JP2020026338A - 搬送ローラ、カードリーダ、およびカードリーダの製造方法 - Google Patents

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宥至 藤森
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Abstract

【課題】耐油性および耐加水分解性に優れた搬送ローラ、かかる搬送ローラを備えたカードリーダ、およびカードリーダの製造方法を提供すること。【解決手段】カードリーダにおいて、カードの搬送に用いられる搬送ローラ31のローラ面310は、ゴム部材32からなる。ゴム部材32は、水素化ニトリルブタジエンゴム(H−NBR)からなる第1ゴム材料と、水素化ニトリルブタジエンゴムと異なる第2ゴム材料とを含むブレンドゴムからなる。第2ゴム材料は、例えば、エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム(EPDM)である。従って、耐油性および耐加水分解性およびグリップ力(搬送力)に優れた搬送ローラ31を実現できるとともに、汎用ゴムであるEPDMをブレンドしたので、コストを低減できる。ゴム部材32において、H−NBRとEPDMとのブレンド比は、例えば、体積比で1:3から3:1までである。【選択図】図2

Description

本発明は、情報が記録されたカードの搬送に用いられる搬送ローラ、カードリーダ、およびカードリーダの製造方法に関するものである。
カードリーダでは、磁気情報等の情報が記録されたカードを、投入口からセンサによるセンシング位置まで搬送ローラを備えた搬送機構によって搬送する。搬送ローラは、カードと接するローラ面がゴム部材によって構成されている。従って、ローラ面を構成するゴム部材には、強度や耐摩耗性等の機械的強度が要求されることから、従来は、ゴム部材としてウレタンゴム等が用いられる(特許文献1参照)。
特開2010−272008号公報
カードは、様々な環境下で用いられることから耐薬品性も要求される。例えば、カードリーダがガソリンスタンド等で用いられる場合、カードにガソリンや灯油等が付着している可能性があり、その場合、搬送ローラのローラ面を構成するゴム部材には耐油性が求められる。また、本願発明者は、ローラ面を構成するウレタンゴムの劣化に対し、ウレタンゴムの加水分解が一因であるという新たな知見を得た。具体的には、カードに触れる者の手に付着していた人の皮脂油やハンドクリーム等の化粧品がカードを介して搬送ローラのローラ面に付着すると、皮脂油の酸化物や化粧品に含まれていた酸物質によって、ローラ面を構成するウレタンゴムに加水分解が発生し、搬送ローラが劣化するという知見を得た。
以上の知見に基づいて、本発明の課題は、耐油性および耐加水分解性に優れた搬送ローラ、かかる搬送ローラを備えたカードリーダ、およびカードリーダの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、駆動源からの駆動力で回転してカードを搬送する搬送ローラであって、前記カードと接するローラ面を構成するゴム部材を有し、前記ゴム部材は、少なくとも、水素化ニトリルブタジエンゴムからなる第1ゴム材料と、水素化ニトリルブタジエンゴムと異なる第2ゴム材料とを含むブレンドゴムからなることを特徴とする。
本発明に係る搬送ローラのゴム部材に用いた第1ゴム材料(水素化ニトリルブタジエンゴム)は、ニトリルブタジエンゴムを水素化反応によって、主鎖に残存する二重結合を減らしたゴム材料であり、ウレタンゴムと違って、エステル結合を有していない。従って、水素化ニトリルブタジエンゴムは、酸による加水分解が発生しにくい等、耐加水分解性に優れている。また、水素化ニトリルブタジエンゴムは、ニトリルブタジエンゴムより、耐熱性、耐候性、耐化学薬品性に優れており、ウレタンゴムより耐ガソリン性にも優れている。但し、水素化ニトリルブタジエンゴムは、価格が高い。従って、水素化ニトリルブタジエンゴム単独で搬送ローラのゴム材料を構成すると、要求されるレベル以上の特性が得られる一方、コストが増大するという問題等がある。しかるに本発明では、ローラ面を構
成するゴム部材を水素化ニトリルブタジエンゴム(第1ゴム材料)と第2ゴム材料とを含むブレンドゴムとしたため、搬送ローラとして優れた特性を確保しつつ、コストを適正なレベルまで低減することができる。
本発明において、前記第2ゴム材料は、水素化ニトリルブタジエンゴムより極性の低いゴム材料からなる態様を採用することができる。水素化ニトリルブタジエンゴムは、耐ガソリン性等に優れているため、第2ゴム材料としては、耐ガソリン性等が多少、劣るゴム材料であっても採用することができる。ここでいう「極性」の指標としてはSP(Solubility Parameter)値を挙げることができ、第2ゴム材料は、水素化ニトリルブタジエンゴムよりSP値が小さいゴム材料からなる態様を採用することができる。
本発明において、前記第2ゴム材料は、エチレンプロピレンジエン三元共重合体である態様を採用することができる。水素化ニトリルブタジエンゴムのSP値は17.6〜21.5MP1/2であり、SP値が16.5〜17.5MP1/2であるエチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムを第2ゴム材料として用いることができる。エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムは、広い分野で使用されている汎用のゴム材料であり、コストが低い。従って、エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムは、コストの低減に効果的であり、水素化ニトリルブタジエンゴムとのブレンドゴムに用いるのに適している。
本発明において、前記第1ゴム材料と前記第2ゴム材料とのブレンド比は、体積比で1:3から3:1までである態様を採用することができる。本発明において、前記第1ゴム材料と前記第2ゴム材料とのブレンド比は、体積比で1:1から3:1までである態様を採用することができる。
本発明を適用した搬送ローラは、カードリーダに用いられる。カードリーダは、前記カードが投入される投入口と、前記カードに記録された情報を読み取るセンサと、前記投入口から投入された前記カードを前記搬送ローラによって前記センサによるセンシング位置まで搬送する搬送機構と、を有する態様を採用することができる。
本発明に係るカードリーダの製造方法では、前記カードリーダの使用環境に応じて、前記ゴム部材における前記第1ゴム材料と前記第2ゴム材料とのブレンド比を決定する態様を採用することができる。
本発明に係る搬送ローラのゴム部材に用いた第1ゴム材料(水素化ニトリルブタジエンゴム)は、ニトリルブタジエンゴムを水素化反応によって、主鎖に残存する二重結合を減らしたゴム材料であり、ウレタンゴムと違って、エステル結合を有していない。従って、水素化ニトリルブタジエンゴムは、酸による加水分解が発生しにくい等、耐加水分解性に優れている。また、水素化ニトリルブタジエンゴムは、ニトリルブタジエンゴムより、耐熱性、耐候性、耐化学薬品性に優れており、ウレタンゴムより耐ガソリン性にも優れている。但し、水素化ニトリルブタジエンゴムは、価格が高い。従って、水素化ニトリルブタジエンゴム単独で搬送ローラのゴム材料を構成すると、要求されるレベル以上の特性が得られる一方、コストが増大するという問題等がある。しかるに本発明では、ローラ面を構成するゴム部材を水素化ニトリルブタジエンゴム(第1ゴム材料)と第2ゴム材料とを含むブレンドゴムとしたため、搬送ローラとして優れた特性を確保しつつ、コストを適正なレベルまで低減することができる。
本発明の実施形態に係るカードリーダの構成を模式的に示す説明図である。 図1に示す搬送ローラの具体例を示す説明図である。 図2に示すゴム部材の材質と各種試験の結果との関係を示す説明図である。 図2に示すゴム部材の材質と各種溶剤に浸漬した際のゴム部材の外径変化量との関係を示す説明図である。 図2に示すゴム部材の材質とグリップ力との関係を示す説明図である。 図2に示すゴム部材の材質と温度を変化させた際のゴム硬度との関係を示す説明図である。
図面を参照しながら、本発明を適用したカードリーダおよび搬送ローラの実施形態を説明する。
(カードリーダ1の構成)
図1は、本発明の実施形態に係るカードリーダ1の構成を模式的に示す説明図である。図1に示すカードリーダ1は、磁気情報等の情報が記録されたカード2を搬送して、カード2に記録された磁気情報の読取りや、カード2への磁気情報の書込みを行う装置である。カードリーダ1は、例えば、ATM、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド等で使用される。カードリーダ1で取り扱われる情報には、ICチップに記録された、または記録される情報なども含まれる。
カードリーダ1は、投入口11を備えたゲート部10と、カード2の情報を読み取るセンサ21を備えた装置本体20を有している。本実施形態において、カード2には磁気情報が記録されているため、センサ21は磁気センサである。装置本体20の内部には、投入口11に繋がる搬送路22が形成され、センサ21は搬送路22に面して配置されている。ゲート部10には、投入口11と搬送路22を繋ぐ挿入路12が形成されている。装置本体20は、搬送路22に沿ってカード2を搬送する搬送機構30を備えている。ゲート部10は、投入口11の近傍に検知部13およびプリヘッド14を備えている。検知部13は、投入口11にカード2が挿入されたことを検知する挿入検知機構である。検知部13としては、挿入されたカード2と接触する検知部材を備えている接触式のセンサ、あるいは、光学式のセンサなどが用いられる。プリヘッド14は、挿入されたカード2に磁気情報が記録されていることを検知するための磁気センサを備えている。
搬送機構30は、カード2に接触してカード2を搬送する搬送ローラ31と、搬送ローラ31にカード2を押し付ける押圧ローラ39と、駆動源であるモータ38と、モータ38の回転を搬送ローラ31に伝達する駆動力伝達機構34とを備えている。搬送ローラ31は、搬送路22に沿って前後方向に所定間隔で複数配置される。複数の搬送ローラ31は各々、押圧ローラ39と搬送路22を挟んで対向する。駆動力伝達機構34は、搬送ローラ31の回転軸に取り付けられたプーリにベルトを架け渡した第1ベルト機構35と、第1ベルト機構35のプーリのうちの1つにモータ38の回転を伝達する第2ベルト機構36を備えている。なお、駆動力伝達機構34は、このような構成に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
(搬送ローラ31の構成)
図2は、図1に示す搬送ローラ31の具体例を示す説明図である。図2に示す搬送ローラ31は、カード2に接するローラ面310を構成する外周側の略円筒状のゴム部材32と、ゴム部材32の内周面に当接してゴム部材32を支持する支持部材33とを備えている。ゴム部材32の内周面には、径方向内側に向かって突出する複数の突起32aが形成されている。支持部材33の外周面には、径方向内側に向かって窪む複数の溝部33aが形成されており、ゴム部材32の複数の突起32aは各々、支持部材33の複数の溝部33aに係合している。図示を省略するが、搬送ローラ31では、ゴム部材32が支持部材
33に接着剤によって固定された構造が採用されることもある。
(ゴム部材21の材質)
図2に示すゴム部材32の材質について説明する。以下の説明では、「ウレタンゴム」を「UR」とし、「水素化ニトリルブタジエンゴム」を「H−NBR」とし、エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムを「EPDM」として説明する。
図3は、図2に示すゴム部材32の材質と各種試験の結果との関係を示す説明図である。図4は、図2に示すゴム部材32の材質と各種溶剤に浸漬した後のゴム部材32の外径値との関係を示す説明図であり、溶剤による膨潤度合が示されている。ゴム部材の初期値は20mmである。図5は、図2に示すゴム部材32の材質とグリップ力との関係を示す説明図である。図6は、図2に示すゴム部材32の材質と温度を変化させた際のゴム硬度との関係を示す説明図である。なお、図3〜図6において、水素化ニトリルブタジエンゴム(H−NBR)単体の場合には「H−NBR100%」とし、エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム(EPDM)単体の場合には「EPDM100%」としてある。また、図3〜図6において、H−NBRとEPDMとのブレンドゴムには、以下に示すように、ブレンド比を体積比で示してある。
「H−NBR75%+EPDM25%」
H−NBR=75%
EPDM=25%
H−NBRとEPDMとのブレンド比=3:1
「H−NBR50%+EPDM50%」
H−NBR=50%
EPDM=50%
H−NBRとEPDMとのブレンド比=1:1
「H−NBR25%+EPDM75%」
H−NBR=25%
EPDM=75%
H−NBRとEPDMとのブレンド比=1:3
図3において、各試験の内容は以下の通りである。
加水分解試験・・クエン酸水溶液(PH4)のポッド、およびアジピン酸水溶液(PH4)のポッドに温度が80℃の条件で7週間以上浸漬
アルコール浸漬試験・・エタノール(100%)中に14日間浸漬
炭化水素溶剤浸漬試験・・炭化水素溶剤中に14日間浸漬
塩素系洗剤浸漬試験・・次亜塩素酸+水酸化ナトリム水溶液(PH12)に浸漬
ガソリン浸漬試験・・ガソリン+灯油(1:1)に14日間浸漬
鉱物油浸漬試験・・マシン油に14日間浸漬
植物油浸漬試験・・なたね油に14日間浸漬
紫外線、屋外環境試験・・屋外に放置
耐寒性試験・・冷凍庫内に放置
また、図3において、ゴム硬度や外径の変化が小さくて良好なものに二重丸を付し、次に良好なものに一重丸を付し、次に良好なものに三角を付し、変化が大きなものについては×を付してある。三角を付した条件は、二重丸あるいは一重丸を付した条件より劣るものの、目標とした水準に達するレベルである。×を付した条件は目標とした水準に達しないレベルである。
図3から分かるように、植物油浸漬試験、耐寒性試験では、いずれのゴムも良好な結果であった。
加水分解試験、アルコール浸漬試験では、UR単体より、H−NBR単体、EPDM単体、およびH−NBRとEPDMとのブレンドゴムの方が良好であった。UR単体は、特に加水分解試験では、カードリーダ1に対して設定している水準に達しないレベルである。
また、アルコール浸漬試験では、図4に示すように、H−NBRとEPDMとのブレンドゴムは、EPDMのブレンド比が高い程、外径の変化量(膨潤量)が小さい傾向にある。炭化水素溶剤浸漬試験、およびガソリン浸漬試験では、UR単体より、H−NBR単体が良好であった。H−NBRとEPDMとのブレンドゴムは、UR単体と同等以上の結果であり、目標とした水準に達するレベルであった。塩素系洗剤浸漬試験、および鉱物油浸漬試験では、UR単体およびH−NBR単体は同等である。H−NBRとEPDMとのブレンドゴムは、UR単体およびH−NBR単体より劣っていたが、目標とした水準に達している。
また、図4に示すように、炭化水素溶剤浸漬試験、ガソリン浸漬試験、および鉱物油浸漬試験では、H−NBRとEPDMとのブレンドゴムは、EPDMのブレンド比が高い程、外径の変化量が大きい傾向にある。
紫外線、屋外環境試験では、H−NBR単体が、UR単体、およびH−NBRとEPDMとのブレンドゴムより劣っていたが、目標とした水準に達している。
また、図5に示すように、グリップ力(搬送力)の試験では、初期、および磁気カード搬送50万回の繰り返し試験後のいずれにおいても、EPDM単体が最も良好であった。H−NBRとEPDMとのブレンドゴムでは、EPDMのブレンド比が高い程、グリップ力が高い。EPDMを25%以上ブレンドしていれば、UR単体と同等以上の性能が得られる。
また、図6に示すように、温度を変化させた際のゴム硬度の評価結果においては、EPDM単体が最も硬度変化が小さく、H−NBRとEPDMとのブレンドゴムでは、EPDMのブレンド比が高い程、硬度変化が小さい。EPDMを25%以上ブレンドしていれば、UR単体と同等以上の性能が得られる。
本形態では、上記の評価結果等に基づいて、搬送ローラ31のローラ面310を構成するゴム部材32を、H−NBRからなる第1ゴム材料と、H−NBRと異なる第2ゴム材料とを含むブレンドゴムによって構成されている。
(本形態の主な効果)
第1ゴム材料(H−NBR)は、NBRを水素化反応によって、主鎖に残存する二重結合を減らしたゴム材料であり、UR(エステル系のウレタン)と違って、エステル結合を有していない。従って、H−NBRは、酸による加水分解が発生しにくい等、耐加水分解性に優れている。また、H−NBRは、NBRより、耐熱性、耐候性、耐化学薬品性に優れており、URより耐ガソリン性に優れている。従って、H−NBR単独で搬送ローラ31のゴム材料を構成すると、要求されるレベル以上の特性が得られる一方、コストが増大するという問題等がある。しかるに本形態では、ローラ面310を構成するゴム部材32をH−NBR(第1ゴム材料)と第2ゴム材料とを含むブレンドゴムとしたため、搬送ローラ31として優れた特性を確保しつつ、コストを適正なレベルまで低減することができる。また、ブレンドゴムを用いる場合、ゴム材料を混練した後、同時に加硫するので、製造工程に大きな負荷が発生しにくい。
ここで、第2ゴム材料は、H−NBRより極性の低いゴム材料からなる態様を採用することができる。すなわち、H−NBRは、耐ガソリン性等に優れているため、第2ゴム材料としては、耐ガソリン性等が多少、劣るゴム材料であっても採用することができる。ここでいう「極性」の指標としてはSP値を挙げることができ、第2ゴム材料は、H−NBRよりSP値が小さいゴム材料からなる態様を採用することができる。
本実施形態において、第2ゴム材料はEPDMである。H−NBRのSP値は17.6〜21.5MP1/2であり、EPDMのSP値は16.5〜17.5MP1/2である。EPDMは、広い分野で使用されているゴム材料であり、コストが低い。例えば、H−NBRは、URの約1.5倍の価格であるのに対して、EPDMは、URの約0.5倍の価格である。従って、EPDMは、搬送ローラ31のコストの低減に効果的であり、H−NBRとのブレンドゴムに用いるのに適している。また、H−NBRは、水素化しないNBRより、耐熱性、耐油性、機械的強度等に優れる反面、耐寒性が低下するが、H−NBRとEPDMとをブレンドすれば、低温環境下での硬度変化を小さくできるという利点がある。また、H−NBRとEPDMとをブレンドすれば、H−NBR単体よりグリップ力(搬送力)を向上することができる。
(カードリーダ1の製造方法)
本形態の搬送ローラ31のゴム部材32において、第1ゴム材料(H−NBR)と第2ゴム材料(EPDM)とのブレンド比は、例えば、体積比で1:3から3:1までである。ここで、H−NBRのブレンド比が高い程、炭化水素溶剤、ガソリン、および鉱物油に対する耐溶剤性に優れており、EPDMのブレンド比が高い程、グリップ力(搬送力)に優れている。従って、本形態では、図1に示すカードリーダ1を製造する際、カードリーダ1が使用される環境に応じて、ゴム部材32における第1ゴム材料(H−NBR)と第2ゴム材料(EPDM)とのブレンド比を決定する。
例えば、ガソリンスタンドに用いられるカードリーダ1を製造する際、搬送ローラ31のゴム部材32にガソリン等がカード2を介して付着しやすいので、H−NBRのブレンド比を高く設定する。例えば、H−NBRとEPDMとのブレンド比を3:1に設定する。ゴム部材32のゴム硬度としては、例えば65°〜85°程度の範囲で調整可能である。
これに対して、利用が連続するような環境で使用されるカードリーダ1を製造する際、搬送力が高いことを優先し、搬送ローラ31のゴム部材32におけるEPDMのブレンド比を高く設定する。例えば、H−NBRとEPDMとのブレンド比を1:3に設定する。ゴム部材32のゴム硬度としては、例えば65°〜85°程度の範囲で調整可能である。
一方、上記の2つのケースの中間的な環境では、H−NBRとEPDMとのブレンド比を1:1に設定する。ゴム部材32のゴム硬度としては、例えば65°〜85°程度の範囲で調整可能である。
(他の実施の形態)
上記形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において変形が可能である。例えば、上記実施形態では、第2ゴム材料としてEPDMを用いたが、第2ゴム材料としてブチルゴム(IIR)、フッ化ビニリデンゴム(FKM)、クロロプレインゴム(CR)、エーテル系ウレタンゴム等を用いてもよい。ブチルゴムやクロロプレインゴムは、EPDMよりやや小さなSP値を示す。また、上記実施形態では、2種類のゴム材料をブレンドしたが、3種類以上のゴム材料をブレンドしてもよい
1…カードリーダ、2…カード、10…ゲート部、11…投入口、12…挿入路、13…検知部、14…プリヘッド、20…装置本体、21…センサ、22…搬送路、30…搬送機構、31…搬送ローラ、32…ゴム部材、33…支持部材、34…駆動力伝達機構、35…第1ベルト機構、36…第2ベルト機構、38…モータ、39…押圧ローラ、310…ローラ面

Claims (7)

  1. 駆動源からの駆動力で回転してカードを搬送する搬送ローラであって、
    前記カードと接するローラ面を構成するゴム部材を有し、
    前記ゴム部材は、少なくとも、水素化ニトリルブタジエンゴムからなる第1ゴム材料と、水素化ニトリルブタジエンゴムと異なる第2ゴム材料とを含むブレンドゴムからなることを特徴とする搬送ローラ。
  2. 請求項1に記載の搬送ローラにおいて、
    前記第2ゴム材料は、水素化ニトリルブタジエンゴムより極性の低いゴム材料からなることを特徴とする搬送ローラ。
  3. 請求項2に記載の搬送ローラにおいて、
    前記第2ゴム材料は、エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムであることを特徴とする搬送ローラ。
  4. 請求項3に記載の搬送ローラにおいて、
    前記第1ゴム材料と前記第2ゴム材料とのブレンド比は、体積比で1:3から3:1までであることを特徴とする搬送ローラ。
  5. 請求項4に記載の搬送ローラにおいて、
    前記第1ゴム材料と前記第2ゴム材料とのブレンド比は、体積比で1:1から3:1までであることを特徴とする搬送ローラ。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の搬送ローラを備えたカードリーダであって、
    前記カードが投入される投入口と、前記カードに記録された情報を読み取るセンサと、前記投入口から投入された前記カードを前記搬送ローラによって前記センサによるセンシング位置まで搬送する搬送機構と、を有することを特徴とするカードリーダ。
  7. 請求項6に記載のカードリーダの製造方法であって、
    前記カードリーダの使用環境に応じて、前記ゴム部材における前記第1ゴム材料と前記第2ゴム材料とのブレンド比を決定することを特徴とするカードリーダの製造方法。
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