JP2020022937A - 蒸留水造水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な地下水や河川水がない地域や河川水があっても造水用の電力等のエネルギーがない地域において、或いは大雨や地震等の災害で一時的に断水した地域の生活に最低必要限の上水(3.8L/人/日)を電力・火力等のエネルギーを一切必要とせず、且つ、太陽エネルギーのみしか利用せず、且つ、太陽追随装置(ソーラートラッキング)等の大掛かりな装置を必要とせず、且つ、安価で高効率で、且つ、デザイン性に優れた高い造水装置であり、特に個人用或いは家庭用の比較的小型の造水装置を提案する。【解決手段】本発明の太陽光(熱)利用造水器は、透明な容器の中に柱状及び/または錘状の立体4、及び該立体を設置する受け皿3を有し、該立体の表面を黒色の布及び/または炭素材料10で覆ってなる太陽熱を利用したことを特徴とする蒸留水造水装置である。【選択図】図1
Description
本発明は太陽光(熱)による河川水或いは海水を蒸発・凝縮させて飲料水、純水を得る太陽熱を利用した蒸留水造水装置に関する。
地球温暖化や人口増加、経済発展により、現在でも多くの地域で水不足が問題であり、将来は、人口増加や経済発展で更に多くの地域で水不足が指摘されている。特に、地下水や河川水のない島嶼国、上水設備の整備されていない地域、難民キャンプ等では毎日消費する水を確保することは極めて重要な課題である。こうした地域では人道的観点から1人当たり1日1ガロン(約3.8L/日)の飲料水を供給される。しかし、飲料水を必要とする難民に1日1ガロンを供給するにしても毎日22万トン(年率8030万トン)以上の水が必要となる。
この水を従来の蒸発法で作るとしたら、毎日14万トンのA重油が必要となり、これによってCO2が毎日45万トン(年率1億6500万トン)発生する。その他に島嶼国や上水道が整備されていない地域へ同様の方法で上水を供給すると、更に膨大な量のCO2が発生し地球温暖化を加速し、更に水不足を引き起こし、悪循環に陥る。上述した水問題は水資源がない地域は勿論であるが、上水設備がなく汚染水しかない地域でも深刻な問題であり、化石エネルギーを消費せず(CO2を発生させず)に上水を供給する方法が切に求められている。
これまで、人工的エネルギー(オイル、電力、薪等)を使用せず太陽熱を利用して、汚染水や海水を蒸発させて、飲料水を製造する多くの提案がなされている(特許文献1〜4)。しかし、これらで提案されている太陽熱利用造水器は平板型か水平盆状に限られている。このタイプの造水器の問題は、四季や一日の時刻によって太陽の方向や角度が刻々変化しており、常に最大効率で太陽熱を吸収することは出来ず、一日当たりの集熱・造水効率が大幅に低くなる。
また、平板型造水器では太陽熱を吸収し熱水の温度が上がったとしても、平板表面や下部からの放熱によって温度が下がり、十分な蒸気圧が出ずに、水の蒸発量が少なく、造水量も少ない(特許文献1)。或いは、大面積な水面の上に水蒸気を凝縮し回収する傾斜の屋根を付けた提案(特許文献2)でも、やはり季節や時刻によって太陽の高度や方向が変化し、効果的な蒸発が得られない。上述したように平板型は構造が簡単でコストも比較的安価な為に色々と提案されているが、造水効率が低く、実用化は困難である。
そこで、太陽熱を集める部分は平板型であるが、蒸発した蒸気が凝縮した時の凝縮熱を再利用し、更に海水を蒸発させる多重効用法が提案(特許文献3)されているが、真空ポンプや圧縮機、冷却装置及びそれらを連結するパイプが必要となり、装置が複雑に過大になり、装置コストや運転する為の電力や燃料が必要となり、実際には採算が合わない。
又、太陽熱をパラボラ式集光器やミラーで集中させ温度を上げて、高沸点物を加熱してその熱を蓄熱して海水などを蒸発させる方法(特許文献4)も提案されているが、大面積の装置や多数のパラボラ型の集光器やミラーを太陽の動きに沿って動かす(太陽追尾:ソーラートレッキング)設備が必要であり、装置が過大になり、また製造コストや運転コストが過大となり、実用性は非常に低い。或いは、太陽熱で加熱した熱水、熱媒を蓄熱槽に集めて、それを使って水を蒸発させる方法(特許文献5)が提案されているが、装置の複雑化するが上述した集熱器回りでの放熱ロスが大きく、太陽熱利用効率が低く、実用的でない。詰まり、これまで太陽光(熱)を利用して海水を蒸発させて純水を造水する多くの提案がなされているが、単純な装置では太陽熱の利用効率が低く、大きな設置面積が必要であったり、効率を上げる為には、太陽の向きや高度に合わせて、装置の向きを最適化させる太陽追随装置(ソーラートラッキング)やその制御装置が必要となり、装置コストや運転コストが過大となったり、真に、容易に且つ安価に造水できる装置は実現していないのが現実である。
本提案は、従来技術の課題を解決し、十分な地下水や河川水がない地域や河川水があっても造水用の電力等のエネルギーがない地域において、或いは大雨や地震等の災害で一時的に断水した地域の生活に最低必要限の上水(3.8L/人/日)を電力・火力等のエネルギーを一切必要とせず、且つ、太陽エネルギーのみしか利用せず、且つ、太陽追随装置(ソーラートラッキング)等の大掛かりな装置を必要とせず、且つ、安価で高効率で、且つ、デザイン性に優れた高い造水装置であり、特に個人用或いは家庭用の比較的小型の造水装置を提案することを目的とする。
(第1の発明)
即ち、本発明は、透明な容器の中に柱状及び/または錘状の立体4、及び該立体を設置する受け皿3を有し、該立体の表面を黒色の布及び/または炭素材料10で覆ってなる太陽熱を利用したことを特徴とする蒸留水造水装置である。
即ち、本発明は、透明な容器の中に柱状及び/または錘状の立体4、及び該立体を設置する受け皿3を有し、該立体の表面を黒色の布及び/または炭素材料10で覆ってなる太陽熱を利用したことを特徴とする蒸留水造水装置である。
(第2の発明)
また、本発明は、前記透明な容器が、円錐状、多角錘状、球状の一部或いは楕円球状の一部より形成される天井部(天蓋部)1、及び、該天井部とつながる胴体部6、及び、該胴体部とつながる底面部2からなることを特徴とする請求項1記載の蒸留水造水装置
また、本発明は、前記透明な容器が、円錐状、多角錘状、球状の一部或いは楕円球状の一部より形成される天井部(天蓋部)1、及び、該天井部とつながる胴体部6、及び、該胴体部とつながる底面部2からなることを特徴とする請求項1記載の蒸留水造水装置
(第3の発明)
また、本発明は、前記透明な容器の天井部1と胴体部6がプラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチック成型体、及び/又はガラス板の中から選ばれる少なくとも1種より形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
また、本発明は、前記透明な容器の天井部1と胴体部6がプラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチック成型体、及び/又はガラス板の中から選ばれる少なくとも1種より形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
(第4の発明)
また、本発明は、前記透明な容器の天井1と胴体部6が一体成型されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
また、本発明は、前記透明な容器の天井1と胴体部6が一体成型されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
(第5の発明)
また、本発明は、前記透明な容器の底面部2が円錐状、半球状、楕円球状、多角錘状の一部、或いは平面盆状であることを特徴とする請求項2記載の蒸留水造水装置である。
また、本発明は、前記透明な容器の底面部2が円錐状、半球状、楕円球状、多角錘状の一部、或いは平面盆状であることを特徴とする請求項2記載の蒸留水造水装置である。
(第6の発明)
また、本発明は、前記透明な容器の底面部2が貯まった蒸留水を抜出す為の管11を有することを特徴とする請求項2又は5のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
また、本発明は、前記透明な容器の底面部2が貯まった蒸留水を抜出す為の管11を有することを特徴とする請求項2又は5のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
(第7の発明)
また、本発明は、前記立体4が複数個であることを特徴とする請求項1記載の蒸留水造水装置である。
また、本発明は、前記立体4が複数個であることを特徴とする請求項1記載の蒸留水造水装置である。
(第8の発明)
また、本発明は、前記立体4が該立体の内部に原水の貯槽5を有することを特徴とする請求項1又は7記載のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
また、本発明は、前記立体4が該立体の内部に原水の貯槽5を有することを特徴とする請求項1又は7記載のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
(第9の発明)
また、前記原水の貯槽5から原水を毛細管現象で立体を覆う黒色の布及び/または炭素材料10まで供給する給水材9を有することを特徴とする請求項1、7、又は8のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
また、前記原水の貯槽5から原水を毛細管現象で立体を覆う黒色の布及び/または炭素材料10まで供給する給水材9を有することを特徴とする請求項1、7、又は8のいずれかに記載の蒸留水造水装置である。
本発明の造水装置は構造が簡単で安価に製造でき、太陽光追随装置を必要とせず、同じ状態に設置しても世界のどの地点でも、一年中、一日中、常に最大の日射を受けることができる装置で、海水や汚染水等の原水の太陽熱による蒸留・造水効率が従来の造水装置に比べてはるかに高い。また、透明容器や内部の立体のデザインが多種多様に可能であり、利用者にとって個性のある装置とすることができ、田舎においても、都会においても、山間部においても、海岸部においても、周囲にマッチするデザインが可能になる。また、構造や使用材料が従来の平型装置(過大な断熱材や枠材が必要)や太陽追随型の装置(多数のミラーやパラボラ型のミラーをそれぞれ最適の向きに制御するコンピューター制御のソーラートレッキング装置が必要)に比べて、極めて簡単で、軽量・安価であり、設置するのに大きな障害はない。
本発明の透明容器1,2,6に使用する材料は、透明なフィルム、シート或いは成型体が好ましく使用できる。フィルムとしては、通常、透明プラスチックの一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム或いはブロー延伸フィルムが利用でき、厚さは通常10μm以上、好ましくは20μm以上、更に好ましくは30−100μmである。透明シートとしては押し出しシート或いはキャスト法シート或いは真空成形シートが使用でき、厚さは通常50μm以上、好ましくは70μm以上、更に好ましくは100μm〜3mmである。プラスチック成形体としては射出成形法或いは押し出し成型法で成形される成形体であり、通常厚さ0.3mm以上、好ましくは0.5〜3mmである。
本発明に採用するプラスチックフィルム、シート、成型体の材料としては、太陽光透過性を有するものであれば特に限定されないが、透明性、製造の容易さやコスト的メリットより、ポリスチレン(PS),アモルファスポリエステル(A−PET),アクリル樹脂(PMMA),ポリカーボネート樹脂(PC),透明ポリアミド(PA),透明ポリウレタン樹脂(PU),アクリル系樹脂(SAN),ポリ塩化ビニル(PVC)等が好ましく使用できる。 成形時の複屈折が極力抑えられたフルオレン環を有するポリエステル(FBP)やシクロポリオレフィン類に分類されるCOP,COC等も使用可能である。
天井を支え、内部の空間を密閉させる為に、該天井とつながる透明なプラスチックフィルム或いはシート或いはガラスで形成された円筒体、多角体、球面体の一部或いは楕円球体の一部よりなる胴体部6を設ける。ここで使用する透明なプラスチックフィルム或いはシートは、上述した透明性を有するプラスチック材料を用いることが出来る。フィルムとしては、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム或いはブロー延伸フィルムが利用でき、厚さは通常10μm以上、好ましくは20μm以上、更に好ましくは30〜100μmであり、や透明シートとしては押し出しシート或いはキャスト法シート或いは真空成形体が使用できる。厚さは通常50μm以上、好ましくは70μm以上、更に好ましくは100μm〜3mmである。ガラスとしては、通常使用される透明なアルカリガラス及びケミカルガラスを使用でき、通常厚さは0.05mm以上、好ましくは0.1〜0.5mmである。
胴体部の形状は、円筒状でもいいし、多角形筒状でも良いし、或いは球状体の一部でも楕円球体の一部でも良い。天井と胴体部は密着されている必要があり、接着剤、接着テープ、或いは、熱融着させたり、或いは一体成型されることも好ましく、或いは天井と胴体部の接合部の凹凸形状の噛み合わせによっても、このましく密着できる。この場合、天井部を簡単に取り外し可能で各種トラブルに容易に対応できる。
本発明の透明な容器は実質的に密閉していることが必要である。つまり、上述した天井部及び胴体部とつながった底面部2が必要である。底面部の形状は、円錐状、半球状、楕円球状、及び、多角錘状の一部、或いは平面盆状であることが好ましい。或いは、胴体部を受ける受け器の様なものに(ここで、密着とは、例えば、カップアンドソーサの様に透明容器を受け皿に伏せるようにのせて、実質的に空気の出入りが困難なもの)乗せてあってもよい。また、本発明の透明な容器は原水が蒸発し、凝縮して蒸留水を透明容器の底面部に貯めるが、その蒸留水を抜き出すパイプ11)と弁を下部に設けることもできる。底面部に使用する材料は天井部或いは胴体部に使用する材料と同じ材料を使うことが熱膨張率のマッチング或いは透明性に点で好ましい。
透明性を有する容器の内側は親水性の方が、蒸発した水による水滴が出来にくく、透明で、太陽光透過性を維持できるので好ましい。この場合の親水性は水の接触角が90°以下が好ましく、更に好ましくは70°以下である。親水化によって凝縮した水は常に下方に流れ落ちて、また、凝結した水滴の付着による不透明化を防ぎ、容器の太陽光透過性を維持できる。親水化は、ガラス容器であれば親水化処理剤(例えば、シリコーン系親水化剤,光触媒によるコーティング)による処理,酸化チタンやシリカ等のコーティング,プラズマ処理,オゾン処理,或いはコロナ放電処理等によって行うことができる。
容器の内面の親水化は、材質がプラスチック,プラスチック製のフィルム又はシートであれば、その構成成分自体を親水性ポリマー(又は樹脂),或いは親水性ポリマー(又は樹脂)と他のポリマーとのブレンド、又は、共重合等を用いたり、或いは、容器の内面に、親水化剤(多種の市販品がある)の塗布や親水性ポリマー(又は樹脂)のコーティング等によって行っても良く、また、プラズマ処理やコロナ放電処理等によって容器の内面を親水化しても良い。 前記親水性ポリマー(又は樹脂)としては、単糖類,多糖類,シクロデキストリン等の天然物,ポリビニルアルコール,ポリアルキレングリコール,親水性アクリル樹脂,親水性ウレタン樹脂,酢酸セルロース等の親水性高分子或いはその誘導体等が挙げられ、これらは本来的な親水性であるため好ましい。
この透明容器の中には、柱状及び/または錘状の立体4を有する。この点が、従来の造水装置と異なる本発明の新規な点であり、錘状の立体としては、円錐、三角錐、四角錘等の多角錘などや、柱状の立体として円柱、楕円中、三角柱、四角柱、五角柱、六角柱等の多角柱が好ましく使用できる。立体の形状は、上述した立体であれば特に制限されないが、なるべく立体間の間隔が一定になるように、異種の立体を組み合わせることも好ましく採用できる。例えば、柱状と錘状の特徴を併せ持った立体、例えば、柱状の下部が幾分広がった形状の立体や錘状体の上部が切れて上面が平面になったような立体も好ましく利用できる。該立体は1個でもいいし、複数個でもよいが、複数個の方が太陽熱の吸収が効率的で造水能も改善する。該立体は透明な容器の中の下記受け皿3の上に設置するが、大きな1個の立体より、例えば、受け皿の上に、少なくとも4個、好ましくは少なくとも9個、更に好ましくは12〜25個の立体を設置する。立体の間隔は立体の底辺の長さの約1割程度の距離を開けておけば、太陽熱の効率的吸収及び効率的な蒸発に好ましい。
立体の高さは一定の高さがあることが本発明の造水効果を上げる為には必要であり、例えば、平板で(従来技術)あれば太陽熱の利用効率が太陽高度が低い場合(冬の期間、或いは一日の朝夕の時間)ではどうしても、太陽熱を十分に吸収できず、造水効率は低く、実用上の価値は低い。これが、その普及が広まっていない大きな理由である。本発明の装置では、高さは一定以上あるほうが、好ましく、例えば、高さ/(底辺の長さ)を高さパラメーター(H-値)とすると、この値は、通常、好ましくは0.2以上あれば、季節や日中の時刻によらず、立体の表面を覆っている黒布或いは炭素材料が太陽エネルギーを良く吸収でき、その結果蒸留効果・造水効果が大きくなる。このH-値は大きいほど、太陽熱利用の造水効率は向上し、一日当たりの造水量も大きくなる。しかし、H-値は7より大きくなると、その効果は飽和に達するばかりか、装置自体が高くなり、設置が不安定になる。従って、H-値は通常、好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25〜7である。尚、H-値の定義は立体の高さ/(立体の底辺の長さ)であり、底辺の長さは底辺の形状が円であれば直径、或いは楕円であれば(短径+長径)/2であり、三角形、四角形であれば各辺の長さの平均値、五角形以上の多角形であれば、最大・最小の対角線の長さの平均値で定義する。
立体の形状は、本発明の目的に合致した形状であれば、それを作る材料は特に限定されない。例えば、発泡スチロール、発泡フェノール、発泡ウレタン等の発泡プラスチック、プラスチックの成形体、プラスチックシートの成形体、木材の成形体、金属での成形体、等であるが、軽量性、コスト、製造する容易さ耐腐食性、断熱性などを考慮すると発泡プラスチックやプラスチック或いは木材が好ましい。発泡プラスチックは発泡成型法で一体成型する方法や通常3mm以上、好ましくは5mm以上の厚みの発泡板状物を組み合わせ接着させる方法等が採用できる。また、プラスチックシートでは、通常、厚み1mm以上、好ましくは1.5mm以上、更に好ましくは2〜3mmであり、シートの折り曲げ、融着、接着により成型する方法、或いは押し出し成型、射出成型によって一体成型することで製造できる。
前記立体は、その受け皿3の上に設置する。これは立体から蒸発せずに流れ落ちる原水と太陽熱によって蒸発させられ、液化し、回収される蒸留水と混ざらない様にする為である。該受け皿の大きさは使用する立体を全て並べて置けるだけの面積があればよく、形状には特に制限されない。円形でも良いし、四角形、五角形等の多角形でもよい。ただし、受け皿には貯まった原水がこぼれ落ちない程度の高さまで縁がある必要がある。
前記立体の表面は黒色の布及び/或いは炭素材料10で覆われている。この黒色の布及び/或いは炭素材料は、良好な太陽熱(光)吸収材料であり、また、本発明の目的の為には水を十分に含むことができることが必要である。詰まり、立体の表面を覆う黒色の布或いは炭素材料に原水を含ませて、そこに太陽光が照射することによって、黒色の布或いは炭素材料の温度が上昇し、その熱が水を直接加熱し、水が蒸発して透明な容器の内面で凝結して水滴となり、該内面を通じて下方に落下し、容器の底面部に集められて、蒸留水を得ることができる。本発明で、黒色の布や炭素材料に必要な吸水率は、通常好ましくは200%以上、更に好ましくは300〜700%である。吸水率が200%未満では、黒色の布或いは炭素材料全体に均一に吸水・濡れにくくなり、造水効率にも幾分影響することがある。また、700%を超えると、吸水ムラの発現が懸念され、熱容量の増加による造水効率の低下も心配される。吸水性は乾燥重量(w0)の試料を十分に水に浸し、10mm程度の網目の上に30分放置し、湿潤重量(w1)を測定し、
吸水率(%)=(w1−w0)/w0×100にて計算する。
吸水率(%)=(w1−w0)/w0×100にて計算する。
本発明に使用する黒色の布帛や炭素材料としては、通常市販されている黒色の布帛や炭素材料が使用可能である。例えば、黒色の布帛としては、綿、麻、ウール等の天然繊維の黒染色物やポリエステル、アクリル、レーヨン、ナイロンなどの化合成繊維を染色したもの、或いは、カーボンブラックや黒色顔料を練り込んだ原着繊維を用いることが出来、それを織物にしたもの、編み物にしたもの、フェルト、モケット、綿状物にしたものを使用できる。また、炭素材料としては、木炭、竹炭、おがくずの炭化物、バガス炭、紙の炭化物、等のバイオマス炭、ピッチ系炭素、石油系炭素、等の材料があり、それを織物にしたもの、編み物にしたもの、フェルト、綿状物にしたもの、成型体にしたものの形状で使用できる。
前記黒色の布や炭素材料の厚さは、通常0.3mm以上、好ましくは0.5〜5mm、更に好ましくは、1〜3mmである。0.3mmより薄いと太陽光の吸収にムラが生じ、ト−タルとしての造水性能が低下する。また、3mmより厚いと装置自体の重量が増加し、装置の耐久性に問題がでる可能性があり、造水性能には殆ど影響がない。フェルト或いは織編物の目付け(1m2面積当たりの質量)は、好ましくは50g以上,より好ましくは100g以上,更に好ましくは150〜400gである。こうした材料で立体を覆う方法は、特に制限されないが、例えば、対象となる立体の形に縫製したり、或いは編み上げたりしたものを立体に被せる方法や、立体表面に接着剤や両面テープで接着させる方法、ステープラー、ピン、ネジなどで点状に或いは線状に留める方法、点状或いは線状に熱融着させる方法等、組み合わせる材料によって最適の方法が採用でき、また、用途、目的に応じて適宜選択する。
前記透明な容器の中に有する立体の内部に原水を貯める貯槽5を有することが出来る。この貯槽は発泡材や木材の場合では上部から穴を設けることで作ることが出来る。又、立体がプラスチックシートや金属板、木材等で作られていれば、内部に小さなビンや容器などを入れておくことで貯槽とすることできる。或いは、立体自体の中に凹孔を有する成型体10を用いることも可能である。この原水の貯槽によって、一日或いは数日間に亘る蒸発に必要な原水を常に原水貯槽から供給できることになり、効率アップと手間の削減が両立できる。
前記原水の貯槽の容量は、多角柱の底面積(S(m2))に関係するが、少なくとも20Sリットル(L)、好ましくは30S(L)以上である。20S(L)より少ないと、一日中造水する場合、途中で消費されて、なくなる可能性があり、原水を供給しないと造水が持続しない。更に、多角柱に有する原水の貯槽に外部から原水を自動的に給水する為に、外部の原水タンクからパイプやチューブを通じてサイホン現象を利用して原水を供給することもできる。
この原水貯槽から多角柱の表面を覆う布地或いは炭素材料(即ち、太陽熱吸収材)10に原水を常時供給する為に、原水貯槽から毛細管現象に優れる給水材9を利用することができる。この給水材としては、綿、シルク、レーヨン、紙の天然繊維・半合成繊維、等や、アクリル,ナイロン,ポリエステル,レーヨン等の合成繊維,或いは炭素繊維等の良好な吸水性を有する材料から作った織物、編み物、紐状物,短冊布状物,綿状物,不織布状物,又はチューブ状物から選択される1種以上を使用できる。この給水材によって、原水が常時、貯槽から太陽熱吸収材に常時供給される。毛細管現象を利用して水を輸送する為に、送水材自体を、公知の方法で親水化することも好ましい。給水速度は吸水材の幅、厚さ、数などで任意に調製できる。繊維製品や紙製品の毛細管現象を定量的に表現する方法としてJISL1907(バイレックス法)があるが、本発明でいう適度の吸水性を有するとは、この定義では、通常、好ましくは少なくとも2cm(/10分)、更に好ましくは少なくとも3cm(/10分)である。例えば、綿布は約10cm程度、アクリル繊維布は8cm程度、紙製品は10cm以上、ポリエステルやナイロンなどの合成繊維も親水化すれば8〜10cm程度になり、本発明の給水材に好ましく使用できる。
透明な容器は上述したように固定した形状でも良いし、不必要時や運搬時には折り畳みできるものでも良い。例えば、折り畳み可能な透明容器の一例を図6に示す。詰まり、折り畳み可能な骨組み12の上に透明なプラスチックフィルムを貼り付けたり(丁度、提灯や雨傘の様な仕組み)或いは使用時に内圧で膨らませたりして操作時にはそれを広げ太陽熱を利用した蒸留水の造水が可能とするが、不使用時には折りたたんでコンパクトに収納することが可能である。
透明な容器の底面部2の一部或いは全面をアルミ蒸着或いはアルミ箔で覆うこともできる。アルミ蒸着には真空蒸着法やイオンプレーティング法、等、目的やコストに応じて合致する方法を採用できる。このアルミ蒸着或いはアルミ箔によって、上方から日射した太陽光の余剰分或いは反射分を原水の蒸発に再利用でき、更に、造水効率を上げることが出来る。
本発明の特徴は、造水性能のスケーリング(拡大縮小)が、立体の形状によって容易に推定できることである。詰まり、本装置がどのような場合でも一定の性能が確保できるので、必要な性能を確保する為の立体の構造・形状等の設計が可能である。例えば、立体の低面積が1m2に1kwの日射強度があり、この太陽エネルギーを完全に水の蒸発に使えれば、大よそ1時間当たり、1.5L程度の蒸留・造水が可能になる。面積が半分の0.5m2であれば、毎時0.7〜0.8Lの造水が可能と推定される。しかも、本発明の装置であれば、季節や時刻によって、太陽の角度や高度が変化しても、この性能は殆ど変化しない。こういう性能は従来の造水装置の様に太陽高度に造水性能が規定される装置では全く不可能であり、本発明の装置の最大のメリットであり、新規な点である。
つまり、本発明の目的の個人或いは1家族(4−5名)が1日に必要な飲料水(国連の緊急給水量は1ガロン/人/日)を得る為には、立体の低面積が1m2あれば、十分である。実際の装置の大きさとしては、曇りの日や故障のメンテナンス等の予備品も考慮しても、透明な容器内の立体の低面積合計が1m2の装置1台或いは2台あれば十分である。例えば、該装置の性能最大化の為には、例えば、底辺が20cmで高さが0.5〜2mの四角柱を20〜30個並べたものが好ましい例として考えられる。こういう場合の透明容器としては、上述したプラスチック成型体でも良いし、フィルムを骨組み12に沿って膨らませたり、張り付けたりしたものでもよい(第6図)。フィルムで作ったものは、風が強い日などでは、飛ばされたり、破壊されたりしないように、折りたたんで収納できる特徴がある。
従来の装置では効率を最大化する際には造水器が日射が直射するように装置を太陽の向き、動きに応じて動かす(太陽追随:ソーラートラッキング)機構が必要であり、装置の大型化や高コスト化になったが、本発明は単に静置(固定)しておくだけで、装置を太陽の方向に動かさなくても、最大の造水効果が非常に簡単・安価な装置で、且つ、運転の手間いらずで得られることが、本発明装置の最大の特徴である。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
厚みが0.5cmの発泡スチロール板を用いて、一辺が12.5cmで高さが12.5cmの正四角柱を各部材を接着(コニシ製、発泡スチロール用接着剤を使用)して作り、該四角柱を10cm四方の受け皿に1個設置した装置(装置A:図2相当品)を作った。同様にして、一辺が3.1cm四方で高さが10cmの正四角柱(高さ/底辺の最大長=3.2)を同様の受け皿に16個並べたもの(装置B:図1相当品)を作った。比較例として一辺が13.4cm四方で厚さが0.2cmであるアクリル板(装置C:図3相当、高さ/底辺の最大長=0.015)を用いた。黒色の布帛としては綿のモケット(立毛の長さ3mm、目付250g、吸水率450%)を使用した。この布帛を四角柱或いは平板の各面の大きさに切断し、それを各面に接着剤で点状に付け、接着した。次いで塩分濃度3.5%の原水(疑似海水)をモケットに満遍なく十分(吸水率300%)に浸透させた。それをそれぞれ直径18cm、縁の高さ2cmのプラスチック受け皿に設置し、重量を初期測定した(w0)。次いで、直径20cmの透明なポリメチルメタアクリレート樹脂製の半球(底面部)内部に置いた。その後、同じ大きさの半球(天井+胴体部)をかぶせて2つの半球を透明な接着テープで目張りし接着した。それを、太陽の照射下に設置し、一定時間毎に取り出して、多角柱或いは平板+受け皿の重量(w1)を測定し、水の蒸発速度を測定し、下式にて規定面積、時間の値に換算した。
蒸発速度(g/m2/hr)=蒸発量(g)/面積(m2)/時間(hr)
ここで面積は多角柱或いは平板の底面の面積を示す。日射量(太陽エネルギー)(w)は照度計(佐藤商事製SPM−SD)を地面に置き、実験時間中の平均値を使用した。また、この時の太陽の日射エネルギーがすべて完全に原水の蒸発に利用されるとした場合の理論蒸発速度は下記式で計算できる。860はワットからカロリーへの変換定数である。水の蒸発潜熱は測定中の温度での蒸発潜熱を用いる。
理論蒸発速度(g/m2/hr)=日射強度(w/m2/hr)×860(cal/w)/水の蒸発潜熱(cal/g)
太陽エネルギー利用効率(%)は下記式で計算するが、これは太陽エネルギーがどれだけ有効に原水の蒸発に利用できたかを示す目安になる。この効率が大きい程、装置の造水性能が高いということになる。
太陽エネルギー利用効率(%)=蒸発速度(g/m2/hr)/理論蒸発速度(g/m2/hr)×100
結果は表1に示すが、装置B(本発明例)が96.9%と最も太陽光利用効率(性能)が良く、次いで装置A(本発明例)が良く、比較例(従来装置)は本発明例に比べると、性能は半分以下であることがわかる。
蒸発速度(g/m2/hr)=蒸発量(g)/面積(m2)/時間(hr)
ここで面積は多角柱或いは平板の底面の面積を示す。日射量(太陽エネルギー)(w)は照度計(佐藤商事製SPM−SD)を地面に置き、実験時間中の平均値を使用した。また、この時の太陽の日射エネルギーがすべて完全に原水の蒸発に利用されるとした場合の理論蒸発速度は下記式で計算できる。860はワットからカロリーへの変換定数である。水の蒸発潜熱は測定中の温度での蒸発潜熱を用いる。
理論蒸発速度(g/m2/hr)=日射強度(w/m2/hr)×860(cal/w)/水の蒸発潜熱(cal/g)
太陽エネルギー利用効率(%)は下記式で計算するが、これは太陽エネルギーがどれだけ有効に原水の蒸発に利用できたかを示す目安になる。この効率が大きい程、装置の造水性能が高いということになる。
太陽エネルギー利用効率(%)=蒸発速度(g/m2/hr)/理論蒸発速度(g/m2/hr)×100
結果は表1に示すが、装置B(本発明例)が96.9%と最も太陽光利用効率(性能)が良く、次いで装置A(本発明例)が良く、比較例(従来装置)は本発明例に比べると、性能は半分以下であることがわかる。
実施例1の底辺3.1cmの正四角柱の高さを表2に示す様にそれぞれ変えて立体を作り、実施例1と同じ様に、受け皿に16個ならべた装置での造水テストを行った。透明容器、受け皿は実施例1と同様のものを使用した。実験は午前中9:00〜9:30に行い、その他の条件は実施例1と同様に行った。尚、この時の日射の平均強度は875w/m2であった。太陽熱利用効率の値は高さ/底辺比(H-値)が大きくなる程、高くなることがわかる。
実施例1の装置Bを用いて、四角柱を覆う材料を変えて、同様の造水実験を行った。実験は午後3:00〜3:30(30分間)に行い、その時の太陽の平均日射量は860w/m2であった。結果は表3に示す。
実施例1の装置B、Cを使用して、朝からお昼まで蒸発実験を行ない、太陽高度・向きによる蒸発性能(g/m2/hr換算)の変化を観察した。結果は実施例1と同様に解析する。結果を表4に示す。実験中、太陽の方向や高度が刻々変化するが、装置Bでは時刻(太陽高度、方向)によらず、ほぼ理論蒸発量以上、或いは理論値と同程度の蒸発量が得られた。しかし、比較例では、太陽高度が低い場合は蒸発量が小さく、太陽高度が高くなると蒸発量は大きくなり、従来の装置では太陽高度によって規定される。即ち、本発明の装置Bでは、太陽の向きや高度の変化があっても蒸発量には大差はなく、最大の造水性能を出しているために、装置を太陽の向きに合わせて動かす必要はない。しかし、比較例(従来法)では、日間蒸発差が大きく、朝夕の太陽高度が低い時は十分な蒸発量が得られないことがわかる。この実験からは、本発明装置であれば、ほぼ夜明けから夕方まで1時間当たり1L/m2以上の造水が可能であることがわかり、4名程度の家族であれば、1m2程度の本発明装置があれば、1日の必要飲料水を供給できることがわかる。
本発明の太陽熱を利用した蒸留水造水装置は、従来の装置では効率を最大化する際には造水器が日射が直射するように装置を太陽の向き、動きに応じて動かす(太陽追随:ソーラートラッキング)機構が必要となり、装置の大型化や高コスト化が不可避で、性能の点やコスト・運転技術の点で実用化は困難であった。本発明は単に静置(固定)しておくだけで、装置を太陽の方向に動かさなくても最大の造水効果が得られ、産業上及び人道上において大きな価値がある。つまり、本発明の主要な目的である個人或いは1家族(4〜5名)が1日に必要な飲料水(国連の緊急給水量は1ガロン/人/日)を得る為に、低面積が1m2程度の装置であれば、十分であり(従来の装置では4m2あっても不十分であった)、製造コスト或いは運転コスト的にも、運転技術的にも非常に優位である。従って、十分な飲料水が確保できないサンゴ礁の国々、飲料水製造に十分な設備やエネルギーを持たない国々、地域、難民キャンプ、或いは小型船舶での遭難時等の非常用装置、或いは洪水や地震で一時的に飲料水がストップしている地域での利用には大きな価値がある。
1.透明容器の天井部
2.透明容器の底辺部
3.立体の受け皿
4.立体
5.立体内部の原水貯槽
6.透明容器の胴体部
7.装置の指示台
8.従来型の太陽熱造水装置
9.給水材
10.立体を覆う黒布及び或いは炭素材料(破線で示す)
11.底辺部に貯まった蒸留水を抜き出すパイプ
12.折り畳み可能な骨組み
2.透明容器の底辺部
3.立体の受け皿
4.立体
5.立体内部の原水貯槽
6.透明容器の胴体部
7.装置の指示台
8.従来型の太陽熱造水装置
9.給水材
10.立体を覆う黒布及び或いは炭素材料(破線で示す)
11.底辺部に貯まった蒸留水を抜き出すパイプ
12.折り畳み可能な骨組み
Claims (9)
- 透明な容器の中に柱状及び/または錘状の立体4、及び該立体を設置する受け皿3を有し、該立体の表面を黒色の布及び/または炭素材料10で覆ってなる太陽熱を利用したことを特徴とする蒸留水造水装置。
- 前記透明な容器が、円錐状、多角錘状、球状の一部或いは楕円球状の一部より形成される天井部(天蓋部)1、及び、該天井部とつながる胴体部6、及び、該胴体部とつながる底面部2、からなることを特徴とする請求項1記載の蒸留水造水装置。
- 前記透明な容器の天井部1と胴体部6がプラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチック成型体、及び/又はガラス板の中から選ばれる少なくとも1種より形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のいずれかに記載の蒸留水造水装置。
- 前記透明な容器の天井1と胴体部6が一体成型されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蒸留水造水装置。
- 前記透明な容器の底面部2が円錐状、半球状、楕円球状、多角錘状の一部、或いは平面盆状であることを特徴とする請求項2記載の蒸留水造水装置。
- 前記透明な容器の底面部2が貯まった蒸留水を抜出す為の管11を有することを特徴とする請求項2又は5のいずれかに記載の蒸留水造水装置。
- 前記立体4が複数個であることを特徴とする請求項1記載の蒸留水造水装置。
- 前記立体4が該立体の内部に原水の貯槽5を有することを特徴とする請求項1又は7記載のいずれかに記載の蒸留水造水装置。
- 前記原水の貯槽5から原水を毛細管現象で立体を覆う黒色の布及び/または炭素材料10まで供給する給水材9を有することを特徴とする請求項1、7、又は8のいずれかに記載の蒸留水造水装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018149002A JP2020022937A (ja) | 2018-08-08 | 2018-08-08 | 蒸留水造水装置 |
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JP (1) | JP2020022937A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024025135A1 (ko) * | 2022-07-26 | 2024-02-01 | 재단법인대구경북과학기술원 | 3차원 구조의 태양광 증발 소자 및 이의 제조 방법, 이를 포함하는 태양 증류기 |
-
2018
- 2018-08-08 JP JP2018149002A patent/JP2020022937A/ja active Pending
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WO2024025135A1 (ko) * | 2022-07-26 | 2024-02-01 | 재단법인대구경북과학기술원 | 3차원 구조의 태양광 증발 소자 및 이의 제조 방법, 이를 포함하는 태양 증류기 |
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