JP2020014615A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】設定値を有するパチンコ機において遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技機10は、演出手段(81,82,83)と、演出手段を制御する演出制御手段(225)と、を備え、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かの判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている設定値によって大当りに当選する確率が定まり、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留するものであり、演出制御手段(225)は、設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行させることが可能であって、当該設定示唆演出の一つである第一の設定示唆演出が、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が第二の数(>第一の数)である場合よりも高い割合で実行される演出である。【選択図】図16

Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ機に関する。
パチンコ機に代表される遊技機には、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与するものがある。例えば、特許文献1。
特開2016−97166号公報
このようなパチンコ機では、昨今、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるパチンコ機の開発が求められている。
そして、このような設定値を有するパチンコ機は、今後普及が期待されるパチンコ機であり、依然として遊技の興趣を高める観点において改良の余地がある。
よって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、設定値を有するパチンコ機において遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供するものである。
本発明によれば、演出手段と、前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、遊技球を発射し、発射された遊技球が所定の領域を通過したことに基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かの判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留する遊技機であって、前記演出制御手段は、設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出を実行させることが可能であって、前記設定示唆演出として、第一の設定示唆演出を実行させることが可能であり、前記第一の設定示唆演出は、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が前記第一の数よりも大きい第二の数である場合よりも高い割合で実行される演出であることを特徴とする遊技機が提供される。
本発明によれば、設定値を有するパチンコ機において遊技の興趣を高めることができる遊技機が提供される。
遊技機の正面図である。 図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。 図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。 遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。 遊技機の背面図である。 遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。 遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。 図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを、図8(b)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを、図8(c)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 図9(a)は、特図変動パターン導出状態PA時の特図変動パターン導出用の抽選テーブルを、図9(b)は、特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 図10(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図10(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。 設定変更処理のフローを示す図である。 設定確認処理のフローを示す図である。 状態別の主制御基板モニタの表示態様を示す図である。 設定キースイッチの態様とRAMクリアスイッチの態様との組合せのパターンを示す図である。 復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 ステップアップ演出の具体例を示す図である。 図17(a)は、ステップアップ演出の段階ごとの表示内容を整理した表であり、図17(b)は、設定示唆種別とその表示内容を示す図である。 第一設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 ハズレ時における基本特図変動パターンに対応するステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 ハズレ時における、保留カウンタの値に依らない特図変動パターンに対応するステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブル(保0の場合及び保1の場合)を模式的に示す図である。 ハズレ時における、保留カウンタの値に依らない特図変動パターンに対応するステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブル(保2の場合及び保3の場合)を模式的に示す図である。 大当り時におけるステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 第二設定示唆種別と表示内容との対応関係を示す図である。 第二設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、更に、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し)に関して有利であることを指す。
また、以降の説明における「特典」とは、後述する大当り(大当り遊技)等、賞球の獲得に関して有利となる種々の状態を指し、いわゆるプレミア画像等の演出は含まれない。
<概要>
本実施形態に係る遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態の特徴の概要を説明する。
本実施形態に係る遊技機10は、遊技球を発射し、発射された遊技球が所定の領域を通過したことに基づいて図柄変動を実行可能であり、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留し、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かの判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている設定値によって大当りに当選する確率が定まる遊技機、いわゆる設定値を有するパチンコ遊技機であり、少なくとも、演出手段と、演出手段を制御する演出制御手段とを備えている。
ここで「所定の領域」は、例えば、後述の第1始動口57、第2始動口59に対応する。
このため、上記「図柄変動」は、遊技球が第1始動口57を通過(に入賞)したことに基づいて実行可能となる特図1の図柄変動、又は遊技球が第2始動口59を通過(に入賞)したことに基づいて実行可能となる特図2の図柄変動である。
演出手段は、各種演出を実現する手段であり、後述のメイン表示部81、サブ表示部82、演出遮蔽体83等が演出手段の一具体例である。
演出制御手段は、演出手段を制御して、設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行させることが可能であり、その設定示唆演出として、第一の設定示唆演出を実行させることが可能である。後述の演出内容決定手段225が演出制御手段の一具体例である。
「設定示唆演出」は、設定されている現在の設定値を参照して態様又は実行有無が決定される演出であり、その演出態様は何ら制限されない。設定示唆演出は、例えば、後述のメイン表示部81又はサブ表示部82等を用いた表示で実現されてもよいし、後述のスピーカ33から出力される音声で実現されてもよいし、後述の演出ランプ35の点灯又は消灯などで実現されてもよいし、それらの組合せで実現されてもよい。
また、設定示唆演出は、現在の設定値のみを示唆するものに限らず、例えば、偶数設定値や奇数設定値を示唆する等、複数段階の設定値のうちの一部の設定値であることを示唆するものであればよく、一部の設定値を確定的に示すものであってもよい。
このような設定示唆演出としての第一の設定示唆演出は、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数よりも大きい第二の数である場合よりも高い割合で実行される演出である。
ここでの「第一の数」は、0であってもよく、0以上の数であり、「第二の数」は、1以上の数でありかつ第一の数よりも大きい数である。
また、上記「開始が保留されている図柄変動の数」は、開始が保留されている特図1の図柄変動の数であってもよいし、開始が保留されている特図2の図柄変動の数であってもよいし、開始が保留されている特図1及び特図2の図柄変動の合算数であってもよい。例えば、後述の本実施形態のように特図2の優先変動が行われる場合には、「開始が保留されている図柄変動の数」は、後述する普図低確の場合には特図1の図柄変動の数とし、後述する普図高確の場合には特図2の図柄変動の数としてもよい。但し、後述のステップアップ演出は、後述の特図変動パターン導出状態PA設定時のみに実行され得るため、後述の本実施形態では、開始が保留されている特図1の図柄変動の数(特図1保留カウンタの値)で判断される。
第一の設定示唆演出の一具体例が後述のステップアップ演出における設定値に関する示唆である。
第一の設定示唆演出の実行有無の決定タイミングは、図柄変動の開始時(厳密には開始時から所定時間遅れてもよい)であってもよいし、図柄変動の保留時(厳密には保留時から所定時間遅れてもよい)であってもよい。後述の本実施形態では、前者の例が示されており、図柄変動の開始時にステップアップ演出の実行有無の抽選及びステップアップ演出種別抽選により第一の設定示唆演出の実行有無が決定される。また、保留先読み演出において高設定値であること及び特図当否判定結果が大当りを示すことを確定的に示す態様に保留画像を変化させる演出の場合にも図柄変動の開始時に実行有無が決定される。一方、図柄変動の保留時に第一の設定示唆演出の実行有無が決定される形態としては、図柄変動の保留時の抽選により、高設定値であることを確定的に示す(特定可能な)特殊効果音を出力するような演出が考えられる。
このような第一の設定示唆演出の実行有無の決定タイミングに応じて、第一の設定示唆演出の開始タイミングも図柄変動の開始時に依存する場合と図柄変動の保留時に依存する場合とがあり得る。
また、第一の設定示唆演出の終了タイミングは、図柄変動中のタイミングに限らず、図柄変動が終了した後のタイミングであってもよい。但し、図柄変動中のタイミングで終了する場合には、第一の設定示唆演出を開始した図柄変動中に終了させることが好ましい。
「高い割合で実行される」とは、遊技者に事象としてそのような割合となっていることが把握され得る状態となればよい。
後述のステップアップ演出における設定値に関する示唆は、開始が保留されている図柄変動の数によって決定確率が変化する特図変動パターン(基本特図変動パターンHNP(HNP−A〜HNP−C))が決定されている場合と、開始が保留されている図柄変動の数によって決定確率が変化しない特図変動パターンが決定されている場合との両方で実行され得る。但し、ステップアップ演出における設定値に関する示唆(第一の設定示唆演出)が、事象として、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数よりも大きい第二の数である場合よりも高い割合で実行されれば、開始が保留されている図柄変動の数によって決定確率が変化しない特図変動パターンが決定されている場合のみにステップアップ演出における設定値に関する示唆(第一の設定示唆演出)が実行され得るようにしてもよい。
このように本実施形態では、設定されている設定値を示唆する第一の設定示唆演出が、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数よりも大きい第二の数である場合よりも高い割合で実行される。
これにより、開始が保留されている図柄変動の数が小さい場合、即ち所定の領域への遊技球の通過割合が低い場合に、第一の設定示唆演出が実行され易くなるため、所定の領域への遊技球の通過割合が低い場合の遊技の興趣を高めることができる。
以下、このような特徴を有する遊技機10についてより具体的に説明する。
<遊技機10の構造>
まず、図1から図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称する)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠20の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、及びプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替える又は遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、及びそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力又は点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、更に、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、各々に複数種類の装飾図柄を有する複数の図柄列(本実施形態では3つの図柄列)を変動表示させることができる。当該複数の図柄列は、後述する第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、及び数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、及び「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
当該複数の図柄列の変動表示の後、後述するように、特図の停止図柄に基づいて決定される装飾図柄の最終的な停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)が停止表示される。
以降、全ての図柄列が停止され、各図柄列に同一の装飾図柄が停止されていない状態をバラケ目と表記する場合がある。
また、複数の図柄列のうちの一の図柄列を除いて同一の装飾図柄が停止している状態をリーチ状態と表記する場合がある。このリーチ状態において停止されている当該同一の装飾図柄とは、模した数字が同一の装飾図柄であり、その態様はリーチ状態を構成する装飾図柄で異なっていてもよい。
メイン表示部81は、このような複数の図柄列の変動表示に加えて、他の各種の演出も表示することができる。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄及び普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側及び上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51及び内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、予め定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、予め定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応付けられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口及びアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ75(図示省略)を備えており、当該センサの検出結果を用いて計数されたアウト球数は、ベース値を導出するために用いられる。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する、特図低確かつ普図低確)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり、当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001〜120000の区間で導出したベース値を120001〜180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
遊技盤50の背面には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409、及び設定基板41が装着され、第1副制御基板ケース209及び第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケース及びカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケース及びカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
主制御基板100には、設定値、ベース値、及び遊技停止状態の種別(詳細は後述)を表示する主制御基板モニタ97が設けられ、当該モニタは、遊技盤50の背面から視認可能となっている。また、当該モニタの表示は、主制御基板100により制御される。
ここで、設定値とは、後述する特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)に影響を与える値である。本実施形態における設定値は、設定値1、設定値2、設定値3、設定値4、設定値5、及び設定値6の計6段階が設けられており、設定されている設定値(以下、「現在の設定値」と称する場合がある)の値が大きくなるに従って特図当否判定の有利度が高くなるように構成されており、設定値に応じた特図当否判定の詳細は、後述する。なお、以降の説明では、設定値1、設定値3、設定値5を総称して奇数設定値と、設定値2、設定値4、設定値6を総称して偶数設定値と、設定値1、設定値2、設定値3を総称して低設定値と、設定値4、設定値5、設定値6を総称して高設定値と称する場合がある。また、設定値の段階は、複数段階あれば、6段階に限らない。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理及び設定確認処理の詳細は、後述する。
また、本実施形態では、設定されている設定値、ベース値、及び遊技停止状態の種別を同一の表示装置(主制御基板モニタ97)で表示しているが、これらの一部又は全部を別の表示装置に表示するようにしてもよい。
電源制御基板500には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40が設けられている。
設定基板41には、後述する復電時(電源投入時)の復帰状態を決定するための操作部として、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43が設けられている。更に、設定基板41には、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43を覆う透明性を有する設定基板カバー44がヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により開閉可能に設けられている。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キー600が挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
このように、遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40、設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)の操作が困難となる。
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、更に、タンクレール47及び払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<遊技機10の制御構成>
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、又は遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、ベース値が格納される領域(RAM103のベース値に係る領域)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)と、RAM103のベース値に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103のベース値に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と、RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、主制御基板モニタ97、普通電動役物ソレノイド62及び特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。更に、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42、及びRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線及び1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37及びカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ画像及び音響を指示する画像制御コマンド、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像及び音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
また、第1副制御基板200は、演出ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
また、第1副制御基板200は、可動装飾体22及びサブ表示部823と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。
そして、可動装飾体22及びサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
払出制御基板400は、CPU401、ROM402及びRAM403(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、及び電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、及び払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、及び払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
<遊技機10の機能構成>
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて図8〜図10を参照することとする。
主制御基板100は、図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、及び電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一又は複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、及び普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2及び普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1又は特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特図1保留カウンタ及び特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報及び特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。但し、優先変動ではなく、保留された順に作動保留情報が使用される形態とされてもよい。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、及び特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一又は同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、更に、本実施形態では、後述する普図高確中に特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定が規制されるため、当該事前判定に対応する事前判定コマンドの送信も規制される。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、及び特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
ここで、図8(a)〜図8(c)、図9(a)及び図9(b)は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値を予め定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「−」が記載された結果は当選することはない。更に、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルとを用いて、大当り、ハズレのいずれに当選するかを抽選によって判定する特図当否判定を実行する。
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選テーブルは、特図1及び特図2で共通して用いられる。当該判定で用いられる乱数の範囲は、0〜65535であるため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には205/65536(約1/319.6)、現在の設定値が設定値2である場合には210/65536(約1/312.0)、現在の設定値が設定値3である場合には215/65536(約1/304.8)、現在の設定値が設定値4である場合には220/65536(約1/297.8)、現在の設定値が設定値5である場合には225/65536(約1/291.2)、現在の設定値が設定値6である場合には230/65536(約1/284.9)の確率で大当りが導出される。
同様に、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には445/65536(約1/147.2)、現在の設定値が設定値2である場合には455/65536(約1/144.0)、現在の設定値が設定値3である場合には466/65536(約1/140.6)、現在にお設定値が設定値4である場合には477/65536(約1/137.3)、現在の設定値が設定値5である場合には488/65536(約1/134.2)、現在の設定値が設定値6である場合には499/65536(約1/131.3)の確率で大当りが導出される。
このように、本実施形態では、特図低確及び特図高確のそれぞれにおいて、大当りが導出される確率は設定値ごとに異なり、いずれの設定値においても、特図低確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値が、特図高確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値よりも大きくなっている。そのため、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
また、本実施形態では、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、1:約2.2)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、及び四捨五入のいずれか)の比率が一定となることを指す。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
また、上述の遊技盤50の説明では省略したが、遊技盤50の前面には、特図低確における大当り確率及び特図高確における大当り確率の設定値ごとの設計値(いずれも分子を1とした場合の確率であることが好ましい)が、前枠20が閉鎖している状態で前面側から視認可能な位置に記載されている。そのため、遊技者は、これらの確率の設計値を認識することができる。
なお、これらの確率は、設定値ごとの大当り確率をすべて記載する必要はなく、例えば、特図低確における大当り確率を「1/284.9〜1/319.6」や、特図高確における大当り確率を「1/147.2〜1/131.3」のように、設定値2〜設定値5の大当り確率を記載しないようにしてもよい。すなわち、最も高い確率と最も低い確率のみを記載するようにしてもよい。このようにすることで、確率の記載スペースを有効利用することができる。
特に、特図高確における大当り確率を記載せずに特図低確における大当り確率(特図低確における大当り確率のみ)を記載するようにしてもよく、この場合には、設定値ごとの特図低確における大当り確率をすべて記載してもよいし、一部(最も高い確率と最も低い確率)を記載するようにしてもよい。いずれの場合であっても、特図高確における大当り確率よりも遊技者が関心を持つ特図低確における大当り確率を記載しつつも、特図高確に確率の記載スペースをより有効利用することができる。また、これらの確率の記載は、メイン表示部81の表示に置き換えてもよい。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルとを用いて、特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(b)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1で大当りが導出された場合には、50/100(1/2)の確率で図柄A、40/100(1/2.5)の確率で図柄B、10/100(1/10)の確率で図柄Cが停止図柄として決定され、これらの確率は設定値に依存しない。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ後述する普図高確となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が9であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。更に、図柄Cは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄である。よって、図柄Cは、ラウンド数において図柄Bよりも有利な図柄であり、図柄B及び図柄Cは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において図柄Aよりも有利な図柄であると言える。
図8(c)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0〜99である。そのため、特図2で大当りが導出された場合には、65/100(約1/1.53)の確率(すべての設定値で同一)で図柄a、35/100(約1/2.85)の確率(すべての設定値で同一)で図柄bが停止図柄として決定され、これらの確率も設定値に依存しない。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が4であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ普図高確となる通常図柄である。よって、図柄aは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において図柄bよりも有利な図柄であると言える。
このように、本実施形態では、特図1及び特図2のいずれにおいても、各停止図柄が導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定であり、特図停止図柄抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
なお、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特図1のハズレ時は図柄D、特図2のハズレ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
また、本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターンを決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態と今回の特図当否判定の結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定し、決定した特図変動パターンに基づいて変動時間を決定する。
なお、遷移条件等の詳細は後述するが、本実施形態における特図変動パターン導出状態には、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、及び特図変動パターン導出状態PCが存在する。そして、上述の特図変動パターンの決定方法は、特図変動パターン導出状態PAでは特図1の図柄変動で採用され、特図変動パターン導出状態PB及び特図変動パターン導出状態PCでは特図2の図柄変動で採用され、各特図変動パターン導出状態における他方の特図の図柄変動は、特図当否判定の結果に応じて予め定められた一の特図変動パターンが決定される。
図9(a)は、特図変動パターン導出状態PA時の特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜999である。そのため、特図変動パターン導出状態PA時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、900/1000の確率で特図変動パターンHNP、66/1000の確率で特図変動パターンHRP、18/1000の確率でHSP−A、10/1000の確率でHSP−B、6/100の確率でHSP−Cが決定され、これらの確率は設定値に依存しない。なお、当該場合には、特図変動パターンASP−A〜特図変動パターンASP−Cが決定されることはない。また、詳細は図9(b)を用いて後述するが、特図変動パターンHNPが決定された場合には、特図変動パターンHNPに紐づけられた複数の特図変動パターンの中から、図柄変動開始時の特図1保留カウンタの値に対応する特図変動パターンが更に特定される。
特図変動パターン導出状態PA時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、250/1000の確率で特図変動パターンASP−A、350/1000の確率で特図変動パターンASP−B、400/1000の確率で特図変動パターンASP−Cが決定され、これらの確率も設定値に依存しない。なお、当該場合には、特図変動パターンHNP〜特図変動パターンHSP−Cが決定されることはない。
また、図示は省略するが、特図変動パターン導出状態PB及び特図変動パターン導出状態PCにおいても、特図変動パターン導出状態PA時と同様に、特図当否判定の結果に応じて特図変動パターンを抽選する。
図9(b)は、特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、上述の通り、当該抽選では、特図1保留カウンタの値を用いて特図変動パターンが更に特定される。
まず、図9(b)に示す通り、特図変動パターンHNPには、変動時間が3200ms(ミリ秒)の特図変動パターンHNP−A、変動時間が5600msの特図変動パターンHNP−B、変動時間が8000msの特図変動パターンHNP−C、変動時間が11200msの特図変動パターンHNP−Dがあり、この順に変動時間が長い。
そして、この抽選で用いられる乱数(図9(a)で示した抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0〜999である。そのため、特図1保留カウンタ=3(保3)である場合には、1000/1000の確率で特図変動パターンHNP−Aが決定され、この確率は設定値に依存しない。同様に、特図1保留カウンタ=2(保2)である場合には、150/1000の確率で特図変動パターンHNP−Aが、850/1000の確率で特図変動パターンHNP−Bが決定され、特図1保留カウンタ=1(保1)である場合には、50/1000の確率で特図変動パターンHNP−Aが、150/1000の確率で特図変動パターンHNP−Bが、800/1000の確率で特図変動パターンHNP−Cが決定され、特図1保留カウンタ=0(保0)である場合には、50/1000の確率で特図変動パターンHNP−Bが、100/1000の確率で特図変動パターンHNP−Cが、850/1000の確率で特図変動パターンHNP−Dが決定され、これらの確率も設定値に依存しない。
このように、特図変動パターンHNPが決定された場合には、特図1保留カウンタの値によって決定され易い特図変動パターン(変動時間)が異なる。より具体的には、特図1保留カウンタの値が小さくなるほど長い図柄変動が決定され易くなる(特図1保留カウンタの値が大きくなるほど短い変動時間が決定され易くなる)。
なお、このような特図変動パターンHNPに対応する特図変動パターン(以下、「基本特図変動パターン」と称する場合がる)は、特図変動パターン導出状態PBや特図変動パターン導出状態PCにおいても存在し、対応する基本特図変動パターンの種類やそれぞれの長さは異なるが、その傾向(保留カウンタ(特図変動パターン導出状態PBと特図変動パターン導出状態では、特図2保留カウンタの値)の値と決定され易い特図変動パターン(変動時間)の関係性)は特図変動パターン導出状態PAと同様である。
本実施形態では、図9(a)及び図9(b)に示されるように、特図変動パターンHNPが抽選により決定された場合には、二段階目の抽選で特図変動パターンHNP−A〜HNP−Dが決定されるが、これらは一回の抽選で決定されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、上述の特図停止図柄抽選と同様に、特図変動パターン導出状態及び特図当否判定の結果が同一であれば、各特図変動パターンが導出される確率は、設定される設定値によらない。
また、特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、及び決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、及び普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選(すべての設定値で共通)によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定でハズレとなった場合には、特図1、特図2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選(すべての設定値で共通)によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
また、本実施形態では、普図に関する抽選(普図当否判定、普図停止図柄抽選、及び普図変動パターン抽選)のいずれにおいても各抽選結果が導出される確率は、設定値に関わらず一定であり、普図に関する抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
なお、本実施形態は、上述の通り、設定される設定値に基づいて特図当否判定で大当りに当選する確率が定まり、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定で大当りに当選する確率が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなるように構成されているが、特図当否判定に加え、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)において有利な結果が導出される確率に設定差を設けるようにしてもよい。また、特図当否判定を含まず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、及び普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(又は判定)において有利な結果が導出される確率に設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。すなわち、設定される設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されていればよい。
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
図柄表示制御手段145は、特図1の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1及び特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、図10(a)及び図10(b)を参照しながら説明する。なお、図10(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図10(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
図10(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態は、特図低確かつ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態PA、特図高確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PB、及び特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PCで構成され、大当り遊技中を除いて特図抽選状態及び普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA〜特図変動パターン導出状態PC間の遷移条件には、遷移条件(i)〜遷移条件(iii)がある。遷移条件(i)は確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は100回目の図柄変動の終了となる。なお、特図変動パターン導出状態PCにおいて通常大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PCが設定される(遷移条件(iii)における図柄変動のカウントが0から開始される)こととなる。
また、図10(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、及び特図変動パターン導出状態PCのそれぞれの平均変動時間(当該特図変動パターン導出状態において選択され得る特図変動パターンの変動時間に対して出現率(当該特図当否判定の結果が導出される確率に対して当該特図変動パターンの当選確率を掛け算することで導出される、任意の図柄変動において発生し得る確率)を掛け算することで導出される変動時間の総和)は、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PBの順に短くなる。これは、主に、各特図変動パターン導出状態において最も選択される割合が高い上述の基本特図変動パターンの変動時間の長さの差に起因する。
更に、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PCの平均時間の差は、特図変動パターン導出状態PCの平均変動時間と特図変動パターン導出状態PBの差よりも大きい。
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、及び特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、メインエラー制御手段165は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176、設定変更手段177、設定確認手段178、及び遊技可能状態移行手段179を備える。
復帰状態設定手段176は、復電時の復帰状態当該RAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せ、及び復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて設定する復帰状態設定処理を実行する。当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、及び遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)があり、当該処理のフローは省略するが、上記復帰条件に対応する復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細は後述する。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、特図低確及び普図低確が設定されることとなる。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態であり、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。なお、設定変更状態及び設定確認状態の詳細は後述する。
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
なお、本実施形態におけるRAM異常チェックでは、ベース値に係る領域に対しても異常があるか否かが判断されるが、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
また、復帰状態設定処理では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、かつRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域がクリアされるが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
設定変更手段177は、設定変更状態が設定された場合に、設定値の変更を可能とする設定変更処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
設定確認手段178は、設定確認状態が設定された場合に、設定値の確認を可能とする設定確認処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理(ベース値の表示態様については、後述)、及びデバイスの初期設定が実行される。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。
また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過するまでセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、及び当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域記憶させる処理、及びRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
第1副制御基板200は、図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段250、サブ情報記憶手段260、及びサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、及び大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態PAには通常モード、特図変動パターン導出状態PBには確変モード、特図変動パターン導出状態PCには低確時短モードが対応する。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。なお、演出ルート決定手段222は、当該図柄変動に対応する特図変動パターンが上述の特図変動パターンHNPであった場合には、事前判定コマンドが送信された場合に演出ルートは決定せず、図柄変動の開始時に、変動開始コマンドに含まれる特図変動パターン(特図変動パターンHNP−A〜特図変動パターンHNP−D)に基づいて演出ルートを決定する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
本実施形態では、図9(a)及び図9(b)で示した特図変動パターンのそれぞれに対し、互いに異なる一の演出ルートが対応する。そして、これらの演出ルートは、今回の(演出ルートが決定された)図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであること(大当りではないこと)を報知するハズレ演出ルートと、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する大当り演出ルートに大別される。更に、ハズレ演出ルートには、発展演出が実行されない非発展ハズレ演出ルートと、発展演出が実行されない発展ハズレ演出ルートがある。ここで、発展演出とは、装飾図柄の変動表示以外の演出を用いて今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであるか否かを報知する演出を指し、本実施形態では、互いに内容が異なる発展演出A〜発展演出Cの3種類が存在する。これらの発展演出は、大当り演出ルートにおいても実行される。以下、各特図変動パターンに対応する演出ルートの内容を説明する。
なお、本実施形態では、一の特図変動パターンに対して一の演出ルートが対応するが、複数の特図変動パターン間で同一の演出ルートが対応しなければ、一の特図変動パターンに対して複数の演出ルートを対応させてもよく、この場合には、複数の演出ルートから一の演出ルートを決定するようにすればよい。
まず、特図変動パターンHNP−A〜特図変動パターンHNP−D及び特図変動パターンHRPに対応する演出ルートには、上述の非発展ハズレ演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンHNP−A〜特図変動パターンHNP−Dには、装飾図柄がリーチ状態とならずに装飾図柄がバラケ目で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。
特図変動パターンHRPには、装飾図柄がリーチ状態となり、その後、後述する発展演出が実行されずに装飾図柄がバラケ目で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。
次に、特図変動パターンHSP−A〜特図変動パターンHSP−Cには、上述の発展ハズレ演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンHSP−A〜特図変動パターンHSP−Cには、装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。但し、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP−Aには、上述の発展演出Aが対応し、特図変動パターンHSP−Bには、上述の発展演出Bが対応し、特図変動パターンHSP−Cには、発展演出Cが対応する。
また、特図変動パターンASP−A〜特図変動パターンASP−Cには、上述の大当り演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンASP−A〜特図変動パターンASP−Cには、装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃い(すべての図柄列が停止され、各図柄列に同一の装飾図柄が停止された状態)で停止表示される演出ルートが対応する。但し、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP−Aには、上述の発展演出Aが対応し、特図変動パターンASP−Bには、上述の発展演出Bが対応し、特図変動パターンASP−Cには、発展演出Cが対応する。
このように、本実施形態では、特図変動パターンHSP−Aに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP−Aに対応する演出ルートを、特図変動パターンHSP−Bに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP−Bに対応する演出ルートを、特図変動パターンHSP−Cに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP−Cに対応する演出ルートを対応づけている(対応づけられた演出ルートの演出の過程同士が酷似する)。そのため、発展演出A〜発展演出Cが実行される図柄変動において、遊技者に大当り当選の期待感を抱かせることができる。そして、発展演出A〜発展演出Cが実行される演出ルートが決定される上述の特図変動パターンは、大当りを期待させる特図変動パターンとなる。
また、図9(a)で示した通り、特図当否判定の結果がハズレの場合には、発展演出Aが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンHSP−A、発展演出Bが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンHSP−B、発展演出Cが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンHSP−Cの順に決定され難くなる。そして、特図当否判定の結果が大当りの場合には、発展演出Aが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンASP−A、発展演出Bが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンASP−B、発展演出Cが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンASP−Cの順に決定され易くなる。そのため、発展演出A、発展演出B、発展演出Cの順に大当り当選の期待感を高めることができる。
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図1保留カウンタと特図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
このため、演出制御手段(先読み演出制御手段224)は、対象の図柄変動より手前の図柄変動において、その図柄変動における大当りの当選期待度を示唆する先読み演出を開始させることが可能ということができる。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出ルート決定手段222は、決定された演出ルートの各段階において、実行する演出の内容(演出パターン)を、当該演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
演出の内容を決定する段階としては、例えば、図柄変動の開始時があり、演出内容決定手段225は、当該段階においてステップアップ演出の実行有無を抽選する。
なお、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PA設定時において最も変動時間が短い特図変動パターンHNP−Aが決定された場合には、当該抽選が実行されない(当該抽選に当選することはない)。そして、ステップアップ演出の実行有無の抽選に当選した場合には、ステップアップ演出種別を決定する抽選及び設定示唆種別抽選等のステップアップ演出の詳細を決定する抽選を実行する(詳細は、後述)。
更に、演出内容決定手段225は、発展演出が実行される演出ルート(発展ハズレ演出ルート又は大当り演出ルート)が決定されている場合には、当該段階において、設定値に関する示唆の実行有無の抽選や設定示唆種別抽選等のような発展演出の詳細を決定する抽選を実行する(詳細は、後述)。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、決定された特図の停止図柄に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。
具体的には、図柄B、図柄C、及び図柄aには奇数図柄揃いを、図柄Aと図柄bには偶数図柄揃いを、図柄Dと図柄cにはバラケ目を、対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
特に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合(後述する設定変更開始コマンドが送信された場合)に、演出表示装置80を用いて設定変更中であることを報知させるための演出データを読み出し、当該演出データによって開始された報知は、当該設定変更状態が終了して遊技可能状態となる場合(設定変更終了コマンドが送信された場合)に終了する。同様に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合(後述する設定確認開始コマンドが送信された場合)に、演出表示装置80を用いて設定確認中であることを報知させるための演出データを読み出し、当該演出データによって開始された報知は、当該設定確認状態が終了して遊技可能状態となる場合(設定確認終了コマンドが送信された場合)に終了する。なお、これらの報知の詳細は省略するが、当該報知は現在の設定値を特定不可能な(特定可能な態様ではない)報知であり、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。このようにすることで、設定値の変更や設定値の確認に対する作業効率及びセキュリティを高めることができる。更に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴う場合)には、RAMクリア処理を伴って遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出し、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴わない場合)には、RAMクリア処理を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
更に、通常演出制御手段220は、設定変更終了コマンドが送信された場合に、設定変更フラグをONにし(RAM203の領域に設定変更フラグを記憶させ)、電断時に当該フラグをOFFにする。そのため、当該フラグの状態によって設定変更の有無を判断可能となる。なお、当該フラグは、後述するステップアップ演出の詳細を決定する抽選(特に、設定示唆種別抽選)に用いられる。但し、通常演出制御手段220は、電断時間が所定時間(例えば、3時間)以下等のように設定変更有無の判断タイミングとして適切でない場合には、設定変更の有無を判断せず、設定変更フラグをOFFとしてもよい。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
可動役物制御手段250は、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22及びサブ表示部82へ送信する。
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。なお、各画像制御コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
<設定変更処理>
次に、図11を用いて、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合に設定変更手段177によって実行される設定変更処理の詳細を説明する。なお、図11は、設定変更処理のフローを示す図である。
最初のステップS101では、設定値が正常範囲(設定値1〜設定値6)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS105に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS103に進む。
ステップS103では、設定値に1を設定する。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
ステップS105では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS107では、設定変更開始コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定変更中であることを報知させるためのコマンドである。
ステップS109では、現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS111では、RAMクリアスイッチ43がOFFからONになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS113に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS115に進む。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS113に進むようにしてもよい。
ステップS113では、設定値を更新する。具体的には、現在の設定値に1を加算し、設定値が3を超える場合には、設定値に1を設定する。
なお、設定値が更新(加算)された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も更新される。
ステップS115では、設定キースイッチ42がONからOFFになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS117に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS111に戻る。
ステップS117では、表示していた設定値を非表示にし、現在の設定値を設定値として確定する。
ステップS119では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS121では、設定変更終了コマンドを第1副制御基板200及び払出制御基板400に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、設定変更状態の終了及び確定された設定値を第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
ステップS123では、遊技可能状態を設定し、その後、設定変更処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、上述の遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
このように、本実施形態に係る遊技機10は、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている設定値によって大当りに当選する確率が定まり、設定されている設定値を変更可能な遊技機であるといえる。
<設定確認処理>
次に、図12を用いて、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合に設定確認手段178によって実行される設定確認処理の詳細を説明する。なお、図12は、設定確認処理のフローを示す図である。
最初のステップS201では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS203では、設定確認開始コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定確認中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
ステップS205では、現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS207では、設定キースイッチ42がONからOFFに変化したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS209に進み、当該条件が充足されなかった場合には再びステップS207の判定を実行する。
ステップS209では、設定値を非表示にする。
ステップS211では、設定確認終了コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、設定確認状態が終了したことを第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
ステップS213では、遊技可能状態を設定し、その後、設定確認処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、上述の遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
<主制御基板モニタ97の表示態様>
次に、図13を用いて、主制御基板モニタ97の表示態様について説明する。なお、図13は、状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。
図12に示す通り、主制御基板モニタ97は、横方向に連続的に配置された4つの7セグメントディスプレイ(以下、「7セグ」と略称する場合がある)で構成されるとともに、各7セグの右下には、ドット状のLEDが設けられている。なお、各情報を表示する際には、各情報は右詰めで表示される。
より具体的には、現在の設定値は、右端の7セグを用いて表示され、遊技停止状態の種別は、右端の7セグ及び右から2番目の7セグを用いて表示される。また、ベース値の表示については、ベース値の表示であることを示す「bL.」を、左端の7セグ、左から2番目の7セグ、及び左から2番目の7セグの右下のドット状のLEDを用いて表示し、導出したベース値を、右端の7セグ及び右から2番目の7セグを用いて表示する。なお、ベース値が100を超える場合には、「bL.99.」と表示する。
また、特段の説明がない限り、本実施形態における「ベース値の表示」とは、ベース値の表示であることを示す表示(「bL.」の表示)及びベース値自体の表示を合わせて表示することを指す。
ここで、現在の設定値を特定可能な表示、及び遊技停止状態の種別を特定可能な表示は、互いに異なる態様であれば、本実施形態における態様に限らず、種々の態様を採用してもよい。
また、上述の通り、設定変更状態及び設定確認状態では、主制御基板モニタ97に設定値が表示され、遊技停止状態では、主制御基板モニタ97に遊技停止状態の種別(「E1」又は「E2」)が表示され、各表示が表示される期間は、対応する復帰状態が設定されている期間と一致しているが、対応する復帰状態が設定されている期間の一部で表示されるようにしてもよい。
また、上述のベース値に関する説明において説明を省略したが、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数が300となるまで(アウト球数が0〜299の範囲)では、主制御基板モニタ97に「bL.−−」を表示し(ベース値自体を表示せず)、アウト球数が300〜60000の範囲では、主制御基板モニタ97にリアルタイムのベース値を表示し、いずれの範囲においても「bL.」を点滅させる。一方、アウト球数が60001以降の範囲では、上述の通り、手前の区間で導出されたベース値を表示し、当該範囲では、「bL.」を常時点灯させる(点滅させない)。そのため、ベース値の表示が常時点灯しているか否(点滅しているか)か、又はベース値の表示の有無によって、RAM103のベース値に係る領域がクリアされたか否かを認識させることができる。
なお、「bL.」を点滅させる場合には、ベース値の整数部分を示す7セグについても点滅させるようにしてもよいが、当該7セグについては常時点灯させることが好ましい。
また、本実施形態では、点滅の有無で識別可能としているが、例えば、点灯色を変える等、点滅の有無を含む点灯態様の差異で識別可能にする方法であれば、いずれの方法を採用してもよい。
また、初回電源投入からの「bL.−−」を表示させる期間を規定するアウト球数の閾値は、300に限らず、ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数(本実施形態では、60000)の10%未満の値であれば、いずれの値を採用してもよい。
ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数についても、60000に限らず、60000(1分間に100程度の打ち出しスピードで営業日あたりに打ち出される球数(100×60(分)×10(時間)))に近しい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
また、本実施形態では、設定変更状態及び設定確認状態において表示されていた設定値が非表示になった直後に(遊技者が認識できない程度の時間を挟んで)ベース値を表示しているが、設定値を非表示にした後に遊技者が認識できる程度の時間を空けてベース値の表示を開始するようにしてもよい。なお、一度表示されたベース値は、電断が発生するまで表示され続けることとなる。
<設定キースイッチ42の態様、及びRAMクリアスイッチ43の態様>
次に、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明するのに先立ち、図14(a)〜図14(d)を用いて、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組合せについて説明する。なお、図14(a)〜図14(d)は、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組合せのパターンを示す図である。
まず、設定キースイッチ42及びRAMクリアスイッチ43のそれぞれは、一方の位置から他方の位置に変位する変位部(図示省略)と、当該変位部をいずれかの位置で検知するセンサ(図示省略)を備えており、主制御基板100のCPU101は、当該センサの検知結果によって各スイッチの態様を把握することができる。
設定キースイッチ42を操作する際には、図14(a)〜図14(d)に示す通り、設定キースイッチ42に設定キー600を挿入する必要がある。より具体的には、設定キースイッチ42は、図14(a)及び図14(b)に示す設定キー600を挿入した状態(以下、「設定キースイッチ42がOFF」と表現する場合があり、当該状態は設定キー600の挿入の有無とは無関係)で、図14(c)及び図14(d)に示すように、挿入面に向かって右回りに90度回転させることで、設定キースイッチ42が操作された状態(以下、「設定キースイッチ42がON」と表現する場合がある)となる。
なお、設定キースイッチ42は、OFFの状態となる位置、及びONの状態となる位置のそれぞれにおいて、外力を要することなく、変位部を保持することができる。
また、設定キー600は、設定キースイッチ42がONの状態で抜去することができない。
また、RAMクリアスイッチ43は、当該スイッチの上面を押下することで操作可能となる。より具体的には、図14(a)及び図14(c)に示す状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がOFF」と表現する場合がある)で、図14(b)及び図14(d)に示すように、当該スイッチの上面を押下することで、RAMクリアスイッチ43が操作された状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がON」と表現する場合がある)となる。
なお、RAMクリアスイッチ43は、変位部をOFFの状態となる位置に付勢して保持している。そのため、RAMクリアスイッチ43は、OFFの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ONの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持できないようになっている。
このように、復電時の設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組合せとしては、図14(a)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、図14(b)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せ、図14(c)に示す、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、及び図14(d)に示す、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せの4パターンが存在する。
<復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態>
続いて、図15に示す表を用いて、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合における復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明する。なお、上述の通り、本実施形態における復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態は、RAM103に異常があるか否か、直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様との組合せ、及び復電時の中枠開扉センサ76の状態によって決定される。
ここで、図15(a)及び図15(b)は、復電時に異常(RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図15(a)は復電時に中枠17が開放状態である場合、図15(b)は復電時に中枠17が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。なお、復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態を決定する処理フロー(図示省略)においては、RAMクリアスイッチ43の態様、中枠開扉センサ76の状態、及び設定キースイッチ42の態様を参照する順序は問わず、後述する表に示す関係性を満たせば、当該順序に限らず、いずれの順序を採用してもよい。なお、本実施形態では、RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合に、復電時に異常があるとしているが、RAM103のベース値に係る領域に異常がある場合を、RAM103の遊技に係る領域に異常がある、すなわち、復電時に異常があると取り扱ってもよい。
図15(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合1」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
また、場合1において、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せに対応する復帰状態は、本実施形態の対応関係に限定されないが、本実施形態のように、RAMクリアスイッチ43がONであることを少なくとも含む組合せに対して、RAMクリア処理を伴う復帰状態を対応させることで、誤ったRAMクリア処理の発生を抑えることができる。
図15(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合2」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図15(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図15(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
このように、本実施形態では、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に応じて設定される復帰状態が異なる。
更に、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、設定変更状態を設定する一方、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行されるとともに、遊技可能状態が設定される。更に、場合1及び場合2のいずれにおいても、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行されるとともに、遊技可能状態が設定される。このように、適切でない設定変更状態の設定を禁止する一方、RAMクリア処理は許容することで、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合における不正な設定変更を防ぎつつも、RAMクリア処理の操作性を高めることができる。
特に、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、RAMクリア処理が実行される。そのため、不正な設定変更が試みられた虞がある場合に有利な状態を維持しないようにすることができる。
また、上述の説明では省略したが、復電時に異常がある場合、直前の電断状態が遊技停止状態である場合、及び直前の電断状態が設定変更状態である場合のいずれかの場合では、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合にのみ、設定変更状態を経由して遊技可能状態に復帰させることができ、当該場合以外では、遊技停止状態となり、主制御基板モニタ97には遊技停止状態の種別(「E1」又は「E2」)が表示される。なお、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態である場合には、上述の復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合と同様の挙動となる。
また、本実施形態において、設定変更状態及び設定確認状態は、復電時にのみ設定される可能があり、いずれも復電時以外に設定されることはない。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
以上説明した通り、本実施形態に係る遊技機10は、賞球の付与に関する有利度が異なる設定値を任意に設定可能に構成されており、このような設定値を有するパチンコ機における遊技の興趣を高めて稼働を向上させるために有効な手段の一つとして、設定値に関する示唆(現在の設定値の示唆だけでなく、設定値の変更の示唆を含む)を実行する機能が挙げられる。これに対し、本実施形態では、ステップアップ演出及び発展演出を用いて設定値に関する示唆を実行する機能を実現している。以下、当該機能の詳細を説明する。
<ステップアップ演出の態様>
まず、図16(a)〜図16(c)、図17(a)及び図17(b)を用いて、ステップアップ演出の態様について説明する。図16(a)〜図16(c)は、ステップアップ演出の具体例を示す図であり、図17(a)は、ステップアップ演出の段階ごとの表示内容を整理した表であり、図17(b)は、第一設定示唆種別とその表示内容を示す図である。
図16(a)には、1段階目(最初の段階)で黒板を模した画像(以下、単に「黒板」と称する)黒板上に「この変動は・・・」との文字が表示され、2段階目で黒板上に「チャンス!」との文字が表示され、3段階目(最終段階)で黒板上に「いや、大チャンス!」との文字が表示されている様子が示されている。これは、後述するステップアップ演出種別NSU3−Aが決定された場合に実行されるステップアップ演出を示した例である。なお、詳細は後述するが、この例には、設定値に関する示唆を行う態様となる段階が含まれていない。
図16(b)には、1段階目で黒板上に「この台は・・・」との文字が表示され、2段階目で黒板上に「昨日と違うかも」との文字が表示され、3段階目で黒板上に「チャンス!」との文字が表示されている様子が示されている。これは、ステップアップ演出種別SSU3−Aが決定された場合に実行されるステップアップ演出を示した一例である。なお、この例には、設定値に関する示唆(特に、設定値の変更の示唆)を行う態様となる段階(2段階目)が含まれている。
図16(c)には、1段階目で黒板上に「この台は・・・」との文字が表示され、2段階目で黒板上に「良いかも」との文字が表示され、3段階目で黒板上に「大チャンス!」との文字が表示されている様子が示されている。これは、ステップアップ演出種別SSU3−Bが決定された場合に実行されるステップアップ演出を示した一例である。なお、この例には、設定値に関する示唆(特に、現在の設定値の示唆)を行う態様となる段階(2段階目)が含まれている。
このように、ステップアップ演出は、段階的に演出が進行する(段階的に態様が変化する)演出であり、その内容は後述するステップアップ演出種別によって決まる。そして、ステップアップ演出には、ステップアップ演出種別によって設定値に関する示唆を含む場合と、当該示唆を含まない場合とがある。更に、図16(a)〜図16(c)で示した例は、いずれも3段階目まで演出が進行する(3段階目で終了する)ステップアップ演出であったが、ステップアップ演出種別によっては1段階目で終了する場合や2段階目で終了する場合がある。なお、以降の説明では、ステップアップ演出種別に対応するステップアップ演出を、単にステップアップ演出種別で表現する場合がある。また、本実施形態におけるステップアップ演出の段階数は3段階であるが、これに限らず、複数段階であれば、いずれの段階数を採用してもよい。
このため、遊技機10において、演出制御手段(演出内容決定手段225)は、段階的に演出が進行可能なステップアップ演出を実行させることが可能なものであると換言できる。
図17(a)に示す通り、本実施形態におけるステップアップ演出種別には、ステップアップ演出種別NSU1〜ステップアップ演出種別SSU3−Cの計12種類が存在する。各ステップアップ演出種別の各段階の態様(黒板上に表示される文字の内容)は、この表に示す通りである。なお、「−」の記載は、当該段階が存在しないこと(手前の段階でステップアップ演出が終了すること)を示している。例えば、2段階目から「−」が記載されているステップアップ演出種別NSU1及びステップアップ演出種別SSU1は、1段階目で終了するステップアップ演出となる。
また、「※設定示唆」の記載は、当該段階で設定値に関する示唆が実行される段階であることを示している。当該段階の態様は、後述する第一設定示唆種別抽選で決定される第一設定示唆種別に依存し、当該種別の種類及び当該種類に対応する態様(黒板上に表示される内容)は、図17(b)に示す通りである。
具体的には、「変更示唆」には、「昨日と違うかも」との文字が対応し、「奇数設定示唆」には、「奇数かも」との文字が対応し、「偶数設定示唆」には、「偶数かも」との文字が対応し、「高設定示唆」には、「良いかも」との文字が対応する。なお、「変更示唆」は、設定値の変更の示唆にあたる第一設定示唆種別であり、「奇数設定示唆」〜「高設定示唆」は、現在の設定値の示唆にあたる第一設定示唆種別であり、その根拠は、第一設定示唆種別抽選の詳細とともに説明する。
<第一設定示唆種別抽選>
次に、図18(a)及び図18(b)を用いて、第一設定示唆種別抽選の詳細を説明する。図18(a)及び図18(b)は、第一設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。
図18(a)は、上述の設定変更フラグがONである場合(設定変更処理が実行された場合)の第一設定示唆種別抽選で用いられる抽選テーブルを、図18(b)は、設定変更フラグがOFFである場合(設定変更処理が実行されなかった場合)の第一設定示唆種別抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。なお、これらの抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜999であり、当該乱数は、後述するステップアップ演出種別抽選で用いられる乱数とは異なる。
具体的に見ると、図18(a)の「変更示唆」の段では、設定値1〜設定値6のいずれにも抽選値300が対応づけられている。一方、図18(b)の「変更示唆」の段は、設定値1〜設定値6のいずれにも抽選値100が対応づけられている。したがって、「変更示唆(「昨日と違うかも」との文字)」は、設定変更処理が実行された場合に決定される割合が高く、設定値が変更されたことを示唆する第一設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した設定値の変更の示唆にあたる。
このため、遊技機10において、演出制御手段(演出内容決定手段225)は、設定されている設定値が変更されたことを示唆する変更示唆演出を実行させることが可能であると換言できる。
なお、当該第一設定示唆種別における設定変更処理が実行された場合の抽選値と設定変更処理が実行されなかった場合の抽選値との差(200)は、他の第一設定示唆種別における当該差(例えば、「奇数設定示唆」では100)のいずれよりも大きい。
図18(a)の「奇数設定示唆」の段では、設定値1、設定値3、設定値5に対応する抽選値(順に、420、410、390)がいずれも、設定値2、設定値4、設定値6に対応する抽選値(順に、240、200、200)よりも大きい。したがって、「奇数設定示唆(「奇数かも」との文字)」は、現在の設定値が奇数設定値であることを示唆する第一設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した現在の設定値の示唆にあたる。
図18(a)の「偶数設定示唆」の段では、設定値2、設定値4、設定値6に対応する抽選値(順に、410、380、380)がいずれも、設定値1、設定値3、設定値5に対応する抽選値(順に、230、240、190)よりも大きい。したがって、「偶数設定示唆(「偶数かも」との文字)」は、現在の設定値が偶数設定値であることを示唆する第一設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した現在の設定値の示唆にあたる。
図18(a)の「高設定示唆」の段は、設定値4〜設定値6に対応する抽選値(120)が、設定値1〜設定値3に対応する抽選値(50)よりも大きい。したがって、「高設定示唆(「良いかも」との文字)」は、現在の設定値が高設定値であることを示唆する第一設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した現在の設定値の示唆にあたる。
なお、上述した現在の設定値の示唆に関しては、図18(b)も同様の関係性となっているため、説明を省略する。
このため、遊技機10において、演出制御手段(演出内容決定手段225)は、設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行させることが可能であると換言できる。
このように、本実施形態における第一設定示唆種別には、設定値が変更されたことを示唆するものと、現在の設定値を示唆するものとが含まれている。なお、第一設定示唆種別の構成は、本実施形態に限らず、設定値が変更されたことを示唆する第一設定示唆種別を含まずに、現在の設定値を示唆する第一設定示唆種別のみとしてもよいし、現在の設定値を示唆する第一設定示唆種別を含まずに、設定値が変更されたことを示唆する第一設定示唆種別のみとしてもよい。
また、現在の設定値を示唆する第一設定示唆種別には、設定されている設定値を確定的に示唆する(特定可能とする)ものは含まれておらず、設定されている設定値を非確定的に示唆する(確定的には示唆しない或いは特定可能としない)ものしか設けられていない。但し、現在の設定値を示唆する第一設定示唆種別は、少なくとも2種類の設定値で決定される割合が異なるものであれば、本実施形態に記載のものに限らず採用することができる。例えば、現在の設定値を示唆する第一設定示唆種別は、設定されている設定値を確定的に示唆する(特定可能とする)ものを含んでもよい。
ところで、設定値に関する示唆を実行し過ぎた場合、当該示唆による推測精度が高まることによる稼働低下や、当該示唆の一回当たりの推測精度の低下により、設定値に関する示唆に対する注目度の低下を招いてしまう。そのため、本実施形態では、図19〜図22に示されるようにステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルにおいて、設定変更処理が実行された場合と設定変更処理が実行されなかった場合とで設定値に関する示唆を含むステップアップ演出種別に対応付られる抽選値を分けないことで、ステップアップ演出における設定値に関する示唆の発生割合を、設定変更処理が実行された場合と、設定変更処理が実行されなかった場合とで変わらないようにしている。
以上説明した通り、本実施形態におけるステップアップ演出には、少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含まないステップアップ演出(ステップアップ演出種別NSU2−A〜ステップアップ演出種別NSU2−C、及びステップアップ演出種別NSU3−A〜ステップアップ演出種別NSU3−C)と、少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含むステップアップ演出(ステップアップ演出種別SSU2、及びステップアップ演出種別SSU3−A〜ステップアップ演出種別SSU3−C)とがある。そして、後者のステップアップ演出における設定値に関する示唆が実行される段階を、一の段階(1段階目)よりも後の段階(2段階目)としている。そのため、設定値に関する示唆(現在の設定値の示唆、又は設定値の変更の示唆)を遊技者に認識させ易くすることができ、遊技の興趣を高めることができる。
このため、遊技機10において、ステップアップ演出には、特定のステップアップ演出(ステップアップ演出種別SSU2、及びステップアップ演出種別SSU3−A〜ステップアップ演出種別SSU3−C)があり、特定のステップアップ演出は、第一の段階と、第一の段階よりも後の第二の段階と、を含む演出であって、第二の段階において、設定されている設定値を示唆する態様となる演出であると換言できる。
また、遊技機10において、ステップアップ演出には、特定のステップアップ演出(ステップアップ演出種別SSU2、及びステップアップ演出種別SSU3−A〜ステップアップ演出種別SSU3−C)があり、特定のステップアップ演出は、第一の段階と、第一の段階よりも後の第二の段階と、を含む演出であって、第二の段階において、設定されている設定値が変更されたことを示唆する態様となる演出であると換言できる。
特に、本実施形態では、上述の少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含むステップアップ演出における1段階目を、設定値に関わらない態様(「この台は・・・」の文字)としている。そのため、設定値に関する示唆を遊技者により認識させ易くすることができる。ここで、設定値に関わらないとは、予め定められた一の態様、又は態様が決定されるにあたって現在の設定値及び設定変更処理の実行有無が参照されないことを指す。
よって、遊技機10において、特定のステップアップ演出(ステップアップ演出種別SSU2、及びステップアップ演出種別SSU3−A〜ステップアップ演出種別SSU3−C)は、第一の段階において、設定値に関わらない態様となる演出であると換言できる。
更に、本実施形態では、この設定値に関わらない態様を、上述の少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含まないステップアップ演出には含まれないようにしている。そのため、設定値に関する示唆を遊技者により認識させ易くすることができる。
また、詳細は後述するが、本実施形態では、ステップアップ演出種別を決定するにあたり、特図当否判定の結果に基づいて決定される特図変動パターンを参照している。そのため、本実施形態におけるステップアップ演出は、いずれも大当りの当選期待度を示唆していると言える。
また、本実施形態では、上述の少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含むステップアップ演出における1段階目を、予め定められた一の態様としている。そのため、設定値に関する示唆を遊技者により認識させ易くすることができる。
また、本実施形態では、上述の少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含むステップアップ演出のうちの3段階目まで進行するステップアップ演出における3段階目についても、設定値に関わらない態様としている。すなわち、設定値に関する示唆が実行される段階を一の段階(2段階目)に限定している。そのため、設定値に関する示唆を遊技者により認識させ易くすることができる。
よって、遊技機10において、特定のステップアップ演出(ステップアップ演出種別SSU2、及びステップアップ演出種別SSU3−A〜ステップアップ演出種別SSU3−C)は、第一の段階及び第二の段階のいずれとも異なる段階を含む演出であって、第一の段階及び第二の段階のいずれとも異なる段階において、設定値に関わらない態様となる演出であると換言できる。
<ステップアップ演出種別抽選>
次に、図19〜図22を用いて、ステップアップ演出種別抽選の詳細を説明する。なお、当該抽選は、特図当否判定の結果に基づいて決定される特図変動パターンを参照して実行され、当該抽選で用いられる乱数の範囲は0〜999である。
図19、図20及び図21は、ハズレ時におけるステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。ここでのハズレ時とは、特図当否判定の結果がハズレであることを指す。
図19には、ハズレ時における基本特図変動パターンに対応するステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルが模式的に示されている。基本特図変動パターンが決定された場合におけるステップアップ演出種別それぞれに対応する抽選値は図19に示す通りである。
特図変動パターンHNP−Aが決定された場合、即ち特図変動パターン導出状態PA設定時において最も変動時間が短い特図変動パターンHNP−Aが決定された場合には、ステップアップ演出種別の抽選は実行されない(この抽選に当選することはない)。
特図変動パターンHNP−Bが決定された場合には、1段階目のみで終了するステップアップ演出種別NSU1又はSSU1が決定され、ステップアップ演出種別NSU1は900/1000の確率で、ステップアップ演出種別SSU1は100/1000の確率で決定される。
特図変動パターンHNP−Cが決定された場合には、1段階目のみで終了するステップアップ演出種別NSU1が900/1000の確率で、同ステップアップ演出種別SSU1が70/1000の確率で、2段階目まで進行するステップアップ演出種別SSU2が30/1000の確率で決定される。
特図変動パターンHNP−Dが決定された場合には、1段階目のみで終了するステップアップ演出種別NSU1が900/1000の確率で、同ステップアップ演出種別SSU1が60/1000の確率で、2段階目まで進行するステップアップ演出種別SSU2が40/1000の確率で決定される。
ここで、基本特図変動パターンHNPが決定されている場合において、特図1保留カウンタ=0(保0)の場合に、特図変動パターンHNP−Cが決定されかつ設定値に関する示唆が実行される(ステップアップ演出種別SSU2が決定される)確率は約0.3%(=(100/1000)×(30/1000))であり、特図変動パターンHNP−Dが決定されかつ設定値に関する示唆が実行される(ステップアップ演出種別SSU2が決定される)確率は約3.1%(=(850/1000)×(40/1000))である。
また、基本特図変動パターンHNPが決定されている場合において、特図1保留カウンタ=1(保1)の場合に、特図変動パターンHNP−Cが決定されかつ設定値に関する示唆が実行される(ステップアップ演出種別SSU2が決定される)確率は約2.2%(=(800/1000)×(30/1000))であり、特図変動パターンHNP−Dが決定されかつ設定値に関する示唆が実行される(ステップアップ演出種別SSU2が決定される)確率は0%である(決定されない)。
その他、基本特図変動パターンHNPが決定されている場合において、特図1保留カウンタ=2(保2)又3(保3)の場合には、特図変動パターンHNP−C又はHNP−Dが決定され得ないため、設定値に関する示唆も実行され得ない。
図20及び図21には、ハズレ時における、保留カウンタの値に依らない特図変動パターンに対応するステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルが、特図1保留カウンタの値ごとに示されている。図20(a)には、特図1保留カウンタ=0(保0)の場合に参照される抽選テーブルが示されており、図20(b)には、特図1保留カウンタ=1(保1)の場合に参照される抽選テーブルが示されており、図21(a)には、特図1保留カウンタ=2(保2)の場合に参照される抽選テーブルが示されており、図21(b)には、特図1保留カウンタ=3(保3)の場合に参照される抽選テーブルが示されている。
例えば、特図変動パターンHSP−Aが決定されている場合で、特図1保留カウンタ=0(保0)の場合には、300/1000の確率でステップアップ演出種別NSU1が、300/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Aが、130/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Bが、20/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Cが、130/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Aが、20/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Bが、5/1000の確率でステップアップ演出種別SSU1が、30/1000の確率でステップアップ演出種別SSU2が、50/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Aが、10/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Bが、5/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Cが決定される。
図20及び図21の例では、特図変動パターンHRP及びHSP−A〜HSP−Cが決定されている場合における、ステップアップ演出種別(NSU1〜NSU3−B)の抽選値は、特図1保留カウンタの値に依存せず、共通とされている。これらステップアップ演出種別は、設定値に関する示唆を含まないステップアップ演出を示す。
一方で、設定値に関する示唆を含むステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)に着目すると、特図1保留カウンタ=0(保0)の場合において、特図変動パターンHRPが決定されている場合には8%(=80/1000)で決定され、特図変動パターンHSP−A〜HSP−Cが決定されている場合にはそれぞれ9.5%(=95/1000)で決定される。
同様に、ステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)は、特図1保留カウンタ=1(保1)の場合において、特図変動パターンHRPが決定されている場合には6%(=60/1000)で決定され、特図変動パターンHSP−A〜HSP−Cが決定されている場合にはそれぞれ8.5%(=85/1000)で決定される。
同様に、ステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)は、特図1保留カウンタ=2(保2)の場合において、特図変動パターンHRPが決定されている場合には2%(=20/1000)で決定され、特図変動パターンHSP−A〜HSP−Cが決定されている場合にはそれぞれ4%(=40/1000)で決定される。
同様に、ステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)は、特図1保留カウンタ=3(保3)の場合において、特図変動パターンHRPが決定されている場合には1%(=10/1000)で決定され、特図変動パターンHSP−A〜HSP−Cが決定されている場合にはそれぞれ3%(=30/1000)で決定される。
なお、図19から図21に示されるように、ステップアップ演出種別NSU3−Cは、ハズレ時に決定され得る特図変動パターンが決定された場合には決定されないようになっている。
このように、本実施形態では、ハズレ時で基本特図変動パターンHNPが決定されており、かつステップアップ演出が実行される場合には、特図1保留カウンタの値(保留数)が少なくなる程、段階的に、設定値に関する示唆が実行される確率が高くなっている(0%、約2.2%、約3.4%)。
また、ハズレ時で特図変動パターンHRPからHSP−3が決定されており、かつステップアップ演出が実行される場合においても、特図1保留カウンタの値(保留数)が少なくなる程、段階的に、設定値に関する示唆が実行される確率が高くなっている(HRP:1%、2%、6%、8%、HSP−A〜HSP−C:3%、4%、8.5%、9.5%)。
設定値に関する示唆が実行される確率についてのこのような傾向は、具体的な数値は割愛するが、ハズレ時に各特図変動パターン(HHP〜ASP−C及びHNP−A〜HNP−D)が決定される確率を考慮しても、特図1保留カウンタの値(保留数)が少なくなる程、段階的に、設定値に関する示唆が実行される確率が高くなっている。
このため、遊技機10において、演出制御手段(演出内容決定手段225)は、設定示唆演出として、第一の設定示唆演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−Cに対応)を実行させることが可能であり、変更示唆演出として、第一の変更示唆演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−Cに対応)を実行させることが可能であり、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出は、開始が保留されている図柄変動の数(特図1保留カウンタ)が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が当該第一の数よりも大きい第二の数である場合よりも高い割合で実行される演出であると換言できる。
更に、当該第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−Cに対応)は、開始が保留されている図柄変動の数が第二の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が、第二の数よりも大きい第三の数である場合よりも高い割合で実行される演出であると換言できる。本実施形態では、一例として、第一の数が0(特図1保留カウンタ=0(保0))に対応し、第二の数が1(特図1保留カウンタ=1(保1))に対応し、第三の数が2(特図1保留カウンタ=2(保2))に対応する。
このように、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出の実行割合を、開始が保留されている図柄変動の数が少なくなる程、段階的に高くすることで、遊技球の発射を抑制し難くすることができる。
本実施形態では、図19〜図21に示されるとおり、ハズレ時に用いられるステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルが、基本特図変動パターンに対応するものと、それ以外の保留カウンタの値に依らない特図変動パターンに対応するものとで分けて示されているが、これらは、共通化されてもよい。この場合、特図変動パターンHNP−A〜HNP−Dに対応するステップアップ演出種別の抽選値は、保留カウンタの値によらず一定とされればよい。
図22は、大当り時におけるステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。ここで、大当り時とは、特図当否判定の結果が大当りであることを指す。
特図変動パターンが決定された場合におけるステップアップ演出種別それぞれに対応する抽選値は図22に示す通りである。例えば、特図変動パターンASP−Bが決定された場合には、110/1000の確率でステップアップ演出種別NSU1が、166/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Aが、220/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Bが、110/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Cが、220/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Aが、110/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Bが、25/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Cが、4/1000の確率でステップアップ演出種別SSU1が、5/1000の確率でステップアップ演出種別SSU2が、16/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Aが、12/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Bが、2/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Cが決定される。
なお、大当り時におけるステップアップ演出種別抽選では、図22に示されるとおり、特図1保留カウンタの値は参照されない。
ここで、ステップアップ演出種別NSU3−Cは、大当り時に決定され得る特図変動パターンが決定された場合には決定され、上述の通り、ハズレ時に決定され得る特図変動パターンが決定された場合には決定されることがない。したがって、ステップアップ演出種別NSU3−Cは、特図当否判定の結果が大当りであることを期待させるステップアップ演出種別であると言える。そして、この期待感は、当該ステップアップ演出種別における3段階目の態様(「いや、大当り!」との文字)に起因する。なお、特図当否判定の結果が大当りであることを期待させるステップアップ演出種別は、本実施形態のように、特図当否判定の結果が大当りであることが確定する場合に限らない。
また、設定値に関する示唆を含むステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)はそれぞれ、特図1保留カウンタの値に依存することなく、特図変動パターンASP−A〜ASP−Cが決定されており、かつステップアップ演出が実行される場合にはそれぞれ3.5%(=35/1000)で決定される。
ここで、ステップアップ演出が決定された場合における設定値に関する示唆が実行される確率を大当り時とハズレ時とで比較してみると、少なくとも特図1保留カウンタ=0(保0)又は1(歩1)の場合には、具体的な数値は割愛するが、大当り時よりもハズレ時のほうが高確率で設定値に関する示唆が実行されるようになっている。
演出内容決定手段225は、ステップアップ演出の実行有無の抽選を行い、当選した場合にステップアップ演出の実行を決定すると共に、上述のステップアップ演出種別抽選を行い、この抽選で決定されたステップアップ種別が設定値に関する示唆を含む種別(SSU2〜SSU3−C)である場合に、上述の設定示唆種別抽選を行う。
演出内容決定手段225は、ステップアップ演出の実行有無の抽選を特図変動パターン導出状態PA設定時に実行し、特図変動パターン導出状態PB及び特図変動パターン導出状態PCでは実行しない。この抽選は、特図当否判定の結果がハズレとなる場合には、特図当否判定の結果が大当りとなった場合よりも高い確率で当選するようになっていることが好ましい。これにより、ステップアップ演出が、図当否判定の結果がハズレとなる場合に特図当否判定の結果が大当りとなる場合よりも高い割合で実行されることになり、ひいては、設定値に関する示唆が図当否判定の結果がハズレとなる場合に特図当否判定の結果が大当りとなる場合よりも高い割合で実行されることになる。
このため、遊技機10において、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−Cに対応)は、図柄変動中に開始される演出であって、大当りに当選しなかった図柄変動において、大当りに当選した図柄変動よりも高い割合で開始される演出であるといえる。
これにより、大当りに当選した図柄変動では大当り遊技に対して注目度が上がり設定値に関する示唆が見逃される可能性が高まるところ、大当りに当選しなかった図柄変動では設定値に関する示唆への注目度がより高まるため、設定値に関する示唆を遊技者に認識させ易くする効果を高めることができる。また、大当りに当選しなかった図柄変動における遊技の興趣の減退を抑えることができる。
ここで本実施形態では、特図当否判定の結果が大当りを示す場合にも設定値に関する示唆を含むステップアップ演出が実行され得るが、特図当否判定の結果が大当りを示す場合には、ステップアップ演出の実行有無の抽選が行われず、ステップアップ演出自体が実行されなくてもよいし、ステップアップ演出は実行されるが、ステップアップ演出種別抽選において設定値に関する示唆を含むステップアップ演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−C)が当選しないようにしてもよい。
また、設定値に関する示唆が実行されるステップアップ演出に対応するステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)は、特図変動パターンHRP、HSP−A〜HSP−C、及びASP−A〜ASP−Cのいずれかが決定されている場合に、決定され得る種別であり、これら特図変動パターンに対応するように決定される演出ルートは、装飾図柄がリーチ状態となる演出ルートである。
従って、本実施形態において、設定値に関する示唆が実行されるステップアップ演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−Cに対応)は、装飾図柄がリーチ状態となる図柄変動中におけるリーチ状態となる前に開始される演出となっている。
このため、遊技機10において、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−Cに対応)は、リーチ状態となる図柄変動中に開始されることが可能な演出であって、リーチ状態となる前に開始される演出であるということもできる。
リーチ状態となった後は遊技者の注意が大当りとなるか否かに向いてしまうところ、上述のように、リーチ状態となる前に設定値に関する示唆を実行することで、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出を遊技者に認識させ易くすることができ、ひいては、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、設定値に関する示唆が実行されるステップアップ演出のうち、ステップアップ演出種別SSU2に対応するステップアップ演出は、装飾図柄がリーチ状態とならない演出ルートが決定される特図変動パターンHNP−C及びHNP−Dが決定されている場合にも実行され得る。このように、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出(ステップアップ演出種別SSU2に対応)は、リーチ状態とならない図柄変動においても開始されてもよい。
更に、ステップアップ演出の実行有無の抽選は、開始が保留されている図柄変動の事前判定の結果及び開始が保留されている図柄変動の数(特図1保留カウンタの値)を参照して行われてもよい。この場合、当該抽選は、開始が保留されている図柄変動の事前判定の結果がハズレを示す場合、又は開始が保留されている図柄変動の数(特図1保留カウンタの値)が0の場合に、開始が保留されている図柄変動の事前判定の結果が大当りを示す場合よりも高い確率で当選するようになっていることが好ましい。
また、ステップアップ演出種別抽選が、開始が保留されている図柄変動の事前判定の結果を更に参照して行われるようにしてもよい。この場合、この抽選は、開始が保留されている図柄変動の事前判定の結果がハズレを示す場合、又は開始が保留されている図柄変動の数(特図1保留カウンタの値)が0の場合に、開始が保留されている図柄変動の事前判定の結果が大当りを示す場合よりも高い確率で、設定値に関する示唆を含むステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)が当選するようになっていることが好ましい。
これらによれば、遊技機10において、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−Cに対応)は、大当りに当選しなかった図柄変動において実行される一方、大当りに当選した図柄変動において実行されない演出であって、開始が保留されている図柄変動において大当りに当選しない場合、及び開始が保留されている図柄変動がない場合には、開始が保留されている図柄変動において大当りに当選する場合よりも高い割合で実行される演出であると換言することができる。
このようにすれば、先読み演出が実行される図柄変動よりも先読み演出が実行されない図柄変動において設定値に関する示唆を実行する可能性が高まるため、設定値に関する示唆を遊技者に認識させ易くする効果を高めることができると共に、先読み演出が実行されない図柄変動における遊技の興趣の減退を抑えることができる。
また、先読み演出の実行有無の決定結果を参照して、ステップアップ演出の実行有無の抽選又はステップアップ演出種別抽選が行われてもよい。この場合、ステップアップ演出自体の実行又は設定値に関する示唆を含むステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)が、今回の図柄変動を先読み対象とする先読み演出が開始されない場合に、今回の図柄変動を先読み対象とする先読み演出が開始される場合よりも高い確率で決定されるようになっていることが好ましい。更に言えば、今回の図柄変動を先読み対象とする先読み演出が開始される場合には、ステップアップ演出自体の実行又は設定値に関する示唆を含むステップアップ演出種別(SSU2〜SSU3−C)が決定されないようにしてもよい。
この場合、遊技機10において、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出(ステップアップ演出種別SSU2〜SSU3−Cに対応)は、リーチ状態となる所定の図柄変動において、その所定の図柄変動を対象とした先読み演出が開始されなかった場合には、その所定の図柄変動を対象とした先読み演出が開始された場合よりも高い割合で実行される演出であるということができる。
これによっても、先読み演出が実行される図柄変動よりも先読み演出が実行されない図柄変動において設定値に関する示唆を実行する可能性が高まるため、設定値に関する示唆を遊技者に認識させ易くする効果を高めることができると共に、先読み演出が実行されない図柄変動における遊技の興趣の減退を抑えることができる。
また、上述の通り、本実施形態では、発展演出A〜発展演出Cが実行される演出ルートが決定される特図変動パターン(特図変動パターンHSP−A〜特図変動パターンHSP−C、特図変動パターンASP−A〜特図変動パターンASP−C)は、大当りを期待させる特図変動パターンである。そして、ステップアップ演出種別NSU3−A〜NSU3−C及びステップアップ演出種別SSU3−A〜SSU3−Cは、これらの特図変動パターンが決定された場合にのみ決定されるステップアップ演出種別であり、当該ステップアップ演出種別にのみ3段階目が存在する。そのため、ステップアップ演出の3段階目の態様は、大当り当選を期待させる態様となる。また、ステップアップ演出種別SSU3−A〜SSU3−Cに対応するステップアップ演出における当該3段階目は、設定値に関する示唆が実行される2段階目の後の段階となる。これにより、設定値に関する示唆をより認識させ易くすることができる。
また、上述の通り、本実施形態では、少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含むステップアップ演出において、設定値に関する示唆が実行される段階の手前の段階は、予め定められた(特図当否判定の結果によらず、かつ設定値に関わらない)態様となり、当該態様は大当り当選を期待させる態様とならない。そのため、設定値に関する示唆をより認識させ易くすることができる。
特に、本実施形態では、上述の大当り当選を期待させる態様となる段階を、設定値に関する示唆が実行される段階の次の段階としている。そのため、設定値に関する示唆をより認識させ易くすることができる。
<発展演出を用いた設定値に関する示唆>
特図変動パターンHSP−A〜HSP−C及び特図変動パターンASP−A〜ASP−Cのいずれか一つが決定された場合には、上述したとおり、発展演出が実行される演出ルート(発展ハズレ演出ルート又は発展大当り演出ルート)が決定される。演出内容決定手段225は、このように発展演出が実行される演出ルートが決定された場合には、この決定された演出ルートに対応する発展演出A、B又はCの詳細演出内容を決定する。
このとき、演出内容決定手段225は、発展演出A、B又はCにおいて、設定値に関する示唆を行うカットイン画面(図示せず)を表示させるか否かを抽選し、この抽選に当選しカットイン画面を表示させる場合には、第二設定示唆種別抽選を行い、その抽選で決定された第二設定示唆種別に対応する態様(表示内容)で当該カットイン画面を表示させる。ここで、発展演出A、B又はCにおける設定値に関する示唆を行うカットイン画面を表示させるか否かの抽選は、開始が保留されている図柄変動の数(特図1保留カウンタの値)を参照することなく行われる。
図23は、第二設定示唆種別と表示内容との対応関係を示す図である。
図23に示されるとおり、第二設定示唆種別「変更示唆」には、「昨日と違うかも」との文字が対応し、第二設定示唆種別「1否定」には、「悪くないよ」との文字が対応し、第二設定示唆種別「奇数設定示唆」には、「奇数かも」との文字が対応し、第二設定示唆種別「偶数設定示唆」には、「偶数かも」との文字が対応し、第二設定示唆種別「高設定示唆」には、「良いかも」との文字が対応し、第二設定示唆種別「高設定確定」には、「すごく良いね」との文字が対応する。なお、「変更示唆」は、設定値の変更の示唆にあたる第二設定示唆種別であり、「1否定」〜「高設定確定」は、現在の設定値の示唆にあたる第二設定示唆種別であり、その根拠は、第二設定示唆種別抽選の詳細とともに説明する。
このように本実施形態では、「1否定」及び「高設定確定」を除く第二設定示唆種別は、第一設定示唆種別と同一であり、同一の表示内容と対応付けられている。
<第二設定示唆種別抽選>
次に、図24(a)及び図24(b)を用いて、第二設定示唆種別抽選の詳細を説明する。図24(a)及び図24(b)は、第二設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。
図24(a)は、設定変更フラグがONである場合(設定変更処理が実行された場合)の第二設定示唆種別抽選で用いられる抽選テーブルを、図24(b)は、設定変更フラグがOFFである場合(設定変更処理が実行されなかった場合)の第二設定示唆種別抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。なお、これらの抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜999であり、当該乱数は、上述の第一設定示唆種別抽選で用いられる乱数とは異なる。
具体的に見ると、図24(a)の「変更示唆」の段では、設定値1〜設定値6のいずれにも抽選値300が対応づけられている。一方、図24(b)の「変更示唆」の段は、設定値1〜設定値6のいずれにも抽選値100が対応づけられている。従って、「変更示唆(「昨日と違うかも」との文字)」は、設定変更処理が実行された場合に決定される割合が高く、設定値が変更されたことを示唆する第二設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した設定値の変更の示唆にあたる。
なお、当該第二設定示唆種別における設定変更処理が実行された場合の抽選値と設定変更処理が実行されなかった場合の抽選値との差(200)は、他の第二設定示唆種別における当該差(例えば、「1否定」では100)のいずれよりも大きい。
続いて、図24(a)の「1否定」の段では、設定値1に抽選値0、設定値2〜設定値6のそれぞれに抽選値100が対応づけられている。従って、「1否定(「悪くないよ」との文字)」は、現在の設定値が設定値1である場合に決定されることがなく、現在の設定値が設定値1ではないことを確定的に示唆する第二設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した現在の設定値の示唆にあたる。
図24(a)の「奇数設定示唆」の段では、設定値1、設定値3、設定値5に対応する抽選値(順に、420、370、290)がいずれも、設定値2、設定値4、設定値6に対応する抽選値(順に、180、150、140)よりも大きい。従って、「奇数設定示唆(「奇数かも」との文字)」は、現在の設定値が奇数設定値であることを示唆する第二設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した現在の設定値の示唆にあたる。
図24(a)の「偶数設定示唆」の段では、設定値2、設定値4、設定値6に対応する抽選値(順に、370、300、270)がいずれも、設定値1、設定値3、設定値5に対応する抽選値(順に、230、180、140)よりも大きい。従って、「偶数設定示唆(「偶数かも」との文字)」は、現在の設定値が偶数設定値であることを示唆する第二設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した現在の設定値の示唆にあたる。
図24(a)の「高設定示唆」の段は、設定値4〜設定値6に対応する抽選値(100)が、設定値1〜設定値3に対応する抽選値(50)よりも大きい。従って、「高設定示唆(「良いかも」との文字)」は、現在の設定値が高設定値であることを示唆する第二設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した現在の設定値の示唆にあたる。
図24(a)の「高設定確定」の段では、設定値1〜設定値3に抽選値0、設定値4に抽選値50、設定値5に抽選値70、設定値6に抽選値90が対応づけられている。従って、「高設定確定(「すごく良いね」との文字)」は、現在の設定値が高設定値であること(現在の設定値が低設定値ではないこと)を確定的に示唆する(特定可能な)設定示唆種別(態様)であると言える。これは、上述した現在の設定値の示唆にあたる。
なお、このような現在の設定値の示唆に関しては、図24(b)も同様の関係性となっているため、説明を省略する。
このように、第二設定示唆種別にも、第一設定示唆種別と同様に、設定値が変更されたことを示唆するものと、現在の設定値を示唆するものとが含まれている。なお、第二設定示唆種別の構成は、本実施形態に限らず、設定値が変更されたことを示唆する第二設定示唆種別を含まずに、現在の設定値を示唆する第二設定示唆種別のみとしてもよいし、現在の設定値を示唆する第二設定示唆種別を含まずに、設定値が変更されたことを示唆する第二設定示唆種別のみとしてもよい。
また、現在の設定値を示唆する第二設定示唆種別には、設定されている設定値を非確定的に示唆する(確定的には示唆しない或いは特定可能としない)第二設定示唆種別(奇数設定示唆、偶数設定示唆、及び高設定示唆)と、設定されている設定値を確定的に示唆する(特定可能とする)第二設定示唆種別(一否定及び高設定確定)とが含まれている。但し、現在の設定値を示唆する第二設定示唆種別は、少なくとも2種類の設定値で決定される割合が異なるものであれば、本実施形態に記載のものに限らず採用することができる。例えば、現在の設定値を示唆する第二設定示唆種別は、設定されている設定値を非確定的に示唆するものと設定されている設定値を確定的に示唆するものとのいずれか一方のみを含んでいてもよい。
なお、本実施形態では、現在の設定値を示唆する第一設定示唆種別には、設定されている設定値を確定的に示唆する(特定可能とする)ものは含まれておらず、設定されている設定値を非確定的に示唆する(確定的には示唆しない或いは特定可能としない)ものしか設けられていない。
また、第二設定示唆種別抽選は、当該カットイン画面を表示させるか否かの抽選に当選した場合に行われ、この抽選は、発展演出が実行される演出ルートが決定されている場合、即ち開始が保留されている図柄変動によって決定される確率が変化しない特図変動パターンHSP−A〜ASP−Cが導出された場合に、開始が保留されている図柄変動の数(特図1保留カウンタの値)を参照することなく行われる。
このため、遊技機10では、演出制御手段(演出内容決定手段225)は、設定示唆演出として、第二の設定示唆演出を実行させることが可能であり、第一の設定示唆演出(ステップアップ演出における設定値に関する示唆)は、設定されている設定値を特定可能としない演出であり、第二の設定示唆演出(発展演出における設定値に関する示唆(カットイン画面))は、開始が保留されている図柄変動の数に関わらず実行される演出であって、複数段階の設定値(設定値1〜設定値6)の中の、設定されている設定値を含む一部を特定可能な演出であるということができる。
ここで、「設定されている設定値を特定可能としない演出」は、設定されていない設定値を特定可能としない演出でもあり、「複数段階の設定値の中の、設定されている設定値を含む一部を特定可能な演出」は、設定されている設定値(例えば設定値1)のみを特定可能な演出、設定されている設定値を含む一部の設定値(例えば設定値1、設定値2及び設定値3)を特定可能な演出、設定されていない一つの設定値のみ(例えば設定値6)を特定可能な演出、設定されていない二以上の設定値(例えば、設定値4、設定値5及び設定値6)を特定可能な演出である。
また、「開始が保留されている図柄変動の数に関わらず実行される演出」とは、その演出の実行割合が開始が保留されている図柄変動の数に影響を受けないことを意味し、本実施形態では、開始が保留されている図柄変動によって決定される確率が変化しない特図変動パターンが導出された場合に実行される演出であるということもできる。
このように、第二の設定示唆演出が設けられることで、第一の設定示唆演出を見るために開始が保留される図柄変動の数を増やさないように遊技球の発射を抑える必要性が低くなる。結果、遊技球の発射を抑制し難くすることができる。
本実施形態では、第二の設定示唆演出(発展演出における設定値に関する示唆(カットイン画面))の実行有無の抽選は、変動開始コマンドが送信された場合の演出内容の決定の一部として行われるため、第二の設定示唆演出の開始タイミングは、図柄変動の開始時に依存するといえる。しかしながら、第二の設定示唆演出の開始タイミングは、第一の設定示唆演出と同様に、図柄変動の保留時に依存する形態とされてもよい。
また、第二の設定示唆演出の開始タイミングの形態と第一の設定示唆演出の開始タイミングの形態とは同一とされてもよいし、異なる形態とされてもよい。即ち、第一の設定示唆演出の開始タイミングが図柄変動の保留時に依存する形態とされ、第二の設定示唆演出の開始タイミングが図柄変動の開始時に依存する形態とされてもよい。
本実施形態では、一の図柄変動内において、ステップアップ演出は発展演出よりも先に開始され、ステップアップ演出における設定値に関する示唆は、発展演出における設定値に関する示唆(カットイン画面)よりも先に開始される。そして、ステップアップ演出における設定値に関する示唆は、設定されている設定値を特定可能としない演出であるのに対して、発展演出における設定値に関する示唆(カットイン画面)は、複数段階の設定値(設定値1〜設定値6)の中の、設定されている設定値を含む一部を特定可能な演出である。
このため、遊技機10では、第二の設定示唆演出(発展演出における設定値に関する示唆)の開始タイミングが第一の設定示唆演出(ステップアップ演出における設定値に関する示唆)の開始タイミングよりも後となるということもできる。
このように、設定されている設定値の推定精度が第一の設定示唆演出よりも高くなる第二の設定示唆演出が第一の設定示唆演出よりも後に開始されることで、上述の作用効果、即ち遊技球の発射を抑制し難くすることができる。
また、上述したとおり、設定値に関する示唆を行うカットイン画面を表示させるか否かの抽選は、装飾図柄がリーチ状態となりその後に発展演出が実行される演出ルートが決定された場合に実行され得る。つまり、設定値に関する示唆を行うカットイン画面は、リーチ状態となる図柄変動中におけるそのリーチ状態となった後に開始される演出であるといえる。
このため、遊技機10では、第二の設定示唆演出(発展演出における設定されている設定値に関する示唆(カットイン画面))は、リーチ状態となる図柄変動中に開始されることが可能であり、リーチ状態となった後に開始される演出であって、複数段階の設定値(設定値1〜設定値6)の中の、設定されている設定値を含む一部を特定可能な演出であるということができる。
このように、リーチ状態を挟んだ前後それぞれにおいて、第一の設定示唆演出(ステップアップ演出における設定されている設定値の示唆)及び第二の設定示唆演出(発展演出における設定されている設定値の示唆)を開始させることで、両方の設定示唆演出を認識させ易くし、遊技の興趣を高めることができる。
また、演出内容決定手段225は、ステップアップ演出の実行有無の抽選の結果でステップアップ演出を実行しないことを決定したこと、又は、ステップアップ演出の実行有無の抽選の結果でステップアップ演出を実行することを決定しかつステップアップ演出種別抽選で設定値に関する示唆を含まないステップアップ演出種別(SSU2及びSSU3−A〜SSU3−Cを除くステップアップ演出種別)を決定することを条件にして、当該カットイン画面を表示させるか否かの抽選を行うようにしてもよい。即ち、ステップアップ演出における設定値に関する示唆が実行されない図柄変動においてのみ、発展演出における設定値に関する示唆が実行され得るようにしてもよい。言い換えれば、ステップアップ演出における設定値に関する示唆が実行された図柄変動では、発展演出における設定値に関する示唆が実行されないようにしてもよい。
また、発展演出における当該カットイン画面表示の実行有無の抽選で用いられる抽選テーブルとして、ステップアップ演出における設定値に関する示唆が実行された場合に参照される抽選テーブルと、実行されなかった場合に参照される抽選テーブルとを設けて、異なる抽選値を設定することで、ステップアップ演出における設定値に関する示唆が実行されない図柄変動において、ステップアップ演出における設定値に関する示唆が実行される図柄変動よりも高い割合で、発展演出における当該カットイン画面表示が実行され得るようにすることもできる。
当該カットイン画面表示は、設定値に関する示唆を行う表示であるため、遊技機10では、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出(ステップアップ演出における設定値に関する示唆)と、第二の設定示唆演出又は第二の変更示唆演出(発展演出における設定値に関する示唆)とは、図柄変動中に開始される演出であり、第二の設定示唆演出又は第二の変更示唆演出は、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出が開始されない図柄変動において、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出が開始される図柄変動よりも高い割合で開始される演出であるということができる。
これによれば、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出が開始されない図柄変動で第二の設定示唆演出又は第二の変更示唆演出が開始され易くなるため、第一の設定示唆演出又は第一の変更示唆演出を見るために開始が保留される図柄変動の数を増やさないように遊技球の発射を抑える必要性が低くなる。結果、遊技球の発射を抑制し難くすることができる。
<他の変形例>
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
まず、本実施形態では、ステップアップ演出種別抽選の後に設定示唆種別抽選を実行することで、ステップアップ演出種別を決定していたが、これに限らず、これらの抽選を一度に実行できる抽選テーブルを用いてもよい。
また、本実施形態及びその変形例における確率(割合)の高低は、各関係性が担保されていれば、低い方が当選しないようにしてもよいし、高い方が必ず当選するようにしてもよい。いずれの場合も抽選自体を行わないようにしてもよい。
また、上述の発明における、ステップアップ演出の段階の前後関係は、「次の」、「直後の」、「直前の」等の文言によって前後関係が特定されていない場合、間に他の段階や他の疑似変動が入ることを許容する。
また、上述の説明では、復電時のRAMクリアスイッチ43の態様を参照して復電時の復帰状態を決定しているが、復電時からのRAMクリアスイッチ43の連続操作時間が規定時間(例えば、3s)を超えるか否かを参照するようにしてもよい。このようにすれば、誤ったRAMクリア処理の発生をより抑えることができる。
また、上述の説明では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
また、主制御基板モニタ97に表示する遊技機の性能に関する表示としては、上述のベース値に限らず、いわゆる「役物比率」や「連続役物比率」等の遊技機の性能(設計値)を評価するための指標であれば、いずれの指標を採用してもよい。
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1) 演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が所定の領域を通過したことに基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かの判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留する遊技機であって、
前記演出制御手段は、
設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出を実行させることが可能であって、
前記設定示唆演出として、第一の設定示唆演出を実行させることが可能であり、
前記第一の設定示唆演出は、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が前記第一の数よりも大きい第二の数である場合よりも高い割合で実行される演出であることを特徴とする遊技機。
(2) (1)に記載の遊技機であって、
前記第一の設定示唆演出は、開始が保留されている図柄変動の数が前記第二の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が、前記第二の数よりも大きい第三の数である場合よりも高い割合で実行される演出であることを特徴とする遊技機。
(3) (1)又は(2)に記載の遊技機であって、
前記第一の設定示唆演出は、
図柄変動中に開始される演出であって、
前記大当りに当選しなかった図柄変動において、前記大当りに当選した図柄変動よりも高い割合で開始される演出であることを特徴とする遊技機。
(4) (3)に記載の遊技機であって、
前記第一の設定示唆演出は、
前記大当りに当選しなかった図柄変動において実行される一方、
前記大当りに当選した図柄変動において実行されない演出であって、
開始が保留されている図柄変動において前記大当りに当選しない場合、及び開始が保留されている図柄変動がない場合には、開始が保留されている図柄変動において前記大当りに当選する場合よりも高い割合で実行される演出であることを特徴とする遊技機。
(5) (1)乃至(4)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記設定示唆演出として、第二の設定示唆演出を実行させることが可能であり、
前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値を特定可能としない演出であり、
前記第二の設定示唆演出は、
開始が保留されている図柄変動の数に関わらず実行される演出であって、
前記複数段階の設定値の中の、設定されている前記設定値を含む一部を特定可能な演出であることを特徴とする遊技機。
(6) (5)に記載の遊技機であって、
前記第一の設定示唆演出及び前記第二の設定示唆演出は、図柄変動中に開始される演出であり、
前記第二の設定示唆演出は、前記第一の設定示唆演出が開始されない図柄変動において、前記第一の設定示唆演出が開始される図柄変動よりも高い割合で開始される演出であることを特徴とする遊技機。
(付記a) 演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が所定の領域を通過したことに基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かの判定を実行し、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、設定されている前記設定値を変更可能な遊技機であって、
前記演出制御手段は、設定されている前記設定値が変更されたことを示唆する変更示唆演出を実行させることが可能であって、
前記変更示唆演出として、第一の変更示唆演出を実行させることが可能であり、
前記第一の変更示唆演出は、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が、前記第一の数よりも大きい第二の数である場合よりも高い割合で実行される演出であることを特徴とする遊技機。
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
600 設定キー
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (6)

  1. 演出手段と、
    前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
    遊技球を発射し、発射された遊技球が所定の領域を通過したことに基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かの判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留する遊技機であって、
    前記演出制御手段は、
    設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出を実行させることが可能であって、
    前記設定示唆演出として、第一の設定示唆演出を実行させることが可能であり、
    前記第一の設定示唆演出は、開始が保留されている図柄変動の数が第一の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が前記第一の数よりも大きい第二の数である場合よりも高い割合で実行される演出であることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記第一の設定示唆演出は、開始が保留されている図柄変動の数が前記第二の数である場合には、開始が保留されている図柄変動の数が、前記第二の数よりも大きい第三の数である場合よりも高い割合で実行される演出であることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1又は2に記載の遊技機であって、
    前記第一の設定示唆演出は、
    図柄変動中に開始される演出であって、
    前記大当りに当選しなかった図柄変動において、前記大当りに当選した図柄変動よりも高い割合で開始される演出であることを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3に記載の遊技機であって、
    前記第一の設定示唆演出は、
    前記大当りに当選しなかった図柄変動において実行される一方、
    前記大当りに当選した図柄変動において実行されない演出であって、
    開始が保留されている図柄変動において前記大当りに当選しない場合、及び開始が保留されている図柄変動がない場合には、開始が保留されている図柄変動において前記大当りに当選する場合よりも高い割合で実行される演出であることを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の遊技機であって、
    前記演出制御手段は、前記設定示唆演出として、第二の設定示唆演出を実行させることが可能であり、
    前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値を特定可能としない演出であり、
    前記第二の設定示唆演出は、
    開始が保留されている図柄変動の数に関わらず実行される演出であって、
    前記複数段階の設定値の中の、設定されている前記設定値を含む一部を特定可能な演出であることを特徴とする遊技機。
  6. 請求項5に記載の遊技機であって、
    前記第一の設定示唆演出及び前記第二の設定示唆演出は、図柄変動中に開始される演出であり、
    前記第二の設定示唆演出は、前記第一の設定示唆演出が開始されない図柄変動において、前記第一の設定示唆演出が開始される図柄変動よりも高い割合で開始される演出であることを特徴とする遊技機。
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