以下に、本技術バッテリーを実施するための形態を添付図面を参照して説明する。
バッテリーは略直方体状に形成され、以下の説明にあっては、外面をそれぞれ天面(上面)と底面(下面)と側面(左右両側面)と前面と後面とし、前後上下左右の方向を示すものとする。天面(上面)と底面(下面)のある天面側(上面側)と底面側(下面側)を結ぶ上下方向を高さ方向、左右両側面のある左側面側と右側面側を結ぶ左右方向を幅方向、前面と後面のある前面側と後面側を結ぶ前後方向を長さ方向ともする。また、天面を含む上端側の部分は天側部とされ、底面を含む下端側の部分は底側部とされ、側面を含む左右両端側の部分は側部(左側部、右側部)とされ、前面を含む前端側の部分は前側部とされ、後面を含む後端側の部分は後側部とされている。さらに、天側部、底側部、側部、前側部及び後側部の各外面は平面に限らず、少なくとも一部が曲面に形成されていてもよい。
また、以下にはバッテリーが接続される接続機器の例として撮像装置であるスチルカメラを示し、スチルカメラの説明にあっては、スチルカメラの撮影時において撮影者から見た方向で前後上下左右の方向を示すものとする。従って、物体側が前方になり、像面側が後方になる。
さらに、以下にはバッテリーが接続される接続機器の別の例として充電器も示し、充電器の説明にあっては、充電器が机やテーブル等の基台に載置された状態において前後上下左右の方向を示すものとする。充電器にはバッテリーが挿入される挿入凹部が形成されており、充電器においては、バッテリーが挿入される方向を下方としバッテリーがスライドされて装着される方向を前方として前後上下左右の方向を示すものとする。
尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本技術の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
<バッテリーの構成>
先ず、バッテリー1の構成について説明する(図1乃至図7参照)。
バッテリー1は筐体2の内外に所要の各部が配置されて構成されている。
筐体2は略直方体状に形成され、ケースカバー(上ケース)3と収容ケース(下ケース)4が上下で結合されて成る。ケースカバー3は下方に開口された箱状に形成されている(図1乃至図6参照)。収容ケース4は上方に開口された箱状に形成されている。ケースカバー3と収容ケース4が上下で結合されて筐体2が構成された状態において、筐体2の内部空間が収容空間として形成される。
筐体2の収容空間にはセパレーター5とセル6、6と接続板金7、8、8と回路基板9が配置されている(図1参照)。セパレーター5は収容ケース4に取り付けられている。セル6、6はセパレーター5によって左右に仕切られた状態で配置されている。接続板金7はセル6、6の一方の端子に接続され、下端部が回路基板9の下面に形成された図示しない電極端子に接続されている。接続板金8、8はセル6、6の他方の端子にそれぞれ接続され、下端部がそれぞれ回路基板9の下面に形成された図示しない電極端子に接続されている。回路基板9は収容ケース4に取り付けられ、一部を除いてセパレーター5に上方から覆われた状態にされている。
筐体2は外面10が天面11と底面12と側面13、13と前面14と後面15を有し、前後方向(長さ方向)の大きさが左右方向(幅方向)の大きさより大きくされ、左右方向(幅方向)の大きさが上下方向(高さ方向)の大きさより大きくさている(図1乃至図6参照)。筐体2には天面11と側面13、13の間にそれぞれ斜面16、16が形成されている。斜面16、16は天面11から側面13、13に近付くに従って下方に変位されている。
天面11と底面12と側面13、13と前面14と後面15と斜面16、16は何れも外装面17、17、・・・として形成されている。
筐体2の下端部における左右両側部にはそれぞれ切欠2a、2aが形成されている。切欠2aは側方(左方又は右方)、下方、前方及び後方に開口され、下方を向き前後に延びる段差面18と側方を向き前後に延びる溝形成面19とによって形成されている。段差面18は外縁が側面13の下縁に連続されている。溝形成面19は上縁が段差面18の内縁に連続され下縁が底面12の側縁に連続されている。段差面18と溝形成面19はそれぞれ前面14から後面15に亘って連続して形成されている。
段差面18と底面12は互いに略平行な平面として形成され、溝形成面19の前後両端部を除く前後方向における中間部分と側面13は互いに略平行な平面として形成されている。溝形成面19、19の前端部は前面14に近付くに従って互いに近付く方向に変位する外方に凸の曲面19a、19aとして形成され、溝形成面19、19の後端部は後面15に近付くに従って互いに近付く方向に変位する外方に凸の曲面19b、19bとして形成されている。筐体2は段差面18、18を含む仮想的な面よりも上側の部分である本体部20と、この仮想的な面よりも下側の部分である底部21とにより構成されているとも言える。尚、段差面18、18は本体部20に含まれる。
上記のようにバッテリー1は溝形成面19、19の前後両端部がそれぞれ曲面19a、19a、19b、19bとして形成されているため、応力集中が生じ難いと共に万が一の落下時等に地面等に接触し難く、衝撃の緩和を図ることができると共に破損の発生を低減することができる。
筐体2は、上記したように、段差面18、18を含む仮想的な平面を基準として段差面18、18を含む上側の部分が本体部20として設けられ、本体部20より下側の部分が底部21として設けられている。底部21は本体部20より左右の幅が小さくされ、左右方向において側面13、13間の距離が溝形成面19、19間の距離より大きくされ、底部21にはそれぞれ各機能を有する溝等が形成されている。
底部21の左右両側部には前側から順にそれぞれ第1の被ガイド溝22、22と第2の被ガイド溝23、23と第3の被ガイド溝24、24が離隔して形成されている。第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24は何れも溝形成面19に開口されている。
第1の被ガイド溝22は底部21の前端部に形成され、側方及び前方に開口されている。第2の被ガイド溝23は前後に延び側方に開口されている。尚、筐体2には第2の被ガイド溝23が形成されていなくてもよい。この場合に、第2の被ガイド溝23が形成されていた部分は溝形成面19の一部と底面12の一部とによって形成される。第3の被ガイド溝24は前後に延び側方に開口されている。尚、第3の被ガイド溝24は後方にも開口された形状であってもよい(図8参照)。
底部21の左右両側部には前側から順にそれぞれ挿入溝25、25と挿入溝26、26が離隔して形成されている。挿入溝25と挿入溝26は何れも溝形成面19に開口されている。挿入溝25は側方、上方及び下方に開口され、上側の開口が第2の被ガイド溝23の前側の略半部に連通されている。挿入溝26は側方、上方及び下方に開口され、上側の開口が第3の被ガイド溝24の前側の略半部に連通されている。
筐体2における第1の被ガイド溝22、22の下縁22b、22bと底面12の間の部分はそれぞれ第1の係合爪部2p、2pとして設けられ、筐体2における第2の被ガイド溝23、23の下縁23b、23bと底面12の間の部分はそれぞれ第2の係合爪部2q、2qとして設けられ、筐体2における第3の被ガイド溝24、24の下縁24b、24bと底面12の間の部分はそれぞれ第3の係合爪部2r、2rとして設けられている。第1の係合爪部2pと第2の係合爪部2qは何れも筐体2の前後方向における中央より前面14側に位置され、第3の係合爪部2rは筐体2の前後方向における中央より後面15側又は前後方向において筐体2を3等分した最も後側の領域に位置されている。
尚、上記には、第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24が前後に離隔して形成された例を示したが、第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24は一つのガイド溝45として形成されていてもよい(図9参照)。ガイド溝45は溝形成面19において前端から後端寄りの位置に亘って形成されている。また、第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24は一つのガイド溝46として形成されていてもよい(図10参照)。ガイド溝46は溝形成面19において前端から後端に亘って形成されている。
また、上記には、筐体2の左右両側にそれぞれ第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24が形成された例を示したが、筐体2の左右両側にはそれぞれ第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24のうちの少なくとも一つのガイド溝が形成されていればよい。
例えば、左右の一方に第1の被ガイド溝22と第3の被ガイド溝24のみが形成され、左右の他方に第2の被ガイド溝23のみが形成されていてもよい(図11参照)。また、例えば、左右の一方に第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23のみが形成され、左右の他方に第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24のみが形成されていてもよい(図12参照)。さらに、例えば、左右の一方に第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23のみが形成され、左右の他方に第3の被ガイド溝24のみが形成されていてもよい(図13参照)。
尚、このような構成例としては、上記した各例(図11乃至図13参照)を含めて、左右の一方に第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23又は第3の被ガイド溝24のうちの一つのガイド溝のみが形成され、左右の他方に第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24のうちの一つ、二つ又は三つのガイド溝が形成された例がある。また、左右の一方に第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23又は第3の被ガイド溝24のうちの何れか二つのガイド溝のみが形成され、左右の他方に第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24のうちの二つ又は三つのガイド溝が形成された例がある。
底部21の前端部には配置凹部27が形成されている(図7参照)。配置凹部27は左右方向における略中央部に形成され、前方及び下方に開口されている。筐体2には配置凹部27の前端部を除く部分に連通され上下に貫通された配置孔28が形成されている。
第1の被ガイド溝22の上縁22aと第2の被ガイド溝23の上縁23aと第3の被ガイド溝24の上縁24aとは何れも段差面18より下側に位置され、第1の被ガイド溝22と段差面18の間、第2の被ガイド溝23と段差面18の間及び第3の被ガイド溝24と段差面18の間には何れも溝形成面19の一部が存在する(図2乃至図7参照)。従って、溝形成面19の下端から第1の被ガイド溝22の上縁22aまでの距離と溝形成面19の下端から第2の被ガイド溝23の上縁23aまでの距離と溝形成面19の下端から第3の被ガイド溝24の上縁24aまでの距離とは、何れも溝形成面19の上端から下端までの距離より小さくされている。また、第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24の上下の距離(溝幅)は、溝形成面19の上端から上縁22a、23a、24aまでの距離より大きくても小さくてもよく、第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24の上下の距離が、溝形成面19の上端から上縁22a、23a、24aまでの距離と同じであってもよい。
尚、段差面18と側面13の交わる角部2fは面取りがなされていてもよく、角部2fは前面14から後面15の方向に向かって延び、筐体2の長さと同一または2分の1若しくは3分の1程度の長さにされていてもよい。また、一方の角部2fに面取りがなされていてもよいし、双方の角部2f、2fに面取りがなされていてもよい。角部2fの面取りの幅の大きさは段差面18の幅と同じ大きさでもよいし、段差面18の幅よりも小さい幅でもよい。
また、溝形成面19と底面12の交わる角部2gは面取りがなされていてもよく、第1の被ガイド溝22と第2のガイド溝23の間の角部2h、2hと第2のガイド溝23と第3のガイド溝24の間の角部2i、2iと第3のガイド溝24と後面15の間の角部2jの何れか又は全てに面取りがなされていてもよい。この場合に、筐体2における左右一方の側又は左右両側の角部2g、2h、2i、2jに面取りがなされていてもよい。
配置凹部27は凹部形成面29によって形成されている。凹部形成面29はベース部29aと壁部29b、29bと中間部29cとから成る。凹部形成面29、29は下縁がそれぞれ底面12の左右両側縁に連続されており、底面12から凹部形成面29、29の上縁までの距離は底面12から上縁22a、23a、24aまでの距離より大きくされている。また、凹部形成面29、29は上縁がそれぞれ段差面18、18の内縁に連続されており、底面12から凹部形成面29、29の上縁までの距離は底面12から段差面18、18までの距離と同じにされている。第1の被ガイド溝22の下縁22bと第2の被ガイド溝23の下縁23bと第3の被ガイド溝24の下縁24bとは何れも溝形成面19の下縁より上側に位置され、上下方向における位置が同じにされている。
ベース部29aは前方に開口されたコ字状に形成され、水平方向を向く状態にされている。壁部29b、29bはそれぞれベース部29aの前端に連続され、前方に行くに従って左右方向において互いに離隔する傾斜面として形成されている。即ち、左側の壁部29bは前方に行くに従って左側の側面13に近付く傾斜面に形成され、右側の壁部29bは前方に行くに従って右側の側面13に近付く傾斜面に形成されている。尚、壁部29b、29bにおいては、一方の壁部29bが傾斜面に形成され、他方の壁部29bが傾斜されず左方又は右方を向く面に形成されていてもよい。中間部29cは下方を向き壁部29b、29bの下縁間に形成されている。壁部29b、29bは左右方向を向く面に対して、例えば、45度傾斜されている。中間部29cは段差面18より下方に位置され、第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23及び第3の被ガイド溝24の上縁22a、23a、24aと略同じ高さに位置され、又は、上縁22a、23a、24aより僅かに下方に位置されている。尚、中間部29cは上縁22a、23a、24aより上方に位置されていてもよい。
底部21の前端部には識別溝30、30が左右に離隔して形成されている。識別溝30は所定の機能を有する機能溝としての役割を有し、例えば、接続機器として機能する後述する充電器等の種類を識別する。尚、機能溝は識別溝30に限られることはなく、機能溝として、例えば、識別溝30に代えて充電器等に対する位置決めを行う位置決め溝や充電器等の接続状態等を検出する検出溝等の識別以外の他の機能を有する溝が形成されていてもよい。
但し、所定の機能が接続機器の種類を識別する識別機能であることにより、機能溝によって接続機器の種類が識別され、バッテリーが接続機器に装着されることにより、また、バッテリーが接続機器に装着されない状態になることにより、バッテリーに接続される接続機器の種類を容易に識別することができる。
尚、所定の機能はバッテリー自体の種類を識別する機能であってもよい。
識別溝30、30は配置凹部27を挟んだ反対側に各々が形成されている。識別溝30は前後の長さが異なる第1の識別部31と第2の識別部32が左右方向において連続して形成されて成る。
第1の識別部31と第2の識別部32はそれぞれ第1の機能部と第2の機能部としての役割を有している。
識別溝30を形成する面のうち上側に位置する下方を向く面は内底面30aとして形成されている。内底面30aは凹部形成面29のうち上側に位置する下方を向く面である中間部29cより下方に位置されている。従って、識別溝30の上下方向における深さは配置凹部27の上下方向における深さより浅くされている。また、内底面30aは、第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23及び第3の被ガイド溝24の上縁22a、23a、24aと段差面18より下方に位置されている。さらに、内底面30aは、第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23及び第3の被ガイド溝24の下縁22b、23b、24bより上方に位置されている。但し、内底面30aは、下縁22b、23b、24bより下方に位置されていてもよく、下縁22b、23b、24bと同じ高さに位置されていてもよい。
識別溝30を形成する面のうち、第1の識別部31における後側に位置する前方を向く面は奥底面31aとして形成され、第2の識別部32における後側に位置する前方を向く面は奥底面32aとして形成されている。奥底面31a、32aは凹部形成面29のうちベース部29aにおける最も後側に位置する前方を向く面より前方に位置され、コネクター33の前面より後方に位置されている。また、奥底面31a、32aは端子配置溝36の奥側底面36aと位置決め溝37の奥側底面37aより前方に位置されている。さらに、奥底面31a、32aは第1の被ガイド溝22の後端縁より前方に位置されている。但し、奥底面31a、32aは、第1の被ガイド溝22の後端縁より後方に位置されていてもよく、前後方向において第1の被ガイド溝22の後端縁と同じ位置にあってもよい。
第1の識別部31は第2の識別部32より前後の長さが長くされ、奥底面31aが奥底面32aより稍後側に位置され、第1の識別部31は第2の識別部32より配置凹部27側に位置されている。第2の識別部32が第1の識別部31よりも側面13側に位置されているともいえる。第2の識別部32は左右方向の幅が第1の識別部31の左右方向の幅より小さくされている。
筐体2の配置凹部27にはコネクター33が配置されている。コネクター33は接続機器として機能する後述する充電器等の電極端子に接続される部分であり、端子部として機能し、少なくとも正極端子と負極端子を有している。
コネクター33は非導電性材料によって形成されたハウジング34と導電性材料によって形成された接続端子35、35、35とを有し、接続端子35、35、35は少なくとも一部がそれぞれハウジング34に形成された端子配置溝36、36、36に配置された状態でハウジング34に保持されている。接続端子35は金属片の一端部が所定の部分から左右に分岐された一対の接点部を有し、一対の接点部は先端部が互いに接する方向への弾性を有し接した状態又は近接した状態で端子配置溝36に配置されている。
接続端子35、35、35はそれぞれ正極端子と負極端子と情報端子として機能し、左側から順に正極端子と情報端子と負極端子が並ぶ配置又は右側から順に正極端子と情報端子と負極端子が並ぶ配置にされている。
情報端子はバッテリー1の内部温度を後述する接続機器が認識するために用いられる他に、接続機器がバッテリー1の充電残量や劣化情報等のバッテリー1の各種の情報を認識するために用いられる。
尚、コネクター33には二つの端子配置溝36、36と二つの接続端子35、35が設けられていてもよい。二つの接続端子35、35が設けられる場合には、二つの接続端子35、35がそれぞれ正極端子と負極端子として機能し、左側から順に正極端子と負極端子が並ぶ配置又は右側から順に正極端子と負極端子が並ぶ配置にされる。また、コネクター33には四つの端子配置溝36、36、・・・と四つの接続端子35、35、・・・が設けられていてもよい。四つの接続端子35、35が設けられる場合には、四つの接続端子35、35、・・・がそれぞれ正極端子と負極端子と情報端子と通信端子として機能し、左側から順に正極端子と情報端子と通信端子と負極端子が並ぶ配置、右側から順に正極端子と情報端子と通信端子と負極端子が並ぶ配置、左側から順に正極端子と通信端子と情報端子と負極端子が並ぶ配置又は右側から順に正極端子と通信端子と情報端子と負極端子が並ぶ配置にされる。通信端子は接続機器がバッテリー1の充電残量や劣化情報等のバッテリー1の各種の情報を認識するために用いられ、この場合に情報端子は専ら温度情報を接続機器に知らせるために用いられる。
端子配置溝36、36、36は前方及び下方に開口され左右に離隔して形成されている。ハウジング34には左右方向において端子配置溝36、36、36の外側にそれぞれ前方及び下方に開口された位置決め溝37、37が形成されている。
コネクター33のハウジング34における端子配置溝36、36、36間の部分は端子隔離リブ34a、34aとして設けられ、ハウジング34における端子配置溝36、36と位置決め溝37、37の間の部分は溝間リブ34b、34bとして設けられている。端子隔離リブ34aの左右方向における幅は、接続端子35、35、35同士の接触を防止できるように、溝間リブ34bの左右方向における幅より大きくされている。
端子配置溝36の最も天面11側に位置する面と位置決め溝37の最も天面11側に位置する面とはそれぞれ内側底面36a、37aとして形成され、内側底面36a、37aは上下方向における位置が略同じにされている。内側底面36a、37aは段差面19より下方に位置されている。また、内側底面36a、37aは、第1の被ガイド溝22の上縁22aと第2の被ガイド溝23の上縁23aと第3の被ガイド溝24の上縁24aより下方に位置され、第1の被ガイド溝22の下縁22bと第2の被ガイド溝23の下縁23bと第3の被ガイド溝24の下縁24bより上方に位置されている。
接続端子35は略左右方向へ弾性変形可能にされ、端子配置溝36に挿入された状態でハウジング34に保持されている。
尚、上記には、凹部形成面29において、壁部29b、29bと中間部29cの上端がコネクター33のハウジング34の上端と同じ高さに位置されている例を示したが、例えば、壁部29b、29bと中間部29cの上端がハウジング34の上端より上方に位置されていてもよい(図14参照)。この場合に、壁部29b、29bと中間部29cの上端は筐体2の上端寄り下側の位置において、任意の位置にあればよい。
また、凹部形成面29には、例えば、中間部29cが存在せず壁部29b、29bが筐体2の上端から下端に亘る位置に形成されていてもよい(図15及び図16参照)。
さらに、前後左右に対して傾斜された壁部29b、29bが形成されていなくてもよく、壁部29b、29bに代えてそれぞれ前方を向く第1の壁面部29x、29xと第1の壁面部29x、29xの左右方向における外縁に連続し左右方向で対向する第2の壁面部29y、29yとが形成されていてもよい(図17及び図18参照)。尚、第1の壁面部29x、29xと第2の壁面部29y、29yは左右方向及、前後方向又は上下方向に対して任意の角度傾斜されていてもよい。
コネクター33は接続端子35、35、35の一端部がそれぞれ筐体2の内部に配置された回路基板9に配置孔28を介して接続されている。
コネクター33は配置凹部27に配置された状態において前面33aが筐体2の前面14より後側に位置されている。コネクター33は配置凹部27において凹部形成面29のベース部29aに囲まれた領域に位置され、コネクター33の前側には凹部形成面29の壁部29b、29bと中間部29cが位置されている。
コネクター33は配置凹部27に配置された状態において下面33bが筐体2の底面12と同一平面上に位置されている。
<接続機器の構成例>
次に、バッテリー1が接続される接続機器の一例として、撮像装置(スチルカメラ)50について説明する(図19乃至図21参照)。
撮像装置50は、例えば、横長の扁平な外筐51の内外に所要の各部が配置されて成る(図19参照)。撮像装置50には交換レンズ70や図示しないアダプター等のアクセサリーの着脱が可能にされている。交換レンズ70には回転操作される操作リング71、72、73が設けられている。操作リング71、72、73はそれぞれ合焦を行うためのフォーカスリングや画角を調整するためのズームリングや光量調整を行うためのアイリスリングとして機能する。
外筐51の上面には各種の操作部52、52、・・・が設けられている。操作部52、52、・・・としては、例えば、撮影釦、ズーム摘子、電源釦、モード選択摘子等が設けられている。外筐51の上端部には出し入れ可能なフラッシュ53が設けられている。
外筐51の上端部にはフラッシュ53の後側にファインダー54が設けられている。外筐51の後面にはディスプレイ55と各種の操作部52、52、・・・とが設けられている(図20参照)。
外筐51の内部には図示しない撮像素子が配置されている。撮像素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等が用いられている。
撮像装置50の左右方向における一端部で交換レンズが接続するマウント(図示せず)や撮像素子よりも後方の後方部にはバッテリー装着部56が設けられている(図20及び図21参照)。
バッテリー装着部56は外筐51の一部と外筐51の下端部において回動可能にされた蓋体57とを有している。バッテリー装着部56は内部空間が装着用空間56aとして形成され、装着用空間56aは下方に開口されている。
バッテリー装着部56の奥部(上端部)には付勢バネ58と端子接続部59が配置されている。端子接続部59は非導電性材料によって形成された保持部60と導電性材料によって形成された電極端子61、61、61とを有し、電極端子61、61、61が左右に離隔した状態で保持部60に保持されている。
保持部60には左右方向において電極端子61、61、61の外側に位置決め突部60a、60aが設けられている。
端子接続部59は電極端子61、61、61の一端部がそれぞれ外筐51の内部に配置された図示しない制御基板に接続されている。
バッテリー装着部56の下端部には装着用空間56aの開口縁に押さえレバー62が回動可能に支持されている。押さえレバー62は押さえ位置と非押さえ位置の間で回動可能にされ、例えば、非押さえ位置から押さえ位置へ向かう方向へ図示しないバネによって付勢されている。
バッテリー装着部56の内部には誤挿入防止突部56b、56bが設けられている。バッテリー装着部56には蓋体57を装着用空間56aの閉塞状態においてロックするロック機構が設けられている。
<接続機器(撮像装置)に対するバッテリーの装着>
以下に、バッテリー1の撮像装置50におけるバッテリー装着部56への装着について説明する(図22乃至図24参照)。
使用者は蓋体57が開放されている状態において、以下のように、バッテリー1を装着用空間56aに挿入することによりバッテリー装着部56に装着することが可能にされている。
バッテリー1は前面14側から装着用空間56aに挿入される(図22参照)。このときバッテリー1は切欠2a、2aが誤挿入防止突部56b、56bに一致される向きで装着用空間56aに挿入される。従って、バッテリー1を切欠2a、2aが誤挿入防止突部56b、56bに一致されない向きで装着用空間56aに挿入しようとしたときには、筐体2の一部、例えば、天面11と側面13によって形成される角部である斜面16が誤挿入防止突部56b、56bに接触され、バッテリー1の装着用空間56aへの誤挿入が防止される。
バッテリー1の装着用空間56aへの挿入は、押さえレバー62が非押さえ位置まで回動された状態で行われる。バッテリー1が装着用空間56aに挿入されるときには、押さえレバー62がバッテリー1の一方の側面13に摺動された状態にされ、押さえレバー62の押さえ位置への回動が規制される。
装着用空間56aに挿入されたバッテリー1は、コネクター33の接続端子35、35、35がそれぞれ端子接続部59の電極端子61、61、61に接続される。このとき電極端子61は、接続端子35における左右に分岐され互いに接する方向への弾性を有する一対の接点部の間に挿入され、接続端子35は一対の接点部が電極端子61を左右両側から挟んだ状態で電極端子61に接続される。また、このときコネクター33の位置決め溝37、37にそれぞれ端子接続部59の位置決め突部60a、60aが挿入されてコネクター33の端子接続部59に対する位置決めが行われる。
接続端子35、35、35がそれぞれ電極端子61、61、61に接続された状態においては、装着用空間56aにおいて後面15が押さえレバー62より奥側に位置され、押さえレバー62がバネの付勢力によって押さえ位置まで回動されると共に前面14が付勢バネ58に押し付けられてバッテリー1が後方へ付勢される(図23参照)。従って、バッテリー1は後面15に設けられた被押さえ部15a(図22参照)が押さえレバー62に押し付けられ、装着用空間56aからの脱落が規制される。被押さえ部15aは切欠2aよりも天面11側に位置されている。
上記のように、バッテリー1が押さえレバー62によって装着用空間56aからの脱落が規制された状態において、蓋体57によって装着用空間56aが閉塞されることによりバッテリー1がバッテリー装着部56に装着される。このとき蓋体57はロック機構によって外筐51にロックされる。
一方、蓋体57の外筐51に対するロックを解除し蓋体57を回動して装着用空間56aを開放し、押さえレバー62を非押さえ位置まで回動させることによりバッテリー1を装着用空間56aから引き出してバッテリー装着部56から取り出すことが可能である。
尚、上記には、押さえレバー62に後面15の被押さえ部15aが押し付けられてバッテリー1の装着用空間56aからの脱落が規制される例を示したが、例えば、バッテリー1の後端部に少なくとも後方に開口された被押さえ凹部38が形成され、被押さえ凹部38に押さえレバー62の一部が挿入されてバッテリー1の装着用空間56aからの脱落が規制される構成にすることも可能である(図24参照)。
このようにバッテリー1に、押さえレバー62の一部が挿入される被押さえ凹部38が形成されることにより、押さえレバー62を装着用空間56aの奥側に位置させることが可能になり、その分、撮像装置50の小型化を図ることができる。
<接続機器の別の構成例>
次に、バッテリー1が接続される接続機器の別の一例として、充電器80について説明する(図25乃至図29参照)。尚、充電器80は撮像装置50等とは別体の機器であるが、充電器80の以下に示す接続構造は撮像装置等の各種の機器に一体的に設けられていてもよい。従って、充電器80の以下に示す接続構造が設けられた撮像装置等にもバッテリー1を接続することが可能である。
充電器80はケース体81の内外に所要の各部が配置されて成る。充電器81には以下に示す接続構造が設けられている。
ケース体81は略直方体状に形成され、左右方向における一方の略半部が機構配置部82として設けられ左右方向における他方の略半部がバッテリー装着部83として設けられている。
機構配置部82の内部には図示しない基板や発光ダイオード等の発光体等が配置されている。機構配置部82の上面部には窓部82a、82bが設けられている。窓部82a、82bを介して発光ダイオードから出射される光が外部へ向けて照射され、窓部82a、82bを介しての照射状態により、充電動作の状態や充電量の状態等を認識することが可能にされている。
バッテリー装着部83には上方及び後方に開口された装着用凹部83aが形成されている。装着用凹部83aの左右両側部には段部84、84が設けられ、段部84、84は上方に突出され前後に延びる形状に形成されている。段部84、84はそれぞれ上方を向く平面84a、84aと平面84a、84aの内縁に連続され互いに向き合う対向面84b、84bとを有している。尚、バッテリーには筐体に一つの切欠2aのみが形成された構成にされたものも存在するが、このようなバッテリーが装着されるバッテリー装着部の場合には一つの段部84が設けられていればよい。
装着用凹部83aは段部84、84の他に、段部84、84間に位置された上方を向く底板面部85と後方を向く前板面部86とを含む各面部によって形成され、前板面部86は段部84、84の前縁と底板面部85の前縁とに連続されている。段部84、84にはそれぞれ前側から順にそれぞれ第1のガイド係合部87、87と第2のガイド係合部88、88と第3のガイド係合部89、89が前後に離隔して設けられている。第1のガイド係合部87、87と第2のガイド係合部88、88と第3のガイド係合部89、89は何れも対向面84b、84bから互いに近付く方向へ突出されている。
第1のガイド係合部87は前後に延びる突状に形成され、前端が前板面部86に連続され、対向面84bの上下方向における中間部から突出されている。第2のガイド係合部88は前後に延びる突状に形成され、第1のガイド係合部87と同じ高さに位置されている。第3のガイド係合部89は前後に延びる係合部89aと係合部89aの前端部から下方に突出された立壁部89bとから成り、立壁部89bの下端が底板面部85に連続されている。
尚、左右の一方に第1の被ガイド溝22と第3の被ガイド溝24のみが形成され、左右の他方に第2の被ガイド溝23のみが形成された左右で互い違いに被ガイド溝が形成されたタイプのバッテリーが装着される場合には、被ガイド溝に対応するガイド係合部のみが設けられていればよい。例えば、左右の一方に第1の被ガイド溝22と第3の被ガイド溝24のみが形成され左右の他方に第2の被ガイド溝23のみが形成されたバッテリーが装着される場合には、左右の一方に第1のガイド係合部87と第3のガイド係合部89のみが設けられ、左右の他方に第2のガイド係合部88のみが設けられていればよい。
バッテリー装着部83には底板面部85の前端部から上方に突出された識別用突部90が設けられている。識別用突部90は前後方向の長さが異なる長手部90aと短手部90bが左右に連続して設けられ、長手部90aの前後の長さが短手部90bの前後の長さより長くされている。長手部90aの左右の幅は短手部90bの左右の幅より小さくされている。
識別用突部90は前端が前板面部86に連続され、左右方向において一方の第1のガイド係合部87に寄った位置に設けられている。具体的には、識別用突部90は左右方向において、底板面部85の中央と一方の第1のガイド係合部87との間隔の中央よりも一方の第1のガイド係合部87側に位置され、端子接続部93と一方の第1のガイド係合部87との間隔の中央よりも一方の第1のガイド係合部87側に位置されている。識別用突部90は短手部90bが長手部90aより一方の第1のガイド係合部87側に位置されている。
バッテリー装着部83の前端部には前後方向へ移動可能な検出用突部91が設けられている。検出用突部91は図示しないバネ部材によって後方へ付勢され、左右方向において他方の第1のガイド係合部87に寄った位置に設けられている。
尚、検出用突部91は底板面部85の左右方向における中央を基準として一方の第1のガイド係合部87に寄った対称な位置に設けられていてもよい。また、上記には、識別用突部90と検出用突部91が端子接続部93を挟んで左右方向における反対側に位置された例を示したが、識別用突部90と検出用突部91の双方が端子接続部93の左方又は右方に位置されていてもよい。この場合には、端子接続部93と検出用突部91が識別用突部90を挟んで左右方向における反対側に位置される。
底板面部85の一部は係合保持部92として設けられている。係合保持部92は底板面部85の一部に形成されたコ字状のスリットの内側の部分であり、前端部を支点として略上下に弾性変形可能にされている。係合保持部92には後端部に上方に突出された係止突部92aが設けられている。
バッテリー装着部83の前端部には端子接続部93が配置されている。端子接続部93は非導電性材料によって形成された保持部94と導電性材料によって形成された電極端子95、95、95とを有し、電極端子95、95、95が左右に離隔した状態で保持部94に保持されている。
保持部94には左右方向において電極端子95、95、95の外側にそれぞれ位置決め突部94a、94aが設けられている。位置決め突部94a、94aの左右方向の幅の大きさは、電極端子95、95、95の左右方向の幅の大きさよりも大きい。
端子接続部93は電極端子95、95、95の一端部がケース体81の内部に配置された基板に接続されている。
<接続機器(充電器)に対するバッテリーの装着>
以下に、バッテリー1の充電器80におけるバッテリー装着部83への装着について説明する(図29乃至図31参照)。
使用者は、以下のように、バッテリー1の一部を装着用凹部83aに挿入することによりバッテリー装着部83に装着することが可能にされている。
バッテリー1は上方から装着用凹部83aに挿入される(図29参照)。このとき挿入溝25、25を介して第2の被ガイド溝23、23にそれぞれ第2のガイド係合部88、88が挿入され、挿入溝26、26を介して第3の被ガイド溝24、24にそれぞれ第3のガイド係合部89、89の係合部89a、89aが挿入される。従って、バッテリー1の切欠2a、2aにそれぞれ充電器80の段部84、84が挿入され、段差面18、18がそれぞれ平面84a、84aに上下方向において対向して位置されると共に溝形成面19、19がそれぞれ対向面84b、84bに左右方向において対向して位置される。
このとき底面板部85にバッテリー1が上方から配置されるため、係合保持部92は係止突部92aが下方へ押圧されて弾性変形される。
尚、バッテリー1を切欠2a、2aに段部84、84が挿入されない向きで装着用凹部83aに挿入しようとしたときには、筐体2の一部が段部84、84に接触され、バッテリー1の装着用凹部83aへの誤挿入が防止される。
次に、バッテリー1が充電器80に対して前方へスライドされる(図30参照)。バッテリー1が前方へスライドされると、第1の被ガイド溝22、22がそれぞれ第1のガイド係合部87、87に案内され第2の被ガイド溝23、23がそれぞれ第2のガイド係合部88、88に案内され第3の被ガイド溝24、24がそれぞれ第3のガイド係合部89、89の係合部89a、89aに案内される。バッテリー1は第3の被ガイド溝24、24の後側開口縁がそれぞれ第3のガイド係合部89、89の規制部89b、89bに接する移動端まで前方へスライドされる。
バッテリー1が移動端まで前方へスライドされた状態においては、第1の被ガイド溝22、22の開口縁がそれぞれ第1のガイド係合部87、87に係合され、第2の被ガイド溝23、23の開口縁がそれぞれ第2のガイド係合部88、88に係合され、第3の被ガイド溝24、24の開口縁がそれぞれ第3のガイド係合部89、89の係合部89a、89aに係合される。従って、第1の係合爪部2pは上縁が第1のガイド係合部87の下縁の少なくとも一部に係合され、第2の係合爪部2qは上縁が第2のガイド係合部88の下縁の少なくとも一部に係合され、第3の係合爪部2rは上縁が第3のガイド係合部89の下縁の少なくとも一部に係合される。
このときバッテリー1の後端縁が係合保持部92の係止突部92aの前側に位置され、係合保持部92が弾性復帰されて係止突部92aがバッテリー1における後端縁の下端部に係合され、バッテリー1がバッテリー装着部83に装着される。
バッテリー1がバッテリー装着部83に装着されるときには、バッテリー1の前面14に設けられた検出用被押圧部14aによって充電器80の検出用突部91が押圧されて操作される。検出用突部91は前方へ移動され、検出用突部91が前方へ移動されることにより図示しない検出部によってバッテリー装着部83にバッテリー1が装着されたことが検出される。
バッテリー装着部83にバッテリー1が装着されたことが検出されると、充電器80が電源に接続された状態において、発光ダイオードから光が出射され窓部82a、82bを介して光が上方へ向けて照射される。従って、使用者は窓部82a、82bを介して照射される光の状態を視認することにより、充電可能な状態であるか否かやバッテリー1に対する充電量を認識することが可能になる。
また、バッテリー1がバッテリー装着部83に装着されるときには、バッテリー1の一方の識別溝30に充電器80の識別用突部90が挿入される(図31参照)。識別用突部90は長手部90aが第1の識別部31に挿入され短手部90bが第2の識別部32に挿入される。
識別用突部90が識別溝30に挿入されることにより、バッテリー装着部83に装着されたバッテリー1が充電器80によって充電可能なタイプであることが識別される。バッテリー1は、例えば、充電可能な電力容量が中程度のタイプである。
さらに、バッテリー1がバッテリー装着部83に装着されるときには、バッテリー1の壁部29b、29b間に充電器80の端子接続部93が挿入されていく。このときバッテリー1と充電器80の間にはバッテリー1のバッテリー装着部83に対する円滑な挿入性を確保するための間隙や寸法公差等が存在するため、バッテリー1が充電器80に対して左右に傾いた状態や変位した状態でバッテリー装着部83に挿入される可能性がある(図32参照)。
バッテリー1が充電器80に対して傾いた状態や変位した状態で挿入された場合においても、壁部29b、29bが前方に行くに従って左右方向において互いに離隔する傾斜面として形成されているため、端子接続部93が壁部29b、29bに案内されてコネクター33に近付いて行く。従って、バッテリー1はコネクター33の接続端子35、35、35がそれぞれ端子接続部93の電極端子95、95、95に確実に接続される(図33参照)。このときコネクター33の位置決め溝37、37にそれぞれ端子接続部93の位置決め突部94a、94aが挿入されてコネクター33の端子接続部93に対する位置決めが行われる。
一方、バッテリー1を後方へスライドさせて係止突部92aの後端縁に対する係合を解除すると共に第1のガイド係合部87、87と第2のガイド係合部88、88と第3のガイド係合部89、89の係合を解除し、バッテリー1を装着用凹部83aから上方に引き出すことによりバッテリー装着部83から取り出すことが可能である。
<小括>
上記したように、バッテリー1にあっては、筐体2の配置凹部27を形成する面が凹部形成面29として形成され、外面10の前面14とコネクター33の間に凹部形成面29の一部である中間部29cが存在する。
従って、コネクター33の前面33aが筐体2の前面14より筐体2における内側に位置されるため、落下時等においてコネクター33の破損や傷付きの発生が低減され接続端子35の電極端子61、95に対する良好な接続状態を確保することができる。
特に、落下衝撃によりコネクター33に衝撃力が伝達され難いため、接続端子35を回路基板9に接続するための半田のクラックが生じ難く、電気的な接続不良の発生を低減することもできる。
また、コネクター33の破損や傷付きの発生が低減されるため、接続端子35がハウジング34から露出され難く、コネクター33の高い品質を確保することができる。
尚、上記には、コネクター33の前面33aが筐体2の前面14より筐体2における内側に位置された例を示したが、例えば、コネクター33の下面33bが筐体2の底面12より筐体2における内側に位置されていてもよい(図34参照)。
このようにコネクター33の下面33bが筐体2の底面12より筐体2における内側に位置されている場合においても、落下時等においてコネクター33の破損や傷付きの発生が低減され接続端子35の電極端子61、95に対する良好な接続状態を確保することができる。
また、例えば、コネクター33の前面33aが筐体2の前面14より筐体2における内側に位置されると共にコネクター33の下面33bが筐体2の底面12より筐体2における内側に位置されていてもよい(図35参照)。
このように前面33aが前面14より筐体2における内側に位置されると共に下面33bが底面12より筐体2における内側に位置されている場合においては、コネクター33の全体が筐体2における内側に位置される。従って、落下時等においてコネクター33の破損や傷付きの発生が一層低減され接続端子35の電極端子61、95に対する一層良好な接続状態を確保することができる。
また、バッテリー1にあっては、配置凹部27が接続端子35の電極端子61、95に対する接続方向において開口され、接続方向において外面10とコネクター33の間に凹部形成面29である中間部29cが存在する。
従って、接続方向においてコネクター33が外面10より筐体2における内側に位置されるため、接続時に電極端子61、95が配置凹部27の奥側まで挿入され、接続方向における接続機器(撮像装置50、充電器80)の小型化を図ることができる。
さらに、凹部形成面29の一部が配置凹部27の開口方向(接続方向)においてコネクター33から離隔するに従って配置凹部27の開口面積が大きくなる傾斜面に形成されている。
従って、凹部形成面29の一部が電極端子61、95の配置凹部27への挿入時における案内面として機能するため、接続端子35と電極端子61、95の良好な接続状態を確保することができる。
さらにまた、凹部形成面29は接続方向に直交する方向において離隔して位置された一対の壁部29b、29bを有し、壁部29b、29bが接続方向へ行くに従って互いに離隔する傾斜面として形成されている。
従って、壁部29b、29bが電極端子61、95の配置凹部27への挿入時における案内面として機能するため、接続端子35と電極端子61、95の一層良好な接続状態を確保することができる。
尚、上記には、一対の壁部29b、29bが接続方向へ行くに従って互いに離隔する傾斜面として形成された例を示したが、例えば、一方の壁部29bが接続方向へ行くに従って配置凹部27の開口面積が大きくなる傾斜面に形成されていてもよい(図36参照)。
また、バッテリー1においては、凹部形成面29の中間部29cが接続方向においてコネクター33から離隔するに従って配置凹部27の開口面積が大きくなる傾斜面に形成されていてもよい(図37参照)。
このように中間部29cが傾斜面に形成されることによって、中間部29cが電極端子61、95の配置凹部27への挿入時における案内面として機能するため、接続端子35と電極端子61、95のより一層良好な接続状態を確保することができる。
尚、この場合に、中間部29cに加えて壁部29b、29bも傾斜面に形成してもよく、中間部29cに加えて一方の壁部29bも傾斜面に形成してもよく、中間部29cのみを傾斜面に形成してもよい。
また、壁部29b又は中間部29cの接続方向に対する傾斜角度は任意であるが、例えば、傾斜角度が0度より大きく45度以下にされることが望ましい。
壁部29b又は中間部29cの傾斜角度が0度より大きく45度以下にされることにより、案内面として機能する凹部形成面29の傾斜角度が鋭角になるため、案内面に案内される電極端子61、95を配置凹部27に円滑に挿入することができる。
尚、上記には、バッテリー1を上方から装着用凹部83aに挿入した後に前方へスライドさせて装着が行われるタイプである充電器80を例として示したが、他のタイプとしてバッテリー1が上方から挿入されることにより装着される充電器80Aが存在する(図38参照)。
充電器80Aは、例えば、全体がバッテリー装着部83Aとして設けられ、バッテリー装着部83Aには上方に開口された装着用凹部83bが形成されている。バッテリー装着部83Aには電極端子を有する端子接続部96が配置されている。バッテリー1は充電器80Aの装着用凹部83bに前面14が下方を向く向きで挿入される。
このような場合に、バッテリー1の壁部29b、29bと中間部29cの少なくとも一つを傾斜面(案内面)として形成することにより、バッテリー1の装着用凹部83bへの挿入時にバッテリー1の自重により端子接続部96が傾斜面に案内される。
従って、バッテリー1の充電器80Aに対する容易かつ良好な接続状態を確保することができる。
バッテリー1にあっては、筐体2には側面13に連続された段差面18と底面12に連続された溝形成面19とによって切欠2aが形成されると共に溝形成面19に開口された第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23及び第3の被ガイド溝24が形成され、第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24が段差面18より底面12側に位置されている。
従って、第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23及び第3の被ガイド溝24と段差面18が連続して位置されず第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23及び第3の被ガイド溝24と段差面18の間に溝形成面19の一部が位置されるため、第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23及び第3の被ガイド溝24と段差面18が連続して位置される場合に比し溝形成面19と段差面18がセル6に近付き、バッテリー1の小型化を図ることができる。
また、切欠2a、2aが二つの側面13、13に連続する位置にそれぞれ形成されているため、二つの側面13、13の双方の側に切欠2a、2aが存在し、筐体2の外面10が2箇所においてセル6、6に近付いて位置され、バッテリー1の一層の小型化を図ることができる。
さらに、第1の被ガイド溝22、22と第2の被ガイド溝23、23と第3の被ガイド溝24、24が接続端子35の電極端子61、95に対する接続方向に離隔して形成されている。従って、筐体2における第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24の間の部分が第1の被ガイド溝22と第2の被ガイド溝23と第3の被ガイド溝24に対して突部として形成されるため、突部が補強リブとして機能し、筐体2の強度の向上を図ることができる。
<バッテリーの他の構成例>
以下に、バッテリー1の他の構成例について説明する(図39乃至図44参照)。
バッテリー1には少なくとも左右両側に係合凹部39、39が形成されていてもよい(図39参照)。係合凹部39、39は、例えば、それぞれ第2の被ガイド溝23、23に開口されている。
このような係合凹部39、39が形成されたバッテリー1は、例えば、充電器80Bに保持された状態で接続される。充電器80Bは本体97と本体97から後方に突出された保持アーム98、98と本体97に後方に突出された状態で配置され電極端子を有する端子接続部99とを有している。
本体97には操作釦97aが配置され、操作釦97aが操作されることにより、保持アーム98、98が互いに離隔する方向へ動作される。
保持アーム98、98は先端部が互いに近づく方向へ屈曲された係合突部98a、98aとして設けられている。保持アーム98、98の先端部には本体97に近付くに従って互いに近づく方向へ傾斜された摺動面98b、98bが形成されている。保持アーム98、98は本体97の内部に配置された図示しないバネによって互いに近付く方向へ付勢されている。
バッテリー1が充電器80Bに対して前方へ移動されていくと、バッテリー1の前縁がそれぞれ摺動面98b、98bに摺動されて保持アーム98、98がバネの付勢力に反して互いに離隔する方向へ移動され、保持アーム98、98がそれぞれ第1の被ガイド溝22、22に挿入されていく。保持アーム98、98はそれぞれ第1の被ガイド溝22、22から第2の被ガイド溝23、23へ向けて相対的に移動され、第1の被ガイド溝22、22から一旦溝形成面19、19に乗り上げて再び互いに近づく方向へ移動されて第2の被ガイド溝23、23に挿入され、係合突部98a、98aがそれぞれ係合凹部39、39に係合される(図40参照)。
充電器80Bは係合突部98a、98aがそれぞれ係合凹部39、39に係合されて左右両側からバッテリー1を挟持した状態になり、バッテリー1が充電器80Bに保持される。係合突部98a、98aがそれぞれ係合凹部39、39に係合されるときには、同時に、コネクター33が端子接続部99に接続される。
充電器80Bによるバッテリー1の保持を解除する場合には、操作釦97aを操作し保持アーム98、98を互いに離隔する方向へ移動させて係合突部98a、98aの係合凹部39、39に対する係合状態を解除し、バッテリー1と充電器80Bを引き離すことにより行うことができる。
尚、上記には、係合凹部39、39がそれぞれ第2の被ガイド溝23、23に開口されている例を示したが、係合凹部39、39はそれぞれ挿入溝24、24に開口されていてもよい。但し、係合凹部39、39が被ガイド溝23、23に開口されている場合には、充電器80Bの係合突部98a、98aが被ガイド溝23、23に挿入されて案内されるため、係合突部98a、98aを係合凹部39、39に確実に係合することができる。
上記したように、筐体2における反対方向を向く面にそれぞれ開口され係合突部98a、98aがそれぞれ係合される係合凹部39、39が形成されることにより、係合凹部39、39に反対側からそれぞれ係合突部98a、98aを係合してバッテリー1を保持することが可能になり、安定した状態でバッテリー1を容易に保持することができる。
尚、上記には、バッテリー1の左右両側に係合凹部39、39が形成された例を示したが、例えば、左右両側の係合凹部39、39に加えて天面11又は底面12の少なくとも一方に開口される係合凹部39が形成されていてもよい(図41参照)。
このように反対方向を向く左右両側の面に直交する天面11又は底面12に開口される係合凹部39が形成されることにより、係合凹部39、39、39に反対側からとこの反対側に直交する側とからそれぞれ係合突部98a、98a、98aを係合してバッテリー1を保持することが可能になり、一層安定した状態でバッテリー1を保持することができる。
また、係合凹部39は第2の被ガイド溝23が存在する領域に形成されているため、係合突部98aが第2の被ガイド溝23に案内されて係合凹部39に係合されるため、係合突部98aの係合凹部39への係合を容易かつ確実に行うことができる。
尚、係合凹部39は、第2の被ガイド溝23が存在する領域に代えて、第1の被ガイド溝22が存在する領域に形成されていてもよく(図42参照)、また、第3の被ガイド溝24が存在する領域に形成されていてもよい(図43参照)。
特に、係合凹部39が第1の被ガイド溝22が存在する領域に形成されている場合には、係合凹部39が接続方向において最も先端側に位置された第1の被ガイド溝22が存在する領域に存在する。
従って、バッテリー1が充電器80Bに装着されるときに、係合突部98aが溝形成面19を乗り越える必要がなく、係合突部98aの係合凹部39への係合を容易かつ迅速に行うことができる。
また、係合突部98aが係合凹部39に係合されるときに端子接続部99の電極端子がコネクター33の接続端子35に接続される。
従って、係合突部98aの係合凹部39への係合と電極端子の接続端子35への接続とが同時に行われるため、係合突部98aの係合凹部39への係合作業と電極端子の接続端子35への接続作業とを各別に行う必要がなく、作業性の向上を図ることができる。
尚、係合凹部39は第1の被ガイド溝22、第2の被ガイド溝23又は第3の被ガイド溝24が存在する領域以外の領域に形成されていてもよく、溝形成面19に開口する状態で形成されていてもよい。例えば、溝形成面19、19の後端部における下端部にそれぞれ少なくとも下方及び後方に開口された係合凹部39、39が形成されていてもよい(図44参照)。
溝形成面19、19の後端部における下端部にそれぞれ係合凹部39、39が形成される構成にすることにより、例えば、充電器80等において二つの係合保持部92、92を設け、係合保持部92、92の係止突部92a、92aがそれぞれ係合凹部39、39の開口縁に係止されることによりバッテリー1が充電器80等に保持されるようにすることが可能である。
この場合に係合凹部39、39がバッテリー1における後面15より前側に位置されるため、その分、係止突部92a、92aも前側に位置され、充電器80等の前後方向における長さを短縮して充電器80等の小型化を図ることができる。
<識別溝の構成等>
次に、識別溝30の構成等について説明する(図45乃至図56参照)。
識別溝30は、上記したように、前後方向における長さが異なる第1の識別部31と第2の識別部32によって構成され、第1の識別部31と第2の識別部32が左右方向において連続されている(図45及び図46の上段参照)。第1の識別部31と第2の識別部32はそれぞれに識別力を有している。
一方、従来のバッテリーにおいては第1の識別部31に相当する第1の識別溝Aと第2の識別部32に相当する第2の識別溝Bとが一定の間隔を有し左右方向において離隔して形成されていた(図46の下段参照)。
一般に、識別溝の左右方向における幅は筐体の成形時における樹脂流動性や難燃性のグレード等によって定められる。
また、識別溝の幅は識別溝に挿入される識別用突部の強度が確保される大きさに形成される。具体的には、識別溝の幅が小さいと、挿入される識別用突部の幅も小さくする必要があるが、識別用突部の幅が小さいと識別用突部の強度が低下して破損や割れを生じる可能性が高くなる。従って、識別用突部の一定以上の強度を確保するために幅を一定以上にする必要があり、その分、識別溝の幅も一定以上にする必要がある。
一方、例えば、充電器80における装着用凹部83aの横幅は、バッテリー1の装着用凹部83aに対する円滑な挿入性を確保するための余裕分(ガタツキ分)だけバッテリー1の横幅より大きくされている。従って、識別溝の幅も識別用突部の挿入が確実に行われるようにするための余裕分の寸法が必要である。加えて、識別溝の幅は各部の寸法公差や組立公差をも加味した大きさに形成され、これらの余裕分も含めて識別溝の幅が定められている。
さらに、従来のバッテリーにおいては、第1の識別溝Aと第2の識別溝Bの間に一定の間隙Hが形成されており、間隙Hも一定以上の強度を確保する必要性により、一定以上の幅が必要である。
従って、従来のバッテリーにおける第1の識別溝Aと第2の識別溝Bにそれぞれ挿入される識別用突部の幅をそれぞれW1とすると、第1の識別溝Aと第2の識別溝Bの各幅は余裕分(ガタツキ分+公差分)をCとしたときにそれぞれ「W1+C」となる。また、第1の識別溝Aと第2の識別溝Bの間には間隙Hが必要であるため、第1の識別溝Aと第2の識別溝Bを形成するために筐体に必要とされる左右方向における寸法Wpは「2W1+2C+H」とされる。
一方、バッテリー1にあっては、第1の識別溝Aに相当する第1の識別部31と第2の識別溝Bに相当する第2の識別部32とが左右方向において連続して形成されている(図46の上段参照)。従って、第1の識別部31と第2の識別部32によって構成される識別溝30を形成するために筐体2に必要とされる左右方向における寸法Wは、間隙Hが必要とされないため「2W1+2C」以下の寸法となる。
また、識別溝30は第1の識別部31と第2の識別部32が左右方向において連続して形成されているため、寸法Wには余裕分2Cのうち一つの余裕分Cも不要になり、寸法Wは「2W1+C」以下の寸法となる。
さらに、長さが短い側の第2の識別部32に挿入される識別用突部は一部が第1の識別部31に挿入されてもよいため、第2の識別部32の幅はW1より小さくすることが可能であり、小さくすることが可能な寸法をαとすると、寸法Wは「2W1−α+C」となる。
従って、識別溝30を形成するために筐体2に必要とされる左右方向における寸法Wは、従来のバッテリーにおいて筐体に必要とされる左右方向における寸法Wpに対して「C+H+α」分だけ小さくなり、その分、バッテリー1を小型化することが可能になる。
尚、上記には、矩形状の第1の識別部31と第2の識別部32によって構成された識別溝30を例として示したが、識別溝30は、例えば、奥底面31a、32aが傾斜した形状に形成されていてもよい(図47参照)。奥底面31a、32aが傾斜した形状の識別溝30において、左右方向における一方の部分が第1の識別部31とされ他方の部分が第2の識別部32とされている。
このような奥底面31a、32aが傾斜した形状に形成された識別溝30には段差が存在しないため、筐体2に識別溝30を容易に形成することが可能になる。
次に、バッテリー1とは異なる識別溝を有するバッテリー1A、1Bの例について説明する(図48及び図49参照)。
上記したように、バッテリー1には二つの識別溝30、30が左右に離隔して形成されている。バッテリー1は、例えば、最大充電容量が標準の中容量タイプである。
バッテリー1Aは、例えば、最大充電容量がバッテリー1より大きい高容量タイプである。バッテリー1Aには一つの識別溝30と一つの識別溝30Aが形成されている(図48参照)。識別溝30Aは第1の識別部31より前後方向における長さが長い第1の識別部31Aと第2の識別部32とによって構成されている。
バッテリー1Bは、例えば、最大充電容量がバッテリー1より小さい低容量タイプである。バッテリー1Bには一つの識別溝30が形成されている(図49参照)。
次いで、バッテリー1、バッテリー1A又はバッテリー1Bが装着される接続機器のバッテリー装着部の構成例について説明する(図50乃至図53参照)。
接続機器としては、例えば、小さい電力での駆動が可能な小電力カメラ、小電力カメラより大きな電力での駆動が可能な中電力カメラ、中電力カメラより大きな電力での駆動が可能な大電力カメラ及び充電器80が存在する。
小電力カメラのバッテリー装着部には端子接続部59が配置され、識別溝30等に挿入される識別用突部は設けられていない(図50参照)。
中電力カメラのバッテリー装着部には端子接続部59が配置され、端子接続部59の側方に識別用突部90Bが設けられている(図51参照)。識別用突部90Bは第1の識別部31にも第1の識別部31Aにも全体が挿入可能な長さにされている。
大電力カメラのバッテリー装着部には端子接続部59が配置され、端子接続部59の側方に識別用突部90Cが設けられている(図52参照)。識別用突部90Cは識別用突部90Bより長さが長くされ第1の識別部31には全体が挿入されず第1の識別部31Aには全体が挿入可能な長さにされている。
充電器80のバッテリー装着部83には、上記したように、端子接続部93が配置され、端子接続部93の側方に識別用突部90が設けられている(図53参照)。識別用突部90は長手部90aと短手部90bによって構成されている。
次に、上記した識別溝30、30Aの識別性に関する一例について説明する(図54参照)。
以下には、一例として、バッテリー1、バッテリー1A及びバッテリー1Bの小電力カメラ、中電力カメラ、大電力カメラ及び充電器80に対する識別性を説明する。図54において、「Y」はバッテリーがカメラ又は充電器に装着可能であることを示し、「N」はバッテリーがカメラ又は充電器に装着不能であることを示している。
大容量タイプのバッテリー1Aは左側に位置された識別溝30と右側に位置された識別溝30Aを有しており、中容量タイプのバッテリー1は左右に離隔して位置された識別溝30、30を有しており、小容量タイプのバッテリー1Bは左側に位置された一つの識別溝30を有している。
小電力カメラは、バッテリー装着部に識別用突部を有していないため、識別溝30、30Aに挿入される部分が存在しない。従って、小電力カメラのバッテリー装着部には、バッテリー1とバッテリー1Aとバッテリー1Bの何れもが装着可能であり、バッテリー1とバッテリー1Aとバッテリー1Bの何れもが小電力カメラに使用することが可能であるバッテリーであることが識別される。
中電力カメラは、バッテリー装着部に右側に位置された識別用突部90Cを有しており、識別用突部90Cが識別溝30の第1の識別部31と識別溝30Aの第1の識別部31Aの何れにも挿入可能とされている。識別用突部90Cは、バッテリー1において右側に位置された識別溝30の第1の識別部31とバッテリー1Aにおいて右側に位置された識別溝30Aの第1の識別部31Aに挿入される。一方、識別用突部90Cは、バッテリー1Bの右側に識別溝が形成されていないため、バッテリー1Bとは干渉する。
従って、中電力カメラのバッテリー装着部には、バッテリー1Aとバッテリー1の何れもが装着可能であるが、バッテリー1Bは装着不能であり、バッテリー1Aとバッテリー1の何れもが中電力カメラに使用することが可能であるバッテリーであることが識別され、バッテリー1Bは中電力カメラに使用することができないバッテリーであることが識別される。
大電力カメラは、バッテリー装着部に右側に位置された識別用突部90Bを有しており、識別用突部90Bが識別溝30Aの第1の識別部31Aに挿入可能とされている。識別用突部90Bは、バッテリー1Aにおいて右側に位置された識別溝30Aの第1の識別部31Aに挿入される。一方、識別用突部90Bは、バッテリー1において右側に位置された識別溝30の第1の識別部31には挿入可能であるが途中までしか挿入されず、バッテリー1のコネクター33の接続端子35には電極端子95が接続されない。また、識別用突部90Bは、バッテリー1Bの右側に識別溝が形成されていないため、バッテリー1Bとは干渉する。
従って、大電力カメラのバッテリー装着部には、バッテリー1Aが装着可能であるが、バッテリー1とバッテリー1Bは装着不能であり、バッテリー1Aが大電力カメラに使用することが可能であるバッテリーであることが識別され、バッテリー1とバッテリー1Bは大電力カメラに使用することができないバッテリーであることが識別される。
充電器80は、バッテリー装着部83に左側に位置された識別用突部90を有しており、識別用突部90が識別溝30に挿入可能とされている。識別用突部90は、バッテリー1とバッテリー1Aとバッテリー1Bにおいて何れも左側に位置された識別溝30に挿入される。
従って、充電器80のバッテリー装着部83には、バッテリー1とバッテリー1Aとバッテリー1Bの何れもが装着可能であり、バッテリー1とバッテリー1Aとバッテリー1Bの何れもが充電器80に使用することが可能であるバッテリーであることが識別される。
尚、上記には、充電容量の相違によるバッテリーの識別に関する例を示したが、識別溝30等による識別は充電容量の相違による識別に限られることはなく、例えば、充電可能なタイプか否かの相違や充電速度の相違等の他の相違に関する識別にも適用することが可能である。
また、上記には、長さが異なる第1の識別部31と第2の識別部32の二つの部分により構成された識別溝30の例を示したが、識別溝30は長さが異なる三つ以上の識別部によって構成されていてもよい。
上記したように、バッテリー1(バッテリー1A、1B)には筐体2に接続機器の識別を行うための識別溝30が形成され、識別溝30は長さが異なる複数の識別部が連続して形成されている。
従って、長さが異なる複数の識別部の間に識別部を仕切る部分が存在しないため、識別溝30の識別部が連続する方向における大きさが複数の識別部を合計した大きさになり、高い識別性を確保した上でバッテリー1の小型化を図ることができる。
また、識別部として第1の識別部31と第2の識別部32が形成されているため、識別溝30の識別部が連続する方向における大きさが第1の識別部31と第2の識別部32を合計した大きさになり、識別性の向上を図った上でバッテリー1の小型化を図ることができる。
さらに、識別溝30は複数の識別部が幅方向に連続して形成されているため、識別溝30の幅方向における大きさが複数の識別部を合計した大きさになり、複数の識別溝が幅方向に離隔して形成された場合に比し、識別性の向上を図った上で幅方向におけるバッテリー1の小型化を図ることができる。
さらにまた、複数の識別部は長さが短い順に幅が小さくされている。例えば、第1の識別部31と第2の識別部32においては、長さの短い第2の識別部32の幅が長さの長い第1の識別部31の幅より小さくされている。
従って、識別溝30の幅方向における大きさが、同一の幅の識別部が形成された場合の合計の幅より小さくなり、識別性の向上を図った上で幅方向におけるバッテリー1の一層の小型化を図ることができる。
加えて、二つの識別溝30、30が幅方向に離隔して形成されているため、二つの識別溝30、30を用いて接続機器の識別を行うことが可能になり、識別可能な接続機器の種類を増やすことができる。
尚、この場合に、二つの識別溝30、30の形状や大きさを異なるように形成することも可能である。
また、識別溝30は第1の識別部31と第2の識別部32が異なる形状に形成されていてもよい(図55参照)。識別溝30は、例えば、第2の識別部32が略三角柱状の空間に形成されていてもよく、識別溝30がこのような形状に形成されることにより、識別溝30の内底面30aのうち第2の識別部32の領域の部分が傾斜面32cとして形成される。傾斜面32cは左右方向において連続する第1の識別部31の反対側に位置する側面13に近付くに従って底面12側に変位するように傾斜されている。
識別溝30は第1の被ガイド溝22の近傍に形成される部分であり、識別溝30がこのような形状に形成されることにより、筐体2における第1の被ガイド溝22と識別溝30の間の部分の厚み(幅)が大きくなり、第1の被ガイド溝22の周辺の部分を補強することができる。
さらに、上記には、長さの異なる第1の識別部31と第2の識別部32が幅方向に連続された識別溝30を例として示したが、識別溝30に代えて識別溝30Xが形成されていてもよい(図56参照)。識別溝30Xは上下方向(深さ方向)において大きさが異なる第1の識別部31Xと第2の識別部32Xが連続されて構成されており、例えば、第1の識別部31Xが第2の識別部32Xより長さが長くされ、第1の識別部31が第2の識別部32の下側に連続して形成されている。
尚、識別溝30Xも識別溝30と同様に、長さが異なる三つ以上の識別部によって構成されていてもよい。
このように複数の識別部が深さ方向に連続して形成されることにより、識別溝30Xの深さ方向における大きさが複数の識別部を合計した大きさになり、複数の識別溝が深さ方向に離隔して形成された場合に比し、識別性の向上を図った上で深さ方向(上下方向)におけるバッテリー1の小型化を図ることができる。
また、識別溝30Xの複数の識別部は長さが短い順に深さが小さくされていてもよい。
識別溝30Xがこのような構成にされることにより、識別溝30Xの深さ方向における大きさが同一の深さの識別部が形成された場合の合計の深さより小さくなり、識別性の向上を図った上で深さ方向におけるバッテリー1の一層の小型化を図ることができる。
<変形例>
以下に、バッテリー1における各部の変形例について説明する(図57乃至図59参照)。
第1の変形例は、凹部形成面の変形例である(図57及び図58参照)。第1の変形例に係る凹部形成面29Aは壁部29d、29dを有している。壁部29d、29dはそれぞれベース部29aに連続する第1の傾斜面40、40と第1の傾斜面40、40に連続する中間面41、41と中間面41、41に連続する第2の傾斜面42、42とから成る。
第1の傾斜面40、40はベース部29aの前端に連続され、前方へ行くに従って左右方向において互いに離隔する方向へ傾斜されている。中間面41、41は第1の傾斜面40、40の前端に連続され、前方を向く面として形成されている。第2の傾斜面42、42は中間面41、41の左右方向における外端に連続され、前方へ行くに従って左右方向において互いに離隔する方向へ傾斜されている。
第1の傾斜面40は中間面41に対する傾斜角度が第2の傾斜面42の中間面41に対する傾斜角度より大きくされている。但し、第1の傾斜面40の中間面41に対する傾斜角度は、第2の傾斜面42の中間面41に対する傾斜角度より小さくされていてもよく、第2の傾斜面42の中間面41に対する傾斜角度と同じにされていてもよい。
また、第1の傾斜面40は傾斜された方向における幅が第2の傾斜面42の傾斜された方向における幅より大きくされている。但し、第1の傾斜面40は傾斜された方向における幅は、第2の傾斜面42の傾斜された方向における幅より小さくされていてもよく、第2の傾斜面42の傾斜された方向における幅と同じにされていてもよい。
上記のような壁部29d、29dを有する凹部形成面29Aが形成されることにより、筐体2における壁部29d、29dの後側の部分の前後の厚みが大きくなり、筐体2の強度の向上を図ることができる。
第2の変形例は、コネクターの変形例である(図59参照)。第2の変形例に係るコネクター33Aは非導電性材料によって形成されたハウジング34と導電性材料によって形成された接続端子35、35、35とを有している。ハウジング34には接続端子35、35、35が配置された端子配置溝36、36、36が形成されているが、位置決め溝37、37は形成されていない。
端子配置溝36、36、36にはそれぞれ正極端子と負極端子と情報端子として機能する接続端子35、35、35が配置されている。尚、コネクター33Aにおいて、二つの端子配置溝36、36又は四つの端子配置溝36、36、・・・が形成されていてもよい。コネクター33Aに二つの端子配置溝36、36が形成される場合には、二つの端子配置溝36、36にそれぞれ正極端子と負極端子が配置され、コネクター33Aに四つの端子配置溝36、36、・・・が形成される場合には、四つの端子配置溝36、36、・・・にそれぞれ正極端子と負極端子と情報端子と通信端子が配置される。
コネクター33Aが用いられる場合には、位置決め溝37、37がそれぞれ筐体2におけるコネクター33Aの左右両側に形成される。
上記のようなコネクター33Aが用いられることにより、筐体2における配置凹部27の両側の部分の左右方向における幅が大きくなり、筐体2の強度の向上を図ることができる。
<別のバッテリーの構成>
次に、バッテリー1とは別のバッテリー1Cの構成について説明する(図60及び図61参照)。
尚、以下に示すバッテリー1Cは、上記したバッテリー1と比較して、コネクターが存在しないことのみが相違し、それ以外の各部の構成及び各部間の位置関係や大きさはバッテリー1と同様である。従って、以下には、バッテリー1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分についてはバッテリー1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略する。
底部21の前端部には凹部27Cが形成されている(図60参照)。凹部27Cの左右方向における略中央部に形成され、前方及び下方に開口されている。
凹部27Cは凹部形成面29Cによって形成されている。凹部形成面29Cはベース部29eと壁部29b、29bと中間部29cとから成る。
ベース部29eは前方を向く状態にされている。壁部29b、29bはそれぞれベース部29eの左右両端に連続され、前方に行くに従って左右方向において互いに離隔する傾斜面として形成されている。中間部29cは下方を向き壁部29b、29bの下縁間に形成されている。
筐体2Cにおける凹部27Cの後側に連続する部分には、端子配置溝36C、36C、36Cが左右に離隔して形成されている。端子配置溝36Cは下方及び前方に開口され前方の開口がベース部29eに形成されている。接続端子35、35、35は少なくとも一部がそれぞれ端子配置溝36C、36C、36Cに配置された状態で筐体2Cに保持されている。バッテリー1Cにおいては、コネクターが設けられておらず、接続端子35、35、35が端子部として構成される。
筐体2Cには左右方向において端子配置溝36C、36C、36Cの外側にそれぞれ前方及び下方に開口された位置決め溝37C、37Cが形成されている。
筐体2Cにおける端子配置溝36C、36C、36C間の部分は端子隔離リブ2b、2bとして設けられ、筐体2Cにおける端子配置溝36C、36Cと位置決め溝37C、37Cの間の部分は溝間リブ2c、2cとして設けられている。端子隔離リブ2bの左右方向における幅は、接続端子35、35、35同士の接触を防止できるように、溝間リブ2cの左右方向における幅より大きくされている。
尚、上記には、位置決め溝37C、37Cが凹部27Cに連続する位置に形成された例を示したが、位置決め溝37C、37Cはそれぞれ筐体2Cにおける凹部27Cの左右両側に形成されていてもよい(図61参照)。
また、バッテリー1Cにおいては、バッテリー1と同様に、二つの端子配置溝36C、36C又は四つの端子配置溝36C、36C、・・・が形成されていてもよい。
上記したように、バッテリー1Cにあっては、コネクターが設けられておらず、端子配置溝36Cと位置決め溝37Cが筐体2Cに形成されているため、構造の簡素化及び部品点数の削減による製造コストの低減を図ることができる。
<本技術>
本技術は、以下のような構成にすることができる。
(1)
外面が向きの異なる複数の外装面を有し配置凹部が形成された筐体と、
前記筐体の内部に収容されたセルと、
接続機器の電極端子に接続される接続端子を有し前記配置凹部に配置されたコネクターとを備え、
前記筐体の前記配置凹部を形成する面が凹部形成面として形成され、
前記外装面と前記コネクターの間に前記凹部形成面が存在する
バッテリー。
(2)
前記配置凹部が少なくとも前記接続端子と前記電極端子の接続方向において開口され、
前記接続方向において前記外装面と前記コネクターの間に前記凹部形成面が存在する
前記(1)に記載のバッテリー。
(3)
前記配置凹部が直交する二つの方向に開口され、
前記二つの方向において前記外装面と前記コネクターの間にそれぞれ前記凹部形成面が存在する
前記(1)に記載のバッテリー。
(4)
前記凹部形成面の一部が前記配置凹部の開口方向において前記コネクターから離隔するに従って前記配置凹部の開口面積が大きくなる傾斜面に形成された
前記(2)又は前記(3)に記載のバッテリー。
(5)
前記凹部形成面は前記接続方向に直交する方向において離隔して位置された一対の壁部を有し、
前記一対の壁部が前記接続方向において前記コネクターから離隔するに従って互いに離隔する傾斜面として形成された
前記(4)に記載のバッテリー。
(6)
前記凹部形成面は前記一対の壁部の間に中間部を有し、
前記中間部が前記接続方向において前記コネクターから離隔するに従って前記配置凹部の開口面積が大きくなる傾斜面に形成された
前記(5)に記載のバッテリー。
(7)
前記凹部形成面の前記接続方向に対する傾斜角度が0度より大きく45度以下にされた
前記(4)から前記(6)の何れかに記載のバッテリー。
(8)
外面が向きの異なる複数の外装面を有し配置凹部が形成された筐体と、前記筐体の内部に収容されたセルと、電極端子に接続される接続端子を有し前記配置凹部に配置されたコネクターとを備えたバッテリーが着脱可能とされ、
前記バッテリーにおいて、前記筐体の前記配置凹部を形成する面が凹部形成面として形成され、前記外装面と前記コネクターの間に前記凹部形成面が存在する
接続機器。
(9)
長さ方向において配された前側部と後側部、長さ方向に直交する幅方向において前記前側部と前記後側部の間に配された右側部と左側部、長さ方向と幅方向にともに直交する高さ方向において前記前側部と前記後側部及び前記右側部と前記左側部のそれぞれの間に配された天側部と底側部を有する筐体と、
前記筐体の内部に収容されたセルと、
前記筐体における前端側に形成された端子配置溝に配置されると共に接続機器の電極端子に接続される正極端子及び負極端子を含む接続端子とを備え、
前記正極端子と前記負極端子の少なくとも一方の前端が前記前側部の前端より後側に位置された
バッテリー。
(10)
前記筐体に、前記正極端子及び前記負極端子が前記電極端子に接続された状態において前記電極端子の少なくとも一部が配置され前記端子配置溝に連続する凹部が形成され、
前記凹部が少なくとも前記接続端子と前記電極端子の接続方向において開口され、
前記接続方向において前記筐体の外面と前記端子配置溝の間に前記凹部を形成する面である凹部形成面が存在する
前記(9)に記載のバッテリー。
(11)
前記筐体に、前記正極端子及び前記負極端子が前記電極端子に接続された状態において前記電極端子の少なくとも一部が配置され前記端子配置溝に連続する凹部が形成され、
前記凹部が直交する二つの方向に開口され、
前記二つの方向において前記筐体の外面と前記端子配置溝の間にそれぞれ前記凹部を形成する面である凹部形成面が存在する
前記(9)に記載のバッテリー。
(12)
前記凹部形成面の一部が前記凹部の開口方向において前記端子配置溝から離隔するに従って前記凹部の開口面積が大きくなる傾斜面に形成された
前記(10)又は前記(11)に記載のバッテリー。
(13)
前記凹部形成面は前記接続方向に直交する方向において離隔して位置された一対の壁部を有し、
前記一対の壁部が前記接続方向において前記端子配置溝から離隔するに従って互いに離隔する傾斜面として形成された
前記(12)に記載のバッテリー。
(14)
前記凹部形成面は前記一対の壁部の間に中間部を有し、
前記中間部が前記接続方向において前記端子配置溝から離隔するに従って前記凹部の開口面積が大きくなる傾斜面に形成された
前記(13)に記載のバッテリー。
(15)
前記凹部形成面の前記接続方向に対する傾斜角度が0度より大きく45度以下にされた
前記(12)から前記(14)の何れかに記載のバッテリー。
(16)
長さ方向において配された前側部と後側部、長さ方向に直交する幅方向において前記前側部と前記後側部の間に配された右側部と左側部、長さ方向と幅方向にともに直交する高さ方向において前記前側部と前記後側部及び前記右側部と前記左側部のそれぞれの間に配された天側部と底側部を有する筐体と、前記筐体の内部に収容されたセルと、前記筐体における前端側に形成された端子配置溝に配置されると共に電極端子に接続される正極端子及び負極端子とを備えたバッテリーが着脱可能とされ、
前記バッテリーにおいて、前記正極端子と前記負極端子の少なくとも一方の前端が前記前側部の前端より後側に位置された
接続機器。