JP2020032072A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム Download PDF

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大輔 川瀬
好彦 岩瀬
Yoshihiko Iwase
好彦 岩瀬
治 嵯峨野
Osamu Sagano
治 嵯峨野
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Abstract

【課題】 撮影時間を長くすることなく、所定の画像処理に用いる基準画像を生成することができる画像処理装置を提供する。【解決手段】 被検眼を異なる時間に撮影して得た複数の画像を取得する取得部と、学習済モデルを用いて、複数の画像の少なくとも1つから、複数の画像のうち該少なくとも1つ以外の画像に関する画像処理に用いる基準画像を生成する基準画像生成部とを備える、画像処理装置。【選択図】図2

Description

本開示は、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
被検眼を観察するための装置として、光干渉断層撮影法(OCT:Optical Coherence Tomography)を用いた装置(OCT装置)が知られている。OCT装置を用いて同一被検眼を異なる日時に撮影して取得した画像や、その画像から生成、解析したデータを継時的に比較することで、経過観察を行うことができる。
経過観察をする場合や合成画像を生成する場合において、同一被検眼を撮影した複数の画像の位置合わせを行うことがある。位置合わせ処理においては、テンプレートとなる基準画像を決定し、残りの画像を基準画像に対して位置合わせする。位置合わせ処理を行うことで、その後の画像処理を効率的に行うことができる。
ここで、基準画像の選択において、アーティファクトや歪みが生じた画像を基準画像とすると、その影響により位置合わせ精度が低下するおそれがある。これを解決するため、特許文献1には、複数の被検眼画像を複合して基準画像を生成する方法が開示されている。
特開2015−8841号公報
しかしながら、特許文献1に記載される技術では、撮影回数が多くなり撮影時間が長くなるため、被検者に負担がかかる可能性がある。
これに対し、本開示の目的の一つは、撮影時間を長くすることなく、所定の画像処理に用いる基準画像を生成することができる画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムを提供することである。
本開示の一実施態様に係る画像処理装置は、被検眼を異なる時間に撮影して得た複数の画像を取得する取得部と、学習済モデルを用いて、前記複数の画像の少なくとも1つから、前記複数の画像のうち前記少なくとも1つ以外の画像に関する画像処理に用いる基準画像を生成する基準画像生成部とを備える。
本開示の他の実施態様に係る画像処理方法は、被検眼を異なる時間に撮影して得た複数の画像を取得する工程と、学習済モデルを用いて、前記複数の画像の少なくとも1つから、前記複数の画像のうち前記少なくとも1つ以外の画像に関する画像処理に用いる基準画像を生成する工程とを含む。
本開示の一つによれば、撮影時間を長くすることなく、所定の画像処理に用いる基準画像を生成することができる。
実施例1に係るOCT装置の概略的な構成の一例を示す。 実施例1に係る制御部の概略的な構成の一例を示す。 En−Face画像の生成方法の一例を説明するための図である。 En−Face画像及び断層画像を表示する表示画面の一例を示す。 実施例1に係る表示画面の一例を示す。 実施例1に係る操作手順のフローチャートである。 実施例1に係る一連の動作のフローチャートである。 実施例1に係る学習画像の一例を説明するための図である。 実施例1に係る機械学習モデルの一例を説明するための図である。 実施例2に係る制御部の概略的な構成の一例を示す。 実施例2に係る一連の動作のフローチャートである。 実施例2に係る基準画像及び位置合わせ処理を説明するための図である。 実施例3に係る制御部の概略的な構成の一例を示す。 実施例3に係る一連の動作のフローチャートである。 実施例3に係る基準画像及び位置合わせ処理を説明するための図である。 実施例3の変形例に係る制御部の概略的な構成の一例を示す。 実施例4に係る一連の動作のフローチャートである。
以下、本開示を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、本開示が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
なお、本開示において、対象画像とは所定の画像処理が行われる画像をいい、基準画像とは複数の対象画像について所定の画像処理を行うための基準となる画像をいう。また、撮影対象の略同一箇所を繰り返し撮影し、その撮影間における撮影対象の時間的な変化を検出したデータをモーションコントラストデータという。なお、略同一箇所とは、モーションコントラストデータを生成するのに許容できる程度に同一である位置をいい、厳密に同一である箇所から僅かにずれた箇所も含むものをいう。モーションコントラストデータは、例えば、複素OCT信号の位相やベクトル、強度の時間的な変化を差、比率、又は相関等から計算することによって得られる。さらに、OCTを用いた血管造影法(OCTA:OCT Angiography)において、OCTにより取得した三次元のモーションコントラストデータを二次元平面に投影又は積算することで生成される血管画像をOCTA画像という。また、被検眼の同一箇所を撮影して得た複数の画像とは、被検眼の同一箇所を測定光が走査されるように制御して得た複数の画像であってもよい。
さらに、被検眼の三次元のデータにおいて、2つの基準面に基づいて定められる所定の深さ範囲内のデータを二次元平面に投影又は積算して生成した正面画像を、En−Face画像という。En−Face画像には、例えば、輝度の断層画像に基づくEn−Face画像やモーションコントラストデータに基づくOCTA画像が含まれる。また、OCT画像には、二次元の断層画像、三次元の断層画像、二次元のモーションコントラスト画像、三次元のモーションコントラスト画像、及びEn−Face画像が含まれる。
(実施例1)
<光干渉断層撮影装置の概略構成>
図1は、実施例1に係る画像処理システムに係るOCT装置の概略的な構成の一例を示す。実施例1に係るOCT装置1には、OCT撮影部10と、制御部200(画像処理装置)と、操作手段260と、表示部270が設けられている。
OCT撮影部10は、例えばSpectral−Domain OCT(SD−OCT)であって、走査部を介して測定光が照射された被検眼からの戻り光と、測定光に対応する参照光とを干渉させた干渉光に基づいて、被検眼の断層信号を取得する。OCT撮影部10には、光学ヘッド部100と、ヘッド駆動部180と、ベース部190とが設けられている。光学ヘッド部100には撮影光学系が設けられている。ヘッド駆動部180は電動ステージ等の任意の駆動部を備え、光学ヘッド部100を3次元(X、Y、Z)方向に移動させることができる。これにより、制御部200によってヘッド駆動部180を制御することで、被検眼Eに対して光学ヘッド部100のアライメントを行うことができる。ベース部190には分光器160が設けられている。
制御部200は、OCT撮影部10を制御したり、OCT撮影部10や不図示の他の装置から得られた信号から画像を生成したり、生成/取得した画像を処理したりすることができる。表示部270は、LCDディスプレイ等の任意のディスプレイであり、OCT撮影部10及び制御部200を操作するためのGUIや生成した画像、任意の処理を施した画像、及び患者情報等の各種の情報を表示することができる。
操作手段260は、GUIを操作したり、情報を入力したりすることで、制御部200を操作するために用いられる。操作手段260は、例えば、マウスやタッチパネル等のポインティングデバイス及びキーボード等を含む。なお、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、表示部270と操作手段260を一体的に構成できる。なお、本実施例では、OCT撮影部10、制御部200、操作手段260、及び表示部270は別々の要素とされているが、これらの内の一部又は全部を一体的に構成してもよい。
以下、光学ヘッド部100、分光器160、及び制御部200の構成を順に説明する。
<光学ヘッド部100及び分光器160の構成>
光学ヘッド部100には、被検眼Eの前眼部Eaや眼底Erの二次元像(正面画像)及び断層像を撮像するための撮影光学系が設けられている。撮影光学系では、被検眼Eに対向して対物レンズ101−1が設けられており、その光軸上には光路分岐部として機能する第1ダイクロイックミラー102及び第2ダイクロイックミラー103が設けられている。
対物レンズ101−1からの光路は、第1ダイクロイックミラー102及び第2ダイクロイックミラー103によって、光の波長帯域ごとに分岐される。より具体的には、対物レンズ101−1からの光路は、第1ダイクロイックミラー102によって、前眼観察光路L3と第2ダイクロイックミラー103が設けられた光路に分岐される。また、第2ダイクロイックミラー103が設けられた光路は、第2ダイクロイックミラー103によって、OCT光学系の測定光路L1と、観察用及び固視灯用の光路L2に波長帯域ごとに分岐される。
観察用及び固視灯用の光路L2には、レンズ101−2、Xスキャナ117−1、Yスキャナ117−2、レンズ111,112、第3ダイクロイックミラー118、APD(アバランシェフォトダイオード)115、及び固視灯116が設けられている。観察用及び固視灯用の光路L2は、第3ダイクロイックミラー118によって、眼底観察用のAPD115への光路と固視灯116への光路に波長帯域ごとに分岐される。なお、本実施例では、眼底観察用の光学系は、走査型レーザー検眼鏡(SLO:Scanning Laser Ophthalmoscope)の光学系として構成するが、眼底カメラ等の光学系によって構成されてもよい。なお、図1において、Xスキャナ117−1と、Yスキャナ117−2との間の光路は紙面内において構成されているが、実際は紙面垂直方向に構成されている。
Xスキャナ117−1(主走査方向用)及びYスキャナ117−2(主走査方向と交差する副走査方向用)は、制御部200によって制御され、不図示の眼底観察用照明光源から発せられた光を被検眼Eの眼底Er上で走査することができる。そのため、Xスキャナ117−1及びYスキャナ117−2は、眼底観察光学系の走査部(SLO走査部)を構成することができる。本実施例では、Xスキャナ117−1は、共振型のミラーで構成されているが、所望の構成に応じてポリゴンミラー等の偏向ミラーで構成されていてもよい。Xスキャナ117−1及びYスキャナ117−2は、Xスキャナ117−1及びYスキャナ117−2の中心位置付近が、レンズ101−2の焦点位置となるように配置されている。これに関連し、Xスキャナ117−1及びYスキャナ117−2の中心位置付近と、被検眼Eの瞳の位置は光学的に共役関係となるように構成されている。
レンズ111は、固視灯及び眼底観察用の合焦調整のため、制御部200により制御される不図示のモータを用いて駆動される。第3ダイクロイックミラー118は、穴あきミラーや、中空のミラーが蒸着されたプリズムであり、照明光と、眼底Erからの戻り光とを分離する。
APD115は、シングルディテクターであり、眼底Erから散乱・反射され戻ってきた光を検出する。APD115は、不図示の眼底観察用照明光の波長、具体的には780nm付近に感度を持ち、検出した光に応じた信号を制御部200に出力する。制御部200は、APD115から出力された信号に基づいて、被検眼Eの眼底Erの二次元画像(眼底画像)を生成することができる。固視灯116は、制御部200によって制御され、可視光を発生して被検者の固視を促すために用いられる。
前眼観察光路L3には、レンズ141と、前眼観察用の赤外線CCD142とが設けられている。赤外線CCD142は、不図示の前眼観察用照明光の波長、具体的には970nm付近に感度を持ち、前眼部Eaから散乱・反射され戻ってきた光を検出する。赤外線CCD142は、検出した光に応じた信号を制御部200に出力する。制御部200は、赤外線CCD142から出力された信号に基づいて、被検眼Eの前眼部Eaの二次元画像(前眼部画像)を生成することができる。
光路L1は、前述の通りOCT光学系の光路であり、OCT光学系は被検眼Eの断層画像を撮影するために使用される。より具体的には、OCT光学系は、制御部200で断層画像を生成するための干渉信号を得るために使用される。なお、以下において、被検眼Eの眼底Erに関する干渉信号を得るためにOCT光学系を用いる構成について説明するが、OCT光学系は被検眼Eの前眼部Eaに関する干渉信号を得るために用いられてもよい。
光路L1には、レンズ101−3と、ミラー121と、測定光を被検眼Eの眼底Er上で走査するために、OCT走査部として機能するXスキャナ122−1と、Yスキャナ122−2とが設けられている。なお、図1において、Xスキャナ122−1と、Yスキャナ122−2との間の光路は紙面内において構成されているが、実際は紙面垂直方向に構成されている。
Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2は、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2の中心位置付近が、レンズ101−3の焦点位置となるように配置されている。これに関連して、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2の中心位置付近と、被検眼Eの瞳の位置とは光学的な共役関係となっている。この構成により、OCT走査部を物点とした光路が、対物レンズ101−1とレンズ101−3の間で略平行となる。それにより、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2を用いてスキャンを行っても、第1ダイクロイックミラー102及び第2ダイクロイックミラー103に入射する角度を同じにすることができる。
光路L1には、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2に続いて、レンズ123,124及びファイバー端126が設けられている。ファイバー端126は、光ファイバー125−2を介して、光カプラー125に接続されており、光カプラー125には光ファイバー125−1を介してOCT光源130が接続されている。
OCT光源130は、OCTによる測定に用いられる光を出射する。本実施例では、OCT光源130として、代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)を用いた。また、本実施例におけるSLDの中心波長は855nm、波長バンド幅は約100nmとした。ここで、バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため、重要なパラメータである。また、光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等も用いることができる。中心波長は眼を撮影することを鑑みて、近赤外光とすることができる。また、中心波長は得られる断層画像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長とすることができる。本実施例では、双方の理由から中心波長を855nmとした。
本実施例の場合、OCT光源130はファイバー端であり、被検眼Eの眼底Erと光学的な共役関係を有する。レンズ123は、合焦調整をするために制御部200により制御される不図示のモータを用いて駆動される。合焦調整は、ファイバー端であるOCT光源130から出射する光を眼底Er上に結像するように行われる。合焦調整部として機能するレンズ123は、OCT光源130と、OCT走査部として機能するXスキャナ122−1及びYスキャナ122−2との間に配置されている。これにより、より大きなレンズ101−3や光ファイバー125−2を動かす必要をなくすことができる。
この合焦調整によって、被検眼Eの眼底ErにOCT光源130の像を結像させることができ、また被検眼Eの眼底Erからの戻り光を、OCT光源130を通してファイバー端126に効率良く戻すことができる。
次に、OCT光源130からの光路と参照光学系、分光器160の構成について説明する。OCT光源130は、光ファイバー125−1を介して光カプラー125に接続されており、光カプラー125には、光ファイバー125−1〜4が接続されている。光ファイバー125−2はファイバー端126に接続され、光ファイバー125−3は後述する参照光学系に接続され、光ファイバー125−4は分光器160に接続されている。光ファイバー125−1〜4は、光カプラー125に接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバーである。
光カプラー125は、OCT光源130からの光を測定光と参照光に分割することができる。このため、OCT光源130から出射された光は、光カプラー125を介して、光ファイバー125−2側の測定光と、光ファイバー125−3側の参照光とに分割される。測定光は前述のOCT光学系光路を通じ、観察対象である被検眼Eの眼底Erに照射され、網膜による反射や散乱により、戻り光として同じ光路を通じて光カプラー125に到達する。
一方、参照光は、光ファイバー125−3を介して、参照光学系に導かれる。参照光学系には、レンズ151、分散補償用ガラス152及びミラー153が設けられている。分散補償用ガラス152は、参照光の分散を補償し、測定光と参照光の分散を合せることができる。ミラー153は、制御部200によって制御される不図示のモータを用いて光軸方向に移動することができるように保持されている。
参照光学系に導かれた参照光は、レンズ151及び分散補償用ガラス152を介して、ミラー153に到達し反射される。その後、参照光は同じ光路を戻り、光カプラー125に到達する。光カプラー125において、測定光と参照光とが合波され干渉光となる。ここで、測定光と参照光は、測定光の光路長と参照光の光路長とが略同一となったときに干渉を生じる。ミラー153は、被検眼Eによって変わる測定光の光路長に参照光の光路長を合わせるように駆動される。干渉光は光ファイバー125−4を介して分光器160に導かれる。
分光器160には、レンズ161と、回折格子162と、レンズ163と、ラインセンサ164とが設けられている。光ファイバー125−4から出射された干渉光は、レンズ161を介して略平行光となった後、回折格子162で波長λ1〜λnの波長成分に分光され、レンズ163によってラインセンサ164に結像される。そして、ラインセンサ164は、分光された干渉光を波長成分ごとに検出し、検出結果に応じた信号を制御部200に出力する。制御部200は、ラインセンサ164から出力された信号に基づいて、被検眼Eの断層画像を生成することができる。
本実施例では、OCT光源130、光カプラー125、光ファイバー125−1〜4、参照光学系、及び分光器160によってマイケルソン干渉計が構成されている。なお、本実施例では干渉計としてマイケルソン干渉計を用いているが、マッハツェンダー干渉計を用いてもよい。例えば、測定光と参照光との光量差に応じて光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉計を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉計を用いてもよい。
<制御部200の構成>
次に、制御部200の構成について説明する。制御部200は、光学ヘッド部100及び分光器160の各部と接続されている。より具体的には、制御部200は、光学ヘッド部100内の赤外線CCD142に接続されており、赤外線CCD142から出力される信号に基づいて被検眼Eの前眼部Eaの観察画像を生成することができる。また、制御部200は、光学ヘッド部100内のAPD115と接続されており、APD115から出力される信号に基づいて被検眼Eの眼底Erの観察画像を生成することができる。さらに、制御部200は、OCT撮影部10内のヘッド駆動部180と接続されており、光学ヘッド部100を被検眼Eに対して三次元的に駆動することができる。
また、制御部200は、分光器160のラインセンサ164とも接続されており、分光器160によって波長分解された測定光に基づく測定信号を取得することができる。制御部200は、取得した測定信号に基づいてフーリエ変換を実施して被検眼Eの断層画像を生成することができる。なお、断層画像の生成方法は公知の任意の手法により実現可能であるため詳細な説明は省略する。制御部200は、生成された被検眼Eの前眼部画像、眼底画像、及び断層画像を、制御部200に接続された表示部270に表示させることができる。
なお、被検眼Eの任意の点について測定光を照射し干渉信号を得ることを、本明細書ではAスキャンと呼び、Aスキャンで取得した干渉信号に基づいて生成した断層画像をAスキャン画像と呼ぶ。さらに、任意の線に沿って測定光を被検眼Eへ断続的に照射し干渉信号を得ることをBスキャンと呼び、Bスキャンで取得した干渉信号に基づいて生成した断層画像をBスキャン画像と呼ぶ。
制御部200は、被検眼Eの複数部位のBスキャン画像を取得し、Bスキャン画像の面方向と交差する方向に並べることで、被検眼Eの三次元画像を構築することができる。なお、Bスキャンの方向は所望の構成に応じて任意であってよい。また、スキャンパターンも、特定部位に対して放射状にスキャンするラジアルスキャンでもよいし、一定方向にスキャンする水平スキャンや垂直スキャンでもよい。
次に図2を参照して、制御部200の構成について説明する。図2は、制御部200の概略的な構成の一例を示すブロック図である。制御部200には、取得部210、画像処理部220、駆動制御部230、記憶部240、及び表示制御部250が設けられている。
取得部210は、OCT撮影部10から、赤外線CCD142の出力信号やAPD115の出力信号、被検眼Eの干渉信号に対応するラインセンサ164の出力信号のデータを取得することができる。なお、取得部210が取得する各種信号のデータは、アナログ信号でもデジタル信号でもよい。取得部210がアナログ信号を取得する場合には、制御部200でアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。
また、取得部210は、画像処理部220で生成された断層データや、前眼部画像、眼底画像、二次元断層画像、三次元断層画像、モーションコントラスト画像、En−Face画像、及び基準画像等の各種画像を取得することができる。ここで、断層データとは、被検体の断層に関する情報を含むデータであり、OCTによる干渉信号にフーリエ変換を施した信号、該信号に任意の処理を施した信号、及びこれらに基づく断層画像等を含むものをいう。
さらに、取得部210は、画像処理すべき画像の撮影条件群(例えば、撮影日時、撮影部位名、撮影領域、撮影画角、撮影方式、画像の解像度や階調、画像の画素サイズ、画像フィルタ、及び画像のデータ形式に関する情報など)を取得する。なお、撮影条件群については、例示したものに限られない。また、撮影条件群は、例示したもの全てを含む必要はなく、これらのうちの一部を含んでもよい。具体的には、取得部210は、画像を撮影した際のOCT撮影部10の撮影条件を取得する。また、取得部210は、画像のデータ形式に応じて、画像を構成するデータ構造に保存された撮影条件群を取得することもできる。なお、画像に撮影条件が保存されていない場合には、取得部210は、別途撮影条件を保存している記憶装置等から撮影条件群を含む撮影情報群を取得することもできる。
また、取得部210は、被検者識別番号等の被検眼を同定するための情報を操作手段260等から取得することができる。なお、取得部210は、記憶部240や、制御部200に接続される不図示のその他の装置から各種データや各種画像、各種情報を取得してもよい。取得部210は、取得した各種データや画像を記憶部240に記憶させることができる。
画像処理部220は、取得部210で取得されたデータや記憶部240に記憶されたデータから断層画像やEn−Face画像等を生成したり、生成又は取得した画像に画像処理を施したりすることができる。画像処理部220には、前眼部画像生成部221、眼底画像生成部222、断層画像生成部223、三次元画像生成部224、En−Face画像生成部225、基準画像生成部226、及び位置合わせ部227が設けられている。
前眼部画像生成部221は、取得部210で取得された赤外線CCD142からの出力信号のデータに基づいて前眼部画像を生成する。眼底画像生成部222は、取得部210で取得されたAPD115からの出力信号のデータに基づいて眼底画像を生成する。なお、前眼部画像や眼底画像の生成方法は、既存の任意の方法によって行われてよい。
断層画像生成部223、取得部210で取得された干渉信号のデータに対してフーリエ変換等の処理を施して断層データを生成し、断層データに基づいて断層画像を生成することができる。ここで、取得部210で取得される干渉信号のデータは、ラインセンサ164から出力された信号のデータであってもよいし、記憶部240や制御部200に接続された不図示の装置から取得された干渉信号のデータであってもよい。なお、断層画像の生成方法としては既知の任意の方法を採用してよく、詳細な説明は省略する。
三次元画像生成部224は、断層画像生成部223が生成した複数部位の断層画像に基づいて三次元断層画像を生成する。三次元画像生成部224は、例えば、複数部位の断層画像を1の座標系に並べて配置することで三次元断層画像を生成することができる。ここで、三次元画像生成部224は、記憶部240や制御部200に接続された不図示の装置から取得された複数部位の断層画像に基づいて三次元断層画像を生成してもよい。
また、三次元画像生成部224は、各部位の断層画像を用いて二次元モーションコントラスト画像を生成し、生成した各部位の二次元モーションコントラスト画像を1の座標系に並べて配置することで三次元モーションコントラスト画像を生成することができる。なお、モーションコントラスト画像の生成方法は、公知の任意の手法を用いてよい。このため、三次元画像生成部224は、モーションコントラスト算出部として機能することができる。
En−Face画像生成部225は、三次元画像生成部224が生成した三次元断層画像から、例えば、被検眼Eの深さ方向(Z方向)における2つの任意の基準面に基づいて、二次元平面に投影した正面画像であるEn−Face画像を生成する。また、En−Face画像生成部225は、三次元画像生成部224が生成した三次元モーションコントラスト画像から同様にEn−Face画像を生成することもできる。ここで、図3を参照してEn−Face画像について説明する。En−Face画像は、図3に示すように、複数の二次元画像(B−スキャン画像)30−1〜30−nから構築した不図示の三次元画像の特定の深さ範囲における情報のみを抽出し、抽出した情報をXY平面に投影すること生成される二次元画像310を指す。
En−Face画像生成部225は、より具体的には、例えば、2つの基準面に囲まれた領域のXY方向の各位置において深さ方向における画素値の代表値を決定し、その代表値に基づいて各位置における画素値を決定して、En−Face画像を生成する。ここで、代表値は、2つの基準面に囲まれた領域の深さ方向における画素値の平均値、中央値又は最大値などの値を含む。
図4は、En−Face画像及び断層画像を表示する表示画面の一例を示す。表示画面400には、表示画像選択領域410、断層画像420(Bスキャン画像)、及びEn−Face画像430が示されている。また、断層画像420には、基準面420a,420bが示されている。En−Face画像生成部225は、三次元断層画像に含まれる各断層画像における基準面420aと基準面420bとに挟まれる範囲を深さ方向(Z方向)に投影することで、En−Face画像430を生成する。なお、基準面は層境界に沿った面でもよいし、平面であってもよい。以下、En−Face画像を生成するための基準面間の深さ方向の範囲をEn−Face画像の生成範囲という。
本実施例に係るEn−Face画像の生成方法は一例であり、En−Face画像生成部225は、公知の種々の方法を用いてEn−Face画像を生成してよい。また、En−Face画像についてはノイズ低減などの処理を実施することができるが、これらの処理は公知の種々の方法を用いてよいため、詳細な説明を省略する。
基準画像生成部226は、ディープラーニング等の機械学習アルゴリズムに従った機械学習モデルに関する学習済モデルを用いて、複数の同種の画像に対して画像処理を行うための基準画像を生成する。ここで、同種の画像とは、同じ撮影条件で取得された画像に限られず、例えば異なる画角で取得された画像等も含むことができる。なお、基準画像生成部226の詳細な動作に関しては後述する。
位置合わせ部227は、基準画像生成部226が生成した基準画像に基づいて、取得部210が取得した複数の画像の位置合わせを行う。より具体的には、位置合わせ部227は、基準画像の位置と角度を変えながら、各対象画像との類似度を求め、基準画像との位置ずれ量を求める。その後、位置合わせ部227は、求めた位置ずれ量に基づいて、各対象画像を補正し、対象画像と基準画像との位置合わせを行う。なお、位置合わせ部227は、基準画像と対象画像の位置合わせを行うことで、基準画像の生成に用いられた画像と対象画像の位置合わせを行うことができる。なお、位置合わせ部227は、取得部210が取得した複数の画像のうち、基準画像の生成に用いた画像以外の画像について、基準画像との位置合わせを行うものとする。
駆動制御部230は、制御部200に接続されている、OCT撮影部10のレンズ111,123やヘッド駆動部180等の構成要素の駆動を制御することができる。記憶部240は、取得部210で取得された各種データ、及び画像処理部220で生成・処理された断層画像や三次元断層画像等の各種画像やデータ等を記憶することができる。また、記憶部240は、被検者の属性(氏名や年齢など)や他の検査機器を用いて取得した計測結果(眼軸長や眼圧など)などの被検眼に関する情報、撮影パラメータ、画像解析パラメータ、操作者によって設定されたパラメータを記憶することができる。なお、これらの画像及び情報は、不図示の外部記憶装置に記憶する構成にしてもよい。また、記憶部240は、プロセッサーによって実行されることで制御部200の各構成要素の機能を果たすためのプログラム等を記憶することもできる。
表示制御部250は、取得部210で取得された各種情報や画像処理部220で生成・処理された断層画像やEn−Face画像、三次元モーションコントラスト画像等の各種画像を表示部270に表示させることができる。また、表示制御部250は、ユーザによって入力された情報等を表示部270に表示させることができる。
図5は、本実施例に係る表示画面の一例を示す。表示画面には、表示領域510及び検査選択領域520が設けられている。表示領域510には、En−Face画像511、Bスキャン画像である断層画像512、及びグラフ表示領域513が示されている。表示制御部250は、例えば、図5に示すように、表示部270に被検眼Eを撮影して得た三次元モーションコントラスト画像から生成したEn−Face画像511及び断層画像512を表示領域510に時系列に表示させることができる。また、表示制御部250は、前眼部画像や眼底画像などを表示領域510や不図示の領域に表示してもよい。また、表示制御部250は、En−Face画像や断層画像等を用いた画像解析の解析結果を、例えば、グラフ表示領域513に時系列データとして表示してもよいし、表や数値として表示してもよい。
制御部200は、例えば汎用のコンピュータを用いて構成されてよい。なお、制御部200は、OCT装置1の専用のコンピュータを用いて構成されてもよい。制御部200は、不図示のCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、及び光学ディスクやROM(Read Only Memory)等のメモリを含む記憶媒体を備えている。制御部200の記憶部240以外の各構成要素は、CPUやMPU等のプロセッサーによって実行されるソフトウェアモジュールにより構成されてよい。また、当該各構成要素は、ASIC等の特定の機能を果たす回路等によって構成されてもよい。記憶部240は、例えば、光学ディスクやメモリ等の任意の記憶媒体によって構成されてよい。
なお、制御部200が備えるCPU等のプロセッサー及びROM等の記憶媒体は1つであってもよいし複数であってもよい。そのため、制御部200の各構成要素は、少なくとも1以上のプロセッサーと少なくとも1つの記憶媒体とが接続され、少なくとも1以上のプロセッサーが少なくとも1以上の記憶媒体に記憶されたプログラムを実行した場合に機能するように構成されてもよい。なお、プロセッサーはCPUやMPUに限定されるものではなく、GPU等であってもよい。
<撮影方法と眼底のトラッキング>
実施例1に係るOCT装置1において、実際の断層画像の撮影を行う方法を以下に説明する。
まず、操作者(検者)が被検者を装置の前に着座させた後、制御部200は、ポインティングデバイス等の操作手段260を介した操作者によるGUI操作を受け付けて、自動アライメントを開始する。自動アライメントが開始されると、前眼部画像生成部221が、定期的に赤外線CCD142から出力される信号に基づいて前眼部画像を生成し、画像処理部220は前眼部画像を解析して瞳孔の中心位置を検出する。
駆動制御部230は、ヘッド駆動部180を制御し、光学ヘッド部100に搭載される対物レンズ101−1の光軸の位置が、検出された被検眼Eの前眼部Eaの瞳孔領域の中心位置に一致するように、光学ヘッド部100を移動させる。より具体的には、駆動制御部230は、ヘッド駆動部180の不図示の3つのモータを駆動させて、光学ヘッド部100の位置を被検眼Eに対して三次元(X、Y、Z)方向に移動させる。
この一連の自動アライメント動作によって、対物レンズ101−1の光軸位置は常に被検眼Eの前眼部Eaの瞳孔中心位置を追跡するように移動することになる。なお、本実施例では赤外線CCD142を用いた前眼部画像に基づいて、被検眼Eに対する撮影光学系の自動アライメントを行っているが、他の手法を用いてこれを実施してもよい。例えば、アライメント用の指標を被検眼の前眼部に投影し、その反射光を検出することで三次元(X、Y、Z)方向の自動アライメントを行うことができる。なお、操作者が前眼部画像等に基づいて、操作手段260を介してヘッド駆動部180を制御し、被検眼Eに対する撮影光学系のアライメントや調整を行ってもよい。
次に制御部200は、光路L2を通じた眼底Erの二次元観察画像の取得動作を開始する。具体的には、眼底画像生成部222が、Xスキャナ117−1及びYスキャナ117−2によって眼底Er上を二次元的に継続して走査された反射光を検出したAPD115の出力信号と二次元走査信号を用いて、定期的に眼底Erの観察画像を生成する。
その後、定期的に取得される眼底観察画像に基づいて、制御部200が眼底トラッキング動作を開始することになるが、制御部200は、トラッキング動作の開始に先立ってまず、取得された複数の画像から基準となる眼底観察画像を得る。この場合、制御部200は、取得された複数の画像から画質の良いものを選択してもよいし、複数の画像を加算平均して画質を改善した画像を基準画像としてもよい。基準となる眼底観察画像としては、画質の良いものを選択することが安定したトラッキング動作を保障するために重要となる。
適切な基準となる眼底観察画像の選択が行われた後、対象画像となる現在の眼底観察画像と基準となる眼底画像の2つの眼底観察画像を用いて、眼底Erの移動量を算出することで眼底のトラッキングが行われる。より具体的には、制御部200は、対象画像である定期的に刻々と得られる現在の眼底観察画像上の着目領域が、基準となる眼底観察画像上のどの座標(X、Y)に最も相関が高いか算出し、得られた座標の変位量(位置ずれ量)を算出する。これにより、制御部200は、眼底Erの二次元方向の移動量を算出することができる。ここで着目領域は、例えば、眼底の黄斑、視神経乳頭、又は血管の分岐等を選択してもよいし、単純に画像の一部分を切り出したものでもよい。眼底の移動量を算出できればどのような領域を着目領域としてもよい。
さらに、制御部200の駆動制御部230は、算出された眼底Erの移動量に応じて、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2を制御し、光路L1を通る測定光が常に眼底Er上の同一領域に照射されるように走査位置を補正する。
この一連の眼底トラッキング動作によって、OCT光源130から眼底Erに照射される測定光は、常に眼底Erの動きを追跡するように移動する。そのため、OCT装置1は、安定した断層画像の撮影を行うことができる。制御部200は、この一連の眼底トラッキング動作を、被検眼Eの検査を終了するまで継続して行う。
なお、本実施例では、点走査型SLOによる眼底観察画像を用いた眼底トラッキングを行っているが、他の手法を用いてこれを実施してもよい。例えば、眼底Erの広範囲に照射可能な赤外光と赤外線CCDとを組み合わせて取得された二次元眼底観察画像を用いて、眼底トラッキングを行うこともできる。また、眼底観察光源から形成される任意のパターンを眼底Erに投影し、その反射光を用いて眼底トラッキングを行うことも可能である。
眼底トラッキングが開始された後、操作者は再び操作手段260を用いてGUI上の不図示のスイッチを操作したり、OCT撮影部10又は制御部200等に設けられたスイッチを操作したりして、断層画像の撮影を開始する。制御部200の断層画像生成部223は、撮影開始の指示に従い、定期的にラインセンサ164から出力される干渉信号に基づいて、記録用の断層画像の生成を開始する。
ここで、ラインセンサ164から出力される干渉信号は、回折格子162で分光された干渉光に基づく周波数ごとの信号である。断層画像生成部223は、ラインセンサ164からの干渉信号を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理し、眼底Er上のある一点における深さ方向の情報を生成する。眼底Erに照射される測定光は、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2の少なくともいずれか一方を駆動制御することによって、眼底Er上を任意の軌跡で走査可能である。断層画像生成部223は、この任意の軌跡による走査を一回行う間に取得される一連の複数のAスキャン画像を一枚の二次元画像に束ねることにより、眼底Er上の任意の軌跡におけるBスキャン画像である断層画像を生成することができる。
<操作手順>
次に、図5及び6を参照して、制御部200の操作手順の一例について説明する。図6は、本実施例に係る制御部200の操作手順のフローチャートである。
まず、ステップS601において、操作者は操作手段260を用いて、図5に示される表示画面における検査選択領域520で1つの検査を選択し、経過観察するため表示領域510を選択する。制御部200の表示制御部250は、表示部270を制御して、選択された検査に対応する断層画像512及びEn−Face画像511(OCTA画像)を、表示領域510に表示させる。また、表示制御部250は、表示部270を制御して、選択された検査と同一被検眼を撮影して得た断層画像及びEn−Face画像を表示領域510に時系列に表示させる。
この際、基準画像生成部226は、取得したEn−Face画像のうちの1つの画像に基づいて基準画像を生成する。その後、位置合わせ部227が、基準画像の生成に用いたEn−Face画像以外の対象画像であるEn−Face画像について基準画像に対する位置合わせを行う。
なお、本実施例では、操作者が検査を選択したときに表示するEn−Face画像の生成条件(生成範囲や、代表値の種類、アーティファクト除去の有無等)として、所定の生成条件を適用する構成としたがこれに限定されない。En−Face画像の生成範囲については、操作者が指定できる構成でもよいし、一度操作者が設定した生成条件を記憶部240又は不図示の外部記憶装置に記録し、En−Face画像生成時にその生成条件を自動的に記憶部から読み出して適用してもよい。本実施例では、所定の生成条件として、基準面を内境界膜と網膜色素上皮層とし、代表値を基準面間の平均値とし、アーティファクト除去は行わないとした。
位置合わせが行われたEn−Face画像が表示部270に表示されたら、ステップS602で、操作者は表示されている画像のうちの1つの画像領域上で関心領域(ROI:Region Of Interest)を設定する。関心領域の設定方法としては、例えば、関心領域として設定したい領域が表示領域中央に来るように画像内の表示位置を変更する操作で設定してもよいし、関心領域周辺を囲むようなマウス操作により設定してもよい。また、ETDRSグリッドなどのグリッドを関心領域周辺に配置することで、関心領域を設定してもよい。
制御部200は、ステップS601での位置合わせ結果に基づき、表示している各En−Face画像に対し、操作者が設定した関心領域と同一位置に関心領域を設定する。これにより操作者は、以後の操作において1つの操作によって、複数のEn−Face画像の同一位置を確認しながら操作を行うことができる。操作者が行える操作としては、例えば、表示位置の変更や、En−Face画像を生成するための基準面の変更、関心領域の解析方法の選択などがある。さらに、制御部200は、例えば、公知の任意の方法により画像に示されている層の厚さや血管密度など、関心領域の解析結果を算出し、算出した解析結果を表示することができる。解析結果は、例えば、グラフ表示領域513に時系列データを表示してもよいし、表や数値として表示してもよい。
次に、図7を参照して、ステップS601での処理動作に対応する、制御部200の一連の動作の処理手順の一例について説明する。図7は、本実施例に係る制御部200の一連の動作のフローチャートである。
まず、ステップS701において、制御部200の取得部210は、操作手段260を介した操作者による入力等に基づいて、被検者識別番号を取得する。
次に、取得部210は、ステップS702において、被検者識別番号に基づいて、当該被検者の被検眼Eの三次元モーションコントラスト画像を複数取得する。ここで、取得部210は、被検眼Eを撮影して得た干渉信号に基づいて断層画像生成部223が生成した複数の断層画像を用いて三次元画像生成部224が生成した三次元モーションコントラスト画像を取得することができる。また、取得部210は、既に生成されていた三次元モーションコントラスト画像を記憶部240や制御部200に接続される他の外部記憶装置等から取得することができる。さらに、取得部210は、既に取得されていた複数の断層画像を記憶部240や制御部200に接続される他の外部記憶装置等から取得し、これを用いて三次元画像生成部224が生成した三次元モーションコントラスト画像を取得することもできる。
ステップS703では、En−Face画像生成部225が、取得した複数の三次元モーションコントラスト画像に対応する複数のEn−Face画像(OCTA画像)を生成する。なお、En−Face画像生成部225は、各三次元モーションコントラスト画像から、1つのEn−Face画像を生成してもよいし、異なる基準面を用いて複数のEn−Face画像を生成してもよい。ここで、任意の基準画像に対する、同じ三次元モーションコントラスト画像から生成されるEn−Face画像のXY方向での位置ずれは等しいと考えることができる。そのため、複数のEn−Face画像を生成する場合には、そのうちのいずれかのEn−Face画像について位置合わせを行えば、同じ三次元モーションコントラスト画像から生成される他のEn−Face画像にも同じ位置合わせパラメータを適用できる。ここで、位置合わせパラメータとは、位置ずれ量や位置ずれを補正するための補正量を含むことができる。本実施例では、En−Face画像生成部225は、各三次元モーションコントラスト画像から1つのEn−Face画像を生成するものとして説明する。
次に、ステップS704において、基準画像生成部226が、ディープラーニング等の機械学習アルゴリズムに従った学習済モデルを用いて、被検眼Eの最新の検査に関するEn−Face画像に基づいて基準画像となるEn−Face画像を生成する。なお、本明細書における学習済モデルとは、任意の機械学習アルゴリズムに対して、事前に適切な教師データを用いてトレーニングした(学習を行った)モデルである。ただし、学習済モデルは、それ以上の学習を行わないものではなく、追加の学習を行うこともできるものとする。ここで、図8及び図9を参照して、本実施例に係る機械学習アルゴリズムについて説明する。
まず、本実施例に係る教師データは、1以上の入力データと出力データとのペア群で構成される。具体的には、本実施例に係る教師データは、1つの三次元モーションコントラスト画像から生成したEn−Face画像を入力データとし、当該En−Face画像を高画質化したEn−Face画像を出力データとしたペア群によって構成される。本実施例では、同一被検眼の略同一位置(部位)を複数回撮影して得た複数の三次元画像に基づく複数のEn−Face画像を位置合わせした後に加算平均して生成したEn−Face画像を、出力データである高画質化したEn−Face画像として使用する。ここで、入力データして用いられるEn−Face画像は、出力データを生成する際の複数のEn−Face画像のうちの1つを用いることができる。
なお、高画質化したEn−Face画像はこれに限定されない。例えば、撮影中に被検眼Eが微動したことに由来してモーションコントラスト画像上に発生するアーティファクトを除去したEn−Face画像を、高画質化したEn−Face画像として用いてもよい。また、眼軸長などの情報に基づいて画像内の歪みを補正したEn−Face画像や、平均値フィルタ等の公知のノイズ低減処理を施したEn−Face画像等を、高画質化したEn−Face画像として用いてもよい。なお、深層血管を描出するように、三次元モーションコントラスト画像に対して基準面を設定して生成したEn−Face画像においては、網膜表層の血管がアーティファクトとして投影される場合がある。そのため、このようなアーティファクトを除去したEn−Face画像を、高画質化したEn−Face画像として使用することもできる。
次に、学習時の画像について説明する。En−Face画像と加算平均して高画質化したEn−Face画像とのペア群を構成する画像群を、互いの画像における位置関係が対応する一定の画像サイズの矩形領域画像によって作成する。このとき、図8(a)に示すように、互いの画像全体をペアとしてもよいし、図8(b)に示すように互いの画像における対応する矩形領域画像をペアとしてもよい。図8(a)に示す例では、En−Face画像801を入力データとし、高画質化したEn−Face画像802を出力データとしてペアを構成している。図8(b)に示す例では、En−Face画像811のうちの矩形領域画像8111,8112を入力データとし、高画質化したEn−Face画像812のうち、それぞれに対応する矩形領域画像8121,8122を出力データとしてペアを構成している。
なお、学習時には、スキャン範囲(撮影画角)、スキャン密度(単位長さあたりのAスキャン数)を正規化し、学習時の矩形領域サイズを一定に揃えることができる。なお、図8(b)に示す例では、複数の矩形領域を離散的に示したが、矩形領域の設定はこれに限定されない。例えば、En−Face画像801,811内の1つの矩形領域を入力データとしてもよいし、連続する座標の複数の矩形領域を入力データとしてもよい。
次に、図9を参照して、本実施例で機械学習アルゴリズムとして使用する、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)について説明する。図9に示すように、本機械学習アルゴリズムは、入力値群を加工して出力する処理を担う複数の層群によって構成される。本構成901には、畳み込み(Convolution)層、ダウンサンプリング(Downsampling)層、アップサンプリング(Upsampling)層、及び合成(Merger)層がある。
畳み込み層は、設定されたフィルタのカーネルサイズ、フィルタ数、ストライド値、及びダイレーション値などのパラメータに従い、入力値群に対して畳み込み処理を行う層である。なお、フィルタのカーネルサイズを、入力画像の次元数に応じて変更する構成にしてもよい。
ダウンサンプリング層は、Max Pooling処理など、入力値群を間引いたり、合成したりすることによって、出力値群の数を入力値群の数よりも少なくする処理を行う層である。アップサンプリング層は、線形補間処理など、入力値群を複製したり、入力値群から補間した値を追加したりすることによって、出力値群の数を入力値群の数よりも多くする処理を行う層である。合成層は、ある層の出力値群や画像を構成する画素値群などの値群を、複数のソースから入力し、それらを連結したり、加算したりして合成する処理を行う層である。
なお、CNNを構成する層群やノード群に対するパラメータの設定が異なると、出力データに再現可能な、教師データからトレーニングされた傾向の程度が異なる場合があるため、注意する必要がある。つまり、多くの場合、実施する際の形態に応じて適切なパラメータが異なるため、必要に応じて変更することが望ましい。あるいは、CNNの構成を変更することによって、高画質化の精度向上や、処理時間短縮などの、より良い特性を得られる場合がある。CNNの構成の変更例として、たとえば、畳み込み層の後にバッチ正規化(Batch Normalization)層や、正規化線形関数(Rectifier Linear Unit)を用いた活性化層を組み込むなどがある。
機械学習モデルにデータを入力すると、機械学習モデルの設計に従ったデータが出力される。このため、本実施例に係る上述の教師データに基づいてトレーニングされた学習済モデルにEn−Face画像を入力すると、高画質化したEn−Face画像が出力される。基準画像生成部226は、このような教師データを用いてトレーニングされた学習済モデルに、被検眼Eの最新の検査に関するEn−Face画像を入力し、学習済モデルから出力された高画質化されたEn−Face画像を基準画像とする。これにより、基準画像生成部226は、少なくとも1枚の画像に基づいて高画質化された基準画像を生成することができ、高画質な基準画像の生成のために撮影時間が長くなることを抑制できる。
なお、本実施例では、被検眼Eの最新の検査に関するEn−Face画像に基づいて基準画像を生成するものとしたが、これに限定されない。例えば、ステップS601やステップS602で操作者が選択した検査に関するEn−Face画像に基づいて基準画像を生成してもよいし、投薬などを行う直前又は行った直後の検査に関するEn−Face画像に基づいて基準画像を生成してもよい。
また、基準画像生成部226は、学習済モデルの学習データが画像全体ではなく、画像中の矩形領域で構成されている場合には、入力画像であるEn−Face画像内の矩形領域に対応する画像に対して基準画像を生成してもよい。また、基準画像生成部226は、学習済モデルから出力された複数の矩形領域画像を並べて構成した全体のEn−Face画像を基準画像としてもよい。
次に、ステップS705では、位置合わせ部227が、ステップS704で使用したEn−Face画像以外のEn−Face画像(対象画像)について、ステップS704で生成した基準画像に対する位置合わせを行う。なお、位置合わせ部227は、上述のような位置合わせ処理を行ってもよいし、種々の公知の方法による位置合わせ処理を行ってもよい。
位置合わせ処理が行われると、ステップS706において、表示制御部250が、基準画像の生成に用いられたEn−Face画像を含む対象となるEn−Face画像を、位置合わせが行われた状態で、時系列に表示領域510に表示する。
なお、経過観察では、基準となる日時の検査に対する変化を表示する場合がある。この場合には、制御部200、例えば、本実施例のように高画質化したEn−Face画像を基準画像として位置合わせをした後に、検査に係るデータ間の差分を抽出し、表示制御部250が、当該差分を表示部270に表示させることができる。表示制御部250が抽出された差分を各En−Face画像に重畳して表示することで、操作者は時系列における変化量を把握することが容易になる。抽出する差分としては、例えば、En−Face画像間の輝度情報の差分や、各検査に係るデータ間の、関心領域の平面方向の形状変化、Z方向の厚みの変化、又は血管密度などの解析結果の差分を利用することができる。これに関連して、表示制御部250は、例えば、経過観察における、被検眼Eの層厚マップの差分を表示部270に表示させてもよい。
なお、差分を表示する場合には、差分値の大小に応じて色付けされたカラーマップを生成してもよい。この場合、例えば、元の画像やデータに対して値が大きくなっている場合には暖色(黄〜橙〜赤)系の色調を、値が小さくなっている場合には寒色(黄緑〜緑〜青)系の色調を用いることができる。このような配色を用いることで、操作者は差分値の大小関係を容易に識別することができる。なお、配色は任意に設定されてよい。
さらに、表示制御部250は、表示部270に、学習済モデルを用いて高画質化した画像を基準画像として使用した旨を表示させてもよい。表示の態様は任意であってよいが、具体的には、例えば、表示領域510に操作者への通知領域を設けてもよいし、又は各En−Face画像の表示領域を強調表示する構成にしてもよい。また、表示制御部250は、表示部270に、学習済モデルを用いて高画質化した基準画像を使用した場合と使用しない場合との位置合わせ後の画像を並べて表示、又は切り替えて表示させてもよい。これにより、操作者は高画質化していない基準画像による位置合わせ結果も確認することができ、好みに応じて原画像を用いた観察を行うことができる。
上記方法により、制御部200は、高画質化したEn−Face画像を基準画像として用いた経過観察を行うことができる。なお、制御部200は、操作者が同一被検者の異なる検査日の検査を選択した場合など、特定の検査日に関して表示領域510に表示するすべての画像を変更する必要が生じた場合に、再度En−Face画像を位置合わせして表示を行う。一方、例えば、En−Face画像を生成するための基準面の変更など、特定の検査日に関して表示領域510に表示する画像のうち一部を変更する必要が生じた場合は、再度の位置合わせは行わなくてよい。
なお、本実施例では、操作者が検査を選択した際に自動的に基準画像の生成を行う構成としたがこれに限定されない。例えば、操作者が不図示のメニューにより基準画像の生成タイミングを決定できるようにしてもよいし、ステップS602で操作者が関心領域を選択した際に基準画像の生成を行う構成としてもよい。これにより、操作者が検査を選択した際の最初の画面表示までの時間を短縮することができる。
上記のように、本実施例に係る制御部200(画像処理装置)は、取得部210と、基準画像生成部226と、位置合わせ部227を備える。取得部210は、被検眼を異なる時間に撮影して得た複数の画像を取得する。基準画像生成部226は、学習済モデルを用いて、複数の画像の少なくとも1つから、複数の画像のうち当該少なくとも1つ以外の画像に関する画像処理に用いる基準画像を生成する。位置合わせ部227は、複数の画像のうち当該少なくとも1つ以外の画像に関する画像処理として、基準画像を用いて複数の画像に関する位置合わせを行う。
このため、本実施例に係る制御部200は、学習済モデルを用いることで、撮影時間を長くすることなく、高画質化した基準画像を生成することができる。また、制御部200は、高画質化した基準画像を位置合わせに用いることができるため、複数の画像(En−Face画像)間の位置合わせ精度向上ができる。
なお、基準画像の選択に関しては、特許文献1に開示される方法のほかに、被検眼の略同一位置を複数回撮影し、操作者が基準画像を選択することで、アーティファクトや歪みの少ない画像を基準画像とすることもできる。しかしながら、この場合にも、操作者が基準画像を選択するための複数枚の画像を取得する必要があるため、撮影時間は長くなる。そのため、当該手法と比べても、本実施例に係る制御部200は、撮影時間を長くすることなく、高画質化した基準画像を生成することができる。
本実施例では、基準画像生成部226は、観察用のEn−Face画像から基準画像を生成し、位置合わせ部227は、観察用のEn−Face画像と基準画像の位置合わせを行った。ここで、上述のように、任意の基準画像に対する、同じ三次元モーションコントラスト画像から生成されるEn−Face画像のXY方向での位置ずれは等しいと考えることができる。そのため、画像処理部220は、観察用のEn−Face画像とは異なる、位置合わせ用のEn−Face画像を用いて位置合わせ処理を行い、位置合わせパラメータを観察用のEn−Face画像に適用してもよい。
この場合には、ステップS703において、En−Face画像生成部225は、各三次元モーションコントラスト画像から、観察用のEn−Face画像と位置合わせ用のEn−Face画像を生成する。ステップS704では、基準画像生成部226が被検眼Eの最新の検査に関する位置合わせ用のEn−Face画像に基づいて基準En−Face画像を生成する。ステップS705では、位置合わせ部227が、位置合わせ用のEn−Face画像と基準画像を用いて位置合わせを行い、位置合わせ用の補正量等の位置合わせパラメータを算出する。その後、位置合わせ部227は、位置合わせ用のEn−Face画像に対応する観察用のEn−Face画像に算出された位置合わせパラメータを適用することで、観察用のEn−Face画像を位置合わせすることができる。
例えば、深層の血管を観察した場合などには、観察用のEn−Face画像に含まれる特徴部が比較的少なく、精度の良い位置合わせを行うことが難しい場合がある。このため、例えば特徴部が比較的多い浅層等のEn−Face画像の生成条件に基づく位置合わせ用のEn−Face画像を用いることで、より精度の良い位置合わせを行うことができる。
なお、経過観察を行う場合の画像間の位置合わせでは、リアルタイム性は特に要求されるわけではない。このことを考慮すると、学習済モデルにより高画質化した基準画像を利用して画像の位置合わせを行うだけでなく、対象画像であるその他の画像も学習済みモデルにより高画質化してもよい。この場合には、画像間のより高精度な位置合わせができるため、より精密な診断を行えることが期待できる。なお、学習済モデルを用いた高画質化は撮影位置を変更するものではない。そのため、学習済モデルを用いて高画質化された画像を対象画像とした位置合わせ処理による、位置ずれ量等のパラメータを高画質化前の画像に適用することで、当該高画質化前の画像の位置合わせを行うことができる。
また、本実施例では、学習済モデルを用いて取得した高画質な画像を位置合わせ用の基準画像や対象画像として用いることについて述べた。しかしながら、表示制御部250は、学習済モデルを用いて取得した高画質な画像を、経過観察等のための画像として表示部270に表示させてもよい。これにより、操作者はノイズが低減されたり、アーティファクトが除去されたりした、より診断に適した画像を観察して診断を行うことができる。
ただし、学習済モデルを用いて取得した高画質画像では、学習の傾向に従って、実際には存在しない血管等の組織が描出されたり、存在するはずの組織が描出されなかったりする場合も起こり得る。そのため、表示制御部250は、学習済モデルを用いて取得した高画質な画像を経過観察等のための画像として表示させる場合には、学習済モデルを用いて取得した高画質な画像である旨をともに表示させてもよい。この場合には、操作者による誤診断の発生を抑制することができる。なお、学習済モデルを用いて取得した高画質な画像である旨が理解できる態様であれば、表示の態様については任意であってよい。
また、学習済モデルを用いて取得した高画質画像を表示部270に表示させないように表示制御部250を構成してもよい。この場合は、学習済モデルによって高画質化された画像は、位置合わせの基準画像としてのみ用いられるため、当該高画質化された画像を観察することによる誤診断を防止することができる。
なお、本実施例では、教師データの出力データとして用いる高画質化したEn−Face画像について、高画質化の例として、加算平均による重ね合わせ処理、平均値フィルタ処理等のノイズ低減処理、アーティファクト除去処理、及び歪み補正処理を挙げた。しかしながら、高画質化処理はこれに限られない。高画質化処理は、ノイズを低減したり、高コントラスト化したり、階調を所望の階調に変換したり、高解像度化したり、画像生成の過程で描画される実際には存在しないオブジェクトやグラデーションを画像から除去したりする処理を含むことができる。そのため、高画質化処理は、例えば、最大事後確率推定処理、平滑化フィルタ処理、超解像処理及び階調変換処理等であってもよい。なお、ノイズ低減処理は、例えば、低輝度領域内に現れた明らかにノイズである1画素のみの高輝度画素を、近傍の低輝度画素値の平均値に置き換える等の処理を含むことができる。また、これらの処理方法としては、公知の任意の処理方法を採用することができる。
また、撮影部位毎の学習データを用いて学習を行った複数の学習済モデルを用いて高画質化処理を行ってもよい。学習済モデルに関しては、学習の傾向に従って入力データに対応する可能性の高い出力データを出力する。これに関連して、学習済モデルは、画質の傾向が似た画像群を教師データとして学習を行うと、当該似た傾向の画像に対して、より効果的に高画質化した画像を出力することができる。そのため、撮影部位毎にグルーピングされたペア群で構成された教師データを用いて学習した複数の学習済モデルによって高画質化を行うことで、より効果的に高画質化を行うことができる。なお、教師データのペアをグルーピングするための撮影条件は、撮影部位に限られず、撮影画角であったり、画像の解像度であったり、これらのうちの2つ以上の組み合わせであったりしてもよい。
さらに、複数の学習済モデルを用いる場合には、制御部200は、基準画像の元となる画像や位置合わせを行う対象画像について取得部210で取得した撮影条件群に基づいて、高画質化に用いる学習済モデルを選択してよい。なお、取得部210による撮影条件群の取得方法は、例えば、OCT撮影部10の設定を取得する方法や、データ構造に含まれる情報を取得する方法、別途設けられた撮影条件群を保存する記憶装置から取得する方法等の任意の方法であってよい。
また、制御部200は、En−Face画像の生成条件毎に学習を行った複数の学習済モデルを用いて高画質化処理を行ってもよい。En−Face画像は、例えば、深さ方向の生成範囲が異なると画像の傾向が変化する。そのため、このような場合には、En−Face画像についてより効果的に高画質化を行うことができる。
本実施例では、観察するEn−Face画像として、OCTA画像を例に挙げて説明したが、断層画像の輝度に基づくEn−Face画像としてもよい。この場合には、ステップS702において、取得部210は三次元断層画像を取得し、ステップS703においてEn−Face画像生成部225は三次元断層画像からEn−Face画像を生成する。その後の処理は上記と同様である。なお、この場合、学習済モデルの教師データは、輝度に基づくEn−Face画像を入力データとし、当該En−Face画像に重ね合わせ処理等の高画質化処理を施したEn−Face画像を出力データとしたペア群によって構成されることができる。
さらに、本実施例では、三次元モーションコントラスト画像や三次元断層画像を取得し、En−Face画像を生成する構成について述べた。しかしながら、制御部200は、記憶部240や他の記憶装置等から所定の生成条件で生成された複数のEn−Face画像を取得し、当該複数のEn−Face画像について位置合わせ処理及び表示処理を行ってもよい。
なお、本実施例では画像処理部220は、位置合わせ部227により基準画像を位置合わせに用いたが、基準画像を用いる画像処理はこれに限られない。画像処理部220は、基準画像と対象画像間の画像の関連情報を得て、対象画像に位置合わせ以外の所定の画像処理を施してもよい。
(変形例1)
また、実施例1に係るOCT装置1では、上述の経過観察を行う場面に加え、実際の撮影動作中に行われる眼底のトラッキングにおいても画像の位置合わせを行う場面が存在する。このトラッキングの場面では、位置合わせの対象画像は上述のOCTを用いたEn−Face画像ではなく、眼底観察/眼底トラッキングのために用意された点走査型SLOや赤外光と赤外線CCDとの組み合わせ等で得られる眼底観察画像となる。
眼底トラッキングの処理についても、上述のように、基準画像として画質の良いものを選択することが安定したトラッキング動作を保障するために重要である。このため、眼底トラッキングの処理に係る基準画像に対しても、学習済モデルを用いた基準画像の高画質化を実施することは効果的である。
そこで、本変形例1では、眼底トラッキングにおける位置ずれ量の取得に用いられる基準画像として、学習済モデルを用いて高画質化した画像を用いる。本変形例では、位置合わせ部227は、眼底トラッキングのための被検眼Eの位置ずれ量を取得する位置ずれ量取得部として機能する。より具体的には、位置合わせ部227は、基準画像を用いて、基準画像の生成に用いた画像以外の画像に関する画像処理を行うことにより、被検眼の位置ずれ量を取得する。
以下、学習済モデルを用いて生成された基準画像に基づく眼底トラッキングの処理について説明する。本変形例では、眼底観察画像を入力データとし、同一被検眼について取得した複数の眼底観察画像について加算平均等を行って高画質化した眼底観察画像を出力データとしたペア群によって構成される教師データを用いて学習を行った学習済モデルを用意する。そして、眼底トラッキングの処理において、基準画像生成部226は、眼底画像生成部222が生成した眼底観察画像を当該学習済モデルに入力し、出力された高画質化された眼底観察画像を基準画像とする。ここで、入力データとして用いられる眼底観察画像は、出力データを生成する際に用いられる複数の眼底観察画像のうちの1つとすることができる。また、ペア群の設定方法については、実施例1と同様であってよい。
その後、位置合わせ部227は、基準画像生成部226によって生成された基準画像と対象画像となる刻々と得られる眼底観察画像に対して位置合わせを行い、眼底Erの移動量(位置ずれ量)を算出する。なお、移動量の算出方法は、上述したトラッキング動作での算出方法と同様であってよい。すなわち、眼底観察画像上の着目領域(特徴領域)を用いたテンプレートマッチング等により移動量を算出してよい。ここで、着目領域は、眼底の黄斑、視神経乳頭、又は血管の分岐等を含むことができる。また、移動量の算出は、画像全体を用いた位置合わせによって行われてもよい。
駆動制御部230は、算出された眼底Erの移動量に基づいて、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2を制御し、光路L1を通る測定光が常に眼底Er上の同一領域に照射されるように走査位置を補正する。これにより、眼底トラッキングの結果に基づいて、被検眼Eの断層画像の取得位置が補正される。
この場合、基準画像の選択のために複数の画像の取得と複数の画像への前処理が不要となるので、撮影動作の応答性を改善することができる。すなわち、固視の安定しない被検眼の撮影を行う場合に撮影チャンスを逃すことなく撮影ができる。そして、高画質化した基準画像と対象画像である現在の眼底観察画像との2つの眼底観察画像を用いて、眼底Erの移動量を算出することでより安定した眼底のトラッキングを行うことができる。
本変形例のようにトラッキング用画像の位置合わせに本発明を適用する際には、前述の経過観察を行う場合に比してリアルタイム性が要求される。そのため、本変形例では、対象画像となる刻々と得られる眼底観察画像に対して高画質化は行わず、処理時間を短縮することが効果的である。
(実施例2)
実施例1では、経過観察を行うための基準画像を、学習済モデルを用いて生成する方法について説明した。これに対し、本開示の実施例2では、同一被検眼の略同一位置(部位)を撮影して得た複数の三次元モーションコントラスト画像から、アーティファクトを低減した高画質な画像を生成するための基準画像を、学習済モデルを用いて生成する方法について説明する。
近年では、造影剤を用いない血管造影法として、OCT装置を用いた血管造影法(OCTA)が提案されている。OCTAでは、例えば、実施例1で示したように、光学ヘッド部100及び分光器160を含むOCT撮影部10を用いて取得した三次元モーションコントラスト画像から、En−Face画像を生成することで、血管を描出した二次画像を取得する。なお、三次元モーションコントラスト画像は、複数の断層画像に対応する複数の二次元モーションコントラスト画像から構成される。
二次元モーションコントラスト画像は、OCT撮影部10により被検眼Eの略同一断面(略同一箇所)を複数回撮影し、その撮影間における測定対象の時間的な変化を検出することで生成されたモーションコントラストデータに基づいて生成される。例えば、モーションコントラストデータは、複素OCT信号の位相やベクトル、強度の時間的な変化を差、比率、又は相関などから算出することができる。
しかしながら、モーションコントラスト画像を生成するために用いられる断層画像に含まれるノイズや撮影中の被検眼の移動に起因して、モーションコントラスト画像上にアーティファクトが生じてしまう場合がある。
モーションコントラスト画像上に発生するアーティファクトなどの影響を低減して高画質化する方法として、例えば、複数のモーションコントラスト画像を取得し、加算平均する方法が挙げられる。一般的に、同一被写体を撮影した画像がノイズを含む場合、複数枚撮影した画像を用いて加算平均することで、ノイズの影響を低減できることが知られている。
しかしながら、モーションコントラスト画像を取得する場合、加算平均用に複数枚の画像を取得すると総撮影時間が長くなるため、撮影中に被検眼が移動する可能性がある。このため、被検眼を撮影して得たモーションコントラスト画像の撮影箇所が一致しない場合が生じる。また、三次元モーションコントラスト画像を加算平均する場合、画像のZ方向のずれも考慮する必要がある。そのため、複数のモーションコントラスト画像を加算平均する場合、予め基準画像に基づいて位置合わせを行うことが望ましい。
本実施例では、三次元モーションコントラスト画像を加算平均する際の位置合わせについて、学習済モデルを用いて高画質化した基準画像を生成する。これにより、撮影時間を長くすることなく、高画質な基準画像を生成し、より精度の高い三次元モーションコントラスト画像の位置合わせを行うことができる。このため、三次元モーションコントラスト画像同士の位置ずれをより精度良く補正することができ、適切にアーティファクトを低減した高画質な三次元モーションコントラスト画像を生成することができる。
以下、図10乃至12を参照して本実施例に係るOCT装置について説明する。なお、本実施例に係るOCT装置の構成は、制御部を除いて実施例1に係るOCT装置と同様であるため、図1に示す構成と同様の構成については、同一の参照符号を用いて示し、説明を省略する。以下、実施例1に係るOCT装置1との違いを中心に、本実施例に係るOCT装置について説明する。
図10は、本実施例に係る制御部1000の概略的な構成の一例を示すブロック図である。なお、本実施例における制御部1000は、画像処理部1020、三次元画像生成部1024、基準画像生成部1026、位置合わせ部1027、及び加算平均部1028以外の構成は実施例1に係る制御部200と同様である。そのため、図2に示す構成と同様の構成については、同一の参照符号を用いて示し説明を省略する。
制御部1000の画像処理部1020には、三次元画像生成部1024、基準画像生成部1026、位置合わせ部1027、及び加算平均部1028が設けられている。三次元画像生成部1024は、実施例1に係る三次元画像生成部1024と同様であるが、以下のようにして略同一箇所を撮影して得た断層画像に基づいて二次元モーションコントラストを生成する。
本実施例では、三次元画像生成部1024は、被検眼の略同一箇所を撮影した複数の断層画像間の脱相関値に基づいてモーションコントラスト画像を生成する。
具体的には、三次元画像生成部1024は、撮影時刻が互いに連続する略同一箇所を撮影して得た複数の断層画像について、位置合わせが行われた複数の断層画像を取得する。なお、位置合わせは、種々の公知の方法を使用することができる。例えば、複数の断層画像のうちの1つを基準画像として選択し、基準画像の位置及び角度を変更しながら、そのほかの断層画像との類似度が算出され、各断層画像の基準画像との位置ずれ量が算出される。算出結果に基づいて各断層画像を補正することで、複数の断層画像の位置合わせが行われる。なお、当該位置合わせの処理は、画像処理部1020や位置合わせ部1027が行ってよい。
三次元画像生成部1024は、位置合わせが行われた複数の断層画像のうち撮影時刻が互いに連続する2つの断層画像ずつについて、以下の数式1により脱相関値を算出する。
Figure 2020032072
ここで、A(x、z)は、位置(x、z)における断層画像Aの輝度、B(x、z)は同位置における断層画像Bの輝度を表す。脱相関値M(x、z)は、0〜1の値をとり、同一位置における2つの断層画像間の輝度差が大きいほど値が大きくなる。なお、本実施例では、XZ平面の二次元の断層画像を用いる場合について述べたが、例えばYZ平面等の二次元断層画像を用いてもよい。この場合には、位置(x、z)を位置(y、z)等に置き換えてよい。なお、脱相関値は、断層画像の輝度値に基づいて求められてもよいし、断層画像に対応する断層信号の値に基づいて求められてもよい。
三次元画像生成部1024は、各位置(画素位置)での脱相関値M(x、z)に基づいて、モーションコントラスト画像の画素値を決定し、モーションコントラスト画像を生成する。なお、本実施例では、三次元画像生成部1024は、撮影時刻が互いに連続する断層画像について脱相関値を算出したが、モーションコントラストデータの算出方法はこれに限定されない。なお、脱相関値Mを求める2つの断層画像は、互いに対応する各断層像に関する撮影時間が所定の時間間隔以内であればよく、撮影時間が連続していなくてもよい。そのため、例えば、時間的変化が少ない対象物の抽出を目的として、取得した複数の断層画像から撮影間隔が通常の規定時間より長くなるような2つの断層画像を抽出して脱相関値を算出してもよい。また、脱相関値に代えて、分散値や、最大値を最小値で割った値(最大値/最小値)等を求めてもよい。
基準画像生成部1026は、実施例1と同様に、ディープラーニング等の機械学習アルゴリズムに従った機械学習モデルに関する学習済モデルを用いて、三次元モーションコントラスト画像について高画質な基準画像を生成する。本実施例では、基準画像生成部1026は、学習済モデルを用いて、高画質な基準画像として、高画質化した三次元モーションコントラスト画像及びこれに対応するEn−Face画像を生成する。
これに関連して、本実施例では、学習済モデルの教師データの入力データを、被検眼Eを撮影して得た三次元モーションコントラスト画像とする。また、教師データの出力データを、被検眼の同一箇所を複数回撮影して得た三次元モーションコントラスト画像を位置合わせして加算平均した三次元モーションコントラスト画像と、それに対応するEn−Face画像とする。なお、En−Face画像としては、加算平均した三次元モーションコントラスト画像から所定の生成条件で生成されたEn−Face画像を用いる。所定の生成条件としては、位置合わせを行い易くするために、特徴の多い浅層の生成範囲等を設定してもよい。ここで、入力データである三次元モーションコントラスト画像は、出力データを生成する際に用いられる複数の三次元モーションコントラスト画像のうちの1つとすることができる。また、ペア群の設定方法については、実施例1と同様であってよい。ただし、基準画像生成部1026は、学習済モデルから矩形領域に対応する画像群が出力される場合には、当該出力された画像群を並べて、三次元モーションコントラスト画像全体を生成するものとする。
このような入力データ及び出力データのペア群を教師データとして用いることで、学習済モデルは、入力された三次元モーションコントラスト画像について高画質化した三次元モーションコントラスト画像及びこれに対応するEn−Face画像を出力できる。なお、学習時には、実施例1と同様に、スキャン範囲、スキャン密度を正規化し、学習時の領域サイズを一定に揃えた画像を用いることができる。
なお、本実施例に係る機械学習アルゴリズムとして使用するCNNの構成は、実施例1に係るCNNの構成901と同様であるため詳細な説明は省略する。
位置合わせ部1027は、複数の三次元モーションコントラスト画像について、基準画像生成部1026が生成した基準画像に対する位置合わせを行う。加算平均部1028(重ね合わせ部)は、位置合わせ部1027によって位置合わせした複数の三次元モーションコントラスト画像を加算平均し、1つの三次元モーションコントラスト画像を生成する。
次に、モーションコントラスト画像のアーティファクト及び三次元モーションコントラスト画像の加算平均について説明する。上記のようにモーションコントラストデータとして脱相関値を算出する場合には、例えば、複数の断層画像の無信号部分にノイズがあり、互いの画素値が異なると、算出される脱相関値の値が大きくなり、ノイズの影響を受けやすい。
また、撮影中に被検眼が動いた影響などにより、三次元モーションコントラスト画像から生成されるEn−Face画像上に、図8(a)及び(b)に示されるような、例えば白線状や黒帯状のアーティファクトが発生する場合がある。例えば、撮影中に被検眼が動き網膜の位置が画像のZ方向に移動することや瞬きなどの影響により、三次元モーションコントラスト画像に基づくEn−Face画像上に黒帯状のアーティファクトが発生する場合がある。また、脱相関値の算出前の位置合わせがうまくいかない場合や位置ずれが補正しきれていない場合などに、三次元モーションコントラスト画像に基づくEn−Face画像上に白線上のアーティファクトが発生する場合がある。なお、本開示においては、三次元モーションコントラスト画像に基づくEn−Face画像(OCTA画像)もモーションコントラスト画像に含まれるものとする。
このようなアーティファクトなどの影響を低減する手法として、上述のように、複数の三次元モーションコントラスト画像を加算平均することが知られており、当該加算平均の前には、被検眼Eの移動等を考慮し位置合わせを行うことが望まれる。ここで、実施例1と同様に、位置合わせに際しては、高画質な基準画像を用いることで、より精度の良い位置合わせを行うことができる。そこで、本実施例では、基準画像生成部1026が、学習済モデルを用いて、高画質な基準画像を生成する。特に、複数の三次元モーションコントラスト画像の位置合わせを行う場合には、XY方向だけでなく、Z方向の位置合わせも行う必要がある。そのため、基準画像生成部1026は、高画質な基準画像として、高画質な三次元モーションコントラスト画像とこれに対応するEn−Face画像を生成する。
以下、図11乃至12(b)を参照して、本実施例における一連の動作について説明する。図11は、本実施例に係る一連の動作のフローチャートである。図12(a)は、基準画像生成部1026によって生成される基準画像について説明するため図であり、図12(b)は、位置合わせ部1027による位置合わせ処理を説明するための図である。
ステップS1101及びステップS1102は、実施例1に係るステップS701及びステップS702の処理と同様であるため、説明を省略する。なお、被検者の撮影と連続して当該一連の処理を行う場合には、ステップS1101は省略してもよい。この場合には、ステップS1102において、取得部210は撮影で得た情報に基づいて複数の三次元モーションコントラスト画像を取得する。なお、ステップS1102においては、三次元画像生成部1024が上記のように脱相関値を求めることでモーションコントラストデータを生成し、三次元モーションコントラスト画像を生成することができる。ステップS1102において、取得部210が複数の三次元モーションコントラスト画像を取得したら、処理はステップS1103に移行する。
ステップS1103では、基準画像生成部1026が、学習済モデルを用いて、図12(a)に示すように、複数の三次元モーションコントラスト画像のうちの1つの三次元モーションコントラスト画像1210から、基準画像1220を生成する。より具体的には、基準画像生成部1026は、三次元モーションコントラスト画像1210を学習済モデルに入力する。学習済モデルは、三次元モーションコントラスト画像1210が入力されると、高画質化された三次元モーションコントラスト画像1221とこれに対応するEn−Face画像1222を出力する。基準画像生成部1026は、学習済モデルから出力された高画質な三次元モーションコントラスト画像1221とこれに対応するEn−Face画像1222を基準画像1220として出力する。
次に、ステップS1104及びステップS1105において、位置合わせ部1027が、基準画像生成部1026によって生成された基準画像1220を用いて、複数の三次元モーションコントラスト画像1200の位置合わせを行う。図12(b)は、ステップS1104及びステップS1105における位置合わせ処理の概略的なイメージ図である。位置合わせ部1027は、図12(b)に示すように、当該位置合わせ処理により、位置ずれが補正された複数の三次元モーションコントラスト画像1230を出力する。
以下、ステップS1104及びS1105の処理についてより詳細に説明する。ステップS1104では、位置合わせ部1027が、基準画像1220のEn−Face画像1222を用いて、複数の三次元モーションコントラスト画像1200における各三次元モーションコントラスト画像のXY平面における位置合わせを行う。より具体的には、位置合わせ部1027は、En−Face画像生成部225によって、対象画像となる複数の三次元モーションコントラスト画像1200より生成された複数のEn−Face画像と基準画像1220のEn−Face画像の位置合わせを行う。なお、En−Face画像生成部225は、En−Face画像の生成条件として、学習済モデルの教師データのEn−Face画像の生成条件と同様の条件を用いてEn−Face画像を生成する。
位置合わせ部1027による、En−Face画像の位置合わせ処理は、実施例1と同様であるため、詳細な説明を省略する。位置合わせ部1027は、En−Face画像の位置合わせ処理により、En−Face画像の位置合わせパラメータを算出する。ここで、En−Face画像は三次元モーションコントラスト画像における所定の深さ範囲のデータをXY平面に投影した画像である。そのため、En−Face画像の位置合わせパラメータは、En−Face画像に対応する三次元モーションコントラスト画像のXY方向の位置合わせパラメータに対応する。位置合わせ部1027は、算出した各En−Face画像についての位置合わせパラメータを用いて、対象画像となる各三次元モーションコントラスト画像の位置合わせを行う。なお、XY方向の位置パラメータには、XY方向の回転に関する移動量や補正量が含まれてもよい。
ステップS1105では、位置合わせ部1027は、基準画像1220の三次元モーションコントラスト画像1221を用いて、各三次元モーションコントラスト画像のZ方向の位置合わせを行う。より具体的には、位置合わせ部1027は、XY方向について位置合わせが行われた対象画像である三次元モーションコントラスト画像について、基準画像1220の高画質な三次元モーションコントラスト画像1221を用いて、Z方向の位置合わせを行う。
位置合わせの方法としては、各三次元モーションコントラスト画像の各XY位置におけるZ方向の画像(Aスキャン画像)毎に、基準画像である三次元モーションコントラスト画像の対応するZ方向の画像に対する位置合わせを行う。Z方向の画像の位置合わせ方法は、上述の一般的な位置合わせ手法と同様であってよい。ただし、例えば、三次元モーションコントラスト画像における内境界膜(ILM)が平坦になるように位置合わせを行うことで、加算平均処理を行いやすくできる場合がある。そのため、本実施例では、基準画像1220の三次元モーションコントラスト画像1221における内境界膜が平坦になるように、三次元モーションコントラスト画像1221を変形し、変形した画像を基準画像として、各対象画像のZ方向の位置合わせを行う。この場合、基準画像の生成に用いられた三次元モーションコントラスト画像についても同様のパラメータを用いて変形しておくことができる。なお、当該Z方向の位置合わせの位置合わせパラメータについても、Z方向の回転に関する移動量や補正量が含まれてもよい。
ステップS1106では、加算平均部1028が、位置合わせされた複数の三次元モーションコントラスト画像を加算平均して、1つの三次元モーションコントラスト画像を生成する。また、ステップS1105において、基準画像を内境界膜が平坦になるように変形した場合は、加算平均部1028は、変形した際のパラメータを用いて、加算平均後の三次元モーションコントラスト画像の形状を元の形状に戻す。これら処理により、加算平均部1028は、アーティファクト等の影響が低減された、三次元モーションコントラスト画像を出力することができる。
ステップS1107では、表示制御部250が、生成された三次元モーションコントラスト画像を表示部270に表示させる。このとき、表示制御部250は、表示部270に、ステップS1106で生成された三次元モーションコントラスト画像をそのまま表示させてもよいし、本画像から生成したEn−Face画像を表示させてもよい。
上記のように、本実施例に係る制御部1000は、位置合わせが行われた複数の画像を重ね合わせ処理する加算平均部1028(重ね合わせ部)を備える。制御部1000では、取得部210は、同一被検眼の略同一箇所を撮影して得た複数の三次元モーションコントラスト画像を取得する。基準画像生成部1026は、学習済モデルを用いて、複数の三次元モーションコントラスト画像のうちの少なくとも1つから、基準画像を生成する。位置合わせ部1027は、基準画像に基づいて、複数の三次元モーションコントラスト画像を位置合わせする。加算平均部1028は、位置合わせされた複数の三次元モーションコントラスト画像を加算平均し1つの三次元モーションコントラスト画像を生成する。
当該構成により、制御部1000は、適切な三次元モーションコントラスト画像とEn−Face画像を基準画像として用いて、加算平均のための位置合わせを行うことができる。特に、撮影時間を長くすることなく、学習済モデルを用いて高画質な三次元モーションコントラスト画像とEn−Face画像を基準画像として生成することができ、複数の三次元モーションコントラスト画像間の位置合わせの精度を向上させることができる。
本実施例では、制御部200は、複数の三次元モーションコントラスト画像を加算平均する構成としたが、これに限定されない。制御部200は、例えば、複数の三次元断層画像を加算平均する構成としてもよい。また、画像処理部220は、加算平均された三次元モーションコントラスト画像や三次元断層画像を用いて、経過観察用の断層画像やEn−Face画像等を生成してもよい。
この場合、学習済モデルの教師データについて、三次元断層画像を入力データ、複数の三次元断層画像を加算平均した三次元断層画像及びこれに対応するEn−Face画像を出力データとしたペア群で構成する。これにより、基準画像生成部1026は、学習済モデルを用いて、三次元断層画像について、高画質な三次元断層画像及びこれに対応するEn−Face画像を基準画像として生成する。その後の位置合わせ処理及び加算平均処理は上記と同様であってよい。なお、En−Face画像に代えて、三次元断層画像のZ方向の全範囲のデータについて積算した積算画像を位置合わせ用の基準画像として生成し、これに対応する対象画像の積算画像と位置合わせを行って、XY方向の位置合わせを行ってもよい。
また、本実施例では、学習済モデルにより三次元モーションコントラスト画像及びこれに対応するEn−Face画像を基準画像として生成した。しかしながら、学習済モデルを用いた基準画像の生成はこれに限定されない。例えば、実施例1と同様に、En−Face画像のみを機械学習により生成する構成としてもよい。この場合、基準画像生成部1026は、三次元モーションコントラスト画像から生成されたEn−Face画像を学習済モデルに入力し、出力された高画質なEn−Face画像を基準画像とする。なお、教師データは、実施例1に係る教師データと同様であってよい。また、En−Face画像の生成条件は所定の条件を設定してよい。
この場合には、ステップS1105において、複数の三次元モーションコントラスト画像のZ方向の位置合わせを行うために、例えば、操作者が選択した検査の三次元モーションコントラスト画像を基準画像として設定してよい。また、各三次元モーションコントラスト画像間の類似度を算出して基準画像を決定してもよい。これにより、機械学習において、En−Face画像のみを出力するように学習すればよいため、学習の効率化が期待できる。なお、この場合にも、基準画像の特定の層境界をZ方向の基準位置としてもよい。また、予め所定の層境界についてのZ方向の基準位置を設定し、当該基準位置に基づいて複数の三次元モーションコントラスト画像のZ方向の位置合わせを行ってもよい。
なお、本実施例における学習済モデルの教師データに関する高画質化処理については、実施例1と同様に加算平均処理に限られない。当該高画質化処理は、例えば、加算平均処理等の重ね合わせ処理の他、ノイズ低減処理、アーティファクト除去処理、最大事後確率推定処理、平滑化フィルタ処理、超解像処理及び階調変換処理等を含んでよい。
また、本実施例では、学習済モデルが三次元モーションコントラスト画像や三次元断層画像から高画質化された画像及びこれに対応するEn−Face画像を生成するとした。しかしながら、学習済モデルの態様はこれに限られない。例えば、三次元モーションコントラスト画像や三次元断層画像についての高画質化した画像を出力する学習済モデルと、該高画質化した画像のEn−Face画像を生成する学習済モデルとを別々に用いてもよい。
この場合には、三次元モーションコントラスト画像や三次元断層画像を入力データとし、これらを高画質化した画像出力データとした教師データにより、高画質化用の機械学習モデルのトレーニングを行う。また、高画質な三次元モーションコントラスト画像や三次元断層画像を入力データとし、これに対応するEn−Face画像を出力データとした教師データにより、En−Face画像生成用の機械学習モデルのトレーニングを行う。なお、En−Face画像の生成条件は、上述の条件と同様であってよい。
さらに、実施例1と同様に、撮像部位や撮像画角、解像度等の撮影条件毎に学習を行った複数の学習済モデルを用いてもよい。
なお、三次元モーションコントラスト画像や三次元断層画像の位置合わせ方法として、公知の他の任意の方法を採用してもよい。この場合には、当該方法に応じた基準画像を学習済モデルで生成できるように、教師データを設定することができる。
(実施例3)
実施例2では、学習済モデルを用いて、複数のモーションコントラスト画像を加算平均する際の位置合わせのための基準画像を生成した。これに対し、本開示の実施例3では、学習済モデルを用いて、被検眼Eの同一箇所を撮影して得た複数の断層画像から二次元のモーションコントラスト画像を生成する際の位置合わせのための基準画像を生成する。
上述のように、モーションコントラスト画像を生成する場合、被検眼の同一箇所を撮影して得た複数の断層画像の位置合わせをした後、数式1を用いて脱相関値が算出される。本位置合わせ処理で補正しきれないような移動が断層画像上に観察された場合にも、モーションコントラスト画像上に白線などのアーティファクトを生じる可能性がある。このため、モーションコントラスト画像間のみでなく、モーションコントラスト画像を生成するための断層画像の位置合わせも精度良く行えることが望ましい。
そのため、本実施例では、学習済モデルを用いて、モーションコントラスト画像を生成するための断層画像の位置合わせに用いる基準画像を生成する。
以下、図13乃至15を参照して、本実施例に係るOCT装置について説明する。なお、本実施例に係るOCT装置の構成は、制御部を除いて実施例1に係るOCT装置と同様であるため、図1に示す構成と同様の構成については、同一の参照符号を用いて示し、説明を省略する。以下、実施例1に係るOCT装置1との違いを中心に、本実施例に係るOCT装置について説明する。
図13は、本実施例に係る制御部1300の概略的な構成の一例を示すブロック図である。なお、本実施例における制御部1300は、画像処理部1320、基準画像生成部1326、位置合わせ部1327、及び脱相関値算出部1328以外の構成は実施例1に係る制御部200と同様である。そのため、図2に示す構成と同様の構成については、同一の参照符号を用いて示し説明を省略する。
制御部1300の画像処理部1320には、基準画像生成部1326、位置合わせ部1327、及び脱相関値算出部1328(モーションコントラスト算出部)が設けられている。なお、本実施例では、モーションコントラスト画像は脱相関値算出部1328によって生成されるため、三次元画像生成部224はモーションコントラスト画像を生成する機能を有していなくてよい。
基準画像生成部1326は、実施例1と同様に、ディープラーニング等の機械学習アルゴリズムに従った機械学習モデルに関する学習済モデルを用いて、二次元断層画像について高画質な基準画像を生成する。本実施例では、基準画像生成部1326は、学習済モデルを用いて、高画質な基準画像として、高画質化した二次元断層画像を生成する。
これに関連して、本実施例では、学習済モデルの教師データの入力データを、被検眼Eを撮影して得た二次元断層画像とする。また、教師データの出力データを、被検眼の同一箇所を複数回撮影して得た二次元断層画像を位置合わせして加算平均した二次元断層画像とする。ここで、入力データして用いられる二次元断層画像は、出力データを生成する際の複数の二次元断層画像のうちの1つを用いることができる。また、ペア群の設定方法については、実施例1と同様であってよい。
このような入力データ及び出力データのペア群を教師データとして用いることで、学習済モデルは、入力された二次元断層画像について高画質化した二次元断層画像を出力できる。なお、学習時には、実施例1と同様に、スキャン範囲、スキャン密度を正規化し、学習時の領域サイズを一定に揃えた画像を用いることができる。
なお、本実施例に係る機械学習アルゴリズムとして使用するCNNの構成は、実施例1に係るCNNの構成901と同様であるため詳細な説明は省略する。
位置合わせ部1327は、複数の断層画像について、基準画像生成部1326が生成した基準画像に対するXZ平面における位置合わせを行う。なお、位置合わせ部1327は、取得部210がYZ平面に係る断層画像を取得する場合には、YZ平面における位置合わせを行うことができる。
脱相関値算出部1328は、実施例2に係る三次元画像生成部224と同様に、位置合わせされた複数の断層画像に基づいて、2つの断層画像間の脱相関値を算出する。脱相関値の算出方法は実施例2に係る脱相関値の算出方法と同様であるため、詳細な説明を省略する。脱相関値算出部1328は、実施例2に係る三次元画像生成部224と同様に、算出した脱相関値に基づいて二次元モーションコントラスト画像を生成することができる。
以下、図14乃至15(b)を参照して、本実施例における一連の動作について説明する。図14は、本実施例に係る一連の動作のフローチャートである。図15(a)は、基準画像生成部1326によって生成される基準画像について説明するため図であり、図15(b)は、位置合わせ部1327による位置合わせ処理を説明するための図である。
ステップS1401は、実施例1に係るステップS701と同様であるため、説明を省略する。ステップS1402では、取得部210が、被検者識別番号に基づいて、当該被検者の被検眼Eの二次元断層画像を複数取得する。ここで、取得部210は、被検眼Eを撮影して得た干渉信号に基づいて断層画像生成部223が生成した複数の断層画像を取得することができる。また、取得部210は、既に生成されていた複数の断層画像を記憶部240や制御部200に接続される他の外部記憶装置等から取得することができる。なお、被検者の撮影と連続して当該一連の処理を行う場合には、ステップS1401は省略してもよい。この場合には、ステップS1402において、取得部210は撮影で得た情報に基づいて複数の断層画像を取得する。
ステップS1403では、基準画像生成部1326が、学習済モデルを用いて、図15(a)に示すように、複数のXZ平面の断層画像のうちの1つの断層画像1510から、基準画像1520を生成する。より具体的には、基準画像生成部1326は、XZ平面の断層画像1510を学習済モデルに入力する。学習済モデルは、断層画像1510が入力されると、高画質化されたXZ平面の断層画像1521を出力する。基準画像生成部1326は、学習済モデルから出力された高画質な断層画像1521を基準画像1520として出力する。
次に、ステップS1404において、位置合わせ部1327が、基準画像生成部1326によって生成された基準画像1520を用いて、複数の断層画像1500のXZ方向の位置合わせを行う。図15(b)は、ステップS1404における位置合わせ処理の概略的なイメージ図である。位置合わせ部1327は、図15(b)に示すように、当該位置合わせ処理により、位置ずれが補正された複数の断層画像1530を出力する。
より具体的には、位置合わせ部1327は、基準画像1520の位置と角度を変えながら、各対象画像(断層画像)との類似度を求め、基準画像との位置ずれ量を求める。その後、位置合わせ部1327は、求めた位置ずれ量に基づいて、各対象画像を補正し、対象画像と基準画像との位置合わせを行う。
このとき、例えば、各断層画像から取得した網膜内層の境界情報を利用することもできる。この場合、例えば、網膜内層に関心領域を設け、当該関心領域に基づいて対象画像と基準画像の位置合わせを行ってもよい。なお、各断層画像から網膜内層の境界情報を取得する処理は、断層画像の輝度情報などを使用する公知の方法を利用することができる。また、本実施例に係る学習済モデルとは別に、例えば、OCT撮影部10で取得したXZ平面の断層画像を入力データとし、当該断層画像における網膜内層の境界線を出力データとする教師データによる学習済モデルを用いて当該境界情報を取得してもよい。
次に、ステップS1405では、脱相関値算出部1328が、位置合わせされた複数のXZ平面の断層画像から、数式1を用いて各位置における脱相関値を算出し、該当するXZ平面のモーションコントラスト画像を生成する。
ステップS1406では、三次元画像生成部224が、Y方向の走査位置ごとにステップS1405で生成されたXZ平面のモーションコントラスト画像を取得し、これをY方向に並べることで、1つの三次元モーションコントラスト画像を生成する。このとき、三次元画像生成部224は、各XZ平面のモーションコントラスト画像をZ方向に位置合わせしながら三次元モーションコントラスト画像を生成してもよい。この場合、三次元画像生成部224は、例えば、Y方向に隣接する断層画像間では網膜内層の境界情報が近いことを利用して、Z方向の位置合わせを行うことができる。なお、モーションコントラスト画像を並べる方向は、モーションコントラスト画像の平面の方向に応じて変更されてよい。例えば、YX平面のモーションコントラスト画像であれば、X方向に並べることで、三次元モーションコントラスト画像が生成されてよい。
ステップS1407では、表示制御部250が、ステップS1406で生成された三次元モーションコントラスト画像を表示部270に表示させる。なお、表示制御部250は、表示部270に、ステップS1406で生成された三次元モーションコントラスト画像について、特定の基準面に基づいて生成されたEn−Face画像を表示させてもよい。さらに、基準面を操作者が変更できる構成にすることで、操作者は確認したい深度方向のEn−Face画像を容易に確認することができる。
上記のように、本実施例に係る制御部1300は、位置合わせが行われた複数の断層画像を用いて、モーションコントラストデータを生成する脱相関値算出部1328を備える。制御部1300では、取得部210は、被検眼の略同一箇所を撮影して得た複数の断層画像を取得する。基準画像生成部1326は、複数の断層画像のうちの少なくとも1つに断層画像から、学習済モデルを用いて基準画像を生成する。位置合わせ部1327は、複数の断層画像を基準画像に対して位置合わせする。脱相関値算出部1328は、位置合わせされた複数の断層画像について、2つの断層画像毎に脱相関値を算出し、モーションコントラスト画像を生成する。
このような構成により、制御部1300は、適切なXZ平面の断層画像を基準画像として用いて、モーションコントラスト画像を生成するための位置合わせを行うことができる。特に、撮影時間を長くすることなく、学習済モデルを用いて高画質な断層画像を基準画像として生成することができ、複数の断層画像間の位置合わせの精度を向上させることができる。
なお、本実施例では、最終的に三次元のモーションコントラスト画像を生成する構成としたが、これに限定されない。例えば、ステップS1404で位置合わせした断層画像を複数枚加算平均することで、高画質な断層画像生成し、表示部270に表示させてもよい。また、高画質なXZ平面の断層画像をY方向に並べて三次元断層画像を生成してもよい。なお、画像を並べる方向は断層画像の平面の方向に応じて変更されてよい。例えば、YZ平面の断層画像であれば、X方向に並べることで、三次元断層画像が生成されてよい。
なお、位置合わせ部1327による二次元断層画像の位置合わせ処理は、上述の処理の他、公知の任意の方法により行われてもよい。
また、位置合わせ結果を評価するために、位置合わせ結果判定部をさらに設けてもよい。この場合の制御部1600を図16に示す。制御部1600の画像処理部1620は、画像処理部1320に対して、位置合わせ結果判定部1629が設けられている点で相違する。位置合わせ結果判定部1629は、位置合わせ部1327によって位置合わせされた複数の断層画像に対して、基準画像との相関等を算出し、算出結果に基づいて位置合わせが適切に行われたか否かを判定する。位置合わせ結果判定部1629が、瞬き等の影響により、位置合わせ結果が不適切であると判定した場合、画像処理部1620は、位置合わせが不適切であるとされた画像をステップS1405以降の処理の対象外とすることができる。
なお、本実施例における学習済モデルの教師データに関する高画質化処理については、実施例1と同様に加算平均処理に限られない。当該高画質化処理は、例えば、加算平均処理等の重ね合わせ処理の他、ノイズ低減処理、最大事後確率推定処理、平滑化フィルタ処理、超解像処理及び階調変換処理等を含んでよい。
さらに、実施例1と同様に、撮像部位や撮像画角、解像度等の撮影条件毎に学習を行った複数の学習済モデルを用いてもよい。
(実施例4)
実施例1乃至3では、学習済モデルを用いて、OCTによる干渉信号に基づく画像を位置合わせする際の基準画像を生成した。これに対して、本開示の実施例4では、被検眼を異なる画角で撮影した複数の眼底画像(正面画像)を位置合わせして重畳するための基準画像を、学習済モデルを用いて生成する。
被検眼を撮像するための装置として、被検眼Eの収差を波面センサで測定し、波面補正デバイスで補正する補償光学系を備えたSLO(AO−SLO)装置が知られている。AO−SLO装置では、高分解能な画像を取得することができるため、網膜の毛細血管や視細胞などを非侵襲に観察することができる。このため、AO−SLO装置を用いることで、例えば血管内の血球の移動速度や視細胞の密度分布などを計測することができる。
しかしながら、AO−SLO装置で撮影した画像(AO−SLO画像)は画角が狭いため、被検眼Eの眼底Er内における撮影位置を把握するために、別途SLO装置で撮影した画像(SLO画像)に対して位置合わせする場合がある。これに関連して、位置合わせの基準となるSLO画像が、例えば、瞬きの影響を受けていない、コントラストが十分であるなど、狭画角のAO−SLO画像との位置合わせに適した画像であることが望ましい。
そこで、本実施例では、学習済モデル用いて、SLO画像に関して位置合わせに適したSLO画像を生成し、基準画像とする。
以下、図17を参照して、本実施例に係るSLO装置について説明する。なお、本実施例に係るSLO装置の構成は、実施例1に係るOCT装置と同様であるため、図1に示す構成と同一の参照符号を用いて示し、説明を省略する。また、制御部の構成も実施例1に係る制御部と同様であるため、図2に示す構成と同一の参照符号を用いて示し、説明を省略する。以下、実施例1に係るOCT装置1との違いを中心に、本実施例に係るSLO装置について説明する。なお、AO−SLO画像を取得するための波面センサや波面補正デバイス等を備えたAO−SLO光学系は公知の任意のものを用いることができるため、図示せず説明を省略する。
本実施例の基準画像生成部226は、ディープラーニング等の機械学習アルゴリズムに従った機械学習モデルに関する学習済モデルを用いて、広画角なSLO画像(眼底観察画像)について位置合わせに適した基準画像を生成する。本実施例では、基準画像生成部226は、学習済モデルを用いて、基準画像として、位置合わせに適した広画角なSLO画像を生成する。ここで、広画角なSLO画像とは、AO−SLO画像(狭画角な画像)に比べて広画角なSLO画像であればよく、例えば、AO処理を行わない通常のSLO画像や広画角な設定により取得されたSLO画像を広画角なSLO画像として用いることができる。
これに関連して、本実施例では、学習済モデルの教師データの入力データを、被検眼Eを撮影して得た広画角なSLO画像とする。また、教師データの出力データを、被検眼の同一箇所を複数回撮影して得た広画角なSLO画像のうちの位置合わせに適すると判断されたSLO画像とする。ここで、位置合わせに適したSLO画像とは、瞬きの影響を受けていないものやコントラストが十分であるもの等を含む。なお、当該判断は、医師等によって行われてもよいし、所定の基準に基づいて自動的に行われてもよい。また、ペア群の設定方法については、実施例1と同様であってよい。
このような入力データ及び出力データのペア群を教師データとして用いることで、学習済モデルは、入力された広画角なSLO画像について、位置合わせに適したSLO画像に変換された広画角なSLO画像を出力できる。なお、学習時には、実施例1と同様に、スキャン範囲、スキャン密度を正規化し、学習時の領域サイズを一定に揃えた画像を用いることができる。
なお、本実施例に係る機械学習アルゴリズムとして使用するCNNの構成は、実施例1に係るCNNの構成901と同様であるため詳細な説明は省略する。
位置合わせ部227は、眼底画像生成部222が生成したAO−SLO画像について、基準画像生成部226が生成した基準画像に対する位置合わせを行う。
以下、図17を参照して本実施例に係る一連の動作について説明する。図17は、本実施例に係る一連の動作のフローチャートである。
ステップS1701は、実施例1に係るステップS701と同様であるため、説明を省略する。ステップS1702では、取得部210が、被検者識別番号に基づいて、当該被検者の被検眼Eの広画角なSLO画像及びAO−SLO画像を取得する。ここで、取得部210は、被検眼Eを撮影して得た信号に基づいて眼底画像生成部222が生成した広画角なSLO画像及びAO−SLO画像を取得することができる。また、取得部210は、既に生成されていた広画角なSLO画像及びAO−SLO画像を記憶部240や制御部200に接続される他の外部記憶装置等から取得することができる。なお、被検者の撮影と連続して当該一連の処理を行う場合には、ステップS1701は省略してもよい。この場合には、ステップS1702において、取得部210は撮影で得た情報に基づいて広画角なSLO画像及びAO−SLO画像を取得する。
ステップS1703では、基準画像生成部226が、学習済モデルを用いて、広画角なSLO画像から位置合わせに適したSLO画像を生成し、基準画像として出力する。
次に、ステップS1704において、位置合わせ部227が、基準画像生成部226によって生成された基準画像に対してAO−SLO画像を位置合わせする。位置合わせ部227は、SLO画像及びAO−SLO画像を取得したときの内部固視灯位置などの撮影情報を使用して位置合わせを行うことができる。なお、AO−SLO画像をSLO画像に位置合わせする方法は、公知の任意の方法を用いてよい。
ステップS1704では、表示制御部250が、基準画像の生成に用いたSLO画像上にAO−SLO画像を重畳して、表示部270に表示させる。
上記のように、本実施例に係る制御部200では、取得部210は、SLO画像とAO−SLO画像を取得する。基準画像生成部226は、SLO画像に基づいて基準画像を生成する。位置合わせ部227は、基準画像の画角よりも狭い画角で撮影されたAO−SLO画像を基準画像に対して位置合わせする。
このような構成により、本実施例に係る制御部200は、適切なSLO画像を基準画像として用いてSLO画像に位置合わせされたAO−SLO画像を表示部270に表示させ、操作者に提示することができる。特に、撮影時間を長くすることなく、学習済モデルを用いて位置合わせに適した広画角なSLO画像を基準画像として生成することができ、SLO画像に対するAO−SLO画像の位置合わせの精度を向上させることができる。
なお、本実施例では、AO−SLO画像を表示するための基準画像をSLO装置で取得したSLO画像としたが、これに限定されない。例えば、一般的な眼底カメラなどの眼科撮影装置で取得した画像を用いてもよい。
なお、本実施例における学習済モデルの教師データに関して、SLO画像を高画質化することで位置合わせに適したSLO画像となったSLO画像を出力データとしてもよい。この場合の高画質化処理は、例えば、加算平均処理等の重ね合わせ処理の他、ノイズ低減処理、最大事後確率推定処理、平滑化フィルタ処理、超解像処理及び階調変換処理等を含んでよい。
さらに、実施例1と同様に、撮像部位や撮像画角、解像度等の撮影条件毎に学習を行った複数の学習済モデルを用いてもよい。
なお、上記実施例1乃至4や変形例では、教師データとして、異なる撮影装置や設定で撮影された画像を用いてよい。これに対し、学習の傾向を似せるため、同一の撮影装置や設定で撮影された画像のみを教師データとして用いてもよい。
また、上記実施例1乃至3では、モーションコントラスト画像に基づくEn−Face画像、三次元モーションコントラスト画像、及び断層画像から基準画像を生成したが、これらの実施例で基準画像を生成する画像はこれに限られない。これらの実施例で基準画像を生成したり、後続の画像処理を行ったりする画像は、OCT画像であればよく、例えば、輝度の断層画像に基づくEn−Face画像や、三次元断層画像、二次元のモーションコントラスト画像等であってよい。
さらに、上記実施例1乃至4及び変形例に係る断層画像に関する画像処理は、断層画像の輝度値に基づいて行われる構成に限られない。上記各種処理は、OCT撮影部10で取得された干渉信号にフーリエ変換を施した信号、該信号に任意の処理を施した信号、及びこれらに基づく断層画像等を含む断層データに対して適用されてよい。これらの場合も、上記構成と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施例1乃至2及び変形例では、三次元画像生成部224,1024がモーションコントラスト画像を生成する構成とした。しかしながら、複数の断層画像に基づいてモーションコントラストデータを生成する、例えば実施例3に係る脱相関値算出部1328のような構成要素を別個設けてもよい。
実施例1乃至4及び変形例では、取得部210は、OCT撮影部10で取得された干渉信号や断層画像生成部223で生成された断層画像、眼底画像生成部222で生成された眼底観察画像等を取得した。しかしながら、取得部210がこれらの信号やデータを取得する構成はこれに限られない。例えば、取得部210は、制御部200,1000,1300,1600とLAN、WAN、又はインターネット等を介して接続されるサーバや撮影装置からこれらの信号を取得してもよい。この場合、撮影に関する処理を省略し、撮影済みの断層画像や眼底観察画像、及び生成済みモーションコントラスト画像等を取得することができる。そのため、各種画像の取得から観察すべき画像の表示までの一連の処理時間を短くすることができる。
なお、OCT撮影部10の構成は、上記の構成に限られず、OCT撮影部10に含まれる構成の一部をOCT撮影部10と別体の構成としてもよい。また、ボタンなどのユーザーインターフェイスや表示のレイアウトは上記で示したものに限定されるものではない。
さらに、上記実施例1乃至4では、OCT装置1として、SLDを光源として用いたスペクトラルドメインOCT(SD−OCT)装置について述べたが、本発明によるOCT装置の構成はこれに限られない。例えば、出射光の波長を掃引することができる波長掃引光源を用いた波長掃引型OCT(SS−OCT)装置等の他の任意の種類のOCT装置にも本発明を適用することができる。
なお、学習済モデルは、画像処理装置である制御部に設けられることができる。学習済モデルは、例えば、CPU等のプロセッサーによって実行されるソフトウェアモジュール等で構成されることができる。また、学習済モデルは、制御部と接続される別のサーバ等に設けられてもよい。この場合には、制御部は、インターネット等の任意のネットワークを介して学習済モデルを備えるサーバに接続することで、学習済モデルを用いて画質向上処理を行うことができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述の各実施例及び変形例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
200:制御部(画像処理装置)、210:取得部、240:基準画像生成部

Claims (21)

  1. 被検眼を異なる時間に撮影して得た複数の画像を取得する取得部と、
    学習済モデルを用いて、前記複数の画像の少なくとも1つから、前記複数の画像のうち前記少なくとも1つ以外の画像に関する画像処理に用いる基準画像を生成する基準画像生成部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 前記画像処理として画像の位置合わせを行う位置合わせ部を更に備え、
    前記位置合わせ部は、前記基準画像を用いて前記少なくとも1つ以外の画像に関する位置合わせを行う、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数の画像は、前記被検眼の略同一箇所を撮影して得た複数の画像であり、
    前記位置合わせが行われた複数の画像を重ね合わせ処理する重ね合わせ部を更に備える、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記複数の画像は複数の三次元画像であり、
    前記被検眼の略同一箇所は、前記複数の三次元画像の撮影位置である、請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記複数の画像は、前記被検眼の略同一箇所を撮影して得た複数の画像であり、
    前記位置合わせが行われた複数の画像を用いて、モーションコントラストデータを生成するモーションコントラスト算出部を更に備える、請求項2に記載の画像処理装置。
  6. 前記位置合わせ部は、前記基準画像の画角よりも狭い画角で撮影された画像を前記基準画像に対して位置合わせする、請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 眼底トラッキングのための前記被検眼の位置ずれ量を取得する位置ずれ量取得部を更に備え、
    前記位置ずれ量取得部は、前記基準画像を用いて前記少なくとも1つ以外の画像に関する画像処理を行うことにより、前記被検眼の位置ずれ量を取得する、請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記眼底トラッキングの結果に基づいて、前記被検眼の断層データの取得位置が補正される、請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記複数の画像は、前記被検眼を異なる日時に撮影して得た複数の画像であり、
    前記位置合わせが行われた複数の画像は前記被検眼の経過観察に用いられる、請求項2に記載の画像処理装置。
  10. 前記被検眼の画像を表示部に表示させる表示制御部を更に備え、
    前記表示制御部は、前記位置合わせが行われた前記複数の画像の差分を示す画像を前記表示部に表示させる、請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記被検眼の画像を表示部に表示させる表示制御部を更に備え、
    前記位置合わせ部は前記複数の画像に対して前記学習済モデルを用いて生成した複数の画像の位置合わせを行い、
    前記表示制御部は、前記位置合わせが行われた前記複数の画像を並べて前記表示部に表示させる、請求項9に記載の画像処理装置。
  12. 前記被検眼の画像を表示部に表示させる表示制御部を更に備え、
    前記表示制御部は、前記表示部に前記複数の画像の少なくとも1つに対して前記学習済モデルを用いて生成した画像を表示させるとともに、該表示される画像は前記学習済モデルを用いて生成された画像である旨を表示させる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  13. 前記被検眼の画像を表示部に表示させる表示制御部を更に備え、
    前記表示制御部は、前記学習済モデルを用いて生成された画像を前記表示部に表示させない、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  14. 前記画像処理が行われる対象画像は、前記複数の画像に対して前記学習済モデルを用いて生成した画像である、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  15. 前記画像処理が行われる対象画像は、前記学習済モデルを用いずに生成された画像である、請求項1乃至10、12及び13のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  16. 前記学習済モデルは、入力された画像を高画質化した画像を出力し、
    前記基準画像生成部は、前記出力された画像を用いて前記基準画像を生成する、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  17. 前記学習済モデルは、重ね合わせ処理、最大事後確率推定処理、平滑化フィルタ処理、階調変換処理、アーティファクト除去処理、及び歪み補正処理のうち少なくとも1つの処理により得られた画像を学習データとした学習済モデルである、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  18. 前記画像は、前記被検眼を撮影して得たOCT画像であり、
    前記OCT画像は、二次元の断層画像、三次元の断層画像、二次元のモーションコントラスト画像、三次元のモーションコントラスト画像、及びEn−Face画像の少なくとも1つを含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  19. 前記画像は、前記被検眼を撮影して得た正面画像である、請求項1乃至3、及び6乃至8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  20. 被検眼を異なる時間に撮影して得た複数の画像を取得する工程と、
    学習済モデルを用いて、前記複数の画像の少なくとも1つから、前記複数の画像のうち前記少なくとも1つ以外の画像に関する画像処理に用いる基準画像を生成する工程と、
    を含む、画像処理方法。
  21. プロセッサーによって実行されると、該プロセッサーに請求項20に記載の画像処理方法を実行させる、プログラム。
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WO2019142894A1 (ja) 2018-01-22 2019-07-25 信越化学工業株式会社 無溶剤型硬化性シリコーン剥離剤組成物及び剥離シート
WO2019146518A1 (ja) 2018-01-25 2019-08-01 信越化学工業株式会社 無溶剤型シリコーン剥離剤組成物、剥離シート及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019142894A1 (ja) 2018-01-22 2019-07-25 信越化学工業株式会社 無溶剤型硬化性シリコーン剥離剤組成物及び剥離シート
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