JP2020032137A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供する。【解決手段】 底部751B上を所定の周方向に転動する遊技球の転動速度は、転動速度変動手段によって所定の基準状態に対して変動可能に構成されるので、遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動させることで、滞留部751における遊技球の滞在時間を当該所定の基準状態に対して変動させることが可能となり、それによって、可動部材701が第2姿勢にて維持される期間もまた当該所定の基準状態に対して変動させることが可能となる。【選択図】 図17
Description
本発明は、弾球遊技機に代表される遊技機に関する。
従来の遊技機として、可動部材の姿勢を変化させることで、入賞口への遊技球の進入確率を変化させることが可能な入賞装置を備えた遊技機が知られ、入賞口等の遊技者に特典が付与される入球口に遊技球が進入するまでの過程において釘等の流下変化部材に当接することで遊技球の挙動が変化する構成が知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技球の挙動に関して、未だ改良の余地がある可能性がある。
そこで、本発明に係る遊技機では、例えば、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供することを目的としている。
本発明に係る遊技機は、上記の課題を解決するために、
遊技球が進入可能な入球口と、
該入球口に遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動する滞留部と、
該滞留部における前記転動部を前記所定の周方向に転動する遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動可能な転動速度変動手段と、を備えていることを特徴としている。
遊技球が進入可能な入球口と、
該入球口に遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動する滞留部と、
該滞留部における前記転動部を前記所定の周方向に転動する遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動可能な転動速度変動手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供することができる。
本発明に係る遊技機の実施形態について、遊技機の一種である弾球遊技機の一例としてのパチンコ機100を説明し、その後に変形例や他の種類の遊技機を説明する。まず、パチンコ機100の実施形態について、構造的な構成、電気的な構成、各種の制御処理を順に説明する。
<構造的な構成>
まず、図1から図12を主に参照して、パチンコ機100の構造部分の構成について説明する。図1〜図4は、パチンコ機100の各種状態を示す斜視図であり、図1はパチンコ機100の閉鎖状態を示し、図2は外枠101に対して前ブロック102及び中間ブロック103が一体的に開放されている状態を示し、図3は中間ブロック103に対して前ブロック102が開放されている状態を示し、図4は中間ブロック103に対して後ブロック104が開放されている状態を示している。また、図5は、パチンコ機100の正面図であり、図6は、図5の状態からパチンコ機100の前ブロック102を取り外した状態を示している。なお、各図において各種の配線は省略されており、また、図3及び図6において遊技盤400の構成の一部は省略されている。
まず、図1から図12を主に参照して、パチンコ機100の構造部分の構成について説明する。図1〜図4は、パチンコ機100の各種状態を示す斜視図であり、図1はパチンコ機100の閉鎖状態を示し、図2は外枠101に対して前ブロック102及び中間ブロック103が一体的に開放されている状態を示し、図3は中間ブロック103に対して前ブロック102が開放されている状態を示し、図4は中間ブロック103に対して後ブロック104が開放されている状態を示している。また、図5は、パチンコ機100の正面図であり、図6は、図5の状態からパチンコ機100の前ブロック102を取り外した状態を示している。なお、各図において各種の配線は省略されており、また、図3及び図6において遊技盤400の構成の一部は省略されている。
パチンコ機100は、例えば、図1〜図4に示すように、外枠101と、前ブロック102と、中間ブロック103と、後ブロック104とを備え、これら各部位を所定の操作により相対的に変位可能に構成されている。
外枠101は、パチンコ機100の本体部分を支持する本体支持手段としての機能を有している。外枠101は、例えば、図2に示すように、天板部111、底板部112、左側板部113及び右側板部114が組み付けられた略四辺形状の枠体であり、パチンコ機100を設置する遊技場に設けられた遊技機設置設備(島設備)に嵌め込まれると共に固定具(図示せず)によって強固に固定される。なお、パチンコ機100において外枠101は必須の構成ではなく、外枠101又は外枠101と同一の内形形状を有し、外枠101を除いたパチンコ機100の構成に相当する本体部分を支持する支持機構や、その本体部分を施錠する施錠機構の一部が島設備に備え付けられた構成としても良い。
外枠101における左右方向の一方側(左側板部113側)には、中間ブロック支持機構121,122が設けられている。この中間ブロック支持機構121,122によって外枠101と中間ブロック103とが接続(連結)され、パチンコ機100の本体部分が、パチンコ機100の正面視における左右方向の一端側(左側)を回動基端側とし、他端側(右側)を回動先端側として前方へ回動可能に構成されている。
中間ブロック支持機構121,122は、例えば、図1に示すように、外枠101の上端部と下端部とに離間して設けられている。中間ブロック支持機構121,122の各々は、例えば、外枠101に設けられる軸支持部によって、中間ブロック103に設けられる軸部が下側より支持され、軸支持部に設けられる軸孔に軸部が差し込まれた状態とされることにより、回動可能に構成されている。なお、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分を回動可能とする構成は、上記構成に限らず、中間ブロック103側に軸孔を設け、外枠101側に軸部を形成するなど、他の構成としても良い。
中間ブロック支持機構121,122には、所定の取り外し操作によって外枠101と中間ブロック103との接続状態を解除する機能が設けられ、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分が外枠101に対して取り外し可能に取り付けられている。例えば、外枠101に対して中間ブロック103を一定量以上開放し、且つ、上方側へ一定量移動させるという所定の取り外し操作をすることにより、外枠101に対する中間ブロック103の接続状態が解除される。これにより、外枠101に対してパチンコ機100の本体部分が取り外し可能とされている。
中間ブロック103に対して前側には、前ブロック102が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる前ブロック支持機構131,132によって中間ブロック103と前ブロック102とが接続されている。前ブロック支持機構131,132は、中間ブロック支持機構121,122と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して前ブロック102を前方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に構成されている。
中間ブロック103に対して後側には、後ブロック104が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる後ブロック支持機構136,137(図11参照)によって中間ブロック103と後ブロック104とが接続されている。後ブロック支持機構136,137には、中間ブロック支持機構121,122及び前ブロック支持機構131,132と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して後ブロック104を後方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に支持する構成とされている。
また、パチンコ機100には、外枠101に対する中間ブロック103の開閉を規制する中間ブロック施錠機構と、中間ブロック103に対する前ブロック102の開閉を規制する前ブロック施錠機構と、中間ブロック施錠機構及び前ブロック施錠機構の解錠や施錠を行うために操作される錠操作機構とが設けられている。また、図3に示すように、中間ブロック103には、前ブロック102の開口を通してパチンコ機100の前面側に露出する錠操作機構としてのキーシリンダ141が設けられている。
キーシリンダ141に対する所定の操作として、操作キー(図示せず)による右回転操作をした場合には、中間ブロック103に設けられた中間ブロック施錠機構の可動部143が作動する。これにより、中間ブロック施錠機構の一部として外枠101に設けられた被係合部142と可動部143との係合が解除されて、中間ブロック103は外枠101に対して開閉許容状態となる。
一方、キーシリンダ141に対する所定の操作キーによる左回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた前ブロック施錠機構の可動部144が作動する。これにより、前ブロック施錠機構の一部として前ブロック102に設けられた被係合部145と可動部144との係合が解除されて、前ブロック102は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103に対する後ブロック104の開閉を規制する後ブロック開閉規制機構が設けられている。この後ブロック開閉規制機構により、中間ブロック103に対して後ブロック104は、開閉が禁止された状態(開閉禁止状態)と開閉が許容された状態(開閉許容状態)とを所定の操作によって切り替え可能とされている。
後ブロック開閉規制機構は、例えば、図4に示すように、中間ブロック103に設けられる2つの開閉規制部150A,150Bと、後ブロック104に設けられる1つの開閉規制部150Cとによって構成されている。これら3つの開閉規制部150A〜150Cには、回転操作が可能な回動片151A〜151Cが設けられている。回動片151A〜151Cは、回転操作により、後ブロック104の閉鎖状態において前後に重なるように配置される開口部分との係合状態が変化し、これにより、開閉禁止状態に対応した開閉禁止姿勢と、開閉許容状態に対応した開閉許容姿勢とを切り替え操作可能とされている。全ての回動片151A〜151Cを開閉許容姿勢にすると各回動片151A〜151Cが開口を通過可能となって、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。なお、開閉禁止姿勢及び開閉許容姿勢としては、開閉禁止状態と開閉許容状態が回動片151A〜151Cの位置及び向きの少なくともいずれかの変化により切り替えられれば良く、一定位置で回転のみする構成としても良いし、一定方向に移動する構成としても良いし、移動と回転との組合せにより動作する構成としても良い。以下、各装置における構成部材が複数の姿勢の間を移行する場合における姿勢の変化についても同様とする。
3つの回動片151A〜151Cのうち、それらの一部に相当する2つの回動片151A,151Bは、図2に示すように、後ブロック104の開閉禁止状態において後ブロック104に形成された開口を通してパチンコ機100の背面側に露出し、残り部分に相当する1つの回動片151Cは、図6に示すように、中間ブロック103の前側に露出している。このため、パチンコ機100の背面側、又は中間ブロック103の前面側といった一方側からの操作だけでは、全ての回動片151A〜151Cを開閉許容姿勢に切り替えることはできず、これにより、防犯性が高められている。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動を規制する遊技球移動規制機構が設けられている。遊技球移動規制機構は、例えば、図3及び図6に示すように、中間ブロック103に設けられた流下規制片161と、前ブロック102に設けられた規制変更部162との組合せにより構成され、前ブロック102が位置する前方側へ流下規制片161がコイルバネ(図示せず)により付勢される構成とされている。
中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖された状態(前ブロック102の閉鎖状態)においては、流下規制片161は、遊技球の流下を許容する移動許容状態とされ、具体的には、規制変更部162により中間ブロック103の後方側へ押圧されて押し込まれる。流下規制片161は、移動許容状態において中間ブロック103から前ブロック102に遊技球を誘導するための誘導通路(図示せず)に対して後側にずれて配置される。これにより、前ブロック102の閉鎖状態においては、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が許容される。
一方、中間ブロック103に対して前ブロック102が開放された状態(前ブロック102の開放状態)においては、規制変更部162による流下規制片161の押圧が解除され、前ブロック102の閉鎖状態に比べて流下規制片161が前ブロック102側へ突出する移動禁止状態とされる。流下規制片161は、移動禁止状態において誘導通路内に突出し、下流側への遊技球の流下を阻止する。これにより、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が禁止される。
また、パチンコ機100には、図2に示すように、例えば中間ブロック103の後側であって回動先端側(背面視左側)における下端部に、外枠101に対して中間ブロック103が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ108が設けられ、また、図3に示すように、例えば中間ブロック103の前側であって回動先端側(正面視右側)における下端部に、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ109が設けられている。
次に、前ブロック102、中間ブロック103及び後ブロック104の各構成について順に説明する。
前ブロック102は、図1及び図3に示すように、パチンコ機100の前面の略全体を形成し、前後方向に厚みを有する略長方形状の部材であり、パチンコ機100の前側表面部分を装飾する前面装飾手段としての機能を有している。前ブロック102は、合成樹脂製の基枠201を主体に構成され、基枠201の前後に複数の機能部品を取り付けて構成されている。基枠201の前面側には、パチンコ機100の前面を形成する前面装飾体210が、前ブロック102の正面視中央部分を含んで形成される開口210Aの外縁に沿って開口210Aを囲った状態にして取り付けられている。前ブロック102を構成する基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態においては、前面装飾体210が取り付けられた外周部を除いた広範囲にわたって開口210Aが前後方向に貫通形成される。この開口210Aを通じて、前ブロック102の後側に位置する遊技盤400を含む中間ブロック103が遊技者から視認可能に構成されている。
また、前ブロック102には、図1及び図3に示すように、開口210Aを塞ぐように基枠201の背面側に設けられた中央パネル220と、遊技球を貯留する主貯留機構230と、遊技球を貯留する補助貯留機構240と、主貯留機構230に貯留されている遊技球を発射するために遊技者によって操作される発射操作装置250とを備えている。
また、前ブロック102には、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の一部として、開口210Aの周縁を囲う開口周縁部211と、開口210Aに対して下側において前方に突出する上側突出部217と、上側突出部217に対して下側に位置して前方に突出する下側突出部218と、下側突出部218の右側であって上側突出部217及び下側突出部218より奥側に位置する概ね平坦な領域で構成されて発射操作装置250が配置される平坦部219とが形成されている。上側突出部217には、主貯留機構230が配置され、下側突出部218には、補助貯留機構240が配置される。
中央パネル220は、基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態において前後方向に貫通形成される開口210Aを塞ぎつつ後方側を視認可能とするカバー体としての機能を有している。中央パネル220は、例えば、図1及び図3に示すように、基枠201の後方側から取着されるパネル枠221(図3参照)と、パネル枠221の前側に嵌め込まれた光透過性の前方板222(図1参照)と、パネル枠221の後側に前方板222と所定の間隙を隔てて略平行に嵌め込まれた光透過性の後方板223(図3参照)とを備えている。
主貯留機構230は、遊技進行に応じて獲得した遊技球や、遊技場から貸し出された遊技球を貯留する機能を有している。主貯留機構230は、例えば、図1に示すように、貯留部231と、球抜き機構(図示せず)と、その球抜き機構を作動させる球抜き操作部材232とを備えている。貯留部231には、パチンコ機100の内部から貯留部231へ遊技球を流入させる流入口231Aと、貯留部231からパチンコ機100の内部へ遊技球を流出させる流出口(図示せず)と、流出口より上流側に形成される放出口(図示せず)とが設けられている。この放出口の開放により貯留部231から遊技球がパチンコ機100の内部に取り込まれることなく遊技者側に放出される。球抜き機構は、遊技球の放出先を、流出口と放出口との間で切り換える機能を有している。
遊技進行に応じて獲得した遊技球や、後述する貸出操作装置292に対する貸出操作に応じて貸し出された遊技球は、主に流入口231Aを通して貯留部231に流入する。また、貯留部231は、上方側に開口形成されており、この開口部分を通じて、遊技者が所有する遊技球が手操作により投入されたり、遊技場において貸し出される遊技球が供給されたりする。
貯留部231に流入した遊技球は一列に整列させられながら流出口及び放出口の形成されている側(図1の右上側)へ順次に案内される。球抜き操作部材232に対する球抜き操作(例えば、押下操作)が行われていない場合には遊技球は流出口を通して後述する発射装置330(図3参照)に誘導される。一方、球抜き操作部材232に対する球抜き操作が行われている場合には、遊技球は放出口を通して補助貯留機構240(図1参照)に誘導される。
補助貯留機構240は、図1及び図5に示すように、遊技球の流入口241A,241C(図5参照)及び放出口241B(図1参照)を有する貯留部241と、放出口241Bを開閉させる球抜き機構243と、その球抜き機構243を作動させる球抜き操作部材242とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球等は主に主貯留機構230に流入するが貯留部231が満杯であれば流入口241Aを通して貯留部241に流入する。また、球抜き操作部材232に対する球抜き操作に応じても、遊技球は流入口241Cを通して貯留部231から貯留部241に流入する。
貯留部241の底面は放出口241Bに向けて下降傾斜している。球抜き操作部材242に対する球抜き操作(例えば、押圧操作)によって放出口241Bを開放すると、貯留部241に貯留されている全ての遊技球を順次にパチンコ機100の外部に放出できる。なお、球抜き操作部材242に対する球抜き操作によって放出口241Bが完全に開放された場合には、球抜き操作部材242に対する復帰操作(例えば、再度の押圧操作)がなされるまで、その開放状態に維持される。流入口241Aの奥方には貯留部241に過剰に遊技球が貯留されているか否かを検出する球溢れスイッチ249(図13参照)が設けられている。
発射操作装置250は、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の平坦部219から前方に突出する台座251と、台座251の周囲に設けられた回動自在な発射ハンドル252と、発射ハンドル252の回転操作量を検出する可変抵抗器253(図13参照)と、発射ハンドル252に遊技者が接触していることを検出する接触センサ254(図13参照)と、発射ハンドル252の回転操作に伴う遊技球の射出を遊技者の操作によって無効化する発射停止スイッチ255(図5参照)とを含んでいる。遊技者によって発射ハンドル252が回転操作されると、その回転操作量に対応する強度で発射装置330(図3参照)から遊技球が遊技盤400(図3参照)に向けて射出される。なお、接触センサ254によって発射ハンドル252と遊技者との接触が検出されていない場合や、発射停止スイッチ255の操作によって発射操作が無効化されている場合には、発射ハンドル252が回転操作されていても発射装置330から遊技球は射出されない。
また、前ブロック102における前面装飾体210の奥方には、枠発光装置271〜275(図13参照)が設けられている。枠発光装置271〜275は、前面装飾体210の開口周縁部211に対して奥側に重なるようにして配置され、基枠201に取り付けられている。開口周縁部211は、図5に示すように、上側中央縁部211Aと、上側中央縁部211Aに対して左右両側に位置する左上側縁部211B及び右上側縁部211Cと、左上側縁部211Bに対して下側に位置する左側縁部211Dと、右上側縁部211Cに対して下側に位置する右側縁部211Eとを発光部として有し、それぞれの発光部に対応して枠発光装置271〜275が設置されている。
枠発光装置271〜275は、上側中央縁部211Aに対応する上中央枠発光装置271と、左上側縁部211Bに対応する左上枠発光装置272と、右上側縁部211Cに対応する右上枠発光装置273と、左側縁部211Dに対応する左側枠発光装置274と、右側縁部211Eに対応する右側枠発光装置275(図13参照)とにより構成されている。枠発光装置271〜275の各々は、1又は複数の発光手段としての発光ダイオード(LED)と、LEDを制御するための抵抗等の電子部品と、これら電子部品を一体化して電気的に接続するプリント基板とを有している。
また、前ブロック102には、図5に示すように、例えばその開口周縁部211の上部に、左上音響出力口211Fと、右上音響出力口211Gとが設けられ、また、それら左上音響出力口211F及び右上音響出力口211Gのそれぞれに対応して左上音響装置281及び右上音響装置282(図3及び図13参照)が設けられている。左上音響装置281及び右上音響装置282は、前面装飾体210の開口周縁部211の奥方(後方)に位置するようにして基枠201に取り付けられている。
また、前ブロック102には、図1に示すように、例えば上側突出部217の上面右側部分に、遊技球貸出装置290が設けられている。遊技球貸出装置290は、パチンコ機100に並んで配置されるカードユニット(図示せず)に投入された紙幣やカード等の残額に応じた数値を表示する度数表示装置291と、遊技球の貸し出しを受ける際に遊技者によって操作される貸出操作装置292と、カードユニットに投入された紙幣やカード等を返却させる際に遊技者によって操作される返却操作装置293とを含んでいる。カードユニットに紙幣やカード等を投入して、それらの金額に対応する数値が度数表示装置291に表示されている有効状態において、貸出操作装置292に対して貸出操作が行われると、貸出操作に応じて所定の個数の遊技球が後ブロック104の払出装置540(図11参照)から貸し出され、遊技球の貸し出しに伴って度数表示装置291の表示が更新される。一方、有効状態において返却操作装置293に対して返却操作が行われると、返却操作に応じて残額に対応する紙幣の等価物や残額を記録したカードがカードユニットから返却される。
また、前ブロック102には、図1に示すように、遊技者によって発射操作とは別の入力操作が可能な入力操作装置260が設けられている。入力操作装置260は、例えば、押込操作が可能な押圧操作装置261と、回転操作が可能な回転操作装置262と、上下左右の方向操作が可能な選択操作装置263とを備えている。これら操作装置261〜263により、パチンコ機100において実行される演出を選択する演出選択操作や、パチンコ機100の演出を実行する各装置の音量や光量を設定する装置設定操作、或いは、遊技者に関する情報を入力して前回以前の遊技に応じたパチンコ機100の演出を実行可能とする演出設定操作等が実行可能とされ、これら操作を必要に応じて遊技者や遊技場の管理者が実行可能とされている。なお、入力操作装置260において遊技者が接触する入力操作部(例えば、回転操作装置262における円環状の回転操作部)は、モータやソレノイド等の入力操作部駆動手段によって回転、上下動、又は、振動等の動作がパチンコ機100の制御(例えば、副制御基板940(図13参照)の制御)により実行可能に構成されることが好ましく、入力操作の前後、又は、入力操作中のいずれか又は複数のタイミングで入力部分を動作させることにより、入力操作を積極的に促すなど入力操作を伴う演出を多様にすることができる。
次に、中間ブロック103について説明する。中間ブロック103は、前ブロック102と略同一サイズの略長方形状をした部材であり、前ブロック102と後ブロック104とが取り付けられることにより、パチンコ機100の本体部分を一体化した状態にする機能を有している。中間ブロック103は、基枠301に対して遊技盤400を含む複数の機能部品を取り付けて構成されている。
中間ブロック103は、図3及び図4に示すように、開口を有する基枠301と、基枠301の開口を覆いつつ前面側より取着される遊技盤400(図3参照)と、基枠301に対して遊技盤400を回動自在及び着脱自在に支持する遊技盤支持機構と、基枠301に対して遊技盤400の位置を固定する遊技盤固定機構と、遊技盤400に遊技球を射出する発射装置330(図3参照)と、遊技盤400の背面側に装着されて遊技進行を統括的に制御する主制御装置370(図4参照)と、主制御装置370からの命令に基づいて遊技演出や状態報知を制御する副制御装置390(図4参照)とを備えている。
基枠301には、図3に示すように、後述する払出装置540(図11参照)から放出された遊技球を前ブロック102に誘導する誘導通路が内部に形成される誘導通路部301Aと、複数の配線(図示せず)や信号中継装置311が位置する開孔301Bとが設けられている。開孔301Bは、遊技盤400より下側において前後方向に貫通する形状をなし、開孔301Bに挿通される複数の配線は、前ブロック102に設けられる種々の装置(例えば、枠発光装置271〜275、左上音響装置281及び右上音響装置282)と、中間ブロック103の背面側や後ブロック104に設けられる装置(例えば、主制御装置370や副制御装置390)とを電気的に接続するための配線を含み、信号中継装置311は、その配線の一部を中継する中継基板としての機能を有している。
遊技盤400は、図3に示すように、排出口401A等の遊技球が前後に通過可能な貫通孔を有する平板状の基体401と、基体401の左下から右上に亘り滑らかに湾曲する外レール402と、基体401の右下から左上に亘り滑らかに湾曲する内レール403と、内レール403の左上側の先端に取着された戻り球防止機構404と、外レール402の右上側の先端に取着される反跳防止部材405とを備えている。外レール402は、後述する発射装置330から発射された遊技球を遊技領域内へ誘導するものである。戻り球防止機構404は、外レール402及び内レール403が平行に対向する間部分で形成される発射通路401Bから遊技領域内へ一旦放出された遊技球が発射通路401Bに戻ることを防止する。反跳防止部材405は、遊技盤400の上部中央を越えて右側に向かった遊技球が再び上部中央を経由して左側に戻るような遊技球の大幅な反跳を防止する衝撃吸収性を有し、例えば、制振ゴム等の材料により形成されている。
前ブロック102の背面側下部には、図3に示すように、戻り球通路部163が形成されている。発射装置330から発射通路401Bの方向へ遊技球を誘導する誘導部材335と外レール402との間には間隙があり、発射装置330から発射されたが戻り球防止機構404を超えるに至らず発射通路401Bを逆戻りする遊技球は、この間隙の下方に配置される戻り球通路部163を介して流入口241A(図5参照)から補助貯留機構240(図5参照)に返却される。
戻り球防止機構404を超えて進行した遊技球は、遊技領域に到達し、遊技領域内を自重により落下しながら移動(流下)する。遊技領域は、略円形状の外周形状をなし、遊技球の直径より僅かに大きな前後幅を有する領域を大部分とする形状に区画されている。遊技領域は、概ね、外レール402と内レール403とで外周部分が区画され、前側が中央パネル220の後方板223によって略平面状に区画され、後側が遊技盤400の基体401によって略平面状に区画されている。なお、遊技領域に設けられる各種の構造物については後述する。
発射装置330は、図3に示すように、主貯留機構230に貯留されている遊技球を順次に発射位置に送り出す球送り機構331と、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332(図13参照)と、発射位置に配置された遊技球を射出する発射機構333と、発射機構333を駆動する発射ソレノイド334(図13参照)と、発射機構333から発射された遊技球を遊技盤400の発射通路401Bに誘導する誘導部材335とを備えている。発射装置330は、上述のように発射操作装置250に対する発射操作に応じて作動し、発射操作装置250に対する発射操作に応じて発射ソレノイド334の駆動制御が変化して発射力が調整される。
主制御装置370は、図4に示すように、主制御基板920(図13参照)と、主制御基板920を収容する2つ割り構造の基板ケース371とを備えている。主制御基板920は、痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース371の内部に収容されている。
また、主制御装置370は、遊技盤400の背面側に回動自在に取り付けられている。具体的には、遊技盤400の基体401に対して背面側に取り付け部372が回動可能に連結固定され、その取り付け部372に主制御装置370が取り付けられている。これにより、主制御装置370の背面側(表面側)だけでなく、取り付け部372を回動操作することで主制御装置370の前面側(裏面側)も、遊技盤400に主制御装置370を取り付けたままで容易に確認可能とされている。取り付け部372に対して主制御装置370は、痕跡を残さずには取り外しできないように連結しても良く、主制御装置370の取り外し状況を管理し易くしても良い。
副制御装置390は、副制御基板940(図13参照)と、副制御基板940を収容する2つ割り構造の基板ケース391とを備えている。副制御基板940は、例えば、主制御基板920と同様に痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース391の内部に収容された状態にして遊技盤400の背面側に取り付けられている。
ここで、遊技盤400において、遊技領域に配置される各種の構造物について、図7を主に参照して説明する。図7は、遊技盤400の正面図である。なお、図7においては、参考のために、中央構造体420における前面板631の裏側(後方側)に設けられた左側通路部634、右側通路部635、および可動部材701を隠れ線(点線)によって図示している。また、図7においては、参考のため、入球口601を経て上段ステージユニット420Aに進入した遊技球の一部を実線により図示している。
遊技盤400は、図7に示すように、基体401と、遊技球の流下方向や流下速度に変化を与える釘411や風車412等の流下変化部材と、基体401の概ね中央に配置された中央構造体420と、中央構造体420に対して下側に配置された第1特別図柄に係る始動装置(具体的には、中始動入賞装置431)と、中央構造体420に対して右下側に配置された第2特別図柄に係る始動装置(具体的には、右始動入賞装置432)と、右始動入賞装置432の下方に配置された大入賞装置433,434(具体的には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434)と、右始動入賞装置432の上側(上流側)に配置された普通図柄に係る始動装置436と、遊技盤400の右側であって上下の大入賞装置433,434に対して上方(上流側)に配置された役連作動装置435と、中始動入賞装置431の左下側に配置された一般入賞装置439A,439Bとを備えている。
また、遊技盤400には、上記した中始動入賞装置431等に対応して遊技球の通過を検出する検出手段としてのスイッチが複数設けられており(図13参照)、各スイッチに対応した所定領域への遊技球の進入が検出可能とされている。例えば、中始動入賞装置431に進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ441、右始動入賞装置432に進入した遊技球を検出する右始動入賞スイッチ442、下大入賞装置433に進入した遊技球を検出する下大入賞スイッチ443、上大入賞装置434に進入した遊技球を検出する上大入賞スイッチ444、役連作動装置435に進入した遊技球を検出する役連作動スイッチ445、始動装置436に進入した遊技球を検出する始動スイッチ446、下大入賞装置433の内部に形成された非特定通路(図示せず)に進入した遊技球を検出する非特定通路スイッチ447、下大入賞装置433の内部に形成された特定通路(図示せず)に進入した遊技球を検出する特定通路スイッチ448、一般入賞装置439A,439Bに進入した遊技球を各々検出する一般入賞スイッチ449A,449B等が遊技盤400に設置されている。
また、遊技盤400には、不正防止のために各種センサが設けられており(図13参照)、パチンコ機100に発生した異常を検出可能とされている。例えば、磁気センサ491、振動センサ492、電波センサ493等が遊技盤400に設置されている。
中央構造体420及び始動装置436の遊技球の入口部分は入球口を構成し、各入球口に進入した遊技球は遊技領域に放出される。各入賞装置、具体的には、中始動入賞装置431、右始動入賞装置432、下大入賞装置433、上大入賞装置434及び一般入賞装置439A,439Bの遊技球の入口部分は入賞口を構成し、各入賞口に進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔を通して基体401の背面側に形成された回収排出通路(図示せず)に案内される。また、各入賞装置に進入しなかった遊技球は、遊技領域の最下流側部分に設けられる排出口401Aを通して回収排出通路へ案内される。回収排出通路に案内された遊技球は、パチンコ機100から遊技場に設けられた遊技球循環装置(図示せず)に排出される。いずれかの入賞装置に遊技球が進入した場合には、入賞装置の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540(図11及び図12参照)から払い出される。
なお、各入賞装置は、他の入賞装置と別々に構成されても良いし、2以上の入賞装置(例えば、中始動入賞装置431及び右始動入賞装置432や、2以上の第1特別図柄に係る始動装置など)が一体化された装置によって入賞装置が構成されても良く、また、中始動入賞装置431等の始動装置については必ずしも遊技球が進入した場合に所定の個数の遊技球が払い出される入賞口とする必要はなく、遊技球が払い出されることなく遊技領域に再び放出される入球口としても良い。
第1特別図柄に係る中始動入賞装置431、並びに、一般入賞装置439A及び一般入賞装置439Bの各々は、それらへの遊技球の進入確率を変化させず、進入した遊技球を基体401の背面側へ誘導する。また、第2特別図柄に係る右始動入賞装置432は、その内部への遊技球の進入確率を変化させる機構を有している。なお、遊技球の進入確率を変化させる機構は、第2特別図柄に係る始動装置のみに設ける必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、第1特別図柄に係る始動装置、一般入賞装置439A,439Bのいずれか又は複数に設けても良い。また、遊技球の進入確率を変化させる機構は、電気的に駆動されるソレノイド等の駆動手段により構成しても良いし、所定領域へ入球した遊技球の自重により動作する機構に代表される機械的に動作する機構により構成しても良い。
第2特別図柄に係る右始動入賞装置432は、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入確率を変化させる右進入規制機構452と、右進入規制機構452を駆動する右進入規制ソレノイド462(図13参照)とを備えている。右進入規制機構452は、右進入規制ソレノイド462によって駆動される2つの可動片を備えており、右進入規制機構452が進入禁止姿勢である場合には、2つの可動片が進入口(入賞口)を狭窄する(又は閉鎖する)配置をとることによって遊技球は右始動入賞装置432に進入できないが、右進入規制機構452が進入許容姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大するような配置をとることによって遊技球は右始動入賞装置432に進入できるようになる。右進入規制機構452は、普通図柄に係る始動装置436へ進入した遊技球が始動スイッチ446で検出されることに基づく抽選(以下において「普通図柄抽選」とも称す)で当選した場合に、右進入規制ソレノイド462による駆動に応じて所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
下大入賞装置433には、図7に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する下進入規制機構453と、下進入規制機構453の姿勢を変化させる下進入規制ソレノイド463(図13参照)と、非誘導姿勢と誘導姿勢との間の移行によって、下大入賞装置433に進入した遊技球を非特定通路又は特定通路に振り分ける振分機構(図示せず)と、振分機構の姿勢を変化させて遊技球の誘導先を切り換える切換ソレノイド465(図13参照)とが設けられている。下大入賞装置433の下進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合には、下進入規制機構453が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は下大入賞装置433に進入できないが、下進入規制機構453が進入許容姿勢である場合には、下進入規制機構453が進入口を開放することによって遊技球は下大入賞装置433に進入できるようになる。また、下大入賞装置433に進入した遊技球は、振分機構が前方に突出する非誘導姿勢である場合には非特定通路に案内され、振分機構が後方に没入する誘導姿勢である場合には特定通路に誘導される。特定通路、非特定通路及び振分機構は、遊技状態の移行を多様にするために設けられ、特定通路へ遊技球が進入した場合には、遊技者に特典として有利な遊技状態が付与される。
上大入賞装置434には、図7に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する上進入規制機構454と、上進入規制機構454の姿勢を変化させる上進入規制ソレノイド464(図13参照)とが設けられている。上進入規制機構454が進入禁止姿勢である場合には、上進入規制機構454が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は上大入賞装置434に進入できないが、上進入規制機構454が進入許容姿勢である場合には、上進入規制機構454が進入口を開放することによって遊技球は上大入賞装置434に進入できるようになる。
なお、右進入規制機構452等の内部への遊技球の進入確率を変化させる機構としての進入許容姿勢及び進入禁止姿勢としては、各機構を構成して各装置の入賞口(又は入球口)に遊技球が進入可能な特別状態と、遊技球が進入不能な通常状態とを切り替える動作部材の姿勢変化に対応し、各姿勢に応じて動作部材の位置及び向きの少なくともいずれかが異なるものであれば良い。また、右進入規制機構452等の遊技球の進入確率を変化させる機構として、遊技球が進入不能な状態を通常状態とする必要は必ずしもなく、通常状態においても遊技球の進入を許容し、特別状態においては通常状態より遊技球が進入し易い状態に動作部材の姿勢が変化する構成としても良い。
下大入賞装置433及び上大入賞装置434には、大当りの抽選に当選した場合に遊技球が進入可能となる。具体的には、第1特別図柄に係る中始動入賞装置431へ進入した遊技球が中始動入賞スイッチ441で検出されることに基づく抽選(以下において「第1特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合、又は、第2特別図柄に係る右始動入賞装置432へ進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442で検出されることに基づく抽選(以下において「第2特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合には、下進入規制ソレノイド463又は上進入規制ソレノイド464の少なくとも一方が作動する。この作動によって所定の回数に亘り所定の時間だけ下進入規制機構453又は上進入規制機構454の少なくとも一方が進入許容姿勢をとる。また、振分機構は、下進入規制機構453の進入許容姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド465の作動に応じて誘導姿勢に移行し、更に誘導姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド465の停止に応じて非誘導姿勢に戻る。
役連作動装置435は、下大入賞装置433及び上大入賞装置434が作動を開始するために必要な条件を設定するための装置である。大当りの抽選に当選した後には、役連作動装置435の遊技球の通過を条件として、下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する。このため、遊技者は、大当りに当選した場合、自らの意図するタイミングで特別遊技状態を開始させることができる。なお、必ずしも役連作動装置435の遊技球の通過を条件として、下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する構成とする必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、予め定めた時間の経過により下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する構成としても良い。
また、遊技盤400には、図7に示すように、図柄の変動表示や抽選結果を表示する表示装置471〜473と、遊技の保留回数を表示する表示装置476〜478とが一体化された複数の発光部を有する表示器が、遊技盤400の一部に相当する左下部分に設けられている。複数の発光部は、各装置に対応する発光領域に予め区画され、各装置の状態が発光状態によって表示される。
具体的には、遊技盤400には、第1特別図柄抽選に伴って、第1特別図柄を変動表示したり、第1特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471と、第2特別図柄抽選に伴って、第2特別図柄を変動表示したり、第2特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472と、第1特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置476と、第2特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置477とが設けられている。第1特別図柄に係る単位遊技の権利及び第2特別図柄に係る単位遊技の権利はそれぞれ最大4回まで保留される。ここで、単位遊技とは、1回の始動入賞に基づいて実行される1回分の遊技であり、1回の始動入賞に基づいて実行される抽選の当否判定と、その当否判定に基づいた抽選結果を表示するまでの変動表示の開始から終了までを含む一連の遊技をいう。
第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、始動入賞装置431に進入した遊技球が中始動入賞スイッチ441(図13参照)図13によって検出されたとしても第1特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。同様に、第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、右始動入賞装置432に進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442(図13参照)によって検出されたとしても第2特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471及び第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の各々は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図13参照)によって制御される。第1特別図柄の表示及び第2特別図柄の表示の各々は、複数の発光部の発光パターン(発光色を含む発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せ)によって表現される。第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476及び第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477は、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、普通図柄抽選に伴って、普通図柄を変動表示したり、普通図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする普通図柄表示装置473と、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する普通図柄保留表示装置478とが設けられている。普通図柄に係る単位遊技の権利は最大4回まで保留される。普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出されたとしても普通図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
普通図柄表示装置473は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図13参照)によって制御される。普通図柄は、複数の発光部の発光パターンによって表現される。また、普通図柄保留表示装置478は、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、中央構造体420の後方に重なるようにして、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技において、装飾図柄を変動表示したり、装飾図柄を確定表示したりする装飾図柄表示装置479が設けられている。装飾図柄の変動表示及び確定表示は、副制御基板940により制御され、主制御基板920による第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と同期している。装飾図柄の変動表示においては、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示よりも複雑かつ多様な演出が実行される。なお、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と装飾図柄の変動表示及び確定表示とは、必ずしも完全に一致するタイミングで変動開始したり、確定表示として停止表示をしたりする必要はなく、各タイミングに僅かな時間差を設けつつ略同じタイミングで変動を開始し、略同じタイミングで確定表示が行われる設定としても良い。
また、遊技盤400は、各種の構造物の裏側に設けられた盤面発光装置490(図13参照)を備えており、盤面発光装置490は、副制御基板940による制御に基づいて遊技進行に伴う各種の発光演出や発光による状態報知を実行する。
ここで、各種の遊技状態及び遊技状態間の移行について説明する。通常時の遊技状態(以下において「通常遊技状態」とも略記する)は、第1特別図柄、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が長い状態(以下において「非時短状態」とも称す)に対応する。
第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、その当選に基づいて移行する特別遊技状態中に遊技球が特定通路(下大入賞装置433の内部通路)へ進入するか否かに対応して、特別遊技状態後に移行する遊技状態が異なる。特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入しなかった場合には、第1特別図柄抽選、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が非時短状態よりも短い状態(以下において「時短状態」とも称す)であって、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態と同一の状態(以下において「低確率状態」とも称す)である遊技状態(以下において「時短遊技状態」とも称す)へ移行する。一方、特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入した場合には、時短状態であって、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態より高い状態(以下において「高確率状態」とも称す)である遊技状態(以下において「確変遊技状態」とも称す)へ移行する。
時短遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、50回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。また、確変遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、100回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。
なお、遊技状態及び遊技状態間の移行について、必ずしも上述した構成とする必要はなく、例えば、高確率状態が次回の大当りの当選まで継続する構成としても良いし、他の内容によって上記遊技状態の少なくとも1つを構成しても良いし、上述した各遊技状態とは別の遊技状態を更に含む構成としても良いし、上述した条件とは異なる条件によって遊技状態間が移行する構成としても良い。
次に、遊技盤400の主要な装置の動作について概ね時系列に沿って説明する。主制御基板920においては、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄で共通)に係る当選乱数、大当り図柄乱数、停止パターン乱数、各種の変動パターン乱数が生成されており、各種の遊技状態において第1特別図柄に係る中始動入賞装置431に進入した遊技球が中始動入賞スイッチ441(図13参照)よって検出された場合に第1特別図柄の始動入賞となる。第1特別図柄の始動入賞時に、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。
第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、特別遊技状態中でなく、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中でもなく、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、特別遊技状態中でない場合であっても、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中や第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた全ての特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)に係る単位遊技の終了後に、今回の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。特別遊技状態中に第1特別図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その乱数による単位遊技は、特別遊技状態後において今回の始動入賞より前に保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の後に開始される。
また、第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第2特別図柄に係る全ての単位遊技の終了後に開始される。すなわち、今回の始動入賞の後に第2特別図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技が優先して実行される。なお、必ずしも第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技が第1特別図柄に係る単位遊技に優先して実行される構成とする必要はなく、始動入賞の順に第1特別図柄と第2特別図柄に係る単位遊技優位制御が実行される構成であっても良いし、2つの特別図柄が択一的でなく同時に変動可能な構成であっても良い。
第1特別図柄の始動入賞に基づく第1特別図柄抽選において大当りに当選している場合には、更に、取得された大当り図柄乱数に基づいて第1特別図柄抽選の大当り当選に対応する停止図柄(大当り図柄)の種類が決定される。この停止図柄の種類と大当りの種類とが対応し、例えば、下進入規制機構453又は上進入規制機構454が進入許容姿勢をとる回数に相当するラウンド数(例えば、6ラウンドと16ラウンド)や、特別遊技状態後に移行する遊技状態(確変遊技状態へ移行させるか否か)といった遊技状態の種類に対応して大当りの種類が複数種類設定され、その種類毎に大当り図柄が設定されている。第1特別図柄抽選において大当りに当選しなかった場合には、大当り図柄とは別のハズレ図柄が停止図柄として設定される。
第1特別図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて、第1特別図柄の変動表示時間が決定されると共に、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471における第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示(変動演出)が開始され、第1特別図柄にあっては変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、装飾図柄にあっては変動表示時間に亘って変動パターンに従った変動表示が継続される。その後、変動表示時間の経過に伴って、第1特別図柄に係る停止図柄が確定表示され、また、装飾図柄として第1特別図柄の停止図柄に対応する図柄が確定表示される。第1特別図柄及び装飾図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。
第1特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第1特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態においては、下大入賞装置433の下進入規制機構453及び上大入賞装置434の上進入規制機構454が、大当りの種類に応じた所定の順序で所定の回数だけ進入許容姿勢となる。下進入規制機構453及び上進入規制機構454における各回の進入許容姿勢中において、所定の個数(例えば、8個)の遊技球が大入賞スイッチ443,444によって検出された場合、又は、所定の最大進入許容時間(例えば、29.5秒)が経過した場合には、下進入規制機構453又は上進入規制機構454は進入禁止姿勢に移行する。その後、所定の進入禁止時間の経過後に、再度、下進入規制機構453又は上進入規制機構454のいずれかが進入許容姿勢に復帰する。この進入規制動作が大当りの種類に対応した所定の順序で所定の回数だけ繰り返される。
下進入規制機構453及び上進入規制機構454は、特別遊技状態中においていずれか一方のみが進入許容姿勢をとる構成とされ、特別遊技状態の開始から所定の待機時間が経過した後(オープニング期間後)に初回の進入許容姿勢に一方が移行する。また、最終回の進入禁止姿勢への復帰から所定の進入禁止時間が経過し、更にその後に所定の待機時間が経過した後(エンディング期間後)に特別遊技状態は終了する。特別遊技状態の終了後には、上述のように、時短遊技状態又は確変遊技状態に移行する。
各種の遊技状態において、第2特別図柄に係る右始動入賞装置432に進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出された場合に第2特別図柄の始動入賞となる。第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技の制御は、上述した第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。すなわち、第2特別図柄の始動入賞時に第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、特別図柄に係る各乱数が取得されて、この始動入賞に基づく単位遊技が実行される。また、第2特別図柄抽選に応じた停止図柄の決定、装飾図柄の変動パターンの選択、変動表示の実行、及び、遊技状態の移行制御等についても、第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。
各種の遊技状態において、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出された場合、普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、普通図柄に係る当選乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。このとき、普通図柄に係る単位遊技中でなければ、その格納の直後に、その取得された普通図柄に係る単位遊技が開始される。一方、普通図柄に係る単位遊技中であれば、既得の普通図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技の終了後に、その取得された普通図柄に係る単位遊技が開始される。
普通図柄に係る単位遊技においては、当選乱数の値に基づいて当選したか否かが判定され、当選した場合には、停止図柄として所定の当り図柄が設定される。一方、普通図柄抽選において当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。普通図柄抽選後に、普通図柄表示装置473において普通図柄の変動表示が開始され、非時短状態にあっては所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、時短状態にあっては非時短状態よりも短い所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続される。遊技状態に応じた所定の時間の経過に伴って、普通図柄に係る停止図柄が一定時間に亘って確定表示される。
普通図柄に係る停止図柄が当り図柄である場合には、普通図柄の確定表示後に、右始動入賞装置432の右進入規制機構452が少なくとも1回は進入許容姿勢に移行する。具体的には、非時短状態(通常遊技状態及び特別遊技状態)において当選した場合には、右始動入賞装置432が所定の最大進入許容時間(例えば、略0.1秒)に亘って進入許容状態へ移行し、時短状態(時短遊技状態及び確変遊技状態)における当選の場合には、右始動入賞装置432が非時短状態の場合より長い所定の最大進入許容時間(例えば、略4.8秒)に亘って間欠的に(例えば、3回に分けて)進入許容姿勢に移行する。但し、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出された場合には、右進入規制機構452は最大進入許容時間の経過を待たずに進入禁止姿勢に移行し、また、進入許容姿勢への移行回数が所定の回数に到達していなくても、今回の普通図柄に係る単位遊技における右始動入賞装置432の動作が終了する。
次に、本実施形態のパチンコ機100の遊技性について説明する。第2特別図柄抽選を受けるためには、まず、普通図柄抽選において当選しなければならず、更に、その当選に基づく右始動入賞装置432の進入許容状態において遊技球が右始動入賞装置432へ進入しなければならない。通常遊技状態における普通図柄に係る当りの当選確率は時短遊技状態における当選確率と同一であるが、通常遊技状態における当りの当選に基づく右始動入賞装置432の進入許容状態の滞在時間(例えば、略0.1秒)が時短状態における滞在時間(例えば、略4.8秒)に比べて極めて短く設定されているために、通常遊技状態において、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に小さい。逆に、時短遊技状態や確変遊技状態等の時短状態においては、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に大きい。
したがって、遊技者は、第1特別図柄抽選において大当りに当選し、その後の特別遊技状態において遊技球を特定通路へ進入させることによる確変遊技状態への移行を目指して遊技する。一方、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、各遊技状態が終了する前に第2特別図柄抽選において大当りに当選することを目指して遊技する。
具体的には、遊技盤400には、遊技球が流下する遊技領域の中央部に中央構造体420が設けられ、主に中央構造体420の左側から遊技球を流下させる遊技手法(左打ち遊技手法)と、主に中央構造体420の右側から遊技球を流下させる遊技手法(右打ち遊技手法)とが選択的に行える構成となっている。遊技者は、通常遊技状態においては、左打ち遊技手法によって遊技を行い、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、右打ち遊技手法によって遊技を行う。また、下大入賞装置433及び上大入賞装置434が中央構造体420に対して右側に配置されているので、特別遊技状態においても右打ち遊技手法によって遊技を行う。
図7に示すように、中央構造体420の左側には入球口601が設けられている。よって、遊技者は、左打ち遊技手法で遊技を行うことで、遊技球を入球口601に進入させることができる。入球口601に進入した遊技球は、上段ステージユニット420Aの上側に設けられた誘導通路部611(図8(B)参照)へと誘導される。
ここで、図8から図10を参照して、上段ステージユニット420Aの構成について説明する。図8(A)は、中央構造体420の正面図であり、図8(B)は、中央構造体420の正面側斜視図である。図9(A)は、前側から見た上段ステージユニット420Aの分解斜視図であり、図9(B)は、後側から見た上段ステージユニット420Aの分解斜視図である。
また、図10(A)は、上段ステージユニット420Aの上面図であり、図10(B)は、上段ステージユニット420Aの正面斜視図であり、図10(C)は、可動部材701が所定の第1姿勢である場合における上段ステージユニット420Aの正面図であり、図10(D)は、可動部材701が所定の第2姿勢である場合における上段ステージユニット420Aの正面図である。
なお、図9においては、上段ステージユニット420Aにおける分解された各部を組み付けるねじなどの部品の図示を省略している、また、図10(A)においては、作動機構750の後方側を覆う第4部材670の図示を省略しており、図10(B)〜(D)においては、上段ステージユニット420Aにおける第2部材630を前面板631の背面(後面)に沿った平面で切断した断面として図示している。また、図8から図10においては、参考のため、入球口601を経て誘導通路部611に進入した遊技球の一部を実線により図示している。
上段ステージユニット420Aは、図8に示すように、上段ステージ612を含むユニットであり、中央構造体420における下側ステージ421の背面側(後方側)に配設されている。より詳細には、上段ステージユニット420Aは、図9に示すように、第1部材610と、第2部材630と、第3部材650と、第4部材670と、可動部材701と、作動機構750とを主に備えている。
第1部材610は、誘導通路部611と、上段ステージ612と、3つの振分口613A,613B,613Cとを備えている。誘導通路部611は、上段ステージ612の左側に連設される通路であり、入球口601を経て誘導通路部611に進入した遊技球を上段ステージ612へ誘導する。
上段ステージ612は、その転動面が、正面視において、略中央部が左右両側より下側となる湾曲形状に構成されているので、上段ステージ612に進入した遊技球は、上段ステージ612上を左右に往復しながら転動する。また、上段ステージ612の転動面は、図10(A)および図10(B)に示すように、上面視において、略中央部が左右両側より前方側に突出した湾曲形状に構成されるので、左右方向の一方側から他方側へと遊技球が移動する場合に、前方側に移動しつつ中央側へ移動した後、後方側へと移動しつつ他方側へ移動させることができる。
振分口613A,613B,613Cは、上段ステージ612の略中央部の後方側に並べて設けられている。上段ステージ612の転動面は、遊技球を振分口613A,613B,613Cに誘導すべく、振分口613A,613B,613Cに向かって下降傾斜しており、これにより、上段ステージ612上を左右方向に往復する遊技球は、振分口613A,613B,613Cのいずれかに振り分けられる。
第2部材630は、透光性を有する前面板631と、第1部材610を載置可能に前面板631の上側に設けられた載置面632とを備えている。第1部材610は、載置面632に載置され、ねじなどの固定部材によって第2部材630に対して固定される。載置面632の略中央、より詳細には、第1部材610が第2部材630に対して固定された場合に振分口613A,613B,613Cと重なる位置には、開口部633が貫通形成されている。
第2部材630における前面板631の裏面側(後方側)には、開口部633から進入した遊技球を遊技機正面視の左方側に誘導する左側通路部634と、開口部633から進入した遊技球を遊技機正面視の右方側に誘導する右側通路部635と、開口部633から進入した遊技球を下方側に通過させる進入口636と、進入口636に進入した遊技球を進入口636の下方側に配置される滞留部751に誘導する誘導部637とが形成されている。
第2部材630における前面板631には、左側通路部634の出口となる排出口641と、右側通路部635の出口となる排出口642とが貫通形成されている。なお、排出口641および排出口642は、図8に示すように、上段ステージユニット420Aの手前側に設けられた下側ステージ421の左端側または右端側に対する上方側に設けられており、排出口641または排出口642から排出され遊技球が下側ステージ421上を転動するよう構成される。
また、第2部材630の裏面側には、図9(B)に示すように、可動部材701を構成する2つの可動片701A,701Bの各々から前方側に突出する回動軸702をそれぞれ回動可能に支持する支持穴644が設けられている。
第3部材650は、第2部材630の後方側に配置される部材であり、ねじなどの固定部材によって第2部材630に対して固定される。第3部材650は、可動部材701および作動機構750を支持する支持板651を備えている。なお、支持板651は、第3部材650が第2部材630に対して固定された場合に、左側通路部634および右側通路部635の後方側の壁としても機能する。
支持板651の前面側には、可動部材701を構成する2つの可動片701A,701Bの各々から後方側に突出する回動軸であって回動軸702と同軸となる回動軸703(図16(B)参照)を回動可能に支持する支持穴(図示せず)が設けられている。よって、支持板651の前面側に設けられた支持穴に各回動軸703を挿入するとともに、第2部材630の裏面側に設けられた支持穴644に各回動軸702を挿入することで、可動部材701(可動片701A,701B)を、第2部材630および第3部材650に対して回動軸702,703周りに回動可能に取り付けることができる。
支持板651には、可動片701A,701Bの各々から後方側に突出する突出部704(図16参照)を挿通可能な貫通孔が形成されている。当該貫通孔は、突出部704を挿通した状態で可動片701A,701Bを所定の範囲(より詳細には、後述する第1姿勢と第2姿勢との間)で回動軸702,703周りに回動できるよう略円弧の長穴状に形成される。これにより、可動部材701(可動片701A,701B)の回動範囲を規制することができる。
可動部材701は、左右方向に離間された2つの可動片701A,701Bを備えており、各可動片701A,701Bにおける下端側に設けられた回動軸702,703周りに回動することで、可動片701A,701Bにおける互いに対向する面が略平行になる第1姿勢(第1状態)と、可動片701A,701Bにおける互いに対向する面が略逆ハの字状になる第2姿勢(第2状態)との間を移行可能(切り替え可能)に構成される。
可動部材701は、図10(C)および図10(D)に示すように、開口部633の下方側に配置される。より詳細には、可動部材701は、第1姿勢である場合には、図10(C)に示すように、真ん中の振分口613Aに振り分けられた遊技球のみが、可動片701Aと可動片701Bとの間を通過できる一方で、第2姿勢である場合には、図10(D)に示すように、振分口613A,613B,613Cのいずれに振り分けられた遊技球であっても可動片701Aと可動片701Bとの間を通過できるよう設けられている。
本実施形態の上段ステージユニット420Aは、図10(C)に示すように、可動部材701が第1姿勢であるか第2姿勢であるかにかかわらず、可動片701Aと可動片701Bとの間を通過した遊技球が、左右の通路部634,635に進入することなく、進入口636に進入するよう構成される。
また、上段ステージユニット420Aは、図10(C)に示すように、可動部材701が第1姿勢である場合には、振分口613Bに振り分けられた遊技球は、左側の可動片701Aの左側(右側の可動片701Bが設けられている側とは反対側)を通過して、左側通路部634に進入するよう構成されるとともに、振分口613Cに振り分けられた遊技球は、右側の可動片701Bの右側(左側の可動片701Aが設けられている側とは反対側)を通過して、右側通路部635に進入するよう構成される。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、可動部材701が第1姿勢である場合には、振分口613Aに振り分けられた遊技球のみが進入口636に進入し、振分口613Bまたは振分口613Cに振り分けられた遊技球は、左側通路部634または右側通路部635に進入する。一方、可動部材701が第2姿勢である場合には、振分口613A〜613Cに振り分けられた遊技球のいずれも進入口636に進入する。つまり、可動部材701が第2姿勢である場合には、可動部材701が第1姿勢である場合に比べて遊技球が進入口636に進入し易い(進入確率が高い)状況が発生する。
第3部材650の支持板651の裏面側には、可動部材701を作動させるための作動機構750を取り付けるための取付部652が設けられている。なお、図9(B)においては、裏面側から見て可動部材701の左側の取付部652が図示されているが、取付部652は、裏面側から見て可動部材701の右側にも設けられている。
作動機構750は、ねじなどの固定部材によって取付部652に取り付けられ、それにより、第3部材650に対して固定される。作動機構750を取付部652に取り付けた状態において、作動機構750の下端側に設けられた滞留部751は、誘導部637の出口の下側に配置される。これにより、進入口636に進入した遊技球を、誘導部637を経て滞留部751に進入させることができる。
第3部材650には、滞留部751の排出口751Aから排出された遊技球が通過する通路部653が設けられている。なお、通路部653を通過した遊技球は、最終的に、中央構造体420の正面であって下側ステージ421より下側に形成された排出口422から排出される。
第4部材670は、作動機構750の後方側を覆う部材である。第4部材670は、ねじなどの固定部材によって第3部材650に対して固定される。
次に、図7から図10を参照して、入球口601を経て上段ステージユニット420Aに進入した遊技球の流下経路について説明する。
入球口601に進入した遊技球は、上段ステージユニット420Aの誘導通路部611へと誘導された後、誘導通路部611を左から右側へと流下して上段ステージ612に進入する。上段ステージ612に進入した遊技球は、上段ステージ612上を左右方向に往復移動した後、最終的に、振分口613A,613B,613Cのいずれかに振り分けられ、振り分け先となった振分口から排出され下方側へと落下する。
可動部材701(可動片701A,701B)が第1姿勢である場合には、遊技球が振分口613A,613B,613Cのいずれに振り分けられるかに応じて、遊技球の流下経路が異なっている。
具体的に、可動部材701が第1姿勢である場合に遊技球が振分口613Aに振り分けられた場合には、当該遊技球は、可動片701Aと可動片701Bとの間を通過して、進入口636に進入する。進入口636に進入した遊技球は、誘導部637を経て、滞留部751に進入する。滞留部751に進入した遊技球は、滞留部751において一時的に滞留された後、排出口751Aから排出され、通路部653を経て、図8に示すように、排出口422から前方に排出される。
排出口422は、図7に示すように、中始動入賞装置431の真上に形成されているので、排出口422から前方に排出された遊技球は、排出口422の真下に位置する中始動入賞装置431に高確率で進入できる(入賞できる)。なお、排出口422から排出された遊技球が中始動入賞装置431に高確率で進入する構成に限らず、排出口422を省略し、滞留部751から排出された遊技球が中始動入賞装置431に必ず進入するようにしてもよく、滞留部751が中始動入賞装置431の一部となるように構成してもよい。
一方、可動部材701が第1姿勢である場合に遊技球が振分口613Bに振り分けられた場合には、当該遊技球は、左側通路部634を通って排出口641から排出される。また、可動部材701が第1姿勢である場合に遊技球が振分口613Cに振り分けられた場合には、当該遊技球は、右側通路部635を通って排出口642から排出される。排出口641または排出口642から排出された遊技球は、図8に示すように、下側ステージ421の左端側または右端側に落下する。
ここで、下側ステージ421は、その転動面が、正面視において、略中央部が左右両側より下側となる湾曲形状に構成されているので、排出口641または排出口642から排出されて下側ステージ421の左端側または上端側に落下した遊技球は、下側ステージ421上を左右に往復しながら転動する。
下側ステージ421における略中央部の前端側には、下側ステージ421上の遊技球を排出可能な排出部421A,421B,421Cが設けられており、下側ステージ421上を転動する遊技球は、これら3つの排出部421A〜421Cのいずれかに振り分けられ、振り分け先となった排出部から前方に排出される。
排出部421A,421B,421Cのうち、真ん中に位置する排出部421Aは、図7に示すように、中始動入賞装置431の真上に形成されているので、排出部621Aに振り分けられた(すなわち、排出部621Aから前方に排出された)遊技球は、排出部621Aの真下に位置する中始動入賞装置431に進入し易い(入賞し易い)。一方、排出部621B,621Cは、中始動入賞装置431に対して左上側または右上側に形成されているので、排出部621Bまたは排出部621Cに振り分けられた遊技球は、排出部621Aに振り分けられた遊技球に比べて中始動入賞装置431に進入し難い。
よって、可動部材701が第1姿勢である場合、遊技球が振分口613Bまたは613Cに振り分けられた場合には、遊技球が振分口613Aに振り分けられた場合に比べて、当該遊技球が中始動入賞装置431に進入する確率は低くなる。
これに対し、可動部材701(可動片701A,701B)が第2姿勢である場合には、振分口613A,613B,613Cのいずれに振り分けられた遊技球は、いずれも、進入口636を経て排出口422から排出されるので、振分口613A,613B,613Cのいずれに遊技球が振り分けられた場合であっても、当該遊技球は中始動入賞装置431に進入し易い。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、可動部材701が第2姿勢である場合の方が、可動部材701が第1姿勢である場合に比べて、中始動入賞装置431に遊技球を進入させ易く(入賞させ易く)構成される。
詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機100においては、滞留部751に掛かる遊技球の自重によって作動機構750が作動して可動部材701が第2姿勢にされる構成であるので、可動部材701が第1姿勢である状態において遊技球が振分口613Aに振り分けられると、可動部材701が第1姿勢から第2姿勢に切り替わって、中始動入賞装置431に遊技球が進入し易い状況が発生する。
次に、後ブロック104について説明する。図11及び図12は、それぞれ、パチンコ機100を示す背面側斜視図及び背面図である。なお、図11においては、理解の容易のために、外枠101を省略して示している。
後ブロック104は、図11及び図12に示すように、基体501に他の部材や装置が取着されて構成されている。この基体501と中間ブロック103とが後ブロック支持機構136,137によって接続されることにより、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉可能に支持されている。
後ブロック104は、遊技球を貯留する球貯留部としての遊技球タンク510と、遊技球タンク510の下流側に連続して遊技球を(例えば、1列に)整流させると共に1段に整列させる球整列部としてのタンクレール520と、タンクレール520の下流側においてタンクレール520から流入した遊技球を誘導する球誘導部としてのケースレール530と、ケースレール530の下流側において遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを実行する払出装置540と、払出装置540の下流側において払出装置540から流出した遊技球を基体501に形成された誘導通路(図示せず)に誘導する球誘導部としての誘導部材550と、払出装置540による遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを制御する払出制御装置560と、外部電力を各種の装置等で必要とする所定の電圧の電力に変換して出力する電力供給手段としての機能と発射操作装置250に対する発射操作に基づく遊技球の射出を主制御基板920と協同して制御する発射制御手段としての機能とを有する電源・発射制御装置570と、払出制御装置560及び遊技球貸出装置290(図1参照)とパチンコ機100の側方に配置されるカードユニット(図示せず)との間の信号を中継する中継装置950とを備えている。
基体501は、樹脂(例えば、ABS樹脂)により一体成型されており、前側部分に対応するベース部502と、ベース部502よりも後方に位置した保護カバー部503とを含んでいる。ベース部502は、その上側部分が後ブロック104の外形に沿って略枠状に形成されると共に、下側部分が前後方向に厚みを有する略平坦状に形成されており、他の装置が取り付けられる被取付部としての機能を有している。
保護カバー部503は、前後方向に厚みを有する略板状に形成されている。また、保護カバー部503は、中間ブロック103の背面全域を覆う形状でなく、主制御装置370の一部といった頻繁に検査や確認が必要な中間ブロック103の背面における一部をパチンコ機100の背面に露出するための窓部を形成する大きさに設定されている。保護カバー部503の背面には、主制御装置370及び副制御装置390における発熱の放熱性を向上させる機能を有する多数の通気孔503Aが形成されている。
遊技球タンク510は、上方に開口した横長の箱型容器であり、その長手方向の一端側に、島設備の球循環装置(図示せず)から供給される遊技球が逐次補給される。遊技球タンク510における遊技球の供給される側と異なる長手方向の一端側には開口(図示せず)が形成されている。遊技球タンク510の底面は長手方向に緩やかに傾斜し、遊技球タンク510に供給された遊技球は開口側に自重によって移動する。また、遊技球タンク510の底面は、長手方向に比して、長手方向と直交する方向(前後方向)にも傾斜し、開口が設けられる側(例えば、前側)に優位に遊技球を誘導する。また、遊技球タンク510の底面には、その上に重なるようにして金属製の帯電防止板(図示せず)が取着され、帯電防止板が接地電位に接続されて遊技球タンク510内及びその下流側の遊技球の静電気が除去される。
タンクレール520は、遊技球タンク510の開口が形成される側に取り付けられ、遊技球タンク510の開口を通して遊技球が流入する。タンクレール520は、遊技球が1列に並んで通過する幅を有する略樋状の遊技球の通路を形成する通路形成部材521と、通路形成部材521により形成される通路の上面として次第に高さが低くなる天面部を有してその通路を流下する遊技球を上下に重なった高さから次第に1段の高さに整流する整流部材522とを備えている。タンクレール520により形成される通路は、下流側に向けて緩やかに傾斜しており、遊技球タンク510とは反対側へ遊技球を誘導する。
ケースレール530は、タンクレール520の下側に連続するように縦長に形成されており、タンクレール520からの遊技球が流入する。ケースレール530には、遊技球が勢いよく流れないように左右に湾曲しつつ下方に連続している。また、ケースレール530における球通路の途中部分には、球切れを検出するための球切れ検出部539が設けられている。球切れ検出部539には、貯留球スイッチ591(図13参照)が内蔵され、貯留球スイッチ591によって、ケースレール530又はその上流側で球詰り等が発生してケースレール530内に遊技球が正常に補給されていない球切れ状態を検出する。
払出装置540は、遊技球を送り出す送出機構と、送出機構を駆動する駆動手段としての払出モータ542(図13参照)と、払出計数スイッチ592(図13参照)とを備えている。払出制御装置560による制御に基づく払出モータ542の作動に応じて、球通路に貯留されている遊技球が下流側へ放出される。放出された遊技球の球通路の通過は、払出計数スイッチ592に検出され、これにより、払出制御装置560(払出制御基板930)が遊技球の払い出し数を計数する。
払出制御装置560及び電源・発射制御装置570は、図11及び図12に示すように、後ブロック104の背面側下部に位置するように基体501のベース部502における下部背面に重なるようにして取り付けられている。これら払出制御装置560及び電源・発射制御装置570を含む後ブロック104は、機種変更等において遊技盤400を別の遊技盤に交換した場合にも、継続利用可能とされている。
払出制御装置560は、払出制御基板930(図13参照)と、払出制御基板930を収容する基板ケースとを備え、払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、開封の痕跡を残さずに開封できないように封止された基板ケースの内部に収容されている。
電源・発射制御装置570は、電源・発射制御基板900(図13参照)と、電源・発射制御基板900を収容する基板ケースとを備え、電源・発射制御基板900は、主制御基板920と同様に、封止された基板ケースの内部に収容されている。
<電気的な構成>
次に、パチンコ機100の電気的構成について説明する。図13は、パチンコ機100の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機100は、図13に示すように、電源・発射制御基板900、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等の制御回路装置を備えている。なお、図13において、各種の信号を中継するだけの中継回路装置については省略している。以下に、これらの主要な制御回路装置を個別に詳細に説明する。
次に、パチンコ機100の電気的構成について説明する。図13は、パチンコ機100の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機100は、図13に示すように、電源・発射制御基板900、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等の制御回路装置を備えている。なお、図13において、各種の信号を中継するだけの中継回路装置については省略している。以下に、これらの主要な制御回路装置を個別に詳細に説明する。
電源・発射制御基板900は、パチンコ機100の各部に電源供給路(図中の破線)を介して所定の電圧の電力を供給する電源部901と、発射操作装置250の操作に応じて発射装置330の駆動を制御する発射制御部902と、初期化スイッチ907からの初期化信号や球溢れスイッチ249からの球溢れ信号を中継する信号中継部903とを備えている。
電源部901は、外部より供給される外部電力(例えば、交流24ボルト)を取り込んで内部電力(例えば、直流24ボルト)に変換すると共に、その内部電力から各種の電力を生成する。電源部901により生成される電力は、各種のソレノイドや各種のモータ等の機器を駆動するための駆動用電圧(例えば、直流12ボルト)の電力、各種のスイッチを駆動したり制御処理を実行したりするための制御用電圧(例えば、直流5ボルト)の電力、主制御基板920のRAMの内容を保持させるためのバックアップ用電圧の電力等を含んでいる。
電源部901は、内部電力から生成した各種の電力を、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等に供給する。具体的には、電源監視基板910に対しては、内部電力、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給される。主制御基板920に対しては、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給され、これら電力は、電源監視基板910の電源監視部911を介して供給される。払出制御基板930に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。副制御基板940に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。発射制御部902及び信号中継部903に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。
電源部901には、電源スイッチ909が接続されており、電源スイッチ909がオフ状態である場合には外部電力の取り込みが停止される。なお、電源スイッチ909をオフ状態にしたり、電源スイッチ909を介して電源部901に接続される電源プラグ(図示せず)を外部電力の供給コンセント(図示せず)から抜脱したりすることによってパチンコ機100の内部への電力の供給が停止している状態や、外部電力自体の供給が停止している状態を「停電状態」と総称する。
電源部901は、停電状態への移行後においても所定の期間にわたり制御用電圧の電力を正常に出力するように構成されている。これによって、主制御基板920は、現在の制御状態に復帰できるように状態を保存して制御を終了させることができる。
発射制御部902は、主制御基板920と協同して、発射装置330の球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334の駆動を制御する。なお、球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334は、所定条件が整っている場合に作動が許可される。具体的には、遊技者が発射ハンドル252(図1参照)に触れていることが接触センサ254からの接触センサ信号に基づいて検知されていること、発射を停止させるための発射停止スイッチ255が操作されていないことを条件に、発射制御部902はオン状態の発射許可信号を主制御基板920に出力する。また、発射許可信号と発射異常信号とに基づいて主制御基板920は発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号を発射制御部902に出力する。発射制御部902は、オン状態の球送り制御信号に基づいて球送りソレノイド332を作動させ、オン状態の発射ソレノイド制御信号の受信と可変抵抗器253の抵抗値とに基づいて発射ソレノイド334を作動させる。これによって、発射装置330から可変抵抗器253の抵抗値(発射ハンドル252の回転操作量)に応じた強さで遊技球が順次に発射される。
信号中継部903は、初期化スイッチ907が押下された場合に、主制御基板920へオン状態の初期化信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の初期化信号の受信に応じて主制御基板920のRAMに保存された保存情報を初期化する。なお、初期化スイッチ907は、必ずしも信号中継部903を介して主制御基板920に信号を出力する構成とする必要はなく、例えば、初期化スイッチ907を主制御基板920に直接搭載する等して基板ケース371内に初期化スイッチ907が収容される構成としても良く、これにより信号が伝送される区間を狙った不正な信号入力を抑止することができる。
また、信号中継部903は、球溢れスイッチ249が遊技球を検出した場合に、主制御基板920へオン状態の球溢れ信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に低速払出信号を出力し、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度(払出装置540からの遊技球の払出速度)を低速化させる。また、主制御基板920は、オフ状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に高速払出信号を出力し、高速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度を高速化させる。
電源監視基板910は、電源・発射制御基板900からの電力供給状態を監視する電源監視部911と、電源・発射制御基板900と主制御基板920との間の電力供給及び各種の信号の伝達を中継する信号中継部912とを含んでいる。電源監視部911は、停電状態への移行に応じて主制御基板920へ停電信号を出力するものでもあり、電源部901から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満である状態が所定の時間だけ継続した場合に停電状態であると判断して、オン状態の停電信号を主制御基板920へ出力する。主制御基板920は、オン状態の停電信号の受信によって停電状態への移行を認識する。
主制御基板920は、パチンコ機100の動作を統括的に制御する。主制御基板920には、1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)が搭載されている。MPUは、演算処理装置としてのCPU(図示せず)と、CPUにより実行される各種の制御プログラムや固定データを記憶したROM(図示せず)と、制御プログラムの実行に際して一時的に各種のデータ等を記憶するRAM(図示せず)とを含んでいる。主制御基板920には、その他、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。主制御基板920のRAMは、停電状態への移行後においても電源・発射制御基板900からのバックアップ電圧の電力供給によって内部データを維持(バックアップ)できる構成となっている。
払出制御基板930は、主制御基板920からの指示に応じた払出装置540による遊技球の払い出し動作や遊技球貸出装置290の操作に応じた払出装置540による遊技球の貸し出し動作を制御する。払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)及びRAM(図示せず)を含む1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。
払出制御基板930は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920及び中継装置950とは双方向の情報入出力通信が可能に接続され、開閉検出スイッチ108,109、貯留球スイッチ591、及び、払出計数スイッチ592とは、一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、払出モータ542とは、一方向のみの情報出力通信のみが可能に接続されている。なお、払出制御基板930のRAMは、主制御基板920のRAMと同様に、停電状態において一定の期間にわたって内部データを維持可能とするバックアップ機能を有する構成としても良いし、主制御基板920のRAMとは異なり、停電状態において内部データを維持しない構成としても良い。
副制御基板940は、主制御基板920からの指示に基づいて、各種の演出装置や各種の発光装置や各種の音響装置等の動作を制御する。副制御基板940は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920とは一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、入力操作装置260とは双方向に情報通信可能に接続され、装飾図柄表示装置479等とは一方向の情報出力通信のみが可能に接続されている。
<各種の制御処理>
次に、主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。主制御基板920における制御処理は、大別すると、停電状態からの復帰に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
次に、主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。主制御基板920における制御処理は、大別すると、停電状態からの復帰に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
まず、図14を参照して、主制御基板920によって実行されるメイン処理について説明する。図14は、主制御基板920のメイン処理(図14においては「主制御メイン処理」と略記)を示すフローチャートである。
主制御基板920のメイン処理において、まず、主制御基板920の立ち上げや各種の情報を初期設定するための一連の制御開始処理(プログラム開始処理S1001〜乱数初期設定処理S1019)が一度だけ実行され、その後は、割込みを禁止する割込み禁止処理S1020と、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)及び大当り図柄乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)並びに普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する乱数初期値更新処理S1021と、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する変動用カウンタ更新処理S1022と、割込みを許可する割込み許可処理S1023とが繰り返し実行される。なお、割込み許可処理S1023の前にタイマ割込みの要求が発生した場合には、割込み許可処理S1023の直後にタイマ割込み処理が実行される。
一連の制御開始処理において、プログラムの実行を制御するスタックポインタ(RAMの一部の領域)に初期値を設定するプログラム開始処理S1001と、割込みモードを設定する割込みモード設定処理S1002と、払出制御基板930及び副制御基板940等が立ち上がるまで所定の時間だけ待機する立上待機処理S1003とが実行される。
立上待機処理S1003の後に、電源・発射制御基板900の初期化スイッチ907からの初期化信号の出力状態の判定処理S1004、停電情報(RAMの一部の領域)の値の判定処理S1005、保存情報の記憶状態の判定処理S1007が行われ、これらの判定結果に基づいてRAMの保存情報を消去するか否かが判定される。ここで、保存情報とは、停電前の遊技の状態に復帰させるために必要な情報であって、停電前に遊技の進行に応じて更新されていたRAMの一部の領域に対応し、実行中の単位遊技に関するカウンタの値や、始動入賞によって格納されたカウンタの値等が例示される。
保存情報の記憶状態は、次のように判定される。まず、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出して(チェックサム算出処理S1006)、その現在のチェックサム値と前回の停電状態への移行に伴い停電監視処理S1202(図15参照)において算出されたチェックサム値の2の補数であるRAM判定値との排他的論理和が「0」であるか否か(判定処理S1007)が判定され、これにより、現在のチェックサム値と停電状態への移行時のチェックサム値とが同一であるか否かが判定される。
初期化信号がオン状態である場合(S1004:Y)、停電情報が停電状態への移行時に保存情報を保存して終了したことを示す所定の停電値でない場合(S1005:N)、又は、保存情報が正常に保持されていない場合(S1007:N)には、RAMの保存情報を消去するRAMクリア処理S1008が実行される。保存情報が正常に保持されていると判断された後(S1007:Y)、又は、RAMクリア処理S1008が実行された後には、主制御基板920に接続されている各種の装置を初期化するハードウェア初期化処理S1009が実行される。
ハードウェア初期化処理S1009の後には、停電情報が停電値であるか否かの判定処理S1010が実行される。停電情報が停電値である場合(S1010:N)には、保持情報の復帰を含め各種の情報を初期設定するRAM復帰設定処理S1011と、その設定完了を示す復帰コマンドが設定される(復帰コマンド出力処理S1012)。RAM復帰設定処理S1011における保持情報の復帰によって、前回の停電状態への移行直前の制御状態に主制御基板920の制御状態が復帰する。
一方、停電情報が停電値でない場合(S1010:Y)には、保持情報の復帰は行わずに各種の情報が初期設定され(RAM初期設定処理S1013)、その設定完了を示す初期化コマンドが出力される(初期化コマンド出力処理S1014)。
なお、RAM復帰設定処理S1011及びRAM初期設定処理S1013において、停電情報は停電値と異なる所定の通電値に設定され、また、前回の停電状態への移行直前において不正検知エラー等の各種のエラー状態が発生していてもそれらのエラー状態は全て解除される。また、主制御基板920から払出制御基板930及び副制御基板940の双方に復帰コマンドか初期化コマンドのいずれかが出力され、復帰コマンド又は初期化コマンドを受信した払出制御基板930及び副制御基板940の各々においても所定の初期化処理が実行される。
立上時の状況に応じたRAMの初期設定(判定処理S1004〜初期化コマンド出力処理S1014)の後に、前回の停電状態への移行時に条件装置が作動していた場合には、特別遊技状態に復帰させるための準備が行われる(特別遊技状態復帰準備処理S1015)。具体的には、特別遊技状態復帰準備処理S1015においては、条件装置と役物連続作動装置の作動状態が判定され、停電状態時における遊技の状況に対応した処理が、副制御基板940において実行される。
特別遊技状態復帰準備処理S1015の後には、時短状態フラグが設定されているか否かを判定することにより時短状態であるか非時短状態であるかが判定され(判定処理S1016)、時短状態である場合(S1016:Y)には、時短コマンドが出力される(時短コマンド出力処理S1017)。一方、非時短状態である場合(S1016:N)には、非時短コマンドが出力される(非時短コマンド出力処理S1018)。その後、特別図柄に係る当選乱数カウンタ(RAMの一部の領域)の値が初期化される(乱数初期設定処理S1019)。
次に、図15を参照して、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。図15は、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理(図中では「主制御割込み処理」と略記)を示したフローチャートである。
主制御基板920のタイマ割込み処理では、まず、タイマ割込みを開始させるための割込み開始処理S1201が実行される。具体的には、割込み制御レジスタに所定の値が設定される。これにより、本タイマ割込み以外の割込みが禁止される。その後に、パチンコ機100の遊技の進行制御や各種センサの監視等といった実質的な制御に係る停電監視処理S1202〜外部情報出力処理S1221が順次に実行される。但し、各種の不正の検知に基づいて遊技進行が停止されている場合(S1207:Y)には、制御信号出力処理S1208〜外部情報出力処理S1221は実行されない。最後に、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理S1222が実行されて、今回のタイマ割込み処理が終了する。以下において、各種の主要な処理について個別に説明する。
停電監視処理S1202においては、電源監視基板910の電源監視部911から出力されている停電信号の出力状態に基づいて停電情報(RAMの一部の領域)の値が更新される。具体的には停電信号の出力状態が3度に亘り確認され、3度ともオン状態が検出された場合に停電状態であると判定される。この判定において停電状態であると判定されなかった場合には、停電情報は通電値に維持される。
一方、停電監視処理S1202において停電状態であると判定された場合には、以下の処理が実行される。まず、停電情報の値がRAM復帰設定処理S1011又はRAM初期設定処理S1013(図14参照)において設定された通電値から所定の停電値に変更される。また、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し、そのチェックサム値の2の補数をRAM判定値として設定する。これにより、パチンコ機100は、遊技の進行や各種センサの監視等といった実質的な制御を行わない無限ループに入り、RAM判定値が設定された後のRAMの状態がバックアップ電力に基づいて保持される。なお、停電信号の出力状態が3度に亘り確認されるために、停電信号の受信を初めて検知してから、タイマ割込みの各処理は2回に亘り実行される。
乱数更新処理S1203においては、特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。但し、変更後の値が特別図柄に係る当選乱数カウンタに対する循環初期値と同一の値となる場合には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定され、また、循環初期値も当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定される。
大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタについても、特別図柄に係る当選乱数カウンタの場合と同様にして更新される。ただし、各カウンタの規定最大値と規定最小値とにより定められる更新範囲としては各カウンタに固有の値が設定され、複数のカウンタが非同期で更新される構成とされ、各カウンタの循環初期値には各カウンタに固有の初期値カウンタが参照される。例えば、特別図柄に係る当選乱数カウンタと特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、大当り図柄乱数カウンタと大当り図柄乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、普通図柄に係る当選乱数カウンタと普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一である。
乱数初期値更新処理S1204においては、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ、大当り図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。特別図柄に係る図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの場合と同様にして更新される。
変動用カウンタ更新処理S1205においては、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタの値が更新される。具体的には、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値(例えば、「187」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。第2の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、第1の変動種別カウンタの場合と同様にして更新される。
なお、特別図柄及び普通図柄に係る各当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ並びに各変動種別カウンタは、必ずしも上記構成とする必要はなく、上記カウンタの少なくとも一部を他の構成としても良く、例えば、初期値カウンタを利用しないで一定の初期値から更新する構成としても良いし、プログラムを利用しないで乱数生成用ICにより構成して必要に応じて値を参照する構成としても良い。
遊技停止判定処理S1206においては、不正検知情報が不正検知値である場合には、遊技停止値に更新されると共に、遊技進行を停止させるための各種の情報が設定される。一方、不正検知情報が不正検知値でない場合や既に遊技停止値である場合には、遊技進行を停止させるための各処理は実行されずに遊技停止判定処理S1206は終了する。なお、不正検知情報は、不正検知処理S1211において各種の不正の発生が検知された場合に不正検知値に設定される。また、判定処理S1207においては、不正検知情報が遊技停止値であるか否かによって遊技停止中であるか否かが判定される。
制御信号出力処理S1208においては、出力バッファに格納された制御データに基づいて、第1の特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2の特別図柄に係る特別図柄表示装置472及び普通図柄に係る普通図柄表示装置473等の各種の報知装置を制御する信号が出力される。また、出力バッファに格納された制御データに基づいて、球送りソレノイド332、発射ソレノイド334、右進入規制ソレノイド462、下進入規制ソレノイド463、上進入規制ソレノイド464、切換ソレノイド465等の各種のアクチュエータを制御する信号が出力される。
スイッチ読込処理S1209においては、中始動入賞スイッチ441、右始動入賞スイッチ442、下大入賞スイッチ443、上大入賞スイッチ444、役連作動スイッチ445、始動スイッチ446、非特定通路スイッチ447、特定通路スイッチ448、及び、一般入賞スイッチ449A,449Bの各々からの信号状態が読み込まれて、各種のスイッチによる遊技球の検出状態の変化が検知される。
具体的には、スイッチ読込処理S1209において、各種のスイッチからの信号状態が所定の時間間隔を隔てて2度に亘り入力バッファ(RAMの一部の領域)に読み込まれ、各種のスイッチからの信号ごとに、1回目に読み込まれた信号状態(以下において「第1の信号状態」と略記する)と、2回目に読み込まれた信号状態(以下において「第2の信号状態」と略記する)と、前回のタイマ割込みで検知された検出状態(以下において「前回の検出状態」と略記する)とに基づいて、各種のスイッチの検出状態の変化が検知される。そして、各スイッチに対して、前回の検出状態がオフ状態である場合において、第1の信号状態がオン状態であり、第2の信号状態がオン状態である場合には、オン状態移行と判断されて、スイッチの種類に応じた検出フラグ(RAMの一部の領域)が設定される。なお、停電監視処理S1202で説明したように、電源供給が停止したとしても、タイマ割込みの各処理が2回に亘り実行されるために、電源供給が停止した直後に各種のスイッチのオン状態が開始された場合であっても各種のスイッチの検出フラグを正確に設定することができる。
タイマ更新処理S1210においては、特別図柄及び普通図柄の変動表示、各遊技状態の制御、及び、不正監視等に使用される各種のタイマ(RAMの所定の領域)が更新される。
不正検知処理S1211においては、各種の入賞装置に強制的に遊技球を進入させたり、各種の入賞装置を強制的に作動させたりするような不正行為が検知される。具体的には、右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の強制的な進入許容姿勢への移動、加振による下大入賞装置433の特定通路への遊技球の誘導、電波による右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の強制的な誤作動の誘発、磁気吸着による各種の入賞装置への遊技球の誘導、中始動入賞装置431、右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434への異常なタイミングでの遊技球の誘導等の不正行為が行われた可能性の高い状況の発生を検知する。
入賞検知応答処理S1212においては、遊技盤400に設けられた各種のスイッチによる遊技球の検出に基づく制御が実行される。具体的には、中始動入賞スイッチ441(図13参照)による遊技球の検出に基づいて、中始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、中始動入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第1払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。また、右始動入賞スイッチ442(図13参照)による遊技球の検出に基づいて右始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第1払出カウンタが更新される。また、下大入賞スイッチ443(図13参照)による遊技球の検出に基づいて下大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合や、上大入賞スイッチ444(図13参照)による遊技球の検出に基づいて上大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、大入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第2払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。
発射制御処理S1213においては、発射装置330による遊技球の発射を制御するための発射関連情報が更新される。具体的には、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332の作動フラグ及び発射機構333を駆動する発射ソレノイド334の作動フラグが更新される。
入力信号監視処理S1214においては、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ108(図13参照)からの信号の出力状態に基づいて、外枠101(図1及び図2参照)に対して中間ブロック103(図1及び図2参照)が閉鎖されているか否かが検知される。また、払出制御基板930(図13参照)を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態に基づいて、中間ブロック103(図2及び図3参照)に対して前ブロック102(図2及び図3参照)が閉鎖されているか否かが検知される。
払出状態監視処理S1215においては、払出制御基板930から出力される払出制御状態を示す情報が監視され、必要に応じて、払出制御状態に応じた各種の払出状態コマンドが設定される。なお、払出状態コマンドを受信した副制御基板940は、払出状態コマンドの種類に応じた報知を装飾図柄表示装置479、左上音響装置281及び右上音響装置282等に実行させる。
払出信号出力処理S1216においては、必要に応じて、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタの値に基づいて各種の賞球コマンドを設定し、払出制御基板930に出力する。なお、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタは、賞球コマンドの設定に応じて更新される。例えば、第1払出カウンタは、1回の入賞に相当する遊技球が検出される毎に1ずつ加算され、その入賞に基づく賞球コマンドが設定される毎に1ずつ減算される。払出制御基板930では、その入賞に対応する数(例えば、3個)の遊技球を払い出す制御を実行する毎に(詳細には、払い出しが完了する少し前に)、主制御基板920に賞球コマンドを要求し、賞球の払い出しが継続している状況においては、主制御基板920から更なる賞球コマンドが出力される。第2払出カウンタは、第1払出カウンタとは賞球数が異なる入賞(例えば、13個)に対応して更新されるカウンタであり、第2払出カウンタの値に基づく賞球コマンドを払出制御基板930が受信した場合には、払出制御基板930は、その賞球コマンドに対応した数分の遊技球を払い出す制御を実行する。
特別図柄関連処理S1217においては、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御及び第1特別図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476の動作制御が実行される。また、第1特別図柄に係る単位遊技の制御において、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471の動作制御が実行され、第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の動作制御が更に実行される。
また、特別図柄関連処理S1217においては、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御及び第2特別図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477の動作制御が実行される。また、第2特別図柄に係る単位遊技の制御において、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の動作制御が実行され、第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の動作制御が更に実行される。
普通図柄関連処理S1218においては、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御並びに普通図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、普通図柄保留表示装置478の動作制御が実行される。また、普通図柄に係る単位遊技の制御において、普通図柄に係る普通図柄表示装置473の動作制御が実行され、普通図柄抽選に当選した場合には更に右始動入賞装置432の動作制御が実行される。
表示制御処理S1219においては、特別図柄関連処理S1217における第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472、第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476及び第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477等の動作を制御するために更新される各種の情報に基づいて、それらの装置を具体的に作動させるための出力データが合成される。合成された出力データは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1208において各装置に出力される。
モータ制御処理S1220においては、各種のモータの動作制御が実行される。外部情報出力処理S1221においては、パチンコ機100に電気的に接続されるデータ表示装置(図示せず)や管理装置(図示せず)等の外部装置に出力する出力データが設定される。
<作動機構750による可動部材701の姿勢変化>
次に、図16を参照して、作動機構750の構造的構成について説明する。図16(A)は、前側から見た作動機構750の分解斜視図であり、図16(B)は、後側から見た作動機構750の分解斜視図である。なお、図16においては、作動機構750によって作動される可動部材701(可動片701A,701B)も合わせて図示している。
次に、図16を参照して、作動機構750の構造的構成について説明する。図16(A)は、前側から見た作動機構750の分解斜視図であり、図16(B)は、後側から見た作動機構750の分解斜視図である。なお、図16においては、作動機構750によって作動される可動部材701(可動片701A,701B)も合わせて図示している。
図16に示すように、作動機構750は、滞留部751と、腕部752,753と、連係部754,755と、回動部756と、回動軸757と、軸支持部758,759と、錘部760とを備えている。
滞留部751は、樹脂製の部材であり、上側が開放された平皿状に構成される。滞留部751は、上面視において円形状であるとともに皿状に形成された底部751Bと、底部751Bの略中央に開口形成された排出口751Aと、底部751Bの外周に沿って立設された壁部751Cとを備えている。排出口751Aは、2以上の遊技球を同時に排出できない大きさとされており、底部751Bは、2以上の遊技球が直径方向に並ぶことができない大きさとされている。また、底部751Bは、外周側から排出口751Aに向かって下降傾斜する形状とされる。
本実施形態のパチンコ機100においては、進入口636(図10参照)に進入した遊技球が、誘導部637(図9(B)参照)によって滞留部751の底部751Bに誘導される。より詳細には、誘導部637は、底部751B(滞留部751)の上方側に位置する排出部から、遊技球を、底部751Bの周方向に沿った速度成分(移動成分)を持たせつつ底部751Bに向けて落下させるよう構成される。よって、誘導部637によって、底部751Bの周方向に沿った速度成分を持って底部751Bに到達した遊技球は、底部751B上を周方向に転動しながら排出口751A側へと移動し、その後、排出口751Aから、遊技球の自重によって落下することで排出される。このように、滞留部751は、進入した遊技球を周方向に転動させることで一時的に滞留させる機能を有する。
滞留部751は、当該滞留部751に遊技球が無い状態(つまり、底部751B上を転動する遊技球が存在しない、または、底部751Bによって下側が支持される遊技球が存在しない状態)において所定の初期位置に配置される。滞留部751は、当該初期位置と、当該初期位置より下方側である所定の第2位置との間で変位可能に構成される。詳細は後述するが、滞留部751は、当該滞留部751に遊技球が無い状態から、滞留する遊技球が存在する状態(つまり、底部751B上を転動する遊技球が存在する状態または、底部751Bによって下側が支持される遊技球が存在する状態)に変化した場合に、滞留部751に滞留する遊技球の自重によって初期位置から下方側(第2位置の側)へと移動する。
腕部752,753は、上下方向に延びる部材として構成され、下端側に滞留部751と連結するための連結穴752A,753Aが設けられている。腕部752は、ねじKを、連結穴752Aを介して、滞留部751における後端側の左側に形成された取付穴781に螺合することで滞留部751に固定される。一方、腕部753は、ねじKを、連結穴753Aを介して、滞留部751における後端側の右側に形成された取付穴782に螺合することで滞留部751に固定される。
なお、滞留部751は、取付穴781,782に対して前方側に張り出した状態で設けられているので、取付穴781,782にねじKが差し込まれるスペースを確保しつつ、幅広い大きさにし易く構成されている。また、滞留部751が、取付穴781,782に対して前方側に張り出した状態で設けられているので、滞留部751に遊技球が進入した場合にバランスがとれるよう、滞留部751における取付穴781,782より後方側に金属製の錘(例えば、遊技球1個分の重さの錘)が取り付けられた錘部787を設けている。
回動部756は、滞留部751より上方側に配置される、左右方向に延びる円筒状の部材である。回動部756には、軸方向に回動軸757を挿通可能な軸穴が設けられている。回動部756は、当該軸穴に挿通された回動軸757周りに回動できる。
回動部756に挿通された回動軸757の左端側は、腕部752の上端側に設けられた挿通穴752Bと、腕部752の左側に配置される軸支持部758に設けられた挿通穴758Aとに挿通される。一方、回動部756に挿通された回動軸757の右端側は、腕部753の上端側に設けられた挿通穴753Bと、腕部753の右側に配置される軸支持部759に設けられた挿通穴759Aとに挿通される。
回動軸757は、挿通穴752B,758Aに挿通された左端側に、挿通穴752B,758Aからの脱落を防止する脱落防止部材783が取り付けられ、挿通穴753B,759Aに挿通された右端側に、挿通穴753B,759Aからの脱落を防止するための脱落防止部材784が取り付けられる。
なお、腕部752の挿通穴752Bおよび腕部753の挿通穴753Bは、いずれも、回動軸757に対する腕部752,753の上下方向の移動が可能となるよう、上下方向に延びる長穴状に形成されている。
連係部754は、回動部756における左側部分に回動部756から前方側に突出して設けられる。連係部755は、回動部756における右側部分に回動部756から前方側に突出して設けられる。連係部754および連係部755の前端側は、右側または左側から見て略U字状に形成される。当該略U字状の部分の内側に可動片701A,701Bの各突出部704を配置することで、連係部754,755と各突出部704とを連係させることができる。
連係部754における前端(可動部材701側の端)と後端(回動部756側の端)との間には、左方側に突出する突出部785が設けられている。腕部752における上端側には、腕部752から前方に突出する2本の突出部から構成される連係部752Cが設けられている。連係部752Cを構成する2本の突出部の間に突出部785を配置することで、突出部785と連係部752Cとを連係させることができる。
また、連係部755における前端(可動部材701側の端)と後端(回動部756側の端)との間には、右方側に突出する突出部786が設けられている。腕部753における上端側には、腕部753から前方に突出する2本の突出部から構成される連係部753Cが設けられている。連係部753Cを構成する2本の突出部の間に突出部786を配置することで、突出部786と連係部753Cとを連係させることができる。
錘部760は、回動部756の後方側に設けられ、当該回動部756に対し、右側から見て時計回りに回動させる力を付与できる。詳細は後述するが、錘部760は、滞留部751に1つの遊技球が進入した場合に遊技球の自重によって滞留部751及び腕部752,753が下方側へ移動し、滞留部751にて滞留していた全ての遊技球が排出された場合に、これらの遊技球の自重によって下方側に移動していた滞留部751及び腕部752,753を上方側へと移動させる復元力を与える。
軸支持部758には、取付部652(図9(B)参照)に対応するねじなどの固定部材(図示せず)を挿通可能な挿通穴を有する取付部758Bが設けられている。軸支持部759にもまた、取付部652に対応するねじなどの固定部材(図示せず)を挿通可能な挿通穴を有する取付部759Bが設けられている。
軸支持部758,759は、取付部758B,759Bに設けられた各挿通穴を介して、固定部材を各取付部652に取り付ける(例えば、螺合する)ことによって、軸支持部758,759が第3部材650に固定される。なお、軸支持部758,759を第3部材650に固定することで、作動機構750が第3部材650に取り付けられる。
軸支持部758,759には、縦長に形成された腕部752,753のガイド孔に側方側から進入して腕部752,753の前後方向に移動を制限する突出部が設けられている。これにより、滞留部751に遊技球が無い状態や、滞留部751に複数の遊技球が滞留している状況などにおいて、腕部752,753が前後方向において傾斜しないように構成されている。
次に、図17を参照して、作動機構750による可動部材701の姿勢変化について説明する。図17(A)は、可動部材701が第1姿勢である場合の、作動機構750および可動部材701の正面斜視図であり、図17(B)は、可動部材701が第2姿勢である場合の、作動機構750および可動部材701の正面斜視図である。図17(C)は、図17(A)を右側から見た側面図であり、図17(D)は、図17(B)を右側から見た側面図である。
なお、図17においては、軸支持部758,759の図示を省略するとともに、可動部材701(可動片701A,701B)と作動機構750との間に設けられている第3部材650(図9参照)の図示を省略している。また、図17(C)においては、参考のため、部材の動作方向を矢印で示している。
滞留部751に遊技球が進入していない状態においては、錘部760によって回動部756を右側から見て時計回りに回動させる力が働くので、連係部754,755は上方側に移動し、それによって、可動片701A,701Bの各突出部704が上方側に移動する。
可動片701A,701Bの各突出部704は、各可動片701A,701Bにおける回動軸702および回動軸703(図16参照)より外方側に設けられているので、可動片701A,701Bの各突出部704が上方側に移動するにつれて、可動片701Aは、正面視において時計回りに回動し、可動片701Bは、正面視において反時計回りに回動する。
可動片701A,701Bの各突出部704の上方側への移動は、可動片701A,701Bにおける互いに対向する面が略平行になる位置において、支持板651に形成された略円弧の長穴状の貫通孔における上端側において規制されるので、滞留部751に遊技球が進入していない状態においては、可動部材701(可動片701A,701B)は、第1姿勢に維持される。
遊技球が可動片701Aと可動片701Bとの間を通過して進入口636に進入した場合、当該遊技球は、誘導部637を経て当該誘導部637の排出部から落下して滞留部751に進入する。誘導部637の排出部から排出された(落下した)遊技球は、滞留部751の底面に到達し、当該底部751B上を周方向に転動する。滞留部751において遊技球が滞留する間(遊技球が底部751B上に到達してから周方向に転動する間)、当該遊技球は底部751Bによって下側が支持され、それによって、当該遊技球の自重が滞留部751に掛けられる。よって、初期位置に位置する滞留部751に遊技球が進入した場合、滞留部751は、当該滞留部751に進入した遊技球(底部751B上)の自重によって下方側へと移動(下降)する。
滞留部751に遊技球の自重が掛かると、腕部752,753および連係部752C,753Cを介して突出部785,786に対し下方側の力が掛けられる。突出部785,786は、回動軸757より前方側に位置しているので、当該突出部785,786に対し下方側の力が掛けられた場合には、回動部756を右側から見て反時計回りに回動させる力が働く。つまり、錘部760によって回動部756に働く力とは逆方向の力が働く。
作動機構750は、滞留部751に滞留する遊技球によって滞留部751に掛けられた力の結果として回動部756に働く力が、錘部760によって回動部756に働く力に比べて大きくなるよう構成されるので、遊技球が滞留部751に滞留する間は、突出部785,786が連係部752C,753Cによって下方側(矢印Q1方向)に押し下げられる。これにより、連係部754,755は、回動軸757周りに右側から見て反時計回り(矢印Q2方向)に回動される。
連係部754,755が右側から見て反時計回りに回動されると、可動片701A,701Bの各突出部704が下方側に移動する。これにより、可動片701Aは、正面視において反時計回りに回動し、可動片701Bは、正面視において時計回りに回動する。これにより、可動部材701(可動片701A,701B)の姿勢が、第1姿勢から第2姿勢へと移行する。
作動機構750は、滞留部751に少なくとも1の遊技球が滞留される場合において、可動片701A,701Bの各突出部704の下方側への移動が、支持板651に形成された略円弧の長穴状の貫通孔における下端側において規制されるよう構成されるので、遊技球が滞留部751に滞留する間、可動部材701(可動片701A,701B)の姿勢は第2姿勢に維持される。
なお、各突出部704の下方側への移動が上述のように規制されているので、滞留部751の下限位置を第2位置に規制することができる。よって、滞留部751に少なくとも1の遊技球が滞留される場合、滞留部751は第2位置にて維持される。
可動部材701(可動片701A,701B)の姿勢が第2姿勢である場合に、滞留部751に滞留されていた遊技球が全て排出口751Aから排出されると、錘部760によって回動部756が右側から見て時計回りに回動されるので、これにより、可動部材701(可動片701A,701B)の姿勢は、第2姿勢から第1姿勢へと移行する。
また、錘部760によって回動部756が右側から見て時計回りに回動されると、それによって、突出部785,786が上方側へと移動するので、それに伴い、連係部752C,753Cを介して腕部752,753が上方側へ移動する。これにより、第2位置に位置する滞留部751が上方側(初期位置の側)へと移動する。つまり、滞留部751にて滞留していた全ての遊技球が排出された場合、滞留部751は、錘部760によって与えられる復元力によって初期位置に復帰する。
次に、以上説明したパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、遊技球が滞留部751に滞留する間に亘って、滞留部751に掛かる遊技球の自重によって可動部材701(可動片701A,701B)の姿勢が第2姿勢に維持される構成とされる。本実施形態の滞留部751は、当該滞留部751に進入した遊技球が、底部751B上を周方向に転動しながら底側に形成された排出口751A側へ移動し、最終的に、排出口751Aから排出される構成であるので、遊技球が滞留部751にて滞留する期間は、必ずしも一定とならず、不定な期間となる。これにより、可動部材701の姿勢が第2姿勢に維持される期間を、遊技球が滞留部751にて滞留する(存在する)期間として当該期間を不定にすることができる。
また、可動部材701が第2姿勢である場合には、第1姿勢である場合に比べて遊技球が進入口636に進入し易い状況が発生するので、可動部材701の姿勢が第2姿勢に維持される期間が不定な期間とされたことで、可動部材701が第2姿勢に変化したことで提供される遊技性が単調になることを好適に抑制することができる。
また、可動部材701の姿勢が第2姿勢に維持される期間を不定な期間にする構成は、滞留部751に進入した遊技球の自重によって作動機構750を機械的に作動させることで実現されるので、可動部材701の姿勢変化に係る制御負荷を好適に抑制できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、可動部材701(可動片701A,701B)の間を通って進入口636に進入した遊技球が、滞留部751において一時的に滞留される構成であるので、上段ステージ612による振り分けによって先に進入口636に進入した遊技球が滞留部751にて滞留される間に、次に進入口636に進入した遊技球が滞留部751に進入したことで、これらの遊技球が排出口751Aから排出される間隔を、これらの遊技球が進入口636に進入した間隔より短縮することが可能となる。
これにより、入球口601に先に進入した遊技球が上段ステージ612による振り分けによって進入口636に進入した場合に、当該先に進入した遊技球の後に入球口601に進入した遊技球を、当該先に進入した遊技球の後に続いて、または、当該先に進入した遊技球と連なった状態で排出口422から排出させることが可能となる。よって、本実施形態のパチンコ機100においては、当該先に進入した遊技球の後に入球口601に進入した遊技球を、当該先に進入した遊技球の後に続いて、または、当該先に進入した遊技球と連なった状態で中始動入賞装置431に進入させ易くなるので、入球口601に進入した2つの遊技球が続けて中始動入賞装置431に進入する状況を遊技者が目撃し易く、入球口601に遊技球を進入させる遊技性を好適に向上させることができる。
特に、滞留部751の底部751Bは、2以上の遊技球が直径方向に並ぶことができない大きさとされているので、滞留部751において、進入口636に先に進入した遊技球と当該先に進入した遊技球の後に進入口636に進入した遊技球との間に接触などの相互作用が生じ易くなる。これにより、先に入球口601に進入した遊技球の後に入球口601に進入した遊技球を、より好適に、当該先に進入した遊技球の後に続いて、または、当該先に進入した遊技球と連なった状態で中始動入賞装置431に進入させ易くできる。
また、可動部材701が第2姿勢である場合には、入球口601に進入した遊技球(すなわち、上段ステージ612に進入した遊技球)は、全て、進入口636に進入する構成であるので、滞留部751において滞留される遊技球の数が増え易く、それによって、滞留部751内にて接触などの相互作用が生じ易くなる。これにより、先に入球口601に進入した遊技球の後に入球口601に進入した遊技球を、より好適に、当該先に進入した遊技球の後に続いて、または、当該先に進入した遊技球と連なった状態で中始動入賞装置431に進入させ易くできる。
また、滞留部751に掛かる遊技球の自重によって作動機構750が作動して可動部材701が第2姿勢にされる構成であるので、可動部材701が第1姿勢である状態において遊技球を進入口636に進入させて第2姿勢に移行させることで、先に入球口601に進入した遊技球の後に入球口601に進入した遊技球を、より好適に、当該先に進入した遊技球の後に続いて、または、当該先に進入した遊技球と連なった状態で中始動入賞装置431に進入させ易くできる。これにより、可動部材701が第1姿勢である状態において遊技球を進入口636に進入させて当該可動部材701を第2姿勢に切り替える遊技性を好適に向上できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、進入口636を通過した遊技球を底部751Bにおいて周方向に転動させることで一時的に滞留させた後に排出口751Aから排出する滞留部751が、進入口636に対する下方側、かつ、中始動入賞装置431に対する上方側に設けられている。滞留部751は、遊技球が無い状態において所定の初期位置に位置し、滞留する遊技球が存在する状態(底部751B上を転動する遊技球が存在する状態)に変化した場合に初期位置から第2位置へと下降する構成であるので、当該下降の分だけ、排出口751Aから排出された遊技球が、中始動入賞装置431の真上に遊技球を案内する通路部653に到達する(衝突する)までの落下距離を短くすることができる。よって、排出口751Aから排出された遊技球が通路部653に衝突する際の衝撃力を、滞留部751が初期位置にある場合に比べて小さくすることができるので、排出口751Aから排出された遊技球との衝突による通路部653の破損を抑制できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、誘導部637の排出部から落下する遊技球が遊技球に進入した場合(つまり、当該遊技球が滞留部751の底部751Bに到達した場合)に、当該遊技球の自重によって滞留部751が初期位置から第2位置に下降するよう構成される。かかる滞留部751に進入した遊技球は、当該滞留部751の下降が第2位置で停止すると、そのタイミングで底部751Bの上に押しつけられ、接触の圧力が高められ、バウンドする場合もある。その接触の圧力が高められると、その圧力が増加した分、底部751Bに微少な変形が生じて、その変形によるエネルギーの減少分、周方向への転動速度が低下する。また、バウンドする場合には、そのバウンドする毎に、反発係数に応じた速度低下分、当該遊技球の転動速度が次第に低下する。これらの転動速度の低下によって、遊技球の遠心力が低下するため、当該転動速度が低下した分だけ、遊技球が排出口751Aから排出されるまでの期間(つまり、遊技球が滞留部751に滞留される期間)が短くなる。
したがって、本実施形態のように、進入した遊技球の自重によって滞留部751が下降する構成においては、滞留部751の動き(下降動作)によって底部751B上を周方向に転動する遊技球の転動速度を低下させることができるので、後続の遊技球が進入しなければ、滞留部751において滞留される遊技球の滞留時間(滞在時間)を、上下に変位することなく固定的に設けられた、滞留部751と同様の滞留部において滞留する遊技球の滞留時間(滞在時間)に比べて短くすることができる。
<第2実施形態>
次に、図18を参照して、第2実施形態について説明する。上述した実施形態(第1実施形態)のパチンコ機100においては、滞留部751に掛かる遊技球の自重によって滞留部751が第2位置へと下降した場合に、可動部材701が第2姿勢に切り替わることで、滞留部751が初期位置に位置する場合に比べて、入球口601から進入した遊技球が滞留部751に進入する確率を高くできる構成としたが、第2実施形態のパチンコ機100においては、これに代えて、または、これに加えて、滞留部751に掛かる遊技球の自重によって滞留部751が第2位置へと下降した場合に、滞留部751が初期位置に位置する場合に比べて、入球口601から進入した遊技球を早期に滞留部751に進入させることが可能に構成される。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、図18を参照して、第2実施形態について説明する。上述した実施形態(第1実施形態)のパチンコ機100においては、滞留部751に掛かる遊技球の自重によって滞留部751が第2位置へと下降した場合に、可動部材701が第2姿勢に切り替わることで、滞留部751が初期位置に位置する場合に比べて、入球口601から進入した遊技球が滞留部751に進入する確率を高くできる構成としたが、第2実施形態のパチンコ機100においては、これに代えて、または、これに加えて、滞留部751に掛かる遊技球の自重によって滞留部751が第2位置へと下降した場合に、滞留部751が初期位置に位置する場合に比べて、入球口601から進入した遊技球を早期に滞留部751に進入させることが可能に構成される。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図18(A)は、第2実施形態の上段ステージユニット420A1の簡略的な上面図である。なお、図18(A)においては、作動機構750と、当該作動機構750の後方側を覆う第4部材670の図示を省略している。また、図18(A)においては、理解を容易にするために、滞留部751および特定通路部804などの一部構成を、他の構成の下方に隠れた部分を含めて太い実線によって図示し、滞留部751を、排出口751Aと底部751Bの上面視における外形として図示している。また、図18(A)においては、参考のために、誘導通路部611に進入した遊技球の一部を実線により図示している。
また、図18(B)は、誘導通路部611に進入した遊技球を特定通路部804に進入させるための機構を模式的に示す断面図である。なお、図18(B)は、開閉板801が開放姿勢(開放状態)にある場合を実線により図示し、開閉板801が閉鎖姿勢(閉鎖状態)にある場合を二点鎖線により図示している。また、図18(B)においては、滞留部751の動きに応じて開閉板801を動作させるリンク機構803を概念的に図示している。
図18(A)および図18(B)に示すように、上段ステージユニット420A1は、開閉板801と、軸部802と、リンク機構803と、特定通路部804とを備えている。開閉板801は、誘導通路部611に貫通形成された開口部611Aの内側に収まる略矩形の板状の部材である。
開閉板801は、誘導通路部611における上流側となる正面視左側に前後方向に挿通された軸部802の周りを、開口部611Aへの遊技球の通過を許容する開放姿勢(図18(B)においては実線にて図示)と、開口部611Aへの遊技球の通過を禁止する閉鎖姿勢(図18(B)においては二点鎖線にて図示)との間で回動可能に構成される。
図18(B)に示すように、開閉板801が閉鎖姿勢にある場合には、開閉板801の上面は、誘導通路部611における開口部611Aの上面視左側の端辺より左方側(上流側)を転動する遊技球を、開口部611Aの上面視右側の端辺より右方側(下流側、上段ステージ612の側)へ誘導する誘導面として機能する。一方、開閉板801が開放姿勢にある場合には、開閉板801の上面は、誘導通路部611における開口部611Aの上面視左側の端辺より左方側を転動する遊技球を、特定通路部804に誘導する誘導面として機能する。
リンク機構803は、開閉板801と滞留部751との間に設けられて、滞留部751の上下動によって開閉板801の姿勢を変化させる機構である。具体的に、リンク機構803は、滞留部751が初期位置に位置する場合には、開閉板801を閉鎖姿勢に配置させ、滞留部751が初期位置から第2位置に変位した場合に、開閉板801を下方側に引き下げ、それによって、開閉板801を閉鎖姿勢から開放姿勢に変化させる。一方、滞留部751が第2位置から初期位置に変位した場合には、開閉板801を上方側に引き上げ、それによって、開閉板801を開放姿勢から閉鎖姿勢に変化させる。
特定通路部804は、開放された開口部611A(開閉板801が開放姿勢である場合の開口部611A)から進入した遊技球を、第2位置に位置する滞留部751に誘導する通路であり、滞留部751の底部751Bの周方向に沿った向きに遊技球を排出する。
次に、以上説明したパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、誘導通路部611に開口部611Aが形成されているので、開閉板801が開放姿勢である場合には、入球口601を経て誘導通路部611に進入した遊技球を、上段ステージ612による振り分けに供することなく、開口部611Aから特定通路部804を通って滞留部751に直接に進入させることができる。かかる場合、入球口601を経て誘導通路部611に進入した遊技球が滞留部751に到達するまでの遊技球の移動距離を、上段ステージ612にて遊技球が左右に転動する場合に比べて短くできる。
これにより、入球口601を経て誘導通路部611に進入した遊技球が滞留部751に到達するまでの時間もまた、上段ステージ612にて遊技球が左右に転動する場合に比べて短くできるので、入球口601に進入した遊技球が、滞留部751を経て中始動入賞装置431に進入(入賞)するまでに要する時間に変化をつけることができ、左打ち遊技手法で遊技において入球口601に進入した場合の遊技性が単調になることを抑制できる。
また、開閉板801は、滞留部751が初期位置から第2位置に変位した場合に、閉鎖姿勢から開放姿勢に切り替わるよう構成されるので、滞留部751が第2位置に位置する間(つまり、少なくとも1の遊技球が滞留部751に滞留する間)に亘って、入球口601を経て誘導通路部611に進入した遊技球を全て、滞留部751に進入させることができる。よって、可動部材701が第1姿勢である場合に、上段ステージ612による振り分けによって遊技球が振分口613Aに一度振り分けられると、滞留部751への遊技球の進入によって開閉板801が開放し、その結果として、入球口601を経て誘導通路部611に進入した遊技球を全て、高確率で中始動入賞装置431に進入させることが可能となるので、上段ステージ612による振り分けの遊技性を向上させることができる。
また、開閉板801が開放姿勢である場合には、入球口601に進入した遊技球は、全て、誘導通路部611に形成された開口部611Aに進入するので、入球口601に進入した遊技球が開口部611Aを経て滞留部751に到達するまでの時間は、入球口601に進入した遊技球が上段ステージ612にて左右に転動した後に進入口636を経て滞留部751に到達する場合と異なり、入球口601に進入したどの遊技球においてもほぼ一定となる。よって、滞留部751において遊技球が一時的に滞留される構成においては、開閉板801が開放姿勢である場合に、先に入球口601に進入した遊技球の後に入球口601に進入した遊技球を、当該先に進入した遊技球の後に続いて、または、当該先に進入した遊技球と連なった状態で中始動入賞装置431に進入させ易くできる。
<第3実施形態>
次に、図19を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態のパチンコ機100においては、遊技球の自重によって初期位置から第2位置に変位可能な滞留部751の誤動作を検知可能に構成される。
次に、図19を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態のパチンコ機100においては、遊技球の自重によって初期位置から第2位置に変位可能な滞留部751の誤動作を検知可能に構成される。
なお、以下の説明において、上述した第1実施形態または第2実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、第3実施形態において以下に説明する構成を、上述した第1実施形態または第2実施形態のパチンコ機100が備える構成に付加してもよいし、上述した第1実施形態または第2実施形態のパチンコ機100の一部の構成に代えて備えるようにしてもよい。
図19(A)は、滞留部751の誤動作を検知する手段の一例を説明するための模式的な断面図であり、図19(B)は、滞留部751の誤動作を検知する手段の一例を説明するための模式的な上面図である。
なお、図19(A)においては、初期位置に位置する滞留部751を二点鎖線により図示し、第2位置に位置する滞留部751を実線により図示している。また、図19(A)においては、参考のために、第2位置に位置する滞留部751にて滞留する遊技球(すなわち、底部751B上を転動する遊技球)の一部を実線により図示している。一方、図19(B)においては、第2位置に位置する滞留部751を図示している。また、図19(B)においては、被検出部821の図示を省略するとともに、参考のために、滞留部751にて滞留する遊技球の一部を実線または二点鎖線により図示している。
また、図19(A)および図19(B)においては、参考のために、センサ825から当該センサ825の検出方向に延びる補助線を一点鎖線によって図示している。また、図19(B)においては、参考のために、滞留部751において底部751B上を転動する遊技球の転動方向を矢印で示している。
図19(A)に示すように、本実施形態のパチンコ機100においては、滞留部751における壁部751Cの外側に被検出部821が設けられている。被検出部821は、センサ825によって検出可能な材料から構成される部品である。本実施形態においては、センサ825は、近接センサであり、被検出部821は、センサ825によって検出可能な金属から構成される。なお、滞留部751は、上述したように樹脂製の部材であるので、近接センサであるセンサ825は、金属から構成される被検出部821を選択的に検出することができる。
被検出部821は、図19(A)に示すように、滞留部751が初期位置に位置する場合においてセンサ825が検出可能な位置であって、滞留部751が第2位置に位置する場合においてセンサ825が検出不可能となる位置に配置される。
センサ825は、図19(A)に示すように、滞留部751が初期位置に位置する場合において被検出部821を検知可能な位置、かつ、滞留部751が第2位置に位置する場合において壁部751Cの上端より上方側に突出する遊技球を検知可能な位置に配置される。これにより、センサ825は、滞留部751が初期位置に位置する場合には被検出部821を検出し、滞留部751が第2位置に位置する場合には当該滞留部751にて滞留する遊技球(すなわち、底部751B上を転動する遊技球)を検出することができる。
被検出部821は滞留部751に対し固定的に設けられているので、滞留部751が初期位置に位置する場合、センサ825は、当該初期位置が維持される間に亘って被検出部821を検出し続ける。
これに対し、滞留部751にて滞留する遊技球は底部751Bを周方向に転動するので、図19(B)に示すように、底部751B上を周方向に転動する遊技球のうち、センサ825による検出が可能な位置にある遊技球(例えば、遊技機PA,PB)を検出できるが、それ以外の位置の遊技球は検出しない。よって、滞留部751が第2位置に位置する場合、センサ825は、底部751B上を周方向に転動する遊技球のうち、当該センサ825による検出が可能な位置に通過する遊技球を一時的に検出する。
センサ825は、主制御基板920に接続される。主制御基板920は、センサ825から受信したセンサ信号に基づいて滞留部751の状態を判定する。具体的に、主制御基板920は、センサ825から、物体の検出を示すセンサ信号を予め決められた所定の第1期間(例えば、1秒程度)より長い受信期間に亘って受信した場合に、滞留部751が初期位置にあると判定する。なお、前記第1期間は、底部751B上を周方向に転動する遊技球がセンサ825Bによって一時的に検出される場合の検出期間より短くならない期間に設定される。
また、主制御基板920は、センサ825から、物体の検出を示すセンサ信号を前記第1期間以下の受信期間で受信し、その後に物体の非検出を示すセンサ信号を受信した場合に、滞留部751が第2位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在する(底部751B上を転動する遊技球が存在する、または、底部751Bによって下側が支持される遊技球が存在する)と判定する。
そして、主制御基板920は、センサ825から、予め決められた所定の第2期間(例えば、2秒程度)を超えても物体の検出を示すセンサ信号を受信しなかった場合に、滞留部751が第2位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在しない(底部751B上を転動する遊技球が存在しない、または、底部751Bによって下側が支持される遊技球が存在しない)と判定する。
上述したように、滞留部751は、遊技球の自重によって初期位置から第2位置に変位する(下降する)よう構成されるので、滞留部751が第2位置に位置するが、滞留部751に滞留する遊技球が存在しない(底部751B上を転動する遊技球が存在しない)という状況は、滞留部751が誤作動している可能性が高い。よって、本実施形態のパチンコ機100においては、主制御基板920は、滞留部751が第2位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在しないと判定し場合に、滞留部751に誤作動が生じたと判定するよう構成される。
なお、主制御基板920が、滞留部751に誤作動が生じたと判定した場合には、例えば、装飾図柄表示装置479や音響装置281,282などから所定のエラー報知を出力させるよう構成することで、遊技場の管理者などに滞留部751が誤作動したことを報せることができ、それによって、遊技場の管理者などが当該誤作動に対する適切な処理を施すことができる。あるいは、かかる場合に、遊技の進行を停止させる構成としてもよい。
次に、以上説明したパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、可動部材701の姿勢は滞留部751の位置に応じて変化するよう構成されているので、滞留部751が製品不良や不正行為などの何らかの原因で誤作動した場合には、それによって、可動部材701が誤った姿勢となってしまう。
これに対し、本実施形態のパチンコ機100においては、センサ825から受信したセンサ信号に基づいて、滞留部751に誤作動が発生したか否かを検知可能(判定可能)に構成されるので、滞留部751に誤作動が発生したと検知された場合に、所定のエラー報知や遊技の進行の停止などの所定の対策を講じることで、当該誤作動に対する適切な処理を施すことが可能となって、その結果として、可動部材701の姿勢に関する不具合を適切に処理できる。
<第4実施形態>
次に、図20を参照して、第4実施形態について説明する。上述した第1実施形態のパチンコ機100においては、遊技球の接触によって滞留部751が上下動し、滞留部751が初期位置に位置するか第2位置に位置するかで可動部材701の姿勢が切り替わる構成としたが、第4実施形態のパチンコ機100においては、これに加えて、滞留部751が初期位置に位置する場合に、遊技球が接触しなくても、滞留部751が下方へ移動可能であって可動部材701の姿勢が定期的に切り替わるよう構成される。
次に、図20を参照して、第4実施形態について説明する。上述した第1実施形態のパチンコ機100においては、遊技球の接触によって滞留部751が上下動し、滞留部751が初期位置に位置するか第2位置に位置するかで可動部材701の姿勢が切り替わる構成としたが、第4実施形態のパチンコ機100においては、これに加えて、滞留部751が初期位置に位置する場合に、遊技球が接触しなくても、滞留部751が下方へ移動可能であって可動部材701の姿勢が定期的に切り替わるよう構成される。
なお、以下の説明において、上述した第1実施形態から第3実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、第4実施形態において以下に説明する構成を、上述した第1実施形態から第3実施形態のパチンコ機100が備える構成に付加してもよいし、上述した第1実施形態から第3実施形態のパチンコ機100の一部の構成に代えて備えるようにしてもよい。
図20は、可動部材701が第1姿勢である場合の、作動機構750および可動部材701を右側から見た側面図である。なお、図20においては、理解を容易にするために、可動部材701が第2姿勢となる場合における錘部760の位置を二点鎖線により図示するとともに、当該錘部760に接するカム841を二点鎖線により図示する。また、図20においては、参考のために、カム841の回動方向を矢印で示している。
図20に示すように、錘部760の下方側には、カム841が設けられている。カム841における回動中心となる部分には、カム841の左側面から左方側(図20における紙面表側から裏側に向かう方向)に突出する軸部842が設けられている。カム841は、軸部842を介して、モータなどの駆動手段(図示せず)によって右側から見て時計回り(矢印Q4方向)に回動される。なお、駆動手段は、一定の速度でカム841を常時連続的に回動させる構成であってもよく、主制御基板920などの制御手段により制御によって、所定のパターンでカム841の回転速度を変化させたり、所定の間隔で間欠的にカム841を回転させたりする構成であってもよい。
右側から見て時計回りに回動するカム841は、可動部材701が第1姿勢である場合の錘部760(図20においては実線にて図示)に接した後、錘部760を上方に押し上げる。錘部760が上方に移動すると、連係部754,755が回動軸757周りに右側から見て反時計回りに回動され、その結果として、可動部材701(701A,701B)が第2姿勢へ移行する。
カム841は、可動部材701が第2姿勢である場合の錘部760(図20においては二点鎖線にて図示)に対して、軸部842から最も離れる先端が接するよう配置されている。よって、カム841における軸部842から最も離れる先端が接した後、錘部760は、その自重によってカム841に接しながら下方へと移動する。これにより、連係部754,755が回動軸757周りに右側から見て時計回りに回動し、その結果として、可動部材701が第1姿勢に復帰する。
次に、以上説明したパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、滞留部751が初期位置に位置する場合には、カム841が1回転する間に、可動部材701の姿勢が、錘部760に対するカム841の位置に応じて第1姿勢または第2姿勢に切り替わるよう構成される。よって、滞留部751が初期位置に位置する場合には、カム841の動作パターン(連続的にカム841を回転させるパターンや、所定の間隔で間欠的にカム841を回転させるパターンなど)に応じた所定の周期で可動部材701の姿勢を切り替えることができる。
したがって、本実施形態のパチンコ機100においては、滞留部751に滞留される遊技球が存在するか否かで可動部材701の姿勢を切り替えることができるだけでなく、所定の状況下(本実施形態においては、滞留部751が初期位置に位置する状況下)において、カム841の動作パターンに応じた所定の周期で可動部材701の姿勢を切り替えることができるので、可動部材701の姿勢の切り替え態様が多様化され、それによって、可動部材701が第2姿勢に変化したことで提供される遊技性が単調になることを好適に抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られることはなく、例えば、以下に記載するように変形して実施しても良い。この場合に、以下に記載する各構成を上記実施形態に対して適用しても良く、以下に記載する複数の構成を組み合わせて上記実施形態に対して適用しても良い。
(1)上記実施形態においては、滞留部751に掛かる遊技球の自重を利用した機械的な構成によって可動部材701が第2姿勢で維持される期間を不定な期間にする構成としたが、可動部材701が第2姿勢で維持される期間を、主制御基板920などがソレノイドやモータなどによって可動部材701を動作させる駆動装置を制御し、その動作する期間を滞留部751に遊技球が滞留している期間とすることによって不定な期間にする構成であってもよい。
(2)上記実施形態においては、先に進入口636に進入した遊技球が滞留部751にて一時的に滞留される間に、後に進入口636に進入した遊技球が当該先に進入口636に進入した遊技球との間隔を詰める(短縮する)構成としたが、遊技球が進入口636から排出口422までに通過する経路長が、先に進入口636に進入した遊技球に比べて後に進入口636に進入した遊技球の方が短くなるよう構成することで、後に進入口636に進入した遊技球と先に進入口636に進入した遊技球との間隔が短縮される構成であってもよい。また、先に進入口636に進入した遊技球の移動速度(流下速度)に対する、後に進入口636に進入した遊技球の移動速度が速くなるよう、これら2つの遊技球のうち少なくとも一方の遊技球の移動速度が制御される構成であってもよいし、これらの構成の少なくとも一部を組合せた構成であってもよい。
(3)上記実施形態においては、進入口636への進入確率を変化させる部材として、2つの可動片701A,701Bの離間状態に応じて進入口636への進入確率を変化させる可動部材701を例示したが、進入口636への進入確率を変化させる部材としては、可動部材701のような形態に限らず、例えば、振分口613Aに進入した遊技球が進入口636に誘導され、振分口613Bに進入した遊技球が左側通路部634に誘導され、振分口613Cに進入した遊技球が右側通路部635に誘導される構成において、振分口613B,613Cを閉鎖できるシャッターを設ける構成であってもよい。
上記実施形態においては、3つの振分口613A,613B,613Cが左右方向に並べて配置される構成としたが、振分口613A,613B,613Cが離間して設けられる構成であってもよい。かかる構成において、例えば、所定数の振分口に進入した遊技球が進入口636に誘導され、当該所定数以外の振分口に進入した遊技球が、進入口636とは異なる箇所(例えば、排出口641や排出口642)に誘導される構成であってもよい。かかる構成において、進入口636とは異なる箇所に遊技球を誘導可能な振分口を閉鎖できるシャッターを設ける構成であってもよい。
(4)上記実施形態においては、可動部材701が第1姿勢である場合に、遊技球が進入口636(すなわち、可動部材701が入口部分を構成する入球口)に進入した場合に、可動部材701が第2姿勢に移行する構成としたが、進入口636とは異なる所定の入球口に遊技球が進入したことに基づいて可動部材701が第2姿勢に移行する構成であってもよい。
(5)上記実施形態においては、滞留部751において一時的に滞留された後(すなわち、底部751B上を転動した後)に排出口751Aから排出された遊技球が、通路部653に落下した後に、当該通路部653によって中始動入賞装置431の真上に案内される構成としたが、滞留部751の排出口751Aが、中始動入賞装置431の真上に遊技球を排出する構成であってもよい。かかる構成においては、滞留部751が第2位置へと下降したことで、当該下降の分だけ、排出口751Aと中始動入賞装置431との距離を近づけることができるので、排出口751Aから排出された遊技球が中始動入賞装置431に進入(入賞)し易くできる。
なお、上記実施形態においては、滞留部751が遊技球の自重によって初期位置から第2位置に下降する構成と、カム841によって滞留部751が第2位置に下降する構成について例示したが、他の要因によって滞留部751が下降する構成であってもよい。遊技球の自重とカム841以外の要因によって滞留部751が下降する構成においても、滞留部751が第2位置へと下降したことで、当該下降の分だけ、排出口751Aと中始動入賞装置431との距離を近づけることができるので、排出口751Aから排出された遊技球が中始動入賞装置431に進入(入賞)し易くできる。
また、滞留部751と同様に上下方向に変位可能な滞留部を、進入口636と同様の所定の進入口に対する下方側、かつ、一般入賞装置439A,439Bと同様の一般入賞装置や始動装置436のような普通図柄に係る始動装置に対する上方側に設ける構成であってもよい。かかる構成においても、滞留部が下降することで、一般入賞装置や普通図柄に係る始動装置に進入し易くしたり、滞留部から排出された遊技球を一般入賞装置や普通図柄に係る始動装置の真上に遊技球を案内する通路部の破損を抑制したりすることが可能となる。
(6)上記実施形態においては、滞留部751が遊技球の自重によって初期位置から第2位置に下降する構成とし、滞留部751の動きによって底部751B上を転動する遊技球の転動速度を、固定的に設けられた滞留部に比べて低下させる構成とした。底部751B上を周方向に転動する遊技球の転動速度を変動させる構成としては、上記構成に限定されるものでなく、例えば、滞留部751の底部751Bを回転可能な構成とし、底部751Bの回転速度または回転方向を変化させることで、底部751B上を転動する遊技球の転動速度を変動させるようにしてもよい。
例えば、底部751B上を遊技球が所定の周方向に転動する場合に、底部751Bの回転速度を当該所定の周方向に増大させることで、底部751B上を転動する遊技球の転動速度を増大させることができ、底部751Bの回転速度を低下させる(所定の周方向の速度を低下させる、または、当該所定の周方向とは反対方向に回転させる)ことで、底部751B上を転動する遊技球の転動速度を低下させることができる。よって、底部751Bの回転速度または回転方向の変化などによって遊技球の転動速度を変化させることで、遊技球が滞留部751にて滞留する該期間を不定にすることができる。
あるいは、底部751B上を転動する遊技球の転動を阻害する手段を設け、所定のタイミングで当該手段を作動させ、遊技球の転動速度を低下させる構成であってもよい。遊技球の転動を阻害する手段としては、例えば、遊技球に接触させる所定の部材を滞留部751の上方側から底部751Bに向けて下降させる構成であってもよく、磁石などの磁力を発生可能な部材を滞留部751の底部751Bまたは壁部751Cの外側から近づける構成であってもよい。
(7)上記実施形態においては、滞留部751の位置と可動部材701の姿勢とがリンクする構成に対し、滞留部751の動きによって底部751B上を転動する遊技球の転動速度を、固定的に設けられた滞留部に比べて低下させる構成としたが、滞留部751の位置と可動部材701の姿勢とがリンクしない構成において、滞留部751の動きによって底部751B上を転動する遊技球の転動速度を、固定的に設けられた滞留部に比べて低下させる構成としてもよい。
(8)第2実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第2実施形態においては、開閉板801と滞留部751との間にリンク機構803を設け、当該リンク機構803によって、開閉板801の姿勢を滞留部751の上下動に応じて変化させる構成としたが、ソレノイドやモータなどの駆動手段によって開閉板801の姿勢を変化させる構成とし、滞留部751の上下動に応じて開閉板801の姿勢が変化するよう、主制御基板920などが当該駆動手段を制御する構成であってもよい。
上記第2実施形態においては、開閉板801と滞留部751との間にリンク機構803を設け、当該リンク機構803によって、開閉板801の姿勢を滞留部751の上下動に応じて変化させる構成としたが、ソレノイドやモータなどの駆動手段によって開閉板801の姿勢を変化させる構成とし、滞留部751の上下動に応じて開閉板801の姿勢が変化するよう、主制御基板920などが当該駆動手段を制御する構成であってもよい。
上記第2実施形態においては、開閉板801の閉鎖姿勢がリンク機構803によって維持される構成としたが、開閉板801が閉鎖姿勢である場合に当該姿勢をロックする手段を備える構成であってもよい。閉鎖姿勢をロックする手段は、リンク機構803の動きに応じて機械的に動作する構成であってもよいし、開閉板801の姿勢を変化させる駆動装置を主制御基板920などで制御する構成であってもよい。
上記第2実施形態においては、滞留部751に掛かる遊技球の自重によって滞留部751が下降した場合に、開閉板801が開放姿勢に切り替わる構成としたが、遊技球が流下可能な位置に遊技球との接触によって作動するレバーを設けるとともに、当該レバーと開閉板801の間にリンク機構を設け、遊技球との接触によってレバーが作動した場合に、リンク機構が開閉板801を開放姿勢に変化させる構成であってもよい。
(9)第3実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第3実施形態においては、センサ825として近接センサを例示したが、必ずしも近接センサである必要はなく、赤外線センサなど、所定の被検出部を検出可能な各種センサであってもよい。
上記第3実施形態においては、センサ825として近接センサを例示したが、必ずしも近接センサである必要はなく、赤外線センサなど、所定の被検出部を検出可能な各種センサであってもよい。
上記第3実施形態においては、対象物の有無を検出可能なセンサ825を用い、センサ825が被検出部821の有無を検出することで、滞留部751が初期位置に位置するか第2位置に位置するかを検知可能な構成としたが、これに代えて、被検出部との距離を測定可能なセンサを用い、当該センサが、例えば、底部751Bの外側面に配置された被検出部との距離を検出することで、滞留部751が初期位置に位置するか第2位置に位置するかを検知可能な構成としてもよい。
上記第3実施形態においては、1のセンサ825で、滞留部751の位置と、滞留部751に滞留する遊技球の有無との両方を検出できる構成としたが、滞留部751の位置を検出するセンサと、滞留部751に滞留する遊技球の有無を検出するセンサとを別々にする構成であってもよい。なお、上記第3実施形態にて例示したように、滞留部751の位置と、滞留部751に滞留する遊技球の有無との両方を1のセンサ825で検出可能に構成することで、センサの数が増えることによる製造コストの増大を抑制できる。
上記第3実施形態においては、センサ825による検出結果に基づいて、滞留部751が第2位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在しない状況が生じたか否かを検知する構成とした。これに代えて、遊技球が進入口636に進入してから所定時間後における滞留部751の位置に基づいて、滞留部751が第2位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在しない状況が生じたか否かを検知する構成としてもよい。
例えば、進入口636に進入した遊技球を検出可能なセンサと、当該センサにより遊技球が検出されてからの経過時間を計時するタイマ(例えば、主制御基板920が備えるタイマ)と、滞留部751の位置を検出可能なセンサとを設け、進入口636から遊技球が進入してから所定時間後(例えば、1秒後)に滞留部751が第2位置に位置する場合に、滞留部751が第2位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在する状況であると検知し、進入口636から遊技球が進入してから前記所定時間後に滞留部751が第2位置に位置しない場合に、滞留部751が第2位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在しない状況であると検知する構成としてもよい。
上記第3実施形態においては、滞留部751が第2位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在しない状況であると検知された場合に、滞留部751に誤作動が発生したと判定される構成としたが、これに代えて、または、これに加えて、滞留部751が初期位置に位置し、かつ、滞留部751に滞留する遊技球が存在する状況を検知できる構成において、当該状況が検知された場合に滞留部751に誤作動が発生したと判定される構成であってよい。
上記第3実施形態においては、遊技球の自重によって滞留部751が下降する構成に対し、本発明を適用する場合について説明したが、遊技球の自重以外の要因によって滞留部751が下降する構成に対し、本発明を適用してもよい。例えば、所定位置に設けられたレバーが遊技球との接触によって作動した場合に滞留部が下降する構成において、当該レバーに遊技球が接触したか否かを検出するセンサと、滞留部751の位置を検出可能なセンサとを設け、これらの各センサによる検出結果に基づいて、レバーに遊技球が接触していないが、滞留部751が第2位置に位置する状況が検知された場合に滞留部751に誤作動が発生したと判定する構成であってもよい。
上記第3実施形態においては、滞留部751の位置に応じて可動部材701の姿勢が変化する構成において、センサ825による検出結果に基づいて、可動部材701の姿勢に影響を与える滞留部751に対する誤作動の有無を検知する構成とした。
この構成に代えて、滞留部751の位置に応じて可動部材701の姿勢が変化する場合において、可動部材701の姿勢を検出し、又は、滞留部751の位置と可動部材701の姿勢とを各々検出し、その検出結果に基づいて、滞留部751の位置および可動部材701の姿勢が正常な状態にあるか誤作動の状態にあるかを検知できる構成としてもよい。例えば、センサ825のような滞留部751の位置を検出可能なセンサと、可動部材701の姿勢を検出可能なセンサとを設け、これらのセンサによって検出される滞留部751の位置と可動部材701の姿勢とから、滞留部751の位置および可動部材701の姿勢が正常な状態にあるか誤作動の状態にあるかを検知できる構成としてもよい。なお、可動部材701の姿勢を検出可能なセンサとしては、例えば、第2姿勢の可動部材701が接触できる位置に設けられた、可動部材701との接触によって作動するセンサであってもよく、可動部材701が第2姿勢である場合に当該可動部材701の所定位置に設けられた被検出部を検出できる近接センサなどのセンサであってもよい。
あるいは、可動部材701の姿勢を検出可能なセンサと、進入口636に進入した遊技球を検出可能なセンサとを設け、これらのセンサの検出結果に基づいて、可動部材701の姿勢が正常な状態にあるか誤作動の状態にあるかを検知できる構成としてもよい。つまり、可動部材701が第1姿勢である場合に、遊技球が進入口636に進入したにもかかわらず、可動部材701が第2姿勢であることが検出されない場合に、可動部材701の姿勢が誤作動の状態であると検知する構成であってもよい。
(10)第4実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第4実施形態においては、カム841を用いて、滞留部751が初期位置に位置する場合の錘部760を上下動させる構成としたが、滞留部751が初期位置に位置する場合の錘部760を上下動させる構成としては、カム841に限らず、例えば、錘部760の下側に接して錘部760を上方に押し上げることが可能な棒状部材を設け、当該棒状部材によって錘部760の押し上げを所定の間隔で行う構成としてもよい。
上記第4実施形態においては、カム841を用いて、滞留部751が初期位置に位置する場合の錘部760を上下動させる構成としたが、滞留部751が初期位置に位置する場合の錘部760を上下動させる構成としては、カム841に限らず、例えば、錘部760の下側に接して錘部760を上方に押し上げることが可能な棒状部材を設け、当該棒状部材によって錘部760の押し上げを所定の間隔で行う構成としてもよい。
上記第4実施形態においては、カム841を用いて、滞留部751が初期位置に位置する場合の錘部760を機械的に上下動させる構成としたが、滞留部751が初期位置に位置する場合の錘部760の上下動をソレノイドやモータなどの駆動手段によって行う構成とし、主制御基板920などが当該駆動手段を制御する構成であってもよい。
上記第4実施形態においては、遊技球の自重によって滞留部751が下降する構成に対し、本発明を適用する場合について説明したが、遊技球の自重以外の要因によって滞留部751が下降する構成(例えば、所定位置に設けられたレバーが遊技球との接触によって作動した場合に滞留部が下降する構成)に対し、本発明を適用してもよい。
上記第4実施形態においては、滞留部751の位置と可動部材701の姿勢とがリンクする構成に対し、滞留部751が初期位置に位置する場合に、カム841の動作パターンに応じた所定の周期で可動部材701の姿勢を切り替える構成としたが、滞留部751の位置と可動部材701の姿勢とがリンクしない構成において、滞留部751が初期位置に位置する場合に、カム841の動作パターンに応じた所定の周期で可動部材701の姿勢を切り替える構成としてもよい。
(11)本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当りすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当り状態が発生するまで、大当り期待値が高められるようなパチンコ機として実施しても良い。また、大当り図柄が表示された後に、所定の領域に球が入賞することを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、球が循環する封入式のパチンコ機に実施しても良い。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球等の各種遊技機として実施するようにしても良い。また、パチンコ機に限定されることはなく、スロットマシンに適用しても良く、パチンコ機とスロットマシンとを融合した形式のパロット等の遊技機に適用しても良い。
<上記実施形態から抽出される発明>
以下、上記した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて課題及び効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
以下、上記した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて課題及び効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
<特徴10>
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
該可動部材が前記第1姿勢と前記第2姿勢との間で切り替わるよう、当該可動部材を動作させる作動手段(作動機構750)と、
該作動手段によって前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替えられた前記可動部材が当該第2姿勢で維持される期間を、所定の範囲内に遊技球が存在する期間として当該期間の長さを不定にする期間不定手段(滞留部751)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
該可動部材が前記第1姿勢と前記第2姿勢との間で切り替わるよう、当該可動部材を動作させる作動手段(作動機構750)と、
該作動手段によって前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替えられた前記可動部材が当該第2姿勢で維持される期間を、所定の範囲内に遊技球が存在する期間として当該期間の長さを不定にする期間不定手段(滞留部751)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴11>
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
該可動部材が前記第1姿勢と前記第2姿勢との間で切り替わるよう、当該可動部材を動作させる作動手段(作動機構750)と、
該作動手段によって前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替えられた前記可動部材が当該第2姿勢で維持される期間を不定にする期間不定手段(滞留部751)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
該可動部材が前記第1姿勢と前記第2姿勢との間で切り替わるよう、当該可動部材を動作させる作動手段(作動機構750)と、
該作動手段によって前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替えられた前記可動部材が当該第2姿勢で維持される期間を不定にする期間不定手段(滞留部751)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、可動部材の姿勢を変化させることで、入賞口への遊技球の進入確率を変化させることが可能な入賞装置を備えた遊技機が知られ、入賞口等の遊技者に特典が付与される入球口に遊技球が進入するまでの過程において釘等の流下変化部材に当接することで遊技球の挙動が変化する構成が知られている(例えば、特開2005−074175号公報参照)。
しかしながら、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技球の挙動に関して、未だ改良の余地がある可能性がある。
これに対し、特徴10及び11に記載の遊技機であれば、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が進入可能な入球口の入口部分には、所定の第1姿勢と、当該第1姿勢である場合に比べて入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材が設けられている。当該可動部材は、第1姿勢と第2姿勢との間で切り替わるよう、作動手段によって動作される。第1姿勢から第2姿勢に切り替えられた可動部材が当該第2姿勢で維持される期間が、期間不定手段によって不定となるよう構成されているので、可動部材が第2姿勢に変化したことで提供される遊技性が単調になることを好適に抑制することができる。
なお、特徴11に記載の遊技機における「期間不定手段」は、遊技球の自重を利用するなど機械的な構成によって可動部材が第2姿勢で維持される期間を不定にするものであってもよく、可動部材が第2姿勢で維持される期間を制御によって不定にするものであってもよい。
<特徴12>
特徴11に記載の遊技機であって、
前記作動手段は、所定方向の力が掛けられた場合に、当該所定方向の力によって前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替わるよう前記可動部材を動作させるとともに、前記所定方向の力が掛けられなくなった場合に、前記第2姿勢から前記第1姿勢に切り替わるよう前記可動部材を動作させる機械的な作動機構部(作動機構750)を備え、
前記期間不定手段は、前記入球口から進入した遊技球を不定な滞留期間に亘って滞留させる滞留部と、該滞留部に進入した遊技球を排出する出口部とを備え、前記滞留部において滞留される遊技球の自重によって前記作動機構部に対して前記所定方向の力が掛かるよう動作するよう構成されることを特徴とする遊技機。
特徴11に記載の遊技機であって、
前記作動手段は、所定方向の力が掛けられた場合に、当該所定方向の力によって前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替わるよう前記可動部材を動作させるとともに、前記所定方向の力が掛けられなくなった場合に、前記第2姿勢から前記第1姿勢に切り替わるよう前記可動部材を動作させる機械的な作動機構部(作動機構750)を備え、
前記期間不定手段は、前記入球口から進入した遊技球を不定な滞留期間に亘って滞留させる滞留部と、該滞留部に進入した遊技球を排出する出口部とを備え、前記滞留部において滞留される遊技球の自重によって前記作動機構部に対して前記所定方向の力が掛かるよう動作するよう構成されることを特徴とする遊技機。
特徴12に記載の遊技機であれば、作動手段は、所定方向の力が掛けられた場合に、当該所定方向の力によって第1姿勢から第2姿勢に切り替わるよう可動部材を動作させ、当該所定方向の力が掛けられなくなった場合に、第2姿勢から第1姿勢に切り替わるよう可動部材を動作させる機械的な作動機構部を備えているので、当該作動機構部に対し所定の方向の力が掛けられている間に亘って、可動部材を第2姿勢に維持することができる。
入球口から進入した遊技球を滞留させる滞留部と、当該滞留部に進入した遊技球を排出する出口部とを備える期間不定手段は、滞留部において滞留される遊技球の自重によって作動機構部に対して所定方向の力が掛かるよう動作するよう構成されるので、可動部材は、入口部から進入した遊技球が滞留部において滞留する期間に亘って第2姿勢に維持される。これにより、遊技球の自重によって機械的に可動部材を姿勢変化させることができるので、可動部材の姿勢変化に係る制御負荷を好適に抑制できる。
また、期間不定手段が備える滞留部は、入球口から進入した遊技球を不定な滞留期間に亘って滞留させる構成であるので、可動部材が第2姿勢で維持される期間を、滞留部における遊技球の滞留期間に応じて不定にすることができる。
<特徴13>
特徴12に記載の遊技機であって、
前記滞留部は、皿状に形成されて、当該皿の開口側から進入した遊技球が当該皿の底側に形成された前記出口部から排出されるまで、当該遊技球を周方向に転動させるものであることを特徴とする遊技機。
特徴12に記載の遊技機であって、
前記滞留部は、皿状に形成されて、当該皿の開口側から進入した遊技球が当該皿の底側に形成された前記出口部から排出されるまで、当該遊技球を周方向に転動させるものであることを特徴とする遊技機。
特徴13に記載の遊技機であれば、期間不定手段が備える滞留部は、皿状に形成されて、当該皿の開口側から進入した遊技球が当該皿の底側に形成された出口部から排出されるまで当該遊技球を周方向に転動させる構成であるので、滞留部における遊技球の滞留期間を周方向に転動する遊技球の挙動に応じて不定な期間とすることができる。これにより、可動部材が第2姿勢で維持される期間を不定にすることができる。
<特徴20>
特定の振分部(上段ステージ612)によって振り分けられた遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口に進入した遊技球が進入可能な進入部(中始動入賞装置431の入口)と、
前記特定の振分部の入口と前記進入部との間に設けられて、前記特定の振分部の入口に先に進入した遊技球が前記入球口へ進入した場合に、当該先に進入した遊技球の後に前記特定の振分部の入口に進入した遊技球が、当該先に進入した遊技球の後に続いて前記進入部へ進入し易くする連続進入手段(可動部材701、滞留部751)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特定の振分部(上段ステージ612)によって振り分けられた遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口に進入した遊技球が進入可能な進入部(中始動入賞装置431の入口)と、
前記特定の振分部の入口と前記進入部との間に設けられて、前記特定の振分部の入口に先に進入した遊技球が前記入球口へ進入した場合に、当該先に進入した遊技球の後に前記特定の振分部の入口に進入した遊技球が、当該先に進入した遊技球の後に続いて前記進入部へ進入し易くする連続進入手段(可動部材701、滞留部751)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴21>
特定の振分部(上段ステージ612)によって振り分けられた遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口に進入した遊技球を排出する排出部(排出口422)と、
前記入球口と前記排出部との間に設けられて、前記入球口に先に進入した遊技球と当該先に進入した遊技球の次に進入した遊技球の間隔に比べて、当該先に進入した遊技球と当該次に進入した遊技球とが前記排出部を通過する間隔を短縮可能に構成された間隔調整手段(滞留部751)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特定の振分部(上段ステージ612)によって振り分けられた遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口に進入した遊技球を排出する排出部(排出口422)と、
前記入球口と前記排出部との間に設けられて、前記入球口に先に進入した遊技球と当該先に進入した遊技球の次に進入した遊技球の間隔に比べて、当該先に進入した遊技球と当該次に進入した遊技球とが前記排出部を通過する間隔を短縮可能に構成された間隔調整手段(滞留部751)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、可動部材の姿勢を変化させることで、入賞口への遊技球の進入確率を変化させることが可能な入賞装置を備えた遊技機が知られ、入賞口等の遊技者に特典が付与される入球口に遊技球が進入するまでの過程において釘等の流下変化部材に当接することで遊技球の挙動が変化する構成が知られている(例えば、特開2005−074175号公報参照)。
しかしながら、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技球の挙動に関して、未だ改良の余地がある可能性がある。
これに対し、特徴20及び21に記載の遊技機であれば、遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供することができ、入球口から進入した2つの遊技球を排出部から連なった遊技球として入賞させ易くできたり、排出させ易くできる。例えば、遊技球が進入可能な入球口と当該入球口に進入した遊技球を排出する排出部との間には、間隔調整手段が設けられる。間隔調整手段は、当該入球口に先に進入した遊技球とその次に進入した遊技球の間隔に比べて、これらの遊技球が排出部を通過する間隔を短縮可能に構成されるので、連なった遊技球を排出部から排出させ易くできる。
なお、特徴21に記載の遊技機において、「間隔調整手段」による遊技球の間隔の調整は、例えば、先に入球口に進入した遊技球が一時的に滞留される間に、後に入球口に進入した遊技球が当該先に入球口に進入した遊技球との間隔を詰める(短縮する)構成であってもよいし、遊技球が入球口から排出部までに通過する経路長が、先に入球口に進入した遊技球に比べて後に入球口に進入した遊技球の方が短くなるよう構成することで、後に入球口に進入した遊技球と先に入球口に進入した遊技球との間隔が短縮される構成であってもよいし、先に進入した遊技球の移動速度(流下速度)に対する、後に入球口に進入した遊技球の移動速度が速くなるよう、これら2つの遊技球のうち少なくとも一方の遊技球の移動速度が制御される構成であってもよいし、これらの構成の少なくとも一部を組合せた構成であってもよい。
<特徴22>
特徴21に記載の遊技機であって、
前記間隔調整手段は、前記入球口から進入した遊技球を一時的に滞留させる滞留部(滞留部751)と、該滞留部に進入した遊技球を前記排出部の側へと排出する出口部(排出口751A)とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴21に記載の遊技機であって、
前記間隔調整手段は、前記入球口から進入した遊技球を一時的に滞留させる滞留部(滞留部751)と、該滞留部に進入した遊技球を前記排出部の側へと排出する出口部(排出口751A)とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴22に記載の遊技機であれば、間隔調整手段は、入球口から進入した遊技球が出口部において排出部の側へと排出される前に、滞留部において一時的に滞留させる構成であるので、先に入球口に進入した遊技球が、間隔調整手段が備える滞留部において一時的に滞留されることで、後に入球口に進入した遊技球との間隔を短縮することができる。
<特徴23>
特徴22に記載の遊技機であって、
前記滞留部は、皿状に形成されて、当該皿の開口側から進入した遊技球が当該皿の底側に形成された前記出口部から排出されるまで、当該遊技球を周方向に転動させるものであることを特徴とする遊技機。
特徴22に記載の遊技機であって、
前記滞留部は、皿状に形成されて、当該皿の開口側から進入した遊技球が当該皿の底側に形成された前記出口部から排出されるまで、当該遊技球を周方向に転動させるものであることを特徴とする遊技機。
特徴23に記載の遊技機であれば、間隔調整手段が備える滞留部は、皿状に形成されて、当該皿の開口側から進入した遊技球が当該皿の底側に形成された出口部から排出されるまで当該遊技球を周方向に転動させる構成であるので、先に入球口に進入した遊技球と後に入球口に進入した遊技球との間隔を、滞留部に進入した遊技球の挙動に応じて調整できる。これにより、当該間隔の調整に係る制御負荷を好適に抑制できる。
<特徴24>
特徴21から特徴23に記載の遊技機であって、
前記入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
前記入球口、または、当該入球口とは異なる所定の入口に遊技球が進入した場合に、前記可動部材が前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替わるよう、当該可動部材を動作させる作動手段(作動機構750)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴21から特徴23に記載の遊技機であって、
前記入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
前記入球口、または、当該入球口とは異なる所定の入口に遊技球が進入した場合に、前記可動部材が前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替わるよう、当該可動部材を動作させる作動手段(作動機構750)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴24に記載の遊技機であれば、入球口の入口部分には、所定の第1姿勢と、当該第1姿勢である場合に比べて入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材が設けられている。よって、可動部材が第2姿勢である場合には、入球口に進入する2つの遊技球の間隔を短くし易いので、間隔調整手段による間隔の調整によって、2つの遊技球を連なった状態で排出部から排出させ易くできる。
ここで、入球口、または、当該入球口とは異なる所定の入口に遊技球が進入した場合には、可動部材が前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替わるよう、当該可動部材が作動手段によって動作される。よって、可動部材が第2姿勢である場合に、連なった遊技球を排出部から排出させ易くできるので、入球口または所定の入口に遊技球を入球させて可動部材を第2姿勢に切り替える遊技性を好適に向上できる。
<特徴25>
特徴24に記載の遊技機であって、
前記作動手段は、所定方向の力が掛けられた場合に、当該所定方向の力によって前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替わるよう前記可動部材を動作させるとともに、前記所定方向の力が掛けられなくなった場合に、前記第2姿勢から前記第1姿勢に切り替わるよう前記可動部材を動作させる機械的な作動機構部(作動機構750)を備え、
前記間隔調整手段は、前記入球口から進入した遊技球を一時的に滞留させる滞留部と、該滞留部に進入した遊技球を前記排出部の側へと排出する出口部とを備え、前記滞留部において滞留される遊技球の自重によって前記作動機構部に対して前記所定方向の力が掛かるよう動作するよう構成されることを特徴とする遊技機。
特徴24に記載の遊技機であって、
前記作動手段は、所定方向の力が掛けられた場合に、当該所定方向の力によって前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替わるよう前記可動部材を動作させるとともに、前記所定方向の力が掛けられなくなった場合に、前記第2姿勢から前記第1姿勢に切り替わるよう前記可動部材を動作させる機械的な作動機構部(作動機構750)を備え、
前記間隔調整手段は、前記入球口から進入した遊技球を一時的に滞留させる滞留部と、該滞留部に進入した遊技球を前記排出部の側へと排出する出口部とを備え、前記滞留部において滞留される遊技球の自重によって前記作動機構部に対して前記所定方向の力が掛かるよう動作するよう構成されることを特徴とする遊技機。
特徴25に記載の遊技機であれば、作動手段は、所定方向の力が掛けられた場合に、当該所定方向の力によって第1姿勢から第2姿勢に切り替わるよう可動部材を動作させ、当該所定方向の力が掛けられなくなった場合に、第2姿勢から第1姿勢に切り替わるよう可動部材を動作させる機械的な作動機構部を備えているので、当該作動機構部に対し所定の方向の力が掛けられている間に亘って、可動部材を第2姿勢に維持することができる。
入球口から進入した遊技球を一時的に滞留させる滞留部と、当該滞留部に進入した遊技球を排出する出口部とを備える間隔調整手段は、滞留部において滞留される遊技球の自重によって作動機構部に対して所定方向の力が掛かるよう動作するよう構成されるので、可動部材は、入球口から進入した遊技球が滞留部において滞留する期間に亘って第2姿勢に維持される。これにより、遊技球の自重によって機械的に可動部材を姿勢変化させることができるので、可動部材の姿勢変化に係る制御負荷を好適に抑制できる。
<特徴30>
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
遊技球が接触可能な所定の部位(底部751B)に遊技球が接触していない場合においては所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位する変位部材(滞留部751)と、
該変位部材が前記第1位置から前記第2位置へ変位した場合に、前記可動部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢へと切り替える作動手段(作動機構750)と、
前記変位部材又は前記可動部材の少なくとも一方が所定の状態(正常状態)とは別の状態(誤作動の状態)となったことを検知可能な検知手段(センサ825、主制御基板920)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
遊技球が接触可能な所定の部位(底部751B)に遊技球が接触していない場合においては所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位する変位部材(滞留部751)と、
該変位部材が前記第1位置から前記第2位置へ変位した場合に、前記可動部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢へと切り替える作動手段(作動機構750)と、
前記変位部材又は前記可動部材の少なくとも一方が所定の状態(正常状態)とは別の状態(誤作動の状態)となったことを検知可能な検知手段(センサ825、主制御基板920)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴31>
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
遊技球が接触可能な所定の部位(底部751B)に遊技球が接触していない場合においては所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位する変位部材(滞留部751)と、
該変位部材が前記第1位置から前記第2位置へ変位した場合に、前記可動部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢へと切り替える作動手段(作動機構750)と、
前記変位部材の誤作動を検知可能な検知手段(センサ825、主制御基板920)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
遊技球が接触可能な所定の部位(底部751B)に遊技球が接触していない場合においては所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位する変位部材(滞留部751)と、
該変位部材が前記第1位置から前記第2位置へ変位した場合に、前記可動部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢へと切り替える作動手段(作動機構750)と、
前記変位部材の誤作動を検知可能な検知手段(センサ825、主制御基板920)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、可動部材の姿勢を変化させることで、入賞口への遊技球の進入確率を変化させることが可能な入賞装置を備えた遊技機が知られ、入賞口等の遊技者に特典が付与される入球口に遊技球が進入するまでの過程において釘等の流下変化部材に当接することで遊技球の挙動が変化する構成が知られている(例えば、特開2005−074175号公報参照)。
しかしながら、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技球の挙動に関して、未だ改良の余地がある可能性がある。
これに対し、特徴30及び31に記載の遊技機であれば、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供することができるとともに、可動部材の不具合を適切に処理できる。すなわち、所定の部位に遊技球が接触していない場合においては所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位するよう構成される変位部材が設けられる。
当該変位部材が第1位置から第2位置へ変位した場合には、作動手段によって、入球口の入口部分に設けられた可動部材が、所定の第1姿勢から、当該第1姿勢である場合に比べて入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢へと切り替えられるよう構成されるので、遊技球を所定の部位に接触させることで可動部材を第2姿勢に変化できる遊技性を付加することができる。
また、上記構成において、変位部材の誤作動を検知可能な検知手段が設けられている。可動部材の姿勢は変位部材の位置に応じて変化するよう構成されているので、変位部材が製品不良や不正行為などの何らかの原因で誤作動した場合には、それによって、可動部材が誤った姿勢となる。これに対し、変位部材の誤作動が検知手段によって検知可能に構成されるので、当該誤作動が検知された場合にエラー報知などの所定の対策を講じることによって可動部材の姿勢に関する不具合を適切に処理できる。
<特徴32>
特徴31に記載の遊技機であって、
前記変位部材は、
前記入球口に進入した遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動するものであって、前記所定の部位としての前記転動部を転動する遊技球が存在しない(前記転動部によって遊技球の下側が支持されていない)場合においては前記第1位置に位置し、転動する遊技球が存在しない状態の前記転動部に遊技球が転動するようになった(前記転動部によって遊技球の下側が支持された)場合に前記第2位置へと位置が変化するものであり、
前記検知手段は、
前記変位部材の位置を示す位置情報に対応する位置対応情報を検出可能な位置対応情報検出手段(センサ825)と、前記転動部を転動する遊技球が存在するか否かに関する存在情報に対応する存在対応情報を検出可能な存在対応情報検出手段(センサ825)と、を備え、前記位置対応情報検出手段により検出された前記位置対応情報と、前記存在対応情報検出手段により検出された前記存在対応情報とに基づいて、前記変位部材の誤作動を検知することを特徴とする遊技機。
特徴31に記載の遊技機であって、
前記変位部材は、
前記入球口に進入した遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動するものであって、前記所定の部位としての前記転動部を転動する遊技球が存在しない(前記転動部によって遊技球の下側が支持されていない)場合においては前記第1位置に位置し、転動する遊技球が存在しない状態の前記転動部に遊技球が転動するようになった(前記転動部によって遊技球の下側が支持された)場合に前記第2位置へと位置が変化するものであり、
前記検知手段は、
前記変位部材の位置を示す位置情報に対応する位置対応情報を検出可能な位置対応情報検出手段(センサ825)と、前記転動部を転動する遊技球が存在するか否かに関する存在情報に対応する存在対応情報を検出可能な存在対応情報検出手段(センサ825)と、を備え、前記位置対応情報検出手段により検出された前記位置対応情報と、前記存在対応情報検出手段により検出された前記存在対応情報とに基づいて、前記変位部材の誤作動を検知することを特徴とする遊技機。
特徴32に記載の遊技機であれば、位置対応情報検出手段により検出された位置対応情報と、存在対応情報検出手段により検出された存在対応情報とに基づいて、変位部材の誤作動を検知する構成であるので、例えば、転動部を転動する遊技球が存在しないにもかかわらず、変位部材が第2位置に位置している等の、変位部材の誤作動を検知することができる。
<特徴33>
特徴31に記載の遊技機であって、
前記変位部材は、
前記入球口に進入した遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)と、を備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動するものであって、前記所定の部位としての前記転動部を転動する遊技球が存在しない(前記転動部によって遊技球の下側が支持されていない)場合においては前記第1位置に位置し、転動する遊技球が存在しない状態の前記転動部に遊技球が転動するようになった(前記転動部によって遊技球の下側が支持された)場合に前記第2位置へと位置が変化するものであり、
前記検知手段は、
前記入球口に進入した遊技球を検出可能な進入検出手段と、前記進入検出手段によって遊技球が検出されてからの経過時間に対応する経過時間対応情報を取得可能な情報取得手段と、前記変位部材の位置を示す位置情報に対応する位置対応情報を検出可能な位置対応情報検出手段とを備え、前記情報取得手段により取得された前記経過時間対応情報と、前記位置対応情報検出手段により検出された前記位置対応情報とに基づいて、前記変位部材の誤作動を検知することを特徴とする遊技機。
特徴31に記載の遊技機であって、
前記変位部材は、
前記入球口に進入した遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)と、を備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動するものであって、前記所定の部位としての前記転動部を転動する遊技球が存在しない(前記転動部によって遊技球の下側が支持されていない)場合においては前記第1位置に位置し、転動する遊技球が存在しない状態の前記転動部に遊技球が転動するようになった(前記転動部によって遊技球の下側が支持された)場合に前記第2位置へと位置が変化するものであり、
前記検知手段は、
前記入球口に進入した遊技球を検出可能な進入検出手段と、前記進入検出手段によって遊技球が検出されてからの経過時間に対応する経過時間対応情報を取得可能な情報取得手段と、前記変位部材の位置を示す位置情報に対応する位置対応情報を検出可能な位置対応情報検出手段とを備え、前記情報取得手段により取得された前記経過時間対応情報と、前記位置対応情報検出手段により検出された前記位置対応情報とに基づいて、前記変位部材の誤作動を検知することを特徴とする遊技機。
特徴33に記載の遊技機であれば、情報取得手段により取得された経過時間対応情報と、位置対応情報検出手段により検出された位置対応情報とに基づいて、変位部材の誤作動を検知する構成であるので、例えば、転動部を転動する遊技球が存在しないにもかかわらず、変位部材が第2位置に位置している等の、変位部材の誤作動を検知することができる。
<特徴40>
遊技球が進入可能な第1入球口(進入口636)と、
該第1入球口に進入した遊技球が転動可能であって上下方向において変位可能な転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備える変位部材(滞留部751)と、
該変位部材に対して下流側(下方側)に設けられて、前記排出部から排出された遊技球が進入可能な第2入球口であって、遊技球が進入した場合に所定の特典が付与される第2入球口(中始動入賞装置431)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な第1入球口(進入口636)と、
該第1入球口に進入した遊技球が転動可能であって上下方向において変位可能な転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備える変位部材(滞留部751)と、
該変位部材に対して下流側(下方側)に設けられて、前記排出部から排出された遊技球が進入可能な第2入球口であって、遊技球が進入した場合に所定の特典が付与される第2入球口(中始動入賞装置431)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴41>
遊技球が進入可能な第1入球口(進入口636)と、
該第1入球口に進入した遊技球が進入した場合に当該遊技球が周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備え、前記第1入球口に対して下流側(下方側)に設けられた変位部材であって、前記転動部を転動する遊技球が存在しない状態において位置する第1位置と、前記転動部を転動する遊技球が存在する状態において位置する、前記第1位置より下方側の第2位置との間で変位可能に構成される変位部材(滞留部751)と、
該変位部材に対して下流側(下方側)に設けられて、前記排出部から排出された遊技球が進入可能な第2入球口であって、遊技球が進入した場合に所定の特典が付与される第2入球口(中始動入賞装置431)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な第1入球口(進入口636)と、
該第1入球口に進入した遊技球が進入した場合に当該遊技球が周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備え、前記第1入球口に対して下流側(下方側)に設けられた変位部材であって、前記転動部を転動する遊技球が存在しない状態において位置する第1位置と、前記転動部を転動する遊技球が存在する状態において位置する、前記第1位置より下方側の第2位置との間で変位可能に構成される変位部材(滞留部751)と、
該変位部材に対して下流側(下方側)に設けられて、前記排出部から排出された遊技球が進入可能な第2入球口であって、遊技球が進入した場合に所定の特典が付与される第2入球口(中始動入賞装置431)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、入賞口等の遊技者に特典が付与される入球口に遊技球が進入するまでの過程において釘等の流下変化部材に当接することで遊技球の挙動が変化する構成が知られている(例えば、特開2005−074175号公報参照)。
しかしながら、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技球の挙動に関して、未だ改良の余地がある可能性がある。
これに対し、特徴40及び41に記載の遊技機であれば、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供することができる。すなわち、第1入球口に進入した遊技球が進入した場合に当該遊技球が周方向に転動可能な皿状に形成された転動部と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部とを備えた変位部材が、第1入球口に対する下方側に設けられている。
変位部材は、転動部を転動する遊技球が存在しない状態において位置する第1位置と、転動部を転動する遊技球が存在する状態において位置する、第1位置より下方側の第2位置との間で変位可能に構成される。当該変位部材に対して下方側には、変位部材の排出部から排出された遊技球が進入可能であって、遊技球が進入した場合に所定の特典が付与される第2入球口が設けられている。
よって、第1入球口に進入した遊技球が第1位置に位置する変位部材に進入した場合、当該遊技球は、転動部を転動しながら当該変位部材の第2位置への変位に伴って下方側に運ばれた後に、排出口から排出されるので、遊技球が第1入球口に進入してから第2入球口に遊技球が進入するまでの遊技球の挙動に面白味を加えることができる。これにより、第2入球口に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制できる。
また、遊技球が、変位部材の第2位置への変位に伴って下方側、すなわち、第2入球口に近づく側に運ばれる構成であるので、第2入球口に近づいた分(下方側に移動した分)だけ、排出口から排出された遊技球が第2入球口に進入し易くなったり、第2入球口に進入可能な位置まで遊技球を案内する通路部が排出口から排出された遊技球との衝突によって破損されることを抑制できたり等、種々の好適な状況を創出することが可能となる。
<特徴50>
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口に進入した遊技球が接触可能な所定の部位(底部751B)に遊技球が接触していない場合において所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位可能に構成された変位部材(滞留部751)と、
前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置から前記第2位置へ前記変位部材の位置を変位させる第1作動手段(作動機構750)と、
前記所定の部位に遊技球が接触していない場合に前記第1位置から前記第2位置へ前記変位部材の位置を変位させる第2作動手段(カム841)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口に進入した遊技球が接触可能な所定の部位(底部751B)に遊技球が接触していない場合において所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位可能に構成された変位部材(滞留部751)と、
前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置から前記第2位置へ前記変位部材の位置を変位させる第1作動手段(作動機構750)と、
前記所定の部位に遊技球が接触していない場合に前記第1位置から前記第2位置へ前記変位部材の位置を変位させる第2作動手段(カム841)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴51>
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
遊技球が接触可能な所定の部位(底部751B)に遊技球が接触していない場合においては所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位する変位部材(滞留部751)と、
該変位部材が前記第1位置から前記第2位置へ変位した場合に、前記可動部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢へと切り替え、前記変位部材が前記第2位置から前記第1位置へ変位した場合に、前記可動部材を前記第2姿勢から前記第1姿勢へと切り替える第1作動手段(作動機構750)と、
前記変位部材が前記第1位置に位置する場合に、前記可動部材を所定の周期で前記第1姿勢または前記第2姿勢に切り替える第2作動手段(カム841)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
遊技球が接触可能な所定の部位(底部751B)に遊技球が接触していない場合においては所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の前記所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位する変位部材(滞留部751)と、
該変位部材が前記第1位置から前記第2位置へ変位した場合に、前記可動部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢へと切り替え、前記変位部材が前記第2位置から前記第1位置へ変位した場合に、前記可動部材を前記第2姿勢から前記第1姿勢へと切り替える第1作動手段(作動機構750)と、
前記変位部材が前記第1位置に位置する場合に、前記可動部材を所定の周期で前記第1姿勢または前記第2姿勢に切り替える第2作動手段(カム841)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、可動部材の姿勢を変化させることで、入賞口への遊技球の進入確率を変化させることが可能な入賞装置を備えた遊技機が知られ、入賞口等の遊技者に特典が付与される入球口に遊技球が進入するまでの過程において釘等の流下変化部材に当接することで遊技球の挙動が変化する構成が知られている(例えば、特開2005−074175号公報参照)。
しかしながら、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技球の挙動に関して、未だ改良の余地がある可能性がある。
これに対し、特徴50及び51に記載の遊技機であれば、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供することができる。すなわち、所定の部位に遊技球が接触していない場合においては所定の第1位置に位置し、遊技球が接触していない状態の所定の部位に遊技球が接触した場合に前記第1位置とは異なる所定の第2位置へと位置が変位するよう構成される変位部材が設けられる。
変位部材が第1位置から第2位置へ変位した場合には、入球口の入口部分に設けられた可動部材が、第1作動手段によって、所定の第1姿勢から、当該第1姿勢である場合に比べて入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢へと切り替えられる。また、変位部材が第2位置から第1位置へ変位した場合には、可動部材が、第1作動手段によって、第1姿勢から第2姿勢へと切り替えられる。よって、可動部材の姿勢は、第1作動手段によって、所定の部位に遊技球が接触したか否かに応じて切り替えることができる。
その一方で、変位部材が第1位置に位置する場合には、可動部材が、第2作動手段によって、所定の周期で第1姿勢または第2姿勢に切り替えられるよう構成される。つまり、所定の部位に遊技球が接触していない状態においては、第2作動手段によって、可動部材の姿勢を所定の周期で切り替えることができる。
このように、可動部材の姿勢を第1作動手段または第2作動手段によって各々異なる態様で切り替えることができる構成であるので、可動部材の姿勢の切り替え態様を多様化することができる。これにより、可動部材が第2姿勢に変化したことで提供される遊技性が単調になることを好適に抑制することができる。
<特徴60>
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口に遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動する滞留部(滞留部751)と、
該滞留部における前記転動部を前記所定の周方向に転動する遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動可能な転動速度変動手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口に遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動する滞留部(滞留部751)と、
該滞留部における前記転動部を前記所定の周方向に転動する遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動可能な転動速度変動手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴61>
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
該入球口に遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動する滞留部(滞留部751)と、
前記滞留部における前記転動部を転動する遊技球が存在しない状態から存在する状態に切り替わった場合に、前記可動部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替え、前記滞留部における前記転動部を転動する遊技球が存在する状態から存在しない状態に切り替わった場合に、前記可動部材を前記第2姿勢から前記第1姿勢に切り替える作動手段(作動機構750)と、
該滞留部における前記転動部を前記所定の周方向に転動する遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動可能な転動速度変動手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技球が進入可能な入球口(進入口636)と、
該入球口の入口部分に設けられて、所定の第1姿勢と、該第1姿勢である場合に比べて前記入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材(可動部材701)と、
該入球口に遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部(底部751B)と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部(排出口751A)とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動する滞留部(滞留部751)と、
前記滞留部における前記転動部を転動する遊技球が存在しない状態から存在する状態に切り替わった場合に、前記可動部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢に切り替え、前記滞留部における前記転動部を転動する遊技球が存在する状態から存在しない状態に切り替わった場合に、前記可動部材を前記第2姿勢から前記第1姿勢に切り替える作動手段(作動機構750)と、
該滞留部における前記転動部を前記所定の周方向に転動する遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動可能な転動速度変動手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、可動部材の姿勢を変化させることで、入賞口への遊技球の進入確率を変化させることが可能な入賞装置を備えた遊技機が知られ、入賞口等の遊技者に特典が付与される入球口に遊技球が進入するまでの過程において釘等の流下変化部材に当接することで遊技球の挙動が変化する構成が知られている(例えば、特開2005−074175号公報参照)。
しかしながら、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技球の挙動に関して、未だ改良の余地がある可能性がある。
これに対し、特徴60及び61に記載の遊技機であれば、入賞口等に遊技球が進入するまでの過程における遊技性が単調になることを好適に抑制し得る遊技機を提供することができる。すなわち、入球口に進入した遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部とを備えた滞留部が設けられており、当該滞留部に進入した遊技球は、排出部から排出されるまで転動部を所定の周方向に転動するよう構成される。
遊技球が進入可能な入球口の入口部分には、所定の第1姿勢と、当該第1姿勢である場合に比べて入球口への遊技球の進入を容易にする第2姿勢とを切替可能な可動部材が設けられている。当該可動部材は、作動手段によって、滞留部における転動部を転動する遊技球が存在しない状態から存在する状態に切り替わった場合に第1姿勢から第2姿勢に切り替えられ、滞留部における転動部を転動する遊技球が存在する状態から存在しない状態に切り替わった場合に、第2姿勢から第1姿勢に切り替えられる。
滞留部における転動部を所定の周方向に転動する遊技球の転動速度が転動速度変動手段によって所定の基準状態に対して変動可能に構成される。よって、進入した遊技球が排出部から排出されるまで転動部を所定の周方向に転動する滞留部においては、遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動させることで、滞留部における遊技球の滞在時間(遊技球が排出部から排出されるまでの時間)を当該所定の基準状態に対して変動させることができ、それによって、可動部材が第2姿勢にて維持される期間もまた当該所定の基準状態に対して変動させることができる。
なお、特徴61の遊技機における「所定の基準状態」としては、例えば、所定方向に移動可能に設けられた滞留部に対する所定の基準状態としての固定的に設けられた滞留部であってもよく、所定の周方向に転動する遊技球の進行を阻害可能な構成における所定の基準状態としての所定の周方向に転動する遊技球の進行が阻害されない状態であってもよく、転動部の回転の速度または方向のうち少なくとも一方を変化させることが可能な構成における所定の基準状態としての所定の転動部の状態であってもよい。
なお、特徴10〜61に記載の少なくとも1つの特徴を他のいずれか又は複数の特徴に組み合わせて適用しても良い。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ機:遊技者が操作する発射操作手段と、その発射操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く通路部と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
以上のように、この発明は、弾球遊技機等の遊技機に適している。
100…遊技機、422…排出口、431…中始動入賞装置、612…上段ステージ、636…進入口、701…可動部材、750…作動機構、751…滞留部、751A…排出口、825…センサ、841…カム
Claims (2)
- 遊技球が進入可能な入球口と、
該入球口に遊技球が進入した場合に当該遊技球が所定の周方向に転動可能な皿状に形成された転動部と、該転動部を転動する遊技球を当該遊技球の自重によって下方側へ排出可能な排出部とを備え、進入した遊技球が前記排出部から排出されるまで前記転動部を前記所定の周方向に転動する滞留部と、
該滞留部における前記転動部を前記所定の周方向に転動する遊技球の転動速度を所定の基準状態に対して変動可能な転動速度変動手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。 - 前記遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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JP2018163755A JP2020032137A (ja) | 2018-08-31 | 2018-08-31 | 遊技機 |
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-
2018
- 2018-08-31 JP JP2018163755A patent/JP2020032137A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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