を制御することができる。また、共振器間の結合係数kは、通過損失や共振回路の帯域の端での反射特性の悪化を考えると、必要となる信号帯域のおおよそ1.2倍以上の結合量となるように設定されることが望ましい。ただし、急峻な周波数特性を共振回路で実現できる場合には、結合係数kは、信号帯域の1.1倍程度の結合量とされても問題ない。
図4は、第1実施形態に係る回路計算に用いた回路構成例を示す図である。図4では、分岐回路106に3端子サーキュレータが用いられている。また、サーキュレータのアイソレーション量をI(dB)とした場合、共振回路110からの反射Γr(dB)とアンテナ105からの反射量Γa(dB)との合成量がI(dB)であって逆位相となるように共振回路110の特性が決定される。これにより、サーキュレータからのアイソレーションは打ち消され、受信部102における送信信号の影響は低減される。
各部品の反射特性、分岐回路106に3端子サーキュレータが用いられ、アンテナ105にロッドアンテナが用いられた場合の反射特性を例示する。図5Aは、3端子サーキュレータのポート構成を示す図である。3端子サーキュレータは、Port1、Port2、Port3の3つの端子を有する。例えば、Port1は受信信号の出力ポート、Port2は送信信号の入力ポート、Port3は送信信号の出力ポート兼受信信号の入力ポートとして用いられる。図5Bは、サーキュレータの周波数特性を示す図である。また、図6は、ロッドアンテナの反射特性を示す図である。なお、伝送する送受信信号の中心周波数は2.45GHzである。
図5Bに示すように、2.45GHzにおけるサーキュレータのアイソレーションは、約−22.5dBである。また、2.45GHzにおけるアンテナ105からの反射量は約−13dBである。この状態において、共振回路110として図2で示した3段の共振器111a、111b、111cを結合した回路を用いるとする。図7は、共振回路単体の通過量S21と反射量S11の周波数特性を示す図である。ここで、共振器111a、111b、111cの共振周波数f01=f02=f03=2.45GHz、結合度Qe1=6.9、Qe2=1.0、結合係数k12=0.088、k23=0.198、伝送線路113の特性インピーダンスは50Ω、伝送線路113の2.45GHzにおける電気長は337度、伝送線路116の特性インピーダンスは50Ω、伝送線路116の2.45GHzにおける電気長は6.8度である。
図8は、共振回路110がない回路において送信部101から送信信号を入力した場合に受信部102で受信される送信信号の漏れ込みレベルの計算結果と、共振回路110がある回路において送信部101から送信信号を入力した場合に受信部102で受信される送信信号の漏れ込みレベルの計算結果とを比較して示した図である。図8に示すように、共振回路110がない場合、サーキュレータのアイソレーション特性とアンテナでの反射が大きく見えてしまう。結果として、送信信号は受信帯域(2.425〜2.475GHz)では−16dB程度しか減衰されず、受信帯域における送信信号の影響が大きいことが分かる。一方、共振回路110がある場合、送信信号は受信帯域で−55dB以上減衰している。つまり、共振回路110の有無によって−30dB以上アイソレーション特性の改善効果が得られる。
上記の計算例ではアンテナ105及び共振回路110の帯域が10%以下と狭帯域であるため、キャンセルされる帯域も狭くなっている。これに対し、アンテナ105に広帯域なアンテナが用いられる場合には、共振回路110における共振器の結合係数を強くすることでキャンセルされる帯域を広くすることができる。
以上説明したように第1の実施形態では、アンテナ105と分岐回路106との間に共振回路110が設けられている。共振回路110により、反射波の影響を小さくして必要なアイソレーションを確保できる。
図9A、図9B、図9C、図9Dは、分岐回路106の変形例を示す図である。図9Aは、分岐回路106としての、4端子サーキュレータ1061を示す図である。図9Bは、分岐回路106としての、2つの3端子サーキュレータ1062と3端子サーキュレータ1063とを接続した回路を示す図である。
図9Aに示すように、4端子サーキュレータ1061は、Port1、Port2、Port3、Port4の4つの端子を有する。4端子サーキュレータ1061では、例えば、3端子サーキュレータと同様に、Port1は受信信号の出力ポート、Port2は送信信号の入力ポート、Port3は送信信号の出力ポート兼受信信号の入力ポートとして用いられる。そして、Port4は終端とされる。Port4が終端とされることにより、3端子サーキュレータよりもアイソレーションを改善することができる。
図9Bの例では、3端子サーキュレータ1062のPort2と3端子サーキュレータ1063のPort1とを接続することで、3端子サーキュレータの組み合わせ回路は、4端子サーキュレータと同様の動作をする。この場合、例えば3端子サーキュレータ1062のPort3(図のPort4)が終端とされることにより、3端子サーキュレータが単独で用いられるよりもアイソレーションを改善することができる。
分岐回路106には、必ずしもサーキュレータが用いられる必要はない。図9Cは、分岐回路106としてのT分岐回路1064を示す図である。また、図9Dは、分岐回路106としてのハイブリット回路1065を示す図である。T分岐回路1064及びハイブリット回路1065は、線路のインピーダンスが適切に設定されることにより、分岐回路として動作する。T分岐回路1064及びハイブリッド回路1065は、サーキュレータよりもアイソレーションの性能は劣るものの、磁性体を用いずに平面回路パターンのみで構成され得る。
次に、アンテナ105の外部に反射物等があり、送信信号の一部が反射してくるような場合への第1の実施形態の適用について説明する。ここでは、図10に示した回路構成を考える。図10の回路構成では、図1で示した回路構成に対して、アンテナの外部に反射体107がある。また、図10の回路構成では、図1で示した回路構成に対して、信号処理部108が設けられている。信号処理部108は、例えばCPU、ASIC、FPGA又はDSPといったデジタル信号処理器を有する。信号処理部108は、ROM及びRAMといったメモリを有していてもよい。また、信号処理部108は、複数のCPU等を有してもよいし、複数のメモリを有していてもよい。このような信号処理部108は、送信信号に含めるデータ及び受信信号に含まれるデータを処理する。
アンテナ105の外部に反射体107がある場合、アンテナ105から送信された送信信号は反射体107で反射することがある。反射体107における反射波が受信信号に影響して受信信号のSNが悪化することがある。したがって、反射体107からの反射波も考慮して共振回路110の構成を考えることが望ましい。
反射体107の影響も考慮した共振回路110の校正手法として、はじめに、シールドルーム等の反射体107の影響が無い状態で受信信号のSNがよくなるように共振回路110の共振周波数、結合度、結合係数といったパラメータを決める。次に、反射体107がある状態で反射体107からの反射波を含んだ状態の受信信号をアンテナ105で受信させる。このとき、信号処理部108は、送信信号と受信信号との相関を取る。図11は、送信信号と、受信信号と、送受信信号の相関結果とを示した図である。反射体107が無い場合、送信信号のアンテナ105までの反射波は共振回路110によってキャンセルされるために分岐回路106を介して受信信号には混入されない。したがって、相関処理をしても高い相関は得られない。一方、反射体107がある場合、反射体107からの反射波は共振回路110の設計時に考慮されていないためキャンセルされない。したがって、送受信信号で相関を取ると送信信号のアンテナ105までの反射波だけがキャンセルされ、反射体107からの反射波はキャンセルされない。これにより、反射体107からの反射波は相関が高い場所として現れる。この相関が高い場所の時間差tr又は信号強度から反射体107の位置や反射量を計算することができる。また、この反射量のレベルに合わせて共振回路110を調整又は再設計することで、反射体107からの反射波もキャンセルすることができる。なお、ここでは、相関結果を利用して共振回路110が調整又は再設計される例が示されているが、相関結果に代えてチャネル測定の結果を利用して共振回路110が調整又は再設計されてもよい。チャネル測定は、例えば信号処理部108で行われてよい。
[第2の実施形態]
図12は、第2の実施形態に係る電子装置のブロック図である。第2の実施形態に係る電子装置は、共振回路110の構成を、複数の伝送線路の組み合わせである伝送線路201に変更したものである。図2の伝送線路201は、4本の線路201a、201b、201c、201dを有している。線路201aの特性インピーダンスZはZ1であり、伝送信号の周波数帯における電気長EはE1である。同様に、線路201bの特性インピーダンスZはZ2であり、伝送信号の周波数帯における電気長EはE2である。線路201cの特性インピーダンスZはZ3であり、伝送信号の周波数帯における電気長EはE3である。線路201dの特性インピーダンスZはZ4であり、伝送信号の周波数帯における電気長EはE4である。線路201a〜201dの特性インピーダンスZと電気長Eは、分岐回路106の特性とアンテナ105の特性とに応じて調整されている。なお、特性インピーダンスZは、例えばそれぞれの伝送線路の幅を調整することで調整され得る。また、電気長Eは、例えばそれぞれの伝送線路の長さを調整することで調整され得る。したがって、所望の特性インピーダンスZと電気長Eとを有する伝送線路201は、プリント基板又は積層基板等に簡単に構成することができる。
伝送線路201は、各線路の特性インピーダンスZと電気長Eとの調整によって反射量を調整する。受信部102は、各線路からの反射信号を受信信号に合成することで受信信号に混入している送信信号をキャンセルする。
図13Aは、第1の実施形態の図4で示した回路と同じ特性になるように構成した伝送線路201の例を示す図である。また、図13Bは、第2の実施形態における共振回路としての伝送線路201の周波数特性を示す図である。一例の伝送線路201は、特性インピーダンスの異なる9本の線路201a〜201iを接続して構成されている。それぞれの線路の特性インピーダンスZと2.45GHzにおける電気長Eは、Z1=50Ω、E1=338.4度、Z2=84.7度、E2=90度、Z3=50Ω、E3=180度、Z4=181.7Ω、E4=90度、Z5=50Ω、E5=180度、Z6=53.3Ω、E6=90度、Z7=50Ω、E7=180度、Z8=21.6Ω、E8=90度、Z9=50Ω、E9=6.5度である。図14は、第2の実施形態に係る共振回路としての伝送線路201の有無による送信信号の漏れ込量の違いを示す図である。図14に示すように、共振回路としての伝送線路201の有無により大きく漏れ込量が改善することが分かる。
なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と組み合わせられてもよい。つまり、共振回路110は、結合された複数の共振器と、線路幅及び電気長の異なる線路を含む伝送線路とによって構成されていてもよい。
[第3の実施形態]
図15は、第3の実施形態に係る共振回路の構成例を示す図である。第3の実施形態の共振回路は、第1の実施形態の共振回路の変形例である。
図15では、信号入力部114には、伝送線路113の代わりに移相器313が接続されている。また、信号出力部115には、伝送線路116の代わりに移相器316が接続されている。移相器313は、共振回路110への入力信号の位相を動的に変更することで、入力側の伝送線路の電気長を変化させる。移相器316は、共振回路110からの出力信号の位相を動的に変更することで、出力側の伝送線路の電気長を変化させる。
また、移相器313には、調整部の一例としての可変キャパシタ回路311が接続されている。可変キャパシタ回路311は、移相器313の出力端に直列に接続された可変キャパシタ311a、可変キャパシタ311aの両端に並列に接続された可変キャパシタ311b及び311cを有する。また、移相器316に可変キャパシタ回路312が接続されている。可変キャパシタ回路312は、移相器316の入力端に直列に接続された可変キャパシタ312a、可変キャパシタ312aの両端に並列に接続された可変キャパシタ312b及び312cを有する。可変キャパシタ回路311は、それぞれの可変キャパシタのキャパシタンスの調整によって入力側の結合度Qe1を変化させる。可変キャパシタ回路312は、それぞれの可変キャパシタのキャパシタンスの調整によって出力側の結合度Qe2を変化させる。また、反射電力を調整する方法として、共振器の共振周波数を可変する方法がある。例えば、共振器111aの共振周波数を変化させた場合、共振器111bとの共振周波数が一致する場合に対して2つの共振器間の周波数がずれることにより結合度が低下する。これにより、共振周波数を変えても、結合を可変させて、反射電力を制御することができる。
図15の共振回路110は、反射電力を動的に変化させることができる。したがって、第3の実施形態では、例えば通信におけるチャネルが変化した場合等に生じる送信電力の反射量の変化に追従できる。したがって、第3の実施形態の共振回路は、移動体通信における全二重通信等にも適応できる。なお、移相器による位相の調整、可変キャパシタのキャパシタンスの調整は、例えば信号処理部108によって行われてよい。
なお、第3の実施形態の変形例として、図16に示すように、可変キャパシタ回路311の代わりに2つのスイッチ321を設ける構成も考えられる。2つのスイッチ321のうち、1つのスイッチ321の一端は移相器313に接続され、もう一端は結合線路322と接続される。もう1つのスイッチ321の一端は共振回路110の共振器111aに接続され、もう一端は結合線路322と接続される。図16は、入力側の構成を示しているが、出力側も同様である。出力側の場合、1つのスイッチ321の一端は移相器316に接続される、もう1つのスイッチ321の一端は共振回路110の共振器111cに接続される。スイッチ321は、例えばMOSFETスイッチでよい。
結合線路322は、調整した範囲で結合度が定められた複数の伝送線路を有する。例えば図16は、3つの伝送線路322a、322b、322cを有する。例えば、スイッチ321を介して移相器313と、伝送線路322aと、共振回路110とが接続されたとき、入力側の結合度Qe1は結合度Qe11になる。同様にスイッチ321を介して移相器313と、伝送線路322bと、共振回路110とが接続されたとき、入力側の結合度Qe1は結合度Qe12になる。また、スイッチ321を介して移相器313と、伝送線路322cと、共振回路110とが接続されたとき、入力側の結合度Qe1は結合度Qe13になる。
図16のようにスイッチ321によって電子的に結合度を調整することも可能である。
[第4の実施形態]
図17は、第4の実施形態に係る電子装置のブロック図である。第1の実施形態においては、送信信号の反射波が受信部102においてキャンセルされるように共振回路110からの反射電力と反射位相とが調整される。しかしながら、共振回路110で反射電力と反射位相とが調整されただけでは十分なキャンセル量が得られない場合もある。第4の実施形態では、送信部101に可変移相器401と、可変抵抗402とを含むキャンセル回路を接続している。このような構成により、送信部101から出力される送信信号から一部の信号を取り出し、キャンセル回路を用いて信号の電力と位相とを調整し、調整した信号を受信部102において合成する。これにより、第1の実施形態よりも高いキャンセル量を得ることができる。なお、可変移相器401は、遅延用の伝送線路でもよい。
なお、共振回路110を持たせずに可変移相器401と可変抵抗402だけで反射電力をキャンセルしようとする場合、可変移相器401及び可変抵抗402の規模を大きくする必要が生じる。第4の実施形態では共振回路110と、可変移相器401及び可変抵抗402とを合わせて用いることで簡易な構成でより大きいキャンセル量を実現することができる。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
101 送信部、102 受信部、103 送信増幅回路、104 受信増幅回路、105 アンテナ、106 分岐回路、108 信号処理部、110 共振回路、111a,111b,111c 共振器、113 伝送線路、114 信号入力部、115 信号出力部、116 伝送線路、201 伝送線路、201a,201b,201c,201d,201e,201f,201g,201h、201i 線路、311 可変キャパシタ回路、311a,311b,311c 可変キャパシタ、312 可変キャパシタ回路、312a,312b,312c 可変キャパシタ、313 移相器、316 移相器、321 スイッチ、322 結合線路、322a,322b,322c 伝送線路、401 可変移相器、402 可変抵抗、1061 4端子サーキュレータ、1062,1063 3端子サーキュレータ、1064 T分岐回路、1065 ハイブリッド回路。

Claims (11)

  1. 送信信号を変調する送信部と、
    前記送信信号を増幅する第1増幅回路と、
    前記第1増幅回路からの前記送信信号を送信し、かつ、他の無線装置からの受信信号を受信するものであって、前記送信信号の送信期間と前記受信信号の受信期間が少なくとも一部重複する、アンテナと、
    前記第1増幅回路からの前記送信信号と前記アンテナからの前記受信信号とを分離する分岐回路と、
    前記分岐回路で分離された前記受信信号を増幅する第2増幅回路と、
    前記第2増幅回路からの前記受信信号を復調する受信部と、
    前記アンテナと前記分岐回路の間に設けられ、前記送信信号の一部を反射する共振回路と、
    を具備する電子装置。
  2. 前記共振回路は、結合された複数の共振器を有する請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記共振回路は、入力線路及び出力線路の線路幅と異なる線路幅を有する複数の線路を含む伝送線路を含む請求項1又は2に記載の電子装置。
  4. 前記共振回路の結合度又は共振周波数を調整する調整部をさらに具備する請求項1に記載の電子装置。
  5. 前記調整部は、可変キャパシタにより前記結合度を調整する請求項4に記載の電子装置。
  6. 前記調整部は、スイッチにより前記結合度を調整する請求項4に記載の電子装置。
  7. 前記共振回路と前記アンテナとの間に設けられた位相調整用の伝送線路と、
    前記共振回路と前記アンテナとの間に設けられた移相器と、
    をさらに具備する請求項1乃至6の何れか1項に記載の電子装置。
  8. 前記分岐回路は、サーキュレータ、T分岐回路又はハイブリット回路である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子装置。
  9. 前記分岐回路は、4端子サーキュレータ又は2つの3端子サーキュレータの組み合わせ回路である請求項1乃至7の何れか1項に記載の電子装置。
  10. 前記送信部と前記受信部との間に設けられた、可変移相器と可変抵抗を含むキャンセル回路をさらに具備する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電子装置。
  11. 前記送信部と前記受信部との間の信号処理を行う信号処理部と、
    前記送信信号と前記受信信号の相関の結果又はチャネル測定の結果から前記共振回路を調整する回路調整部と、
    をさらに具備する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電子装置。
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