図1〜図16を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。
本発明の費用決定システムは、一又は複数の第1ユーザ端末100(図1では第1ユーザ端末100a、100bを例示している)と、一又は複数の第2ユーザ端末200(図1では、第2ユーザ端末200a、200bを例示している。)と、費用決定サーバ300と、データベース400と、組織サーバ500とを備える。
一又は複数の第1ユーザ端末100と、一又は複数の第2ユーザ端末200と、費用決定サーバ300と、データベース400と、組織サーバ500とは、無線又は有線でネットワーク(例えば、インターネット)に接続され、相互に通信可能に構成されている。
(第1ユーザ端末)
第1ユーザ端末100は、タブレット型端末またはスマートフォンなど、第1ユーザ端末100のユーザである第1ユーザU1(図1では第1ユーザU1a、U1bを例示している)による携帯が可能なようにサイズ、形状および重量が設計されているコンピュータにより構成されている。第1ユーザ端末100は、デスクトップコンピュータなど、特定箇所に設置されるように、サイズ、形状および重量が設計されているコンピュータにより構成されていてもよい。第1ユーザ端末100は、カメラ、マイク、スピーカー、ディスプレイなどを備えている。
また、ウェアラブルセンサW(図1ではウェアラブルセンサWa、Wbを例示している)は第1ユーザU1が着用可能に構成されている。ウェアラブルセンサWは、第1ユーザU1の生体情報又は行動情報を認識し、当該情報を定期的に又は第1ユーザU1の操作に応じて費用決定サーバ300に送信するように構成されている。
第1ユーザU1の生体情報は、例えば、第1ユーザU1の血圧、心拍数、呼吸数、体温、体重、身長又は体脂肪率である。
第1ユーザU1の行動情報は、例えば、第1ユーザU1の歩数、第1ユーザU1の睡眠時間、第1ユーザU1が歩いた時間及び第1ユーザU1が走った時間である。
本実施形態では、ウェアラブルセンサWは、第1ユーザU1の心拍数及び歩数を計測し、費用決定サーバ300に送信するとして説明する。これらに変えてまたは加えて、ウェアラブルセンサは、第1ユーザU1の血圧、脈拍、呼吸数、体温、体重、身長、体脂肪率、第1ユーザU1の睡眠時間、第1ユーザU1が歩いた時間及び第1ユーザU1が走った時間などを計測してもよい。また、これに加えてまたは変えて、第1ユーザU1が着用しないセンサが用いられてもよい。
ウェアラブルセンサWは、個別の通信部を有し、当該通信部を介して費用決定サーバ300に生体情報を送信してもよいが、これに代えて、例えば、USBなどにより第1ユーザ端末100に接続され、第1端末通信部150を介して生体情報を費用決定サーバ300に送信してもよい。
なお、一の装置が情報を「認識する」とは、一の装置が他の装置から当該情報を受信すること、一の装置が当該一の装置に接続された記憶媒体に記憶された情報を読み取ること、一の装置が当該一の装置に接続されたセンサから出力された信号に基づいて情報を取得すること、一の装置が、受信した情報又は記憶媒体に記憶された情報又はセンサから取得した情報に基づいて、所定の演算処理(計算処理又は検索処理など)を実行することにより当該情報を導出すること、一の装置が他の装置による演算処理結果としての当該情報を当該他の装置から受信すること、一の装置が当該受信信号にしたがって内部記憶装置又は外部記憶装置から当該情報を読み取ること等、当該情報を取得するためのあらゆる演算処理が実行されることを意味する。
(第2ユーザ端末)
第2ユーザ端末200は、デスクトップコンピュータなど、特定箇所に設置されるように、サイズ、形状および重量が設計されているコンピュータにより構成されている。第2ユーザ端末200は、タブレット型端末またはスマートフォンなど、第2ユーザ端末200のユーザである第2ユーザU2(図1では、第2ユーザUa、Ubを例示している。)による携帯が可能なようにサイズ、形状および重量が設計されているコンピュータにより構成されていてもよい。第2ユーザU2は、例えば、医師、歯科医師、看護師、栄養管理士など、第1ユーザU1に対して医療又は健康管理上の指導を行う者である。第2ユーザ端末200は、カメラ、マイク、スピーカー、ディスプレイなどを備えている。
第1ユーザ端末100と、第2ユーザ端末200とは、それらにインストールされたアプリケーションにより、オンライン通話可能に構成されている。
(費用決定サーバ)
費用決定サーバ300は、サーバ制御部310と、サーバ記憶部320と、サーバ通信部330とを備えている。なお、費用決定サーバ300を構成するコンピュータの一部または全部が、他の端末、例えば、第2ユーザ端末200を構成するコンピュータにより構成されていてもよい。例えば、移動局としての一または複数の第2ユーザ端末200により、費用決定サーバ300の一部または全部が構成されていてもよい。
サーバ制御部310は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置、メモリ、及びI/O(Input/Output)デバイスなどにより構成されている。サーバ制御部310は、一のプロセッサにより構成されてもよく、相互通信可能な複数のプロセッサにより構成されてもよい。
サーバ制御部310は、所定の指導支援プログラムを読み込んで実行することにより、後述の演算処理を実行するデータ蓄積制御部311、スコア評価部312、指導決定部313、費用決定部314、報酬決定部315として機能する。
サーバ記憶部320は、例えばROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成されている。サーバ記憶部320は、サーバ制御部310の演算結果、又はサーバ制御部310がサーバ通信部330を介して受信したデータを記憶するように構成されている。
サーバ記憶部320は、費用データ321と、請求データ322と、報酬データ323と、を記憶している。
費用データ321は、図3に示すように、各指導に関する項目と、その単位当たりの費用とを関連付けたデータである。
請求データ322は、各第1ユーザU1に対する所定の期間(例えば1か月)における費用の請求データである。
報酬データ323は、各第2ユーザU2に対する所定の期間(例えば1か月)における報酬を示すデータである。
サーバ通信部330は、ネットワークとしての公衆通信網(例えばインターネット)に接続され、第1ユーザ端末100及び第2ユーザ端末200等の外部の端末と通信する通信装置により構成されている。
サーバ時計部340は、処理時点の日時を示す情報をサーバ制御部310に出力する。サーバ時計部340は、NTP(Network Time Protocol)サーバと同期している。
(データベース)
データベース400は、例えばROM,RAM、HDD等の記憶装置により構成されている。
データベース400は、第1ユーザ属性データADと、レセプトデータMPDと、健診データMEDと、第2ユーザ属性データDADと、通話データDDと、アンケート回答データKDと、センサデータWDと、血液検査結果データTDと、統計データSDと、健康スコアデータHDと、意識・行動データCDと、指導データGDとを記憶している。
第1ユーザ属性データADは、図4Aに示されるように、第1ユーザU1を特定するための第1ユーザID AD1と、第1ユーザU1の年齢AD2、性別AD3、感受性スコアAD4、第2ユーザU2による指導を受け始めた日時であるサービス開始日時AD5、属性更新日時AD6などの第1ユーザU1の属性に関するデータである。属性更新日時AD6は、第1ユーザU1の年齢AD2〜サービス開始日時AD5のうちいずれかが更新された日時である。第1ユーザ属性データAD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを明示する場合には、第1ユーザ属性データADU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
レセプトデータMPDは、第1ユーザU1が過去に医療機関で受診した場合又は薬局で調剤を受けた際に医療機関又は薬局で生成されたデータである。レセプトデータMPDには、図4Bに示されるように、第1ユーザU1を特定するための第1ユーザID MPD1と、レセプトデータ生成日時MPD2と、診療、処方、調剤等の医療行為MPD3とを示すデータが含まれている。
なお、各データに含まれるユーザを特定するためのIDは、各データ間で必ずしも同一でなくともよい。たとえば、第1ユーザ属性データADに含まれる第1ユーザID AD1は、費用決定サーバ300により第1ユーザU1に対して割り振られたIDで、レセプトデータMPDに含まれる第1ユーザID MPD1は、第1ユーザU1の住所及び氏名又は健康保険における被保険者番号であってもよい。このような複数のIDについては、例えばテーブルなどで同一人物のIDが互いに関連付けられていればよい。
レセプトデータMPD及びこれに含まれるデータは、第1ユーザU1について、それぞれのレセプトデータ生成日時ごとに生成される。このため、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aに対してある日時T1に生成されたデータであることを明示する場合には、レセプトデータMPDU1a−T1のように、対象となる第1ユーザを示す符号と日時を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、レセプトデータMPDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
健診データMEDは、第1ユーザU1が過去に受けた健康診断の結果を示すデータである。健診データMEDは、図4Cに示されるように、第1ユーザU1を特定するための第1ユーザID MED1と、健診の受けた日時MED2と、例えば、血圧、血糖値、尿酸値などの健康診断の結果を示すデータMED3とを含んでいる。
健診データMED及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について、それぞれの健診日時ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aに対してある日時T2に生成されたデータであることを明示する場合には、健診データMEDU1a−T2のように、対象となる第1ユーザを示す符号と日時を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、健診データMEDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
第2ユーザ属性データDADは、図4Dに示されるように、第2ユーザU2を特定するための第2ユーザID DAD1と、第2ユーザU2の年齢DAD2と、第2ユーザU2の性別DAD3と、第2ユーザU2の指導スキルのレベルを示す指導スキルレベルDAD4とのように、第2ユーザU2の属性を示すデータを含んでいる。
第2ユーザ属性データDAD及びこれらに含まれるデータは、第2ユーザU2ごとに生成されるので、以後、特定の第2ユーザ、例えば第2ユーザU2aのデータであることを明示する場合には、第2ユーザ属性データDAD U2aのように、対象となる第2ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
通話データDDは、第1ユーザU1の第1ユーザ端末100と第2ユーザU2の第2ユーザ端末200との間のオンライン通話において取得されるデータである。
通話データDDは、図5Aに示されるように、第1ユーザID DD1と、通話日時DD2と、第2ユーザID DD3と、電子カルテDD4と、ヒアリングメモDD5と、第1ユーザ撮像データDD6と、第1ユーザ音声データDD7と、第2ユーザ撮像データDD8と、第2ユーザ音声データDD9とを含む。
第1ユーザID DD1は、オンライン通話を行う第1ユーザU1を特定するためのIDである。
通話日時DD2は、第1ユーザ端末100と第2ユーザ端末200との間でオンライン通話の通信が確立された日時である。
第2ユーザID DD3は、オンライン通話を行う第2ユーザU2を特定するためのIDである。
電子カルテDD4は、第2ユーザU2により第2ユーザ端末200に入力された情報(第2ユーザ端末200から受信した情報)に基づいて作成されるデータである。電子カルテは、例えば、第1ユーザから聞き取った事項のメモ、第1ユーザから聞き取った事項に関する第2ユーザの見解、第1ユーザの症状に関する評価、今後の指導に関する計画、第1ユーザに処方された薬剤の種類及びそれぞれの処方量を示すデータを含む。
ヒアリングメモDD5は、電子カルテとは異なるデータであって、第2ユーザU2により第2ユーザ端末200に入力された情報(第2ユーザ端末200から受信した情報)に基づいて作成されるデータである。
第1ユーザ撮像データDD6は、オンライン通話中に第1ユーザ端末100のカメラで撮像された撮像データである。
第1ユーザ音声データDD7は、オンライン通話中に第1ユーザ端末100のマイクで集音された音声データである。
第2ユーザ撮像データDD8は、オンライン通話中に第2ユーザ端末200のカメラで撮像された撮像データである。
第2ユーザ音声データDD9は、オンライン通話中に第2ユーザ端末200のマイクで集音された音声データである。
通話データDD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について通話日時ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aの通話日時T3のデータであることを明示する場合には、通話データDD U1a―T3のように、対象となる第1ユーザを示す符号と通話日時を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、通話データDDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
アンケート回答データKDは、第1ユーザ端末100に入力されたデータに基づいて作成されるデータである。アンケート回答データKDは、第1ユーザ端末100のスピーカーまたはディスプレイに出力されたアンケートに対する第1ユーザU1の回答を示すデータである。アンケート回答データKDは、図5Bに示されるように、第1ユーザID KD1と、回答日時KD2と、意識アンケート回答データKD3と、行動アンケート回答データKD4と、健康アンケート回答データKD5と、ユーザ属性変更データKD6とを含む。
第1ユーザID KD1は、オンライン通話を行う第1ユーザU1を特定するためのIDである。
回答日時KD2は、例えば、第1ユーザ端末100にアンケートの入力の完了がされた日時である。
意識アンケート回答データKD3は、第1ユーザU1の健康管理に関する意識に関するアンケートに対する第1ユーザU1の回答を示すデータである。たとえば、意識に関するアンケートの例は、「今後生活改善を行うつもりはあるか」「指導に従うつもりはあるか」というアンケートである。これらに対する回答は、「大いにある」「ある」「ない」「全くない」などの複数の選択肢から選択された回答であってもよいし、入力ボックスまたはVAS(Visual Analogue Scale)などに入力された量的な回答であってもよい。
行動アンケート回答データKD4は、第1ユーザU1の行動に関するアンケートに対する第1ユーザU1の回答を示すデータである。第1ユーザU1の行動に関するアンケートの例は、「1日当たりの歩数はどれくらいか」「1日の飲酒量はどれくらいか」「3食食べたか」である。これらに対する回答は、複数の選択肢のうちの1つであってもよいし、入力ボックスまたはVAS:Visual Analogue Scaleに入力された量的な回答であってもよい。
健康アンケート回答データKD5は、第1ユーザU1の主観的な健康観に関するアンケートに関する第1ユーザU1の回答を示すデータである。たとえば、主観的な健康観に関するアンケートは、「自分が健康だと思う度合いはどれくらいか」というアンケートである。このアンケートに対する回答は、「大いに健康である」「普通」「あまり健康ではない」「全く健康には自信がない」という複数の選択肢から選択された回答でもよいし、入力ボックスまたはVASなどに入力された量的な回答であってもよい。
ユーザ属性変更データKD6は、第1ユーザU1の属性に変更があったか否かを問うアンケートに対する回答を示すデータである。たとえば、ユーザの属性として独身かどうかを示すデータが収集されていた場合、ユーザ属性変更データKD6は、結婚をしたかどうかを問うアンケートに対する回答である。
アンケート回答データKD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について回答日時ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aの回答日時T4のデータであることを明示する場合には、アンケート回答データKD U1a―T4のように、対象となる第1ユーザを示す符号と回答日時を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、アンケート回答データKDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
センサデータWDは、第1ユーザU1が使用しているウェアラブルセンサW等のセンサから取得されたデータである。センサデータWDには、図5Cに示されるように、センサの使用者の第1ユーザを特定する第1ユーザID WD1、取得日時WD2、行動データWD3及び生体データWD4が含まれる。
第1ユーザID WD1は、センサの使用者の第1ユーザを特定するIDである。
取得日時WD2は、データが取得された日時である。
行動データWD3は、センサの使用者の行動の有無又は量を示すデータであり、本実施形態では、第1ユーザU1の歩数を示すデータである。
生体データWD4は、センサの使用者の生体情報を示すデータであり、本実施形態では、第1ユーザU1の心拍数を示すデータである。
センサデータWD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について取得日時ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aの取得日時T5のデータであることを明示する場合には、センサデータWDU1a―T5のように、対象となる第1ユーザを示す符号と取得日時を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、センサデータWDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
血液検査結果データTDは、血液検査の結果を示すデータである。血液検査結果データTDは、図5Dに示すように、第1ユーザID TD1と、検査日時TD2と、検査結果データTD3とを含む。
第1ユーザID TD1は、被験者の第1ユーザU1を特定するためのIDである。
検査日時TD2は、第1ユーザU1が血液を採取した日時である。
検査結果データTD3は、血液検査の結果を示すデータであり、例えば、血糖、空腹時血糖、GOT、GPT、γ−GT、乳酸脱水素酵素、総蛋白、アルブミン、アルブミン/グロブリン比、クンケル試験、チモール試験、総ビリルビン、HBs抗原、HBs抗体、HCV抗体、総コレステロール、中性脂肪、善玉コレステロール、悪玉コレステロール、ヘモグロビンA1c、ASLO、リウマチ反応、C反応性蛋白、尿素窒素、白血球数、赤血球数、血色素量、ヘマトクリット、アミラーゼの一部または全部の値を示すデータである。
血液検査結果データTD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について検査日時ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aの検査日時T6のデータであることを明示する場合には、血液検査結果データTDU1a―T6のように、対象となる第1ユーザを示す符号と検査日時を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、血液検査結果データTDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
統計データSDは、所定の期間(集計期間、例えば1月ごと)における第1ユーザU1の受診等に関する統計を示すデータである。統計データSDは、図6Aに示されるように、第1ユーザID SD1と、集計期間SD2と、受診頻度SD3と、介入頻度SD4と、優先度の高さSD5とを含むデータである。
第1ユーザID SD1は、対象の第1ユーザU1を特定するためのIDである。
集計期間SD2は、例えば、2018年7月のように、統計データSDの集計期間を示すデータである。
介入頻度SD3は、集計期間における対象の第1ユーザU1のオンライン通話の頻度を示すデータである。これに変えてまたは加えて、第2ユーザU2が第2ユーザ端末200を介して第1ユーザU1に連絡をした回数又は第1ユーザU1が第1ユーザ端末100を介して第2ユーザU2に連絡をした回数などが集計されてもよい。
統計データSD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について集計期間ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aの集計期間T7のデータであることを明示する場合には、統計データSDU1a―T7のように、対象となる第1ユーザを示す符号と集計期間を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、統計データSDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
健康スコアデータHDは、対象の第1ユーザU1の健康に関するスコアを示すデータである。健康スコアデータHDは、第1ユーザID HD1、評価日時HD2、第1疾病スコアHD3、第2疾病スコアHD4、第3疾病スコアHD5、主観健康スコアHD6を含む。主観健康スコアHD6が、対象の第1ユーザの主観的健康感を示すスコアに相当する。
第1ユーザID HD1は、対象の第1ユーザを特定するためのIDである。
評価日時HD2は、第1疾病スコアHD3、第2疾病スコアHD4、第3疾病スコアHD5及び主観健康スコアHD6を評価した日時である。
第1疾病スコアHD3〜第3疾病スコアHD5は、対象の第1ユーザU1が所定の疾病を発症する可能性又は進行の度合いを示すスコアである。所定の疾病は、例えば、糖尿病、高血圧症、高脂質症、肥満、高尿酸血症、大腸がん、歯周病、循環器病、肺扁平上皮がん、循環器病、慢性気管支炎、肺気腫、アルコール性肝疾患などである。
本実施形態では、便宜上、第1疾病〜第3疾病を例示しているが、疾病が3種類に限られる必要はない。
主観健康スコアHD6は、対象の第1ユーザU1が主観的に健康だと思う度合いを示すスコアである。
健康スコアデータHD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について評価日時ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aの評価期間T8のデータであることを明示する場合には、健康スコアデータHDU1a―T8のように、対象となる第1ユーザを示す符号と評価日時を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、健康スコアデータHDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
意識・行動データCDは、図6Cに示されるように、第1ユーザID CD1と、評価日時CD2と、意識スコアCD3と、行動スコアCD4とを含む。
第1ユーザID CD1は、対象の第1ユーザU1を特定するためのIDである。
評価日時CD2は、スコアの評価日時である。
意識スコアCD3は、対象の第1ユーザU1の健康管理に関する意識を評価したスコアである。
行動スコアCD4は、対象の第1ユーザU1の健康管理に関する行動を評価したスコアである。
意識・行動データCD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について評価日時ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aの評価日時T9のデータであることを明示する場合には、意識・行動データCDU1a―T9のように、対象となる第1ユーザを示す符号と評価日時を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、意識・行動データCDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
指導データGDは、対象の第1ユーザに対して行う指導を示すデータである。
指導データGDは、図6Dに示されるように、第1ユーザID GD1と、指導期間GD2と、指導の内容GD3と、指導の仕方GD4と、指導の頻度GD5と、スコア期待値GD6、指導の費用GD7とを含む。
第1ユーザID GD1は、対象の第1ユーザを特定するためのIDである。
指導期間GD2は、指導をすべき期間である。
指導の内容GD3は、対象の第1ユーザに対して行う指導の内容を示すデータである。たとえば、指導の内容GD3は、指導対象の疾患、指導対象の基準値、指導のゴール、指導の課題、疾患の原因、ゴールを妨げる理由、指導カテゴリ又は指導方針などの被指導者に伝える内容を示すデータである。
指導の仕方GD4は、声のトーン又は表情などの内容の伝え方に関する事項を示すデータである。
指導の頻度GD5は、対象の第1ユーザに対してどの程度の頻度で指導を行うかを示すデータである。指導の頻度GD5は、例えば、ある期間あたりの指導回数であらわされうる。
スコア期待値GD6は、指導期間終了時点又はその時点から所定期間経過後における第1疾病スコア〜第3疾病スコア、主観健康スコア、意識スコア、行動スコアのそれぞれの期待値を示すデータである。
指導の費用GD7は、指導期間における指導の費用を示すデータである。
指導データGD及びこれらに含まれるデータは、第1ユーザU1について指導期間ごとに生成されるので、以後、特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aの指導期間T10のデータであることを明示する場合には、指導データGDU1a―T10のように、対象となる第1ユーザを示す符号と指導期間を示す符号とを右上につけて表現する。また、特定の日時に限定せずに単に特定の第1ユーザ、例えば第1ユーザU1aのデータであることを示す場合には、指導データGDU1aのように、対象となる第1ユーザを示す符号を右上につけて表現する。
ユーザ属性データAD、レセプトデータMPD、健康診断結果データMED、第1ユーザ撮像データDD6、第1ユーザ音声データDD7、アンケート回答データKD、ウェアラブルデータWD及び血液検査結果データTDが、本発明の「被指導者データ」に相当する。
指導データGDが、本発明の「指導データ」に相当する。
スコア期待値GD6が、本発明の「スコア期待値データ」に相当する。
(組織サーバ)
組織サーバ500は、例えば、サーバコンピュータにより構成される。組織サーバ500は、第1ユーザU1a、U1bが所属する例えば健康保険組合等の組織により使用されるサーバである。組織サーバ500は、その組織に所属する人(すなわち第1ユーザU1a、U1b等)のレセプトデータ、健康診断の結果を示すデータを記憶している。
(費用決定処理)
次に、図7を参照して、費用決定処理の概要を説明する。以下において、費用決定の対象の第1ユーザをU1a、対象の第1ユーザU1aの指導を行う第2ユーザをU2aとして説明する。
費用決定サーバ300のデータ蓄積制御部311は、対象の第1ユーザ端末100aから、対象の第1ユーザU1aの属性データADU1aを受信する(図7/STEP002)。対象の第1ユーザU1aの属性データADU1aのように、対象の第1ユーザの「被指導者データ」が、本発明の「対象被指導者データ」に相当する。
属性データADU1aは、対象の第1ユーザ端末100aに入力された情報に基づいて作成されうる。データ蓄積制御部311は、受信した属性データADU1aをデータベース400に転送してデータベース400に記憶させる。
データ蓄積制御部311は、組織サーバ500から、レセプトデータMPDを受信する(図7/STEP004)。レセプトデータMPDは、対象の第1ユーザU1aのレセプトデータMPDU1aを含んでいる。データ蓄積制御部311は、受信したレセプトデータMPDをデータベース400に転送してデータベース400に記憶させる。
データ蓄積制御部311は、組織サーバ500から、健康診断結果データMEDを受信する(図7/STEP006)。健康診断結果データMEDには、対象の第1ユーザU1aの健康診断結果データMEDU1aを含んでいる。データ蓄積制御部311は、受信した健康診断結果データMEDをデータベース400に転送してデータベース400に記憶させる。
データ蓄積制御部311は、対象の第1ユーザ端末100aから、アンケート回答データKDU1a−T21を受信する(図7/STEP008)。データ蓄積制御部311は、受信したアンケート回答データKDU1a−t21をデータベース400に転送してデータベース400に記憶させる。
スコア評価部312は、初期スコア評価処理を実行する(図7/STEP010)。初期スコア評価処理の詳細については後述する。
指導決定部313及び費用決定部314は、初期費用決定処理を実行する(図7/STEP012)。初期費用決定処理の詳細については後述する。
データ蓄積制御部311は、所定期間(例えば、1か月間)の間、繰り返し図7/STEP016〜STEP022の処理を実行する(図7/STEP014)。
図7/STEP016において、データ蓄積制御部311は、対象の第1ユーザ端末100a又は対象の第2ユーザ端末200aより第1ユーザU1aとの通話データDDU1a−T22を受信する。データ蓄積制御部311は、受信した通話データDDU1a−T22をデータベース400に転送してデータベース400に記憶させる。
図7/STEP018において、データ蓄積制御部311は、対象の第1ユーザ端末100aから、アンケート回答データKDU1a−T23を受信する。たとえば、対象の第1ユーザ端末100aは、通話日時T21におけるオンライン通話の前又は後にインストールされているアプリに従ってアンケート及び入力画面をディスプレイ等に表示し、入力されたデータをアンケート回答データKDU1a−T23として費用決定サーバ300に送信する。データ蓄積制御部311は、受信したアンケート回答データKDU1a−T23をデータベース400に転送してデータベース400に記憶させる。
図7/STEP020において、データ蓄積制御部311は、対象の第1ユーザU1aが使用するセンサ(例えば、ウェアラブルセンサWa)からセンサデータWDU1−T24を受信する。データ蓄積制御部311は、受信したセンサデータWDU1−T24をデータベース400に転送してデータベース400に記憶させる。
図7/STEP022において、データ蓄積制御部311は、組織サーバ500から血液検査結果データTDU1a−T25を受信する。データ蓄積制御部311は、例えば所定の血液検査機関等のサーバから血液検査結果データTDU1a−T25を受信してもよい。データ蓄積制御部311は、受信した血液検査結果データTDU1a−T25をデータベース400に転送してデータベース400に記憶させる。
図7/STEP024において、スコア評価部312は、介入頻度解析を実行することにより、統計データSDを生成する。より具体的には、スコア評価部312は、通話データDDに基づいて、集計期間T15(例えば、処理時点から1か月前)における対象の第1ユーザU1aに対する介入の頻度(オンライン通話の頻度)を集計し、集計結果を統計データSDU1a−T26としてデータベース400に記憶させる。
図7/STEP026において、スコア評価部312は、スコア中期評価処理を実行する。スコア中期処理の詳細については後述する。
図7/STEP028において、指導決定部313及び費用決定部314は、費用決定処理を実行する。費用決定処理の詳細については後述する。
図7/STEP030において、報酬決定部315は、報酬決定処理を実行する。報酬決定処理の詳細については後述する。
データ蓄積制御部311は、図7/STEP014以降においても適宜属性データAD、レセプトデータMPD、健康診断結果データMEDなどを受信してデータベース400に記憶する。
また、図7/STEP014〜図7/STEP030の処理は繰り返し実行されうる。
(スコア初期評価処理)
次に、図8を参照して、図7/STEP010のスコア初期評価処理の詳細を説明する。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aのレセプトデータMPDU1a及び健康診断結果データMEDU1aを認識する(図8/STEP102)。スコア評価部312は、最新のレセプトデータMPDU1a及び健康診断結果データMEDU1aを認識してもよいし、処理時点から所定期間前までのレセプトデータMPDU1a及び健康診断結果データMEDU1aを認識してもよい。
スコア評価部312は、第1疾病〜第3疾病について、疾病ごとにループして図8/STEP106〜図8/STEP108の処理を実行する(図8/STEP104)。図8/STEP106〜図8/STEP108における処理対象の疾病を、「対象の疾病」という。
スコア評価部312は、図8/STEP102で認識されたデータのうち、対象の疾病に関連付けられたデータを抽出する(図8/STEP106)。スコア評価部312は、例えば、データベース400に記憶されたデータに基づいて、ロジスティック回帰分析などにより、各データと各疾病との相関係数を求め、相関係数が所定の範囲に入るデータを対象の疾病に関連付けられたデータとして抽出する。
たとえば、スコア評価部312は、レセプトデータMPDU1aの処方レコードから、対象のユーザU1aに処方された薬剤名を認識する。そして、スコア評価部312は、抽出された薬剤のうち、対象の疾病に関連付けられた薬剤を抽出する。
また、たとえば、スコア評価部312は、健康診断結果データMEDU1aのうち、対象の疾病に関連付けられた項目を抽出する。
スコア評価部312は、抽出されたデータに基づいて、対象の疾病の発症可能性を示す疾病スコアを認識する(図8/STEP108)。本実施形態では、対象の疾病の疾病スコアが高いほど第1ユーザU1aの対象の疾病の発症可能性が連続的または断続的に高くなるものとして説明するが、これの逆であってもよい。
たとえば、スコア評価部312は、抽出されたデータを対象の疾病に関する第1疾病スコアモデルに入力し、出力された値を対象の疾病スコアとして認識する。第1疾病スコアモデルは、対象の第1ユーザU1aのデータを入力として対象の第1ユーザU1aの疾病スコアを出力するモデルである。第1疾病スコアモデルは、例えば、データベース400に記憶されたデータに基づいて教師付き機械学習、教師なし機械学習、強化学習などによって生成されうる。この場合、例えば、電子カルテDD4に含まれる各第1ユーザの病名を教師データとして、第1疾病スコアモデルが生成されてもよい。また、データベース400に記憶されたデータに基づいて、線形回帰分析、ロジスティック回帰分析などによって抽出されたデータを示す数値の係数が求められることにより、第1疾病スコアモデルが生成されてもよい。
スコア評価部312は、図7/STEP008で受信した対象の第1ユーザU1aのアンケート回答データKDU1a−T21を認識する(図8/STEP110)。
スコア評価部312は、第1ユーザU1aのアンケート回答データKDU1a−T21に基づいて、意識スコア、行動スコア、主観健康スコアを認識する(図7/STEP112)。
例えば、スコア評価部312は、意識アンケート回答データKD3U1a−T21に基づいて、第1意識スコアモデルを用いて第1ユーザU1aの意識スコアを認識する。第1意識スコアモデルは、対象の第1ユーザU1aの意識アンケート回答データKD3U1a−T21を入力として対象の第1ユーザU1aの意識スコアを出力するモデルである。なお、本実施形態においては、意識スコアが高いほど、第1ユーザU1aの健康改善に関する意識が連続的または断続的に高く評価されるものとして説明するが、この逆であってもよい。
例えば、スコア評価部312は、行動アンケート回答データKD4U1a−T21に基づいて、第1行動スコアモデルを用いて第1ユーザU1aの行動スコアを認識する。第1行動スコアモデルは、対象の第1ユーザU1aの行動アンケート回答データKD4U1a−T21を入力として対象の第1ユーザU1aの行動スコアを出力するモデルである。なお、本実施形態においては、行動スコアが高いほど、第1ユーザU1aの健康改善に関する行動が連続的または断続的に多くなるものとして説明するが、この逆であってもよい。
例えば、スコア評価部312は、健康アンケート回答データKD5U1a−T21に基づいて、第1主観好スコアモデルを用いて第1ユーザU1aの主観健康スコアを認識する。第1主観好スコアモデルは、対象の第1ユーザU1aの健康アンケート回答データKD5U1aを入力として対象の第1ユーザU1aの主観健康スコアを出力するモデルである。なお、本実施形態においては、主観健康スコアが高いほど、第1ユーザU1aの主観的な健康が肯定的なもの(自身が健康であると自負するもの)として説明するが、この逆であってもよい。
これらのモデルは、例えば、データベース400に記憶されたデータに基づいて、教師付き機械学習、教師なし機械学習、強化学習などによって生成されうる。この場合、例えば、電子カルテDD4及びヒアリングメモDD5などに含まれる各第1ユーザの意識に関するデータ、行動に関するデータ、健康に関する主観に関するデータを教師データとして、各モデルが生成されてもよい。また、データベース400に記憶されたデータに基づいて、線形回帰分析、ロジスティック回帰分析などによって、抽出されたデータを示す数値の係数が求められることにより、これらのモデルが生成されてもよい。
スコア評価部312は、サーバ時計部340に示される処理時点の日時T31を評価日時として、図8/STEP108及び図8/STEP112で認識されたスコアに基づいて、健康スコアデータHDU1a−T31及び意識・行動データCD U1a−T31を生成し、データベース400に記憶する(図8/STEP114)。
(初期費用決定処理)
次に、図9を参照して、図7/STEP012の初期費用決定処理の詳細を説明する。
指導決定部313は、データベース400に記憶されたデータを参照して、対象の第1ユーザU1aの属性、意識スコア、行動スコア、疾病スコア及び主観健康スコアを認識する(図9/STEP202)。
指導決定部313は、図9/STEP202で認識した対象の第1ユーザの疾病スコアのうち、所定のスコア以上の(すなわち、発症可能性が高い)疾病を対象の疾病として認識する(図9/STEP204)。
指導決定部313は、対象の第1ユーザU1aの属性、意識スコア、行動スコア、疾病スコア及び主観健康スコアと類似した属性、意識スコア、行動スコア、疾病スコア及び主観健康スコアを有する他のユーザを認識する(図9/STEP206)。
指導決定部313は、例えば、同一の性別、年齢差が所定の範囲内、対象の第1ユーザの意識スコア、行動スコア、疾病スコア及び主観健康スコアのそれぞれと他のユーザの意識スコア、行動スコア、疾病スコア及び主観健康スコアのそれぞれとの差のすくなくとも1つが所定の範囲内のユーザを認識する。
指導決定部313は、図9/STEP206で認識した他のユーザのデータに基づいて、他のユーザに実施した指導の内容、仕方、頻度のうち対象の疾病の疾病スコア、意識スコア、行動スコア、主観健康スコアに有効な指導の要素(の組み合わせ)を認識する(図9/STEP208)。たとえば、指導決定部313は、ロジスティック回帰分析、線形回帰分析、または重回帰分析を行うことにより、対象の疾病のスコアの変化と相関を有する指導の要素を認識する。
特に、指導決定部313は、疾病スコアについては負の相関を有する指導の要素(当該指導の要素を実施した場合に、当該指導の要素を実施しない場合と比べて疾病スコアが低くなる指導の要素)を認識する。また、指導決定部313は、意識スコア、行動スコア、主観健康スコアに関しては、正の相関を有する指導の要素を認識する。
例えば、指導決定部313は、図10に示されるように、各疾病スコア、意識スコア、行動スコア、主観健康スコアのそれぞれと、指導の要素のそれぞれとの相関の有無を示すテーブルを作成する。
そして、例えば、対象の疾病が第1疾病である場合、指導決定部313は、第1疾病と相関がある「薬剤A」,「行動Cを推奨」、「行動Dを推奨」を認識する。
指導決定部313は、また、意識スコア、行動スコア、主観健康スコアと相関がある「行動Cを推奨」、「行動Dを推奨」「オンライン通話1回」「オンライン通話2回」「表情E」「表情F」を認識する。
指導決定部313は、認識された指導の要素に対して、それぞれの指導の要素の種別ごとに、所定の数までの指導の要素を含む組み合わせを作成する。たとえば、指導決定部313は、「薬剤A」,「行動Cを推奨」、「オンライン通話1回」「表情E」という組み合わせと、「薬剤A」,「行動Cを推奨」、「オンライン通話2回」「表情E」という組み合わせと、「薬剤A」,「行動Cを推奨」、「オンライン通話1回」「表情F」という組み合わせと、・・・を作成する。
指導決定部313は、生成された指導の要素の組み合わせのうち、相関のある意識スコア、行動スコア、主観健康スコアの数が最も多くなるような指導の要素の組み合わせを決定する。たとえば、「薬剤A」「行動Cを推奨」「介入頻度月2回」「表情E」の組み合わせは、相関のある意識スコア、行動スコア、主観健康スコアの数がのべ9個となるので、考えられる指導の要素の組み合わせのうち最多である。
費用決定部314は、図9/STEP208で認識された指導の内容、仕方、頻度に応じて今回の指導期間T32(例えば1か月)における費用を決定する(図9/STEP210)。たとえば、費用決定部314は、費用データ321を参照することにより、オンライン通話1回あたり3,000円、薬剤A 1か月あたり2,000円・・という各指導の費用を認識する。費用決定部314は、図9/STEP208で認識された指導の内容、仕方、頻度と各指導の費用とに応じて図9/STEP208で認識された指導の費用を決定する。たとえば、費用決定部314は、「オンライン通話2回」6,000円、「薬剤A 1か月分」を2,000円、「行動C」を推奨0円、「表情E」0円で、図9/STEP208で認識された指導の費用を一月当たり合計8,000円と決定する。費用決定部314は、決定した費用と対象の第1ユーザU1aとを請求データ322に追加する。後にこの請求データに基づいて第1ユーザU1aに対して請求処理が実行される。
費用決定部314は、図9/STEP208で認識された指導の各要素について、対象の疾病の疾病スコア、意識スコア、行動スコア、主観健康スコアに対する期待値を認識する(図9/STEP212)。たとえば、費用決定部314は、図9/STEP206で認識した他のユーザのうち、図9/STEP208で認識された指導の各要素が行われたユーザのデータに基づいて、指導期間の終了時点又は当該終了時点から所定期間後における当該ユーザの対象の疾病の疾病スコア、意識スコア、行動スコア、主観健康スコアの変動量を認識する。
指導決定部313は、対象の第1ユーザU1aの各スコアからそれぞれのスコアの変動量の平均値だけ変動させたスコアを、図9/STEP208で認識された指導の各要素について、対象の疾病の疾病スコア、意識スコア、行動スコア、主観健康スコアに対する期待値として認識する。期待値は、対象の第1ユーザU1aの各スコアからそれぞれのスコアの変動量の平均値だけ変動させたスコアに限られず、様々な算出方法で産出されてもよいが、他のユーザのデータに基づいて算出されることが好ましい
指導決定部313は、今回の指導期間T32における対象の第1ユーザU1aに対する指導データGDU1a−T32を作成し、データベース400に記憶させる(図9/STEP214)。
指導決定部313は、認識された指導の内容、仕方、頻度を示すデータを対象の第2ユーザU2aの第2ユーザ端末200aに送信する(図9/STEP216)。これにより、指導決定部313は、第2ユーザU2aに対し、認識された指導の内容、仕方、頻度に従って第1ユーザU1aに対する指導を行うように促すことができる。
(スコア中期評価処理)
図11〜図14を参照して、図7/STEP026のスコア中期評価処理の詳細を説明する。以下では、スコア中期評価処理を、健康スコア中期評価処理(図11)、意識スコア中期評価処理(図12)、行動スコア中期評価処理(図13)、感受性スコア中期評価処理(図14)に分けて説明する。
(健康スコア中期評価処理)
図11を参照して、健康スコア中期評価処理を説明する。
スコア評価部312は、データベース400を参照して、対象の第1ユーザU1aの健康診断結果データMEDU1aを認識する(図11/STEP302)。
スコア評価部312は、データベース400を参照して、対象の第1ユーザU1aの血液検査結果データTDU1aを認識する(図11/STEP304)。
スコア評価部312は、データベース400を参照して、対象の第1ユーザU1aのレセプトデータMPDU1aを認識する(図11/STEP306)。
スコア評価部312は、疾病ごとにループして図11/STEP310及び図11/STEP312の処理を実行する(図11/STEP308)。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aのデータのうち、対象の疾病に関連付けられたデータを抽出する(図11/STEP310)。スコア評価部312は、図8/STEP106の手法と同様の手法により、対象の疾病に関連付けられたデータを抽出しうる。
スコア評価部312は、抽出されたデータに基づいて、対象の第1ユーザU1aの対象の疾病の発症可能性を示す疾病スコアを認識する(図11/STEP312)。スコア評価部312は、これらのデータを入力として疾病スコアを出力する第2疾病スコアモデルを用いて疾病スコアを認識しうる。第2疾病スコアモデルは、図8/STEP108の第1疾病モデルと同様にして作成されうる。
スコア評価部312は、データベース400を参照して、対象の第1ユーザU1aのアンケート回答データKDU1aを認識する(図11/STEP314)。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aのアンケート回答データKDU1aの健康アンケート回答データKD5U1aに基づいて対象の第1ユーザU1aの主観健康スコアを認識する(図11/STEP316)。スコア評価部312は、これらのデータを入力として主観健康スコアを出力する第2主観健康スコアモデルを用いて、主観健康スコアを認識しうる。
第2主観健康スコアモデルは、図8/STEP112の第1主観健康モデルと同様にして作成されうる。
スコア評価部312は、各疾病スコア及び主観健康スコアに基づいて、処理時点T33における対象第1ユーザU1aの健康スコアデータHDU1a−T33を生成し、データベース400に記憶させる(図11/STEP318)。
(意識スコア中期評価処理)
次に、図12を参照して、意識スコア中期評価処理の詳細を説明する。
スコア評価部312は、最新の通話日時T34における対象の第1ユーザU1aの通話データDDU1a−T34を参照して、対象の第1ユーザU1aの撮像データDD6U1a−T34を認識する(図12/STEP402)。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの撮像データDD6U1a−T34と表情分類モデルとを用いて、通話日時T34における対象の第1ユーザU1aの表情を判定する(図12/STEP404)。表情分類モデルは、画像に含まれる人の表情を分類するモデルである。このような表情分類モデルは、例えば、大量の画像データに基づいて教師付き機械学習、教師なし機械学習、強化学習などを行うことにより生成されうる。なお、撮像データDD6 U1a−T34が動画の場合は、複数の表情が検出される可能性もある。
スコア評価部312は、通話日時T34における対象の第1ユーザU1aの通話データDDU1a−T34を参照して、対象の第1ユーザU1aの音声データDD7U1a−T34を認識する(図12/STEP406)。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの音声データDD7U1a−T34に基づいて、通話日時T34における対象の第1ユーザU1aの発言内容を示すデータを認識する(図12/STEP408)。たとえば、発言内容を示すデータとは、例えば、音声から変換されたテキストデータである。さらに、発言内容を示すデータは、通話日時T34における対象の第1ユーザU1aの発言が肯定的か否定的かを示すデータであってもよい。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの音声データDD7U1a−T34に基づいて、通話日時T34における対象の第1ユーザU1aの声のトーンを示すデータを認識する(図12/STEP410)。たとえば、スコア評価部312は、声のトーンを高い、中程度、低いなどの複数のカテゴリのいずれかに分類する分類モデルを用いて通話日時T34における対象の第1ユーザU1aの声のトーンを分類する。このような分類モデルは、例えば、大量の音声データに基づいて機械学習を行うことにより得られうる。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの電子カルテDD4U1a−T34及びヒアリングメモDD5U1a−T34に基づいて、対象の第2ユーザU2aによる対象の第1ユーザU1aの健康改善に関する意識の評価を示すデータを認識する(図12/STEP412)。意識の評価を示すデータは、例えば、健康改善に関する意識を示す複数段階のレベルである。
スコア評価部312は、最新の回答時点T35におけるアンケート回答データKDU1a−T35を認識する(図12/STEP414)。
スコア評価部312は、最新の集計期間T36における統計データKDU1a−T36に含まれる統計データKDU1a−T36を認識する(図12/STEP416)。
スコア評価部312は、これらの認識したデータに基づいて、意識スコアを認識する(図12/STEP418)。スコア評価部312は、例えば、これらの認識したデータと、これらのデータを入力して対象の第1ユーザの健康管理に関する意識スコアを出力する第2意識スコアモデルとを用いて、意識スコアを認識してもよい。この第2意識スコアモデルは、図8/STEP112で用いられた第1意識スコアモデルと同様の手法で生成されうる。
(行動スコア中期評価処理)
次に、図13を参照して、行動スコア中期評価処理の詳細を説明する。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの通話データDDU1aを参照し、2回前の通話時点T37を認識し、当該通話時点T37が含まれる指導期間T38における対象の第1ユーザU1aに対する指導データGDU1a−T38に含まれる指導の内容を示すデータGD3U1a−T38を認識する(図13/STEP502)。
スコア評価部312は、指導の内容を示すデータGD3U1a−T38に含まれる推奨行動を認識する(図13/STEP504)。推奨行動は、「歩く」等の行動の種別及び「10,000歩」「実行」「不実行」などの行動の度合い又は有無で表されうる。
スコア評価部312は、2回前の通話時点T37以後の回答時点T38における対象の第1ユーザU1aのアンケート回答データKDU1a−T38に含まれる行動アンケート回答データKD4U1a−T38を認識する(図13/STEP506)。
スコア評価部312は、1回前の通話時点T39における対象の第1ユーザU1aの電子カルテDD4U1a−T39及びヒアリングメモDD5U1a−T39に含まれる第1ユーザU1aの行動に関するデータを認識する(図13/STEP508)。
スコア評価部312は、図13/STEP504〜図13/STEP508で認識されたデータに基づいて、行動スコアを認識する(図13/STEP510)。たとえば、スコア評価部312は、図13/STEP504〜図13/STEP508で認識されたデータを入力して行動スコアを出力する第2行動モデルを用いて、行動スコアを認識する。第2行動モデルは、図8/STEP112で用いられた第1行動スコアモデルと同様の手法で生成されうる。
第2行動モデルは、対象の第1ユーザU1aが、図13/STEP504で認識された推奨行動に沿った行動をしているほど、連続的または断続的に高い行動スコアを出力するモデルである。
第2行動モデルは、例えば、対象の第1ユーザU1aの行動の種別が同一かつ行動の度合いが推奨の度合い以上である場合、対象の第1ユーザU1aの行動の種別が同一かつ行動の度合いが推奨の度合い未満である場合よりも、高い行動スコアを出力する。
スコア評価部312は、第1ユーザU1aを特定するためのID、サーバ時計部340に示される処理時点を示す日時T40、図12/STEP418で認識された意識スコア及び図13/STEP410で認識された行動スコアに基づいて意識・行動データCDU1a−T40を生成し、データベース400に記憶させる。
(感受性スコア中期評価処理)
次に、図14を参照して、感受性スコア中期評価処理の詳細を説明する。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの通話データDDU1aを参照し、1回前の通話日時T41を認識する(図14/STEP602)。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの意識・行動スコアデータCDU1aを参照し、通話日時T41前のうち最も新しい評価日時T42における対象の第1ユーザの意識スコア(通話前意識スコア)CD3U1a−T42を認識する(図14/STEP604)。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの意識・行動スコアデータCD3U1aを参照し、通話日時T41後のうち最も古い評価日時T43における対象の第1ユーザの意識スコア(通話後意識スコア)CD3U1a−T43を認識する(図14/STEP606)。
スコア評価部312は、通話前意識スコアCD3U1a−T42と通話後意識スコアCD3U1a−T43とに応じて感受性スコアAD5U1aを評価する(図14/STEP608)。
スコア評価部312は、通話後意識スコアCD3U1a−T43が通話前意識スコアCD3U1a−T42より所定の第1閾値以上大きい場合、そうでない場合よりも感受性スコアAD5U1aが高くなるように感受性スコアAD5U1aを評価する。
また、スコア評価部312は、通話後意識スコアCD3U1a−T43及び通話前意識スコアCD3U1a−T42のいずれもが所定の第2閾値以上である場合、そうでない場合よりも感受性スコアAD5U1aが高くなるように感受性スコアAD5U1aを評価する。
スコア評価部312は、対象の第1ユーザU1aの意識・行動スコアCDU1aを参照して、最新の評価日時T44における対象の第1ユーザU1aの行動スコアCD4U1a−T44を認識する(図14/STEP610)。
スコア評価部312は、最新の評価日時T44における対象の第1ユーザU1aの行動スコアCD4U1a−T44に応じて感受性スコアAD5U1aを評価する(図14/STEP612)。スコア評価部312は、最新の評価日時T44における対象の第1ユーザU1aの行動スコアCD4U1a−T44が大きいほど、感受性スコアAD5U1aが連続的または断続的に高くなるように感受性スコアAD5U1aを評価する。
スコア評価部312は、データベース400に記憶された対象のユーザU1aの属性データADU1aの感受性スコアAD5U1aに図14/STEP608及びSTEP612の評価を反映されるように更新する(図14/STEP614)。
(中期費用決定処理)
次に、図15を参照して、図7/STEP028の中期費用決定処理の詳細を説明する。
指導決定部313は、最新の評価時点T45における対象の第1ユーザU1aの健康スコアデータHDU1a−T45に示される第1疾病スコアHD3U1a−T45〜第3疾病スコアHD5U1a−T45及び主観健康スコアHD6U1a−T45並びに最新の評価時点T46における対象の第1ユーザU1aの意識・行動スコアデータCDU1a−T46に示される意識スコアCD3U1a−T46及び行動スコアCD4U1a−T46のそれぞれが、最新より1つ前の指導期間T47における指導データGD U1a−T47に含まれるスコア期待値GD6U1a−T47を達成しているか否かを判定する(図15/STEP702)。
「対象のスコアがスコア期待値を達成する」とは、例えば、意識スコアのように高いほど肯定的な評価を示すスコアである場合、対象のスコアがスコア期待値に示されるスコア以上となることを意味する。また、疾病スコアのように高いほど否定的な評価を示すスコアである場合、「対象のスコアがスコア期待値を達成する」とは、対象のスコアがスコア期待値に示されるスコア以下となることを意味する。
図15/STEP704の判定結果が否定的である場合(図15/STEP704‥YES)、指導決定部313は、本処理を終了する。
図15/STEP702の判定結果が否定的である場合(図15/STEP702‥NO)、指導決定部313は、対象の第1ユーザU1aの第1ユーザ属性データADU1a、最新の評価時点T45における対象の第1ユーザU1aの健康スコアデータHDU1a−T45及び最新の評価時点T46における対象の第1ユーザU1aの意識・行動スコアデータCDU1a−t46を参照し、対象の第1ユーザU1aの属性、疾病スコアHD3U1a−T45〜HD5U1a−T45、主観健康スコアHD6U1a−T45、意識スコアCD3U1a−t46、行動スコアCD4U1a−t46を認識する(図15/STEP704)。
指導決定部313は、対象の第1ユーザU1aの疾病スコアHD3U1a−T45〜HD5U1a−T45のうち、所定のスコア以上の疾病を認識する(図15/STEP706)。
指導決定部313は、対象の第1ユーザU1aの属性、意識スコア、行動スコア、疾病スコア及び主観健康スコアと類似した属性、意識スコア、行動スコア、疾病スコア及び主観健康スコアを有する他のユーザに実施した指導のうち、指導期間T47における指導とは異なり、かつ、有効な指導を認識する(図15/STEP708)。
図15/STEP702の判定結果が否定的である場合、指導期間T47における指導が第1ユーザU1aには有効でない可能性がある。
このような場合、異なる指導を試してみることで、第1ユーザU1aに適した指導を探索しうる。
例えば、図10に示されるような指導の要素と各スコアとの相関があったとする。
また、指導期間T47における指導が、「薬剤A」「行動Cを推奨」「介入頻度月2回」「表情E」という組み合わせの指導であったとする。
指導決定部313は、図15/STEP708において、この組み合わせとは異なり、相関するスコアの数が次に多い「薬剤A」「行動Dを推奨」「介入頻度月2回」「表情E」の組み合わせを認識する。
また、指導決定部313は、期待値を達成しなかったスコアに相関を有する指導の要素を変更しても良い。
例えば、主観健康スコアが期待値を達成しなかった場合、指導決定部313は、主観健康スコアに相関を有する「行動Cを推奨」を「行動Dを推奨」に変更してもよい。
指導決定部313は、図9/STEP210と同様にして、認識された指導の内容、仕方、頻度に応じて指導の費用を決定する(図15/STEP710)。たとえば、費用決定部314は、「オンライン通話2回」6,000円、「薬剤A 1か月分」を2,000円、「行動Dを推奨」0円、「表情E」0円で、図9/STEP208で認識された指導の費用を一月当たり合計8,000円と決定する。費用決定部314は、決定した費用と対象の第1ユーザU1aとを請求データ322に追加する。
指導決定部313は、対象の第1ユーザU1aの感受性スコアAD4U1aに応じて図15/STEP710で決定された指導の費用を修正する(図15/STEP712)。例えば、指導決定部313は、対象の第1ユーザU1aの感受性スコアAD4U1aが高いほど、連続的または断続的に安くなるように、図15/STEP710で決定された指導の費用を修正する。
指導決定部313は、図15/STEP708で認識された指導の内容、仕方、頻度を示す情報を対象の第2ユーザ端末200aに送信する(図15/STEP714)。
(報酬決定処理)
次に、図16を参照しながら、図7/STEP030の報酬決定処理の詳細を説明する。
報酬決定部315は、第1ユーザU1(以下では、ループ処理対象の第1ユーザをU1xと表す)ごとにループして、図7/STEP804〜図7/STEP824の処理を実行する(図7/STEP802)。
報酬決定部315は、ループ処理対象の第1ユーザU1の通話データDDU1xのそれぞれの通話日時(以下では、ループ処理対象の通話日時をTyと表す)におけるデータごとにループして、図7/STEP806〜図7/STEP818の処理を実行する(図7/STEP804)。また、ループ対象の通話データDDU1x−Yyの第2ユーザID DD3U1x−Yyにより特定される第2ユーザをU2zと表す。
報酬決定部315は、第2ユーザU2zの撮像データDD8U1x−Tyを認識する(図7/STEP806)。
報酬決定部315は、第2ユーザU2zの撮像データDD8U1x−Tyを画像解析することにより、第2ユーザU2zの表情を認識する(図7/STEP808)。例えば、報酬決定部315は、撮像された人の表情を分類する分類器を用いて第2ユーザU2zの表情を分類する。このような分類器は、例えば、機械学習により生成されうる。
報酬決定部315は、第2ユーザU2zの音声データDD8U1x−Tyを認識する(図7/STEP810)。
報酬決定部315は、第2ユーザU2zの音声データDD8U1x−Tyに基づいて、第2ユーザU2zの発言内容を認識する(図7/STEP812)。たとえば、発言内容を示すデータとは、例えば、音声から変換されたテキストデータである。
報酬決定部315は、第2ユーザU2zの音声データDD8U1x−Tyに基づいて、第2ユーザU2zの声のトーンを認識する(図7/STEP814)。たとえば、スコア評価部312は、声のトーンを高い、中程度、低いなどの複数のカテゴリのいずれかに分類する分類モデルを用いて第2ユーザU2zの声のトーンを分類する。このような分類モデルは、大量の音声データに基づいて機械学習を行うことにより得られうる。
報酬決定部315は、通話時点Tyを含む指導期間Ty1における指導データGDU1xを探索し、探索された指導データGDU1x−Ty1に含まれる指導の内容GD3U1x−Ty1、指導の仕方GD4U1x−Ty1を認識する(図7/STEP816)。
報酬決定部315は、図7/STEP808で認識された第2ユーザU2zの表情、図7/STEP812で認識された第2ユーザU2zの発言内容及び図7/STEP814で認識された第2ユーザU2zの声のトーンが、図7/STEP816で認識された指導の内容GD3U1x−Ty1、及び指導の仕方GD4U1x−Ty1と合致している度合いを認識することにより、第2ユーザU2zの第1遵守度を評価する(図7/STEP818)。
報酬決定部315は、当該度合いが大きいほど、第1遵守度を連続的または断続的に高くなるように評価し、当該度合いが小さいほど、第1遵守度を連続的または断続的に低くなるように評価する。
報酬決定部315は、統計データSDU1xを参照し、ループ処理対象のユーザU1xに対する介入の頻度SD3U1xを認識する(図7/STEP820)。
報酬決定部315は、指導の頻度GD5U1xと介入の頻度SD3U1xとを対比して、第2遵守度を評価する(図7/STEP822)。報酬決定部315は、例えば、指導の頻度GD5U1xに示される単位期間(例えば1か月)あたりに介入すべき頻度の平均値と、介入の頻度SD3U1xに示される単位期間あたりに実際に介入した頻度の平均値とを対比することで、第2遵守度を評価する。報酬決定部315は、指導の頻度GD5U1xに示される単位期間(例えば1か月)あたりに介入すべき頻度の平均値と、介入の頻度SD3U1xに示される単位期間あたりに実際に介入した頻度の平均値とが近いほど、第2遵守度を連続的または断続的に高くなるように評価する。
報酬決定部315は、ループ処理対象の第1ユーザU1xの最新の各スコアとスコア期待値GD6U1xとの対比をすることにより、スコア影響度を評価する(図7/STEP824)。報酬決定部315は、各スコアがスコア期待値を達成する割合が高いほど、第2ユーザU2zのスコア影響度を連続的または断続的に高くなるように評価する。
報酬決定部315は、各第2ユーザに対して、当該第2ユーザの第1遵守度、第2遵守度、及びスコア影響度に基づいて当該第2ユーザの報酬を決定し、当該第2ユーザの報酬を示す報酬データ323を作成する(図7/STEP826)。報酬決定部315は、第1遵守度、第2遵守度、及びスコア影響度のそれぞれが高いほど、第2ユーザの報酬が連続的または断続的に高くなるように、第2ユーザの報酬を決定する。
費用決定サーバ300は、図7/STEP826で作成された報酬データ323に基づいて、各第2ユーザに対する報酬を第2ユーザに関連付けられた銀行口座に振り込みを行う。
(変形態様)
本実施形態では、費用決定サーバ300が、データ蓄積制御部311、スコア評価部312、指導決定部313、費用決定部314及び報酬決定部315を備えていたが、これに限られない。例えば、一または複数の第2ユーザ端末200が、データ蓄積制御部311、スコア評価部312、指導決定部313、費用決定部314及び報酬決定部315の一部または全部を備えていてもよい。この場合、一または複数の第2ユーザ端末200は、費用決定サーバ300と通信することにより、処理に必要なデータを適宜ダウンロードしうる。
本実施形態では、指導決定部313は、指導の内容、指導の仕方及び指導の頻度を決定したが、これらに変えてまたは加えて、指導の回数を決定してもよい。
スコア評価部312は、薬剤の処方量又はコストが大きいほど、当該薬剤に関連する疾病の疾病スコアが連続的または断続的に高くなるように疾病スコアを評価してもよい。